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221回国会参議院2026/07/09

農林水産委員会 第14号

発言数
153
登壇者
22
会派数
6
開催日
2026/07/09

会議録

藤木眞也自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、佐々木雅文君及び江島潔君が委員を辞任され、その補欠として竹谷とし子さん及び鈴木大地君が選任されました。     ─────────────

藤木眞也自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  農林水産に関する調査のため、本日、委員会に、理事会協議のとおり、外務省大臣官房審議官渡邊滋君外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤木眞也自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

藤木眞也自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

田名部匡代立憲民主・無所属

○田名部匡代君 おはようございます。田名部匡代です。今日もよろしくお願いをいたします。  最初に、実は昨日、我が党で、UAゼンセンとフード連合の皆さんから、取引慣行に関する実態調査を踏まえた要請というものをいただいたので、簡単にちょっとそのことだけ御要望申し上げたいんですけれど、私、昨年の三月にも製パン業界のリードタイムの件で実態を伺いまして、なかなか厳しい商慣習あるんだなということでお伺いをしたところなんですけれども、この食品取引に関する商慣習の是正について、いろいろ関連する法整備も進んでいると承知をしていますが、これが、法整備がされてしっかりと改善されているのかどうかということを実態調査をしていただいているのかどうかということをまず伺いたいと思います。

河南健農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(河南健君) お答え申し上げます。  今先生からお話しいただきましたUAゼンセン、またフード連合が実施をされた調査につきましては、今年二月に両団体から私どもにもお話がございまして、結果の御説明を受けるとともに、改善に向けた御要請もいただいたところでございます。また、その際には意見交換もさせていただきました。  私どもといたしましても、公正な取引慣行の実現に向けて、更に取組の強化は必要だと考えております。  今年一月には、取適法の施行に合わせまして、ガイドライン、食品製造業者・小売業者における適正取引推進ガイドラインというのがあるんですけれども、これを改正をいたしまして、取引で問題となり得る事例といたしまして、先生からもお話ございました食品ロスにもつながる三分の一ルールなどの商慣習を追加をして、これを広く関係団体にも周知をさせていただきました。  また、今年四月には食料システム法が全面施行されたところでございます。農政局等に配置をいたしましたフードGメンが取引実態を把握するための調査を今精力的に実施をさせていただいております。  引き続き、こういう調査などを通じまして、公正な取引慣行の実現に向けて取り組んでまいりたいと考えてございます。

田名部匡代立憲民主・無所属

○田名部匡代君 しっかり実態調査やっていただきたいと思います。  例えば、原材料価格などの取引についても、いろいろと物価上昇で原材料費、労務費、物流費など上がっているわけですけれど、そういうことを説明しても、値上げの根拠が不十分であるとか他社が上げていないとか競合店舗の売価が上がるまで認められないだとか、いろいろとそういうことを言われているだとかですね、実態について昨日伺ったところです。  今お話のあった三分の一ルール、これ食品業界独特の商慣習でありますけれども、賞味期限前であっても、返品であるとか値引き、処分、廃棄となる可能性もあり、まさに今御答弁いただいたとおり、食品ロスの問題が非常に大きいということと、物流業界にも非常に負担を掛けているということでありますので、是非、こうしたことに関しても農水省としてきちんと積極的に呼びかけていただきたいと思いますし、フードバンクなどへの提供もあるようなんですが、本来は、賞味期限前ですから、消費者の皆さんに適正な価格で買っていただいて、そしてそれはきちんと企業の利益となって、それが賃金に返っていくというものですので、是非こうした、何というかな、幅広い問題が絡んでいるということを踏まえていただきたいということと、制度やガイドラインの周知、これがまだ不十分であるというお話も伺いました。是非こうしたことを徹底をしていただきたいというふうに思いますので、ごめんなさい、御要望にとどめさせていただきたいと思います。  それでは次に、国有林野事業職員の労働条件について伺います。  もうこれ何度も国会で、委員会等でも同僚議員取り上げてきたことだと思いますけれども、国有林野事業の職員は、昭和二十八年から平成二十五年まで、およそ六十年にわたって労働協約締結権が認められて、自律的労使関係制度の下で労働条件が決定されていたと。しかし、平成二十五年の国有林野事業の一般会計化に伴って非現業の国家公務員となったことで、その権利が失われたままとなっています。  国家公務員制度改革基本法第十二条では、自律的労使関係制度を措置することが明記され、当時の民主党政権では、その趣旨に基づいて非現業の国家公務員にも協約締結権を付与する制度改革法案を国会に提出していました。しかし、残念ながら、衆議院の解散によって法案は廃案となって、その後、制度改革が実現していないという状況なんですね。  それで、ちょっとこれ大臣に伺いたいんですけれども、今申し上げたとおり、国有林野事業職員は六十年にわたって協約締結権有していました。しかしながら、現在の制度は、本来想定されていた制度改革の完成形ではない、途中で止まった状態ということです。そのまま十三年がもう既に経過しているんですね。この十三年間、政府として国有林野事業職員の労使関係の在り方について検討されたことがあるのか、もし検討していたのであればその内容をお伺いしたいですし、検討していないのであればその理由をお伺いしたいと思います。

小坂善太郎林野庁長官

○政府参考人(小坂善太郎君) お答えさせていただきます。  国有林野事業につきましては、かつては造林、伐採等の業務を職員が自ら行っていましたが、このような業務を順次民間に委託し、ほぼ全てのこういった業務を民間に委託するようになったところでございます。  さらに、特別会計時代は、企業的運営を行っておりました。平成二十五年度以降、この企業的運営をやめて、公益重視の管理経営の一層の推進などを一般会計の下で実施することとされたところでございます。  このようなことから、従来は、国の経営する企業としての要件に該当するものとして、国家公務員法上の特例として労働条件について協約締結権が認められたものの、平成二十五年度以降、一般の国家公務員と同様に、この勤務条件について国家公務員法や人事院規則等に基づいて対応することとされたところでございます。  国有林野事業職員の自律的な労使関係を求める意見があることは承知しておりますが、このことは国家公務員制度全体の中で検討されるべきものというふうに考えて現在に至っているところでございます。

田名部匡代立憲民主・無所属

○田名部匡代君 全体の中で検討されるべきものと考えている中で、まさに林野庁として、それは検討してきたのか、また検討すべきことに対して何か、何というかな、考えを示されたことがあるのか、いかがでしょうか。

小坂善太郎林野庁長官

○政府参考人(小坂善太郎君) お答えさせていただきます。  先ほど御答弁させていただいたとおり、業務の内容も変わってきた、さらには一般会計化で他の公務員と同様の一般業務を行うようになってきたということで、このような整理が行われたわけでございますので、とりわけ、国有林野事業職員の取扱いについて、農林水産省の中で検討はしておりません。

田名部匡代立憲民主・無所属

○田名部匡代君 これ、森林を守るという仕事が変わったわけではないんですね。現場で働く職員の方が変わったわけでもない。まさに変わったのは、一般会計へ移行したという会計区分ですよね。にもかかわらず、六十年間認められてきた労使関係制度が失われて、なぜ権利を失わせなければならなかったのかということは、やはり合理的な説明ができていないのではないかというふうに考えます。つまり、国有林野事業の職員から見れば、なぜ会計の仕組みが変わっただけで自分たちの権利まで失われるのかという疑問を持つのは、私は極めて自然なことだと思うんです。  これ、協約締結権を奪う一方で、さっき申し上げたように、国家公務員制度改革基本法第十二条は、自律的労使関係制度の整備を政府に求めているわけです。これは、基本法が目指した方向とこの平成二十五年の制度変更は整合しているのでしょうか。そのことについてお考えを伺いたいということと、これ、大臣、国有林野事業職員が今日まで協約締結権を失ったままであることについて、憲法で保障された労働基本権との関係をどのように整理されているのか、また、この状態を今後も固定してよいとお考えなのかどうか、伺いたいと思います。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。  まず、この国家公務員の労働基本権につきましては、職務の公共性から一定の制約がなされております。これに代わって、給与や勤務時間、休暇などの勤務条件を法律に基づいて定める仕組みや人事院による給与勧告制度が設けられているところであります。  国有林野事業については、さっき長官からも話が、説明がありましたが、かつては特別会計で企業的運営を行っていたことから、国家公務員法上の特例として労働条件について協約締結権が認められていたところであると考えております。  ただ、このような中で、国有林野事業が平成二十五年度以降、企業的運営をやめ、森林・林業・木材産業に対する社会の要請に柔軟かつ効果的に対応する一般行政として、関係省庁と連携しながら一般会計の下で実施することとされたところであります。  また、現実として、国有林野事業についてはほぼ全ての現場作業を民間へ委託をし、現在の職員はほかの一般の国家公務員と同様に一般行政事務に従事していることから、国有林野事業職員に限って協約締結権を付与する合理的な理由はないものというふうに考えております。

田名部匡代立憲民主・無所属

○田名部匡代君 職員の皆さんは、まあ民間に委託しているものもありますが、やっぱり森林整備、治山事業、国土保全、激甚化する自然災害への対応など、地域の、また国民の安全、安心を支える極めて重要な役割を担ってきました。  一方で、この林業分野では担い手不足、技術職員の確保が大きな課題となっていますよね。私は、この問題は単なる労使関係の問題ではなくて、森林行政を支える職場職員の士気、また人材確保、魅力ある職場づくりに直結する課題だというふうに考えています。安全対策や労働条件の改善についても、現場の実情を踏まえて労使が十分に議論できる環境を整えることは非常に重要だと考えています。  現場職員や職員団体の意見も丁寧に伺いながら、国有林野事業職員の労使関係の在り方について政府内で問題を提起して制度を見直すなど検討すべきだと考えていますが、大臣、今合理的な理由がないとおっしゃいましたけれども、私はこの制度の見直し検討する必要があると考えるんですけれど、大臣、前向きな答弁にはならないでしょうか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) なかなか前向きな答弁が難しくて申し訳ないなというふうに思っておりますが、先ほども申し上げたとおり、業務内容も大きく変容があった中で、国有林野事業職員のみに対して協約締結権を付与する合理的な理由はないものと認識をしております。  このため、国家公務員の自律的労使関係の在り方については、国有林野事業職員のみを先行して議論するのではなく、国家公務員制度全体の中で議論されるべきものでありまして、仮に政府全体の中で自律的労使関係の措置について検討がなされる場合にはしっかり議論させていただきたいと思います。  また、国有林野事業職員の安全の確保は極めて重要な課題です。従前から職員団体の皆様と国家公務員法に基づき必要な意見交換等を行うとともに、先日も林野庁の本庁の幹部が全ての森林管理局を巡回し、現場作業における安全指導を実施するなど、安全対策の一層の徹底を図ってきているところであります。  今後とも、職員団体の皆様との意見交換を行いながら、現場の実情を踏まえた業務運営を行ってまいりたいと考えます。

田名部匡代立憲民主・無所属

○田名部匡代君 大臣から御答弁あったとおり、安全に対する対策等、これ非常に重要ですので、それは取り組んでいただくこととしても、私は労働組合にこの協約締結権付与してしっかりと労使で議論した上で対策を講じていくことが重要だと考えているということをお伝えして、クロマグロの、次の質問に移っていきたいと思います。  日本は、世界有数のクロマグロ消費国であって、また、資源管理において長年国際的な責任を果たしてきました。漁業者も、将来の資源を守るため厳しい漁獲規制を受け入れて協力をしてきました。また、未報告事案の再発防止、さらには国内管理の強化なども行う中で、漁獲監理官を新設し、取締り体制の強化も進めながら、国際的な信用を損ねることのないように、こうしたことが進んできたというふうに理解をしています。  しかしながら、現場では、資源は増えたけど生活は楽になっていない、資源管理には協力してきた、しかし将来への希望が見えない、こうした切実な声を何度も伺ってきました。資源管理は将来にわたって漁業を続けられるようにするための制度でありまして、その成果が現場へ還元されない制度では、やがて理解も協力も失われると考えます。  青森県でも、特に沿岸漁業の関係者など、これ、実態や特性に配慮した対応をしてほしいなどという声もありまして、もう相当、今日、大臣も、また長官も、現場の声は相当聞いておられると思います。  そして、この漁業の問題は非常に難しい問題であるということも十分理解をしていますが、これ、資源量は、クロマグロの資源量は着実に回復して、十四年も早く回復目標を達成しているわけですよね。ということは、これからその成果をどのような形で漁業者に還元していくのかということが大事になってくると思うんですね。  努力に報いる、こういうことのために政府としては何をしていくのかということについて伺いたいと思います。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 太平洋クロマグロにつきましては、これまで関係国などとの連携の下で、漁業関係者の皆様が、未報告事案など様々なこともありましたけれども、そういったことも更に乗り越えて厳格な漁獲量の管理に取り組んだ結果、資源は回復傾向にあり、令和三年には国際的に合意をされた当面の目標を達成をしたところであります。  資源の回復に伴いまして、日本近海においても平成三十年以降の漁獲量は増加をしてきており、これまでの資源管理の努力の成果が現れてきているものと考えております。私も、漁業者の皆さんから、漁場に出たときのクロマグロ、マグロのですね、がどれだけいるかという話、本当にたくさんお伺いをしてきております。  このような状況を踏まえまして、関連する国際交渉において資源の状況に応じた漁獲枠が適切に設定されるよう、関係国などとの意見調整を進めていくこととしております。  また、現在のクロマグロの配分については、水産政策審議会の下に設置をされたくろまぐろ部会で取りまとめられた配分の考え方に基づきまして、漁業種類ごとの近年の漁獲実績をベースとしつつ、特に大型魚については放流などの負担の大きい沿岸漁業に配慮して行ってきております。  今後、交渉の結果として我が国の漁獲枠が新たに設定をされた場合には、関係者の御意見を丁寧に伺いながら配分の考え方を検討してまいります。

田名部匡代立憲民主・無所属

○田名部匡代君 ちょっとこれ通告していないんですけど、今、定置網などで混獲されるような状況で、非常にこれは悩ましい問題だと思っているんですね。じゃ、それを逃がしたところで、本当に生きているのか、生きていけているのかどうか、これ何割ぐらいが生き残っているだとか、何かそういう、何というんですか、調査研究みたいなことってあるんでしょうかね。  確かに、これは、じゃ、入ったものを全部逃がさずに捕獲していいのかというのは、ちょっとそれは違うと思うんだけれども、ただ、じゃ、逃がしたところでどうなっているのかということについて何か把握していることがあったら教えていただけます。

藤田仁司水産庁長官

○政府参考人(藤田仁司君) お答えいたします。  まず、その定置網などで漁獲される際に、どうやってその枠の関係で魚を逃がすかという意味でのその技術開発というものはこれまでもさせていただきました。  それで、おかの方から実際に定置網の中に入っている魚の状況を見て、実際には網揚げをしないという選択肢を取ると魚が出ていくということがあると。  それともう一つは、例えば、同じ定置網の中に大きい網目ののれんみたいなものを掲げて、それで大きな魚だけ逃がすみたいなこともしていただいていますし、さらには、網の中で、何といいますか、全部網を絞ってしまわないで、網を、何というか、上のところを水の中に下げて逃がしていただくというような、こういうその放流に対する取組というものをまずは支援をしてきたということでございます。  実際に放流した後の、やはりその魚がどの程度生き残っているかという科学的なデータまではさすがにちょっと把握はできておりませんけれども、できるだけ、その放流支援をさせていただいている事業の関係では、どの程度の魚を逃がしているのかというのはできるだけ記録をしていただいて、報告をいただくようにしていただいております。

