地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会 第5号
- 発言数
- 135 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2026/05/08
会議録
○丹羽委員長 これより会議を開きます。 地域活性化・こども政策・デジタル社会形成の総合的な対策に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付いたしておりますとおり、内閣官房地域未来戦略本部事務局審議官前田剛志君外十二名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○丹羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○丹羽委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。井原巧君。
○井原(巧)委員 おはようございます。自由民主党で、また、特に愛媛、地方の出身の井原でございますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 子供政策、デジタル関係にはよく質問が出ているんですが、私はあえて地方創生について質問させていただきたいと思いますけれども、ただ、その響きのいい地方創生というよりは、最近、とにかく地元で、消滅可能性都市とかあるいは限界集落という言葉、不安の方がすごく出ていますから、むしろ私の意識としては、地方が今非常に危機があって、その脱出が何より地方創生へのスタートである、そんな認識で質問を進めていきたいと思います。 まず、改めてでありますけれども、大臣の描く地方創生への地方のイメージについて、どのように考えているか、改めてお示しください。
○黄川田国務大臣 地方創生における地方のイメージということでございますが、私は地方の活力が日本の活力であるというふうに考えております。 地方創生、地域未来戦略については、四十七都道府県のどこに住んでいても、安全に生活することができ、必要な医療、福祉や高度な教育を受けることができ、働く場所がある、こうした日本の姿を目指していくということでございます。 そのためには、何より重要なことは、強い地域経済を構築するということであると考えております。人口減少という厳しい現実に直面している全国の市町村が、単に人口規模に依存するのではなく、地場産業の付加価値向上や販路拡大などを通じて地域の稼ぐ力を高めていただきたいというふうに考えております。 そのためには、ただ単に付加価値向上、販路拡大ということだけではなく、やはり、よって立つ基盤、これをつくっていくことも大切であるというふうに考えております。持続可能な地域経済の成長が実現できるよう取り組むことで、そこに暮らす住民の暮らしと安全を守り、地域が未来に希望が持てるよう取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○井原(巧)委員 ありがとうございます。 次に、地方創生に向けての国と地方の役割を改めて確認したいと思うんですけれども、よく地方分権というのもこれまで議論されておりました。地方創生というのは地方再生そのものを示しているんですけれども、分権というのは、これは統治機構の見直しというか、あくまでその手段にすぎないと私は思っております。分権できれば即創生につながる、そういうものではないというふうには思っているわけですけれども。 振り返ってみると、地方創生という、少し言葉は違いますが、七〇年代、例えば、田中角栄さんの頃は地方の時代と言われましたし、竹下登内閣のときはふるさと創生という言葉もありました。ということは、五十年間同じ課題を追い求めてきているとも言えます。 ただ、令和六年に政府が取りまとめた地方創生十年の取組と今後の推進方向の中でも、地方の人口減少や東京圏への一極集中などの大きな流れを変えるには五十年たっても至っておらず、地方が厳しい状況にあることを重く受け止める必要がある、こう総括もされております。 一方、地方分権については、これは私も思い出があるんですけれども、一九九九年の平成の大合併というのがございました。全国で三千二百の自治体が千七百になった。愛媛県でも七十が実は二十に再編されたんです。私、当時、初代の市長を務めさせていただいたんですけれども、よし、合併して、これから効率化を目指して自立だ、こう言っていたときに、小泉政権下で聞いたことがあると思いますが、三位一体の改革あるいは地財ショックという言葉が当時は走りました。 理念はすごくよかったんですけれども、国税を地方税に自主財源として税源移譲する代わりに、国庫補助金を減らして、あるいは地方交付税を見直そうという、この三点セットだったんですけれども、現実は、税源移譲よりも補助金、交付税の削減の方が先行したので、地方にとっては財源不足が起こって、大変な問題になった思いがあります。 また、その後に、民主党政権のときでも地域主権という言葉がすごくうたわれました。そのときは、全国の青年市長会の私は会長をしておりまして、現場とのちょっと制度の乖離について何度も当時申し入れた思い出があります。ひもつき補助金を一括交付金にするということで、非常に当時使い勝手いいなと言いながらも、実は総額が削減されていたり、あるいは、子ども手当というのが当時あったんですけれども、例えば保育料の滞納とかあるいは給食費の滞納をそこから天引きしたいんだと地方の声が出ましたが、それはまかりならぬというような場面もあったりして、なかなか地域主権というのも難しいものでありました。 こういうことを振り返っていくと、総じて、地方分権については、地方に自立を求める余り、同時に国が支える力を一歩引いて弱めてしまった感もあったように感じております。本来、手段であったはずの分権が目的化して、国と地方が一体となって取り組むべき地方創生の責任が少し曖昧になってきたのではないだろうか。 例えば、今もそういう状況が私はあると思っておりまして、自治体の裁量とされている例えば子供医療の無料化の拡充、何年生までと上げていくやつ、これなどは富める自治体が先行して拡充するんですね、東京都とか。そうなると、結果的には格差是正、人口流出抑制への逆行に、地方創生の逆行になっている、それが、感じるところがありまして、本来こういうものは一律全国で実施すべき事業じゃないのかなと痛感しております。 医療、福祉、教育、公共交通といった、先ほど大臣がおっしゃったエッセンシャルサービスでありますけれども、これはもはや自治体のもう財政格差に委ねるべき段階ではなくて、国が全国一律で責任を持つ分野であるのではないかと考えているところであります。 自治体消滅の危機が叫ばれている今、必要なのは、地方任せではなくて、国が主導して、守るべき地方の姿を明確に示して、総力戦で挑むべきだと考えております。人口減少に求められているのは、単なる支援の量ではなくて、確実に成果を生む仕組みへの抜本的な転換が必要であると考えております。 そこで、お伺いいたしますが、地方創生と地方分権との関係について、どのように大臣は考え、捉え、その推進に当たり国と地方が果たすべき真の役割分担について、御所見を伺いたいと思います。
○黄川田国務大臣 議員御指摘のとおり、これまでの地方創生は、人口減少や東京一極集中の是正等を目標に掲げまして、医療、雇用、生活環境など、個々の地域課題に対して各自治体が個別に対処できるように、政府が支援してまいりました。 また、地方分権については、地域が自らの発想と創意工夫により課題解決を図るための基盤となるもので、地方創生における重要なテーマであり、地域の実情に応じたきめ細かな施策が実現されるよう、地方に対する規制緩和や事務、権限移譲などを進めてきたところでございます。 そういった中で、委員が疑問に思っている点でございますけれども、知事会、また知事の皆様と、また市町村の皆様、いろいろと私も面会して話す機会がありまして、やはり、分権の在り方については見直してほしいという声も伺っているところでございます。 そして、高市内閣におきましては、地域未来戦略というものを打ち立てて、三つの類型のクラスター計画を進めていくことにしております。 まず、国の成長戦略における十七分野に関する検討が主導する形で企業の大規模投資を中心に形成されていくもので、インフラ整備等を一体的に実施してまいります。 また、二番目は、知事主導で形成されるクラスターでありまして、政府の施策の戦略的活用をプッシュ型で提案していくことで、その形成、拡大を目指すものでございます。 そして、市町村等の地場産業の更なる付加価値向上や販路拡大、開拓等を支援して地域経済の拡大を目指すクラスターもございまして、この地域クラスターを支えるまた仕組みづくり、地域構造の再設計を支援するものもございます。 いずれにせよ、国も一歩前に出て取組を進めることや、また、市町村が人口減少社会にも対応できるような形で地域構造の再設計に挑戦する、そういうものを国として積極的に支援することも重要ではないかというふうに考えております。
○井原(巧)委員 御答弁ありがとうございました。 次に、人口減少を乗り越える変化から進化、これは私流の言葉ですけれども、についてお伺いしたいと思います。 多くの自治体が、現実には消滅可能性の波にのまれつつある、そんなふうな感じを、特に我々四国の方は感じるわけであります。私は、地方がこの大波に流されてやむなく、仕方なく変化するのではなくて、この変化をチャンスと捉えて、自ら魅力的な地域へつくり変える進化というものを遂げるべきだと考えております。かつてのやはり市町村合併のときと同じで、進化のときには一定のコストがどうしても必要となります。高市政権が、今大臣おっしゃられたとおり、地域未来戦略本部を設置し、人口減少を前提に、地方を守るだけでなく活性化させる、いわば攻めの地方創生を打ち出されていることには、非常に私も心強く、期待をいたしているところであります。 ここで少し、私の一例なんですけれども、体験を申し上げますと、私の地域に、小さな過疎地域、昔、村と言われていたんですけれども、小学校二つと中学校一つがありました。教育の明かりをとにかく残そうということで統合を提案したんですけれども、当然地元は大反対で、通学距離が遠くなる、そんなのはやめてくれという、こんな話があったんですね。 そのときに、これを単なる統合という変化に終わらせずに、進化させようということで、例えば、教育特区を利用して英語教育を小学校から入れたり、あるいは、小規模特認校というのを活用して校区外からの受入れを認めるような付加価値を住民に提案して、ようやく賛同を得てスタートできました。おかげで、今は市内で唯一、定員満杯の学校となっておりまして、全国から視察が本当に相次ぐような変化、まあ進化できたわけですね。 ですから、仮に、市内に、十の小学校が将来仕方なく五つになったとしても、残った五つが前よりはるかにいい小学校になれば、それは地方が変化じゃなくて進化できた、こう言えると思うんです。 ただ、今の現状を少し見ると、補助制度とか、例えば災害復旧の事業なんかは、多くは、あくまで旧に復することには非常に手厚いんですね。ただ、時代に合わせたプラスアルファの進化をしようと思ったときには、そこには財政支援が不十分だというのが制度的な問題としてあります。 地方が進化へ踏み出す足かせにならぬように、あるいは地方自治体職員がチャレンジ精神を失わないように、以前と同じでは未来が開けないので、地方創生を加速させる意味で、先ほどの、現場の創意工夫を阻害しないような、省庁の垣根を越えた膨大な補助事業ではあるんですけれども、是非大臣の方で横串を刺していただいて、より柔軟で、進化を後押しするような補助制度への見直しを進めるべきだと考えておりますが、御所見をお願いいたします。
○前田政府参考人 お答え申し上げます。 例えば、内閣府の地方創生の交付金につきましては、地方公共団体の独自の取組を支援するために措置されているものでございますけれども、昨年度からは、ハード事業とソフト事業を一体的に申請できるようにすることや、限度額を拡大すること等によりまして、地域が、付加価値の向上を含め、創意工夫を一層発揮して取り組めるようになったと考えております。また、こうした交付金を十分に活用できていない自治体に対しまして、国の職員による伴走支援の強化を行っているところでございます。 引き続き、各省庁の補助事業等を含め、地方創生、地域未来戦略に関する支援につきましては、各省庁と連携をし、地域のニーズや関係者の意見も踏まえながら、地方創生等の推進に一層資するものとなるよう、適切に対応してまいります。
○井原(巧)委員 ありがとうございます。 本当に、大臣のところで横串を刺すような、是非事業についての点検と、今の、やはり伴走型というのは非常に必要だと思います。国にも財務省があるように県にも市にも財政課があって、そこがとにかく絞ってぎりぎりの予算をそれぞれの事業課に出してまいりますから、未来志向のプラスアルファというのはなかなか市町村でも提案しづらいというところがあります。そういうものを、やはり体制を変えていかないと変化より進化につながらない、こういうふうに思っております。 もう時間が来ておりましたので、最後に是非、これは要望ということでありますけれども、大臣の代で、昔は三位一体改革がありましたけれども、未来志向の、地方を希望で照らす令和版の三位一体改革のようなものを是非内閣府で取りまとめていただいて、ぐいぐい推進していただきますことを要望いたしまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○丹羽委員長 次に、大森江里子君。
○大森委員 中道改革連合の大森江里子でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 先月、私は、同僚議員とともに都内の乳児院、児童養護施設そして里親支援センターを視察し、現場の課題や御要望を直接伺ってまいりました。また、昨日は、広島県にあるファミリーホーム、また母子生活支援施設を訪問し、課題や御要望を伺ってまいりました。現場で切実な課題の数々を伺い、子供たちの未来のために政治がなすべきことがまだまだ数多く残っていることを痛感いたしました。 乳児院や児童養護施設は、戦後の孤児救済や経済的困窮による保護が中心的な役割でしたが、現在は、虐待の深刻化と家族再統合の難しさという、より複雑な課題に直面をしています。そして、施設の役割は、単なる預かりの場から親子の関係を丁寧に結び直す場へと広がっております。また、施設を巣立った子供たちは、何年もたってから、悩みを相談するために職員の元を訪ねてくることがあると伺いました。伴走して支え続けてこられた職員の皆様の御尽力、そして、こども家庭庁を始め、政府がその努力に寄り添い、応えようと取り組んでこられたことに心からの敬意と感謝を申し上げます。 初めに、乳児院について伺います。 視察した乳児院では、入所の約七割が虐待を背景とし、病院から直接入所する新生児も増えていました。愛着形成が極めて重要な時期ですので、手厚い人員配置が理想ではありますが、一方で、なかなか人が集まらない、三年から五年程度で離職してしまうといった実態があります。人員を手厚くしたくても人が集まらず、かといって、基準を満たせなければ事業の継続そのものが危ぶまれるという難しい課題を抱えています。子供と年齢の近い、若い職員によるサポートも重要ですが、若い人だけでなく、むしろ子育てが終わったベテランの方々の職場復帰も切望されておりました。 視察先では、突然死のリスクを避けるため、一歳までは十五分に一回、二歳までは三十分に一回の頻度で夜間の呼吸確認を行っています。大切な命を預かる仕事ですから、緊張感も想像を超える、過酷なお仕事だと改めて実感いたしました。もちろん、夜勤も泊まりもありますので、政府はそこにもきちんと措置をしていただいていると承知をしております。 その上で、長く働き続ける環境整備が結果として子供の安定した愛着形成につながるものと考えますが、施設の体制強化に向けた人材確保と就労定着支援について、政府の取組をお伺いいたします。
○黄川田国務大臣 大森委員におきましては、現場の声をこういう委員会でお伝えいただきまして、本当に感謝しております。委員の問題意識にある乳児院等の職員の確保や定着支援については大変重要であると認識しております。 このため、こども家庭庁としては、業務の質の向上を図るための処遇改善に加えまして、毎年度、人事院勧告を踏まえた人件費の改善に取り組んでおります。また、夜間業務等に従事する補助者等の雇い上げに係る経費の補助やピアサポートの実施費用の補助などにより、人材確保や定着支援を図っているところでございます。 引き続き、これらの取組を通じまして、乳児院等の職員の確保や定着支援に努めてまいりたいと考えております。
○大森委員 ありがとうございます。 是非とも、処遇改善を含めました人材確保のより一層の取組をお願いしたいと思います。 続きまして、視察した乳児院では、一時保護が増え続けていて、養子縁組ではない形で保護せざるを得なくなった子供たちの家庭養護を考えると、一時保護が可能な里親さんを増やす必要があるそうです。長期での預かりを希望される里親さんは一定数いらっしゃるものの、短期、一時保護を受けていただける里親さんが圧倒的に足りない現状です。 現在、一時保護が可能な里親の登録数と実際の委託実績を政府はどのように把握しておられるのか、伺います。
○齊藤政府参考人 お答えいたします。 こども家庭庁におきましては、全国の登録里親数一万八千三十八世帯のうち、一時保護委託が可能である里親の登録数という形では把握してございません。里親への一時保護委託の実績は把握してございまして、令和六年度においては、児童虐待を理由に一時保護委託を行った件数一万五千七百三件のうち、里親への一時保護委託件数は三千六百七十八件でございます。
○大森委員 ありがとうございました。 一時保護が本当に増えているということでしたので、そこの対応ができるような体制を考えていただきたいと思っております。 年齢層別の里親確保についての実態も伺いました。保護される子供たちはゼロ歳から十八歳まであらゆる年齢層にわたっていて、全ての年齢に対応できる里親の確保が必要ということです。しかし、誰もが全ての年齢層を受け入れられるわけではないそうで、緊急時に子供を受け入れられる里親が足りないだけでなく、全年齢に対応できる里親や中高生を専門に受け入れる里親など、多様な層の里親が必要との声があります。 全年齢に対応できる里親が不足しているという現状をどのように御認識なさっているのか、それに向けた対応をどのように進めておられるのか、伺います。
○齊藤政府参考人 お答えいたします。 社会的養護を必要とする子供が年齢にかかわらず家庭での養育を受けられる環境を整えることは重要であると考えておりますが、特に中高生は思春期特有の行動があるなど、中高生の行動や価値観に柔軟に対応できる里親を選定する必要があるため、委託できる里親の選定が難しいとの声があることを承知してございます。 このため、子供の様々な状況に応じて受け入れることができる里親を確保できるよう、毎年十月の里親月間の取組等を通じて里親なり手確保に取り組んでいるほか、里親支援センターによる研修等の実施により里親のスキルアップにも取り組んでいるところでございます。 また、里親家庭が様々な子供を受け入れられるようにするためには、里親支援センターを中心に、関係機関がチームを組みながら養育をサポートすることで、里親が安心して子供を養育できる環境を整備することも重要だと考えておりまして、引き続き、このような取組を通じて、家庭養育の推進に努めてまいりたいと考えてございます。
