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219回国会参議院2025/11/20

経済産業委員会 第2号

発言数
179
登壇者
25
会派数
8
開催日
2025/11/20

会議録

浜口誠国民民主党・新緑風会

○委員長(浜口誠君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房日本成長戦略本部事務局次長田尻貴裕君外二十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

浜口誠国民民主党・新緑風会

○委員長(浜口誠君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

浜口誠国民民主党・新緑風会

○委員長(浜口誠君) 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

加藤明良自由民主党

○加藤明良君 おはようございます。自由民主党の加藤明良でございます。  経済産業委員会での質問に立たせていただきました。この機会をいただきました先輩、同僚議員の皆様方に心から感謝を申し上げます。  まず、質問に入る前に、一昨日の大分での大規模火災につきまして、被害に遭われました多くの皆様方に改めて心からお見舞いを申し上げます。亡くなられた方のお悔やみを申し上げますとともに、事業再建を試みる多くの方たちもいらっしゃると思います。生活、そして商売、なりわい再建、こういったことにつきましても、是非、国の指導力で、また一日も早い復旧復興、安寧をもたらしていただきますようにお願いを申し上げます。  特に事業をしていらっしゃる方たちの支援につきましては、中小企業・小規模事業者、なりわい再建、これは経済産業省のリーダーシップを発揮して、是非とも、皆様方に心強い、またお仕事がしっかりと再建できますように、大臣のリーダーシップを発揮していただきますようにお願いを申し上げます。  それでは、質問に入らせていただきます。  高市内閣が高い支持率でスタートをいたしました。責任ある積極財政を掲げる高市内閣でその中枢を担い、経済、産業、そしてまたエネルギー、貿易、中小企業支援など、日本の稼ぐ力を育てるその中核を担う経済産業省の大臣に赤澤大臣が御就任をされたことは大変心強く思っております。  赤澤大臣といえば、アメリカ関税交渉の立て役者という代名詞が付くほど、今回のアメリカ追加関税交渉では大きな功績を上げていただきました。先般、十月にアメリカのトランプ大統領が訪日をされ、日米首脳会談が行われました。そのときに同席をされましたラトニック商務長官がまさにカウンターパートとしてその貿易交渉の相手役として対峙をされたわけでございますが、その長官と赤澤大臣が浅草、また観劇、様々な場面で交流をされたという報道を拝見をいたしました。  大変ほほ笑ましい、お二人の人間関係がかいま見れるそのようなシーンを拝見をさせていただきました。これは、アメリカ関税交渉のときに対峙をし、お互いが国を背負ってしのぎを削ったそのお二人だからこそ、そういった深い信頼関係の下でこれからの日米関係をより強固なものにしていただけるということを画面でも拝見し、大変期待をするところでございます。  ラトニック商務長官に、そのカウンターパートとして、今回経済産業大臣としてまた対面をされた、そのときのやり取りですとか、また対談での感想、エピソードトークを含めて、大臣のこの今回の対談の成果についてまずお伺いをさせていただきます。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 先般の日米首脳会談では、石破総理の下で七月二十二日に成立をし九月四日に関連する大統領令等が発出された日米間の合意について、両国による迅速かつ継続的な取組を確認する文書にも両首脳が署名するとともに、日米両国の経済を更に力強く成長させることを確認をいたしました。  また、トランプ大統領に先駆けて来日されたラトニック商務長官とは、十月の二十六日及び翌日二十七日の二日間にわたり、ワーキングランチを行い、あわせて、東京のランドマークである浅草寺や歌舞伎座を御案内したところであります。  外交上のやり取りであり、お話しできることはちょっと限りがございますが、交渉を通じて関係を築いてきたラトニック長官からは、私の経産大臣への就任が決まった直後に電話で祝意を伝えられ、さらに、来日された際にも改めて、また一緒に仕事ができることをうれしく思うと、ワンダフルという言葉をいただき、私自身もこれまでの対話が信頼関係につながっていると実感をしたところでございます。  今後は、経済産業大臣として、ラトニック長官との個人的な信頼関係の上に実務的な協力関係を更に発展させるとともに、合意の着実な実施を通じて日米両国の経済を力強く成長させ、経済安全保障分野の日米協力の強化に取り組んでまいりたいと考えてございます。

加藤明良自由民主党

○加藤明良君 ありがとうございました。  お二人の人間関係のように、これからの日米関係もしっかりと、またきずなを深く高めて強くしていただけますように、また御尽力をよろしくお願い申し上げます。  その日米首脳会談も本当に大きな成果をもたらしたと思っておりますが、その前段ですね、今回のアメリカ関税交渉において大臣におかれましては、アメリカの相互関税発表してから、経済再生担当大臣として日本政府を代表する立場で計十回渡米をされ、その最前線でベッセント財務長官、ラトニック商務長官、そしてトランプ大統領と直接交渉され、まさに画面上、孤軍奮闘ホワイトハウスに乗り込み、大統領との直接ディールの末、日米関税の合意、そして、この難しい交渉を押し切り、多くの国民がその交渉に高い評価をしていると感じます。  日本からの対米投資などを駆使した巧みな交渉により相互関税の譲歩を引き出し、さらには、対米投資案では今後の日本の経済安全保障上の国益をもたらすことが大きく期待をされると思っております。さらには、この交渉により日米間の連携をより強固なものにしたと考えております。その功績は、後の歴史が大きく更に評価をしていくものと考えます。  対米輸出の主力となる自動車につきましては、当初二七・五%とされた関税を一五%に押し返すことにも成功され、しかしまた、それにより、今回新たに関税が当初の関税比率と比較をして増えてしまった分の米国内での販売台数の減少などは今後も懸念をされるところでございます。今後の各メーカーやサプライチェーンからの不安を払拭するために、引き続き状況に応じた伴走型の支援をしていく必要があると考えております。  同様に、機械、電子・電気部品など輸出産業では関税の影響を軽減するための様々な対策を講じていくこと、そして国内の産業のサプライチェーンと輸出産業を今後どのような形で支援をしていくのか、守り抜いていくのか、政府の明確な方針が問われていると思っております。  現在の関税交渉における影響とこれからの負担軽減となる対策についてお伺いいたします。

伊吹英明経済産業省製造産業局長

○政府参考人(伊吹英明君) お答え申し上げます。  関税について、例えば車であれば二七・五から一五に下がったということはあるわけですが、一方、機械とか自動車を所管している立場からしますと、他国に負けない交易条件がきちんと確保されているかというのは非常に大事でございまして、例えば自動車について申し上げると、今回一連のプロセスよりも前というのは、韓国の税率は元々ゼロだったんですが、今回一五ということになっています。一方、日本は元々MFNが二・五%でございましたので、今回最後一五ということになっているんですが、上乗せ幅は一二・五ということで、今まで韓国との間というのはハンディを持っていたんですが、今回ハンディなしで戦える状態になっているということでございます。  一方で、一五、それから相互関税の方も一五ということなんですが、依然として一定の関税率が残っているということは厳然たる事実でございまして、米国関税の影響については、まあ大企業がもちろんあるんですが、中小企業を含むサプライチェーンの様々な企業に影響を与える可能性があるというふうに考えてございます。特に、広範なサプライチェーンを有する自動車産業で、まず関税の支払による損失というのは生じていますので、これ引き続き決算通じて大きな影響が出てくるということでございます。  それから二点目は、加藤委員から御指摘あったとおり、これからアメリカ市場の中で、恐らくいろんなメーカー、周りを見ながらだと思いますが、値上げを皆さん検討していくので、その中でアメリカの市場が縮小していく可能性があるということは懸念をしてございます。  こうした影響を緩和するために、引き続き、全国約千か所、相談窓口設置をしておりますので、事業者の御相談に丁寧に応じていきたいというふうに思いますし、施策としては、まず一点目、資金繰り支援、それから価格転嫁を始めとした取引適正化の推進、これにしっかり取り組むこと。  それから二点目は、生産性向上のための各種補助金。関税影響を受ける事業者の優先採択というのをしていますので、これをしっかり引き続き適用させていきたいというふうに思います。  それから三点目は、アメリカがこういう状況になっていますので、アメリカ以外の販路開拓、中小企業を中心としてしっかり応援をしていくということが必要だというふうに考えていますので、これらしっかり取り組んでいきたいというふうに思いますし、これからいろんな影響が出てくる部分もあると思いますので、しっかり把握、分析して、必要な対応策、機動的に講じてまいりたいというふうに考えてございます。

加藤明良自由民主党

○加藤明良君 ありがとうございました。  特にサプライチェーンの皆様方、大変不安になっているところはあると思いますが、是非とも多面的な支援によりこのピンチをチャンスに変えられるような、そのような支援をまた経済産業省としてもリーダーシップを発揮していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  今回の相互関税合意におきましては、我が国は五千五百億ドル規模の戦略的対米投資を条件としまして、経済安全保障上重要な分野でアメリカ国内にサプライチェーンを構築するというような方向性を示していると思います。この投資は、単なる外交上の譲歩ではなく、対米投資を通じて日本の国益を最大限に引き出す、そのような契機とすべきと考えております。  半導体、次世代電池、AI、量子、バイオ、EVの素材など、様々な日本が強みを持つ領域を米国の供給網と結び付けるということで、市場アクセスの確保、調達リスクの分散、そして技術優位の確立につながりますよう、まさに相互関税交渉のピンチを経済安全保障、そして産業競争力強化というチャンスに転換していく取組を是非お願いしたいと思っております。  ディールの当事者であり、経済産業大臣として、今回の対米投資が経済安全保障上国益の最大化に資するものとなるため戦略的に推進していく必要につきまして、どのような方針で具体化をされるのか、大臣の所見を伺います。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 委員御指摘のとおり、当初、毎年五兆円を超える関税を米国に納めるだけという、まあ一方的にそういうことにされたわけでありますが、二兆円以上関税の額を引き下げるということに加えて、まさに委員がおっしゃってくださって我が意を得たりなんですが、日米が特別のパートナーになって両国の日米安全保障を確保するということについて合意した点が本当に大事な点だというふうに思っています。  まず、今回の投資イニシアチブも含め、米国側との合意の誠実かつ速やかな実施に努めることにより、日米の相互利益の促進、経済安全保障の確保に向けた協力の拡大や、我が国の経済成長の促進につなげていきたいと思っています。  今後、投資イニシアチブの具体の案件の組成を進めていくことになりますが、日米双方が参加する協議会での協議を経ることにより、日米両国にとって国益を最大化するようなプロジェクトを順次組成してまいります。  内閣官房のホームページにアップして公表もしておりますMOU、了解覚書の中では、この覚書のいかなる内容も日米両国のそれぞれの関係法令と矛盾してはならないと規定があり、また、この関係法令にはいわゆる国際協力銀行法、JBICの法律や、貿易保険法、NEXIの法律が含まれています。これらの法令に沿って、JBICやNEXIによる資金の供給、融資の保証は、収支相償、償還確実性、まあ大赤字の出るようなものは駄目だということでありますし、日本企業への裨益、メリットが求められております。  以上の諸点も踏まえつつ、繰り返しになりますが、日米が特別なパートナーとして協力をして、経済安全保障上重要な分野で日米の相互利益の促進にもつながるサプライチェーンを米国内につくり上げていくということをしっかりやってまいりたいと思います。

加藤明良自由民主党

○加藤明良君 ありがとうございます。  今回の高市内閣の掲げます危機管理投資、成長戦略にも資するものと考えておりますので、是非とも、またこれからの関税交渉に対します対米投資につきましては、更なる内閣での相互協力の中で、しっかりとその国益に資する事業についてまた力を発揮していただきたいと思っております。  その危機管理投資、高市内閣の掲げております今回の成長戦略の肝でございます。我が国の成長戦略は、先ほどお話をしましたとおり、戦略分野において経済安全保障上の観点からも極めて重要な基盤となっておりますが、大臣は所信にて、大胆な設備投資や研究開発を促進し、総合的な支援措置策を早急に検討し、官民の積極的な投資を国内に引き出していくということを明言されております。また、経済安全保障上重要な分野に関する新たな財源の枠組みの検討ということも示されました。  重要鉱物資源の確保、部素材開発、次世代原子力革新炉の開発促進、またワット・ビット連携、デジタル赤字の解消などなど対象とされる政策領域は、経産省の持つ領域というのは本当に極めて広く、そしていずれも費用と時間を要する国家的規模のプロジェクトに想定をされるため、政府がこれから力強く支援をしていくためには、単年度主義に左右をされない長期的で安定的な投資の枠組みというのが必要不可欠だと考えております。  国際的な供給網の再編が加速する中、日本が先端産業における競争力と産業基盤を維持し続けられるかどうか、これが極めて重要な局面を迎えていると思っております。  こうした戦略分野について、複数年にわたり予見可能性のある予算措置と税制、金融、そして規制改革を組み合わせた政策のベストミックスを今後どのような工程と優先順位で進められるとお考えか、まずはその基本的な御所見を伺います。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 危機管理投資は、委員御指摘のとおり、高市内閣の成長戦略の肝でございます。いろんな分野御指摘いただきましたが、重要な戦略分野であるAI・半導体あるいは量子、バイオなどを中心に、大胆な設備投資や研究開発の促進などを通じて、官民の積極的な投資を引き出してまいりたいと考えてございます。  こうした分野における民間投資は、思い切った内容であればあるほど投資決定に向けてのハードルが高まります。また、単年度ではなく中長期の計画に基づいて実施されることが想定をされるため、企業の投資の予見可能性を向上させることがポイントとなります。そうした背景から、総理からも言及があり、委員の御指摘もございましたが、複数年度にわたる予算措置のコミットメントとしてAI・半導体分野のようなフレームを他の戦略分野に広げていくことや大胆な税制など、政策のベストミックスを見付けて実行していきたいと考えております。  こうした取組を通じて日本経済の供給力を強化をし、日本企業の稼ぐ力を高め、物価上昇を上回る賃上げにつなげ、強い経済、これを実現してまいりたいというふうに考えております。

加藤明良自由民主党

○加藤明良君 ありがとうございます。大臣の力強い御答弁をいただきました。  その成長分野の種を育てていくために必要となるのが研究開発活動であると思っております。我が国が戦略分野の国際競争力を確保していくためには、この研究開発活動を力強く後押しをしていく制度的支援が不可欠でございます。その中心的役割を果たすのが研究開発税制であると思っております。研究開発税制の機能強化によりまして先端技術分野の設備投資や研究活動をより一層後押しをすることで、高市内閣が掲げる危機管理投資の促進につながり、我が国の成長戦略と国際競争力の向上に直結すると考えております。  特に、先端分野におきまして、量子、半導体、AI、バイオなど国家安全保障上重要な領域において研究開発投資を加速させ、国内産業の強靱化を図るには政府の力強い後押しが、先ほども申し上げましたとおり、必要でございます。  我が国にとりまして、世界の知的ネットワーク技術を取り込む力を高められるかどうか、これは今後の経済安全保障上に直結をする課題でありまして、研究開発税制の重要性はより一層高まっていると考えております。  また、我が国のスタートアップ企業の成長、推進には、研究成果を社会実装につなぐ資金循環の拡大も不可欠でございます。その中核を担うのがベンチャーキャピタルの投資であり、また、この投資の活性化により成長資金の供給が強化され、大学発のベンチャー創出、育成など国内外投資の誘致、そしてグローバル市場でのスケールアップを後押しすることとなると思っております。  また、世界の成長資本、人材、人的ネットワークを我が国に呼び込むためには、研究開発のみならず、経済安全保障上においても極めて重要であり、そのためにも投資税制も含めた環境整備を積極的に進めることが必要であると考えております。  今後ますます重要となる研究開発税制の強化、ベンチャーキャピタル投資環境整備の強化など、国内外からの民間投資促進を積極的に取り込むことが必須と考えておりますが、今後どのような方向性で検討を進めているのか、お伺いします。

菊川人吾経済産業省イノベーション・環境局長

○政府参考人(菊川人吾君) 委員御指摘のとおりでございまして、科学技術が国力を左右する、こういう時代にありまして、我が国としても、科学のフロンティアを是非勝ち抜いて、産業競争力を高めていくことが非常に重要だと思っております。また、日本がイノベーション拠点として、資金を呼び込むための拠点として選ばれるためにも、委員御指摘のあったような税制措置含めて様々な施策を実行していきたいと思っております。  御指摘ありました研究開発税制でございますが、日本の経済成長の礎となる企業の研究開発投資、これ後押しをしまして、強い経済を実現する上で重要な制度だと思っております。昭和四十二年度の制度創設以降、税制の効果、そして様々な時々の情勢を踏まえて必要な見直しを行いながら措置を行ってきたところでございます。令和八年度の税制改正要望を今しておりますけれども、この要望におきましても、効果検証をしっかり行いつつ、我が国が置かれた経済情勢を踏まえ、必要な見直しを行う方針でございます。  現行制度の延長とともに、国家として重要な技術領域の研究開発投資への重点化、そして中長期的な研究開発投資を促すための見直し、こういったことを進めてまいりたいと思っております。  また、御指摘のありましたスタートアップの規模の拡大に向けては、海外からの投資の呼び込みが非常に重要でございます。そこで、国内のベンチャーキャピタルの投資の障壁となっていると指摘があります海外LP、海外からの投資に対してされております課税の特例、ここに対しての税制改正要望を行っていきたいと思っておりますし、また、グローバルスタンダード、これをしっかり踏まえる必要がございます。そうしたことから、投資契約実務のアップデートを図るガイドライン、こういったものも作成をしております。そのほか、海外派遣、イベント開催を通じて世界で通用する日本の起業家、投資家を育成をいたしまして、また海外投資家とのマッチング、こういうことも進めてまいりたいと思います。  なお、九月に政府が万博会場で開催しましたグローバル・スタートアップ・エキスポ二〇二五でございますが、当時、経済産業大臣政務官でありました委員にも御登壇をいただきまして、スタートアップが大きく成長できる環境の整備、これが大事だということで、投資呼び込みの重要性につきまして御発信をいただきました。そうした御発信も相まちまして、本イベントにおきましては、アメリカの有力なベンチャーキャピタルの一つでありますアルムナイ・ベンチャーズ、これが日本の、日米のスタートアップへの百五十億円規模の投資を表明するなど、複数の海外VCが日本への投資、また拠点設立、これをしていくということの表明がなされまして、まさにこういった今、海外投資家の参入の萌芽が見られているところでございます。  今後も、先ほど述べた政策をしっかりと進めてまいりたいと思います。

