厚生労働委員会 第6号
- 発言数
- 323 件
- 登壇者
- 31 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2026/04/22
会議録
○大串委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、健康保険法等の一部を改正する法律案及び浜地雅一君外三名提出、全ての国民が安心して医療を受けられる環境の整備を図るための高額療養費等の制度の在り方に係る措置に関する法律案の両案を一括して議題といたします。 この際、お諮りいたします。 両案審査のため、本日、政府参考人としてこども家庭庁長官官房審議官竹林悟史君、長官官房審議官水田功君、デジタル庁審議官三橋一彦君、文部科学省大臣官房文部科学戦略官神山弘君、厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官森真弘君、大臣官房年金管理審議官三好圭君、医政局長森光敬子君、医薬局長宮本直樹君、保険局長間隆一郎君、政策統括官辺見聡君、経済産業省商務情報政策局商務・サービス政策統括調整官江澤正名君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大串委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○大串委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。岡本康宏君。
○岡本(康)委員 自由民主党の愛知五区の岡本康宏です。 本日は初めての、本委員会の法案質疑の機会をいただきました。大串委員長、理事、関係各位の皆さんに心より感謝を申し上げます。 さて、我が国は二〇四〇年に高齢者人口がピークを迎えるとされており、救急搬送や在宅医療の需要は今後更に増加することが見込まれております。一方、生産年齢人口の減少により、医療従事者の確保はますます困難になると予想されております。私自身、歯科医師として、十五年以上の間、急性期病院である第三次医療機関で、現場の勤務医として、口腔がんの手術、あるいは入院中の患者さんの治療、口腔の管理を行ってまいりました。そういった経験を踏まえまして、質問をさせていただきます。 質問の順番が前後して申し訳ありませんが、まず、上野大臣にお伺いします。 攻めの予防医療における歯科健診の重要性についてですが、今回の健康保険法の改正案でも健康づくりは一つの柱となっていますが、もう一歩踏み込んでいただき、攻めの予防医療の観点から、歯科健診の充実が必要と考えています。 高市内閣は、攻めの予防医療で健康寿命の延伸の取組を加速する方針を示しております。そのためには、まさに重症化予防である国民皆歯科健診の推進が重要です。その実現に向けましては、歯周病と全身疾患の関連に関するエビデンスの蓄積や簡易スクリーニング検査の開発が進められており、本年度は、令和七年度補正予算で計上されたパイロット事業も予定されております。 高市政権が掲げる攻めの予防医療の観点から、歯科健診の充実が必要と考えておりますが、厚生労働大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○上野国務大臣 委員御指摘のとおり、高市内閣の掲げる攻めの予防医療の中でも、歯科健診の充実というのは一つの大きな柱として考えております。歯と口腔の健康を保つことは、これは全身の健康につながるものだと考えておりますので、しっかりと取り組んでいきたいと思います。 令和七年度の補正予算におきましても、歯科健診の受診率が低い就労世代などに対しまして、一般の健診などに併せて簡易な口腔スクリーニングを行う取組などを支援するパイロット事業、これを進めることとしております。このパイロット事業につきまして、多くの事業主や保険者あるいは自治体に御参加をいただけますように、周知を含めてしっかり対応をしていきたいと考えております。 それぞれのライフステージにおける健康づくりが重要でありますので、口腔と全身の疾患の関連など、科学的なエビデンスの集積も進めていきたいと考えています。 そうした取組を通じまして、生涯を通じた歯科健診の実現に取り組んでいきたいと考えておりますし、そうしたことも含めまして、攻めの予防医療としてしっかり取り組んでいけたらと考えています。
○岡本(康)委員 大臣、ありがとうございました。 本日は健康保険法改正案の審議ですので、この件につきましては、改めまして一般質疑などの別の機会にお聞きしたいと思います。 歯科医師の高齢化が進み、約七割の歯科医院では後継者不足の指摘がされております。直近の歯科医師国家試験では合格者数は減少しており、歯科衛生士、歯科技工士につきましても、復職支援、離職防止推進事業等の取組が進められているものの、依然として人材不足の声は全国的に高まっております。 国民皆歯科健診の実施につきましては、歯科医療職が関与しない形で制度が進むことへの懸念があります一方で、健康イベント等を活用し、歯科医院への受診につなげる仕組み、受診勧奨の醸成も有効と考えております。 歯科医師及び歯科衛生士の人材確保が難しい歯科の現場の窮状もお伝えしておきたいと思います。 次に、健康保険法改正案についてお聞きします。 OTC類似薬の薬剤自己負担の見直しについてですが、この見直しは、連立を組む日本維新の会との議論に基づき導入されたものです。持続可能な医療保険制度を実現していく観点から、給付と負担の在り方は常に検討しなければならず、維新の会と問題意識を共有するものです。 両党における議論の結果、創設される今回の一部保険外療養制度は、医師の診察を受けることを前提とすることで、必要な受診を確保しつつ、医師の関与を残す形としております。これは、適切な医療を国民に受けてもらうための重要なポイントだと思います。 この制度に関して、附則に検討規定が置かれており、制度の対象になる医薬品の範囲や特別の料金の設定、配慮が必要な方などの在り方について検討を行い、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとされております。 さらに、昨年十二月の自民党、維新の会との政調会長間合意で、まずは七十七成分、千百品目を対象医薬品とすること、今後、セルフメディケーションに関する国民の理解や、OTC医薬品に関する医師、薬剤師の理解を深めるための取組を進めつつ、与党の関与の下、令和九年度以降にその対象範囲を拡大していくことなどが合意されています。 一部保険外療養制度の対象拡大を検討する際には、是非念頭に置いていただきたいポイントがあります。 現役世代の負担上昇の抑制の観点から、セルフメディケーションに関する考え方は重要である一方で、重大な疾病が見逃されるリスクもあります。本委員会でも、アレルギー疾患と思われていたものが、診察による精査の結果、咽頭がんであったケースも紹介されております。 特に、抗菌薬や鎮痛薬の拡大につきましては慎重に行っていただきたいと考えております。免疫力や抵抗力が低下する糖尿病等の基礎疾患をお持ちの高齢者が増加する中、感染症や悪性腫瘍におきましても、鎮痛薬の服用は一時的な対症療法にすぎず、結果として、受診控えや治療の遅れによる重症化を招くおそれがあります。 適切なタイミングで医療機関を受診することを引き続き確保することが重要と考えますが、厚生労働省の見解を政府参考人にお伺いします。
○間政府参考人 お答えいたします。 本制度は、必要な受診を行った上で、結果として対象となるOTC類似薬が支給される場合に別途の負担をお願いするものです。これからも必要な受診を行っていただくものであるという趣旨を、丁寧に国民の皆様に周知していきたいと考えております。 また、施行に当たりましては、今申し上げたような周知だけではなくて、別途の負担を求めないがん、難病患者等の配慮の対象範囲の適切な設定や、それから、OTC医薬品を販売する薬局などにおきまして、セルフメディケーションに関する相談や、あるいは必要に応じて受診勧奨を適切に実施していくということが重要と考えております。 こうした取組を通じて、議員御指摘のとおり、引き続き必要な受診が確保されるように対応してまいりたい、このように考えております。
○岡本(康)委員 御答弁ありがとうございます。 まさに周知広報、適切な情報提供が求められていることと思いますので、引き続きよろしくお願いいたしたいと思います。 次に、出産に対する支援の強化についてお聞きいたします。 私は、今年二月の衆議院選挙で初当選いたしましたが、そこでは、若者や現役世代、子育て世代への支援、女性への支援を訴えてまいりました。その観点からすると、今回の妊娠、出産に対する支援の強化は歓迎すべき方向ですし、是非進めていかなければならない政策だと考えております。 一方で、産科の現場からは懸念の声が出ているのも事実であります。例えば、保険診療以外の標準的な基本の部分は、国が基本単価を設定して、現物給付化をしていくことになります。従前の出産育児一時金であれば、妊婦の方が一時金と価格を考えながら医療機関を選択していましたが、今回のように国が基本単価を設定し、現物給付化するとなると、妊婦さんには価格の情報が伝わらず、基本単価と加算部分は無料になるため、地域の産科の診療所と体制の手厚い産科の病院の価格差はなくなります。このため、妊婦の方にとっては両方とも無料なので、それなら体制の手厚い産科の病院を選ぶことになり、産科の診療所に不利に働くのではないかという声も聞いております。 厚生労働省として、こういった現場の声をどのように受け止め、どのような対策を考えているのか、政府参考人にお伺いしたいと思います。
○間政府参考人 お答えいたします。 御指摘のとおり、今回の制度的な給付体系の見直しによって、周産期母子医療センター等に妊婦さんが集中するのではないかという御懸念の声があることは承知しております。 地域の周産期体制を維持、確保していくためには、やはり一次施設、二次施設、そして三次施設がそれぞれに求められる役割を果たし、相互に連携していく仕組みを構築、そして維持していくことが重要と考えております。 今回の給付体系の見直しでその役割分担に変更が生じないように特に留意すべきという御指摘だと思いますが、それはそのとおりだというふうに考えています。そのためには、保険料への影響を考慮しつつも、一次施設を始めとした分娩取扱施設の経営実態等も踏まえ、適切な単価を設定していくことが重要であります。 そして、このような医療保険制度の取組だけではなくて、周産期医療提供体制の整備や分娩取扱機能維持のための支援といった、サービスの提供体制に着目した支援、予算措置などの支援が必要だと考えています。 また、妊婦さんが出産施設を選ぶ際の観点は、医療提供体制の手厚さというのも選ぶ基準の一つにはなるかもしれませんが、それだけじゃなくて、やはり地理的な条件でありますとか、あるいは各種アメニティーなど、ニーズに応じて様々だというふうに考えております。今回の改正案では、アメニティー等の付随的なサービスについても見える化を進め、出産なびを通じてサービスの内容や費用についての情報を得られるようにすることとしておりまして、これによって、妊婦さん御自身のニーズに応じて分娩施設を選択していただきやすくなるものと考えております。 こうした各種施策を組み合わせながら、また自治体とも連携しながら、地域の周産期医療提供体制を確保していきたい、このように考えております。
○岡本(康)委員 安心、安全な地域の医療提供体制が守られるように、こちらも要望させていただきたいと思います。 次に、業務効率化、勤務環境改善、医師の働き方改革についてお聞きいたします。 お手元に資料を配付してございますので、御参照していただければと存じます。 生産年齢人口の減少に伴い、医療従事者の確保はますます困難なものとなると予想されております。業務のDX化を進め、医療機関の業務の効率化や勤務環境の改善を図ることは喫緊の課題で、今回の法案に盛り込まれている地域医療介護総合確保基金の取組などは是非進めていただきたいと思っております。 一方、医師の労働時間管理に関して、年九百六十時間の上限を超える可能性のある医療機関を都道府県知事が指定する特定労務管理対象機関というものがございます。特例的に長時間労働が認められる代わりに健康確保措置が義務づけられておりますけれども、地域医療の確保のために認められるB水準については、二〇三五年度末を目途に廃止とされており、廃止について懸念する医療現場の声を聞いております。 そこで、二〇三五年度末のB水準の廃止を懸念する声を厚生労働省としてどのように受け止められておられるのか、政府参考人にお伺いしたいと思います。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 議員御指摘の、地域医療の確保のために認められるB水準、暫定特例水準につきましては、二〇二四年四月以降の三年ごとの医療計画の見直しサイクルに合わせて、現場の状況や取組の進捗状況等を確認しながら、二〇三五年度末を目途に解消することを目指すこととなっております。 このため、地域における医療提供体制を確保しつつ医師の労働時間の短縮に取り組む医療機関に対して、地域医療介護総合確保基金による医師の勤務環境改善の体制整備に係る支援ですとか、診療報酬の地域医療体制確保加算による評価などを実施しておりまして、地域医療の確保と医師の働き方改革などを一体的に推進をしております。 これまで医師の自己犠牲的な長時間労働により支えられてきたこの状況を改善し、医師の働き方改革を通じて医師の健康を確保することは、医師本人にとってはもとより、医療の質や安全を確保することにつながる欠かせない取組であると認識をしております。 一方で、御指摘のように、働き方改革の推進に当たっては、現場の意見を踏まえた対応が重要であると考えておりまして、引き続き、現場の医師や様々な立場からの御意見を丁寧に伺いまして、都道府県とも緊密に連携を図りながら、医師の働き方改革の推進に取り組んでまいりたいと考えております。
○岡本(康)委員 森光局長、御答弁ありがとうございました。 森光局長は、私が実は厚生労働省の保険局医療課に在籍したときの元上司でございまして、こうして私が御質問させていただくことを少し不思議な気持ちでおりますけれども、実態に沿う形で、このことにつきましてはしっかりと取り組んでまいりたいと思いますので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。 次に、後期高齢者医療制度における金融所得の勘案についてお聞きします。 今回の見直しは、上場企業の株式の配当等について、確定申告を選ぶか源泉徴収を選ぶかという税制上の選択で社会保険料や窓口負担等の負担が変わってしまうという不公平感を是正するものと承知いたしております。 今後、高齢者が増加し、現役世代が減る中で、能力に応じた負担、公平な負担を追求していくことは、後期高齢者医療制度に対する国民の納得性を高める上で重要な取組だと思います。 税制上の法定調書を社会保険制度で活用し、証券会社や銀行など、金融機関に保険者に対する法定調書のオンライン提出を義務化し、法定調書に記載するマイナンバーを活用するなど、厚生労働省だけでなく、財務省、国税庁、金融庁、デジタル庁、総務省など多くの省庁にまたがる、政府を挙げた重要な取組だと思います。 その金融所得の勘案について、詳細について確認します。 今回の金融所得の勘案は、税制上の選択により保険料や窓口負担が変わってしまう上場企業の株式の配当等が対象ですが、例えば預貯金利子やNISAといった他の金融商品はどのようになるのか、その扱いと理由を含めて政府参考人にお伺いしたいと思います。
○間政府参考人 お答えいたします。 ただいま委員から御指摘がありましたように、今回の改正は、上場株式の配当等の一部の金融所得につきまして、確定申告した場合には窓口負担や保険料に反映される一方、確定申告しない場合には窓口負担割合等の判定や保険料算定の基準となる所得に含まれず、窓口負担割合等や保険料に反映されないという不公平の解消を図るものでございます。 一方で、委員御指摘がありました預貯金利子は源泉分離課税の対象でございますし、また、NISA口座内の金融所得は非課税でございますので、現行でも、いわゆる課税所得には含まれておらず、保険料や窓口負担割合等にも反映されていない、その意味での不公平というものはないということでございます。 このため、今般の制度見直しにおいて、現状でも確定申告の有無により保険料等の取扱いが変わることのない預貯金利子やNISAは、委員御指摘のとおり対象外としているところでございます。
○岡本(康)委員 金融所得の勘案は本邦初の仕組みでありまして、円滑に施行することが何よりも重要だと思います。対象となる後期高齢者に対して丁寧な広報をお願いして、次の質問に移りたいと思います。 医療現場で喫緊の課題となっております、中東情勢の緊迫化に伴う医療用の石油関連製品の供給不足についてお伺いします。 医科、歯科や病院、診療所に限らず、今回の一件で、いかに医療現場が石油及び石油関連製品で支えられてきたことを痛感いたしました。病院などで使う燃料として石油だけでなく、石油関連のナフサから基礎化学品が作られ、ポリエチレンや合成ゴムなどの川中製品ができて、それが最終的にプラスチック製品、ゴム製品、電子部品などになり、最後は衣料品や医療用品につながっています。こうした様々な製品のサプライチェーンに支えられ、グローバルなネットワークに医療の現場も組み込まれていたことを改めて実感いたしているところであります。 厚生労働省では、先週木曜日に、医療用手袋の備蓄から五千万枚の放出を決定し、状況に応じて更に追加で放出することを表明していただきました。五月に配送可能な体制を整備するとお聞きしておりますが、必要な医療現場にしっかり届くよう配慮をお願いいたしたいと思います。 また、原油価格の高騰に伴い、ナフサ由来の医療用品の価格も上昇を始めており、医療機関の経営への影響を懸念する声も私のところへ多数届いております。 中東情勢が緊迫化したのは三月ですから、当然のことながら、六月の診療報酬改定にはその影響は盛り込まれておりません。厚生労働省として、価格上昇に対する対応について、現時点でのお考えをお伺いしたいと思います。 また、情勢の長期化も見据え、医療材料や医薬品の安定供給を確保するため、戦略的な備蓄体制の整備が必要と考えますが、厚生労働省の見解を政府参考人にお伺いしたいと思います。
○森政府参考人 中東情勢等に関するお尋ねでございます。 まず、価格上昇等の影響でございますけれども、令和七年度補正予算で医療・介護支援パッケージ等を行うとともに、八年度の診療報酬改定においてまずは必要な措置を行っているところでございまして、現時点においては必要な支援策を具体的に検討できる段階にはないというふうに考えておりまして、予断を持って判断することは困難でございますが、七年度補正予算の支援をしっかりと医療現場に届けて、足下の状況を注視しつつ、必要に応じて適切に対応していきたいというふうに考えているところでございます。 また、長期的な視点についてでございますが、政府全体としては、医療物資等の材料に必要な原料となるナフサについて、日本全体として必要となる量を確保しているというふうに認識しており、現時点において医療物資等について直ちに供給が滞る状況にはないと承知しております。 一方で、一部の供給の偏りや流通の目詰まり等による供給不安に適切に対応すべく、厚労省としては情報収集、対策検討体制の強化を図っておりまして、人工透析用のダイアライザーなどの流通の目詰まりを解消したところでございます。 まずは目の前にある医療材料や医薬品などの安定供給に万全を期すことが重要だと考えておりますが、委員御指摘の、情勢の長期化も見据えた取組についても併せて検討してまいりたいと考えております。
○岡本(康)委員 医療業界では不安の声が広がっています。国民の皆さんに安心して医療が提供できますよう、迅速かつ適切な情報提供を継続的に行っていただきますよう、政府に強く要望し、質問を終わります。 ありがとうございました。
○大串委員長 次に、丸尾なつ子君。
○丸尾委員 自由民主党、神奈川一区の丸尾なつ子でございます。 この度、初めて厚生労働委員会で質問の機会をいただきました。日頃よりお世話になっている地元の方々、そして御指導をいただいている諸先輩方、志を同じくする皆様に心より御礼申し上げます。 日々、地元を歩く中で様々なお声を伺っております。働き世代や子育て世代の方々からは、働き方の問題、そして仕事や子育て、介護の両立に関するお悩みの声を多数受けております。医療の現場からは、人手不足や経営の厳しさ、そうした切実なお声を伺っております。また、高齢の方々からは、将来への不安、それだけではなく、日々の生活の苦しさ、そうしたお声を多数伺っております。私は、そうした一つ一つのお声を国政に届けることこそが自分の役割だと考えております。 また、弁護士として個々の事案に向き合う中で、制度の在り方がいかに私たちの生活、暮らしを大きく左右するものであるか、そうした実感を持っております。 我が国の医療保険制度は、国民皆保険制度の下、誰もが医療にアクセスすることができる、世界に誇る制度だと考えています。一方で、少子高齢化の進展、そして医療費の増加など、その制度を取り巻く環境は大きく変化しております。本法案は、その持続可能性を確保するための重要な見直しを含むものであり、全体として意義のある取組と受け止めております。 制度の持続可能性と国民の納得感の両立という、その両方の観点から質問をさせていただきます。 まず、本法案におけるOTC類似薬の薬剤給付の見直しについて、歯科医療の観点から伺います。 歯科診療においては、抜歯後の疼痛管理や急性炎症に対し、ロキソプロフェンなどの鎮痛薬を処方することが一般的です。これらが追加負担の対象となる場合、患者の受診行動に影響が生じる可能性があると懸念する声が寄せられています。 また、歯科疾患は、薬剤によって一時的に症状を抑えることはできても、原因となる歯や感染源への処置を行わなければ根本的な治癒には至りません。そのため、追加負担を避けるためにOTC薬で痛みをしのぎ、受診が遅れることで、結果として、より侵襲的で、高額な治療が必要となるケースも想定されます。 こうした歯科特有の受診控えや重症化のリスクについて、制度設計上どのように考慮されているのか、政府の見解を伺います。政府参考人、お願いいたします。
○間政府参考人 お答えいたします。 本制度、この新しい仕組みは、必要な受診を行った上で、結果的に対象となるOTC類似薬が支給される場合に別途の負担をお願いするものでありまして、これからも必要な受診を行っていただけるものであるという本制度の趣旨を患者の方々に丁寧に周知することが、御指摘の受診遅延などを予防する上で非常に重要なことだというふうに考えています。 その上で、例えば委員御指摘の抜歯など、処置直後に処方される対象医薬品、鎮痛薬なんかですけれども、処置と一体不可分のものであることを踏まえまして、配慮の在り方について、委員の御指摘も踏まえて、しっかり検討していきたいというふうに考えております。 いずれにせよ、こうした具体の配慮の在り方については、本法案の御審議も踏まえまして、有識者の検討会で技術的な観点から議論いただいた後、医療保険部会や中医協でも議論いただいた上で決定することとしておりまして、丁寧な検討が必要だ、このように考えているところでございます。
○丸尾委員 ありがとうございます。 歯科では受診のタイミングが重要であり、施行後の状況について丁寧に把握していただきたいと思います。 あわせて、歯科医療においては、高齢者や多疾患併存の患者に対し、疼痛管理や口腔機能の維持のため、薬剤を継続的に使用するケースもあります。こうした患者が、追加負担の対象となることで、必要な薬剤の使用を控え、結果として、そしゃく機能の低下や低栄養、いわゆるオーラルフレイルの進行につながる懸念もあります。医療上の必要性がある場合には、歯科医師の判断を踏まえ、柔軟な対応が必要となる運用とすべきと考えますが、その点についての考えを伺います。 また、今後、OTC類似薬の対象範囲を拡大していく場合には、うがい薬、口腔粘膜保護材、ドライマウス関連製剤など、歯科で使用される薬剤も多く含まれる可能性があります。歯科医療の専門性を踏まえ、歯科関係者など専門家の意見を適切に反映する仕組みが必要と考えますが、併せて見解を伺います。政府参考人、お願いいたします。
○間政府参考人 お答えいたします。 本制度の新しい仕組みにおきましては、引き続き必要な受診が確保されますように、医師や歯科医師が対象医薬品の長期使用等が医療上必要と考える方に対しても、別途の負担を求めないなどの配慮を検討することとしております。 これについて、現場での判断になるべく偏りが生じないように、その具体的な範囲あるいは運用につきましては、法案の御審議も踏まえて、歯科関係者も含む有識者の検討会で技術的な観点から議論いただいた後、医療保険部会や中医協でも議論いただいた上で、国から一定の基準などをお示しすることを想定してございます。 また、本法案の附則には、委員御指摘のように見直しの規定があるわけですけれども、セルフメディケーションに関する国民の理解や、OTC医薬品に関する医師、歯科医師、薬剤師の理解を深めるための取組、医療用医薬品のスイッチOTC化に係る政府目標の達成に向けた取組といった環境整備の状況を勘案して、本制度について必要な見直しを検討する旨の規定を設けてございます。 見直しを行う場合におきましても、歯科関係者も含む有識者の検討会で技術的な観点から議論いただいた後、医療保険部会等でも御議論いただくものと考えてございます。
○丸尾委員 ありがとうございます。 口腔機能の維持は全身の健康にもつながる重要な視点であり、専門的知見を踏まえた対応をお願いしたいと思います。 次に、医療機関の業務効率化、勤務環境改善への支援について伺います。 私自身、コロナ下で出産を経験いたしました。マスクをつけたままの出産で、家族の立会いや面会もかなわず、不安の大きい状況でした。そのような中で、常に寄り添い、支えてくださったのは、助産師、看護師、医師を始めとする医療従事者の皆様でした。そうした現場の皆様の献身的な支えがあったからこそ、私自身、安心して、そのつらい時間を乗り越えることができました。 一方で、医療の現場では、人手不足や長時間労働など、勤務環境の厳しさが指摘されています。こうした状況の中で、質の高い医療を持続的に提供していくためには、医療従事者が安心して働き続けられる環境の整備が不可欠と考えております。 本法案における勤務環境改善の取組について、現場の負担軽減や働き方の改善にどのようにつなげていくのか、政府の考えを伺います。 また、制度の運用に当たっては、現場の実態や声を丁寧に把握しながら実効性のある取組としていくことが重要と考えますが、併せて政府の方針を伺います。栗原政務官、お願いいたします。
○栗原大臣政務官 勤務環境改善についてでございますけれども、医療機関におきましてICT機器や生成AIを活用した業務支援サービス等を導入することにより、例えば、患者の見守り業務等が効率化されるといったことや、文書作成あるいはデータ入力、そして職員間の情報の共有の業務に要する時間が減少するといったことなど、医療従事者の負担軽減や働きやすい環境、この実現につながるということが期待されているところでございます。 そのため、本法案では、地域医療介護総合確保基金に新たな事業を創設し、業務効率化等に取り組む医療機関を支援するほか、計画を作成して取り組む病院を厚生労働大臣が認定するという仕組みを設けますことで、医療機関の業務効率化、勤務環境改善を推進していくということでございます。 こうした制度の運用に当たりましては、委員御指摘のとおりでありますが、医療現場の声をよく伺いまして、現場のニーズや実際に効果が表れているICT機器等の把握をしますとともに、都道府県と連携して医療機関の伴走支援を行い、医療機関がしっかりと成果を上げられるよう取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○丸尾委員 ありがとうございます。 現場で実際に変化したと実感できることが重要と考えておりますので、引き続き、現場の声を踏まえて進めていただきたいと思います。 そして、その勤務環境を支える前提として、医療機関そのものの安定した経営基盤も極めて重要であると考えています。 診療報酬について伺います。 診療報酬は全体で三・〇九%のプラス改定とされていますが、特に都市部においては家賃や光熱水費、人件費の高騰が続いており、現場からは、必ずしも十分とは言えないとの声も伺っております。 こうした状況を踏まえ、今回の改定水準が現場のコスト構造をどのように考慮したものとなっているのか、改めて政府の認識を伺います。上野大臣、お願いいたします。
○上野国務大臣 令和八年度の診療報酬改定におきましては、物価や賃金の上昇等の厳しい状況に医療機関等が直面をされておりますので、そういった状況を十分配慮いたしまして、三十年ぶりとなります三%台という高い改定率といたしました。 また、物価上昇に対応すべく物価対応料を新設するなど、必要な措置を講じたところでもあります。その際にですが、物価対応分につきましては、データに基づきまして、施設類型ごとの費用構造に応じたきめ細かな対応を行うことによりまして、医療機関等において経済、物価動向等に的確に対応することとしたところであります。 まずは、この令和八年度の診療報酬改定による措置、これをしっかりと現場に届けるとともに、引き続き、経済や物価動向、あるいは医療機関の経営実態、そうしたものはしっかり注視をしていきたいと考えています。
○丸尾委員 ありがとうございます。 医療機関の安定的な運営は地域医療の基盤であり、現場の実情を踏まえた対応をお願いしたいと思います。 出産費用や妊婦健診費用の負担軽減についても、一言申し上げたいと思います。 本法案では、出産に関する給付の見直しや妊婦健診に係る負担軽減についても盛り込まれており、安心して子供を産み育てられる環境整備の観点から、重要な取組であると受け止めております。 その上で、当事者としての実感も踏まえて、重要さを痛感したことがあります。私自身、出産や妊婦健診を経験する中で、一定の支援はあるものの、自己負担が決して小さくないと感じる場面がありました。特に、地域や医療機関によって費用に差があることについて、不安や分かりにくさを感じる声も少なくないと認識しております。 こうした中で、今回の見直しにより、出産費用や妊婦健診に係る負担が実際にどの程度軽減されるのかということが重要であり、本法案が成立した際に具体的にどのように施行されるのかということをしっかりと確認していきたいと考えています。 また、安心して出産に臨める環境を整えるためには、単に負担軽減を図るだけではなく、地域間や医療機関の間で、その差による不安をできる限り小さくしていくことが重要と考えています。 今後の制度運用において、こうした実情も踏まえながら、より分かりやすく安心感のある仕組みとなるように政府として対応していただくことをお願いして、私からの質問を終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。
○大串委員長 次に、衛藤博昭君。
○衛藤委員 自由民主党の衛藤博昭です。(発言する者あり)ありがとうございます。 この度は、貴重な質問の機会をいただき、心より感謝を申し上げます。国政に送り出していただきました地方、そして現場の声をしっかりとお届けできるように努めてまいります。 初めに、一部保険外療養の創設による、いわゆるOTC類似薬の保険給付の見直しについて伺います。 OTC医薬品との代替性が特に高い薬剤、政府が想定している七十七成分については、その薬剤費の四分の一を保険給付の対象外とすることになります。本法案の成立後に政府で検討する重要な内容として、要配慮者の範囲について、ここまで多くの質疑がなされております。私も同様の意見であり、政府には、専門家の意見を聞きながら、必要な医療が確保されるようにしていただく必要があると考えております。 ここでは、要配慮者の範囲に加えて、施行までに政府でしっかりと検討、対応していただきたいことについて質問を申し上げます。 一部保険外療養の対象となる医療用医薬品については、これまでよりも患者の負担額が上昇することになります。患者が医師に対して薬剤変更を希望し、一部保険外療養の対象でない、ほかの医療用医薬品に処方が変わるのではないかという懸念の声を一部で伺います。 医師は個々の患者の症状等に応じて最適な薬剤の処方を行うのが原則ですので、懸念されるような事態が頻繁に生じることはないとは思いますが、仮に、そのようなことが起こり、より薬価の高い医療用医薬品に処方が変化した場合、医療費が増加することになります。持続可能な医療保険制度の実現という目的にも反する結果となってしまいます。 新たな制度の施行をするに当たって、制度趣旨に反するような行動が想定されるようであれば、政府としてしっかりと対応することが必要です。医師の処方が引き続き適切に行われるよう、あらかじめ、適当ではない事例を通知するなど、適切な対処を検討すべきではないでしょうか。今後の対処について、見解を伺います。
○間政府参考人 お答えいたします。 ただいま委員からも御指摘いただきましたように、医師は個々の患者の症状等に応じて最適な薬剤の処方を行うことが原則でございますので、本制度の導入後も、医療現場においては、この原則に基づいて処方が行われ続けることが重要であるというふうに考えています。 そのためにも、本制度の施行に向けましては、必要な受診を行った上で、結果的に対象となるOTC類似薬が支給される場合に別途の負担をお願いするものでありまして、対象となるOTC類似薬の処方を行わないようにする制度ではないといった制度の趣旨に加えまして、別途の負担の対象であっても不必要な処方シフトが起きないように、また、現場での判断に偏りが生じないようになどの観点を踏まえまして、国から一定の基準などをお示しすることを想定してございます。 これが、委員御指摘のように、医療現場や患者の方々へ分かりやすい運用となるように、適切に検討を行っていきたい、このように考えております。
○衛藤委員 ありがとうございます。 施行後も処方が適切に行われるように、適切な対処を行っていただきますよう、よろしくお願いいたします。 続いて、OTC類似薬の保険給付の見直しについて、少し違う観点から質問をさせていただきます。 本制度の導入後には、患者の行動変容、例えば、患者が医師の診察を受け、確定診断を得た場合に、二回目以降はOTC医薬品を利用するといったことも考えられるところです。より公平な負担の実現、効率的な給付の確保ということである一方で、当該医療用医薬品を製造販売する企業にとっては売上げが減少するということも意味します。今回対象となる薬の多くは相対的に安価なものが多いと認識しており、売上げの減少に伴う採算の悪化、ひいては安定供給に影響が出ることが懸念されます。 政府は、医薬品産業を成長産業、国民の命を守る重要な産業と位置づけております。企業が必要な医薬品を確実に供給できるようにするという視点も必要ではないでしょうか。 そこで、お伺いします。 一部保険外療養費の対象となるような、長く使われており、相対的に安価な医薬品の安定供給が維持されるよう、薬価制度において政府としてどのように取り組んできたのか、今後どのように取り組んでいこうとしているのか、お答えください。
○間政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘のとおり、暮らしに欠かせない医薬品については、医薬品の安定供給は大変重要だと思っております。そのために、薬価におきましては、これまでも、最低薬価あるいは不採算品再算定といった仕組みによって薬価の維持、引上げを行ってきております。 今般の令和八年度薬価制度改革におきましても、最低薬価については物価動向を踏まえておおむね三・五%引き上げるとともに、不採算品再算定につきまして、何が対象になるのかという要件の一つであります、類似薬の中で不採算品が占める販売数量シェアについて、従来十割でございました、全部がということでございましたが、これを五割以上に緩和するなど、薬価の引上げにつながる対応を行っておりまして、今回の薬価制度改革におきましては、約七百品目、不採算品再算定を行っているところでございます。 今後についても、引き続き、創薬イノベーションの推進、医薬品の安定供給の確保、国民負担の軽減にバランスよく対応できるような薬価制度につきまして、委員の御指摘も踏まえながら、関係者の御意見もお伺いして、しっかり検討していきたいと思っています。
○衛藤委員 ありがとうございます。 持続的な医療保険制度の実現のためには、必要な医薬品を安定的に供給できる体制を守っていく必要があります。薬価制度においては、今回の法改正の内容も反映して改定を進めていただきますよう、どうぞよろしくお願いいたします。 次に、医療機関の業務効率化、勤務環境改善について御質問をいたします。 我が国では人口減少が進み、今後、医療、介護、福祉の担い手確保がますます難しくなっていることを考えれば、医療において思い切った業務のDX化を進め、生産性を向上させることはもう待ったなしの状況でございます。 今回の法案によって、地域医療介護総合確保基金に新たな事業が設けられ、継続的に医療機関を支援ができるようになるのは大変重要ではありますが、私が懸念するのはその予算規模であります。 法案に先んじて、令和七年度補正予算では、生産性向上を支援する事業の予算として国費二百億円が計上されております。地方自治体負担分が百億円あるということですので、合計三百億円の公費補助がなされます。 これは、業務のDX化に取り組む多くの医療機関を支援するための事業ですが、都道府県単位で見てみますと、我が大分県では三億七千万円の配分規模となる見込みです。 一方で、本事業の実施に当たり、大分県内の医療機関にDX推進のための機器整備について要望を確認したところ、七十五医療機関から三十億円を超える希望が上がってきています。重ねて申し上げますが、三・七億円の配分に対して、七十五医療機関から三十億円を超える希望が上がっているというニーズがございます。国からの内示ベースで対応できる医療機関の数は、仮に上限額を一医療機関当たり一千万円程度に打ち切って設定したとしても、半数程度しかカバーができない状況にございます。 今後は地域医療介護総合確保基金で継続的に支援するという御説明ですが、このペースでいけば、DX化は遅々として進みません。業務のDX化を十五年も二十年もかけて進めていく時間的な余裕はございません。多くの病院で一気に進めていく必要がありますが、そのためにはそれなりの予算規模を確保して進めていく必要がございます。 業務のDX化を進めるスピード感や時間軸をどのようにお考えでしょうか。また、予算規模の確保の必要性についての御見解も併せて伺います。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、医療現場の人手不足の状況、そしてまたDX化が進んでいない状況を踏まえますと、できるだけ速やかに多くの病院に業務の効率化、勤務環境改善の取組を広げていくということが重要だと考えております。 現時点で、いつまでにという具体的な期限を設けているわけではございませんけれども、スピード感を持って多くの病院に広げていけるよう、先生方の御指導も賜りながら、必要な予算の確保にしっかりと取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○衛藤委員 今回の法改正で、地域医療介護総合確保基金の対象事業に、新たな区分として、業務効率化、勤務環境改善に関する事業が設けられることになります。 本基金の直近十年間の予算額の推移を見てみますと、医療分については、令和二年度の千百九十四億円をピークに減少を続け、令和七年度は九百九億円と低い水準まで下がりました。令和八年度予算では、新たな事業分として五十一億円増額となり、合計九百六十億円となりましたが、インフレが進む中で、他の事業の経費もかさみ、実質的な予算は目減りをしていると言えます。 機器設備投資を行う医療機関の側も、令和六年度の診療報酬改定を機に、六割から七割の医療機関が赤字に転落しており、DX投資を行う財政余力も弱まるばかりです。また、赤字ではなくともぎりぎりの水準で黒字の医療機関においては、DX投資への支出を行えば赤字に転落するような状況です。現状は補助があったとしても、投資を諦めるか、規模を大幅に縮小することを迫られています。民間の投資余力がこの二年間で大幅に弱っていることも、どうぞ御認識いただければと思います。 また、DX化推進のために国が一気に予算規模を拡大したとしても、財政余力に乏しい地方自治体においては、地方負担分が自治体財政を圧迫してしまうため、予算規模の拡大が自治体を苦しめてしまうという側面もあります。自治体がついてこられないという懸念がございます。スピード感を持ってDX化を進めるためにも、この三分の一の自治体負担を取り除き、国単独でも実施できる形に変えていただきますよう、強く要望を申し上げます。 次に、妊婦健診について質問をいたします。 私の地元の大分県では、妊婦健診の公費負担額について、大分県が県内の市町村を代表して地域の医師会などと調整して額を決定していますが、総額を決定する際には、現状でも、県独自に、望ましい基準の健診メニューごとに費用を算定し、その積み上げ額で合計額を決定しているとのことです。具体的には、額を決定し公表する際には、総額だけではなくて、個々の積み上げも全て公表しております。これは、実際に公費負担を担う市町村の納得を得るために、総額だけではなく、その積み上げを県内の自治体や医療機関に示す必要があるためであると伺っております。 今回の法改正においては、国が示す妊婦健診の標準的なケースについて、国が初めて標準的な価格の水準を示すこととなります。この標準額に沿って市町村が公費負担を行い、医療機関もこの価格の範囲内で健診を実施する場合、妊婦の自己負担は生じないこととなります。妊婦にとって、全国どこの市町村、医療機関でもこの形が達成されることで、安心して健診を受けられることとなります。 そのためには、今回の改正法の施行後、市町村がしっかりと標準額に見合った公費負担をしてくれるかどうかといった点が肝の一つであり、そのためには、自治体と医療機関の双方の納得感は必要不可欠です。医療機関や自治体の理解を得るため、国として丁寧に説明していくことはもちろんのこと、望ましい基準の標準額を決定する際に、総額だけではなく、現行の大分県のように、基準内の健診メニューごとの価格も示していただくなどの対応を必要と考えますが、こども家庭庁としては、どのように標準額を設定していくこととしているのか、今後の取組を伺います。
○竹林政府参考人 お答え申し上げます。 今回の法案では、妊婦健診に関する望ましい基準につきまして、国として初めて標準額を設定し、自治体の公費負担額と医療機関の価格設定において、双方にこの標準額を勘案するよう求めることとしております。先生御指摘のとおり、自治体や医療機関に標準額を勘案していただくに当たっては、自治体と医療機関の理解と納得感を得ることが重要であると認識をしております。 この標準額につきましては、望ましい基準に定める検査項目等につきまして、診療報酬等を勘案しつつ、例えば保健指導のように、診療報酬に基づき価格を一意に決定することのできないものなども含めまして、今後、医療機関における妊婦健診の具体的な検査及び保健指導の内容や状況等を調査するとともに、自治体や医療機関など関係者の意見等も丁寧に伺いながら検討を進めていくこととしております。 先生御指摘のように、望ましい基準の全体の費用に当たる標準額に加え、望ましい基準内の検査項目ごとの費用につきましても個別にお示しすることも含めまして、自治体や医療機関などの関係者と丁寧に調整を進めてまいります。
○衛藤委員 ありがとうございます。 自治体や医療関係者の皆さん方と丁寧なコミュニケーションに基づいた推進をお願いいたしまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○大串委員長 次に、古川あおい君。
