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219回国会参議院2025/12/03

厚生労働委員会 第5号

発言数
113
登壇者
12
会派数
8
開催日
2025/12/03

会議録

小川克巳自由民主党

○委員長(小川克巳君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、高木真理君が委員を辞任され、その補欠として石橋通宏君が選任されました。     ─────────────

小川克巳自由民主党

○委員長(小川克巳君) 医療法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  本日は、本案の審査のため、三名の参考人から御意見を伺います。  御出席いただいております参考人は、公益社団法人日本医師会常任理事城守国斗君、株式会社ニッセイ基礎研究所上席研究員三原岳君及び一般社団法人福岡県私設病院協会会長・医療法人社団久英会・社会福祉法人久英会理事長中尾一久君でございます。  この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。  本日は、御多忙のところ御出席いただきまして、誠にありがとうございます。  皆様からの忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。  次に、議事の進め方について申し上げます。  まず、城守参考人、三原参考人、中尾参考人の順にお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。  また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。  なお、御発言は着席のままで結構でございます。  それでは、まず城守参考人からお願いいたします。城守参考人。  挙手をお願いします。

城守国斗公益社団法人日本医師会常任理事

○参考人(城守国斗君) 失礼いたします。  ただいま御紹介賜りました日本医師会常任理事の城守国斗でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。  当会からこの医療法等の一部を改正する法律案についてコメントをさせていただきますが、まずその前に、今回、現状、大変医療機関経営が厳しいという状況を踏まえまして、しっかりとした補正予算案を取りまとめていただきました高市総理及びその御支援、御尽力に賜りました関係各位に厚く御礼を申し上げます。ありがとうございます。  それでは、当会からのコメントをさせていただきます。  お手元の資料を御覧ください。一ページ目でございます。  この今回の改正医療法に関する案件はこのテーマの二ポツから五ポツまででございますが、その前に、簡単にその医療機関の運営状況についてサマライズさせていただければと思います。  まず、スライドの二ページを御覧ください。  これは、令和五年度、六年度における病院、診療所の赤字割合をその経常収支の点から見たものでございまして、これに関しましてはMCDBのデータでございます。御覧のとおり、病院は特にこの赤字割合が令和六年度にかけて、下段、増加しておるということで、無床診療所、そして有床診療所も経営状況は悪化しているということが見て取れると思います。  スライド三ページ、御覧ください。  このスライドは、同様にこの二年度においての経常利益率を示したものでございます。これもMCDBのデータでございますが、これを御覧になっていただいても、特に病院におかれましては、この令和六年度、平均値を見ても中央値を見ても大変悲惨な状況になっているということが見て取れると思います。また、その隣の無床診療所においても、この平均値は五・五%となってございますが、実態を示すであろう中央値に至ってはやはり二・五%と、大変令和五年度から令和六年度に比べて、かけて厳しくなっているということが見て取れます。  そして、スライドの四ページ、御覧ください。  この病院に関しての近年の入院受療の推移についてのグラフでございますが、このグラフを御覧になってもお分かりのように、入院の受診の延べ日数、さらには病床利用率共に、大変近年この減少のトレンドが続いているということで、この傾向も病院の経営の悪化の一助になっているということでございます。  スライドの五枚目を御覧ください。  今回のこの改正医療法のまず一番目、新たな地域医療構想に関してでございますが、その前に、この日本の医療の良さというものをここに日本医師会としてまとめたものでございます。  一ポツの国民皆保険、現物給付、さらにはフリーアクセスということで、いつでもどこでも最善の医療が受けられるということが、我が国の特徴はもう御案内のとおりでございます。  そして、このような状況であったわけでございますが、下の大きな矢印のように、近年、この少子高齢化によって、人口変動、非常に人口が減少していくというフェーズに入ってございます。さらに、それに伴いまして、医療の需給の変化というものも大きくなってくると。これに対して、持続可能な公的医療保険ということと、地域における医療機能の分化、連携で対応していかなければならないというのが、この地域医療構想の大きな眼目であろうというふうに思います。  スライドの六ページを御覧ください。  この新たな地域医療構想に向けて、当会、日本医師会の考え方を示したスライドでございます。  詳細は述べませんが、ポイントとしましては、ここにございますように、二つ目の丸にあります、いわゆる従来の病棟機能に加えて、医療機関機能というものを新たに取り入れたということであろうと思います。これは、複数の選択は可能ということになってございます。  さらには、病床機能報告として従来からございました回復期、これを包括期へと見直しをしているという点でございます。  さらには、下から三つ目の丸を御覧ください。このデータというものを、これまでそれぞれの時点においてのデータを基にした現状投影モデルということでその計画を策定をされていたということがございますが、このデータというもの、それぞれの医療の状況によって大きく変わってきますので、これは国勢調査なのか又は医療計画の見直しの時点なのか、いずれにいたしましても、この見直しを適宜行って新たな推計をすることによって、現状と大きな乖離がないような計画を策定をしていくということが重要になろうと思います。  そして、この下の丸でございますが、下から二つ目、直近の実績を踏まえた見直し修正を医療計画においてしっかりと策定をしていただくと。そのためには、この医療機関の健全経営を担保するということは大前提ということでございます。  改めて申しますが、この新たな地域医療構想、従来の病棟の機能、病床数の策定ということだけではなくて、今回は、外来、入院、そして在宅、さらには介護まで含めた地域包括ケアという概念で策定をされるものでございます。  次、おめくりください。  スライドの七ページは、包括期機能に関しての基本的な考え方を定義的に示した丸が一つ目でございます。またお読みいただければと思います。  スライドの八ページを御覧ください。  ここに記載してございますのは、この地域医療構想から、日本医師会では、特に地域医療介護構想と、先ほど申しましたように、介護もその守備範囲に入ってくるということでございますので、それを現実的にどういうふうな形で割り振りするかというある一定のモデルを示した図でございます。  これは、一つの二次医療圏に関して複数の市町村がある場合にどのような案分をしていくのかということを示したものでございますが、これは、それぞれの地域における医療資源、介護資源、また地理的な状況等様々なものを含めて、その地域に合わせた形で策定をしていただくということが肝要であろうと思います。  スライドの九を御覧ください。  続きまして、この改正医療法のポイントでございます医師偏在でございます。  この医師偏在に対しましては、日医の方で、この令和六年八月の二十一日にこのような形で一定の提言をさせていただいてございます。もう先生方御案内のとおり、この医師偏在というものは大変難しい問題をはらんでございますので、その特効薬がない、一つの手段で解決するようなものではないということで、幾つかここに一ポツから六ポツまで提案をさせていただき、これらをその地域において適宜適切に組み入れていただきながらこれを対応させていただくということを提案をさせていただいたわけでございます。  この年、年末に、厚生労働省は、我々の考え方も参考にしていただきながら、いわゆる総合対策パッケージというものを策定をされたということは御案内のとおりでございます。  スライドの十を御覧ください。  もう一つのポイントでございますオンライン診療に関してでございます。  これ、御案内のとおり、オンライン診療は、これまで医事法制上、その解釈運用として運用されてきたわけでございますが、これを新たに医療法に位置付けるということで、これによって様々なその分析、さらには規制等も強化できるということになります。ただし、御案内のとおり、人口が減少していくというこのフェーズにおいては、これらオンライン診療を適宜適切に使用していくということはこれからは必要になってまいります。  ですので、日本医師会としても、特に医療アクセスが物理的に難しいという点、地域を中心にこれを進めていくべきであろうと思いますが、これを進めていくに当たっては、ここに書いてございますように、一ポツ、利便性、効率性のみを重視するのではなくて、まずは医学的な有効性、特に安全性をしっかりと担保した形で、そしてこの推進に資するということで考えを示したものでございます。  このような考えの下に、このスライドの、大変小さな字で恐縮ですが、一番下御覧ください。今年の六月に公益的なオンライン診療を推進すると、こういう協議会を催しまして、ここにございますように、日本医師会を始めとする四師会、そして自治医大、日本郵便や郵便局長会様に参加をしていただいて、それぞれこのオンライン診療に関しての考え方、そしてその対応に関しての共有というものをしていただいて、それを取りまとめたのがこのスライドの十番ということになります。  次、御覧ください。スライドの十一ですね。  続きまして、医療DXの推進について御案内させていただきたいと思います。  当会といたしましても、このDXのゴールというものは、あくまで患者さんや国民に対して安全で安心、質の高い医療を提供するとともに、現場の業務や費用に負担が掛からない、逆に軽減をしていくという、この両立をするということがゴールであろうということでございます。  そのために、二つ目の大きな枠ですが、適切に進めるためには、やはり有効性と安全性を確認した上で利便性、効率性の実現を目指すということになります。このDXを進めるに当たっては、御案内のとおり、イニシャルコスト、ランニングコスト、非常に負担が掛かると、サイバーセキュリティーも対策も大変でございますので、国によるしっかりとした支援をお願いしたいということになります。  また、このDXを進めるに当たっては、どうしても医療従事者、また患者さんサイドにおいてもなかなかこれに今対応できない方も実際にいらっしゃいますので、その辺りの方もしっかりと対応ができるように、混乱と支障がないような丁寧な進め方をお願いしたいと思います。  スライドの十二を御覧ください。  ここに御案内のスライドは、今年の四月から六月にかけて、紙カルテ、これは特例的に許可をされている診療所でございますが、紙カルテ利用をしている診療所に対しての今後の電子化に対しての対応の可能性についてアンケートをしたものでございます。  この電子化されていない医療機関というものは推計で四万七千ほどあるというふうに言われておりますが、その四万七千にアンケートをして、回答としては、ここにありますように五千四百六十六件から回答をいただいてございます。  これを見ていただきますと、その下の円グラフですね、五四%がこの導入がなかなかもう今後も難しいという結果が出てございます。これはなかなか現状としては、このDX、電子カルテを義務化していくという面においてはなかなかこれに対応できない、この人たちはどうなるのかということになると、恐らく診療をやめられるということになりますので、その地域を守っておられる先生方が少しでも引くことがないような形でその対応をお願いしたいと思います。  最後、スライドの十三ページを御覧ください。  この現状や今回の調査結果を受けてのDXに関しての考察とまとめが書いてございます。  時間の関係上全て読みませんが、まず一つ目の矢羽根、全てのドクターが、現状ですね、しっかりと医療が継続できるということを大前提でお願いしたいということ。二つ目の矢羽根、そして、特に電子処方箋等、オンライン資格確認以外の様々なDXの施策というものの導入化というのは、先ほどのスライドにもお示ししましたように、完全義務化ということはやはり適切ではないというふうなこと。そして、三つ目の矢羽根に関してですけれども、特にそういう先生方には、二行目の後ろからですが、紙カルテのままでも導入できる医療情報を電子的に共有できる仕組みというものの提供も極めて有用ですよということでございます。  病院におかれましても、特に、四つ目の矢羽根ですが、中小の要するに病院に関しましてはなかなかコストとそしてその労力の負担が大きいということで、ここの導入をいかにうまくするかということがポイントになろうと思います。そのためには国における大きな御支援をいただきたいということになります。  一番最後の矢羽根にございますが、先ほども述べましたとおり、工程表に余り縛られるということじゃなくて、その現状をしっかりと認識していただきながら、地域の医療提供体制がひずみが出るということがないような形でその推進をお願いしたいと思います。  私からは以上でございます。御清聴ありがとうございました。

