政府開発援助及び国際協力・人道支援等に関する特別委員会 第2号
- 発言数
- 110 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2026/04/01
会議録
○委員長(古川俊治君) ただいまから政府開発援助及び国際協力・人道支援等に関する特別委員会を開会いたします。 政府開発援助及び国際協力・人道支援等に関する調査を議題とします。 政府開発援助及び国際協力・人道支援等の基本方針について、茂木外務大臣から所信を聴取いたします。茂木外務大臣。
○国務大臣(茂木敏充君) おはようございます。外務大臣の茂木敏充です。 政府開発援助及び国際協力・人道支援等に関する特別委員会の開催に当たり、古川委員長を始め、理事、委員各位に御挨拶申し上げるとともに、所信を申し述べます。 現在の中東情勢を含め、国際情勢は厳しさを増しており、世界は今、大きな構造的変化の中にあります。地球規模課題の解決に向けた国際協力も一層重要なものとなっています。 ODAは、国際社会の変化に対応した多角的、重層的連携をリードする包容力と力強さを兼ね備えた外交を展開するための重要なツールです。日本らしい顔の見える開発協力を通じて、相手国のニーズも踏まえたきめ細やかな協力を進めてまいります。 これらを踏まえ、次の三点に重点的に取り組んでいきます。 第一に、自由で開かれたインド太平洋、FOIPの戦略的な進化におけるODAの活用とグローバルサウスとの連携強化です。 ODAを通じたAI、データ基盤やサプライチェーンといった経済基盤の強化、経済成長の機会創出、さらには地域の平和と安定のための連携拡大を通じ、時代の変化や新たな課題に対応するFOIPの戦略的な進化に貢献していきます。この一環として、TICAD9で発表したインド洋・アフリカ経済圏イニシアティブを具体化してまいります。 また、私は年初の中東訪問の際、パレスチナの国づくり支援の現場であるジャラゾン難民キャンプを視察し、ODAの意義を改めて実感しました。パレスチナの国づくりに向けた包括的な支援を含む平和を支える取組を通じて、人道支援の速やかな実施や早期の復旧復興に関する国際的な取組に積極的に貢献してまいります。 ウクライナについては、国際社会と緊密に連携しつつ、ウクライナの社会、経済を強靱なものにしていく観点から、官民一体の復旧復興支援を始めとする取組を推進していきます。 第二に、複雑化し、深刻化する地球規模課題への国際的取組の主導です。 人間の安全保障の理念の下、国際社会全体で二〇三〇年までのSDGs達成に向け、気候変動、環境、国際保健、自然災害、食料、エネルギーといった分野の課題解決に取り組んでまいります。また、ポストSDGsを見据えての国際的なルール形成を主導します。 昨年、発足六十周年を迎えたJICA海外協力隊は、日本らしい顔の見える開発協力の担い手として、開発途上国の経済、社会の発展、そして日本との友好促進に貢献してきました。本事業を引き続き積極的に推進してまいります。 第三に、ODAの戦略的かつ効果的な活用と、開発協力の実施体制の強化です。 オファー型協力や民間投資を促す新しいODAの仕組みも活用し、各国のニーズに沿った重点投資を行うことにより、日本経済へもメリットをもたらすとともに、経済安全保障等の重要課題にも対応していきます。 今般、私の下に、戦略的な開発協力の実施体制に関する有識者会議を立ち上げ、本年夏頃をめどに提言を受け取る予定です。JICAには、外交政策と連動しながら開発協力をより機動的に展開する実施体制が求められています。国際環境の変化や開発ニーズの多様化、これに伴うJICAの業務の広がりを踏まえ、開発協力の実施体制の強化に取り組んでいきます。 また、公的資金を原資とするODAには、国民の理解と協力が不可欠です。ODAの意義や成果について国民の納得と共感を得られるよう、広報、情報発信にこれまで以上に力を入れてまいります。 古川委員長を始め、理事、委員各位、そして国民の皆様の御理解と御協力を心からお願い申し上げます。
○委員長(古川俊治君) 以上で所信の聴取は終了いたしました。 本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。 ─────────────
○委員長(古川俊治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、外務省大臣官房参事官門脇仁一君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(古川俊治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(古川俊治君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に独立行政法人国際協力機構理事長田中明彦君、同理事安藤直樹君及び同理事吉田昌弘君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(古川俊治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(古川俊治君) 去る三月三十日、予算委員会から、四月一日の一日間、令和八年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、政府開発援助関係経費について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 政府から説明を聴取いたします。茂木外務大臣。
○国務大臣(茂木敏充君) 令和八年度政府開発援助に係る予算案について、その概要を御説明いたします。 令和八年度一般会計予算案のうち、政府開発援助、ODAに係る予算は、政府全体で対前年度比三・〇%増の五千八百三十五億二千八百五十九万五千円です。このうち、外務省所管分については、対前年度比二・七%増の四千四百九十六億八千五百六十四万四千円です。 ODAは、高市内閣の掲げる平和と繁栄を創る責任ある日本外交を推進し、国際社会の変化に対応した多角的、重層的連携をリードする包容力と力強さを兼ね備えた外交を展開するための重要なツールです。日本らしい顔の見える開発協力を通じて、相手国のニーズも踏まえたきめ細やかな協力を進めてまいります。ODAを戦略的かつ効果的に活用し、FOIPの戦略的な進化や経済安全保障等の重要課題にも対応してまいります。 次に、協力の形態ごとに概要を御説明申し上げます。 まず、無償資金協力については、外務省として、対前年度比一・一%増の千五百三十一億円を計上しております。 政府全体の技術協力については、対前年度比二・五%増の二千七百一億四千三百五十五万円です。このうち、外務省所管の国際協力機構、JICAの運営費交付金等は、対前年度比一・一%増の千五百億三千万円を計上しています。 政府全体の国際機関への分担金、拠出金については、対前年度比九・二%増の一千九十億五百四万五千円です。このうち、外務省所管分については、対前年度比七・二%増の五百七十六億四千三百七万円を計上しています。 有償資金協力の出融資については、対前年度比〇・四%増の二兆三千二百億円を計上しています。 以上が令和八年度ODAに係る予算案の概要です。 令和八年度ODAに係る予算案について、古川委員長を始め、理事、委員各位、そして国民の皆様の御理解と御協力を心からお願い申し上げます。
○委員長(古川俊治君) 以上で予算の説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○石田昌宏君 おはようございます。自民党の石田昌宏です。今日はよろしくお願いいたします。 今の大臣の予算の説明並びに所信の方でも触れられていますけれども、ODAを戦略的かつ効果的に活用してFOIPの進化をさせるといった趣旨があります。FOIPとODAはかなり密接な関係があると思いますので、これについて今日は質問していきたいというふうに思っています。 FOIP、自由で開かれたインド太平洋は、御存じのとおり、アジアとアフリカ、そして太平洋とインド洋を自由で開かれた平和の海としてつなぎ、その中で、法の支配ですとか航行の自由、また自由貿易などを促進して定着させていく、それによって経済の繁栄を追求していきましょうと、それから平和と安定を確保しましょうといった、もう日本の提唱する外交、そして安全保障の基本的なもう構想になるということですけれども、このFOIPを推進するためには、当然クアッドですとかASEANですとか、そういった国々との連携も大事ですし、何よりもこの地域に対するODAもこの趣旨に沿って、自由ですとか開放性ですとか、法の支配ですとか連結性とか、こういった観点で進められていくことは重要だというふうに思っています。 実際、この一月に私たちはインドネシアと東ティモールの方にこのODAの調査に行かせていただきました。まさにこの対象の地域だと思います。実際に相手方と話す中で何度もFOIPの話をしましたし、それは相手方にも伝わっていっているというふうに思っています。 まず最初に確認なんですけれども、このFOIPにおけるODAの位置付けについて、目的を整理していただきたいと思います。
○政府参考人(今福孝男君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、FOIPの中核的な理念は、これは自由、開放性、多様性、包摂性、法の支配の尊重です。ODAはFOIPの実現に向けた重要な手段の一つと考えております。開発協力大綱におきましても、FOIPのビジョンの下、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持強化に取り組んでいくことが重点政策の一つとして位置付けられております。 外務省といたしましては、FOIPの実現に向け、ODAにより様々な取組を今後とも推進していく所存でございます。
○石田昌宏君 是非、そんな感じで進めていかなきゃならないというふうに私も思っています。 ODAとFOIPは本当に、例えばインフラ整備であっても、例えば、開かれた大洋の観点からすると港湾の整備ですとか、またその国の道路の整備ですとか、重要だというふうにも思いますし、当然、海上の保安能力をどう高めるかの支援というのも大事です。様々なやり方があると思いますけれども、ちょっと具体的にもっと考えてみたいというふうには思います。理念的には分かるんですけれども、具体の話をしたいと思います。 ちょうどインドネシアと東ティモールに行きましたので、この国で見たことを事例にしながら進めたいと思っていますが、今日ちょうど、昨日までか、インドネシアのプラボウォ大統領がいらっしゃったのでインドネシア例にしようかなと思ったんですけど、あそこ三億人もいる大きな国で、余りにも大きいので例にするには大き過ぎると思いましたので、申し訳ないけども、人口百四十万人の東ティモールの例でいきたいというふうに思っています。 ODAは評価報告がちゃんとされていまして、これ大事なことだと思いますけれども、毎年、外務省が第三者によるODA評価報告書を出しています。その中で、この東ティモールについても日本が推進するFOIPの観点からも外交的な重要性を増しているというふうに明確に書かれていますので、FOIPの観点でODAが含まれているというふうに考えることもできると思うんですけれども、その中で、上位政策との整合性を評価する項目を見てみるとこんな感じで書いているんですけど、重点支援分野が基本方針である持続的な国家開発の基盤づくりを支援してきたという点で整合しているというふうにありますので、重点支援分野というか、とにかく持続的な国家開発の基盤づくりを支援してきたという意味で上位の政策と整合性があるという形とは書かれているんですけども、FOIPの関係については触れられていなかったわけです。 これは第三者の評価ですのでそういうことだと思うんですけれども、外務省としてはこの東ティモールへのODAとFOIPの整合性についてどう捉えているか、説明をお願いします。
○政府参考人(今福孝男君) お答え申し上げます。 確かに東ティモールはインドネシアに比べまして非常に人口の少ない国ではございますが、我が国にとりましては、民主主義や法の支配といった価値を共有するFOIPの実現のために重要なパートナーであると東ティモールのことを考えております。 あと、委員御指摘のとおり、第三者評価報告書におきましては御指摘のとおりFOIPとの整合性について明記されていないということがございますが、我が国は近年、東ティモールに対して、連結性強化、保健衛生や防災といった社会課題への対処、海上保安能力強化など、FOIPの実現に貢献するODA、これを積極的に展開してきておりまして、このFOIPの考え方と東ティモールへのODAの支援、これは整合しているものというふうに評価しております。
○石田昌宏君 ばくっと何となく分かるんですけど、もうちょっと各論でお願いしたいと思うんですけど、実際私たちの調査では、東ティモールでは空港の支援ですとか、あとは水道の支援、また中学校に行って教育の支援、それからまた病院にも行きまして医療的な支援、さらに、向こうで活躍している日本人と会うことで、例えばサッカーなどスポーツを教えている方もいました、JICA通じて。 そういった支援しましたけど、それぞれに対して、これどうFOIPと関係しているのか、説明してほしいと思います。
○政府参考人(今福孝男君) お答え申し上げます。 委員御指摘の今各分野の支援、これはいずれもFOIPの実現に資するものでございますが、FOIPの柱の中に幾つかございますが、多層的な連結性の強化というものがございます。この中で、例えば物理的なインフラといたしましては、今御指摘いただいた空港、ディリ国際空港の整備といったものがございます。また、人の連結性という観点からいいますと、教育分野における、学校を建てたりとかそういったものとか、あと、これも委員から御指摘ありましたスポーツ分野におけるJICAの海外協力隊の派遣といった支援、こういったものを実施しておりまして、これらは多層的な連結性の強化に資するものと考えております。 また、水道、医療の分野につきましては、これもFOIPのほかの柱の一つであるインド太平洋流の課題対処という柱がございますが、その中で各国社会の強靱性、持続可能性の向上といった項目に資するものでありまして、東ティモールの保健衛生分野の強靱性の向上に貢献しているものと評価しております。
