予算委員会 第10号
- 発言数
- 292 件
- 登壇者
- 32 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2026/03/12
会議録
○坂本委員長 これより会議を開きます。 令和八年度一般会計予算、令和八年度特別会計予算、令和八年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。 この際、お諮りいたします。 三案審査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付いたしておりますとおり、内閣官房内閣審議官中間秀彦君外三十五名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○坂本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○坂本委員長 本日は、内外の諸課題についての集中審議を行います。 質疑の申出がありますので、順次これを許します。橋本岳君。
○橋本(岳)委員 おはようございます。自由民主党・無所属の会の橋本岳でございます。 本日、予算委員会で質問の機会をいただきました。委員長、理事そして委員各位に心から感謝を申し上げたいと思います。 また、私、さきの衆議院総選挙で一年四か月ぶりに国会に戻るということができました。浪人をしている間から、地元の岡山県の倉敷市、早島町の皆様始め、もちろんその外からもいろいろな形でお支えをいただいて、今日、こうしてここに立つことができていると思っております。いただきました様々な御支援に感謝を申し上げながら、しっかりその御期待に応えられるように頑張っていきたいな、こう思っているところでございます。 また、総理にも、それから小泉大臣や小野田大臣にも倉敷にお越しをいただきました。感謝を申し上げます。特に、総理にお越しをいただいたときには、倉敷の公園に八千人もの方がお集まりをいただきまして、それだけ本当に、総理に対する、総理そして総理が率いられる自由民主党に対する御期待が高いんだということをしっかり感じましたし、また、何が印象的だったかというと、その方々、シニアの方もお子様連れの若い方もいろいろな方がおられましたけれども、すごく熱心に、食い入るように総理のお話を聞いておられたなということが印象に残っています。 それだけ御期待も高いということでありますし、こうして議席をお与えをいただいた、あるいは与党として仕事をさせていただけるようになったということでありますから、その責任にしっかり応えるように仕事をしてまいりたい、こういう自覚を持って今日も質問させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。 まず、国民の安心の基盤であるところの社会保障制度について、関連するところを幾つかお尋ねをしてまいりたいと思っております。 御案内のとおり、保健医療だとか介護だとか福祉だとか、そうした社会保障の中核を成すところのサービスは、大体公定価格によって行われるということになっています。ここ数年、インフレの傾向が続いておりますので、社会の物価、賃金というのは上がっていく、しかしながら、公定価格がなかなかそれに追いついていくことがなかったために、医療機関でありますとか介護福祉施設とかの経営が大変厳しい状況になっている、それが何年か続いていたというのが現状であったというふうに思っています。 この点について、高市政権、昨年に誕生されて、早速経済対策を打たれまして、医療・介護等支援パッケージというのを措置をしていただいた。そして、来年度の診療報酬改定には、診療報酬でいえば本体部分三・〇九%という三十年ぶりぐらいの高水準の改定をしていただいたし、また、介護報酬だとか障害福祉サービス報酬も臨時の改定ということで、それに見合った措置をしていただいたということでございます。 片山大臣が財政演説で、社会保障関係費については、経済、物価動向等を踏まえた対応に相当する増加分を加算をする、こういうことをおっしゃっていただいていましたが、まさにそれを具体化をして今回の予算になっているというふうに受け止めておりますし、これも、御関係の方々、地元のお医者さんでありますとか介護事業者の方とか、そういう方のお話を聞いても、やっと政治が我々の分野に目を向けてくれたみたいな、そういう印象を持っていただけたようで、本当にありがたいことだなというふうに思っているところであります。 もちろん、そうはいいましても、診療報酬が適用されるのは今年の六月からとかで、まだだったりしますので、これで十分なのかとか、あるいは、昨今の情勢の変化によって物価、賃金は更にどうなっているか分からないということで、これで成り立っていくのかどうかというのは引き続き注意を要することだとは思っていますが、それでも本当にありがたいことだなというふうに受け止めております。 今日お尋ねをしたいのは、どこまできめ細かく御対応いただいているかということについて是非確認をしていただきたいということであります。 社会保障とか医療と一言で言っても、いろいろ裾野が広いところがありまして、というのも、医科の医療機関だけではなくて、歯科とか、調剤薬局みたいなところもありますし、例えば歯の詰め物みたいなものを作ってくださったりする歯科技工みたいな方もおられるし、あるいは、例えば手とか足とかの義手とか義足を作ってくださる義肢装具士の方々、あるいはそれを作ってくださるメーカーの方々、そういうものも、保険で払う部分もあるし、障害福祉のサービスとして補装具費ということで手当てをされる部分もあります。 あとは、例えば、あんま師、鍼灸師の方々、柔道整復師の方々の療養費、こうしたものも実は関わってきているわけであって、物価上昇みたいなものがそうした全ての方々に関わってきている話ですから、ちゃんとそこまで手当てが届いているのかなというところについて心配の声がありました。 そこで、上野大臣に、今申し上げたようなところまできちんと、どのように手当てがされているか、確認をさせていただきたいと思います。
○上野国務大臣 お答えいたします。 委員におかれましては、これまでからも社会保障政策に大変な御尽力をいただいておりまして、感謝を申し上げたいと思います。 その上で、今、細かなところまで対応しているのかというお話がございました。 例えば、歯科、調剤報酬につきましては、令和八年度の診療報酬改定におきまして、歯科物価対応料の新設、あるいは歯科医療機関におけるベースアップ評価料の引上げ、これに加えまして、歯科技工所を対象といたしましたベースアップ支援料を新設をいたしましたので、委託費等の中に適切に取り込んでいただけるようにお願いをしているところであります。また、調剤につきましても同様に、調剤物価対応料や調剤ベースアップ評価料を新設するなどの対応を行っております。 また、柔道整復、あんま、はり、きゅうの療養費につきましては、今般の診療報酬改定の改定率なども踏まえまして、今後、改定率を決定した上で、物価高騰への対応等も含め検討を進めてまいりたいと思います。とりわけ、今回、診療報酬でも相当の引上げをさせていただいておりますが、やはり今おっしゃったような分野につきましてはまだまだ十分ではないような面もあろうかと思いますので、しっかりと物価高騰への対応を進めていきたいと考えております。 また、治療用装具につきましては、実際の取引価格、これを適切に反映するため、昨年末に実施をいたしました価格調査の結果なども踏まえまして、基準価格を改定をする予定でございます。またさらに、補装具につきましても、義肢や装具などを製作をしていただいている補装具の事業者に対しまして、重点支援地方交付金による光熱水費の高騰支援を実施をしているところでございます。 その上で、補装具費の支給制度の基準額につきましても、現在、令和九年四月の次期改定に向けまして、光熱水費や原材料の仕入価格、従業員給与等に関する実態調査を実施をしておりますので、その結果も十分踏まえて対応を検討してまいりたいと考えています。
○橋本(岳)委員 ありがとうございます。 もう既に評価をしていただいたものもあるし、例えば、療養費とか補装具の関係でありますとか、調査をしたとか、これからする、これから対応というところもあるというふうに承りました。 これから対応というところにつきましても、是非、今申し上げた趣旨を踏まえてしっかりとした御対応をいただいて、まさに、せっかくおっしゃっていただいた対応が隅々までちゃんと行き渡る、よかったといって安心をして社会保障を担ってくださっている方々が働いていただけるようにということを是非お願いをしたいと思っております。よろしくお願いいたします。 続いて、正常分娩の現物給付化というか、よく保険適用という言われ方をするんですが、それについてお尋ねをしたいと思っております。 既にこれについては何回か質疑がされているところではありますし、私も言いたいことは最終的には一緒なんですが、正常分娩の保険適用、自民党の中では、多分私は言い出しっぺの方だと思っているので、少し思うところを申し上げたいと思っています。 といいますのは、確かに、どのような価格設定がされるかによって、経営上心配だという不安の声があるというのは重々承知をしております。ただ、産科というのは、小児科も同じ構造があるんですが、まさに少子化という中で一年間に生まれる赤ちゃんの数がどんどん減少している。そうすると、当然お客さんが減るということになっています。まさにそれが、何年もずっとそうなり続けている。かつ、正常分娩については、今自由診療で価格の設定ができますから、そうすると、その価格を上げるということで対応してこられるわけですね。 じゃ、それを何で賄っているかというと、子供の出産育児一時金でおおむね賄っていた。ただ、その出産育児一時金も定期的に改定する、別にそんなことはないのであって、この間やっとこさ五十万円にしたみたいなところですから、それでまだまだ足りるのかなんということは分からないし、今後のことも全く見当がつかない。 そういう中で、どうしてもお母さんの一人当たりの費用に負担がかかっていくし、また、実際に、赤ちゃんがなかなか生まれにくいようなところから、産科がもうもたなくなって閉院していっているしというようなことが続いて、今に至っています。 ただ、私たちとしては、当然少子化というのは食い止めたいと思っているわけだし、そのためには、安心してお産ができる場所がちゃんとそれぞれの、できるだけ多くの地域にあるということを残していきたい。そういうことを考えたときには、今の構造のままでいることそのものがリスクというか問題なのであって、そこにしっかり手をつけていかなければならないという中でこの話が出てきたんだというふうに思っているのであります。 ですから、これも高市内閣になって、経済対策の中で、まずは、小児科もですけれども、産科、小児科への支援というのをしっかり打ち出していただいた。これは補正なので、今後、是非本予算化してずっと続けていっていただきたいというふうに思っていますけれども、まずこれはありがたいことであります。 その上で、今回保険適用にするという法案を、恐らく近々に閣議決定みたいなところだと思いますが、されるということの中で、仕組みとしては、きちんと現物給付にするというところと、加えて、現金給付の部分も残すという構造をつくっていただく、それは大変いいことでありますし、そしてその中で、しっかりとした、誰も、多分この中で産科医療機関がなくなっていいなんて思っている人はいないから、じゃ、それを、ちゃんと経営を維持してもらえるような価格設定をしていく、これは政治側もしっかりと応援をして、責任を持って取り組んでいく必要がありますし、それを受けて政府の皆さんにも御対応いただきたい、こういうふうに思っているところでありますので。 きちんと、安心してお母さんたちが出産できる環境をつくっていくんだ、そのためには、当然、医療機関が経営がしっかりしているということが大事、それにつながるような価格設定をこれからしっかり、財政当局の御協力もいただいて守っていくということが大事でありますので、是非そこのところについての意気込みを上野大臣からお願いをしたいと思います。
○上野国務大臣 現在、委員御案内のとおりでございますが、出産に対する給付体系の見直しの検討を行っております。 重要なことは、妊婦の方々が地域で安心して安全に出産できる環境、これをしっかりと確保すること、そして、そのためには、妊産婦の方の経済的負担の軽減と地域の周産期医療提供体制の確保、この両立を図る必要があると考えております。 現在、関連法案の国会提出に向けた最終的な調整を進めているところでございますが、本件につきましては、自民党からも、分娩施設の経営状況に十分配慮しつつ、妊婦の負担軽減につながる給付水準をしっかりと確保していくべき、そういった趣旨の御意見を頂戴をしているところでございます。 政府といたしましても、関係審議会における検討過程の中で、産科の医療関係者から、出生数が年々減少する中、物価、賃金上昇に直面をしており、周産期医療体制の堅持のために経営環境の改善が必要だ、そのような御指摘もいただいております。 今後、具体的な水準等につきましても議論をしていくことになりますが、保険料への影響も勘案する必要がありますけれども、やはり産科医療機関等の経営実態に十分配慮したものとする必要があると考えております。 地域の先生方にこれからもお産を続けていただけるような仕組みとなるように、給付水準の在り方も含め、引き続き丁寧に検討を深めていきたいと考えています。
○橋本(岳)委員 ありがとうございます。 おっしゃるように、やはり妊婦さんの負担の軽減をするということ、そして提供体制をしっかり守っていくこと、この両立が大事ということであります。 だから、逆に言えば、一件当たり幾らという価格の設定はもちろん大事ですけれども、それが、残念ながら、近々少なくとも、どんな対策をしても減っていく方向にあるということを食い止めるというのはなかなか、少し時間がまだかかるでしょうから、それだけで何とか経営をもたせるというのは厳しくなっていっているわけで。 だからこそ、さきにも触れた、要するに補正での補助ですね、保険料ではないところからの補助というので維持のベースの部分を賄っていただいて、プラス、お産一件当たり幾らということで適正な単価があって、それで、ちゃんとしかるべき体制を整えた産科の医療機関がそれぞれの地域に、ちゃんとアクセスできる場所にあるというようなところをどうつくっていくかという課題に我々は直面しているんだと思っていますので、そうした中で、しっかり具体的なレベルの、水準ですね、価格水準等の在り方について御検討いただき、守っていただきたい、このようにお願いをするところであります。 では、続けまして、攻めの予防医療というキーワードについてお尋ねをしたいと思っています。 いろいろな社会保障制度についての改革に高市内閣では取り組もうとしておられます。それは、OTC類似薬のことであったり高額療養費の話だったり、これもいろいろ議論になっているところではありますが、社会保障制度全体を守っていくとか、保険料水準について、保険料の負担についても考えていくというと、やらなければいけない改革だとも思っているわけでありますが、ただ、それは医療ニーズがあるという前提で、その提供をどういうふうにしていく、どういうふうに保険で賄っていくのかとか誰にどういうふうに負担をしてもらうのか、ここを見直しをしようという話であります。 だけれども、攻めの予防医療というのは、医療ニーズそのものを減らしていくという可能性がある話だと思っていて、そうすれば、もちろん保険料を払っていただいている方にも、余分に払わなくてよくなるかもしれないし、そして、もちろん当事者の方だって、病気にならないのが一番だし、仮に病気が何かあったとしても、早く見つけて早く治す方が予後もいいのは目に見えていることだし、そして、提供する側に対しても、薄利多売という御指摘も委員会でありましたけれども、その中でしっかり一人一人に向き合う時間もつくれるような方向になるかもしれない。実は、大変期待を寄せているところであります。 施政方針演説でも幾つか具体的にお話をいただいていますし、そうしたことを政府でも進めていられるのは理解はしておりますけれども、ただ、じゃ、予防医療というのはどんなのがあるのというと、結構いろいろなアイデアが出てくる。もちろん、どこまでそれがフィージブルなのかとか、全国で展開できるのかとか、いろいろなことは考えなければなりませんけれども、やはりここのところについて、政府としても、今やっていることに加えてもっといろいろなことも取り組んでいくんだ、そのために何かしら体制をつくっていただくなりなんなりというのは、御検討いただいた方がいいんじゃないか、いただきたいと思っているんですが、是非、そうした攻めの予防医療の今後の取組について、総理にお尋ねをしたいと思います。
○高市内閣総理大臣 攻めの予防医療でございますが、このワードは自見はなこ議員から、御令室の自見はなこ議員から、私が学び、たたき込まれたものでございます。 健康寿命の延伸を図ることによって、国民の皆様が生涯にわたって元気に活躍できる社会を実現して、社会保障制度を含めた社会の支え手となっていただくことが重要と認識しております。このため、厚生労働大臣に対して、攻めの予防医療を通じて社会保障の担い手の拡大に取り組むよう指示をいたしました。 厚生労働省においては、これまで行ってきたデータヘルスや保険者機能の強化、それから、がん検診の受診率の向上、歯科健診の機会の拡大といった取組を、よりスピード感を持って取り組んでいくこととしております。また、性差に由来するヘルスケアにつきましては、昨年十二月に内閣官房副長官を議長とする関係省庁による副大臣等会議を官邸に設置しました。関連施策の検討を進めているところです。 厚生労働大臣のリーダーシップの下、こうした取組を更に推進してまいります。
○橋本(岳)委員 ありがとうございます。 我が家はしばしば夫唱婦随と言われておりまして、どっちが夫で、どっちが婦なんだかよく分からないんですけれども、いずれにいたしましても、お互いに、おうちに帰ってもいろいろな相談ができますので、協力しながらしっかり。 私たちも、まさにアイデアはいろいろあるということを申しましたが、例えば、FHといいますが、家族性高コレステロール血症、これは香川県で実は子供にスクリーニングの検査をしていて、早く見つけることで、そのお子さんに対してちゃんと適切に介入するのみならず、家族性なので、大体お父さんとかお母さんとか、御家族にもそういう方がおられる。そこを介入していくということでみんなの健康を守っていくみたいなことを既にやっている例とかもあったりするし、そのほかにも、例えば池下委員がCKDの話をされたとか、いろいろなアイデアというのはありますから、党からでも、しっかり検討して、また政府の方に提言を申し上げていくことをやりたいと思っていますから、是非、そうしたことにも耳をお傾けいただき、一緒に取り組んでいただければありがたいと思っています。よろしくお願いいたします。 じゃ、ちょっとここで話を変えまして、成長戦略あるいは地域未来戦略に関連してお尋ねをしたいと思います。 施政方針演説の中でも、あるいは倉敷での演説でも、圧倒的に足りないのは資本投入量で、すなわち国内投資だ、こういうお話をされました。それを日本の成長につなげて、未来への不安を希望に変えていこう、こういうお話をされておられます。大変すばらしい話で、みんな、そうだと言って伺っていたわけでありますし、そして、地域未来戦略ということで、各地に産業クラスターを戦略的に形成をするということもおっしゃっていただきました。 そう言うと出てくるのが、今、TSMCとかラピダスとか、そういう新しい工場をここに造りましたみたいな話が、まあ最近の話ですからやはり取り上げられがちなんですけれども、実は、既に既存のクラスターと呼べるものというのがいろいろな地域にあります。それはコンビナートと呼ばれているものであって、国内あちこちに、千葉とか川崎とかにもあるし、四日市とかにもあるし、北九州にもあるし、地元の水島にもある、こんな感じでございまして、長年そういう形で機能しているけれども、国際競争の中で、やはり再編だとかそういうものも取り組んでいかなきゃいけないし、GXみたいな新しい課題にも取り組んでいかなきゃいけないし、そこはそこでいろいろな苦労の中でやってきていただいていますし、リノベーションみたいなこともしていかなきゃいけないということにもなっている状況であります。 成長戦略の十七分野という中でも、マテリアルとか、関連する分野というのは幾つかあると思っていますから、GXとか、そういうようなこともあるわけでありまして、国内への投資みたいなことを考えるときに、やはり既存の集積であるところの各地のコンビナート、こうしたものもしっかり生かしていただきたい、注目をしていただきたいということをお願いを申し上げるとともに、多分、要るのは投資だけではなくて、規制の緩和でありますとか、あとは研究開発をどうサポートしていくかとか、あと、ちょっとだけ具体的なことを言うと、GXへの投資をするのに電力系統が弱いからちょっと助けてほしいとか、そんなお話もあったりする。 いろいろあるんですけれども、そうしたこともしていただきながら、地域産業クラスターの核として、要するに既存のコンビナートというのも是非着目をしていただきたいと思っているんですが、是非そこについて総理のお考えをお尋ねしたいと思います。
○高市内閣総理大臣 基幹産業が大規模に集積するコンビナートでございますが、エネルギーや素材の供給を通じて、我が国の経済、産業そして国民生活を支える重要な基盤でございます。 日本成長戦略における十七の戦略分野での官民投資を実現していく上でも、このコンビナートの活用は極めて重要です。例えば、資源・エネルギー安全保障・GX分野では、GX関連の新産業を育成するため、GX戦略地域制度を通じてコンビナートでの投資を後押ししてまいります。 また、高市内閣で推進する地域未来戦略の下、コンビナートがあるかないか、こういったことも地域の特性ですから、これらに応じて、これまでの地方創生の支援策、税制などの政策ツール、これを最大限活用しながら、地方に大規模な投資を呼び込んで、各地に産業クラスターを戦略的に形成してまいりたいと考えております。
○橋本(岳)委員 ありがとうございます。 やはりこの辺の話、総理からは、倉敷にお見えになったときに、幾つも、具体的な名前は挙げられなかったけれども、私は全部、ああ、あそこ、ここ、ここのことねと分かりましたけれども、お話をいただきました。やはりそこに対して、本当に皆さんの期待が高いというのは間違いのないところであります。 是非既存のところもしっかり生かしていただいて、それを日本の成長のエンジンにしていただく、私もそんな思いで取り組んでいきたいと思っていますし、是非お願いできればというふうに思っていますので、よろしくお願いいたします。 じゃ、ちょっとラストということになりますけれども、最後に、残り時間も限られてきましたので最後の質問にしますが、今年一月から、下請法が改正されて取適法ということになりました。中小受託取引適正化法、これについてお尋ねをしたいと思います。 これもいろいろ回って伺っているときに聞いた話なんでありますけれども、さっき申しましたが、うちの地元にもコンビナートというものがありまして、そこの工場と取引のある中堅企業、そこの方から聞いた話なんですが、ティア1の中堅企業として頑張っている、そこは従業員の数も多いし、一生懸命その中で頑張っているんだけれども、そこで、取引先、仕入れ先みたいなティア2のところが大企業の子会社とかだったりして、資本金とかはしっかりしている、だけれども人数がすごく少ないみたいなところとの取引があったりします。 そうすると、これまでは、下請法というときにはそういうのは規制の対象外だったんですが、今回、取適法で人数の規制要件が加わりました。そうすると、あの大会社の子会社なのにとか、中堅企業からするとそう思うんだけれども、今回取適法の適用対象になった。だから、自分たちに対しての支払いというのは、取適法の対象外なので九十日後ぐらいに来るんだけれども、自分たちは、下請の会社、下請というかティア2の会社に六十日以内に払わなきゃいけないみたいな規制がかかるようになった。 本当を言うと、もっと小さい中小企業を守るためなんだけれどもなというようなもやもやする感じがするということとともに、具体的な問題としては、キャッシュフローのしわ寄せみたいなものがティア1の会社に寄ってしまうみたいなことがあって、取適法の趣旨そのものはいいんだけれども、そういうような副作用みたいなのが起こってしまって、ちょっとどうにかならないかなみたいな御相談をいただいたことがありました。 是非、そこに対して、キャッシュフローをちゃんと流していくという観点で何かしらのお考えをいただきたいと思うんですが、これは公正取引委員会からお答えいただきたいと思います。
○向井政府参考人 お答えいたします。 本年一月一日に施行されました改正下請法、いわゆる取適法でございますが、こちらにつきましては、委員御指摘のとおり、従来の資本金基準に加えまして、一定の従業員基準というものを満たす場合には、適用対象が拡大されたということでございます。そして、取適法の対象となりますと、委託事業者につきましては、給付を受領した日から起算して六十日以内のできる限り短い期間内において支払い期日を定める義務があるということでございます。 公正取引委員会といたしましては、取適法対象外の取引も含めまして、サプライチェーンの上流から下流まで支払い期日が適切に設定されることが望ましいと考えてございまして、このような論点につきまして、令和七年の七月からでございますが、公正取引委員会、中小企業庁と共催いたしております有識者会議、企業取引研究会におきまして、取適法対象外の取引を含むサプライチェーン全体での支払い条件の適正化等について議論を進めてきたところでございます。 その結果、先日開催されました第四回研究会におきまして、取適法対象外の取引でありましても取適法の対象となる取引と同様の類型、いわゆる製造委託等でございますが、そういうような場合につきましては、独占禁止法に基づきまして、原則として、正当な理由なく六十日を超える支払い期日を設定すること、これを不公正な取引方法として新たに違反行為として指定をするという、いわゆる特殊指定というものを告示をするということが適当ではないかという方向性が示されたところでございます。 公正取引委員会といたしましては、今後、研究会での御議論を踏まえまして、独禁法の特殊指定の告示の原案作成など所要の作業を進めまして、サプライチェーン全体での支払い期日の短縮化などの取引の適正化、そういうものを図っていきたいと考えてございます。
○橋本(岳)委員 ありがとうございます。 全体としてその課題が解消される、サプライチェーン全体としてきちんと資金が流れていくようにということで改正をするということでありますから、是非そのようにお願いしたいと思います。 終わります。ありがとうございました。
○坂本委員長 この際、福田達夫君から関連質疑の申出があります。橋本君の持ち時間の範囲内でこれを許します。福田達夫君。
○福田(達)委員 おはようございます。 まず冒頭、昨日十五年目を迎えました東日本大震災、亡くなられた皆様、大切な人、物、事を失った皆様、そして人生が変わらざるを得なかった皆様に対しまして、心から誠をささげたいと思います。 さて、五年ぶりの予算委員会の機会をいただきました。委員長始め理事の皆様、心からお礼を申し上げます。 五年前は、コロナの真っただ中でありました。菅政権でございました。世界中で先行きが全く見えない、誰も答えを知らない、そういう状況の中で、政権も、政府もそうでありますけれども、国会議員の先生方も皆さん本気でもって戦っていた、そういう時代だったということを、今この質問席に立たせていただいて改めて思い出しております。 その五年前の予算委員会の質疑の一番最後に、このような趣旨のことを申し上げました。救いを必要とする方に向けての対策は国会でも熱心に議論がされている、その一方で、そういう方々を救うための力、これを社会でどう維持するのか、増やすのか、そういう議論がそれと同じようにあったかというと、正直少なかったというふうに思います。弱きに寄り添う一方、社会全体でこの弱い方々を救う力を増やすためにも、新たな挑戦をしている方がちゅうちょなく挑戦ができる、そういう環境を整備すること、そして社会全体の活力を増やすこと、これを同時に議論し、社会的な安心を増やすことこそが政治の役割ではないか、そういうことを申し上げました。 我々は、「日本列島を、強く豊かに。」というスローガンの下に先般の選挙戦を戦い抜きました。そして、その選挙戦の事前の記者会見で、高市総理は、挑戦しない国に未来はありませんと喝破されました。もちろん、苦境にいる方を救う、これは政治の仕事であります。しかし、そのためにも、社会全体が活力を取り戻さなければいけない、そのために前に進もうとする高市総理の姿勢に国民はリーダーシップを見出したんだと思います。そして、そのリーダーシップに大きな期待を寄せている、そういうふうに私は感じております。その国民の持つ大きな期待を、国民が感じられる確かな実感、そして確かな安心につなげるために働くのが我々政治家の仕事だと私は思っております。 まず、そのための国家としての大きな仕事というものが、世界で輝き続けるための日本をつくる、そのための大いなる転換、その中核が責任ある積極財政だと思いますし、なかんずく、それを進める具体的な設計図が十七の戦略投資分野への投資だというふうに私は思っておりますが、これにつきましては当委員会でも様々な委員がこれまでも質問されてきたと思っております。 私自身は、議員になる前から二十年間、中小企業政策に注力をしてきております。それは、国民の七割が生活のたつきを得る中小企業者、小規模事業者というものがしっかり稼げる、これをつくることが、豊かな国民生活をつくり、そして国民が自己実現をするチャンスを広げ、その上で地域の力を底上げする、そういうことだというふうに信じているからであります。政府が主導する大きな挑戦は大変重要であります。この大きな挑戦の果実を国民の実感につなげるためには、そして、都市部のみならず、地域にもその実感というものを届けるためには、中小企業、小規模事業者がその大きな挑戦についていくこと、これがとても大事だと思っております。 その観点から、本日は、中小企業政策、そして、もう一つの地域の稼ぎであります農政につきまして中心に議論させていただきたいと思っておりますが。 まず、総理に最初にお尋ねしたいと思います。 中小企業につきましては、実は政治家の中にも識者の中にも様々な考え方がございます。私は先ほど申し上げたような考え方を持っておりますけれども、総理は中小企業若しくは小規模事業者に対しましてどのような存在であってほしいというふうに考えていらっしゃるか、お考えをお聞かせください。
○高市内閣総理大臣 中小企業それから小規模事業者は、雇用の七割、付加価値の五割を占め、日本経済の屋台骨でございます。例えば、全国各地で地域経済を支えておられる小規模事業者から、地域経済を牽引するだけではなくて、世界とつながって外需の獲得やまたグローバルなサプライチェーンを支えるような、売上高百億円を超える中小企業まで、様々な中小企業、小規模事業者が全国各地で主役として頑張っておられると思っております。 政府としては、何としても強い経済を取り戻すために、また実現するために、地域の主役であり、地域と世界をつなぐ役割も果たす中小企業、小規模事業者の成長、それから稼ぐ力を強化するということに力を注いでまいりたい、応援してまいりたいと思っております。
○福田(達)委員 ありがとうございます。大変期待を持っていただいているということが分かると思います。 地域が存在するためには、やはり小規模事業者というものが必要であります。これは税金を使ってでも支える。しかし、やはり地方にも外貨を稼ぐ、海外の力を取り込むためにも、大きくなっていただく中小企業者も必要である。地域に根を張って、その地域にお金を回していくんだという、地域に責任を持っていただく中小企業を応援するためにも、三年前に、今御指摘いただきました百億企業というものもつくらせていただきました。是非、こういう方々に頑張っていただくためにも、やはり我々政治がしっかりそのための前提も整えなければいけないと思っております。 まず、赤澤大臣に、イラン情勢に関係してお尋ね申し上げます。 昨日も、世界に先駆けまして石油備蓄の放出が決定されたということも報道されました。また、総理が、ガソリン価格の補助も行われるというふうに表明されました。足下のイラン情勢につきましては、政府全体で懸命かつ迅速に対応していただいていると思っております。 一方、事態は進行中であり、予見が難しいというのも事実であると思います。しかし、予見が難しい状況だからこそ、誰かが先行きの見通しを示す、これは大事だと思いますし、それは政府、政治の役割かというふうに思っております。 イラン情勢が特に中小企業にどのような影響を及ぼすことを現段階で想定されているか。また、その想定に対し、どのような構えをされているのか。地域を支えて汗をかく中小企業経営者に対し先行きと安心感を与えるためにも、赤澤経済大臣にお尋ねしたいと思います。
○赤澤国務大臣 イラン情勢の緊迫化を受けて、先日、イラン情勢を踏まえたエネルギー対策本部を設置をし、中小企業も含む日本経済全体への影響を的確に把握し、迅速に必要な対策を講じることなどを指示したところであります。 中小企業も含めた日本経済への影響については、現時点で予断を持って判断することは困難でありますが、エネルギー価格の動向や中東地域における輸出入の状況による中小企業への影響について、中小企業への負担のしわ寄せを含め、しっかりと注視をしていきたいと思います。 これまでも、国際情勢や大規模な自然災害等による不測の事態により経営上の影響が生じた中小企業に対しては、これはもう委員の方が詳しいと思いますが、例えば、日本政策金融公庫のセーフティーネット貸付け、あるいは信用保証協会による信用保証制度やよろず支援拠点による経営相談など、各種の支援を実施をしてきたところであります。 引き続き、中東情勢が中小企業に与える影響を注視し、対応に万全を期してまいりたいと思います。
○福田(達)委員 ありがとうございます。 昨年も、春頃でしょうか、米国の関税の問題がありました。私、今はいませんが、笹川代議士とともに群馬県でございまして、群馬県には自動車会社の工場もございます。やはり、最初にトランプ関税の話が出てきたときに、ちょっと浮き足立った方が多かったと思います。なぜならば、悪い情報がとにかく回るんです。これでもってすぐに、こういう状況が出るに違いない、悪い影響が出るに違いないということが、私から見ますとそれは起きないんじゃないかということも含めて起きてくる、そういうことがあります。 やはり中小企業の世界というものは、情報が余り多くあるわけではありません。是非きめ細やかに、何が今話されているのか、そして何が本当は起きないのかということも含めて対応していただきながら、今大臣がおっしゃったようなきめ細やかな対応をしていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。 さて、ここから各論に入らせていただきたいというふうに思います。 経済、産業を取り巻く環境というのは、私が見ていまして、コロナを経て大きく変わったというふうに感じています。 世界的には、国際的な産業再編、産業転換が進んでいると思いますし、また、AIを始めとした新しい技術の進展だとか、若しくはそれを軸とした新しいものやサービスが誕生してきている。そしてまた、国の形、世界の形も変わりつつある。そして、何よりも世界中の人の価値観の転換が随分進んだなというふうに考えております。 日本では、それに加えまして、日本特有のものとしまして、四半世紀ぶりにデフレからインフレへの転換、しかもこれが急速な転換をしてきているというふうに感じています。安倍政権からこちら、緩やかなインフレ社会を目指す、これをやってきたわけでありますけれども、コロナの最終盤からウクライナ戦争を経て、これが急速に日本の国内に入ってきたというふうな感じがあります。四半世紀デフレの社会にいた国民若しくは経営者にとりまして、この急速な変化というのは余りに速過ぎた、計画的ではなかったというふうに感じております。 しかし、じゃ、デフレからインフレ社会への転換を止めればいいのかというと、私はそうは思っておりません。 デフレ社会というのは、今日あるものの価値が何もしなくてもあしたは上がる、そういう世界であります。すなわち、何もしない若しくは動かないということも選択肢の一つだという社会であると思っています。ただ、これは、働きや価格で評価されない、緩やかに活力を失う社会だと思っています。いいものをつくる、いい知恵を出す、力を出す、汗をかく、しかし、その知恵、力が必ずしも価格に反映されない、そういう社会だというふうに思っています。 一方、緩やかなインフレ社会というものは、今日あるものの価値が、何もしなければ物価上昇分、あしたは価値が下がる社会であります。一方で、価値ある行動をすれば、若しくは価値あるものやことをつくれば、知恵を正しく出した人にとってはこれが高く評価される社会になっているということだと思います。 このような変化が起きたということ、そして、実はこれは、十三年間ですか、我々が目指してきたことであります。この変化の時代が我々が元々目指していたところに落ち着いたんだということを我々全員が覚悟する、腹落ちをするということがまず肝要なんだというふうに思います。変化をしようというふうに思えれば、我々の周りには武器もあるしチャンスもある、そういうふうに私は思っております。 私は、冒頭、先ほど東日本大震災について触れましたが、昨日、赤澤大臣が省内で訓示をされました。これをネットで拝見いたしました。私の地元であります御巣鷹山にも冒頭触れていただきました。役所に入られた二年目ですか、御巣鷹山の事故を経験された、このことが原点だというふうなことをおっしゃっておりましたし、またこれまでも、防災に対する思いというものは、時につれて大臣から伺ってきた。しかし、この訓示を拝見しまして、改めてその思いに深く感銘を受けたところであります。 その中で、大臣が、正常性バイアスとの闘いという話をされました。人間というのは、非常時とか変化に直面した際に正常性バイアスが働いて、これまでと同じ方向性に行こうとする、まだ大丈夫だ、自分は大丈夫という心理になってしまって対処が遅れ、そしてその結果として被害が大きくなる、これが正常性バイアスだというふうに大臣が御説明されていました。しかし、率先して行動を起こす、又はグループに率先して行動を促すリーダーが一人いれば、そのグループはほかのグループに比べても助かる確率が高いということをお話しされていました。 今回の我が社会が直面する変化というものは、私は不可逆だと思います。世界の変化は、我々が変えられるものではない、これはしっかり対応していくものだと思いますし、デフレからインフレというこの変化も、我々は受け止めた上で、しっかりと働けば評価がされるんだ、その思いを持つ人を一人でも増やしていく、そういうチャンスだというふうに考えるべきだと思いますが、これはやはり、四半世紀デフレにいた人からすると、なかなか難しい。 政治には、この正常化バイアスを脱して、変化はチャンスに変えられるんだということを腹落ちさせるリーダーシップが求められると思いますけれども、この大きな環境の変化を経済産業のリーダーであられます赤澤大臣がどう捉えているのか、その上で中小企業者群にどのようなメッセージを発するのか、お尋ねしたいと思います。
○赤澤国務大臣 済みません、私の省内向けの訓示まで聞いていただいたようで、びっくりでして。防災をライフワークとする私は、防災の話になると大体ちょっと力が入って、十分しゃべれと言われて昨日はどうも訓示を二十分したようでありまして、ちょっと経産省の諸君に御迷惑をおかけしましたが。ありがとうございます。 それで、今委員がまさにおっしゃったように、中東情勢に加えて米国関税措置や物価高の影響、人口減少による労働供給制約、あるいは、まさに御指摘の、デフレからインフレの世界へ、あるいは金利のある世界へというようなこと、さらにはAIによるビジネス環境の変革など、中小企業は本当に大きな環境変化の最中にあるものと認識をいたします。 そんな中で、先ほどの正常性バイアスと、ビジネス環境で闘うということであればゆでガエルにならないとか、そういう方向に一生懸命目を見開いて流れを捉えて、ピンチと捉えず変化をチャンスに変えていくということだと思いますが、こういう変化への対応が中小企業、小規模事業者の新たな成長の機会ともなり得るよう、経済産業省としては、企業の成長や生産性の向上により稼ぐ力を高める、強い中小企業を目指す中小企業を全力で応援していきたいと思っています。 そのため、まずは、正当な対価を受け取るための価格転嫁、取引適正化の更なる徹底、さらには、現場現業型でスピード感のある地方の中小企業こそ、まさにAIを用いた新たなビジネスを創出し、世界で活躍する本当に大きなチャンスだと考えておりまして、成長投資、AI、デジタル化や省力化を通じた生産性向上支援、そして事業承継、MアンドAを通じた経営基盤強化、金融支援やプッシュ型の伴走支援体制の強化などに取り組んでまいりたいと思っています。 このような取組を通じて、委員がまさに御指摘の、現状維持ではなく、変化に挑む企業や人が報われる形に軸足を移し、筋肉質の強い中小企業への行動変容を促してまいりたいと考えております。