小川克巳自由民主党

○委員長(小川克巳君) ありがとうございました。  次に、三原参考人にお願いいたします。三原参考人。

三原岳株式会社ニッセイ基礎研究所上席研究員

○参考人(三原岳君) ニッセイ基礎研究所の三原です。  今日は、こういう機会をつくっていただき、ありがとうございます。  今日は、医療法の改正案について、独立した立場、研究者としての立場で私見を申し上げたいと思います。よろしくお願いします。  少し、三週間ほど前からちょっとぜんそくの気が出ておりまして、突然せきが出たりするかもしれませんけど、お聞き苦しい点があったら申し訳ありません。よろしくお願いします。  資料を作ってまいりましたので、資料に沿って説明していきたいと思います。  一枚おめくりください。今日の内容です。今回の医療法改正案、大きな内容は、先ほど城守参考人が御説明いただいたとおり、新たな地域医療構想と医師偏在是正、それから医療DXだと理解しているんですけれども、私の方は、新たな地域医療構想の論点と医師偏在是正、この二つを中心的に述べたいと思います。その上で、後半は、介護、今介護の方も、老健局を中心に二〇四〇年を見据えた提供体制改革の議論が進んでいます。恐らく来年の通常国会に法律が出ると思うんですけれども、詳細はまだ固まっていませんけれども方向性は見えていますので、介護も加味して二〇四〇年の議論の上で、二〇四〇年の提供体制改革を語る上で、こういうところが足りないんじゃないかということを少し私見も述べさせていただければと思っております。  資料の二ページ目ですが、これが二〇二四年十二月に地域医療構想に関して厚生労働省の検討組織が取りまとめた報告書です。これを基に医療法の改正案が出されているということです。かなり広範な内容が盛り込まれていることはお分かりいただけると思います。  次、三ページ目ですけれども、これ、新たな地域医療構想の主な変更点としては、先ほど城守参考人からもありましたけれども、私自身も幾つかの変更点があると思っています。一つは、病床だけではなくて、外来や在宅、介護との連携を重視する、切れ目のない提供体制改革が意識されるようになったということです。新たに精神医療も位置付けることになった。それから、医療機関機能報告の仕組みをつくって、単なる病床数の調整だけではないということになったかなと理解しています。さらに、包括期とかいろんな新しい概念も出てきたということです。  私はこれは前向きに受け止めています。なぜかというと、これまでの地域医療構想は、ちょっと構造的な分かりにくさ、まあ欠陥とまでは言いませんけれども、分かりにくさがあったと私は思っています。具体的には、次のページ、四ページ目なんですけれども、地域医療構想は元々、過剰な病床の適正化で議論がスタートした、これはもう明白です。福田内閣のときにできた社会保障国民会議、ここで国際的に過剰な病床の適正化という言葉が盛り込まれていて、これが地域医療構想の淵源になりました。  ただ、厚生労働省の検討組織の方に検討が移ると、日本医師会を中心に様々な委員から、いやいや、切れ目のない提供体制の構築こそ大事であろうという指摘がなされたわけです。私はこれは前向きな変化だと受け止めています。なぜかというと、医療提供体制改革は当然、病床数の話だけではないはずです。なので、このスライドでいうと右側と左側、つまり過剰な病床の適正化と切れ目のない提供体制の構築と、両者をバランスを取る必要があると思っています。ところが、地域医療構想というのは全て病床数で語られています。具体的には、医療需要は全て病床数に置き換えて医療需要を推計していますよね。  それから、五ページ目見ていただきたいんですけれども、厚生労働省が地域医療構想の進捗状況を語るときというのは全て病床数です。元々、地域医療構想は百十九万床ぐらいになると言われていたのが今百十八万床ぐらいになるので、全体としては帳尻が合っているよねというような説明がなされていると思います。ただ、それでも急性期と回復期のバランスが悪いので二〇二五年から二〇四〇年に延ばすのであるという説明がなされていると思います。これ自身、私は全然間違っていない、そのとおりだと思うんですけれども、地域医療構想は病床削減のための政策ではないわけですよね。それにもかかわらず病床数で目標を管理しているというのが、ここに私は構造的な分かりにくさがあったと思っています。  少し戻っていただいて、三ページ目戻っていただきたいんですけど、その点で考えると、地域医療構想が外来や在宅、介護との連携とか、病床数だけではない価値観がいろいろ入ってきたというのは大変私は前向きに受け止めています。ただ、かなり地域医療提供体制全体をオーバービューすることになるということですよね。ただ、その分だけ、だから都道府県がどこまで対応できるのかという新しい問題が私は出てくると思っています。  衆議院の参考人質疑の方で、連立方程式を解くような難しさが都道府県にあるというふうに発言があったやに聞いているんですけれども、私もそれはそのとおりだと思うんですけれども、連立方程式が二次なのか、三次なのか、四次なのか示してあげないと、都道府県は解けないと思うんですよ。そこをもう少し都道府県にバックアップしてあげなきゃいけなくて、それは地域の実情に応じた体制整備というのは厚生労働省盛んに言っていて、私もそれは賛成なんですけれども、もう少し都道府県に、提供体制改革の全体像と、それぞれの改革の連動性みたいなことを説明してあげないと、都道府県なかなか対応できないんじゃないのかなと思っています。  六ページ目に、それぞれの医療提供体制改革の関係性を簡単にプロットしています。これ全ては説明できませんから、幾つかかいつまんで説明させていただきますけれども、例えば、地域医療構想とかかりつけ医機能報告というのは、当然、医療機関の役割分担の明確化で関係してくるわけですよね。それから、医師の働き方改革、私は中長期的にこれが一番影響出るんじゃないのかと思っていますけれども、医師の献身的な超過勤務で維持されていた急性期あるいは外来が縮小するということになれば、地域医療構想あるいは外来機能分化を進める方向に働くはずです。それから、大学病院から派遣されている地域の、地域の病院に派遣されている医師が引き揚げることになれば、これ、医師確保計画、医師偏在是正とは逆向きの方向になります。トレードオフの関係ですよね。  もちろん、地域でいろんな変化がありますので、国全体としてはこうだとしても、それぞれの地域でそれぞれの変化があると思いますので、そこは都道府県が見ていく必要があると思うんですけれども、こういった全体像を見せる必要が私はあるのかなと思っています。  まかり間違っても、地域医療構想は何とか係、医師確保は何とか係、医師の働き方改革は何とか係といって都道府県の中でばらばらに政策をやっていては、これは何の意味もありませんので、こういった全体像を見せながら都道府県に政策を立案していただく、あるいはそういったことができるような組織を開発していく、人材育成していく、そういうことが求められるのかなと思っています。  次、新たな医師偏在是正対策です。これが八ページ目、厚生労働省が示した報告書の概要になります。  九ページ目ですけれども、これが私の医師偏在是正に関する私見です。  これまでは、奨学金の返済を免除する代わりに地域での勤務を義務付ける地域枠、これをやっていたわけですよね。もちろんこれは一つの政策だと思うんですけれども、若いお医者さんだけに対策の負担を強いていたという矛盾が私はあったと思います。ただ、それが中堅医師のリカレントの教育、これがどこまで意味があるのか、どこまで効果があるのかというのは別問題としてあると思うんですけれども、医療界全体として偏在是正やっていこうと方向性が示された、このことは私は前向きに受け止めています。  さらに、重点医師偏在対策支援区域というのを都道府県が設定して、人口減少下でも守る地域をある程度明確にして、そこに資源と人と物を集中していくという考え方だと思うんですけど、これも私は前向きに受け止めています、二〇四〇年になってくると人口減少どんどん激しくなりますから。ただ、これ、都道府県がどこまで対応できるのかという、やはりその国と都道府県の関係、現場で起きることというのは想像しないといけないのかなと思います。  厚生労働省の政策って多くは通知で縛るわけですけれども、自治事務の通知というのは技術的助言です。ですから、都道府県は従ってもいいし、従わなくてもいいわけですよね。そこで、重点医師偏在対策支援区域というのを通知で縛れば、当然、都道府県は多くの地域を重点化、できるだけ多くの地域を重点医師偏在対策支援区域に指定しようとするはずです。私が都道府県の担当者なら当然そうします。そうなると、厚生労働省が考えている重点化というのはどこまで現場で実効性が保たれるのかというのはもう少し考えないといけないのではないかなと。そうすると、通知ではなくて、例えば政令、省令で、ある程度縛っていくということを考えないといけないのかなと思っています。  残り五分で、二〇四〇年の話をしたいと思います。  十一ページ目です。二〇四〇年のことを想像すると、明らかにこれから起きることは人材不足の深刻化、それから困難、複雑ケースの増加だと思われます。  十二ページ目、今、介護、福祉に関して厚生労働省の検討組織の方で今年検討したんですけれども、この検討結果のとりまとめです。  十三ページ目見ていただきたいんですけど、そこから抽出した部分です。地域を、中山間・人口減少区域、都市部、それから一般市の三つに分けて、それぞれ対応策を書いてあります。こういった方向性で介護保険法の改正案が来年出てくると思うんですけども、私が注目しているのはこの中山間・人口減少区域です。やはり、訪問系サービスは、回数を単位として評価すると、移動時間が長くなりますから、だからなかなか維持できないんじゃないかということが盛り込まれています。結果的に包括のような支払い方が大事ではないかということを言っています。  私は、これは非常に大事な選択肢だと、指摘だと思いますし、そういった方向性は避けられないのかなと。じゃ、医療の場合、医療もどうしたらいいんだろう、医療も同じようなことが言えるんじゃないのかなと思っています。  既に始まっている対策を簡単に並べたのが十四ページ目です。デジタル技術の活用、今年、今回の医療法の改正案もそれに組み込まれます。それから、多職種、多機関連携、それから事業者の協働、こういった政策が行われています。これは、国の政策を引き続きやりつつ、現場での取組、現場での運用改善が求められると思います。  私自身がもう少しこの辺強調した方がいいんじゃないのかなというのがこの後の話です。もう一つがプライマリーケアを中心とした改革ということです。やはり、切れ目ない提供体制改革をやっていく上では、ある程度幅広い健康、生活課題に対してはプライマリーケアが対応していくというのが有効ではないかなと思います。それから、医療機関の再編統合や、医療機関の役割分担が明確化が進めば、医療へのアクセスをめぐる格差が広がる可能性があります。そうなると、やはり幅広い生活、健康課題に対応できるプライマリーケアを中心とした提供体制改革ということになるのかなと思います。  ただ、これは、二年前、私もここで参考人質疑に参加させていただきましたけれども、ややもすると登録制とか包括払いの是非みたいな形になっていくんですけど、やっぱり必要なことは、総合診療医を育成するとか、今回もやっていますけれども中堅医師リカレント教育やっていく、現状やれることをやっていった積み上げの結果として制度改正を考えていく必要があるのかなと思っています。なので、これから、今年の四月から始まったかかりつけ医機能報告制度とか、日本医師会さんがやっていらっしゃるかかりつけ医機能研修制度ですか、こういったものも充実させていく必要があるのかなと思っています。  もう一つ、十六ページ目です。これ、総務省の研究会が今年六月に報告した、公表した報告書です。人口減少を見据えて、市町村の行政をてこ入れしていかなきゃいけないという考え方です。私もそれは全く同感で、人口減少で市町村の機能が下がっていく可能性が高いなと思っています。ただ、対人支援業務を都道府県にやってもらうのはなかなか難しいので、この対人支援業務はできるだけ現場に残しながら一部の事務を広域化するという、非常に、二つの方向性を同時に解決していかなきゃいけない難しさがあるのかなと思っています。なので、この市町村のてこ入れ策というのも、二〇四〇年、考えていかなきゃいけないんじゃないのかなと思っています。  そこは、だから、総務省の所管になると思うんですけれども、厚生労働省がもう少し、厚生労働省と全国知事会、それから教育が関われば文部科学省ですから、そういった関係省庁、関係団体と一緒に考えていく必要があるのかなと思っているところであります。  最後、十七ページ目なんですけど、これが私の一つのアイデアとして考えていることです。これは、別に全国一律にやる必要はなくて、人口減少が厳しい地域でやっていくことが一つ考え方としてあるのかなと思っているのが、例えば医療圏単位です。都道府県単位で広域化するというのは、ちょっと私大き過ぎる気がするんですよね。地域によっては、七十万ぐらいの都道府県であれば広域化できると思うんですけれども、全ての都道府県でそれを、要介護認定を都道府県単位でやるというのはちょっと難しいんじゃないのかなという気がしていますので、例えば二次医療圏単位を単位とした行政機構、これをつくって、これ、広域連合、一部事務組合、いいんですけれども、つくって、介護保険と、要介護認定とか保険料の徴収とかその保険料の算定とか、そういうところは行政機構に移譲しつつ、都道府県が持っている医療圏を二次医療圏単位のところに移譲して、そこで医療と介護と福祉を連携していくと。  さらに、これは強制ではできませんので任意になると思うんですけれども、人口減少区域で、ある程度医療あるいは福祉で協業化してもらう。そのときに、地域医療連携推進法人、社会福祉連携推進法人の枠組みを使う。その行政機構と契約を結んで、この地域で医療、介護、福祉を守ってくださいということを明確にする。そのときに、包括払いを支払うことによって、必要な医療、介護、福祉サービスが効率的かつ効果的に提供できるような、そういった仕組みが必要じゃないかなと私自身思っています。  ただ、これは、住民参加どうするのかとか、行政機構が複雑化するとか、報酬制度どうするんだとか、保険者との関係どうするんだという様々論点あると思いますので、一つのたたき台ではあるんですけれども、こういった形で、市町村の行政と医療、介護、福祉の提供体制どう改革していくのか、そういった点も私は必要ではないかなと思っているところであります。  私からは以上です。御清聴ありがとうございました。