田名部匡代立憲民主・無所属

○田名部匡代君 今御答弁いただいたように、この混獲に対する支援、また技術開発なども相当進んできていると思います。  ただ、資源が相当増えてきている中で、混獲もそれに伴って増えているんじゃないかというふうに思います。様々な今の物価高の状況であり、逆に言うと、クロマグロでなりわいを維持している方もいれば、ほかの魚種が捕れなくて全体的に苦しいという、もうこの漁業全体が大変な状況の中ですから、是非現場の実態を、よく調査もしていただいていると思いますけれども、踏まえて、十分な支援を講じていただきたいと、対応していただきたいというふうに思いますが、これは大臣から是非前向きな答弁をいただきたいと思います。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 私も実際に様々な浜で、そういった、今、田名部先生から御指摘のあった、何というか、入っちゃって、クロマグロが、逃がすんだけど、実際は、正直言うとそれはもう死んじゃっているんじゃないかみたいな話も含めて、いろんなお話を漁業者の皆さんから伺っております。  ですので、今水産庁長官からも答弁ありましたけれども、いかにしてまずは効率的に余り負担なく逃がすことができるのかどうかということと同時に、やはり今十分に資源量が確保されているわけですから、そこについてやっぱり、それは必要な科学的根拠に基づいた漁獲枠というのをしっかり我々も獲得をして、それを漁業者の皆さんにも配分をしていくということが何よりも大切かというふうに考えております。

田名部匡代立憲民主・無所属

○田名部匡代君 国際的な合意も大事ですけれども、やはり日本の水産業を守る立場で国際交渉しっかりと主導していただきたいと、そう思っていますし、現場が非常に厳しくなっている中、科学も日々進歩していると思いますけれども、そういうことを踏まえて現場に情報提供し、十分な支援をしていただきたいと思っています。  もう言うまでもなく、漁業者の皆さん、資源管理に反対しているわけではない、将来も魚が捕れるように海をちゃんと守っていこうと、そういう思いで、厳しい、厳格な取組に協力をされてこられたと思います。ですから、行政も、また漁業者も思いは私は同じだと思っています。だからこそ、ただ守れという制度ではなくて、守ってよかったねという、それを実感できる制度、また対応をしていかなきゃいけないと思っています。  繰り返しになりますけど、資源が回復したなら、それをその成果としてきちんと漁業者にお返しをしていく、それは結果として我々消費者がおいしくまた物をいただくということにもつながってくるわけですよね。  ですから、科学的根拠への信頼を高めるということと、国際的にも公平な負担をきちんと求めていくということ、そして漁業者が将来に希望を持てる経営を支えるということ、これらがそろってこそ資源管理は真に持続可能なものになると思っています。  特に、大規模だとか小規模だとか、漁業者同士の対立とか分断を招くような、そういう問題になるようなことは決して望ましくありません。みんながその地域の海を守り、雇用を守り、そのことが結果として海に囲まれた日本の食料安全保障を守っている、また安全保障を守っているということだと思いますので、是非こうしたことを配慮しながら、これから交渉、スタートしたばっかりですけれども、交渉に臨んでいただきたいというふうに思います。  次、備蓄米、一問しか行けないかもしれませんけど、ちょっと、ずっと気になっていたんですが、食糧法の議論でもそうでしたけど、放出した備蓄米について、買い入れる環境が整った場合には、放出した数量と同数量を買い入れることにより備蓄水準を回復すると。何度もこの答弁聞いてきましたけれども、これ政府自身が食料安全保障上も必要としてきた備蓄水準の三割しか確保できていない状況で、この食料安全保障をどう評価しているのか、一時的にその食料安全保障の水準を引き下げているということなのか、同時多発的にどんな災害が起こるか分からない、しかも大規模災害も想定される中で、どうこれを考えておられるのかなというふうに思うんです。  市場に米があるから大丈夫とお考えなのか、なぜ速やかに買戻しをしないのか。これ、市場に米があることと、きちんと備蓄を、政府で備蓄をしておくことは意味が違いますから、市場が動かなくなったときに政府がきちんと全国民に食料を安定的にちゃんと供給できる、これが備蓄の意味するところであり、日本の食料安全保障、今のこの状況をどう考えておられるのかということについて、食料安全保障上、価格の問題じゃないですよ、これは、食料安全保障上どう評価しているのか、どうされるおつもりなのかということを伺って、終わりたいと思います。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 現在、備蓄数量が三十二万トンと、適正備蓄水準の百万トンを大幅に下回っている中で、米の供給量が減少した場合に備え、備蓄水準を回復をさせていくということは、食料安全保障上も重要であるというふうには当然考えております。  まずは、この令和八年産米の政府備蓄米の買入れ入札の実施を終えておりまして、買入れ予定数量の二十一万トン全量が落札され、これが引き渡された場合には、現在の備蓄米の在庫水準と合わせて備蓄数量が五十三万トンに回復する見込みとなっております。  さらに、令和八年五月末の民間在庫量が前年同月比でプラス七十四万トンの二百二十三万トンと、比較可能な平成二十一年以降最も高い在庫水準となっており、十分な供給が現状では確保されているというふうに考えております。  今後、買戻しも含めまして、全体の状況を様々考慮して適切に判断させていただきます。

田名部匡代立憲民主・無所属

○田名部匡代君 ありがとうございました。

横沢高徳立憲民主・無所属

○横沢高徳君 おはようございます。立憲民主党の横沢高徳でございます。  本日も現場の声を基に質問させていただきます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。  まずは、日本の地理的表示保護制度、GI制度について伺います。  二〇一五年からスタートしたGI制度ですが、今では農林水産省分野では百六十七産品の登録と活用が進んでいます。  まずは大臣に、GI登録制度の推移と活用実態について御認識を伺います。

山下雄平自由民主党・無所属の会農林水産副大臣

○副大臣(山下雄平君) お答えします。  地理的表示、GI保護制度は、地域ならではの環境で育まれた品質、社会的評価といった特性を有する産品の名称を知的財産として保護する制度でありまして、これまで、先ほど横沢委員が御指摘のありましたとおり、国内の百六十七産品が登録されております。  農林水産省では、GI登録の効果を最大限に発揮していくために、製造、小売などと連携したGIを原料とする商品開発でありますとか、インバウンド向けツアーへのGI産品の活用などを推進するとともに、大阪・関西万博の機会を利用したPRやSNSを活用したプロモーションなどによりGIの認知度の向上に取り組んできましたけれども、更なる認知度向上の必要性を認識しているところであります。  私自身、GI登録証の授与式に出席いたしまして、GI登録された生産者団体の皆様とお話しする中で、各地域ブランドの訴求に当たり、GIにより地域と結び付いた魅力が見える化されることの重要性を再確認したところであります。  引き続き、日本産品のブランド保護や付加価値向上に向けてGIの活用推進や認知度向上に取り組んでいきたいと思いますし、また登録の拡大に向けても更に取り組んでいきたいというふうに考えております。

横沢高徳立憲民主・無所属

○横沢高徳君 ありがとうございます。  そこで質問なんですが、登録制度導入から十一年目を迎えまして、生産者団体の置かれている状況にも変化が見られています。例えば、地元岩手県の前沢牛の生産地では、飼料の高騰などにより生産現場は厳しい状況が続いている中で、地域ブランドと地域の生産基盤を守っていくために生産者団体がいろいろと努力を重ねています。中には、GI制度の変更が必要なケースも出てきております。変更手続が生産者団体へのハードルとなってしまっている現実も中には出てきています。  このようなことはこれから全国的にも起こり得ることだと考えますが、大臣、国内生産基盤と地域ブランドを守るためにも、制度の維持と併せて柔軟な対応も必要になってくるのではないでしょうか。この点、大臣、いかがでしょうか。

杉中淳農林水産省輸出・国際局長

○政府参考人(杉中淳君) お答えいたします。  まず、議員御指摘のあった前沢牛についてでございますけれども、元々奥州牛として生産していた地域についても前沢牛として生産、販売をしたいということで、生産者団体から、GIに登録されている生産地を前沢地区から奥州市及び金ケ崎町に拡大したいという変更の申請が行われているということについては承知をしております。  一般論でございますけれども、GIは、産品の特性、生産方法及び生産地域を登録して、これらの要件を満たさないものは地理的表示を使用できないという強い規制をもたらす知的財産でございます。このような規制は、第三者だけではなくて登録をした登録事業者についても課されるということで、登録者の意向のみで登録内容を変更できるというものではないということは御理解をいただきたいというふうに思います。  その上で、登録産品のGI生産の、生産地の変更、拡大ということもあり得るわけですけれども、これについては、これまで別ブランドとして販売していた産品が登録GIと同一のものとして広く市場等で認識されているか、新しく拡大する地域がGI産品の産地として市場関係者、消費者に認知されているかというのが重要でございまして、GI産品に不可欠な特性と地域のつながり、これが説明できないまま生産地を拡大するということはブランド価値を引き下げることにつながりかねないというリスクがあるということも考慮をする必要があると考えております。  これまでも生産者団体に対して助言等を行っておりますけれども、丁寧に対応して、地理的財産としてのGI制度と地域ブランドの活用というものの両立を図れるようにしっかり対応していきたいと考えております。

横沢高徳立憲民主・無所属

○横沢高徳君 まさにそのとおりでありますが、まず、法案の目的としても、生産者の利益を守り地域産業の発展に寄与すること、これが掲げられておりますので、その点も含んで、学識経験者の意見ももちろん大事ですが、本来の目的達成のために努力している現場の皆様に是非寄り添って、足を運んで伴走していただくなど、柔軟かつ前向きな対応をお願いしたいんですが、大臣、一言いかがでしょうか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) このGI、私の地元でも米沢牛があるんですけれども、済みません、私はすごい地元のことだと詳しいわけですけれども、やっぱりその歴史的背景とか、どういう作り方をするかとか、かなり厳格にそのエリアと生産者の生産する方法をですね、それをしっかりと登録することでそのブランド価値を守るということなわけですね。ですから、今回、この岩手の事例が、果たして本当にそれがこの前沢牛の価値をやっぱり守り切れるのかどうかということがこれまず一番大事なんだというふうに思います。  このGI制度、もちろん生産者の保護なんですけれども、やっぱりこのGI制度そのものの、何でしょうね、ハードルがちゃんとあるということ自体もGI制度自体への信頼につながるわけですから、その辺もよく我々も考えて、皆さん、現場の皆さんとよく相談をさせていただきたいというふうに思います。

横沢高徳立憲民主・無所属

○横沢高徳君 現場の生産者の皆様も、決してそのルールを逸脱するわけじゃなくて、生産基盤をいかに守って地元のブランドを守っていくかというのに一生懸命取り組んでいますので、是非とも前向きに取り組んでいただきたいと思います。  続いて、米政策について伺います。  生産現場や町のお米屋さんを回りますと、令和八年度産米の動向、価格や今後の経営に対する不安の声を多くいただいています。  まずは、大臣、令和八年度産米をめぐる状況をどう捉えているのか、今後の対応についても伺います。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) まず、米の取引の状況につきましては、民間在庫量が本年五月末時点で対前年同月比プラス七十四万トンの二百二十三万トンと、比較可能な平成二十一年以降最も高い在庫水準となっております。  また、大規模な卸売事業者の皆様からは、小売、中食、外食事業者向けの販売数量は、昨年七月から本年五月までの累計で対前年同期比九二%となっており、販売の進捗が鈍化しているというふうに考えております。  なお、米穀機構による調査でも、需給動向は今後緩むとの見方が強い状況であるとの結果になっております。  こうした状況を踏まえまして、農林水産省としては、加工用や輸出用など多様な用途の米の実需者からのニーズについて生産者に直接情報提供もさせていただいておりますし、また、令和八年産米については、水田活用の交付金の申請に必要な取組計画の確定日について、六月三十日から八月の二十日に大幅に延長し、収穫直前まで需給動向の変化に柔軟に対応できるようにしております。  また、令和七年産米についても、主食用米を長期計画的に販売する取組を米穀周年供給・需要拡大支援事業により支援をしておりまして、六月二十二日に終了した公募の結果、現時点の速報値では約三十二万トンの申請があったところであります。  こうした措置を講じることにより、需給の安定を図ってまいりたいと考えております。

横沢高徳立憲民主・無所属

○横沢高徳君 それで、現場からは、このまま資材やコストの値上がりが続き、米の価格が下がる状況でいくと、離農する人がより増えるのではないかという不安が現場には強くあります。国としてこの現場の不安をどう払拭していくのかが非常に重要だと考えます。  また、当時の小泉農水大臣は、価格にはコミットしないと言いながらも、じゃぶじゃぶにしていかなければいけないと、でなければ価格は下がらないと、参議院選挙前に備蓄米をがんがん放出しました。今まさに、そのじゃぶじゃぶ作戦の副作用が起こってしまっているんではないかというふうに考えます。  現場の不安を払拭するためにも国のかじ取りが非常に重要となってきますが、この点、大臣、いかがでしょうか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) まさに今先生からは、多分国の備蓄米の買戻しの件をふわっと聞いていただいたんだというふうに思いますけれども、今この状況もよく踏まえて、私としては適切に判断させていただきたいというふうに思っております。

横沢高徳立憲民主・無所属

○横沢高徳君 ありがとうございます。適切に判断していただくという答弁いただきました。よろしくお願いいたします。  それでは次に、ちょっと担い手について伺います。  先日、基幹的農業従事者の数が初めて百万人を下回り、約九十八万七千人というデータが発表されました。まずは、この推移と背景についてどう捉えているのか、お伺いをいたします。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 直近の二〇二六年の農業構造動態調査によりますと、基幹的農業従事者数は初めて百万人を割り込み、九十八・七万人となりました。  この基幹的農業従事者数の減少は個人経営体の減少を意味しておりまして、これは基本的には高齢者のリタイアなどによるものと理解をしております。一方で、雇用と農地の受皿となる法人経営体数は年々増加しているほか、農業法人などの従業員や役員、構成員数も増加をしているところであります。  今後も高齢化の進展により基幹的農業従事者が減少することが見込まれますが、農業を、他産業よりも魅力があり、稼げる産業にする取組を進めるとともに、地域の農業生産、そしてこの国の食料供給力をしっかりと維持発展できるよう、既存の担い手の経営発展の支援や新規就農、新規参入の促進などを通じて、担い手の育成、確保を図ってまいりたいというふうに思います。  そして、やはり私としてこれはかなり重要だと思っているのは、ここから、この今回の調査もそうなんですけれども、人は一年一年、年を取りますので、いつかそれは、その方自体は引退をするということになろうかと思います。そうした際にも、そのリタイアされる方々の農地をしっかりと地域で引き受けてもらえるようにするということが何よりも我が国の食料安全保障上大事だというふうに考えておりまして、地域計画を核とした農地の集約化や大区画化を進めるとともに、担い手の規模拡大などに必要な機械、施設導入の支援などの取組を現場現場でしっかりと着実に実施をしてまいりたいと考えております。

横沢高徳立憲民主・無所属

○横沢高徳君 大臣、ありがとうございます。今大臣から大事だという答弁をいただきました、地域の農地をつないでいく。  次に、やっぱりつないでいく担い手に対して、新規就農者に対する国の取組について質問したいんですが、日本のおいしいお米、野菜、国民の皆様の命の源の食料を作ってくれている生産者の約八割は六十代、七十代、今大臣も引退されていくという話がありました。その引退した後、誰が日本の食料を守っていくのか、非常に重要な課題です。国として新規就農者へ対する支援は行ってきましたが、なかなか結果につながってこなかったというのが現状ではなかったのではないでしょうか。  三月の本委員会でも大臣に質問しましたが、あらゆる担い手の確保が求められています。担い手の強化が必要と考えますが、この点、大臣、いかがお考えでしょうか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) まさに今、私、さっきの答弁でも申し上げましたが、リタイアされる方々の農地をしっかりと地域で引き受けていただける、これ、地域でというのは、今いる地域の方もそうですし、ある種まとまっていれば外から新規参入でということもあり得ると思います。  様々なことを、いろんな、この農地バンクも含めて仕組みは現状としてあるわけですが、それが要は本当に理想どおり機能しているかといえばそうでない現実もあって、各都道府県では今いい事例も出てきているところでありますので、そうした事例なんかもよく参考にしながら、一つでもその大切な農地、食料供給力の基盤である農地が次の世代に引き継がれていく、そしてそこにやっていただく方がちゃんといるという状況を私としてはつくっていかなければならないと思っております。