加藤明良自由民主党

○加藤明良君 ありがとうございます。  研究開発税制によるこれからの研究開発で企業をまた更に元気にしていただいて、日本の稼ぐ力、伸ばしていただきたいと思っております。イノベーションが大変大切だと思っておりますので、是非ともその原資であります研究開発税制のまた更なる拡充、よろしくお願いいたします。  続きまして、中小企業支援についてお伺いをさせていただきます。  今年の春闘では、賃上げ、およそ三十年ぶりの高水準、そして民間企業設備投資百兆円を超える、そして名目GDPは初の六百兆円超えと、この景気の好循環というのをしっかりとまた地方の波及に結び付け、地方経済への波及に結び付けていかないといけないと思っております。賃上げ投資、そしてまた、これからの株価の上昇など、年々停滞と言われてきた日本経済に少しずつではありますけれども、明るい兆しが見えてきていることは間違いありません。こうした明るい兆しが地方経済、中小企業・小規模事業者にまではまだまだ行き届いていないという地方の実感がございます。  日本の労働人口の七割を支えているのは中小企業であります。中小企業の賃上げが持続できなければ、我が国の全体の賃上げには定着をせず、地方経済が良くならなければ、日本の経済の復活はなり得ないと思っております。地方の中小企業・小規模事業者に至るまで賃上げを止めてはならない、設備投資を止めてはならない、人手不足を解消しなければならない、ここに政府の覚悟と戦略が問われると思っております。必要なところには果断に投資をする、この姿勢こそ、地方、中小企業・小規模事業者への成長の果実を届ける道筋であると思っております。  今般の経済対策の中小企業の支援としましては、官公需を含めた価格転嫁、取引適正化の更なる徹底、そして事業承継、事業再編支援、そして大切なのは生産性向上と成長戦略支援というのが挙げられております。  この成長戦略支援というのは本当に重要だと思っておりますが、中小企業・小規模事業者の本質というのは、人手が足りないのに利益率が低く、そして賃上げ原資が生み出せないという構造そのものに問題があると思っております。これを変えるには、下支えの支援だけでは不十分で、売上げと利益率を高める成長型の支援に政策軸を移す必要があると思っております。それこそが賃上げ原資を恒久的に生み出す構造転換の政策だと考えており、そのためのこの成長加速化支援というのは極めて重要であると考えております。  中小企業の支援に長年尽力をし、現場の声を長年聞き続けてきた越智政務官に、この中小企業支援に対しましての御意見を伺いたいと思っております。よろしくお願いします。

越智俊之自由民主党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官

○大臣政務官(越智俊之君) まず、加藤委員におかれましては、先月の十月二十一日まで経済産業大臣政務官として御尽力いただきまして、心から敬意と感謝を申し上げます。また、私もしっかりと引き継いで尽力してまいりますので、御指導をよろしくお願いいたします。  委員御指摘のとおり、中小企業・小規模事業者は、雇用の七割、付加価値の五割を占める日本経済の屋台骨であり、地域の投資と賃上げを担う重要な存在でございます。地域に多様性や価値を生み出し、地域課題解決の担い手としても期待をされております。  一方で、中小企業や特に小規模事業者は、資金力や信用力に乏しく、パンデミックや昨今の米国関税など、急激な環境変化の影響を受けやすい、そのためしっかりと資金繰りを支えていく必要があります。  具体的には、コロナ時の民間ゼロゼロ融資の借換え時に利用可能な小口零細企業保証や、特に業況が厳しい事業者向けに保証料を引き下げる経営改善サポート保証等の支援を講じているところでございます。  その上で重要なのは、経営者自らが成長にコミットして、筋肉質な企業へと変容していくことでございます。本年五月から売上高百億宣言事業を開始したところ、既に二千社近くが表明しております。その中には百社を超える小規模事業者も含まれており、地域を含め、成長に向けた機運の高まりを感じているところでございます。  引き続き、地域の商工会、商工会議所とともに連携して、苦しい状況の中でも必死で賃上げや投資を進める経営者にしっかりと寄り添いながら、あらゆる施策を通じて全力で支援してまいる所存でございます。

加藤明良自由民主党

○加藤明良君 越智政務官、力強い御答弁ありがとうございました。  百億企業を目指すその申込みが二千社を超えるということでございます。その意気込み、そしてやる気のある企業をしっかりと支えていくのがこの成長加速化支援であります。これだけの企業が更にモチベーション高く、さらに百億円企業を達成していただければ、それだけGDPに直結をするということでございます。まさに日本企業の成長戦略でございます。是非とも、この幅を大きく広げていただきますように心から御期待を申し上げます。  最後の質問でございます。  本年開催されました大阪・関西万博、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとしまして、未来の社会の実験場のコンセプトの下、百五十八か国の国と地域、そして九つの国際機関が参加をし、我が国の文化、技術、そして未来社会に向けたビジョンを発信する重要な国家プロジェクトが閉幕をしたところでございます。次世代の医療、環境、デジタル、モビリティー、食、エンターテインメントなどの分野で世界から注目を集めたと認識をしております。私も担当政務官として、各国の要人対応やナショナルデーの式典参加など多くのイベントにも参加をさせていただき、万博のすばらしさを直接肌で感じることができました。  私も、つくば万博、つくば科学万博の、幼少期の頃に伺ったことがあります。そのときには、近未来の明るいビジョンを直接見たことが今でも覚えておりますけれども、そのときの衝撃、そしてまた、明るい未来についての希望というのを持ったことを覚えております。今回参加していただいた子供たちにも、そういう未来の明るい希望、期待につながる、そのような万博であったと心から期待をしております。  多くの国内外からの来場者が訪れまして、大盛況のうちに惜しまれつつ百八十四日間のこの万博が幕を閉じることとなりました。開催準備から運営に当たる過程では多くの皆様方の御尽力に深く敬意と感謝を申し上げます。その中でも、物価上昇の資材高騰や、またパビリオン建設の遅れなど様々な課題もございました。これらの課題を今後の国家プロジェクトや国際イベントに確実に生かすことが政府に求められると考えております。  万博のレガシーを継承し、万博の成果を我が国の未来にいかに結び付けることができるかどうか、これからの課題でありますが、万博の成果と検証を今後どのように行い、総括をするのか、大臣にお伺いしたいと思います。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 大阪・関西万博は、百六十五の国、地域、国際機関の参加を得て、二千九百万人を超える来場者をお迎えし、七割を超える方々から満足したと高い評価をいただくなど、成功裏に閉幕することができました。  チケットの累計販売枚数は約二千二百万枚を超え、運営費収支についても最大二百八十億円の黒字が見込まれており、さらに大屋根リングについても高い評価を得て、一部の残置が決まったところでございます。また、百二十に上る国から三百名以上の王族、首脳級、閣僚等も会場を訪問し、万博に際し、四十件以上の首脳会談、表敬も実施されました。加藤委員におかれましても、経済産業省及び内閣府政務官として会期中に公務で延べ十六回会場を訪問され、賓客を接遇されるなど大いに御貢献をいただき、心から感謝をしております。  さらに、中小企業やスタートアップを始め、様々なビジネス交流も生まれ、全国各地の自治体が地域の魅力を発信するなど、地方創生にもつながった、未来社会の実験場というコンセプトどおり、モビリティー、GX、デジタルを始め、多様な分野で最先端の技術実証が展開をされました。  こうした多岐にわたる一連の成果を整理し、レガシーとしてどのように継承していくか、経済産業大臣及び国際博覧会担当大臣である私の下に成果検証委員会を設置し、検討を進めてまいりたいと考えております。年内には議論を開始し、来年春から夏頃には結論を得たいと考えております。

加藤明良自由民主党

○加藤明良君 ありがとうございました。  今回、万博に私も携わることができたのは大変いい機会であったと思っております。そのときに感じました印象というのは、やはり多くの国々の要人と会う中で、日本に対しての期待感の大きさ、それと信頼度の高さということをつくづく痛感をいたしました。ことごとく要人の皆様方は、日本の技術力であったり、企業のまた協力であったり、さらには政府からの支援であったりということを期待をする、そのようなことを口々に相談をされた覚えがございます。  様々な場面で、やはり日本の信頼度というのは世界的にも大変高い。その理由というのは、やはり秩序、理性のある外交であったり、さらには企業の信頼度、確かな技術、そのようなことが国際的な信頼になっている。日本の期待度というのは本当に世界中から注目を集めているなと思っておりました。  その中でも、やはり日本のこれからの技術力というのは、更に世界に貢献できるような、そのような立ち位置でなければいけないと思っております。これからの世界から注目をされ、期待をされる日本の経済産業の中核を担っているのは、まさに経済産業省だと思っております。大変幅の広い、本当にウイングの広い省庁でございますし、それぞれの重要政策の分野、成長戦略では多くの大きな仕事を担っていると思っております。  その中でも、国民の期待、世界からの期待に応えられる、そのような経済産業省であっていただきたいと思っておりますし、さらには赤澤大臣には、その牽引力としてこれからも大きな手腕を発揮していただきたいと思っております。  心から皆様方に御期待を申し上げまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

古賀之士立憲民主・社民・無所属

○古賀之士君 おはようございます。立憲民主・社民・無所属の古賀之士でございます。  私からも、大分での大規模な火災について一言申し上げます。  丸一日以上たっても、まだ鎮火していない状況だと伺っております。お亡くなりになられた方、また被害に遭われた皆様方に謹んでお悔やみ、そしてお見舞いを申し上げます。  そして、赤澤亮正経産大臣におかれましては、御就任おめでとうございます。赤澤大臣とは、それこそ日米交渉真っただ中、帰国直後にもこの参議院にお呼びしまして答弁を求めたこともございましたし、また、先週の十一月十四日金曜日の予算委員会でも答弁をしていただきました。ありがとうございます。引き続きよろしくお願いをいたします。  まずは、その予算委員会、先週金曜日の質疑させていただきました適正な取引についてお尋ねをしたいと思っております。今回は、幅広ではなくて、一つの業界に絞ってお尋ねをしてまいりたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。  アニメコンテンツ産業の構造、そして取適法についてお尋ねをいたします。言ってみれば、アニメ業界や映画業界に例えれば、今日の質疑はパートツーというよりも、むしろエピソードワン、ツーというような位置付けになるかと思います。  なぜそのアニメ業界、アニメ産業を今回取り上げさせていただいたかといいますと、アニメは言うまでもなく、我が国のコンテンツ産業として有望かつ日本が海外に対して非常に強い競争力を持っている分野だからです。ところが、一方で、その競争力を持っているにもかかわらず、業界独自の商習慣というものが数多く残っています。取引や就労環境についても、ほかの産業とは随分異なっている部分もあると伺っているからです。  アニメの制作現場であえて申し上げれば、取適法が施行されれば下請という言葉はなくなる、法律上はなくなるわけですが、あえて申し上げれば、その下請構造がかなり強くあったり、またフリーランスの方が非常に多いという現状があったりもすると伺っています。そうした構造の、多層構造の実態把握を目指して、今年一月から、業界の適正化に取り組んで、実態調査が始まったと伺っております。  その進捗状況を、公正取引委員会でよろしいんですかね、その進捗状況をまずお尋ねいたします。

原一弘公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長

○政府参考人(原一弘君) お答えいたします。  昨年の新しい資本主義実行計画で策定されましたコンテンツ産業活性化戦略におきまして、映画、アニメ等のクリエーター個人の創造性が最大限発揮される取引環境を整備するため、映画、アニメの制作現場におけますクリエーターの取引環境に係る実態調査を行うと、このようにされておりますこと等を踏まえまして、公正取引委員会において本年一月から実態調査を行っております。  本実態調査では、制作会社、クリエーターなどへのヒアリング調査ですとかアンケート調査を行っており、また公正取引委員会のホームページに情報提供フォームを開設いたしまして、情報収集を行っております。現在は、このヒアリング調査の結果等を踏まえ、報告書の公表に向けて取りまとめ作業を行っているところであります。

古賀之士立憲民主・社民・無所属

○古賀之士君 その実態調査においては、アニメ業界からも期待を寄せられているという声も伺っております。そして、映画と今アニメとそれぞれの分野を一緒に調査をされているんですけれども、それぞれの業界でかなり細かく職種も分かれておりまして、後ほど、またアニメは、今日はアニメ、そして映画は映画というところで随分取引の形態も今後またお尋ねをしてまいりたいと思っております。  その期待を、業界側からも期待を寄せられている実態調査、また、行政の認識と肌感覚の違いなどもあるというふうに伺っておりますが、取りまとめには非常に期待をしておりますし、また、取りまとめを反映した施策を是非お願いしたいと思っております。  昨年、令和六年、二〇二四年、御存じのようにフリーランス法が施行されました。また、今年の春には下請法がおよそ二十年ぶりに改正されまして、いわゆる取適法、来年一月一日から施行されます。  これらのアニメ産業における構造改革を促すような現時点での取組と、これから想定される影響についてお尋ねをいたします。引き続き、これ、公正取引委員会でよろしければ、お答え願います。

江澤正名経済産業省商務情報政策局商務・サービス政策統括調整官

○政府参考人(江澤正名君) 経済産業省からお答えさせていただきます。  アニメの制作現場、委員御指摘のとおり、適正な取引の課題があると考えております。  このため、経済産業省においては、まず第一に、適正な取引促進に向けまして、アニメ制作業界における下請適正取引等の推進のためのガイドライン、こちらを策定、周知をしているところでございます。このガイドライン、現在、来年の一月一日に施行される中小受託取引適正化法、取適法でございますけど、に対応する改訂の作業を実施しているところでございます。改訂ができ次第、速やかに周知を図っていきたいと思っております。  それから、就業環境の改善、二番目でございますけれども、映画業界で培った経験を参考に、アニメ分野においてもこういったこれまでの知見を波及させていきたいと考えております。具体的には、映画の分野において、契約書の交付、それから撮影時間、休日のルールを定めたガイドライン、これ映適を参考にしまして、課題の解決に取り組んでいきたいと考えています。  今年度、映適を対象に、業界団体もアニ適のような取組ができないか議論を開始したところであり、業界団体と議論を進めてまいりたいと考えております。

古賀之士立憲民主・社民・無所属

○古賀之士君 ありがとうございます。  しっかりとそのガイドラインの策定をされた後、また深掘りをさせていただくかと思います。  このアニメ業界に関するクリエーターの皆さんたちの入門編と言ったらおかしいんでしょうけど、私もまだ勉強中なんですけれども、「ハケンアニメ!」という映画がございます。この「ハケンアニメ!」の中に、かなり様々なクリエーターの皆さんたちの実態が描かれております。全てではございませんが、もしよろしければ、また、それを御視聴いただいて、様々な形で議論させていただければと思います。ちなみに、私はそこの回し者ではございませんので、御理解いただけたと思います。  その映画にもなっているアニメ業界の様々な厳しい競争社会も含めてなんですけれども、今度は映画のマルチユースと制作者への還元について、少しお話を広げさせていただきたいと思います。映画の今度お話です。  先ほどのアニメもそうですが、コンテンツ産業をしっかり成長させるには海外展開というものがやはり今以上に重要になってまいります。それこそテレビ局でもそうですし、今いわゆる様々な動画配信サイトで世界的なヒットを目指していこうという傾向は皆様もよく御存じのとおりです。そして、その世界的なヒットをすることに莫大な収益を生んでいるという現実もございます。  一方で、その制作者さんへの還元、それから価格転嫁、しっかりこの正規な形で増やしていかないと、なかなか厳しい問題もございます。例えば、海賊版対策と正規品の対策、この流通が根本的に重要かとも思っております。  この現状と対策について、経産省さん、お尋ねをいたします。

江澤正名経済産業省商務情報政策局商務・サービス政策統括調整官

○政府参考人(江澤正名君) 海賊版対策と正規版の海外展開ということでございます。お答え申し上げます。  経済産業省としては、海賊版対策は喫緊の課題であると認識しております。これまでも、海賊版のサイトの運営者を特定しまして、その情報を、特定し得る情報であるとか、それから証拠の取得、現地政府などの取締り機関への働きかけを通じまして、海賊版サイトや店舗の摘発につなげているところでございます。  また、海賊版の取締りとともに、御指摘のとおり、正規版の流通拡大、こちらを両輪で進めることが重要であると考えています。正規版の海外展開に当たっては、海外市場の獲得に資する翻訳、それから後方支援、それから国際イベントを通じた日本のコンテンツの発信を実施しているところでございます。  引き続き、文化庁を始めとする関係省庁と連携しまして、海賊版対策と正規版の海外展開支援、この二つを確実に進めてまいりたいと考えております。

古賀之士立憲民主・社民・無所属

○古賀之士君 これ提案にもなるんですが、海賊版対策によって、例えば大使館などに専門の職員を、まあ常駐とまではなかなか難しいかもしれませんけれども、置いて支援をする、あるいは平時は進出、流通を支援していく。そういうコンテンツ産業に強いエリアの大使館、公使館、領事館、こういったものも含めて外務省さんとも連携を図りながら、そしてまた、もし訴訟など有事の際にもしっかりと支援するという体制構築は経済産業省さんから積極的に行うことはできないものなのか、お尋ねいたします。

江澤正名経済産業省商務情報政策局商務・サービス政策統括調整官

○政府参考人(江澤正名君) 御指摘のとおりかと思います。大使館等に、やはり各国政府と、相手国政府と交渉するには、やはり大使館が前面に立つ必要もあるのかなと考えています。また、ジェトロでございまして、ジェトロにそういうコンテンツ関係の専門家を配置しまして、そこと、被害に遭っている企業とジェトロと、それから大使館、政府ということで連携しながら進めてまいりたいと考えております。

古賀之士立憲民主・社民・無所属

○古賀之士君 そして、パイを広げるという意味では、マルチユース、いわゆる例えば映画でしたら、映画をまずロードショーとする、映画館で見ていただくと同時に、時間がたつと、例えばネットを通じて御覧いただく、あるいはDVDにしてそれを買っていただく。マルチな使い方をすることによって、マルチな視聴方法によってその収益を積み上げていくというのが今一般的になってきてまいりました。それが国内で配給されまして、海外で配給されて、そして最近ではサブスクで配信されるというケースもあります。  そういった売上げはどんどん増えますが、その一方で、制作者あるいはそういった仕事に関連してお仕事をされている皆様たちにしっかりと還元されているのかというようなことができているのか、その辺の認識を経済産業省さん、お尋ねいたします。

江澤正名経済産業省商務情報政策局商務・サービス政策統括調整官

○政府参考人(江澤正名君) まさに、国内の映画の持続的な発展のためには、国内の配給だけではなくて、その後にしっかりとそれを海外に配給するであるとか、配信プラットフォームを通じて更にそこを展開、作品を展開していくということが重要であると考えています。海外で稼いで、その制作を担うクリエーターに対価を還元していくことが重要であると認識しています。  経済産業省では、日本のコンテンツの海外展開を後押しするために、国際見本市などのマーケットへの出展支援、展開国へのローカライズ、これ翻訳等でございますけど、費用の支援をしているところでございます。  一方で、海外の作品、制作費が、邦画の一般的な制作費に比べまして制作費が数倍から数十倍になるものが多くて、海外展開を目指す上では高品質な映画の制作をしていかなければいけない、大規模な制作費の調達が必要になってきております。  経済産業省は、多様な資金調達やパートナーの獲得などの取組を支援するプリプロダクション支援や、海外市場に訴求する高品質な作品を制作する支援、これプロダクション支援でございます、こうしたものを通じまして、コンテンツの国際競争力の強化を目指しているところです。  プロダクション支援でまさに制作したプロダクションは、自ら製作委員会に出資することによって利益配分が得られることを要件としているところでございまして、こういった事業を通じまして、日本のコンテンツの海外展開支援やクリエーターへの還元、収益基盤の強化、促してまいりたいと考えております。