小川克巳自由民主党

○委員長(小川克巳君) ありがとうございました。  次に、中尾参考人にお願いいたします。中尾参考人。

中尾一久一般社団法人福岡県私設病院協会会長/医療法人社団久英会・社会福祉法人久英会理事長

○参考人(中尾一久君) 福岡県私設病院協会の中尾一久と申します。  当協会は福岡県内の中小民間病院約二百四十病院が会員病院でございまして、まさに二〇四〇年に向けての高齢者医療が当協会にとっては一丁目一番地の問題でございます。また、私自身は、県内の久留米市というところで医療、介護、福祉を提供する医療法人と社会福祉法人の理事長をしておりまして、病院の中では、外来、それから入院、訪問診療、それから施設の嘱託医をしておりますので、本日は現場の実情をお話ししたいというふうに思います。COIはございません。  二ページ目、お願いいたします。  本日の話の内容でございます。一つ目は高齢者救急医療の現状と将来予測。それから二番目に、プライマリーケアの介入により重度化による入院を予防できる可能性がある疾患群、ACSCs。それから三番目に、医療・介護連携とICT、医療・介護DXのお話。最後に、昨今問題になっています医原性のサルコペニア。サルコペニアというのは、加齢に伴う筋肉量減少と筋力低下の問題のことでございます。これについてお話をさせていただきます。  三ページ目、お願いいたします。  二〇四〇年に向けた医療、介護の課題でございます。もうまさしくキーワードは八十五歳以上の高齢者ということで、課題をここに列記しておりますが、八十五歳以上の高齢者が急増する、それから、要介護認定が約六割、医療と介護、リハビリが同時に必要となるということでございます。それから、高齢者のいわゆる施設からの救急患者が増加し、在宅医療の需要が増えます。それから、二〇四〇年には診療所が激減する地域が出てきます。一方で、入院患者さん、主な入院疾患はおおよそ実は決まっておりまして、外科的手術は少ない傾向、それから軽症、中等症が多い傾向でございます。また、これも問題でございますが、高齢者施設と医療機関の連携がいまだ取れておりません。それから最後に、サルコペニアの話です。  四ページ、お願いいたします。  これは、八十五歳以上の高齢者のいわゆる入院した患者さんの上位疾患五つ、左の赤で囲んだところでございますが、一番、肺炎、二番、心不全、三番、誤嚥性肺炎、四番が股関節、大腿近位の骨折、五番が腎臓、尿路感染症、これがもうベストファイブでございます。一つだけ赤字で書いています股関節・大腿近位の骨折が外科的な治療が必要だということでございます。  五ページ目。  高齢者救急医療を減らすための対応策としまして私考えておりますのが、八十五歳の高齢者に対してどのような考えでやるかと。これはまさしく先ほど申し上げています予防的介入、ACSCですね。で、誰が。総合診療の技術、考えを持ったドクター、歯科医師、それから、できるなら特定行為修了者の看護師を含む医療、介護の多職種ということで、何をするかというと、入院を、緊急入院を減らすために疾病の予防、重症化を防ぐということでございます。  六ページ目、お願いします。  そのために、私は三つの重要な視点というのをここに書かせていただいています。一つ目がACSCですね。二つ目が医療、介護の連携、ICT、DX。三つ目が、高齢者というのは多疾病罹患、たくさんの病気を一人で抱えておられますので、医療と介護が同時に必要であるという考え方。この三つの視点が大事だと私は思っています。  七ページ目。  これは年齢別の救急搬送人員の構成比の推移ですが、令和六年度は六十五歳以上の高齢者が何と六割を占めるということでございます。  八ページ目、九ページ目をお開きください。  これは福岡県のデータでございますが、最近十年間における救急活動の推移でございますが、救急出動、それから搬送人員、それから救急車の数は右肩上がりでございますが、九ページ目の赤で囲んだところ、実は救急隊員数の数がコロナ後、がたっと落ちているんですね。これは問題でございます。  それから、十ページ目。  高齢者施設におきます救急搬送の実態調査なんですが、高齢者施設、特に医師のいない介護老人福祉施設、特養ですね、これが約三〇%。それから、こちらも医師のいない有料老人ホーム、特にサ高住が最近特に増えてきております。ここからの救急搬送も多うございまして、どちらも医師がいない、場合によっては看護師もいないというところで、あるいはもう全くの素人の方が救急車を呼ぶという事態が考えられるわけでございます。  それから、十一ページ目。  実は、ドクターの高齢化も進んでいるということです。病院と診療所、僅かにドクター増えておりますが、六十歳以上のドクターが、何と診療所ではもう五〇%以上になってきている。  続きまして、十二ページ目、十三ページ目です。  近畿地方におきます現在の診療所医師数と二〇四〇年の見込みのスライドでございます。左側が二〇二二年、右側が二〇四〇年でございます。一応、ドクターが八十歳で引退して、新規の開業がないという前提での予測でございますが、人口が約一二%減る、でも実際のその診療所の数は半分になるんですね。下の十三ページ、四国においては全ての県が半分以下に診療所がなると。  次、十四ページ目、お願いいたします。  高齢者施設と医療機関の連携体制の話なんですけど、一番上の介護老人福祉施設におきましてはたかだか六割、連携を結んであるのがですね。軽費老人ホームにおいては五割も行かないんですね。これだけ連携ができていないということです。  これまでのまとめをちょっと一ポツから四ポツまで書いていますけど、さあ、どうしましょうという話でございます。  十六ページ、お願いいたします。  これは、私どものグループ内における医療・介護連携のお話と、その実際の話を少しかいつまんでお話をしたいと思います。  十七ページ。  私どものグループは久留米市におきまして創立六十一年目でございまして、介護と医療のベッドが約五百五十、そのうちに医療ベッドは約百床でございます。約二か所において展開をしております。  十八ページ目、お願いします。  私どものグループの元々の理念は、医療、介護、福祉の一体的提供と、いわゆる地域共生社会、町づくりということでございます。特徴は、グループ内での医療、介護、福祉の連結と融合、それから情報共有ツール、これKIICSと呼びますけど、電子カルテ、全ての施設で電子カルテが見られるというKIICS。それから、あとはウエルビーイングと健康ケアに力を入れております。最後に、約十年間、グループ内全ての施設の身体拘束ゼロでございます。  十九ページ目。  改めまして、久英会グループのアウトカムは、当初から高齢者救急入院を減らすということで、まさしくこのACSCsを展開しておるということです。キーワードは、戦略としまして医療、介護、福祉の融合、それから戦術は、いわゆる医療機関と介護の施設を物理的に廊下で結びまして、機能としてのツール、情報共有ツール、KIICSを展開しているということでございます。  二十ページ、お願いします。  医療、介護、福祉の連結と融合、循環ということで、これ私が考えていることでございますが、医療、介護、住まいにはやっぱりしっかりとした縦串が必要だというふうに思います。その縦串というのは、連携パスであったり、あるいは、後ほど御説明をしますけど、はこだて医療介護連携サマリーだったり、歯科歯科連携だったり、ケアマネジャーの存在だったりすると思いまして、この縦串がしっかりして一気通貫であって、これがぐるぐるぐるぐる循環するというのが高齢者医療、介護というふうに思います。  その次、二十一ページ。  その一例をちょっと御紹介いたします。私どものグループの建物の一体化ということで、高齢者施設、これ特養、サ高住、グループホームが建物の中にあるんですけれども、そしてその反対側にデイサービスという建物があって、そこの二階にクリニックを約十年前からここに展開しております。  めくっていただきまして、二十二ページ、二十三ページがその写真なんですが、このように廊下で二つの建物をつなぎまして、特養からすぐもうクリニックを受診できるという形にしておりまして、下の待合室、二十三ページですね、ここのクリニックの特徴は歯科を入れているんですね。内科と歯科と一緒に入れております。この歯科を入れる理由は、誤嚥性肺炎を防ぐために入れておるわけでございます。  二十四ページ。  この機能の一体化ということでちょっとまとめておりますが、高齢者施設とクリニックを一体化することで、特養を実は医療機関化したということでございます。このような取組を当グループ内で行っておりますので、これは参考資料を御覧いただくと有り難いです。もうこれもまさしくACSCsというふうに私は考えております。  それでは、この機能ですね、機能の一体化をどうしたかというと、二十五ページ、グループ内の情報共有システム、このKIICSということを構築しました。  二十六ページ、お願いいたします。  これが久英会統合ケアシステム、KIICSでございまして、全ての施設から患者さんの情報、利用者の情報を見ることができるということでございます。  では、どのような情報が必要かということで、ここで、はこだてサマリーが出てくるわけですけど、リハビリ、栄養、嚥下、排せつ、ACP、これが高齢者にとって最も必要な柱でございます。これがこのはこだて医療介護連携サマリーの中にきっちり入って、これがぐるぐるぐるぐる回っていくという非常に優れたものでございます。  二十八ページをお願いいたします。  それでは、私ども同じグループ外の診療所とはどんなふうに連携しているかということでございますが、このMクリニックとはこのバイタルリンクというICT、また別のICTで連携しております。  その中で何をしているかというと、在宅あんしんサポート隊というのをつくっています。これは医師の働き方改革にもつながるんですけれども、二十四時間三百六十五日、ずっと医師が診ることはできませんので、例えば月曜から金曜まで毎日、夜は違うドクターをちゃんとあてがって、あるいは日曜、祭日も違うドクターをあてがって、バックアップ体制をつくって診ているということでございます。  三十ページ、お願いいたします。  そこで、バイタルリンクとこのあんしんサポート隊のまとめということでございますが、このあんしんサポート隊の導入は、医師の働き方改革の一助にもなっていますし、訪問看護ステーションの安心にもつながっています。確かに入院も減っております。ですから、これはもうまさしくACSCというふうに考えております。  それから、このバイタルリンクの導入で随時情報が入ってくるものですから、若干医師の往診数は増えましたけど、サポートする側にとっても、利用者のタイムリーな情報が瞬時に入りますので、迅速な報告、指示を可能にして、入院患者さんを減らすということになっております。  三十一ページ。  改めてACSCのお話をちょっとここでさせていただきますが、この概念は約二〇〇〇年頃に出た概念でございまして、医療費削減につながるものとして、欧米、オーストラリアで始まったものでございます。二ポツ目のように、高所得国における入院の五%から一〇%を占めておりまして、多くの国でプライマリーケアの質の指標として使用されているという代物でございます。  三十二ページ、お願いいたします。  これは分類でございます。  一つ目、効果的な管理によりまして急性増悪を予防できる慢性のACSCs、これ、ぜんそくや高血圧。これ実は熊本済生会病院がまさに展開しているものでございまして、具体的には、連携しているクリニックの患者の疾病コントロールをして、いわゆる緊急入院を減らしているということであります。  二つ目、早期介入により重篤な進行を予防できる急性ACSCs、肺炎や腎盂腎炎の予防ですね。これがまさしく私どもがやっているACSCsでございます。  三つ目が、予防接種あるいはワクチンですね、これを打つことによって、肺炎、インフルエンザや肺炎を予防すると、こういう三つの分類があるわけでございます。  改めまして、三十三ページ。  高齢者医療におけるACSCsの概念と役割ということで、急性期、包括期、在宅、施設からの入院を少なくする、あるいはなくすというのがこのACSCの概念でございます。  三十四ページ。  実は、六十五歳以上の高齢者が非常に、低栄養の割合が非常に高くなっております。男性では一二・二%、女性で二二・四%で、八十五歳以上になると更にそれがひどくなるという現実があるわけでございます。高齢者は、実は味覚の有病率が非常に高くなって、食欲低下や低栄養状態を惹起し、フレイル、サルコペニアに至るということで、問題は一つは、減塩食というのが一つ問題でございまして、それで食事量が落ちて、それで栄養不足が進行する。それにリハビリをするものですから、なおさら低栄養が進行する、サルコペニアになるということでございます。  三十六ページ、お願いいたします。  実はこのことを受けまして、私、私どもの病院の中で、うちはどうなんだということで調べたのがこれでございます。患者さんは四百五十五名、平均年齢が八十・五歳。入院中だったから、退院時と入院時の体重の差ですね、体重の変動分布を示しております。左側がプラス十というのは十キロ太って退院したということ、右側がマイナス九・二というのはマイナス九・二キロ、減って退院したということでございますが、私は、これは皆さん全員退院されたわけでございますけれども、下腿の周囲長、これが栄養状態を反映しているものでございます。ですから、下腿の周囲長が増加するということは栄養状態が改善しているというふうに取ります。ここの赤枠で示しているのがまさしく下腿周囲長が増加したというところでございまして、何とかリハビリ病院の面目をここでもっている、保っているというところでございました。  それで、最後に、医原性サルコペニアつくらないためにということで、ここもポイントでございますが、やっぱり高齢者においてはリハビリと栄養はセットで同時にやらなくちゃいけないということ。それから、これちょっと表現が余り良くないんですけれども、まずい治療食を提供しても、食べなければ何にもならないということですね。それから、高齢者においては治療食という概念をもう捨てて、おいしい、もう完食できる食事を提供したらどうかと。  それから、高齢者において嚥下困難者が非常に多いんですね。ですから、嚥下調整食は非常に必要でございます。ただ、今、全く診療報酬ではこれ付いておりません。そして、もう一つ、栄養補助食に関しても付いておりませんので、ここを何とか考えていただくと有り難いな。これは、もちろん若い世代の方には生活習慣病対策がありますので、またちょっと考え方別でございます。  最後に、余りこれここでお話ししたくない資料でございますが、うちのグループの栄養部門の収支を、二〇二四年度、一年間どうだったかと見ましたら、一日当たり約千食なんです、提供しているのが。何と赤字が年間九千百五十四万円ということで。  以上で発表を終わります。ありがとうございました。

小川克巳自由民主党

○委員長(小川克巳君) ありがとうございました。  以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。  これより参考人に対する質疑を行います。  なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。  質疑のある方は順次御発言願います。

