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221回国会参議院2026/04/03

予算委員会 第9号

発言数
395
登壇者
59
会派数
8
開催日
2026/04/03

会議録

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  この際、御報告いたします。  本委員会は、令和八年度総予算三案につきまして、内閣委員会外十六委員会にその審査を委嘱しておりましたが、各委員長からそれぞれ審査概要について報告書が提出されましたので、お手元に配付しております。  つきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することといたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。     ─────────────

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。  令和八年度総予算三案審査のため、本日の委員会に日本銀行理事中村康治君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 令和八年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。  本日は、一般質疑を百二十分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党・無所属の会二十五分、立憲民主・無所属三十一分、国民民主党・新緑風会十九分、公明党十五分、日本維新の会十一分、参政党十一分、日本共産党四分、れいわ新選組四分、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。     ─────────────

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 令和八年度一般会計予算、令和八年度特別会計予算、令和八年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。  これより質疑を行います。宮本和宏君。

宮本和宏自由民主党・無所属の会

○宮本和宏君 おはようございます。自由民主党、滋賀県選出参議院議員、宮本和宏でございます。  今日は、初めて予算委員会で質問させていただきます。よろしくお願いいたします。  私は、三年前まで、滋賀県の守山市の市長を三期十二年務めておりました。市長退任後に、フランス・パリにあるOECDで研究員として九か月間働かせていただき、外から日本を見て、日本はこのままでは駄目だと、強い危機感を持ったところであります。日本の制度や仕組みの変えるべくを変えなければならない、このように考え、昨年夏の選挙に挑戦をさせていただき、当選をさせていただきました。  今日は、私の経験や思いの一端も踏まえて質問させていただきます。よろしくお願いいたします。  まず、中東情勢について質問させていただきます。  高市総理とトランプ大統領との先般の首脳会談は、日米間の連携と信頼の強化はもちろん、外交安全保障と経済安全保障の観点から大きな成果があったと考えております。心より敬意を表するところであります。  昨日、トランプ大統領がイラン情勢について会見をされました。日本政府として現時点でどのような受け止めをされているのか、新たな情報も含めて、外務大臣にお伺いいたします。

茂木敏充自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(茂木敏充君) おはようございます。  日本時間の昨日午前十時から約二十分間、トランプ大統領はイラン情勢に関する演説を行いまして、米国の今回の行動の目的や、また現状、今後の見通しについて説明を行ったところであります。  ホルムズ海峡におけます航行の安全確保、中東地域の平和と安定の回復は、エネルギー安定供給の観点を含めて、日本に限らず国際社会全体として極めて重要であります。  我が国としては、対話を通じた問題解決、これが重要だと、このようにずっと主張してきておりまして、トランプ大統領が演説でも言及しておりますイランとの協議、これが良い方向に向かうことを期待をいたしております。  また、私自身も今週、トルコ、サウジアラビアの外相とそれぞれ会談を行いましたが、現在、トルコ、サウジ、さらにはエジプト、そしてパキスタンの四か国によります仲介努力も鋭意続いているところでありまして、政府としても、こういった関係国であったりとか湾岸諸国とも緊密に連携を取りながら、事態の早期鎮静化に向けてあらゆる外交努力進めてまいりたいと考えております。

宮本和宏自由民主党・無所属の会

○宮本和宏君 御答弁ありがとうございます。  関係国と本当緊密な連携を図りながら、早期鎮静化に向けて、またホルムズ海峡のおける航行の安全確保に向けて御尽力いただいておりますことに心から感謝を申し上げたいと思います。まだまだ予断を許さない状況でありますが、引き続きの御尽力をよろしくお願い申し上げたいと思います。  ここで御退席いただいて結構でございます。ありがとうございます。済みません。

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 外務大臣、御退席いただいて結構でございます。

宮本和宏自由民主党・無所属の会

○宮本和宏君 済みません、恐縮です。  次に、あのイラン情勢から一月がたちますが、原油やプラスチックの原料のナフサについて、各々八か月又は四か月の国内備蓄や調達見込みがあり、政府は万全を期して対策を講じるとともに、今後一層の確保に向け調達先の多様化等にも取り組むとされているところであります。何より、国民の皆様に現状を正しく伝え、正しく認識していただくことが重要と考えております。  一方で、現時点で現場からは、物流業界や農業分野等では軽油やA重油等の確保の難しさや値上げ、また医療業界ではプラスチックを用いた医療物資の値上げが進んでいる等のお話をお聞きしておりまして、原油やナフサ等の流通に目詰まりの課題もあると考えております。  何よりイラン情勢の早期鎮静化が不可欠でありますが、イラン情勢の中長期化も見据えて、この目詰まりの解決を含めて今後どのように原油、ナフサ、また重要物資の調達に取り組んでいくのか、経産大臣にお伺いいたします。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 原油やナフサについて、備蓄の放出や代替調達を通じて日本全体として必要となる量は確保できていると考えています。他方で、足下では供給の偏りや流通の目詰まりが生じているとの認識の下、担当大臣の私の下に設置したタスクフォースで関係省庁が連携をし、医療、物流、農業を含め分野横断で重要物資の供給状況の総点検をしております。経済産業省に情報提供窓口を設け、サプライチェーンの情報を分野横断で集約をし、他の流通経路からの融通支援をきめ細かく実施をしているところでございます。  特に、国民の皆様の命あるいは暮らしに直結する医薬品や医療機器、医療物資については、厚生労働省と経済産業省が連携する体制を立ち上げ、代替製品を世界全体から調達するとともに、石油製品の融通支援などを通じて医療関連物資の安定供給に取り組んでいるところでございます。

宮本和宏自由民主党・無所属の会

○宮本和宏君 御答弁ありがとうございます。  先ほど心強いお言葉がありました。タスクフォースを通じてしっかり目詰まりが起こらないように、また様々な分野横断的にしっかりとチェックいただけること、大変有り難く思います。  また、経産省に窓口を設けると言っていただき、お言葉もありました。業界様々困られているときに直接経産省に問い合わせること、これが快く経産省も聞いていただけるということでよろしいでしょうか。改めてお伺いをいたします。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) はい、全くおっしゃるとおりでありまして、これ本当にサプライチェーンのどこから、東日本大震災のときとかもそうだったんですけど、どこからどういう不都合が出るのかとか、そういうのはもう流通の本当に隅の隅まで一生懸命調べたつもりでいても、届かない、気付かない部分というのは出てくるので、これはもう本当に寄せていただいた声が勝負ということでありまして、私ども広く窓口を開いて、何かあればその件数も把握をし、一つ一つ丁寧に潰していくというつもりで全力を挙げているところでございます。

宮本和宏自由民主党・無所属の会

○宮本和宏君 御答弁ありがとうございます。  本当に日本中の企業、また個人の方も含めて、何かあれば経産省にしっかり相談できるということ、大変心強く思います。徹底を是非お願い申し上げたいと思います。  何より大事なのは、国民の皆さんに正しく現状を伝えて正しく認識いただくこと、パニックに陥らず、不安に駆られず行動いただくことが大事だと思っています。政府、また与党もしっかり力を合わせて取り組んでいきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。  経産大臣、これで御退席いただいて結構でございます。済みません、ありがとうございます。

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 赤澤大臣、御退室いただいて結構でございます。

宮本和宏自由民主党・無所属の会

○宮本和宏君 次に、二点目の質問、地域未来戦略について質問させていただきます。  日本列島を、強く豊かに。高市政権の目指す日本の姿は、農山漁村、中山間地域を始め四十七都道府県のどこに住んでいても、安全に生活することができ、必要な医療、福祉や質の高い教育を受けることができ、働く場所があることとされています。そのために、強い地域経済を構築し、地域未来戦略を推進することとされており、地方創生の支援策や税制などの政策ツールを最大限活用しつつ、大胆な投資促進策と産業用地を含めたインフラ整備とを一体的に講じることとされています。  私も、地方の発展には、魅力ある雇用、仕事が不可欠と市長時代から考えているところであります。これに関連して数点お伺いいたします。  まず、産業クラスターの形成を今後具体的にどのように進めていくのか、また国土全体にどのようにこの産業クラスターを配置していくのかにつきまして、地域未来戦略担当大臣にお聞きをいたします。

黄川田仁志自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・地方創生・アイヌ施策・共生・共助)

○国務大臣(黄川田仁志君) お答えします。  地域未来戦略では三つの類型のクラスター計画を進めてまいります。一つ目は、十七の戦略分野に関する検討が主導する形で企業の大規模投資を中心に形成されるもの、二つ目は、知事主導で形成されるクラスターでありまして、政府の施策の戦略的活用をプッシュ型で提案していくことでその拡大、形成を目指すもの、三つ目は、地場産業の更なる付加価値向上や販路開拓等を支援し、地域経済の拡大を目指すものであります。  こうした三つの類型のクラスターについて地域発のアイデア創出を募り、各地に産業クラスターを戦略的に形成してまいります。例えば、戦略産業のクラスターについては、政府として、成長戦略における十七分野の官民投資ロードマップと整合性を図りながら、地域ブロックごとに自治体や経済団体等とも連携の上、地域の特性を踏まえた検討を進めることにより、戦略産業クラスター計画を策定し、その形成を推進してまいります。  地域未来戦略本部の下、関係副大臣等会議において具体的な検討を進め、夏までに政策パッケージを取りまとめていく考えでございます。

宮本和宏自由民主党・無所属の会

○宮本和宏君 御答弁ありがとうございます。  戦略産業クラスター、また地域産業、また地場産業ということで三つの種類があるということであります。十七分野と関連して取り組むということでありますが、これ、地域、また企業からも大変期待があると思っております。  この産業クラスター、かつて日本には全国総合開発計画というのがございまして、いわゆるそのインフラ整備と産業をどう組み合わせて日本に配置していくのか、こういう大きなビジョンがあったわけでありますが、今、日本には、こういった国土形成計画はありますけれども、今申し上げたインフラと産業、本当具体に絵に描いた計画というのはない状況にあります。将来的にはこういった、国民の皆さんに、日本の産業をどうやっていくのか、そしてインフラをどうつなげていくのか、それによって日本がどうなっていくのか、こういう大きなビジョンを示していく、こういうことも視野に取り組んでいくべきだと考えておりますが、今日は政府参考人も来られています。ちょっと政府参考人にその点どのようにお考えか、お伺いさせていただきます。

北尾昌也内閣官房地域未来戦略本部事務局審議官

○政府参考人(北尾昌也君) お答えいたします。  地域未来戦略におきましては、先ほど大臣からも御答弁させていただきましたとおり、戦略産業クラスター計画、地域産業クラスター計画、地場産業成長プランといった三つの分類の計画から進めていくところでございますけれども、これと併せて必要なインフラ整備等も行ってまいることとなっておりますので、これも含めて全国的な視野で検討を引き続き進めてまいりたいと考えてございます。

宮本和宏自由民主党・無所属の会

○宮本和宏君 ありがとうございます。  要望になりますけれども、かつてあったその全総、まあ様々な課題もあると指摘はされていましたが、やはり国民の皆さんに、日本の未来図はこうなっていくんだ、これは強いメッセージになると思います。是非、黄川田大臣の下で、今申し上げた大きなビジョンも示していただけますように、心からお願い申し上げます。  次に移らせていただきます。  令和八年度から始まります大胆な設備投資減税を受けるための手続として、産業競争力強化法に基づく特定生産性向上設備等としての経産大臣の確認制度が創設される予定であります。  本制度について円滑な手続とすることが不可欠と考えますが、どのような手続を想定しているのか、政府参考人にお伺いいたします。

河野太志経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(河野太志君) お答え申し上げます。  大胆な投資促進税制でございますけれども、これ国内における高付加価値かつ大胆な設備投資を促進する観点から措置するものでございまして、広く事業者に利用されるためには、その予見可能性が高く、かつできる限り負担の少ない手続となることが重要と認識しているところでございます。  このため、本税制につきましては、その投資計画の妥当性を含めた審査を前提としたいわゆる認定といった手続ではなく、その投資計画が、例えば投資の利益率ですとか投資の下限額といった定量的、客観的な要件を中心に審査をいたします確認の手続としてございます。これによりまして、審査基準を可能な限り明確にし、事業者の予見可能性と手続の負担の軽減を共に確保する制度としているところでございます。  具体的な手続といたしましては、事業者の方に投資の計画を作成いただき、各地域の経済産業局に提出する、そしてその要件への適合性について先ほど申し上げた確認を受けるということ、それから事業者の方は、確認された投資計画に基づきまして投資の実行をしていただき、対象設備を取得して事業の用に供した場合に税制措置を御活用いただけることを予定してございます。  委員御指摘のように、実務にもしっかり配慮した円滑な執行手続となるように今後とも努めてまいりたいと考えてございます。

宮本和宏自由民主党・無所属の会

○宮本和宏君 御答弁ありがとうございます。  確認手続であって認定ではないと、また予見可能性を持った制度としていくということ、大変有り難く思います。しっかりとした制度構築、また周知徹底を、また運用をお願い申し上げたいと思います。  次に進ませていただきます。  産業用地の確保に向けましては、関係法令に基づく円滑な手続が必要であり、関係省庁の連携した取組が不可欠であります。まず、政府にこれを強く要望するところであります。  中でも、産業用地が文化財の包蔵地となっている場合、埋蔵文化財調査が必要となっていますが、具体のスケジュール感が見込める調査実施の観点から、積極的な民間活用と調査の簡素化ができないかと考えています。政府参考人に見解をお伺いいたします。

日向信和文化庁次長

○政府参考人(日向信和君) お答えいたします。  文化庁におきましては、埋蔵文化財包蔵地における発掘調査に際して、実施主体である各自治体に参考としていただくための基本的な考え方を公表しており、この中で、発掘調査の対象範囲については、埋蔵文化財が掘削され、破壊される場合としております。この考え方を踏まえ、各自治体においては、盛土で遺構掘削を回避することにより発掘調査面積を抑えるなどの調査の簡素化のための適切な調整が行われていると承知をしております。  これに加えまして、令和七年度に、発掘調査業務を発注する際に必要な事項に関するガイドラインを取りまとめ、公表をしております。このガイドラインにおきまして、民間調査組織の導入は、地方公共団体等の調査組織が速やかに発掘調査に着手できない場合の選択肢の一つとして明示をさせていただいております。今後、全国の自治体において、ガイドラインの趣旨も踏まえた民間調査組織の活用等が行われることを期待をしております。  引き続き、文化財の保護と開発事業の迅速かつ適切な調整がなされるよう、必要な支援等を行ってまいります。

宮本和宏自由民主党・無所属の会

○宮本和宏君 ありがとうございます。  ガイドラインをしっかり作っていただけるということ、有り難く思います。周知の徹底を是非お願い申し上げたいと思います。  次に移らせていただきます。  成長投資や危機管理投資の社会実装のために規制緩和が必要な場合があり、円滑な社会実装のために国家戦略特区等の活用が不可欠と考えますが、いかがでしょうか。また、国家戦略特区等について、これまでに解決に至っていない項目の総点検も併せて取り組むべきと考えますが、政府参考人にお伺いいたします。

小山和久内閣府地方創生推進事務局審議官

○政府参考人(小山和久君) お答えいたします。  特区制度は、創設以来、全国各地で幅広い分野における規制・制度改革を実現し、日本経済や地域経済の活性化に寄与してきた重要な制度であると考えております。  今年一月には、特区諮問会議におきまして、危機管理投資、成長投資の戦略十七分野における国家戦略特区制度の効果的な活用などの新たな運営方針を打ち出していただきまして、社会実装のための規制緩和を含む取組の検討を進めているところでございます。  今後につきましては、これまでに解決に至っていない項目の点検も行いつつ、各特区制度の特色や枠組みも生かしながら、規制・制度改革を大胆に進めてまいります。

宮本和宏自由民主党・無所属の会

○宮本和宏君 ありがとうございます。  この特区を使った規制緩和、本当有効だと思っておりますので、地方の声、また民間企業の声を聞いて、しっかりとした推進を是非図っていただきたいと思います。  いずれにしましても、この産業クラスター、本当、地方、また企業も期待しています。前に進みますように、政策総動員、全ての政策がうまく進みますように、政府を挙げてのお取組をお願い申し上げます。  黄川田大臣、これで結構です。ありがとうございます。

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 黄川田大臣、退室いただいて結構です。

宮本和宏自由民主党・無所属の会

○宮本和宏君 次に、第三十四次地方制度調査会の関連で質問させていただきます。  この議論が先般スタートしたところであります。人口減少時代の国、都道府県、市町村の役割分担の見直しが大きなテーマでありますが、調査会の検討内容と議論の視点や方向性について、政府から御説明をお願いしたいと思います。

小川康則総務省自治行政局長

○政府参考人(小川康則君) お答えいたします。  本年一月に立ち上げられました第三十四次地方制度調査会では、将来にわたり持続可能かつ最適な形で行政サービスを提供していくための国、都道府県、市町村の役割分担の在り方や、大都市地域における行政体制の在り方などについて諮問がなされているところでございます。  このうち、国、都道府県、市町村の役割分担に関しましては、これまでの地方分権改革以降の社会経済情勢の変化を把握しつつ、例えば、各行政主体を通じたプロセスの最適化、簡素で弾力的な連携手法、国、地方が協働した政策立案、実施といった視点を抽出いたしまして、役割分担の新たな在り方を検討する必要があるのではないかと、こういった議論が現在進められているところでございます。

宮本和宏自由民主党・無所属の会

○宮本和宏君 ありがとうございます。  これに関連して、総務大臣、お伺いさせていただきます。  国、都道府県、市町村の事務については完全にかぶっているものもあり、事務自体の役割分担も必要と考えます。  例えばですが、一つには、後期高齢者広域連合、また国民健康保険の広域化は、県の関わりや責任が中途半端であると市長時代も感じておりました。医療、介護は都道府県の事務に一元化をし、市町村が地域福祉の事務を担うなど、大胆な視点も持つべきだと考えています。これまでのような基礎自治体への一方的な権限移譲ではなく、今後の人口減少を見据え、市町村の持つ一定の事務を都道府県に引き揚げるといった観点も必要ではないかと思います。  また、二つには、町村の共通事務を都道府県が更に代行するという視点。さらに、人口減少による担い手不足のみならず、国としての産業政策的な観点も含めて、地方公共団体の事務を国直轄化とする制度の構築も検討すべきと考えますが、御見解をお伺いいたします。

林芳正自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(林芳正君) 市長を御経験になった委員ならではの御質問だというふうにお伺いをいたしました。  やはり将来を見通しますと、行政課題が複雑化する、また人材が不足する、市町村が担うべき役割、これ十分に果たすことができないと、そうした事態も見込まれるところであります。やはり市町村が創意工夫を要する事務により力を注いで、地域における行政を自主的に実施することができるようにすると、そういうことのために国、都道府県、市町村の役割分担の在り方に関する議論、これを早急に進めていく必要があると考えております。  今御指摘をいただいたように、特に人材不足が課題であったり、職員の専門性ですね、専門職員を要する分野における都道府県の役割の強化、それからAIを含めたデジタル技術、これを活用した事務処理を行うべき分野における国の役割の強化など、従来の役割分担にとらわれず、実施主体を柔軟に調整していく視点、これを持つことが重要であると考えております。  今後、地制調で闊達な議論が行われるということを期待するとともに、総務省として具体的な対応について必要な検討を進めてまいりたいと考えております。

宮本和宏自由民主党・無所属の会

○宮本和宏君 御答弁ありがとうございます。  私、今申し上げた三つの視点も含めて今後検討いただけるということで、大変有り難く思います。  いずれにしましても、この少子高齢化の進展、地方においては特に顕著に現れております。先ほど大臣がおっしゃった人材不足とか専門性の不足、またデジタルの進展も含めた柔軟な国と地方の在り方の制度設計、大変重要な今転換点だと思っています。大臣のリーダシップで是非しっかりとした方向性が示されますように、よろしくお願い申し上げます。  次に、関連した質問で、国際戦略港湾について質問させていただきます。  資料一、二を御覧いただきたいと思います。  四面を海に囲まれている我が国におきましては、貿易量の九九%以上を担う港湾は、我が国の成長戦略を考える上でとりわけ重要なインフラであると考えます。  一方で、現在の港湾法に基づきます地方公共団体が行うこととしている港湾管理の在り方は、高度経済成長期においては一定機能していたと思いますが、近年は激しい競争にさらされ、我が国の港湾は、近隣諸国である韓国やシンガポールと比較をして大きく劣後している状況にあります。  近隣諸国と比較して、日本の国際戦略港湾や国際基幹航路の現状と課題について、政府から詳細な説明をお願いいたします。

安部賢国土交通省港湾局長

○政府参考人(安部賢君) お答え申し上げます。  近隣諸国の主要港は、我が国に比して多くのコンテナ貨物量を取り扱っており、また、大型コンテナ船に対応したコンテナターミナルを多数整備しております。  具体的には、国際コンテナ戦略港湾である京浜、阪神両港の合計と比して、コンテナ貨物量、水深十六メートル以上の岸壁の数、国際基幹航路の便数のいずれも、釜山港は約二倍、シンガポール港は約三倍の差があります。  さらに、整備中の岸壁は、横浜港新本牧ふ頭が延長一千メートルであるのに対して、釜山港鎮海地区は七千四十メートル、シンガポール港のトゥアス地区は二万一千八百メートルと差が広がります。  このような中、我が国と欧州を結ぶ国際基幹航路が、今年四月には、コンテナ船社の航路再編に伴いゼロとなるおそれも生じました。結果として、別の船社が新規就航することで回避されましたが、国際基幹航路の確保のためには、大型コンテナ船への対応も含め、寄港地として重視される貨物量、コスト、利便性の点で、更なる競争力強化が課題です。

宮本和宏自由民主党・無所属の会

○宮本和宏君 ありがとうございます。  この日本の置かれている国際戦略港湾、また国際基幹航路、本当危機的な状況にあると思っています。この日本の成長、行っていく、また輸出が基本的にこれからますます増やしていかなければならない状況において、やはりこの港湾の機能充実、不可欠だと思っています。  その中で、国土交通大臣に質問させていただきます。  国際コンテナ戦略港湾政策を担う国際戦略港湾について、地方公共団体による管理が行われている現状を見直して、成長投資及び競争力確保の視点から、より国の関与を強化する必要があると考えますが、大臣のお考えをお伺いさせていただきます。

金子恭之自由民主党・無所属の会国土交通大臣

○国務大臣(金子恭之君) 宮本委員御指摘のとおり、港湾は国民生活及び経済活動を支えており、国際基幹航路の維持拡大は、経済安全保障の観点から重要です。このため、私が座長を務めます日本成長戦略会議港湾ロジスティクスワーキンググループにおきまして、他国に過度に依存しないサプライチェーンの構築や選ばれる港湾の実現に向けて議論をしております。  特に、国際コンテナ戦略港湾については、これまで地方公共団体や民間事業者に管理運営の多くを委ねておりましたが、国及び国が出資をいたします港湾運営会社が前面に立って、港湾荷役機械の自動化、遠隔操作化の導入促進を支援するなど、効率的な港湾運営に向けた施策を全力で展開してまいります。

宮本和宏自由民主党・無所属の会

○宮本和宏君 御答弁ありがとうございます。  本当に、この日本の港湾戦略、これ大変重要だと思っておりますし、港湾運営会社、これ、国も出資しているところが力強くこれから進めていきたいと答弁もありました。  当然お金も必要になってまいりますので、片山財務大臣、今日御出席でありますが、是非予算確保もよろしくお願い申し上げたいと思います。  次に進ませていただきます。  自転車政策について質問させていただきます。  自転車活用推進法が議員立法として制定され、十年が経過しようとしています。現在、第三次の計画策定が進められています。その中で、愛媛県が誘致をされ、来年五月に松山市で、台北に次いで二番目の、アジアで二番目の国際的な自転車イベント、ベロシティー二〇二七が開催される予定であります。  このベロシティー二〇二七に対して、自転車業界はもとより、四百自治体が加盟する自転車の首長会も全面的に協力するとされていて、政府としてこれまで協力支援をいただいておりますが、成功に向けてより一層の全面的な協力支援が不可欠と考えています。超党派の自転車活用推進議連の幹事長であられ、また、政府組織の横串の自転車活用推進本部長でもあられる国土交通大臣の見解をお伺いいたします。

金子恭之自由民主党・無所属の会国土交通大臣

○国務大臣(金子恭之君) ベロシティーについては、もう宮本委員が一番詳しいわけでありますけれども、現在策定中の第三次自転車活用推進計画では、ベロシティーについて、海外の知見を取り入れつつ、我が国の自転車に関する文化、技術、取組等を世界に発信する場として位置付け、開催を支援することとしております。愛媛県知事からも直接御要望を伺っておりまして、国としてもしっかりと取り組んでまいります。  その上で、本会議を、自転車活用の機運を高め、各種の自転車施策を一層進める機会としたいと考えております。私としましても、関係省庁を束ねる政府の自転車活用推進本部長として、また超党派の自転車活用推進議員連盟の幹事長として、ベロシティー愛媛の成功に向けて、愛媛県と連携しつつ、機運醸成や情報発信を始めしっかりと支援してまいります。

宮本和宏自由民主党・無所属の会

○宮本和宏君 力強い御答弁、ありがとうございます。共に成功させていきたいと思います。  済みません、時間がなくなってしまいまして、本当は文部科学大臣、あと科学技術担当大臣にこれから新技術立国を目指す人材育成について質問したかったんですが、ちょっと申し訳ありませんが、質問できない状況になりまして、お許しをいただければと思います。  私は、日本のポテンシャル、まだまだあると思っています。強い経済力、人材力、科学技術力を是非結集をして、投資と賃上げを実現することで成長軌道に乗せて、日本列島を強く豊かに、是非共にしていきたいと思います。どうかよろしくお願い申し上げて、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 両大臣、一言ずつ。一言、簡潔に答弁を。

松本洋平自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(松本洋平君) 我が国の未来のために、人材育成、大変重要です。一生懸命頑張ります。

小野田紀美自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障)

○国務大臣(小野田紀美君) 基礎研究に資する予算をしっかり確保できるように、頑張ってサポートしていきたいと思います。よろしくお願いします。

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 以上で宮本和宏君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 次に、脇雅昭君の質疑を行います。脇雅昭君。

脇雅昭自由民主党・無所属の会

○脇雅昭君 おはようございます。自由民主党、神奈川選出の脇雅昭でございます。  本日は、予算委員会の場、初めての質問の機会をいただきましたこと、藤川委員長、そして与野党を問わず理事の皆様、そして神奈川県で私を選んでくださった多くの皆様に改めて感謝を申し上げたいと思います。  私の前任は、私は去年初当選したんですけれども、前任は、皆様御存じかもしれませんが、島村大先生でございます。島村先生が三年前に亡くなったことに伴いまして、私を後任に選んでいただきました。島村先生は、健康・医療政策に心血を注がれた方でございます。私はそれまで神奈川県庁で十一年間おりましたが、私も未病政策という健康、医療に関する政策をやっておりました。  そこで、今日は、本日は初質問でございますので、この島村大先生の遺志を継ぎまして、国民の健康に直結する、特に歯科医療について伺わせていただければと思っているところでございます。  まず、高市総理が進める攻めの予防医療において、なぜ歯科健診が重要と位置付けられているのか。糖尿病や認知症の予防など、口腔ケアが口の中だけの問題ではなく全身の健康に関連しているというエビデンスがあると聞きますけれども、政府参考人に認識を伺います。

森光敬子厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  攻めの予防医療を通じて健康寿命の延伸を図り、皆が元気に活躍し、社会保障の担い手となっていただけるよう取り組むことが重要であると認識をしております。歯と口腔の健康を保つことは、口腔への影響だけでなく全身の健康にもつながるものと認識しておりまして、攻めの予防医療として歯科健診の機会の拡大についても取り組んでいくこととしております。  お尋ねの口腔と全身の健康との関係につきましては、例えば、要介護高齢者に対し口腔ケアを行うことにより誤嚥性肺炎の発症率が低下する、それから、歯周病の治療をきちんと行うことにより血糖値が改善するといったような研究成果があると承知をしておるところでございます。

脇雅昭自由民主党・無所属の会

○脇雅昭君 ありがとうございます。  この誤嚥性肺炎にもつながるとか糖尿病にもつながる、これ私、歯の、口の中だけの問題だけじゃなくて、全身の健康につながるということがこの口腔のすごく大事なところだなと思っているところでございます。この健康な口腔環境を一生涯守り続けていくためには、ライフステージに合わせた切れ目のない対策が必要でございます。  まず、資料一にございますけれども、これは、歯・口腔の健康づくりプランというのを厚労省が出しておりまして、この赤枠の部分でございます。  現役世代については、高校までは学校歯科健診の機会が多いんですけれども、卒業後はその機会が激減してしまいます。この過去一年間に歯科診療を、歯科受診をした者の割合を政府は九五%という高い目標を掲げているところでございます。このためには、やっぱり働いている中ですので企業との連携がすごく大事だと思っておりますので、是非とも企業との連携を深めていただきたいと思います。  その上で、本日は特に子供たちへの施策について伺います。  この一番下にございますけれども、虫歯予防の推進体制の整備ということで、十五歳未満でフッ化物応用の経験がある者を八〇%達成していくんだと、そういう目標を掲げております。  そもそもフッ化物応用というのは具体的にどういうものなのか。そして、家庭環境ですとか経済状況にかかわらず、全ての子供がひとしく健康のチャンスを得るためには、義務教育の場である学校現場との連携が不可欠だと思っております。  一方で、教職員の働き方改革も叫ばれる中、先生方に新たな負担を強いるのではなく、歯科医師ですとか歯科衛生士といったプロを学校に派遣することへの支援など、文科省と厚労省が一体となって普及していくことが重要と考えますけれども、政府の具体的な取組を伺います。

森光敬子厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  まず、フッ化物については、齲蝕を予防する優れた効果がございまして、フッ化物を応用する方法といたしまして、我が国においては、歯にフッ化物を塗る塗布方法と学校等においてフッ化物が入った液でうがいをする洗口法と、この二つがございます。  厚生労働省では、フッ化物洗口の推進に関する考え方、これを作成しておりまして、文部科学省においては、教育委員会等に対し、当該考え方とともに、フッ化物洗口を実施する際には歯科医療機関など関係医療機関と連携して教職員の負担軽減に配慮するよう事務連絡等で周知をしているというところでございます。