○福田(達)委員 ありがとうございます。 今大臣もおっしゃいました生産性を上げていくということでありますけれども、世界が変わる、社会が変わるということは、それに対して受け手というか出し手である企業側も、これはやはり今までの形ではいけない、形を変えなければいけないということだと思います。 どうしても我々は、生産性を語るときに労働生産性だけ語るんですけれども、これは何かというと、既存の形の中で頑張れというふうに社員さんに言っている。日本の場合は社長さんも率先して働くので、社長さんも労働者の範疇かと思いますけれども。そうではなくて、新しい形に変えていく、会社も新しい形に変えていく。車で例えれば、中古車のエンジンを一生懸命直しながら、手を加えながら、汗を流して社長もやるぞというふうにやるのではなくて、新しい、今の時代に合わせた、道に合わせた車に変えていく。そういうことを生産性と言うときに考える必要がある。労働生産性に対して資本生産性という考え方をもう少し我々は持つべきなんじゃないか、若しくは経営生産性と言ってもいいかもしれません、そういうことを考えなければいけないんじゃないかというふうにちょっと考えております。 しかし、その前提として、今大臣にも一番最初に触れていただきました、変化をチャンスと捉えるためにも、そういう企業を増やすためにも、しっかりと足下を固めるために我々がやるべきことは、先ほどおっしゃった価格転嫁だと思います。価格転嫁がしっかりできる、自分がやっていることにしっかり価値がつく、お金がつくと思える中小企業を増やすことによって、挑戦のための原資だって、また賃上げの原資を手にする、このことが大事であるというふうに思っています。 自民党では、実は二〇一四年に、中小企業・小規模事業者政策調査会におきまして、大企業の利益の従業員や取引先企業への、賃金そして適正な取引価格への還元、それをさせる仕組みの必要性というものを提言いたしました。十二年前であります。これが具体的に加速しますのが、その二年後の二〇一六年。当時の菅官房長官が、最低賃金を全国単純平均で二千円にできないかという内々の投げかけがきっかけでありました。同年九月には下請Gメンによる調査もスタートしましたし、また、官邸に関係省庁連絡会議が設置されました。動きが更に活発化しまして、その後十年にわたりまして、党と中小企業庁及び公正取引委員会とで様々な環境整備を尽くしてきたわけであります。 しかし、当初は、動きの割には成果が出にくかった。正直、最初にこの話を始めるときに、どういう名称にしようかと。価格転嫁という名称に落ち着きましたけれども、ここからなかなか動きが進みませんでしたし、正直、岸田政権が物価高には賃金という言葉を出していただいて初めて本格的に動き出した。これは三年前であります。十二年前に始めましたけれども、三年前にやっと動き始めた。このときは本当に政治の力というもの、政府の力というものを感じたところでありますが。 それが特に、一月一日に、先ほど橋本先生もおっしゃっていました取適法が施行されてからは急速に事態が進んでいるというふうに感じていますが、ここで政府参考人から、価格転嫁の状況、交渉率、転嫁率がどう推移してきているかを御説明ください。
○山本(和)政府参考人 お答えいたします。 価格交渉が行われた企業の割合でございますけれども、二〇二二年三月の価格交渉促進月間のフォローアップ調査におきましては八七・二%でありまして、最新の二〇二五年九月の同調査におきましては八九・四%に増加しております。 また、コスト全体の価格転嫁率でございますが、二〇二二年三月の同調査におきましては四一・七%でありましたけれども、最新の二〇二五年九月の同調査では五三・五%に増加しております。 同調査や中小企業庁に寄せられる中小企業からの生声におきましても、価格転嫁が認められたというお声がある一方で、協議に応じてもらえず、一方的に代金を決められたというお声もまたございます。価格転嫁、取引適正化が地域の中小企業の現場まで浸透するためには、一層、徹底のための取組が必要と認識しております。
○福田(達)委員 ありがとうございます。 十二年やってきて、やっと交渉の場をつくっていただくのが九割になりました。ほとんどできているというふうに言っても構いませんが、成果としてちゃんと自分たちが必要なものが取れているかというところについては、半分です。しかも、取れている半分も、中身を見ると、四割しか取れていませんとかそういう状況であります。 いろいろな批判があるんですけれども、やはり世の中の常識がデフレだったんです。いいものをつくっても高くできない、若しくは価格が上がるということがない世界だった。この常識を変えていくということは、これは政治にしかできない仕事だというふうに思い、我々は始めましたけれども、しかし、やはり時間がかかります。この常識を変えていくということがやはりとても大事な政治の役割だというふうに思っていますけれども、実際、これを始めました頃は、正直、理解はほとんどされませんでした。たたきに遭っている事業者自身が、どうせ変わらないという常識に埋もれていたという状況であります。 実際、現在も、物価高対策、ガソリンについては先ほど申し上げたとおり、総理も本当に早い対応をしていただきました、ただ、これも、どうしても私には、値段を抑える議論の方が多いように見えています。これこそがデフレの常識にとらわれているように私には正直思えています。 もちろん、一定期間の対策は必要であります。ちなみに、政府がこの五年間使ってきた物価高対策、様々なものを足し合わせますと三十兆円を使っております。そうやって国民生活を支えているのはありますけれども、しかし、本来は、いかに抑えるかではなくて、いかに物価高をのみ込むような大きな経済をつくっていけるのか。一千兆円とも言われます名目GDPを増やしていくという状況であるかと思いますけれども、そのことがしっかりと政治としてビジョンが示される、その一方で、今、実際に現場で働いている、頑張っている方々に対しては価格転嫁をしっかりと進めていくということが大変大事だというふうに思っています。 自分の会社が持っている強みを発揮し続けられるように、更にその強みを磨けるように、そしてその原点である従業員の汗が十分に報われるような、その対価が得られる、よい仕事は報われる、この常識をつくるためにも、賃金の引上げには人一倍の情熱をお持ちの赤澤大臣に、まず働く方の賃金、そして、新たな挑戦ができる力を中小企業がつけるために、価格転嫁の動きを確実にするためにどのような体制で挑むのか、是非お話しください。
○赤澤国務大臣 大変重要な御指摘だと思います。 中小企業が正当な対価を得て賃上げや成長への投資の原資を確保するためには、価格転嫁、取引適正化の徹底が極めて重要であります。まずは、本年一月に施行されたいわゆる取適法、正式名は中小受託取引適正化法でありますし、いわゆる振興法、正式名は受託中小企業振興法でありますが、この着実な執行を図っていくということが重要だと思います。 加えて、毎年やっております価格交渉促進月間フォローアップ調査に基づく、価格交渉、転嫁等の状況を整理した発注者リストの公表、それから三百三十名の取引Gメンを通じた実態把握などを踏まえた事業所管大臣による指導助言、そして業界団体への取引適正化に係る要請などの取組を公正取引委員会を始め関係省庁一丸となって推進をし、中小企業の価格転嫁、取引適正化を強力に後押ししてまいりたいと思います。
○福田(達)委員 ありがとうございます。 中企庁さん、公取さんも本気でやっていただいていますけれども、またGメンの皆様にも頑張っていただいていますが、やはりそれでも千人単位であります。三百五十万者以上ある中小企業、小規模事業者でありますので、これは国がやるのももちろんでありますけれども、地方の皆様にも本気になっていただくような仕組みというものが必要かなというふうに思っていますので、是非その辺の深掘りもよろしくお願いしたいと思います。 時間がなくなってまいりましたので、もう一つ価格転嫁の話の中で大事なことですが、ここまでの価格転嫁は民間同士の取引でありますが、行政と民間の取引であります官公需について、ちょっと足早になりますけれどもお話しさせていただきたいと思います。 官公需は、予算がしっかり確保されることと、その予算が適切に発注されること、そしてその発注がしっかりと事業者の利益になること、この三つが成り立って初めて官公需の適切な価格転嫁とも言えますが、これがなければ地方経済にお金が回らない、そしてインフラ産業の疲弊は止まらないということであると思います。 ちょっと短くなってしまって、時間がなくなってきたので併せてお尋ねしますが、財務大臣に、令和八年度の国予算、地方財政対策でどのように予算が確保されたのか。また、地方支分局や独立行政法人、国立大学法人などにも広げていく必要があると思います、また地方自治体にもこの動きを広げる必要があると思いますが、大臣はこの問題についても大変お詳しいというふうに思っておりますけれども、お願いします。
○片山国務大臣 四分の一群馬県人の財務大臣でございます。 まさに官公需の重要性は御指摘のとおりでございまして、政府としては、特に高市内閣、責任ある積極財政でございますから、令和八年度予算で、社会保障関係費について経済、物価動向等への的確な対応分五千二百億円を加算、また非社会保障関係費についても物価上昇、公務員人件費の増加を適切に反映、これが五千百億など、労務費、資材価格の上昇など実勢を踏まえた官公需の見直しをしっかりと行っております。 またさらに、公共工事の設計労務単価は全国全職種単純平均で前年度比四・五%引上げ、さらに学校施設整備の補助単価は前年度当初予算比で七・七%引上げ、ビルメンテナンスの請負事業については一部省庁において具体的に予算を増額など、まさに委員を中心として、与党でずっとこの問題、官公需プロジェクトをやっていただいた皆様の御指摘を踏まえて細かく対応しております。 また、御一緒に地財計画の方も、そちらも重要ですから。ごみ収集から学校給食などのサービス、施設管理の委託料、道路や河川等の維持補修費など、様々な分野における地方団体のコスト増にきめ細かに対応するために積み上げて六千億円を増額するとともに、自治体における価格転嫁、これが大事でございますね、自治体における価格転嫁の取組状況を普通交付税の算定に反映するということまで一応やっていただいているというふうに承知をしておりますので、引き続き、財務省として、官公需を含めて予算において適切に経済、物価動向の反映ができるように、責任ある積極財政で取り組ませていただきます。
○福田(達)委員 ありがとうございます。 今言った産業は本当に地方を支えるインフラでありますので、是非この部分は突き進めていただきたいというふうに思っております。 最後に農政について聞きたいんですが、時間が短くなりました。 とにかく、国民に食を届ける、これは政治の責務でありますけれども、これまでの農業者の皆さんを支えるということも大事であります。一方では、フードテック、例えばプランテックスだとかリージョナルフィッシュ、こういう今までにない生産の仕方もとても大事だと思いますが、ちょっともう時間がないので今日はできませんが。 輸出に関してでございます。輸出も、私、二〇一八年から……
○坂本委員長 申合せの時間が迫っております。おまとめください。
○福田(達)委員 はい、了解であります。 じゃ、一言だけ申し上げます。 輸出について、私、輸出委員長をやっておりましたけれども、海外においての支援体制がまだまだ弱いと思っております。ここにつきましては、是非これからも力をつけていただく、しっかりと海外において支援できる体制というものをおつくりいただきたいと思いますので、どうぞお願い申し上げまして、私の質問を申し上げます。 大変ありがとうございました。
○坂本委員長 これにて橋本君、福田君の質疑は終了いたしました。 次に、階猛君。
○階委員 中道改革連合の階猛です。 本日は、我が党の予算組替え案と、高市政権下の予算編成の基本理念である責任ある積極財政についてお聞きしていきます。 その前に、総理に確認しておきます。 高市首相は、来年度予算の三月中の成立にこだわっていられます。その意向を受けて、坂本予算委員長は、十三日に衆議院の予算審議を終了させる日程を示し、それに向け、野党側の反対の声を無視して、何度も職権で審議日程を決めてまいりました。このままいけば、通例よりも総理入りの集中審議の時間は半分以下、予算に地域事情を反映させるための省庁ごとの分科会も行われなくなってしまいます。 憲法八十三条の財政民主主義の趣旨から、質、量共に充実した予算審議は必要不可欠であります。これを犠牲にしてまで、来年度予算の三月中の成立にこだわる必要はないものと考えます。総理の見解を伺います。
○高市内閣総理大臣 令和八年度予算の審議方針を含め、国会の運営につきましては国会でお決めいただくものと承知をしています。そのため、国会審議の在り方に関わる点について私からお答えすることが困難であることは御理解いただきたいと思います。 その上で、全ては国民の皆様の安心のためにという思いは、これは与野党の皆様共通だと思っております。国民の皆様の生活に支障を生じさせないよう、野党の皆様にも御協力をお願いしながら、令和八年度予算につきまして年度内に成立させていただけますように、私どもも国会での審議に誠実に対応しております。
○階委員 国民生活の安心のためという言葉がありまして、それに対しては私たちも思うところは一緒であります。その安心を確保するために暫定予算を組み、関連法案は成立させようということを言っております。 そして、年度内に成立させることにこだわる理由が、私たちにはそうした国民生活の観点からも見えませんし、そもそも、先ほど言いました財政民主主義の観点からは、国民の代表者が集う国会において充実した予算審議をする必要がある、これが憲法上の要請です。一方で、予算を年度内に成立させるというのは憲法上の要請でもありません。正当性もなければ、必要性もないわけであります。こうした、あくまでも年度内成立にこだわることについて、私たちは到底理解ができません。 そこで、坂本委員長にもこの際申し上げておきたいと思います。 釈迦に説法だと思いますが、衆議院の各委員会の委員長は、中立公平な委員会運営を行う必要があります。私も、つい先日まで、衆議院の法務委員長を務めてまいりました。当時は少数与党でありましたけれども、私は、少数与党の意見だからといって、多数の力で委員会の審議日程を職権で決めたことは一度もありません。法務委員会では、選択的夫婦別姓、あるいは再審法の改正、重要な課題がメジロ押しで、我々野党は推進したいと思っていました。しかし、当時の少数与党の意見を聞きながら、慎重に審議日程を合意の上で決めてきたわけです。なぜそれが今の委員長にはできないのか。私たちができたことがなぜできないのか。 委員長、今のような職権による審議日程の決定の在り方、非常に問題だと思います。何かありましたら、お答えください。
○坂本委員長 理事会協議に沿って委員会を運営しております。 質問をお続けください。
○階委員 職権で決めていることを問題視しております。 私も、委員長のときは、理事会の協議に沿って、職権ではなく合意によって決めてまいりました。なぜ委員長は職権で決めているんですか。協議に沿ってであれば、職権で決めることはできないはずですが、いかがですか。
○坂本委員長 与野党の合意がない場合には、職権で決めざるを得ません。
○階委員 本当に、中立公平の委員長がこういうことでいいんでしょうか。 私は、少なくともこの国会の運営の在り方、まさに、今の在り方では政府の下請機関ではないですか。いや、下請以下かもしれませんよ。今は、下請法も改正されて取適法に変わっていますよ。ちゃんと、下請する相手方に対する配慮、利益を守ることも要求されているわけですよ。国会は下請以下なんですか。議院内閣制、あるいは国権の最高機関、これが憲法の要請ではないでしょうか。 全くもって今の委員長はその職責にふさわしくない、このことを重ねて指摘しておきます。 さて、中身の議論に移らせていただきます。 私ども、エネルギー高騰対策を盛り込んだ予算の編成の見直しを求めております。このパネルの左側の方に、歳出の増、プラス一・六兆円というのがあると思います。この中で私たちが申し上げているのは、今般のイラン情勢緊迫化に伴うエネルギー価格上昇から国民生活を守らなくてはいけないということで、ガソリン、軽油、灯油、電気・ガス料金、農業や漁業用の燃料代、肥料代、飼料代、こういったものを引き下げるために、来年度予算に一・六兆円を追加することを提案しております。 昨日、高市首相も、原油価格の高騰への激変緩和措置を講じる、そしてガソリンの小売価格を全国平均で一リットル百七十円に抑えるということを表明されていました。一部報道によりますと、その財源としては、既に積んである燃料補助向けの基金の残高二千八百億円を使うということでありますが、これで十分と言えるのでしょうか。もし十分であるとするならば、その根拠も含めて、総理からの説明を求めます。
○高市内閣総理大臣 まず、昨日発表させていただきました、まずガソリン等の価格補助ですが、ガソリンはリッター約百七十円を超えないように、軽油はリッター約百五十八円を超えないように、重油はリッター百五円を超えないようにということで、早速始めさせていただきます。また、民間備蓄十五日分の放出、当面一か月分の国家備蓄の放出など、これも一刻も早く国内の精製事業者に届けてまいります。 詳しくは経済産業省からも説明させますけれども、今回の措置に関しましては、基金ですね、今ある基金、これで十分に対応ができるということで、少し早めにいろいろ計算を始めておりました。軽油、重油、灯油まで入れても、これは今年度十分に対応できるということで、このようにさせていただきました。 今般のリスクへの備え、令和七年度の予備費ですとか、現在御審議いただいている令和八年度予算案に含まれる予備費などを想定されているのかもしれませんけれども、現時点では、今申し上げた対応というのは基金で対応できますので、追加の予算措置というものは考えていません。ただ、中東情勢が経済に与える影響というのはしっかり注視して、経済、物価動向に応じて、経済財政運営に万全を期してまいります。
○階委員 通告していませんが、赤澤経産大臣、この基金の残高二千八百億円ということでいいのかどうか。それと、総理からは、年度内はこの財源で十分だというお話でしたけれども、逆に言うと、新年度からは足りないということかと思いますが、その点、間違いないかどうか。もし可能でしたら御答弁お願いしたいんですが、大丈夫ですか。恐れ入ります。
○赤澤国務大臣 原油価格の激変緩和の基金について、今残額が二千八百億円というのは委員御指摘のとおりでございます。省内ではもちろん総理の指示に従っていろいろなシミュレーションをやっていまして、少なくとも今月について言えば、まず何とかそれで賄えるだろうということが一つございます。 その上で、今後、今般の緊急的な措置については当該基金残高を活用して実施しますが、さらに、その後の状況に応じて必要な手を打っていくということにしたいというふうに考えております。
○階委員 よろしいですか、今月って、もうあと二十日ぐらいじゃないですか。それで二千八百億円で何とか足りるというお話でした。新年度からは必要に応じて措置するということなんですが、少なくとも、新年度、四月は絶対に必要になるはずですよね。そうすると、二千八百億よりも多い金額が必要になるはずです。 だからこそ、我々は、新年度の予算を議論しているこの場において新年度分のエネルギー価格高騰のための予算を手当てすべきではないかということを申し上げております。決してこれは常識外れでも何でもなくて、当たり前のことを言っていると思います。総理なら分かってくれるはずだと思います。私たちの常識的な提案を受け入れる余地はないでしょうか。
○赤澤国務大臣 一言ちょっと補足させていただくと、私が今月分だけがもつと申し上げた趣旨に取られたかもしれませんが、総理がおっしゃっているように、リッター百七十円めどで補助金を出していくということでいうと、二千八百億あれば、今後の推移にもよります、ただ、これについては一月でなくなるということでは必ずしもないということ、二か月ということもあるかもしれませんし、その辺は今月でなくなるという趣旨を申し上げたのではないことは御理解いただきたいと思います。
○高市内閣総理大臣 まずは、約二千八百億円、これは使わせていただきます。今般の緊急的な措置についてはこれを実施していく、そしてまた、その後、状況に応じて必要な手を打っていくということは先ほど申し上げました。 じゃ、基金残高が、例えば年度をまたいで足りなくなったらどうするのかということでございますが、中東情勢の先行き、いまだ予断を許さない状況ですから、現時点で今後の補助金の支給額などの執行見込みを申し上げるというのは困難です。ただ、中東情勢や油の値段、この状況をしっかり注視しながら、必要があれば、その他の予備費の使用状況なども見極めた上で、今年度の予備費を活用することも否定されるものではないと私は考えております。(発言する者あり)
○階委員 今、後藤委員からもありましたけれども、国会開会中は、予備費の使用ではなくて、補正予算を組むのが原則なんですね。 では、補正予算は必要に応じて組むということでよろしいでしょうか。総理大臣、お答えください。
○高市内閣総理大臣 今年度に補正予算を更に組むというお尋ねでしたら、それはございません。
○階委員 そういう趣旨ではなくて、新年度になって必要が出てきたら、国会会期中は予備費が使えないので、補正予算で対応するという理解でよろしいでしょうか。総理大臣、お答えください。
○片山国務大臣 若干補足させていただきますと……(階委員「短くお願いします。総理に聞いています」と呼ぶ)はい。 予備費につきましては、予見し難い予算の不足に充てられるための制度でございますが、国会開会中の予備費の使用については、憲法、財政法の規定を踏まえ、閣議決定で活用可能な経費が具体的に定められており、例えば、災害に基因し必要を生じた諸経費その他予備費の使用によらなければ時間的に対処し難いと認められている緊急な経費等であれば予備費の使用は可能とされており、これまでもそのように対処してまいりました。
○階委員 じゃ、結論として、今総理がお考えになっているのは、今ある基金で年度内、それから新年度に入ってもその基金も使い、また新年度に入ったらそのときある予備費も使い、したがって、今回のこの大事な新年度予算の審議の中ではエネルギー高騰対策は取り扱わないということで結論はよろしいですか。お答えください。
○高市内閣総理大臣 エネルギー高騰対策については、昨日私が発表したとおりでございます。直近の対応についてはこれで大丈夫だということで、先週来ずっと、経済産業大臣にも御苦労をいただきながら、計算を続けてまいりました。そして、やはり軽油、重油等にも対応しなきゃいけないということでやってまいりました。 今年度の予備費の活用も否定されるものではないと考えていると申し上げましたけれども、それも間違いではございません、でも、仮に、今年度中に大きな災害が来る、そういったリスクも考えておりますので、その場合は、今年度の予算に積んであってまだそう使われていない、災害直後のプッシュ型支援のための予算というものの残額もありますので、今年度の予備費の残額も必要に応じて活用させていただきます。
○階委員 やはり我々の方がちゃんと今のエネルギー高騰問題について手当てをしている、我々は、一・六兆円だということで、こうした国民生活に配慮した組替え案を出しているということをまず申し上げておきます。 次に、この組替え案の歳入の方に、復興財源の確保、防衛増税の撤回という項目があります。 今、政府の方では、来年度予算に関連して、復興特別所得税の税率を半分ぐらいにして徴収期間を十年延長する、そして、浮いた半分については防衛財源に回すというような提案をされています、法改正を行おうとしています。そして、私たちは、防衛財源に回すのではなくて、当初予定どおり復興特別税は復興財源の確保に充てること、そして、防衛増税ということで防衛費に回す流用はやめるということを申し上げております。 昨日は、東日本大震災から十五周年ということで、私の地元岩手県の被災地、宮古市に行ってまいりました。宮古市の災害公営住宅にお住まいになり、コミュニティーの維持、確保のために奔走されている高齢の女性の方にお会いしました。その方は、御親族を七名失われて、独り暮らしだそうであります。この方が言った言葉で私が印象に残っているのは、私たちのことだけではなくて将来災害に遭われた方のこともちゃんと国が面倒を見てほしいということ、私は、その境遇にありながら、先々のこと、未来のことまで考えているということに非常に感銘を受けました。 翻って、今回のやり方はどうなのか、政府のやり方はどうなのか。復興財源を確保せずに、十年間先延ばしして、今回の東日本大震災の財源調達期間を延ばすということなんですね。 ということは、いつ何どき、南海トラフあるいは首都直下、そうした大災害が起きるか分からない。当然、そのときには、復興財源を確保するために国民に協力をお願いしなくてはいけないかもしれない。その場合に、今の東日本大震災の財源の調達期間が長引いてしまうと、新たな負担を国民にお願いすることが困難になるのではないかというふうに思うわけです。ですから、私たちは、今回の政府のやり方は邪道ではないかと思っております。 今申し上げました復興特別所得税を延長して防衛増税を行う必要性に関して、総理はいかがお考えなのか、お答えください。総理からお願いします。
○高市内閣総理大臣 我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中で、防衛力の強化は必須です。その実現に向けた安定的な財政基盤の確保のために、防衛特別所得税の創設が必要だと考えています。 ただし、その際、足下で家計負担が増加しないように、復興特別所得税の税率を引き下げるということとともに、復興財源の総額を確実に確保するために、復興特別所得税の課税期間を十年間延長することにしております。 ですから、今回の税制改正は、厳しさを増す安全保障環境への対応、現下の家計を取り巻く状況への配慮、そして復興財源の総額の確保という、それぞれの課題に対しバランスを取りながら対応しました。 委員の、将来別の大災害が起きて予算が必要になった場合については、これは仮定の話ですから予断を持ってお答えすることは難しいですけれども、ただ、これまでも日本国は数々の災害に見舞われてまいりました。その時々で、我が国が抱える課題に対して国民の皆様に協力をお願いしなければならない場合には、その必要性を丁寧に説明することも含めて、適切に対応していくということが基本だと考えております。 災害直後に使える予算につきましては、先ほど申し上げました。また、防災、減災のための対策もしっかり予算計上しております。しっかりと災害に強い国土をつくっていく、これも大事な危機管理投資だと思って予算にのせているわけでございます。
○階委員 結局、災害が起きてから国民にお願いするということなんですが、そのときに東日本大震災の復興特別所得税がまだ続いているということになりますと、国民だって協力しづらいですよ。 先ほど総理がおっしゃったように、今の負担は軽減、今の負担を増やさないようにするから延長だとおっしゃいますけれども、その延長した結果、今の国民は助かるのかもしれませんが、将来の、未来の国民はどうなんでしょうかということを申し上げております。責任ある積極財政で未来の国民への責任もあるんだということを総理はおっしゃっていますけれども、今の答弁は未来の国民への責任をないがしろにしていると言わざるを得ません。 関連して、防災庁設置担当大臣にお伺いします。 今回、防災庁設置法案が審議される予定と聞いています。私も担当者から説明を受けました。将来の巨大災害に向けて万全の体制を整えるという趣旨でこの役所はできるわけでありますけれども、だとするならば、将来の災害のときには、この場合、防災庁が責任を持って復興財源を調達していく、そのためのイニシアチブを取る、そういう規定があってしかるべきだと思いますが、そういう規定は盛り込まれていますでしょうか。
○牧野国務大臣 防災庁設置準備担当大臣としてお答えさせていただきます。 財源の確保ということについては、今回の防災庁関連法案におきましては記載がございません。
○階委員 総理、お聞きになりましたか。いざというときの、巨大災害が起きたときの備えが私は足りないと思いますよ。もし巨大災害が起きて、東日本大震災でも三十兆円以上お金がかかりました、それを上回るようなお金が必要になったときに、今の責任ある積極財政で対応できるのでしょうか。 私は、少なくとも制度的担保として、今回防災庁を設置するのであれば、将来の災害のときの財源確保の担保、これも盛り込むべきだと思っておりますけれども、総理大臣の見解をお願いします。総理に通告しております。
○高市内閣総理大臣 大規模災害の発生時には、復旧復興に向けた取組、これを政府一丸となって取り組む必要があります。防災庁は、政府全体の復旧復興に関する基本方針策定を司令塔として主導することになると考えております。ですから、必要な事業やそれを裏づける財源といった具体的な内容については、災害の規模や態様に応じてその都度検討して決定されるべきものでございます。 責任ある積極財政と言えるのかどうかということですけれども、私が掲げ、そして自民党も今懸命に取り組んでいる危機管理投資の大きな柱が国土強靱化です、令和の国土強靱化です。一人でも多くの方の命を救う、財産を守る、働く場所を守る、しっかり今のうちに老朽化したインフラも更新をしておく、これも大事な、国が最も前に出てやらなきゃいけない投資なんですよ。そのための予算も、去年の補正でも頭出しをさせていただいていますけれども、そういった危機管理投資の予算、これから本格化をしてまいります。 ですから、責任ある積極財政というのは、今生きている方々と未来の方々の命を守るための、安全を守るための取組でもあるということは御理解いただきたく存じます。
○階委員 責任ある積極財政についてはこの後聞いていきますけれども、今申し上げたかったのは、防災庁を設置するのであれば、将来の巨大災害に備えた財政的な担保措置、これも入れるべきだということを申し上げております。我々はこうしたことにも配慮して法案の審議に臨んでいきます。 さて、予算組替えの最後に、積み過ぎ基金の国庫返納、歳入の部にありますけれども、これは昨年の予算委員会から私が取り上げてきた問題です。何が問題なのかというと、いわゆる機会損失です。 つまり、基金の積立てでお金を寝かせていく、これは、当時聞いたところだと、定期預金とかで超低金利で、リスクはないけれどもリターンもないみたいな、そんな運用をされていて、今ですと〇・二とか三とか五とか、そんなものだと思います。他方で、物価が三%のペースで上がっている。政府の今回の予算積算金利も三%です。ということは、この予算積算金利をベースとしますと、年間、資金を寝かせておくと、三%無駄なコストがかかるということであります。 つまり、私が昨日調べたところですと、今、政府の基金で五千億円以上のものだけピックアップしますと、それだけで約十兆あるわけです。掛ける三%ですと三千億円です。これだけで三千億円。会計検査院も、先日、基金は積み過ぎじゃないかといった趣旨の指摘をしておりました。 日本版DOGEというのが昨年末に片山大臣の下で立ち上げられておりますけれども、日本版DOGEが立ち上がったということではありますけれども、我々がかねがね指摘してきた基金の積み過ぎ問題、いつまでにどれぐらい基金を削減しようと思っているのか。これは総理、あるいは数字のことですから片山大臣でも結構ですが、お願いします。
○片山国務大臣 基金の財源が税収、税外収入、公債金など歳入全体によって賄われておりますので、基金事業の財源全てが国債というわけではないので、その調達金利のコストの単純積算ではないんですけれども、基金があるのは、各年度の所要額の見込み難い事業であって、安定的かつ効率的な実施の観点から一定の金額が保有される必要があるというものなので、ある程度アドホックに換金してやっていけるということがないと、そもそも基金にする意味があってはいけないということになりますので、これまでも、そういう基金があったらすぐに国庫返納をということで、令和六年度の年度残高が五千億円以上の基金について見ていただいたわけですが、既に幾つかのものについては、執行状況から残高を返していただいたりということもやってまいりました。 当然、今回の補助金や、まさに日本版DOGEですね、租税特別措置の見直しにおきましては、補助金が財源になっている基金も多いですから、これを初めからしっかりと、きちっと見直しの対象にしております。 三万六千件の国民からの御意見もいただいておりまして、その中には基金のものも当然ありまして、今まとめていることですので、今年の予算要求にしっかりとこれを生かすということでやっていくという意味では、そこの部分の時間的な目標は見えますが、幾らになるということまでは現時点では積算はできないですが、基金についてはしっかりと、国民の目線、そして与党、野党からもいただいた御意見も踏まえて見直しを行ってまいります。
○階委員 私のいつまでにどれぐらい基金を削減するのかという問いに対して、具体的なことは全くありませんでした。 いつまでにというのも言えないんですか、片山大臣。
○片山国務大臣 補助金見直しのプロジェクト、租税特別措置、補助金見直しについては、今度の令和九年度の予算編成に間に合わせますから、そうすると、概算要求の時期とかを考えますと五、六月頃には一定の中間的な成果が出ないといけないんですが、基金についてだけの、その金額についてあらかじめ目標を設けるということをしますと、全部を見ながら、三万六千件の御意見も踏まえながらですから、そこまではちょっと今の時点ではできないんですが。 基金について、きちっと、会計検査院からも厳しい御意見をいただき、また、階委員を始めとして野党様からも様々な、極めて精密な部分を含めた見直し案もいただいておりますので、それはきっちりと生かさせていただくということは申し上げさせていただきますが、綿密な金額と綿密な何月何日というところまでは、今のことをお答えとしてさせていただければ、五、六月頃には一定のものは出てきますということだけは申し上げたいと思います。
○階委員 総理にもリーダーシップを発揮していただきたいと思います。 私は、岩手の花巻東高校という、大谷選手を生んだ高校の恩師である佐々木監督といろいろお話をする機会があって、夢と目標は違うということを聞いたことがあります。目標は、夢と違って、期限と数字が入るのが目標だというお話でした。まさに今、基金についてのお話を聞いていると、単に夢を語っているだけで、目標がないんですよ。 総理、ちゃんと目標を示してください。よろしいでしょうか。
○高市内閣総理大臣 昨年の十一月に、内閣官房に租税特別措置・補助金見直し担当室を設置しました。担当の片山大臣の下、基金を含む租税特別措置、補助金の見直しの取組を進めていくことになりました。私の就任が十月二十一日ですから、その翌月、十一月に設置したんです。 いつまでにどういう成果を出すのか。今、片山大臣が説明申し上げたことでおおむね御理解いただけると思うんですが、次の令和九年度の予算編成、税制改正において各府省庁にも御尽力をいただき、その令和九年度の予算の要求、要望段階から一貫して取り組んでいくということにしています。ですから、夏までに間に合わせなきゃいけない、そういうことで今懸命に作業をしていただいております。 当然、これまでの決算委員会、会計検査院、行政事業レビューなどの御指摘も踏まえながら見直しを進めていくということで、片山大臣中心に、今懸命に作業しているということです。
○階委員 先ほど片山大臣からも言及いただきましたけれども、旧立憲民主党、我々が作業していたときには、官僚組織の力をかりずに精緻な計算をしました。やろうと思えば早くできるんですよ。そして、時間をかければかけるほど機会損失が膨らむんですよ。 一年後にやるということであると、今年は、五千億以上の基金だけで十兆円で三%、三千億という機会損失が出る。さっき数字が若干違うというお話もありましたけれども、いずれにしても、他の基金も含めて巨額の機会損失が生まれる。それをそのまま放置しておくということは、私たちとしては全く理解できないということを申し上げます。 さて、責任ある積極財政について話を移していきたいと思います。 そもそも、総理に伺いたいんですが、私、この責任ある積極財政について、今国会での施政方針演説や、あるいは総理の答弁を見ておりまして、果たして通常の財政政策とどこがどう違うのだろうか、いま一つ腑に落ちないところがあります。 もう一度、分かりやすく端的に、責任ある積極財政と通常の財政政策の違い、あるいは共通点、御説明いただけますでしょうか。
○高市内閣総理大臣 ちょっとその前に、先ほど基金について、一年もかけるんじゃなくて、今年の夏の話でございますので……(階委員「来年度予算に反映するということを言っていますから、来年度にならないと反映されないでしょう」と呼ぶ)作業としては今年の夏ということでございます。だから、機会損失と言われましても、全て公債でやっているわけじゃないということですから、それは御理解ください。 そして、責任ある積極財政と通常の財政政策と何が異なるのかと。委員がおっしゃる通常の財政政策というのを一概に定義できませんので、その違いを申し上げるというのは非常に難しいのですが、あえて申し上げますと、責任ある積極財政というのは、強い経済の構築と財政の持続可能性、これをバランスよく同時に実現することでございます。それが、今を生きている国民と、未来を生きる国民への責任を果たすことになると考えております。
○階委員 責任ある積極財政、将来の国民への責任も果たすということもおっしゃっていました。あるいは、経済成長の範囲内に債務残高の伸びを抑えるといったようなこととか、金利に目配りをするということで、財政規律にも配慮するということをおっしゃっているのも承知しております。 そういう中で、果たしてマーケットはどのように受け止めているかということなんですが、財政規律を言っている割には国債価格は下落し、円の価値も下落しているというのが、高市総裁就任以降の為替と国債の動向です。 就任時を一〇〇として、今、国債価格は九四・九、つまり五・一%下落。為替、円については、九三・〇ですから、七・〇%下落ということであります。株価については、変動はありますけれども、一五・二%上がっています。株価については後ほど述べますけれども、この中で、私がやはり気になるのは、国債価格の下落ということなんですね。やはりマーケットは、この財政運営、責任あるというところに懐疑的なのではないかということを言わざるを得ません。 確かに最近、ここ数年は、債務残高対GDP、この割合、要は、国の年間上がってくる利益といいますか所得に対して債務残高がどれぐらいの割合を占めているかということでいうと、ここ最近は下がってきています。下がってきている背景には、今掲げました、政府の利払いの負担は市場金利に遅れて動くということがあるわけですよ。 過去のアベノミクス時代に日銀が超低金利で膨大な国債を引き受けた結果、今、日本の借金は一千兆円を優に超えていますけれども、その利払い負担が余り大きくないがゆえに、債務残高対GDP比というのは今は少しずつ下がってきていますけれども、これが、今の市場金利を見ていただくと分かるとおり、このところ急激に金利が上がってきているわけですね。ということは、先々、債務残高対GDP比も上がってくる。 これは、内閣府の中長期試算でも、将来的に上がってくるということは示しているんですよ。成長シナリオでも、将来的には上がってくる、こういうデータが示されております。政府の中でもそういう考え方なんですね。 ですから、総理がおっしゃっているような、経済成長の範囲内に債務残高の伸びを抑えるというのは、極めて危うい目標といいますか、私はかなり難しい目標ではないかなと思うんですが、この点について総理の見解をお願いします。
○高市内閣総理大臣 責任ある積極財政の考えの下、国内投資の促進に徹底的なてこ入れをする、日本の成長につなげることで税率を上げずとも税収が自然増に向かう、強い経済の構築を目指しております。ただ、将来の名目成長率と名目金利の水準ですとか、その大小関係について確たることは申し上げられない、これは当然のことでございます。 そのため、経済財政運営に当たりましては、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を確実に抑えて、マーケットの信認を確保していくために、これまでの取組の進捗、成果を後戻りさせることなく、成長率を高めつつ、あわせて、金利の動向にも十分目配りする必要があると考えております。 具体的な指標について、今の時点で予断を持って申し上げるような段階ではないですけれども、債務残高対GDP比の安定的な引下げに向けて、具体的かつ適切な指標を明確化するために、今年の骨太方針の策定に向けて検討を進めている、現在、そういう状況でございます。
○階委員 最後におっしゃった財政規律の目標については、是非明確な目標を定めていただきたいと思います。そして、総理の答弁の中で重要だと思うのは、マーケットの信認をいかに確保するかということだと思います。 そこで、私どもから提案しているのが、今回、政府からは、特例公債、いわゆる赤字国債の発行期間を五年間、自由に発行できるようにしようという法案が出されております。しかし、これでは、私たちは、マーケットの信認は得られないのではないかと。やはり一年ごとに、その時々の財政状況を見て、今の状況で国債発行をどれだけ行ったらいいのかというのを国会でちゃんと議論した上で、一年ごとにチェックして法案を通していく。そのための私たちの対案はもう既に国会に出しております。これをやることによってマーケットの信認が確保できるのではないかというのが一点。 それからもう一つ、これは、中道改革連合の前から超党派で取り組んできたことであります。それは独立財政機関を設けるということでありまして、独立財政機関というのは、中長期の財政の見通しを示すだけではなくて、いわゆるEBPM、証拠に基づく政策形成、これがきちんとできているかどうかというのをチェックする、そういう役割も期待できると思います。 何をするかというと、政府の肝煎りの政策、少子化対策であるとか、高市政権でいえば危機管理投資、これが将来どの程度のリターンを生むのかというのを独立財政機関でチェックして、有効性があればやったらいいということだと思うんですよ。それもマーケットの信認を確保する上で重要なことだと思っております。 今申し上げました、公債の発行期間、五年ではなくて一年、それから、独立財政機関を設けてEBPMをきちんとやっていく、こういったことについて、いかがでしょうか、総理大臣、取り組むことは考えられませんか。