石田昌宏自由民主党

○石田昌宏君 自由民主党の石田昌宏と申します。  今日は、三人の参考人の皆様方に、医療法につきまして大変示唆深いお話をいただけたと思います。本当にありがとうございます。  その中で、城守参考人は、地域医療構想に関して地域医療介護構想という言葉を使っていらっしゃいましたし、三原参考人も、お話の中では直接出なかったんですけれども、資料の方で一番終わりの方に、集住ですかね、そういったお話出ています。中尾参考人につきましては、まさしくその地域医療構想の具体の話をしていただいたと思いますので、私の方からも、その地域医療介護と言った方がいいでしょうかね、地域医療介護構想についてお話をお伺いしたいというふうに思っています。よろしくお願いします。  まず、中尾参考人には、中尾参考人は御自身の今お話あったような医療法人、福祉法人で、本当に医療、介護、福祉の連携、また暮らしとの連携、暮らしを支えるということをずっとやってこられた話聞きまして、非常に感銘を受けました。こういった活動が全国に広まっていくことはとても重要だというふうに思っています。  特に、人口減少が甚だしい地方の方では、まさにこれが必要だというふうに考えていますし、ある意味、地方の町づくりの中心に病院が置かれていくんだろうなということを考えています。いろんな地方回っていますと、特に普通の市や町だと、もう景色見ると、大体一番ばあんと大きな建物って、今、中核の病院になっています。もう病院が一番景色が、一番高いところから見えるような感覚でいると思います。人の動きも、昔は役場とか町の中に移動があったんですけれども、最近は病院に向かうバスとかタクシーは最後までなくならないといった状況もあると思っています。まさしく人口が減れば減るほど医療機関、病院が中心になってきているなと思います。  また、高齢化や人口減少が進めば進むほど働いている人がなかなか増えないというか減っていくので、より効果的、効率的な職員の活躍が必要で、そうなると、病院は病院で働くとか福祉は福祉で働くとかってやっているのがちょっと現実的ではなくて、全体を統合しながら、今日は病院で働くんだけど、あしたは特養ですよ、またあさっては在宅ですよとか、そういった働き方をしないと現実的に人が回っていかないという意味もあると思います。  さらに、現実いろいろと見てみると、中尾参考人がおっしゃっていることになっているなというふうに思うんですけれども、高齢者はやっぱり移動の手段がなかなか限られてきて難しくなってくるので、中核的な病院のそばにやはりサ高住とか有料老人ホームとか、まさしく住宅がだんだん移動というかでき始めてきていて、その人口がちょっとそういった場所に集まってくると、そのそばにコンビニができたりとかスーパーができたりとかしています。  そういった病院のそばに人が集約してくると、今度は逆に病院の方も、病気にならないように健康事業をやっていったりですとか介護予防に取り組んだりとか、いろんな地域の住民の生活の向上というか維持のための活動も始まっています。多角的になっています。  そういった意味で、そういったモデルをこれから推進していくためには、医療や福祉だけとして捉えるんじゃなくて、つまり、予算でいうと、地域医療介護総合確保基金とかで考えていくだけじゃなくて、まさに地方創生交付金ですとか町づくりのお金というのをどう医療全体、またその複合体で考えていくかということが重要だというふうに思っています。  あともう一個の視点としては、さらに、災害が起きたときには病院というのは必ず電気がついていたりとか、人がいますし、そこに人がどうしても避難、集まってきます。ですから、地域のそういった病院を災害の拠点として明確に位置付けた上で、ただ頑張りなさいという話ではなくて、むしろ災害対策として耐震化に臨むとか、防水の設備造るとか、電気や水道の複線化をするですとか、それも、患者さんのためというよりも集まってきた地域住民のためですから、そのための備蓄も必要で、薬だけじゃなくて食料とか日用品ですとか、場合によってはエネルギーですね、そういったものも住民のために病院に備蓄しておくといった仕組みとしては、災害の予算をもっと活用していくということもあると思います。  そういった意味合いで、町づくりを今後病院を拠点として行っていくといった観点で、それを実践なさろうとしていらっしゃる中尾参考人から、まずは御示唆いただけたら有り難いと思います。よろしくお願いします。

中尾一久一般社団法人福岡県私設病院協会会長/医療法人社団久英会・社会福祉法人久英会理事長

○参考人(中尾一久君) 石田先生、ありがとうございます。  私どものグループのもう理念が当初から、医療、介護、福祉の一体的提供と町づくりというのを最初から掲げております。これはどうしてかというと、やっぱり医療、介護、福祉だけでなくて、そこを中心に、今、石田先生がおっしゃったように、もういわゆる地域共生社会ということまでやるのが今後のいわゆる病院とか施設に求められているものじゃないかなと私は思っております。  実は今、病院、施設が非常に経営が苦しい状態でございますが、これに関して、やっぱり国民の皆様方にも理解を得たいというふうに思っておりますけど、理解を得るために必要なものがこの町づくりだと私は思っているんですね。この町づくりを我々がすることで国民の理解が得られて、そしてしっかりとした地域共生社会がやっぱりでき上がってくるんじゃないかなと思っています。  ですから、近くに中学校があり、バス停ができて、いわゆる買物ができるところができてということで、今までだんだんだんだん、そういったことの集約ができていなかったんですけど、それが今からできるものと信じて私は取り組んでいきたいと思っています。  以上でございます。

石田昌宏自由民主党

○石田昌宏君 ありがとうございます。まさしく思いを同じにしたかなというふうに思っています。  今お話の中でも学校ってありましたけど、確かにそれで教育ですとか、ひょっとしたらエンターテインメントとか、そういったものもひょっとしたら集まってくるのかななんて思いながらお話を聞かせていただきました。その方向、是非私たちも進めていくように努力できたらというふうに思います。  同じ観点で三原参考人にもお伺いしたいんですけれども、特に地方自治体の役割なんですけれども、それぞれの法人がそれぞれの法人で努力するだけだとなかなかうまく町づくりという点では一体化できないと思います。やはり、医療、介護、福祉、それぞれの運営主体が連携するとか、場合によっては経営を統合していくとか、そういったことが必要であるんですけれども、それぞれの主体で考えてというと、やはりいろんな利害関係出たりとか、難しいと思うんですが、やはり地方自治体は地域全体を責任持っているわけですから、地方自治体のリーダーシップというのは極めて重要だというふうに思いますが、そこをうまく持ってくるようなことに対して御示唆をいただけたら有り難いと思います。

三原岳株式会社ニッセイ基礎研究所上席研究員

○参考人(三原岳君) 御質問ありがとうございます。  ちょうど私、実は一昨日、昨日と岡山県の美作地区を視察に行ったんですね。ちょうどそこは町役場と診療所と地域包括支援センター、図書館をほぼ同じ、中心部に集めたような町でした。  なので、病院を中心にという地域もあると思うんですけど、診療所、先ほど石田委員おっしゃっていたように図書館とか地域包括支援センター、様々なところを拠点化していくことは大事なんだろうと。そこにサービス付き高齢者住宅とかをつくっていくというのが、私の今先生に質問いただいた集住というイメージです。  住民に選択肢を示していくということだと思うんですけれども、その市町村、都道府県がやるべきことというのは、やはりその人口が減っていくのでもうこれ以上はその施設が守れない、あるいはもう患者が減っていくというようなことを示していって、住民、医療・介護従事者の理解を求めていって、少しずつ理解を深めていく、で、合意形成していく。まあ地道なやり方しかないのかなと私自身思っているところであります。

石田昌宏自由民主党

○石田昌宏君 ありがとうございました。  確かに病院にこだわる必要はないと思います。また、行政の仕組みを逆に空いている病院の部屋に持ってくるとか、一体化していくというやり方もあるのかななんて思いながら聞かせていただきました。様々な取組があるんですけれども、そのサポートも私たちの役割かなというふうに思います。  もう一つ、その流れで城守参考人にもお伺いしたいんですけれども、自治体のリーダーシップがあるとはいえ、現実的に動かしているのは現場で働く者だというふうに思っています。  城守参考人の資料を読んでいると、御自身の医師会のことを地域にどっぷりつかっているといったような表現の書かれた資料があったんですけれども、まさしく現場をリアルに引っ張っていく立場で様々な情報発信や取組をなさっているんだというふうに思います。  その観点から、地域をリアルに語っている視座を持って医師会自身が町づくりにどのように関わっていくのか、お話しいただけたらというふうに思います。(発言する者あり)

小川克巳自由民主党

○委員長(小川克巳君) 挙手をお願いします。

城守国斗公益社団法人日本医師会常任理事

○参考人(城守国斗君) ありがとうございます。  今、お二人の参考人のお話もお聞きしながら考えていたわけですが、一定、日本の要するに医療提供体制というのは民間主導でございますよね。先ほどお二人がお話しされておられたのは、一定程度、その町が一定規模があって、医療機関として運営が成り立つということが前提であろうというふうに思います。  そのような都市においては、一定程度先ほどお話があったような取組をされていくということが非常に重要になると思うんですが、今後更に地方においては人口が減少していかれる地域が多くなってくると思います。そうした場合に、そこにおいては民間の要するに医療機関では運営がもう成り立たなくなるというふうな地域というのがやはり出てくると思うんですね。そうした場合に、ここを、ここの医療提供体制をどうするのかということもこれ大きな喫緊の課題になろうと思います。  もちろん、医師会が、先生が今御質問された点では、一定程度医師会が要するに運営できる範囲内においてはそこをしっかりサポートしていくということを我々もやっていくということになるわけですが、その民間もなかなかもう運営ができなくなるという状態になった場合に、その地域の医療提供体制においてはやはり公立がメインとなってしっかりとそこをサポートしていただく。これは、公立病院がその巡回診療をしていただくのか、それともMaaSとかオンライン診療も組み合わせた形で医療を提供していくというふうなことをしていかなければならない地域が今後出てくる、増えてくるということを我々は懸念をしてございます。  これに対して……

小川克巳自由民主党

○委員長(小川克巳君) 時間が過ぎておりますので、お答えは簡潔にお願いします。

城守国斗公益社団法人日本医師会常任理事

○参考人(城守国斗君) はい、失礼しました。  ですので、我々としては、その点に関して、国にこの地域においてもしっかりとした提供体制ができるというような形での支援をお願いをしているというところでございます。  以上です。

石田昌宏自由民主党

○石田昌宏君 時間です。ありがとうございました。

小西洋之立憲民主・社民・無所属

○小西洋之君 立憲民主・社民・無所属の小西洋之でございます。  参考人のお三方の先生方、お忙しい中にこうした御質問の機会を、心から私も御礼を申し上げます。  是非、お三方の先生方にお伺いさせていただきたいんですが、ちょっと私の持ち時間十分しかございませんので、一、二分ぐらいで簡潔にお願いをできればと思います。  まず、城守参考人に御質問させていただきます。  資料の三ページで、病院や診療所の経営の状況ということについてお示しをいただいております。私ども立憲民主党も、医師会の先生方、部門会議などお越しいただいてヒアリングもさせていただいているんですが、もう一方で、財務省の財政審の報告などについてもヒアリングをしております。  この利益率を財務省なんかは平均値で出してくるんですけれども、中央値というものを見たらどうかというようなこと、我々、一般国民の皆さんの年収も平均だと五百四十万円ぐらいのが中央値だともっと下がって四百万円ぐらいだとかというようなこともありますけれども。  まず城守参考人に、まさに賃金と物価のこの高騰の中で、各地域の診療所の経営がどのような状況になっているのか、具体例などを交えて御教示いただければと思います。我々のヒアリングでは、診療所の先生の、院長先生が、もう自分のお給料、自分の人件費を犠牲にしてスタッフの皆さんの人件費を賄っているというようなところもあるというふうに聞いているんですが、今の診療所の経営の実態について教えていただけますでしょうか。

城守国斗公益社団法人日本医師会常任理事

○参考人(城守国斗君) お答えいたします。  まず、現状でございますが、診療所の状況を全体的に見ますと、減収減益というのがその正確な状況を表しているかなと思います。この平均値と中央値、さらには最頻値というのもあるわけですが、やはりその実態を表すという点においては、中央値というもの、ないしは最頻値というものが現状を表している指標としては一番我々は適切なのではないかなというふうに思っております。  以上です。

小西洋之立憲民主・社民・無所属

○小西洋之君 分かりました。ありがとうございました。  一方で、それぞれの医療機関の経営を支えていただくためには、今回、補正予算、政府用意して、我々立憲民主党も経済対策の提言をして、我々は運営費と人件費の両方をしっかり見るというので二・三兆円というのを打ち出したんですけれども、政府にも一定の考慮をしていただいていたんじゃないかというふうには思いますんですけれども。  この診療報酬について伺いたいんですが、二年に一度の改定でございますので、今のようなこの物価の高騰、また、アベノミクス以降、円安の影響ですとか、これまでにない物価の上昇が加わっているわけですけれども、診療報酬が抱えるこの二年に一度という構造問題、これは与野党を超えてやっぱり課題があるんじゃないかというふうに思っているんですが、診療報酬の在り方について、どのような問題意識、またどういう改革の方向性があるとお考えになっていますでしょうか。

城守国斗公益社団法人日本医師会常任理事

○参考人(城守国斗君) お答えいたします。  先生の御質問に関しましては、これまでの診療報酬改定、御案内のとおり二年に一度となってございました。要するに、物価がこのように激しく変動する以前においては、この診療報酬というのは、改定をして、その年の改定の影響を見て、そして検証してという作業を中医協というその場所で行うということを考えますと、やはり本体改定は二年に一度というのが一定適切であろうと。本体改定というのは技術を評価する改定でございます。  ただし、この昨今の物賃の変動の割合というものは大変激しいものがございまして、それが今回の病院、診療所の経営状況の悪化につながっているということを考えますと、この物価と賃金のポイント、ことに関しましては、やはり毎年その部分だけ要するに調整を行う改定を行うべきではないかというふうに我々は考えてございます。  以上です。

小西洋之立憲民主・社民・無所属

○小西洋之君 ありがとうございました。  では、今度、三原先生に御質問させていただきたいと思います。  いただいた資料で、今度の地域医療構想とその他の医師確保計画など、連立方程式という言葉も引用いただいておりますんですけれども、私も、先般、本会議の代表質問で厚労大臣に質問して、余り答えがよく分からなかったんですが、今回、地域医療構想が上位概念になり、医療計画はその実行計画であると。じゃ、一体、その医療計画の実効性確保ですね、救えるはずの命や健康をしっかりと守っていく、そういう実効性確保に当たって、地域医療構想が上位概念になって医療計画にどういういいことがあるんですかという質問だったんですけど、いや、麻酔科医の確保とか何かいろんなこと、ということを何かおっしゃられていたんですが、先生から見て、今回の改革、医療計画の実効性の確保の観点などにおいてどういう意義があるというふうにお考えでしょうか。

