第165回 参議院 法務委員会 第4号
○政府参考人(寺田逸郎君) この点は、大臣が二番目に今度の信託法案の意義を御説明した際に出てきたところでございますが、受益者が、現行法では形式的には一つのその信託の当事者として登場しているわけでございますけれども、どうも実質的に余り保護されていないところがあるということが私どもの問題意識でございまして、とりわけ現在においては非常にスピーディーに対応しなきゃいけない場面があるにもかかわらず、この受益者の意思決定については、ただこういうこと…
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出典: 国会会議録検索システム API(国立国会図書館) ↗○政府参考人(寺田逸郎君) この点は、大臣が二番目に今度の信託法案の意義を御説明した際に出てきたところでございますが、受益者が、現行法では形式的には一つのその信託の当事者として登場しているわけでございますけれども、どうも実質的に余り保護されていないところがあるということが私どもの問題意識でございまして、とりわけ現在においては非常にスピーディーに対応しなきゃいけない場面があるにもかかわらず、この受益者の意思決定については、ただこういうこと…
○政府参考人(寺田逸郎君) 先ほども私はこの受益者多数の場合の御説明といたしまして受託者を解任する場合等を挙げたわけでございますけれども、受益者としては当然単独で権利行使をする場合もあるわけでございます。それは、受託者を監視するあるいは監督するというような規定、例えば計算書類の開示の請求でございますとか、そういった規定においては、これは単独でございますので、今言ったケースでも、特に残された一人の方あるいは二人の方は問題が生じないというこ…
○政府参考人(寺田逸郎君) 先ほど申し上げました区分所有の建て替えの例でもそうでございますし、あるいは会社の合併の株主総会の多数決の例でもそうでございますけれども、それに反対するという人がいる場合に、多数決で押し切ったときにその少数派をどうやって保護するかということは法律上いろんな場面で問題になるわけでございます。 このように、信託法案で新たに多数決で意思形成をすることを認めたものでございますので、少数派の受益者の利益というものは不当に…
○政府参考人(寺田逸郎君) まず受益者でございますが、信託法においては、特に受益者となれる者について制限を設けておりません。権利能力がある者であればだれでもいいわけであります。したがいまして、おっしゃるとおり、幼児であっても受益者となる。むしろ、信託の歴史から考えますと、幼児でありますとか高齢者でありますとか、そういう自分でうまく管理運用を財産についてできない者というのがむしろ受益者になるということが想定されているわけでございます。 も…
○岡田広君 例えば、自己信託で親が自らの子供を受益者として自己信託を設定して、信託財産の一部を子供に給付するものの、残りは自由に使ってしまうというようなことがあり得ると思います。このように、自己信託を利用して債務者が債権の取立てを逃れるのではないかとの懸念を指摘することがたくさんあります。 信託法案では、この自己信託が悪用されることを想定した弊害防止措置がどう置かれているのか、これについて寺田局長にお尋ねしたいと思います。
○岡田広君 そのほかたくさん聞きたいことがあったんですが、もうそろそろ時間になりました。是非、この信託法案が成立した後は、この制度の趣旨に従って幅広く利用されることを期待したいと思っています。特に、福祉目的の信託の利用を促進するということが大事であろうと、私はそう思っています。十六年の信託業法の改正のときの附帯決議で、来たるべき高齢化社会に向けて、福祉型の信託についても利用が促進されるよう今後検討されたいという決議がされております。 そ…
○岡田広君 今答弁ありましたが、是非前向きに検討していただきたいと思いますし、信託法案は、ビジネスツールとしての信託の利用のみならず、こういった福祉目的での一般の方々の生活に密着したところでの信託の利用というのも大変重要であろうと、そう思っています。この信託法案が成立し、今回の信託法案の改正によって信託の利用がどの程度進んでいくのか、そしてこの信託について国民に広くこれからもアピールをしていくという、そういう観点から、最後に長勢大臣のお…
○委員長(山下栄一君) ただいまから法務委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、信託法案及び信託法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。 この際、休憩前の前川清成君の質疑に関し、政府から発言を求められておりますので、これを許します。金融庁審議官畑中龍太郎君。
○前川清成君 それでは、ちょっと別の論点に移らせていただきたいと思うんですが、今回、信託法案の三十七条で、受託者に対する帳簿作成義務が課されています。 この三十七条の趣旨についてお答えをいただけますでしょうか。これは局長でも結構です。
○前川清成君 そこでお伺いしたいんですが、何度も繰り返しますように、受託者のほとんどが信託銀行であります。そこで、そのプロである信託銀行が、例えばですけれども、あってはならないことですが、帳簿にうそを書いてしまう、すると信託の利用者である委託者や受益者の方は素人ですから、そのうそを見抜くことというのはほとんど不可能ではないかなと、私はそんなふうに思います。 それで、この三十七条で作成が義務付けられた帳簿にうその記載があった場合には、虚偽…