○古川(あ)委員 チームみらいの古川あおいです。 質問の時間をいただき、ありがとうございます。 本日は、昨日の参考人質疑の話も受けまして、法改正の内容について質問させていただければと思います。 まず、高額療養費の見直しについて、今後の議論の進め方でありますとかデータに基づいた議論の重要性、そしてそれを可能にするための取組という面から質問させていただければと思います。 今回の高額療養費の見直しに際しては、前回提案された高額療養費の見直し案の凍結を受けまして、前回の議論と異なり、高額療養費制度の在り方に関する専門委員会が設けられ、患者団体の代表も委員として参加して、こちらは昨日の参考人質疑でも話にはちょっと上がりましたけれども、こういった患者団体も参加したというところで、一定、議論の場として機能したというふうに私も認識しております。 ただ、この専門委員会というものについては、前回の見直し案に対して強い批判があったことを受けて設置されたものでありまして、元々設置されていたものではないわけで、今後、再度高額療養費制度の見直しの議論というものが行われることになった際に、今回設置されたようなこうした専門委員会、患者団体も含めたような委員会が開催される保証はないのではないかということを懸念しております。 そこで、この委員会の法令上の根拠についてお伺いしたいと思います。 社会保障審議会は厚生労働省設置法に根拠を持つ審議会であり、医療保険部会はその専門部会として社会保障審議会令に基づくものと認識しておりますが、今回の高額療養費制度の在り方に関する専門委員会というのは、そもそもどのような法的根拠に基づくものなのでしょうか。 この質問について、根拠としては、根拠というか背景としては、やはり今後見直しが行われる際にこうした委員会を設けるべきではないかというところが私の考えとしてございます。 今回の専門委員会において、患者団体が委員として参加をして議論に参加したということは、見直し案の理解を得る上で一定の意味があったと私も考えております。だからこそ、次回以降もこのようなプロセスを維持することが重要だと考えておりますが、高額療養費の専門委員会の法的位置づけについて、そしてまた、次回の見直しの際にもこうした同様な委員会を設けて患者団体も含めた当事者の意見を聞くということについて、厚生労働省の考えをお伺いいたします。
○仁木副大臣 古川委員にお答えします。 高額療養費制度の在り方に関する専門委員会については、先ほどコメントもありましたけれども、厚生労働省の設置法に基づく社会保障審議会の一部として、昨年五月に設置されたものでございます。 その次の御質問でございますけれども、次回の見直し時の手続についてはということでございますが、仮定のお尋ねであり、現時点で確たることを申し上げることは難しいわけでございますが、専門委員会のように、患者団体の方々にも参画していただく場で議論していただくことになると考えております。
○古川(あ)委員 ありがとうございます。 仮定の話ということで今の段階で断言することは難しいということはちょっと残念なお答えかなと思いますけれども、前回の見直し案が受け入れられなかった経緯、患者団体とか当事者の方たちの反発があって、そして国会での決議なども経て、今回、専門委員会が設置されたということ、この経緯、患者の声を聞くことの重要性というものについても踏まえた上で、次回の検討の際には、今回の経緯も踏まえた制度の在り方、検討の在り方というものを御検討いただければと思います。 続いて、今回の専門委員会の委員の構成についてお伺いいたします。 昨日の参考人質疑におきまして、今回の専門委員会の委員も務められた菊池参考人から、今回の審議を振り返る中で、データに強い委員というものも必要かもしれないというようなお話がございました。 高額療養費の見直しについては、患者の受診行動、健康アウトカム、家計への影響という様々な問題が含まれております。こうした様々な問題について実証的に検討を進めていくためには、医療費の変化が受診行動や健康アウトカムに与える影響というものをデータで分析する医療経済学者のような方の視点が必要なのではないかと私は考えております。 これまでも、社会保障制度の研究者の方でありますとか保険者の代表、患者団体の方のように、様々な方から委員として参加していただいて御議論いただいているかと思いますけれども、試算の前提条件や計算式の妥当性などを専門的に検証するためには、やはり、よりデータに詳しい方、例えば医療経済学者のような方が委員として参加することが必要なのではないかと考えます。こちらについて、厚生労働省の考えはいかがでしょうか。
○仁木副大臣 お答えします。 今回の見直しに当たっては、学識経験者、保険者、患者団体、医療関係者、労使等から構成される専門委員会において、延べ九回にわたり議論を重ねてきましたが、その際には、委員以外の患者団体関係者、保険者、医療関係者に加えまして、医療経済学に精通した学識経験者からもヒアリングを行っているところでございます。 それぞれの委員会にどのような方々に委員として御参加いただくかにつきましては、御議論いただく内容を踏まえまして、制度に関わりが深い方々の中から、座長と相談しつつ適切に判断していくものであり、より深い議論をしていただく観点から、適正な規模の人数としつつ、その上で、より多角的な視点から、必要な場合にはヒアリング等の形で意見をお伺いしていくことが基本ではないかと考えております。
○古川(あ)委員 ありがとうございます。 ヒアリングという形で参加いただいたということですけれども、一回のヒアリング、一回参加していただくということと、委員として継続的に審議に加わっていくということでは、繰り返しデータや試算の妥当性を、視点をしっかり見続けるという意味では、やはり委員として加わっていただくことも重要なのではないかと思います。 実際の委員の構成については、中身でありますとか座長との話を踏まえながらということでしたので、是非、今回の見直しに関してデータが非常に重要であるということは、実際に参加されていた委員の方からもそういう声があったということも踏まえて、次回の委員会の構成などを考えていただければと思います。ありがとうございます。 続いて、今回の専門委員会の審議の内容の位置づけについてお伺いいたします。 今回の専門委員会の取りまとめ文書の中におきまして、本委員会の所掌を超えることになるけれども、高額療養費だけでなく、ほかの改革項目も含めて、医療保険制度改革全体の中で全体感を持って議論すべきという指摘があったと承知をしております。 そもそも、委員会の在り方として、高額療養費だけを取り上げる委員会ということを設けるというのは、もちろん、患者団体の方とか様々な方の意見を聞くための場としてはいいんですけれども、やはり、高額療養費についてだけを検討する場というものを設けると、じゃ、その中で幾ら減らせるんですかというような、もう削減ありきの話になってしまう、圧力が自然にかかるのかなというふうに思います。 実際、患者の自己負担に影響する政策手段及び持続可能な医療制度をつくっていくための方策というのは、高額療養費制度の見直しだけにとどまるものではありません。今回の法案にも含まれておりますようなOTC類似薬の話でありますとか診療報酬での対応などなど、様々な議論があり得るわけです。 こうした中で、高額療養費のことだけを取り上げて委員会を設置するという構造上の問題というのがあるかと思いますが、こうした指摘も踏まえて、副大臣にお伺いします。 専門委員会の取りまとめ文書にあったような、高額療養費制度だけではなく、ほかの改革項目も含めて医療保険制度改革全体の中で議論すべきという指摘について、政府はこの指摘をどのように受け止めて、どのように対応する予定でしょうか。
○仁木副大臣 お答えします。 医療保険制度を将来世代に引き継いでいくとともに、現役世代を中心に保険料負担をできる限り抑制するためには、医療保険制度全体の改革が重要であると考えており、この点は、御紹介もありましたように、専門委員会の議論においても共通認識であったと思っております。 そして、共通認識の下、今回の高額療養費制度の見直しに当たっては、専門委員会の議論の状況を定期的に医療保険制度改革全体を議論する社会保障審議会に報告するとともに、社会保障審議会の議論の状況を専門委員会にも定期的にフィードバックするなど、医療保険制度改革全体の動向、また、その中における高額療養費制度の位置づけなどを常に意識していただくような環境を整備しながら御議論いただいたというふうに思っております。 そして、こういったプロセスを経まして、先ほども御指摘ありましたように、制度の持続可能性と長期療養者や低所得者へのセーフティーネット機能の強化を行うことを決定したものであり、今回の見直し案は、医療保険制度改革全体の議論を進めつつ、その中で高額療養費の在り方をどのように考えていくかという、全体感を持った議論の到達点であるというふうに思っております。 本法案に盛り込まれておりますけれども、OTC類似薬の保険給付の見直しや後期高齢者の金融所得の反映、また、長期処方やリフィル処方への取組強化や残薬対策の推進といった改革も行っていくこととしています。 このように、社会経済情勢の変化に応じて、一つ一つの課題に対してきちんと向き合い、取組を進めていくことが必要であると考えておりまして、高額療養費制度の見直しもこのような医療保険全体の改革の一つとして取り組むものであるという点について御理解いただきたいと考えております。
○古川(あ)委員 お答えありがとうございます。 専門委員会での話と医療保険部会とか社会保障審議会全体の話で行き来している、やり取りしているというところで、そこは引き続きそのようにしていただければと思います。 ただ、政府の議論、そしてそこで提示される結論だったりとか資料というところで考えてみますと、様々な選択肢があって、その中でこれを選ぶんですというよりかは、何か、そういった検討は中でなされて、もう決まったものというのが提示されるというような形が多いのかなと思っておりまして、そうすると、外に出てきている資料だけを追っている国民の目から見たときに、どういうオプションがあり得たのか、高額療養費とそれ以外のものの中でどのような財政のバランスがあってこのような結論になったのかというところがちょっと見えづらいのかなというふうに思っております。全体感の話ということであれば、そういった、どのようなオプションが取り得るのかというところを、オプションの段階で、選択肢の段階で提示していただくと、より国民の理解を得やすいのかなというふうに私は考えております。 続いて、高額療養費制度の政策評価についてお伺いいたします。 行政機関が行う政策の評価に関する法律というものがございまして、この法律においては、行政機関は、政策の効果に関する情報を収集し、適時に政策の評価を行わなければならないとされております。保険料とか税金を財源とする制度である以上、こうした政策の評価というものを行うことは当然かと思います。高額療養費の見直しについても、多くの方に、多くの国民に影響する重大な政策変更と思います。 それも踏まえてお伺いしますが、行政機関が行う政策の評価に関する法律では政策の事後評価が義務づけられておりますが、高額療養費制度の見直しについては、これまでどのような評価を行い、そして、今後はどのようなデータを基に評価を行う予定でしょうか。
○仁木副大臣 厚生労働省では、行政機関が行う政策の評価に関する法律に基づき、政策評価に関する基本計画を策定し、これに従って、毎年度、規制の新設等々、目的とする政策を立案する際や予算事業等を対象に政策評価を行っております。 ただし、高額療養費制度は、規制に該当するものではなく、また予算事業でもないため、この法律に基づく政策評価の対象とはされておりません。 その上で、過去の高額療養費制度の見直しの検証について申し上げると、例えば、平成二十九年、平成三十年に外来特例の負担上限額を引き上げた際には、マクロベースの受療率に変化は見られなかったというデータが確認されております。 また、今回の高額療養費制度の見直しは、専門委員会において、様々な資料、また様々な立場の方々からの御意見を踏まえつつ、延べ九回にわたる丁寧な議論を経て決定したものであり、多数回該当の据置きに加えまして、年間上限の創設や年収二百万円未満で課税対象となる方の多数回該当の金額の引下げ、具体的には月額四万四千四百円から三万四千五百円などの、特に治療に係る経済的負担が厳しいと考えられる長期療養者や低所得者には十分配慮しており、必要な受診が抑制されることは想定しておりません。 他方、今回の見直しが実際の受診行動にどのような影響を及ぼすかは注視していく必要があると考えておりまして、実際の受診行動への影響について、過去の分析手法も参考にしつつ、丁寧に検証してまいりたいと考えております。
○古川(あ)委員 ありがとうございます。 今回の見直しについては法律の直接の対象ではないということでございましたけれども、過去にも外来特例の見直しの際にデータをその後分析したという話があるとのことでしたので、今回の見直しについてもしっかり事後検証をお願いいたします。 続いて、先ほどちょっとお話しいただいたことと関係してくるんですけれども、前回の見直し案と今回の見直し案の違いについてお伺いいたします。 昨年提示された見直し案については、患者団体、様々な国民の反発もありまして、一回撤回という形になり、専門委員会での議論も踏まえて今回の見直し案が出てきたわけでございます。 前回の見直し案と今回の見直し案で何が違うのかというところについては、先ほど副大臣からまさに内容について御答弁がございましたけれども、年間上限の創設でありますとか、多数回該当を維持するなど、制度として対応がなされたということは私も承知をしております。 ただ、様々な、制度として新しい事項を追加しましたとか、そういったものがあることは理解はするんですけれども、こちらについて、定量的に、なぜ前回は駄目で今回はいいのかというところについてお示しできるものはあるのでしょうか。 具体的には、例えば、家計の支払い能力に対して医療費が一定の割合を超えないというようなことを確認したとか、引上げ幅について、ほかの様々な指標、物価であったりとか賃金の伸び幅であったりとか、その数値と比較して許容できる範囲だと判断したとか、そのような定量的に示せる基準というものがなければ、最終的には結局は政治的な判断で決めましたということになるわけです。 改めて副大臣にお伺いしますけれども、前回の見直し案と今回の見直し案について、制度だけではなくて定量的な基準について何かお示しできるものがあるか、お伺いできればと思います。
○仁木副大臣 お答えします。 今回の見直しに当たりましては、昨年度、検討プロセスに丁寧さを欠いていたとの御指摘がありまして、そのことを重く受け止めました。患者団体の方々にも参画していただきました専門委員会で計九回の議論を重ねるとともに、超党派議連の提言も踏まえて整理したものが今回の見直しでございます。 その上で、専門家委員会では、患者団体を始め、保険者や医療関係者、学識経験者からヒアリングを重ねるとともに、事務局から、家計への影響を検討するために、延べ二十を超える様々な事例や、家計調査を用いた収支に関する資料も提出し、様々な角度から議論していただき、見直しの基本的な考え方について、整理の上、合意いただいたというふうに認識しております。 こうした議論の積み重ねを経て整理された到達点でありまして、制度の持続可能性を確保しつつ、長期療養者や低所得者へのセーフティーネット機能を強化しているというふうには思っております。 御質問の件でございますが、そういう意味では、金額が幾らだからよいなどといった定量的な基準があるものではございません。多くの方々の関係者の納得の下に成り立っている高額療養費制度を将来にわたって維持していくという共通認識に立って丁寧な議論を積み重ねてきたという到達点であることや、今回の見直しの趣旨、内容について、引き続き丁寧に説明してまいりたいと考えております。
○古川(あ)委員 ありがとうございます。 前回と比べて丁寧に議論をされたということは私も理解をいたします。 今、お話の中で、量的な数値について明確な基準であったりとかがあったわけではないということでございましたけれども、やはり、社会保障制度改革の中でいろいろ厳しい判断をしていかなくてはいけない場面もあると思いますが、そういった際に、皆が同じ土俵に立って、同じ前提に立って議論できる環境をつくることは非常に重要かなと思っております。 関連して、次の質問に参りたいと思います。 今回の見直しによる患者への影響の把握についてお伺いいたします。 今回の見直しについて、誰の負担が増えて誰の負担が減るのかというところについて定量的に把握するということは非常に重要かなと思います。審議会資料の中では、負担減になる方の数について言及はございましたけれども、なかなか、負担増、負担減、どれぐらいの人数でどれぐらいの金額でというところについて、全体像というのは見えづらかったかなというふうに思っております。 そこでお伺いいたしますけれども、今回の見直しについて、例えば、所得区分別、年間の高額療養費の該当回数別に、負担が増加する患者と減少する患者、それぞれ何人いるかというようなことについて、政府は把握しておりますでしょうか。
○仁木副大臣 今年八月の施行時点で多数回該当に該当している方は、見直し前後で負担が増えることはありません。また、年間上限の創設によりまして、非常に高額な医療にかかっており、年一回から三回しか高額療養費に該当しなくとも、負担が下がる方もいらっしゃるというふうに認識しております。 加えて、年間上限の創設によりまして、これまで高額療養費に該当せず、長期にわたって治療を受けられる方についても、負担が下がるケースがあるというふうに認識しております。 このことから、単純に負担が増加する患者と負担が減少する患者の人数をお答えすることは困難であると思っております。 そもそも、今回の見直しは専門委員会における議論を踏まえたものでありまして、低所得者の負担に配慮しつつ、主に療養期間が短期の方を中心に追加の御負担をお願いすることになるのは事実でございますが、多数回該当の金額を維持した上で、患者団体の方々から特に強い要望のあった年間上限の仕組みを新設するとともに、年収二百万円未満の課税世帯の多数回該当の金額を引き下げるなど、特に長期療養者と低所得者の経済的負担に配慮して見直したものというふうに認識しておりまして、このことにつきまして丁寧に説明してまいりたいと考えております。
○古川(あ)委員 ありがとうございます。 専門委員会での議論を経たということを先ほど来何度もおっしゃっていただいていますけれども、専門委員会での議論というものも、厚労省が結局事務局をやっていたりとか、資料についても政府が提示した資料というのがやはり議論の中心にはなっておりますので、そういったそもそもの資料の作り方とかデータの出し方について、より精緻なものを出していくことというのが重要かなというふうに私としては考えております。 ちょっと関連しまして、次の質問に行きたいと思います。今の答弁も踏まえまして、データのより細かいところについてお伺いできればと思います。 そもそも、そういった所得区分に応じての影響というものを出すのはなかなか難しいというお話でしたけれども、例えばNDBのデータを使うという可能性はあるのかなというふうに私は考えておりました。NDBにはレセプト情報が格納されており、高額療養費の限度額区分の情報についても含まれているのではないかと思います。これは実際の所得額そのものではないですけれども、所得の水準に応じた区分という情報があるかと思います。 実際の所得額ではないものの、こうした今ある情報の中からでも、さっき私が述べたような、じゃ、どれぐらいの人がどれぐらいの影響を受けるのかというところについて試算をすること、それに近いものを出すことというのは理論上可能なのではないかと思いますけれども、厚労省としてNDBデータを活用した所得に着目した分析ということができるかどうかについて、参考人にお伺いいたします。
○間政府参考人 お答えいたします。 ただいまの御質問の前にちょっとだけ。 先ほど、副大臣からのお答えの中で人数が難しいという話がありましたけれども、例えば、多数回該当の方は百六十万人ぐらいいらっしゃるんですが、その方が今年の八月の時点で多数回該当に該当すれば、翌年、例えば一回か二回ぐらい程度高額療養費に該当しなくても、それは多数回該当が継続するということでございますが、それが何人なのかというのが、統計上の制約から、スタティックな統計なものですから、実際にどれぐらいがというのが統計上把握するのが難しい、そういう制約があるということを御理解いただきたいと思います。 その上で、現行のNDBですけれども、ナショナルデータベースのデータは、医療費データと現行の高額療養費の所得区分がひもづいております。今回の高額療養費制度の見直しに当たりましては、委員の御指摘の所得に着目した分析として、例えば、こうしたデータを活用して、外来特例の所得区分ごとに患者の方の疾病別の割合、この所得区分の方はどういう疾病にかかって高額療養費を御利用されているのか、そういう実態もお示しして議論を行ってまいりました。 他方、これの限界ということになるんですけれども、NDBデータにひもづけられている所得区分は現行制度のものということになりますので、今回の見直しにおける細分化後の所得区分に基づいた分析を今行うことは、これは難しいということでございます。 今後、今回の見直しによる長期療養者や低所得者を含めた実際の受診行動の変化について分析を行っていく際には、委員御指摘のように、NDBの更なる活用も含めて、今回の見直しの影響を評価する方策について検討してまいりたい、このように考えております。
○古川(あ)委員 ありがとうございます。 様々な制約があるということですけれども、今あるデータについては最大限活用していただければと思います。 その方向性について、大臣にもお伺いしたいと思います。 ここまでの質疑を通じて、やはりデータというものは非常にこういった議論をしていく上で重要ですけれども、なかなか数字について厚労省の方で把握をしていなかったりとか、分析が難しいといったような現状があるかと思います。 ただ、これから、今後社会保障の議論をしていくに当たっては、やはりEBPM、エビデンス・ベースド・ポリシー・メイキング、データに基づく議論といったものが重要になってくると思います。 そこで、大臣にお伺いします。 厚労省として、EBPMの理念に基づいて、患者への影響や財政影響の試算の正確性を高めるために、厚労省における政策検討において積極的にデータの利活用を進めていくべきではないかと私は考えますけれども、こちらについて、大臣のお考えをお伺いできればと思います。
○上野国務大臣 エビデンスに基づいた政策の立案あるいは評価という観点からも、委員から御指摘のありますとおり、データの利活用、これはとても重要な点だと考えています。 厚労省におきましても、今し方局長からお話のあったことや、あるいはNDBデータを用いて介護情報との連携、そうしたことも可能にするなど、これまでからもデータの利活用推進という観点からの取組を進めてきました。 今般の高額療養費制度の見直しに当たりましては、必ずしも全ての点について十分データを活用しているわけではありません。モデル的に二十を超えるような様々な事例をお示しをしたり、あるいは家計調査のデータを用いたりということで取組を進めてきましたけれども、今後はやはり、政策全般にわたりまして、いずれにいたしましても、データを十分活用して、それをしっかり政策に生かしていくということはもちろん大事でありますので、そうしたことは十分意識をしながら、政策の立案に取り組ませていただきたいと考えています。
○古川(あ)委員 ありがとうございます。 大臣に今言及いただきましたように、今までの厚生労働省の資料の出し方とかデータの出し方というのだと、こういう例があります、こういう例がありますと事例ベースで示すことが多かったかなと思いますけれども、やはり、データに基づいて、こういった方がこの後ろに何万人いますというところとか、そういった全体像及び数を示しながら議論が進むといいのかなと思っております。ありがとうございました。 続いて、出産なびについてお伺いしたいと思います。 出産なびについて、前回も質問させていただきましたけれども、まず、今回の法改正によって、出産費用の無償化の取組が進むというところで、施設においての費用とかサービスの情報についても報告をすることが法律上の義務となって、より情報が集まってくるものと認識しております。 また、私が予算委員会で質問した内容に関連してですけれども、出産の話だけではなくて、今後、産前産後の情報についても出産なびに掲載していくと承知をしております。 そこで、まず、出産なびの現行の仕組みについてお伺いしたいと思います。 この出産なび、今後ますます活用されていくものだと思います。その中で、正確な情報を迅速に掲載することということが非常に重要になってくると思いますけれども、今、厚生労働省において、施設の情報の追加や修正というのは厚労省の側で行うことができるのか、それとも、毎回毎回業者にお願いをしないといけないのか。 また、出産なびに載せている情報について、事業者から集めている情報等あると思いますけれども、事業者が、例えば訂正の内容が上がってきたときに、その内容の正確性といったものについてどのように確認しているのか。通告したときの二問、まとめてお伺いしたいと思います。厚生労働省、お願いします。
○仁木副大臣 出産なびに掲載されている情報につきましては、追加や修正等があった場合には、分娩取扱施設自身が出産なびのサイトに掲載されている専用フォームに入力していただき、厚生労働省、又はホームページの保守、運用を委託している事業者が更新作業を行っているところでございます。なお、実際には委託先の事業者が追加、修正等の依頼がある都度、更新を行っておりまして、厚生労働省職員が作業することはしておりません。 あと、出産なびの掲載情報についても、毎年一回、厚生労働省から委託業者を通じて各施設に対し、掲載されている情報の更新の有無等を確認し、その結果を踏まえて更新するとともに、各施設からも、出産なびのウェブフォームやメール等により、掲載情報の更新を随時受け付けております。 また、これに加えまして、出産費用の費用データについては、支払い機関より提供のあったデータに基づき、半年ごとに更新しております。 これが実態です。
○古川(あ)委員 ありがとうございます。 出産なびに掲載されている情報というのは、今後、妊婦の方、御家族の方の意思決定を左右する重要な情報だと思いますので、引き続き正確な情報の迅速な掲載に努めていただければと思います。 続いて、今回の法改正によって新たに収集されるデータのオープンデータ化についてお伺いしたいと思います。 前回の質疑におきまして、出産なびに載っている情報を二次利用可能な形で、例えばダウンロード可能な形で公開することが、自治体だったり民間の方たちだったりの活用を促すということで重要なのではないかというお話をさせていただきましたが、そのときの御回答の中では、今載せている情報というのは、情報を取るときに、そういうふうにやりますよということについて了解を取っていないので、なかなか難しいですというお話でした。そこは理解いたしました。 ただ、今回の法改正の内容も踏まえて、今後新たに、厚労省から出産なびでデータを、新たな情報の追加を求めたりとか、新たな施設に対して掲載を求めていくということがあると思います。既に掲載済みのデータについて公開するのは難しいという点については理解いたしますけれども、今後、新たに法改正に伴い追加される情報についてはオープンデータ化するという方針について、厚生労働省、厚労大臣のお考えをお伺いいたします。
○上野国務大臣 今般の法案には、まず、分娩取扱施設で提供するサービスの内容あるいは費用、そうした情報提供を義務づけております。また、同様に、妊婦健診の内容や費用などについても見える化を図ることとしておりますので、これらの情報提供に当たっては出産なびを活用する考えです。 このような取組を進めていく一番の目的は、やはり妊婦自身の自己選択と納得感、これを高めていくことでありますので、あくまでも当事者目線に立った取組を進めていくということが基本であります。 データの二次利用を前提とした形かどうかという観点は、前回からも御指摘をいただきました。やはり、前提として、分娩取扱施設の理解であったり、あるいは契約上、技術上の課題の有無、そうした点は整理をする必要があろうかと考えておりますが、データの利活用自体は非常に大事な点でありますので、御指摘はしっかり受け止めた上で、今後、施行までにどういう対応ができるか検討していきたいと考えています。
○古川(あ)委員 ありがとうございます。 施行までまだ多少時間があると思いますので、是非前向きな御検討をお願いいたします。 続いて、デジタル庁に質問をしたいと思います。 官民データ活用推進基本法に基づき、政府は、全体としてオープンデータの方針を掲げているかと思います。しかし、この出産なびの話にもありましたように、実際は必ずしもそういったオープンデータの取組というのが行き渡っておらず、データの利活用ができないという状況が生じております。 政府として、官民でオープンデータを推進することとしておりますが、この出産なびというのは、昔からあったサービスではなくて、比較的最近、二〇二四年にできたサービスです。こうした比較的新しいサービスであっても、このオープンデータの方針にのっとっていなかったというのは非常に残念なことだなと思っております。 オープンデータを推進しているデジタル庁として、このようなオープンデータ化ができていない事例についてどのように把握しているのでしょうか。
○三橋政府参考人 お答えいたします。 官民データ活用推進基本法におきましては、委員御指摘のとおり、国及び地方公共団体は、自ら保有する官民データにつきまして、個人及び法人の権利利益、国の安全等が害されることのないようにしつつ、国民がインターネットを通じて容易に利用できるよう、必要な措置を講ずるものというふうにされております。 これに基づきまして、政府におきましては、オープンデータ基本指針を定め、政府が保有するデータにつきまして、国民や民間事業者等が二次利用可能な形式で公開することを原則とするといたしますとともに、その公開環境として、一括ダウンロードを可能とする仕組みの導入や、APIを通じた提供を推進するものとされているところでございます。 その上で、行政データのオープン化につきましては、各府省におきまして、この基本指針に基づきまして、データの性質や個別事情を踏まえて総合的に判断することを基本といたしております。 したがいまして、現時点で、各府省がホームページで公開する情報につきまして、お尋ねのような網羅的な調査は行ってはおりませんが、引き続き、各府省庁におけるオープンデータの取組が促進されますよう、デジタル庁として各府省の実情や課題の把握を進め、その取組を後押ししてまいります。
○古川(あ)委員 ありがとうございます。 デジタル庁として一元的に、網羅的に把握はしていないということでしたけれども、やはり、政府が持っているデータというのは、正確性とか網羅性とか継続性という点において非常に国民にとって有益なものだと思いますので、今あるデータについてもっともっとオープン化していった方がいいですよということを、各府省のお尻をたたくようなことというのもデジタル庁としてやっていくべきではないかと私は考えております。 関連して、次の質問に行きたいと思います。 今回の出産なびのデータというのがそもそもオープンデータを意図して作られていなかったというのは、デジタル庁のお話というか、オープンデータ基本指針というものが、結局サービスを設計する担当者のところまで届いていなかったということかなと思っております。 そもそも、この制度をつくる際に、こういった新しい情報提供のサービスを始めようという際に、例えば、最初の段階でデジタル庁に相談をして、こういうふうにデータを集めたりとか保管したりしようと思うけれどもこれでいいかというようなことをデジタル庁と相談をしていれば、最初からそういったオープンデータ化を意図した制度の設計ができたのかなというふうに考えております。 政府における様々な政策の検討の際、例えば予算に関するものに関しては財務省であったりとか総務省であったりとかと、事前協議をしながら進めていくということもあるかと思いますが、今後、政府として、新たにデータに関わるサービスを始めるとか事業を始めるという際には、例えばデジタル庁への事前の相談を義務づけるというようなこともやっていくべきではないかと私は考えておりますが、デジタル庁としてそうした取組をリードしていくという心構えはありますでしょうか。
○三橋政府参考人 お答えいたします。 オープンデータ基本指針によりますれば、オープンデータとは、国、地方公共団体及び事業者が保有する官民データのうち、国民誰もがインターネット等を通じて容易に利用できるよう、営利目的、非営利を問わず二次利用可能なルールの適用、機械判読に適したもの、無償で利用できるもの、いずれの項目にも該当する形で公開されたデータというふうに定義をされているところでございます。 委員御指摘の点につきましては、オープンデータの取組の実効性を高めるという観点からのものというふうに受け止めておりますが、先ほどの答弁でもお答えいたしましたとおり、行政データのオープン化につきましては、オープンデータ基本指針に基づきまして、各府省におきまして、データの性質や個別事情を踏まえて総合的に判断することを基本として推進をしているところでございます。 まずは、各府省における主体的な取組が促進されるよう、デジタル庁として各府省の実情や課題の把握を進め、その取組を後押ししてまいります。
○古川(あ)委員 ありがとうございます。 時間になったので終わりたいと思いますけれども、最後のところについては、要するに各府省にお任せするというところだと思います。実態を把握してという話がありましたけれども、今こうやって私が質疑をしたことによって、少なくとも出産なびについてはオープンデータ化ができていないんだなということについてデジタル庁さんは今認識いただいたと思いますので、今後、この件についてどのような対応がなされたかということをこれからも確認していきたいと思いますので、是非ともデジタル庁さんの主導的な対応をお願いいたします。 ありがとうございます。
○大串委員長 次に、早稲田ゆき君。
○早稲田委員 中道の早稲田ゆきでございます。 それでは、通告に従いまして質問をさせていただきます。 まず、ナフサ不足の医療分野への影響について伺いたいと思います。 このことにつきましては様々な委員会でも議論がされておりますが、中東情勢の緊迫化が中長期化するのではないかというふうな見立てもかなり深まっている中で、非常に今厚生労働省も相談体制を充実はさせていただいておりまして、百人体制でいろいろ、医療機関、メーカー、そうしたところに聞き取りをしていただいていることは十分承知をしております。 だけれども、本当にそれだけで、それだけではないかもしれないけれども、並行してこのナフサ不足に対応する対応策、これがまだまだ見通しが甘いのではないかというふうに私は思います。 十七日、経済産業省の資源エネルギー庁の細川成己長官官房危機管理・事故対応即応対策統括調整官、すばらしい肩書がついていらっしゃる調整官でいらっしゃいますけれども、医療分野に向けた優先配付はしないと発言をされました。また、赤澤経産大臣も、日本全体として必要な量は確保できている、それからまた、今いろいろ納入が遅れていたり、それからまた数量が減ったりしているのは、原因は流通の目詰まりだということを繰り返していらっしゃるわけなんですけれども、本当にそういう対応、危機意識でいいのかどうかということを私は問いたいと思います。 二〇二四年、令和の米騒動のときに、当時の江藤農水大臣は、米は足りている、足りているとずっとおっしゃっていました。そうした後手後手の対応となったことを、この今非常に危機的な対応の中で私も非常に思い出すわけなんですけれども、同じことにならないように是非していただきたいと思いますが。 大臣として、このナフサについては、もう私が申すまでもなく、単なるプラスチックの製品、原料ということではないわけですね。生活必需品、そして医療、それからまた物流の資材の後ろにある非常に基礎的な生活インフラであるということを踏まえれば、原油、そしてガソリンということも重要でありますけれども、このナフサということが非常に国民生活に直結をするという中で、厚生労働大臣は、医療物資に優先配分はしないで大丈夫、そして不足はしていないと現時点でお考えでしょうか。
○上野国務大臣 まず、御指摘の資源エネルギー庁の方のお話でございます。 私も、これは昨日、とある媒体で拝見をいたしまして、一瞬驚いたわけでございますが、状況をよくお話をお伺いいたしますと、現時点、あるいは当面、ナフサにつきましては、医療分野も含め、日本全体として必要な量を確保しているということで、現段階においてそれを優先的に配分をする、そういったことは考えていない、そういった趣旨だというふうに聞いております。 ですから、これまでからも高市総理からも度々私も御指示をいただいておりますとおり、医療においては万が一の事態は絶対許されない、そういった強い問題意識の下で、経産大臣と緊密な連携によって、目詰まりゼロ、これに全力で取り組むよう指示を受けておりますので、赤澤大臣とも十分に連携を取って、そうした目詰まりが決して生じないように、そして必要な物資が必ず調達ができるように、これからも全力で取り組んでいきたいと考えております。
○早稲田委員 私もちょっとびっくりしました。調整官の、今、優先配分はしないというその発言、そのときに、それを後で確認されたということですね。つまりは、そうした発言をというか、今の段階では優先配分は医療の方にもしないということを事前には知らされていなかったということだと理解をいたしました。そうですよね、違うんですか。そうだと思うんですけれども。 その上で、現段階で不足はないということは、今、また大臣繰り返されましたけれども、現段階で不足はない、そして、四か月分のナフサがある、また、ほかからの調達も含めて半年ぐらいは大丈夫だと高市総理も発表もしていらっしゃいますけれども、それだけの、今確保しているということだけではなくて、その後、船が入るのか、コンテナが来るのかということの不安に対応をどういうふうにしていくかということが今求められているのではないかと思います。 私が街頭に出ていまして、一昨日でしたか、シャンプーを作っている会社なんだけれども、何も入ってこない、そして、物すごく高いんだけれども、そもそも資材が、原料が入ってこないんだ、こんなことになったら会社を潰す気かというような強い発言もいただきました。 そういう現場の声、私は、今、相談体制、百人でやっていらっしゃる中でも、安定供給に影響があると判断された事案が三十四件、対応検討中の事案も二十四件、それから、改善されたというものも書かれております、十件。だけれども、今後について、皆さんそういう不安を抱いていらっしゃって、実際、中長期的になれば、ナフサが非常に中東に頼っているということもあり、その対応を進めるべきではないかということをみんな各委員会でも質問しているはずなんです。 それについて、例えばですけれども、買占め防止の対策、そういう供給をストップさせないような買占め防止の対策などもやはり言及をしていくべきだと、国民に発表していくべきだと思いますけれども、大臣、そういうことについてもどうなんでしょうか。 それから、この相談体制はいいんだけれども、これでこうしたものは足りている、このことは少し不安があるということを国民にも逆に、EMISで相談を受けるだけではなく、発信もするべきだと思いますが、この二点、伺います。
○上野国務大臣 今、業界団体を通じまして、需給状況一斉調査を行っております。 現時点におきましては、卸の段階で医療関連物資の在庫が大きく変動している、そういった報告は受けておりません。また、医療機関における定点観測を含めた状況把握においても、現時点では、当面の必要量に見合う量以上の在庫を確保することにしたといった報告は受けておりません。 厚労省といたしましては、必要な物資を適切に医療機関へ届けられるように、医療機関、また供給業者団体の双方に対しまして、必要量に見合う量の受注、発注、適切な対応への協力、これを既に文書等で依頼をしているところであります。 一斉点検を製造段階、卸段階でやっておりますし、また、医療機関あるいは企業からの情報提供窓口を設置をいたしております。EMISを用いまして、一・三万の医療機関からの情報はオンラインで随時入手することにしておりますので、そうした情報提供をいただいた場合に、それのリスクを評価、分析をいたしまして、すぐさま経産省と連携をして対応を協議をしているということでございます。 委員から今御指摘のあったケースも、もし必要があれば、私どもに教えていただいて、その情報を基に必要な対応は取らせていただきたいと考えています。
○早稲田委員 改善をしたケースというのはこの進捗状況の方に載っていますけれども、そういう小さな会社の業者さんが一つ一つ厚労省に相談をするということはなかなか考えにくいわけで、私も申し上げますけれども、そういうのが現場ではもうあふれていますよということを申し上げたいんです。 これは医療だけではない、もちろん介護の現場でも、グローブ、それからエプロン、そうしたものも非常に入りにくいと言われておりますし、これは分野外ですけれども、第一次産業でいえば、農業のハウス、それからまた漁船の軽油、こうしたものも入りにくいというふうに言われているし、もちろん、建材でいえばシンナー、それからペイントなんかのそういう業界からは、本当に悲鳴の声が上がっているわけですから。 医療分野について、私はここが、ほかも全て大事ですけれども、特に健康と命に直結するという意味においては、やはりここのところ、不足はないということで言い切るだけではなくて、もちろん相談体制は整えているけれども、そうではなくて、やはり優先配分も視野にということを是非大臣には考えていただきたいと思います。 もう四月七日に、既に韓国では、食料品の包装材それから医療品については優先配分を推進するという対応を発表していますが、大臣、今不足はないとおっしゃいました、だけれども、優先配分について、医療品、こうしたものについて対応のお考えはあるかということを伺います。
○上野国務大臣 既に流通上の目詰まりなどを解消した例があります。それはまさに、いろいろな情報を私どもが入手をしまして、そのリスク評価をしっかりやった上で、経産省と連携をして、各業界等に要請をして、目詰まり等を解消しているわけでありまして、そういった意味では、まさに優先的な対応をこれまでから取っているわけであります。こうした方針はこれからも変わりません。
○早稲田委員 そうすると、医療分野における優先配分は考えないということですか。
○上野国務大臣 繰り返しになって恐縮なんですが、エネ庁の方が昨日おっしゃったのは、もう今既に回っているので、特段、医療の方に持ってくるということは考えませんというだけのお話であって、必要なものが欠乏をすれば、当然そこにしっかりと、命に関わることですから、優先的に配分をしていただくのは当然だと考えています。
○早稲田委員 今は回っているから、そして目詰まりも改善できるぐらいの程度だからという意味で大臣はおっしゃっているんですよね。だから、今後もしそういうことが起これば、当然、優先配分も考える、そういう御答弁でよろしいですね、確認。
○上野国務大臣 優先配分といった場合に、何をもって優先配分かということはいろいろ議論があると思うんです。ですから、そこは経産省としっかり連携をして取り組んでいきたいと考えておりますが、私どもとしては、当然、命や健康に関わる分野というのは非常に大事でありますので、そこで何か供給が止まったり、供給不安が起こったりということであれば、当然、政府としては優先的に対応するということだと考えています。
○早稲田委員 今後の対応としては、医療に関して、また命と健康に係る部分について、対応も考えるということを確認させていただきました。 それでは、健康保険法の百十五条の高額療養費についてでございます。 これにつきましては、昨日、参考人質疑が行われました。これは議事録の方を資料としてつけておりますので、お目通しをいただければと思います。 私どもが、そして中道、みらい、共産の議員立法として、国民が安心して利用できる高額療養費制度の見直し法案、これを提出をし、趣旨説明をしたわけですけれども、このことについて、参考人の難病患者団体代表の大黒宏司参考人からも受け止めと評価を、高く評価をしていただきました。それはやはり、御自身たちが、御自身たちというか大黒参考人が専門委員会の方にずっと参画をされて、その中で、足りない部分を乗せてこの法案に明記をされたことが評価をしていただいたということだろうと思います。 大臣、この法案について、私も百十五条で長期療養者に配慮したということはもちろん評価をさせていただきますけれども、そうではなくて、更に不十分な部分について私たちは法案としてこれを追加させていただいているわけですが、これについての大臣の評価を伺いたいと思います。
○上野国務大臣 これは議員立法としてもう既に国会に提出をされているものでありますので、大変恐縮ではございますが、これはやはり国会で御議論いただくべきものでありますので、政府の立場としてコメントをさせていただくことは差し控えたいと考えています。
○早稲田委員 いや、つけているわけですから、大臣としてではなく。 じゃ、この不足の部分をこういうふうに足したということについて、不足の部分、私たちはそう思っているわけなんですけれども、例えば多数回該当、年間上限、これは評価をしておりますけれども、そこに入らない方も大変多いということで、私たちは、もっと家計の調査、それから治療断念につながらないようにということで調査を進めてくださいとか等々のものをこれで書かせていただいておりますが、その点については、大臣、法案の中身について、今二点申し上げましたけれども、このことについてはどのようにお考えでしょうか。
