農林水産委員会 第3号
- 発言数
- 161 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2026/03/26
会議録
○委員長(藤木眞也君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 農業構造転換の推進に必要な施策の集中的な実施の財源に充てるための日本中央競馬会の国庫納付金の納付に関する臨時措置法案及び日本中央競馬会法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房ギャンブル等依存症対策推進本部事務局審議官成松英範君外十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤木眞也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(藤木眞也君) 本日の参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 農業構造転換の推進に必要な施策の集中的な実施の財源に充てるための日本中央競馬会の国庫納付金の納付に関する臨時措置法案及び日本中央競馬会法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に日本中央競馬会理事長吉田ヨシマサ君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤木眞也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 済みません。吉田正義君です。訂正させていただきます。 ─────────────
○委員長(藤木眞也君) 農業構造転換の推進に必要な施策の集中的な実施の財源に充てるための日本中央競馬会の国庫納付金の納付に関する臨時措置法案及び日本中央競馬会法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 両案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○朝日健太郎君 おはようございます。自由民主党の朝日健太郎です。 本日は、高いところからでありますが、JRA法関連法案の質疑に臨ませていただきます。 鈴木大臣におかれましては、先日の大臣所信質疑でも大変御苦労さまでした。日本の農政を力強く引っ張っていただける、そのような期待を持った次第であります。 この法案は、まず、農業構造転換集中対策、これに充てる財源をJRAから確保すると、これが主たる目的だというふうに理解をしています。 この対策集中期間でありますけれども、四年間にわたりましてJRAの特別積立金から毎年二百五十億円、都合一千億円を国庫へ納付する、この規定を設けるものであります。 高市政権では、危機管理投資並びに成長投資を掲げております。その上で、農業構造の転換を進めるに当たって、我が国の食料安全保障、この観点を力強く進めていく、これはもう国民の皆様にも御理解をいただいていると思います。 その上で、本日は、日本中央競馬会、JRAから吉田正義理事長にお越しをいただいております。ありがとうございます。 JRAが管理監督をし、主催をする我が国の競馬でありますけれども、本来、この競馬の位置付けですが、競馬の健全な発展を図り、日本の畜産振興、その他社会福祉に寄与する目的で競馬というものが運営されているというふうに理解をしています。そのJRAから今回の農政の大転換に当たって資金を得ることとなるわけですけれども、競馬関係者の皆様、JRAの皆様にはやっぱり感謝をするべきだというふうに理解をしています。 その上で、大臣にお聞きをしたいと思います。 今回、JRAに対して臨時的に国庫納付金を拠出させる農林水産省の受け止めをお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。 農業構造転換集中対策について、農林水産省としては、財源の検討を含め、必要な予算の確保に努めてきたところではありますが、この度、日本中央競馬会の御理解、御協力をいただいたことで、施策の更なる充実につながったというふうに考えております。 競馬会の皆さんには、このための財源拠出として、経営上可能な範囲で最大限の御協力をいただくこととなったところでありますが、競馬会や競馬に関わる多くの皆様に対して、改めて深く感謝を申し上げたいと思います。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。 今回の臨時措置法によって、JRAが果たすべき責務、責任でしょうか、こういったものに影響が出ないように御配慮をいただければと思いますし、競馬ファンの皆さんにも深く御理解いただくことが重要であるというふうに考えます。 二問目の質問に移ります。 先ほど大臣からありました農業構造転換集中対策、これは、私の理解ですと数年前の農業基本法の二十五年ぶりの改正によって、日本の農政を抜本的に変えていくと、食の安全というんでしょうか、確保から安全保障という、概念を大きく変えるものだというふうに理解をしています。 そこでお尋ねをしたいんですけれども、今回、この初動の五年間で大転換を行っていくということでありますけれども、農水省としてどのように取り組まれていくのか、具体的にお示しをいただければと思います。よろしくお願いします。
○大臣政務官(山本啓介君) お答えいたします。 我が国の農業については、農地が限られた面積しかなく、農業者の急速な減少が見込まれるなど様々な課題に直面しております。このような状況下にあっても、将来にわたって農業生産の維持拡大を図り、食料安全保障を確保するためには、少数の農業者がより多くの農業生産を担う農業構造へ転換することが必要不可欠と認識をしております。 それに向けて、農地をフル活用し、供給力を強化すべく、令和七年度から五か年の農業構造転換集中対策期間において、農地の大区画化、中山間地域におけるきめ細かな整備、共同利用施設の再編、集約、合理化、スマート農業技術の開発普及、輸出産地の育成といった施策を集中的に講ずることとしております。 今動かなければ手遅れになる、この農業構造転換集中対策について強い危機感の下、五年間で集中的に実施するものであり、引き続き、予算を確保し、しっかりと構造転換を進めてまいりたいと考えております。
○朝日健太郎君 山本政務官、ありがとうございます。 農業に対するハード整備、これを大きく進めていくというふうに理解をしています。 その上で、特に若者の就農であるとか農業DXであるとか、こういったトレンドが今非常に進んでいると理解をしていますので、そういったところも是非対策をお願いをしたいと思います。 三番目の質問に移ります。都市農業についてお聞きをしていきます。 私、東京選出の議員ですので、都市農業というものに対して日々勉強させていただいています。この都市農業というのは、農水省と国交省にまたがる、こういった分野かなというふうに認識をしています。前提として、この都市農業は農水省がリーダーシップを取って、都市農地の維持、また相続問題、都市農業が続けられる、こういった対策をやっぱり牽引していただきたいなと、そのように思います。 一方、国交省では、都市計画の中で生産緑地、都市部でどう農地を存続させていくのか、こういった法改正も、二〇一七年、一八年にわたりまして、農地の貸付けが可能になったり生産緑地指定の面積要件が緩和されるなど様々な対策が行われております。その効果もあって、生産緑地指定というのは期限が三十年ということで、これが二〇二二年に迎えられることによって様々な対策が行われましたけれども、想定より農地が、何というか、販売されるというか転売されて、宅地化が想定以上に進まず、営農を続けられる農家さんが都市でも、都市部では一定程度いらっしゃると。そういった中で若手の農家さんも大変頑張られております。 都市農地面積というのは、全国の農地の一・三%程度にすぎません。一方、農業産出額は一・八%と、面積当たりの販売金額というのを現在伸ばしてくれています。都市農業というのは、大消費地に近いといった優位性など様々な利点があります。また、地域への体験農業や、ハウスを利用した、私の住んでいる、居住している近所にもイチゴハウスがありまして、非常に、イチゴ狩りなんかを取り組んでいただいたり、様々な活動をやっていただいています。まさに地に足を付けて都市部に土の香りを届けているというふうに、大変感謝をしております。 そこでお尋ねをいたしますが、今後、社会構造が大きく変化をしていく中で、東京都を始め都市部で営まれている都市農業に対しまして、現状どのような方針の下で施策を推進しているのか、お伺いいたします。
○政府参考人(松本平君) お答えいたします。 都市農業の関係でございます。 都市住民に身近に存在する農業としまして、食料生産のみならず、農業体験や交流の場の提供、また災害時には避難場所としての提供など多様な機能を有しており、都市住民の農業に対する理解醸成を図る上で大変重要である、このように受け止めております。 こうした中、委員の御指摘にもありましたように、都市においても農業従事者の減少や高齢化等によりまして農地の減少が続いており、都市農業の有する機能を十分に発揮していくためにも、都市農地の保全や有効活用を図っていくこと、こちらは誠に重要な課題であると受け止めております。 農林水産省としましても、これまで、都市農地の有効活用を図るために、生産緑地として指定された農地の相続税納税猶予の適用や、固定資産税の農地評価、農地課税といった都市農地に関します税負担の軽減、都市農地貸借法を活用しました農地の貸付制度の創設や市民農園としての利用の推進、マルシェや体験農園など都市住民との交流の促進などの施策を講じているところでございます。 引き続き、持続可能な都市農業を図るために必要な施策を講じてまいりたい、このように考えております。
○朝日健太郎君 御説明ありがとうございました。 まさに様々な対策を進めていただいているというふうに理解をしておりますし、また、地域住民の皆さんのアンケートを見ても、やっぱり近所に農地があるということに対して大変好意的に受け止めていただいておりますので、これから都市構造、様々変化があると思いますけれども、この農地の位置付け、都市農業の位置付けというものを明確に維持しながら進めていただければというふうに思います。 続いて、四番目の質問に行きたいと思います。競馬の振興策について伺います。 JRAの売上げも堅調だというふうに、ここ二十年の売上げの推移を見て拝見をいたしました。昨年でしたかね、ジャパンカップ、鈴木大臣と共に東京競馬場で応援をさせていただきまして、大変、非常に多くの競馬ファンの皆さんで、競馬が盛り上がっているというのを肌で感じました。 今回の法改正で、JRAのこの柔軟な経営というものを実践できるようになるとか、JRAの責務を実行し、公益的役割をしっかりと果たしていただく、これを忘れてはならないというふうに思います。 競馬の振興策、今後どのように行っていくのかというのをまずお聞きをしたいというふうに思います。(発言する者あり)
○委員長(藤木眞也君) 指名をしてから。
○参考人(吉田正義君) JRAの吉田でございます。よろしくお願いいたします。 競馬の振興につきまして御質問賜りまして、どうもありがとうございます。 最近、日本馬が海外で大変活躍しておりまして、そういった面でのその話題が大変高まっているといったことがあろうかと思います。やはりこのベースにありますのは、競馬サークル挙げまして質の高いすばらしいレースを提供するといったことが一番じゃないかなというふうに考えております。 それから、振興といった面でございますが、どうしても馬券の売上げ、馬券に目が行きがちなんですが、競馬はその血統といったこと、子から孫へ、孫から更にその先といった、そういったドラマ性を持っているといったことも訴えていきたいなというふうに思っている次第でございます。 それから、何よりも最近は映像の提供といったことが重要になっておりまして、世界的なスポーツエンターテインメントとしてそういった映像の提供にも努めてまいりたい。 それからまた、今般の日本中央競馬会法の改正成りますれば、施設の利用、こちらも重要な要素になろうかというふうに思っておりますので、しっかり取り組んでいきたいというふうに思っております。 ありがとうございます。
○朝日健太郎君 吉田理事長、ありがとうございました。 今の御答弁でも少し触れていただきましたけれども、日本の競走馬がどの程度世界で活躍しているのか、強いのかというのを、アスリート視線で一点だけ質問したいなというふうに思います。 スポーツにしろ競馬にしろ、日の丸を背負って世界で戦っていただくというのは、非常に日本のプレゼンス、また国民の皆さんの勇気につながります。 先日の、先月ですかね、サウジカップ、日本のフォーエバーヤングが優勝をして賞金一千万ドルを獲得するという。このサウジカップというのは、私ちょっと理解ができておりませんが、かなり世界的にも重賞レースで、ダートレースでいいんですかね、済みません、こういったところで活躍をしていただいていると。皆さん、御存じでしたか。まあ競馬詳しい方はフォーエバーヤングって聞いたことあると思うんですが、大谷翔平みたいに取り上げていただいてもいいんじゃないかなというふうな、極端かもしれませんが、そういった観点で、日本の競走馬をしっかりと世界で勝てるような、活躍できるような、そういった強化策というものが必要だというふうに考えますけれども、理事長、いかがでしょうか。
○参考人(吉田正義君) 今日、我が国の競走馬、資質の向上、極めて著しいものがございます。 一つには、私ども、一九七〇年代後半に、世界に通用する強い馬づくりと、こういったものを提唱いたしまして、そういった旗印の下、生産者含めまして優良な種馬から繁殖牝馬の導入を図ってきたり、それから育成とか調教技術、こちらを、イギリスであるとかそういった先進国の事例を紹介しながら高めてきたといったこと。いずれにしましても、馬主さん、生産者、育成牧場、いろいろな私どもの調教師、厩舎従業員含めまして、一丸となって取り組んできた成果かなというふうに思っております。 忘れてならないのは、そういった取組ができるのは、お客様からの馬券収入、これがベースにあってこそできるものでございますので、お客様第一の競馬をやっていくというのが一番のベースで大切なことじゃないかと思っております。 それから、今後の話でございますが、私どもJRAは、馬券の発売から競馬運営まで一貫して行っております。諸外国ではそれがなかなか一貫してできないという事例がありまして、諸外国、実は極めて厳しい競馬の状況にはなっております。そうならないように、馬の生産、育成、レースに出ると、レースに出た馬がまた生産に帰ってくる、このバリューチェーンをしっかりしていくといったところが大切じゃないかと思っておりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 以上です。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。是非期待をしていきたいと思います。 時間が参りました。最後、大臣に競馬への思いを伺いたかったんですが、この後の質疑で御披露される機会があるかというふうに思いますので、私は譲りたいと思います。 ありがとうございました。
○石垣のりこ君 立憲民主・無所属の石垣のりこでございます。火曜日に続いてよろしくお願いいたします。 まずは、JRA国庫納付金臨時特別措置法案に関連してということで、内閣府に伺いたいと思います。 二〇二五年度における物価上昇率及び賃金上昇率について、またそれぞれ二〇二六年度の見通しについてお答えください。
○政府参考人(水田豊君) お答えいたします。 本年一月に閣議決定しました政府経済見通しでは、消費者物価総合の上昇率は、令和七年度二・六%程度、令和八年度一・九%程度、名目賃金上昇率は、令和七年度三・二%程度、令和八年度も三・二%程度と見込んでおります。
○石垣のりこ君 二〇二六年度見通しについては、これ昨年十一月時点の基準で算出をしているということなんですけれども、皆様御承知のとおり、目下、アメリカとイスラエルによるイラン攻撃を発端としまして、ガソリン価格が過去最高値を更新するなど状況が大きく変化をしております。 今後の情勢は不透明ではあるんですが、物価が更に上がっていく可能性も指摘されておりますし、前提条件が変われば物価見通しを上方修正せざるを得ないという事態が想定されますが、この点、内閣府、いかがでしょうか。
○政府参考人(水田豊君) お答えいたします。 中東情勢の物価への影響につきましては、現時点で確たることを申し上げることは困難でありますが、委員御指摘のとおり、見通しの前提が変われば見通しも変わり得ると考えております。 いずれにしましても、中東情勢を含め、海外経済の動向や金融資本市場の変動等が経済、物価に与える影響については引き続き注視をしてまいりたいと考えております。
○石垣のりこ君 どうしてもその時々の状況によって変わっていくというのは仕方がないと思うんですが、現下のようなインフレ局面におきまして、予算を対前年比で横ばいとした場合に、それは実質的には減額になるのではないかという認識について財務省の見解を伺いたいと思います。
○大臣政務官(三反園訓君) お答えいたします。 一般論として、物価が上昇する中で名目の予算額が変化しなかった場合には、実質で減少したという考え方があることは承知しております。 個々の予算額につきましては、物価動向のみならず、その時々の社会経済情勢、政策的な必要性、これまでの予算執行状況、様々な要素を総合的に勘案いたしまして必要な見直しなどを行った結果として増減が生じるものと考えております。そのために、物価動向等の比較のみをもって予算額の増減について評価することは必ずしも適当ではないと考えております。 その上で、予算編成過程におきましては経済・物価動向等を適切に反映することが重要だと考えておりまして、令和八年度予算編成におきましても、予算全体のめり張り付けを行う中で、診療報酬改定、介護報酬改定、官公需、公的制度の見直しを始め、予算全体について経済、物価等を適切に反映しているところでありまして、今後ともその時々の経済・物価動向等を踏まえ適切に対応してまいりたいと考えております。
○石垣のりこ君 適切にどう反映されているかがはっきりと把握できないと、これが本当に適切であるかどうかが分かりづらいというところだと思うんですね。 その上で、今、令和八年度の予算案、昨年十一月時点での数字を基にというお話がありましたけれども、今後、補正をどうするのかという問題ももしかしたら出てくるかもしれませんが、これから令和九年度、二〇二七年度予算案の査定に当たっては、こうした物価及び賃金の上昇率、例えば、先ほど数字出していただきましたけれども、二六年度の見通し、これなどを勘案して、例えば三%をこれ適切に反映させた水準を前提としてやはり行っていかないと、いろんな事業が目減りした状態で、上限が結局はマイナスになるということになりますので、こうした考え方にとって、多少の精査は必要かもしれませんけれども、予算を組んでいくということを財務省としては是非御検討いただきたいというふうに思うんですけれども、いかがですか。
