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221回国会参議院2026/07/14

総務委員会 第13号

発言数
145
登壇者
23
会派数
9
開催日
2026/07/14

会議録

吉川沙織立憲民主・無所属

○委員長(吉川沙織君) ただいまから総務委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、初鹿野裕樹君及び高橋克法君が委員を辞任され、その補欠として神谷宗幣君及び生稲晃子君が選任されました。     ─────────────

吉川沙織立憲民主・無所属

○委員長(吉川沙織君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  日本放送協会令和六年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書の審査のため、本日の委員会に個人情報保護委員会事務局審議官小川久仁子君、総務省情報流通行政局長豊嶋基暢君及び文部科学省大臣官房文部科学戦略官三木忠一君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉川沙織立憲民主・無所属

○委員長(吉川沙織君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

吉川沙織立憲民主・無所属

○委員長(吉川沙織君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  日本放送協会令和六年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本放送協会経営委員会委員長古賀信行君外七名を参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉川沙織立憲民主・無所属

○委員長(吉川沙織君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

吉川沙織立憲民主・無所属

○委員長(吉川沙織君) 日本放送協会令和六年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書を議題といたします。  まず、政府から説明を聴取いたします。林総務大臣。

林芳正自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(林芳正君) 日本放送協会令和六年度財務諸表等について、その内容の概要を御説明申し上げます。  本資料は、放送法第七十四条第三項の規定により、会計検査院の検査を経まして国会に提出するものであります。  まず、令和六年度の貸借対照表の一般勘定につきましては、令和七年三月三十一日現在、資産合計は一兆二千六百五十四億円、負債合計は四千三百六十八億円、純資産合計は八千二百八十六億円となっております。  損益計算書の一般勘定につきましては、経常事業収入は六千七十五億円、経常事業支出は六千五百二億円となっており、経常事業収支差金は四百二十六億円の欠損となっております。  何とぞ慎重御審議のほどお願いをいたします。

吉川沙織立憲民主・無所属

○委員長(吉川沙織君) 次に、日本放送協会から説明を聴取いたします。井上日本放送協会会長。

井上樹彦日本放送協会会長

○参考人(井上樹彦君) ただいま議題となっております日本放送協会の令和六年度財務諸表等の概要につきまして御説明を申し上げます。  貸借対照表における一般勘定の当年度末の資産総額は一兆二千六百五十四億円、一方、これに対する負債総額は四千三百六十八億円、また、純資産総額は八千二百八十六億円でございます。  続いて、損益計算書における一般勘定の経常事業収入は六千七十五億円、経常事業支出は六千五百二億円でございます。以上の結果、経常事業収支差金は四百二十六億円の不足となり、これに経常事業外収支及び特別収支を加え又は差し引いた当期事業収支差金は四百四十九億円の不足となりました。  当期事業収支差金の不足につきましては、還元目的積立金を取り崩し、補填いたしました。  以上につきまして、令和六年度の財務諸表は、監査委員会の意見書では、会計検査人の監査意見は相当と認めるとされており、また、会計監査人の意見書では、財務諸表が、放送法、放送法施行規則及び我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、全ての重要な点において適正に表示しているものと認めるとされております。  これをもちまして概要説明を終わらせていただきますが、今後の協会の運営に当たりましては、公共放送の原点を堅持し、事実に基づく公平公正で正確、迅速な放送をお届けしてまいります。  また、役職員一丸となって、事業計画の一つ一つを着実に実行し、公共放送、公共メディアとしての使命や役割を果たし、視聴者の皆様の期待にお応えする所存です。  何とぞよろしく御審議のほどお願いいたします。

吉川沙織立憲民主・無所属

○委員長(吉川沙織君) 次に、会計検査院から検査結果についての説明を聴取いたします。長岡会計検査院事務総局第五局長。

長岡尚志会計検査院事務総局第五局長

○説明員(長岡尚志君) 日本放送協会の令和六年度の決算につきまして検査いたしました結果を御説明いたします。  協会の令和六年度の財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書等は、七年七月一日に内閣から送付を受け、その検査を行って、七年十一月五日に内閣に回付いたしました。  その結果、特定検査対象に関する検査状況といたしまして、日本放送協会における関連団体との取引及び関連団体の利益剰余金等の状況についてを令和六年度決算検査報告に掲記いたしました。  その概要を御説明いたしますと、次のとおりでございます。  日本放送協会と子会社、関連会社等の関連団体との取引について検査しましたところ、番組制作業務委託以外の随意契約について調達担当部局が競争性のある契約への移行の推進に向けた見直しを実施するよう画一的に周知するのみでは、各委託元部局等における競争性のある契約への移行の推進につながりにくい状況となっておりました。また、関連団体の利益剰余金及び協会に対する配当の状況について検査しましたところ、取崩し予定時期が明確になっていない特定目的積立金があり、特例配当を実施した際に、要請の要否や配当の額に関する判断について公表されていない状況が見受けられました。  したがって、協会において、関連団体との番組制作業務委託以外の随意契約について、競争性のある契約への移行をより積極的に進めていくこと、子会社の特定目的積立金について、その必要性等をより一層適切に検証できるようにするなど、引き続き、子会社に対する指導監督に取り組むことなどに留意して、関連団体との取引を適切に行い、関連団体の利益剰余金を配当等により協会の財政に寄与させるよう協会が指導監督し、また、視聴者等に対する情報提供を適切に行い、説明責任の向上を図る必要があるとしております。  以上をもって概要の説明を終わります。

吉川沙織立憲民主・無所属

○委員長(吉川沙織君) 以上で説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

出川桃子自由民主党・無所属の会

○出川桃子君 おはようございます。自由民主党・無所属の会、出川桃子でございます。  本日は質疑の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。  令和六年度決算は、井上新会長が就任されて初めての決算でもあります。決算を通じて、新体制が目指す公共放送の姿、今後の方向性について伺ってまいりたいと存じます。  折しも、現在、サッカーのワールドカップが開催されておりまして、寝不足の方も多いのかもしれませんが、こうした国民的なイベントを誰もが広く楽しめる形で届けることも公共放送の大切な役割の一つであると思います。小宮山アナウンサーの実況中継、これも大変好評を得たところでございます。  その一方で、先日はNHK職員が逮捕されるという大変残念な報道もございました。  公共放送にとって最も大切な財産、それは国民からの信頼であると思います。テレビが情報の中心だった時代から、スマートフォンやSNSへ、さらには、生成AIの登場によって、何を信頼すべきか見極めることが大変難しい時代へとなっております。こうして情報があふれる時代に公共放送は必要なのか、こうした問いにNHKは真正面から答えていかなければなりません。私は、むしろ、情報がこうしてあふれる時代だからこそ、今ほど国民から信頼される公共放送が必要とされる時代はない、そのように考えております。だからこそ、NHKには、社会の変化に向き合い、絶えず進化し続ける公共放送であってほしい、そう願っているところであります。  本日は、そのような問題意識の下、何点か伺いたいと思います。  この度、十八年ぶりとなる内部昇格によって、井上会長が会長に就任をされました。井上会長は、小学生の頃からジャーナリストを志し、長年……(発言する者あり)はい、そのように伺っております、長年、報道の第一線で取材や番組制作に携わってこられました。この時代が大きく変わる変わり目で、報道現場を知る会長が就任されたということは大きな意味があるように感じております。  井上会長は、就任以来、情報空間の参照点、この言葉を繰り返し使われております。私は、この言葉こそ、これからのNHKが求められる役割を最も端的に表しているのではないかと感じております。  そして、昨年十二月の会見では、今後重点的に取り組むべきこととして、一つ、コンテンツの強化、一つ、ネット展開、一つ、経営基盤の確立、一つ、働き方改革、この四つの柱を掲げられたところであります。  そこで、伺います。  就任から、はや六か月が経過をいたしました。まだ成果を評価するには早い時期かもしれませんが、しかし、この半年間で見えてきた課題、あるいは手応えなどもあるのではないかと思います。  テレビが情報の中心ではなくなった時代に、それでも、国民から公共放送として必要とされ、信頼される存在であり続けるためには、会長は何を最も大切にされているのでしょうか。そして、情報空間の参照点という理念を今後どのように報道やコンテンツの中で現場で体現していこうとお考えでしょうか。井上会長の率直なお考えをお聞かせいただければと思います。

井上樹彦日本放送協会会長

○参考人(井上樹彦君) お答え申し上げます。  NHKは、今後、放送だけでなくネットでも、正確で豊かな情報を広く伝え、人生に彩りを添える良質な番組、コンテンツを間断なく提供する役割、使命を果たし続けていく必要があります。  社会の共通理解を支える基盤としての使命は、放送と通信の融合が進む中でも、今後も変わることはない普遍的なものであります。むしろ、世界各地で社会の分断が顕在化していると言われる今こそ、一層こうしたことが求められているというふうに考えております。  私は、NHKが、放送や配信を通じて人々の役に立ち、励まし、時には命を救う、そうした人々の生きる力となる存在であり続けることを最も大切に考えております。  情報空間の参照点という理念に基づく取組は、情報が氾濫し、信頼性が揺らぐ中で、これまで以上に重要となっております。報道やコンテンツを通して、災害や国際情勢、生活情報などに係る正確で信頼できる情報を伝え、人々の安全と安心に貢献していきたいと考えております。  また、デジタル空間での偽情報や誤情報への対策はNHKの重要な使命だと考えております。NHKでは、本部と各地域放送局にファクトチェックの担当者を置いて、真偽不明の情報の確認、検証に連携して対応するなど、放送とデジタルの両面で正確な情報の発信に取り組んでいます。  こうした取組を通して、今後も情報空間の参照点となる正確で信頼できる情報を提供していく所存であります。

出川桃子自由民主党・無所属の会

○出川桃子君 井上会長、ありがとうございました。  人々の生きる力となる放送を目指していくという大変心強い言葉を聞かせていただきました。  今、情報空間の参照点、その中身について詳しくお聞かせいただきました。私もその理念には大変共感するところでございますが、情報空間の参照点であるためには、今おっしゃっていただいたように、正確な情報発信、それだけでは実現できないのではないか、そのようにも考えております。情報が正確であることはもちろん当然のことでございますが、社会をできるだけ多面的に映し出し、多様な立場の声を伝えることによって初めて国民から信頼される情報空間の参照点になれるのではないかと思います。  例えば、NHKの放送ガイドラインにおきましては、視聴者にできる限り幅広い視点から情報を提供することを目指すと書かれております。また、国内番組基準におきましても、意見が対立している公共の問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにし、公平に取り扱うと定められております。私は、この幅広い視点、そして、多くの角度から論点を明らかにする、こうした考え方こそ公共放送の土台だと考えております。  放送番組の編集、これは自主自律が原則でございまして、放送内容そのものについて国会が介入すべきではない、そのことは十分承知しておりますが、多角的な視点が求められる公共放送の報道に時に違和感を覚えることもございました。そのことについて、少し率直に意見を述べさせていただけたらと思います。  例えば、昨年のいわゆる令和の米騒動、このときの報道を例に挙げさせていただきますと、スーパーの店頭では、米価高騰に対する消費者の悲鳴、これが連日のように報じられておりました。もちろん、それは大切な視点であると思います。一方で、生産現場では、農業資材などあらゆるコストが近年上昇している中、長年にわたり価格転嫁も十分にできず、厳しい経営を続けてこられた農家の皆さんがおられます。こうした生産現場の実情や悲鳴、これまで十分に伝えてきたと言えるでしょうか。地元の生産者の皆さんからも、テレビでは毎日のように米が高い高いという話ばかりで、生産現場の実情は分かってもらえていない、そうした声を何度も伺いました。  公共放送が、消費者の立場だけでなく、生産現場がどのような課題を抱え、どのような思いで農業を続けているのか丁寧に伝えることがなければ、消費者と生産者がお互いを理解することは難しくなります。  米価の問題は食料安全保障にも関わる国民全体で考えるべき課題であり、民主主義の基盤を支える公共放送には、多様な価値観に対する相互理解を促進する役割をしっかりと果たしていただきたいと考えます。  公共放送には公平公正な報道が求められるところでありますが、しかし、時にこの公平さ、公正さ、これはそれぞれの置かれた立場によって受け止め方が異なることもございます。今回の事情も、私から見れば少し足りないのではないかと見えますけれども、立場によっては十分公平であると感じられる方がおられるのも当然だと思います。だからこそ、この公平さ、公正さを担保していくためには、重要になってくるのは、我々は公平に報道していますと説明するだけではなく、多角的な視点が実際の報道の中で担保をされていること、そして、それを自ら検証し、改善につなげていく、ガバナンスが機能しているかどうか、そのことに尽きるのではないでしょうか。  さらに、率直に申し上げさせていただきますと、NHKを始めマスコミの多くは、そのほとんどが東京に本社を置いております。自らは公平公正に報道しているつもりでも、知らず知らずのうちに、東京で生活し、都市目線を基準とした公平性に陥ってはいないだろうか、そうしたことに自覚的であってほしいと思います。  私自身も、自戒を込めて申し上げますと、東京で生まれ育ち、島根に移り住むまでは、中山間地域の営み、実情、こうしたもの、ほとんど知りませんでした。そして今、国会に来まして、平日の多くはこの永田町で過ごすようになり、物理的な距離というものは時として心理的な距離も生んでしまう、そうした危うさも感じているところであります。  そこで、伺います。  令和六年度決算業務報告書、これによりますと、総合テレビの放送時間は一日平均二十三時間五十分、教育テレビは二十時間十三分放送されております。そのうち地方向け放送番組は、総合テレビと教育テレビ、Eテレを合わせても、一日平均二時間五分にとどまっております。  当然、全国向け番組の中でも地域の話題は取り上げられており、単純に放送時間だけで比較できるものではありませんが、こうした現状について、NHKとしてどのように評価されておりますでしょうか。  また、NHKが放送ガイドラインで掲げる幅広い視点や、国内番組基準で示すできるだけ多くの角度から論点を明らかにする、こうした考え方が実際の報道や番組の中でどのように担保されているのでしょうか。中央審議会などの仕組みが設けられていることも承知しておりますが、客観的に検証する仕組みはあるのでしょうか。  NHKでは、どのような考え方や指標によって検証し、その結果をどのように改善へ結び付けているのか、井上会長にお伺いいたします。

井上樹彦日本放送協会会長

○参考人(井上樹彦君) 全国のNHKの地域放送局は、地域の人の目線で、暮らしに役立つ情報や安全、安心に関する情報などをお伝えする重要な役割を担っております。現在の経営計画では、厳しい財政状況の中でも、取材、制作の基盤的資源への投資を行い、災害対応、地域取材を基軸に、それぞれの地域に合った形態でサービスを展開していくという方針を明記しております。  それぞれの地域で、それぞれの地域の視点で制作したニュースや番組などは、全国ネットワークを生かしまして、全国放送でも積極的に放送しております。加えて、NHKONEでも地域放送の見逃し配信を実施しております。引き続き、地域向け放送・サービスの充実に取り組んでいく考えであります。  それから、幅広い視点、あるいはできるだけ多くの角度から論点を明らかにするといった点をどう検証していくかというお尋ねでございますけれども、NHKでは複数の検証の仕組みを取り入れております。  まず、制作部門とは独立した組織として、考査部門を設けて制作現場へのフィードバックを行っております。そして、中央番組審議会など各地域の放送番組審議会では視聴者や有識者の視点から番組について御意見をいただいて、その内容はホームページで公開し、番組制作にも反映しております。  さらに、経営計画で掲げておりますコンテンツ戦略六つの柱の実現度を測る調査として、多角的な論点、多様性、多元性の実現などについて半期ごとに世論調査を行いまして、その実現度を把握、公表するとともに、番組の改善につなげております。  御指摘にありました米価に関する報道についても、放送番組審議会や視聴者の皆様から様々な御指摘をいただいております。多岐にわたる課題が積み重なった問題でもありまして、一つの番組だけではなく、様々な機会を捉えて多角的に伝えるよう取り組んでまいりました。今後も、いただいた御指摘を受け止めて、幅広い視点から伝えてまいりたいというふうに考えております。

出川桃子自由民主党・無所属の会

○出川桃子君 ありがとうございました。  報道番組出身の会長から、本当に力強い言葉をいただきました。複数の仕組みで検証されているということ、そして、それを支える取材というものが重要な基盤であるということでございました。  次の質問は、まさにそのことでございます。  地域放送や地域報道も重要な事業として位置付けられているところでございますが、それを実際に支えるものは何かといいますと、やはりそれは現場の取材体制であり、人材力であると思います。地域へ足を運び、その土地の人々と向き合い、地域の事情や文化、歴史、人脈を深く理解した人材が継続的に取材を重ねていく、その積み重ねが、地方の視点や現場の実感を全国へ届け、質の高い報道につながっていくのだと思います。また、災害時におきましても、地域を熟知した記者やスタッフの存在、大変心強いものがございます。的確な取材、あるいは迅速な情報発信を行う上で大きな力になると思います。  しかし、これは一方、こうしたことも聞かれますが、最近の若者は転勤をしたがらない、若い世代を中心に、全国勤務を前提とした働き方、こういうものを希望しない人が増えているとも言われております。一定の地域に腰を据えて働きたいという志向が高まる中で、地域に根差した取材力、これを維持強化するとともに、優秀な人材を確保していくためには、採用や人事制度を含めた人材戦略の在り方も重要な課題になってくると思います。  そこで、伺います。  県域ニュースを始めとする地域報道の取材力、これを今後どのように維持強化していくお考えでございますでしょうか。また、その上で、多角的な報道を支える地域の取材体制を充実させる観点から、地元採用あるいは地域を主たる勤務地とする採用、働き方の拡充を含め、人材確保や人事制度の在り方についてお考えをお聞かせください。