○高市内閣総理大臣 特例公債法につきましては、もう委員十分御承知のことですが、平成二十四年度に、秋頃までに法案が成立せず執行抑制に至り、国民生活に多大な影響が出かねない状況となった経緯から、当時の民主党、自民党、公明党、三党の合意に基づく議員修正によって、安定的な財政運営を確保する観点から、特例公債発行の授権期間中、政府として財政健全化に取り組み、国債発行額の抑制に努めることを前提に、複数年度の発行根拠を設ける枠組みに改められました。今回の改正法案においても、こうした枠組みを引き継いでおります。 さらに、今般の改正に当たりましては、授権期間における改革の姿勢を明確に示し、市場の信認を確保する観点から、経済・財政一体改革を推進する中で、行財政改革を徹底する旨の新たな条文を設けることとしました。ですから、財政規律にも十分配慮しながら複数年度の授権をいただくということで、安定的かつ市場からの予見性も高い財政運営を確保してまいりたいと私どもは考えております。 そして、独立の財政機関を設けるべきではないかということです。 確かに、EBPMを推進すること、これは重要だと考えております。政府においても、これまでも、行政機能ですとか政策効果を最大限向上させる観点から、行政の効率化、最適化を図って、ワイズスペンディングを実践してまいりました。また、行革担当大臣、財務大臣にEBPMの推進を指示しております。 独立行政機関の設置ということについては、財政の中長期の見通しなどについて客観性が担保された形で示されるべきというお考えでいらっしゃるんだったらそのとおりだと私も思いますが、国会など政府外に設置すべきといった御提案でありましたら、それについては政府としてお答えすべき立場にはないと思っております。とにかく、今、政府では、経済財政諮問会議においても、専門的、中立的な知見を有する学識経験者も参加する形で、しっかりと経済財政の見通し、エビデンスを用いた政策立案であるEBPMの取組も進めております。
○階委員 日銀が国債の購入量を減らして、今、誰が買うのかということが問題になっております。そのためには、財政に対する信認を確保しなくてはいけない。 最後のパネルですけれども、これは、足下の金融環境は諸外国と比べて異常に緩和的で、それが円安、物価高を助長している面があるということも指摘したいと思います。 今日は日銀総裁に来ていただいて、今後の金融政策について、今の円安の状況をどう捉えるのかということもお聞きしたいと思いますが、最後に一言だけ答弁をお願いします。
○植田参考人 お答えいたします。 為替相場の動向は、もちろん我が国の経済、物価動向に影響を及ぼす重要な要因の一つでございます。 その上で、最近、企業の賃金、価格設定行動が積極化する下で、過去と比べますと、為替の変動が物価に影響を及ぼしやすくなっている面がある、また、そうした動きが予想物価上昇率の動きを、変化を通じて基調物価に影響する可能性があることにも留意が必要であります。 こうした点を念頭に置いた上で、為替相場動向が我が国の経済、物価の見通しや、見通しが実現する確度に及ぼす影響を見極めながら、適切に金融政策を運営してまいりたいと思っております。
○階委員 時間が参りましたので、終わります。 ありがとうございました。
○坂本委員長 この際、泉健太君から関連質疑の申出があります。階君の持ち時間の範囲内でこれを許します。泉健太君。
○泉委員 中道の泉健太でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 ようやくと言うとあれですが、私も、前回の質問のときには総理と財務大臣がおられないときの質疑でしたので、こうして総理、財務大臣と質疑できることを大変うれしく思います。総理も連日激務で、またお手の具合もいろいろとあろうと思います。どうかお大事になさっていただければと思いますけれども。 まさに、昨年の十一月、総理はこうおっしゃっておられるんですね。衆議院の予算委員会で、自身もまさに関節リウマチの患者だということで、何とか薬剤で進行を止めている、高額療養費が患者の方々にとって大切なセーフティーネットであり、将来にわたって堅持していくことが必要だということをおっしゃっておられる。まさに、当事者だからこその視点ではないかなと思います。 そういった意味で、当事者という方にとっては非常にこの予算というのが大事だということは、大臣自身が私はお示しになられたのではないかと思います。だからこそ、大臣が当事者として高額療養費制度は大事だと言っているのと、あっ、総理がですね、言っているのと同じように、当事者目線、国民目線というのを我々中道も大事にしてこの審議をしております。後ほどまたその点についても触れたいと思います。 我々中道は、今、予算の審議をさせていただいていますが、今後予算が通過をして後も、あるいは今もそうですが、様々な法案の審議もしております。我々、当然ながら、法案一つ一つを審査をして、賛成するときもあれば反対するときもある。政府もそんなに変な政府ということじゃないですから、過半数以上の法案には我々も当然賛成をするということになると思います。 ただ、中道としては、やはり、国益にまずかなうかどうか、そして人権が守られるものかどうか、あるいは平和が守られるものかどうか、そして国民生活に資するものかどうかというところで賛成、反対を我々は決めていきます。それは我々なりの価値観で決めていくことになるわけですが、だからこそ、全部に反対するなんということは当然ないわけで、だからこそ、反対して声を上げたときには、今、こうした四つの観点、国益にかなうかどうかだとか、国民生活に資するかどうかだとか、こういうことにおいて中道が何らかやはり懸念を持っているよということを、是非国民の皆様には感じていただきたいなというふうに思います。 だからこそ、慎重審議が必要だということでありまして、今日の予算委員会においても、我々が指摘をするところというのは、やはり懸念があるから指摘をするし、それは圧倒的多数だから修正なんてしないよという姿勢かもしれない、しかしながら、やはりいいものは、変えていくという姿勢を是非持っていただきたいということを冒頭申し上げたいと思います。 さて、前回の私の質問で、まず公安委員長に、警察庁における、警察におけるドローンの使用という話をさせていただきました。そのときに、中国製のドローンは存在していますかと指摘をしたら、ううんと少し困った表情をしながら、警察庁、持っております、全国の都道府県警でも中国産ドローンがあるという話でありました。私は、そこで、やはり国産に切り替えていくべきではないかという話をさせていただいて、できる限りそれは進めていくという答弁をいただきました。 総理も、恐らく、安全保障上の観点からも、こうした中国製のドローンが警察で使われているということについてはやはり思いを持っておられると思いますので、是非、警察庁、あるいは海保や自衛隊も当然だと思いますが、国産ドローンを推進していくということをまず一言いただきたいと思います。
○高市内閣総理大臣 警察だけでなくて、防衛、消防の分野でもドローンの活用は進んでおります。特に防衛省では、多層的沿岸防衛体制、SHIELDの早期構築を始めとして、大量に調達する計画を有しております。ですから、こうした計画の推進に当たって、やはり自律性確保の観点からも、国産のドローンが採用されることが望ましいと考えております。 そういった意味で、二〇二五年に、無人航空機を経済安保推進法に基づく特定重要物資に指定して研究開発、設備投資を支援するということで、国内サプライチェーンの強靱化に取り組んでおります。
○泉委員 予算の制約があるという理由で、今総理は望ましいとおっしゃいましたけれども、各省、各現場において、予算の制約があるからということで、望ましいけれども結局中国製を買うという話になってしまっても、これはやはりいけないと思うんですよね。 ですから、やはり是非そこは、国産を導入するということを旨とし、研究用で一部、あくまで研究のために中国製のドローンがあるというのはあり得るかと思うんですが、こういったことにしっかり予算をつけていただきたい、国産品の導入に予算をつけていただきたいということをまず提案、要請をしたいと思います。 そして、もう一つは、前回もお示しをしたドクターヘリのことについてなんですけれども、今日も、松本大臣、まさにデジタル大臣として、議連の事務局長もされていますけれども、高市総理が恐らく危機管理投資ということの一環で補正予算で二十二億円をつけた。しかし、私が前回予算委員会で質問した時点では未執行だったんです。確かに政府として二十二億円はつけたけれども、予算が一円も出ていないのであれば、これは五十億、百億つけようが意味がない。実は、来年度予算、令和八年度予算についても百億円ついているんですが、これまた執行されなければ意味がないということになるわけです。 理由をやはり見ていくと、例えば、整備士が足りなくてドクターヘリが運休しているにもかかわらず、整備士の募集に対しては予算は使えるけれども、整備士の待遇改善、要はお給料を上げるためには直接的にこの予算が使えないという話で、ええっという話になったんですね。 総理も非常に関心を持っておられると思います。是非、ドクターヘリに対する導入促進事業については、あるいは運航体制緊急支援事業という名前がついている補正予算については、やはり整備士の確保というところで、待遇改善にも使えるという明確な改善の指示をお願いしたいと思いますが、総理、いかがでしょうか。
○上野国務大臣 委員におかれましては、この問題に関心を持っていただきまして、ありがとうございます。京都と滋賀、ドクターヘリを共同で運航させていただいておりまして、ありがとうございます。 安定的な運航体制の確保に向け、必要な支援を総合的に講じていくことが必要であります。御指摘いただきましたが、毎年度、ドクターヘリの運航に関する燃料費や人件費、また機体の更新などの経費について財政支援を行っております。令和七年度補正予算につきましても二十二億円計上させていただいておりまして、特に、ヘリの機体の調達、整備や整備士確保のための訓練経費など、そうしたことを行うことを前提に事業を構成をしているところであります。 今、自治体の意向をお伺いをしておりまして、自治体の委託先も含めて意向をお伺いをしております。現在のところ、遠方の機体を手配した場合の経費であったり、あるいは消防本部と連携をするCSの確保に要する経費であったり、そうしたことについての要望が出てきておりますので、そこはしっかりその二十二億円の予算を使って早期に自治体の方に交付できるように取り組ませていただきたいと思います。 また、各都道府県間の連携についても非常に大事でありますので、関係自治体とも連携をしながら、相互応援もしっかりやっていきたいと思いますし、消防ヘリとの連携にも取り組んでもらうこととしておりますので、そうした対策を総合的にやって、できるだけ空白がないように取り組ませていただきたいと考えています。
○泉委員 総理も一言、ドクターヘリ、お願いいたします。
○高市内閣総理大臣 今厚労大臣から説明したとおりなんですけれども、やはり、自治体の意向、これを十分お伺いして、できるだけ早期に、そして適切な費目でお届けできるように取り組んでまいりたいと存じます。
○泉委員 これは通告をしておりませんので要望というふうに伝えておきますが、私は文部科学委員もやっておりまして、大学運営費交付金については、今回、文科省は非常によく取り組んで、上げました。財務大臣、うなずいていただいているんですが、実は、財政審から出てきている資料は、運営費交付金をより競争的資金にシフトさせるべきだという資料が、去年の十一月、出てきているんですよ。 だから、財務大臣、是非、今、例えば教育大学だとか地方の国立大学は本当に運営費交付金を削られると厳しくてしようがないという、もうぎりぎりの状態に来ています。これを財務省の実は舞立副大臣にお伺いをしたときには、財務省の見解は、今も競争的資金の方にシフトさせたいと思っていますという答弁だったんですよ。これは、財務大臣、変えていただきたいと思っていますので、答弁したいということであれば、お願いします。
○片山国務大臣 泉委員にそこまで御指名をいただいたということは、答弁したいのではなくて、答弁をする義務があるということだと思いますが。 運営費交付金が長年、据え置かれるか、実際には実額で削られてきたということがありまして、責任ある積極財政の下で、それは、その矢印の方向ははっきり変えさせていただいたんですが、まだその中でも様々な大変なところがございます。先ほど、官公需の単価、見直してもまだきつい中をやっと見直したということも申し上げておりますので、そういった枠組みの中では、審議会の御意見は御意見として伺いながらも、しっかり確保をしていくべき方向だと私は思っております。
○泉委員 この場で拍手するのもあれなんですけれども。 本当に、是非、運営費交付金の確保、特に、これはやはり教育系の大学や地方の大学、なかなかそんな競争資金をすぐ集められるような状況にはないですし、これ以上、人件費だとか運営費は削れませんから、大学の設備もぼろぼろですから、是非、そこをそれ以上厳しくすることがないようにということを改めてお伝えしたいと思います。 さて、次の課題ですが、エプスタイン文書についてやはり伺わなければいけないと思っています。 皆さん、当然存在を御存じだと思いますが、総理、改めてですが、このエプスタイン文書、存在は御存じだと思いますので、このエプスタイン文書というものの大きな論点に、未成年者に対する性的人身売買、性的虐待が含まれているという認識、総理、ございますか。
○坂本委員長 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○坂本委員長 速記を起こしてください。 外務大臣茂木敏充君。
○茂木国務大臣 概念として、今パネルにお示しされているもの、これはエプスタイン文書の中で問題として指摘されているものだ、このように考えております。
○泉委員 総理も同じ認識でよろしいですか。 エプスタイン文書が今大きく世界で取り上げられているのは、児童、未成年者に対する性的人身売買や性的虐待が含まれている、その認識は、これは基本的な認識だと思うので、そんなに迷うものではないと思うんですが、総理、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 詳細に何と何が含まれているかを私が承知しているわけじゃないです。他国政府機関の資料でもございますので、政府としてコメントする立場にはないと思っております。
○泉委員 いや、これは、政府としてコメントするというよりも、認識を持たなきゃいけないものなんです。私はそれを言っているんですね。 この文書をめぐって、世界各国で様々な、有力な財界人や著名人が職を辞したりしているものなんですよ。あるいは捜査に至っているものもあるんです。その認識をまず持って、このエプスタイン文書そのものについて、別に調査のたびに見解を表に出せということではなくて、まず政府として、このエプスタイン文書をちゃんと認識をして、やはり調査をするということが大事だということは私はお伝えしたいと思うんですが、総理はまだ首をかしげられているようであります。 しかし、これは、後ほど話す人権デューデリジェンスという観点、これは日本政府も企業向けにはガイドラインを作っておりますけれども、非常に世界で、こうしたものが含まれているかどうかというか、こうしたものに関連しているかどうかで、ビッグビジネスから除外をされたり、あるいは関係を絶たれたりする可能性が今どんどん高まっているという認識を持たなければなりません。 これは、総理がこれまで取り組んできた経済安全保障でも、安全保障の関係でも恐らく同じ文脈のものというのはありますよね。やはり安保上問題のある人物には重要なことはさせられないということは、実はこうしたほかの世界にも広がっているという認識を総理には是非私は持っていただきたいというふうに思っております。 このパネルについては、ILO、国際労働機関の条約の中で、もう一九九九年の時点で、特に欧米諸国中心に、児童労働の中でも、我々とすると労働と言うと違和感があるかもしれませんが、最悪の形態、これは強制労働も含むということですが、人身売買、あるいは売春、ポルノ、わいせつな演技、こういうどぎつい、我々からすればあり得ないようなことも含めて、こうしたことを児童にやらせるということは徹底的に批判の対象になるし、忌避されるしというようなことに今国際社会もなっているんです。 そういうものが含まれているということで非常に注目を浴びているのがこのエプスタイン文書であるときに、詳細にまでは分かりませんというそのスタンスだけでは駄目なんですよ。別に、一字一句総理が覚えてくださいという話ではありません。政府として、この文書が今何を我々に投げかけているのかということをちゃんと理解をしなければならないということであります。 ある意味、このエプスタイン文書に関連して言えば、例えば、全員がこうした人身売買に関わっていたらアウトということ以上に、ヨーロッパ各国なんかでは、そうした関わっていた人物とどう関わっていたかまで問われている時代です。そうした人物と親密な関係を続けていた、その事実が分かっていながら親密な関係を続けていた、あるいは、そうした人物に経済的な利益を与えていた、事実を知らなくてもです、それぐらいに今枠が広がっているというのがこの人権デューデリジェンスの世界であるということは、恐らく外務大臣が一番その辺はお詳しいかもしれませんけれども、今そういった状況になっております。 是非、我が国として、私は、このエプスタイン文書、コメントしてくれというよりも、精査すべきだと思いますが、総理、いかがでしょうか。
○茂木国務大臣 なかなか多分、明確に通告を受けていない質問で……(泉委員「いやいや」と呼ぶ)明確には受けていないという話をしていまして、エプスタイン文書について、また人権デューデリジェンスについてはお話があるようでありますが、どこが担当するかは別にしまして、エプスタイン文書に関連しまして、日本の政府の関係者の関与、これについては少なくとも外務省は承知をいたしておりません。
○泉委員 直接的に関与を承知していない、その時点で多分何らかの薄い調査はされた、精査はされたということだと思います。 これ以上言っても押し問答かもしれませんから、私は、是非、政府としては、より精査をしていただきたいということと、やはり人権デューデリジェンスという世界においては、許されないとされるものの対象が恐らく皆さんが考えるより広がっているということをしっかり認識しなければならないということだと思います。 例えばヨーロッパなんかでは、人材を起用する際には官民問わずバックグラウンドチェックが要求される。先ほど言った経済安全保障もそうですよね。こうしたことで、日本は人権デューデリジェンスの取組では遅れている、グローバルで取り組む案件で国際的な協力が得られづらくなる可能性もあるというふうに識者から指摘をされております。 例えば、今、いや、政府は民間企業じゃないから関係ないよと思うかもしれませんが、我々がずっと基金の積みっ放しで指摘をしてきたグローバル・スタートアップ・キャンパス構想、これは六百三十六億円の基金がずっと積まれていて全然執行されていないじゃないかい、だから、その基金は返納すべきだと言ってきた。でも、何年も遅れた原因というのは、皆さん実は薄々感じていられると思います。それがなかなか事業として進捗しなかった理由というものも薄々感じているところがあると思います。 やはり世界の中で、この人物がいるとなかなか一緒にはできないよねというものが本当に指摘をされるような時代になってきているということでいうと、こうした、日本政府が取り組む、あるいは独法が取り組む事業でも収益が上がるものもあるし、そういったものの中で、世界と連携して国際資金を獲得する、世界の潮流の技術を獲得するために様々な世界の教育機関と連携をする、そういうことが必要になっている時代は政府にも来ているという認識ですよね。だからこそ、私は幅広に、審議会だとかあるいは有識者会議だとか、そういう方々に対してのデューデリジェンスがなければいけない、その人物のチェックをしなければいけないということですね。 恐らく今までは、何となく、同意人事だとか、もちろん、大臣だとかでいうと、日本的には身体検査ということを皆さん言ってきた経緯はあると思いますが、それ以上に、世界から見るところのデューデリジェンスというものを我々はしっかり取り入れていかなければいけないと思いますが、総理、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 私の経験では、例えば、重要経済安保情報保護活用法、経済安全保障版セキュリティークリアランス制度をつくるときに、バックグラウンドチェックということが、人を調べるということについて反対意見をおっしゃっていた野党の方々がおいでだったと承知をしております。 その上でですけれども、日本政府として、公共調達における人権配慮の方針、これは過去に定められておりますので、御指摘のビジネスと人権といった考え方を政府機関にも広げる、人権デューデリジェンスを進めていくという方向性については、認識に相違はございません。 事業体及びサプライヤーを含めた関係事業体が人権侵害の加害者となっていないかということを防止、軽減する継続的なプロセスと位置づけられます。事業体の構成員が人権侵害に関与していることを発見、防止する体制整備も含まれると認識をしております。 先ほど来おっしゃっているのは、恐らく、具体例、さっきちょっと外務大臣が話をされたことだと思うんですが、事業体への助言を行うにすぎない外部有識者会議の構成員の個人としての人権侵害を発見、防止する体制整備までを、そこまで求めるものなのかという点は、これはまだ国際的にも十分な議論というのは積み上がっていないと認識しております。一義的には、当該の方、構成員御本人が説明責任を果たすべきことだと思います。
○泉委員 政府のプロジェクトにも、今、様々、この人権デューデリジェンスの観点から影響が及ぼされる可能性というのが私は高まってきている時代だと思いますので、是非、引き続き、そういった観点を注視をしていただきたいということが要望でございます。 これに関連して、今、有識者会議のお話があったんですが、恐らく国会議員の皆さんでもこれは共有されていないんじゃないかなと思うことを一つ取り上げたいと思うんですが、これに関連して、驚いたのが、政府の有識者会議、例えば総理の私的諮問機関などにおいて、国籍の要件というのが何も定められていないんですね。 簡単に言いますと、例えば天皇の退位の関係の皇室典範の特例法の附帯決議に関する有識者会議、ここにも別に国籍の要件はございませんし、国籍が公表されるようにもなっていません。そして、まさかと思うんですが、防衛力を総合的に考える有識者会議もそうだし、外国人の土地取得のルールの在り方を検討する、まさに始まったばかりのこの有識者会議ですが、こちらも国籍規定がないんですね。ないんです。同意人事の場合あるいは規制改革会議のような会議の場合は、非常勤であっても公務員になるので、ここは国籍規定があります。しかし、私的諮問機関、これは官房長官決裁であったり総理決裁である場合があるわけです。 例えば、これから、皆さん、安保三文書の有識者会議が行われる。そのときに、有識者がどの国籍を持っているかが分からない状態だということですね、今。さらには、インテリジェンスの機能強化も夏に始まりますね。これも、どの国籍を有されているかが分からないまま、国民はこの有識者会議の行方を見なければいけないというのが今の状態なのであります。 改めてなんですが、私は、国民の皆様への説明責任として、国民の皆様への透明性として、例えば、総理が、これは外国の有識者も含めて知見をもらいたいのだ、なので、ここは国籍規定のない有識者会議ですと言うならば、それは一つの姿勢ではないかと思います。何も、日本一国だけでこの国を運営するということじゃなくて、非常にいい知見を持っている方を身近に置くということは、それは時にはあり得るかもしれない。だけれども、規定がなくて誰も国民が知らないけれども、実は別の国の方が総理の近くで有識者会議に参加をしていたという姿が、果たしてそれが望ましい姿かどうかといえば、私はそうではないというふうに思います。 その意味では、やはり有識者会議の質によっていいと思います。ばらばらでもいいと思いますから、この有識者会議は、事の性質からいけばやはり国籍の規定を定めるとか、あるいは定めないというものもあってもいいでしょう。そして、もし定める定めがないにしても、これはちゃんと国民の皆様への説明責任として国籍の公表を行うということは私はあるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 御党の中にもいろいろなお考えの方がいらっしゃるのかもしれません。セキュリティークリアランスのときも、余り個人的な情報を調べることについては随分御批判の意見もあったと記憶をしております。 その上で、有識者会議ですけれども、大体、各省で有識者の御意見を伺おうというときには、職員が案をつくったりしながら、最終的には大臣が一人一人経歴も見て、また、大臣から希望する有識者が入ることもあると思います。その段階でしっかりとチェックをすべきもので、何か法律で絶対この国籍の人は駄目ですとか縛るようなものでもないと思っております。特に、経済財政諮問会議なんかでもヒアリングに、非常に高名な海外の経済学者の方をヒアリングにお呼びしたりとか、そういったこともあるんでしょう。日本成長戦略会議でもそういうことはできるかと思います。 ただ、有識者としてどなたになっていただくかというのは、それぞれ大臣が適切に決めることであり、特に、安全保障に関わるもの、インテリジェンスに関わるもの、こういったもので、なかなか、外国籍の方をずっと出るメンバーとして入れるということは考えにくいと思います。ただ、やはり、物によってはヒアリングは海外の方からも、セキュリティークリアランスのときも海外の方の御意見も随分聞いておりましたので、それはまた別だと思っております。
○泉委員 一般国民の皆様というか国民全て、我々も含めて、恐らくこれは日本の同じ国民のメンバーで構成されているんだろうと思っていたらそうじゃないケースというのがあったりすると、これはやはり説明責任として私は不十分ではないかと思いますし、大臣、まさに物によってという話をしました。私も法律にする必要はないと思いますけれども、是非、有識者会議、個別でもいいかもしれませんが、ちゃんと内規というのがありますから、法律じゃなくてもよい、内規がありますから、そこで明確にするとか、それぐらいはやはりやっていただいた方がいいんじゃないか。じゃないと、こちらから問合せをしたときも政府は答えないわけなんですよ。やはり問合せをしたときに、こういう内規がありますということは是非私はやっていただきたいなと思います。 さて、時間の関係もありますので、日米首脳会談、三月十九日、非常に難しい局面の中でのことだと思いますが、会談そのものが我が国の産業、経済にも非常に大きな影響を与えるものですからこの予算委員会でも取り上げるわけであります。 まず、中東問題が大変また厳しい、難しい判断が迫られていると思うわけですが、これは本当に、総理、アメリカ大統領との関係ということももちろん当然あるし、大切にしなければいけないと思うわけですが、今回の米国、米軍の行動ということに関して、いわゆる支持表明ということは、私は、相当様々なリスクを伴うという認識は持っていただきたいと思います。やはり、この支持表明というものは我が国経済に対しても相当なリスクをもたらす可能性がある、これは御指摘を申し上げたいと思います。 その意味では、この中東問題の激化や深刻化への懸念を伝えるというか共有するということかもしれません。そして、両国、これは日米の国益と世界経済のための鎮静化に共に汗をかくんだということをやはり前面に出していただくべきではないのかなと思います。 繰り返しですが、私は、支持表明にはリスクがかなり伴うものだということは、中道としても申し上げたいと思います。 そして、その意味では、FOIPですね、私は、これはまず一番に法の支配というものを掲げております、自由で開かれたインド太平洋のこの構想そのものは、日本が今、このFOIPを通じて、やはり、法の支配ということをアメリカといかに共有できるかという、アメリカの姿勢に少し落ち着きを取り戻していくという意味でも非常に大事ではないかというふうに思います。 今、我が党の小川代表は、今日からですけれども、これまでの事態を踏まえて、イランの大使、そしてイスラエルの大使、またアメリカの大使と対話をする予定を組んでおります。世界的にもそうですよね。対決をしていてもどこかで対話を続けるというのは、それは様々な国同士、米ロであれ米中であれ、様々対話が行われているときに、日本側が、アメリカとは対話をするけれども、他とどれだけ対話ができているのかというのがやはり問われると思います。イランとの対話、あるいは中東各国との対話、そしてイスラエルとの対話ということも、私は、是非しっかり同時並行で取り組んでいただきたいということもお伝えをさせていただきたいと思います。 そして、赤澤大臣、おられますけれども、総理、外務大臣は恐らく同席をするのじゃないかなと私は期待をしているというか、総理お一人で行かれるのではないんだろうなというふうに思っておりますが、私は赤澤大臣も連れていくべきだというふうに考えております。非常に関税は重要な局面ですし、ラトニック氏との関係というものを密にしておりますし。会談のときまでにもうゴールが見えていて連れていく必要がないということなのであれば、それはある意味いいのかもしれませんが、総理、是非赤澤大臣も私は連れていくべきではないかと思いますが、いかがですか。
○高市内閣総理大臣 ちょっとこの間も、昨日の東日本大震災の追悼の式典、国会のお許しが出ればという意味だったんですが、諸般の事情が許せばという表現が大変炎上して、大震災の慰霊よりも大事な諸般の事情なんというのがあるのかということで、大変SNS上でも炎上してたたかれていたということを聞きましたので、すごく使いにくい言葉なんですが、諸般の事情が許しましたら赤澤大臣を連れていきます。
○泉委員 これは、やはり日本経済のために私は非常に重要なものであるというふうに認識をしております。是非よろしくお願いしたいと思います。 一方で、日米、非常に重要な会談ではございますが、必ずしもいわゆる共同記者会見や共同声明というのはマストではないというふうに私は認識をしております。行けば必ず結んでくるべきだという、もちろん、べき論があるのもよく承知をしておりますけれども、非常に今アメリカ大統領も難しい局面を迎えているときでありますし、日本にとっていい合意ということであれば、それはやぶさかではないかもしれませんが、とにもかくにも共同声明を結ぶのだということではなくて、時にやはり意見交換のための会談であったということも、私は、だから批判をするということではないというふうに思っておりますので、そこは柔軟に構えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 今、日本にとって大いに国益になることについてお約束ができればいいなと、これをこちらの方で考えて交渉中ではございます。 ただ、必ずしも、これは国によって違いますけれども、首脳会談をやった後、共同で記者会見をする国もあれば、全くしない国もあります。アメリカはどっちかといえば後者の方かもしれません。 何かの文書を交わす交わさないも含めて今調整中です、内容も。
○泉委員 これまでのトランプ政権、幹部も含めてですけれども、今回の中東における軍事行動についての様々な発言というのは揺れ動いているところもありますし、総理同席の場で相手側が発言をするということが、ある意味、我が国も共にそこにあるという、全てになってしまう可能性もある。私は、やはり、先ほど話をしましたように、支持表明にはリスクが伴うということを繰り返しお話をさせていただいております。我が国のスタンスということを大事にするということのためにも、ここは柔軟に対応していただきたいと思います。 あと、私は野党でありますが、これはあくまで国益ということを込めてお話をすれば、外交としては成功していただきたいわけです。それは野党であっても成功していただきたいわけです。私は、その意味では、外務省は非常に、前回と言うとあれですが、大分前になるんですが、岸田総理がアメリカ議会で演説をされたことは評価を、大変よかったものだと認識しておりまして、総理もかつてはアメリカ議会でお仕事をされたということでいえば、今回のインパクトの一つとしては、私は米国議会で総理が演説をされるということも御提案したいと思いますが、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 そういったお話も先方からいただいており喜んでいたところなんですが、今、向こうの国会というのは木曜日の昼間ぐらいにみんないなくなってしまうので、私がトランプさんと会談した後とか翌日では誰もいないということが分かりましたので、またの機会にということになりました。
○泉委員 これは致し方ないことかもしれません。 さて、改めて、今日は、本当は一つ一つのことをもっと掘り下げて、特に人権デューデリジェンスのことなんかも掘り下げてやりたいんですが、時間の制約がありますので、ぎゅっとまとめて質問させていただきました。 予備費のことについても、私は、先ほど階幹事長がそのことをまさに触れていただいたのでいいと思うんですが、やはり原則ということを守っていただいて、予備費についても、来年度予算でも対応していただきたいということをお伝えをして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○坂本委員長 この際、早稲田ゆきさんから関連質疑の申出があります。階君の持ち時間の範囲内でこれを許します。早稲田ゆきさん。
○早稲田委員 中道の早稲田ゆきでございます。 本日は、高市総理と初めての議論をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 その上で、ただいま、緊迫したイラン情勢の中、陣頭指揮を執っていただいていることに心から敬意を申し上げるとともに、その上でまた、来週の訪米もございます。その際には、日米同盟の日本でありますから、今多くの犠牲者が出ておりますイランの場所におきましての、それからまた中東諸国でたくさんの犠牲者が出ていることを踏まえて、即時停戦も、是非、総理の口からトランプ大統領にお願いをしていただきたいと私は強く思っております。 それでは、質問に入ります。 まず、社会保障、これは約三十九兆円でありますけれども、なかなか総理の所信表明の中では多くを割いて出てくることはございませんでした。それでも、やはり総理もいろいろ福祉のこと、それからまた社会保障全般についてお考えもいただいていると思いますので、伺いたいのは、まず高額療養費についてでございます。 私は、三月十日の予算の中央公聴会の方で、全国がん患者団体連合会の天野理事長から公述を伺い、そしてまた質問もさせていただきました。その中でも、様々ありましたけれども、多数回該当を残していただいたこと、それからまた特に収入の低い方には軽減になるということ、それから年間上限も入れた、こうしたことは評価をしているということでおっしゃっておりました。でも、なかなか、それ以外のところで厳しい状況があるわけなんです。 高市総理におかれましては、この二枚目の資料でありますけれども、総裁選のときには、高額療養費の患者負担上限を上げるべきではない、医療費全体の改革の中で考える課題だと明確におっしゃっておりますが、総理になられて、そしてまた選挙で大勝されたという後にはこれを変えられたということが私は大変残念でなりませんが、この変えられた理由。変えてはいないということであれば、そうお答えいただきたいと思います。お願いします。
○高市内閣総理大臣 医療費全体が年々増加する中で、制度の持続可能性ですとか現役世代の負担軽減という観点から、医療保険制度改革は避けて通れない課題です。これは高額療養費制度についても同様です。 他方で、高額療養費は患者にとって大切なセーフティーネットでございます。これを将来にわたっていかに守っていくか、堅持していくかということが必要です。今委員から御紹介のあったアンケートにおいても、私は、医療保険制度全体の中で考える課題とお答えをいたしております。 そうした問題意識の下で、厚生労働省の審議会で医療保険制度における多岐にわたる論点について御議論をいただくという中で、高額療養費制度については、昨年十二月五日の超党派議員連盟の御提言も踏まえながら、患者団体の方も参加した専門委員会で九回にわたって丁寧に議論が積み重ねられてきております。 ですから、制度全体の中で高額療養費制度の在り方をどう考えていくかという点を踏まえながら、制度の持続可能性の確保、長期療養者や低所得者へのセーフティーネット機能の強化、この両立を目指すものでございます。
○早稲田委員 自己負担額は引き上げるべきではないと総理は当時おっしゃっていたわけなんですね。それがなぜ変わられたのかということなんです。 今おっしゃった長期とかそれから収入の低い方ということは、もちろん分かっております。でも、次の資料も見ていただきたいんですけれども、これを見てください。パネルの方ですが、これを見ていただきますと、二〇二五年度の見直し案でいえば、この黒い線が現行制度ですけれども、それよりも全ての階層で、一部所得の低い方を除いては上がるわけなんです。しかも、大分上がります。 所得区分の細分化とか応能負担の強化をした結果でありますし、それからまた、患者団体の方たち、九回とおっしゃいました。それは議論を一緒に積み重ねていらっしゃいました、全がん連の方々。しかしながら、数字が出るところにはもちろんいらっしゃらないんです。これは大臣折衝の中で財務大臣と厚労大臣で決められたということなので、それが出たときには、すぐ次の日に声明を出しておられます。その声明も見ていただきたいのですけれども、ここにはついておりませんけれども、声明の中では、やはり、こういう引上げ分が今でもつらいのに、更につらくなるということが切々と書かれているわけです。 そしてまた、医療費全体から見れば、この高額療養費制度というのは、高額療養費の支援は、僅かと言ってはならないかもしれませんが、六・八%にすぎません。そうではなくて、もっと全体で見るというのが最初からの、これを半年延ばして議論をする中での最初の目標であったはずなんですが、どうしてもこの高額療養費制度だけの中で議論が進められてまいりました。これが大変残念ですが。 総理、もう一度、上限引上げをすべきではないというところから変わられた理由。持続可能なということは、もちろん患者団体の皆さんもよくお分かりであります。だけれども、あえて変わった理由というのをお聞かせください。
○高市内閣総理大臣 先ほど申し上げたとおり、持続可能性の確保と長期療養者や低所得者へのセーフティーネット機能の強化の両立というものをちゃんと目指せるということでありましたし、こうした考え方は、患者団体の方にも参画いただいた専門委員会や超党派の議員連盟でも一致しておりました。 ですから、私の個人的な、一患者としての個人的な考え方、それは、できたら上がってほしくないよねという考え方。ただ、他方で、制度全体の中で見るということもきっちり答えておりますので、そうした全体を見ながら検討された結果、結論が導き出されたものでございますから、低所得者の負担に配慮しつつ負担上限を見直すという一方で、ちゃんと多数回該当の金額を維持するとか、長期にわたって治療を継続されている方にとって今後どの程度経済的負担が生じるのかという御不安に対応できるように、新たに年間の医療費負担に上限を設けるとか、年収二百万円未満の課税世帯の方も多数回該当の金額を引き下げるとか、そういうセーフティーネット機能の強化、これがしっかり入ってきましたので、ですから、私は、考え方が変わったというより、これだったら負担、私が考えていた負担、不安というものは払拭できると考えました。