○大森委員 ありがとうございました。 里親さんが安心をして養育ができるという環境が非常に大切だと思いますので、そういった面のサポートもよろしくお願いいたします。 乳児院は、虐待などにより保護された新生児を受け入れ、二十四時間体制で命を守りながら短期間で子供の状況把握をして、必要であれば福祉、精神的サポートの対応をしています。そして、児童相談所と相談しながら、里親との丁寧なマッチングを経て家庭養育へと橋渡しをする。専門的な知識と経験を持つ職員がそろった乳児院が大きな役割を担っていることを今回の視察を通じて改めて感じました。 家庭養育を推進すればするほど、その入口として乳児院の存在はより重要になると思いますが、大臣の御見解を伺います。
○黄川田国務大臣 乳児院は、入所施設として乳幼児の保護、養育に重要な役割を担う施設であります。一方で、家庭養育を推進するに当たっては、そうした役割の中で培ってきた専門性を生かして、里親等への支援を含む総合的な支援を行っていただくことも重要であると考えております。 このため、こども家庭庁としては、都道府県社会的養育推進計画の策定要領において、乳児院が培ってきたアセスメントの専門性を里親等支援において積極的に活用していただくよう自治体に働きかけております。また、里親等に対する訪問を含めた相談支援やレスパイトケアの受入れ等を行う里親支援専門相談員の乳児院での配置のための支援も行っているところでございます。 引き続き、家庭養育の推進に向け、乳児院の専門性が有効に活用されるよう取組を進めてまいりたいと考えております。
○大森委員 ありがとうございます。 家庭養育を推進するためにも、乳児院という基盤をしっかりと守って強化していく必要があると思っておりますので、よろしくお願いいたします。 続きまして、視察では、新生児期の里親委託を支える先進的な取組も伺いました。一部の自治体では、新生児を里親家庭にお願いする際、まず乳児院に短期入所してもらい、おむつ交換や夜中の授乳のコツなどを職員が丁寧にお伝えをしています。そして、およそ一週間で自宅に戻った後も、一か月ほどは長期外泊扱いとして養育のサポートを続け、措置変更後も一年ほど訪問を続けて見守るという切れ目のない支援の仕組みを整えています。 新生児期から家庭養育は子供の愛着形成にとって極めて重要です。同時に、里親にとっても、不安を抱えたまま自分たちだけで向き合うのではなく、専門の方に支えられながら養育のスタートを切れるということは大きな意義があると思います。 こうした取組を行っている自治体の状況を政府はどのように把握しておられるのか、また全国展開に向けた支援策を講じるお考えはあるのか、お伺いいたします。
○黄川田国務大臣 家庭養育を推進する上では、乳児院等の専門性も生かしながら、里親が安心して子供を養育できる環境を整えることが重要でございます。 御指摘のような乳児院の取組については、国と自治体の担当職員によるネットワーク会議等を通じまして、先駆的な取組や好事例の把握や共有に取り組んでいるほか、施設において里親支援専門相談員の配置を可能とすることによりまして、国として里親に対するきめ細やかな支援体制の整備を支援しているところでございます。 今後も、こうしたネットワーク会議や全国会議の場などを通じまして、里親支援相談員の活用促進の働きかけや、把握した好事例の横展開に取り組んでまいりたいと考えております。
○大森委員 ありがとうございます。 先ほど御紹介した取組は本当にすばらしいと思いますので、全国展開に向けた御検討を、後押しを是非ともお願いしたいと思っております。 次に、社会的養育を経験した子供たちの記録保存について伺います。 施設や里親の元で育った子供が、大人になって自分の生い立ちやルーツを知りたいと思ったとき、その記録にたどり着けないという現実があります。これは、児童の権利に関する条約第七条が保障する出自を知る権利の問題です。 児童相談所の児童記録票については、平成三十年三月三十日付の児童相談所運営指針改正で、養子縁組が成立した事例に限り永年保存とされましたが、施設入所や里親委託のケースは依然として満二十五歳までの保存であり、また、市町村が保有する記録は、指針で定める保存期間は原則五年です。いろいろな事情で施設を転々とする子供たちは、分散する記録を集められず、また記録が乏しくて悩むケースが多いと伺いました。 この現状について政府はどのように認識しておられるか、伺います。
○齊藤政府参考人 お答えします。 議員御指摘のとおり、例えば、児童福祉法第二十七条第一項第三号の措置、委託を取った子供の児童記録票の保存期間は、児童相談所運営指針においてその子供が満二十五歳になるまでの間としており、指針の内容等を踏まえて、児童相談所や児童養護施設等がそれぞれの文書管理規程等に基づき適切に保存しているものと承知をしてございます。 これらに関する政府の認識でございますけれども、これらをめぐる現状として、例えば、令和三年度社会保障制度審議会児童部会社会的養護専門委員会報告書においては、児童相談所や施設で自らが受けた対応について成長してから知りたいと思ったとしても、既に記録が存在していないということがあるとの認識が示されているところでございます。
○大森委員 令和七年度の実態把握のための調査研究の結果が出たものと承知をしております。この調査結果について、政府の受け止めを伺います。 また、子供の出自を知る権利を守るためにも、セキュリティーを強化した上で、クラウド等を活用した記録の集約、一元管理の仕組みや、法的な義務化も含めて整理が必要ではないかと考えますが、大臣の見解を伺います。
○黄川田国務大臣 社会的養護の下で暮らす子供が自らの生い立ちを知ることは、子供の健やかな成長や自立に向けた支援において大変重要であると考えております。 こども家庭庁では、児童相談所における児童記録票の保存や、子供への生い立ちに関する説明の実態や課題を把握するため、昨年度、児童相談所における児童記録票の保存等に関する調査研究事業を実施したところでございます。 児童記録票の保存については、調査研究の報告書において、社会的養護経験者から、自らの児童記録票について開示請求を行っても、関係法令の規定により、実親に関する情報等の多くの部分が実親の同意なく、不開示となること等が挙げられております。このこと等から、児童記録票を長期保存しても、必ずしも当事者の利益に十分に資することにはならないということが指摘をされております。 また、生い立ちに関する情報については、その内容や伝え方によっては、本人に強い不安や混乱を生じさせるおそれがあります。このため、子供の最善の利益の観点から、まずは児童相談所や関係機関等が継続的に関与する中で、子供の年齢や理解の度合い、心理的状況に応じて受け止めやすい形に整理しまして段階的に説明を行うとともに、説明後のケアも含めた配慮を行いながら伝えていくことが重要とも指摘をされております。 研究の結果として、児童相談所においては、子供が自らの生い立ちについて振り返り、整理することを支援する取組を進めていくことが望ましいという方向性が示されたものと受け止めております。 こども家庭庁としては、この結果に基づきまして、まずは、子供が里親や施設等に措置されている間に児童相談所が里親や施設等と連携しまして、子供の年齢や理解の度合いに応じまして、心理的状況等も把握しながら、子供に生い立ちに関する説明等を行う取組を推進してまいりたい、このように考えております。
○大森委員 ありがとうございます。 措置中にライフストーリーワークという取組をなさっているということも伺っておりますけれども、乳児院に来る方の多くは、大人になって恋人ができたり、結婚を考えたり、また子供を授かる中で知りたいと思う人も多くいらっしゃいます。措置中だけで充足するものではなく、特に、乳幼児期に里親家庭などの社会的養護を経験した子供たちにとっては、大人になってからでないと知り得ないということも多くございますので、この記録につきましては永年保存、また、自分の記録でもございますので、いつでも知ることができるということが必要であると思いますので、そういった点も是非とも考慮していただきたいと思っております。 続きまして、里親支援センターの普及について伺います。 令和四年の児童福祉法改正により、里親支援センターが児童福祉施設として創設され、令和六年四月から運営が始まりました。制度開始から二年が経過した現在、全国の設置数は何か所になっているのかお示しください。
○齊藤政府参考人 お答えいたします。 里親支援センターの設置状況については、現在把握している最新の状況としては、令和七年四月一日時点で、三十四自治体、五十五か所となっております。 なお、令和八年四月一日時点での設置状況については、現在集計中でございます。
○大森委員 里親支援センターを設置すべき自治体は、都道府県、指定都市、児童相談所設置市を合わせて約八十に上りますが、制度開始から二年が経過する中で、普及を着実に進めるために政府の皆様が尽力してくださっているということも承知しております。 その上で、センター設置に踏み出せない要因の一つに、個人情報管理の問題が指摘されています。里親支援センターの運営を民間に委託する場合、これまで児童相談所が取り扱ってきた行政的な文書、公的に取り寄せた戸籍謄本などの個人情報を民間団体に引き渡すことになります。情報漏えいが発生した場合のリスクは非常に大きく、国として情報提供の方法や保管ルールを定めていないため、各自治体が独自にルールを策定しなければならない。新しい制度であるがゆえに、どのようなルールを構築し、民間とどう連携すべきか、多くの自治体が手探りのまま導入に踏み出せずにいます。 自治体が安心して設置に踏み出せる環境を整えるべきだと考えますが、政府の見解を伺います。
○齊藤政府参考人 お答えいたします。 里親支援センターの設置に当たっては、里親支援センターの担い手の確保や児童相談所と里親支援センターの役割分担の整理など、地域の実情に応じて個々の課題があるものと承知してございます。 そうしたことから、こども家庭庁ではこうした課題に丁寧に対応するため、令和六年度より、里親等委託の更なる推進に向けて、国と自治体の担当職員によるネットワーク会議を実施をし、各自治体の課題等の洗い出しや取組事例の横展開を行い、都道府県等へ伴走的支援を実施しているところでございます。 さらに、令和七年度補正予算において、里親支援センターの設置促進に向けて、未設置自治体へのアドバイザーの派遣等を行う事業を計上しているほか、令和八年度予算においては、各自治体で関係機関が連携、協働するための家庭養育推進ネットワークを構築するための必要な予算を計上するなど取組を強化してございます。 御指摘の個人情報管理の問題も含めて、これらの取組を通じて、現場の状況をよく把握をして、その好事例の横展開を図ることで、自治体が取り組みやすい環境の整備に努めてまいりたいと考えてございます。
○大森委員 ありがとうございます。是非ともその好事例の横展開、加速をさせていただきたいと思っております。お願いいたします。 引き続き、里親支援センターの支援対象について伺います。 特別養子縁組成立後の家庭も支援の対象になるのか、お聞かせください。
○齊藤政府参考人 お答えいたします。 里親支援センターは、児童福祉法上、里親支援事業を行うほか、里親及び里親に養育される児童並びに里親になろうとする者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設と位置づけられており、必ずしも特別養子縁組成立後の家庭の支援を担うこととはされてございません。 他方で、養子縁組家庭への支援は、児童福祉法上、都道府県の業務として規定されており、当該業務を里親支援センターで実施することが可能であることは自治体向けのガイドラインでお示ししているところでございます。
○大森委員 最近は、養子縁組を希望する里親さんが増えていて、特別養子縁組の家庭も里親支援センターの支援対象としている自治体もあるようです。特別養子縁組成立後でも、子供が成長する中で自分の出自に悩んだり養子縁組里親さんがそのことを悩まれるということもありますので、特別養子縁組が成立したから支援が終わるというのではなく、継続して支援が受けられることは大事だとのお声も伺っております。 特別養子縁組家庭への支援について、取組状況と大臣の見解をお伺いいたします。
○黄川田国務大臣 特別養子縁組家庭が縁組成立の前後を問わず切れ目ない支援を受けられることは重要であると認識しております。 養子縁組家庭への支援については、先ほど局長が答弁したとおり、児童福祉法上、都道府県の業務として規定されておりまして、必要に応じて里親支援センターに委託するなど、各地域で体制が整備されているものと承知をしております。 こども家庭庁としては、都道府県が里親支援センター等に業務を委託した場合の費用の補助を行っているほか、民間養子縁組あっせん機関において行われる特別養子縁組家庭への支援についても、自治体を通じて支援しております。 引き続き、養子縁組家庭が縁組成立後も適切な支援を受けられるよう、各地域の取組を支援してまいりたいと考えております。
○大森委員 ありがとうございます。 特別養子縁組の里親さんが安心、安全に養育が続けられるようなサポートを全国的にどこでも受けられるような後押しを是非とも国を挙げて行っていただきたいと思っております。 続いてお伺いいたします。 親権者が里親での養育などに反対の意思を表明することで、子供が施設に長期間とどめ置かれるケースがあります。一方、親権者が行方不明になって連絡が取れず、意思が確認できない場合もあります。行方不明などで親権者と連絡が取れない場合、子供を里親での養育につなげることができるのか、伺います。
○齊藤政府参考人 お答えいたします。 児童福祉法においては、児童相談所が里親委託や施設入所等の措置を行う場合に、原則として親権者等の意に反して措置を取ることができないとされております。 これは、親権者等が反対の意思を表明している場合には措置の決定を強行できないという意味でございまして、親権者等の承諾を得ない限り措置の決定ができないという意味ではなく、積極的な承諾はなくとも、反対の意思表明がなければ措置の決定はできると考えてございます。 したがいまして、親権者が行方不明等によりその意思、意向の確認ができない場合は、里親委託等の措置について親権者の意に反することが確認できない状況、つまり明確な反対の意思表明がない状況であることから、児童相談所の判断により里親委託の措置を取ることは可能であると考えてございます。
○大森委員 どのくらいの期間で連絡が取れないと行方不明として扱えるのかということが明確でない、対応が難しいとのお声があります。親権者と話せる機会である入所時に、余りにも連絡が取れないときは里親に委託するという旨を児相で伝えておくなどの対応も検討してほしいとの御意見もありました。また、せめて、こういう状況の場合は可能であったなど、好事例の共有が欲しいとの御要望もあります。 このような要望に対する大臣の御見解を伺います。
○黄川田国務大臣 こども家庭庁では、里親委託の措置を行う際の保護者の承諾に関して、ガイドラインを作成しております。そのガイドラインにおきましては、このように書かれております。保護者との連絡が取れなくなる場合を想定し、事前に里親委託への措置変更について了承することが明文化されている場合は、その承諾撤回が明示的にされるまでは、保護者の意に反する場合に当たらない、このことを各自治体に示し、事前に承諾を取ることが可能である旨もお伝えをしているところでございます。 なお、どの程度の期間、親権者との連絡が取れない場合を行方不明等で意向が確認できない場合として取り扱うかということについては、各相談所において個々のケースの状況に応じて判断されるべきものでありまして、国として一律に示すことは困難であると考えております。 しかしながら、里親委託が適切に措置されるよう、引き続き、各自治体に対して、事例の共有も含めまして、ガイドラインの周知徹底等に努めてまいりたいと考えております。
○大森委員 ありがとうございました。 現場の皆さんは、本当に子供たちの最善の措置を考えるために真剣に悩んで取り組んでいらっしゃいますが、なかなか、どういう基準でというのがないので、非常に苦労されているというのも伺っておりますので、もう少しいろいろな面で、先ほどお話しした好事例の共有なども含めまして、更なる情報を共有していただきたいというふうにも思っておりますので、よろしくお願いいたします。 次に、保護者への支援について伺います。 困難な環境にあっても懸命に子育てをなさっている親御さんは大勢いらっしゃいます。しかし、一方で、虐待や貧困の連鎖という言葉があるように、支援が届かないまま孤立した親が、自らも経験した傷つきを子供に繰り返してしまうという事実が一定程度見受けられるといいます。虐待や貧困の世代間連鎖を断ち切るためには、子供を預かるだけでなく、親も一緒に施設に泊まって育児を学ぶような、柔軟でハードルの低い親子ショートステイのような仕組みが求められています。 令和六年度改正から子育て短期支援事業に親子入所支援が加わりましたが、始まったばかりの事業でもあり、まだ対応できる施設は限られていると承知しております。また、国は既に、原則七日以内とする利用制限は設けないこととしています。 しかしながら、一部、この原則が実施要綱に残ったままの自治体もあると仄聞しております。是正のために、是非、国が原則七日以内とする利用制限を撤廃した旨の周知をお願いしたいと思いますが、御見解を伺います。
○中村政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘のとおり、我々、利用日数上限については撤廃しております。その旨自治体にも周知をしておりますけれども、実際、実施主体である市町村が実際の利用期間を判断するのでございますけれども、引き続き周知に努めてまいりたいというふうに考えております。
○大森委員 こども基本法第三条第二号には、全ての子供の福祉に係る権利がひとしく保障されることを基本理念として定めていますが、親子入所支援は市町村事業であるため、実施状況にいまだ地域差があります。支援を必要とする家庭がたまたまその市町村に住んでいるかどうかで受けられる支援の内容が変わってしまう、これは子供の育ちが生まれた場所によって左右されることを意味します。 政府として、地域差の実態把握と是正に向けて、今後どのように拡大に取り組んでいかれるのか、見解を伺います。
○中村政府参考人 お答えいたします。 本事業のいまだ実施していない都道府県はございますけれども、未実施の自治体との対話を通じまして、制度の拡充に努めてまいりたいというふうに考えております。
○大森委員 ありがとうございます。 親子入所支援によって、親子が共に施設で生活しながら専門職から継続的に養育を学ぶことができる、より踏み込んだ支援の拡充が必要であると考えております。専門職配置への財政措置を更に強化していただきたいと考えますが、大臣の見解を伺います。