脇雅昭自由民主党・無所属の会

○脇雅昭君 ありがとうございます。是非とも、その周知の結果どうなっているのか、フォローアップにも力を入れていただきたいと思っております。  改めて、歯、口腔の機能維持は、国民のQOLを支え、結果としてこの令和八年度一般会計予算案の約三割を占める社会保障関係費の適正化にも資するものだと思っております。その際、それを支える担い手である歯科の現場では、材料費高騰ですとか人手不足、様々な課題を抱えております。  そうした現場の課題解決も含め、高市政権が目指す攻めの予防医療の旗印の下、歯科保健医療政策をどのように推進していくのか、厚労大臣の決意を伺います。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) お答えいたします。  高市内閣の重要政策の一つの攻めの予防医療でございますが、これにつきましては、健康寿命の延伸であったり、あるいは社会保障の担い手の確保であったり、そうした様々な観点、何よりも国民の皆さんの健康を十分守っていく、そうした意味で非常に重要な取組を進めなければいけないと考えているところであります。  神奈川県では黒岩知事肝煎りで未病政策を取り入れていただいておりますが、委員も関わっていらっしゃるというふうに聞いておりますけれども、そうしたものとも非常に近い考え方ではないかなというふうに考えております。  先ほど来局長からも答弁がありましたが、歯と口腔の健康を保つということはまさに全身の健康にもつながるものでありますので、攻めの予防医療の中でもこの歯科健診の充実などは重要な柱の一つだと考えているところであります。  新たな取組といたしまして、令和七年の補正予算におきましては、歯科健診の受診率が低い就労世代などに対しまして、一般の健診などに併せて簡易な口腔スクリーニングを行う取組などを支援するパイロット事業ですが、これを進めることとしております。さらに、深掘り、様々な政策の深掘りも今後しっかり進めていきたいと考えております。  子供から高齢者まで、それぞれのライフステージにおける健康づくりが非常に重要でありますので、歯科健診後の受診の受皿となる地域の状況に応じた歯科医療提供体制の構築、これにもしっかり取り組む必要があろうと考えておりますし、また関係者と連携をしながら、生涯を通じて歯科健診が実現ができるように取組を進めていきたいと考えておりますので、また御協力をお願いしたいと思います。

脇雅昭自由民主党・無所属の会

○脇雅昭君 力強い決意をいただきまして、本当にありがとうございます。  今お話しいただいたとおり、歯科医療の充実は、ひいては国民お一人お一人の健康な人生に直結するものでございます。島村大先生の遺志をしっかりと継いで、国民の健康増進のために私自身もこれからも全力で取り組んでいくことをお誓い申し上げまして、次の質問に移ります。  退席いただいて結構でございます。

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 上野大臣、御退室いただいて結構です。

脇雅昭自由民主党・無所属の会

○脇雅昭君 次に、政府が進める十七の投資分野のうち、経済安全保障の生命線である造船について伺います。  造船業は西日本を中心に所在しておりますけれども、私の地元神奈川県は、横浜市のジャパンマリンユナイテッドや三菱重工業、横須賀市の京浜ドック、三浦市の常石三保造船、さらには、世界屈指の技術を持つ横浜工作所やかもめプロペラなど、日本の海を支える拠点が集結する関東随一の造船県であります。こうした現場の声から、二点伺わさせてください。  まずは、造船業の再生、特に中小造船所への支援について伺います。  海上輸送に依存する我が国においては、造船業は不可欠な戦略産業でございます。現在、建造シェアは世界市場の二割にまで後退しているところでございます。政府は、造船業再生ロードマップを策定し、二〇三五年までに官民で一兆円規模の投資を実現、建造量を倍増させるという野心的な目標を掲げました。  このロードマップに基づき大型船への措置は着実に進む一方、国内物流の要である中小造船所の存在も忘れてはなりません。大型船が運んできた物資をこの全国の隅々や離島にまで届けるのは、中小型の内航船の役割でございます。この内航船を国内で安定供給し続ける体制の確保は、国民生活の維持に極めて重要であり、建造量だけでは測り切れない価値をもたらしています。  そこで、伺います。現在運用されている造船業再生基金において、これらを支える中小造船所は支援の対象となっているのか、また、具体的にどのような支援メニューを持ってその競争力を高めていくつもりか、政府参考人の見解を伺います。

河野順国土交通省海事局次長

○政府参考人(河野順君) お答え申し上げます。  造船業は、海上輸送に不可欠な船舶を安定的に供給し、国民生活、経済活動のみならず、安全保障も支える極めて重要な産業であり、中でも、委員御指摘のとおり、国内の輸送を担う内航貨物船などを建造する中小造船所は、我が国にとって必要不可欠であります。  昨年末の補正予算で新設しました造船業再生基金では、中小造船所も支援の対象としております。具体的には、我が国の建造能力の増強に資する営業、設計、建造などの協業、連携に取り組む場合に、関連する生産設備の整備を支援し、競争力のある生産基盤の構築を進めてまいります。

脇雅昭自由民主党・無所属の会

○脇雅昭君 ありがとうございます。  しっかりとその対象になっているということを明言していただきましたので、ありがとうございます。是非ともこれがそれぞれの中小船舶の方々に届くように、しっかりとPRいただきたいと思っているところです。  次は、船舶修繕について伺わさせてください。  この造船業、もうとてもとても大事なことですけれども、船舶を修繕する、これは建造された船舶の安定的な運航のために欠かすことのできない産業でございまして、現在、巡視船や内航船の修繕はほぼ一〇〇%国内で行われております。しかし、現場では、設備の老朽化と人材不足により、いずれ中国など海外ドックに頼らざるを得なくなるのではという悲痛な声が現実味を帯びてきているところでございます。  もし、日本の船を海外に過度に依存せざるを得ない事態になってしまいますと、有事の際に国家安全保障上の重大な欠陥にもなり得ます。そのため、造船業と同様、船舶修繕業につきましても官民が連携して産業の強化を図っていく必要があると考えますけれども、国土交通大臣の見解を伺います。

金子恭之自由民主党・無所属の会国土交通大臣

○国務大臣(金子恭之君) 脇委員の御地元は横浜港を抱え、何よりこの造船業の大きな拠点の一つである、その中から非常に鋭い御指摘であります。  我が国の船舶修繕業は、地域住民の生活に欠かせない旅客船や、国内貨物の海上輸送を行う内航貨物船、官公庁船などの運航を支え、国民生活、経済活動のみならず、安全保障も支える極めて重要な産業であります。我が国の安定的な海上輸送を維持するためには、我が国修繕業の基盤をしっかりと構築していかなければなりません。  こうした問題意識の下、我が国における船舶修繕の在り方について、日本成長戦略の一つとして、私が座長を務めております造船ワーキンググループにおいて議論を行っているところでございます。  委員御指摘の問題意識も踏まえ、このワーキンググループで課題を整理をし、船舶修繕業の自律性確保に向けて全力で取り組んでまいります。

脇雅昭自由民主党・無所属の会

○脇雅昭君 力強い御答弁、ありがとうございます。是非、その造船ワーキンググループでしっかりと議論していただいた上で、国が主導権を持って取り組んでいただくことを強く期待しまして、次の質問に移らせていただきます。  こちらで御退席いただいて結構です。

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 国交大臣、御退室いただいて結構です。

脇雅昭自由民主党・無所属の会

○脇雅昭君 ありがとうございます。  最後の質問になります。  この予算委員会でこれまで様々な予算の質疑がされてきておりますけれども、この高市政権が掲げる数々の重要政策を確実なものにしていくためには、予算の確保はもちろんでございますけれども、それを現場で具体化して実行に移すための、特に国家公務員の強靱な組織と十分な人員体制の確保が不可欠ではないかと考えているところでございます。どんなに優れた政策も、それを動かす国家の足腰が弱まっていては国民の期待に応えることはできません。  予算と人、この両方大事だと思っている中で、政府は、高市政権の重要政策を完遂するために、どのような考え方で実効性ある推進体制を整備していく考えなのか、政府参考人にまず伺います。

武藤真郷内閣官房内閣人事局人事政策統括官

○政府参考人(武藤真郷君) お答え申し上げます。  内閣の重要課題を推進するための体制整備でございます。  毎年度の予算要求に先立ちまして、骨太の方針等の政府の重要決定を踏まえた内閣としての重要分野を各府省にあらかじめ示しまして、それに沿った形でまず組織、定員の要求が行われ、我々の審査を行うということになってございます。  内閣人事局といたしましては、内閣の重要政策に迅速かつ的確に対応できる体制を構築してまいりたいと考えております。

脇雅昭自由民主党・無所属の会

○脇雅昭君 ありがとうございます。是非ともしっかりとした体制構築に向けて動いていただければと思います。  この重要課題の推進するときには、どうしても、新規の事業についてはしっかりと付いていくんですけれども、やっぱり既存の業務が回って初めて前に進むことができるのかなと思っているところでございます。  そして、その既存業務の安定見ていたところなんですけれども、資料二を、二枚目を御覧いただければと思います。  ちょっと私、衝撃を受けまして、これ、政府の欠員数、この定員との差ですね、実員との差なんですけれども、過去五年分の資料でございます。これ、約三十万人、国家公務員がいる中で、この欠員数が令和七年度だと一万一千七百四十六人、そのうち、本省内部部局というその司令塔となるところだけでも二千八十九人が人員がいないという、そういった異常事態になっているところでございます。この実態を受けて、幾つか政府参考人に質問させてください。  第一に、これほどの欠員の中、超過勤務、当然発生しているんじゃないかなと思いますけれども、過労死ラインを超えて勤務しているような職員等の延べ人数及びその主な要因、分かりましたら教えていただければと思います。

堀内斉人事院事務総局職員福祉局長

○政府参考人(堀内斉君) お答え申し上げます。  令和六年度に他律的な業務の比重が高い他律部署におきまして、いわゆる過労死ラインに相当する一か月百時間の上限を超えた職員は五千百二十一人、二か月から六か月平均で月八十時間の上限を超えた職員は七千百十八人となっております。  また、他律部署におきまして、このいわゆる過労死ラインに相当する上限のほか、年七百二十時間以下や月四十五時間超は年六回までといった上限も含めまして、いずれかの上限を超えた主な要因は、国会対応業務、予算・会計関係業務、重要な政策に関する法律の立案、他国又は国際機関との重要な交渉、人事・給与関係業務などとなっております。

脇雅昭自由民主党・無所属の会

○脇雅昭君 ありがとうございます。  資料三、御覧いただければと思いますけれども、今政府参考人の方が答弁していただいたとおりでございます。  いろんな上限あるんですけれども、主なポイントでいずれかの上限を超えた職員は全体で一万千九百二十五人、全体の一五・五%がそういった状況にあるというところでございます。  では、こんな過酷な現場実態は人材流出を招いていないのかというところが気になるところでございます。  第二に、若手の離職です。  将来の屋台骨である採用十年未満の若手、中堅職員の離職率の推移を伺います。

米村猛人事院事務総局人材局長

○政府参考人(米村猛君) お答え申し上げます。  人事院が調査をしております総合職試験採用職員の退職状況についてで、採用十年未満の職員の退職者数の推移を見ますると、直近では実は前年度比で減少するなど一部明るい兆しが見えているところでもありますけれども、やはり十年といった期間で見ますと、退職者数が増加してきているという状況でございます。

脇雅昭自由民主党・無所属の会

○脇雅昭君 資料の最終ページ、資料五を御覧いただければと思いますけれども、ここの表の二、赤く枠で囲んでおります採用年度別の在職年数別の退職率なんですけれども、平成二十五年に入省した人が十年以内に辞めているのが一五・六%、平成二十六年は二三・二%という、これだけの方々が今辞めているという状況でございます。  そうなるとしっかりと採用していかなくちゃいけないんですけれども、試験の志願者数ですとか倍率の推移、どうなっていますでしょうか。あわせて、各省がこの採用にどれだけの予算を掛けれているのか、採用一人当たりどうかなど、その実態について分かる範囲で教えていただければと思います。

米村猛人事院事務総局人材局長

○政府参考人(米村猛君) まず、国家公務員採用試験についてでございますけれども、この申込者数、昨年度の総合職試験は一万七千九百四十二人、それから一般職大卒程度試験は二万五千四百三十七人となってございます。試験を創設しました二〇一二年度と比較しますと、総合職試験で二五%以上、一般職大卒程度試験では三五%以上減少しておりまして、各試験の倍率についてもそれぞれ低下しているという傾向にございます。  ただ、最新の試験申込者数を見ますと、対前年度比で増加するなど明るい兆しも一部では見られているところではございますけれども、引き続き厳しい状況が続いているという認識でございます。

松本敦司内閣官房内閣人事局人事政策統括官

○政府参考人(松本敦司君) お答えを申し上げます。  採用に関する予算でございますけれども、網羅的に把握しているものではちょっとございませんで、今回ちょっと幾つかの省庁に聞いてみたところ、一人当たりに換算しますと数万円から数十万といった水準でございます。一方、民間企業、単純な比較は困難でございますけれども、一人当たり三十万から五十万ぐらいというデータもございまして、私どもは採用に掛ける経費としては少ないという状況にあると認識しております。

脇雅昭自由民主党・無所属の会

○脇雅昭君 ありがとうございます。最新のデータだと、民間だと七十一万五千円を掛けているそうですけど、多分、多いところでも四十万ぐらいで、少ないところだと一人当たり四万ぐらいしか掛けれていないという、そんな実態も聞いているところでございます。  現場がまさに負の連鎖に陥っているのを何とか止めなくちゃいけないという中で、各省の自助努力だけではもう限界が来ているんじゃないかと思っております。例えば、今こそ内閣人事局が強力な司令塔となって、各省が採用と人材マネジメントを完遂できるような最適な組織の在り方を提案して、各省任せじゃなくて、人、予算を確保してきて各省を強力に下支えするなど抜本的な対策を考えていくべきと考えますけれども、国家公務員制度担当大臣の見解を伺います。

松本尚自由民主党・無所属の会デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障)

○国務大臣(松本尚君) ありがとうございます。問題意識は私も、担当大臣としては非常に強く持っているところでございます。  今、国家公務員の倍率のお話がありましたけれども、昔はやはり、試験で優秀な人材を採って、そしていろいろ中でいろんな経験をさせれば人材が育っていくだろうというような考え方だったと思うんですけど、やはり社会がどんどんと変わっていく中で、ただそれだけでは良い人材は採れないということは我々もしっかりと理解をしていかなければいけないと思います。  今、民間との競争、獲得競争も激化しておりますので、今さっき委員の質問もありましたけれども、一人当たり、採用一人当たり一体幾らコスト掛けているのかというところは我々も考え直さなきゃいけない。今お話あったとおり、数万円から数十万円。民間は、手元の資料によると、もう三十から五十万円、平均で大体五十万円ぐらい超えているというようなデータもありますので、今委員がおっしゃった抜本的な対策になるかどうか分かりませんけれども、一人当たり採用するのにもう少し我々もコストを掛けなきゃいけないということは、大きくシフトチェンジしなきゃいけないんだろうと思っています。  また、同時に、民間の合同説明会などにももっと我々も出ていかなきゃいけないというふうに思っています、共同出展とかですね。そういったものも、やはり今、政府として余りそういったところに出てこなかったと思うんですけど、それも抜本的と委員おっしゃるような形になるかどうか分かりませんけど、新しいアイデアとして、考え方を変えて、新しいアイデアを入れていくということは努力したいというふうに思います。

脇雅昭自由民主党・無所属の会

○脇雅昭君 力強い御答弁、誠にありがとうございます。  本当にいろんなところにひずみが出てきているなと思っておりますけれども、今回把握できなかったやつでいうと、結構、人が足りなくなってきてどんどんコンサルに業務を委託しているということも増えてきているんじゃないかなと思っています。辞めた公務員がコンサル業者に行ってそこで受託しているみたいなのを見ていると、この霞が関のこのシンクタンク機能がこれからもちゃんと続いていくのかというところに非常に危機感を覚えているところでございます。まさに静かな有事が始まっているんじゃないかなと。  この人員体制の確保と同時にですけれども、とはいえ、人はやっぱり足りなくなっていく中で、このAI活用等による業務効率化、これも非常に重要なものだと思っております。今、各省庁がやっているところでございますけれども、やはりこれはデジタル庁が強力に主導すべきだと考えております。  人と技術、この高市政権において、その要となる国家公務員制度担当大臣とそしてこのデジタル大臣両方を兼務されているのが松本大臣だと思っておりまして、これは極めて大きな強みであると考えております。この職責を一身に担う大臣に、国家の実行力を再構築していくための今後の方向性と決意を伺います。

松本尚自由民主党・無所属の会デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障)

○国務大臣(松本尚君) 方向性でございますが、方向性については先ほど少し申し上げたとおりなんですけれども、そのほかに採用活動については、リクルーターをちゃんと養成して、高校や大学でそういった時間を取ってもらって、国家公務員の仕事の中身とかやりがいとか、そういったことを語ってもらうというブランディングを進める作業というのも取り組んでおります。また、少し今単語が出ましたけど、いわゆる転職エージェントですね、リクルーターというか転職エージェントのところと契約を結んで、良い人を紹介してもらう、これは経産省がやっているんですけれども、そういったやり方もあるかと思います。  ちなみに、私、国会議員になる前は、もうそろそろ医者辞めようかなと思って某転職エージェントに申し込んで、今でもメールではこういう仕事来ませんかと来るんですけど、やはり、そういったものを利用するというのはやはり政府の方も進めていってもいいんじゃないかなというふうには私は思っております。  また、人材をどうやって集めるかということになりますと、人材のフレームワークを政府の方も考えなきゃいけないと思います。どういった技術、どういったレベルの人を要求しているのか、我々は求めているのかということを一般の国民の皆さんにも知れるようにして、そこに自分がここ当てはまっているなという人たちにはどんどんと中途採用でもいいからアプライしていってもらうと、そういうようなことを進めていいんじゃないかというふうに思っていますので、これについては、昨日も、こういうことをやった方がいいよねという話はスタッフとしていたところですので、これも進めてみたいというふうに思っております。  そして、AIのお話がありました。まずは政府からAIを使って、そしてこの人材不足をAIでもって補っていくということもやらなきゃいけませんから、この五月から府省庁に、十八万人の公務員の皆さん対象にAIの「源内」を使っていただくということを進めていきたいと思います。とりわけ国会答弁の作成というのは皆さん苦労されていますので、これを先進的に、私自身がこの答弁の中身をAIに作ってもらって、の割には読まないんですけど、僕は、しっかりとそういうふうに私自身がそれを率先して使っていくということをやっていきたいというふうに思っています。  いずれにしましても、委員の御懸念はしっかりと受け止めて、私なりにできることを進めてまいりたいと思っています。

脇雅昭自由民主党・無所属の会

○脇雅昭君 是非ともよろしくお願いいたします。人と技術の両輪で国家の実行力を再構築していただくことを強く期待申し上げます。  そして、片山さつき大臣もいらっしゃいますので、その基盤を支えるための予算をしっかりと付けていただくことをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 以上で脇雅昭君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 次に、山内佳菜子さんの質疑を行います。山内佳菜子さん。

山内佳菜子立憲民主・無所属

○山内佳菜子君 こんにちは。立憲民主・無所属の山内佳菜子です。  まず、高額療養費についてお伺いいたします。  数字を確認させてください。今回の見直しで、月額上限の最大の自己負担引上げ額について確認させてください。

間隆一郎厚生労働省保険局長

○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。  今回の高額療養費制度の見直しは、二段階に分けて実施することとしております。まず、令和八年八月からは、低所得者の負担に配慮しつつ、一人当たりの医療費の伸びに応じて月額負担上限額を見直すとともに、令和九年八月からは、応能負担という観点に基づき、所得区分をよりきめ細かいものとするため、現在の限度額から著しく増加することがないよう配慮しつつ、所得区分の細分化を行うこととしております。  現在の所得区分は、例えば年収約三百七十万円から約七百七十万円の方が同じ区分に入っておりますが、令和九年八月からはこれが三区分に分かれることになります。  具体例で申し上げますと、年収約三百七十万円から約五百十万円の方でありますと、月額の負担限度額は現行の約八万円プラス医療費の一%から約八万六千円プラス医療費の一%となり、約七%の引上げとなります。また、年収約六百五十万円から約七百七十万円の方の場合には、今回の見直しにおける最大の引上げ率となり、現行の約八万円プラス医療費の一%から約十一万円プラス医療費の一%と約三八%引き上がることになります。  なお、今回御提示している見直し案につきましては、所得区分の細分化による影響は昨年の予算案の審議の際に御提示した見直し案の半分程度のものとなってございます。

山内佳菜子立憲民主・無所属

○山内佳菜子君 専門委員会での意見も踏まえて御検討もいただいたということについては、一定の評価をさせていただきたいと思います。ありがとうございます。  続けて、数字の確認をさせていただきます。  今回の見直しにおいて六百六十万人が結果的に自己負担が引上げになる可能性があるというようなお話もあります。このことについて確認させてください。

間隆一郎厚生労働省保険局長

○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。  ただいま委員から御指摘のありました約六百六十万人という数字は、恐らく年一回から三回まで高額療養費制度を利用する方の数、つまり、四回以上ですと多数回該当で金額が下がりますので、そこに至らない方という意味でおっしゃったというふうに思います。  この数字は、令和五年という一時点の利用者数を推計した言わばマクロ的な数字の資料でございまして、制度改正によってお一人お一人の負担がどのように変化するかミクロベースで整理したものではございません。  影響の受ける方、例えば自己負担が増える方というものであれば、今御指摘の点の年一回から三回高額療養費制度を利用する方の中に、今回新たに設けます年間上限の対象となる方、また年収二百万円未満の方でこれ負担額が今度下がる方も含まれております。また、施行を予定している令和八年八月の段階で既に多数回該当である方は、八月以降の高額療養費の利用が一回から三回だとしても多数回該当は継続し、負担が変わらない方がいらっしゃいますので、これを差し引く必要があるところですけれども、統計上の制約から正確にお答えをすることが難しいことを御理解賜ればと思います。  その上で、あと、年間上限の該当者につきましては、約五十万人と見込んでおります。年収二百万未満で多数回該当者などになって負担が下がる方につきましては、約三十万人と見込んでおります。  また、多数回該当に該当するがために負担が変わらない方は約百六十万人と見込んでいるところでございます。

山内佳菜子立憲民主・無所属

○山内佳菜子君 ありがとうございます。  相当数負担が上がる方もいらっしゃるということを確認させていただきました。また、先ほどの質問では、負担が前回の見直しと比べると半分程度に抑えていただいたけれども、やはり三八%自己負担が上がってしまうという方もいらっしゃる、非常に厳しい状況であるということも確認させていただきました。  続きまして、その結果、医療費がどれだけ抑制をされるのか、抑制額についてお伺いいたします。

間隆一郎厚生労働省保険局長

○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。  今回の見直しは二段階で実施することとしておりますので、最終的な財政影響はどの程度見込んでいるかという御趣旨のお尋ねという前提でお答えいたします。最終的な財政影響は、給付費ベースで約二千四百五十億円の減と見込んでございます。

山内佳菜子立憲民主・無所属

○山内佳菜子君 そのうち、例えば自己負担額が上がることで病院に行く回数を減らしてしまう方、又は受ける治療の内容を引き下げるといった受診控えをどれぐらいだと試算されていますか。

間隆一郎厚生労働省保険局長

○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。  まず、今回の見直しでは、これまで高額療養費制度の対象とならなかった方も含めて、新たに設定する年間上限によって自己負担が減少する方がおられます。また、年収二百万円未満で課税対象となる方の多数回該当の金額を月額一万円引き下げるなど、特に治療に係る経済的負担が厳しいと考えられる長期療養者の方や低所得者の方に十分配慮していることから、必要な受診が抑制されることは想定していないところでございます。  他方で、制度全体の持続可能性を確保する観点から、低所得の方の負担に配慮しつつ、主に療養期間が短期の方に対しては、委員御指摘のように、一人当たりの医療費の伸びに応じた御負担をお願いすることとしており、その結果、実効給付率は約〇・二八%低下すると見込んでございます。  その上で、過去の高額療養費の見直しにおきましても、予算上は、実効給付率が変化した場合に経験的に得られている医療費の増減効果を機械的に計算しております。これも踏まえまして、今回も実効給付率の変化の数字をこの計算式に機械的に代入し、給付費の変化を約千七十億円の減と計算しているところでございます。

山内佳菜子立憲民主・無所属

○山内佳菜子君 昨日の厚生労働委員会の中でも、長瀬式というようなことで複数の議員さんが指摘をされておられたところではございます。  ただいまの御説明では、必要な受診が抑制されることはないという御説明をいただきました。一方で、昨日の厚生労働委員会で、全国がん患者団体連合会の天野慎介理事長にお越しいただきましたが、高額療養費の見直しにより経済的負担で治療を控える患者が更に増える可能性があるという発言をされております。  大臣、この発言をどう受け止められますか。悪影響が出た場合に止める判断はされないのでしょうか。引上げ額を見直す、又は患者への必要な支援を行うなど、具体的な対応が必要ではないでしょうか。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) まず、今回の高額療養費制度の見直しにおきましては、先ほど来お話をさせていただいておりますが、局長から、多数回該当の据置きに加えまして、年間上限の新設であったり、あるいは年収の低い方への負担の軽減であったり、様々な対応をさせていただいております。  特に、治療に係る経済的負担が厳しいと考えられます長期の療養者、あるいは所得が低い方にも十分配慮しておりますので、必要な受診が抑制をされ、その結果、重症化のリスクが生じるということは想定をしておりません。  他方で、制度全体の持続可能性を確保する観点からは、低所得の方の負担にも配慮をしながら、主に療養期間が短期の方に対しましては、一人当たり医療費の伸びに応じた御負担をお願いをすることとしております。  制度の持続可能性を確保しつつ長期療養者や低所得者のセーフティーネット機能を強化するという今回の見直しの意義、これにつきましては、国民の皆さんに十分御理解をいただけるように、分かりやすく、リーフレットの作成なども含めまして周知に努めているところでありますが、今後ともそのような丁寧な説明を重ねてまいりたいと考えております。  また、こうした制度改正の影響が実際の受診行動にどう影響するか、これをよく注視する必要があると考えておりますので、その点につきましては、今後しっかり検証していきたいと考えています。

山内佳菜子立憲民主・無所属

○山内佳菜子君 三月二十六日、日本弁護士連合会は、憲法第二十五条、生存権を脅かしかねないとして、この見直しについて抜本的に見直しをしてくださいということを求める声明も発表されました。  大臣、不安が指摘されていますが、それでも進めますか。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) 日弁連の方からそのような見直しの声明があったことにつきましては承知をしております。不安の声の一つではないかというふうに受け止めておりますが、ただ、先ほど来申し上げておりますとおり、私どもといたしましては、これまで家計への影響ということにつきましても特に留意をしてまいりました。お一人お一人の置かれた状況が様々である中においても具体的なイメージを持って御議論をいただけますように、患者団体の方にも御参画をいただきました専門委員会におきまして累次にわたるヒアリングなども実施をして、家計への影響を検証するために、延べ二十を超えるような事例を基にした医療費と家計の収支状況もお示しをしたり、あるいは、家計調査を用いて、家計の総収入から税や社会保険料、また生活費を控除した額との年間の自己負担限度額、この比較をした資料も提出をして、様々な角度から御議論をいただいているところであります。  先ほど来申し上げておりますとおり、多数回該当の維持であったり年間上限の新設など、長期の療養をされている方、あるいは所得の低い方にも十分配慮をした内容、セーフティーネット機能の強化等考えておりますので、御指摘のような懸念はないものと考えておりますが、このような趣旨、内容につきましては、しっかりこれからも説明をしていきたいと考えています。

山内佳菜子立憲民主・無所属

○山内佳菜子君 第九回高額療養費の専門委員会のことについてこれまでも何度も触れさせていただきましたが、その指摘を十分に反映しないまま、また患者団体の方が納得ができないという状態のまま進めるのは、議論の軽視ではないでしょうか。  三月二十七日の予算委員会でも、大臣は、選挙もありましたしというような発言もございました。選挙があっても専門委員会を開いて合意を形成する努力をすることが大臣には期待されているのではないでしょうか。合意形成がされていない政策をそれでも進めますか。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) 第九回の専門委員会、もう委員からも様々御指摘をいただいておりますが、様々な御意見をその会にも頂戴をいたしました。  昨日の委嘱審査でお答えした内容と重なることもあろうかと思いますが、国民、患者の納得や理解が得られるように見直しの趣旨を含めて丁寧に説明をするべきだ、あるいは医療費節減に資するほかの代替手段についても引き続き十分な検討を行っていただきたいといった御意見もありましたので、そうした御意見も踏まえながら、先ほども申し上げましたけれども、見直しの内容につきまして、分かりやすい公表資料を作成をしながら、ホームページなども活用して周知徹底を図っているところでありますし、また、そのほかの社会保障全体の改革として、長期処方、リフィル処方、残薬対策など様々な取組を進めているところでありますので、そうしたことにつきましても御理解をいただければというふうに思います。  いずれにいたしましても、今回の見直しに当たりましては、専門委員会におきまして合意をいただきました基本的な考え方、これに基づいて実施をしております。具体的な金額につきましては政府全体で調整する必要がありますので、そのようなタイミングでの提示というふうになりましたけれども、そうしたことも踏まえて御議論をいただいたものと私としては承知をしているところであります。

山内佳菜子立憲民主・無所属

○山内佳菜子君 患者団体さんは納得をされておられません。そのことを改めてお伝えをさせていただきたいと思います。  確認を続けます。  見直しを実施後、調査を行うということを確認させていただいております。その調査結果は誰が分析、評価するのでしょうか。やはり私は、様々な立場、患者団体だけではなくて保険者の方も含めた専門委員会が、せっかくつくっていただいたのですから、専門委員会でやはりその調査結果についても検証することが望ましいと思います。いかがでしょうか。

間隆一郎厚生労働省保険局長

○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。  ただいま大臣の方からもお答えしましたように、今回の見直しにつきましては、いろいろ様々、委員御指摘のような様々なお立場の方に御参画をいただいた専門委員会で議論し、基本的な見直しの方向について合意をいただいたということでございます。その意味で、このようなプロセスを経て決定したのが今回の見直し案でございまして、これをパッケージとして進めさせていただきたいと思っているところでございます。  これにつきましての影響は、先ほど大臣からもお答えしましたように、当然注視していく必要があるということでございますので、この点について、どこでというのは、実は、この専門委員会は医療保険部会、社会保障審議会医療保険部会の下に置かれているということもございますので、どこでその検証データを出していくのかということについては現時点で確たるものを決めているものではございませんけれども、専門委員会にもその結果を報告していくことが基本ではないかというふうに考えているところでございます。

