○寺田政府参考人 この新しい信託法案におきましては、今大臣からお示しいたしました義務のうち、基本的に二つの大きな義務について緩和というべき措置がされております。 これは、第一に、受益者の利益相反行為に関する規定の見直しであります。利益相反行為に関しましては、今の規定を強化する、もう少し明確にするという部分もございますが、もう一つ、利用者の方から非常に御要望がありましたのは、今の規定でありますと、利益相反行為は基本的に禁止ということでござ…
○田中副大臣 ただいまの御指摘のように、自己信託などで会社同様の事業を行うような場合に法人税等の租税回避が起こるのではないか、こういう懸念が指摘されておりまして、今までも、各方面、関係者の御検討があったところでございまして、私自身も重要なポイントである、このように思っております。当然、私は、課税の公平及び中立性の確保の観点から法人課税を行うべきだ、このように考えております。 いずれにしましても、信託法案への税制上の対応については、今後、…
○田中副大臣 御質問の二点についてお答えをいたしたいと思います。 まず、受益者の定めのない目的信託についての税務上の扱いについてでありますけれども、現行法上では、先生も御存じのとおり、所得税法、法人税法では、信託財産から生ずる収益等が委託者に帰属するものとみなして、委託者に対して課税をいたしております。また、相続税法上は、信託の委託者についての相続が発生した場合には、その信託に関する権利は委託者の相続人が相続によって取得する財産として取…
○三國谷政府参考人 お答え申し上げます。 信託業法改正法案におきましては、受益者保護に支障を生じない場合として内閣府令で定める場合に限りまして、受託者の忠実義務の緩和を認めることとしております。これは、信託法案におきまして、受託者の忠実義務等の合理化、柔軟化が図られていることに伴いまして、信託業法案におきましては、受益者保護に支障のない範囲内でこれを認めることとしているものでございます。 その限定の内容でございますが、内閣府令の内容とい…
○石井政府参考人 今般の信託法案、多様な信託の類型がございますが、その中の一つに、今先生が申されましたような形態が考えられるわけでございます。一方で、信託の利用機会が拡大されるという面もございますが、他方では、今御指摘のような租税回避あるいは税を払わないという懸念も指摘されているところでございます。 今御指摘のような法人と同様の事業を、単に信託形態、形態だけを信託にして行うというようなケースが出てまいりました場合に、法人税の回避が起こる…
○長勢国務大臣 信託は、今おっしゃったような形で発展をしてきておるわけでございますが、自己信託、昨今の情勢の中でいろいろなそういうニーズがふえておるということで導入しようとするものでございます。 一つは、商事的な分野におきましては、債権を初めとする資産の流動化により資金を調達するための利用とか、あるいは企業の特定の事業部門からの収益を引き当てにした資金調達をするための利用というニーズがふえておるわけであります。また、民事的な分野でも、障…
○石井政府参考人 今般の信託法案、信託の利用機会を増大させるという反面、租税回避に用いられるのではないかという懸念があることを指摘されておることは、私どもも承知しております。 特に、今御指摘の自己信託あるいは事業信託というものにつきまして、法人税の潜脱が起こるのではないかというような懸念がございます。 仮に、一般の法人と全く同様の事業を信託形態で行うような場合には、課税の公平あるいは中立という観点から、法人課税を行うべきではないかという…
○七条委員長 以上で本連合審査会は終了いたしました。 これにて散会いたします。 午後二時四分散会 ————◇————— 〔参照〕 信託法案 信託法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案 は法務委員会議録第四号に掲載
○七条委員長 これより会議を開きます。 第百六十四回国会、内閣提出、信託法案及び第百六十四回国会、内閣提出、信託法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の両案を一括して議題といたします。 本日は、両案審査のため、参考人として、東京大学大学院法学政治学研究科教授能見善久君、弁護士小野傑君、公認会計士橋上徹君、筑波大学大学院ビジネス科学研究科法曹専攻長新井誠君、以上四名の方々に御出席いただいております。 この際、参考人各位に委員会を代表…