○上野国務大臣 ちょっと繰り返しで恐縮なんですけれども、法案の中身についてコメントすることは差し控えたいと考えています。
○早稲田委員 それでは、次の質問に移りますが、この議事録の方をお読みいただきますと、八回ありましたけれども、この段階では金額が示しておらず、その話は私たちはしていないという形になっています、今後もこの高額療養費制度を堅持していく必要性についての認識は一致しました、だけれども、高額療養費制度だけでなく、医療保険制度改革全体の中で議論していくというところが方針として示されて、そこが共通認識だったと。残念ながら、この中で高額療養費制度のこの金額が決まった、制度改革全体の中で決まったということは、私にはそういうふうには考えられないとおっしゃっているわけです。そして、だから、残念ながら、私たちはこの金額について、提示はされたけれども、基本的にきちんと議論したわけではない中で決まってしまったということなので、共同声明を出しましたというふうに言われております。 それで、これまで、大臣も総理もですけれども、患者の方たちが参画をして、確かに参画はされております、でも、その中で議論をしてきた、この金額も含めて、だから納得をいただいているというような御発言を度々されておりますけれども、そこは違うのではないか。ここではっきり、この議論には、金額の議論には、最終的な、それについては議論をしていないとおっしゃっているわけですから、それはミスリードではないかと思いますが、大臣、御見解を伺います。
○上野国務大臣 まさに、これは第八回目に、基本的な考え方につきまして、幾つかの論点についてはお示しをさせていただいて、それについて御了解をいただいているものだ、合意をいただいているものだと私どもとしては承知をしております。 その上で、具体的な金額につきましては、政府として決定をさせていただいた上で、予算案決定の前に、第九回のときにお示しをさせていただいているものであります。 先ほども古川委員の質問の中にありましたけれども、医療制度全体の改革はもちろん必要でありますので、これは高額療養費のみならず、その他の、金融所得の勘案であったり、あるいはOTC類似薬の関係であったり、そうしたものも審議会等の議論を経て、この専門委員会の場ではありませんが、審議会等の場を経て、全体として改革を進めさせていただくことを決めているわけでありまして、全体感を持って私どもとしては取り組ませていただいているところであります。
○早稲田委員 ほかの議論もしてきたというのは、先ほど古川委員の中でももちろん聞いておりますけれども、この高額療養費制度の専門委員会の中では、あくまでも、ここを減らすということを主眼に考えてきた専門委員会ではないでしょうか。 それでは伺いますが、資料の方を御覧ください。 資料の四ページでありますが、これは大臣おっしゃるとおり、一番下の黒っぽいグラフですけれども、それでいいますと、これは全部、厚生労働省の資料から安藤道人立教大学経済学部教授がお作りになったものを、全がん連の天野理事長が予算委員会の中央公聴会で出された資料です。 その中身を見ていただきますと、多数回該当は変わりません。そして、現行制度が真ん中の黒い線ですね。それから、月額上限というのがここに新たに、非常に引き上がったという数字をグラフ化している。これを見ていただきたいと思います。こうしたことは示されていないんですね。 大臣、先ほど古川委員がおっしゃっていた、医療経済学の先生も入れて、データをきちんと出した方がよろしいのではないかと。私も本当にそのとおりだと賛同いたします。 私たちも、金額が出てからこういうふうに見るわけですし、それから、厚生労働省も二十のパターンを出していただいているけれども、ほとんどが減額になる方の数字だけ、そういう例示だけを出していられます。二つぐらいが増額になる方だと思いました。 そうではなくて、今ここで示させていただいた、今の四のものを見れば、明らかにこれだけ、七%から三八%まで増額をされるということは明らかであります。 そしてまた、それでも年間上限に達するからとおっしゃいますけれども、達しない方の方が多いんですよ。微妙に達しない方の方が多い。だから、私たちはこの議論をしているわけです。 それから、五ページも、分かりますけれども、突然、今までの現行の八万一千円から、今年八月は八万五千八百円に上がる。これは月の自己負担額ですけれども、それが九万円、十一万円になれば三八%増えるということは、非常に厳しい状況です。 その中で、六ページをお開きください。これは、所得が仮に、長期の療養をしている、それからまた短期で物すごくお金がかかる方でも、所得がそのまま維持された場合のケースでありますけれども、月額で見ると、維持されている場合でさえ、四割以上になっている方が、ほぼほぼ、ほとんど、八割以上。これは全所得区分でいっていますけれども。 それからまた、全所得区分で、今度、所得減少ということも、本当にこれはあり得るんです。アンケート調査を団体の方が取られたときには、三割の方が前年よりも所得が低くなっているという調査結果も出ております。それはつまり、治療しているから今までどおり働けないというケースが当然出てきます。それを見てみますと、全て、年収の低い、二百万円未満の所得の方についてはできないけれども、それ以上の方の試算をしたときには、これがみんな四割以上。つまりは、生活困窮に陥ってしまうような、WHOの破滅的支出という言葉がありますけれども、それ以上になってしまうということがこれでお分かりになると思います。 そうしたことを踏まえて私たちは法案を提出しているわけなので、是非これは他党の皆様にもお考えをいただきたいと思います。 政府が繰り返しおっしゃっているのは、多数回該当、それから低所得者の方への配慮ということはありますが、じゃ、全体で、先ほども質疑の中で、負担増の人、負担減の人、何人ぐらいですかと言ったら、それは試算していないとおっしゃるじゃないですか。試算できないとおっしゃるけれども、そんなこと、あるんでしょうか。 じゃ、私の方から伺いたいのは、大体、負担増の方が何割で、負担減になる方、今度の新しいこの改正で、どのくらいいらっしゃいますか。どちらが多いんでしょうか。
○上野国務大臣 まず、今回の見直しは、度々申し上げておりますとおり、制度全体の持続可能性を確保する観点から、低所得の方の負担に配慮をしつつ、主に療養期間が短期の方に対しては、一人当たり医療費の伸びに応じた御負担をお願いをしています。 その一方で、先ほど委員からも御指摘のあったとおり、多数回該当の維持であったり年間上限の新設などで、長期療養者の方へのセーフティーネット機能を強化をするということとしております。 まさに患者団体の皆さんからは、長期の皆さんへのセーフティーネット機能の強化ということは度々御指摘をいただいておりますので、そうしたことを特に重視をした改正内容とさせていただいているところであります。 その上で、自己負担増になる方と負担減になる方でありますが、これは、その方が負担増、負担減というよりも、現在の制度が適用された場合に比べて負担が増える、減らない、そういった趣旨だというふうに思いますけれども、先ほど来副大臣が答弁をさせていただいたとおり、正確な数字自体を申し上げることは困難であると考えております。 ただ、一般的に申し上げましても、高額療養費を利用される方のうち、療養期間が短期の方が圧倒的に多いので、そういった意味では、一人当たり医療費の伸びに応じた御負担をお願いをすることになる方が相対的には多くなるということは、確かにそのとおりだと考えています。
○早稲田委員 今のは重要な答弁だと思いますが、短期だけではありません。短期、中期です。それから、長期の方も入る場合もあるんです、自己負担の増は。これはもちろん、長期の方が全部自己負担減になるという数字ではないと思いますよ。よくそれは厚生労働省の中の皆様に聞いていただきたい。 いろいろなデータがあるから、そこをもって全て見ることは私だってできないし、大臣もまだ無理かもしれませんけれども、短期というと、いかにも一か月だけ、今回だけ大きな治療をしたというふうに受け取られかねませんけれども、そうではなくて、中期で、何か月間もやっている、一年以上なんだけれども、その中で三回以上にはならない、だけれども、また、年間上限の五十数万円にも該当しないけれども、毎月五万円、六万円というのがかかっているという方も大変多いわけです。 それで、今大臣おっしゃっていましたけれども、短期の方も含めて、とにかく自己負担増になる方の方が多いということで、当然、今回の改定はそういうものですね、自己負担増が多いわけですね。それでよろしいですね。
○上野国務大臣 先ほど来申し上げておりますとおり、高額療養費制度を適用される方のうち、年一回あるいは年二回ということが圧倒的に多いわけでありますので、そこを医療費の伸びに応じて引き上げさせていただいておりますので、ですから、相対的に引き上がる、その方については現行制度に比べて負担が多くなるということは、そのとおりかと考えています。
○早稲田委員 もう一度お調べいただきたい。年一回、二回という方だけじゃないと思います。隔月で通っているから、十二回、びっちり十二か月通わないけれども、二か月に一遍、三か月に一遍の五万円、六万円、そういう治療の方も大変多いと聞いています。大体が毎月にはならないというふうにも聞いています。 その中で、圧倒的にやはり自己負担増になる方が多い改正だということはよく分かりました。その上で、私は、やはりこのことについては議員立法で不足の部分を上乗せをして、そして、みんなでもう一度これを考えていくということが絶対に必要だということを申し上げたいと思います。 次の質問に移ります。 OTC類似薬を対象としました一部保険外療養の創設についてですけれども、この一部保険外療養の方は、配慮対象者の患者の方にはこれまで同様に保険給付も維持する一方、それ以外の患者さんに保険給付水準を切り下げるものであります。 同じように保険料を払っているのに、患者によって日常的に受けられる医療内容に給付の差をつけるということ、必要な医療、診察、検査、処置、投薬等をひとしく給付する国民皆保険の趣旨に反するのではないか、反することにはならないかと思いますが、大臣の御見解を伺います。
○上野国務大臣 済みません、先ほどの答弁で、私、ちょっとやや不十分だったかもしれませんが、今委員から御指摘のあったとおり、二か月に一回とか三か月に一回の方については、最初の三回までは、当然、先ほど来お話をしておりますとおり、負担が上がるわけでありますが、それを超えましたら多数回該当に該当することになりますので、そこは今の制度と変わらないということは御理解をいただきたいというふうに思います。 その上で、今、OTCの関係でお話がありました。医療保険制度におきましても、これまでからも、保険外併用療養費制度等において、患者の状況や治療の特性に応じて給付内容に一定の差を設けているものがございます。 ですから、本制度につきましても、そのような趣旨のものではございますが、本制度につきましては、保険を使って医療用医薬品の処方を受ける方と、保険を使わずにOTC医薬品で対応する方との公平性、これを確保する観点から、必要な受診を行った上で、結果的に対象となるOTC類似薬が支給される場合に別途の負担を求めるものであります。 引き続き必要な受診が確保されますように、別途の負担は急激な負担増とならないよう、薬剤費の四分の一に設定をするほか、別途の負担を求めない、例えばがん、あるいは難病患者等に対する配慮措置を今後検討していくことにしております。 本制度におきましては、被保険者間の公平性を確保するために、一定の場合に別途の負担を求めるものでありますので、医療保険制度の趣旨に反するものだとは考えておりません。
○早稲田委員 現役世代の保険料負担軽減ということもずっとおっしゃっているわけですけれども、この場合、保険料の軽減額は年間四百円でありまして、それに比して、現役世代に多い花粉症の方、かえって負担増となる事例も寄せられております。月額で負担が千五百円というふうになるということもありますので、決して、公平かどうかという意味においても、もっときちんと考えていく必要があると私は思っています。 それから最後、出産費用の無償化における産痛緩和ケアの加算ということも提案をさせていただきたいと思います。 前回の十五日の厚労委においても、環境整備をしていくということを大臣から御答弁いただきまして、これは評価させていただきますが、例えばですけれども、標準的な費用に含まれないとしても、人の痛みというのはいろいろ違いもありますけれども、やはりここのところは、例えば産痛緩和ケア加算といった給付の在り方、これも考えていくべきではないかと思いますが、大臣の御見解を伺います。
○上野国務大臣 御案内のとおりでありますが、分娩の経過というのは多様で様々でありますので、そうしたことも踏まえまして、今回の見直しにおきましては、正常分娩一件当たりの基本単価を設定した上で、施設の体制あるいは地域における役割、こうしたものを評価をいたしまして、加算を設ける考えであります。 御指摘のような産痛緩和ケアはもちろん大切でありますが、行為に着目した加算ということは現在は想定をしておりません。ただ、具体的な水準につきましては、今後、保険料の影響、あるいは助産所も含めた分娩取扱施設の経営実態、これもよく見ていきたいと考えておりますので、そうしたものを踏まえて、関係者の御意見を丁寧にお伺いをしながら、施行に向けた準備を進めていきたいと考えています。
○早稲田委員 時間が来ましたので終わりますが、是非、助産所も含めて、しっかりやっているところの調査をしていただきたいと思います。 以上です。ありがとうございました。
○大串委員長 次に、山本香苗君。
○山本(香)委員 中道の山本香苗でございます。 早稲田委員に引き続きまして質問させていただきたいと思いますが、まず最初に、医療機関の業務効率化、勤務環境改善支援についてお伺いしたいと思います。 今、医療の現場では、入院患者の高齢化に伴いまして、ADLの低下や廃用症候群の進行だとか、また転倒リスクの増大といったものが顕在化しております。 こうした中で、リハビリテーションの早期かつ積極的な介入というのは、患者さんの機能回復や重症化予防に資するだけではなくて、いろいろな多職種の方々との連携、その円滑化を通じて、医療機関全体の業務効率化の向上に資する、そのような重要な機能を有していると私は考えておりますが、厚生労働省としてはどのような見解をお持ちでしょうか。
○森光政府参考人 お答えさせていただきます。 急性期から回復期まで、リハビリテーションを積極的に取り入れていくということは、患者の回復にとって非常に重要であるというふうに認識しております。 そのため、早期リハビリテーション加算等を設けることで、発症初期のリハビリテーションを推進しているところでございます。また、議員御指摘のとおり、多職種との連携ということで、患者の早期退院やADLの維持向上を目指し、看護・多職種協働加算、これを新設したところでございます。 これら急性期の、特に早期からのリハビリテーションに関する点数の評価の引上げや、病棟への配置を要件とする点数区分の新設等により、リハビリテーション専門職が回復期リハビリテーション病棟や訓練室以外の病棟等でより急性期から活躍するということを期待をしているところでございます。
○山本(香)委員 患者さんにとっての治療効率のみならず、業務改善というところではどういう評価ですか。
○森光政府参考人 私どもは、リハビリテーション、これが早期から実施をされる、そしてまた多職種協働で、円滑な引継ぎがなされるということによりまして、リハビリテーションに携わる理学療法士、作業療法士等のリハビリ専門職の業務改善にもなりますし、また、それらを通じて看護職やそのほかの職員の業務改善にもつながるというふうに考えておるところでございます。
○山本(香)委員 今回、法改正を通じまして、業務効率化、勤務環境改善に取り組む医療機関を支援する事業を地域医療介護総合確保基金の新たな区分にするということでありますが、この事業においてリハビリテーションというのはどう位置づけられているんでしょうか。
○森光政府参考人 業務効率化を目指す基金の創設ということでございますが、その対象として、リハビリテーションの業務効率化というのも対象としておりまして、私ども、法改正に先行して実施します令和七年度補正予算における補助事業では、医療機関が業務効率化計画において設定する目標の例示として、リハビリ職種の場合には、御指摘の、入院後早期リハ介入率の増ですとか、そういうことを例示をしておりまして、そういう形で、リハビリ専門職、それからリハビリテーションに関わる方々の業務改善というのもこの対象として、しっかり進めていきたいというふうに考えておるところでございます。
○山本(香)委員 先日、愛知県にあります藤田医科大学病院のリハビリテーション部門を視察をさせていただきました。 藤田医科大学というのは、御承知のとおり、ロボットリハビリの先進拠点でありまして、国際的にも大変高く評価されているんですけれども、国内で余り知られていない。最近、羽田空港のところにも新たな拠点をつくられて、参議院の経産委員会が視察に行かれていらっしゃるんですね。私たちも是非見に行きたいなと思っている次第でございますけれども。 このロボットリハビリテーションを導入することでどういうことが起きているかというと、動作の自動計測や、また評価のデータ化が進んで、評価記録業務の効率化が図られておりました。また、発症数日の早い段階で、重度の介助を要する患者さんに対して、従来は、なかなか一人の療法士さんが、歩行リハビリが困難な場合に抱えてやるというのはすごい難しいので、複数人でやらなきゃいけないわけなんですけれども、ロボットの活用によって一人の療法士さんでリハビリテーションが可能となったおかげで、より集中的なリハビリ提供が実現でき、急性期病棟の在院日数の短縮にも寄与するなど、医療機関全体の業務改善に大きく貢献していると伺いました。 このように、藤田医科大学病院みたいなぴかぴかなところもこういう形なんですけれども、実は私の地元の堺にも、極めてリハビリテーションを一生懸命やっている医療機関がございまして、そこも、回復期リハのところで、一台三千万、高い、だけれども、患者さんのためにと自主財源の中から購入されて、そしてこれを導入している。それによって何が起きているかといったら、患者のデータ化のところが、今まで三、四人かかっていたところが瞬時に終わるわけですね。 それによって極めて効率的だということで導入されているわけなんですが、ロボットなど医療機器によるリハビリテーションは、治療効率を上げるだけではなくて、業務改善の効果もめちゃくちゃ大きい。こうしたリハビリテーションにおけるロボットなどの医療機器もこの事業の補助対象になるということでよろしいでしょうか。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 今回の法案に盛り込んだ基金の事業というのは、対象となる機器それからサービスを指定する仕組みではございませんで、業務の効率化や勤務環境改善に資するものであれば幅広く対象となるものだと考えております。 ただ、実際に基金事業の対象とするという際には、補助を受けようとする医療機関に対して、業務効率化ですとか勤務環境改善への効果、これの確認、それから既存の財政支援との関係を整理する等の精査は必要でございます。 そして、個別具体的に判断をしていくこととなりますが、御指摘のリハビリ用ロボットも含めて、そのような、いわゆる業務効率化や勤務環境改善に資するものというものであれば、幅広く対象とするという考え方でございます。
○山本(香)委員 実は、この点、余り知られておりませんで、私も補助要綱とかQAとかを見させていただいたんですが、ロボットと文字が出てくるとすると、薬剤、検体搬送ロボット、この程度なんですよね。皆さんの意識は全く、ただ単に、何かDX、スマホとか、そういう、本当に事務業務効率みたいなところばかり見ていて、こういうものがしっかり、物は指定しないけれども、ちゃんと業務効率が図れるものだったらこういうものの対象になるんだということを改めて是非周知をしていただきたいと思うんですが、どうでしょうか。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 今回の業務改善に資する、そういう基金につきましては、まず、利用していただく医療機関から計画を出していただきますが、その効果、その機器を使ってどういう効果があったのか、そういうことについても、私ども、収集をした上で、それぞれの病院がこういう機器を導入してこういう効果があったということを収集して、それを公表していくという形によりまして、それぞれの医療機関が、自分の提供する医療サービスに合った形で、いろいろなものを検討し導入していくということに資するような取組をしていきたいというふうに考えておりまして、その一環でリハビリに関しても進めていきたいというふうに考えております。
○山本(香)委員 しつこいようでごめんなさい。是非QAに書いてもらいたい。
○森光政府参考人 業務効率化に資する例として様々なものがありますので、その中に含めるということは可能だと思っております。
○山本(香)委員 是非よろしくお願いしたいと思います。 午前中の質疑の中では、予算規模が少ないから、そもそもこんなのできるかみたいな話もあるんですが、是非そこは、予算、しっかり頑張っていただきたいと思いますし、あとまた、この事業は補正でやったんですよね、令和七年度。めちゃくちゃ書類が大変、現場の方は物すごいこれが、極めて負担が大きいと伺っておりますので、是非その辺りも改善をしていただきたいと思います。 先ほど来のリハビリテーションは急性期が大事だという話なんですが、予防介入がめちゃくちゃ大事だと私は思っております。 地元の医療機関なんかで聞きますと、予防介入といったときに、医療機関は今、手弁当で、持ち出しで、例えば、地域で高齢者の方が集まるような、うちの地域だと触れ合い喫茶とかをやっているんですね。朝、何かパンとコーヒーぐらいを百円ぐらいで出して、そういったところに来ている高齢者の方々にフレイル予防とかいろいろ言っていて、気になる人たちにはちょっと声をかけて受診を呼びかける。 これを何で手弁当でやっているかということなんです。これは業務効率改善にもつながるんだというわけなんです。なぜかというと、日頃から人間関係ができますよね。そうすると、あの人がおるんやったら、ちゃんと先に早く病院行こかと、早く受診につながる。何か事が起きる前に、ちゃんと電子カルテに既往症だとか様々載っておけば、何かぱっと倒れたときにはすぐに対応できて、入院のヒアリングをするときの業務は物すごくやはり病院にとって負担になっていて、こういったことの軽減にもつながるし、なので、予防介入で地域にどんどん出してやっているんだと。ただ、これは全部持ち出し。 私は、業務改善といったときに、何でもかんでもDX、DXというんじゃなくて、こういう地味な活動こそ是非見てあげて、支援をしてもらいたいと思うんですが、どうですか。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘の、地域での、まさに地域包括ケアの一環としてなされるような活動ということについては、非常に重要なことであると思いますし、これから二〇四〇年に向けて、まさに地域に必要な医療を提供する、そしてそれをいかに効率的に、いかに効果的に届けるのか、そしてそれを一緒につくり上げるのかということについては非常に重要なことだというふうには理解をしておりますけれども、今回の基金に関しては、やはり、先ほどありましたように、非常に高額な機器等を必要とするような場合が医療機関の場合は非常に多いということもありまして、基金という形で数年にわたって支援を継続的にするということでこの基金をつくったという経緯がございます。 ですので、取組に関しては、私ども、しっかり重要なことだと認識はしておりますが、今回の基金については、やはり導入に係って当初どうしても必要なお金がかかるといったものに関して支援をするという目的でつくらせていただいておるということでございます。
○山本(香)委員 基金は基金なんですけれども、DXだけが業務改善じゃないということなんですよ。いろいろな作業を見直す中で、本当に必要なものにお金をつけていくべきだと思うので、適正化委員会をやるじゃないですか、そういう中でこういうこともちゃんと入れていってください。それは何かの形で評価しますぐらいやってほしいなと。是非、森光さん、御検討いただきたいと思いますし、大臣もうなずいていただいておりますので、是非御検討いただきたいと思います。 理学療法士とか作業療法士、言語聴覚士といったリハビリテーション専門職というのは、こういった予防、フレイル予防だとか重症化予防などの重要な役割を担っていただいているんですが、根拠法である理学療法士及び作業療法士法や言語聴覚士法においては、例えば、理学療法士法の業務と書いているところは、身体に障害のある者に対し、基本的動作能力の回復を図るための治療と規定されておりまして、回復とあるんですよね。予防の視点が明確に欠けているわけなんですよ。つまり、やっているのに法律に書いていない。というか、現状に法律がついていっていないというのが正しいんだと思うんですが。 是非、リハビリテーション専門職の役割を、予防から生活期までしっかりと含めて明確化する観点から、理学療法士法等根拠法の見直しをそろそろやっていただけないかと思うんですが、どうでしょうか。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 議員御指摘のとおり、リハビリテーション専門職には、介護予防事業等において転倒予防の指導など、入院に至る前からの役割、まさに予防に関しての役割というのは大きいと認識しておりまして、地域の中で活躍いただく、これも重要なことであるというふうに認識をしております。 一方、介護予防事業等の提供については、原則として特別の資格なしに行うことができて、リハビリテーション職種が行うことも可能であるということから、現場での解釈に混乱が生じないように、平成二十五年に、介護予防事業等において理学療法士という名称を使用することが可能であり、そして、診療の補助に該当しない業務というのは医師の指示は不要であるというような通知を発出しておりまして、今後更にリハビリテーション職種がより一層能力を発揮して活躍することを期待しておるというところでございます。
○山本(香)委員 ということは、法改正は検討しないということですか。
○森光政府参考人 基本的に、今議員御指摘のとおりの活動というものについては、法解釈上、いわゆる理学療法士、作業療法士の方が携わって、そして活躍されるということに関しては、障害になるということは今現在ないという状況でございます。
○山本(香)委員 障害になるならないじゃなくて、きちんと位置づけてそれをやっていくという体制を、一九六五年ですよ、できたの。もう見直す頃だ、見直す時期だと思っておりますので、職能団体の皆さん方も要望されておりますことは御存じだと思いますが、是非、私は、これはしっかり位置づけていただきたい、解釈で云々の話じゃなくて、きちっと、活躍できる分野をちゃんと法律で担保してあげていただきたいと思います。 もう一つ、処遇改善についても伺いたいと思います。 予算委員会でも大臣にお伺いしたと思うんですが、令和七年度補正予算と令和八年度の診療報酬でしっかり対応しますということなんですが、確認して確実に引き上げていただきたいと思うんです。 聞いたら、職種によって調査し確認すると聞いているんですけれども、どういう職種でやるかまだ決まっていないというので、ちゃんと三職種それぞれ確認をしていただきたい。そして、確実に引き上げているかどうか、確認をしていただきたい。よろしくお願いします。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 令和七年度の補正予算の医療・介護等支援パッケージでは、医療機関それから介護事業者への給付金を支給するということで賃上げを支援をしております。支給額は必ずリハビリ職も含めた職員の賃金改善に充てるということとしておりまして、賃金改善に充てられなかった場合には返還を求めるというところまで規定をしておるところでございます。 まず、この支援を速やかに行き届かせるとともに、リハビリ職も含めて、実績報告や調査において賃金改善の状況を確認し、現場で働く幅広い職種の着実な賃上げにつながるよう取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。
○山本(香)委員 丸めてじゃなくて職種別に確認していただけるということですか。
○森光政府参考人 その実績の報告ということでございますけれども、補正予算等々については、基本的に全医療機関を対象に支給をするということにしております。 そうしたときに、医療機関側の負担というのもあります。また、全職種とした場合に、医療機関によっては、雇っていらっしゃる、雇用されている人の数というのが非常に少ないところもあるということもありますので、どのような形で実績報告書をもらうのか、どういう形でもらうのかというのについては、これから少し工夫をさせていただきたいと思っております。
○山本(香)委員 ひもづいていないんですよね、今の段階で。是非、そこで工夫という形で見えるようにしていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 大臣にお伺いしたいと思います。 その予算委員会で、厚労省の中にこれまでも何回もお話ししているリハビリテーションを一括して見る部署がないという話を、制度の中にはきちっと埋め込まれているんだけれども、今回もいろいろ答弁をやるに当たって、老健局とやり取りしなきゃいけないのか、医政局だけでいいのかとか、様々いろいろあって大変なんです。そういう観点から、リハビリテーションを統括して見る部署がないということを指摘したら、大臣から、リハビリテーションとそれに関連する皆さんを応援できるような省内の体制はこれからしっかり取らせていただきたいと考えていますと御答弁をいただきました、二月二十七日。 進捗状況、いかがでございましょうか。必ずやっていただけるんですよね。
○上野国務大臣 現在も、省内の関係部署にリハビリテーション専門職の資格を持つ職員の方を適切に配置をするなど、関係各所、連携を図る体制を整えております。 これまでからも関係課による定期的な打合せというのは行っているんですけれども、今回新たにリハビリテーション政策に係る関係チームのようなものを立ち上げさせていただきたいと考えています。名称はこれから考えます。それで、ワンストップで窓口も設けていきたいと考えています。(発言する者あり) 〔委員長退席、鬼木委員長代理着席〕
○山本(香)委員 今、もっと踏み込んでという応援をいただきました。私も、もっと踏み込んでいただきたいんですね。 これは、この間、加藤元厚生労働大臣とかも、いろいろ議論をさせていただいたんです。厚生労働省の省内のつくり方として、やはりどこかにないと、連携だけだと薄まるんですよ。必ずどこかにないといけない。では、医事課かというと、ちょっと違うよねという話の中で、きちっと連携体制、チームをつくっていただくのはまず一歩だと思うんですが、その次の段階も見据えて御検討いただけるチームにしていただきたいと思っております。必ず、お待ちしておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 次に、がらっと変わりまして、市町村国保についてちょっとお伺いしたいと思うんですが、市町村国保は今、被保険者の高齢化、また今、勤労者皆保険の推進により、加入者がどんどんどんどん減っているわけです。また、財政基盤が脆弱で、保険料の上昇にも歯止めがかからない、高い。それに加えて、事務処理体制についても、人員不足や専門性の限界によりまして、医療費適正化や保健事業、データヘルスの推進にも十分、やりたいけれども、取り組めていないというお声が寄せられております。 厚生労働省は、こうした市町村国保の実態をどう見ていらっしゃいますでしょうか。
○間政府参考人 お答えいたします。 国民健康保険は、今委員から御紹介いただきましたような構造的な課題を抱えている上に、現在、特に国民健康保険の事務を担っていただいている市町村では、人口減少の影響などによりまして、一般行政職員、保健師を含めた人材不足が課題となっております。将来的には保険者としての事務の実施に支障を来すおそれもあるとの指摘もいただいておりまして、対応が必要と私どもも認識しております。 こうした状況の下では、都道府県内の各市町村における住民サービスなどに大きく差異が生じないよう、事務の標準化、広域化そして効率化によって、住民サービスを向上しつつ均てん化することが大事だというふうに思っています。 これまでも、各都道府県で策定しております国保運営方針に、市町村が担う事務の広域的及び効率的な運営の推進に関する事項というのを記載しまして、都道府県ごとに基準の統一やシステムの統一などの取組を進めてきたところでございますけれども、今後更に、各都道府県にある国民健康保険団体連合会が、都道府県や市町村と協力しながら、市町村の事務負担軽減をより強力に進めていく必要があるのではないか、このように認識しているところでございます。
○山本(香)委員 私も、今回、市町村の事務処理体制というのを改めていろいろな資料で拝見させていただいていたら、やはり人口千五百人規模の小規模町村においては、資格管理、保険料の決定、賦課、徴収及び保険給付を常勤職員一人のみで担当、保健事業については保健師二人で実施。大変ですよね。 かつ、専任の職員はどんどん減っていって、この間、約一〇%減少している。本当に、やる人がいないという状況の中で無理にやっているわけですけれども、今局長がおっしゃっていただいたように、いろいろな形で、事務の標準化とか様々やってきていただく中で、国保の都道府県単位化というものも後期高齢とかでやってきていただいているわけですが、実務の負担というのは、法律で、法定事務をやるだけでも物すごく市町村にこういう業務というのは集中しているわけなんですね。特に、今紹介したように、小規模の自治体というのは、もはや現場は限界という状況になって、物すごく厳しい。 そういう状況を認識していただいていたからこそだと思うんですが、今、この三月ですか、中間取りまとめをやっていただいておりますけれども、都道府県の連合会の方の役割というものを強化するような形で、自治体の事務負担軽減に向けた都道府県国民健康保険団体連合会の役割強化に関する会議の中間取りまとめを出していただいておりますが、私は、まさしく時宜を得たもので、しっかり都道府県の連合会の役割強化というものは不可欠だと思っております。 ただ、都道府県も結構格差があって、ばらばらなんですよね。なので、同時に、私は、是非とも、全国の知見を集約して横断的に支援する体制の中核として、国民健康保険中央会の機能強化も極めて重要だと思っております。 しかし、国民健康保険中央会というのは、この間、業務の高度化、いろいろな業務をどんどん追加していっているわけで、専門性も高いものもいっぱいやって、急速にこれが進めてあるわけなんですが、それはすなわち極めて公益性の高い役割を担っているんですけれども、はたと見たら、法人格は依然として公益社団法人なんですね。公益社団法人にとどまっているわけなんです。 現在の枠組みのままで、本当にこの求められる機能というのを十分に果たし続けることができるのか、制度的な限界があるんじゃないかと思うんですが、国民健康保険中央会の法人の在り方を含めて、しっかりと見直しを図るべきじゃないかと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○上野国務大臣 御指摘のとおり、国保連合会を通じた自治体支援を強力に進めることに加えまして、今後、医療DXによる効率化の推進と公益性の高い業務を担う観点からも、国保中央会、これについても機能の強化が必要であると考えております。 法人格の問題は、また局長から答弁があると思いますが、そうしたことも含めましてしっかり検討していきたいと考えています。
○間政府参考人 国民健康保険中央会の法人格については、委員御指摘のとおりでございます。 今後ますます重要な役割を担うという点においては、国民保険中央会が連合会のいわば集合体であるという性格もありますし、また、今もおっしゃったように、センターで全体を束ねていくというような役割と、少し違った性格の要素もありますので、どういう形がいいのか、関係者も含めてしっかり検討してまいりたいと思います。
○山本(香)委員 公益社団法人ということは、指導監督は厚労省じゃないということなんですよ。今めちゃくちゃ重要な業務を担っていただいているのに、このままでいいのかという問題意識でございますので、是非、今、大臣また局長、御答弁いただきましたけれども、問題意識は認識していただいていると思いますので、関係者の方がたくさんいらっしゃいますから、ここで決め打ちでおっしゃられるような話ではないとよく認識しておりますので、しっかりこの点、御議論いただきたいと思います。 時間が迫ってまいりまして、ちょっと大きい問いを飛ばさせていただいて、最後のところに、三好年管審に、是非ともこれはという質問を最後にさせていただきたいと思います。 社会保険手続における氏名の表記問題というのがあるんですね。どういうことかというと、今、我が国において外国人労働者が増加する中で、氏名の表記がローマ字だとか原語表記のみで、統一的な片仮名表記が制度上位置づけられていないことによりまして、社会保険の手続において今ちょっと混乱が生じております。 といいますのも、住民票においては片仮名表記は記載されていない。片仮名は、必須記載事項じゃなくて任意なんですね。そして、外国人本人であっても、自らの氏名の片仮名表記がどれが正確なのか、必ずしも判断できるわけじゃないんです。 その結果どういうことが起きているかというと、事業主や社会保険労務士が手続のたびに、本人が発音をする、これを聞き取って片仮名で書いているわけなんですけれども。そうすると、年金事務所において、年金事務所は住民基本台帳が見られる端末があるじゃないですか、出してきた紙を見て、事業主が出してきた資格取得届出の片仮名表記が、見て、違うとかといって受け付けてくれない場合があるんです。 その場合、じゃ、どうするかというと、自治体の窓口までその本人を連れていって、そして住民基本台帳に載っている片仮名を教えてもらわなくちゃならないという形で、現場で物すごく大きな負担になっております。 こうした状況をこのまま放置していると、名寄せができなくなる、記録が分断されるといった問題が生じて、保険料記録の誤りや給付漏れのリスクにもつながっているんじゃないか、というか、もう既に起きているんじゃないかという懸念をしております。 別に、これは社会保険だけじゃなくて、実は銀行においても同様で、片仮名しか受け付けてくれない。ローマ字表記は駄目ということでありますので、その他の手続においても同様の課題があって、本来この問題は政府全体として検討すべきものであると思っているんですが、そんなことを待っていたら、この問題は物すごく大きくなっていって、第二の記録問題みたいになったらえらいことになりますので、特に社会保険の問題は極めて重要ですから、まず、社会保険手続におけるこの片仮名表記問題の解消を速やかに図っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 〔鬼木委員長代理退席、委員長着席〕
○三好政府参考人 お答え申し上げます。 まず、一点、記録問題といったようなところというのは、今、外国人の方について発生していないというところを御説明したいと思います。 これは、外国籍の方の社会保険加入の際の手続というのは、事業主さんに提出いただく届け書と住民基本台帳の情報一致を確認して処理を進めているということでございます。 具体的には、例えば外国から初めて来られたような方については、届け書に記載されたマイナンバーをキーとしまして、住民基本台帳情報と照会しまして、両者が一致しているということを確認して、基礎年金番号を振り出して、それを年金記録として保管する。その方が例えば転職したというような場合には、既に基礎年金番号が付番されていますので、以後も同じ番号で管理していく。 つまりは、住民基本台帳と突合して本人確認をしているという点、それから、マイナンバーや基礎年金番号のように、一人に生涯一つ振り出される番号というのをキーとして名寄せをして管理をしているということでございますので、いわゆる記録誤りとか給付漏れとか、こういうことは生じないような仕組みになっているというふうに思ってございます。 他方で、今先生からるる御指摘もいただきましたように、いわゆる現場でいろいろ、本人確認するのが、手続が混乱といいましょうか、手間がかかっているというところは実態として把握をしております。 これは、年金記録システムは、今、先ほど御紹介いただきましたように、外国人の方というのは振り仮名氏名のみで管理をしておりますので、ある外国籍の方が転職されたときには、また新たに振り仮名で届出をしていただいて、それが元々登録されている振り仮名氏名と合っていない場合には、それは本当に本人かどうかというのを確認する必要がございますので、事業主さんを通じて確認する。 必ずこれは本人の方に事務所まで来ていただかなきゃいけないというルールを別に設けているわけではございませんで、大半の場合には事業主さんとの間で完結はしておりますけれども、しかし、そうやって二度、三度とやり取りをしているというところで御負担をおかけしている場合があるというふうには認識しております。 これは、元々、住民基本台帳というのは、先ほど先生から御紹介いただきましたように、振り仮名氏名は任意記載事項というふうになっておりまして、基本的にはアルファベットで、ローマ字表記で情報を管理されておりますので、最初に突合するときには、我々もローマ字氏名の届出もいただいて、その情報も保管しているところですので、その保管しているローマ字氏名、アルファベット情報も活用して、転職した場合の手続というのももっとスムーズにできるんじゃないか、そういうクイズみたいなことをしなくても済むようにできるんじゃないかということで、今、日本年金機構を含め、関係機関と検討を図っているところでございますので、できる限り速やかに対応できるよう努力してまいりたいと考えてございます。
○山本(香)委員 終わります。ありがとうございました。
○大串委員長 次に、沼崎満子君。
○沼崎委員 中道改革連合の沼崎満子です。 本日も、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 最初に、議法、全ての国民が安心して医療を受けられる環境の整備を図るための高額療養費等の制度の在り方に係る措置に関する法律案、ちょっと長い法律なんですけれども、御質問をさせていただきます。 高額療養費制度は、国民皆保険の下、重い病気にかかった場合であっても必要な医療を受けることができる極めて重要なセーフティーネットであると私自身も認識をしています。また、現在審議されている健康保険法の改正案においても、度々この高額療養費の見直しが大きな論点となっております。患者の受療機会の確保と併せて制度の持続性をどのように確保していくのかは、非常に重要な課題であると思っております。 そうした中で、今回提出されたこの議法について、提案者にお伺いをいたします。 まず初めに、この法案はどのような位置づけのものとして提出されたのでしょうか。現在審議中の健康保険法改正案との関係をどのように整理したらいいのか、両立し得るものと考えているのか、見解をお伺いいたします。
○早稲田議員 沼崎委員の議員立法に対する御質問にお答えしたいと思います。 通称、国民が安心して利用できる高額療養費制度の見直し法案についての位置づけのお尋ねでございますが、政府案は、現在審議をされておりますけれども、高額療養費制度を定める際の考慮事項を百十五条に追加をいたしました。長期療養者に配慮をするという内容でございます。しかし、現在でも、その経済的な負担から治療を断念したり生活の困窮に陥る場合があるというような現状もございますので、憲法第二十五条が保障しております生存権保障の趣旨に照らしましてなお不十分であると考え、本法案を提出をいたしました。 その上で、本法案は、政府案の足らざる部分を追加するものでありまして、方向性としては政府案と同様であり、政府案と両立するものと考えます。
○沼崎委員 ありがとうございます。 続いてですが、法案で、第一に趣旨規定として、高額療養費が医療保険において中核的な役割を果たしていることが明記をされています。高額療養費制度が重要な役割を担っていること自体は多くの方が共有している認識であると思いますが、あえてこの中核的な役割を果たしているということを書き込んだことは、提案者として明確な問題意識があったものと理解をしております。 趣旨規定として置いた理由についてお答えをいただきたいと思います。