山内佳菜子立憲民主・無所属

○山内佳菜子君 調査についてもうちょっとお伺いしたいのですけれども、調査はいつ実施されるのでしょうか。先ほどの御説明では、見直し、一段階目が今年八月から、そして二段階目が来年八月からを想定されているということですが、調査はいつされるのでしょうか。

間隆一郎厚生労働省保険局長

○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。  今回の見直しは、言わば一段階目、二段階目というのもパッケージとして実施するものでございまして、その今委員が御指摘の一段階目、二段階目と分けて考えているものではございません。きちんとその持続可能性の強化ということと、それから長期療養者や低所得者へのセーフティーネット機能強化の両立というその制度改正の目的がきちんと発揮されたかどうかの検証は二段階目まで含めて行うのが基本であるというふうに考えているところでございます。  いずれにしましても、今回のその見直しパッケージの全体の影響については注視し、また検証する必要があると、このように考えているところでございます。

山内佳菜子立憲民主・無所属

○山内佳菜子君 最初に御説明いただきましたけれども、年収によって違いますけれども、一段階目で五千円程度の引上げ、さらに二段階目で、月ですよ、月三万円引き上がる方がいらっしゃる。その一段階目で、まずは、この物価高騰の中、様々な影響を受けている中で、しかも治療中で生活が苦しい方が引上げを体験されてしまう。  まずは第一段階目で調査をすべきだと思いますが、大臣、その点いかがでしょうか。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) 長期療養者の方につきましては、先ほど来申し上げておりますとおり、多数回の維持であったり、あるいは年間上限額の設定によってセーフティーネットは機能強化をさせていただいているところであります。  今、この八月からの施行を予定しておりますので、そうした施行の状況も見て、どういうタイミングで調査を実施していくのか、八月に調査を掛けてすぐ結果が分かるというものでもないかというふうに思っておりますので、今後の施行状況を見ながら、調査の具体的な手法等も含め、研究、検討は進めていきたいと考えておりますが、局長から答弁をさせていただきましたように、基本的にはパッケージで把握をしていくべきものではないかなと考えているところであります。

山内佳菜子立憲民主・無所属

○山内佳菜子君 特に患者団体の皆さん、第一段階目までは、せめて、やはりその制度、制度の維持、存続については患者団体の皆さんも必要だと理解はしていただいています。ただし、その第二段階目、本当に引上げ幅が大きい点については何としてでも凍結をお願いできないかというようなお声もいただいているところです。是非その調査については、私からも、第一段階目を実施した後でまずは調査をしていただきたいということを強く求めたいと思います。  その上で質問を続けますが、では、調査を行った後に影響が出た場合、どのように対応するのでしょうか。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) 基本的に、先ほど来お話をしておりますとおり、今回の見直しによって必要な受診が抑制されるということは想定をしておりませんが、見直しパッケージ全体につきましては、当然その影響について注視をしていくことが必要だというふうに考えております。  その影響についてどのようなものがあるかというのはしっかり注視をしておきますが、その結果がどうかというのが現段階では当然見えておりませんので、それを前提にどう対応するかというのはなかなか正直お答えにくい問題、課題だと考えております。

山内佳菜子立憲民主・無所属

○山内佳菜子君 どのような影響が出るか今は分からないという状況で、本当に実施に踏み切ってよろしいのでしょうか。  高額療養費制度、元々、命を守るために治療に高額なお金が掛かってしまう、それを国全体でしっかりと支えて命を守ろう、国民全体で支え合おうという趣旨の制度であるというふうに思います。ただでさえ本当に病気で大変な思いをされている皆さんにどのような影響が出るか分からないままで、このまま進めていいとは私は思いません。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) 分からないと申し上げましたのは、影響が具体的にどうかということを今の段階でお示しすることは難しいという趣旨でありまして、先ほど来申し上げておりますとおり、今回はセーフティーネット機能の強化を十分に果たさせていただいていると考えておりますので、それによって必要な受診が抑制されることはないと考えています。

山内佳菜子立憲民主・無所属

○山内佳菜子君 必要な受診が抑制されることはないとなぜ断言できるのでしょうか。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) 繰り返しになって大変恐縮ではございますが、多数回該当の維持、年間上限額の新設、また所得の低い方に対する負担の引下げ、そうしたことをパッケージとして今回講じさせていただきたいと考えておりますので、そうしたことから、必要な受診は抑制されることはないというふうに想定をしております。

山内佳菜子立憲民主・無所属

○山内佳菜子君 想定はしていただいていますけれども、実際に出た場合、本当に大変なことになります。是非実態把握していただきたい。そして、そうならないように全力で今改善点についてしっかりと反映をしていただきたい、対応していただきたい、その上で見直しを実施すべきだというふうに私は今も考えております。  改めて、何度もお伺いいたしますが、大臣、憲法第二十五条、生存権は、本当にこの制度見直しをして保障されるとお考えでしょうか。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) 繰り返しになって恐縮ではございますが、今回の見直しにつきましては、高齢化や高額薬剤の普及などによりまして医療費全体が年々増加をする中で、制度の持続可能性と長期療養者や低所得者へのセーフティーネット機能の強化、この両立を図るものであります。  見直しに当たりましては、専門委員会におきまして様々なヒアリングを通して丁寧な議論を進めさせていただきました。その結果といたしまして、先ほど来申し上げておりますとおり、セーフティーネット機能の強化として具体的な方策もこの見直しの中で盛り込まさせていただいているところであります。  特に長期で療養される方の負担は増えず、むしろ減少される方もおられる、そうしたことを考えますと、御指摘の御懸念のようなことはないのではないかと考えているところであります。

山内佳菜子立憲民主・無所属

○山内佳菜子君 高額療養費制度を責任ある積極財政で支えるお考えはありませんか。国民の命を守るための必要経費です。国民、特に患者の負担増で賄わないといけない話なんでしょうか。国費で支えるお考えはありませんか。大臣にお伺いいたします。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) 基本的に、社会保険制度におきましては、保険料を原資として、それを基本として運営をされるものであります。ただ、所得の低い方も加入できるように、保険料水準を下げるなどのために、制度ごとの趣旨に基づいて公費が投入をされております。  全世代型社会保障を構築する観点からは、公費負担の在り方につきましても、当然、今後とも議論をする必要があろうかというふうには思っておりますが、その際には、公費依存を高めることについての正当性であったり、あるいは恒久的な財源が必要になるのではないかと、そういった論点もあろうかと思いますので、そうしたことも含めて慎重に検討する必要があろうかと考えています。

山内佳菜子立憲民主・無所属

○山内佳菜子君 石破前首相は昨年三月、患者の皆様に御不安を与えたまま見直しを実施することは望ましいことではございませんと発言をされました。また、丁寧なプロセスを積み重ねることで、これが持続可能なものとして次の世代に引き継がれることを心から願い、努力してまいりたいというふうにお話をされておられました。  その後、専門委員会も設置をしていただき、患者団体、保険者、そして有識者の皆様、本当に様々な立場の委員から様々な角度で御意見をいただき、それも踏まえた上で制度の改善もいただいたというのが現在の時点でございます。  もちろん厚労省の皆様の御努力には本当に心から感謝を申し上げたいところではございますが、まだまだ患者の皆様にとっては、生活破綻のおそれが出てくるのではないか、病院がきちんと必要な受診が続けられるのかどうかというような御不安が現時点でも残っているのが現状でございます。現時点でどんな影響が出るかが分からない、そして受診控えの懸念もある、見直しを求める声明も出されています。特に、当事者の患者団体から提出をされている部分については重く受け止めなければいけないのではないでしょうか。  判断材料はそろっていると思います。この状況でなお進めるのでしょうか。一度立ち止まり、検証をする段階ではないでしょうか。大臣の判断をお伺いいたします。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) 繰り返しになって本当に恐縮なんでございますが、専門委員会におきまして様々な角度から慎重かつ丁寧な検討をしていただき、基本的な考え方につきまして合意をいただいて、そうしたものを基にして成案を得たところであります。  繰り返しで恐縮ではございますが、制度の持続可能性も大切だという話もたくさんありますし、また長期療養者や低所得者へのセーフティーネット機能の強化ということも、この専門委員会での議論の中でそうした患者の皆さんからもそうした声をいただいて様々な制度設計をさせていただいたところでございますので、是非とも私どもとしてはこの制度を実行させていただき、特にいろんな御不安があろうかとも思いますので、引き続き丁寧な説明については我々もしっかり対応していきたいというふうに考えております。

山内佳菜子立憲民主・無所属

○山内佳菜子君 この高額療養費制度については、引き続き大臣にお考えを確認させていただいたり、その影響についてもしっかりと私も確認をしてまいりたいというふうに考えております。どうぞよろしくお願いいたします。  それでは、質問を変えます。  医療機器の安定供給についてお伺いいたします。  今朝の朝刊でも複数紙取り上げられておりました。政府が二日、中東情勢の悪化を受けて、石油製品などの重要物資を確保するための省庁横断型のタスクフォース、作業部会を初めて開いたという記事が出ておりました。また、その記事の中では、一部に供給の偏りや流通の目詰まりが生じているとも書かれておりました。  透析患者を始め、多くの患者、国民の皆様が御不安を感じていらっしゃるところではございます。また、治療の切れ目が命の切れ目だというような、本当に不安が広がっているところでございます。今回は、特に医療機器の安定供給の視点で、済みません、お伺いをしたいと思います。  また記事の話になりますけれども、三月二十七日、ロイター通信は、ナフサ不足、このまま深刻化した場合、緊急性の高い医療機器が品目によって四月半ばから八月頃にかけて不足に陥る可能性があると報じました。事実でしょうか。

森真弘厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(森真弘君) 御指摘の報道については、先週三月二十七日に報道があったところでございます。  厚労省としては、必要な医療機器の安定供給を確保する観点から、既に業界団体を通じて安定供給に当たっての懸念や課題の調査を進めているところでございます。例えば、透析回路といった海外から輸入しているケースについては、長期的にその供給に懸念が生じているとの声もあるところでございます。しかし、直ちに供給が滞るという報告はないところでございます。  先日、経産省と合同で中東情勢の影響を受ける医薬品、医療機器、医療物資等の確保対策本部を立ち上げたところでございまして、一つ一つの品目について丁寧に、懸念があればお話を聞きながら、必要な対応を講じてまいりたいというふうに考えているところでございます。

山内佳菜子立憲民主・無所属

○山内佳菜子君 例えば、透析回路、今御説明いただきました、ですとか廃液の容器など、現時点で不足が懸念されるような品目ですとか、いつ頃ちょっと危ないかもしれない、厳しいかもしれないというようなお話、若しくは影響範囲、どこまで把握されていますでしょうか。

森真弘厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(森真弘君) 今御指摘の透析回路、廃液容器といったものについてでございますが、先ほど申し上げたとおり、個別の品目について現在ヒアリングを行っているところでございます。海外から輸入しているケースについては、長期的に供給にその懸念が生じているという声がございますが、直ちに供給が滞ることはないという状況でございます。  このそれぞれの品目についてどの時点でどうなるかというのは、もう少し丁寧に精査していくことが必要だというふうに考えております。マーケット全体でどういう供給状況にあるのか、それから、個別具体的に本当に対策が必要なのかどうかも含めて丁寧に精査させていただいて対応をしていきたいというふうに考えているところでございます。

山内佳菜子立憲民主・無所属

○山内佳菜子君 今ヒアリングをしていただいていると、非常に大変な御対応をいただいているということも伺いました。ありがとうございます。  では、そのヒアリングや調査については具体的にどのように取り組んでいらっしゃるのか、教えてください。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) 中東情勢の影響を受ける医薬品、医療機器、医療物資等の確保、非常に重要な課題であります。先ほど来審議官の方からお話をしておりますが、この医療機器の供給状況につきましては、業界団体を通じまして安定供給に関する調査を行っております。必要に応じて個別に企業へのヒアリングも行っているところであります。  こうした実態の把握と対策の検討をこれからしっかり進めていきますが、先日、経済産業大臣と合同で確保対策本部を立ち上げましたので、そうした中で、需要サイド、供給サイド、この両面から積極的な情報収集を進めながら、必要な対応を経産省と一緒に進めていきたいと考えています。

山内佳菜子立憲民主・無所属

○山内佳菜子君 ありがとうございます。  例えば、今日の朝刊でも紹介をされておりましたが、新生児用の医療用のカテーテルですとか、注射針、採血管、あと歯科医師用の手袋も非常に値上がりをしているというような報道も目にすることがあります。  品目別の供給の見通しですとか、供給がもしできた場合にどのように配分するときに優先付けをするのかなどを整理して、状況を定期的に公表することはできないでしょうか。  やはり国民の皆様が一番不安が広がる要因としましては、情報が足りないですとか、このSNSが発展している社会情勢の中で誤情報が拡散されてしまうということで、不要の混乱が広がるということを今やはり防ぐべきではないでしょうか。買占めがあったり、コロナ禍のときにもマスクの買占めでお店が開く前から行列ができているというようなこともあったかと思います。そういったことを防ぐためにも、そして国民の皆さんに真に、不安を解消する、そして見通しが立っている、国がきちんと対応しているというような御理解をいただくためにも、やはり国として信頼できる正確な情報というものを定期的に国民に対しても提供していくということが一番の近道ではないかなというふうに考えております。  この定期的な情報の公開、公表について、大臣にお考えをお伺いいたします。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) 先ほども少しお話をしましたが、今業界団体を通じまして調査を徹底、徹底した調査を実施をしております。また、やっぱり個別企業につきましても、その対応状況について私どもとして必要に応じて確認をさせていただいているところであります。現在、そのようなプロセスを通じまして、今委員から御指摘のありましたような供給の見通しなども含めた情報について、整理をこれからもしっかり進めていくことが必要だと考えているところであります。  先ほど申し上げました、経産省と共同で確保対策本部を立ち上げましたが、こうした本部の中におきましても、様々な情報をまず徹底的に情報を把握をして、それを分析をしてその対応策を練っていく、必要な対応を取っていく、そうしたことが大事でありますので、それをこれからしっかりやっていくわけでありますが、そうしたプロセスの中で、様々な情報の国民の皆様への公表の在り方も含めてどういう対応ができるかというのは、それは十分考えていかなければいけない重要な課題だと考えています。

山内佳菜子立憲民主・無所属

○山内佳菜子君 ありがとうございます。もちろん業界団体の中、そして国と一緒になって情報共有するということもすごく大事です。そこに取り組んでいただいていること、本当にありがとうございます。  また、それと併せて、特に国民、そして患者の皆さんに分かりやすくタイムリーに必要な情報を定期的に届けるということも今後是非御検討いただきたいというふうにお願いをしたいと思います。  また質問を続けます。  プラスチック製品の原料となるナフサ、国内供給の約八割は中東由来とも言われています。今回は、医療機器の安定供給という視点から、医療について確保してほしいという思いでお話をさせていただきましたけれども、実際には、やはり物流ですとか農業ですとかほかの分野、そして多岐にわたってナフサが必要な現場がございます。その医療、物流、農業を横断したナフサの配分方法の指針というものがやはり必要ではないか、そして皆さんにお示しをいただいて合意形成を図るということが大切ではないかと考えます。大臣のお考えを確認させてください。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 現在、石油化学各社がナフサの代替調達などに取り組んでおります。化学品全体の国内需要の四か月分は確保をしております。各社更なる代替調達を追求しておりまして、現時点では我が国全体として必要な量は賄えているという認識をしております。  一方で、一部では供給の偏りや流通の目詰まりが生じているとの声もあり、担当大臣である私の下に設置したタスクフォースにおいて、関係省庁が連携をし、委員御指摘のとおり、医療、農業あるいは物流を含めて、分野横断で中東情勢の影響を受ける重要物資の供給状況を総点検しております。  さらに、人命に関わるものを最優先に配分されるよう、厚生労働省と経済産業省が連携する体制を立ち上げまして、医療物資に関わるサプライチェーンの情報を集約をし、代替製品を世界全体から調達するとともに、石油関連製品の融通支援などを通じて医療関連物資の安定供給に取り組んでいるところでございます。  国民の皆様の命、そして暮らしを守るために、事態の長期化も見据え、あらゆる可能性を排除せずに対応を検討してまいりたいと思います。

山内佳菜子立憲民主・無所属

○山内佳菜子君 ありがとうございます。非常に想定が難しい状況の中での御対応、本当にありがとうございます。  まずは、やはりこのイラン情勢が早期に鎮静化することが一番の解決策ではあると思いますけれども、その中でも、やはり今広がっている国民の皆さんの不安、農業分野の皆さん、患者の皆さん、様々な分野の皆さんの御不安を少しでも解消すべく、是非また引き続き御尽力をいただきたいというふうに思います。お願いいたします。  それでは、少し早いですが、私の質問を終わります。ありがとうございました。

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 以上で山内佳菜子さんの質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 次に、森本真治君の質疑を行います。森本真治君。

森本真治立憲民主・無所属

○森本真治君 大変お疲れさまでございます。立憲民主党の森本真治でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  予算審議続いておりますけれども、参議院は三十日ルールという宿命を負いながらも、今、藤川委員長の下で、長谷川筆頭、また各会派の理事の皆さんと本当にいい環境をつくる努力を私もさせていただきながら、本当にこの間、委員の皆さん、充実した審議をしていただいているというふうに思います。もうあと一週間ということになってきましたが、我々の立場からすれば、この最後までしっかりと充実した審議というものをさせていただきたいと思います。  片山大臣は参議院から政府の方に入っていただいて、同じ参議院の人間として、是非これからも御活躍をお願いもさせていただきたいというふうに思いますし、先般、高市総理は、委員長また理事の我々の求めがあればしっかりとこの委員会にも出席をすると明確にこの委員会の場で発言をいただきました。  月曜日、先ほど集中審議もセットさせていただきましたけれども、官房長官、大変恐縮なんですが、先ほど申しましたように、我々は、私どもは、この期限ぎりぎりまでしっかりと審議をさせていただきたい。そして、総理にもしっかりと最後まで出席をしていただき、そして我々の、やっぱり今のこの状況を、当初予算編成したときから大きく環境が変わっているという中でいえば、我々の声をしっかりと聞いて今後の政権運営にも生かしていただきたいという思いがありますので、是非、私も理事の一人として、総理に最後まで出席をいただきたいということのお願いを官房長官を通じて総理にお伝えいただきたいんですが、官房長官、よろしくお願いいたします。

木原稔自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(木原稔君) 当然、政府としての立場としては、憲法や、あとは国会法にのっとって、そして、国会の求めがあれば政府としては国会に答弁するというのは当然のことでありますので、そこはもう総理もこの間この場で発言したとおりでありますが、その都度、総理とはそういうことを話しながら、国会対応、丁寧に対応していくということを言っておりますので、その点はまた引き続き総理とはそういう話はしていきたいと思っております。

森本真治立憲民主・無所属

○森本真治君 今回の当初予算でございましたけれども、先ほど申しましたように、この予算を編成したときとやっぱり環境が大きく変わってきているということは、これは事実ということはこの間の委員会の審議の中でも出てきているというふうに思います。ですから、この当初予算でしっかりと現下の情勢に対応できるかということは国会の方でしっかりと議論をし、我々はこの間の議論も含めて修正案の準備をさせていただいているところでございますが、政府の、この環境が変わった中で、この当初予算でしっかりと対応ができるのかというところの認識をまずは少し確認をしていきたいというふうに思います。  先般、三月三十一日の月例経済報告、そして今日は日銀さんもお越しいただいておりますが、日銀短観が発表されました。具体的な統計として、まずは、これは客観的に把握ができると思いますので、それぞれから、このそれぞれの報告のポイントですね、まずは御説明ください。

吉岡秀弥内閣府政策統括官

○政府参考人(吉岡秀弥君) お答えいたします。  三月二十七日に御報告いたしました月例経済報告におきましては、中東情勢を受けて原油価格が上昇していることなどを踏まえまして、経済の基調判断につきまして、景気は緩やかに回復しているが、中東情勢の影響を注視する必要があるとしております。  足下では賃上げの力強い結果が出始めておりまして、こうした雇用・所得環境の改善が今後の緩やかな回復を支えると期待されるところでございますが、今後の中東情勢の影響を注視する必要があると認識しておるところでございます。

中村康治日本銀行理事

○参考人(中村康治君) お答えいたします。  一昨日公表いたしました三月短観の結果を見ますと、大企業ではデータセンターや半導体といったAI関連需要が堅調に推移する中で、企業の景況感を示します業況判断DIは、製造業を中心に小幅に改善をしております。この間、中小企業では、製造業、非製造業共に業況判断DIは前回から横ばい圏内の動きとなったものの、引き続き良好な水準が維持をされております。先行きの業況判断DIにつきましては、大企業、中小企業共に、中東情勢の影響に対する警戒感から、現状よりも慎重な見方となっております。  日本銀行としましては、中小企業への影響も含めまして、中東情勢が我が国経済、物価に及ぼす影響をしっかりと見てまいりたいというふうに思っております。

森本真治立憲民主・無所属

○森本真治君 ちょっと内閣府さん、資料、今手元にあれば、資源コスト、試算出されていると思うんだけど、資源のコストがどのぐらい上がって、物価の押し上げですね、これがどのぐらいというようなことも何か試算をされているというふうに聞いているんですけれども、もし資料があれば説明ください。

吉岡秀弥内閣府政策統括官

○政府参考人(吉岡秀弥君) お答えいたします。  原油価格上昇の各種物価への影響の試算ということを行っておりまして、原油価格が一〇%押し上げられて、その影響が持続した場合には、一年程度を掛けまして、消費者物価全体を最大で前年比で〇・三%ポイント程度押し上げるとの結果を報告しております。

森本真治立憲民主・無所属

○森本真治君 あと、ちょっと日銀さんも追加で、大企業と中小企業の景況感の話なんだけど、ちょっとその差、具体的に、特に中小企業と大企業で何か差があるのか、この景況感の不安に対して。ちょっとそこも補足で。

中村康治日本銀行理事

○参考人(中村康治君) お答えいたします。  具体的な数字になりますけれども、現状でいきますと、大企業の全体でいきますと業況判断が二七という数字になっています。これに対しまして中小企業は一三です。また、先行きにつきましては、大企業の全体でいきますと二一、これに対しまして中小企業については七という数字になっております。

森本真治立憲民主・無所属

○森本真治君 いろいろ御説明を、これは統計として御説明いただいたんですが、城内大臣にお伺いいたします。  経済財政運営の基本的態度というものに基づいて予算編成をするということだというふうに思いますが、やっぱりこれ、編成後に今このような状況になっている中で、この令和八年度の経済見通し、これについての与える影響というものをどのように認識していらっしゃるでしょうか。

城内実自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(経済財政政策・規制改革)

○国務大臣(城内実君) お答えします。  御案内のとおり、足下で原油価格が上昇しておりまして、中東情勢の影響、これはしっかり注視する必要があるということはもちろん当然のことというふうに認識しておりますが、こうしたことも踏まえまして、政府としては、緊急的激変緩和措置をまず講じるとともに、エネルギーの安定供給の確保に向けて、備蓄石油の放出あるいは石油の代替調整等の対策を今確実に進めているところでございます。  こうした政策対応に加えまして、中東情勢がまだ予断を許さない状況にあることから、その経済、物価への影響、あるいは先行きのそれについて現時点では確たることを申し上げることはやはり困難であります。  そのため、一月にお示ししました政府経済見通し、これは現時点で見直すことは考えておりませんが、引き続き、中東情勢の影響を注視しまして、持続的に国民の皆様の安全、安心な生活をお支えできるように、高市総理の御指示の下で、関係閣僚の皆様とも緊密に連携し、現時点では経済財政運営に万全を期してまいりますと、こういうことでございます。

森本真治立憲民主・無所属

○森本真治君 この経済見通しの中にただし書があって、「ただし、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動等の影響には、十分注意する必要がある。」というただし書の中でいろんな見通しを立てていらっしゃるんだと思うんだけれども、ちょっと政権運営や政策実行の前提として確認したいのは、これ、だから今の答弁でも、年度途中に様々変更はあり得るという理解でよろしいんでしょうか。

城内実自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(経済財政政策・規制改革)

○国務大臣(城内実君) 大変恐縮ですが、繰り返しになりますけれども、中東情勢、これまだ予断を許さない状況にありますので、先ほど申しましたように、いろんな経済動向、経営、物価、あるいは日本の経済に与える影響について現時点では確たることを申し上げることは困難でありまして、いずれにしましても、経済財政運営に万全を期してまいると、こういうことであります。

森本真治立憲民主・無所属

○森本真治君 先ほど日銀などの景況感の先行きの話ありますね。やっぱり政策って先手先手ですよね。経済政策、後ほど赤澤大臣とも議論しますけれども、そういう中で、やっぱりその根拠と、やっぱり政治というのは、政府というのは一歩先手を行かなければいけないんだと、私、政策はですね、思うんですけれども、若干ちょっとその辺りの危機感が弱いように見えるんですが、やっぱり当然ながら、この年度途中で様々政策を行っていく上で、やっぱりこれは早め早めの、このような空気感に対して、景気は気からですから、そういうところに対しては政府がしっかり示していくということは重要だと思うんですけれども、もう一度お願いします。

城内実自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(経済財政政策・規制改革)

○国務大臣(城内実君) 繰り返しで申し訳ありませんけれども、中東情勢、これ、どういう状況になるかということは現時点で予断を許さない状況でありまして、確たることを申し上げることは困難なんですが、引き続き、中東情勢の影響、これは様々な経済動向もしっかり注視しておりまして、これをしっかりやるということがまず大前提でありまして、いずれにしましても、高市総理の御指示の下に、関係閣僚とも連携して経済財政運営についてはしっかり万全を期してまいるということで御理解いただければ幸いです。

森本真治立憲民主・無所属

○森本真治君 経済に万全を期すためにも、何となく後手後手になっていくような雰囲気も、今の答弁ではちょっと不安に思わせていただいたというところでございます。  スタグフレーションというのがありますけれども、景気の停滞と物価上昇が同時に襲うという状況とよく言われておりますが、今ちまたではそのような警戒感も出ているんではないかというふうにも認識するんですけれども、その辺りの見通しについては。

城内実自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(経済財政政策・規制改革)

○国務大臣(城内実君) 森本委員にお答えしますが、大変恐縮ですけど繰り返しの答弁になるんですけれども、現時点で中東情勢、これまだ予断を許さない状況にあります。したがいまして、御指摘のスタグフレーションに陥るリスク、これも含めまして、経済、物価への影響について確たることをこの場で申し上げることは困難であるということは御理解いただきたいと思います。  ただ、いずれにしましても、政府として引き続き、中東情勢が日本経済に与える影響、これをしっかり注視しまして、持続的に国民の皆様の安心、安全な生活をお支えできるように、高市総理の御指示の下に、関係閣僚とも緊密に連携をしながら経済財政運営については万全を期してまいる考えであります。

森本真治立憲民主・無所属

○森本真治君 ちょっと日銀さんにも一点確認したいのが、今後の金融政策の判断の考え方ですね。このスタグフレーションということについて今明確な答弁、大臣からはなかったわけでございますけれども、原油高などによってコストプッシュがまたどんどんどんどん進んでいくというようなことが懸念される中で、しっかりとしたそれに対する、物価の安定のための、まさに物価の番人としての日銀さんとしての役割があると思うんだけれども、その一方で、余りにも金融引締めが行くと景気の下押しにもなるという、これ難しい判断がやっぱり日銀さんには課せられているというふうに思うんですけれども、今の現下の状況の中での金融政策の考え方についてお伺いします。

中村康治日本銀行理事

○参考人(中村康治君) お答えいたします。  今後の金融政策運営は、現在の実質金利が極めて低い水準にあることを踏まえますと、私どもの経済、物価の見通しが実現していくとしますれば、経済、物価情勢の改善に応じまして引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになると考えております。  こうした考え方の下で、先行きの金利のパスや金融緩和の度合いを調整するペースにつきましては、今後の経済、物価、金融情勢次第でございます。この点、中東情勢の帰趨やそれに伴う原油価格の動向が我が国の景気や基調的な物価上昇率に及ぼす影響にも注意が必要でございます。  具体的には、資源輸入国である我が国にとりまして、原油価格の上昇は、交易条件の悪化を通じて、景気、さらには基調的な物価上昇率を下押しする要因となり得ります。一方で、原油価格の上昇が人々の中長期の予想物価上昇率の上昇、これにつながりますと、基調的な物価上昇率の押し上げに作用すると考えられます。こうした動きが、企業の賃金、価格設定行動が積極化する下で、過去に比べて強まっている可能性があることにも留意が必要でございます。  日本銀行としましては、今申し上げた点を含めまして、毎回の決定会合におきまして、その時点で利用可能な各種のデータや情報から、経済、物価の見通しやリスク、見通しが実現する確度をアップデートしていきながら適切に政策を判断してまいりたいと思っております。

森本真治立憲民主・無所属

○森本真治君 大変私は緊張感を持たなければいけない局面にも入りつつあるのでないかなというふうに思っておりますね。物価高ですね。  一方で、まさに賃上げ、この後また赤澤大臣とも話しますが、特に中小企業ですね。先ほどのお話、この中で、今春闘も続いておりますけれども、どのような影響になってくるのかということも懸念するわけでございます。  それと、これは財務大臣なのか参考人なのか、今円安がまたこれ進んでいるということもちょっと確認したいと思うんですけれども、円安が進行している要因は何なんでしょうか。

片山さつき自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(片山さつき君) 同じ広島県人会の森本筆頭に御質問をいただいて、大変うれしいです。何といっても自動車産業のメッカの一つですから、それはもう影響がある地域でいらっしゃいますが。  円安の要因というのは、いつも申し上げていますが、一概ではないので、多様な要因でございますが、足下、特に二月の末からは、率直に、この原油と原油先物市場のボラティリティー、これが為替にももちろん影響を与え、それから、債券市場というのは金利ですよね、にも影響を与え、しかも変動要素が大きいそのボラタイルが高まっているということは、もうこれは先般、今週の初めにG7の我々財務大臣だけではなくて中銀総裁も全員入ってオンライン会合をやった場所でも全国が認めていることですから、それは影響があるということは間違いないんですけれども、その中では、一番この中東依存度が高い日本がそれでも踏みとどまっているという御評価をIMFからいただいたということは申し添えたいと思います。