○早稲田委員 私が個人的に患者であって、その立場でも考えてとおっしゃいました。その意味で、総理のお立場だったら、これは負担増に急激にならないとお考えだったのかもしれません。ただ、これを見ていただくと分かるとおり、パネルでも分かりますけれども、これだけ増えていくんですね。 それで、これは月額が大変上がります。そして、この右の表ですけれども、六百五十万円から七百七十万円の年収の方でいきますと、最大で三八%、今年は八万一千円の月額の上限が八万五千円でありますからそんなでもないかもしれませんけれども、一気に次の年には十一万四百円になるんです。これは月額ですから、月額で十一万四百円になるんです。そうすると、そこまで達しないと支援が受けられないということになりまして、そして、そうした方々が大変多いということなんです。是非これは総理にも御理解いただきたい。 そして、この表の一番右端ですけれども、年間上限というところも見てください。これも、七百七十万円を一万円でも超えると、年間上限が五十三万円から百十一万円になります。これも大変厳しいことです。今でもつらい治療をしていらっしゃる方々の安心にはとてもつながらない数字ではないでしょうか。 十日の中央公聴会で、全がん連の天野理事長が、医学生でありました斉藤樺嵯斗さんのお父様のメッセージを読まれました。ちょっと御紹介させてください。高額療養費制度が命と心の時間を支えてくれたと感じています。高額療養費制度は、そこに至るまでの生き方と家族の時間を支えてくれる、かけがえのない制度でした。 それからまた、亡くなられました斉藤樺嵯斗さんですけれども、生前のときのメッセージ、SNSに投稿されておりましたのは、二十二歳で悪性リンパ腫を発症し、多額の治療費が必要な中、国民皆保険制度や高額療養費制度のおかげでどうにか治療費を払うことができました、本当に日本の医療制度にとてつもない感謝をしたということが書かれております。 それからまた、JPA、日本難病・疾病協議会の皆さんが取ったアンケートの中でも、治療しながら働くのは正直とてもつらく、限界を感じながらも何とか働いて医療費を捻出していますという方もおられる一方、上限のいろいろなことがあるので就労を控えてしまうという方もおられます。上限が引き上がるため、キャリアを制限する、働き控えをする、そういうお声も届いていて、特に子育て中の方は、子供に対する教育費も削ることはできないから自分の治療を削るしかない、だから、高度な医療から少し変えなければならないかもしれないという、大変心配のお声がたくさん届いているわけなんです。 それで、総理は全体で見ればとおっしゃいますけれども、今見ていただいたのもそうですし、年額の方は、確かに大分、年額の方の支払い能力に対する自己負担上限の割合は、いわゆるWHOで言われています、支払い能力に対する医療費がどのくらいか、四〇%を超えると破滅的支出というふうに言われるわけなんですけれども、そこを超える方はかなり減りました。しかしながら、次の月額ですけれども、月額でいうと、この四割を超えていらっしゃる方が、十一区分の中でほとんどが超えていらっしゃいます。これは、年収が維持されたとしてもなんです。 次の資料ですけれども、がんを罹患して就労を控えなければならない、そうしたときに、大体二〇%から三〇%、所得が減収になるという方も多くいられます。その表なんですけれども、これを見ていただくと分かるように、破滅的支出、この破滅的支出については厚労省は余り検討していないというようなお答えですけれども、普通に考えても、生活ができるかどうか、そういう視点で見ても、自分の支払い能力に占める医療費の割合が四割以上だったら大変きついわけです。それを、この月額で見ていただくと分かるように、ほとんどの方が四割を超えてしまう。特に、所得の低い方。こうしたことをやっていると、本当に高額療養費制度が、せっかくのいい制度なのに、ないがしろになってしまうということなんです。 ですから、その意味において、これは八割の方が負担増になるという推計もございます。この表は全て、厚生労働省の資料に基づいて立教大学の安藤先生が作られたものです。それを今お借りしてやっておりますけれども、二千四百五十億円の医療費の削減に対してこれだけの負担増になってしまうということは、国民の皆様、大変厳しいと思います。特に、一番つらい治療、一番苦しい家計を支えながら治療を受けていらっしゃるわけなので。 是非そこのところを、総理は、御自身も治療を受けていらっしゃる、また介護もされていると伺いました、そういうお立場ですから是非御理解がいただけるのではないかと私は本当に切に願っているところなので何度もこの質問をさせていただいておりますけれども、難病にも指定をされないリウマチの方も、これを使っていらっしゃる方が大変多いということです。 そうした意味においても、これは重要なものなので、最後の本当に命綱、セーフティーネットと言えるものですから、さっき総理がおっしゃったセーフティーネットの強化というのには、残念ながら逆行してしまう。セーフティーネットの強化どころか、弱体化してしまうんです。是非そこを考えていただきまして、医療費の支払いが月額で四〇%を超える方、この引上げを何とかもう一度再検討していただきたいと思います。お願いいたします。 そして、八ページの資料も御覧ください。 ごく粗い推計値ですけれども、これはまさに厚生労働省の資料そのものを赤で囲ったものですけれども、これも見ていただくと、さっきおっしゃいました多数回該当は、八回以上の方は確かに下がるけれども、多いところは一回から大体六、七回。三、四回という方もいらっしゃいます。そうすると、全てがここで上がってしまうんです。だから非常に苦しいということを、是非、この資料をもう一度お目通しいただいて、総理にも御理解をいただきたい。 その上で、先ほど申しましたように、二千四百五十億円の医療費の削減で、先ほども現役世代に社会保険料が大変負担が重いということで、じゃ、保険料がどのくらいあれなのかというと、年間で千四百円、一か月で百十六円であります。保険料が百十六円下がることで、一番厳しいリスクに耐えることが医療費がかかるためにできなくなるというのは本末転倒ではないかと思います。総理のお考えを伺います。
○上野国務大臣 ありがとうございます。 高額療養費制度につきましては、先ほど来、委員から何度もお話のあるとおり、やはりセーフティーネット機能、これが非常に大事だと考えておりますので、この制度自体が持続可能性のあるものにしていかなければいけない、そのような考えでございます。そうした考えから、やはり持続可能性の確保と長期療養者や低所得者へのセーフティーネット機能の強化、この両立を目指したものであるということを御理解をいただきたいと思います。 委員からいろいろな資料を御提示をいただいております。その計算方法、済みません、ちょっと詳細につきましては知りませんのでコメントは避けたいと思いますけれども、いずれにいたしましても、長期療養者あるいは低所得者への配慮の必要性につきましては、患者団体の方も御参画をいただきました専門委員会でも御理解をいただき、また超党派の議員連盟からも御指摘をいただいているところであります。そうした中で、今回、先ほどありました年間上限であったり、あるいは二百万円未満の多数回該当の金額の引下げをさせていただいているところであります。 ですから、そうしたことで、制度全体の持続可能性ということを考えますと、今委員からお話のありました一人当たり百十六円ということでございますが、逆に言えば、これで全体として保険料だけでも千億円以上の削減効果があると見込んでおりますけれども、それだけ保険料の抑制というのは難しいことだということでございまして、そういった意味でも、不断の改革を続けていくことが必要だと我々としては考えているところであります。
○早稲田委員 総理、八割の方が上がるということについてのお考えを伺います。
○高市内閣総理大臣 今、厚生労働大臣から説明をさせていただいたとおり、計算の仕方などもあるかと思います。とにかく、これは患者団体の方も含めて十分に議論をしていただいた、そしてまた、高額療養費制度だけじゃなくて、高齢化や医療の高度化なんかで医療費が増加する中で、医療保険制度全体に係る改革事項、これを厚生労働省の審議会でも多岐にわたって御議論いただいたものです。 その中には、委員自身が去年の国会で御指摘くださったOTC類似薬の保険給付の見直しも入っています。また、後期高齢者の金融所得の反映などを盛り込むことで、現役世代の保険料について一定の抑制効果を生み出すように検討したものでございます。これから、残薬対策の推進ですとか、長期処方、リフィル処方への取組を強化するなど、様々な取組も併せてまいります。
○早稲田委員 私は、八割の方の自己負担額が増えるということについてのコメントを求めているわけですから、そこのところをお答えいただきたいんです。そうでないと、多数回該当のお話を何回されても、そこはよくなったんです、それでもこの八割の方が大変厳しい思いをされる。そして、社会保険料の低減は重要です。でも、社会保険料が、現役世代の方が月額百十六円減ったとしても、子育て世代の、現役世代の方たちが働きながらつらい治療を受けられなくなるということでは本末転倒ではないでしょうか。それを申し上げているんです。 八割について、八割の方が、計算式とおっしゃいますけれども、総理に伺います。これは何度も何度も議論していますけれども、WHOの破滅的支出を御存じないとか知らないとかよく皆様方おっしゃるんですけれども、それはおかしいことです。それからまた、こういう見直しでどれだけ受診控えが起こるかということも厚労省では推計していないとおっしゃいますけれども、それもおかしなことじゃないでしょうか。これだけ下げるんだったら、そういうことも推計をして、だけれどもこの方たちにはこうなんだということをもっと丁寧にやっていただきたい。 是非、私は、引き下げていただいた部分はよしとしても、もちろん、引上げの部分について、大変厳しい部分については一旦、もう一度止まっていただいて、凍結をして再検討をしていただくよう総理に求めたいと思いますが、お願いします。
○高市内閣総理大臣 今回、見直しに当たっては、患者団体の方も参画した専門委員会で、患者団体を始めとした関係者から複数回ヒアリングを行って、延べ二十を超える患者の事例をお示しして、具体的な負担額はどう変化するか、実態に基づいて検討してまいりました。 その上で、制度全体の持続可能性を確保する、そして低所得者の負担に配慮する、負担上限を見直す、そして、超党派議員連盟の皆様の提言も踏まえて、長期療養者の方の経済的負担に配慮して多数回該当の金額維持や年間上限の仕組みを新設するということで、長期療養者や低所得者へのセーフティーネット機能の強化というのは図られていると思います。 ですから、現役世代や子育て世代に重い負担を課すとか重い病気の治療を諦めさせるようなものにはなっていないと私は考えます。
○早稲田委員 なっていないということであれば、これだけのアンケートのお声が出てこないわけですね。 二十の例を出していただきました、厚生労働省から。でも、今私がパネルに出しているようなものできちんと議論はされていなかったはずです。そしてまた、患者団体の方も出ていらっしゃいましたけれども、そこで数字を出しましたか、どれだけ上げると。出していないじゃないですか。そうしたら分からないですよ。最後の大臣折衝で金額については決めて、そして、これでいいですかと最後に承認を求めるような形でやられたわけですから、それはちょっと違うと思います。 総理、是非、この苦しい思いをされている方々の自己負担の引上げについては、もう一度立ち止まっていただいて再検討をしていただくよう、私から強く要望させていただきます。 次に移ります。旧統一教会の問題であります。 これにつきましては、先般も文科大臣にもお尋ねをいたしましたが、総理に本日は伺いたいと思います。 総理は、自民党内の調査で、何ら接点がないとお答えをされていたと思いますけれども、私が本当は資料で前回は出させていただいた、TM特別報告という教団の最高機密文書でありますが、韓国でも裁判の証拠としても使われている、正式証拠でございます。 それによりますと、三十二回、高市総理のお名前が出てまいります。期待をしているという思いを込めての記述だったりいろいろするわけですけれども、一つだけ御紹介します。安倍元首相が我々と近いという観点から見れば、高市氏が自民党総裁になることが天の最大の願いであるというようなことも書かれているわけです。 それと、このTM特別報告書以外に、予算委員会の中でも議論がございまして、世界日報から五回のインタビューを受けていらっしゃる。これは、旧統一教会との関係が分からなかったとおっしゃいましたようですけれども、それもおかしな話だなと私は思っています、これだけ社会問題にもうなっている時期でございましたので。 それからまた、各種報道によりますと、世界平和連合奈良県連合会と団体の関係者の方から首相のパーティーの代金を十万円振り込まれているという報道もございます。 これにつきまして、接点がなかったというお答えと、実際に今私が申し上げましたところで接点があったのかなかったのか、このパーティー券についてはどうなのか、お答えください。
○高市内閣総理大臣 自分の名誉にも関わることですから申し上げますが、過去に旧統一教会の関係と知らずに取材を受けたことがあったのは事実で、それはもう既に自民党にも追加の報告をしております。全て報告をしております。 ただ、平成六年四月からの話ですね。平成六年、平成七年、平成八年一月、私は自民党じゃなかったです。無所属で当選をして、無所属の期間が長かった。新進党に短い時間いて、その後、離党して。自民党に入れてもらっていなかったのが三回、自民党に入ってすぐに二回ありましたけれども、これは大体三十年前ぐらいから二十数年前ぐらいの話で、実際に私は、旧統一教会というところとその新聞ですか、世界日報というところが関係があるということは知らなかったし、全くこれは知らなかった。 多くの自民党議員も受けていたかもしれない、当時私は自民党じゃなかったですけれども、受けていたかもしれないけれども、やはり様々な形態や名称で活動していましたから、当時網羅的に把握することは難しかったし、今のように簡単にググれる時代でもなかったので、いろいろな、ミニコミ誌も含めてインタビューの依頼なんかがあったら、これは私、若い頃は割と真面目に受けていました。多分読者が百人ぐらいしかいないようなよその県のミニコミ誌でも、原稿を書いてくれと言われたら書いていました。ですから、そういう意味では、知らなかった。でも、自民党にちゃんと報告はいたしました。 パーティー券の購入ですが、前回も国会でお答えしましたが、そのような記録はございません。 それから、このTM報告というやつ、これは週刊誌などで報道されたのを私も見ましたけれども、確かに三十二回出ていますけれども、これは総裁選挙の様子をずっと書いてあるんですね。二人の女性議員が立候補しています、高市早苗という前総務大臣と野田聖子という前郵政大臣、総務大臣ですと、これで出てきますよね。ここ、女性の活躍というところで出てくる。 次に、自民党総裁選挙の最新状況というところで、立候補者は全部出ていますよ。岸田さんだったり、私だったり、野田聖子さんだったり、河野太郎さんだったり、みんなの名前が出ている。その後、その結果も出ています。私の出身地は、なぜか神奈川県になっています。そして、岸田さんや高市さんが総裁に選ばれることが天の望みだと思われますということで、岸田さんか高市さんならいいなと思っていらしたのかもしれません。そしてまた、その後、新たに第百代の日本首相、仮に高市氏が首相になれば史上初の女性首相になりますと。これはなれなかったときの話です。 だから、これをずっと読んでいけば、総裁選挙の説明とか、その後、私が政調会長になった話、高市総務大臣は政調会長、野田総務大臣は地方創生担当大臣になりましたなどで、これはずっと日本の政界の様子、総裁選挙の結果を報告する中で、私の名前もほかの候補者の名前もたくさん出てきます。 それで、合計、私も数えました。三十二回、確かに出てきております。三十二回出てきておりますけれども、でも、私と何か直接的に関係があるというような部分は一か所もないじゃないですか。だから、これはちょっとあんまりだと思います。総裁選挙の様子とか、あと、安倍首相が私たちと高市氏をつなげてくれることは間違いないという願望みたいなものは書いていますけれども、結局つながりがないから、つなげてくれるかもしれないという願望は書いていますが、でも、直接的な関係について言及はないじゃないですか。 だから、三十二回、日本の政治の様子、総裁選挙の結果、その後、私やほかの候補者がどういう役職に就いたかが合計三十二回です。全部読みました。
○早稲田委員 私は、TM報告書のことを教えてくださいと申し上げたのではなくて、接点はなかったということでよろしいですねと。これだけ書かれていて、これだけ期待が高市総理に対して……(発言する者あり)いや、期待ですよ、期待の言葉が書かれているわけですね。それだけです。 だから、それについて高市総理は、一切、統一教会とは接点がなかったと。百八十人の名前が、百八十人の方々が統一教会との接点を認められて党内に報告をされていますけれども、そこには総理が載っていなかったので、そのときですね、二〇二二年のとき。だから、それをあえて伺って、接点はなかったんですね、五回インタビューを受けられたけれども、関連団体ということも分からずにやられていたんですねということを確認をいたしました。その点、確認をされたわけですから、私はこれで結構です、その意味においてですね。ここで、国会の場で言っていただくのは私としては初めてなので、お聞きをした、確認をしたということでございます。 しかしながら、この統一教会は、先ほど来総理もおっしゃっていますけれども、非常にたくさんの関連団体があり、解散命令が三月四日に出ましたけれども、これで終わりではなくて、これからが始まりです。被害者の方を救済するにはどうしたらいいかということに是非力を尽くしていただきたいと思います。 もう時間がないからやりませんけれども、天皇制廃止ということをこの教団の根本にうたっているところもございます。これに対して総理のお気持ちを伺いたいところですけれども、時間がないから聞きませんが、こうした非常に誤ったいろいろな情報もこうやって出ておりますので、百八十人の方に接点があるということは、これからもなきにしもあらずですから、そういうことのないように、関連団体ともですね。そして、被害者の方たち、分かっているだけでも三万五千人、被害者弁護団の方たちがおっしゃっている数字です、その方たちを救済していくためにどういう方法が一番ベストなのかということを総理にはしっかりとお考えいただいてその被害者救済に当たっていただきたいと私は強く願っておりますので、お願いいたします。 その上で、文春の報道がございましたので、次の質問に移ります。松本文科大臣についてであります。 文科省の予算、こちらは五兆八千八百億円ということで、そしてまた前年比六%以上ということで、今回は、大変目玉の高校授業料無償化の所得制限の撤廃など、それから給食無償化も入っておりますし、大変今全国から保護者の方たちが注目をされている、そういう文科省であります。 しかしながら、昨日文科委員会でも質疑があったかと思いますけれども、こうした文春の報道が出ました。それに対して御確認をいただけたと思いますので、確認した内容に対する大臣のお考え、判断を伺いたいと思います。
○松本(洋)国務大臣 まずもって、今回、週刊誌に私の件が報道をされました。まずは、皆様方におわびを申し上げたいと思います。本当に申し訳ございませんでした。 その上で、相手もあることでありますので、全てにコメントをするということはなかなか難しいということは御理解を賜りたいと存じます。 本件報道された内容は、今現在の話ではなくて過去の話であります。その過去の段階におきまして、私自身、妻とは、家族とは既にいろいろと話をしておりまして、そして、妻からも大変大きな叱責を当時いただいたところであります。私自身もその件につきまして真摯に謝罪をいたしまして、受け入れてもらい、既に家族間におきましては整理がついている、そういう案件だということであります。 しかしながら、改めてこうして報道がされまして、多くの皆様方に大変御迷惑をおかけをいたしました。とりわけ、私をこれまで地元で支援をしていただいております支援者の皆様方、そして、改めて、家族、そして関係をする皆様方、本当に大変申し訳なく思っているところであります。大変反省をし、皆様方からの大変厳しいお声というものもお受け止めをさせていただいているところであります。
○早稲田委員 反省をしというふうにおっしゃいました。私もそう思います。 それで、この責任をどう取られるのかということが一つ。特に保護者の方からは、子供さんたちを通わせている小学校、小学生の保護者の方から、大変残念だと。そして、文科省の行政に期待をしているだけに、文科行政が不安になる。文科行政への不信感というものがやはり出てしまうんです、こうしたことがあると。なぜなら、文科省ですから。それが一番、私は大変残念だったと思っています。それは、青少年の健全育成も担う、そういうお立場であるからこそなんです。 そうしたときに、今反省の弁を述べられましたが、この報道はお認めになるということでよろしいんでしょうか。一つ、議員会館で、お二人で行かれたという報道も入っております。土曜日であります、二〇二二年八月十三日。そうしますと、会館規則、館内及び構内の禁止事項ということで、「秩序を乱したり、他人に迷惑をかける行為又は不体裁な行為等」に当たるか当たらないか、そしてまた、御自身の責任、職責をどういうふうにされるかということが一点。 それから、総理に続けて任命責任を伺います。
○松本(洋)国務大臣 もう過去の話でありまして、残念ながら、議員会館に当該女性が来たかどうかの記録というものは残っておりませんが、いらっしゃったのは事実であります。 ただ、いらして、じゃ、何をしたのかということだと思いますけれども、議員会館の方を案内をさせていただいて、意見交換、そして普通にお話をさせていただいたということであります。そういう意味からすると、そうした規則に反しているようなことがあったのかと言われれば、私は、ないというふうに申し上げたいと存じます。 その上で、私自身がどのような形でということでありますけれども、今委員からも御指摘がございましたとおり、今文部科学省が提出をしております予算、ごめんなさい、文部科学省が提出しているわけではありませんけれども、御審議いただいている予算の中には、文部科学省が所管をしております大変大切な予算も含まれております。そして、多くの国民の皆様方に影響を与える重要な法律案というものもあるわけであります。一日たりとも遅滞が許されない、そういう状況でもあります。 そういう中におきまして、今委員から御指摘がありましたような大変厳しいお声というものは、私自身、真正面から真摯にお受け止めをしてまいりたいと存じます。 その上で、私自身は、やはり、こうした課題というものを解決をしていく中で、皆様方からの信頼を回復をしていくことができるように全力を尽くしていくことが、今、私にとって行い得る最大のことだと思っております。これからも、全力を尽くして、こうした職責を尽くさせていただきたいと考えております。
○坂本委員長 内閣総理大臣高市早苗さん、申合せの時刻が超過しております。
○高市内閣総理大臣 松本大臣には、文部科学行政のスペシャリストとして、私は就任をお願いいたしました。仕事でしっかりと返してほしいと思っております。一生懸命に職責を果たしていただきたいと思っております。
○早稲田委員 時間が来ましたので終わりますが、疑惑を持たれるということは文部科学行政にも大変な信頼失墜であろうかと思いますので、しっかりとやっていただきますよう、心からお願いいたします。 以上です。
○坂本委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時一分休憩 ――――◇――――― 午後二時七分開議
○坂本委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。 この際、吉田宣弘君から関連質疑の申出があります。階君の持ち時間の範囲内でこれを許します。吉田宣弘君。
○吉田(宣)委員 中道の吉田宣弘でございます。 委員長、このような国会運営、おかしくありませんか。委員長は、午前中のお昼前に、午後一時に再開をすると言って、この委員会は休憩になったわけでございます。にもかかわらず、一時のぎりぎりになって理事会が立って、そして、この委員会は、総理始め閣僚の皆様も待機を強いられました。与野党の議員の皆様もここに待たされました。こういった強権的な委員会運営について、委員長、これをどのように思っておられるのか。 そもそも、理事会に野党の理事が出席をしなかったのは、これは、強硬にあしたの締めくくり総括質疑を委員長の職権で立ててくるということが予想されたからです。 委員長、これまで何度、職権の委員会運営をやってこられたのか。恐らく憲政史上初めてだと思いますよ。これを数の横暴と言わずしてどう言うのか。私は、このような委員長の横暴な委員会運営には断固抗議を申し上げたいし、そもそもが、この集中審議は与野党合意の下に円満に進んでいたんです。円満に進んでいたのであれば、何か協議事項があれば、与野党筆頭にお任せをして協議をしていただいて、委員会は進めてよかったじゃないですか。 そもそも、今日はNHKで映っております。残念なことに、もう一時間以上過ぎてしまいました。私は、幸いなことに、これから国民の皆様に私の思いを聞いていただくような機会はいただいていますよ。見ていただけますよ。でも、恐らく、参政党の和田先生の一部の時間はもう映らないと思います。また、みらいの高山先生の質問も映らないと思います。また、共産党の辰巳先生の質問も映りません。こういったことについてどう思っておられるのか。 委員長、一言何かありませんか。
○坂本委員長 委員会は、理事会の協議の下で決められます。理事会を開催できないような状況になったということが、委員会を一時から開けなくなったということであります。その後、理事会を開き、今、この開会というふうになりました。予測でいろいろ物事が動くものではありません。 そういうことで、今、委員会開会というふうになりましたので、質疑を始めてください。
○吉田(宣)委員 今、職権であしたの締めくくり総括質疑が決まったというふうにお聞きをいたしました。そのとおりになった。そもそも、このような一時間以上のタイムラグ、国民の皆様も物すごい関心がありますよ。 委員長、私、今の話じゃ納得できません。もう一度説明願います。
○坂本委員長 質疑を再開してください。質問通告も出ておるところであります。私は答える立場にありません。
○吉田(宣)委員 そのような委員長でございます。 私も大切な質問を準備しておりましたから質疑に入らせていただきますけれども、改めてこのような委員会運営に関しては強く抗議を申し上げて、質疑に入らせていただきます。 高市総理にお聞きをいたします。 二月二十八日に、米軍がイスラエルと共同してイラクを攻撃し始めました。十二日になりました。 言うまでもなく、米国は日本の同盟国であり、日米安保の、安全保障の基軸でございます。私も十分認識しております。ただ、私は、そのような日米同盟の国であっても、今回の米国のイランへの攻撃については、日本は、自衛隊のオペレーションにおいて、米国に何がしかの行動をする余地は全くないと思っております。後段、少しずつ詰めてまいります。 先日三月三日の中道、後藤祐一議員の質問では、これまでの政府答弁を踏まえた事実認定を通じて、そのことが一つ一つ確認をされていっております。ただ、議事録をよく読み返させていただきましたところ、何か気にかかるところがございまして、そこを質問させていただきたいと思っております。 後藤議員が三月九日の質問において、総理に対して、国連決議がないと重要影響事態にはないということでよろしいかというふうな質問がございました。そのことは、例えば、それでいいですとか、そうじゃないですとかいう質問が普通は想定されますけれども、総理の答弁というのは、何らかの国連決議に基づく活動を指すというものではございませんという答弁がございまして、すれ違っているのかなというふうに思います。 そこで、そのすれ違いの理由、私はちょっと分かりませんけれども、今回、来週トランプ大統領とお会いになるとお聞きをしておりますが、日本の自衛隊が、イランを攻撃する米軍に対して何がしかの行動をするメニュー、何か隠しておられるようなことはございませんでしょうか。お答えください。
○高市内閣総理大臣 特にそのようなことはございません。
○吉田(宣)委員 ダイレクトにお聞かせいただきます。 現時点においてです。やはり情勢は刻々と変化しますので、現時点においてです。現時点において、日本の平和安全法制上、今般の米国のイランへの攻撃については、日本は、自衛隊のオペレーションにおいて、米国に協力、支援、その他何がしかの行動を行うような余地は全くないと私は思っておりますけれども、総理、いかがでしょうか。
○小泉国務大臣 先ほどから、吉田委員も、刻一刻と動いているのでという、そういった御理解をいただいている中での御質問ですので、お答えをさせていただきますが、まず、吉田先生がおっしゃるとおり、仮定の下での御質問はお答えはできませんことを御理解いただきたいと思います。 その上で、一般論として申し上げれば、平和安全法制に基づいて、例えば、存立危機事態や重要影響事態、そして、先日後藤委員とのやり取りでもありましたけれども、国際平和共同対処事態、これらに該当する場合は、それぞれの事態の下で認められる行動が可能となります。 いずれにしましても、現在の状況がこれらの事態に該当するといった判断は行っておりません。
○吉田(宣)委員 もちろん、仮定の話について責任あるお答えができないことは私も百も承知でございますけれども、私は、今回の米国の攻撃に関して、自衛隊が何らかの、何らかの、分かりませんよ、何らかの事情若しくは何らかの法の曖昧さ、そういったものの下で、何か巻き込まれていくということをすごく心配しているんです。 新しい情報の下に話をちょっと進めさせていただきますけれども、先日、アメリカのCNNによると、イランがホルムズ海峡で機雷の敷設を開始したという報道がございました。事実であれば、これはとんでもない話なんです。物すごく恐ろしい話だと私は思っております。 そこで、済みません、総理、正確に通告という形ではございませんけれども、このような状況の下で、イランによるホルムズ海峡の機雷の敷設を、自衛隊が対応する、対処するということになるとすれば、それは、一つ想定されるのは、存立危機事態の認定があることです。 今はもちろん判断ができません。防衛大臣がお話しになったとおりです。でも、今後、未来において、予測において、このような存立危機事態になり得るのかどうか。例えば、米軍から機雷の掃海をお願いされるというようなことがあるとすれば、それは存立危機事態になってくるわけですけれども、そういったことについて、あり得るかどうか、お答えをいただければと思います。
○高市内閣総理大臣 ホルムズ海峡をめぐる情勢については、重大な関心を持って情報収集しております。そういう、機雷を敷設し始めたとの報道はありますが、一方でまた、それを打ち消す報道もございます。 仮定の御質問ですので、お答えは非常に難しいのですが、一般論として、事実上の停戦状態になったとしても、正式な停戦合意がなされる前であれば、他国に対する武力攻撃の一環として敷設された機雷を除去する行為というのは、武力の行使に当たる可能性がございます。 また、遺棄された機雷など、外国による武力攻撃の一環として敷設されているのではない機雷を除去することは、敷設国に対する戦闘行為としての性質を有しないので、武力の行使には当たりません。この場合、自衛隊法第八十四条の二の規定に基づき、実施することは可能です。 ただ、他国に対する武力攻撃の一環として一旦敷設された機雷が、具体的にいかなる時点で遺棄された機雷となるのかを予測するのは現実的に極めて困難ですから、そうした中で、機雷などの除去のために、事前準備として、例えば自衛隊のアセットを近傍に展開するというようなことは想定できません。
○吉田(宣)委員 自衛隊の機雷の掃海の技術というのは本当に高度なものがあるというふうにお聞きをしておりますし、過去にこのようなオペレーションをこなした自衛官の本当に尊い取組もあったと思っています。高い国際的な評価をいただいておりますので、私は、もし仮にこのホルムズ海峡に今回機雷が残って、そして、事実上、停戦の事実があって、そして、完璧な停戦合意というものが行われて、機雷が全くのごみだというときには、恐らく自衛隊の皆様のお力をおかりすることはあるんだと思うんです。 そのオペレーションを早くやるためにも、事実上の停戦というものがかなえば、是非、その時点で準備として行っていただいて、完璧ないわゆる停戦合意、そういったものが図られて、ごみになったときは、自衛隊の皆様に活躍していただきたいということをお願いしたいなというふうに思います。 少し角度を変えて御質問申し上げたいんですけれども、今、報道によると、ペルシャ湾には日本関係船舶が四十五隻、また乗組員の方が二十四名滞在をしておられます。待機をさせられている、先ほどの我々のように、させられているという状況でございます。後藤議員も、これら邦人の保護の重要性を先日の委員会で訴えたところでございます。 そこで、素朴に質問いたします。 邦人そして日本関係船舶ですから、米国とは関係なく、邦人や日本関係船舶を護衛するために、守るために自衛隊が警護に当たることが国内法制度上できるかどうか、防衛大臣にお聞きしたいと思います。端的にお答えいただければと思います。
○小泉国務大臣 端的ということでありますけれども、まず、今の現状については、重大な関心を持って動向を注視しています。 そして、これは吉田先生が先ほどから繰り返し言及していただいているとおり、時々刻々と状況が変化する中で、法律上、自衛隊がいかなる活動を取り得るかについては、その時々の具体的な状況に即して適切に判断する必要がありますので、一概にお答えすることは困難であります。 ただ、いずれにしても、大事なことは、早期の鎮静化に向けた努力だと思っております。
○吉田(宣)委員 事態認定が前提に当然あるわけでございます。確かにお答えづらいことではありますけれども、何とぞ、そこに我が国の邦人がいらっしゃるということの重みを心に留めておいていただければと思います。 それでは、改めて総理に御質問いたします。 来週、総理はトランプ大統領にお会いする機会がある、得がたい機会だと思います。今、イランを攻撃する結果、世界中で大きな悪影響がもう及んでおります。ガソリンに対しても、様々、高市総理も対策を打っていただいているということも聞いておりますけれども、円安も、これは恐らく、このような有事、紛争が起きているときというのは、どうしてもドル買いが起きてくる、相対的に円も安くなってしまうということも起きかねません。とにかく悪影響が厳しいです。 そこで、総理、トランプ大統領にせっかくお会いしていただけるのでありますので、その場で、できるだけ早くこの紛争を終わらせること、そして、できますれば、即時停戦、そういったものをトランプ大統領に促していただきたいんです。 そして、日本はイランとも友好国です。今日、朝の泉議員の質問にもありました。中道は、本日、イランの大使とお会いをしております。また、明日はイスラエルの大使ともお会いします。また、予定はまだ定まっておりませんが、米国の大使ともお会いする予定がございます。 そういった、やはり紛争の鎮圧といいますか、紛争が早期終結、そしてできるだけ平和が維持されるということの下、高市総理にはミッション、仕事に当たっていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 内容は外に申し上げないことになっているんですが、昨夜、G7の首脳会合、夜中に開いておりました。その中でも、あえて申し上げていいとしたら、早期、早期に事態が鎮静化するようにということは、もうそこに集まったメンバーの願い、みんなの願いでございました。 我が国として、事態の早期鎮静化に向けて、国際社会と同志国とそしてまた周辺諸国ともしっかり連携をしながら、必要なあらゆる外交努力を行っているところでございます。 日米首脳会談におきましても、イラン問題を始めとする中東情勢、またかなり厳しさを増す国際情勢について、そして、昨日、トランプ大統領も電話ではありますが参加をされていましたので、もう全員の意見を聞いておられますけれども、そういった早期鎮静化に向けた話なども深めてまいりたいと思っております。
○吉田(宣)委員 どうぞよろしくお願いいたします。 次の質問に移ります。 ライセンス品の移転について、防衛大臣にお聞きしたいと思います。 前回、防衛三文書の改定では、ライセンス品について、米国由来以外も含むライセンスの生産品、完成品を含むものについて、ライセンス元に提供を可能とするような変更をいたしました。ただ、自衛隊法上の武器に該当する場合で、ライセンス元からの更なる提供については、我が国の安全保障上の必要性を考慮して特段の事情がない限り、ここは原則がです、これからが、武力紛争の一環として現に戦闘が行われていると判断される国への提供は除くとされておるところでございます。 したがって、この文言を、今回、ライセンス品、特にアメリカなんですけれども、に当てはめると、日本で製造された米国ライセンス品について、これを米国に移転することが原則可能なんです、原則。 そして、日本で製造されている米国ライセンス品のいわゆる防衛装備品、装備品といいますか、まあミサイルなんですけれども、パトリオットPAC3ミサイルというのがあるわけです。これも仮定の質問になってしまうのかもしれませんけれども、今般、米国からこのパトリオットPAC3ミサイルを日本から輸出してほしいと要請があった場合、これは許されるのかという話なんです。 言うまでもなく、イランを攻撃している米国は、武力紛争の一環として現に戦闘が行われていると判断される国でありますから、除かれると考えます。したがって、私は許されないと考えておりますけれども、大臣、答弁をいただければと思います。
○小泉国務大臣 まず、個別の議論について予断をすることは差し控えたいとは思います、特に総理は日米首脳会談を控えておられますし。 その上で、個別の、今言及のありました、防衛装備品の移転を認めるかについては、具体的な移転案件が生じた際に、防衛装備移転三原則に従いまして、国際的な平和及び安全や我が国の安全保障にどのような影響を与えているか等を踏まえて審査をすることとなっています。したがいまして、お尋ねにつきましては、お答えすることが困難であることも御理解いただきたいと思います。 いずれにしても、我が国からの防衛装備移転については、個別の案件ごとに厳格に審査し、移転後の適正管理が確保される場合に限って認め得るものであります。
○吉田(宣)委員 お答えしづらい質問でございますけれども、これもやはり私は心配するんです。仮にPAC3を輸出して、それが使われるということを恐れる、そこで質問させていただきました。その心配はちょっとお伝えしたいと思います。 次に、防衛装備品の移転についてですけれども、三原則において、運用指針として五類型が置かれております。現時点で、救難、輸送、警戒、監視、掃海、これに限定をされておるわけでございますけれども、確認の意味で、防衛大臣、教えてください、答弁をください。今、この五類型に限定をされている理由、これをお聞かせいただければと思います。
○小泉国務大臣 これは少し、今まで公明党さんとの関係もあるので、そこからお話をさせていただきますが、今まで、防衛装備の海外移転につきましては、武器輸出三原則等の下においては実質的には輸出を認めないこととなっていた一方で、その時々の事情に応じて、必要がある場合には例外化措置を講じて、個別の判断によって海外移転を認めてまいりました。 他方で、我が国を取り巻く安全保障環境に鑑みれば、例外化措置が増加していくことが予想されたため、新たな安保環境に適合する明確な原則として、二〇一四年に、自民党、公明党と議論を重ねた上で防衛装備移転三原則を策定し、以後、防衛装備移転に際しては、この三原則に基づいて国連憲章を遵守するとの平和国家の基本理念とこれまでの平和国家としての歩みを堅持しつつ、厳正かつ慎重に対応してきたところであります。 また、今委員が御指摘をされました五類型につきましては、三原則の策定当時の国家安保戦略におきまして、我が国が取るべき国家安保上の戦略的アプローチの一つとして海洋安全保障の確保が掲げられていたことも踏まえまして、現在の記載に至ったものであります。 そして、二〇二三年十二月また二〇二四年三月の防衛装備移転三原則及び運用指針の見直しにおきまして、公明党と議論を重ねた結果、より幅広い装備品の移転を可能にすると同時に、自衛隊法上の武器の直接移転や第三国移転については、国家安保会議で審議し公表することを基本とするなど、厳格な審査が行われることを確保することとして、我が国の防衛装備移転政策の歴史において重要な改正を共に実現することができました。 これまでのこうした議論を踏まえまして、今回、自民党と日本維新の会との間で合意された五類型の撤廃を含む運用指針の見直しにつきまして、今後、政府として検討を行っていく考えであります。
○吉田(宣)委員 次の問いについても答弁をいただいたような気がしておりまして、次の問いについては割愛をさせていただきます。 私は、この五類型というものは、先ほど平和国家としての文言が出てまいりましたけれども、やはり、協力するわけですから、まず紛争を助長させない、結果、日本の安全保障に資するというふうな効果があっての話だろうと思っているんですね。 今回、五類型を撤廃するというふうな動きについては、私は残念ながら、今野党におりますので、情報は入ってまいりませんけれども、恐らく、私が推測するに、防衛産業の強化、そして同盟国、同志国との連携強化というところに一つの主眼があるんだろうと思います。その結果、日本の安全保障が強化されるという理屈も私は分かるんです。 ただ、この五類型があっても、今のことわり、防衛産業の強化と、同盟、同志国との連携強化というのは図ってきているわけです、これまでも、この五類型があっても。ですから、ある意味、このような、いわゆる平和国家としての日本のアイデンティティーも含めて、五類型は残すべきだと私は思うんですね。 そこで、済みません、総理に質問いたしますけれども、この防衛装備移転の三原則の運用においては、これからも五類型を堅持すべきであると私は繰り返し申し上げますけれども、総理の受け止めをお聞かせいただければと思います。
○高市内閣総理大臣 我が国を取り巻く安全保障環境の変化が加速度的に生じる中、政府としては防衛装備移転を更に推進し、地域の抑止力、対処力を向上させることが必要だと考えております。 また、我が国の防衛装備品に対しましては、既に各国から様々なニーズや期待が寄せられております。例えば、退役予定の護衛艦の調達に関心を示しておられる国もございます。こうした同盟国、同志国との議論も踏まえながら、我が国として望ましい安全保障環境を創出するためにどのような案件を移転可能とすべきか、検討を加速していきたいと考えております。 また、我が国からの防衛装備移転については、個別の案件ごとに厳格に審査し、移転後の適正管理が確保される場合に限って認め得るとする政府の基本的な考え方に変わりはございません。
○吉田(宣)委員 では、次の質問に移らせていただきます。 熊本の、済みません、スポット的な話で恐縮です、これは全国にも関わる話なので。熊本市に陸上自衛隊の健軍の駐屯地というところがございます。私、小学生時代でしたけれども、六年間その地域で過ごしておりまして、非常に私にとってはふるさとのような場所でございます。 ただ、今般、いわゆるスタンドオフミサイルに関する配備というふうなことが地元の皆様の心配の一つになっています。マスコミ報道ですけれども、熊本県の木村知事は、県に事前に何らかの知らせもなく、今回報道を通じてこういうことを知ったということは大変に残念だと。また、熊本市の大西市長は、防衛省に対する信頼感がとても低下しているということをおっしゃっておられます。 私も様々、前回改定のとき、三文書にも関わりましたし、機密として、伝達の適否に関しては慎重な対応が必要であることは私も承知はしているのですけれども、やはりタイミングについては地元の首長に相談があってもよかったのではないかというふうに思っています。 そもそも、高市総理、これはまだ総裁選のときでございます、総理になる前でございますけれども、この案件について、住民説明会は絶対に大事、適切な情報を提供することはイロハのイというふうなことを御発言なさっているとお聞きしていますし、また、昨年十月三十一日に、木原官房長官は、住民説明会を実施する予定はないとおっしゃっておられます。この発言は、私は矛盾なのかなというふうに思うんですね。 そこで、このような状況で今般の配備。具体的な配備の日にちというのはまた別にありますけれども、配備です。これは、地元の住民の皆様がやはり不安感を感じるということは、私はもっともな感情なんだろうと思っております。 ただ、これからが大切なんです。やはり、私自身も、このような体制を整えることは必要だというふうに思っております。どこかが担わなければいけないというふうにも思うんです。私のふるさとだから駄目だということは、私の口からは言えない。そういった意味からしても、今後、この住民の皆様の不安感、そういったものにどのように寄り添っていくのか。 そこで、事前の説明がなかった理由と、この理解醸成にどのように努めていくのかについて、総理から答弁いただければと思います。