横沢高徳立憲民主・無所属

○横沢高徳君 答弁ありがとうございます。  以前の本委員会でも新規就農者の質問したところ、大臣が、何がベストなのかという観点を持ってよく考えさせていただきたいという答弁をいただいております。  例えば、自衛官を退職された方など、セカンドキャリアとして農業に従事するなどの提言を小泉前農水大臣に当時質問したところ、防衛大臣になって防衛省と農水省の担い手の取組が進められています。  自衛官のみならず、公務員や、都市部から地方に戻って農業をやってみようと考えている方など、四十九歳、今キャップ掛かっていますけど、以上でも、段階的な担い手支援策を進めていくべきだと考えますが、この点の考えについて、大臣のお考えを伺いたいと思います。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 基本的には、新しい方に、若しくは元々農家の御出身で、例えば田舎から東京に出てきて、それなりの年になったので帰って就農しようかという方も、そういう方もたくさんいらっしゃると思います。どんな方であったとしても、農業の分野に入ってきていただいて、そしてその地域としっかりと協調性を持ちながら地域の営農が発展をしていくという姿が、私としては望ましいと思っております。  国の施策も、その新規就農者に対して、この青年就農給付金ですかね、四十九歳以下という今要件あるわけですけれども、どういう趣旨で何をやると本当に最も効果的なのかというのは、これは、要は何でも全部やればいいかというと、それは決して私もそうではないというふうに思っておりまして、どの方に対して、どのニーズに対して、どういうふうに対応すべきなのかという議論はしっかりとしなければならないというふうに思っております。  現状としては、四十九歳以下の方で、本当に真っ更で農業の世界に飛び込むということになれば、それは設備投資も必要ですし、結構生活も最初安定するまでに数年間も掛かるわけですので、現状の今の施策をこれまで講じてきておりますし、それ自体は一定の私は効果が当然あるということを、是非我々共有をさせていただきたいと思います。  ただ、やっぱり今、横沢先生おっしゃるように、そのもっと上の世代とか、あとは例えば自衛官退職した方がどうなのかということになってくると、これ、農業、私がやっぱり難しいなと思うのは、要するに、経営者として農業経営をされるのか、やっぱりその法人というか会社の中で農業に要するに雇用される側として、要するに労働力として携わるのか、若しくは、いつもいろんな議論になりますけれども、地域の要は多様なまさに担い手として地域で頑張るのかということによってやっぱりこれは支援策というのが変わってくるんだというふうに思いますので、その点もよく踏まえて、現実として新規就農が前に進むように、我々努力させていただきたいと思います。

横沢高徳立憲民主・無所属

○横沢高徳君 是非、この担い手策の強化、前向きに検討していただきたいと思います。  それでは、次の質問に行きます。いつも時間が足りなくなってしまいます、済みません。いそ焼け対策について伺います。  日本の沿岸の各地でいそ焼けが進んでいます。海水温の上昇や環境の変化が大きな要因とされていますが、全国の海、いそ、沿岸を守っていくことは重要な課題です。岩手県でも、三陸ボランティアダイバーズが地元漁業者といそ焼け対策を進め、着実に効果を上げています。  国として、いそ焼けの実態、対策がどれぐらいの効果が上がっているのか実態把握し、より効果的な取組を進める必要があると考えますが、この点、国のお考えをお伺いします。

藤田仁司水産庁長官

○政府参考人(藤田仁司君) お答えいたします。  今委員御指摘のとおり、全国で藻場の消失という事態が生じております。非常に水産資源にとっては重要な場所でございますので、農林水産省におきましては、まず、いそ焼け対策のガイドラインを作成するとともに、磯焼け対策全国協議会を毎年開催いたしまして、国や各地域における取組につきまして情報共有を図っているところでございます。  現在、各都道府県におきましては、藻場・干潟ビジョンを全国の八十海域で策定しまして、海藻が着生しやすい基質の設置ですとか、ウニ等の藻を食べる動物、こういうものの除去、ハード、ソフト一体的な取組を進めているところでありまして、これに対して農林水産省として支援を行っているという状況でございます。  地域によっていろいろ要因が違いますので、全国一律による対応といったことで解決は難しいのでございますけれども、例えば、岩手県宮古市や大船渡市において、海藻の生えやすい基質を設置するとともに、漁業者がウニ類の除去を継続的に実施をいたしまして効果が認められている事例がございます。このほかにも、イスズミという藻を食べる魚類ですね、これを継続的に除去するなどの対策を行うことにより効果が見られている地域もございます。  引き続き、地域の実情を踏まえまして、藻場の保全、創造につながるよう、効果的な支援に努めてまいりたいと考えております。

横沢高徳立憲民主・無所属

○横沢高徳君 是非、取り組んでいるところの効果検証をしていただいて、どんどん実績の上がるように取り組んでいただきたいと思います。地元で取り組んでいる方たちも、やっぱりもっと頑張っていきたい、もっと藻場再生していきたいとおっしゃっていますので、そこにしっかりとした支援をしていただけるようにお願いを申し上げます。  時間が来てしまいましたが、じゃ、次、山の質問をしたいと思います。  森林環境譲与税について伺います。  熊、鹿、イノシシなど鳥獣被害対策が求められる中、森林や里山、そして林道の整備を進めることは鳥獣被害対策としても効果的と考えます。  森林環境譲与税は森林の整備などに必要な地方財源を安定的に確保する観点から導入されていますが、現場からはより効果的に使えるようにすべきとの声もあります。中には、やはり自治体によっては基金に積み増しされたままになっている自治体もあったりして、林業関係者からは、もっと森林環境譲与税を有効的に使って、こういう今起きている山の課題を解決したいんだという声をいただいています。この点、大臣、いかがでしょうか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) この森林環境譲与税ですね、これは、各市町村が各地域の実情や課題を踏まえて、地域住民による里山整備活動の促進や森林作業道の維持管理などの取組に活用するということになっております。  農林水産省としては、やはり地域によってこの譲与税どういうふうに使うかというのは、かなりニーズも違いますし、要するにいろんなことをやりたいという方がいるかどうかというのもこれ結構大事だというふうに思っておりますので、是非そういった地域の森林を持続可能にするための必要な取組がしっかりと進むように、是非、いろんなお話ありましたら我々としてもいつでも受け付けますし、いろんな市町村の相談にも乗って、柔軟に活用できるようにさせていただきたいと思います。

横沢高徳立憲民主・無所属

○横沢高徳君 特に、もうやはり今、熊被害が非常に増えておりまして、里山の整備、やっぱり生活圏と山の区別が付きにくくなっているという問題がありますので、そこはやっぱり重点的にこういう財源を活用すべきではないかという声もいただいておりますので、是非前向きに、岩手、いっぱい出ています。よろしくお願いいたします。  あと、最後に一問ですが、松枯れについて伺います。  松枯れの進行がなかなか止まらない現状がありまして、今、やはり岩手県内、車で走っても、すごく松枯れが目立つんですね。政府として、この松枯れの課題、どのように取り組んでいくのか、最後に質問させていただきたいと思います。

小坂善太郎林野庁長官

○政府参考人(小坂善太郎君) お答えさせていただきます。  松くい虫の全国の被害量は、減少傾向で推移してきたんですけど、令和五年度に十二年ぶりに被害が増加し、令和六年度も被害が増加しております。特に東北地方、長野県等の高緯度、高標高地域で被害増加が認められておりまして、それらを中心に被害の防止対策を行っていく必要があると考えております。  具体的には、被害木の伐倒及び薫蒸等の駆除対策と、薬剤散布や樹幹注入等による予防対策、この駆除と予防を一体的に進めることで防止図ってまいりたいというふうに考えております。

横沢高徳立憲民主・無所属

○横沢高徳君 是非、やはり松枯れ被害、大分目立ってきておりますので、この被害対策も進めていただきたいと思います。  以上で終わります。ありがとうございました。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 国民民主党の舟山康江でございます。  今日は、まず、日・メルコスールEPAについてお聞きいたします。  六月十六日、高市総理と南米南部共同市場、メルコスールの対日調整国であるブラジルのルーラ大統領が会談し、経済連携協定、EPA交渉の開始を確認する共同声明が発出されました。  南米とのEPAは、これまで、メキシコ、チリ、ペルーとそれぞれ締結済みではありますけれども、本交渉は、これまで、農業者を始め国民に対してその必要性を含め丁寧な説明や情報提供が、まあ十分だったのかといえば必ずしもそうではない、そんな状況だったんじゃないのかなという思いと、また唐突感否めない、そんな状況であります。  まず、外務省にお聞きしますけれども、交渉開始の背景と経緯についてお聞かせください。

渡邊滋外務省大臣官房審議官

○政府参考人(渡邊滋君) お答え申し上げます。  昨年十二月に、メルコスールとの間で貿易、投資を含む幅広い分野における経済関係の深化について議論を行うため、日・メルコスール戦略的パートナーシップ枠組みを立ち上げてございます。  同枠組みの下、本年一月と三月に二回の会合を行いまして、議論の進展がございましたので、これを踏まえまして、六月十六日、委員御指摘のとおりでございますが、G7エビアン・サミットの機会に行われた日・ブラジル首脳会談に際しまして、両首脳は日本とメルコスールの間のEPA交渉を開始することを発表してございます。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 戦略的パートナーシップ枠組み立ち上げから、立ち上げと、一回目、二回目と、三回の会合の後にこの交渉開始が宣言されたということでありますけれども、若干唐突感があるなという印象は拭えません。  そして、交渉の目的について、また改めて外務省からお聞かせください。

渡邊滋外務省大臣官房審議官

○政府参考人(渡邊滋君) メルコスールでございますけれども、人口約三億人、GDPは約三兆ドルの経済規模を有する魅力的な成長市場でございます。また、日本産農産物・食品の輸出促進を含め、新規市場開拓の上でも大きな可能性があると考えてございます。また、メルコスールは、農産品の生産が大きい地域ではございますけれども、重要鉱物、エネルギー、穀物等の資源も豊富に有していることから、メルコスールとの経済関係強化は経済安全保障の強化にも寄与すると考えてございます。  さらに、メルコスール加盟国は我が国との間で長い信頼と友好の歴史を有しておりまして、価値や原則を共有するとともに、最大の日系社会を介した特別なきずなを有してございます。加えまして、こうしたメルコスールとの経済関係強化は、グローバルサウスとの連携強化といった戦略的な意義も有するものでございます。  もちろん、メルコスールとのEPAにつきましては、農畜産業を始めとしまして国内の生産現場に強い不安を感じる声があることにつきまして、政府全体として重く受け止めてございます。この点、双方のセンシティビティーに配慮しつつ相互に利益となる協定を実現することについて、メルコスール側と累次にわたって確認をしてきてございまして、交渉開始発表の際に公表した文書にもこの旨明記されておりますほか、日・ブラジル首脳会談の際にも高市総理からルーラ大統領に対してしっかりとお伝えをしております。  日本の国益をしっかりと守り抜くという強い決意の下で交渉に臨んでまいりたいと考えてございます。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございます。  今御説明いただきましたとおり、かなり大きな市場だということ。そういった意味では、日本からの様々なビジネスチャンスもありますし、また、重要鉱物等の経済安全保障、その面でも大きな寄与が見込めると、そういったところで交渉が始まったという、そんな理解ですけれども、今御説明いただきましたとおり、逆に、南米は非常に大きな、農業に関しては、特に畜産とかサトウキビとか大変大きな農産物市場であって、特にブラジルを中心として、生産もさることながら、輸出についてもかなり大きなウエートを占めておりますので、一歩間違えば大変大きな、日本の農業生産現場にも影響が及んでしまうんじゃないか、そんな懸念を強く持っております。  そんな中で、先月辺り、我が党も含めて多くの政党からこの交渉に対しての様々な提言が政府にも出されていると思いますので、是非それをしっかり受け止めていただきたいと思います。  その上で、外務省として、交渉に当たる体制ですね、何かこういう特別なチームを組んでいくのか、他省庁からの参画をどうしていくのか、この体制について教えてください。

渡邊滋外務省大臣官房審議官

○政府参考人(渡邊滋君) お答え申し上げます。  現時点で具体的な体制はまだ確定してございませんけれども、関係省庁と協力しながら、日本の国益をしっかりと守り抜くとの強い決意の下、交渉に臨んでいく所存でございまして、必要な体制をこれから整えてまいりたいと考えてございます。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 是非、その交渉体制の確立に当たっては、様々な関係を有する多くの省庁の参画もしっかりと検討いただきたいと思っております。  その上で、農水省としてはどのような姿勢で交渉に臨む予定でしょうか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) まず、EPA交渉は政府が一体として行うものでありますので、農林水産省としても、政府の一員として責任を持って交渉に臨ませていただきたいというふうに考えております。  その上で、メルコスールとのEPA交渉については、六月二十二日の衆議院予算委員会において高市総理からも答弁をしておりますけれども、双方のセンシティビティーに配慮しつつ相互の利益となる協定を実現するという政府の基本的な考え方は変わりません。  農林水産物の生産現場に最も近い省庁として、政府内において、この重要五品目を始めとした農林水産物のセンシティビティーへの配慮や、また牛肉などの輸出拡大に向けたアクセスの拡大など主張してまいりたいと思っております。  また、検疫協議もある、以上です。済みません、ちょっと言い過ぎました。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 守るべきものは守る、攻めるべきものは攻める、政府一体としてと、こういった大きな方針はこれまでも様々な国際交渉の中で基本的な方針だと思いますけれども、現実はやはり農林水産物が関税引下げ等で若干犠牲になっているんじゃないか。日米交渉のときでもそうですけれども、そういったことがずっと繰り返されてきた、そんな歴史じゃないかと思うんですね。  だからこそ、例えばTPP対策で特別な予算が付いたりとかいろんな予算が付いているということは、裏を返せば、やはりいろんな犠牲があった、問題があった、こういったことではないのかなと思っています。  是非この交渉に当たっては、改めて、これまでの交渉の中で若干犠牲になってきたこの部分を何とか少なくする、なくしていく、重要五品目等を守っていく、検疫についても妥協しない、そんな姿勢で臨んでいただきたいと思いますし、また、農水省として、先ほどちょっと私も触れましたけれども、特に食肉大生産国、交渉結果いかんでは大きな影響も懸念されます。重要五品目以外の鶏肉の生産、世界第三位ですし、輸出量は世界第二位、こういった重要五品目を含め、それ以外も含めて影響をどのように見ているのか。  また、この南米は口蹄疫の発生国でもあって、随分、ワクチン接種の上で清浄国になった国、ワクチン接種しなくても清浄国の国、いろいろありますけれども、やはりこの検疫の懸念もたくさん残っておりますので、こういった影響をどのように分析されているのか、農水省の見解をお伺いします。