森本真治立憲民主・無所属

○森本真治君 これ三月二十七日だと思うんですけれども、片山大臣が、この為替の状況で、断固とした措置も含めてしっかり対応するとの発言をされたというのを報道で見たんですけれども、具体的にこれ断固とした措置というののその真意というか、具体的なその内容について御説明いただけますか。

片山さつき自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(片山さつき君) 断固とした措置ということを申し上げると、大抵それは介入を含むことですかという御質問が来まして、昨年の秋に日米間では、覚書というか、メモランダムも結んでおりまして、非常に必要な状況になってくればそのような措置をとること、もちろん為替は、操作ということについては、国際間でいたずらに操作することはよろしくないという原則があるわけですから、それにもかかわらず、その必要な状況になったらそういう措置がとれるということが書いてありますから、それに従って断固とした措置がとれるということは、そういった意味もお含みをいただいて、特に最近は為替が国民生活や経済活動、産業活動に与える影響が非常に大きいということを踏まえて、万全の対応をするという意味でございます。

森本真治立憲民主・無所属

○森本真治君 あと大臣、ちょっと申し訳ないんですが、今朝の新聞なんでちょっと通告ないんですけれども、もしお答えできれば、国債、二十八年ぶりの高利率ということで、財政悪化、懸念増すということで今朝の新聞ちょっと出ていたんで、このことに対してちょっと御見解というか、御認識、今後の影響についてちょっとお考え聞かせてください。

片山さつき自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(片山さつき君) まさに債券のボラティリティーについては、週の初めのG7でも非常にこれもほぼ全ての国が言及いたしました。債券市場のボラティリティーが高いということは、要は金利が全体的にじわっと上がったわけですよ、この二月末からのこの一連の事象において。これはもう全く隠しようもない事実でございまして、その件につきましても動向を非常に我々はしっかりウォッチしておりますので、皆様が御不安に思われることがないような方向に、為替とは違いますけれども、一連の財政金融政策をもってしっかり対応してまいりたいと思っております。

森本真治立憲民主・無所属

○森本真治君 大変様々な不安定要因がどんどんどんどんと発生している状況でございます。その中で、今予算審議でございますけれども、高市政権の掲げる責任ある積極財政、これが本当にこの環境下でどんどんと進んでいけるのか、市場を始めとする様々なところに影響が与えないのかということを懸念するわけでございますけれども、その辺りについては明確に政府の方から説明していただかないといけないと思いますので、これ城内大臣ですかね。

城内実自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(経済財政政策・規制改革)

○国務大臣(城内実君) お答えします。  高市内閣のこの責任ある積極財政でありますが、これ、財政の持続可能性に十分配慮した財政政策であります。そして、マーケットからの信認を損なうような野方図な財政政策を取るということではありません。また、需要のみを拡大するものではなくて、供給力をしっかり強化することを目的として、大胆な戦略的な危機管理投資、成長投資を行い、日本の成長につなげていくということであります。  そして、現下の状況に対しましては、エネルギーの安定供給の確保に向けまして、まずは日本全体として必要となる量を確保することがもちろん重要でありまして、現在行われている備蓄石油の放出、石油の代替調整等の対策、これ赤澤経産大臣がもう全力で取り組んでいることですが、これを確実に進めているところでございます。  今後は、やはり個々のサプライチェーンごとに生じている事態、これをしっかり調査して、それに合わせてどのように対処していくか決定すべきと認識しております。  そして、物資の需給動向、これも注視するとともに、物価高が需要面に与える影響を見極め、委員御指摘のように、緊張感を持ってしっかりと経済財政運営に万全を期してまいる考えであります。

森本真治立憲民主・無所属

○森本真治君 なかなか先行きについて国民の皆さんが不安を払拭できるような政府の説明があったかどうかはちょっと疑問が残りましたけれども、取りあえず一旦ここで終わらせていただいて、通告これ以降にされていない大臣、参考人については午後の出席は結構ですので、委員長のお取り計らいお願いします。

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。  午後の質問がない大臣においては御出席をいただかなくても結構でございます。  午後一時に再開をすることとし、休憩いたします。    午前十一時五十七分休憩      ─────・─────    午後一時開会

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) ただいまから予算委員会を再開いたします。  令和八年度総予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。森本真治君。

森本真治立憲民主・無所属

○森本真治君 ちょっと通告の二番飛ばさせていただいて、三番から始めさせていただきたいというふうに思います。  午前中、議論の中で、私が懸念すること、現下の情勢、そして物価高ということが非常に懸念される中で政府の認識ただしましたが、ちょっと危機感のなさを正直感じたというところがございましたが、経産大臣にお伺いしたいと思います。  特にやっぱり中小企業への影響、これを懸念します。現下の情勢、また特にこのコスト高が、賃上げですね、これに与える影響について政府としてどのように認識をしているでしょうか。

山崎琢矢中小企業庁経営支援部長

○政府参考人(山崎琢矢君) お答え申し上げます。  中小企業庁におきましては、今般の中東情勢、さらには原油価格の高騰等によりまして影響を受ける中小企業・小規模事業者の支援に関しまして、三月二十三日から約千か所の特別相談窓口を全国に設置をしまして、資金繰りや経営に関する相談、これに対応しているところでございます。  その中で、現在行われています賃上げについての御質問ですけれども、春季労使交渉の三月二十七日時点の連合速報値におきます中小組合の賃上げ率は五・〇三%となっておりますけれども、中東情勢による物価高などが賃上げに影響を及ぼすということを懸念する声が出ているものというふうに承知してございます。  こういった状況だからこそ、この中小企業・小規模事業者の賃上げの流れを継続しまして、物価上昇を上回る継続的な賃上げを実現できるようにすることが重要だと考えてございます。

森本真治立憲民主・無所属

○森本真治君 大臣、中小の春闘はこれから本格化です。そういう中でいうと、先ほどの数字は現在の状況、大企業中心ですね。そうすると、やっぱり今の情勢で、例えば経営者が防衛的な姿勢に入っていくことが十分考えるという中で、賃上げの原資がやっぱりコストアップによってどんどんなくなっていくということが大変心配です。  やっぱりこういう状況の中でいうと、しっかりと賃上げの原資を確保するための様々な支援、これを緊急的にでもやる必要あると思いますが、大臣、いかがでしょうか。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 委員と問題意識を共有をいたします。  私自身が実は前職で現行憲法下初の賃金向上担当大臣で、ずっと賃上げを本当に心血注いで追いかけてきたところがあり、例えばトランプ関税の交渉をやったときも、賃上げの流れに水を絶対差さないようにどうしたらいいかということをずっと考えてやっておりました。  今も本当にそういう意味では心配な状況でございまして、なかなか昨今の中東情勢の影響について断定的にお答えすることは難しいんですが、御懸念される気持ちもよく分かりますし、私自身も心配をしております。  春季労使交渉も含め中小企業・小規模事業者の賃上げの流れを継続し、物価上昇を上回る継続的な賃上げを実現できるように、経産省としては、やはり価格転嫁、取引適正化の徹底とか、省力化、生産性向上支援、あるいはAIトランスフォーメーション、AXの推進とか、事業承継、MアンドAによる事業再編など、委員も御案内のあれですけれども、賃上げ原資を稼ぐ力になるような、稼ぐ力を少しでも増やしてもらえるような、そういう支援はしっかりやってまいりたいというふうに思っています。

森本真治立憲民主・無所属

○森本真治君 緊急的な対応をどうするかというところの課題は、やっぱり今後、やっぱりスピード感を持って政府としても機動的に動いていただかなければなりませんが。  もう一点、賃上げをする上で重要な要素、価格転嫁のお話いただきましたけれども、やっぱり生産性の向上、中小企業の皆さんの、これ実はこれまでも様々な支援策ってやってこられていると思うんだけれども、実際その成果どのように認識しているのか。いや、まだやっぱり課題があるんだったら、やっぱりその辺りをしっかりと見ていかなければならないというふうに思うんですけれども、生産性向上に向けた取組についての、取組と課題というか、その辺りも認識をお伺いします。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 一点、緊急にということもおっしゃっていたので、先ほどの御質問に一つだけ足しておくと、実は、日本政策金融公庫のセーフティーネット貸付けの金利引下げを実施しておりますが、四月一日より、今般の中東情勢による取引、生産の減少や停止の影響を受ける事業者についても対象に加えたということは緊急にやらせていただいて、全力で、稼ぐ力を増やすという方向と併せて資金繰り支援をやっているということがございます。  それから、生産性向上でございますけれども、我が国の経済成長にとって中小企業・小規模事業者はまさに屋台骨でありますので、その成長や持続的な賃上げは極めて重要です。  中小企業庁では、中小企業・小規模事業者の生産性向上、省力化投資支援のための補助金等の支援措置を講じています。中小企業庁としては、これらの支援措置が、委員の本当に問題意識と同じで、生産性向上にきちっと貢献をし、賃上げや成長につながるよう、補助金については、基本要件に付加価値額の向上でありますとか一人当たりの給与支給額の引上げ等を要件として課した上で、外部審査委員による審査で評価の高い案件を採択していくなど、それなりに工夫をして、しっかり生産性向上につながっていくように、そういう意味で、こういった支援を通じて、現状維持ではなくて、変化に挑む企業や人が報われる形に軸足を移し、筋肉質な強い中小企業への行動変容を促したいということでやらせていただいております。

森本真治立憲民主・無所属

○森本真治君 実は、この中小企業の体力基盤強化というか、その生産性の向上に向けた取組の中で、実は業界によっては、これ業界全体として、これはサプライチェーン全体としてその取組を進めていこうという動きも始まっているところでございます。  これ自動車産業なんですけれども、自工会が今後の取組というような中で、これ提言というか、発表されているんですけれども、サプライチェーン全体での競争力の向上の課題の中で、例えばエンジン部品であったり半導体仕様、情報基盤の標準化、これを取り組むことによって、やっぱり部品なんかでも様々な対応を中小企業がやっていくと、当然ながら、これ設備投資にもお金が掛かる。そういう中で、標準化をする中で効率化をしてコスト削減を目指すということが、これ、例えば単独のメーカーの縦だけではなくて、横の中で、産業の中でやっていったらいいんではないかというような、そういう今動きも始まっていると私は聞いております。  それで、資料に、これは私の地元の自動車メーカー、マツダさんの取組ということで、コスト減へ三本の矢が走るということでこういう記事が出て、今マツダも積極的に取組をしているんですけれども、例えば部品なんかを、メーカーがこれを作ってくださいよという発注ではなくて、サプライチェーンの様々なそういうところと一体となって開発をし、そして作っていくという中で、これ実は、コスト削減だけではなくて、やはり日本の強みのそういう、物づくりのそういう力というものをしっかりとその系列の企業の皆さんと一体となってやっていく、これが中小企業の基盤強化にも進んでいくという事例でございます。  是非、やっぱりこのようなオールジャパンですね、産業界も一体となる、そしてこれに対して政府としてもしっかりと産業力の強化のためにこのような取組を応援していくというのは、私、一つのこれ今後のやっぱり取組の鍵になるのではないかというふうに思っておりますが、大臣、御認識をお伺いします。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) この記事の中では、まさに開発初期からワンチームというところですね。我が国の基幹産業である自動車産業が引き続き国際競争を勝ち抜くためには、自動車メーカーのみならず、部品サプライヤーも含めた、まさに委員御指摘のとおりのサプライチェーン全体で生産性向上、競争力強化を進めていくことが極めて重要であるというふうに思っております。  委員御指摘の自動車部品の標準化の動きについて、必ずしも詳細を私自身が把握しているわけではありませんが、少なくとも一般論として、自動車メーカーが部品の標準化に向けて協調していくことは、自動車産業全体の生産性向上につながり得るアプローチの一つとして大変興味深い取組であるというふうに受け止めております。  政府としては、自動車産業の生産性向上に向けて、業界の取組とも緊密に連携しながら、その取組をしっかり応援をしていきたいと思います。

森本真治立憲民主・無所属

○森本真治君 午前中、同じ広島ということで、片山大臣触れていただきました。東京広島県人会の大先輩の片山大臣に、経産省は先ほどしっかり応援していきたいという、産業発展のためには中小企業の体力強化のためにワンチームとなってやっていくというこの考え方、経産省がしっかりと研究をしていただいた後に、財務省としてもしっかり後押しをしていただきたいと思いますので、急遽ですが、よろしくお願いします。

片山さつき自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(片山さつき君) 自動車産業の町のクラスターとしては、私、地方創生大臣のときに、きらりと光る大学都市で広島を選定させていただいておりまして、今ここに書いてあるようなその商品開発の関係が残っているんですよね、まだ。その意味で、また、マツダの本社の税務署長も昔しておりましたので、今でもその下請さんの名前が変わらずに、次世代に引き継いで、しかも工場が拡張しているんですよね。すごいと思いますが。  そういった部分を我々が、今回皆様のおかげでお通しいただいた税法の方でも、環境性能割も含めて、新しい自動車世代に含めて合うような形でいろいろと、産業界の方との密接なお話合いも含めてやっておりますし、今般のこの問題につきましては、二十七日に金融資金繰り支援の緊急会合を開きまして、もちろん広島県、中国地方の名立たる金融機関も全て含めて、もう絶対にこの変動に関する資金繰りショートは起こさないということでしっかりとセーフティーネットを張っておりますし、今おっしゃったようなその合従連衡も含めて、そういったことがやりやすいような税制上、金融上の措置もしっかりと備えてまいりますので、何といっても我が国の基幹産業でございます。

森本真治立憲民主・無所属

○森本真治君 しっかりとやっぱり現場のそういう様々な取組は私どもも応援したいというふうに思いますので、政府の皆様にも後押しをよろしくお願いいたします。  残りの時間で、最後、シェルター整備と国民保護ということで、今般、シェルター基本方針を策定されたというふうに伺っております。若干そのポイントも説明していただきながら、なぜ今このような取組をしているのかということを、官房長官、参考人ですかね、どちらでも。

笹野健内閣官房内閣審議官

○政府参考人(笹野健君) お答え申し上げます。  シェルターの確保につきましては、これまでも全国的に緊急一時避難施設の指定を進めるなど一定の進展があったところでございますけれども、より高い水準で国全体のレジリエンスを向上させ、国民保護体制の強化と実効性確保を図るため、この度、シェルター方針を策定したところでございます。  本方針は、特定の事態を想定して策定しているものではございません。様々な武力攻撃災害があることを踏まえ、全ての住民などの身近な場所にシェルターを確保することを目指して取りまとめたものでございます。  そのためには、民間事業者、施設管理者を始めとする様々なステークホルダーの十分な理解と協力、参画が肝要であることから、関係省庁がより一層連携して取り組む必要がございます。この度、閣議決定という形で決定させていただいたところでございます。  今後、本方針に基づきまして、政府一体となってシェルターの確保の取組を進めてまいりたいと考えております。

森本真治立憲民主・無所属

○森本真治君 具体的な危機があって、それで今回このようなということではないという今御説明があったんだけれども、一方で、やっぱり今の状況の中で、例えば台湾有事の話なんかよく言われます。やっぱりこの辺りは、やっぱり今の段階でも優先的に、危機が高まっているような地域とそうでない地域、これやっぱり優先順位というのが財政的な問題もあるのであると思うんだけれども、その辺がやっぱり、本来やらなければいけないところの対策が遅れてしまうというような懸念も感じるんですが、その辺りは、どちらでもいいですが、いかがでしょうか。

木原稔自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(木原稔君) 今回、シェルター方針では、やはり全ての住民等の身近な場所に緊急一時避難施設を確保するため、市区町村単位での人口カバー率一〇〇%とすることを目標としております。委員のおっしゃるように、確かに優先順位というのはあるかもしれませんが、しかし、目標としてはやっぱり一〇〇%だろうということとしております。  このうち、政治、経済の中枢を含む都市部などにおいては、万が一の際には速やかな移動を伴う避難が極めて困難であると想定されることから、より一層シェルターを確保していく必要があると、そのように考えております。  そこで、国家安全保障戦略など関連する政府の方針の見直しも踏まえて、一年後を目途に、優先して、今委員の御指摘のあったような優先して取り組むべき地域等の整理を行うこととしておりまして、本方針に沿って引き続きしっかりと検討してまいりたいと考えています。

森本真治立憲民主・無所属

○森本真治君 それと、今回の基本方針の中に、今後、核攻撃等のより過酷な攻撃によるものに対するシェルターについても調査研究を深化とあるんですが、ちょっとこれ参考人でいいですが、具体的にどのようなことをこれ想定している、考えていくんですか。

笹野健内閣官房内閣審議官

○政府参考人(笹野健君) お答え申し上げます。  これまで諸外国の様々な知見、調査研究を進めてまいりました。また、先島諸島の特定臨時避難施設の整備なども推進してまいったところでございます。  そういった実績、また調査研究をこれまで以上に進めていきたいと考えておりまして、内閣官房において、関係省庁と連携しまして、核攻撃等のより過酷な攻撃によるものも含めまして、武力攻撃災害に対し、必要な機能を備えた避難施設に関する知見等の蓄積、様々な技術の導入に取り組むなど、シェルターの在り方について、この過酷な攻撃によるものも含めて、引き続き調査研究を深めてまいりたいと考えております。

森本真治立憲民主・無所属

○森本真治君 ちょっと資料三、皆さん見ていただきたいんですが、これまで国民保護法に基づいて国民保護計画というのがあって、その中で、例えば核爆発、核兵器の攻撃を受けた場合の対処の仕方ということで、こちら留意点とあります。例えば上着などで頭を覆い、皮膚の露出をできるだけ少なくしましょうとかということで、これ実はこの国民保護計画できるときにも議論になったんだけれども、このようなことでそもそも被害を逃れるというふうに本気で思っていらっしゃるのかどうか、聞きます。

笹野健内閣官房内閣審議官

○政府参考人(笹野健君) お答え申し上げます。  核攻撃を用いた攻撃による被害につきましては、当初は、委員御案内のとおり、主に核爆発を伴う熱線、爆風などにより、物質の燃焼、建物の破壊、放射能汚染などの被害が生じます。その後、いわゆるフォールアウトでございますけれども、放射性降下物が拡散、降下することによりまして放射線障害などの被害が生じるおそれがあります。  国民の皆様がふだんの日常生活を過ごされる際、突然このような被害が生じるおそれがあった場合には、その状況下でできる限り最善の行動を取っていただきたく、そのような趣旨でお示しをしているところでございます。引き続き、適切な広報に努めてまいりたいと考えております。

森本真治立憲民主・無所属

○森本真治君 我が国、核攻撃の経験、広島、長崎で八十年前に経験をしております。あのときの核攻撃にこのような対処で市民が守れたかといったら、到底私は想像ができません。  広島市は、国民保護計画の中で、国民保護法に基づいて各都市が作れという中で、核攻撃から市民の命を守る対処は不可能だということで、これ資料二に書いてあるんですね。被害想定なども国に示せというふうに言っているんですが、一向に国の方は示さないんですね。唯一の国民の命を守る手段というのは、このようなレベルの話ではなく、核兵器をなくすということですね。このことをやっぱり広島市も言っているということでございます。  時間がなくなりましたので、ちょっともうこれで終わります。引き続きこの問題はしっかりやらせていただきたいというふうに思います。  ありがとうございます。

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 以上で森本真治君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 次に、水野孝一君の質疑を行います。水野孝一君。

水野孝一国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 国民民主党・新緑風会の水野孝一です。  いつもは現役世代から豊かになろうと力強く訴えている我が党ではありますが、今日は、現役世代の金の卵である、未来の担い手である子供たちについて議論をさせていただきたいと思います。  政府はAI立国を掲げていますが、その実現の鍵は技術ではなく人材です。そして、日本国民の誰もが通るのが義務教育です。人工知能、AIやロボットの活用を担う人材が二〇四〇年に三百二十六万人不足するとも指摘されており、教育現場のAI活用もまだ過渡期にあります。AI立国を実現するためには、義務教育から高校、そして地域、産業までをつなぐ人材育成を一体として設計する必要があります。本日はこの点について伺います。  政府が掲げるAI立国において最も重要な課題は人材であると考えますが、小野田大臣に政府としての認識を伺います。

小野田紀美自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障)

○国務大臣(小野田紀美君) 昨年十二月に閣議決定されたAI基本計画において、我が国は、社会全体で信頼できるAIを使うことを徹底し、利活用から開発への好循環を生み出すことで世界で最もAIを開発、活用しやすい国となることを目指しております。そして、これを実現するためには、AIの利活用や開発を担う、まさに先生おっしゃったAI人材、この育成と確保が非常に重要であると私も考えております。AI基本計画においても、政府が主導して質、量共にAI人材の育成、確保に取り組むこととされておりまして、現在も本計画に盛り込まれた施策に取り組んでいるところです。  その上で、高市総理から、本年の夏を目指して、人づくりも含めた本基本計画を更に充実させるように御指示があったところです。これを踏まえてAI戦略専門調査会において議論を重ねておりまして、引き続き関係省庁と連携しながら更なる取組の強化に向けて取り組んでまいりたいと思います。

水野孝一国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。AI立国の推進には人材育成こそが要ということだと思います。  それでは、我が国がAI分野で世界と競争する上で、日本の人材育成の最大の課題をどのように認識をしているのか、お伺いをいたします。

恒藤晃内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官

○政府参考人(恒藤晃君) お答えいたします。  我が国におきまして、AIにおける、AIによるイノベーションを加速していくためには、AIの利活用と、それからその技術革新の好循環を生み出していく必要がございます。そのためには、それを推進する様々な人材が必要でございます。  例えば、AIの利活用によりまして生産性の向上やあるいは新事業の創出などを実現していくためには、現場にAIを実装し、それに合わせて業務の仕組みを変えるといったことを進められる人材が必要でございます。また、開発力を強化していくためには、AIの最新の技術に精通した人材に加えまして、各分野のニーズに合わせたアプリケーションを開発できる人材、例えばこれから成長が期待されるロボットへの活用などができる人材が必要でございます。  このように、我が国としてAIイノベーションを加速するためには様々な人材が必要でございまして、特にどの分野が最大の課題であるかということはちょっと言い難く、全般的に質、量共に人材が不足している状況だというふうに認識をしてございます。  このため、昨年末に取りまとめたAI基本計画におきましては、AI分野のトップ人材の確保を含みますAIの利活用、研究開発に携わるエンジニア、研究者、データマネジメント人材等の育成、確保、そしてAIの利活用、研究開発に関する産学官ネットワークやコミュニティーの支援、それからAIに関するスキルのリスキリングへの支援、そして初等中等教育段階での情報活用能力の向上といった人材育成、確保に関します施策を盛り込み、関係省庁が連携して取組を進めているところでございます。

水野孝一国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。まさに今整理中というところもあろうかというふうにお見受けいたしました。  AI人材の育成について、具体的な数値目標と到達時期は設定されているのか、お伺いをいたします。

小野田紀美自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障)

○国務大臣(小野田紀美君) AI基本計画に基づいて、関係府省庁が連携してAI人材の育成、確保に向けた取組を進めているところなんですけれども、当該基本計画においてはAI人材育成の具体的な数値目標や達成時期は設定しておりません。  これは、基本計画を検討した有識者会議において、成果を評価する指標、いわゆるKPIの設定というのは重要なんですけれども、AI人材の定義にばらつきがあるなど整理すべき論点が多く、慎重に議論すべきだという意見があったためでございまして、まずは基本計画に掲げられた施策の推進状況を把握の上で、フォローアップ及び不断の見直しを行うというふうにしたところです。  先ほど事務方から答弁がありましたように、現場でAIを実装していく人材という、そのAI人材といっても、本当にどのスキルやどのジャンルに特化した人をどれぐらいというところはなかなか、本当に二週間前と必要なところが変わってくるなというぐらいAIの動きが速いので、そういったところもしっかりアンテナを張りながら、必要なところの目標を定めていかなければならないというのがすごく難しいところではあります。  その上で、高市総理から、先ほど申し上げましたが、高市総理からの指示を踏まえて、AI基本計画に実効性のある目標を設定することも含めて、引き続き検討を行ってまいりたいと考えます。

水野孝一国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。目標を立てるためのまずは実態把握、現状把握、まずは早急に進めていただきたいというふうに思います。  そして、現在のようなそのいわゆる教育改革のスピードで我が国は国際競争に挑めるのかどうかというところかと思います。危機意識とその前倒しの必要性についてお伺いをいたします。

小野田紀美自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障)

○国務大臣(小野田紀美君) 先ほど来、人材育成に一丸となって取り組んでいるというふうに申し上げてはいるんですが、議員の御指摘のとおり、AIをめぐる技術が急速に進歩して国際競争が激化する中で、人材育成と確保の取組はもちろん一層強化していかなければならないと考えております。  先ほどから言っているように、高市総理からも、人づくりの観点、これを明示的に示された上で、夏を、今年の夏を目指してといったスピード感で同基本計画を充実するように指示があったところです。  これを踏まえて、AI戦略専門調査会において議論を重ねて、またスピード感を持って議論を重ねて、人づくりの観点も含めてAI基本計画の充実に向けた検討を進めるとともに、文科省を始めとする関係省庁と連携をしながら、AI人材の育成、確保に取り組んでまいりたいと思います。

水野孝一国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  AI立国に向けて国を挙げて取り組むのであれば、要は人材というところかと思います。全ての国民が通る義務教育の段階からAIに触れて、正しく触れていくことが必要だというふうに思います。  小野田大臣、ありがとうございました。ここまでで結構でございます。ありがとうございます。

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 小野田大臣、御退室いただいて結構でございます。

水野孝一国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 そして、令和七年十二月二十三日に閣議決定された人工知能基本計画の第三章でも、AI利活用の加速的推進として、まず使ってみること、そして初等中等教育段階から知見、知識を向上させる必要性が示されています。  こうした方針を踏まえ、AI立国の基盤として、全ての国民が通る義務教育段階においてどのような能力をどのレベルまで育成することを想定しているのか、松本大臣、お聞かせください。

松本洋平自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(松本洋平君) AIなどのデジタル技術が飛躍的に発展をする中、これからの我が国を担う子供たちは、AIが認知や行動に与えるリスク、これを踏まえつつ、AIを使いこなす力、これを育成していくことが大変重要であると考えております。  現在、中央教育審議会では、学習指導要領の改訂に向けまして、情報活用能力の抜本的な向上を重要な検討事項の一つといたしまして議論を進めております。その中で、AIの特性の理解や適切な取扱い方、それらを踏まえたAIの活用の仕方などを小学校段階から体系的かつ系統的に学べるよう学習内容を充実し、高等学校を卒業するまでにAIを日常生活や仕事の中で使いこなせるようになることを目指して今検討を進めているところであります。  学習指導要領の改訂に向けて現在専門家が検討中ではありますが、AIを使いこなす力を含む情報活用能力の抜本的な向上が実現されるよう充実した審議を期待したい、そのように考えております。

水野孝一国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。まさに情報活用能力が必要、まさにキーワードであるというふうに思います。  そして、令和五年度から生成AIパイロット校の事業に取り組んでおられますが、子供たちの学びの中でAIを活用している具体的な事例があればお示しください。

堀野晶三文部科学省大臣官房学習基盤審議官

○政府参考人(堀野晶三君) お答え申し上げます。  文部科学省では、学校現場において生成AIの利活用を実践する生成AIパイロット校を指定し、児童生徒の学習場面での生成AIを活用して実践事例を創出する事業を実施しております。  当該事業の中では、例えば、小学校では、生成AIを直接活用するのではなく、AIによって生成された記事と実際の記事を見比べながらAIの特性を理解する活動や、また中学校段階では、英作文の添削や、より自然な英語表現を学ぶためにAIを活用する活動、また、話合い活動の場面で、話し合った後に新たな視点や自分たちの意見に対するアドバイスをもらうような活動、こういった場面で各学校段階において様々な実践事例が創出されているところでございます。

水野孝一国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  それでは、パイロット校以外のAI活用状況はいかがでしょうか。

堀野晶三文部科学省大臣官房学習基盤審議官

○政府参考人(堀野晶三君) 文部科学省におきましては、二〇二四年十二月に初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドラインを改訂しておりまして、当該ガイドラインでは、生成AIの利活用について、一律の禁止あるいは義務付けを行うわけではなく、各学校の実態を踏まえた柔軟な対応を取ることが必要と示しております。その上で、自治体において独自に学校を指定してAIの利活用を行うような取組など、地域の実情に応じた様々な取組が行われていると認識しております。  文部科学省としては、ガイドラインや事例を研修等の機会を通じて周知するとともに、生成AIパイロット校以外の学校においても適切に利活用が進むよう取り組んでまいります。

水野孝一国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 パイロット校で事例収集に取り組んでいる間にも、子供たちの周りには不適切な利用も含めてAIはあふれ返っています。現状の取組だけでなく、是非パイロット校以外の学校にも目を向けていただきたいと思います。  それでは、このパイロット校の取組で知見の備蓄を進めていると承知をしておりますが、今後、どのようなタイムラインで教育現場に知見を還元し実活用していくのか、お伺いいたします。

松本洋平自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(松本洋平君) 生成AIでありますけれども、児童生徒一人一人のニーズや特性に合った学びの支援に資する技術である一方で、活用の仕方によっては必要な学習過程が省略されてしまうなど様々なリスクも指摘されている、そういう技術であります。また、AIは、技術の進歩、進展も大変速いものであります。学術研究の蓄積や国際的な議論も進んでいると承知をしているところであります。  このため、文部科学省としては、リスクを踏まえた適切な利活用が実現できるよう、生成AIパイロット校で生まれた知見や、民間企業を対象とした教育分野に特化した生成AIの利活用に関する実証で生まれた知見などを踏まえまして、専門家による学校現場に対する研修機会の提供など、必要な取組を昨年度に引き続き今年度も行っております。  そういう意味では、タイムラインということでありますけれども、二〇二四年にはガイドラインをお示しをし、そして昨年は調査研究というものも行っておりますし、またパイロット校並びにパイロット校外でもいろいろなAIの活用というものが進んでいるところでありますから、また教員向けの研修動画等も作成をしているところであります。  既にこのAIに対する対応というものは進んでいるということだと認識をしておりますし、しっかりやっていきたいと思います。

水野孝一国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  さきの文教科学委員会でも教員の性暴力の問題を取り上げた際に議論させていただきましたが、研修動画、公開するだけではなかなか行き届かないというところもあるかと思います。AI立国の実現には、文部科学省の役割、そして教員の果たすべき役割、非常に大きいものがあると思いますので、大臣と確認をさせていただきたいというふうに思います。  次に、デジタル教科書についてお伺いをしたいと思います。  次期学習指導要領の改訂を見据え、デジタルな形態を含む教科書の使用を可能とするための学校教育法等の一部を改正する法律案の提出が見込まれています。このデジタル教科書について、制度の目的と位置付けをお伺いいたします。

