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219回国会参議院2025/11/20

農林水産委員会 第2号

発言数
211
登壇者
22
会派数
8
開催日
2025/11/20

会議録

藤木眞也自由民主党

○委員長(藤木眞也君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府地方創生推進事務局審議官松家新治君外十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤木眞也自由民主党

○委員長(藤木眞也君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

藤木眞也自由民主党

○委員長(藤木眞也君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

上月良祐自由民主党

○上月良祐君 自民党、茨城県選出の上月良祐でございます。  鈴木憲和大臣には、御就任、本当におめでとうございます。共に働いてきた仲間の一人として、御活躍を心から本当に祈念をいたしておるところであります。  時間がありませんので、早速質問に入らせていただきたいと思います。  まず、中国による水産物輸入の停止の件につきまして、冒頭にちょっと一問問わせていただきたいと思います。  ALPS処理水の海洋放出を受けて、二〇二三年に日本産水産物の輸入を全面的に停止をしました。茨城県もすぐ横の県でもありますので、大変私もこの件、いろいろ取り組んできたところです。日本産水産物の安全性は科学的に証明されております。中国政府の輸入停止措置は科学的根拠に基づかないものであることから、撤廃を求めて政府間で交渉が進められてきたと承知をいたしております。  このような交渉を経て、昨年九月には日中両政府より、日中間の共有された認識を公表されました。この共有された認識においては、IAEAの枠組みの下での長期的かつ国際的なモニタリングに有効に参加し、参加国による独立したサンプリング等のモニタリング活動を実施後、科学的証拠に基づき当該措置の調整に着手し、基準に合致した日本産水産物の輸入を着実に回復させるということが明示をされています。  これを受け、日中両政府間で協議を重ね、今年六月には日本産水産物輸入再開のための技術的要件に合意をいたしました。これを受け、水産物輸出施設の再登録の手続が開始されたと承知をいたしております。  しかしながら、共同通信が昨日報じたところによれば、中国政府はALPS処理水に関するモニタリング、監視が必要と言っているということでありまして、日本産水産物の輸入を停止すると伝えてきたというふうにもお聞きをしております。  この中国側の措置が事実であるのかどうか、また仮に事実であるとすれば、政府の受け止めと今後の対応について、大臣の御見解をお聞きしたいと思います。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。  まず、事実関係について御説明させていただきます。  中国による輸入再開の発表後、今月五日に第一便となる輸出が実施をされたことを受けまして、中国側と技術的なやり取りを継続しているという状況であります。その逐一については明らかにすることは差し控えたいと思いますが、日本産水産物の輸入を停止するとの内容を中国政府から連絡を受けたという事実はありません。  そして、政府といたしましては、中国による日本産水産物の輸入規制については、昨年九月に、今、上月委員からも御指摘ありましたが、日中両政府で発表した日中間の共有された認識をしっかり実施していくことが何より重要であり、引き続き中国側に対して、現在申請中の輸出関連施設の速やかな再登録を含む輸出の円滑化を働きかけていくとともに、残された十都県産の水産物の輸入規制の撤廃等を粘り強く、強く求めていく考えであります。

上月良祐自由民主党

○上月良祐君 ありがとうございました。  事態が動いているところでもありますので、しっかり適切に対応していっていただきたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。  それでは、元々質問しようと思っておりました米の関係を中心に質問をさせていただきたいと思います。  まず最初に、需要見積り、見通しの誤りについて、大臣に見解を伺いたいと思います。  今年八月の自民党本部での農林の会合で、農水省が需給見通しの誤りについて認めて、供給が足りていなかったことを認めて謝罪をされました。これ、与党で農林関係に真剣に取り組んでいた私も農水省の見解を変えられなかった責任がある一人だというふうに思っております。農水省だけに責任があると言うつもりはありません。私にも責任があると思っております。  昨年五月には、関西方面で米不足のSOS、私はキャッチしました。需給の変調に気付きました。その後、八月八日に南海トラフ地震の臨時情報の発令で様相が一変したわけであります。  令和六年産の新米が市場に出ても状況は変わらなくて、その頃から、冷静にデータを見ると、米が不足しているんじゃないかと強く思うようになって、農水省にも何度も指摘をしましたし、今年六月に、五月だったか六月にリハックというユーチューブの討論番組に舟山先生と一緒に出たんですが、そのときも冒頭に、私、そのことを、当時まだ農水省が認めていなかった段階で与党議員が言うのはどうかと思ったけど、それでも言わなきゃいけないぐらい思っていたので申し上げました。何より需要が、供給というより需要が前年比で大きく減るということで需給が何とかもつというふうに思っていたのが大きな誤りではなかったかなとも思います。  結局、これで大きな米価の急騰の原因となって、さらに備蓄米の放出ということになり、大量の放出ということになり、消費者だけではなくて、備蓄米放出に関わったありとあらゆる輸送も含めた方々、また、酒造好適米が足りなくなった、飼料用米が足りなくなったということで、畜産の関係、日本酒の関係の皆さん、多くの方々に御迷惑を掛けてしまったわけです。  この一連の経緯について、是非、関係の皆様へのおわびも含めて、大臣からお考え、お伺いしたいと思います。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 御指摘ありがとうございます。  まず、これまでの需給見通しは、人口減少等による需要のマイナストレンドの継続を前提として翌年産の需要量と生産量の見通しを作成してきたところでありますが、令和五年及び六年の需給見通しにつきましては、高温障害等により精米歩留りが悪化し、玄米必要量が増加したこと、そしてまたインバウンドなども含めました一人当たりの消費量が増加したことなど、直近の消費動向を考慮することができなかったため、需要実績が見通しを上回った結果、生産量が需要量に対して不足をしてあのような事態を招いたというふうによく、深く認識をしています。  私自身も、昨年夏の時点で農林水産省の副大臣を務めておりまして、上月先生始め皆さんから様々な御指摘もいただいていたところでありまして、私といたしましては、当時の棚から米が、棚に米が並んでいないという状況に対して、あのときに備蓄米をしっかりとあそこに並べることができなかったということを、実現することができなかったということについては大変皆様に対して申し訳なく反省も深くしているところであります。  このような結果を招いたことに対しては、改めて生活者の皆さん、そして同時に生産者の皆さん、この皆様に対して私からもおわびを申し上げるとともに、国民の皆様に米を安定供給するという農林水産省の使命を肝に銘じて、二度と私たちの判断ミスによりこのような事態を招かない、このことをしないようにしっかりと決意をして取り組んでまいりたいと思います。

上月良祐自由民主党

○上月良祐君 ありがとうございます。  大臣からしっかり今お話をいただきまして、その反省を十分に生かして今後の対応に当たっていただきたいと思いますし、私自身もそうしていきたいというふうに思っております。  それで、局長にちょっとお聞きしたいんですけど、反省するのはいいんですけど、何で間違ったかをちゃんと分かっていないと反省できないし、次に生かせないと思うんで。  それで、資料一をちょっと御覧いただきたいんですけど、資料一見ていただくと、これ需給の見通しですよ。緑が生産量、赤が需要量です。これ、つぶさに見ていただくと、括弧が見通しの時点で立てていたもので、実数で書いてあるのが結果なんです。  これ、つぶさに見ると、ほとんど外していないんですよ。大体見通しのとおり、当たっているというか、なっているんですけれども、ここ三年、青い矢印が、開いている、二十一、四十四、三十二という、ここ三年ちょっと厳しい状況になっております。  私は、飼料用米に寄せ過ぎたこと、三年、四年の、二百十八と下に在庫量がありますが、この百八十から二百のところに薄い青の帯があるのは、ここの皆さんは御案内のとおり、ストライクゾーンと言われているところですね、需給が安定していると言われているところでありますが、そこを大きく飛び越えた二百十八という六末在庫を見れば、まあ米の関係者的にはちょっと心が穏やかではないわけです。その状況を見ながら対応をしていったということになるわけです。  令和三年の二百十八を見て令和四年の予測、括弧書きを立てる、そして令和四年の二百十八を見て令和五年、ここがポイントだったんですけど、後から見れば令和五年がポイントだったんですが、ここが大きく外れているんですよね。令和四年までは外れていないんですよ。予定どおりになっているんだけど、令和五年が赤い方も大きく外れている、青い方もずれているということなんであります。ただ、二百十八の六末在庫を見れば、需要をどおんと増えるというふうに思いにくかったんだろうと。そして、生産量も上げなきゃとはとても思えない状況だったということであります。その上を見ると、令和三年、四年、五年、まだまだ相対価格も低かったわけでありまして、このときには暴落の方が心配だというふうなこともあったのかなというふうに思うわけです。  これ、非常にだから難しかったんだと思うんだけど、やっぱり結果こうなってしまったわけだから反省しないといけないと思うんですけど、ここ、局長に、どう需給の見通しを誤ったのか、また次起こさないために今後何を反省してどうやっていかれるのか、そこをお聞きしたいと思います。

山口靖農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  米の需給につきましては、委員御指摘の表のとおり、これまでその需要のマイナストレンドを前提として、特に令和三年、四年につきましては在庫水準が高かったことを踏まえて、令和三年産の生産量については六百九十三万トン、令和四年産につきましては六百七十五万トンという見通しを立てておりました。この結果として飼料用米の作付けが増加したわけでございますが、この段階ではまだ米の不足感というのは発生していませんでしたし、在庫の量も五年の六末時点で百九十七万トンということで、まだ一定量あったということでございました。  ただ、その後の令和五年度以降につきましてもこういう、そういうような状況の下でマイナストレンドの需要の見通しを前提に生産量の見通しを立てていたということでございますが、この見通しについて、精米歩留りの悪化、インバウンド需要増加、あるいは家計購入量の増加というところを考慮できていなかったというところが原因で、結果として生産量が需要量を下回るという形になったということで、民間在庫が大幅に取り崩されたということが生じたというふうに認識しております。  こうしたことを踏まえまして、今般、需要見通しの算定方法を改めまして、人口減少や直近の一人当たりの精米ベースの消費量の実績を考慮すること、インバウンド需要の動向や精米した場合の歩留りにも考慮すること、こういったことを入れて需要見通しの精度の向上を図るとともに、需要に対して余裕を持った形の需給見通しを立てるという方向で見直したところでございます。  こうした需要の見通しを踏まえまして、令和七年産、八年産に関する需給見通しを十月三十一日にお示ししたところでございますが、今後とも、本委員会での御議論や関係者の御議論を踏まえながら、需給に関する一層精緻な情報の提供に努めてまいりたいと、まいらなければいけないというふうに思っております。

上月良祐自由民主党

○上月良祐君 ありがとうございました。  いろんな要因があったんだと思います。途中で意見を変える、見解を変えるってすごい難しいことだと思うんですよ。でも、それをやらなきゃいけないときにやらなきゃいけないんだということを、役所の役人の皆さんも大臣をしっかり支えて、ここは意見を変えなきゃいけないところだというタイミングがあればそういうふうに是非やっていただきたいと思いますし、これまで米は冷害との闘いだったわけですよ。ところが、今、高温障害との闘いと、もうゲームが変わってしまって、そこが令和五年のこの赤いところがばあんと伸びているところの大きな原因の一つなわけでありますので、これからそういうこともあると思いますから、しっかり現場の様子をよく見て対応していっていただきたいと思います。  そして、次に、需要に応じた生産、増産の考え方について大臣にお聞きしたいと思います。  小泉前大臣と鈴木現大臣で米の増産や生産に関わる考え方が大きく変わったと何か言われているようなんですが、私、全くそう思っていないんです。基本的な考え方や軸は全く変わっていなくて、小泉大臣も、需要に応じた生産、需要に応じた増産という考え方、明確に言っていらっしゃいました。  農林部会で、大変自民党の中で激論になりまして、増産に関する考え方に。部会長、ちゃんと仕切ってこいと、ちゃんと話ししてこいって藤木委員長にも随分怒られたんですけど。で、大臣に御連絡をし、話をした上で、アポをいただいて、宮下一郎先生と一緒に二人で、調査会長と一緒に大臣室に行って、しっかり話をしたんですよ。そのときにも明確に需要に応じた生産、増産だというふうに言っていたし、その後、外に出て三人で会見することになったんだけど、そのときも明確に、オープンな場でもそうおっしゃっておられました。  需要に応じた生産や増産の考え方に立ってみると、現在の足下を見ると、五十九万トン備蓄米を放出して、二十一万トン備蓄米買入れを停止して、さらに六十六万トンの増産がされています。百四十六万トン増えている。そして、さっきの青い線を三つ足して、三年間の需給ギャップ、これが九十七万トンあるとしても、これはどう見ても足下は米が多くなっているだろうと普通思うわけです。  さっきの資料一見ていただいても、緑の生産量、ここ令和七年は大幅に上がっているわけでして、これはこれで、また慎重にやっていかないと、次またミスってしまうんじゃないかというふうに大変心配しています。数年前まではこんだけ余ったら米価暴落が心配されたような状況だと思う中で暴騰しているわけですから、これは米の関係者みんな不安以外ないですよね。これはどうなっているんだろうかということなんだと思うんです。  私、需要に応じた生産、増産というのは二つの面があると思っていまして、一つはマクロなんですよ。これは、輸出とかで需要が増えない限り、マクロでは増やせませんよということです。基本計画、食料・農業・農村基本計画も、マクロで増産のことはそういう意図で書いているんだと思います。これはマクロの話。  もう一つ、ミクロで見ると、もうそこここで田んぼがもう耕作放棄になって、もう駄目だ、やめちゃうみたいな話が出てきている、御高齢化もあってなっているわけであります。そういう意味では、ミクロで見ると、隣の田んぼをやることになる、ちょっと離れた田んぼを受けることになる、その人から見れば増産なんですよ。  でも、マクロとミクロをごっちゃにしちゃいけないんで、そういう意味で、需要に応じた生産、増産というところは、これは、鈴木大臣は、皆さん方のために申し上げておきますと、米の需要拡大PTの座長だったんですよ。自民党の中で米の需要をどうやったら拡大できるかを真剣にやってこられた方ですよ。私、あれは本当に画期的なプロジェクトチームだったと思って、米粉あるいは米粉麺も、パンも、いろんなことを輸出も含めてやってこられたんで、そういう御経験もある鈴木大臣に、需要に応じた生産、増産の考え方、お伺いしたいと思います。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。  私も、今思い出すと、当時、農林部会で上月部会長に、一議員として、どうなってんだというのを確認してこいって、そういえば言ったなということを思い出したところであります。  まず、米政策につきましては、前政権の下で閣議決定された食料・農業・農村基本計画において、輸出拡大を見込んで、二〇三〇年の生産目標を二〇二三年比で七百九十一万トンから八百十八万トンにすることとしており、この増えていく需要に応じた形で生産をすることにより米の需給の安定を図っていくという方針は今も変わることはありません。  この方針の下で、まず、米粉や輸出を含めた国内外の需要開拓を政府が前面に立って行いつつ、生産現場の皆さんが米の増産に取り組んでいけるよう環境整備を進め、米農家の減少を食い止め、農業生産の基盤である水田の維持にもつなげていきたいと考えております。  また、そのミクロの面になるかもしれませんが、やはり生産者がマーケットにおける米の需給動向等を踏まえて自らの経営判断で生産に取り組めるようにすると同時に、農地の集約化やスマート技術の導入、多収品種の導入など生産性の向上に向けた取組を進めて、全体としてこの需要に応えられるような生産というのをしっかりと私たちも意識をして取り組んでいきたいと思います。

上月良祐自由民主党

○上月良祐君 ありがとうございます。  経営体が十年で半減していく中ですから、需要をこれからは維持することが難しくなってくる時代だというふうに思っております。その中で需要をつくっていって、その需要に応じた、量だけではなくて内容も、輸出には輸出に合ったものにしなきゃいけないし、米粉には米粉に合ったものにしないといけない、飼料用米は専用品種で飼料用に合ったものにしていくというような、量だけではなくて内容も質も需要に応じた生産という難しさが出てくると思いますので、是非よろしくお願いをしたいと思います。  次に、米の価格形成について、これもちょっと大臣にお聞きをしたいと思います。  米の価格にコミットするしないとかといって、何かアバウトに議論をしちゃいけないんだと思います。私が考えるところ、食料システム法ができました。価格転嫁が大変食料品は難しい中、言わば食品価格の下を支える、下限を支えるというような仕組みを法律でつくったわけです。その指定品目の一つに米がなるんじゃないか、なる見込みで今あるわけです。また一方で、急騰した米価格に対しては、様々な議論はあったにせよ、備蓄米の放出という形で対応することになりました。  私は、すなわち、この一定の幅を意識して、幅の中には収めないといけないという意識で政策対応を政治も行政もやってきたんではないかというふうに思っていまして、そういう意味では、石破総理が三千円台というふうにおっしゃったのはあながち外れていることではなくて、妥当な面があるんじゃないかなというふうに私は受け止めております。  それで、自分自身も様々な集まりの場では、概算金で六十キロで二万五千円程度、買う消費者としては五キロ三千五百円程度が、まあこれからはじりじり上がっていくと思いますが、現時点ではそれぐらいが妥当じゃないかというところを、至る所で、地元でも言っております。これまで、一定の幅を意識しながら急騰や暴落を避けるような政策をやってきた。その上で、具体の値段はマーケットでもちろん決まっていくというようなことなんじゃないかと思うんです。  全くコミットしていないということでは、コミットという言葉は変ですけど、全く関わっていないということではなくて、そういうことを意識しながらやってきたということじゃないかと思うんですけど、そこについて、大臣の御見解、お伺いしたいと思います。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) ありがとうございます。  まず、米の価格はマーケットの中で決まっていくものであり、その具体的な価格水準について国として直接的に関与するということは適切でないと考えておりますが、ただ、米の需給の安定を図ることによって結果として価格の安定が図られていくということが基本であると考えております。  需給の安定に向けては、生産者の経営判断の目安となる需給見通しをより精度の高いものとすることが重要で、今後とも、生産量や需要量の変動の把握などから、需給動向に関する一層精緻な情報の提供に努めてまいります。  その上で、マーケットの中で決まっていく価格は、やはり生産者の再生産や再投資が可能であり、ただ、消費者も安心して購入できる価格、これに落ち着いていくということが重要でありまして、農林水産省としては、先般成立した食料システム法に基づき、米の合理的な費用を考慮した価格形成をしっかり推進をしてまいりたいと思います。

上月良祐自由民主党

○上月良祐君 ありがとうございます。  消費者が買える価格というのは、実はもう農林の世界の外で実質賃金がこんなに下がっている中ではやはりどうしても厳しい面があるので、政府を挙げて実質賃金を上げていく、賃上げをしっかりやっていく、そういった施策とも関連するんだと、全部つながっているんだというふうに感じておりますので、私はそっちも一生懸命やっているので、農林のためにも農林以外のこともしっかりやっていきたいと思います。ありがとうございます。  時間がなくなってきているので何か絞らないといけないんですけど、備蓄のところは山口局長さんに、今年の五十九万トン放出で反省点が、どういうことがあったのか、官民による総合的な備蓄という、基本計画に書いてあるわけですが、それを組み立てていく前提として、今年の備蓄で、例えば精米能力、あるいは輸送能力、メッシュチェックの能力、そういったところ、反省点あったと思うんですけど、それをちょっとお聞きしておきたいと思います。

山口靖農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) 委員の御指摘の備蓄の放出の反省点ということでございますが、今回、いろんな方々の御意見伺っている中で、迅速な面でうまくいかなかった点としては、国と買受け者の方々の間の入札のための必要な手続、あとは、随意契約の場合には買受け資格や販売計画の審査、あと、その後の取引先との契約手続など諸手続が必要であったため、対応に時間が要した面がまずあると。  また、特に指摘が多かったのは、随意契約で販売した三年産、四年産米について、メッシュチェックによる品質確認を行ってから出庫することとなりましたが、その保管先でのメッシュチェック能力に限界があって他地域に輸送しなければいけなかった、ここも課題として挙げられたところでございます。  また、大手小売のほか、中小の小売、米穀店など様々な業態の方に申し込んでいただいたため、配送が複雑化したと、トラックの手配に苦労する面があり、精米所への配送も含めて物流の手配に時間を要した、このような指摘が出されているところでございます。

上月良祐自由民主党

○上月良祐君 まず、さっきの米の話と、需給見通しと一緒なんですけど、備蓄のところは、こういうことを初めて、あんなに大量の備蓄放出をやったわけですから、是非、課題、問題点、そういったものを洗い出して、官民による総合的な備蓄につなげていけるようにしっかりやっていただきたいと思います。  ちょっと一問飛ばします。  それで、次に、流通把握の在り方についてお聞きしたいと思います。山下副大臣にお聞きしたいと思います。  資料、裏側の資料二を御覧いただきたいと思います。これは米の流通の概括的な状況です。米が左の生産者から右の消費者にこういうルートで流れていくということです。自家消費、いわゆる縁故米であるとか在庫であるとかを除いて五百八十六万トン出荷され、そして、出荷量。上の方がいわゆるメインの集荷ルートです。下の丸が第二のルートであります。前は、出荷量、メインのルートの方がずっと多かったわけですが、だんだんだんだんこれが差がなくなってきて、令和六年産は史上初めて逆転をした、ほとんど一緒ですが、逆転しているわけです。  なので、今までは、集荷のメインのルートを押さえておけば大体米の流通というのは監視できたし、コントロールというんでしょうか、監督できたんだと思いますが、これからは、この出荷量、下の第二のルートの方をよく見ないと分かんなくなっちゃうということなんであります。  その点でいえば、黄色の点々々の中はほとんど何も分かっていないという状況でありまして、私はここがあの高騰の大きな原因の一つではないかというふうに思っております。第二のルートの方で、農家から実需者である消費者であるとか外食、中食の方、実需者に直に行くのは、要するに転売する可能性がない人に行くのはこれは大いに結構なことだと思いますので、そういった点が増えていくのはいいんだと思うんですが、この途中で上に点々が上がっているところの中にはいろんな方々がいるんだと思います。もちろん自由経済ですからいろんな方々が参画していいんですけど、やっぱり暴騰を避けるとかということであれば、一定程度私は規律を強化していく必要があるんじゃないかと。規制を強化してくれとまでは言わないけど、ここに来ている人はちゃんとルールは守ってもらわなきゃいけないんじゃないかと思います。  すなわち、今年六月に調査したんですよね、流通実態調査。そうしたら、返信してきた業者が一九%しかいなかった。二六%は宛先不明で返送されてきた。五五%は期限までに回答がなかった。これ、食糧法上、回答義務がある調査にも答えないような人がこんな流通に関わっていいんでしょうか。私、それ本当にまずいことだと思うんですよ。そこが分かんないままに、どんなふうに上がっているかも分かんないような状態になっているのが非常に、米の価格に一定の、私の言うところ、一定の幅に収めないといけない、ピン留めのどこかの額じゃないにしてもですね。というときには大きなネックじゃないかと思っております。  これ、届出でありますが、届出とはいっても、マーケットに参加しているわけですから、やはり主食を扱う責任もある方々なので、今後どのような姿勢で臨んでいかれるのか、お伺いしたいと思います。

山下雄平自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(山下雄平君) 米の流通については、米の出荷・販売事業者は届出が義務付けられており、そのうち一定規模以上の集荷業者、卸業者からは毎月在庫量や取引価格等についての報告も義務付けられるところであります。  しかしながら、上月理事が御指摘されたように、令和六年産については、集荷業者以外の事業者への出荷が大きく増加するなど、流通の状況に大きな変化が見られる中で、米の流通について、より多くの事業者や業態の流通状況について把握することが必要との指摘をいただいているところであります。  農林水産省としては、米の流通形態の変化を正確に把握し、マーケットへの情報発信や対話を充実していくため、流通構造の透明性の確保のための実態把握に向けた具体策について検討を進めているところであります。

上月良祐自由民主党

○上月良祐君 これは、実態把握はしっかりやっていただきたいと思います。もちろん、現場の負担感もありますから、それとのコストベネフィットはあると思いますが、しっかりやっていただきたいと思いますが、私は、やっぱり一定程度牽制もしないと、やっぱり、何というんでしょうか、何やってもいいんだで価格の責任なんか全く取れませんので、まあ一定の幅ですけどね。なので、そこもちょっと是非意識してやっていただきたいと、これはもう是非お願いしたいと思います。  もう時間がありませんので、最後の質問になると思います。輸出のことも、米の輸出のことも、あるいは飼料用米とか酒造好適米の話もしたかったんですが、これはもうしっかりやっていただきたいということだけ申し上げたいと思います。  構造改革を今やっておりますので、構造転換を集中的にやっておりますので、この関係での別枠予算につきまして、ここについて、農家や地方負担の軽減をしないとできないんじゃないかということについて最後にお聞きをしたいと思います。  高齢化の影響もありますので、十年間で経営体数は、これはもう本当に半分になります。もう虫食いみたいになっちゃってから何とか対応しようと思ってももう手遅れですので、そうなる前に地域計画をしっかり作っていただいて、大区画化、集約を進めていくようなことを五年間の集中構造改革の期間で、構造転換の期間でやろうということで別枠予算も取ったわけです。  共同利用施設ももう相当古くなっているので、置き換えないといけない施設がたくさんありますが、カントリーなんかはもう供給する企業が減っちゃって、会社が減っちゃって、もう言い値でないと修理もできないとか、大変、塗装の塗り替えだけで数千万とかといって、もう大変、組合長嘆いておられるようなケースもあります。  スマート化するためにも大区画化はある程度やらなきゃいけませんので、ところが、これ集中的にやっていこうとすると、農業が主力のところというのは大都会じゃないことが多いので、どうしても財政力弱かったりするんですね。そして、一次産業というのは元々そんなにべらぼうにもうかるわけではありませんから、そういう意味では、まあ裏負担というんでしょうか、地方負担、あるいは業界で負担するところというのが、今物価も高騰している中で、今のままではちょっと受け切れないんじゃないかということでありまして、これ、我々も一生懸命、財務や総務ともお話をしてきましたんですが、ここについて、大臣、今どんなふうに取り組んでいらっしゃるか、決意も含めてお願いしたいと思います。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) ありがとうございます。  まず、この集中対策期間の五か年、もうこれが大変大切であると思っていますので、ここで私たちは、将来、その先の見通しが安心して立つように精いっぱいやらせていただきたいと思います。  基盤整備、まず申し上げますけれども、基盤整備については、これまで中山間地域における補助率を五〇から五五%にかさ上げするとか、集積率に応じた促進費の交付による農家負担軽減に加えて、農地バンクと連携した圃場整備事業の場合は農家負担をまずゼロとしているところであります。さらに、その建設資材価格の高騰等を踏まえた定額助成単価の引上げなどを検討しており、今後も農家の負担軽減、これを図ってまいりたいと思います。  また、この老朽化をした共同利用施設につきましては、現状、新基本計画実装・農業構造転換支援事業では、通常補助率の二分の一に対して、都道府県が国の補助に上乗せ支援を行う場合には、特例として地元負担を十分の四まで軽減することとしております。  その上で、私自身も、上月委員とも、群馬県の川場村、先日訪れた際に、群馬の皆さんの、現場の皆さんからもお話をいただいて、この資材費高騰を受けての補助率の引上げや地方財政措置の拡充などの切実な声、もうこれが本当に多いというふうに感じています。  ですので、この令和十一年度までの農業構造転換集中対策期間中に更新、再編等の整備を予定をしている全ての施設の再編、集約化等が行われるように、地元負担の軽減につながる補助率の引上げ、そして自治体の皆さんの負担を下げるために地財、地方財政措置の拡充に向けて、今以上に気合を入れて取り組んでまいりたいと思います。