○早稲田議員 お答えいたします。 中核的な役割を果たしていると規定をしました趣旨でございますが、第一条において、本法律案では、高額療養費制度が、医療保険制度において、国民の生命とそれから生活を守る上で欠くことのできない中核的な役割と明記をしています。これは、この制度が、医療費の自己負担が過重なものとならないよう、患者の負担能力に応じて自己負担に上限を設けるものであり、国民の生命と生活を守る重要なセーフティーネットとして、医療保険制度について中核的な制度として位置づけられるものと考えております。 この点につきましては、三月二十四日、参議院の厚生労働委員会における小西委員の質疑の中でも、政府も同様の認識を示しているところでございます。 そして、明確に中核的な制度というふうに位置づけましたことで、法案にも明記をすることで、やはり、政府が基本方針に基づいて必要な法制上の措置を講ずる際には、この中核的な役割という趣旨が非常に必要で、重要でありまして、この方針を踏まえた対応を求めるというところで意義があるものと思います。
○沼崎委員 ありがとうございます。 次にですが、本法案では、高額療養費等の支給要件や支給額を定める際に、高額療養費等の支給を受ける者そのほか関係者の意見を聞くこと、さらに、その前提として、算定に関わる資料そのほか必要な資料を提示する、このことも規定をされております。 制度の見直しに当たっては、受療への影響や家計への影響を的確に把握しながら、同制度の持続性にも十分配慮をしていく必要性があると思います。制度を利用する当事者の声を丁寧に踏まえることは極めて重要でありますが、一方で、意見を聞くということが形式的にとどまっては、本来の趣旨は十分に生かされないのではないかと考えます。この点は、昨日の参考人の御発言の中でも御指摘があったところだと思います。 そこで、当事者そのほか関係者の意見を聞くこととした趣旨についてお伺いいたします。また、単に意見を聴取するだけでなく、その前提として、算定に関する資料等の必要な資料を提示することを規定した理由についても併せてお伺いをいたします。
○早稲田議員 御質問ありがとうございます。 単なる一回のヒアリングということでは、当事者の意見を聞いたということにはならないのではないかと考えます。 当初、政府が、石破総理のときでございましたけれども、この高額療養費制度の見直しを行おうとした際に、当事者の意見を全く聞くことなく、短期間の議論で決定をしようとしていたことがありまして、これが丁寧さを欠いていたと思います。 今般の見直しにおきましては、当事者も参加する専門委員会を九回設けて検討されました。これは、検討プロセスを確実に進めていく観点から、さらに、社会保障審議会の意見を聞く手続を明記し、その手続において、高額療養費の支給を受ける当事者の意見を聞くための措置を講ずるよう決定をいたしました。今回限りの専門委員会の設置ということにならないようにということも含めたものでございます。 また、昨年十二月の政府の高額療養費制度の見直しの基本的な考え方の取りまとめでは、肝腎の自己負担額の引上げの具体的な金額が当事者には示されませず、そして、金額について当事者の意見を十分聞いたという状況にはないということも当事者団体から問題視する声も上がっております。 そこで、あらかじめ自己負担の増額などに関する高額療養費等の支給額の算定に関わる資料もきちんと提示をした上で、当事者の意見を、参画をしていただいて聞くということが必要な手続として規定をいたしました。 以上です。
○沼崎委員 議法に関する御質問は以上になります。提案者には、どうもありがとうございました。御退席いただいても大丈夫でございます。
○大串委員長 よろしければ退席してください。
○沼崎委員 では、続きまして、協会けんぽの国庫補助に関する措置に関して御質問をさせていただきます。 協会けんぽの財政状況については、健全な財政状況が定着をしてきておりまして、準備金が約六兆円近くまで積み上がっていると承知をしております。 このことを背景として、今回、特例減額の控除額を時限的に各年度五百億円、三年間引き上げる、ちょっと分かりにくいんですけれども、控除額の減額を引き上げるということなので、すなわち、協会けんぽに渡る国庫補助は引き下がる、そういった措置になっております。 協会けんぽの財政については、足下では一定の安定性が見られておりますが、今後を見通ししますと、高齢化の進展や医療費の増加、加入者構成の変化など、中長期的な予想というのはまだ不確実性が大きいものと考えております。 また、昨日の参考人質疑の中でも、財政の安定化に当たっては一六・四%の国庫補助率が前提となっている、それがあるから安定化をしているといった御発言もありました。 つまり、現在の財政の安定化は、保険料収入だけで成り立っているわけではなくて、一定の国庫負担に支えられているということ、そういったことを考える必要性があると思っております。 そうした中で、今回の措置をあえて、三年という期間で五百億、そういった形にした理由というのをまずお伺いをしたいと思います。
○間政府参考人 お答えいたします。 協会けんぽにつきましては、先ほど委員もお触れいただきましたように、近年、堅調な保険料収入などを背景に、健全な財政運営が定着しております。準備金も積み上がっているということでございますが、そうしたことも踏まえまして、協会けんぽにおいて、今年度から三十四年ぶりに平均保険料率の引下げが行われるとともに、本法案では、現行の国庫補助額を減額する措置について、減額幅を更に上乗せする時限的な措置を盛り込んだところでございます。 この時限措置の考え方ですけれども、現行の国庫補助額を減額する措置が開始したのは平成二十七年度以降なのでございますが、それ以前の剰余金のうち、単年度の収支差がプラスとなった平成二十二年度の翌年度である平成二十三年度から二十六年度までの四年度の間に現行の特例減額が行われていたと仮定した場合の控除額を基に、国庫補助一六・四%分は幾らかというのを計算しますと、総額約千五百億円となります。 これを国庫支出額から追加的に差し引く法律上の措置ということなんですが、これを、じゃ、いきなり千五百億円を一年で全部お返しいただくのかということではなくて、本措置が財政に与える影響を平準化する、ならしていくという観点から、三年間の時限措置として、各年度五百億円を追加的に国庫支出額から差し引くこととして御提案申し上げているものでございます。
○沼崎委員 ありがとうございます。 今の御説明を踏まえると、今回の措置は、これまでの経緯を踏まえた調整的な対応というふうに理解をいたしました。ということは、将来的な、この三年が終わった後に、その後もこういった措置が継続ということではなくて、一定期間に限った措置という理解でよろしいでしょうか。
○間政府参考人 御指摘のとおりと思います。 今回の措置は、特例減額の考え方を若干過去にも適用した場合どうなるかということですので、限定的なものだと考えております。
○沼崎委員 承知しました。 そこを踏まえてなんですが、協会けんぽの収支の今後の見通しをどのように考えているかについてお伺いをします。 足下で準備金が積み上がっているとはいえ、今後の高齢化の進展、先ほども言いましたけれども、医療費の増加、そういう中でこれから協会けんぽの収支が中長期的にどのように推移していくか。それは、制度の安定運営や、被保険者の負担、事業主の負担、国庫補助をどれからどうしていくか、そういうことを考える上では将来見通しは非常に重要だと思っております。 そこでお伺いしますが、協会けんぽの中長期的な収支についてどのような見通しを現状で持っておられるでしょうか。
○間政府参考人 お答えいたします。 協会けんぽにおきましては、将来の賃金上昇率や医療給付費の伸びについて、複数の仮定を置いた財政のシミュレーションを行っております。さらに、これは実は複数回、今回に関しては行われておりまして、協会けんぽの運営委員会というところにこのシミュレーションの結果も示されております。九月のときには保険料率一〇%で、また、十一月の運営委員会では平均保険料率の引下げなども織り込んだシミュレーションというのを示しております。 シミュレーションの結果は、仮定の置き方によって程度はございますけれども、今回の平均保険料率の引下げを前提として国庫補助率を現行どおりとした場合であって、その場合を考えますと、例えば、賃金上昇率を〇・九%、一人当たりの医療費の伸びが二・八%というやや固めの仮定を置いたシミュレーションでは、二〇三〇年度には単年度収支が赤字となり、約十年後には準備金残高が相当程度減少する見込みでございます。また、賃金上昇率を一・八%と別の仮定を置いたシミュレーションでは、単年度収支が赤字となるのは二〇三五年度と、少し延びるということでございます。 今回の時限的な措置は、そうした準備金残高の状況やこのようなシミュレーションの結果を踏まえて、政府として決定したものでございます。
○沼崎委員 承知しました。 二〇三〇年から二〇三五年には収支がちょっと現状よりは厳しくなってくるだろうという、そういったシミュレーション結果ということが分かりましたので、その点も制度の運営にはしっかり踏まえて、やっていただいているとは思いますけれども、補助金率に関しても御配慮をいただきたいと思います。 最後に、準備金の在り方についてお伺いします。 今シミュレーションの話がありましたが、協会けんぽは主として被保険者と事業主の保険料に支えられておりますので、その財源は、言うまでもなく国民の負担によって成り立っております。 そういう意味では、この準備金がしっかりあるということは、将来の医療費の増加や不測の支出に備えるために非常に重要な意味を持つ一方で、どこまで積み立てたらいいのか、そういった運用、活用の在り方に関しては、保険料負担をしている国民の理解を得るためには、先ほど御説明があったシミュレーションの結果等も含め、説明がしっかり必要ではないかというふうに思っております。 今後は、準備金があること自体は必要であるとしても、その積立ての目安や活用のルールをあらかじめ示していくということも国民の理解を得るためには必要というふうに考えますが、政府としてはどの程度が適正であると考えているのか、そういった活用のルールに関して国民にどうやって理解を得ていくのか、その点に関する御見解をお伺いいたします。
○上野国務大臣 まず、協会けんぽの準備金でありますが、先ほど来答弁がありますけれども、予期せぬ理由によりまして保険料収入が不足をした場合などに備えまして、保険給付に支障を来すことのないよう、いわばバッファーとして積み立てられているものであります。準備金に対する減額等の特例につきましては、先ほど来御説明をしているとおりであります。 その上で、委員から、一定のルールを設けて、準備金の在り方について検討すべきではないかというようなお話がありました。 これは、まさに、国民の皆さんへの説明という意味では、おっしゃることも十分よく分かるわけでありますが、ただ、今後、少子高齢化、高額薬剤の普及などが更に進みまして、医療費の増加が避けられないという状況があります。また、経済悪化による保険料収入の減少などがあった場合でも、被保険者の予見可能性の観点からは、保険料率を安定的に維持する必要がありますし、また、現在の加入者だけではなくて、将来の加入者の保険料負担にも配慮をしていく必要があろうというふうに思っております。 ですから、準備金の水準等を一定水準で考えるというのはなかなか難しいわけでございますので、機械的にどうかということはなかなか申し上げにくいわけでありますが、先ほど申し上げましたようなシミュレーションなども十分参考にしながら、今後の在り方については慎重に検討することが必要かと考えています。
○沼崎委員 ありがとうございます。 シミュレーションの結果をお示しするということも、理解を得る上では非常に重要かなというふうに思いました。水準を決めるのは難しいということも、今の御返答で一定理解をしたところであります。 では、次の質問に移らせていただきます。 先ほどの山本議員の問題意識とちょっと重なる部分があるんですけれども、業務効率化に関する基金の対象に対しての御質問になります。 以前の厚労委員会で、私は遠隔ICUに関して御質問をしたわけですけれども、遠隔ICUというのは、専門医が不足する地域でも質の高い集中治療を支える、そういう非常に優良な技術というふうに理解をしました。そして、その御紹介の中で、この遠隔ICUというのも医師の業務負担軽減に非常につながっている、そういったデータもお示しをさせていただきました。 現在進められている医療機関の業務効率化に関わる新基準、基金の対象となる新基準の中に、ICTの活用によって業務の効率化が図られた場合が対象になる、また、幅広く、そういった御説明もあったと思いますけれども、遠隔ICUによるそういったDXの対応に対しても、業務効率化に資する取組として対象という位置づけになるかどうか。先ほど別の部分で、リハビリというところで対象となるかという御質問だったと思いますが、遠隔ICUは対象になるかどうか、御見解をいただきたいと思います。
○上野国務大臣 先日も、委員から遠隔ICUの御紹介をいただきました。 これは、ICUで治療に当たる若手医師等に対しまして、複数の患者をモニタリングされている経験豊富な医師が遠隔で助言などを行うものでありますが、重症患者に対する医療提供体制の平準化を図るとともに、医師の勤務環境の改善を図る観点からも重要な取組だと考えています。 このため、遠隔ICU体制の支援を行う側、また支援を受ける側、両方の医療機関に対しまして運営費や設備整備費に対する財政支援、これを行うとともに、令和八年度の診療報酬改定においても、更なる普及に向けた措置を講じているところであります。 今、基金との関係につきまして御指摘がありました。新たな基金事業につきましては、対象となる機器やサービスを指定をする、そうした仕組みではなくて、委員から今、遠隔ICUも含めまして、業務効率化あるいは勤務環境改善に資するものであれば幅広く対象となり得るものです。 ただ、今申し上げましたように、既存の財政支援がありますので、それとの関係を整理するなどの精査が必要でありますので、個別具体的に判断をしていくことになろうかと考えています。
○沼崎委員 ありがとうございます。 既存の対処もあるということでしたので、併せてもし使えるようであればありがたいのかなというふうに思っております。 次に、業務効率化と人員配置の在り方についてお伺いをします。 ICTの導入や活用によって一定の効率化が図られたとしても、看護師等の配置基準が厳格に固定をされてしまいますと、その効果が制度に十分反映されない。今、看護師さんが非常に少なくて、そこが現場では非常に厳しいというお声をいただいていますので、そのための業務効率化でもありますが、配置基準でやはり明確に決まっているので、そこに対してこの業務効率化をどのように反映していくのか。 先ほどの遠隔ICUの話にも戻りますけれども、やはり加算に配置基準がはまらないので、加算が取れないというような御意見もいただいております。効率化と人員配置の在り方について、どのように今後反映させていくのか、お考えをお伺いいたします。
○間政府参考人 お答えいたします。 二〇四〇年という高齢化の、ある意味では高齢者人口が一番多い時期でございますが、そこに向けて、医療従事者の確保がますます困難になると見込まれる中、医療の質や安全を確保しながら医療機関における業務効率化を推進することは非常に重要だというふうに考えています。 今回の令和八年度診療報酬改定におきましては、今委員、看護の話を例に挙げてお話しになりましたけれども、例えば看護業務について、見守りや記録、医療従事者間の情報共有においてICT機器などを組織的に活用した場合に看護要員の配置基準を柔軟化する、あるいは、医師事務作業について、生成AIや音声入力システムなどを組織的に活用した場合に医師事務作業補助体制加算の人員配置基準を柔軟化するといったような、そうしたことに対して評価を新たに行うこととしたところでございます。 今後についても、医療機関におけるこうした評価の活用状況や患者さんへの影響等を把握しながら、引き続き中央社会保険医療協議会において議論していきたいというふうに思っております。
○沼崎委員 ありがとうございます。 もちろん安全性はしっかり担保した上で、人員配置基準の緩和についても進めていただきたいと思います。 ちょっと議題を変えまして、プレコンセプションケアについてお伺いをします。 今回の健康保険法の改正は、妊娠、出産に対する支援の強化につながる改正で、非常にその意義は大きいと考えております。政府は、大臣もおっしゃっていましたけれども、妊娠から出産、子育てまで切れ目のない支援の充実、これを図ろうとしているというふうに理解をしています。このプレコンセプションケア、妊娠前の取組についてもしっかり進めていただきたいと思います。高市総理も、施政方針演説において、性や健康に関する正しい知識を身につけ、健康管理を行うプレコンセプションケアを推進します、そのようなお言葉も聞かれました。 まず、このプレコンセプションケア、その言葉自体がまだまだ認知度が低いというふうに思っておりますが、このプレコンセプションケアは何かというのを改めてちょっと御説明をいただいて、どういう考えの下、これを推進しようとしているのか、お伺いをしたいと思います。
○竹林政府参考人 お答え申し上げます。 プレコンセプションケアは、性別を問わず、適切な時期に性や健康に関する正しい知識を持ち、妊娠、出産を含めたライフデザインや将来の健康を考えて健康管理を行うという概念と思っております。 こども家庭庁としては、妊娠前の女性だけでなく、性別を問わず全ての人が、発達段階や状況に応じて性や健康に関する正しい知識を身につけ、希望するライフデザインを行えるよう、プレコンセプションケアを推進してまいります。
○沼崎委員 ありがとうございます。 ちょっともう時間になったので、次の質問を最後にしようかと思います。 ただいま御説明いただきましたけれども、プレコンセプションケアは、今政府が進めている妊娠してからの支援という、それに先立つ、妊娠前からの支援になりますので、そこもしっかり進めていくということが非常に大事だというふうに思っております。 プレコンセプションケア推進五か年計画の中で、これをしっかり前に進めていくというお取組をされているというふうに認識をしておりますが、この支援、今後、どのような形で五か年計画の中で計画し、具体的には進めていこうとされているのか、お示しいただけますでしょうか。
○竹林政府参考人 お答え申し上げます。 今先生御指摘がありましたように、こども家庭庁では、昨年五月にプレコンセプションケア推進五か年計画を作りまして、今後、この五年間でプレコンセプションケアに関する一般的な相談窓口の認知度が一〇〇%となるようなことを目指し、ウェブサイト「はじめようプレコンセプションケア」におきまして相談窓口の一覧を掲載し、夜間対応を含む、SNSを活用したオンライン相談など、相談者の利便性に配慮した相談支援体制の整備などを進めているところでございます。 また、自治体での取組も進めていく必要があると思っておりまして、性と健康の相談支援センター事業の取組を行う自治体を一〇〇%としたり、全ての自治体で、プレコンサポーターの養成講座について自治体職員の積極的な受講、あるいはプレコンセプションケアの普及啓発などに取り組んでいただく、さらに、地方の実情に応じて地方版プレコンセプションケア推進計画を策定し、計画的に取組を進めていただくことなどを目指しております。 このような取組をもちまして、自治体におけるプレコンセプションケアの取組が広がるようにしっかり支援してまいります。
○沼崎委員 もう少し、あと一問できそうなのでもう一問だけ、済みません。 学校教育の中に早い時期からプレコンセプションケアをやっていく必要性があると思っておりますので、学校教育の中で是非取り入れていただきたいというふうに思っております。実際、東京都は、都立高校で産婦人科医によるプレコンセプションケアに関する授業や相談体制を導入しているというふうに聞いております。 外部講師などを取り入れた学校教育におけるプレコンセプションケアの取組を進めていくべきというふうに思いますが、こちらに対するお考えをお聞かせください。
○神山政府参考人 お答え申し上げます。 学校教育におきましては、性に関して正しく理解し、適切な行動が取れるよう、学習指導要領に基づいて、児童生徒の発達の段階に応じ、性に関する指導を実施してございます。 各学校におきましては、初経、精通、異性への関心の高まりなど、思春期の心と身体の発育、発達、妊娠、出産とそれに伴う健康課題、異性の尊重、性情報への適切な対処、家族計画の意義など、身体的な側面のみならず、様々な観点から指導が行われております。 また、各地域の実情に応じまして、今御指摘がございましたように、医師や助産師等の専門家の協力を得ながら、各教科等の指導や教科課程外の講演等の外部講師として活用をしたり、個別指導を行ったりすることなども取組の充実につながるものと考えてございます。 このため、令和八年三月に、こども家庭庁と連名で事務連絡を発出し、教育委員会と母子保健局が連携して、必要に応じ、学校医ですとか、性と健康の相談センター、精神保健福祉センターなどの関係者の協力を得るなどして、子供の性と健康に関する普及啓発、相談支援に係る取組の充実を図るよう働きかけておるところでございます。
○沼崎委員 時間になりましたが、終わりますが、妊娠、出産をするかしないかにかかわらず、あらかじめ自分のライフデザインを考える上でも早い時期の教育、啓蒙、必要だと思っておりますので、推進を進めていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○大串委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時三分休憩 ――――◇――――― 午後一時開議
○大串委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。浜地雅一君。
○浜地委員 浜地雅一でございます。 今国会の厚労委員会における重要広範が、この健康保険法の一部改正案でございます。今日が終わりますと、七時間終わりますと、質疑時間もかなり積み上がってまいりました。私が言うことではないかもしれませんが。 次が大事。充実審議を求めて、井上筆頭理事始め与党の先生方や、また野党の皆様方に御協力をいただいて、二十四日にはしっかりと結論を出すということを先ほど理事会で決めさせていただきました。私も、残り時間、しっかりとまた質疑を続けていきたい、そのように思っております。 今日は、一問目、これまで経産省の参考人の方に二回待機をしていただいておきながら、質問が最後まで行かずに御迷惑をかけたわけでございます。そのことについてまず一問、触れていきたいと思っています。 前回の質問におきまして、ジェネリック医薬品の原薬の調達、自給率が非常に低いというお話をさせていただきました。ただ、ジェネリックにおきましては、製造の方は、製造業者は多くいらっしゃいますので国内で製造ができている。ただ、それが安定供給につながっていないという問題があります。 ですので、構造上は、ジェネリックは原薬の調達が一つのポイント、あとは安定供給という製造の面でやっていけばいいんですが、片やバイオ医薬品については、いわゆる原薬の調達のところと、さらに製造のところでも国内での整備が足りていないというのが大きな問題でございます。 もう御案内のとおり、バイオ医薬品は今上市をされておりまして、二〇三〇年代になりますと特許が切れてまいります。そうなると、今でもバイオ医薬品の割合は多く増えているんですが、ますます、バイオシミラー等含めて、バイオ医薬品の国内自給率ということが恐らく我が国では問題になってくるはずだと思っています。 先日、私、予算委員会で、このバイオ医薬品の現在の状況、原薬も、先ほど言いましたとおり製造も足りない、約七千億円が貿易赤字になって、海外から輸入をしているという現状でございます。経産省におきましては、このバイオ医薬品のCDMO、受託開発製造事業、こちらの方の育成について力を入れられていると思っています。 私は、与党時代に創薬力強化PTというものを党内で立ち上げまして、視察を重ねてまいりました。そこで浮かび上がった問題は、このバイオ医薬品のCDMO、しっかり補助をしていただいて、今、設備はできつつあります、もう既に稼働しているものもございますが、一つ問題点が浮かび上がったのは、バイオ医薬品はやはり、たんぱく質の変化がありますので、低分子のように薬が安定しないということであります。したがって、初めて日本で製造されるバイオ医薬品の工場が、果たして均一性が保てるような医薬品が作れるかどうかということが、実は委託者側の製薬メーカーが懸念をしておりまして、なかなか思うようにこの稼働が進んでいないという問題点が浮かび上がりました。 そこで、公明党時代の創薬力PTの提言にも書かせていただきましたが、バイオ医薬品のCDMOの育成に当たっては、当然、製造側のCDMOに対する投資も必要なんですが、委託をする方のメーカー側に対するインセンティブがないとうまく回っていかないんじゃないかという問題を提起をさせていただきましたが、この点についてどういう施策をお考えか、御答弁をいただきたいと思います。
○江澤政府参考人 お答え申し上げます。 まさに先生御指摘のとおりの課題があると考えています。バイオ医薬品について、経済産業省では、ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業、こちらでCDMO等の拠点整備を支援しているところでございます。この事業によって、ワクチン製造で八拠点、製剤化、充填で四拠点、治験薬の製造で四拠点の整備が進んでいるところでございます。 委員御指摘のとおり、新規の拠点については最初がまさに肝腎で、いかに製造が立ち上がるかということでございます。製造実績が乏しいことを理由に、委託側である創薬メーカーから選定されにくい、こういう課題があるものと認識をしております。 現在、バイオ医薬品について、成長戦略の策定に向けまして、合成生物学・バイオワーキンググループや創薬・先端医療ワーキンググループで議論を行っているところでございます。 国内のCDMOの受託実績の獲得を始めとした課題について、支援の在り方を含めてしっかり検討を行いまして、その結果を成長戦略に盛り込んでいきたい、このように考えております。
○浜地委員 今、経産省の参考人は、拠点整備が進んでいることと、これから検討していきたいということでありましたが、私の問題意識は、委託するメーカー側に、例えば、一番最初に受託製造を依頼するときに、やはり何らかのインセンティブ、一番最初のバイオ医薬品ですから、当然、リスクがあった場合には委託者側はやはりちゅうちょするわけでございますので、そこの具体的な支援をしていただきたいという趣旨でございました。 これから考えていらっしゃると思いますが、問題意識は私はレクのときに共有をしているというふうに思っておりますので、近々何らかの具体的な施策が発表されるんじゃないかというふうに私は期待をしておりますので、是非よろしくお願い申し上げます。 もう退席されて、二回呼んでいますから、もう結構でございます。ありがとうございます。
○大串委員長 退席されて結構でございます。
○浜地委員 では、続きまして、ちょっと薬の話をしましたので、もう一問行いたいと思います。 今、高市政権では、成長戦略会議を回されております。そこでは創薬分野で今議論がされているわけでありますけれども、創薬については二つ論点があって、一つは、やはり創薬のエコシステム、イノベーションを起こすところをどうやっていくかということであります。これについては、私もこの成長戦略会議におきまして資料を拝見させていただきましたが、やはり、我が国の弱点を補完しようという取組は大変高く評価をいたしたいと思っています。 ただ、やはり公定価格で行われる創薬、薬の事業でございますので、イノベーションということは、本来であればそれは高く売れる、若しくは、今後の市場の予見可能性がある、投資可能性があるというところがないと、実際は、システムが回っても、最終的には利益のところでありますとか、やはり企業の業績につながらないとなると意味が余りないと思っています。 当然、いわゆる予見可能性を担保するための薬価の議論、これもされているとは思いますけれども、厚労省の政府三役はもう御存じのとおり、一番懸念されているのが、我が国でいうと市場拡大再算定。一番最初にいい薬価がついても、その後、市場が拡大すると薬価が下がってしまう仕組み。それともう一つが、費用対効果評価というものがございます。ちなみに、この費用対効果評価は、過去一度も薬価の引上げに使われたことはなく、据え置きか引下げに使われている。 これが、せっかくの内資、外資共に、日本で上市をしたとしても、最初の新薬創出加算でいい値段がついても、この市場拡大再算定と費用対効果評価によって予見可能性ができないという問題があります。 私が仄聞しているところにおきますと、成長戦略会議ではこの予見可能性を担保する薬価の議論がもう一歩足りないのではないかというふうに聞いておりますけれども、この点につきましては、御知見の深い仁木副大臣に、この在り方について御答弁をいただきたいと思います。
○仁木副大臣 浜地委員にお答えします。 私も構成員として参画しております創薬・先端医療ワーキンググループにおいては、創薬、先端医療に関して、世界有数の日本の創薬力を基盤といたしまして、大きく拡大する世界市場を着実に取り込み、革新的新薬を国民と世界の患者に届けられるよう、民間投資のボトルネックの解消に向けて取り組むべき施策などについて精力的に議論が行われているところでございます。 本年三月十日の日本成長戦略会議で公表いたしました官民投資ロードマップの素案においては、講ずるべき政策パッケージとして、医薬品市場の魅力度向上による患者アクセスの改善に向けた、革新的新薬のイノベーションの更なる評価の検討を含め、創薬人材の育成、確保や、研究開発力の強化、スタートアップへのリスクマネーの供給など、様々な政策を総合的に講ずるべき旨が盛り込まれました。 現在は、この点も含めて、ロードマップの取りまとめに向けて更に議論を深めているところでありますが、その上で、薬価制度については、革新的な新薬について創薬イノベーションを推進する観点から、特許期間中の薬価を原則として維持する、そのことに加えまして、製品の特性に応じた有用性の評価の充実を図ってきたほか、令和八年度薬価制度改革において、企業の予見可能性を高める観点から、先ほども御発言ありました市場拡大再算定の類似品への適用、いわゆる共連れを廃止したところでございます。 引き続き、創薬イノベーションの推進、医薬品の安定供給の確保、国民負担の軽減といった観点についてバランスよく対応できる薬価制度について、このワーキンググループではまだまだ小さな声かもしれませんが、先生の今日の質問を踏まえまして、今後とも積極的に検討してまいりたいと考えております。
○浜地委員 仁木大臣、力強い答弁だったと思います。ワーキングチームの構成員でございますので、やはり仁木さんが政治主導でしっかりこの問題に取り組んでいただきたいなと思っています。 やはり財政上の問題があって、当然、今はいわゆる目安対応をやっておりまして、約二千億、毎年出しています。そのうちの一千五百が薬で出す。その一千五百の薬価の削減の中の約一千億が、実はこの市場拡大再算定や費用対効果で捻出をしているということですので、財源との絡みでいうとやはりかなりハードルは高いです。 しかし、何度も申し上げましたとおり、イノベーションを幾ら評価しても、その後の価格が、普通の民間の商品だったら市場原理に合わせて、いい商品は高くなっていくんですが、下がるという仕組みは、やはり投資に対する意欲というものがそがれていくんだろうと思いますので、是非政治的なお力を期待をしたいとエールを送りたいというふうに思っております。 今回の健康保険法の話になりますが、OTC類似薬についてもう少し深く聞きたいと思います。 今回は、効能が異なる場合は、いわゆる代替性の高い医薬品として特別の料金の対象外というふうにされました。しかし、こういう懸念があるんです。例えばアレグラ、成分名で言いますとフェキソフェナジンでありますけれども、これは、OTC医薬品、一般用の、市販用の医薬品はアレルギー性鼻炎ということで効能がうたわれております。しかし、医療用医薬品におけるフェキソフェナジンにつきましては、アレルギー性鼻炎に加えて、じんま疹又は皮膚疾患、具体的にはアトピー性皮膚炎等に対しても効能が認められるということでございます。 この考え方につきまして、今回、このフェキソフェナジンについては、当然、OTC医薬品のみ、要は、OTC医薬品に認められているアレルギー性鼻炎という症状、疾患名の場合でしか特別の料金は取らないということでよろしいかどうか、御答弁をいただきたいと思います。
○間政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘のように、今回のその対象医薬品は、成分、投与経路が同一で、最大用量が異ならないということではございますけれども、今お話がございましたように、医療用医薬品とOTC医薬品で、同じ成分であっても、承認されている効能、効果が異なる場合がございます。 今委員から御指摘のあったとおりでございまして、フェキソフェナジンで申し上げれば、OTC医薬品の効能、効果は、花粉、ハウスダストなどによる次のような鼻のアレルギー症状の緩和、くしゃみ、鼻水、鼻詰まり、こういうふうに書かれております。他方で、医療用医薬品の効能、効果では、それらに加えまして、じんま疹や皮膚疾患に伴う掻痒という効能、効果も認められております。 このような同等のOTC医薬品の効能、効果として認められていない症状に対して医療用医薬品が支給される場合には、別途の負担の対象外と想定してございます。具体的な対象薬剤の運用につきましては、今後、有識者の検討会で技術的な観点から議論をいただいた後、医療保険部会や中医協でも議論いただくことを考えておりまして、丁寧に検討したいと考えております。
○浜地委員 ありがとうございます。 ちょっと細かい話を聞きますけれども、いよいよこの法案も議論終局に向けているわけでございまして、我が党においてもいろいろな意見があるので、しっかりと答弁をいただいて、党内議論をして、最終的には賛否の態度を決めていきたいと思っています。その意味で、私は、党内で逆に懸念している方々の声を今代弁しているつもりであります。今のもその論点の一つでありました。 それともう一つが、今回は、要配慮者、いわゆる特別の料金を徴収しない方が条文に明記をされております。列挙をされつつ、最終的には省令で定めるということでありますけれども、やはりここのイメージがもう少し湧かないと、この法案に対してネガティブな党内の方もいらっしゃいます。その声を代弁しながら、質問したいと思っています。 ここでは、子供や、がん患者、難病など慢性疾患を抱える者、又は低所得者、入院患者、医師が長期使用等が医療上必要と認める者についてはこの特別の料金の対象外にしていこうという説明を受けております。 では、子供は、現在、子供医療費の助成をやっています。自治体によっては十五歳のところがあったり、十八歳までのところがあったりします。果たしてこの子供とは何歳までを想定されるのかが一点。 それともう一つが、がん患者、難病など慢性疾患を抱える者でありますので、がん患者は分かります。難病についても、指定難病なのか普通の難病なのか。それと、慢性疾患を抱えるという、この慢性疾患とはどういったことを今想定をされているのか。 次に、低所得、どの程度の所得層を想定されているのか。 また、入院患者におきましては、どんな疾患でも、期間も問わず、入院したらその間は特別の料金を取らないのかどうか。 そして最後の、医師が長期使用等が医療上必要と認める者、ここの解釈もやはり問題になろうかと思っています。 当然、省令事項ですから、様々な意見を聞いて最終的に定めることは分かっておりますが、ここの具体的なイメージがより、答弁で引き出すことができますと、やはり我が党もしっかりとこの法案に向き合っていきたいというふうに思っておりますので、局長の御答弁をいただきたいと思います。
○間政府参考人 お答えいたします。 本制度は、必要な受診を行った上で、結果的に対象となるOTC類似薬が支給される場合に別途の負担を求めるものでありますが、引き続き必要な受診が確保されるよう配慮措置を講じることとしてございます。 ちょっと長くなりますけれども、個々の範囲で、現在考えているものについて御披露申し上げたいと思います。 まず、子供でございますけれども、高校生年代くらいまでを念頭に置いてございます。 それから、がん患者や難病患者など配慮が必要な慢性疾患の範囲については、身体的負担が重く、継続的に行われる治療に対象医薬品を使用する場合は、別途の負担の対象外と考えておりまして、具体的な配慮の対象については、がん患者の方や公費負担医療の対象となる指定難病の患者さんのみならず、例えば、公費負担医療の対象とならない、比較的そういう意味では軽度という、あり得ると思いますが、対象とならないような指定難病患者さんについても、治療の一環として対象医薬品を使用する場合は別途の負担の対象外と考えております。ただ、具体的な対象は、今後また有識者等の意見を踏まえて検討していくことになります。 低所得者の方ですけれども、まず、そもそも本制度による別途の負担は、急激な負担増とならないよう薬剤費の四分の一と設定することとしておりますし、また先ほどの、ほかの疾患に伴うものの治療の一環で対象医薬品が必要な方について配慮しているものですから、ここでは生活保護受給者は別途の負担の対象外と考えているところでございます。 それから、入院患者の方ですけれども、特定の疾病によらず、どの病気かということよりも、医師の管理の下で行われる入院中の診療と一体不可分な処方となりますので、これについては負担の対象外というふうに考えております。 また、医師が対象医薬品の長期使用等が医療上必要と認める方につきましては、例えば、アトピー性皮膚炎の患者であって、医師の診断や治療の下で、年間を通じて症状が持続し通院する必要が認められる方は、別途の負担の対象外と考えておりますけれども、これも他の事項と同様に、具体的な基準等については、今後、有識者等の意見を踏まえて検討していくことにしております。 いずれにしましても、施行まで、患者さんも含めてですけれども、広く関係者の意見を聞きながら丁寧に検討するとともに、医療現場や国民の皆様にしっかりと周知するため、可能な限り早期に具体的な制度の仕組みをお示しできるように努力してまいりたい、このように考えております。
○浜地委員 局長、本当に、今現在答えられる範囲でかなり詳細にお答えになったと思っています。ほかの委員の質問も同じようなことがありましたが、一歩踏み込んだ御答弁であったと私は感じております。 このときに、当然、患者等の配慮者の意見を恐らく聞かれるんだろうと思います。昨日の参考人質疑、自民党さん御推薦の菊池参考人も、配慮者の意見を聞く枠組みは大事だ、そのようにおっしゃっておりました。したがいまして、実際に省令を決めていくときには、患者等の要配慮者の意見、これはどこかで聞く枠組みが必要だと思いますが、どのようにそういった意見を反映されていくおつもりなのか、御答弁をいただきたいと思います。
○間政府参考人 お答えいたします。 本法案の御成案を得る過程では、昨年の十一月二十日の社会保障審議会医療保険部会において有識者や患者団体の皆様からも御意見を伺い、検討を進めてまいりました。 別途の負担を求めない方の具体の範囲については、先ほど来申し上げておりますけれども、今般の法案の御審議も踏まえまして、今後、施行に向けて、有識者の検討会で技術的な観点から議論をいただいた後、医療保険部会や中医協でも議論をいただいた上で決定し、お示しすることを考えております。 どのような形で患者さんや現場の方の意見を反映するかについては、今の御指摘なんかを踏まえましてよくよく検討していきたい、これはちゃんとお伺いをするということでありますが、そのやり方についてはよく検討してまいりたい、このように考えております。
○浜地委員 高額療養費のときに、ずっと八回も意見を聞いてきて、それでも不十分だったということを言われてしまったわけですね。私は十分、八回にわたって行われてきています、ですので、このOTC類似薬の要配慮者についても丁寧に運んでいただくことを是非強く要望しておきたい、そのように思っています。 続きまして、保険者機能の強化について、ちょっと話題を変えたいと思っています。 今回、協会けんぽに対して、保健事業を行ったり、剰余金のその辺りの法案があるわけでございますが、現在、協会けんぽは九・九%が保険料率であります。 それともう一つ、やはり現役世代が入る保険組合として、健保組合があるわけでございます。 今日、私は資料を一枚持ってまいりましたけれども、先日も佐野健保組合の顧問に参考人として陳述をしていただきました。健保組合は、比較的大きな会社が入っているんじゃないか、協会けんぽは中小企業中心だけれどもということで、非常に収益性はいいんじゃないかというような実はイメージがございますが、御覧になって分かるとおり、令和七年度の予算というところがございますが、経常収支は三千七百八十二億円の赤字であるということであります。令和六年度予算に比べれば赤字幅は減少しておりますが、これは、賃上げが進んで、その分、保険料収入が入ってきたことがあるんだろうというふうに思っています。 それでも、現在、組合数は一千三百七十二組合あるんですけれども、特にやはり総合組合と言われる業界でつくっている健保組合は約八割が赤字である。健保組合全体のうちの七割が赤字なんですが、特に総合組合というところは八割の赤字であるということであります。そして、協会けんぽよりも高い保険料率が設定をされているという現状があるわけでございます。 確認として、現在、健保組合の中で最も高い保険料率はどの程度になるのか、御答弁をいただきたいと思います。
○間政府参考人 お答えします。 事実関係だけ申し上げますと、令和六年度決算ベースの数字で申し上げると、健康保険組合の平均保険料率は九・三一%、これは事業主負担と本人負担分を合わせたものでございますが、九・三一%であり、最も高い保険料率は一二・〇%となっております。
○浜地委員 なので、今、平均の保険料を比べると、協会けんぽの九・九に比べ、健保組合は九・三なんですが、私が御指摘しましたとおり、中には一二%というかなり高い保険料率の健保組合が存在するということが問題でございます。 今回、協会けんぽの保健事業として人間ドック等が追加されるというふうに聞いております。そうなりますと、健保組合もこれまで人間ドックがついている、協会けんぽはなかなかそこまで保健事業がなかった、でも、これがいよいよ、協会けんぽにおいても人間ドックが追加されている、充実をしてくるわけでございます。 そうなると、保険料率でもほとんど変わらない、下手したら健保組合の方が高い、そして保健事業の内容も同じように充実してくると、もう健保組合を抜けて協会けんぽに移行しようという動きが出かねないというふうに私は懸念をしております。 そうなりますと、御案内のとおり協会けんぽには一六・四%の国費が入りますので、移行が余り進み過ぎると、これは社会保障費、医療費の削減と逆行をするということになります。 そこで、今回は出産費用の保険適用について参考人にも陳述をしていただきましたけれども、現在、現行制度と新制度、この出産費用の保険適用、一時金等も併存していくということでありますが、これは当分の間というふうに区切られておりますけれども、やはりこれは保険者に対する様々な負担が重いわけでございます。 この当分の間は、私はしっかり期限を切る必要があると思いますし、また、参考人の意見でもありましたとおり、周産期医療体制の充実には、保険料を使うんじゃなくて公費で負担をしてほしいという要望もございましたが、この二つについて、現在のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○間政府参考人 お答えいたします。 今御指摘のありました、今回の出産に係る給付体系の見直しは、可能な施設から順次、新体系に移行を進めることとしております。その上で、当分の間、従来の出産育児一時金の仕組みも併存させ、施設ごとに、施設単位で、新体系か従来の仕組みかを選択できるようにしております。これが御提案している内容でございます。 こうした経過措置を設けている理由は、社会保障審議会における議論の中で、妊産婦の負担軽減をできる限り早期に実現すべきという意見があった一方で、個々の施設が対応できるよう十分な時間的余裕を確保すべきとの意見もありました。 また、特に都内で申し上げれば、分娩費用が百万円を超えるような分娩施設があり、かつ、そのような施設を妊婦の方御自身が積極的に選択するケースもあるといったことを踏まえたものでございます。 この経過措置の期間については、現時点で具体的な期間を想定しているものではありませんけれども、新体系への移行状況や御指摘も踏まえて、移行期間の在り方を今後検討していきたいというふうに思っています。 また、厚生労働省としては、周産期医療体制の充実に関して、都道府県における周産期医療体制の確保の取組に対して予算措置に基づいて財政支援を行ってまいりました。 今後とも、地域の実情や医療機関の経営状況なども踏まえて、必要な支援を行っていきたいというふうに考えております。