望月禎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) お答えいたします。  教科書へのデジタルの活用につきましては、教科書の内容を子供たちにより分かりやすく、また学びやすくすることを目的とするものでございます。  現行、デジタル教科書はございますけれども、これは紙の教科書の内容をそのまま端末上で表示するだけのものでございまして、その上で、タッチペンなどでの書き込みや消去、ルビ表示、音声読み上げなどができる教科書代替の教材という位置付けになってございます。  一方、現在検討中の制度改正につきましては、中教審の議論も踏まえまして、教科書を紙だけではなくデジタルも取り入れて作成することを可能とするものでございまして、例えば、ネーティブ音声や実験動画などのデジタルコンテンツも教科書の一部として位置付け、検定の対象にもすることによりまして、現行のデジタル教科書以上に児童生徒の理解を深めるとともに、質の保証も図っていくものでございます。

水野孝一国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  松本大臣、確認のためにお伺いいたしますが、このデジタル教科書、紙の焼き直しにとどまることはないということでよろしいでしょうか。

松本洋平自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(松本洋平君) まずもって、この件につきましては現在検討中という段階ではあります。  その制度改正による新たな教科書は、紙の教科書ではかなわなかった動画や音声による説明なども盛り込まれることを想定しております。例えば、語学学習や演奏、実験などの手順を繰り返し確認をすることができるなど、個々に応じた学びに資する面は大きいものと考えております。  また、デジタルな形態を含む新たな教科書や、その他のデジタル教材の学習履歴を個々に応じたきめ細かな指導に生かすことも重要である、そのように考えているところでありまして、文部科学省としては、そのために必要な教育データの標準化も併せて今推進をしようとしているところであります。  教科書へのデジタル活用は、個々に応じた学びだけではなくて、話合いなど協働的な学びにも資すると考えております。文部科学省としては、さらに実験や体験活動などのリアルな活動を組み込むことにもしっかりと留意をしつつ、バランスの取れた学習活動を推進したい、そのように考えております。

水野孝一国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  もうAI時代にふさわしい最先端な学びの教科書に近づいているというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。大きくうなずいていただいて、ありがとうございます。  では、次に移ります。  個別具体的な学びを促進し、チーム学校を実現するためには、スタディーログ、学習履歴を教職員間で共有し、複数の目で支援することが必要です。また、デジタル化することで日本の子供たちの学習をビッグデータとして活用することも可能になります。  このようなデータ基盤の整備について政府の方針をお伺いいたします。

松本洋平自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(松本洋平君) 児童生徒に一人一台の端末がある環境におきまして、教師による観察や見取りに加えまして、スタディーログを含めまして様々な教育データを活用し、生徒一人一人に対しきめ細かな指導、支援を行うことがより重要になってきていると考えております。  文部科学省の実証事業では、例えば、学習に関するデータを一覧にして可視化をし、教員間で共有することなどによって教員が児童生徒の状況をよりきめ細かに把握できるようサポートをいたしまして、支援の充実を図る取組も実施をしているところであります。  文部科学省としては、このような先進的な取組の横展開やデータ収集、分析などの手法をまとめたガイドブックの作成に加えまして、教育データの標準化を推進することなどによって自治体の教育データ利活用に関する取組を推進をしてまいりたいと思います。  デジタルの時代ですので、こうしたところで収集したデータというものも教育の質を高めるためにしっかりと活用していくということは大変大事な観点である、そのように考えております。

水野孝一国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  ビッグデータと捉えたときに、個人情報ですとか様々なハードルあることは承知をしておりますが、是非それを乗り越えてAI立国にふさわしい検討をどうぞよろしくお願いいたします。  そして、デジタル化を進めるに当たっては、自治体間の環境格差や一人一台端末の不具合、健康面の影響など、不安な声も聞かれています。  現在の課題意識と対応策、お答えいただきたいと思います。

堀野晶三文部科学省大臣官房学習基盤審議官

○政府参考人(堀野晶三君) 一人一台端末やネットワークなど、学校のICT環境の整備を推進することは重要と認識しております。例えば、必要なネットワークの速度を満たしている学校の割合は、令和五年度調査の約二〇%から、令和七年度調査では約六〇%まで上昇しております。  今後の見通しとして、令和十年度末までに約九五%の設置者で必要な速度を達成するというところになっておりますけれども、現時点においては、いまだネットワークが十分ではない、不具合等で端末が利用できなくなる、またあるいは発達、健康面に不安があるという声があることは承知してございます。  このため、文部科学省としては、ネットワークにつきましては、学校のネットワークのアセスメント、どこに原因があるのか、その結果に基づくネットワーク環境改善の支援、また、ICT支援員の配置やヘルプデスクの設置に係る地方財政措置、それから、現在、端末の更新をする際に、前回のときは予備機五%分でしたけれども、今回、一五%分の予算措置をしております。また、児童生徒の健康について、姿勢や目、悪くならないように、こういったことについてのガイドブックをまとめまして、留意点を周知をしているところでございます。  児童生徒の学びに支障が生じることがないよう、引き続き必要なICT環境の整備に取り組んでまいります。

水野孝一国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  様々な課題、不安な声あると思いますが、このAI立国を推進するために、課題と向き合って今後も議論を深めていきたいというふうに思います。  これらを踏まえて、松本大臣にお伺いをいたします。  単なるデジタル化にとどまらず、学びそのものを変革するために現在重要と認識している課題は何か、お答えください。

松本洋平自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(松本洋平君) ここまで、主にデジタルの文脈で学校教育についていろいろと御質問をいただいたというふうに承知をしております。  学校は、一人一人の多様な個性に基づく個別最適な学びとともに、学年、学級等の生活を共にする集団の中で多様な他者に出会い、共感やあつれきの中で自己を知り、高めるとともに、他者とどのように共存をしていくのか、社会を形成していく上で不可欠な様々な人との関係づくりを学ぶ大変重要な場所でもある、そのように思っているところであります。  新たなこのデジタル技術というものを活用をすることによって個別最適な学びを提供をし、学力そして子供たちの学びの質を高めていくことも大変重要でありますし、また、教職員の皆様方の働き方改革を進めていくことによって子供たちに向き合う時間をしっかりと確保していくことも大変大事であります。  一方で、今申し上げたような観点から、時代や社会が変化をしようとも、やはり教育の中で決して変わってはいけない部分というものも同時にしっかりと意識をし、大切にしていくということも大変大事だと思っております。  そうした学校を実現することで、子供たちの好きを育み、得意を伸ばす柔軟な教育課程の実現が必要であることから、是非そうした学校現場、そして子供たち、そして教職員の皆さん、それぞれが時代に合ったそうした体制というものをしっかりとつくり上げていくことが大変大事だと思っております。  先日、中学校の三十五人学級を実現する義務標準法の改正もお認めをいただきましたし、また現在、次期学習指導要領に向けた検討も進んでいるところであります。初等中等教育行政の施策一つ一つを着実に総合的に推進をしていくことが大変大事である、そのように考えております。

水野孝一国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 大臣の力強いお言葉、ありがとうございます。AI立国の実現に向けて、大臣の力強いリーダーシップを期待しております。  次に、高校教育改革についてお伺いいたします。  文部科学省、総務省、内閣府など、様々なところで高校教育を支援する事業を実施しています。制度の位置付けを確認した上で、それぞれの施策が相乗効果を果たすことができるのかをお伺いいたします。  まず初めに、総務省にお伺いいたします。  高等学校教育改革等推進事業債の制度は、自治体における施設整備や施設投資を後押しし、投資をしやすくすることが主眼であると理解をしていますが、制度の目的と仕組みをお伺いいたします。

出口和宏総務省自治財政局長

○政府参考人(出口和宏君) お答えをいたします。  いわゆる高校無償化の検討に当たりまして、地方と協議を重ねる中で、地方側から公立高校への支援に関し、教育環境の整備を計画的に進めるために、元利償還金に対して交付税措置のある地方債の創設が必要だという御意見がございました。  こうした声を踏まえまして、高校教育改革に関するグランドデザインを踏まえ、各都道府県において策定される高校改革の実行計画が着実に実施できるように、新たに高等学校教育改革等推進事業債を設けることといたしました。具体的には、高校改革の実行計画に基づいて地方自治体が地方単独事業として行う施設や設備の整備を対象事業とし、これらの経費について、地方債を九〇%充当できることとした上で、原則として、その元利償還金の五〇%を地方交付税措置することとしております。  総務省としましては、この事業債を活用して、地方自治体が積極的に施設や設備の整備に取り組み、各地域において今後の社会経済の発展を支える人材の育成が図られることを期待いたしております。

水野孝一国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 それでは、この制度によりどのような設備投資が進むことが想定できるのか、具体例をお示しいただきたいと思います。

出口和宏総務省自治財政局長

○政府参考人(出口和宏君) お答えいたします。  高等学校教育改革等推進事業債は、各都道府県において策定される高校改革の実行計画に基づいて地方自治体が行う施設や設備の整備を対象事業としておりますが、具体的には、第一に、先端技術を活用した機器の導入など、専門高校の機能強化、高度化、第二に、理数系教育推進のための機器の導入など、普通科改革を通じた高校の特色化、魅力化、第三に、遠隔授業配信拠点の整備など、地理的アクセス、多様な学びの確保に資する施設や設備の整備を対象としているところでございます。

水野孝一国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  高校改革に取り組む自治体を大きく後押ししてくれる制度だというふうに思います。  では次に、その実行計画を所管する文部科学省にお伺いいたします。  高等学校教育改革について、制度の目的と目指す方向性を御説明ください。

望月禎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 高校生がそれぞれの将来を見据えながらより一層充実した高校生活を送るためには、産業構造の変化やデジタル技術の発展、そして少子化の深刻化といった社会の変化が極めて大きくなる中にありまして、一人一人がその個性や可能性を最大限伸ばしていけるよう、高校教育の質を高めていくことが大切でございます。  高校教育改革のグランドデザインを国としては公表いたしましたが、その中におきましても、社会状況の大きな変化が見込まれる二〇四〇年を見据えまして、国全体の高校改革の方向としまして、今、出口局長からもございましたけれども、専門高校の機能強化、高度化、あるいは普通科改革、地理的アクセス、多様な学びの確保の三つにつきましてお示しをしたところでございます。

水野孝一国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  本制度は、単なる施設整備、いわゆる箱物整備にとどまることなく、教育内容の改革、すなわち高校教育の質的転換を目的とするものというふうに理解をしておりますが、改めて、その認識でよろしいものなのか、この場で確認させてください。

望月禎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 先ほども申し上げました国としての高校改革の方向でありますグランドデザインに基づきまして、今後、それぞれの都道府県が地域のそれぞれの状況を踏まえまして実行計画を策定いただくことになるわけでございます。  その中には、単に、施設整備や設備の更新も非常に大きいわけでございますけれども、そうした環境の整備も通じまして全ての高校が高校生の学びの質を高め、将来に向かって高校生が夢やあるいは進路を実現していく、そういう環境を整えていくための教育の中身も改革を併せて行っていく必要があると考えてございます。  こうした地域それぞれの実情に応じた都道府県の改革がしっかり進むことが今後の大きな鍵でございまして、文部科学省としましてもその状況をきめ細かく伴走してまいりたいと考えているところでございます。

水野孝一国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  制度が投資になるのか単なる支出で終わるのかは、まさに計画を所管する文部科学省に懸かっているというふうに思います。  次に、内閣府の事業についてお伺いいたします。  高校生の地域留学を推進するための高校魅力化支援事業、地域高二留学について、黄川田大臣、制度の目的をお伺いできますでしょうか。

黄川田仁志自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・地方創生・アイヌ施策・共生・共助)

○国務大臣(黄川田仁志君) 離島や中山間地域には地域で唯一の高校も多く、そういった高校を存続させることは喫緊の課題であります。この事業は、こうした課題に取り組む自治体を支援することを目的としております。  この事業を通じて、主に都道府県が設置する地域の高校とその立地する市町村等とが連携し、高校の魅力化に取り組むとともに、多様な地域の人材が高校教育の充実のために力を結集し、それが地域の魅力の発見や発信につながるなどの効果が現れていると承知しております。

水野孝一国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 まさに地域活性化に寄与しているということでありますが、続いて、現在の取組状況について、どの程度の高校、生徒が参加をしているのか、地域留学によって得られる教育効果についてどのように評価をしているのか、お伺いいたします。

今泉柔剛内閣官房地域未来戦略本部事務局審議官

○政府参考人(今泉柔剛君) お答え申し上げます。  まず、内容でございますが、地域高二留学の事業の内容でございますけれども、在籍校と留学先の間での調整など、各地に行われる取組のコーディネーターや寮のハウスマスターの確保などの費用について自治体を使用しているところでございます。  参画状況でございますけれども、令和七年度の支援対象につきましては七校でございますけれども、このほか事業による支援期間を終えて自走化した学校についても希望に応じ合同説明会などへの参加を声掛けしているところでございます。令和七年度の参加生徒数は十二名でございまして、事業が始まった令和二年度以降、実際にこの事業を通じて留学に参加した者は計百九名に上るというふうに承知しているところでございます。  また、この事業の教育上の効果でございます。この効果につきましては、探究学習の深掘りを行いたいという動機から地域高二留学を志願する生徒も増えてきているところでございまして、在籍校と異なる地域の学び、これがその生徒の学びの多様化の観点からも大きな意義があるというふうに承知しているところでございます。

水野孝一国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 それでは、その制度上の課題について、その在籍校の扱いや財政措置などどのような認識を持っておられるのか、お伺いいたします。

今泉柔剛内閣官房地域未来戦略本部事務局審議官

○政府参考人(今泉柔剛君) お答え申し上げます。  課題といたしましては、送り出し校と受入れ校の間でのカリキュラム調整に時間を要するケースがあるというふうに承知しているところでございます。また、高校二年生で一年間の地域留学をするには高校入学直後から検討を開始していかなければならないことから、事業に参加してくれる生徒の掘り起こしにも課題があるというふうに認識しているところでございます。  このため、生徒の送り出しに協力いただける学校への働きかけについて取組を行っているところでありまして、あわせて、この取組を行うに当たっては他省庁の行う事業の活用についても促しているところでございます。  引き続き、関係省庁と連携しながら、本取組の推進に努めてまいりたいと考えます。

水野孝一国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。地域の魅力化、関係人口の創出にもつながる可能性のある事業だというふうに思いますので、是非進めていただきたいというふうに思いますが。  では、改めて文部科学省にお伺いをいたします。  現在、高校教育改革の実行計画は都道府県に委ねられていると承知をしておりますが、都道府県ごとに取組の差が生じている可能性についての認識と、国家としての人材育成に関わる重要な教育改革が都道府県任せになっていることへの課題をお伺いいたします。

松本洋平自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(松本洋平君) 今回のグランドデザインにおきましては、今後の高校改革に関する国全体のビジョンをお示しをさせていただいたところであります。  それぞれ、各都道府県によって置かれている事情というものが異なります。したがいまして、実行計画は各都道府県がグランドデザインを踏まえて策定をしていただくわけでありますけれども、地域の産業界や首長などと十分に連携、協働した上で、各地域の実情や就業構造の変化の推計などを踏まえながら、域内の高校教育改革を広く進めていくための方針を定め、関係者に対して広く共有することが重要だと思っております。  恐らく、各都道府県においても課題が違いますからその計画自体も異なってくると思いますし、また当然、それがうまくいくところ、うまくいかないところというのは出てくるかもしれないと思っております。  ただ、我々といたしましては、グランドデザインに二〇四〇年までに達成を目指す目標を掲げているところでありまして、この各都道府県が目標を達成するために我々文部科学省としてもしっかりと伴走をしながら支援をしてまいりまして、四十七都道府県でそれぞれ充実した計画というものが策定できるよう努めてまいります。

水野孝一国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  まさにここが実効性のある高校改革につながる政策になるかどうか、単なる箱物投資になるかどうかの分岐点だというふうに思いますので、松本大臣の力強いリーダーシップに是非とも期待をさせていただきたいというふうに思います。  そして、現在、約千七百の市区町村あるということですが、そのうち五百は公立高校がありません。そして、およそ六百の市区町村は公立高校が一校しかありません。公立高校ゼロイチ問題のバタフライエフェクトとして、町の衰退を引き起こす可能性があると言われています。  事業債による設備投資促進、地域留学のような施策を含めて、これらを一体として義務教育を終えた後の十五歳からの学びの改革につなげていく必要があると考えますが、松本大臣のその認識をお伺いいたします。

松本洋平自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(松本洋平君) 日本の未来を切り開くのは、いつの時代も人と知の力であります。教育は、強い日本、豊かな未来への礎、そして発展の原動力であります。社会が大きく変化をする中で、それに対応をした人材育成というものが大変必要であると考えております。  現在、日本成長戦略会議人材育成分科会で、高校教育改革や高等教育改革、リスキリング、実践的な職業人材育成など、高校から大学、大学院までを通した人材育成システム改革に向けた方策を検討しているところであります。  これからの未来を生きる若者たちが将来を見据えながら充実した環境で学ぶことができるように、関係省庁とも十分に連携をしながら、地方自治体や産業界の御意見もお聞きをしつつ、様々な取組を一体的に進めてまいりたいと考えております。  あくまでも高校の設置は各都道府県の責任において行っていただくところではありますけれども、各都道府県でも様々な工夫をしていただいております。是非我々としても、そうした事例を横展開をしたり、様々な形でそうした地域の課題に寄り添ってまいりたい、そのように考えております。

水野孝一国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  三つの府省庁に高校教育を伴走する事業を伺ってきましたが、個別政策がばらばらに進むだけにならないように、自治体に伴走していただきながらビジョンを描いて進めていっていただきたいというふうに思います。  それでは、最後に一点お伺いいたします。  今後は、AI、ロボット、医療、介護、デジタル、観光など、地域ごとの産業構造に応じたより多様な専門教育が求められています。産業と教育が直接結び付く学びに高専モデルの活用は有効だと思います。高専は現在、工業のみしか設置ができないということですが、高専の工業以外への展開も検討できないものなのか、松本大臣にお伺いいたします。

松本洋平自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(松本洋平君) 高専制度は大変高い評価をいただいているところでもありまして、産業界からも強いニーズがある、そうした教育だというふうに承知をしております。  高等専門学校制度は、昭和三十七年に創設をされた制度であります。当時の我が国の経済発展、科学技術の進歩による技術者不足に対応をするため、中堅技術者を養成する学校として設立をされまして、現在におきましても設置されている高専は全て工学分野の教育を行っているということであります。御指摘のとおりであります。  こうした高専制度の経緯もありまして、現在、高等専門学校設置基準というものがあるんですけれども、それにおきましては、教員や校舎面積に係る基準は、工学に関する学科以外の基準は定められていないという状況であります。  工学以外の分野への拡大につきましては、当該分野について中学校卒業段階から五年一貫教育を行うことの意義や必要性、社会産業構造の変化や自治体などの設置ニーズなども踏まえつつ、当該分野の有識者や関係業界団体などからも御意見を頂戴しながら、高専における教育の在り方を検討していく、その必要があると考えているところであります。

水野孝一国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 是非、大臣の力強いリーダーシップで前に進めていただきたいというふうに思います。  AI立国を実現するために、義務教育で基礎をつくり、デジタルの力で学び、十五歳からの学びで社会や地域と接続し、産業へとつなげていく、この一連の流れを国としてどう描き、どう実行していくのかが問われています。一体的なビジョンと責任ある実行を求めて、私の時間となりましたので、関連質疑に移らせていただきます。

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 関連質疑を許します。江原くみ子さん。

江原くみ子国民民主党・新緑風会

○江原くみ子君 国民民主党・新緑風会、埼玉県選出の江原くみ子でございます。  それでは、早速始めたいと思いますが、文科大臣は御退室をいただいて結構でございます。ありがとうございました。  今回の私のテーマは……

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 座ってください。  松本文科大臣には御退室いただいて結構です。

江原くみ子国民民主党・新緑風会

○江原くみ子君 済みません。  今回のテーマは、お一人様についてでございます。  去年の参議院議員選挙でも、私が中心に訴えてきた大きな柱の一つでございます。市議会、県議会と長らく私は地方議員として、地域の皆さんから直接具体的に様々な相談を受けてまいりました。地方では解決できない問題、課題だからこそ国に行って取り組みたいテーマであると思っておりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。  お一人様、この言葉はよく知られていますし、よく使われております。その意味するところは年代によっても異なりますし、また、いろいろな定義や考え方がある言葉でもあります。私たち世代は、独身貴族、むしろ悠々自適に生活しているイメージや、ドラマなどでは自立した格好いい女性を指す言葉であったりもします。また、現在では高齢者のお一人様、そういったことも踏まえて、ここで使わせていただくお一人様とは、身近に頼れる人がいない、そういったお一人様のことを、そして、お一人様にまつわる課題は、高齢者のみならず、あらゆる世代の課題でもあると是非御認識していただきたいと思います。  そして、まずは若者のお一人様について伺います。  若者のお一人様、えっ、何がと思われるかもしれません。先ほど選挙でも訴えたと申しましたが、実は若い人から多くの反響をいただきました。江原さんはお一人様の課題をやってくれている、やろうとしている、でも、江原さんはお一人様の課題を高齢者の問題だけと考えていませんか、私たち若者もお一人様の孤独、孤立を抱えているんだと、若い世代のお一人様の政策もやってくださいと切実な声をたくさんいただきました。  人と人との関係性をしっかりつくる時期にコロナ禍を経験した若者世代、就職をして給料をもらっても税金や社会保険料で手取りが少ない世代、さらには奨学金の返済も抱えています。孤独、孤立に陥りやすい若者について、大規模な実態調査を行った上で、社会とのつながりの構築を支援しますと高市総理は述べておられます。  調査を具体的にどのように進めていくのか、お伺いをいたします。

藤原朋子こども家庭庁長官官房長

○政府参考人(藤原朋子君) お答え申し上げます。  御指摘の若者に対する調査でございますが、こども家庭庁におきまして、十五歳から三十九歳までの若者十万人を対象としたウェブアンケート調査を柱としつつ、若者支援団体と連携した現場レベルでの情報収集や、既存の調査研究の整理、分析、これらを組み合わせて調査を行いまして、若者の孤独、孤立を始めとする困難の実態ですとか支援ニーズをしっかり把握をしていきたいと考えております。  アンケート調査項目の具体的な設計に当たりまして、より実態を捉えたものになるように、当事者の御意見を聞くとともに、有識者、若者支援団体との意見交換を行いながら現在準備を進めております。本調査で得られた知見を踏まえながら、的確かつ効果的な政策の展開につなげてまいります。

江原くみ子国民民主党・新緑風会

○江原くみ子君 ありがとうございます。  なぜ若者が孤独、孤立なのかしっかりと原因を究明していただきまして、身近に頼れる人がいない、手助けをしてくれる人がいない若い世代への相談体制、支援体制を展開していくということでございますので、是非この十万人、若者十万人の総合調査しっかり生かして、施策に結び付けていただければと思います。  若者の孤独、孤立は、高齢者の孤独、孤立の課題とは同じではありません。若者が長いスパン、孤独を抱えたまま高齢者になってしまったら。私は強い危機感を持っています。若者の孤独・孤立対策について、大臣の現状認識を伺います。

黄川田仁志自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・地方創生・アイヌ施策・共生・共助)

○国務大臣(黄川田仁志君) 今後、単身世帯や単身高齢世帯の増加に伴い、孤独、孤立のリスクを抱える方の増加が懸念をされております、懸念しております。令和六年に内閣府が実施した実態調査におきまして、孤独感がしばしばある、常にあると回答した人の割合は二十代や三十代の若い世代で高く、若者の孤独・孤立対策は大変重要であると考えております。  こうしたことから、内閣府としては、誰にも相談できず孤独、孤立に悩んでいる方に向け相談窓口を紹介するウェブページの運営や、若者の居場所づくりに関する先駆的な取組を行うNPO等への支援を行っているところでございます。また、学識経験者から成る有識者会議におきましても、主要なテーマの一つとして議論しております。  こども家庭庁が実施する調査の結果も踏まえつつ、関係省庁と緊密に連携しながら、若者の孤独、孤立の予防に向けた取組を強力に推進してまいりたいと考えております。

江原くみ子国民民主党・新緑風会

○江原くみ子君 ありがとうございます。  つい先日公表されました孤独・孤立対策に関する世論調査では、先ほど大臣もおっしゃっておりましたけれども、孤独、孤立が心身の健康面に影響を及ぼすものであると回答した若者が、割合が本当に高いんですよね。これ、私もこの調査の結果を見て驚いたんですけれども、だからこそ若いときから、先ほど来おっしゃっておりましたけど、つながりづくり、これは、窓口とかリアルもあれば、SNS等も含めたものが必要だと思いますけれども、孤独、孤立に陥らせないような具体的な施策をお願いしたいというふうに思います。  先ほど来のありました、こども家庭庁と内閣府が連携をしっかりとしていただきまして、この若者の孤独・孤立対策、よろしくお願いしたいと思います。  では、大臣、これにて退席していただいて結構でございます。ありがとうございました。

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 黄川田大臣におかれましては、御退室いただいて結構です。

江原くみ子国民民主党・新緑風会

○江原くみ子君 高齢者のお一人様について伺います。  ペーパーを配らせていただきましたけれども、元々私がお一人様に関心があったわけではございません。地方議員として、お一人様にまつわる相談事がここ数年本当に多く増えてまいりました。相談を多く、個別具体、課題は本当に様々ですけれども、その課題解決に尽力をしてきたつもりでございます。  資料を見ても分かりますように、推計では、二〇五〇年には単身世帯は何と四四・三%となります、単身世帯ですね。高齢者の単身世帯の伸びも一目瞭然でございます。今後、このことを考えていかなければならないと思っています。  一昔前は、二世帯住宅や三世帯住宅など、家族が一つの固まりになって生活する時代もありましたが、もはや子供世代だけでなく、親世代も同居を好まない傾向があります。これまでの高齢者のお一人様について家族や親族などでカバーをしてまいりましたが、家族の在り方や形、関係性の変化、誰もがお一人様になると考える方が自然かもしれません。  高齢者のお一人様が増えていることに伴ってどのような課題が出ていると大臣はお考えになるのか、伺います。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) 我が国でこれから人口減少局面を本格的に迎える中、二〇四〇年に向けまして六十五歳以上の高齢者数が増加をいたします。特に、今委員から資料としてお示しをいただきましたとおり、高齢世帯を始めとした単身世帯の増加が見込まれているところであります。  高齢者の方を始め地域における福祉サービスの利用者の中には、医療、介護、住まい、貧困など複数の生活課題を抱えていらっしゃる方が増加をしていると、そのように考えておりまして、福祉のニーズというのは一層多様化、複雑化しているものと考えています。  こうした中で、まずは単身高齢者を含む住宅の確保が困難な方への住まいの支援につきまして、一昨年に法改正を行い、相談窓口の強化などを行っております。  さらに、頼れる身寄りがいないことによりまして、今し方委員からもお話のありました、これまで家族や親族の方が担っていただいてきたサービス、そうした日常生活のサービスへの対応というのが課題として顕在化をしているのではないかと考えております。  例えば、福祉サービスの利用援助であったり金銭管理、入院やあるいは入所する際の手続、また亡くなられた際の葬儀や納骨等の死後事務、そうしたものへの対応が課題となっておりますので、地域でこうした課題に対応した支援、こうしたことを提供できるように取り組む必要があると認識をしています。

江原くみ子国民民主党・新緑風会

○江原くみ子君 ありがとうございます。  ここ数年、新たに民間の高齢者等終身サポートの事業者のニーズがすごく高まっていると思っております。他方で消費者トラブルも発生しておりますし、そういったことに対して政府としてどのように対処していくのか、伺います。

黒田秀郎厚生労働省老健局長

○政府参考人(黒田秀郎君) お答え申し上げます。  委員御指摘のいわゆる高齢者等終身サポート事業でございますが、単身高齢者の増加に伴ってニーズが増加しております身元保証、死後事務、日常生活支援等のサービスを提供する事業として私どもは捉えてございます。  事業の適正な運営を確保して、利用者が安心して事業が利用できることが大変重要でございまして、令和六年六月に関係省庁が連携をして事業者向けのガイドラインを策定いたしまして、現在、関係省庁におきまして、所管団体等を通じてそのガイドラインの周知を行っております。  さらに、昨年八月には、こうした事業者の方々が主体となって全国レベルの業界団体を設立されました。この団体の入会の基準といたしましては、先ほど申し上げました国が策定をした事業者向けのガイドラインを上回る基準を団体として設定をされるなど、利用者が安心してサービスを利用できる体制の構築を目指して取り組んでいただいているものと承知しております。  厚労省といたしましても、まずはこうした業界団体の取組の後押しをさせていただくとともに、引き続きガイドラインの内容の周知を図るなど、高齢者等終身サポート事業の適正な事業運営の確保に向けて取組を進めてまいります。

江原くみ子国民民主党・新緑風会

○江原くみ子君 ガイドライン、お話ございました。具体的な内容は申し上げませんけれども、サポートの内容、金額なども様々でございます。先ほどガイドラインを周知とおっしゃいましたけれども、周知ではなくてしっかりと遵守をさせて、そして、先ほど来ありましたその業界団体、何かホームページとかを見ますとマークみたいなのがあって安心を与えているのかなというふうに思いますけれども、新たな被害を出さないようにお願いしたいというふうに思います。  判断能力が不十分で、頼れる身寄りがいないお一人様の高齢者の場合、入院や高齢者施設への入所、そもそも福祉の制度の申請など、手続を自身で行えない場合のサポートが大変重要になると考えています。政府としてどのように捉えているのか、伺います。

鹿沼均厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(鹿沼均君) お答えいたします。  御指摘の点も含めた様々な支援ニーズに対しまして、まず、判断能力が不十分な方につきましては、成年後見制度の利用ですとか、あと社会福祉協議会が実施しています日常生活の支援事業というものがございまして、こういったものが考えられますし、また、頼れる身寄りがいない方については、弁護士等の専門職や民間サービスの契約に基づく支援のほか、地域の多様な主体による支援、こういったものが存在しているところでございます。  一方で、契約によるサービスの利用には一定程度の費用が必要となるということもございますので、昨年末に取りまとめました社会保障審議会福祉部会の報告書におきましては、頼れる身寄りがいない高齢者等や判断能力が不十分な者に対し、日常生活支援、円滑な入院、入所の手続支援、死後事務支援、こういったものを利用者の一定割合以上に無料又は低額で提供する、こうした新たな第二種社会福祉事業を制度に位置付けることが必要とされたところでございます。  こうした点も踏まえまして、制度的な対応を図るため、社会福祉法等の一部を改正する法律案について、今国会に提出すべく本日閣議決定されたところであり、引き続き、こうしたニーズを必要とされる方が適切にサービスを利用できるようしっかりと対応してまいりたい、このように考えております。