○前川清成君 そういう自己信託の必要性というのは私も分からないわけではないんですが、ただ、その信託法案の第四条が、信託の効力発生要件として、自己信託に関しては公正証書あるいは確定日付を要求しています。この点、午前中の岡田委員の質問に対しても、強制執行の免脱を防止する意味からバックデートさせないんだというような趣旨のお話がありましたけれども、本当にそうなのか。 例えば、信託財産として不動産を信託するのであれば、対抗要件としての登記で処理で…
○国務大臣(長勢甚遠君) 午前中にもどなたかに御答弁申し上げましたが、信託は確かになじみのない制度であります、今の段階では。信託法案、今度の法案では、信託についてはこのように定義をしております。法律上定められた方法により、特定の者が一定の目的に従い財産の管理又は処分及びその他の当該目的の達成のために必要な行為をすべきものとすることをいうというふうに規定をしておるわけでございますが、もう少し私でも分かるように聞いたところでは、財産を持って…
○国務大臣(長勢甚遠君) 先ほども申し上げましたが、我が国では信託制度はさほど活発には利用されない時代が長かったわけでございますが、しかし近年、多様な信託の利用が進みつつあります。政府に対しましても、資産運用や企業の資金調達に信託を活用しやすくするための改正要望が寄せられておる。また、高齢者や障害者等のための福祉型の信託の活用というものも期待されるということが言われてまいりました。そういうことで、いろんな改正要望もあったわけでございまし…
○浜四津敏子君 様々なメリットがあり、また、今述べられたように、一般投資家の方々の保護もきちんと図っておられると、こういうことですから、国民の方々に正しくそれらのことを理解していただき、適切な利用を促していただきたいと思います。 次に、趣旨説明によれば、信託法案は受託者の義務に関する規定を整備したとあります。信託はその性質上、委託者、受益者と受託者の信頼関係というものが極めて重要になってまいります。 信託法案第三章第二節に受託者の義務等…
○政府参考人(寺田逸郎君) 御指摘のとおり、現行の信託法二十条は、一文でこの善管注意義務についての規定を置いているわけであります。ただ、この規定が、受託者は信託の本旨に従い善良なる管理者の注意をもって信託事務を処理すると、こう書いてあるわけでございますが、この信託の本旨に従いというのが善良なる管理者の注意の程度というのを修飾しているのか、それは単に信託事務を処理するということに係っているのかについて実は争いがございます。 そういう指摘が…
○政府参考人(寺田逸郎君) この受託者の損失てん補の責任等について定めが置かれておりますけれども、現行法の信託法二十七条でございますが、これは、信託について管理の失当によって財産に損失を生じたときと、信託の本旨に反して信託財産を処分したときというこの二つの要件と、損失てん補、それから信託財産の復旧の請求の対応関係が不明確であると、こういう指摘があったわけであります。 そこで、信託法案ではこれを明確化する意味で対応関係を明らかにし、具体的…
○政府参考人(寺田逸郎君) 現行法の規定は、おっしゃるとおり、まず、その一つは、この忠実義務の範囲に関して、信託財産に属する財産を受託者が固有財産とすることと、それに対して権利を取得すること、これを禁止しておりまして、例外は裁判所の許可がある場合ということになっているわけでございます。 これに対しては、そもそも、まずこういう規定が置かれた理由でございますけれども、信託ということについて、これが創設されました八十五年前といいますのは、信託…
○政府参考人(寺田逸郎君) これはおっしゃるとおり、今後詳しく検討することになるわけでございますけれども、例えば、信託法案の十四条の登記又は登録をしなければ権利の得喪及び変更を第三者に対抗することができない財産には該当しないけれども、信託財産に属することの対抗要件が法定されている財産、具体的には会社法における株式等でございますけれども、そういう財産について、これを、信託財産に属することの対抗要件を具備しただけでは、固有財産と信託財産の分…
○政府参考人(寺田逸郎君) まず、受託者が第三者に信託事務を委託することができる範囲の拡大についてでございますけれども、これは、現行法は受託者自らが行うということをかなり徹底して決めているわけでございますけれども、しかし、次第にこういう義務を現実に守ることが難しくなってきております。 それは、一つは、これを行うということの信託管理上の具体的な行為に照らして考えた場合に、例えばビルを管理する土地信託の場合に、どこまでが具体的に信託を管理し…
○政府参考人(寺田逸郎君) 二つ申し上げたいと思います。 一つは、信託法案の四十六条で、どうもこの受託者のやっている帳簿の扱いというのは信託行為の定めに違反する、あるいは法令に違反するというそういう疑いがあると、こういうような場合には、受益者の方で裁判所に対して、信託事務あるいは信託財産の状況を、具体的にどうあるのかということの調査をさせるために検査役の選任が請求できると、こういうことになっております。今の帳簿等の作成についてもそのこと…