上月良祐自由民主党

○上月良祐君 終わります。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 立憲民主・社民・無所属会派の石垣のりこでございます。  久々に農林水産委員会に戻ってまいりました。宮城出身でございますが、お隣山形の鈴木大臣、どうぞよろしくお願いいたします。御就任おめでとうございます。  委員会がようやく始まりまして、参院選後、本来はこの国民生活の困窮状況、物価高対策、いち早くやらなければならないときにおよそ三か月間のやっぱりブランクができてしまった、政治空白ができてしまったということに関して、まずは冒頭に一言ちょっと苦言は呈しておきたいと思います。迅速に対応していくということで、今委員会の中でも皆様にただしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。  この物価高対策に関してなんですが、政府が重点支援地方創生臨時交付金を活用したお米券の配付を検討しているという報道がございました。  まずは内閣府に確認したいんですが、地方創生臨時交付金での措置ということになりますと、あくまでどういう物価高対策を取るかはこれ自治体に委ねられている、強制はできないということでよかったでしょうか。

松家新治内閣府地方創生推進事務局審議官

○政府参考人(松家新治君) お答えいたします。  御指摘いただいたいわゆる重点支援地方交付金につきましては、議員御指摘いただいたとおり、地方公共団体が地域の実情に応じて、生活者や事業者に対してきめ細かな物価対策に御活用いただけるよう措置しているものでございます。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 なので、お米券いいねというような声もないわけではないんですけれども、やっぱり物価高による家計支援というのは、家計負担というのは全国共通のものなわけですね。  鈴木大臣、お米券結構いいねというようにおっしゃっていたと記憶しているんですけれども、これ、配られる自治体があったりそうでなかったりという地域差が出てしまう、自治体差が出てしまうということで、これ、物価高による家計負担に対して、この金額であるとか対象が変わってしまうというのは、結構これ不公平感を生むというふうに私は認識するんですが、大臣、いかがですか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。  まず、私が、これは大臣就任以前から、この物価高対策に対しては、まずはお米券も含めて何らかの対策をやるべきだというふうに言っていた状況の中で大臣にならせていただきましたので、しっかりやりたいなと思っております。  お答えをさせていただきますと、米を含む足下の物価高に対しましては、影響を受ける生活者に対し、地域の実情に合った的確な支援をお届けできるよう重点支援地方交付金の拡充などを検討しております。  この交付金の性質を踏まえますと、もちろん今、石垣先生から御指摘のあったとおり、自治体の御判断ということになりますけれども、やはり低所得者や子育て世帯など必要とされるところに、できるだけ自治体の負担感なくやりやすいやり方で、また、できる限り消費者の皆様に早く支援が届くようなやり方でやっていただきたいというふうに考えております。  農林水産省といたしましては、自治体に対して、これまでの活用事例などの紹介に加えて、円滑な配付に関する相談等、丁寧に対応し、自治体のマンパワーが限られていることにも配慮して効率的な事業となるよう努めてまいりたいと思います。  ちなみに、これ自治体がやることの意義でありますけれども、私の例えば地元のように米どころで、たくさんの皆さんが親戚に米農家がいて、スーパーで買う人ももちろんいますけど、親戚からいただくよ、親戚から買っているよという方もたくさんいる地域と米どころでない地域ではやはり実情も違うというふうに思いますので、そうしたことにもよく配慮して自治体の皆さんのバックアップしていきたいというふうに思います。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 実際に米農家の方のところにお米券が届いても、えっというふうになると思うんですよね。  やっぱり需給の影響もあるのではないかという点もございますし、だったら本当に現金を配るというようなことの方が、より自治体の負担も減って、より多くの方への食料の負担を軽減するということになるのではないかというふうに考えるんですが、御意見がございましたら、はい、どうぞ。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 様々な御意見が当然これあるのはよく存じ上げておりますが、ただ、私たちとしては、やはりこの食品、その中でも特に米のやっぱり値上がりというのが大変家計の負担になっているという声が本当に大きいものですから、そうしたことに対して、やはり早く手厚くお応えをしたいという気持ちでありますので、現金給付というのももちろん分かるんですけれども、一方で、それは使い道が正直必ずしも食品にということにならないと思いますので、その点もよく踏まえて内閣府とも相談をさせていただいております。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 その食料品の価格が非常に上がっていることの中の一つとして、引き上げている要因の一つにまさしく米があるということで、新米が出れば落ち着くのではないかと今年の当初言われていたわけなんですけれども、残念ながら、米の価格は下がるどころか、十一月十七日時点で平均価格が五キログラム当たり四千三百十六円まで上がったという報道もございました。前の週に比べて八十一円上昇、十週連続四千円台と過去最高値を更新しております。  この米の価格の高止まりの状況、よりちょっとずつ上がっているわけですけれども、農林水産省としてどのように分析しているのかということ、また、今後の価格の見通しがありましたら教えてください。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。  まず、今般の米の価格高騰の要因や対応の検証については、八月五日に開催された米の安定供給等実現関係閣僚会議において報告を行ったところであります。  その検証を踏まえて申し上げますと、まず、五年産米や六年産米の生産量が需要量に対して不足をしました。これは先ほども申し上げましたが、我々の需要見通しが全く間違っていたということによります。そして、その結果、民間在庫を取り崩して供給量を確保せざるを得ず、民間在庫量の水準が低下をしました。米の価格が前年と比べて二倍にも高騰しました。  足下の七年産米については、そのかねてからの不足感から業者間の調達競争が激化をし、例年に比べて調達コストが著しく上昇したというふうに認識をしています。その調達コストの上昇が現在の七年産の小売価格に反映をされているというふうな認識であります。  米の価格についてはマーケットの中で決まっていくものであり、国は需給の安定を図ることによって結果として価格の安定が図られることが重要と認識しております。このため、食糧法に基づき、基本指針において需要量や生産量の見通しを策定しているところです。  また、今後の価格の見通しということになりますが、先ほど申し上げたとおり、私たちの立場で何か予断を持って申し上げることはできないものというふうに考えております。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 ここまで上がるとか、もちろんそういう具体的なものはないと思うんですけれども、上がっていく可能性が高いと考えていらっしゃるのか、落ち着いてくるというふうに考えていらっしゃるのか、この点はいかがでしょうか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) どういうふうになるかということについて私の立場で何かを申し上げませんが、ただ、様々な今指標が報道でも出ているところであります。  今現状でのスーパーマーケットでの価格はもう皆さん御存じのとおりでありますが、例えば、三か月先の指標はどうなのかといえば、それはたしか先日も下落傾向にあるというような指標もありましたので、そうしたことの中で全体としてこれから決まっていくものだと理解をしています。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 価格は市場でというのが基本だということではあるんですけれども、今回、販売価格が急激に一気に上がって、一年でおおよそ倍ぐらいまで上がっているわけですよね。かといって、この令和の米騒動以前の米の価格では再生産が難しい、生産費が賄えないという低価格が続いていました。  生産者にとっては原価割れはしない再生産可能な価格であってほしいという価格と、消費者にとっては主食の米が買いやすい価格であることということは、今矛盾した状況になっているわけで、これを市場任せにしておくということのこれちょっと限界がこういう形で一つ出ているのかなというふうに私は考えております。  実際の急な値上がりによってアンバランスな状況が生まれているということで、所信で大臣が述べられていた先の見通せる農政というのを確立していくためにも、私たち立憲民主党としては、所得補償制度を導入する、あくまでも食料確保と農地維持支払ということで、食農支払という制度を提言しておりますけれども、食料安全保障の基本、やっぱり農業であり農家であるという観点から、これ全てやっぱり市場に任せるということの難しさというか、限界があるのではないかと思います。  もしこの点に関して御意見ありましたらお願いします。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。  まず、一般論で申し上げますと、まず、米に限らず、一般的に物の価格は需給バランスを踏まえて市場の中で決まっていくものであり、基本的には価格は市場に任せるものというふうに考えております。ただ、米の安定供給のためには、生産者の再生産が可能であり、消費者も安心して購入できる価格であることも同時に必要だというふうに考えます。  このため、まず、六月に成立をした食料システム法を受けまして、米の合理的な費用を考慮した価格形成に向けて、十月に生産、卸売、小売の関係者から成る米のコスト指標作成のための準備会合を設置したところであります。コスト指標については、生産から販売に至る各段階でどれだけのコストが掛かっているのかを明確にし、関係者の理解の下でコスト割れでの供給を抑制しようとするものであります。まず、この指標の作成に向けた検討が着実に進むように引き続き後押しをしていきます。  また、大幅な農作物価格の下落等に伴い農業収入が減少した場合には、収入保険やナラシ対策などのセーフティーネット対策をまず現行制度の下でも措置をしているところであります。  令和九年度以降の水田政策の見直しに当たって、よく現場のお話も伺いながら、農業経営の安定のための施策の充実、これはしっかり検討してまいりたいと思います。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 コスト指標、一つの最低価格保証するというところで重要だということなんですが、これも中山間地で作られる米のコストと大規模でやっているところと相当差がありますので、どういう形で出していくのかというのは非常に難しいなと思います。これはまた改めて御質問申し上げたいと思います。  続いて、備蓄米について伺います。  政府は、いわゆる令和の米騒動におきまして、これまでにないほど大量の備蓄米の放出を行いました。先ほどもお話にありましたように、五十九万トンほどということで、年間需要の一割相当に当たります。  これ、備蓄米の利用に関しまして、現在百万トン程度としているこの総量について、今後も維持、確保する方針でしょうか。この点、確認したいと思います。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) まず、政府備蓄米の備蓄水準は、平成十三年に、十年に一度の不作や通常程度の不作が二年連続した事態にも対処し得る数量として百万トン程度保有することを適正水準としたところであります。その後、平成二十三年に政府備蓄の運営方式を棚上げ備蓄方式に移行した際にもこの水準を踏襲して、現在もこの百万トン程度を現行の適正備蓄水準と定めているところであります。  今後の備蓄運営の在り方につきましては、機動性のある官民合わせた備蓄米の仕組みやその水準も含めて、今、石垣先生からいただいたいろんな様々な御意見も伺いながら議論を進めてまいりたいと考えております。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 保管料が掛かるから財務省的には減らしていけみたいな話もあるわけなんですけれども、おっしゃったように、今、いわゆる生産が落ち込んだときのための備蓄米だけではなくて、今回放出があったように供給体制が滞った場合にもという新たなこの備蓄米の活用の条件が加わったわけですから、ここから減らしていくというのは理屈に合わないのではないかと思うので、一定やっぱりキープしていかなければならないのではないかという私は認識を持っております。  その上で、現在の備蓄量は大幅に減少していて、およそ三十二万トン程度と伺っておりますけれども、これいつまでにこの備蓄量を本来の水準まで回復されるのか、買戻し量の具体的工程、見通しがありましたらお願いします。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) ありがとうございます。  政府備蓄米につきましては、令和八年産米について、政府備蓄米として二十一万トンを事前契約により買入れ予定であります。そのほかに、主食用として売り渡しました約五十九万トンについても、これは今後の需給状況等を見定めた上でということになりますが、買戻し、買入れを行うこととしております。  令和八年産米の具体的な買入れのスケジュールについては、早期にお示しできるよう作業を進めているところでありまして、引き続き、やはり備蓄がしっかりとあるということは消費者の、国民の安心につながりますし、これは政府のまさに一番根幹となる責任であるというふうに認識をしておりますので、需給状況等を見定めながらということになりますが、備蓄水準のまず確保に努めてまいりたいと思っております。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 いつ何があるか分からないという点では早く回復しなきゃいけないけれども、かといって市場から流通するお米が減ってはいけないというところで、難しいところだとは思うんですけれども、早めの回復を私も願っております。  また、今回、実際に三年、四年越しのいわゆる古米を放出するという対応をされたわけなんですけれども、古米を放出するという対応をされたわけですけれども、備蓄期間が長期化したものは品質検査など流通までに時間を要するということもあって、あと、さらには実際に食べるということを考えますと、これ五年間の保存期間というのはちょっと長いのかなと。例えば、三年ぐらいが適当ではないだろうかというような声もいろんなところから聞こえてくるんですけれども、これ五年ローテーションを三年ローテーションにするであるとか、そういう検討をしていった方がいいのではないかと思うんですが、現在の検討状況などありましたらお願いします。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。  まず、現在の米の政府備蓄の運営は、五年間の棚上げ備蓄方式としているところであります。今回の政府備蓄米の売渡しに当たっては、まず多数の事業者へ流通させるには機動性に欠けるということ、そして備蓄期間が長期化したものが多いほど品質検査等により流通までに時間を要するということなどが課題として明らかになったというふうに認識をしております。  このような課題も踏まえまして、民間事業者の御意見や本委員会での御議論も踏まえながら、御指摘の備蓄期間も含めて、今後の備蓄運営の在り方については検討を行ってまいりたいと考えております。  先日、私も、何というか、五年、五年物というか、あと四年物とですね、また新米と、一年前のものかな、様々なものを、山下副大臣も食べ比べました。後でまた感想は山下さんから言ってもらえればと思うんですけれども、正直食べられないという感じでもなかったです。ただ、もちろんやっぱり、ああ、古いお米だなというのはよく認識をしましたので、その点もちょっと、実感も踏まえてよく判断をさせていただきたいと思います。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 どういう品種のお米が保管されているのか、またちょっと、一応管理はなされて、一定の基準の下に管理をなされているとはいえども、若干の違いも出てくると思いますので、一概にはもちろん言えないとは思うんですけれども、実際食べることを考えると、三年ぐらいが妥当なのではないだろうかというふうに私はちょっと感じてはおります。これは、あと放出する量のことも含めて、何かもし、じゃ、御意見があればどうぞ。

山下雄平自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(山下雄平君) 私も副大臣になって一度しか食べていないので、それを全部に当てはめるかどうかは別問題ですけれども、私も大臣の後に、令和二年産、令和三年産、そして令和五年産だったと思うんですけれども、食べ比べをいたしましたが、副大臣室のスタッフ含めて三人で食べて、何年産か分からずに当てっこしたんですけれども、農水省の職員二人は外しまして、しかも一番古いのを一番新しいんじゃないかというふうに言われた方もいらっしゃいました。一方で、私だけが当たりまして、何で、しかも、私もかなりこれかなというふうに思って悩んだ末に当たったぐらいなので、本当に令和二年と令和五年を食べてすぐ分かるかどうかというのは、なかなか簡単ではないんではなかろうかというふうな印象を持っております。  済みません、令和六年産でした。令和二年産、六年産。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 山下副大臣、ありがとうございます、御感想いただきまして。  米の食べ比べ、利き米は私も過去経験したことがありまして、ただ、今は系統が大体似てきているので、なかなかこの食べ比べしても、炊き方によっても相当変わってきますので、なかなか難しいところだとは思うんですけれども、是非とも今後の一つの、選択肢の一つとして考えていただきたいと思います。  今後のこの備蓄の在り方についてなんですが、政府による備蓄と民間備蓄を組み合わせる案というのがあると伺っております。この民間備蓄、これ、所有権が基本的にはこれは民間にあるということだと思うんですね。そういう場合に、緊急時に確実に確保できるとは限らないのではないだろうかという、これ根本的な問題だと思うんですけれども、やっぱりこの備蓄に関しては国が責任を持ってこの備蓄米を保有、管理する方針というのを明確に本来はすべきではないかと、これは食料安全保障の観点からも言えると思うんですが、その点、大臣、いかがでしょう。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。  まず、今後の備蓄政策につきましては、新たな食料・農業・農村基本計画において、将来にわたって米の安定供給が確保できるよう、令和九年度以降の総合的な備蓄の構築に向け検討を進めることとされているところであります。  また、この食料供給困難事態に関する基本方針においては、国内に存在する民間在庫も含めた量を官民合わせた備蓄としてトータルで捉える総合的な備蓄を推進することが適当であるとされています。  こうした中で、今般の備蓄米の売渡しに当たっては、入札契約の手続等に時間を要し機動性に課題があることなどが判明した点を踏まえると、供給が不足する際により迅速に小売業者等に供給できるよう民間の既存の商流を活用するということも有効ではないかと考えているところであります。  ただちょっと、いずれにしましても、これ今自民党の中でも議論をしていただいているところだと認識をしておりますが、この総合的な備蓄については、国として必要な役割を果たすことを前提に、これは国民の皆様にとってやっぱり最後の安心そのものだというふうに思いますし、私たち自身が国民への食料の安定供給というのを使命にしている以上、ここにしっかり責任を持つということは当然だと思いますので、官と民が取り組むものであったとしても国が備蓄を行わないというものではないというふうに考えております。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 備蓄を行わないということではなくて、民に財産権があるものを国が何かをするということではなくて、きちんといざというときに供給できるお米は国としてきちんと管理をする、保有をしておくということが大事だということ。  だから、今の水準に対してプラスアルファの安心を得るために民にそういうバッファーとして持っていただくということはありだと思うんですけれども、今現状あるところから更に例えば七割を国が持って三割を民にというのはまたちょっと違うのではないだろうかと。  これは適正の備蓄の量がどのぐらいかということにもよるかもしれないんですけれども、基本的にこれは食料安全保障ということで、国がしっかりと責任を持っていただきたいということを申し上げておきたいと思います。  続きまして、この急増する枠外輸入に関して伺います。これ資料一でございますが。  米価の上昇が続く中、枠外輸入量が非常に増えていると。今年度四月から九月までの枠外輸入量及び昨年までの平均的枠外輸入量、それらを比較してどのぐらい増えているのか、数字を示していただけますでしょうか。

山口靖農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  財務省の貿易統計によれば、米の枠外輸入数量について、本年九月は六千五百三十四トン、本年度上半期、四月から九月でございますが、の累計は八万六千五百二十三トンとなってございます。  米価が上昇し始める前の令和五年度までは例年大体その年間の輸入数量が六百トンから八百トン程度だったことを考えますと、大幅に増加しているところでございます。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 大幅にとおっしゃいましたけど、具体的な数字として比較していただけませんか。おおよそで結構です。

山口靖農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) 例年が六百トンから八百トン程度ということでございますので、仮に間を取って七百トンというふうにしますと、上半期の量が八万六千トン、まあ八万五千トンとして、大体倍にすると十七万トンということでございますので、本当に相当な、十六万トンを超えるような数量が大幅に入ってきているということも言える可能性はあるということだと思います。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 例年が六百から八百トンで、今年、今年度入ってから八万六千五百二十三トンということになりますから、これを比較するとどのぐらいの倍率になっているんですかということをお伺いしたんですけれども、比較して。  計算のおおよそで結構ですけれども、ゼロが二つ増えるということになると思うんですね。(発言する者あり)

藤木眞也自由民主党

○委員長(藤木眞也君) いや、まだまだまだ。

山口靖農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) 済みません。  百倍程度ということでございます。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 ありがとうございます。  ということで、相当増えているということを申し上げたかったんですが、資料の二の方も御覧いただければと思います。  これ、まだ今年度に入って半分なんです。だから、年度切替えで考えると、十万トンは軽く超えていくであろうということが想定されます。で、この枠外輸入分というのはこの需給見通しの供給量には反映されていないですよね。これ、確認です。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 今の委員の認識で正しいと思います。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 ということで、反映されていないんですが、それでも十万トン以上今年もう入ってきてしまう可能性が高いと。で、関税三百四十一円、キログラム当たりを払っても輸入米の方が割安な状況だからこそ、この枠外輸入の量が増えているということなんだと思いますが、この状況が続く限り、この枠外輸入が更に増加する可能性があるのではないかと思いますが、農水省はどのように分析していらっしゃるのか、見通しも含めてお答えください。

山口靖農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  枠外輸入につきましては、七月以降減少傾向にあります。九月の輸入数量の六千五百三十四トンは、ピーク時の二万六千三百九十七トンに比較しますと四分の一には減少しているということでございますが、例年に比べるとまだまだ高いという傾向にあるわけでございます。  今後の価格の動向、先ほど大臣からも御答弁いただきましたが、我々として市場の価格の動向というのを確定的に考えることはできませんので何とも言えないところはございますが、減少の傾向としては、随意契約の米の売渡しが開始された時期が含まれる六月から七月に契約されたものが今入ってきているということだと思っていますので、そういう意味で今減っているという状況なのかなとも思いますが、米の価格が上昇している現状におきましては、いずれにしても国産の米が奪われかねないということを我々としては懸念しているところでございます。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 七月以降とおっしゃいましたけど、八月以降減少に転じているということだと思いますが、とはいえ、非常に量としては多いわけですよね。今年度、半年間で八万六千トン、およそということで、これ、今後やっぱり、これ供給量を、需給見通しの中にこれは含まれていないということなので、この数字を無視してちょっと考えることというのは、そもそもまた需給見通しの誤りだったり需給実績の誤りを導いていくような影響を与える数字なのではないだろうかと私は考えるんですけど、この点、大臣なり、いかがでしょうか、この点は。

山口靖農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) 需給見通しに今後その輸入の数量をどのように反映、反映というか、考慮していくかということは、委員御指摘のように検討課題だと思ってはおります。  今回の需給見通しの中でも注記として輸入数量のところは付記をしながらお示ししているところでありますが、それを計算式の中に入れて算定するかどうかというのは、更に輸入動向を見ながら検討してまいりたいと考えております。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 先ほど山口農産局長が、今回需給実績が増加した要因の分析として、精米歩留りの悪化であるとか、インバウンド需要であるとか、家計購入量の増加などを挙げられましたけれども、歩留りも年によって十万トンだったり六万トンだったり、インバウンドだって五・六万トン、六・三万トン、家計購入量の増加も二万トン、十一万トンというような数字を挙げて、こういうのが影響してきたんだと、需給見通しのこの差を生んできたんだという数字として挙げていらっしゃるわけですよ。とすると、これ枠外輸入の量が十万トンを超えるというのは、確実にこれ需給見通しにも影響を与える数字というふうに捉えてこれは間違いないのではないかと思います。  ただ、これは今年だけの傾向とも、このお米の価格が高い状態が続くと言えると思いますので、これをちょっとしっかりと反映する形での今後のこの日本市場を、どういうふうに日本の米を守っていくのかという点に関してはどのようなお考えがあるのかを是非とも教えていただきたいと思います。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) ありがとうございます。  まず、ちょっともう一度御説明させていただくと、その米の基本指針における需給見通しは国産の主食用米を対象としたものであり、その内訳に外国産米は含まれていないものの、今後も枠外輸入が大きく増加をすれば国産の主食用米の需要が奪われかねないという懸念を持って状況をまず注視をしているところでありますし、今、石垣委員から御指摘のあった点は私自身もしっかりと認識をさせていただきたいと思います。  また、この現在の国産米の価格については、消費者の皆さん、特に食べ盛りのお子さんの多い御家庭や年金世帯の方から、今の価格では購入がなかなか厳しい、若しくは購入量を減らさざるを得ないというお声も伺っているところであります。  私たち農林水産省といたしましては、この国産米の市場が奪われないように、低価格帯も含めた多様なニーズに応えて、それも含めて需要に応じた形で生産することを推進をして米の安定供給の実現に努めてまいりたいと思います。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 この点の御対応、よろしくお願いいたします。  時間がなくなってきたので、最後ちょっと渇水対策について伺いたいと思います。  今年の夏は梅雨明けが記録的に早く、日本の平均気温、過去二年を上回りまして、観測史上最高を記録する猛暑となりました。今年度から渇水対策予算が計上され動き出したわけなんですが、これはこれでよかったんですけれども、実際に渇水となりました私のこの宮城県であるとか、あと新潟県などで補助事業の適用が迅速に行えなかったという現場の声もございました。これ、そういう事業があるということを知って手続をする前には雨が降り始めたとか、それはそれで、雨が降ったこと自体はよかったんですけれども、今後こういう渇水の状況がまた生まれるということも想定されますので、農水省では、この十分に活用されなかった理由をどのように分析しているのか、今後どのような、制度の活用のネックを超えて、何か制度変更、改善などを見込んでいらっしゃるのか、伺いたいと思います。