江原くみ子国民民主党・新緑風会

○江原くみ子君 ありがとうございます。本日の閣議決定ということでございます。第二種社会福祉事業については私も大変期待をしています。  一方で、各市町村の社会福祉協議会、これは県と政令市以外は義務ではないということですけれども、社協の状況は既に私自身ぱんぱんではないかなというふうに考えています。避難計画であったり、いろんなことが社協に今押し寄せているというような状況かと思います。  そういった地域の声や手当てなども含めて、しっかり聞きながら進めていただきたいと考えておりますけれども、見解を伺います。

鹿沼均厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(鹿沼均君) お答えいたします。  まさに現場の方々がしっかり取り組んでいただけるように私どもとして制度を仕組んでいく、また現場の方としっかり対応しながら進めていくことが極めて重要だと思っております。  社協、社会福祉協議会の皆様方にはこれまでもいろいろお話をさせていただいたところでございますが、引き続きしっかり連携していきたいと思っておりますし、第二種社会福祉事業ということであれば、社協さん以外にも社会福祉法人さん、様々な主体も考えられるところでございます。そうした皆様方がこうしたサービスにしっかり取り組んでいただけるよう我々としてもバックアップしていきたい、このように思っております。

江原くみ子国民民主党・新緑風会

○江原くみ子君 こちらも本日閣議決定とのことですけれども、高齢者のお一人様支援において成年後見制度が重要な役割を担っております。いろいろな相談を受ける中で、使い勝手が何だか悪いとか、活用が進んでいないのではないかというふうに思っておりますが、政府としてはその理由をどのように捉え対応していくのか、伺います。

松井信憲法務省民事局長

○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。  成年後見制度については、その利用が十分に進んでいないとの指摘があり、その背景として、必要な範囲で制度を利用したいとのニーズに対応できないなどの課題があると認識しております。  このような課題があることなどに鑑み、令和六年二月、法務大臣から法制審議会に対し、成年後見制度の見直しに関する諮問がされ、本年二月、法制審議会から法務大臣に対し、民法等の改正に関する要綱が答申されました。そして、先ほど御紹介のとおり、本日、その要綱の内容を踏まえた民法等の一部を改正する法律案が閣議決定されたところでございます。  この法律案は、本人の必要な範囲で制度を利用することができるようにするなど、現行の成年後見制度の課題に対応するものであり、これによって成年後見制度がより利用しやすくなるものと考えております。

江原くみ子国民民主党・新緑風会

○江原くみ子君 今回の一部改正によって、成年後見制度、遺言制度、より使いやすくなるというふうに、私も同じような認識を共有しているところでございますので、しっかり対応していっていただければと思います。  身近に頼れる人がいない高齢者お一人様で大きな課題の一つは、先ほどもありましたが、住居の問題だと思います。こういった相談をたくさん受けてまいりました。入居がそもそもできないなど、住居の確保が課題です。高齢者のお一人様の住宅確保ニーズについて政府はどのように捉えておられるのか、伺います。

宿本尚吾国土交通省住宅局長

○政府参考人(宿本尚吾君) お答えをいたします。  御指摘の単身高齢者については、孤独死や死亡時の残置物処理などへの懸念から、その入居に対して拒否感を示す民間賃貸住宅の大家さんが多くいらっしゃるものと認識をしてございます。  国土交通省では、公営住宅などの公的賃貸住宅に加え、単身高齢者の方などの入居を拒まない民間賃貸住宅をセーフティーネット登録住宅として推進するなど、官民両面から多様な住まいの確保に取り組んできたところでございます。  さらに、一昨年の通常国会で住宅セーフティーネット法を改正し、厚生労働省との共管法とした上で、昨年十月より施行しております。この中で、民間賃貸住宅の空き室を活用し、居住支援法人と連携をして見守りなどを行う居住サポート住宅を創設するほか、地方公共団体による居住支援協議会の設置を促進するなどの取組を進めているところでございます。

江原くみ子国民民主党・新緑風会

○江原くみ子君 セーフティーネット登録住宅は九十五万戸ということで、そして新たに居住サポート住宅もやられるということで、そこは重なる部分もあるのかなというふうに思っております。  一方で、やはり相談事というのは、住居に関する相談事が多いです。実際の入居可能戸数が足りないのではというふうに推測をいたしております。地方自治体の数字の積み上げで実際のニーズをカバーできるように努力していくべきと考えますが、見解を伺います。

宿本尚吾国土交通省住宅局長

○政府参考人(宿本尚吾君) お答えをいたします。  先ほど申し上げましたように、一昨年の通常国会で改正した住宅セーフティーネット法を昨年十月より施行しておりまして、この中で、地方公共団体により居住支援協議会の設置を促進するということで、行政、それから福祉部隊、それから民間の賃貸住宅のオーナーさん、こういった方々に入っていただいて、こういったサポート住宅を推進するということを今取り組んでいるところでございます。  引き続き、この居住支援協議会の動きをしっかりバックアップをしてまいりたいと考えております。

江原くみ子国民民主党・新緑風会

○江原くみ子君 やっていただいていることは大変重々理解をしておりますが、実際のニーズをカバーできていないのかなという思いがありますので、是非そこも含めてお願いできればと思います。  賃貸といえばUR都市機構でございますが、平成二十六年から地域医療福祉拠点化を行っております。URは高齢者のお一人様支援についてどのように取り組んでいるのか、伺います。

宿本尚吾国土交通省住宅局長

○政府参考人(宿本尚吾君) お答えをいたします。  都市再生機構、URでございますが、におきましては、単身の方を含めて高齢者が安心して住み続けられますよう、平成二十六年度より、UR団地への医療福祉施設の誘致、高齢者を対象とした生活相談や見守りなどを行うくらしつながるサポーターの配置といったことを内容といたします、いわゆる地域医療福祉拠点化の取組を進めているところでございます。  令和六年度末までに二百五十を超える団地におきまして取組が進められております。現在の中期目標期間の最終年度であります令和十年度までに、合計で三百団地程度において取組を進めることとしております。

江原くみ子国民民主党・新緑風会

○江原くみ子君 これ、高齢者のお一人様のURにおけるパーセンテージ、どのくらいなんでしょうか。

宿本尚吾国土交通省住宅局長

○政府参考人(宿本尚吾君) お答えをいたします。  今ちょっと私の手元に数字、定かなものはございませんが、おおむね四割ぐらいだったと記憶をしてございます。

江原くみ子国民民主党・新緑風会

○江原くみ子君 先ほどお渡ししましたペーパーの方の二〇二五年の推計の上を行っているということでございます。  そして、先ほど来御報告いただきました取組、これ地域で様々なつながりを持って生きていくということは大変重要だと思っております。高齢者のお一人様支援に関するURの知見を是非民間事業者にも共有してもらいたいと思いますし、横展開を図ってもらいたいと思いますが、見解をお願いします。

宿本尚吾国土交通省住宅局長

○政府参考人(宿本尚吾君) お答えをいたします。  単身高齢者の方を含め多様な方々が安心して住み続けられるような環境の整備に向けて、UR、様々な取組を行っております。地域医療福祉拠点化も一つでございますが、そのような様々な取組につきまして他の公的賃貸住宅団地や民間賃貸住宅へ横展開図っていくこと、これ重要であると考えてございます。  このため、先ほども申し上げましたけれども、昨年十月の改正住宅セーフティーネット法の施行を契機として、私ども国土交通省とURで連携をいたしまして、URが団地が存在をする地元の市町村の居住支援協議会に積極的に参画をいたしまして、地域医療福祉拠点化の取組内容や、この中で得られた知見について、地方公共団体や民間事業者への共有を今進めているところでございます。  こうした取組を通じまして、単身高齢者を含めた多様な方々が安心して住み続けられる環境の整備を図ってまいりたいと考えてございます。

江原くみ子国民民主党・新緑風会

○江原くみ子君 お一人様政策の根底にあるのは、人が尊厳を持って生き、尊厳を持って締めくくることだと思います。  ACP、いわゆる人生会議も同じだと考えています。人生会議に係る予算が令和八年度倍増しています。どのような事業を行っていくんでしょうか。

森光敬子厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  人生の最終段階の医療及びケアについて本人が前もって家族や医療・ケア関係者と繰り返し話し合うプロセスであるいわゆる人生会議について、医療・ケア関係者や国民の理解を促進していくことが重要であると考えております。  これまで、厚生労働省においては、広く一般の方々を対象としたポスターや動画などの普及啓発資材の作成、周知、人生会議に実践的に取り組むための国民向けイベントの開催、医療・ケア関係者を対象とした意思決定支援に関する研修の実施等を進めてきたところでございます。  令和八年度予算におきましては、予算額を倍増いたしまして、これまでの取組に加えて、イベント内容の充実や、民生委員を始めとした地域のキーパーソン、この方々に対しての普及啓発にも取り組むこととしております。  この人生会議の取組、重要性が更に広まることにより人生の最終段階において本人が望む医療、ケアが適切に提供されることにつながるよう、引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

江原くみ子国民民主党・新緑風会

○江原くみ子君 イベントや普及啓発やっていただいていることは存じ上げております。認知度は今どのくらいなんでしょうか。

森光敬子厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) 今お尋ねの認知度につきましては手元にございませんけれども、意識調査、リビングウイルに従って治療方針を決定するということにつきましての意識調査を行っておりまして、それの実施した意識調査については制度化等々についての賛成が二〇・四%といったような状況でございまして、そのことを参考に認知度を考えておるという状況でございます。

江原くみ子国民民主党・新緑風会

○江原くみ子君 人生会議について制度化の検討をしていく必要があると思いますけれども、いかがでしょうか。

森光敬子厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  制度化についてということでございますけれども、人生会議の普及啓発を進めるということの重要性は認識をしております。一人でも多くの方に人生の最終段階について考えていただきたいという委員との問題意識については共通しておるというところでございますけれども、一方、人々の価値観、人生観が多様でございまして、人生の最終段階において個々の人の置かれた状況も様々であるということから、提供される医療、ケアにつきましては本人が望むものであることが必要であるというふうに考えております。また、その医療、ケアの内容は生命の尊厳にも関わる問題でもあるため、あくまで個人の主体的な取組によって考え、決定されるべきものと考えております。  人生会議の推進の在り方につきましては、御提案の制度化を含めて様々な方策があると考えておりますけれども、いずれにせよ、人生の最終段階について知りたくない、考えたくない、文書にまとめたくないという方々に対しても十分に配慮しながら必要な対応を検討していくことが基本と認識をしております。  具体的には、まず、人生会議について国民向けのイベントの開催や動画の作成、周知等を通じた国民への情報の発信や、医療・介護従事者を対象としました研修等の取組を進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。

江原くみ子国民民主党・新緑風会

○江原くみ子君 今回、お一人様にまつわる問題を取り上げましたが、お一人様という課題は全世代に関わる問題であるというふうに考えています。家族の形が変わっているからこそ、多種多様な選択肢をつくり、それをうまくつなげることでより良い共生社会が実現できると思っています。  今日取り上げられなかった課題がたくさんありますけれども、今後もお一人様の課題に取り組むことを申し上げさせていただきまして、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 以上で水野孝一君及び江原くみ子さんの質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 次に、伊藤孝江さんの質疑を行います。伊藤孝江さん。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。本日はどうかよろしくお願いいたします。  まず、高額療養費の見直しの件についてお伺いをいたします。  最初に、何点か確認をさせていただきたいと思います。  昨年も、高額療養費の見直しということを一旦計画がなされた上で提出をされ、断念をして撤回をするという形になったという経緯があります。このときには、実際にはその結論部分、どういう制度にするのかという結論部分もそうですけれども、その経過の中で患者さんたちの声を聞くという手続を踏まえていなかったということがまず問題としては挙げられていたということがありますが、この点について、まず、上野厚生労働大臣、いかがお考えでしょうか。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) 今回の見直しに当たりまして、今御指摘のありました患者団体の皆さんに御参画をいただく、非常に重要なことだと考えております。専門委員会に実際に御参画をいただきましたし、また委員以外の患者団体を始め、保険者、医療関係者などから様々な形でヒアリングも実施をしておりまして、様々な角度から議論を重ねてきたものだと認識をしております。  また、毎回の会議におきましても、患者団体の方から、まさに治療や生活実態に関わる内容も含めまして、多岐にわたる御発言をいただいたところであります。そのような患者の方の御意見を丁寧にお聞きをすることはもちろん重要でありまして、その点につきましてはこの委員会におきましても繰り返し申し上げてきたところであります。  また、同時にですが、この制度自体は、保険者、労使、医療関係者始め多様な皆さんの御理解、納得の下で運営されているものでありますので、様々なお立場の皆さんの御意見を丁寧にお伺いをすることもまた大事なことだと考えております。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 ありがとうございます。  今大臣も触れていただいたところにも関係するかと思うんですが、昨年、高額療養費制度の在り方に関する専門委員会ということが設けられて、年末まで議論を重ねられてきたというのがあります。ここでの議論というのは、元々この令和八年度の予算に高額療養費制度の見直しを反映するために議論を進めてきたということでよろしいですか、大臣。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) 専門委員会で御議論をいただきまして、私どもとして得た結論につきましては、今回の当初予算の中でその中身につきましては措置をさせていただいているところであります。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 その中で、患者さんの代表の方がこの専門委員会の委員としても選任をされております。先ほども患者さんの実態、生活実態等々をお聞きをするということも言及をいただきましたけれども、この専門委員会に患者の代表の方が入っている、この方たちに特に求められるというか期待をしていた役割というのは、大臣、どのようなものになりますでしょうか。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) やはり患者団体の皆様から、先ほども少しお話をいたしましたけれども、治療や生活実態、そうしたものに基づいた御意見をいただくということも非常に重要な点だと考えております。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 その治療に掛かる費用が生活実態に、また治療を続けるかどうかとかというところに影響するのかどうかということを患者さんの代表の方に聞くということであれば、やっぱりここは具体的な金額というのを踏まえての御意見、また多くの方の状況を聞くというのが大事になるということになりませんか。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) 患者団体の皆様から様々な御意見をいただきましたが、やはりその代表的なものとしては、長期で療養されている方あるいは所得の低い方、そうした方への負担ということを十分考慮すべきだというようなお話がありました。  そうしたことに基づきまして、多数回該当を維持をしたり、あるいは年間上限額を新たに設けたり、所得の低い方につきましては負担を引き下げたり、そうしたことを今回の見直しにおきましても対応をさせていただいたところでありまして、そうした皆さんの声を踏まえた形にはなっているのではないかなというふうに考えておりますし、またその前提として、この専門委員会の中で基本的な考え方をまとめました。  今申し上げたことも含めた基本的な考え方につきましても、専門委員会の中で合意をいただいているところであります。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 今の大臣の御答弁は、これまでも様々なやり取りの中で答弁繰り返されてきているところかなと思いますけれども、やっぱりそこがどうしても、患者さんの声を本当に聞くという意思があったのか、あるいはそれを反映させるという流れの中で進めてきたのかというところに疑問を感じざるを得ないというのが正直なところです。  今回、十二月二十五日に、患者さんたちというか専門委員会に対して具体的な金額というのが示されました、見直し後のですね。で、二十六日、翌二十六日にはもう予算の方を、予算案を閣議決定をしております。この予算案の閣議決定をしている二十六日というところから考えると、二十五日にもう一回金額のことを提示をして、意見を聞いて、それを踏まえて、さあどうしましょう、このままでいいんだろうかというようなことをやっているという時間を含めて考えているというふうには到底考えられないというのがまず一点です。  また、患者さんたちの意見も、それまでにも取りまとめの中で聞いてきたということもありました。でも、例えば、月額の上限が引き上げられることもやむを得ないという意見があったとします。でも、それは、やむを得ないというのは、ほかとのバランスの関係であったり、また金額によってはというところであったり、決してそれは、一円でもいいし一万円でもいいし十万円でもいいしというような白紙委任をするという趣旨ではないと。月額上限を引き上げるのはやむを得ないという意見があったとしても、それは具体的な金額を見てからじゃないと、本当に、ああ、いいですよねと、これだったら大丈夫ですとなるのか、いや、これは駄目だとなるのかは分からないと。  そう思ったときに、十二月の二十五日、予算案の閣議決定の前日になって初めて具体的な金額を示す、予算案に反映させるための議論であれば、もうこれ以上議論するつもりはないというのが明確なわけですから、このような専門委員会の運び、この仕方というのが、一体患者さんたちの意見を本当に聞く気があったんだろうかということを考えざるを得ないですけれども、このスケジュールの関係、大臣、いかがでしょうか。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) 繰り返しになりますが、専門委員会におきまして、患者団体の皆さんから長期療養者あるいは所得の低い方への負担についての様々な御発言もいただいております。そうしたものを踏まえましてセーフティーネットとして機能を強化をする、そうした形で今回の見直し案を取りまとめをさせていただきました。  この具体的な金額につきましては、やはり政府全体の調整の中で、予算に関わることでございますので、そのようなタイミングでの提示となりましたけれども、その前段階で様々な御意見をいただき、様々な制度の改正の方向性、基本的な考え方につきましても御理解をいただいてきたものだと考えております。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 大臣がどう考えているかではなくて、参加をされた専門委員の皆さん、また患者の皆さんがどう受け止めるかというところだと思うんです。  しっかりと意見を伝えることができたか、また、出していただいた案に対してきちんと意見も述べながら、じゃ、どんなふうにしていったらいいのかというのを議論するために皆さん参加をされています。こう説明しました、終わりということではなくて、この患者さんたちからすると、これまでの参考人で国会で答弁をしてくださった皆さんも、やっぱり、聞いてもらえなかった、もっときちんと議論をする場があったというような思いを持っている方ばかりです。  私が昨日お聞きをさせていただいたこの専門委員のお一人の大黒宏司さん、日本難病・疾病団体協議会の代表理事の方です。この方も、きちんとしたその金額を踏まえた議論というのはなされなかったし、これで結論が出るというふうには考えていなかったというふうにおっしゃられていますけれども、この受け止めについて、大臣としてはどのようにお考えでしょうか。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) 済みません、ちょっと質問の最後のところが聞き取れなかったので、もう一度お願いします。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 専門委員として参加をされている患者の代表の、私が昨日お聞きをしたのは大黒さんです。また、これまでにも、厚労委員会を含め、参考人として来られている方も含めて、自分たちのその意見というのをきちんと踏まえて聞いていただいた上で協議を重ね、議論を重ね、そこも踏まえて検討をしてもらったというような思いを持っている人はいないし、終わったと思っていたというふうにも皆さん思っていないというところの受け止めを大臣はどのようにお考えですか。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) 繰り返しになって恐縮ではございますが、患者団体の方にも御参加をいただきました専門委員会におきまして、様々なケースを踏まえた御議論、また様々なヒアリング、様々な資料も提示をして御議論をいただいておりまして、先ほど来申し上げておりますとおり、基本的な考え方につきましてもその中で合意をしていただいているものだと私は理解をしております。  そうした中において、先ほど来申し上げておりますとおり、金額の提示につきましてはぎりぎりの段階になったという御指摘は御指摘として受け止めなければならないとは思っておりますけれども、そこは政府として責任を持って決定をさせていただいたということでございます。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 ぎりぎりの段階になって金額を提示したということについて、元々予算案に反映させるというつもりであれば、もっと早くに案できていたんじゃないんですか。

間隆一郎厚生労働省保険局長

○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。  今委員が御指摘になられた十二月二十五日の第九回の専門委員会の直前の第八回の専門委員会で基本的な見直しの方向性について合意がなされたわけでございますが、その際に、それが合意ができたからこそ次の予算案に盛り込むというような議論、状況になったというふうに考えておりまして、その際の専門委員会の委員長のまとめの言葉としては、これについては予算編成過程で最終的には決まっていくと思いますというような御発言があり、それについての御異論はなかったところでございます。  いずれにしましても、そういう全体的なその議論をして、そして一定の方向性について合意があった上での予算への反映だったということは御理解いただきたいと思います。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 基本的な考え方というところで合意をしたというのと、具体的な金額が出てきて、それが、じゃ、生活にどう影響するのかというのを考えるというのはまた別だと思いますけれども、この点いかがですか。

間隆一郎厚生労働省保険局長

○政府参考人(間隆一郎君) 数字として見えるものが二十五日じゃないかということについては、それはそのとおりだと思います。  ただ、その基本的な見直しの方向性そのものについてお示しするときに、医療費に合わせてそこは上げていくのだと、上げさせてくださいという定率の負担の考え方と、それから階層で、年収階層を細分化していくというときの考え方について、昨年のこの階段の付け方よりもその大体半分程度の高さにしていくのだというような物の考え方についてはお示しをしたところでございます。  そういったことも踏まえて、私どもとして、最終的には政府として責任を持って数字を決め、数字を政府部内で調整をした上で提示をさせていただいて、最終的に予算案を閣議決定させていただいたと、こういうことでございます。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 昨年の半分ぐらいの金額ということでありますが、昨年は高過ぎたというのがあるので、それの半分だということが、じゃ、いいのか悪いのかというのはまた別だと思いますし、そこはそういうお考えだということを今日改めて確認をさせていただきました。  先日の三月二十七日の予算委員会の中で、大臣の御答弁の中で、専門委員会が年明けに開催されていないことについて、選挙もありましたし、そうした中で専門委員会につきましては開かれていないということでもありますがというふうな言及もありました。  これは、選挙を理由に皆さんの声をお聞きをする機会をつくれなかったとか、あるいは説明をする機会をつくれなかったとか、そういうことでしょうか。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) 少し選挙というのを用いたことで誤解を生じたかもしれませんが、私ども、今、様々なシステムの改修や運用上の見直しなどにつきまして検討をしております。専門委員会にも、今後そうした方向性が出た場合には、これは委員長と御相談をしないといけませんが、お示しをさせていただくということも考えられるわけでありますが、当時、私が不在でありましたので、そうした具体的な今後の運用等についての検討が少し遅れてしまった、そうした趣旨を申し上げたところでございます。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 今後の運用以前に、今回の見直し案について、改めて患者の皆さんと協議の場を持つ、あるいは御意見をお聞きするという場を大臣自身が持たれるというようなお気持ちはないでしょうか。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) 厚労省におきましても、これまでも様々な場面、ケースで患者団体の皆様と接触をして、また御意見を承っておりますので、そうした御意見をこれからも承るということはもちろん厚労省としてもやらせていただくことは必要だと思いますし、その中では、私どもとしては、こうした今回の見直しの考え方につきましても、これは繰り返し丁寧に御説明をさせていただきたいと考えています。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 御説明と併せて患者さんたちの思いもお聞きをしていただければと思います。  今回のその見直しの中で、年間上限額というのが新たに新設をされるということになっております。これに関しては、システムがまだできていないけれども一刻も早く制度を導入していきたいというような方向で考えておられるということなんですけれども、年間上限額を設けたとしても、少なくともやっぱり立替払を一旦しないといけないというような状況は避けなければならないんじゃないかと私たちは考えています。  また、患者本人が申出をするということがこれを使うまずきっかけの一つだということになるのであれば、これも患者からの申出であればそこから漏れてしまうこともあり得ますので、やっぱり自動的にきちんと年間上限額、システムができるまでもですね、なるようにというふうな形で進めていただきたいと考えますけれども、この点、いかがでしょうか。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) 今回の見直しにおきまして、この年間上限額の設定というのはまさに患者団体の皆様からの強い御要望を踏まえまして設けさせていただいたものでありますので、やはり一刻も早くこの導入をさせていただくことが必要だと考えております。  大変恐縮なんですが、システム面での対応が必要だというのはまさにそのとおりでありまして、この専門委員会の先ほども申し上げました見直しの考え方におきましても、保険者におけるシステム面での対応が制約条件とならないように、患者本人からの申出を前提とした運用で開始することも含めて、実現に向けた制度設計の詳細や課題を早急に整理すべきだというふうにされております。これにつきましては、私どももしっかりこの制度設計に向けて最大限努力をさせていただきたいというふうに考えております。  また、立替払で特に顕在化をする課題は一度にたくさんの立替払が生じるということかと存じますが、そうした場合には当然高額療養費制度が適用になりますので、現行におきましても、これはマイナ保険証の提示であったり、あるいは簡単な申告書の、書類の提出で立替払をしなくてもよいような形になっておりますので、そうしたことにつきましても十分患者の皆さんに御理解をいただいて、円滑な制度が運営できるように取り組んでいきたいと考えています。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 そもそも、この高額療養費の関係ですけれども、これだけを捉えてどうするかというところではなくて、がん対策であったり、あるいはその医療保険制度全体の中で議論すべきという観点の中で、社会保障国民会議でしっかりこれをめぐる、高額療養費制度をめぐる議論ですね、行うべきではないかと考えますけれども、城内大臣、いかがでしょうか。    〔委員長退席、理事長谷川岳君着席〕

城内実自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(経済財政政策・規制改革)

○国務大臣(城内実君) お答えします。  まず、その社会保障国民会議の議論の進め方なんですが、これはまずは給付付き税額控除と食料品の消費税ゼロ、これを同時並行的に議論を進めます。その両者について、令和八年夏前を目途に中間取りまとめを行うこととされております。その際、給付付き税額控除の制度設計に関連する社会保障制度の議論は並行して実施します。  その上で、給付付き税額控除の議論を進める過程で明らかとなった社会保障制度の諸課題等につきましては、改めて調整した上で協議を継続されるということで、各公党の皆さんのそういう理解をいただいております。  こうした方針を踏まえますと、更なる社会保障改革につきましては、どのように議論を進めていくかについては、御党公明党さんも参加されていますので、参加各党とよく御相談していくものと、そのように認識しております。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 ありがとうございます。  高額療養費制度の件は、また引き続きしっかりと私たちも見ていきたいというふうに思っております。  軽症高額該当という高額療養費の類似の制度に関してお伺いをいたします。  難病の診断基準は満たすけれども、重症度基準には該当しない患者さんを対象とする助成制度です。この軽症高額該当を利用できる基準というのが、医療費総額月三万三千三百円を超える月が申請日以前の一年以内に三回以上あることというのが条件で、この三回以上というところに問題があるんじゃないかと考えています。  ある難病患者の方から相談をいただいたんですけれども、この方は軽症と判断されて、治療としては生涯続くんですが、今、年二回、一回が二泊三日の入院での治療なんですけれども、年二回の治療なので、回数制限を満たさないためにこの軽症高額該当というのを利用されないと。なので、年間通して見れば同じ金額を治療代として払っていたとしても、治療を受けた回数が二回というくくりか三回以上になるかによってこの利用が変わると。  元々この軽症高額該当は、軽症であったとしても経済的な負担をなるべく軽く、また公平に負担をしていこうという支援かと思うんですけれども、それから考えると、治療の回数ではなくて、やっぱり負担の額を基準にこの利用というのを考えていくべきではないかと。  今お聞きをしたところ、厚労省の方でもこの軽症高額該当の実態把握もされていないということでしたので、実態把握をするとともに、それを踏まえて利用要件、今後課題として検討いただくということができないでしょうか。大臣にお伺いいたします。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) 今御指摘のありました軽症高額の制度でございますけれども、やはり、効果的な治療法が確立されるまでの間、長期の療養による医療費の負担が大きい患者さんを支援をするものだと、そうした観点などで行っているものであります。  指定難病の患者がまず重症度分類を満たされている場合には、これはもうそのまま適用されます。また、重症度分類を満たしていない、いわゆる軽症と言っていいのかどうかあれですけれども、そうした場合におきましては、高額な医療を継続されるということに負担が生じている、いわゆる軽症高額に該当することが要件となっておりまして、委員から今お示しいただきましたように、三か月以上あるものだということでございます。  これにつきましては、見直しにつきましては、やはりこの継続をすることによる負担が生じている方を対象としているということ、また、該当しない方でも、仮に高額な場合には高額療養費制度によって一定の負担軽減がなされていることなども踏まえることが必要ではありますが、今御指摘をいただいた例というのは、まさに長期であるけれども一回、二回しか受けないというケースだということでありますので、そういった実態ももう少し見させていただいて、どういう対応ができるかというのは考えさせていただきたいと思いますが、難病制度全体の制度設計の中で、そのありようについても我々としてもしっかり見ていきたいと考えています。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。  次に、リンパ浮腫に関してお伺いをいたします。  このリンパ浮腫、主にがん治療で、リンパ管やリンパ節を切除するなどの影響でリンパ液がたまって腕や足などがむくむというような状態で、重症化をした場合にはもう外出も難しくなったり、本当に日常生活や就労にも大きな障害が生じるというような状況になる方もいらっしゃいます。  患者さんも全国に十万人、二十万人というふうに言われているところですけれども、このリンパ浮腫、今二人に一人ががんにかかる、また婦人科系のがんの方も多いという中で、発症される方あるいは潜在的に患者さんという方も多いところですけれども、リンパ浮腫難民と言われるぐらいなかなか病院にもたどり着かない、診療にたどり着かないというのが今の患者さんの現状です。  まず、このリンパ浮腫外来や相談窓口の実態調査を実施をして、現実に即して今のリンパ浮腫複合的治療料の施設基準、見直すべきではないかと考えますけれども、いかがでしょうか。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) 私も、リンパ浮腫の患者さんから直接、今委員からお話のあったようなことをお伺いをしたことがございます。  現在、リンパ浮腫の治療に取り組む医療機関につきましては、がん診療連携拠点病院、これに対しまして、その他関連施設につきまして実態調査を行っております。その結果、二百八十の施設がリンパ浮腫の診療を行っているという結果でありました。  また、リンパ浮腫複合的治療料の届出は、令和六年八月時点において全国で百五十六施設ということになっております。令和二年七月時点の百二十一施設と比べて増加をしておりますけれども、更なるこの治療の普及を図る観点から、令和八年度の診療報酬改定におきましてこの治療料を引き上げることとしております。  リンパ浮腫の複合的治療料の施設基準など評価の在り方、これから更に検討する必要があろうかと思いますが、まずはこの令和八年度の診療報酬改定の効果、これを注視をしながら引き続き検討していきたいと思いますし、その際には、今委員からお話のありましたとおり、実態がどうなのかということを我々ももう少ししっかり把握ができるように努めていきたいと考えています。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 ありがとうございます。  今言及いただいた今回の診療報酬改定、本当に患者の皆さんも、また治療に関わっておられるドクターの皆さんも大変喜んでおられます。これが本当に治療がしっかりとできる体制が広がっていくことにつながっていくように、私自身も更に支援をしていきたいと思っております。  このリンパ浮腫の診察をしてもらうときに、患者さんの側はどこに行ったらいいかがまず分からないというのがあるんです。皮膚科に行ったらいいのか、整形外科なのか形成外科なのかとか。また、がんの主治医のところに行っても、なかなかそこで、分からないと言われたり、おいていてもいいんじゃないかと言われたり、そこで止まってしまうような場合もある。  がん拠点病院であってもリンパ浮腫の診療をきちんと診てもらえないところもたくさんあるという中で、本当にこのがんの主治医とまずリンパ浮腫の専門家の連携体制を取るべきじゃないか。また、患者さんに対してもというか、一般国民に対してですね、リンパ浮腫のことをしっかりもっと知っていただけるような啓発もしていくべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) 非常に大事な御指摘だと考えております。  がんの手術後に生じ得るリンパ浮腫につきましては、まずは臨床の現場におきまして、主治医の先生が患者さんに対しまして、必要に応じて病状や治療方針、あるいは手術後にそうしたことが起こり得るということを明確に情報提供していただいているものだと承知をしておりますが、先ほど申し上げましたがん診療の連携拠点病院の会議体がありますので、今の委員からの御指摘も踏まえまして、更にそうした臨床の現場で患者さんにしっかり情報提供するように、することを徹底できるように、そのことを周知していきたいというふうに思っております。  また、国立がん研究センターのホームページにおきましては、様々ながん情報サービスの一つとして、リンパ浮腫の症状やあるいは療法、治療法等につきましても情報提供をしておりますし、さらに、令和七年度には、厚生省が支援をいたしました研究班におきまして、リンパ浮腫を診療していただいている身近な医療機関を検索をできるようなホームページも公開をされております。今後、それ、厚生労働省のホームページともリンクを貼らせていただきたいと考えておりますが、そうした中で、患者の皆さんにもしっかり情報提供をできるように我々としてもしっかり頑張っていきたいと考えています。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 がん対策というのが本当に広く深くなってきて、また、がん教育であったり、本当に私たち国民の側でもそのがんに対しての知識というのが増えていくというところの取組は大変していただいているかと思うところではあるんですけれども、なかなかその先のいわゆる後遺症とも言われるようなこのリンパ浮腫ですね、そこにどうしても目が行き届かなかったり、また気持ちが、手術で元気になって終わったとなってしまうことも多いかと思いますので、是非、その点も踏まえてよろしくお願いいたします。  では、テーマの方を変えまして、保育の公定価格の地域区分等についてお伺いをいたします。  保育所等の公定価格の積算、公務員の給与水準に準拠をしておりまして、毎年、人事院勧告に基づき公定価格の改定を行うとともに、地域手当の支給割合に準拠をして地域区分ごとの単価を設定をしております。  この保育の公定価格、見直し方法について検討が進められてきましたところ、つい先般、今後の検討の方向性案が示されました。従来設けてきた隣接する地域の状況を踏まえた補正ルールは引き続き設けつつ、他の自治体への通勤者率の高さなどを勘案した補正ルールを新たに検討すると。  この通勤者率の高さというのは、国勢調査のデータを用いるというふうにお聞きをしております。ただ、国勢調査のデータでは、職業別というような通勤者率ですね、他の地域に行っているか、例えば保育士さんが地元でどれだけ働いていて、他の地域でどれだけ働いているかというのは出なくて、もう全職種、全部しか出ないというふうに聞いたんですけれども、そのような通勤者率のデータを使うということで、今回、合理的な、また納得のいく地域区分というのが設定できるというふうにお考えの根拠を教えてください。