○大臣政務官(三反園訓君) 繰り返しになりますけれども、予算編成過程におきましては経済・物価動向等を適切に反映させることが重要だと考えておりまして、令和八年度予算編成におきましても、予算全体のめり張り付けを行う中で、予算全体につきまして経済、物価等を適切に反映しているところでありまして、今後もその時々の経済、物価等を踏まえて適切に反映、対応してまいりたいと考えております。 その上で、令和九年度予算におきましても、具体の対応につきましては、骨太の方針の策定に向けて必要な検討を進めてまいりたいと考えております。
○石垣のりこ君 今のを前向きな御答弁と受け止めていいのかなと、期待をしたいところでございます。 物価を一応、これだけではないけれども、反映させた予算を作っていただいているということなんですが、でも、当初予算がどんどん膨らんでいるにもかかわらず、農業予算の当初予算、ほぼ横ばいですよね。そうすると、全体に占める割合もどんどん下がっているわけです。 これで更に物価の分も反映されていないとなると、どんどんどんどんこの農業予算が厳しくなっていく。これから五年ぐらいが本当に厳しい時期でございますので、この点をしっかりと見極めていただきまして、この予算の手当てを来年度に向けて更にですね、来年度と、あと再来年度に向けてやっていただきたいということを強く申し上げたいと思います。よろしくお願いいたします。(発言する者あり) その上で、与党からも力強い応援のメッセージいただきましたが、ありがとうございます。本法案におけるこの二百五十億円、これ既存予算との付け替えによって実質的な増額効果が不透明になるということが懸念されるわけです。 そういうことを避けるため、せっかくこのJRA国庫納付金を二百五十億円ずつ四年間にわたって農業予算として使わせていただくということになりますので、この分を本予算とは明確に、農林水産省の本予算とは明確に区分して、歳入歳出の双方において別枠として明示していただいた方が、JRAさんとしても、ああ、こういうふうにちゃんと使われているのかと、これは使っていただいたかいがあったなと思っていただける、そういう予算になると思うんですが、ここは農林水産大臣に伺います。
○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。 今回の日本中央競馬会からの国庫納付につきましては、まず、歳入として、日本中央競馬会法に基づく通常の国庫納付も含め、ほかの財源とは別に、日本中央競馬会特別納付金として区別をしているところであります。 また、歳出については、日本中央競馬会からの国庫納付分二百五十億円だけで農業構造転換集中対策を実施するわけではないために、ほかの財源と合わせて一体的に、この集中対策は四百九十四億円を措置をしております。 御指摘のように、確かに二百五十億円分だけを区別をして歳出の管理をしようとしますと、その二百五十億円分の使途を限定するなど、柔軟で効率的な事業実施を制約するおそれがあるため、今回の形の方がよいのではないかというふうに考えております。 この令和八年度から納付される日本中央競馬会の二百五十億円分につきましては、令和七年度の農業構造転換集中対策が当初予算で二百四十四億円でしたので、令和八年度はプラス二百五十億しまして四百九十四億円と、純粋に二百五十億円ちゃんと増えていますので、そういう意味ではしっかりと乗っかっているということで御理解をいただければと思います。(発言する者あり)
○石垣のりこ君 そういう問題じゃないのよという声が聞こえましたけれども、結局、一般会計に入ってしまって、ほかの予算は結局削るからといって、最終的にトータルとして、この二百五十億円があることによって全体が、先ほど財務省の話も伺いましたけれども、目減りをしてしまうということになると、何のためにこの二百五十億円を追加で工面していただいたのかということ、四年間で一千億円ですよね、それが分からなくなるので、より明確にしていただきたいという要請でございました。なかなか難しいのかもしれませんが、是非ともこういう点も考慮に入れていただきたいと思います。 この法律の施行後四年を目途として、農業構造転換の集中的な推進の状況等を勘案し、食料安全保障に資する施策の実施に必要な安定した財源を確保するための各般の措置の在り方について検討を加え、必要に応じ所定の措置を講ずるものとするという検討項目がありますが、これ、検討によってはJRAの特別積立金からの国庫納付を継続するということもあり得るんでしょうか。いかがですか。
○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。 臨時措置法案の附則第二項は、本法案による国庫納付の特例が四年間限定の措置であることから、特例終了後の対応について検討する旨を規定をしたものであります。 この規定は、令和十二年度以降の安定的な財源の確保について検討する旨を定めたものでありまして、令和十二年度以降も今回と同様に臨時措置としての日本中央競馬会の特別積立金の国庫納付を求めるということを念頭に置いた規定ではありません。
○石垣のりこ君 安定した財源ということで、この点はしっかりと、四年の更に延長になることがないようにしていただいた方がよいかと思います。 本来ならば、こうした切り崩しと言ったらいいんでしょうか、財務省が確保すべき予算であるというふうに考えるんですけれども、せっかく充当していただくということですので、その分を減額されることなく、農業の構造転換のために活用する、そのことが明確になるようによろしくお願いをいたします。 ここまでで、内閣府及び財務省の御答弁者の方は御退席いただくようにお取り計らいいただいてよろしいでしょうか。
○委員長(藤木眞也君) それでは、三反園大臣政務官及び内閣府水田審議官は退席されても結構です。
○石垣のりこ君 それでは、続いて、馬の福祉の向上について伺っていきたいと思います。 二十四日の所信質疑で、ドバイ・ワールドカップへの日本競走馬の出走の件について質問いたしました。その際、渡航制限や退避勧告が出ている地域に競走馬を出走させる場合、厩務員等の関係者を帯同させることになりますが、これは労働者を危険な地域に派遣するものであって、安全配慮義務との関係で重大な問題があると私は指摘をいたしました。また同時に、競走馬を紛争リスクのある地域に輸送、滞在させることは、アニマルウエルフェアの観点からも適切とは言えないのではないでしょうか。 二十四日の答弁において鈴木大臣は、日本中央競馬会としてドバイ・ワールドカップデーへの出走のため出国した関係者に対し特段のペナルティーを科す考えはない旨を承知していると、また農林水産省としても同様の認識であるとの趣旨の答弁をされています。 現状では明確なルールが存在しないのでそのような答弁にならざるを得ないという側面はもちろんあるとは考えるんですが、さきに指摘しましたとおり、このアニマルウエルフェア、また労働法規については、これ競馬に関係する者に対して遵守を徹底させる仕組みというのが本来ちゃんと行われてしかるべきだというふうに考えます。 その点から、以下、具体的に伺います。 三月の半ば、G1馬を多数輩出している牧場において子馬に対する虐待が疑われる動画がSNS上に投稿されて、これ問題になりました。当該事案については、牧場側の対応も含めて批判が拡大しまして、その後、動物愛護団体による告発に至っていると承知しています。また、この当該の子馬については、栃木県の那須の方に引き取られたというような報道もございました。資料の一枚目に具体的な内容が示されております。 まず、鈴木大臣に伺いますが、その動画及びその後の経緯について把握されているでしょうか。その上で、本件についてどのように受け止めているか、率直な御認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(鈴木憲和君) 私も、この動画については拝見をさせていただきました。今回のこの虐待を疑う事案に関して、日本中央競馬会からは、今回の子馬の取扱いは極めて遺憾であるということ、そしてまた、馬に対する適切な取扱いやアニマルウエルフェアの確保は馬に携わる者が守るべき基本的な姿勢で極めて重要というふうに聞いておりますので、私としても同様の考えであります。
○石垣のりこ君 これ、農林水産省としては何らかの対応をなされたんでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) この牧場において子馬を虐待すると疑われる行為が行われていたことがこれ事実であれば非常に残念であり、速やかに改善していただく必要があるというふうに考えております。 農林水産省としては、このような疑いのある現状を速やかに改善していただくため、令和八年三月十八日に関係団体に対して管理馬の取扱いに関する通知を発出をし、軽種馬生産者などへの注意喚起を行ったところであります。
○石垣のりこ君 注意喚起はしていただいたということなんですけど、日本中央競馬会としては、この記事にもございますが、各牧場は独立した事業者であり、直接指導する立場にはないというふうにしているんですね。しかしながら、育成牧場管理指針を定めている以上、当該指針は実質的に遵守が求められていると考えます。しかしながら、競走馬の供給源である生産段階においてこのような事案が発生している以上、やはり関与しないという整理のままでよいのかという点で、制度としてやはり問われるのではないでしょうか。 これ、日本中央競馬会並びに調教師、生産牧場等の関係者は、国が示しているこのアニマルウェルフェアに関する飼養管理指針を遵守すべき立場であると考えますが、まず、JRAの見解を伺います。
○参考人(吉田正義君) 私もあの映像を見まして、大変ひどいなと、残念だなというふうに思った次第でございます。 先生からもお話ございましたとおり、私ども、その個々の牧場の経営、運営について関与するものではないというのは一つ筋として持っているところでございます。ただ、こちらの資料にもございます私どものJRA育成牧場管理指針、これに基づいていろいろやってくれということで、生産牧場、育成牧場にも講習会などを通じて冊子を配付し、しっかりお願いをしているところでございます。 こういったことを継続してやっていきたいということでありまして、こちらにも記載がございますが、本当に基本的に、子馬を力で屈服させてはいけないとか、優しい言葉で接しなさいとか、これ実は本当にベースにあるところでありまして、これが守れないというのは、やっぱりこれは相当まずいんじゃないかというふうに思っております。 私は、今回の件につきまして直接、軽種馬生産団体の役員、皆さん牧場経営者でございますが、直接意見交換をいたしました。その際にも皆さんからは、極めて異常なことだなということ、極めて残念な事例であると、こういったことを軽種馬生産団体の役員の方、牧場経営の方も申していたということを申し添えたいと思います。 以上です。
○石垣のりこ君 意見交換もしていただいているということで、今後、この馬主の方が、牧場主の方が本当に改善をしていかれるのかどうかということを、通知をしてその場でいろんな意見が出されて終わりではなく、その経過観察というところまできちんとしていただいた方がいいのではないかと思うんですね。 今回、動物愛護団体から北海道警に動物愛護管理法違反で刑事告発されております。仮に動物愛護管理法違反で罰せられたとしても、現状では、この牧場は競馬との関係では何ら罰則はありません。動物虐待をしているという判決が出た場合ということになりますけれども、こういう牧場に何の処分も行わないというのは、これはこれでいかがなものであろうかという疑問が生じます。 一般的に、刑事罰を受けた企業であるとか、状況にもよりますけれども、官公庁の指名停止措置になって公的取引を一定期間停止させられたりしますよね。各牧場は独立事業主とはいえ、農林水産省所管の競馬産業の公正、安全な振興の観点からも、農林水産省としても、またJRAとしても、注意喚起して終わりではなく、改善されているのか聞き取りをしたり報告を受けるなどして積極的に御対応いただきたいと思いますが、この点、JRAそして農林水産省、双方からの御回答を求めます。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 本件につきましては、先ほど申し上げましたように通知を発出したところでございまして、この通知について、生産現場に通知の周知が徹底されますように、軽種馬生産者の団体の会議でありますとか研修の場におきまして、今後とも、管理馬の取扱いについて周知をいたしますとともに、競馬関係団体等が行います周知の取組を後押ししてまいりたいと思っております。 また、本件につきましては、動物愛護の、動物の愛護に関する条例に基づきまして、北海道庁が当該牧場に対しまして状況確認を行っておるというふうに承知しておりますので、農林水産省といたしましても、北海道庁と連携しながら状況をフォローしてまいりたいと考えております。
○参考人(吉田正義君) 私どもも、公益社団法人日本軽種馬協会、それから同じく公益社団法人の競走馬育成協会、それから軽種馬農協もございますので、こういった関係者と一丸となって取り組んでいきたいというふうに考えております。 それから一つ、これ、今回のケースのみに限る話ではないんですが、一般論といたしまして、先ほどございました動物の愛護及び管理に関する法律に違反したと、こういった事実認定がありますれば、私ども生産牧場賞というものを交付しておりますが、そちらの交付についてどうするのかと、こういったところも踏み込んで検討したいというふうに思っております。 以上です。
○石垣のりこ君 ありがとうございます。今後の経過も含めて、是非とも御対応をきちんとしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 続きましては、労働環境について伺いたいと思いますけれども、競馬における労働環境ですね。 トレーニングセンターで働く厩務員に関してなんですが、これ、生き物を取り扱う業種であるということで、労働基準法第四十一条の適用外になっています。しかし、厩務員の業務は、畜産物の生産ではなくて、この競馬という興行を成立させるためのものであって、畜産業で食べるために育てているのとは理由が明確に異なります。同じ飼育、育成でも、食べるために育てるのと競馬というレースで勝つために育成するのを同じ飼育だからと一緒にするのは無理があるのではないかと考えますね。それにもかかわらず、労働基準法第四十一条との関係が曖昧なままとなっているということで課題が生じているのではないでしょうか。 総務省の日本標準産業分類の中分類では、競馬は娯楽業に分類されておりまして、細分類では競馬競技団と記載があります。この細分類の説明には、競馬を施行又は開催する事業所をいう、馬主、馬などの登録、調教師、騎手の免許、訓練などの競馬に附帯する業務も本分類に含まれるとなっておりまして、これ、畜産業に分類されていないんです。 そこで、この娯楽業という位置付けであるということも考えますと、畜産業というよりは、どちらかというと動物園の飼育員に近い立場にあるのではないかと捉えられます。 そこで伺いますが、この厩務員については、労働基準法第四十一条の適用除外から外して、労働時間規制の対象として明確に位置付けるべきではないかと考えますが、政府の見解を伺います。
○政府参考人(尾田進君) お答えいたします。 労働基準法第四十一条では、事業の性質上、天候等の自然的条件の影響を著しく受ける農業、畜産業、水産業等の事業に従事する労働者について、労働基準法における労働時間規制を適用しないこととしております。 労働基準法の適用に当たりましては、各事業場における事業の種類について実態を踏まえて個別に判断することとしておりまして、一般に、厩舎において主として競走馬の飼育や調教等が行われている場合は畜産の事業に該当するものとして取り扱っているところでございます。このため、調教師との間で雇用契約を結び、厩舎において競走馬の世話を行っている厩務員につきましては、労働基準法第四十一条により労働時間規制が適用されないこととなっております。 一方で、労働基準法の労働時間規制が適用されない場合であっても、長時間労働によって健康を害することはあってはならないものでございますので、労働時間の把握、あるいは医師の面接指導等の法律上必要な義務をしっかりと果たしていただけますよう、今後とも対応をしてまいりたいと考えております。
○石垣のりこ君 対応していただけているところももしかしたらあるのかもしれませんが、実際、募集要項などをJRAさんのホームページで拝見すると、厩務員、七・五時間一日勤務で月曜休日になっているんですけれども、厩務員の一日の紹介を見ると、朝三時とか四時にスタートして、夕方四時、五時までのお仕事。もちろん、休憩も挟むことは挟むんですが、そういう労働時間で書かれていて、実質非常に狭き門で、合格率が非常に騎手の方とかもそうですけど低い。狭き門をくぐり抜けて、馬好きの方が勤務されるということで、大変な労働環境でもやりがいがあるし、ここに自分が来たくて来たんだということで、なかなか不平不満があっても言いづらい環境にあるのではないかということが推測されますし、実際にいろいろ課題を抱えた方が労基署に相談に行った場合に、いや、第四十一条の適用除外だからここでは対応できないというふうに言われてしまっているという現状があるようです。 厩務員と調教師との間で労働問題が発生した場合に、やっぱり調教師が個人事業主であることを理由に日本中央競馬会が関与しないという整理がなされているということで、ただ、実態としては、今申し上げたようなこともありますので、これは畜産ではなく、やっぱりこれ労働者として四十一条が適用される、実態としてはそちらの分類にある方が法的な整合性としても成り立つのではないだろうかと考えます。この労働時間や休日についての規定も含めて、なかなかこの四十一条の適用外だからと取り合っていただけない現状を変えるためには、やっぱりこの分類にも鑑みて、しっかりと適用内にしていただくのがよいのではないでしょうか。 そして、労基署に相談に行くのにもやっぱりハードルがありますので、今御対応いただいているというお話もありましたが、もう少し気軽に相談できる窓口であるとか、そういうものがJRAの中にあれば非常に良いのかと考えますけれども、改めて御答弁いただけませんでしょうか。
○参考人(吉田正義君) 私どもの厩舎従業員についての御質問、ありがとうございます。 長時間労働の話であるとか、四十一条を適用外にすべきであるとか、いろんなお考えはあろうかと思いますが、私ども厩務員、実はなかなか今なり手がない状況になっていて、一生懸命募集などを掛けているところでございます。 そうした中で、組合の方も有給取得の推進であるとか、そういったところにも取り組んでおりますので、まずは組合側でどう取り組むか、そして組合と雇用者であります調教師会の方でお話を進めるというのが一つの形ではないかというふうに思っております。 そうした中で、私ども、やはり労使関係円滑にしていただかないと競馬の開催自体に影響を及ぼすようなことになっては困りますので、側面的な支援というのはやっていきたいと思っております。 それから、先生お話ございました相談窓口というか、そういったところでございますが、私ども、やはり世間一般、やっぱりハラスメント、いろんなハラスメントがあると聞いておりまして、匿名が担保された相談窓口、こちらを、厩舎関係者相談ホットラインというのを私ども本部の方の担当部署に設けまして、そちらに電話をいただいて、いろいろな御相談に乗るということにしております。そういった声は、調教師会、雇用者団体であります調教師会とも共有いたしまして、労使関係がうまくいくよう取り組んでいるところでございます。そのほか、コンプライアンス研修であるとか、いろんな取組もやっております。 以上です。