東孝子日本放送協会理事

○参考人(東孝子君) お答えいたします。  NHKの役割を果たしていく上で、全国ネットワーク維持は極めて重要でございます。一方で、ライフスタイルの多様化などにより、生活基盤を変えることになる転勤については課題が出てきており、多面的な取組が必要だと考えております。  二〇一四年度からは、地域に根差し、地域文化の向上と社会の発展に取り組む人材を確保するために地域職員制度を導入しました。現在、約三百八十人の地域職員を全国の放送局に配置するとともに、地域出身者や地域大学の学生の採用にも力を入れております。また、地域局で取材指揮に当たる取材デスクに子育てや介護などの事情のある職員を配置する場合、追加で要員を配置するなどして、職員の個別事情のあるなしにかかわらず、専門性を発揮し続けることができる環境づくりを進めています。  さらに、二〇二六年度集中異動に当たって定めた人事異動・体制整備方針において、地域の経験を各職能、職種のキャリアパスに位置付けるということを明確にし、基幹職昇進者の多くを地域に配置するなど、マネジメント層や中堅層も含め、積極的な地域への配置を行いました。今後も、災害対応や地域取材を基軸に、全国ネットワークの強みを発揮していくため、地域の取材体制は堅持する考えです。  引き続き、様々な施策により持続可能な地域局の体制整備に取り組んでまいります。

出川桃子自由民主党・無所属の会

○出川桃子君 ありがとうございました。  これまで公共放送の在り方について幾つか伺ってまいりましたが、それを支える受信料制度について伺いたいと思います。  その公共放送の役割を安定的に果たしていくためには、確かな財源基盤が不可欠であります。令和六年度決算、これを見ますと、受信料収入は前年度から四百二十六億円減少、五千九百一億円となりました。受信料は依然として事業収入の大半を支える財源でありますが、受信契約総数は約四千三百七十四万件、前年度末から約四十三万件減少をいたしております。さらに、令和六年度の受信料支払率は七七・五%、梶原先生の地元高知県を除く四十六都道府県で前年度を下回るなど、全国的に低下傾向が見られております。  こうした状況を鑑みますと、NHKを取り巻く経営環境は厳しさを増しており、公共放送を支える受信料制度に対する国民の理解と信頼をいかに確保していくか、これまで以上に重要になっていると考えます。だからこそ、受信料制度は、国民にとって分かりやすく、公平で納得できるものでなければなりません。  しかしながら、令和六年度決算に対する総務大臣意見でも触れられておりますが、地方自治体が所有する公用車のカーナビ受信契約漏れ、これが全国で多数発生をいたしました。もちろん、契約漏れそのものは適切ではなく、是正されなければなりませんが、しかし、全国でこれだけ多くの自治体で同様の事案が生じたという事実を考えますと、制度や契約単位そのものが複雑で分かりにくくなってはいないだろうか、そうした視点からも検証する必要があると思います。  制度は、守ってもらうことも大切ですが、守れる制度であることも同時に大切であります。例えば家庭では、テレビが複数台あったとしても、契約は原則一世帯一契約でございます。恐らく、先生方の皆様の御家庭でもそうなっていると思います。一方、我々の参議院の会館の事務所、同じ大きさだと思いますけれども、大体スタンダードだと三部屋に区切られていると思います。そのそれぞれの部屋に一台ずつテレビを置いた場合、これ現状の制度だと三契約が必要となります。(発言する者あり)いや、これからなんですけれども、こうした事業所は、自治体では部屋ごとであったり、テレビ受信機能付きカーナビを搭載した車両ごとに契約が必要となっているということでございます。こうした契約単位というものは、現在の国民感覚あるいは行政実務に照らして本当に分かりやすい制度と言えるのだろうか、そのことでございます。  そこで、伺います。  特にカーナビ受信契約漏れ事案に関しましては、令和八年度予算に対する総務大臣意見におきまして、契約単位の在り方を含めた検証と見直しが求められております。自治体が支払う受信料も、その契約確認や管理に要する人件費、これらいずれも、出どころは税金であります。公共放送を支えるために必要な制度であるからこそ、自治体に過度な事務負担を生じさせず、国民にも地方自治体にも分かりやすく、理解と納得が得られる制度であることが重要だと考えます。  現在、NHK受信料制度等検討委員会におきまして議論が進められていると承知しておりますが、契約単位の在り方、このことについて、現在どのような議論が行われているのでしょうか。また、国民や地方自治体の理解と納得が得られる、より分かりやすい制度設計に向けて、今後、どのような方向性で見直しを進めていくお考えか、お伺いいたします。

松村勝康日本放送協会理事

○参考人(松村勝康君) お答えします。  将来の受信料制度の在り方についての検討や、受信規約や免除基準の変更に当たっては、外部有識者で構成する、会長の諮問機関である受信料制度等検討委員会の知見も借りながら、議論、検討を進めております。  委員御指摘の件ですけれども、NHKではこれまでもテレビ受信機能付きカーナビが受信契約の対象となることを御案内してきましたけれども、このような状況に鑑みると、私たちの御案内にも行き届かなかった点があったと受け止めております。こうしたことを踏まえまして、事業所向けのパンフレットやホームページ等を全面的に刷新するとともに、契約の単位や割引制度についてこれまで以上に丁寧な説明に努めており、自治体の担当者の方にも正しく御認識いただけているものと考えております。  一方で、カーナビ受信料の在り方については、令和八年度収支予算、事業計画に付する総務大臣意見や参議院の附帯決議を始め、地方自治体からも様々な御意見をいただいております。事業所の契約単位の見直し等は、受信料体系の抜本的な変更につながるため慎重な検討が必要でありますが、御指摘のカーナビ受信料の在り方については、現行制度との整合性や事業者間の公平性等を考慮しながら具体的な検討を進めてまいります。

出川桃子自由民主党・無所属の会

○出川桃子君 ありがとうございました。  公共放送、この安定的な放送に期待をするからこそ、今回の制度改正というものは、単なる制度改正に終わるのではなくて、受信料制度に対する国民の理解と信頼、これを深める重要な機会でもございますので、是非丁寧にしっかり進めていただきたいと思います。  最後に、紅白について伺いたいと思っていたんですが、ちょっと時間が来てしまいましたので、またの機会に譲り……(発言する者あり)気になりますか、またの機会に譲りたいと思います。  ありがとうございました。

木戸口英司立憲民主・無所属

○木戸口英司君 立憲民主・無所属の木戸口英司です。どうぞよろしくお願いを申し上げます。  早速質問に入りますが、令和六年度決算の決算書の中で、私、ちょっと気になったところから質問をさせていただきます。  特別支出と還元目的積立金の関係について尋ねさせていただきます。  令和六年度決算における特別支出は約百二十八億円となっております。当初予算額は約十七億円ということですので、比べて百十億円以上増加しているという実態です。特別支出は、通常の事業運営に伴う支出とは異なり、一時的又は例外的な要因による支出を計上するものであるということですので、その内容については丁寧な説明が求められると考えます。  今回の特別支出の大部分を占めるのは約百十七億円の減損損失でありますが、特別支出が当初予算額を大幅に上回ることになった理由及びその内訳について御説明を願います。

小川航日本放送協会理事

○参考人(小川航君) お答えいたします。  特別支出は、主に二つの固定資産の減損を行ったことにより、当初予算を上回ることになりました。  一つは、音声波を一波削減することにより、将来使用する見込みがなくなった建物、放送設備、空中線などの固定資産を減損し、八十九億円を計上いたしました。もう一つにつきましては、営業基幹システムの開発中止による減損でございまして、二十八億円を計上いたしました。  以上です。

木戸口英司立憲民主・無所属

○木戸口英司君 今の説明を繰り返しますと、約百十七億円の減損損失のうち、約八十九億円は、ラジオ一波削減に伴う設備撤去費等について将来発生が見込まれる費用を計上したものと、そしてもう一つ、約二十八億円、これは、受信料関係業務に係る営業基幹システムの開発・移行業務について、これは日本IBMですね、と契約解除に伴い発生した損失であるということだと理解しております。  まずは、一点目のラジオについてですけれども、ラジオ一波削減に伴う設備撤去費等についてまず伺いますけれども、令和七年六月二十四日に開催された経営委員会の議事録によれば、全国で百三十九か所ある設備の撤去費が二〇三六年度まで掛かるとしたということで、その上で、これを令和六年度に特別支出として一括して計上している旨説明されています。  二〇三六年度まで設備の撤去が見込まれる中、これらを令和六年度決算において減損損失として一括して計上した理由及び会計処理の考え方についてお伺いしたいと思います。

小川航日本放送協会理事

○参考人(小川航君) お答えいたします。  二〇二五年一月の経営委員会におきまして、修正経営計画において、音声波を二〇二六年三月末に再編し、ラジオ第二で放送している教育番組は原則FMで放送することが議決されました。つまり、二〇二六年三月末にラジオ第二を停波することを正式に経営決定いたしました。  電波法第七十八条、無線局の免許等がその効力を失ったときは、免許人等は遅滞なく空中線を撤去しなければならないと規定されていることから、ラジオ第二の設備の撤去義務が発生したため、資産除去債務に関する会計基準の第三項に従って、資産除去債務を八十五億円計上いたしました。二〇二六年四月以降、撤去対象設備は放送サービスを実施していないことから、経営決定した二〇二四年度において減損処理を行い、特別支出に八十九億円を計上いたしました。  以上になります。

木戸口英司立憲民主・無所属

○木戸口英司君 じゃ、日本IBMとのシステムの開発・移行業務についてもお伺いいたします。  この開発・移行業務をめぐっては、現在係争中と伺っております。事実関係については今後の司法判断を待つ必要がありますけれども、事業の進捗管理やプロジェクト運営の在り方についてはNHK側にも検証すべき点があるとの指摘もされております。  そのような中で、本来は受信料値下げの原資として積み立てられる還元目的積立金が、結果としてこうした損失の処理に充当されることについては国民や視聴者の理解が得られるのか、これは説明責任は伴うんだと思います。  受信料を支払う視聴者の立場からすれば、還元目的積立金はあくまで視聴者への還元のために活用されるものとの認識が、我々もそうですけれども、一般的であり、経営判断や事業執行に起因して発生した損失に充てられるものであれば、これは先ほどのラジオ一波削減に伴う設備撤去費も同様だと考えますけれども、その必要性や妥当性について十分な説明責任が求められると考えますが、こういった説明責任が十分であったと考えるのかも含め、NHKの見解をお伺いいたします。

小川航日本放送協会理事

○参考人(小川航君) お答えいたします。  日本IBMとのシステムの開発・移行業務における減損処理については、令和六年度の中間決算時に減損処理として計上し、中間財務諸表に記載の上、公表いたしました。あわせて、令和七年二月に訴訟の提起について報道発表を行っております。  還元目的積立金は、経営努力により生み出した剰余金を収支差額の不足に充てることによって受信料の値下げなどの原資とするものであり、中期経営計画や収支予算に基づいて計画的に取崩しを行っております。令和六年度決算においても、収支差額の不足について還元目的積立金を取り崩して補填をしております。これは、放送法第七十三条の二第二項の規定に基づく処理でございます。  御指摘のとおり、NHKの事業運営については、必要性、妥当性を含め、説明責任をしっかり果たしてまいりたいと考えております。  以上でございます。

木戸口英司立憲民主・無所属

○木戸口英司君 放送法にのっとっているということでありますけれども、本当にそのとおりなのかどうか、しっかりと説明責任を私も今求めたいと思って聞かせていただきました。  やはり疑念もないわけではないわけでありますので、やっぱりこのところはこれから、例えばこのラジオ一波削減ということで二〇三六年度までということですが、今後、様々積み増しになる可能性もゼロではないですよね。様々費用というのは、今、どの予算についてもどんどんどんどん掛かり増しになっていると、年数たてばですね、そういったこともこれもあり得るのではないかと、これは私の想像でありますけれども。その点について、随時、やはり説明責任を伴うものでありますし、この還元目的積立金の使用ということが本当にふさわしいのかどうかということも含めて更に検討していただきたいと、そう思います。  その上で、繰り返し聞きますけれども、資本等変動計算書を見ますと、令和六年度決算において、還元目的積立金取崩し百三十億円が固定資産充当資本に計上されています。  還元目的積立金は本来、先ほども言いましたけれども、受信料値下げの原資として積み立てられたものであります。一方で、その取崩し額が固定資産充当資本へ計上されることについては、受信料還元のための積立金がNHKの固定資産に対応する資本へ振り替えられるというようにも見受けられます。  そこで、NHKにお聞きしますけれども、なぜこのような処理が必要となったのか、また、この処理を行う会計上又は制度上の根拠について説明をいただきたいと思います。還元目的積立金の本来の趣旨との整合性をどのように考えているのか、御見解をお伺いいたします。

小川航日本放送協会理事

○参考人(小川航君) お答えします。  令和六年度は、決算において収支差額が零を下回ったため、放送法第七十三条の二第二項の規定に基づいて、当該下回る額、具体的には、事業収支における収支の不足四百四十九億円と資本収支における収支の不足百三十億円の合計となる五百七十九億円を還元目的積立金を取り崩して充当いたしました。このうち、資本収支における収支の不足百三十億円は、建設費千二百五十八億円と出資八億円の合計である資本支出千二百六十七億円に対して、減価償却資金や建設積立資産の戻入れといった財源だけでは不足する部分について、前期繰越金と還元目的積立金を取り崩して補填したものでございます。  このように、剰余金を資本支出に充当する際は、同額を固定資産充当資本に組み入れて管理することとなっているため、資本等変動計算書においてその動きを表示しております。還元目的積立金につきましては、当初より、受信料値下げ等や視聴者の将来負担の軽減につながる先行支出等に充当する際には収支差額が零を下回る分に対応して取り崩していくものとしており、本来の趣旨との整合性は取れていると考えております。  以上でございます。

木戸口英司立憲民主・無所属

○木戸口英司君 趣旨と整合性があるということでありましたけれども、何か使い勝手のいい積立金になっているという印象は持たれかねないということでもありますので、やはり説明責任ということをしっかり果たしていただきたいと思います。  その上で、先ほど来、放送法第七十三条の二ということが再三言われておりますけれども、ちょっと確認をさせていただきたいと思います。  この七十三条の二の第二項においては、これ要約すると、この還元目的積立金は、収支予算を作成し、国会の承認を受けると、その承認を受けなければ取崩しはならないと、ただし、総務大臣の認可を受けた場合はこの限りではないとあります。予算にはこの金額は出ていなかったわけですよね、ですよね。その後、増えて、決算として載せていると。その意味では、この国会の承認は受けていないということでありますし、総務大臣の認可ということについては、これは必要があったのかなかったのか、あったとすれば、受けたのかどうか、ここを確認させてください。(発言する者あり)

吉川沙織立憲民主・無所属

○委員長(吉川沙織君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

吉川沙織立憲民主・無所属

○委員長(吉川沙織君) 速記を起こしてください。

小川航日本放送協会理事

○参考人(小川航君) 失礼しました。  お答えいたします。  認可は必要ないと考えております。予算承認において、金額全体において御承認いただいたものと考えております。

木戸口英司立憲民主・無所属

○木戸口英司君 予算書には、先ほど私も触れましたけれども、額十七億円、そこから増えているということの認識は、私、違いますでしょうか。もう一度お願いします。

小川航日本放送協会理事

○参考人(小川航君) 五百七十億円の還元ということで承認をいただいております。

木戸口英司立憲民主・無所属

○木戸口英司君 分かりました。  まずは、何度も言いますけれども、こういった、私が勝手に疑念を持ったのかもしれませんけれども、ちょっと不整合を私としては感じたものですから、これからまた説明をしっかりとしていただくように、還元目的積立金の使用ということについてはやはり慎重に進めていただきたいということを申し上げて、次の質問に入りたいと思います。  令和六年度NHK決算、事業収入六千百二十五億円、前年度に比べ四百六億円の減少と、受信料収入は、令和五年十月に実施した受信料一割値下げの影響が通年で現れたということだと認識しております。前年度比四百二十六億円減の五千九百一億円となっています。結果、事業収支差金は四百四十九億円の不足と、そして還元目的積立金を取り崩して補填するということ、ここはそのとおりだと思います。  受信料の値下げは、長年にわたり積み上がった繰越金を活用して視聴者に還元を図る観点から実施されたと認識しております。一方で、値下げ後も、公共放送としての役割を果たしながら持続可能な経営を実現するため、コンテンツの総量削減や設備投資の大幅削減、コンテンツDXの推進、衛星放送及びラジオ放送の整理、削減など、様々な事業支出改革を進めていると認識しております。現行の中期経営計画では、こうした取組を通じて、令和九年度の収支均衡を目指すとされていると。  そこで、令和六年度は受信料値下げの影響が通年で反映された最初の決算と言えます。会長に伺います。  受信料値下げによる視聴者還元の効果と、その後の経営への影響をどのように総括しているのか、また、令和九年度の収支均衡に向けた取組の進捗と見通しについて、併せて御見解を伺います。