○小泉国務大臣 これは、先般、予算委員会で、総理からも、この判断については防衛大臣の方に託すということを言っていただいていましたので、私からお答えをさせていただきます。 今、吉田委員から言及のありました知事、そして市長の御発言というのは私も承知しております。一方で、その後、首長さんの中でも……
○坂本委員長 申合せの時間が迫っておりますので、簡略にお願いします。
○小泉国務大臣 はい。 その一部を切り取られたものではない説明もSNS上で発信があったことも事実であります。 時間がないということで短くお答えさせていただきますが、こういったことがありながらも、国防に関わる事項には対外的に明かせることと明かせないことがあることも御理解をいただきたいと思います。 ただ、それと同時に、国民の皆様に対する説明責任を果たし、地元の皆様へも丁寧に説明をさせていただく、そういったことのバランスは非常に重要ですから、今後、展示会、こういったことも知事からも御要望いただいておりますので、防衛省としてこれも真摯に受け止めて、今後検討してまいりたいと思います。
○吉田(宣)委員 時間が参りましたので終わりますけれども、質問を残してしまいました。小野田大臣と赤澤大臣、本当に誠に申し訳ありません。 私、質問を終わります。ありがとうございました。
○坂本委員長 これにて階君、泉君、早稲田さん、吉田君の質疑は終了いたしました。 次に、深作ヘスス君。
○深作委員 本日、この予算委員会に立たせていただくことを感謝申し上げます。 その前に、まず冒頭、委員会運営に関して一言申し上げます。 テレビ、ラジオを御覧の皆さんも多くいらっしゃると思いますが、本日、日程がずれているのは、採決の日程ありきで今進められようとしているからであります。財政民主主義の観点から、私たち国会議員が行うべきは、日程ありきの審議ではなく、国民生活に真に求められる充実した丁寧な議論ではないでしょうか。国際情勢が今大きく動いています。だからこそ、私たちは、与野党の合意の下、現下の状況に対応し得る、そういった予算審議を進めていくべきであると考えています。冒頭このことを申し上げて、質問に入ります。 本日は、まず石油の備蓄についてお伺いをいたしたいと思います。 昨晩、総理、G7各国との連携の話があった後、備蓄の放出の表明をされました。放出が決まったことで、本日、この委員会、様々な委員からも、放出の在り方、出口の決め方、こういったことに既に関心が持たれていますが、本日は、この備蓄そのもの、どういうふうに日本が備蓄を考えていくのか、これについてまず冒頭お伺いをしていきたいと思います。 今回、イラン情勢が不安定化をした現在、政府が二百五十四日分の備蓄があるということを表明をされています。まず最初にお伺いをしたいのは、この二百五十四日分という石油の備蓄量が、我が国が持ち得る備蓄量最大の、マキシマムキャパシティーのうちどれだけの割合を占めているのか、これについてまず冒頭お聞かせください。
○和久田政府参考人 お答え申し上げます。 国家備蓄基地、全十基地ございますけれども、その原油タンクの最大備蓄容量の合計は約四千万キロリットルであるのに対しまして、そこに備蓄されている原油の合計は約二千九百六十万キロリットルでございまして、その割合は約七四%となります。 なお、民間備蓄、それから産油国共同備蓄につきましては、それぞれ民間企業が所有するタンクで備蓄されているため、最大の備蓄容量についてお答えできる立場にはございません。
○深作委員 ただいま、このマキシマムキャパシティーのうち、国家備蓄に関しては七四%の備蓄であるということをお答えをいただきました。 そして、では今回、この備蓄の量、程度に関して、有事が想定をされた、様々な情勢が緊迫化をしている中で、これの増減という議論が政府の中で行われてきたのか。 さきに政府が表明をされた政府備蓄二百五十四日分というのは、資源エネルギー庁が毎月発表している石油備蓄の現況という資料の二〇二六年二月版を参照されたものだと思います。なお、この資料は二か月遅れて最新の数が出てくることになっていますので、この二百五十四日分というのは昨年十二月末現在時点での数値となるというふうに理解をしています。 この資料を見ますと、昨年、二〇二五年について、備蓄の日数が最大となっているのは六月末の二百五十六日分、そして最も少ないのが二月末の二百四十四日分となっています。そういう意味では、ほとんど同じ数を維持をしているというのが日本の石油備蓄の現状であるというふうに理解できます。 それでは、大体二百五十日前後を我が国の備蓄量とするその根拠、そして、現下の状況、様々な状況が変わっている中でもあります、そういった状況においても適切だと判断をしているのか。その判断をしているのであれば、その根拠は何なのか。そして、原油の輸入の不安定化につながる事象がイラン以外にも同時多発的に起きるということは国家として想定をしなければいけません。そういった中でも、この日本、一月から二月までの備蓄量、まだ公表されていませんが、これを増やすべきだという指示、こういったものが政府の中であったのか。この点についてお聞かせください。
○赤澤国務大臣 石油の備蓄水準については、石油備蓄法に基づき、毎年度、総合資源エネルギー調査会の意見を聞いて、今後五年間の石油の備蓄目標を定めることとされています。昨年六月に同調査会の意見を聞いた上で定められた令和七年度から令和十一年度の備蓄目標においては、国家備蓄は輸入量の九十日分、民間備蓄は消費量の七十日分に相当する量をそれぞれ下回らないものとされています。 また、IEAにおいても、供給途絶が発生しても、国際協調が機能するまで九十日分が必要としておりまして、諸外国の平均値が百四十二日であるところ、我が国は二百日を超えている。 こうしたことから、適正な備蓄水準が確保されているものと考えております。
○深作委員 今大臣おっしゃられたように、これは年に一度、ある程度見直しを行い、備蓄量が決められています。けれども、この年に一度というスパンの中で、様々な事象、今回も、ベネズエラが起き、そしてその直後に今イランでのこういった状況が起きています。本当に一年に一度でこの備蓄の量を考えていくのが大丈夫なのか、これは是非問題提起をしていきたいと思います。 他方で、今回、中国では、国際情勢に合わせて、この緊迫化に合わせて、原油の買いだめというものを進めています。報道によれば、中国は、一月から二月の原油輸入量が約一六%、正確には一五・八%増えて、過去の同期間の過去最高を記録をしています。これは多分、国際情勢に合わせて、何か起きても国内でしっかりと供給ができるように、それを担保していこうと考えられたものと推定ができますが、有事や国際環境の変化に伴って備蓄量を増減させる場合、我が国において、どういったプロセスで、先ほどおっしゃった一年置きでこれからもやっていかれるのか。 そして、今回、実は、今、資源エネルギー庁から、備蓄量、約七四%だというふうにお答えをいただきました。先日、三月六日、茂木大臣御出席の外務委員会で同じ質問をしたところ、その時点においては国家のマキシマムキャパシティーは把握をしていないということが答弁でありました。ということは、我が国は、どれだけ備蓄することができるか、それを理解せずこの数を決めていた。もし何か有事があったり、もっと備蓄を進めなければいけない環境があるときに、どれだけ積み増しができるのか、これを理解しないまま進めていたというふうに思わざるを得ません。 そういう意味においては、危機管理体制、今後は、よりシミュレーションができるような環境を整えていただかなければいけないと考えています。 今回、ホルムズ海峡の封鎖をリスクとして、備蓄について議論が進んでいますが、我が国が持ち得るマキシマムキャパシティーに対してどれだけを備蓄すべきなのか、これを政府の中で議論をしていくスキーム、先ほどの、本当に一年に一度でこれからもやっていかれるのか。 そして、これを経産省や資源エネルギー庁だけの責任に置くのではなく、やはり国際情勢について最も正確な情報を持っているのは、ほかの省庁でもあるはずです。本来であれば、そこが連携をしていって、今、我が国の需要の状況、そして今必要な数や国際情勢、様々なリスク、これらを勘案をして政府としてこの備蓄量を決めていく、こういったスキームが必要であると思います。 そういう意味においては、総理、今後の石油の備蓄量の在り方、これについてプロセスを是非お示しをいただきたい、そして、増減の意思決定の在り方、これを決めていただくべきだと思いますが、この点について総理の御見解をいただきたいと思います。
○茂木国務大臣 外務委員会での質疑について、把握していないというお話をされたということなんですが、これは、日本としてという話なので、政府としてどれだけということではなくて、日本全体としてということで、それは民間備蓄もありますから、全体については把握できないという趣旨で申し上げました。
○高市内閣総理大臣 備蓄に関しては、先ほど、石油備蓄法に基づいて今後五年間の石油の備蓄目標を経済産業大臣が定めることになっていますが、その上で、昨日私が発表しましたね、石油備蓄の放出の方針などを発表しました。この備蓄量の増減に関する意思決定につきましては、経済産業省に限らず、外務省それからIEAなどの国際機関、それから国家安全保障局などの情報も活用して行っております。
○深作委員 ありがとうございます。 それが、先ほど答弁があった、一年に一度行われている試算であるという理解でよろしいでしょうか。
○高市内閣総理大臣 これは、昨日私が放出を発表したという、要は備蓄量の増減に関する意思決定でございます。
○深作委員 そういう意味においては、昨日の話はそのとおりかもしれませんが、これまで日本はほとんど備蓄量を変えてきていません。これは、先ほど大臣からも御答弁いただいたように、一年に一度決めていく。これまでは、基本的に余り有事が想定されてこなかった、穏やかな状況で、これがあれば十分であるという想定だったのではないかと思われます。 今回、こういったイランそしてベネズエラ、原油の高騰が起こるような国際情勢が続く中において、本来であれば、我が国のマキシマムキャパシティーを理解をした上で、じゃ、どこまで積み増しをするのか、これを私は本来は国家としてやるべきだと思います。 そして、大臣、先ほど御答弁をいただきましたが、私は明確に、その後、資源エネルギー庁に聞いたところ、持っていないという回答をいただいています。実は外務委員会の場でも、国家備蓄、これは基地が分かりますので、これを足せばある程度見えるんじゃないですかということを申し上げた後に数が出てきたと私は理解をしています。 ですので、これまでその必要がなかったということは、ある意味で平和だった、私たちはそれでよかったのかもしれませんが、是非今後は、我が国は今七四%、そして放出をしていけばこれが減っていくわけですから、様々な国際情勢を鑑みて、必要な備蓄量をどう担保していくのか、これは是非政府で検討いただきたいと思いますが、是非もう一度、総理、御答弁いただけますでしょうか。
○赤澤国務大臣 備蓄については、タンクに備蓄すると決めているようなものについては容量が分かりますけれども、ただ、それ以外に、民間がいろいろ処理する過程で、我々が把握しているもの以外にも、国内にある原油とか製品とかがあるわけで、そういうところまで含めて全部我々が分かっているかというと、そこまでは分かっていないという意味を外務大臣もおっしゃったと思いますし、私もそのように理解しています。 先ほどからのお話でありますが、年に一度ということなので、それは、きちっと毎回必要と思われる量を予測してそれしか持っていないのであれば、年に一度というのは、これは危機が起きたときに備えていないんじゃないかという話になりますが、先ほどから御説明しているように、国際エネルギー機関、IEAでは、供給途絶が発生しても九十日たてば国際協調が機能し始めるということで、基本的には九十日を持っていてくれればということをベースとしている中で、諸外国の備蓄の平均は百四十二日、だから多くの国が平均して五十二日多めに持っている上に、我が国の備蓄量は二百六日分ということであります。 そういう意味では、IEAが、国際的な連携の下で、供給途絶等が起きたときも対応しようとしている、その想定している九十日分の倍以上を我が国は持っているという中で対応していますので、年に一度だから危なかろうという言い方も、何かもっともらしいといえばもっともらしいですが、我々としてはこれで十分だというふうに考えて対応しているということでございます。
○深作委員 この質疑をずっと続けるわけにはいきませんので。ただ、今回、今の時点において足りていると理解をされていることは分かりましたが、ただし、様々なことが折り重なって有事が起きていく可能性もあります。そういったときに、今私たちが持っているキャパシティー、先ほど政府備蓄のみお答えをいただきましたが、民間の備蓄に対しても、依頼をしている先に頼めば、その数というのは、出してくれと言えば、これを足し算していけば本来であれば分かるはずだと思います。 是非、そういった取組をする中で、我が国が持ち得る備蓄量をしっかりと把握した上で戦略を立てていただく、こういったことをお願いして、次の質問に入りたいと思います。 石油価格の高騰の可能性に今直面をしていて、改めて、地政学リスクの少ないエネルギー源として原子力の活用がいろいろなところで叫ばれています。一昨日の三月十日、EUのフォン・デア・ライエン欧州委員長が、原子力発電に背を向けてきたのは戦略的な誤りであったというような発言をされています。 このように原子力の再評価をする動きが今広がる中で、日本にある原子力発電所については最大限活用していくことが電気代の高騰を避けるために現実的な選択肢だと考えます。 電気代の高騰は、国民生活のみならず、とりわけ半導体、ディスプレー、電気部品など、エネルギーコストの割合が高く、かつ海外売上比率が高い、その上で価格転嫁が難しい産業においては国際競争力にも大きな影響をもたらしかねません。これは、成長戦略を掲げておられる総理の足かせにもなると私は思っています。 そこで、総理に是非お伺いをしたいと思います。我が国で、安価な、そして安定的な電力供給のため、稼働が可能な原子力発電所を最大限生かしていくべきだと思いますが、その考えを是非総理にお伺いするとともに、今もし政府として課題があるとお感じの部分があれば、是非その点についてもお示しください。
○高市内閣総理大臣 政府としては、原子力など、エネルギー安全保障に寄与し、脱炭素効果の高い電源を最大限活用することによって、エネルギー自給率を向上させる考えでございます。 原子力の活用に際しては、やはり安全性の確保と地域の御理解、これが大前提です。 安全性については、高い独立性を有する原子力規制委員会が新規制基準に適合すると認めた場合に、地域の御理解を得ながら再稼働を進めていく方針です。 地域の御理解につきましても、国が前面に立って、立地自治体など関係者の皆様の御理解と御協力を得るよう、原子力の必要性などについて丁寧に説明を行うべきです。また、地域の実情を踏まえながら、原子力防災の充実強化など必要な対応、これもしっかりと行ってまいります。 その上で、課題ということなんですけれども、やはり、高レベル放射性廃棄物の最終処分地の選定、これは将来世代に先送りすることができない国家的な課題だと私は考えます。可能な限り早期の高レベル放射性廃棄物の最終処分の実現に向けて、政府職員が全国の自治体を個別に訪問して理解と御協力を求めるといったことで、まずは文献調査地区の拡大に向けてしっかりと取り組んでまいります。
○深作委員 ありがとうございます。 今総理からもありましたように、最終的な処分をどうするのか。そして、昨日、三・一一から十五年を迎え、廃炉に向かう原子力発電所を持つ我が国において、こういった課題に対してどう取り組んでいくのか。この中で、原子力に向き合う技術者をどう育てていくのか。 今、御答弁の中では、地域の理解、安全性を担保すれば推進していくべきだというふうにおっしゃられたと理解をしていますが、プラントメーカー、部品メーカー、建設、保守、研究開発、多層的な産業基盤によって支えられている原発ですが、将来性の見通し不足、そして、新しい原発を建てることがない中で、様々な部品が作られなくなったり、運転をする技術者、これらに関わる人たちがどんどん減っていることは御承知のことと思います。 我が国がまだ自律的にサプライチェーンを維持できている今だからこそ、これをどう守り続けていくのか、これは与野党を超えた大きな議論をしっかりとしていかなければいけないと考えています。是非、経産大臣、この部分、どのように我が国でサプライチェーンを維持し続けることができるのか、技術者の観点、部品等の観点、是非、御決意、その政策をお聞かせいただきたいと思います。
○赤澤国務大臣 安全性の確保と地域の理解を大前提として、原子力も再エネと同様最大限活用していこうとしていく中で、大変重要な御指摘だと思います。 原子力を長期的に利用していく上で、原子力産業や人材基盤の維持強化は本当に重要な課題でございます。国として、原子力サプライヤーに対する設備投資や技術開発への支援などの供給途絶対策、それから、市場拡大が見込まれる海外プロジェクトへの参画支援、原子力人材を戦略的に育成するための司令塔機能の強化に向けた検討などを行っているところです。 引き続き、現場の実態やニーズに即した形で原子力産業、人材基盤の維持強化にしっかりと取り組んでまいります。
○深作委員 ありがとうございます。 是非取組を進めていただきたいと思いますし、私たちもしっかりと後押しをしていきたいと思っています。 さて、エネルギー価格の高騰が続きますと、物価が上がっていく可能性が高くなります。物価が上がればもちろん国民生活は苦しくなりますので、当然それを軽減するための政策が実行されるべきだと考えます。しかし、それとは逆に、今、国民の手取りが減る方向の制度が維持をされているというのも事実であります。 現在、通勤手当ですが、社会保険料の算定基礎となる標準報酬月額の等級を定める報酬月額に算入されています。その結果、通勤手当が増え、標準報酬月額が上がると労使双方の社会保険料負担が増える仕組みとなっています。 ただ、通勤手当はポケットに入れるものではなく、基本、入ったものは出ていくものだというふうに考えるのが自然です。ですので、これが報酬の一部とされるということは国民の感覚からはなかなか理解ができないのではないかと思います。それにもかかわらず、現時点において通勤手当を社会保険料算定のための対象に含め続けている理由、政府としての考えを伺うとともに、現役世代の負担軽減という観点から、通勤手当を社会保険料算定の対象から除外することについてどのような検討が行われてきたのか、厚生労働大臣の見解をいただきたいと思います。
○上野国務大臣 まず、我が国の社会保険制度でございますが、各労働者が事業主から支払われる報酬を基礎として保険料を拠出いただく相互扶助の仕組みであります。したがいまして、労働の対償として受ける全てのものを報酬として、これに保険料を賦課しているところであります。 通勤手当につきましても、これは法律上事業主が支給することを義務づけられているものではないことから、社会保険料の算定に当たっても報酬に含めているのが現在の取扱いであります。 特に、社会保険料につきましては、保険給付に見合った保険料収入を確保する必要があり、仮に通勤手当を社会保険料の算定基準から除外しますと、現行の給付水準を維持するためには保険料率の引上げが必要となります。これは、現在通勤手当を受けていない被保険者にとって一定の負担増となる、そうした点にも留意することが必要であります。 通勤手当を社会保険の賦課基準から除外することにつきましては、このような課題を整理していくことが必要でありますので、慎重に検討していく必要があると考えております。
○深作委員 ありがとうございます。 これまでも、そういった御答弁といいますか立場というものはお示しをいただいていると思います。けれども、実はあさってから一つ段階が変わります。それは何かというと、JR東日本が一九八七年の民営化以降初めて運賃の引上げを行います。JR東日本のホームページでは、値上げの理由として、エネルギー価格の高騰、主に電車ですから電気代、先ほどから言っている電気代が上がっていることがその一つとして挙げられています。 運賃の値上げは全エリア平均で七・一%。東京都の標準報酬月額の表を参照しますと、仮に、一万円の通勤手当を含め報酬月額三十万九千九百九十九円、こういった方がいた場合、その通勤手当が七・一%上がって仮に一万七百十円となると、保険料算定のための等級が二十二等級から二十三等級に上がります。健康保険料と厚生年金を合わせて本人の負担額が、月に約三千円、二千九百七十七円増えるということになります。実際に増えたのはJRの電車代だけでしかないのに、そしてそれが手元に残るわけではないのに、出ていくお金だけが増えるということが間もなく起きようとしています。 私たち国民民主党は、これまでも手取りを増やす政策を訴えてまいりましたし、総理ともこの思いは共有をしているものと思います。つきましては、社会保険料における通勤手当の取扱いを含め、現役世代の負担軽減に向けてどのような政策の見直しや対応を検討し得るのか、是非、総理の御決意、思いをお聞かせください。
○高市内閣総理大臣 先ほど来御提案の通勤手当を賦課基準から除外することにつきましては、通勤手当が支給されていない方や基本給に含まれている方との公平性をどう考えるかという視点、加えて、先ほど厚生労働大臣が答弁したような課題を整理しなきゃいけませんので、慎重な検討が必要だと思います。 一方で、現役世代の保険料負担を抑制していくということはとても重要です。OTC類似薬などの保険給付の見直しですとかデータヘルスなどを通じた効率的で質の高い医療の実現も進めますけれども、また、是非とも御一緒にと思っている給付つき税額控除、これはもう本当に、逆進性のある社会保険料を考えますと、中所得、低所得の方々にとって大いにメリットがありますので、国民会議で与野党の垣根を越えて議論を進めていきたい、実現したいと考えております。
○深作委員 ありがとうございます。 そういう意味においては、総理も同じ思いで、どのように現役世代の負担軽減を図っていくのか、こういった思いがあるということは重々承知をしていますので、様々な課題が出てきたときに、是非これらを議論をして、どれであれば課題解決に向けることができるのか、これから国民会議に我が党も参加をいたしますが、是非そういった議論を、様々な議論をしていきたいと思っています。 それでは、通告の元々の一番に戻りまして質問をさせていただきます。 先週の三月六日、与党である自民党、維新の会は、防衛装備品の輸出ルール緩和を総理に提言されたと理解をしています。具体的には、防衛装備輸出を、救難や輸送などのいわゆる五類型を撤廃をして、戦闘機や護衛艦などの装備品も輸出を認めていく方針、これについては理解をしています。そして、我が党といたしましても、国内の防衛産業の維持強化、自律的な防衛体制を築いていく、そのために、今後、防衛装備移転のルールの見直しに前向きな姿勢を取っています。 他方で、防衛装備移転については、武器輸出という言葉が独り歩きをして、国内の世論において不安や懸念の声が上がっているというのも事実であります。だからこそ、私たちは、しっかりとそこに対して説明責任を果たしていかなければいけない、その思いでいます。 実は、昨日、予算委員会に立つということを家族に伝えたところ、祖母から連絡があって、戦争を経験した私としては、あなた方が平和をつくるために国会で質問をしてほしいと言われました。いろいろな思いの方がいる中で、私たちは、これを武器輸出という言葉に置き換えるのではなく、ある意味で、より広い外交戦略の一環として、同志国、同盟国の防衛力向上を通じて世界の平和、地域の平和と安定を確保をしていく、その意味で、抑止力の移転という考え方の下、これを進めていくべきではないかというふうに考えています。 重要なのは、先ほど来申し上げているように、これが何か争いを誘発させるものではなく、逆にこれを抑え込んでいくための政策であるという、その視点も政府にしっかりと国内外に発信をしていただきたいと思います。 防衛装備移転を単なる安全保障政策にとどめずに、外交戦略の一環として政府は今後どのように位置づけていくのか、そして、同盟国、同志国の能力向上を通じて地域全体の抑止力を高める、この抑止力の移転という観点から、日本国民、国際社会に対してどのような説明をされていくのか、是非答弁をいただきたいと思います。
○小泉国務大臣 ありがとうございます。 今委員が使われた言葉、抑止力の移転というのは、我々防衛省や政府としても使っている、日本にとって望ましい安全保障環境を創出する一つのツールとしての装備品の移転ということと通ずるものだと思います。 その上で、御理解いただきたいことは、今やどの国も一か国のみでは自国の平和と安全を守ることができないということであります。我が国の状況を振り返れば、戦闘機やミサイルを始めとする装備品につきまして、その全てを自国のみで開発、生産できているわけではなく、他国からの購入に頼っている面も大きいというのが現実です。我が国は、自国の防衛に必要な装備品の提供を他国から受ける一方、他国から日本の装備品の高い技術力に対する期待が示されているにもかかわらず、我が国から他国には装備品を提供できない、こうした現状のままでよいのか、同盟国、同志国の連携強化という観点から果たして本当に適切なのか、我が国にとって望ましい安全保障環境を創出できるのか、こういった点を不断に検討していく必要があると思います。 また、平素からの防衛装備移転の取組等を通じて、共通の装備品を運用することによる相互運用性の向上、強靱なサプライチェーンの構築や地域における維持整備基盤の向上などの実現に向けて、いざというときに同盟国、同志国とともに助け合うことができる関係を築かなければなりません。 こういったことをしっかりと考えた上で、先日いただいた提言も踏まえまして、しっかりと検討を進めてまいりたいと思います。
○深作委員 ありがとうございます。 大臣おっしゃられるように、現下の状況についてはそのとおりだと思います。他方で、やはり、国民の理解、そしてその醸成を図っていくという意味において、積極的な情報発信をしていくこと、これが大変重要だと思いますので、その点にも是非御留意をいただいて政策を進めていただきたいと思います。 そして、防衛装備移転ですが、報道によれば、輸出を行う際には国家安全保障会議の閣僚会合において輸出相手国の審査が行われ、そして、重要な移転に関する方針、個別案件については政府の責任において判断が行われていくというふうに理解をしています。 一方で、防衛装備移転は我が国の外交、安全保障に大きな影響を及ぼす政策であり、先ほど来申し上げているように、国民の理解とそして信頼を確保する観点から、国会によるチェック、そして検証、これが重要だと考えます。 政府の迅速な意思決定を損なうことなく、例えば、国会への定期的な報告を行うことであったり、執行状況の検証、必要に応じたNSCの決定の見直し、こういったことを通じて国会がチェック機能を果たしていく仕組みを整えることが民主的統制の確保につながるのではないかというふうに考えています。それこそ、これを進めることで、国民の皆さんに開かれた状況で安心をしていただく。もちろん、出せない情報がある、そういったことがあるのも理解はいたしますが、できる限り説明責任を国会の場でも果たしていただくべきだと考えますが、この点、総理の御見解をいただきたいと思います。
○小泉国務大臣 まず、こうやって質問をいただいてお答えをさせていただいていることもある意味国会のチェックに当たると思いますので、誠実にお答えを質疑なども通じてさせていただきたいと思いますが、その上で、政府としては、防衛装備移転の許可については外為法の運用によって行われるものであり、外為法の運用は行政権の作用に含まれることから、外為法にのっとって、国家安全保障会議における厳格審査を経て、政府がその主体となっていくことが適切だと考えております。
○深作委員 以前の答弁でも、行政権の範囲内でやるから大丈夫だというような御答弁があったというふうに承知をしています。 実は私、高市総理と共通点が一つあると思っています。それは、アメリカの連邦議会におけるフェローシッププログラムで、アメリカで仕事をしてきた、議会で仕事をしてきたということです。 今般のイランの情勢、武力を使った攻撃、これが、いわゆるAUMF、議会の承認が必要なのかどうか、これはアメリカが決めることですが、アメリカにおいては大統領の権限は大きく設けられていますが、併せて、それをチェックする機能、そしてそれに対して検証する機能というのが設けられているのも事実であります。 総理も同じ場所でそういったものを見てきたからこそ、その重要性を御理解をいただいておりますが、これを進めていただけないでしょうか。
○高市内閣総理大臣 政府での手続は、先ほど防衛大臣からお答えしたとおりでございます。やはり、国家安全保障会議でかなり厳格に審査をして、政府がその主体となって行っていくことが適切だというのが私の考え方でもあります。 その上で、防衛装備移転については、政府による対外発信ですとか、それから、こうして国会での質疑をしっかりしていただき答弁をさせていただく、そのことによって考え方ですとか背景について御説明もできますし、今までもしてまいりました。政府の考えについて国民の皆様に御理解いただけるように説明をする、発信をするというのは当然のことだと考えております。
○深作委員 ありがとうございます。 お答えをいただいたようで、今、それが具体的に進んでいくのか私はちょっと理解できなかったんですが、とはいえ、そういった重要性があるということは共有ができたと思いますし、やはり、できる限り私たちもこのような場で質問をすることで、今懸念となっているであろうこと、そして国民の皆様が不安に思っているであろうことについては積極的に質問していきたいと思いますし、是非真摯にお答えをいただくということも、これからもお願いをしたいと思います。 それでは、最後に和平調停についてお伺いをしたいと思います。 今般、外務省内に和平調停に関する専門部署が設置をされることが発表されています。 今日は、私は特別な思いを持ってこの場に立っております。一昨年、初めて当選をして以来、御党の福田かおる衆議院議員、日本維新の会、阿部圭史衆議院議員、同期となったこの三名で、我が国こそ積極的平和主義に立って和平調停を行うべきではないか、志を同じくして、この短い一年四か月ちょっとではありますが、勉強会を続けてまいりました。在京の大使、大使館、和平調停を行っている様々な国からヒアリングを行い、何が課題となっているのか、どういうプロセスで行っているのか、今それがどう評価をされているのか、こういったことをこの三名でずっと取り組んでまいりました。ちょうど明日も朝、勉強会を行う予定となっています。 我が国において、日本には大きな特徴があると思っています。先ほども委員から御指摘ありましたが、イランを例に挙げても、日本は歴史的にイランとの関係があり、アメリカそしてイスラエルとも対話ができる。だからこそ、私たちが仲介をしていき、そして、アメリカと対立する国と私たちが対話をすること、これが、国益を損なうのではなく、より強固な同盟をつくっていく、対話の窓口となっていく、そういった可能性についても私たちは考えていき、そしてそれを外交手段として取り組んでいかなければいけないと思っています。 今回、和平調停の部署ができることになったことに対する総理のお考え、そして、この部署が積極的平和主義を掲げる我が国においてどういった意義を持つと思われているのか、是非総理の御答弁をいただきたいと思います。
○高市内閣総理大臣 いよいよ今月中旬にも、和平調停を担当する部署を外務省に新たに設置する方向で準備を進めています。 国際情勢はますます厳しくなり、各地で紛争が多発している中で、紛争を未然に防ぐ、早期に収束させる、早い段階から問題に関与して、和平の実現から人道支援、最終的な復旧復興までシームレスに対応していくことが重要だと考えております。これまでも様々な外交努力を通じて和平実現への取組を行ってきましたけれども、今後、そのような取組に一層積極的に関与できるようになると思います。
○深作委員 これまでも日本はそういった役割を様々な場面で担ってきました。これをやはり部署として持つことで積極的に展開をしていく、我が国が平和をつくる国なんだという主張をしっかりと外にも、そして国内外にも向けていくということが大変重要だと思います。 最後に、外務大臣にお伺いします。 今回、この部署は室として立ち上げられることとなったと理解をしています。この部署が室として立ち上げられるその背景。そして、和平調停には人材の確保、育成が必要となります。また、国家主体だけではなかなか対話ができないときに、NGOや民間、こういったところを巻き込んで和平調停を行わなければいけません。これらをどのように戦略的に強化をしていくのか。大臣のお考えをお聞かせください。
○茂木国務大臣 設置の時期につきましては今総理から答弁のあったところでありますが、室にするかどうか、どういう呼び名にするかについては、最終的に今検討している、こういう状態であります。 和平調停分野での人材の育成、確保、これは極めて重要だと考えておりまして、外務省としては、和平調停分野の体制の強化に向けて、強みであります地域部門の専門的知識であったりとか、友好国、関係国との人脈など、しっかり活用されるように、和平調停に係る部署の新たな設置と併せて、その業務を担う人材の確保や中長期的な育成を進めていきたいと思っております。 まず、三月に設置をさせていただきます。より具体的な取組をどう充実させていくか、これは紛争の発生する地域やその形態なんかを見ながらも不断に検討していきたい、こんなふうに考えております。
○深作委員 御答弁ありがとうございます。 室ではなく、また違う可能性もあるということで、発展性がある御答弁だったと思っております。是非、大臣にも、そして総理にも、積極的にこの部署を活用していただき、今後も我が国が人類の繁栄、幸福と世界の平和に貢献をしていく、そのために、この和平調停の部署を外交戦略の中心に置いて活用していただき、平和を創造する国家としてこの歩みを進めていただきたいと思います。 以上をもって質問を終了いたします。ありがとうございました。
○坂本委員長 この際、浅野哲君から関連質疑の申出があります。深作君の持ち時間の範囲内でこれを許します。浅野哲君。
○浅野委員 国民民主党の浅野哲でございます。よろしくお願いいたします。 まず、質問に入ります前に、私からも本日の委員会運営について一言申し上げます。 現在、この予算委員会を始め国会で行われているのは、協議と合意による前進ではなく、数の暴力による一方的な日程消化です。この国会、与野党の合意がないまま委員長職権で審議を強行する、いわゆる職権立てが既に十四回を数えています。これは極めて異常な事態であります。 三分の二という巨大な議席は、国民の声を丁寧に聞き、またこの国会においても真摯に議論するために与党の皆様が託されたものであり、野党の声を封じ、議論を切り捨てるための免罪符ではありません。日程ありきの進め方は、主権者である国民を軽視し、議会政治を与党の皆様自らが破壊する行為にもつながりかねません。 テレビを御覧の皆様にもこの予算案は非常に関心が高く、国民の生活に直結する重要な課題が山積しております。このことを十分に肝に銘じた上で、本日、私も真摯な質疑に臨みたいと思いますが、今後の予算委員会の運営、また国会全般にわたる運営に当たっては、与党の皆様そして委員長にも真摯で建設的な対応をお願いを申し上げて、質問に入ります。 まず、本日は、朝から中東、ホルムズ海峡の封鎖に伴う石油備蓄の話題が続いておりますので、私も、通告の順番を変えまして、原油の途絶リスクへの備えから質問をさせていただきたいと思います。 まず現状認識を共有させていただきたいんですけれども、中東のホルムズ海峡を通過したタンカーが日本に到着するまでにはおよそ二十日間程度かかるというふうに言われています。ですから、このホルムズ海峡の封鎖の第一報が入ったのがたしか三月の一日の日曜日、その前日にアメリカとイスラエルによるイランへの攻撃が起こりましたので、二月の二十八日以前にホルムズ海峡を通過したタンカーは、今なお海上を運航中ということになります。二十日間で日本に到着して、封鎖されたと思われる三月一日から今日で十二日目になります。つまり、あと八日後から十日後ぐらいの間で、現在日本に向かって海上を移動しているタンカーの最終のタンカーが日本に到着するというふうに認識をしております。 それ以降、日本に対して、中東からのホルムズ海峡を通過するタンカーの到着は途絶えるというふうに認識をしておりますけれども、こういった現状認識で正しいかどうか、まず経産大臣の御認識を伺います。
○赤澤国務大臣 中東から我が国へ向かう原油タンカーについて、ホルムズ海峡の通航が事実上困難になり、ペルシャ湾内で待機を始めてから、おっしゃるとおり、十日が経過をしております。 一般に、中東から我が国へ原油の輸送には二十日間程度を要することも御指摘のとおりでありまして、あと十日間程度で我が国に到達する原油タンカーは減少することが見込まれています。というのを踏まえて、昨日、高市総理が発表したとおり、万が一にもガソリンなどの石油製品の供給に支障が生じないよう、G7各国や国際エネルギー機関とも連携しながら、我が国の石油備蓄を今月十六日にも放出することを決定したということでありますし、備蓄放出については、我が国が率先して、国際エネルギー市場における需給の緩和に向けて発表したものであり、まずは民間備蓄十五日分を放出、当面一か月分の国家備蓄を放出し、一刻も早く国内の精製事業者に届けていくということにしたところであります。 引き続き、中東情勢も注視しつつ、あらゆる可能性を排除せずに、エネルギーの安定供給の確保に万全を期してまいります。
○浅野委員 ありがとうございます。認識はおおむね一致していることが確認できました。 その上で、エネルギーの安定供給ということはもちろん大事です、大前提であります。しかしながら、中東あるいは世界から我が国が輸入をしている原油は、エネルギー源、熱源のみならず、様々な石油関連製品にも使用されています。エネルギー源、燃料なども含めれば、例えば、原油から精製されているのは、ガソリン、軽油、灯油、重油、航空機燃料、そして石油関連製品に使われるナフサですね。 こうした原油から作られる各製品の国内備蓄量もちゃんと把握をした上で、どの製品がどの程度もつのか。もしかしたら、もう既に十日以上たっていますので、国内備蓄、もし今から十日後以降、日本に対する中東産原油が到達しなくなった後、それほど間を置かずに供給が途絶えてしまうような製品が今申し上げた中にもあるかもしれません。こうした製品、油種によっては危険水域に入るものがあるかもしれないんですが、それに関して大臣の御見解を伺いたいと思います。
○赤澤国務大臣 石油備蓄量については、石油備蓄法に基づき、石油精製事業者等が月末の備蓄量を翌月末までに報告をし、翌々月の中旬に国家備蓄量と併せ資源エネルギー庁において公表しております。 今の委員の御指摘は、ある意味で、情報が足りないからパニックが起きるみたいなことを防ぐ意味では本当に大事なことだと思うので、製品ごとの備蓄量は通常公表しておりませんが、製品ごとの民間備蓄の内訳の正確な把握が重要という御指摘は既にいただいておりましたので、現在、石油精製事業者等と連携して、最新の備蓄状況の把握及び近日公表ができる体制を整えつつあるところであります。 引き続き、正確かつ迅速な情報発信ができるように、政府としても万全を期してまいります。
○浅野委員 通常、公表するようなものではないかもしれませんが、非常に重大な局面が近づいておりますので、そこは是非政府がリーダーシップを取っていただいて、国内産業界への影響、国民生活への影響は最小限に抑えられるように、情報の集約そして公表を是非お願いしたいと思います。 なお、私が、政府が公表している情報の範囲内で少し昨日見積もったところですと、令和八年一月の時点でのガソリンですとかナフサ、灯油、軽油などの在庫量、在庫量という数字はもう公表されております、これを、一月にどのくらい売れたのか、消費されたのかというので割り戻したときに、おおよそ一月末時点でどのくらい、何日分の在庫が今残っているかというのを、ざっくりですけれども、算出することができました。 それによると、ナフサなどは約二週間分、そして灯油は約三十日分、軽油は十八日分。軽油やガソリンについては、全国のガソリンスタンドのタンク内にまだ残っている在庫もありますので、これはもう少しあるかもしれませんけれども、やはり、こうした製品ごとの残量把握、そして優先度を調整しながら、安定供給に是非取り組んでいただきたいということを申し上げさせていただきます。 続いての質問です。 先ほど大臣の答弁の中でも、石油備蓄の放出、まず民間備蓄で十五日分、国家備蓄で三十日分の計四十五日分を放出する計画があるということでしたが、それは事実なんだというふうに捉えた前提で、国家備蓄を放出する際の価格についてどのような方針なのか、これについても伺いたいと思います。
○赤澤国務大臣 昨日の高市総理からの御指示をいただいて、まずは民間備蓄十五日分を放出、それとともに、当面一か月程度の国家備蓄を放出する予定であり、その国家備蓄の放出に際しては、緊急の必要があることから、随意契約を行うことを想定しております。その際の契約価格については、法令で取引の実例価格等を考慮して適正に定めなければならないとされていることを踏まえて、備蓄放出決定時の一か月前の産油国が公表している公式販売価格で譲渡する予定でございます。