○石田昌宏君 そうなんですよね。 そうすると、FOIPとODA、かなり重なっていて、ちょっとどっちがどっちだかとか、なかなか分かりにくい話なんで、FOIPはじゃ何に重点を置いているのかというのを広げて考えてしまったら、ODAはかなり広いので、ちょっと分かりにくいんですね。ただ、実際、FOIPが目指しているところで特に重いところは、やはり安全保障とか経済的な利益の面が強いんだというふうに思います。 そう考えていくと、どちらかというと港の整備ですとか、そういったインフラ系ですとか、又は、法の支配ですから、東ティモールの場合はまだ国ができて浅いですから、それに対する政府の法的な支援ですとか、例えば選挙の支援なんてやりましたし、そういった形の支援が比較的分かりやすいんだと思います。 ただ、従来から結構ODAでやられている母子保健ですとか教育の支援ですとか医療的な支援というのは、確かにFOIPといえばFOIPなのかもしれないんですけど、ちょっと直接どうなんだかなというのはやっぱりありまして、ここはちょっと整理して考えなきゃいけないと思います。 自分のイメージでは、最初はFOIPがあって、その中の手段としてODAを使うといったこの構想かなというふうに思ったんですけど、逆にそれを今度出し過ぎちゃうと、今度はどちらかというと、経済とか安全保障の、日本の国が提唱しているので、日本の国が有利になるようにその国に、押し付けるとは言いませんけれども、その国の方針に対して日本の国が有利になるようにお願いしていくといった形に、それを強調されてしまうと、場合によっては、外交的にはむしろ中国との対峙の中でそれを進めているんじゃないかといったことを思われてしまうリスクもあって、それが逆に国民感情から離れてしまうこともあります。むしろ、国民的に見ると、そういった安全保障とか経済の概念よりも今日の生活どうするかが大事ですので、雇用をちゃんとつくってくれるとか、さっきの教育だとか、命の安全を守ってくれるとか、そういった支援が大事で、それはさっきのFOIPの分野かもしれないけど、ちょっと外れてくる感じがするんです。これをよく整理していく必要があると思います。 ODAは多分FOIPの手段と最初言いましたけど、本当はその手段とは限らなくて、むしろ広く国民から支持されるようなODAを、さっきの教育だとかスポーツもそうですね、医療もそうです、ふだんからやっているがゆえに、それで日本の国の信頼とか基盤ができてきて、その基盤に乗って今度はしっかりとしたFOIPの経済的、安全保障的な面をしっかりと構築できるといったこととして位置付けた方がいいんではないかなというふうに思っています。 こういった、ちょっと哲学的な話になってしまっているかもしれませんけど、多分整理をしていかないと、相手の国にとって、FOIPって何とか、ODAって何でやっているのというのが見えなくなっちゃうし、日本も構想とか戦略上の戦略性が曖昧になってしまうというふうに思いますので、最後にお聞きしたいんですけれども、このFOIPとそれからODAについて、どう進めていったらいいのかについてまとめた見解を、今日は政務官いらっしゃっているので、せっかくなので政務官にお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
○大臣政務官(英利アルフィヤ君) 石田委員、ありがとうございます。お答えいたします。 まず、FOIPですけれども、FOIPは、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持強化することにより、インド太平洋地域、ひいては世界の平和と安定、そして繁栄を確保していくというビジョンでありまして、ODAはそれを実現する重要な手段の一つだと考えております。 ODAの実施に当たりましては、開発協力大綱に基づきまして、共創を基本方針として、相手国を中核に置いた上で、それぞれが対等なパートナーシップの下、対話と協働を通じ新たな解決策を共につくり上げていくことを重視しております。 引き続き、ODAによる日本らしい顔の見える開発協力を通じて、相手国のニーズも踏まえたきめ細やかな協力を進めることにより、グローバルサウスなどの国々との連携強化に取り組んでまいります。 ありがとうございます。
○石田昌宏君 ありがとうございます。 ということは、やっぱりもう最初に言った方で、ODAはFOIPの手段であるという形で今お話しになったと思うんですね。それはそれで、その考えだとは、それもそれでいいのかなと思いつつも、そうすると、FOIPが余りにもばくっと広い形であって、戦略性とか構想性というのがなかなか分かりにくい感じになってしまいます。もう一遍整理する必要がやっぱりあるんじゃないかなというふうに思います。 僕は、ベースはODAだと思います。ただ、それをしっかりとFOIPにどう生かしていくかという観点になるんじゃないかなというふうに思います。これはまた是非これからも一緒に考えていきたいというふうに思います。 以上です。どうもありがとうございました。
○石橋通宏君 立憲民主・無所属の石橋です。 今日は予算委嘱ということで質問させていただきますが、最初に、今日、茂木大臣の所信でもお述べいただきましたが、本当に現下の国際情勢、各地で残念ながら戦争や紛争が頻発をしている、さらには貧困や格差、差別主義、排外主義の蔓延も見られる中で、やっぱりODAの極めてこの重要性、今まで以上に我々それ認識すべきではないかというふうに思っています。 特に、このODA特別委員会は参議院ならではの委員会です。石田委員からも、これまでずっと我々としては参議院としてODAの視察も派遣して、続けております。 今回は、これまで沖北とODA一緒にしておりましたが、今日、議運の理事の皆さんもおられますけれども、与野党で協議をした上で、やはりODA、国際協力、人道支援、しっかりと特別委員会で議論すべきだということで、昨年から単独の特別委員会としてまた仕切り直しをさせていただきました。 そういった趣旨も踏まえて、是非、委員長そして両筆頭にはとりわけ、今後精力的にこの委員会開催をしていただいて、現下の重要課題について是非議論させていただきたいというふうに思いますので、そのことはまずお願いをさせていただければと思います。 その上で質問に入らせていただきたいと思いますが、まず大臣、今日は予算委嘱ですが、所信も述べていただきました。資料の一に、今日、委員の皆さんはもう既に重々御存じのとおりで、長年にわたって我が国ODAは極めて重要な役割を果たしてきたわけですけれども、ピークから比べれば、今、残念ながらこのレベルにとどまってしまっています。来年度予算では若干増の要求をしていただいてはおりますけれども、さはさりながら、みんなで実現していこうという国際目標、GNI比〇・七%からすれば、まだまだ遠く及ばないというのが現実、実態であります。 茂木大臣、先ほど述べたとおり、今のこういう状況だからこそODAが重要であり、とりわけ先進国がみんなで協力してこのGNI比〇・七%を達成していくべきだ、日本がそのリードをしていくべきではないかと私強く思っておりますが、大臣の見解、決意をここでまずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 石橋委員の基本的な考え方には、全く私も同意をするところであります。 令和八年度予算案におけます政府全体のODA予算につきましては、一般会計当初予算ベースで対前年度比二・七%増の約五千八百三十五億円を計上しております。そして、我が国のODA実績に係る対GNI比について、最新の二〇二四年の数値は〇・三九%となっており、年ごとに多少の増減は見られますものの、最近のトレンドとしては上昇傾向となっております。 開発協力大綱では、ODAの対GNI比を〇・七%とする国際目標を念頭に置きつつ、我が国の極めて厳しい財政状況も十分踏まえ、様々な形でODAを拡充し、必要な努力を行う旨明記をされておりまして、引き続きこうした取組を進めてまいりたいと考えております。
○石橋通宏君 問題意識は共有いただけているというふうに認識をしますが、ただ、残念ながら、今、若干その要求額は増やしていただいてはおりますが、実質的なことを考えると、今、円安が大きく進んでしまっています。さらには、様々な物価高騰も含めて、これ額は増えるんだけれども、じゃ、実質的にODAの様々な事業に使える事業費という意味では、いや、実は実質的には減少しているのではないかという懸念を強く持っています。 こういう状況の中で、じゃ、我が国のODAをいかに戦略性持って具体的な、時に取捨選択もしながら、本質的な価値あるODAの実践が本当に今こそ求められているというふうに思うのですが、大臣、そこのところは、具体的に戦略持って、所信でも少しお述べいただきましたけれども、どういうふうな戦略性を持って来年度予算を提案されているのかをいま一度簡潔に御説明いただけないでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 確かに、石橋委員おっしゃるような影響、これはあると、そのように考えておりまして、委員御指摘のとおり、国際機関に対して外貨で拠出をします分担金や拠出金の邦貨建ての総額というものは為替レートの変動によります影響を受けます。 また、物価高騰等の影響に伴います国内外における調達価格や輸送費、労務費等の高騰はODA事業経費の増加につながっているところであります。 このような状況を踏まえつつも、ODA事業の実施に必要な運営体制や環境を整備し、深刻化する地球規模課題への対応に求められる国際機関に対する分担金であったり拠出金を確保するため、外務省として予算を計上しているところであります。 引き続き、財務当局とも相談をしながら必要な予算の確保に努めるとともに、ODAによる日本らしい顔の見える開発援助を通じて、相手国のニーズも踏まえたきめ細やかな協力を進めてまいりたいと考えております。
○石橋通宏君 日本らしい顔の見えるというのを先ほど所信でも強調されておりました。ちょっと後ほどまた戻って、こちらからの提案も含めて、ODAの今後の展開について少し後ほどまた議論させていただきたいと思いますが。 あわせて、今これだけODAが必要、重要性を増しているという認識は大臣も共有いただきましたけれども、一方で、残念ながら、これまで最大の支援国、拠出国であった米国が、昨年のトランプ政権、第二次トランプ政権発足後、極めて残念ながら、この分野で消極的な方向性に転換をされてしまっております。 御存じのように、米国開発庁、USAIDが事実上閉鎖をされてしまいました。解体をされてしまいました。また、国際協力関係の予算も、多くの国連団体から脱退をされたり拠出を止めたりされておりまして、支援の現場は悲鳴を上げています。大臣の元にも声が届いているのではないかというふうに思います。 私も、この間、各地で継続的にODAの現場、支援の現場に入らせていただいて、とりわけ、後ほど触れますが、タイのミャンマーとの国境沿い、ミャンマー避難民、難民支援の現場を毎年毎年訪れて現場の状況を見ておりますが、昨年の一月以降、米国からUSAIDが解体されて支援が止められてから、これまで米国の支援に依存していた特に医薬品ですとか食料、人道支援ですとかが完全に止まってしまっていて、命に関わる問題が発生をしています。これ、世界の各地で同じことが起こっているのではないかというふうに思っています。 大臣、せっかくの機会ですので是非お聞きしたかったのですが、これまでも大臣、度重なる日米の外相会談含めてアメリカ側とやり取りをされておりますが、この国際協力、人道支援、トランプ政権の下でこれが止められてしまっているという問題については、大臣、米国側と懸念を示されたり、何らかの働きかけをされたりというのがこの間あったでしょうか。是非お聞かせください。
○国務大臣(茂木敏充君) ルビオ長官始め、米国との間では様々な、何というか、国際協力も含めてやり取りを行ってきているところであります。 米国政府、昨年の七月にUSAIDによります対外援助の正式な停止を公表し、ほぼ全ての機関を国務省に再編をしたわけであります。また、本年二月に成立をいたしました対外援助費を含みます国務省の予算、これは前年と比べて一六%減になったと、このように承知をいたしております。 こうした米国の動きは人道支援を含みます幅広い開発協力分野で影響をもたらす可能性がありまして、特にUSAIDによります支援で比率が高かったアフリカ、中東地域、石橋委員の方から東南アジアについてもお話ありましたが、また保健、そしてジェンダー、難民関連分野への支援、一部の国際機関への影響等が懸念されていると承知をいたしております。 このように開発協力を取り巻く国際環境は大きく変化をする、また厳しくなると、こういった中で日本のODAの戦略的意義というものは一層高まっていると、このように今考えております。 引き続き、ODAによります日本らしい顔の見える開発協力を通じて、相手国のニーズも踏まえたきめ細やかな協力を進め、国際社会で発言力を高めるグローバルサウスの国々との連携を強化していきたいと思っております。また、地球規模課題に対応する国際機関についてもできる限りの協力進めていきたい、こんなふうに考えております。 グローバルサウスの国々に対して特定国が影響力を強めようとしている、こういう傾向に対しては懸念も持っているところでありまして、米国との間でも、そういった今発言力を高めるグローバルサウスの国々、いかにして様々な問題に関与をして、言ってみますと我々と一緒に行動できるような体制は極めて重要なんだと、こういう話はさせていただいております。