○石垣のりこ君 四十一条の関係について、厚労省からもう一度御答弁をいただいてもよろしいでしょうか。
○政府参考人(尾田進君) お答えいたします。 労働基準法の適用単位は事業場ということで、主に場所的観念で決定されることになっております。 トレーニングセンターの厩舎は競馬場とは異なる場所にあり、また一般的には、先ほども申し上げたとおり、個々の調教師の下で調教師と雇用契約を締結した厩務員等が業務を行うということで、これを独立した事業場として取り扱い、実態を踏まえて現在判断しているところでございます。 私どもとしては、引き続き適切に労働基準法が運用されるよう取り組んでまいりたいと考えております。
○石垣のりこ君 これはちょっと今後の課題でもあると思いますので、問題提起させていただきたいと思います。是非、ハラスメント、また労基法違反について相談できる窓口、更に御検討いただければ幸いです。 大臣、今の話を聞いて、ちょっと事前通告しておりませんけれども、この厩務員の立ち位置、畜産としての四十一条から外れるのか、それとも、やはり動物園の飼育員的な立ち位置から四十一条の適用になるのか、何か今聞いていてお考えがもしありましたら、お話しいただきたいんですけれども。
○国務大臣(鈴木憲和君) 今、答弁聞いておりまして、やはり現行制度であったとしても大切なことは、長時間労働で心身壊してしまうようなことがあっては決してならないと思いますので、その辺については政府としてしっかり対応させていただきたいと思います。
○石垣のりこ君 ありがとうございます。 これまでのこの働き方改革に関しても、アニマルウエルフェアに関してもなんですけれども、制度の実効性の担保について伺いたいと思います。 調教師など、これ国家資格であるわけです。この免許制度の下で業務を行っている以上、その更新要件としまして、労働法制を遵守したり、安全配慮義務をきちんと履行したり、また、アニマルウエルフェアの確保を明確に位置付けるということが非常に重要になると思います。 ここでちょっと政府の見解を伺いたいんですけれども、やっぱり国家資格でこの基本的なところを遵守できないような状態になったときに、更新に対してやはりこの何でもオーケーではなくて、きちんとここはやはり守っていただかないと更新できないよ、若しくは一定期間の停止になるよということをきちんと担保をしておかないと、物事の実効性、法の実効性という点で非常に弱くなると考えるんですが、大臣、いかがですか。
○参考人(吉田正義君) 調教師免許の話かと思います。 調教師免許は、私ども日本中央競馬会が競馬法の規定に基づいて交付しているものでありまして、免許の主体は国ではなくてJRAでございます。 その前提ではありますが、調教師の免許というのは一年更新になっておりまして、一年一年、そのたびそのたびに、私どもの専門の職員、スタッフあるいは役員が両トレセンに赴きまして、面談を中心とした試験をやっております。 その中で、先生おっしゃいましたそのコンプライアンスの重視であるとか、それから労働災害の防止など労働環境の改善に関すること、それから馬への虐待、こういったことにつきまして厳しい指導を毎回毎回やっております。 したがいまして、その試験の要件としてそういったものを一つ一つ挙げるということでなくて、競馬会が試験の場を利用して厳しい指導をしているということで対応をしているところであります。 以上です。
○石垣のりこ君 厳しい指導をされているということですけれども、おとといの海外渡航の件に関しても、結局、今の現状であると、何ら歯止めになるようなものがないというのが現状ではないかと思います。この点も今後御検討いただければと思います。 その上で、農林水産省の監督下に置かれている競馬の公平性そして安全性を確保して信頼を醸成するためにも、国家資格の免許制度に見合った責任を明確にしていただいて、競馬の世界の特殊性を理由にこれは例外にされるべきことではないと思いますので、この点をしっかりと担保していただけるように今後取り組んでください。 続いては、ギャンブル依存症対策について伺います。 JRAが取り組んでいるギャンブル依存症の対策の内容及び予算について教えていただけますか。
○参考人(吉田正義君) では、私どもJRAのギャンブル等依存症対策について申し上げます。 私ども、政府の方で定めておりますギャンブル等依存症対策推進基本計画、これに沿いまして、役職員に対する研修であるとか、広告宣伝における留意事項、それから啓発週間を含みますギャンブル等依存症問題に係る普及啓発活動、相談への対応、こういったことを実施しております。 それから、お客様が馬券を買う際のアクセス制限といたしまして、まずは競馬場等への入場の制限、それから電話、インターネット投票での利用の停止といったこと、それからさらには、電話、インターネット投票におけます購入の上限金額を設定できるようになっておりまして、そういった上限の設定、こういったところをやっております。 それから、私どもJRA含みます公営競技五団体、ほかに地方競馬さん、モーターボート、競輪、オートレースでございますが、全国公営競技施行者連絡協議会、公連協と言っておるんですが、こういった団体ございまして、ほかの公営競技の団体さんとも連携をして、一つにはカウンセリングセンターの運営、それから、セルフチェックツールというのを作って、自分がどの程度の場合によったら症状なのかというのがチェックできるようなツールも作っております。 それから、民間団体に対しまして経済的支援もやっております。規模的な話ですが、例えば民間団体に対する経済的支援でございますが、これ公連協の方で予算計上しておりまして、一千万円の予算計上を行っている、こういった取組も行っております。 競馬会としまして、やはりギャンブル依存症問題対策について大きな経営課題というふうに認識をしているところでございますので、やはりお客様が安心して競技に参加していただく、こういったことを眼目といたしまして、今後とも、ギャンブル等依存症対策、政府の基本計画沿いながら努めてまいりたいというふうに考えております。 以上です。
○石垣のりこ君 いろいろ御説明ありがとうございます。 確かに、ギャンブル依存症対策いろいろやってはいただいてはいるんです。駅をジャックするような広告はなくなりましたが、宣伝広告指針に、広告宣伝指針に沿うような内容になっているのかどうかというのはちょっと甚だ疑問だと思います。 JRAの公式ユーチューブチャンネルにあるプロモーション動画の一部を切り抜いたものを資料の二枚目として配付しております。御覧いただければと思います。 指針には、射幸心をあおる内容となるため使用しない表現として、勝馬投票券の的中又は不的中を過度に強調する表現を挙げています。ガッツポーズをしていたり抱き合ったりしている姿は、的中したときの喜びを全身全霊で表現しているものに該当しないでしょうか。ゴールシーンよりも、よりむしろ感情を揺さぶられるのではないかと考えるんですね。 皆さんもよく御存じの有名な俳優さんを使って、この見事な表情を捉えているということで、御覧いただいて、何か皆さんも、「競馬って、アガる!」と書いてありますが、何か上がる感じがするかどうか。これはもうもちろん個人の感じ方も大きく左右されるかもしれませんけれども、これ、こうした表情をアップで捉えて強調しているというのは、これはあおっていると受け取らざるを得ないと思います。 しかも、キャッチフレーズが「競馬って、アガる!」。片仮名の「アガ」を使って、「る」は平仮名。これ、Z世代の間で喜びとか楽しみといった高揚した気持ちを手軽に表現できる言葉としてよく用いられている単語でありますけれども、テンションが上がるよねとか、モチベーションが上がるというように使われておりますが、大臣、これはあおっていますよね。どうお考えになりますか、お感じになりますか、お答えください。
○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。 私もこの動画拝見をいたしました。それで、ここにちょっと是非、石垣先生にはいろいろ御理解をいただきたいのは、まず、競馬を愛する皆さんの気持ちというのを御理解をいただけると大変有り難いと思います。ここに書いてあるんですけれども、サラブレッドが走り、競う、その姿を見るだけで人はなぜこれほどまで心震えるのだろうか。このみんなで喜び合っているシーンとか抱き合っているシーンもあるわけですけれども、これ決して、よく考えていただくと分かるんですけど、まずこの、ここにいる人が皆さん馬券を購入していたとして、ほとんどの方が外れているんですね、大体。当たる人の方が少ないわけです。 そういう中で、要はこの皆さん、多分これ何を伝えたいかというと、自分が応援していた馬とか、今までけがを乗り越えてきてレースに復帰をした馬とか、若しくは、ずっと不調でなかなか、何というんですかね、活躍ができなかったジョッキーが久しぶりにG1勝ったとか、そういうことに対してこれは競馬ファンとして感動しているということを伝えたい私はすばらしい広告動画だというふうに認識をしております。
○石垣のりこ君 御答弁ありがとうございます。 私も普通に映像を見ていて、馬の走っている姿は確かに美しいので、皆さんがその推しの馬を応援される気持ちというのはもちろん分かるんですけれども、でもですよ、ここはただ馬が走っているわけではなくて、これはギャンブルの場であるということは抜き差し難いこれ事実であります。 この競馬場にあってこの表情があるということは、やっぱり上がる、あおるということを想起せざるを得ないというか、セットになっているということは、これ表裏一体のものだと思うんですね。なので、この方たちが馬券が外れていようが当たっていようが、そういう問題ではなくて、見た人がこれに、あっ、何か、競馬に行って、この瞬間だよな、そういう高揚感、こういうものをこのCMから受け取るということは、私、否定できないことだと思います。 配付資料の一番上のところの写真、「競馬って、アガる!」とこう書いてある一番大きな写真ありますが、この写真の下のところに小さい文字、若干遠くならないと見えない、見えづらい文字かもしれませんけれども、動画も見ていただければより理解が深まると思いますけど、注意喚起文が書かれてありますよね。馬券は二十歳になってから、程よく楽しむ大人の遊び、馬券は正規の窓口でというふうに書かれていますが、これ指針では、インターネットについては、注意事項の字体は明瞭に判読できる字体とする、注意事項の表示は色等に配慮し、視認できる場所に明瞭に表示するとなっています。 これを動画で見ると、「競馬って、アガる!」のキャッチコピーと役者さんの表情にやっぱり目が行きます。ほぼ目に入りません、この注意事項。文字がキャッチコピーの十分の一程度と小さいですし、白字、まあ黒で書かれるよりは目立つかもしれませんけれども、若干ぼけてしまうと。 これでは指針に沿っているとなかなか言えないんじゃないかと思いますが、この点、大臣の見解いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) この日本中央競馬会の広告動画については、公営競技広告・宣伝指針に基づいて策定をされ、日本中央競馬会広告・宣伝指針に基づき作成をされているものであります。 この指針では、要するに、今先生から御指摘がありましたけど、射幸心あおる内容にしないとか二十歳未満のモデルは使用しないとか、これエキストラは対象外なんですけれども、そしてまた広告動画の長さに応じた注意事項の表示ですね、これらが定められていると承知をしておりまして、これちゃんと、馬券は二十歳になってから、程よく楽しむ大人の遊びというふうに書いてありますから、ちゃんとこの指針にのっとったものであるというふうに私としては考えております。
○石垣のりこ君 はっきりぱっと分かるように書いてくださいというのが指針なわけで、これは相当、これ静止画だからぱっと読めますけれども、動画の中で動いている人たちが物すごい歓喜極まった表情の中でぱっと出てきたときに、そっちに目が行かないんじゃないんですかということなんですね。動画と一緒に見ていただければ、より御理解いただけると思いますし、注意事項の内容も、程よく楽しむ大人の遊びというふうに書いてありまして、これ添付資料、次の四枚目見ていただくと、他の公営ギャンブルにのっとったコメントが載っておりますけれども、競艇のように、無理のない資金でと具体的に指摘しているものもありますし、パチンコ、パチスロのように、のめり込みに注意と、駄目なことをきちんと明示している、こういうふうなところもあります。 こういう記載についても、非常に、程よく楽しむ大人の遊びって、これ注意喚起なのかどうかちょっとクエスチョンマークが付くと思うんですね。皆さん、そう思われません。程よく楽しむ大人の遊びって、それは注意されているのか、注意されていないのか、本当に分からない状況だと思います。大臣、いかがですか。
○国務大臣(鈴木憲和君) まあ、これどう受け止めるかは人によってかなり違うんだろうと思いますよ。 それで、こののめり込みに注意しましょうというのと程よく楽しみましょうって、これどっちの方がやっぱり受け止めとしていいかといえば、私は、程よく楽しむと言っていただいた方が、ああ、程よく楽しもうというふうに何か思うような気がしまして、私は、これしっかり指針にのっとっているものだというふうに思っておりますから、何ら問題ないというふうに考えております。
○石垣のりこ君 大臣自ら、いや、そうですねというふうにはおっしゃれないとは思うんですけれども、かなり難しいのではないかと思います。 これ、インターネット購入サイトも確認したんですが、注意事項の記載がなかなか見当たらない、分かりにくい。私が見付けられなかっただけかもしれませんけれども、どこに書いているか分からなかったと。 サイトに、例えばサイトにつなぐと、買うなとかやるなと言っているわけじゃなくて、サイトにつなぐと、ポップアップ画面で注意事項が例えば出てきて、馬券の購入のために借金はしていません、イエス、借金しましただったらもう駄目だみたいな、そういうポップアップ画面例えば出てきてぐらいにはっきりと分かりやすくしないと、CMだから、心地よく、皆さんにとって受け入れやすいものにしなければならないというCMの使命と、これが一つのギャンブルであり、ギャンブル依存症の可能性も含めたものであるという表裏一体のCMだから難しいとは思うんです。だけど、だからこそちゃんとしなきゃいけないということを申し上げたいんですね。 こういう、本気でやっぱり依存症対策をしていただくなら、きちんとこういう購入画面のところに、借金はしないんだと、自分の手持ちのお金で程よく楽しむんだということが分かるような表示を取り入れるなど、この点は、大臣、これは大臣に聞いた方がいいのか、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) まあちょっと、細かい、どこまでどういうふうに書くといいのかというのはそれぞれ御意見があろうかと思いますけど、ただ、政府としてこれギャンブル依存症対策をしっかりとやっていくんだということはもちろん大事だというふうに思いますから、これ競馬に限らず、ここの資料に載っている、一、二、三、四、五、六個ですかね、あるので、そういう認識で、また指針にのっとってしっかりやるのが適切かと思います。
○石垣のりこ君 広告なので、皆さんにも親しんでいただきつつ、でも、やはりのめり込まないように、依存症にならないように注意喚起をするという、非常に二律背反の難しいものであるということは認識はいたしますが、でも、きちんとやはり、これから特に、先ほどのユーチューブのCMも、競馬場にこんなに若い人がいるんだろうか、全部観客席若い人だけみたいな、そういう状況でCMが打たれているわけであって、若い方たちへの注意喚起が学生さん対象になされている、ギャンブル依存症対策なされているというのも存じ上げてはおりますけれども、きちんと自分のお金の管理ができる範囲内で楽しむということを理解していただくためにも、やっぱりこれは非常に重要なことだと思います。 競馬が理由で横領や強盗などを犯してしまった事件の一覧というのを、最後、五枚目に一覧にして配付してあります。こちら見ていただけると、思った以上に被害額が大きいんです。競馬って百円から投票できるから負けても数万円なのかなと思いがちなんですが、億単位まで負けている方がいらっしゃるんですね。 注意すべきは、自治体の職員、公的な仕事に就いている人も結構いらっしゃるんです。この公務員に関しては、ギャンブル依存症の研修などをきちんと実施すべきではないでしょうか。特に税の徴収部門の職員など、お金を扱う部署にいる間は競馬始めギャンブルを行うのは自粛するようにするなど、こういう対応も必要になってくるのではないかというのを、こうしたもう実際に競馬が理由で起こった事件例、これはあくまで報道ベースでありますが、抜粋ではありますけれども、こういう事例を踏まえてそういうことも検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。農林水産省としてお答えいただければと思います。
○政府参考人(成松英範君) 内閣官房の立場としてお答えいたしますと、普及啓発とか研修に関しては、ギャンブル依存症対策基本法第十四条において、国民全体に対して、家庭や学校、職場、地域その他様々な場所における教育などもしっかりやっていくべしというような規定がなされています。 国家公務員とか、御指摘の地方公務員に対しても、職場を通じて、職場などを通じてそういった普及啓発を行うことは重要であると考えてございます。例えば、人事院によって一部の公務員に対して研修が実施されているほか、自治体においても、先生おっしゃっていただいたように、様々な観点ですね、不祥事の防止の観点あるいは対人援助の観点も含めて、様々な形で研修とか普及啓発が行われていると承知しています。 また、これら公務員への知識の普及については、社会全体に対する普及を通じても行うことが大事だというふうに考えてございまして、ギャンブル等依存症問題啓発月間というのも、啓発週間ですね、失礼しました、啓発週間というのも設けさせていただいて普及啓発に努めておりますので、政府としてもこういったことをしっかり進めていきたいというふうに考えております。 以上でございます。
○石垣のりこ君 ギャンブル依存症への対応もしっかりと進めていただくよう、よろしくお願いいたします。 時間が来ましたので、以上で終わります。ありがとうございました。
○舟山康江君 国民民主党の舟山康江でございます。 今日は、競馬、馬の関係ということもありまして、うま年の私、委員長と同じですけれども、質問に立たせていただきます。 まず、今、今回議題となっております二法案は、JRA、日本中央競馬会の特別積立金から、令和八年度から十一年度までの四年間、毎年二百五十億円ずつ、計一千億円を国庫納付するということが柱の一つでありますけれども、特別積立金の積立て目的、そして適正規模について、JRAにまずお伺いします。
