予算委員会 第3号
- 発言数
- 273 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2026/03/02
会議録
○坂本委員長 これより会議を開きます。 令和八年度一般会計予算、令和八年度特別会計予算、令和八年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、基本的質疑を行います。 この際、お諮りいたします。 三案審査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付いたしておりますとおり、内閣官房内閣審議官藤野克君外四十八名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○坂本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○坂本委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。斎藤アレックス君。
○斎藤(ア)委員 皆様、おはようございます。日本維新の会の斎藤アレックスでございます。 本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。 まず、先般の解散・総選挙での勝利、また、第二次高市内閣の発足、総理、誠におめでとうございます。この結果を受けて、高市内閣の政策推進は大きな後押しを得ることとなったと考えております。 また、この衆議院選挙は、連立与党として日本維新の会が初めて迎えた国政選挙で、私たちにとってはとても難しい選挙戦でした。しかし、この選挙戦を通じて、日本維新の会は、与党として高市内閣を支えるけれども、しかし、言うべきことは忖度せずに言っていく、自民党に改革を突きつけて、変わらなかった日本の政治を変える役割を果たしていく、その立場を確立させることができたと考えています。 高市内閣に対する国民の期待は高いものがあります。その期待は、日本が変わるんだという変化に対する期待だと感じています。そして、まさに高市内閣が起こす変化の数々が記されたものが、自由民主党と我々の間の連立合意ではないでしょうか。 改めて総理には、この選挙結果の受け止めと、そして、第二次高市内閣においても日本維新の会との連立合意に書かれた各分野にわたる改革を推進する決意を伺いたいと思います。
○高市内閣総理大臣 総選挙におきましては、高市内閣が掲げる責任ある積極財政、そして安全保障政策や政府のインテリジェンス機能、この強化など、非常に重要な政策転換について、日本維新の会との新たな連立政権の枠組みの下で進めてよいかどうか、まさにこれを国民の皆様に訴えてまいりました。その結果、国民の皆様から、重要な政策転換を何としてもやり抜いていけと力強く背中を押していただけたと考えております。 その大きな御期待に応えるために、自民党が総選挙で掲げた政権公約、及び、日本維新の会との間で正式に交わし、なおかつ自民党でも党議決定をいたしました連立政権合意書の内容を一つ一つ実現していく、それが私の責任であると考えております。
○斎藤(ア)委員 ありがとうございます。 我々日本維新の会は、連立合意にあるとおり、日本政治が積み残してきた宿題を解決して、中長期にわたる日本社会の発展の基盤となる構造改革を成し遂げる、そのために活動させていただいています。そして、様々な構造改革の中でも、最も重く、最も困難な問題が、社会保障制度改革であります。 日本の社会保障制度は、支える側の激減と支えられる側の膨張によって、将来の持続可能性を失っています。国の一般歳出に占める社会保障関係費は、令和八年度、今審議をされているこの当初予算で約五六%に達しており、本来であれば経済成長に資する教育や科学技術への投資に投じられるはずであった予算をも圧迫して、日本が長期にわたる経済低迷から脱却する能力を奪う結果を招いています。 何より国民負担、とりわけ現役世代の社会保険料の負担は、既に限界を突破しています。社会保障改革による現役世代の社会保険料の負担の軽減は、紛れもなく日本政治が全身全霊を注ぎ込まなければならない構造改革の一丁目一番地であると考えております。 社会保険料を下げる改革に近道はありません。給付は高齢者中心、負担は現役世代が中心という、超高齢化時代に突入した日本において持続不可能なこの現在の社会保障の構造にくさびを打ち、社会保険料を下げていくためには、年齢によらない、所得に応じた応能負担の導入と、大きなリスクには医療保険制度で備え、小さなリスクには自ら備えるという行動変容を国民に促すことが欠かせません。 昨年の年末、十二月十九日に与党の政調会長間で合意をした社会保障制度改革に関する合意においては、この考え方に基づき、様々な医療制度の改革を盛り込んでいます。 例えば、OTC類似薬、つまり、ドラッグストアなどで買える市販薬と有効成分や効能がほぼ同じの処方薬に関しては、新たな患者負担の仕組みを導入する改革を盛り込んでいます。 総理に改めてお伺いをさせていただきたいと思いますけれども、社会保険料を下げる改革を進めていく、その中で、大きなリスクを公的な保険でカバーする一方で、小さなリスクには自ら備えていただく行動変容を国民に促していく、OTC類似薬の保険適用の在り方の見直しという改革がどのような意義や効果を持つのか、総理の御認識を伺いたいと思います。
○高市内閣総理大臣 日本維新の会とは、社会保障関係費、これの急激な増加に対する危機感、そして現役世代を中心とした過度な負担上昇に対する問題意識を共有した上で、持続可能な社会保障制度の構築に向けた協議を重ね、昨年の十二月十九日に、日本維新の会と自由民主党の政調会長間で政調会長間合意を結んだと承知をいたしております。 私としましては、問題意識は共有をしています。持続可能な社会保障制度に向けた改革を進めていくということは極めて重要です。これは、若い方々の負担ということだけではなくて、私たちが年を重ねていっても安心して暮らしていける、そういう環境をつくっていける大切な取組だと思っております。 OTC類似薬の保険給付の見直しなど、政調会長間合意に盛り込まれました政策の実現に向けて、より一層、政府・与党一丸となって取り組んでまいります。
○斎藤(ア)委員 ありがとうございます。 この改革に関しては、ただでさえ増えている社会保険料を下げることは難しいのではないか、そういった懸念の声、あるいは批判めいたお声もたくさんいただいておりますけれども、高市内閣の下では、その懸念にしっかりと応えて、改革を前に進めて、そして社会保険料を下げていくんだ、そこを連立合意に基づいてしっかりと目指していくんだということはしっかりと共有をさせていただいていると思うんですけれども、その点について、改めて、社会保険料を下げていくんだというその御意思を高市総理からも伺えればと思いますけれども、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 特に、中所得、低所得の方々にとって社会保険料の負担というのは非常に重いものになっています、逆進性があるということから。これも、給付つき税額控除、私が進めようとしている一つの理由でもございます。 社会保険料の負担をできるだけ下げていくために、知恵を絞って、工夫できるところは工夫していく、これはとても大切なことだと考えます。
○斎藤(ア)委員 ありがとうございます。 この中で、OTC類似薬の保険給付の見直しというものは、OTC医薬品で対応できる、つまり普通に薬局で買える医薬品で対応できるにもかかわらず、ほかの被保険者の保険料にも負担をかける形で医療用医薬品の給付を受けている患者さんと、また、現役世代を中心として、平日の診療時間内ではなかなか受診できなくて、やむを得ずドラッグストアに行かざるを得ない、そういった方々との間の負担の公平性を実現する観点や、また、現役世代の保険料負担の軽減を図る、そういった趣旨でこの改革を進めているものでございます。 この新たな制度を通じて、軽微な症状のときにはドラッグストアの薬剤師に相談するなどして薬局でOTC医薬品を購入してセルフメディケーションをするという行動変容が進めば、無駄な診療や通院を削減して、大幅な医療費の削減を目指す、より大きな改革につなげることができます。 まず、今国会では、一千百品目を対象医薬品として、薬剤費の四分の一に特別の料金を設定する形で、ほかの被保険者の保険料負担により給付する必要性が低いと考えられるときには、患者の状況や負担能力に配慮しつつ、別途の保険外負担、特別の料金を求める新たな仕組みを創設することになります。 先般のこの与党政調会長合意においては、今後、セルフメディケーションに関する国民の理解や、OTC医薬品に関する医師、薬剤師の理解を深めるための取組などを進めながら、与党の関与の下、令和九年度以降にその対象範囲を拡大していくこと、あわせて、特別の料金をいただく薬剤費の割合の引上げについても検討することとしていますけれども、厚労大臣には、このOTC類似薬に関する今国会での取組と、そして今後のOTC類似薬に関する改革の展開についての御認識を伺いたいと思います。
○上野国務大臣 お答えをいたします。 当該制度につきましては、今委員からお話のあったとおり、まずは、七十七成分を対象医薬品として、薬剤費の四分の一に特別の料金を設定をすることとしているところであります。 さらに、これに当たりましては、施行状況等について政府が把握、分析をした上で与党に報告する枠組みを構築するなど、与党の関与の下、令和九年度以降にその対象範囲を拡大をしていく、あわせて、特別の料金をいただく薬剤費の割合の引上げについても検討する等とされておりますので、本合意を踏まえまして、施行状況を十分把握をした上で、適切に対応してまいりたいと考えています。
○斎藤(ア)委員 ありがとうございます。 今国会で実現を目指す、七十七成分一千百品目を対象医薬品とした、四分の一の特別の料金を課すという第一歩は、今後この改革を更に広げて、セルフメディケーションの推進による医療費の削減を進める上で、大変重要な一歩だと考えております。是非、今後更にこの制度を育てていきたいと思いますので、厚労大臣の御理解と引き続きの取組をどうぞよろしくお願いいたします。 昨年の与党政調会長合意について、もう一つ厚労大臣にお伺いをしたいと思います。 この政調会長合意であったもう一つの大きな改革の進展が、高齢者の方にも所得に応じて適切に保険料や窓口料金を負担いただく、応能負担の実現に向けた改革です。 現在の医療・介護制度における自己負担割合は、主に年齢と現役並み所得の有無で判定されますけれども、現役並み所得の有無の判定に、現状、多くの場合、上場株式の配当や譲渡益などの金融所得は反映されていません。後期高齢者の方々の中には、この金融所得で現役世代並みやそれを上回る収入を得ている方がいらっしゃいますが、しかし、今の制度では、証券口座から自動的に源泉徴収される源泉徴収ありの特定口座を選択している場合、確定申告をしなければ、その利益は保険料や窓口負担の計算には含まれなくなってしまいます。中には、金融所得で現役世代以上の所得があっても窓口負担割合が一割ということも当然起こってくるわけであります。 マイナンバーをしっかりと活用して、確定申告をしていようがしていまいが、株などで利益がある後期高齢者の方には、その利益に基づいて、働いて稼いだ所得と同様にその利益を扱って、その能力に応じて保険料を負担していただく。そうすることで、現役世代の社会保険料を下げることができるようになります。 日本維新の会と自民党の合意では、この改革のための法案をこの国会で成立させ、税制における金融所得に係る法定調書へのマイナンバー記載を徹底しつつ、法案成立後三年程度で保険者への法定調書のオンライン提出義務化が確実に履行できるようにするとされていますけれども、この改革についても、合意に基づいてできるだけ早期に実現していただきたいと思いますけれども、厚労大臣の御認識を伺います。
○上野国務大臣 全世代型社会保障を実現をして構築をしていく観点から、今御指摘のありましたとおり、年齢によらず、能力に応じた公平な負担、これを実現をしていくことが大切だというふうに考えております。 昨年末の与党の政調会長間合意を踏まえまして、後期高齢者医療制度の窓口負担割合等に金融所得を公平に反映をするため、関係する法律案、これを今国会に提出するべく調整を行っておりますので、今後とも政府・与党一体となって適切に取り組んでまいりたいと考えています。
○斎藤(ア)委員 ありがとうございます。 この合意では、三年程度で実現をする、システム構築なども時間がかかるということで三年程度と書いていますけれども、現役世代の社会保険料負担を下げるために、是非、三年と言わず、できるだけ早く実現をしていただきたいと思いますので、その点も是非よろしくお願いいたします。 そして、総理、我が党と自民党との連立合意に基づいた社会保障会議の協議は、まさにこれからが第二ラウンドとなりまして、これから更に困難な課題が山積をしております。連立合意における社会保障改革十三項目には、高齢者の定義の見直しや、窓口負担の見直し、中医協改革、そして三号被保険者制度の見直しなどが含まれています。 この十三項目の改革の意義は極めて大きいものがあると考えています。これまで政治が、票にならないから、反発が怖いからと先送りしてきた、戦後社会保障の根本矛盾にメスを入れる構造的なくさびになると考えております。 骨太の方針に改革の方向性を明記するためにも、本年五月中にその十三項目の改革の骨子を固め、そして、令和八年度中に具体的な制度設計を行い、順次実行する。連立合意に書かれたこのスピード感こそが、国民が高市政権に求めている変化の在り方だと考えています。 しかし、自民党内には、今なお現状維持を望む声も根強いことを私も承知をしております。 総理、この十三項目の協議を円滑に進め、確実に実行に移すため、総理自ら党内に強力な指示を出していただき、リーダーシップを発揮していただき、この協議を後押しいただく、そのことを是非お願いしたいと思いますけれども、総理の御認識を伺いたいと思います。
○高市内閣総理大臣 社会保障改革の十三項目につきましては、令和八年度中に具体的な制度設計を行い、順次実行するとされております。政府としましても、日本維新の会と自由民主党での協議を進めていただきながら、その政策の実現にしっかりと取り組んでまいります。 連立政権合意書に記載のとおり、社会保障全体の改革を推進することで、現役世代の保険料率の上昇を止め、引き下げていくこと、これは、現役世代の皆様の手取りを増やし、また、経済の好循環を通じて強い経済をつくる上でも極めて重要です。 連立政権合意書は、自民党においては党議決定をされております。政策の実現に向けて、与党での協議が進みましたら、政府もしっかりとこれに対応していくということでございます。
○斎藤(ア)委員 ありがとうございます。 我々日本維新の会も、交渉の現場で誠心誠意、全力でやらせていただきます。何とぞ、総理におかれましても、引き続きのリーダーシップの発揮をよろしくお願いをいたします。 次に、厚労大臣にも、最後、この十三項目について一点お伺いをしたいと思います。 十三項目の第九項目に、高度機能医療を担う病院の経営安定化と従事者の処遇改善、診療報酬の抜本改定を進める、この点についても明記をされております。 今、地域の命を守る高度医療の現場は、物価高騰と賃上げ圧力で崩壊の危機にあります。一方で、病院と診療所の間には経営状況に明らかな格差があります。 大臣、これまでの診療報酬改定のような、医科、歯科、調剤の配分比率を固定した、足して二で割るような前例踏襲では、もはや医療現場を守ることはできません。我が党の提案は、診療所から真に困難な医療を行う病院へという、大胆な財源の再配分を断行することにあります。昨年末の診療報酬改定では、我が党の意見を一部酌み取っていただきまして、新たに医科を病院と診療所に分けて改定率をお示しをいただくという、そういった改革の第一歩を踏み出していただいたと思いますけれども、まだ第一歩にすぎないというふうに考えています。 過去の慣行を打ち破って、医療施設類型ごとに、データに基づいた筋肉質な診療報酬改定を政治の意思で断行する、これをしっかりとこれから実現をしていただきたいと思います。そのことが高度医療の現場で働く人々を守っていくことにつながると思います。その覚悟と御認識を、是非大臣に伺いたいと思います。
○上野国務大臣 お答えいたします。 まず、令和八年度の診療報酬改定におきましては、物価上昇への対応のための物価対応料、これを新設をいたします。それと、賃上げのためのベースアップ評価料の規模そして対象職種を拡大をする、そうした方針でございます。 その上で、今委員からも御指摘がありましたが、高度機能医療を担う病院につきましては、物価高の影響を受けやすい、そうしたことも踏まえまして、診療報酬の改定率のうち〇・一四%を活用した特例的な対応、これを措置をすることとしているところであります。 まずは、本年六月の診療報酬改定の施行に向けて、こうした措置が的確に活用されるように、内容の周知等に努めていきたいというふうに考えております。その後の診療報酬上の評価の在り方につきましては、今回の改定による影響の検証等を実施をして、やはり現場の皆さんに頑張っていただく、その環境が大事でありますので、そうしたことを踏まえて検討をしていきたいと考えております。
○斎藤(ア)委員 今回の報酬改定の効果も見定めながらということはもちろんそうだと思いますけれども、しっかりと医療資源が適切に配分されるためにはこの診療報酬改定の抜本見直しも必要だと考えておりますので、その点もしっかりと与党協議の中で議論させていただきたいと思いますので、厚労大臣、厚労省の皆様の引き続きの御支援をよろしくお願いをさせていただきたいと思います。 次に、ちょっとお話を変えまして、副首都構想について一点お伺いをさせていただきたいと思います。 東京一極集中は、日本最大の脆弱性であって、生存リスクになっていると日本維新の会としても考えております。首都直下地震が起きれば被害は八十三兆円と、日本経済はまさに大きなダメージを受けることになってしまいます。この一本足打法に終止符を打ち、日本を支えるツインエンジンをつくり出す、それが副首都構想の真の意義だと考えています。 副首都構想は、単なる地方創生ではありません。有事の際に国家を継続させるバックアップ機能と、平時に経済を牽引する第二のエンジンをつくり出すプロセスであると考えています。そのためには、副首都となる都市に対して国家的な役割を果たせるよう支援を行うとともに、その都市には、その役割を果たす上で必要な機動的な意思決定を可能にする統治機構改革を求めることなどが重要だと考えています。 今、私もメンバーとして、自民党の皆様と与党の統治機構改革協議会の場で鋭意交渉を行っておって、今、順次、論点整理を進めながら法案作成にも着手したところでございます。 総理、連立合意に基づいてこの国会で副首都法案を確実に成立させ、国家戦略として副首都を設け、強く豊かな日本列島をつくっていく、この歴史的転換を高市政権で是非実現をさせていただきたいと思いますけれども、総理の御決意を伺いたいと思います。
○高市内閣総理大臣 国全体の持続的な発展のために、人や企業の地方分散を図っていくということは重要だと思います。また、おっしゃっていただきましたが、大規模災害時の危機管理機能のバックアップ体制、これを構築することも重要です。 このような観点から、いわゆる副首都構想につきましては、斎藤委員に会長を務めていただいております与党による協議体において、精力的に御議論いただいております。 先週金曜日の協議体では、法案骨子の作成に進むということ、いわゆる副首都について特別区設置法の適用地域以外の地域も対象となること、首都機能のバックアップに加え、経済成長の役割を担うことなどについて合意されたと聞きました。 今後もしっかり議論を深めていただき、連立政権合意書に基づいて早急に結論を得ていただきたいと期待いたします。
○斎藤(ア)委員 ありがとうございます。 この与党の協議会、今、急ピッチで検討が進んでいるところでございますので、引き続きしっかりと協議を進めて、早急に皆様にその法案を示せるように、私も全力を尽くしていきたいと考えております。 最後に、城内大臣に経済政策についてお伺いをさせていただきたいと思います。 高市政権は、責任ある積極財政を掲げています。我が党も、設備投資の即時償却など、企業の背中を押す政策を過去から提言をしてきており、それらが今回の税制改正で実現できるということは大きな進展だと考えています。また、戦略的な産業投資を政府が旗を振ってやっていくことも、他国との競争の観点で大変重要だと考えています。 しかし、先般公表された最新の月例の経済報告を見ると、深刻な事態が浮かび上がっています。民間の機械受注残高は積み上がっていて、また、公共投資も発注残がたまっている。それなのに、GDPへの寄与度が小さい。つまり、需要も予算もあるのに、現場が動けず、成長につながっていない。経済が目詰まりを起こしている状態だと思います。 原因は、深刻な人手不足という供給制約にあります。この壁を壊さなければ、幾ら積極財政を行っても、それは単なるインフレ圧力になり、国民を苦しめるだけの結果になってしまいます。 大臣、この供給制約をどう打破するおつもりか。単に予算を積むだけでなく、徹底した省人化投資や労働供給の拡大という供給側の革命を、どのようにして、どのようなスケジュールで実行するのか。その方策についてお伺いをさせていただきたいと思います。
○城内国務大臣 斎藤委員にお答えします。 まず、国内投資が不足してきた背景について申し上げますと、長年のデフレの中で企業部門がコストカットを行ってきた結果、収益の増加に比べまして、将来のために必要な投資、これが抑制されてきたというふうに考えております。 こうした状況を解消するには、企業は、過度に現預金を保有するのではなく、設備投資あるいは人材投資などを効果的に行っていくことが重要だと考えております。 その上で、御指摘の、人手不足により実際の投資が進まないといった労働供給制約に対応するには、何といっても、生産性を高めるとともに、心身の健康維持を大前提として、雇用者の希望に応じた形で労働供給力の確保をすることが必要で、具体的には、労働移動の円滑化、あるいは労働生産性の向上、あるいは女性や高齢者の労働参加をより促すといったことが挙げられると思います。 このため、日本成長戦略の検討の中で、労働市場改革を分野横断的課題の一つとして位置づけておりまして、労働生産性の向上に向けました、繰り返しになりますけれども、心身の健康維持と従業者の選択を大前提とした、労働時間法制に係る政策対応の在り方、今申し上げました労働移動の円滑化等について、しっかり検討を行っていく予定であります。 また、同じく分野横断的な課題の一つであります賃上げ環境整備の取組の一環として、省力化投資促進プランに基づきまして、AIやロボットの導入等を通じました生産性の向上を後押ししているところでございます。 今後、更なる施策の充実や強化を検討した上で、この夏までに日本成長戦略を策定し、これを強力に推進することで、御指摘の国内投資の促進に向けた環境整備、そして労働供給制約の解消に向けて取り組んでまいります。
○斎藤(ア)委員 ありがとうございます。 終わります。
○坂本委員長 この際、藤田文武君から関連質疑の申出があります。斎藤君の持ち時間の範囲内でこれを許します。藤田文武君。
○藤田(文)委員 日本維新の会の藤田文武でございます。 今日は、考えてみれば与党として初めての予算委員会登壇ということで、どうぞよろしくお願いします。テイストは余り変わりませんので、元々上品にやっておりましたが、よろしくお願いします。 やはり、冒頭、イラン情勢についてお聞きしたいと思います。 二月二十八日、米国及びイスラエルがイランに対する攻撃を実施しました。イランはイスラエルや周辺国に攻撃を行うなど、攻撃の応酬が続いております。 民間情報を含めていろいろ飛び交っておりまして、また、鋭意、関係者の皆様には御努力、御尽力いただいていることに感謝を申し上げたいと思います。 改めて、日本政府の立場及び邦人保護を含む対応について、御説明を総理からいただけたらと思います。
○高市内閣総理大臣 今般のイラン情勢を受け、政府としては、関係国と緊密に連携をして、情報収集を含めた対応に努めております。イラン周辺国を含む地域全体の邦人保護及び海路、空路の状況把握と関係者への情報提供、これは続けておりますが、これからも万全を期してまいります。 イランによる核兵器開発、これは決して許されないというのが我が国の一貫した立場でございます。我が国として、これまで、関係国などとも連携しながら、イランの核問題の解決に向けた外交努力を行ってまいりました。そして、米国、イラン間の協議はイランの核問題解決のために極めて重要であり、我が国としてはこれを強く支持してまいりました。我が国としては、イランに対して、核兵器開発及び周辺国への攻撃を含む地域を不安定化させる行動をやめるとともに、交渉を含む外交的解決を強く求めるものです。 エネルギー安全保障を含む中東地域の平和と安定、そして国際的な核不拡散体制の維持というのは、我が国にとっても極めて重要でございます。事態の早期鎮静化に向けて、国際社会とも連携しながら、引き続き、必要なあらゆる外交努力を行ってまいります。 必要があれば、外務大臣から詳細を答弁させます。
○茂木国務大臣 若干、邦人保護について補足をさせていただきますが、まず、イランに関して申し上げますと、既に一月十六日に避難勧告、一番高いレベル4、これを発出するなど、万一に備えた対応を続けてまいりましたが、事案発生後直ちに高市総理から、関係省庁、外務省も含めて情報収集を徹底すること、そして現地に残っておられる邦人の方々の安全確保に向け万全の措置を講じることを指示を受けたところであります。 現在、イランには約二百名の邦人の方がいらっしゃる。そのうち、外務省それから国際機関の方もいられますが、かなり、イラン人と御家族を持っている永住者の方も多い、こういう状況でありますが、いずれにしても、大半、ほぼ全員と既に連絡を取って安否の確認をしておりまして、何らかの被害がある、こういう情報には接しておりません。 また、周辺国も様々な形で攻撃を受けておりまして、そういった国々にいらっしゃる方、全体でいうと七千七百人ぐらいになるわけでありますが、そういった攻撃を受けている国の方々の安否確認も取っているところでありまして、既に必要な場合の退避の準備、これも進めさせていただいておりまして、これは、現地の安全状況、これも確認をする、また、邦人の方々のそういったニーズも確認した上で必要な準備を取り、必要とあればそういった退避の支援もしっかりと行っていきたい、こんなふうに考えています。
○藤田(文)委員 御説明ありがとうございます。 引き続き、イラン及び周辺国の邦人保護の観点から、是非とも全力を尽くしていただきたいと思いますし、我が党としても全力でサポートをさせていただきたいと思います。 ちょっと順番を変えまして、通告していますところで外務大臣に質問いたします。 維新の会と自民党の連立合意書には、国際社会における平和を構築する新たな外交手段を涵養する観点から、令和七年度中に外務省に和平調停に係る部署を創設するとあります。 外務省は、和平調停に係る部署を、いつ、どのような規模で創設する予定か、決まっているところがあればお答えいただけたらと思います。
○茂木国務大臣 今回のイラン情勢にかかわらず、国際情勢はますます厳しくなりまして、各地で紛争が多発をいたしております。 紛争を未然に防ぐ、また早期に収束をさせる、さらに、日本としても、早い段階から問題に関与をして、和平の実現から最終的な復旧復興までシームレスに対応していくことが重要だと考えておりまして、これまでも様々な外交努力を通じて和平実現の取組を行ってきましたが、今後は、維新の皆さんとの連立合意にもあります和平実現に一層積極的に関与する、このために、三月の中旬にも外務省内に和平調停に関する部署を設置すべく、今準備を鋭意進めているところであります。
○藤田(文)委員 お答えいただきましたように、外交オプションを増やしていくという観点からも非常に重要な取組かと思いますので、三月中旬ということでお答えをいただきました。ありがとうございます。 それでは次に、経済財政政策についてお聞きしたいと思います。 高市政権が掲げる責任ある積極財政、これを私どもも強く支持をしております。しかしながら、この積極財政、いろいろなところに投資をしていくということは、民間の感覚で考えても、投資はチャレンジでありますから、全て一〇〇%成功するわけではありません。 投資を機動的に効果検証し、又は投資領域を変えていく。一生懸命投資をして、背中を押して、チャレンジを果敢にしていくとともに、それをしっかりと機動的に変更する、こういう発想も非常に重要だというふうに考えますが、総理の総論としてのお考えをお聞きしたいと思います。
○高市内閣総理大臣 まずは、十七の戦略分野を決めさせていただきました。経済安全保障のみならず、食料安全保障、エネルギー・資源安全保障、国土強靱化対策など、様々なリスクを最小化する危機管理投資、それから、AI・半導体、造船など、先端技術を花開かせる成長投資の中から選定をさせていただきました。 これは、世界共通の課題解決に資する製品、サービス、インフラを国内外に提供するということで、日本の成長につながることが期待できる、あるいはイノベーションを通じた経済成長や国際的地位の確保につながるものとして、いずれも優先して取り組むべき重要な分野だと考えています。 その上で、昨年十二月の日本成長戦略会議におきまして、私から、対象領域、課題を、総花的にすることなく、戦略的に絞り込んだ上で、横断的領域における取組の成果も十分に取り込みながら、目標、道筋、政策手段を明確にした、真に実効性のある官民投資ロードマップを策定するよう指示をいたしました。 ですから、十七の戦略分野における検討というのは、ロードマップの対象として優先的に支援する官民投資を、国内のリスク低減の必要性、海外市場の獲得の可能性、関連技術の革新性などの観点から戦略的に選択した上で進めてまいります。 そして、夏の日本成長戦略の策定後も、官民投資ロードマップの実施状況、これを適切に把握して、PDCAによって政策の実効性というものはしっかりと確保いたします。
○藤田(文)委員 お考えはよく分かりました。 先日、SNSを拝見していると、規制改革推進会議の中室牧子慶応大学教授が非常に示唆に富んだ発信をされておられました。 中室先生はデジタルとかAIのワーキングチームの座長でもありますけれども、このデジタルとかAIというのは進展が非常に速い、テクノロジーの発展度合いもすごく速い、どちらかというと法整備とか仕組み自体が追いついていないということを前提に、こんなことをおっしゃられていて、例えば、新しいことをやるときに、来年度予算を獲得して、実証事業とか調査事業をやって、それを基に審議会にかけて、有識者で実証事業の、調査の結果をもんで、回答してとやっていると、やはり時間がかかって機動的じゃないというようなお話があって、その中で、例えば、やり方として、ポジティブリストよりもネガティブリストの方がいいんじゃないか、規制の在り方ですね。それから、そういう、どんどんどんどん機動的に意思決定ができる仕組みに変えた方がいいんじゃないかというような御示唆がありました。確かにそのとおりだなと思って受け止めております。 また、もう一つが、うまくいかなかったことは勇気を持ってやめる。やはり行政は、一旦始めたことをなかなかやめられないし、うまくいっているようでいっていないことでもいっているように見せる、そういうことがありまして、私は、やめることは悪いことじゃないし、投資ですから、失敗しても果敢にチャレンジして、そして駄目だったら評価して、引いて、次に投資をしていく、こういう機動的なことが必要なんじゃないかというふうに思うわけであります。 特に、このテクノロジー領域は、テクノロジーは追いついているけれども社会実装できていないというのは、これは政治の責任でありますから、こういったことをどんどんやることによって、恐らく、責任ある積極財政は、もう一方で、ある種の供給側の改革、私なんかは規制改革をずっと訴えてきた政党でありますけれども、この供給サイドの改革、特に規制改革について積極果敢に組み合わせてやっていくべきだというのが私の考えなんですけれども、総理のお考えをお聞きしたいと思います。
○城内国務大臣 ただいま藤田委員から御指摘ありました中室委員の御指摘、私もしっかり拝聴しておりまして、いずれにしましても、規制・制度改革によりまして、民間投資と技術革新を促進し、企業が将来にわたって挑戦できる環境を整備する、これは政府の極めて重要な役割でありまして、その上で、高市内閣の成長戦略では、御指摘のように、供給力強化を目的に、先端技術の社会実装の実現、これを規制改革を通じてしっかりと実現しながら、事業者の予見性を高める大胆な措置を講じていくこととしております。 こうした観点から、日本成長戦略の戦略分野につきましては、需要のみならず供給面での両面のアプローチをする総合支援策を講じる中で、規制・制度改革も、御指摘のように、積極的に取り入れていく考えでございます。 具体的には、規制改革推進会議におきまして、先週二月二十六日、取りまとめられた中間答申がございます。その中で、今後の議論で取り上げられる規制改革項目を日本成長戦略の官民投資ロードマップにちゃんと反映するということをさせていただくことになりました。 このように、藤田委員御指摘のとおり、強い経済の実現に向けまして、成長戦略の検討において規制・制度改革との連携をしっかり深めていくことが重要であり、この点についてはスピード感を持って取り組んでまいります。
○藤田(文)委員 ありがとうございます。 ちょっと財務大臣にお聞きしたかったんですが、時間の都合上、次に行かせてください。済みません。 最後、外国人問題を十分ほどやりたいと思います。 パネルを一枚出します。 直近で、昨年は日本人の出生数が六十六万五千人ということで、過去最低を更新をいたしました。これを特殊出生率に置き直すと、一・一三という最低を更新したということであります。 一枚めくっていただきまして、パネルを幾つか用意したんですが、時間の都合上、もう一枚だけ。 これが在留外国人数の推移でございます。二四年から二五年にかけても結構増えていまして、この数年は同じぐらいのトレンドで、三十万から四十万弱ぐらいの数が純増しておりまして、いつも外国人の全人口に占める比率を語るときに大体三%弱と言っていたんですが、これを確実に超えておりまして、三・四%程度というところまで来ております。 そんな中で、昨年来、我が党も外国人政策については相当、提言を精緻に細かく出させていただいてきました。 思い起こせば、ちょうど一年前に、当時、石破総理でしたけれども、やはり、いろいろな部門に横断的にまたがっている問題を解決するためには司令塔機能が要るんだということをちょうどこの予算委員会で申し上げまして、司令塔機能が立ち上がりました。そして、自民党と維新の会の連立合意で、それをつかさどる担当大臣をつけてほしいということで、小野田大臣が就任されて、このリーダーシップの下、違法行為への厳しい対処、又は制度の誤用、濫用の穴を網羅的に塞いでいく、そして省庁間の連携を取っていくということが機動的に進み始めたことは、この一年の大きな進展だというふうに、私どもも我が事と思って取り組んできたことでありますので、非常に前向きに捉えております。 これまでのそれらの対応に対しての経過、そして今後の方針について、担当大臣からまず御紹介をいただきたいと思います。
○小野田国務大臣 お答えいたします。 昨年十一月の総理の指示に基づいて、御党を含む与党の御提言を踏まえて、本年一月二十三日、外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策を取りまとめました。 総合的対応策においては、外国人政策を秩序あるものとするため、まず、基本的な考え方として、一部の外国人による違法行為やルールからの逸脱に対し、国民の皆様が感じている不安や不公平感に対処すること、外国人の方々にも日本社会の一員として責任ある行動を取っていただき、国民、外国人の双方が安全、安心に生活する社会の実現を目指すこと等を指示しました。 そして、これまで着手できていなかった問題も含め、例えば、不法滞在者ゼロプランの強力な推進、在留審査の厳格化、永住許可や帰化についての審査の厳格化、税や社会保険料の未納防止など、幅広い施策を盛り込んでおります。 司令塔である担当大臣として、関係大臣と連携し、総合的対応策に盛り込まれた施策の実施に着実に取り組んでまいりたいと思います。
○藤田(文)委員 ありがとうございます。 今御答弁いただいた内容のほかにもたくさん取り組んでいただいていまして、そのことについては、私も関わってきたことも多うございますので、非常に喜ばしく思っております。 これは不断の見直しが必要でありまして、引き続きやっていくものでありますが、違法行為への厳しい対応、又は制度の誤用、濫用の穴を塞いでいくということは、かなり網羅的にできる体制が既に整ってきました。ですから、これは進んでいくものと思いますが、一番残された大きな課題は、実際に、人口の比率の中で、このままでは大きなボリュームが増えていくであろうと確実に予見される、そのことについてどう向き合っていくかということであります。 時間の関係上、一番最後の総理への問いを先にさせていただきたいと思います。 ちょっと紹介させていただくと、令和七年八月に、鈴木法務大臣時代に勉強会ペーパーというのが出ていまして、ここで現状に対する課題というのが挙げられまして、何て書いてあるかというと、将来的な人口減少を見据えて経済社会を支えるために外国人受入れの必要性、許容性に関する戦略的検討や、外国人比率が高くなった場合を想定した社会への悪影響等の観点から在留外国人に関する量的マネジメントや諸制度の適正化の枠組みに関する議論がされてこなかったという課題認識をしています。その上で、まずは、外国人が社会に与える影響等について、出入国及び在留管理の観点のみならず、複数の観点から中長期的かつ多角的な検討が有用であるということが明記されております。 私は、これは結構踏み込んだ提言で、当時、非常に勇気ある提言だなと思いまして、量的マネジメント、つまり外国人の皆さんの人口や人口比率に着目して、そこに対しての指摘をこれまでしてきたことが公式にはなかったものですから、これは非常に重要な指摘かと思います。外国人の皆さんも営みがあって、悪者にして何かそれをやり玉に上げるのは私は全くよくない議論だと思いますし、日本社会にも貢献していただいている。一方で、その増加スピードが速過ぎると、社会の許容度を超えてしまうんじゃないか。 それにはシミュレーションが必要でありまして、私たちの党は、改めて、昨年九月に提言を出し、そして今年は一月に提言を出しておりまして、その一月の提言は、特にこの量的マネジメントを早く進めるべきだ、こういう提言をさせていただいております。 人口戦略の中に位置づけても非常に重要な要素である外国人の皆さんのボリューム、これを私どもは、抑制に向けた、しっかりと制度を整えをしていくべきだ、こういう意見でありますけれども、この量的マネジメントについての総理の見解をお聞きしたいと思います。
○平口国務大臣 お答えいたします。 お尋ねは、外国人の受入れの基本的な在り方に関するものと認識をいたしております。 この点について、前提として、まずは出入国在留管理制度その他の諸制度の適正化に向けた取組を進めていくということでございます。 他方、本年一月、御党から、人口戦略としての外国人受入れ抑制に向けた量的マネジメントの確立に関する提言をいただいたところでございます。 我が国の人口が減少する中、外国人比率の上昇が一定程度想定される事態も見据え、中長期的かつ多角的観点から外国人の受入れの在り方の検討を進めることは非常に重要な課題であるというふうに考えております。 今後、外国人に係る諸課題を整理し、具体的な調査検討課題を明らかにした上で、政府全体で、関連する将来推計等を踏まえた受入れの在り方等の総合的な検討を推進し、外国人の受入れに関する基本的な考え方を検討していくということとしたいと考えております。
○藤田(文)委員 大臣、ありがとうございました。 今お話しいただいたように、基礎調査というのを省内でも進めていただいていると認識しています。この鈴木法務大臣時代のペーパーには、経済成長、産業政策、労働政策、税、社会保障、それから地域生活者としての観点、治安、それから出入国在留管理、様々、広い領域にわたって基礎調査が必要だと。 私たちの提言はどういうものかというと、その司令塔機能やそれを取り仕切る機能をもっと強化すべきだ。それから、そういう調査をして、シミュレーションをして、どこにどれだけ波及した、中長期的にも含めた影響が出るのかどうかということを検証しよう。そのファクトに基づいて、正確なシミュレーションの下、量的マネジメントの意思決定をする。その上で、量的マネジメントといっても、これは手段が必要ですから、在留管理やビザについてどのように、抑制するのであれば規制していった方がいいのかということを整理しようということを提言をさせていただいております。 いずれにしても、産業界は確かに人手不足ですから、在留外国人を非常に貴重な存在として受け入れていただいているということは、これは事実なんですけれども、社会全体としてそれでいいのかということが問題意識であります。 この量的マネジメントについて、総理、もし一言あったら、何か御感想。