○石橋通宏君 私、これすごくピンチではありますが、大臣言っていただいたとおり、これは我が国のODAにとってはある意味これをチャンスに是非変えていただきたいと。 これまで米国のプレゼンスが極めて高かった分野で、今そのプレゼンスが極めて小さく、見えなくなってきた。今こそ日本の、大臣がおっしゃるように、見える形の支援というものを是非やっていただきたいし、そのためには、私はやっぱり人を中心とするODAの支援、これまで、ともすれば大型のインフラ案件ですとかエネルギー案件ですとか、それはそれでまだ重要な地域もあるかもしれませんが、ただ一方で、やっぱり今大事なのは人を育てるためにどう日本として貢献するか。これはほかの、まあ余り名前は出しませんが、ほかの国のODAでは見られないことを日本は長年、本当に地道だけれども、裨益国の国力の増強、それは人を育てることにすごく注力をして、それは感謝をされてきたと私は理解をしております。 ですので、今こそそこに日本としてのODA、さっき言った額がなかなか絶対的には増やせない中でどう有効な効率的な効果的な支援をしていただくか。人を中心とする支援を是非展開をいただきたいし、そのためにこそ、後ほど触れますが、NGO、NPOチャンネルを通じたより効果的な開発協力を是非実践していただきたいということは、ちょっとこれ答弁求めませんが、お願いをしておきたいというふうに思います。 その中で、ちょっと一言だけOSAについても懸念も込めて触れておきたいと思うんですが、この間、政府の方でOSAを立てられて、資料の二にありますけれども、我々当初ちょっと懸念を示しておりましたが、だんだんだんだんとOSAの予算が拡大をして、来年度、何と百億の増要求をOSAでされております。 これ、我々この間、OSA、裨益国の軍に対する支援も可能だと、あくまで非軍事的な支援と言いながら、それ垣根、境界なかなかないので、幾ら日本が非軍事って言いながらも現場で軍事転用されてしまったら、軍事的な支援を拡大していることになります。その懸念はずっと民間のNGO、NPOの皆さんからも外務省、外務大臣に度重なる要請、要望出されたと、大臣も見ていただいていると思いますが。 そんな中で、今、先ほど言った本体のODAこそ今増額をしなければいけないと僕らは思っていますが、一方で、それが微増にとどまる中でOSAが百億もの増額を、倍以上ですからね、これ極めて私は懸念をしておりますが、これ、何でODA本体を増やさずにOSAに倍増以上の百億もの増をするのか。大臣、これは国民に対する説明が必要だと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) まず、先ほど石橋委員から御提案のありました人材育成、日本としてもODAの中でも力を入れてまいりました。 そして、何というか、例えばインフラを造るにしても、鉄道を通すと、そういう場合に、単にそれを通せばいいんではなくて、日本としては、その運営ノウハウ、こういった研修であったりとかそれを行うことによって現地の方々が自分たちでそれを運営できると、こういう長い目で見た支援というのも行っているところでありまして、こういったことは続けていきたいと思っております。 そして、今御提起のありましたODAとOSA、事実関係につきましては、よろしければ参考人の方から答弁させていただきます。
○政府参考人(門脇仁一君) お答え申し上げます。 OSA、政府安全保障能力強化支援でございますけれども、二〇二三年の創設以来、これまで計十一か国に対して十六案件を決定、実施してきました。海洋における警戒監視用あるいは災害対処用の資機材などを供与しておりまして、各国の方からも高い評価を受けているところでございます。 厳しさを増す国際情勢の中でございまして、こういった中でOSAの重要性というのは一層高まっているというふうに認識しておりまして、取組を戦略的に強化していく必要があるという考えから、今年度は百八十一億円のOSA予算を政府予算案に計上させていただいております。 ODAもOSAもいずれも重要な外交ツールであると考えておりますところ、それぞれに必要な所要額を検討の上、計上させていただいている次第でございます。
○石橋通宏君 余り我々の懸念に対する回答になっていない、事実を述べられただけなんですけれども。 じゃ、これまで、資料の三にもありますが、様々なOSA案件、拡大をされてきました。既に民間団体からは、これ一部軍事転用されていないのかという指摘を具体的に受けています。 じゃ、これ軍事転用されていないということを確実に、確実に証明する、確保するためのスキーム、これできているんですか。じゃ、そこに民間団体、NGO、NPO、これは日本の民間団体もそうですが、現地の、裨益国の民間NGO、NPO、第三者団体がその軍事転用がされていないということをきちんと証明して確保するためのスキームというのは、既にできているんですか。
○政府参考人(門脇仁一君) お答え申し上げます。 OSAの実施方針に定めた事項が遵守されますよう、各OSA案件の実施に際して締結する交換公文におきまして、目的外使用及び第三者移転に係る適正管理などを相手国に義務付けております。その上で、在外公館とも連携しつつ、適切なモニタリングを行っていく考えでございます。そういう中で確認してまいりたいと思っております。
○石橋通宏君 答えていただいていないのですが。 じゃ、そのスキーム、確認のメカニズムの中に、民間団体、NGO、NPO、そういった第三者、民間が関与してそれを確認するスキームになっていますかとお聞きしている。
○政府参考人(門脇仁一君) 被供与先というのは軍の関係でございまして、そういった観点からも、その点については軍の方とも、先方の方とも考えていく必要がございますが、性質上、民間の方を御参加いただくということが可能かどうか分かりませんけれども、情報開示あるいはモニタリングについて、交換公文の中で先方政府にも協力を義務付けているところでございます。情報公開についてもしっかりやっていきたいと思っております。
○石橋通宏君 これが、OSAがブラックボックスになっているというまさにその批判の焦点なんですよ。だから、重ねてさっき申し上げた、既に日本のNGO団体の皆さんからも、現地からの情報を得た上で、日本からのこのOSAによる供与が軍事転用されているのではないかという具体的な指摘を受けているはずです。だから申し上げている。 これ、今日はここでとどめますけれども、今後、より掘り下げた議論をこの特別委員会でもやらせていただきますので、もう少し丁寧に、軍事転用を絶対にさせないためのスキーム、手段、これ確保するための情報提供は外務省にここで一回お願いをしておきたいというふうに思います。 その上で、ミャンマーの問題に移らせていただきたいと思います。 この特別委員会でも、ミャンマー問題、特に二〇二一年二月一日に軍事クーデターが発生をし、もう五年以上になりますが、いまだにアウン・サン・スー・チーさんを始め、多くの政治家、市民、逮捕、拘束、拘禁されたままになっておりますし、これまでもう相当数の方々が命を奪われ、虐殺、拷問によって命を奪われ、そして、故郷を追われて国内避難民化されている方、三百六十万人とも三百八十万人とも言われておりまして、避難民キャンプで本当に食べるもの、飲み水、衛生も悪い中で日々暮らしておられます。 国境を越えてタイやインド、バングラデシュ、隣国に逃げておられる方も恐らく、数が分かりませんが、もう数百万人に上っておりますし、国連の推計でも既に国民の四分の一以上、三分の一に近い方々が貧困ライン以下で生活を余儀なくされているというふうに国連が伝えております。極めて厳しい深刻な状況の中で、国軍は今も連日空爆、焼き討ち、市民に対する攻撃をし続けているというのが実情なんです。 大臣、改めてこの場でお聞きをしたいと、確認をさせていただきたいと思いますが、政府は一貫してこの間も、クーデターを認めない、クーデターの正当性は決して認めないという方針で来たと思いますし、昨年末、そして今年の年初、その国軍が実行した、いわゆる我々インチキ選挙、見せかけ選挙と言っておりますが、この選挙に対する懸念も大臣談話で度重なる発言をしていただいていると理解をしておりますが、どうやら近々、このインチキ選挙によってつくられた、我々インチキ議会だと思っておりますが、そこからミン・アウン・フライン国軍司令官が大統領に選出をされるのではないかという報道もあります。 大臣、今極めて大事な局面にあると思いますが、今後も日本政府としては明確に、軍事クーデター容認しない、今回のインチキ、見せかけの選挙、これを認めない、それによって立てられるインチキ政府だと思いますが、これも絶対に容認しない、その方針は今後も貫いていただけるということでよろしいか、確認させてください。
○国務大臣(茂木敏充君) ミャンマーにおけます選挙については、我が国を含みます国際社会が、アウン・サン・スー・チー氏を含みます被拘束者の解放や当事者間の真摯な対話を始めとする政治的進展に取り組むよう繰り返し求めてきたにもかかわらず、こうした取組が選挙実施に至るまで実現しなかったこと、これは極めて遺憾だと考えております。 また、今後どうなっていくか、また、その上での対応については予断を持ってコメントすることは差し控えたいと思いますが、いずれにしても、ミャンマーの民主化に向けた取組を強化していくことが必要である、こんなふうに考えております。 今、ASEANの国々もどうしていくかと、ASEANの一体性であったりとか主体性を考えたときに、じゃ、完全にミャンマーという国を除いてしまっていいのかと、しかし、今の政権でいいわけがない、そういった中でどう動かしていったらいいかということについては相当苦労している、また苦悩しているというのは間違いないわけでありまして、私も一月にASEANの議長国でありますフィリピン訪問してまいりましたが、そういった議論もさせていただきました。 どういった関与をすることによってきちんとミャンマーにおいて民主化を進めていくことができるかと。また、現実に今困っている人たちがいるわけでありまして、そうした人たちに対する支援をどうするかということは極めて重要だと考えておりまして、我が国としては、苦難に直面をしておりますミャンマーの国民を支援するとの一貫した方針の下、人道支援であったりとか国民生活の向上のための支援については、引き続きミャンマーの人々に直接裨益する形で実施していきたいと、このように考えております。
○石橋通宏君 大臣、選挙は認めないと、その選挙の結果として立てられるいかなる政権も認めないと、それを明言いただけませんでしたが、大臣、それでよろしいのかどうか、いま一度確認させてください。
○国務大臣(茂木敏充君) 今、ミャンマーにおきましては、我が国として、大使、これは置かずに臨代という形になっております。これは、アグレマンの承認を求めていないということであります。
○石橋通宏君 それが、選挙を認めない、選挙の結果として立てられる、これから立てられようとしている新たな政権なるもの、それを認めないということの継続であるということで理解してよろしいんですか。
○政府参考人(北郷恭子君) 議員御指摘の、今後、今後の議会を、政権を認めるかどうかについては、引き続き情勢を見極めながら適切に対応していきたいと考えております。 ただ、いずれにしましても、重要なことは、ミャンマーにおいて被拘束者の解放ですとか当事者間の真摯な対話を含む政治的進展を含む民主的な進展ですとか、あと国民生活の向上に向けた取組が着実に進められることだというふうに考えております。 我が国としても、引き続き、情勢を注視しながら、情勢の改善に向けて働きかけを行っていきたいと考えております。
○石橋通宏君 今の御答弁聞くと、認める可能性もあると言っておられるように読めますが、そんな可能性があるんですか、大臣。
○国務大臣(茂木敏充君) 先ほど明確にアグレマンを求めないと言っているわけでありますので、そこで御理解いただけると思います。
○石橋通宏君 そこで理解するようにします。その言葉を是非確認をしていただきたいし、継続をしていただきたいというふうに思いますが。 かねてから我々、政府が一方でクーデターを認めない、その結果としての軍政を認めないと言っていただいているにもかかわらず、日本からのODAをやめておりません。新規の案件は新たにスタートはしていないということは一貫しておっしゃっているけれども、既存のODA事業は継続をしていて、幾つかのまさに大きなインフラ事業がこのクーデター下でも完成をし、軍政によって、国軍司令官が完成の式典に参加をして、日本からの支援でバゴー橋ができた云々宣伝をしています。プロパガンダに使われています。さも日本が軍政を応援しているかのようにプロパガンダに使われてしまっているからこそ、この間我々は、一旦全てのODA事業、インフラ事業止めるべきだということで言ってきましたけれども、いまだに続けられております。 まさに今こういった状況がミャンマーで進展している中で、やはり我々は、いかなる、一円たりとも日本国民からの大切なミャンマー国民への支援が国軍に流れてはいけない。軍政企業や財閥、さらには軍の幹部、ファミリー企業、こういったところに日本国民からの支援が一円たりとも流れてはいけない。大臣、それは同じ思いでおられると思います。であれば、やはりODA事業は、ほぼミャンマーの軍政関係が関わらずにそういった大型案件をやることは不可能ですから、であれば、それは一旦全て止めるべきだと一貫してお願いをしてきました。 大臣、改めて、今こういった状況の中で、大臣、ODA事業を一旦止める、今むしろやるべきは、さっき、まさに今困っている、まさに困っている方に対して支援を届けるべきだと大臣も答弁いただきましたので、そのためのODA予算は、人道支援、本当に真に困っている方々に対して直接裨益をするような、そういった支援にこそ振り分けていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○政府参考人(今福孝男君) お答え申し上げます。 先ほど大臣からもございましたように、我が国は、ミャンマーの人道状況が悪化し続けていること、これを非常に懸念しておりまして、クーデター以降これまでには、国際機関やNGO等を経由し、直接ミャンマー国民に裨益する形で合計二億ドル以上の人道支援、これを実施してきております。 今後とも、少数民族組織等を含むあらゆるミャンマーの人々の声によく耳を傾けつつ、これまで実施してきていますように、国際機関に加えて日本や現地のNGOともより一層連携し、国内避難民を含め、支援を必要とするミャンマー国民に直接裨益する人道支援を行っていく考えでございます。また同時に、これらの支援がちゃんときちんと一人でも多くの支援を必要とする人々に届くことを確保すべく、ミャンマー側に安全で阻害されない人道アクセスを認めるように引き続き強く求めていく考えです。 あと、先ほどございましたバゴー橋の建設等がプロパガンダに利用されているんじゃないかという御批判ございますことは、それは私どもも承知しておりますが、国軍の意図につきましては私どもコメントする立場にございませんが、既存案件はいずれもミャンマーの国民の生活向上や経済発展への貢献、人道的なニーズ、これに対応することを目的とした事業であり、国軍を利するものではないと考えております。
○石橋通宏君 表向きそうやって言い訳されますけれども、軍はそうやって日本の支援で造ったインフラ等を軍が移動するために使っているのではないかという指摘までNPO、NGOからはいただいているんです、大臣。今まさに、先ほど言ったとおり、この間も軍が各地で空爆を続け、焼き討ちを続け、市民、命を奪っているんです。そのための軍の移動にそういったインフラが使われているのではないかという指摘まで受けている。これを、やっぱり大臣、続けるんですかね。いや、私はやめるべきだと思う。 重ねてそのことは今後も追及していきたいというふうに思いますが、これまで、大臣、重ねて顔の見える支援、対ミャンマーも国連機関を通じた資金拠出が中心なんです。それも、残念ながら国連機関自身が認めておられますが、なかなか国連機関といえども今ミャンマー国内を自由に、届けるべきところに届けることができていないと。それは軍がコントロールしているからです。 なので、顔が見えないこと、さらには本来届けるべきところに国連機関経由でも届かないということ、これを考えていただければ、大臣の御答弁も踏まえれば、やっぱりそういったミャンマーの内側からではなくて、国境を越えて避難民キャンプに直接人道支援物資を届けるような、そういった支援こそ今拡大をしていただくべきではないか。それが実現するための努力を、近隣国の政府とも交渉していただきながら、そしてNGO、NPOで現地で頑張っていただいている、そういった皆さんに御協力をいただきながら、日本の支援をまさに届けるべきところに届けていただくことが必要ではないかと思いますが、大臣、その方向で是非強化をしていただきたいと思うんですが、どうでしょう。