三原岳株式会社ニッセイ基礎研究所上席研究員

○参考人(三原岳君) 御質問ありがとうございます。  まず、私が前向きに受け止めているのは、城守参考人もおっしゃっていたとおり、医療と介護ってやっぱり一体的に私は考えなきゃいけないと思いますので、そこにその上位概念、医療計画の一部だと都道府県の医療の、医療行政のコントロールだけになってしまいますので、それが地域医療構想が医療計画の上に行ったことによって介護も加味できるようになった、あるいは今後、高齢者住宅とかそういったところも加味できるようになったと、そういったところは私はプラスなのかなと私自身受け止めているところであります。  ただ、医療計画自体は、日本は民間中心の提供体制ですので、都道府県が何か計画に盛り込んだからといってそれが実効性を伴うものでは元々ないと私は理解しています。だから、策定プロセスこそに私は意味があると思っていますので、そこは民間医療機関の経営者あるいは医師会と一緒に都道府県が医療計画を作ることによって、あるいは新たに地域医療構想を作ることによって、ビジョンを共有して、目指すべき方向も同じ方向を向く、このことに意味があるのかなと私自身は思っているところです。

小西洋之立憲民主・社民・無所属

○小西洋之君 三原先生、ありがとうございました。  重ねて、まさに今先生御指摘の地域医療構想は、その策定プロセス、地域のこの共同の取組、私も実は同じ思いでございまして、第八次医療計画、今ロジックモデルでやることになっているんですが、これ実は、済みません、私、仕掛け人でございまして、二〇二一年の医療法改正の附帯決議、この厚労委員会の附帯決議でそれを取らせていただいて、それを厚労省に横展開、一般化してもらっているんですが。  それで、これもこの間から厚労省とここで議論していて、ちゃんとした答弁もらえないんですが、先生の御指摘のとおり、医療計画は知事の計画ですので、県の職員ですね、県庁職員というのが非常に大事なんですけれども、でも、県庁職員、医療政策の専門家でもありませんし、城守参考人や中尾参考人のような団体の代表者の方だとか地域の立派な臨床、経営の先生方と医療政策について議論するというのはなかなか容易なことではなくて、そうすると、例えば各大学の医学部にこの医療計画の評価、分析の講座なんかぐらい設けて、そこにお医者様とかいろんな方々と、県の将来、医療計画を担う人が一緒に学んだりとか、何かそんなことをして、県の人事の戦略的な人事として医療計画を策定し評価する、できる能力のある県職員を育成する必要があるんじゃないかというのを一生懸命言っているんですが、厚労省の答弁いまいちなんですが、先生の御見解をお願いいたします。

三原岳株式会社ニッセイ基礎研究所上席研究員

○参考人(三原岳君) 私も同じ意見です。  これまでの厚生労働省のやられていること、これ自体、私は否定する気はないんですけれども、どちらかというと、企業経営でいうとプロダクトオリエンテッドな、つまり国の政策はこうなっていますからこういう形でお願いしますという、その自分たちのやっていることを紹介する行政説明が多いです。これは私自身意味があると思います。  ただ、やはりその地域の実情に応じた体制整備というのは、都道府県職員が自ら仮説を立てて自ら動かなきゃいけないわけですね。ここが難しいところです。意識を変えてもらわなきゃいけない、私はできると思うんですけれども。その一つのツールとしてロジックモデルを私は使えばいいと思っています。  実は、藤田医科大を中心とした市町村支援のプログラムをもう七年ぐらいやっているんですけど、実はこの三年使っているの、ロジックモデルです。それを市町村職員が地域包括支援センターとか様々な職員と一緒につくることに意味があるんですね。一人の職員がロジックモデルをつくっても実は何も意味がないと思います。それは、医師会の関係者、医療機関の経営者と一緒にロジックモデルを都道府県の職員が対話ツールとして使うことに私は意味があると思っています。

小西洋之立憲民主・社民・無所属

○小西洋之君 では、最後に中尾参考人。  大変この医療、介護、福祉の取組、深く私も感動して敬意を表させていただきたいと思います。  こうした取組を、やっぱり参考人が御指摘のようにこの共生社会でこれから日本は営んでいかなきゃいけないと思うんですが、そのためにはどうしても国民の皆さんにどこかでやっぱり国民負担ということを真剣に我々政治が訴えなきゃいけないんですけれども、そうした政治が国民の皆さんに負担を、やむを得ない負担をですね、無駄の削減はしますけれども、いけないときに、是非先生のような医療従事者の皆様と共同でそういう訴えができたらいいなと思うんですが。それは我々の責任なんですが、ちょっとそういう共生社会のためのあるべき医療、介護、福祉の財源の在り方などについて、参考人の御意見をお願いいたします。

中尾一久一般社団法人福岡県私設病院協会会長/医療法人社団久英会・社会福祉法人久英会理事長

○参考人(中尾一久君) 具体的なお答えはちょっとできないんですけど、ただ私どもができるのは、やっぱり患者さんあるいはその地域の方々を仲間に入れる、味方にする、もうこれが私たちがしなくちゃいけないところだろうと思うんですね。いわゆる治療する側と治療される側が相対する関係じゃなくて、一緒の仲間になるということが大事。そういう中からそういう連帯意識、それから経済的な役割なんかも浸透してくるんじゃないかなと思います。  以上です。(発言する者あり)

小川克巳自由民主党

○委員長(小川克巳君) 小西洋之君。

小西洋之立憲民主・社民・無所属

○小西洋之君 失礼しました。  ありがとうございました。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみです。  本日は、三名の参考人の皆様、ありがとうございました。  それでは、まずは中尾参考人にお伺いしたいというふうに思います。  もう中身は触れません。今日陳述いただいた内容、本当に私もまさしくそのとおりだなというふうに思いながら聞いていました。  特に、最近、私自身、自分も来年五十になるんですけれども、未婚率が高まる世代であったりとか、あと、子なしで高齢を迎える世代の入口になっているなというふうに思っていて、正直、施設から在宅へというところがもうそもそも難しくなってくるんじゃないかというのが、ライフスタイルだったり、周りの世代の仲間を見ていて感じているところなんですね。  そうなったときに、やはりこの住宅と医療と介護というところが近くにあるということは私も標榜していて、今後の、来年の法案で出てくるであろうと言われている二〇四〇年に向けてのその介護の在り方というところをどうしていくかというところを今党内でも話しています。  もう端的に聞きます。今日、栄養部門のところの赤字が課題だというところはもう明確におっしゃっていただいたんですけど、今日、この委員会室いて誰もこの話否定しないのに、なぜこれが広がらないのかという課題を、たくさんあると思うんですけれども、今日述べていただいた中でも幾つかあると思うので、是非そこを陳述いただければと思います。

中尾一久一般社団法人福岡県私設病院協会会長/医療法人社団久英会・社会福祉法人久英会理事長

○参考人(中尾一久君) 栄養以外の課題ということですか。課題は挙げたら本当に切りがないんですけど、できることから、できるものから始めていくということが私どもの考え方で、例えば高齢者が自宅で住むことができなければ、例えば今おっしゃったようにサ高住をつくる、有料老人ホームをつくる、でも、そこには介護だけでは無理なんですね。やっぱり医療と介護はセットで行わなければならないので、私どもができることって本当限られておりますので、やっぱりその高齢者を見るためには、とにかく医療と介護、福祉がセットで見る、見させてもらうということを理念として私ども続けておりますので、そこが一番ポイントだろうと思います。  以上です。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 ありがとうございます。  次に、三原参考人にお伺いしたいというふうに思います。  今の課題というところの中で、やはり私は、医療は都道府県、介護は市町村というところが一つのハードルになっているんではないかというところ、感じておるところです。今日幾つか御提案はいただいたんですけれども、改めて、ここが連携していくところのキーポイントというところ、重なってもいいので、改めて陳述いただければというふうに思います。

三原岳株式会社ニッセイ基礎研究所上席研究員

○参考人(三原岳君) 御質問ありがとうございます。  地域医療構想ができた時点で、私はそこが論点になるだろうなと思っていました。なぜかというと、地域医療構想が切れ目のない提供体制の構築を目的とするのであれば、当然、介護との連携、在宅ケアにおける在宅医療と介護との連携が論点になってきますから、そうすると、その医療・介護連携を厚生労働省は一生懸命今報酬で誘導しているわけですけど、当然、行政においては都道府県、市町村の連携、役割分担なんだと思います。  ここは既に手だては打たれていて、例えば在宅医療・介護連携推進事業というのは、一部の医師会の皆さんが本当に熱心にやってくださっていて、好事例も出てきていて、それは市町村と医師会が組んでやっていて、そこに都道府県が入っていくようなスキームがあって、一部の取組は起きているんですけれども、やはりもう少しここを強化していかなきゃいけないというのは委員がおっしゃるとおりだと私も思っています。  これは、これからその都道府県と市町村が頑張ってもらうというのがまず最初のステップなのかなと思います。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 その視点で何がサポートできるかというところ、国会で議論しなければなというふうに思いました。  城守参考人にもこの関連でちょっとお伺いしたいんですが、先ほど来の質問の中で、じゃ、何がハードルになるかというところで、やっぱり人口が少ないところはなかなか難しいんじゃないかというところ、発言があったんですけれども、人口が少ないところ以外で何か課題がある、それはやっぱり入所者であったり患者数が少ないということでの、今の診療報酬体系であったり介護報酬体系でやはり経営が難しいという、人口とそのこなした数での評価というところの差があるのかなというふうに思ったんですが、その人口以外のところで何か課題があるというふうに思っていらっしゃることがあれば、陳述お願いいたしたいと思います。(発言する者あり)

小川克巳自由民主党

○委員長(小川克巳君) 挙手をお願いします。

城守国斗公益社団法人日本医師会常任理事

○参考人(城守国斗君) 失礼いたしました。  今の御質問なんですけれども、その人口以外ということになりますと、やはりその地域の医療資源とそして介護資源、さらにはマンパワーですね、そこが非常にまず大きなポイント、さらには地理的な状況でしょうかね、ここがその連携を阻害する要因として大変大きいと思いますので、この辺りを含めた上で、その地域でやはり一つの団体等が、ないしはカバーされる中尾先生のようなパターンというのは非常に効率的ではあると思いますけど、それぞれ利害関係者もいるのが通常でございますので、そこをうまく、要するに地域医療連携推進法人として例えば医師会がそれをグリップしていくというのも一つのモデルかなというふうに思ってございます。  以上です。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 ありがとうございます。  やはり、人が必ず介在するケア労働というところがポイントになってきて、そうなれば、やはり集約というところは一定程度考えなければいけないんじゃないかというのが、今日三名の方からお伺いしたところでの私なりの今の解でございます。  一方で、個人の住みたいというところのその地域であったりとかライフスタイルによってもあると思うので、その尊重は必要だというふうに思いますけれども、限りある資源の中でのどういうふうな形での皆さんをサポートしていくか、体制を考えていくというのを今後議論していかなければいけないんだなというふうに今感じました。  もう一点、ちょっと話題を変えまして、少し法案の細かい論点のところ、ちょっと話をさせていただきたいと思います。  今回、医師偏在是正に向けての総合対策で、外来医師過多区域の無床診療所への対応の強化というところが挙げられております。この点について城守参考人と三原参考人にお伺いしたいんですけれども、私たち国民民主党、実は衆議院の方で取り下げたんですが、今回の法案、新規開設の事前届出というところ、新規開業のところに対しての制限を掛けていくというような提案が今回の法改正に出されておりますけれども、そもそも、政策目的を果たそうと思えば、既存の医療機関も含めて、偏在是正だけではなくて、地域の医療提供体制も全体をしっかりと高めていこうと思えば、既存の診療所に対しても同じようなことを行えばいいんじゃないかというふうに考えています。  少なくとも、判断するときには特別な事情を配慮するというようなことも書かれているので、衆議院で政府が答弁したような、今の現状から大きく変わるから無理じゃないかみたいなああいうことは、本当に無理なんであれば配慮されて、別にいきなり勧告とかされるわけじゃないので、ちゃんと地域で必要な医療提供を全体でやっていけばいいんじゃないかと思うんですが、これ、新規開設に限っているというところに関してのポイント、お考えがあればお二人から述べていただきたいと思います。

城守国斗公益社団法人日本医師会常任理事

○参考人(城守国斗君) ありがとうございます。  今先生が御指摘になられた点ですが、この既存の先生方というのは、それぞれがその地域において一定の役割といいますか、機能を果たしておられるということが現実問題としてあるだろうと思います。それぞれの先生がそれぞれの診療スタイル、ないしは機能を持って医療を提供されておられるというのが現実であろうと思いますので、そこに新たな負荷を掛けると。特に、要するに週末、医師少数区域へ勤務するとか、そういうふうなことというのは現実問題としてはなかなか難しいんじゃないかなと。逆に、それまでそれなりに機能していた部分の医療の要するに体制が少しきしむのではないかなというところで、まずはこの新規の開業の先生方にまずその辺りをお願いできないかなというのがその趣旨であろうというふうに思います。  以上です。