○坂本委員長 じゃ、一言。時間がありませんので。
○高市内閣総理大臣 一言は難しいですが、本年一月、御党から御提言をいただき、また、自民党提言でも、この受入れ上限数を設定することの是非も含めて総合的に検討する旨ありますので、与党と緊密に連携しながら対応していきたいと思っております。
○藤田(文)委員 時間なので終わります。 今日はありがとうございました。
○坂本委員長 これにて斎藤君、藤田君の質疑は終了いたしました。 次に、村岡敏英君。
○村岡委員 おはようございます。秋田県出身、国民民主党・無所属クラブの村岡敏英です。 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 初めに、追加で質問をさせていただくんですが、一昨日、米国、イスラエルによるイランへの攻撃が行われました。そのことによって、一挙に中東情勢は危機、また、邦人の保護という観点をしっかり政府でやっていただきたい、こういうふうに思っております。 私、一九九一年、湾岸戦争、イラクのクウェート侵攻のときに運輸大臣秘書官をやっていました。そのときに、民間航空機に運輸大臣が頼んで、そして民間航空機が行って、千人の邦人を救出しました。そのとき、警察官と医師と看護師が行きました。これはなぜかというと、今回の状況はどうなるか分かりませんが、邦人だけじゃなく、人道的に、ほかの国の人も一緒に飛行機に乗せました。そのときに、やはり相当非常な戦争状況ですから、ほかの国の人たちはジャックナイフを持ってこの飛行機に乗ろうとしました。だから警察官を用意してしっかりとその対応をして、また、何日か陸路で逃げると、やはり体にいろいろな変調が起きてまいります。そういう意味でお医者さんやそして看護師も必要だということで、そのことをやりました。 それとまた、一九九八年、これはインドネシア危機。邦人が一万人以上います。これを、何とか無事に日本に帰ってきていただくということで、民間航空機始め海上保安庁の船も参りました。そして、自衛隊の輸送機も待機をしました。そのようなことで、邦人保護というのは本当に大切なことだと思います。 そして、今はホルムズ海峡が閉鎖されたというような状況も聞いております。その状況であれば、日本はあの地域から石油を八割輸入しているという状況ですから、ここは万全を期さなければならない、こう思っております。 まず、外務大臣にそのことについてお伺いいたします。
○茂木国務大臣 確かに、村岡議員のおっしゃるように、邦人の保護は外務省、国としても最も大切な責務であると考えておりまして、その事案であったりとか、また避難をするときの状況によって、例えば、医師であったりとか、また警察、様々な準備、それも含めて進める必要がある、こんなふうに考えております。 今般のイラン情勢を受けまして、事態発生後すぐに、官邸におきましては情報連絡室、また外務省におきましては私を本部長といたします緊急対策本部を、さらに、在イラン、在イスラエルにおきましても現地大使を本部長とする現地対策本部をそれぞれ設置をするとともに、総理の御指示を踏まえまして、関係国とも緊密に連携して情報収集を含め対応に努めているところであります。 そういった中で、イランに関して申し上げますと、既にもう一月十六日の日に、レベル4、退避勧告という最も高いレベルに危険度を引き上げまして、万一に備えた対応を続けてまいりましたが、事案発生後、直ちに高市総理から関係省庁に対して、情報収集を徹底すること、そして、今も現地に残っておられる邦人の方々の安全確保に向けて万全の措置を取るよう指示があったところであります。 同時に、航行、航空、この安全も極めて重要でありまして、情報収集、また事業者等への情報提供、これもしっかり行うように、こういう指示を受けているところであります。 現地の邦人の安否の状況でありますが、まず、イランには今約二百名の邦人が在留をしているわけであります。そこの中には、大使館の職員、それから国際機関の関係者もおりますが、かなりな方は永住者としてイラン人の方との御家族を持っていらっしゃる、いろいろな事情があるわけでありますが、こういった二百人の方、既にほぼ全員と連絡が取れまして安否確認が済んでおりまして、何らか危害を受けた、こういう情報には接しておりません。 また、周辺国に関しましても、それぞれ危険度に応じまして、既に、危険度のレベルを上げる、こういった措置を取るとともに、本省から在留邦人向けにメール等で集中的に注意喚起を行っているところであります。 また、既にイランの側から、様々な国に対して、UAEであったりとかイスラエルであったりとか、砲撃、攻撃が行われているところでありまして、こういった国々につきましては、邦人の安否の確認、これも同時に行っているところであります。 こういった形で、イラン周辺国を含む地域全体の邦人の保護、さらには、海路、空路の状況把握と関係者への情報提供に引き続き万全を期していきたいと思っております。 ホルムズ海峡については、まだ、例えば革命防衛隊が封鎖をしたとか、一方でアラグチ外相はそういうことはしていないとか、情報は確定しておりませんが、こういった状況も含めて、船舶事業者等々とも連絡を取りながら、すぐに何か日本で、備蓄もありますので緊急の事態が起こるということではありませんけれども、こういった事態が長期化した場合のエネルギー供給への影響であったりとか国内価格への影響、これもしっかりと見ていきたい、こんなふうに考えております。
○村岡委員 外務大臣、是非お願いしたいと思います。 総理にも一言なんですが、これは、外務省だけじゃなく、先ほど言ったように、警察庁であったり、また国土交通省であったり、防衛省であったり、全体で取り組まなければならない課題だと思っております。もちろん各関係機関が御努力されていることには敬意を表しますが、総理がやはり先頭に立って、この不測の事態が起きないように是非お願いしたいと思いますが、御見解を。
○高市内閣総理大臣 そのために万全を期しております。 一月十六日に、さっき外務大臣から発言がありましたとおり、イランに関してはもう退避勧告ということを行っております。二月中もずっと事態の推移を私は注意深く見守ってまいりました。いつ頃、何かが起きるかもしれない、それへの備えは外務省の方でも万全に行っていただきました。 また、ホルムズ海峡に関しましても、情報が錯綜しておりましたけれども、周辺海域に入っている日本の船なども細かに、これは経済産業大臣の方がしっかりと把握をしてくれて、一人ずつ、乗員についても、全員安全だ、安全な場所に待機をしている旨など、一つずつ一つずつ確認しています。 周辺諸国にいらっしゃる邦人の方々に関しても、もう外務省本省からも、領事メールも、それから大使館からも、随分細かく対応していただきまして、注意喚起も行っております。そしてまた、危険レベルも上げております。 こんな中で、どうしても御本人の意思で退避はしたくないという方は尊重をさせていただいていますが、考え得るあらゆるリスクを最小化するための取組、これは、私も先頭になり、全ての閣僚に協力をしてもらいながら進めてまいります。各省庁も本当に、この週末も含めて、今もよく頑張ってくれていると思います。
○村岡委員 是非、万全の対策をお願いしたいと思っております。 それでは、元々通告していた質問に移りますが、重要な問題だったので、少し、質問全体が十五問ありますので、できないかもしれませんが、順次、大臣の皆さんにお願いしたい、こう思っております。 国民民主党は、対決より解決を基本姿勢として、政策本位でしっかりと国会に取り組もうということを言っております。その中で、今、物価高騰の中、国民生活が大変苦しい、だから手取りを増やさなきゃいけないということで、様々な政策を訴えてまいりました。 先週、国民会議、総理が開かれたようですけれども、我々、そこには一回目は参加しておりませんが、決して後ろ向きではなく、前向きであり、積極的です。しかし、やはり、議事録や公開など、しっかりとした部分を示していただいて、その上ならば積極的に国民生活のために参加していこうと思っておりますので、是非よろしくお願いいたします。 そして、私は前回、五十回の衆議院選挙で七年半ぶりに国会に戻ってきました。しかし、一年三か月で選挙があったんですね。まだまだ言いたいことが全然言えなかったので、特に今年は真冬の選挙でしたから、十二日間、朝八時から夜八時まで豪雪地帯を回りました。 そうすると、やはりそのぐらい回ると改めて気づくんですが、除雪する人たち、そして屋根の雪下ろし、どんどん高齢化しています。朝、会社に行く前に車庫の前にある雪を寄せなきゃいけない。会社に行くと会社の除雪をしなきゃいけない。日中は高齢者の人たちが、流雪溝といって雪を流すところにやらなきゃいけない。そして、帰ってきてまた除雪をしなきゃいけない。大変な状況です。これは、道路やいろいろなところはしっかりと行政がやっていただきますが、やはり個人の住宅ももう限界に近づいています。そういう中で、どのように国としても県や市町村に協力をしていくか、その点についてお聞きしたい、このように思っております。
○金子国務大臣 お答えいたします。 委員の御地元ではございませんが、この冬に大館能代に行く機会がございまして、災害級の大雪だということで、様々な御要望を受けたところでございます。 委員御指摘のとおり、豪雪地帯では、高齢化や除雪の担い手不足を背景にいたしまして、この冬も含め、除雪時の死傷事故が多発をしており、その対策は極めて重要な課題と認識をしております。 国土交通省には気象庁がございますので、一月の十九日に大雪に関する緊急情報を発信いたしまして注意喚起をするとともに、一月二十一日には大雪に関する関係閣僚会議、この席で、高市総理から各省に対して、万全の体制で臨めという御指示がございました。 国土交通省といたしましても、特定災害対策本部を開きまして、事前の備えとして、豪雪地帯安全確保緊急対策交付金により、除雪の担い手育成や安全講習の開催など、地域における除雪の体制づくりに取り組む自治体を支援し、また、総務省では高齢者等の雪下ろしに実際に要した経費に対して特別交付税により自治体を支援し、省庁連携の下、取り組んでいるところでございます。 引き続き、適切な制度運用や予算確保などに努め、地域における除排雪への支援にしっかり取り組んでまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。
○村岡委員 是非、その点は、高齢化している豪雪地帯のことを考えながら対策を取っていただきたい、こう思っております。 次に、総理にお伺いします。 失われた三十年とよく言われます。様々な原因があると思います。総理の認識は、何が一番大きな原因だったかな、日本が経済的に衰退し、国際競争力が大変低くなるという状況を、総理のお考えをお聞かせください。
○高市内閣総理大臣 失われた三十年の原因ということですけれども、一九九〇年代のバブル崩壊以降、低い経済成長、それから、非常にデフレが長引きました。そんな中で企業部門がコストカットをしてきた。ですから、近年もですが、収益の増加に比べて賃金ですとか将来のために必要な投資というのが抑制され、結果として、そうなると需要も低迷しますね、賃金が上がらないと、需要も低迷する、デフレも加速する、成長も伸び悩む、この悪循環が生じていたと認識しています。 でも、足下では賃上げ率が二年連続で五%を上回るなど、長く続いたコストカット型の経済から、その先にある新たな成長型の経済へと移行する段階まで来ているのかなと思います。 ですから、高市内閣では、責任ある積極財政の下、まず、長年続いてきた過度の緊縮志向、それから未来への投資不足、この流れを何としても断ち切りたいと思っております。
○村岡委員 まさに責任ある積極財政、そこは共通する認識であります。 ただ、もう一つ大きな、これからの日本にとって大切なことを私は考えています。それは何かというと、都会と地方の格差なんです。 国土の均衡ある発展というのは、歴代内閣が常に言ってきました。古くは田中角栄総理の日本列島改造論、竹下総理のふるさと創生、そして安倍総理の地方創生。その間、高度成長期やバブルもあるから経済は成長してきたんです。ところが、どんどん都会と地方の格差が広がってきました。よく言われるのが、人口、静かなる有事と言われます。しかし、静かなる有事より危機感を持たなきゃいけないのが都会と地方の格差です。 五十年以上前、日本の人口の一五%が首都圏に住んでいました。しかし、今現在何%かというと、三〇%なんです。そして、生産人口も三〇%以上は首都圏にいます。これは、日本の国土全体が継続して発展していくことを非常にそいでいる原因なんです。 高市総理も、地域未来戦略ですか、そのことを訴えています。ここに、歴代の内閣が何をやってもなかなかうまくいかなかったことに高市総理は食い込んでいくのか。都会と地方の格差をなくすということに是非取り組んでいただきたいと思うんですが、総理の御見解をお願いします。
○高市内閣総理大臣 これまでの地方創生、それぞれお取組がありました。人口減少ですとか東京一極集中の是正、これを目標に掲げて、医療や雇用や生活環境など、個々の地域課題に対して各自治体が個別に対処できるように政府が支援を実施をしてきたというのが特徴だと思います。 高市内閣の地域未来戦略では、これら従来の取組に加えて、政府が一歩前に出て、地域の特性に応じた地域発のアイデアの創出を募って、これまでの地方創生の支援策や税制などの政策ツールは最大限活用いたしますけれども、大胆な投資促進策、それから産業用地を含めたインフラ整備とを一体的に講じていくつもりです。ですから、都道府県知事などとも協働しながら、地方に大規模な投資を呼び込む、各地に産業クラスターを戦略的に形成していく。そして、加えて、魅力ある地域資源を生かした地場産業の成長も支援してまいりたいと思います。 地域未来戦略の政策パッケージ、これを夏までに取りまとめてまいります。
○村岡委員 是非、その地域未来戦略の中でしっかりと、国土の均衡ある発展が日本全体の国力を上げていくんだという姿勢で臨んでいただきたいと思います。これは国家の持続性が失われる危機感を持って取り組まなければならないと思っていますので、よろしくお願いいたします。 そこで、我々、昨年、総理も関所を乗り越えていただきました。それは、百三万円の壁を百七十八万円まで、そしてガソリンの暫定税率の廃止も決まりました。 しかしながら、まだ所得制限とか様々なものがあります。これは、大企業は余力があって給料を上げやすい、しかし、中小企業は下請構造があってなかなか価格転嫁ができないという中で、基礎控除や、そしてガソリンは、車社会である地方です、そういう意味で、地方が、いろいろな企業も、そして暮らしている人も手取りを増やして頑張っていただきたいという中で、いろいろな政策を考えて我々が提案してまいりました。 その中で、中小企業が、地方に多いんですけれども、賃上げしたときに社会保険料の負担が余りにも大き過ぎるということの中で、なかなか賃上げが進んでいない。それから、手取りに関してもやはり社会保険料が高いということがあります。こういうことに関して改革はどのように考えられているでしょうか。
○上野国務大臣 お答えをいたします。 社会保険について、保険料負担の軽減につながるよう、負担能力に応じて適切に支え合う、この改革をこれからもしっかり進めていくことがまず第一だと考えております。 また、賃上げが実現できますように中小企業にしっかり利益を上げていただく、そのために、適切な価格転嫁、あるいは生産性向上を各省庁と連携をして進めていきたいと考えております。 その上で、賃上げを行う中小企業への支援につきましては、非正規雇用労働者の正社員転換あるいは処遇改善、これを実施をしていただく事業主に対しまして、キャリアアップ助成金など政策目的に応じた助成金による支援を行っておりますので、引き続きこうした支援にしっかりと取り組んでいきたいと思います。 なお、社会保険料の事業主負担、これを公費で助成をすべきというような御提案かというふうに思いますが、この点につきましては、社会保険料が医療や年金等の給付に充てられるものでありまして、労働者を支えるための事業主の責任である、そうしたことを踏まえますと、やはり慎重な対応が必要ではないかと考えているところであります。
○村岡委員 慎重な対応というふうに言われるとは思っておりましたが、しかし、ここを乗り越えないとなかなか地方で簡単に賃上げはできないので、是非検討してください。これも関所を越えていきましょうよ。是非よろしくお願いいたします。 そして、次に、先ほどちょっと触れましたが、地方は車社会です。そして、一家に一台ではありません。大人がいれば全員車を持っています。そしてさらには、農家の人は軽トラックや農業機械があります。車が昔のままぜいたくという部分の中で、車に税金がたくさんまだまだかかっているんです。 このかかっている税金、環境性能割、予算が通ればこれも廃止になると思いますが、まだ自動車税や重量税など様々なものがあります。地方にとって車は生活必需品です。車の税金を安くしていきませんか。これは相当地方に大きなメリットが出てまいります。どう考えていらっしゃるでしょうか。
○林国務大臣 まず、自動車税と軽自動車税の種別割でございます。 グリーン化特例というのは、環境性能の優れた自動車の普及を促進するために、環境負荷の小さい自動車に軽減措置を講じた一方で、環境負荷の大きい自動車に重課措置を講じております。比較的環境負荷の高い、一定年数を経過したガソリン車、ディーゼル車などに重課する制度でございまして、一方で、電気自動車やプラグインハイブリッド自動車など環境性能に優れた自動車は対象外となっております。 この国会に地方税法改正法案を提出させていただいておりますが、このグリーン化特例の適用期限の二年延長を盛り込んでおります。 やはり、地方財源の確保、それから自動車分野における脱炭素化を進める観点から意義のある制度でございまして、これを廃止するということは慎重であるべきだと考えておるところでございます。地方税についてでございます。
○片山国務大臣 自動車ユーザー、特に地方においてそのメリットが大きいですから、この御負担の軽減に関しましては、まさに御党の、壁を乗り越えたいという御要望を踏まえて、当分の間税率、年内に早めて廃止をしたということも含めいろいろと御協力をさせていただいておりますが、軽油の当分の間税率、それから自動車税、軽自動車税の環境性能割の廃止については、今国会に提出した税制改正案に盛り込まれているということでございます。 その上で、国税であります自動車重量税の当分の間税率につきましては、国の財政状況だけではなくて、この税収の約四割が地方公共団体に譲与されております。また、環境負荷に応じた税率設定であるということを考えますと、慎重に対応しなければいけない問題だとは考えております。
○村岡委員 もちろん財政に影響を与えちゃいけないということですけれども、これはアイデアを考えながら一緒に乗り越えていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 次に、食料の安全保障に関して御質問させていただきます。パネル二を御覧ください。 日本の食料自給率、昭和四十年には七三%ありました。今現在は三八%です。総理が様々なところで食料自給率一〇〇%、これは意欲的なことで、私も大賛成です。そして、フランスの元大統領、ドゴール大統領は、食料の自給がない国は真の独立国家とは言えない、まさに総理がこれと同じようなことを言われていると思います。 しかし、一〇〇%にするとなると、日本の今の現状では、例えば小麦や大豆やそして飼料作物、日本が、とても今の農地ではできないということが現実であります。 総理はどのような形で一〇〇%を目指していくのか。いや、是非一緒にやりたいんです。それを教えていただければと思います。
○高市内閣総理大臣 ありがとうございます。 万が一の不測の事態でも食料安全保障が確保されるように、全ての田畑をフル活用して食料自給率の向上を図るということは重要です。 食料・農業・農村基本計画に基づきまして、もう既に、二〇三〇年度までに食料自給率をカロリーベースで四五%にする、生産額ベースで六九%にする、それぞれ引き上げる目標を設定しておりますので、まずはこの目標達成に向けて施策を講じます。 国民の皆様の食生活を強制的に変えていくということはできないんですけれども、その上で、今委員がおっしゃったとおり、農地の制約など課題は多いということは十分認識していますが、まず単収を向上させる、植物工場や陸上養殖などのテクノロジーを活用する、飼料自給率の引上げをする、それから輸出の更なる促進、こういったことを通じて最終的には一〇〇%を目指していきたいという強い思いを持っております。 既に、国産大豆ですとか国産の小麦、こういったものも、スマート農業を導入している地域がありますよね。それから、飼料用の国産トウモロコシに取り組んでいる地域もございます。やってできないことはないと思っております。 食料自給率一〇〇%というのは、全ての品目の食料を国内生産するという意味ではなくて、例えば米など、日本が強みを有する食料は輸出などによって一〇〇%以上として、食料全体で一〇〇%を目指すものでございますので、私は、できるし、絶対に目指したいと思っております。 詳細が必要でしたら、農水大臣に答弁させます。
○村岡委員 意欲的なことには一緒になってそれに取り組んでいきたい、こう思っています。 そこで、実は総理と私と同学年ということみたいですけれども、一九六〇年、アメリカ、オランダ、ドイツ、日本の輸出というのを見ると、ほぼ同じなんです。ところが、生産性が向上していったときに、ほかの国は他国に輸出しようという戦略を取りました。しかし、日本は減反という政策を取りました。一番得意な分野の米を減反で抑制したことによって、農家全体の意欲をそいでしまいました。そこが大きな分かれ目になった、こう思っております。 そこで、総理は、輸出も含めて増産ということを言われたりしていますが、農家の方々に対するメッセージは、増産をしていくんだということのメッセージでいいのか、それとも、やはり、需給調整をしながら、日本が過去にたどったような状況なのか。その点、農林大臣でもよろしいですけれども、是非お願いいたします。
○鈴木国務大臣 お答えを申し上げます。 米につきましては、食料・農業・農村基本計画におきまして、需要拡大と供給力の強化を進めることで、二〇三〇年の生産目標を八百十八万トンに増大させることとしております。 これを踏まえまして、輸出促進や米粉の消費拡大など国内外の需要を創出をし、その拡大を図りつつ、国内の主食用、そして輸出用、また米粉用など、多様な米の増産を進めてまいりたいというふうに考えております。 その上で、農業者の再生産、再投資が可能で、かつ消費者にも理解が得られるような価格水準の下で、米が持続的に供給されている状態とすることが重要であるというふうに考えております。
○村岡委員 増産の方向性ということは分かりました。 しかしながら、ぶれると農家の人たちはなかなか。よく言われるのが、農林省の言うことを聞いていたら農家は大体衰退していく、こういうことを農家の人に言われます。だから、ぶれないで是非その方針を貫いていただきたい、こう思っております。 そして、ちょっと時間がなくなってきたので、これも農林大臣かと思いますが、農業者の所得向上ということを農林省の方針でもよく言われます。しかしながら、なかなか所得が上がってこないんです。担い手に引き継ぐときに所得の上がっていく方向性がなければ、それは誰も継ぎませんよ。 そして、新規就農、これは農林省のデータですけれども、令和六年、一、二年目が年収九十四万円、三、四年目が二百十七万円、五年目が二百五十万円。やはりまだまだ一般のサラリーマンに比べれば非常に低いんです。 ですから、そういう所得を向上していくときに、どのぐらいの目標を持って、何年後に到達するか、そういうことも併せて農林省の方から示せないか、こういうふうに思っているんですが、どうでしょうか。
○鈴木国務大臣 御質問ありがとうございます。 問題意識は、村岡委員と私自身、全く共有をしているというふうに思っております。 まず申し上げると、農業を持続できる所得水準につきましては、地域によって物価水準や所得確保の機会などが様々であるため、一概に申し上げるということは正直言って困難なんですが、ただ、基本的には、農産物の販売収入が経費を上回り、農業経営の持続性が確保される、再生産が可能な所得水準が必要であるというふうに考えております。 その上で、あえて申し上げますと、今、主業経営体の、要するに農業でしっかりと生計を立てている経営体の皆さんの平均というのが、農業所得が四百九十四万円ということになっておりますが、これを大企業の例えば賃金と比べればどうかという観点を持つと、まだまだそっちの方が正直言うと全然高いという状況にあるというふうに考えておりますので、他産業と比べてどうなのかというような観点も持って、今後よく検討してまいりたいというふうに思います。
○村岡委員 これ以上は農林水産委員会で大臣とやり取りはしたいと思っていますが、稲作に関して、増産していくときに、我々が主張している直接支払い、これはやはり導入していかないとなかなか米を安定的に、主食を生産していただけないんじゃないかと思っていますので、これは農林水産委員会でまたやらせていただければ、こう思っています。 そこで、消費税の減税に移りたいと思います。パネル三ですけれども、お願いします。 消費税のゼロは、家計支援として非常に理解できます。物価高騰対策としても、総理が公約で述べていたことという形で、国民も望んでいることが大きいと思います。 ただ、その中でいろいろな問題が起きてきます。農家一つ取ってみても、資料を見ていただければなんですが、今、本則の課税でいけば、農産物の売上げが二千万円の方、資材などの費用が一千五百万円の農家の場合、本則でいけば手元に残るのが五百万円。そして、簡易課税を選んでいる農家の人たちが、十万軒もいますから、相当な数がいます。その方々が、簡易課税でいけば四百七十八万円。しかし、農家の方々が、食料消費税ゼロの場合を考えると、売上げの消費税がゼロですから、みなしの仕入れ率もゼロ、仕入れの消費税は百五十万払わなきゃいけない、そうすると手元に残るのは三百五十万円ということになってしまいます。 これは、多分、総理に質問すると、こういうことを国民会議でお話ししましょうというふうに言われると思います。しかし、こういうことをしっかり財務省も調べていただきたい。それから、外食産業も〇%と一〇%、こういうことをしっかりと財務省で、どういう業種の方がこの消費税ゼロによって逆に負担が大きくなるのがあるのか是非調べていただきたいという要望ですけれども、財務大臣、お願いします。
○片山国務大臣 この食料品の消費税率ゼロの実施に当たりましては、委員から御指摘いただきましたように、簡易課税を御選択の約十万軒ですかの農家への影響ということは、我々は重々、そういった要望も受けておりまして、近々、私のところに非常に広い範囲の農業団体からの代表がお見えになって、まさに細かい部分も含めてどういうことがあるかということを伺うことになっております。 先般もお答えしておりますように、不安を感じる方に関しては特に、謙虚に、丁寧に一件一件よくお話をお聞きして、その実態もお聞きした上で、総理がおっしゃっているように、できない理由をあげつらうのではなくて、できないことをできるようにする方法を議論するという観点から様々なことを考えていくということですが、国民会議がありますわけですから、当然そこの場にも上がってまいりますし、御参加をお待ちしているわけでございますが、それは非常に重要なことですからね。 そういったことで、先取りすることなく、ただし、技術的な問題、特に、不安や、こういった仮定計算で、事実上、所得、手取りが減り得る方がいらっしゃい得るということは分かっておりますので、そういったことにどういう対応ができるかですね。これを税制でそのまま対応するということになると、簡易課税の、できている制度から考えると、これは濫用の危険性もありますが、そのほかに対応の方法がないわけではないので、そういったことも含めて、決して国民会議での大所高所の議論を先取りすることはないけれども、何らかの工夫ができないかということについては、常に実態調査も含めてきちっと検討をしてまいりたいと思っております。
○村岡委員 我々も、できない理由を探すわけではなく、こういう状況になったらどういう対応をすればいいかということをしっかりやっていただくために調査をお願いしたい、このように思っております。 次に、再生可能エネルギーについてお聞きしたいんですが、実は、第一段階で、秋田沖で再生可能エネルギーの発注があって民間業者が受注したわけですけれども、撤退しました。 再生可能エネルギーは非常にお金もかかるということの中、なかなか厳しい状況にあるけれども、日本のエネルギーの自給率のため、総理は引き続きこの再生エネルギーはしっかり進めていくというお考えなのかどうか、お聞かせ願いたいと思います。
○高市内閣総理大臣 洋上風力、これは四方を海に囲まれた日本のポテンシャルを生かせる非常に貴重な国産エネルギーでございます。 とにかく、エネルギー自給率を上げていかなきゃなりませんので、日本で自給できるあらゆるものをしっかりと活用して、この再生可能エネルギーも生かしながら、日本の自給率を上げていきたいと考えております。
○村岡委員 経産大臣にもお伺いしたいんですが、GX、やはりエネルギーがあるところに産業を興す、これが地方の未来戦略になると思いますので、是非それにも取り組んでいただきたいと思いますが、よろしくお願いいたします。
○赤澤国務大臣 今、総理からも申し上げましたとおり、再生可能エネルギーについては、我々は、洋上風力なども含め、主力電源化、大変重要なエネルギー政策の柱であるというふうに思っております。 その上で、先ほど御指摘があった、昨年八月、三菱商事コンソーシアムが秋田及び千葉の三海域について撤退を決定、公表しましたが、私どもも、昨年末に、撤退要因や影響の分析を行った上で、公募制度の見直しを含む事業環境整備について整理を行ったところです。 今後、海域ごとの公募に必要な具体的な条件設定などを進めつつ、関係者の意見も聞きながら、適切に再公募を実施してまいります。 加えて、脱炭素関連投資の促進を通じて地域の産業活性化を進めてまいります。昨年に、GX戦略地域制度を創設し、地域の公募を行ったところであり、同制度の下で、脱炭素電源を活用する産業団地の整備や、脱炭素電源の電源立地地域における産業集積に資する設備投資などを後押しし、しっかり再生可能エネルギーの活用を進めてまいります。
○村岡委員 是非、地域の発展、それには再生エネルギーというのは非常に大きいと思います。もちろん、環境や様々なことに配慮しながら是非進めていただきたい、こう思っております。 それと、防衛大臣にも大変お世話になった熊の件ですけれども、本当に、秋田の熊被害での、熊の駆除を含めて、この対策に防衛省は非常に大きな役割を果たしていただきました。 秋田県の猟友会の、佐藤会長といいますが、年末にお会いしましたら、本当に感謝していました。最初は自衛隊の方が何ができるのかと不安だったらしいんですが、一緒に相談してやると、やはり、いろいろな訓練をされていた方で、秋田県全体として本当に助かったということで、心から感謝を申し上げます。 しかし、熊対策はまだ終わっているわけではありません。これから取り組まなければならない。長期的に見れば熊と共生していくということで自然環境を整えるということがありますが、環境大臣から一言お願いいたします。
○石原国務大臣 お答え申し上げます。 熊被害対策については、深刻な被害を踏まえ、昨年十一月の関係閣僚会議で決定したクマ被害対策パッケージを速やかに、かつ着実に実施してまいります。 補正予算を活用した自治体の対策が今着実に進んでいるところであります。秋田県には、一億六千万円の内示をお示ししまして、熊の捕獲や出没防止対策の強化に取り組んでいただいているところであります。 また、加えて、年度内を目途に、自治体が熊の管理の計画を策定する際に活用するガイドラインの改定作業を進めているところであります。 さらに、改定作業での検討内容も踏まえつつ、今後の対策の実効性を高めるために、クマ被害対策ロードマップを策定をいたします。ロードマップの中には、地域ごとの熊の捕獲目標頭数を設定する、その上で、目標を達成するために必要となるガバメントハンターや箱わな等の資機材の量などを明記することを想定しているところであります。 ロードマップを策定後も、これは、春が、暖かくなってから個体数管理を、個体数推計を進めていくわけでありますけれども、その個体数管理を精緻化をしていくとともに、専門家派遣や交付金など自治体に対する財政的、技術的な支援に努めることとさせていただき、人と熊のすみ分けに向けた取組を中長期的に、着実に実行してまいります。
○村岡委員 是非進めてください。やはり、熊が都市部に出るということは命にも関わることでありますし、また、自然環境を守るという意味で、環境省が是非そのことに取り組んでいただきたい、こう思います。 そして、もう時間がなくなってきたんですが、実は、地域を回って歩いたり、東京の人もですけれども、秋田県に今住んでいない人、東京とか、まあ大阪でもいいんですが、そういう人たちが、相続を受けて、空き家を相続します。何年かたつと古くなって、それが非常に、これが壊れたりして飛んだりして、危ない状況、いろいろあります。 なかなか、一回相続すると、その相続したものを、国庫にそれを買っていただくということができなかった。しかしながら、二年前に法律ができたんですね。でも、それを知らない方がたくさんいらっしゃるので、法務大臣に、ちょっとその説明だけ簡単にお願いします。
○平口国務大臣 お答えをいたします。 相続土地国庫帰属制度は、令和五年四月二十七日から全国の法務局で運用されているところでございます。 法務省では、この制度を分かりやすく紹介するチラシやリーフレット等を作成し、配布するとともに、法務省ホームページに掲載するなどの周知、広報を図っているところでございます。 こうした取組の成果として、相続土地国庫帰属制度の認知度は徐々に高まっておりまして、引き続き効果的な周知、広報に努めてまいりたいと考えております。
○村岡委員 もう終わりますが、総理、最後にですけれども、地方は、日本の食料を支え、国土を守り、環境を守り、長い時間をかけて日本の文化や伝統を守ってきました。しかし、今、その地方が静かに、そして確実に崩れ始めているんです。是非、地域戦略未来、この中で一緒に地方を再生することが国全体の国力を上げるということでやっていきたいと思います。 質問を終わります。ありがとうございました。
○坂本委員長 この際、浅野哲君から関連質疑の申出があります。村岡君の持ち時間の範囲内でこれを許します。浅野哲君。
○浅野委員 国民民主党の浅野哲でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 本日は、時間も限られておりますので、まず、予定どおり一問目から、通告のとおりに始めさせていただきます。 まず一問目は、国民生活と教育現場の安心を守るための確認を一点させていただきたいと思います。 これから国会では令和八年度予算案並びに関連法案の審議が行われますが、仮にこれらが年度内に成立しなかった場合の影響を大変危惧しております。特に、税制改正法案に含まれる軽油引取税の当分の間税率の廃止、これが期日までに成立をしなければ、年度替わりの対応で物流業界やガソリンスタンドの現場、そして国民生活にも混乱をもたらすことが懸念されています。 さらに、義務標準法の改正案、これは教育現場に関わる法律改正でありますけれども、これが年度内に成立をしなければ、全国の学校現場は四月からの教員配置やクラス編制を確定できず、子供たちの新学期のスタートに多大な支障を来すことになりかねません。 当然我々も年度内の確実な成立が理想だと考えており、また、昨年末来、与党の皆さんと合意をし、進めてきたガソリンの暫定税率廃止あるいは先ほど述べたような軽油の暫定税率廃止など、この確実な実施のために協力を惜しむつもりはございませんが、残された時間が極めて少ないのも現実であります。 まず、総理に確認したいのは、こうした予算や法案成立時期にかかわらず、暫定予算編成や特例的な行政指導など、あらゆる手段を講じて国民生活や全国の教育現場には支障を来さないという明確な意思表示をしていただけないかということであります。一点、まずはお願いいたします。
○高市内閣総理大臣 まず、令和八年度予算の審議方針を含め、国会の運営につきましては国会でお決めいただくことと承知をしております。 その上で、国民の皆様の生活に支障が生じないように、野党の皆様にも御協力をお願いしながら、令和八年度予算と今年度末までに成立が必要な法案の年度内の成立を目指してまいりたいと考えており、これに尽きます。 そのため、年度内に本予算などが成立しなかった場合の仮定の質問についてお答えすることはいたしません。今、まだ衆議院の予算委員会で懸命に御審議をいただいているところでございますので。 でも、全ては国民の皆様の安心のためにという思いは与野党の皆様共通だと思っております。いずれにしましても、新年度から実施予定の施策、今例に挙げていただいておりましたけれども、関連法案の年度内成立も含めて、その早期実現に全力を尽くして、国民生活に影響を生じさせないようにしてまいります。
○浅野委員 もちろん、これから審議が深まっていきますので、円滑な審議、そして充実した審議になるように我々も協力を最大限していきたいと思いますが、ただ、やはり現場では、四月、つまり来月から始まる教育現場の変更あるいは国民生活への影響を懸念しており、また、総理のリーダーシップあるいは意思表明に強く期待をしている、そこに非常に関心を持っている方が多いのも事実であります。 国会の審議の中には、時間をかけるべきテーマと、そして迅速に意思決定をしなければいけないテーマ、それぞれ混在をしておりますが、あらゆる展開に備えて様々な準備を政府の中でも検討いただきたい、このことをまずは冒頭申し上げさせていただきます。 そして、二つ目の質問からは、エネルギー安全保障の観点から数点質問させていただきたいと思います。 まず、ちょっとこの週末の中東での動きを踏まえて緊急で通告、追加をした質問について聞かせていただきます。 今日、午前中のこれまでの質疑でもありましたが、二月二十八日に発生したアメリカとイスラエルによるイランへの大規模攻撃、そして最高指導者アリ・ハメネイ師の死亡という報道は、世界中に非常に大きな衝撃を与えています。中東情勢の根底を覆す歴史的な事態であり、今後の動向に対して強い不安や懸念を抱かれるのも当然のことと思います。 今回の事態は、中東から遠く離れた日本にとっても決して対岸の火事ではありません。特に、日本が輸入する原油の約九〇%は中東産であり、その大半がイランとオマーンの間に位置するホルムズ海峡を通過します。二月二十八日夜の段階でホルムズ海峡の封鎖の報道が確認され、日本郵船、商船三井、川崎汽船といった複数の日本の海運大手企業も既に同海峡の運航を停止しているというふうに聞いております。 まず、事実確認からさせてください。ホルムズ海峡の封鎖というのは事実でしょうか。今なお情報が錯綜している状況にあります。また、これが事実だとすれば、あるいは、海峡封鎖ということが正式に表明されていなくとも、海運上の状態に支障を来しているのは現に起きているようですので、これは日本のエネルギー安全保障上かつてない事態と言えると思います。政府の現状認識と今後の対応方針について、総理のお考えを伺わせてください。
○高市内閣総理大臣 御指摘のホルムズ海峡封鎖につきましては、これは事実関係について情報収集を行っているところです。 中東から日本に向かう原油タンカーの中には、ホルムズ海峡の通航を見合わせてペルシャ湾内で待機しているものがあるということも承知いたしております。周辺海域の乗員の安全は確保されていることを確認しています。 やはり、土曜日に私が指示を出しました幾つかの点の中に、これから生じてくる経済的影響についてもあらかじめ洗い出して、打てるべき手を考えておくということでございました。今、関係国と緊密に連携しながら、エネルギー供給や金融市場、物価の動向、これを注視して、我が国のエネルギー安定供給確保に万全を期すということ、それから、今後、国民生活や経済活動への影響を最小限に抑えるために必要な対応、これは機動的に講じてまいりたいと思っております。 石油備蓄については、現在、二百五十四日分があるということでございます。