○国務大臣(茂木敏充君) 石橋委員おっしゃるように、日本の協力、これは国際機関であったりとかNGOを中心としたものになっておりますが、この人道アクセス、きちんとそれが届くかということに対して様々な支障があるということは承知をいたしておりまして、そのことにつきましては、人道アクセスについてはきちんとこれは守ってほしいというか、きちんと確保してほしい、こういったことはNGOであったりとか国際機関通じても申し上げているところであります。 確かに、日本の援助についてそういう声がないと否定するつもりはありませんけれど、あのネピドーの町見ていただきますと、あのでかい国会議事堂造ったのはどこの国なのか。そして、片道五車線以上あるあの高速道路、あれを何のために使うのか。それは日本が造ったものじゃありません。どこの国が造ったものかというのは委員もよく御案内のとおりだと思います。
○石橋通宏君 二〇一二年にテイン・セイン大統領当時と謁見したときに見てびっくりしましたが、片道八車線から十車線だったと思います。 私も、ネピドーももうかれこれ何度も訪問させていただきましたが、それはそれとして、今まさにその軍政が残念ながらこういったクーデターを起こし市民を虐殺をしているということ、その実態の中で今必要な支援、困っておられる方、どう日本のODA支援を届けるか、そのためのスキームをどう構築するかということを、これからも外務省と是非協力していきたいと思いますし、この間、協力局を始め本当に亜東一も含めて努力をいただいております。少しずつ少しずつですがそういった支援ルートも拡大をしていただいておりますので、是非、そこは今後ともしっかり議論もさせていただきながら、届けるべきところに支援が届くようなスキーム、私も協力させていただきますので、是非対応をよろしくお願いしたいと思います。 あと、済みません、残り時間少なくなりましたので、ちょっとそれに関連して、かねてから私、懸念をお伝えしておりますが、日本財団の笹川さん、笹川陽平氏、この間もミャンマー国民和解担当日本政府代表という任にあって、日本政府代表としてこの間もこの軍事クーデター下のミャンマーに何度も訪問をされて、国軍司令官たるミン・アウン・フライン氏と何度となく面会、面談をされて、これまた日本政府代表としてですよ、現地の報道にも登場されております。 私、これ深刻な問題だと、大臣、思っているんです。向こうは、日本政府代表が国軍司令官に会いに来て今後の在り方について議論するわけですから、政府がお墨付きを与えているというふうに当然理解をしますし、民主派の皆さんは、日本政府は一体何をしているのかということで抗議の声を上げておられます。 大臣、これやめるべきじゃないですか。少なくとも、日本政府代表として笹川氏がミン・アウン・フライン国軍司令官と度重なる会合をしているようなこういった事実、これ否定できないと思いますので、大臣、これは一刻も早く何らかの措置、日本政府代表を解任していただくなり、やるべきではないかと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 今年も笹川陽平氏、ミャンマーを訪問しておりますが、これは、ミャンマー国民和解担当政府代表のお立場ではなくて、あくまで日本財団の名誉会長として訪問された、このように承知をいたしております。 いろんな御意見あると思います。個人の笹川氏どうではなくて、日本として、では、全く、これASEANも一緒なんですけれど、ミャンマーとのあらゆる対話を閉ざして、では民主化が達成できるのかというと、それは難しいというのはよくお分かりいただけると思うんですが、ミャンマーの国、ASEANの国は本当に苦労していますよ、ミャンマーをどうしていこうかと。そういった中で、五つの原則を立てながら、それがなかなか実施されないということに対してもいろんな意味でのフラストレーションを持ちながらも働きかけを続けると、働きかけがないところに民主化はないんだと、こういう思いをASEANの国々も持っている、そういったASEANの国々を日本というのは大切にしてきた、そういった思いも踏まえながら、日本として何ができるかということを考えていくことは私は必要だと思っております。
○石橋通宏君 時間が来たので今日のところはこれで終わりにしますが、大臣、外務省はそういって一貫して、ごめんなさい、言い方悪いけど、ごまかしをされていますが、資料の六に今日付けておりましたが、笹川さん御自身は御自身の、笹川さん、毎日毎日ブログで活動報告をされているわけですが、そこに、私はミャンマー国民和解政府代表としてこれまでに百五十回以上ミャンマーを訪れてきましたと、去年、ミン・アウン・フライン司令官と会った後にこれを明確に書かれています。笹川さんは日本政府代表として行って、会っているんですよ。現地の臨時大使ともその都度お会いしている。外務省が知らないわけないし、そんなごまかしは通用しません。 そのことは重ねて申し上げて、後段のところは、大臣、私理解しないわけではありませんが、このやり方は違うということを申し上げておりますので、この件についてはまた今後深掘りをさせていただきたいということをお願いして、質問を終わりにさせていただきます。 ありがとうございました。
○堂込麻紀子君 国民民主党・新緑風会、堂込麻紀子です。 茨城県の選挙区になります。茂木大臣、お隣ということで、どうぞよろしくお願いいたします。 今、経済安全保障が国際競争の中で重要性を増しているということは言うまでもありません。二〇二三年の開発協力大綱改定以降は、我が国のODAは経済安全保障との連関がより強く打ち出されてきました。しかし同時に、大綱が明確にしているのは、人間の尊厳と人道を中核に据える姿勢です。 競争が今大変激化している時代だというふうに思います。ここで言う競争というのは、単なる競争ではなく、国際影響力、またルール形成、経済安全保障、さらには民主主義、人道といった価値の在り方をめぐる複合的な国際競争を指しております。こうした今だからこそ、人道を基盤とした開発協力、これを後景化させてはならないということが日本の信頼と選択肢を将来に残すことにつながります。 国際情勢も大変不透明で深刻な状況です。予算委員会から委嘱を受けましたので、充実審議を改めて求めてまいりたいというふうに思います。 質疑に入ります。 まず、ODA全般に関してです。ODA構造変化の認識と日本の役割について伺います。 近年、国際社会においては、開発ニーズが一層高まる一方で、各国の財政事情や政策の変化によって従来の支援構造に変化が生じているという指摘があります。とりわけ米国の国際協力の規模や関与の在り方の変化によって、途上国において支援の空白が生じているとの懸念もございます。政府として、こうした国際的なODAの構造変化、どのように認識をされているのか。 また、日本として、この米国の動きによって生じた支援の空白に対して、単純に補完するということではないにせよ、結果として空白が生じている地域やこの分野に対して我が国としてどの程度関与していくのか、基本的スタンスを茂木大臣にお伺いします。
○国務大臣(茂木敏充君) 堂込委員とは同じ北関東、お隣ということで、よろしくお願い申し上げます。 世界は今、パワーバランスの変化であったりとか紛争、対立の激化を受けまして、大きな構造的な変化の中にあり、国際社会及び我が国を取り巻く安全保障環境も様々な分野で厳しさを増してきております。また、これに伴いまして、多くの分野や国々で開発ニーズが高まっております。さらには、我々が主導してきた自由で開かれた国際ルール、こういったものがほかの国によって違った形になっていく、こういったことについては強い懸念を私自身も持っているところであります。また、委員御指摘の米国の対外援助政策の変更についても幅広い開発協力分野での影響をもたらす可能性がある、こういうふうに認識をしているところであります。 このように開発協力を取り巻く国際環境が大きく変化をする中で、日本のODAの戦略的意義、これは一層高まっていると考えております。こうした変化を踏まえまして、我が国としては、ODAによります日本らしい顔の見える開発協力を通じて、相手国のニーズも踏まえたきめ細やかな協力を進め、国際社会で発言力を強めるグローバルサウスの国々との連携を強化していきたい、こんなふうに考えております。 今、課題というものが非常に大きくなってきていると、一方で、援助というのが一部の国で止まったりということで、そのギャップというのが非常に広がっていると。もちろん日本だけでそのギャップは埋めることはできませんけれど、ほかの同志国とも協力をしながら、いい形で役割分担をしながら、そのギャップをしっかり埋めることによって、自由で開かれた国際秩序、これをしっかりと維持強化していくということが極めて重要であると考えております。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 国際的なODAの構造変化というのは一過性なものではないというふうにも考えますので、今後の国際秩序にも影響し得る重要な動きだというふうにも受け止めております。我が国としても、従来の延長線ではなく変化を前提とした対応が求められているというふうにも思います。 次の質問に移らせていただきます。ODAの重点化と戦略性についてです。 我が国自身も厳しい財政状況に直面しているということでありますが、そうした中で、ODAをどのように優先付けをして、限られた資源、どこに重点的に配分をしていくのか、まさにこの戦略性が、先ほどもおっしゃっていただきましたが、戦略性がこれまで以上に問われているというところになります。 重点分野、重点地域の考え方について御説明をいただければというふうに思います。
○政府参考人(今福孝男君) お答え申し上げます。 政府といたしましては、限られた資源で効率的、効果的にODAを実施すべく、ODAによる日本らしい顔の見える開発協力として、冒頭大臣の方からございましたとおり、三点に重点的に取り組んでいくこととしております。 まず第一に、FOIPの戦略的進化におけるODAの活用とグローバルサウスの連携強化、この観点から、例えば昨年の夏のTICAD9で発表されましたインド洋・アフリカ経済圏イニシアティブ、こういったものの具体化といったものを進めていくということが一点目として挙げられます。 第二に、人間の安全保障といった理念の下で、やはり深刻化する地球規模課題、これへの国際的取組を主導していく必要があると。具体的には、気候変動とか環境、保健、自然災害、食料、エネルギーといったものが入ってくると思います。 また第三に、ODAの戦略的かつ効果的な活用と開発協力の実施体制の強化、こういったものが必要かというふうに考えております。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 御答弁にもありましたけれども、次の質問なんですが、ODAは単なる国際貢献にとどまらず、我が国の安全保障や経済、ひいては国益とも密接に関係するものだというふうに考えております。だからこそ重要なのが、ここでは国民の理解だと思います。仮に日本が国際的な役割を拡大していくということであれば、それに伴う負担や意義について国民に対して丁寧に説明をしていくという必要もあります。 現状、ODAの意義、十分に共有されているとは言い難い状況だと考えますので、政府として、このODAの必要性やその成果、どのように国民への説明責任を果たしていかれるのか、お考えをお聞かせください。
○大臣政務官(英利アルフィヤ君) 堂込委員、ありがとうございます。お答えいたします。 まず、委員御指摘のとおり、公的資金を原資とするODAに関しましては、国民の理解が不可欠であります。ODAの意義や成果について、より多くの国民の皆様の納得と共感を得られるよう、広報、情報発信により一層丁寧に取り組んでいく必要があると我々も考えております。 ODA広報におきましては、ODAの目的、すなわち、ODAを通じて国際社会の平和と繁栄に貢献すること、これが資源の安定供給の確保にも直結し、ひいては我が国の平和や安定、更なる繁栄といった国益につながることや、ODAを戦略的かつ効果的に活用し、経済安全保障等の重要課題の解決にも資すること、こちらをしっかりと発信していきたいと思っております。 引き続き、ODAに対する国民の皆様からの声に耳を傾け、ODAの意義や成果について積極的に発信してまいります。 ありがとうございます。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 ODAの意義、また功績、成果、単なる広報にとどまらず、国民が自分事として理解をできる、こうした形で示していただけることが大変、国民の皆さんにとっても理解して、またさらに支援しようという形になると思いますので、是非意識していただければというふうに思います。 次に、先ほど来からも出ていましたFOIP、この見直しも踏まえたODAの戦略的位置付けについて伺います。 石田理事も触れていただきましたけれども、今後のODAは、外交、安全保障、経済政策と一体となって、より戦略的に活用されていくという必要があるというふうに考えます。 高市総理は、FOIP、これ戦略的に進化をさせて見直すというふうにしておりますが、政府として、戦略的にODAとどのように位置付けを分けて、どのような役割を担わせていくのか、改めて見解をお示しいただければと思います。