○黄川田国務大臣 議員御指摘の親子入所支援については、そもそもショートステイ事業自体を実施していない自治体があることや、当該事業は実施していたとしても親子入所等支援を実施していない自治体があることから、まずは事業を実施する自治体を増やしていく取組が必要であると考えております。このため、こども家庭庁では、自治体に対して、好事例の周知などを通じて事業の積極的な実施を促しているところであります。 その上で、児童養護施設等で働きつつ、ショートステイ事業のみに従事し、親子入所時の保護者への養育支援等を行う専従職員配置を含めた支援体制の充実については、今後、自治体からの御意見等も丁寧に伺いつつ、関係省庁とも連携しながら検討してまいりたいというふうに考えております。 なお、子育て短期支援事業のほか、専門職から継続的に養育を学ぶことができる支援としては、子育て中の家庭への支援として、子育て方法を一緒に考え助言を行う育児指導担当職員を配置する児童養護施設等への補助、また、虐待等により傷ついた親子関係の再構築に向けてカウンセリングなどを実施する親子再統合支援事業、そして、児童養護施設において、入所している子供の家庭復帰に向けた支援を行う家庭支援専門相談員の配置を実施しているところでございます。 これらの事業も組み合わせまして、引き続き、児童だけでなくその保護者への支援も取り組んでまいりたいと考えております。
○大森委員 ありがとうございました。 時間が参りましたので、終了させていただきます。大変にありがとうございました。
○丹羽委員長 次に、犬飼明佳君。
○犬飼委員 中道改革連合の犬飼明佳でございます。よろしくお願いをいたします。 まず初めに、中東情勢を踏まえた緊急支援についてお伺いをいたします。 今般の中東情勢の緊迫化によって、原油価格の上昇を通じて、我が国の電気・ガス料金、さらにはガソリン価格や食料品価格に至るまで、広範な物価上昇が生じております。 私ども中道改革連合、立憲民主党、そして公明党の三党で、四月に物価高アンケートを実施をいたしました。個人、法人合わせて一万二千件以上の多くの声をいただきました。 九八・二%が物価上昇を実感をし、生活や事業に深刻な影響が出ているとの結果が示されました。また、政策ニーズとしても、電気・ガス料金の引下げや補助金の拡充に加え、低所得者向け給付金や、子育て、教育支援の拡充を求める声が三割を超えているなど、生活防衛に対する切実な声が明らかとなりました。さらに、同アンケートの自由記述におきましても、光熱費と食費の双方が上がり、家計が成り立たない、子供の食事や教育費を削らざるを得ないといった声が多数寄せられております。私の地元の低所得者層の方や子育て世帯の方々においても、既に我慢の限界に達している、こうした実態も浮き彫りとなりました。 こうした現場の声を踏まえまして、我々三党で、四月二十八日、政府に対し、電気・ガス料金の引下げや燃料価格対策と並び、低所得者や子育て世帯への重点的な支援を柱とする緊急提言を行ったところであります。 現在の物価高は、一時的なものではなく、長期化の様相を呈しております。特に、所得の低い世帯や子育て世帯ほどエネルギー価格や食料価格の上昇の影響を強く受ける構造にあります。生活の下支えとなる迅速かつ的確な現金給付の必要性は極めて高いと考えます。 そこで、お伺いをいたします。 政府として、今回の中東情勢の影響をどのように捉え、低所得者層及び子育て世帯の生活実態をどのように把握をしているのか。その上で、給付金を踏まえた直接支援についてどのような具体策を講じる考えか、明確にお答えください。
○黄川田国務大臣 お答えいたします。 子育て世帯の中でも、とりわけ物価高により家計に大きな影響を受ける低所得の子育て世帯については、必要となる支援を早期に把握、提供すること等を通じて生活や家計の安定を図ることが重要であると考えております。 足下の物価高への対応としては、政府として、一世帯当たり標準的に年間八万円を超える支援を盛り込んだ経済対策や令和七年度補正予算の着実かつ迅速な執行を行っているところでございます。また、このうち、こども家庭庁としては、低所得子育て世帯を含む全ての子育て世帯に対して、ゼロ歳から高校生年代の子供一人当たり二万円を給付する物価高対応子育て応援手当による支援を行っております。 また、当該手当と併せまして、低所得子育て世帯に対する物価高への対応として、地方自治体における集中的な相談機会の提供に対する支援、また夏休み等の長期休暇中の集中的な食事等支援の創設、重点支援地方交付金を活用した給付金等の支援の促進なども行っております。 これらの多面的な支援を様々な困難に直面する低所得子育て世帯にしっかり届けられるよう、地方自治体とともに、密に連携して取組を進めてまいります。
○犬飼委員 中東情勢を踏まえた上で、やはり追加の対策が必要であるというふうに思います。 昨日の報道、ニュースでも流れておりましたけれども、今、ガソリン代の補助、予備費を活用して実施をしていただいておりますけれども、四月のペースでいくと六月には予備費が枯渇するというニュースも流れておりました。また、六月からは電気代も値上がりをするのではないかといったことも、今、取り沙汰されております。 消費者の方々、生活者の方々からすると、やはり、今、不安しかないという状況でありますので、特に、本格的な夏を迎える、ここから迎えていくというふうになると思いますけれども、是非その前に、やはり緊急対策、緊急支援というものを御検討をいただきますことを、重ねて要望をさせていただきます。 そして、そうしたことも踏まえまして、次のテーマに移らせていただきます。 放課後児童対策についてお伺いをいたします。 まず、この放課後児童対策、待機児童解消の実効性についてお伺いをいたします。 共働き世帯の増加によって放課後児童クラブの利用ニーズは急増しておりますが、政府統計でも、依然として約一万六千人の待機児童が存在するとされております。さらに、実際には、申請しても入れないと見込んで諦める家庭や利用時間が合わずに申請できない家庭が多く、潜在的待機児童はこれを大きく上回るとの見方もあります。特に、都市部では施設不足が顕著であり、地域によっては抽せんとなるなど、公平性の観点からも課題が残されております。こうした状況は、子供の安全な居場所の確保だけでなく、保護者の就労継続にも影響を及ぼしております。 そこで、二〇三〇年の目標の達成に向け、現時点での進捗と課題をどのように認識しているのか、実効性ある対策をどのように講じるのか、お伺いをいたします。
○黄川田国務大臣 お答えいたします。 放課後児童対策については、こども家庭庁と文部科学省の両省で令和七年十二月に取りまとめました放課後児童対策パッケージ二〇二六に基づきまして、新たに二〇三〇年頃までに百六十五万人分の受皿整備を進めるという目標を掲げ、場の確保等に取り組むこととしております。 こうした受皿整備の状況については、毎年度、自治体に対して調査を行っております。昨年度の調査結果では、依然として待機児童が発生しており、令和八年五月一日時点の状況については本年夏頃に速報値を公表する予定であります。この調査結果を踏まえまして、取組の進捗状況や受皿整備を進めていくに当たっての課題をしっかりと把握してまいります。 受皿整備の目標達成に向けては、小学校内で実施される放課後児童クラブと放課後子供教室との校内交流型を強力に推進するとともに、普通教室のタイムシェアを含めた学校施設などの既存施設の活用をより一層促していくことが重要であると考えております。このため、こども家庭庁と文部科学省が緊密に連携して、自治体説明会やヒアリングなどのプッシュ型で実施しているところであります。 引き続き、地域の実情を踏まえつつ、放課後児童クラブの受皿整備を進めてまいりたいと考えております。
○犬飼委員 今大臣の御答弁があったとおり、場所、受皿の確保、また人材の確保、この両輪がやはり非常に重要だというふうに思います。 そこで、ここからは一つ一つ少し細かくお伺いをさせていただきたいというふうに思います。 まず、場所の確保についてであります。 受皿拡大が進む一方で、現場では、一クラブ当たりの児童数が増加をし、過密化による生活環境の悪化が課題となっております。複数の自治体で、四十人という定員を大幅に上回る受入れをされていることや、専用のスペースが確保できないといった実態も報告をされているところであります。 また、文部科学省や自治体の調査でも、学校の空き教室があるにもかかわらず、管理責任や部局間の調整の問題から十分に活用されていないケースも指摘をされております。さらに、新設については、用地確保や建設費高騰の影響で進みにくい状況であります。結果として、施設が足りない、あっても質が担保されないという二重の問題が今生じております。 そこで、適正規模の確保や分散型整備など質を担保する受皿整備をどのように進めるのか、お伺いをいたします。
○中村政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘のとおり、放課後児童クラブの受皿整備に当たりましては、場の確保ということで学校施設等の既存施設を最大限活用していこうと考えておりますし、人の確保などもやっていきたいと思っています。 その上で、御指摘の質の担保につきましては、まずもって、利用する児童がどれだけ丁寧に接していただけるかということで、支援員の数、これは非常に大事だと思っております。そういう観点から、放課後児童クラブの一つのクラス当たりの児童数が過大とならないように、我々といたしましても、運営費の補助基準額につきまして、おおむね四十人以下ということを定めております。 そういう適正規模への誘導を図ってきておりまして、引き続き、この基準を維持していきたいと思っていますし、自治体に対してクラスの人数を適切に設定していただくよう働きかけてまいりたいというふうに考えております。
○犬飼委員 今、質の確保の中で、やはり、人材という、人ということが大変重要だというふうに思います。 そこで、人材の確保及びその専門職としての位置づけについてお伺いをいたします。 多くの自治体では、放課後児童支援員の不足が最も深刻な課題として今挙げられております。現場では、募集しても応募が来ない、採用しても定着しないといった声が相次いでおります。その背景には、低い賃金水準と不安定な雇用形態があります。実際、支援員の多くの方は非常勤であり、年収水準も二百万から三百万円台にとどまるとされております。また、業務は見守りにとどまらず、生活指導、保護者対応、そして、特に近年においては食物アレルギー対応や発達障害児への対応など、専門知識と責任が一層重くなっております。 しかしながら、その処遇や社会的評価は十分とは言えません。保育士や教員と比べても、制度上の位置づけが曖昧であるとの指摘もあります。このことから、人材確保の難しさにも直結しているのではないかと考えます。さらに、夏休みなど長期休暇中となれば、朝から夕方までの長時間勤務となり、更なる人材確保が困難となっていきます。 そこで、支援員の確保や処遇改善など、今後の具体的な取組を明確に示してください。また、保育士等と同等の専門職としての位置づけ、資格、処遇体系を抜本的に見直すべきではないかと考えますが、見解を伺います。
○中村政府参考人 お答えいたします。 放課後児童クラブの成否はまさに支援員の質に懸かっているという御指摘、そのとおりだと思っております。 現在、支援員の数でございますけれども、約十一万九千人と前年から六千人増加をしているところでございます。 こども家庭庁としては、先ほど大臣から御答弁申し上げましたけれども、放課後児童対策パッケージ二〇二六におきまして、二〇三〇年頃までに百六十五万人が見込まれるということでございますので、その受皿整備を目標に掲げておりまして、必要な人員の確保について進めていきたいと考えております。 もう一つ、支援員の位置づけ、処遇についてでございますけれども、先生御指摘のとおり、非常に専門的な知見が必要ということでございまして、我々、専門職として位置づけをしております。内閣府令におきまして認定要件を定めておりまして、実務経験であるとか研修をせよということを定めているところでございます。 また、処遇、これも非常に大事でございまして、我々といたしましても、人事院勧告に基づいた運営費単価の引上げ、常勤の放課後児童支援員を二名以上配置した場合の補助基準額の引上げに加えまして、先ほど夏の例を委員御指摘されましたけれども、十八時半を超えて開所した場合への補助などについての処遇改善の継続的実施などに取り組んでいるところでございまして、引き続き必要な支援を進めてまいりたいと考えております。
○犬飼委員 処遇改善も今ずっと継続を進めてきているところだというふうに思っております。ただ、やはりそのペースをもっと速めていただく必要があるというふうに思っておりますので、是非、拡充、そしてまたスピード感を持って対応していただきたいと思います。 そして、次に、先ほど大臣からも御答弁がありました校内交流モデル、この実効性についてお伺いをいたします。 政府は放課後児童クラブと放課後子供教室の校内交流を推進をされておりますが、現場では必ずしも十分に機能しているとは言えません。所管が異なるため調整が難しい、人材や予算が別枠で一体的運用が困難であるといった課題が指摘をされております。また、同一校内に両事業が存在していても、活動時間や内容が分断されているケースが多く、子供にとって連続した居場所となっていない実態があります。本来であれば、学校施設を最大限活用し多様な活動機会を提供する仕組みとして私ももっと機能するべきではないかというふうに思っております。 そこで、学校施設の一体活用、人材の共有化など、実効性ある一体モデルをどう構築していくのか、お伺いをいたします。
○中村政府参考人 お答えいたします。 校内交流型でございますけれども、まずもって、保護者もそうですが、子供当人にとりまして、小学校から移動することなく過ごせる、これは非常に大きなメリットだと思っておりますし、実施主体である自治体にとりましても、委員御指摘していただいたように、体育館や教室の設備を共用して効率的な運営を行えるということで非常にメリットが大きいということをきちんとPRしていきたいというふうに思っております。 加えまして、こうしたものをより積極的に活用していただくために、我々、校内交流型を実施する場合の整備費の補助基準額を通常の整備と比べて高く設定しております。あるいは、先ほども大臣から御答弁させていただきましたけれども、文科省と連携して、自治体から収集した好事例を発信してまいりますし、プッシュ型の説明等々を今後とも引き続き進めてまいりたいというふうに考えております。
○犬飼委員 子供の居場所、これをもっと広げるという観点から、多様な居場所づくりと地域資源の活用という観点でお伺いをいたします。 子供のニーズは年々多様化しております。放課後児童クラブのみでは対応し切れない実態が広がっております。 私の地元愛知県におきましても、例えば、名古屋市ではトワイライトスクールを実施をしております。学校施設を活用した放課後の居場所として整備がされ、学習や体験活動の機会が提供されております。また、豊橋市や岡崎市などでは、子供食堂や地域団体と連携し、食事と見守りを一体で支える取組が広がっております。 しかし、その一方で、現場の声を伺いますと、課題も明確であります。ある保護者からは、学童はいっぱいで入れず、トワイライトは時間が短くて仕事と合わないという声があります。また、子供食堂の運営者からは、本当は毎日開きたいけれども人手も資金も足りないとの声も寄せられております。さらに、放課後児童クラブの支援員からも、多様な子供に対応したいけれども人員が足りずに難しいといった切実な声が上がっております。つまり、地域には多様な受皿の芽があるにもかかわらず、それぞれが点として存在をし、制度的な支えや連携が不十分なために、子供にとって、選べる居場所として十分に機能していないのではないでしょうか。 こうした状況を踏まえると、放課後児童クラブを中心としながらも地域全体で子供を支える仕組みへと転換する必要があると思います。 そこで、放課後児童クラブ一辺倒だけではなく、放課後子供教室、地域活動、民間サービスを含めた選べる場所への政策転換が必要ではないでしょうか。また、児童館、公民館、民間事業所、NPO等を活用した分散型居場所モデルを制度的に支援するべきだと考えますが、今後の取組をお伺いをいたします。
○中村政府参考人 御答弁申し上げます。 先生おっしゃるとおり、我々も全く同じ認識を持っておりまして、子供の居場所を確保するに当たりまして、子供もどんどん多様になってきておりますので、その特性に配慮した多様な居場所づくりを進める必要がある、これは、我々の閣議決定いたしましたこどもの居場所づくりに関する指針にも記述しているところでございます。 こうした取組の一環といたしまして、昨年度の補正予算でございますけれども、委員おっしゃるとおり、公的なところも、すごく児童館も公民館も大事ですけれども、やはり民間の知恵をきちんと活用していく観点は非常に大事だと思っておりまして、小学生の放課後の居場所に取り組む企業といった民間活動をしている方を支援するモデル事業を創設しておりまして、現在十七団体を採択しております。第二次公募も今しているところでございます。 このように、民間の活力、知恵を生かした小学生の放課後の居場所づくりに取り組んでいるところでございまして、委員御指摘の分散型居場所モデルの考え方も含めまして、こうしたモデル事業の取組を通じまして、地域にある人的資源や様々な空間を最大限活用していきたいというふうに考えております。 〔委員長退席、橋本(岳)委員長代理着席〕
○犬飼委員 ありがとうございます。 今年度ですか、企業、民間のまたお力をかりるというお話が今ありましたけれども、とにかくウィングを広げていっていただきたいというふうに思います。 ちょっと次の質問は飛ばさせていただきまして、次に、ICT化の方向性についてお伺いをさせていただきます。 放課後児童クラブにおいても、このICT化という流れの中で、入退室管理や保護者の連絡のデジタル化が進められております。ただ、その一方で、現場からは、導入コストが負担であるとか操作に習熟するまで時間がかかるといった声も聞かれます。特に、小規模なクラブや地方自治体では初期費用や維持費の確保が難しく、導入の遅れにつながっております。 また、ICT化が進む一方で、かえって入力業務が増え、現場の負担が増加しているという指摘もあります。本来、ICTは業務効率化や安全性向上のための手段であり、現場負担を増やすものではありません。 そこで、ICT化を業務軽減、安全性向上に確実につなげるための標準化と支援策をどう講じていくのか、お伺いをいたします。
○中村政府参考人 お答えいたします。 放課後児童クラブも含めまして、ICT化は非常に大事だと思っております。おっしゃるように、業務を軽減して子供に向き合う時間を増やす、あるいは安全確保という観点からやっていきたいということで、我々、継続的に補助をしております。 その上で、より柔軟に、かつ効率的に導入するために、我々、利用手続などの導入につきましても、モデル事業によって今補助をしているということでございます。こうしたシステムを活用した業務の、先生御指摘のような標準化などにつきましては、こうしたモデル事業の成果などを踏まえて検討してまいりたいと思っております。 いずれにいたしましても、今後とも、効率性あるいは安全確保のために、ICT機器やシステムの導入を支援しつつ、標準化に向けて、自治体の好事例を収集していく中で、支援の在り方も検討してまいりたいと考えております。