○浜地委員 協会けんぽもしかり、健保組合もしかり、後期高齢者医療に対する支援金、これが非常に重いわけでございますので、更なる負担となるようなことは是非慎重に検討というか、慎重に取り扱っていただきたいというふうに要望しておきます。 昨日も参考人の中で出ておりましたが、いわゆる、今回の法案の中には、後期高齢者医療保険について、金融所得の勘案をしていくということであります。 そうなると、現役並み所得の高齢者が増えることが予測をされますが、昨日も指摘があったとおり、三割負担の部分、いわゆる現役並み所得の高齢者の保険料には公費助成がございません。具体的には、保険者負担となっている金額は幾らなのか、お答えをいただきたいと思います。
○間政府参考人 お答えいたします。 令和五年度の医療給付費の実績を用いて、三割負担の方の医療給付費について、仮にその五割を公費負担とした場合に要する費用を機械的に計算しますと、年間約五千億円となります。
○浜地委員 年間五千億円と、非常に大きな金額であります。 私は、実は通告のときに、この五千億円を保険料率に引き直すと、どれぐらい公費助成が入ると健保組合の保険料が下がるんですかという問いをしようと思ったんですが、それはなかなか計算できないということなんですが、健保組合の方から聞いた数字を申し上げますと、この五千億円部分について公費助成が入ると、〇・二%、お一人お一人の保険料率は下がっていくということであります。特に、比較的所得の高い層でございますので、絶対値にすると結構な金額になってくるんじゃないかと思っていますので、これも一つ、保険料負担の低減というところでは論点になろうかと思っています。 したがいまして、この三割負担者の公費助成の今後の在り方については、私は、遅くとも次の健康保険法の改正までには結論を出すべきだと思っています。なぜならば、この金融所得の勘案が実行されるのは四年から五年後というふうに聞いております。健康保険法は大体二年から三年に一度改正をされますので、実際にこの金融所得の勘案が始まるときには公費助成の在り方について結論を出すことが、やはり私は厚生労働省として正しき方向性じゃないかと思います。 次の健康保険法改正までにはこの公費助成の問題、是非結論を出していただきたいと思いますが、局長の御答弁をいただきたいと思います。
○間政府参考人 お答えいたします。 昨年の社会保障審議会の医療保険部会において、医療保険制度改革、かなり大きな、幅広く検討をいただいたわけですが、その御議論の中では、現役並み所得の後期高齢者の給付費について、公費の在り方や後期高齢者支援金について見直しを検討するべきといった御意見もいただいたところでございます。 現役並み所得者に係る医療給付費については、今後、現役世代の保険料負担軽減の観点から、高齢者の窓口負担の負担割合の在り方について検討していく中で、判定基準の見直しと併せて、その財源の在り方も含め検討していく必要があるというふうに考えています。
○浜地委員 今、窓口負担という言葉も出てまいりました。増大する医療費に対しては、維新の梅村さんがこの前、質問をされておりましたけれども、もう少ししっかりグラデーションをつけて、累進的な形でやるのも一つのアイデアというふうに言われております。 そうなると、多分、こういう場所で私が話しているときは、そうですねと私も言うんだけれども、実際にその法案が出てきたときにまた抵抗が強まるわけであります。そのときに政治家がどういう態度を取るかというのが、本当に我が国の医療費に対することに対して向き合っているかどうか。しかし、実際には、所得の低い方等を中心に懸念も強まるわけでございます。 ですが、本当はこれは社会保障の国民会議あたりで少しやっていかないと、選挙がしょっちゅうあると、結局、公約でこれについてはネガティブなことをやってしまうわけであります。ですので、いつかやはり、私は、窓口負担についても、幅広く超党派での意見も取り入れながら決めるような枠組みもつくるべきじゃないかと個人的には思うところであります。 最後のテーマにしたいと思いますが、地域フォーミュラリーの推進について聞きたいと思っております。 先ほど冒頭話しましたとおり、ジェネリックが今、安定供給不足、しかし銘柄は多い、少量多品目生産である。しかも、現場で使われているものは、いろいろな成分のものもあるし、いろいろな銘柄のものもある。地域においては、合意ができたところについては、推奨する医薬品をリストアップして、それを使っていただこうと。そうなりますと、流通の手間も省けますし、やはり医療費削減にもつながっていくんだろう。これは、自民党、当時の公明党、維新の会との三党合意の中でも、これから検討すべきトピックとして挙がったところでございます。 まずは、この地域フォーミュラリーの現在の取組状況について、どういう状況になっているのか、御答弁をいただきたいと思います。
○間政府参考人 お答えいたします。 地域フォーミュラリー、これは最近、分かりにくいという御指摘をよくいただいておりまして、私ども、最近では、地域で協働して作成する推奨薬リストという言い方をしております。(発言する者あり)はい、横文字じゃないということでございますが。 これについては、患者に良質な薬物療法を提供することを目的として、地域の医師、薬剤師などの医療従事者とその関係団体の協働により、医学的、薬学的観点のほか、経済性等も踏まえて作成される医薬品のリストとその使用方針というものでございまして、医薬品の適正使用や後発医薬品の使用促進のみならず、医療費適正化の観点からも効果が期待できるところでございます。 しかしながら、昨年度、厚労省が行ったアンケートからは、策定されている地域フォーミュラリーは、全体、全国で二十三件、一件以上策定している都道府県は十五道府県でございまして、その導入が現時点では限定的となっております。 厚生労働省としては、まずは令和八年度中に各都道府県において地域フォーミュラリー策定に向けて検討する場が設けられるように、都道府県や関係団体と協力して取り組んでいきたい、これが現状でございます。
○浜地委員 そうなると、今、現状は決して推奨がどんどん進んでいるということではない御答弁だったと思うんですけれども、何が課題ですか。何が一番ボトルネックになっていますでしょうか。いろいろな課題について御答弁をいただきたいと思います。
○間政府参考人 お答えいたします。 先ほどのような導入状況なんですけれども、これは何がネックですかというのをお伺いすると、地域によって多少違うのですけれども、例えば、地域フォーミュラリーの正しい意義や効果が広まっていないために、一部では、医師の処方が自由にできなくなるといった誤った認識を持たれているケースがある、あるいは、地域の関係者間の合意形成が困難であるとか、地域フォーミュラリーを話し合うような会議運営、あるいは薬剤リストの作成が負担だでありますとか、薬剤使用量等のデータ収集や分析が負担だといったような御指摘が、それぞれなんですけれども、それぞれの地域で聞かれるところでございます。 こうした問題に対して、地域フォーミュラリーの意義や効果を明らかにしつつ、地域の関係者の合意形成を進めるために、ガイドラインというのを用意していますので、ガイドラインの周知、それから、都道府県や地域の医療団体を対象とした研修会や、都道府県からの要望に応じて有識者、厚労省職員の現地への派遣などを通じて、広く関係者に周知することとしております。 加えて、会議運営やデータ収集等の負担に対しては、後発医薬品使用促進対策事業等による財政支援、あるいは、生活習慣病薬等の後発医薬品の成分別使用割合や参考となる薬剤リストなどのデータの提供を私どもとしても行っていき、取組を支援していきたい、このように考えております。
○浜地委員 ちょうど今、データ収集というキーワードが出てきたんですけれども、当該地域でどういう薬が主に使われて、どういう薬が余っていて、それをどなたがお使いかということを、一番知見があるのは医薬品の卸売業者です。卸売業者は、全ての薬局や病院に対して薬を卸しているわけでございますので、どこが無駄になっていて、どこが実は過剰な供給になっているのか、どれが足りないのかということの知見を持っているのは、私は医薬品の卸売業者だと思っています。ですので、やはりその知見をしっかり使っていただきたい。 私が聞いているところの話によりますと、医師会と話すときに、当然、薬剤師さんがメインとなって交渉されるんだけれども、その薬剤師さんが御説明するときに、やはりそういうバックデータ、いろいろなこの地域での医薬品の供給状況やそういったものをしっかり持って、エビデンスを持って説明することが理解につながるんだろうという御意見を言われる方がいらっしゃいます。 是非、卸業者の知見を活用することが私はヒントではないかと思いますが、最後にその点について御答弁をいただきたいと思います。
○間政府参考人 お答えします。 ただいま委員御指摘のように、卸売業者が持つ情報は、地域の医薬品の流通情報を把握するのに有用でございます。 都道府県においては、必要に応じて、後発医薬品使用促進対策事業や国民健康保険の保険者努力支援交付金などを活用しながら、卸売業者と連携して、地域の医薬品の流通状況等のデータも活用いただきながら、地域フォーミュラリーの策定に向けた検討を進めていただきたいと考えております。 一部の地域ではそういった取組も行われているというふうに承知しているところでございます。
○浜地委員 時間になりました。終わります。 ありがとうございました。
○大串委員長 次に、伊東信久君。
○伊東(信)委員 日本維新の会の伊東信久でございます。 本日は、質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。 私の友人が、医学部、ラグビー部の友人なんですけれども、カリフォルニアの大学で心臓移植の教授をやっていまして、一億円プレーヤーなんですね。羨ましいなという話をしているんですけれども、ただ、その友人が言うには、定年になったら日本に戻ってきたいと。何でかというと、向こうでの生活の方がいいんちゃうと言ったんですけれども、家族のことを考えると、やはり向こうの医療では心配らしいんですよ。 日本にはやはり世界に誇るべき国民皆保険があって、社会保障が充実しているというのを海外からの友人から聞くと、それは誇らしいことだなとは思うんですけれども、そういった国民皆保険制度を含めて、この社会保障を守るために、持続的な社会保障制度を守っていくためには、増加する社会保障費を抑制していくことが大事です。 少子高齢化ということは各党共通の認識でございますし、いわゆる世代間による、そういった応能負担も考えていかなければいけないというところで、今回の法案で、法改正の中に、より公平な負担の実現として、まずは後期高齢者の医療制度に対して、金融所得を保険料や窓口負担の割合などに公平に反映する仕組みを設けることにしているんです。 しかしながら、この議論は、これまでも厚労省の社会保障審議会などでも議論されてきたんですけれども、実際どのようにして金融所得の情報を把握するかなど課題もあって、検討も進まなかったのも事実でございます。 そんな中で、日本維新の会としましては、昨年二月に、自民党、公明党さんとともに、三党による実務者レベルの協議体を設置して議論を進めてきましたし、昨年の十月には日本維新の会と自民党の連立政権合意書に基づいて、社会保障に関する協議体を立ち上げて、私もそのメンバーなんですけれども。 ちょっと最初、手前みそな質問になるんですけれども、今般の法改正事項の中にこの金融所得の勘案が盛り込まれてきたことというのは、やはり我々の連立政権で議論を進めてきたことが大きな推進力になっているのではないかと思うんですけれども、厚生労働大臣の、ちょっと褒めていただきたいと思いました。
○上野国務大臣 まさにおっしゃるとおりだと思います。 御党におきましては、かねてから、こうした金融所得の反映を始めとする応能負担の徹底、そうしたことを掲げていらっしゃいました。昨年六月の自民党、公明党、また日本維新の会の三党合意におきましても、この点に関しまして具体的な制度設計を行うということとされたところであります。連立政権合意書に基づきまして与党の実務者において精力的に御議論が進められ、年末には両党の政調会長間でも合意されたものと承知をしております。 政府におきましても、この間、国税庁、金融庁、財務省、デジタル庁、総務省など関係省庁にも御協力をいただいて、どのように金融所得の情報を把握するかなどの実務的な検討を進めてきました。 結果として、今回、法改正事項の中に金融所得の公平な反映が盛り込まれるということになったわけでありますが、御党が与党の一員として議論を先導してこられた、それが推進力となったのは間違いないと考えています。
○伊東(信)委員 大臣、ありがとうございます。 その上で、この資料一を見ていただきますと、法案成立してからのスケジュールがあるんですけれども、実際には、これが反映されるのが四、五年先になるということなんですね。法定調書情報を蓄積するためのデータベースの構築とか、保険者など多くの関係者のシステムの改修があるとは思うんですけれども、やはり負担の公平性を確保するためには非常に重要なものなので、四、五年先と言わず、もう少し早くならないでしょうか。政府参考人にお願いいたします。
○間政府参考人 お答えいたします。 この点については、与党の実務者協議の中でもいろいろ、るる御指摘をいただいてまいりました。これはかなり初めての大がかりな仕掛けになるわけですけれども、金融所得の勘案の導入に向けた具体的な準備としては、法定調書の情報を集約するデータベースの構築、自治体や保険者などのシステムの改修が必要でありますけれども、関係するシステムも多い中で、法定調書のデータベースの設計に併せてシステム間の連携方法の設計等を同時並行で行う必要があるため、これらのシステム改修等には一定の期間を要すると見込んでおります。 本法案が成立した場合には、やはり委員御指摘のとおり、改革の効果を早期に実現するという観点からも、速やかに窓口負担割合や保険料に反映することが重要と考えております。 厚生労働省といたしましては、関係省庁とも連携しながら、早めるという意味では、そのために必要な方策の検討を行いまして、可能な限り早期の実現に取り組んでまいりたいと思います。
○伊東(信)委員 可能な限りと言わず、頑張ってください。 実際、法定調書をオンラインで提出する場合、当然ながら金融機関のシステム改修というのが不可欠になります。金融機関も負担が増大、増加する話なんですけれども、ここに大臣にちょっとお尋ねというか、お願いするわけなんですけれども、金融所得の反映には法定調書情報が必要であり、金融機関の協力なしにはなし得ないので、金融機関のオンライン提出に伴うシステム改修に要する費用、これはやはり国がちょっと支援してあげてもいいんじゃないかなと思うんですけれども、御所見をお願いいたします。
○上野国務大臣 この制度の施行に際しましては、やはり金融機関等におきまして、オンライン提出に対応するために必要に応じてシステムを改修していただくなど、必要な御協力をお願いをする形になろうかと考えております。 システム改修についての補助につきましては、金融機関等からも御要望をいただいております。現在、システム改修の要否等も含めまして、実態把握、進めているところでございます。その結果を踏まえて、予算編成等で適切に対応していきたいと考えています。
○伊東(信)委員 ありがとうございます。 いろいろ、システムの構築に関してはやはり金融機関も負担になると思います。これを前に進めていく上で、必要な予算というのは確保していただければと思うんですけれども。 ここで、いわゆる高額療養費の話にちょっと話を移していきたいと思います。この委員会の中でもかなり質問がございました。冒頭申し上げましたように、私はやはり、日本の社会保障を持続的に続けていくというのが次世代に対しての責任ではないか、政治の責任ではないかなと思うんですね。そこで、ちょっと少し視点を変えた質問をさせていただきます。 友人の話をしましたけれども、アメリカでは初期の胃がんでも亡くなる方が多いらしくて、なぜかといいますと、あそこは訴訟の国なので、胃がんを取っても、それでリンパ節を郭清というか、転移を防ぐためにリンパ節を取ったら浮腫が起こる。それは副作用、副反応だということで訴訟の対象になるということです。そうすると、医療機関はリンパ節を取らない。そうすると、万が一転移があったりとか、転移を防ぐことができなくなるから、亡くなる方がおられる。カリフォルニア大のアーバイン校の教授をやっているんですけれども、間近にそういうことを聞くと結構ショックなところがあって、そう考えると、やはり日本の医療というのは、まともという言い方をしたらあれですけれども、本当に誇るべきものではないかなと思っています。 つまり、国民のセーフティーネットなんですけれども、高額療養費もセーフティーネットでありますけれども、これはやはり、今医療がどんどんどんどん先進的に進んでおりますので、高額医療費に関しても持続可能にしようと思ったら、医療制度のエコシステムの構築というのが大事になってきます。 そんな中で、資料二枚目、見ていただきたいんですけれども、実はちょっと衝撃的なニュースで、兵庫県、私の大学の神戸大学のあるところなんですけれども、兵庫県の粒子線医療センターが来年度末、二年で閉院になるというニュースがあるんですね。 あえて粒子線の効能であったりとかその効果に関してはちょっと省略しますけれども、これは元々、先進医療だったんですね。先進医療というのは、主たるところが保険で、治療に関しては自費でというところが認められるところなんですけれども、これはやはり治療実績がよかったものですし、現場の人の御努力もあったので、いわゆる保険適用になりました。 しかしながら、施設側は、国が定めた診療報酬が入ってきて、実際にSPring8があって、そこにある加速器という話があって、この粒子線の維持のため、改修のためには何百億とかかります。そもそも、それを設置するだけでも二十億なんですね。 こちらに書かせていただいているんですけれども、二〇一三年度のいわゆる先進医療のときには三百三十五万でしたけれども、二〇二三年度は二百七十七万に減少しているわけなんですね。であれば、ちょっと本当に本末転倒な話になるんですね。国民の命を守るためにこういった先進医療の制度を保険適用にしているのに、じゃ、経営が成り行かなくなるというのは非常にジレンマだと思うんですね。 一つの方策としては、このような高額な医療機器を使った医療の提供体制が確保されるように、診療報酬上、何が適切かというのは難しいんですけれども、経営が成り立つような適切な評価、対応を行う必要があるのではないかなと思うんですけれども、政府参考人、お願いいたします。
○間政府参考人 お答えいたします。 今委員が御紹介いただき、また御評価いただいている放射線治療装置のように、高額な医療機器や専用設備等を用いる技術は導入及び維持にコストがかかりますので、これは将来における需要予測を考慮し集約化することが望ましく、特に粒子線治療については、都道府県、また、更に広域での集約的な提供がなされる、そういう体制をつくっていくということが大事だと思います。 その上で、粒子線治療の診療報酬上の評価につきましては、先進医療会議において有効性、安全性等の観点から検討を行い、これを踏まえて中央社会保険医療協議会での評価を経て決定されたものでありますけれども、既存のエックス線治療と比較した有効性に応じて評価を分けるなどの対応を行っております。 また、令和八年度診療報酬改定におきましては、例えば、十五歳未満の小児に対して粒子線治療を行った場合の評価として、小児放射線治療加算を新設するなどしておりまして、引き続き、中医協の議論を踏まえ、適切な評価に努めていきたいと思います。 今、粒子線治療の話で具体的に申し上げましたけれども、やはり一般に高額な医療機器の適切な評価には努めているところでございまして、例えば、令和八年度診療報酬改定においては、ロボット手術、ダビンチなんかですね、これについて年間手術実績に応じた新たな評価を行ったほか、CTやMRIについて高性能な機器に追加的な評価を行うなど、高額医療機器ですから、レッセフェールでやるというよりは、そういう効率的な配置も、効率的な活用や集約化を図りながら、必要な評価が行われるように引き続き対応していきたい、しっかりやっていきたいと思います。
○伊東(信)委員 更問いはせずに、通告していないので。 今の御答弁のところで、ダビンチを含めたロボット手術の話もされていたんですけれども、現場の医師に聞くと、やはり、内視鏡であれば熟練した医師も必要になってきますし、その熟練するための研修とかにまたコストもかかってくるんですけれども、いわゆるロボット手術というのは割と、比較的若い、経験の少ないお医者さんでも容易に手術することができるというメリットがあるんですね。つまり、今のシステムだったら、切開手術をして、内視鏡手術をして、その後にロボット手術に移行しているけれども、直接にロボット手術をした方が効率がいいんじゃないかという指摘もあったり。 もう一つ問題なのは、ロボット手術というのは、そのロボット自体がプログラミングされているので、十六回と聞いたんですけれども、十六回したらロボットアームを替えなければ動かなくなる、そういうシステムで、そのロボットアームにまたお金がかかるというところなんですね。こういうところが本当に、高額療養というか、この保険診療のジレンマであると思うんですね。 誤解のないように申し上げますと、私自身も自費診療をやっていますけれども、もう何でもかんでも自費診療を認めてほしいとか、混合診療という言葉はないけれども、混合診療を認めてほしいというわけではないんですよ。じゃ、どうすればいいんだという話なんですけれども。 自由診療のメリットを言いますと、保険が使えない代わりに、臨床研究と組み合わせたり、内容を柔軟に決めたりできるわけなんですけれども、デメリットは、言葉は悪いけれども、うさん臭い医療もやはりはびこるわけなんですよ。これをどういう具合に選別していけばいいのかというのは、ちょっと政府と一緒に真剣に考えなければいけない時期に来ているのかなと。その上で、自費診療を進めるかどうか、考えればいいと思うんですね。 つまりは、せっかく先進医療が進められた、だけれども、エビデンスが集まらないようなところもあったりもするんですね。つまり、希少疾患であったりとか、標準治療の比較が難しい、そういった療養の場合だったらなかなか難しいと思うんです。 先進医療の過程としては、まずは基礎的な実験。動物実験とかもあるんですけれども、動物実験も、昨今の動物愛護とかでヨーロッパを中心にかなり難しい状況になってきています。では、臨床でそういったところをやるには、まず、先進医療で審議をされているか。次は、そのときに、たとえ保険にあらずとも、それを自費診療として進めているデータ、いわゆるリアルワールドデータを使えないかということなんですね。 比較対象となる標準治療の治療効果についても、希少疾患であれば、リアルワールドデータを活用するなど、エビデンスの確立を効率的に進められるような、そんな環境整備も大事だと思うんですけれども、政府としてはどのようにお考えか。
○間政府参考人 お答えいたします。 委員おっしゃるとおり、我が国の場合には、何か、自由診療というよりも、新しい医学的なチャレンジがあった場合には、先進医療などで有効性とかなどをちゃんと確認をした上で、そして国民みんなのものにする、つまり保険適用にする、こういう流れで来たわけでございます。先進医療というものの中でかなり科学的に厳しいチェックが入っていくということなんですけれども、これを、将来の保険導入に向けた評価を行う枠組みとしてやっております。 御指摘のように、先進医療の研究計画の審査や結果の評価に当たって、比較対象となる標準治療に関する、リアルワールドデータとおっしゃいました、役人的に言うと、臨床研究の枠組み以外の実臨床データということなんですが、これを活用することについては、例えば研究計画の設定に当たっては、ランダム化比較試験、RCTだけじゃなくて、全ての患者さんが同様の治療を受けるという単群、一つの群の研究も認められておりますし、その結果を評価し、保険導入について議論する際にも、必ずしも標準治療との比較が求められるものではなく、また、比較する場合に、臨床研究の枠組み以外の実臨床データを用いることも既に可能とはなってきております。 実例で申し上げますと、粒子線治療に関しては、令和八年度診療報酬改定において、大腸がんからの少数転移性肺腫瘍に対する粒子線治療について、臨床データを用いて、定位放射線治療の有効性と比較した結果を踏まえて、保険適用となりました。 また、内視鏡下の手術用ロボットを用いた胃切除術に関して、平成三十年度診療報酬改定において保険適用となった後、令和四年度診療報酬改定においては、実臨床データを用いた付随研究が評価され、保険点数が増点をされたというものがございます。 先進医療の研究計画の審査や結果の評価に当たっては、引き続き、こうした事例も踏まえつつ、今委員御指摘のリアルワールドデータの話も含めて、様々な手法でエビデンスの確立を進めることができますように、先進医療会議や中央社会保険医療協議会において対応していきたいというふうに考えております。
○伊東(信)委員 私は、度々、一般質問でも他の委員会でも質問させていただくわけなんですけれども、消費者特でも質問させていただいたんですけれども、今はやはりネットの世界でして、厚労省の正しい発信よりも、インフルエンサーであったりとか、SNSにたけているそういった医療機関がさも正しいかのようになるわけです。それで、国民の安全、そして効果もやはりなければいけないと思っております。 法律の枠組みで、要は、毒にも薬にもならないような再生医療があるので、やはり自費診療に対して、果たして認めていいのかというところでちゅうちょされていると思うんですね。 その中で、やはり、再生医療、この言葉がちょっと独り歩きしている感じがします。膝であったり椎間板であったり、iPS細胞を使ってでも、軟骨の再生は、椎間板も膝の半月板もできていないんですよね。それでも、さもできているかのような表現が本当にはびこっています。 もう一つ、やはり我々、日本は日本の医療を守ろうと思ったら、日本の審査、厚生労働省なり厚生局なり、そういったチェックというのは非常に大事なものだと認識しているんですね。それを、海外ではメジャーで、海外のどの先生がとか、もっと言うと、ちゃんとしたという言い方も変ですけれども、FDAでは認められている、だけれども、FDAで認められていても日本で認められていなければ、そこはある程度の制限が自費診療であってもかかっていいと私は考えております。これは質問はしませんけれども、そういったところも本当に考慮を入れていただいて。 リアルワールドデータの話が出たので、時間も少なくなってきたので、そちらの方に質問を移らせていただきたいと思うんですけれども、リアルワールドデータは、やはりそこまでの手続の時間であったりとか、かかる費用を考えますと、先進医療だけでなく、医薬品の安全情報の収集や創薬の分野でも期待されるのではないかと思っております。特に、再三申し上げているように、希少疾患の場合だったら大規模な治験はやはり難しいんですね。そういった場合、臨床試験の補完的なエビデンスとなり得るのではないかなと思っております。医薬品を患者に届けるための最後の関門である承認審査においてリアルワールドデータの活用が広がったら、製薬会社さんも安心してリアルワールドデータへの投資を進めることもできると思うんですけれども。 医薬品の承認審査において、リアルワールドデータの、これは法律用語じゃないらしいですけれども、活用を積極的に推進するべきではないかと思いますけれども、政府の所見をお伺いいたします。
○宮本政府参考人 お答えいたします。 リアルワールドデータは、実際の臨床の環境において収集される情報でありまして、臨床試験で得られる有効性や安全性の情報を補完することにより、先生がおっしゃられたように、希少疾病に対する治療薬の開発の効率化につながるなどのメリットがあると考えられ、既に国内外の医薬品の承認申請において活用されております。 一方で、リアルワールドデータを薬事承認申請において活用するためには、そのデータの信頼性を確保することが必要であり、厚生労働省では、リアルワールドデータを承認申請等に利用する場合の留意点を取りまとめた通知等を発出するとともに、データを薬事承認申請等に活用するために必要な信頼性確保をPMDAが支援する予算事業を実施しているところでございます。 さらに、昨年の薬機法改正におきましては、臨床試験データだけではなく、リアルワールドデータを含む有効性、安全性を示すための重要データの利活用もなされるよう、承認申請資料に係る規定の見直しを行ったところでございます。 引き続き、リアルワールドデータの利活用により、医薬品の承認審査等における有効性、安全性に関する評価を充実させ、患者が必要とする医薬品を届けられるよう、必要な取組を進めてまいりたいと考えています。
○伊東(信)委員 ありがとうございます。 今の御答弁で、今進められているというところはよく分かりました。 関連して、やはり日本の場合、先進医療も含めて、新しい治療法についてもそうなんですけれども、審査までは結構厳しいんですけれども、審査を通った後、少しちょっと、医師の裁量という下で、ありがたいことはありがたいんですけれども、その後の、そこのチェックのところでリアルワールドデータもやはり必要となってきます。 一方で、実際に、そのデータの信頼性というのは非常に大事なものとなります。そこにまた関連してひもづけできるのが、いわゆるDXではないかなと思いますし、クラウドのデータを使うのか、その他のことも含めて、進めていただければと思います。 医師の裁量という話をしましたけれども、医師の裁量、結構やはり大きいんですね。もう一つ言うと、医師が責任を取る、これは当然のことなんですね。やはり大事なのは権限と責任なんですけれども、OTC類似薬の話でもそこまで薬剤師の先生が前向きでないのは、参考人のお話にもありましたように、私、普通に外科医だからロキソニンを出すので、そんなにロキソニンは大層かなと、申し訳ないけれども思ったりもしたんですけれども、まあ、それはおいておきまして。 もちろん、そういった副反応だったり不測の事態というのはゼロに抑えなければいけないというのが、当然我々の、重ねて言いますけれども、責任ですので。ただ、もう少し薬剤師の先生も信用してもいいんじゃないかなとは思ったんですけれども、逆に、薬剤師の先生方も、いや、責任をかぶるのはちょっと重いという御意見もあるんですね、実際に。 そんな中で、医師、看護職員以外の事務とか他職種、コメディカルも含めた病院全体の合理化について考えたいと思っているんですけれども、やはり、勤務医の長時間労働というような問題があったり、働いている人数としては看護師さんの方が多いので、医師、看護職員を中心に業務の効率化とか環境改善を考えていけばと思います。 ほかに、薬剤師、PTさん、OTさん、言語療法士、放射線の放射線技師、臨床工学士、事務職員など、やはり幅広く病院の中では勤務されています。もっと言うと、警備や清掃など、委託費もあるんですけれども。こういったところをやはりバックとして、効率化、勤務改善というのが必要であると思います。 やはり医師というのは、僕が言ったら怒られますけれども、経営とか効率化に詳しい方も余りおられないのも事実なんですね。だけれども、病院全体で合理化、効率化。でも、詳しい先生もやはりおられます。私の卒業した大学の先生の病院長なんかは非常に優れていると思うんですけれども、でも、こういった合理化、効率化を進めていくためには、やはり新たな枠組みが必要だと思っております。 だから、医師、看護職員だけじゃなく、その他の医療職種などを含めた幅広い分野、そういった合理化が必要であるとは思います。これはやはり政府主導なんですけれども、ここはやはり、リーダーである大臣に、取り組むべきではないかなという御提言をさせていただきたいと思うんですけれども、大臣の御所見、お願いいたします。
○上野国務大臣 医療現場では、医師や看護職員だけではなくて、ほかの職種の方、事務職員の皆さん、なかなか確保が難しくなっている現実があろうかと思います。そういった中で、業務効率化、勤務環境改善の推進、これは各病院の事情、課題も踏まえつつでありますけれども、医師、看護職員だけではなくて、薬剤師さん、あるいはリハビリ職、事務職員なども含め、病院全体の取組とすることが重要だと考えております。 今回の法案におきましては、地域医療介護総合確保基金に新たな事業を設けまして、医療機関に対してICT機器等の導入費用を補助することとしており、その補助対象には、薬剤師、リハビリ職、事務職員等の業務効率化に資する幅広い取組を含めることとしておるところであります。 今後とも、こうした幅広い職種の業務効率化、勤務環境改善を図ろうとする取組を好事例の一つとして示して、各病院が自らの課題に応じて取組を進めていただけるように努めていきたいと考えています。
○伊東(信)委員 大臣、ありがとうございます。 時間になりましたので、終わります。
○大串委員長 次に、福田徹君。
○福田(徹)委員 国民民主党、福田徹です。 久しぶりに厚労委員会の質疑の機会をいただけて、本当に感謝しております。 私、健康保険法の中でも、特に出産に係る給付体系の見直し、最も注目しております。この件につきまして、予算委員会で既に上野大臣に幾つも質疑をさせていただきまして、本日は、本法改正のもっと根本の部分について質疑をさせていただけたらと思っております。余りにも当たり前と感じられる質問をさせていただくかもしれませんが、とても大切な認識の確認だと思っておりますので、どうかお許しいただけたらと思っております。 まず、お尋ねします。 現在、政府は、我が国に少子化対策が必要だとお考えでしょうか。教えてください。
○津島副大臣 福田徹委員の御質問にお答えしてまいります。 政府として、我が国最大の問題は人口減少であるとの認識に立っているところでございます。したがって、今の少子化、人口減少の状況に歯止めをかけるべく、政府を挙げて、希望する若者が子供を持ち、安心して子育てできる社会を実現するように取り組んでいるところでございます。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。 恐らく、今の日本に少子化対策が不要だと考える人は一人もいないと思います。人口置換水準である合計特殊出生率二・〇七は現実的でないと思っていても、一・一五で急激に人口が減っていくことが問題でないはずはありません。 今回、出産に関わる給付の見直しに関して、現場の声をたくさん聞いてきました。正直、多くの産科の先生方からは、やはりすごく不安だという声が聞こえます。これだけ毎年人件費や物価が上がっている中で、一律の金額で固定されてしまっては、費用の増加に合わせて自分で金額を決められなければやっていけなくなる、そういう危機感をたくさん聞いております。それでも、少子化は最大の国難であると御理解されていて、少子化対策のためなら何とか協力しなければ、そう思っていただけているというのが現実だと思います。 今日は、今の日本の政治が今の政策で本当に少子化を改善できるのか、そういう議論をさせていただけたらと思います。 では、次の質問をさせてください。 少子化対策が必要であるとするのであれば、現在、政府は少子化対策をしていますでしょうか。しているのであれば、数ある少子化対策政策のうち、代表的なものを幾つか具体例を挙げてください。
○津島副大臣 少子化対策については、個々人の結婚、出産、子育ての希望を実現していくという基本的な方針の下、政府を挙げて全力で取り組んでおります。 具体的には、令和五年十二月に閣議決定されたこども未来戦略の加速化プランに基づいて、児童手当の拡充、こども誰でも通園制度の創設、育児休業給付の充実など、子供、子育て政策の抜本的な強化を着実に実施し、全ての子供、子育て世帯の支援の拡充を強力に進めているところでございます。 さらに、強い経済の実現により若い世代の所得を増やし雇用を安定させることで、未来への不安を希望に変えるとともに、柔軟な働き方の推進や、安全で質の高いベビーシッターの利用促進、民間企業の自発的な子供、子育て世帯向けの取組の支援促進等に併せて取り組んでいるところでございます。 こうしたことを通じて、働きながら子育てしやすい環境を整備してまいります。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。 少子化対策の具体例として、こども未来戦略、加速化プランに書かれている政策をお答えいただきました。少子化対策といえばこども未来戦略ということで間違いないことが確認できました。 次に、上野厚労大臣にお聞きします。 何回も聞かれていることと思い、本当に申し訳ありませんが、本改正法案にあります出産の標準的な費用に係る給付体系の見直しが行われることになった経緯と目的について、教えてください。
○上野国務大臣 出産費用は自由価格でありますので、出産育児一時金の支給額を引き上げても、それに合わせて出産費用が上昇して、妊産婦の実際の負担額は実質的に変わらず、経済的負担をいかにして軽減していくべきかという点が大きな課題であったと承知をしています。 今お示しをいただきました令和五年十二月のこども未来戦略、これを契機といたしまして、一昨年の六月から昨年末にかけまして、妊産婦の当事者、産科医療関係者に御参集をいただいた検討会を開催をいたしました。また、社会保障審議会においても出産に対する支援の強化について御議論をいただいて、これらを踏まえ、本法案の提出に至ったものであります。 中身についてはもう十分御案内のとおりではございますが、妊産婦の経済的負担の軽減を図るために、正常分娩に相当する部分については現物給付化を図るとともに、お祝い膳等のいわゆる付随的なサービスの内容や料金などの見える化を徹底をし、妊産婦自身が納得した上でサービスを選択できる環境を整備していくこととしております。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。 今、目的を妊婦の経済的負担の軽減とお答えいただきました。 大臣、済みません、追加でお聞かせください。少子化対策はこれの目的ではないでしょうか。教えてください。
○上野国務大臣 当然、こども未来戦略は少子化の大きな柱の戦略でございますので、その一環でございますので、そういった意味ではそれも含まれると考えています。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。 こども未来戦略のうちの、それを実現するための手段の一つであるはずですので、恐らく少子化対策も目的の一つだろうと思っております。 といいますのも、各地の医師団体の会に厚生労働省の方が説明に上がったときに、少子化対策のためにという説明がなされているようなんですね。私、その資料をちょっと集められなかったんですけれども、複数の医師がそう申しております。やはり、不安はあるけれども、日本の危機である少子化対策のためならと意を決していらっしゃる医師がたくさんいらっしゃるんですよね。 ここはとても大切なところで、もし、少子化対策ではないとか、若しくは極めて効果が低いというのであれば、現場の産科の医師からは、それは話が違うという声が必ず出てくるはずです。そして、実際、本当に少子化対策に利くのかという疑問の声も直接聞いております。だから、ここにこだわらせていただいているところです。 改めてお聞きします。 このお産の保険適用を記しましたこども未来戦略の目的は何でしょうか。この目的、少子化対策でよろしいでしょうか。
○水田政府参考人 お答えいたします。 こども未来戦略は、若い人たちが希望どおり結婚し、希望する誰もが子供を持ち、安心して子育てができる社会、子供たちがいかなる環境、家庭状況にあっても、分け隔てなく大切にされ、育まれ、笑顔で暮らせる社会の実現を図るために取りまとめられたものでございます。 その政策目標としましては、子供を産みたい、育てたいという希望がかなう社会の実現による少子化トレンドの反転、子供たちが健やかに育まれる社会の実現としているところでございまして、希望がかなう社会の実現の結果として少子化のトレンドを反転させることを基本的方針としております。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。 いつも、希望をかなえるということを目的に挙げられるんですよね。私は、最も大きな、最上位、最前列の目的は、少子化対策であるべきだと思います。実際、それが目的でつくられた戦略のはずなんです。 今、内閣官房のホームページに掲載されております、こども未来戦略を説明する三十六ページの資料の表紙には、「こども未来戦略 次元の異なる少子化対策の実現に向けて」と書かれています。一ページには、日本のラストチャンス、二〇三〇年に向けて、少子化は我が国が直面する最大の危機であると。この資料を見る限り、こども未来戦略というのは少子化対策を目的としたものにしか見えないんですよね。 もう一度確認します。 これは、希望をかなえた結果ではなくて、こども未来戦略の目的、少子化対策ではないでしょうか。
○水田政府参考人 お答えいたします。 こども未来戦略の中の記述としまして、「若い世代の誰もが、結婚や、こどもを生み、育てたいとの希望がかなえられるよう、将来に明るい希望をもてる社会を作らない限り、少子化トレンドの反転はかなわない。個人の幸福追求を支援することで、結果として少子化のトレンドを反転させること、これが少子化対策の目指すべき基本的方向である。」ということで書かれております。
○福田(徹)委員 私、四月十六日の地こデジ特別委員会での大臣所信に対する質疑を見ていて、どうしても気になる部分がありまして。我が党の日野紗里亜議員の質疑と黄川田大臣の答弁です。これはとても大切な部分ですので、少し読ませていただきます。 日野紗里亜議員の質疑です。 大臣は、こども未来戦略、加速化プランを引き続き着実に実施し、結婚、出産、子育ての希望をかなえられる環境を整備してまいりますと述べられています。こども未来戦略の戦略によって達成すべき目的は何でしょう。三つの基本理念は、一、若い世代の所得を増やす、二、社会全体の構造、意識を変える、三、全ての子供、子育て世帯を切れ目なく支援するとあります。まず、二点お伺いさせてください。出生率の改善は、こちら、目的ではありませんでしたでしょうか。また、社会全体の構造、意識を変えるとは具体的にどういうことを意味しますでしょうか。大臣、お答えください。 黄川田大臣の答弁です。 出生率については、前に予算委員会でも答弁しておりますが、これ自体が目的ではございません。ただし、参考の指標として見ながら、私たちは子供政策を進めていっているところでございます。そして、構造の改革というのは、やはり、子供を産み育てやすい、そういう環境を整備する、要は、質を改善することによって、そして結果として子供が増えてくるというところ、ここを目指しているということでございます。 そして、その後、日野議員より追加で聞かれた、明確にお答えください、出生率は目的でないということは、政府では少子化対策はしないということでしょうかという問いに対しても、参考人の方が同様の答弁をされています。 お聞きします。 今私が読み上げさせていただいた黄川田大臣の答弁、これは事前に通告させていただいたものです。こども未来戦略において、出生率の改善は目的ではない、目的は環境整備であって、その結果、子供が増えてくれたらいい、この答弁、認識について、政府の認識も同じか。まず、こども家庭庁様からお答えください。
○津島副大臣 お答え申し上げます。 こども未来戦略は、先ほど来出ております、子供たちが健やかに育まれる社会の実現と併せて、子供を産みたい、育てたいとの希望がかなう社会の実現による少子化トレンドの反転を政策目標としているところです。 この政策目標について、結婚、妊娠、出産、子育て等は個人の自由な意思決定に基づくものであることから、子供を産み育てやすい環境整備により個々人の希望をかなえた結果としての少子化トレンドの反転を目指しており、御指摘の四月十六日における大臣の答弁はこれを述べたものでありまして、また、その後、政府参考人、藤原官房長より補足する答弁がなされたものと承知をしております。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。 少子化があらゆる課題の根本原因となってくる社会保障を担当します上野厚労大臣の認識も同じでいいか、教えてください。