井上樹彦日本放送協会会長

○参考人(井上樹彦君) お答え申し上げます。  令和六年度決算は、令和五年十月に実施しました受信料値下げが通年で反映された最初の決算ということになります。これまでの経営の効率化や事業構造改革の成果を視聴者の皆様に分かりやすい形で還元するとともに、公共放送としての説明責任を果たした決算であります。受信料の値下げによりまして、事業収支上は減収となりましたけれども、厳しい経営環境の中にあっても、職員の生産性の向上などにより、情報や番組の質を維持しながら、更に充実向上を図ることができたと評価しております。  その後の経営計画に基づく事業収入の確保及び事業支出の削減につきましては、これまでのところ、想定を上回るペースで進捗しております。現在、令和九年度、二〇二七年度の収支均衡の実現に向けて、千三百億円規模の支出削減を柱として、設備投資の縮減や既存業務の見直しなどの構造改革を着実に進めているところであります。あわせて、受信料収入の確保に加えて、副次収入の拡大など増収に向けた取組も強化し、収入、支出の両面から改革を進めております。収支均衡の実現については十分な手応えを感じております。構造改革を加速させ、その実現を図りたいと考えております。

木戸口英司立憲民主・無所属

○木戸口英司君 じゃ、ちょっと直近の話題について、突然ですが聞かせていただきますけれども、井上会長は、先月の定例会見において、七月の組織改正に合わせ、現在の視聴者局の名称を営業局に変更するということを公表されました。受信料制度を支える業務の役割と責任を、内外により明確に示すことにある旨説明されています。  視聴者局は、令和四年四月に、当時の前田会長の下でそれまでの営業局を改組して設置された組織です。前田会長は、当時、訪問によらない営業への業務モデルの転換を推進すると、視聴者の意向を組織全体に循環させ、番組制作に反映させていく考えを示していました。  こうした経緯を踏まえると、視聴者局の設置から四年余りで再び営業局へと名称を変更することは、NHKの受信料業務や視聴者対応の在り方に関する考え方の変化、あるいは総括をして変えざるを得なかったということなのか、今回の名称変更はどのような問題意識に基づくのか、視聴者局としての取組をどのように評価した上で営業局への変更を決断されたのか、会長の御見解をお伺いいたします。

井上樹彦日本放送協会会長

○参考人(井上樹彦君) お答えいたします。  視聴者局では、視聴者・国民の皆様との接点を大切にし、より多くの方に受信料制度への理解を深めていただき、納得して受信料をお支払いいただける方を増やす取組を進めてまいりました。  現在、NHKでは収支構造の改革に取り組んでおりまして、放送や配信など、協会のサービス全体の価値を届け、受信料制度の意義や公共メディアとしての役割を丁寧に御説明し、受信料の公平負担を進めていくことが営業のミッションとなります。  今回、名称を営業局に変更いたしましたのは、こうした組織のミッションを明確に位置付けるためであります。これまでどおり、視聴者の皆様との接点を大切にする姿勢は変わることはございません。デジタル、書面、対面、外部企業との連携など様々な施策を組み合わせて、視聴者の皆様にアプローチする取組を強化し、受信料収入の確保や支払率の維持向上に向けて最大限努力してまいりたいと考えております。

木戸口英司立憲民主・無所属

○木戸口英司君 それでは、会計検査院の決算検査報告についてお伺いいたします。  令和五年度におけるNHKの契約のうち、競争性契約が占める割合は件数、金額共に約四割、約六割が随意契約となっていると。特に、関連団体との契約については、競争性契約の割合が、平成二十七年度の件数ベース一六・七%、金額ベース七・二%から、令和五年度には、件数ベース七・七%、金額ベース一・八%まで低下していると。競争性契約への移行が十分に進んでいない状況が指摘されています。  NHKは、関連団体との契約のうち、番組制作業務委託については競争入札等になじまないとして全て随意契約としている一方で、番組制作業務委託以外の業務に係る随意契約については競争性契約への移行に向けた見直しを進めてきたとしておりますが、平成二十九年にも会計検査院から競争性契約への移行を積極的に進めるよう指摘を受けている中で、今回の検査報告によれば、平成二十八年度から令和五年度までの八年間で競争性契約へ移行した契約は八件にとどまるとされています。  関連団体との番組制作業務委託以外の業務に係る随意契約について、これまで競争性契約への移行に向けてどのような取組を行ってきたのか、また、移行が十分に進まなかった要因をNHKとしてどのように分析しているのか、お伺いいたします。

小川航日本放送協会理事

○参考人(小川航君) お答えします。  NHKの関連団体は、公共放送にふさわしい番組の制作や長年培った技術力による安定的な送出等を効率的に実現することが目的であり、独自のノウハウが必要なものなどについて随意契約をしております。  随意契約を見直していくことは重要な課題であると認識しており、二〇二三年度から、随意契約比率の引下げ等を目的として調達改革の部局横断プロジェクトを立ち上げ、競争契約化を進めております。具体的には、二〇二四年度は放送設備修繕工事などの競争契約化を実施し、さらには、二〇二五年度は人事、総務業務や楽器、スタジオ用品の管理運用業務などを新たに競争契約に移行いたしました。  移行が十分に進んでいないのは、各契約の仕様を詳細に見直す必要があるためでして、時間を要しているものでございます。随意契約の割合については段階的に改善していくこととしております。  以上でございます。

木戸口英司立憲民主・無所属

○木戸口英司君 今、部局横断のプロジェクトが立ち上がって、今後、その取組を強化していくということでありましたので、会計検査院の指摘を受けて更に改革が進むようにということを期待をして、次の質問に入りたいと思います。  これも、子会社の利益剰余金の関係です。  総務省の日本放送協会の子会社等の事業運営の在り方に関するガイドラインでは、子会社に必要以上に蓄積された利益剰余金については、NHKが株主としての権利を行使し、配当を通じて還元を受けた上で、受信料の引下げや負担軽減策など、国民・視聴者への還元の観点からNHK自身の経営資源として活用を検討することが適当とされております。  会計検査院の検査報告によれば、子会社の利益剰余金は令和五年度末時点で約一千三十億円となっていると、増加傾向にあるという指摘がされております。この利益剰余金の内訳である特定目的積立金については、平成二十九年にも会計検査院から、投資計画の適切な策定や必要性の乏しい積立金の取崩し、活用方法の検討について指摘を受けているということです。今回の検査においても、一部の特定目的積立金について、取崩し予定時期が明確になっていない、改善が十分ではない状況が確認され、改めて、NHKに対し、子会社への指導監督に取り組むことを求めているということになっております。  会計検査院の指摘をどのように受け止めているのか、また、特定目的積立金について、取崩し予定時期や活用目的の明確化を含め、今後、どのように子会社に対する指導監督を強化していくのか、御見解をお伺いいたします。

神田真介日本放送協会理事

○参考人(神田真介君) お答えいたします。  昨年の会計検査院の所見につきましては、関連団体との取引の透明性、それから剰余金配当の在り方、特定目的積立金の必要性の検証につきまして、なお改善が必要であると、厳しい指摘でございました。大変重く受け止めているところでございます。  その目的積立金につきましては、子会社が将来の設備投資や新規投資などに必要な資金を計画的に確保するためのものでありますが、その必要性や妥当性を継続的に検証することが重要であると認識しております。その子会社の目的積立金の計上につきましては、関連団体運営基準第十二条に基づきまして、事前協議を行って、目的や趣旨、規模、取崩し予定時期を明確にするなど厳格に管理していく方針であります。  今回の会計検査院の検査を踏まえまして、令和七年度の決算におきまして、目的積立金の取崩し予定時期を一層明確にいたしました。今後、利益剰余金につきましては、必要な内部留保は根拠を明確にして認める一方で、必要を説明できない剰余金につきましては、普通配当又は特別配当を通じてNHKに還元することを基本方針といたします。さらに、その上で、次期中期経営計画の期間では、子会社の財務の健全性確保を前提にしまして、NHKの収支状況を踏まえて子会社に適正な規模の配当を要請していく考えでございます。  以上であります。

木戸口英司立憲民主・無所属

○木戸口英司君 それでは、特例配当についてもお伺いいたします。  普通配当に加えて要請する特例的な配当ということでありますが、子会社に蓄積された利益剰余金をNHKに還元し、その資金を受信料負担の軽減や放送・サービスの充当など、国民・視聴者への還元につなげるための重要な仕組みと言われております。  検査報告では、令和五年度の特例配当可能額を約五十六億円と試算した上で、NHKが子会社に対して特例配当を要請する際には、その要請の要否や配当額の妥当性に関する判断について、公表資料等を通じて視聴者に分かりやすく説明する、そして、特例配当に係る透明性の確保及びNHKの説明責任の向上を図るよう検討することを指摘されております。  今後、特例配当の要請を行う際の判断根拠や配当額の考え方について、どのような形で公表し、透明性の確保や説明責任の向上を図っていく考えか、見解をお伺いいたします。

神田真介日本放送協会理事

○参考人(神田真介君) お答えいたします。  特別配当につきましては、子会社の財務の健全性を確保することを前提にしまして、NHKの収支状況を踏まえて要請してまいります。  現在、子会社からの配当につきましては、経営委員会に報告するとともに、NHKのホームページに配当総額とNHKの受取額を公表しております。透明性の確保と説明責任の向上の観点から、特別配当につきましても、NHKから要請する内容と金額につきましてNHKのホームページで公表する準備を進めているところでございます。

木戸口英司立憲民主・無所属

○木戸口英司君 是非そのように努力をいただきたいと思います。  その上で、総務大臣にもお伺いをいたします。  こうして会計検査院から繰り返し指摘をされている、また総務大臣の意見の中でもこのことは触れられているところでありまして、確認をしたいと思います。  日本放送協会令和六年度業務報告書に付する総務大臣の意見において、四、経営改革の推進に関し、子会社等との間で高止まりしている随意契約比率を引き下げることにより、より競争性の高い調達を実現すること、また、日本放送協会の子会社等の事業運営の在り方に関するガイドラインや会計検査院による令和六年度決算検査報告等を踏まえ、子会社に適切に配当を行わせるよう徹底すること等により、利益剰余金が協会に適切に還元されるように、より一層努めることと示されています。  総務大臣がこの意見を示した問題意識と、これまでのNHKによる改革への取組の評価について、御所見をお伺いいたします。

林芳正自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(林芳正君) NHKの子会社等に係る業務運営の監督につきましては、放送法の規定などに基づきNHKが行うこととされておるところでございます。  その上で、NHKの子会社等への業務委託の財源は、今委員からもございましたように、国民・視聴者に御負担いただく受信料であることから、令和六年度NHK業務報告書に付した総務大臣意見において、NHKに対しまして、より競争性の高い調達の実現や子会社等の利益剰余金に関する協会への適切な還元などについて取組を求めたところでございます。  NHKにおきましては、これまで、子会社等の配当について指針を定めたほか、競争性契約への移行などにも取り組んできてはおりますけれども、子会社等との間の随意契約比率が高止まりしていることに加えまして、利益剰余金の配当についても会計検査院からも指摘を受けていると、そういうふうに承知をしているところでございます。  本件に関しては、先週六日の決算委員会の決議においても同様の指摘がなされたことなども踏まえ、NHKにおいて、今日の委員からの御質疑も踏まえて、より一層の取組を進めていただきたいと、そういうふうに考えておるところでございます。

木戸口英司立憲民主・無所属

○木戸口英司君 やっぱり国民の理解ということが重要でありますので、説明責任とやはり改革の推進ということ、なかなかこれまでの慣例といいますか、厳しい部分もあるのかもしれませんけれども、やはりそれが見えるように進めていただきたいということを会長に強く申し添えたいと思います。  その上で、やはりNHK子会社、関連団体における処遇改善も重要であります。NHKは、令和八年の春季交渉において、組合の覚悟に応えるということで、経営としても、今年度の事業計画及び今次中期経営計画の達成に責任を持って取り組む考えの下、三年連続となるベースアップを実施する判断がなされております。これにより、業務職については平均三・〇九%、月額一万一千円の処遇改善が行われることとなったと承知しております。  一方で、このNHK本体の職員だけではなく、子会社、関連会社、関連団体ということも大事であります。放送設備の保守運用や番組制作など、NHKの子会社、関連団体において業務に従事する職員の皆様も公共放送を支える重要な役割を担っているということで、質の高い公共放送を安定的に提供し続けていくためにはこうした人材の確保、定着が不可欠だと認識しております。  近年の物価上昇や人材獲得競争の激化を踏まえれば、子会社、関連団体を含め、働く方々の処遇について適切に改善を図っていくことが重要であると考えます。  NHKの子会社、関連団体において、近年どのような処遇改善が行われているのか、今後の人材確保、定着に向け、処遇改善についてどのように取り組んでいく考えか、お聞かせいただきます。

神田真介日本放送協会理事

○参考人(神田真介君) お答えいたします。  関連団体の従業員の処遇は原則として各団体で定めるものでございますが、経済状況や社会状況を見定めつつ、各団体の収支の見込みや要因動向を十分に踏まえた上で判断していると認識しております。  昨年二〇二五年、そして今年二〇二六年の春季交渉では、多くの団体でベースアップないし一時金支給での処遇改善を行うことを回答いたしました。NHKの関連団体は、NHK業務をできるだけコストを掛けずに効率的に推進することが大きな役割の一つでありますが、一方で、人材の確保、それから定着に向けては、従業員の給与水準の維持向上に努めることが重要であると考えております。このため、適切な処遇の確保につきまして、各団体を引き続きしっかり指導監督してまいります。  以上でございます。

木戸口英司立憲民主・無所属

○木戸口英司君 先ほどの適正な取引と、そして職員、それぞれ関連団体、子会社のですね、その処遇改善というのを両立させていくというNHKのまた使命もあるんだろうと思いますので、この点、両方を追いかけていくということを引き続き強く要請をしたいと思います。  そこで、NHK会長に、今回の人事についてお伺いをしたいと思います。  本年四月二十五日付けで、専務理事一名及び理事九名が新たに就任、昇格されたということです。専務理事一名及び理事六名が退任されるなど、NHK執行部において大規模な人事刷新が行われました。理事は会長を補佐し、NHKの経営や事業運営の中核を担う存在であり、今回の人事は、井上会長の経営方針や組織運営に対する考え方を反映したものと受け止めております。  井上会長は、四月の記者会見において、今回の人事について、NHKが抱える課題を十分に理解した即戦力となる人材の登用に加え、経営の継続性を確保しながら改革を進めることを意識した体制である旨説明されています。  今回の人事では、前体制の理事から専務理事に昇格した一名を除き、理事九名が新たに就任していると、執行部の顔ぶれが大きく入れ替わることとなりました。二名の前理事については任期途中での辞任となっています。会長は、現在のNHKが置かれた状況を踏まえ、今回の大規模な執行部刷新をなぜ必要と判断されたのか、その狙いについて御意見を、御見解をお伺いいたします。

井上樹彦日本放送協会会長

○参考人(井上樹彦君) お答えいたします。  現在、視聴スタイルやメディア環境がこれまでにないスピードで変化しております。放送と通信の境界が急速に薄れて、国内だけでなく世界中のコンテンツと競い合う時代において、NHKがなくてはならない存在であり続けるためには、従来の前提にとらわれずに、発想を転換し、柔軟かつ俊敏に行動できる組織へ進化していく必要があると考えました。  こうした中、私は、会長就任に際して、経営委員会から、新しい会長の下で、協会の業務や現状をよく理解した人材でチームを編成することが求められました。私自身としても、個々の人を入れ替えるのではなく、経営課題に正面から向かい合い、判断し、実行できるチームを新たにつくる必要があると考え、今回の執行部体制といたしました。  人選に当たりましては、前会長の下で本部局長やコーポレート部門の責任者を務めてきた者など、現場と組織の両方を熟知し、既に実績を上げてきた人材を中心に登用いたしました。協会の課題を十分に理解している即戦力というだけではなく、経営の継続性を確保した上で改革を進めることのできる体制とすることを特に意識しました。  また、個別最適に陥ることなく、協会全体としての最適解を導き、チームNHKとして組織の縦割りを超えて判断し、実行できる執行体制とすることも考慮いたしました。全体を総合的、戦略的に考慮し、適材適所で人材を配置したものであります。

木戸口英司立憲民主・無所属

○木戸口英司君 それでは、古賀経営委員長にもおいでいただいておりますので、今の人事についてお伺いをいたします。  古賀経営委員長は、会長選任の際、NHKが抱える課題は明確であり、その対応に当たっては、経営を会長一人に委ねるのではなく、チームで対応していくことが重要である旨述べられております。  その点から、今回の大規模な執行部刷新についてどのように受け止めておられるのか、経営委員長として、どのような点を評価し、理事の任命に同意されたのか、さらに、新たな執行体制に期待する点についてお伺いをいたします。