○浅野委員 その考え方、今確認させていただきましたが、やはり備蓄の放出というのは、価格の安定化というよりも、サプライチェーンの維持、機能維持のために、生産活動を維持するための緊急的な放出だと受け取っています。価格の調整は、今後また激変緩和措置等を再開するという情報もありますので、そちらを注視していきたいと思いますが、是非ここは公平な、公正な手続の下で進めていただきたいと思います。 もう一問、この関連では最後になりますが、先ほど取り上げたナフサについてです。 ナフサについては、国内の様々なプラスチック製品を始めとした製造業に活用されています。現在、国内在庫は約二十日分というふうに通常は言われているんですけれども、先ほど、私が一月末の在庫状況から試算した結果によれば約二週間分ということで、多少の幅はあるのかなというふうに思います。 国内の原油備蓄や入手先の多角化など、多角的な手段によって、ナフサの安定供給、今からしっかり考えて行動しなければ、四月以降の生産活動に大きな影響が及びかねないと思いますので、この点についても、最後、経産大臣の見解を伺います。
○赤澤国務大臣 ナフサは、原油を精製して作られる石油製品の一種であり、プラスチックを始めとする化学品の原料であります。御案内のとおりということで。 国内におけるナフサ消費量のうち、中東地域からの輸入が約四割を占める一方、中東以外の地域からの輸入が約二割ということですし、あと、これは原油から作ることができますので、国内生産も約四割を占めているということがあります。 現在、石油化学各社が、ナフサを原料とするポリエチレン等の川下の製品在庫を国内需要の約二か月分保有をしております上に、ナフサの代替調達の確保など、安定供給に向けた取組を進めているものと承知をしております。 政府としては、引き続き、関係企業と緊密に連携しつつ、サプライチェーンの確保に向けて必要な対策を実施してまいります。
○浅野委員 国内でも作れるし他国からも輸入しているんですが、実際、産業界の声を聞いていきますと、四月以降の、ナフサを使った製品を作っている各民間企業の一部は減産あるいは一部ラインの操業停止なども検討していたり判断をしていたりする状況が既に起こっていますので、これは本当に深刻に受け止めていただいて、早急な対策の検討と実行をお願いしたいと思います。 それでは、元に戻りまして、通告の一問目からまた再び聞かせていただきたいと思います。 年少扶養控除の復活についてということで、我が国民民主党は、これまでも幾度となく、この年少扶養控除の復活を求めてまいりました。先日の本会議でも、玉木雄一郎代表が年少扶養控除の復活を求めた際、総理からは、所得再分配機能の適切な発揮や子育て世帯の負担への配慮などの観点から包括的に検討するという答弁がありました。この子育て世帯の負担への配慮、そして所得再分配機能の発揮、この二つの観点から、少し私も意見を申し上げさせていただきます。 まず、子育て世帯の負担への配慮なんですけれども、この観点からいいますと、やはり、二〇〇〇年代初頭と比べ、現在の現役世代は給与から引かれる社会保険料負担が明らかに増加しています。さらに、目の前の物価高、ホルムズ海峡封鎖による影響もこれから起きていくでしょう。こうした状況によって、非常に、暮らしがますます厳しくなっていくという負担感を感じています。この年少扶養控除が仮に復活すれば、子供一人当たり年間で数万円、七万円から八万円、子供の人数によっては更に多くの経済的支援が受けられることになり、負担への配慮という意味では効果が明らかにあると思います。 また、所得再分配機能の観点からいっても、政府はこれまで、控除は高所得者ほど有利になるから手当に変えたんだというふうに説明をしてきておりますが、同じ年収でも、子供を養っている世帯とそうでない世帯で自由に使えるお金は明らかに違います。子育て中の世帯ほど担税力が低くなるというのは言わずもがなだと思います。年少扶養控除は、子育て世帯の低下した担税力を正当に認め、子供のいる世帯といない世帯との間の水平的な所得再分配を果たす極めて重要かつ適正な所得再分配機能だと我々は考えています。 改めて、子育て世帯の負担軽減と本来あるべき支え合いの税制に近づけるためにも年少扶養控除を再び導入すべきと要望させていただき、総理の見解を伺いたいと思います。
○片山国務大臣 御指摘の年少扶養控除でございますが、平成二十二年度の税制改正におきまして、子ども手当の創設に伴い廃止されたという経緯は御存じかと思いますが、なぜそういう議論があったかというと、所得控除の方式ですと、適用される限界税率が高い高所得者でいらっしゃるほど負担軽減額が大きくなります、低い税率が適用される低所得者の負担軽減額は相対的に小さくなります、これはこの方式の当然の結果なんですが。子育て費用の社会化、それから再分配機能の回復といった考え方に基づいて、当時、所得控除から手当へという流れで、これに沿ってこのようになったと承知をしております。 御提案いただいた年少扶養控除の復活につきましても、この時点でこういう判断をしたということは一つよく踏まえる必要のあることではないかと思います。 また、年少扶養控除も含めた個人所得課税の各種控除の在り方につきましては、所得再分配機能の適切な発揮、子育て世帯の負担への配慮などの観点から、児童手当がそもそも制度としてありますから、歳出面を含めた政策全体での対応ということも考えながら、包括的に、まさに給付つき税額控除等の検討を行う国民会議にも御参加を賜っているところでございますから、その先にある社会保障全体の受益と負担まで見据えた部分も含めて、包括的な検討を行う必要がある事柄ではないかと考えております。
○浅野委員 年少扶養控除の復活については、恐らく考え方の違い、優先すべき政策理念の違いのようなものも根底にあるかと思いますので、ここは今後、国民会議への参加も表明させていただきましたので、その中でも含めて是非議論させてください。 今日は、もう一つ、子育て世帯向けの支援策の中で、少し制度的な課題があるんじゃないかということで質問させていただきます。障害がある一人親向けの支援策に関する問題です。 ちょっと説明が必要ですのでお話をさせていただきますが、まず、障害がある一人親、親御さんが障害を持っていて、障害年金を受け取っているような親御さんで、その方が一人親で子供を育てている。決して多くはないかと思いますが、ただ、間違いなくそういった御家庭も日本社会の中にはいらっしゃいます。 こうした場合、障害基礎年金の子の加算というのが月約二万円出るんですけれども、それに加えて児童扶養手当、一人親家庭に支給される児童扶養手当も支給されるような制度になっているんですが、実は、今の制度上、子の加算と児童扶養手当というのが両方もらえないんです。併給調整というのが行われていて、子の加算で支給された月約二万円分のお金を、児童扶養手当から二万円分差し引かれて、残った分しかもらえないというような仕組みになっているんですね。これは少し分かりづらい制度になっているんですが。 ただ、制度の中身について調べていきますと、まず、障害基礎年金の子の加算というのは、障害を持つ親が子供を育てる際に追加でかかる費用を補うものとして支給されます。一方の児童扶養手当は、一人親として不足しがちな養育費を支援するものとして支給されています。明らかにこの両者は支援の対象が異なるんです。 にもかかわらず、この二つを同時に併給できないという運用がされていて、しかも、所得制限も更にかかっている。年収二百万円程度でもうこの支給が受けられなくなってしまうような今所得制限水準になっていて、私も昨年、群馬に行ったときでしたが、当事者の方からお話を伺いまして、本当に厳しいんだと。やはり、年収二百万円未満です。しかも、障害を持っている御本人が一人親で子供を育てているという、本当に御苦労なさっていると思いますが、そういった御家庭にこの併給調整が行われ、本当に月一万円でも二万円でも大きな違い、そういった御家庭に対しては、これは本来、やはり日本政府が、あるいは日本国民が政府に預けた税金でしっかりそういった困った方々を助けるべきだと私は思うんです。 子の加算と児童扶養手当の併給調整を撤廃し、両方しっかりと満額、該当する御家庭に届けられるように制度を見直していただきたいと思うんですけれども、政府の見解を伺いたいと思います。
○黄川田国務大臣 児童扶養手当については私が担当なので、お答えを申し上げたいと思います。 児童扶養手当について、稼得能力の低下に対する所得保障という点で、障害年金と基本的に同一の性格を有しているというものでございます。この考え方は、過去の最高裁判所の判決においても示されているというところでございます。このため、同一の人物に対する重複した所得保障を避ける観点から、従来より、障害年金との併給調整を行っているというところでございます。 ただし、議員が御懸念のように、障害年金を受給する一人親家庭の厳しい状況がございます。そこで、私たちも、令和三年三月以降、併給調整の対象を、障害基礎年金等の全額となっていたところを子の加算部分のみというところで、一人親の障害年金を受給している方が児童扶養手当の一部を受給できるように見直しをしたという経緯でございます。 こども家庭庁としては、引き続き、現行の仕組みを継続する考えではございますが、児童扶養手当のような経済的支援のみならず、その家庭の状況に応じて多面的な支援の実施に努めてまいる、その方向で考えております。
○浅野委員 令和三年のときに法改正をして、これを今聞かれていた方が分かりにくかったかもしれないので少し解説的に申し上げると、児童扶養手当を受け取る場合に、これまでは、障害基礎年金をもらっていたら、その金額全体が児童扶養手当から引かれて、残った分だけもらえるよというものだったのが、引く範囲を子の加算分だけに限定したので、残るお金が増えましたということ、もらえるお金が増えましたということだと思うんですけれども。それは前進だと思います。 ただ、申し上げたいのは、やはり子の加算と児童扶養手当というのは別の制度です。先ほど大臣の答弁も、冒頭、同一の性格を有していることからというふうにおっしゃっていたんですけれども、同一じゃないというのがこちら側の主張で、障害を持って暮らすためのお金と、一人親で子供を育てるために必要なお金、これは明らかに別の目的です。ですから、これは同一ではなく別のものだということで、しっかり両方支給してほしいというのが私の主張になります。 これは最高裁判決も出ているということなんですが、時代背景も変わりました、障害者が抱えている困難、そして一人親が抱えている困難も変わりましたので、ここは是非、今後も改善に向けて議論をしていただきたいことをお願いを申し上げて、時間が参りましたので、終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○坂本委員長 この際、福田徹君から関連質疑の申出があります。深作君の持ち時間の範囲内でこれを許します。福田徹君。
○福田(徹)委員 国民民主党、福田徹です。 国会の波が高くなっておりますが、今日も私は、自分のためでもない、政党のためでもない、ただ国民の命のため、その質疑をさせていただきたいと思います。 令和七年十月に発行された消防庁のパンフレットにこう書かれています。 タイトル、「救急車を上手に使いましょう 救急車 必要なのはどんなとき?」。 発行のねらい 近年、救急車の出動件数・搬送人員数は増加傾向にあり、救急隊の現場までの到着時間も遅くなっています。 また、救急車で搬送された人の約半数が入院を必要としない軽症という現状もあります。 地域の限られた救急車を有効に活用し、緊急性の高い症状の傷病者にできるだけ早く救急車が到着できるようにするため、救急車の適時・適切な利用が必要です。 そのとおりです。今日の私の質疑の理由と目的は、全てこの文章の中に入っております。 私は救急医療の現場で働いていた救急医として断言できるのですが、救急車の適正利用というのは間違いなく命に直結する政策です。特に、一たび心肺停止に陥れば、分単位で、いや、秒単位で救命できる確率というのはどんどん下がっていきます。 一番の問題は、救急要請をした後、現場に到着するまでの時間、病院に到着するまでの時間、これが延びていることです。データとしましては、現場到着所要時間は、平成十六年が六・四分だったところ、令和六年は九・八分。病院収容所要時間は、平成十六年が三十分であったところ、令和六年は四十四・六分です。 心筋梗塞でも脳梗塞でも多発外傷でも、私たち救急医の人間というのは、命を救うために、後遺症を減らすために、その一分を無駄にしない医療に大量のマンパワーと医療機器とコストを投入して、何とか守ろうとするんですよね。 例えば、心筋梗塞では、ドア・トゥー・バルーンタイムといって、救急外来の扉を通過したその瞬間から、カテーテル室で心臓の詰まった血管を広げるためにバルーンを膨らませる、その瞬間の時間まで、これを計測しているくらいなんです。その大切な大切な一分が、本当は必要でない救急車の出動で失われているとしたら、皆さん、どう思われますか。 私、先日、アナフィラキシーという病気に対して、病院に到着する前に現場で救急救命士がアドレナリンという薬を投与する、そんな質疑をさせていただきました。これは治療を数分前倒しする話です。これは上野厚労大臣に前向きな答弁をいただき、本当にありがとうございました。 実は、昨日、厚労省の中に専門家検討会が設置されると報道が出ました。これが実現すれば確実に毎年数十人に救命のチャンスが届く、そんな政策です。そして、今日の救急車の適正利用も同じ、救えるための命を救う、その消防庁の取組の後押しをしたいと思っております。 令和六年の救急車出動件数は七百七十一万八千三百八十件、前年と比べて約八万件増加し、過去最多を記録しています。その中で、軽症は四六・八%、中等症を合わせると九一・四%です。この中には、間違いなく、本来は救急車の利用が必要でなかった事例、これが含まれていると確信できます。 救急要請から病院到着までの時間が長くなって、本当に重症な事例の予後が悪くなる、これも大問題です。それに加えて、いわゆる消防職員や救急医療に従事する医療者、この人たちの過重な負担にもなっています。そして、よく言われるのが、救急出動は一回約五万円のコストがかかっている、こういう費用の問題もあります。こういうことを考えると、救急車の適正利用というのは、本当に一日でも早く解決すべき大切な課題だと思っております。 そこで、総務大臣にお聞きします。 現在、救急車の適正利用に向けた政府の取組はどのようなものでしょうか。
○田辺政府参考人 近年、救急出動件数がほぼ一貫して増加している中、限りある搬送資源をより緊急性の高い事案に適切に投入するためには、救急車の適時適切な利用を推進していくことが重要です。 このため、総務省消防庁では、ホームページにおいて、救急通報のポイントのほか、ためらわず救急車を呼んでほしい症状等も記載した救急車利用マニュアルを四言語で掲載し、消防本部等も通じて周知を図っております。 また、救急車を呼ぶか迷った際の電話相談窓口であるシャープ七一一九の全国展開の推進など、救急車の適時適切な利用につなげるための取組を行っているところです。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。 政府は、救急車の適正利用を呼びかける広報をしていただいていたり、シャープ七一一九という適切な受診の仕方を相談できるサービスを広げてくださっています。これはしっかりと取り組んでいただけることとして、私も救急医療の現場の人間として感謝しております。 ただ、その取組をした上でも毎年これほど救急車の出動件数が増えている、これは、現時点においてまだ結果が出切れていないと言わざるを得ない状況だと思うんですよね。シャープ七一一九の利用者が増えていることも存じ上げております。これは本当に敬意を表します。それでも出動件数が増えている。 私、シャープ七一一九の取組自体をよりよくするアイデアも持っておりますので、今後その提案もしていきたいのですが、これは本当に救えるはずの命を救う、そういう話ですので、もうこれ以上長く待てないと思っているんです。何か一歩大きな前進をできる、そんな取組、新しい取組をすべきだと私は思っております。 その手段として、今日は、救急車の有料化とその効果、その安全性についてお話しさせていただきたいと思います。 まず初めに、これも総務大臣にお聞きします。 これまで、救急車の有料化、これを検討されたことはありますでしょうか。現時点でどのような課題があるとお考えでしょうか。
○林国務大臣 総務省消防庁では、一部有料化、委員もあるいは御案内かと思いますが、平成二十七年度に、救急業務のあり方に関する検討会で検討いたしております。 この検討において、経済状況によって救急要請をちゅうちょするのではないかとか、有料、無料の線引き、またその判断、とっさの判断になることが多いと思いますので、そういうことは難しいのではないか、さらには、料金徴収に係る事務負担が増えるのではないか、導入の際に多くの課題があること、そして各消防本部からも懸念が示されたということで、引き続き慎重な議論が必要だというふうに認識をしております。 シャープ七一一九の全国展開、先ほど答弁させたとおりでございますが、令和七年度末時点で八六・六%、直近五年間で四〇ポイント増加、こういうことにはなってきております。令和六年度の相談件数ですが、約二百四十五万件ということで、搬送人員に占める軽症者の割合について、例えば東京都では、導入前と比べて令和六年までに七・五ポイント減少したということで、一定程度の軽減ができているものというふうには考えております。 引き続き、他の委員の御意見も賜りながら、救急車の適時適切な利用を推進するための取組をしっかり進めてまいります。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。 多くの課題があることは承知しておりまして、少しでも前に進むデータをお示ししたいと思っております。 昨年十月、大阪で日本救急医学会・学術集会がありました。その中で、救急車有料化に関するセッションがあったんですね。私の目測では、その会場に三百人ぐらいの救急医がいたんです。そこで、救急車の有料化に賛成ですか、反対ですかという挙手のアンケートがあったんですね。私が見る限り、ほぼ全員の救急医がどちらかに挙げました。結果を言いますと、反対と手を挙げた救急医は二名でした。ほかは、ほぼ全員が賛成と答えました。実は、現場の救急医の感覚はこれぐらいなんですね。 その上で、三重県松阪市で、二〇二四年六月から、救急搬送されて入院に至らなかったいわゆる軽症患者さんから、選定療養費という形で病院が七千七百円徴収する、こんな取組を始めております。最初にお伝えしますが、これは厳密には救急車の有料化ではありません、病院が徴収しています。救急車に払っているわけではない。それでも、恐らく一般市民から見たらほぼ救急車の有料化と同じ意味合いがありますので、恐らく参考になるデータだと思って提示させていただきます。 この取組の結果、二〇二四年六月から二〇二五年五月の一年間の救急出動件数は、松阪市で一万四千百八十四件、前年と比較して約一〇%減少しました。同じような取組が茨城県でも行われ、二〇二四年十二月から、軽症救急症例において選定療養費を取るという仕組みが始まり、やはり救急出動件数を四%減らしています。周りの県が全て増えている中、茨城県だけ減らしています。 実は、この取組で、実際にお金を徴収された人はすごく少なかったようなんです。松阪市の取組で、この検証期間中、軽症症例というのは五二・九%でした。一方で、徴収されたのは七・四%でした。つまり、入院が不要であった患者全員から徴収しているわけではなく、医師が様々な理由を勘案して、この方はやめておこう、そういう判断をした結果、実際に徴収された患者さんは僅か七・四%だったそうです。それでも一〇%の救急出動を減らす効果があった。この結果に、多くの救急医療関係者が驚いているんですよね。 ただ、先ほどおっしゃっていただいたとおり、一方で、この取組の最大の懸念というのは、救急要請をためらって、本来は必要であった重症患者さんの予後が悪くなる、これが最大の懸念点です。そして、そのような事例がどれぐらい交じるのか、これは現時点でデータとしてお示しすることが難しいです。 ただ、それでも、実は私自身で、この松阪市、茨城県、両自治体で救急医療に取り組む救急医に直接確認したんです。そういう、予後が悪くなっていそうな実感はありますかと確認しました。そうしたら、治療の遅れを思わせる事例が増えたという実感はない、そう答えられました。 そして、茨城県の大井川和彦知事は、軽症の救急搬送件数が減少し、救急医療現場が診るべき患者に集中できる環境整備を着実に進められた、救急車の呼び控えによる重症化の事例の報告もないという談話を出していらっしゃいます。 その上で、お聞きします。 高市総理、このデータは救急車の有料化を検討するのに資するものと考えますが、いかがお考えでしょうか。
○高市内閣総理大臣 両自治体では、取組の結果、救急搬送件数が減少したということで、救急車の適時適切な利用に一定の効果があったと考えられますが、いずれも取組開始後一年間の実績ですから、今後の動向を注視してまいりたいと思っております。 実は、さっき林大臣が答弁したときの総務大臣は私でした。救急車の有料化ができないか。もちろん、病院に着いて、重症であった場合にはお金はいただかないんですけれども、それができないかということで会議体をつくったんですけれども。 やはり当時は、消防の、現場の方が、現場でトラブルが起きるとか、あと、医師の方も、本当にそれで、区分けがしにくい、あなたは重症ですよ、だから無料ですよとか、あなたは有料ですよ、そういうこともありました。だから、必ずしも、救急車の使い控え、重症なのに呼ばないということだけじゃない理由もあって、まだまだ課題はあるんだなと思いました。 ただ、シャープ七一一九はすごいです。私、ちょっとそれで本当に救われましたので、去年。そういったことを広げていく、全国に広げていくというのも大事だと思っております。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。シャープ七一一九をよりよくするアイデアも今持っておりますので、また次、質疑させていただきたいと思います。 ありがとうございます。何か一歩前へ進む答弁をいただけたと思っております。これは、命を救う政策でもあり、過重な負担がかかっている救急現場を救う話でもあり、費用の適正化に資する政策でもあります。そして、少なくとも、これまでの取組では実現できなかった、恐らく安全を保ちながら救急出動件数を減らしたという結果を残した取組であるのは事実ですので、是非前向きに御検討いただけたらと思っております。 今日は、救急車の適正利用の話をさせていただいておりますが、実は、私、今どんどん増えている救急車利用のほとんどは不適切だと思っていないんですよね。これもなかなかデータにすることは難しいのですが、いわゆる消防密着二十四時みたいなテレビで扱われるような、明らかに悪意を持ったような事例というのはもう本当にごく僅かで、多くは、本人たちも正直重症だとは思っていないけれども、救急車以外の移動手段がないから仕方なくという事例がほとんどです。 具体的に言えば、御高齢で、元々お体が弱くて、ふだんも何とか介助の下で動ける方が、少しお熱を出したり、転んで少し体を傷めたり、そうすると動けなくなるんですよね。病院へ行こうにも、動けないから、自分の車であったり普通のタクシーには乗れない、となると、家の中に入ってきてくれて病院まで連れていってくれる救急車しかない。これが今救急出動が増えている実態、余り悪意ではないと思うんですよね。 ということは、救急車利用を適正化するためには、今、救急車しかないと困っている方たちに救急車以外の手段を提示できなければいけないと思っているんです。 これも総務大臣にお聞きします。 このような事例で病院受診をするとき、現時点で、救急車以外、どのようなサービスを利用すればよいでしょうか。
○林国務大臣 緊急性のないものを搬送対象とする、一般的に民間救急と呼ばれているものの中で、総務省消防庁が認定基準を示しておりますが、それを参考に各消防本部がそれぞれの基準を定めて認定をしております患者等搬送事業者、ちょっと分かりやすいので一般的に民間救急と呼ばれていると先ほど申し上げましたが、これが令和七年四月一日現在、全国で千九百六十三事業者が認定されております。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。 現状で、救急車以外でこのような事例で移動を手伝えるサービスというのは、今お話しいただいた認定のある民間救急と呼ばれるサービス、あとは福祉タクシーという形で行われているようです。 私自身、実はこれらのサービスの実態について信頼できるデータというのを見つけることができませんでしたので、私自身で病院やいろいろな事業者に電話して、どういう実態なんですかと聞いてみました。そうすると、実際は福祉タクシーという形での利用が一番多いと聞きました。やはり、認定民間救急は看護師さんが同乗していたり医療器材を積んでいたりしてややコストが高かったり、それよりも手軽な福祉タクシーの方が多いと聞いております。 一方で、福祉タクシーも民間救急も実際利用するのは簡単ではありません。どちらも基本は予約が前提で、急な体調不良やけがでは対応してもらえないことが多いんですよね。こういう事業の多くは一人で運営されていて、ほかの利用者を搬送しているときは当然受けることができません。 実は、私も救急外来に勤務していて、救急車で搬送されてきた、でも、診療の結果、入院はする必要がない、御自宅へ帰りましょうとなるときに、福祉タクシーを使って帰っていただく必要があるので、何個も会社に電話して、でも受けてもらえない。その結果、病気はひどくないけれども、自宅へ帰る手段がないからという理由だけで高額な入院治療が必要になっている、そういうケースもよくあるんですよね。 あと、やはり費用の問題があります。救急車は無料ですが、こういう民間のサービスというのは、そう遠くない医療機関への往復でも一万円を超えることというのは全く少なくないです。これは決して高くないです。サービスの内容を考えれば、極めて適正な価格だと思うんですよね。 私自身、福祉タクシーとか民間救急に今の軽症救急車を担っていただきたくて、いろいろなお話をするんです。もっと台数を増やして、もっと活躍してほしいですとお話しするんですけれども、皆さんは言うんです。いわゆる救急対応で利益が出るようだったら、みんな参入しますよ、でも、救急対応するためには二十四時間三百六十五日誰かを待機させておかなければいけない、このコストがそもそも大きいし、何より救急車が無料である限りそんなサービスは存在しないですとおっしゃるんですよ。どれだけ頑張っても無料には勝てません、それが多くの事業者の意見なんですよね。 救急車の適正利用は間違いなく進める必要があると思います。でも、それを進めるためには、その代わりとなるサービスを準備する必要もあると思うんですよね。その上で、救急車が無料であることが実は大きな壁になっている可能性があると思っております。それら全てを合わせた上で、救急車の有料化であったり、場合によってはそれに代わるサービスへの補助も必要になるかもしれないですけれども、その辺りの取組が必要だと思っております。 これはちょっと通告していないのですが、救急車の適正利用を進めるために、その代わりとなるサービスをより推進するために、何かお考えはありますでしょうか。
○田辺政府参考人 患者等搬送事業者の活用を促していくべきではないかという御指摘だと思います。 令和六年度の救急業務のあり方に関する検討会でもこの点について議論がされまして、特に、総務省消防庁では、全国の消防本部に対して、地域の患者等搬送事業者に関する情報を都道府県、消防機関、医療機関等の関係者で適切に共有すること、認定事業者一覧のホームページへの掲載やシャープ七一一九の相談者に対する患者等搬送事業者の案内等を通じて、地域住民に対する広報を展開すること等について依頼したところでございます。 総務省消防庁といたしましては、引き続き、住民が患者等搬送事業者を活用しやすい環境醸成にしっかりと取り組んでまいります。
○福田(徹)委員 どうかよろしくお願いします。 最後に、救急車有料化以外の、救急車適正利用につながると思っている施策を提案だけさせていただきます。 一つは、今より質の高い、より重症な患者へ安心して医療を提供できる在宅医療の体制を整えることです。 今、少し重症になると、救急車で搬送されて救命救急センターに行って、いわゆる高いコストで入院治療が行われています。でも、今、優れた在宅医療提供体制があれば、同じ医療の質を、もっと低いコストで、救急車の利用もせずに、そのまま自宅で提供することもできます。 あと、もう一つは、救急診療所の活用です。 救急車を受け入れるのは、大病院だけじゃないんですよね。もっともっと、優秀な救急医であれば、診療所のような場所でも救命救急センターと同じ質の医療を、より身近に、低いコストで提供できるようになる。この辺りも、消防の業務であったり救命救急センターの負担であったり、この辺りを和らげていく効果があると思っております。 救急車の適正利用というのは、先ほど申したように、一〇〇%命に関わる政策だと思っております。またこれからも、日本の医療をまだまだよくできると思っておりますので、命を守る、医療者を守る、そして現役世代の負担を減らす、そのためにできる提案を、データとロジックとともに一生懸命提供していきたいと思います。 またこれからもよろしくお願いします。ありがとうございました。
○坂本委員長 これにて深作君、浅野君、福田君の質疑は終了いたしました。 次に、中司宏君。
○中司委員 日本維新の会の中司宏です。 質問の機会をいただき、ありがとうございます。 高市総理におかれましては、お疲れのことと思いますので、私の質問の前半は財務大臣と防衛大臣でございますので、どうぞその間退室されても結構ですので、よろしくお願いします。 さて、我々日本維新の会は、政策の大転換と、そして、戦後八十年、この間に積み残された課題に対して、責任ある与党の立場で解決に向けて果敢に挑戦する政党でございます。そうした観点から、今回は、国民生活に支障がないように、また国際情勢が大変厳しいときだからこそ、予算の審議を速やかに進めなければならない、そういう立場から質問をさせていただきます。 まず、アクセルを踏むべき政策ですけれども、食料品の消費税の二年間ゼロ%、これを物価高騰対策の一つの柱とさせていただいております。その先に給付つき税額控除の導入を重要政策と位置づけをしております。 消費税の減税の制度設計については、既に国民会議で夏前に中間取りまとめを行う方針が示されております。今、イラン情勢の緊迫化でエネルギーコストが急騰しておりまして、食料品への価格転嫁は避けられないと思っております。できるだけ早く、令和八年度中には減税を実施すべきと考えております。 とはいえ、法案が通っても、例えばレジシステムや経理システムの改修、あるいは外食事業者への対応、またさらに地方消費税の減収への対策、そうした準備しなければならない課題は山積をしております。軽減税率の導入の際にも、実際には実施するまでに相当な時間がかかったと聞いております。 施行に至るまでの時間軸はまだ明らかにされていませんけれども、令和八年度中に実施に移すためには国民会議でこうした実務面の議論も並行して進めていかなければならないと思いますが、その点、財務大臣の考えをお聞きいたします。
○片山国務大臣 まさに連立与党として当初より社会保障の国民会議に御参加いただき、牽引役として積極的に引っ張っていただいていることを大変感謝申し上げます。 食料品の消費税率ゼロでございますが、現時点では、御参加いただく各会派により、連立与党は別としても、まだこの時点では主張はかなり様々でございますので、実施に向けて検討すべき課題が数々あるという御指摘もいただいているところでございます。 また、過去の税率変更時は準備に一定の期間を要してきたのは事実でございまして、例えばシステム改修に伴う費用や準備期間につきましては、様々な団体等からも既にお話を聞き始めております。国民会議とは別途、税法所管官庁であります私どものところにもお見えになります。また、総理におかれましては、スマレジの早期配付に向けて既に指示を出しておりますが、こうした、特に不安をお持ちの方々からは一つ一つ謙虚に丁寧にお話を伺いながら議論を進めまして結論を出してまいるという、このプロセスが非常に大事であると思っております。 また、今後、この諸課題については社会保障国民会議で議論が本当に行われるわけでございますが、そこで目的や具体的な実施時期を含めて結論を得ていこうとしている段階が今始まったところでございますので、現時点ではちょっとそのような結論が先取りできないということは御了解をいただければありがたいと思います。 その上でですが、御出席いただく各党の御協力が得られれば、夏前にはこの社会保障国民会議で中間取りまとめを行わせていただいて、必要な法案の早期提出を目指したいと考えております。
○中司委員 これは、〇%、八%、一〇%と、かなり複雑な制度になると思いますので、その辺、しっかりと把握していただいて進めていただきますように、よろしくお願いいたします。 次に、歳出改革について伺います。 これまで政府は、何度か大規模な行政改革に取り組んでこられました。昭和五十六年、いわゆる第二次臨調では、土光会長の下で増税なき財政再建を掲げられ、国鉄など三公社の民営化を図られました。橋本政権の行政改革の会議では省庁の再編を実現され、また、小泉政権では郵政民営化が実現されたわけでございます。いずれも強力なリーダーシップの推進力の下で、効率性、つまり、いかにコストを削減するかということを求めてこられました。しかし、実際には、予算の総額は改革で圧縮されるどころか増加の一途をたどってきたわけでございます。 高市政権では、連立政権合意書に基づく政府効率化、つまり歳出改革の部署として、租税特別措置・補助金見直し担当室が設置されたわけであります。これからの行革においては、コスト削減による予算の圧縮のみを目指すのではなくて、個々の政策が実際に国民の役に立っているのかどうか、使命が終わっていないのかどうか、つまり、有効性の観点、そして実際に現場の業務がどれだけ向上しているかという現場の視点、こういう新たな視点から事業一つ一つを丁寧に分析していかなければならない、その必要があると考えております。 過去の改革の教訓を踏まえて、これからの行政改革に必要な考え方について、財務大臣の見解を伺います。
○片山国務大臣 まさに重要な御指摘をいただいて、ありがとうございます。そこが、日本版DOGEと言っていただいているこの仕組みですけれども、アメリカとは大分違うところかなと。 私は、トランプ大統領の就任式に一月に出ておりまして、そのときにこの担当者みたいな方とお話をしたんですけれども、やはりあちらも走りながら、考えながら、かなり、おっしゃったような政策の有効性と、実際に現場の役所と公務員がどうやって動いてきて、そこでできたこととできないこと、その観点はやはり少なかったんですが、ただ、実際にアメリカには予算局が議会と政府にありまして、そこに日本でいうと今まで全てやってきたことのノウハウがあって、そのチームとイーロン・マスク氏の天才大金持ちプレーヤー、ただで働いていた方々が合体したところでやっと具体的な歳出改革になってきたというのは、これは事実でございますので。 我々は、初めからある程度、会計検査院にしても行政レビューにしても執行調査にしても、政策の目的、法令、及び今までに無駄が指摘されていたものが何であるかが分かっている、分かり切っている者と、さらに我々国会に籍を持つ者、政府に籍を得た者が両方で見るということですから、データに基づいて、それをさらに、政策の実効性を検証するEBPMの視点を強化して、これらの事業の性質に応じて必要な見直しを行っていく。やめればいいというものではなくて、必要な見直しを行っていくということが非常に重要でございますので、これは、既に御党から遠藤補佐官にも御参加いただいて一回目の関係会議を実施しておりますので、そこで十分その意味するところは伝わっていると思っております。 また、再三申し上げておりますように、国民からの声を広く募集したところ、約三万六千件を上回る提案をいただいておりまして、これを分析しながら生かしていくということもあちらの方ではなかったことで、こちらではそういった視点も入れていきますので、国民の皆様の応援に支えられて、御一緒に頑張ってまいれればと思います。
○中司委員 私たち日本維新の会は、改革を実行するために生まれた政党であります。国家国民のためになることであれば、既得権益に縛られずに、覚悟を持って改革を前に進めていくのが私たちの考え方でございます。 今回の消費税の減税につきましては、政府効率化による歳出改革、財源の捻出が不可欠でありますので、どうかそうした、先ほどお示しいたしました視点からしっかりと取り組んでいただきますように、よろしくお願い申し上げまして、次の質問に移ります。 次に、イラン情勢の日本への影響に関連して順次質問するわけでありますが。 アメリカとイスラエルによるイランへの軍事作戦では、例えばAI搭載の自律型ドローンとか、あるいはAIによる作戦支援システムなどといった、AIを活用したアメリカの新兵器の投入が報じられています。 AIを活用したシステムの進化、これは防衛力の質を急速に変えたと言えると思っています。こうした安全保障環境の変化について、防衛大臣はどう認識しておられるのか、また、今後の安保三文書の改定に当たってAI技術の活用をどのように位置づけていくのか、重ねて大臣に伺います。
○小泉国務大臣 ありがとうございます。 防衛省においては、これまでも、指揮統制や無人アセットといった分野でのAI活用を進め、意思決定の迅速化、隊員の負担軽減や省人化、省力化を図ってまいりました。私自身、一月の訪米で、米軍におけるAI活用について戦争省から直接ブリーフィングを受けまして、AIが現代の戦闘の帰趨を左右する重要な要素になっているということを改めて認識をしたところでもあります。 こうした強い問題意識の下、AIを活用した高度なデータ処理、分析を背景とした戦い方にスピード感を持って対応していくため、新たに大臣直轄のチームを立ち上げまして、AIを取り込んだ防衛力の変革に取り組んでいます。 人口減少下にある我が国において、自衛隊員の命を守り、人的被害を局限することは至上命題であります。自衛隊は、世界で最も隊員の命を大切にする組織でなくてはなりません。こうした中、徹底的な無人化、省人化を図りつつ、現代の戦い方に対応するために、AIは必要不可欠な要素であると考えています。 今後の三文書の改定に向けた議論については予断を持ってお答えすることはできませんが、防衛省としては、引き続き、AIの活用を進めつつ、防衛力強化のための取組について、あらゆる選択肢を排除せずに検討してまいりたいと思っています。
○中司委員 今回、技術革新によって安全保障環境が更に変化のスピードを増してきた、こう言えると思っています。 連立政権の合意書におきましては、防衛装備移転三原則の運用指針の五類型の撤廃、これが明記されていますけれども、五類型の制約が国内の防衛産業の基盤の空洞化を招く一因であったということについて、防衛大臣はどのように認識されていますか。お答えください。
○小泉国務大臣 これはやはりどの産業も同じかもしれませんが、売り先があるということは、大きくその産業の基盤に影響することだと思います。 先ほども別の委員に御答弁させていただきましたが、やはり、今我々は、防衛産業そのものが日本の防衛力そのものである、こういった位置づけをしていますので、今後、日本に対して、高い技術やニーズに対してかなり好意的に見てくれているような同志国、同盟国も含めて、我々がどのように応えていけるかを考えること、そしてまた、そのために必要な環境の整備を実現をすることは、日本にとって好ましい安全保障環境を創出する上でも私は必要なことだと捉えています。 ですので、今、現下の状況が厳しい中で、我々が外国から武器や戦闘機やミサイルを買っている一方で、我々は求められるときにはそれに応えることができないということが、果たして、いざというときに助け、助けられ、助け合う、こういったことについて、何が本当に適切なのか、こういったことを国民の皆様にも丁寧に説明をしながら、理解を得られるような努力を重ねていきたいと思います。
○中司委員 これに関連して総理にお伺いしますけれども、今後の日米関係、そして同志国等の関係におきましても、日本が装備品を購入するだけの立場なのか、あるいは、逆に自ら開発、生産したものを同志国に供給できる産業基盤を持つのかということでは、我が国の安全保障環境への関与の仕方が根本的に変わってくると思っています。 イランへの軍事作戦によって、安全保障環境が大きく変わってきました。その中で装備移転を拡大するということは、同盟国、同志国に対して、日本が単に依存するだけの国ではないんだ、対等なパートナーであるということを主張するためにも極めて重要なことだと私は考えております。ひいては、これは交渉力の強化にもつながると思いますので、訪米前に総理の認識を伺います。
○高市内閣総理大臣 防衛装備移転は、我が国にとって望ましい安全保障環境の創出などのために重要な政策的な手段でございます。 もう既に防衛大臣からも答弁はございましたけれども、防衛装備移転を更に推進するということは、同盟国、同志国の抑止力、対処力を向上させるとともに、こうした国々への販路拡大、それからサプライチェーン協力の拡大を通じて、防衛産業も、デュアルユース技術を保有するほかの産業も含めて、日本経済の成長にもつながると思います。 それから、やはり、メンテナンスまで含めた長期間の同志国になっていく、友情が深まっていく、信頼が深まっていく、そういった端緒にもなると考えておりますので、連立合意書に書かせていただいたこと、そして三月六日に頂戴した御提言の内容を踏まえまして、防衛装備移転三原則運用指針見直しを早期に実現するように取り組んでまいります。
○中司委員 よろしくお願いいたします。 次に、イランがホルムズ海峡を事実上封鎖をし、そしてまた機雷を敷設したとされる報道がありました。このことは、原油の九割強を中東に依存する我が国にとって、エネルギー政策の根底を揺るがす大きな事態だと思っています。 一方で、日本の発電全体の三割を担っているLNGについては、ホルムズ海峡を経由して輸入されるものが全体の六%であるということで、海峡封鎖で直ちに供給が止まるわけではありません。しかし、今回のイラン情勢を受けて、アジアのLNGスポット価格は四割強も急騰しているという現状、さらに、カタールのLNG施設が攻撃を受けて生産を停止をしている、欧州各国との購入競争が激化するなどの影響も出ています。 このように、安定したエネルギー源と見られるLNGですら影響を受けることは避けられない事態でありまして、燃料価格の変動は数か月遅れで電気代に反映されるために、冷房需要が高まる夏場の電気代を直撃するおそれがあります。さらには、製造業や、農業のハウス栽培、中小企業の冷蔵、冷凍設備など、幅広い分野に影響が出るものと危ぶんでおります。 昨日、いち早く、石油の備蓄の放出と価格の抑制の取組を公表されたことは評価をいたしますが、エネルギー価格の高騰に対してどのような問題意識を持っておられるのか、総理に改めて伺います。