三原岳株式会社ニッセイ基礎研究所上席研究員

○参考人(三原岳君) 御質問ありがとうございます。  私の理解を申し上げます。  これ、現行の医療計画との対比でも結構分かりやすいと思うんですけれども、現行の医療計画で病床過剰地域における新規の病床開設というのは制限されていますね。それは、新規の参入者だけが規制されています。このことについて、社会保障法のどの本を読んでも、新規参入者だけに対応を促すのは非対称的な関係であって競争法上どうなのかという指摘がなされています。それと同じようなことを言えば、元々の外来医療計画あるいは今回の外来医師過多区域というのも、新規参入者だけに対応を促すというのはやはり非対称的ではないかと思います。ただ一方で、開業の自由というのが憲法で保障されていて、そこの兼ね合いの中でこの今の対策が行われているんだろうと私は理解しています。  具体的には、二十六ページの方に参考資料で入れましたけれども、これ、厚生労働省が出している外来医師過多区域における新規開業希望者への地域で不足している医療機能の提供等の要請のフローイメージということになるんですけど、これ上側に、よく見ると、医療法、都道府県と書いてあって、右側に健康保険法、厚生労働大臣と書いてあります。  医療計画は、やはり実効性を伴えません。健康保険法で、結局、契約の世界である健康保険法で対応するということになっているわけですね。ここはやっぱり開業の自由の制限との兼ね合いがあるので、まあ一種苦肉の策を私は取っているんだろうと思っています。  その関係で言うと、ただ、かかりつけ医機能……

小川克巳自由民主党

○委員長(小川克巳君) 時間が参っておりますので、まとめていただいていいですか。

三原岳株式会社ニッセイ基礎研究所上席研究員

○参考人(三原岳君) はい、済みません、申し訳ありません。  かかりつけ医機能報告というのは、新規参入者だけじゃなくて既存の事業者もお願いするような形になっていますので、もう少しかかりつけ医機能報告制度を使いながら、都道府県、市町村が不足している医療機能を充実させていくということは必要じゃないかなと思います。  失礼しました。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 終わります。

秋野公造公明党

○秋野公造君 公明党の秋野公造です。  先生方、今日はありがとうございます。  中尾先生にお伺いしたいと思います。  まず一つ目は、先生、三ページの一番下に低栄養の罹患率と書いていただいております。治療をすると、病気として捉えるということの重要性だろうと思いますけれども、まず一点目に、先生、今、サルコペニアや低栄養の方が食事摂取基準に基づいた食事を取るならば、それで改善するものなのかというのが一点目と、先生のところでは、リハビリの量に応じて食事量を増やしたりするような取組というのは行っていらっしゃいますでしょうか。

中尾一久一般社団法人福岡県私設病院協会会長/医療法人社団久英会・社会福祉法人久英会理事長

○参考人(中尾一久君) お答えします。  食事摂取基準というのが今、二〇二五年の食事摂取基準というのが厚労省から今出されているというふうに思います。その中で、いわゆる高齢者に特化した高齢者バージョンというのが中に書かれておりまして、そこには、例えば、年齢に応じてもちょっと違うんですけど、活動量やらフレイルのその状況やらを踏まえてやっぱり少し多めに書いてございますので、私は、今の食事摂取基準というのは、結構細かく分類されていますので、おおむね妥当だというふうに私は思っております。  それから、二つ目の御質問で、二つ目の御質問が……。

秋野公造公明党

○秋野公造君 リハビリの量に応じて食事の量を増やしたりすることはあるかということです。

中尾一久一般社団法人福岡県私設病院協会会長/医療法人社団久英会・社会福祉法人久英会理事長

○参考人(中尾一久君) 私どもリハビリ病院でございまして、いわゆる元気に、ADLを上げて筋肉量を上げて家に帰すというのが使命でございますので、そのためには、入院中に実は減塩、塩分を減らすこと、余りしません。それから、たんぱく量、これ筋肉の原料はたんぱく量でございますので、たんぱくをかなり多めにして、カロリーも恐らく一〇%ぐらいは多めに、この基準、高齢者バージョンの基準よりも一〇%ぐらい多めに提供しております。  以上です。

秋野公造公明党

○秋野公造君 先生の資料を見ると涙ぐましくなるんですけれども、二ページ目の一番下に、また医原性サルコペニアと書いていらっしゃっていて、今先生、おいしくないから食べれない、減塩食もしないということも、食べさせるということなんだろうと思いますし、五十五ページには、先生、もりもり食べてといったような記載もあります。  こういった低栄養やサルコペニアの方々に対しては、もりもり食べるものが治療食と受け止めていいか、先生のお考えお伺いしたいと思います。

中尾一久一般社団法人福岡県私設病院協会会長/医療法人社団久英会・社会福祉法人久英会理事長

○参考人(中尾一久君) 秋野先生のおっしゃるとおりでございます。もうおいしくなければ食べませんので、食べなければ元気になりませんので、治療食というのは、治療食を完全に完食したから治療食と言えるのであって、途中で食べるのをやめて残食がいっぱい増えれば、これは治療食になりませんので、もう治療食をやめて、おいしいものをたくさん食べさせて、元気になって家に帰っていただく。だって、家に帰ったら、もうカップラーメンやら何やら、減塩食へったくれで好きなもの食べるわけですから。そうしたら、病院でも私食べさせた方がいいと思います。  以上です。

秋野公造公明党

○秋野公造君 先生、率直にありがとうございます。  そうなると、先生、どうしてこんなに赤字が出ているのかということに尽きます。  たんぱく質もカロリーも食事摂取基準より、先生、実は一〇%上げて、そうしてリハビリの効果も上げていると、治療の効果も上げているということがありました。たんぱくを増やすとなると、それだけで多分食事に要する経費は増えるんじゃないかと思いますけど、先生、赤字になっている率直な理由、教えていただきたいと思います。

中尾一久一般社団法人福岡県私設病院協会会長/医療法人社団久英会・社会福祉法人久英会理事長

○参考人(中尾一久君) 大変恥ずかしいお話をしてしまいましたので、ちょっとお答えにくいところもあるんですけど、これは、この赤字を少しでも解消するために、そしてたんぱくを減らさないために、動物性のたんぱくから植物性のたんぱくにちょっと変えて、メニューをですね、そしてたんぱく量を維持する。しかしながら、最近困っているのが、植物性のたんぱく質の食事をやるとやっぱり食べないんですよ。患者さん食べないんですね。ですから、やっぱり動物性に変えないと、戻さないといけない。だから、やっぱりこの赤字はなかなか解消が難しいというのが現状です。  以上です。

秋野公造公明党

○秋野公造君 ありがとうございます。  そうなりますと、先生、低栄養はもう高齢者の共通する状況ということになりますと、それをICD11でも疾病として扱うという方向性も考えますと、高齢者施設で医療の連携がないところで低栄養やサルコペニアという疾病を抱えて生活しておられる高齢者には、やっぱりどう医療と連携させていくか、どう栄養管理を行っていくか、どうリハビリを提供していくかということが非常に重要になるかと思いますが、そういった、今まで余り、連携が先生も少ないとおっしゃいました、高齢者施設と医療との連携について、何か先生、お考えがありますれば、こうすれば連携しやすくなるんじゃないかといったようなものがありますれば教えていただけたらと思います。

中尾一久一般社団法人福岡県私設病院協会会長/医療法人社団久英会・社会福祉法人久英会理事長

○参考人(中尾一久君) 今、介護施設におきましては、管理栄養士さん、栄養士さんの配置がかなり義務付けられているところがございますので、高齢者施設でも栄養に関してはかなりやっぱり徹底してやっておられます。  ただ、問題は純粋な在宅でございます。ここは全く手が入っておりません。ですから、私は、ケアマネジャーさんとともに管理栄養士がもっともっと在宅に行って、在宅の患者さんの栄養状態をもうちょっとやっぱり調べてほしいと思います。そして、そこにやっぱり、何度も言いますけど、栄養とリハビリをセットで行わないと、これはリハビリだけしたらもうサルコペニアにまたなりますので、ここが大事なポイントだと思います。  以上です。

秋野公造公明党

○秋野公造君 一番の死因といいましょうか、先生、高齢者の八十五歳以上の方の上位疾患お示しくださいました。やっぱり一位が肺炎ということでありまして、肺炎と低栄養、骨折、こういったものが重要ということで私も質疑を続けているんですけれども、先生、肺炎を予防していく、重症化予防していくという観点から、ワクチンや治療薬へのアクセスについて、八十五歳以上の方々でやっぱりアクセスをしやすい環境はほかの世代と比べてより必要なのではないかと考えますが、そのお考えお伺いしたいと思います。

中尾一久一般社団法人福岡県私設病院協会会長/医療法人社団久英会・社会福祉法人久英会理事長

○参考人(中尾一久君) もう私も完全に同感でございます。  これ、ワクチンが、先ほど分類がありましたけど、ACSC、まさしくACSCなんですね。インフルエンザワクチンを打つ、コロナワクチンを打つ。ただ、コロナワクチンも今高うございます。ですから、高齢者はもう打たない、いわゆる打たなくていいというふうな申出がかなりあるんですね。だから、私は、もう是非これはワクチンはもう少し低額で提供していただけるようなシステムがあるといいなと思います。  以上です。

秋野公造公明党

○秋野公造君 先生、よく分かりました。ありがとうございます。生かしていきたいと思います。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 御苦労さま、参考人の皆さん。  中尾参考人、お話ずっと聞いていて、塩分と肉だなと、よく分かりますね。  おっしゃっていること一々納得ができることばかりなんですが、この医療と介護を一体にしながら、なおかつ町づくりとしてやってくると、こういう思想でおやりになって、ちょっと少し個人的な話になるけれども、これって四十代ぐらいから始めたわけでしょう、ここは。どうやってその資金調達とか、こういう理想を描いて始めたのか、ちょっと御説明願えますか。

小川克巳自由民主党

○委員長(小川克巳君) 挙手を。

中尾一久一般社団法人福岡県私設病院協会会長/医療法人社団久英会・社会福祉法人久英会理事長

○参考人(中尾一久君) なかなかお答えにくいような御質問でございますが、資金調達、当時は、私、今開業して二十六年になるんですけど、ちょうど三十九のときに開業して、私の父の後を継いだという形ですけど、そこでまた私が管理者になったものですから、そこで資金調達をしました。当時は、まだ今みたいな建築費の高騰はなかったんですね。むしろ、まだデフレの時代でございましたので、むしろ建築費は私が想像するよりも安かったんです。(発言する者あり)ちょうど二〇〇〇年前ぐらいですかね。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 分かりました。  こういうものをどんどん各地につくっていけばすごくいいと思うんですよね。僕、この中で一番高齢者ですから、この高齢者の施設がこういう形で医療と介護が一つになっていくというのはすごいことだと思うんですね。  それでは、ちょっと翻って、医師会の問題ですけれども、先ほどの、城守先生、先ほどのあれの十二ページ、紙のカルテが七七%というデータ出していますけれども、これをちょっと詳細に別のこちらの資料で見たら、高齢のお医者さんだから紙のカルテ使っているかと思ったらそうじゃなくて、三十代、四十代の、四十代、五十代のお医者さんも、これは開業医も四〇%も紙のカルテ使っているんですね。  これって、どういうふうな感覚でおられるのかよく分からないんですね。この辺、御説明願いたいと思います。

城守国斗公益社団法人日本医師会常任理事

○参考人(城守国斗君) 御質問ありがとうございます。  今、猪瀬先生がおっしゃられたその年齢の分布で、比較的若い先生方も紙カルテを使っておられるということに関しては、我々も、要するにその真意というものに関してはなかなか推し量ることも難しいなとは思いますけれども、それは御自身の主義主張なのか、それとも何か問題があるのか、その電子化に対して、というふうなこと以外には年齢の若い人の場合は考えられない。  でも、先生、ほとんどの、要するにその対応できないという方は御高齢の方がメインでございますので、そういう意味では、そういう先生方にはしっかりとした配慮をお願いできればなというふうに我々は考えてございます。  以上です。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 もうちょっと、だから、指導がないんですかということ、医師会として。(発言する者あり)

小川克巳自由民主党

○委員長(小川克巳君) 発言は委員長の指名を受けてからお願いします。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 つまり、今、実態はこうだよと。医師会というものがあるんだから、もう少しそういう方々に対して、今、高齢者だけじゃなくて、僕が今申し上げたのは、三十代、四十代、五十代も紙カルテ使っている人が多いという数字があるから、そういうことに対する医師会としての指導というのはないんですかということですね。

城守国斗公益社団法人日本医師会常任理事

○参考人(城守国斗君) ありがとうございます。  もちろん、当会といたしましても、先生、そういう方々に対しては、国の方針としてもこういう形、その目的、その趣旨等も踏まえた上でのアナウンスメントというのはさせていただいてございます。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 いや、しつこいけれども、アナウンスメントをして、どういう、ただそうしなさいじゃよく分からないですよ、アナウンスメントというのは。指導というのは、ちゃんとアナウンスメントをして、見届けて、結果を確認するのが指導でしょう。  その辺、もう一回お尋ねします。

城守国斗公益社団法人日本医師会常任理事

○参考人(城守国斗君) 医師会は、先生、厚生局等ではございませんので、その指導という権限というところまでは有していないというふうに御理解いただければなというふうに思います。  以上です。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 分かりました。  続いて、三原参考人にお尋ねしますが、大学で地域枠というのがありますよね。そうすると、九年間勤め、地元でやらなきゃいけないとか、そういうもののもっと延長とか、医師の偏在対策に対してね、そういうことについてのいろんなもう少し見識というものがいろんな研究機関の中にないんですかね。