古賀之士立憲民主・社民・無所属

○古賀之士君 ありがとうございます。  また、これタイムリーなことに、昨日の毎日新聞の記事を御紹介させていただこうと思っています。タイトルが、米国のクラウドフレアに五億円の賠償命令、漫画の海賊版めぐり著作権侵害という見出しでございます。  今度またちょっと、映画から今度はアニメの海賊版の方に話が移りますのでちょっと頭の切替えも必要かと思いますが、本文少し読ませていただきます。  「ワンピース」や「進撃の巨人」など人気漫画を無断掲載する海賊版サイトに大量のデータ配信を可能とするネットワークサービスを提供したとして、講談社、集英社、小学館、KADOKAWAの大手四社が、米国のIT企業クラウドフレアに合わせておよそ五億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は十九日、昨日ですね、著作権侵害を認めておよそ五億円の賠償を命じたということです。  とにかく、いわゆる海賊版を作ってアップしている側はもちろんなんですけれども、今度はそのクラウド側、そういったものを放置していたのではないかということで実際にこの裁判になって、それが、これはまだ一審の段階ですけれども、著作権の侵害が認められて、クラウド会社にも五億円の損害賠償という声が上がってきているわけです。海賊版サイトはこの月間のアクセス数が記事によりますとおよそ三億、アクセス数がですね、それで、そこで算出をしていわゆるこの賠償額を決めたということです、大手の出版四社に関してはですね、ということだそうです。当然かもしれませんが、意見が対立していまして、クラウドの側の会社では、ただ閲覧者が円滑にアクセスできるようにしたにすぎないというふうに反論しているとも記事では書かれております。こういったことがこれからもう日常的に起こり得るということだと思います。  この参議院の経済産業委員会は多士済々な方々が委員になっていらっしゃいまして、それぞれ、映画化になった原作をお書きになった方も中にはいらっしゃいます。百田尚樹さん、そうでございますよね。そういったことで、様々な知見の方々も含めて、いろいろなこの販路の仕方、そして映画の、あるいはアニメの今後の展開をしっかりと見据えていく委員会にしていただければと思っております。  大事なのは、更にもう一点、日本だけではなく今海外のお話をさせていただきましたが、日中のコンテンツの投資についてもお尋ねをしたいと思います。海外展開のライバルも増えております。今回はアニメについてお尋ねをいたします。  最近、アニメ産業に非常に力を入れているのが中国でございます。実は、現在、日本において公開されています、映画館でも見ることができる中国のアニメ映画もございます。これがかなりクオリティーが高いのではないかと話題になっているとも伺っております。しかもこれ、パートツーが今公開されているそうで、前作も日本で五億円ほどの興行収入があったということです。多分このパートツーは、その興行収入も現在の勢いだと超えそうだということです。テレビアニメの制作本数は既に日本を追い越していると、中国は、そういうことも伺っております。  現在の認識について、経済産業省はこの点について現状をどこまで把握していらっしゃるのか、教えてください。

江澤正名経済産業省商務情報政策局商務・サービス政策統括調整官

○政府参考人(江澤正名君) 御指摘のとおりでございます。  中国のアニメ制作本数、大変伸びていまして、ここ数年、二、三年のうちに作品数が倍増しまして、日本の、作品数の数で考えますと、日本のアニメ制作本数を上回るような増加傾向でございます。先ほどの御指摘のアニメ映画についても、世界的な興行収入を記録する作品が生まれているなど、アニメ産業の、中国のアニメ産業の成長が著しいと認識しています。  この背景は、やはり多額の、中国が多額の政府支援を行っていまして、さらに、事前検閲であるとか、それから外資の作品の総量規制というのも行っていまして、こういった国内産業の保護、育成が中国のアニメ産業が成長している背景にあるのかと考えております。  こういった、中国を始めとして諸外国が多額の政府支援を行い、国際競争が激化する中で我が国の優位性が失われるリスク、こちらがあると考えていまして、こうした状況において、複数年支援を含めた大規模、長期、戦略的な官民支援、投資が必要であると考えています。  経済産業省、国際展開を目指すアニメ制作会社への企画開発、制作費用への補助や、企業や分野を横断した海外イベントの出展、海外展開支援なども行っています。さらに、次世代を牽引する、業界を牽引するエンタメのスタートアップ企業への支援を実施しているところでございます。  今後も、日本のアニメ産業、先ほど中国の成長著しいということでございまして、国際競争力の強化に向けて更なる支援を進めてまいりたいと、このように考えております。

古賀之士立憲民主・社民・無所属

○古賀之士君 ありがとうございます。  日本のそういった映画やそしてアニメ、これは、直接的ではないかもしれませんけれども、本当に日本のイメージアップに大変貢献していると思います。そして、そのイメージを持ってまた日本にインバウンドとして来られる方も今非常に増えているとも伺っておりますので、是非よろしくお願いします。  そして、その海外展開では、これまで培ってまいりました日本の強み、是非生かしていきたいと思っていますし、スタートアップの支援もされているそうですけれども、これまでの蓄積と、そして新たな、やっぱりこれまでの蓄積プラスアルファや今まででもまだ生かし切れていない企画力、発想力を生かした日本独自のこのアニメーションが世界に今認められて、まだトップランナーでいるうちに更にこの分野を伸ばしていけるようにお願いしたいと思っています。  といいますのも、そういう非常に将来性や未来があると思われがちなこの業界ではあるんですが、現実には、資金繰り、それから人材難、過去最多のペースでアニメ制作会社が倒産しているという事実も一方でございます。競争力を維持する、日本のイメージアップを更に貢献してもらう、そういう観点からも、こういったアニメ制作会社が過去最悪の状況で倒産が続いているのを非常に憂慮しております。  中小企業や個人のフリーのアニメーターさんなどクリエーターさんをもっともっと支援すべきだと考えますが、赤澤大臣はどのような御所見をお持ちでしょうか。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 私も、過去にコロナ担当の副大臣をやっていたことがあって、そのときにフリーランスの方たちが本当に仕事がなくなったり苦しい思いされて、何とかしなきゃいけないという思いでいろいろ取り組んでいたことを今思い出しております。  アニメ分野の賃金は、近年は改善傾向にあるとされておりますが、諸外国に比べれば不十分であり、改善する必要がございます。まず、フリーランスを含めた取引条件の適正化が重要であると認識しております。  経済産業省では、適正な取引促進に向けて、アニメ分野における下請ガイドラインを策定しております。直近では今年五月に改訂をし、昨年十一月施行のフリーランス・事業者間取引適正化等法と近年の取引状況を反映させたところです。なお、現在、来年一月の取適法の施行に合わせたガイドラインの改訂作業を実施しております。  その上で、アニメ制作会社の取引構造として、製作委員会との間で受託生産として売り切りの取引が一般的であることも課題でございまして、受託生産取引はリスクが低いというメリットもある一方で、大ヒットしてもアニメ制作会社に十分に利益が分配されないことになります。  このため、経済産業省では、世界的な大ヒットを目指すコンテンツの制作支援においてアニメ制作会社が製作委員会への出資等によって利益配分を得ることを要件としており、支援を通じてアニメ制作会社の収益構造の転換を進めているところでございます。  取引条件の適正化とともに、制作会社がリスクを取ってリターンを得られるような挑戦を支援することでクリエーター等の収入向上を促してまいりたいと考えてございます。

古賀之士立憲民主・社民・無所属

○古賀之士君 競争力は、大企業もそうですけれども、特にこのコンテンツ産業においては、お一人お一人のクリエーター、あるいは、アニメでしたらアニメーターの方やそれから監督さん、こういった方々が持っています。そこにしっかりと還元できるような適正な取引の推進を是非よろしくお願いしたいと思っています。  現実には、やっぱりギャラの交渉なども、実は制作の途上でまだ決まっていないと、作りながらギャラの交渉をやっている、あるいは、そこのギャランティーの交渉がきちっとコミットされないまま仕事を受けて、とにかく今仕事をされているという現実もあると伺いました。そしてまた、それが業界あるあるなんだという話も伺いました。  こういったものを、取適法も含めて、あるいはフリーランス法の改正も含めて、しっかりとここを支えていって、なおかつ、それが新しい分野での新しい作品を生み出す原動力になれば一番よろしいかと思います。どうぞよろしくお願いいたします。  それと全く別の視点で、もう一つお願いしたいことがあります。  映画などを始めとするこの映像文化の裾野、種をまくということの施策についてのお尋ねです。  このコンテンツ振興の分野ではこれを結びの質問にしたいと思っておりますが、映画産業の裾野について、例えば実写でもそうなんですけれども、先ほど申し上げましたとおり、大型の企画、映画に関して、最近はもう製作委員会形式というのがもう当たり前になっています。リスクヘッジをして、大手の先ほどお話をした例えば出版社、原作を持っている出版社、そしてテレビ局、広告会社、こういったものがお互いが出資をして、そして、製作委員会形式をつくってお互いのリスクヘッジをしながら、そして、できればそれが海外も見据えた大型の企画だというケースも少なくありません。  一方で、地場の、この地元の地域ですとか、言ってみれば自分の地域、住む、住まいの半径五百メートルのような世界をしっかりとフォーカスしたような作品、映画も、これはやっぱり大切にしてもらいたい分野だと思いますし、それが、我々の日本の、特にその庶民の皆さんたちの生活文化、こういったものにスポットライトをしっかり当てることによって、日本の文化をより世界に知ってもらうきっかけになったりするのではないかと思います。  そういったそのローカルな地域に限ったり人に限ったりするその作品というものは、なかなかお金が集まりにくく、また製作委員会などもつくりにくく、まして世界的な市場をにらむととてもそれはペイできないんじゃないかと、もう企画の段階で潰れたり、あるいは上映館ですね、上映館に関しても、いや、その作品を、うちの上映をしてもなかなかそれは集客が見込めないからお断り、あるいは、やっても一つの映画館で、マルチでいっぱい、十スクリーンも持っているようなところでも一スクリーンで、一日一回か二回の上映で何とかお願いしますというようなことも少なくないわけです。  そこで、そういったその種をまく、市井の人々の暮らしぶりを追っかけたり、あるいは半径五百メートル以内の世界、例えば昭和のアニメの源泉でも言えるトキワ荘あります。多くの漫画家の皆さんたちを、手塚治虫さんを始めとした多くの皆さんたちを生み出したトキワ荘、これは、一つのアパートの中の世界、ワールドからどんどんどんどん、今や世界に羽ばたいていった一つの原点でもございます。  そういった原点になるような、種のようなそういった作品も、経産省さんやあるいは文化庁さん、こういったものでしっかりと後押しをしていただきたいという点ですが、この辺について御答弁お願いできないでしょうか。

森友浩史文化庁審議官

○政府参考人(森友浩史君) お答え申し上げます。  文化庁では、文化芸術の振興の観点から、日本映画を振興しております。多様な作品を輩出できるよう、日本映画に対する制作支援を行っているところでございます。  具体的には、優れた劇映画、アニメーション映画、記録映画などの企画から完成までの制作活動に対しまして、制作に要する経費を支援をしているところでございます。小規模な劇映画から大規模な劇映画、そして短編のアニメーション映画まで幅広く支援をしているところでございまして、その中で、例えば津軽塗をテーマとした「バカ塗りの娘」というのがございますが、比較的小規模な作品でございます。この作品で監督が芸術選奨映画部門の新人賞を取られるなど、評価された例もございます。  文化庁としては、今後とも、日本映画の裾野を広げ、多様な日本映画が制作されるよう、日本映画に対する制作支援を実施してまいりたいと考えております。

古賀之士立憲民主・社民・無所属

○古賀之士君 ありがとうございます。  細かい話になりますけれども、小規模とはいえ、一つの例えば日本文化を象徴とする、かつて昭和の時代はお茶の間というのがありました。畳文化がありました。こういったものもあえて出すということもとても大事なことだと思っていますし、それからあと、たとえ小さな映画を制作するにおいても、今ロケ地などで人を集めるにしても、数十人、数百人の規模で集めるにしても、やはりそれなりにお金が掛かります。と同時に、天気も関わってきます、屋外の撮影ですと。できるだけやっぱり天気でやりたいんだという制作者の方は多いです。でも、日程的に延期ができない、エキストラを集める人たちの時間も設定も非常に細かく、ましてそのスタッフの皆さんたちの人数や制約も限りが当然あります。そういった部分も配慮いただくと、やっぱりワンシーンでも、一つの大きな世界をつくっていくきっかけになるように、そういった部分も是非御理解をいただけたら大変有り難いと思っております。  さて、時間が迫ってまいりましたので、先ほど加藤委員からも御指摘がありましたトランプ関税について、結び質問させていただきます。  赤澤大臣がかつてずっと、今もそうかもしれませんが、日米の関税交渉、まさに日米を行ったり来たりしながら御苦労されたと思います。今回の内閣では、茂木大臣の総括の下、赤澤大臣が交渉を行い、そして城内大臣が国内について目を光らせるような指示だというふうに理解をしております。この三大臣での役割、これを今回はあえて三人の方々にやっていただくということに、分担になりました意義と、それから今後の交渉の意気込みについて、赤澤大臣の答弁をお願いします。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 私自身は、前政権で関税措置に関する日米協議を担当したことも踏まえまして、茂木外務大臣とともに投資イニシアチブを中心とした合意の実施に係る具体的な取組や米国との調整を推進してまいります。  より具体的には、まさに今委員御指摘のとおりで、茂木外務大臣は合意の実施を含めた米国との調整の全体を総括されます。城内日本成長戦略担当大臣は、日米間の合意の国内における進捗管理や国内産業への影響を踏まえた必要な支援に関する総合調整を御担当されると認識をしております。  豊富な知識、経験をお持ちの茂木大臣、城内大臣でありますので、お二人と協力しながら合意の実施を通じた両国の相互利益の促進に取り組むことで、日米同盟の更なる強化、経済安全保障の確保、そして我が国の経済成長の大幅な促進に貢献してまいりたいというふうに考えております。

古賀之士立憲民主・社民・無所属

○古賀之士君 一方で、米国政府も予見性が非常に大変だと思います。そういった即応性に関してはどのような御所見をお持ちでしょうか。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 今委員御指摘のことはよく分かるところでありまして、担当者が一人でやっていれば、スピード感はあるけれども一人の知恵でやるということになりますし、三人であれば、文殊の知恵じゃありませんが、よく知恵あるいは知識、経験を出し合って、よりいいものをつくる。  ただ、おっしゃるとおりで、連絡をきちっと取りながらその三者で意見調整するところに若干の時間と手間を掛けなければいけませんので、そういうある意味で三人でやることによる手間の掛かる部分、時間の掛かる部分、しっかりスピードアップして、全体として三人で取り組んだときにより多くの成果が上がるように、そういう心構えでやってまいりたいというふうに思っております。

古賀之士立憲民主・社民・無所属

○古賀之士君 これで結びます。  例えばベッセントさんですとかラトニックさんと定期的に継続性を持った協議を続けていくというようなお考えはありませんか。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 大変重要な御指摘と思います。  やっぱり日本にとって一番大事な同盟国でありますので、閣僚同士が非常に太いパイプを持つということには大いに意義があると思っていまして、私自身も大変良かったなと思ったのは、四週連続で通った後、リモートで会議をやっていても、ラトニック商務長官とはもう会っているのと全く変わらない感じに今なっております。  そういう意味では、そういうパイプもしっかり使いながら、今委員の御指摘も踏まえながら、日米関係を更に発展させる上でベストな対応は何かということをよく考えながら取り組んでまいりたいというふうに思います。

古賀之士立憲民主・社民・無所属

○古賀之士君 時間が参りました。終わります。ありがとうございました。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 それでは、皆様、御安全に。立憲民主・社民・無所属の村田享子です。  赤澤大臣、御就任おめでとうございます。  この御安全にという挨拶は、私は元々物づくりの労働組合の出身です。物づくり現場はどうしても危険なところございます。その中で、自分と仲間の安全を祈って、現場ではこの御安全にという挨拶、声掛け合ってやっておりますので、私もこの委員会では御安全にの思いでしっかり質疑させていただきたいと思います。  というわけで、この閉会中もいろんな現場を回らせていただいたんですが、一番多かったお声がやっぱり人手不足です。東京商工リサーチによりますと、二〇二五年一月から十月の人手不足による倒産は三百二十三件、これは年間最多であった二〇二四年を二か月残しても上回っているような状況です。  政府においては、これまで生産性革命推進事業や省力化投資補助金など支援は行ってはいるんですけれども、これまでこういった支援が本当に効果が現れているのか、検証は適切に行われているのか、生産性を向上して人手不足に対応する、これは絶対やらないといけないんですけれども、現在、人手不足倒産が起きているということで、今後どのような人手不足対策行っていくんでしょうか。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 委員の御安全にという掛け声で、私どもも答弁しくじって危険な目に遭わないようにしっかり頑張ってまいりたいと思います。  経済産業省として、生産性革命推進事業等のこれまで取り組んできた施策に関しては、専門家の意見を踏まえつつ効果検証を行ってきております。例えば同事業の一つであるものづくり補助金においては、採択された事業者の売上高が同補助金を活用していない事業者に比べて五%以上増加するなど、一定の効果があったものと考えております。  また、規模や業種を問わず人手不足が深刻な課題となっていることから、今後も、省力化投資補助金を通じた省力化製品の導入支援や省力化投資促進プランを強力に実行するための全国で二千を超える支援機関によるきめ細かな伴走支援の強化、複数の企業や自治体、金融機関、教育機関等が連携し、地域一帯で人材の確保、育成等を行う取組、私ども地域の人事部と呼んでおりますが、そういう取組などに取り組む稼ぐ力を得た強い中小企業を生み出してまいりたいというふうに思っております。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 企業の皆さんでは、確かに支援メニューあるんだけれども、その支援の中身が分かりづらいとか、あと申請するのがやはり難しいといったお声聞いています。しっかりとそのメニューが届くようなことをお願いをしたいと思います。  製造業の皆さんから今お声で聞いているのが、来年度から私立高校無償化になります。それによって公立高校離れ、特に工業高校離れが進んで高卒人材の確保できないんじゃないかというお声ございますが、経産省として、この私立高校無償化による物づくり人材の確保への影響及びその対策、どう考えていますか。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 委員と問題意識を全く共有をいたします。  製造業にとって工業高校を卒業した人材は物づくりを担う貴重な存在です。経済産業省としても、将来の物づくり産業を担う人材育成を着実に進めることが重要であると認識しておりまして、私立高校無償化が工業高校の入学者数に対して与える影響についても注視していくことが必要であるというふうに考えております。  経済産業省においては、物づくり人材の育成の一環として、二〇二〇年以降、半導体、蓄電池、ロボット、素形材分野において産学官で構成するコンソーシアム等を立ち上げるなどして、工業高校、高等専門学校に対し教育カリキュラムの提供や出前講座を実施するなどの支援を行っています。また、全国工業高等学校長協会が主催するジュニアマイスター顕彰制度において経済産業大臣賞を交付するなど、工業高校の魅力を高める取組を進めてきております。  引き続き、文部科学省、厚生労働省とも連携をし、我が国経済の屋台骨である製造業を支える物づくり人材の確保、育成を図ってまいりたいと考えております。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 専門高校の改革も含めて、今、文部科学省の中で高校改革のグランドデザインを年度内に出すというようなお話は伺っているんですが、私立高校の無償化はもう来年の四月からなんですよね。  今、中学校三年生の皆さんはどこの高校に行こうかと考えているときで、大臣からも影響を注視しますと今御答弁ありましたけど、正直私は遅いと思っています。来年の四月、新しい年度の時点で工業高校をちゃんと選んでもらえるような魅力づくりをしておかないと、私立高校無償化の初年度で工業高校にもう生徒が集まらなければ、じゃ、あの高校より私立高校がいいんだねということで、やっぱりその先の流れをつくってしまうと思うんです。  なので、本当にこの来年の四月から、来年度からが私は一番大事なんだと思うんですが、その辺、大臣、いかがでしょうか。