松本平農林水産省農村振興局長

○政府参考人(松本平君) 二点、関係、まとめてお答えさせていただきます。  渇水対策につきましては、本年度に新たな補助事業を創設いたしました。その内容につきましては、地区ごとに日替わりで配水をいたします番水、またポンプによる用水の反復利用といったもの、これらの現場の取組を支援をする内容でございます。  この新たな補助事業の適用に当たりましては、渇水に備えましてあらかじめ地方公共団体から国に対しまして採択申請をしていただくよう周知に努めてまいりましたが、本年、渇水が深刻となる前に申請手続を経ていたのは一部の地域にとどまったところでございます。その後、本年の夏は広域で渇水が深刻化いたしまして、多くの地域で渇水対策が必要となった中、通常であれば、採択や補助金交付の手続には一定の時間を要するため、緊急を要する渇水の対応に補助事業を活用することができないおそれ、このようなことが生じたところでございます。  このため、本年の夏におきまして、急遽補助事業の内容につきまして改めて全国に周知をいたしますとともに、手続を迅速かつ柔軟に行うことで、できる限り多くの地域を支援するような対応を行ったところでございます。  また、来年度に向けましては、本年の経験や現場の実情、また地方公共団体、土地改良区の意見等を踏まえまして、事業を円滑に実施できるよう手続等を見直すこととしており、詳細につきましては、現場の声を伺いながら現在検討しているところでございます。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 ありがとうございます。  実際、四月ぐらいに通知は出してはいるけれども、気付いたときにはもう遅かったというようなことだと思いますので、通知を出してやはり終わりではなく、すぐに使えるということを、やっぱりアナウンスを早めにしておくということ、まあ今年は初めてだったので、また来年に是非とも生かしていただきたいと思います。  ちょっと時間が来てしまったんですが、暑さつながりで本当は動物の暑さ対策についても伺いたかったんですが、これはまた改めての機会にしたいと思います。  大臣に最後、本当に、先ほど上月委員からも、今は冷害じゃなくて高温障害に対するこの対策が必要だというお話がありましたが、来年もちょっとどういう状況になるか分かりませんので、この暑さ対策ということに関して一言御意見いただければと思います。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) ありがとうございます。  本当に、私も、宮城県、お隣ですから、大崎市を始め、暑さも含め、渇水も含めて大変な状況だったというのはよく認識をしております。これがどこの地域にどういう形でこういう事態になるかというのは、ある種、我々みんな、どこの地域であの事態が起こってもおかしくないという認識を持って、自治体の皆さん、そして現場の皆さんとも事前に備えておくべきことは何かということも含めて、これからしっかりやらせていただきたいと思います。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 ありがとうございました。終わります。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 立憲民主党の徳永エリでございます。  久しぶりの農林水産委員会、よろしくお願い申し上げたいと思います。  まずは、鈴木大臣、山下副大臣、山本政務官、御就任、心からお喜びを申し上げたいと思います。かつては同じこの農水委員会のメンバーとして、副大臣、政務官、一緒に議論させていただいた仲でございますので、これからもしっかりと建設的な議論をしていきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。  また、この参議院農林水産委員会は、かつて結構北海道出身の委員が多かったんですね。ところが、だんだんだんだん減っていって、紙智子さん、共産党の、勇退されて、本当に北海道の委員が少なくなってさみしいなと思っていたのですが、東野さん、当選をしていただいて、この委員会に所属をしていただきました。組合長ですから、かつては、大変にお世話になりました。  例えば、令和九年に向けて、これから水田政策の見直しがありますけれども、水活の見直しでやはり一番現場に混乱を来したのは北海道だというふうに思っております。  例えば、あぜを新たに作って、新たな投資をしたと。もし水活の交付金が面払いじゃなくて数量払いになったら償還計画が立てられないとか、いろんな現場の課題もありますし、酪農でも相当戸数が減って、いまだに飼料の価格が高いということで大変苦しい経営を強いられている酪農家の方もたくさんおられまして、北海道には課題がたくさんありますので、これからも、東野さんとも是非とも協力をしながら、北海道の現場の課題解決に向けて、食料基地北海道ですから、しっかり頑張っていきたいということを改めて申し上げさせていただきたいというふうに思います。  昨日、心配していたことが起きました。先ほど上月先生からもお話がありましたけれども、やっぱりこういうことは起きるんだなと思いました。  昨日、立憲民主党の水産ワーキング・チームがありまして、この中国の問題についてワーキング・チームの中で水産庁に話を聞きましたらば、中国から輸入停止の通知があったわけではないという説明がありました。想定外の要求をされたと、宿題を与えられたので、それにどう答えるかということで、内容については話せないということでございました。  昨日から今日にかけて、水産庁からの説明、何か変更がある点がありましたら、あるいはもうちょっと詳細話せるようなことがありましたら、お話をしていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。冒頭、このお話をさせていただくということは通告してありますので。

杉中淳農林水産省輸出・国際局長

○政府参考人(杉中淳君) お答えいたします。  上月委員の質問に大臣から御回答があったとおり、中国による輸入再開の後、第一便の輸出が実施されたことを踏まえ、今中国と技術的なやり取りを継続をしている状況でございます。その内容については、明らかにすることは差し控えたいと考えております。  一方、日本の水産物の輸入を停止するという内容を中国政府から連絡を受けたという事実はございません。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 まあ、今いろいろ微妙なところなので詳細をお話しできないんだと思います。それはよく理解しておりますが、六月から中国からの日本産水産物の三十七道府県の輸入停止措置が解除されて、北海道、青森の三つの輸出施設が登録されたということで、今月、二年三か月ぶりに出荷が再開されました。先ほど第一便ってお話がありましたけれども、これがいまだ通関が認められていないということを聞きました。  今回のこの中国の措置が今後どういう影響があるというふうに今水産庁としては受け止めておられますでしょうか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 今、杉中局長から答弁のあった、事実関係ですね、答弁のあったとおりなのでありますけれども、まず、私たち農林水産省といたしましては、この中国による日本産水産物の輸入規制について、昨年九月に日中両政府で発表いたしました日中間の共有された認識、これをしっかり実施していくことが何よりも重要であるというふうに考えております。  引き続き、中国側に対しては、現在申請中の輸出関連施設の速やかな再登録を含む輸出の円滑化に向けて働きかけていくとともに、残された十都県産の水産物の輸入規制の撤廃等をこれは粘り強く求めていく考えであります。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 是非よろしくお願い申し上げたいというふうに思います。  今日、上月先生、そして石垣先生のお話を聞いていて、やっぱりお米の政策は難しいなとつくづく改めて思いました。  米の集荷業者と卸業者の間の取引価格、十月の相対取引価格が六十キロ三万七千五十八円と過去最高です。前年同月比で五六%も上昇しているということ。それから、これが全国のスーパーなどの価格にも影響いたしまして、平均で五キロ当たり今四千三百十六円ということであります。これ最高値ですよね。それから、取引数量も直近五年で最も多い三十三・七万トンと、前年同月比で二三%の増加です。一方、令和七年産米は九年ぶりの高水準の予想収穫量で七百四十六万八千トン、豊作と言っても過言ではないと思います。そして、先ほど枠外輸入という話もありました。  こんなにお米がたくさんあるのに価格が下がらないということは、これ需要があるということなのか、売れているというふうに思っていいんでしょうか。それとも、傾向として、米が高いので米離れという傾向が今出てきているのかどうか、ここ御説明いただきたいと思います。

山口靖農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  米の価格動向につきましてお話がございました。  足下の七年産のお米につきましては、先ほど大臣からも御答弁いただきましたとおり、かねてからの不足感から業者間の調達競争が激化し、例年に比べて調達コストが著しく上昇していると承知をしております。こうしたコストの上昇が現在の七年産の小売価格に反映されていると認識しております。  それで、今後でございますが、大臣が申し上げましたとおり、米の価格はマーケットの中で決まっていくということを認識しておりまして、その具体的な価格水準につきましては、直接国として関与するということは適当ではないと考えておりますが、米の需給の安定を図ることによって結果として価格の安定を図れることが基本であるというふうに考えております。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 今の局長の答弁にちょっと、何というか、補足をさせていただきたいと思います。  今、徳永委員からは、需要は実際どういうふうになっていると認識をしているのかという問いだったと思います。これについては、実は、多分詳細なちょっとこれ分析と調査が必要だというふうに私としては認識をしています。  といいますのも、ちょっとうちの地元の例を出して本当に恐縮、ゆめぴりかともライバルのうちの山形のつや姫なんかは、元々いい値段で売られていたものが、若干更にそれよりも高く今年は販売をされているわけですけれども、地元の直接米を販売をしている生産者なんかにも伺っても、値上がった分があったとしても十分な引き合いがあるというお話も実際はいただいているところでありまして、ただ一方で、スーパーマーケットに行けば、何というんですかね、低い価格帯の米がほとんど新米についてはないということで、これだと量を減らさざるを得ないというお声もあるところでありまして、需要というふうに一概に言いましても、その様々なものを求める消費者の皆さんがいらっしゃるものですから、その辺もちょっと少し精緻に我々としては調査をして、需要というのがそもそもどうなっているのかということについて是非分析をする、そういうお時間もちょっといただけたら有り難いというふうに思います。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 その需要についてお伺いしたいと思うんですけれども、今、私、この委員会でも何度もお話ししましたけれども、若い方々も単身で暮らしている方が非常に多いんですね。特に、今、我が国は超高齢社会になりました。七十五歳以上が五人に一人という時代になって、これ、高齢者の単身世帯も物すごい増えているんですよね。たまにニュースなどでその高齢者の生活状況が報道されたりしますけれども、お米を買って炊いて食べているという方もいらっしゃるかもしれませんが、夕方になってスーパーに行って、値の下がったお弁当を買って食べたり、あるいはパック御飯、スーパーで安売りしているときに買ってきてパック御飯を食べたり、こういう方が結構おられると。若い皆さんも、家でお米を炊くかというと、やっぱり中食、外食なんだと思うんですよ。最近はこの冷凍食品の需要が物すごく増えているんですね。  北海道のある自治体に行って首長さんと話したら、有名な冷凍食品の製造企業の社員の方がいらっしゃって、もう幾らでも需要ありますから、来年もここの地域の米買わせていただきたいと、来たという話があって、冷凍ずしも技術が相当上がっていておいしいですし、あと、チャーハンだとかおにぎりだとか、焼きおにぎりなんかもありますし、それから今、ワンプレートの冷凍食品、お米が必ず乗っていると。  こういうのをそれぞれの家庭の冷凍庫の中にストックしているということを考えると、相当な量だと思うんですよ。まあ賞味期限、消費期限も三か月から四か月、あるいは一年ぐらいはもつと、こういう状況ですから、我々の知らないところに思い掛けない需要があって、それが増えているということもあるんだと思うんですね。  そういう意味では、どこにどれだけの需要があって、どこが伸びる可能性があるかというのは、農林水産省としてはそこは調査をしておられるんでしょうか。

山口靖農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、加工用の需要ですとか、そういうものが家庭の中でどの程度あるのかというのは、これまで農水省のデータとしても余り正直言ってないというのが現状だと思っています。  今回、様々な米の政策を展開する上でそういうデータが必要であるというふうに我々としても認識しておりますので、我々としては、そういう家庭における消費の動向みたいなものを、アンケートみたいな形にはなると思うんですが、取らせていただいて、分析をしてみたいというふうに思っております。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 悠長なことを言っている場合じゃないと思います。早くやっていただいて、どこかの需要が伸びているんであれば、これ生産者の皆さんも今意欲的に増産していますから、安心するじゃないですか。まさに需要に応じた生産ということで、スピード感を持って調査をしていただきたいというふうに思います。  それから、鈴木大臣、所信の中で、米の生産性を抜本的に向上させつつ、米粉や海外マーケットの創出など国内外の需要拡大策を実施することで必要な水田を維持するというふうにおっしゃいました。  この米粉の需要拡大とか輸出の拡大というのは、もうずうっと言ってきていることなんですけれども、果たしてどのくらい需要が伸びているのかというところをちょっと確認をさせていただきたいんですが、まず米粉の現状はどうなっているでしょうか。

山口靖農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) 米粉につきましては、利用促進に向けた情報発信などに取り組んできた結果、量販店などでも米粉や米粉パンなどの製品が定番の商品として見かけられるような状況になってきてございます。実際、統計でいきますと、令和二年度の三・六万トンから令和六年度には五・六万トンということで三万トン程度増加しているという状況にございます。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 まだまだ増えそうだというふうに思っておられますか。いかがですか。

山口靖農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) まだまだ我々として、ここは先ほど大臣も御答弁いただいていますが、国が率先して力を入れて需要を開拓していく分野だというふうに思っております。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 具体性はないですけれども、具体的にどういう方法で。

山口靖農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) 更なる利用拡大に向けましては、米粉の生産量の確保とコスト低減というのが極めて重要であると認識しております。  このため、米粉の特徴を生かした新商品の開発ですとか、米粉製品の製造能力の強化、さらには米粉の加工に適した専用品種の開発と普及、こういったところにも取り組んでまいりたいというふうに思っております。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 民間任せにしないで、大臣、是非主導して頑張っていただきたいと思います。  それから、輸出の拡大、これについていかがでしょうか。

山口靖農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) 米の輸出につきましては、海外における日本食レストランの需要開拓など輸出の拡大に取り組んできた結果、二〇二四年で約四・五万トンということで、直近五年間で二・六倍に拡大しているところでございます。  米の輸出の伸びを更に加速化するために、農地の集約化、あるいは大区画化などの生産性の抜本的向上に加えまして、新たな販路の拡大、商流の開拓、このような需要の開拓もしっかり取り組んでまいりたいというふうに考えております。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 畜産の輸出なんかもそうですし、今の米の話もそうですけれども、輸入量と比べたらどうなんだという話もありますから、しっかり頑張っていただきたいと思いますし、この米の輸出に関しても、そのお米で輸出するだけではなくて、使ってもらう機会をつくるということもすごく大事だと思うんですね。  これも、私、この委員会では何度も言ってきましたけれども、私は認証レストランを絶対やるべきだと思うんです。今海外に物すごい勢いで日本食レストランができています。私たちも海外出張行ったときに、日本食レストランに行ったりおすし屋さんに行ったりするんですけど、何かちょっと違いますよね。だから、やっぱり正しいレシピをちゃんと指導するとか、あるいは和食器の使い方もきちんと指導するとか、セットでいろんなことをして日本の食文化ということをしっかり海外に広めていかなければなりませんし、そういうことをインセンティブにして、その代わり認証レストランは必ず日本のお米を使ってくださいとか、提供するお酒の何割は日本のお酒にしてくださいとか、このくらいのことをやってもいいんじゃないかなというふうに思います。だって、認証取りたい人は自分で申請するんですから、そういう要件があっても自分で申請するわけですから、こちらから何か強制しているわけではないので。  そういったことも考えて、その代わりレシピとか食習慣とか、そういった文化みたいなものもきちんと提供、指導しますよという、そういったインセンティブを付ければいいと思うんですけど、大臣、どうですか。

杉中淳農林水産省輸出・国際局長

○政府参考人(杉中淳君) 輸出担当として。  議員御指摘のとおり、更なる米の輸出を図っていくためには、いわゆるレッドオーシャンである日本食レストランとかだけではなくて、海外のレストランであるとか海外の流通業者、あと家庭ですね、そこにちゃんと手を掛けていくということが重要だと思います。  今、輸出支援プラットフォームという、これ大使館であるとかジェトロとも作っておりますけれども、その中で輸出支援プラットフォームの協議会というものをつくって、こういった現地の事業者なんかを取り込んでいくという取組を行っておりまして、そういう中で正しい日本の食材は何か、あと正しい調理法は何かということをしっかりと教育をしていくということによって、正当なものをしっかり使っていくという取組を広げていきたいと、そういう取組を行っているところでございます。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 そして、主食用米の価格が高いということで、酒造好適米とか飼料用米を作っていた方々が主食用米に転換してしまっているという状況の中で不足ということが起きているんですけれども、やっぱり主食用米の価格は高いので、それは農家としてはやっぱり高い主食用米を作りたいと思うわけで、でも一方で、酒造メーカーにしても畜産農家にしても困っているわけですよね。まさに需要はあるわけですよ。  これ、作ってもらうためにはやはり何らかの支援が必要だと思いますけれども、この点に関してはいかがでしょうか。

山口靖農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) 酒造好適米についての御質問がありました。  令和八年産につきましても、その米の原料となる米の確保につきまして心配する声があるというふうに承知をしております。  このため、令和八年度におきましても、酒造好適米の生産が行われるように、概算要求におきまして水田活用の直接支払交付金とその関係予算を要求しているところでございますが、その中でも、産地交付金などを活用して、上乗せの検討ですとか、さらに、酒造好適米につきましては、これまで主食用米に比べて高値で取引されてきたために、水活の直接の交付の支援対象の外にされていたわけでございますが、令和八年度の予算概算要求におきましては、実需者との結び付きの下で生産性向上に取り組む場合の支援対象に酒造好適米を追加して、今要求をしているところでございます。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 しっかり必要なものが作れる環境をつくっていただきたいと思います。  それから、次は、じゃ、米はこれから先誰がどこで作るのかというお話を少しさせていただきたいんですけれども、全耕地面積の四割は中山間地、中山間地で米を作っている方がたくさんおられて、今、日本全体の基幹的農業従事者の平均年齢が六十九・二歳ということでありますけれども、中山間地、私たちもずっと行かせていただいておりますが、まあ平均年齢は七十五歳ぐらいでしょうか、いつも言いますけど、私がお会いした一番年齢の高い水稲農家の方は当時九十二歳でしたから今九十五歳ぐらいになっているんでしょうか、それでも頑張って作っているんですよね。  もう本当、三年ぐらい前にお会いしたときには、もうこの暑さだし、品質のいい米もできないし、所得も増えないから、まあ五年以内にやめてるななんて話だったんですけれども、恐らく米価が上がったのでもう少し頑張ってみようかなって思っている方がいると思うんですね。  とはいえ、さすがにその年齢ですからいずれやめていく、後継者もいない、そして新たな担い手もなかなか確保できないという状況です。そうすると、水田面積もどんどん減っていくかもしれないと。  こういう中で、じゃ、今後、誰がどこで作るんだと、こういう問題にはどう向き合っていかれますか。

山下雄平自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(山下雄平君) 徳永議員が御指摘のように、これから担い手が急激に減少していくなどの構造変化に対応していく必要があるというふうに考えております。  もちろん主食用米もそうですけれども、非主食用米を活用する実需者の需要に応えられていくよう、概算要求において、米粉用米や輸出用米などの新市場開拓用米などについて、実需者との連携の下で行う生産性の向上などの取組を支援するための予算についても要求を行っております。  また、中長期的には、令和九年度からの水田政策を根本的に見直し、水田活用の直接支払交付金について、作物ごとの生産性向上等への支援へと転換することとしており、農地の大区画化などの生産基盤の強化やスマート農業技術の導入などと併せて生産性の向上を図り、非主食用米を含めた米の安定供給に努めていく考えでありますけれども、あわせて、中山間地域直接支払などの施策についても抜本的に見直し、拡充していくなど、政府の中で支援策を強めてまいりたいというふうに考えております。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 いろいろ突っ込みたいところはたくさんあるんですけど、時間がないのでまた次の機会にしておきますが、このまま黙っていれば、農業全体で基幹的従事者が今の四分の一、三十六万人ですか、になるというふうに言われておりまして、今はいいかもしれないけれども、先のこと考えると本当に国民の食料安全保障は確保できるんだろうかと大変に心配する状況でありますので、いろんな課題にスピード感を持ってしっかり取り組んでいかなければいけないと思いますので、改めてこういった話もさせていただきました。  それから、備蓄の話が出ておりました。  令和八年産の主食用米の生産量は七百十一万トン、それ以外に備蓄米二十一万トンの買入れを予定しているということでありますけれども、江藤元大臣や、それから小泉前大臣の、入札や随意契約で放出したお米ありますよね。この米の買戻しとの関係がどうなっているのかということと、それから、今備蓄米は三十二万トンしか残っていないんですね。本来百万トン備蓄しなきゃいけない。三分の一しかないわけで、これやっぱり国民の皆さんの安心をしっかり担保するためには早く埋めていかなければいけないということがあるんですが、とはいえ、買い戻すときの価格、これ大変だと思います。高いとなかなかまた赤字が膨らむかなというところもありまして、ここについてはどう考えていくのか、お伺いしたいと思います。

山下雄平自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(山下雄平君) 先ほど石垣理事の質疑の中でもありましたけれども、政府備蓄米の在庫量は、現在行っている主食用米及び加工原料、材料用への政府備蓄米販売予定分、計六十四万トンを全て引き渡した場合、三十二万トン程度になる見込みであります。  十月三十一日に策定した基本方針において、政府備蓄米については、令和八年産米について、二十一万トンを事前契約により買い入れる予定であるほか、主食用米として売り渡した約五十九万トンについても今後の需給状況等を見定めた上で買戻し、買入れを行うこととしており、これらを通じて備蓄米の水準の回復を図ってまいりたいというふうに思っておりますけれども、どういったときに買戻し、買入れを行うかについてまた政府の中で検討していきたいというふうに思っております。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 分かりました。  それから、これもまた備蓄米の話ですけれども、先ほども石垣さんからもお話がありましたけれども、農林水産省が政府備蓄米の見直しを検討しているということでありますが、いろいろ情報が違うのかもしれませんが、百万トンの八割を政府備蓄、二割を民間の事業者に備蓄してもらうことを検討しているというようなことが私のところには聞こえてきていたんですが、なぜ見直しが必要なのか。先ほどもちょっとお話がありましたけれども、なぜ見直しが必要なのか、何が問題なのか、改めてお伺いしたいと思います。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) まず、今後の備蓄政策につきましては、新たな食料・農業・農村基本計画において、将来にわたって米の安定供給が確保できるよう、令和九年度以降の総合的な備蓄の構築に向けて検討を進めることとされているところであります。  また、この食料供給困難事態に関する基本方針においては、国内に存在する民間在庫も含めた量を官民合わせた備蓄としてトータルで捉える総合的な備蓄を推進することが適当であるということになっております。  何がこれは課題かという今御質問でありますけれども、今般のこの備蓄米の売渡しに当たりまして、やはり入札契約の手続等に時間を要し、機動性に課題があるということについては、明確に判明をいたしました。  こうした点を踏まえますと、本来こういう事態はもう招かないというのが基本でありますけれども、万々々が一こういう事態になった場合に、供給が不足するという際に、より迅速に小売業者等に供給ができるよう、民間の既存の商流を活用することも有効ではないかという考えもあるところでありまして、ちょっと様々な問題意識を持って見直しの検討を今進めているところであります。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 備蓄米を放出するときに、古々米とか古古古米を放出したので、食料安全保障の観点から、食の安全、安心か、の観点から、やはり検査をしなければ放出できないというところで時間が掛かったと。民間に備蓄してもらえば、基本的に民間は回転備蓄のようなものですから、機動的に米を出せるというところもあるんだというふうに思います。  ただ、検査が本当に必要なのかということなんですけど、これ、棚上げ備蓄って民主党時代に決めたんですよね。このときに実証実験をいろいろやっているんですよ。で、五年どころか、多分七年とかそのくらいまではそんなに品質は低下しないんじゃないかという中で五年というふうになったんだと記憶しているんですよね。ですから、もしかしたら検査しないでも出せたんじゃないのかなという、そういう気はしております。  それから、例えば、最近すっかり言われなくなりましたけれども、雪を使った雪氷冷熱エネルギー、こういったものの倉庫だと、むしろ糖度が上がって長く保存できるし、お米がおいしいということで、これから備蓄を見直すときには、ちょっと倉庫も東日本に偏り過ぎているので、もう少し満遍なくという話もありますけれども、こういった雪の多い地域では雪氷冷熱エネルギーを使うと、こういうことも是非検討していただきたいということ、申し上げておきたいというふうに思います。  あと、背景には、その財務省の資料を見ますと、政府保管と民間保管での国費負担の試算、政府が二十万トン保有し保管すると、保管経費、運搬経費等で七十億円、プラス買入れ価格と売渡価格の差損が三百三十三億円で、四百三億円の国費負担になるのに対し、民間で保管すると、同じ二十万トンを保有、保管した場合には、経費は十六億円で済むと。本当ですか、これ。これ、財務省の資料なので、私たちは余り信用していないんですけれども。  ただ、今の政府備蓄も、一か月半分ぐらいしかないと、大規模災害が起きたときに、と言われておりますから、やっぱり政府備蓄を減らすことなく、百万トンをキープしつつ、機動性という観点から民間にも一部お願いすると、こういう考え方がいいのではないかなと思うんですが、大臣、いかがですか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 備蓄については、先ほどからも申し上げておりますが、様々な考え方があると思っております。多分、石垣先生の認識と、御意見と、多分、徳永先生の御意見と、同じ党なんだと思いますけれども、様々な御意見があるということだと思いますし、私たち政府の中にも様々な意見がありまして、そういったことをよく、ちょっと全てお伺いをしながら、これは丁寧にやらなければならないというふうに思っています。  もちろん、その財政の健全化というか、どう税負担を減らすかという観点、もちろん大事なんでありますが、それ以上にやはり大事だと思うのは、国民への食料の安定供給、もうこの観点でありますから、これをよく委員の先生方とも認識を共有させていただいて、何が一番ベストか、この度のこの事態を踏まえて、この反省はどう生かされたのか、この点しっかり示せるように努力させていただきます。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 財務省の圧力に負けないように頑張っていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。  それから、これ私の関心です。どうしても聞きたいことなので聞かせていただきたいと思いますが、随意契約での備蓄米放出についてお伺いしたいんですけれども、小泉前大臣は、需要があれば無制限に出すんだと、そのくらいはしないとマーケットインのマインドは変わらないとして、江藤元農林水産大臣が慎重に行ってきた入札での備蓄米の放出、売渡しを停止して随意契約に切り替えて、スーパーや外食産業に直接流通をさせました。マーケットに米の量を増やして価格を下げることが目的だったんだというふうに思います。あくまでも消費者の側に立つとおっしゃっていましたから、極めて政治的な対応だったと思うんですね。  でも、スーパーに行列ができました。並んでいる人はみんな、食料品の価格が高くて家計が苦しくてお米が買えないという人でしたか。古々米、古古古米買えましたとSNSに上げたいと、もう興味でもって並んだ人もたくさんいたと思うんですね。  本当に必要な人に届いたのかということもありますし、それから随意契約に手を挙げた事業者との契約、また、備蓄倉庫から精米工場までの輸送費を国が負担するということで、輸送業者を手配したり契約したり伝票のチェックをしたり、また価格の調査など、本省だけではなくて、全国の地方農政局の職員の負担もすごく大きかったと思いますよ。  こういうことを振り返ったときに、本当にあの随意契約での放出よかったんだろうかと思うことがいろいろあるんですが、鈴木大臣だったら、あの局面でどうされましたか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 仮定の質問に今、私の立場で具体的にお答えをするというのは適切でないだろうというふうに思っております。  ただ、この随意契約による政府備蓄米の売渡しについては、令和七年五月までに入札により三十一万トンの備蓄米を売り渡していた中で、小売、中食、外食事業者までの流通が約一割にとどまっていた状況を受けて、消費者の皆様に早く安定した価格で米を提供する目的で行ったものだということです。  その結果として、銘柄米、ブレンド米、随契の備蓄米というそれぞれのニーズに合った異なる価格帯の米が店頭に並び、その平均価格は、五月中旬には五キロ四千三百円程度であったところ、七月上旬に三千五百円程度まで低下し、一定の価格効果はあったものと考えています。  ただ、今、徳永先生から御指摘のあったとおりで、本当に必要な方に全てちゃんと届いたのかということについては、様々な御議論もあることもよく認識をしておりますので、基本的にはもうこういった事態は二度と生じさせないというのが私たちの基本スタンスでありますし、万々が一、先ほども申し上げたように、そういう状況に至った場合、備蓄の機動的な運営とは何か、このことについてもよく反省を踏まえてしっかり対応させていただきたいと思います。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 時間がなくなってきましたので、ちょっと一問飛ばさせていただいて、十一月四日に開かれた外国人の受入れ・秩序ある共生社会に関する関係閣僚会議、ここで農林水産省に対して、外国人による不動産所有の実態把握のため、森林の取得の届出時の国籍把握の仕組みを検討するように総理から御指示があったと伺っております。  これ、総理からはどういう理由で国籍把握の仕組みを検討するように指示されたのか、大臣の受け止めをお伺いしたいと思います。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。お答え申し上げます。  森林につきましては、森林所有者の交代があった場合に市町村が必要に応じて指導等ができるよう、届出によってその事実を把握した上で、開発や伐採等の行為が行われるときに保安林制度や林地開発許可制度等の規制をすることで、森林の有する公益的機能の発揮を担保することとしております。  このため、森林の所有に当たって当事者の能力等を審査して許可する仕組みとはしていないため、農地と異なり、取得者の国籍について報告させることとはしてこなかったところであります。  ただ一方で、森林を含めまして、外国人等による土地取得については、国民の関心の高い重要な問題であることから、農林水産省では、平成二十二年から都道府県を通じ、届出に記載されている住所等を基に、継続的に外国法人等による森林取得事例の調査を行ってきたところであります。  総理の発言にあったように、国民の皆様の不安は、依然として海外の皆様による、外国人による森林の所有実態がよく分からないということにも起因していることから、まずはその実態把握を進めるということが重要だというふうに認識をしております。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 もう時間が来ましたので言いっ放しにしちゃいますけれども、北海道のある町で外国資本による大規模な違法開発行為が発覚したんです。森林法に基づく開発許可が必要だったにもかかわらず、無許可のまま森林の伐採、造成が進められていました。まず起きた問題は、どこの誰が持っている、所有しているか分かっているのに、その開発行為の違反行為が見付かったときに連絡が付かなかったんですよ。  ですから、届出のときに、所有者だけではなくて、国内に居住している者で連絡が付く人、この人たちの住所とか名前を記載してもらうことが必要なんじゃないかというふうに思います。  それから、伐採をするときには……