○上野国務大臣 今し方津島副大臣から御説明のあったとおり、私としてもその認識に相違はございません。 今回の法律の改正案におきましても、出産に係る給付体系の見直しや国保の子供に係る均等割保険料の軽減措置の拡大などを盛り込んでおりまして、厚労省といたしましても、こうした子供を産み育てやすい環境整備に向けてしっかり取り組んでいきたいと考えています。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。 今のお話からは、こども未来戦略、加速化プランに掲げた施策、例えば、児童手当の拡充、妊娠、出産時からの支援強化、育休を取りやすい職場になどなど、これらの施策が全て計画どおりに実行されれば、この政策は成功。計画どおりに実行され、環境整備が実現して、その結果、出生率が増えていなくてもそれは仕方がない、少子化が改善されていなくても仕方がない、この政策は成功。その認識で間違いないでしょうか。
○水田政府参考人 お答えいたします。 先ほど来お答えしておりますとおり、まずは希望をかなえるというところでございます。それも含めた少子化対策ということでございますので、その結果として出生率が改善するということは、それはもちろん目指しているところではございますけれども、その過程で、まずは、結婚したい、子供を持ちたい、そういったところの希望をかなえるということがあってこその少子化対策という認識でございます。
○福田(徹)委員 つまり、希望をかなえれば子供は増えるだろう、そういう予想をしている状態ということが分かりました。 こども未来戦略の表紙に「次元の異なる少子化対策の実現に向けて」と書かれているのに、環境整備をします、その結果、子供が増えたらいいなというのは余りにも弱過ぎるのではないかと感じます。明確に、この戦略で子供を増やします、出生率を上げますと言うべきではないでしょうか。日本のラストチャンスとおっしゃっているのですから、その結果増えたらいいという認識ではいけないと思うんですよね。少子化が改善していなければ成功ではない、それが普通だと思います。皆さん、どう思われますか。 結婚、出産、子育ての希望がかなえられる社会、これは当たり前で、それと同時に、結婚、出産、子育てを希望する人を増やす、その取組も必要な時期に来ていると感じます。そもそも、これらの環境整備の結果、子供が増えるのか、どの程度増えると見込まれるのか、これが、加速化プランの妥当性、若しくは、その中に含まれる、もちろんお産の給付体系の見直し、これの妥当性を考える上で極めて重要です。 お聞きします。 答弁にありました、こども未来戦略における環境整備の結果、出生率の改善が期待できるというエビデンスはございますでしょうか。具体的にどのような環境整備が出生率の改善に関係するというエビデンスがあるか、教えてください。
○水田政府参考人 お答えいたします。 こども未来戦略の策定に当たりましては、有識者から提出されました試算や、出生率に関する民間の研究も参考にしているところでございます。 具体的には、児童手当の拡充を含む家計の所得控除、母子保健事業の充実、教育費負担の補助、育児休業などの両立支援策などの施策は、出生にプラスの影響を及ぼすとする研究もあるというふうに承知をしているところでございます。 ただし、少子化対策は様々な施策が相まって総合的に効果を発揮していくものでございますので、施策一つ一つが出生率にどの程度影響するかということをお答えするのは困難なところでございます。 その上で、加速化プランの推進に当たりましては、各種施策の実施状況や効果等についてしっかりと検証しつつ、適切な見直しを行うなど、PDCAを推進することとしているところでございます。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。 事前にこれらのエビデンスを下さいとお願いしましたら、こども家庭庁より、こども家庭審議会第十九回基本政策部会への事前提出資料、少子化対策のメイン効果と経済効果という資料をいただきました。そこには、二〇二四年度から二〇二六年度までの、現行の、今の加速化プランによって、出生率は〇・一引き上がると書かれています。実際はほかに足を引っ張っている要素があるのかもしれませんが、今のところ、それほど上がるようなそぶりは見えません。 本当は原著論文をいただけるようにお願いしたつもりなのですが、届きませんでした。私も自分で世界中の報告を調べたのですが、当然、専門外ですので、質の高い批判的吟味ができていないと思うんですけれども、現金給付政策も保育政策も国や報告によって結果は様々で、私の専門とする医学の感覚からいけば、とても確固たるエビデンスと言えるものではないと感じました。 産科の医師というのは、お産の保険適用が少子化対策になると説明されています。でも、本当は、少なくとも私の周りの多くの産科医師が、そんな効果はほとんどないと思うと感想を述べられています。 ほかの具体的施策も含めて、今後、エビデンスが蓄積されてきて、明確に出生率の改善という結果につながるという施策があれば、その施策の進捗状況を評価指標にすることはできると思うんですが、まだ不十分な段階であれば、この政策の評価指標というのはもう出生率とするしかないと思うんですよね。 次にお聞きします。 こども未来戦略が出生率を数値目標としないのであれば、効果の検証は、どの施策について、どんな数値指標を使って行いますでしょうか。幾つか教えてください。
○水田政府参考人 お答えいたします。 加速化プランにつきましては、経済財政諮問会議の経済・財政一体改革推進委員会において、出生率や出生数といった出生動向に関する指標のほか、若年層の雇用状況や子育てのサポートの状況等を指標とするEBPMアクションプランを作成しまして、毎年、取組の状況を把握しているところでございます。 具体的には、若年層の実質賃金、若年層の被雇用者に占める正規の職員、従業者の割合、保護者の子育てが地域で支えられていると思う人の割合、子供の世話や看護について頼れる人がいると思う子育て当事者の割合、こういったことを挙げているところでございます。
○福田(徹)委員 今の指標を確認していって、明らかにこれは少子化対策成功するぞと自信を持って言えるようなPDCAが回せるのか、少し疑問なんですよね。こども未来戦略の目的は少子化対策であるべきだと思いますし、であれば、出生率を上げること、これは同じ意味ですから、それ自体を目的として、参考の指標ではなくて成果の成否を出生率にする必要と、あと責任があると思うんですよね。 それをしない理由をもう一度教えてください。
○水田政府参考人 お答えいたします。 結婚、妊娠、出産、子育て等は個人の自由な意思決定に基づくものであり、出生率等を具体的な数値目標として定めることによって特定の価値観を押しつけたりプレッシャーを与えたりすることになることを懸念するという御意見が、こども大綱ですとかこども未来戦略の策定の過程でありましたことなどを踏まえまして、出生率等の具体的な数値を目標として掲げるということは適切でないと考えておりますけれども、その代わり、参考指標という形で定期的に取りまして表示をする、そして、施策を考える上で、評価を考える上の参考としているというところでございます。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。 出生率を指標にすることが、どうして自由な意思に反して価値観を押しつけたり強制することになるのかというのが分からないんですよね。 例えば、喫煙は体に悪いからやめましょうとか、運動は健康にいいから運動しましょう、こういうのも自由な意思ですけれども、価値観を押しつけることになっていないですよね。自分のためではなくて社会のためだとしたら、例えば、ワクチンを打って感染症の蔓延を抑えましょうというのも、これは社会正義のためにお願いすることですよね。 先ほどの地こデジ特別委員会での質疑に対する参考人の答弁にも、今と全く同じようなものがありました。結婚、妊娠、出産というのは個人の自由な意思に基づくもの、そのとおりだと思います。絶対に自由な意思が尊重されるべきだと思いますし、自由な意思が尊重されることと出生率の数値目標を改善すること、これはもう別のことだと思うんです。 出生率が下がり続ければ、この国を維持できなくなります。子供を持つ人も持たない人も、将来を支える子供がいなければ生きていけません。もし、国が出生率という旗を掲げることが子供を望まない人にプレッシャーをかけるというのであれば、その事実を丁寧に説明して、子供を望まない人に子供を持つことを強制するのではなくて、子供を増やすということは国のため、国民のために必要で、政策として目指す必要があるということを理解いただくこと、それが必要ではないでしょうか。 人間の多様な価値観と意思を尊重することと、この国が存続するために必要な出生率を目指すこと、これは何の問題もなく共存できると思います。子供を持たないと駄目だと言う気は全くありません。子供を持たない選択は全く悪いものではない。子供を持ちたくない人に子供を持てと強制することも一切ありません。そもそも、子供を持ちたくても持てない方もいらっしゃいます。 でも、子供を持ちたいと思える社会、子供を持ってよかったと思える社会を目指すこと、これは全然悪いことではないと思います。子供にありがとうと、あふれる社会、これは全然悪いことでないと思います。今やろうとしている、子供を持ちたい人が持てる社会、これは当たり前で、一歩進んで、子供を持ちたい人が増える社会、これを目指さずに少子化は解決しないと思うんですよね。 改めてお聞きします。 結婚、妊娠、出産は個人の自由な意思に基づくものだから、出生率自体を数値目標として掲げない、これが今の認識だと思います。これを改めませんか。自由な意思を無理やり変えるという話ではなくて、堂々と、日本のために少子化対策が必要だ、子供を増やすことが必要だと明言して、出生率を政策のKPIに掲げて、ある時点の目標値を定めて、専門家の力を結集して、最善のエビデンスに基づいて本気で少子化対策に取り組む。ここが一番大切な点ですが、政治が出生率に責任を持って取り組む、これが次元の違う少子化対策ではないかと思います。何をやっても利かないという、この諦めから逃げてはいけないと思うんですよね。 今の私の考えに対して、是非、こども家庭庁様、御意見をお願いします。
○津島副大臣 お答え申し上げます。 結婚、妊娠、出産、子育てに関する考えというのは様々あって、福田委員のお考えも一つというふうに聞いておりましたが、一方で、先ほど来水田審議官がお答えしたように、まず個人の自由な意思決定に基づくものである、そこは同じ考えであろうと思います。 そこで、では、出生率等を具体的な数値目標として定めることが、特定の価値観として押しつけられ、プレッシャーを与えられたということに対して懸念する御意見があることも事実であります。 例えば、子供、子育て政策全体の基本方針であるこども大綱の策定に向けた調査審議の中で、多様な価値観、考え方を大前提とすべき、若い世代の視点に立ったものにすべきとの意見がこども家庭審議会において多く出され、こうした議論を踏まえ、政府としては、出生率等を具体的な数値目標として掲げていないところでございます。 もう一つ、令和六年四月九日の衆地こデジ特委で子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律案に関する参考人質疑が行われた際にも、複数の参考人から、出生率を目標に掲げることは慎重であるべきとの趣旨の意見があったところでもございます。 他方、合計特殊出生率については、こども大綱等において、出生率等の出生の動向に関する指標を参考指標として設定しているところでございます。 こども未来戦略においては、個々人の希望の実現のため、加速化プランに基づく各種施策に着実に取り組み、結果として少子化トレンドを反転させることを目標としているということでございます。 〔委員長退席、鬼木委員長代理着席〕
○福田(徹)委員 ありがとうございます。 今回の標準的な費用を定めるという法改正は、現場の産科医師にとっては大きな大きな変化です。多くの先生方が、政府が本気の少子化対策をするのだからと意を決して取り組もうとされているのです。どうか、そういった先生方の思いを感じていただいて、本気で次元の異なる少子化対策、本気で出生率の改善を目的とした政策に取り組んでいただけることを切に願っております。 少し時間がありますので、ちょっと通告していない質問で申し訳ないですが、基本的な認識確認としてお答えください。 加速化プランの中身も含めて、エビデンスの有無はおいておいて、これまで、政府は様々な少子化対策に利きそうな施策を行うにもかかわらず、現時点では出生率が大きく改善してこない、この理由は何だと考えられていますでしょうか。
○津島副大臣 お答え申し上げます。 通告をいただければもう少し子細にわたってお答えできるかと思いますが、まさに、反転、少子化トレンドが改善に向かっていないということは、我々が目指している環境がまだ十分に整っていないところがあるということでございます。 したがって、加速化プランに掲げられた政策を着実に着実に実行していくことによって、環境を整え、結果として多くの方が子供を産み育てたいという希望がかなえられるようにしてまいりたいと考えているところでございます。
○福田(徹)委員 こども家庭庁様からいただいている資料には、価値観の多様化が問題だと書かれております。子供を産まなきゃいけないではなくて、子供を産み育てたいと思う人が増えること、これがとても大切だと思います。それを、プレッシャーとか価値観の押しつけではなくて、皆が幸せにできる日本がいいなと思っております。 ありがとうございました。
○鬼木委員長代理 次に、岡野純子君。
○岡野委員 こんにちは。国民民主党の岡野純子でございます。 本日も、質問の機会をどうもありがとうございます。 ここまで行われてまいりました健康保険法改正の審議も中盤、終盤でありますので、既にここまで出た答弁を更に具体化させる観点で、本日、質問をさせていただきたいと考えております。 まずは、OTC類似薬についてでございます。 通告では、要配慮者の線引きについてお伺いをしようとしていたんですけれども、本日だけでも何人もの方が同じ趣旨で質問をされておりまして、方向性は非常に理解をいたしましたので、一問目は聞くことはやめようかなと思っておりますが、若干の意見として、やはりまだのり代部分というかバッファーの部分が残っているからこそ、当事者の中から不安の声がまだ今でも上がっているというのはそういうところだろうと思います。 本日は、例としてアトピーのことをこれまでもおっしゃっておりましたけれども、同じように、ぜんそくを持っている方からも、強い症状が出ているときもあれば、出ているわけでもなかったり、あるいは風邪を引いたり、花粉があったり、季節の変化とか、波が非常にある。やはりその時点だけ見れば、お医者さんの判断によってしまうと軽く見られてしまって、もう継続管理不要と言われるんじゃないかという不安があるという声、私も直接聞いてまいりました。 そういった声は十分御承知だろうとは思いますけれども、やはり自分は守られるんだろうかという、そういった不安の声に応えるような判断基準の提示というものを是非ともお願いしたいと思います。 では、通告でいいます二番目に移らせていただきます。OTCの類似薬の周知について伺ってまいります。 大きな制度変更というのは誤解や混乱がつきものでありまして、特に今回は、これまで保険で処方を受けていた薬について、場合によっては別途負担がかかるという、患者にとって非常に直感的な変化が起きます。しかも、要配慮者の取扱い、対象薬剤、OTCとの違い、どのような場合に医師に相談すべきで、どういったときは薬局に相談すべきか、そういった情報が整理されていなければ、誤った自己判断や不必要な不安を生みかねません。 ここまでの議論においても、また本日も同様の指摘がなされておりますので、ここは具体的な手法について伺いたいと思っています。 国民や患者だけでなく、医師や薬剤師という提供側に対しましても、それぞれの中でどういった誤解や混乱を想定されているのか。そして、それぞれに対してどういった手段で周知広報を行っていかれるのか、伺います。
○間政府参考人 お答えいたします。 冒頭、御意見あるいは御要望としていただいた点についてちょっとだけ触れさせていただくと、ぜんそくの患者さんについても、医師の診断や治療の下で、年間を通して症状が持続し通院する必要が認められる方は、別途負担の対象外と考えておりますけれども、波があるというお話もございました、そういう点も含めて、どういった基準がいいのかというのはしっかり検討していきたいというふうに思っています。 また、ただいま御質問いただきました、国民の皆さん、あるいはそれだけじゃなくて医療関係者への周知の話でございますけれども、やはりこれは、何度も今日もお答えしておるんですけれども、今回の仕組みは、必要な受診を行った上で、結果的に対象となるOTC類似薬、対象医薬品が支給される場合に別途の負担を求めるものだということなので、そういう意味では、必要な受診を控えるよう求めたり、一律にOTC医薬品の使用を求めるというものではないということを、これをまず基本論としてしっかりお伝えしていくということが、医療現場もそうですし、患者の皆様にも御理解いただけるようにする必要があるというふうに思っています。 既に、本制度の考え方をまとめたスライドやショート動画を厚生労働省ホームページやユーチューブに公開しております。今後、施行までに定めていくこととしている具体的な運用についても、医療現場や患者の方々によく御理解いただけるように、分かりやすい媒体、あるいは、中身もそうなんですけれども、どのメディアに載せるかというのも大事なんだと思うんです。どういう方に届くかということに関係すると思いますので、そういったことを、媒体なども作成するとともに、やはりそういう意味では、関係団体の皆様方の御協力もいただきながら、丁寧に周知広報していきたい、このように考えております。
○岡野委員 ありがとうございます。ぜんそくのことにも触れてくださいまして、ありがとうございました。 おっしゃるとおり、本当に周知というのは難しいもので、テレビしか見ない方もいらっしゃれば、テレビは全く見ない方もいらっしゃったりしますし、今、メディアだけじゃなくて、個人も発信できる時代になりましたので、意図的に誤った情報が流れるというような、そういったことも考え得るかとは思います。だからこそ、広い周知だけではなくて、一次情報として現場で誤解なく使える周知というものを是非とも徹底していただきたいと要望させていただきます。 では、続きまして、先ほど、今もまさに言っていただいた必要受診についてなんですが、それが担保されているかどうかの、制度施行後の検証について伺ってまいります。 ここまで答弁では、必要な受診は確保される、阻害されるとは考えていない、引き続き行われると認識をしている、そういった表現で答弁を繰り返されております。制度を設ける以上、事後の検証というものもまた肝要だと考えます。 先日の参考人質疑での御意見も含めまして、最も懸念されていることの一つが、患者の受診行動に行動変容が起こって、その結果として必要な受診が遅れて重症化につながるのではないかという点であります。今更ですが、日本医師会の方も、受診控えによる健康被害を懸念されていることは御承知のとおりだと思います。 ひょっとすると、杞憂で終わったというふうになればいいんですけれども、想定外あるいは想定以上の行動が起こる可能性もありますので、制度導入後の患者の行動変容の実態を検証する必要があると考えます。どういった層にどういう影響が出たのか、偏った影響を把握する設計というものをどう考えていらっしゃるか、伺います。
○間政府参考人 御指摘のとおりだと思っておりまして、やはり制度的には、今回、別途の負担は薬剤費の四分の一ということで、急激な負担増とならないように設定するほか、がん、あるいは難病患者、先ほどぜんそくの方の御指摘もありました、別途の負担を求めないような枠組みもつくっていくということで、引き続き必要な受診が確保されるような仕組みとしてございます。 受療行動については個々の患者さんの状況によって様々であることから、お一人お一人の行動変容を観察するというのは、これはなかなか難しいわけですけれども、例えば、対象となる医薬品の処方数の動向などをビッグデータで追っていくといったことなど、把握、分析する工夫をしっかりしていきたい、このように考えております。
○岡野委員 ありがとうございます。 今言っていただいたように、しっかりとモニタリングをしていただきたい、その必要性も感じておりますし、これまで必ず必要な受診は確保されるんだという方向性の御答弁があったわけですから、しっかりと答え合わせの部分まで継続をしていただきたいなというふうに思います。 では、次に、今回のこの改正によります医療費削減効果の達成について伺ってまいりたいと思います。 私は、この改正が、保険料負担の抑制、制度の持続可能性確保の文脈で説明をされていること、その必要性自体は十分に理解をしています。ただ、その際に示されている削減効果については若干慎重に見る必要があるのかとも思っています。対象医薬品七十七成分、約千百品目で、薬剤費の四分の一に特別な料金を設定するというこの仕組みなんですが、対象薬というものは機械的に選択したものと整理をされています。 これまでの答弁で、処方シフトによる影響というものがこの中に、つまりは削減のマイナスになるものは織り込んでいないという説明もございましたし、受診控えによる重症化のコスト、これがもしあるのであれば、その可能性まで考えるのであれば、単純に算出をされた数字どおりの削減効果が出るとは限らないのかもしれません。ここで重要なのは、制度改正をしたのに、目標とした削減はできず、しかし、患者負担と現場負担だけは増えたなんというような、そんな結果は当然避けねばならないわけで。 そこで伺うんですが、今回の改正によります医療費削減効果を政府はどのようなメカニズムで達成していくと考えていらっしゃるのでしょうか。 さらに、処方シフトにつきましては、先日、豊田委員への答弁、また本日の答弁でも、医師は最適な処方を行うのが原則という一般論にとどまっているのかなというふうに感じたわけなんですが、制度が変われば行動も変わり得るのではないかと思います。 追加負担を避けるために、同一効能群の中でより高額な薬に置き換わったり、対象外の別薬に流れたりすることがあれば本末転倒であります。政府は、同一効能群における処方構成の変化、高額薬への置換、対象外薬剤への流れ込みなど、モニタリングをされるのか、そちらも併せてお答えください。
○間政府参考人 お答えいたします。 やはり、この制度の趣旨、目的を御理解いただくことに加えまして、別途の負担の対象であっても不必要な処方シフトが起きないように、また、現場での判断に偏りが生じないようにといった観点を踏まえて、やはり、ドクターあるいは歯科医師の先生方に対しても、国から一定の基準等をお示しをするということが大事だというふうに思っています。ある種のガイドラインみたいなものをちゃんとお示しをしていく。 その上で、委員御指摘のように、施行前だけじゃなくて施行後の状況把握も非常に重要だと思っています。 例えば、これも先ほどのにやや類似した話ではあるんですが、対象となる医薬品の処方数を施行前後で比較してまいりますと、要するに不自然な動きがないかどうかとかというのもある程度把握できるのではないかと思っておりまして、そういう処方シフトが生じているかどうかも含めて、状況把握をしっかり行っていきたいと考えております。
○岡野委員 ありがとうございます。 当然、削減される部分もあるとは思うんですけれども、一方で、見えないところで増えていたなんということがないように、そんなてんまつにならないような、精緻なモニタリングをお願いしたいと思います。 では、次に、薬剤師の方への負担、また薬局の在り方について伺ってまいります。 今回の制度改正ですけれども、政府としては、決してこれはセルフメディケーションに誘導するための制度ではないというような説明ではありますが、しかし、現実には、保険で処方を受ける場合の負担が相対的に重くなれば、軽症は薬局で相談して対応しよう、一定そういう行動変容が起きるということは制度上避けられないのかなとも思います。そうなると、受皿になるのは薬局であり、薬剤師の皆さんです。 ところが、現状の薬局は基本的に調剤中心の報酬体系でありまして、OTC相談の質や量というものもばらつきがあるのかなというふうに感じておりますし、受診勧奨とか、一定水準で行う体制が全国的に整っているかというと、それは言い難いのかなとも思うところです。実際に、日本薬剤師会の方も、今回のOTC類似薬の保険給付の見直しというものに対しては、強引な制度変更というものが容認できないというコメントも出されているのは御覧になっていることと思います。 ただ、内容を読んでいると、おっしゃっていることは、薬局が一次対応できる体制が整っていないのに、先に制度を進められるのは危険だというような、何というか、拙速さに対する危機感というか、そういう文脈なのかなというふうに読みまして、薬局の機能強化を計画的に進めるのであれば、決してそれ自体を否定するようなことではないんだろうなというふうに理解をしているところです。 セルフメディケーションの推進という国の方針と、今回の改正で恐らく現実に生じ得る行動変容、これらを前提といたしますと、薬局の立ち位置自体を再設計する必要があるのではないかと考えるところです。 医療提供体制全体の中で薬局をどのように位置づけていくのか、軽症者の一次相談の場としてどこまで役割を持たせていくのか、受診勧奨をどの程度求めるのか。さらに、そのための制度設計ですね、薬局の役割、機能、評価、あと、当然、調剤報酬の見直しですとか薬剤師の皆さんの研修の強化とか、そういったことにも影響すると思いますが、その辺り、どのような方向で考えていらっしゃるのか、具体的な方針を伺いたいと思います。
○宮本政府参考人 お答えいたします。 OTC類似薬の見直しによりまして薬剤師全体の業務負担がどのように変化するかということは、様々な要素を考慮する必要があるということですので、現段階で一概にお答えをするのは難しいというふうに考えております。 一方で、薬局の薬剤師には、処方箋調剤などの医療提供だけではなく、OTC医薬品の販売や健康相談など、地域住民に向けた健康サポートの面でも役割を担っていただくということが期待されております。 そのため、昨年の薬機法改正では、健康増進支援薬局というものの認定制度を創設しています。健康増進支援薬局といいますのは、行政や他の薬局等と連携して、地域住民からの健康の維持増進に関する相談を幅広く受け付け、薬剤師が、セルフケア、セルフメディケーションに関する助言や、地域の関係機関に適切につなぐという対応が期待されております。 こうした薬局の役割を、健康増進支援薬局の認定制度を通じて推進してまいりたいというふうに考えております。 〔鬼木委員長代理退席、委員長着席〕
○岡野委員 御答弁ありがとうございます。 健康増進支援薬局の例でお答えをいただきました。これは、うまく回れば、薬局は数も多いですし、身近なアクセスの先として非常に有効に進んでいくんだろうなというふうに感じました。 今、今後の薬剤師の皆さんへの負担がどうなるかは読めないというところではあったんですけれども、この制度改正で役割だけ増えて、体制整備は後回しみたいなことが現場で起こることがないように、患者さんの動きというものも、制度の後、しっかりと見てもらいたいなというふうに御答弁を聞いていて感じました。 では、テーマは変わりまして、正常分娩の現物給付化について伺ってまいりたいと思います。 ここまで、様々にるる答弁いただいておりまして、私、前回、全国一律の基本単価にするということに対して、特に都市部の固定費が高いところの経営について心配しているという旨のことを申し上げましたら、あるいはほかの委員からも同様の質問が出ておりましたが、そこへの答弁として、いつも御答弁、三つおっしゃるんですよね。一つが、診療報酬も全国一律だからということをおっしゃる。もう一つは、多くの分娩で医療行為が発生していて、決して分娩費だけが報酬というわけではないというもの。あとは、加算も考えているという、この三つを挙げて御答弁をされております。 この中の、まず診療報酬を例えとされているところについて私はちょっとよく分からなくて、なぜ診療報酬と正常分娩に係るお金というものを比較されているのか。 釈迦に説法ですけれども、この二つは全く構造が違うものであります。診療報酬は、医療行為ごとに点数がつく、加算、増していく、積み上げ式なわけでありまして、夜間、休日、救急、地域医療など、必要なコストへの加算が多数つくられてあります。他方、正常分娩というのは、そういった行為ごとに収入が積み上がる構造ではなくて、二十四時間三百六十五日、いつ来るか分からない分娩に備える待機体制と人員配置という固定費の負担が非常に大きいものであります。都市部と地方では、物価や人件費だけではなくて、分娩件数とか医師の確保の難しさも違います。 正常分娩の全国一律化が経営を、とりわけ私は都市部の産科の経営の圧迫を心配をしているんですが、そうした懸念に対しまして、診療報酬が全国一律であるということをこれまで例に何度も挙げていらっしゃるのはどういった趣旨での御発言なのか。診療報酬が全国一律であることと分娩の全国一律化の比較の妥当性というか、どういう理屈で結びつけていらっしゃるのか、済みません、伝わりましたか、御説明をお願いします。
○間政府参考人 お答えいたします。 ただいまいただきました委員の御指摘は、現在、出産費用は自由価格で設定されている中で、地域間、施設間での差も大きい、そして、それを前提とした給付水準にすべきじゃないか、全国一律の診療報酬が設定されている保険診療と同じように考えることはできないのじゃないか、そういった大きな御趣旨だったと思います。 私の説明がやや不十分だったのかもしれませんけれども、診療報酬がこうだからいいじゃないかみたいな雑なことを申し上げたかったわけではありませんで、仮に、じゃ、地域別の単価とした場合に何が起こるかということを考えた場合に、そうすると、例えば都市部を高く、地方よりもずっと高く設定するみたいなことになりますと、地方から都市への医療資源の流出が加速して、全国の中での各地域における周産期提供体制の確保に支障を来すおそれがあるという点にも留意が必要だ、そういう趣旨で申し上げておりまして、であればこそ、やはりそういう様々な、各医療機関の分娩施設の費用構造、あるいは地域ごととか、いろいろあるわけですけれども、費用構造もよく分析した上で、その基本単価を適切な水準に設定するということがこの制度の一つの肝なんだろうというふうに思っています。 その辺りについては、しっかり調べた上で、関係者の方々にも御協力をいただいて調べた上で適切な設定をしたい、そういうことでございまして、診療報酬と同じだからいいでしょうというようなことではないという点は御理解いただければと思います。
○岡野委員 ありがとうございます。 済みません、今の御答弁に対してちょっと更問いなんですけれども、診療報酬には地域加算があると思うんですけれども、先ほどの都市部が高くなったら人の流入、施設の流入があるんじゃないかみたいな話は、診療報酬にはその理屈は関係ないんですかね。済みません、もし理解が不十分だったら教えてください。
○間政府参考人 これは先生御案内のことと思いますけれども、診療報酬は診療行為に対する対価ですから、その患者さんに対して何を提供したかによって基本的には価格が、つまり報酬が決まってくるというものでございます。その意味では、同じ医療行為に関しての単価というのは基本一緒で、そこが介護保険と違うところなわけですけれども、その上で、提供する医療内容の機能とか役割に応じていろいろな加算がついてくるというのが基本です。 むしろ、地域の加算の話は、どちらかというと医療資源の少ないような地域に対して何か設けているというような例があるということでございますので、基本的には診療報酬は同一の体系の中でやっておるということで、事実関係としてはそういうものだと考えております。
○岡野委員 済みません、同じ地域加算という言葉であっても目的が違うということを分かっていなくて、失礼をいたしました。 では、先に進みますけれども、ちょっと一点、先ほど、いつも答弁で三つおっしゃるという中で、もう一つ、分娩は、医療行為がある程度、結構な割合で医療行為が発生していて、決して正常分娩のお金だけで報酬が決まっているわけじゃないという御答弁のところに、心情的な違和感というかがあるんです。 よく、産科の先生とお話なんかをしていると、産科の医師としては何もないのがよいお産だ、何も医療行為が起こらないのがよいお産だとおっしゃるわけです。つまりは、陣痛促進剤を使うこともなく、吸引をすることもなく産めるお産というのがいいお産で、そういうことを目指して、いかに自然に、トラブルなく産めるかというところの視点で十か月間寄り添って、生活も見てくださって、よい状態で産めるようにという工夫をずっとしてくださっていて。 それでいうと、逆というか、医療行為分の報酬もあるんだぞとなってしまうと、先生方は、それは医療行為をいっぱいやった方がもうかるのは分かっているんですけれども、でも、それよりももっと、ない方がよいという、言ったら医師の職業倫理として、収入が減ってでもそういう行為がないようにという工夫をされているところに対して、医療行為の分が報酬としてプラスになるんだというのが何となくちょっと寂しい気持ちになったというか、そういうような、答弁をお聞きするたびに何となくちくっと痛むような思いをしたということを、済みません、コメントをさせていただきます。 三つ目なんですが、次に加算の在り方、いつもおっしゃいます。これまでずっと答弁でこの話をされていて、加算の具体的な例を挙げていらっしゃった中で、人員体制が手厚い施設とか、ハイリスク分娩を積極的に受け入れるとか、イメージとしてはそこそこの規模というか、中核規模の施設を評価する方向性なのかなというふうに感じております。 当然、そういう施設を評価すること自体は必要なわけですが、ただ、それでは、地域の出産を支えている小規模な一次施設、個人経営に近い形で分娩を担っている施設というのは評価から漏れやすいのではないかといった懸念があります。 地方でなく都市部でも既に産科の撤退が続いている中で、ずっと明示されている一律給付プラス今示していらっしゃる加算の考え方で本当に持続可能な分娩体制が維持できるのかという、これはずっと私は不安を感じております。 一次施設の存続に本当に影響のない設計になっているのか。地域差を吸収できる設計になっているのか。本当に、何度も何度も同じ話をしますけれども、都市部では、分娩件数はあるんですけれども、人件費とか土地代が高くて、地方は、コストは相対的には低くても、出生数が減少で採算が厳しいという、それぞれ異なる困難を抱えているわけであります。その双方をカバーしなきゃいけないというのは大変難しいことではあるんですけれども、本当にこの一律給付という制度でそれらに対応できるのか。安心がしたいという気持ちで質問をさせてもらいます。
○間政府参考人 お答えいたします。 それこそ今委員御指摘になられた様々なことをのみ込んだ上で、しっかり踏まえた上で、どういう基本単価が設定できるかということに基本的には尽きるんだろうというふうに思います。加算はあくまで高機能なところを中心につけていくものであって、地方の一次施設を守る、都会もそうだと思いますけれども、そのためには基本単価の設定が非常に重要だということであります。 それを考えていくときに、先ほどちょっと寂しい気持ちがするというふうにおっしゃったあの点に関して言えば、おっしゃるとおりで、それぞれの産科の先生はすごく御苦労されて、安全に、いい形で御出産いただけるようにと努力されているのは本当にそのとおりだと思います。 その上で、ただ、実態としては診療報酬を組み合わせてというケースも多くて、大事なことは、そういう一次施設も含めて、周産期医療体制が維持できるような収入がトータルで得られるのかどうかということをちゃんとデータを含めて見て、その上での設定をしなければならない、それについて多くの関係者の御理解を得る努力を私どもはしていかなきゃいけないというふうに思っておりますので、この辺りは、関係者の心が折れるようなことのないように、希望を持ってやっていただけるように、精いっぱい努力していきたい、このように思っております。
○岡野委員 ありがとうございます。 今、手元のタイマーが残り三分半で、あと二問ございまして、両方ともどうしても聞きたいので、いっぱい文章を作ったんですけれども、はしょって短く聞いています。 今、そこに尽きるとおっしゃった、肝だとおっしゃった。じゃ、その価格設定をどうやって行うのかというところを端的に伺いたいと思います。もうその金額では続けられないという産科が現れかねない、本当に極めて重要な設定であります。その設定の仕方。それから、それを全国の産科が納得できる形で示していく必要があります。調査結果の公表の仕方。お答えください。
○間政府参考人 お答えします。 調査は、今後、その施設の機能や役割、地域などに着目して、費用構造等を分析、把握できるように、厚生労働省においても、調査事業を活用した出産費用の実態把握の結果を踏まえつつ、各団体にも御協力いただきながら、丁寧に御意見を伺っていきたいと思っています。 これは、医療保険部会でありますとか中医協でありますとか、必要なデータはそういったところで公表し、また御議論いただきたい、このように考えております。
○岡野委員 ありがとうございます。 私以外も、誰もがこの質問をしてまいりました。相当な責任感を持ってやってもらえるものと思っております。とにかく納得できるプロセスと、そして公表をお願いしたいと思っております。 済みません、最後の質問、時間が残り少ないので早口で失礼をいたしますが、では、実際に始まった後の調査について伺っていきたいと思っています。 今回、非常に大きな制度変更でありまして、日頃から、周産期医療体制がどういうふうになっているのかというのは年に一回調査されているとは思うんですけれども、こうした大きな制度変更でありますから、最悪のケースの場合は施設の撤退ということなわけですけれども、そうなる前に、やはり当然予兆があるわけです。数字として皆さんが資料として得る前の予兆の段階、例えば、人員を減らすとか、夜間対応を縮小するとか、サービスを削ったり、ハイリスクを受けなくなったりというような、そういう、経営を維持するために、何か経営に変化が起こるような動きが起こった、その段階でその情報をキャッチしてもらいたい、早い段階で手を打てるように情報収集の網をかけてもらいたいと思っているんですが、制度変更の後のそうした収集の仕方、伺います。
○間政府参考人 そうした動きというのは、医療提供体制のサイドでも、側からも、あるいは関係学会、あるいは産科医会など関係の団体からも、そういったものは情報を集めながら、キャッチできるものはキャッチしたい、しっかりキャッチしたいと思います。 その上で、施行後も、この費用などにつきましては、ちゃんと分娩施設の協力もいただきながら調査をしていくということでございまして、一回、今回決めたらそれで終わりということではございませんで、施行後に、各施設の経営実態等を考慮しつつ定期的に検証し、必要に応じて見直しを行っていきたい。いろいろな情報を集めながら、新しい制度ですので、うまくテイクオフできるように頑張っていきたいと思います。
○岡野委員 ありがとうございます。 ちょうど時間なんですけれども、今、前者の残した一分があるわよというメモを頂戴しましたので、少しだけコメントさせていただきますと、私、元々自治体議員をやっていたもので、市民の生活と市役所の距離よりも、国民生活と皆さんとの距離というのはやはり遠いなというふうに感じることが多々あります。こういった、本当に皆さんの一番の関心どころでありますから、細やかな調査をするとおっしゃっていましたけれども、是非とも敏感に察知をしてもらいたいなということをお伝え申し上げまして、質問を終わります。 どうもありがとうございました。
○大串委員長 次に、浅野哲君。
○浅野委員 国民民主党の浅野でございます。よろしくお願いいたします。 今日、私、事前に通告させていただいたのが、高額療養費制度やセルフメディケーションなどなんですが、ちょっと今の岡野委員と間局長とのやり取りを聞かせていただいて、出産費用の標準的費用について一問だけさせていただいてもよろしいでしょうか。 私も、先週の質疑の中で、標準的費用があり、そして地域加算があり、地域加算というのは、その役割として、地域の医療基盤を支えるための、例えば人員体制をしっかり整えているところとか、様々なリスクに備えている医療機関、その経済的負担を補填するような役割で加算というのを考えていくというようなやり取りを先週させていただいて、そのような認識でおりました。それはそれで必要だと思います。 やはり今日の質疑を聞いていても、標準的費用の決め方は非常に難しいと思うんですね。都市部といわゆる人口減少地域、過疎地とでは、地代も違う、人件費の水準も違う、そして、当然ながら、建物であったり、そこにクリニックが持っている装置、資器材なども多分違うものが多いと思います。そこで標準的費用を決めるということですので、帯に短し、たすきに長しというような金額になってしまうおそれを多くの人が今持っていると思うんですね。 それは、全国一律でやるというその意義もありますので、一定程度認める余地はあるとは思うんですけれども、ちょっと聞きたいのは、そうなると、それで何とかやりくりできる産婦人科医院もあれば、かなり余裕がある医院さんも出てくる可能性は理論上あり得ます。もちろん、それでは足りないというところもあると思います。そうなってくると、余裕があるところというのは、少しずつ、地域での周産期医療を担う役割に対する質の低下や態度の悪化みたいなものが起きないようにしなきゃいけない。予見可能性が向上する分、その責任意識が低下してしまう、余り考えたくないことではありますが、そういったことも考えられるわけで。 性悪説に立つ立場ではありませんけれども、標準的費用を適用するに当たっては、産婦人科、周産期医療を担う現場の体制の定期点検みたいなものもやっていくことを考えているのかどうか。この点について、現状の政府の考えをちょっと一問だけ聞かせていただけますでしょうか。
○間政府参考人 やはり、今現状において、先生御案内のように、出生数が減っていく中で、あるいは産科を担ってくださっているお医者さん自身が高齢になって、もう閉める、後継者もいないといったようなところが、これは全国各地に出てきているという現状でございます。 そういった中で、こうした新しい仕組みになるということに対する御不安がある一方で、じゃ、今のままでいいのか、今の制度のままでいいのかということに関して言えば、出産育児一時金のままでも、これも難しいということだというふうに思っています。 それで、みんなで前に行きましょうというようなことで今回御提案を申し上げているわけですけれども、おっしゃるように、多少、診療報酬ほど事細かに、単価設定みたいな、この行為をやったら幾らみたいなことはやはりやらない方がいい、そういうような御希望も現場から来ていますので、かなり大ぐくりなものにはなろうかと思います。 その結果として、余裕があるというようなお話もございましたけれども、現状からいくと、そういったところは恐らく出生数が落ちているところだと思いますので、じゃ、その先がどうなるのかということを考えると、そんなに楽観視できないというふうなところがきっと多いんだろうというふうに思います。 いずれにしましても、単価設定をした後もその施行状況をよく見ていく必要があるというふうに思いますし、その中で、余り、何というんでしょうか、かなり人数も絞られて、みんな、産科の先生方はよくお互い御存じですので、そんなような質の低下みたいなのがあるのかどうか、そういうのはあってほしくないですし、そういうことはないとは思いますが、そういったものは、医学的な観点の点で問題があるかどうかというのは、これはまた医学界の方ともよく話を聞きながらやっていきたいというふうに思います。 今、これは、保険で出すのはお金の話なので、お金の話をした上で、お金の上での間違ったことがないようにはしたいと思いますし、医療提供体制を壊さないようにということを旨として進めていきたいというふうに思っています。
○浅野委員 ありがとうございました。 通告外ではありましたが、御答弁をいただき、ありがとうございます。 それでは、予定していた通告に沿って質問させていただきます。 まず、大臣に伺います。高額療養費制度に関する質問です。 この制度については、従来から多くの委員の皆様も御指摘されていますが、改めて、退職したりして保険者が変わると多数回該当の合算がリセットされてしまうという課題、そして、七十歳未満の場合、自己負担額が二万一千円以上でなければ合算の対象とならない課題、こうした課題が従来から指摘されてきております。 これらに対する対応方針、現時点での政府見解を伺わせてください。