田中一成経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(田中一成君) お答え申し上げます。  先ほど大臣から例示として挙げさせていただきました例えば半導体の分野でございますけれども、これ九州半導体人材育成等コンソーシアムというのがあります。これ計八校、工業高校二校を含めてやっておりますけれども、今年この実施校も増やしながら、更にこれ半導体ユーザーの育成、確保に向けて取組を加速します。  さらに、蓄電池の分野でも、これ関西ですけれども、蓄電池人材育成等コンソーシアム、これをやっております。これ、今年度から、この関西だけでやっているのは、ちょっとほかの地域からも自分のところでもやってほしいというニーズもあったようで、こういう、このモデルケースを全国、大学に拡大すべく、バッテリー先進人材普及ネットワーク、これを設立したところでございます。  このような形で、産業と工業高校をつなぐような取組を拡大させていきたいと考えております。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 今、半導体や蓄電池というお話あったんですが、そこももちろん大事なんですけど、例えば鉄であったり、今回危機管理投資の中に入っている造船の分野だったり、あと建設現場だったり、これまでのこうした事業においても人手不足というのが起きていて、そことどう工業高校をつないでいくかも私は大事だと思っています。最先端の分野と併せて、こういう分野の高卒人材をいかに育てていくのか、ここも是非やっていただきたいと思います。  例えば、造船でいうと、夏、暑いです。もう今日はちょっと寒いんであれですけど、やっぱり夏回っていると、とにかく熱中症対策が重要だと。で、今年の六月から企業に対して熱中症対策義務化されたんですけれども、やはり義務化によって空調を設置したり、経口補水液ですね、これを飲み放題にしていますというようなところもありました。  ただ、どうしてもこういうところにはお金が掛かります。労働安全という観点からは、厚生労働省において高齢の労働者の方向けに熱中症対策支援というものはやっているんですけれども、熱中症対策というのは、より現場働きやすくなりますので、生産性を高めることにもつながりますし、新たな設備投資につながるという意味でも私は、経済産業省として熱中症対策であったり、これから寒くなります、寒さ対策への支援、これやるべきだと思いますが、いかがですか。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) この点も、委員と問題意識を共有いたします。  熱中症対策は、国民の命や健康に直結するとともに、企業の従業員の働きやすさや生産性にも関わる重大な、重要な課題でございます。経済産業省としても、事業者による従業員の熱中症予防のための措置、これを後押しすべく様々な取組を実施をしております。  まず、本年六月に厚生労働省が改正した労働安全衛生規則が施行され、事業者に対して熱中症対策のための緊急連絡の体制整備や実施手順の作成等が義務付けられたことを受けまして、経済産業省から所管業界に対してその内容について周知をしたところでございます。  加えて、熱中症予防にも有効である革新的な新製品、サービス開発のための設備投資等の支援も進めておりまして、例えば、熱中症予防対策機器やウェアラブル熱中症予防デバイスシステムの開発がされております。  また、寒さ対策にも資する取組としては、断熱等を含む省エネ型の建築物に対する導入、改修の支援等を実施しているところです。  経済産業省としては、引き続き、このような施策を通じて、暑いときも寒いときも生産性の向上につながる熱中症対策や寒さ対策を促進していきたいというふうに思っています。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 今、御答弁の中で、こうした暑さ寒さ対策に資するいろんな機器の研究開発も行われるといったお話ございました。  今年十月に公表されたイギリスの報告書によると、昨年の酷暑による労働損失は世界で一兆ドルということで、今、危機管理投資、高市内閣でも推進をしていますけれども、世界的な気候変動が進む中、こうしたところに製品、サービス開発していくことで他国への展開がより可能になりますし、日本の新たなビジネスチャンスに私はなると思うので、こここそもっと危機管理投資として国として力を入れていただきたいんですが、どうでしょうか。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) まさに、高市総理がおっしゃっているのは、危機管理投資をやると世界の共通の社会的課題を解決していくことができて、それは国富を生むことにつながるという、まさに委員が今おっしゃったのと本当に同じ考え方をしているところでございまして、そういうところで我が国が優れた先進的な機器作れれば本当に世界中の皆様に使っていただけるということだと思いますので、そういうことも念頭に置きながらしっかり取り組んでまいりたいというふうに考えます。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 ちょっとここから後、税制改正についてお聞きをします。  食事支給に係る所得税の非課税限度額なんですが、会社で食堂であったりお弁当代の補助として食事支給行いますが、これ今、月額三千五百円以下の場合は非課税となっておりますが、これ、一九八四年以来、約四十年間見直しがされていないという状況になっています。この物価高の中で、企業の方からも是非ここ見直してほしいというお声上がっていますが、対応いかがでしょうか。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) ちょっと毎度申し上げるのももうしつこいぐらい委員と認識をこれ共有をいたします。  御指摘の本制度について、一九八四年に非課税限度額の引上げが行われて以降、四十年間以上据え置かれているんですね。そのことを承知をしております。  経済産業省としては、一九八四年以降の物価上昇等を踏まえ、非課税限度額を引き上げることが重要だと認識をしており、限度額の引上げをまさに要望しているところでございます。具体的な引上げ額については、今後、与党税制調査会で御議論いただくものというふうに承知をしております。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 こちらの立憲民主党としましては今七千円に引き上げてほしいという要望を昨年から行っておりますし、ここが上がれば、例えば食堂を経営している事業者、お弁当を作っている事業者の皆さんの価格転嫁にもつながると思っています。実際、今、食堂を経営している企業が倒産したというようなニュースも入ってきていますので、こうしたところにも価格転嫁につながるんだというところで、是非引上げをお願いをします。  これと同様のお話で、少額減価償却資産についてお聞きをします。  今、会社で備品を購入をした場合に、十万円未満だと即時償却、二十万円未満だと三年間で均等償却というようなことができますが、物価高の影響で、パソコンだったり空調だったり計測器、センサーなど、これまで二十万円未満で購入できていた備品が買えなくなっていると、二十万円を超えていると。  で、この二十万円未満というところを会社の内規としても備品の購入額のルールとしているところがありまして、これまでのように備品が購入できずに業務に滞りが生じているというところであったり、こうしたところ、二十万円超えて買うので、固定資産の対象となるケースが増えたことで管理業務に支障が生じているといったお声があります。こちらについても物価上昇を踏まえた見直しを経産省として要望していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 企業が備品等の資産を取得した際の財務上の処理には、議員御指摘のとおり、大企業を含む全法人に適用される制度として、十万円未満の資産は即時償却、二十万円未満の資産は三年間での償却とする措置がございます。加えて、中小・小規模事業者を対象に、資産管理の事務負担を軽減する観点から、三十万円未満の資産の即時償却を可能とする租税特別措置がございます。  経済産業省としては、物価高の中で、資産管理の事務負担の軽減に配慮が必要な中小・小規模事業者向けの三十万円の基準額について、令和八年度税制改正で基準額の引上げを要望しております。御指摘の十万円及び二十万円の基準額については、事務負担の軽減といった制度趣旨を踏まえつつ、大企業等の事務負担の状況や物品の購買活動等の実態を把握した上で今後検討を進めてまいります。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 大企業の皆さんも本当にこれによって現場のいろんなことが思うように進まないということで困っていらっしゃるというところでしたので、是非実態調査をまずお願いしたいと思うんですが、大臣、もう一言お願いします。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) もういろんな税制改正等も含めて、立法事実というか世の中の実態を把握していくことは必要でございますので、必要に応じてそういったことも考えていきたいというふうに思います。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 次は、中国からの安価な鋼材についてお聞きをします。  今、中国から安価な鋼材が日本に入ってきておりまして、日本の製品がなかなか売れない、若しくは日本の製品の価格がなかなか値上げをできないといった状況がございますが、これらに対するアンチダンピングの措置、どうなっているでしょうか。

田中一成経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(田中一成君) お答え申し上げます。  世界最大の鉄鋼生産国である中国、中国は、不動産市況の低迷など国内需要の減退により余剰となった鋼材が海外輸出されておりまして、我が国への輸出も増加傾向にあると認識しております。  政府としては、本年七月二十二日より中国、台湾からのニッケル系ステンレス冷延鋼帯、冷延鋼板について、さらに本年八月十三日より中国、韓国からの溶融亜鉛メッキ鋼帯及び鋼板についてアンチダンピング調査を開始しております。これらはいずれも不当に低い価格で輸出されている可能性があるとの国内生産者の申立てを踏まえたものであります。調査の結果、ダンピングとして認められた場合には、実際の輸出価格と輸出国における正常と考えられる国内販売価格との差額に相当する関税を徴収することとなります。  引き続き、中国の鉄鋼産業の動向や我が国産業への影響を丁寧に確認するとともに、我が国産業界とよく対話をしてまいりたいと思います。仮に産業界から新たなダンピング調査の申請があった場合には、WTO協定及び関係国内法令にのっとり適切に対応してまいりたいと考えております。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 今、アンチダンピング調査の対象、二つ鋼材ございますけれども、この調査が原則一年掛かってしまいます。今年の八月、この問題を参議院の予算委員会で当時の石破総理に尋ねたときに、できる限りこの調査期間を早めるよう努力するとの御答弁がございました。  これ、今対応どうなっているのかということと、このアンチダンピング調査の対象となった二つの鋼材について、駆け込みじゃないんですけれども、もう九月の輸入量がもう急増をしております。その意味でも、やっぱり早く調査をして結果を出す、こうした駆け込みへの対策というのも必要だと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) アンチダンピング調査は、ダンピング輸入への対処の観点から迅速に実施することが重要でございますが、ダンピングの実態把握に一定の時間が必要となるという実態もございます。  委員の御指摘も踏まえ、経済産業省としては、調査に必要な人員を増員するなど迅速化に最大限努めております。それとともに、共同調査を行う財務省とも連携して、可能な限り調査を効率化するように努めているところでございます。  調査対象の鋼材輸入量が足下で増大していることは承知をしております。法令上、調査の完了前でも十分な証拠があり、産業保護のために必要と認められるときには暫定的な措置を講じることが可能となっておりますが、一方で、そうした暫定的な措置を講じる場合であっても、不当廉売された貨物の輸入や本邦産業への実質的な損害等を推定できる十分な証拠をそろえるための調査が一定程度必要となります。  引き続き、財務省と連携しつつ、調査の迅速化に最大限努めてまいります。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 WTOによりますと、二〇二四年のアンチダンピングの調査開始件数は世界で三百六十八件と過去最多となっております。日本がアンチダンピング措置、他国より遅れてしまうと、結局他国のアンチダンピング措置によって他国に入れなかった製品が日本に来てしまうというようなことも起きてしまいますし、また、国内では、鋼材だけではなく、例えばインドの合金鉄も是非調査をやってほしいんだという声がありまして、元々日本は自由貿易を大事にしていてというところは理解しているんですけれども、こうした世界中がこうした貿易のある中で、アンチダンピングへの対処、今大臣の方からも人員もしっかり強化していくというお話ございましたが、是非私の方からも、このアンチダンピング措置に対する部署であったり人材の拡充及び産業、企業との連携強化をお願いをしたいと思います。  これ是非やっていただかないと、この次、価格転嫁のお話もしたいんですが、やっぱり中国から安い製品が入ってきているので、日本のメーカーが原材料とかエネルギーとか賃上げ分上げてって言っても、中国製品と比較をされて、ちょっと価格転嫁できていないという状況が起きているというお話も聞いておりますので、その意味でもやはりアンチダンピング措置迅速に求めたいと思います。  この価格転嫁の前に、ちょっと一点、賃上げについて確認なんですが、今、労働組合は、来年の春闘に向けて、賃上げに向けたいろんな議論、労働組合の中でやっています。これまでこの経産委員会でも、賃上げであったり、最低賃金引き上げていこうということで議論しておりましたが、高市内閣においては、二〇二〇年代に全国平均千五百円とするこの最低賃金の目標は撤回をされたということでよろしいんでしょうか。

田尻貴裕内閣官房日本成長戦略本部事務局次長

○政府参考人(田尻貴裕君) お答え申し上げます。  先日の予算委員会でも城内大臣から答弁申し上げたとおり、この目標が現時点で直ちに撤回されているということはございません。  この内閣が最優先で取り組むべきことは、国民の皆様が直面している物価高への対応でございます。物価上昇を上回る賃上げというものは是非必要ではございますが、その一方で、それを事業者に丸投げをしてしまっては、事業者の経営が苦しくなるだけであるということでございます。継続的に賃上げができる環境を整えるということが政府の役割と考えてございます。  総理から賃上げ環境整備担当大臣である城内大臣に対しまして、成長戦略の一環として、物価上昇を上回る賃上げが継続する環境整備に向けた戦略を作成せよという指示が出てございます。その中で、最低賃金を含むこれまでの政府決定への対応について、経済動向等を踏まえて今後具体的に検討していくこととなるというふうに考えてございます。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 確認ですけれども、二〇二〇年代に全国平均千五百円とする最低賃金の目標は撤回をされていないということでよろしいんですね。

田尻貴裕内閣官房日本成長戦略本部事務局次長

○政府参考人(田尻貴裕君) 現時点でこの目標が撤回されているということはございません。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 その上でお聞きをしますが、今御答弁の中にもありました、賃上げを事業者に丸投げしてしまっては、経営者の経営が苦しくなるだけといったお話。これ総理からもあったんですけれども、これまでこの委員会でも、価格転嫁であったり、生産性向上どうするかといったこと、また、事業承継、MアンドA、これについても議論をしてきたんですけれども、こうしたいろんな取組があったにもかかわらず、その丸投げをしているというような表現は、逆にこれまでの賃上げに向けた政策って何だったのと、私はそう感じるんですけれども、大臣はこれまでの最賃の引上げや賃上げに向けた取組をどう評価されていますか。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 今まさに委員が御指摘のあったような政策に、補正も含めれば兆円単位でお金をこれまで掛けてきているというのが事実関係だと私は認識をしております。  今年の春季労使交渉の最終回答集計結果は過去最高の五・二五%、今年度の最低賃金の引上げについても過去にない高水準となるなど、賃上げの機運が着実に高まっているものと認識をしております。  経済産業省としては、中小企業・小規模事業者が生産性上げて賃上げ原資を獲得し、賃上げにつなげていくこと、これが我が国の経済成長にとって極めて重要であるという認識の下で、企業の成長や生産性向上により稼ぐ力を高め、強い中小企業を目指して経営を行っている中小企業を引き続き全力で応援をしていくと、これからということではありませんので。  具体的な取組として、賃上げ原資を確保するため、委員がまさに御指摘のありました価格転嫁、取引適正化の徹底や、中小企業の稼ぐ力の強化に向けて、成長投資を含む生産性向上、省力化投資の支援、事業承継、MアンドA等による経営基盤の強化を、これまでと同様、更に力を入れて行っていくということであります。さらに、商工会、商工会議所などによるプッシュ型の働きかけ、よろず支援拠点などによる伴走支援、これもこれまで以上にきめ細かく行うなど、賃上げ支援のための政策を総動員をしてまいります。  こうした取組を通じて、強い中小企業への行動変容を促し、現状維持ではなく変化に挑む企業や人が報われる形に軸足を移していきたいと考えております。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 今大臣の方から、いろんな事業を通じてお金を掛けているということであったり、これまで以上にやっていくというお話あったんですけど、冒頭、今日、人手不足倒産が増えているといった指摘もさせていただきましたが、本当に、これまでの賃上げに向けた支援、生産性向上に向けた支援、それが本当に十分だったのか、これまでどおりのことをもっとやるということでいいのかという、そこの検証が私は重要だと思っています。  確かに、昨年、今年と賃上げ高いところで実現できたところございますけれども、今、労働組合の皆さんからお聞きをすると、去年、今年とできた分、本当に来年どうなるのか、特に中小企業、防衛的な賃上げで頑張って賃上げしたけど来年どうなるのか、あとは、トランプ関税の影響であったり、既に賃上げの格差というものが出てきていますので、本当に今この来年の年明けから始まる春闘に向けて国がどういうメニューを出していくのかというのをすごく労働組合の皆さんも見ていると、そこは指摘をさせていただきます。  最後、ちょっと価格転嫁のところで中小企業の皆さんから御相談があったのが、来年の一月から取適法始まりますけれども、そこの原材料の対象の中に、例えば自動車部品を製造している場合の試作費であったり、その部品を収容する容器、あとは金型や溶接治具の更新費、こうしたものも含まれるのかと、この点いかがでしょうか。