○大臣政務官(英利アルフィヤ君) ありがとうございます。 FOIPを日本外交の柱として提唱してから十年がたちました。この間、時代の変化や新たな課題に対して、FOIPを戦略的に進化させていく必要があると政府としても思っております。 その中で、ODAを活用したAI、データ基盤やサプライチェーンといった経済基盤の強化、官民一体での経済成長の機会創出、さらには地域の平和と安定のための連携拡大を通じてFOIPの戦略的な進化にも貢献していく、そう考えております。 ありがとうございます。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 ODAの戦略的活用というところが進む中で、短期的な外交的な効果だけではなくて、中長期的な信頼の構築というところは、これ日本の、何でしょうね、得意とする領域だというふうに思います。そういう視点を引き続き重視をしていただきたいというふうに思います。 続きまして、JICA法の改正と民間資金動員について、質問をちょっと変えていきたいというふうに思いますが、まず民間資金活用の狙いと効果についてです。 さきに行われましたJICA法の改正に関連してきますが、民間資金の動員が一層これによって促進されていくということになりますけれども、従来のODAに加えて、この民間資金のノウハウを活用していくという方向性自体は理解ができますが、その狙いとどのような効果を見込んでいるのかというところを改めて御説明をいただければというふうに思います。
○政府参考人(今福孝男君) お答え申し上げます。 近年、国際的に開発資金の不足が懸念されております。膨大な開発資金ギャップ、これを公的資金のみで賄うことは非常に困難な状況でございます。こうした中で、民間投資の促進に向けた取組が一層重要となっております。 こうした開発資金を取り巻く環境の変化も踏まえ、民間投資を一層促進し、開発途上地域における多様な資金ニーズに一層きめ細かく対応するため、昨年の通常国会におきまして、例えば、途上国企業による債券発行をJICAが支援して投資家を誘引したりとか、あとJICAが信用保証を行うことによって地場の銀行が地場の企業へ融資すること、これを促すことができるようにするなどのJICA法の一部を改正いたしました。 引き続き、民間投資を促す新しいODAの仕組み、これも使い、各国のニーズに沿った重点投資、これを行うことによって日本経済へもメリットをもたらすとともに、エネルギー、重要鉱物の安定的確保を始めとする経済安全保障等の重要課題にも対応していきたいということを考えております。
○堂込麻紀子君 民間資金の活用による可能性の広がりというところがこれらの狙いだというふうに思いますけれども、一方で、ここで非常に重要な点だというふうに考えますが、次の質問なんですけれども、採算性と開発ニーズの両立についてです。 民間資金は当然ながら採算性というのが重視をされていきます。その結果として、本来支援が必要であるにもかかわらず、この収益性が低い国や分野が取り残されてしまうのではないかという懸念でございます。 最も脆弱な国や地域への支援はODAの根幹であって、これが後退することがあってはならないというふうに考えます。採算性が重視され、こうした支援がそがれないように、ODA全体及びJICA事業の制度運用について、どのような仕組みでバランスを担保していくのかというところを具体的にお教えいただければというふうに思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 例えばアフリカに対する日本の支援を考えたときに、これは日本だけではなくて、アフリカの世界からの支援について、もう援助より投資が欲しいんだと、こういった話というのはずっといただいてきたところでありまして、国際社会で発信力を強めるグローバルサウスの国々との連携、これは今不可欠でありまして、ODAを活用して相手国のニーズも踏まえたきめ細やかな外交を進め、ODA、これを呼び水にしながら、民間投資も促進をしていくことが必要だと考えております。 昨年のJICA法の改正につきましては、今政府参考人の方からその内容について説明をさせていただいたところでありますが、開発協力大綱に記されました民間資金の動員であったりとか様々な主体との連携の実現を通じて、開発途上地域が抱える開発課題解決のための手段を増やすものであります。 政府としては、こうした新しいODAの仕組みとともに、これまでの無償資金協力であったりとか技術協力、こういったツールも活用して、誰一人取り残さないというSDGsの理念であったり、人間の安全保障の理念の下、開発途上地域で脆弱な立場に置かれている人々への支援を引き続き行っていく考えでありまして、支援が一発で終わるんではなくて、これが継続していく、そしてその国の経済が更に成長して、結果として日本企業にとっても裨益をし、日本も裨益を受ける、こういういい循環をつくっていくためには、単に政府がやることだけじゃなくて、民間も巻き込みながらそういった取組を回していくということが私は極めて重要だと考えております。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 民間を巻き込む際のやはり採算性というところが重要視されますし、その呼び水が本当に呼び水としてもらえるのかというところは、この採算性も含めて大変民間としても厳しいものがあるんだというふうに思います。そういう意味で、最も支援が必要な国や人々に確実に支援が届く仕組みとなるように、不断の検証というのは必要だというふうに考えます。 更に伺いますけど、民間資金の活用が進むほど、開発効果の検証、また透明性という確保が一層重要になってきます。成果がどのように測られて、誰が責任を持つのかという点については、国民への説明も必要だと考えます。その点の具体的な指標だったり仕組み、どのような評価、検証を行っていくのか、どのようにまた国民に対しても公開していくのかという点についてお伺いできればというふうに思います。
○政府参考人(今福孝男君) お答え申し上げます。 ODA事業の実施に当たりましては、委員御指摘のとおり、評価、検証、そういったものの透明性というのは非常に大事だというふうに考えております。その効果的、効率的な実施を確保するために、まず、案件採択、事前の部分です、案件採択に先立って、有識者から成る開発協力適正会議というものを開催いたしまして、例えばですね、そこで関係分野に知見を有する独立した委員と意見交換を行うことなどを通じて、あらかじめ事業の妥当性を確認するというようなことを行っております。 また、外部の有識者の参加を得るものも含めて、事後的にこちらの評価を実施しております。その際、開発協力の実施状況やその効果を的確に把握し、改善していくという考え方から、政策、計画策定から実施、評価、改善といういわゆるPDCAサイクル、これを取り入れております。評価から得られた様々な教訓、知見をODA事業の案件形成に活用しております。 さらに、JICAでは、評価のアカウンタビリティーの確保、事業評価の質の向上、フィードバックの強化といったものを目的として、事業評価外部有識者委員会を設置しております。これらの評価結果につきましては、外務省又はJICAのホームページで公開しております。 ただ、一部、海外投融資のようなもの、これ民間の企業の御意向もありますので、そこは確認した上でないとちょっと公表できなくなっておりますが、おおむね今申し上げたような形で評価、公表しております。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 続いて、質問に、質疑に移らせていただきますが、先ほど石橋委員よりも触れていただいたミャンマーです、ミャンマーへの支援です。 ミャンマー軍事クーデター以降、日本政府として国軍主導の体制との間で新規の二国間ODAを行わないということで先ほども触れておりましたが、この一方で、国際機関、NGOを通じた人道支援を継続しているというふうには承知をしております。 まず、現在行っている支援の全体像、その効果についてどのように評価をされているのか、お聞かせください。また、この支援が軍事政権側のPRに利用されていると、先ほどもありました、指摘があることを受け止め、どのようにされているのかというところを御説明いただければというふうに思います。
○政府参考人(今福孝男君) お答え申し上げます。 まず、ミャンマーにおけるクーデター以降、我が国はこれまで国軍が主導する体制との間で新規ODAは行わないということとしております。 苦難に直面するミャンマー国民を支援するとの一貫した方針の下で、人道支援や国民生活の向上のための支援についてはミャンマーの人々に直接裨益する形で積極的に実施してきております。これが国際機関やNGO等を経由したものでございます。我が国は、ミャンマーの人道状況が悪化し続けている状況、これを非常に懸念しておりまして、今申し上げましたように、国際機関やNGO、国内外のNGOですね、これを経由して、ミャンマー国民に直接裨益する形で合計二億ドル以上の人道支援、これを行っております。 対ミャンマー支援が軍事政権側のPRに利用されているといった指摘につきましては、そのような指摘があるということは、先ほども御答弁申し上げましたように、我々としても承知しておりますし、ただ、国軍の意図についてコメントする立場には私どもございませんが、既存の案件はいずれもミャンマー国民の生活向上や経済発展への貢献、人道的なニーズに対応することを目的とした事業であり、国軍を利するものではないというふうに考えております。
○堂込麻紀子君 最後の質問ですけれども、茂木外務大臣から、是非、今後の支援の方針と戦略というところで、単なる人道支援にとどまらず、民主的な政治体制の回復、国民生活の安定に向けて、日本としてどのような中長期的な戦略を描いているのか、御説明、御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(茂木敏充君) ミャンマーにおきまして人道状況が悪化をする中、食料であったりとか医薬品等の緊急人道支援、これが必要になっていることから、我が国政府としてはこうした喫緊のニーズに対応する支援を重点的に実施をしてきておりまして、委員会ごとに国会議事堂があるような、ばかでかい国会議事堂を造ったりとか、片道もう七車線か八車線で、多分これは何かのときに空港、飛行場に使うんだろうなと思うような高速道路を造るということは絶対にいたしません。 その上で、今後、緊急人道支援物資の提供のみならず、現場の人道支援ニーズが変化していることも踏まえて、例えば避難児童への教育機会の提供、こういう人、若い子供たちが将来のミャンマーをつくっていくことになるわけでありますから、こういった教育機会の提供であったりとか、自立、自活のための支援等も継続してまいりたいと思っておりまして、ミャンマーが自分の力できちんと自立をできる、そのための人材づくり、これが極めて重要だと、そういう思いで人道支援も続けてまいりたいと考えております。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 本当の、真の意味の人道支援というところを私もこの委員としてこれからも是非つなげていきたいというふうに思いますので、引き続きどうぞよろしくお願いします。 質疑を終えます。ありがとうございました。
○高橋光男君 おはようございます。公明党の高橋光男でございます。 本日は、政府開発援助、ODAの来年度予算の委嘱審査について質問の機会をいただき、ありがとうございます。 さて、平和国家日本の国際協力は、国内課題への対応とも両立させていかなければなりません。そして同時に、ODAには国民の理解と納得が不可欠であることを、私も国会の場で様々な機会を通じて申し上げてまいりました。実際に現場で実務に携わらせていただいた一人として、本日は、我が国を取り巻く今の国際情勢の下での外交方針並びにODAの意義、役割についてお尋ねしてまいります。 まず最初に、法の支配を軸にした一貫性のある外交の重要性について大臣にお伺いいたします。 今般の米国及びイスラエルによるイラン攻撃をめぐっては、力による現状変更をどう見るのかという点で日本外交の一貫性が厳しく問われていると思います。我が国はこれまで、法の支配に基づく国際秩序を重視し、自由で開かれたインド太平洋、いわゆるFOIPもその文脈で進めてまいりました。今日の委員会でも累次御指摘があったところです。 にもかかわらず、主権国家に対する一方的な武力行使という、国際法違反が強く疑われる、およそ法の支配とは相入れない行為が米国、イスラエルによって断行されました。その一方で、先日の日米首脳会談では、この点が私は個人的には曖昧にされたまま、FOIPの下での協力推進が両首脳の間で確認されました。 法の支配に基づくFOIPは、他の同志国とも共有する取組でございます。したがいまして、今回の対応はダブルスタンダードではないかというふうに受け止められかねないと思っております。 そこで、大臣にお伺いいたします。我が国として、日米同盟は私は基軸として大事だと思いますけれども、この力による一方的な現状変更は許されないという立場を堅持しつつ、どのように一貫性のある外交を進めていくお考えなのかについて、御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(茂木敏充君) 我が国は、戦後一貫して平和国家としての道を歩み、国際社会の平和と安定、そして繁栄に取り組んでまいりました。また、従来から、自由、民主主義、法の支配といった基本的価値、また原則というのを重視をしてきました。委員も外務省出身であられて、日本外交、安全保障の基軸が日米同盟にあるということはよくお分かりだと思います。 そういった中で、同盟国であっても、完全に全てのところで最初から意見が合っているわけではなくて、そのすり合わせの中で方向性を一致させていくということは極めて重要だと思っておりまして、今回、発表から十年たちました自由で開かれたインド太平洋、これに対する両国のコミットメントを確認をしたということはやっぱり大きな私は成果だったと考えておりまして、決してダブルスタンダードということではなくて、それぞれの国がそれぞれの立場というのもある中で、その意見を調整しながら同じ方向を向いていく、これが現実的な外交ではないかなと私は考えております。
○高橋光男君 御答弁いただきました。 ただ、その法の支配というのは本当に全ての私は基本だというふうに考えております。我が国外交の土台でもあり、平和を支える基本原則だというふうに考えておりますので、やはり相手によって使い分けるような、そうしたものであれば、やはり国際社会からも信頼を得られませんし、そして国民に対しても理解を得られないというようなことがあろうかというふうに思いますので、その辺りはやはり原則を曲げずに毅然たる外交を貫いていただきたいというふうに考えますので、よろしくお願いしたいと思います。 続きまして、物価高が続く中でのこの国際協力を着実に進めるためには、国民の理解と納得が欠かせません。大臣、今日の所信でも、ODAのこの意義や成果につきまして国民の納得と共感を得られるようにこれまで以上に力を入れると述べられました。大切なのは、私は、この発信の量を増やしていくとかそういったことではなくて、やはり誰に何がどこまで伝わっているのかということをしっかりと確かめて次の改善につなげていくことだというふうに思います。 政府として、どの層に何を重点的に伝えるのか、そういう件数ではなくて、この理解の広がりについてどのように把握をして改善していくお考えなのかについてお答え願います。