藤木眞也自由民主党

○委員長(藤木眞也君) 申合せの時間が……。

徳永エリ立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 はい。  いろいろな届出が必要なんですけれども、その届出もちゃんと出されているかどうかという確認ができていないんですよね。ですから、必要な届出がしっかり出ているかどうかということの調査の強化、こういうこともしていただいて、国籍の問題だけでは、ともすると思ってもいないことが起きるかもしれませんので、またこの問題についても議論させていただきたいと思いますけれども、是非慎重に、そして足らざるところをしっかり見直していただきたいことをお願いして、終わりたいと思います。  ありがとうございました。

藤木眞也自由民主党

○委員長(藤木眞也君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時四十七分休憩      ─────・─────    午後一時開会

藤木眞也自由民主党

○委員長(藤木眞也君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

かごしま彰宏国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 国民民主党・新緑風会のかごしま彰宏です。夏の参議院選挙で神奈川県から当選をさせていただいた新人でございます。  本日は、質問の機会を頂戴をし、誠にありがとうございます。また、本日は、並みいる先輩方とお手合わせの機会を賜り、大変恐縮でございます。何とぞよろしくお願い申し上げます。  早速質問に入らせていただきます。まずは、自給率についてお伺いをいたします。  カロリーベース自給率に関して高市総理は、目下の目標として、二〇三〇年四五%、基本計画の数値を御指示をされました。とはいえ、先日の代表質問では、行く行くは一〇〇%を目指していきたいとの強い思いを述べられています。その心は、いかなるときにも食料の供給を滞らせないという食料安全保障の確保だと思います。  食料安全保障を考えれば、やはり麦、大豆、餌、こういった国内生産の拡大、輸入からの転換、これも当然欠かせないと思います。特に、主食であり、食料安全保障の基幹作物である米、これをどのように生産をしていくかという点は極めて重要だと思います。これらの点に関して、高市総理の思いや食料安全保障、特に米の生産との関連を踏まえて、大臣の思いをお伺いをさせてください。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。  まずは、かごしま委員におかれては当選おめでとうございます。そして、私も農水省の出身ですけども、農水省の出身ということで、日本の食のために同じこういう場でお仕事ができるということを大変うれしく思っております。  今御質問の点ですが、まず、高市総理は国会で、まずは二〇三〇年度に四五%とする目標を設定をし、最終的には食料自給率一〇〇%を目指していきたいとの強い思いを示していただきました。食料安全保障を確保する観点からは、食料自給率、食料自給力を高めることが重要です。特に国民の主食である米については、自給率一〇〇%を超えることのできる大切な基幹作物であると認識をしております。需要に応じた生産を行うことを前提に、増産に前向きに取り組めるようにしていきたいと考えております。  食料は、でき得る限り私たちの国で自給ができる姿が当然望ましいものと私自身も考えておりまして、国産への切替え及び我が国の高品質な農林水産物の輸出等に取り組み、まずは、食料・農業・農村基本計画で設定をした五年後の二〇三〇年度に四五%とする目標の達成に向けて、様々な政策を講じていきたいと考えております。

かごしま彰宏国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。  国の安全保障、食料安全保障において米というのは本当に大切な基幹作物であり、今その決意について大臣からもお言葉をいただきましたことを大変うれしく思います。  そうした中起きたのが米不足でございます。ここからは米についてお伺いをいたします。  確かに今この米の需要というのは、これ短期で伸びてはいるところではありますが、その要因については、相対的な小麦の値頃感であったり、あるいはインバウンドの増加、こういったものだと思います。これらは今後も継続をする可能性があります。一方で、過去を見れば、これまで年間十万トンのペースで需要が減少してきたのが米であり、そしてこの原因である人口減少、そして一人当たりの米消費量の減少、高齢者層での米消費量の減少、こういったことも変わりません。  そうした中、果たして今後の米の需要量はどうなっていくのかといったところで、基本計画の米生産量の目標、これは二〇三〇年八百十八万トンと、現在より増産ではありますが、これは主食用米以外のものも含めたトータルのものであると認識をしています。以前には農林水産省の見通しで、令和四年十二月の基本法検証部会では、現状七百万トン弱ある主食用米の需要量、これが二〇四〇年には約三割減の四百九十三万トンぐらいになるだろうと、こういった見通しを出されていた頃もあります。そうした中において、今の基本計画、これを見てみると、やはりマクロでは年十万トン程度の主食用米の国内需要の減少が続いており、今後もこの傾向が続くことが見込まれるとあります。  本当は、こういった前情報を踏まえて、食料安全保障という観点から今後の米の需要量はどうなっていくんですかということをお伺いをしようと思ったんですが、まさしく同じような質問を先ほど徳永先生がされておりまして、そのときいただいた答弁が、分析、調査が必要であると、高くても買う人もいる、買えない人もいるということで、この調査に対して時間が掛かるというものでございました。だからこそ、大変恐縮ではありますが、もう一歩踏み込んだ形でお伺いをさせていただければと思います。  先ほどの時間が掛かるということ、私もよく分かります。ただ、この見通しをつくるというのは、今ある需要をどう見通すのか、そして今後増えていく需要をどのように見通していくのか、あるいは減っていくのか、こういった部分かと思います。  ただ、この方向性として、やはり米の減産というのは水田の減少を招きます。食料安全保障上のリスクでもございます。こうしたことを踏まえて、需要の見通しではなくて、需要をどのようにしていきたいのか、そういった農林水産省の姿勢をお伺いできれば幸いです。

山口靖農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、国内の需要を減少させる人口減少ですとかあるいは高齢化、今後も続くと思っております。こうした中で、米の新たな需要を生み出していくことは、食料安全保障の確保を図る上でもとても重要な課題だというふうに思っております。  食料・農業・農村基本計画におきましては、委員御指摘のとおり、二〇三〇年生産目標を二〇二三年度比で七百九十一万トンから八百十八万トンに増大するということにしております。その中で、例えば主食用米、市場開拓用米、米粉用米、飼料用米、それぞれいろんな米の用途があるわけでございますが、この生産量とか作付面積について、それぞれごとにKPIというのは基本計画上は設定していないということでございます。  その要因としては、やはりそれぞれごとの目標を定めるということは、それぞれごとに需要を拡大して伸ばしていくという観点からいって必ずしも今現段階では難しい課題があるんじゃないかということで、基本計画上はそういうふうな個別のことを、目標は設定しておりませんが、一方で、やっぱり先生がおっしゃられるとおり、輸出も当然必要なんですが、米粉用米、加工用米、当然業務用とかいろんな需要に対して、どれだけ需要があって、そこにどれだけ供給できるのかというのをしっかり検証しながら拡大していく必要があると思っていますので、そういう観点で農水省としてしっかり取り組んでまいりたいというふうに考えております。

かごしま彰宏国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。  御答弁をいただいたとおり、やっぱり米の需要量を増やしていくということは大切でございますし、基本計画の中に目標は用途別にはないということではございましたけれども、やはりこうした中で、じゃ、全体としてお米の需要量をどう増やしていくのか、そして戦略として、やはり用途別にもうきちんと、内々の数値だったとしても持っていく必要があるだろうというふうには思っております。  そして、午前中の議論の中でもありましたとおり、これまで、やはり鈴木大臣も筆頭に立たれて、米の需要量の拡大、これには取り組まれてきたと思います。ただ、私の承知をしている限りでも、それについては、やはり米粉の推進であったり輸入の拡大、こういった部分であり、午前中も指摘があったように……(発言する者あり)そうです、輸出の拡大、あったように、こういったこともずっと取り組んできたものでございます。そうした中で、なかなかやはりこの需要量の減少というところに歯止めが掛けられていないというのが今の状況でございます。  そこで、お伺いをしたいのが、米の需要喚起に対して、米粉であったり輸出であったり、こういった既存政策の拡充で十分だと思われているのか、あるいは新たな政策も組み合わせて更に抜本的に取り組んでいくおつもりなのか、お伺いをしたいと思います。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。  まず、我が国の水田農業を維持するとともに、食料安全保障を確保していくためには、業務用向けの低価格帯も含めた多様なニーズに応えられるよう多様な生産を確保していくほか、海外も含めて米のマーケットを拡大していくことも重要であり、これまで米の輸出促進に向けた日本食レストランやおにぎり店などの需要開拓や、米粉の利用促進に向けた情報発信等に取り組んできたところです。  こうした取組で今のところ米の輸出量が、令和六年に四・五万トン、そして米粉の需要量が令和六年度は五・六万トンと着実に需要が伸びてきてはいるんですが、更にやはり気合を入れて伸ばしていかなければならないというふうに思っています。  米の輸出拡大に向けては、これ何をしなければならないかといいますと、まず、日系だけではなくて、現地系のスーパーやレストランなど、要は今までは日系の小売店とかに、海外でですね、そこに米を置こうということをやってきたわけですけど、それではなかなかどんと伸びないということで、この現地系にしっかりと入り込んでいくという努力や、あとは、私もこれは、この輸出がすごい大幅に伸び得るというふうに考えていますのは、アメリカを中心に、先日もパリのシャルル・ド・ゴール空港でおにぎりが並んでいるんですよね。六ユーロでしたかね。そうすると大体千円超えてくるんですね。どう見てもかちかちでおいしくなさそうなおにぎりなんですよ。だから、そういった、何というか、おにぎり屋などの外食も含めた日本産米の利用拡大、ここはすごいチャンスがあるというふうに思っています。  そしてもう一つは、このグルテンフリーの米粉や有機米、冷凍すし、パック御飯などの付加価値を持つ商品のプロモーション強化などにも取り組むとともに、あとは、米粉の利用拡大に向けては、この米粉の特徴を生かした魅力ある商品開発や、米粉の加工に適した専用品種の開発、普及などに取り組み、米の新たなマーケットを、まあちょっと今までとはやり方を、ちょっとフェーズを上げて、もう少し政府が前面に立ってこれをやっていくということが私は必要かと思っています。  特に、海外向けの輸出については、事業者の皆さん一生懸命今までも取り組んできていただいているんですが、正直、余り利幅の取れるこれビジネスではないです、米を海外に持っていくということについては。そうしたこともちょっとよく踏まえて、我々がどこまで何をやったらもっと民間の皆さん頑張っていただけるかということも踏まえて、前面に立って取組をさせていただきたいと思います。

かごしま彰宏国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。  大変、この気合を入れてと、そして国が前面に立って需要の拡大をしていくんだという決意をいただいたと思っております。大変うれしく思っております。  そうした中で、やはりお伺いをしたいのが、今政府が掲げられている米生産の方針、これ需要に応じた生産でございます。ただ、先ほど大臣がおっしゃっていたような、もっと気合を入れてやっていくんだと、そして前面に立って需要拡大に取り組んでいくんだという方向性、これは私も本当に同意をするところでございますし、大臣常々おっしゃっておられるように、需要を先に確保してそこに向かって増産をしていくんだと、それがないのに増産したら価格が暴落してしまう、この点についても同意をいたします。  一方で、やはりこの需要に応じた生産という言い方ですと、やはりこれがうまく伝わらないのではないかと思っています。この米不足を踏まえて将来的な安全保障をどうやって確保をしていくのか、二度と米不足を引き起こさないんだというメッセージを出す必要がある中で、この需要に応じた生産という言い方、どうも受け身に私には聞こえています。そもそも生産調整の頃も、減る需要に応じた生産をしてきたものであって、今のこの、じゃ、需要に応じた生産がそのときと何が違うのかというような印象を私は少なくとも持っています。  結局、米を増やすのか増やさないのか、まあ需要を見極めてと、それはそのとおりですが、まあそう言うと聞こえはいいけれども、結局、蓋を開けないと増産か減産か分からないから、ひとまず需要に応じたと言っている、態度を保留しているようにも聞こえてしまう中で、だからこそ、農業政策がぶれたであったり、現場の不安感、消費者の不安感を生んでいるのではないかと思っています。  こうした中で、大臣のその決意をしっかりと表に出していくためにも、需要をとにかく政治が前面に立ってつくっていくんだという決意をしっかりと示す必要があると思っています。こうした中では、需要に応じた生産よりも需要喚起を伴う増産、こういった言い方で政府の姿勢を改めてクリアにした方がいいのではないかと思います。これ御提案でございます。大臣、いかがでしょうか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) ありがとうございます。今、アドバイスも含めていただいたんだと思っています。  今委員が御指摘いただいたとおりで、まず、需要がないにもかかわらず大幅に生産を増やせば供給過剰となり、マーケットメカニズムにより米価は生産者の再生産や再投資が困難な水準まで低下をしてしまい、結果として、これは米生産の持続性が失われるという結論になります。ですから、この事態は何としても避けなければならないというのがこの国の食料安全保障のためには何といっても必要だろうというふうに思っています。  このために、米のマーケットを拡大をしていくということが重要なんですが、確かにこの需要喚起を伴う増産という言い方については悪くはないような気もしますけれども、ただ、何がこれ課題かといいますと、まず、需要喚起というふうな言い方をした場合は、恐らく国内のマーケットにおいて主食用の米をもっと、何というか、消費量を増やしていくというような感じのニュアンスだけしかちょっと言っていないように私としては捉えてしまいますので、私は、これ難しいと思っているのは、何を乗り越えなければいけないかというと、日本国内はもちろんですけど、やっぱり海外という、商慣行も、特にその保存の仕方も売り方も全く異なるところに、それでも日本の価値をちゃんと伝えていって、新たなマーケットを確立していくということが必要です。  これは一年、二年ですぐに私たち即効性を持ってできることではないと思っていまして、一年一年の積み重ねで結果として大きいマーケットの獲得ということになると思いますので、是非ちょっとそういった方向で一緒に取り組まさせていただけたら有り難いと思います。

かごしま彰宏国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。  大きな方向性は恐らく同じなんだろうというふうに思っています。私も、その単年単年の需要を見たときに、増える、減る、こういったことはあって仕方ないのかなというふうに思っておりますし、今年増えたから来年減産だということをもってしてぶれたと言うつもりは全くございません。しかしながら、長期のトレンドを見たときに、どういった姿勢を示していくのか、こういった部分については引き続き議論をさせていただければと思います。  次の質問に移らせていただきます。所得補償の話をさせていただきます。  需要喚起とともに考えなければならないのが、やはり米農家の経営、これを支える所得補償であると思います。  大臣も御存じのとおり、過去のトレンドでは、米農家は赤字続きでございました。もちろん、規模にもよります。ただ、例えば中山間であったり中小規模農家、こういったところはもう構造的に作ったら作った分だけ赤字ということが、今回の米不足もあって、多くの方が知るところになったものだろうと思います。  こうした農家が廃業に追い込まれてしまうと、日本の食料事情は守れない。こういった例えば中山間農業の重要性なんというものは、大臣も所信で述べられていたとおりだと思います。そうした中で、中山間直払いといった制度もございますし、こういった生産性を上げるための大区画化、スマート化、こういったものも取り組んできたところでございます。  本当は、ここで一問、中山間、中小規模の所得補償のお話をお伺いしようと思ったんですが、時間の関係でこれは飛ばさせて、次の問いに行かせていただきます。  こういった中山間、中小規模の生産性を向上させる大区画化、スマート化、あるいは条件不利地域への直接支払、こういったものに取り組まれてきたかと思いますが、それでも赤字に悩まされる農家さんへの支援というのは足りていないというのが現状であって、だからこそ、過去のトレンドでは、米農家、これは赤字続きであるというのが現状であると思っています。この問題の解決のためには、やはり今検討中の水田政策、これの見直し、これが重要だろうと思います。  そんな中、この基本計画見てみると、こう書いてあります。作物ごとの生産性向上等への支援へと転換するということで、作物ごとと言うからには、私からすると、これ米は米なんだろうというふうに思っております。現状の直払い制度では、主食用米への直接支払、直接的な支援はありません。用途として、米粉用だったり飼料用、輸出用などに限定をした上で支援をしています。これでは、先ほど申し上げたような米農家の赤字リスク、これは減らないですし、食料安全保障の観点からもやはり解決をしなければならない課題であると認識をしています。  こうした中で、お伺いいたします。  今回の水田政策の見直し、この中において、米の支援には主食用米への支払も入るのか、検討状況をお伺いいたします。

山口靖農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) 委員御指摘のとおり、令和九年度以降の水田政策の見直しにおきましては、水活を作物ごとの生産性向上への支援という形で転換するということで検討をすることになっております。  生産者に対する具体的な支援内容につきましては、主食用米を対象とするか否かも含めまして、現地の方々、関係団体を含めた幅広い御意見を丁寧に伺って、詳細な検討をしてまいりたいというふうに考えております。

かごしま彰宏国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。  やはり検討中のことであるということも踏まえて、なかなか外に言うことができないことは分かりますけれども、やはり重ねて、この主食用米もしっかりと俎上にのせる、主食用米への支払も入れていくことを重ねてお願いをしたいと思います。  こうした生産性向上できる農家はいいですし、取り組んでいったらいいと思います。政府もそれを支援するべきであると私も思います。一方で、それに取り組めない農家もいて、それは経営の状況であったり、権利の状況であったり、あるいはそもそも土地を鑑みてそれに取り組めないという方々もたくさんいらっしゃいます。  そうした中で、やはりこういった直接支払、所得補償の在り方というものをもう一回きちんと見直すべきであり、この議論の中で漏れがあってはならないというふうに思っております。だからこそ、こうした議論も深めながら、真に国民のためになる制度を確立できるように、主食用米への所得補償の導入を含めてパッケージで検討していくために共に議論する場をしっかりと設けていただきたいと思います。  最後に大臣の思いだけお伺いをさせていただいて、質問を終わらせていただきます。

藤木眞也自由民主党

○委員長(藤木眞也君) 時間が参っておりますので、答弁は簡潔に。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) はい。  議論はオープンに、しっかり対応させていただきたいと思います。