三原岳株式会社ニッセイ基礎研究所上席研究員

○参考人(三原岳君) ありがとうございます。  余り見たことがないです。(発言する者あり)

小川克巳自由民主党

○委員長(小川克巳君) 指名を受けてから発言をお願いします。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 城守参考人にお尋ねしますけど、例えばこの新規参入の開業医の方がいるとして、東京だけ、先ほども質問ありましたけれども、東京だけ物すごく開業希望者が多いわけですけれども、医師会として、まあ医師会はそういう強制力はないんだとおっしゃいましたけれども、医師会としてその地域枠とか、大学の地域枠ですね、それで卒業してから九年間とかというのを例えば十二年にするとか十五年にするとかという、そういうふうな話合いはしたことはおありでしょうか。

城守国斗公益社団法人日本医師会常任理事

○参考人(城守国斗君) それは会内でという意味でしょうか、先生。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 会内でということです。

城守国斗公益社団法人日本医師会常任理事

○参考人(城守国斗君) 会内において、卒業後、その研修の期間等に関しての議論というものは行ってございます。  今回も、例えば卒後要するに九年というのが一つの期限として出てございますけれども、その辺りも一定程度の適切な年限であるという議論の延長線上として我々も理解しておりますし、我々の考えと割と同一、一にしているという結果だろうというふうに考えてございます。  以上です。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 その話は九年から十二年にするとかというふうな話題はありますか。

城守国斗公益社団法人日本医師会常任理事

○参考人(城守国斗君) まずは、このような年限においてどのような行動変容が起こるのかということを見た上で改めて検討するということになってございます。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 先ほどの開業規制の話ですけれども、東京だけが、東京あるいはその首都圏だけで殺到しているというか、開業がですね、これについての抑制効果が、先ほど質問、田村さんが質問されましたけれども、新規参入の……

小川克巳自由民主党

○委員長(小川克巳君) 猪瀬君、時間が参っておりますので。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 はい。  新規参入だけの規制以外のやり方はありませんかということを改めてもう一度お尋ねします。

小川克巳自由民主党

○委員長(小川克巳君) 簡潔に御答弁をお願いします。

城守国斗公益社団法人日本医師会常任理事

○参考人(城守国斗君) 現時点においては、まず新規参入の方からお願いをして、それでどのような状況変化が起こるかというものを見させていただきたいと思います。  以上です。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 どうもありがとうございました。

岩本麻奈参政党

○岩本麻奈君 参政党の岩本麻奈です。  私は皮膚科専門医で、フランスの方に二十年ばかりおりまして、ヨーロッパのいろんな医療制度とか、あちらの方も見てまいりました。あとASEANの方にも三年ぐらいいたんですけれども、やはり統一電子カルテが日本が世界標準から大変に遅れているというのが気になりまして。  その中で、今回、中尾参考人のお話がもう大変刺さったんですが、ああいうようなやっぱり介護とか医療、そうですね、あとその地域のも、これはもう統一電子カルテがなかったらあり得ないと私は思っているし、まさにそういうときに、電子カルテですね、院内共有だけでもいいんですけれども、それがあることでいろんなタスクとかそういったものがもう非常に効率よく回るんじゃないかなと思うんですけれども、それをまずちょっと中尾参考人にお聞きしたいのと、あともう一つは、中でおっしゃっていたバイタルリンクなんですね。  バイタルリンクの話なんですが、これは地域のそういう、何というのかな、やっぱり情報を一括して、バイタルレコードみたいのをどこからでも拾えるようになっているのかなと思うんですが、それについて、例えば、私はウェアラブルデバイスですね、そういう、何というのかな、そのまま、私自身も付けているんですけれども、そういうので例えば高齢者の方の異変をすぐに分かるようになるとか、その辺の活用とかなさっているのかなというのもすごく気になったんですが、そのカルテのことと今のバイタルリンクの話をちょっとお聞かせください。

中尾一久一般社団法人福岡県私設病院協会会長/医療法人社団久英会・社会福祉法人久英会理事長

○参考人(中尾一久君) ありがとうございます。  バイタルリンクって、これ実は商品名なものですから、余り大きな声で言えないかなと思いながらちょっと説明しますけど、その患者さんのいわゆるバイタルですから、血圧とかいろんなものがもう瞬時に送ってくるんです、これはもう私のこのスマホにですね。スマホに登録している患者さんが、だあっと送ってきます。そして、褥瘡があれば褥瘡の写真もすぐ送ってきます。ですから、本当に瞬時に今の情報を伝えてくるんです。これがもうバイタルリンクのいいところで、ですから、もうその時点ですぐ指示ができる、これ、もう入院よとか、これはもうこうやってと、この先生に診てもらってというのが、これがいいところですね。  それから、二つ目の質問ですけれども、私ども、今幾つかそういう機器を使っていますけど、一つ、これも商品名になって恐縮なんですけど、眠りSCANというのがあります。ベッドの上に薄いシーツみたいなのを敷いて、そこを敷くと、患者さんが寝ていたら、もうそこの寝ているのがすぐ分かるし、呼吸数も分かるし、だから、ベッドから離れたら、そこでプーとブザーも鳴るしですね。だから、そういうのを、もうたくさん今はいろんな機器が出ていますので、もうそれをうまく利用しながら、やっぱり在宅の患者さん、施設の患者さんを診ていくというのが現状です。  以上です。

岩本麻奈参政党

○岩本麻奈君 ありがとうございました。  うちも母はもう亡くなったんですけれども、九十五ぐらいで、やはり病院と家と行ったり来たりで、自宅のケアとか、先ほど先生おっしゃっていたように、私ももう九十過ぎぐらいから母に、もう高血圧とかいろいろあったんですが、何も、もう好きなものを食べていい、好きなものを食べていいし、おいしいものを食べてねと言ったら、もう本当に後半、薬ももうやめ、ほとんど飲まなくしたんですけど、そうしたら非常に幸せな最期で、本当ぴんぴんころりで、自宅で亡くなったんですね。本人もそれをすごく所望していたというのがあって、本当、中尾先生のところがあったらもう母を入れたいぐらいだったんですけれども。  何か、やっぱりそういうような、地域とそういったものをやはり複合したそういうものが本当にこれから日本でいろんなところで出てくるといいなと心から思いました。ありがとうございます。  次に、三原先生、お願いします。  私、やはり電子カルテなんですけど、今、日本では御存じのように五年で一応もう廃棄、何と言うんですかね。私は、やはりもっと、人生八十年スパンで、五年は短過ぎると思うんですね。いろんなその人の記録とか、又は、例えば子供ができたら、その子供にも親のやはりいろんなその体の記録というのが、DNAとかの意味でも、そういうのでもすごく参考になることがあるし、私は、永代保存、そうしたときにもう電子カルテは絶対だと思っているんですが、その辺、三原先生どうお考えかというのと、あと、やはり今犯罪なんかでもDNAのそういう保存とかで、長くやはり診療記録がないと、そういった証拠もあれですし、多分、先生方、医師だったらば、もしかしたら逆に医療訴訟の種になるから長く取っておきたくないなという方がいるかもしれないんですけれども、私はもう、あれ三年だったかと思うんですけど、訴訟の、何か消滅時効でしたっけ、何かあったりするので、その辺のことをもしお分かりだったら、先生のお考えを教えてください。

三原岳株式会社ニッセイ基礎研究所上席研究員

○参考人(三原岳君) 御質問ありがとうございます。  病院の経営は私は専門ではないんですけれども、委員おっしゃるとおり、継続的に健康管理をしていく上ではそういった仕組みというのを何かしら必要だとそれは思っています。それがパーソナル・ヘルス・レコードのように患者が持ち運びできるのか、それとも医療機関にそれが情報があるのか、あるいは行政にその情報があるのか、いろんなパターンはあると思うんですけど、そういった一気通貫で健康管理するような情報の一元管理というのは私も必要だと思っております。

岩本麻奈参政党

○岩本麻奈君 ありがとうございます。  そうしたら、そうですね、城守先生にお伺いしたいんですけれども、私は、ずっとこのアンケートを見て、やはりパソコン触れないとか、どうせ数年で使わなくなるとか、あと電子カルテは費用が高過ぎる、まあ費用については、これはやはり国がインフラを整えるべきだと思うんですけれども、この辺を見て、私、今、うちの知り合いのクリニックがそうなんですが、今、音声入力のがあるんですね。音声入力とAI補助を使うと鑑別診断まで出てきて、しかも何か自分で違うなと思ったところだけ後で足したり直したりもできて、そういう音声入力とか問診の情報から鑑別診断をAIがちょっとして、これは違うなと思うのは自分でできるみたいな、そういったものがあったりすれば、そういう何かPCでキーボードフリーみたいな、キーボードを使わないものがこれから出てきて、出始めてきているんですけれども、その辺がもし導入したらその先生方の気持ちって変わると思いますか。それとも、何か、そこを変える何かがあるのかなというのが、これが質問の一つ目で。  あとは、やはり医師会の関係もあるので、もしかして発言は難しいのかもしれないんですが、先生もやはりカルテが五年でというのに関して何か思うことが、私は、やはり五年って世界基準に関しても全然短いので、もうちょっと追っかけたいなといった場合に紙カルテが積み重なっても、結局それ燃えちゃったり、なくなったり、本当に保管も大変ですし、そういうのがあって、だからこそやはり電子化で、もちろんセキュリティーもしっかりした電子化というのを私はすごく思うんですけど、その辺、まあ発言できないところもあるかもしれないんですが、先生のお考えがあったら教えてください。

城守国斗公益社団法人日本医師会常任理事

○参考人(城守国斗君) ありがとうございます。  まず、先生、前段の御質問ですけれども、もうまさしく先生仰せのとおりで、昔、紙で鉛筆で書いていた、ボールペンで書いていたものをキーボードで要するに打っていても余り医療効率上がらないんですよ。ですけれども、確かに音声入力という技術が更に進歩して標準搭載というふうになれば、その電子カルテにアジャストできなかった先生方も、一定程度これなら俺でも使えるというふうになられると思いますので、我々もそれは期待をしているところでございます。  後段の御質問ですけれども、やはりそのカルテの保存というものは、医師にとっても患者さんにとってもこれは重要なものであろうと思いますし、それは先生のお考えに我々も別にそれを異にするものではございません。ですので、そういう意味においても電子カルテというものは適切に進めていくということを、医師会としても、これは我々も賛成をしているというのは事実でございます。ただし、余り強引に進めていただくと付いていけない人がいるので、そこをうまくお願いしたいなということです。  以上です。

岩本麻奈参政党

○岩本麻奈君 もうとてもうれしいです、前向きな御意見もいただけたので。  もうその辺は本当に国が補助しないといけないというのと、やはり医療DXとかAIを一番使う国というのを今掲げていますけれども、そのデータの基というのはやはりカルテだったり画像のデータだったりいろんなものなので、是非ここはキープをしていただいて。  もう世界でこれだけ検診をやっている国ないですよね、先生ね。それで、そういうことを考えるともうデータの宝庫なので、これを持ってビッグデータで処理したら物すごい予防医療とか個別化医療にめちゃくちゃそれがうまく使われると思うので、是非我々も協力しますので、先生方もお願いしたいと思っております。  じゃ、質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。

白川容子日本共産党

○白川容子君 参考人の先生方、本当に今日は貴重な御意見をありがとうございます。日本共産党の白川容子です。  私も医療現場にかつて勤めていたことがありましたので、そういう点も含めてお三人の参考人の先生方それぞれにお聞きをしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。  まずは、城守参考人にお伺いいたしたいと思うんですけれども、電子カルテ、それから医療DXについてお聞きをしたいんです。  私も電子カルテについては導入に全く反対ということではないんですけれども、しかし、今各地の現場からは、電カルの導入によって維持に掛かるコストが大きいですとか、また二〇三〇年までに一〇〇%に普及というのは本当になかなかこれ対応が難しいのではないか、先生の先ほどのお話にもありましたように、高齢の先生方も本当に難しいという御意見なんですね。それで、これ、私も一つ危惧するところが、電カル廃業というようなことの背中を押すことになるのではないかということを思うんです。  その点について城守参考人のお考えをお聞かせいただきたいのと、それと先ほど先生がおっしゃられた、全ての医師が現状のままでも医療が継続できる医療DX、このことが大前提であるという、その医療DXの内容について何か具体的な御意見がありましたらお聞かせいただきたいと思うんですが。

城守国斗公益社団法人日本医師会常任理事

○参考人(城守国斗君) ありがとうございます。  まず一つ目の御質問でございますが、この医療DXに関しては拙速に進めないということはもう先生のおっしゃるとおりでございますし、これを強引に進めた場合の電カル廃業、これは、特に高齢の先生というよりは、その地域で第一線で、人口減少のところで頑張っておられる先生方というパターンも多いというふうに聞き及んでおりますので、そういう意味においては、そういう先生方こそ電カル廃業に追い込まれないようにいろいろな手当てをお願いしたいというふうに思ってございます。  二つ目の御質問でございますが、具体的に、全ての医師がということですが、例えばこの私のスライドの十三ページの、一番最後の部分でございますが、この三つ目の矢羽根のところですが、紙カルテのままでも導入できる医療情報を電子的に共有する仕組み。これ、普通の要するにパソコン、普通のパソコンだったら使えるという先生にとってみての話なんですけれども、そこに電カルからの医療情報、まあ薬剤情報等ですね、そういうものを取り込めるアプリみたいなものを入れることによって、そこから情報を取ることができると。そうすると、紙カルテのままで、なおかつ医療情報を取ることができるというシステムですので、実際これは具体的に現物化している部分もございますので、こういうものを通して、できるだけ多くの先生方に、廃業にならないという形で支援をしていければなと思ってございます。  以上です。