○浅野委員 是非、様々なシナリオを想定して備えをしていただきたいと思います。 特に、私もエネルギー安全保障の観点では非常に今の事態を危惧をしております。 石油備蓄、二百五十四日分があるということなんですけれども、これを日本の政府の持っている情報あるいはその判断で一気に放出するというのも、これはまたよろしくないと思います。やはりIEAとの連携といった世界各国との情報連携が必要だと思いますし、また、やはりこの事態は世界全体に共通の重大な懸念ですので、産油国各国が、緊急増産や、あるいは各国への緊急割当ての交渉などもこれから始まっているかもしれません。日本としてもそういったところに是非積極的に関わって、リーダーシップを発揮していただきたいというふうに思います。 まずは、今の時点では情報収集中ということですから、引き続き我々も注視をしていきますが、とにかく、ありとあらゆる備え、そして外交的努力を是非お願いをさせていただきます。 そして、このエネルギー安全保障の流れで、従来から高市政権では、レアアース泥の採掘に向けて、非常に大きな関心と、そして動きをされておることを承知をしております。 先日の玉木代表の代表質問でも触れましたが、南鳥島沖のレアアース泥の早期事業化は、日本が資源自給国家へと生まれ変わる大きな希望だと思っております。だからこそ、我が党は、資源自給国家への転換を明確な国家方針として位置づけ、国や事業者の責務を規定する海洋開発基本法の制定を提案してまいりました。そして、現在の行政の縦割りを突破し、包括的かつ強力に資源開発を牽引する司令塔として、海洋資源開発庁の創設が必要だと考えています。 現在、我が国の海洋資源開発は、基礎調査は文部科学省、事業化は経済産業省、環境保全は環境省と、権限と予算が複数省庁に分散しています。この体制では、一気通貫で迅速な開発を進める上で大きな足かせとなりかねません。 総理に伺います。 まずは、この国家方針の明確化と強力な司令塔の創設の必要性について、問題意識を共有いただけるでしょうか。もし新たな法整備や組織改編は不要だというお考えをお持ちであれば、この行政の縦割りをどのように排し、その巨大な国家プロジェクトを強力に進めていくおつもりなのか、総理の基本的な考え方についてお聞かせいただきたいと思います。
○高市内閣総理大臣 鉱物資源の確保というのは、我が国経済社会の存立、そして成長の基盤でもございます。明確な国家方針を定めること、強力なリーダーシップの下で進めていくべきということは御指摘のとおりです。 海洋資源開発につきましては、海洋基本法に基づいて、内閣総理大臣である私が本部長を務める総合海洋政策本部におきまして第四期海洋基本計画を作成して、取組を進めているというところです。この明確な方針に基づきまして、経済産業省が海洋エネルギー・鉱物資源開発計画を策定して、海洋エネルギー、鉱物資源の種類ごとに定めた計画に沿って具体的な取組が進められております。 お触れいただいた、国家プロジェクトである南鳥島のレアアース泥を始めとする海洋資源の確保に向けた取組、これは、内閣総理大臣である私のリーダーシップの下で、府省庁横断で強力に推進をしてまいります。
○浅野委員 本当に、高市総理は就任以来、様々なこうした、何というんでしょうか、南鳥島沖のレアアース泥の採掘というのは、かなり昔からやはり可能性として指摘されてきたと思うんですね、これを、ここまでスポットライトを浴びせ、そして、先日の採掘成果なども報じられておりますけれども、日本の国内では、やはりこれまで、注目はされてきたんですが、ある意味、そこに元々関心がある方の中では強い注目だった、それを、非常に社会的に注目を集めて、これからまさに予算と計画を立てて推進をしていく、その司令塔が総理自身と経済産業省ということで今お聞かせいただきましたけれども、この歩みは是非強力に進めていただきたい。これは、党派関係なく、日本の将来にわたるエネルギー安全保障にとって大きな可能性、挑戦だと思いますので、この挑戦は我々も全力で応援していきたいと思いますから、是非よろしくお願いしたいと思います。 また、もう一つです。資源を大切に使う、使い続けられるようにするためのもう一つの提案をこの後させていただきますが、その前に、もう一問、フュージョンエネルギーについても併せて聞きたいと思います。 次世代エネルギー源であるフュージョンエネルギー、いわゆる核融合発電は、地球上でほぼ無尽蔵にエネルギーを生み出すことができる究極のクリーンエネルギーです。これが実現すれば、日本のエネルギーの海外依存という最大の弱点を根本から覆し、計り知れないインパクトを国民と産業にもたらします。この技術の早期社会実装、そして次世代革新炉の開発、設置に向けて、兆円単位の予算枠を複数年にわたり確保し、国家として力強くコミットすべきだと考えます。 是非、総理も、この分野、総理就任前から核融合、フュージョンエネルギーは強力に推し進めたいという意欲を示されていましたが、これは与党の議連のみならず、野党側にも超党派議連が立ち上がるなど、与野党を超えてこの分野を推し進めようという機運が今まさに高まっています。チャンスはまさに今だと思っていますので、これに向けて総理の御認識を伺いたいと思います。
○赤澤国務大臣 政府としては、原子力など、エネルギー安全保障に寄与し、脱炭素効果の高い電源を最大限活用することにより、エネルギー自給率を向上させる考えです。 このため、昨年十二月に改定をした、GX実現に向けた投資促進策を具体化する分野別投資戦略に基づき、次世代革新炉及びフュージョンエネルギーについては、委員御指摘のとおり、官民で一兆円以上の投資を進めていく方針です。その上で、できるだけ早期の社会実装を実現すべく、分野別投資戦略で示した官民投資を実現する具体的な投資促進策について、現在、関係省庁で議論を進めているところです。御案内のとおり、高市総理の定められた十七の戦略分野の一つを成すものであります。 夏の成長戦略の取りまとめに向けて、官民投資ロードマップを取りまとめ、社会実装に向けた具体的な絵姿を示してまいりたいと考えております。
○浅野委員 総理、手を挙げられていましたけれども、もし一言いただければ大変ありがたいんですが。
○高市内閣総理大臣 過去に、担当大臣として、日本初の国家戦略であるフュージョンエネルギーの戦略を取りまとめました。並々ならぬ思い入れがございます。 次世代革新炉も大きな可能性を開くものでございますので、次世代革新炉、フュージョンエネルギー、共にしっかりとこれは官民挙げて投資をしていきたい、そして一刻も早い社会実装を目指したいと考えております。
○浅野委員 ありがとうございます。 それでは、次の質問です。 次の質問が、先ほど少し申し上げた資源を大切に使うための提案ということであります。廃炉サイトからのレアメタル回収についてであります。 中国によるレアメタルの輸出規制などが強化される中、国内の製造現場は現在混乱をしています。 JAMが二月に実施した緊急調査の結果、磁石やタングステン、モリブデンなどのレアメタルが入手困難な状況になっており、代替品の調達コストが三倍超にもなっている事例が多数報告されています。中には、欲しい磁石を磁石単体では売ってもらえなくて、何かの部材の中に含まれているもの、その部材丸ごと買えば売ってもらえるということで、それを丸ごと買って、分解してその磁石を使っているなんていう事例もあるそうなんです。 ですので、このような現状を政府がどのように認識しているのか、当面の対応策についても伺います。これは経済産業大臣に伺います。 続けて、もう一問質問させていただきます。 国内での資源回収、いわゆる都市鉱山の徹底活用が急務です。 私は、ここで、今後国内で本格化する原子力発電所の廃炉に着目すべきだと考えております。廃炉が決まったサイトからは、膨大な量の電子機器や制御盤、ケーブルなどの廃棄物が発生します。これらは、もはや単なるごみではなく、レアメタルや有用金属が大量に眠る巨大な金脈であると言えます。 経済産業省の予算案にも自律型資源循環システムの予算が計上されておりますが、国として、この廃炉プロセスから発生する電子機器廃棄物からのレアメタル回収を明確な方針として位置づけ、事業化を強力に後押ししていくべきではないでしょうか。経済産業大臣のお考えを伺います。
○赤澤国務大臣 二問まとめてお答えをいたします。 まず、昨今の特定国による輸出管理等が実際の取引に与える影響を企業や産業界から聞き取り、実態の把握に努めております。先生の御示唆もあったので、先ほどの物づくりの組合、JAMからも伺ったところです。その中で、原材料の価格高騰や入手困難が起きているという声についても承知をしております。 経済産業省としては、当該措置が日本企業に与える影響を注視しつつ、特定国への過度な依存を回避、低減するための措置を講じております。具体的には、サプライチェーンの中下流に位置する事業者による調達ルートの切替え支援策を令和八年度当初予算に盛り込んだところでございます。さらに、同志国とも連携した鉱山開発、製錬事業への出資、助成金支援などにより、供給源の多角化にも取り組んでおります。 引き続き、事業者の皆様との対話を続けるとともに、強靱なサプライチェーンの構築に向けた取組を進めてまいりたいと考えます。 また、御指摘のとおり、資源制約が高まる中、国内で発生する廃棄物を都市鉱山として有効利用していくというのは、経済安全保障の観点から大変重要な視点であると思っています。 現状においても、発電所の廃止に伴い発生する金属を含む電子機器の廃棄物については、各電気事業者において、廃棄物処理業者等と連携し、適切に処理、再資源化が進められていると承知をしております。 その上で、一般的に、電子機器廃棄物等からのレアメタル回収については、分別解体に要する手間や回収コストの課題を克服する必要があることから、まずは回収、選別技術の高度化や効率化を進めることが重要ということで、そういった方面での予算などを手当てしている。 経済産業省として、都市鉱山活用に向けた技術開発や事業環境整備を支援しつつ、発電所由来の資源の一層の有効利用についても、電力事業者などと連携しながら検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○浅野委員 特に後段の、廃炉施設から出る大量の電子機器からの回収、これは決して簡単ではないと思うんです。ですので、効率的な回収技術の開発ももちろん大切、そこを避けては通れないと思いますが、ただ、これをやらなければいけないという意思をしっかりと経産省としても持ち、表明をしていただきたい。それによって、民間企業がそこに対する投資を行う機運も高まっていくと思いますので、今後、これは一朝一夕にいく話ではないと思いますが、将来のために是非お願いしたいと思います。 続いて、暗号資産の税制について伺いたいと思います。 暗号資産の税制と規制緩和について、昨年の税制改正大綱において、暗号資産の課税が申告分離課税の二〇%へと見直される方向性が示されたことは大きな前進だと思います。しかし、その実施時期が二〇二八年一月というのは変化の激しい分野においては遅過ぎるのではないかというのは、先日、代表質問でも指摘をさせていただいたとおりです。今国会に提出される関連法案の施行を前倒しして、税制改正の実施時期を二〇二七年一月へ繰り上げていただけないでしょうか。 さらに、産業競争力を真に高めるためには、若年層の資産形成手段やウェブ3産業の基盤として、レバレッジ規制の十倍程度以上までの早期緩和、暗号資産ETFの解禁、そして暗号資産同士の交換時の非課税化など、国際的な潮流を踏まえた見直しを行うべきと考えています。 金融担当大臣の見解を求めるとともに、仮想通貨ですとか暗号資産ですとかいろいろな名称がこれまで使われてきましたが、現在のトークンは、多様な権利や情報を代替するデータへと進化しています。現在の実態に即して、この呼称を包括的なデジタル資産へと整理をしていくお考えはないでしょうか。併せて見解をお聞かせください。
○片山国務大臣 御質問ありがとうございます。 委員におかれまして、また御党におかれましては、いわゆる暗号資産及びフィンテックについての御支援を本当にありがたいと思っております。 三つまとめてお答えいたしますけれども、まず、分離課税の適用につきましては、御要望も踏まえまして、今国会改正案に出しております。今後、今国会に改正金融商品取引法の方も出されておりますので、その施行日の翌年の一月一日からの開始ということでしているわけでございますが、この適用時期につきましては、改正金融商品取引法の施行に当たりましては、関連の政令等の準備や関係事業者に関する周知等に一定の期間を要するということに加えまして、この改正金融商品取引法を踏まえて、暗号資産の取引業者や自主規制機関において利用者保護等の体制整備を行っていただく、こういうたてつけになっておりまして、国ががんじがらめの規制をして動かなくするのではなくて、業界の方にきちっと組織をつくっていただいて、自主規制機関で、かつ利用者がきちっと安心に保護されるという体制を整備しよう、このように思っているものですから、無理やりやろうとしても、それが間に合わない部分もあるものですから、そういったことで、現時点では、今、二八年一月一日ということを考えているということで、その辺を御理解いただければというふうに、かように思っております。 また、御指摘のように、暗号資産のみならず、その基本となるブロックチェーン技術の活用、拡大ということが、ウェブ3ビジネスの進展にもつながりますし、多くの発展をもたらすものでございますが、利用者保護を確保しつつ、国際的な潮流やイノベーションの進展にはどんどん乗って、あるいは先導していかなければいけないというふうに思って、環境整備を進めていくことが重要と金融庁としても認識をしております。 足下、暗号資産の投資対象化というのを今回行うわけですが、暗号資産の特性に応じた金融商品としての規制を整備し、利用者保護の充実を図るということで、先ほど申し上げたように、今国会に金融商品取引法の改正案の提出もいたす予定でございます。 その中に関連して、こうした制度の見直しと併せまして、委員御指摘のレバレッジの倍率規制ですとか、あるいは暗号資産ETFをどうするかという問題も広く伺っております。 暗号資産同士の交換時の非課税化という問題もございますが、まずそのレバレッジ規制におきましては、アメリカにおいては確かに余り制限がないものですから、今世界の暗号資産の取引がアメリカ及びドバイに集中していて、チャンスを逸しているのではないかという考え方もあるんですけれども、証拠金倍率、それからFXに係る証拠金倍率というものが、今二倍でございまして、こちらの暗号資産についても、口座の数が日本において千三百万ありますから、個人が幅広く入ってきているということは、FXが、二倍において、これを御指摘のような十倍ということがいかがなのかということもありますので、どのぐらいの価格変動が現在及び将来起きそうかということとか、海外の状況も考えまして、例えば、イギリスとシンガポール、シンガポールですら個人向けの方は禁止しておりますし、ドイツの方は個人向けはやっていいんですが上限二倍ということで、アメリカやドバイ等、一部の市場が、取り立てて、非常に、ある程度リスクのある、リターンも多いかもしれないけれどもリスクのあるところを認めているということも考えながら、御党、委員の御意見も伺いながら、幅広く様々な状況を見定めて、今後検討していきたいと思っております。 また、トークンの資産の呼び方が、いわゆる暗号であるクリプトなのか一般的なデジタルであるのかにつきましては、これは私がアメリカに、財務大臣になる前も訪米しておりまして、現在のトランプ政権の強い方針が、デジタル中央銀行金貨ではなくて、あくまでもピア・ツー・ピアの、ブロックチェーンを使った、完全にディセントラライズドされたものをアメリカとしては広め、世界でもそれを使っていただきたいという非常に強い政治的な決断がありまして、デジタル中央銀行貨幣については、やるなというか、余りやらないという方針まで大統領令やあるいは法案に書いているような状況になっておりますので、デジタルは技術的に確かに一般呼称なんですが、まさに現アメリカ政権及びその政権が話をしている西側先進国の中で、クリプト政策ということがかなり広がっているという面もあります。 ですから、クリプトは、以前は我が国でも仮想通貨という言葉を使っていたんですが、それをG20サミットで国際的にクリプトアセットとしてしまって、今皆が使っているということがありますから、現実のところでは、ブロックチェーン技術を使って電子的に発行されるトークンについては、ステーブルコインとかも、あるいは証券のトークンとかも、次々、金融庁の方でも実証実験にお支えをしておりますが、これは、その技術名が分かるようなという意味も含めて、クリプトの方がどちらかというと客観的に正しく、デジタルはもっと幅広い概念なので、そこが混ぜこぜにならない方がいいような状況が国際金融の世界には今あるということも御注目いただきたいかと思います。 ありがとうございます。
○浅野委員 海外の情勢も含めて答弁いただきまして、ありがとうございました。 是非これは、呼称も含めていろいろな考え方があると思いますので、我々も調査を進めていきますので、引き続き議論させてください。 続いて、中小企業への経営策を取り上げていきたいと思います。 日本経済の屋台骨である地方の中小企業支援について、政府は春闘に向けて力強い賃上げを要請していますが、現場の体力は既に限界に達していると言えます。日本商工会議所の調査によれば、中小企業の六割以上が人材流出を防ぐための防衛的賃上げを強いられています。労働分配率も約八割に達し、これ以上の賃上げ余力は極めて厳しいのが現実です。 そもそも全企業数の九九・七%を占める中小企業は、日本全体の雇用の七割、地方に限れば実に八割もの雇用を支え、国全体が生み出す富の半分以上をつくり出しています。それにもかかわらず、現在、その約六五%が赤字という過酷な状況になっています。 経済産業省の令和八年度当初予算案を見ると、AI、半導体関連には一兆二千三百九十億円もの巨額が投じられている一方で、国の根幹を支える中小企業対策費は僅か一千七十九億円であり、前年度の一千八十億円からすら減っています。 総理にストレートにお伺いしますが、この平年並みの予算案から一歩も出ない予算案の中で、政府は一体どのようにして地方の赤字中小企業が持続的な賃上げを行える環境を整えようとしているのでしょうか。地方の隅々で歯を食いしばる中小企業が稼ぐ力を取り戻し、そして継続的な賃上げに参加するための戦略を教えていただきたいと思います。
○高市内閣総理大臣 ストレートなお尋ね、ありがとうございます。 令和八年度予算における中小企業対策費が前年度並みという御指摘ですが、この予算の概算要求プロセスは、残念ながら、私の就任前に終わっておりました。 そこで、昨年十二月にお認めいただきました補正予算、これは高市内閣で編成をしましたから、中小企業対策費を八千三百六十四億円も措置をさせていただきました。そして、私から全閣僚に対して迅速な執行を指示しておりまして、昨年十二月から順次、対象事業の公募も開始されております。必要な対策は既に執行段階にございます。プッシュ型の伴走支援ですとか、あと、生産性向上、省力化支援に加えまして、官公需での対策も含めた価格転嫁、取引適正化の徹底、ここは非常に重要でございますので、しっかり取り組んでまいります。 これらに加えて、賃上げ環境整備のための政策を更に充実強化をしたいと考えております。夏に策定する日本成長戦略にも盛り込みたいと考えております。 また、高市内閣としては、民間事業者や地方自治体の予見可能性を確保するという意味で、企業の研究開発や設備投資を促すために、複数年度予算や長期にわたる基金による政策支援を可能とすることにいたしました。また、私が毎年補正予算が組まれることを前提とした予算編成と決別して必要な予算は可能な限り当初予算で措置すると申し上げているのも、やはりこれも事業者の予見可能性をしっかりと確保する、高めていくという効果があると思います。 中小企業の方々が成長投資を行いやすい環境を整備する、賃上げをしやすい環境を整備するということで、稼ぐ力を取り戻すために政府は力を入れてまいります。
○浅野委員 中小企業の稼ぐ力を取り戻すために様々な施策がこれからも必要だと思うんですけれども、もう一つの観点から質問をさせていただきます。 中小企業の稼ぐ力を高める上で欠かせないのが、人づくりです。AIやロボットが普及する時代にあっても、最後に日本の物づくりと産業競争力を支えるのは現場で高い技能を発揮している技能人材です。海外でブルーカラービリオネアが誕生しているように、これからの日本も高度な技能を持つ人材が高く評価される社会にしていかなければなりません。 しかし、現在、技能人材を育成する重要な大会である技能五輪の二〇二八年日本大会の開催が危ぶまれているのです。この年は、愛知県で技能五輪の世界大会が開催される予定で、人手の確保等に課題があることが理由とされています。しかし、過去に世界大会が日本で開催されたいずれの年も、日本大会、国内大会が中止されたことは一度もありませんでした。 一年、たった一年中止するだけでも、各業界の人材育成システム全体に甚大な影響が及びます。次世代の日本の物づくりを背負う若者たちを育成する貴重な大会です。毎年開催を堅持すべきと考えますが、総理の御認識をお聞かせいただきたいと思います。
○上野国務大臣 お答えいたします。 二〇二八年に技能五輪の国際大会の日本開催が決定をいたしました。他方で、国内の技能五輪大会につきましては、企業や団体を始めとする競技関係者の負担を考慮いたしまして、同年の開催を見送ると昨年の六月に厚労省で一応の決定をいたしましたが、その後、関係者、関係企業等から様々な御意見を頂戴をしておりますので、いま一度関係者から丁寧に御意見をお伺いをして方針を決めたいというふうに思っております。 企業内の若手技能者育成の観点からは是非開催してほしいという御意見もありますし、一方で、マンパワー的な観点から課題があるのではないかというような慎重な御意見もありますので、丁寧にお伺いをしながら、どういう方向で臨むのか、国内大会の在り方について決定をしていきたいというふうに考えております。
○浅野委員 厚生労働大臣から、一度決めはしたものの、現場の声に応じて今柔軟に御検討いただいているというふうに伺いました。是非、引き続き、まだヒアリングは続けられるというふうに聞いておりますので、よく声を聞いていただき、また、将来のためにできるだけの協力を我々も惜しみませんので、是非お願いしたいと思います。 そして、続いての質問です。 続いての質問は、食料品ゼロ税率化、そして我々が提案している社会保険料還付つき住民税控除について質問させていただきます。 高市総理は、目玉政策として食料品消費税ゼロを掲げておられます。しかし、これを実施すれば、消費税率が一〇%、八%、そして〇%と三つの税率が同時に混在することになり、これは税の三原則である公平、中立、簡素に完全に逆行し、インボイス対応を含め、ただでさえ苦しむ全国の事業者や農家にかなりの事務負担とコスト増を強いることになりかねません。 我が党は、より迅速で事務負担もなく確実に国民の手取りを増やせる対案として、社会保険料還付つき住民税控除を提案をしています。これは、所得に関係なく住民税の控除額を百七十八万円まで引き上げ、一人一年間最大約六万円の減税を行い、税金を引き切れない低所得層の方には、負担している社会保険料相当分を上限に現金還付をするものです。この方策であれば、事業者の負担はありません。財源も五兆円未満と見積もられており、マイナンバーを使って新たに個人の所得や資産を捕捉、把握する手間もかかりません。 即効性と実現可能性に優れた社会保険料還付つき住民税控除だと思いますが、食料品ゼロ税率と比較した上で、総理の見解をいま一度お聞かせいただきたいと思います。
○高市内閣総理大臣 今御提案いただいた社会保険料還付つき住民税控除でございますけれども、概要については今御説明をいただきました。 中所得、低所得の方の税、社会保険料をトータルで見て負担軽減を図るという方向性については私たちは共有していると考えます。一方で、地域社会の会費としての性格を有する住民税や地方財政への影響をどう考えるのか、社会保険制度における給付と負担のバランスの関係をどう考えるのか、あと、対象とする所得の範囲をどうするのか、執行体制や安定財源をどのように確保するのかといった課題の整理も必要だと思います。それはこれから詳細を詰めていかれることだと思います。 私は、二年間に限定して、飲食料品に限定して、しかも特例公債に頼らないという形で食料品の消費税率ゼロ、これに向けて様々な課題を議論するために国民会議を立ち上げました。そしてまた、あわせて、給付つき税額控除についても同時並行的に議論を進めます。 これは国会議員の皆様も、それから有識者会議も立ちますので、是非こうした点についても、今おっしゃっていただいたような点につきましても、具体的に御提案いただけるのでしたら、是非とも国民会議に御参加をいただいて、考えられる有力な手法の一つとして御一緒に議論ができたらと思っております。
○浅野委員 ちょっと国民会議についても、再度お誘いをいただきましたので、一問、最後に聞きたいと思うんですが、その前に、やはり今我々が懸念しているのは、玉木代表が提示をした十の懸念の中にも含まれているんですが、三つの税率が同時に存在することになる、公平、中立、簡素という原則から見たときに非常にこれは問題なのではないかというふうに思っております。 これについて政府としてどう考えているのかということを是非更問いで伺いたいんですが、これは財務大臣の方からお願いできますでしょうか。
○片山国務大臣 御指摘をいただき、ありがとうございます。 まさに税率の問題につきましては、総理が既にレジの問題について、できるだけきちっと、早くそういうものを広めるようにということをおっしゃったように、元々、税率変更についてどういう対応性があるのかという部分もありますが、多くの国で、複数税率を用いている場合、ゼロ税率がある国が多いので、そういうことを考えますと、二種類なのか三種類なのかという問題ではなくて、そもそも飲食品についてどうあるべきなのかという租税哲学もこれあるという、こういった問題だと思います。 もちろん、今おっしゃったような問題も含めまして、国民会議におけましては、多くの課題が寄せられることは明白だと思っておりますし、また、国会の場でも、先ほど農林水産業の方の問題、特に不安をお持ちの方の御指摘についてありました。私どものところにもそういった団体からかなり細かい問題の御指摘や質問も寄せられておりますので、一つ一つに丁寧に寄り添って、できない理由を考えるのではなくて、できるだけ皆様が御納得いただけるような工夫ができるのかできないのか、そういうことをまず実務では詰めながら、国民会議の場で、広い、大所高所から御意見がいただけるということを期待しておりますし、そこにつきましては御党の御参加をお待ちしているということでございます。
○浅野委員 残された時間が僅かですので、最後の質問になるかと思います。改めて、国民会議について総理に伺いたいと思います。 先ほども総理からは国民会議への参加をお誘いをいただきましたが、我々も党派を超えた建設的な議論を設けること自体は否定をしておりません。そういうものがあってもいいと思いますし、これからはそういったものももっと増えていくべきだとも思っています。 しかし、国民会議が射程とするテーマの範囲がどこまでなのかというのがやはり気になります。仮に、この国民会議、言い方を変えれば国会の外で予算案や法案の骨格を与野党が事前に合意してしまった場合、国会の委員会や本会議における法案審議が単なる追認機関に成り下がってしまいます。これは議会制民主主義の形骸化とも言えます。 改めて、国民会議の射程とするテーマの範囲や権限、議会制民主主義との整合性をどう担保していくおつもりなのか、これについて見解を伺わせてください。
○高市内閣総理大臣 社会保障国民会議におきましては、まず、改革の本丸であります給付つき税額控除と、その実施までの間の二年間に限ったつなぎであります食料品の消費税率ゼロの二つの課題について同時並行で議論を進め、国会に提出するための原案を議論する場として、一定の共通理解を持つ政党の間で議論を行うということで、政府と参加各党による共同開催、さらには有識者会議を設置することにいたしております。 この国民会議では、政府及び参加政党間で協議、意見集約を行う親会議の下、政府及び各党の実務者による実務者会議を開催します。さらに、専門的、技術的な論点を集中的に検討、精査するための有識者会議も設けます。 ですから、実務者会議と有識者会議が連携を図って議論を進める、その上で、各党の皆様の御協力を得られれば、国民会議で中間取りまとめを行い、必要な法案を国会に提出することを考えています。その法案を国会に提出した段階で、国会で十分な御審議をお願いすることになると考えておりますので、私は民主的なプロセスというのは担保できると思っております。
○浅野委員 時間が参りましたので終わりますが、この国民会議についても、今総理は担保できるというふうにおっしゃったんですが、やはり提案側と審査側が同一人物である可能性をどう考えるのかというのは非常に立場によっても違うと思いますので、引き続き我々も議論を深めていきたいと思います。 終わります。
○坂本委員長 この際、西岡秀子さんから関連質疑の申出があります。村岡君の持ち時間の範囲内でこれを許します。西岡秀子さん。
○西岡(秀)委員 国民民主党・無所属クラブ、西岡秀子でございます。 本日は、予算委員会での質疑の時間をいただきまして、誠にありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。 先ほどから質疑の中でもあっておりますけれども、アメリカ、イスラエルによるイラン攻撃、このことを踏まえて、高市総理からは既に、イラン又はイラン周辺国に在留また滞在している邦人保護、また、諸外国との連携をしっかりと密にしながら、日本ができる外交努力に努めるという御答弁がございました。また、我が国へのあらゆるリスクを想定した万全の体制、是非高市総理のリーダーシップでしっかりと取り組んでいただくことをまずお願い申し上げて、私の質問に入らせていただきます。 一問目につきましては、物価高騰対策についてお伺いをいたします。 現在講じられております物価高騰対策は、我々の要望に基づいて合意いたしましたガソリンの暫定税率廃止、そしてガス・電気代の三か月の支援、また重点支援交付金の拡充などでございます。 先日の施政方針演説においては、新たな物価高騰対策について、総理からの言及はございませんでした。現在の国民生活の状況を考えますと、中長期的な物価高騰対策が私は必要ではないかと考えております。 また、今回のイラン情勢によりまして、先ほどの質疑では、ホルムズ海峡の状況は現在調査中ということがございましたけれども、今の状況を考えますと、今後、石油やLNGの輸送に大きな影響が生じることが予想されます。その状況を踏まえますと、エネルギー価格の高騰による更なる物価高騰も予想されるところでございます。このことにもしっかりと対応していくことを想定していかなければならないと考えます。 また、実態としては、実質賃金の伸びが物価上昇率に追いついておりません。 更なる中長期的な物価高騰対策を考えましたときに、我が党がこれまでずっと主張しております再エネ賦課金の廃止につきまして是非御検討を引き続きいただきたいということを、私の方から提案をさせていただきたいと思います。 今、再エネ賦課金を一旦廃止をすれば、一般家庭で年間二万円の負担減となるというふうに予想されております。高市総理も、再エネ賦課金の在り方につきましては、今後これを見直す必要性があるということも述べられております。一旦廃止した上で今後の在り方を検討するということも必要ではないかと考えますけれども、高市総理の御見解をお伺いをいたします。
○赤澤国務大臣 再エネ賦課金については、再エネ特措法に基づき電気の利用者に御負担いただいているということで、これまでも、買取り価格の引下げなどにより、国民負担の抑制に努めてまいりました。 経済産業省としては、再生可能エネルギーに関する技術の進展や再エネ賦課金による支援の必要性について、関係審議会、調達価格等算定委員会がございます、において検証を行ってきたところです。この結果、地上設置型の事業用太陽光については、コストの低減状況などを踏まえて、二〇二七年度以降は支援の対象外とする、屋根設置等の地域共生が図られた太陽光発電への支援の重点化を行っていくという方針が取りまとめられています。 引き続き、他の再エネ電源含め、技術の進展状況等を踏まえ、国民負担の抑制を図りつつ、再生可能エネルギーの導入拡大を進める観点から、支援の在り方について今後とも検討を続けてまいります。
○西岡(秀)委員 総理からはお答えいただけなかったんですけれども、今、再エネ賦課金については様々な、使途について見直しをされているということでございますので、一旦廃止をした上で今後の方針を決めるというのも一つの方法ではないかというふうに思っておりますし、電気代が大変家計に負担になっているという事実もございますので、引き続き御検討いただけますことをお願いを申し上げたいと思います。 続きまして、もっと手取りを増やす政策につきまして質問させていただきます。 三党合意から一年間動かなかったガソリンの暫定税率廃止と、所得税の百三万円の壁につきましては百七十八万円まで引き上げることが実現をすることができました。これはまさに高市総理の英断であるというふうに思います。心より敬意を表したいというふうに思います。まさにこれこそ現役世代の手取りを増やすことに直結する政策でございます。 一方で、自民党との合意によって、基礎控除の中にあった、四つあった所得制限については、その壁が二つになったものの、いまだ六百六十五万円と八百五十万円の二つの所得制限の壁が残っております。 基礎控除とは、本来、最低限の生活費には課税しないという税法の趣旨でございますので、以前も所得制限は課せられておりませんでした。この税制の在り方からしても所得制限の撤廃が必要ではないかと考えますけれども、高市総理の御見解をお伺いをさせていただきます。
○高市内閣総理大臣 令和八年度税制改正における所得税の基礎控除の引上げのうち物価上昇を超える特例的な引上げというのは、働き控えへの対応と、中所得、低所得の方々の手取りの増加を図るという観点から、一定の所得制限を設けた上で、給与所得者の全納税者のうち約八割が対象となるよう、中間層まで負担軽減を行うことといたしました。 ですから、このような趣旨に照らしますと、所得制限の撤廃ということについては慎重であるべきだと考えております。
○西岡(秀)委員 高市総理の今のような御答弁、これまでもお聞きをしてまいりましたけれども、私どもとしては、基礎控除の税制の意味、その税制上の意味を考えましたときに、やはり所得制限というのはそぐわない制度ではないかというふうに考えますので、引き続き所得制限の撤廃につきましては粘り強く求めてまいりたいというふうに思います。 続きまして、百三万円の壁につきましては、所得税だけではなくて、地方財政に十分配慮した形で、住民税の控除額を現行の百十万円から百七十八万円まで引き上げることが、まさに手取りを増やすためにも、働き控えの観点からも必要だというふうに考えます。総理の御見解をお伺いをさせていただきます。
○林国務大臣 個人住民税の基礎控除等につきましては、令和八年度の与党税制改正大綱におきまして、地域社会の会費的な性格、そして、今委員からもおっしゃっていただきましたが、やはり地方税財源への影響等を総合的に勘案し、自治体の皆様の意見を踏まえつつ、必要な対応を検討するということになっております。 御案内のとおりですが、所得税と同様の措置として給与所得控除の見直しについては対応する一方で、今御指摘のあった基礎控除額は据え置くこととされたわけでございまして、この大綱を踏まえて、政府としても検討してまいります。
○西岡(秀)委員 今、林大臣の方から、税制大綱に書かれてあることを踏まえて今後検討していくというお言葉がございましたので、是非スピード感を持ったお取組、御検討をお願い申し上げたいと思います。 続きまして、これまで同僚が質問してまいりました食料品の消費税ゼロに対する十の懸念点について、私からは二つの懸念点について質問させていただきます。 質問通告の順番を変えまして、まず、五兆円の財源についてお伺いをいたします。 その確保につきましては、租特と補助金の見直し、税外収入ということでございますけれども、一方で、今後、防衛費を増やしていく方向性が示されておりますし、高齢化に伴って社会保障費も増えていくことが予想され、予算全体としては歳出が増えていく中で、果たして赤字国債に頼らないで本当に実現できるのでしょうか。責任ある積極財政ということであれば、全体像を説明することが必要ではないかと考えますけれども、総理の御見解をお伺いをいたします。
○高市内閣総理大臣 そもそも御党は、食料品のみならず、全ての消費税率を五%に引き下げる旨の御提案をしておられました。その場合の財源は約十六兆円に上ります。地方消費税を含む消費税、これは約四割が自治体の税財源となっています。 食料品の消費税率ゼロの実施に当たりましては、地方財政への影響、財源確保の見通しを含めて、実施に向けて検討すべき課題があるということは十分に承知をしております。私どもは、食料品の消費税率ゼロの財源については、特例公債に頼らないことを前提に、片山財務大臣がしっかりと財源の洗い出しをしてくれておりますけれども、超党派で行う国民会議でまさに議論をしていこうという段階でございます。 いずれにしても、これまでも政府・与党は、重要かつ大規模な新たな施策を実施するに当たりましては、責任与党として必ず安定財源を確保しながら対応してきましたので、この方針はこれからも変わりません。
○西岡(秀)委員 今総理から御説明いただきましたけれども、責任ある積極財政ということでしたら、やはり全体像をお示しをいただくというのが本来の姿であるというふうに思います。 続きまして、今と関連をいたしますけれども、地方財源の確保についてお伺いをいたします。 当然、地方消費税分がございますし、また、基幹三税の根っこの税金が減ると地方交付税にも影響を与えますので、二重に地方財政に影響を与えるということになります。地方自治体も、この減収については大変心配をいたしております。二年間、地方財政の減収分を補填する用意があるのかどうか、五兆円の中に地方補填分も入っているとの理解でよろしいかということにつきまして、総理にお伺いをさせていただきます。
○林国務大臣 地方消費税を含む消費税、これは先ほど総理からもお言葉がありましたが、約四割が自治体の貴重な税財源となっております、今委員がおっしゃったことを二つ足すとですね。 食料品の消費税率ゼロの実施に当たりましては、地方財政への影響、財源確保の見通しを含めて、実現に向けた様々な検討すべき諸課題があると指摘を数多くいただいているところでございます。この間高知へ出張いたしましたときも、首長さん方からそういうお話がありました。しっかり、今後、国民会議において御議論いただけるものと承知をしております。
○西岡(秀)委員 林大臣の方から、この地方減収分についてはしっかりと措置するということをもし御発言いただければ、地方自治体の方も大変安心するというふうに思いますけれども、これも国民会議でというお話でございますので、このことにつきましては、しっかり、やはりこのことは明確にしていく必要があるということを申し添えたいというふうに思います。 続きまして、社会保険料還付つき住民税控除についてお伺いをいたします。 これまで同僚議員からも質問をさせていただいておりますけれども、食料品消費税ゼロについての懸念、これについては、我が党、一つ一つにつきまして、所属委員が質問をさせていただいております。 総理は、そもそも、給付つき税額控除の議論が本丸であるということをずっとおっしゃっております。そうであれば、そのことについてまず議論をした上で、給付つき税額控除については、やはり所得や資産を把握しなければ公正な所得配分はできないために、給付つき税額控除導入までは制度設計に一定の時間がかかります。その意味で、つなぎということで食料品の消費税ゼロということをおっしゃっているというふうに思いますけれども、そのつなぎについては、税目が違い懸念点の多い食料品の消費税ゼロではなくて、国民民主党が提案する社会保険料還付つき住民税控除を導入する方が有効ではないかというふうに考えております。玉木代表の代表質問に対しましても、総理が、有効な手法の一つというお答えを先般の本会議でされております。 給付つき税額控除のつなぎとして行うのが、食料品の消費税ゼロなのか、また我々が提案する社会保険料還付つき住民税控除であるのかを議論することが極めて生産的ではないかというふうに考えますけれども、総理の御見解をお伺いをさせていただきます。
○高市内閣総理大臣 今後、今おっしゃっていただいた点についても具体的に御提案をいただけるのであれば、財源も含めて具体的に御提案をいただけるのであれば、是非国民会議に御参加いただき、考えられる有力な手法の一つとして、一緒に議論をしてまいりたいと思っております。
○西岡(秀)委員 今、国民会議でというお答えがありましたので、国民会議の在り方につきまして、引き続き質問をさせていただきます。 国民会議と言う以上は、まず担保されなければならないのは公開性の担保、そして、有識者につきましては、その選任については、参加する政党に是非その選任についての協議をさせていただくべきだというふうに考えております。また、事務局体制についても、やはり、政府や自民党だけで事務局体制を運営するということについては、国民会議という名に似つかわしくないというふうに思いますので、このような懸念点についてしっかり協議をすることができるのであれば、我が党としては、この協議に参加することには前向きな思いを持っております。 この国民会議の運営につきまして、総理の御見解をお聞かせをいただきたいというふうに思います。