○犬飼委員 このICT機器についての費用なんですけれども、更新費用とかランニングコスト、こうしたものが、やはり負担がずっと乗っかってくるということであります。こうした費用負担軽減、こうしたところもまた是非検討していただいて、持続可能な形でICTが活用できるように是非検討していただきたいと思います。よろしくお願いをいたします。 次に、先ほど大臣から答弁もいただきました、夏休み等の長期休暇中のお昼御飯、昼食問題についてお伺いをいたします。 私、今回、一期生でございますけれども、子供貧困対策推進議員連盟に加入をさせていただきました。三月十九日の総会に参加をさせていただきまして、あすのば、しんぐるまざあず・ふぉーらむ、セーブ・ザ・チルドレン、キッズドアなどなど、支援団体の方々から切実なお声もお伺いをいたしました。 子供の貧困率は一一・五%、一人親世帯は四四・五%とされ、さらに、食料が買えなかった経験があると答えた一人親世帯は二一・一%に上るなど、食の不安は深刻な課題となっております。特に、夏休みは学校給食がなくなることで家庭の負担が一気に増し、一日二食でしのいでいるや、十分な昼食を用意できないといった声が上がっております。こうした状況は、栄養不足や生活リズムの乱れにつながり、子供の成長や健康に長期的な影響を及ぼすことが懸念をされます。 放課後児童クラブにおける昼食提供は、今、全国で約四三%となっているということです。これは早急に普及を進めていく必要があると思います。この背景には、一食当たり三百円から六百円の食材費に加え配送費、人件費、衛生管理費、アレルギー対応などのコスト負担があり、自治体や事業者、保護者に依存する現行の仕組みでは持続的な運用が困難であるというふうに思います。結果として、必要なのに提供ができない、制度はあるが回らないという状況に陥っているのではないでしょうか。 そこで、この放課後児童クラブを核に、昼食提供を含めた長期休暇支援を更に強化すべきであるというふうに考えますが、今後の取組についてお伺いをいたします。
○齊藤政府参考人 お答えいたします。 夏休み期間中に子供たちがエアコンを利用できず熱中症の危険にさらされたり、十分な食事を取ることができず健康リスクが高まったりすることがないよう、暑さをしのげる居場所と食事の確保を一体的に支援することは重要であると認識してございます。 こども家庭庁では、子供の貧困対策として実施をしている地域こどもの生活支援強化事業において、これまでも、放課後児童クラブを含め、地域の様々な場所を活用した食事の提供等の取組を支援してきたところでございますが、さらに、令和八年度予算において、長期休暇中に集中的に暑さ対策等が整った場所での食支援を行う補助メニューの創設を行ったところでございます。 また、こども家庭庁を始め各省庁が実施をする事業を自治体が複合的に活用いただくことで、長期休暇中に経済的な困窮に直面をする子供たちを守るセーフティーネットを構築できるものと考えてございます。 来る夏休みに備えて、多くの自治体でこれらの支援を御活用いただけるよう、関係省庁と連携して自治体に対して積極的に働きかけてまいりたいと考えてございます。
○犬飼委員 この夏休みの昼食、そしてクーラーの利いた涼しい場所、これをいかに確保していくのかというのは喫緊の課題であるというふうに思います。特に、困窮家庭の利用ということをいかに進めていくのかというのが重要な課題であると私は思っております。 この困窮家庭の利用負担軽減についてですけれども、現在、放課後児童クラブの利用料や夏休み期間中の昼食費は基本的に自己負担とされております。そのことから利用の格差も生んでおります。先ほどの支援団体の皆様方からも、昼食代が負担で利用を控えているとか、兄弟で通わせると家計がもたないといった声が寄せられております。最も支援が必要な家庭ほど制度を利用できないという逆転現象も起きているのではないでしょうか。 また、一人親世帯の中には、食費や光熱費の増加により生活が一層厳しくなり、エアコンを控える、食事回数を減らすといった対応を余儀なくされている実態もあります。夏休み中の昼食代の支援ということで試算しますと、一食大体四百円から五百円であるというふうに思います。夏休み支援期間二十五日間とすると、大体子供一人当たり一万円から一万二千五百円となります。子供の栄養確保、健康維持、保護者の就労継続を支える社会的投資という観点からすると、こうした子供一人に対しての一万円から一万二千五百円ということは十分に検討に値するものではないかと私は考えます。 そこで、困窮家庭の子供については実質無償化、こうしたことができる仕組みを地域差をなくして全国的に私は整備をすべきであると考えますけれども、今後の方向性について、方針についてお伺いをいたします。
○中村政府参考人 お答えいたします。 まず、委員御指摘のとおり、困窮家庭も含めまして子供に対して昼御飯を提供するということは、これは非常に大事だと思っておりまして、今支援局長から御答弁申し上げたとおり、本年についても夏休みが始まる前にきちんと周知をしていきたいと思っています。 その上ででございますけれども、低所得者世帯、困窮家庭への支援というのは非常に大事な点でありまして、こども家庭庁も各自治体も様々メニューをつくっているところでございます。 その中で、委員御指摘の、放課後児童クラブの利用料や昼食無償化をしてはどうかということでございますけれども、低所得者世帯へのサポートという意味では、我々、趣旨については全く同じ方向でございますけれども、じゃ、実際の制度としてこれを実現するかというところになりますと、幾つか課題があると思っておりまして、例えば、保護者が自宅で子供を見ている御家庭や、共働きであっても放課後児童クラブを利用していない御家庭や、また、低所得者世帯の中でも利用状況に差があるといったところもございますし、実際の利用料は市町村、事業所が独自に設定している中で、じゃ、金額をどう設定するのか、委員、試算をしていただきましたけれども、そういった課題はあると認識しております。 したがいまして、まずは、足下は冒頭申し上げた昼食提供の支援に取り組んでいき、また必要に応じて検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○犬飼委員 これは是非検討を進めていただきたいというふうに思います。自治体の格差ということもありますので、国が責任を持って私はセーフティーネットとして制度をしていただきたいというふうに思いますので、是非引き続き検討をお願いをいたします。 そして、今のようなこうした情報をしっかりと必要な方に送らなければならないと思います。そうした観点から、プッシュ型支援への転換についてお伺いをいたします。 現在の子供支援政策は申請主義が中心であり、制度を知らない、手続ができない、支援を求めること自体に心理的ハードルがある家庭ほど取り残される傾向があります。特に、一人親世帯や非課税世帯では、日々の生活に追われる中で情報にアクセスできず、結果として支援につながらないケースが指摘されております。 近年は、自治体において、児童扶養手当や就学援助のデータを活用し、対象世帯に直接情報を届ける取組も始まっております。ただ、こうした取組は全国的にはまだまだ限定的であるというふうにも思います。 そこで、児童扶養手当世帯、就学援助世帯、非課税世帯に対し、夏休み前に、食事支援、居場所情報、そして給付を一体で届ける仕組みを構築すべきと考えますが、今後の方向性についてお伺いをいたします。
○齊藤政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘のとおり、支援が必要な子供や子育て世帯が取り残されることなく必要な支援が届くことは重要であると認識してございます。 こども家庭庁としても、支援ニーズの高い子供の住宅を訪問し、食事提供等と合わせて子供等の状況を把握をし、見守り事業を実施しているほか、児童扶養手当の現況届の機会を捉えた支援情報の提供や、学校等における児童や保護者への周知など、情報発信の工夫を呼びかけているところでございます。 また、こども家庭庁におきましても、先ほど御指摘ございましたけれども、自治体におけるIT機器等の活用を始めとしたワンストップ相談及びプッシュ型の支援体制の構築を支援するとともに、一人親家庭向けの特設サイトにおいて居住自治体の支援情報を簡単に検索できるようにすることや、SNS等を通じて当事者向けに情報発信を行うことといった取組を進めてございます。 支援の必要な家庭に、支援やその情報等が確実に届くよう、こども家庭庁を始めとする関係省庁や自治体で緊密に連携して取組を進めてまいりたいと考えてございます。
○犬飼委員 この情報の届け方の中で、やはり、様々な情報をプッシュ型で送るということと、アウトリーチの訪問型ということも非常に重要だというふうに思います。 私の地元で、フードパントリーをされている民間の団体の方々がいます。地元の社会福祉協議会と連携をしながら、支援が必要な方のおうちに家庭訪問すると。ただ、そのときに手ぶらで行くんじゃなくて、食事を、食べる物、食材を持って訪問をされているということです。 最初、行政関係の方が来ると、バインダーを持っていろいろなことを根掘り葉掘り聞くような形のもので非常に抵抗感があったと言われていたお母さんが、やはり、回を重ねる中で、民間団体の方が食事を持って来る、それによって心を開かれて、そこから様々な相談があって、行政に接続をしたということもお伺いをいたしました。 様々なやり方があるかと思いますけれども、しっかりと必要な方に情報が届くやり方をまた進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。 私は、今回、食に関わることを取り上げさせていただきました。私、食品メーカーに前職は勤めておりました。食に携わる仕事をしてまいりました。その中で、多くの食に携わる方々から教えていただきました。それは、食べることは生きることであるということです。そして、食べることは命を守ることであるということであります。そして、食べることは楽しむことであって、食べることは人生を豊かにすることにもつながるということも教えていただきました。そうした経験ができない子供がいるということは、私は本当に悲しい思いでおります。 今の日本で十分に食べることができない子供がいる。断じてこんなことがあってはならないというふうに思っております。ましてや、暑い夏にクーラーをかけずに家の中で一日いる。想像するだけでもこれは地獄であると私は思います。 夏休みまであと二か月ちょっとであります。様々、今日細かいところまで御答弁をいただきました。本当に今、この数年の中にあって、手を打っていただいているところだと思います。ただ、あと二か月ちょっとの中で、最後、また大臣の陣頭指揮で、一人でもこうした子供が少なくなるように、解消に向けて是非大臣のリーダーシップを発揮していただきたいというふうに御期待をしております。 そうした思いも含めまして、最後の質問をさせていただきます。 財政の持続性と地域格差是正及び政策全体の方向性についてお伺いをいたします。 令和八年度から、今御答弁いただいたとおり、様々な支援を今広げていただいているところでございます。しかし、自治体によっての地域格差というものがあります。この地域格差是正に対してどのように取り組んでいくのか。また、量の拡大から、質、多様性、包摂性を重視した政策へと転換すべきと考えますが、大臣の御所見をお伺いをいたします。
○黄川田国務大臣 犬飼議員の問題意識と全く同様の問題意識を持っております。 私自身、放課後児童クラブに限らず、自治体の財政力による子育て支援に生じている地域間格差の問題は解消していくべきというふうに認識しております。 このため、こども家庭庁として、全国どの地域でも子供が健やかに育つ社会の実現のためにできることはないかと考えまして、令和八年度から、新たな取組として、財政力が低い自治体の子供施策を重点的に支援する地域こども政策推進事業を創設しました。このほか、子供施策の各種事業で、財政力が低い自治体等に高い補助割合を適用して、重点的に支援することとしております。 さらに、議員御指摘のとおり、放課後児童クラブの必要量を確保するとともに、質を高めていくことは重要であると考えております。このため、放課後児童支援員等の資質の向上を図るための研修の充実強化や、障害児等を受け入れるために専門知識等を有する支援員等を配置する放課後児童クラブへの支援などを通じて、引き続き、質の向上やインクルーシブな放課後の居場所づくりに向けた取組もしっかりと進めてまいりたいと思っております。
○犬飼委員 ありがとうございます。 残した質問については、また次の機会でやらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
○橋本(岳)委員長代理 次に、横田光弘君。
○横田委員 日本維新の会の横田光弘でございます。 総務省とデジタル庁が、この前の四月二十四日にジャパン・ダッシュボードというソフトウェア、アプリケーションを発表したんです。 非常にこれは面白くて、市町村の歳入歳出、財政指標、こういった各項目を数値にして、それを地図上に表示するなんというようなことができる、非常に優れ物なんですよね。私も、仲間の地方議員の方々に、こういう面白いのがありますから是非使ってみてよということも宣伝しておきました。 さらには、最近話題となっております「源内」ですよね。デジタル庁は「源内」AIを発表して、私たちのこの暮らしをどう変えてくれるのかという期待が非常に大きいんですけれども、私の事務所、横田事務所でも、実際にやってみました。RAGといいまして、AIとコミュニケーションする別のデータベースを駆使しながら、それでAIのよい点を引っ張り出すというような仕組みなんですけれども、これはフランス製なんですが、私がよく使っている4Dという開発ソフトがありまして、それを使って、ベクトル化しながら、ちゃんとやったんです。そうしたら、非常にうまくいくんですよね。簡単と言ったら変ですけれども、大きな、これまで工数がかかるようなものが非常に圧縮できるというような点があったということで、私も驚いておりまして。 しかも、この内容をオープンにしているんですね。デジタル庁は何をやっているかというと、自治体それから民間構わず、どんどんこの仕組みを使って、いわゆるAIを駆使したシステムを作ってみたらどうかということをオープンにしている、こういうようなこともあるので、今テレビを御覧の方も是非見ていただきたい、やっていただきたいと思うんですけれども、自治体も、それから民間も、AIをこれからどんどんどんどん駆使していただいて、そして、これまで周回遅れだと言われていたこの日本のAI環境を大きく挽回してもらいたいと思っているわけであります。 例えば、平賀源内じゃないですけれども、松本大臣「源内」とか、横田産業(仮称)「源内」とか、神奈川県「源内」とか、こういうのを作って、やったらどうかというふうに思っておりますが、大臣、何か、こういう「源内」とか使っていらっしゃるかどうか、ちょっと教えていただきたいというふうに思います。
○松本(尚)国務大臣 ありがとうございます。 横田委員から大変温かいお言葉をいただき、誠にありがとうございます、御指摘のとおり、ジャパン・ダッシュボードには、先ほど紹介いただいた地方財政版以外にも、複数のダッシュボードもございますと「源内」が回答してきました。 実はほかにもあるんですけれども、横田委員の質問に対して、通告のあった質問をプロンプトで入れますと、しっかりと答えてきました。ただ、まだ幾つか、少し事実と違う部分もありますので、それを官僚の方がチェックをして、そして答弁書を作ってくるというような状態でございますけれども。 これは読み上げるとちょっとあれなので。二ページぐらいの文章が出てくるんですが、三分で出てまいりました。しかも、最初に、このように、横田委員からの温かい言葉をいただきというような、寄り添うような内容で、半年前よりもはるかに、官僚に聞きますと、これの精度というのが上がっているというふうに聞いております。 したがって、こういったことで、どういうふうに使うかは、それぞれ使う側の利用なので、必ずこう使えということは言えないと思いますけれども、それでも、今まで二、三時間かかっていた答弁書の作成が、恐らく、ざっくり聞いただけでも、一時間以内には終わるだろう、過去の資料の収集というのも非常に速くできるというふうに聞いていますので、こういった点で、これからますます「源内」の活用というものを広げていきたいというふうに思っております。 ありがとうございます。