向井康二公正取引委員会事務総局官房審議官

○政府参考人(向井康二君) お答えいたします。  お尋ねの試作品等が取適法の対象となります製造委託のコストに含まれるかどうか、これにつきましてはケース・バイ・ケースで判断ということでございますので、一般論としてお答えを申し上げます。  一般論といたしまして、製造委託の対象となります部品の製造に必要というものでありますと、そのような試作費、金型等の更新費、そういうものにつきましては、製造委託等の代金を構成する費用、いわゆる給付に関する費用というものに含まれるということでございます。この場合、これらの費用の変動が生じたという場合におきまして、中小受託事業者から価格協議の求めがあったにもかかわらず、委託事業者が協議に応じなかったり必要な説明を行わなかったりすることによりまして一方的に代金を決定をするというような行為がございますと、取適法に新たに追加をいたしました協議に応じない一方的な代金決定の禁止に該当し得るということでございます。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 価格交渉促進月間のフォローアップ調査を見させていただくと、価格転嫁できましたかというところの中身が原材料費、エネルギー費、労務費となっておりまして、その原材料費の中に一体どういったものが含まれるのか、今御答弁の中ではケース・バイ・ケースとはあったんですけど、含まれる場合もあるんだと、そうした試作費であったり更新費というのを、そこを示してあげることは、その受託事業者の皆さんがより価格転嫁しやすい材料になると思うんですよね。  ここの部分が価格転嫁されれば、より中小企業の皆さんの賃上げの原資にもつながると思うので、この原材料費の中身をもうちょっと細かく示していただきたいということと、今後の価格転嫁できましたかというフォローアップ調査や取引Gメンのヒアリング調査にもこういった項目もできているかどうか是非加えていただきたいんですが、大臣、いかがでしょうか。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 取適法の、中小受託取引適正化法の対象取引である製造委託等においては、発注時に明示された製造委託等に必要なものであれば、試作費、金型等の更新費等もコストとみなされ、製造委託等の代金の対象に含まれます。  委員御指摘のとおり、周知が大事でございますので、経済産業省としても、こうした点を含め、受注側企業が十分な対価を受け取ることができるよう、講習会などの場を活用して周知をしてまいります。  また、試作費、金型等の更新費等に関する実態を把握することも極めて重要でございまして、三百三十名の下請Gメンによる年間一万件を超えるヒアリングや大規模書面調査等を通じて、御指摘の点も含め、中小企業の取引実態を幅広く把握しているところでございます。  委員の本日の御指摘も踏まえつつ、中小企業の実態をより正確に把握できるよう、調査項目等についても見直しを行ってまいりたいというふうに考えます。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 取適法、来年の一月一日から施行ということで、是非いろんなところの改善をお願いをしたいと思います。  終わります。ありがとうございます。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 国民民主党・新緑風会の竹詰仁です。赤澤大臣、どうぞよろしくお願いいたします。  私は、職場の声が原点、これをモットーにしておりまして、この経済産業委員会でも、実際に職場で、あるいは現場で働く方々から教えていただいたこと、課題として挙げられたこと、また、私が現場で、現場を訪問し見聞きしてきたこと、認識してきたことを念頭に質問、発言をさせていただきたいと思います。  先日、十月に台風二十二号、二十三号と二週連続で台風被害に見舞われた八丈島に行きました。東京電力パワーグリッド八丈島事務所を訪問し、台風による電柱倒壊、断線による停電からの復旧作業に懸命に取り組んでいる皆様にお礼と激励をお伝えしました。  八丈島は人口約六千五百人、この島での最大停電件数が約五千六百件でしたので、いっときは島のほとんどが停電してしまったほどの大きな被害でございました。倒木、土砂崩れ、家屋の倒壊等により電力の復旧は難航を極めたとのことでありました。  内地、いわゆるその本土からですね、東京電力パワーグリッド、そして配電工事を担う東配工の皆さん、先日まで二百十三人の方が応援に行き、通行止めや土砂崩れによる復旧困難な箇所を除き、全て復旧したとのことでございました。  台風の場合はあらかじめ進路の予想、予測がありますと、被害が想定される地域に事前に応援部隊が行って備えをいたします。今回もそうでした。しかし、台風二十二号の直撃の後、僅か四日後に二十三号が直撃して、復旧作業は大変困難でした。八丈島は重油を燃料とする火力発電で電気を供給しておりますけれども、重油を運ぶ船も台風で接岸ができないということで、燃料の心配も生じました。高圧の電源車や高所作業車を船で運んでくるのも大変だったと聞きました。船で電源車や作業車を輸送するに当たり、地元の方々からその船に対し、水や食料を運ぶスペースが取られてしまうんじゃないかと、そういった生活物資の確保に不安を訴える声も上がったと聞いております。応援者の皆さんは、生活支援と電力の復旧を同時に進める難しさに直面し、精神的にも大変厳しい状況であったと聞きました。  様々な困難な中、電力関連産業で働く人たちは一刻も早く電力を復旧することに尽力しております。電気、電力は人々の生活や経済社会にとって欠かせないものでありますけれども、自然災害による停電からの早期復旧について、政府としてどのような施策を行い、また支援を行うのか、大臣の考えを教えてください。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 防災は私のライフワークでございます。発災時における電力と通信の確保は、社会経済活動を維持する上でも最重要の対策であると認識をしております。国家の生命線にまさに関わる課題と考えて、これまでも心血を注いで取り組んできたつもりでございます。  電力の安定供給は国民生活や経済活動の基盤であり、災害時も含めた緊急時の備えに万全を期すこと、これ当然ながら極めて重要でございます。  各電力事業者は、平時から災害に備えた電力インフラの強靱化や災害を想定した訓練に取り組んでいただいていると承知をしています。地震や台風など自然災害の非常に多い国でありながら、日本の停電回数は欧米各国と比較して極めて少ない、関係者の御努力に心から敬意を払い、頭の下がる思いをしております。  その上で、更に万全を期す観点から、二〇二〇年の電気事業法改正において、電力事業者による災害時連携計画の策定を義務付けたところです。この計画に基づき、電力事業者は、応援体制の構築や電源車の派遣、地方自治体や自衛隊など関係機関との連携を事前に取り決めております。さらに、訓練には自衛隊など政府関係機関の職員も参加しており、電力事業者との連携を確認しております。また、発災時には、規模に応じて、経済産業省からも現地に職員を派遣し、詳細な被災・復旧状況の把握や、早期の停電復旧に向けた被災自治体や国土交通省等の関係省庁との連絡調整に当たるなど、電力事業者の円滑な復旧活動を全力で支援をしているところでございます。  災害時の停電の早期復旧には、電力事業者と国、自治体が一体となって取り組むことが極めて重要である点は全く委員の御指摘のとおりでございまして、引き続き、日頃の訓練も含め、緊密に連携して対応してまいりたいと思います。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 大臣、ありがとうございます。  国と自治体と電気事業者連携してという、全くおっしゃるとおりでございますけど、ちょっと職場の実態を引き続きお伝えしたいと思います。  二〇二〇年の四月に、旧一般電気事業者、つまり大手の電力会社が分社化されました。そして、一連の電力システム改革の影響に加えて、退職者の増加、採用者数の減少などにより、一般送配電事業者や電気工事を担う会社の人員は減少傾向が続いております。電力関連産業で働く方々の使命感や責任感を頼りに何とか早期復旧を行っているというのが現状だと思っています。  一般送配電事業者や協力会社は民間会社ではあるものの、電気、電力という必要不可欠な公共性が極めて高いインフラであることから、官民が連携して、また政府による必要な支援を行いながら、電力のネットワークの維持、また災害からの早期復旧を行っていく必要があると思っております。  電力の安定供給に欠かせない送配電ネットワークの維持強化について、その必要性と政府が負う責任と役割について、大臣の御答弁をお願いします。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 送配電網の維持更新は電力の安定供給に必要不可欠でございます。DXやGXの進展により電力需要の増加が見通される中、国として、電力事業者が送配電網への必要な投資を進められるよう事業環境を整備をし、電力の安定供給に責任を持って対応してまいります。  具体的には、送配電網の整備に必要となる初期投資資金の確保を支援するため、公的な貸付けの拡充など、新たな制度枠組みを検討しております。それに加えて、レベニューキャップ制度の中で物価上昇の反映や予見性を高められるよう、必要な見直しを行ってまいります。  このような取組により、電力会社を支援しながら、電力の安定供給に必要なインフラが確実に整備されるよう、国として責任を持って対応してまいります。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 大臣、御回答ありがとうございます。また後ほどレベニューキャップのところは時間が許されれば御質問させていただきたいと思います。  私が知る現場の感覚ですと、今、現場はかなりぎりぎりのところで何とか持ちこたえているというのが現実だと思っています。繰り返しですけれども、電気がないと何もできないと言っても過言ではないと思っておりますので、送配電のネットワークの維持強化については、大きなリスクとならないように、政府としての対応を求めておきたいと思います。  高市総理の所信でもエネルギー安全保障というのがうたわれておりまして、エネルギー安全保障は必要な政策だということは総論として国民や政治の場でもコンセンサスは得られていると思います。ただし、何をすることが我が国のエネルギー安全保障となるのか、各論になると議論が分かれるところだと思います。  例えば、エネルギー自給率を向上させること自体はおおむねコンセンサスは得られると思いますけれども、電気のことでいえば、自給率の向上には太陽光や風力発電といった再エネを進めるべきなのか原子力発電を進めるべきなのかという議論は分かれるところでもありますし、まずは、政府としての考えをしっかり持ち、実行することが重要であると思います。  このエネルギー安全保障をどのように確保していくのか、大臣の所見をお願いします。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 我が国は、すぐに使える資源に乏しく、国土を海に囲まれる地理的制約を抱え、化石燃料の大部分を輸入に頼るなど、エネルギー供給面で脆弱性を抱えております。直近のエネルギー自給率は約一五・三%ということで、OECD加盟国の中ではもうルクセンブルグに次いで下から二番目ということであります。  エネルギーの安定供給を確保するためにはエネルギー自給率を向上させることが重要であり、委員御指摘のとおり、再生可能エネルギーあるいは原子力など、エネルギー安全保障に寄与し、脱炭素効果の高い電源を最大限活用することにより、エネルギー自給率の向上を目指してまいります。  また、これも委員御指摘のとおり、エネルギー安全保障の確保はエネルギー自給率の水準のみで判断できるものではなく、徹底した省エネ、あるいは化石燃料の調達国の多角化、さらには自然災害等のリスクに対する強靱性を高める取組なども含め、様々な施策を総合的に進めることにより、エネルギーの安定供給に万全を期してまいりたいと考えております。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 ありがとうございます。  また、今の大臣の答弁の中でおっしゃっていただいたことはまた続いて質問させていただきます。  国民の生活や企業の経済活動に必要なエネルギーというのは、エネルギーを必要としている場所あるいは人に届かないとエネルギーの安全保障とは言えないと思っております。その意味では、例えば電気の場合は、発電から送配電、そして小売まで全てが整わないと電気は届きません。そのうちの一つでも不具合があれば、ほかがうまくいっても電気というのは国民に届かないものであります。  エネルギーの安全保障といいますと、例えば海外からの燃料の調達や、火力、水力、太陽光、風力、原子力など発電の部門に焦点が当たりがちですけれども、電気を使う側に安定した電気が、できれば安価に届けなければ、エネルギー安全保障を確保できたとはなりません。  その点で、かつては電力会社が総括原価方式、地域独占、発電、送配電、小売まで一貫体制で安定供給を堅持してまいりましたけど、発電と小売分野は自由化され、選択肢の多様化と同時に、いわゆるそのまさに自由となったわけでございます。つまり、一義的には、どのような発電をするかは新規参入した発電会社を含め自由なわけであります。  この発電と小売の自由化、そして旧一般電気事業者の分社化の下でエネルギーの安全保障を政府がどのように確保していくのか、大臣の考えをお伺いいたします。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 電力システム改革においては、東日本大震災に伴う需給逼迫や環境変化等を踏まえ、安定供給の確保、それから電気料金の最大限の抑制、需要家の選択肢や事業者の事業機会の拡大を大きな目的として、委員御指摘のとおり、小売の全面自由化、発送電分離等を実施をしてまいりました。  本年三月に取りまとめられた電力システム改革の検証においては、新たな課題は二つでありますが、GX、DXの進展による需要の増加や、あるいは二つ目、脱炭素電源の確保の必要性といった新たな課題も確認をされております。  今後は、これらの新たな課題を踏まえ、事業者の創意工夫を最大限に生かしつつ、安定供給、脱炭素化、安定的な価格水準での電気の供給が実現できるよう、電力システム改革を次のフェーズに移行しなければならないというふうに考えております。  例えば、必要な脱炭素電源や送電網への投資を促すため、必要な投資資金の調達を円滑化するための方策でありますとか、投資回収の予見可能性を高めるための事業環境整備等について現在検討を進めております。  こうした取組を通じ、安定供給と脱炭素を両立する持続可能な電力システムの構築を実現してまいりたいと考えます。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 大臣、ありがとうございます。  私、今大臣の御答弁の中に次のフェーズというのがあったんですけれども、私は、今までのことが本当に全てが正しくて、その後の次のフェーズというのはちょっと私の認識とは違くて、今までのことも本当にこれでよかったんですかということがまずは第一じゃないかと思っています。  高市総理は、経済あっての財政、あるいは強い経済と、こういったこと御主張されております。例えば、半導体産業の推進、すなわち工場の誘致とか、あるいはAIの推進、量子などを経済成長の牽引役にするということは、これはもう納得できます。そして、賛同いたします。  一方で、こうした産業は、莫大なエネルギー、特に大量かつ安定した電気が必要であります。電気を利用するためには、電気を作らなければなりません、そして電気を届けなければなりません。  日本の電気事業制度は、一九九五年以降、発電部門における競争原理の導入や小売部門の自由化対象の順次拡大など、五段階の改革を実施してまいりました。中でも、二〇一五年の第五次制度改革により、先ほど申しました旧一般電気事業者の分社化、そして小売の全面自由化が実施され、以降、発電においても送配電事業においても大規模投資が難しくなってきたと承知しております。  この電力会社で何が起きたかというと、生産性向上、効率化、コストダウン、コストカット、カイゼンなどが求められるようになりました。一つ一つの言葉は非常に正しいというか、いい言葉なんです。生産性向上、効率化、これ駄目だと言う人は多分いないと思うんですけれども、ただ、実際に現場で何が起きたかというと、かなり、それは無理だと分かっていてもそうせざるを得ないというようになったというのが私の認識です。  社員、従業員も急激に減りました。同じような業務を分社化したそれぞれの会社でやらなければならなくなり、つまり、その分割損というのも生じたと思っています。キャッシュフローが厳しくなりました。金融機関からの借入れも条件が厳しくなりました。情報遮断もしなければならなくなりました。電気を利用する人、電気工事を申し込む、申し込みたいお客さんにワンストップサービスができなくなり、御負担が生じるようになりました。業務が複雑化して、効率化という言葉とは反対に業務は増えました。こうして、電気を届ける、安定供給を支える会社、そして職場では体力が奪われてしまったと思っております。  高市大臣の成長戦略を実行するには、電力の安定供給というのが重要なファクターになると思っております。そのためにも、赤澤大臣を始め経済産業省の皆さんにも、現場で何が起きているのか、何に困っているのかを把握していただき、政策と実態を合わせていただくことを切にお願いしたいと思います。  その上で、柏崎刈羽原子力発電所の再稼働についてお尋ねいたします。  柏崎刈羽原子力発電所の再稼働は今地元の同意が注目されているところでございます。原子力発電の新規制基準に適合することはもとより、事業者である東京電力による安全の確保は終わりなく努力を求めるものでありますけれども、事業者として、またそこで働く人たちも懸命な努力をしてきたことは、私自身も何度も見聞きしてきましたので間違いありませんし、その努力が報われるように応援したい、応援するものであります。また、政府としても、経済産業省、資源エネルギー庁、そして内閣府などの皆様を中心に再稼働に向けた努力を続けてこられたことは承知しております。  柏崎刈羽原子力発電所の再稼働は、政府としてはなぜ必要と考えるのか、また再稼働のメリットは何か、大臣の御認識をお伺いいたします。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 柏崎刈羽原子力発電所の再稼働は、東日本における電力供給の脆弱性の解消、あるいは電気料金の抑制、脱炭素電源確保の観点から、国のエネルギー政策上極めて重要であるというふうに考えております。このため、安全性確保と立地自治体等関係者の皆様の御理解を前提に、大前提に対応を進めてきたところでございます。  政府としては、原子力防災の充実強化、東京電力のガバナンス強化、地域の実情や要望を踏まえた地域振興策について、引き続き様々な機会を通じて丁寧に説明させていただくなど、再稼働への理解が進むよう、取組の具体化を進めてまいります。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 大臣、ありがとうございます。是非、再稼働を是非進めていきたいし、私もその応援をさせていただきたいと思います。  これまで原子力については、国策民営という言葉で表現されてきた一面もあると思っております。東日本大震災での大津波により東京電力福島第一原子力発電所の事故が発生し、事故を契機に原子力発電所を取り巻く状況は大きく変わってまいりました。また、電力システム改革が実施されてきて、先ほど申しましたとおり、電力の小売全面自由化や電力会社の分社化も行われてまいりました。  加えて、カーボンニュートラルというの、またその実現というのが概念も出てまいりまして、先ほど大臣も少し触れていただきましたけど、今この電力のこの中では、競争、すなわちその経済性、そして安定供給もしなきゃいけない、環境対策もやらなきゃいけない、電気料金の抑制もやらなきゃいけないということで、もう様々な種類の方程式が一遍に並んでいるような感じがいたしております。この数種類の方程式が成り立つ難しい解を見付けなければいけないというのが今実情だと思っております。  こうした状況の中で、原子力発電については、国策民営という言葉、この表現が適切であるのか、赤澤大臣の考えをお伺いいたします。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 私どもは、国策民営という言葉は私どもが使っているということはございませんで、その上で申し上げますが、政府としては、政府の考えは、原子力事業の運営は事業者自らの責任の下で担っていただくということでございますが、一方で、委員御指摘の点は大変重く受け止めておりまして、原子力の利用に当たっての様々な課題に国も責任を持って取り組むことが必要という認識でございます。  原子力基本法においても、安全性の確保を大前提に、原子力事故の防止に万全の措置を講じ、国民からの信頼確保、立地地域の課題解決に向けた取組を推進することなど、国の責務として規定をしております。例えば、廃炉や使用済燃料の最終処分といった課題については、将来世代に先送りせず、我々の世代で解決に向けて取り組むことが必要であります。  政府として、事業者が安定的に安全対策や廃炉等に関する取組を行うことができるよう、引き続き事業環境の整備に努めてまいります。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 大臣、ありがとうございます。  今、国の責務という言葉もおっしゃっていただきましたが、今すぐに私全文を暗記できませんでしたので、またちょっと議事録を見ながら続けて議論させていただきたいと思います。  続きまして、電気代、ガス代、特に電気代の負担軽減策についてお伺いいたします。  物価高対策として、電気・ガス代、料金の補助ということを行おうとされているとお聞きしております。そのための補正予算を計上するのではないかということであります。  ロシアによるウクライナ侵略によりまして、エネルギー価格の高騰に加え円安も加わり、電気・ガス料金が高騰し、それが国民生活、企業活動の負担になってまいりました。これまでも電気・ガス料金の補助は何度か行ってまいりました。今回、この電気・ガス料金の補助をする目的は何であるか、大臣にお伺いいたします。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 今般の電気・ガス料金支援については、寒さの厳しい冬の間、国民の皆様が直面している物価高に対応し、国民の暮らしの安心を確実かつ迅速に届けていくために行うものでございます。  早急に具体的な検討を進め、支援をお届けしてまいりたいと考えてございます。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 ちょっと電気について、ちょっと絞ってお聞きしますけれども、これまで何度も申しましたように、電気は小売の全面自由化だということで、自由なんですね、料金は。その自由な料金の中で、補助を決める目安というのはあるんでしょうか。大臣の考えを伺います。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 今般の電気・ガス料金支援については、経済対策全体の中で足下の物価高に対応するための対策の一つとして行うものでございます。これは、国民の暮らしの安心を確実かつ迅速に届ける物価高への対応が高市内閣の最優先課題であるとの観点から、物価や経済の動向等を踏まえて総合的に判断されたものというふうに認識をしております。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 総合的に判断されるということでございました。  国民民主党は、この電気代の負担軽減策として再エネ賦課金の一時徴収停止を提案しております。実際、再エネ賦課金の一時徴収停止法案というのを議員立法として三回、国会に提出してまいりました。  二〇二五年度の再エネ賦課金は一キロワットアワー当たり三・九八円、約四円徴収され、標準的な電気の使用の家庭で年間二万円弱の負担とされております。オール電化の家庭は電気の使用量が多いですので、年間で三万円から四万円程度の再エネ賦課金を支払うことになります。  また、再エネ賦課金は一部を除いて業務用、産業用でも電気の使用量に応じて徴収されるため、企業にとっても相当な負担になっていると思っております。  私は、多くの国民や企業が再エネの普及拡大そのものを否定はしていないものの、ここまで再エネ賦課金が、負担が大きいということについては納得していないのではないかと思っております。今週、年金生活者の方から、改めて電気料金の領収書を見たら二千円も再エネ賦課金を払っていた、そんな負担を了承した覚えはないと、そんな、みんな知らないと思うよという御意見をいただきました。  この電気代については、再エネ賦課金の制度を見直すことで負担軽減を行うべきと考えておりますが、大臣の見解をお尋ねいたします。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) まず冒頭、委員御指摘のとおり、周知の努力はしっかり今後とも続けて、国民の皆様の御理解を得られるようにしていきたいと思います。  その上で、再エネ賦課金については、再エネ特措法に基づき、電気の利用者に御負担をいただいております。これまでも、買取り価格の引下げ等により、国民負担の抑制に努めてきたところではございます。  経済産業省としては、再生可能エネルギーに関する技術の進展や再エネ賦課金による支援の必要性について、関係審議会、再エネ大量導入小委員会等でありますが、関係審議会において議論を開始したところでございます。その中では、例えば従来型の太陽光発電のコスト低減の状況なども踏まえつつ、次世代型太陽電池のペロブスカイトや屋根設置等の地域共生が図られた太陽光発電への支援の重点化を検討しているところでございます。  引き続き、必要な検討を加速させてまいりたいと思います。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 先ほどの次のフェーズということとちょっと重なるんですけれども、今御議論を始めたということは、とてもそれは賛同いたします。ただ、蓄積されているものが変えられないとなると、なかなかこの負担軽減というのはできないということなんですね。  先ほど申しましたように、二〇二五年度の標準的な家庭で年間二万円弱の再エネ賦課金を負担し、その総額が二兆九千六百四十四億円と推計されております。二〇二四年度、一年前は約二兆六千八百八十二億円でしたから、この一年で再エネ賦課金が三千億円近く増加しているということになります。  来年度以降も再エネ賦課金の徴収額は増加するのか、また、二〇一二年の固定価格買取り制度が始まって、期限が切れる二十年後である二〇三二年までは増加をし続けるのか、そして、どのくらい増えるのか、国民にそれを周知し、理解と納得を得る努力も必要ではないかと思っております。  この再エネ賦課金の来年度以降の見通し、そして国民への周知、政府としてどのように考えているのか、大臣にお尋ねいたします。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 再エネ賦課金の総額は、再エネ特措法に基づき、再エネ電気の買取り費用から再エネ電気を卸電力市場に売電した場合に得られる売電収入を減じて計算されています。  売電収入は電力の市場価格により変動するため、今後の再エネ賦課金の水準を正確に見通すことは困難でございますが、大きな方向性申し上げれば、制度開始初期の高い価格での太陽光発電の買取りが終了する、まさに委員御指摘の二〇三二年頃までは賦課金は増加傾向が続くが、二〇三二年以降は減少に転じる蓋然性が高いという見込みでございます。  再エネ賦課金について、引き続き国民負担の抑制を図るために、買取り価格の更なる引下げ等を進めるとともに、その中長期的な動向について適切に周知を行ってまいりたいと思います。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 全てがなかったことにするというのは確かに難しいと思うんですけれども、この制度の見直しというのはやっぱりできると私は思います。  先ほど言いましたように、過去のことがずうっと蓄積されているので、来年幾らになるか分からないと、そのとおりかもしれません。ただ、二〇三二年までは再エネ賦課金は間違いなく増加するというのが私の見立てです。私も全てを予測できるわけじゃありませんが、計算式がそのようになっておりますので、これからも増えていくよということを、是非国民の皆さんにもそれを分かった上で、またその議論を深めていきたいと思います。  高市総理が、メガソーラーについては、全国各地で森林伐採や環境破壊、災害リスクなどの懸念が広がっているとして、安全、景観、自然環境などに関係する規制の総点検を行い、不適切なメガソーラーを法的に規制する施策を実行するというふうにおっしゃっていると認識しております。  この不適切なメガソーラーを法的に規制することについて、赤澤大臣としてのお考え、あるいは具体的な施策があるのかどうか、お尋ねいたします。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 再生可能エネルギーについては、地域の理解や環境への配慮を前提に導入を進めていく方針としております。  こうした方針の下、具体的には、国交省、農水省など太陽光発電事業の実施に関係する法令を所管する省庁と連携の上、環境省とともに、太陽光発電事業の更なる地域共生、規律強化に向けた関係省庁連絡会議を設置をし、現在必要な対応について検討を進めているところでございます。  関係省庁と連携を図りながら、関係法令に基づき、より一層の規律の強化、太陽光発電事業の地域共生の確保に取り組んでまいります。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 今、非常にメガソーラーは注目されていると思っていますので、私も、今、どういう審議がされるのか期待を持っています。是非、関心を更に深めて、議論にも参加させていただきたいと思っております。  この太陽光発電の急増に伴いまして、送配電線への接続申込みが急増し、一般送配電事業者は接続業務で相当の労力を掛けざるを得ない状況になっております。加えて、設備の改修あるいは設備投資も行わなければならない状況であります。  太陽光発電の保守点検を行っている全国各地の電気保安協会で働く方々からは、太陽光発電の設置場所が山間地域や耕作地、農作地に多いことから、点検作業が非常に大変だという課題、あるいは工場の屋根やビルの屋根に設置されている場合は、保守点検のための足場や動線がなく、危険を伴いながら保守点検を行わざるを得ない、そういう状況を伺っておりますので、またこの点については改めて議論をさせていただきたいと思います。  ちょっと時間が迫ってまいりましたので、次に、レベニューキャップ制度について大臣の見解をお尋ねいたします。  経済産業大臣になられてから様々なところで物価高反映は重要と発言されております。労務費の単価や物価上昇を託送料金に、レベニューキャップ制度改定議論について、本当に重要な点で、賃上げの観点からもしっかり物価を反映した制度にすることは重要だと述べられているというふうに認識しております。  また、レベニューキャップ制度の問題意識について、我が国の物価が、失礼しました、我が国の経済が物価上昇モードになっており、物価上昇を織り込む仕組みがビルトインされていないと、どこかがゆがめられたり、倒れたりすることがあることで、あらゆるところで起こっており、その中の一つの大きな問題だということ、大事な問題だと述べられております。  この労務費の単価や物価上昇を適切な価格転嫁としてレベニューキャップ制度にどう織り込んでいくのか、大臣の考えをお尋ねいたします。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 大変重要な点だと思います。  御指摘のレベニューキャップ制度については、物価変動が反映される仕組みとは現在なっておりません。現在、電力・ガス取引監視等委員会の審議会において、物価指数等の客観的な指標の適用等を含め、物価変動の反映に関する検討が行われています。  送配電事業者が施工業者に発注し適切な対価を支払うことを通じて適切な価格転嫁につなげていくという観点に加えて、消費者への影響にも配慮しつつ、できる限り速やかに検討してまいります。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 ありがとうございます。速やかに御検討、是非お願いいたします。  ちょっと繰り返しになりますけれども、我が国の経済にとってのこのAIの推進あるいは半導体製造、データセンターは大変重要な要素だと思っております。データセンターや半導体工場の新増設によって電力の需要が大幅に増える見通しでございます。実際に、足下でも電力供給の申込みが増えているというふうに聞いております。  このデータセンターというのを業界と言っていいか分かりませんが、このデータセンターは、今すぐにでも建てたい、あるいは今すぐにでも電気が欲しい、運開したいという業界だと思っております。建てるのは十年後でもいいよと、そうは思っていないと思っております。つまり、待っていられないということなんです。  この電気を供給する側もできるだけ早く供給する設備を整えなければならないということでありますけれども、一方では、送配電ネットワークについては非常に今職場としては難しい状況だということを先ほどお伝えしました。  加えて、老朽化対策、例えば送電線の巡視や補強、電柱の建て替えや変電設備の更新など、既存の設備も多額の設備投資が必要になってまいりますので、そうした大きな課題が残っている中でという状況でありますので、今日はちょっと時間が参りましたので、また次回このエネルギー電気については大臣とも議論させていただきたいと思います。  時間になりましたので終わります。ありがとうございました。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○委員長(浜口誠君) 午後一時十五分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時十五分休憩      ─────・─────    午後一時十五分開会