○高市内閣総理大臣 まず、設置先、これは政府、与野党の共同開催としております。事務局ですけれども、政府と与党、野党の代表となる党において処理することを想定しております。その他詳細につきましては、政策責任者ベースで、参加される党とよく御相談をしていくということでございます。 先ほど来説明しましたが、親会議の下、実務者による各政党と政府による実務者会議、それから有識者会議、これらが連携しながら議論をしていただくという形になっております。 そしてまた、第一回の親会議と呼ばれるものですけれども、それを先般開催いたしましたが、これはフルオープンでやらせていただきました。 今後、どのレベルの公開の仕方か、そういった運びにつきましても、実務者同士で御議論いただけたらと思っております。
○西岡(秀)委員 それでは、公開性の担保についても、また議事録の公開についても、これから検討するという理解でよろしいでしょうか。
○城内国務大臣 お答えします。 いわゆる親会議の社会保障国民会議、これは先回の第一回目を公開しましたが、その他の実務者そして有識者の会議について、どのような形になるかということについては、各政党間で今後協議をして決めていくことになるかと思います。
○西岡(秀)委員 それでは、有識者の選任についてはどのようなお考えをお持ちなのか、お答えをもしいただければと思います。
○城内国務大臣 この社会保障国民会議、これは、これまで与野党、関係政党間でずっと協議しておりましたので、関係政党、そして政府からも、どういった有識者が適当かどうか、そしてその人数についても、二十人、三十人、あるいは十人程度なのか、そういったことも含めて、これから、有識者会議の、まさにどういったメンバーを選ぶのか、そして大体どれぐらいの人数にするかということは、政党間で協議して決まっていくことになるかと思います。
○西岡(秀)委員 もう既にスタートをいたしておりますので、公開性の担保、そして有識者の選任について、しっかりやはり各党がそこに関与する形であること、また事務局体制についても、国民会議という名にふさわしい体制をしっかり取っていただくという前提の下で、我が党としてはこの議論に参加することには積極的な思いは持っているという中で、今申し上げた懸念点、しっかりこのことについて明確な方針をやはりお示しをいただくということが必要であるということを申し添えたいというふうに思います。 続きまして、持続的な賃上げについて質問させていただきます。 持続的な賃上げを定着させ、中小・小規模事業者や非正規で働く皆様にも賃上げを波及させることができるかどうか、まさに今その正念場にいるというふうに認識をいたしております。高市総理も再三発言をされております。中小・小規模事業者が賃上げできる環境づくり、これが極めて重要であるということはずっと述べられております。 賃上げ税制のこれまでの効果を検証した上での見直し、また、我が党が公約として掲げてまいりました、賃上げした中小・小規模事業者の社会保険料の負担を半減する施策、この施策が私は必要であると考えますけれども、総理の御見解をお伺いをさせていただきます。
○赤澤国務大臣 政府としては、社会保険について、保険料負担の軽減につながるよう、負担能力に応じて適切に支え合う改革を進めるとともに、賃上げが実現できるよう、中小企業に利益を上げていただくための適切な価格転嫁や生産性向上を支援することが大切だと考えています。 中小企業に対しては、非正規雇用労働者の正社員転換や処遇改善を実施する事業主に対するキャリアアップ助成金など、政策目的に応じた助成金による支援を行っており、今後ともこうした支援には取り組んでまいります。 なお、中小企業に対して、社会保険料の事業主負担を公費で助成すべきという御党の御提案であると理解しておりますが、この点については、私ども繰り返し申し上げているとおり、社会保険料が医療や年金等の給付に充てられるものであり、かつ、労働者を支えるための事業主の責任であるということを踏まえると、慎重な検討が必要であるという立場でございます。
○西岡(秀)委員 社会保険料は雇用される側にとっても雇用主にとっても極めて負担の重いものでございまして、今まさに、中小・小規模事業者や非正規で働く皆さんも賃上げの恩恵が波及するかどうか、これができるかどうかの瀬戸際だというふうに思っておりますので、是非この政策についても御検討いただきたいということを申し上げて、できれば、総理の御見解をお伺いをさせていただけないでしょうか。
○高市内閣総理大臣 社会保険については、保険料負担の軽減につながるように、負担能力に応じて適切に支え合う改革を進めているということは、先ほど大臣から答弁をしたとおりでございます。 その上で、御党の御提案につきましても、先ほど大臣から答弁をさせていただいたとおりでございます。慎重な検討が必要だと考えております。
○西岡(秀)委員 特に地方の中小・小規模事業者の皆様は、やはり、賃上げ圧力の中で大変苦悩する中、人手も不足をしていて、賃金を上げることができなければ人手も集まらない、大変厳しい状況があるということは高市総理も十分御承知だというふうに思いますので、そこを何とか前に進めるという意味で我が党は提案をさせていただいておりますので、是非、引き続きの御検討をお願いを申し上げたいと思います。 続きまして、造船業の振興についてお尋ねをさせていただきます。 この度、造船業は、船体が経済安全保障上の重要物資の対象となり、我が国の安全保障上極めて重要な産業であると同時に、産業の裾野が広く、地域経済を支え、雇用の創出の面でも波及効果が大きい産業でございます。 そして、この度、成長産業として十七分野の重点支援の対象となり、大きな期待を持つところでございますけれども、一方で、造船業も大変深刻な人手不足の状況がございます。 この人手不足の状況の中で、中国、韓国との価格競争の下で、どのように国内生産基盤を強化していくことを進めていくのか。大規模な投資をしたとしても、それを造る造り手がいなければ、絵に描いた餅になってしまいます。このことをどのように進めていかれる方針であるかということについて、お尋ねをさせていただきます。
○金子国務大臣 お答えいたします。 委員御指摘のとおり、造船業は、海上輸送に不可欠な船舶を安定的に供給をし、国民生活、経済活動のみならず、安全保障も支える極めて重要な産業です。 高市内閣では、造船が日本成長戦略の戦略分野の一つに位置づけられており、私自身が座長を務めている造船ワーキンググループにおいて、日本の造船業を戦略的に再生、成長する道筋について集中的に検討を進めております。 他国に負けない、競争力のある国内生産基盤を構築すべく、昨年末にお認めいただいた補正予算で新設することとなった造船業再生基金において、中小を含む造船事業者を対象に、省力化、ロボット化に加え、生産能力増強のための投資や研究開発を支援するとともに、官民投資ロードマップの取りまとめに向け全力で取り組んでまいります。
○西岡(秀)委員 人材育成へ向けた動きも地域でも進んでいるところでございますけれども、大学や工業高校や造船事業者の皆様、地方自治体、また国土交通省、様々なステークホルダーが一緒になって連携をしながら人材育成を進めていくことが極めて重要だというふうに思っておりますので、やはり人手不足、このことが大変深刻な状況であるということを踏まえた中で、是非、造船業の再生へ向けて、総理のリーダーシップ、心から期待を申し上げております。 続きまして、物づくり産業の振興についてお伺いをいたしたいんですけれども、レアアースの問題につきましては、中小・小規模事業者の中国によるレアアースの輸出規制による深刻な影響の問題や、南鳥島のレアアース泥の早期商用化の国家プロジェクトにつきましては先ほど浅野委員から質問させていただきましたので、私からも同様の思いをお伝えをさせていただいた上で、三問目の質問に移らせていただきます。 物づくり産業が今国内生産を進めていく上で最大の課題は、電力コストの問題があるというふうに思っております。日本はエネルギー自給率が低く、電力の値段の高騰は産業を直撃いたします。企業の予見可能性については高市総理もその重要性を度々答弁をされているところでございますけれども、この電力コストも大きな要因の一つでございます。 AI、半導体等の重点投資、データセンター等により電力需要も増大することが予想されております。国内産業の維持発展に向けて、電力需要に見合うエネルギーの確保と、第七次エネルギー基本計画に基づいたエネルギーのベストミックスの早期実現が求められております。このことについて、赤澤大臣の御見解をお伺いをさせていただきます。
○赤澤国務大臣 物づくり産業の国際競争力を強化するためにも、エネルギーコストの低減は重要な課題でございます。委員御指摘のとおりです。今後DXやGXの進展による電力需要の増加が見込まれる点も御指摘のとおりで、質と価格の両面で安定した電力の供給を実現していくことが重要です。 二〇二二年のロシアによるウクライナ侵略等による世界的な燃料価格の高騰や円安の影響によりLNGや石炭などの輸入価格が高騰し、電気料金を上昇させる要因になっていました。こうした経験を通じ、燃料価格の影響を受けやすい火力発電への高い依存を克服する観点から、特定の電源や燃料源に過度に依存しないようバランスの取れた電源構成を目指すことの重要性が再確認されました。 このため、政府としては、これも委員御指摘の第七次エネルギー基本計画に基づいて、燃料価格の影響を受けにくい再エネや原子力を最大限活用するなど、エネルギーコストが上昇しにくい経済構造への転換を進める方針です。引き続き、安全性、安定供給、経済効率性、環境適合のいわゆるSプラススリーEのバランスを取りつつ、二〇四〇年度のエネルギーミックスの実現に向けて全力で取り組んでまいります。
○西岡(秀)委員 今大臣から御答弁をいただきましたけれども、競合国中国よりも日本は電気代が一・五倍から二倍ほど高い状況にあるというふうに聞いております。競争力のある電力コストにしていくということが、やはり、物づくり産業を国内で、また、再生し、生産をしていくということの大前提となるというふうに思いますので、是非、早期の実現に向けて御尽力をいただきたいというふうに思います。 続きまして、整備新幹線についてお伺いをさせていただきます。 人口減少の時代だからこそ、国土形成計画に掲げるシームレスな拠点連結型国土の構築を進める上で、整備新幹線五路線の位置づけ、役割は大変重要であるというふうに思います。新幹線ネットワークがまずしっかりとつながることが大変重要です。地元自治体の理解が大前提であることは言うまでもございませんけれども、整備新幹線は国の事業であり、この五路線が抱える諸課題の解決へ向けて、高市総理の強いリーダーシップを心からお願いを申し上げたいと思いますけれども、総理の御見解をお伺いをさせていただきます。
○高市内閣総理大臣 新幹線ネットワークは、産業発展や観光立国など、我が国の成長はもとよりですが、災害時の代替輸送ルートの確保など、国土強靱化の観点からも重要な意義を有しております。 こうした重要な意義を有する新幹線につきましては、その全国的なネットワークの構築に向けて、昭和四十八年に決定した整備計画に定めた五つの路線を整備新幹線として整備を進めてきました。これからも、この整備計画を踏まえて、残る北海道、北陸、西九州の各路線の整備に丁寧かつ着実に取り組んでまいります。
○西岡(秀)委員 今総理から着実に取り組んでいくという御答弁がありましたけれども、九州新幹線長崎ルートにつきまして、金子国土交通大臣にお尋ねをさせていただきます。 九州新幹線長崎ルートにつきましては、金子大臣はよく状況については御承知であるというふうに思っておりますけれども、全線フル規格による早期開通、これが悲願でございます。 半世紀の時を経まして、武雄温泉駅から新鳥栖間が未整備のままで暫定開業をいたしました。いまだ整備方針も検討中の状況でございます。国が導入を決めましたフリーゲージトレインが技術的な問題によって導入が断念されたという特殊事情からこの未整備区間が長期化している現状を踏まえまして、整備新幹線は国の事業でありますし、今、資材等の価格の高騰の問題も踏まえて、佐賀県の費用負担の軽減や、在来線の課題も含めた打開策を早急に進めていただきたいということを強く要望をさせていただきたいというふうに思っております。 また、ルートにつきましては、様々佐賀県内では議論がありますけれども、経済効果を含めて、総合的に考えて佐賀駅ルートしかないというふうに私自身は考えております。 この未整備区間の長期化は、我が国にとって私は大きな損失であるというふうに思いますので、財政負担のスキームを規定した新幹線整備法の法改正も視野に取り組む必要があると考えますけれども、金子国土交通大臣の御見解をお伺いをさせていただきます。
○金子国務大臣 お答えいたします。 西九州新幹線の新鳥栖―武雄温泉間がフル規格で整備されれば、西九州地方と関西、中国地方が新幹線ネットワークでつながり、沿線周辺も含めた地域一帯において、観光あるいは町づくり、地方創生など、多くの面での効果が表れると考えております。 こうした西九州新幹線を含む整備新幹線の整備財源については、法令上、貸付料等と、それを除いた額の国と地方による負担とすることとされております。他方、佐賀県から地方負担に関して懸念が示されていることも承知をしております。 西九州新幹線の整備については、こうした点も含めて様々な課題があり、それらの解決を図る上では、関係者の意見も伺いながら取組を進めていくことが重要であると考えております。 このため、様々な機会を通じて関係者間での議論を進めているところであり、佐賀県と国土交通省との協議や、JR九州、佐賀県及び長崎県による地元での意見交換なども行われているところでございます。 これらに加えて、これは異例なんですけれども、昨年十月からは、国土交通省の事務のトップであります国土交通事務次官と佐賀県知事との間でも定期的に意見交換を行っているところでございます。 国土交通省としては、引き続き、新幹線整備の必要性、重要性について御地元の皆様に丁寧に御説明をしていくとともに、佐賀県との間でも議論を続けていくなど、西九州新幹線の整備に向けた取組を進めてまいります。
○西岡(秀)委員 今、金子大臣からお話がありましたように、水嶋事務次官、大変精力的に今佐賀県とも交渉していただいているということも承知をいたしております。 佐賀県のやはり御理解を得た上で進めていくということは大前提でございますけれども、佐賀県が様々抱える課題につきまして、国がやはりリーダーシップを持ってその解決に当たっていただきたいということは、法改正も含めてしっかり進めていただきたいということを強く申し上げさせていただきたいと思います。 続きまして、地方における女性活躍についてお伺いをさせていただきます。 現在、デジタル人材が七十九万人不足をしているというふうに言われております。一方で、女性の労働力余力、つまり、働きたいが働いていない人が三百二十万人いると言われております。地方の人口減少を食い止めるためにも、各自治体で女性の活躍の場としてデジタル人材の育成が急務だというふうに考えます。 課題としては、人材育成のために活用できる女性活躍交付金の各自治体向けの上限額が低いということが挙げられます。これまでは一日単位の研修が前提となっておりましたけれども、ある程度の期間を研修するということも含めて、上限額の引上げが必要です。 また、新しい地方経済・生活環境創生交付金については、この交付金の額は倍増されましたけれども、これが女性活躍、デジタル人材活用にも使うことができることなど、まだまだ周知が徹底されておらず、活用されておりません。この交付金につきましても、趣旨を徹底し有効に活用されるよう、総理からも強く後押しをしていただきたいというふうに思いますけれども、総理の御見解をお伺いをいたします。
○黄川田国務大臣 担当大臣から申し上げたいと思います。 議員御指摘のとおり、女性デジタル人材の育成は、女性が活躍でき、暮らしやすい地域づくりのため、また女性の所得向上や経済的自立のためにも非常に重要な取組だと認識しております。 地域女性活躍推進交付金は、地方公共団体が実施する地域における女性デジタル人材の育成等の取組を支援するものでございます。この交付金は、より多くの地方公共団体に取組を実施していただくため、現在、交付上限額を設けているところでございますが、今後とも、地方公共団体の声を聞きながら、その引上げが必要か否かについては検討してまいりたいと考えております。 また、御指摘の新しい地方経済・生活環境創生交付金を含むこれまでの地方交付金におきましても、女性デジタル人材の育成に資する取組を支援してまいりました。 女性デジタル人材の育成は、産業を支え、地方活力を最大限にする上で大変重要でありまして、地域未来交付金で産業クラスターの形成を推進する中でもしっかりと支援してまいりたいというふうに考えております。
○西岡(秀)委員 時間が大変もう残り少なくなりましたので、最後、被爆体験者の救済について、総理に質問させていただきたいと思います。 旧長崎市の行政区域を基本につくられた国の援護区域外で被爆したために、八十一年間の時を経て今なお被爆者と認められていない被爆体験者の方々がおられます。 パネルにお示しをいたしておりますけれども、被爆体験者と言われる皆様は、第二種健康診断特例区域で被爆され、その受診者証を交付されている方々でございます。平均年齢も八十五歳を超えており、広島の黒い雨訴訟の上告断念により政府が示した新しい被爆者認定の基準が同じ被爆地長崎に適用されないのは、大きな問題だというふうに考えております。 是非、高市総理には、被爆体験者の皆様との面談の機会をつくっていただき、切実な声をお聞きをいただいて、被爆者と認めていただくよう、解決のためには高市総理の政治決断しかないというふうに私自身は考えております。総理の御見解をお伺いをいたします。
○高市内閣総理大臣 長崎のいわゆる被爆体験者の方々につきましては、過去に最高裁まで争われ、被爆者と認定できない旨の判示がなされたことも十分、内容も含めて御承知だと思います。 こうした中で、被爆体験者の方々は、多くの方が御高齢になり、また、様々な疾病を抱えて長期療養を要しておられるということから、令和六年十二月より、幅広い一般的な疾病について、被爆者と同等の医療費助成を行っているところです。こうした対策を着実に実施してまいりたいと思っています。 そして、長崎の被爆体験者の方々に関する様々な課題につきましては、被爆者援護行政、これを所管する厚生労働省において承って、しっかり適切に対応をさせます。
○西岡(秀)委員 最後に、総理に、是非面会の機会をつくっていただけますことを重ねてお願い申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○坂本委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 正午休憩 ――――◇――――― 午後一時開議
○坂本委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。 この際、長友慎治君から関連質疑の申出があります。村岡君の持ち時間の範囲内でこれを許します。長友慎治君。
○長友委員 国民民主党の長友慎治でございます。 午前中の同僚議員の質問に続きまして、関連を質問させていただきたいと思います。 まずは、消費税、飲食料品の消費税ゼロにつきまして質問をさせていただきます。 先日の代表質問で、我が党の玉木代表から、飲食料品の消費税ゼロについて、十の課題について質問をさせていただきました。そのときに総理から御答弁いただいたものを一覧表にしたものがこちらのパネル、皆様のお手元の資料になります。 この中で、税法上の位置づけについては、非課税取引と課税取引、どちらかと聞いたら課税取引であると明確に御答弁をいただきました。また、飲食料品の範囲は、軽減税率八%対象の飲食料品である、つまり、酒類、それから外食は除くということの答弁をいただいております。 ただ、十のうちのそれ以外についてはまだ詰め切れておらずというか、国民会議で議論し結論を得るとの御答弁で、制度設計はまさにこれからであるということが分かりました。 ですので、今日は、現場からこんな声が出ています、不安な声や心配、懸念が出ているということを届けさせていただきますので、特に飲食料品の消費税ゼロの影響を受ける小売業、飲食店、農家さん等の不安を払拭するためにも、可能な範囲の丁寧な御説明をお願いをしたいと思います。 まず、飲食料品の消費税率をゼロにするに当たりまして、システム対応等の事業者の準備が課題だと認識をしております。高市総理から経済産業大臣に、消費税率の変更に柔軟なスマレジシステムの普及、これを早急に着手するようにと指示をされたことは皆様も御承知のとおりでございますが、まず、経済担当大臣にお聞きしたいと思いますが、このスマレジ、テレビを見ている皆様若しくはラジオをお聞きの皆様に、どういうレジなのか御説明をいただきたいのですが、お願いできますでしょうか。
○赤澤国務大臣 まず、スマレジでありますけれども、これは通常のレジと比べると機能が高いということで、基本的に、電子情報をやり取りをすることでいろいろなところとつながりながらいろいろなサービスを検討できるというようなものでもありますし、一方で、ソフトを入れ替えるだけで、消費税率が上がったようなときにすぐに対応ができるという意味で、そういう意味で、総理から私に指示があったのは、要は消費税を、税率を変えるようなときにレジの対応が時間がかかることが非常に障害になるということがありますので、このスマレジを少しでも多く普及をしておくことで、その対応にかかる時間を縮めたいという総理の御意向があるということだと理解をしております。
○長友委員 御説明ありがとうございます。 このスマレジなんですけれども、導入にどのくらいの費用がかかるものなのか、もし可能であれば教えていただきたいのと、このシステムをどのように普及させる計画なのか、また、そのための総予算はどのくらいの見通しであるのかどうかもお示しいただけないでしょうか。
○赤澤国務大臣 今、経産省がやっている取組としては、中小企業向けに、いわゆるスマレジシステムを含むレジ関連システムなどの導入支援が可能な補助金として、令和七年度補正予算において三千四百億円措置した生産性革命推進事業の中に、デジタル化・AI導入補助金を措置しております。 取りあえず、スマレジシステムを含むものとして三千四百億円措置しておりまして、今、事業者さんの方から手が挙がれば、取りあえずそれで十分な手当てにはなっているだろうというふうに思います。 それ以外に、いろいろと伝票とかそういったシステムをつくるというような費用については、これは通常の消費税を、税率を変えたとき等と同様、事業者さんに負担してもらうということで考えてはおりますけれども、その辺も含めて、実際に国民会議で、消費税、どういう形になるのか決まれば、どれぐらいの費用が必要になるのかも当然確定してくると思うので、遅れることのないように、よく準備は整えた上で対応させていただきたいというふうに思います。
○長友委員 スマレジの導入に対しては、既に予算も見えていて、もし希望、手を挙げれば、その事業者に対しての手当てはできるという環境はあるということが確認できたのは、スーパーの皆様や小売店の皆様にとってはいい情報かなとは思います。 一方、言及いただきました、スーパーの店長からこういう話を聞いています。レジはそういうふうに導入できたとしても、いわゆる今まで紙でやり取りしているような伝票ですよね、伝票も種類が多いです。仕入れ伝票や売上伝票、振替伝票、入金、出金とありますが、こういうところにも当然、食品の消費税率が変われば波及していきますけれども、その辺が果たして本当に、二年間それに対して経費をかければいいのか、また、その負担を現場でどのくらいしなければいけないのかが見えないのは、なかなかもやもやするというのが本音のところだという話を聞いております。 現場の意見をしっかりと国民会議でも検討していただけるという御答弁ではございましたけれども、現場が負担するものがどのぐらいあるのかが見えないことにも、賛成する、反対するということも踏まえて、一般国民の皆さんもなかなか判断しかねるという部分があると思いますので、この点につきましては、速やかに明らかにしていくことが必要なのかなと思っておりますが、さらに、何か安心できる材料として経済産業大臣からのお話がお伺いできるようでしたら、お願いをしたいと思います。
○赤澤国務大臣 現時点で申し上げられることは先ほど申し上げたつもりでありますが、基本的に、考え方としては、スマレジを導入すると対応が早くなるので、そこは最大限促進をしておきたいということと、あと、通常の消費税率をいじったときと同じで、伝票とかそれ以外の経費については事業者さんに負担をしていただくということで考えているということを申し上げた上で、国民会議の議論が進むに従って、我々、できる限りの万全の対応をしていきたいというふうに考えております。
○長友委員 現場で負担をしていただくというような答弁がございました。伝票だけでなくて、売場の値札ですよね。品目が多ければ多いほど、値札の書換え等も、果たしてそれが二年間分に耐え得る、紙でやればいいのかどうかということも、現場の方からどうなるんだろうねという不安をいただいておりますので、そこを明確にできるだけ早く示していくことが必要かと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 午前中の質問で、同僚議員の村岡議員の方から、消費税の納税方法につきまして質疑がありました。食料品の消費税がゼロになった場合、簡易課税の事業者の影響をどう解消するのかという話、議論になったとおりでございます。簡易課税の場合、仕入れ控除額の計算ができなくなりまして、控除額がゼロになることは皆様も御理解のとおりでございますが、そうなると、影響が出るところが、農家さんや小売業、加工業などに影響が及ぶということになります。 先ほどは財務大臣の方からの御答弁でしたが、総理、この点について、この影響をいかに少なくしていく御予定があるのか、お考えをお示しいただけないでしょうか。
○高市内閣総理大臣 例えば食料品の消費税率ゼロの実施に当たりましては、簡易課税を選択している農家の皆様などに影響があるということは御指摘のとおりです。こういった小規模事業者の場合には、売上げの適用税率がゼロ%になることで、売上税額がなくなりますと、それにみなし仕入れ率を掛けて仕入れ税額を計算する簡易課税というのが機能しなくなるということです。 先日、超党派で行う国民会議が立ち上げられたところですから、こうした諸課題についても、関係者の皆様のお声を聞きながら議論を行って、一つ一つ結論を得てまいります。
○長友委員 一つ一つ結論を得るということですが、農家さんの声をもう一つ、踏み込んでお伝えしたいと思います。 これは農林水産大臣に伺いたいと思いますが、課税事業者が消費税を国に納める場合、売上高が五千万円以下の事業者は本則課税、簡易課税を選ぶことができますが、農水省によりますと、売上高五千万円以下の農業経営体は全体の九割に及ぶという状況でございます。影響を受ける農家は少なくないということは分かり切ったことでございますが、特に農家の皆さんに農水省としてもどのような対応を考えているのかということを大臣に伺えますでしょうか。
○鈴木国務大臣 委員御指摘のとおり、農業者には売上高五千万円以下の小規模な経営体がまず多いということであります。そのため、食料品の消費税率ゼロについては、資材購入時などに負担した消費税について円滑に還付を受けることができるのか、そういった声が私のところにも様々にいただいているところであります。 それで、食料品の消費税率ゼロの実施に向けまして検討すべき諸課題については、先ほど総理からもお話があったところでありますが、今後、社会保障国民会議において丁寧に議論を行い、結論を得ることとされております。 現状とやはり制度を変えるときに、その対象となる皆さんには様々な声があるということは当然でありますので、農林水産省として、農業者や食品関連事業者の様々な声、そして心配に対して、どうすれば心配なく食品の消費税率ゼロが実現できるのかというスタンスでしっかり相談に応じて、丁寧に適切に説明もしてまいりたいというふうに思います。
○長友委員 現場によく出ていらっしゃる鈴木農林水産大臣はよく分かると思うんですが、農家の皆さんを始めとする一次産業の皆様は現場に出ているわけですよね。ですから、事務処理負担とか、今でさえ軽減税率があって、インボイス制度でも非常に負担感を感じている一次産業の皆様が、更に事務処理対応などが増えてくるとなると、困っているという正直な声が届いております。 また、地元のJAからも、既に問合せがいろいろあって、どう答えていいのか分からないと混乱をされているというのが現実でございますので、もちろん、今総理がやろうとされている消費税率、減税を、二年間ゼロにするということ、これはできることをできるようにするという視点でやるのはもちろんなんですけれども、できない理由を探さないで、やるということはもちろんなんですが、やはり現場が困惑しているというこの現状についてはしっかりと対応をお願いをしたいと思います。 そして、食料品の消費税ゼロについては、改革の本丸である給付つき税額控除の実施までの二年間に限ったつなぎの位置づけであるということはもう既に御答弁をいただいておりますが、二年後の食料品の消費税は、また二年後に元の八%に戻ると考えてよろしいのでしょうか。総理に伺います。
○高市内閣総理大臣 これは改革の本丸である給付つき税額控除の実現までの二年間に限ったつなぎと位置づけております。給付つき税額控除への移行を見据えて検討を進める方針です。 特に、給付つき税額控除は、給付と負担の全体像を把握した上で、税、社会保険料負担や物価高に苦しむ中所得、低所得の方の負担を集中的に支援する制度でございます。ですから、お尋ねの点も実際には国民会議の議論で取り扱われるべき事柄ですが、政府・与党としましては、二年間の食料品に関する減税が終了した後は現行の八%の軽減税率に戻すということを想定しております。
○長友委員 軽減税率八%に戻すということをお示しいただきました。 それで、経済学者の皆さんの御意見に少し目を向けてみると、日本経済新聞のエコノミクスパネルというものがありまして、約五十人の経済学者の皆様に意見を聞いております。これによると、食品の消費税ゼロについては九割近くの経済学者の皆様が、経済にマイナス、若しくは財政が悪化するとの懸念を示されております。 少し御披露させていただきますと、一橋大学の大学院経済学研究科の佐藤主光教授、専門分野が財政学でいらっしゃいますけれども、標準税率が課される外食産業への打撃になるほか、玩具つきのお菓子等の食料品との境界が曖昧な財・サービスの扱いについては現場が混乱しかねない、そもそも食料品の価格は市場で決まるもので、減税分がそのまま価格減となって消費者に還元される保証もない、五兆円規模の減収にあることから、財政が悪化して国債金利の更なる上昇にもつながりかねないのではないかという御意見をお話をされています。 それから、法政大学の経済学部、浜秋純哉准教授、専門分野が公共経済学の先生でいらっしゃいますけれども、食料品の消費税率をゼロにして消費が増えれば、供給制約がある中では物価が更に上昇しかねない、これでは物価高に苦しむ人たちの負担を減らすことはできない上、食料品支出額の大きい高所得層が減税からより多くの利益を得るため不公平と指摘をされています。 もう少しだけ御紹介させていただきます。 京都大学の大学院経済学研究科の長谷川誠准教授、専門分野は公共経済学でいらっしゃいますが、ヨーロッパなどの付加価値税に関する研究では、一時減税による価格低下は限定的であり、税率を元に戻す際の価格上昇の方が大きい傾向があることが示されている、そのため、減税によって期待したほど価格が下がらない可能性に加え、たとえ一時的に下がっても税率復元時の価格上昇で家計負担が増す懸念もある、消費税の価格転嫁の不確実性を踏まえると、物価高対策としての食料品減税の効果は税収損失に見合わないのではないかということでございました。 最後、慶応義塾大学の総合政策学部の中室牧子教授、教育経済学が専門分野でいらっしゃいますが、食料品の消費税減税は五兆円程度の財源が必要、与党案では財源として租税特別措置、租特を廃止するというが、法人税関係のうち大きな研究開発税制の九千五百億円と賃上げ税制の七千三百億円を廃止しても一・七兆円程度しか生み出せない、無駄を削減といいますけれども、行政事業レビューは既に毎年二回開催され、そこで削減される無駄などは数千億の単位にすぎない、財源について説明してもらいたい、そういう意見をおっしゃられておりました。 これらの経済学者に対して、それでも飲食料品の消費税をゼロにする政策が必要なんだという総理の思いを改めてお聞かせいただけないでしょうか。
○片山国務大臣 いろいろと御意見の御紹介をありがとうございます。 食料品の消費税ゼロについては、物価高に苦しむ中所得、低所得者の方々の負担軽減を図るためで、改革の本丸である給付つき税額控除の実施までの二年間に限ったつなぎとして実施するということで、今おっしゃったような様々な御意見も当然出てまいりますが、国民会議でいろいろと検討して貴重な御意見を伺うとともに、先般の選挙におきましては、御党も含めまして全ての党が消費税の引下げを言及されて、主張されておられ、御党の場合は、賃金上昇率がしっかりと定着して物価を上回るまでの間というから、これは当然有限な期間ですよね、五%に下げるということになりますので所要金額は十六兆円になりますから、私どもは大体四・九兆円ぐらいなのかなと見ておりますが、こういった場合の財源はどうなのかなというお考えについてのコメントは今なかったわけですけれども。 いずれにしても、我々は、二年間に限り、特例公債を出さずに、租税特別措置だけではなくて補助金その他、基金等もございますが、様々な税外収入も含めてしっかりと見直して、特例公債に依存しないという形で対応していくということに加えまして、先ほど、農業の関係あるいは外食の関係、いろいろな御意見が出ておりますが、特に不安をお持ちの方につきましてはしっかりと丁寧に御意見を伺いまして、できない理由をあげつらうのではなくて、きちっと受け入れていただけるような形になるように対応してまいりたいと思いますので、是非、国民会議においても御指導を賜りたいと思います。
○長友委員 ありがとうございます。 そこで、我が党が、給付つき税額控除までのつなぎとして与党の方から御提案をいただいている二年間限定の食料品の消費税ゼロの対案として、午前中も同僚議員からありましたけれども、住民税の減税と併せて社会保険料還付制度を創設し、社会保障の給付を減らすことなく皆さんの手取りを増やす提案をさせていただいております。二月二十五日の衆議院本会議で玉木代表からもお伝えをさせていただきました。 二〇二五年の税制改正によりまして、住民税がかからないボーダーラインが百万円から百十万円に引き上げられておりますが、給与所得控除の拡大により、年収百十万円以下であれば住民税は非課税となるわけですが、この住民税の年収百十万円の壁を百七十八万円まで引き上げれば、例えば、年収が二百万円でも五百万円でも一千万円でも、年収が幾らであっても、一人当たり年間六万円の減税ができることになります。同時に、社会保険料還付制度をつくりまして、税と社会保険料を合わせた負担を軽減することができますが、総理、これを是非やりたいと思います。 今ある制度を活用する案なので、これはすぐにできる現実的な案だと私たちは考えているわけです。これは、我々が国民会議に入って提案すれば、前向きに検討いただけるものなのでしょうか。
○高市内閣総理大臣 中所得、低所得の方の税、社会保険料をトータルで見て負担軽減を図るという方向性については、私たちは共有していると思います。 一方、午前中も答弁させていただきましたが、やはり、地域社会の会費としての性格を有する住民税や地方財政への影響をどう考えるのか、社会保険制度における給付と負担とのバランス、この関係をどう考えるのか、対象とする所得の範囲をどうするのか、執行体制、安定財源をどのように確保するのかといった課題の整理も必要だと考えられます。 こうした点についても具体的に御提案いただけるのでしたら、是非とも国民会議に御参加いただき、考えられる有力な手法の一つとして、一緒に議論したいと思っております。
○長友委員 総理、御答弁ありがとうございます。 是非前向きな議論を一緒にしたい、その前提でなんですが、浅野議員そして西岡議員からも午前中、国民会議の在り方について御指摘をさせていただきました。我が党の懸念は午前中に述べさせていただいたとおりですが、私たちも前向きに是非一緒に考えていきたいという思いでおりますので、国民会議の在り方、実務者会議、有識者会議についても公開性を担保いただくなど、国民会議の在り方もしっかり見直しをお願いをしまして、次の質問に移りたいと思います。 次は、米政策について伺います。 米政策について総理は、多様な米の増産を進めてまいりますという御答弁をされていらっしゃいますが、農水省としても、米は増産するという方針に間違いはないでしょうか。鈴木農林水産大臣に伺います。
○鈴木国務大臣 お答え申し上げます。 まず、米政策につきましては、昨年四月に閣議決定をされた食料・農業・農村基本計画におきまして、輸出を含めた需要拡大を見込んで、二〇三〇年の生産目標を二〇二三年比で七百九十一万トンから八百十八万トンに増大をすることとしております。 この目標の実現に向けて、まずは政府自らが輸出促進や米粉の消費拡大など国内外の需要を創出し、米のマーケットの拡大を図ります。その上で、米のマーケットに見合った形で国内主食用、輸出用、米粉用など多様な米の増産を進めていく方針であります。
○長友委員 はっきりと明確に、増産するというふうに御発言いただきました。 それで、私も地元を回っていると、よく一番多くもらう質問が、米はいつ安くなるんだと。関心が高いんですね。 そこで、大臣に続けて伺います。米を増産する方向で進んでいけば、消費者にとっての米の価格は今より安くなると考えて間違いないのでしょうか。
○鈴木国務大臣 御質問ありがとうございます。 米の価格がどういう状況にどういうふうになるのかということでありますが、基本的には米の価格は、需給バランスなど民間の取引環境の中で決まっていくものであるため、農林水産省として価格についてコメントをするということは差し控えさせていただきます。 いずれにしても、米生産の持続性を確保し、安定的に供給していくためには、需要に応じた生産を進めることが重要でありますので、米のマーケットの拡大を図りながら、多様な米の増産を進めてまいりたいと考えております。
○長友委員 御答弁のとおりだと私も思うんですけれども、国民の皆様は、米のマーケットで決まると言っても納得されないんですね。納得される方はどのくらいいるんでしょうかね。 一方で、今度、生産者の側にももちろん立たないといけないわけです。米が余って米の価格が安くなると米作りが継続できなくなるという懸念は米の生産者はみんな感じているところでございますが、増産するということを明確に御答弁いただきました。米を作る生産者にはどのような手当てを行うのかについて伺いたいと思います。
○鈴木国務大臣 お答え申し上げます。 委員から今、価格について消費者から様々な声があるというお話もいただきましたが、やはり、米の価格につきましては、生産者の再生産、再投資が可能で消費者にも御理解が得られるような価格水準に落ち着いていくということが重要であるとは考えております。 現在、本年四月から施行される食料システム法に基づく米のコスト指標の作成に向けた議論が進められているところでありますが、やはり、生産から販売に至る各段階でのコストの見える化を図りまして、これを考慮した価格形成を実現しようとするものであります。農林水産省として、こうした米のコスト指標作成に向けた関係者の議論が取りまとまるよう後押しをしてまいりたいと思います。 また、生産者側に対しては、やはり、大幅な米価の下落等に伴い農業収入が減少した場合に備えて、従来、収入保険などのセーフティーネット対策を措置しているところでもあります。 いずれにしても、令和九年度以降の水田政策の見直しの一環の中で、現場の声をしっかり伺いながら、そして消費者の皆様からも納得感をいただけるように、農業経営の安定のための施策の充実をしっかり検討してまいりたいと思います。
○長友委員 御答弁いただいたとおり、農水省もしっかりと米の価格を安定させようと努力をされているということを国民の皆様に伝えていかないといけないと思うんですね。そうすれば分かっていただける、御理解いただけるとは思うんですけれども。 もう一つ、私が、農水省がこれから取り組もうとしている施策に注目しているのがあります。 これは事前通告はないんですけれども大臣に是非伺いたいんですが、複雑な流通構造の改革に乗り出すという話を聞いております。生産性向上に取り組む農家から小売店が長期契約で直接米を仕入れる際の運送費や保管費を助成する形で、卸売業を通さない仕組みでコスト削減を促して米の安定調達と価格の引下げにつなげる狙いだというふうに伺っているんですが、この取組の詳細、可能な範囲で大臣に伺いたいと思いますが、御説明いただけますでしょうか。
○鈴木国務大臣 通告をいただいておりませんので細かいことはあれなんですけれども、基本的には、私たちとしては、需要は多様だというふうに考えております。高価格なものがいいというふうな層もあれば、やはり、それなりの価格以下でないとなかなか、特に業務用を中心に、扱えないという話も伺っております。 ですから、我々としましては、多様な価格帯の需要に応えていくために、特に業務用を中心に、やはりできるだけコストを抑えてというお話が多々ありますので、そうした皆さんが生産の現場と直接結びつくことによって価格を抑えた形で供給が可能になるというような、これは実証的な事業として、今回、補正予算で組ませていただいたものであります。