○参考人(吉田正義君) 特別積立金についての御質問でございますが、まず、特別積立金そのものはどういうものかといいますと、どこか別にお金がいっぱい積んであるという性格のものではこれはございませんで、一般企業でもあります貸借対照表ですね、年度末の財産などの状況を示す貸借対照表の純資産、資本、ここの部に属するものでございまして、私どもの自己資本、財務基盤の根底成します自己資本に当たるものという御理解をいただければと思います。 一方、競馬会の資本金なんですけれども、資本を構成いたします資本金ですが、昭和二十九年に私どもできまして、そのとき以来ずっと約四十九億円の資本金が変わっていない状況にございます。これは、政府からの追加の出資等が法律上も定められていないとか、こういうことのため、自己資本につきましてはJRA自ら充実していくと、堅固なものにしていくと、こういう必要があるということでございます。 それで、その日本中央競馬会法上の特別積立金の規定の趣旨でございますが、こちら競馬という、法律によりまして特別に刑法の違法性を阻却されて行っていると、そういった利益を、何というんでしょうか、しっかり管理しなきゃいけないと、厳格に管理しなきゃいけないといったこと、それから、申しましたとおり、JRAは政府からの追加出資等の援助、これが法律上ないといったところで、しっかり自分たちで財務基盤を確保して、自律的な経営を、自律は律する方ですね、をやっていきなさいと、こういった趣旨かなというふうに考えているところであります。 現在でも、貸借対照表の資産の部の方ですね、むしろ、流動資産、大体約三千七百億、固定資産、これ競馬場などなどの固定資産でございます、こちらは約八千六百億保有しております。こちらにつきまして、現在の中央競馬の事業規模からしましても過大なものではないかなというふうに考えているところでございます。 以上です。
○舟山康江君 ありがとうございます。 今御説明の中で、特別積立金、全て、お金がたくさんあるわけではないというお話で、要は、固定資産と流動資産、大きく分ければですね、分けられているという、こんなお答えでございました。 そして、特に過大なものではないということだったんですけれども、今、固定資産というのが恐らく建物とか車両等いろいろ、まあいわゆる競馬、基本的には競馬場の資産、競馬場に付随する資産だと思いますけれども、現在、特別積立金、流動資産が、大きく言って、帳簿上、特別積立金約一兆五百億円程度あって、実際の流動資産が二千億円程度ですか、ということを聞いておりますけれども、今後、この特別積立金の中のいわゆる流動資産、それはどのように使うということでこれだけ今確保しているんでしょうか。
○参考人(吉田正義君) 特別積立金のお話でございますが、先ほど申しましたとおり、左側の資産の部の流動資産という御理解でいただければというふうに思っております。 こちらは、私どもの手持ち資金ということ、それから将来的な設備投資に充てる資金ということ。それから、この手持ち資金でありますが、近年ちょっと気象の状況とかいろんなことで競馬が中止になったりするケースもございます。かつては馬のインフルエンザであるとか、それから東日本大震災、それからコロナ禍、コロナのときはおかげさまで無観客でさせていただいたんですが、そういったときに、競馬会は馬券発売ができないと収入がないと。収入はないけれども、馬はトレーニングセンターにたくさんいらっしゃる、それから私ども雇用している人たちもいるといったところで、そういった関係者への補償であるとか、それからいろいろな、それまでの関わる国庫納付であるとか払戻金であるいわゆる未払部分ですね、こういったような対応をしなきゃいけない。それから、あと通常恒常的に発生している費用もございます。 そういったのを考えると、やっぱり相当程度の金額を確保しておかないと、安定的な事業運営は難しいんじゃないかなというふうに思っているところでございます。 以上です。
○舟山康江君 ありがとうございます。 今もありましたけれども、やはり様々な不測の事態とか今後の事業に関して必要だということで、まさにこの特別積立金の中の流動資産、手持ち資金をしっかりと確保しているということですから、その手持ち資金、必要な手持ち資金の約半分を国庫納付するというのは相当大きな決断ではないのかなと思っております。 そういう中で、JRA法二十九条二項では、特別積立金の処分については、政令で定めるとあるんですけれども、政令探しても、ございません。これ、なぜでしょうか。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 特別積立金の処分について定めております日本中央競馬会法第二十九条第二項は、例えば日本中央競馬会に大きな損失が生じ、特別積立金を取り崩してこれを埋めなければならない場合など、日本中央競馬会の経営上、何らかの特殊な財政事情が生じた場合に対処するための規定であります。 これまでこうした事情が生じたことがないことから、過去、特別積立金の処分に関する政令を定めたことはございません。
○舟山康江君 政令で定めるといいながら政令がないというのもちょっと不思議な話なんですけれども、これに関して、ちょっと古いんですが、昭和六十一年の国会答弁におきまして、この政令は、「中央競馬会の目的なり業務とか、そういった範囲内でこの法律が政令にゆだねた範囲に限定されるべき」とされたという記録がございます。 中央競馬会の目的、業務とは何でしょうか。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 日本中央競馬会の目的は、日本中央競馬会法第一条のとおり、競馬の健全な発展を図って馬の改良増殖その他の畜産の振興に寄与するため、競馬法により競馬を行うことであります。 競馬会の業務につきましては、競馬会法第十九条のとおり、第一条に掲げております目的を達成するため、競馬法に基づく公正な競馬の実施、競走馬の育成や騎手の育成等、競馬の健全な発展を図るための業務といった業務でありまして、これに加えまして、特別振興資金を財源といたしまして、第三項にあります競馬場の周辺環境の整備等の業務、畜産振興事業等に対し助成をすることを業務とする法人に当該助成に必要な資金を交付する業務などを行っているところでございます。
○舟山康江君 目的、業務は一条と十九条に書いてありますけれども、まさに今御説明いただいたとおり、競馬そのもの若しくは畜産全体の振興に関わるものということだと理解しております。 そんな中で、今回、この特別積立金、ある意味処分という形になるかと思うんですけれども、農業構造転換集中対策のために国庫納付するということは、これらの業務のどこに該当するんでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。 日本中央競馬会の業務の範囲については先ほど長井局長から答弁したとおりでありまして、競走馬ですね、馬の関連と畜産振興ということになります。ですので、この農業構造転換集中対策のための国庫納付についてはこれらの業務には該当しないというふうに考えております。 ですので、このため、今般の国庫納付について、過去に行われた特別積立金からの国庫納付と同様に、この政令を定めるのではなくて、新たな法律を制定するということとしております。
○舟山康江君 なかなかその立て付けにちょっと違和感があるんですよね。 そもそも特別積立金というのは、まさにその政令で定めるJRAの目的、業務に沿った形でないと使えないというふうになっている中で、それに該当しないものを、別に法律を定めればある意味何でも使えちゃうというのは何かちょっと違和感があるなと、ずっとこれ疑問に思いながら見ているんですね。 そういう中で、JRAは、剰余金が発生した場合に所定の国庫納付、第二国庫納付金があって、その残りについては特別振興資金とそれから特別積立金という形に振り分けていて、先ほどもお話がありました、特別積立金はやはり今必要な手持ち資金として、やっぱり不測の事態にも備えなければならない、必要なんだというお話の中で、今回、まあその約半分ですね、手持ち資金、流動資産の約半分を取り崩すことになるんですけれども、そうなると、特別振興資金を活用して行っている事業等に、要はこっちがなくなって、特別積立金が大きく減りますから、今後、剰余金の配分に当たって、場合によっては特別振興資金の方に回りにくくなるかもしれない。 そういう中で、特別振興資金を使って行っている事業とか、これ地方競馬の方にもお金が随分行っていますけれども、そういった事業には支障ないんでしょうか。
○参考人(吉田正義君) 特別振興資金の活用についてでございますが、今までもいろんな情勢、例えばJRA、売上げが極めて悪い時期も大分長うございました。そういった時期でも安定的にやっていこうといったところで優先して考えてきたところでございます。ただ、金額については年度年度で変動はしております。 私ども、特別振興資金についてなんですが、第二国庫納付後の剰余で特別積立金に行って、それで取り崩して特別国庫納付するとなると、やはり厳しいものが当然これはございます。 ただ、特別振興資金の方の残高も現在九百億円ほどございますので、そういったものを安定的に、地方競馬振興であるとか、あと生産地の振興であるとか、そういったニーズに合わせて使っていける算段はきっちり持っておりますので、適正な規模の事業を実施してまいりたいというふうに考えております。 それから、先ほども申しましたとおり、ベースにあるのはやはりお客様からの馬券売上げでありますので、こちらをどうやって安定的に確保していくか、それで剰余を出していくか、ここが一番の肝だと思いますので、そういったところにしっかり取り組んでいきたいというふうに思っております。 以上です。
○舟山康江君 まさに売得金から、もう当初の規定の中から第一国庫納付、第二国庫納付と相当国庫にも貢献している中で、また今回特別な形で納付をするということで、私は本当に、これ都合のいい財布じゃないから本当に慎重にしなければいけないなと思っているんですけれども、今回、法改正の中で、特別積立金の積立金額につきましてはJRAが経営判断を踏まえて弾力的に対応できるように自由度が上がる改正案となっておりますけれども、その背景はどんなことがあったんでしょうか。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 近年、日本中央競馬会の特別積立金は、毎事業年度の剰余金から充当されているわけではございませんが、今回のこともございましたが、今後はやはり経営状況に応じて剰余金を機動的、弾力的に配分できるようにしていくということが重要であると考えております。 このため、その配分額につきましては、日本中央競馬会がその経営状況を見まして主体的に判断しやすくなるように、毎年政令で定める割合に基づき決定する仕組みから、事業計画等に基づいて弾力的に決定する仕組みに変更するものでございます。
○舟山康江君 ある意味、政府の都合に左右されずに、JRAの自主性に応じて、自主性を高める形で対応できるということなんでしょうかね。 そうなりますと、それは多分JRAにとっては大変いいことかもしれませんし、一方で、ちょっと後ほどまた触れますけれども、信頼がやっぱり第一だと思うんですね。お客様からの売得金を元にということであると、もう信頼が第一、そういう中で、改めて、先ほど石垣さんからもありましたけれども、不祥事等がないように内部ガバナンスの強化等もセットかと思いますので、その内部ガバナンス強化、改めてお願いしたいと思っております。 そして、先ほども少し触れました、そもそもはこの特別積立金に関しては、しっかりと政令に定めて、目的なり業務とかそういった範囲内で行うというべきものだと思いますので、やはり私は、四年後、これ検討、再検討しますけれども、都合よくJRAの資金が国庫納付させられていると今見えなくもないわけですよね。国の財政が厳しいということで、そう見えなくもない中で、やはり再び都合のいい財布にならないためにも、この政令、まさに処分するときはこういう目的にするんだということの政令を改めて整備する必要があるんではないかと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 今回、日本中央競馬会から農業構造転換集中対策の趣旨に御理解をいただきまして、経営上これは可能な範囲で最大限の御協力をいただいているところでありまして、我々としても大変有り難いと感謝をしているところであります。 今、舟山先生からお話のありました、要するに政府の都合で引き出されちゃうみたいなことがあってはならないということについては、農林水産省としても全く同じ思いであります。他方で、日本中央競馬会法に基づく特別積立金の処分に関する政令は、あくまでこの中央競馬会法の趣旨の範囲内で競馬会の経営上の事情に伴う取崩しについて定めるものでありますので、この政令を定めたとしても、別の法律に基づき国庫納付の特例を措置することが妨げられるものではないということになってしまいます。 ですので、この中央競馬会法に基づく特別積立金の趣旨、重要性については、改めて皆様に御理解いただけるように質疑の場も含めて御説明してまいりたいと思いますし、この四年後も、限定の措置でありますので、今後、その後について何か日本中央競馬会に何かを求めるということを念頭に置いたものではないということもこの場で明言をしておきます。
○舟山康江君 今も御答弁、先ほども御答弁いただきましたけれども、仮に政令で定めたとしても、別の、今回のような特措法を作ればほかのものに使えるということ、それ自体もちょっと私なかなかすとんと理解できないんですけれども、少なくとも本体の政令にしっかりと、どういうときに特別積立金が使えるんだということを明文化しておけば、むやみやたらに、都合に応じてほかのものに流用されるリスクというか、が減るんじゃないかと思うんですね。 今現状では、特別積立金がどういうときに使えるんですよというのは何も明文化されていないんですよ。法律本体にも書いていませんし、政令で定める、これ答弁は確かにありますけれども、明文化して、明文としてどういう場合に処分できるというのが何もない中で、私は、政令に書き込むというのは、仮に書いたとしても特措法で措置されれば止められないというふうにお答えいただきましたけれども、少なくとも一定の牽制になるんじゃないか、やっぱりこういったところに使うという基本があるということを主張できるんじゃないかと思いますので、そこは御検討いただく価値があるんじゃないかと思いますけれども、大臣、いかがですか。
○国務大臣(鈴木憲和君) これ、政令に定めることとなるとすると、要するにJRA法の範囲内でどういう政令にするかというお話になろうかというふうに思っています。 やっぱり特別積立金を使う事態というのは、多分これ不測の事態なんだと思うんですよね。不測の事態なので、なかなか、政令に多分そうしたら不測の事態と書けばいいじゃないかというお話なのかもしれませんけれども、ちょっとその辺は、今の時点で何か政令に書いて、その目的を取崩しができるケースを書いておくというのは、ちょっと多分、本当に必要になった事態に多分恐らく対応できないのではないかなというふうに私としては考えております。今ちょっと、初めての議論ですけれども。
○舟山康江君 そもそも特別積立金というのは、まさにJRA法の範囲内で本来業務に必要なところに使うというのが大前提なわけですから、それを不測の事態だからといって何にでも使っていいということにはならないわけですよね、そもそもはね。そういった中では、私は政令の制定というのは必要ではないかと思いますので、是非少し内部で御検討いただければなと思います。 続きまして、競馬界をめぐる不祥事、先ほども幾つかありましたけれど、その外部ですね、先ほどは外部の不祥事ですけれども、ちょっと競馬会内部の不祥事についてお聞きしたいと思います。 調整ルーム内にて騎手がスマホを利用し騎乗停止へ、時には人気騎手引退へなどのニュースが時々聞かれます。これ、何が問題なのか、また競馬界全体での近年の発生件数について、JRAにお聞きいたします。
○参考人(吉田正義君) まず、私どもの調整ルームといった制度でございますが、例えば土日、私ども競馬やっておりますので、金曜日の指定の時間までにその調整ルームというところへ入ってくださいと、こういう制度でございます。 この制度なんですが、実は、昭和四十年に暴力団員が騎手に賄賂を渡して、不正協定、いわゆる八百長でありました。これを持ちかけた事件が発生したことがございました。これを機といたしまして、やはり競馬の公正性に対して疑念を抱く、こういったことは決して許していいことではございません。不正行為の防止といったことで、申しましたとおり、レースの前日から騎手を競馬場に集めて身辺を保護するといったこと、それから、調整ルームというのは騎手の心身の健全性の確保であるとか体の調整、こういったところもございます。 昭和四十一年にできた制度でございます。この制度の中では、やはり調整ルームの中から外部と接触をするといったところはもう明確に厳しく禁止をしております。やはり、夜、例えば外部の方と騎手が連絡取っていると、これはどう考えても不正があるんじゃないかといったような疑い、惹起しかねないといったこともございますので、厳しくやっているところでございます。 今般、若手騎手ですね、特に、を中心にスマートフォンの使用といったところがございましたので、この違反した騎手に対しましては騎乗停止処分を掛けたところでございます。 御質問ございました、どのくらい出ているのかということでございますが、私どもJRAの騎乗停止の、スマホですね、スマホ事案での騎乗の停止件数は、四年ほど申し上げますが、二〇二三年で六件、二〇二四年で七件、二〇二五年で一件、それから、今年はまだ入って数か月でございますが、二件というふうになっております。 以上です。
○舟山康江君 ありがとうございます。ここ二年ぐらいは減っているということですけれども、今御説明いただきました。 やはりこれ、競馬は、そもそも刑法上の賭博罪に該当し得る行為だけれども、競馬法に基づいて公営競技ということで正当な業務として合法的に認められているものでありますから、公正運用という大前提があります。たかがスマホという声がなくはないんですけれども、やはり厳正に対処する必要はある。やっぱり一寸の疑いの余地もないようにというのは当然のことだと思いますけれども、こういった不祥事に対して、今後、再発防止に向けてどのように取り組んでいくおつもりでしょうか。
○参考人(吉田正義君) スマートフォンの不適切な使用事案、複数発生いたしまして、申しましたとおり、極めて重く受け止めているところでございます。 私ども、再発防止策でございますが、まず、調整ルーム入るときにスマホを預けなさいといったことをもう徹底しております。それぞれの個人のロッカーにスマホ用のロッカーございまして、そこに預けるといったことの徹底、それから手荷物検査、調整ルームに入るときに手荷物検査も行い、さらには、これ抜き打ちなんですが、不正な持込みがないかどうかの、居室ですね、それぞれ調整ルーム、個室になっておりますので、そこを抜き打ちで調査したり、このような三つを中心に取り組んでいるところでございます。 以上です。
○舟山康江君 あとは、やっぱり騎手って、先ほども少しお話ありましたけれども、本当にかなり緊張の極限に達する極めて神経を使う業務では、お仕事ではないのかなと思いますけれども、そういった心の手当てとかいろんな職場環境の改善、こういったことも必要ではないかと思いますけれども、その辺はどのようにお考えでしょうか。
○参考人(吉田正義君) そうですね、特に若手の騎手を中心にマインド面でのフォローといったのは極めて重要でございまして、そういった専門家を美浦、栗東のトレーニングセンターそれぞれ配置していますが、外部の方を雇用してやったりとか、私ども公正室といったところが騎手のそういったところの中心になりますので、公正室の私どもの職員が徹底したフォローを行っているところでございます。 以上です。