古賀信行日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) 私、かねがね思っておりますのは、経営というのは、何もトップだけに委ねて、トップの個性であったり裁量だけに委ねるというのは必ずしもいい体制だとは思いません。NHK、今まで振り返ってみましても、会長が替わると、会長はどうするばかり言っていますけれども、そうではなくて、今議員御指摘のとおり、課題ははっきりしておりますから、やっぱりやるべきことをきちんとやっていく、会長だけじゃなくて、会長を中心にした経営体制をきちんと確立すべきだと、このように思っておりました。  それで、会長就任に際しては、会長の個性に全部委ねるつもりはないと、会長が中心になって、NHKの総力を挙げた形になる、そういう体制づくりをやっていただきたいというふうにお話し申し上げました。井上会長もそれは非常に同意していただきまして、さっき議員がおっしゃいましたように、評価でいえば、私は、大幅なものになりましたが、私は次につながる第一歩になったというふうに評価しています。というのは、これからもまだ課題はいっぱいあります。形としても改めていかなきゃいけないこともまだまだあろうと思いますが、少なくとも、年度が替わるところで体制をしき直す、これができたと思いますし、それから特に評価しますのは、やっぱり若い人を起用して、次の時代につながっていくような、そういう体制の一歩になったというふうに考えております。  もう期待しますことは一つであります。冒頭お話しされましたように、NHKの課題は、いろんな状況変化の中で、事業構造変革をどうやっていくか、それから収益構造をどう変えていくのか、この二点にもう限定されていると思います。したがって、これを新しい体制で着実に前進させていただきたいと、そういう思いでございます。

木戸口英司立憲民主・無所属

○木戸口英司君 時間来ましたので終わりますが、井上体制の確かな歩みを私たちも見てまいりたいと思います。  以上です。

奥村祥大国民民主党・新緑風会

○奥村祥大君 国民民主党・新緑風会の奥村祥大でございます。  本日も質問の機会いただきまして、ありがとうございます。  就任してから、国会議員になって約一年ですけれども、NHKに関する質疑が三回目ということで、この一年はやたら多いのかなという気もしますけれども、是非、今日もたくさん議論を交わさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。  今日は、令和六年度のNHK決算ということでございました。この令和六年度というのは、令和五年十月の受信料値下げ、二〇二三年の受信料値下げの影響が通年で現れるということで初めての決算だったということだと思います。受信料収入は前年度比で四百二十六億円減の五千九百一億円、六千を割ったということで、過去最大の下げ幅となった年でもありました。減少は六年連続ということで、六千億円を割り込むのは平成九年度以来ということでしたから、約二十五年ぶりくらいに六千億円を割り込むということだというふうに思います。  受信料というのは、最高裁が、平成二十九年でしたか、判示したとおり、放送の対価ではなく、公共放送を支えるための特殊な負担金であるということです。この特殊な負担金が成り立つのは何なのかと、国民にお願いできる唯一の根拠は何なのかということですけれども、これはやはりNHKが信頼に足る統治の下にあることだというふうに私は考えております。  その統治の頂点に立つのが経営委員会だということを思いまして、今日は、経営委員会の古賀委員長、お越しいただいておりますけれども、是非、古賀委員長としっかりと議論を交わさせていただきたいなということでございます。  NHKの経営委員会は、経営全般に責任を負うとされています。経営に関する基本方針から予算や中期経営計画の決定あるいは会長の任免に至るというところまで強力な権限を持つということで、執行部を監督する最重要の組織だというふうに考えています。  受信料の値下げであったり事業のスリム化をNHKさんはこれまで進めてこられたわけですけれども、経営委員会自身の体制や人選や報酬というところ、昭和二十五年の制度設計以降、実質的な検証が余り受けてこなかったのではないかというふうに感じておりまして、その辺り、今日はつまびらかにしていきたいなということを思っています。  まず最初、総務省に一問質問させていただきたいのが、前提の確認でして、どのようにこの経営委員会の委員が選ばれるのかというところを確認をしたいというふうに思います。  今現在、経営委員会は十二名いらっしゃいまして、一名が常勤、残りの十一名が非常勤ということでありますけれども、この選定、どのように行われているのか。基準や手続であったり、こうしたところをまず総務省にお伺いをしたいと思います。

豊嶋基暢総務省情報流通行政局長

○政府参考人(豊嶋基暢君) NHKの経営委員会の委員につきましては、放送法第三十一条第一項の規定に基づきまして選任をいたしております。具体的には、公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、広い経験と知識を有する者のうちから、教育、文化、科学、産業その他の各分野及び全国各地方が公平に代表されることを考慮して、国会の同意を経まして選任をすることとされております。  人選に関わるこの具体的なプロセスにつきましては、人事に関わることでございますので、お答えは差し控えさせていただきたいと存じます。

奥村祥大国民民主党・新緑風会

○奥村祥大君 今、細かな部分は人事に関わるということで明らかにはできないということでしたけれども、いただいたとおり、放送法第三十一条のところで、教育、文化、科学、産業その他の各分野であり、また、全国各地方ということで、地域が偏らないようにということかというふうに思います。  その中で、ここからは、経営委員会の古賀委員長、今日もお越しをいただきましてありがとうございます。質問をさせて、全ての質問を古賀委員長にさせていただくというふうに思います。  まず、選ばれた委員にはもちろん報酬があるわけなんですけれども、これは何によって定められているかというと、経営委員会委員報酬支給基準というものが存在をしまして、これによって定められると、照らし合わせて支給をされるということです。  私がまず伺いたいのは、この支給基準の金額ではなく定め方のところなんですが、経営委員会の報酬は、経営委員会自身が議決をして支給基準を決めるという構図になっています。監督機関が自らの報酬を決めるという構造について、利益相反の観点から問題はないとお考えになるか。例えば第三者による報酬審査の仕組み等を導入するといったこともあり得るのかなと思ったりするんですが、この辺り、古賀委員長の御見解を伺います。

古賀信行日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) 議員御指摘のとおり、経営委員会の報酬は経営委員会が決定すると、こうなっております。  私は、放送法の意味するところを考えますと、執行部に決めさせないというのが法の趣旨だと思います。執行部が監督している人の報酬を決めたらこれはいかがなことになるかといったら、どうにでも、いいように、むしろ執行部に隷属する構図にもなりかねない。これを危惧したのが私は放送法の元々の趣旨だというふうに理解しております。  したがって、本来なら、経営委員会が決めるというのは、決めるという作業は本当は厄介ですし、できれば誰か決めたやつに乗っかっている方が楽なんですが、そういうわけにはいかないということで、毎年毎年、真剣な議論をして決めています。ただ、自由に決められるというわけではなくて、片方、執行部の報酬については、執行部が原案を作り、経営委員会がそれを議決するという形になっていますから、その見地から、NHKの役員報酬についてどうかというのは日頃からいろいろ検討しております。その辺も踏まえて決めていかなきゃいけない。  これは大変重たい仕事でありますが、経営委員会が原案を作って決められるのは報酬の水準と会長選任だけだというのが放送法に書かれていることだと承知してやっております。

奥村祥大国民民主党・新緑風会

○奥村祥大君 今いただいたところなんですけれども、例えば国会でも、選挙を例に挙げると、自分たちを選ぶ選挙の制度を決めることはできると。ただ、最高裁判所から、一票の較差がありますといったような、いわゆる外部のところからしっかりとした判断を受けて、それに基づいてまた見直すといったような、外部の目がちゃんと入って改善を促すようなサイクルが回るということかと思っています。  この点、経営委員会が自分たちの報酬は自分たちで決めますということになると、こうした外部の目がなかなか介在しないんじゃないかなということをちょっと思っているわけなんですけれども、この辺り、もう一度、古賀委員長、御見解いただいてもよろしいでしょうか。

古賀信行日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) 外部で自由に議論していただくのは幾らでもできると思いますが、我々、自分たちで決めなきゃいけないという責任の下やっておりますから、私はそれをきちんと担保するのは透明性しかないと思います。  したがって、経営委員会委員の報酬については、微に入り細に入り、全部開示しております。それをもって議論していただく、そういう余地をつくるということが肝要かと考えております。

奥村祥大国民民主党・新緑風会

○奥村祥大君 今いただいたとおり、国民に公開をされているだろうということであれば、まさにこうした国会の質疑等もそうした議論の場になるのかなということを思いましたので、改めて、今日の質疑続けさせていただきたいなというふうに思います。  この経営委員会の基準の方、支給基準拝見すると、常勤の委員の方で年間報酬が二千二百万円程度、非常勤であれば、委員の方では四百九十五万円ほどで、委員長は六百十九万円ということです。  私は、この金額だけを見て、高いとか低いとか、それを論じることは避けたいなと思っています。つまりは、金額をもらっていても、それに見合う業務量であったり仕事内容が行われているのであれば、これは国民にも納得いただけるだろうというふうに考えるからです。  まず、その上で、分かりやすく、どれくらい働いていらっしゃるのかというのが分かりやすいのがやっぱり定量的なものなので、どれくらいの時間働いていらっしゃるのかという点でまず一問質問したいんですが、常勤の方は、大体毎日なので、週に四十時間、月に百六十時間程度ということで一般的なのかなということなんですが、分からないのは非常勤の委員の方々です。  この非常勤の委員の方々の年間の実働時間、委員会出席であったり、あるいは準備であったり、あるいはどこか行かれるというのもあるかもしれませんが、こうした実働時間、およそ何時間くらいなのかということと、仮にその時間で割った場合に、時間当たりに換算した報酬額というのはどの程度になるのかというところを教えていただけますでしょうか。

古賀信行日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) 経営委員会の仕事というのは、私は労働ではないと思っております。労働というのは、拘束時間に対して報酬が支払われる。だけど、拘束されていればいいのかと、会議に出席していればいいのかといったら、そんなものじゃなくて、絶えず考える責務を負っているというふうに思っております。  例えば、会長の選任とさっきありましたけど、例えば私、去年の秋口、一か月間、ほとんど会長人事のことしか考えていないです、ほかの仕事ほっぽらかして、一日十時間、十五時間、三十日間。そういう意味では、四百何十時間ずっと考えていたと、そういうことでありますけれども、これを単位で割ったらどうだといったら、時給千円以下であります。これ労働基準法にも違反するんじゃないかみたいな賃金になります。  だけど、そんなふうには考えません、私は。私は、絶えず考える、いつでも考える、そういう責務を負っているのが私は経営委員会の委員だと思っております。

吉川沙織立憲民主・無所属

○委員長(吉川沙織君) 古賀委員長、申し上げます。  片手ポケットに手を突っ込んで答弁するのは、平成十九年十二月二十日も同じようなことございましたので、お気を付けください。

古賀信行日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) 済みません。恐縮でございます。

奥村祥大国民民主党・新緑風会

○奥村祥大君 今、古賀委員長から、その会議の場だけではないということで、常日頃から考えているんだということなんですけれども、それは全ての国民がそうだと思うんですね。  働いている、例えば九時から六時まで労働だと言われて会社に行く、働く。でも、じゃ、それ以外の時間は仕事のことを一切解放されているかと言われれば、そうではないと。自己研さんに励む方は読書をされるだろうし、朝ニュースを見たり、いろんな方と意見の交換をして知見を高めていく。じゃ、そうしたものは換算されていないわけですけれども、そういったものを含めて、一般的には報酬、給料という形で一般の国民の方々は手に入れるわけです。  それに照らし合わせたときに、今の古賀委員長、秋口は会長ということで、数年に一回の大きなことだということですから、それはそうなんだろうというふうに思いますが、とはいえ、それでこの納得感というのが醸成できるのかというところにはちょっと疑問かなというふうに思ったんですけれども、その点、いかがでしょうか。

古賀信行日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) これはこの場でもお答えしたことがございますけれども、例えば経営委員の仕事に一番似ている世の中の職業は何だろうかと考えますと、私は、企業の社外取締役、これは非常に似たようなところがあると思います。社外取締役の報酬水準、これもいろいろ議論はあります。しかし、これはマーケットが決めるという観点でいいますと、ここのところ非常に高くなっております。高くなっている、それを辞めてでも経営委員になってもらうということをやらないかぬわけです。  したがって、そういう点も考慮していかないと、安ければいいというものじゃないと、このように思っております。

奥村祥大国民民主党・新緑風会

○奥村祥大君 全く同意でして、安ければいいとは思っていないんですね。そうすると、いい人材が来なくて公共放送の質が下がるなんてことがあったらそれはもう意味ないので、よしてくれと。ただ、この金額に見合う本当に働きがなされているのかということが国民に伝わらないからこそ定期的に批判が噴出するのかなということを思っています。  例えば、よく言われるのが、この経営委員会、月に二回程度なんです。年に二十四回だとすると、非常勤の委員の方の報酬、約五百万円とすると、会議一回当たりで二十万円程度の報酬を得るという計算になります、単純計算ですね。会議は隔週で火曜日、十三時半から五時前後終了と伺っていますので、ちょっと多めに見積もって四時間程度だとしても、時給換算で五万円に至るということなんですね。これだったら、確かに国民の感情は逆なでされるだろうというふうに私は思うんです。だから、もっとこれに見合う働きをしているんだということがちゃんと伝わるのかどうかということだということをまず思っています。  このままちょっと次の質問へ行くんですけど、そんな中で、古賀委員長、先月、六月二十三日、経営委員会後にインタビューに応じられました。その中で、本当は値上げの時期だと個人的に思うというようなことがマスコミにも報道されたというところです。  まず、この真意を伺いたいというのが一つと、値上げのこうして可能性に一定触れられたという中で、この経営委員会の報酬、時給五万円となると、それは国民の反感を買うのではないかと思っていまして、この合理性であったり、その辺りも含めて御説明をいただきたいと思います。

古賀信行日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) 値上げ云々というのは、あれは、一般的な事業を行う者として、これだけインフレプレッシャーが掛かっている中で、同じ事業を営んでいくだけでも非常にコストが掛かるという状況になっているので、NHKに別に特定したわけではなくて、普通、事業を運営する人は値上げというのを当然頭の中で考える、そういうテーマだという意味でお話しいたしました。  さっきから納得性とおっしゃいますが、その経営委員会の開催だけに着目すればそうでありますが、これは放送法が定めているところですが、年に何度か、数度、いわゆる視聴者の声を聞く会みたいなことを開催しております。これにもそれぞれ出向いていってやっております。こういう事柄というのは幾つかございます。そういうものを全部換算しても結構な時間になりますけれども、私は、先ほど申し上げましたように、単に拘束されている時間に応じて報酬をもらうということではこの仕事はなかなか成り立たないと、私は個人的にはそう確信いたしております。

奥村祥大国民民主党・新緑風会

○奥村祥大君 今いただいたとおり、経営のこの会議だけが、委員会の会議だけが皆さんのお時間というわけではないと承知しています。  一つが、今触れていただきました視聴者のみなさまと語る会というもの、これ年六回以上開催をするということで、各委員、一回程度は必ず行かれているのかなというふうに思いますし、あるいは各種視察も定期的に行われていて、それがあるんだろうというふうに思いますが、重要なのは、やはりそうした場で何を得て、何を経営委員会が思って、どう生かされたかということだと思うんですね。  例えば視察の記録を見ると、二〇二六年三月十日開催分のこの経営委員会の議事録が三月二十七日に出たわけですけれども、このとき放送センターの視察の報告が経営委員会でなされました。どのように書かれているかというと、ラジオセンター、番組を送出するTOC、テクニカルオペレーションセンター及びミラノ・コルティナ・パラリンピック放送スタジオを視察し、現場の担当者から説明を受けた、以上なんですね。  これで、やったことというか、それはもうファクトでしかなくて、どういう説明を受けたんだと。経営委員会では、こういう委員会同士で意見を交わして、こう思って、今後、NHKにこう生かそうと思っているんだというようなことまで踏み込んで書いていただかないと、ただ行ったんだなということが伝わっているだけで、それでは国民は納得しないだろうということを思うわけです。  今後、こうしたところはしっかりと改善をいただきたいという要望が一つと、今まずどうなのかというところをお聞きをしたいと思います、最後に。  今日、決算ですけれども、冒頭お伝えしたとおり、令和六年度、NHKの執行部自体は、受信料の収入減りましたけれども、スリム化をして頑張ってやっているというところがあると思います。健全な民主主義の発達に資するために、情報空間の参照点を提供するんだと、この令和六年度も頑張っていらっしゃいました。  その中で、経営委員会の果たすべき役割、本来たくさんありましたけれども、具体的に、非常勤十一人、月二回程度の会合という体制の中で、こうした監督機能が本当に果たせているのかというところで、直近の成果も含めて教えていただけますでしょうか。