○長友委員 御説明ありがとうございます。 また更なる詳細は農林水産委員会の方でやりたいと思いますが、これは是非テレビを見ている皆様にも知っておいていただきたいのが、スーパーなどの小売店が農家と三年ほどの長期契約を結ぶ場合を対象として、農家は多収品目の活用や水を張っていない水田に種もみを直接まく手法の導入といった生産性向上に取り組んでいることを条件として、そういう助成をするということも考えているということでございますので、国から助成した分が販売価格に反映することを、スーパーなどには消費者が手に取りやすいような価格設定を促していくという、非常に、こういうことをやらないといけないという施策だと思っておりますので、私どもも後押しをしてまいりたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 続きまして、次の質問に移ります。 少し順番を入れ替えます。パーキンソン病について御質問をさせていただきます。 総理に伺いたいと思いますが、全国に現在パーキンソン病の患者が何人いるか、また、今後パーキンソン病の患者さんがどれぐらい増える見込みか御存じでしょうか、伺いたいと思います。
○上野国務大臣 患者数につきましては、厚労省で三年に一回実施をしております患者調査で、医療施設を利用していただいている患者の方の数を推計しております。令和二年の調査では二十八万九千人、令和五年調査では二十五万人となっているところであります。 将来的な予測につきましてはなかなか難しいと思いますが、少なくともこの三年間の調査におきましては、単純に比較をすると三・九万人減少しているところであります。
○長友委員 調査では二十九万人から二十五万人に減少したということなんですが、こちらのパネルを見ていただければと思いますけれども、パーキンソン病の患者さんは六十五歳以上になると発症する割合が増えるということで、パーキンソン病の患者の皆様や製薬会社の皆様の中では、患者が増加する傾向だというふうに認識をされていらっしゃいます。現在約二十九万人という推計がありましたけれども、これは高齢化に伴いまして増加傾向であることは間違いないんですね。そして、アルツハイマーに次ぐ、頻度の高い神経変性疾患でございまして、六十五歳以上では百人に一人程度の割合で発症する、二〇四〇年には倍になる可能性があるということもパーキンソン病友の会の代表の方から私は伺っております。 このパーキンソン病なんですが、脳内のドーパミンが減少することによって手足の震えや体の動きにくさなどの症状が現れる進行性の指定難病でございます。根本的な治療はまだありませんが、リハビリ、またiPS細胞を用いた治療研究などが今現在進められているということでございます。 このパーキンソン病の治療薬において、有効で、かつ全ての病期、前期や中期、後期を通じて重要な役割を果たす医薬品、レボドパ・カルビドパ配合錠、ドパコール配合錠というものがあるんですが、これが毎年の薬価改定によりまして赤字生産となりまして、製薬会社が、今九割のシェアを引き受けようとしている会社さんが、ドパコール配合錠を作り続けることが困難であるという状況になっております。御存じではない方も多かったかもしれませんが、私もこの状況を最近把握しました。このままではパーキンソン病の患者の皆様に必要不可欠なドパコール配合錠がなくなってしまうのではないかと、全国パーキンソン病友の会の皆様が大変不安に思っていらっしゃいます。 このドパコール配合錠、赤字生産にもかかわらず、医薬品の安定供給に資するための薬価の引上げ措置、不採算品再算定の対象となるように複数年にわたって申入れをしておられましたけれども、要件の変更から対象品目となっていないというのが現実です。 また、現行の実勢価格改定のルールの下で薬価が下がり続けたことに起因して、他のメーカーが、採算が取れないということを理由に撤退をしております。今や、個社名を出しますけれども、ダイト株式会社さんがシェアの七五%を占めておりまして、今後、販売中止を決定している先発品のメーカーのシェアを引き受けるということになると、約九割をこのダイト株式会社が持つことになるんです。 ダイトさんの製造本部長のお話ですけれども、これ以上会社が赤字を垂れ流すわけにはいかない、製造販売中止の経営判断もせざるを得ないところまで来ているんです、そうなった場合にパーキンソン病の患者の皆様はどうすればいいのか、そういうふうに大変苦悩されておりますが、このような現状につきまして、総理はどのようにお考えでいらっしゃいますでしょうか。
○上野国務大臣 お答えいたします。 まず、安定供給が必要な医薬品につきましては、薬価の下支えのために、物価動向を踏まえた最低薬価の引上げなどを行うとともに、安定供給が必要な医薬品の供給を行う製薬企業に対しまして、増産や備蓄への補助等の支援を行っているところであります。 御指摘のパーキンソン病治療薬についても、メーカーの方と今後どのような対応ができるか具体的に御相談をさせていただきたいと思いますし、必要な場合については、代替薬の確保も含めた対策についても検討しなければいけないと考えています。
○長友委員 メーカーの担当者と話合いを持っていただけるということで、是非お願いをしたいと思います。 こういう現状がなぜ起きているかというと、現状の薬価の改定ルールの中で起きてしまっているんですね。果たしてそういう薬、また、いわゆる採算が取れないから、一つの会社が大きな負担をして赤字なのに作り続けなければならない、そのような薬が実はほかにもあるんじゃないかという懸念をしております。 もし、ある場合、これは指定難病の患者の皆さんが必要とする薬については採算性を持ってメーカーが生産を継続できるように、既存の薬価改定のルールに加えまして特別な事情を配慮して救済するという措置を取れないのか、これまた大臣に伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。
○上野国務大臣 お答えいたします。 まず、安定供給が必要な医薬品につきましては薬価の下支えが重要だと考えておりまして、先ほど申し上げましたような対応が必要だと思います。 また、こうした薬価での対応に加えまして、これは難病の治療薬に特化したものではありませんが、供給確保医薬品などの安定供給、これを確保するための補助金によって、安定供給に向けて増産する取組に対しては施設整備などの支援をやっていく、このことが必要だと考えております。 また、後発医薬品につきましては、品目統合等による生産性向上に向けた取組の支援、こうしたことも現在やっておりますが、さらに、こうした取組を通じて必要な医薬品が安定的に国民の皆さんに供給できるようにしっかり頑張りたいと思います。
○長友委員 大臣、前向きな御答弁ありがとうございます。 まずは、このダイト株式会社さんと話合いを持っていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 続きまして、冤罪防止についての質問をさせていただきたいと思います。 先日、滋賀県の日野町事件、服役中に七十五歳で病死されました阪原弘さんの遺族が申し立てた第二次再審請求で、最高裁は、再審開始を認めた大阪高裁の判断に誤りはないとしまして、大阪高検の特別抗告を棄却する決定をいたしました。死刑や無期懲役が確定した戦後の事件で受刑者の死後再審が確定するのは初めてのこととなりますが、高市総理の受け止めを伺いたいと思います。
○平口国務大臣 お答えをいたします。 御指摘の事件については、本年二月二十四日、最高裁判所が、再審開始を認めた原決定に対する検察官の特別抗告を棄却する決定を行ったものと承知しております。 個別事件における裁判所の判断について、法務大臣として所感を述べることは差し控えたいと思います。
○長友委員 普通の国民の受け止めとしては、これは救済が遅過ぎるというか、救済できていないということが普通の一般の感覚だと思います。血の通った人間の感覚であれば、これはおかしいというのが誰もの気持ちだと思うんですね。 結局、阪原さんはもうお亡くなりになっているわけですから、御本人の人生はもう戻ってこないわけですよね。こういう遅過ぎた救済で、再発防止をするための再審法の改正というものが求められているのは御承知のとおりでございます。 えん罪被害者のための再審法改正を早期に実現する議員連盟が昨年改正法案を提出していますが、一方で、法務省では、法制審議会の案を基にこれから閣法が作られて、四月上旬までに閣議決定されるというふうに聞いております。 超党派の議連、えん罪被害者のための再審法改正を早期に実現する議員連盟が提出した法案ももちろん参考にして閣法が作られると思っていいのでしょうか。また、議連が指摘している問題点は総理も認識されていますでしょうか。
○平口国務大臣 お答えをいたします。 再審制度の在り方については、超党派の議連による活動を含めて様々な御議論があることは承知しております。また、法制審議会の答申についても様々な御意見があると承知しております。 もっとも、法制審議会においては、超党派の議連が提出した法案も参照しつつ、様々な立場の構成員により幅広い観点から精力的かつ丁寧な議論がなされ、その結果としての答申が取りまとめられたものと認識しております。 法務省といたしましては、答申を重く受け止めており、今後、これを踏まえて、今国会への法案提出に向け速やかに準備を進めるとともに、幅広い御理解を得られるよう、丁寧な説明に努めてまいりたいと考えております。
○長友委員 皆さんのお手元に資料を配らせていただいております。夕刊デイリーと書いてあります。これは私の地元の日刊で発行される夕刊なんですけれども、袴田巌さんのドキュメンタリー映画、これが実は私の地元でも上映されました。 「拳と祈り」という映画を総理は御存じでいらっしゃいますでしょうか。これは、袴田事件の被告として四十七年七か月の獄中生活を強いられ、二〇二四年九月に無罪判決を受けた元プロボクサー袴田巌さん、今八十九歳でいらっしゃいます、その巌さんに迫ったドキュメンタリー映画でございます。 この映画を撮られた笠井千晶監督と、そして巌さんの無実を信じて支え続けた姉の秀子さん、秀子さんは九十三歳でいらっしゃいます、による講演会もございました。私、その講演会にも参加をさせていただいたんですが、冤罪という試練がなぜ与えられなければならなかったのか、権力によって覆い隠されてきた死刑という刑罰の残酷さを伝える内容になっておりました。 二〇一四年三月に再審開始が決定され、突如釈放されて東京拘置所を出る巌さんの背中や、秀子さんも同乗する車の中で巌さんの表情を捉えるシーンからこの映画は始まります。死刑という極めて重い判決によって心を破壊された巌さんの、その後の日常に密着をしているわけです。巌さんや秀子さんとの対話を重ねながら、二人の過酷な生涯をひもといていく作品でございます。 巌さんのお姉さんの秀子さん、写真にも載っておりますけれども、笑顔がとってもすてきで、明るい方なんですね。そこに救われる思いはするんですが、実際は、巌さんの逮捕から、長く笑顔というものを忘れていたそうです。食品卸会社の経理担当として住み込みで働きながら、同窓会にも出席せず、テレビで歌番組を見ることも一切しなかった、世間とは離れて、盆も正月もない生活を送っていたとお話しになりました。世間からとても冷たい目で見られ、孤立無援の中で、弟の無実を信じ背筋を伸ばして闘ってこられた秀子さんの姿には胸を打たれます。 袴田事件の当事者である袴田巌さんの姉、秀子さん、そして、日野町事件の当事者である弘さんの長男、弘次さん、御存じのとおり、国会には何度も足を運んでいただいておりますが、これまで、総理そして法務担当大臣には面会をいただけていないということでございます。 高市総理、是非、御面会をいただきまして、御家族の苦しみ、そして思いを直接聞いていただきたい。総理、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 その苦悩、長期間にわたる苦悩については深く思いを致すところです。 袴田事件につきましては、現在、国家賠償請求訴訟が係属中、日野町事件については、今後、再審公判が開かれる予定でございます。 ですから、内閣総理大臣として、国の訴訟の当事者やその御家族の方々と直接お会いするということについては極めて慎重であるべきと考えております。 その上で、再審の手続に長期間を要することで、当事者の大変な御負担となっている場合があるという認識は私も持っておりました。 そこで、私から法務大臣に再審制度の見直しを指示し、法制審議会の答申も得て、法案提出に向けた準備を進めているところです。内閣が法律案を国会に提出する前には、与党で審査もあり、しっかりと決定をしていただかなきゃいけない、手続を踏んで、党議決定もしていただかなきゃいけない。また、与党政策責任者会議なども開いていただかなきゃいけませんから、様々な意見を取り入れてということになるかと思います。 現段階で直接の面会が難しいということは御理解を賜りたいと存じます。
○長友委員 総理、内閣総理大臣というお立場で会うことは難しい、そういう立場であるという理解はいたします。ですが、このドキュメンタリー映画の「拳と祈り」、是非見ていただきたいと思います。袴田巌さんのお姉さん、秀子さん、そして巌さん本人が今も、現在生きていらっしゃいますから、今お会いしなければいつお会いできるのかというふうに思いますし、是非、難しいお立場であることは重々承知の上で、血の通った、人としての御対応をお願いをしたいと思います。 このドキュメンタリー映画「拳と祈り」でございますけれども、既に全国で六十四か所の劇場で公開されております。また、自主上映会というのも今行われておりまして、既に全国二十か所で開かれていると聞いております。全国各地で冤罪防止に基づく再審法改正を求めるうねりが起きつつあると私は思っております。 法制審の答申には、再審開始決定に対する検察官の不服申立て、抗告の禁止が含まれていません。これでは検察が抗告をして裁判の期間が長引くということになり、冤罪被害者らからは、救済に背を向けた内容などと批判が上がっております。 冤罪により人生を奪われることが今後二度とあってはなりません。冤罪被害者を今後一人も出さない、この点、是非総理からも血の通った一人の人間として御判断をいただくことを、総理自身としても、法務大臣にも御指示をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 法務大臣には既に再審法改正について指示を出し、そしてまた、法律案提出に際しましては与党の審査もございます。その中で、私自身、非常に強い問題意識を持ってまいりましたので、委員の御指摘は重く受け止めたいと思っております。 また、映画についても拝見をいたします。
○長友委員 再審制度が開かずの扉と呼ばれる現状を打開しまして、無実の人が迅速に救済されるための法改正を、証拠開示のルール化と併せて強く求めまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○坂本委員長 これにて村岡君、浅野君、西岡さん、長友君の質疑は終了いたしました。 次に、豊田真由子さん。
○豊田委員 参政党政調会長の豊田真由子でございます。本日はどうぞよろしくお願い申し上げます。 私、九年ぶりの国会質疑でございまして、大変緊張をいたしております。どうぞお手柔らかにお願いいたしたいと思います。(発言する者あり)逆か。済みません。 まず冒頭、中東情勢につきまして総理にお伺いをしたいと思っておったんですけれども、午前中の先生方が詳しくまたお述べになられて、詳しい御答弁を承っておりますので、私からは一言、やはり、平和と繁栄をつくる責任ある日本外交ということでございますので、たくさん論点ございます、核開発、またエネルギー、そして邦人保護、まさに正念場と思いますので、また、訪米をなさって首脳会談ということでございますので、是非、独立自尊の力強い日本外交を、私ども与野党共に、率いていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。 では、具体的に入っていきたいと思います。 まず、これは通告ではないんですが、私のちょっと思いを述べさせていただきたいと思っておりまして、高市総理に就任おめでとうございますという御挨拶を申し上げるとともに、やはり、私、日本政治におきましては、見えないガラスの天井ではなくて、本当に、目に見える分厚い鋼の天井がこれまであったと思っておりますので、それを根気強く、そして高々と打ち壊された高市総理には、女性として、また日本国民として本当に敬意を表したいというふうに思っております。 ただ、一方で、私、日本の女性活躍の政策には、以前、前職時代から非常に疑問を持っておりました。と申しますのは、例えば、数値目標で、大きな企業の取締役の方ですとか政治の世界の方を三割女性にといったことばかりが声高に叫ばれ、スポットライトを浴びる場所が世の中の一部にあって、頑張ってそこに皆さん上っていきましょうみたいな風潮が残念ながらあったのでは、今もあるのではないかと思っております。 地元の、本当にたくさん女性にも男性にもお世話になりましたけれども、例えば、専業主婦の方、農家のお母さん、また自営業、あるいはシングルマザーであったり、たくさんの女性、もちろん男性もですが、それぞれの持ち場で、ワーク・ライフ・バランスといったような話が出る前から、御家業も家事も育児もいろいろなことを頑張っていらっしゃる。だけれども、私たちは女性活躍と言われないのよねといったようなことをよくおっしゃっていました。私は、本当にそうだなと思いました。 ですので、スポットライトを浴びている場所にいらっしゃいではなく、本当に、それぞれの持ち場でたくさんの方が、いろいろな苦難を抱えながら、また踏ん張って、あしたも頑張ろうというふうに日々を過ごしていらっしゃいます。総理はよく御存じでいらっしゃると思いますけれども、そういった形で、一人一人に寄り添った、困難があるのであればそれをどうやって変えていくかという、同じ目線に立った女性活躍といいますか、男性ももちろんたくさんの困難を抱えています、それが、政治にできることというのは私はたくさんあると思っておりまして、是非お願いをしたいと思います。 それでは、問いに入っていきたいと思いますが、まず国民会議についてなんでございますが、私は、今日はこの国民会議の憲法適合性についてお伺いをしたいと思っております。 実は、過去の事例等に照らしますと、今回の国民会議は、憲法の定める三権分立や国会中心立法の原則といった国家統治の大原則にもしかしたら抵触する可能性があるのではないかというふうに私は現段階では考えております。 これは、私どもが呼ばれなかったから、すねていて言っているわけではございませんで、この話が最初にあったときから何となく私はちょっともやもやしたところがございまして、いろいろ勉強をしてみたり学者さんに話を聞いてみたりしたんですが、ただ、この委員会に立つとなってから通告期限までの本当に短い一日、二日で考えたことでございますので、もしかしたら解釈が不十分であったり大きな誤謬があったりするかもしれません。それはまた御容赦いただきまして、この委員室にいらっしゃる委員の皆様と一緒に、これが本当に適切なものかということを、入口からちょっと考えていきたいというふうに思っております。 どういうことかと申しますと、ちょっとお時間をいただきまして御説明をしたいと思いますが、立法府でもなく行政府でもないところに、国家の重大事に関する、ほぼ政策の意思決定を事実上できるような合議体ができてしまう、そしてそれには何らの法的根拠もないということに私は大きな違和感を覚えておりました。 三権分立は、申し上げるまでもなくですが、国家権力を立法権、行政権、司法権に分けて、それぞれを独立をさせて、相互に抑制と均衡を図ることによって権力の濫用を防ぐ制度原理でございます。ですので、日本国におきましては、憲法を始めとする法体系の中でその根拠や権限の所在、意思決定プロセス、また責任の帰属等について厳格に定められた上で、行政権、立法権、司法権が各々行使をされております。これは単なる形式論ではなく、権力の濫用を法で縛るという立憲主義の核心そのものだというふうに私は思います。 それで申しますと、憲法四十一条、国会は、国権の最高機関であって、唯一の立法機関であると規定されております。そして、委員皆様御承知のとおり、この国会におきましては、その構成あるいは意思決定プロセスなどについて本当に細かいたくさんのルールが定められておりまして、成案を得るまでの間にたくさんの段階がございます。これこそがまさに、そのプロセスの適法性、適正性を担保することによって正当性が付与されるということだと私は理解しております。 そうした前提に立ちますと、今回の国民会議は、給付つき税額控除、消費税、そして、施政方針演説にもございました社会保障の給付と負担の在り方につきまして、こうした極めて国民生活に重大な影響がある、あるいは権利義務を規定するような重大な立法事項でございます。これについて、行政府でもなく、立法府でもなく、何の法的根拠も持たない合議体において事実上の政策合意を形成し、それを前提に閣議決定をして国会に提出する、このような手続は、三権分立や国会中心立法の原則というものを事実上空洞化させるものではないかというふうに、私はその可能性がまだ払拭し切れておりません。 その後ちゃんと国会で議論するからいいんだというお話があるかもしれません。しかし、私は、民主主義というのはプロセスが大事なんだと思っておりまして、実質的なことを、政府・与党の方針に賛成される政党の方だけを巻き込んで前もって決めてしまう、そして、後は、現在の状況でいえば、数の力で押し切ればよいと。そうすると、そういうおそれが仮にあるとすればですけれども、政府・与党のやりたいように何でもやれるんだということに風穴を空けてしまう可能性が私はあると思っております。 これが許されるのであれば、例えば外交、国防、経済、農業、教育、数限りない国家の重大事について、法的に何の根拠も持たない、その権限が与えられていないはずの、立法府でも行政府でもないところで決められるということになってしまうのではないかなというふうに考えております。 これについて、実際に過去の事例がどうだったのかということをちょっと調べてみました。そうすると、極めて例外的。 まず、一つの事例としては、東日本大震災、そしてまた新型コロナのときに、政府と与野党の合同会議あるいは協議会というものがございました。 ただ、これらはいずれも、非常に国家の一大事である緊急的な状況において、しかも、基本的には政府も立法府も与野党も一丸となって同じ方向を向いて取り組むべき国家的課題への対応ということでありましたので、あくまでも例外的なもので、しかも、その協議会は、当時、国会に議席を有するほぼ全ての政党が参加したものであり、政府・与党の方針に賛成する政党だけを恣意的に集めたものではございませんでした。 そして、もう一つ事例、社会保障制度審議会というものがございます。 お手元に配付資料がございますので御覧いただきますと、この社会保障制度審議会、社保審の条文、法律に根拠がございました。 これは内閣総理大臣の下に設置された審議会でございまして、一九四九年に発足をして、二〇〇一年に省庁再編、審議会統廃合で廃止された審議会でございますが、非常に大きな珍しいポイントとしまして、五条一項、二枚目をおめくりいただきますと、この審議会の委員に国会議員が含まれております。これは、政策の総合調整の必要があるといったことで、社会保障制度の様々な根幹を成すに当たっての勧告などを出した審議会なのでございますが、この設立に当たって、当時のGHQ当局から、三権分立を非常に重視し、国会議員が行政に関与することを厳禁していた、なので、そのGHQがオーケーを出したことが非常に驚くべきことであったという回顧録が記されております。 立法の担い手たる国会議員が行政過程に入り込むことに対して憲法原理上の大きな緊張があるという認識がこの当時から存在をしていたという証左でございます。 ちなみに、平成十二年時点の国会議員の方の委員は、自民五、公明二、民主二、共産一でありました。 私は、事務方の方にも伺って、自分もいろいろ調べてみたんですが、この戦後の八十一年の歴史の中において、今回のような、行政府でも立法府でもないところに国家の重大事を決める合議体が設けられ、それを前提として政策が閣議決定、法案という形で進んでいくというのは、実は、ありそうでほぼない。ということは、これはやってはいけないのではないかということを、当時の、長らく日本の政府あるいは与党がそれに対して抑制的であったということの一つの証左ではないかというふうに言えるのではないかと思っております。 例えば、立法府の中で、各党の協議会とか合意とかたくさんあるではないかと。御指摘、それはそうなんですが、あれはあくまでも立法府の中に立法府の構成員たる国会議員のみが集まって協議をしているということで、例えばそこに総理ですとか大臣は決して入られないというふうに思います。それこそがまさに三権分立であり、行政権は立法権を侵さず、立法権は行政権を侵さない。 そして、更に言えば、その外に、立法府でも行政府でもないところにそのような合議体は基本的には置いてはならないということが、過去の事例あるいは様々な回顧録等から示されているというふうに現時点で私は理解をしております。長くなりまして申し訳ありません。 こういった憲法の観点から、ちょっと私はまだ疑義が拭い切れないのでございますが、これにつきまして総理の御見解をお伺いしたいと思います。
○城内国務大臣 今、豊田委員から御指摘ありましたが、社会保障制度審議会ですよね、これは確かに審議会の設置法に基づいて設立された審議会でありますが、当時、昭和二十三年、これはGHQ占領下に設置した、相当古い会議体でありますが、今回の社会保障国民会議は、設置法に基づかずに、まずは政党間で、これまでも、昨年からもいろいろと協議をしてまいりました。 その中身につきましては、もうるる高市総理からも御説明があるように、改革の本丸である給付つき税額控除とその実施までの二年間に限ったつなぎの食料品の消費税率ゼロの二つの課題について、国会に提出するまでの原案を政党間でしっかり協議し、政府もそこに入って、いろいろな事実関係の照会があったらしっかりお答えする。そしてまた、有識者の方が専門的な知見を、聞かれたらお答えする。親会議があって、実務者会議、有識者会議、三つの会議体があって、最終的には政府としての案を決定して、必要な法案についてはしっかりと国会に提出した段階で十分な御審議をしていただくことになっております。 その審議のありようによっては、これは立法府の方でどれだけの審議時間にするのか、やり方については立法府でお決めしていただくことでありますが、これは決して何か三権分立の懸念に当たるとかということではありませんで、しっかりと民主的なプロセスは国会の審議によって最終的に決めていただくということで私は担保されておりまして、また、いろいろな審議会あるいは協議会、これは多様な在り方があっていいと思いますし、また、政党間で協議している当事者は国民によって直接選挙で選ばれた与野党の関係者であり、かつ、先ほど申しましたように、有識者の方の知見もしっかり反映させる。そして、政府も政府の立場で、関係の法案とか、いろいろな事実関係についても質問されたらお答えするということでありまして、相当私は、これは丁寧に民主的なプロセスでやっていると思いますので、御指摘のような、何か三権分立に関する懸念には全く当たらないというふうに理解しております。
○豊田委員 まさにその点がポイントかなと思っておりまして、城内大臣同様、私も役所で仕事をしておりました。行政におりますと、やはり審議会、たくさんございます。ただ、基本的には、そこは八条機関と言われているように、きちんと行政の法律に基づいて構成員なども決められた、有識者であったり業界の関係者であったり。そして、行政府の中で案を作って、それを与党審査という形で、議院内閣制でございますので、与党審査を経て閣議決定をして、初めて国会に提出をされるという形を取っております。 そして、国会で自由に審議をしてよいというお話でございましたが、ちょっとお名前を出して恐縮でございますが、国民会議に今回参画される政党さん、現時点ではチームみらいさんだと伺っておりますが、この後増えていくかもしれませんが、そうした参画された政党さんは……(発言する者あり)済みません、野党の話です。そうしますと、その後の国会審議で、参画された野党の方というのはどういう立ち位置になるのでございましょうか。 御自分たちが事前に参画した上で、意思決定プロセスはまだ分かりませんが、合議体ということで合意をされて、既にまとめられた案、それが国会に出てきた。それについて、改めて、きっと真っ向から反対することも、大きな異論を唱えることも事実上難しいのではないかと思います。なぜならば、既に、その成案につきまして、その議論に参画をし、意見を述べ、その上で合意、決定された案でございますので、そうすると、まさに国民会議が実質的に、国会に取って代わったとまでは申しませんが、その後の国会での審議が追認機関のようなものになるおそれがあるのではないかと一つ思います。 そしてまた、いやいや、国民会議に参画した政党も是非国会で自由に意見を言ってくださいということであるかもしれませんが、であるならば、そもそも最初から国会で、全ての議員がおりますので、多様な民意を反映した多くの政党がございます。少数の、又はあるいは無所属の方もいらっしゃいます。そうした多くの民意の代表者たる多様な意見、プロセスが担保された国会で御議論をすればいいだけではないかというふうに思いまして。 お忙しい皆様方が集まって同じことを繰り返す意義は何だろうかと考えたときに、やはり、こういった非常に複雑で異論も多いものにつきましては、これはちょっと邪推かもしれませんが、御自身たちの意向に賛同する一部の政党を引き込んで、事実上、その方たちには国会の場では異論を述べにくいようにさせて、国家の重大事をお決めになる端緒となろう、あるいは結果的にそうなるということで、意図はないのかもしれませんが、私は、構成員が議員であるかはこの際問題ではなくて、その合議体であるところの組織がオーソリティーがあるかという点においては、本来何らのオーソリティーの存在しない場所にそれを付与しようとしているというふうに捉えざるを得ないということになります。 ここは多分議論が、意見が分かれるところでございますが、ただ、最終的には、憲法の違憲かどうかというのは、行政府でも立法府でもなく、当然裁判所がお決めになることでございますので、今後の展開ではございます。ただ、一点やはり思いますのは、この長い歴史の中でそのような協議体がほぼなかった、それはなぜかということ、そこに対する違和感を私たちは無視してはいけないのではないかと思います。 あと、最後なんですが、私は本当に、最初に申し上げたとおり、国民会議に声がかからなかったから言っているわけではなく、仮に声のかかった野党であっても、あるいはもし与党にいたとしても、私は恐縮しながら総理に申し上げたのではないかと思います。なぜならば、それこそが、総理のなさることがまさに正当性と国民からの信頼を確保して、何よりも日本国の秩序と国民の大きな権利、安心を守ることにつながると信ずるからでございます。 国民会議について何かちょっと違和感があるなという方は、きっとこの委員会室にも、与野党にもいらっしゃるんじゃないかなというふうに思います。それはきっと、人類が苦難の歴史を経て、多年にわたって英知を結集して築き上げてきた、権力の濫用を防ぎ、国民の権利を守るのだという大原則にもしかしたら抵触するかもしれないという畏怖のようなものなのではないでしょうか。それくらい過去に余り例のないことが行われようとしていると、私はその危惧をまだ拭い切れておりません。 日本国の行く末に最も重い責任を有される高市総理でいらっしゃいます。是非、こうした点について御再考をいただけましたらというふうに思います。
○高市内閣総理大臣 今いろいろお話がありましたが、国権の最高機関は国会でございます。 また、国民会議のような会議体について、これは法的根拠があるものではございませんが、でも、もうここ最近は、各会派で様々な協議体をつくっております。その上で、それが内閣の方に提言が来て、昨年の十二月にお認めいただいた補正予算もそうでしたし、それからまた、これから、今御審議をいただいております令和八年度予算、また税制もそうでございますが、複数の会派による協議体でいろいろお話をされた上で政府に提言が来るというようなことは、これはごくごく常態化している、今の多党政治の中で常態化していると思います。 また、昨年の臨時国会では、当時の立憲民主党の皆様から、食料品の消費税率ゼロの協議体をつくってほしいというお話がございました。また、今年、年明けには、自民党、日本維新の会、公明党、そして立憲の間で、給付つき税額控除を議論する国民会議の設置、これで合意をしておりました。 そういった意味で、やはり、この給付と負担というのは非常に大事な話でございますので、私は、衆知を集めたい、たくさんの方々の御意見を伺いたいと思いました。 ですから、各党から御参加いただける方に御意見をいただく、また有識者の御意見もいただく、その上で、私どもは政府として法律案を国会に提出し、国会の場で十分に御議論を、御審議をいただく。最終的には国会がお決めいただく、最終的な意思決定は国会であるということは重々分かっております。 なお、チームみらいの皆様は、元々、消費税率を下げることには反対だと明言をしておられます。それでも、給付つき税額控除には賛同をいただいているということ。 それから、私自身が経済産業大臣に、いわゆるスマレジ、欧州で使っているように、よその国に持っていっても使えるとか、税率を柔軟に変更するような場合にも使える、そういったものが日本にあってもいいじゃないか、もうちょっとデジタルの力を日本は強くしなきゃいけないんじゃないかということで、早めに、柔軟なスマレジ、こういったものの開発にも着手してほしいということで、現在使える予算がありますので、指示をいたしました。 これは、新型コロナウイルスで世界中が大変なことになったときに、欧州各国で、例えば日本でいえば消費税に相当するようなもの、これについてかなり柔軟な対応をされていた。日本の方は、地方自治体に大変な御苦労をおかけしながら給付をするというようなことであった。 もう少し、何か災害があったとき、感染症が発生したようなとき、本当に国民の皆様が困っている、食べ物にも困るというようなことというのは一番やはり悲しいことですよね、生存権に関わりますから。だから、そういったときに少し柔軟な対応ができるようなデジタル国家にしたいなという思いもありまして、チームみらいの安野さんにはちょっとデジタル化について知恵をかしてほしい、デジタル担当大臣も頑張ってくれると思うんですけれども、そういった意味で知恵を集めたいと思いました。 決してこれは違憲ではないし、最近は、各会派でテーマごとに様々な議論をするということが最近の国会では常態化しているのではないかな、そう考えております。
○豊田委員 もうこの問いは終わりにしようと思うんですけれども、それは私も存じ上げておりまして、やはり立法府の中で各協議会が、各会派が集まることは何の問題もないと思っております。ですので、こういった重大事については、是非、多くの政党を集めての国会の中での御議論をお願いいたしたいと思います。ありがとうございます。 次に参ります。 次は、戦没者援護と平和の堅持についてということでございますが、今回の中東情勢、あるいは防衛の関係ですと様々な、今も安保三文書、防衛装備品五類型とかたくさんの議論がある中で、私がそういうときにいつも心に思い、刻み込んでいることがございます。 それは、私が厚生労働省の社会・援護局というところにおりましたときに、一年間、戦没者また御遺族、戦傷病者の方の援護の仕事に携わっておりまして、毎日、御遺族のお話を聞いたり、亡くなられた戦没者の方のお手紙とかを読んだり、あるいは原爆や空襲、また沖縄戦で亡くなられた方の現地に行ったり、外地に御遺骨の収集に参ったり、そういったことを一年間やっておりまして、本当に、ここにいらっしゃる皆様方、共有する思いだと思いますけれども、この戦後八十一年の今日の我が国の平和と繁栄は、かけがえのない貴い命を失われたあまたの方々とその御遺族のお悲しみ、また多くの苦難に満ちた戦後の歩みによって築かれてきたものでございます。 私は、今回、御遺骨の収集の話をさせていただきたいと思っているんですけれども、さきの大戦で亡くなられた方は、軍人軍属約二百三十万人、外地の一般邦人は約三十万人、国内の戦災死没者の方は約五十万人、合計で約三百十万人いらっしゃいます。そのお一人お一人に、紡いでいくはずの未来と愛する家族がいらっしゃいました。 私は、厚労省で御遺骨のDNA鑑定事業が始まったときも、米軍と共同で研究所に調査をしに行ったりもしたのでございますが、やはり、まだまだ多くの御遺骨が祖国に御帰還を果たせずにおられます。約百十二万柱というデータがございますが。 それで、私は、米国に持って帰られてしまうという風習がございまして、それが、その軍人の方が亡くなったりすると、御家族から日本の大使館や領事館へ連絡が来て、厚労省がお迎えに行くということが今も続いておるんですけれども、そのときに、白木の箱にお入れをして一緒に御帰国をするというときに、飛行機に乗るときにエックス線を通したくないと思いまして、ナイン・イレブンの直後で、ちょっといろいろ厳重だったんですけれども、これは、物ではなくて、アメリカ兵と戦って亡くなられた私ども日本国の大事な兵士の御遺骨ですというふうに申し上げましたところ、その空港の方々も敬礼をして、エックス線を通さなくていいということで送ってくださいました。帰りのフライトの中では、お隣の席に白木の箱で座っていただいて、お酒とかお食事とかをちょっと半分こしてですね。 厚労省には四階に霊安室というのがございまして、五月の拝礼式のときにだけ千鳥ケ淵にお納めをするので、それまでの間は厚労省の中に、各地から御帰還いただいた御遺骨を一時的にお納めをしておる場所がございます。私はよく、夜中とか明け方、一人で仕事をしていることも多かったんですけれども、何となく戦没者の方が守ってくださっているような思いで本当に過ごしておりまして。 済みません、ちょっと自分語りが長くなって申し訳ないんですが、海の中であったり、ジャングルであったり、シベリアの土地であったり、やはり、祖国にお帰りになりたい、御遺族の、また御子孫の方に会いたいと思っていらっしゃる御遺骨が百十二万柱いらっしゃるという状況の中で、御遺族の方も本当に、亡くなられて、高齢化をしていっております。更なる加速化が喫緊の課題と考えております。その現状と今後のお取組、そして、その根底にございます日本国の平和、そして日本国民の安全を守り抜くという総理のお覚悟を改めてお伺いをできればと思います。
○高市内閣総理大臣 私たちが生きている今、それは誰かが命懸けで守ろうとした未来だった、私は繰り返しこの言葉を胸に刻んでいます。 まさに、その戦没者の方々にも限りない可能性に満ちた未来があったのに、自らの命をささげて、愛する御家族、そして日本国を守るために命を落とされました。そういった方々の御遺骨を一柱でも多く収容し、一日も早くふるさとにお迎えするということは国の責務でございます。 政府では、集中実施期間であります令和十一年度までに、保有する三千三百か所の埋葬地などに関する情報について現地調査を実施して、その結果を踏まえて御遺骨を収集することとしております。戦没者の御遺族が高齢化している現状に触れていただきましたが、これを重く受け止めて、御遺骨の収集に尽力をしてまいります。
○豊田委員 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。 次に、少子化対策についてお伺いをしたいと思います。 高市総理は、施政方針演説で、少子化と人口減少を静かな有事と表現されました。ただ、その静けさは既に失われつつあり、皆様共有する御認識とは思いますけれども、出生数が七十万人を下回る見通しで、この十年間で三割以上の急減でございます。また、政府の人口推計を大幅に上回るスピードで進行しておりまして、その影響というのは多面にわたって社会に影響を与えているという状況でございます。 私も、政府がこれまで決して手をこまねいていたわけではないということは重々承知をしております。多くの施策が積み重ねられてまいりました。以前に比べますと、諸外国と比べて見劣りしていた家族関係の社会支出というものも、現在ではOECD平均に迫る水準にまで増加をしております。 ただ、依然として、なかなか、これは諸外国も同じような状況でございますけれども、結果が伴っていない。ですので、真に効果のある施策は何かということについて、また予算の使い方について、不断の見直しをしていく必要があると考えております。 もちろん、子供さんが生まれた後の支援というのも物すごく大切でございます。ただ、少子化の、出生率の低下の主要因というのは非婚化、晩婚化であると言われております。大まかに婚姻率と結婚出生率で説明をした場合に、結婚出生率、結婚された方がお産みになるお子さんの数というのは、この四十年ぐらいで二・一から一・九ぐらい、そんなに大きく変わっていませんが、ここまで急激に少子化が進むのは、結婚なさらない方が非常に増えている、婚姻率の低下が非常に主要因であると言われております。 これも本当に多くの議論がこれまでもなされてきておりますが、いろいろな、価値観の変化ですとか、出会いがないとか、いろいろなプライベートな問題も非常に多分に影響していると思いますが、やはり一つには若い世代の所得の停滞とか格差の拡大といったものがございますので、これも非常に共有される御認識ではあると思いますけれども、強い経済で賃金を引き上げて、若年層の方がきちんと未来に希望を持てるようにする。 いろいろな、奨学金ですとか、物価が高いとか、非正規雇用とか、私も本当にいろいろな地域でお声を伺いますけれども、これを、どういうふうに経済的な基盤を整備をしていくか。それによって、またこの有事を、静かなるか、もう静かじゃないかはあれですが、有事を打開する根本的な少子化対策について御見解を伺いたいと思います。