浜口誠国民民主党・新緑風会

○委員長(浜口誠君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

石川博崇公明党

○石川博崇君 皆様、こんにちは。公明党の石川博崇でございます。午前中に続きまして、午後もどうぞよろしくお願い申し上げます。  私からも、冒頭、この度の大分の大規模火災で被害に遭われた全ての皆様に心からお見舞いを申し上げたいと思います。また、一日も早い復旧復興に向けて、私どもも党を挙げて取り組んでまいることをお誓い申し上げたいというふうに思います。  さて、赤澤大臣、御就任本当におめでとうございます。御活躍を御期待申し上げたいというふうに思います。  早速質問に入らせていただきたいと思います。  まず最初に、午前中、加藤先生の質疑でも取り上げていただきました百億宣言について私からも質問させていただきたいと思います。  今年五月から始まりました売上高を百億円目指していこうという、成長のポテンシャルを秘めた企業が目標とすることを対外的に宣言することで成長のきっかけをつくる機会を提供するとともに、様々な補助金事業、あるいは税制の拡充といった支援が受けることが可能でございます。何よりも、この百億円目指そうという宣言をすることで従業員の皆様のモチベーションが物すごく上がるんではないかということに期待をしたいというふうに思います。  開始してから半年で約二千社もの企業がこの百億宣言を行っていただいております。しかし、これは今後の課題だと思うんですけれども、この宣言をした二千社のうち、全体の三四%が東京、大阪、愛知の企業で占められておりまして、大都市圏に所在する企業が多い状況が今の現状でございます。  この百億企業、域内調達等も行っていただくことによって地元に新たな需要を生み出す、地域経済にも大変大きなインパクトを与える存在でございます。そのためにも、この百億宣言を行っていただく地方の企業を増やしていくことが今後の重要な課題だというふうに思いますけれども、大臣の御認識をいただきたいと思いますし、またあわせて、この百億宣言について今後の目標値とかもあるのであれば、併せて御説明をいただければと思います。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 百億宣言は、経営者が自ら自社の成長にコミットし、対外的に公表するものです。御指摘のように、従業員のモチベーションアップにも大いにつながると思います。経済産業省としては、稼ぐ力を得て、強い中小企業を目指して経営投資を行う中小企業を全力で支援してまいりたいと考えています。  百億宣言は、本年五月に受付を開始してから、委員御指摘のとおり、この半年で既に二千社近くが宣言をしておられます。今後、地方においてもモデル企業を増やすべく、三大都市圏以外も含む全国各地で経営者ネットワークを開催し、売上げ百億を達成した企業の経験を百億宣言の候補となるような企業の皆様と共有をしていきたいと考えております。  また、地域の金融機関、支援機関を通じた働きかけを促すことにより、地域の百億宣言企業が一層増えるように進めてまいります。全国津々浦々において今後十年で一万社の売上げ百億円企業を生み出すべく、まずは三年で五千社超の経営者に宣言をしていただきたいというふうに考えてございます。

石川博崇公明党

○石川博崇君 今大臣から、十年で一万社、三年で五千社という将来目標を示していただきました。  ちょっとこの点で御提案なんですけれども、先ほど、地方で宣言していただく企業を増やすという観点から、目標もこの地域バランスを考えた目標設定をしてはいかがかというふうに思います。例えばですけれども、地域経済産業局ごとにそれぞれ目標を掲げていただいて、それぞれ地域ごとに競い合う、こういったことも考えていってはどうかと思います。ちょっと通告していませんけど、大臣、御所見あれば。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) この半年で二千社ということですが、その内訳とかいろんなことも含めてもう少し実態把握をしてから、先生のおっしゃる趣旨も踏まえていろいろ検討していきたいというふうに考えます。

石川博崇公明党

○石川博崇君 是非御検討をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  続きまして、中小企業庁で取り組んでいただいております、中小企業が海外に視野を広げて輸出を展開する新規輸出一万者支援プログラムについて御質問させていただきたいと思います。  輸出をこれまで経験はしていなかったけれども、新たに海外展開できるように意欲を持っている中小企業を後押しをする、これも非常に大事なプログラムだというふうに思います。三年前、二〇二二年の十二月に開始されたこのプログラム、今年二月の段階で二・三万者、二万三千者が登録をしているということで、非常に関心が高いということがうかがえますが、登録しているのは二万三千者いるんですけれども、そんな中、実際に輸出、海外輸出が実現したのは僅か三千三百者にとどまっているというふうに考えます。意欲があるこうした中小企業を力強く後押しをしていくことでまだまだ伸びる余地があるんではないかというふうに思っております。  この点、中小企業庁で約三年続けてきた中で、この支援プログラム、効果あるいは見えてきた課題についてまずお伺いをしたいと思います。

坂本里和中小企業庁事業環境部長

○政府参考人(坂本里和君) 今委員から御紹介ありました新規輸出一万者支援プログラムにつきましては、経済産業省、中小企業庁、ジェトロ、そして中小機構が一体となりまして、新たに輸出に挑戦する事業者の後押しを目的として令和四年十二月から開始をしているものでございます。  具体的には、まず、事業者、個別に面談を実施をさせていただきまして、輸出の実現に向けた課題を整理した上で、それぞれの課題に対応した支援といたしまして、例えば海外事業戦略の策定ですとか現地調査への同行、そして取引先とのビジネスマッチングなどの支援を実施してきております。  これまでに一万六千者の小規模事業者を含めまして約二万五千者の事業者に登録をいただいておりまして、このうち、本年七月時点でございますけれども、約三千六百者が新たに輸出を実現をいたしまして、輸出額、合計いたしますと約六百六十億円となるなど、輸出に取り組む事業者の裾野の拡大には一定寄与しているものというふうに認識をしております。  一方で、中小機構が中小企業を対象として実施をしたアンケートにおきまして、輸出や海外展開に関する課題といたしましては、輸出、海外展開に対応できる社内人員体制が不十分であるということを筆頭にいたしまして、海外の市場調査ができていないですとか、信頼できる現地パートナーが分からないといったようなことが課題として挙げられている、これも現状でございます。

石川博崇公明党

○石川博崇君 ありがとうございます。  三年取り組んでいただいて、この夏の時点で三千六百者まで輸出実現に至ったというお話でございました。  このプログラムに登録いたしますと、販路開拓のサポートであったりとか、補助金の紹介であったりとか、あるいはマッチングのサポート、こうしたことが得られる、これを活用して海外展開に取り組んでいる企業が多いわけですけれども、今御指摘いただきましたとおり、中小機構が行った調査によりますと、中小企業側からして海外展開に何に課題を感じているかというと、輸出、海外展開に対応できる社内人員体制が不十分であるということが最大の課題であるということが調査の結果明らかになりました。  言葉の問題もありましょうし、また、現地の習慣あるいは法的基盤など熟知している社員を育てるというのは簡単なことではないというふうに思います。そういう意味で、この抱えている課題にきちっと寄り添った支援を行っていくことが、先ほど伸び代があると申し上げましたけれども、この伸び代を増やしていく上で極めて重要だというふうに思います。  大臣、是非、こうした課題を踏まえて、新規輸出一万者支援プログラムの中でより利用する中小企業の要望に沿った対応策、更に力強く進めていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 新規輸出一万者支援プログラムにより、これまで商談スキル向上のための研修会による人材育成、市場調査、販路開拓支援などに取り組んでおり、輸出に取り組む中小企業の裾野を拡大する効果を上げてきたと考えております。  一方で、御指摘のとおり、中小機構の調査によると、社内で海外展開に対応できる人員体制の整備とか、現地の市場調査、現地パートナー確保等の課題を感じているとの結果が出ているというのはもう委員御指摘のとおりでございます。こうした事業者の皆様のニーズを踏まえつつ、支援の在り方を改善していきたいと考えております。  具体的には、今年度から新たに海外展開を検討する中小企業の代わりに、海外の現地市場に精通した流通業者等と連携して、現地で商品のテストマーケティング等を実施する取組を開始をしております。また、海外現地に在住する専門家が市場調査や取引先候補となる企業をリストアップし、商談組成する支援をニーズの高い国において一層強化をしてまいります。  今後とも事業者の要望を踏まえつつ、一層効果的な支援プログラムとなるよう、不断の改善を継続してまいります。こうした取組を通じて、海外輸出を通じて強い中小企業を目指して経営を行う中小企業を全力で応援をしてまいります。

石川博崇公明党

○石川博崇君 為替も円安傾向にございますので、輸出企業にとっては非常にチャンスが目の前に広がっているというふうに思いますので、それぞれの現場で抱えている課題に寄り添った支援を更に取り組んでいただければ有り難いと思います。  続きまして、少し順番を入れ替えて、EVの普及について御質問をさせていただきたいというふうに思います。  二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向けまして、政府では、二〇三五年、十年後ですね、までに乗用車の新車発売で電動車一〇〇%、これハイブリッドも含むという数字ですけれども、この目標を掲げております。また、様々な取組もGX含めて取り組んでいただいているところでございますが、EVに限ってみれば、昨年、二〇二四年の我が国における新車販売比率、EVは一%にとどまっております。中国は二五%、欧州のイギリス、フランス、ドイツの三か国では一九%、アメリカが八%という、主要国、地域と比べても、我が国のこのEV普及比率は極めて低い状況にあるというふうに言わざるを得ません。  なぜEVが普及余りしてきていないのか、あるアンケートの結果では、まずは車両の価格が高い、ランニングコストが高い、こういったことがトップに来るわけですけれども、それに次いで理由として挙げられるのが、充電スポットの距離あるいは場所の利便性がなかなか良くないということ、あるいは充電する手軽さが十分に整っていない、こういった充電インフラの整備がEV普及の鍵というふうに言うことができるというふうに思います。  経産省では、このEVの新車販売比率が一%という状況にとどまっている、その課題をどのように認識されているのか、充電インフラの整備の観点も含めてお聞きをしたいと思います。

伊吹英明経済産業省製造産業局長

○政府参考人(伊吹英明君) ありがとうございます。  もう先生御指摘のとおりで、日本のEV比率は一%台ということなんですが、一つの大きな要因は、割と価格がこなれたハイブリッドが非常に普及をしている、これが大体マーケットでいいますと、日本の場合、四六%を占めているというのが一つあると思います。ただ、ハイブリッドと比較すると、やっぱりEVは車両の購入価格が非常に高額であると、それから充電設備がないと車走れないということですので、その辺りに課題があるというふうに考えています。  したがって、車両購入支援とか充電設備の導入支援とか、こういうことをしっかり措置をして、国内のEV市場の創出にも取り組んでいきたいというふうに考えてございます。

石川博崇公明党

○石川博崇君 この充電インフラについてもう少し掘り下げて質問したいんですけれども、充電サービス、日本の国内、様々な課題があります。例えば、サービス事業者それぞれが別々の独自のシステムを使っていて、アプリもそれぞれ事業者ごとに違う。利用者からすると、自分の自動車を充電できるところは別にどこでもいいわけですけれども、そのアプリを複数探し出さなければいけないといった課題もありますが、今日は特に充電規格に特化して質問したいというふうに思います。  我が国の急速充電方式はいわゆるチャデモというものでございます。一方で、アメリカ、北米を中心に急速に普及が進んでいるのが、テスラが開発しました急速充電器、スーパーチャージャーというものでございます。このスーパーチャージャー、特徴がプラグ・アンド・チャージというふうに言われておりまして、充電口にケーブルを差すだけでその本人確認と、それから支払が完了すると。あるいは、自動的に充電も開始されて、出力も非常に高くて充電時間が短いと。ユーザーにとって非常に使い勝手がいいということから急速に普及が進んだというふうに言われております。  こうした中で、日本で使われている先ほど言いましたチャデモというのは全く別の規格でございまして、有識者の中には、この日本での充電規格はガラパゴス状態に陥っているのではないかという指摘もございます。規格がアメリカと日本で全然違いますので、日本の製造メーカー、自動車メーカーも北米向けの自動車と国内向けの自動車では異なる充電口を開発をしなければいけないと、開発コスト面での負担になっているという声も自動車メーカーからも聞こえてきているというふうに聞いております。  経済産業省では、この充電インフラ整備を促進するために充電インフラ補助金という支援を行っていますけれども、この補助金、これはその規格でいいますと、いわゆるチャデモに限定されているのでしょうか、それとも日本の国内でも少しずつ普及されて、始めているこのテスラのスーパーチャージャー、これにも充電インフラ補助金は使えるのでしょうか。この説明をお願いいたします。