かごしま彰宏国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 国民民主党、舟山康江でございます。  まず、鈴木大臣、御就任おめでとうございます。地元ということ、また東北ということで、この雪国、北国の農業をしっかり踏まえた農業政策を期待したいと思っております。よろしくお願いいたします。  今日は所信に対する質疑ということで、大臣かねがね、チーム鈴木、一人ではなくてみんなでやっていくということをおっしゃっていると聞いておりますけれども、今日は、大臣の基本認識、それから今後目指すべき方向性、また決意等をお伺いしたいと思っておりますので、全て答弁、大臣にお願いしたいと思います。  さて、大臣、所信で、農林水産省の最も重要な使命は国民への食料の安定供給、まあこれそのとおりだと思います。その上で、農林水産業の役割ですね、これももちろん、食料の安定供給、大きな役割ですけれども、それ以外にどのような役割を持っていると認識されているか、まずお聞かせください。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) いつも御指導ありがとうございます。  農林水産業は、国民に食料を安定供給する役割とともに、国土の保全などの多面的機能も有するまさに国の基であり、関連産業を含む地域経済への貢献も大きいと認識をしております。  その上で申し上げますと、多面的機能ももちろんなんでありますが、私といたしましては、北海道から沖縄まで、日本は本当に南北に長く多様性に富む国であります。それがむしろ日本の魅力そのものだと思っておりまして、そしてそれは、それぞれの地域でそれぞれの地域の魅力というのを形作っているのは、まさに私たちの農林水産業、第一次産業と食だというふうに考えておりますので、そうした観点も持って、そして農村部においては地域の生活そのものでありますから、よくこの農林水産大臣としての責務を果たしていきたいというふうに思っております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございます。  まさに産業面と、あとは様々な地域政策というんですかね、多分経済合理性だけでは測れない様々な価値、それをどう支えていくのか、この観点も必要だということで、是非その観点を含めた政策を進めていただきたいと思います。  そんな中で、今回の所信で、大臣の言葉では、収益力を高める、農業で稼ぐ、こういった言葉がちょっと印象的だなと思ったんですね。その意味するところ、収益力とか農業で稼ぐというと、産業として捉えた収益性とか稼ぎとか、そういったことをイメージとして湧いてしまうんですけれども、そういう意味なのか。ここの言葉の意味、ちょっと解説いただけますでしょうか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。  まず、国民への食料の安定供給などの農業の役割が果たされるためには、まずは農業者が収益力を高めることで農業経営の安定性、持続性が確保され、産業としての農業の発展に結び付けていくことが重要と考えております。  加えて、農村において、農業者による営農活動が行われることにより、結果として多面的機能という農業の役割が果たされるとの地域政策の観点が非常に重要だというふうに認識をしております。  このため、例えば中山間地域などの条件不利地域では、農業で稼ぐための施策だけではなくて、中山間地域等直接支払交付金など、農業を広い意味で支えるための施策も一体的に講じていくことにより、営農して稼ぎ、暮らしていける農政を展開していきたいと思います。  ちなみに、ちょっと今のは役所が作った答弁なんですけれども、補足をさせていただきますと、私が特にこの稼ぐということについてなぜ強調しているかということであります。  やはり今、日本は人口減少する中で、若い世代の皆さんが、職業選択ですね、自分がどの地域で何の仕事に就いて暮らしていくかという観点で、ある種、若い世代、人口が少ないですから、かなり幅広い選択肢を彼らは持っているというふうに思っております。  そういう中で、例えば私の地元で生まれた皆さんが、東京に出るのではなくて地元に残って農林水産業に携わろうというふうに思っていただくためには、やはり他産業と比べても遜色のない稼ぎがあるということがないと、まず第一歩目が始まらないのではないかなという認識を私としては強く持っております。それと、地域に対する貢献も含めて、それがイコール幸せなんだというような価値観というのをしっかりとつくれるように私は努力をさせていただきたいと思います。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございます。  稼ぎとか収益となると、基本的にはその物の付加価値、価格。価格がどうであるというところが収益になるんですけれども、なかなか、さっき私も冒頭に言いましたけれども、価格に乗らない役割。価格に乗らない役割を果たしたときに、その役割をどう評価するかという、そういう観点の施策も必要なのかなと思うんですね。  それはもちろん、今大臣おっしゃったように、特に中山間、条件が必ずしも良くない、米の生産コストだけで見ても、単純に平地農業地域、中山間農業地域を比べて、直近の六年産で一俵当たり、六十キロ当たり三千五百円もコストが違うというのは、これ何とか手当てをしないともう難しいということなんですけれども、平地でも、例えば農地が、いざ大雨のとき、豪雨のときに水を蓄える、これも大きな、価格に反映されない役割だと思います。まさにそういった農地等の役割をどのように評価するかという視点も私やっぱりこの農業政策の中で大事であって、それを含めたその稼ぎ、まあ所得ですよね、いろんなものの組合せの中でどうやって所得を確保していくのか、この観点が大変大事なのかなと思っておりますので、是非そこも含めた政策推進をお願いしたいと思います。  そんな中で、三月二十五日にこの委員会で、基本計画の閣議決定に先立って全会一致で決議を行っております。その中で、農地の維持のための支援策として直接支払制度の設計を求めているんですね。  これに対する検討状況と今後の取組方針について、大臣の御見解、お願いいたします。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。  農業の多面的機能発揮の促進を図るための日本型直接支払制度については、食料・農業・農村基本計画を踏まえ、令和九年度からの水田政策の見直しの中で、まず一点目は、中山間地域等直接支払交付金については、この条件不利の実態に配慮し、支援を拡大をします。そして、二点目は、多面的機能支払交付金については、活動組織の体制を強化をします。そして、三点目の環境保全型農業直接支払交付金については、導入リスク等に応じた仕組みとすることに取り組んでいくこととしております。  また、先ほど委員が御指摘のこの決議ですね、この決議において、「農地の維持のための支援策を講ずることによってもたらされる効果、他国における同様の制度の実施状況を十分考慮し、納税者の理解を図りつつ、直接支払制度の設計を行うこと」とされております。  こうしたこともよく踏まえまして、現場の実態を調査、検証しているところでありまして、現場のお話よく伺いながら、令和八年六月までにですね、そして、この現場というのは、恐らく今、人口減少で大変皆さん高齢化もしているし人も減っているという中でも負担感なく取り組んでいけるようなことについても検討を進めさせていただければと思います。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございます。これ、全会一致の決議というところで、やはり重く受け止めていただきたいと思います。  六月のいわゆる骨太方針、ここでも、初動五年間、農業構造転換集中期間、総額二兆五千億円、国費一兆三千億円の事業メニューが幾つか示されておりますし、大臣も所信でもこの農業構造転換集中期間にも言及されております。  この内訳を見ると、公共事業、それから共同利用施設、まあどちらかというと箱物を中心、これはこれで大事なんですけれども、是非こういった集中期間、まさに今までそれこそ大区画化とか大規模化とか集約化というのはもうずっとやってきたけれども、なかなかそれが形になっていないという意味では、このようないわゆる公共事業的な、箱物的なものに加えて、今申し上げましたような、まさにこれこそ別途の支援策として、先ほど大臣からお話があった、例えば環境保全型、中山間の見直し、そしてこういった農地をどう維持していくかという支援の在り方、こういったことも是非メニューとして御検討いただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。  そして、資料を幾つか用意させていただきました。お手元資料の一枚目ですけれども、これは営農類型別経営統計から作成した水田経営における規模別の農業粗収益及び農業経営費の相関図をグラフにさせていただきました。  グラフからは、水田農業に関して、実は規模が大きくなるほど単位面積当たりの収益率が低下しております。で、補助金の割合が増大。農業所得も、実はこれ、農業経済学的には大体十五ヘクタールと言われていたんですけれども、大体十から二十ぐらい、この辺りが所得が最高になっていて、それ以上増えるとまた逆に減るという、こういった関係がある。共済、補助金の受取の割合が高いということを考えると、果たして規模が大きければ大きいほど本当に理想的なのかということは改めて考えていかなきゃいけないのかなと思うんですね。  実は、単収も規模が大きいほど増えているわけではなく、むしろ若干伸び悩み、低下というところもありますし、あと、これ現場見ていても思うんですけれども、大規模農家になればなるほどやっぱり畦畔管理とか用水管理にちょっと手を抜かざるを得ない。何かもう畦畔真っ茶っ茶、ああ、これは農薬まいているなみたいな、除草剤まいているなという感じなんですよね。そういったことを考えると、果たして規模拡大路線でいいのかということも考えていかなきゃいけない。  そして、加えて、やはりこの規模拡大、大区画化などの効率化路線で、ある意味少ない人数で営農ができる。よく農水省は、これから人口が減少する、少ない人数でもやっていかなきゃいけないと言いますけれども、それは自然の流れに加えて政策がもたらした結果でもあると思うんです。  少ない人数でも何とかなっちゃうことによって、農村からも人が要らない、自分の役割がないというところで、逆に農村、これは中山間だけではなくて平地も含めてですよ、やっぱり疲弊を招いている、人口減少を招いている、そんな側面もあるんじゃないのかなと思うんですけれども、これについて、今のこのグラフ、こういった現状と、あとは農村の今の現状を見たときの大臣の見解、今後どうしていくか、ちょっとその方針について御見解をお聞かせください。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) ありがとうございます。  ちょっと大変、何というんですかね、幅広の御質問だったというふうに思っています。  まず、委員御指摘のとおり、例えば米の生産コストを見ますと、この資料のとおりなんですけれども、経営規模が拡大するに従って生産コストは確かに下がるんですが、二十ヘクタールを超えてくるとその効果は小さくなっております。  その要因の一つとして考えられるのが、農地が分散して集約化が進んでいないということが挙げられると考えておりまして、このため、単に規模拡大だけを追求する政策ではなくて、農地の集約化や農地の大区画化等、生産性の向上を図る政策も組み合わせて推進していくことが必要であるというふうに考えております。  一方で、今後農業者が急速に減少して、五年後には、二〇二〇年比と比べて、経営体が、農業経営体が半減、百八万から五十四万にということが見込まれる中で、この農業生産、そして地域をしっかりと維持していくということを考えますと、離農者の農地の受け手となる経営体を確保することが重要で、規模の大小や個人、法人などの経営形態にかかわらず、農業で生計を立てる担い手の育成、確保を進めていく必要があります。  このため、農地の集約化と併せまして、農業法人等の担い手については、農地の受皿として中心的な役割を果たすことが期待されることから、その育成、確保を図るとともに、多様な農業者についても、自らの農地の保全管理や集落機能の維持などの面で重要な役割を果たしているため、それぞれの役割に応じた支援を行っていくことが重要と認識をしております。  私といたしましては、島根県の津和野のあのおくがの村ですかね、あそこにお邪魔をした際に、集落営農をあそこはやっているんですが、集落営農をある種、年齢の、御高齢になった皆さんがやる上でも、夏も暑いですから、ある種この暑い夏であったとしても、やりやすい環境整備とか、基盤整備というのが中山間地域でもやはりやる必要というのがあるんだなということもよく認識をさせていただきましたし、そのときに、大規模法人だけではなくて、やはり多様な主体が、皆さんそれぞれ地域の役割を持ってやっていただくということがやはり大事だなということはつくづく思いますので、そうした点もよく踏まえてやらせていただきたいと思います。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 まさにその多様な方々がそこに関われる、下支えの政策を少し力を入れていただきたい。担い手という言葉、後でまたちょっと触れたいと思いますけれども、担い手だけが農業をやるべきなのかというところも含めて、やっぱりこの農村にたくさんの人が住むことによって、まあ鳥獣被害もそうですよね、人がいなくなると、結局、荒れ地になる、里山がなくなる、熊がもう境界分からず出てきてしまうというところですね、そういったところの役割も含めた支援策を講じていただきたいと思います。  続きまして、資料二枚目、御覧ください。  これは、地域計画、これ以前、いつだったかな、三月だか四月ぐらいの委員会でも使ったんですけれども、この地域計画の精度はともかくですよ、精度はともかく、取りあえず今出てきたものを見ると、目標地図に位置付けられた農業者が担う経営面積というのは僅か六七・二%にとどまっているんですね。  さらに、その後の分析、検証によりますと、位置付けられた農地の中にも、実はもう一定年齢以上だったりとか、もう縮小するというところがあって、それが二割ぐらいですかね。そうなると、試算では、六割ぐらいが本当に大丈夫か、耕作放棄地になっちゃうんじゃないかという予備軍的な位置付けなのかなと思います。  資料三枚目、御覧ください。  これ、食料・農業・農村基本計画の百三十四、百三十五ページに、この左側の三列ですね、ここまで載っていて、要は経営体数と一戸当たりの面積を掛けてどのぐらいの面積を担うのかなという、この右二つは私の方で計算をしたものなんですけれども、これを見ても、十年間でどの類型でも個人経営体が減少、法人等は増えるんですけれども、でも、個人経営体が手放した農地のうち法人が引き受ける農地というのは一部にすぎなくて、これまたこの基本計画で出している見通しでさえ、これ多分一定規模以上とか、収入が一位部門の経営に限定しているんで、全ての農地じゃないんですけれども、傾向として、ここで出てくる農地でさえ十年後大きく減少すると書かれているんですね。  まさに可視化されたわけですよ。地域計画においても、こういった基本計画においても、この先誰が農地を担うのか、耕作放棄地になりそうなものは誰が担っていくのか、こういった問題がまさに浮き彫りになったんですよね。  そういう中で、今地域計画の方もブラッシュアップということでやっているんですけれども、ブラッシュアップすれば、それで、もしかしたら実は本当はいなかったんです、みたいなことが出てきかねない状況ですので、本当に深刻な状況だと思います。  そういう中で、もう一個、資料四ページ目。  四ページ目は、もうこれまたなかなか衝撃的で、その少ない担い手として位置付けられた、要は農地の受け手がありますよというふうになっている中で、実は、いわゆる担い手、まあ認定農業者とか認定新規就農者とか、こういった方々はたったの三割なんですね。実は残り七割はいわゆるその他農業者、いろんなところで多様な農業者という言い方もしていますけれども、七割が多様な農業者。担い手は僅かだということを考えると、いろいろ基本計画とか白書を見ていても、担い手、担い手って書いてあって、多様な農業者の役割が非常に薄いんですよ。農地の維持とか、その辺ですね。農地の維持保全管理には大きな役割と言っていますけれども、やっぱり営農ですよね。  実は営農活動に対しても大変大きな役割があるということ、これも決議で、これ上月委員と本当にずっと何度もやり合って、本当にいい決議ができたと思っております。多様な農業者もやっぱり農業生産活動に対しても非常に大きな役割を果たしているということをこれ決議にも書いてあるんですね。  ですから、そこの役割をもう少しきちっと支えていく、その必要性について、大臣の見解をお願いします。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 大変大切な御指摘だというふうに思っております。  現状では、今委員からもこの資料で示していただきましたけど、兼業農家等の担い手以外の多様な農業者がまず約四割の農地を保全しており、農地を適切に管理する重要な役割を果たしているが、今後、こうした農業者を中心に急速に減少し、農地を手放す方が多く見込まれることから、農地の集約を進めながら、そうした農地をいかに担い手に引き継いでいくかということも重要です。  今私は適切に農地を管理するというふうな言い方をしましたが、ではなくて、恐らく先生、舟山委員は、営農の面においてもこれは大変重要な役割を果たしていると、私も全くそのとおりだと思っております。  今後、この地域計画の継続的なブラッシュアップを進めていく中においても、この目標地図に位置付けられた多様な農業者については、この地域の農地の保全管理、そしてまた、生産に一定以上の役割を果たすことが期待されておりまして、こうした方々の農業生産活動は引き続き重要であると認識しております。  このため、こうした担い手以外の多様な農業者に対しても、多面的機能支払や中山間地域等直接支払によるこの農業者や地域住民等が行う農地の保全に向けた共同活動の促進、そして、多様な地域資源を活用し、付加価値を創出する取組を通じた農村における所得の向上と雇用機会の確保に加えて、農業者の営農活動をサポートする農業支援サービス事業者の育成、確保などの施策を講じることにより、農業生産活動を通じて引き続き農地を適切に管理する役割を担っていただけるようにしていきます。  そして、これは私自身の経験も踏まえて申し上げると、やはり、そういう皆さんの話をもう少し農林水産省は積極的に聞かなければならないというふうに考えております。というのも、我々、どうしても今までは担い手、担い手という方に、もちろん重要視をして、今でももちろんそれは一番重要だというふうに思っておりますが、ただ、地域全体を支えていただいているのは、その皆さんだけではなかなか難しいということでありますので、どうすればその多様な主体の皆さんが関わっていただけるかということについて、当事者のお話もよく伺って、何ができるか検討させていただきたいと思います。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 もう本当に重たい決議を……

藤木眞也自由民主党

○委員長(藤木眞也君) 申合せの時間を過ぎておりますので。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 はい。  作れたと思います。是非、このいわゆる多様な、その他多様な農業者に対しても、経営安定対策どうあるべきなのか、そういった政策についても今後しっかり検討いただきたい、このことをお願い申し上げまして、質問を終わります。  ありがとうございました。

高橋光男公明党

○高橋光男君 公明党の高橋光男です。  質問の機会をいただき、ありがとうございます。  まずは、鈴木大臣、御就任おめでとうございます。大臣が農水副大臣をされていた際に政務官として御一緒させていただいた者として、心より祝意を申し上げます。  では、早速所信に関する質問に入らせていただきます。本日は、国民の生活に直結し、最大の関心事の一つである米政策についてお伺いをいたします。  もう今日も様々な議論ございましたが、物価上昇が続き、米価も高騰する中において、農家の営みと国民の食生活の双方を安定させる仕組みが今ほど求められているときはございません。我が国の主食である米の持続的な供給を守ることは、食料安全保障の根幹であり、日本の農業の将来を左右する重要課題です。その認識に立って質問をさせていただきます。  まず、大臣に、生産者も消費者にも資する新たな仕組みについてお尋ねをいたします。  今月十四日の予算委員会で、我が党の横山信一議員から、生産者の手取りが生産費を下回った場合に差額を補う仕組みの必要性を提起しました。大臣からは、現行制度でどこまで手当てができるのか、また、生産性向上の取組への影響などの課題に触れられ、慎重に検討したいとの答弁がございました。  しかしながら、現行制度は生産者側への支援が中心であります。例えば、収入保険、またナラシ対策、このようなものがございますが、現在のような価格が急に上がった局面で消費者の負担を和らげるような恒常的な仕組みは存在しません。このまま価格高騰が続けば米離れが進み、生産の持続性にも影響が出てきます。  そこで、私は、米の持続的な供給を食料システム全体で支え合う視点、共助の取組が必要ではないかというふうに考えます。その根拠としましては、新たな食料・農業・農村基本法におきましてもこの食料システムという言葉を提起しております。すなわち、食料の生産から消費に至る各段階の関係者が有機的に連携することで全体として機能を発揮する一連の活動の総体ということで、大臣の所信でもこの言葉が触れられております。また、新たな食料システム法におきましても、食料の持続的な供給を実現するための取組の促進ということを掲げていることが挙げられます。  そこで、具体的に提案をさせていただきたいのが、仮称ではございますが、米安定基金というものでございます。配付資料一を御覧ください。表裏になっております。  この基金は、生産者、流通、小売、そして消費者の全てが少しずつではございますが負担をしていただいて、全体で一%程度積み立てる仕組みでございます。この積立金ができれば、市場価格が生産費を下回った場合、例えば五キロ三千円以下になったら農家を補填します。そして、逆に価格が高くなった場合、例えば五キロ四千円以上になれば、低所得者に対してお米クーポンなどで還元することができると思います。  この裏側の資料一の二にもございますように、この例外措置として、例えば今のような高騰時、高価格時には消費者の拠出は免除してもよいと思いますし、逆にこれから、例えば暴落、あってはならないと思いますけれども、低価格時には農家の拠出も免除してもよいのではないかと思います。  今、米市場は全体で約五兆円規模と言われておりますので、単純計算でも年間数百億円程度の財源を確保することができます。追加的に、例えばESG投資など、企業や地銀などの拠出も募ってもよいのではないかと思います。  そこで、政府の役割ですけれども、私はこれ、あくまで持続可能な価格水準、今朝も上月先生からこの幅というようなお話がありましたけれども、例えばこの三千円台の幅とするのであれば、中央値が五キロ三千五百円ぐらいになりますけれども、これは今後明らかにされるコスト指標に基づいて裏付けを与えていけばいいのではないかということで、政府として価格を統制するわけではございません。基本的には、新たな財政負担も掛けずに、食料システム全体の関係者の共助によって支え合う仕組みを目指します。  現在政府が検討されているお米券、これはこれで目の前の支援として否定はしませんが、単発的であり、地域差も出るでしょうし、また根本的な解決策にはならないと思います。一方で、今日申し上げたようなこの基金、やるとすれば様々な法的な整備も必要になってくると思いますけれども、もしこうした仕組みができれば、中長期的に安定財源を確保して必要な支援を届けることができるので、意義は小さくないのではないかと思います。  是非、再来年度に向けたこの水田政策の見直しに当たって生産と消費の双方を支えるこうした新しい仕組みを検討していただきたいと考えますが、大臣の見解を伺います。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 高橋委員には、私の副大臣時代に一緒に政務官としてお仕事していただき、本当にありがとうございました。また、特に農林水産業の食の分野での国際協力も含めて、委員とは本当に問題意識をいつも共有させていただいていること、感謝申し上げます。  今御質問のあった点ですが、まず、米の安定供給を図るためには、生産者の再生産が可能であり、消費者も安心して購入できる価格に落ち着いていくということが重要であると考えております。  まずは、この食料システム法を受けて、米の合理的な費用を考慮した価格形成に向けて、米のコスト指標作成のための準備会合を設置をしておりますので、その議論をまずは進めさせていただいた上で、このコスト指標は、その生産から販売に至る各段階でどれだけのコストが掛かっているのかを明確にして、消費者の理解も得ながらコスト割れでの供給を抑止しようとするものであります。これがしっかりとまずは着実に進むように後押しをしてまいりたいと思います。  そして、現場の声もお伺いをしながら、令和九年度以降の水田政策の見直しの一環として農家経営の安定のための施策を検討してまいりたいと思います。  今御提案をいただいた米安定基金ですが、ちょっと今回初めて私も資料も拝見いたしましたので、今すぐに私の考えが明確にどうこうあるわけではないんですが、ただ、今ちょっと拝見をしただけでもいろいろ難しい点があるのではないかと思うのは、例えばなんですけど、この仕組み、まずですね、これ生産者、流通、小売、消費者の全てが少しずつ負担をして積み立てる、これができるのかできないのかということとか、あとは、これの仕組みだと税と要するに一緒、ある種税で、今回重点支援交付金で食品への負担を和らげるということをこれからお願いすることになりますけれども、それとちょっと考え方としては似ているのかなということも一つ思います。  それと、やはり我々、いろんなこのセーフティーネットというか、安定のためのアイデアというのはあり得るんだというのは私も理解をしますが、ただやはり、何というんですかね、これだとどんどん要は価格が下がってもいいじゃないかというある種仕組みにさえなってしまう可能性もあると、運用の仕方によってですね。そういったことにもやはり十分留意をしていろいろ議論をしていく必要があるんだろうなと思いますので、是非これからもいろいろ議論させていただければと思います。

高橋光男公明党

○高橋光男君 確かに税に取られかねないといったような視点はあるかと思います。例えば、今FIT制度、これエネルギー、再エネ賦課金みたいな、これは消費者も含めて負担しているわけですね。それで再エネを促していくような、そうした政策的な仕組みもございますので、もちろん様々な法的な問題はあろうかというふうには思いますし、所得が増えていけばこの幅も、私は今度は右側にスライドしていくということをすれば機能していくことができるかというふうに思いますので、是非よろしくお願いします。  最後に、もう私、十分ですので、質問、最後にさせていただきますが、酒米支援でございます。  私の地元、山田錦、今回の主食米の高騰を受けて転換が進んでおりまして、大変御不安の声をいただいております。そうした中で、来年度の当初予算で、農水省としてコメ新市場開拓等促進事業ということで、新たに酒米支援を入れていただきました。しかし、これ、非常に条件がややこしいということのお声をいただいたり、また交付単価も是非加工用米等と同じ三万円ぐらいに引き上げてほしいと。  今回、最大三年間で三万円というふうになっていますので、是非こうした現場の声に応えていただきたいと思いますが、最後にお願いいたします。

山下雄平自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(山下雄平君) 委員御指摘のように、令和八年度概算要求において、コメ新市場開拓等促進事業の対象に酒造好適米を新たに追加したところであります。具体的には、産地と実需の連携強化の下、生産性向上等に取り組む場合に十アール当たり一万円、長期的な結び付きを促す観点から、その取組年数に応じて最大三年間で三万円、十アール当たりですけれども、交付単価を設定し、令和八年度にまとめて支払う仕組みとしているところです。  なお、議員からも御指摘もありましたけれども、現場の実情に沿ったものとなるよう、概算決定に向けて議論を進めてまいりたいというふうに考えております。

高橋光男公明党

○高橋光男君 以上で終わります。ありがとうございました。

佐々木雅文公明党

○佐々木雅文君 公明党の佐々木雅文と申します。本日は、質問の機会を頂戴いたしまして、ありがとうございます。  まず、鈴木農林水産大臣におかれましては、御就任おめでとうございます。  私は、全国比例区でこの夏初当選をさせていただきました。大臣も山形が選挙区でいらっしゃいますが、私も、宮城、そして北海道で住み暮らしてきた一員として、この東北、北海道を主たる活動地域としております。いずれの地域も第一次産業が基幹産業でございまして、本日、各地域の皆様からお伺いをしている現状認識も踏まえながらお伺いをさせていただきたいと思います。  初めに、先ほど来ありますとおり、ちょっと総論的なお話になりますが、基本計画の中におきまして、この初動五年間、農業の構造転換、集中的に推し進めるということになっております。その目的として、激動する国際情勢、人口減少に対応していくことや、もう一つに、短期的な食料、農業、農村に係る課題の発生等があったとしても対応し得る構造にする、こうしたことが記載があります。  この計画内容につきまして、収益力を高め、また所得を向上させるということにもなりますが、この二つ目の部分にもある短期的な食料、農業、農村に係る課題の発生等というものが具体的にどういったことを想定されているのかということをお伺いしたいと思います。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 佐々木委員には、一緒に決起大会もやった仲ですので、御当選おめでとうございます。御質問もありがとうございます。  まず、国内人口や農業者の減少、高齢化に加えて、気候変動の影響の顕在化など、我が国の食料、農業、農村は、様々な課題に直面する一方で、短期的にも、例えばですけど、干ばつや猛暑等による穀物の供給不足、これ日本だけではなくて世界的なということになります。地政学的リスクに起因した貿易の制限、規制。最近でも、ロシアのウクライナ侵攻に伴いまして、肥料の原料であるカリについてはロシアから結構入れていたことが、これもう入れられないということになりましたので、そうしたリスクもありました。そして、感染症による国内外のサプライチェーンへの影響。例えばですけど、コロナのときに物流がかなり滞ったというようなこともあります。そうした課題が短期的にもあるものと認識をしております。  このため、新たな食料・農業・農村基本計画では、この短期的な課題の発生等があっても対応し得る構造とするよう、計画期間の五年間で農業の構造転換を集中的に推し進め、食料自給力の向上を図ることにより平時からの食料安全保障を確保することとしております。

佐々木雅文公明党

○佐々木雅文君 ありがとうございます。  今お話ありましたとおり、この中長期の構造改革というものが短期の課題等にもしっかりと解決に結び付いていくよう、有機的に結び付いていくように、都度都度その精査もしていかなければならないというふうに思います。そうした面も含めて、改めて決意と、また方向性についてお話を伺います。

押切光弘農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(押切光弘君) 今回の基本計画では、五年後の目標の達成に向けまして、その実効性を高める観点から、施策の有効性を示しますKPI、こちらを設定をいたしまして、毎年目標の達成状況の調査、公表と国内外の情勢など現状把握を含めKPIの検証を行うということにしております。こうしますことで、PDCAサイクルによります施策の不断の見直しを実施する、そういうこととしております。  こうした取組の下、効果的な施策の実施を図り、農業構造の転換を集中的に推し進めることで、食料自給率、食料自給力の向上と平時からの食料安全保障の確立が図られるよう努めてまいります。

佐々木雅文公明党

○佐々木雅文君 ありがとうございます。  今お話もありましたように、結果が見え、そして結果が伴う形で推し進めていただければと思いますので、何とぞ御尽力のほどお願い申し上げます。  各論の方で少しお話を伺います。午前中にもありましたが、共同利用施設の件でお尋ねをします。  今各地で老朽化が進んでおりまして、カントリーエレベーターや種子センターを含めまして、主要設備の多くが耐用年数を超えているところかと思います。そうした耐用年数が超過している施設等が全国また各都道府県でどの程度存在をしているのかということを、国で把握している数字等ありましたら御教示ください。

山口靖農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  生産者団体の調査によりませば、耐用年数が把握可能な五千百三十四施設のうち三千八百三十三施設、約七五%の施設が二〇二九年度までに耐用年数を迎えると聞いております。  また、生産者団体の調査によりましたら、今後五年以内、二〇二五年から二〇二九年の間に千五百八十一施設が更新、再編を予定していると承知しております。

佐々木雅文公明党

○佐々木雅文君 これは、具体的な各都道府県ごとの数値というのはなかなか難しいかもしれませんが、多くの設備で故障が生じていたりとか応急的な処置もしているというのが実態かというふうに思います。  先ほどもありましたこの新基本計画実装・農業構造転換支援事業においてこの支援等もメニューとして入っているわけで、この再編、集約、また合理化が進めるようになっているかと思いますが、更に加速化させていく中で、具体的には国が五五%、都道府県が五%、また地元負担が四〇%というふうな支援の形になろうかと思いますけれども、これまでの間でこの支援事業の利用件数やまた加速化に限っての利用件数がどの程度あるか、これも改めて御教示ください。

山口靖農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  共同利用施設の再編、集約、合理化を支援する新基本計画実装・農業構造転換支援事業では、令和七年九月末時点で百一件の事業申請を承認しております。これに基づいて、二百二十一施設を百八十施設まで再編、集約、合理化する取組が進んでおります。  また、本事業では、再編、集約の加速化を図るために、通常の補助率五〇%に対して上乗せを行う場合には、特例として地元負担を百分の四十まで軽減するということにしているわけでございますが、この九月末までに承認した百一の事業計画のうち四十一件、四一%で都道府県による上乗せ支援が行われているところでございます。

佐々木雅文公明党

○佐々木雅文君 各自治体に応じて対応すべき施設の数にもばらつきがあるんだろうと思います。そうすると、各自治体の財政状態に応じても差があるかと思いますが、対応する施設がその各都道府県ごとに多い少ないということがあった場合に、多ければその分負担も多くなる可能性もあって、そうすると加速化支援も各自治体の状況によって進捗に格差が生じかねない、こうした部分もあるのかというふうに思います。  そうした意味からも、各自治体の実情に応じて、今のお話あった支援事業に関して、弾力的な運用であったりとか補助の割増しも含めた対応をしていくことが一層の構造転換にも資するものだというふうに思いますけれども、御見解をお伺いします。

山下雄平自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(山下雄平君) 産地の生産基盤強化を図るため、令和十一年度までの集中改革期間中に更新、再編等の整備を予定している全ての施設の再編、集約化等が行われることが重要だというふうに認識しております。  先ほど委員から御指摘のように、現場の皆さんからは資材高騰を受けての補助率の引上げや地方財政措置の拡充などの切実な声を伺っているところであります。  こうした中で、共同利用施設の再編、集約等については、大臣のリーダーシップの下で産地の負担軽減に向けて検討してまいりたいというふうに考えております。

佐々木雅文公明党

○佐々木雅文君 ありがとうございます。  地域の実情に応じて、またスピードも上げていくことがより一層大事かと思いますので、何とぞよろしくお願いをいたします。  続いての質問に移りますけれども、直接支払制度について一点お伺いをいたします。  所信の中でも、この中山間地域等の直接支払交付金など農業を支えるための施策の充実というふうなことがうたわれておりますけれども、この多面的機能支払、また中山間地域等直接支払について、それぞれ計画作成も必要なことから、事務負担が大きいというお声もお寄せをいただいているところでもあります。  そうした中で、一体的に運用することも含めて負担の軽減をしていくということが考えられるかと思いますが、現実的にどのように進めていくのかというところを、具体的な部分も含めて、お考えを伺います。

松本平農林水産省農村振興局長

○政府参考人(松本平君) お答えいたします。  委員御指摘のありました両交付金につきましては、活動参加者の減少や高齢化による組織の弱体化によりまして事務作業を含む活動の継続が困難になるおそれがある、このように考えております。  このため、食料・農業・農村基本計画を踏まえまして、事務負担の軽減につきましては、両支払に取り組む地域における事務局の一元化、また事務手続の簡素化、デジタル技術の活用など、効率化を推進することといたしております。  例えばでございますが、新潟県糸魚川市におきましては、市内全体で両交付金の主な事務を一元的に取り扱う運営組織、こちらを設置することで両支払に取り組む方々の事務負担の大幅な軽減を図っている事例もあるため、このような取組を他地域にも横展開するなど、事務負担の軽減を図ってまいりたいと考えております。