長井俊彦農林水産省畜産局長

○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。  今お話ありました五品目以外であれば鶏肉ということになろうかと思いますが、ブラジル産の鶏肉は我が国輸入量の約七割を占めておりますが、輸送距離もあるため、冷凍で業務、加工用として輸入をされております。ブラジル産鶏肉と国産鶏肉の品質格差がないため、生産現場からは、交渉の結果いかんによって、より安価な鶏肉が輸入された場合の影響を懸念する声があると承知をしております。  鶏肉は、いわゆるCPTPP交渉におきましては重要五品目には位置付けられておりませんでしたけれども、こうした生産現場からの懸念の声もあることから、外務省を始めとする関係省庁と連携を取りながら、国益に沿った結果が得られるよう対応してまいりたいと考えております。  また、畜産物の検疫協議につきましては、家畜伝染病の我が国への侵入を防止する観点から、科学的知見に基づいて侵入リスクの評価等を行って実施するものでありますので、EPA交渉とは関係なく、関係することなく対応する考えでございます。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 本当に、結果いかんでは影響が及びかねないということを念頭にしっかりと交渉いただきたいと思いますし、多分私だけじゃなくて多くの皆さんが、メルコスールとは何ぞやということ、こういった交渉が始まったのかと。日米、日EUというと結構ニュースにもなりますし、大きな話題になるんですけれども、そんなに知られていないと思うんですね。  そういう中で、ブラジルでは七月二日にパブコメを開始しております。日本でこういった広く知られる、いろんな意見を聞く、そういった機会は提供するんでしょうか。

渡邊滋外務省大臣官房審議官

○政府参考人(渡邊滋君) お答え申し上げます。  パブコメの実施につきましては決まってございませんが、これまでも業界からのヒアリング等を実施してございまして、引き続き、国民の皆様の様々な声を踏まえながら、日本の国益をしっかりと守り抜くとの強い決意の下、交渉に臨んでまいります。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 是非、業界、団体、それから国民、そういった様々な声をいかに拾っていくのか、そういったことをしっかりとくみ上げていくのか、その努力を是非心からお願い申し上げます。  ちなみに、EUも今年の一月に、EU・メルコスールEPAの署名を行っております。実は交渉開始、一九九九年ということで、二十五年掛けて交渉が妥結した、署名に至ったということです。これだけ様々な多分問題を潰しながら、いろんな声を聞きながら一つにまとめていったと思いますので、拙速な結果を出すのではなくて、いろんな声を大事にしながら議論をして、影響ができるだけ少ない、もちろん我々が取れるものは取っていかなきゃいけないと思いますけれども、そういった交渉姿勢、是非お願いしたいと思います。  そういう中で、交渉開始前、あとは各段階で様々な影響、こういった分析も必要だと思うんですね。かつての大きな経済連携交渉では、影響評価、分析というのもやっていたと思いますけれども、それをやるのか、そして、やる場合にきちっとやっていただくとともに内容の公表を行うべきと思いますけれども、いかがでしょうか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) このメルコスールとのEPA交渉につきましては、今後、交渉に向けた方針を政府内で議論していくこととなっております。かつ、外交上のやり取りを含むものであることから、農林水産業、地域経済及び食料安全保障への影響については現時点でのお答えは差し控えさせていただきます。  ただ、農林水産大臣としてあえて申し上げますと、重要五品目を始めとした農林水産物のセンシティビティーについては、十分な配慮を行った上で、国益を守るべく政府一体となって対応させていただきます。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 よく、外交上のことですので、という言葉がよく言われるんですけれども、ただ、先ほど言ったように、他国はパブコメをしっかり求めたりとか、いろんな情報提供したりしっかりやって、国民とともにこういった交渉を進めているんですね。ですから、もちろん全部を裸に、明らかにしろと言うつもりありませんけれども、やっぱり適時適切な情報提供の中で、国民理解の上で交渉を進めていただきたい、このことを外務省を始め農水省の皆様にもお願いしたいと思います。  続きまして、ゴーストギア、皆さん御存じでしょうか。ゴーストギアについて質問します。  まず、ゴーストギアとは何か、政務官にお聞きします。

山本啓介自由民主党・無所属の会農林水産大臣政務官

○大臣政務官(山本啓介君) 御質問いただきましたゴーストギアについてでございます。  そもそもゴーストギアについての正式な定義は今のところございません。しかしながら、一般的には、海中に流出又は放置された漁網、ロープ、籠などの漁具であって、放置された状態で引き続き水産資源を採捕するような機能が残っているものを指すものと認識をしております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 資料一枚目を御覧ください。  これ、WWFジャパンの皆様から私も説明を伺ったんですけれども、本当に正直よく存じ上げませんでした。  漂着ごみ、なんていうのはよく見ますけれども、ゴーストギア、漁業系プラスチックごみとも言われていますけれども、まさにこの漁業を通じて様々な道具を使いますけれども、それが海中に放置されたりしていろんな影響を及ぼすという状況になっております。  今、農水省が把握しているゴーストギアの悪影響についてお聞きします。

山本啓介自由民主党・無所属の会農林水産大臣政務官

○大臣政務官(山本啓介君) ゴーストギアの悪影響についてですけれども、海中に流出又は放置された漁具が、資源として有効に利用されないにもかかわらず、海洋生物をからめ捕ることなどの影響に加え、マイクロプラスチック化による海洋汚染や、船舶や自然への影響を生じさせるおそれがあると認識をいたしております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 これも、資料の下にも書いてありますけれども、非常に水産資源の損失とか、あとは海難事故の誘発、また生物多様性への影響、様々な悪影響があるということですけれども、海洋環境保全を担当しております環境省に実態把握の現状についてお聞きします。

高城亮環境省大臣官房審議官

○政府参考人(高城亮君) お答え申し上げます。  環境省では、平成二十二年度からプラスチックを含めた海洋ごみの実態把握に向けた調査を開始してございます。  令和二年度からは、地方自治体と連携をいたしまして、漂着ごみの品目、量等の調査を拡充するとともに、結果を公表してまいりました。令和六年度の海岸漂着物における人工物総回収量のうち、個数では九二%、重量では六〇%がプラスチックごみでございます。この中で、品目別では個数、重量いずれにおいても漁具が上位を占めて、主要なごみとなってございます。  引き続き、漁具を含めた海洋プラスチックごみの実態把握を行ってまいります。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 そういった意味では、海洋環境の中でもこのいわゆるゴーストギア、大変大きな影響を及ぼしているということですけれども、水産庁として、要は漁業を、商業的漁業によって出たこういった問題ですね、ごみについてどのように対応していくおつもりなのか、お答えください。

藤田仁司水産庁長官

○政府参考人(藤田仁司君) お答えいたします。  水産庁といたしましては、ゴーストギアを含む海洋プラスチックの問題の対策といたしまして、環境省とも連携しながら、その漁具の適正処理ですとかリサイクルの促進、漁業者が持ち帰りましたプラスチックごみの処理、あるいは生分解性素材を用いました漁具の開発等に取り組んでいるところでございます。  例えば、水産庁で支援を行っておりますリズムというこの取組におきましては、漁業者、漁協、漁網の会社、繊維の会社、こういった三十七社が参加いたしまして、巻き網で使われた後の漁網、これのリサイクルの取組を進めているところでございます。  また、漁業者の方が操業中に海から回収したプラスチックごみについては、適切に処理されるように持ち帰りを指導しているというところでございます。  生分解性素材を用いました漁具開発につきましては、例えば養殖施設からの流出が問題となっているフロートやカキ養殖用の資材につきまして、植物由来のプラスチックを用いた漁具の開発を行ったところでございます。さらに、現在では刺し網等の開発を支援しているところでございます。  引き続き、これらの取組を通じまして、実効性のある海洋プラスチック汚染対策を実施してまいる所存でございます。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 御努力をいただいているということですけれども、お配りの資料のように、かなりごみ、この中よく見ても、つぼがあったりとか網があったりという感じなんですけれども、こういったものの回収、回収責任は誰にあるのか、回収の仕組みがどうなっているのか、コスト負担どうするのか、かなり実際は課題も多いんじゃないのかなと思いますけれども、ここは、水産庁、環境省、どういうような役割分担というか、連携の中でやっているのか、教えていただきたいと思います。

藤田仁司水産庁長官

○政府参考人(藤田仁司君) お答えいたします。  まず、漁業者の方が使用しました漁具につきましては、ゴーストギアとならないように、持ち帰りなど適切な管理を求めているところでございます。当然、その漁業者の方が使用した漁具、これにつきましては、漁業者本人の責任で処分をするということがこれは基本でございます。  ただ一方で、漁業者の方が持ち帰ってくる海洋プラスチックごみにつきましては所有者の特定が困難なものがございまして、その際には、回収、運搬、処理に費用を要するということが課題であると認識しております。  このため、漁業者が持ち帰りましたプラスチックごみの処理につきましては、関係省庁や漁業関係者と連携しながら対応をしておりまして、環境省事業との連携などにより、その処理の取組を進めているところでございます。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 一般論としては今おっしゃったとおりだと思いますけれども、現実なくなっていないわけですよ。いろんな影響がある、海難事故にもつながる、場合によっては漁業そのものへの影響もある、環境汚染もある。そういう中で、やはり改めて省庁横断的にこの対策を強化していく、そんな必要があると思いますけれども、省庁横断のこの対応方針を決める際に、私は恐らく環境省が音頭を取るのかなと思うんですけれども、環境省としてこういった体制をどのように取っていこうとしているのか、今後の対応を含めてお答えください。

高城亮環境省大臣官房審議官

○政府参考人(高城亮君) お答え申し上げます。  海岸漂着物につきましては、海岸漂着物処理推進法におきまして、海岸管理者等が処理の責任を有することとされているところでございます。  環境省におきましては、同法に基づく補助事業である海岸漂着物等処理推進事業により、海岸管理者としての自治体が行う漁業系プラスチックごみを含む海洋ごみの回収、処理を七割以上の補助率で支援をしているというところでございます。また、同事業におきましては、漁業者がボランティアで海中等から回収した漁業系プラスチックごみを含む海洋ごみについて、自治体が処理する場合の費用を定額補助するメニューも設けております。水産庁や都道府県の水産部局とも連携しながら、これ事業を進めているところでございます。  引き続きまして、水産庁を始めとする関係省庁や自治体と連携しながら、漁業系プラスチックごみを含む海洋ごみの回収を進めてまいりたいと、このように考えているところでございます。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 海岸漂着物だけではないんですよね。海中にも漂っていて、それが大きな影響を及ぼすこともあります。そういった意味では、もしかしたら海上保安庁等との連携も必要かもしれません。そして、漁業系プラスチックという意味では、やはり漁業を所管する農水省も大きな責任を負っているんだと思います。  そういう中で、何か今の現状の対策だけではうまくいかないからこそ今こういった問題が顕在化しているわけであって、是非、今日は農林水産委員会ですので、官僚以外の政務三役は農林水産省しかおりませんけれども、大臣、政務官、副大臣、是非こういった問題を環境省等にも呼びかけて、もう少し一歩進んだ対策に乗り出していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。お願いいたします。

山本啓介自由民主党・無所属の会農林水産大臣政務官

○大臣政務官(山本啓介君) 今御議論いただいている内容は、確かに漂着、漂流、分けなければいけない部分もあると思いますし、我々水産庁としては、我々農林水産省としては、やはり漁業者の方々が購入した段階から御自身の漁具を管理する、そして、それらを使用する際も、それらが遺失してしまわないように適正に使用する。実は、海で流れてしまった時点では、もう手に届かないからそのまま漂流しちゃうわけですから、これらについて、どういったものがなくなっているのか、そういった部分を漁業者に呼びかけながら、我々は管理という部分で適切に対応してまいりたい。  さらに、環境省とは連携しながら、これらを回収することを環境省の事業で処理することができるということを、都道府県や基礎自治体と連携しながら、周知に取り組んでまいりたいというふうに考えています。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 そうですね、私、もうちょっと踏み込んでいただかないと、これ、まあいろいろ調査によると、もう回収するのも面倒くさいからあえて放置しちゃうという事例がないわけでもないという声も伺いましたし、もちろん、このいわゆる漁業系のプラスチックに関しても、国内、日本の漁業者のものだけではない、そんなこともあると思います。そういった意味では国際的な取組も必要だと思いますし、聞くところによると、台湾とか韓国は、そういった仕組みをつくってしっかりとこの持ち主が分かるようになったりとか、回収の仕組みをもっとまさに連携してつくったりしていますので、是非そういった事例も参考にして、更なる一歩進んだ対応をやっていただきたいと思いますので、是非、また今後の検討結果についても環境省、また農水省にお聞きしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  続いて、水田政策の見直しに当たってですけれども、せんだって、見直しの基本的な考え方、方向性が示されました。それに先立って、我が党含め、与野党各党から様々な提言が出されております。是非、これらの提言を重く受け止めていただいて、今後、もっと更なる詰めの作業に対してはこういった声を大事にしていただきたい、これはお願いにとどめます。  その中で、やはり今の方向性の中にはまだ単価が示されていないなど、現場では不安が非常に大きいと思うんですね。中山間直払いも支援の拡充をうたっている。水活についても、水田だけから畑にも支援対象を広げていますけれども、予算が分からない、単価が分からない。その中で、私、一番懸念していますのが、現行の水活の見直しや見直しに伴う既存施策の再編により得られた財源を活用すると、これ、基本計画にそのように書かれちゃっているんですね。ここを乗り越えていかないと、大胆な対策、私、不可能だと思います。  是非、国家として何を守っていくのか、単なる単価支援は誘導策じゃなくて何を守るのかという意思の表れだと思いますので、しっかりと予算を増額していく、その決意を大臣からお願いしたいと思います。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 令和九年度からの水田政策の見直しでは、水田、畑にかかわらず、作物ごとの生産性向上等へと転換をし、食料安全保障の強化を図ることとしております。  この新たな水田政策を実行するための予算につきましては、基本計画に記載のとおり、現行の水活の見直しや見直しに伴う既存施策の再編により得られた財源を活用し、将来にわたり国民に食料の安定供給を果たせるよう、必要な額の確保に努めてまいります。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 いや、ちょっと、それでは拡充できないじゃないですか。拡充するためには、やっぱり先立つものが必要なわけですよ。だって、中山間も拡充するんでしょう、いわゆる水活だって畑に広げるわけじゃないですか。それを単価下げるとかいろいろ限定していくとなれば、現場は不安でいっぱいですので、そこはしっかりと、まあ私、やっぱりこの水田政策の見直しという以上は、水田を守る、この価値観だけは失わないように強く要請をさせていただきます。  どうやって守っていくのか、この後の質問にもつながっていきますけれども、やはり誰が農業を担っていくのか。ちょっと一問飛ばしますけれども、前回の質問でも問題提起をした東大の安藤先生の分析結果、これ重要だと思うんですね。大規模経営だけでは農地維持できない、中小農家の減少に歯止めを掛け、農家数の維持、増加が不可欠だというような提言がありますけれども、そのためにも、本当にしっかりと支える、支える枠組みが必要だと思っています。  この分析結果については、大臣、どのように受け止めているでしょうか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 我が国の基幹的農業従事者の年齢構成を見ますと、七十歳以上が約五十六万人とその過半を占めております。今後こうした高齢の農業者のリタイアが進行していくこととなります。  このため、令和七年四月に閣議決定した食料・農業・農村基本計画において、四十九歳以下の担い手数について、二〇二三年現在の水準である四・八万人を維持するという目標を位置付けているものの、全体として農業者数が減少していくのは、これは現実としてやむを得ない状況にあるというふうに考えております。  ただ、先ほどの別の答弁でも申し上げましたが、こうしたリタイアをしていく農業者の農地を今までは担い手が引き受けてきたわけですが、こうした担い手が引き続き農地を引き受けていくためには、農地の分散などに伴う生産性の低さが課題との声もあります。地域計画に基づく農地の集約化、大区画化や担い手の規模拡大などに必要な機械、施設導入の支援などの取組を推進をし、農地の受皿となる担い手をしっかりと確保していくことが重要であると認識をしております。  あわせて、兼業農家などの担い手以外の多様な農業者が農業生産活動を通じて農地を適切に管理する役割を担っていただくことも重要でありまして、こうした多様な農業者に対しても農地の保全に向けた共同活動を促進するなど、それぞれの役割に応じた支援を行っていく必要があります。さらに、できるだけ若い世代が就農し、より長期にわたって農業生産を担っていただくことが重要でありまして、引き続きこうした将来の担い手である若手農業者に対して経営開始資金などによる集中的な支援を行っていく必要があると認識をしております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 今大臣からも担い手、担い手と何度もその言葉が出てきましたけれども、所信では、地域全体を支える意味で、様々な担い手の存在が重要とおっしゃっていて、そのときの答弁は、担い手と多様な農業者両方を含んで「様々な担い手」とおっしゃいました。つまり、この資料の三枚目ですね、いわゆるこの担い手、農業で生計の担い手とその他の多様な農業者、これ全部を含め、地域計画の農業を担う者を担い手と位置付けた、そうやっておっしゃったわけですね。  次のページ。地域計画の中でもまさに農業を担う者、いわゆる小さい担い手だけではなく、その他多様な人たちも含めてもなお十年後に受け手がいる農地というのは六割、六割ちょっと、六七%。詳細に見ていくと、四割ぐらいしか、いわゆる大きな担い手、広げた担い手でさえも受けられないというような現状を考えると、改めてどういう人が農地を担っていくのか。まさに、いわゆる担い手というのがどの定義なのか。小さく小さくそのいわゆる認定農業者プラスのところの担い手だけではないところをもう一回規定し直していかないと、とてもじゃないけどやれないし、そしてその担い手といった場合に何をイメージするのかがよく分からない。だって、大臣は全部を、全てを含めて様々な担い手ってお答えされているんだから、改めて……