古賀信行日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) 月二回の中で、私は、監督と今おっしゃいましたが、確かに放送法は監督と言っていますけれども、やっぱり考えてみますと、NHKを良くするために、良くなっていくNHKをつくるために貢献できているかというのが非常に大事だと思います。  私、運営に当たって非常に心掛けておりますのは、先ほどありましたように、経営委員というのは実に多種多様な人たちの集まりであります。したがって、いろんなものを見ても感覚が、現場でやっている人とは違う感覚もあります。したがって、経営委員会の場でできるだけそれは出していただく、どんどん言っていただく。人間ですから、言うときには、こうした方がいいという言い方になります。  執行部に対してお願いしているのは、極力聞いてくれと、そのとおりやらなくてもいいと。というのは、執行するのは執行の責任であります。これ、言った人のを勝手に聞いて、いいとこ取りしてやらされたみたいな感覚になったらまずい。その運営に気を付けながら、できるだけ経営委員からは幅広い意見を聞いて、それを執行部に聞いてもらう、それを踏まえた上で、執行部はどう執行していくかを決めていく、こういう構図をつくっていくのが、経営委員会と執行部と分けてやっている体制の、その監督、まあ監督ありますけれども、監督以外で本当にNHKを良くしていくための一つのキーじゃないかと思って。  これ、嫌なんです、本当は。人間、言うと、そのとおりやらないのは腹立ってくるんです。どうしてこれだけ言ったのにやらないという、そういう感情に経営委員がならないように、運営しながら、これに注意しながら運営しているという実情でございます。これがつながると思っております。

奥村祥大国民民主党・新緑風会

○奥村祥大君 具体的な成果みたいなところを本来は伺いたかったんですが、経営の方針というところでいただきました。  ちょっとお時間もないので、最後、まとめますけれども、今日明らかにしたかったのは、いろいろ経営委員会やられているんだということであれば、それを透明性を持って発信していただくということだと思いますし、まずそこを頑張っていただくということ、それで、その上で、報酬水準が、基準がおかしいということであれば不断に見直していただくということかと思いますので、是非、そうした取組を古賀委員長筆頭に頑張っていただきたいと思います。  私の質疑、終わります。ありがとうございました。     ─────────────

吉川沙織立憲民主・無所属

○委員長(吉川沙織君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、生稲晃子君が委員を辞任され、その補欠として吉井章君が選任されました。     ─────────────

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 公明党の宮崎勝です。  私、個人的には、NHKのコンテンツは地上波でも衛星波でも本当に見応えのあるものが多いというふうに評価をしているところでございます。  今日は、そのコンテンツの制作を支えている受信料について、公平な負担を実現するという観点から、まず質問させてもらいたいと思います。  最初に、総務大臣にお伺いしたいと思いますけれども、放送法上、NHKの受信料は、放送を受信できる受信設備の設置者に対して契約義務を課し、その契約に基づいて支払を求める特殊な負担金と位置付けられてきました。にもかかわらず、長年にわたり、推計世帯支払率は八割未満で推移し、令和六年度末でも七七・五%と、受信設備設置者の約二割強が実質的に不払である状態が続いております。  こうした構造的な不払の常態化を、政府としてなお許容し得るとお考えなのかどうか、まず総務大臣の基本的な認識をお伺いしたいと思います。

林芳正自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(林芳正君) 受信料は、NHKが公共放送としての役割を果たすために必要な費用、これを広く国民・視聴者の理解を得て公平に御負担いただくものと位置付けられております。  総務省といたしましては、支払率向上を通じた受信料の適正かつ公平な負担の徹底、これは重要な課題であると認識しておりまして、令和八年度NHK予算に付した総務大臣意見におきましては、NHKに対し、現状を容認することなく、営業活動を随時見直すことなどを求めているところでございます。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 現状を容認しないということで求めているということでございました。  令和六年度決算では、受信料収入が五千九百一億円と、前年度比四百二十六億円の減少で、減少幅は過去最大とされております。主因は令和五年十月の受信料一割値下げの通年影響とされておりますが、それに加えて、受信契約数の減少と支払率の低下が重なっているのが実態であると思います。  令和六年度末時点の推計世帯支払率七七・五%、契約数約四千六十七万件、受信料収入五千九百一億円という数字を総務省としてどう評価しているのか、まずお伺いしたいと思います。

豊嶋基暢総務省情報流通行政局長

○政府参考人(豊嶋基暢君) 委員御指摘のとおり、近年の受信料支払率及び契約数につきましては低下傾向が続いておりまして、受信料収入についても減少しているというふうに承知をしております。  NHKにおきましては、支払率向上を通じた受信料の適正かつ公平な負担の徹底のため、受信契約の締結や受信料の支払に国民・視聴者の理解を得られるよう、より一層の取組を進めることが必要であると考えております。  また、あわせまして、受信料収入に見合った事業の合理化に向けた取組や事業規模との均衡の確保に向けた取組、またさらに、インターネットを通じた放送番組等の配信に係る契約の獲得などの必要な取組を進めることも併せて重要かと考えております。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 それで、目標ということなんですけれども、引き続き総務省にお伺いいたしますが、二〇一五年度末時点で支払率は約七七%と。NHKは、ターゲット80と称して、二〇一七年度末までに八〇%を目標に掲げてきたと承知しております。しかし、令和六年度になっても七七・五%にとどまり、むしろ低下傾向にあるのが現実であります。  政府として、支払率を少なくとも何%まで、いつまでに引き上げるべきと考えるのか、定量的な目標やKPIをNHKに対し求めているのか、お答えいただきたいと思います。

豊嶋基暢総務省情報流通行政局長

○政府参考人(豊嶋基暢君) 委員御指摘いただきました支払率の目標などにつきましては、放送法の規定に基づきまして、NHKにおいて中期経営計画を作成する中で検討されるべきものと考えております。  具体的には、放送法第七十一条の二におきまして、NHKは収支の見通しなどを記載した中期経営計画を定め、これを公表しなければならないとされておりまして、NHKの令和八年度までの中期経営計画におきましては、支払率は現在の水準を維持するというふうにされていると承知しております。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 今の御答弁でありますけれども、具体的な目標はNHKに、経営計画に任せるということだと思いますが、それを政府としては注視をするというふうに聞こえました。  しかし、受信料は放送法上の義務に基づく特殊な負担金であり、その実効性、公平性を確保する責任は制度を所管する総務省にもあるのではないかと考えます。  二〇一五年度から約十年がたっても支払率が八割に届かず、令和六年度は七七・五%へと低下しております。こうした状況で、なお政府として数値目標も期限も示さないというのは妥当だとお考えかどうか、まず大臣にお伺いしたいと思います。

林芳正自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(林芳正君) 支払率の目標でございますが、先ほど局長からも答弁いたしましたように、この放送法の規定に基づいて、NHKにおいて中期経営計画を作成する中で検討されるべきものと考えております。  今委員がおっしゃったように、これ、受信料、これはNHKが公共放送としての役割を果たすために必要な費用を広く国民・視聴者に公平に御負担いただくものでございます。支払率を向上させて、公平な負担、これを徹底することは重要な課題であると認識しております。  令和八年度NHK予算に付した総務大臣意見におきまして、公共放送の役割や受信料制度の意義も含めてこれまで以上に丁寧な説明を行い、受信契約の締結や受信料の支払に国民・視聴者の理解が得られるよう努めることなどを求めておるところでございます。  NHKにおきましては、引き続き支払率の向上に向けて不断の努力を続けていただきたいと、そういうふうに考えております。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  次に、NHKの会長にお伺いしたいと思います。  令和五年十月の受信料値下げは、国民・視聴者への還元であると同時に、不払是正、支払率向上にもつながると説明されてきました。しかし、令和六年度決算では、受信料収入は四百二十六億円減少し、支払率も七七・五%と低下しております。    〔委員長退席、理事岸真紀子君着席〕  会長として、この値下げは受信料制度への信頼回復や支払率の向上に十分な効果を発揮したと評価されているのかどうか、まず率直な御認識をお伺いしたいと思います。

井上樹彦日本放送協会会長

○参考人(井上樹彦君) お答えいたします。  二〇二三年十月に行いました受信料の値下げは、それまでの構造改革や経営努力の成果を視聴者の皆様に還元するために、衛星契約、地上契約共に一割値下げしました。これによって、少しでも視聴者の負担軽減につながればという考えで行いました過去にない大規模な値下げでありました。  現在の中期経営計画においても、この値下げした受信料額を堅持しているところであります。二〇二四年度の決算において、受信料の収入が予算に対して九十一億円の増収となりましたが、前年度の決算に比べて減収している点や支払率の低下が続いている点については重く受け止めております。  NHKとしては、これまで取り組んでまいりましたデジタル、書面、対面、外部企業との連携など、様々な施策を組み合わせた新たな営業アプローチを強化しまして、自主的な新規契約の申出を更に増やしていくこと、支払督促による民事手続を含めた未収対策の強化を進めているところでございます。  こうした取組はまだ途上にありますけれども、二〇二五年度は、支払数の減少は、年度当初に計画した四十六万件の減少ということに対して三十四万件の減少にとどめました。さらに、未収数は六年ぶりに減少へと転じさせることができました。受信料収入は、予算を五十一億円上回る五千八百五十一億円を確保するなど改善の傾向にありまして、取組の成果は出てきているというふうに考えております。  引き続き、受信料収入の確保や支払率の維持向上に向けて、新たな営業アプローチの更なる強化に取り組んでまいりたいと考えております。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  同じく会長にお伺いいたしますが、経営計画二〇二四―二〇二六年度及びその修正案では、受信契約収納のデジタル化や営業経費の合理化がうたわれておりますが、支払率を何%まで、いつまでに回復させるかという具体的な目標値や工程は必ずしも明らかではないと思います。例えば、二〇二七年度までに支払率八〇%、営業経費率八%台維持といったような具体的なKPIをお持ちなのか、それとも支払率の具体的目標を現時点では掲げていないのか、お答えいただければと思います。

井上樹彦日本放送協会会長

○参考人(井上樹彦君) 二〇二六年度、今年度までの支払率については、現在の経営計画の中でお示ししておりまして、二〇二六年度については、二〇二五年度の七七%の支払率を維持する計画としております。また、受信料収入に対する営業経費率については、毎年度の予算事業計画の中でお示ししておりまして、二〇二六年度、今年度は九・九%を計画しております。  NHKは収支構造の改革に取り組んでおりまして、受信料の公平負担の下での受信料収入の確保と営業経費の抑制は経営としても重要なテーマだと認識しております。二〇二七年度以降の具体的な数値目標につきましては、次期中期経営計画の議論を進めていく中で設定していく考えです。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 是非、具体的な目標を持って進めていただきたいと思います。  次に、4K放送、4K、8K放送についてお伺いしたいと思います。  二〇一八年に本放送を開始し、在京民放キー局系五社が無料のBS4Kチャンネルを運営してまいりましたが、これらがそろって二〇二七年一月の認定更新を行わずにBS4K放送から撤退する方針と報じられております。これについて、新聞各紙の社説等で、放送サービスの高度化の柱としてBS4Kを推進してきた国策としての失敗との指摘がございますけれども、まず総務省の認識をお伺いしたいと思います。

豊嶋基暢総務省情報流通行政局長

○政府参考人(豊嶋基暢君) 総務省としましては、いわゆる個別の報道の内容についてのコメントは差し控えさせていただきますけれども、一般に申し上げますと、放送サービスを開始した後は、各放送事業者における自主的な努力によりまして、優れた放送を実施し、収益を上げていくことが期待をされているところでございます。  お尋ねのBS4K放送につきましては、BSの2K放送と比較をすると番組の制作費が増えるということや、BS2K放送と同一の番組が多いということから広告収入が伸びないことなどの理由により、厳しい事業環境にある旨、衛星放送に関する総務省の有識者会議の取りまとめにおいて示されたところでございます。今般、そのような厳しい事業環境から、民放五社が自らの経営判断によりBS4K放送について終了する方針を発表したものと承知をしておりまして、各社においては、視聴者への周知を含めて適切に対応していただきたいと考えております。    〔理事岸真紀子君退席、委員長着席〕  一方、4Kのコンテンツに関しましては、BS民放五社及びWOWOWにおきまして、この有識者会議の取りまとめを踏まえた上で、二〇二六年の秋より4Kコンテンツのインターネット配信を開始する予定ということでございまして、こうした取組を通じて4Kコンテンツの市場拡大が図られることを期待をしております。  総務省としては、引き続き、関係事業者などと協力、連携をして、適切に対応してまいりたいと考えております。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 それで、民放五社は、BS4Kから撤退する理由として、今説明あったとおり、広告収入で制作費や送信費を賄うビジネスモデルが成り立たないなどと説明をしております。その一方で、NHKの4K、8Kは継続される方針であり、民放では採算が取れない高度放送を受信料で維持するという構図が鮮明だと思います。  NHKは、衛星波の削減等により受信料値下げの原資を捻出してきた一方で、4K、8K放送を続ける整合性をどうお考えなのかどうか、また、今後も4K、8K放送を維持していく必要性についてどうお考えか、会長の御認識をお伺いしたいと思います。

井上樹彦日本放送協会会長

○参考人(井上樹彦君) 今御指摘の衛星波の整理、再編につきましては、既存業務を含む業務全体を見直して、限られた経営資源の下で公共放送、公共メディアとしての役割を持続的に果たしていくという観点から実施したものであります。この再編によりまして経営上の効率化も図られまして、限られた資源をコンテンツの充実に重点的に振り向けることが可能になっているというふうに認識しております。  その上で、4K、8Kの放送につきましては、令和八年度の予算、事業計画に付されました総務大臣意見にもあるように、普及に向け、公共放送としての役割を果たすことを期待されているというふうに認識しております。  4K、8Kの放送に当たっては、2K、4Kとの一体制作、あるいは外部制作事業者との連携などによりまして、効率的な制作手法の徹底を進めながら、より質の高いコンテンツを制作することを基本としております。メディア環境の動きなどを引き続き注視してまいりますけれども、NHKは、これまでと同様に、4Kコンテンツの制作、BS4K放送に取り組んでいきたいと考えております。4Kの放送を充実させることで、今後も視聴者・国民の皆様の期待に応えていく考えであります。  また、BS8Kにつきましては、映像や音声の編集が必要のない生放送を増やすなど効率的な制作手法を徹底すること、さらに中継車やスタジオなどの設備投資の抑制を進めることで、合理的なコストで質の高い8Kコンテンツを厳選して制作していく方針です。  今後の在り方については、国内外の動向も踏まえて引き続き検討しているところでありますが、イベント展開、教育、医療分野などでの8K技術の活用にも取り組んで、広く社会に還元していきたいというふうに考えております。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  今後の放送の在り方について、まず総務大臣にお伺いしたいと思います。  ブロードバンドの普及やインターネット動画配信サービスの伸長等に伴い、国民・視聴者の視聴スタイルが大きく変化をし、情報空間が放送だけでなくインターネットへと広がっております。これに対して、NHK、民放とも、放送という手段に加えてインターネットを通じた番組配信にも取り組んでおりますが、民放のBS4K撤退で明らかなように、放送事業を取り巻く状況は厳しさを増しております。  こうした中、総務省としては、NHK、民放の二元体制を基本として進めてきた我が国の放送の在り方を今後どのような方針に基づいて発展させていくお考えか、大臣にお伺いしたいと思います。

林芳正自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(林芳正君) 今御指摘がありましたように、我が国の放送は、受信料収入を財源とする公共放送であるNHKと、主として広告料収入を財源とする民間放送との二元体制の下で、互いに切磋琢磨することで発展してきたものと認識をしております。  これも御指摘のとおりですが、一方で、昨今、国民の多くがインターネットを主な情報入手手段として利用しつつあるなど、放送を取り巻く環境が大きく変わってきているということでございます。  総務省としては、これまでも放送のインフラコスト低減、ネット配信の活用に向けた取組を進めてまいりましたが、放送を取り巻く環境は今後も更に変化していくと考えられますことから、今年の五月に、情報通信審議会の下に放送政策委員会を設置させていただきまして、二元体制の在り方も含めて、今後の放送事業の成長と持続可能性を確保していく総合的な方策につきまして改めて議論を始めていただいているところでございます。  今後の審議会での御議論も踏まえつつ、引き続き必要な取組を進めてまいりたいと考えております。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  時間がほぼなくなりましたので、最後、要望だけにとどめさせてもらいますけれども、人に優しい放送ということで、これまでもいろいろと、公明党の先輩議員も国会中継の字幕付与であるとかそうしたことを要望してまいりまして、ほぼそれが、総務省の調査ではほぼ一〇〇%実現するような状況にもなっているということですけれども、引き続き、NHKでは、あらゆる番組に字幕を付与したり、あるいは手話放送であるとか、そうしたことに対して様々な新しい技術を今開発中というふうに承知をしております。  是非、引き続き、人に優しい放送の充実に取り組んでいただきますようお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。  質問の時間をいただきまして、ありがとうございます。  私、昨年の十二月に、韓国からのNHK紅白出場者の選定について疑問を感じましたので、幾つか厳しい質問をさせていただき、ネットでも大きな反響をもらいましたが、私は決してNHKは解体されてなくなってしまえばいいと思っているわけでもございませんし、また、そういう議論をしたいわけでもありません。元メディアで働いていた人間として、NHKには是非良い番組を作り続けてもらいたいと願っております。  なので、公平に受信料を払ってもらう方法があるなら、容易に理解を得られるような説明と、納得のいく受信料の支払い方に変えていただきたいという思いがあります。  井上会長は、さきの六月十七日の記者会見で、公共放送の財源は広く視聴者に負担していただく制度がふさわしい、メディア環境や視聴スタイルがこれほど変化していく中で、受信料制度の詳細については時代状況に合わせて柔軟に考える姿勢が大事だとおっしゃいました。これはスクランブル化を明確に否定されていると私は受け取っております。  会長がおっしゃった、時代状況に合った受信料金の仕組みを柔軟に考える姿勢が大事の、柔軟に考える姿勢について質問します。  前回の委員会で自治体の公用車のカーナビの受信料の未払額が大きいという問題提示をいたしました。昨年からこの七月までの間で、カーナビ受信対応、どのようにされたのか、決算に基づき回答ください。また、未払の再発防止策、どのように考えたか、お答えください。