○上野国務大臣 まず一点目でございますが、専門委員会でも整理をいただきました基本的考え方におきまして、実務的な課題もあるものの、カウントが引き継がれる仕組みの実現に向けた検討を進めていくべきであるというふうに整理をされました。今後、こうした考え方に沿って検討を進めていくということにしております。 実現に向けましては、それぞれの被保険者の所得や毎月の医療費の支払い額の情報は各保険者でしか所有していないこと、また、各保険者がそれぞれのシステムで管理している中で、各保険者の情報を連携させるためには実務面、システム面での対応が必要であることなど、課題が存在するのも確かであります。 これらに加えまして、個人情報保護法との関係も整理する必要がありますが、いずれにいたしましても、実現に向けて整理すべき課題を抽出をして、必要な経費や期間も含めて、保険者を始めとした関係者との調整をしっかりと進めさせていただきたいと考えております。 また、二万一千円の課題でございますが、これにつきましても度々御指摘をいただいているとおりでありまして、我々としてもその課題は認識をしております。 他方で、一千億円を超える財源が必要となりますので、厳しい医療保険財政においてその点をどのように考えるか、また、高額療養費制度の中で見直しの優先順位をどのように考えるかなどといった課題を整理する必要があると考えております。したがって、慎重に検討を進めていきたいと考えています。
○浅野委員 あわせて、続いての質問も確認させてください。 いわゆる、この委員会でも既に何人かの委員の皆様が取り上げられていますが、一回立て替えなきゃいけないという問題です。 今回、年間上限が創設される点は我々としても評価をしていますが、実際には、一度窓口で費用を立て替え、数か月後に払戻しを受ける償還払いが想定されています。難病患者の方などは一度に百万円単位の支払いを求められるケースもあるというふうに聞いております。 やはり、マイナ保険証のインフラを更に高度に活用して、窓口で当該年の累積負担額を判定し、上限を超えている場合には現物給付したり、最初から支払わなくて済むようなシステム改修を急ぐべきと思います。そういった要望の声も届いておりますが、政府としてはどう考えているんでしょうか。
○間政府参考人 お答えいたします。 今、月額上限では似たような、今委員御指摘のようなものも入っているわけですが、そもそも、年間上限の導入に伴い、保険者や医療機関側のシステム改修が必要となります。 また、現行の診療報酬の請求実務上、請求期限は診療月の翌月十日とされておりまして、リアルタイムでの累積自己負担額の把握には限界があることなどを踏まえますと、御提案のような、負担額の情報を瞬時に判定する仕組みを構築することは、特に複数の医療機関に御受診されるような場合には、システム面での課題だけではなくて、医療機関等における実務面からも整理すべき課題が多いというふうに考えております。これを直ちに実現するのはなかなか難しいのは事実であります。 しかしながら、年間上限の現物給付化は、患者の皆さんの負担軽減はもちろんですし、保険者の事務負担軽減という観点からも重要な課題だというふうに考えております。 保険者を始めとした関係者とできるだけ早期に課題の整理を行うなど、検討をしっかり進めていきたいというふうに思っております。
○浅野委員 この点、今の御答弁に対して意見ですけれども、やはり翌月十日にこのデータが反映されるという仕組みになっているというふうに聞いております。少し視点を変えて、瞬時に正確な負担額を割り出して判定をするというのが理想なんですが、今回、患者団体の皆さんが願っているのは、さすがに百万円単位の立替えはきついよねという話ですので、例えば、前々月までのデータがその時点ですぐ呼び出せるのであれば、前月分のデータは反映されていなかったとしても、それなりのデータ、金額になっている場合には、じゃ、その差分だけ立て替えてもらおうとかですね。 完璧を求め過ぎるとやはりシステム改修に時間がかかってしまうんですが、今ある仕組みの中で少しでも立替えの金額を減らすという発想で、いろいろ政府には工夫をして検討していただきたいと思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。 続いての質問です。 今は難しい、システム上はなかなか難しい現状があるということなんですが、ただ、将来的には、今回、高額療養費の年間上限が設けられたとはいえ、やはり、七百七十万円前後のあの段差の大きさ、非常に当事者の皆さんからは不安の声が上がっています。将来的にはもっとこの階段を細かくしようとか、場合によっては、リニアに年収比例で御負担額が算出されるような仕組みにしていくことも考えながら、改修作業を進めていただきたいと思うんですね。 実際に専門家会議の議事録を見ますと、昨年十二月二十五日、第九回目の専門家会議、最後の回が行われた際に、更なる多段階化ですとか、よりきめ細やかな負担の在り方というものも今後の課題として発言がされていたと承知をしております。間局長もその場にいらっしゃったと思いますけれども。 是非、政府としては、将来的にはよりきめ細やかな、そして、できることなら、年収あるいは患者さんの事情をできるだけ細やかに反映した負担の在り方というものを目指していっていただきたいんですが、そのような考えは現時点で政府にありますでしょうか。
○間政府参考人 今回の見直しは、委員御案内のとおり、昨年の予算の審議のときに非常に課題を指摘されて、その中で、衆議院の厚生労働委員会では、特に長期療養者の御負担や家計に与える影響について配慮すべきだ、あるいは当事者の方の参加をするなどして議論すべきだ、こういう決議までいただいて。 そういった経緯で行ったものですから、今、大ぐくりになっている、多数回該当を維持したりとか、年間上限もそれに基づいて階段をそんなにつくっていないというような形にしつつ、一方で、所得区分の細分化、しかし、この影響は去年のものより半分にするといったようなということで、関係者がみんな集まった上で、それが議論の到達点だったわけであります。 ただ、その上で、今委員御紹介いただきましたように、専門委員会の中においても、一部の委員からは、将来的には所得区分をよりきめ細かいものとする制度設計について検討する余地があるのではないかという御指摘がございました。 全世代型社会保障制度の構築という観点からも、能力に応じた負担という観点は重要であると考えておりますので、御指摘の点については今後の課題の一つとして受け止めさせていただいて、今回の見直しが家計に与える影響を注視しつつ、検討していきたい、このように考えております。
○浅野委員 是非よろしくお願いいたします。 高額療養費に関しては以上になりますが、最後にちょっと一つだけ意見を言わせていただくと、この専門家会議、昨年の十二月二十五日までに計九回行われて、八回目の、十二月十六日だったでしょうか、そのときには基本的考え方を取りまとめられた。それまでの間で、いわゆる当事者の方々からのヒアリングも実施して、かなり丁寧に議論を進めていただいたというふうに承知をしております。 ただ、これは今後のために是非この場で申し上げたいことであるんですが、十二月十六日に取りまとめをした後の二十五日の第九回目、最終回の専門委員会のときに、いわゆる上限額の具体的な引上げ額であったり、OTC類似薬の自己負担の見直しという話が出てきました。当事者の方々に話を聞いていると、第八回目まではしっかりと意見も聞いていただいて、自分たちの意見や考えを尊重しながら進めてきていただいたんだけれども、二十五日、第九回目の会議のときにいわゆる最終的な負担額の具体案が出てきて、その後、年が明けて、皆さん御承知のとおり総選挙に突入して、今この国会を迎えているわけなんですが、十二月二十五日以降、当事者の方々に対する、例えば意見聴取ですとか、あるいはやり取りみたいなものがなされていないというふうに聞いております、全部とは申しませんが。 ですので、やはり、当事者の方々も昨年の議論にはかなり正面から向き合っていただいてこのような結果になっていますので、第九回目の専門家委員会の中でも、今後、当事者の皆様への周知をしていく、十分に周知していこうというようなやり取りがありましたので、そこは是非、引き続き丁寧にやっていただきたいということは申し上げたいと思います。 続いて、セルフメディケーションの更なる普及と予防医療の方向性について、質問させていただきます。 この一問目なんですが、先ほど岡野委員の方から、OTC類似薬の自己負担の導入に伴って、例えば、より高額な薬剤へのシフトなどが懸念されている点が指摘をされて、間局長からも、国のガイドラインの提示であったり、あるいは制度導入前後の使用薬剤の比較をすることで何かしら対応できるのではないか、そんな答弁がありましたので、ちょっと繰り返しになってしまいますので、先ほどの岡野委員の答弁に対する更問いということで聞かせていただきたいんです。 前後比較は有効だと思うんですね。でも、それを誰がやるのか。それで何か変化が見つかったときにどのような、いわゆる矯正力というのを、よりよい方向に変えるための矯正力を働かせられるのかというところについて、少し局長の御意見を伺いたいと思います。
○間政府参考人 お答えいたします。 先ほど岡野委員の御質問に対してお答えしたように、やはり、処方シフトが起きるのかどうかとか、受療行動の変化そのものでないにしても、その変化は、今委員からも御紹介いただいたように、前後での比較である程度分かるところがあると思うんです。 それが小さなものであれば単なる誤差の範囲である可能性もありますし、それが非常に大きなもので特定の薬剤へのシフトが出たということになりますと、それについては、例えばそれが、これは実際に分析してみないと分からないんですけれども、特定の医療機関で起きている話なのか、それとも、全体的に今そういうようなものなのかとかいうことにもよって異なると思いますが、それは、実態について、やはり現場の方からもよくお話を伺わないといけないと思うんです、それが望ましくないものなのか、それは許容し得るようなものなのかと。 要は、実は、より強い薬の方が向いていたんだけれどもOTC類似薬の方を出していたということなのか、いや、そうじゃないんだ、四分の一が嫌でということなのかとかという辺りは、ある程度調査をしないといけないなというふうには思っています。 実際、それによって、矯正力というお話がございましたけれども、医師の処方権の話もありますので、やはり医師の方にしっかり分かっていただく必要がありますし、不適切なものがあれば、それについてはちゃんと対処する何らかの方法、これはちょっと今、具体的にこうだということを申し上げられませんけれども、そうしたことについても検討していく必要があるというふうに考えております。
○浅野委員 ありがとうございます。少しイメージが持てました。 続いての質問です。 今回、やはり、OTC類似薬を処方されたときに四分の一の特別の料金がかかるということで、じゃ、最初からドラッグストアに行って似たような薬を買って、自分で済ませようかなという人も出てくると思います。ただ、やはり、本来、本当だったら、ちゃんと一回お医者さんに診てもらわないと適切な薬が何か分からない。何となく鼻詰まりするから鼻炎薬を買ったけれども、原因が違うところにありましたなんということはよくある話で。だから、一回目、お医者さんにしっかり診てもらうというのは、これはとても大事なことだと思うんですよね。 なので、例えば、正しく原因の特定と対処法の把握が必要な初回受診に限定して特別料金を免除し、二回目以降の処方に負担を求めることで、安全性の確保と受診行動の適正化を両立させるという案はどうでしょうか。 また、受診する前に、最近では、救急にかかるべきかどうかというときに、電話をかけて症状を説明して、それはもう少し様子を見てくださいという場合であったり、すぐ救急車を呼んでくださいという場合だったりというのがあります。こういった形で電話相談、あるいは今の時代ですからAI相談などを利用して、適切な受診行動、そしてセルフメディケーションで十分対処できるときにはセルフメディケーションを進めていく、こういった環境を促進していくべきだと思うんですが、政府の考え方について答弁を求めたいと思います。
○間政府参考人 お答えいたします。 委員から新しい御提案をいただいたわけですけれども、患者の受診に当たっては、患者の症状に応じて必要な受診が行われることが重要というふうに考えております。 その意味では、難しいのは、一回目、二回目、初回と二回目というお話がございましたけれども、二回目以降も診断のための受診が必要なケースもあると思います。例えば、風邪かなと思った、頭痛がするということで行ったということで、じゃ、取りあえず、そんなに大規模な検査もやらないので、様子を見ようということで、頭痛薬を、鎮痛薬をもらいました。ところが、それが治らないといったときには、それも、いわば、そのときにまあいいやと言ってやってしまうよりは、治らないんですということでもう一回、再度受診というのが、場合によってはそれは大病院への紹介ということにつながることだってあろうかと思います。今までも、御質疑の中でもそういった事例もあったかと思います。 他方で、例えば、初回行ってみて、アレルゲンが何であるかというのが検査で分かった、杉花粉である、そうなると、じゃ、その症状に合った薬はこれだということが確定診断が出れば、確かに二回目以降は、また行くかもしれないし、もしかしたら同じ薬のOTC薬を買うということもあるかもしれません。 その意味では、初診か二回目かというのをちょっと一概には言えませんし、また、違う医療機関に行っちゃったら分からなくなるということもございまして、これは、初回か二回目以降の受診かにかかわらず、必要な受診を確保しつつ、結果的に対象となるOTC類似薬が処方される場合に別途の負担をいただくというシンプルなものでスタートさせていただきたいというふうに思っています。 ただ、その上で、委員が御指摘のように、セルフメディケーションあるいは電話相談みたいなお話もいただきましたけれども、セルフメディケーション推進のための環境整備を進めることで適切にOTC医薬品を利用していただくことも重要と考えておりますので、例えば、厚生労働省においては、先般の薬機法の改正により、健康増進支援薬局というものの認定制度の創設もいたしたところでございますので、認めていただいたところでございますので、こうしたような取組を通じて、正しい情報をお伝えしていくということも行いたいと思います。 またさらに、国民の皆様への周知や事前相談については、これは、ちょっと今、委員に御指摘いただきましたので、また幅広く方法を検討していきたい、このように考えております。
○浅野委員 是非、一回目、二回目という議論は、確かに局長がおっしゃるとおりだと私も今聞いていて思いますし、ここはまだまだ研究の余地があると思うんですね。最近では、救急患者に対して、選定療養費をいただくか、いただかないかみたいなところも一部都道府県ではスタートをしておりますし、ケース・バイ・ケースでそういったことを柔軟に判断していけるような余地は今後とも検討していくべきだと思いますので、引き続きまた議論させていただきたいと思います。 一応参考までに申し上げると、民間企業が実施したAI電話と医療トリアージの実証実験というのがあるようなんですが、まず、現状として、病院の電話相談は全国で一日約六十万件、約八千病院で平均二十五時間の電話対応が発生しているというようなデータもあります。また、AI電話にかけてその必要性を確認したときに、七七%ぐらいが実際に病院に行く前にAI電話で適切な対処法を把握することができたというような実証実験もあったそうなので、是非この分野は、セルフメディケーションを推進するための環境整備には厚生労働省としてもお金をかけていただきたいと思っております。 そこで、大臣にお願いなんですが、今回、特別の料金を徴収する、その一部でもいいので、やはりセルフメディケーションを推進するためのそういった環境整備にもこういったお金は使うべきじゃないかと思うんですね。それに対して、ちょっと大臣の見解を伺いたいと思います。
○上野国務大臣 今回の保険給付の見直しにつきましては、まず、持続可能な社会保障制度を構築をして、そして現役世代を中心とした保険料負担を軽減していくための取組であります。 本制度によって生み出された財源を何か今特定の目的のために使う、活用するということは想定をしておりませんが、ただ、委員から今御指摘のあったようなAIを使った相談であったり、あるいは電話での相談であったりということは、セルフメディケーションをこれから進める上でも非常に重要な点を含んでいるというふうに思いますので、もう既に民間でいろいろなサービスが進んでいる場合があろうかと思います、我々として何ができるかというのは十分研究をさせていただきたいと考えています。
○浅野委員 是非よろしくお願いしたいと思います。 それでは、残りの時間が僅かになってきましたので、最後、ちょっと大臣に聞きたかった最後の質問から順番を変えまして、させていただきたいと思います。 保健医療二〇三五というものが今から約十年前に策定をされました。そこから十年が経過していますけれども、これまでの日本の保健医療は、病床数や人員配置といった資本投入量を基準とした管理や評価が行われており、この十年間を見ても、患者に及ぶ実際の便益、いわゆる治療の成果に応じた評価体系の整備が余り進んでこなかったというふうに言われております。 限られた財源の中で価値ある医療サービスを広く行き渡らせるために、アウトカム評価というようですけれども、我が国の医療現場で早期に実現するための戦略と計画の策定が急務と考えていますが、政府の見解はいかがでしょうか。 また、政府における医療技術やサービスの費用対効果を測定する手法の開発状況、今後の見通しについても大臣に伺いたいと思います。
○上野国務大臣 令和八年度の診療報酬改定におきましては、安心、安全で質の高い医療、これを推進する観点から、アウトカムにも着目をした評価の推進を取り入れております。 例えば、入院時のリハビリテーションにおける入院時、退院時のADLの回復の度合いに着目をしたアウトカム評価、これの対象範囲を拡大をしております。あるいは、生活習慣病管理やあるいは無呼吸症候群などのCPAPの指導管理におきまして、診療データなどを活用して質の高い管理を行っていただく医療機関を高く評価をする、そうした加算の新設なども行っているところであります。 アウトカム評価というのも重要なのではありますが、ただ、例えば、治療しやすいかどうか、治癒しやすいかどうか、そういったことで患者さんの線引き、これを引き起こす可能性もありますので、それをどのような形で導入するかということにつきましては慎重な検討も必要かと考えております。 今後とも、こうした改定項目の効果について丁寧に検証を行っていきたいと考えておりますし、引き続き、限りある財源でありますが、これを有効活用して質の高い医療が実現できるように、アウトカム評価の推進につきましても中医協において議論を進めていきたいと考えています。
○浅野委員 ありがとうございました。 今後の議論の入口として質問させていただきました。 時間が参りましたので、もう間もなく終わりたいと思いますが、我が国の社会保障財政を考えたときに、やはり国民自らが健康を維持増進する努力をできるような環境整備、また、それがちゃんと評価されるような制度づくりというのが大事だと思います。その点では、今のアウトカム評価もそうですし、セルフメディケーションの推進もそうです。加えて、今日議論できなかった、これから議論したいのは、保険料についても、やはり健康増進行動に応じて保険料をもっとダイナミックに変えていくべきではないかというようなアイデアもありますので、是非、今後の委員会で議論させてください。 終わります。
○大串委員長 次に、豊田真由子君。
○豊田委員 豊田真由子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 今日、理事会の、おしゃべりをしている中で、委員が一人しかいないところは毎回立っていて大変だよねというお優しい言葉をちょっと理事の方からかけていただいて、私だけじゃなくて、みらいさんも共産さんもそうなんですけれども、もう大変なんです、寝る時間がありませんみたいな話をしましたら、自分の出産の話もしなきゃいけないからねと言われて。 私ちょっと弁明しておきたいんですけれども、尺を稼ぐために自分のプライバシーを切り売りしているわけでは全くございませんで、やはり私は、自分というか自国というのを割と客観化、相対化して、全体の中で考えるということが制度を考える上でも非常に大事だと思っていまして、私は、アメリカとスイスとフランスに住んで、子供を産んだり医療を受けたりして、子供も小児科にかかったりしていまして、やはりそこで大きな気づきがたくさんございました。それも、決して個人の経験に終わらせていませんで、ちゃんとそこで研究もしまして、この国ではこうというところも分析した上で、日本に持って帰ってきておりまして……(発言する者あり)ありがとうございます。 どちらがいい悪いではありませんけれども、やはり、日本のここは本当に気前がいい、このサービスをユニバーサルにこの価格で提供できる国なんてほかにないよなという気づきがあったり、また一方で、なかなかやはり、もうちょっと患者の側、あるいは医療従事者の側の方の効率化とか安心に寄り添う形というのが他国ではあるんじゃないかなというようなこともありまして、決して、毎回やってもうネタがないから自分の話でごまかそうというわけではございませんので、よろしくお願いしたいと思います。(発言する者あり)ありがとうございます。 これからも、現場の方、また国民の方、苦しむ方の声を、涙を、思いを、大臣始め国の方に伝えて、皆様と一緒にこの国をよりよい未来につなげていきたいと思っております。済みません、これも尺稼ぎではありません。 次に、質問に入りたいと思います。 まず、中東情勢につきまして、今日も累々お話がございましたけれども、御答弁も一字一句漏らさず聞いておったつもりですけれども、やはり現場の不安は、必ず直ちに供給が滞る状態ではないというふうに言われると、いやいや、うちはちょっと足りていないけれどもとか、だってこれからまだ中東情勢は深刻化するじゃないかとか、そういう御不安が消えないという状況にあるんだと思います。 やはりEMISとかG―MISとかで状況の把握もすごく精緻になさっていて、大臣の方からも、A重油ですとか、あるいは審議官の方からも、人工透析用のダイアライザーについて、きちんと目詰まりを解消したとか、いいお話もたくさん聞いております。 なので、これからも、そういういろいろな、要所要所でまた、きっとそこにお声が届いていない方というのもいらっしゃると思いますので、もちろん全数調査ではございませんので結構大変なこととは思いますけれども、本当に不安な中で、これは命に直結する話でございますので、これからも目配り、気配りをしつつ、きちんと対処をしていただきたい。 それで、一点申し上げると、四月十六日に、医療用手袋五千万枚の放出が医療機関に対してなされました。私は、コロナのときに介護施設でお手伝いをしていまして、やはり手袋とかマスクとかが非常に足りなかった。手袋というのは、当然、皆さんも御承知のとおり、感染防止の観点からやっておりますので、つけないわけにいかないですし、足りないからといって使い回すわけにはいかないんですね。ですので、非常に苦労をしておりまして、いわゆる高度な医療機器ではありませんけれども、実はとても命を守っているという手袋につきまして、これは介護施設の方には提供されるというような御予定はないのかなということとか、あとは、先ほど申し上げたように、手袋以外にも様々な物資、機器、資材がございますので、今後とも目配りをいただきたいというのを併せてお伺いをいたします。
○上野国務大臣 今、川上から川下まで、私ども、徹底した情報収集を進めているところであります。 そうした中で、歯科診療所、特に一般のネット通販を利用されている歯科診療所で医療用手袋の購入が行えない、確保が困難だという情報が入りました。そうした情報を基に、経産省等関係省庁とも連携をして、この度、先ほどお話のありましたとおり、五千万枚の放出を決定をしたところでありますが、これは、まずは、医療行為を主に行っていて、使用枚数が多く、不足の声が多く聞かれる医療機関から放出を行う、そのようにしているところであります。 高齢者施設のお話がありましたが、今、関係団体を通じまして、手袋も含めまして、日常の介護で使用する物資について随時状況把握を行っているところですが、現時点では、介護サービスの提供に支障が生じているとの情報は入っておりません。 今後とも、手袋以外の医療用物資も含め、医療機関や高齢者施設等の現場の声、これはしっかりこれからも丁寧にお伺いをしていきたいと思いますし、仮にそうしたところで何らかの不足等の状況、目詰まり等の状況が入りましたら、関係省庁とも連携をして、その解消に向けて努力をしていきたいと考えています。
○豊田委員 ありがとうございます。 G―MISを通じて吸い上げたお声で、相談が五百四十三件というのが四月九日の対策本部で発表されたと思いますが、私は本当にこれで全部なのかなというところもちょっと気になっておりまして、上がってくる声だけが全てではないのじゃないかということも含めて、小さいところも含めて御配慮をお願いしたいと思います。ありがとうございます。 次に、ちょっと問いを変えまして、業務効率化、健保法改正の方に戻ってまいりたいというふうに思います。 業務効率化のために行われることが、かえって手続のことなどで現場に、妨げになる、非効率化を招くというようなことがちょっとあるんじゃないかということで一点なんですが、今回、大臣認定を受けるための計画を医療機関が策定をいたします。一方で、総合確保基金による支援、補助金ですね、これを受けるためにも計画の策定が必要ということになりまして、二つの計画が別物だとすると、これは一個一個、別々に同じような内容を作って提出しろと。 これは、私が医療、介護の現場を見ていて、あるあるでございまして、加算を取るためにどれだけ現場の方がたくさん書類を書かなきゃいけないか。医療も介護も、現場で患者さんや高齢者の方々のケアをするというのが一番の眼目でありますのに、役所に提出する書類のためだけに大変な時間と労力を取っておったりしまして、その悪夢がよみがえってきましたんですけれども、こういう、それは明らかに無駄だよねということがないように、効率化を図って、現場の方に即したやり方をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 まず、病院の認定に当たりましては、業務効率化に関する計画の策定、それから院内に管理者が参画する業務効率化推進委員会の設置をするというようなことを求めております。 一方で、御指摘のとおり、地域医療介護総合確保基金による補助に当たっても、計画の策定を求めているということでございます。 両者の計画については、様式や記載項目をそろえるなどして共通の内容として、別々に作成する必要がないよう、その運用などを工夫してまいりたいと思っております。
○豊田委員 是非よろしくお願いしたいと思います。 次に、不正受給がまた起こるのではないかという話で、私、済みません、これは三回目ぐらいなんですけれども、短く終わらせますが、経産省さんの方から、AI、ICT、DX化関係の補助金について、実際、御答弁で、六十六事業で交付決定取消し、補助金返還手続、また、五十一事業者について登録取消しなどがあったという御報告をいただきました。 やはり、私がずっと言っていますけれども、悪いことをする方というのはいるんだ、それに対して甘い仕組みではいけないし、一生懸命頑張っている不器用な方に対して厳しい仕組みではいけない、ここを是非、肝に銘じていただきたいと思っています。 返還ルールの方を経産省の方で変えてくださるということでございましたけれども、やはり、今度、同じような補助金を厚労省で設けるということでございますので、私は、入口と出口、両方大事だと思っておりまして、まず、不正が行われやすい、そしてみんながそれに乗っかっちゃえみたいな、入口のところでそこを、きちんとハードルを高くする。そしてまた出口のところ、やった後、不正をしたらすぐばれるよ、取り消されたり、返還しなきゃいけないよというふうな、ちょっと犯罪行為の抑止とは違いますけれども、そういうことが常態化しないように。 また、これぐらいやってもいいんだよね、みんなやっているしみたいな空気感がちょっと本件はあったと思うんですね。ばれているというか、みんなやっているからいいんだよみたいなのを私はすごく、どうかなと思って見ていて、役所にもそういうふうに言っていたこともあったので、何かそういうふうにならないように、不正受給の対応、特に厳正に対処していただきたいと思いますが、具体的な方策についてお伺いをしたいと思います。
○上野国務大臣 補助金によって医療機関がしっかりと業務効率化、勤務環境改善の効果、これも上げていただくことが必要でありますし、不正受給に対しましては厳正に対処するなど、取組を強化をしていきたいと考えております。 基金による補助要件の詳細は今後検討していくことになりますが、法改正に先行いたしまして、令和七年度の補正予算で実施をしている推進事業におきましては、具体的な取組内容や定量的な目標を計画に盛り込むこと、成果が認められなかった場合は補助金返還を求める場合があること、虚偽の申請や不正の手段によって支給を受けた場合には全額の返還を求めることとしております。 こうしたことも参考に今後検討を進めていきますが、しっかり成果を出せる医療機関が選定をされるように計画を確認をしていきたいと考えておりますし、不正受給に関しましては、委員から御指摘のあった経産省の補助金での事例あるいは不正受給対策の内容、そうしたものを踏まえまして、どのような対策が取り得るか、事業実施主体でもあります都道府県の体制も踏まえて、検討していきたいと考えています。
○豊田委員 正直者がばかを見ない、医療の現場は、特に医療、介護、福祉、保育、そうですけれども、皆さん本当にそれほど高くないお給料で、重労働で、いろいろなプレッシャーも抱えながらやっていらっしゃいます。どうか、その方たちが報われて、その方たちからお金を吸い上げるような悪い方がはびこらない社会保障の仕組みに引き続きしていただきたいというふうに思います。 次に、今回の支援につきましては、まずは病院を優先するということでございまして、もちろん、国民医療費の五割が病院でして、医科診療所は約二割ということを考えれば、これは合理的なことなのでございますが、医療分野全体での業務効率化が必要でございますし、また、国が強力に推し進めていらっしゃいます医療・介護DX化におきましては、全国医療情報プラットフォームというユニバーサルなプラットフォームをつくって、そこで基本的には全ての医療機関、関係している事業者などが連携をさせていくということを目指しておられるわけですから、やはり将来的には、医科診療所あるいは歯科診療所にもこうしたお取組を拡大していくことが求められるのではないかと思いますが、御見解を伺います。
○仁木副大臣 豊田委員にお答えします。 今回、地域医療介護総合確保基金に創設する新たな支援事業では、多くの医療従事者を雇用し、人手不足の影響を大きく受ける病院を対象として支援することとしております。 一方、委員御指摘のとおり、二〇四〇年に向けて質が高い医療を効率的に提供できる体制を構築するためには、医療機関全体で業務効率化を進めていくことが重要であることを踏まえ、必要な支援の在り方について引き続き検討してまいりたいと考えております。
○豊田委員 やはり、病院と診療所の役割分担、機能分化、それが日本の社会保障の持続可能性を高めていくわけなので、そこはそれぞれ差がありますけれども、必要なサポートについては、必要に応じて同じようにやっていただきたいなというふうに思います。 次に、伴走型の支援の必要性、また、ランニングコストに関する負荷軽減についてお伺いをしたいと思います。 今回、新たな基金による支援が制度化されるわけでありますが、医療機関側としましては、この支援の規模がどれぐらいなものであるのか、また、期間、一年限りではなくて持続するのかというのが非常に気になっておられるというふうに思います。 何をどうやれば業務効率化が進むのかというのは、もちろんいろいろなモデルケースはありますけれども、それぞれ手探りの状態であるところも多いと思いますし、やはりきめ細かく、どういうニーズがあって何をしていったらいいかということを、伴走型の支援が重要であるというふうに思っております。 そしてもう一点、この補助金は、基本的には全て導入時の初期費用に関しての補助なのでありますが、当然、ランニングコストというのがかかります。 私は薬局の運営のお手伝いをしていたときに、電子処方箋の機器を入れろということで、またその間に入る、サポートする事業者の方からすごい売り込みがあって、機械を入れました。あるいは、入れなきゃいけないというような多分ちょっと圧もあったと思うんですが。今、薬局はほぼほぼ九割導入されていますが、残念なことに、病院の方がまだ二割、診療所の方が二六パーなんですね。これは今年の三月の数字でありますけれども。 そうすると、何が起こるかというと、電子処方箋の機器は入れました、ランニングコストがかかります、だけれども、実際使ったのは月に数枚ですみたいなことが起こっていて、そうすると、何のメリットもないという状況で、そのランニングコストの分だけの負荷が薬局にかかっておりました。私は、それも非常に、厚労省出身者として働いているんですけれども、何か切ないなと思って見ておりました。 こういうことは、やはり、じゃ、どこでどういうふうに全部その制度を一括でやったら一番無駄がないのかみたいなことはちょっと難しいとは思うんですけれども、この状況が長く続くということが、果たして事業者にとって、また国にとっていいのかというとそうでもないと思っていて。 今ちょっと電子処方箋を例に挙げましたけれども、お伺いしたいことは、こういったランニングコストに関しても、必要に応じて、それが診療報酬上なのか何か分かりませんけれども、手当てができるようなことがないのかなといった、前半の伴走型支援と、ランニングコストの負荷軽減について、国としてのお考えを伺いたいと思います。
○上野国務大臣 御指摘のとおり、伴走型支援は非常に大事な観点だと考えております。とりわけ、中小の医療機関では、業務効率化の進め方についてノウハウがない、そういったこともあろうかと思います。 今回の法改正におきましては、都道府県の医療勤務環境改善支援センターが、労務管理の支援に加えまして、医療機関の業務効率化に関する情報提供や助言指導などを行うよう努めることとしておりますが、一方で、このセンター自体も十分な人材が確保されているわけではない、そういった状況がありますので、必要な体制の確保や国からの技術的助言などの支援を実施をしていきたい、国としてやっていきたいと考えています。 例えば、好事例を共有化すること、あるいは、病床規模や機能ごとのモデル取組例を作成をして普及をするなど、業務効率化に取り組む医療機関をきめ細かく支援できるように努めていきたいと考えています。 また、ランニングコストのお話がありました。ICT機器等の活用による業務効率化に向けた取組に関しまして、令和八年度診療報酬改定におきましては、ICT機器などを活用した場合に看護要員の配置基準を柔軟化をしたり、生成AIなどを活用した場合に医師事務作業補助者の配置基準を柔軟化するといった評価を新たに実施をしたところであります。 こうした取組はランニングコストそのものを支援するわけではありませんが、こうした業務効率化を実施していただく医療機関をこうした手法によって継続的に支援をしていきたいと考えておりますし、また、今後のその在り方については、引き続き中央社会保険医療協議会等で議論を進めていきたいと考えています。
○豊田委員 私、見ていて、ここも何か情報の非対称性というか、力の強い弱いが結構ある気がしていまして、国がこういう方針だ、国はこうやるんだと言われると、やはり医療機関の、現場の事業所の方々も、皆さん、まあ違う団体もちょっとあるかもしれませんが、割と、言うことを聞かなきゃいけないみたいな感じになってしまっていて、国の言うとおりにやったら、何かお金ばかりかかっちゃって全然効果が上がらないよみたいなお話を、多分、全国の医療機関の、又は介護の現場の方は結構思っているんじゃないかなと思いますので、引き続き、ちょっと弱い方の立場に置かれた方の気持ちに寄り添っていただきたいなと思います。 次に、出産についてお伺いをしたいと思います。 今日も多くの先生方から御質問ありましたが、分娩費の件で、でも、ちょっと先生方、皆さん、まだもやもやしていらっしゃる、私もそうなんですが、思うんですね。やはり、具体的な給付水準は告示事項で、施設の体制とか役割なんかを加算でします、それが、じゃ、いつ、どのように、どんな形で、結果はどうなのかというところが皆さん気になっておられて。 私は、出産というのは、それが保険化されたとしても、普通の診療行為と一番違うのは、やはり病院のブランド化みたいなものが結構進んでいて、その差がすごく大きいんだと思うんですね。いわゆる分娩という行為と、それに対しての医療的な行為自体はそんなに差がないとしても、例えば、すごいきれいなセレブ病院で、何か中も華やかでとか。やはりそういう、妊婦さんのメンタルに与えるところの、かかっているお金、地域によっても病院によっても結構違うんだろうと思っていて、もちろんアメニティーの部分は自費というのは引き続きそうだと思うんですけれども、それこそ建物ですとか、立地ですとか、ネームバリューとか、何かそういうのがすごく普通の診療と違うというところが気になっているんですね。 ですので、地域ごともそうですけれども、同じ地域でも、いわゆる全然違う状況の産科の病院というのがあった場合に、だから、これが全国同一水準というのはどういうことだろうなと疑問に思っているということもございます。 やはり、結局、参入してもいいかなというふうに大多数の産科医療機関の方が思わないと、余り制度としてワークしない。本当にすごく、この辺の上の方の、物すごい高いところの方が、うちは入りませんというのは当然あるんだろうなとは思うんですが。 だから、そこのちょうどいいあんばいのところに、みんなが納得感を持って、しかも、これはやはり国のお金でございますので、余り高い設定になって実は無駄が生じているというようなこともあってはいけませんので、その辺り、これは令和九年の四月一日から施行で、余り時間がないこともあると思うんですが。 もう一個、妊婦さんとか医療機関の側の事情からいうと、やはり経営的な判断でも必要になりますし、妊婦さんも、妊娠から出産まで時間もかかりますから、早期の施行と準備が必要なんですが、一方、その周知をするとか、判断をいただくためには一定の期間が必要になります。 そういう意味で、どれぐらいの時期にどういう形で示されるのかという、そのタイムフレームのところと、可能でしたら、繰り返しの御答弁になるかもしれませんけれども、どの辺に落ち着くのかなというところをお聞かせいただけたらと思います。
○仁木副大臣 今回の出産に係る給付体系の見直しは、法律上、公布の日から二年以内の施行というふうになっておりまして、妊産婦の方々の経済的負担の軽減を図る観点からは、できるだけ早期に施行することが重要である一方で、様々なデータを考慮しつつ適切な給付水準を設定するためには一定の期間が必要となることは御理解いただきたいと考えております。 いずれにしましても、正常分娩の給付水準のみならず、加算の在り方、現金給付の金額等を始めとした運用の細部について、可能な限り早期にお示しできるよう検討を進めていくとともに、詳細が決まった際には、妊産婦の皆さん、分娩取扱施設の皆様方に対しまして丁寧に説明していきたいというふうに考えております。
○豊田委員 是非よろしくお願いいたします。 やはり、出産は非常に、妊婦さんも御家族も不安が割と大きな、おめでたいんだけれども実は不安という状況の中で、そういうことも含めて、メンタルのケアとかも含めて、制度の方がそれをサポートしていけるようになっていただきたいと思います。 次に、出産した後は、お子さんはその後、小児科にかかります。また、私は周産期医療の提供体制についてこれまでお伺いしていましたが、やはり地域性が非常にございまして、周産期医療以外のものについても、僻地の方の、地方の方の医療というものの心配もございます。 これにつきまして、ちょっとデータ的なものを申し上げると、小児科医の総数だけを見れば実は増えてきておりまして、二〇〇〇年の一万四千人から二〇二二年で一万八千人ぐらいに増えてきていますが、一方で、小児科を標榜する病院は、一九九六年は三千八百四十四施設ございましたが、二〇二二年には二千四百五十六施設と減少しておりまして、しかも、病院の小児科の常勤医というのは一施設当たり二名以下というところが約半数ございまして、若手の小児科医も減少しております。ですので、数字で増えているというのとは裏腹に、救急、入院、夜間診療などを支える現場の実働体制が非常に弱まっているという状況だと思います。 やはり、小児科の特徴としましては、救急での軽症受診でありましたり、また、夕方とか土日、夜間などの負荷がかかっているというような状況もございますので、また、在宅の医療的ケア児という方も二万人ほどおられるということでございますから、やはりこれからも小児科は、子供の数が少なくなったからといって、決して小児科が少なくていいということではないというふうに思っております。結局、いい小児科医の方が地元に存在しなければ子育て世代というのは非常に不安になりますので、地域インフラの一つだというふうに私は思っておりまして、こういった小児科の地域医療体制の確保について伺いたいということが一点。 続けまして、僻地医療でございまして、僻地医療の問題は、単に医師が少ないということではございませんで、令和四年度で無医地区は五百五十七地区で、暮らす方は十二万人という状況でございます。僻地診療所は千百八で、拠点病院は三百四十一あるんですが、巡回の診療実施が六五%ですとか、遠隔医療は二二%とか、制度とかインフラがない上に、さらに、それを活用して僻地ならではの必要な工夫もなかなか十分今支え切れていないというところでございます。 しかも、高齢化が深刻であったりとか、場所があっても、そこから救急とか入院につなぐまでに時間がかかるとか、本当に皆様方御案内のとおりの問題がますます深刻化をしておりまして、こうした医療アクセス、搬送、後方支援を含めた提供体制について、今後の僻地医療の体制の確保について御見解を、小児科と併せてお伺いできればと思います。
○上野国務大臣 まず、都道府県において小児医療の提供体制の確保、これは非常に大事でありますので、地域のニーズあるいは実情、これを考慮しながら、医療資源の集約化、重点化を行っていきたいと考えておりますし、また、地域の看護師や小児科医等が相談に応じる電話相談窓口の設置などの取組も進められておりますので、厚生労働省としても、これらに対ししっかり支援をしていきたいと考えています。 また、先月取りまとめられました小児医療及び周産期医療の提供体制等に関するワーキンググループでの議論を踏まえまして、小児科以外の医師との連携強化や、オンライン診療の活用の推進など、こうしたことにつきましても都道府県と連携をして着実に取組を進めていきたいと考えています。 僻地医療の提供体制のお話がございました。これも、都道府県の医療計画に基づきまして、各種の取組が行われてきたところであります。 オンライン診療を含む遠隔医療も僻地医療において有用だと考えておりますし、DトゥーPウィズNの活用やオンライン服薬指導等の多職種との連携によりまして、オンライン診療をより適切に推進することができると考えておりますので、こうした点についても注力をしていきたいと考えています。 このほか、自治体におきましては、医療MaaSを活用した巡回診療等の取組、あるいはドローンによる医薬品の配送なども既に行われていると承知をしております。 政府全体としても、こうした取組にどういったことができるのかというのは非常に大切な観点でありますので、研究を深めていきたいと考えています。 様々な手法を活用して、地域において安心して医療を受けていただけるように、僻地医療も含めて、そうした体制がしっかり確保できるように努力をしていきたいと考えています。