○黄川田国務大臣 少子化対策については、個々の人々の結婚、出産、子育ての希望を実現していくという基本的な方針の下、政府を挙げて全力で取り組んでいるところでございます。 具体的には、こども未来戦略の加速化プランに基づきまして、子供、子育て政策の抜本的な強化を着実に実施し、全ての子供、子育て世帯の支援の拡充を強力に進めております。また、柔軟な働き方の推進や、安全で質の高いベビーシッターの利用促進、民間企業の自発的な子供、子育て世帯向けの取組支援、促進等に併せて取り組んで、働きながら子育てしやすい環境を整備してまいります。 さらに、高市内閣として、議員の問題意識としてある強い経済の実現、これが私たちも大切だと考えておりまして、若い世代の所得を増やし雇用を安定させることで未来への不安を希望に変える、このことが少子化対策のベースであるというふうに考えております。
○豊田委員 是非、結果を出していく政策ということで、多少今までの発想を転換する形も必要なのかなというふうに思いますが、ただ、その前提には、やはりそれぞれの方のお気持ちとか事情というものを政府としてもきちんと酌んでいくということが求められるかと思います。よろしくお願いいたします。 次に、賃上げの話に移りたいというふうに思っております。 今、今の少子化の話ともつながりますけれども、賃上げが進んできている。春闘でも三十三年ぶりに五%超えになっているですとか、あるいは、名目成長率は四・二%の高水準、企業収益は過去最高だといったような、割と明るい話がたくさんございます。 ただ、私は、そこで取り残されている方というのが相当いらっしゃるのではないかという思いを、実際にお話を伺ったり、データ的なところからも考えております。当然、物価上昇が、二〇二三年からの三年連続で三%程度上昇しておりますので、賃金の伸びから物価上昇を差し引きました実質賃金の伸びというのは、この三年間マイナスを続けているという状況にございます。 ここで、資料三を御覧いただけますでしょうか。これは、正規、非正規と企業規模とをクロスで見ました給与額の推移ということになります。上の部分は正規の方、下の部分は非正規の方で、それぞれが企業の規模ごとに金額が相当大きく違っているということがお分かりいただけるかというふうに思います。 具体的な金額はそこに書いてあるとおりでございますが、一番上の赤いところでいいますと、例えば、正社員、正職員で規模が千人以上の大きな会社ですと三百九十一・九万円、そしてそれが、例えば一番下の青いところでいいますと、非正規の方で規模が小さい会社になりますと二百十九・二万円ということで、やはりこういうときに、企業の規模と、正規か非正規かといったそれぞれの状況に応じて、今現在受けている恩恵、まあ、株を運用しているかどうかとか、そういった話はまた別途出てくるわけでございますが、皆さんが非常に今この明るい見通しの中でその恩恵を受けているわけではないというのはずっと言われていることでございます。 日本の雇用の七割を支えるのは中小企業でございますが、地域経済の屋台骨です。しかし、価格転嫁の問題ですとか、本当にたくさん現場の方は言っておられますし、あるいは、今回もホルムズ海峡の封鎖ということがどういった形でエネルギー価格の上昇になっていくのか分かりませんけれども、本当に日本全国隅々にいろいろな思いの方がいらっしゃる。 また、非正規雇用の方というのもなかなか正規への転換が、いろいろな法律、制度で頑張っていますけれども、進まないという状況にございますので、同一労働同一賃金というのも、実際に実質的な所得水準の改善に結びついているかといった検討が必要であろうと思います。 また、自営業者、フリーランスの方、この方々は賃上げという概念ではございませんで、御自身の売上げというのが上がらなければ、そのままの所得の減少ということになってしまいます。近年は、やはりインボイスですとか原材料高、また受注単価の停滞といった個別のいろいろな事情が言われております。また、こういったフリーランス新法なども整備をされておりますけれども、実効性がどこまであるのかといったこともあると思います。 そしてまた、私はお金の話だけをすべきではないと思っておりまして、それぞれの方が、自分たちは仕事に誇りを持っている、やりがいを持ってあしたも頑張るんだというようなことですとか、あるいは、世の中の空気に自分たちだけが取り残されているといったことが広がれば、社会の連帯も経済の活力もやはり失われていくのではないかと思います。そして、賃上げは数字だけではございません。働く方、また働いていない方も含めて、社会の一人一人の誇りと希望の問題だと思います。 そこで、政策の具体性ということで、今累々申し上げてきましたような、価格転嫁の問題、あるいは中小・小規模事業者向けの原資支援の問題、あるいは自営業者、フリーランスの方の所得安定策、社会保険料負担軽減策などのたくさんの論点がございますけれども、全部についてはここでお述べいただくということではないんですけれども、賃上げの動きというのに取り残されたと感じている方をなくしていくというためにどういった御政策をお考えでいらっしゃるか、経済産業大臣のお考えをお示しいただければと思います。
○赤澤国務大臣 お示しいただいた資料は、非常に意味があるものだと思います。企業の規模が有意にそこで働く人たちの給料と相関しているということであるので、企業の規模を大きくする努力、非常に応援しなければいけないと思いますし、一方で、規模が小さい企業に対しては特段の配慮をしていかないと、なかなか働いている全ての方たちが誇りや夢を持てるような状態にならないということは受け止めさせていただきました。 非正規雇用、自営業者、フリーランスを含む中小企業、小規模事業者が持続的な賃上げを実現していくことが我が国の経済成長にとって極めて重要です。 まずは、賃上げの原資を確保するために、フリーランス法などを定めて、フリーランスとの取引を含めた価格転嫁、取引適正化を徹底するということをやってきております。その中の一例とすれば、本年一月に施行された取適法あるいは振興法等の着実な執行に努めていくということがあると思います。 加えて、賃上げに対応する中小企業、小規模事業者の稼ぐ力を抜本的に強化するために、企業の成長や生産性向上、省力化に向けた設備投資支援とか、事業承継、MアンドA等による事業再編、経営改善や事業再生に取り組む中小企業への金融支援、商工会、商工会議所やよろず支援拠点等によるプッシュ型の伴走支援の体制強化、自治体における重点支援地方交付金を活用した賃上げ支援の取組との連携など、あらゆる施策を総動員をして、しっかりと中小企業、小規模事業者の皆様の稼ぐ力を強化していきたいと思っています。 このような取組を通じて、国民の皆様が、全ての国民の皆様が希望や誇りを抱けるような、物価上昇に負けない賃金上昇を実現をしてまいりたいと考えております。
○豊田委員 是非よろしくお願いしたいと思います。 同じ論点なのでございますが、処遇の改善と誇りという論点で、違った分野の方、一つは公定価格ですね。診療報酬、介護報酬、障害報酬といった形で、国が決める価格で働いていらっしゃる方、また保育もそうでございます。 私は、この間に実は、医療、介護、薬局、保育のお仕事の法人ですとか企業の顧問をさせていただいて、運営の現場をお手伝いをしてまいりました。また、建設業の会社でもお手伝いをしていたりして、本当にいろいろな場所でいろいろな方が黙々と働いていらっしゃるという、また、そういういろいろな御不安も聞いてまいりました。 エッセンシャルワーカーということを、皆さんすごく大事だ、大事だということをおっしゃいますが、資料四の一、二、三、三種類ございますが、まず、全産業と比較して、介護と障害は八万円差がございます。保育も六万円、四の三でございますが、比較して、賞与込みの給与というのが低いという状況にございます。 これらの事業やサービスが国が定める公定価格であることを考えれば、基本的に、こうした課題は個々の事業者や働く方の努力でどうにかなるという、それには大きな限界があるということでございます。処遇改善が随時行われてきたことはもちろん重々承知をしておりますが、まだまだというところがたくさんございます。引き続き、是非お願いをしたいというふうに思います。 そしてまた、私は、現場で一緒にお仕事をしていて本当に思うのが、エッセンシャルワーカーの方は大事だと皆さんおっしゃるんですけれども、じゃ、それだけのリスペクトであったり感謝であったり、社会的ないろいろな価値みたいなものを皆さんが本当に感じて示してくださっているかというと、残念ながら、そうではない部分があったと思います。今もあると思います。 新型コロナのときなどは、私がお仕事をしていた介護施設とか、お隣の大きな病院なんかでは、公共のバスに乗らないでくださいというようなお話がありましたり、職員さんのお子さんたちが学校や保育所でちょっといじめられるというような、コロナがうつるといったようなお話もあったり、なかなかにつらい状況でございました。 例えば、保育園なんかもそうですけれども、私、子供が、ちょっと遊んで机の角に頭をぶつけて、目の端を三針ぐらい縫ったんですけれども、私は全然、子供が勝手に遊んで勝手に転んだので、本当に申し訳ありませんと逆に謝りに行ったら、保育士と園長先生が物すごい驚いて、今どきは、物すごい保護者の方に非常にお叱りを受けて、場合によっては訴えられる案件だということで泣いておられて、私はそれも大層おかしいなというふうに思いまして。 本当に、自分の子供であったり、あるいは親や祖父母であったり、家庭で昔は見ていたことを、しかも、たくさんの人数をお一人当たり保育をしてくださったり介護をしてくださったりということに、もちろん虐待とかは論外でございますが、やはりそこに大変ありがたいなという感謝の心と、やはりサービスという言葉がちょっとよくないんじゃないかと私は以前から思っているんですけれども、何か、お金を払うからそれに見合ったサービスをよこしなさいみたいな感じで、すごくぎすぎすした、本来、そこは信頼関係とか、子供さんや高齢者の方に対する愛情やリスペクトで、ちょっときれいごとに聞こえるかもしれませんが、成り立つ事業であるはずが、なかなかに世知辛いことになっているという状況を、この九年間、厚労省にいたときからもそうですが、やはり自分が実際に本当に現場に近いところにおりますと、ひしと感じたところでございます。 私は思うんですが、目立たずとも、確かな専門性と真心を持って黙々と必死で働く方々が、この日本の、また社会の安心と希望の根幹を支えているなというふうに思いまして、また、特に、人が人をケアするサービスは、ケアする側の方が幸せで、やりがいを持って、よし頑張ろうと思わないと、なかなかにつらいものでございまして、やはり、その御本人たちがその仕事にやりがいを持ったり、給与の面も含めて幸せである、あしたも頑張ろうと思えることが、いいケアを提供する、そのことが保育や医療や介護、また障害サービスの質を劇的に上げていくというふうに思っております。(発言する者あり)ありがとうございます。 なので、そういったことに、やはり公定価格である以上、そこは国の責任であると思いますので、それプラス、誇りの向上と社会のリスペクトというものを、啓蒙だけではなかなか難しいと思うんですが、何かみんなの気持ちを変えていくみたいなことを是非お願いしたいと思います。 御答弁をお願いします。
○上野国務大臣 お答えをいたします。 委員から大変重要な御指摘をいただいたというふうに思っております。 医療、介護、福祉また保育の現場で頑張っていただいている皆さん、本当に日夜、なかなか厳しい労働環境の中で、大変な御尽力を頂戴をしていると考えております。そうした皆さんが、やはり社会的にも評価をされ、そしてまた委員おっしゃるように、やりがい、そして誇り、そうしたものを持ちながら頑張っていただける環境を整備するのも我々の仕事だと考えております。 まず、厚生労働省としては、処遇の改善、これはもう委員御案内のとおりでありますが、令和七年度の補正予算で措置をさせていただきました。また、令和八年度予算の中の診療報酬改定、介護報酬改定でしっかりとした対応をさせていただいて、他産業に遜色のない賃上げが実現をできるように、これからも努めていきたいというふうに考えております。 また、やはり、仕事の重要性というのを我々しっかり、行政に携わる者として、事あるごとに発信をしていく、そうした観点も大事だというふうに思いますし、また、仕事自体の魅力を現場の皆さんが更に発信をしていただいて、それが多くの皆さんに御理解をいただけるような、そういったことも大事かなというふうに考えております。 そういった観点から申し上げますと、例えば介護分野でございますが、一つは、介護職の皆さんが、自らの声で仕事の魅力ややりがい、誇り、そうした誇りを発信をするコンテンツの企画、制作なども実施をしておりますので、これからも更にそうしたことを強化をしていきたいと思います。また、魅力発信のためのプラットフォームとして、介護の仕事魅力発信ポータルサイトを立ち上げておりますが、このコンテンツについても一層充実したものになるように取り組んでいきたいと思います。 現場の最前線で活躍をされている皆さんの視点で様々な情報を発信をすることで、その仕事の重要性であったり、あるいはその仕事自体の魅力であったり、そうしたものをより多くの皆さんに御理解をいただける取組を、これからも厚労省としてしっかり取り組んでいきたいと思います。
○豊田委員 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。 このテーマで最後ですが、自衛官の方の処遇と誇りということでございます。 大分時間がなくなってきたのではしょらせていただきまして、ただ、警察、消防、自衛官、また、私、毎日御挨拶する、国会議事堂とか議員会館の衛視さんとか警備の方とか、本当に寒い日も暑い日も、私たちを含めた国民の生命と安心を守ってくださっていて本当にありがたいなと思う次第であります。その中で、済みません、自衛官の方だけちょっと取り上げてなんでございますが。 これも、私、朝霞の駐屯地が前の選挙区にございまして、よく伺っておったんですけれども、大分今は改善されたとは思いますけれども、大きな装備品の話ばかりが注目されますが、本当に身近な、通信とか施設の器材ですとか制服ですとか、あるいは火器とか、そういった身近なものが、結構もう古かったりとか訓練に使えないぐらい数が足りないとか、いろいろなきっと思いが皆様おありだったと思うんですが、私のような者が行って、何かありませんか、御不満はありませんかとか言っても、皆様、いや、何もありませんと、もう絶対におっしゃらなくて。なので、隊友会のOB、OGの方とか、大分仲よくなってから、どういったことが現場の問題かというようなことを伺うようになったんですが。 もちろん、防衛大臣も総理も本当に皆さんよく分かっていらっしゃることだと思いますが、処遇は、給料を上げるということはもちろんそうなんですが、給与、手当だけではなくて、職場の環境ですとか、負荷の改善とか、住環境あるいは御家族の支援、それから、定年が早うございますので、ちょっと変わってきたとはいいますものの、キャリア形成と退職後とか、社会的評価と名誉。 私、アメリカに住んでおりましたときに、やはり、向こうは、現役の方も退役された方も、軍人さんに対して、社会、国民の非常にリスペクトと感謝、サンキュー・フォー・ユア・サービスというふうに言われていましたけれども、そういった、俺の命を懸けて国を、国民を守るという方に対しての心からの尊敬と感謝というものが本当に随所に表現されていたなと思いまして、皆様、全て通底する話かもしれませんけれども、また、自衛官を始めとする、こういう国民の生命、財産、安心を守ってくださる方たちの処遇と誇りについて、お願いします。
○小泉国務大臣 お久しぶりです。今日はよろしくお願いします。 豊田先生が今申し上げていただいたように、待遇改善はお給料の面だけではないと思っています。世の中からの感謝とリスペクトをどのように育むか、そして形にするか。 今、豊田先生からアメリカの話があったので、私からも一つ御紹介をさせていただくと、一月にアメリカに行って、ちょうどワシントンへの経由でロサンゼルスの空港に行きました。空港のゲートまでの移動をする壁に退役軍人の皆さんの顔写真が貼ってあるんですね、ありがとうという言葉とともに。日本では、羽田空港、成田空港、全国の地方空港で、退役した自衛官の顔写真が貼ってある、こういったことはないですよね。私はその取組がすばらしいなと思って、ゲートに着いて、航空会社の方にすばらしい取組ですねと言ったら、それだけじゃありません、我々航空会社は制服で米軍の軍人さんが乗ってきたら拍手で迎えます、そして、ラウンジは無料ですと。ヨーロッパの国防大臣等に話を聞いたら、ヨーロッパは軍人さんが制服でバスや電車など公共交通機関を利用するときは無料だと。 今、私は、高市総理の指示の下で、待遇改善、俸給表の策定、こういったことを取り組んでいますけれども、やはり我々の政治の取組だけではなくて、例えば民間企業の皆さんとの連携も含めて、まだまだ感謝とリスペクトという観点で日本社会ができることがあるのではないかと思っています。 ありがたいことに、まだ公表段階にはありませんけれども、最近の自衛官そして御家族に対する福利厚生の面で発信を続けていることもあって、企業の側から、新たな、自衛隊を応援をするという取組、サービスのお申出なども今いただいていることもあります。 こういったことをしっかりと形にして、豊田先生が御指摘いただいたような、待遇面の強化に限らずに、感謝とリスペクトがあふれる、そんな社会をつくっていきたいと思います。
○豊田委員 ありがとうございます。 時間がなくなってきてしまったので、まだ三分の一ぐらいしか終わっていないんですが、総理に一言よろしいでしょうか。問い十になります。 医療の関係でございまして、これも大分はしょりますが、私は、アメリカとスイス、フランスに住んで、向こうで子供を産んだりして、あるいはアメリカの大学で医療を研究したりして、非常に、やはり日本の医療がいかに質がいいものを量がたくさん、しかも安い価格で提供されているかということを実感いたします。 ちょっとデータを出していただきますと、まず、よく御存じとは思いますが、人口当たりの外来受診回数というのは、OECD先進国の中では韓国に次いで二位でございます。資料五の二でございますが、平均在院日数につきましては、これはOECD中で断トツの一位でございます。また、一人当たりの医療提供量、これはOECD中で八位。最後、五の四でございますが、しかし、医療の単価は、何と、低い、二十八位でございます。 この構図を考えてみますと、どういうことかというと、やはり、フリーアクセスで、保険証があれば、昔から言われますけれども、どんな病院でも、最近大病院はちょっとお金を払わなきゃいけませんけれども、好きなときに好きなだけ行ける、こんな国は日本以外にはないと思います。また、私がヨーロッパにいたときは予約を取らないといけなくて、十五分なり三十分なりはその人の枠、つまり、一日に医療機関で診られる患者の人数というものは劇的に日本と比べて少ない。 もちろん、私は、生命とか健康を害するような変更は一切認められないと思うんです。ただ、本当に適切な医療というものが、生命と健康を完全に守る水準がここだとしたときに、恐らく日本はこの辺にいるんだと思います。それで何が起こるかというと、まさに薄利多売でたくさんのサービスを安い価格で提供しているがゆえに、現場に負荷がめちゃめちゃかかるという状況にございます。 なので、診療報酬だけではありませんが、報酬単価を上げる。上げたら負担が増えるじゃないかという御意見がございます。しかし、受けるサービスの量を適正、本当に必要な量だけにすることで、これは受診も入院も薬も検査もそうでございますが、そのことによって個々の方あるいは社会全体の負担というのは増えない状況、あるいは減るかもしれない。そしてまた、現場の方の負荷は減り、現在七割の病院が赤字と言われておりますが、病院の経営状況も改善する。安心医療で健康国家という公約を私どもは掲げさせていただきましたが、個々の国民の方の安心、健康だけではなくて、そのことによって国家もヘルシーになっていく。 これが理想論ではなくて、私は、ちょっとドラスチックな考え方、発想の転換で、耳の痛いことを言うことも政治は時には必要で、それが本当に皆さんの生命、健康は害しないんですということであれば、きっと国民の方も納得してくださると思います。 私は、世代間の対立をあおる論というのは余り適切でないと思っていて、私たちは、みんな小さな子供で、これからまたみんな年を取っていきます。ですので、全ての世代の方がそれぞれにお互いを思い合って、財政的な面もいろいろなことも優しく調和をしていくといいなと思っております。 こうしたことについて、日本の国家として医療をこれからどうしていくのかということについて、総理にお伺いできたらと思います。
○高市内閣総理大臣 豊田委員の今日の御質問ですけれども、一つ一つ、心温まる、そしてまた賛同できるお考え、非常に多くございました。 やはり海外で生活してみると、どれだけ日本の医療が恵まれていたかと私も痛感しました。風邪を引いたぐらいで病院に行ったらえらいことになるので、ドラッグストアで薬を買うんですが、ちょっとやはり体格が違いますので、アメリカ人の方が飲む、例えば風邪薬であったり便秘薬を飲んでしまうと効き過ぎて大変なことになったり、そんなこともありました。救急車なんか呼んだら本当にもっとどえらい出費になるということもつくづく思いました。 新たな地域医療構想というのをそれぞれの地域で策定したい、そして、効率的な医療提供体制の確保を進めていきたいと考えております。それはやはり、全ての地域で必要な医療はちゃんと受けるようにできる、そのためにでございます。第四期医療費適正化計画におきまして、重複投薬ですとか多剤投与、この是正など、医療の効率的な提供に関する目標や取組、これを位置づけて推進しております。 ですから、医療の効率化、医療費の適正化に向けた施策を通じて、医療の提供体制、あと医療財政の安定性、持続性を確保できるように取り組んでまいります。そしてまた、高市内閣では攻めの予防医療というものも進めてまいりますので、是非とも応援をしていただきたいと思います。
○豊田委員 予防医療とかも含めて、やはり今の現状を大きく、みんなで発想を変えていって、みんなで支え合うということが非常に必要だというふうに思っておりますので、是非、今後とも皆様と一緒に頑張ってまいりたいと思います。 ありがとうございました。
○坂本委員長 この際、吉川里奈さんから関連質疑の申出があります。豊田さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。吉川里奈さん。
○吉川委員 参政党の吉川里奈です。 本日は、予算委員会にて初めての質疑を賜りましたこと、心から感謝を申し上げます。参政党は、結成から六年目のまだまだ小さな政党ではありますが、前回の通常国会では予算委員会での質疑の機会はなく、今回、十五名の当選をもってこの場に立たせていただいているということをとても感慨深く感じている次第です。 私は、今回、二期目の当選議員としてこの場に立たせていただいておりますが、以前は、看護師として医療現場に従事をしながら三人の子供の子育てに奮闘している、ごく普通の主婦の一人でありました。子育てと日々の暮らしに追われる中、政治は誰かがやってくれるものだ、そんなものだと、恥ずかしながら、政治のことを、無関心、他人事のように考えていた時期がありました。 しかし、参政党との出会いで、私は、現在、我が国は、長期にわたる実質賃金の低迷、物価、エネルギー価格の上昇、そして急速に進行する少子高齢化、人口減少という、国民生活の基盤に関わる様々な深刻な課題に直面していることに気づかされました。とりわけ、出生数は過去最少を更新し続け、将来の担い手世代の萎縮が現実のものとなりつつあります。この状況は、社会保障制度の持続可能性や地域社会、経済の維持にも直結する重大な問題であります。 私は、日々の暮らしの中で多くの国民の皆様が感じていられる不安や閉塞感、こういった背景には、これまでの政治の政策の積み重ねがあると認識しています。 参政党は、日本人ファースト、この理念の下、既得権益には左右されず、普通に暮らす私たち国民の生活と尊厳を守り、我が国の安定を支えてきた中間層を再び厚くしていくことを政治の中心に据えています。 経済の国際化や資本の集中が進む中で、所得格差の拡大、地域社会の弱体化、家族、人口、労働力、そういった担い手の問題、この社会基盤の課題が同時に顕在化しています。こうした認識に立ち、本日は、家族制度の在り方、少子化への対応、そして労働力政策として外国人の受入れの在り方について、政府の基本的な考え方を順次お伺いしてまいります。 あわせて、我が国初の女性総理として歴史的な使命を担っていらっしゃる高市総理と、是非、日本の未来について率直かつ建設的な御議論をさせていただきたく存じます。 まずは、家族の在り方に関連した家族の氏に関する質問をさせていただきます。 現在の日本では、婚姻後は夫又は妻の氏を一つに定める、そして、その子供は同じ氏を名のるということになっております。 これに対して、国会でこれまで審議されてまいりました選択的夫婦別氏制度、これは、別氏を希望する御夫婦の場合、婚姻後も夫婦それぞれの氏を名のることができる、そういった制度でありまして、その場合、その御家庭のお子さんは父母いずれかの氏を名のるということになり、親子で氏がばらばらになる御家庭が生じることになります。便利だから、選択的だからいいじゃないか、そういった御意見もありますが、直近の内閣府の調査では、親子は同じ氏がよい、そう答える保護者の方々が約七割になっています。 私自身は、これまでの経験をもって、婚姻に伴う氏の変更に際しての不便、例えば、銀行のカードであったり、クレジットカードであったり、名義の変更、そういった不便があったことは十分承知はしておりますが、高市総理がこれまで進めてこられた旧姓併記の制度の拡大によって、運転免許証、パスポート、マイナンバーカード、住民票、印鑑登録、こういった公的書類にも婚姻前の氏の併記が可能であります。旧姓通称使用に関してまだ残る不便さは制度の手当てで解消し得ると考え、戸籍法や民法を改め別氏制度を導入する必要はない、そういった立場で、私は昨年の国会での法務委員会で審議に臨んでまいりました。 ここで、お伺いいたします。 昨年までの高市内閣における総理指示では、旧姓通称使用の更なる拡大とされておりましたが、今回の、今国会の指示においては、旧氏単記も可能とする基盤整備の検討といった言葉が新たに示されました。この言葉のとおり、旧氏を単独で使用できる場面が広く認められることになれば、社会では夫婦や親子が異なる氏で活動することが一般的となり、戸籍上は親子同氏、つまりファミリーネームは維持される形であったとしても、実質的には夫婦別氏、親子別氏に近い状況が生じるとの懸念があります。 参政党は、従来どおり、家族は同じ一つの氏、これを名のるべきであると考えています。 今回の総理指示の変更は、総理御自身がこれまで取り組んでこられた旧氏併記による使用拡大から旧氏単記による使用拡大へとお考えがお変わりになられたということなのでしょうか。また、この点、高市内閣に期待を寄せられた多くの国民が懸念を抱いています。旧氏単記の使用拡大におけるメリット、デメリットについても、国民の皆様に是非分かりやすく御説明をお願いいたします。
○高市内閣総理大臣 先般の内閣発足時に、私から黄川田担当大臣と平口法務大臣に対しての指示ですが、旧氏の単記も可能とする基盤整備の検討を進めるようにということです。 今お話があったとおり、選択的夫婦別氏制度と、そして旧氏の通称使用というのは全く別物でございます。 まず、旧氏の通称使用、旧氏使用の拡大については、もう政府として二十年以上、その拡大に取り組んでまいりましたし、私自身も総務大臣時代、約一年間で千百四十二でしたか、これは単記であってもいいし併記であってもいいし、とにかく戸籍氏しか駄目よという手続、これは法律を変えずとも通知で改善をすることができました。 このようにして、運用というのは拡充されつつあるんですけれども、旧氏使用を法制化することによって、一つの役所だけじゃなくて政府全体、それから地方公共団体、公私の団体、また事業者において、旧氏の単記も可能とすることを含めた取組が一層進んでいけば、これは婚姻などによる氏の変更によって社会生活で不便や不利益を感じることを更に減らすことができると考えております。これは、戸籍をいじるとかそういうことではございません。住民基本台帳法の手続が変わりましたので、住民基本台帳法、これを基本としたものでございます。 単記を可能とすることで何か新しいリスクが生まれるということは考慮しなきゃいけませんので、厳格な本人確認に用いられる書類、さっき挙げていただきましたけれども、パスポートだったり、免許証だったり、マイナンバーカードであったり、こういった書類などには併記を求めるといった検討、これが当然必要になると考えております。 ですから、特に、大きな方針変更を行ったということではございません。
○吉川委員 ありがとうございます。 今総理の御答弁にありましたように、重要な身分証明を証する、そういった書類においては併記であるということを御明言いただきましたので、私としては安心をいたしました。 やはり戸籍に通称使用を認めるということをしていこうと思いますと、戸籍法の改正というものが必要になってくるかと思いますので、これは絶対に、私としては、進めてしまうとやはり選択的夫婦別氏制度が進んでしまう、その糸口になりかねないというふうに考えますので、是非こういった点はなさらないでいただきたいというふうに考えております。 参政党は、戸籍制度及び夫婦親子同氏の原則というのは我が国の家族制度の社会秩序の基盤であり、先ほども申しましたが、戸籍法の改正を始めとする旧氏の単記での使用の拡大は、実質的な親子別氏が生じ、総理も御主張されてこられた、子の安定性が損なわれる、そういった可能性を危惧しております。 ですので、先ほどのお話等ありましたとおり、引き続き、こういった通称の制度、この併記を、通称の制度を法律上の制度に格上げをしていく、そういった形での法整備をお願いしたいというふうに思います。 それでは、次は、少子化の問題について質問をさせていただきます。 パネルの一を御覧ください。 日本の少子化問題は、二〇〇〇年代から国会でも問題視をされ、一九九四年から始まっておりますが、エンゼルプラン、そして一九九九年の新エンゼルプラン、二〇〇三年、少子化社会対策基本法、二〇一二年、子ども・子育て支援法、二〇一五年、子ども・子育て支援新制度、二〇一九年の幼児教育、保育の無償化、そして二〇二三年、こども未来戦略、異次元の少子化対策、こういった、三十年来の間、様々な少子化対策が行われてまいりました。 ここで、出生数と合計特殊出生率についても見てみたいと思います。 出生数の推移を見ますと、このように、一九七二年、第二次ベビーブーム以降、少子化が進んでまいりました。先ほどのパネルにあったように、三十年の間に様々な少子化対策の手だてが行われてまいりましたが、合計特殊出生率は、この三十年の間で一・五から一・一五、ここまで低下してしまい、出生数も大きく減少をしています。 つまり、施策も予算も拡大してきたにもかかわらず、少子化は止まっていないというのが現状であります。その結果、日本では人口減少が止まりません。 次のパネルを御覧ください。 例えば、二〇二三年で考えますと、生まれてくる子供の数が減少し、高齢化によって死者数が増加している現象があり、減少数が約八十五万人という数字になっておりまして、この八十五万人という数字は山梨県の人口と同程度になっております。つまり、この一年間で山梨県が消滅してしまった、そういったことと同じ状況にあると言えるのではないでしょうか。 このままでは、我が国は毎年一つの県が消失してしまうほどの人口減少に歯止めが利かない、こういった深刻な状況であると受け止めており、抜本的な少子化対策の必要性を我が党は感じております。 ここで、少子化担当大臣にお伺いしたいのですが、先ほど豊田委員の御質問で個々の具体的な子育て支援対策についてはお話しされましたが、これまでの少子化対策に対しての評価や、少子化が止まらない原因についてはどのようにお考えなのか、お聞かせください。
○黄川田国務大臣 少子化対策の評価についてでございますが、少子化の背景には、若い世代の所得、雇用の問題、出会いの少なさ、子育てに関わる経済的負担や精神的負担、仕事と子育ての両立の難しさなど、様々な要因が複雑に絡み合っているというふうに感じております。その一つ一つに今後しっかりと対応しまして、子供を産み育てたいという希望が実現するよう、総合的な環境整備を行っていくことが必要であるというふうに考えております。 その結果、少子化というのは、御存じのように、簡単には止まりません、こういう対策が功を奏してもですね。ただ、そのトレンドを緩めたり、また、少し上向く、まあ、トレンドが上向いても、ある程度は下がり続けるところになると思います。 ですので、私たちが考えるこども未来戦略をしっかりと進めながら、また同時に、一方で、少子化に合わせた社会経済システム、これも両面考えていく、その両方を考えていくということで対応しようと我々は考えております。
○吉川委員 様々な要因が複雑に絡み合っているということなんですけれども、これは今食い止めないと非常に深刻な未来が待っているのではないかと思いますので、是非ここは国を挙げて御尽力いただきたいと思います。 次に、令和七年の出生数と婚姻数の速報の受け止めについて、総理に御質問をさせていただきます。 二月二十六日に厚生労働省から公表されました令和七年の出生数、婚姻数の速報によれば、出生数は七十万五千八百九人と過去最少を更新いたしました。この速報値には在日外国人や在外日本人が含まれるため、日本人に限った出生数は、令和六年と同様に六十万人台となる公算が大きいと報じられております。 出生数の減少は、単なる人口問題にとどまらず、将来の働く世代の急減を意味し、社会制度の持続性や労働力確保にも直結する、国家の存立基盤に関わる重大な課題であると言えます。このような少子化の急速な進行が我が国の将来に与える影響について、総理の御認識をお伺いいたします。
○高市内閣総理大臣 出生数また婚姻件数についてのお話ですが、出生数は十年連続で減少しています。依然として少子化に歯止めがかかっていない状況と受け止めています。他方、婚姻件数は二年連続で増加していますので、婚姻数と出生数、一定の関係があると考えられますので、今後、それは楽しみに見ていきたいと思います。 ただ、やはり、少子化また人口減少、これは歯止めをかけなければ、我が国の経済社会システムの維持に様々な困難が生じる可能性、それから国全体の経済規模の拡大も難しくなります。それから、国際社会における存在感、これを失うおそれもあります。大変危機感を強めております。 具体的な子育て支援策などにつきましては、先ほど来答弁もございましたので割愛いたしますけれども、とにかく、若い方々が結婚をしたいとか、それから子供を持ちたいと思ったときに、その夢を諦めなくて済むように、やはり強い経済をつくる、一人一人の若い方々の手取りを増やしていく、そのための政策に注力をしていきたいと私は思っております。
○吉川委員 ありがとうございます。 総理は、今の御発言にもありましたが、やはりこれから先の若者のためにしっかり強い日本をつくっていく、そういったこともありますし、二月十八日の記者会見におきましても、二十二世紀を迎える今の若者、子供たちのために日本が安全で豊かであるようにと。そういったことで、日本に生まれたことに誇りを感じられる、未来は明るいと自信を持って言える国をつくり上げていく、そういったことで、挑戦し続けるという非常に力強いお言葉を述べられておりました。 ですが、この少子化、先ほど婚姻数の増加に期待をするというお話もありましたが、このまま続いていってしまうことを考えますと、二十二世紀を迎える日本の未来の社会、これについてどのような姿を想像されていらっしゃるのか、是非総理のお考えをお聞かせください。
○高市内閣総理大臣 二十二世紀の姿というのは、私が申し上げましたとおり、その時代に日本が安全で豊かであってほしいし、インド太平洋の輝く灯台として、自由と民主主義の国として多くの国から頼りにされる、そういう日本であってほしいというのが、私が思い描き、実現したいと思っている日本の姿でございます。 そのためにも、少子化また人口減少というのは重大な問題だと考えておりますから、様々な施策を今展開し始めているところです。これまでも歴代内閣、随分御努力をいただいてきたと思っておりますけれども、これから更にギアを上げていきたいと思っております。
○吉川委員 是非、今の御発言のとおり、ギアを上げて取り組んでいただきたいと思います。 国立社会保障・人口問題研究所の将来推計によれば、出生率が中位仮定で推移した場合でも、二十二世紀初頭には、我が国の総人口は現在の半分以下、生産年齢人口は現在の約三分の一程度に縮小し、高齢化率は四割前後に達すると見通されています。すなわち、社会保障を支える現代世代が大幅に減少し、年金、医療、介護制度の持続可能性は極めて厳しい状況に直面し、労働力不足の深刻化、地域社会の維持困難、国家基盤そのものの縮小が現実となる可能性が高いと指摘されています。こういったことを直視すると、少子化は単なる人口減少の問題ではなく、国家存続の危機であると考えます。 ここで、興味深い記事があったんですが、二月二十七日、日本経済新聞の報道では、婚姻数が回復しても出生増につながらない背景として、若年層の結婚、出産観の変化が報じられていました。紹介された調査では、二十代から三十代の未婚の女性の約八割が、結婚しても出産するとは限らないと回答しており、結婚と出産の結びつきが弱まっている事態が示されています。 我が国で生まれる子供の大半は婚姻した者同士からの子であることを踏まえれば、この意識の変化は少子化の大きな要因の一つとして極めて重く受け止める必要があります。つまり、日本では、たとえ結婚しても子供が生まれない社会構造がこれから現実化していくのではないかというふうに考えます。 未来の若者たちにこのような社会を残さないためには、これまでの延長上の対策ではなく、子供を持ちたいと願う人が現実に産み育てられると感じられる水準の支援が不可欠であると考えます。現在の少子化対策は多岐にわたり拡充されてはいますが、もう一人産もうと思える水準に達しているかという点を考えても、なお十分ではないと言えると考えます。 だからこそ、我々参政党は、子供一人当たりにつき月十万円の教育給付、これを行うといった大胆な子育て支援政策を提案しています。三人の子供であれば月三十万円となり、経済的な不安により出産を断念することのない社会を実現することを目指しています。 子供を持つことが経済的に不利にならない社会、むしろ安心して命をつなげる選択ができる社会を実現しなければ、日本の少子化は止まらないというふうに考えております。子供を産み育てるということが幸せだと自然に感じられる社会、子供を持ちたいと願う人が安心してその願いを実現できる社会をつくること、そして、やはり命をつないで次世代を育てていくということを、私は、教育であったり社会全体としても共有していく視点、これが必要ではないのかなというふうに感じております。 是非、こういった、長年にわたり少子化の危機が指摘をされ、多くの施策が講じられてきたにもかかわらず出生数が減少し続けている現実を踏まえれば、従来の延長上ではなく、より踏み込んだ挑戦、これが必要な段階に来ていると考えています。総理が、挑戦しない国に未来はない、そうおっしゃられた言葉に私は強く共感しておりますので、是非とも未来に向けた挑戦をお願い申し上げます。 それでは、外国人政策について伺ってまいります。 参議院の代表質問において、我が党の神谷代表の質問に対し、総理は、一定規模の外国人及びその家族を期限なく受け入れる、いわゆる移民政策を取る考えはないと明確に答弁されました。この点について、まず安堵をいたしました。 しかしながら、現実を見ますと、在留外国人は一年間で約三十五万人増加しています。これは外国人のみで県庁所在地クラスの都市が毎年増えているような計算になり、外国人労働者数は令和六年度末で約二百三十万人、これは過去最多でありまして、一年間で二十五万人増加をしています。移民政策を取らないと言いながら、実態としては人口規模で急速な受入れ拡大が進んでいるように見えるのです。 だからこそ、政府には、将来必要となる労働力人口の規模を示さないままに外国人の受入れの基本的在り方を検討されていますが、ここはやはり、受入れ規模の上限や将来推計を伴わない拡大は、事実上、なし崩し的な門戸の開放につながるおそれがあるのではないでしょうか。総理の御認識をお聞かせください。