佐々木雅文公明党

○佐々木雅文君 今もありましたとおり、各地での共有をしっかり進めていただければと思います。  次の質問に移りますが、今公明党といたしましても、農林水産業キャラバンとして各地の政策課題の現場を訪れて調査活動を行っているところでもあります。今週十七日にも宮城県の石巻市の組合法人を訪問しました。そこでは、二〇一五年から乾田直播栽培を導入しておりまして、現在、主食用米としては約二十六ヘクタール実施をしている、そうしたお話を伺ってきました。そうした中で、生産コストの低減や労働時間の削減につながっているということであったりとか、あと、従来と収穫量も大きく変わらないというお話もあった反面、圃場の排水機能の充実であったりとか、専用機器の設備導入の必要であったりとか、やはり雑草管理にコストが大きく掛かるという、こうした課題についてもお話を伺ってきたところです。  この乾田直播に関しては一定の技術も確立をしていて、省力化の観点からもより一層の推進が必要かと思いますけれども、経済的な側面も含めて更なる対応を求めたいと思いますが、その点の御見解を伺いたいと思います。

山口靖農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  乾田直播栽培につきましては、育苗ですとか田植の作業が不要となり、作業時間の大幅な短縮が図られるほか、移植栽培と組み合わせることで作業ピークの分散が図られるというようなことで、経営規模の拡大や生産コストの低減にとても貢献する技術として我々としても考えてございます。  一方で、委員御指摘のとおり、乾田直播栽培につきましては、播種機などで、専用の機器が必要だ、あるいは移植栽培と同じように安定収量を上げていくためには雑草の防除など、そういう面で独特の技術が必要となるということで、導入に当たっては一定のハードルがあるというふうに承知をしております。  このため、我々としても、意欲ある農業者がより積極的に取り組んでいただけるように、地域ごとの作業マニュアルの作成、播種機などの必要な機械の導入支援、都道府県と連携した技術研修の実施などでその普及を図ってまいりたいと考えております。

佐々木雅文公明党

○佐々木雅文君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。  今お米の話をさせていただいていますが、畜産とも関連して飼料用米についてもお話を伺いたいと思っています。  直近で、飼料用米、作付面積、生産数量、減少傾向となっていて、また公表されている今年の六月時点の作付け意向でも、飼料用米の作付け意向、昨年と比較しても減少しているという状況があります。  分かり得る範囲で結構なんですが、次年度以降に飼料用米の生産は例年以上に減少する可能性もあるかと思いますが、どのように認識、想定されているか、お聞かせください。

山口靖農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) 御指摘のとおり、令和六年、七年産につきましては飼料用米の作付けが減少しておりますが、来年の作付けについては、作付けの前段階である現在においてその見通しをなかなか示すことは難しゅうございますが、飼料用米を安定的に生産して畜産農家に継続して提供するということは極めて重要だというふうに考えております。  こうした観点で、例えば委員の御地元の北海道では、耕種農家と畜産農家の結び付きを維持して飼料の安定供給を推進する観点から、産地交付金を活用して飼料用米の低コスト生産、低コストへの取組を行っている場合に十アール当たり八千円の御支援をするようなことで、その飼料用米の生産の取組を促すというようなことをやっていただいているとも承知しております。  我々としても、この水活の八年度の直接支払交付金とその関係予算を要求しているわけでございますが、その交付金の中、その中の産地交付金を活用して飼料用米の上乗せの取組を行っている都道府県も多うございますので、こうした事例を紹介することで畜産農家の飼料用米の安定供給につなげてまいりたいというふうに考えております。

佐々木雅文公明党

○佐々木雅文君 ありがとうございます。  今お聞きした経過として、大臣の所信の中でも、この耕畜連携などによる国産飼料の安定的な生産、利用拡大を進めて輸入飼料依存度の低減を図るというお話をいただいたところです。  私が、先日、若い生産者の方ともお話をさせていただいて、次のようなお話を伺ったんですが、この国産飼料である飼料用米を利活用することの一端として、今まで畜産物の高付加価値化を図る取組をしてきたわけであります。そうした中で、高付加価値化を図ってきた畜産業者にとっては、せっかくブランド化してきたにもかかわらず、飼料用米の状況によって事業の継続が困難になりかねない、こうしたお話を伺ってきたところです。  そうした観点からも、今後の飼料用米の生産体制どのように維持されていくのか、また、ブランド化を進めてきた畜産業者へのフォローアップにつきましても具体的な方針等をお聞かせいただければと思います。

山本啓介自由民主党農林水産大臣政務官

○大臣政務官(山本啓介君) 委員御指摘の、ブランド化等に取り組んでこられた畜産農家の方々にとっては、先ほどの説明でもありますとおり、飼料用米を安定的に確保することが大変重要となっています。  このため、畜産農家と耕種農家のマッチングや、飼料生産を地域計画に位置付けること、さらには国産飼料の安定確保に向けた体制構築に努めております。加えて、令和七年度産の飼料用米の作付けが半減したことを受けて、MA米も活用しやすくする措置を講じたところであります。  引き続き、状況を見ながら、できる限り畜産農家に影響が及ばないように努力をしてまいりたいと思います。

佐々木雅文公明党

○佐々木雅文君 ありがとうございます。  続いて、水産業について少しお話を伺います。  水産業に関しましても、もう改めて申し上げるまでもなく、もうこの世界的な気候変動で日本の近海の海洋環境も大きく変化しているところでありまして、先日のカキのへい死等も大変課題になっているところであります。  そうした中で、今日取り上げたいのはサケであります。サケの漁獲量も減少している中で、特に今年は北海道でもアキサケが大変不漁な状況でありました。気候変動で海水温が高くなっていることや回帰率が低くなっているというふうなこともありますが、もうこのアキサケ捕るまでの間の生育過程においては人の関わりが大変重要でもあります。この秋に川を遡上した親からの採卵をするわけですけれども、その北海道における主な卵の供給地、網走川になっていますが、この網走川では今年計画的な捕獲、採卵が難しい状況になりました。私も十月三十一日に現地に伺いましたが、その際、現地の方々からお話聞いた限りですと、もう昨年の十月二十九日段階では十七万三千六百五十尾捕獲できたのが、今年の同日現在では約五万九千五百三十七尾になったということで聞いています。  こうした状況を踏まえまして、北海道でこの漁獲が減っている状況も踏まえて、またこの網走湖、網走川を含めた原因について、事実関係等をお聞かせください。

藤田仁司水産庁長官

○政府参考人(藤田仁司君) 委員御指摘のとおり、サケの漁獲量が近年減少傾向にございまして、特に本年の北海道の漁獲量につきましては、昨年の約三割強というような大変厳しい状況にございます。  こうした近年の北海道及び本州のサケの不漁でございますけれども、海水温の変動によりまして、放流した稚魚の海に下りる時期、あるいはその放流、その海に下りた後の回遊する時期の海洋環境がサケの稚魚の生き残りに適していない状態にあることなどが要因として指摘されてございます。  また、委員が御指摘されました網走川について申し上げますと、九月下旬及び十一月上旬に網走湖で発生いたしました青潮、これが流下することによりまして、河川内のその捕獲場におりましたサケがへい死したり、サケが遡上できずに捕獲ができない日があったものというふうに承知してございます。

佐々木雅文公明党

○佐々木雅文君 今お話あったサケについては、国内で完結できる、育てる漁業の代表格でもありますから、その環境整備、次世代の資源づくりにも必要不可欠なものと思います。今後の資源管理も含めまして、所見を伺います。

山本啓介自由民主党農林水産大臣政務官

○大臣政務官(山本啓介君) 委員御指摘のとおり、次世代へつなげていくということが大変重要でございます。  網走川は日本有数のサケ遡上河川でありますので、国交省が定める網走川水系河川整備基本方針において次のように定められています。ワカサギやサケ、カラフトマスが上流域まで遡上しているほか、中流部にはワカサギ産卵床、上流部にはサケ産卵床があり、これらの魚類の生息、生息する環境の保全に努めるとあり、農林水産省といたしましても、資源を利用する立場から、必要に応じて国交省へと助言をしてまいりたいと思います。  また、農林水産省では、稚魚の生残に適していない海洋環境が原因として、大型のサケ種苗を生産、放流するための飼育技術開発や放流後の稚魚の追跡調査を行うなど、引き続きサケ資源の回復の取組を推進してまいります。

佐々木雅文公明党

○佐々木雅文君 ありがとうございます。  湖沼の管理や網走川の管理に関しましては、国交省北海道開発局中心になるかと思いますけれども、是非、これまで以上に連携を取っていただきまして、万全の対策をお願いしたいと思います。やはり、実際にその影響を受けているのは地元の漁業関係者でもありますし、そのサケの漁獲量にも影響すると、最終的には消費者にも波及していく問題かと思いますので、次世代の資源づくりという観点でも、是非より一層の注力をお願いいたしたいと思います。  関連して、水産業に関してお話を伺いますが、この海洋の変化は、もう本当に刻々と変化しているものですから、資源管理、より大切になってまいりますが、その前提として基礎データの精度を高めていくことが大変必要だと思っております。そうした中で、この管理の前提となる基礎データが古い場合もあるという、こうしたお話も聞いてきたところであります。  そうした中で、直近の令和七年七月一日には小泉前大臣が記者会見で、この水産分野では、水産庁においても、より水産業強靱化への実装に向けて大胆な変革を行う、そしてその中で持続的な漁業を実現するための資源管理の基礎となる水産研究・教育機構によるリアルタイムな海洋観測網の充実、漁業者の感覚を反映するための漁船の漁獲データの活用等を進めるという、こういうお話があります。  これ、今現在どのように進捗をしているか、また今後の見通しについて具体的にお示しください。

山下雄平自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(山下雄平君) 水産資源の調査、評価は、水研機構や都道府県の水産試験研究機関の調査船による海洋観測データや、市場に水揚げされたものから得られる体長データなどを分析して行われております。しかしながら、近年の日本近海の海洋環境の激変により、魚の成長、分布海域などが大きく変化していることから、これまで以上に高密度かつ広域でのデータ収集が必要となっています。  このため、自動で二十四時間連続した海洋観測が可能な機器や、水揚げされた漁獲物の体長をAIによる画像解析を利用し自動で測定するシステムの活用を進めているところであります。  今後は、更にこれら自動化、省力化のための機器を活用し、より多くのデータを効率的に収集するとともに、日常的に海に出て操業を行っている漁業者から得られる魚群探知機データも活用するなど、海洋観測網の充実を図ってまいりたいというふうに考えております。

佐々木雅文公明党

○佐々木雅文君 ありがとうございます。  漁獲量も含めまして、やはり漁業者の皆さんの実感をいかに反映していくかというところが強く求められているところだと思いますので、これもより一層、早急に充実化していただけるようにお願いを申し上げる次第です。  続きまして、鳥獣被害対策についてお話を伺います。  昨今、熊による人命の危険性ということが取り沙汰されておりますが、元々この鹿やイノシシの被害が顕著で、これが今も続いているところです。  この鳥獣被害対策、農業被害の観点、防止する観点からも大切なところでもあります。基本計画におきましても、個体群管理や侵入防止対策、生息環境管理、これを柱としていますが、その中で、人的な要素もあって対策が十分に実施できていない地域もあるというふうな趣旨の記載があります。  そうした中で、効果的に対策が進んでいる地域があるのか、あるとした場合に、具体的にどのような取組をしているか、また、ほかの地域にも共有できているかどうか、こうした部分をお伺いします。

松本平農林水産省農村振興局長

○政府参考人(松本平君) お答えいたします。  農林水産省におきましては、鳥獣被害防止などに取り組みます個人、団体を表彰いたします、こちら、鳥獣対策優良活動表彰、こちらを実施しているところでございます。  一例を紹介いたしますと、宮城県におきます直近の表彰事例でございます色麻町有害鳥獣対策協議会におきましては、専門家の協力を得ながら地域の合意形成をまず図る、地域住民が中心となった柵の設置、生息環境の管理、IoT活用によりますわなの見回りの負担の軽減、これらを一体的に取り組みまして、農作物被害を約七〇%減少された点が評価され、表彰されたところでございます。  こうした優良事例につきましては、当省のウェブサイトで公表するほか、全国鳥獣被害対策サミットにおきまして事例発表していただくことによりまして、各地域での被害対策に横展開しているところでございます。

佐々木雅文公明党

○佐々木雅文君 各地域において実情が異なる部分もあるかと思いますが、環境が近い地域におきましては、効果的な事例、より周知、共有できるよう、小まめな発信をしていただくようにお願いをしたいと思います。  そして、この侵入防止対策としては、基本的にこの鳥獣を寄せ付けないということが大切になるところだと思います。多くは様々な形態の侵入防止柵等を設置することで対応されているかと思いますけれども、囲いの内側は寄せ付けないとしても、個体自体を捕らえるものではないかと思いますので、他の地域への被害を防ぐことには直結はしない部分もあるかと思います。  そうした意味でも捕獲をするということが必要なわけですが、捕獲に当たっては原則として狩猟免許が必要となりますが、他方で、鳥獣保護管理法や鳥獣保護管理に関する環境省が出している基本方針を踏まえますと、一定の要件を満たすと、都道府県知事の許可が出れば、狩猟免許がなかったとしても自らの事業地内で農林業者や所定の法人がわな等を使って捕獲することは可能というふうにもなっています。  その上で、こうしたわなの設置や捕獲後の処理につきましては、その費用等については鳥獣被害防止総合対策交付金が活用されているかと思いますけれども、一層充実化をさせてこういう対策がより広範にできるように経済的な支援も進めるべきかと思いますので、その点、御見解を伺います。

松本平農林水産省農村振興局長

○政府参考人(松本平君) お答えいたします。  鳥獣被害を防止する上におきましては、捕獲活動、こちらが重要な位置付けとなっております。  また、これを担います鳥獣被害防止特別措置法に基づきます鳥獣被害対策実施隊員のうち、農林漁業者が約三割を占めているのが現状でございます。当省としましては、鳥獣被害対策交付金におきまして、農家自らの農地を守るためかどうかにかかわらず、捕獲活動経費を支援対象とするほか、協議会が実施隊員に貸し出すためのわなの購入費用につきましても支援しているところでございます。  また、捕獲個体の処理につきましても、協議会が行います焼却処理施設、減容化施設、またジビエ処理加工施設などの整備を支援することによりまして、個々の捕獲者が捕獲個体を処理する負担軽減の取組を進めているところでございます。  これらの支援メニューにつきましても引き続き周知してまいりたい、このように考えております。

佐々木雅文公明党

○佐々木雅文君 ありがとうございます。  なかなか人的なリソースも限られている中で、自分たちでできるところはより積極的にできるように、そうした御支援もお願いしたいと思います。  最後の質問になります。  冒頭申し上げたとおり、私も東北、北海道を主に活動範囲としています。今回の高市総理も、福島の復興なくして東北の復興なし、東北の復興なくして日本の再生なしとおっしゃっていただいていますが、スローガンに終わらない、実体の伴う推進をお願いしたいと思っております。  特に、福島県は浜通りを中心にしてまだまだ復興は道半ばでございまして、第一次産業におきましても引き続き強力な支援をお願いしたいというふうに存じています。その中で、農業につきましては、被災地域における営農再開対策を一層強化をお願いしたいと思いますが、浜通りについては、福島国際研究機構、F―REIがあったり、また福島イノベーション・コースト構想も推進をされているところです。  そうした中で、例えば省力化を始めとした先端技術の開発、応用も可能な地域でありますので、こうした連携、取組をより一層進めていくべきだと、このように思いますが、御所見を伺います。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。  私も、前は復興副大臣やっていましたし、今はお隣の福島でありますから、大変思いを持って福島復興には取り組んでいるところであります。  十月の二十九日に、大臣に就任して初めて被災地を訪問させていただき、農業関係者や現場の首長等から様々なお話をお伺いしましたが、やはり担い手が不足する中で高度なスマート化を実現することの必要性は改めて実感をさせていただきました。  F―REIでは、現在、福島のフィールドを活用しながら、この遠隔監視やデジタルマップを組み合わせた自動走行可能なロボット農機の開発など、営農再開に資する技術の開発、実証を進めているところであります。さらに、F―REIでは、スマート農業の高度化に向けて研究ユニットの立ち上げ準備を進めると承知をしておりまして、農林水産省としても、こうした取組を後押しするため、必要な予算を支援をしているところであります。  意欲ある若い人材が県内外から集い、魅力ある福島の農業を築き上げられるように、しっかり取り組んでまいりたいと思います。

佐々木雅文公明党

○佐々木雅文君 ありがとうございます。  時間が参りましたので、水産業関係につきましても引き続き速やかな復興支援の御推進をお願いをいたしまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

佐々木りえ日本維新の会

○佐々木りえ君 日本維新の会、佐々木りえです。  まずは、大分の大規模火災で被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げたいと思います。私たち維新の会、そしてここにいらっしゃる皆様とともに、復旧復興にしっかりと取り組んでいきたいと思います。  さて、本日、初めて国会の質問の機会をいただきました。関係諸先輩方に心から感謝を申し上げたいと思います。七月当選直後は野党でしたが、初めての質問は与党として、ただ、これまでも、どの立場としても、全ては次世代のためにと思い、是々非々で、その姿勢は変えることなく質問していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。  まず、鈴木大臣、御就任改めておめでとうございます。鈴木大臣が一学年先輩、ほぼ同世代です。キャリアは全く違いますが、生きてきた時代は同じということで、おおよそ子供の頃こんなものがはやっていたとか、世間ではこういう事件があったとか、そういう時代は共有できると思っています。  私は、広島の、今でいえば安芸高田市の北の端、中山間地域で生まれ育ちました。ウィキペディアでは私の実家は建設業となっていますが、もちろん建設業を営んでいた御縁で、私自身、松江高専、島根大学、土木を専門に学んでまいりました。また、実家は、建設業だけではなく、兼業農家を営んでおります。今も実家ではお米を作っています。ですから、子供の頃から田んぼの中で遊び、学び、育ってきました。選挙区は大阪ではありますが、身近に農業を見てきたからこそ、自分からこの農林水産委員会へ所属を希望しました。  一方で、対照的ですが、大臣の経歴を拝見しますと、東京でお生まれになり、ちょっとプロフィールを紹介して恐縮ではございますが、開成高校、東京大学法学部に進学をされ、一次産業の盛んな地方出身でもないのに、農学部出身でもないのに、そんな東京のど真ん中で育った大臣がなぜ学生時代に農水省を志したか、国の農林水、そして畜産行政に対してどのような思いを持って青雲の志を立てられたか、その思いを教えていただきたいと思います。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。  佐々木委員には、同世代ということで、恐らく小室哲哉なんかを聴いた世代だと思いますけれども、また御指導いただけたらというふうに思います。  私が何で農林水産省の官僚を志したのかというお話でありますが、話し始めると一時間ぐらい掛かっちゃうんですけれども、短くお話をさせていただくと、私自身、東京育ちではありますけれども、父の実家は山形県の南陽市というところであります。うちの祖先のお墓もその辺に、その辺というかそこにありまして、年に大体二回ぐらいはお墓参りも含めて行くわけです。そういうときに思いましたのは、大変、うちの地元は、山形新幹線が昔はなかったんですけれども、直通で新幹線ができたら地域はみんな良くなるんだというふうに期待に湧いていたんですが、現実としては衰退が止まらないということを小さいながら目の当たりにしました。  何が足りないんだろうというふうに考えたところ、やはりその地域の、先ほどもちょっと説明をしましたが、それぞれの地域を形作っているものはやっぱり第一次産業で、農林水産業、これが元気にならないと、私としては地域の衰退というのも止めることができないのかなという思いに至ったわけです。  特に課題だと思っているのは、一億二千万の日本国民、日本人の皆さんに聞けば、日本で農林水産業が必要ですかと言えば、当然皆さん必要ですって全ての方がお答えいただけるんですけど、現実の農林水産業の現場は決して稼げている人が多いというわけではないという現実があります。やはりこれは国の政策が足りない部分があるのではないかということも思い至りまして、私は農林水産省を受けようと思って受けたところ、採っていただいたという次第であります。  ちなみに、ちょっと長くなって恐縮なんですが、職員の訓示でも申し上げたんですが、面接の際には、当時、大変個性的でした秘書課長から言われた言葉が今でも残っておりまして、私がこうこうこういうことを、農林水産政策をやった方がいいと思うんですというのを言ったら、君は頭では考えてきたんだねという言葉を言われました。  やはり、頭で幾ら正しいことであったとしても、それを自分自身がどう感じるかとか、特に生産現場の皆さんがどう受け止めるかということがないとやはり政策は動かないということも、そのとき、ああ、なるほどなと思った次第です。ですので、私自身、現場の視点に立った政策をこれからもやっていきたいと思います。

佐々木りえ日本維新の会

○佐々木りえ君 ありがとうございます。  農林水は国の基、先ほども大臣が熱い思いを、その思いがしっかりと伝わってまいりました。  ネット上でも、先ほども大臣が申されておりましたが、大変話題になって、私も、あの訓示、農政の思いですね、特に、頭で考えるのではなく、現場にいる人の気持ちに立ち、そして、全ての責任は、大臣、僕が取ると言われた言葉がとても共感を覚えました。  大臣自身、就任されてから毎週、全国各地に出張されている。一昨日は広島にカキの視察にも行かれておりました。また、農水省の方が、レクに来られている官僚の皆様も土日に農業をやっていますという方が非常に多く、さすがは農水省だなと、また感銘を受けさせていただいております。  冒頭、大臣とは同じ世代を生きたと申し上げましたが、平成五年、小学生のとき、いわゆる平成の米騒動がありました。大臣も、もしかしたらそのときに外国産米を口にされたかもしれません。私自身は、実家で祖父母がおいしいお米を作っていることもありましたから、でも、試しに買って食べてみようとなりました。そのとき、外国産米を口にしたとき、かなり拒絶感が、ジャポニカ米ではないですからかなり拒絶感がありました。主食であるお米、国産米を日本人が食べられなくなることがあると、その危機感を子供ながらに感じました。  かごしま委員からも先ほどございました、日本の食料自給率はカロリーベースで三八%、ここ最近は横ばいが続いております。農林水産省としては、ずっと食料自給率向上を、目標を掲げられてきております。さらに、昨年は食料安全保障という概念が初めて法律に書き込まれました。  国際情勢が不安定化する中、有事に国民をやはり飢えさせることなく、これは国家として最大の責務の一つであると考えます。下げ止まっている、横ばいとなっているのは関係者の努力の、皆様の成果の一つではあると思いますが、目標を掲げながら食料自給率がここまで、これまで向上してこなかった原因、そして対策をどのように考えていらっしゃるか、お考えをお聞かせください。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。  まず、このカロリーベースの食料自給率が近年三八%前後で推移しています。これは、輸入依存度の高い小麦や大豆の生産量の増加や、魚介類の輸出の増加といった上げのですね、この食料自給率が上がる要因がある一方で、国内で唯一自給可能な米の生産量の減少や、自給率が比較的高い野菜等の消費量の減少といった下げの要因もあるものと、その結果がこの数字がちょっと続いているという状況だというふうに思っております。  ですので、我が国の食料安全保障を確保する観点からは、この食料自給率高めていくということが重要で、食料・農業・農村基本計画において二〇三〇年度に四五%とする目標を掲げたところであります。  目標の達成に向けて、引き続き、輸入依存度の高い小麦、大豆等の生産性向上や農林水産物の輸出拡大をより一層図るとともに、パック御飯の生産拡大や中食、外食等実需者と生産者との結び付きの強化などを通じた新たな需要への供給力強化、そして加工業務用野菜については、実需者ニーズに応じた産地育成等を通じて周年安定供給体制の構築を図るといった施策を講じていくこととしております。  ちなみに、私の地元山形はラーメン県そば王国と言っています。米どころにもかかわらず、ラーメン県そば王国というふうに言うわけです。  やはり、この食料自給率がなぜこういう状況かといえば、これはある意味では国民の皆様の食に対する関心が多様化をしていて、必ずしも国産のものだけではなくて様々なものを食べられる、これ裏を返せば幸せなことでもある一方で、現実としては食料自給率がこうなっております。ですから、これからは、例えば大阪なんかもお好み焼き、粉物文化でありますけれども、あの粉物も実は米粉に置き換えるとおいしかったりするので、是非委員からもそうしたこと、お力添えいただけたら有り難いと思います。