○国務大臣(茂木敏充君) 誰も答えないようなので、私の方から。 公的資金を原資といたしますODAには国民の理解というものが不可欠だと、これは冒頭お話をしたとおりであります。ODAの意義であったりとか成果について、より多くの国民の皆さんの納得と共感を得られるように、これから、いろんな広報の仕方もあるんですが、SNS等を活用した幅広い広報、情報発信により一層丁寧に取り組んでいく必要がある、こんなふうに考えております。 私自身も、年初の外国訪問の際には、フィリピンであったりとかインドのODAの現場、これを視察をして、それもSNSに、実際にこういったことをやって、現地の人と一緒にこういった事業をしながら、向こうからも感謝をされている、こういう映像も発信をさせていただきました。 また、パレスチナの国づくりの支援の現場であります難民キャンプ、これについても、その難民キャンプ訪問したときは向こうの関係者だけだったんですけれど、その施設を見まして下に降りてきたら、付近の子供たちもう百人以上、これが取り囲んで日本の援助に感謝している、こういうシーンがありまして、それも急遽SNSに載せていただきましたら、一日で百万件以上ですよ。 何というか、量より質とおっしゃられるかもしれませんけど、百万人の方が関心を持っていただけると、恐らく若い方も多いんだと思います。こういった方々にも関心を持ってもらうということは極めて重要なんじゃないかなと私は考えているところであります。 そして、ODAの広報におきましては、ODAの目的、すなわちODAを通じて国際社会の平和と繁栄に貢献するということが資源の安定供給の確保にも直結をして、ひいては我が国の平和や安定、更なる発展といった国益につながることや、ODAを戦略的かつ効果的に活用して経済安全保障等の重要課題の解決にも資する、こういったこと、決してこのODAというのは他国だけのためにやるんではなくて、それは日本にもきちんといろんな意味で長期的には返ってくるものなんだ、日本にとっても必要なことなんだ、利益をもたらすことなんだ、こういったことをきちんと御理解いただけるような発信に更に努めていきたいと、こんなふうに思っています。
○高橋光男君 大臣御自身の言葉での答弁、ありがとうございます。しっかりリーダーシップを発揮していただいて、継続していただくことをお願いいたします。 外務省が今年度、外交に関する国内世論調査というのを行いました。このODAのメリットとして何を挙げられたのか。それを見ると、資源や食料の安定的供給の確保、これ答えた方が五割を超えて最も多くなっております。 では、実際にそうした支援をどう進めているのかということが問われるかというふうに思います。とりわけ、今回の中東情勢を受けて、原油等の資源を大きくその地域に依存する我が国にとって、今回の事態は国内の暮らし、また経済に大きな影響が及びます。したがいまして、この地域の国際協力は、この日本の暮らしと経済を守るという観点からも、より戦略的に進める必要があると思います。 例えばイエメンでは、アデン港を始め主たる港で無償資金協力による港湾機能改善プロジェクトというものが行われておりまして、資材供与や職員研修などを通じて税関機能が向上し、船舶の安全な航行確保にも役立っていると承知いたします。 そこでお伺いします。この日本の知見を生かしながら、是非この港湾などのインフラ、またソフト面での人材育成といったような戦略的な協力や投資を通じて、是非この我が国への資源の安定供給を一層図っていく必要があると考えますが、いかがでしょうか。
○副大臣(国光あやの君) 高橋委員のお尋ねにお答えさせていただきます。 委員御指摘のとおり、我が国は非常に今、資源安定供給、非常に重要な局面でもございます。中東においても、我が国では、原油輸入の九割以上を中東地域に依存しておりまして、中東地域からのエネルギーの安定供給は非常に我が国の経済活動の重要な点でございます。 そのために、我が国といたしましては、かねてから中東地域には様々なODA等を活用しつつ取組を進めておりました。例えばイランのバスラ製油所、こちらはちょっと老朽化が指摘されていたところ、その製油所やまた関連の港の整備や改良も日本の高い技術を使ってODAで支援をさせていただきまして、また同地域からのエネルギーの安定供給につながるような支援も実施しております。 さらに、産油国やまた産ガス国は所得水準が高い国も多うございますので、ODA以外の民間ベースの交流、ビジネスや人材育成も含めて長年実施されているように、外務省としても支援をしてまいっておったところであります。 加えて、シーレーンの安定確保の観点からも、インド太平洋諸国に対していろんな取組しております。先ほどアデン湾の話もございましたが、例えばジブチにおいては海上の保安能力の向上や、また、カンボジアのシアヌークビルの港湾の整備というものも実施をしております。 いずれにしましても、委員の御指摘、非常に重要だと受け止めておりまして、日本らしい顔が見える開発協力で各国と信頼関係を醸成し、エネルギーの、資源の安定供給、セキュリティーに努めてまいりたいと思っております。
○高橋光男君 ありがとうございます。 特に私は、そうした経済的な支援もさることながらですが、このイランにつきましては、やはり、いずれ事態が鎮静化するということを見据えて、やはりその先の復旧復興支援についても我が国として積極的に貢献していくべきだと思います。 先ほど大臣の所信でも、パレスチナにつきまして、この国づくりに貢献していくという御答弁がございました。是非、伝統的な友好国であるイランにつきまして、我が国に対する大きな期待もあろうかというふうに思いますので、この事態が鎮静することがまず第一でありますけれども、その先の復旧復興支援にも注力していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(今福孝男君) お答え申し上げます。 今、国光副大臣からも御答弁ありましたとおり、中東の平和と安定、これは我が国のエネルギー安全保障の観点からも極めて重要でございます。一方、中東地域におきましては、目下のイラン情勢やパレスチナ情勢等、依然として大きな課題も存在しています。 そのような中で、我が国はこれまで、中東各国との長年にわたる信頼関係、これを築くとともに、国際社会の責任ある一員として、ODAによる人道支援や復旧復興支援、人材育成などを通じて、中東地域の平和と安定のために様々な支援を実施してきております。 我が国といたしましては、引き続き現地の状況や相手国のニーズを踏まえ、我が国の支援について検討していく考えでございます。その上で、今御指摘ありましたイランへの復旧復興支援につきましては、現在事態進行中でございますので、現時点で予断を持ってお答えすることは差し控えさせていただきますが、情勢を見極めつつ地域の安定に貢献したいと考えております。
○高橋光男君 ありがとうございます。 続きまして、ウクライナ支援についてお伺いいたしたいと思います。 特に地雷関係なんですけれども、昨年、ウクライナの地雷対策会議というものが我が国主導で開催がなされました。やはりこの地雷除去というのはあらゆる開発の前提となります。そうした中で、やはり民間の力もお借りしながら、また、私、地元兵庫では、自治体レベル、先方の州と、例えば義肢、義足の支援、またメンタルヘルスの支援、こうしたようなことも取り組んでおります。 是非、こうした地雷除去を進めるとともに、併せてですが、このウクライナの基幹産業であるこの農業分野での支援、こうしたものも極めて重要だというふうに考えております。 そこで、地雷対策支援の進捗と今後の具体策、あわせて、この農業分野における中長期的な支援の必要性につきまして、どのようにして進めていくのかについて外務省及び農水省からお答えいただければと思います。
○副大臣(国光あやの君) 御指摘のとおり、ウクライナの国土は、地雷が国土の四分の一、二五%が汚染を地雷によりされているということで、非常に、委員御指摘のとおり、ウクライナの復旧復興に向けては、地雷の除去、非常に重要でございます。 そうした観点で、御指摘のように、我が国、昨年の十月にウクライナの地雷対策会議を主催をいたしまして、そのときにウクライナ地雷対策支援イニシアティブを表明をさせていただきました。これには三つの大きな柱がございます。一つは、人材育成と技術の強化です。二つ目に、地雷除去からの復旧や復興への円滑な移行です。三つ目に、第三国、これはカンボジアなど地雷除去の経験がある国などを含めた第三国や、また国際機関等とのパートナーシップの多角化、強化でございます。この三つの柱、しっかりと進めていく予定でございます。 さらに、昨年十二月には、そのイニシアティブを踏まえまして、新たな無償資金協力、これは地雷除去の機械であるとか、またリハビリ用の医療機器などでございますが、そのような日本の技術を活用した資機材を供与することが決まりまして、今後渡す予定でございます。 引き続き、しっかりと復旧復興、G7等々、国際社会と連携しまして取り組んでいく予定でございます。
○政府参考人(笹路健君) ウクライナの農業についてお答え申し上げます。 ウクライナは、御承知のとおり、小麦やトウモロコシなどの穀物、あるいは食用油用のヒマワリ、こういったものの大産地でございます。食料・農業分野は今ウクライナのGDPの二割近くを占めておりまして、輸出、ウクライナからの輸出につきましても五割を超えているなど、委員御指摘のとおり、ウクライナにとって非常に食料・農業分野は基幹分野でありますし、極めて重要でございます。 日本の農水省としましては、ウクライナの農業ですとか食産業の活性化に向けまして、我が国の民間企業による食あるいは農業復興に係る取組への参画を促進しております。 具体的に申し上げますと、施設園芸ですとか食品加工などの分野で、ウクライナのビジネス展開に向けた民間企業、日本の民間企業のフィージビリティー調査を延べ十四件支援してございます。また、昨年の十月には、農水省の主催によりまして、民間企業七社をメンバーとしまして、官民ミッションを現地ウクライナに派遣しております、訪問しております。その折には、ウクライナ側の省庁あるいは企業との関係の強化を進めてきております。 今後とも、しっかりこの分野進めていきたいと思いますし、関係者の横の連携を深めていきたいと思います。 あと、今年の六月にはまた再度ミッションも派遣する予定でございまして、しっかりとウクライナの農業分野での復興に取り組んでまいりたいと思っております。
○高橋光男君 是非、官民一体となった取組が大事だということは先ほど大臣の所信でも述べられたところでございますので、政府一体となってそうした取組を進めていただくようにお願いしたいと思います。 そして、最後の質問になろうかと思いますが、TICAD9を受けたこの支援の在り方についてお伺いしたいと思います。 昨年のTICAD9に向けて、私も国会の場で、この人材育成とか、また学生・学術交流、こうしたものを日・アフリカ協力の中心に据えるべきだということを訴えさせていただきました。 TICAD9では、今後三年間で三十万人の人材育成が表明されました。また、アフリカ拠点大学ネットワークといったような新しい取組も立ち上がりまして、三年間で十五万人の高度人材育成を目指していきます。 しかし、大切なのは、人数だけではないと思っております。若者や学生、研究者、行政官、医療人材などが現地でどのような力となって自立につながっていくのかまで見なければならないというふうに思っております。これ、TICADの大きなオーナーシップといった理念ですね、この自立的な開発ということを進めていく必要があろうかというふうに思っております。 一方で、昨年、残念なことに、TICAD9の後に、アフリカ・ホームタウン構想ということをめぐって一連の騒動がございました。日・アフリカ間のこの人的交流や人材育成への国民の信頼とか理解を回復し、深めていく中で進めていく必要があろうかというふうに思っております。 是非、このTICAD9の成果文書である横浜宣言も踏まえまして、人づくりを中心にしながら、人間の安全保障の理念の下で、保健、教育、水、衛生などの基礎生活分野への支援も各国の自立につなげていく形で進めていくべきかというふうに考えます。 こうした課題にどのように取り組んでいくかについて、外務省及びJICAの御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(茂木敏充君) アフリカ、我々の先祖でありますホモサピエンスの発生の地でもありますが、一方で非常に若い大陸であるということでありまして、若者や女性を含めました未来の成長の担い手となる人づくり、これはアフリカの持続的な経済成長を支援する観点から極めて重要であると考えております。 こうした考えの下、委員の方からも御指摘いただきましたが、我が国は昨年八月のTICAD9におきまして、産業、健康、医療、そして教育、農業、司法、行政等の幅広い分野で、今後三年間で三十万人の人材育成、これを行っていく旨表明をいたしました。 人材育成を行う、これはやっぱりそれらによってトレーニングを受けた人たちが、今度は自分でオーナーシップを持ってその国の様々な重要な役職において活躍して成長を牽引する、また国民生活の改善の中心になっていただくということが極めて重要なんだと、そんなふうに今考えております。 また、基礎生活分野における支援というのもまだまだ重要だと考えておりまして、例えば保健分野において、日本の技術や知見を活用しながら、母子手帳の普及であったりとか感染症対策等の取組を後押ししてきているところであります。 世界全体がコロナ経験したわけでありますけれど、こういった感染症というのは、何というか、例えば日本でなくなったにしても、どこかで残っていたら、それがまた全世界的な感染の拡大にもつながりかねないということでありまして、ノー・ワン・イズ・セーフ・アンティル・エブリワン・イズ・セーフという状態をつくり出すことがこの感染症の世界でも極めて重要なんではないかなと思っております。 引き続き、横浜宣言を始めとしますTICAD9の成果やアフリカ各国のニーズを踏まえながら各取組進めるとともに、それぞれの成果についてもしっかりと、委員御指摘のようにフォローアップ、これを行っていきたいと考えております。