○横田委員 ありがとうございます。 そういう形で、本当にこれまで事務スタッフが、大きな、長い時間をかけて、いろいろな苦労をされて答弁書も作っていたと聞いておりますから、こういうようなものがどんどんどんどん、今までは考えられなかったような速さで進捗していくというのは非常に重要だと私も思っております。 ただ、ここからが非常に大きな問題でありまして、でも、このデータは一体、じゃ、どこにあるんだということです。 このデータは、もちろん、大臣もこれまでも何回も答弁をされていらっしゃるように、例えば国内にある、これは当然です。それから、国内の管理者がいる、これも当然です。でも、これはみんなアメリカ傘下の企業のいわゆるクラウドの中にあるんですよ、国内にあったとしてもね。アメリカ傘下だから全て悪いというわけじゃないけれども、今から申し上げるように、やはり非常に大きな問題を抱える可能性があるということなんです。 前回の委員会で、我が党の阿部司理事がソブリンクラウドに関して質問しました。まず、デジタル庁自体は国家の機密情報を扱っているわけじゃない、それはそのとおりです。それから、経済安保の推進法の基幹インフラの中にこのいわゆるクラウドは入っていないよね、こういうようなことで、ある程度外国製が入ってもしようがない、これもある意味じゃそのとおりだというふうに思います。 ただ、私は思うんですけれども、政府とか地方公共団体、民間も含めて、国民の個人情報を扱うわけですから、これは当然のことながら基幹インフラと言わざるを得ないんじゃないかと思うんですよね。 この基幹インフラをちゃんとコントロールする、そういうような法律が今のところないんです。個人情報保護法、後で大臣、これに対してのいろいろな改正の説明をされるというふうに聞いておりますけれども、だけれども、今回のポイントは、データセンターとかクラウドを制御する、そういった法律がないわけです。これをやはりちゃんと制定していかないと、これからガバメントクラウドを広めていくわけですから、やはりこういうようなものに対するチェック機能、それからそれを海外の勢力から守っていく、こういうような機能は非常に重要だというふうに思うわけです。 この一月に、政府の経済安全保障の更なる推進に向けた提言という有識者の提言があるんですが、その中にも、安全保障上重要なデータ等のセキュリティーを確保する重要性が高まっている中、国が責任を持って対処することが必要であるとか、データセンター及びクラウドサービスで大量に処理、保存されるデータを防護するための措置についても検討すべきだ、こういう提言があるわけです。本当にそう思うわけなんですよね。 今見ていると、当然のことながら、さっき私の開発環境のことも言いましたけれども、フランス製ですが、OSもクラウドもAIも、全部これはアメリカ製なんですよ。昔、BTRONというのがあったのを覚えている方もいらっしゃると思うんですが、本当にあれは残念でしたよね。その当時の通産省にある意味じゃ見捨てられたようなものなんですよ。 そういうようなことを考えていくと、今まさにやるべきことは、こういう状況の中で、ちゃんと私たちのデータを守っていく、個人情報を守っていく、こういうようなことが非常に重要になってきます。 では、ヨーロッパはどうなっているんだろうというふうに思うと、ヨーロッパではさすがにいろいろなことを考えています。欧州ソブリンクラウドの四条件というのがあるんですね。これは第一番目は何かというと、データの所在地はEU域内。日本でも同じです。それから、運用者はEU域内の独立した法人の人間に限る。だから、アリゾナとかそんなところからコントロールしちゃ駄目よということです。それから、データを保存する際の暗号化等の鍵、キーですね、これの管理やアクセス権はEU域内の人間が行うべきだ。これも当然ですよね、アメリカから勝手に何か開けられちゃ困るということです。それから、データアクセスのトラック記録、誰が、いつ、どういうアクセスをしたのかということを残せというふうになっているんです。 じゃ、何でEU、ヨーロッパはこれだけ慎重かというと、アメリカにはアメリカのCLOUD法というのがあるわけです。このCLOUD法は何かというと、一応は、名目としては、テロとか犯罪者、こういったものの捜査に関してという前置きがあった上で、米国内に拠点を持つ事業者に対して、データの物理的な保存場所、つまり国内外問わず開示命令が可能である、こういうふうに書いてあるわけです。それを考えると、アメリカ政府のアクセス対象というものはEUにも及んでしまうじゃないかということで、こういうような新たな要件を四つつくり出したわけです。 つまり、これは日本でも同じだということなんですよね。だから、日本も、単に契約を結んでいるから、例えばアマゾンやグーグルと契約を結んでいるからというだけじゃなくて、技術的にだって十分可能なわけですから、これに対してのちゃんとした歯止めをつくっていかなきゃいけない、法律を作っていかなきゃいけない、もうそういう時代に入っていると私は思います。 こういうクラウドが、価格や性能、最近アンソロピックのクロード・ミュトスとか話題になっていますが、そういう性能も重要ですけれども、それで判断するだけではなくて、実際に中に含まれるデータはどの国のルールで動いているのか、これをちゃんと地政学的見地から確認をしていくという作業が私は必要だというふうに思っております。 今回の経済安全保障の推進法、ここでは、データセキュリティーに関する内容は、実はこの改正法では先送りされちゃったわけです。安全保障の観点から、先ほど申し上げましたように、データセンターとかクラウドのサービスについての法律の制定は、むしろ何よりも重要だというふうに思っております。 そういうことを考えていくと、やはり、例えば、私たちの個人情報もさることながら、それから安全保障上の、防衛省のデータだって、あれはクラウドに入っているんじゃないのというようなこともあるわけです。ですから、こういった点も含めて、日本国の将来を左右するであろうこの点についての見解を、安全保障の司令塔である内閣府の、NSSも含めて、司令塔の内閣府に見解を求めたいというふうに思っております。 〔橋本(岳)委員長代理退席、委員長着席〕
○早田政府参考人 お答えいたします。 デジタル化の進展、生成AI等の技術革新に伴い、個人や企業のあらゆる情報がデジタル化され、活用されている中、厳しさを増す我が国の安全保障環境に鑑み、安全保障上重要なデータのセキュリティーを確保することが重要だというふうに考えてございます。 今横田委員から御指摘いただきました、本年一月に取りまとめられました有識者会議の提言におきましても、データセンター及びクラウドサービスは、デジタル時代の社会経済活動を支える重要なインフラとなっており、大量のデータの処理、保存先となっている、このため、我が国の外部から行われる行為からデータセンター及びクラウド上で処理、保存される大量のデータを防護するための措置の検討が必要、こういった指摘があったところでございます。 こうした有識者会議の提言を踏まえまして、データセンターやクラウド上で処理、保存されるデータをいかに防護していくのか、関係省庁ともよく連携をしていきながら、引き続き検討してまいりたいと考えてございます。
○横田委員 もう法制化は非常に必須です。ですから是非頑張っていただきたい。私たち立法府もこれに向けて真剣に取り組んでいかなきゃいけない時代に入っちゃったということですので、よろしくお願いしたいと思います。 最後に、今日のニュースで、ソフトバンクが国産AIサーバー開発ということをやるというニュースが入ってきました。これは何かというと、ソフトバンクがサーバーを作るというわけですよ、国産の。国産というけれども、もちろんその中身はエヌビディアの例のGPUですよね、これが入っている。それから、じゃ、どこに作ってもらうのといったら、フォックスコンに作ってもらうというわけですよ。フォックスコンといえば、中国との関係、このオーナーは非常に政治的な活動をされる方ですから、大丈夫かよというふうに思ってしまうわけなんですけれども。 ソフトバンクさん、オープンAIに相当出資しているんですよね、たしか一〇%以上出資をしている、相当突っ込んでいるという話を聞きました。でも、今、それこそさっき申し上げたアンソロピックのクロード・ミュトスとか、そういうような話も出てきているぐらいに競争は激しいわけです。ですから、いっぱいお金をつぎ込んだからといって、そういうふうにうまくいくという保証はない。これはハードという外側を作るわけですよね。そうすると、中身は何かというと、じゃ、オープンAIだよとか、こういうふうになるわけです。 ですから、とにかく、やはり今答弁いただいたような経済安全保障の観点から、本当にちゃんとコントロールしていくということをしていかないといけない。この部分については、幾ら民間だとはいえ、これが外れるということは私はないと思います。富士通だって、今、一生懸命新しいAI向けの半導体を作っているわけです。作るところはどこかというと、ラピダスですよ。 私たちは、そういう形で、是非ともこれからその中身を国を挙げて追求していただきたいというふうに思っております。 質問を終わります。
○丹羽委員長 次に、西岡義高君。
○西岡(義)委員 国民民主党の西岡義高です。本日もよろしくお願いします。 本日は、子供たちの性教育について幾つか大臣に伺ってまいりたいと思います。 現在の子供たちを取り巻く環境、これを見渡しますと、インターネットやSNSの普及によって、その利用年齢の低年齢化が進んでいるという現状にあるかと思います。このことによって、スマホやタブレットを利用して、これまでにないほど簡単に性的な動画であったり画像にアクセスできてしまう、そしてまた、エロ広告等によって、本人の意思とは関係なくアダルトサイトなどにアクセスしてしまう、そういった状況に子供たちがさらされているという状況でございます。 その結果、ネット上のエロ動画などが性の教科書となって、性に関する誤った知識を得ている子供たちが増えていたり、SNSを介した性被害が増えているというような状況にございます。 今年二月に公表されました警察庁の資料を見ますと、SNSに起因する犯罪の被害者となった子供の数、こちらが昨年、二〇二五年は千五百六十六人。そのほとんどが、不同意性交、不同意わいせつ、児童ポルノ、面会要求等及び性的姿態撮影等処罰法違反、青少年保護育成条例違反といった、性に関わる犯罪に巻き込まれているという状況でございます。令和元年のピークから減少傾向にあったものが、昨年は一転、増加に転じ、前年から八十人増えているという状況です。 構成比を見ますと、小学生が一〇・七%、中学生が四八・四%となっております。約六割が小中学生という現状がございます。前年からの増減で内訳を見ますと、小学生が三十一人増、中学生が四十三人増、高校生は三人減となっております。十年前の平成二十七年、こちらのデータと比較しますと、当時は、小学生が二・一%、中学生で三八%、小中学生で約四割でした。この十年で小中学生と高校生の比率が完全に逆転してしまいました。そして、小学生の人数の変化を見ますと、三十五人だったものが百六十七人、四・八倍と大きく増えております。これは警察の公表データなので、潜在的にはもっと多くの被害者がいるかと想像できます。 SNSの使い方の教育などが進んで、高校生年代は数が減っていますけれども、スマホを持ち始める年齢の低年齢化が進むことによって、より若い世代が性犯罪のターゲットになっているという状況がうかがえるかと思います。 児童買春事犯等の検挙件数全体、こちらも見てみますと、不同意性交等及び不同意わいせつの件数が大きく増加しまして、三年連続で増加、過去十年で最多という状況にございます。 このような状況において、子供を守るために、そして何よりも子供たち自身が自分自身の身を守る、そのためにも正しい性の知識を身につけることが重要だと私は思っております。 そもそも自分が何をされているのか分からないまま被害に遭っている子供も多くいる。自分が何をされようとしているのか、何をされているのか、これを正しく認識することで、自分が被害者であるんだということを自覚して、拒否行動や逃避行動、これを取ることができます。 また、逆に自覚なく加害者になってしまうようなことを防ぐためにも、子供たちに正しい性の知識を教えていくこと、これは非常に重要なことだと考えております。 ユネスコでは、包括的性教育を推進しております。また、社会的にも性教育への要望は高まっている状況ではございますけれども、日本の性教育は諸外国に比べて遅れていると言われているのが現状でございます。 教育というのは、当然、学校だけではなくて、家庭も社会も一体となって行っていく必要があります。当然、性の教育についても、学校、家庭、そして社会全体で取り組んでいかなければならない課題だと思っております。 子供の安全を守るという観点から、子供たちに正しい性の知識を身につけさせることの必要性や重要性、こども家庭庁の大臣としてどのように考えていらっしゃるのか、伺いたいと思います。
○黄川田国務大臣 学校における性教育については、所管は文部科学省であると理解しておりますが、こども家庭庁としては、性別を問わず、適切な時期に性や健康に関する正しい知識を身につけることは大変重要であると考えております。 そのため、昨年五月に、プレコンセプションケア推進五か年計画を策定いたしまして、性や健康に関する正しい知識の普及などを推進しているところでございます。 具体的には、ウェブサイト「はじめようプレコンセプションケア」や各種SNSを通じた情報発信に加えまして、全国の自治体、企業、教育機関でセミナーの企画や実施などに取り組むプレコンセプションサポーターの養成を進めているところでございます。さらに、性と健康の相談センター事業などを活用しまして、身近な地域において一般的な相談ができる窓口の整備や周知などを進めております。 引き続き、性や健康に関する正しい知識の普及などを強力に推進してまいります。
○西岡(義)委員 御答弁ありがとうございます。 引き続き、子供たちにとって必要な情報は何なのか、その観点を忘れずに、しっかりと前に進めていただきたいと思います。 以前、子供に対する暴力担当国連事務総長特別代表のナジャット・マーラ・ムジート氏から意見を伺う機会がございました。そのときには、インターネットを通じて有害でハードなポルノに簡単にアクセスできてしまう、そのようなものを見ることで、より暴力的な感覚にもなるという御指摘がございました。だからこそ、年齢に応じた適切な性教育の必要性をおっしゃっておられました。そして、そのような状況の中で子供たちが信じられる情報が欲しいということを訴えているというお話もございました。子供にとって信じられる情報とは何でしょうか。私は、やはり公教育の中でしっかり教えていくこと、これが重要だと考えております。 しかしながら、小中学校で性教育を行う上で障害となっているのが、現行の学習指導要領、小学校五年生の理科にある、人の受精に至る過程は取り扱わないものとする、また、中学保健の、妊娠の経過は取り扱わない、これらのいわゆる歯止め規定がございます。この歯止め規定があることで、そもそも性交が何なのか、これを教えずに性犯罪、性暴力、性感染症などについて教育するといういびつな教育体系となっております。 例えば、中学校の保健体育の教科書で、性交が書かれていないのに性感染症に対するコンドームの有効性を伝えている。これは、子供からしたら訳の分からない状況なんですね。その結果、コンドームは指につけるものだと思っている、そういう子供もいるという話を出前授業をやっている講師の方から聞いたこともあります。 文部科学委員会でこの質問をすると、歯止め規定は教えてはならないという趣旨ではないということを御答弁いただくんですけれども、実際、現場の学校の先生の声を聞いていますと、この歯止め規定があることで性教育を行うことに対して萎縮してしまっている、これが現状です。 一方で、一部の先生方などでは、文部科学省の言うように、教えてはならないという趣旨ではないということを理解して積極的に性教育に取り組む、そういった学校の先生もいらっしゃる、これも一方、事実だと思います。しかし、そうなってしまうと、ちゃんと性教育を学べる子と性教育を学べない子、そういった格差が生まれてしまいます。そして、その教えられる内容も保障されない、そういったものになってしまいます。 どこに住んでいても、どの学校に通っていても、発達段階に応じて適切な性教育が受けられるように、歯止め規定をなくして、性教育をきちんと体系立てて、そして教員にも指導していくということが必要なのではないでしょうか。 現在、次期学習指導要領の改訂に向けて議論がなされているところですが、現状、この歯止め規定の取扱いについて積極的に議論がなされている様子がございません。ここで変わらなければ、更に十年、子供たちは性についての信じられる情報を学ぶ機会を失ってしまいます。 私は、この歯止め規定が議論のテーブルにものらないということはあり得ないことだと思っております。これは子供を守るために必要な議論だと思うんですけれども、子供を守る立場であるべきこども家庭庁の大臣として、是非この議論を前に進めるように発信していただきたいのですが、大臣、いかがでしょうか。
○黄川田国務大臣 先ほど申し上げましたとおり、学校における性教育については文部科学省の所管でありまして、御指摘の学習指導要領の内容等については、こども家庭庁からお答えすることは差し控えたいと考えております。 ですが、先ほどお答えしましたとおり、こども家庭庁では、プレコンセプションケア推進五か年計画に基づきまして、文部科学省とも連携しながら、プレコンセプションケアの取組を推進しております。 具体的には、本年三月に文部科学省と連名で事務連絡を発出しまして、各自治体において、教育委員会と母子保健部局が連携しまして、子供の性と健康に関する普及啓発、相談支援の取組として、医師や助産師等の専門家の外部講師活用の促進、教育関係者に対するプレコンセプションサポーター養成講座の周知などを行っていただくよう働きかけたところでございます。 引き続き、文部科学省も含めた関係省庁と連携し、プレコンセプションケアの取組を推進してまいりたいと考えております。
○西岡(義)委員 所管外ということなので、その部分はあえて突っ込みませんけれども、引き続き、本当に子供にとって何が必要なのか、この目線だけは忘れないでいただきたいということですね。 学校教育は所管外ということなので、家庭における性教育についてちょっと伺ってまいりたいと思います。 家庭で性教育、これを行うためには、保護者が正しい性の知識を持つことや、いつでも子供が性に関する相談をできるような、そのような関係を築いていく必要があります。 子供の性被害の加害者、約七五%が顔見知りなんですね。顔見知りの中には、当然、学校の先生、塾の先生、信頼できる大人、さらには親兄弟を含む親族、これも含まれているわけです。 もし、そのような被害に遭った子供が被害を訴えてきたときに、話を聞く側は、そんなことはあり得ない、何ばかなことを言っているのみたいな、そういう態度で聞いては駄目なんですね。あなたは決して悪くないんだ、しっかり私が守ってあげる、そういった姿勢でやはり話を聞くことが重要になってきます。 しかし、今の親世代、きちんと性教育を受けていないことや性の話題に触れづらいといった、そういった風潮が残っていて、子供と家庭でしっかりと性の話ができないといった、そのような親御さんの声をよく聞いております。 そのため、PTAの企画として保護者向けに性教育の講演会を実施しますと、非常にいい話が聞けたということで保護者たちが喜んでくださいます。保護者の方も、性教育の重要性、必要性、これを感じていながらも、どうしていいか分からないというのが現状なんですね。 そこで、やはりこども家庭庁さんには、保護者に向けて、子供への性教育や関わり方に関する情報発信、啓発、これを積極的にやっていただきたいと思いますけれども、現状の取組と、今後どのように取り組んでいくのか、伺いたいと思います。
○黄川田国務大臣 委員御指摘のとおり、子供を取り巻く性に関する問題に対応するため、親世代も含めまして、性や健康に関する正しい知識を普及することは大変重要であるというふうに考えております。 プレコンセプションケア推進五か年計画では、相談者が若い世代である場合、その親も重要な役割を果たしている場合もあることから、親自身の理解促進や悩みの解消につなげるため、親世代にも性や健康、妊娠に関する知識や相談窓口について、周知や広報啓発を行うこととされております。 そのため、こども家庭庁では、親世代も対象に含めまして、先ほどお答えしましたウェブサイト等を通じた分かりやすい情報発信や相談窓口の整備や周知などを進めているところであります。 引き続き、性や健康に関する正しい知識や相談窓口の普及や広報啓発を進めてまいりたいと考えております。
○西岡(義)委員 御答弁ありがとうございます。 しっかりと全ての保護者に届くような情報発信をお願いしたいと思います。 以上、質問を終わります。ありがとうございました。
○丹羽委員長 次に、日野紗里亜君。