○能見参考人 おはようございます。能見でございます。 私は、東京大学で民法、信託法を教えております。また、このたび法制審議会で信託法の要綱を審議いたしましたときに、それに参加しております。しかし、きょうの意見の陳述は、私の個人的な意見を陳述するということでお聞きいただければと思います。 資料は、お手元に一枚のA4の紙がございます。ちょっと何か授業のレジュメみたいで恐縮ですが、これに沿ってさせていただきます。 最初は、このたびの信託法の改…
○橋上参考人 公認会計士の橋上でございます。 本日は、改正信託法案につきまして意見を述べる機会をいただき、まことにありがとうございます。 公認会計士は、証券取引法に基づき上場会社などの監査を行うとともに、会社法に基づき会社法上の大会社、委員会設置会社などに対する会計監査を行っております。 本日は、昨今、ファンドを利用いたしました一部の上場企業の会計不祥事件などを踏まえ、改正信託法案の中に会計、開示、監査に重大な影響を与える部分があると考…
○新井参考人 おはようございます。筑波大学の新井と申します。 大学で民法と信託法を教えておりますが、法制審議会の審議には一切関与しておりません。学界の片隅で細々と研究を続けている者です。私の見解は学界では常に少数説でありますが、そのような者に本委員会において発言の機会を与えていただいたことに対してお礼申し上げます。 信託法は、制定以来八十有余年の星霜を経て、現代化が必要であることは論をまちません。今般の信託法案も一日も早く成立することが…
○新井参考人 何が始まるかというのは、私はさっき申し上げたように、法制審議会の審議に一切関与しておりませんのでわかりませんけれども、少し勉強して思うのは、信託法の見地からはよろしくない事態だなというふうに考えております。 といいますのは、信託の基本というのは、委託者が持っている財産を受託者に完全に移転する。今度の法案が債権説に基づいていると法務大臣が明確に述べておりましたけれども、債権説に基づけばそういう理解になるわけです。 それで、な…
○橋上参考人 まさに、今御指摘賜りましたように、昨今、監査人をめぐる、あるいは企業の開示をめぐる問題というのはかなり厳しい状況を迫られている状況でございます。したがいまして、この改正信託法案が、そういった今行われているようなさまざまな企業不祥事の問題等が一段落した段階で、もう少しかなり突っ込んだ議論をした段階で自己信託が導入されるのであれば、我々公認会計士としても安心はできます。 ただ、これは、例えばライブドア事件であっても通常考えられ…
○伊藤委員長 この際、連合審査会開会申入れに関する件についてお諮りいたします。 法務委員会において審査中の第百六十四回国会、内閣提出、信託法案及び信託法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の両案について、法務委員会に対し連合審査会開会の申し入れを行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○七条委員長 これより会議を開きます。 第百六十四回国会、内閣提出、信託法案及び第百六十四回国会、内閣提出、信託法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の両案を一括して議題といたします。 この際、お諮りいたします。 両案審査のため、本日、政府参考人として金融庁総務企画局審議官畑中龍太郎君、金融庁総務企画局参事官山崎穰一君、法務省民事局長寺田逸郎君、法務省刑事局長小津博司君、国税庁次長加藤治彦君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じ…
○横山委員 わかりました。ありがとうございます。 では、引き続き、今回の信託法案では、信託行為の定めや受益者の同意等がある場合には利益の相反行為も許容するとされております。こういう受託者の忠実義務を任意法制化する理由はまずどこにあるのかということ。 この忠実義務の任意法規性を認めますと、保険の際にも問題になりましたけれども、明確な認識がない同意に基づいて受益者の利益が不当に害されるおそれもあります。こうした点で、何らかの歯どめが必要なの…
○寺田政府参考人 この忠実義務というのは、先ほど申しましたように、受託者に対する信認、基本的にはこれは受益者から観念的にそれを託されているということになるわけでございますけれども、それを中心とする法律関係ですから、今委員の御指摘にありました、忠実義務と言われる、財産を管理するに当たって受託者が一番基本的に心得ていなきゃならないことについての規定が中心になることはもう申すまでもないわけであります。 実はこれまで、基本的に、利益相反行為、忠…