佐々木りえ日本維新の会

○佐々木りえ君 ありがとうございます。  私もお好み焼きは大好きでございまして、主人はもうラーメンで、もうそう言われれば昼食はいつもラーメン食べていますから、しっかりとまたお米ですね、お米、米粉も意識して食べてもらうようにしてもらいます。  食料自給率を上げるのに、今、加工食品、そういったものも大切だと思うんですけど、少なくとも私が必要だと思うのは担い手の確保だとも思っています。これから十年、全国の三割から四割の農地が後継者が決まっていない調査もあります。午前中、上月議員もおっしゃっていましたが、何もしなければ十年でそれだけの農地が耕作放棄地になってしまうかもしれないということです。担い手を確保することには、何よりもやはり若い人に農業が魅力的な仕事でなければならないと思います。  こういう話を聞きました。九州の最南端で、限界集落を抱える地域で、さらにその町の一番不便な地域で地域おこし協力隊の若者が米作りを始めたと。そして、今年の三月に地域おこし協力隊を卒業。その卒業式で、米作りでは生活ができないから卒業したらこの町ともお別れと思っていましたが、最近の米価で希望が見えてきました、しばらく続けてみようと思いますと挨拶をされたそうです。  前の政権では、総理や大臣が具体的な米価にまで言及されることもありました。そうした話が出るたびに私は、鹿児島の若者は、そして農家の皆さんはどう聞いているか、また絶望されていないかと心配もしていました。私は、基本的に米価は市場原理に任せるべきだと考えております。輸出もできるならどんどんした方がいい。これ、あきたこまちにコシヒカリ、先ほども徳永委員はゆめぴりかでございますかね、大臣はつや姫、それでそういったブランド、どのブランドも日本米はやはり誇りです。  また、水も違うと思うんです。先日、大阪の源流でもございます琵琶湖、福井県の下の方のその源流を水の視察に行かせていただきました。で、水が湧いていたんですね。私は、ああ、水が湧いているなと思ったんですけど、子供はコップを持って、その水をすくい上げて飲んでいました。ママ、この水は甘くておいしいと。ふだん子供はやっぱりペットボトルの水を飲むのに慣れているんですよね。でも、源流でこんなにお水はおいしいというその体験ができる。そのおいしい水で日本のお米は作られているので、絶対に付加価値はあると思っています。ルートさえ確保できれば、必ず海外でも大人気になると思います。  生産者の立場ではできるだけ高い方がいい。しかし、消費者に米離れが起きるのは困る。消費者の立場に立てば、子供においしい日本のお米を満足いくだけ食べさせてあげたい。もちろん、それがベストアンサーです。経済の好循環によって消費者の所得が向上して、農家が再生産可能な適正な価格で十分に国産のお米を消費できる、そうした経済全体の環境を整えることだと思います。しかし、農水省としては、それだけ言っていても仕方ないわけです。  大臣が就任されてからは様々な報道がなされました。前政権の方針を変えたとか、増産から減産に、農協の守護神とかスーパー族議員とか、もう本当に失礼ながらそんな言葉が、私が言ったんじゃないです、週刊誌を含むマスメディアが躍っているのを私も何度か見ました。  先ほども言及した大臣の職員に対する訓示の中で、政治家や国民からいろんな圧力があっても、二十年先から振り返ったときに間違っていない判断をしてほしいという一節がありました。来年は、恐らく米価は非常に厳しい局面を、恐らく関係者の皆様は分かっていらっしゃると思います。厳しい局面を迎えると思っています。  これ、今大臣は、二十年先を考えたときに、日本の米政策、米価はどうやって決まるべきか、農家はどうやって所得を向上させていくべきか、そして、その結果として、農業をどうやったら憧れの職業に変えることができるか、そういったことをお聞かせいただきたいと思います。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) ありがとうございます。  まず、米政策につきましては、食料・農業・農村基本計画において、二〇三〇年の生産目標を二〇二三年比で増大をする、七百九十一万トンから八百十八万トンとすることとしており、この目標の下で各生産者が需要に応じた生産を行うことを大前提に、米の増産に前向きに取り組めるよう、環境整備を進めてまいりたいというふうに考えております。  そのため、生産者がマーケットにおける米の需給動向等を踏まえて自らの経営判断で生産に取り組めるよう、輸出を含めた国内外の需要開拓を行い、マーケットに見合った形で需要に応じた生産を進めることで需給の安定を図り、このことによって結果として価格の安定が図られるようにすることが私自身の基本的な考えであります。  やはり、米の安定供給のためには、生産者の再生産や再投資が可能であり、これは先ほど委員からも鹿児島の新規就農された方の話をしていただきましたが、その点大変重要である一方で、消費者から見ても安心して購入できる価格に落ち着いていくということが重要であると考えておりますので、この合理的な費用を考慮した価格形成の推進のための検討を今進めていますが、こうしたことが引き続きしっかりと議論がスムーズにまとまるように後押しをしてまいりたいと思います。  また、生産現場においても、農地の大区画化や共同利用施設の再編、集約、合理化、そしてスマート農業技術の開発、普及、輸出産地の育成といった施策を集中的に推し進めることにより生産性や付加価値を向上させ、収益力を高めることで、農業を魅力ある産業にしてまいりたいと思います。  というのが、ここまでが書かれたことなんですけれども、私自身としては、今まで農林水産省の政策というのは、要するに需要が減る前提で、ある種生産調整的なことをずっと減反政策の時代からやってきたという歴史がありますが、やはり若い世代の皆さんから見て、農林水産業に自分も携わりたい、若しくは自分も経営者としてやりたいというふうに思っていただくためには、マーケットを拡大をしていくんだということを国が前面に立って取り組むことで、結果として、それは地域にとってのプラスになると思いますし、若い世代にとっての希望になると思いますので、是非頑張りたいと思います。

佐々木りえ日本維新の会

○佐々木りえ君 ありがとうございます。  担い手の確保、本当に私も非常に重要だと思います。    〔委員長退席、理事上月良祐君着席〕  農業高校を出て、農学部や農業大学を出て、もちろん官僚も重要だと思いますが、稼げる農家になっていただくのも非常に重要だと思います。農業からどんどんベンチャーが生まれてほしい。今、私が、出身でもあります高専は、在学中に起業をして、今どんどんそういった方が活躍していただいている。インターネット業界なんですけど、さくらインターネットとか、今そうやってベンチャーで大成功しているようなこともありますので、是非、文科省とも協力していただきまして、農水省も後押しをしていただきたいと思います。  さて、政府は、米価高騰対策として、お米券、米クーポンを検討されています。明日、恐らく経済対策発表ですかね、重点支援地方交付金という形で出ると思います。私は、やっぱり国が現金やクーポンを配る手法は余り好きじゃありません。事務コストが増え、必ずしも本当に困っている人に効果的に届くとは言えないと思っています。維新の会は元々複数税率には反対でしたが、やはり導入された以上は、委員会ちょっと違うことになってしまいますが、食料品の消費税をゼロが、私は、本筋としては負担軽減に踏み込むべきだとも思っております。  また、大阪市議としての経験では、特別定額給付金の際、実務を担う自治体の負担が非常に大きく、結局、事務経費、いただいた国での事務経費だけでは到底賄うことはできませんでした。  また、参議院選挙時、福岡の高島市長がかなり細かく話もされておりました。小規模自治体は給付が早い一方で、大阪市なんか、そういった大きい自治体になると、住民情報の、もう御存じだと思いますが、確認だけでも時間が掛かり、批判や問合せの殺到が、物すごく電話も掛かってきます。    〔理事上月良祐君退席、委員長着席〕  また、大阪府はお米クーポンをやっているじゃないかという、そういった声もあると思います。しかし、私たちは、このお米クーポンはやはり増税ではなく改革で生み出した財源を使い、対象を大学生や子育て世帯に限定し、しかも申請はインターネットのみで、用途が食品に限られるため不適切な使用なども防げる。このような目的を明確にして、効率的な仕組みにすること、もちろん大臣も共通認識をお持ちだと思いますが、重要だと考えております。  維新の会は、十一月十一日に提出した提言で、自治体がお米券など給付事業を行う際も、子育て世代などに対象を絞り、マイナンバーを活用した電子クーポンで事務コスト削減と迅速な給付を図るべきだと示しました。首長経験者の方と討論させていただいたときに、結局マイナポータルとの、住民情報との突き合わせが必要で、デジタル化しても手間は変わらないという御指摘もありましたが、でも、やはり人口が、減少化が進む地方の実情を考えれば、行政のデジタル化は不可欠です。  公金受取口座が把握され、住民、公的機関とデジタルでつながる基礎整備が重要であり、コロナ禍でも日本の給付の遅れは国民の不満につながったとも記憶しております。だからこそ、給付政策を実施する際は、将来のデジタル社会を見据え、マイナンバーやマイナポータルを活用した利便性向上と行政のデジタル化を推進すべきであると。  農水省もその流れに積極的に関与していただきたいと思いますが、大臣の御所見、お伺いいたします。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。  このまず経済対策において、重点支援地方交付金を活用した取組として、お米券を始めとする食料品の物価高騰対策を盛り込むことなどは検討しているところであります。  お米券につきましては、行政の負担感があるなどの御指摘がありますが、各自治体において、できるだけ負担感が少なくやりやすいやり方で、できる限り消費者の皆様に早く支援が届くようなやり方でやっていただきたいというふうに考えております。この点、デジタル技術を駆使した優良事例として、先生の御地元の大阪府では、十八歳以下の子供一人当たり七千円分のお米の電子クーポンを配付をしていただいているというふうに承知をしております。  農林水産省としても、自治体に対して、このような電子クーポンを活用した事例のほか、負担感が小さく迅速に支援が行き届く優良事例を紹介するとともに、円滑な配付に向けて真摯に相談に乗ってまいりたいと考えております。  ちなみに、このやはりデジタル化ということでありますけれども、まさに今回私たちも、これ今は急を要するので、すぐに、できる限り自治体の皆様がすぐに対応できる方法でということで選んでいただきますが、やはり今回のちょっとこの課題感も含めて、どういったこのもっと負担感がなく、国全体で不公平感もなくやれる仕組みというのがあり得るのかということについては、これから中でもしっかり内々で検討させていただきたいと思っております。

佐々木りえ日本維新の会

○佐々木りえ君 ありがとうございます。  デジタル政府の推進は、人口減少が進む我が国にとってはもう不可欠であると考えておりますので、国民の皆様にも協力いただく意識づくりを農水省としても是非進めていただきたいと思います。  先日、維新の会はJA中央会との勉強会を開き、農業の現状を議論させていただきました。令和の米騒動以降、JAが批判されがちですが、私は一概にそうだとは考えておりません。地方の生活インフラを支えているのはJAと郵便局であり、Aコープ、金融、燃料、そして冠婚葬祭まで、JAがなければ成り立たない地域も多いです。私自身、初めての銀行カードはJAバンクでした。小規模農家を支えるJAの役割は今後も極めて重要だと考えます。  その上で、更に期待したいのは、JAブランドを生かした海外展開です。大阪で小規模農家が良質なブドウやブルーベリーを生産していますが、輸出ルートの構築は個人では困難です。JAの職員の皆さんの是非サポートや、ブランド力を海外で確立する後押しをお願いしたいです。実際に北海道産米を香港へ輸出している例も伺いました。大規模農家は自力で可能でも、小規模農家は組合の力が不可欠でございます。  信用事業分離など様々な改革議論もありますが、日本の農業のためには、今後JAにはどのような役割を期待されているか、農水省の御所見をお伺いいたします。

山下雄平自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(山下雄平君) 私も佐々木委員と近い世代で、私、山陰に住んでいたことがありますので、JAが大切だということ、思いは共有しているわけであります。  農協には、農業が抱える課題に正面から向き合い、農業者の経営をサポートする役割を果たすことが期待されています。輸出の促進については、海外に新しいマーケットを開拓するという観点から、農協の役割が期待されているというふうに思っております。加えて、農協には、付加価値を付けてできるだけ有利に農産物を販売することや、担い手の確保、誘致、そして農業、そして食品産業に対する融資の強化など、地域の農業者をサポートする役割が期待されていると考えておりまして、農林水産省としてもこれら農協の取組を後押ししてまいりたいというふうに考えております。

佐々木りえ日本維新の会

○佐々木りえ君 ありがとうございます。  また、JAがしっかりといい組織になるように、また今後もしっかりと提案させていただきたいと思います。  最後に、熊を含む鳥獣対策について質疑をさせていただきたいと思っておりましたが、答弁も御用意していただいていると思いますが、また次回にさせていただきたいと思います。  今日は、私も初めての質疑でございますので、大枠についてお話をさせていただきました。また中身についてはしっかりと議論させていただきたいと思います。  ありがとうございました。

杉本純子参政党

○杉本純子君 参政党、愛知県選出の杉本純子と申します。  参政党として初めて農林水産委員会に質問の機会をいただきまして、感謝申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。  私たち参政党は、党の重点政策の一つに食と健康を掲げており、農林水産業を国のとても重要な礎と考えております。  今、世界では人口急増による食料需要の増加が進んでおり、農林水産物の輸入価格が高騰しております。また、エネルギーや生産資材も高騰が続いていることから、国内の農林水産物も値上がりしています。そんな中で、さらに、海外で何かトラブルが起こり、例えばシーレーンが封鎖されるなどして食料輸入が減少又はストップするという事態になれば、私たちの食はどうなるのでしょうか。日本の食料事情はまさに危機的状況にあると考えます。国民が飢えるということは、国として絶対にあってはならないことです。何があっても決して国民が飢えることがないよう、他国に依存することなく、自国で食料を賄うことができる豊かで強い日本でなくてはなりません。  しかし、日本のカロリーベース食料自給率は、令和六年度の概算値で三八%、平成二十二年に四〇%を切って以来、四〇%台を回復したことないのが現状でございます。ずっと増えていないことが非常に問題だと思っております。  お米の生産についても、増産するのか減産するのか、農家さんの判断に任せるという姿勢を政府は示しておりますが、国がしっかりと方向性を示すということが大切だと思います。また、自国で自国民の食べるものは全て賄えるのが当然であるという国づくりをすべきだと考えております。  そこで、お伺いいたします。  先ほど、佐々木議員や、かごしま議員もお話ありましたが、私たち国民やまた農家の方々には明白な方向性がやはり安心につながると考えております。大臣はお米の生産について需要に応じた生産と何度も繰り返し発言されておりますが、具体的に何をもって需要としておられるのか、また、輸出の拡大もありましたが、あわせて、食料自給率について、目標の数値や数値の向上を見据えた今後の方針についても具体的に御説明いただけますでしょうか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。  まず、今年四月に改正をされた食料・農業・農村基本計画においては、米の生産量について、二〇二三年の七百九十一万トンから二〇三〇年には八百十八万トンと増大する目標を設定をしております。この目標の達成に向けて、国内の主食用や米粉、加工品などの消費拡大とともに、海外マーケットにおける需要を開拓し輸出を拡大することが必要です。  特に、この輸出の拡大に当たっては、生産が需要を超えたので、要するにたくさん作られちゃったので輸出しますという発想ではありませんで、マーケットインの発想で、この相手先のニーズをまずはしっかりと捉えて需要の拡大をするということ、そして、そのために、日系だけではなく、先ほど申し上げたように、現地系のスーパーやレストランなどの新たな販路や商流の開拓、そして、これらのスーパーや日本食レストラン、おにぎり屋などの外食での日本産米の利用拡大、そして、グルテンフリーの米粉や有機米、冷凍すし、パック御飯などの付加価値を持つ商品のプロモーション強化など、日本産米の優位性を生かして市場拡大に取り組んでいく考えです。  こうした国内外の米の需要を拡大をした上で、需要に応じた生産を進めることで米の持続的な生産を進め、食料安全保障の確保に努めてまいりたいというふうに考えております。これが基本的な考え方です。  そして、食料自給率については、二〇三〇年度にカロリーベースの食料自給率を四五%とする目標の実現に向けて取組を進めます。

杉本純子参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  是非、食料自給率の目標に向けてしっかり近づけるように、よろしくお願いいたします。  戦後、日本の食は多様化していて、一日三食の主食はお米でないのが現状です。しかし、日本の歴史を見れば主食はやはりお米であり、これからも大切に受け継ぎ、絶対に守るべきものであると考えます。  そのため、目先の消費量を考えるだけでは十分とは言えません。お米を守り、受け継ぐことができる量、また、何より国民が有事にも飢えることがない量、これこそが国としての日本の需要ではないでしょうか。現状のままでは国民の不安と米離れが加速してしまうのではないかと強く懸念いたします。  高市総理大臣も、輸出促進、米粉の消費拡大など、国内外での需要拡大に力を入れるとお話しされておりますが、日本の未来のため、それ以上のやはり増産を実行するべきと考えます。  この夏、政府は相当量の備蓄米を放出しています。大臣のおっしゃる需要に応じた生産でこの備蓄米を本当に早期に回復できるのでしょうか。来年も昨年と同様の事態が生じたとしたなら、備蓄がないでは済まされません。だからこそ増産が必要だと思います。  大臣は、食料安全保障の確立に全力を尽くすとおっしゃいました。その安全保障とはどのようなものか、また、どうやってこの安全保障を確立されるのか、あわせて、米の備蓄、増産についても令和九年に根本的見直しを行うとのことですが、現状での政府の見解、また見通しを詳しくお聞かせください。

山口靖農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  まず、食料安全保障ですが、食料・農業・農村基本法二条一項におきまして、良質な食料が合理的な価格で安定的に供給され、かつ、国民一人一人がこれを入手できる状態という形で定義されてございます。  その上で、米に限らず食料生産の持続性を確保していくということが大切になってくるわけでありますが、その際、需要がないにもかかわらず、大幅な増産、大幅な生産などを繰り返せば供給が過剰になりまして、マーケットメカニズムで米価を始めとする食料品の価格が生産者の再生産とか再投資が困難な水準まで低下してしまうという懸念があるわけでございます。このため、先ほど来大臣が申し上げているとおり、需要のマーケットの拡大をしていくということが極めて重要な課題であると思っております。  米についてもそうした考え方の下で、先ほど大臣も申し上げましたが、食料・農業・農村基本計画において、二〇二三年に七百九十一万トンだった生産を二〇三〇年には八百十八万トンにすると。それは、輸出の拡大によってマーケットを拡大して行っていくという計画になっているわけでございます。  一方、政府の備蓄米の関係でございます。この関係につきましても、食料安全保障の観点から、備蓄水準を計画的に回復することが重要であるというふうに考えております。  こうした観点を踏まえまして、令和八年産のお米に関しましては、二十一万トンを買い入れる方針を十月三十一日の需給見通しにおいてお示ししたところでございますし、主食用米として売り渡した五十九万トンにつきましても、今後の需給事情を見定めた上で、買戻し、買入れを行うということとしております。  この需給見通しを十月三十一日に策定したわけでございますが、このときに、余裕を見た生産ということで、七百十一万トンという令和八年産の生産見通しを立てておるところでございますが、これに備蓄米の二十一万トンを足しますと、ここ十年で最高の収量、今、今年出ているわけでございますが、それと同様ぐらいの水準には米の増産がなされるものと考えております。

杉本純子参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  是非、先ほどもありましたが、冷凍食品や輸入など、もっともっと力を入れていただけたらと思います。  良質な食材を合理的な価格で国民が皆入手できる状態を目指す。今お話にもありましたが、是非、健康にも良い有機農業や自然農法も更に推進するなど、より安心、安全な食が、国民のしかも手の届く価格で市場に並ぶ、そんな農政に取り組んでいただけたらと思います。  日本には、先祖代々の農地を大切に受け継ぎ、守ってこられた農家さんたちの歴史がございます。農業という仕事だけではなく、生まれ育った土地で地域の歴史や文化を継承し、コミュニティーを維持するという大きな役割を担ってこられました。まずは、農家の皆様にこの場をお借りして心からお礼を申し上げたいと思います。  農家という仕事だけではなく、最近では近年の気候変動による災害や収益の不安定化など、様々な問題に苦しむ農家さんが非常に多くいらっしゃいます。そうした問題の一つがやはり後継者不足です。高齢化の進展が避けられない今、日本から農家さんが本当にいなくなってしまうのではないか。農業とともに歩んできた歴史や文化はどうなってしまうのか。国民の多くが本当に不安に感じております。  それに対して数を増やしているのは、外国人技能実習生、そして特定技能外国人の方々です。その総数は令和六年末で六万九百六十六人であり、三万七百五十四人だった令和三年末と比較して約二倍の増加となっております。労働人口が不足する中、この日本の農業を支えてくださっている外国人の皆様にも感謝を伝えたいと思います。  しかし、日本の農業の未来を考えるならば、日本人の農業の担い手を増やしていかなくてはなりません。日本人農業従事者が減り続けるという前提で考えると、外国人の方の割合が増加してしまうと思いますが、そこにきちんとやはりリミットを設けることが大切だと考えます。外国の方に依存し過ぎるのではなく、日本人就農者の増加こそが日本の農業の未来には本当に大切だと思います。  そこで、お尋ねいたします。  現状、外国人農業従事者の数は、国内の農業従事者の何%を占めているんでしょうか。また、政府は今後、何%までこの割合が増加するとお考えでしょうか。日本の未来の農業の担い手について是非見通しをお示しください。

小林大樹農林水産省経営局長

○政府参考人(小林大樹君) お答え申し上げます。  令和六年十二月末時点において、農業分野における技能実習生は約三万二千人、特定技能外国人は約二万九千人となっております。  また、総務省の労働力調査によりますと、農業分野における令和六年の平均就業者数は百七十三万人でございまして、この数字と、先ほどの技能実習生と特定技能外国人の合計約六・一万人、これを比較しますと約三・五%という割合になってございます。  この将来見通しでございますけれども、特定技能制度では、令和十年度末までの農業分野における第一号特定技能外国人の受入れ見込み数を最大七万八千人としておりますが、令和九年度に施行予定の育成就労制度につきましては、現在、受入れ見込み数が検討されているところでございます。

杉本純子参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  上限がある部分もいいんですが、これからまだ未定という部分にも是非上限を作っていただいて、なるべく、日本人がどうしたら就農してくれるのか、日本人の方がどうやったら農業をやってくれるのかの方に是非力を入れていただけたらと思います。  今の人手不足への対症療法としては大変有り難く思いますが、根本治療にはやはりなりません。外国人労働力に依存し過ぎることは、後継者問題、土地の問題、伝統や文化の衰退という問題を引き起こしかねません。今後の地方活性化も視野に入れるならば、やはり日本人の若者の新規就農が増加していくことが絶対に必要であると考えます。  各所で実施されているアンケート調査を見ましても、若者の農業に対する関心は決して低くありません。にもかかわらず、入口や継続的サポートがない、また、収入が不安定、将来性が見えづらい、さらには農業が魅力的で誇りある仕事と感じられていないといったことが選択肢にならない理由ではないかと思います。また、農業学校をせっかく卒業しても、就農を選ばない若者も多いと実際に聞いております。  人材の確保、育成のために十分な所得を保障、この十分な所得保障とは準公務員のような不安なく安定した収入になるようにすること、また、せっかく学校を卒業しても、就農の際には返済が免除される奨学金の創設、拡大等によって、若者が、よし、農業を学ぼう、農家になろう、そう思える取組が必要だと考えております。  大臣は、現時点で将来の日本人農業従事者の数についてどのような見通しをお持ちでしょうか。また、その確保に向けてどのように取組をされていくのか、大臣の見解をお聞かせください。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。  まず、その外国からの人材にどのぐらい頼るのかということのちょっと問題意識について基本的な考え方を申し上げさせていただきたいんですが、この特定技能制度等における我が国の基本的な考え方は、生産性の向上のための取組や国内人材の確保を行ってもなお人手不足が深刻な分野に限って外国人の受入れを行うというものであり、農業分野においても、これからも更に生産性の向上、そして、委員から御指摘のように国内人材の確保、これを強力に推進していくことが前提であるというふうに認識をしております。  我が国の農業における国内人材の確保については、今回の基本計画において、今後高齢の農業者が大きく減少していくことを前提に、四十九歳以下の担い手数の維持を目標として位置付けているところであります。このため、農業で生計を立てる担い手の育成、確保を進めることとしており、とりわけ農業内外からの新規就農者の育成、確保に向けた総合的な支援を推進することとしております。  具体的には、農林水産省では、まず一点目は、多くの方に農業に興味を持ち、職業として魅力を感じていただけるようにするということ、そして、就農準備の段階から経営や営農技術をしっかりと習得できる環境を整えていくということ、そして、農業法人への就職など就職先としての農業という選択肢を増やしていくということ、いきなり自分で独立してというのは、正直、農業の場合かなりハードルが高いので、まずは普通の会社に勤めるのと同じような就職先としての農業という選択肢ですね、そして、この独立自営を目指す方の経営開始時のリスクを低減をし、早期に経営安定が図られるようにするということ、こういった施策を切れ目なく行っているところでありまして、これらを通じて農業分野における国内人材の育成、確保を図ってまいりたいと思います。

杉本純子参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  やはりハードルが高いというのはよく聞く話ですので、是非そこに力を入れていただけたらと思います。  参政党は、農業、林業、漁業という第一次産業は、やはりみんなが尊敬し、感謝し、憧れの対象となる仕事であるべきであり、それらに従事する人々は、地方の活性化、日本の伝統や技術の継承を担う存在であると考えております。日本の若者にその魅力が伝わるようしっかり取り組んでいただけたらと重ね重ね思います。  次に、日本の中山間地域について質問いたします。  中山間地域の農業は、食料の生産のみでなく、水源の涵養や環境の保持など多くの機能を有します。そうした農業を守ろうと、これまでも日本型直接支払の制度を始め、様々な支援が行われてきたこととは承知しておりますが、農業の担い手自体がいなくなってしまうと支援もできません。中山間地域の農業生産が日本において占める割合は決して小さくなく、傾向として大規模化、効率化が進められている昨今においても、引き続きそれらの農業を維持する取組が必要です。しかし、集落の維持にも困難を来し、無人化していく集落も生じている今、従来とは異なる抜本的な対策が必要と考えます。  大臣は、今後の中山間地域における農業支援、また農業を営まれている地域支援の在り方をどのようにお考えでしょうか。見解を詳しくお聞かせ願えますか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。  まず、中山間地域は、食料供給と多面的機能の発揮において重要な役割を担っております。これまでも農業生産の継続に向けて、農地の基盤整備、スマート農業技術の開発、普及、中山間地域等直接支払等の支援を行っているところであります。  また、集落機能の維持に課題のある中山間地域においては、農地の保全や生活支援等の地域コミュニティーの維持に資する農村RMOの取組が重要であると考えております。このため、令和四年度から農村RMO形成推進事業を実施しており、令和八年度予算においてその内容の充実を図るべく要求を行っているところであります。  今後とも、中山間地域においても、将来にわたって営農して稼ぎ、暮らしていけるよう、農業を支える施策の充実と農業で稼ぐための施策を一体的に講じてまいりたいと思いますし、今のままでいいということでは全くなくて、しっかりと我々、もっと前向きに取組をさせていただきたいと思います。

杉本純子参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  ただいま話がありました農村RMOに関しましても、またその形成のための伴走支援についても御説明をいただきましたが、そうした支援を一概に否定はいたしませんが、実際に中山間地域で暮らし、農業を始めとする様々な営みを行っている方々の生活、できればこれを直接補償していただくことこそ今最も必要ではないかと思っております。農村RMOが形成されたとしても、もしその地方に人が減ってしまっては、それ自体も存続が難しくなってしまいます。今、中山間を維持されている方々、そしてこれから維持しようとされている方々、そういった方々への直接の支援なしには本当にこの日本の中山間地域とその地域の農業を守ることは難しいと考えております。  また、次に、漁業に関して伺いたいと思います。  昨今、報道でも取り上げられていることと思いますが、下水の処理水を活用して漁業資源を改善する試みが各所で行われております。従来の処理ではかえって水がきれいになり過ぎてしまい、海でプランクトンの餌となる栄養分まで取り除かれてしまうということで、愛知や三重では窒素とリンの濃度を従来の二倍に緩和する実験を行いましたところ、アサリの育成が良くなった、ノリの色づきがより黒くなったという効果があったと聞いております。  また、きれいな海から豊かな海へとしまして、兵庫県では、さらに、海底にたまった窒素やリンを掘り起こす海底耕うんの効果もあり、三年連続ノリの生産量が日本一となったり、静岡でもシラスの漁獲量が五倍弱増加したり、アンモニア性窒素を一リットル当たり四倍に増やしたところ、海の栄養分を送ることに電気代の削減効果もあったりと、工場や企業にもメリットがあると聞いております。  こういったこの試みが是非全国でも広がっていくことが今のこの苦しい漁業にとってプラスになるのであれば、是非全国で行っていただきたいと思います。日本の漁業を考える上では非常に画期的であり、今後、政府としてこうした取組や支援又は推進していく予定があるのでしょうか。現状の認識をお聞かせください。