○高市内閣総理大臣 問題意識といいますと、やはりこれは産業にも大きな影響も出ますし、それから生活、私たちの暮らしを直撃する問題だと思っております。ですからこそ、急いでおりました。事態が発生して以降、万が一こういう状況になったらどうするかということで、経済産業省にも随分頑張っていただいて、今使えるお金の中で何ができるのか、そして、更に長期化したらどうなるのか、そんなシミュレーションもしてまいりました。 とにかく、LNGは、さっきおっしゃっていただいたとおり、確かにホルムズ海峡を経由する輸入量は我が国の輸入量全体の六%程度でございますし、また輸入量の約八割は長期契約に基づいて調達していますので、一時的な市場価格の変動影響は受けにくい調達構造ではございます。ただ、やはりもうこのような状況ですから、代替調達に必要な国際協力体制の構築に取り組んでおります。 LNG火力は、我が国の電力供給の約三割を占めています。一般的な電気・ガス料金は二か月から四か月前の輸入価格を参照して価格が決定されますので、当面、このLNGの価格動向を注視しなければならないと考えております。 昨日、ガソリン、そして軽油、重油、灯油についても、激変緩和をするための措置を発表させていただきました。また、石油備蓄を今月十六日にも放出するということを発表させていただきました。 とにかく、暮らし、また産業、経済そのものを直撃することですので、しっかりとタイミングを逃さずに手を打っていくということと、それから、この間からずっといろいろな人に会うたびに言っているんですけれども、調達先を多様化する、これがとても大事だと思っております。頑張ってまいります。
○中司委員 ありがとうございます。 ちょっと時間がなくなってきましたので質問をはしょりますが、ホルムズ海峡の通航の安定化に向けた日本の貢献について伺います。 繰り返しになりますけれども、世界有数のエネルギー輸入国である我が国にとって、ホルムズ海峡の航行の自由はまさに生命線だと言えると思います。このため、政府として、湾岸諸国との間で長年にわたって信頼関係を構築してこられたと承知しております。これまで築かれた湾岸諸国との外交チャンネルを生かされて、湾岸諸国との対話に貢献できる立場にあるとも言えると思います。また、先般の質問にもありましたけれども、外務省は和平調停に取り組む担当部署を設置することも明らかにしておられます。 ホルムズ海峡の安定化に向けて、日本としてどのような役割を果たしていかれるのか、重ねて総理に伺います。
○高市内閣総理大臣 攻撃の応酬が継続しております。地域全体の情勢が悪化している中、とにかく大切なことは、事態の早期鎮静化を図ることです。昨晩のG7首脳オンライン会議でも、日本の立場を説明するとともに、事態の早期鎮静化に向けて各国と引き続き緊密に連携して対応していくということを確認いたしました。 日本政府としても、ホルムズ海峡をめぐる情勢については鋭意情報収集を行っておりますし、関係事業者に情報提供をしております。ただ、既に一部の民間船舶が攻撃を受けておりますので、こうした状況を深く懸念しております。 とにかく、安全な航行を確保するために、関係国、機関と緊密に連携をしていきたいと考えております。
○中司委員 次に、邦人の安全確保についてお伺いします。 湾岸諸国には、日本の企業の駐在員とかその家族が多数滞在されています。それらの国々は、イランと隣接しているために、軍事衝突の長期化とか拡大に伴って邦人の安全が脅かされるというリスク、これが現実のものになっていると思うんですね。 民間航空の運航が不安定な中で、退避手段の確保とか、様々な対応が急がれます。先般、邦人退避における不測の事態に備えてモルディブに自衛隊機が派遣されたことが報じられています。湾岸諸国に滞在する邦人の安全確保のために、これまで外務省を始め政府の皆さんが本当に御苦労をいただいている、そのことは十分に理解をしております。 この状況の中で、政府の対応について、改めて総理の思いをお伺いいたします。
○茂木国務大臣 イランをめぐる情勢を受けまして、政府として、湾岸諸国から出国を希望されている邦人の方々の出国支援を鋭意行っているところでありまして、具体的には、八日以降、空港が今あの地域で開いているのは、オマーンのマスカットとサウジのリヤド、そしてUAEのドバイでありまして、そこから四便、政府チャーター機を手配をいたしまして、これまでに八百三十六名の邦人等が無事帰国をしたところであります。また、陸路でありますが、イランからは十六名、イスラエルからは若干人数が増えまして三十九名が陸路で安全な隣国の方に避難をいたしました。 そして、これらの支援のために、本省そして在外公館はもちろんでありますが、その地域ではない在外七公館及び本省から十一名の、退避オペレーションの経験のある海外緊急展開チーム、及び近隣公館から医務官五名を派遣をいたしております。 今、大体、出国を希望されている方、日々変わってきておりますが、人数は把握をできているところでありまして、出国を希望される方が全て安全に帰国できるように、支援要員であったりまた輸送手段の確保も含めて、全力で取り組んでまいりたいと考えております。
○坂本委員長 中司君、申合せの時間が迫っております。
○中司委員 最後に、総理にお伺いします。 高市総理、間もなく日米首脳会談に臨まれます。その姿を世界が、また日本国民が見守っていると思います。内外共に本当にかつてない多難な時代にあって、ほかのどの政権でもなく高市政権があったからこそ、国民が大きな不安を感じることなく乗り切ることができたんだ、後世からそう評価されるような、そんなかじ取りを行われることを私は信じております。 我々日本維新の会は、連立のパートナーとして、覚悟を持ってしっかりと総理を支えていきます。改めてそのことを申し上げまして、また、国民の皆さんへの総理からのメッセージを最後にいただいて、終わらせていただきます。
○高市内閣総理大臣 イラン情勢も含めて困難な時代ではありますけれども、それでも、長きにわたるデフレから一転して、国民の皆様が直面されている物価高ですとか、それからやはり長きにわたる緊縮志向、国内投資不足、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境、私たちは大きな課題に直面しています。ですから、一つずつ一つずつ、確実に改革を進めていかなきゃいけない。 これまで、連立政権の枠組み、新たな枠組みの下で大きな方向転換を進めてよいか、これを問う総選挙も終えたところでございます。国民の皆様からは、重要な政策転換を何としてもやり抜いていけと背中を押していただいたと思っておりますので、そのお声に応えるために、連立政権合意書に記した政策、そして自民党は自民党の政権公約に記した政策、一つずつ政府・与党で実現をしていく、そしてまた、日本人が誇りに思っていただけるような外交を展開していく、その思いでおります。
○中司委員 ありがとうございました。終わらせていただきます。
○坂本委員長 これにて中司君の質疑は終了いたしました。 次に、豊田真由子さん。
○豊田委員 参政党の豊田真由子でございます。 お疲れのところ、大変恐縮でございますが、皆様、どうぞよろしくお願いいたします。 まず冒頭、恐縮でございますが、私、後半で時間をきちんといただける唯一の理事会の参加メンバーかと思いますので、私どもの質疑の前提として、今何が起こっていてこの混乱があったかということを、攻撃とかでは全くなく、テレビを見ている方、ラジオ、またネットニュースの方に御説明をする責務が私にはあるのではないかと思っております。私、テレビのコメンテーターをちょっとやっていた時期もございまして、全く売れっ子ではなかったんですけれども、難しいことを分かりやすく御説明するということをちょっとやってみたいと思いまして、数分いただけましたらと思います。 今回、非常にもめておりましたのは、ひとえに審議時間、質疑時間が短いということでございました。通常は、通常国会は一月後半に開かれますので、二月は衆議院、三月は参議院という形で充実した質疑が行われることになっております。しかし、今年は、解散がございました関係で、当初は通常よりも半分程度ではないかと言われていたんですけれども、審議時間が非常に短いと、今、六割、七割ぐらいまでということで何とかやらせていただいておるんですけれども。 これは何が問題かと申しますと、例えば今回であれば百二十二兆円という過去最大の予算でございます。これは全てが国民の皆様の生活、未来に直結をする、経済、社会保障、国防、今は中東情勢もございます、また農林水産業、いろいろな方に、全てに関わることがそんな短い審議時間で終えられてしまっていいのかというのが私どもの問題意識でございました。 これは決して、何かサボタージュをしているとか、ためにするけんかをしているとか、そういうことでは全くございませんで、私、けんかは苦手でございますので、とがらぬ野党を心がけております。そういう意味からも、なぜ質疑時間が十分確保されなかったかというところが、やはり非常に私どもとして困っているというところでございます。 ただ、一方で、四月一日にきちんと予算が成立しないと困るということも一部にはございます。しかし、私どもの国会はすばらしい仕組みを持っておりまして、暫定予算という制度がございます。必要な部分だけを切り離して先に成立させるということが可能になっておりますので、これによって、国民生活に悪影響を与えないで、熟議の国会、私どもは全ての国民の皆様の民意を反映する多様な政党であり、議員でありますので、そこでのきちんと議論を踏まえた両立できるシステムがあるので、是非それをお願いしたいと申し上げておったんですが、それがなかなかかなわないということでございました。 私は、以前、与党でお世話になっておりまして、今、野党に属しております。なので、与党の皆様方のお立場も、野党の皆様方のお気持ちもよく分かっておるつもりでございます。それで申しますと、私は、与党にも野党にも、ここにいらっしゃる先生方皆様、また国会の方は、皆さん、日本国のために、日本国民の幸せのためにと思って働いておられるはずであります。それがどうして今回こういう形で十分な熟議が国会で行われなかったのかということを、ただひたすらに残念に思うということであります。 冒頭、恐縮でございますが、なぜ一時間空白があったか、多分、国民の方は何だろうと疑問かと思いますので、大変僭越でございますが、御説明をさせていただきました。 では、質疑に入らせていただきたいと思います。 まず、震災の復興と心のケアについてお伺いをいたしたいと思います。 高市総理、昨日は福島の追悼復興祈念式に御参列になったと伺っております。総理始め、ここにいらっしゃる全ての皆様、同じ思いであると思いますが、かけがえのない命がたくさん失われ、いまだ行方不明の方、また避難を余儀なくされている方、たくさんいらっしゃいます。また、大切な方を亡くされた皆様のお悲しみを思い、改めまして、衷心より哀悼の誠をささげたいと思います。 私も当時、少し時間がたってからではございますが、厚労省から現地に派遣をされまして、本当に全てが押し流されてしまった状況を目の当たりにいたしまして、本当に言葉がございませんでした。そのことが政治の道に入るという、全くそれまで考えてもいなかったことを決意をした一つの大事なきっかけでもございました。 被災された方のお話を伺って、まあ各地でその後も災害が起こりました、いつも思うのですが、大切な方を失ったお悲しみ、あるいは未曽有の災害を経験した体験の恐怖、あるいは、もっとこうしておけばよかった、ああしてあげていればよかった、その心残りというのは、たとえどれだけ年月がたとうとも、決して消えることはなく、その方のその後の人生にずっと静かに続いていくものなのだというふうに私は感じております。 これに対して、被災者の方の心のケアという事業がございます。直近でも年間約一・六万人の方が御相談があると伺っておりまして、こうした事業を国として責任を持って続けていく必要があると思いますし、また、こうした行政の手が届いていない方についても、決して取り残さない、こちらからアウトリーチできちんと支えに行くといったことも引き続き必要ではないかなというふうに思っております。 私、お会いしたときにいつも申し上げるんですが、本当に自分がこんなことを言っても何の役にも立たないよなと思いつつなんですが、皆様方の大切な方はきっと天国で見守っていらっしゃって、大丈夫だよ、見ているよ、いつか会えるよとおっしゃっているのではないかなと思いますので、どうか皆様の苦しい日々に少しでも明るい光が注ぎますことを、ここにいらっしゃる皆様とともに改めてお祈りをしたいと思います。 被災地の課題というのは、申し上げるまでもないことですが、まだまだたくさんございます。私が二〇一五年に復興大臣政務官を務めておりましたときよりも大分進捗をいたしまして、数字で見ますれば、一〇〇%、インフラがもう完成しているということがございます。されど、私は思います。被災された方は、復興が一〇〇%完成した、震災から立ち直った、そんなことは決してないんだろうと思います。個々人の方のお悲しみ、また人口の減少や産業の空洞化、たくさんの根本的な困難な課題が残されたままです。 高市総理、被災された方々が、国は決して私たちを忘れることはないんだ、このつらい日々の中にも一筋の希望の光があるのだ、そう感じられるような総理の御決意を改めてお伺いをいたしたいと思います。
○高市内閣総理大臣 まず、委員がおっしゃった心のケア、これは長期にわたって大事だと思います。 大切な人を失ったときに、あのときにこうしていればよかったとか、急にとても大切な方がいなくなるわけですから、もっといろいろ話をしておけばよかったとか、最後に出会った瞬間のこと、それから、一番、もっとつらいのは、目の前で大切な人を亡くした、助けられたんじゃないか、手を握っていたのに離してしまった、そんな苦しみを今も抱え続けていらっしゃる方はたくさんいらっしゃると思います。 この心のケア、これは、本当に長きにわたって続ける、そして、そういうケアを受けていらっしゃらない方にまずは知っていただく、そんな作業がとても大切だと思っています。 まだまだやることがたくさんあります。原子力災害の被災地域で、やはり生活環境の整備も、産業、なりわい、農業の再生も、それから、新たにイノベーションをつくり出すとお約束をしましたから、創造的復興の取組も、それから、風評の払拭もやらなきゃいけない。それから、地震、津波の被災地においても、これも、さっきおっしゃった心のケア、これがとても大事です。 それから、今、随分、お地元の皆様の御努力によってインフラの整備、復旧は進んできたと思っております。それで、また、子供たちへの教育、災害、防災教育というものも、よその地域よりも随分進んでいるんだなというのを実感させていただきました。それでも、まだまだ、まだまだやらなきゃいけないことがたくさんある、共に歩んでいかなきゃいけないことがいっぱいある。でも、みんなで応援しているよ、決して忘れないよ、そんな気持ちをお伝えできたらと思います。 昨日の式典で出てこられた中学生の子たちは、震災発生時にまだゼロ歳だったり、本当に、震災をその場では経験しているんだけれども全く覚えていない、そういう世代がもう中学校三年生だったり高校生だったりするんですね。だから、伝えていくこと、二度と大切な人の命が失われないようにみんなで考えながら助け合っていくこと、やはり生まれ育った地域でちゃんと学び、そして、仕事をし、結婚をし、子供さん、望まれる方だったらそこでお子さんが生まれ、また育ち、そういう営みが続いていくということをみんなで応援しなきゃいけない、そんな思いでおります。
○豊田委員 ありがとうございます。 次に、障害福祉についてお伺いをいたしたいと思います。 私は、学生時代に、児童養護施設や障害のあるお子さんの放課後デイサービスでボランティアをしておりまして、そうしたこともあって、その後、厚労省に入り、以後、議員となった埼玉の選挙区でも、障害のある方と御家族の皆さんとずっと御一緒に活動をしてまいりました。 親御さんたちが子供たちのことを思って自分たちでNPOを立ち上げ、通所施設をつくり、最後は社会福祉法人までつくられました。私の知っている皆さんは、行政や政治に、あれやってください、これやってちょうだいとおっしゃらないんですね。御自分たちの力で大事な子供や仲間を何とか支えていきたいと、愛情と、みんなで力を合わせて、本当に精いっぱいやっていらっしゃる方々がたくさんいらっしゃいます。自分たち親亡き後、その子供たちがどうしていくか、それを何よりも心配して、住まいである念願のグループホームができたときにはみんなで泣いて喜んだりいたしました。 一方で、大変残念なことではありますが、最近、障害福祉はもうかる、お金になるといった宣伝というか風潮が一部に見られます。実際に、新規参入をしてくる営利の事業者の方が、結果として給付費の増大とか質の低下、事件化したようなこともございまして、大きな問題になっております。これはもちろん、きっちりと是正をしていかなければなりません。 しかし、ここで一つ問題がございまして、特にこの障害福祉の分野というのは、よい事業者と悪い事業者、よいサービスと悪いサービスの見極めが非常に難しい分野であります。例えば医療のように、一定のアウトカムが出て、データが出てきて、指標があるといった世界ではございません。これをやると状況がよくなる、悪くなるといったことも非常に難しいところでございまして、これはやはりいまだにきちんとした指標がないということになります。 そうしますと、例えば今回、本年六月からになりますが、障害のグループホームや就労B型、また放課後デイサービスなどについて、こうした課題を受けて、報酬単価を新規の方については引き下げるということが国において行われました。これは必要なことだと私も思うんですが、一方でこれが、本当に一生懸命頑張っていらっしゃる、いわゆるよい事業者の方にも及んでしまうということを懸念をしております。そうしますと、そういった方々について、経営が苦しくなったり、十分なサービスが提供できなくなるといったことを皆さん心配をしていらっしゃいます。 なので、早急にこの障害福祉の分野における質の確保、評価の指標をお作りをいただいて、それを担保した上で、きちんとジャッジをして、めり張りのついた報酬改定をしていただくということを求めたいと思います。 二つだけ、エピソードを申し述べたいと思います。 これは特別支援学校そして福祉に関わることなんでございますが、いわゆる障害のあるお子さんの十八歳の壁というものがございまして、特別支援学校から卒業して、いわゆる就労であったり通所であったり、あるいは生活介護であったり、そうしますと、やはりそれまでの日中の活動であったり、過ごしていた時間であったり、それが大きく変わってまいります。また、運動をしたりとかレクリエーションとか、いろいろなことも実は内容がシュリンクしてしまうことが多いと言われております。また、保護者の方の就業形態にも影響があって、短くしか働けなくなるので退職をしなきゃいけないとか、これはずっと前から指摘をされているんですけれども、なかなか、法律であったり制度の壁であったりで、本当に現場の保護者の方、また御本人たちは困っているということでございます。 私、前職の時代、いろいろな各地の支援学校、学級に伺ったんですけれども、児童の皆さんと和やかに過ごして、一緒に遊んだりして、帰りがけに、同じ敷地の中に障害のあるお子さん向けの病院がある、そこに支援学級がまた別のものがあるというので、そこも行きましょうというふうな話をしましたら、それはできませんと。そこは非常に重度のお子さんが多いということと、あと、それまで元気であったお子さんが親に虐待をされて、本当に重度の障害の状態になってしまっているとか、あるいは、入院をしてから一度も、長期間、親御さんがお見舞いに、会いに来ないとかですね。だから、普通に日常で行政や政治の方が会える方というのとは、また見えないところに、そういうたくさんのまだまだ苦しみ、悲しみ、声を上げられない人たちがいるんだと、私はそのとき、本当に自分はまだ何も分かっていないなというふうに思ったりいたしました。 エピソードがあと六個くらいあるんですが、もう時間がないので省きまして、やはりこういう声なき声をもっと聞きに行かなければ、見えないところに隠れた苦しみに光を当てに行かなければと、本当に非力ではございますが、私は思ってここに立っております。 最後に、障害という言葉についてでございます。 これは、障害という字を皆様思い浮かべていただきますと、障りがある、あるいは害であるといったような、通常物すごくネガティブに捉えられる言葉のつながりでありまして、これについて、非常に悲しい、傷ついているという声も私はたくさん伺います。 これは国の方でもいろいろな議論があるということは承知をしておりますが、例えば、以前は痴呆症と言っていたものを今は認知症というふうに言い換えをしておりますので、これはきちんと検討をして、ちょっと努力をすればできることではないかなというふうに思っておりまして、この障害という名称も、できましたら、どなたも悲しまない、傷つかないものに変えていく前向きな御検討がなされるといいなというふうに思います。 以上、長くなりましたけれども、障害福祉というのは、医療や介護ほどには世の中やメディアの注目といったものが集まりにくい分野だと思います。けれども、全国にたくさんの障害がある方、御家族、頑張っていらっしゃいます。たくさんの課題もあります。もっと更にきめ細やかな御対応をやっていただければというふうに思います。御所見をお伺いしたいと思います。
○上野国務大臣 お答えいたします。 委員におかれましては、日頃から現場を大切にされた活動を継続をされておりまして、敬意を表したいというふうに思います。 御案内のとおり、障害福祉サービス、近年、利用者数あるいは事業所数が急増しておりまして、給付費が大きく増加をしている状況でございます。そうした状況でございますので、人材確保は引き続き大きな課題でありますし、また、サービスの質の低下ということも懸念をされる、そういった状況でございます。 今し方委員からも御紹介をいただきましたが、今般、四つのサービス類型、これは、事業所が急増している、あるいは収支差益が高い、そうした四つの事業所につきましては、六月以降の新規については応急的な報酬とさせていただくことにしておりますが、これにつきましても、令和九年度の報酬改定の中で、委員からお示しをいただいた問題意識も踏まえて、しっかりとした対応ができるように取り組んでいきたいというふうに思っております。 厚労省といたしましては、市町村あるいは事業者に対しまして、適切な事業運営の確保のためのガイドラインを発出したり、様々な取組を進めているところでございますが、そうした取組の中で、やはり真摯に取り組まれている事業者の皆さんが頑張っていただける、そうした報酬体系なり環境づくりに取り組ませていただきたいと考えております。 また、十八歳の壁の話もいただきました。これにつきましても、先般、和田委員からも御質問いただきましたけれども、例えばですが、三時以降に居場所がない、あるいは親御さんの負担も大きい、そうした課題があります。それにつきましては、報酬の中で一部支援をさせていただいたり、あるいは市町村が実施をする事業の中でそうした居場所をつくらさせていただいておりますが、そうした観点は本当にこれからも大事になってまいりますので、しっかりとした応援ができるように取り組ませていただきたいと思います。
○豊田委員 是非よろしくお願いいたしたいと思います。現場の悲しみ、苦しみが救われるのは、国の方の大きな大きな力であり責務であると思います。よろしくお願いします。 次に、医薬品の安定供給についてお伺いをしたいと思います。 これは先般の省庁別審査でもちょっと時間切れになってしまったものでございまして、私は調剤薬局の運営のお手伝いもしておりましたので、本当に、薬がないというのは、もちろん患者さんにとっては物すごくデメリットです、そのときつらい状況が解決をしないということでございますし、また、薬剤師さんたちにとっても物すごい負荷が、見ていて大きゅうございました。患者さんに謝ったり説明をしたり、ドクターと相談をしたり、また卸の方と調整をしたり、本当に、専門性を生かした本来業務とは全く違うところで、むしろそちらの方に忙殺をされており、これは私は、限られた医療のリソース、資源の大きな大きな無駄遣いだというふうに痛感をいたしております。 では、どうしてこうなったかという議論がたくさんございますが、私、これはやはり国の政策がちょっと間違えていたんじゃないかなというふうに感じておりまして、もちろん、ジェネリックを利用してもらって医療費の効率化という、その理想自体は、方向性はいいんだと思いますけれども、その方法論としてやはりちょっとハードルを下げ過ぎて、なかなか、経営状況であったり、きちんとした品質管理ができない方がいっぱい入ってしまった。そしてまた、少量多品目体制という限界もございます。これをやはり抜本的に構造的に変えていくということが必要であろうというふうに思います。 そしてもう一点、薬価についてでございます。 今回の診療報酬改定は、医科は上がったぞということだったんですけれども、薬価は〇・八七%の引下げということになっております。もちろん、市場実勢価格に合わせているということは理解をするんですけれども、その市場実勢価格自体も、いろいろなバーゲニングパワーなんかもございますので、本当にそれが適正な競争の下での価格かというところも現場では結構疑義があったりもするのではないかというふうに私は見ていて思いますし、例えばジェネリックでありましても、薬価が低過ぎるためにそもそも経営が圧迫されて、今回の安定供給に支障を来した一因にもなったというふうに考えております。 そしてまた、新薬につきましても、これは国際比較をすると、いろいろな医療システムや保険制度の違いもございますので一概には言えませんが、やはり欧米、ヨーロッパなどと比べて日本の新薬の薬価が低いというような指摘もございまして、もちろん物によって変わってきますけれども、ただ、今の日本の製薬メーカーの国際競争力がどんどん落ちている現状でありましたり、あるいは、他国のメーカーも含めて、やはり日本という市場が余り魅力的ではない、薬価が低いことで日本での上市を取りやめるといった話も聞いておるところでございます。 もちろん、薬は適切に適正に使用することが前提でございますが、やはり国民の皆様の命を救い健康を守る大事な大事なものでございます。もちろん、創薬分野というのは今回成長戦略の十七の中にも入っておりますが、それがずっと言われてきておりますけれども、なかなか研究開発も、いろいろな税制もございますけれども、成果が出ないなという現状でもございまして、こうした薬を取り巻く様々な課題、また薬剤師さんの頑張り、これからどのようにもうちょっと光を当ててくださるか、みんなが幸せに、国民が健康になるように、そして働く方が報われるようにしていただけるか、御見解を伺いたいと思います。
○上野国務大臣 お答えいたします。 まず、医薬品の供給不安についての御指摘がありました。製薬企業への増産の働きかけなどの対応をこれまでからも行ってきておりますが、やはりこの背景要因として、委員からもお話がありましたとおり、少量の多品目生産という効率的ではない製造体制があろうかというふうに思っております。 そういった意味では、産業構造の改革をしっかりやっていくことが大事だと思っておりますので、複数企業による連携、共同などによります品目統合あるいは事業再編、これをしっかり応援をできるように取り組ませていただきたいと思っております。また、基金を造成いたしましたので、企業間の連携などを集中的に後押しをする、そうしたツールも導入することができました。それも十分活用してまいりたいと思いますし、そのほか様々な方策を今検討しておりますので、その中で特にジェネリックに関する構造改革にもしっかり取り組ませていただきたいというふうに思っております。 また、薬価についての御指摘もありました。もう委員御案内のとおりでありますが、創薬のイノベーションであったり医薬品の安定供給、あるいは国民の負担の軽減、そうしたことを考えてバランスのよい薬価政策を取ることが大事であります。 まず、創薬に関しましては、特許期間中の医薬品の薬価につきましては原則として維持をしておりますし、革新的新薬の有用性評価等の充実などの見直しも行ってまいりました。また、委員から成長戦略会議のお話もありましたけれども、総理の御指導の下で、しっかり、創薬あるいは先端医療、そうしたものが実現できるように、これから官民のロードマップなども充実したものにして取り組んでいく予定でございますので、しっかり創薬力が我が国で定着ができるように、厚労省の立場からもしっかり取り組んでいきたいというふうに思います。 また、薬価制度改革におきまして、共連れを廃止したり、あるいは最低薬価につきまして三・五%の引上げを今回実現したり、様々な取組をしておりますので、そうした取組をこれからも着実に実現ができるように頑張っていきたいと思います。
○豊田委員 是非とも充実審議の上、こうした予算をきちんと、実現を与野党共に協力してやっていけたらと思っております。 本日は誠にありがとうございました。
○坂本委員長 この際、和田政宗君から関連質疑の申出があります。豊田さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。和田政宗君。
○和田(政)委員 参政党の和田政宗です。 昨日三月十一日は、東日本大震災から十五年でした。私の活動の拠点は宮城県でありまして、午前の予算委員会終了後、宮城県に戻り、石巻の大川小学校など各地で、東日本大震災でお亡くなりになった方々の追悼をしてまいりました。 東日本大震災の教訓は、事前防災の大切さです。 発災当時、私はNHKのアナウンサーで仙台放送局勤務でした。過去の震災取材などから津波からの迅速な避難が大切であると考え、東日本大震災より前には、アナウンサーの避難の呼びかけ文言を迅速な避難につながるような文言に変えたり、防災番組の制作などに取り組んでまいりましたけれども、東日本大震災では多くの方が津波で亡くなり、私は自らに対し、何をやってきたのかと後悔にさいなまれました。 私がお世話になった方も何人も亡くなりました。名取市で民生委員をされていた御婦人は、高齢の方や障害のある方を車を運転し避難所にピストン輸送をしていた中、津波にのまれ、亡くなりました。津波が迫っている中、逃げなくてはならないと思っていたはずですが、最期まで自らの役割を全うしようとされました。 人は、危機が迫ったとき、自らの命を守ろうとするだけでなく、周りの方々を助けようとします。これは極めて尊いことなのですが、津波は、速やかに逃げないと命を失ってしまいます。だからこそ、迅速な避難とともに、速やかにみんなが逃げることができる事前防災の構築が極めて重要です。 私は、復興の迅速化と災害時に人の命が失われることのない事前防災の構築のために政治家として直接動かさなければならないと思いまして、震災から二年後の二〇一三年の参議院選挙に立候補して当選し、震災からの復興、事前防災の構築を第一に行動してまいりました。 昨日夕方は、石巻の大川小学校で開かれた、鎮魂と事前防災の構築を願う大川竹あかりの献灯式に参加をいたしました。 大川小学校では、事前防災の甘さから避難が著しく遅れ、児童七十四人、教職員十人が亡くなるという大惨事となりました。当時の全校児童と同じ百八本の竹に穴を開ける作業を御遺族や地域の方々、全国からのボランティアの方々とともに二月から行い、私もスタッフとして毎年参加してまいりました。そして、百八本の竹明かりが昨晩点灯され、多くの方が訪れました。 この大川竹あかりは震災十一年目から始まりました。提案したのは大川小の御遺族とずっと交流をしてきた安倍昭恵夫人で、鎮魂と事前防災への願い、過去の事実を変えることはできないけれども未来を変えることはできる、それを大川小学校に来て共に考え取り組もう。昭恵夫人は三月十一日に毎年大川小学校に来られており、昨日もお越しになりましたけれども、大川小学校で共に考え取り組もうという輪はどんどん広がっています。 そうした中、大川小学校の校舎は震災遺構となっておりますが、校舎の壁の崩落が見られるなど、維持が課題となっています。御遺族の方々や地域の方々は、将来にわたる恒久保存に向け、行政に働きかけるとともに、広島の原爆ドームの恒久保存の際の行政の予算拠出や国民運動の事例に学び、活動の輪を広げようと懸命に頑張っています。被害のすさまじさを知ること、事前防災の重要性の周知、学びの観点からも、震災遺構があるからこそ、しっかりとした伝承や学びができると考えています。 私は、恒久保存のために国費を投入すべきと繰り返し質問してまいりましたが、震災遺構の保存のための初期費用を復興交付金で拠出をしているので再度の拠出は難しい、自治体で対応いただきたいとの答弁が繰り返されました。ですので、昨日の予算委員会で、原爆ドームの恒久保存の際の事例、広島市が予算の半分を出し、半分は国民からの募金で工事費を捻出した事例を紹介し、国としてどう考えるのかと聞いたところ、自治体から相談があった場合には、アドバイスや伴走支援を行うなど、丁寧に対応してまいりたいとの答弁がありました。 このままでは、大川小学校を始め震災遺構は将来朽ちてしまいます。震災遺構があるからこそ、しっかりとした伝承や事前防災への学びができると考えています。国、自治体、我々国民それぞれが、恒久保存のため何ができるかを考えるべきと思います。 これは質問しようと思っていたんですが、昨日復興庁から答弁をいただいておりますので、また改めて、提案をしながら聞いていきたいというふうに思います。 改めて、東日本大震災でお亡くなりになった方々を悼むとともに、生かされた我々は復興を必ず成し遂げ、災害で命が失われることのない事前防災を構築していくという決意を申し述べます。 どんなときも政府は国民の命を守るためにあるとの観点から、米国、イスラエルによるイラン攻撃時の初期対応について、改めて高市総理に聞きます。 現在も邦人退避が続いており、戦争は一瞬の判断の遅れで取り返しのつかないことになる可能性があります。 三日の予算委員会では、米国、イスラエルの攻撃を知った後、総理が石川県知事選の応援に向かったことについて問いました。総理は、不適切な対応だったとは思っていないと答弁されました。 ですが、知事選の応援は党務や私的なものであり、総理の危機管理対応は公務です。なぜ公務最優先にならなかったのか。私は、総理の出張が重要な公務であったのであれば、こうした質問はしません。知事選の応援は党務であり、公務ではありません。 飛行機に乗っている一時間は電話が通じないことを例に出し、即時対応できるように官邸に戻るという考えにならなかったのかという質問に対しては、ネット経由でメールを受け取りながら対応していたと高市総理は答弁されましたが、それはこちらも百も承知でございまして、飛行機の離着陸のそれぞれ約十分間、計二十分間は通信は使用禁止で連絡できない、電話で即時の判断を仰ごうとする場合は対応できないわけであります。また、機内WiFiの調子が悪ければ、連絡が取れない時間、取りにくい時間が一時間生じることも想定されました。 戦争が起こり、不測の事態が起こる可能性があり、実際にイランは攻撃を受けた二時間後に周辺国を攻撃するなど、事態の急拡大が見られました。在留邦人はイランにおいてほとんどの方が退避済みだと総理は答弁しましたが、周辺国には約八千人の在留邦人がいたわけです。そして、その周辺国の在留邦人の退避は今も続いています。 過去、私は、安倍総理や菅総理の危機管理対応をまざまざと見てきました。何よりも危機対応最優先でした。ですので、私も攻撃の一報に接したときに、高市総理は官邸に入られるんだというふうに思っていたんですね。しかしながら、応援に行かれたということでありました。 攻撃を知った後に、危機対応の公務最優先でなく、選挙応援という党務であり私的な活動に向かったのはなぜなのか、今後も同様のことがあれば同じ対応をするのか、総理に聞きます。
○高市内閣総理大臣 まず、攻撃を知った後でございますけれども、私が休みの日に官邸に入りますと、これはもう御承知のことと思いますが、とてもたくさんのSPさんや職員が出勤することになります。公邸でしたら二人、私がいようがいまいがいらっしゃる方が二人と職員の方が一人、合計三名ですけれども、官邸の場合は大ごとになります。でも、連絡を受けてすぐに、この情報収集をするための連絡室をちゃんとつくること、指示をしました。 それから、先般申し上げたとおり、一月からずっと、この軍の動きを見ながら、早くにこれはイランから出ていただいた方がいいという、要は、レベルの引上げもかなり早くにやっておりました。 周辺国への攻撃が始まったという情報に接しましても、これはやはり情報収集に時間がかかりますので、きちっと情報を集めて、レベルをどの段階で上げるか、こういった判断も必要になります。連絡を取る方法も様々ございますので時間もかかりますが、それもすぐさま指示をいたしました。できるだけ早く安全な場所に行っていただく。ただ、空港が開いているかどうかとか、その避難のルートが適切かどうか、あと御本人の希望もあるわけですから、イランの場合も相当時間はかかりました。 だから、そういったことも全部考えた上で、私は常に情報を集め、そして、必要な指示は私が思いつく限りは全部出して動いておりました。危機管理に漏れがあったとは思いません。 それから、情報が集まるまでには相当な時間が、何時間もかかります。閣僚も、夜遅くでしたが、帰ってきてもらって官邸に集めましたが、その閣僚会議で報告をするだけの材料をそろえる、報告をするに足る材料をそろえるのはやはり時間がかかる作業でございました。ちなみに、国家安全保障会議が開かれた、開かれるまでの時間というのは過去の災害に比べても短かったと考えております。 ですから、知事選、特に石川県に関しては、私は、能登半島地震、そして奥能登豪雨、そこから復興の途上にあり、視察にも入った後でございましたし、決して、連携が重要な地域ですから、地方選であるとはいえ、これは地方の皆様に直接お話をする機会です。それから、約束を破るのは嫌でした。 それで、もうぎりぎり、これはちゃんと危機管理対応ができた、できると自分で確信をし、秘書官とも相談をし、各省とも連絡が取れる、アドバイスももらった上で出かけたわけでございます。遺漏はなかったと思っております。
○和田(政)委員 もうこれ以上は、総理がそのような御答弁をいただいたので、申し上げませんが、国民は、やはりどんなときも政府は守ってくれるというふうに思っています。政府はどんなときも国民を守る責任がありますので、戦争や災害に当たり、総理としての危機管理対応に空白が生じないようにお願いをしたいというふうに思います。 次に、ペルシャ湾に取り残されている日本関係船舶への対応について聞きます。 昨日、ペルシャ湾内に停泊している商船三井のコンテナ船が、衝撃を受けた後に船尾が損傷するという事案がありました。攻撃を受けたのかを含め原因は調査中とのことですが、イランは、ホルムズ海峡やペルシャ湾での攻撃対象の船について、五日には、革命防衛隊が、米国、イスラエル、欧州、そしてそれらを支持する国に属する船舶とし、六日に、イラン軍の報道官は、米国とイスラエル関係の船は攻撃すると述べました。 日本関係船舶はイランからの攻撃対象になり得ると考えているか、お聞きをいたします。
○茂木国務大臣 まず、現地時間の昨日の未明に、ペルシャ湾内に停泊をしておりました商船三井が保有、管理をするコンテナ船の一部に損傷が見られる事案が発生をいたしまして、船員にけがはなく、運航に支障はない、このように聞いております。 その上で、日本政府としては、ホルムズ海峡、さらにはペルシャ湾を含む地域の情勢については重大な関心を持って鋭意情報収集を行い、また関連の事業者に対してその情報を提供しているところでありまして、今日も、イラクのペルシャ湾の沖合で二隻のタンカーが炎上して、UAEの沖合でも船舶の攻撃があった、こういう情報も入っているところでありまして、詳細は確認中でございます。 また、現在ペルシャ湾に待機をしている日本の民間船舶に対しては、安全な場所で停泊するよう、国交省の方から事業者を通じて注意喚起を行っているところであります。 さらに、私自身も、イランのアラグチ外相であったり、また在日の大使にも直接会ったり電話会談をするという形で、航行の自由そして安全を脅かす行為、直ちに停止するように強く求めているところであります。 その上で、イラン側がどのような船舶を攻撃の対象にするか。和田委員も御案内のとおり、イランの中でもいろいろ違った情報とかが入ってくる場合もありますし、また、現場の情勢の緊迫度等、様々な要素にも左右されるということでありまして、予断を持って、この国の船、この国の船は攻撃されるけれども、ほかの国は安全だと言える状況には今ないんだと思います。
○和田(政)委員 外務大臣から様々な、外務大臣とのやり取りなども含めて、しっかりと、これは攻撃しないようにということを要請しているということは分かりました。 しかしながら、四十五隻の日本関係船舶、日本人が二十四人取り残されています。更に強いイランとの交渉により、速やかに脱出できるようにすべきだと考えますが、総理、これはどのように考えますでしょうか。
○茂木国務大臣 かなり強く申入れをしております。そして、アラグチ外務大臣とは、私が、六年前から四年前、一回目の外務大臣を務めていたときから何度もお会いしていますし、電話会談も行っておりまして、邦人の保護については全面的に協力する、こういうお話もいただいております。 船に乗っていらっしゃる日本人の方々といいますか、五隻の船に乗っておるわけでありますけれども、オペレーションの問題も、それぞれ船会社であったりとか船舶とかであるんだと思います。もちろん、いろいろな形で退避の要請等がありましたら、できる限りの対応をしてまいりたいと考えております。
○和田(政)委員 総理、御決意をお伺いできますか。
○坂本委員長 再度質問をお願いします。