○参考人(安藤直樹君) お答え申し上げます。 JICAは、TICAD9において日本政府から表明されました取組を着実に実施してまいる所存でございます。その中でも、委員御指摘のとおり、人材の育成は極めて大切な課題であるというふうに認識をしております。 高等教育分野、高等人材分野においては、アフリカの複数の拠点大学と日本の大学の連携を通じて教育の質の向上を図る。これは、委員御指摘のとおり、数だけではなくて、きちんと質を高めるということに取り組んでまいります。 拠点大学の一つでありますエジプト日本科学技術大学におきましては二〇一〇年から協力を行っておりますけれども、二〇二三年に発表されましたタイムズ・ハイアー・エデュケーション誌の大学ランキング、世界大学ランキングというものもありますが、エジプトで一位というものを獲得するというふうに、質も高めることを行っております。
○委員長(古川俊治君) 時間が来ておりますので、短く答弁をお願いいたします。
○参考人(安藤直樹君) はい。 あと、基礎教育分野にいたしましては、ガーナ野口記念医学研究所でもしっかり協力を行い、コロナ感染症のときにも検査をしっかり行って、周辺国の検査も行う、それから拠点において周辺国の人材育成も行うということをやっております。 あと、若者の人材……
○委員長(古川俊治君) 時間が参りましたので、よろしくお願いいたします。
○参考人(安藤直樹君) はい。 ありがとうございました。
○高橋光男君 以上で終わります。ありがとうございました。
○岡崎太君 日本維新の会、岡崎太でございます。 この委員会、昨年七月、私は初当選しまして、この委員会で質疑させていただくのは初めてになりますので、そんなこと分かっているよというようなこともあるかもしれませんが、どうかお付き合いのほどよろしくお願いを申し上げます。 まず、この意義と重要性に対する認識をお聞かせ願いたいと思います。 こういう質疑の機会いただいてやっぱりいろいろ調べさせていただくと、戦後復興のあるような七十年ぐらい前からこのODAというのはこの日本という国はやってきているということなんですが、この日本という国が、戦後復興の中で国際社会の責任あるメンバーとして地域や世界の様々な課題の取組に貢献をして、それらを通じて日本の平和と繁栄を築いていく上でも大きな役割をこの中では果たしてきたんではないかなというように思います。 百九十三ある国連加盟国のうち、いまだ大半が開発途上国ということでありまして、日本は加盟国中最多の十二回にわたって国連安全保障理事会非常任国に選出をされております。これは、開発途上国を含む世界の国々から多大な支持を得ているということの表れではないかなというように私は思っているんですが、ODAを含む外交努力を通じて日本が培ったこうした信頼というのは、これはもう我が国の見えない部分の資産ではないかなと言えるというように思っております。 ODAが税金等を原資とするからには、日本の財政状況が厳しい中、なぜODAを実施するのか、その意義を国民に丁寧に説明をして理解してもらう必要があります。 その上で、ODAを通じて開発途上国の安定と発展に貢献し、平和で安定した国際社会の構築に取り組むということは、日本が国際社会から尊敬され、ひいては国際的なプレゼンスの向上につながるものであるというふうに考えますが、これ、将来的に対する賢明な投資というふうに言えると思うんですが、大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(茂木敏充君) 岡崎委員とは初めて議論させていただきます。よろしくお願いいたします。 公的資金を原資といたしますODAには、国民の理解が不可欠だと考えております。ODAの意義についてより多くの国民の皆さんの納得と共感が得られるように、広報、情報発信により一層丁寧に取り組んでいく必要があると考えております。 ODAは日本外交を展開するための重要なツールでありまして、道路を始め日本の支援で整備をされたインフラは極めて質が高いと供与国からも高く評価をされておりまして、先ほど申し上げたように、単に物を造るだけではなくて、それをメンテナンスしていく、こういったノウハウについても提供する、こういったことも含めて非常に評価が高いということで、これは日本の信頼につながるものでありまして、また日本の国際社会における存在感を高めることにもつながる、そういった意味で、まさに委員御指摘の将来に対する賢明な投資である、こんなふうに考えております。 引き続き、ODAによります日本らしい顔の見える開発協力、これを通じまして、相手国のニーズも踏まえたきめ細やかな協力を進めて、国際社会で発信力を高めるグローバルサウスの国々とも連携を強化してまいりたいと、こんなふうに考えております。
○岡崎太君 大臣、ありがとうございます。 確かに、いろいろなところでやっぱり情報を見ると、大きな重機だんと持ってきて、アスファルトの道路敷いて、その後、傷んだ後もう修繕もできないというようなODAをした国もあるというように聞いていますけれども、やっぱり日本のODAはこの運用面と、それから長く使えるというような意味では大変評価を得ているというような話もお伺いをいたしました。是非とも将来的な賢明な投資というものを続けていっていただきたいというように考えます。 先ほどそれで大臣からもありましたグローバルサウス諸国との連携に向けたこのODAの活用案についてもお聞かせ願います。 日本は長年、多くの開発途上国の課題に向き合い、その発展に尽力をしてまいりました。開発途上国は現在グローバルサウスとも呼ばれ、中には国際社会において責任の一端を担う重要なパートナーに成長している国々もあると考えます。 多極化が進む国際社会において、こうした存在感を高めるグローバルサウス諸国との連携強化が日本外交においてより一層重要性を増しているというように考えるわけでございますが、グローバル諸国との連携を図っていくという上でODAは重要な外交手段の一つであると考えます。求められる支援の内容は国の発展状況に応じて変化していくというように考えられるんですが、中国が影響を強める中、グローバルサウスが今、日本に求める協力は海上保安能力の強化とか海底ケーブルの敷設、日本の強みを生かせる分野ではないかというように思います。 こうしたグローバルサウス諸国との連携を強化していく上で求められるODAの活用策についてお伺いをさせていただきます。
○政府参考人(今福孝男君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、国際社会で発言力を強めてきておりますグローバルサウスの国々との連携、これ非常に重要でございます。その連携強化のため、海上保安能力強化や海底ケーブルの支援、これはますます重要性を増してきていると認識しております。 海上保安能力強化につきましては、法制度整備支援や、あと巡視船の供与や人材育成などの海上法執行機関の能力強化といったものにこれまで取り組んできております。また、経済社会活動を維持する上で欠かすことのできない重要なインフラとして海底ケーブルございますが、例えば大洋州地域におきましては、ミクロネシア、ナウル、キリバスといった国に対して支援を実施してきております。 我が国政府といたしましては、引き続きこうした支援に積極的に取り組んでいきたいと考えております。
○岡崎太君 ありがとうございます。 いろんな本当に国の名前出てくるんですけど、昨年大阪では大阪・関西万博が開かれて、パビリオンの中でも皆さんが共通でやるコモンというパビリオンがあって、そういう中には本当にこのODAの対象の国がたくさん見られて、そういった国の方々がこの大阪に集まって、自分たちの国がこういうことをやっているんだというアピールをしている場面を本当により多く見る機会と昨年の万博ではなりました。そういった国々がやっぱり日本でやる万博に来てくれること自身も、こういったODAの一つの結果ではないかなというように思いますので、是非ともよろしくお願いを申し上げます。 次に、FOIPについて聞いていこうかと思ったんですが、各委員からいろいろ質疑がもう既にございましたので、ただ、言われているとおり、提唱から十年ということであるということで、これやっぱり一つの区切りではあると思うんですね。このFOIPによってこのODAの役割というものは、先ほど石田委員からもありましたけれども、やっぱりいろんなバランスの中で役割がそれぞれ変わっていくし、さらに、FOIPを戦略的に進化させていく中では、ODAにまた新たな役割というのが生まれて、それが期待されている部分もあると思います。質疑としてはもういたしませんけれども、お答えは結構ですけれども、是非ともその役割をこのODAも果たしていけるような、そんなFOIPとのバランスをつくっていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。 質疑の方に入ります。 これ、開発について先ほど、例えば金額換算でどれぐらいだとかそういった話もありましたけれども、この膨大な開発ニーズが世界にはあるんですが、開発協力を進めるに当たっては、税金等を原資とする限られた公的資金に限らず、民間資金をいかに活用するかというのが鍵だと思います。今、日本という国は国別ランキングでどうやら四位ということでございます、ODAに関する金額がですね、四位ということで、二四年ですね、四位ということでありますが、世論の風当たり、これ余りに金額が増えていくと、これも強くなるというのが一つの表れでないかなというように思います。民間資金をいかに活用するかということなんですが、民間企業は、その活動に開発効果を伴うとしても、十分な収益、やっぱりここが必要になってきまして、これが見込めなければ進出というのはしてくれないというように考えます。 昨年のJICA法改正により、こうした課題に対応しつつ、官民連携の下、民間資金の活用をしたコストパフォーマンスの高いODAを一層推進していただきたいというように思いますが、大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(茂木敏充君) 御質問にお答えする前に、FOIPでありますけれど、ケニアで安倍当時の総理が発表してからちょうど十年がたつわけでありますけど、十年たったからというよりも、この十年間の中で、特に近年、アジア太平洋、国際社会を取り巻く様々な環境が大きく変化をして、パワーバランスも変わり、さらには対応すべき課題も極めて大きく変化している、そのためにこのFOIPというものを、例えば重要鉱物を始めとするサプライチェーンの強化であったりとかシーレーンの強化であったり、様々なことも含めて進めていくと、こういう考えの下で行わせていただきたいと考えております。 その上で、御質問についてでありますが、近年、国際的に資金不足、これが懸念をされて、膨大な開発資金ギャップを公的資金のみで埋めていくことは非常に困難な状況でありまして、こういった中で民間投資、これ当然その採算というものを考えますから、それを踏まえて、それを促進する取組が一層重要になってきていると思います。 こういった意味からも、今日も何度か議論させていただきましたように、JICA法の一部につきましても改正をさせていただきまして、より民間資金が導入しやすい、また促進しやすい、こういった環境整備も進めているところであります。 引き続き、民間投資を促すこうした新たなODAの仕組みも使い、各国のニーズに沿った重点投資を行うことによりまして、日本経済へもメリットをもたらすとともに、エネルギー、重要鉱物の安定的確保を始めとする経済安全保障等の重要課題にも対応していきたいと考えておりますし、それがやっぱり日本の利益にもつながっていくんだ、こういったこともきちんと広報してまいりたいと、こんなふうに考えております。
○岡崎太君 ありがとうございました。 本当に、このODAのはしりになるような話になるかどうかちょっと分からないですけど、戦前では台湾で八田與一さんが水道を開拓していったというような話も聞いております。いまだに台湾ではその方が偉人の一人に数えられているということを考えても、プレゼンスというのはなかなか金額には換算できませんけれども、必要なものと考えますので、これからもよろしくお願い申し上げます。 ありがとうございました。
○大津力君 参政党の大津力と申します。 本日、私は茂木大臣に初めて質疑させていただきます。埼玉県選出でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 本日は、このODA事業の成果と、また、お金の流れについて質疑をさせていただきたいと思います。 一月に、ODAの視察で私はアフリカのジプチと、またケニアの方に行ってまいりました。その視察を通じて、先ほども委員の方からも多く発言出ていましたが、日本のODAはどちらかというと、相手国の人を育てて、また、魚を与える支援ではなくて魚の釣り方を教える支援、そういった認識を深くしてまいりました。これは、日本の商人の心得であります、近江商人の心得であります売手よし、買手よし、世間よし、三方よし、このODAの計画書にもその言葉載っておりますけれども、まさにそうした思想がこの日本のODA事業にずっと受け継がれてきたのではないかと、そのように思っておりますので、この日本が続けてきた七十年間の事業というのは大変意義があったのではないかと思ってはおりますけども、一方、国民の中では、やはり日本が今大変貧しくなってしまっている中、海外にお金を使っている場合か、単なるばらまきではないか、また若しくは、中抜きや、また賄賂等、そうしたものも懸念があるんではないか、そういった声もございます。 ですから、そういったことをしっかりとやはり払拭をして、国民にそうした疑念を抱かせないような、そうした取組というのが必要だと思っておりますので、本日の質疑で尋ねていきたいと思っております。 それでは、まず成果についてでございますけれども、一月二十二日付けの毎日新聞のニュースで、茂木外務大臣がナミビアのアシパラ・ムサビ国際関係・貿易相と会談をし、投資促進を含む両国関係の強化に協力することで一致したと報じられていました。 ナミビアはウランやリチウム、石油などの資源が豊富で、またレアアースの埋蔵も確認をされております。特にこのレアアース、日本にとっても重要な資源でございますから、この日本に供給されるようになれば大変日本にとっても助かるわけでございます。そして、日本はこのナミビアにも多大なODA事業で支援をしてきた、そうした実績もございます。 まずは、大臣にお尋ねいたします。この一月のナミビア外相会談の成果や、またこのODA事業が二国間関係の強化にどのように貢献をしてきたと認識をされているか、お尋ねいたします。