○日野委員 国民民主党の日野紗里亜です。 質疑の機会を本日もいただきまして、ありがとうございます。早速質疑に入ります。 まずは、母子健康手帳の活用についてお伺いさせていただきたいと思います。 現在、電子版母子健康手帳のガイドライン作成に向けた検討が進められていることは承知しております。今後、デジタル化によって、画像を活用した情報提供が可能となり、保護者への周知や気づきの支援がより充実していくことも期待されます。一方で、電子版の普及や全国的な実装には一定の時間を要すると考えられますし、今後も紙の母子手帳は引き続き多くの自治体で使用されていくものと認識しております。 その上でお伺いします。 現在、母子手帳には、胆道閉鎖症に気づくための便の色のサンプルがカラーページで紹介されていますが、多くの自治体の母子健康手帳では、このページの裏のページは白紙となっております。この白紙となっているカラーページを使って、別の疾患への気づきを促すことはできませんでしょうか。 例えば、子供の体調不良は発熱の頻度が高く、多くは自然に治るウイルス感染症ですが、毎年一・二万人程度、五歳未満の子供千人に対して二・五人程度とそれほど低くない頻度で川崎病と診断されています。川崎病は、早期診断、早期治療が大切で、治療が遅れると心筋梗塞発症の危険因子となります。川崎病は、発熱に加え、眼球結膜の充血や唇の赤み、イチゴ舌と呼ばれる舌の赤みで気づかれることが多く、これらの所見をカラーページで紹介することにより、保護者が早く川崎病に気づいて受診することが期待されます。 ほかにも、網膜芽細胞腫という悪性腫瘍は、黒目の中心である瞳孔に、カメラのフラッシュなど光が入ったときに、腫瘍で光が反射して白く輝いて見える症状、白色瞳孔の所見が有名です。 現在、母子健康手帳にある白紙のページ、これはもったいないので、別の疾患の所見を紹介することを検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。お答えください。
○黄川田国務大臣 御指摘の便色カードについては、胆道閉鎖症等の生後一か月前後の便色の異常を呈する患者を早期発見、早期治療することにより予後が改善すること、また、早期発見のためには保護者が便色を参照できるものを日頃から所持することが有効であることから、内閣府令においてカラーも含めて必須のものと定めております。 この便色カード、非常に便利であるというふうに思っております。便が出て、すぐぱっと、さっと見るということで、役立っていると思いますが、御指摘の川崎病や網膜細胞腫においては舌又は目を見るということでございまして、これについては、ある程度、便のようにすぐ流しちゃったりすぐ処理するということではなくて、子供を観察するという、できることもございますので、母子手帳に二次元バーコード等をつけることができて、それに幅を持たせて、そこを、二次元バーコードで行くと確認できるような工夫を今しております。 母子健康手帳の様式については、子供の様々な疾患の早期発見などの観点から、必要に応じて見直しを行っていくことは重要であると考えております。引き続き、関係者の御意見も伺いながら検討してまいりたいと考えております。
○日野委員 御答弁ありがとうございました。続きの質疑に入らせていただきます。 多胎出産における産前産後休業の在り方についてお伺いさせていただきます。 済みません。時間の都合上、制度の趣旨につきましては省略させていただきまして、本題に入ります。 現行制度では、産前休業は、単胎妊娠の場合は六週間、双子や三つ子など多胎妊娠の場合は十四週間とされている一方で、産後休業は単胎、多胎共に一律八週間とされています。多胎妊娠、出産は、早産や低出生体重児の割合が高く、妊娠高血圧症候群などの合併症のリスクも高いほか、帝王切開となる割合も高いことが指摘されておりますが、それだけではなく、出産後においても、妊娠期から長期の管理入院により身体機能の低下も生じやすい上に、複数児を同時に養育することによる身体的負担や慢性的な睡眠不足から、産後鬱や虐待リスクの高さも課題となっております。 そのため、お伺いします。 多胎出産は、母体の回復過程と育児において、単胎出産と比較し母体に大きな負荷がかかるため、産後についても、単胎と同様に一律八週間とするのではなく、多胎の実態に即した休業の在り方を設けるべきと考えますが、大臣の御認識をお伺いします。
○黄川田国務大臣 多胎出産については、母体に大きな負荷がかかるということは認識しております。その上で、多胎児の家庭であるか否かにかかわらず、妊娠、出産、育児については、適切なタイミングでのニーズの把握や、そのニーズに応じた支援の実施が必要だと考えております。そのため、全ての自治体において、伴走型相談支援や母子保健事業を通じまして、妊産婦やその家族、それぞれのニーズを把握し、個々に応じたきめ細やかな支援を実施しております。 加えまして、多胎児の家庭特有のニーズに対応することも重要と考えておりまして、自治体によっては多胎妊産婦等支援事業を活用した、多胎妊産婦の方や多胎児世帯に対する、多胎児の育児経験による交流会やアウトリーチによる相談支援などを実施しております。 また、子育て世帯訪問支援事業を活用した、家事、子育てに不安を抱える多胎児世帯に対する食事準備や洗濯、掃除などの家事支援や育児のサポートなどを行っております。 なお、御指摘の多胎出産における産前産後休業制度については厚生労働省の所管と承知しておりますが、こども家庭庁としては、引き続き、多胎児の家庭のニーズに応じた多様な支援が地域の実情や個々の事情に応じて提供されるよう、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○日野委員 私自身、三つ子育児の当事者であって、多胎家庭支援の団体も運営しておりましたので、今大臣が御答弁くださった、政府が取り組んでくださっている事業については承知しております。その上で、やはりこの産後の休業、こちらを、単胎と同様ではなく、多胎に特化した制度をつくっていただきたいと思います。 ちょっと冗談みたいな話に聞こえるかもしれないんですけれども、私も、三つ子の妊娠をしていたときに、病院に管理入院をしておりました。一か月ちょっと管理入院をしていたわけなんですけれども、私は先に病院を退院しまして、子供たちはNICU、新生児集中治療室におりますので、面会に行くんですね。病院にはエスカレーターがあるんですけれども、このエスカレーターの昇降のタイミングが分からない。そのぐらい身体機能が落ちていたんです。私、長女を二十六歳で出産しまして、三つ子を二十八歳で出産したので、二十代で出産して、高校と大学は空手道部にも所属しておりまして、体力にはそんなに自信のない方ではなかった。それにもかかわらず、相当な身体機能が落ちていたということなんですね。 多胎の妊娠、出産、不妊治療も影響しております。私が団体を運営していたときも、妊娠期の教室を行っておりましたが、参加されるお母さんの中で、三十代後半、それから四十代といった方もおられました。高齢出産ということもありますし、高齢だからこそ、例えば仕事を一生懸命されていて、職場でキャリアを形成されている方もいらっしゃると思います。そういった方たちが離職しなくていい仕組みをどうかつくっていただきたいと思います。 今大臣おっしゃっていただいたように、厚労省の所管でもあるんですけれども、やはりこちらは、子供政策の観点からもしっかりと課題認識を持っていただきたいと思います。多胎育児家庭の支援を、今こういった産後休業の方、厚労省と連携しながら、必要な支援の在り方を強力に後押ししていただきたいと思いますが、大臣、もう一言お願いします。
○黄川田国務大臣 先ほどお話ししたように、多胎妊娠の体への負担、経験も踏まえて、よく理解をさせていただきましたが、多胎にかかわらず、やはり休みが必要なときに休める、そういうことが必要であるというふうに考えております。 欧米等のいろいろな例によると非常に柔軟的なメニューをそろえていて、結構驚く場面もございますので、こども家庭庁としては、やはり子供を産みやすい、育てやすい、そういう制度がどういうものであるかということも日頃研究してまいりまして、委員の御指摘も踏まえて、厚労省と連携して取り組んでまいりたいと考えております。
○日野委員 ありがとうございます。 大臣におっしゃっていただいたように、自治体での取組もあるんですけれども、やはり国で制度をつくる、それが一番多胎家庭を助けるものになるかと思います。制度としての後押しを強く強くお願いさせていただきたいと思います。 続きまして、次の質疑に入らせていただきたいと思っております。 健康保険法等の改正法案、こちらは衆議院を通過しましたが、高額療養費制度につきましては、制度の持続可能性や現役世代の負担とのバランスなど、引き続き大きな議論が続いております。 そんな中で、今回の見直しにおいて扶養家族の人数という視点が考慮されていないことに私は強い懸念を持っております。同じ年収であっても、単独世帯と子供を養育している世帯とでは、実際の可処分所得や生活実態は大きく異なります。子育て世帯において保護者ががんや難病などで長期治療を必要とする場合、医療費負担に加え、長引く治療は当然労働にも影響し、収入が減少する中で、子供の生活費や教育費なども重なり、現実には治療継続を諦めざるを得ないケースもあります。 そこで、お伺いします。 子供を養育する世帯において保護者の高額な医療費負担が子供の生活や生育環境に与える影響について、どのように認識されていますでしょうか。子育て世帯が治療継続を断念することがないよう、子育て世帯への追加的支援などについて検討する必要があると考えますが、大臣の御認識をお伺いします。
○黄川田国務大臣 高額治療制度については、これも厚生労働省所管でございますが、この見直しに当たっては、患者お一人お一人が置かれた状況は様々であるという前提に基づきまして、患者団体の方が参画した専門委員会において、延べ二十を超える様々な疾病、所得の患者の医療費と、家計調査を基にした家計の収入状況をお示しするなど、様々な角度から丁寧な議論が重ねられたものと承知しております。 この子育て世帯の経済的負担の軽減に関して、こども家庭庁としては、こども未来戦略の加速化プランに基づきまして、児童手当の拡充や育児休業給付の充実などにより、子供、子育て政策の抜本的な強化を着実に実施していきたいというふうに考えております。
○日野委員 そうですね。これは本当に真剣に考えていただきたいと思います。 私も四人の育児をしていまして、子供たち、大変よく発熱します。我が子が高熱で苦しんでいる姿を見ると、代わってあげたいというふうに思うんですね。ただ、いざ自分が子供から風邪をうつされて、例えばインフルエンザとかになって高熱が出ると、家事も育児も何もできなくなってしまうんですよね。そこで初めて、ああ、子供のために親の健康というのは本当に大事なんだなということを痛感するんです。だからこそ、どうかどうか、子供のためにもしっかりと、親が治療を断念しなくてもいい、そういった制度をやはりこども家庭庁として考えていただきたい。 今日のこの質疑なんですけれども、実は、先日、がん患者さん、そして難病患者さんの当事者団体の方からいただいた意見なんです。私は当事者ではないので、そういった子供に特化したということを言ったら、いやいや、がん患者さんとか難病の患者さんの中でも、子育て世帯の方だけではないからそこだけに特化するなと言われちゃうんじゃないかななんて思っていたんですけれども、実はそんなことがなくて、当事者団体からしても、特に子育て世帯の支援を手厚くしてほしいという御意見をいただきました。 ですから、是非、黄川田大臣におかれましても、そういった当事者団体の方々の生の声を聞いていただきたいというふうに思っております。 では、次の質疑に入りますが、済みません、ちょっと質疑の順番を前後させていただきます。 家事支援サービスについてお伺いさせていただきたいと思います。 政府は、総理が所信演説でおっしゃっていた、家事支援サービスに係る国家資格を創設する計画を示されております。まず、本制度の目的と併せて、どの課題の解決を最も重視しているのか、お答えください。あわせて、税制面で優遇するというふうに示されておりましたが、例えば、それにより一時間当たりの利用料がどのくらい負担軽減になることを想定されているのか、現在の方針をお示しください。
○神谷大臣政務官 お答えします。 育児や家事等による離職を防止し、多様な人材の労働参加を進める環境を整備できるよう、家事等の負担軽減を図ることが重要であると考えております。このため、品質向上や信頼性確保の観点から、家事支援サービスに関する国家資格の創設に向け取り組んでいきたいと考えております。 具体的には、家事支援サービスに係る業界標準としての技能検定を創設し、二〇二七年秋頃に第一回試験を実施する方向で検討しております。あわせて、新設を目指す国家資格保有者など質の高いサービスの利用に対する税措置を含む支援策の検討を行うこととしております。 関係省庁や業界団体等と連携しながら、丁寧かつスピード感を持って進めてまいりたいと考えております。
○日野委員 済みません、後段の質問、税制面での優遇が示されていますが、今、大体の想定で大丈夫なんですけれども、それによって、一時間当たりの利用料、これがどのぐらい負担軽減となるのかという部分、お答えいただけますでしょうか。
○神谷大臣政務官 お答えします。 税制面、税制措置に関しては現在検討中でありまして、具体的な回答というものはこの場では控えさせていただきたいと思います。
○日野委員 現在の家事支援サービスの相場は、大体一時間当たり三千円前後だというふうに承知しております。月に数回利用するだけで数万円の支出となるわけなんです。実質賃金が今、日本はなかなか上がっていないです。物価高騰が家庭を圧迫している現状において、先ほど、育児や介護の離職防止ということもおっしゃっていました、育児と介護をしていることが想定ですので、そういった育児、介護によるほかの生活費の支出もあるわけなんです。 そんな中で、家事支援を気軽に使えるサービスとできる家庭が、大体、現在、全国においてどの程度存在されているというふうに認識をされているのでしょうか。具体的なことはこれから決定していくというふうにおっしゃっておりましたが、大体世帯年収幾ら程度の層が利用されることを想定としているのか、お答えください。
○大隈政府参考人 お答えいたします。 家事支援サービスに関する税制措置につきましては、政務官が答弁させていただきましたように、今まさに検討中でございます。その辺り、実態も含めて、現在、関係省庁で相談しながら検討しているところでございますので、具体的な内容については、現在、今の時点ではお答えすることができないことを御理解いただければと思います。
○日野委員 いや、細かな内容は後だとしても、やはり施策の柱として今政府が考えているものですので、どういった層に対してアプローチする支援かというのは、しっかりと今の時点で分かっていた方がいいかと思います。 世帯年収でお伺いできなければ、これは、富裕層の方が安心して使えるサービスにしていくという方針なのか、それとも、中間層の方も使えるサービスなのか、そこの部分でもお示しいただけませんでしょうか。お願いします。
○大隈政府参考人 お答えいたします。 ただいま御質問いただきました、どういう層を対象とするかということにつきましても、具体的なニーズと実態を踏まえてこれから検討していきたいと考えてございますので、そこは、例えば富裕層なのか、中間層なのかということも含めて、これから検討したいと考えております。
○日野委員 大変心配が残ります。 もう一つ、関連ですごく心配な点、これは質疑させてください。 家事支援サービスは、税制優遇があったとしても、基本的には、利用者の全額自己負担による私費サービスであります。二〇四〇年の超高齢化社会に向けて、介護ニーズは更に増加する一方で、予算も人手も深刻化していきます。 現状の介護保険制度は、国民が保険料を負担し合い、将来必要なときに支え合う相互扶助の制度として成り立っています。だからこそ、国民の皆様は、今保険料を負担している以上、将来自分が必要になったときは公的サービスとして一定の支援が受けられるという前提で制度を支えておられるのだと思います。 そこで確認ですが、今回の家事支援サービスの国家資格化は、介護保険制度等による公的給付を将来的に縮小し、その代替を自費サービスに置き換えていくことを目的としたものではないという理解でよろしいでしょうか。お答えください。
○大隈政府参考人 お答えいたします。 今回の税制措置の具体的な対象、どういうサービスを対象とするかということも含めて、まさにこれから検討というところでございまして、介護保険制度との関係なども含めて十分に、丁寧に調整してまいりたいと考えております。
○日野委員 何も決まっていないということで、どうしてこの政策ができたか、そもそも、かなり疑問は残るんですけれども、では、黄川田大臣にも御質問させていただきたいと思います。 この家事支援サービス、子育て世帯にとっても、真に助かる、あってよかったと思える、そういった支援になり得るとお考えでしょうか。 この後ちょっと質疑させていただこうと思っているんですけれども、保育士の人手不足、これが一層深刻化する中、また、子育て支援は、国の施策に基づいて各自治体で既に取り組んでいる産前・産後サポート事業やファミリーサポート事業があるわけなんです。これらのサービスには家事支援ももちろん含まれるわけですが、こども政策担当大臣も、この家事支援の国家資格化が必要だと思われていますでしょうか。お答えください。
○黄川田国務大臣 通告にはございませんですが。 子供の子育てをする観点からこの家事支援を進めていくということで、今、厚労省はこれからということでございますけれども、役立つような制度に、するかできないかとかいうよりも、していくという覚悟でやっていかなければならないというふうに思っております。 また、国家資格については、それなりの質の担保、やはり子供の安心、安全を守るためには必要な制度だというふうに思っております。
○日野委員 私、前回も、制度をビルド・アンド・ビルドでつくるんじゃなくて、やみくもに制度をつくるんじゃなくて、既存の制度をしっかりと、まだ人手不足は解決されていませんので、やっていきましょうということを提言させていただいております。 こういった同じ対人支援分野である家事支援が国家資格化されることで、そちらに人材が流れてしまう懸念もあると思います。要するに、人材を奪い合うリスクがあるわけですね。こういった子育てとか介護とか福祉といった生活全般を支える対人支援分野全体を統括して、制度を横断して責任を持つ主体というのはどこにあるのでしょうか。お答えください。
○中村政府参考人 お答えいたします。 非常に幅の広い質問でございます。 人材供給力をどう全体として見るかということになりますと、政府の中では厚生労働省だと思いますし、一方で、子育て環境をトータルとして整うように見ていくのはこども家庭庁でございますので、厚労省とこども家庭庁、よく協力して検討してまいりたいと思います。
○日野委員 では、次の質疑に入らせていただきたいと思います。 先日、私、大臣に、少子化で子供の数が減っているにもかかわらず、子供に関わる職種の人手不足が一向に解消されない理由を尋ねたとき、大臣は、他産業と比較して収入が不十分とはっきりとお答えくださいました。 そこで、人手不足を解消するための予算について十分かということをお尋ねしましたところ、こちらにつきましては、必要な予算を確保すべく努力していくといった、具体的な額についてはお答えいただけませんでしたが、具体的な額が設定されていなければ、人手不足を解消するために必要な給与水準が判断できません。保育の人手不足を解消するために必要な予算を、これは具体的な額をお答えいただきたいと思います。 あわせて、大臣は、今フルタイムで働く保育士の月給は幾らが妥当とお考えなのか、それは今の給与水準より幾らプラスなのか、お答えください。