藤木眞也自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 申合せの時間が参っておりますので、質疑をおまとめください。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 改めて言葉の再定義をし、もう一回誰が担っていくのか、しっかり検討いただきたいと思いますけれども、一言お願いします。

藤木眞也自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) いや、先生、済みません、もう時間相当過ぎていますので。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 はい、分かりました。  という問題提起です。ありがとうございます。

高橋光男公明党

○高橋光男君 おはようございます。公明党の高橋光男です。  本日も質問の機会をいただき、ありがとうございます。  今日は、中東情勢による農林水産業、食品産業への影響と物価高の中での食料支援について伺います。  最初に、大臣に伺います。  中東情勢の緊迫化から四か月余りがたちました。お手元の資料一の一並びに一の二のように、政府は相談窓口を設け、六十一項目の実態把握を進めています。これは大変大事な取組だと思います。ただ、現場が苦しいのは、物があるかないかだけではありません。燃油、肥料、飼料、農業用ビニール、包装資材、物流費まで重なり、経営が削られている状況です。だからこそ、供給面だけでなく、価格、物流、収益悪化まで含めて見ていく必要があります。受け身ではなく、プッシュ型の実態把握を更に強めていくべきだと考えます。  政府として、ここまでの影響をどう総括し、今後をどう見ているのか、お答えください。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。  中東情勢を受けて、三月三十一日に農林水産省に、あと地方農政局に相談窓口を設置をいたしました。その中で、調達にお困りの情報提供を受けた場合には、経済産業省と連携をして流通の目詰まりなどに一件一件対応してきたところであります。  加えて、ちょっと情報の多かったパン、菓子などの販売店や園芸農家など、取引先との交渉力が十分でない方が多いと考えられる事業者については、プッシュ型で目詰まり箇所の特定とその解消に取り組んできております。  これまでに、七月二日時点で全部で四千三百六件の御相談などをいただいております。その内訳は、燃料油等関係が六百三件、そして石油製品などの関係が三千七百三件で、そしてまた、この油の関係は五月以降はごく少数で推移をしております。また、その内容としては、将来の調達不安や納期の遅れ、値上がりなどに関する声を多くいただいているほか、本来欲しいものがすぐに手に入らないといった目詰まり対応を要するものが全体の約一割程度に当たる三百三十三件でありました。  また、資材の供給につきましては、食料の安定供給上、サプライチェーンで広く利用されている資材など、農林水産省として流通実態の把握を進めてきた六十一項目に関しては、全体として供給に問題がないことを確認しておりますが、状況は継続的に把握していく必要があると認識をしております。  今後も引き続き、現場の声をよく伺いながら、農林水産業、食品産業に従事される皆様が安心して経営を継続できるよう、省を挙げて取り組んでまいります。

高橋光男公明党

○高橋光男君 プッシュ型で対応していただいている点は評価したいと思いますが、先ほどおっしゃられたように、今月二日時点では相談件数は四千三百六件と、お配りした資料は、更に少し前の、半月前ぐらいの数でありますけれども、その件数と比べても倍以上になっていますので、こうした厳しい現場の実態を踏まえたきめ細やかな対応を是非お願いしたいと思います。  続いて、価格高騰対策についても大臣にお伺いしたいと思います。  物が入っても、高くて買えなければ経営は続けることできません。安定供給とは、現場が再生産できる環境を守ることまで含むはずです。  そこで、資料二を御覧ください。  これは、ここ数年の農業生産資材の価格指数や直近のA重油価格の推移を示したものです。全ての資材で大きく高騰している実態が分かるかと思います。燃油などは、政府の緊急対策を受けてもなお高騰が継続しているのが実態なんですね。実際、燃油も資材も高止まりし、農作業や出漁、漁をですね、ためらうような現場のお声が出ております。それでも現場には、いつどのような支援が出るのかが見えていない状況なんですね。  国として、補正予算で措置をした予備費等を活用した経済対策を早期に、速やかに講じていただくべきと考えますが、そのお考えはあるのかないのか、お答えください。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。  農業や漁業で使用される燃油関係の価格が三月以降は上昇しているなど、中東情勢などにより、資材の価格が上昇していることはよく認識をしております。そうした資材などの価格上昇が経営に与える影響は、農産物などの価格の動向などにより、品目ごとに様々であるところであります。  農林水産省といたしましては、まずはこの関係物資の安定供給に向けた取組に加えまして、燃油や飼料の価格高騰による影響を緩和するための補填金を交付する制度の措置や、また農林漁業セーフティネット資金などに対する金利負担軽減の措置といった対策は講じてきております。  今後の対策について、今時点で予断を持ってお答えをすることは困難なんですけれども、中東情勢も依然として不透明でありますし、また資材などの価格動向や農林漁業者の経営などに与える影響もしっかりと注視をさせていただいて、今後も経営を継続できるように、状況に応じて万全な対策、対応をさせていただきたいと考えております。

高橋光男公明党

○高橋光男君 大臣が今おっしゃられた対策は、いずれも補正予算で措置した予備費等を活用したものではないんですね。当初予算で手当てしているようなものでやっていると認識をしております。  したがって、一か月前にもう成立した補正予算を発動しないという今の政府の姿勢が明らかになったかというふうに思います。果たしてそれでよいのでしょうかと。現場は私は待てないというふうに思っておりますので、以下、それぞれの品目ごとについて具体的に見ていきたいと思います。  まず、肥料です。  これは、先日、徳永先生の方からもあったかと思いますが、私も五月の十二日の質疑で取り上げました。肥料は高くても買わざるを得ません。ホルムズ海峡の緊張は時間差で必ず肥料価格に響いてきます。  直近の秋肥、今年の秋肥についてどう判断するのか。これは支援しないということなのでしょうか。ここははっきりまずお伺いしたいのと、仮にこの秋肥は支援しないにしても、来年の春肥に向けては、もうこれ確実に影響は出てきますので、予備的な備えが必要ではないかというふうに考えます。  現在、大臣は、本当にリーダーシップの下で、モロッコなどに対して資源外交等を進めていただいている点、これは評価をいたしますけれども、是非、そうした供給対策のみならず、様々な輸入通関価格、小売価格、また農家経営への影響を見ていただいた上で、どの時点で支援を判断するのかを明確にしていただきたいと思いますが、御答弁を求めます。

山下雄平自由民主党・無所属の会農林水産副大臣

○副大臣(山下雄平君) お答えいたします。  肥料の全国的な小売価格における主要な要因となりますJA全農の卸売価格は、五月に公表されました今年の秋用肥料につきましては、基準銘柄で今年の春用肥料との対比で五%の値上げと、比較的小幅ではありました。一方、中東情勢の影響が残る中で、来年の春用の肥料以降は予断を許さない状況であるため、引き続き、輸入される肥料原料の価格動向などを注視しているところであります。  その上で、肥料の価格の急騰の判断におきましては、農業経営に及ぼす影響を勘案する必要があるので、経営への影響というのは、農産物価格の変動や、豊作であるとか凶作でありますとかの状況によって様々でありますので、なかなか定量的な基準を設けるのはそう簡単ではないというふうに考えております。  農林水産省としては、肥料価格が経営に影響を及ぼすこの状況を見極めながら、その状況に応じて必要な対応を図っていきたいというふうに考えております。

高橋光男公明党

○高橋光男君 今、私も事務方にお伺いしたところ、秋肥についてはまだまだ中東情勢を織り込んだ部分というのは一部でしかないと。ただ、来年の春肥はもう確実にそれが反映されるといったようなことでお伺いしておりますから、先手先手で是非対策を打っていただくということを強調させていただきたいというふうに思います。  では、続いて、飼料についてもお伺いしたいと思います。  配合飼料価格の上昇は、畜産、酪農、養殖などの現場を直撃します。飼料高騰に対しては、配合飼料価格安定制度や漁業経営セーフティーネット構築事業などをやっていただいていると思うんですけれども、これを是非継続してしっかりとやっていただきたいと思っております。あわせて、コスト上昇を価格に反映できるようにするには、加工、流通、小売まで含めた支援や消費者理解を進めることも大変大事だというふうに思っております。  そして、価格転嫁のためには、フードGメン、これは今、米の話で様々やってきましたけれども、こうした例えば食肉であったり養殖、こういった現場は本当に大変な状況を踏まえて、消費者の方々にも理解を進めて、また取引先にも理解をしていただくためには大変重要な役割を担っているのではないかというふうに思いますし、是非、現場の情報をしっかりと農水省で吸い上げていただいて、そうした取組を体制として強化していただくとともに、その理解を深め、取引、適正な価格に反映されるように対応していただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。

山本啓介自由民主党・無所属の会農林水産大臣政務官

○大臣政務官(山本啓介君) 配合飼料の高騰局面では、適正な価格転嫁に時間を要するリスクも想定されるため、従来から、畜産分野においては配合飼料価格安定制度を、水産分野においては漁業経営セーフティーネット構築事業を通じて生産者に補填金を交付し、経営の激変緩和の対策を講じているところであります。  具体的には、本年一月から三月期の価格の上昇に対して、畜産においては一トン当たり千七百五十円を五月末までに交付をしており、水産においては一トン当たり三万三千七百八十円を六月二十四日に交付をしているほか、四月から六月期の上昇に対しましても各制度における発動の可能性は高いと見込まれております。  本制度はあくまでも価格高騰時の影響緩和対策であり、品目ごとの経営安定対策や金融支援、需給対策、国産飼料の生産、利用拡大の推進のほか、合理的な価格形成に向けた理解醸成の取組など各種施策を総合的に活用しながら重層的に支援をしているところであります。  加えまして、先ほど委員から御指摘ありました、農林水産省ではフードGメンの体制を整備し、畜産物や水産物を含む農林水産物・食品の事業者に出向き、誠実に協議に応じているかなどの調査を実施しているところであります。現在、各地方農政局と本省の間で適時に情報を共有しながら事例の蓄積を進めているところであり、努力義務違反が疑われる事実を把握した場合には厳正に対処し、取引の適正化を進めてまいります。

高橋光男公明党

○高橋光男君 配合飼料価格安定制度も漁業経営セーフティーネット構築事業も今年第一・四半期は発動していただいたと、で、この第二・四半期の上昇についても発動の可能性は高いという大変大事な御答弁だったかというふうに思います。是非そうしたものが確実に現場に届くようにお願いしたいと思います。  続いて、ナフサ由来資材についてお伺いしたいと思います。  農業用マルチ、ハウス用ビニール、食品包装、発泡スチロール、漁網など、食料供給の土台を支える大事な資材であります。  先ほど確認いたしましたように、政府は六十一項目を調べ、全体として供給に問題がないとしております。しかしながら、現場の不安というのは消えていない状況だと思います。  お手元の資料三を御覧ください。公明新聞の記事、ナフサショックを添付させていただきました。  手に入らず先が見えないといったビニール資材全般に影響が及んでいる事例、捕れば捕るほど赤字になるという漁業関連資材不足、値上がりが深刻な事例など、現場の苦境が非常に切実に示されているところでございます。必要な時期に必要な規格のものが買える価格で手に入るのか、これが問題だというふうに思っております。  そこで、ナフサ由来資材についてのこれまでの相談件数と解決件数、これを具体的にお伺いするとともに、あわせて、これからの供給見通し、また価格動向などを、農水省のホームページ、またSNSなどを使ってもっと分かりやすく定期的に公表していただきたいというふうに考えますが、いかがでしょうか。

山本啓介自由民主党・無所属の会農林水産大臣政務官

○大臣政務官(山本啓介君) 先ほど大臣から御説明を申し上げました内容の詳細を御答弁申し上げたいと思います。  目詰まり対応を要する相談などの三百三十三件のうち石油製品等関係は二百五十九件で、うち二百二十一件は対応を完了いたしております。残りの三十八件についても解決に向けて現在取り組んでいるところであります。  また、農林水産業、食品産業分野で使用する資材六十一項目について、実態把握の進捗状況を定例の大臣会見の場で発信をしてきたことに加え、中東情勢関連対策ポータルなどの農林水産省ホームページや公式のSNSなどでの情報発信のほか、様々な意見交換などの機会において、現場への説明、コミュニケーションを重ねてまいりました。  引き続き、農林水産業、食品産業に従事される皆様に安心いただけるよう、きめ細かな情報発信を行ってまいりたいと考えております。