中村英正こども家庭庁成育局長

○政府参考人(中村英正君) お答え申し上げます。  委員御発言のとおり、先般の人事院勧告で、地域手当について、従来の市町村単位から大きく都道府県単位になりまして、大くくり化されたことで、やはり県外の隣接する市町村の差が現行より拡大しているという状況が生じました。これについて、これまでもいろいろ自治体や関係者の方から御意見を伺ったところ、やはりその県外への就業率の高い地域についてはやはり一定の配慮が必要じゃないかという声が非常に強うございました。  そういう観点から、先般のこども家庭庁の審議会におきまして検討をスタートさせまして、その中で、通勤者率の高さなどを勘案した新たな補正ルールの検討をできないかという方針を示させていただきました。これは、あくまで検討の出発点といたしまして国勢調査のデータがまずベースになるんじゃないかということで、これで決まりということではございません。今おっしゃっていただいたような観点も踏まえまして、どういうデータが更に使えるかどうかということもきちんと踏まえていきたいと思います。  ただ、一点、やはりその、こういうデータを、こういう観点が必要だということと、そういうデータが実際にあるというところは若干違うところもございますので、いずれにしても、丁寧にやっていきたいと思います。  これ、従来、八月以降検討でございますけれども、大臣からしっかりと丁寧にということでございまして、この三月から検討しているところでございます。引き続き丁寧にやっていきたいと思っております。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 そこでどういうデータを用いることにして、その結果どんなふうな結果になって、それがこんなふうに地域区分に結び付いたよというところはまたきちんと公表して御説明いただくということでよろしいですか。

中村英正こども家庭庁成育局長

○政府参考人(中村英正君) 審議会を始めとして多くの自治体との協議等を踏まえまして、どういう考え方に基づいてどういう整理にしたか、きちんと御説明をしていきたいと思っております。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 ありがとうございます。  私の地元の兵庫でも、例えば大阪に近いところはやっぱりみんな大阪の方に行って仕事をすると、もうかなりの地域区分での格差が付いてしまうというような実情もありますし、そのような地域は多くあると思います。期待をしておりますので、しっかりよろしくお願いいたします。  この保育の公定価格の地域区分、一旦、昨年四月からの見直しをやめたという経緯があります。一方で、児童入所施設については、昨年五月に地域区分の見直しが実施を予定どおりされて、ただ、今年の二月に去年下がった自治体については元に戻すという通知がなされていて、迷走しているのかなというふうに見えるんですけれども、この保育の分と児童入所施設、対応が全く違ったというところの根拠を教えてください。

齊藤馨こども家庭庁支援局長

○政府参考人(齊藤馨君) お答え申し上げます。  児童入所施設の措置費につきましては、従来から、地域における給与水準の差異を反映するために、国家公務員の地域手当に準拠して地域区分を定めてきたところでございます。  令和七年度の措置費の地域区分の見直しにつきましても国家公務員の地域区分の見直しを踏まえて行ったところでございますが、この度の令和八年度につきましては、他の制度の動向等も踏まえまして、令和七年度から据え置くことを基本としつつも、令和七年度に地域区分が下がった自治体につきましては令和六年度と同じ地域区分にすることとして必要な予算を計上したところでございます。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 保育士さん、保育園で働く人もいれば、また児童入所施設で働かれる方もいらっしゃいます。そのような中で、保育園で働く保育士さんの方には支援が手厚いんじゃないかというふうに見えるところもあると。  でも、決してそうではなくて、児童入所施設で働く保育士さんに対しても支援をしっかりしているんだということであったり、またそれも含めて、児童入所施設ですね、運営大変厳しい中で、家庭的にも大変な子供たちを支えていただいていると。その運営面も含めて、これからもしっかりと大事にしていくんだということを黄川田大臣の方からいただけますでしょうか。

黄川田仁志自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・地方創生・アイヌ施策・共生・共助)

○国務大臣(黄川田仁志君) 委員御指摘のとおり、保育士を含む児童入所施設職員のための処遇改善、これは大変大切なことだと私も認識しております。  これまでも、業務の質の向上のための処遇改善に加え、毎年度、人事院勧告を踏まえた人件費の改善に取り組んでいるところでございます。直近では、令和六年度に約一〇%、令和七年度に約五%の改善を行っておりまして、これらの処遇改善は保育所等の保育士と同水準のものとなっています。    〔理事長谷川岳君退席、委員長着席〕  引き続き、児童入所施設の入所している子供が質の高い養育が受けられるようにするために、保育士を含めた児童入所施設職員の処遇改善に取り組んでまいります。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 以上で終わります。ありがとうございました。

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 以上で伊藤孝江さんの質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 次に、石井めぐみさんの質疑を行います。石井めぐみさん。

石井めぐみ日本維新の会

○石井めぐみ君 日本維新の会、全国比例の石井めぐみと申します。  本日は、まず、国民生活と経済活動を支える基幹インフラである国内輸送の中心的役割を担うトラック運送業の安定的な運営確保についてお伺いいたします。  中東情勢の緊張はなお続いており、ホルムズ海峡をめぐる先行きも不透明の中、世界のエネルギー市場は依然と不安定です。国や地域によって給油量の上限設定や供給制限が行われるなどの混乱も生じております。  一方、我が国でも、一時、燃料価格の高騰が発生しましたが、先月三十日時点での全国平均ではガソリン価格はリッター当たり百七十円二十銭となっており、政府が目指す水準に抑えられております。過去最高額となるリッター四十九円八十銭の補助金などの政府対応の効果であると受け止めております。まず、感謝申し上げます。  また、予備費から約八千億円をガソリン補助に充当もいただいておりますが、原油価格の先行きはなお不透明であり、激変緩和支援措置の在り方などは重要な課題だと思います。  一部の石油販売事業者において、ローリー購入による大口の事業者に対する軽油の供給停止や数量限定などの動きが見られます。トラック運送事業者にとって自前の給油施設への安定供給は事業継続の前提であり、これがスタンド給油への切替えとなれば、リッター二十、三十円程度のコストが増えるとなり、運行に直結する重大な問題です。  そこで、軽油の安定供給をどのように確保していくのか、政府の基本的な考えと方針についてお聞かせください。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 原油や石油製品については、備蓄の放出や代替調達により、我が国全体として必要となる量は確保しております。他方、石油製品の供給の偏りや流通の目詰まりが生じていると承知しており、委員御指摘のとおりです。  そのため、石油元売事業者や輸入事業者に対して、自社の系列か系列外であるかを問わず、また継続的な取引があるかどうかによらず、石油をしっかり安定供給を行うように既に要請をしております。さらに、燃料油や原材料の流通や取引の状況に影響が及ぶ場合に備えて、経済産業省として需要家の皆様からの情報提供窓口も設けており、石油の安定供給に向けて、関係省庁と連携して、きめ細かく対応していこうと思っております。

石井めぐみ日本維新の会

○石井めぐみ君 ありがとうございます。  次に、こうした軽油の供給制限がトラック運送事業者の運行や物流全体に及ぼす影響について御認識をお伺いいたします。あわせて、燃料コストの上昇や配送への影響を踏まえ、物流の停滞を回避し、安定的な輸送体制を確保するため、今後どのような対策を講じておられるのか、金子大臣の御所見をお聞かせください。

金子恭之自由民主党・無所属の会国土交通大臣

○国務大臣(金子恭之君) 石井委員にお答え申し上げます。  今般の中東情勢に伴う軽油の供給の動向がトラック運送事業者に与える影響については引き続き注視していく必要があると認識しておりますが、こうした状況においても、我が国の物流を支えるトラック事業者が安定的に軽油を確保できる環境を整備することが重要でございます。  現在、業界団体を通じまして現状把握を進めており、これまでに約二千二百社のトラック事業者からこれまでどおりの供給がなされていない等の報告が寄せられておりますが、現時点で運行に支障が生じている事業者は確認されておりません。  国土交通省といたしましては、業界団体からの報告を資源エネルギー庁に随時共有しまして、特に事業継続への支障が懸念される声があった場合には、資源エネルギー庁を通じて石油販売事業者への働きかけを行っているところでございます。  引き続き、中東情勢によるトラック運送業界への影響を注視しつつ、資源エネルギー庁を始めとする関係省庁や業界団体とも連携しながら、適切に対応してまいります。

石井めぐみ日本維新の会

○石井めぐみ君 ありがとうございます。  金子大臣も御存じのとおり、営業用のトラックの年間軽油消費量は約百五十億リットルです。この価格が一円上昇するだけで約百五十億円の負担が増えます。燃料価格の影響は極めて大きいと言えます。どうか、私たちの生活にも非常に直結してくることになりますので、物流の維持と安定のために実効性のある対応を強く求めまして、次の質問に移ります。  燃料価格は政府の措置によって一定程度抑制されているものの、トラック運送事業者の経営環境は依然として厳しい状況が続いております。予備費による約八千億円の激変緩和への充当もいただきましたが、原油高の終わりが見えないままです。  そこで、このホルムズ原油高ともいうべき危機的な情勢が落ち着くまで激変緩和支援を継続していく必要があると考えますが、政府としてのお考えをお聞かせください。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 三月十九日から開始した緊急的な激変緩和措置は、委員御指摘のとおり、基金残高と令和七年度予備費で一兆円超の規模であり、軽油も対象となっております。  ガソリンスタンドにおける軽油価格の全国平均は、補助開始前は百七十八・四円で、三月十六日時点ですが、百七十八・四円まで高騰いたしましたが、補助開始後は三月三十日時点で百五十九・〇円まで抑制をされております。  中東情勢の先行きは、原油価格の動向を含め、いまだ予断を許さず、今後について予断を持ってお答えすることは困難な状況でありますが、引き続き、原油価格の動向や中東情勢が経済に与える影響を注視しつつ、必要な対応は行ってまいります。

石井めぐみ日本維新の会

○石井めぐみ君 ありがとうございます。  また、現場の厳しい状況、そして予備費措置の趣旨を踏まえれば、支援を途切れることないよう対応していただくことが重要であると思います。国民生活を支える物流を守る観点から、引き続き実効性のある対応をお願いいたします。  次の質問に移ります。  金子大臣におかれましては、御退室していただいて結構です。

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 金子国交大臣におかれましては、御退室いただいて結構でございます。

石井めぐみ日本維新の会

○石井めぐみ君 引き続き、ストーカー対策についてお伺いします。  まず初めに、池袋の商業施設で発生した痛ましい事件により、将来ある尊い命が失われたことに心から哀悼の意を表します。  本件では、警察において、禁止命令の発出など、現行制度の下で取り得る措置を全て講じて被害者の安全確保に尽力されたものと承知しております。そうした対応が取られていたにもかかわらず、最悪の事態を防ぐことができなかったことは重く受け止めなければなりません。これまでも制度改正や運用の充実は図られてきましたが、なお重大事案が発生している現状を踏まえれば、今こそ、制度と運用の実効性を高めていく視点が重要であると考えます。  そこで、何点か質問をさせていただきます。  まず、加害者への働きかけです。状況確認にとどめず、ストーカー行為の抑止につながる取組の強化が必要だと思います。被害者の安全確保を最優先に、加害者への関与を一歩踏み出すものとすることが必要ではないでしょうか。  そこで、禁止命令の実効性に対する認識と今後の加害者に対する対策について、あかま国家公安委員長の御所見をお聞かせください。

あかま二郎自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(あかま二郎君) お答えいたします。  ストーカー規制法に基づく禁止命令についてでございますけれども、これは、刑法等の刑罰法令に規定する罪に該当する行為に至らない段階において、社会的に逸脱した一定の行為類型にある付きまとい等を規制できるものでございます。禁止命令では、更に反復して付きまとい等をしてはならないことを命ずることができるところでございますが、相当程度の抑止効果があるものの、一定数は再び繰り返す者がいること、これはまた承知もしておるところでございます。  加害者による行為のエスカレート、これを防止するためでございますけれども、本年三月十日全面施行された改正ストーカー規制法、これを始め各種法令を適宜適切に適用するほか、また、加害者を治療またカウンセリング等にしっかりとつなげていくことも重要であるというふうに思っております。  引き続き、委員御指摘のとおり、被害者の安全確保を最優先とした組織的な対処を確実に実施するよう警察をしっかりと指導をしてまいりたい、そう思っております。

石井めぐみ日本維新の会

○石井めぐみ君 重大事案の発生防止のためには、現行の取組の実効性を不断に検証し、必要な対応を講じていくことが重要だと考えます。  次に、加害者への働きかけとしてカウンセリングなどが促されておりますが、任意であるため、十分に活用されていないとの指摘があります。再発防止の観点から、その強化は極めて重要な鍵だと考えます。  そこで、政府としての現状認識と活用促進及び実効性向上の方策について、あかま国家公安委員長のお考えをお聞かせください。

あかま二郎自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(あかま二郎君) カウンセリング等の支援の実効性をということでございますけれども、警察の働きかけにより実際に治療等につながった件数、残念ながら微増にとどまっているというところでございます。  その理由については、一概に申し上げること、これは困難でございますが、専門知識を有しない警察官による働きかけのみでは、加害者の意識、行動変容には不十分であるというふうにも考えております。  警察で取り扱うストーカー加害者をカウンセリング、治療機関につなげやすくする方法についてでございますけれども、令和七年度補正予算において、精神医学的、心理学的知見を持つ専門家等との協力を得て調査研究を開始しているというふうに承知をしております。  こうした調査研究を踏まえて、ストーカー加害者をカウンセリング、治療につなげやすくする取組をしっかりと推進してまいりたいというふうに考えております。

石井めぐみ日本維新の会

○石井めぐみ君 ありがとうございます。  令和七年度の予算付けで調査研究ということで、今、加害者に対するカウンセリングや医療機関での治療の義務化を訴える声が本当に多く上がっております。制度が現場でしっかり機能し、被害者の安全が確実に守られるよう、具体的な方策へと着実に前進させていただくことを強く求めます。よろしくお願いいたします。  次に、法制度の在り方についてお伺いいたします。  ストーカー対策においては、被害者保護の強化と制度の検証が重要だと思います。特に、警告や禁止命令については、今回の池袋事案で九回も禁止命令が発出されておりましたが、結果として事件の防止につながりませんでした。  そこで、現行制度の課題と被害者保護に関する概要、そして池袋事件を教訓とした今後の方策について、あかま国家公安委員長のお考えをお聞かせください。

あかま二郎自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(あかま二郎君) 委員御指摘の被害者保護についてでございますけれども、警察では、危険性また切迫性が極めて高いと判断された事案については、直ちに即応体制を確立をし、検挙が可能であれば、これにより加害行為の阻止を図る、そういったこととともに、被害者等に対しては、安全な場所への速やかな避難であるとか一一〇番緊急通報登録システムへの登録、さらにビデオカメラ等の資機材の活用等を行うことによって被害者保護を図っているものというふうに承知をしております。  あわせて、課題といたしましては、令和七年のストーカー規制法改正案に係る参議院内閣委員会の附帯決議において、ストーカー行為の背景にある孤独、孤立などの社会課題の解決であるとか、被害者にも加害者にもならないための予防啓発、教育の充実などが盛り込まれているとおり、社会全体で取組がなされることが重要であるというふうに認識をいたしております。  今後でございますけれども、改正ストーカー規制法により、被害者に対する援助主体に、これまでの地域住民に加えて、新たに被害者の勤務先であるとか学校が追加された。また、このほか、附帯決議において、関係府省庁が連携して加害者に対するカウンセリング、治療を適切に講じることが盛り込まれておりますので、こうしたことも踏まえながら、社会全体で取組を更に充実をさせて、今回のような痛ましい事件が発生しないよう、関係府省庁とも、また団体とも緊密に連携して取り組むよう警察を指導してまいりたい、そう考えております。

石井めぐみ日本維新の会

○石井めぐみ君 ありがとうございます。  制度の信頼性と実効性の確保こそが重要な鍵であると考えます。現場の運用状況を踏まえますと、必要な検討が着実に進められることを期待しております。引き続き前向きな取組をお願いいたします。  最後になります。  今回の池袋事件のように、警察対応や禁止命令が講じられていたにもかかわらず、重大事案に至るケースが後を絶ちません。受診依頼や監護監視など、強制力がない現行制度の限界をどのように認識されているのか。あわせて、加害者への実効的関与の強化や、海外の制度も参考にしながら、例えばアメリカはテネシー州や韓国のようなGPSによる位置把握や接近制限なども参考に、抜本的な制度の見直しについて、これまでの垣根を超えた議論を深めるべきときが来たのではないでしょうか。あかま国家公安委員長のお考えをお聞かせください。

あかま二郎自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(あかま二郎君) 今の委員の御指摘のとおり、海外における様々な取組であるとか最新の知見等、これらは参考に、参照にしつつ、我が国におけるストーカー事案の実情、こういったものを適切に対応していく必要があるというふうに認識はしております。  被害者の保護対策、また加害者の再犯防止等については、ストーカー総合対策、これに基づいて関係機関、団体等と連携した取組を推進しているところであります。  今後とも、これらの機関であるとか団体等としっかり議論を深めること、これも大切であろうし、また先ほど御答弁させていただきました、社会全体で被害者等の安全確保、これを最優先に、また、重大事案への発展を未然に防止するための取組を更に充実させるよう、そのことは大変な大事な視点だというふうに思っております。そういった視点をしっかりと警察等々にまた指導してまいりたい、そう思っております。

石井めぐみ日本維新の会

○石井めぐみ君 ありがとうございます。非常に難しい課題であると承知しておりますが、現場の知見も踏まえた前向きな議論をあかま国家公安委員長の御指導の下で着実に進められることを期待しておりますので、よろしくお願いいたします。  最後に、ストーカー防犯に、もとい、ストーカー犯罪によって失われた尊い命、そして心に傷を負った方々の痛みを私たちは決して忘れてはなりません。同じ悲しみが二度と繰り返されることのないよう、関係所管には実効性のある対策の徹底を強く求めまして、私の質問を終わりにいたします。  ありがとうございました。

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 以上で石井めぐみさんの質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 次に、宮出千慧さんの質疑を行います。宮出千慧さん。

宮出千慧参政党

○宮出千慧君 参政党の宮出千慧です。  本日は、予算委員会での質問の機会をいただき、ありがとうございます。  まずは、本年二月より始まった中東地域の紛争により、子供を含む多くの尊い命が犠牲になっております。一刻も早い紛争の終結を祈り、心より哀悼の意をささげます。  紛争の影響は日を追うごとに拡大をしており、日本を始め多くの国々に多大なる影響が及んでおります。特に原油については、我が国は国家備蓄があるとはいえ、中東紛争の終結が先の見えない状況であり、友好国からの緊急確保に向けて検討をすべきかと思います。既に韓国では、三月下旬にUAEから二百万バレルが到着したというニュースがございました。今後、順次搬入され、最終的に二千四百万バレルとなる予定だそうです。  我が国としても、UAEはもちろん、サウジアラビアといった友好国からの緊急確保に向けて交渉はされているのでしょうか。経済産業大臣に伺います。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 代替調達については、現在、供給余力に優れる米国からの調達を始め、UAEやサウジアラビアについてもパイプラインを用いたホルムズ海峡の代替ルートによる調達、過去調達実績があり、増産余力のある中央アジアや中南米からの供給確保のため、あらゆる選択肢を排除せずに検討を進めているところでございます。  その上で、UAEは我が国にとって最大の原油調達先であり、エネルギー安定供給に関する最も重要なパートナーの一つです。私自身も、事態発生後の三月五日には、国営石油会社ADNOCグループCEOで、それを兼務しているUAEのジャーベル大臣と対面で対談をし、我が国への原油の安定供給、それから国際原油市場への安定化への協力を要請をし、力強いコミットメントをいただいております。加えて、昨日も実はジャーベル大臣と電話で会談を行い、日本向け原油の円滑な積出しについて改めて要請するとともに、共同備蓄事業に対する謝意を伝え、引き続きの協力を依頼したところです。会談の詳細は申し上げられませんが、ジャーベル大臣には日本の状況をよく御理解いただき、二国間の協力を進めていくことで一致をいたしました。  また、サウジアラビアのアブドルアジーズ・エネルギー大臣とも四月一日にオンラインでの会談を行い、今後も緊密に連携していく旨を確認をしたところでございます。  こうした取組を含め、引き続きエネルギー安定供給の確保のために万全を期してまいります。

宮出千慧参政党

○宮出千慧君 しっかりと御対応いただいているということで、引き続きよろしくお願いいたします。  通告二なんですが、ナフサのことを聞こうとかと思っていたんですが、午前中に宮本先生や山内先生からも御質問ありましたので、飛ばさせていただきます。  私、以前は建設業で働いておりましたが、地元の建設業の方々からも、現在、そのナフサを使った塗料を始めとする建設資材の不足や急激な値上げによって困っているという声をいただいております。もしこの工事着工できなかったりすると会社が続けられなくなるのではないかと、そういった心配をしておられる業者さんもございます。  万が一、この資材不足により休業しなければいけなくなった場合、法的には従業員の方々への休業手当は発生しますし、資金的に体力のない中小企業や小規模事業者の皆様は、まさに廃業の危機に立たされるかもしれません。  先ほど中小企業庁さんの御答弁の中にも少しございましたが、こうした企業を守るため、政府としてはどのような支援、取組をされるのか、大臣にお伺いいたします。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 経済産業省においては、今般の中東情勢の影響を受ける中小企業・小規模事業者の皆様への支援として、全国約千か所の特別相談窓口の設置、それから日本政策金融公庫のセーフティーネット貸付けにおける金利引下げや、官民金融機関に対するきめ細かな資金繰り支援の徹底への配慮要請、そして約千八百の業界団体及び各省庁、地方自治体に対する適切な価格転嫁への配慮要請を行っているところでございます。  引き続き、中東情勢等が中小企業に与える影響を注視し、適切な対応に万全を期してまいりたいと思います。

宮出千慧参政党

○宮出千慧君 世界情勢のあおりを受けて中小零細企業が困ることのないように、しっかりとした支援と情報提供をお願いをいたしまして、次の質問に移ります。  赤澤大臣、ここまでとなりますので、御退席いただいて結構でございます。ありがとうございます。

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 赤澤亮正経産大臣におかれましては、御退室いただいて結構でございます。

宮出千慧参政党

○宮出千慧君 また、ちょっと時間の関係で次の質問、警察庁の方にもお越しいただいておりましたが、こちらもちょっと飛ばさせていただきます。大変申し訳ございません。  次に、共働き、共育て推進事業、共育プロジェクトについて伺います。  政府は共働きを推進しておられますが、例えば厚労省の第三回二十一世紀出生児縦断調査によりますと、子供の睡眠時間が十時間以上の割合は、母親が働いていない場合は七〇・九%であるのに対し、母親が働いている場合は四五・六%となっております。この幼児期の睡眠問題が、神経発達や精神発達、認知機能や情動機能の障害をもたらしたり、将来的に引きこもり、不登校などの問題行動や学業、成績低下につながるといった可能性も指摘されております。  この共働き政策の推進が子供の成長に与える影響について、厚労省としては何か調査、検証はされているのでしょうか。政府参考人にお伺いいたします。

田中佐智子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(田中佐智子君) お答えいたします。  議員御指摘のいわゆる共育プロジェクトですけれども、男性の育休取得促進、柔軟な働き方を実現するための措置を導入、活用促進することによって、共働き、共育てを定着させていくことを目的として、企業向けのシンポジウムやセミナーや好事例の展開、普及啓発等を行う事業といたしまして、昨年七月より開始をしております。  親の働き方、それからそれの子育てへの関わりが子供の成長に与える影響につきましては、これまでにも様々な観点から調査等が行われてきておりますが、家庭ごとの状況等によりましてその影響は一様ではないものと認識しております。

宮出千慧参政党

○宮出千慧君 親が働きたい、キャリアを積みたいという思いは理解できるんですけれども、その決断が子供の未来にどんな影響を与えるのかというところに、政府としても、社会全体としても目を向けていただきたいと思います。  やはり、子育ては人づくりでございます。人は城、人は石垣、人は堀というように、人こそが国を支える最大の力でございます。人が日本の未来をつくります。  我が党は、例えば、出産、育児が女性のキャリアの価値になる制度をつくってはどうかと、そういった提案をしております。  育児のために仕事を一旦辞めてしまうと、キャリアが途中で止まってしまう。次に働き始めるときに、また一から、結構お給料も減ってしまうということで、御出産後も数か月から一年で仕事に復帰される方が多いです。それを、育児や支援に携わったこの経験をキャリア形成上の価値として企業が認めるようにガイドライン化するなどして、子育てによりキャリアが一旦ストップしたとしても、数年後、仕事に戻ればまたキャリアを継続できるようにしていこうということです。  先ほど述べました睡眠問題も一つとっても、この子供たちの未来に与える影響を考えると、共働きを政府として推進していくのではなく、子供の一番大事な時期に大人がしっかりと時間を使ってあげられるような、子供の成長に寄り添った働き方でキャリア形成ができるような社会にしていくべきではないかと考えますが、厚生労働大臣の御見解をお伺いします。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) 働く方々が子育ての希望を実現をしながら、お子さんの年齢に応じて、例えば育児休業であったり短時間勤務など、希望する働き方を柔軟に選択をできる、そうしたことが重要だと考えています。  このため、育児・介護休業法では、労働者が本人又はその配偶者の妊娠、出産の申出を行った場合に、育児休業に関する制度について個別に周知をして、休業の取得意向を確認することを事業主に義務付けをしております。また、三歳に満たないお子さんを養育する場合においては、その働く方の希望に応じて短時間勤務の措置を講じなければならないなどの取組をしているところでありますので、これらの取組を通じて、引き続き、男女共に子育てや働き方について希望を選択、実現できる環境の整備を進めていこうと、いくと考えているところであります。  なお、キャリア形成上のガイドラインというお話がありましたが、なかなか、業務内容あるいは業種、各家庭の状況様々でありますので、なかなか難しい面もあるのではないかなというふうには考えています。

宮出千慧参政党

○宮出千慧君 ありがとうございます。  今お母さん方に話を伺っていると、この専業主婦というのが肩身が狭いとおっしゃる方がとても多いです。しかし、専業主婦も立派な仕事でありまして、子育ては本当に社会に出て働くことと同じか又はそれ以上の価値があると私は考えておりますので、そういった認識を共有できる社会にしていきたいと思っております。  次に、妊婦等包括相談支援事業について、まずは政府参考人にこちらの概要をお伺いします。

中村英正こども家庭庁成育局長

○政府参考人(中村英正君) お答えいたします。  こちら、令和四年度補正で始まった事業でして、令和七年から法律の下の事業とされております。  妊婦等包括相談支援事業の方は、出産、育児等の見通しを立てるための面談や継続的な情報発信を行うため、伴走型の相談支援を行うものでございます。  妊婦のための支援給付につきましても、同じ時期に創設されまして、妊婦であることの認定時に五万円、人数が確定したときに五万円を乗じた額を支給し、妊娠期に切れ目なく経済的な支援を実施するものでございます。  両者セットで妊婦に寄り添うための制度でございます。