○平口国務大臣 お尋ねは、外国人の受入れの基本的な在り方に関するものと認識しております。 この点について、前提として、まずは出入国在留管理制度その他の諸制度の適正化の取組を進めていくということでございます。 我が国の人口が減少する中で、外国人比率の上昇が一定程度想定される事態も見据え、中長期的かつ多角的観点から外国人の受入れの在り方の検討を進めることは非常に重要な課題であると考えております。 今後、外国人に係る諸課題を整理し、具体的な調査検討課題を明らかにした上で、政府全体で、関連する将来推計等を踏まえた受入れの在り方等の総合的な検討を推進して、外国人の受入れに関する基本的な考え方を検討していくということとしたい、このように考えております。
○吉川委員 是非、我が国政府におきましては、受入れ規模の上限について、まず具体的な数値でお示しをいただきたいというふうに考えております。 次に、外国人労働者の待遇と国内賃金への影響について伺います。 労働力不足は、本来、賃金上昇圧力として働きますが、低賃金外国人労働で補填され続ければ、賃上げ圧力は弱まり、日本人賃金の上昇が抑制され得るとの指摘があります。我が国が世界から頼りにされる日本であり続けるためにも、外国人労働者を決して安価な調整弁として扱うべきではありません。 総理は、先日の神谷代表への御答弁において、外国人の数量規制に関し、特定技能二号は、高度専門職における就労資格と同等に位置づけられる人材であり、受入れ人数の上限は設けないとの御趣旨を述べられました。 しかしながら、高度専門職は、学歴、職歴、年収等を点数化し、研究者、技術者等を選抜する制度であり、特定技能とはその性質を本質的に異にするものであります。にもかかわらず、特定技能二号を高度専門職と同等の人材として位置づけるのであれば、賃金水準についても、高度専門職と同等の収入基準を厳格に適用するべきではないのか、総理の明快な御答弁を求めます。
○高市内閣総理大臣 御指摘の特定技能二号でございますが、長年の実務経験等により身につけた熟達した経験、技能が求められる在留資格と位置づけられております。高度専門職や法律・会計業務など、専門的、技術的分野における就労資格と同等のものとして、平成三十一年の制度創設時から、受入れ数の上限は定められておりません。したがって、高市内閣においても同様でございます。 その上で、高市内閣においては、在留外国人数の増加に伴って国民の皆様が感じている不安や不公平感、ここには正面から向き合って、初めて外国人政策の担当大臣も設置しました。先般、外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合対応策も取りまとめました。 外国人労働者だからといって、例えば、日本人と同じ仕事をしている、それで不当に給料が安い、こんなことはあってはなりませんので、賃金についても、その処遇についても、しっかりとこれは見ていかなきゃいけないと思っております。
○吉川委員 ありがとうございます。 特定技能二号は高度専門職と同等の人材であると位置づけられるということですけれども、残念ながら、実務経験を伴っても、特定技能一号が二号になったからといって、制度上の賃金が上昇することが担保されるということはありません。 ですので、やはり高度人材として位置づけられるのであれば、高度専門職と同等の収入、これは日本人と同等であるというだけでは私は物足りないと思います。なぜなら、日本人の労働力としても足りないのであるからこそ、高いお給料をお支払いしてでも日本で働いていただく、そういったことが必要であるのではないかというふうに考えます。 続けて、人手不足の根本原因について伺ってまいります。 人手不足の多くの分野は、一次産業はもとより、建設、製造、物流といった実労働を提供するブルーカラーと言われる分野であり、現場で汗を流す中小企業や個人事業主によって支えられています。我が国の大企業が六百兆円を抱える、内部留保資産を蓄積する一方で、その下請を担う現場は苛烈な価格競争にさらされています。結果として、最も声の小さい現場の人々にしわ寄せが行き、社会を下支えをする分野が、その価値に見合う適正な対価を得られず、労働力確保に十分な賃金が支払われていない、これこそが本質的な問題です。 この構造欠陥を放置したまま外国人材を投入しても、いずれは低賃金を理由に労働者が離れ、将来的な社会保障の負担の増大という悪循環を招きかねません。こういったことに対して、政府は、外国人の受入れ、実効力のある共生社会総合対応策の枠内にとどまらず、こうした市場のゆがみを是正する議論を深めるべきではないのかと思いますが、いかがでしょうか。
○平口国務大臣 賃金の問題は非常に大事な問題でございまして、そしてまた、いろいろな局面局面によって異なっている面もございますので、現在のところは、外国人とはいえ、日本人と同等以上の賃金を受けるということで進んでいるところでございます。 委員の御指摘は、今後の課題であろうというふうに認識しております。
○吉川委員 ありがとうございます。 最後に総理にお伺いしたいんですけれども、外国人材の受入れに依存してしまう前に、私は、まず、自国の若者の能力あるいは可能性を最大限に引き出して、二十二世紀を担う人的基盤を底上げしていくことこそが政治に課された責務ではないのかと考えます。 若者が日本に生まれたことに誇りを持ち、未来に希望を抱いて社会の現場に踏み出せる、国家戦略として、教育、職業の政策の再構築について、今、国では高専等に力を入れていくというふうなお話がありますが、是非総理のお考えをお聞かせください。
○松本(洋)国務大臣 文部科学省の所管でありますので、まず私の方からお答えをさせていただきたいと思います。 おっしゃるとおりで、我が国におきまして、第一次産業も含めまして社会基盤を支える必要不可欠な人材、これを確保していくためには、実践的な職業訓練、職業教育が重要であるというふうに考えております。このため、初等中等段階からの幅広い職業体験、自らの将来、進路に向き合うキャリア教育の充実に取り組んでいます。 また、今年度の補正予算、また来年度の予算案におきましては、高校教育改革促進基金というものを新たに設けました。地域に欠かせないアドバンストエッセンシャルワーカー等の育成を果たしている専門高校を始めとする公立高校の教育改革支援を行うとともに、実践的な技術者教育を重点的に実施しております高専の高度化や新設支援などの取組を行うこととしております。 さらに、日本成長戦略会議人材育成分科会におきまして、高校から大学までを通した人材育成システム改革に向けた、専門学校やリスキリングも含めた職業人材の育成につきまして、現在議論を行っているところであります。 文部科学省といたしまして、問題意識を共有しながら、しっかりと人材育成に向けて取組を進めてまいりたいと思います。
○吉川委員 ありがとうございました。 ちょっと時間の都合で総理からの御意見は伺うことができませんでしたが、やはり我が国日本は、日本人がいてこその国であります。是非、こういった人口減少に伴う課題、そして労働力不足を補う、そういったところに関しても、やはり日本の若者がしっかり稼げる我が国日本をつくっていただくことを強くお願い申し上げまして、私の質疑を終わります。 ありがとうございました。
○坂本委員長 これにて豊田さん、吉川さんの質疑は終了いたしました。 この際、約十分間休憩いたします。 午後三時二十四分休憩 ――――◇――――― 午後三時三十五分開議
○坂本委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。高山聡史君。
○高山委員 委員長、ありがとうございます。 チームみらいの高山でございます。 本日は、まず最初に、我が国経済の成長にとって喫緊の課題である国内投資の活性化につきまして質問をさせていただきます。 先日、高市総理も、圧倒的に国内投資が足りないということを代表質問の答弁の中でも複数回おっしゃっておられましたが、我が国の国内設備投資の対GDP比は、長期にわたり、米国や欧州諸国と比べても低い水準にとどまっております。国内への投資は伸び悩む一方で、海外設備投資はある程度増加傾向を続けてきたわけで、企業にとって国内に投資するインセンティブが相対的に低いというこの構造を今こそ変えていかねばならないと思います。この構造を変革しない限り、賃金の停滞、地方経済の衰退、そしてイノベーション力の低下といった諸問題の解決はままならないものと考えます。 この構造的な国内投資不足の背景について、我が国企業が国内投資に消極的であった要因としては、これまでも様々な指摘がなされてきたものと存じます。人口減少に伴う国内市場の縮小見通し、法人税を始めとする税の負担、エネルギーコストの高さ、さらには各種の規制であるとか、許認可の手続の煩雑さ、こういったデフレ環境下でのコストカットのトレンド以外にも、事業環境上の課題が複合的に重なっているという見方があるかなと思います。 そこで、城内大臣にお伺いします。 国内投資がこれまで不足してきた背景と主要因について、政府としてどのように認識をしておられるか、とりわけ、構造的、制度的要因と企業マインドの問題、それぞれどのようにお考えであるか、御見解をお聞かせください。
○城内国務大臣 高山委員にお答えします。 午前中の斎藤委員、村岡委員からも同趣旨の質問がございましたけれども、国内投資が不足していた主な背景については、やはり長年のデフレの中で企業部門がコストカットを行ってきた結果、収益の増加に比べまして将来のための必要な投資が抑制されてきたこと、これに尽きると思います。 こうした状況を解消するには、やはり何といっても、企業が過度に現預金をため込む、保有するのではなく、またあるいは、大企業でしたら株主に配当を回すだけではなく、設備投資あるいは人材投資、研究開発投資といった、将来に向けてこういった投資を効果的に行っていくことが極めて重要であります。 いずれにしましても、高市内閣におきましては、責任ある積極財政の下で、長年続いてきましたこのような過度な緊縮志向を、そして未来への投資不足の流れをしっかりと断ち切って、危機管理投資、成長投資によりまして、世界共通の課題解決に資するようなサービス、製品、インフラ、これをしっかり開発して国内外に提供することによって日本の成長につなげていく考えであります。
○高山委員 ありがとうございます。 言及いただいたように、成長への投資をしっかりやっていく、未来に向けた投資をやっていくというところは、チームみらいとしても大変共感するところでございます。 その上で申し上げたいのは、定量的に明らかにするというところの重要性でございます。 これまで、成長戦略であったりとか規制改革というのは、何度も取り組まれてきた歴史があるかと思います。一方で、定量的な進捗管理が十分であったかというと、必ずしもそうではないケースが過去にはあったかなというふうに思います。政府の支出だけではなくて、民間投資額の目標であるとか、あるいはそれを実現するマイルストーン、そして、目標に未達の場合の見直しのプロセス、こういった検証と改善のサイクルがしっかり回っていくようなロードマップにしていただきたいというふうに思います。 総理も、とにかく成長のスイッチを押しまくるんだというふうにおっしゃっておられましたが、押したスイッチがちゃんとついているかどうかというところが大変重要なポイントかなというふうに思います。 もう一つ、午前中、藤田委員からの御質問にもありましたが、規制改革について、スピード感ということが非常に重要だと思います。城内大臣は規制改革の担当でもいらっしゃいますので、規制改革を加速するという際に、具体的に、目玉となるような規制に関して、いつまでにどう変えるみたいなところも、明確なタイムラインであったりとか成果イメージのある、こういったものをお示しいただきたいというふうに思っております。 もう一点、チームみらいとしては特に強調しておきたいのが、国内投資の促進という議論をするときに、ともすれば、設備投資、物の投資といったところに目が行きがちでありますが、今後の日本経済の成長を考えたときには、もちろん物の投資はそうなんですが、加えて、ソフトウェアの投資、AI、データ基盤に対する投資、そして人的資本への投資、こういった無形資産への投資がますます重要になってくるかなというふうに思います。 テクノロジーを使いこなして、成長をテーマにしっかりと投資をしていく、それによって子供や孫の世代が安心して暮らせる社会をつくる、こういったことはチームみらいのまさに基本理念でございます。政府の成長戦略が、形式的なロードマップではなく、真に国内投資を活性化し、国民生活の向上につながるというものであるように、引き続き議論させていただきたいと思います。 続いて、先ほど城内大臣から答弁いただきましたが、国内投資を力強く拡大していくための具体的な打ち手についてお伺いしたいと思います。 国内投資の拡大においては、企業にとっての投資リターンを高めて、国内に投資する方が合理的であると判断できる環境を整備することが不可欠だと思います。総理は、投資促進の減税であるとか重点投資対象の十七の戦略分野、こういったものへの注力など、税制、財務面での後押しを掲げておられますが、各種の支援措置によってサプライチェーンの国内喚起であるとか戦略分野への大胆な投資を実現していくことが重要かと存じます。同時に、規制緩和の観点も極めて重要で、投資意欲を阻害するような規制のボトルネックを一つ一つ取り除いていく姿勢が求められると思います。 総理にお伺いいたします。 国内投資の制約を解消するために、各種支援措置や規制緩和策として政府はどのような打ち手が必要だと考えておられますでしょうか。短期的な施策と中長期的に取り組むべき構造改革、それぞれ具体的にお話しいただけますと幸いです。
○城内国務大臣 お答えします。 先ほど申しましたように、高市内閣の成長戦略の肝であるのは、危機管理投資、成長投資を進めまして、世界共通の課題解決に資するような製品、サービス、インフラを国内外に提供するということであります。まずは、未来への投資不足の流れを断ち切り、国内投資の促進に徹底的にてこ入れするため、政府も一歩前に出て、事業者の予見可能性を高める大胆な措置を講じ、強力に民間企業による投資を引き出していくという考えでありますが、そのために、十七の成長分野におきまして、大胆な設備投資減税など投資促進策や、防衛調達を含む官公庁による調達、そして、やはり何といっても規制・制度改革をしっかりやることによりまして、供給面そして需要面の両面にアプローチする多角的な観点から総合支援策を講じていく考えであります。 御指摘の規制・制度改革は、今申しましたように、供給力をアップするのみならず、需要力をアップする観点から非常に重要でありまして、先ほど定量的な投資のロードマップという話もありましたので、こうしたことにつきましては、スピード感を持って、しっかりと官民の連携で投資のロードマップを示せるように、しっかり取り組んでまいる考えであります。
○高市内閣総理大臣 今、城内大臣が答えたとおりでございますが、併せて金融エコシステム、ここにもしっかりと力を入れてまいりたいと思っております。
○高山委員 御答弁ありがとうございます。 これまで我が国の産業政策においては、途中で方針が変わるであるとか、あるいは制度が短命に終わる、そういったケースもあったように思いますが、これは総理が大胆にやるということを宣言いただき、そして制度的にもそれがちゃんと続くということが担保されることによって、予見可能性というキーワードを何度かいただいておりますが、きちんと民間が予見ができて、信じられる、そういった成長投資になっていくとよいかなと思います。ありがとうございます。 続いて、官民連携による成長投資の拡大についてお伺いいたします。 先ほどは国内投資の促進についてお話しさせていただきましたが、投資の拡大においては、当然、その原資となるリスクマネーの供給ということが不可欠です。しかしながら、我が国の成長産業へのリスクマネーの供給規模を諸外国、米国や欧州と比較すると、依然として著しく小さいという現実があるかと思います。 例えば、米国のベンチャーキャピタル投資、これはAI分野を中心に大変堅調で、二〇二五年には過去最高水準、いろいろ調査はございますが、三千三百九十四億ドルという記録が出ているところもございます。同じ調査で、日本も、この投資額自体は伸びておりますが、五十八億ドルという調べもございまして、これは対GDP比で見ても大きな差がついている状況かなと思います。 これは、すなわち、優れた技術であるとか事業アイデアがあっても、それをスケールさせるための資本が圧倒的に不足をしているということになるかと思います。この資本規模の格差というものは、単にお金が足りないという問題ではなくて、おっしゃっていただいた金融エコシステム、投資エコシステム、こういった全体の構造に関わる問題であるかと思います。 今回、戦略十七分野に対して官民の投資ロードマップを策定するとありますが、その中で、リスクマネーの供給の資本の厚みをどう確保するかということは決定的に重要な問題だと思います。単に政府が補助金や基金を積むだけではなく、併せて民間の長期の資金が成長分野に流れ込んでいくという仕組みを構築できなければ、世界の投資の競争には勝てないというところかと思います。 そこで、総理にお伺いします。 国内の成長産業へのリスクマネー供給を拡大して米国や欧州並みの資本規模を確保していくためには、公的資金が呼び水となって機関投資家の投資行動が変わることであったりとか、あるいは海外投資の呼び込みといった多面的なアプローチが不可欠かと存じます。総理は、この官民連携による投資のエコシステム、金融のエコシステムというところをどのように形成していくお考えでしょうか。今後のロードマップの中で、リスクマネー供給の拡大というものがどう位置づけられるか、具体的なビジョンと道筋をお示しいただければと存じます。
○高市内閣総理大臣 強い経済の実現に向けて、まさに危機管理投資、成長投資を訴えております。 この戦略分野への投資促進に取り組む上で、金融面からのサポートは非常に重要です。成長戦略の策定に当たりまして、金融を分野横断的課題の一つに位置づけております。官民の金融機関や官民ファンドから戦略分野の国内企業へのリスクマネー供給、これを拡大するためには、成長段階のスタートアップへの資金供給力の強化、また地域の中堅・中小企業を支える金融力の強化、そして官民の適切なリスク分担などの課題がございます。 そこで、片山担当大臣に対しまして、夏の日本成長戦略策定に向けて具体的な検討を行い、国内の成長産業への投資につながる新しい金融戦略を策定するように指示いたしております。
○片山国務大臣 金融担当大臣としてもお答えいたしましたが、ただいま総理がおっしゃったように、私も成長戦略の横串として金融戦略を策定するように指示を受けておりまして、委員御指摘のように、リスクマネーは、圧倒的にまだGDP規模から比べて少ないです。 実際に、地域の中堅・中小企業の金融力の強化につきましては既に年内に一つ戦略をつくっておりますが、具体的に資金を供給できるような状況にどういうふうにしたらなるのかということで、リスク分担、保証、あるいは官民ファンドの組成、さらに加えまして、出資をする場合、メザニンを公的にある程度取るのかとか、かなり具体的なものについて、十七の戦略分野各々について資金が出せる、資金が動員できる形をつくっていくにはどのようなプランがあるのかということが、これがある程度動いていかないと、まさにリスクマネーの回転というんですか、あるいは投資エコシステム、金融エコシステムになりませんので、委員御指摘のとおり、具体性を持っていただいて、それに海外の方も呼応するような、さすがに今回日本は変わったなと思うような形が大事だと思っておりまして、既にこの二月、三月でかなりの問合せも受けております。 具体的に日本が立ち上がって、投資マネーの呼び込みと国内における投資に大きくかじを切っているということが認識されつつあることですので、これを更に押していくように、具体的な金融戦略をつくってまいりたいと考えております。
○高山委員 ありがとうございます。 まさに官民連携しながら、しっかりとリスクマネーが入っていくということを私としても望んでおります。今、官民ファンドの話もございましたが、過去あったように、公的資金に過度に依存をして、その後、民間のマネーがなかなか入ってこないということがないように、今後、具体の議論を尽くしていければというふうに思います。 続きまして、リスクマネーの供給に関連して、特にディープテックの分野における資金供給の在り方について、城内大臣にお伺いしたいと存じます。 成長投資が拡大していく中でも、特に深刻な構造的課題があるのがいわゆるディープテックの分野であるかなというふうに思います。 御案内のとおり、ディープテックというのは、量子コンピューティングであったりとか核融合、バイオテクノロジー、先端ロボティクス、新素材、いろいろと基礎科学に深く根差した技術革新でございまして、これは十七の戦略分野の多くが該当するものであると思います。社会課題の根本的な解決、新たな産業を生み出す力、そういった力を持つ分野でございまして、我が国の成長戦略の中核を成すべきものだと思います。 しかしながら、資金的なギャップというものが、通常のスタートアップよりもより大きい。つまり、一般的なITのスタートアップであれば、プロダクトを開発をして、市場に投入をして収益化するといったところまで数年で達するようなケースもありますが、このディープテックという分野は、最初に、基礎研究であるとか概念実証、プロトタイプを開発して、量産できるかどうかみたいなそういった研究があって、そして商業化に至るこのサイクルが、十年とか十五年とか、あるいはそれ以上の期間を要するというケースも少なくないということで、研究開発費が、先行的に多額の金額が発生し、その間、収益がゼロあるいは極めて限定的である、いわゆるスタートアップにおける死の谷が格段に長くて深いものであるという課題があると思います。 そこで、城内大臣にお伺いいたします。 ディープテック分野においては、多額の研究開発費が先行するということで、資金ギャップが長期にわたり、通常の投資の時間軸では対応し切れないという構造的な課題があると思います。この課題を克服して、官民の連携によって大規模かつ長期安定的な資金供給を可能とする仕組みをどう実現していくお考えでしょうか。
○城内国務大臣 高山委員御指摘のとおり、ディープテック分野は大変大きな成長のポテンシャルがあるということは言うまでもございませんが、こういったAI、バイオ等のディープテック分野におけるスタートアップは、高いイノベーション力を通じましてリスク対応や社会課題の解決を牽引する大変重要な存在だというふうに認識しております。 一方で、ディープテックに関する製品は、市場に出すまでには一般的には長期かつ大規模な資金が必要となり、また、資金ギャップの問題もございます。 このため、政府といたしましては、創業から事業化、さらにはエグジット、出口である商品化、商用化に至るまでシームレスに、切れ目のないようなディープテック分野への成長資金の供給が非常に重要であるという認識の下に促進してまいりました。 具体的にちょっと事例を挙げさせていただきますと、例えば、NEDOを通じてディープテックスタートアップに対する研究開発支援あるいは事業開発支援、さらには、民間資金の呼び水となる官民ファンドを通じたリスクマネー供給、三つ目は、我が国の優れたディープテックスタートアップの魅力を国内外の投資家等に発信するようなグローバルイベントを日本で開催すること、こういった取組を行ってまいりました。 先般、日本成長戦略会議の下に、私自身が分科会の会長であるスタートアップ政策推進分科会を立ち上げまして、二月四日に第一回目となる会合を開催したところでございます。 今後、こうしたディープテックスタートアップの支援の在り方を含めまして精力的に検討を進め、スタートアップ育成五か年計画がございますので、これをより強化し、我が国発のスタートアップが主要なプレーヤーの一つとして活躍する強い経済の実現に向けて、五月までにこの取りまとめを行いたいというふうに考えております。
○高山委員 ありがとうございます。 ディープテック分野についてもう一点あるとすると、多くの場合、例えば補助金の事業は、事業がおおむね継続されていれば成功、例えば、八割はちゃんと事業が続いているね、いいねとなるかもしれません。ただ、こういったディープテックスタートアップのようなものに関しては、しっかりと大きな市場をつくって、ホームラン級のものが幾つ出るか、その成果の大きさによって測られるべきという性質もございます。この続けばオーケーというものと、大きく花開くことが重要であるというもの、それぞれの性質の違いということも踏まえながら今後の議論をさせていただければというふうに思います。 続いて、ワイズスペンディングの実現に向けて、EBPMの強化についてお話しさせていただきたいと思います。 ここまで、国内投資の拡大、そして官民連携による成長投資、ディープテック投資という、成長戦略のある意味攻めの要素についてお話しさせていただきました。しかし、攻めの投資を積極的に行うからこそ、その資金の使い方の質、すなわちワイズスペンディングの徹底がこれまで以上に重要になってくると思います。 大規模な財政出動が国民にとって真に価値のある投資になるために不可欠なのが、エビデンスに基づいて評価をする、すなわちEBPMであります。客観的なデータに基づいて政策を設計をして、その効果を定量的に検証して、その検証結果をもって次の政策であるとか予算配分に反映をしていく、このサイクルが回って初めて責任ある積極財政というものがよりよいものになっていくというふうに思います。 特に、複数年度にわたる投資あるいは基金の効果検証というものは、通常のものに比べて難易度が高いものだと考えます。単年度であれば、事業が終了して一定検証すればいい、こういう整理も可能かもしれませんが、複数年度に基づく戦略投資、特に半導体であるとか造船分野で創設された基金、こういったものもございますので、投資から成果が表れるまでに一定の年数を要するものに対して、その間、投資資金が適切に活用されているのか、中間の段階でどう評価をして、評価に基づいてどう軌道修正をするのか、こういった仕組みの整備が重要だと思います。 そこで、松本大臣にお伺いいたします。 責任ある積極財政の下、複数年度予算であったりとか長期的な基金による戦略投資が拡大していく中で、EBPMの取組を始めとする客観的データに基づく政策効果の評価を定期的かつ実効的に行っていくことが不可欠だと思います。この政策効果の評価、検証をどのように実践していくお考えか、具体的にお示しいただきたいというふうに思います。
○松本(尚)国務大臣 質問ありがとうございます。 政策効果の評価というのは非常に重要だということは、委員御指摘のとおりです。 ちなみに、我々、行政事業レビューというのをやっておりまして、令和六年度からこれを抜本的に見直して、委員おっしゃったEBPMの要素を取り入れながらこれをやろうということで、令和六年そして七年と続けさせていただきました。 昨年の秋のレビューでは、二十八名の外部有識者が、こういった指標も用いながらレビューシートを使って、三点、前回では評価をされています。短期、中期のアウトカムをしっかりと設定しろ、長期だけでは駄目だというような御意見、あるいは、優良事例を横展開しろとか、あるいは、今委員御指摘のあった基金、これは、残存の、基金の残高をちゃんと見てその後の継続を考えろといったような御指摘もいただいているところでございます。 委員が今おっしゃったEBPMについては、恐らく、定量的な評価をどれくらいやるかをもう少し重視しろということを多分おっしゃっているんだろうというふうに思います。我々も、いろいろな手法を導入して、政策効果が数字で見えるように、定量的な成果目標を立てながら進めたいというふうに思っております。 ただ、予算を投入したインプットと、それから、何をどう買ったか、あるいは何がどれぐらい増えたかというアウトプットは数字は出やすいんですけれども、それによってどれぐらい効果があったか、アウトカムについて数値化するというのはなかなか難しい部分もございます。 そういったところで若干我々も苦労しているところはありますけれども、是非チームみらいの皆さんにも、お得意な部分ではないかというふうに思いますので、こういったところをアウトカムで数字にすると非常に客観的な評価になるよというようなことはこっそりと話をいただければ、表に出ても結構なんですけれども、是非御指導賜りたいというふうに思っております。 ありがとうございます。
○高山委員 是非、表でも個別にもお話しさせていただきたいと思います。 まさに今、政策評価の中でアウトカムの検証をどうやっていくかというお話がありましたが、チームみらいとして是非提案したいのは、その評価に用いたデータであるとかあるいは前提条件、何かモデルを使うのであればそのモデルをなるべく公開をしていくという考え方でございます。多くの人の目に触れるところで、どういう考え方で、どういう前提を置いて評価をしたかということを複数の目を入れて検証していくことで、より質の高い議論ができる要素もあるかなというふうに考えます。 続いて、この政策評価はしっかりやっていくというところなんですが、評価結果を踏まえてどのように投資の方針の見直しであるとか更なる投資加速を実行するかということに関してお話しさせていただきたいというふうに思います。 評価結果を踏まえて方針を見直すのか、あるいは更に投資をしていくのかという意思決定は、素早く適切なものでなければなりません。評価があっても意思決定の時間がかかり過ぎるであるとか、あるいは、厳しい評価が出ているんだけれども、調整と称してどこかのプロセスで見直しが骨抜きにされたりとか、前年踏襲であったりとか、そういった、惰性で見直しが進まないということがあれば、せっかく評価しても評価しただけということになってしまいます。 そこで、片山大臣にお伺いしたいと思います。 大臣においては、租税特別措置、補助金見直しの担当として、日本版DOGEという取組もなされているかなと思います。複数年度にわたる長期投資、基金、あるいは租特、補助金といったものを含め、政策効果の評価を踏まえた予算配分をどう見直していくのか。利いているものは更に加速させて利いていないものは撤退するという意思決定、これを予算制度の中でどう迅速に行うかというところをお伺いしたいと思います。
○片山国務大臣 高山委員に大変有用な御指摘を先ほどからいただいておりますが。 元々、政策評価、先ほどの行政評価レビューにつきましては、私ども財務省のホームページにもつけておりますが、例えば七年十二月二十六日に、今回の八年度予算案の予算編成でどのように活用されたかということが事業に出ております。対象は五千七百あったんですが、全部載っけているわけではないんですが、その年度について、今御審議をいただいている予算案の中でこういうことがチェックポイントとしてあって、こういうことが是正されるというようなことが書いてあるわけですけれども。 これが、今回まさに、これから投資的なものについて複数年度の枠組みをつくっていく。まさに概算要求のところから違う枠になっていくし、当然、評価は最初の単年度に行っただけではなくて、毎年毎年、それがずれていないかとか、予想された結果とはまた違う部分があるんでしたら、それを改善するために変えていかなければならない。まさに、ずっと五年なら五年の計画の中で毎年PDCAを回していくということになると思いますし、それによって、よく投資案件というのは、結構、初めの勢いはよかったんだけれども余りいい結果が出ないものが多かったということが言われてきたわけですが、そういうことが決してないように、軌道修正をしながらよりよいものにしていくことができると思っております。 その手法については様々な手法がありますし、モデルを回すこともあるでしょうし、あるいは、デジタルの活用ということを党是にしていらっしゃる御党においては新たなAI、生成AI等の御活用の手法等の御提案もあるでしょうから、そういったところも是非受けてまいりたいと思いますが、こういったことを複数年度予算の枠組みに持っていく、あるいは、きちっとした投資を伴うような基金が組成されたときの、その基金が毎年ずれていかないようなために、きちっと軌道修正をしていくために使って、不断に予算の質の向上に取り組んでいくということは当然なことだと思います。 まさに、高市内閣においては、めり張り、これが強い経済をつくるための強い予算だと思っておりますので、こういったことをやっていく上で、先ほど御指摘をいただきました、日本維新の会と我々とのまさに政策協定というか、それに基づきまして私が総理から担当大臣を拝命しております見直しですね、租税特別措置とともに補助金等。基金は当然、補助金で組成されているものが多いから入ってきますので、これにつきましてもきちっと進捗の管理、それもできるだけ数値化されたものもやった上で、エビデンスに基づいたものと言えるようにして、めり張りを持って、おかしいとかこれ以上役割を果たせないというものはびしっと切って、その代わり、新しく出てきた提案がすばらしければそちらに変えるということで、きちっと皆様に御理解をいただけるようにやってまいりたいと思います。 財源ということに関する議論の中では、恐らく国民会議でもそういった問題も出てくると思いますので、みらいさんには御参加をいただいているわけですから、是非御提案を賜りたいと思います。
○高山委員 ありがとうございます。 今お話に出ましたチェックポイントは非常に重要なところかなと思います。特に撤退する条件のところが、撤退が政治判断になってしまうと非常に難しい。そうではなくて、あらかじめ設定した撤退条件に照らして、ある意味仕組みで撤退をするということがしっかりなされないと、これはずるずるいってしまうおそれがあるというところで、その在り方について引き続き議論させていただきたいというふうに思います。 続いて、プッシュ型の行政サービスについてお伺いいたします。 先日私がさせていただいた代表質問でも、プッシュ型行政サービスの実現に向けて、これまで、マイナポータルの整備、公金受取口座の登録制度の創設、マイナンバーによる情報連携などに触れて総理に御答弁いただきましたが、公金受取口座の登録制度というのはプッシュ型の給付に道を開く大変重要なインフラだというふうに捉えています。 この制度の登録件数は、今デジタル庁さんが公開されていて、昨日、三月一日時点で六千三百三十七万千二百二十九口座に達しているということを私は確認できました。これはすばらしいと思います。日本の人口の約半数に相当する数で、一定の普及が進んでいるということで大変評価したいと思うのですが、逆に、国民の約半数がまだ登録していないということでもあります。 そこで、松本大臣にお伺いします。 公金受取口座の登録制度は、各種給付の迅速化であるとかプッシュ型の行政サービス実現に向けて極めて重要な取組だと思います。更なる普及に向けて、登録数であるとか行政機関からの照会件数について、具体的な目標を設定するお考えはありますでしょうか。
○松本(尚)国務大臣 公金受取口座の登録制度というのは、今委員おっしゃったとおり、国民の皆さんに給付等を迅速かつ確実に進めるための非常に重要なインフラだというふうに思っています。これは任意登録でございまして、今御指摘がありましたように、六千三百万人、国民の約五一%にまで進みました。 実は、これをスタートしたのが、本格的に始めたのが二〇二二年の六月末からなんですけれども、そのときに何をやったかというと、登録をした人には七千五百ポイント、マイナポイントをつけますというふうにやりました。皆さん、覚えていらっしゃるかどうか分からないんですけれども。一年三か月の間に、数百万口座だったのが六千万を一気に超えたんですね。 そこから先はほとんど、増えていないわけじゃない、じわじわじわじわしか増えていなくて、ポイントをつけるというわけにはなかなかいきませんけれども、どこかで何か少しアクセラレートするものを考えなきゃいけないというふうに思っていまして、今回、今年度の当初予算と昨年の補正予算をつけまして、公金受取口座の未登録の方、これは年金受給者の方々を対象として、年金の受取の口座をこちらに振り替えるということをこれからやろうというふうに考えております。 これで、対象者が千七百万人ぐらいいるんですけれども、どうしても嫌だというような方とか、あるいは我々の情報がうまく伝わらないというふうな方、どうやったらいいか分からない方、いろいろいらっしゃると思いますので、一千万人ぐらいをめどに増やしていきたい。ただ、それ以外のところもしっかりと進めていかなければいけませんので、これを国民の皆さんにどうやって進めていくかというのは私の仕事だと思います。 ちなみに、二十歳未満の方の口座の割合が五〇%未満、それから、八十歳以上になりますと、この方々も五〇%未満ということで、まだ年齢に少し差がある。一番しっかり登録されているのは六十歳代で、ちょうど私の年齢になりますけれども、五五から五七%ということで、もうちょっと差があるのかなと思ったんですけれどもそれほどではないので。 できる限り、こういったことをやって便利になるよということは、私の方からもいろいろな機会を通して周知を徹底していきたいというふうに思っております。 ありがとうございます。
○高山委員 ありがとうございます。具体的に、任意登録であるという状況の中でも普及に向けた取組が行われているということは、大変望ましい状況かなというふうに思います。 続いて、プッシュ型の行政サービスを実現するためには、公金受取口座というインフラだけではなくて、行政機関が保有するデータを相互に連携する基盤が不可欠だと思います。所得であるとか住民税、世帯構成、各種手当の受給状況、医療、介護の情報など、こういった複数の行政機関が保有するデータを安全につなぐことができる、もちろん本人の同意の下、安全につなげるという仕組みが必要かと思います。 松本大臣にもう一点お伺いします。 プッシュ型行政サービスの実現に向けて、国と自治体であるとか、自治体同士であるとか、あるいはさらに関係公共機関の間のデータ連携、これは必須だと思います。デジタル庁として、このデータ連携の在り方を各自治体に対して示すお考えであったりとか、あるいは具体のお取組を詳しく教えていただければと思います。
○松本(尚)国務大臣 国民の皆さんの利便性の向上と行政運営の効率化ということで、マイナンバー制度においては共通のデータ様式があって、これに基づきまして、国と地方公共団体、それから地方公共団体同士、この間で行政機関での情報連携が可能になるというふうにしております。今、それを細かく、千七百以上ある地方公共団体に、一つ一つ、採用していただけるように努力をしているところでございます。 ちなみに、こういった活動を続けてまいりまして、二〇一九年度にこういった情報連携の利用件数というのは五千件程度だったんですけれども、二〇二四年の段階で二億件まで増えている。結構頻繁に、国、地方、それから地方同士、情報の連携をやっていただいておりまして、どういう内容が多いかというと、年金給付関係の事務とか、あるいは住民基本台帳関係の事務というのが非常に多くを占めております。このように、ちょっとずつではありますけれども、データ連携というのは進んでいるということは御承知いただきたいと思います。 ただ、それで完成というわけではありませんので、まだまだ残っている部分はたくさんありますから、こちらについては利用範囲の拡大をしていきたいというふうに思っております。 ありがとうございます。
○高山委員 ありがとうございます。 今、全国千七百を超える自治体でそれぞれ取組があるというところがございましたが、このデータ連携の課題というのは、実は、技術だけではなくて、千七百以上ある自治体でそれぞれに頑張って取組をして、異なるタイミングで、時に異なるベンダーと異なる仕様でそれぞれシステム構築、運用をされるということに難しさがあると思います。これを、何か魔法のように、一個制度をつくるとかシステムをつくることで完成するということではなくて、データがどう流れてどうつながり、誰が何にアクセスできるのか、基本形のようなものを全体像として描くということが非常に重要な仕事であると思います。引き続き議論させていただければと思います。 少しテーマを変えまして、障害をお持ちのお子さんを育てている御家庭の切実な問題についてお話しさせてください。 重度の障害を持つお子さんの御家族で、元々、特別児童扶養手当を受け取り、放課後等デイサービスも利用されていた、年収が上がったと思ったら所得制限を超えてしまって、むしろ手取りが減ってしまった、これは何も特殊なケースではなくて、障害児福祉における所得制限の構造的な問題として多くの御家庭が直面している現実であります。今の例でいうと、特別児童扶養手当は、重度の場合、月額五万六千八百円、中度で月額三万七千八百三十円、放課後等デイサービスなど通所支援利用負担額は、所得制限を超えると月額四千六百円だったものが月額三万七千二百円になる、こういった現状がございます。 問題は、所得制限がいわゆる崖の構造になっておりまして、基準額を超えるといきなり、例えば先ほどの重度の場合の手当、年間で約六十八万円の手当がゼロになってしまうというものです。 さらに、障害のあるお子さんを育てている御家庭というのは、お子さんのケアをされるために片方の親御さんがフルタイムで働くことは難しくて、もう一方の親御さんが家計を一身に支えている、こういったケースもございます。そういった方が残業代であったりとか僅かな昇給によって所得制限を超えてしまう、それが起きた途端に家計全体の可処分所得が大きく減ってしまう。頑張って働いて、結果、損をする、これは明らかに制度設計に欠陥があると言わざるを得ません。 総理に御質問いたします。 現在、特別児童扶養手当、障害児福祉手当、障害児の通所支援などの障害福祉サービスでは所得制限が設定されておりますが、この所得制限の基準額に近い世帯において、年収と可処分所得の逆転現象が多く起きております。この逆転現象を解消する必要性について、総理のお考えを教えてください。