○黄川田国務大臣 先日お答えしたとおり、保育士の処遇改善は、保育人材の確保や保育の質の向上の観点から、極めて重要な課題であると考えております。 これまでも、人事院勧告を踏まえた処遇改善によりまして毎年度改善を図ることに加えまして、処遇改善等加算の創設や拡充などにより、平成二十五年度から令和七年度までで累計三九%の改善を図っております。 そうした中で、令和七年賃金構造基本統計調査によりますと、保育士の平均賃金は全産業平均より低い金額となっておりまして、より一層の改善が必要と考えております。 お尋ねの保育士の人材不足を解消するための賃金水準について具体的にお答えすることは困難でありますが、いずれにせよ、こども家庭庁としては、令和六年十二月に公表した保育政策の新たな方向性において、保育士の処遇改善について、他職種と遜色のない処遇の実現を目標と掲げておりまして、引き続き、処遇改善の効果の把握、分析もしながら、更なる処遇改善を進めてまいります。
○日野委員 質疑時間が終了いたしましたので、終わりにさせていただきますが、この件は更に追求させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○丹羽委員長 次に、谷浩一郎君。
○谷(浩)委員 参政党の谷浩一郎でございます。 本日も質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。 本日は、少子化問題、とりわけ未婚化、晩婚化の問題についてお伺いいたします。 黄川田大臣は以前の御答弁で、少子化の主な要因については未婚化、晩婚化と夫婦の子供数の減少を列挙され、その背景としては、若い世代の所得、雇用の問題、出会いの少なさ、子育てに係る経済的負担や精神的負担、仕事と子育ての両立の難しさなど様々な要因が複雑に絡み合っていると御説明されました。 夫婦の子供数は、確かに、長期的なトレンドを見ると、一九八七年に二・一九だった完結出生児数は二〇一五年に一・九四と緩やかな減少傾向にあります。しかし、結婚そのものは、一九九三年は約七十九万七千組から二〇二三年には約四十七万五千組となり、毎年のように最小値を更新しています。 日本の場合、非嫡出子、すなわち未婚状態での出産は、人口動態調査によると令和六年に僅か約二・六%で、OECD諸国平均の約四三%に比べると極めて低いです。そのため、我が国の少子化問題の本質は、結婚後に出産する子供の数が少ないというよりは、未婚化と晩婚化、具体的には、三十五歳までの出産適齢期における男女の未婚化に大きな要因があるのではないかと考えられます。 三十五歳以降の初出産は一般的に高齢出産と呼ばれており、高齢出産は母子共に一定のリスクが伴うので、なるべく早い結婚、出産が望ましいところです。しかし、既に、コロナ禍前の令和二年国勢調査人口等基本集計の時点で、日本人の三十五歳の未婚率は男性約三九%、女性は約二七%となっています。 一方で、本人たちの結婚意思はどうなのかというと、お手元の資料を御覧いただけますでしょうか。国立社会保障・人口問題研究所の独身者を対象とした第十六回出生動向基本調査によると、男性の約七七%、女性の約八二%が三十五歳までの結婚を望んでいるというデータがございます。約八割の若者が三十五歳までに結婚したいと前向きな意欲を持っていることは我が国の希望であります。 しかし、実際に三十五歳までに結婚したことのある男性は六割、女性は七割余りにとどまっています。経済的な困窮や将来への不安から、本来持っているはずの結婚の希望を、特に年齢の若いうちは諦めざるを得ない状況にあるからと考えられるのではないでしょうか。三十五歳までには結婚したいという希望を持ちつつも実際にはなかなかできない、このような希望と現実のギャップを縮めることこそが、晩婚化を防ぎ、少子化解決の糸口になるのではないかと考えます。 政府はこのギャップをどのように埋めていくつもりなのか、大臣の御見解を伺います。
○黄川田国務大臣 谷議員御指摘の若い世代の結婚意思に関して、出生動向基本調査では約八割の方がいずれ結婚するつもりと答えておりまして、結婚の希望をかなえられる環境づくりが重要と認識しております。 令和六年度にこども家庭庁が若者を対象に実施したアンケートの調査では、結婚へのハードルになっていることについて、未婚者の三割が出会いの場、機会がない、二割弱が結婚資金が準備できないを挙げております。既婚者の回答と差があった項目としては、自分が結婚しているイメージができない、恋愛の仕方が分からないなどが挙がっております。 こうしたそれぞれの課題に対し、若い世代の結婚の希望と現実の差を埋めるべく、政府としては、地域少子化対策重点推進交付金により、地域の実情に応じて、出会いの機会、場の提供や将来設計をサポートするライフデザイン支援等の自治体の取組の支援を行っております。また、このほか、強い経済の実現による若い世代の所得の向上、雇用の安定や働き方改革に関する取組も行っております。 引き続き、関係省庁と連携しまして、若い世代が抱える不安に寄り添い、結婚の希望をかなえられるよう、政府を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。
○谷(浩)委員 御答弁ありがとうございます。 若く結婚した方が、一般的には子供の数は多いと思います。なかなか希望が実現できない現状、非常に残念です。特に、若い世代の経済状況が改善されないと、未婚化、晩婚化も改善できないのではないかと考えております。 そこで、次の質問ですが、この三十年間、日本では、実質賃金がほとんど上昇していない一方で、税や社会保険料を含む国民負担率は上昇し続けています。このような状況下で、教育費は増加傾向にあり、また、都市部では、住宅費の高騰なども含め、子育てや生活のコストは年々増大しています。特に、若い世代では、就職しても奨学金を返済しながら生活している人が約二六・四%、つまり四人に一人います。日本学生支援機構のデータによると、大学学部卒業者の場合は平均で十五年かけて、つまり、三十代後半まで借りた奨学金を返済しています。 少子化トレンドを変えるために、給付のために負担を増やすのではなく、最初から負担を減らし可処分所得を増やす、そもそも税や社会保険料を取り過ぎないという姿勢こそが今の若者が最も必要としていることではないかと思いますが、そのような政策に変更するおつもりはないか、大臣の見解をお伺いいたします。
○黄川田国務大臣 社会保障の給付と負担に関しては、支援の効果が発揮されるよう、そのバランスが重要であると考えております。 このため、例えば、令和五年末に取りまとめましたこども未来戦略の加速化プランによる子育て支援の抜本的拡充に当たっては、既存の予算の執行の精査等による最大限の活用、歳出改革による公費の節減、社会保障の歳出改革等による社会保険の負担軽減効果の範囲内で構築する子ども・子育て支援金の活用により、三・六兆円程度の財源を確保しているところでございます。加えて、政府としては、強い経済の実現により若い世代の所得を増やし雇用を安定させることと併せまして、加速化プランに基づく各種施策を着実に実行し、子育てに係る経済的負担の軽減に努めているところであります。 引き続き、若い世代の結婚、出産、子育ての希望の実現に向けて、安心して子育てできる社会の実現に向けて努力してまいりたいと考えております。
○谷(浩)委員 御答弁ありがとうございます。 先ほど、大臣、一番初めの質問の後に、開口一番、出会いの少なさということを最初におっしゃったと思うんですが、それも私は別に否定はしませんが、ですが、やはり、この令和五年のこども未来戦略方針の中には、しっかりと、若者、子育て世代の所得を伸ばさない限りというふうにうたっておられるわけです。こういうことを書いておられるからには、やはりそこに問題があると私たちは考えておるわけです。 幾らマッチング支援を行って男女の出会いの機会をつくっても、経済的な負担が重たくのしかかっている中で、結婚までなかなか踏み切れない、そういう現実があるのではないでしょうか。特に、若い世代の方々が結婚や出産を諦めなくて済むような負担と給付の在り方を御検討いただけるよう望みます。 では、続いての質問に参ります。 政府は、年金の第三号被保険者制度、いわゆる主婦年金と、医療保険の被扶養者制度の見直しを検討しようとしているとの報道がございました。 まず、第三号被保険者制度や医療保険の被扶養者制度の見直しはどのような趣旨に基づいて行われるものなのでしょうか。また、この見直しが進められることによって、結果として、国民負担率が上昇し、専業主婦などの特定のライフスタイルを選択する家庭を追い詰めることになるのではないでしょうか。政府の見解をお伺いいたします。
○吉田政府参考人 お答え申し上げます。 第三号被保険者制度につきましては、令和七年年金制度改正法の附則におきまして、調査研究を行い、その在り方について検討を行う旨が規定されております。また、自由民主党と日本維新の会の連立政権合意書におきましては、第三号被保険者制度の在り方も検討項目の一つになっていると承知をしております。 このため、被用者保険の適用拡大を進めることで、第三号被保険者の対象者を縮小していきつつ、附則の検討規定等を踏まえ、様々な属性の方が混在する第三号被保険者の実態を精緻に調査し、分析を行うことで、様々な論点についての議論に資するように努めてまいりたいと考えております。
○谷(浩)委員 御答弁ありがとうございます。 第三号被保険者制度の見直しと医療保険の被扶養者制度の見直しは、単なる社会保障制度上の公平性の議論にとどまるものではなく、家族の在り方や少子化に影響を与える重大な政策変更であります。 これらの改革が進み、主婦年金や被扶養者制度がなくなってしまうと、特に専業主婦世帯や百三十万円未満の年収で働くパート主婦世帯にとって大きな打撃となります。子供が幼少期の頃には特に専業主婦になる方も多く、このような選択肢を実質的に奪ってしまうような改正には反対です。専業主婦による子育てには、社会的な意義とニーズがまだまだあると思います。是非とも慎重な御検討をお願いいたします。 先ほどの質問に関連して、次に参ります。 社会保険料の上昇は、家計だけではなく企業の雇用にも影響を与えると考えています。社会保険料は労使折半であります。労働者の社会保険料の負担が増加している一方で、その分だけ使用者側の負担も当然増えています。企業にとって人件費負担が増す中で、正規雇用の抑制や非正規雇用の拡大が進み、結果として雇用の不安定化を招き、それが若年層の結婚や出産の意思決定に悪影響を及ぼしている可能性が考えられます。 政府は、社会保険料負担の増加が雇用構造に与える影響、さらには少子化への影響をどのように分析しているのか、お答えください。
○熊木政府参考人 お答え申し上げます。 少子化の背景でございますが、先生おっしゃられましたように様々な要因が複雑に絡み合っているということでございます。 そうした中で、先生おっしゃられましたのは、社会保険料負担の個人への影響というよりも、企業への影響があって、企業において行動が変わって、それで雇用の不安定化があって、さらに、若い人たちに影響がある、こういう順序だと思いますので、そういった面におきますと、どういう機序によってどのような影響があるかということにつきましては、なかなかお答えすることが難しいというふうに思っております。 他方で、社会保険料の改革、抑制を求める声というのは強うございますので、これに対してはしっかりと対応していく必要があるというふうに思っております。 国民負担率にせよ社会保障負担率にせよ、指標で申し上げますと、令和二年度をピークに足下では低下傾向が実は続いてございますけれども、やはり改革ということは必要でございますので、可処分所得を増やすという意味におきましては賃上げということが王道ではございますが、社会保険料の改革として、OTC類似薬等の保険給付の見直し、こういった法案を今御審議いただいておりますし、予算上におきましては、高額療養費の見直し、こういった御議論もしていただきまして、可決をいただいたということでございます。 あと、先生おっしゃられた企業への影響ということで言いますと、非正規雇用の労働者の方の正社員転換とか処遇改善、そういうことを実施する事業主に対しましては、キャリアアップ助成金というものを設けておりまして、こういったことについても引き続き取り組んでまいりたいというふうに思います。
○谷(浩)委員 御答弁ありがとうございます。 私が申し上げたかったのは、個人のそういったものよりも、今申し上げた社会保険料とかこういった会社の方ですね、労使折半で人件費等負担が増していくんじゃないかということの方が大事とは言っておりません。私は両方ともの方がとても大事であるということを申し上げたかったわけでございますので、そこのところは御承知おきいただければと思います。 そして、これも、こども未来戦略方針の中には、最低賃金の引上げや三位一体の労働市場改革を通じて、物価高に打ちかつ持続的で構造的な賃上げをということを書いておられます。ですから、やはり、こういった社会保険料の負担の増加というものは雇用構造にも影響を与え得るのではないかということは私は否定できないのではないか、そういうふうに考えております。 最後に、今年度の税制改正大綱において家事支援サービスやベビーシッター利用に係る税制優遇について具体策を盛り込むとした報道がありましたが、こちらの内容についてお伺いいたします。 先ほど日野委員もその話に触れられたかと思いますが、この税制優遇は現在どこまで検討が進んでいるのでしょうか。もう一度伺います。そしてまた、現時点において、家事支援サービスやベビーシッターを利用している方はどの程度おられるのでしょうか。利用実態及びニーズについてお伺いいたします。
○中村政府参考人 お答えいたします。 おっしゃっていただいたように、先ほど家事支援サービスについてのことがありましたけれども、我々、ベビーシッターを所管をしておりまして、同じように、介護ということではなくて、育児の負担軽減に資するサービスの利用促進という観点から、本年の夏を目途に、税制措置だけではなくて、サービスの品質、信頼性の向上や、人材の育成、確保に向けて検討を行っているところでございます。 なおでございますけれども、先ほど家事支援の方では国家資格という話がございましたが、ベビーシッターにつきましては、認可外ということでは、保育士であるとか看護師、あるいは研修を受けた方というふうに制度がしっかりしておりますので、我々の方は国家資格ということは検討はしておりません。 その上で、利用実態でございますけれども、ベビーシッターにつきましては、こども家庭庁の調査によりますと、認可外保育施設の現況取りまとめというのがございまして、そこの中で、一日の利用児童数が七千人というデータがございます。また、利用者の散らばりという意味では、所得もありますけれども、我々、特にベビーシッターについて指摘を受けますのは、都市部に利用が集中しているのではないかということでございますので、これは地方においても安全で質の高いベビーシッターの利用促進に何があるかということで、現在、調査研究をしているところでございます。 こうしたことを踏まえて、税制改正要望の具体化をこの夏の八月三十一日を目途に検討しているところでございます。
○谷(浩)委員 御答弁ありがとうございます。 今、そのように、方針と、そしてこれから様々検討していくということだったかと思います。しかし、もう少しやはり、こども家庭庁の中にもはっきりとした、例えば数字とか、こういったふうにすればいいということがあってから政策が世に出てきて議論するという姿勢が私は大切なのではないかなと思います。 本来的には両親が子育てをすることが原則で、例外的に保育士やベビーシッターが面倒を見るというのが従来の子育てだったかと思います。これがいつの間にか、共働きが推進されて、原則として保育士、ベビーシッターを活用する、そして例外的に専業主婦が子供を育てるみたいな社会に、ちょっと価値観が何か逆転しつつあるのじゃないかと私は思うわけです。むしろ、国の政策の方針ですので、打ち出す政策、その価値観を何か誘導しようとしているのではないかと私は個人的に感じてしまうわけであります。 親が我が子を自分で育てたいと願うこと、これはしっかりと尊重されるべきであります。労働力確保は確かに重要ではありますが、参政党は、ゼロ歳児保育といった極端な母子分離政策には反対をしております。子育ては、業務として外注するのではなく、可能な限り親自身が子供を育てられる社会、そしてそのような社会が実現されるような政治を望みます。現在の政策の延長線上では、国民負担率は更に上昇し、若い世代の可処分所得はますます圧迫されるおそれがあります。 繰り返しにはなりますが、参政党は、集めて配る構造が更に強化される流れには反対です。集める段階で取り過ぎている一方で、配っている内容は一部の方にしか恩恵がないような内容となっているものも見受けられます。つまり、共働きではない専業主婦の世帯や税制優遇を受けるほど税金の納付額が大きくない人などは直接的に恩恵を感じにくいような少子化対策になっているのではないでしょうか。少子化対策として本当に必要なのは、若い世代が結婚や出産に踏み切れるだけの可処分所得と、安定的に確保できる環境を整えることであります。この原点に立ち返り、いま一度政策の在り方を考えていただきたいと思います。 こども未来戦略方針の中には、二〇三〇年がラストチャンスとございます。二〇三〇年までに少子化トレンドを反転させることができなければ、人口減少に歯止めが利かなくなり、そして我が国の持続的な経済成長の達成は困難となる、そう言っておられます。すなわち、これは我が国の最大の危機であり、国家存亡の機であると私は考えております。 是非とも抜本的な政策の大転換をお願いして、私の質問を終わります。どうもありがとうございました。
○丹羽委員長 次に、高山聡史君。
○高山委員 チームみらいの高山聡史でございます。 私、今年の二月から国会で仕事をするようになって以来、様々な省庁の方々とやり取りをさせていただきました。その中で実感するのは、どの省庁の方も御自身の職責を果たすために本当に懸命に働かれているということです。これは間違いなく、我が国の行政の大きな力であるというふうに思います。その一方で、まさにそうであるがゆえに、複数の省庁あるいは複数の部局にまたがる課題、所管を明確に切ることが難しい課題についてはその取扱いが極めて難しくなる、こうしたケースが現に多くあるということもまた、この間、肌で感じてまいりました。 こうした問題意識から、本日は二つのテーマで質問をいたします。第一に、複数の省庁にまたがるデジタル政策を束ねる司令塔としてデジタル庁の機能を一層強化すべきではないかという点、第二に、こどもデータ連携基盤、これも複数の部局が関わるテーマですが、その早期実装をいかに進めるべきかという点でございます。順次伺ってまいります。 まず、司令塔機能の一つとして、予算の統制力があると存じます。デジタル庁設置時の議論においても、政府情報システム予算の一元的管理はまさに司令塔機能の根幹に位置づけられたものと承知をしております。海外を見ましても、英国のGDSあるいはシンガポール政府のCIOなど、支出の統制、IT予算の審査に関与しており、デジタルの司令塔は予算のガバナンスとセットで機能するというのが世界の潮流ということになるかと思います。 我が国においても、この政府情報システムの予算はデジタル庁の一括計上に段階移行されてまいりました。これは全く正しい方向性だと思います。一方で、令和八年度予算においても、各府省庁の個別計上、あるいは予算計上はデジタル庁ながら執行は各府省庁という形態がなお一定程度残存していると承知をしております。 そこで、政府の見解を伺いたいと思うのですが、一括計上の対象範囲とこれまでの段階的拡大の進捗を政府としてどう評価をしておられるか、そして、今個別計上のまま残されている領域、あるいは予算計上はデジタル庁ながら執行が各府省庁に委ねられている部分について何らかの課題を把握をしておられるかどうか、具体的にお答えください。