○舟山康江君 ありがとうございます。 先ほど石垣委員から、北海道の牧場における馬の虐待問題について取り上げていただきました。私もちょっとこのことをいろいろ聞こうと思ったんですけれども、是非、改めて、JRA、そして監督官庁である農林水産省としても、関係団体に通知を発出したというお話でありましたけれども、このようなことがないように改めて注意喚起をお願いしたいと思います。 その上で、昨年六月にアニマルウェルフェアに関する飼養管理指針に関する調査結果というものが公表されました。この中で、馬に係る状況というのはほかの畜種に比べて必ずしも徹底されていないんじゃないのかなという声が聞かれるんですけれども、取組状況について御説明ください。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 アニマルウェルフェアに関する飼養管理指針の取組状況に関する調査につきましては、乳用牛、肉用牛、豚、採卵鶏、肉用鶏及び馬の六畜種の生産者を対象に実施しております。 この調査結果では、畜種共通で見ると、家畜の丁寧な取扱いなど、アニマルウエルフェアに配慮した飼養管理等に関する調査項目の多くが実施されていることが確認できたものの、例えば、自然災害による影響を可能な限り小さく抑えるための危機管理マニュアルの作成の項目などは取組が低調であったところでございます。 なお、この調査結果のうち、馬に関する指針の取組状況について見ますと、三十八の確認項目があった中で、約七割に当たる二十七項目でほぼ取り組まれているという結果でございました。特段、馬とそれ以外で何か大きな差があるということではないというふうに認識しておるところでございますが、いずれにしましても、現在、この取組状況の調査結果を基に、全ての項目につきましてそれぞれの達成目標を設定することについて有識者の意見も伺いながら検討を行っているところでございまして、アニマルウエルフェアに対応した飼養管理の取組の底上げを図ってまいりたいと考えているところでございます。
○舟山康江君 是非、何か指針の認知度、若干、他の畜種に比べて低いという指摘もあります。是非更なる周知、こういった事件というか、こういった案件もありましたので、是非よろしくお願いいたします。 家畜生産に付き物の家畜排せつ物は、適正処理によって様々な資源にも生まれ変わります。どうも聞くところによりますと、馬の排せつ物も非常に良質だという評価もあると聞いておりますけれども、馬を含む家畜の排せつ物の処理の現状と課題についてお聞きしたいと思います。 この施設の構造、管理の方法を定める管理基準というものがありますけれども、これはおおむね遵守されていると聞いておりますけれども、地元を回っていても、随分堆肥利用は進んでいるんですけれども、その堆肥化に当たっては質にばらつきがあるという指摘もあります。 未熟なまままいて逆に土壌改良にマイナスの影響が及んでしまったとか、きちっと温度が上がっていないのでいろんなまだ雑菌が残ってしまっているとか、そういった指摘もある中で、まさに管理基準に従ったいわゆる堆肥舎を造る、管理をするというのはもちろんですけれども、堆肥を作るに当たっては、やはりただ作ればいいのではなくて、質の確保、重要だと思うんですね。そこの指針というか指導というか、そういった徹底ですね、例えば完熟まで一定の義務化を課すとか、そういった対策が必要ではないかと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。 家畜排せつ物の堆肥化を推進することは、肥料の安定供給や資源循環を通じた環境保全の観点から極めて重要であると認識をしております。 堆肥については、品質の確保が重要であるほか、様々な熟度のものを使用したりなど、農業者の多様なニーズにも応えていく必要があります。 例えばですけど、熟度が高いものを使用すると速効性がある一方で、熟度が低いものを使用すると肥料の効果が長くなる傾向があるというふうに聞いております。このため、堆肥化に当たっては、国が成分や熟度に関する指標など品質に関して表示すべき事項を定め、適切な表示を生産業者に義務付けることによって農業者が適切に堆肥を選択できるようにしているところであります。 引き続き、品質表示制度の周知徹底を図るとともに、生産業者による堆肥の高品質化に向けて、国内肥料資源利用拡大対策事業などを通じて支援をし、品質が確保された堆肥が生産、流通されるよう取り組んでまいります。
○舟山康江君 様々な熟度の堆肥にもニーズがあるというお話ですけれども、一般的にはやはり、完熟堆肥の有用性というのがやはり極めて高い、そしてニーズも多いと思っております。 そういった意味で、私、昨日、担当者からも聞きましたけれども、やっぱり一定の品質確保に向けて更なる取組の強化していくことによって、まさに今、肥料の確保にも、いろんな世界情勢を見る中で厳しいという状況の中で、やっぱり堆肥というのは非常に有効な土壌改良、そして肥料になりますので、是非、品質の向上に向けて更なる農水省の取組をお願い申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○高橋光男君 公明党の高橋光男でございます。本日もよろしくお願いいたします。 本日の議題は、日本中央競馬会、JRAの関連法の改正についてでございます。 今回の法改正の一つは、新たな食料・農業・農村基本法に基づく初動五年間の集中対策に合わせて、令和八年度から十一年度までの四年間、毎年度二百五十億円をJRAの特別積立金から国庫に納付し、農業構造転換の財源に充てる点であります。 まず、JRAには、これまでも売得金、売上金の一部を国の一般会計に納めていただいておりまして、令和六年は三千六百六十六億円、畜産振興などに充てられてきました。今回の措置で、四年間で一千億円、国庫に納付いただくことになります。こうした御協力に感謝を申し上げたいと思います。 もう一つは、そうした措置をとる前提として、JRA法を改正し、剰余金の配分を政令で定める割合方式から事業計画に基づく弾力的な方式に改めること、あわせて、役員登用規制などを見直すことでございます。 私は、今回の法改正は、集中対策に必要な予算を確保する上で非常に重要なものだと思います。一方で、これまでと違う運用となりますので、課題も丁寧に見ていく必要があろうかと思います。 あわせて、本日はこの財源で進める農業構造転換を実際に現場で動かしていくための課題につきまして、現場で伺ったお声も踏まえまして順次質問させていただきたいと思います。 まず最初に、既存の公益事業についてお尋ねいたします。 先ほども舟山先生からございました件とちょっと重複するんですけれども、今回、JRAの剰余金は、これまで、特別振興資金を通じまして地方競馬支援のみならず引退競走馬対策、また家畜疾病対策などに充てられてきました。今回、毎年度二百五十億円の国庫納付特例を設けまして、剰余金配分の決め方も見直します。そうなると、剰余金が減った年に特別振興資金へしわ寄せが行き、既存の公益事業が実質的に削られるのではないかという懸念がございます。その意味におきまして、私も地元に地方競馬、園田と、また姫路、また阪神、JRAは阪神競馬場ございますけれども、やはり重要な地方競馬支援、また引退馬対策等は地域や関係者を支える大事な取組ですので、これらをどう制度的に担保するのか。先ほど吉田理事長から御答弁ありましたけれども、大臣に改めてお伺いいたします。
○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。 特別振興資金による地方競馬支援、そして引退競走馬対策などの取組は、この日本中央競馬会の公的役割が果たされる上で極めて重要です。このため、今後の剰余金の特別振興資金への充当額につきましては、農林水産大臣による事業計画の認可や貸借対照表の承認を通じて、改正後もそこの部分については適切性を担保することとしております。この認可等については、先ほど申し上げたような地方競馬支援などのそれぞれの事業の重要性を踏まえて、競馬会の公益的な役割が果たされるよう運用する所存であります。 また、これ近年の特別振興資金による取組の規模が大体約三百億円となっておりまして、現在、同資金には約九百億円の残高もありますので、これも活用して事業を適切に実施されるようにしていきたいというふうに思います。
○高橋光男君 ありがとうございます。 大事なのは、やはり剰余金が減った年でもこうした守るべき事業を守り抜いていく、そうしたことだと思いますので、しっかりと強く求めておきたいと思います。 続きまして、国庫納付後の見える化に関してお尋ねいたします。 今回、納付金は一般会計に入ります。だからこそ、本当に農業構造転換に充てられたのかが外から分かる仕組みが必要ではないかと思います。集中対策期間中、少なくとも国庫納付総額を踏まえた予算の増額状況や、その施策の効果については、できるならば毎年度きちんと示すべきではないかというふうに思います。期間後の検証も含めまして、国民に説明できる形にすべきと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(宮浦浩司君) お答え申し上げます。 今回の法案につきましては、題名、それから一条におきまして中央競馬会からの国庫納付について構造転換を集中的に推進するために必要な施策の財源に充てるという旨規定してございまして、確実にこの農業構造転換集中対策に充当をしてまいります。 また、この構造転換集中対策でございますが、今回の国庫納付分二百五十億円だけで実施するわけではございませんで、その他の財源と合わせて実施してまいります。二百五十億円がどの事業の財源となったかということを特定することは難しくて、この二百五十億円に特定して効果検証ということは難しいわけですけれども、一方で、この二百五十億円分のみならず、構造転換集中対策の検証につきましては、この八年度の当初予算四百九十四億円ですとか、あるいは七年度補正の二千四百十億円も含めて、食料・農業・農村基本計画において定めました二〇三〇年の目標あるいはKPIを基に、進捗状況ですとか効果を毎年検証いたしてまいります。 御指摘の趣旨も踏まえながら、こうした取組を通じて、競馬会から納付をいただいた貴重な財源を有効に活用してまいりたいと考えてございます。
○高橋光男君 もちろん、財源を一対一でひも付けることなんというのは、これは難しいと私は思います。一方で、やはり国民への説明責任と申しますか、今回この集中対策自体は五年間で一・三兆円規模というふうに言われている中において、今回の納付金がどのように貢献したのかにつきましてはやはり事後検証が必要なのではないかというふうに思いますので、是非、集中対策と併せて検討していただきたいと思います。 続きまして、この度の法改正で、剰余金配分につきまして、これまで政令で毎年度割合方式で決めてきたものを事業計画に基づく弾力的な方式に改める点についてお伺いをいたします。 柔軟に活用する上でこれは意義があると思っておるんですけれども、一方で、透明性の観点から課題があるのではないかというふうに懸念もございます。だからこそ、事業計画の中においてこの特別振興資金への充当額や特別積立金への積立額、またその増減理由などを分かる形で示すことが大切ではないかというふうに思います。少なくとも、この事業別の内容とか配分額が確認できる形で公表し、国会にも説明できる仕組みを整えるべきかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 改正後の剰余金の配分額の決定に当たりましては、事業計画におきまして特別振興資金による取組内容などを記載させた上で、これを踏まえまして、財務諸表におきまして特別振興資金への充当額と特別積立金の積立額を記載することにしております。こうした内容が記載されました事業計画や財務諸表を公表することによりまして透明性を確保してまいりたいと考えているところでございます。
○高橋光男君 しっかり後から見ても分かる形で透明性を確保していただくことをお願いしたいと思います。 続きまして、役員登用規制の廃止についてお尋ねをいたします。 関係企業の役員等につきまして、この辞職後一年を経ないとJRAの役員になれないというこれまでの規制を廃止するものと承知いたします。 外部人材の登用を円滑するその狙いは理解しますし、重要かというふうに思いますが、この資金配分の弾力化と同時に進むことになりますので、利益相反や癒着が生じないのかといった懸念があろうかというふうに思います。 今回のこの規制を外すのであれば、その代わりに、例えば意思決定から除斥をするとか監督を強化するだとか、また情報公開を行うなどと、代替措置を明確にすべきではないかというふうに思いますが、政府としてガバナンスの強化をどのように進めるのか、お答えください。
○副大臣(山下雄平君) 現在の日本中央競馬会には、今回ではなく平成十九年の法改正によりまして、役員の職務の執行を監督するために有識者などから成る経営委員会が設置されておりまして、役員と元の職場先との関係を含め、ガバナンスを利かせる体制が強化されているところであります。 具体的には、経営委員会の会議は毎月開催しておりまして、その場に役員全員と農林水産省職員も陪席しております。利益相反のおそれについては、会議の場で役員から職務状況を聞き取り、指導につなげ、公正な運営を確保してまいりたいというふうに思っております。 また、ガバナンス強化に関わる具体策としましては、役員登用の直前の経歴の公開であったりとか、日本中央競馬会法に基づく農林水産省によります検査における検査内容の追加などについて検討してまいりたいというふうに考えております。
○高橋光男君 ありがとうございます。 経営委員会を毎月開くとのことなんですけれども、例えばその議事録を公表することなど、外からも検証する仕組みも必要ではないかというふうに思います。 いずれにしましても、この経営委員会による監督とその大臣の権限が実効的に働くように、厳格な運用を求めたいと思います。 それでは、これからはこの財源で進める農業構造転換に関してお尋ねしてまいりたいと思います。 具体的には、四つ柱がございます。農地の大区画化、また共同利用施設の再編、集約化、またスマート農業技術の開発や実装、そして輸出産地の育成などでございます。 まず、農地集約に関してお伺いしたいと思います。 現場では、中間管理機構、いわゆる農地バンクが十分に機能せず、借り手が自力で農地を探し、地権者と個別に交渉している実態が多くございます。これでは集約のスピードが上がりません。私の地元兵庫県も、実は今、集積率まだ三〇%程度でございまして、全国的に見てもまだまだ低い状況にございます。中間管理機構を単なる仲介にとどめず、地域におけるマッチング、また地権者との調整、集約後の営農までを支える仕組みに近づけていく必要があろうかというふうに思います。 政府として実効性をこれからどうやって高めていくのか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(小林大樹君) お答えいたします。 農地の集積、集約化につきましては、将来の農地利用の姿を明確にした地域計画を策定します市町村と農地の権利移転を行う農地バンク、これらが連携して推進していくことが重要だと考えてございます。 農地バンクは、市町村が立てた集約化を目指す地域計画の実現に向けて農地を借り入れ、担い手に再配分する機能、こういった機能を十分発揮する役割が期待されているところでございます。例えば、三重県では、農地バンクが市町村と連携して、毎年まとまった農地を用意してビジネスプランコンテストを開催しまして、優秀な提案者に農地をまとめて貸し付ける取組、こういったことをやっているというふうにも承知してございます。 農水省といたしましては、こうした先進的な取組の横展開と併せて、農地バンクの農地相談員の現場活動に対する支援でありますとか、農地バンクが農地を借り入れ、担い手に貸し付けるまでの間の農地の保全管理に対する支援、こういったことによりまして、農地バンクの機能が発揮できるように農地バンクをしっかりサポートするとともに、地域ぐるみで取り組む農地の集約化の支援でありますとか農家負担のない基盤整備事業、こういったものの活用も併せて農地の集積、集約化を進めてまいりたいと考えてございます。
○高橋光男君 ありがとうございます。 今おっしゃられた地域ぐるみでの取組、地元兵庫県でも、上郡町とか淡路市といったようなところでそうした取組を通じて集約化が進んでおりますけれども、なかなかこの自治体レベルでそういった取組が進んでいても、県レベルとか面的に広がっていないというのが実態としてございます。 是非、成功モデルの横展開を国としても制度的に後押ししていただきたいと思いますので、本腰を入れて取り組んでいただきたいということをお願いしたいと思います。 続きまして、今も言及ございました地域計画に関しまして大臣にお尋ねをいたします。 この計画、昨年の春までという、ちょうど一年前までぐらいを期限として、全国で二万件近いこの計画が作られたわけでございますけれども、なかなか計画を作っても、これ地域差があります。未定の白地といったようなところが多い計画もございます。合意形成には時間掛かる、耕作者の意見が十分反映されていない、そのような現場のお声をいただいております。地権者の意向だけでなく、実際に耕作する担い手の視点が入らなければ計画は絵に描いた餅になることは言うまでもございません。 そこで、例えば今の、なかなかこの地権者との調整が難しいといった声は若い担い手の方からやはりそういった声をいただいておりまして、そういった担い手、若い方たちの間で議論してこの計画作りをしていくだとか、また、なかなか当事者では話がまとまらないところを第三者のコーディネーター等を活用して、こうした全国的な、本当に実質的に中身のある地域計画を進めていただきたいというふうに思います。 伴走支援や手続の見直し等も含めてどのように進めていくのかについてお答えください。
○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。 地域計画は、農地の出し手を含めた地域の農業関係者に様々な意向がある中で、当事者間だけで話し合い、納得のいく円滑な議論を進めるということは、これまで困難な作業であったというふうに認識をしております。 地域計画の完成度を高めていくためには、話合いを通じて粘り強く地域の農業関係者の相互理解を図っていく中で、将来その地域の農業を担う耕作者の意向がきっちりと反映をされるようにすることが何よりも重要です。 実際に、この地域計画の話合いの中で若い世代の意見を取り入れたことで、本来はこれ受け手がいないんじゃないかと言われた農地を解消して、その若い世代に引き継ぐということが計画上できた事例や、また、外部のコーディネーターが入ったことで耕作者の意向を地域計画に反映をできた事例なども生じております。 ですので、これ、農林水産省では、もう一気に全部というのはなかなか多分、正直言って、これ二万もありますので、で、人と人とのやっぱりこれ関わりの中で作っていくものですので粘り強い取組が必要であると思いますが、まず、我々としてできること何かといえば、職員がですね、我々の職員が第三者として、課題を抱えている地域、若しくは市町村が、なかなかちょっと難しいというような市町村も結構ありますので、そうしたところに直接出向く取組を展開しておりまして、こうした優良事例の紹介とか、また現場の課題解決につながる方策を一緒にこれは考えていくということで、一つ一つ取組をさせていただきたいというふうに思っております。