松村勝康日本放送協会理事

○参考人(松村勝康君) お答えします。  これまでに、全国約千八百の自治体のうち、およそ六割に当たる自治体から受信契約の届出漏れがあったと申告を受けておりまして、二〇二五年度に約二十二億円の収納がございました。  NHKでは、これまでもテレビ受信機能付きカーナビが受信契約の対象となることを御案内してきましたけれども、このような状況に鑑みると、私たちの御案内にも行き届かなかった点があったと受け止めております。こうしたことを踏まえて、事業所向けのパンフレットやホームページ等を全面的に刷新するとともに、契約の単位や割引制度についてこれまで以上に丁寧な説明に努めており、自治体の担当者の方にも正しく御認識いただけているものと考えております。  引き続き、受信契約の対象や契約の単位について正確に御理解いただき、適正に受信契約を手続いただけるよう取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 NHKの冊子の資料を見ますと、令和七年の回収部分は受信料収入として計上するが、それ以前は雑費で計上されています。カーナビそのものの計上はできていません。分けてやっていないということなので、NHKはカーナビに関しては把握していないということでありますが、カーナビでテレビを見るというのはまさしく時代の変化に伴ったテレビの視聴スタイルです。カーナビでテレビ見ている人多くなりました。  NHKの要請に従って調査をしたとき、千七百八十八団体のうち六割、半数を優に超える自治体がカーナビの契約手続を取らず未払だったということです。今のお答えですと、未払の改善策は周知徹底ということで、これは前からやっていることを改めて働きかけていきますということに聞こえます。  半数以上の自治体が未払だったということは、自治体の総務課、経理課、管財課ですね、どこが公用車の管理なのか分かりませんが、少なくとも、職員の皆さん、一定の試験を通過して採用されているはずですから、ふだんから書類手続には慣れていらっしゃる。それでも、今の制度は理解が難しい。  例えば同じフロアに、聞いたところによりますと、同じ部署が入っているとして、部屋ごとにテレビを設置しているなら原則部屋の数の分だけ契約しなければならないが、パソコンやスマホでNHKの配信を受信する場合には、配信の受信の本拠を設置場所とみなして一括で契約するから端末機一機ずつ払わなくてもよいとなっている。では、各部屋をテレビ、ゼロにして、代わりに従業員全員に一括して契約したパソコンやスマホを持たせて、それでテレビを見てもらったら部屋ごとの料金を払わずに済むのかですとか、もし自宅にテレビがある従業員がNHKと契約していたら、職場でスマホを、NHK見てもらえば、スマホ使ってですね、事業所で契約しなくてもよいということになるのかとか、実にいろいろ質問されていることが分かります。  こうしたことを、先ほどのどう柔軟性を持ってて説明している態度なのか、見解を伺います。

松村勝康日本放送協会理事

○参考人(松村勝康君) お答えします。  受信契約の単位についてでありますけれども、総務大臣の認可を得て定めた日本放送協会受信規約第二条に、世帯は世帯ごと、事業所は設置場所ごとと規定しています。これは、個人については生活のまとまりである世帯を、事業所については店舗や事務所などの部屋ごとの設置場所を基準として受信契約の単位を定めたものでありまして、受信契約者間の負担の公平性の観点からも合理的であると考えております。  ただし、インターネットは、テレビと異なり、可搬型の通信端末機器など事業所における設置場所の特定が難しいものがあることを考慮しまして、配信の受信の本拠という考え方をもって設置場所を特定することとしています。  御質問のように、事業者全員にパソコンやスマートフォンなどの通信端末機器が貸与されていて、業務のためにNHKONEのサービスを利用する部署があるのであれば、その社員が所属する部署ごとの居室が配信の受信の本拠となり、設置場所となります。その居室で既にテレビの受信契約がある場合、新たな契約は不要となりますが、そうでない場合は受信契約が必要となります。  御指摘のとおり、自宅で受信契約を結んでいれば職場でNHKONEを利用していたとしても追加の負担は求めませんけれども、ただし、事業所が業務として従業員にNHKONEのサービスを利用させる場合は事業所契約が必要となるということでございます。こういった形で御説明させていただきました。  以上でございます。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 非常に分かりにくいと思います。  営業部が所属する部署を設置場所の本拠として契約してもらうとなっていますが、もしその部屋にテレビがあれば追加契約は不要となります。しかしながら、自宅の話については、基本的には業務用としてNHKの配信を受信する必要があるなら、出先で見る必要があるなら事業所でも契約してもらうということでございますが、本来は、三部屋あっても二部屋から使わないのでという事業所が出てこやしないかと思います。  デスクトップはテレビと同じように設置場所が特定できると思いますので部屋ごとの契約を求めやすいと思いますが、ノートパソコンだったらどうなのか、タブレットだったらどうなのか。容易に持ち運び可能なので、この部屋でしか使っていませんと言われてしまえば部屋ごとの契約を求めるということは難しいのではないでしょうかというふうに、現状の規則では一つ一つ説明が必要になり、非常にややこしいです。  しかも、NHK、未払だと督促状もありますし、場合によっては裁判にもなるというようなことを、支払う側にはそういうことがありますよと言われているわけなんです。周知徹底としても質問が絶えない、そして向こうから説明してもらうと、これ性善説に頼っているということなんです。  もう一度聞きます。  NHKとしては、どのくらいきちんと契約してもらおうと考えているのか、もう一回説明していただけますか。

松村勝康日本放送協会理事

○参考人(松村勝康君) お答えします。  先ほど来御指摘いただいておりますけれども、改めてではありますが、デスクトップパソコンなど特定の場所で使用される通信端末機器の場合は、その機器が置かれた場所が設置場所となります。一方、ノートパソコンやタブレット端末など容易に持ち運びが可能な通信端末機器については設置場所の特定が難しいものがあります。その点を考慮して、先ほども御説明しましたけれども、配信の受信の本拠という考え方をもって設置場所を特定することとしております。  例えば、企業の社員が外出先でノートパソコンやスマートフォンを用いて業務のためにNHKONEのサービスを利用した場合、設置場所は社員が所属する部署の居室となります。受信契約の手続に当たっては、事業所から受信機等の設置場所や台数を御申告いただき、双方で内容を確認しながら進めていくことになります。  NHKとしては、こうした契約の単位を含め、現行の受信料制度について正しく御理解いただけるよう丁寧な御案内に努め、適切に御契約をいただけるよう取り組んでいくことが重要と考えております。  以上でございます。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 ざっくり言えば、事業所の契約担当者、先ほど言った経理担当の方かどなたか分かりませんが、その方々と話し合って、どのような実態なんですかということを正直に申告してもらって、その内容に基づいて契約の手続を進めていますということなんですね。  井上会長にお聞きします。  冒頭申し上げたように、納得がいく受信料制度に変えていただきたいと私は思っております。メディア環境、視聴スタイル、このように速く変化していく中で、時代の状況に合わせて柔軟に考える姿勢が大事だということでございます。世帯は世帯ごとに一単位契約、事業所は事業所単位ではなくテレビ設置場所ごとに契約、カーナビは車ごとに徴収、車が増えたり減ったりするたびに申請して契約を改める、救急車や消防車はカーナビ、テレビで運転中で見ることも絶対ありませんし、滅多にカーナビでテレビを見ることもないと言っているが、そこからもカーナビ受信料を取るのですかというような疑問の声も出てきています。  テレビか、カーナビか車か、通信端末機器かで契約の対象が異なるのでは混乱しますし、これが未払の原因になっているんではないかと思います。国民の皆様が直感的に腑に落ちない、説明されればされるほど解釈に苦しむという状況になっているといった、スクランブル放送ではなく公平な受信料制度を維持していくべきと会長がお考えなら、こうした、あれっと思うような部分をなくしていくところから取り組むべきではないかと思うんですが、複雑な経緯をたどるなら、もっとシンプルにした方がいいと思う。  井上会長、どう思われますか。もう少し分かりやすい契約、単位を改める、例えば事業所の規模とか車の台数はここまでとか、単位を含めて再整理するべきではないでしょうか。お考え、お聞かせください。

井上樹彦日本放送協会会長

○参考人(井上樹彦君) お答えいたします。  御指摘のとおり、受信契約の対象あるいは契約の単位等の受信料体系は、視聴者にとってできるだけ分かりやすく簡素なものであることが望ましいというふうに思います。  カーナビ受信料の在り方については、令和八年度の収支予算、事業計画に付する総務大臣意見、それから、参議院の附帯決議を始め、地方自治体からも様々な御意見をいただいているところであります。事業所の契約単位の見直し等は、受信料体系の抜本的な変更にもつながるために慎重な検討が必要でありますが、御指摘のカーナビ受信料の在り方については、現行制度との整合性や事業所間の公平性等を考慮しながら具体的な検討を進めてまいります。  NHKとしては、より納得性の高い受信料制度の在り方について、NHKに寄せられる様々な声に加え、外部有識者の方の御意見、メディア環境、視聴形態の一層の多様化なども踏まえまして、今後も不断の検討、検証を行っていく考えであります。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 ありがとうございます。  私が疑問を提示してきたことは、支払側がいろいろ試行錯誤をして支払を考えて、結果、何となくこういうふうにごまかせないかというような感じになってしまっては、これは間違いではないかと思うんですね。支払側に負担掛けていると思うんです。もっとシンプルな、腑に落ちるような、あっ、そうだよねと、計算しやすいよねというような制度に、時代状況に合わせて柔軟に考えるということができないものかと言いたかったんですけれども。  大臣は総務大臣の御意見というのを書かれておりますが、お立場上、いろいろと踏み込んだ御発言は御意見として言えないということはよく承知しておりますが、今の制度ではイタチごっこのような、制度を変えると、じゃ、こっちでごまかしていけるんじゃないかとか、あっちでこういうふうに考えればいいんですかというような質問をして、正直に申告するというその正直がどこに行ってしまうのか分からない、複雑で分かりにくい契約体系が存在することについて、おっしゃられる範囲で結構ですが、御感想、お聞かせください。

林芳正自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(林芳正君) 今やり取りをしていただいたものを聞いておりまして、確かになかなか分かりにくいという御指摘があるのはごもっともだなと思いながらも聞いておりました。  これは、先ほど来御議論がありますように、この受信契約の単位等については、放送法の規定に基づいてNHKが受信規約において定めるということになっております。  総務省としては、今御指摘いただきましたように、NHKに対して、これまでも受信料制度について国民・視聴者の理解が得られるよう丁寧に説明を行うことを求めてきております。特に、令和八年度NHK予算に付した総務大臣意見においては、昨年、多数の地方公共団体等において受信契約の締結漏れの事案が確認されたこと等も踏まえて、事業所等の契約の取扱いに関する周知の強化、受信契約の単位等の在り方の検証、見直し、こういうことを求めております。  こうしたことを踏まえて、NHKにおいて、より一層の取組を進めていただきたいと、そういうふうに考えております。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 ありがとうございます。  昨年の総務委員会で、放送法ではテレビを設置したらNHKと契約が必要だまでしか書かれていない、公共放送なので支える財源が必要だという考え方、それは税金ではなく、政府が運営していくものではないと、基本的な考え方です。ですので、公共放送を成り立たせるためにはどうすればいいのかと。テレビを設置した者は協会と契約する必要があると、配信も契約の中に加わったということでございます。NHKに預けっ放しにしていてはいけないので、国会で予算案を可決する必要があるということで、契約の中身についてはNHKが決めるということになっています。NHKが決めるんです。ですから、事業所の車のことだったり一世帯単位をどうするかというような勘定はNHKが決めるということになっております。それぞれのパターンで受信料を払ってもらうということになりますと、督促状をもらったときに、何がいけなかったのかというのを自分たちで考えるというか、言われるままになります。  先ほどの未払額、二十二億円です。これは払わなかった方が悪いではないかというふうに向けるのは、大変視聴者に対してはNHKとしては冷たい対応だと思います。場合によっては裁判にもなりますよというようなことを言っていたら、何となくテレビじゃない方法で考えようかと思う方向に行ってしまう。そうしたら、受信料を公平に皆さんからいただいて、いい番組を作っていくんだというアピールはもっともっと遠くなっていってしまうと私は思いますので、今後はこの複雑で分かりにくい契約改定が存在することについて改めて考え直していただきたいと思います。  少し前ですけれども、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

神谷宗幣参政党

○神谷宗幣君 参政党の神谷宗幣です。よろしくお願いします。  今日は、特殊な負担金である受信料で運営されるNHKの新たな役割というようなことで、私の方で勝手にタイトルを付けて聞いていきたいと思います。  今日のやり取り聞いていましても、もう見ているか見ていないかみたいな、見ている人は払いましょうというふうなところに一般の国民の意識はなっているんだと思うんですが、でも、この受信料というものの集め方とか本質的なこの条文を読んでみると、見ている見ていないではないんだということなんではないかというふうには思うんですよね。  だから、NHKは一体何のために存在するのかと。いい番組を作って見せるということが一番かとは思うんですが、そのほかにもいろんな活動や目的をやっていただけるのではないかということで、可能性について聞いていきたいと思います。  まず一つ目ですけれども、五月の二十八日、NHK放送技術研究所で行われた技研公開二〇二六というところに御招待いただいて視察に行ってまいりました。恥ずかしながら、私、こういった施設知りませんで、初めて行って、撮影用のドローンですとか、先ほどお話のあったAIで手話をつくるとか、それからドーム型のスクリーンの開発とか、深海でどうやって撮影するかとか、こういった研究もされているんだということを知りまして、こういったところにも受信料が予算として使われているんだなということが理解できました。  この同施設のまず年間の予算、それからこの施設を運営することによって、社会や国民にどういったメリットが享受されているのか、その点についてまず説明してください。

伊藤寿浩日本放送協会理事・技師長

○参考人(伊藤寿浩君) お答えいたします。  まず、五月下旬に開催しましたNHK技研公開二〇二六に御来場いただきまして、ありがとうございました。  放送技術研究所は、放送法に基づきまして、公共の福祉あるいは国民の皆様の安全、安心を支え、そして健全な民主主義の発展に資する技術研究を行う国内唯一の放送メディア技術を専門とする研究機関でございます。  放送技術研究所を含む技術調査研究費の二〇二六年度の予算につきましては、約五十億円でございます。  放送技術研究所は、これまでにハイビジョン、そして衛星放送、デジタル放送、スーパーハイビジョンなど様々な技術の研究開発を進めてまいりまして、その実用化に結び付けてまいりました。近年は、字幕あるいは手話CGなどによりますユニバーサルサービスの充実、あるいは偽情報、誤情報への対策を講じました情報の信頼性向上に資する研究開発を進めるなど、国民の皆様の利便性向上と安全、安心の実現に取り組んでおります。

神谷宗幣参政党

○神谷宗幣君 ありがとうございます。  年間五十億で運営されている施設ということでありました。こういったことで技術開発をしていくことで、やっぱり映像の配信ですとか方法がどんどん進化してきたと、そこにNHKの予算は使われてきたんだということをなかなか一般の国民は知りませんので、私もちゃんと理解していませんでした。そういったところにも我々の受信料が使われているということはやっぱり広く周知していかれるべきでないかなというふうに今回の視察で感じたので要望しておきます。  次ですけれども、同じ日に、その技術をいろいろ見た中で、いや、こういった技術、民間でも活用できたらいいですねという話をしましたところ、ちょうど同日、NHKVR「サムライの見た夢 幻の豊臣大坂城」というイベントがやっているんですということで、ちょっと早く視察終わりましたんで、渋谷で会場があったということで、渋谷にも寄らせていただいて、そのVRを体験させていただきました。  私も何回かVRを見たことあるんですけれども、非常に技術が高くて、私もその、今の大阪城は行ったことありますけれども、豊臣秀吉が最初に建てた大坂城というのはこういうものだったのかといったところが非常によく分かって、そこの会場には、これまでの大河ドラマの映像とか、それからセットとか、そういったものを並べてあって、非常に国民や特に若者とかに歴史とかに興味を持たせるいい展示だったなというふうに思ったんですけれども、このようなイベントは年間どれだけの頻度で行われているのか。また、そういった目的、皆さんが目的と考えられているものは一体何なのか。また、収益、お金取っておられたと思うんで、収益はどの程度あって、その収益はどういったふうに生かされているのかということ。それから、今回は一つの例ですけれども、NHKの技術や過去のコンテンツを生かして民間と連携したような、こういうエンターテインメントのビジネスのようなことはNHKは連携してやっていくことを考えておられるのか、可能なのか、併せてお聞かせいただきたいと思います。