高橋光男公明党

○高橋光男君 是非、そうした実態の見える化は現場の安心に直結するかというふうに思いますので、今大臣が定例記者会見で記者の質問を受けて答えているといったようなところから、より踏み込んで分かりやすい発信というようなものを努めていただきたいですし、継続していただくことをお願い申し上げます。  続いて、大臣にお伺いしたいと思います。  具体的なお話なんですが、私の地元兵庫養父市の有機農家からこんなお話を伺いました。  ハウス用のビニール、これがなかなか手に入らないんだと。また、防曇袋という、曇りを防ぐ袋と書いて防曇袋と言いますけれども、それが不足していると、また高騰しているといったような切実なお声でございました。ビニールが入らないと張り替えができないといったことであったり、また防曇袋については値段が何と倍になっていまして、この秋以降の調達も大変不安だといったようなお声をいただいております。このままでは出荷停止にも追い込まれる可能性もあるとまでおっしゃっております。  こうした事態は一農家の問題ではなくて、全国の現場が直面している問題だというふうに思います。先ほど相談窓口ありましたけれども、やはりそうしたことも知らない方々もたくさんいらっしゃるというふうに思いますし、そうした窓口に伝えようにも、やっぱりちょっと敷居が高いというか、ちゅうちょされている潜在的な方々も多くいらっしゃるのではないかというふうに思っております。  したがって、是非、個別相談だけで終わらせずに、価格高騰といったような問題も含めて、是非負担軽減策も併せて講じるべきではないかというふうに思いますが、大臣の答弁を求めます。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 農業用ビニールなどを含むナフサ由来の石油製品につきましては、国全体で見ると供給継続が可能となっている一方で、実績以上の発注などで希望数量を調達できないといった声もお聞きをしているところであります。  このため、総理からの指示も受けまして、農林水産省では、園芸農家の農業資材に関して広く現場から直接お話を伺い、一つ一つ問題解決を進めているところです。  例えば、先生の御地元の兵庫県の農業者からは、農業用マルチに関する相談を受けた際には、当省から資材販売店などに聞き取りを行いました。聞き取りを行ったところ、その農業用マルチについては供給が可能であるということを確認ができたので、その旨お伝えすることができて、結果として目詰まりを解消したという事例もあります。このほか、ほかの県でありますけれども、包装用の防曇袋に関する相談を受けた際も同様の対応を行いました。  ハウス用ビニールも含めまして、引き続き、農業者の皆様から寄せられた相談を丁寧に伺いながら、一件一件真摯に対応してまいります。敷居はとても低くなって、敷居はありませんので、どんどん御相談をくださいというか、本当、御不安の声も含めて、なるべく直接お話しすれば解決されることも多々あるのもよく分かりましたので、しっかり対応させていただきます。  また、資材全般がやっぱり価格上昇しているということにつきましては、まず、すぐに何ができるかといえば、農林漁業者が日本政策金融公庫から借り入れる農林漁業セーフティネット資金などに対する金利負担軽減の措置がありますので、そちらも講じているところであります。引き続き、農業者の皆様が安心して経営を継続いただけるよう全力で取り組んでまいります。  やはり難しいなと思うのは、やっぱり資材がこう上がってくると、当然それを取引先にも御理解をいただくということもやっぱり大事かなというふうに思っておりまして、今、全体的には、要するにいろんな資材が上がっているということについては共通の理解が進んでいると思いますので、それをしっかりと価格に反映をするということができやすい環境にはあるかと思いますが、そうはいっても個々の関係上難しいということもあろうかと思いますので、そういう点についても本当に御相談いただければというふうに思います。

高橋光男公明党

○高橋光男君 ありがとうございます。是非、丁寧かつきめ細かな対応を継続していただくようお願いいたします。  続きまして、水産高校の実習船についてお伺いしたいと思います。  この実習船、水産業の担い手を育てる大切な基盤であります。ところが、燃油高騰の上昇がこれからも続いていけば、航海日数や実習内容の見直しが迫られかねないといったような懸念が報道もされております。今は何とかもったとしても、先行きが見えなければ実習の縮小は避けられないと思います。  そこで、所管の文科省にお尋ねをいたしますが、水産高校を所管する都道府県だけの話にとどめず、水産人材の育成という観点から、農水省を始め、関係省庁が連携して燃油費支援や運航維持策を講じていただくべきかというふうに考えますが、答弁を求めます。

今井裕一文部科学省大臣官房審議官

○政府参考人(今井裕一君) お答え申し上げます。  水産高校は、我が国の重要な産業の一つである水産業を担う人材の育成という大変重要な役割を果たしているものと認識をしております。  学校設置者である都道府県に確認をさせていただいたところ、水産高校の実習船の運航につきましては、現時点では教育目標の達成に影響は出ていないが、今後も燃油価格の高騰が続くようであれば影響が生じる可能性も懸念されるということを伺っているところでございます。  こうした中、文部科学省では、これまで、実習船の運用状況等につきまして必要な情報収集に取り組むとともに、都道府県に対しましては、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金の活用を促してきたところでございます。そして、実際に実習船の燃料費等に臨時交付金を充てている事例も出てきているものと承知をしております。  文部科学省といたしましては、引き続き、地方公共団体とともに、農林水産省を始めとする関係省庁とも緊密に連携をしながら、水産高校での実習が着実に実施できるよう取り組んでいきたいと考えております。

高橋光男公明党

○高橋光男君 都道府県において重点支援地方交付金等も活用できるといったような趣旨の内容だったかというふうに思いますけれども、ある県がしっかり支援されて、別の県はされないといったような、そういった不公平がないように、きめ細かに対応していただくことを重ねてお願いしたいと思います。  続きまして、特用林産物、キノコの現場にも影響が出ていることを短くお伺いしたいと思うんですけれども、例えば袋、また菌床用のボトルというか、そういうプラスチック製品、また包装フィルムなどの資材高騰が続き、経営を圧迫しているということもございます。一部では出荷制限の声もあり、支援拡充を求める声が上がっております。  既存の国の事業だけで十分なのか改めて検証していただいた上で、掛かり増し経費への追加的な支援が必要ではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。

小坂善太郎林野庁長官

○政府参考人(小坂善太郎君) お答えさせていただきます。  キノコの生産におきましては、原木やおが粉等、生産資材の割合が高い、さらには、菌床栽培におきましては冷暖房を使うということで電気が使われる、そういったことで、近年、生産資材費や電気代が高騰してキノコ生産者の経営に影響が生じているというふうには認識しております。  このため、林野庁におきましては、令和七年度の補正予算等におきまして、電気代の高騰に対応できるよう、省エネ機材の導入支援、そういうことに加えまして、生産資材の導入費の一部に対する支援、こういったことを行っているところでありまして、引き続きこういった対応を着実に実施してまいりたいと考えているところでございます。

高橋光男公明党

○高橋光男君 是非、既存の予算にとらわれない支援の検討をお願いしたいと思います。  残りの時間は、物価高の中での食料支援についてお伺いしたいと思います。  まず、政府備蓄米のフードバンクや子供食堂等への無償交付についてお尋ねいたします。  これから夏休みに入っていきます。学校給食がなくなりますので、支援を急いでいただく必要があります。申請への承認を迅速に進めていただき、必要な時期に確実に届けていただきたいと思います。  また、フードバンクの現場からはこんな声もあるんです。米が届いても、今は十キロ袋で届くので、小分け作業や配送の負担が大きいといったお声であります。  そこで、提案させていただきたいんですけれども、無償交付用の備蓄米は、災害用のものとは分けて、米袋を小分けにした形で提供するなど、現場目線での改善を進めるべきではないかというふうに考えますが、いかがでしょうか。

山下雄平自由民主党・無所属の会農林水産副大臣

○副大臣(山下雄平君) お答えいたします。  食品アクセス確保対策事業におきまして、保管、運送などの支援を実施しておりまして、フードバンクに交付された政府備蓄米についても対象としているところであります。また、子供食堂などからの夏休みに使用いたします政府備蓄米の無償交付の申請につきましては、可能な限り使用期間に間に合うように交付手続を行ってきたところであります。  御指摘のありましたこの小分けについて、小口化についてなんですけれども、政府備蓄米の無償交付というのは、災害時に迅速な供給を行うため、精米した災害備蓄用精米を有効に活用する形で実施しておりまして、包装を小口化した場合、保管時の荷崩れの増加でありますとか物流効率の低下、また資材費や保管作業コストが増加する可能性もあることから、今すぐ包装規格を見直すことは簡単ではないというふうに考えておりますけれども、現場のニーズや円滑な交付を実施する観点を踏まえた検討が必要だというふうに考えております。  引き続き、関係省庁と連携して、フードバンクなどの活動支援について取り組んでまいりたいというふうに考えております。

高橋光男公明党

○高橋光男君 元々十キロ袋はなぜかといいますと、災害用の備蓄米はそうした規格で一定の、現場はやはりそれだけの規模のものが求められているということでそうなっていると。それをそのまま今無償交付用に活用しているということでありますが、実際、先ほど申し上げたように、無償交付用の方が今、量的には増えているんですよね。というのは、災害備蓄用の方は五百トン、そして無償交付用は令和六年で八百トン、令和七年でもう千九百トン、令和八年時点でもう千二百トン、今年計上しております。  したがって、やっぱり私は、両者を分けて、無償交付用にはそれなりに、そこに合った形での、どのような保管の仕方が可能なのかと、提供の仕方が可能なのかということを、是非現場の声を受けていただいて、検討を進めていただいて実行に移していただきたいというふうに思います。  最後に、大臣にお伺いしたいと思います。  物価高は、生産現場だけではなく、生活者の食も直撃をしております。フードバンクは今や地域の食料セーフティーネットです。しかしながら、現場は善意とボランティアの方々に大きく依存しております。地方に行けば行くほど体制が弱いのが実態です。現場からは、本来自治体にその機能を担ってほしいといった切実なお声もいただいております。  改正食料・農業・農村基本法の十九条は、国民の食料の円滑な入手の確保を国の責務として掲げております。だとすれば、食料支援も行政がもっと主体的に支えていくべきではないでしょうか。自治体が中心となって社協やフードバンク等と連携し、相談支援や食料支援を一体で行う機能を担っていただいて、その事例の横展開を図っていくべきと考えます。  未整備の自治体を含め、国としてどのように体制構築への助言や支援を行っていくのか、お答えください。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。  平時から国民一人一人が食料にアクセスでき、健康な食生活を享受できるようにすることが重要です。これを踏まえて、改正食料・農業・農村基本法第十九条において規定されたとおり、食料の円滑な入手の確保は国の重要な役割であるというふうに考えております。  こうした中で、フードバンクは地域における食品アクセスの担い手として貢献いただいていると認識をしておりまして、地域における取組においては、地方公共団体が中心となって関係者と連携をしていくことが重要です。このため、農林水産省では、フードバンクによる食品提供に必要な活動の支援や地域で連携する体制づくりなどの取組を推進しているところであります。  このような取組が地域の実情に応じて全国で拡大されるよう、高橋先生からも今御指摘もいただいておりますので、私としても、ちょっと実態もよく拝見をさせていただきながら、どういったことが一番いいのかということも含めて、農林水産省としても考えさせていただきます。

高橋光男公明党

○高橋光男君 事例の紹介等も農水省でされているんですけれども、なかなか自治体が中心となってやっている取組というのはまだまだ限られているのが実態なんですね。  是非、食べたいのに食べられない人を取り残してはいけません。国の責任で地域の食料支援体制を前に進めていただくことをお願いさせていただいた上で、質問を終わらせていただきたいと思います。  ありがとうございました。     ─────────────

藤木眞也自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、進藤金日子君が委員を辞任され、その補欠として岩本剛人君が選任されました。     ─────────────

杉本純子参政党

○杉本純子君 参政党、杉本純子です。本日もよろしくお願いいたします。  早速ですが、食料安全保障を確立する上では、国内における安定した食料生産基盤の維持強化が重要であり、日本にとっても急務だと考えます。今後、種苗法について当委員会で議論が行われますが、今回は種苗法とも少し関連してお伺いいたします。  日本の主食であるお米、そして麦や大豆の種子自給率は一〇〇%であると農水省の資料において説明がありますが、本当に今後も日本の種子は大丈夫と言えるのでしょうか。というのも、今、全国の種子生産現場では、採種農家が置かれている状況は非常に厳しい状況であります。やはり高齢化と後継者不足の問題は大きく、先日の当委員会での視察の際も、種苗会社の方がこの人手不足を大きく問題として挙げられていました。  さらには、近年の物価高騰に伴う生産コストの高騰が、今頑張っている方々にも種子事業を続けるに当たって一層厳しい状況を与えています。  国際情勢の更なる不安定化、あるいは大規模な自然災害といった有事が発生した場合、日本のこの種子の生産体制は機能し続けるのか危惧しております。  中東情勢により、海外からの原油や肥料、農業資材の供給がやはり輸入に頼っていると不安定になるということが証明されました。そうしますと、資材や石油不足により、農業も種子事業も本当に続けていけるのか、日本の採種農家が翌年の作付けに不可欠な種子をしっかり供給し続けることができるのかどうかも実は危ういのではないかと考えます。  幾ら水田や畑、優れた技術があっても、種がなければ翌年の米も麦も大豆も何一つ生産はできません。平時における自給率一〇〇%に安心して有事の事態を想定した具体的なリスク対策をしないということは、国民の命を守れなくなることにつながります。種子は日本の農業においてそれほど大変重要であると言えます。  稲、麦類、大豆といった主要農作物の種子生産については、現在は都道府県ごとに計画を作り実施しております。令和七年の必要種子量は四万九千八百七十五トンであったと農水省の資料には書かれておりますが、この必要量に対して実際に生産された種もみの量はどのぐらいだったのでしょうか。もし都道府県ごとに備蓄されているのなら、政府はその量に関して把握されているのでしょうか。種もみの備蓄の把握状況についても併せてお聞かせください。

山口靖農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  農林水産省におきましては、販売される水稲の種子につきまして、流通の大宗を担う都道府県に対しまして生産量、販売量などの聞き取り調査を行っているところでございます。  これによりますと、令和六年に生産された種子が約四・三万トン、前年度以前に今産地の在庫として確保されているものが約〇・七万トンとなってございます。

杉本純子参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  都道府県でも危機感を持って行動していただいているとは思いますが、国のリスク管理として考えた場合、更なる備蓄の推奨など、国としても種の備蓄に取り組んでいくことは重要だと考えます。  次に、都道府県で行われている種子生産の計画の策定や実行に関して、例えば具体的にアドバイスをしているのか、特に非常時に関する対策の提案や、又はリスクを想定して是非こう対策してほしいなど、政府として関与されているのか、お聞かせください。

山下雄平自由民主党・無所属の会農林水産副大臣

○副大臣(山下雄平君) 都道府県が行います稲や麦類及び大豆の種子の生産や供給に関する業務につきましては、事務次官通知におきまして、農業者や農業者団体などとの意見交換などによりまして、種子、種苗行政に関するニーズを的確に把握すること、また、都道府県内の農業者が必要とする種子の調達状況について調査を行うこと、その結果を踏まえて都道府県が措置すべきことを整理することを大前提として業務を実施するように通知しているところであります。この通知を踏まえまして、都道府県の判断で不作や需要増に対応するための備蓄を含めた種子計画を策定している場合もあるというふうに承知しております。  農林水産省におきましては、気象災害などの不測の事態に備えて長期間備蓄するための種子備蓄施設の整備などを支援しておりまして、種子の安定供給に向けた取組を引き続き支援していきたいというふうに考えております。

杉本純子参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  現在の体制で十分であるならば、今後も継続していけるよう国としてサポートしていくべきと考えますが、都道府県にお任せしていて、いざ有事の際に国は全く知らなかったとか把握していなかったでは問題ではないかと考えます。そのために、国が責任を持って種子を守っていくという体制を確立することが重要だと考えます。  国が種子を守らなくてはならないとするための対策が既になされているのかという点についてお伺いしたいと思います。  種は増殖する力が強いため、例えば自然災害などで原原種、原種、一般種子の生産にトラブルが生じてしまった場合においても、すぐ次の生産は難しくても、更にその次の生産のための種もみは比較的確保しやすいと考えます。よって、問題は、すぐ次の種子の確保ということになります。  都道府県に対して、この種もみを確保するための基準や、実際どのくらいの量を確保するのかという目安などは設定しているのでしょうか。又は、目標設定基準を今後提示していくというお考えはあるのでしょうか、お聞かせください。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 水稲の種子の生産は、地域の栽培条件に適した品種開発、選定から、原原種、原種の増殖過程を経て行われるものであるため、都道府県が主体となって行っております。  具体的には、都道府県が国の需給見通しや生産現場のニーズなどを基に種子の計画を策定をし、これに基づき採種農家が計画的な生産を行っており、都道府県への聞き取りによれば、需要に見合った種子の生産が行われていると承知をしております。  ただ一方で、豪雨や地震などの災害が発生した際には、営農再開に必要な種子、種苗の確保に対してこれまでも支援を行ってきており、生産者が種子を確保することができない事態が生じないよう万全を期してまいります。