○高橋光男君 ありがとうございました。 地域計画は、やはり作ること自体が目的ではございません。耕作者の声が反映されて実行に移されることが何より大切でございますので、ただいま大臣からございましたように、農水省の職員が現場に出向かれるということですので、そうした取組を是非大臣のリーダーシップの下で進めていただいて、課題解決につなげていただきたいというふうに思います。 続きまして、共同利用施設の再編に関してお伺いします。 これも非常に地元のJA様始め御要望いただいているんですけれども、カントリーエレベーターやライスセンターにつきましては非常に、まあ五十年、六十年とたって老朽化が進み、多くの要望をいただいております。しかしながら、この再編統合等、必要であっても、やはりどうしてもこの自己負担、地元負担というものが重いといったお声をいただいております。それは経費的なお金の問題だけではなくて、用地造成の遅れや関係者等との調整が難航して計画が止まるといったようなお声をいただいております。したがいまして、せっかくこの集中対策の財源を確保しても、現場が動くような形にしなければ意味がないかというふうに思います。 是非、施設再編を計画倒れにしないようにするために、どのように国としてそうした取組を進めていくかについてお答えください。
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。 委員御指摘の新基本計画実装・農業構造転換支援事業でございますが、これ、先生御指摘のとおり、産地の合意形成を踏まえた整備という、これがとても大切なことですので、このスケジュールが組みやすくなるように、複数年にわたる事業実施を可能とするような使い勝手の良い事業設計としているところでございます。 また、御負担、地域の御負担という話につきましては、農業構造転換集中対策期間中に必要な再編、集約、合理化がなされる、この取組を加速化していく観点から、令和七年度補正予算から、地方公共団体が国の補助に上乗せ支援を行う場合に地元負担を最大三分の一まで軽減、地方自治体の負担に対しては地財措置を拡充するなどの特例措置を講じたというところでございます。 こういう特例措置あるいは使い勝手のいい措置が十分活用されて施設の再編、集約が進むように、昨年十二月以降、都道府県向けの説明会、地方ブロック別の会議を十六回、都道府県との意見交換二十三回、延べ三十九回の会議、意見交換を開催しております。こういうところで事業の周知に努めるとともに、QアンドA集ですとか先進事例集などを公表しているところでございます。 こうした取組の結果、今年度補正予算に係る第一回の要望調査では昨年の同時期と比べて三倍の百件を超える事業申請が届くなど、取組を地方の皆様でも加速していただいているところでございますが、先生の御指摘も踏まえまして、更に再編、集約、合理化に取り組む産地が拡大するように、都道府県や産地との意見交換、情報提供などを丁寧に進めてまいりたいというふうに考えております。
○高橋光男君 ありがとうございます。 地財措置とっていただいたことも非常に大きくて、これによって最大地元負担は三分の一にまで減るといったような話ありますけれども、あわせて、やっぱりその追加の部分ですね、最大、二つ合わせて三分の二が国と県や自治体レベルの負担で賄えるわけでありますけれども、なかなか、国がそれを用意しても県の方に財政的な余力がないとか、こういったところでやっぱり地元負担が増えてしまう、それでなかなか前に進まないといったような話がありますので、丁寧に今のこういった更なる措置について周知をしていただき、一件でも多く採用されるようにお願いしたいと思います。 あわせて、この共同利用施設の更新においては、建て替えだけではなくて、解体費が大きな壁になります。地元JAの方からお伺いした話なんですけど、特にアスベストの調査、除去、処分まで入ると、これ非常に負担が大きくなると、一気に増えるといったお話をいただいております。 そのような、解体費が重くて更新をなかなか踏み切れないといったようなお声もいただいておりますが、是非こうした解体や撤去も含めて制度として整えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。 新基本計画実装・農業構造転換支援事業におきましては、従来事業では支援対象としてこなかった共同利用施設の再編に伴う既存施設の解体、撤去、廃棄及びこれらに伴う整地作業についても支援対象としております。また、先生から御指摘があったアスベストの関係でございますけれども、このアスベストを含む共同利用施設の撤去について、例えば飛散防止対策が必要で費用が増嵩するというような場合にも支援をするという形になっております。 今先生のお話伺って、我々の方の周知の方が不十分だったのかもしれないので、丁寧に説明してまいりたいというふうに考えております。
○高橋光男君 是非丁寧に周知していただいて、柔軟に対応していただきたいと思います。 続きまして、もう一つの柱、スマート農業の関係でお伺いしてまいります。 スマート農機の共同利用に関してですが、大臣にお伺いいたします。 中山間地域では、もう皆様御存じのとおり、草刈りなど様々な負担が営農継続の大きな制約となっております。 地元では、前回の私委員会でも紹介した、また別の取組なんですが、JAたじまさんの青壮年部の皆さんが自発的にラジコン草刈り機を共同で導入をされまして、シェアリングを開始をしたと。それを通じて、彼らの盟友という若い方たちの仲間を倍に増やしたという取組がございました。十四人ぐらいだったのが三十人ぐらいになったというお話を伺いました。今もそれが機能しておりまして、先日のJAの全国青年大会でも優秀賞を受けられました。こうした現場の工夫は、是非横展開すべきだというふうに思います。 農業支援サービス、よくサービス事業体の話がこの関連では出てきますけれども、そうした普及を進めるとともに、例えばこうした地元ならではの、そういう若い方たちの取組を後押しをしていくことを多面的機能支払交付金などとの連携しながら進めていくべきではないかというふうに考えますが、大臣の御所見を伺います。
○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。 まず、高橋先生がいつも御指摘いただくこのJAたじまですね、コウノトリ米もやっていて、しかも大変おいしいお米だなと私も思っておりまして、環境にも配慮していてすばらしいところだと思います。 この中山間地域を含めてスマート農業機械をシェアリングして共同利用を行う取組は、スマート化による省力化に加え、様々な物価上昇が進む中においても、生産コスト低減の観点からも、そしてまた地域を維持するという観点からも大変重要であるというふうに考えておりまして、このシェアリングを行う事業者に対する機械導入等についても支援を行っておりますが、やはりこれ、多面的機能支払交付金においてもこのラジコン草刈り機の活用も支援対象としているところであります。 この地域ごとの実情に即した農業機械の共同利用の取組が全国で一層展開されていくように、先行的な取組事例や支援策の更なる周知にも努めてまいります。
○高橋光男君 ありがとうございました。 是非、現場の創意工夫を点ではなく面で広げていただけるように、農水省としても後押しをよろしくお願いいたします。 最後の質問になるかもしれませんが、スマート農機の保険に関してお伺いしたいと思います。 遠隔操作の草刈り機などは、省力化に非常に有効でありますが、保険料が高いという課題がございます。稼働中の事故が十分に補償されないのではないかといった不安が導入の壁になっております。これ地域差もあるようなんですけれども、まだ農業共済等の対象になっていない地域もございます。小規模の現場ほど一度の故障や事故の影響が大きいというのも事実だと思います。加えて、修繕や維持管理の負担も重たい。普及を進めるなら、この機械の導入だけではなく、使い続けられる制度を整える必要があるのではないかと思います。 稼働中リスクへの補償、またシェアリングのような共同利用に合った保険設計、また維持管理負担の軽減など、是非進めていただきたいと思いますが、御答弁をお願いいたします。
○政府参考人(山口靖君) スマート農機を含めまして、農機具共済におきましては稼働中の事故も補償対象としているところでございますが、先生御指摘のとおり、スマート農機のうち遠隔操作草刈り機など、現在普及途上にあるものについては、共済の引受けの対象となる、農機具共済の引受け対象となる農業共済組合が限られているという現状にございます。 このため、御指摘の遠隔操作草刈り機を始めまして、損害率の発生率など保険設計に必要なデータの蓄積や引受け対象としていない組合に対するデータの共有などを進めまして、農林水産省としても、スマート農機の更なる引受け拡大を組合に働きかけてまいりたいというふうに考えております。 また、スマート農機の導入に関しましては、購入費用だけではなくて、維持管理、修理に係るコスト負担が問題になりますが、先生御指摘のとおり、農作業受託やシェアリングを行う農業支援サービスを利用することで、費用を利用者間で分担して個々の農業者の負担を軽減させるということが可能になりますので、農林水産省としても、農作業支援サービス事業者に対する支援というものを引き続き実施して、少しでも利用がしやすいような環境を整えてまいりたいというふうに考えております。
○高橋光男君 ありがとうございました。 最後に、輸出に関しても質問を一問用意させていただいて、杉中局長にもお越しいただいて、申し訳ございません。 何が申し上げたかったかといいますと、やはり今非常に円安また物価高等で、海外等で行われる展示会で出展するにも、出展料の補助だけではなく、旅費と、旅費や滞在費等の補助をいただきたいという話でございました。 やはりそうした中小企業、零細企業が最初のこの入口でちゅうちょしてしまう原因として、そういったすばらしい展示会が海外で行われていたとしても、やっぱり様々な経費が掛かる中でそうした負担を少しでも下げる取組を広げていただきたいという質問でございましたけれども、また改めてお伺いするなどして、取り組んでいただきたいと思いますので、是非そのことをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(藤木眞也君) 午後一時五分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時八分休憩 ─────・───── 午後一時五分開会
○委員長(藤木眞也君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、農業構造転換の推進に必要な施策の集中的な実施の財源に充てるための日本中央競馬会の国庫納付金の納付に関する臨時措置法案及び日本中央競馬会法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○佐々木りえ君 維新の会、佐々木りえです。本日もよろしくお願いいたします。 私は、党のIR推進局長もさせていただいておりました。今まで市会議員時代はギャンブル依存症対策などについて様々な質疑をさせていただきましたが、本日は少し違った視点で質問させていただきたいと思います。 まず冒頭、今回の農業構造転換集中対策について伺います。 今回の対策は、期限を区切った集中的な財政投入であり、まさに農業構造の転換を実現するための重要な政策であると認識しています。一方で、今回の財源の一部はJRAの売上げに由来しようとしているものであり、これを前提にすれば、必要なときにはまたJRAに拠出を求めればよいといった安易な発想に陥るべきではないと思っています。 また、先日、どこかの委員会で競馬の売上げは負けた人の涙だという発言もございましたが、鈴木大臣なら分かってくださると思います。馬券を購入すれば、当たっても外れても約一割が国庫に納められます。競馬ファンの中には、私の秘書さんもそうなんですけど、畜産振興のためにという非常に熱い思いで、まあ家族にはちょっとへそくりなど、日々の努力で稼いだお金をJRAを通じて寄附しながら楽しんでいます。 重要なのは、限られた財源でいかに実効性のある政策を実現し、農業構造の転換につなげていくかです。 そこで、お伺いします。 今回の集中対策について、どの分野に重点を置き、成果を明確に目指していくのか、限られた財源をどう活用していくかという観点から農水省の決意をお伺いします。
○副大臣(山下雄平君) 集中対策では四つの分野に重点的に取り組むことにしておりまして、一点目の農地の大区画化等では、労働時間の削減を通じて生産コストの低減を図るため、一ヘクタール以上に農地を大区画化する取組などを支援し、水田の整備約九万ヘクタール、うち大規模化を六万ヘクタールを実施することを目標としております。 二つ目の共同利用施設の再編、集約、合理化につきましては、地元負担の最大三分の一までの低減、地財措置の拡充などにより共同利用施設の再編、集約化、合理化を取り組む産地を拡大することを目標とすることとしております。 三つ目のスマート農業につきましては、技術の開発と導入の両面での取組推進をすることによりまして、スマート農業技術を活用した面積の割合を五〇%に拡大することを目標とすることといたしております。 四つ目ですけれども、輸出産地の育成であります。この点につきましては、前の審議のときから大臣が強調しておりますけれども、現地系商流への売り込みの強化でありますとか輸出施設の整備などによりまして、輸出産地を二百五十九まで拡大することを目標とすることとしております。 委員おっしゃるように、限られた財源を有効に活用してこの集中対策を効果的に進めることによりまして、農業の構造の転換を図ってまいりたいというふうに思っております。
○佐々木りえ君 是非しっかりと有効活用していただきたいと思います。 次に、新たなファン層の開拓についてお伺いします。 吉田理事長、本日は御出席ありがとうございます。 国庫の納付金を受け取る以上に新規ファンの獲得の努力は、JRAのみならず、政府の課題だとも思っております。 SNSでの動画配信を普及する中で、ボートレースは公式映像の活用に柔軟で、配信者を通じた新規ファンの獲得に成功しています。一方、中央、地方競馬は映像や写真の著作権管理が、先ほど理事長もおっしゃっておりました、極めて厳格でございます。 JRA公式ホームページでは二次利用を禁じており、一般の配信者がレースの様子を表現する際のハードルが非常に高く、ここに実際のレースの映像を挟み込めたらもっといい動画ができるのにと、そう思うことも多々あります。もちろん、無制限な利用は契約上の問題も生じます。でも、どのような使い方であれば許容されるのかといった一定のガイドラインを作成していただくことはできないでしょうか。 また、ボートレースは、平成十年頃から売上げを約三倍に伸ばし、近年も急増しております。一方、中央競馬は、近年、ドラマですね、ロイヤルファミリー、私もお正月に一気に見ました。そこで、生産者、調教師、馬主、騎手、そういったそれぞれの立場で、本日、朝日委員がおっしゃった、大谷選手と同等な、フォーエバーヤング、サウジカップを勝ち取った馬ですね、そのタイトルを取るのにやはり様々なドラマがあるんです。 私もドラマを通して、ふだんそんなに馬はしないんですけど、先ほど理事長とちょっとお話をさせていただいて、私の最初の原稿にグリーンチャンネルというちょっとお話がありまして、グリーンチャンネルでキャスターをさせていただいていたんですけど、もう二十年ぐらい前でございますので、すっかりちょっと競馬からは離れているんですけど、ドラマを見て思わず号泣をいたしました。 そういった人気もあり、増加傾向にはあるものの、平成九年のピーク更新には至っていません。今月からグリーンチャンネルの映像が何とユーチューブで一部ライブ配信が始まるなど、パドックや返し馬の無料視聴が可能になった点は本当にうれしく、そして高く評価をいたしたいと思います。 これを機にもう一歩踏み込み、映像や写真の利用に関するガイドライン策定をすべきだと考えますが、JRAの皆さんの御見解をお伺いします。
○参考人(吉田正義君) 私どもも、映像の提供をお客様に広く利用していただいたりとか競馬というものの存在というのを認めていただくという意味で極めて重要なツールと考えております。 ガイドラインの設定でありますが、私どもはJRA映像の二次使用に関する基準というのを設定しておりまして、それに基づいて二次使用を許諾はしている状況にございます。 基準なんですが、幾つか要件ございまして、例えば中央競馬の健全な発展、普及を妨げるものでないとか、あるいは映像の不正使用は禁ずるとか、こういった要件がございます。こういったことを審査した上で二次使用の許諾を行っているところでございます。 二次使用でございますが、原則として所定の使用料金をいただきます。インターネットの放映ですと、簡単に言うとスタートからゴールまで大体二万円ぐらいとか、そういった料金設定をしておりまして、昨年の実績、二〇二五年の実績で二百二十七件の許諾を行って、ある程度の二次使用というのはされているのかなというふうに考えております。 以上です。
○佐々木りえ君 ありがとうございます。 SNSとかユーチューブとかで、かなりこういうのを、個人で動画作成もされていますので、また御検討の方、お願いいたしたいと思います。 次に、競馬開催日に周辺道路が渋滞し、地域住民に負担が生じていらっしゃる方もいらっしゃると思います。これまで地域貢献に取り組まれてきたことは理解しておりますが、迷惑施設と捉えられる側面もあると思います。 法改正で施設の外部利用が拡大する今、競馬開催日以外の開放や地域イベント活用など地元還元をどう強化するか、お伺いします。
○参考人(吉田正義君) 法改正なされますれば、私ども積極的に競馬場などなどの施設の活用も図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。 施設の活用についてお話しさせていただきますと、現在でも幼稚園の方であるとか小学生の遠足で御利用いただいたりとか、公園地区とか遊具も結構ございます。それから、東京競馬場ですと競馬博物館といったものもあったりとか、それからあと、御高齢の方はゲートボールの大会で使われたりとか、結構多様に現在でも使われております。 それに加えまして、今般の法改正によりまして、更に積極的にですね、例えば、私どもターフビジョンというのが、よく御存じかと思うんですけれども、東京競馬場を例に挙げますと、高さが十一メートルぐらいあって横幅が六十六メートルもあるターフビジョンを持っているものですから、こういったところで例えばコンサートやってそれを流したり、パブリックビューイングで使ったりとか、そんなことも考えていきたいなというふうに思っております。 以上です。