○上野国務大臣 全額公費によります現金給付である特別児童扶養手当等の所得制限につきましては、障害児の生活の安定に寄与するよう必要な範囲で支給をする、そういった制度趣旨であったり、二十歳前に傷病を負った場合の障害基礎年金など他の所得制限を有する制度との均衡を踏まえたものであります。 その上で、所得制限基準額を超える場合には、御指摘のあったように、特別児童扶養手当等が支給をされない、あるいは障害児に対する福祉サービスの利用者負担の月額上限額が引き上がるということは生じ得るものでありますが、これは他の所得制限が設けられている制度でも同様であるというふうに認識をしています。 障害児福祉につきましては、こども家庭庁におきまして、近年、サービスの充実等にも取り組んでいただいておりますし、障害児福祉サービス全体では、例えば平成二十四年度から令和六年度までの間におきましては給付額ベースで一千億が一兆円というふうに十倍になるなど、その充実に努めてきたところでありますので、こうした状況であったり、あるいは安定財源を確保することが必要である、そうした制度の持続可能性の課題、そうしたことも踏まえながら、適正な運用に努めていきたいと考えています。
○高市内閣総理大臣 今、すっかり厚生労働大臣が答弁をしてしまいました。そのとおりでございます。
○高山委員 今の大臣の答弁の中にも、ほかの所得制限を有する制度との均衡というお話がありました。先日、代表質問で、国民民主党の玉木代表の質問に対する総理の御答弁の中にも同じような表現があったかなというふうに認識をしておりますが、ここで幾つかの制度について触れたいと思います。 二〇二四年十月に児童手当の所得制限が撤廃されたと承知しております。これは、全ての子供の育ちを支えるという理念に基づくもので、この判断を私は高く評価しております。しかし、同じ子供への支援でありながら、障害のある子供に対する支援には依然として所得制限が残っている。児童手当は全ての子供が対象であるのに対し、特別児童扶養手当というのは障害という追加的なハンディキャップを背負ったお子さんとその御家族の支援です。追加的な困難を抱える方の支援に一般の児童手当よりも厳しい制約が課されているということは、制度的に整合しているのか、これを伺いたいと思います。 また、二〇二四年四月には、障害児の補装具費支給制度における所得制限というものも撤廃をされました。これも大きな一歩だと評価いたしますが、手当の方では所得制限が維持をされている。このいまだ障害児福祉に課せられている所得制限が児童手当における所得制限の撤廃であるとか補装具費に関する所得制限の撤廃と整合しているというふうにお考えなのか、総理の御認識をお聞かせください。
○上野国務大臣 まず、児童手当でございますが、これは、少子化対策を強化する中で、障害児を含めた次代を担う全ての子供の育ちを支えるいわば基礎的な経済支援として、新たな財源の確保とともに、令和六年十月から所得制限を撤廃をしたというふうに承知をしております。 一方、障害児に対する支援につきましては、障害児のニーズに応じた現物給付である障害福祉サービスによる支援、また、障害児の生活の安定に寄与するよう世帯の所得状況に応じて支給される特別児童扶養手当等の現金給付など、個別のニーズあるいは状況に応じた支援策を講じてきたところであります。 このように、児童手当と障害児に係る支援策との間では、それぞれの政策趣旨あるいは位置づけが異なっていることや、あるいは、同様に所得制限が設けられております、全額公費負担又は保険料無拠出の制度との均衡などを踏まえまして、特別児童扶養手当等につきましては所得制限を存続をさせているところであります。 繰り返しになりますが、近年、障害児に対する福祉サービスの給付額につきましては、平成二十四年度以降、令和六年度までに、一千億円から一兆円、十倍に増加をするなど、ニーズに応じて大幅にサービスの充実に努めてきているところでありますので、こうした状況も踏まえ、また安定財源を確保する必要があるなど制度の持続可能性の課題なども踏まえながら、制度の適正な運営に努めてまいりたいと考えています。
○高山委員 児童手当においても、所得制限の撤廃において、子供の育ちを支える給付が親の所得によって左右されるべきではないという考え方があるものと思います。そうであるならば、持続可能性という問題があったとしても、障害という追加的な困難に対する支援こそ親の所得によって左右されるものではない。これは論理的に考えても、あるいは制度を血の通ったものにするためにも当然ではないかというふうに思います。 障害を持つお子さんを育てている御家庭の多くは、声を上げることすら非常に難しいという方も多くいらっしゃいます。毎日のケアに精いっぱいで、国会の議論を、今テレビも入っていますが、見る余裕がないという方も多いのかなと思います。私自身、SNSで夜中の二時、三時に連絡をいただいて、何でそうなったのと街頭で聞くと、余裕がないんだと直接訴えていただく、こういったことがございます。 私は、そういった方々が政治に取り残された人々にならないように、その声を代弁する責任があると思っています。障害のある子供は全ての子供に含まれると私は考えます。全ての子供の育ちを社会全体で支えるという理念、これを掲げる思いが私たちにあるならば、障害のある子供を所得制限という壁の外に置いてはならないということを申し上げたいなというふうに思います。 今、制度の持続可能性であったりとか、あるいは検討というお言葉がありましたが、検討することの前提にはエビデンスが必要であると思います。 上野大臣と黄川田大臣にそれぞれお伺いしたいと思います。 特別児童扶養手当等の所得制限の妥当性を検証するために、不支給の世帯の実態であるとか、逆転現象の影響、規模であるとか、障害児家庭の追加的な経済負担を含む包括的な実態の調査を実施すべきではないかと思っておりますが、これに関する大臣の御認識をお聞きしたいです。 また、障害児通所支援の利用控えの実態を含めて、障害のある子供の育ちが所得制限によって制約されていないか、この検証についてもこども家庭庁として実施する予定があるかというところをお伺いさせてください。
○上野国務大臣 お答えいたします。 まず、近年、障害児に対する福祉サービスの給付額は、先ほど来申し上げておりますとおり、大幅に拡大をしております。また、特別児童扶養手当等の受給者数も、少子化の中でありますが、年々増加傾向にございます。加えて、近年の物価上昇を踏まえた支給額の増額改定も行ってきておりまして、総支給額は過去十年間で約三割増の一千六百億円というふうになっているところであります。 こうした状況も踏まえまして、現段階におきまして包括的な調査ということは実施をする予定はございませんけれども、こども家庭庁ともしっかり連携をしながら、サービスの充実なども含めました支援策全般について引き続き取り組んでいきたいと考えています。
○黄川田国務大臣 議員御指摘の障害児のいる家庭の実態については、現状では、国民生活基礎調査等において子供のいる世帯の所得の分布などは把握できるものの、そのうち障害児のいる世帯に限定した統計調査は存在しないため、その実態について正確に把握することは難しいというふうに考えております。 一方、より効果的な施策を講じていくのに、それに当たって障害児のいる家庭の実情把握に努めることも一方で重要だというふうに考えております。 いずれにしても、障害児とその家庭の支援は大変重要と考えておりまして、障害児とその家庭が安心して暮らせることができるよう、引き続き、様々な取組をしっかりと進めてまいりたいと考えております。
○高山委員 ありがとうございます。 私は、こういった障害児福祉のような、かつ、ほかの制度と比べても政治的な判断で前に進めることに一定の妥当性があるようなテーマこそ、総理のリーダーシップの下、この話を前に進めていただきたいなというふうに思っております。そうでなくても、具体的な検討あるいは実態調査ということは、しっかりと期限を切って、具体的な調査のスケジュールあるいはその内容を是非議論させていただきたいなというふうに思います。 繰り返しになりますが、障害のあるお子さんも全ての子供に含まれるということで、その実態を知ろうとしないということは、見て見ぬふりをすることと同じだと思います。まず実態を正確に知っていただいて、必要な取組を具体的に検討していただきたいと強く求めて、次の質問に移りたいと思います。 続いて、育児や介護に関する家事負担についてお話しさせてください。 こういった育児や介護に関する家事負担というものは、もはや家庭内だけで解決できないケースが多くございます。介護離職は年間に十万人、その八割が女性である。仕事と介護の両立が困難となって、本当は仕事を続けたかったのにやむなく離職をしたという方は多くいらっしゃいます。二〇三〇年代には、ビジネスケアラーが三百万人を超えて、経済損失が九兆円を超えるという試算もございます。 育児の側でも、産後のうつであったりとか孤立した育児、いわゆるワンオペ育児の問題が深刻化をしています。出産、育児を理由とした離職も年間約十五万人に上るというところで、特に非正規雇用の女性ですね、育休制度すら利用できないままに職場を離れるというケースも少なくないと聞いています。 さらに、ヤングケアラーの問題。中学二年生の約五・七%、十七人に一人が家族の世話を日常的に担っているという調査結果がございます。一日七時間以上を世話に費やすという子供も存在して、これは学業であったりとか友人関係、将来の進路に深刻な影響が出ているものです。 これらの問題に共通をするのは、家庭内の問題として見過ごされて、支援が届く前に事態が深刻化してしまっているという構造です。介護離職、産後の孤立、ヤングケアラー、これは、本人や家庭が声を上げて、周囲の人がそうだったのかと知った時点では既に限界を超えているケースが多くあります。つまり、早期の発見であるとか予防的介入、あるいは、そういったサポートする仕組みに対するアクセスがまだ決定的に欠けていると思います。 二〇二五年四月に、改正育児・介護休業法の施行によって、介護離職防止のための雇用環境整備の義務化、こういった前進があることは承知をしております。まだ制度と現実の間には乖離があるものの、この取組を更に進めていきたいと思います。 総理にお伺いさせてください。 育児や介護に起因する離職、キャリアの中断、ヤングケアラーの問題に対して早期の対応と継続的な支援を行うために、そして、家庭内に閉じた問題を社会全体で受け止めるセーフティーネットの構築に向けて、どのような取組が必要であるとお考えであるか、御認識をお聞かせください。
○高市内閣総理大臣 育児や介護を原因とした離職、そしてキャリアを諦めてしまうこと、これを何とか食い止めたいというのは私自身の強い思いでもございました。 例えば、改正育児・介護休業法におきましては、フレックスタイム制だったり短時間勤務制度といった柔軟な働き方を実現するための企業による取組を推進しております。 加えまして、高市内閣としては、やはり安全で質の高いベビーシッター、また家事支援サービスをもっと利用しやすくする、利用促進をする、これをまた新たな政策として打ち出していくということ。それから、企業の活力を生かした子供、子育て支援の推進。今、企業で保育サービスを提供してくれているところはありますけれども、学童ですね、要は放課後の対応をしてくれるところがなかなかないということで、企業の方で放課後の対応もしてほしいということで、これも新規の政策として打ち出しました。また、ヤングケアラーがいる家庭については、訪問による家事支援ですとか育児支援を実施しているところでございます。 それから、日本成長戦略、これは夏の策定になりますが、ここに向けて、家事などの負担軽減を分野横断的課題の一つとして位置づけておりますので、関係府省横断の会議体でその課題と解決策について議論をして、総合的な対応策を取りまとめてまいります。
○高山委員 ありがとうございます。今おっしゃっていただいたそれぞれの取組について、力強く推進いただきたいというふうに思います。 先ほどプッシュ型の行政サービスというお話をさせていただきましたが、こういった育児、介護の分野においてこそ、プッシュ型の支援が求められる領域だと思います。例えば、介護保険の要介護認定が出された時点で御家族に対して支援制度の情報が自動的に届くであるとか、ライフイベントに起因するものに対して素早く支援が届く、こういった社会をつくっていければというふうに思います。 あわせて、今日の質疑で是非申し上げたいのは、育児であったり介護であったりが家庭の責任であるという社会の意識そのもの、これが今最大のバリアになっているということではないかと思います。介護休業を取りたくても、職場に迷惑がかかると諦める方もまだまだ多い。これに対して、育児、介護を社会全体で支えていくんだという認識を社会の隅々に浸透させるということを我々はやっていきたいというふうに考えています。是非、この認識に基づいて、具体的な行動を前に進めていきたいというふうに思います。 続いて、自動運転の社会実装についてお伺いいたします。 トラックドライバーの不足で二〇二四年問題というのがございまして、二〇三〇年度には約三四%の輸送能力の不足につながるという試算もございます。また、バスの運転手も不足をしていて、路線の廃止、減便が各地で相次ぎ、地方では公共交通の空白地帯も拡大しています。また、自家用車、免許返納後の高齢者の移動手段の確保ということも喫緊の課題です。 自動運転がこれらの社会課題に対する有力な解決の選択肢であると私たちは考えます。しかし、自動運転の社会実装においては、まずドライバー不足を効果的に補えることと、交通事故の削減効果が見込める程度に安全性が担保されていることが必須であるかと思います。 これまで政府は、特定条件下で運転手が不要のレベル4の自動運転サービスを、二〇二五年度めどに五十か所程度、二七年度に百か所以上で実現するという目標を掲げてきました。高速道路におけるレベル4自動運転のトラックも、新東名での総合走行実証を進められていると承知しています。 ただ、実証から社会実装への移行というのは、もっと加速せねばならないと思います。この目標の五十か所というところであったりとか、あるいは実証実験の段階にとどまるプロジェクトもまだまだ多く、目標に対してビハインドがあると承知しています。 一方で、米国では、ウェイモがサンフランシスコ等で週二十五万回以上の有料乗車を既に達成していて、中国でもバイドゥのサービスが複数都市で商用運行を展開しているという状況です。今、日本が実証段階にいる間に、世界の実装から取り残されつつあるというふうに認識しています。 総理にお伺いします。 自動運転の普及を考えた場合に、どの分野でどの程度の規模をいつまでに実現するのか、そしてその実行計画は改めてどうあるべきなのか、お考えをお聞かせください。
○金子国務大臣 私の方からお答えさせていただきます。 委員御指摘のとおり、自動運転は、自動車運送業におけるドライバー不足の克服や交通事故削減に効果的であり、社会実装を加速することが重要であると思います。 実は、国土交通省には、トラックやバスやタクシーを所管する物流・自動車局があり、あるいは、今、高速道路の実験をしておりますが、道路局もあり、様々なものが凝縮をしております。そこで、本年一月、私を本部長といたします自動運転社会実現本部を立ち上げたところでございます。 本年一月に閣議決定されました第三次交通政策基本計画における、二〇三〇年度にバス、タクシー、トラック等の自動運転サービス車両数一万台の目標実現に向けまして、全国各地で行われている自動運転の取組への支援、AI技術を活用した高度な自動運転車の開発普及の後押し、国産自動運転車両の量産化につながる国際基準の策定、これは国連の中のワーキンググループの中で日本の国土交通省の職員が副座長もやっておるところでございます、自動運転車両の走行を支援するインフラ側の取組など、安全性の確保を大前提に、本格的な自動運転社会の実現に向けて全力で取り組んでまいります。
○高山委員 ありがとうございます。改めて、この取組、是非加速いただきたいと思います。 これは、具体的な例を考えたときに、例えば、地方に住まわれている高齢者の方が自宅から病院に行くとしたときにも、じゃ、家の前からのラストワンマイルがどうであって、幹線道路、中距離を移動するときはどうであって、そして場合によっては乗り継ぎ、こういったものもある。そうした中で、どういう形でこのラストワンマイルと幹線の輸送と公共交通とを一体的にデザインしていくかというところがこの問題の重要なポイントであるかなというふうに考えます。 最後に、サイバーセキュリティーの取組についてお伺いさせてください。 我が国を取り巻くサイバー空間の脅威はかつてないレベルに達していると認識しています。ランサムウェアによる被害報告件数は年々増えてきて、名古屋港でコンテナターミナルが三日間停止をするであるとか、あるいは大きな企業が何億円も特別損失を計上する、こういったことが起きておりますが、これは氷山の一角であるというふうに思います。 昨年、能動的サイバー防御に関する法律が成立いたしましたが、これは我が国のサイバー防御を受動から能動に転換する一歩目になるというふうに考えます。しかし、現場で実効性のある防御体制が構築されるには、官民の連携、しかもこれが実効的に行われることが大変重要です。 そこで、松本大臣にお伺いさせてください。 官民連携の実効性を高めるために、どのような取組が必要であるとお考えでしょうか。特に事業者との情報共有、連携体制の強化について、具体的な方針をお聞かせください。
○松本(尚)国務大臣 回答の前に、先ほどの情報連携の件数に誤りがありましたので、訂正させてください。二〇一九年五千万件が二〇二四年で二億件と、四倍ということでございます。申し訳ございませんでした。 その上で、今の御質問ですけれども、もう既にサイバーセキュリティーは、官のみあるいは民のみあるいは一国のみでなし得るレベルではないというふうに思っておりまして、今委員御指摘のとおり、官民連携をどれだけ密にできるかというところがサイバー対処能力強化法の肝でもあると思います。 今、この法律の制定、そして国家サイバー戦略の改定を受けまして、国家サイバー統括室では具体論について議論している最中でございますけれども、具体的には、民から様々な情報を取ってくる、そして分析、整理をして、それに対して被害の防止に必要な情報を我々から民に与えるということが必要で、何を与えるかというと、技術情報であるとか、あるいは経営者が判断を下す際に必要となる攻撃の背景、こういったことをやることになります。 ただ、そこには、基幹インフラの協議会をつくっていくことになりますから非常に機微な情報というのが入りますので、基幹インフラの皆さん、事業者については重要経済安保情報保護活用法に基づいてセキュリティークリアランスを取っていただくとか、そういった、情報を非常にプロテクトしながら進めていくということがこれから必要になるというふうに思っております。 ありがとうございます。
○高山委員 ありがとうございます。御答弁の中で、制度のたてつけが順調に進んでいる部分があるということは認識をいたしました。 その上で、やはりこのサイバーセキュリティーの問題は、人材が非常に大切であるというふうに思います。これは、十分な専門人材が政府に、そして民間の事業者にどれだけ配置されている状況をつくれるのかというところがポイントであると思いますので、人材育成についても今後議論させていただければというふうに思います。 時間ですので。ありがとうございました。
○坂本委員長 これにて高山君の質疑は終了いたしました。 次に、田村智子さん。
○田村(智)委員 日本共産党の田村智子です。 二月二十八日、アメリカ・トランプ政権とイスラエルは、イランに対して大規模な軍事行動を開始しました。トランプ大統領は、イランの政権を巨大なテロ組織と決めつけ、イラン国民に対して自分たちの政府を乗っ取れと体制転覆まで呼びかけています。 おととい、総理はXに投稿されて、「本日、イスラエルが「イランに対する先制攻撃を行った」と発表しました。」というふうにお書きになっています。このとおりなんですね。当事国であるイスラエルが自ら先制攻撃だと認めています。 このイランへの先制攻撃は、明白な国連憲章、国際法違反ではありませんか。アメリカとイスラエルに直ちに無法な先制攻撃をやめるよう求めるべきではありませんか。
○茂木国務大臣 まず、イスラエルでありますが、これは国連憲章及び国際法にのっとり軍事行動を行っている、このように述べております。また、アメリカそしてイランは、国連憲章五十一条、これに基づいて行動を行っている、このように正式に述べている、このように承知をいたしております。 その上で、まず、イランによります核兵器開発、これは決して許されないというのが我が国の一貫した立場であります。また、我が国としては、従来から、自由、民主主義、法の支配といった基本的価値や原則を尊重してきました。その上で、我が国として、これまで、関係国とも連携しつつ、イランの核問題の解決に向けて外交的努力を行ってきたところであります。そして、米・イラン間の協議は、イランの核問題の解決のために極めて重要であり、我が国としてこれを強く支持をしてまいりました。我が国として、イランに対する、核兵器開発及び周辺国への攻撃を含みます地域を不安定化させる行動をやめるとともに、外交的解決を強く求めるところであります。 この点につきましては、昨日の朝、G7の外相会談がございました。アメリカのルビオ国務長官からも現状認識や今後の見通しについて説明もあったところでありますが、今私が申し上げた点につきましては参加各国共通の認識であった、このように考えております。
○田村(智)委員 総理に伺います。 今、国連憲章五十一条まで持ち出したんですけれども、各国の主権の尊重、武力行使の禁止は国連憲章、国際法の大原則ですよ。 国連憲章五十一条は、先制攻撃を禁じているんですよ。武力行使が例外的に認められるのは、国連安保理決議がある場合と自衛権を行使する場合であって、今回のイラン攻撃はそのいずれにも該当しないですよ。どう見ても該当しないですよ。そもそも、主権国家を先制攻撃し、国家体制の転覆を行うなどということが認められてしまったら、戦後の平和の国際秩序は崩壊してしまいます。法の支配などなくなってしまいます。 総理、アメリカとイスラエルに、国連憲章、国際法違反の先制攻撃をやめるよう求めるべきではありませんか。総理に聞いています。もういいです。総理に聞いています。
○茂木国務大臣 国連憲章五十一条に対する解釈については田村委員のおっしゃるとおりでありますけれども、今回の事態がどうであるか、それにつきましては、我が国として全ての情報を把握する立場にないわけでありまして、その法的評価については答弁を控えさせていただきたいと思います。
○高市内閣総理大臣 これが自衛のための措置なのかどうかも含めて、詳細な情報を持ち合わせているわけではございません。今、外務大臣が答弁したとおり、我が国としてその法的評価をすることは差し控えさせていただきます。
○田村(智)委員 外務大臣の先ほどの答弁は、アメリカとイスラエルの代弁のような答弁なんですよね。国連憲章五十一条まで持ち出す。ちょっと驚きました。日本の立場はどうなってしまうのかと。 イランの核開発、これは許されないのは当然なんですよ。しかし、それは外交交渉によって解決すべき問題で、現に、イランはアメリカと核開発問題での協議を行っていた、そのさなかだったんです。仲介国のオマーンは、イランが攻撃される直前に、イランは国際原子力機関、IAEAの査察の全面的な受入れ、これを表明した、同意したということを国際社会に言っています。協議は建設的に行われているということも、国際社会に対して仲介国のオマーンは発信をしていたんです。そのさなかに先制攻撃なんですよ。そのさなかの先制攻撃なんです。 これは、アメリカに対して、国際法違反の先制攻撃を直ちに中止をする、そして、双方が外交による解決の道に立ち戻るよう働きかけるべきだと思います。いかがですか。
○茂木国務大臣 先ほども公平に申し上げたつもりでありますが、この国連憲章に関しましては、イランも国連憲章五十一条に基づいて行動しているということは先ほどの答弁でも申し上げまして、これはイスラエル、米国のみについて申し上げたわけではない。 それから、オマーンの発言については、確かにそのような発言はありますけれども、それに対して、アメリカは必ずしもそのオマーンの発言、これを肯定しているわけではない。また、日本として当事者ではありませんが、協議については相当な隔たりがある、これが多くの国の認識ではなかったかな、このように考えております。 同時に、今回のイランに関する事態に関しまして、G7はもちろんでありますが、湾岸の周辺国を含め、米国及びイスラエルに対する、攻撃について明確に非難をする、こういう発信は少なくとも私の知り得るところではない、そのように思っております。 また、緊急の安保理事会が開催をされましたが、非難を行ったのはロシアそしてパキスタンの二国だけだった、このように承知をしておりまして、一方で、イランによります周辺国への攻撃については多くの国から批判の声が上がった、このように承知をいたしております。
○田村(智)委員 グテーレス国連事務総長は、アメリカ、イスラエルを批判していますよ。もちろん、イランに対しても自制を求めるという立場は表していますけれども、批判していますよ。ブラジルなども批判していますよ。 先ほど、協議中で、協議の隔たりがあったと。隔たりがあったら先制攻撃していいんですか。それじゃ、外交交渉なんか成り立たないですよ。重大な発言ですよ。 総理、米国による先制攻撃を一切批判できないのか、それでよいのかが問われています。先制攻撃を行った側を批判し、先制攻撃の中止を求めることなしに、どうやってこの戦争を止めることができるのかなんですよ。先に攻撃した方を批判することなしに、そしてその国に対して攻撃をやめろと言わずして、どうして戦争を止められるのかなんです。子供も犠牲になっています。今も被害は広がっています。中東地域に戦争を拡大させる、こういうことも防いでいかなければなりません。 一刻も早く戦争を止めるためには、先制攻撃を行ったアメリカとイスラエルにその攻撃をやめろと働きかける、そして、双方が外交交渉に戻るよう働きかける。総理、いかがですか。総理に聞いています、最後一問ですから、イラン問題は。総理、答弁ください。
○茂木国務大臣 先ほどから申し上げておりますように、国連憲章五十一条、これでは先制攻撃というのは認められておりません。 それから、グテーレス事務総長の発言でありますが、よく御覧いただきますと、事態が深刻化している、このことについて強い懸念を持っている、こういう発言をされていると思います。
○田村(智)委員 先制攻撃を行っているアメリカとイスラエルに攻撃中止を求めて、双方が外交交渉に戻るよう求めるべきではありませんか。
○高市内閣総理大臣 日本としては、アメリカとイランの交渉については強く支持をする立場でございました。残念ながら、その交渉がうまくいかず、今の事態に至っておりますけれども。 外交の詳細は申し上げられませんが、茂木外務大臣も、そして経済産業大臣も、また小泉大臣も、私自身もでございますが、この週末も、そしてこれから、今週そして来週と、様々な形で外交日程、つまり、沿岸国も含めて各国の方々と意見交換をする、そして何とか中東地域の平和を取り戻す、そのための精いっぱいの努力をする予定を組んでいる、若しくはもう既に始めている、こういった状況でございます。
○田村(智)委員 結局、一切、先制攻撃を批判できない、これは極めて重大だというふうに思います。戦争を止めるためには、先制攻撃している側にその攻撃をやめろと求めるべきだ、このことを強く申し上げたいと思います。 次に進みます。消費税です。 総理は、総選挙前の党首討論で、消費税減税については各党に多様な意見があるから国民会議で議論すると主張されました。ところが、立ち上がったのは社会保障国民会議。第一回の会議は、食料品のみ二年間限定という減税を主張する与党と、消費税減税に反対するという政党だけが参加した。 国民の中には、一律五%への減税を求める意見、これが多く存在します。なぜこうした意見を排除するんでしょうか。
○片山国務大臣 消費税の問題につきましては、社会保障の財源という形で活用され、社会保障給付という形で家計に還元されているものでありまして、一律の減税や廃止をした場合には、年金、医療、介護、少子化対策という国民の皆様の暮らしに深く関わる行政サービスにも影響が出かねないものと考えております。 社会保障国民会議というふうにいたしましたのは、改革の本丸である給付つき税額控除と、その実施までの二年間に限ったつなぎである食料品の消費税率ゼロの二つの課題につきまして、国会に提出するための原案を議論する場として、一定の共通理解を持つ政党との間で議論を行うため、政府と参加各党による共同開催というふうにした、このように考えております。具体的には、消費税が社会保障の貴重な財源であるとの認識を有し、給付つき税額控除の実現に御賛同いただいているといった野党の皆様にお声がけをしております。 また、国民会議での議論を経て、最終的には政府としての案を決定し、必要な法案については国会に提出した段階で十分な御審議をお願いすることになると考えておりまして、プロセスは担保されるものと考えております。
○田村(智)委員 それは、選挙中に総理が言っていたことと全然違うんですよ。しかも、五%への減税を求める声は最初から排除ということですから、何が国民会議かというふうに言わざるを得ません。 給付つき税額控除、これが本丸だと言われますが、それは、消費税の逆進性を認めるから、給付制度という議論ですよ。そうすると、所得の少ない人ほど負担が重い、この逆進性、対策が必要だと認めるんだったら、そもそも一〇%が重いんですから、この声に応えた減税を議論して、速やかに実現すべきだと思います。 そして、財源、タックス・ザ・リッチですよ。所得一億円を超えると、所得税と社会保険料を合わせた負担、その割合が低下をしていきます。これは誰が見ても不公正じゃないですか。やはりこういう巨額の利益を得ている超富裕層とそして大企業、ここへの減税と税優遇を正す、このタックス・ザ・リッチで消費税五%に、私は、これが最もシンプル、公正、迅速に実現できる消費税減税だと思います。 党首討論でさんざん議論してきたんですから、総理、いかがですか。こういう意見も含めて議論すると言われたんじゃないんですか。いかがですか、総理。党首討論でさんざんやったじゃないですか。立ってくださいよ。
○片山国務大臣 党首討論等のお話もありましたけれども、先ほども他党さんの御質問もありましたが、仮に五%まで一律に下げるということになりますと、約十六兆円の財源が必要になることになりますので。 私どもが、給付つき税額控除ができるまでの二年間のつなぎとして、飲食料品に限る消費税の軽減税率の八%から〇%への引下げ、しかも、特例公債には依存しないということで、全体の財政バランスも考えた上で、様々な点でこういった形を取ろうという形で、先ほど申し上げましたように、また、消費税が社会保障の基礎財源であるということを認めている。 つまり、五%まで減らしてしまうと十六兆円減るということは、大宗が失われるということですから、社会保障の基本財源を認めているという考え方というふうに取るのは非常に難しいので、そういったことも含めまして、先ほど申し上げた、二つの条件を課した上で意見の集約をということでお願いしている、こういった趣旨でございます。
○田村(智)委員 私のこれに全く答えてくれないんですけれども。 一億を超えると負担割合が下がっていく。税制改正で、六億を超えるところは税率の上乗せをやりますよと。だけれども、それは二千人程度だと参議院の本会議で総理は答弁されているんですよ。一億を超えるという方は三・二万人ですから、何でここに優遇を続けるのかと。 国民の皆さんの中に、なぜ超富裕層を優遇するのかという声があるんですよ。こうした、世の中にある当然の声、一〇%が重いという声、超富裕層や、大企業の税の負担も、中小企業よりも実質的には負担割合が低くなっていますから、どうしてこういうところを優遇するのかという声、これらを排除してしまう。これでは、国民の声に応えることにならない。 是非、国会の中でまともな消費税の減税の議論を行うこと、これを求めていきたいと思います。 次に行きます。 物価高騰から暮らしを守るためには、大幅賃上げが不可欠です。総理は、成長のスイッチを押しまくって、賃上げできる環境をつくるというふうに言いますが、私は、大幅賃上げ、これまでも可能だったし、直ちに可能だということを指摘したいと思うんです。 資料を御覧ください。これは、東京証券取引所のプライム市場の上場企業約一千六百社のうち、二〇一五年度以降のデータ集計が可能な一千四百五十二社について、決算書と有価証券報告書を全部見まして、そのデータを集計したものです。 二〇一五年から二四年度の十年間で、純利益は二倍です。ところが、正社員の賃金、名目でも一・一倍、実質賃金マイナス二%。一方で、株主配当は二・三倍。自社株買い、これは自分の会社の株を買って株価をつり上げて株主のもうけを増やすというやり方ですが、この自社株買いは実に三・八倍に急増しています。 大企業は、賃上げをする体力は十分あったし、今もある、しかし、利益を株主、とりわけ大株主にばかり還元をしていて、労働者にはまともに分配をしていない、そのことを示していると思いますが、総理、これはお認めになりますか。
○高市内閣総理大臣 上場企業は利益のうちどの程度の割合を配当及び自社株買いによって株主に還元しているかを示す総還元性向を見ますと、直近十年間を総じて見れば、緩やかな増加傾向にございます。各企業が利益をどのように配分するかについては、各企業の経営判断そのものでありますので、政府による評価にはなじみません。 その上で、政府としては、強い経済の実現を目指す中で、各種の施策の実施を通じて、各企業が人的投資や新事業への投資をより積極的に行い得る環境をしっかりと整えていくことが重要だと考えております。
○田村(智)委員 今、緩やかに増えているということなんですけれども、先ほどの一千四百五十二社、実際に決算書と有価証券報告書から出しているんですよ、これは、私たち。 二〇一五年度以降、増えた純利益は三十一兆円あります。パイでいったら三十一兆円のパイがある。そのうち、株主配当と自社株買い、二十四・六兆円増えている。増えた分が二十四・六兆円。そうすると、利益の増えた分の八割が株主に還元されたということになるんですよ。正社員の賃金総額の伸び、これは三・七兆円。これと比較してみても、どんなに大企業が利益を上げても、結局、株主還元へと流れていって、労働者にはほとんど分配されていない。 この富の一極集中を正さないと、失われた三十年、これは四十年、五十年になってしまうというふうに思うんですよ。余りにも株主還元に偏っている。その認識があるかどうか。総理、いかがですか。株主還元に余りに偏っているんじゃないんですか。
○片山国務大臣 金融担当大臣としてもお答えすべきかと思いますが、企業の中長期的な企業価値の向上の観点ということからは、自分の会社の成長段階を十分に考慮した上に、成長により得た利益を株主への還元だけではなくて、還元とともに人的投資等の成長投資に適切に振り向けていくことが重要ということは政府として認識をしております。 我が国のコーポレートガバナンスで、今までいろいろ改革を行ってまいりましたが、中長期的企業価値の向上を図る観点から推進してきたものであって、必ずしも賃上げや労働分配率の向上だけを直接の政策目的としたものではありませんが、その上で申し上げさせていただければ、適切な人的投資等の成長投資は中長期的な企業価値の向上に資するということは御同意いたしております。 現在、まさにコーポレートガバナンス・コードの改定に向けた検討を進めているところでございまして、政府としても、この考え方に立って、企業の長期的な成長に資する人的投資や新事業投資がより積極的に行われるよう、株主への還元も含めた企業の資源配分戦略を成長志向型に変容させてまいりたいと考えております。
○田村(智)委員 そうやって促すというだけでは、この株主還元に行き過ぎというのは、とてもじゃないけれども改善できないですよ。 私、二つ問題提起したいんですよ。 一つは、自社株買いを規制することが必要だと思います。直近二年間では、上場企業全体で三十三兆円が自社株買いに回っていて、これは自社株買いを行った企業の正社員の賃金総額の二年分に匹敵するわけですよ。 ちょっと具体的な例を挙げたいんですけれども、三菱電機、二〇二四年度、過去最高の三千二百四十一億円の利益を上げました。そのうち、一千三十九億円を配当に回した上に、一千億円の自社株買いをやっているんですよ、一千億円の自社株買い。三菱電機、正社員の賃金もやはり実質マイナスなんですよ。 ところが、この自社株買い、アメリカでもフランスでも、今や税金をかけて抑制させようとしています。これは日本もやるべきじゃないか。 そして、もう一つ指摘したいんです。この三菱電機は、株主還元、今、自社株買いもやって、配当も利益の三割ぐらいを回して、全体で六三%、利益に対する株主還元。ところが、これでも足りない、株主還元を七〇%まで引き上げる、こういう方針を打ち出しています。そして、黒字リストラ、大規模な早期退職募集、約四千七百人を打ち出しました。 この三菱電機というのは、防衛装備品の受注で利益をどんどん伸ばしています。二五年度は史上最高益を更に更新して、三千四百億円の利益を見込んでいます。いわば政府調達によって巨額の利益を上げている大企業が、自社株買いはやるわ、黒字リストラはやるわ、株主還元七割を目指すと。これはいかがなものか。これで何が人的投資だということになってしまいますよ。 私は、こういう表明をすべきだと思います。黒字リストラの見直しを求めるべきだと思いますが、いかがですか。
○片山国務大臣 自社株買い、黒字リストラ等の問題についてのお怒りは重々、本当に御理解をさせていただきます。 まさに、昨年の暮れぐらいから、経済団体のトップの方から委員の御指摘と大変似たような御指摘を私どももいただいておりまして、これは日本の企業かつ世界も変わらなければならないということを自らおっしゃって、そういった動きもありまして、今回、コーポレートガバナンスの見直しということを考えているわけでございます。 他方、個別の企業について、これは、今の時点で法令にのっとって、自社株買いにしても一連の人事政策にしてもやっておられるわけですから、そのことについては、私どもはこういった場でコメントすることはできません。 また、繰り返しになりますが、適切な人的投資等の成長投資が中長期的に企業価値の向上にも資する、日本の成長戦略にも資する、これはもう当然のことでございますから、その意味では一致しておりますので、しっかりと、成長する戦略の中で、人的投資そして成長投資に向かっていただけるようなコーポレートガバナンス改革になればと思っております。
○田村(智)委員 この自社株買いに対する課税も含めた税制上での規制、こういうこともやっていかなかったら、とてもじゃないけれども、この大規模な株主還元を規制することはできないですよ。黒字リストラも同じです。 この黒字リストラ、パナソニックホールディングスは一万人を超えるリストラを行っているんですけれども、社長は、人員は少し足りないくらいがちょうどよい。これは大変ですよね。副社長は、株価が上がらない、何かを手を打たなければならない。こうやってリストラを進めていこうと。こんなことをやっていったら、日本の産業はどうなってしまうのかということなんです。 そして、こういう自社株買いや黒字リストラによる行き過ぎた株主還元、これらは新自由主義を推し進めた政治に大きな責任があります。自社株買いは元々禁止されていたものを、二〇〇一年、小泉政権の構造改革、これで解禁しました。そして、アベノミクスが、第二次安倍政権が、機関投資家、大株主にとって魅力ある企業になるための指針として、二〇一五年、コーポレートガバナンス・コード、これを打ち出して、株主の権利だ、株主の意見を聞け、そして投資に対してもっと収益を上げろと強力に促した。これらが今、異常な自社株買いや黒字リストラを起こしている。これはもう日本の経済や産業の危機です。
○坂本委員長 田村君、申合せの時刻が過ぎております。おまとめください。
○田村(智)委員 このアベノミクスの失敗に、やはりしっかり検証を行った経済政策を強く求めて、質問を終わります。
○坂本委員長 これにて田村さんの質疑は終了いたしました。 次回は、明三日午前九時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時十二分散会