山本啓介自由民主党農林水産大臣政務官

○大臣政務官(山本啓介君) ありがとうございます。  今、委員から御指摘、紹介いただきましたとおり、愛知、三重、兵庫、静岡でこういった実施の状況があります。  実際に伊勢湾や瀬戸内海という閉鎖性水域では、窒素、リンといった栄養塩類の不足が水産資源の減少につながっている要因の一つだというふうに確認されています。  今お話しいただいたように、過去五か年平均よりも下水処理施設から高い濃度で窒素やリンを海域に供給させる取組を愛知県では行ったと。その結果、養殖ノリの色落ち軽減やアサリの資源量の増加といった効果が現れているという報告を受けています。  一方で、その効果については、やはり海域の形状又はその地域の気候、海水温等々で異なることから、農林水産省では、水産研究・教育機構や関係自治体の研究機関と連携し、栄養塩類と水産資源との関係について調査研究を実施している最中です。これにより得られた知見を漁業関係者や関係自治体にも提供し、下水処理施設から栄養塩類の供給も含めて、海域の特性に応じた栄養塩類の適切な管理が進むよう、引き続き取組を進めてまいりたいと思います。  結果を確認して、引き続き調査をして、連携を果たしながら、水産庁が主体的に取り組める環境づくりに努めてまいりたいと思います。

杉本純子参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  是非、今、漁業関係者の方、本当にたくさん泣いていらっしゃいます。もうどうしてこんなに魚が捕れないんだろう、また、せっかくこの間のようにスルメイカがたくさん捕れたのに、何かまた捕れなくなってしまうとか駄目だとか、そういうことがたくさん行われましたが、やはり、漁業さんを助けるためにも、是非、少しでもプラスになることがあるなら是非展開していただけたらと思います。  また、私は二十年以上建設業にて働いておりました。本当に今、国産の木材は一般の住宅でなかなか使われていません。どうしても高価なので、なかなか使うことができないのが現状です。  しかし、やはり林業も苦しい状態にある中、どうしたらこの国産の木をたくさん使っていただけるのか。もちろんたくさんの提案や改善をしていらっしゃるとは思うんですけれども、これはお願いではありますが、是非、一般の家庭又はマンションとか、そういった大きな企業でどんどんどんどん使うことが可能になるような方に進めていってもらえると、日本の国産の木がどんどんどんどんプラスの方に働くと思いますので、是非そちらの方もお願いして、日本の農業、林業、漁業、全てにおいてプラスになるように、私はまだ新人議員ではありますが、こちらにいらっしゃる皆様も本当に日本の農業を何とかしたいと思っていらっしゃる方ばかりだと今日聞いて改めて思いましたので、一緒になってやっていけたらと思います。  そして、私たち参政党は、日本の食を守ることは国防であると考えています。すなわち、国を守ることである。そして、そのためには、農業を始め林業、漁業という第一次産業に取り組まれる人々をとにかく守る、そして、第一次産業を発展させることができる十分な予算が必要であると考えています。  この農林水産に対して多くの予算を付けてこの国の食が守れるのであれば、本当にこれは大いにやっていただきたいと思います。難しいことだとは承知しておりますが、是非予算をたくさん付けていただいて、日本の農業を皆さんと一緒に盛り上げていけたらと思っております。  そして、食料安全保障、その達成のための食料自給率一〇〇%という目標に向かっても取り組んでいただきたいということを最後に申し上げて、お願いして、今日の質問を終わらせていただきたいと思います。  ありがとうございました。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。  初めに、農林業にも大きな被害となっている熊の被害対策について質問をしていきたいというふうに思います。  熊による人身被害が相次いで起きて、亡くなられた方が過去最多となるなど、本当に深刻な被害となっています。生活圏への出没が今頻発をしていて、十一月十三日付けの河北新報、この河北新報が一面で読者アンケートの結果を掲載していたんですけれども、日々の暮らしに影響があると答えた方が約五割です。通学や通勤、そして散歩やごみ出し、そして農林業など屋外での仕事など、日常生活への影響も本当に深刻になっています。  十一月七日の日に、東北、北海道の地方議員の皆さんと一緒に、環境省などに実態と緊急の対策を求めました。実態をお知らせして緊急対策を求めました。そこで出てきたのは、災害並み、この災害並みの対応が必要だということだったんです。各地から本当に切迫した訴えがありました。防護盾が足りない、箱わなが足りない、専門家が足りない、ハンターへの報酬が少ない、また通学時のタクシー配置を行ったり、クリや柿の木の伐採など独自の対策、もう既に決めているところもあるわけですけれども、そうしたところへの支援が必要だ、こういったことを含めて、実態と要望を次々出されたんですね。熊対策を担当をされていた役場の職員の方が精神的な負担から休職を余儀なくされる、こうした実態もあるというふうに伺っています。  十四日に関係閣僚会議が対策パッケージを決定して、補正予算、そして来年度予算で必要な財源を確保するというふうにしています。地方議会では、九月議会で補正予算組みたかったんだけれども、国の補正予算が決まっていないので見送りをしたというような地方議会もあるということです。また、熊の対策に予算が掛かって、イノシシ捕獲の報奨金を減らしたと、こういうお話もお聞きをしました。自治体が緊急対策を行うための十分な予算を国が補正予算で確保するということが本当に重要になっています。この予算の確保を強く求めておきたいと思います。  それで、熊の捕獲や緊急銃猟に関わるハンターについて、農水省が民間のハンターの方を隊員にすると非常勤公務員ということになって、公務災害になるんだけれども、環境省のハンターは市町村長から委託をされたハンターということで、民間保険の対応になっているんだというふうに話を聞きました。つまり扱いが違うということなんですよね。  実際、この公務災害について調べてみますと、負傷なんかをしたときに、病院の窓口での負担が公務災害の場合はないということのようなんですね。同じハンターなんだけど、隣の自治体のハンターは特別公務員だと、自分の自治体は違うとか、同じ現場に特別公務員のハンターと委託をされたハンターが従事をしているといった場面があったり、現場で矛盾が起きているので、整理して統一した対応をしてほしいという声が寄せられています。  それで、やっていることは同じなのに扱いが違うということでいいのかということだと思うんですね。これ、対応を統一するべきだと思うんですけど、いかがでしょうか。

成田浩司環境省大臣官房審議官

○政府参考人(成田浩司君) お答え申し上げます。  御指摘の鳥獣被害対策実施隊につきましては、非常勤の公務員であると承知しておりますが、鳥獣保護管理法に基づく緊急銃猟制度におきましては、その捕獲者を緊急銃猟の実施主体である市町村の職員とすることも外部の者とすることも可能であり、どちらを選択するかは市町村の裁量となっております。  このうち、非常勤の市町村職員につきましては条例等により公務災害補償ということとなりますが、外部の者につきましては市町村が保険に加入することで同等の補償を受けることが可能であると考えております。環境省といたしましては、その保険料を指定管理鳥獣対策事業交付金により支援しているところでございます。  引き続き、自治体支援を通じて、緊急銃猟に御協力いただく捕獲者が安心して対応できるようにしてまいりたいと考えております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 これ、対応が違ったままということでは安心して従事できないということになると思うんですよ。それで、今後はいろいろ検討するということだというふうに思うんですけれども、これ、今既に従事をされていらっしゃるので、今何とかしてほしいという訴えなわけですよね。こうした訴えを受け止めていただいて、早急な対応を求めておきたいというふうに思います。  それで、熊対策なんですけれども、緊急対策と併せて、生態調査とか科学的な個体数管理など、熊対策の体制づくりが必要です。  アメリカでは野生動物専門の部局があると、監視員とかベアスペシャリストと言われる方たちがいて、大学で管理学を学んで、個体数管理や被害の予防、そして農業被害への対策や、熊対策は人対策だというふうに言って啓発を行ったり、総合的なことを一手に引き受けているというわけなんですよね。  野生動物の農林業に与える被害というのは、熊もありますけれども、鹿やイノシシなども含めて深刻になっています。日本でも省庁横断で、熊には県境ありませんから行き来するわけなので、例えば東北とか北海道とか、地域ブロックというんでしょうかね、こういう広域な単位での組織が必要な段階に入っていると思うんですけれども、いかがでしょうか。これ、大臣に。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。  まず、委員から御質問をいただいて、このアメリカの野生鳥獣管理庁のことを、今私もちょっと資料で、ああ、なるほどなというふうには思ったんですが、ただ、アメリカと我が国では地形や生息している鳥獣が異なるなど情勢が異なるため、アメリカ、米国の組織と同様の組織を我が国にも設けることが、この東北ブロックとかいう単位でもですね、妥当かどうかというのは、ちょっと正直私の立場から論じることは難しいというふうに考えています。  今回のクマ被害対策パッケージの取りまとめに当たっては、官房長官主宰の関係閣僚会議において、関係省庁連携の下、緊急的、短期的、中期的の三段階で関連施策を総合的に取りまとめたところでありまして、これも関係閣僚会議でありますから、要するに、いわゆる縦割りで、これは何省、これは何庁とかというんじゃなくて、もうどこもかしこも全部これに対しては対応しようということで長官からも御指示をいただいておりますので、農林水産省としても、まずは農業者の皆様が安心して営農できるように、クマ被害対策パッケージの迅速かつ着実な実施も含めて関係省庁としっかりと連携をして、またこれは、やはり今先生から御指摘のあった現場の、特に自治体の皆さんにとっても大変な緊張感とか不安感になっているというのもよく私も理解をしております。  ちなみに申し上げると、よくニュースになったあの南陽市の赤湯小学校というのは私の地元でありまして、熊が小学校に入ってきたというところでありますが、そこも、見回りに市役所の職員の皆さん対応していただいたら、その方が要は熊に襲われて大変なけがを負って、先日、本人にもお見舞いに行ってきたところなんですが。  ちょっとそうしたこともよく踏まえて、今までとはもうフェーズが違うという理解の下でしっかり取組をさせていただきたいと思います。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 今大臣が日本とアメリカ違うというお話だったんですけど、日本の専門家も、そういう体制必要じゃないかと、組織づくり必要じゃないかというふうに提案されているんですね。農業にも林業にも深刻な被害が出ていると。省庁横断とお話ありましたけれども、関係閣僚会議で是非検討いただければなというふうに思います。  そもそも、これだけ深刻な被害になっている大本に何があるのかということですよね。山の手入れができなくなっていると、で、農家が減って中山間地で耕作放棄地が増えて、農村に人がいなくなる。人間の社会と熊を隔ててきた緩衝地帯が失われてきたということがあります。これまでの農林水産政策の結果が、熊が人間の生活圏に出没する要因つくっていると、被害を深刻にしているんだということだと思うんですね。中山間地域で農業を続けられるようにしていく、中山間地の再生が熊対策としても重要だ、この指摘が本当にあちこちから寄せられています。これが熊対策の要だというふうに思うんですね。  中山間地域の再生を対策パッケージ、熊の対策パッケージにも入れるべきではないでしょうか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 御指摘ありがとうございます。  委員の問題意識、私も全く問題意識自体は共有をしているところであります。政府として、まず今回取りまとめたこのクマ被害対策パッケージの中期的に取り組むものといたしまして、人の生活圏とのすみ分け、そして生息環境の保全整備に向けた、要するにこれは針葉樹と広葉樹の混交林ですね、あとは広葉樹林への誘導等を明確にまずは位置付けたところであります。  やはり、この中山間地域が、しっかりと人が暮らすことができてそこで営農ができていくことが結果としてはそうやって熊とのすみ分けにも資するというのは全くそのとおりだというふうに思いますので、ちょっと今回のクマ対策パッケージには、何というか、本来であれば位置付けられていてもいいような気もしなくもないような一方で、確かに明確には書いておりませんが、我々としては、この中山間地域をしっかり支えていくということは問題意識を持って取組をさせていただきたいと思います。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 中山間地域、以前は田んぼだったところがもうやぶのようになっていたり、こんなところがあちこちにあるわけですよね。  先日、私、地元が福島なんですけれども、この地元の福島県内で、中山間地の実態を農家の方にお伺いをしました。地域の中でやっぱり助け合いながら農業取り組んでいらっしゃるんです。だけど、やっぱり大変なんですよね。来年も頑張れる、そういうふうにしてほしいという訴えをいただきました。  大臣は所信の中で、中山間地域について、これまでの政策では衰退を止めることができなかったというふうに述べています。私もそのとおりだと思うんですね。だから、政策を抜本的に見直す必要があると思うんです。大臣は、続けて、反省というふうにも言っているんですね。具体的にどの政策を反省していらっしゃるんでしょうか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) お答えを申し上げます。  まず、中山間地域については、都市に先駆けて人口減少、高齢化が進む中で、農林水産省としてはその時々の課題に応じた施策を講じてきております。一部には田園回帰の流れもありますが、中山間地域においては、稼げる農業、魅力ある農業が広く実現できていて、そこに要は人の流出が止まるという状況にはなっておらず、地域の衰退という大きな流れを止めることができなかったというふうに考えております。  所信で私がこの反省をよく踏まえというふうに申し上げたことについては、私自身で書かせていただいた文章であります。私としては、中山間地域においても、どんなに条件不利だったとしても、将来にわたって営農して稼ぎ、暮らしていける農政をまず実現をしたいというふうに考えております。  中山間地域における実情や課題は多種多様であり、同じ手法で解決が図られるものではないことから、それぞれの地域において、支える、稼ぐ、関わるといった施策を適切に組み合わせて使っていくとともに、やはりその支援制度についても、地域が取り組みやすいものになっているかといえば、なかなか事務負担が大変だとか様々な声もありますので、そうした声にもしっかり応えていくことが重要だろうというふうに思っております。  具体的にどの政策が一体全体反省しているのかという御指摘ですが、私の問題意識として申し上げますと、まず、現状の中山間地域等直接支払交付金、この水準が十分なものであるかどうかについては、私自身はそうは思っておりません。  そして、それ以外にもまだまだ、現場の皆さんの話をよく聞きながら、何をするとその地域でちゃんとみんなでやっていくことができるのかということについて、いい事例も実際あります。例えば集落営農、島根県では本当にたくさんやっていただいておりますけど、何というか、なかなか年齢のいった皆さんであったとしても、元気に地域を守って、それを生きがいに頑張っていらっしゃる方もいますが、その地域においては何が肝だったかといえば、基盤整備を、中山間であったとしてもやれる基盤整備をやったということが大変良かったというふうに評価をいただいておりますので、そうしたことを一つ一つ、できる限り多く現場にもお伺いをして、対応策変えていきたいというふうに思っております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 今大臣が支える、稼ぐ、関わるという話もされていましたけど、これ、支えるということになると、これからは中山間地の農業で生活できる、米作りで生活できると、それを国が担保するというふうに受け止めていいということなんでしょうか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) どういう形でどのぐらいの規模感でやるかによってもこれは当然変わってくるんだと思いますが、基本的にはこのぐらいの感じでやっていただければ、それは中山間であったとしてもしっかり営農が成り立って、そしてもう一つ、私は、営農だけではなくて、大切だと思っているポイントは、農業をやって稼げればいいやという話だけではなくて、実はその暮らしとして見たときに、私たちの世代であれば子育てをしますから、教育の環境がどうであるとか、そういった課題もあるというふうに思っています。そういうことも、よくこれは自治体の皆さんとも相談をして、一つでも解決をしていきたいというふうに思っております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 中山間地は、米の生産全体の中でも、米生産で大きな割合を占めているわけですよね。中山間地域での米作りがやっぱり成り立たなかったら、また米が足りないということになり得るわけですよね。  スイスでは、政策を大転換して、山間部の農業を軸にして農業予算を組んでいて、日本円で約二・八兆円投入しているというんですよ。農業従事者全体の平均年齢約四十八歳、非常に若いんですけど、特に条件不利地の支援を手厚くしているということで、山岳地帯で若者たちが農業をやっていると。平地と比べると、山岳地帯の平均年齢、更に低くなっているということなんですよね。大規模化といったことだけではなくて、中山間地で米を作り続けられる手厚い支援、これがやっぱり必要だと思うんです。  米をめぐっては、今、米がじゃぶじゃぶの状態になっている下で、生産者からは、米の価格が下がるんじゃないかという不安の声が上がっています。生産者が再生産できる価格、そして消費者が手に取ることができる価格、これが本当に大事です。  石破前首相は、米は価格の上下によって需要が変動しづらい、つまり価格の方が乱高下する、米は需要の価格弾力性が低いといったことを国会で答弁されています。  大臣は、この価格弾力性についてどう評価されているでしょうか。大臣も石破前首相と同じ考えでしょうか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。  まず、米を始めとする食料品は、生活にとって必需品であることから、一般的にほかの消費財に比べて需要の価格弾力性が低いということとされています。これは、言い換えますと、需要に対して供給の過剰や不足が生じた場合、大きな価格変動が起きやすいということであり、米は、ほかの商品に比べて、消費者は価格が高くても、ほかの商品だと買わなくなるところを、米は要するに主食でありますし、毎日食べるものでありますので、買う傾向にあるということになります。  このような性質を踏まえれば、主要食糧である米については、国が需給の安定を図ることによって結果として米価の安定が図られていくべきというのが政策の基本的な考え方であります。  今後とも、生産量や需要量の変動の把握に努めるとともに、複雑多様化する米の流通実態を把握することにより、需給動向に関する一層精緻な情報の提供に努め、価格の安定につなげてまいりたいと考えております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 POSデータなんかを見ると、こんなに米の価格が上がっているのに需要は減っていないわけですよね。データがそういうことを証明していると。私は石破前首相の言うとおりなのかなというふうに思うわけです。  あわせて、大臣は、価格にコミットしないというふうにも述べています。これは、価格が高騰しても暴落しても、それを黙って見ているということになるんだと思うんですね。これ、コミットしない理由は何でしょうか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 何というか、今ちょっと私がその価格の高騰と暴落を黙って見ているのかという話でしたけど、御説明を申し上げますと、米の価格については、まずマーケットの中で需給状況を基に決まっていくことが大原則であると考えていることから、価格にコミットしないと申し上げているものです。  ただ、国の責任は、まず需給の安定を図ることによって結果として価格の安定が図られるということが重要との認識であることはこれまでも示してきたとおりでありますし、これは食糧法の趣旨そのものであるというふうに私としては認識をしております。  その上で、米の価格については、先ほど委員からもおっしゃっていただいたとおりで、米の安定供給を図るためにも、生産者の再生産や再投資が可能であり、消費者も安心して購入できる価格であることが必要であると考えております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 まあ、今のがコミットしない理由になるのかなということも思うんですけど、江藤元大臣は、率直にお金が掛かるから無理だというふうに答弁されていたというふうに聞いています。  備蓄米で価格をコントロールする、で、差額を補填するということが必要です。これまでどんなに米の価格が下がっても政府は何もしてこなかったと、米を作る農家の時給が十円だ、百円だという状況の下で、これでは米を作り続けることができないということで、離農が相次ぎました。  米の価格が高くなっても離農が止まらなかったのは、米の価格が下がっても政府は何もしてくれないという不安があったからだというふうに思うんですね。大体、価格にコミットしないというんだけれども、備蓄米放出でコミットしたんですよね。  先ほども述べたように、生産者からは今後米の価格が下がるんじゃないかという不安の声が上がっています。生産者価格の暴落を防ぐために、時期を見て機動的に価格支持のための買上げ、これするべきじゃないでしょうか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。  まず、ちょっと申し上げておかなければならないのは、備蓄で価格に、備蓄の、何というか、出し入れで価格にコミットをしたというのは、私としてはしておりません。  その上で申し上げますと、政府備蓄米は、食糧法の規定に基づき、米穀の生産量の減少によりその供給が不足する事態に備え必要な数量の米穀を在庫として保有しているものでありまして、また、備蓄の円滑な運営を図るため、政府は米穀の買入れ及び売渡しを行うこととされています。したがって、委員御指摘のように、価格の維持を目的とした政府買入れは行いません。  そして、なお、政府備蓄米については、令和八年産米について、二十一万トンを事前契約により買入れ予定であるほか、五十九万トンについても今後の需給状況等を見定めた上で買戻し、買入れを行うこととしております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 結局は、価格が暴落しても、それは黙って見ていることだというふうに言わざるを得ないと思うんですね。  それで、米は足りていると言ってきた政府が、生産量が不足していたということをようやく認めました。今日、もう何度も議論されていますけど、需要に応じた生産というんですけれども、これは生産者が自分で判断しろということです。農水省でも米の需給を見誤ったのに、どうやって需給に応じた生産しろというのでしょうか。大臣、いかがですか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) まず、農林水産省がこの需要の見通しを見誤ったということについては、もう本当に全くそのとおりでございますので、大変反省をしているところでありますが、もう二度とこういう事態は引き起こさないという反省の下にこれから対応させていただきたいというふうに思っております。  米政策については、平成三十年産より生産数量目標の配分を行わない政策へと移行して、各産地や生産者が主食用米の需給動向等を踏まえて自らの経営判断により作付けを行う、需要に応じた生産を推進してきたところであります。  具体的には、各産地や生産者が地域の生産条件や自らの経営状況を踏まえつつ翌年の主食用米等の作付けを的確に判断できるよう、国は、米の需給見通しを策定するほか、産地ごとの在庫状況や銘柄ごとの価格動向など需要動向に関するきめ細かな情報の提供を行っているところであり、引き続き、各産地や生産者が需要に応じた生産に取り組めるように、判断基準になるような情報の提供というのはしっかりと努めてまいりたいと思います。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 米の作付けは一年に一回なので、例えば種もみ注文したときには考えられなかったようなことが起こる可能性というのはあるわけですよね。それを生産者が自分で判断するというのはやっぱり難しい、できないということだと思うんですよ。ぎりぎりの生産じゃなくて、ゆとりを持った生産、やっぱり増産が必要だということです。  増産すれば価格が下がるので、備蓄米でコントロールが必要だと、コスト割れしたときは価格保障が必要です。あわせて、中山間地域のように、条件不利地で生産することを評価して、農地を守っていることを評価する、これ所得補償が必要ですよね。今こそ価格保障、所得補償が必要だ、このことを強く求めておきたいというふうに思います。  米の価格が高止まりしているということで、お米屋さんも苦しい状況になっているんですよね。日本米穀商連合会、日米連が行ったアンケートでも、運転資金の確保が課題になっているというんです。今後、米の価格が下がれば更に経営が苦しくなるわけですよね。備蓄米放出をしたときに、やっぱり相手のニーズに合わせて届けることができる、もう毛細血管のようにお米を隅々まで届けることができる町のお米屋さんの重要性って非常に明らかになったわけですけど、今お米屋さんが設備の老朽化で廃業の危機に追い込まれているという状況です。  米穀店が食料のサプライチェーン守って緊急時に消費者への対応できるということを考えれば、社会インフラとして精米設備等に助成をするべきだと思うんですけど、いかがでしょうか。そして、お米屋さんが量販店に押されてくる下で切れてしまった卸と小売、このルートの再構築、必要じゃないでしょうか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) まず、委員御指摘のとおり、町の米穀店は、消費者に直接販売するだけではなくて、それぞれの地域の小規模なスーパー、そして飲食店や学校などの給食などにお米を卸しており、お米を消費する様々なシーンを支え、消費者にお米を届ける重要な役割を担っている存在であることは私自身もよく承知をしております。他方で、中小企業が多いほかの分野の食品流通業と同様に、人口減による商圏の縮小、後継者不在による事業承継の困難さなど、様々な課題にも直面をしております。  このため、農林水産省といたしましては、農業競争力強化支援法により、米流通事業の再編を行う場合には日本政策金融公庫による低利融資等の支援をしてきたところであります。  引き続き、これらの支援も活用して町のお米屋さんも含めた米のサプライチェーンの強化を推進してまいりたいと思いますし、私自身も、一度、町のお米屋さんにもお邪魔をさせて、いろんなお話も伺わさせていただければと思います。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 設備の助成も是非検討いただきたいというふうに思います。  次に、スルメイカ漁をめぐる問題について質問します。  大臣は、小型スルメイカ釣り漁業の漁獲量が配分を超過したことは大変遺憾だというふうに述べました。この発言に漁師さんたちが怒っているんですね。大臣の発言が小型スルメイカ釣り漁業の漁師さんたちが好き放題捕って配分を超過してずうずうしいという印象を国民に与えることになったというふうに思うんですね。  一人一人の漁業者に全国の漁獲の状況を把握しろと言うのか、管理しろと言うのかという怒りの声が上がっています。漁業者にはどうしようもないことで配分を超過したというふうに責められることになれば、漁師の皆さんが怒って当然だと思うんです。大臣、どうですか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(鈴木憲和君) まず、十一月十四日の会見におきまして、小型スルメイカ釣り漁業の漁獲量が七千七百九十六トンとなり、配分量の一三五%と大幅な超過となったことに対して私自身大変遺憾と発言をさせていただきましたが、これについては現在も全く同様の認識でございます。  今期の小型スルメイカ釣り漁業の操業においては、現場からの漁獲状況の報告にタイムラグがあったことが超過の原因となったというふうに認識をしております。  TACの適切な管理のためには、小型スルメイカ釣り漁業の団体において迅速かつ的確な数量管理を行う体制の整備が必要であり、次期管理年度に向けて、全漁連と協力の上、情報システムの活用を含め検討してまいりますし、さらに、特定の地域における、これ特定の地域におけるというところが重要だと思っていまして、そこの漁獲の集中により、地域間で、本来これから漁に出ようと思っていた方が漁に出れないというような、そういう不公平が生じているとの指摘もありますから、これについては、全漁連とともに、小型スルメイカ釣り漁業の配分数量について、海域別や期間別の管理等についても検討したいと思います。  是非御理解をいただきたいのは、天然の資源というのは限られている中で、私たちとしても、その水産資源の安定的な確保と、漁業者の皆さんのやはり安定操業と経営の安定性ということも考えてこうした取組を行っておりますので、是非、その点については全ての関係する漁業者の皆さんにも御理解をいただきたいというふうに考えております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 漁獲量を漏れや遅れなく把握する体制整えるのは水産庁の仕事だというふうに思うんですね。  全国の小規模なイカ釣り漁業者の皆さんは、もう何年も前からイカ資源を根こそぎにする大臣許可漁業の規制を求めてきました。それにもかかわらず、今期のTACが少数の底引きの配分が六千五百トンになったのに対して数百隻の沿岸のイカ釣り漁師には全員で四千九百トン、余りにも不均衡な、不公平な配分になったというふうに思うんですね。  TACの配分ですけれども、まずはやっぱり零細な沿岸漁業を最優先にするべきだということを求めて、質問を終わります。

藤木眞也自由民主党

○委員長(藤木眞也君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後三時四十三分散会

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