○和田(政)委員 今、総理宛ての質問で外務大臣がお答えになりましたけれども、このペルシャ湾に残されている日本関係船舶、そして日本人が二十四人取り残されています。非常に不安な思いがあるというふうに思います。これはしっかりと、より強い交渉をして速やかに脱出を図るべきだというふうに思いますが、御決意をお願いをいたします。
○高市内閣総理大臣 昨夜のG7の首脳会合でもこの話が出たところでございます。各国と力を合わせて、協力し合って、情報を十分に集め、安全確保に万全を期していく、政府を挙げてこれをやっていくことでございます。
○和田(政)委員 何とぞよろしくお願いをいたします。 一つ飛ばしまして、次に、竹島の日の式典への閣僚の不参加について聞きます。 政府は国民を守るとともに、領土を守るということは、これはもちろん極めて重要であります。竹島の日の式典について、高市総理は自民党総裁選の際に、堂々と閣僚が出ていったらいいじゃないですか、顔色をうかがう必要はないと述べておりましたけれども、二月二十二日の竹島の日の式典には閣僚を参加させませんでした。これはなぜでしょうか。
○高市内閣総理大臣 政府内において検討した結果、第二十一回竹島の日記念式典については、領土問題担当の古川内閣府大臣政務官が出席することになったものでございます。 引き続き、竹島問題に関する我が国の立場はしっかり主張し、この問題の平和的解決を図る上で有効な方策、これを不断に検討してまいります。
○和田(政)委員 竹島は、まさに韓国が不法占拠をしておりまして、領土問題には国家として毅然とした態度が求められます。 この総裁選のときの発言で、高市総理は顔色をうかがう必要はないと述べておりますけれども、この顔色というのは誰の顔色なのか。これは、毅然とした態度をやはり示すべきだということの中で申し述べております。お願いします。
○高市内閣総理大臣 実際に総裁選のときに申し上げたこと、それをいずれ実現するための環境づくりをしていきたいと思っております。事竹島に関しては、相当これは難しい問題であることはよく御承知だと思います。 そんな中で、顔色といったら、それは国内にもいろいろなお考えの方がいらっしゃる、外交的にも当然そうでしょう。そういうことではなくて、しっかりと日本の領土であるということを一人でも多くの方にお伝えをしていく、そしてその認識を国際社会に発信していく、そういった姿勢が大切なんだろうという意味で申し上げました。
○和田(政)委員 しっかりとした対応を求めていきたいというふうに思います。 そして、先に高市政権における外国人労働者の受入れの政策についてお聞きをします。 今月改めて発表された経済産業省の二〇四〇年の就業構造の推計改訂版では、二〇四〇年時点で労働力は大きな不足は生じないと結論づけています。二〇四〇年に約四百四十万人雇用が余ってしまう事務職の方々などは、学び直しをして、AIでは代わることができない、人が必ず関わらなくてはならない現場に雇用を得ようとするはずです。そういった現場は、製造業や建設業などが考えられます。 そういった現場において、今の労働力不足を埋めるための一時的な外国人労働力の受入れでなく、高市政権でも行われている、実質的な移民につながる外国人労働力の受入れ拡大をこの先も進めれば、将来的に外国人材と日本人の雇用がバッティングをし、雇用をめぐる争いが起きる可能性があると考えます。 高市内閣が一月に決定した、二〇二八年末までの外国人労働力最大百二十三万人受入れですけれども、特定技能一号の受入れ上限数は八十万五千七百人と、二〇一九年の制度当初の二・三倍、そして、現在の受入れ実績数からも二・四倍になります。 特定技能一号からの移行が可能な特定技能二号は受入れ上限数が設定されていないとともに、特定技能二号は在留期間の更新回数の上限がなく、家族帯同が可能、将来の永住許可申請も可能であり、実質的な移民政策です。特定技能二号の受入れ数は、おととし十二月は八百三十二人でしたが、昨年六月には三千七十三人と三・七倍に急増しています。 特定技能二号、これは将来の労働力予測の観点からも必要なのか、疑問があります。実質的な移民受入れになるような特定技能二号の制度を見直すべきではないか、総理にお聞きをいたします。
○高市内閣総理大臣 御指摘のお話でございますが、経済産業省が昨年六月に示した二〇四〇年の産業構造を実現するための就業構造を試算したものだと思います。 この推計が前提としている将来の労働供給としての就業者数には外国人を含んでいると承知していますので、この推計で、外国人労働力を受け入れる必要はないという結論にはならないと考えております。 特定技能二号についての御懸念ですけれども、特定技能一号そして育成就労の在留資格では、AIやデジタル技術の活用を含む生産性向上でしたり国内人材の確保の取組を考慮して、五年ごとに受入れ上限数を設定した上で受入れを行っております。そこから移行し得る特定技能二号は、長年の実務経験等により身につけた熟達した技能が求められる在留資格であります。人口減少に伴う人手不足の状況にある日本社会において、有用な……
○坂本委員長 申合せの時間が超過しております。
○高市内閣総理大臣 在留資格の一つとして適切に運用を図っていくべきというのが、現時点における政府としての基本的考え方です。
○和田(政)委員 終わります。ありがとうございました。
○坂本委員長 これにて豊田さん、和田君の質疑は終了いたしました。 次に、高山聡史君。
○高山委員 委員長、ありがとうございます。 チームみらいの高山聡史です。 本日は、この予算案の下で国民の暮らしがどう変わるのかという観点から御質問したいと思います。 まず、現役世代の社会保険料負担と手取りについてです。 総理は今国会、現役世代の社会保険料を引き下げるということは重要なんだと明言されておりました。今まさに労使交渉のシーズンでありますが、足下の状況としては多くの企業が賃上げに前向きである。これ自体前向きなことで、給料が上がって、社会保険料が下がって、手取りが増える、我々としてはまさにこれを実現したかったわけであります。 その上で、賃上げに続いて社会保険料を下げるというためには、理屈によると、社会保障給付費の増加を抑えるか、税負担を拡大するかです。税負担の在り方についてはまた別の場でお話しさせていただくとして、ここでは社会保障給付費に注目をさせてください。 社会保障給付費を抑えるには、大きく分けて二つのアプローチがあると思います。 一つは、給付そのものを削って自己負担をより増やすという方向です。例えば医療費でいえば、まさに今議論をしている高額療養費の自己負担の引上げ、薬の自己負担の引上げ、あるいは医療費の窓口負担の引上げ。どれをやるんだ、どれをやらないんだという議論はあると思いますが、いずれにしても負担感と痛みを伴うものです。 一方で、もう一つは、なるべく同じ効果をもたらす給付をいかにより低いコストで効率的に届けるかということです。医療DXによる例えば重複投薬や重複検査の解消、残薬問題の改善、そして予防医療へのシフト、これらは投資をしっかり行うことで効率的に給付を届ける、そういった方向性の施策であるというふうに考えます。 確かに、前者の、負担を求める議論というものも避けて通れないものだと思いますが、同時に、後者、効率的に届けるという観点も真剣に考えることが必要だと思います。まず届き方の効率を上げて、それでもなお足りない部分について、給付を減らしたり、負担の在り方を議論する、こういった順序が大切ではないかと思います。 総理に伺います。 現役世代の手取りを構造的に増やしていくために、社会保障の給付と負担のバランスの在り方についてどのようにお考えか、考えをお聞かせください。
○高市内閣総理大臣 現役世代の保険料率の上昇を止め、引き下げていくことは重要であると認識しております。このためには、議員御指摘のとおり、給付や自己負担の在り方の見直しや、DXなどを通じた効率的で質の高い医療の実現の両面に取り組んでいく必要があると考えております。 具体的には、OTC類似薬などの保険給付の見直しなどに取り組むとともに、電子カルテの普及ですとか異なる医療機関同士での医療情報の共有などの取組を進めて、医療DXやデータヘルスなどを強力に推進していくこととしています。DXの取組を進めるため、今年の夏には厚生労働省の組織を見直しまして、新たにDX専属の局長級組織も立ち上げることとしております。こうした取組を進める中で、現役世代の保険料負担を抑えていきたいと考えております。
○高山委員 ありがとうございます。 まさに、国民に対して負担を求める議論が、いつからこれだけ上がるということを時間軸を持って検討するのであるならば、今おっしゃっていただいたようなDXの取組に関しても同じように、しっかりロードマップ、時間軸、そしてその結果として得られる効果を、いつまで、どの程度求めるのかというところもより具体化されていくべきではないかというふうに思います。引き続き議論させていただければというふうに思います。 続いて、高額療養費制度の見直しと受診行動についてお伺いをいたします。 まず、先ほどもお話しさせていただいた給付と負担のバランスについてお伺いをさせてください。 今回の見直し案では、長期療養者に対しての配慮、特に多数回該当の上限の据置きであるとか、新たに年間上限を設けるといった変更が検討されていて、これは大変重要な変更で、必要な配慮がなされたことに対して大変評価をしております。しかし、月額の負担上限額というのは確実に上がるわけで、この負担が上がるということによってどういった行動変化が起きるというふうに考えるかということは非常に重要なテーマです。 例えば、初めてがんと診断された方が治療方針を選ぶときに、自己負担額がこの額になるんだとするともう少し負担額が軽い治療を選ぶということが起きないか、あるいは、今この金額を払うのは厳しいから治療の開始自体を先延ばししようということが起きないか。こういった月額の負担感が、治療の入口で患者の意思決定をある種ゆがめるというおそれがあるわけです。 一方で、この引上げによって得られる保険料の軽減効果というものは、加入一人当たり月額百二十円に満たない程度というふうに先日答弁いただいております。 患者の負担が増えることで治療行動、受診行動に変化が起こる可能性がある一方で、月額の保険料負担というインパクトでいうと百二十円、こういった例もある中で、我々は給付と負担のバランスをどう考えて、どのようにバランスを取っていくんだと国民に説明するとよいかというところに関して、総理のお考えをお聞かせください。
○上野国務大臣 お答えいたします。 今回の高額療養費制度の見直しにつきましては、高齢化あるいは高額な薬剤の普及などによりまして高額療養費が増加をしております。そうした中で、持続可能性の確保と、また長期療養者や低所得者へのセーフティーネット機能の強化、これを両立をすることが大切だと考えています。その結果として、保険料の軽減効果も生じるものだと考えております。 この二つの観点につきましては、超党派の議員連盟の御提言も踏まえながら、患者団体の方にも御参画をいただきました専門委員会において整理をさせていただいたものであります。委員御案内のとおりでありますが、負担上限、低所得者の負担に配慮をしながら、一人当たり医療費の伸びに応じて負担上限を見直す。その一方で、多数回該当の金額の維持であったり、年間上限の新設などに取り組んでいるところであります。 今、一般的に申し上げまして、医療費の削減、これを一千億あるいは二千億、そうした単位で、そうした規模でやらせていただいたとしても、加入者一・二億人、一人当たり、割り算をいたしますと数百円の効果、そうしたことになろうかと思います。それだけ、保険料負担を軽減させるというのは非常に難しい面があるということであります。逆に言えば、そうした一つ一つの積み重ねを確実にやることによって初めて保険料負担の軽減ができると考えておりますので、そうした観点も大切にしながら、医療制度全体の改革に取り組ませていただきたいと考えています。
○高山委員 ありがとうございます。 一千億、二千億という金額が大きいというのは当然承知をしております。その上で、それをどの施策によって実現をしていくかという優先順位であったり、バランスの問題であるというふうに承知をしております。 今お答えいただきましたので、もう一点、上野大臣にお伺いをしたいというふうに思います。 実際、患者さんへの影響ということは配慮をされているというお答えをいただいたわけですが、実際問題、受診行動の変化自体は起こるんだと思うんですね。早期の発見であったりとか早期の治療はもちろん治療にとって大事なことで、それによって予後も変わりますし、予後が変われば将来の医療費も変わっていくわけです。 上野大臣、先日の答弁で、必要な受診の抑制は想定していないというお答えをされていたかなというふうに思います。他方、既にいろいろ御指摘もあるかと思いますが、結果的に受診行動の変化に基づく社会保障給付費の減少、千七十億円ということは今回見込まれているというわけになるかなと思います。 大臣に改めて伺います。 今回の高額療養費の自己負担額の引上げで、まず、受診行動が変化するということは共通認識として持っていいのかということと、その上で、変化するのか変化しないのか、変化するけれども健康には問題がないというようなものなのか、どういうパターンがあるのか、是非お答えいただきたいなと思います。そして、正式な回答をされる前に更なる実態の調査が必要であるということであれば、その点についても触れていただければと思います。
○上野国務大臣 まず、長期療養者あるいは低所得者の方に対しまして十分な配慮をしていることから、必要な受診が抑制されることは想定をしておりません。 今委員からお話のありました実効給付率が変化した場合に経験的に得られる医療費の増減効果、これを機械的に計算をしています。具体的には、実効給付率が〇・二八%低下をすると見込んでおりますので、その数字を実効給付率が変化した場合に経験的に得られている医療費の増減効果の算定式に機械的に代入をいたしますと、御指摘のありましたとおり、給付費の変化につきましては約千七十億円の減となるものであります。これはあくまで過去のデータに基づいて、これまでの予算編成上もこうした数式にのっとって予算を作成をしておりますので、そうしたことを今回もやらせていただきました。 ただ、例えば、これまで、窓口負担割合を例えば一割から二割ということで大きく変化をさせる、多くの人に関わる、そうした場合につきましては、実際に平均的な受診日数が減少するということも見られておりますが、ただ、前回、高額療養費につきまして見直しをいたしました平成二十九年と平成三十年、これも同様に予算上はそうしたデータを用いて計算をしておりますが、実際には受診行動の抑制というのはデータ上は見られておりません。 したがいまして、私どもといたしましては、今回、こうしたことで見直しをさせていただきましたら、実際に受診行動にどういう影響があったかということにつきましてはよく注視をして、しかも、結果的な分析をさせていただきたいと考えています。
○高山委員 ありがとうございます。 必要な分析をして、それをしっかり公表いただけるという答弁だと理解いたしましたので、その点は是非お願いをしたいなというふうに思います。 今いただいたとおり、前回変わったときにどうだったのかという振り返りを含めて、必要な受診が抑制されることはないというふうに御認識をされているのであれば、国民の不安を払拭するためにも、それをしっかり御説明いただくのがよいのかなと思います。実際に受診抑制はなかったであるとか、あるいは、それによって健康に影響があるわけではないのだということを是非丁寧に国民に対して周知をして、この件に関して理解を得るという努力が必要ではないかなというふうに思います。 加えて、今後、この引上げを行ったときに、今後の推移を見ていくということであると思いますが、前回の変更と今回の変更ではやはり内容も金額も仕組みも異なるものであるというふうに思いますので、その影響についてはより慎重に検証を行っていただくことを強く求めたいと思います。 続いて、子供、子育て政策について伺います。 こども未来戦略では、全ての子供、子育て世帯を切れ目なく支援することを基本理念に掲げているものと承知をしております。令和六年度からは加速化プランということで三・六兆円の予算をつけて、その下で児童手当の所得制限撤廃ということも行われたわけです。高校生年代までの拡充と併せて、全ての子供の育ちを、社会全体で育てるという大きな方針転換であったというふうに理解をしております。 また、教育無償化の文脈においても、所得制限の在り方ということはこれまで丁寧に議論をされてこられ、基本的に所得制限の撤廃というのは広がる方向に進んできたものというふうに理解をしております。 その上で、総理にお伺いしたいのは、政府の子供、子育て政策全体に貫かれている思想でございます。子供政策における所得制限について、政府としては、基本的に、外せるものは外していくという方針なのか、それとも、個別の施策ごとにもちろん検討するというものなのか、政府の基本的な姿勢について考え方を教えてください。
○黄川田国務大臣 担当大臣の私からお話しさせていただきたいと思います。 こども未来戦略においては、全ての子供、子育て世帯を切れ目なく支援することを掲げております。この理念に基づきまして、親の働き方やライフスタイル、子供の年齢に応じて切れ目なく必要な支援が包括的に提供されることが重要であると考えております。その実現に向けて、加速化プランにおいて、幅広い子供、子育て支援施策の抜本的強化に総合的かつ着実に取り組んでおります。 そうした中、委員が問題意識を持っている各種の給付やサービスの対象範囲や所得制限については、必要な支援を切れ目なく包括的に提供するための手段として、政策ごとに、その趣旨、目的、効果等の問題などを含めて、様々な論点について検討した上で決定しているというところでございます。 繰り返しますが、御疑問に答えるとすれば、そのサービスごとに様々に決定して、全体的に切れ目なく子供たちの子育て支援をしていく、そういう方針でございます。
○高山委員 ありがとうございます。 全体的に切れ目なくということであるが、最終的には政策ごとの政策目的に照らして検討がなされるという答弁であったというふうに理解をいたしました。 その上で、改めて御質問させていただきたいのが、障害児福祉における所得制限の、どういった政策目的の要素が所得制限を残しておくにふさわしいという考え方になるのかというところを是非お答えいただきたいというふうに思います。
○上野国務大臣 お答えいたします。 障害児に対する支援につきましては、現物給付である障害福祉サービスによる支援、それと、世帯の所得状況に応じて支給される特別児童扶養手当などの現金給付など、個別のニーズや状況に応じた支援策を講じてきております。 全額公費による現金給付である特別児童扶養手当等の所得制限につきましては、障害児の生活の安定に寄与するよう必要な範囲で支給するという制度の趣旨、あるいは、二十歳前に傷病を負った場合の障害基礎年金など他の所得制限を有する制度との均衡を踏まえたものであります。 近年、障害児に対する福祉サービスを充実することで、その給付額が大幅に拡大をしておりまして、過去十二年で約十倍になっているところであります。また、特別児童扶養手当等の受給者数も、少子化の中でありますが年々増加傾向にあり、総支給額は、支給額の増額改定を行っておりますので、過去十年間で約三割増しとなっているところであります。 こうした状況も踏まえまして、現時点で所得制限の見直しなどは考えておりませんけれども、やはり、障害児支援に係る政策を所管されているこども家庭庁ともしっかり連携をしながら、障害福祉サービスも含めた支援施策全般という観点で、その充実などに取り組ませていただきたいと考えています。
○黄川田国務大臣 各手当の考え方なんですが、児童手当については、全ての子供の育ちを支える基礎的な経済支援として位置づけを明確化しております。令和六年十月より所得制限を撤廃しております。 児童扶養手当については、一人親家庭の稼得能力の低下に対する所得保障という位置づけをしております。一人家庭の生活状況や支援の必要度に応じて給付の重点化を図る観点から、所得制限を設定しております。 特別児童扶養手当についてでありますが、全額公費負担の制度でありまして、障害児の生活の安定に寄与するような、必要な範囲で支給するという制度の趣旨や、二十歳前に疾病を負った場合の障害基礎年金との均衡などを考慮して設けているものでございます。
○高山委員 ありがとうございます。 上野大臣に伺いたいと思います。 先日も、トータルの給付額というか、金額が十倍以上というようなお話をいただいたかなと思うんですが、政策ごとにその政策効果が届いている方と届いていない方がいるわけで、所得制限においては、所得制限にひっかかるとその政策効果が届かない方がいらっしゃることになるわけですが、その届かない方に対して届いていない状態が、ほかの施策、政策などと照らしても、適切な状態であるかどうかというところ、御所感をいただけないでしょうか。
○上野国務大臣 制度を実際に運用していただいている各自治体の皆さんからも十分情報を得て、しっかり判断をしていければと思います。
○高山委員 ありがとうございます。 これは、各自治体から制度の対象になっていない方の声を聞くという意思であるというふうに認識をいたしました。ありがとうございます。是非、一つ一つ議論をしていきたいというふうに思います。 続いて、プッシュ型の行政の実現に向けて、申請が必要になる具体的なケースに触れつつ、お伺いをさせてください。 今、制度が届く届かないというお話をさせていただきましたが、まさにプッシュ型の行政の実現というものは、制度があるけれども届かないということをなるべく減らすためのものであります。つまり、制度が新設をされたり変わったときには、その制度が届くべき人にきちんと届くということを実現すべきであり、そこにもプッシュ型の仕組みということは生かされるというふうにチームみらいとしては考えております。 例えば、今回議論になっている高額療養費の見直しで新たに設けられる年間上限についても、この申請主義の問題は生じ得るというふうに思っております。この年間上限の仕組み自体は、長期療養者の方への配慮という意味で大変重要な仕組みであると認識しております。しかし、これが例えば償還払いで、かつ、患者の申告に基づいて支払われるということであれば、申請の手間がかかるであるとか、あるいは申請をしっかりやり切れる方にしか届かないということにもなりかねません。 このプッシュ型の仕組み、例えば医療費回りであれば、マイナンバーと保険の情報をひもづければ、年間の上限を超えたかどうかであるとか、あるいは多数回該当に当たるかどうかといったことは、行政の側で状況を把握できるはずです。このように、申請してもらって初めて適用されるということではなくて、行政の側が、どなたが今どういう状況になっていて、どれだけの給付であるとか支援を届ければいいかということが分かる。制度の中身そのものは変えなくても、より効果的に必要な方に届くということが重要であると思います。 そこで、総理に伺いたいと思います。 このプッシュ型の仕組みというのは、まさに所管省庁とデジタル庁、複数の省庁にまたがる課題でございます。プッシュ型行政の実現に向けて、給付を伴う主要な政策のアップデートの際には、その変更の時間軸と歩調を合わせる形で支援がプッシュ型で届く仕組みを整備するように、そういった方針を是非打ち出していただけないでしょうか。お考えを伺いたいと思います。
○松本(尚)国務大臣 お答え申し上げます。 プッシュ型、申請主義にしていこうというのは、行政サービスを公正、公平、迅速に進めていく上では非常に重要なことだというふうに思っております。 例えば、今、給付つき税額控除の議論がこれから始まろうとしていますけれども、その場合においても、給付をするときに公正、公平、迅速に、あるいは対象者をきちんと絞ってプッシュ型で給付をしていく、この準備を我々としても今進めていこうと思っております。給付つき税額控除の制度設計を横目でにらみながら、我々もシステムをそれに合わせてつくっていかなきゃいけません。今まさに、ほぼ毎日のようにその議論をしているところで、国民会議にもデジタル庁が最初からコミットするようにお願いをして、そうさせていただいているところです。 また、今委員おっしゃったように、いろいろな府省庁がまた違った場合で申請主義を、プッシュ型をしていきましょうということも、デジタル庁としてはそれを横串に刺してシステムをつくっていくのが我々の仕事ですから、委員おっしゃった御懸念のところは我々のところでしっかりとグリップしながら、プッシュ型の仕組みをつくっていけるように努力したいと思います。 ありがとうございます。
○高山委員 ありがとうございます。 まさに、松本大臣にお答えいただいた、デジタル庁側が必要な議論にどんどん入っていくというのはすばらしい形であると思います。 その際に、プッシュ型の実現をするためには、システム側の整備、データ連携の整備だけではなくて、制度そのものがプッシュ型で支払えるような法的な仕組みを持っておくということが重要であるというふうにデジタル庁の方々からも聞いております。 ある意味、制度側がボトルネックになって、例えば、勝手に支払えないであるとか、申請を要するということであるとか、そういった状況も多くあるというふうに伺っておりますので、是非、デジタル庁側からも、制度側の不備といいますか、制度を担当する省庁側に変えてもらわないといけないことを是非指摘をいただいて、迅速にその変更がなされるように進めていただければというふうに思います。 最後に、人への投資について伺います。 冒頭の質問では、現役世代の社会保険料負担を軽減して、手取りをどう増やすかということをお話しさせていただきました。手取りを構造的に増やしていくためには、結局のところ、一人一人の生産性が上がって、そして稼げるようになり、その稼ぎが働く人に還元される、このサイクルをつくるしかないということだと思います。そして、その中で重要な役割を果たすのが教育であり、人材育成であるというふうに考えます。 一方で、常々指摘があるとおり、日本の教育予算の対GDP比というものは、OECD加盟国の中でも低い水準のままである。そして、公教育におけるAIの活用についても、先進的なところとまだ手がついていないところ、これは自治体間、地域間でも格差があるものというふうに認識をしております。 我々チームみらいは、教育というのはコストではなくて投資であるというふうに考えます。成長戦略として製品であるとか技術にしっかりと投資を行うのであれば、人に対しても同じ覚悟で投資をしていくべきだというふうに思います。 国際競争の中で人材をどう育てていくのか、この全体像について、総理のビジョンをお伺いできますでしょうか。
○松本(洋)国務大臣 お答えいたします。 我が国におきましては、二〇四〇年にかけて、AI、ロボット分野を始めといたしました理系人材やエッセンシャルワーカーの不足といった人材の需給ギャップが生じる可能性がある、このように指摘をされているところであります。こうした産業構造の変化というものを踏まえつつ、イノベーションを起こすことのできる人材の戦略的な育成に取り組むことが重要となっております。 現在、日本成長戦略会議人材育成分科会の取りまとめを私が担当しているところでありますが、この下で、高校教育改革や高等教育改革、リスキリング、実践的な職業人材育成、科学技術人材育成など、高校から大学、大学院までを通した人材育成システム改革に向けた方策を検討しているところであります。 高校教育改革につきましては、先般、改革の方向性などを示したグランドデザインを公表をいたしました。特に、アドバンストエッセンシャルワーカー等の育成支援、理数系人材育成支援、多様な学習ニーズに対応した教育機会の確保といった、先導的な学びの在り方を構築する高校改革のパイロットケースの創出に取り組むこととしております。 また、大学、高等専門学校における理工、デジタル系分野の人材育成の強化、人口減少下でも地域に不可欠となる人材を育成する方策を地域で協議、実行する仕組みの推進などの取組を通じた高等教育の構造改革や、産業界、大学の実情を踏まえましたリスキリングプログラムの充実などについても検討を進めております。 高市内閣が目指します強い経済、未来への成長を実現をするためにも、引き続き、関係省庁とも連携しつつ、スピード感を持って取り組んでまいります。
○高山委員 ありがとうございます。 是非、おっしゃっていただいた、人への投資といったところをやり切っていただきたいなというふうに思います。 今日、五つ質問させていただきましたが、手取り、そして医療費、高額療養費、障害者福祉、行政サービスの届け方、そして人への投資。全てに共通して是非御検討いただきたいのが、制度があるのに十分届いていないであるとか、ビジョンがあるのにその実現が道半ばであるということが、結果的に、国民は負担感だけ覚えて、その実感が伴わないという不幸な事態になってしまうおそれがあるということの懸念で、それぞれ質問させていただいたわけです。そういったギャップが、国民と政治との間にギャップを生んでしまうということになるのではないかなというふうに大変懸念をしております。 来年度予算案においては、こういった懸念がしっかりと解消され、手取りを増やし、苦しい立場の方にも行政の支援が届き、そして未来を担う人材への投資がしっかりとなされる、そういった意思を持ったものであることを改めてお願いさせていただいて、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○坂本委員長 これにて高山君の質疑は終了いたしました。 次に、辰巳孝太郎君。
○辰巳委員 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。 今日は、軍拡増税について質問をいたします。 高市政権は、軍拡財源を確保するため、来年度の予算案に防衛特別所得税という新たな税を導入しようとしております。来年一月から所得税に一%を付加するものであります。これは、政府が二〇二二年に閣議決定をした安保三文書に基づくものであります。三文書は、憲法違反の敵基地攻撃能力の導入と、それまで五兆円規模だった年間の軍事費を毎年一兆円積み増し、五年間で総額で四十三兆円、かつてない軍事費の増額を盛り込んだものであります。 政府は、その財源確保のために、国民に様々な負担を押しつけようとしております。今日取り上げるのは、その増税についてであります。 パネルを用意しましたけれども、政府は三つの税目で増税するとしております。一つは法人税、四%の付加税を課すものであります。二つ目はたばこ税の引上げ、そして三つ目は所得税に一%を付加するものであります。これら増税全体で年間一・三兆円確保するというのが今の政府の計画であります。 元々政府は、施行時期を二〇二四年以降の適切な時期としていましたけれども、増税への反発のおそれがありまして実施に移せずにいたわけでございます。こうした下で、石破政権が昨年、法人税とたばこ税の今年四月からの実施を決めて、今回、高市政権が所得税の増税を実行しようとしております。 まず、財務大臣に確認をいたします。 現行憲法下で、政府が軍事費の財源確保のために国民一般に増税を課したことはございますでしょうか。
○片山国務大臣 防衛力強化に係る財源確保のための税制措置としては、令和七年度税制改正で既に防衛特別法人税が創設され、たばこ税について、加熱式たばこの課税の適正化と税率の引上げが行われた、また、今般の令和八年度税制改正において防衛特別所得税を創設するとしていること、この例を除けば、お調べした範囲において、現行憲法下で我が国において防衛力強化に必要な財源確保のために税制措置を行った例はございません。 なお、湾岸戦争の停戦後、湾岸地域における平和回復活動の支援のため、平成三年に法人臨時特別税、石油臨時特別税を創設した例はあります。
○辰巳委員 湾岸戦争当時というのは補正予算ですよね。防衛費増額のための増税というのは今回が初めてということですよ。 これは目的税なんですよね。戦前の反省から、現行憲法ではやはり否定をしてきたものです。あるいは、今回、税率が所得税への一%の付加ということになりますけれども、結局、軍事費の調達をこの税率を上げていくことなどでやっていくんだ、そういう仕組みができるわけですね。軍拡に連動して増税のレールが敷かれるということになるわけで、これは重大だというふうに私は思います。 そこで、総理に確認をいたします。 この現行憲法下で初めてとなる軍拡増税について、自民党はさきの総選挙で公約に明記されておられましたでしょうか。
○小泉国務大臣 まず、防衛に関してのことなので短く申し上げたいと思いますが、先ほどから先生はずっと軍拡、軍拡という言葉をお使いになっておりますが、軍拡に関する予算というふうに我々は言っておりませんで、防衛力を整備をする、そのために必要な税制上の措置を講じる、そして防衛力を整備するために必要な戦略三文書の改定、こういったことなどについて進めるということはかねがねお話をさせていただいていることでありますので、軍拡とかそういったことに基づいて答えろと言われても、そういったことは、何を基準に軍拡というふうに言っているのか、お話をいただければと思います。
○辰巳委員 軍拡の何が悪いんですか。歴代自民党政権で、軍拡についてそれだけ茶々を入れてきた人はいますか。軍拡じゃないですか。軍拡ですよ、軍事費のための拡大なんだから。 総理、私は総理に聞いているんですが、二月の総選挙で今回の防衛特別所得税は公約に入れておられましたでしょうか。
○高市内閣総理大臣 政権公約に明記しているものではございません。与党税制改正大綱でございます。
○辰巳委員 つまり、今回の選挙でこれは公約に掲げていないんですよ。公約にも隠して今回増税を強行しようとしているということですね。来年から軍拡増税が始まるということなんかは、国民は、聞いていない、これはかなりいるんじゃないかと私は思います。この間の選挙で国民が求めたのは、生活あるいは物価高対策です。暮らしに重くのしかかる消費税を減税してほしいということだというふうに私は思います。 来年度の増税だけではありません。政府は、今年中に安保三文書を改定し、更なる大軍拡に踏み出そうとしております。アメリカのトランプ政権は、同盟国に対し、中核的な軍事費でGDP三・五%、関連経費を含めた全体で五%への引上げを求めております。 財務省に聞きます。 これを機械的にGDPに当てはめた場合、それぞれ、三・五%そして五%で幾らになるのか。そして、国民一人当たりの負担額の金額も併せて示していただけますか。
○宇波政府参考人 御質問ですので、機械的な計算として。 令和八年一月の内閣府、令和八年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度によれば、令和八年度の名目GDPは六百九十一・九兆円程度と見通されております。これを用いて機械的に計算いたしますと、その三・五%は二十四・二兆円程度、五%は三十四・六兆円程度となります。 また、一人当たりの金額につきましては、令和八年二月の総務省人口推計における二〇二六年二月一日現在の日本の総人口一億二千二百八十六万人を用いてこちらも機械的に計算をいたしますと、GDP比三・五%は十九・七万円程度、五%は二十八・二万円程度となります。
○辰巳委員 これは物すごい金額ですよ。今の答弁に基づいて試算すると、安保三文書の前の五兆円規模だった軍事費は、五%で三十五兆円という途方もない規模になるわけですね。税収の四割が軍事費ということになります。教育予算の七倍以上です。国民一人当たりの負担額も、二二年度の一人当たり六万円から二十八万円へと二十二万円も増大するということになります。総理、こんな要求をアメリカから受け入れたら、日本の財政も国民生活もむちゃくちゃになると私は思います。 総理、来週十九日に日米首脳会談でトランプ大統領に対して、このような荒唐無稽な軍拡要求には応じられないと私ははっきり伝えるべきやと思いますけれども、いかがですか。
○高市内閣総理大臣 そもそもトランプ大統領からそのような要求は受けておりません。
○辰巳委員 だから、これから受けるんですよ。受けたときにはきっぱり拒否してくださいという質問をしております。
○小泉国務大臣 これは何度も後藤先生からも同じ質問をされていますけれども、辰巳先生、それはこれから受けるんですというのは全く事実と根拠がないので、そこについて、やはり一方的に仮定を置いて、あたかもその前提で質問をされても、それはかみ合わない議論が続くと思います。 そして、軍拡や大軍拡とおっしゃっていますが、軍事費ともずっと言っていますけれども、共産党さんは自衛隊のことは違憲だということも言っている中で、余り軍というふうに皆さんが言うというのも、私は何がベースなのかがよく分からないこともあります。(辰巳委員「委員長、注意してください。質問にも答えていないじゃないですか」と呼ぶ)ですので、ある皆さんの考え方によれば、この防衛力の整備ということを今まで言っていなかったという前提で質問をしているとすれば、我々は、まず、この税制上の措置については岸田政権のときに決まっていて、その中で、戦略三文書の改定は前倒しで進めますが、防衛力の整備を続けていくということは……(辰巳委員「委員長、時間」と呼ぶ)
○坂本委員長 時間が迫っております、防衛大臣。
○小泉国務大臣 我々は、選挙のときでもこのことについてはお話をさせていただいております。
○辰巳委員 委員長、注意してくださいよ。貴重な時間を、質問していない防衛大臣がしゃしゃり出てきてこんな答弁、おかしいじゃないですか。 トランプ大統領から求められたらきっぱりと拒否をする、これを求めたいというふうに思います。 今問われているのは、米軍と一体で軍事力を強化することが憲法九条を持つ国として許されるのかということですよ。国民の暮らしも平和も壊す安保三文書の改定も撤回すべきだということも、はっきり言っておきたいというふうに思います。 OTC類似薬の保険外しについて次は聞いてまいります。 今回負担増となる薬は七十七成分なんですね。アレグラ、リンデロン、ロキソニンなど花粉症、アトピーなどの皮膚疾患の薬、鎮痛剤など臨床の現場で広く使われている薬が対象であります。今や国民の半分がかかっている花粉症の方の負担がどうなるのか。御夫婦とお子さん三人が花粉症に苦しむ御家族に私は直接話を聞きました。 一月から五月までの間、抗ヒスタミン薬アレグラ、ナゾネックス点鼻薬、アレジオンの点眼薬、これを服用されている。現在、一人当たり一月の自己負担は千四百五十四円なんですね。そして、今回の見直しで二千三百一円、一人当たりですよ、一か月。実に一・六倍になる。ワンシーズンで見ますと、今までよりも一万二千七百十八円も家族全体で負担が増えるということになります。これは大きいと思うんですね。 厚労大臣に確認します。 今回のOTC類似薬、このような大改悪を社会保険料引下げのためにやるんだとおっしゃっているんですけれども、今回の改定で月々の社会保険料負担は幾らぐらいが軽減されるのか、お示しください。
○上野国務大臣 まず、OTC類似薬の保険給付の見直しの基本的な考え方でございますが、必要な受診は確保した上で、日常的な医療に関わる比較的少額な薬剤に対しては一定の御負担をいただくというものであります。このような観点に立って、OTC類似薬の保険給付の見直しを進めていくこととしております。 これにつきましては、現役世代の保険料負担の軽減、またあるいは、保険を使って医療用医薬品の処方を受ける方と保険を使わずにOTC類似薬で対応する方との公平性、そうした観点から検討を進めてきたものであります。その結果として生じる最終的な保険料への影響額につきましては、これは加入されている保険者によって異なりますが、一人当たりの平均額を機械的に算出をしますと、一年当たり約四百円の減少、一か月当たり約三十円の減少となります。 先ほども申し上げましたが、一千億、二千億の医療費の削減をいたしますと、どうしても一・二億人の加入者で割りますと数百円という形になりますが、こうした一つ一つの改革をしっかりやるということが結果としての保険料負担の軽減につながると我々としては考えております。
○辰巳委員 今厚労大臣が言ったように、社会保険料の軽減負担というのは、一月に直したらたったの三十円ですよ。うまい棒二本分ですよ。それで一家族で一万二千円を超える負担増になるんですよ。絶対に許せませんよね。 総理、花粉症対策にしっかり取り組むとおっしゃっておられました。花粉症による経済損失は、パナソニックによりますと一日二千四百五十億円とも推計をされています。僅か年間四百円、月三十三円の保険料軽減によって、花粉症という、公衆衛生上も我が国の経済上も疾患対策上も悪影響を与えるこんな制度設計、OTC類似薬の負担拡大はやめるべきだと思いますけれども、総理、いかがですか。
○上野国務大臣 花粉症に用いられる薬の中には、御指摘いただきましたように、OTC類似薬の保険給付の見直しの対象となるものも存在をしております。 先ほども申し上げましたが、これはやはり、保険を使って医療用医薬品の処方を受ける方と保険を使わずにOTC医薬品で対応する方との公平性、また、現役世代を中心とする保険料負担の上昇の抑制という観点から、必要な受診は確保した上で、別途の負担を求めるものであります。 なお、実施に当たりましては、医療上必要な方への配慮を検討するなど、丁寧に進めてまいりたいと考えています。
○辰巳委員 同じ答弁を何回もやって時間を潰すのはやめていただきたいです。公平性と言うんですけれども、高い市販薬には手が出ないという人や、負担増によって、症状が残っていても治療をやめるという人が必ず出てきますよ。 負担増はこれ限りではありません。昨年十二月の維新の会と自民党の政策合意、あるいは厚労大臣と財務大臣の合意で、二〇二七年以降も対象品目を拡大すると明記されております。あわせて、特別料金の引上げの検討を行うことも盛り込まれております。維新の会の会議の中でも、引上げ法案に明確に引上げということを盛り込むべきだというような意見が出ていたことも報道をされています。更に改悪させること、これは政権としてやる気満々じゃないですか。 私は、涙と鼻水とくしゃみで苦しむ国民を経済的にも苦しめるOTC類似薬の保険外しはやめるべきだ、こう申し上げて、質問を終わります。 以上です。
○坂本委員長 これにて辰巳君の質疑は終了いたしました。 次回は、明十三日午前九時から委員会を開会し、締めくくり質疑を行うこととし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時八分散会