杉本純子参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  本当に大きな災害が起こったとき、しかし、そんなときでも日本は食べ物がある、又はしっかり自国で作れるという大きな安心感こそが大切だと思います。食料安全保障をしっかり確立していくことにつながるためにも、安定的に種もみの生産を続けるためには、原原種の生産をする農業試験場から、あと一般種子の生産と供給を担っている種子センターなどの様々な設備をしっかり維持していくこと、今おっしゃられましたけれども、重要だと思っています。  そして、これらの整備事業に関して現在どのような支援を国として行っているのか。特に種子センターにつきましては、昭和六十三年以前に設置されたという施設の割合が四七・三%を占めると報告されていて、大分老朽化が進んでいるのが現状であります。今後、こうした老朽化している設備の整備に向けて、計画など見通しがありましたら是非お聞かせください。

山本啓介自由民主党・無所属の会農林水産大臣政務官

○大臣政務官(山本啓介君) お答えいたします。  高品質の種子を供給するため種子の選別や水分の調整などを行う種子調製施設等の共同利用施設は近年老朽化が進み、このままでは種子の生産供給体制に支障が生じるおそれがございます。このため、種子調製施設の整備についても、農業構造転換集中期間に実施する新基本計画実装・農業構造転換支援事業による施設の再編、集約、合理化を推進しており、令和八年六月時点で五つの道県で取組に着手をしております。  今後とも、種子生産の安定供給に向け、施設の再編、集約、合理化が進むよう、先行事例の共有を図りつつ、都道府県等と連携し、事業を進めてまいりたいと考えております。

杉本純子参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  是非、国が責任を持って取り組むべき課題として老朽化施設の更新を是非進めていただきたいと思います。  続きまして、野菜の種子生産に関してお伺いいたします。  種苗をめぐる情勢という資料によりますと、国内流通の約九割が国外、つまり海外で生産されています。つまり、国産は僅か一割ということになります。海外産ではあっても種子生産を行っているのは日本の企業であるというふうに理解はしておりますが、実際のところ、国内に流通している種子のうち日本の生産者による種子が占める割合はどのくらいあるのでしょうか。  また、仮に日本企業が生産していたとしても、育成者権が日本企業側になければ、安定した種子の供給を考えたときに、日本としてはそれではリスクがあるのではと危惧します。国内に流通する種子のうち、日本の生産者が育成者権も持っている種子の割合はどのくらいでしょうか。把握されている状況をお示しください。

杉中淳農林水産省輸出・国際局長

○政府参考人(杉中淳君) お答えいたします。  議員御指摘のとおり、野菜の種子につきましては、日本の種苗会社や公的機関が日本向けの品種を国内で開発をしまして、これを種子生産に適した自然環境、労働力の確保等の条件を備え、交雑しない農地を確保しやすい世界各地で生産をしており、それによって安定供給が図られていると考えております。  国内で流通している野菜種子でございますけれども、農水省も補助をしている流通品種データベースに収録されている野菜の品種数、これ七千六百七十二件でございまして、このうち約九割が日本の企業や公的機関などが開発したものでございまして、これらの育成者が種苗の生産、販売に関与していると認識をしております。  また、日本で品種登録出願され育成者権が現在有効な品種、六百六十一品種ございますけれども、うち日本国内で開発された品種は約九五%を占めております。

杉本純子参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  日本の種子生産者の方々がそれぞれ尽力されて、自分たちで種を作るという体制が維持されているとは思いますが、そうしますと、大きな課題として残るのは、採種地、つまり種の生産地に関することだと思います。この点については、また後ほど、時間がまだありましたら、改めて更に伺いたいと思います。  次に、種子の中でもF1品種に関してお伺いいたします。  海外採種された種子は約一年分の国内備蓄があると認識しておりますが、その一年分の種子の備蓄が全てF1品種であったとした場合、世界情勢など何らかの理由で輸入が止まってしまった場合に、備蓄してある一年分以降の種子はどう確保していくのかと懸念します。  また、毎年輸入しているということは、それらは再生産が不可能なF1品種が多いと推測しますが、実際に輸入されている種子に占めるF1品種の割合というものは把握されているのでしょうか、お聞かせください。

杉中淳農林水産省輸出・国際局長

○政府参考人(杉中淳君) お答えいたします。  種苗協会によりますと、日本で輸入して販売している野菜種子の品種、F1品種が多いというふうに聞いておりますけれども、その具体的な割合については、民間企業が公表しているものではございませんので、把握は困難でございます。  他方、日本で販売されている野菜につきましては、例えば一般社団法人日本種苗協会発行の「野菜品種名鑑」に収録されている品種において、二〇二五年版において、交配と記載されている品種がF1品種であると類推されますけれども、その名鑑に掲載されている全野菜七千八百二十六品種のうち、約六割、四千六百三十九品種がF1品種であるというふうに考えております。  なお、一般的に、野菜の種子でございますけれども、これはF1品種であるかどうかにかかわらず、通常の野菜の生産と野菜の種子の生産というのは完全に別でございますので、野菜農家は毎年種子を購入するのが一般的でございます。野菜種子の生産にはいろんなリスク、例えば異常気象や病害虫のリスクございますので、こういったリスクを避けるために国内外で分散をして増殖をしているところでございますので、必ずしも海外で生産をするということが野菜の安定供給のリスクにつながるものではないということについては御理解をいただきたいと思います。

杉本純子参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  次に、一年分確保されているという種の備蓄についてもお伺いしたいと思います。  この備蓄は、政府が行っているものなのか、それとも民間の事業者の方が自分たちの経営上の判断として行われているものなのか、備蓄の主体について詳しくお聞かせください。  また、もし政府が備蓄されているということであるのならば、備蓄量の基準に関する根拠や、想定されている対応すべき事態をお示しください。  加えて、政府による備蓄が行われていないのであるならば、今後起こり得る万が一の事態に備え、政府としても種の備蓄に取り組むべきと考えますが、見解をお示しください。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 野菜の種子につきましては、約一割が国内生産で約九割は海外の生産でありますが、リスク分散の観点から日本の種苗会社が種子生産に適した世界各地で生産をしている状況です。  野菜種子の備蓄については、日本の種苗会社が国内産地に種子を安定供給できるよう国内で約一年分の在庫を保有しており、政府による備蓄を行う状況にはないと考えております。  一方で、世界的な気候変動や病害虫の発生などのリスクが高まっていることを鑑みると、国内での野菜種子の生産を拡大していくことも重要であるというふうに考えております。  このため、現在、気候変動等に対応した品種の開発とその種子の生産を推進するための法案を今国会で御審議いただいているところでありまして、この法案も活用することによって、高温耐性や耐病性、多収性などの有用な特性を有する野菜種子の国内生産を高めてまいりたいと考えております。

杉本純子参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  食料安全保障を考える際に、私たちは、収穫された農産物の自給率を考えがちです。しかし、どれだけ大きな農地があっても、種がなくてはやはり作ることができません。今ではAI技術が新しい品種の種を開発するためにも用いられるようになっています。しかし、この新技術も、実際に種がなくては意味がないものになってしまいます。  種子は食料生産のゼロ段階ではありますが、その種子生産を海外に過度に依存する事態は、国民の命を危険にさらしているとも言えると考えます。民間企業の経営努力だけにこの重大な責任を委ねるのではなくて、国がやはり責任を持って主導するべきと考えます。  特に、主要な野菜種子は国として備蓄する体制をもっとしっかり整え、国内での採種基盤をより拡大する取組を強化してほしいと考えます。国内における新たな採種地確保に向けた現地調査の支援が野菜種子安定供給対策事業の中に含まれていると承知していますが、この国内外の採種地の新規開拓と書いてあり、国内と海外がまとめられています。よって、国内の採種地開拓の進展が明らかになっていません。  現在は、この開拓に向けてまさに調査中の段階であるとは認識しておりますが、国内の採種地を開拓するための調査は一体何件行われているのでしょうか。また、種子栽培に有望な採種地の確定については、二〇二八年度末の時点で四十二件を目標としていると認識していますが、これも国内と海外を合わせたものという数字になっています。このうちの何件が国内の採種地であるのか、目標数をお聞かせください。

山本啓介自由民主党・無所属の会農林水産大臣政務官

○大臣政務官(山本啓介君) 野菜種子安定供給対策事業による新たな国内における採種地開拓に向けた調査の支援地については、令和六年度実績で二十二件でありました。  この事業の成果目標として二〇二八年度に有望な採種地四十二か所を確定されることを掲げておりますが、最終候補地の気候や圃場の立地や規模などの環境によって、どの野菜種子の生産に適しているか、どのくらいの規模で生産できるのかなどの条件が異なることから、国内外を区別しない目標を掲げているところであります。

杉本純子参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  種子の重要性を改めて国の農業政策にしっかりと盛り込んでほしいと思います。政府が強いリーダーシップを発揮して実効性のある種子備蓄に取り組んでいけるようにすること等、種子生産の国内生産化をより重点的に速やかに進めていくべきであると考えます。海外と国内と分けていないとおっしゃっていましたけれども、より重点的に国内の方を考えていただけたらと思います。  今、私たちが国に強く求めるべきは、種子の研究開発や安定した生産に対して国がやはりしっかりと予算を付けること、責任と目標設定の実現をしていくことが大切です。日本の気候風土に合ったもの、そして安全で優秀な種は国費で開発し、農家の皆さんが安心して安価に使える仕組みを維持し続けること、これこそが国が果たすべき役割だと思っております。  食料自給率一〇〇%を目指して、自国の種と農家を守り抜くことを強くお願いして、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。  初めに、私からも、日本、メルコスールの経済連携協定、EPA交渉について質問します。  六月末、メルコスールの首脳会談で、日本とのEPA交渉開始が正式に発表されました。大臣は、日本の食料安全保障に影響を及ぼすことがないように対応したいと述べ、高市首相も、農畜産物を始め国内の生産現場に強い不安を感じる声があることも十分に理解していると述べていますが、相手国は農業大国のブラジルを含む国々なわけです。  外務省公表の日・メルコスール戦略的パートナーシップ枠組み第二回会合の開催概要には、メルコスール側からは、日本への農林水産品への市場アクセス改善が主要な関心であることを強調とあります。つまり、相手側の関心事項は農林水産分野ということなんですよね。これ、関心事項のリストを示すべきだというふうに思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。  枠組み会合におきまして、メルコスール側が日本への農林水産品の市場アクセスに関心があると発言をしたことは承知をしております。  その具体的な関心品目につきましては、今後の交渉の中で正式にリクエストされるものでありますが、その内容について、これは外交上のやり取りを含むことになるため、私から言及することは差し控えさせていただきます。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 TPPや日欧EPAなど、その自由化の水準をWTOから格段に上げて、我が国の農業の存立基盤を一層掘り崩すものとなりました。メルコスールの国々は、牛肉や豚肉、砂糖など、農産物の輸出大国であり、全国の農家が大変不安に思っているわけですよね。  TPP交渉のときも、交渉の過程は明らかにされないまま締結をされました。農業と国民の利益を根本から脅かしかねない協定であり、相手方の関心事項、そして交渉による影響試算など、節目ごとの情報公開やるべきだというふうに思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) この先方の具体的な関心事項や影響につきましては、現時点でお答えすることは差し控えさせていただきますが、ただ、農林水産大臣としてあえて申し上げますと、何度も言っているんですけれども、重要五品目始めとした農林水産物のセンシティビティーについては、十分な配慮を行った上で、様々な現場のお声もあるのもよく分かっておりますので、政府一体となって国益を守るべく対応させていただきます。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 自動車など工業製品と引換えに日本の農産物を売り渡す際限のない自由化が行われてきたわけですよね。日・メルコスールEPA交渉は、産業界、経済界が長年にわたって政府に働きかけてきたものです。これ、配慮などと言うわけですけれども、これまでのこと考えれば、これ、とっても信用できないということだと思うんですよ。これ、交渉中止を求めて、次の質問に移りたいというふうに思います。  次に、クビアカツヤカミキリの対策について質問をしていきます。  クビアカツヤカミキリは、梅や桃、桜などの木に卵を産み付けて、幼虫が木の内部を食べて枯らしてしまうということから、特定外来生物に指定をされています。  十七都府県に被害が確認をされて、七日に山梨県でも初めて成虫を確認というふうに報道をされています。私の地元の福島県はまだ確認されていないんですけれども、全国有数の桃の産地でもありますので、非常に心配をしています。  五月に和歌山県に調査に行きました。梅農家の方々や県からも話を伺ってきました。和歌山県は、御存じのとおり、全国の収穫量の約六割を占める日本一の梅の産地です。二〇二一年度末には五百十一件だった被害は、二五年度末で一万二千百八十二件と四年で約二十四倍にもなっているんですね。県内の梅の一大産地であるみなべ町と田辺市の手前まで迫っているということに危機感が広がっています。関連産業も多いので、地域経済、そして県全体の問題になっています。  六月二十五日、和歌山県の梅、奈良県の観光名所である吉野山、大和高田市の高田千本桜の被害について、我が党の地元の皆さんと、大臣にも宛てて対策の抜本的強化を求める要請を行いました。  クビアカ対策として、農水省には、果樹経営支援対策事業、果樹未収益期間支援事業と、消費・安全対策交付金のうち、重要病害虫の特別防除等があります。この二つの事業は同時に使えるということでいいかを確認したいと思います。

山口靖農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  クビアカツヤカミキリにつきましては、国内の果樹農業にとりまして重大な影響をもたらしかねない害虫であると認識しております。  このクビアカツヤカミキリの蔓延防止のため、樹園地などにおきまして被害を受けた木の伐採、あるいは伐採木の破砕処理などを消費・安全局の消費・安全対策交付金によって支援をしているところでございます。その交付金を活用して伐採した後に、園地の再生に向けて新たな果樹を定植する場合、果樹農業生産力増強総合対策により、苗木等の定植に要する経費の支援に加え、定植後の管理経費につきましても支援が可能となっております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 同時に使えるという御答弁だったんですけど、和歌山県では同時に申請している方がいないということなんですね。是非、他県も含めて、周知、働きかけしていただきたいというふうに思います。これ、要望しておきます。  話を伺った園地では、懸命な対策が行われる一方で、お隣の園地は遠目から見ても分かるぐらい幼虫が出すフラスがもう大量に付着している木が何本もあって、これもう大繁殖しているわけですよ。これでは、どんなに対策を取っても意味がなくなってしまうと思うんですね。  放棄地になっているとか、持ち主が高齢とか、空き家の梅や桜など、様々な理由で対策が取れていないところがあるんですね。行政であっても個人の園地での防除は行うことができません。植物防疫法の緊急防除の適用を検討する必要があるのではないでしょうか。

坂勝浩農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  御指摘のありました緊急防除につきましては、植物防疫法の規定において、新たに国内に侵入し、若しくは既に国内の一部に存在している有害な動植物が蔓延して有用植物に重大な損害を与えるおそれがある場合、又は有害動物若しくは有害植物により有用な植物の輸出が阻害されるおそれがある場合において、これを駆除し、又はその蔓延を防止するため必要があるときは防除を行うものとするとされているところでございます。  この緊急防除を実施する場合は、まさに御指摘のありました財産権を制限する栽培制限や移動制限等の措置を実施するものであることから、その是非につきましては、有識者の意見も踏まえて慎重に判断することとしております。  他方で、この場合、農薬などでそれを、防除を実際する、行うに当たっての防除マニュアル、これについても作成されておりますことから、そういったものを活用して、具体的な防除を効率的にやっていくことが必要であるというふうに考えております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 これ、検討する必要あるというふうに思うんですね。  それで、外来生物法で対応できるというふうに聞きましたけれども、これまで一度も使われていないということなんですね。自治体からの問合せはあるということなんですが、それを待つんじゃなくて、環境省の側から自治体に積極的に働きかける、制度を周知するなど必要だというふうに思うんですけれども、森下環境大臣政務官、いかがでしょうか。