○森田政府参考人 お答えいたします。 お尋ねの政府情報システムの予算につきましては、効率的な予算執行やガバナンス強化を目的として、デジタル庁設置法の規定に基づき、各府省庁の情報システム関係予算を一括してデジタル庁に計上しております。 この予算の範囲でございますが、デジタル庁発足以降、デジタル庁が整備、運用するシステム、デジタル庁と各府省庁が共同して整備、運用するシステム、それから各府省庁が整備、運用するシステムと、段階的にその範囲を広げてきているところでございます。 その上で、例えば財源や使い道が決められている特別会計や特定の財源で措置されるシステムに係る経費といった、一括計上になじまない特別な理由があるものについては、政令に基づきまして一括計上予算の対象外としているところでございます。 計上の範囲はこのように整理してございますけれども、デジタル庁におきましては、一括計上していないものも含めまして、政府情報システムを統括、監理する立場から、情報システムに関する予算の要求や執行の段階でレビューを行っておりまして、その積算根拠や費用対効果の妥当性等の確認を行ってございます。 このように、デジタル庁では、一括計上の仕組みとともにこのレビューの活動の両輪で取組を進めておりますが、今後とも、効率的な予算執行、それからガバナンス強化に向けて努めてまいりたいと考えてございます。
○高山委員 ありがとうございます。一括計上の対象外の部分に関しても、レビューそしてガバナンスを利かせているというところを確認をさせていただきました。 続いて、人材面について伺います。 デジタル行政が進んでいると評価されている国、エストニア、シンガポール、英国などあると思いますが、そういった国の一つの共通点として、デジタル政策を担う司令塔に当たる機関と各省庁、地方自治体との間で人材の行き来が活発であるということがあると思います。こういった人の循環によって、現場の仕事を理解した職員がデジタル政策を推進し、その知見を各省庁、地方自治体に持ち帰るということが実現されるわけです。 そこで、政府に伺います。 デジタル庁と各府省庁、自治体との間の人材交流の実績、各府省庁における技術系責任者の体制、そして民間専門人材の登用について、現状の実績と、その発揮されている機能を政府としてどう評価をしておられるか、情報システム統一研修の状況も含めて、強化に向けた具体策をお答えください。
○森田政府参考人 お答えいたします。 まず、出向や登用でございますとか能力の発揮という点に関してでございますが、令和八年四月一日の時点で、各府省庁、自治体からデジタル庁への出向約四百名、それから民間専門人材の登用という形で約六百名となってございます。 行政機関の出身者につきましては行政実務の専門家として、それから、民間専門人材につきましてはプログラミングですとかプロジェクトマネジャーなど専門分野におけるエキスパートとして、それぞれの領域を中心に能力を発揮していただいているところと考えてございます。 それから、人材育成等の絡みでございますけれども、国におきまして、デジタル人材の確保、育成総合強化方針、これに基づきまして、各府省庁がそれぞれのCIOの指揮の下で計画を策定し、各府省の業務特性に応じて人材育成に計画的に取り組んでございます。 こうした各府省の取組を支援する観点から、委員からも御言及ございましたけれども、デジタル庁におきましては、国家公務員等を対象とした情報システムの統一研修等も実施しているところでございます。 地方自治体に関しましても、国における情報システムの統一研修の内容につきまして、総務省とも連携して自治体にも共有を図っているほか、自治体からデジタル庁への出向者につきましては、蓄積した経験を自治体に戻っていただいた後に活用してもらうといった形での人事交流も進めてございます。 こうした一連の取組を通じて、国やあるいは自治体におけるデジタル人材の育成に引き続き努めてまいりたいと考えてございます。
○高山委員 ありがとうございます。 こういった人材の行き来に関して、各省庁そして地方自治体からも人を受け入れているというところを確認をさせていただきました。今後、中長期においては、逆にデジタル庁側から各省庁へというところも是非進めていただきたいというふうに思っております。 続いて、これまでの質問も踏まえて松本大臣にお伺いいたします。 デジタル庁発足から四年半が経過をしているわけですが、この間、デジタル庁が成し遂げてきた成果は決して少なくないものがあると思います。マイナポータルによって、オンラインで二十四時間できる行政手続は随分と増えました。また、ガバメントAI、ガバメントクラウド、ガバメントソリューションサービスといったデジタル基盤の整備も進んでいます。日々現場で奮闘されているデジタル庁職員の皆様に改めて敬意を表したいと思います。そして、先ほど来御質問への御答弁のとおり、予算や人材面でもやれることはやってきた、順調に進捗しているように見えるわけでございます。 一方で、我が国が実現すべきデジタル活用、AI活用の要求レベルはこれまでにないほど高まっているとも思います。プッシュ型で行政サービスの効果を必要とする全ての国民に早く簡単に届けることの意義、あるいは、クロード・ミュトスのような高度なサイバー攻撃能力を持つAIモデルに対して我が国政府はどのようにAIを活用してどう備えるのか、そういった現在の社会環境に照らすと、デジタル庁発足時に国民が期待した強い司令塔としての役割は一層重く、現時点の到達点との間にはなお距離があると言わざるを得ないのではないかと私は思います。 そこで、大臣に伺います。 第一に、現行の設置法、基本方針の下でデジタル庁が実際に行使できている司令塔権限の限界を大臣御自身としてどう認識をしておられるかというところ。第二に、各府省庁へのグリップをより強化し、司令塔機能を真に実現するために、何をどういう時間軸で強化していかれるのかというところ。大臣の方針と御見解を明確にお示しいただきたく存じます。
○松本(尚)国務大臣 ありがとうございます。 まず、これまでにデジタル庁が司令塔機能として何をやったかというと、小さな話から始まるかもしれませんが、マイナンバーカードをまず八割方、国民の皆さんには普及させてきたこと、それを通して複数の省庁にまたがる施策を講じてきた、それから重複投資の排除とか、情報システムの整備を行うための統括、監理をやったり、あるいは各府省庁のアナログ規制を見直してきました。これは、デジタル庁ができて、司令塔機能をちゃんと発揮できたものというふうに思います。 一方で、最近にはAIとかAIエージェントの政府、社会における利活用などの問題が広がってきまして、ここは、AIと、それから規制改革など各課題を持った担当大臣との連携強化をしなきゃいけないという問題がございます。制度的、政策的に連携をしていくという点は必要だと。 この点において、この立場であえて申し上げると、それが本当に司令塔機能として成立しているかどうかということは、多少疑問は感じます。そもそも縦割りでやってきた省庁を、社会や政府全体がデジタル化をしようとしたときに、横で刺しているわけですから、どうしても縦の、各省庁の担当大臣等々とのやり取りというものを無視してやるわけにはいきませんから、そういった点においては、今委員おっしゃったように、限界というか、限界という言葉が適切かどうか分かりませんけれども、ある程度、壁もちょっと言い過ぎかな、ハードルというかハザードというか、そういったものは正直感じるところでございます。 そういった点は私がしっかりとうまく連携をすれば済む話だろうとは思いますけれども、今後のことも考えると、少しは改善なりする点というのは、ないとは言えないというふうに、ちょっと曖昧な言い方で大変申し訳ないんですけれども、そういうふうなところは正直感じているところでございます。 ありがとうございます。
○高山委員 ありがとうございます。 大臣がおっしゃっていただいたとおり、省庁間をまたがる問題に関しては、大臣のリーダーシップによって、所管の大臣、あるいは、最近、大臣、Xでも、総理とも話しているんだよという話をされておりましたが、総理ともしっかり連携をしていただいて、物事を前に動かすために是非積極的なお取組を期待をしております。 次に、話題は変わりまして、こどもデータ連携について伺いたいと思います。 少し、時間の関係で一問飛ばしまして、津島副大臣に伺いたいと思います。 こどもデータ連携基盤というのは、支援が必要な子供や家庭を早期に把握をし、子供一人一人に応じた教育、保育、保健、療育、福祉を届けるものだと存じます。こども家庭庁が進めてきたこどもデータ連携の実証事業というものは、自治体ごとに先行事例が出てきている一方で、全国展開への道筋は今、現時点で必ずしも明確ではないところがあるというふうに感じております。データ自体が福祉分野、教育分野を中心に複数の部局に分散をしているという難しさもあると思いますが、これまで実証事業から得られた知見、効果が確認できたユースケースを踏まえて伺いたいと思います。 全国展開のボトルネックとなる技術的課題そして制度的課題、何が今全国展開の律速となっているのか。そして、政府は全国展開をどのような時間軸と方向性で進めていかれるのか。副大臣の御見解を伺います。
○津島副大臣 お答え申し上げます。 こどもデータ連携は、潜在的に支援が必要な子供や家庭を早期に把握し、プッシュ型、アウトリーチ型の支援につなげるために大変重要なものだと考えてございます。 委員御指摘のとおり、この事業においては令和五年度から令和七年度にかけて先行して取組を進めている自治体がございます。この取組の中で、具体的に、データの入力、管理方法が部局間で異なっていること、個人情報保護との関係の整理をそれぞれの自治体の責任において行っていること等が障壁になっていると認識をしてございます。こうした課題を整理し、結果として正確で効率的なデータ連携の仕組みの提示、あるいは個人情報の取扱いの整理を行い、できる限り自治体の負担を軽減していく必要があるものと考えています。 その上で、本年度、調査研究を行いまして、有識者や専門家、また実証事業に参加した自治体の御意見を伺いながら、システムの在り方について検討を行うとともに、国として情報の取扱主体や判断プロセス等について一定の考え方を示すことも含め、検討することとしてございます。 引き続き、個人情報保護法の趣旨や子供の最善の利益の観点を踏まえつつ、困難を有する子供たちの幸せな状態の実現に向けて、関係省庁と連携して検討を進めてまいります。
○高山委員 ありがとうございます。是非この取組を進めていただきたいと思います。 このデータに関する話はデータの件数というところが非常に大きなテーマになってまいりますので、例えば政令市では取組が進む一方で、小規模な自治体だとなかなか精度が上がらないであるとか負担が重い、こういったことになると、住む自治体によって支援が届く、届かないということにも差が生まれてきてしまうという懸念がございます。これは支援を必要とする家庭にとっては大変な問題になると思いますので、全国で切れ目なく進めていただきますようお願い申し上げます。 これで私の質問を終わります。 ――――◇―――――
○丹羽委員長 次に、内閣提出、情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律及び情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案及び個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。 順次趣旨の説明を聴取いたします。松本国務大臣。 ――――――――――――― 情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律及び情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案 個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○松本(尚)国務大臣 情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律及び情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案及び個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 まずは、情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律及び情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 デジタル技術の急速な進展に伴い、データの利活用に対する需要が高まっていることを踏まえ、国の行政機関等の保有するデータを活用し、行政手続に関連する国民の利便性の向上を図るため、当該データの活用を行う事業を認定し、当該認定を受けた者が当該データの提供を求めることができる制度を創設するとともに、これに伴う独立行政法人情報処理推進機構の体制の整備を図るほか、国の行政機関と他の行政機関等による公的基礎情報データベースの共同整備等に関する金銭の保管に係る規定を整備する必要があります。 次に、この法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。 第一に、情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律を改正して、国の行政機関と他の行政機関等による公的基礎情報データベースの共同整備等について、その推進に関する事項を公的基礎情報データベース整備改善計画に定めることとしております。 また、他の行政機関等が当該共同整備等のために必要な役務を提供する事業者に支払うべき対価その他の当該共同整備等に関する金銭を、国の行政機関が保管することができることとしております。 第二に、同法を改正して、国の行政機関等の保有するデータを活用する事業であって、国民の利便性の向上が図られるものを国等データ活用事業とし、内閣総理大臣は、重点的に実施すべき分野やデータの安全管理の方法等を定める国等データ活用事業指針を定めることとしております。 また、国等データ活用事業を実施しようとする者は、当該事業に関する計画を主務大臣に提出して、その認定を受けることができることとするとともに、認定国等データ活用事業者は、当該事業を実施するために必要な国の行政機関等の保有するデータの提供を求めることができることとしております。 第三に、情報処理の促進に関する法律を改正して、独立行政法人情報処理推進機構の業務に、認定国等データ活用事業者に対するデータの安全管理に関する情報の提供等所要の協力業務等を追加するとともに、所要の体制整備を行うこととしております。 以上のほか、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。 続きまして、個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 デジタル技術の急速な進展に伴い、個人情報を含むデータの利活用に対する需要が高まっている一方で、個人情報の違法な取扱いにより個人の権利利益が侵害されるリスクも高まっていることを踏まえ、個人情報の有用性に配慮しつつ、その一層の保護を図るため、身体の一部の特徴に係る情報が含まれる個人情報等について違法な取扱い等がなくとも本人による利用停止等の請求を可能とするとともに、個人情報の違法な取扱い等によって財産上の利益を得た場合に個人情報保護委員会が課徴金納付を命ずる制度を設けるほか、統計等の作成を行う第三者に個人情報を提供する場合等について本人の同意を不要とする等、個人情報等に係る制度について所要の改正を行う必要があります。 次に、この法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。 第一に、適正なデータ利活用を促進するため、統計等の作成を行う第三者に個人情報を提供する場合等について、統計等の作成の内容等の公表等をしているときは、本人の同意を不要とすることとしております。 第二に、個人情報等の取扱いの態様とともに変化している個人の権利利益が侵害されるリスクに対応する観点から、十六歳未満の者の個人情報等を取り扱う場合における本人の法定代理人への通知等についての規定を整備するとともに、身体の一部の特徴に係る情報が含まれる特定生体個人情報について違法な取扱い等がなくとも本人による利用停止等の請求を可能とすることとしております。 第三に、個人関連情報を用いた違法行為等により個人の権利利益が侵害されることを防ぐため、特定の個人に対する連絡に利用することができる記述等を含む連絡可能個人関連情報について、その不適正利用及び不正取得を禁止することとしております。 第四に、個人情報の取扱いに係る規律遵守の実効性を確保するため、個人情報の違法な取扱い等によって財産上の利益を得た個人情報取扱事業者に対して個人情報保護委員会が課徴金納付を命ずる制度についての規定を整備するとともに、個人情報データベース等の不正な提供等を行った個人情報取扱事業者に対する罰則の法定刑を引き上げることとしております。 以上のほか、所要の規定の整備を行うとともに、十六歳未満の者の個人情報等を取り扱う場合における本人の法定代理人への通知等についての規定を整備すること等に伴い、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律及び医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報及び仮名加工医療情報に関する法律について、所要の改正を行います。 以上が、情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律及び情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案及び個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案の提案理由及び内容の概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
○丹羽委員長 これにて両案の趣旨の説明は終わりました。 ―――――――――――――
○丹羽委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 両案審査のため、来る十四日木曜日午前九時、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○丹羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次回は、来る十二日火曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時十二分散会