○豊田委員 私は、これまでと同じ対策では維持できなくなっているんだというふうに思います。 これまでもいろいろな、僻地拠点病院とか診療所の指定でございますとか、運営費とか施設整備費とかを補助など、たくさん支援はございました。だけれども、やはり高齢化と人口減少がますます進む中で対策が現状に追いついていないという状況であり、また、少子化につきましても、小児科もですけれども、やはり今、いろいろよく病院、医療の問題が言われますけれども、志高い医師の皆様が、なぜか一部の方は楽な方に流れてしまっているようなことがございまして、そこはもっと根本的なマインドのところから、教育のところからかもしれませんが。 やはり国としてこの流れをちょっと押し戻さないと、本当に命に関わっていくところに、しんどいかもしれないけれども医療従事者の方に是非頑張っていただきたいというところを、やはり彼らも本当に、人でありますし、生活もありますし、人生もありますので、どうやって誇りと御自身の人生の安定を持ちながら、本当に困っている方のところに行っていただくか、あるいは厳しい職場の方に行っていただくかということを、なかなか難しい時代だとは思うんですけれども、御一緒に考えていただきたいというふうに思います。ありがとうございます。 ちょっと順番を次、変えまして、金融所得の話を先にさせていただきたいというふうに思います。 まず、今回、金融所得につきまして勘案をするという新しい仕組みを徹底させるということでございますが、これは、私は昔から思っているし、よく言われていることだと思うんですけれども、預貯金などのストック、すなわち金融資産も負担能力でございますので、皆様御案内のとおり、介護保険制度では補足給付という制度がございまして、特養などの施設に入所する際には、食費や居住費を補助する補足給付につきまして金融資産を判定に利用しているほか、それ以外の自己負担にも反映させることを検討しております。 これはちょっと、自己申告であったりとか、銀行の残高というか通帳を見せていただくとかいうことで、一〇〇%完璧な仕組みではもちろんないんですけれども、フローだけではなくてストックも見るんだという割と大事なことだと思っています。 更に言えば、金融のストックだけではなくて、例えば不動産とか、やはりそういうストックについても見ていくべきだ、アセットについても見ていくべきだと私は思うんですが、順番にということで、まずは金融資産について、介護保険制度も参考にしながら、医療の方でも御検討いただいたらどうかなと思うんですが、お願いします。
○仁木副大臣 お答えします。 今回の改正においては、上場株式の配当等の金融所得について、確定申告の有無により保険料の算定や窓口負担割合等の判定が変わる不公平を是正することを目的としております。 御指摘の金融資産については今回の改正の対象外でありますが、金融資産の勘案については、令和五年十二月に閣議決定された改革工程において、二〇二八年度までに実施について検討する取組とされております。 他方で、現状では、金融資産の把握について、全ての預貯金口座へのマイナンバー付番がなされていないことなど、網羅的に金融資産を把握する方法がありません。 また、介護保険の御指摘の補足給付と同様に、後期高齢者医療制度で自己申告を基本として資産を勘案することについては、介護保険の補足給付の対象者は約九十万人であるのに対して、今回の後期高齢者医療制度は、加入者約二千万人のうち約九割が一割又は二割負担の方であり、保険者等の事務負担が大きいこと等の課題があるというふうに認識しております。 こうしたことも踏まえつつ、マイナンバー等によって被保険者の金融資産を把握できるかについて、その実務上の課題や事務負担等も考慮しながら、引き続き整理してまいりたいというふうに考えております。 以上です。
○豊田委員 やはり、国民に負担をお願いするからには、それが公正なものであるか、納得感のあるものであるかということが非常に重要だと思っておりまして、今回の高額療養費制度は非常に大きな論点になって、また御不安を持つ方も多い状況でございます。OTCも同じでございます。 そういうときに、物すごい莫大な資産を持っているけれども、実は負担には反映されていないのでちょびっとしか払っていませんみたいな方がおられるということについては、やはり所得がそれほど高くない状況の中で病気を抱えながら本当に苦しんでおられる方にとっては、それは余りにもアンフェアだというふうに、主観だけではなく客観としても思いますので、必要な是正を図っていただきたいというふうに思います。 その関係で、また別の論点でございますが、現役世代の負担がやはり非常に重いということがございまして、これも何度か今回の委員会でも議論になっておりますけれども、後期高齢者支援金の話がございます。 御案内のとおり、現役並みの所得を得ている方につきましては、公費による支援がなく、保険料と現役世代の保険料負担による支援のみで医療費を賄っているのは、これはやはり不合理であるということは言えるんだというふうに思います。このことによって現役世代の負担が重くなっているという現状がございます。 後期高齢者制度の医療給付のところを見ますと、公費が全体としては五割、保険料が一割、支援金が四割という状況でございますので、現役世代の保険からの支援金を減らしたいということになりますれば、全体の医療費そのものを効率化していく、適正化していくということはもちろんあるんですが、その残りを公費か保険料か窓口負担のどこかから取ってくるしかないということになりますので、どこから取ってくるのが一番現在の状況においてフェアであるか、納得感が出るのかというところから考えましても、私は、ここの、現役並み所得の方のところの公費部分については是正をした方がいいんじゃないかというふうに思っておりますので、いかがでございましょうか。
○上野国務大臣 後期高齢者医療制度においては、窓口負担が三割の方、いわゆる現役並み所得の方でありますが、この医療給付費の財源につきましては、委員御案内のとおり、現役世代からの支援金が約九割、後期高齢者の保険料が約一割で構成されております。公費負担の対象とはされておりません。 これにつきましては、昨年の社保審におきましても御議論をいただいた際に、現役並み所得の後期高齢者の給付費について、公費の在り方や後期高齢者支援金について見直しを検討するべき、そういった御意見もいただいておりますので、今後、現役世代の保険料負担軽減の観点から、高齢者の窓口負担割合の在り方について検討していくことになりますが、その中で、判定基準の見直しと併せて、その財源の在り方についても検討を進める必要があろうかと考えています。
○豊田委員 一つずつ結果を出していただきたいと思います。 ちょっとまた別の観点なんですが、報酬水準を適正に加味しているか、勘案しているかという話でございまして、いわゆる前期高齢者と呼ばれる六十五歳から七十四歳までの高齢者の方につきましては、退職された方は国民健康保険、働いておられる方は被用者保険に入っていらっしゃいます。 ただ、保険者ごとに前期高齢者の加入率というのは結構偏りが大きゅうございまして、約七割が国保に加入していることから、全国平均の加入率との差を基に財政調整を行う仕組みがございます。要は、前期高齢者の加入率が低くて若い保険者から、国保などのように加入率の高い保険者へと納付金という形で移転をする形になっております。 これにつきましては、実は、協会けんぽとか健保組合の中では、加入者数に加えて、一部、三分の一でございますけれども、報酬水準を加味する仕組みを導入していまして、つまり、賃金水準が高い保険者が多く負担することになっています。 一方で、こうした負担能力に応じた負担を取り入れているところがある一方で、後期高齢者支援金につきましてはそういうふうになっておりませんということなのでございまして、私は、ここのアンバランスが生じていると思います。 ですので、それを、負担能力に応じた負担を、後期高齢者支援金制度においても、全面的に報酬水準で調整するというふうにするということで、このアンバランスをちょっと私は是正していただきたいと思っているんですけれども、いかがでございましょうか。
○上野国務大臣 御指摘のとおり、六十五歳から七十四歳までの前期高齢者の医療給付費については、高齢者が偏在することによる負担の不均衡、これを現役世代の中で是正するため、保険者間で財政調整をする仕組み、前期財政調整を設けているところであります。 この制度につきましては、加入者数に応じた按分を基本とした上で、被用者保険者間で報酬水準の低い保険者の負担が相対的に高くなっていたことを踏まえまして、世代間のみならず、現役世代内でも負担能力に応じた仕組みを強化する観点から、令和六年度から、その三分の一について報酬水準に応じた調整を行っているところであります。 更なる報酬調整の拡大も含め、今後の在り方については、まずは、一昨年に行われました報酬調整の導入による影響、これを注視をしていく必要があると考えております。その上で、保険者、労使の御意見を伺いながら、保険者機能にも配慮して検討していきたいと考えています。
○豊田委員 本当に、世代間の格差だけではなくて、世代内の格差というのが、これは非常に大きゅうございまして、高齢者の中にも、非常に余裕がある方と、年金で暮らしていけないという方もいらっしゃいますし、若者の中でもそうでございますので、一くくりにしないで、本当のフェアネスは何かというところを縦にも横にも見ていただきたいというふうに思う次第でございます。 次に、金融所得を今回契機に、後期高齢者医療制度は都道府県によって保険料水準は統一されているものの、国保、国民健康保険制度は、都道府県化によって保険料水準の統一を図っているまだ道半ばでございます。また、運営主体が、広域連合と都道府県、市町村というふうに異なってございます。 ここは非常に私、まだばらばら感があるなと思っておりまして、今後、これらの制度についてはより一層効率的な制度の運営と保険者としての機能強化が求められると思っておりまして、これをどういうふうに整理していくのかというところをお伺いをしたいと思います。
○上野国務大臣 国民健康保険、後期高齢者医療制度については、いずれも地方自治体を保険者とする地域保険です。その運営主体や運営方法などは、それぞれの制度の趣旨、あるいは関係者との調整なども含めてこれまで決定をしてまいりました。 まず、国民健康保険ですが、従来は市町村が運営主体とされておりましたけれども、平成三十年度の改革以降、財政運営の広域化を図るため、市町村とともに都道府県が国民健康保険の運営を担うことといたしまして、財政運営の責任主体として中心的な役割を担っていただくこととしております。 この都道府県単位化の趣旨を更に深めるため、現在、都道府県内の保険料水準の統一、また市町村が担う事務の広域化、効率化を通じた事務負担軽減の取組などを進めているところであります。 また、平成二十年度に創設をされました後期高齢者医療制度につきましては、窓口負担や保険料徴収事務は住民に身近な行政主体である市町村が行うことが適切である一方で、財政の安定化を図る観点からは広域化を図る必要があるとの考えから、都道府県単位で、全市町村が加入する広域連合、これを運営主体としているところであります。 都道府県によるガバナンスの在り方については、これは引き続き検討することが必要かと考えております。 少子高齢化など社会環境が変化をしていく中で、こうした両制度の将来的な在り方についても、より効率的なものになるように検討を深めることが必要かと考えておりますので、制度の不断の見直し努力といいますか、そうしたことはしっかり進めていきたいと考えています。
○豊田委員 やはり制度とか法律、政策というのは、状況の変化に応じて柔軟に変えていくべきところは変えていくものだと思っておりまして、私も入省したときは介護保険法の施行準備の場所におりましたけれども、いろいろ複雑になり過ぎたりとか、初めはこういうつもりじゃなかったんだけれどもなみたいなところもたくさんおありだと思うので、そこは本当にまさに不断の見直しをどの制度につきましてもやっていただきたいというふうに思います。 OTCの方にちょっと戻りたいと思いまして、まず、先般の参考人の方にちょっとお伺いをしたことなんでございますが、難病の方で公費負担医療の対象とならない方、あるいは、入院はしていないんだけれども人工呼吸器をつけて在宅で療養されている方、こういう方についてはこのOTCの特別の配慮の対象になるのかどうかが今分かっておりませんで、ほぼほぼ、位置づけというか、これをケアしなきゃいけないという必要性は、指定難病の方あるいは入院の方と私は変わらないと思っておりまして、この辺り、きめ細やかに、本当に必要とされている方についてはきちんと配慮の対象に入れていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○間政府参考人 お答えいたします。 今委員御指摘になられましたように、別途の負担を求めないとの配慮をどのようにするのかということはよくよく検討する必要があると考えておりますが、今委員が御指摘になられた二つの事例で申し上げますと、指定難病患者さんのうち、公費負担医療の対象となるほど重度ではないけれども、当該指定難病の治療の一環として今回の新たな仕組みの対象となる医薬品を使用するという方の場合には、別途の負担の対象外とすべきではないかというふうには考えています。 また、在宅患者の中でも、医師の診断や治療の下で、年間を通じて症状が持続し、通院した上で、今回の新たな仕組みの対象となる医薬品を通年で服薬することが必要とされるような場合にも、別途の負担の対象外になり得るんじゃないかというふうに考えています。 いずれにしましても、こうした配慮の範囲につきましては、今回の法案の御審議も踏まえまして、有識者の検討会で技術的な観点から議論いただいた後、医療保険部会や中医協でも御議論いただいて、そして関係者の皆様方にお示しをしていきたい、このように考えております。
○豊田委員 守られるべき方が守られない制度にならないように、是非きめ細やかな御配慮をお願いしたいと思います。 次に、薬局機能の強化についてお伺いをしたいと思います。 先般、今回のOTCの制度化によりまして、特に調剤薬局において、薬剤師さんが説明したり謝ったり調整したりしなきゃいけないんじゃないかなというお話をいたしました。また、医師の方も、患者さんから求められたら、長期に必要ですよと書かなきゃいけないんじゃないかなと。やはり現場がそういう、ちょっと混乱というか負荷が増すんじゃないかなという懸念がございました。 薬局につきましては、薬局の薬剤師さんによってのOTC相談を積極的に進めていただくとか、こういった薬局機能の強化をこの機に私は図っていただきたいというふうに思っておりまして、また、スイッチOTC拡大のための取組というのも、今回この制度をやったことで、契機に、医療全体が、もちろん患者さんにとって、また医療従事者の方にとってよりよいものになるために、これをどう取り組まれていくのか、お伺いをしたいと思います。
○上野国務大臣 薬局の薬剤師の方々には、処方箋調剤などの医療提供だけではなくて、OTC医薬品の販売や健康相談など、地域住民に向けた健康サポートの面でも期待をしているところであります。 OTC医薬品の販売に当たりましては、適正使用に向けた情報提供に加えまして、購入希望者からの相談に基づいて必要に応じて受診勧奨を行うなど、医療につなげていただく、そういったことも重要かと考えております。 昨年の改正薬機法では、健康増進支援薬局の認定制度、これを創設をすることとなっておりますので、こうした薬局の役割、これを更に推進をしていきたいと考えています。 スイッチOTC化の推進についてでございますが、セルフケア、セルフメディケーションの選択肢の観点に加えまして、薬剤師が医師の処方によらず販売できる医薬品の対象拡大につながるものでありますので、薬剤師の皆さんの更なる活用にも資するものだと考えております。 このため、企業や消費者を含む様々な立場の方々から広く要望を受け付ける、そうした機会を設けておりますし、行政と業界の協議の場、これも設定をしているところであります。 申請をいただく企業の皆様からの、そうした企業負担の軽減なども重要でありますので、そうした対応も進めていきたい、こうした政策を着実に実行していきたいと考えています。
○豊田委員 国は制度を変えるんですが、そのことによって現場の方がどれだけの新たな負荷がかかるかということがとても私は大事だと現場を見ていて思いまして、負荷がかかるけれども、それによって、事業者としても、患者さんにも、いいことがあるというふうにしていただきたいと思いますし、これを契機に、ほかの課題についても、今大臣がおっしゃったようなことも改めて目を向けていただいて、進めていただきたいというふうに思います。 次に、ちょっと今日、話が既に出てしまった地域フォーミュラリーでございますが、正しくは地域で協働して作成する推奨薬リストと呼んでくれということでございましたが、これにつきましてはもう繰り返しはいたしませんけれども、実際、私、多分、山形県の酒田市などが有名かと思いますけれども、降圧剤に関する推奨薬の利用が進みまして、処方される医薬品の種類が全国と比較しても集約されて、ジェネリックの利用も進むなど成果を上げているという例もございます。 ただ、やはり、一部地域を除きますと、まだそれは何じゃいというようなお話だと思いますし、実際やはり現場で聞きますのは、医師と薬剤師双方にとりまして、これは医師の処方権の侵害につながるのではないかという御懸念がある。先ほどちょっと御言及があったんですが、それが明確にそうではないということがちょっと御答弁で分からなかったので、そこを改めてお伺いをしたいと思います。
○間政府参考人 お答えいたします。 地域で協働して作成する推奨薬リスト、地域フォーミュラリーは、医療費適正化の観点からも効果が期待できるということでございまして、医薬品の適正使用や後発医薬品の使用促進と併せてしっかり進めたいと思っています。 ただ、おっしゃるように、今広がりはまだ限定的で、その理由の一つに、今、処方権の話が出ました、そういった御懸念もあるんだと思います。 私どもは、この地域フォーミュラリーの関係は、関係学会が作りましたガイドラインを私ども周知をしているんですが、このガイドラインの中でこういうふうに書いてございます。医学、薬学的な理由により必要と判断される場合は、フォーミュラリーに選定されていない医薬品を使用することは可能であり、医薬品の使用や処方を制限するものではない。これを明記しておりまして、御懸念の、医師による医薬品の処方を制限するものではないと考えております。 ただ、この点についてしっかり周知することが必要だというふうに、御質問を受けて、受け止めさせていただきます。
○豊田委員 実際うまくいっている場所で、どういうふうに作ったんですかというふうに伺いますと、やはり、地域で信頼されている方が音頭を取って、ドクターの場合が多いのかなとは思いますけれども、それが、医師とか薬剤師さんとか、ほかの医療従事者の方と、あるいは関係団体が協働をして、うちはこれでいこうというふうにやっていく。 だから、個人の何かオーソリティーとか人徳とかに依拠しているとなかなか進まないんじゃないかなというふうに思いますので、もうちょっと、いいことはいいというふうに横展開できるといいかなというふうに思います。 次に、今回、OTC類似薬の保険給付の見直しによって、保険財政が軽減されるという現状がございます。 じゃ、それをどういうふうに使うのかというときに、もちろん、本当に財政が、いろいろなところに必要なのは分かっているんですけれども、一方で、皆様も御案内のとおり、なかなか新薬の研究開発がうまくいかないなとか、ジェネリックがなかなか、新薬も含めてですけれども、十分に供給されていないなとかいう、やはり薬の部分のトラブルというか課題もたくさんまだ残っているわけでございますので、私はここをもうちょっと、薬の分を取った分は薬に返してあげたらどうかというふうに思っております。 こういった、安定供給のためですとか、研究開発のためですとか、そういうこともきちんと、薬価制度なり税制なりございますけれども、評価するという基本的な覚悟というか考え方を示していただいて、取られるばかりじゃないよということにしてさしあげないと、なかなか医療の現場での、診療報酬改定のたびに議論になりますけれども、パワーバランスがちょっとアンバランスなんじゃないかというところを、どこが最適解かというのを、私も長年見てきているとなかなか難しいんですけれども、済みません、その取ったものは返してあげるというのはいかがでしょうか。
○上野国務大臣 今回の見直しでありますが、これは、持続可能な社会保障制度を構築をいたしまして、現役世代を中心とした保険料負担を軽減していくための取組でありますので、現時点におきましては、委員の御指摘のあったような財源の使い方については検討はしていないところであります。 ただ、薬価制度については、委員からも御指摘を度々頂戴をしておりますが、創薬イノベーションの推進、医薬品の安定供給の確保、これは非常に大事であります。国民負担の軽減という観点も含めまして、しっかり対応していく必要があろうかと考えています。
○豊田委員 誤解があってはいけないんですけれども、私は決して、何か薬関係のメーカーとか事業者さんに渡してくださいと言っているわけじゃ全くなくて、だけれども、薬が処方されて、行ったらないとか、新しい薬がなかなか日本では上市されないとか、それは、患者さん、国民にとっての大きなマイナスであるということを申し上げたいという次第でございます。 次に、薬剤の費用対効果の評価についてお伺いをしたいと思います。 薬の分野におきましては、我が国は、承認を受けた医薬品は速やかに保険収載されていることになっている一方で、費用対効果評価というのが導入されておりまして、従来の技術と比べて費用と効果がどの程度増すのか、言ってみれば、どの程度コストパフォーマンスがよいのか、これまたかなり難しいだろうと思うんですけれども、これによって価格を調整する仕組みがございます。 ただ、この仕組み、製薬業界からは、イノベーションの阻害になる、日本市場を避ける要因になるという批判があり、また一方では、この仕組みを門番のように、イギリスのように使って、保険収載の可否にも用いるべきだという意見も様々ございます。 こうした中で、本当に費用対効果に優れたものは価格をしっかりと引き上げていくことも視野に入れるべきだと思いますが、一方で、そうでないものについては、患者さんの負担のことも考えれば、価格引下げをもっと徹底するといったこともあると思います。 そこで伺いたいのですが、薬剤に関する費用対効果の評価について、めり張りのついた給付として、真に必要な高度化を図っていただきたいと思うのですが、御見解を伺います。
○上野国務大臣 委員御指摘のとおり、これについては、めり張りという観点も大事かと考えております。 令和八年度の制度改正におきましては、これまで費用対効果評価の対象となった品目につきまして一定の検証を行いました。さらに、評価終了後に新たな知見が得られたため、再評価が必要な品目を指定する手続、これを明確化をしております。また、費用対効果に優れる品目についての価格の引上げ条件の明確化、これも行ったところであります。 一方、昨年末の大臣折衝事項におきましては、令和八年中に、費用対効果評価制度の客観的な検証も踏まえ、既存の比較対照技術と比べて追加的な有用性がなく、単に費用増加となる医薬品に係る価格調整範囲の拡大を図ることとなっておりますので、こうした両面の、両観点も含めまして、今後、中医協におきましてしっかり検討していきたいと考えています。
○豊田委員 今回の健保法改正は、本当にたくさんの方が不安な気持ちで見守っておられます。何とか国民の安心、希望の根幹であります医療制度を守っていただきたいと思います。 五十分たちましたのでここで終わりますが、私、要領が悪いのか、質疑の前は本当に寝ずにここに来ていまして、ちょっともうろうとしているんですけれども、しかし、一問一問丁寧にこれからもお伺いをしていきたいと思います。 ありがとうございました。
○大串委員長 次に、辰巳孝太郎君。
○辰巳委員 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。 今日は、まず大きい話からさせていただきたいと思うんですね。 今改定案にある金融所得の勘案も、協会けんぽの国庫補助の抑制も、高齢者の社会保障を抑制して、現役世代の社会保険料負担や国庫負担の抑制をする、これを隠していないと私は思うんですね。 今回の制度改正は、全世代型社会保障の構築の一環として行われるわけですが、その全世代型社会保障の基本理念がこうあるわけです。給付は高齢者中心、負担は現役世代中心となっているこれまでの社会保障の構造を見直す。つまり、あたかも社会保障で高齢者が優遇されているかのような認識を前提としているわけですね。ただ、それは本当なのかという議論をまず今日はしたいと思います。 お手元に資料をつけました。これは厚労省の資料で、OECDのデータに基づいたものであります。縦軸に社会保障支出のGDP比、横軸に高齢化率を取ったグラフなんですけれども、二〇二〇年にフランスやドイツの高齢化率は我が国よりも一〇ポイント近く下回っているんですけれども、そのときでさえ、現在の日本より、かなり大きな社会保障の支出をそれらの国は行っているわけですね。 まず、厚労省に確認したいと思いますけれども、厚生労働白書において、高齢化率と社会保障の給付規模を国際比較をして、どのような説明をされていますか。
○辺見政府参考人 お答え申し上げます。 令和二年版厚生労働白書におきまして、高齢化率と社会保障の給付規模について、主要欧米諸国、英国、フランス、ドイツ、スウェーデン、アメリカでございますが、これらの国と国際比較を行っております。 引用いたしますと、社会保障の給付規模の推移を高齢化率の推移とともに見ると、いずれの国も高齢化の進行とともに給付規模は拡大する傾向にある。我が国は最も高齢化が進んでいるが、社会支出の対GDP比は、我が国よりも高齢化が低いフランス、スウェーデン、ドイツの方が我が国を上回っていると記載されているところでございます。
○辰巳委員 そうなんですね。 加えて、二〇一七年の厚生労働白書では、OECD諸国で同様の比較をしているんですけれども、そのときは、高齢化の進展度合いから見ると、我が国の社会保障給付の水準は相対的に低い。我が国の高齢化率はOECD諸国の中で最も高く、OECD加盟国の平均を大きく上回っているが、社会支出の対GDP比はOECD加盟国の平均をやや上回る程度で、高齢化の進展度合いから見た社会保障給付の水準は相対的に低い。ここまで記しているんですね。 このグラフを使って、二〇一八年二月に都内で講演をした鈴木俊彦当時現職の厚生労働省の保険局長ですね、今日、資料の二枚目につけておりますけれども、こう述べております。少し長いんですけれども、国保新聞の記事をそのまま引用したいと思います。真ん中から後半部分ですね。 全世代型社会保障といったときに、経済界や財政当局が思いつくのが、高齢者中心の給付を子供に切り替えていくということだろう。しかし、それは大きな誤りだ。高齢化率と医療、介護、年金の規模の国際比較というグラフを見てもらいたい。日本は医療や介護などにお金を出し過ぎなのだろうか。実はそうではないことをこれは示している。日本は二〇〇〇年に一五%程度しか医療、介護、年金に振り向けていなかったけれども、フランスは日本と同じ高齢化率のときに(二〇一三年)、二十数%を振り向けている。つまり、日本は高齢者にお金をかけ過ぎているのではなくて、子供にお金をかけなさ過ぎだということではないか。高齢者から子供に持っていくと、高齢者の生活が沈む。そういう高齢者を助けるためにはお金が要る。そのために将来世代がツケを負うのでは、何のために全世代の社会保障にしているのか分からなくなると明確に述べているんですね。 厚労省に確認したいと思います。今述べたような認識を、今も共有しているということでよろしいでしょうか。
○辺見政府参考人 全世代型社会保障に関する認識についてのお尋ねと承りました。 我が国におきましては、今後も少子高齢化が進展する中で、増大する社会保障給付について、負担能力に応じて全ての世代で公平に負担し合い、必要な社会保障サービスが必要な方に適切に提供される全世代型社会保障制度の構築が必要と認識をしており、そのための取組を引き続き進めてまいりたいと考えております。
○辰巳委員 いや、私は全世代型の説明を求めたのではなくて。当時の保険局長のこの認識、この国保新聞にあるような認識は間違いじゃないですよね。厚労省も同じような認識を共有しているということでいいですか。私が読み上げたところについて答弁いただきたい。
○辺見政府参考人 当時の発言の内容については、私どもも記事から文字で認識をしているところでございますけれども、基本的には、現役の保険局長として、全世代型社会保障改革の意義について認識をし、御発言をされていると考えておりますので、全世代型社会保障についての認識を私どもが持ちながら施策に取り組んでいるということについては、先ほど御答弁申し上げたとおりでございます。
○辰巳委員 聞いていて分かりますか。分かりますか。 全世代型の説明を私は聞いているんじゃなくて。もちろん、当時の局長が全世代型の話をしているのはそうなんですよ。だけれども、他国と比べて、例えば、もう一回言いましょうか。日本は高齢者にお金をかけ過ぎているのではなくて、子供にお金をかけなさ過ぎたということではないか、こういう認識について、厚労省も認識を共有しているのかというふうに具体的に聞いたつもりなんですけれども、いかがですか。
○辺見政府参考人 必要な社会保障サービスが必要な方に適切に提供される、そのために能力に応じて全ての世代で公平に負担し支え合う、こうしたことが全世代型社会保障制度の構築の考え方でございますので、そういった考え方についてしっかりと共有をし、取り組んでいるということでございます。
○辰巳委員 これ以上は勘弁しますけれども、現役の局長ですから、それは否定はできないわけですよ。そういう認識なんですよね、やはり厚労省も。やはり現役の局長の発言は重いと思うんですね。 この事実は、やはり経済の実力から見て、日本の社会保障の給付が低過ぎる、全体ですよね、これを示していると思うんです。現役世代や子育て世代はもちろん、高齢者や障害のある人も、国民全体の生活を支えるこの給付が少な過ぎる、これこそが日本の社会保障の構造だと私は思うんですね。 後に事務次官に鈴木俊彦さんはなっておられますけれども、二〇一九年一月の福祉の業界誌のインタビューでもこう語っておられるんですね。 二〇一八年度に百二十一兆円だった社会保障給付費は、二〇四〇年度には約百九十兆円になりますが、対GDP比で見ると、二〇一八年度の二一・五%から、二〇四〇年度には約二四%と、二ポイント程度しか上がりません。これは現在のスウェーデンやフランスよりも低い水準、つまり、高齢者の急増で負担し切れないという状況ではない。ここまで鈴木さんは語っておられるんですね。 同様に、二〇一二年に厚生労働省の年金局長を務めた香取照幸氏も、二〇二五年、昨年十一月のニッポンドットコムの、世代間対立の虚と実、超高齢化社会の社会保障を考えるという記事の中でこう語っております。ちょっと長いですけれども、これも引用しますね。 二〇〇〇年から一五年にかけての社会保障給付の伸びは確かに大きかった。この間に給付が一・四六倍になったということは、負担もまた増大したことを意味する。しかしながら、今後の展開は大きく異なっている。四〇年にかけての社会保障給付の対GDP比の伸びは大きく減少する。その伸びは二%ポイント程度、年率にして二%程度の伸びである。この間、後期高齢者が一・三七倍に増えたことを考えれば、増大どころか、むしろ抑制されていると言っていい。 ここまで引用しました。 その理由について、総人口の減少を挙げるとともに、マクロ経済スライド導入などの年金改革の効果で年金の対GDP比が下がることが大きく寄与している、こういうふうに述べておられるんですね。 政府が高齢化のピークだと言っている二〇四〇年に至っても、日本の社会支出の対GDP比は二%程度しか増やさないというのが政府の方針なんですよね。これは本当に驚きなんですよ。 最後に、資料三をつけておりますけれども、御覧いただきたいんですけれども、これは直近の二〇二一年でのデータで見ております。フランスの社会保障給付費はGDPの三三・五%ですね。同年、日本は二五・八%となっているんですが、このデータは、社会保障給付費を日本のものよりも広く見るOECD基準で比較しているので、数字自身は、日本で試算したものよりも、OECDですから、数%、上に出ているものと思います。 ここで、大臣に確認をしたいと思うんですね。 仮に日本がフランス並みの給付となれば、幾らぐらいの社会保障給付を増額させることができると試算できるか、お答えください。数字のところを言ってください。
○辺見政府参考人 機械的な試算ということですので、お答え申し上げますが、我が国のGDP比、五百五十五兆、二〇二一年度ベースですが、これにフランスの社会支出の対GDP比三三・五%を機械的に掛けた場合は百八十六兆円となるところですけれども、当然、給付を厚くすれば負担も同様に厚くなるという構造にあるところでございます。(辰巳委員「何兆円増加するのですか」と呼ぶ)百八十六兆円が相当する金額でございます。(辰巳委員「当時よりも何兆円増加できるのかと聞いています」と呼ぶ) 単純に比較をすることは難しいところでございますけれども、先生がおっしゃったOECDに基づく社会支出、二〇二一年ベース、百四十三兆円でございますので、百八十六兆円引く百四十三兆円を機械的に計算しますと、二十三兆円というところでございます。(発言する者あり)済みません。四十三兆円でございます。大変失礼いたしました。
○辰巳委員 フランス並みにやろうとすれば、機械的に当てはめればですけれども、日本でも今よりも四十三兆円給付を増やすことができるということなんですね。 高齢者の貧困率というのは上昇傾向ですよね。格差の拡大というのはもう深刻です。この構造を、高齢者のせいで若い世代の負担が重いとか、若い世代への給付が少ないと喧伝をして更に社会保障を抑制すれば、格差と貧困がますます深刻になるだけだと私は思うんですね。ですから、いいかげん、世代間対立をあおるのはやめる、あるいはそれに基づいた政策をすることはやめるという方向に行かなあかんと私は思います。 求められているのは、高額所得者や大企業優遇の政治をやめて、担税能力のあるところから税金をきっちりと取って、再分配機能をまともに発揮させて、社会保障費を充実させて格差と貧困を解決する、そういう政治、これをやるべきだというふうに言っておきたいと思います。これが政治と厚労省の仕事だと言っておきたいと思います。 さて、ここまで大きい話をした後に、今回の法改正なんですね。後期高齢者医療制度において、確定申告をするかしないかで後期高齢者の保険料や自己負担が変わることが問題だとして、今回、金融所得を保険料や自己負担に勘案できる仕組みを導入するというものが今回の改正案であります。 ただ、金融所得のうち、上場株式の配当などの確定申告の有無により保険料などが変わる不公平が生じるのは、現役世代の国保料などでも同じだと思うんですね。 大臣に確認したいんですけれども、今回、何で後期高齢者の保険料だけ金融所得を勘案して、やろうという話になっているんですか。
○上野国務大臣 本法案におきましては、窓口負担割合の判定、あるいは保険料算定に金融所得を公平に反映させる仕組みを後期高齢者医療制度において導入することとしております。これは、後期高齢者医療制度が七十五歳以上の高齢者が一律に対象となり、負担能力に応じて窓口負担割合が一割、二割、三割と分かれておりますので、こうしたことを踏まえ、負担割合が原則三割である現役世代と比較して、公平性を図る必要性がより高いためであります。 ほかの制度への導入につきましては、今回の見直しの対応状況なども踏まえて議論を行うことが適当だと考えています。
○辰巳委員 要は、やはり高齢者狙い撃ちに見えるわけですよね。 改正の結果として、後期高齢者保険における保険料収入の総額は増えることになりますよね。保険料収入は増えて、自己負担割合や自己上限が変更となって、全体としては保険給付費が減少するわけですから、結果的に後期高齢者の保険料を下げることができるはずだと思うんですよ。 大臣、今回の金融所得を勘案することで浮いた財源といいますか、これは全て後期高齢者の保険料の引下げのために充てるんでしょうか。
○上野国務大臣 まず、金融所得がある方の窓口負担割合が増加をいたしますので、給付費が減少する方向に作用いたします。また、保険料の賦課ベースが拡大することにもなります。 こうした金融所得の公平な反映による給付費の減少分等の活用については、高齢者間における負担の公平性の確保や現役世代からの後期高齢者への支援金負担の軽減、そういった観点から、どのような対応が考えられるかは引き続き検討していきたいと考えています。
○辰巳委員 いや、高齢者から取ったお金を高齢者のために使うのが当たり前だと思うんですけれども、これははっきりそうとは言わなかったということですよね。これは大変おかしなことではないかと思うんですね。 後期高齢者の保険料には負担上限がありますね。金融所得が一定以上の方は、保険料が負担上限に到達をします。その所得以上の階層、もっと金融所得があるという方の階層では、上限がありますから、所得に占める医療保険料の負担割合というのはずっと下がってくるということになります。ということは、どのような制度設計をするにせよ、金融所得を保険料などに反映してしまえば、ある意味、高額所得者に有利な制度になるということですよね。 一方で、少ない年金を補填するために老後資金をためて運用してきた方というのはすべからく負担増になるということを考えると、やはり高額所得者ほど有利な制度になると言わざるを得ないと思うんです。 ただ、私たちは、金融所得を捕捉、反映させて、応能負担を徹底させるということに反対ではないんですよ。ただ、これを保険料でやってしまうと、先ほど大臣もおっしゃいましたけれども、制度ごとに、収入や所得の認定の仕方に違いがあったり、負担額に上限がついたりするために、どうしても、公平にやろうと思っても限界が出るわけですね。 だから、結局、この問題は、こういうやり方ではなくて、本来は税制で、税制で株主優遇を抜本的に見直すことが必要だということは言っておきたいというふうに思います。 続いて、協会けんぽの補助金削減についてお聞きをいたします。 今回の改正で、協会けんぽへの国庫補助は、従来の特例減額措置に加えて、今後三年間、毎年五百億円削減されることが法律に書き込まれました。 確認しますけれども、二〇二六年度予算の特例減額の額と五百億円、合わせて幾らになるのか。また、これが、保険料収入に占める特例減額の割合は幾らか。料率に直すと幾らか。これをお答えいただけますか。
○間政府参考人 お答えいたします。 二〇二六年度予算における特例減額の額は、本法案における時限的な措置による引上げ分約五百億円を含めまして、約千百億円でございます。 また、特例減額の金額の二〇二六年度の協会けんぽの保険料収入に対する、内数ではありませんので、保険料収入に対する割合については、お求めに応じて仮に機械的に試算いたしますと、一・〇%でございます。これに保険料率を仮に掛け合わせたといたしますと、約〇・一%分に相当いたします。
○辰巳委員 つまり、二〇二六年度予算で協会けんぽは〇・一%保険料率を引き下げて九・九%としたわけでありますけれども、単年度収支を見ると、今回のような国庫補助の減額がなければ更に〇・一%程度は下げることができたということなんですね。 趣旨説明で、今回の改正について大臣は、将来にわたり我が国の医療保険制度を持続可能なものとしていくためには、現役世代を中心に保険料負担の上昇を抑制しながら、全世代を通じ、医療保険制度に対する信頼や納得感を維持し、向上させる観点から、医療保険における給付と負担を見直すことが重要と述べました。 大臣、しかし、今回の改正は、保険料負担の抑制と言いつつ、中小企業などで働く労働者の保険料引下げに充てられるはずだった財源を縮小して、現役世代の保険料抑制に逆行するものとなっているんじゃないかと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○上野国務大臣 本法案におきましては、先ほど来お話があるとおり、協会けんぽの準備金残高のうち約千五百億円を、国庫支出額から三年間、各年五百億円差し引くことで、ある意味、国庫に返納ということになっております。 これはあくまでも、その部分が過去の国庫補助から積み上がった金額と考えられるためでありまして、労使が拠出をした保険料財源を返納させている、そうした趣旨のものではないということは申し上げさせていただきたいと思います。特例減額によって保険料率引下げの財源が縮小することはないと考えています。
○辰巳委員 いや、返納ではないとおっしゃるんですけれども、これは明らかに返納なんですよね。 じゃ、聞きますけれども、今回、特例減額から更に三年間、五百億円を引き下げるということですけれども、この五百億円の根拠をお示しいただけますか。
○間政府参考人 お答えいたします。 協会けんぽについては、近年堅調な保険料収入などを背景に健全な財政運営が定着していることを踏まえまして、協会けんぽにおいては今年度から三十四年ぶりに平均保険料率の引下げが行われるとともに、本法案では、現行の国庫補助額を減額する措置について、減額幅を更に上乗せする時限的な措置を盛り込んでございます。 この時限的な措置は、現行の国庫補助額を減額する措置が開始した平成二十七年度以前の剰余金のうち、単年度収支差がプラスとなった平成二十二年度の翌年度である平成二十三年度から平成二十六年度までの間、現行の特例減額が行われていると仮定した場合の控除額を基に、国庫補助一六・四%に相当する総額約一千五百億円について国庫支出額から追加的に差し引く、法律上の新たな措置でございます。本措置が財政に与える影響を平準化する観点から、三年間の時限措置として、その総額千五百億円をいわば三で割って、各年度五百億円を追加的に国庫支出額から差し引くこととしたものでございます。
○辰巳委員 つまり、今の経営状況を勘案して今後の補助率を引き下げようという話ではないわけですよ。結局、おっしゃったことは、過去の補助金が多かったといって、国庫補助をその過去に遡って返還させる、返納させるという話なんですよね。 しかし、二〇一一年、積立金が年間一%超の水準で安定経営にはほど遠いときの補助金も含める、こういう話になっているわけです。そこも含めて最大十五年前の補助金を返せという話ですから、これは後出しじゃんけんもいいところだなと私は思うんですね。 運営委員会や支部の議論でも、唐突感がある、納得いかない、余剰金は本来加入者が負担した保険料であり、保険料の負担軽減に充てるべき等の強い意見が出されております。 協会けんぽの保険料率と健保組合の保険料率の平均を比べますと、やはり〇・六%程度の差がまだあるわけですね。元々、財政状況悪化を理由に、保険料率というのは八・二%から二〇一〇年には九・三四%、その後毎年引き上げて、二〇一二年には一〇%になって、現在に至っているわけですね。 大臣、やはり、財政悪化を理由に保険料率を大幅に引き上げた経緯から考えると、大幅に準備金が増えていることを理由に補助金を削減するのではなくて、準備金を活用して保険料率を引き下げる、こういう方向に行くべきだと思うんですけれども、いかがでしょう。
○上野国務大臣 まず、保険料率の水準ですが、今後の医療費や賃金の伸び、加入者数の見込み、積立金の状況などを総合的に勘案いたしまして、労使や学識経験者で構成される運営委員会で議論の上、協会けんぽが自主的、自律的に決定をされているものですので、そういった意味で、協会けんぽの保険料率について具体的なコメントをする立場にはありません。 協会けんぽでは、その前提となる賃金上昇率や医療費の伸びについて様々なシナリオに基づくシミュレーションを行っており、足下の財政状況だけではなくて、今後十年程度の収支状況も勘案した上で、中長期的な観点から保険料率を設定しているものと理解をしております。
○辰巳委員 大臣、厚労大臣と財務大臣の合意では、今回の三年間の時限的な国庫補助引下げ、この措置終了後の医療保険料率を含めた保険財政運営の在り方については、令和十年度までの間において、国庫補助率の見直しと併せ、持続的な保険財政運営の観点から必要な検討を行い、結論を得ることとするとされているわけですね。やはりこれも、協会けんぽの運営委員会でも不安だという声が出ているわけです。運営委員会では、この大臣折衝に対して何人もの委員が、一六・四%の国庫補助が協会けんぽの財政安定化に寄与していると発言をしております。 大臣、最後に、やはりこの、国庫補助を維持する重要性、強調されているわけですけれども、これについて大臣も同じ考えか、確認したい。
○上野国務大臣 協会けんぽは被用者保険のいわば最後のとりででもありますので、保険料率が頻繁に変動することがないように、安定的な財政運営を講じていくことは重要だと考えております。 その意味で、国庫補助が重要な役割を果たしているとは認識をしておりますが、いずれにいたしましても、今お話のあったとおり、今後の国庫補助の在り方につきましては、今回の措置が終了する令和十年度末までの間において、今回の料率引下げ等も踏まえた協会けんぽの財政状況や将来見通しなどを踏まえ、改めて検討していくことが必要かと考えています。
○辰巳委員 二〇一四年に国庫補助を一六・四%から一三%、こういう方針を財務省が財政審で打ち出したときには、日商や連合などの団体は連名の要請書で、準備金の水準を理由に国庫補助率の一三%への引下げを行うことは、国が中小、小規模企業の事業主やそこで働く従業員の努力を召し上げることにほかならない、こう非難するなど、本当に強い反発がありましたよね。準備金がマイナスになる中で、財政再建を理由に急激に保険料を引き上げて、財政再建の努力をしている最中の話です。 国庫補助を引き下げて、ほかの保険と比べて協会けんぽの被保険者が高い保険料を負担し続けることがないよう求めて、私の質問を終わります。 以上。
○大串委員長 次回は、来る二十四日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時一分散会