○佐々木りえ君 ありがとうございます。理事長、楽しみにしております。 最後に、競馬の根幹に関わる騎手についてお伺いをさせていただきたいと思います。 昨年以降、騎手の不祥事が相次いでおります。先ほどから委員の皆様方からもお話があるとおり、公正確保の観点から極めて重大な問題であると認識しています。競馬学校では退学者が何と続出してしまい、新年度の新入騎手がゼロになるという今異例の事態になっています。 公営競技である以上、不正が疑われると競技自体の存続が関わってきます。厳しい規律が求められていることは当然ですが、しかしその厳しさが騎手にとっての業界の魅力の低下につながり、担い手不足につながっていくとすれば、制度として持続可能性にも関わる問題になると思います。 騎手の不祥事の発生要因をどのように分析されているか、新人騎手がゼロとなった状況をどのように受け止めているか、お伺いします。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 騎手の不祥事につきましては、競馬の公正及び円滑な実施の確保の観点から誠に遺憾でありまして、過去に不祥事が発生した際には、農林水産省から日本中央競馬会に対しまして、その都度再発防止の徹底を指示しているところでございます。 それで、今御質問の競馬学校の関係でございますが、令和七年度に競馬学校を卒業する新人騎手がゼロになったという状況につきましては、競馬学校におけるけがでありますとか体重管理の失敗、規則の不遵守等の様々な要因から、例年、留年者や退学者が一定数発生している中で、今回はそれが重なったものであると考えているところでございますが、いずれにしましても、競馬の開催におきましては公正確保、非常に重要でございますので、それも前提とした上で、競馬の人材確保も非常に重要でありますので、競馬会における、競馬学校における教育の充実を進めるよう、農林水産省といたしましても適切に指導してまいりたいと考えております。
○佐々木りえ君 競馬学校が始まって、ゼロというのはもう初めての事態でございますので、是非的確な指導もお願いいたします。 私も、主人がボートレーサーでございます。レース期間中……(発言する者あり)そうなんです、もっと有名だと思ったんですけど、済みません。レース期間中、七日間一切連絡を取ることができません。レースのライブ中継を見て、転覆したときに主人が無事かどうかというその確認も競艇場の方から、ボートレースですね、ボートレースの方から御連絡をいただいて、施行者の方から御連絡をいただいて分かるような状態でございます。 何かあったときは、家族にとっても非常に精神的につらい思いをするときもあります。そのつらい状況を耐えることができるのは、やっぱりこの競技に関わることで人々に、まあいろいろな御意見はありますが、夢を与え、社会の役に立っているというその自負を持ってうちの主人もボートレースを、ボートレーサーをさせていただいております。残念ながら、あってはならない事故、私も葬儀に参列させていただいたこともあります。 どうか政府の皆様におかれましては、もちろんギャンブル依存症対策は非常に重要な問題だと思っています。でも、違う角度から見ると、公営競技の現場で働く方々はまさに命懸けで戦っている。国庫の拠出する財源はそうした現場の覚悟の上で成り立っているという認識を強く持っていただきたいことをお願いしたいと、そういう質疑にさせていただきたいんですけど、農林水産省の皆様はもう自分でお米を作られていたり、昨日、競馬、所管外の方ですが、レクに来られた官僚の方は、もう競馬を、もう畜産をとことん愛しているという、そういった熱いお話もしてくださいました。そういった皆様とより良い政策実現ができるようにまた頑張っていきたいと思いますので、人馬共にどうか御無事で、質疑を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○杉本純子君 参政党、杉本純子と申します。本日も質問の機会をいただき、ありがとうございます。 早速ですが、法案に関連して、まず農業構造転換についてお伺いいたします。 この農業構造転換は、新たな食料・農業・農村基本法の理念に基づく食料安全保障の確保、農業、畜産業の生産基盤の強化を目的とするものであります。 その具体的な内容について、特に今回は転換ということもありますので、日本の農業構造を今までと違いどのように転換することを目指すものなのか、事業の要点は先ほど説明がありましたので、現状の認識と転換後の姿を改めてお示しください。
○政府参考人(押切光弘君) 我が国の農業につきましては、農地が限られた面積しかないという中で、農業者の急速な減少が見込まれるなど様々な課題に直面してございます。 このような状況下にありましても、将来にわたって農業生産の維持拡大を図り、食料安全保障を確保するためには、少数の農業者がより多くの農業生産を担う農業構造へ転換することが必要不可欠と認識をしているというところでございます。 それに向けまして、農地をフル活用し、供給力を強化すべく、令和七年度から五年間の農業構造転換集中対策期間におきまして、農地の大区画化やスマート農業の導入加速化などの施策を進め、生産性の抜本的な向上に努めていくということでございます。
○杉本純子君 ありがとうございます。 食料安全保障の確保については、私たち参政党も是非とも達成すべき非常に重要な課題であると認識しております。また、そのためには、現在減少が続いている農家さんの数をこれ以上減らさないことが非常に重要であると考えます。 今の日本には、残念ながら、このまま続けても十分な所得が見込めないからと農業を離れてしまう方、また、農業を仕事にしたいと考えていても十分な所得にならないのではという不安のためほかの道を選ばざるを得ない、そんな若い方もたくさんいらっしゃいます。 昨年十月十二日のテレビ番組にて、北海道の北海道標茶高等学校の農業生産科に通う生徒さんと酪農家の御家族に密着取材したものでしたが、子供の進路を御家族は別の道に進んでもいいように提案していましたが、家業をずっと手伝ってきた息子さんは父の背中を見て家を継ぐという選択をし、父親が非常にうれしそうな笑顔を見せていたのが私にもとても印象的でした。周辺はどんどん離農し、廃業しているとのことでした。 本当は、本心は子や孫につないでほしい、受け継いでほしいと願っている方々は多いのではないでしょうか。代々受け継いでくださった一次産業を政治でもっとつなげられるのならつなげたいと私も強く思います。 これから実施される農業構造転換は、生産の基盤を維持強化するという意味で必要なものであるという考えは賛成しております。しかし、生産の基盤を整えたとしても、実際にそこで農業に従事してくださる農家さんがいなくなってしまってはという問題は、やはり今同時に解決しなくてはならないと考えます。 そこで、農業に従事する方々の所得向上という観点から、農業構造転換について質問させていただきます。 今回実施されます事業の中では、農地の大区画化、またスマート農業の導入が比較的所得の向上効果について考えやすい分野だと思います。本日は特に水田作についてお伺いしたいと思います。 これら農地の大区画化、スマート農業導入にはどれくらい農家の方々の所得を向上させる効果があると認識されていますでしょうか。まずは、条件によって異なると想定しますので、平地においての実際に得られているデータや行政府が想定するモデルなどをお聞かせください。
○政府参考人(堺田輝也君) お答えいたします。 担い手の減少が見込まれる中で、農地の大区画化、スマート農業技術の活用等によりまして、生産性の向上を通じて農業者の所得の向上を図ることが重要な課題だと考えております。 具体的な水田作における平地での導入効果といたしましては、スマート農業実証プロジェクトにおける取組として、ロボットトラクター等のスマート農業技術を導入し、労働負担が大きい代かきや田植等の春作業の省力化を図りまして、労働人員を増加させることなく四十七ヘクタールから五十三ヘクタールへの規模拡大を図ることによりまして、十アール当たりの利益を三万八千円から四万八千円へ増加させている経営事例もあるところでございます。 また、農業者が将来に向けて具体的な見通しを持って取り組むことができるように、食料・農業・農村基本計画におきまして、スマート農業技術で実現し得る省力化された農業体系の将来の経営モデルをまとめております。水田作におきましては、ロボットトラクター等の導入による規模拡大の結果、所得四百一万円が千九十八万円に向上する、こういう経営モデルを示しているところでございます。
○杉本純子君 ありがとうございます。 お答えをいただいた農地の大区画化とスマート農業の導入は、適した条件の下で行われれば所得の向上にも効果があるとは思います。しかし、それは日本の大半の農家さんには当てはまらないような、平均よりもかなり大規模なケースに限られるということはないでしょうか。 特に、元々広い農地を確保することが難しく、傾斜の関係などから大区画化にも限界がある中山間地域で農業を営まれている方々には、大区画化やスマート農業のメリットは得られづらく、所得を向上する効果がそれほど見込めないのではないか、また、無理に導入すればかえって逆の効果になってしまうのではないかという点も懸念いたします。この点についてはいかがでしょうか。 また、中山間地域での農地の大区画化、スマート農業導入の取組について、こちらも実際のデータと行政府の認識をお示しください。
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。 中山間地域におきまして、地理的な制約などにより大区画化が困難な場合でありましても、区画の拡大を通じまして省力化などを図れるということは非常に重要だということを認識しております。 具体的には、令和二年から令和四年度に標準区画を四十アールから六十アール程度にした整備を行って事業を完成、完了した十三地区の平均で見ますと、十アール当たりの稲作労働時間が全国の個別経営体の平均よりも約二六%削減されるという効果があったところでございます。 また、スマート農業実証プロジェクトのような事例では、中山間地域といった小区画の圃場の水田作でありましても、自動操舵農機やドローンを活用して、収量コンバインなどのシェアリングを行うことによって、労働ピークである収穫時期の労働時間が三七%削減される効果があったところでございます。 これらの数字は、それぞれ違うところで、前提も違うので、単純に足し合わせると、実態に即すものかどうかということはちょっと不確かな面はありますが、あえて試算してお答えさせていただくと、例えば先ほど申し上げたスマート農業実証プロジェクトの実施地区を例として、中山間地域の集落営農組織が区画拡大と合わせてスマート農業を導入し、これらによる労働削減効果を規模拡大に振り向けた場合には、経営規模が十五ヘクタールから三十二ヘクタールまで拡大し、所得としては全体で二百万から三百八十万に向上するというような形の試算ができるかと思っております。加えまして、これでスマート農機もシェアリングに取り組むことで機械コストを削減した場合には、所得が更に向上して四百三十万に到達するという試算も可能かと思っております。 今後も、農業構造転換集中対策で、中山間地域や小規模な農業者も含めまして、区画拡大、スマート農機の導入、農業支援サービス事業の支援、これを総合的に強化することによりまして、農業者の所得の向上に努めてまいりたいと考えております。
○杉本純子君 ありがとうございます。 確かに条件が異なるため一概には難しいとは思いますが、成功例があるのであるならば、そういったものを皆さんと共有することで、どんどん日本の地方の方で、特に中山間地域の方で広げていただけたらと思います。 既にこうした事情もあり、一層の対策をしていただいておりますが、中山間で農業を営まれている方々こそ、特に水田作であるならば、その多面的な機能を維持してこられました。日本の中山間地域そのものを支えてこられた方々のおかげで、現在の日本の食、守ってくださり、支えてくださっております。本当に有り難い仕事をずっと続けてきてくださっています。 こうした農家さん方が決して取り残されることのないよう、その後を継いでこの先の日本を支えようという若い方々が安心して農業という道を選ぶことができるよう、是非十分な所得を得られる状態を確立しなくてはなりません。是非一層の対策を御検討いただきたく思います。 次に、同じく農業構造転換の中で実施されます共同利用施設の再編、集約、合理化についてお伺いいたします。 こちらは事業としては既に始まっていますが、現在の実施状況を簡単にお示しいただけますでしょうか。あわせて、今回の農業構造転換が農家さんの所得向上につながるのかどうかという点は非常に重要であると考えています。これがどのくらい効果が見込まれているのか、お分かりになるものがあればお示しください。
○政府参考人(山口靖君) まず、委員から御指摘いただきました新基本計画実装・農業構造転換支援事業の現在の実施状況でございます。 本事業におきましては、一層の加速化を図るために、今般、地元負担の三分の一まで最大低減させる、地方財政措置の拡充などを通じまして、今回の補正予算に係る第一回目の要望調査では昨年同時期に比べて約三倍の百件を超える申請があったというところでございまして、これまでに三百四十九施設を二百八十三施設に再編、集約する百七十五の事業計画を採択するなどの現場での取組が進んでいるところでございます。このような再編、集約化は、農業者が負担するコストの低減につながり、ひいては所得向上につながるものだというふうに考えております。 事例でいいますと、例えばこれ、ちょっと新事業の方の事例がまだ建設中だったりいろいろあるので、ちょっと類似の事例ということでございますが、例えば福島県のオノチョウで、水稲の物流施設を合理化して再編、整備してフレコンの出荷を可能とするというような取組を行った場合には、集出荷コストが八百五十万から五五%減少して三百八十万に削減されるというような効果があるというような報告がございますし、また、昨年採択した静岡市の集出荷施設、集出荷の貯蔵施設の取組では、既存の三つのかんきつの選果施設を一つの施設に集約させ、AIの選果機でデータを取って、これを農業者とか圃場ごとに蓄積、解析して、それで営農指導を行うことによって産地全体の品質であったり生産量の増大を図るという取組を行うということで計画されております。この計画に基づいて進めますと、産地で単位当たりの販売額を一六%増加させると、これを目標にしております。 こういった取組が進んでいけば所得の向上につながるというふうに考えておりますので、我々としても、こういう優良事例、先行事例をしっかりほかの地域にも伝えることで、この事業の効果を所得向上につなげられるように普及を促進してまいりたいと考えております。 済みません、小野町でございます。済みません。
○杉本純子君 ありがとうございます。 各地で老朽化も進み、農業に必要な施設が維持されなければ、そもそも農業を続けることができないと承知しております。その一方で、施設だけがあっても農家さんは農業を続けることができない、この点も忘れてはならないと考えます。 農家さんの数が減り続けているこの状況を何とか食い止めなくてはなりません。代々受け継がれてきた日本の農業技術や知識、農家さんとともに消えていってしまいます。受け継いでいくのは大変、もちろんそれはそうだとは思いますが、失ってから再び取り戻すのはもっと困難であると思っています。農業を営む方々が安心して続けられる所得、国としてどのように確保していくのか、このことを本当に真剣に考えていただけたらと思います。 そうした観点から、大臣にお尋ねいたします。 この度の農業構造転換が人口の維持、増加という我が国の大きな課題にも関連することは間違いないと考えております。その関係性について、また今後の農業人口に関する政策なども併せて、更に先も見据えた現在の認識と考えをお示しください。
○国務大臣(鈴木憲和君) まず、農業従事者の数につきましては、高齢の農業者が多く従事する稲作農家が減少するなどによりまして、基幹的農業従事者が二〇〇〇年が約二百四十万人であったのが二〇二五年には約百二万人と、すごい勢いで減少してきているところです。まずは、このすごい勢いで減少してきたということに、これに対応して食料安全保障を確保していく必要がありますので、将来の担い手をもちろん育成、確保しつつ、少数の農業者であったとしても、農業の生産力が上がっていくんだという構造へ転換する必要があります。 このためのこの農業構造転換集中対策でありまして、その生産性の向上を図ることと併せて、規模拡大に必要な機械導入などの支援により担い手の経営発展を推進するとともに、この就農準備段階における経営、営農技術の習得支援や経営開始時のリスク低減などの支援により新規就農を促進をしていかなければいけないというふうに考えております。 こうした取組を通じまして、四十九歳以下の担い手数については、現在の水準四・八万人ということでありますが、これを維持するということは、この基本計画の目標を達成をしたいというふうに考えておりますし、この四・八万でそれでいいですという話では全くないと思っておりまして、しっかりとした基盤が整備をされれば、更に多くの皆さんが農業の分野で頑張って稼いでいけるんだなという姿まで持っていきたいというふうに考えております。
○杉本純子君 ありがとうございます。 是非、本当に真剣に議論、これからも議論させていただきたいと思いますし、取り組んでいただけたらと願っております。 続いて、日本中央競馬会の活動についてお伺いいたします。 近年、畜産に関わる分野ではアニマルウエルフェアが特に注目されております。競馬は、優れた競走馬を生み出すために馬に大きな負担を掛ける側面があり、アニマルウエルフェアの課題も多くあるのではと懸念しております。 既に改善のための取組は行われているとは思いますが、行政府とJRAが認識されている課題と、それらに対する対応状況、また今回、特別積立金から国庫に支出が行われるに際して、アニマルウエルフェアの向上促進にマイナスの影響があってはならないと考えます。そうした影響についても御説明いただけたらと思います。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 競馬の実施に当たりましては、競走馬が健康で快適かつ安全な環境で行動できるよう、アニマルウエルフェアに配慮することは重要でありまして、各競馬主催者において様々な取組を実施しております。 具体的には、日本中央競馬会においては、国際競馬統括機関連盟、IFHAによりまして策定されました国際的な指針に基づき、馬がけがをするほど過度にむちを使用することなど、むちの使用に関する禁止事項を定めるとともに、動物福祉の観点からの規制薬物を定める競走馬における薬物使用の制限などを定め、競馬関係者に対しましてアニマルウエルフェアに配慮するよう指示をしているところでございます。 このように、競走馬のアニマルウエルフェアの取組の推進に向けましては、こうした支出を必ずしも伴うもの以外のものも含まれることなどから、今般の特別積立金からの国庫納付によりまして影響が生じるものではないと考えております。 引き続き、競馬会等の関係機関と連携いたしまして、アニマルウエルフェアに配慮した取組を後押ししてまいりたいと考えております。