森下千里自由民主党・無所属の会環境大臣政務官

○大臣政務官(森下千里君) お答えいたします。  御指摘のとおり、外来生物法には、国又は地方公共団体が特定外来生物の防除等を行う場合に、その必要な限度において、事前の通知等を行った上で、職員等が他人の土地に立ち入って、防除や捕獲等の支障となる木の伐採等をさせることができるという規定が設けられております。  この外来生物法に基づく特定外来生物の防除につきましては、これまでも土地所有者等の協力を得て防除を実施してきているものと承知をしております。今後とも、御指摘の規定の活用状況の実態把握に努めつつ、必要に応じて当該規定の活用を促すとともに、地方公共団体等から御相談があれば必要な助言を行ってまいりたいと考えております。  なお、私も大変これは問題だと思っておりまして、被害に遭われておられる現場を見に行く予定となっております。しっかりと、関係されておられる皆様方から御意見等も頂戴いたしまして、適切に対応してまいりたいと考えております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 是非御対応いただきたいと思うんですが、やっぱり地域が一体になって取り組まないと被害が広がるばっかりなんですよね。なので、プッシュ型の対応を強く求めておきます。  クビアカ対策に森林環境税を使うことができるというふうに聞いているんですけれども、自治体から使えないと言われたという訴えが寄せられているんですね。これ、自治体への周知必要だと思うんですよ。これ、どうやって周知をしていくんでしょうか。

小坂善太郎林野庁長官

○政府参考人(小坂善太郎君) お答えいたします。  森林環境税については、市町村の裁量により、森林の整備及びその促進に関する施策の財源として活用いただくことが可能でありまして、クビアカツヤカミキリについても、地域の実情に応じて、例えば、桜等の森林被害の対応に使うということであれば活用可能でございます。  こういった森林環境税の活用事例については、使途の例をリスト化して公表するとか、さらには全国の優良事例を収集して共有するとか、そういう取組を進めておりまして、その中で森林病虫害対策にも使えますよということは位置付けておりますので、引き続き周知に努めてまいりたいと考えているところでございます。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 よろしくお願いしたいと思います。  それで、早期発見、早期駆除が大事なんですね。  防除対策は、薬剤とかネットで木を覆うとか、複数の方法を組み合わせて行われています。木の幹を蛍光イエローで塗装すると被害を抑えられるなど、自治体での研究も進められているんですけれども、根本的な対策がないので、これ研究を急いで進めてほしいと思うんですね。  そして、埼玉県内の自治体では成虫を駆除した人に奨励金を交付する事業が行われるなど、各地で様々な取組が行われています。住民、子供たち、観光客など、もうあらゆる人の手を借りて見付けてもらう、そして駆除してもらうという必要があるんですね。これ、取組大いに広げるべきだと思うんですよ。そのためには予算が必要なんですね。  環境省はもちろんなんですけど、これ農水省の予算も含めて大幅に増やすべきだと思うんですけど、大臣、いかがでしょうか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 私も二年前だったか三年前だったか、ちょっと忘れちゃったんですけれども、大阪の狭山市で桜の木がすごい植わっているところで、これ、クビアカツヤカミキリひどいから一回見てくれと言われて見たことがあります。現場に行ったら、ネットを張られていて、虫もいるんですよ、結構大きいんですよね、あの虫が。その当時は、たしかその大阪の方から言われたのは、要は和歌山が梅の産地なので、桜の木は何かを生産するというわけじゃないけど、やっぱり梅に大打撃を与えますよという話と、それがまた北上してくると、結果としては、それは山梨もそうだし、福島もそうですけど、桃の産地、うちだってサクランボあるわけですよねというふうに、この果樹の産地に本当に大きな影響を及ぼしますよというお話をいただいて以来、有効な対策が正直言ってほとんど打てていないというふうに感じています。  当時も、たしか農林水産省に、これ何ができるのかというのを聞いたら、樹幹注入剤というのがあるんだけれども、これが結構高いんですね、高いからなかなか一本一本全部打つとすごい費用になっちゃうという課題があったりとか、だから、結局捕るしかないんだという話になっちゃっていて。  ですので、今ちょっと先生からもこの御指摘をいただいて、このままほっておいていいとは全く思いませんので、森下政務官が現場見に行かれるということだったので、ちょっとまずは我々の政務の誰かも森下政務官と一緒に現場を見させていただきます。その上で何ができるか、ちょっとしっかり考えさせていただきたいと思います。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 ありがとうございます。  予算を是非抜本的に増やして徹底的な対策を行っていただきたいということをこれも強く求めておきたいと思います。  次に、おとといの続きで質問したいと思うんです。  宮崎の早場コシヒカリの民間の取引価格、買取り価格が急落をしています。七月二十四日まで一万八千円、八月十四日以降は一万五千八百円とのことです。これ、税込みでこの価格なんですよね。  政府が対策を打たなければ、更に下がる可能性があります。現時点で在庫があふれて、秋に新米を入れる場所がないという声も寄せられています。お米屋さんの店頭価格は三月頃からどんどん下落をして、七年産米は一万円ほどになるかもと多くの米業者が悲鳴を上げています。この状態は、政府が引き起こしたものなんですよね。このままではその被害を農家や業者がかぶるということになります。  大臣は、機動的というふうに繰り返していますけれども、これ何も変わっていないということなんですよ。多くの関係者が悲鳴を上げているのに、私たちが警告をしているのに、それでも見ているだけということだったらば、おととしと同じということになっちゃうんですよね。  現状の調査をしているのでしょうか。農家、集荷、卸、小売の状況を聞いて回っているのでしょうか。私たちが警告をした二四年の春の状況と何が変わっているのでしょうか。大臣、いかがですか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 米の価格につきましては、生産、卸の段階において、年間取扱数量五千トン以上の集荷業者を対象にした集荷時の概算金、そして、集荷業者と卸売業者との間で取引される際の価格である相対取引価格を調査するとともに、小売段階については、POSデータに基づくスーパーでの販売価格を把握をしております。私自身もスーパーに出向きまして、こっそり見ております。これらの調査に加えて、米取引関係者の需給動向などの判断に関する調査、小売物価統計や業界紙などの情報、さらには関係者との意見交換等を通じて価格動向を把握しているところであります。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 政府が放出した備蓄米は、集荷業者や大手小売業者には回りましたけれども、卸売業者や小規模小売業者には回っていません。だから、高くても七年産を仕入れなければならなかったということです。で、四万円で仕入れたものを一万円で売るしかなくなる。これは、もう政治の責任としか言いようがないわけですよね。全国のお米の業者さんの経営判断による自己責任というわけにはいかないということだと思うんです。少なくても小泉前大臣は価格を下げると明言して放出をしたわけですから、政府はその責任から逃れることはできないんですよね。  昨年五月、我が党の紙智子前議員が、放出によって安値で売らざるを得なくなれば、高値で仕入れた業者は窮地に陥ると指摘をし、被害を受けた事業者に対する支援が必要だと要求しました。小泉前大臣は、必要な支援は政府全体で考えていくことが必要だというふうに答弁しているんですよ。  大臣、これ、甚大な被害を受ける事業者の皆さんに支援が必要なんじゃないでしょうか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。  米の価格につきましては、需給バランスなどを踏まえて民間の取引環境の中で決まっていくものであります。今般成立した改正食糧法においては、需給の安定を図ることを通じて、結果として価格の安定化が図られていることが重要であるとの考え方を明記をした上で、需給の安定を図るために、需要に応じた生産の推進、多様化する流通実態の把握の強化、備蓄制度の見直しなどの措置を盛り込んでおります。また、食料システム法に基づき、持続的な供給に要する費用を考慮した価格形成を促すこととしております。  他方で、需要に応じた生産を行ってもなお需給緩和が生じた場合の対応については、主食用米を長期計画的に販売する取組を支援する措置を講じておりまして、これらにより、政府として需給の安定を図っていきたいというふうに考えております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 これね、せめて検討ぐらいしてほしいということなんですよ。これ、お願いをしておきたいというふうに思います。  それで、最後に水田政策について質問をします。  食料・農業・農村基本計画には、水活の見直しや見直しに伴う既存施策の再編によって得られた財源を活用するとあるんです。これ、つまり、予算を増やさないということにしか読めないんですよ。先ほど舟山委員からもありましたけど、大幅な予算増、必要です。財務省がなどと言わずに、予算増やせという大臣の決断、これ重要です。大幅な予算増、是非行ってください。いかがですか。

藤木眞也自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 時間が参りましたので、答弁は簡潔にお願いします。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) はい。  新たな水田政策を実行するための予算につきましては、現場の皆さんから見て納得感のある形で、将来にわたり国民に食料の安定供給を果たせるように、必要な額の確保に努めてまいります。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 水活を畑にも広げるということになれば、支援単価を実質的に下げるか支援対象を狭めるしかありません。これ、予算どうしても増やすことが必要だということを求めて、質問を終わります。

藤木眞也自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 本日の調査はこの程度にとどめます。     ─────────────

藤木眞也自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 次に、重要品種の育成及びその種苗の生産の振興に関する法律案、種苗法の一部を改正する法律案及び主要農作物の優良な品種を確保するための公的新品種育成の促進等に関する法律案、以上三案を一括して議題といたします。  まず、重要品種の育成及びその種苗の生産の振興に関する法律案及び種苗法の一部を改正する法律案について、政府から順次趣旨説明を聴取いたします。鈴木農林水産大臣。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 重要品種の育成及びその種苗の生産の振興に関する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。  近年、温暖化などの気候変動、農業者の減少など我が国の農業をめぐる情勢は大きく変化しており、農業生産活動への悪影響が顕在化してきています。  こうした状況の中で、農業の持続的な発展を図り国民に対する食料の安定供給を確保するためには、高温や病害虫に強く、単収が多いなどの特徴を有する重要品種を育成し、広く普及を図ることが喫緊の課題であります。  このため、産官学の連携の下、知的財産の保護にも留意しつつ、重要品種の育成、普及に継続的かつ安定的に取り組むべく、この法律案を提出した次第であります。  次に、この法律案の主要な内容につきまして、御説明申し上げます。  第一に、重要品種の研究開発を促進するための措置についてであります。  国が策定する重要品種の育成、普及に関する基本方針に即して、産官学の研究機関が、重要品種の育成計画を作成し、農林水産大臣の認定を受けた場合には、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構の研究施設設備の供用を受けることができるようになります。あわせて、重要品種の流出を防止するため、育成した重要品種については、品種登録出願を義務付ける一方、品種登録に係る出願料などを減免することとしています。  第二に、重要品種の普及を促進するための措置についてであります。  国の基本方針を踏まえ、都道府県が策定した基本計画に即して、種苗生産者が、種苗生産計画を作成し、都道府県知事の認定を受けた場合には、種苗の圃場の集団化を図るために、地域計画の協議の場への参加を可能とします。また、種苗生産者と周辺農業者の間で栽培管理協定を締結し、市町村長の認可を受けた場合には、協定締結後に新たに農地を取得した者にも協定の効力が及ぶなどの措置を講ずることとしています。  以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。  何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。  続きまして、種苗法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。  温暖化などの気候変動、農業者の減少など我が国の農業をめぐる情勢の変化に対応し、農業の持続的発展を図るためには、新品種を知的財産として保護することにより、新品種を用いた国産農産物の産地形成や海外への輸出促進につなげていくことが重要であります。  一方で、我が国の新品種の海外への流出については、種苗法の見直しなど制度の充実を図ってきましたが、品種登録出願中の新品種の海外流出などの課題が顕在化しており、こうした状況の中で、育成者権の保護を更に強化する措置を講ずるため、この法律案を提出した次第であります。  次に、法律案の主要な内容につきまして、御説明申し上げます。  第一に、育成者権の存続期間を十年延長して、果樹などの永年性植物については四十年、その他の植物については三十五年とし、既存の登録品種についても当該期間を適用することとしております。  第二に、出願公表がなされた後、品種登録がされるまでの間に、出願者以外の第三者が出願品種の種苗の輸出をすることによって、出願者に損害が生じ、又は、生ずるおそれがあるときに、品種登録前であっても当該輸出の差止め請求ができる制度を創設することとしております。  第三に、育成者権者により譲渡された種苗であっても、輸出する目的で種苗を保管する行為には育成者権の効力が及ぶこととしております。  第四に、海外で譲渡された種苗を用いて生産された農作物が国内に逆輸入される場合にも、その農産物に対し育成者権の効力が及ぶことを明確化することとしております。  このほか、育成者権侵害における損害賠償額の算定方法の見直しなどの措置を講ずることとしております。  以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。  何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。

藤木眞也自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 次に、主要農作物の優良な品種を確保するための公的新品種育成の促進等に関する法律案について、発議者徳永エリさんから趣旨説明を聴取いたします。徳永エリさん。

徳永エリ立憲民主・無所属

○徳永エリ君 ただいま議題となりました主要農作物の優良な品種を確保するための公的新品種育成の促進等に関する法律案につきまして、その趣旨及び主な内容を御説明申し上げます。  近年の温暖化等の気候変動その他の農業をめぐる情勢の変化に対応し、農業の持続的発展を図り国民に対する食料の安定供給を確保するためには、高温耐性、病害虫抵抗性及び多収性等を備えた優良な新品種の育成を推進することが重要です。  とりわけ、米、麦、大豆の主要農作物の安定供給は、食料安全保障の根幹であり、その優良な品種を確保する必要性が高まっています。そのため、公益性の高い取組として、継続的に優良品種の育成を図るためには、引き続き、農研機構、都道府県の農業試験場等の公的試験研究機関における研究開発、人材育成及び育種体制の維持強化が不可欠です。  しかしながら、こうした公的試験研究機関は、昨今、人員の拡充と育成が困難な状況に置かれていることから、国が食料自給率の向上に資する主要農作物の公的育種基盤の維持強化に責任を持って取り組み、食料安全保障を支える体制を支援する必要があります。  本法律案は、このような状況を踏まえ、言わば政府提出法案の補完として、重要品種の育成及び普及に関する施策を補強し、その実効性を高める観点から、公的試験研究機関における主要農作物の新品種の育成が継続的かつ安定的に行われるよう、公的新品種育成の促進等に関し必要な事項を定め、主要農作物の優良な品種の確保を図ろうとするものであります。  以下、本法律案の主な内容を御説明申し上げます。  第一に、農林水産大臣は、公的新品種育成の促進等に関する基本方針を定めるものとしております。  第二に、国は、主要農作物の新品種の育成が継続的かつ安定的に行われるよう、公的新品種育成の促進に必要な財政上の措置その他の措置を講ずるものとしております。  第三に、国及び地方公共団体は、公的育成品種の有効かつ適正な利用を図るため、公的育成品種を農業者が低廉な価格で利用することができる環境の整備、公的育成品種に係る知的財産権に関する国民の理解と関心を深めるための啓発活動その他必要な措置を講ずるよう努めるものとしております。  第四に、国及び地方公共団体は、公的育成品種の種苗の生産に係る技術を有する人材を育成するため、当該技術の普及指導その他の必要な措置を講ずるよう努めるものとしております。  以上が、この法律案の趣旨及び主な内容であります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。

藤木眞也自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 以上で三案の趣旨説明の聴取は終わりました。  三案に対する質疑は後日に譲ることといたします。     ─────────────

藤木眞也自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  重要品種の育成及びその種苗の生産の振興に関する法律案外二案の審査のため、来る十四日に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤木眞也自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 御異議ないと認めます。  なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤木眞也自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時四十五分散会

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