伊吹英明経済産業省製造産業局長

○政府参考人(伊吹英明君) まず、公的な支援をするときの考え方ということなんですが、一点目は、誰もが充電可能であることというのを一つ条件として付けさせていただいています。これが、後者のテスラさんの場合は、今の段階ではまだそれを満たしていないということでございます。  それからもう一個は、車両と充電器がこれが問題なく通信接続、そして充電するための互換性、安全性、こういったものが第三者認証がきちんとできているかということはもう一個条件として課してございます。  この結果として、現時点では急速充電器の補助対象はチャデモ規格に準拠したものだけになっているということでございますが、こういう条件は、今後こうした要件に当てはまる充電規格のものが出てくれば、それは必要に応じて補助対象の拡大というのはしっかり検討していきたいというふうに考えてございます。

石川博崇公明党

○石川博崇君 今後検討していかれるということでございます。  大臣、これまで日本はこのチャデモ、CHAdeMO協議会の皆様非常に頑張って進めてきていただきました。しかし、一方で、この国際マーケットを見て、今後この充電規格をどうしていくのかということは国としてもしっかり方向性を描いていくことが重要なんではないかというふうに思います。  自動車メーカーも苦慮しているこうした現状をどのように認識しておられるのか、また今後の方針についてどのように考えているのか、大臣の御答弁をお願いしたいと思います。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 日本国内においては多くのEVがチャデモ規格を採用しております。海外においても欧州や米国等でチャデモ規格を搭載した車両が販売されてきましたが、現在では減少しており、国、地域によりそれぞれ異なる充電規格が主流となっているという現状にございます。  こうした中でどのような規格の充電器を整備していくかは、ユーザーの利便性に資するように行われることが適当だと思いますので、補助金等による整備促進に当たっても、規格の普及の度合い等を考慮しつつ支援対象を検討してまいりたいというふうに考えます。

石川博崇公明党

○石川博崇君 今、大臣からもユーザーの利便性を確保することが重要だという御指摘がございました。そういう観点からは、チャデモ規格で今後も日本国内で進めていくにしても、先ほど申し上げたようなテスラがやっているプラグ・アンド・チャージとか、あるいは充電ケーブルの扱いやすさ、こうした利用者へのユーザーフレンドリーな仕組みを導入していくことも重要なんではないかというふうに思います。  この点について大臣のお考えをお聞かせいただければと思います。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 国内EV市場の拡大のためには、ユーザーの利便性を高めていくことが重要です。かかる観点から、例えば短時間の駐車時に効率的に充電をしたいというニーズに応えて高出力の充電器の設置に対して補助率を引き上げるなど、手厚く支援をしてきているところでございます。  このほかの利便性の向上の観点から、差し込むだけで決済可能とする、まさに委員御指摘のプラグ・アンド・チャージや、ケーブルを上からつるすことにより扱いやすくする充電ケーブルを搭載した充電器を導入する事例などが出てきていると承知をしております。  今後、こうした充電器の整備状況やニーズを把握しながら、必要に応じて支援を検討してまいります。

石川博崇公明党

○石川博崇君 これまでも様々な分野でガラパゴス化で敗北してしまった歴史がございます。こうしたことにならないように、是非細かく目くばせをお願いできればというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。  続きまして、午前中、古賀先生からもございましたコンテンツ産業について、私からも質問させていただきたいと思います。  我が国発のコンテンツの海外売上げ、この十年間で約三倍に成長いたしました。すばらしいと思います。二〇二三年ベースで約五・八兆円と、もう半導体産業あるいは鉄鋼産業の輸出額を超えて、自動車産業に次ぐ規模となっている状況でございます。  昨年公表されました政府の新たなクールジャパン戦略におきましても、このコンテンツ産業を我が国の基幹産業として位置付けていただき、二〇三三年までに海外市場規模を二十兆円とするという目標も明確にしていただいて、目標の実現に向けて施策を進めていただいております。  一方で、現場の皆様からは様々なお声、課題を聞かせていただいております。生成AIの発達、また実装なんかも踏まえて、国際的な競争環境が非常に激化をしているということや、あるいは午前中もお話ありました海賊版対策、これをしっかりやってもらいたい、あるいは海外展開支援、人材育成、生産性向上等について大幅に政府の支援を拡充していただきたい、また、単年度単位の支援ではなくて複数年にわたる大規模な支援についても検討いただけないか、そういった声が多数ございます。  我が国の基幹産業となったまさにコンテンツ産業の成長に向けて、現状にとどまらない力強い支援が必要かというふうに考えます。この分野に大変深い御理解と関心をお持ちの赤澤大臣から力強い御所見をいただきたいと思います。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) コンテンツ産業は、日本成長戦略本部における十七の戦略分野の一つであり、本年六月に閣議決定した新資本実行計画二〇二五においても、委員御指摘のとおり、海外売上げを二〇三三年に二十兆円とする目標を設定しております。  私も、ここにこう書いてあるんですが、漫画を読んでいる議員であるとかと、まあ読んでいます。それで、例えば、ベッセント財務長官の御子息が著名な漫画家として実は赤松健参議院議員を知っていたとか、とにかく大分世界にもう出ていっている感じがあります。日本のコンテンツは世界に浸透していることから、競争力も高く、二十兆円目標の達成は夢ではないというふうに思っています。  御指摘のとおり、諸外国が多額の投資を行い、国際競争が激化する中で、日本のコンテンツ産業の海外展開を官民連携で加速させることが必要です。このため、外国の流通プラットフォームへの依存から脱却すべく、新たに日本の国際流通網の拡大を支援すること、それから、世界的な大ヒットを狙えるような大規模コンテンツの制作や海外のノウハウを得るためのロケ誘致について事業構造改革と一体として複数年で支援すること、海賊版が世界中に広がり被害額が二兆円を超えている中、海賊版対策を強化することが必要だと考えております。  こうした施策を総動員し、コンテンツ産業の国際競争力強化に向けて、人材育成を担う文化庁とも連携し、現状にとどまらず、複数年の支援を含む大規模、長期、戦略的な官民投資を推進してまいります。

石川博崇公明党

○石川博崇君 時間が来ましたので終わります。ありがとうございました。

竹内真二公明党

○竹内真二君 皆様、こんにちは。公明党の竹内真二でございます。  赤澤大臣、御就任おめでとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。  私からは、本日は、ブラジル・ベレンで開催中のCOP30に関連して質問させていただきます。といいますのも、私は、先週十四日に現地で開催されましたCOP30の各国の国会議員が参加した会議に、日本の国会議員としてはただ一人、参議院を代表する形で参加をさせていただきました。誠にありがとうございました。  席上、私からは、日本の気候変動対策の法整備、あるいは我が国のGXの取組についても紹介をさせていただきました。もちろん、途上国の議員からは、やはり気候変動の深刻な影響というものが相次ぎ発言されるなど、そういう状況はあったわけですが、やはり痛感したのは、温室効果ガスのこの排出削減目標というものの深掘りとか、それからこれを実行に移していく、さらには気候資金というものをどういうふうに確保していくかということで、やはり途上国そして先進国の間でまだまだ乖離があるなということは改めてこの会議を通じても痛感した次第であります。  しかし、その意味でも、日本の技術力に基づく温暖化防止への貢献というものを加速させていくことが、私は、今このCOP30という国際舞台の中でも大変重要なことであると、このように認識を改めてし直して、今週月曜日に帰国したところであります。  そこで、今大臣級会合も開かれておりますけれども、やはり、この途上国、先進国の気候資金などをめぐる、やはりまだ、合意というのはまだまだ見通せていない状況でありますが、そういうことだからこそ、繰り返しになりますけれども、日本の取組というのは、他国の排出削減、自国のみならずですね、そこにもしっかり貢献していくものであるという、極めて重要であると考えておりますので、まずはこの気候変動対策に関する大臣の基本的な認識というものをお伺いしたいと思います。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 気候変動は人類共通の課題であり、現在開催されているCOP30でも、国際社会が協調し、気候変動対策を推進していくことの重要性について議論されております。  竹内委員におかれては、ブラジルまで日本の参議院を代表して議員会議に参加されたとのことで、心より敬意を表するものでございます。ありがとうございます。  我が国は、本年二月に、パリ協定の一・五度目標と整合的で野心的な新たな温室効果ガス削減目標を国連に提出済みであります。この目標の実現に向けて関係省庁が連携して取り組んでおります。特に、我が国が進めているGXは、エネルギーの安定供給、経済成長、脱炭素の三つの同時実現を目指す取組でございます。毎年二十兆円以上もの化石燃料輸入に依存する我が国にとって、GX政策は、国富の流出を防ぎ、エネルギー安全保障、経済成長を実現する上で不可欠なものでございます。  経済産業省としては、GX推進法やGX二〇四〇ビジョンに基づき、十年間で二十兆円規模の先行投資支援により、官民で百五十兆円規模のGX投資を喚起するための成長志向型カーボンプライシング構想の推進、それから、コンビナート等の再生、データセンターの集積、脱炭素電源を活用したGX産業団地の整備に向けまして、規制・制度改革と支援策を一体で措置するGX戦略地域制度の具体化、また、アジア各国とも協調したAZECの推進などを通じて、気候変動対策にもしっかりと取り組んでまいります。

竹内真二公明党

○竹内真二君 大臣、力強い認識を表明していただきまして、ありがとうございます。  このCOP30の議員会合では、具体的な日本の取組として、JCM、二国間クレジットについても取り上げさせていただきました。これ、この日本側の訴えに対して、パネリストの国連環境計画の担当の方からも、JCMの活用というのは議会人として重要であり、是非皆さんも着目してほしいと、こういうような評価のコメントもいただいたところでありますけれども、まさにこの経済成長と気候変動対策というものを同時に実現していく、このJCMというものを日本としても更に促進していくべきと考えますけれども、この点についても、赤澤大臣の決意をお伺いしたいと思います。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 二国間クレジット制度、いわゆるJCMは、途上国への脱炭素技術の導入を通じて排出削減を実現をし、その成果をクレジットとして相手国と分け合うことで両国の排出削減に貢献するものでございます。  これまで、環境省とも連携をし、三十一か国と協力覚書を結び、二百八十件以上のプロジェクトを通じて、既に二〇三〇年度までに累積で約二千万トンを超えるCO2の削減を見込んでおります。本年二月には、二〇三〇年度までの累積で一億トン、二〇四〇年度までの累積で二億トン程度の排出削減、吸収量を確保するという目標を定めておりまして、この達成に向けては更なる取組が必要でございます。具体的には、経済界からニーズの高い国を中心にパートナー国を拡大することに加えて、削減ポテンシャルの大きなプロジェクトの発掘、形成に積極的に取り組んでまいります。  引き続き、日本の脱炭素技術の活用を通じて世界の脱炭素化に貢献し、我が国の経済成長につなげてまいります。

竹内真二公明党

○竹内真二君 ありがとうございます。  次の質問、ちょっと飛ばさせていただいて、この会議に関連して、再生可能エネルギーについて伺います。  まず、これ、建設費の高騰などで逆風が吹いている洋上風力発電なんですけれども、私は、今、この洋上風力というものも、ぶれずにしっかりと官民で連携してこれ強力に進めていくことが今こそ私は重要だと考えております。そこで、しっかりと、この逆風というものがあればそれを打ち消していくような、そういう情報発信というものもしっかり増やしていってこれに取り組んでいくことが重要だと思っております。  そこで、まず、私の地元の千葉でも、これ地元の皆さんも大変心配しているんですけれども、銚子沖の洋上風力発電事業について、選定事業者の撤退による影響や再公募等の見通しについてまずは説明をいただきたいと思います。

小林大和資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長

○政府参考人(小林大和君) お答え申し上げます。  洋上風力は、海に囲まれた我が国において導入ポテンシャルが高い国産エネルギーでありまして、再生可能エネルギーの主力電源化に向けた重要な柱であると、位置付けは全く変わるものではありません。  三菱商事の三海域の撤退というものがこの夏にあったわけでございますけれども、千葉を含め、地元地域の期待を裏切ることになったものと承知をしております。  経済産業省としては、洋上風力発電事業を着実に実現する観点から、関係審議会において、今回の撤退の要因の分析を行い、年内をめどに公募制度の見直しを含む事業環境整備について一定の整理を付けるべく取り組んでいるところでございます。また、その後、千葉県銚子市沖を含む三海域については、地元の意向をしっかりと踏まえて、できるだけ速やかに再公募を行うこととしたいと考えております。  洋上風力発電事業は、地域の理解を得ずして進められるものではもちろんございません。経済産業省としては、今、県が設置をいたしました銚子地域の未来創造会議に出席しながら、地元の声も聞かせていただいているところでございます。  こうしたことも踏まえて、地元の御関心や御期待に応えられるよう、しっかり取り組んでいきたいと考えております。

竹内真二公明党

○竹内真二君 地元の皆さん安心できるように、引き続きお取組をよろしくお願い申し上げます。  この洋上風力発電については、今、やはり国内にしっかりとサプライチェーンというものを構築していく、このことも極めて重要になっております。やはり、純国産化というのはなかなかまだまだ、目指すべき地点かもしれませんけれども、やっぱり国内生産という形でできる限りサプライチェーンというものをつくり出していく、これが非常に重要だと思います。そういう意味では、この関連産業という集積が進めば、しっかりと基盤というものができ上がって、地域に雇用も生み出していくわけでありまして、地方創生にも資するものであると思います。  その意味では、この洋上風力の国内サプライチェーンの構築という点に関して、これを加速していく、そのために大臣のリーダーシップというものが私は大事だと思っておりますが、大臣にその見解を伺いたいと思います。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 事業規模の大きい洋上風力のサプライチェーンを国内に構築することは、電力の安定供給のみならず、将来のコスト低減や地域経済への波及の観点からも極めて重要です。委員がおっしゃった地方創生につながっていくものだと思っています。  御指摘のとおり、我が国の洋上風力は黎明期にありまして、国内のサプライチェーンを構築するには最初の事業の着実な実現が不可欠であるため、今が重要な時期であると思っております。  このため、事業の着実な実現に向け、洋上風力発電事業を行う事業者を選定するための公募制度の見直しを含めた事業環境整備を進めることに加え、GXサプライチェーン構築支援事業により、風車の国内製造など事業者の設備投資を強力に支援をしてまいります。  経済産業省として、こうした取組をしっかり行っていくことで洋上風力の国内サプライチェーンを構築してまいりたいと思います。

竹内真二公明党

○竹内真二君 これ、本当に洋上風力、しっかりとした事業者の皆さんを政府として支援するんだというこの明確な姿勢を示すことによって、これからまた付いてくるところもあると思いますので、是非ともよろしくお願い申し上げます。  そしてあと、次に、今注目を集めております次世代地熱発電、これについて質問させていただきます。  これは、トランプ大統領も、太陽光そして風力に関しては支援を打ち切るような形の取組をしているわけですけれども、再生可能エネルギーの中では、この地熱発電についてはトランプ大統領も推しであるという分野でありまして、これ大変日本としても、今ポテンシャルが物すごく我が国はあるわけですから、これをしっかり推進していくことが私も日本のこの再生可能エネルギーの推進に大きな力を持つと思っております。  その意味では、今精力的にこの次世代地熱発電にも取り組まれている越智経産大臣政務官に伺いたいと思うんですけれども、これ、これから具体的にどう進めていくか、これ非常に大事な局面になっているわけですけれども、これひとつ、決意も込めながら、具体的な、これからどう進めていくのかをお聞きできればと思いますので、よろしくお願いします。

越智俊之自由民主党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官

○大臣政務官(越智俊之君) まず、竹内委員におかれましても、先月の十月二十一日まで、加藤委員とともに経済産業大臣政務官をお務めいただき、御尽力いただきまして、心から敬意と感謝を申し上げます。  その竹内委員が政務官の際に御出席いただいたと思いますが、経済産業省の官民協議会で、この日本の地熱のポテンシャルを更に拡大することが期待される次世代型地熱について、この四月から、地熱事業者や金融機関、有識者、関係省庁とともに議論を重ねてまいりました。  その成果として、十月の第四回官民協議会で、私も出席させていただきまして、次世代型地熱の二〇三〇年代早期の実用化と二〇五〇年の抜本的拡大に向けたロードマップを取りまとめたところでございます。  今後は、この同ロードマップを踏まえて、二〇三〇年代早期の実用化のために、グリーンイノベーション基金を活用して早期に国内実証への支援を行うなど、官民一体でしっかりと取り組んでまいります。

竹内真二公明党

○竹内真二君 このロードマップに従って、是非とも強力な推進をよろしくお願い申し上げます。  そのことを申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 皆様、お疲れさまです。日本維新の会の松野明美でございます。  経済産業委員会では初めての質問となります。今の心境を一言で言えば、マラソンではなくて砲丸投げにチャレンジするようになったというような心境です。余り分かりにくい表現だったかなと思いますが、とにかく一生懸命頑張ってまいりますので、よろしくお願いを申し上げます。  まず初めに、私は地元熊本県なんですが、松村先生も同じ熊本ということで、今年八月十日に記録的大雨がありました。ニュースとか報道では余り報道されなかったのかなと思いまして、その被害の大きさというのが伝わっているのか伝わっていないのかよく分かりませんが、実際は約三千五百の中小企業とか団体が被害を受けまして、被害の総額が二百八十三億円という大きい金額の被害を受けたので、是非国としてもできる限りの支援をいただきたいと思っておりますが、どのようなお考えなのか、お尋ねいたします。