宮出千慧参政党

○宮出千慧君 ありがとうございます。  妊婦さんのための伴走型相談支援ということで、三回の面談が原則とされておりますが、この面談が義務ではなく、妊婦のための支援給付の給付条件ともなっておりません。  令和六年度までの予算事業では面談が給付の条件とされておりましたが、令和七年度からはこのような制度設計としている理由は何でしょうか。政府参考人に伺います。

中村英正こども家庭庁成育局長

○政府参考人(中村英正君) お答えいたします。  委員御指摘のとおりでございます。法制化するときに、いろいろ法制局との関係で議論がございました。  一つは、受給要件をなるべく明確化せよという話がございました。もう一つは、政策的にも妊婦が確実にそういった応援交付金を受け取れるようにする観点から、様々な事情によって相談を受けることができない方、これもいらっしゃるのではないかということで要件からは外しましたが、他方で、法律の中できちんとその両者を組み合わせて、なるべく相談を行うようにということは規定させており、自治体の方にもそれを徹底させていただいております。  以上でございます。

宮出千慧参政党

○宮出千慧君 是非しっかりと面談やっていただいて、安心して出産できるサポートをしていただきたいというふうに思います。  ただ、この妊婦のための支援給付について、対象者が、妊婦であって日本国内に住所を有するものとしており、国籍要件を設けておりませんが、これはなぜでしょうか。大臣にお伺いします。

中村英正こども家庭庁成育局長

○政府参考人(中村英正君) 法律と制度の関係でございますので、答弁させていただきます。  こちら児童の関係、以前、児童手当等々ございましたけれども、昭和五十七年のときに国際条約に入るときに、それまで養育者については日本国籍を有することを要件としておりましたが、昭和五十七年にこういった要件がなくなりました。それと同じ扱いをこの令和七年度から創設された妊婦のための支援給付におきましても適用させていただき、国籍要件を設けてないというふうに、扱いとさせていただいておるところでございます。

宮出千慧参政党

○宮出千慧君 済みません、先日省庁の方から伺ったところ、これ難民条約に加入しているからという話でございましたけれども、難民条約とこの児童手当のお話、もう一度お伺いできますでしょうか。

中村英正こども家庭庁成育局長

○政府参考人(中村英正君) ありがとうございます。ちょっと説明をはしょってしまって申し訳ございませんでした。  先ほどちょっと私の説明の中で申し上げた昭和五十七年のときの議論というのが、まさに日本が先生御指摘の難民条約に入るときの扱いを定める議論をしたときでございまして、その難民条約に入るときに、難民はもとより広く外国人一般に対して適用していこうということで、先ほど申し上げた児童手当、児童扶養手当、特別児童扶養手当、当時の育児関係の規定を整理させていただきました。それに基づきまして、今回も、令和七年の創設の際、同様の扱いとさせていただきました。  以上でございます。

宮出千慧参政党

○宮出千慧君 御説明ありがとうございます。  この支援事業は少子化対策の一環で行っているものだと認識をしておりますのでこの国籍要件について質問させていただいたんですけれども、我が党は、日本は日本人の手で支えられる国にするということをかねてより強く訴えてまいりました。ただただ子供の数が増えればいいということではなくて、やはり日本人の子供の数が増えなければ意味がないのではないかというふうに考えております。  そういったいろいろな制限がある中でということなんですけれども、結局は日本人と外国人で分ける気はないという、そういう思いを感じました。そういう意味で、この支援給付が少子化対策というのであれば、本来は国籍日本に限っていただきたいと、そういったことを申し上げて、次の質問に移ります。  先月二十七日、出入国在留管理庁から二〇二五年末時点で日本に滞在する外国人の数が前年比九・五%増の四百十二万五千三百九十五人になったと発表がありました。今、教育現場にも外国籍の子供たちが増えております。  現在、全国の保育所等に在籍している外国籍等の子供の数を教えてください。

中村英正こども家庭庁成育局長

○政府参考人(中村英正君) お答えいたします。  令和二年度になりますが、施設へのアンケートを実施いたしました。その中で、外国人の、外国籍等の子供が在籍していると思われると回答した六千五百の施設におきまして、在籍する外国籍等の子供の数、合計で当時で二万六千人となっております。  以上でございます。

宮出千慧参政党

○宮出千慧君 私、大阪、地元が大阪なんですけれども、大阪も中心部に行けば行くほど今外国人の方が増えておりまして、そこで働く保育士さんのお話なんですけれども、保育士研修というものがあって、その中で、外国人の子供が日本語が分からないのであれば通訳を入れましょうと、そしてもし日本語を教えてしまってその子供が母国語を忘れてしまったら、そしてその祖父母と話ができなくなってしまったら、それは日本の責任ですということを言われたということをお聞きをいたしました。  私はこの研修内容についてすごく驚いたんですけれども、もちろんこういった研修が全ての保育所で行われているとは思っておりません。そして、こども家庭庁でもそういった研修は行っていないと聞いております。しかし、結局現場はこの外国人が増えている現実に何とか独自で対応しなければいけない、その中でこうした偏った講師の方が呼ばれてしまうようなケースがあるのかもしれないというふうに考えますが、こども家庭庁としてはこの状況をどのようにお考えでしょうか。

中村英正こども家庭庁成育局長

○政府参考人(中村英正君) お答えいたします。  国におきましては、保育所における保育内容を定めた保育所保育指針というものを設けております。その中で、子供の国籍や文化の違いを認め、互いに尊重する心を育てるようにするということ、あと、外国籍家庭など特別な配慮を必要とする家庭の場合には、状況等に応じて個別の支援を行うように努めるということを書かせていただいております。  その上で、こういった民間団体等が独自に実施している研修などにつきましては、それぞれ保育所保育指針や、今申し上げた指針などを参考にしながら、地域の実態やニーズなどに応じて行われているということと考えております。  こうした国が研修内容を一々確認することは地域の実態などに応じた弾力的な研修の実施に妨げることにつながりかねず、研修を一々確認することは考えておりませんが、もし研修内容について大きな問題等があれば適切に対応していきたいというふうに考えております。

宮出千慧参政党

○宮出千慧君 確かに、管理し過ぎるのはよくないと思いますけれども、ちょっとこれは問題だと思いますので、こういったことのないようにお願いをしたいと思います。  公教育の現場でも、今、外国人生徒が増える中、一人一人の保護者の事情を加味した上で、学校での日本文化の教育や生活ルール指導など様々な配慮をしているということなんですけれども、現実問題としてこの現場の負担がかなり大きくなっているかと思いますが、具体的にはどのような負担に対し国としてどのように対処をしているのでしょうか。文科大臣にお伺いします。

松本洋平自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(松本洋平君) 日本語指導が必要な外国人児童生徒数、児童生徒等が増加している中、児童生徒に対する支援を充実させるとともに、教師の負担軽減を図ることが重要と考えております。  幾つか特徴があると思います。一つは、やはりその児童の、生徒の数が増えているというのもそうですけれども、散在や集住、あと多言語化、こうした大きな変化というものが近年現れているというふうに認識をしているところであります。  文部科学省におきましては、日本語指導に必要な教員定数の着実な改善、日本語指導補助者の配置など、外国人児童生徒などへの支援に取り組む自治体に対する支援、日本語指導が必要な児童生徒に対して取り出し指導を行うなど、特別の教育課程の制度化などを行ってきたところであります。  さらに、外国人児童生徒などの教育の充実に関しまして、現在、有識者会議を設置をいたしまして検討を進めているところであります。その議論を踏まえまして、必要な支援の充実、これに取り組んでまいりたい、そのように考えております。

宮出千慧参政党

○宮出千慧君 ありがとうございます。  ただ、外国籍の児童生徒とのコミュニケーションに時間を取られてしまって授業にも影響が出ているといった現場の声や、国からの支援はありつつも、ちょっと数が増え過ぎて現場での対応が既に限界を迎えているといった声もございます。これについて大臣どう思われるか、お答えください。

松本洋平自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(松本洋平君) 今し方申し上げましたように、その児童生徒が増えたということによって、数が増えているということもありますし、先ほど申し上げたように、今まではどこかの地域に特定の問題であったものが今散在をしていて、それが全国的に非常に問題になっている、課題となっているということもありますし、また集住ということもあります。また、多くの国からいらっしゃるということもありまして、その母国語とされる生徒さんが多言語化しているというような、そうした様々なこの環境の変化というものに対応をするために、現状は先ほど申し上げたような施策というものを行っているところであります。  一方で、これで十分だとは思っておりませんので、今、有識者会議を設置をいたしまして必要な検討を進めさせていただいて、この課題にどう解決をしていくのかということを、議論を専門的にしていただいております。  加えて、私からも指示をしておりまして、この課題を解決するためにもう一つ大切な視点は、やはりこの環境変化によって子供たちの教育の質が低下するようなことは決してあってはいけない、そうした観点も大切にしながらこの問題を有識者の間で検討をしてほしいという指示を私の方から出させていただいているところでもあります。  いずれにいたしましても、有識者の先生方に今一生懸命議論をしていただいております。この議論というものをしっかりと経まして、具体的な政策につなげられるように取組を進めてまいりたいと思います。

宮出千慧参政党

○宮出千慧君 これからもまだ外国国籍の子供たちが増えていくことが予想されます。今の大臣のお言葉しっかり、日本人の子供たちへの影響が出ないようにということがありましたので、これ現場はしっかりと守っていっていただきたいと思います。  もちろん、配慮は必要だと思います。寄り添うことも大事だと思います。ただ、現場にお子さんを預けている親御さんのお話を聞きますと、外国の方の配慮をし過ぎて、例えば、外国の文化を学びましょうといいながら、その前に日本の文化を教えられていないということ、何か立場が逆転しているような現象が起こっているということで、他国の文化を学ぶのもいいけれども、まずは日本の文化、伝統をきっちりと子供たちに教えてほしいといった声も上がっております。  済みません、これ通告していないんですけれども、こちらの件についても、大臣、お願いいたします。

松本洋平自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(松本洋平君) それぞれの現場において適切に対応をしていただくということが基本になろうかと思います。  ただ、そうした様々な環境の子供たちが集うことによって改めて様々なことに気付かされる、場合によっては、それらに触れることによって自分たちの国が持っている当たり前だと思っていたものが大変すばらしいものだというふうに気付く機会も、これもまた私はあるんだろうと思います。  そうした様々な観点というものも踏まえまして、是非それぞれの現場で工夫をしながらすばらしい教育というものをやっていただきたいと思いますし、我々といたしましては、そうした様々なルーツを、とりわけ、今回御質問をいただいております、その日本語教育が必要なそうした児童生徒に対する支援というものをしっかりとやっていくとともに、そうした様々な課題というものを我々としてもしっかりと認識をしながら、それぞれの現場の判断をサポートをし教育の質を高めていく、そうした取組を進めてまいりたいと思います。

宮出千慧参政党

○宮出千慧君 大臣がしっかりとしたお考えをお持ちということで安心をいたしましたけれども、やはり現場の方はかなりしんどいという声は聞いておりますので、これは対応していっていただきたいと思います。  もちろん、外国を知ることで日本の良さが見えてくるということがあるとは思いますので、お互いいいところを伸ばしていけるような、そういった教育現場にしていっていただければと思います。ということを申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 以上で宮出千慧さんの質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 次に、仁比聡平君の質疑を行います。仁比聡平君。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。  今日は、高市政権が言う旧姓の単独使用の法制化というのは一体何なのかと、について関係大臣にお尋ねしたいと思います。  長年生きてきた姓を旧姓にしたくないと、名前を二つ持ちたいわけではないんですというのが別姓当事者の皆さんの声だと思います。  まず、法務大臣、氏は名前と一体になって個人を識別し呼称する唯一無二のものですね。

松井信憲法務省民事局長

○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、平成二十七年の最高裁判決において、氏の意義について、名と相まって個人を他人から識別し特定する機能を有するというふうに判示されております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 こういう基本的なことを、大臣、ちゃんと答えないと駄目ですよ。  大日本帝国憲法と明治民法の下、家制度の下では氏はどのように定められていましたか、大臣。

平口洋自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(平口洋君) 明治三十一年に施行された明治民法では、第七百四十六条において「戸主及ヒ家族ハ其家ノ氏ヲ称ス」と、そして第七百八十八条一項において「妻ハ婚姻ニ因リテ夫ノ家ニ入ル」と、それぞれ規定されていました。  このように、明治憲法においては、家の制度が導入され、その家にある者が称する家の氏とされていたものと承知をしております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 つまり、氏は家の呼称だったんですよね。家父長制の典型です。  戦後、人は家に属するのではなく、個人として尊重され、婚姻は両性の合意のみに基づくと。名前は人権、つまり人格権の象徴です。憲法十三条、二十四条の下、根深い固定観念を乗り越えて、一人一人が尊重される社会へ進むのが政治の責任だと私は思います。  確認しますが、法務大臣、法律上唯一無二の氏、これは戸籍上公証されている民法上の氏のことですね。

松井信憲法務省民事局長

○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。  氏と名によって特定される個人、これは戸籍によって公証されるものでございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 大臣、旧姓というのは、これあくまで通称ですよね。

松井信憲法務省民事局長

○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。  通称の意図するところが多義的でございますが、旧氏というのは、現在の氏に変わる前の戸籍上の氏を指すものというふうに理解をしております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 つまり、法律上の氏ではないんですよ。それを法制化すると言うんでしょう。そうすると、国や自治体は旧姓を使用するとか、民間の会社、団体や金融機関に旧姓使用の義務が課されるとか、この間の総理の答弁を推し進めると、そういうことになるんですか。

岡田恵子内閣府男女共同参画局長

○政府参考人(岡田恵子君) お答え申し上げます。  法案につきましては現在検討中でありまして、具体的な制度設計をお答えすることは困難でありますが、その上で申し上げますと、今回の旧氏使用の法制化は、これまで政府が進めてきた取組をより一層進めるものでありまして、政府、地方公共団体、公私の団体、事業者において旧氏の単記も可能とすることを含めた取組が一層進めば、婚姻等による氏の変更によって社会生活で不便や不利益を感じる方を更に減らすことができると考えております。  しっかりと制度の検討を進めてまいりたいと存じます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 いや、基本的なことを聞いているのに、何で大臣答えられないんですか、これだけいて。  法務大臣に改めて聞きますけど、唯一無二の法律上の氏は社会生活上使わないと、旧姓単独というのはそういうことですよね。どう検討しても、氏の意義、法律上の氏は戸籍に記載されている民法上の氏だと、この意義を没却するということになるんじゃないですか。

松井信憲法務省民事局長

○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。  政府においては、これまで二十年以上にわたって、現行民法上の夫婦同氏制度を前提としつつ、旧氏使用の拡大に取り組んでまいりました。旧氏使用の法制化はこのようなこれまでの政府の取組をより一層進めるものであって、これによって民法上の氏の意義が没却されるものではないと考えております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 大臣、今度答えてくださいよ。  旧姓は単独で使っていく、通称として、ということになったら、法律上の氏は戸籍には記載されているけれども社会生活上使わないということになるでしょう。一体、その氏って何ですか。

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) まず、松井民事局長。

松井信憲法務省民事局長

○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。  冒頭に仁比委員おっしゃったとおり、氏や名は戸籍によって公証されるものでございます。そして、戸籍は、日本国民の親族的身分関係を登録、公証する唯一の公簿であって、重要な機能を有していると考えております。  旧氏使用の拡大、そして法制化というのは、民法上の夫婦同氏制度や現行の戸籍制度を維持しながら、婚姻などによって氏の変更によって社会生活で不便や不利益を感ずる方を減らすものであると考えております。したがいまして、旧氏使用の拡大、法制化によって氏の意義や戸籍の機能、これが変わるものではないというふうに考えているところでございます。

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 平口大臣、質疑者からの要求ございますので、御答弁願います。

平口洋自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(平口洋君) 戸籍は、日本国民の親族的身分関係を登録する、登録、公証する唯一の公簿であり、真正な身分変動の登録、公証を行うという重要な機能を有していると認識しております。  旧氏使用の拡大は、一組の夫婦及びこれと氏を同じくする子を編製単位とする現行の戸籍制度を維持しつつ、婚姻等による氏の変更によって社会生活で不便や不利益を感ずる方を減らすことができるものと考えております。旧氏の使用の拡大によって戸籍の機能等が変わるものではないと考えております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 よく分からない。  黄川田男女共同参画担当大臣にお尋ねしますけど、それだけ戸籍の氏は重要だと、それなのにこれを無視して単記で使えるようになるんですか。

黄川田仁志自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・地方創生・アイヌ施策・共生・共助)

○国務大臣(黄川田仁志君) 法案については現在検討中でありまして、具体的な制度設計をお答えすることは困難であります。  今回、旧氏使用の法制化は、これまでの政府が進めてきた取組をより一層進めていくものでありまして、政府、地方公共団体、公私の団体、事業者において旧氏単記も可能とすることを含めた取組が一層進めば、婚姻等による氏の変更によって社会生活で不便や不利益を感じる方を更に減らすことができると考えております。  しっかりと制度の検討を進めてまいりたいと考えております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 いや、パスポートや運転免許証やマイナンバーカードは駄目だなんていう話まで出てきているんですけど。  第六次男女共同参画計画の策定に当たって、専門調査会は終わっているのに旧姓使用の法制化を持ち込んだときに、内閣府は、今の氏の意義や旧姓法制化のイメージや、それで不便さを解消できるのかと、どのように検討したんですか。

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 第六次の経緯がございますので、内閣府岡田恵子男女共同参画局長。

岡田恵子内閣府男女共同参画局長

○政府参考人(岡田恵子君) お答え申し上げます。  内閣府におきましては、先ほど大臣が御答弁なさったとおり、政府において、二十年来、旧氏の通称使用の拡大に努めてまいりました。その延長線上として、第六次の計画におきまして旧氏使用の法制化につきまして記載をしたものであります。  この考え方といたしましては、旧氏の単記も可能とすることを含めた取組を一層進めて、婚姻等による氏の変更によって社会生活で不便、不利益を感じる方を減らすことを目的とするということでございまして、更に取組を進めてまいりたいと考えております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 いや、局長に答弁させるのは本当にひきょうだと思いますね。  連立合意だ、総理指示だと言って、参画会議メンバーの反対も押し切って閣議決定したわけでしょう。人権と法理を時の政権が政治だと言って抑え付けても、問題は何にも解決しないですよ。  金融担当大臣片山さん、FATF、マネーロンダリング規制などの中で、国内外の金融機関にそんな旧姓使用の義務付けなんてできないでしょう。

片山さつき自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(片山さつき君) 旧姓使用に関する法制化の内容につきましては、政府において、連立政権の合意書ですとか、ただいま委員がお触れになった第六次男女共同参画基本計画の内容を踏まえて、与党と緊密に連携しつつ、必要な検討を進めているという状況と理解しておりますので。  今、担当の参考人の方から、その具体内容がまだ現在予断を持ってお答えができないという回答を得ておりますので、どういうことになるのかという仮定はできませんが、いずれにしても、既に旧姓使用の拡大はかなり努めておりまして、去年の段階で約七割の銀行が旧姓口座に対応している状況ではございます。もちろん、これは別途マネーロンダリング対策等を確保しながら、このように七割を超える銀行が旧姓口座に対応し、旧姓使用の拡大に努めているという状況にはあります。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 三割はできていないということなんですよ。  茂木外務大臣に伺いますが、パスポート、これを国際標準で、ICチップに戸籍姓だけを記録して証明しなきゃいけないと。これ、何でこうなっているんですか。

茂木敏充自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(茂木敏充君) 旅券の作成に当たりましては、国際民間航空機関、ICAOにおいて定められた国際基準にのっとり対応する必要があります。そして、委員も御案内かもしれませんから、ICAOからは旅券のICチップには法的な根拠のある氏名を記載することが求められております。  このため、現在、我が国は旅券のICチップに法的な根拠のある氏名として戸籍上の氏名を記載することとしております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 何しろ、ほかの国では別姓は認められているわけですよね。選択的別姓の実現こそシンプルな解決の道だと思います。

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 時間が参っております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 いっときの逆流があっても、その声がやむことはありません。ジェンダー平等社会へ大きく一歩進もうと呼びかけて、質問を終わります。

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 以上で仁比聡平君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 次に、大島九州男君の質疑を行います。大島九州男君。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 れいわ新選組、大島九州男です。何か一分いただきまして、ありがとうございます。  では早速、鳩山政権のときに統合医療というのを推進するというのが決まって、今でもこの統合医療に対する部屋があるんですけれども、どういう取組をしているのかというのをちょっとまず大臣、よろしくお願いします。

上野賢一郎自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(上野賢一郎君) 統合医療に関しましては、平成二十五年二月に検討会で取りまとめたこれまでの議論の整理におきまして、今後の取組として、統合医療の安全性、有効性等に関する科学的知見を収集し、必要な情報を広く発信をしていくことにより、患者、国民及び医師が療法を適切に選択できるようにすることが重要であると提言をされています。厚生労働省としても、本提言に基づいて、関係学会等の協力も得つつ、科学的知見の収集や情報発信を進めてきたところであります。  引き続き、統合医療に関するこれまでの研究成果や社会環境の変化も踏まえ、療法を適切に選択できるよう取組を継続をしてまいりたいと考えております。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 参考人で結構なんですけど、この統合医療の現状、なかなか進まない、そしてこのエビデンスをしっかり取らなきゃいけないと。こういった研究をするというのはすごく金と時間が掛かるんですけど、どういう取組されていますか。

森光敬子厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  先ほど大臣の方から答弁したとおり、統合医療を国民に適切に提供するに当たっては科学的な知見の創出、集積を図ることが有用と考えておりまして、これまで日本医療研究開発機構、AMEDにおいて研究事業を進めております。  令和七年度までにおいて累積で、累計で九十五件の課題を採択をしておりまして、当該研究事業で得られた研究成果につきましては情報発信事業において掲載し、国民への情報発信に努めているところでございます。  一方で、エビデンス構築に関する経験が十分でなく、研究成果につながる研究の立案が困難な分野があるというお声も伺っておりまして、エビデンス構築につながる臨床研究実施計画の作成を目標とする研究も採択をしておりまして、具体的には、統合医療の療法の特性に応じた対照群の設定をするといったような支援も行っておりまして、統合医療のエビデンスの構築のための支援を行っているところでございまして、このような基礎研究、臨床研究の基盤となるような支援も含めて、日本国内発の科学的知見の創出に向けた支援を行ってまいりたいと考えております。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 言っていることは理解はするんですけど、中身が伴っていないと。予算も伴っていないと。だから、もっとしっかりこれを進めていただくことを要望して、次の質問に行きます。  今回、私はスルガ銀行の関係のやつを財金でずっとやっていましたら、三菱UFJの関係の話が出て、三菱UFJ、おまえもかと思ったら、そっちは三十年も前の話だったと。  平成初期に販売されていた変額保険、これに関連する融資で大変大きな問題になったということがありますが、このことについてちょっと中身を御説明いただきたい。

石田晋也金融庁監督局長

○政府参考人(石田晋也君) お答え申し上げます。  御質問の変額保険につきまして、まずこの商品でございますけれども、この商品は、保険契約者から払い込まれる保険料を保険会社が主に上場株式ですとか公社債等の有価証券で運用し、その運用成果が保険金額に反映されるというものでございます。  死亡保険金額につきましては、運用実績がマイナスになった場合でも、払込保険料に基づく基本保険金額が最低限保証されるというものでございますけれども、保険期間の途中で解約した場合に支払われるいわゆる解約返戻金の額は、運用実績に基づき変動するといった商品性が一般的なものでございます。  この商品ですけれども、バブル期の一九八〇年代後半から一九九〇年代初めにかけまして、この変額保険の保険料を一時払いで支払うための資金につきまして銀行が融資を行うという扱いが多く行われたものでございます。  その後、いわゆるバブル経済が崩壊いたしまして、株価等が大幅に下落する中で保険会社の運用実績が悪化しまして、この解約返戻金が銀行への融資の返済額を大きく下回るというケースが発生してきたところと承知してございます。こうした背景の中で、顧客から銀行や保険会社に対しまして損害賠償を求める訴訟が提起された事例が生じたものと承知しております。  なお、特に多くトラブルが発生しました、今お話ございました旧三菱銀行におきましては、一九九一年にこの変額保険に関連する融資の取扱いは停止されたものと承知しております。  以上です。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 局長、これ勧誘するときに、どういうふうな勧誘の仕方、トークをしていたかというのはちょっと、どう聞き及んでいるかを説明して。

石田晋也金融庁監督局長

○政府参考人(石田晋也君) 当時のことでございますので、必ずしも正確なところは私も全て承知しているわけでございませんけれども、当時いろいろな形で問題になった際には、いわゆるバブル期でございまして、土地等の価格が上昇する中で相続税のことを心配される顧客の方がかなり多かったという中で、こういった運用商品の性格の強い変額保険を購入することによって融資を上回る運用実績が発生して、これが相続税対策になるという、そういうことが当時保険会社の方からある面その販売の際に説明され、またそれを融資という形で銀行の方が保険料の払込資金を提供するということで、販売が広く行われたというふうに聞いております。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 これ、保険料を全額融資するんですよ、全額。そして、その利息をまた自分の系列のカード会社とか、それとかそういうところに回して利息に利息を生ませるようなやり方をして、大変困っていると。  こういう問題を受けて、当時金融機関に対してはどのような措置をしたのか、そしてどういうふうな制度改正したか、教えて。

石田晋也金融庁監督局長

○政府参考人(石田晋也君) 恐縮ですけれども、本件が問題になりましたのは一九九〇年代初頭ということでございまして、旧大蔵省の頃でございますけれども、この当時、金融機関に対しましてどういった行政的な対応を行ったのか、必ずしも網羅的に確認できているわけではございませんけれども、私ども承知している範囲といたしましては、例えば、この変額保険につきまして、旧大蔵省が一九八六年に、例えば将来の運用成績について断定的判断を提供する行為の禁止など、募集上の具体的な禁止行為というものを通達を出している。あるいは、一九八八年には、金融機関に対しまして、この保険料ローンに代表される、いわゆる財テクを勧めるような保険本来の趣旨を逸脱した提供は行わないよう指導してきたというようなものを承知しております。  また、融資に関連いたしましては、これも、金融庁の設立後においてでございますけれども、例えば監督指針におきまして、金融機関が延滞債権の回収に至るなど顧客との取引関係を見直す際には、顧客の知識、経験、財産の状況等を踏まえ、法令にのっとり、一連の手続を段階的かつ適切に執行する体制が整備されていること、手続の各段階で顧客から説明を求められた場合には、その客観的、合理的理由を説明することなど、こういったものを監督指針で金融機関に対して求めてくるという、こういうことを行政上の対応として取ってきたものと承知しております。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 結局、こういう問題が起きたからそういう指導をしっかりしていったということは、この問題が非常に、債務者、その取引について非常にこれは問題があるという認識を当時大蔵省は持ったということでしょう。で、今現在、この時期に至って、その債権者、債務者のやり取りの中で、競売を掛けられて、今住んでいる家も失うような状況が今起こっていると。これはどういうことなんだということなんですよ。  だから、こういったことについて、大臣、これ財政金融委員会で何度かいろいろやりましたけど、大臣は、この問題にしてどのような認識で、どうしなきゃいけないかというふうにお考えでしょうか。

片山さつき自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(片山さつき君) 先日、財政金融委員会でスルガの問題の後にこの話が出たときに、細かい状況をそのときにはよくレクを受けてというか、いなかったので、その後、今参考人が答弁いたしましたように、過去の経緯、私も思い出しました。というのは、九六年から九八年まで大蔵省の銀行局にいましたから、そのときに建物の周辺に変額保険被害のこういう旗が立って、そこでデモに来られていた方がいらっしゃったんですよね。で、聞きましたところ、非常に多くの訴訟が提起されたんですが、結果的にはほとんど全部銀行側の勝訴でございます。ですから、いろんな問題出てきますが、不当ではあるが不法は立証されないということですよ。  ということになりますと、今参考人が申し上げましたように、こういうことが顧客本位の営業として行われているとは到底思えないわけですから、顧客本位の営業にしていただくために、こういう商品はおかしいとか、こういうのりは越えてはいけないとか、どういう説明をすべきであるということをある程度指導して、あるいはきっちりと明文化したということはしてきたわけですが。  今、まだ残っている件数が多いわけではないけれども、そういうところに立ち至ったものについて状況が非常に厳しい方が多分いらっしゃるということは委員のお話も伺いまして認知したところでございますが、私人間契約だったので、その当時から検討に検討をずうっと、それこそ三十年近く重ねても、行政の方でできることはほとんど、今後の改善という意味ではやってということで、それ以上についてはなかなか、当事者間での解決以外の手法がないのではないかということになれば、行政庁としての金融庁としてはコメントは差し控えさせていただきたいと思います。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 当然、そういうふうな御答弁になるのは分かっているんですよね。  これ、いろいろ聞いてみると、先ほどおっしゃった、三菱に対してその説明を求めに行ったら水掛けられたとかいうような事件もあるというんですからね。これは非常に被害者に対するその思いがない。  そして、銀行は差押えだとかそういったことというのは結構嫌な仕事なので、これをダイヤモンド何とかとかいう保証会社を使ってそこに、保証会社に、その債務者にまた契約をさせて保証会社が差押えをするというようなやり口をやっているというんですよ。こういうことを許せるのかと。だから、我々、保証会社に何か保証を頼んでいると、自分が払えなくなったときに保証会社が返済してくれるという、そういう認識じゃないですか。それが、差押えするために保証会社に契約をさせるという、こういうやり方をするというのは、これは許せないなと。  だから、はっきり今大臣がおっしゃいましたが、金融庁としてこの法律の部分ではできないと。そうしたら、これはどうする。これは、政治の力で何とかこういったことを改善するか、又は世論に訴えて、そういう銀行にお金を預けている人はそれを引き揚げてでも違うことをやるぐらい、そういう企業倫理とか企業理念が絶対に大事だということ。  そして、この被害者の皆さんがビジネス・人権作業部会に訴えるというようなことを言っているというようなことを聞いて、これは国益を損なうことだから何とか解決したいと思って質問させていただきました。  終わります。

藤川政人自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 以上で大島九州男君の質疑は終了いたしました。(拍手)  本日はこれにて散会いたします。    午後四時九分散会

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