山名啓雄日本放送協会副会長

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  NHKVR「サムライの見た夢 幻の豊臣大坂城」、こちらは、長年蓄積してきましたNHKの映像資産を活用して、放送とは別に、歴史をより深く体験的に学んでいただくことを目的として実施いたしました。こうしたイベントは定期的に実施しているというものではございませんで、企画の目的ですとか内容に応じて、個別に判断して開催しているところでございます。  今回のイベントは、経費の一部を受益者に負担していただくという形で、入場料をお支払いいただく有料事業という形で実施をいたしました。同様の有料事業には、ほかにも、NHKホールでの有料公演ですとか、国立美術館、博物館などでの展覧会などがございます。いずれも、質の高い文化事業などをそれにふさわしい負担でお楽しみいただくということを意図して企画、実施しているところでございます。NHKの関連団体が主たる事業者として実施いたしまして、収益が出た場合には、その一部がNHKに副次収入などとして収納され、コンテンツですとかサービスの充実に活用されているということでございます。  また、今回は、NHKの関連団体ですとか国内外の民間事業者、こちらと連携しまして、VR技術を活用した番組を共同制作した上で、放送後にイベントとして展開するということでありました。民間事業者との連携につきましては、規定に基づき適切に行っているところでございます。  今後も、公共性の高いNHKの映像資産を活用した事業を企画、検討して、視聴者・国民の皆様の期待に応えていきたいというふうに考えております。

神谷宗幣参政党

○神谷宗幣君 ありがとうございます。  受信料がなかなか集まらない、値下げをしたこともあってですね。ですから、こういったNHKが持っている技術とかコンテンツというものをしっかりと生かして、収益事業、そればっかりやるのはもちろん本旨ではありませんけれども、せっかくあれだけのものを持たれているわけですから、宝の持ち腐れにならないように、もう少し有効活用を考えていただいて、受信料で足らざる部分の番組制作とか、そういったところに充てていかれることは国民の理解も得られるのではないかというふうに思いますし、これまで受信料で作ってきたコンテンツであり技術でありますから、それをまた生かして、次の資金を集めて再投資するというようなことはもっと広くやっていかれてもいいんではないかなと思ったので、是非また検討いただきたいと思います。  次に、時代劇について聞きたいというふうに思います。  実は、この間、映画議連というのに参加させていただきまして、そこに俳優の榎木孝明さんが来られていまして、ちょうどバンクーバーから帰ってきましたということなんですね。何バンクーバーに半年行っていたかというと、ディズニーの映画「SHOGUN2」のロケに行ってまいりましたということであります。  この「SHOGUN」というのは、何年か前にはやったディズニーが作った時代劇でありまして、徳川家康が将軍になるので主人公かと思えば違って、家康のところにやってきた三浦按針が主人公のドラマでありまして、まさに戦国時代の末期に日本国内でスペイン、ポルトガル、カトリック側とプロテスタント側がどういうふうに勢力を争っていくかというようなところを描く、日本でも見たことがないようなドラマでありまして、非常にしっかりとお金を掛けられて作られているんですね。  私も、これが見たくて、実はディズニープラスに数か月だけ登録しまして全部見ました。見終わって、もう解約してしまったんですけれども。  何が言いたいかというと、いいものは、お金払っても見たいわけですね。じゃ、本当に、NHKが大河ドラマとか作られていますけれども、お金を払って見たいものになっているかどうかというところなんであります。  議連の後、榎木さんと少しお話をさせていただきまして、何が日本の時代劇と違いますかねと言ったら、やっぱり本物志向が違うんだと、もうとにかくリアルにこだわると。甲冑一つから馬具一つ取っても本当にちゃんと作っているということでありますし、現場も、やっぱり本当に戦いを描くわけでありますから、そういった本気度を持ってやっていると。  日本は、残念ながら、昔はいろんな民間もありましたし、時代劇を撮るようなセットの村もあったわけですけれども、そういったものがどんどんどんどん時代の変化とともに衰退してきているというふうなことを描いた映画もあるぐらい時代劇が下火になってきていまして、多分、もう今、民間では本格時代劇もなかなか難しいんじゃないかと思います。  なぜなら、ネットの動画配信に予算を取られて、テレビ局がもう制作料を持てないからですね。そうなると、日本の時代劇、ハリウッドとかに負けない、本当はこっちのお家芸ですから、日本の時代劇を残すためにはNHKさんに頑張ってもらわないと、もう技術の継承とかできないんじゃないかと思うんですね。  時代劇の技術って何ですかといったら、まず、たてがありますね。これはもう本当に武術ですから、本格的な型があります。それから、時代背景を描くときに、例えば茶道を描いたりとか、着物もありますよね。それから、その時代その時代で使っていた伝統芸能、伝統工芸、そういったものも、本物にこだわろうと思えば、今、日本で作れる技術を残さないといけないわけであります。  だから、時代劇を作るということを通していろんな日本の伝統文化を守る、若しくは武士道のような日本人の精神性をきちっと描いて、今、我々は侍ではありませんけれども、でも、かつて日本にはこういう精神性を持った人たちがたくさんいて、その中で時代を生き抜いてきて、我々がその国を継いでいるんだというふうな日本人としてのアイデンティティーですね、そういったものを映画や映像を通して作れるんではないかというふうに考えています。  是非、NHKがそういった役割も担っていくんだというふうなことを宣言していただいて、時代劇だけでなくていいんですけれども、この時代劇作成というものを国策として捉えて、そこから日本文化を広げていく、世界にですね、そういった役割を担っていただけないかなというふうに思うんですが、この点、井上会長の御見解、お聞きしたいと思います。

井上樹彦日本放送協会会長

○参考人(井上樹彦君) お答えいたします。  NHKでは、大河ドラマあるいはBS時代劇などの枠で時代劇を放送しております。現在、大河ドラマでは「豊臣兄弟!」を放送しておりまして、ちょうどおととい、本能寺の変というドラマ最大の山場を放送いたしたところでございます。このほか、BS時代劇では、「大岡越前」あるいは「雲霧仁左衛門」といったなじみの深いシリーズ、そして、「あきない世傳 金と銀」と、これは江戸時代の商人の着物文化に焦点を当てた作品で、様々多様な時代劇を制作しております。  こうした大河ドラマ、BS時代劇共に視聴者の皆様から高い評価をいただいておりまして、引き続き御期待に応えられるような、日本の文化や価値観を体現した骨太な時代劇を制作していきたいというふうに考えております。  このNHKの時代劇は、御指摘のような、たて、あるいは美術といった日本の時代劇を発展させてきた貴重なノウハウに支えられております。  映像技術が進化していく中でも、引き続きそういった専門性の高い技術の継承にも貢献していきたいというふうに考えております。

神谷宗幣参政党

○神谷宗幣君 ありがとうございます。  あと四問質問用意していたんですが、ちょっと熱く語り過ぎまして時間がなくなってしまいましたけれども、最後に、一問だけ会長に聞かせてください。  ネットフリックスに番組を出されました。それがどういった目的で出されているのか。それから、やっぱりネット配信、さっきも言いましたけれども、これが主の、これから、何というかな、ステージになってくると思いますけれども、その動画配信サービスによってこれから収益を得ていかないと、受信料だけではNHKの運営もいずれ苦しくなると思いますけれども、動画配信を含めた収益の確保について、運営費の確保についてお考え聞きたいと思います。

井上樹彦日本放送協会会長

○参考人(井上樹彦君) お答えいたします。  ネットフリックスへの提供、今回の取組の狙いなんですけれども、時代劇を含めて、日本で制作されたNHKの優れたコンテンツをより広く世界の視聴者に届けることで、公共メディアとして日本の伝統、文化、歴史などへの理解を広げていくということであります。  ドラマやドキュメンタリーなど幅広い分野で配信を期待する声がある一方、受信料で制作したコンテンツを販売するのかといった批判もあるんですけれども、コンテンツの外部事業者への展開は、放送法に基づいて、事業者からの求めに応じて行うものであります。差額が出た場合は、番組の制作やサービスの充実に活用することで視聴者にしっかり還元していくといった好循環につなげていきたいと考えております。  海外でのNHKのコンテンツ、ひいては日本のコンテンツがどこまで受け入れられるかを検証していくトライアルとも言えます。反応を見極めながら、来年度以降、更に要望があれば、順次タイトル数を拡充していく方針です。  アーカイブスの価値を最大化し、コンテンツの開発力、発信力、国際展開力を抜本的に強化して、良質なコンテンツを届けていきたいというふうに考えています。

神谷宗幣参政党

○神谷宗幣君 ありがとうございます。  先ほど「SHOGUN」の話しましたけれども、ハリウッドの時代劇に日本の時代劇が負けているというのは、やっぱり日本人としては非常にふがいないなと感じるところでありますので、是非、総力を挙げていいコンテンツ作っていただいて、動画配信も出していただければいいと思います。収益に続けていただければいいと思いますけれども、でも、本当に世界に通じるものをこれから映像で作っていかないと、ドメスティックに一億人だけを対象にやっていても恐らく先細りであります。アニメも漫画もゲームも世界に出していこうということでありますけれども、それと同時に、映像コンテンツもそれに載せてどんどん配信していく。  そして、日本のインバウンドだけではなくて、こっちから出していってお金を得る、外貨を得るというようなものを是非、これは国も力を入れていくと思いますけれども、そこにNHKさんのこれまでの技術やコンテンツ作成の力を生かしていただいて、国に貢献しているんだと、だから受信料を払う意味があるということを国民が感じられるような、そういった役割も担っていただくことをお願いいたしまして、私の質問とさせていただきます。  ありがとうございました。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。  令和六年度NHK決算に関連して伺います。  配付資料①のように、放送法に基づく二〇二四年度から二六年度のNHK経営計画では、NHKは信頼できる基本的な情報を提供するという情報空間の参照点の提供、民主主義の基盤である多角的視点に寄与するという信頼できる多元性確保への貢献という二つの方向性を打ち出しています。  ところで、去る三月十六日に、沖縄県の辺野古新基地建設現場で、研修旅行中の高校生の乗る船が転覆し、高校生が事故に遭い、船長と生徒一人の二名が亡くなりました。亡くなられた方の御冥福をお祈り申し上げ、御家族の皆様に心からお悔やみ申し上げます。また、事故に遭った高校生の皆さんに対し、万全の対応を求めたいと思います。  安全管理上の問題は批判されなければなりませんし、事故の真相究明と再発防止は喫緊の課題です。  一方、一部では、平和運動へのバッシングや辺野古というテーマ自体をタブー視する動きが見られます。これらの背景には、文科省が五月二十二日に公表した「同志社国際高等学校の研修旅行等について(これまでの把握事項と文部科学省の見解)」があります。報告書は、「辺野古への移設工事に関する学習について、政治的活動を禁じる教育基本法第十四条第二項に反するものであったと考えられ、是正を図る必要がある。」と述べています。  文科省報告を受けて、報道各社は、辺野古学習、政治的中立欠く、とか、辺野古学習、教育基本法違反、などの見出しで取り上げ、NHKも同日、辺野古沖転覆、高校の教育内容の政治的中立性に違反、文科省、と報道しています。NHKでは、これ以降、報告を取り上げる際に、文科省が高校の教育内容が政治的中立性を定めた教育基本法に違反すると判断、と、教育内容の政治的中立性違反、というワードで表現しています。  そこで、文科省にお伺いします。  報告書で文科省が政治的中立性違反に言及する際に、教育内容のという表現を使用していますか、その後の会見や答弁などで文科省の公的な発言ではどうですか。

三木忠一文部科学省大臣官房文部科学戦略官

○政府参考人(三木忠一君) 五月二十二日にお示しをいたしました文部科学省の同志社国際高等学校の研修旅行等についての見解では、辺野古への移設工事に関する学習について、政治的活動を禁ずる教育基本法第十四条第二項に反するものであった旨を示しており、その後の国会答弁等においてもこの旨を繰り返し説明しているところでございます。  これらのことを基にお答えしますと、お尋ねの教育内容の政治的中立性違反という表現は文部科学省は使用していないと認識しております。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 教育内容の政治的中立性違反というワードは、辺野古学習を教育基本法違反と認めるといった他の報道とも相まって、辺野古問題や沖縄の米軍基地問題、さらには現政権の外交安保政策と相入れない平和運動を内容あるいはテーマとする教育について、あたかも文科省が政治的中立性違反を認めているかのような印象を国民に与えています。  実際に、沖縄県内では米軍嘉手納基地などを平和学習で視察することを控える動きが広がり、また、六月八日には、長崎県内の被爆者団体などが、教育への不当な介入であり、平和教育を萎縮させる、として文科省に抗議をしています。  報告書の見解は、平成二十七年十月二十九日付けの初等中等教育局長通知で示されたように、平和学習で見解が分かれる事象を取り扱う場合、様々な見解を提示することなどが重要であり、辺野古というテーマそのものというよりも、むしろその取扱い方について、事前事後学習を通じて賛否両論の判断材料を生徒に提供すべきだった、という趣旨ですね。

三木忠一文部科学省大臣官房文部科学戦略官

○政府参考人(三木忠一君) 五月二十二日にお示しをした同志社国際高等学校の研修旅行等についての文科省の見解は、政治的活動のための抗議船による見学プログラムを組み実施していたことや、研修旅行初日の開会礼拝のメッセージにおいて牧師より複数年にわたって法令に反するものを含め抗議活動に関する説明が行われていたこと、生徒に対する研修旅行のしおりにヘリ基地反対協議会による座込みをお願いする文書を掲載していたこと、これらに関して生徒の考えが深まるような様々な見解を十分に提示していなかったことなど、丁寧に事実を積み上げ、それらを総合的に勘案し、慎重に検討した上で、政治的活動を禁ずる教育基本法第十四条第二項に反するものであったと判断したものです。  したがって、辺野古への移設工事に関する事象を扱うこと自体について、政治的中立性に反するとしたものではございません。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 学校における政治的事象の取扱いに関して、教育現場の萎縮や自粛につながらないよう、現政権の政策方針とは異なる様々なテーマであっても児童生徒が自ら判断できるよう、賛否両論の材料が提供されれば政治的中立性に違反しないというメッセージを文科省としてはっきりと示すべきではありませんか。

三木忠一文部科学省大臣官房文部科学戦略官

○政府参考人(三木忠一君) 文部科学省といたしましては、これまでも、教育基本法や学習指導要領に基づき、多様な見方や考え方のできる事柄等を取り上げる場合には、特定の見方や考え方に偏った取扱いにより生徒の主体的な考えや判断を妨げないように留意する必要がある旨を通知で丁寧に示すとともに、具体的な実践事例を含めた教師向け指導資料等もお示ししたところです。各学校においては、こうした関係法令や通知等を踏まえながら創意工夫し、多様な見方や考え方を提示するなどして政治的中立性を確保して、政治的教養の教育や平和に関する学習に取り組んでいただいていると考えております。  いずれにいたしましても、文部科学省としては、今後とも教育基本法や関係通知の趣旨などについて様々な機会を通じて説明に努めてまいります。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 NHK報道の教育内容の政治的中立性違反というワードは、国民・視聴者の分かりやすさを優先する余り、残念ながら教育現場の萎縮につながるような誤解を生じる一因となっています。情報空間の参照点や、あるいは信頼できる多元性確保の貢献という観点からは、やや問題があったのではないでしょうか。  これ以上は報道内容や編集権に及ぶことですから言及はいたしませんが、いずれにしても、NHKとして、今後とも情報空間の参照点あるいは信頼できる多元性確保への貢献という使命を果たすことを期待したいと思いますが、御所見を伺います。

山名啓雄日本放送協会副会長

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  御指摘の報道は、文部科学省の発表した見解ですとか、それについての記者会見に基づいて報じたものでございまして、NHKでは、文部科学省が教育内容が政治的中立性を定めた教育基本法に違反すると判断し、学校側に改善を求める指導通知を行ったなどとお伝えしました。これに加えまして、教育基本法が定める中立性についての説明ですとか、各党幹部の発言、それに文部科学省の判断は教育の自由の制限だなどとする専門家のコメントを報じております。その後も、修学旅行の見学先を辺野古から別の場所に変更する動きなど、教育現場への影響も含め、この問題をめぐる様々な動き、見方を多角的にお伝えしております。  NHKでは、これに限らず、意見が対立している問題につきましては、できるだけ多角的に問題点を明らかにするとともに、それぞれの立場を公平公正に扱うことを放送ガイドラインにも明記しております。メディア環境が変化し、情報の信頼性が揺らぐ中で、正確で公平公正な情報を発信するという公共放送の役割はより重要になっていると認識しております。引き続き、情報空間の参照点を提供することで、健全な民主主義の発達に資するという公共放送、公共メディアの使命を果たしてまいりたいと考えております。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 文科省の答弁にありましたように、決して教育内容の政治的中立性違反という言葉で説明できるような内容ではないんですよ。  ですから、そのことを繰り返し繰り返しNHKが放送するたびに使っているということ自体は、やはり本来の皆さんが言っているその方針とも離れているのではないか。つまり、それによって問題を、焦点を別につくってしまっていると……

吉川沙織立憲民主・無所属

○委員長(吉川沙織君) 申合せの時間過ぎておりますので、おまとめください。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 そのことを指摘して、終わりたいと思います。  ありがとうございます。