○国務大臣(茂木敏充君) 大津委員とは初めての議論ということで、よろしくお願い申し上げる次第であります。 確かに、ナミビア、レアアース等含めて非常に資源が豊かな国であると考えております。一月に日・ナミビア外相会談開催をさせていただきましたが、ここにおきましては、昨年八月のTICAD9の成果のフォローアップであったりとか、鉱物、エネルギー資源分野を含みます日本企業の投資促進を通じて両国の経済関係を一層強化していくということで合意をいたしました。 ナミビアにおけるODA事業に関しましては、ナミビアの産業基盤の強化に資するため、例えば鉱業分野のナミビア行政官を対象とした人材育成プログラムなど、様々な開発協力を実施しているところであります。一月の外相会談の際には、ナミビアの外務大臣からも、日本のこうした支援に対して感謝の意が表明をされたところであります。 引き続き、ODAを含みます様々な手段を活用して、鉱物資源国でありますナミビアとの関係強化に向けた取組進めていきたいと考えております。
○大津力君 この外交の、しかも交渉事でございますから、決定するまではなかなか発表ができないのかもしれませんけれども、是非、多くの国民がこのレアアース、期待をしております。 そして、先走っている方は何かもう日本が優先的な契約を結べるんじゃないかなんて言っている方もいらっしゃるんですが、これは本当に日本がこれまでODAでやってきたことも大きくそういった交渉に影響するんだと思っておりますから、是非ともいい発表ができるように御期待を申し上げますので、よろしくお願いいたします。 それでは、続きまして、お金の流れについてに移らせていただきます。 このODA事業というのは海外で行っておりますから、なかなかその事業の現場、工事をやっている現場等、そうしたものがなかなか国民の目に、身近に見れることができません。また、この調達費用等も、海外で物価がやはり日本とも事情が違いますから、なかなかそれが、払っている金額が適正価格かどうかというのがなかなか分かりづらい、そういった背景もございます。言わば国民のチェック、監視機能が少し利きづらいんではないか、そういった背景がございます。 そういった中でまずお尋ねしたいのが、まずは、中抜きや賄賂等、この不適切なお金の流れを抑止する取組はどのようになっているのか、お尋ねをいたします。
○政府参考人(今福孝男君) お答え申し上げます。 ODA事業に関連した不正行為といったものは、これ委員御指摘のとおり、ODAの事業の適正かつ効果的な実施を阻害するのみならず、国民の税金を原資とするODAへの信頼を損なうものでございます。なので、絶対に許されるものではないと私どもも認識しております。 そのような認識の下で、我が国のODA事業において、委員御懸念のような中抜きのような不正行為が発生することがないように、例えば、不適切な資金の流れが生じないように、事業の進捗状況を確認しながら、その進捗状況に応じて資金を事業者に支払うというような仕組みを設けております。また、そのほか、案件実施後においても、モニタリングとか、あと瑕疵検査を行うなどして、不正行為や粗雑業務などが発生しないように確認をしているところでございます。 その上で、万が一贈賄などのそういった不正行為が発生してしまった場合には、その当該行為を行った企業に対して、一定期間ODA事業への参加を排除するといったような厳しい措置を設けるようにしております。また、それを公表することによって不正行為等に対する抑止力を高めて、ODA事業の適正な実施確保に努めているということでございます。
○大津力君 分かりました。 それでは、この国民のチェック機能を政府はどのように担保しているのか、お尋ねいたします。
○政府参考人(今福孝男君) ODA事業の調達に関しましては、技術協力事業、あと無償資金協力事業につきましては、これはJICAのウェブサイトで、また、有償資金協力事業につきましては、相手国政府によってまず公示情報が公開されます。その後、入札終了後は、事業によってちょっと一定基準以上の金額のものというので、ある程度限定掛かってはいるんですが、入札額や入札企業名をJICAのホームページにおいて公開して、事業の資金の流れを国民が確認できるようにしております。 さらに、日本のODA事業をめぐる不正腐敗情報に関する相談窓口といったものを、これを設けさせていただいておりまして、そこに寄せられた相談につきましては、外務省及びJICAにおいて事実関係確認の上、必要な措置を講じるようにしております。 こういった制度も活用しつつ、今後とも、不正腐敗の防止を含め、ODA事業の適正かつ効果的な実施に努めてまいりたいと考えております。
○大津力君 それでは、余り言いづらいかもしれませんけれども、過去にそうしたチェック機能によって事前に、未然にそうした不正、適正ではないお金の流れを抑止できた事例、また若しくは、それができずに犯罪となってしまった事例はありますか。お尋ねいたします。
○政府参考人(今福孝男君) 先ほど申し上げましたとおり、ODAの不正腐敗防止については様々な取組を行ってきているところではございますが、そのような中でも、残念ながら、令和元年には外国公務員への贈賄事案に関与した、そういった業者がおりまして、このODA受注業者、企業に対しましては厳正な入札排除措置をとったという事例がございます。 不正事案への対応といたしましては、これまでも、事案に応じてその措置をとるときの措置要領の、これの改正を行ってきております。また、常時から、今申し上げました、先ほど申し上げました不正腐敗相談窓口の整備とか、あと相手国政府に対して働きかけ、そういったものの取組も行っているところですが、今後とも、ODA事業に関連した不正行為は、これは断じて許さないという強い決意の下で不正腐敗の防止にしっかりと取り組んでいきたいと思います。
○大津力君 ありがとうございます。 そうした不正を防止するためには、やはり透明化、例えばもう内部告発があれば、それをどんどんどんどん受け付けるような、そうしたところがあればなかなか不正というのは起きづらいんじゃないかと思っておりますので、せっかく有意義な事業でございますから、国民の理解を得られるためには、やはりそうしたものが起きないんだということを是非ともどんどんどんどん示していただきたい、そのように思っております。 重ねてですが、この日本のODAの三方よしの精神というのは、本当にこれ世界にとって私は平和につながる考えだと思っているんです。やはり自分だけの利益があればいいんだとなってしまうと、それがぶつかって争いになってしまいますけれども、自分もよく、相手もよく、そして世間もいいんだと、そうしたこの理念、考えというのはやはり平和につながる考えだと思っておりますから、是非ともこの日本のODAを通じて世界平和と安定につなげていただきますことをお願いを申し上げまして、私の質疑を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○大島九州男君 れいわ新選組の大島九州男でございます。 大臣、さっきの、大臣、大臣、さっきの地震は真岡市が震度五だったそうですよ。ちょっとそれだけお伝えしておきます。 今日は、JICAの田中理事長、大変お忙しい中、ありがとうございます。 もう早速質問させていただきますが、先ほど高橋委員からも話がありましたけれども、JICAのアフリカ・ホームタウン構想、マスコミの報道であれば、自治体に負担があって苦渋の決断で撤回したみたいなことになっていますけど、ちょっと概要を簡単に教えてください。
○参考人(田中明彦君) このホームタウンの構想でございますけれども、これは、昨年の八月に開催された第九回アフリカ開発会議、TICAD9のテーマ別イベントで、これはもう何十もテーマ別イベントあるんですけれども、その中の一つとしてこの構想を発表いたしました。この構想は、本来、日本国内の四つの市をそれぞれアフリカ四か国のホームタウンとして認定して、各種の交流事業を通じて各国と日本の地方自治体との交流を図るということを目的としておりました。 しかしながら、この構想を発表した後に、関係国の政府ないし報道機関から誤った情報が出されて、それをきっかけに、この構想が、JICAの構想が日本へのアフリカからの移民を積極的に受け入れるんじゃないかというような誤った観察がなされて、それによって、JICAにも、それから関係自治体にも抗議、場合によってはデモも行われるというようなことになりました。 その際、日本政府もJICAも、この報道が出た後、直ちにこれを誤りであるというふうに発表し、訂正も申し入れたわけですけれども、なかなか反対運動収まらず、その過程では、このホームタウンという言葉を使ったということが誤解を広げたんじゃないかというような指摘もなされたわけであります。 その中で、JICAに対してでもそうですけれども、とりわけ関係自治体に抗議のお電話や、場合によってはデモということもあり、その過程で関係自治体の通常業務にも支障を来すようなことが起きたので、私どもとしては、本来楽しくあるべき交流事業が調うような環境ができなくなったというふうに判断して、私として撤回を申し上げたわけであります。
○大島九州男君 いろいろな角度から、そういう、日本人ファーストだとか言って移民は駄目だと、そういうことが目的ではないということははっきりこれ伝えるべきだし、また、先ほどの話でもありますように、情けは人のためならず、風が吹けばおけ屋がもうかる、最終的にJICAがやっているこのODAとかのいろんな活動というのは日本の国益に資するんだということをはっきりこれは言うべきだと思うんですよ。 何か国益を損なうようなことをやっているというような色づけして、結局は、そういう邪魔をすることによって、これ友好国との関係も非常にマイナスになるということがあるわけですから、そこは、これ撤回というよりは、その名前がちょっと誤解を生んだと。だから、そういうふうな、何かいかにも撤回という言葉は私はこれよくないと思うし、逆に、その構想という意味でいうと、その名前の部分とかいうことではなくて、先ほどちょっとエジプトの話が出ていましたけど、人材を育成すると。これ、エジプトに今、それこそ大統領がおいでになって、日本の教育がすばらしいと、それで日本の教育をする学校をたくさんつくっているというじゃないですか。そこに、私なんかは、日本の民間教育のノウハウ、そういうものを提供することによって、日本式の勉強というよりも、日本語も勉強してもらえば、それこそ十年、二十年後には日本語をしゃべるアフリカの人たちがたくさん出るわけじゃないですか。 だから、そういう意味においては、いろんなODAのやり方があると思うんです、国際協力の仕方がね。私は、是非そういう、日本語を、そしてまた日本の教育をセットにしてこういうものをやっていくということが僕は非常にすばらしいことだと思うんです。そこら辺、JICAはどういう考え方ですか。
○参考人(田中明彦君) 委員御指摘のとおり、私ども、JICA事業は日本の国益に直結する事業であるというふうに確信して行っておるところでございます。そしてまた、この事業自体は、長期にわたって地道に人と人との関係を通して信頼をつくり上げていくと、それによって長期の日本の国益を増進するという活動だと確信しております。 今委員御指摘のように、エジプトでは、大統領の御示唆もあって、日本式の教育を小学校に普及するということをやっており、JICAとしても一生懸命支援しているところであります。そして、その中で日本語教育、御指摘のとおり、日本語教育もですね、先方でも、例えばエジプト日本科学技術大学というところでは、先方の意図で日本語教育をやるんだというふうにして日本語教育をやっております。これに対して、海外協力隊のボランティアが日本語教育を支えたり、それから、さらにまた、日本の民間企業の中でこの日本語教育が重要であるというふうに御認識いただいている企業にも様々な形で御支援いただいておるところでございます。
○大島九州男君 その日本語教育をするということで、先ほど言いました風が吹けばおけ屋がもうかるじゃないけど、アフリカのやっぱりこれからの経済発展と、また資源外交においても、JICAの派遣された若者がそういったアフリカでの活躍をすることによって、これからの民間企業というのはアフリカにどんどん進出していくと思うんですよ。そうしたら、JICAで活動して、日本に帰ってきて仕事がないとかいうようなことがなくなる、もう引く手あまたになっていくんじゃないかと。 だから、そういう意味の戦略を含めた構想ということで、JICAが、TICAD9、アフリカに対するその関わり方というのは、そういう出口戦略、派遣された青年たちの出口、それが企業とのつながり、こういうことも含めてやっていくということが私は構想であって、だから、そういう大きな構想をこれ外務省が率先して、大臣、これは徹底的に僕は進めてもらいたいという願いがあるんですけど、大臣、御感想と御意見をよろしくどうぞ。
○国務大臣(茂木敏充君) 大島委員のお考えに全く賛成であります。 日本の教育、非常に優れていると思いますし、そういった教育をエジプトを始めアフリカの国々にしっかりとノウハウであったりとか伝えていく。同時に、日本語を習おうという気持ちになってもらうということは極めて重要だと思っておりますし、また、JICAの海外協力隊、昨年で六十周年を迎えたわけでありますけれど、各地でいろんな厳しい環境の中で苦労をしながら人間としても成長し、また知見を持って日本に戻ってきている。こういった人たちが再び、今度は民間企業の立場でそういった国々で活躍すると、このことはすばらしいことだと考えております。
○大島九州男君 では、是非大臣、そういったJICAの方針、こういうものは、はっきり言うとお金は余り掛からないですから、教育コンテンツを出していく。やっぱり日本の民間教育、私も塾の先生だったんですけど、民間教育のノウハウというものはすばらしい、そしてそれを日本語をセットにして持っていく。そこで、海外協力隊で頑張った若者が日本の企業でまた再びアフリカに派遣をされて、そこで活躍をしていく。 先ほど大臣が御先祖ホモサピエンスのとおっしゃいました。まさに、アフリカに日本がそうやって御先祖様に恩返しをすると、それがまた我々日本の国益となって戻ってくると、こういう構想を持ったJICAの方針ということで今後進めていただくことを要望して、終わります。
○委員長(古川俊治君) 以上をもちまして、令和八年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、政府開発援助関係経費についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(古川俊治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時十八分散会