白川容子日本共産党

○白川容子君 ありがとうございます。やはり、先生おっしゃるように、工程表ありきで拙速に進めることがあってはならないというのを共感いたしますので、ありがとうございました。  それから、三原参考人にお聞きをしたいんですけれども、医師の偏在政策についてお伺いをしたいと思います。  資料の中でも、いただきました先生の論文を読ませていただきましたけれども、この医療法と健康保険法の関係について、医師は憲法上、営業の自由を有すると、開業は制限できない、保険医療機関との契約を規定する健康保険法で不利益に扱うという制度に言及をされていらっしゃいます。  この点について具体的に教えていただきたいんですが。

三原岳株式会社ニッセイ基礎研究所上席研究員

○参考人(三原岳君) ありがとうございます。  先ほども田村委員の質問にお答えしたとおり、私の理解では、医療法では強制力をほとんど執行、行使できません。なので、ただ、健康保険法は国と保険医療機関の契約ですので、その契約を変更することで何かしら不利益、例えば何か国がやりたい政策のときに、医療機関が言うことを聞いてくれない場合には、そこにその診療報酬を通じて健康保険法で誘導すると、そういう仕組みだと私は理解しています。医師偏在是正もそういった整理がなされているのかなと思っている次第です。

白川容子日本共産党

○白川容子君 ありがとうございます。  要は、先生も書かれてありますけれども、この病床の過多地域ですね、過剰地域でベッドを増設したとしても、新増設をしたとしても、医療機関は全額を自費診療で賄う、そういうことになると。ですから、保険外しというところでの対応ということで理解してよろしいんでしょうか。

三原岳株式会社ニッセイ基礎研究所上席研究員

○参考人(三原岳君) ありがとうございます。  そういう理解でいいかと思います。健康保険法、今回の今の病床規制を制度創設するとき、九〇年代の前半だと思うんですけれども、江戸の敵を長崎で討つという国会答弁がなされています。つまり、医療法で対応できないので健康保険法という別の法律でやっていくというその苦肉の策を今取られているんだと私は理解しています。

白川容子日本共産党

○白川容子君 ありがとうございます。  中尾参考人にお伺いをしたいんですけれども、実は私、四国出身でして、先生お示しのこの資料、四国では診療所の医師が、このままでいくと、二〇四〇年の見込みでは五六%減と、それから全ての二次医療圏で五〇%以上減ということで、ショッキングな資料なんですけれども。  厚労省が示している、これ三原参考人の資料にも掲載されておりますけれども、厚労省が示しておりますこの医師の偏在の状況の中身では、四国は、今現在は四県のうち三県が医師過多県と、医師の過多県ですね、それからあと一県がどちらにも属さない県ということでありまして、今の現状でいうと医師が充足している、そういう県であるんですけれども、しかし、先生がお示しになられたこの表、資料では二〇四〇年にはこういう状況になっていくということですね。  この資料を示された、先生が示された理由をお聞かせをいただきたいのと、それから、先生が先ほど来、医療と介護の連携ということを強調されておりますけれども、四国では、介護の事業所もその自治体にはゼロという、いわゆるゼロ自治体と呼ばれているそういう自治体が増え続けています。医療も介護もなくなってしまうのではないかという患者さんや利用者さんの心配に応えるその対策を、先生、どのようにお考えかということをお聞きをしたいんですけれども。

中尾一久一般社団法人福岡県私設病院協会会長/医療法人社団久英会・社会福祉法人久英会理事長

○参考人(中尾一久君) 最後の質問からちょっとお答えしますと、もう私は集住しかないと思います。もう集まって、医療、介護が集まるところに移り住むしか私はないと思います。  それから、あともう一つ、この十三ページは、先生が四国出身だとは知らずに、失礼いたしました。現時点ではその三県もしっかり医師が過多、たくさんいらっしゃる県ではあると思うんですけど、これ二〇四〇年の話でございますので、あくまでも予想でございますので、こういうデータがあると。  これ、何で私が出したかというと、結局、医療が永遠ではないですよと、いわゆる医師も高齢化して、医師も人間ですから高齢化して、いなくなるようなときがもうありますよ、そういうときが来ますよという危機感を抱いていただくようなつもりでお出ししました。  以上です。

白川容子日本共産党

○白川容子君 ありがとうございました。終わります。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  れいわ新選組の天畠大輔です。  参考人の皆様、本日は貴重なお話をありがとうございます。  まず、三名の参考人に、医療計画、地域医療構想策定段階での当事者参画についてお伺いします。  城守参考人の資料には、日本医師会の江澤和彦常任理事が「地域医療構想の到達点と課題 日本医師会の立場から」という論文の中で、地域のことは地域の関係者が最もよく理解していると述べておられます。全く同感です。  障害当事者の立場からは、医療計画、地域医療構想において医療と介護の連携を考える上で、生活の実態や困り事を最も理解している当事者の視点を計画段階から反映させることが、ニーズの把握を正確にし、制度の実効性を高めることにつながると考えています。  医療計画、地域医療構想の策定段階において患者、障害者、高齢者など当事者の制度的参画を位置付けることについて、三名の参考人の先生方はどのようにお考えでしょうか。城守参考人から順番にお願いいたします。

城守国斗公益社団法人日本医師会常任理事

○参考人(城守国斗君) 御質問ありがとうございます。  今の御質問でございますが、現在の医療計画においても、例えばワーキンググループにおいてその当事者の方々の参加というものも必要があれば推奨するというような記載がたしかあったと。  今回、新たな地域医療構想、これは、従来の入院だけではなくて、外来、そして在宅、介護というところまで全てを包括した概念ということになります。ですので、今お話しになられたように、この外来であるとか在宅、介護という話合いの点においては、やはり今後、当事者の方々の御参加の要請等が私らは増えてくるのであろうというふうに思っておりますので、そのような形で地域の住民の方々のお声を反映できるようになるんではないかなと期待してございます。  以上です。

三原岳株式会社ニッセイ基礎研究所上席研究員

○参考人(三原岳君) 御質問ありがとうございます。  まず事実関係から申し上げますと、前回の地域医療構想の策定ガイドラインの方で、当事者、患者の参加が必要であるという規定は入っています。なので、そこは厚生労働省も一定程度考慮しているんだろうと思います。それから、都道府県の検討過程も、どれぐらい患者が参加しているのかと調べたことがあるんですけど、かなりの都道府県は考慮しています。  その意味では、事実関係としては天畠委員がおっしゃっていただいたとおりなことが起きていると思うんですけれども、やはり、専門用語が理解できないとか、分かりにくいというのはやっぱりあると思います。なので、例えば、患者、市民団体に少し資料を早めに出してあげるとか、ワークショップを丁寧に開催するとか、委員が単に参加するだけじゃなくて、もう少しその住民が参加しやすい場をつくっていく、あるいは議事録、資料を公開していく、こういうことは不可欠かなと思っているところであります。

中尾一久一般社団法人福岡県私設病院協会会長/医療法人社団久英会・社会福祉法人久英会理事長

○参考人(中尾一久君) 先ほど、地域医療構想が上位概念になったという話とちょっと関係するんでございますが、やはり地域のことは地域の人たちしか分からないと思います。  これ、例えば、県の行政の方々が地域の細部まで立ち入って見ることもないし、分からないんですね。ですから、地域のことは地域で決めるということがまず基本にないと駄目だと思います。要は、その地域の、じゃ、地域をどうしたいのか、あるいは地域を、どういう町づくりをしたいのか、こういったことをある程度もう地域から発信して、そのためにいろんなリクエストを県に、あるいは国に持っていくという、やはり自発的な意見の集約というのが絶対必要だろうと思います。  そのためには、もっと国民とか地域の方々に今のこの現状を理解してもらうことから始めないと話は始まらないような気がするんですね。  以上です。

小川克巳自由民主党

○委員長(小川克巳君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 ありがとうございます。  三原参考人に伺います。  当事者参画を進めるに当たって、国と自治体の裁量の線引きについてどうお考えでしょうか。

三原岳株式会社ニッセイ基礎研究所上席研究員

○参考人(三原岳君) 御質問ありがとうございます。  国が強制することというのはなかなか難しいと思うんですね。運用はやはり自治体になってきますので、自治体がそこは考慮しなきゃいけないんだろうと思います。ただ、国がある程度方向性を示すことは大事だと思います。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  三原参考人、ありがとうございました。  次に、城守参考人、中尾参考人に、障害者が入院する際のヘルパーの付添いについて伺います。  中尾参考人が資料の中でもお示しになっているキュアだけでなくケア、生活の視点が必要という考え方に強く共感しております。本日は日々の暮らしに医療を入れる観点ということが中心だったかと思いますが、逆の観点で、すなわち在宅生活を続ける重度障害者や高齢者が入院した場合に、生活をどう切らさずに医療につなぐかという視点も重要と考えております。  重度障害者が入院する際、ふだんのヘルパーが病棟に入れず、一人一人異なるコミュニケーション支援や身体介助が途切れることで、安全な治療を受けられなかったり、退院が遅れたり、そもそも入院を避けざるを得ない場合がございます。私自身も、通訳をしてくれるヘルパーの付添いがなければ、医療者とのコミュニケーションが成立しないという課題がございます。  入院中のヘルパーの付添いは、制度上は可能な場合もあるのですが、完全看護や感染対策を理由に現場運用で断られるケースがまだ多いのが実情です。一方で、医療者が生活全般の支援まで担うことは困難であり、ヘルパーを活用することは医療者側の負担軽減にもつながると考えています。  こうした医療の中に介護が入らざるを得ない場面において、医療機関の理解と受入れ体制をどのように整えていくべきか、患者の安全確保と現場負担の両面からお二人の御意見を伺いたいと思っておりますが、中尾参考人、城守参考人の順番でお願いいたします。

中尾一久一般社団法人福岡県私設病院協会会長/医療法人社団久英会・社会福祉法人久英会理事長

○参考人(中尾一久君) 障害者の方の入院に関してヘルパーが入るというのは、私は非常にいいことだと思います。  やはり、患者様にとって、そのときにいた看護師、介護士というのは初対面なんですよね。それよりも身近な方のヘルパーの方が一緒に横にいるということは、すごくやっぱり安心して入院生活も続けられるということになりますので、私は大賛成ですし、私どもの医療機関では、そういう申出があったら、どうぞって多分言います。それは、法に触れるのか、経済的なもの、何らかのことに抵触するのか分かりませんけど、私はどうぞって言います。  以上です。

城守国斗公益社団法人日本医師会常任理事

○参考人(城守国斗君) 御質問ありがとうございます。大変重要な点であろうというふうに思います。  現在、今御質問の中で御案内があったとおり、制度として一部認められている部分もございますが、一定、在宅で非常に重度な介護ケアが必要な方に対しての制度に隙間が確かにあろうと思いますので、これに関しては、今後国の検討会等でその辺りに関しての、何といいますか、制度上それが許可されるような議論をやはりしていくべきであろうと思いますし、今、我々としてもそのような要望を国の方に伝えていきたいと、伝えていければというふうに思います。  以上でございます。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  ありがとうございます。  次に、三原参考人に伺います。  医療需要の中心が、現在、治す医療から治し支える医療へと大きく転換しているかと思います。また、三原参考人は、地域ごとに制度裁量を広げていく必要性も指摘されているかと存じます。一方で、精神科病床の長期入院の約三割は、医療的必要性ではなく、地域に住まいや支援が整っていないため退院できないケースです。つまり、医療制度だけで語れず、住宅、介護、福祉、就労が欠けると入院が続いてしまう構造です。  例えば海外では、ベルギーなどのように、病床削減と地域移行、支援人材の再配置、財政支援を一体で進める制度によって、医療から介護、生活支援へ社会的リソースを移し替える仕組みを設けています。  日本でもこうした制度設計へ移行する余地あるいは必要性についてどうお考えでしょうか。御意見をお聞かせ願います。

小川克巳自由民主党

○委員長(小川克巳君) 時間が参っておりますので、簡潔に答弁お願いします。

三原岳株式会社ニッセイ基礎研究所上席研究員

○参考人(三原岳君) 御質問ありがとうございます。  私も全く同じ意見です。イタリアがたしか精神病床を廃止したのは一九八〇年代だったと、七〇年代か八〇年代だったと思いますけれども、病床削減とその受入れ体制の整備、これを一体的にやっていかなきゃいけない、それはまさに私もおっしゃるとおりだと理解しています。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 終わります。ありがとうございます。

小川克巳自由民主党

○委員長(小川克巳君) 以上をもちまして参考人に対する質疑は終了いたしました。  参考人の皆様に一言御礼を申し上げます。  参考人の皆様には、長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。もう少しお聞きをしたいことが結構あったんですけれども、時間の関係上、お許しをいただきたいと思います。委員会を代表いたしまして厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。(拍手)  本日はこれにて散会いたします。    午後五時十分散会

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