安野貴博チームみらい・無所属の会

○安野貴博君 チームみらいの安野貴博でございます。  本日は、NHKの令和六年度決算に関連して、我が国最大の報道機関であるNHKが保有する報道由来のデータや映像といった貴重な資産をAIの時代にいかに安全に活用していくかという観点から伺ってまいります。  私は、NHKの保有する過去の放送データは大変貴重なものであり、個人のプライバシーをしっかりと守る形でやれば、開発を始めとする社会の発展に役立つものであるというふうに考えます。  本日は、NHKの取組や今後の方針をお伺いしていくだけではなくて、こういった情報の活用を阻んでいるような現行制度上の課題に関してもお伺いしていきたいと思っております。  まず第一に、報道由来のデータや映像のAI活用についてNHKに伺います。  今年三月の総務委員会においてNHKから、情報通信研究機構、通称NICTとの共同研究を開始したとの御答弁がありました。  本共同研究では、NICTが独自開発している生成AIの信頼性と安全性を評価する能動的評価基盤を用いて、NHKが有するアーカイブデータを外部AIへ安全に提供する方法を検討していると理解しております。本取組は貴重な報道データを安全に利活用できる環境構築に寄与するものとして私も応援をしております。  その立場から質問いたします。  まず、本研究、進捗状況をお聞かせください。また、報道由来のデータの外部提供を進める上で、最大の障害はどこにあるとお考えでしょうか。

山名啓雄日本放送協会副会長

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、NHKが保有するアーカイブスやニュース原稿など、データのAI活用につきましては、これを実現することを目標に、今年の二月から国立研究開発法人情報通信研究機構、NICTとの共同研究を始めております。  共同研究のテーマの一つが、NHKのデータをどうすれば外部のAIに対して安全に出していけるのかということであります。この安全に出していくという言葉の中に含まれるのが、NHKが保有する様々なデータの中に含まれる個人情報など、プライバシーに関わる情報の取扱いです。データ加工が必要なこうした情報を自動的に見極めて、これを匿名化、仮名化する技術研究がこの共同研究の大きなテーマの一つでありまして、NHK放送技術研究所とNICTがそれぞれの知見を持ち寄って研究に当たることになっております。  NHKがデータの外部提供を進める上での課題ということですけれども、著作権や肖像権など、データに含まれる様々な権利について慎重な取扱いが必要であるということはこれまでも国会答弁等でお答えしてまいりました。それに加えまして、個人情報などプライバシーに関わる情報の取扱いにつきましても大きな課題になっているところでございます。

安野貴博チームみらい・無所属の会

○安野貴博君 ありがとうございます。課題意識、よく理解できました。  次に、個人情報保護委員会にお伺いいたします。  私は、これまでNHKを始めとする報道機関の報道データをAIの学習へ安全な形で活用していくことの重要性あるいはポテンシャルについて申し上げてまいりました。  しかし、その前提として、一つ懸念がございます。NHKからも今御指摘あったとおり、個人情報、プライバシーに関することというのは非常に配慮しなくてはならないというふうに考えております。そして、その現行の個人情報保護法では、AIが学習した個人情報を含むデータを製品やサービスとして出力する場面の規律、こちら、明確に定まっていない点もあるというふうに認識しております。出力段階の規律が曖昧なままでは、報道機関がニュースデータをAI開発事業者などの第三者に提供し、活用していくという取組の先行きや安全性が不透明になってしまいかねないと考えます。  このような状態である一方、チャットGPTやクロードといった生成AIが、過去の報道に掲載された病歴や犯罪歴などの要配慮個人情報をそのまま出力しているという実態もございます。例えば、とある事件の容疑者の親族についてチャットGPTに聞くと、インターネット上に公開されているニュース記事などを基に、親族の病歴や信仰といった要配慮個人情報がそのまま出力される例がございます。  そこで、まず事実確認をさせてください。  生成AIが報道に掲載された要配慮個人情報を出力しているという実態について、政府は現行の個人情報保護法上、どのように整理をされておられますでしょうか。

小川久仁子個人情報保護委員会事務局審議官

○政府参考人(小川久仁子君) お答えをさせていただきます。  個別の事業者やサービスに対する個人情報保護法上の評価については、回答を差し控えさせていただきます。  その上で、一般論として、個人情報取扱事業者が個人データの第三者提供を行う場合には、個人情報保護法上、原則として本人の同意を得る必要がございます。もっとも、この規律は、個人データ、すなわち個人情報データベースなどを構成する個人情報の提供を対象としたものでございまして、提供する情報が個人データに該当しない場合には適用されないものでございます。  生成AIサービスの提供を行う事業者におきましても、このような規律を踏まえながら、当該サービスにおける個人情報の取扱いに関する法的整理について適切に検討されるべきものと考えております。

安野貴博チームみらい・無所属の会

○安野貴博君 御答弁いただき、ありがとうございます。  今いただいた話、個別のものについては答えられないというところで、その方針自体は理解するものでございますが、今いただいたお話でいうと、例えば個人情報データベースから情報を基に学習して、それを基に要配慮個人情報を出力するという場合、これは現状、個人情報保護法の規定というものに抵触しかねないというふうに考えておりますが、一方で、例えばウィキペディアのデータ、これは個人情報データベースと私は言えるのではないかというふうに思っておりますが、こちらを学習したLLMが、要配慮個人情報、ウィキペディアの中に書かれている要配慮個人情報について出力するケースというのは間々あると思っておりまして、ここの出力側の規律について、もろもろ議論が必要なのではないかというふうに考えております。  こちら、解釈の具体化であるとか事例の整理であるとか、この出力側の規律について、ガイドラインの議論、そして提示、進めていくべきだと考えますが、こちらの方針、お伺いできればと思います。

小川久仁子個人情報保護委員会事務局審議官

○政府参考人(小川久仁子君) お答えをさせていただきます。  今般、個人情報保護法が今期国会で成立をしておりまして、そこにおきましてAI開発などを対象とする特例の導入というのが盛り込まれたわけでございます。個人情報保護委員会におきましては、この改正法の施行に向けまして規則などの整備を今後行っていくことを想定しているわけでございます。  このAIに関連する個人情報保護法上の論点につきましては、この規則などの整備に際しまして、関係府省などとも連携をしながら、必要な範囲で適切な整理を行うことを検討してまいりたいと考えております。

安野貴博チームみらい・無所属の会

○安野貴博君 御答弁いただき、ありがとうございます。  最後に一問、個人情報保護委員会に映像データの利活用についても伺います。  NHKの保有する映像データ、こちらは大変貴重なものだと考えておりますが、映像にはテキストと異なる難しさがあると考えております。映像には、撮影の現場に居合わせた不特定多数の方々の顔、容貌といった個人情報が本人の同意なく数多く含まれております。こうした映像を学習データとして利活用しようとした場合、映り込んだ一人一人の個人情報をどのように扱うべきか、現行の個人情報保護法上の整理は必ずしも明確ではないと認識しております。  そこで、お伺いいたします。  映像データに含まれる不特定多数の個人情報について、これをAI開発に利活用する場合、現行法上どのように整理されるのか、お伺いします。

小川久仁子個人情報保護委員会事務局審議官

○政府参考人(小川久仁子君) お答えをさせていただきます。  個人情報保護法におきましては、個人情報のうち、特定の個人情報を検索することができるように体系的に構築されたものである個人データを第三者に提供する場合には、原則として本人から同意を取得する必要があるという、先ほど御説明したとおりでございます。  言い換えれば、映像データに特定の個人を識別できる顔画像などが含まれた場合であっても、それが検索可能な形で体系的に構成された個人データに該当しない場合につきましては、当該映像データを第三者に提供するに当たって、個人情報保護法上は本人から同意を取得することまでは求められないということになっているわけでございます。

安野貴博チームみらい・無所属の会

○安野貴博君 明確に御答弁いただき、ありがとうございます。個人を識別しなければそういった形での活用は可能であり、個人を識別する場合はしっかりと現行法上厳重に守られるという理解をいたしました。  私の質問、以上となります。ありがとうございました。

齊藤健一郎各派に属しない議員

○齊藤健一郎君 いよいよ、齊藤健一郎です。今日もよろしくお願いいたします。  皆さん、中期経営計画前で、様々すばらしい質問をしていただきました。是非これNHK側には、中期経営計画、非常にここから三か年、重要なタイミングでございます。この立法府の方から出された提案等々、しっかりお持ち帰りいただき、今後三年間の中期経営計画、しっかり考えていただきたいなというふうに思います。  そして、NHK、ここから三年間の中期経営計画のこのスタートとなるんですけれども、まずは、私思うところなんですが、単位の見直しであるとかというところの議論もこの委員会で何度かさせていただいております。今日も取り上げていただいております。  この単位というところに関しましても、NHKはそもそも取っていないということを理解をしていたんです、何十年も前から。それは、NHKの皆さんはもう当たり前のように御存じだと思います。そこをしっかり周知、広報できていなかった、分かりづらかった、それに関しては済みませんでしたではなくて、そこはもうごまかすことなく、七八%で納得して、それで経営が回っているという状況を本当に真摯に反省するところからが僕は真のスタートだなというふうに思っております。ちょっとごまかすことなく、そこは、せっかく新体制で新たな執行部の人事になったので、ここを改めるということもまた大事かなと思っていますので、次の中期経営計画、本当に正直な中期経営計画を作っていただきたいなと思います。  そして、私、四月二日に値上げの話をさせていただきました、当委員会で。そのときは、会長の方からも委員長の方からも検討しておりませんというふうな回答をいただいております。それは現時点でというお話だったんですが。先ほど経営委員長の方も、それについてはインフレの時代だからというような回答もありましたが、そもそも、受信料のこれから値上げということにもしなるのであれば、会長にお尋ねします、どのような工程を経てこの手続というのが進められるか、お答えください。

井上樹彦日本放送協会会長

○参考人(井上樹彦君) NHK受信料の価格の設定はどのような手続で承認されるかということについてお答えいたしたいと思います。  これについては、まず執行部が受信料の額を盛り込んだ毎事業年度の収支予算、事業計画及び資金計画を作成しまして、経営委員会の議決を得て総務大臣に提出いたします。総務大臣は、この収支予算を内閣を経て国会に提出します。  最終的に、受信料の額は、放送法第七十条第四項の規定に基づき、国会が毎事業年度の協会の収支予算を承認することによって定められるということと承知しております。

齊藤健一郎各派に属しない議員

○齊藤健一郎君 受信料の値上げ、次の通常国会、来年度の通常国会ですね、で予算の承認することによって、値上げというものが国会の承認を経たということになります。  その前に、総務大臣の方にも問うていくんですけれども、そこでまず示される方向性というのが今年出てくる中期経営計画です。そこで確実に、今のままでは、経営委員長が正直にお答えしたように、値上げを考えざるを得ないというこのキーワード、そのとおり、値上げが入ってくると思います。  その前にすることがあるだろうというのが国民の声だと思っております。経営委員長の報酬であったりとか、様々な国民が納得していないことが問題であって、国民が納得していればいいんです。ただ、どう考えても国民が納得できている状況だと言える状況ではありません。その中で値上げをするとどうなるかというと、確実に更にNHKへの信頼度は下がります。そうなると、また受信料に跳ね返ってきて、その受信料というもの自体が少なくなって、経営は立ち行かなくなっていきます。  僕は元々、NHKから国民を守る党という形でNHKをぶっ壊すというキーワードでやってきましたが、もうそのタイミングではないと思っています。僕は、この立場になってここに立っているのは、立花孝志がスクラップはしたかもしれないけど、今度は真にNHK側に立ってビルドしていくタイミングだと思っています。だから、様々なNHKを真に救う施策として、国民の信頼を得ないといけないと思っているんです。だからこそ、真剣に僕は、この総務委員会で、衆参共々、NHKの決算も出てきました。その場の審議でも、なかなか立法府の皆様にはまだまだ伝わり切っていないからといって、私はこつこつとロビーイングもしていっております。次、NHKがやっていかなければならないことというのは、国民の信頼を本当に取り戻して正直にやっていくことからが本当のスタートになりますので、非常にこの大事なタイミングに、是非皆さんも御理解をいただきたいなというふうに思っております。  そして、奥村委員の方からも、非常にすばらしい、この報酬、経営委員の報酬の決め方についても突っ込みがありました。すばらしい内容でした。  そこで、経営委員は自分たちで給料を決めるんだというふうなことありましたが、これ皆さん、お手元にお配りしました資料でございます。  これ、下の方の丸の一番上のところに、国会同意人事四十機関中、上記三機関以外は特別職の職員の給与に関する法律に基づき給与が支給されるとなっております。要するに、国会で承認されるほとんどの同意人事案件は特別職の給与のこの法律に基づいておりますが、上記の三つだけ、これNHK、そして日銀、あと預金保険機構、この三つ以外はその法律に基づいていますが、この三つは法律に基づいていないというところなんですね。  これ日銀に関しては、ちょっとこれはもう僕の個人的な主観入りますが、やっぱりすごく重要性から鑑みて、ここは非常勤もいないので省きます。じゃ、その代わりに対象になるのはどこなのといったときに、これ預金保険機構なんですね。そこと比べていただきたいんですが、ここは、もう常勤、先ほどお答えいただきました、十二名いる経営委員のうち常勤は一名、非常勤が十一名です。その非常勤の下の段の方の給料を見ていただきたいです。これ、NHKだけです。非常勤で月額でもらっているこの金額、ごめんなさい、預金保険機構ももらっているんですが、これが十五・四万円なんです。そして、NHKは、経営委員は、委員長で三十八・七万円、そして年額にして、これ非常勤ですよ、非常勤で年額六百十九・二万円になっているというところなんです。  これが、一つ基準として、会長、いかがですか、自分たちで決めること自体が難しいんだ、これは間違っていないんだというよりも、こうやって外部のこの基準に従うというのが一番国民の納得を得られると思うんですけれども、会長の御見解をお伺いします。申し訳ございません。経営委員長の御見解を。済みません。

古賀信行日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) 報酬の額についてはいろんな考え方があると思います。  議員おっしゃるように、比較するのが、ある観点から、ここだけを取り上げるのもあると思います。ただ、実際の仕事の中身を考えますと、先ほども申し上げましたが、きちんとそういう人たちをアポイントしてアサインしてやってもらうには、私は、今の社会情勢からいったら、やっぱり企業の社外取締役、この水準というのも勘案した上でやっていかないと、的確なきちんとした人が絶えずアポイントできるかというのに私は非常に疑問があります。  だから、その辺も踏まえて、ただ、御指摘のように、国民の信頼という意味では、きちんとしたそういう信頼がないと成り立ちません。その意味では、懸命にいろんな御意見も聞きながら、今後も考えてまいります。

齊藤健一郎各派に属しない議員

○齊藤健一郎君 ほかの同意人事案件ではどうなっているかというと、皆さん、有識者なんです。様々ないろんな見識を得た方が集まっています。その方々は、ほぼボランティアみたいな気持ちで来ているんですね。これが社外取締役と同じぐらいの基準にしないといけないというならば、多分これを引き受けてはならないんですよ、経営委員として。  そこをちょっと基準に考えていただきたいのと、もう時間なので、ちょっとシンプルな答えをお二人、最後、会長と経営委員長にお伺いしたいんですけれども、中期経営計画で、値上げの話、出ていますか、検討していますか、それをお答えください。

吉川沙織立憲民主・無所属

○委員長(吉川沙織君) もう申合せの時間が来ておりますので、一言ずつでお願いします。

井上樹彦日本放送協会会長

○参考人(井上樹彦君) 現時点で受信料の値上げは検討しておりません。視聴者の皆様の負担増については慎重に考える必要があり、まずは事業構造改革、受信料収入の確保など、自らの経営努力を徹底してまいります。

古賀信行日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) 現時点で私は全く聞いておりません。

齊藤健一郎各派に属しない議員

○齊藤健一郎君 まだまだ話したいことありますが、終わります。  ありがとうございました。

吉川沙織立憲民主・無所属

○委員長(吉川沙織君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

齊藤健一郎各派に属しない議員

○齊藤健一郎君 NHK令和六年度決算の承認に反対の立場から討論します。  そもそも、令和六年度の経営計画も受信料収入を一〇〇%の目標に設定せず、七八%の収入見込みで、当初から赤字経営の年間計画が編成されたものです。認めることはできません。  何度も繰り返しますが、テレビに依存する時代が終わり、近年では、若者以外にテレビ離れが広がり、そこに人口減少へと、受信料収入を増やすことは壊滅的です。  支出抑制も大きな課題となっていますが、井上新会長の下に、役員体制も変わり、組織改革や番組制作費の抑制などの期待できるところもありますが、いまだに高額な職員給与の問題が取り残されています。  受信料を支払っていない世帯への催促を強化する前に、毎年赤字の経営計画を国会に提出してくるNHKの経営委員、会長、役員、職員の給与削減を求め、身を切る改革を断行させることがまず先である。視聴者の皆様が納得できる改革なくして、赤字経営を補うために受信料の値上げは断じて認められません。  昨今の状況から、NHK改革に待ったなし、NHKを国有化して、受信料の無償化について議論、討論を始めるべきと強く付け加え、NHK令和六年度決算の承認に反対の討論といたします。

吉川沙織立憲民主・無所属

○委員長(吉川沙織君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  日本放送協会令和六年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書について、これを是認すべきものと議決することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

吉川沙織立憲民主・無所属

○委員長(吉川沙織君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって是認すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉川沙織立憲民主・無所属

○委員長(吉川沙織君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後一時六分散会

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