○杉本純子君 ありがとうございます。 次に、こちらもアニマルウエルフェアに関連すると考えますが、日本では、決して少なくない元競走馬が天寿を全うすることなく殺処分により生涯を終えるという実態があります。また、その多くが食肉用として処分されるということも現実です。 イギリスでは三万頭を超える引退後の馬の生涯を追跡可能にするという試みが始まっていますが、農林水産省やJRAでは、引退後の元競走馬の処遇についてどのように把握されていますでしょうか。現状と今後の対応の方針、併せて教えてください。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 競走馬引退後の用途につきましては、馬主から申請されます競走馬登録抹消申請書の抹消事由の欄を確認することによりまして、日本中央競馬会及び地方競馬全国協会において把握をしているところであります。 登録抹消後の主な用途は、乗馬、繁殖、研究等でございますけれども、事由の欄がその他になるものなど、登録抹消時においても引退後の具体的な用途が確認できないものも一部ございまして、全てについて把握することが可能な仕組みにはなっておりません。 それで、引退した競走馬につきましては、最大限多様な利活用が図られまして、命ある馬が可能な限り充実したセカンドキャリアを送ることは重要であると考えておりまして、競馬会におきましては、引退競走馬に対する支援を年々増額し、令和七年度は約十九億円を措置するとともに、引退競走馬のセカンドキャリアの形成に取り組む法人を令和六年に設立し、引退競走馬を一時的に受け入れ、リトレーニングを実施するとともに、引退競走馬の受入先等の情報収集、情報提供を行うなど支援の輪を広げる取組を実施しているところであります。 農林水産省といたしましては、引退競走馬のセカンドキャリアが充実するよう、競馬関係者の取組を促してまいりたいと考えております。
○杉本純子君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。 本日は、参考人としてお越しいただいております日本中央競馬会の理事長の吉田様から一言、日本競馬の将来についてお伺いしたかったと思っていたんですが、時間が来てしまいましたので、先ほどは芝入りのすてきな名刺、本当にありがとうございました。これからも、どうぞ競馬界、よろしくお願いいたします。 それでは、今日はこちらで質問を終えさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。 まずは、法案に関わって幾つか確認をしたいと思います。 本法案によって畜産振興のための資金が共同利用施設の再編、集約、合理化などに回されるということになります。競馬法第一条は、この法律は、馬の改良増殖その他の畜産の振興に寄与するとともに、地方財政の改善を図るために行う競馬に関し規定するものとするとなっています。 競馬による収益を畜産振興、地方財政以外に充てることは、法の趣旨に反するのではないでしょうか。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、日本中央競馬会は、日本中央競馬会法第一条のとおり、競馬の健全な発展を図って馬の改良増殖その他の畜産の振興に寄与するため、競馬法により競馬を行うことを目的としておりまして、また、競馬会法第三十六条におきまして、国庫納付金の使途は畜産振興等と社会福祉とされていることから、今般、農業構造転換集中対策のために国庫納付をすることにつきましては競馬会法の趣旨を超えるものでございます。このため、今般の国庫納付に際しましては別途法律を設けたところでございます。 また、今般、畜産振興に寄与する団体でございます競馬会から御協力をいただいているところでございますが、この構造転換対策の中には、畜産、酪農の施設等の再編整備や生産性向上等に向けた畜産農家における機械導入など畜産振興に資するものも含まれていることから、農業構造転換集中対策のために国庫納付することは不適当ではないと考えております。 また、過去におきましては、政府全体の財政運営に必要な財源等に充てるために特別の立法措置によりまして特別積立金から臨時に国庫納付を行う措置を講じたことがあることから、競馬会の特別積立金について特別の立法措置の下で畜産振興よりも広い目的に充てるということにつきましては許容されるものと考えております。
○岩渕友君 次に、日本中央競馬会、JRAの役員要件の緩和について、先ほどやり取りもあったんですけど、ちょっと改めて確認をしたいというふうに思います。 現行法では、JRAと取引上密接な利害関係を有する法人を退職して一年がたっていない場合、JRAの役員になれないというふうにしていたものを、本法案で廃止をするというふうにしています。この規定が設けられた趣旨について教えてください。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 現行法上、日本中央競馬会と取引関係のある企業の役員等がその役職を辞職後一年間、競馬会の役員に就任できないことになっております。 この規定につきましては、制定当時、競馬会の公正な運営に影響を与えるおそれが一年を超えれば少なくなると判断したために設けたものであると考えております。
○岩渕友君 そういうような趣旨があったわけですけれども、それで設けられたにもかかわらず、これ何で廃止をするのかということと、その公正な運営に疑念が生じることがないように一体どうするのかということについて教えてください。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 先ほど御答弁申し上げましたとおり、現行法上、日本中央競馬会と取引関係のある企業の役員等は、その役職を辞職後一年間、競馬会の役員に就任できないため、現在、関係企業の役員等を辞職した人にあっては、優秀な人材であっても辞職後すぐに競馬会の役員へ登用できず、人材獲得の機会を逃しているところでございます。 このため、競馬事業を行う上で、競馬会と密接な協力関係にある子会社の役員等を競馬会の役員として速やかに登用できるよう、役員の欠格条項の一部廃止をすることを考えております。 また、現在の競馬会には、平成十九年の法改正によりまして、役員の職務の執行を監督するため、有識者等から成る経営委員会が設置されておりまして、役員と元の所属先との関係を含め、ガバナンスを利かせる体制が強化されているところであります。このように、役員に対するガバナンスを十分に利かせることができる体制になっていることから、現行の規制を維持する必要性が乏しく、規制を廃止することは許容されるものと考えております。 さらに、公正な運営に疑念が生じないよう、癒着のおそれについて、経営委員会の会議の場で役員から職務状況を聞き取るなど、農林水産省からの事前指導にもつなげまして、公正な運営を確保してまいりたいと考えております。
○岩渕友君 ガバナンス利かせるということだったんですけれども、公正な運営に疑念が生じることのないようにしてほしいということを強く求めておきたいというふうに思います。 それで、本法案は、農業構造転換集中対策期間で共同利用施設の再編、集約化などを集中的に進めるために、JRAの特別積立金から毎年二百五十億円、四年間合計で一千億円を国庫に納付させるというふうにしています。 この共同利用施設の再編、集約化などを進めるということなんですけれども、老朽化施設はどのぐらいあって、予算はどれぐらい必要なのでしょうか。
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。 カントリーエレベーターなどの共同利用施設について、生産者団体の調査によりますれば、耐用年数が把握可能な五千百三十四施設のうち三千八百三十三施設、全体の七五%の施設が二〇二九年度までに耐用年数を迎えるというふうに承知をしております。また、この調査によれば、今後五年間に千五百八十一施設が更新、再編を予定しているとされているところでございます。 ただ、この調査におきましても、多くの回答で、事業時期が、事業の実施時期が未定であったり、今後の産地における話合いあるいは合意形成によって、複数の施設を再編、集約するのか、あるいは単独の施設の機能強化をするのか、こういうことが今後決まってくるということで、それを踏まえて事業内容とか規模、事業費が決まってくることになりますから、今の段階で予算額というのはなかなか分からないということになりますが、今般の七年度補正あるいは八年度当初予算案に計上している予算額は現状の産地の要望には応えられる規模になっていると考えておりますので、引き続き、農業構造転換集中対策期間における必要な予算の確保に努めてまいりたいと考えております。
○岩渕友君 事前の確認の中では、令和七年度補正と令和八年度の当初、合わせて八百三十四億円掛ける四年分だというようなことだというふうに聞いているんですけど、それでいいですかって聞くのもあれですけど、まあ大体そういう規模だということなんでしょうか。
○政府参考人(山口靖君) 委員の御指摘のその令和七年度補正予算においては六百十七億円、令和八年度当初予算については二百十七億円措置をさせていただいていて、これを着実にまず執行するというのが現状かと思っております。要望も強いですので、我々としては精いっぱい予算要求してまいりたいということでございます。
○岩渕友君 いずれにせよ、施設の老朽化、どこでも深刻になっているわけですよね。 それで、ちょっと沖縄の話をしたいというふうに思うんですけど、沖縄県ではサトウキビが基幹産業になっています。非常にその生産に欠かすことができない製糖工場の老朽化が問題になってきました。沖縄本島には製糖工場一つしかないんですよね。築六十年以上になる施設で、建て替えには多額の費用が掛かるということで難航をしてきたわけなんですけれども、農水省の支援の下で、サトウキビ農家が農協をつくって、県と市町村、事業者がそれぞれ費用を負担するということで建て替えが進められようとしています。 この建て替えが難航をしてきたのは、負担が大きいからなんですよね。地元の負担を可能な限り減らすために、国による補助率の上乗せや上限の見直し、これが必要だと思うんですけれども、大臣、いかがですか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 今般のこの新基本計画実装・農業構造転換支援事業では、昨今の資材費高騰などを踏まえまして、産地負担を軽減するための措置を強く求めるたくさんの声を私自身もこれまでたくさん伺ってきたところであります。 このような中で、この共同利用施設の再編、集約、合理化に係る取組の一層の加速化を図るために、令和七年度補正予算より、国による支援に加え、地方自治体が国の補助に上乗せ支援を行う場合は地元負担を最大で三分の一まで低減するとともに、地方自治体の負担に対しては、これも、今までそれがあるからなかなか都道府県も思い切れなかったということがありますので、十分な地方財政措置を拡充する特別な措置を講じたところであります。 これも農林水産省一体となって努力をした結果であると考えておりますが、このような特例措置が十分に活用されるようにしっかりと周知してまいりたいと思います。
○岩渕友君 今日もいろいろ議論あったんですけれども、大臣の答弁にもありましたけれども、資材などが値上がりをしたりもしていて、そういうこともあってか、この製糖工場の事業費も、短期間の間でもう億単位で増えるというようなことにもなっているんですね。沖縄では島ごとに製糖工場があると。でも、どこでもなかなか採算が取れずに、同様の問題が起きているというんですよね。そして、本法案とは別の話ですけれども、昨年末に取り上げた埼玉の食肉卸売市場をめぐっても、やっぱり同様のことが起きているわけなんですよね。 今の答弁を聞けば、農水省が努力しているということはよく分かるんです。分かるんですけれども、その地元の負担を可能な限り減らすということが求められていると思うんですよね。資材高騰もある、そして燃油の高騰なんかも含めてある下で、先ほどの予算で足りるのかという思い、やっぱりあるんですよね。これ、十分な措置必要だと思うんですけれども、大臣、もう一度、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 私が閣僚になりましてから、ここの分野は相当、もう一歩前に頑張ろうということでやらせていただいたということは御理解をいただければと思いますし、それについては、財務省を始め財政当局も、やっぱり予算はあっても、結局現場が使えないのであればそんな予算は意味がないわけですから、思い切ってやろうということで御理解をいただいて今ここに来ているということは是非分かっていただけると有り難いと思います。 結果として、昨年十二月以降、この事業内容の周知に努めたところ、同年同時期を上回る事業申請が届いているほか、都道府県による上乗せ支援についても、昨年末時点では十九道府県にとどまっていたものが、現在二十七道府県まで拡大をしております。 沖縄も、沖縄に限らず、製糖工場、私も幾つか行ったことありますが、確かに巨大な施設で、しかも、かなり昔から、何というんですかね、やりくりしながら使い続けていて今に至っているという現状があるので、製糖工場も全部を建て替えるというのはいきなりできませんので、ちょっとずつ計画的にやっている状態だと思います。 そうしたことで、製糖工場がないと産地維持できませんので、必ずそれは、島を支えるという意味でも、製糖工場の設備の更新ちゃんと進むように、我々としても目くばせさせていただきます。
○岩渕友君 是非よろしくお願いしたいというふうに思います。 共同利用施設の改修とか建て替えは、本当に全国の農家の皆さんの切実な願いになっているので、やっぱり予算の本格的な投入が必要だということだと思うんですね。本来だったら、この競馬の収益から回すということじゃなくて、農業予算そのものを抜本的に増やすということが必要なんだと思うんですね。 来年度予算案見てみますと、過去最大となる百二十二兆円で、前年度比で六・二%増という当初予算を措置しているんですよね。その中で、例えば防衛予算は九兆円にも膨らんでいる一方で、じゃ、農林水産予算はどうかというと、僅か一・一%の増にしかすぎないんですよね。 大臣、これはなぜなのか、そして、もっと増やすべきじゃないでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 農林水産関係の当初予算については、平成十三年度から平成二十四年度まで公共事業費の抑制などにより減少傾向で推移をしてきました。その後、平成二十五年度以降は厳しい財政事情の中ではありますが、二兆三千億円を前後してほぼ横ばいで推移をしてきております。 こうした状況の中で、これでは駄目であろうということで、この改正食料・農業・農村基本法の初動五年間である令和七年度から十一年度までの間、別枠の予算を措置し、農業構造転換集中対策を実施をするということとしたところでありまして、令和八年度当初予算では、農業構造転換集中対策として前年度から二百五十億円増の四百九十四億円、そして農林水産関係予算全体で二兆二千九百五十六億円を計上しているほか、七年度補正でも農林水産関係全体では九千六百二億円を計上し、必要な予算を措置をしているところであります。 大切なことは、この現場のいろんな整備とか下支えをするという意味で、必要な予算は必ず確保するんだという方針でこれからも我々としては努力をさせていただきたいと思いますし、結果としてそれが我が国の食料安全保障を強化するということにつながるんだと思いますので、しっかり頑張ってまいります。
○岩渕友君 来年度の当初予算案の分と二五年度の補正予算を合わせても、前年度比で三・七%増にしかならないんですよね。 アメリカ、EU、そして日本における農業予算の推移、一九八〇年から二〇二一年の推移を見ると、一九八〇年比で二〇二一年はアメリカは七・五倍、EUは約四・七倍と予算が増えているわけですよね。でも、一方、日本はマイナス〇・七六倍なんです。つまり、主要国は農業予算、大幅に増やしているのに、日本は減っているということなんですね。だから、予算、やっぱり大幅に増やすべきだと思うんですよ。 ところが、財政制度等審議会、財政審ですね、による次年度の予算編成に関する建議というのを見て、私非常に驚いたんですよね。二〇二四年の建議では、本質的に重要なのは、農業の行く末は財政支援の多寡に懸かっているという発想から脱却し、法人経営や大規模化、輸出の推進等、可能な努力を積み重ね、多額の国民負担に支えられている日本の農業を自立した産業に構造転換をというふうにあるんです。 この財政審の指摘をどんなふうに大臣受け止めますか。
○国務大臣(鈴木憲和君) この令和六年十一月の財政制度等審議会の建議において、農業の行く末は財政支援の多寡に懸かっているという発想から脱却すべき、多額の国民負担に支えられている日本の農業を自立した産業に構造転換していくことが重要といった御指摘があったというふうに承知をしております。 ちょっとこれは誰の発想なのか、誰の発想のことを言っているのかよく分かりませんが、私としては、財政の立場からの有識者の指摘も真摯に受け止めなければならないとは思うんですけれども、ただ、やっぱりこれ、農業者の高齢化や減少が進行するなど生産基盤著しく弱体化をしておりますし、同時に、国際情勢、今も緊迫化をしておりますが、当たり前のように海外から何でも入ってくるという時代でもないわけですから、そういう中で我が国の食料安全保障を確保して、国民への食料の安定供給を確保するんだということが大事でありますので、従来のようなこういう自由主義一辺倒の産業政策では現実に合わなくなってきているというふうに考えております。 このため、農業構造転換集中対策を始め新たな取組に着手をしているところでありまして、我々としては、需要も供給も共に伸ばして、稼げる農業を実現していくことが重要だというふうに考えております。 特に、何というか、額ありきどうこうではなくて、ちゃんとそれが現場に必要な施策であって、それがちゃんと行き届くような額が積まれているのかどうかという観点で、我々も財政当局とこれからもやり取りをさせていただきたいというふうに思っております。
○岩渕友君 さらに、財政審の建議、紹介したいんですけど、国内生産の増大のみを重要視する考えには立っていないとか、あえて国民負担で国内生産を拡大するということではなく、輸入可能なものは輸入などとあるんですよ。 飼料用米についても、食料自給率の観点から非効率だとして、二〇二七年度以降は交付対象から外すべきだというふうにしているんですね。これ、食料自給率の観点というところから見れば、食料を国内で、あっ、飼料を国内で賄うということやっぱり大事だと思うんですよ。国産の飼料にするべきだというふうにも思うし、この建議にあるように、二〇二七年度以降は飼料用米を交付対象から外す、こんなこと考えているのかということだと思うんですね。 大臣、いかがですか。
○国務大臣(鈴木憲和君) まあこれ、財政審が様々なことを言いますが、私たちとしてはそういうことは全く考えておりません。 特に、これは飼料米ですね、飼料米を使って、要するに国産の米を食べたので肉質が良くなってしっかりとした価格で売れているというような畜産物もたくさん出てきておりますから、そういうプラスの面もやっぱりあるんだということはよく御理解をいただいて、結果としてそれは海外から餌を輸入しなくて済んでいるということにつながっているわけですから、食料安全保障の確立というのは、その一面だけ見て、何か財政の制約ばっかり見て議論するということは決してあってはならないと思いますし、これから令和九年度以降の水田政策の見直し、これ作物ごとの生産性向上等への支援へと転換するということをしていますけれども、そういった中でもしっかりとこの観点を踏まえて議論していきたいと思います。
○岩渕友君 ありがとうございます。 今ある生産基盤を守るということ一つ取っても、もっと予算が必要だということで、農業予算、抜本的に増やすということを求めて、質問を終わりたいと思います。
○委員長(藤木眞也君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時一分散会