坂本里和中小企業庁事業環境部長

○政府参考人(坂本里和君) 委員からございました先般八月の熊本県での大雨に関しまして、熊本県の各市町に災害救助法が適用されたことを踏まえまして、経済産業省では、被災をした中小企業・小規模事業者の方向けの御支援といたしまして、発生から二日後の八月十二日から、県内の政府系金融機関や商工団体等に特別相談窓口を設置するとともに、日本政策金融公庫等におけます災害復旧貸付け等の措置を講じてきております。また、熊本県において行われます被災中小企業・小規模事業者の施設設備の復旧事業に関しましては、国といたしましても、自治体連携型補助金によりまして支援を行ってまいりたいと考えております。  引き続き、熊本県とよく連携をしながら、被災された事業者に寄り添った形での御支援を行ってまいりたいと考えております。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 いろいろ御説明ありがとうございました。一生懸命やっていただけるということは伝わりましたので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。  続きまして、熊本のTSMCについてお尋ねをいたします。  十月の二十四日に、少し遅れましたけれども、第二工場が工事が着工いたしました。二〇二七年十二月が稼働を、本格的に稼働をするというような予定となっております。ただ、半導体って、なかなか私は分からなかったんですけど、やっぱり調べたら調べるだけすごいなと思うんですね。家電製品とか車とか交通インフラとか、半導体がなかったら本当に動かないというような感じで、私たちにとっては心臓の部分と一緒なのかなというふうに思っております。  そういう中で、九州ファイナンシャルグループの試算では、TSMCの経済波及効果が二〇二二年から十年間で十一・二兆円というふうにありました。物すごい金額だなと思うんですね。ただ、これ、私だけかどうか分かりませんが、なかなかこの効果というのが伝わってこないんですね。  こういう効果というのは、例えば、昨年の十二月に第一工場が本格的に稼働しましてから約一年となっています。まだまだ、これから徐々に私たちにもこの効果というのが伝わってくるものなのか、それとも、一部だけが効果が分かって、外にはなかなか、分野的にも、半導体という分野の難しいところですから外に伝わりにくいのか、どのような感じなのかというところをちょっと教えていただければと思っております。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 熊本県へのTSMC進出による経済効果としては、例えば本年四月時点で約二千四百人の従業員を雇用したということが挙げられます。またさらに、関連企業の雇用を含めると、約一万人以上の雇用効果をもたらしているという民間試算も存在します。そういう意味で、先ほど雇用が地方創生につながるというお話ありましたけど、大変大きな効果なのかなというふうに思います。  また、TSMCの進出決定以降、公表されているだけでも八十社以上の企業が熊本県への進出又は設備拡張を決定しておりまして、そういう意味では関連投資も大きく広がっているということだと思います。  また、生活という意味でこれも一つ例かなと思うのは、加えて、工場が立地している菊陽町では、税収の増加により、二〇二五年四月から小中学校の給食費を無償化するなど、地元住民への恩恵も顕在化してきているところがございます。熊本県全体で一人当たり雇用者報酬が年三十八万円増加するとの民間試算もあり、投資と賃上げの好循環が半導体投資をきっかけとして生まれ始めているものと評価をしております。  引き続き、半導体関連投資が地域経済の活性化につながるよう、関係自治体等と連携しながら取り組んでまいりたいと思います。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 ありがとうございました。それだけの効果があっているということなんですね。  その答弁を聞きながらちょっと思い出したのが、多分コロナ禍だったと思うんですが、ロックダウンがあって、この半導体がなくて車がなかなか生産ができないというようなニュースがありました。やっぱり、不便さとか不安、そういうのがなく生活ができているというこの状態というのは、やっぱりこれが効果なのかなというふうに大臣の答弁を聞きながら感じたところです。  ただ、我が国のやっぱり復活をしていかないといけないと思います。この半導体という産業の中で復活をしていくというのが一番大事なところかなと思っております。そういう中で、地元でも半導体の関連企業の集積を進めてほしいという強い要望もありますし、私自身、一番不安なのが、やっぱり人材育成。これから大学とかにこの半導体専門の何か分野をつくるとか、やっぱり私としては、四、五年ぐらい遅いんじゃないかと、もっとやっぱり早く準備をしないといけなかったのかなというふうに、やっぱり人材の育成であったりとか研修とか、研究の機関とかもちゃんと、がないと、設置しないといけないというふうに思っております。  そういう中で、松村先生の質問にも、昨年だったと思いますが、あったと思うんですが、県では、くまもとサイエンスパークというこの構想を提唱しております。何か台湾でも、新竹サイエンスパークという、視察に行かれたと思うんですが、もう物すごいですね。物すごい大きな、大規模なサイエンスパークというのがあるんですけど、やっぱりこういうところというのは、やっぱりまねができるところはまねをしないといけないと思うんですね。  マラソンもそうですけど、やっぱり目標があると、ずうっとあの選手になりたいと思って走っていると、やっぱりフォームが似てくるというふうなこともあるんですよ。フォームがそっくりになるんですね。  だから、やっぱり、この台湾の新竹サイエンスパークのようにならないかもしれませんが、そういうふうに県も一生懸命頑張っております。どうぞ、国が関与をされているのかどうか分かりませんが、後押し、寄り添っていただければと思っておりますが、いかがでしょうか。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) くまもとサイエンスパーク構想は、熊本県において半導体関連企業や研究機関の集積を目指すものであるというふうに承知をしております。  経済産業省では、我が国半導体産業の復活に向けて、国内各地において、半導体関連企業の集積や地域内取引の拡大、産学官連携による研究開発や人材育成の推進、工業用水や道路などの関連インフラの整備などに取り組んでおりまして、熊本県の取組は、こうした方向性と一致する大変重要な取組であるというふうに認識をしております。  引き続き、熊本県や菊陽町などの地元自治体、文部科学省や国土交通省等の関係省庁と連携をしながらこうした取組を進めてまいりたいというふうに考えております。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 半導体といいましても、本当に、いろんなものがちゃんとそろっていても半導体がなければ完成しないという、これはやっぱりすごいなと本当に思います。  ただ、一九八八年、私がちょうど二十歳の頃ぐらいなんですが、日の丸半導体ということを聞いたことがあります。世界的にもシェアが、日本のシェアが世界的に五割ぐらいあったときがありました。今は多分一割ぐらいになっているのかなと思います。  でも、この半導体がどうなるかによって、やっぱり日本がどのように突き進んでいくか、国民が幸せに生活ができるかどうか、この生活の水準を落とさずに本当に幸せに生きているかどうかの分岐点に立っていると思うんですね。やっぱり大げさではないと思うんですよ。やっぱりこれは分岐点だなと思っております。  そういう中で、これから先の頑張り次第で、やっぱりこの半導体は他国に頼っていくのか、それとも、もうちょっと振り絞って、頑張って振り絞って、やっぱり自前といいますか、日本で作っていくのか。やっぱりこの頑張りが経済安全保障ということにつながっていくと思うんですが、いかがでしょうか。  ちょっともう少し頑張っていただいて、この半導体産業、復活していただきたいと思っておりますが、大臣、頑張っていただけますか。お願いします。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 頑張りたいと思いますし、頑張り始めているところでございます。  かつて先端半導体、今、日本はもう、実は、一割とおっしゃいましたけど、先端半導体について言えば、もう基本的にゼロですね。米国と韓国と台湾がもう占めているという状態でありますので、そういう意味で本当にかつての面影がない状態でありますが、おっしゃる趣旨で本当に頑張っていきたいと思っています。  改めて申し上げるまでもなく、スマートフォンや自動車ですね、これは半導体がないと、全く今もう機能の高いものできませんし、生成AI、データセンターなど幅広い用途に使われ、DX、GXの実現や経済安全保障の観点から重要な戦略物資です。日本成長戦略本部で進める危機管理投資の対象でもございます。今後の経済や産業、国民生活に不可欠との観点から、他国に依存するのではなく、自ら生産することで国内に富を生み、安定供給を果たし、世界にも貢献していくことが重要であるというふうに考えております。  こうした中、昨年十二月、熊本県でJASM第一工場がスマートフォンや自動車向けの先端半導体の量産を開始したことは重要な成果であり、まさに委員御指摘のとおり、本年十月には第二工場の建設も開始をされたところです。  政府としては、熊本のJASM工場に加えて、北海道の千歳に工場を構えておりますラピダスや広島のマイクロン、三重、岩手のキオクシアなど、重要な半導体生産拠点への支援を行ってきており、頑張り始めているということでありますが、今後もこうした投資を推進し、半導体の安定的な供給体制を整備してまいりたい、経済安全保障を確保してまいりたいというふうに考えております。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 是非頑張っていただきまして、国民の幸せにつなげていただければと思っております。  私の質問はもう以上になります。残りの時間は上野議員にバトンタッチいたしますので、終わります。ありがとうございました。

上野ほたる日本維新の会

○上野ほたる君 日本維新の会の上野ほたるでございます。  九月に繰上げ当選となりまして、このように早々と質疑の機会をいただけましたこと、先輩議員の皆様にも感謝申し上げます。そして、赤澤大臣、改めまして御就任おめでとうございます。  時間も限られているため、早速ではございますが、質問に入らせていただきます。  まず初めに、日米の経済安全保障についてお伺いします。  加藤委員ですとかほかの方もお聞きになっておられましたが、大臣所信の方でも米国との関係について述べられておられました。十月二十八日の日米首脳会談にて合意文書が改めて交わされまして、特に重要鉱物及びレアアースに関する文書について伺いたく、この合意文書、簡単に、これまでの経緯と、そして合意文書について、合意文書を交わされた、締結された際に、進展ですとか以前の内容と相違点があったのかということをお聞かせください。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 先般行われた日米首脳会談において、両首脳は、石破前総理の下で七月二十二日に成立をし、九月四日に発表された日米戦略的投資イニシアチブや共同声明を含む日米間の合意の実施について、両国の迅速かつ継続的な取組及び日米両国の経済を更に力強く成長させること、これを確認する文書に署名をいたしました。  また、両首脳は、重要鉱物及びレアアースの安定供給に向けた両国のサプライチェーン強靱化を加速させるべく、採掘、加工を通じた重要鉱物及びレアアースの供給確保のための日米枠組みにも署名をしております。  日米は特別なパートナーであり、米側との間で合意の誠実かつ速やかな実施に努めてまいりたいというふうに考えています。

上野ほたる日本維新の会

○上野ほたる君 そうですね、本当に経済安全保障は重大なものだと思いますし、日米両国とも力強く発展していくということも含めて、是非これからも力強くやっていただきたいなと思うんですが、大臣所信にもございました五千五百億ドルの対米投資イニシアティブの具体化、これからということなんですけれども、懸念されるのは、この投資に対してどれくらい日本の国益として果実が取れるかということだと思います。  加藤委員の方も取り上げられていたんですけれども、日本の財源を使うという上では、やはりこの日本の利益をどれだけ最大化できるかということが重要でございますし、また、円安が現在進んでいる中で、もちろん輸出をするという上では確かにメリットがあるんですけれども、こうした日本から円を出していくというときに実質的な負担が増えるのではないかということを懸念をしているところでもございます。  そういった意味では、この投資について費用対効果が薄まるのではないかということを懸念しているわけでございますが、この日本の国益についてどのように受け止めておられるのか、改めてお答えください。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 九月四日に取り交わされた了解覚書、MOUにおいては、米国大統領が最終的に日本からの投資を決定する前に、米国の投資委員会が大統領に対しての投資先の推薦を行うということにされています。投資委員会は、その推薦に先立ち、日米双方から構成される協議委員会で協議をいたします。その場で日本の戦略的な考え方やあるいは法的な制約が考慮をされます。  了解覚書の中では、この覚書のいかなる内容も日米両国のそれぞれの関係法令と矛盾してはならないという規定があります。この関係法令には、いわゆる国際協力銀行法や貿易保険法が含まれます。これらの法令に沿って、JBICあるいはNEXIによる資金の供給、融資の保証行われますが、法律の中に収支相償、償還確実性、一番目にはそれが規定してあります。端的に言うと、大赤字の出るようなプロジェクトに手出しちゃ駄目よということが書いてあります。また、日本企業への裨益、メリットが求められることとなります。日本企業のメリットが全くないようなものにも手を出せないということになります。  その辺の法令に整合的にやるという諸点に鑑み、この投資イニシアチブに沿った投資は、日米の相互利益の促進、経済安全保障の確保、我が国の経済成長の大幅な促進につながるものであるというふうに考えております。  なお、MOUについては内閣官房のホームページにアップをしてございますので、正本は英語でありますが、日本語訳も付けておりますので、是非御覧いただけたらというふうに思います。

上野ほたる日本維新の会

○上野ほたる君 文書の方も確認させていただきまして、また、こうやって力強くお答えいただきましたことに少し安堵をしておるところでもございます。今後具体が進んでいく場合にも注視をしてまいりたいというふうに思っております。  次に、レアアースについて伺います。  先ほど松野議員もおっしゃっていたとおり、半導体ですとかというのの製造については本当に重要なものでございまして、近年の技術革新によって、経済安全保障の要と言っても過言ではないというふうに思っております。  ちょっと具体の方は避けるんですけれども、供給源が偏るということで、外交の交渉カードに使われてしまって生産が止まってしまうということも以前ありましたし、こういった事態を避けるということを鑑みれば、改めて、自国が直接関与をして、諸外国との関係性強化であったりとか、開発研究を進めていくということが大変重要であり、この点に関しては経産省の皆様とも一致、方向性が一致しているのではないかというふうに考えております。  その上で、重要鉱物、レアアースのサプライチェーンを確保するということの喫緊の課題として考えているので、改めて国としてこの重要性をどのように考えているのか、お答えください。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 極めて重要でありまして、レアアースがなければ作れない、強力な磁石がないと、パワーステアリングとかモーターが作れません。端的に言うと、自動車生産が止まるということになります。ということもあり、極めて重要なものでありまして、自動車や半導体の産業に必要不可欠でございます。  現在、我が国は、例えばレアアースの約七割を中国から輸入しているなど、その多くを特定国からの輸入に依存している状況です。経済産業省としては、重要鉱物の安定供給確保を通じて我が国産業のサプライチェーンを強靱化すべく、同志国とも連携した鉱山開発、製錬事業への出資や助成金支援等による供給源の多角化、あるいは供給途絶に備えるための国家備蓄の確保などの取組を進めてきております。  引き続き、こうした取組を強化するため、日米首脳で合意した日米重要鉱物に関する枠組み等も活用しつつ、必要な対応策を機動的に講じてまいりたいと思います。

上野ほたる日本維新の会

○上野ほたる君 そうですね、共通認識をいただけたということ、心強く思っておりますし、また、こういった重要鉱物についての確保というのはまた引き続き行っていただければというふうに思います。  そういった意味では、今もう既に一定度協力をして開発をしている事業もあるとは思うんですけれども、このレアアースのサプライチェーンの確保をする上で、やはり、もう既に市場が一定度でき上がっていて、販路拡大というところが今後重要になってくるのかなというふうに考えております。  そうした販路を拡大していく上で、やはり価格というところが懸念事項になるのではないかと思いますので、これに対する対応策についてお聞かせください。

伊吹英明経済産業省製造産業局長

○政府参考人(伊吹英明君) 今御指摘いただいたとおりでありまして、新たなレアアースの供給源開発をしていくときに、人件費、それから新規の設備投資費用、インフラ関連コスト、こういうものがかさみますので、普通に民間だけでやっていくと某国がやっている方が安いということが容易に起こり得るんですが、そうすると、民間企業がなかなかその新しい供給源の開発に、投資に踏み切らないというケースがありますので、経産省としてやることは、一つは経済安保推進法に基づく助成金、これで設備投資等々支援をしますので、全体としてのこのコストを下げていくということをしっかりやっていきたいということが一つであります。  それから、もう一つ大事なことは、これを買う人の方が、今までは価格だけで調達をしてきたわけですけれども、安定的に調達するということの価値をしっかり理解していただいて、長期間買うということをコミットしてもらうと。コミットしてもらうことによって、開発する方も投資に踏み切りやすいということになりますので、そういう働きかけも併せてやって、新たな供給源の確保というのをしっかりやっていきたいというふうに考えてございます。

上野ほたる日本維新の会

○上野ほたる君 そうですね、価格以外にも、例えば品質であったりとか安全性であったりとかいろんな側面はあると思いますので、是非そういったところもこれからも引き続き研究いただきながら、あと、今内閣主導で行われているレアアース泥についても私個人的に大変注視しておるところですので、今後の展開、いろんな面を含めて期待しております。  続きまして、中小企業の支援についてお伺いします。  私、北の国から来たような名前をしているんですけれども、実は野上委員と一緒の富山県在住でございまして、富山県の方は、田畑や漁業といった第一次産業もあるんですけれども、第二次産業のウエートが大変大きい物づくり県でございます。全国的な傾向と同様に、中小企業も多く、昨今の原材料の価格ですとか仕入れ単価の上昇であったり、人材の確保が難しいという状況であったりとか人件費の増大など、大変厳しいというお声をよく頂戴するわけでございます。  そこで、幾つかお聞かせいただければと思います。  中小企業白書の方にも、不足している職種としては、人材の不足ですね、している業種としては、販売であったりとかサービス業であったりとか建設作業者といったような、いわゆる現業職と言われるような現場で働かれる方が多い、最も多い傾向にありまして、管理職であったりとか事務職の不足感とは大変乖離しているというような状況でございます。  こうした意味では、経産省の方は企業への支援が重立って、成長させることによって人材へと還元していくというところが主たるところかとは思うんですけれども、どちらかというと、中小企業の方、特に小規模事業者の方とかは人材が不足をしていて、今日明日の仕事、オペレーションの問題がある中で、経産省政策であると、やっぱりどうしても中長期に対する対応策がメイン、重点が置かれてしまっているという状況ですので、こうした時間軸といいますか、今日明日必要だというような人材に関しても、短期的な目線で見ても経産省の方で支援ができないかというふうに考えているんですけれども、いかがでしょうか。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 大変重要な御指摘だと思います。私も、地方の商工会議所の会頭とかと話していても、今やもう人手不足倒産が多いというおっしゃり方をされるので、これ本当に深刻だなと思います。  中小企業・小規模事業者にとって人材確保は喫緊の課題であり、経済産業省としてもスピード感を持って支援施策を措置していくことが重要であると認識をしております。そのような労働供給制約社会であるからこそ、中小企業・小規模事業者が稼ぐ力を得て強い中小企業となることが重要です。  経産省としては、本年六月に、人手不足が深刻な十二業種、先ほど委員が御指摘になった業種、完全に含まれておりますが、省力化投資プランに関し、関係省庁と連携しつつ、省力化に資する支援施策の周知、優良事例の情報提供などを行っております。今後、同プランを踏まえ、商工会、商工会議所や中小企業団体中央会、地域の金融機関など、全国二千を超える支援機関において、デジタル支援ツールを活用したサポート等、人手不足へのきめ細かな伴走支援を強化してまいります。また、省力化投資補助金を通じて、投資だからといって、そんなに極端に時間が掛かるわけではなく、配膳ロボットとかああいったものですね、人手不足解消に効果がある汎用製品の導入を支援することで、簡易で即効性がある省力化投資を促進をしているところです。  これらの措置により、人材不足に直面しながらも、稼ぐ力を得て成長しようとする中小企業・小規模事業者を全力で応援してまいります。

上野ほたる日本維新の会

○上野ほたる君 そうですね、そういった意味では、中小企業の方々もいろんな支援メニューがありまして、本当、先ほど別の委員からも御指摘があったかと思うんですけれど、やはりちょっとこうした支援策が細分化、いろんな多面的なサポートは確かにあるんですけれども、細分化されていて、中小企業、とりわけ人材が不足しているような企業さんですと、やはりその人材がいないから、むしろその支援策についてきめ細やかに自分たちでフォローしていくというのが難しいという側面があると思います。  経産省として、いろんなワンストップで支援できるような仕組みはあると思うんですけれども、改めて、こうした制度の統合ですとか簡素化であったりとか、若しくはそのサポートするワンストップ型というのの検証をすべき、若しくは強化すべきではないかなと考えるんですけれども、いかがでしょうか。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 全く御指摘のとおりだと思います。むしろ、人手不足のために支援について調べる人手もないということだと思います。  各種補助金に係る統合、簡素化に関しては、利用する中小企業・小規模事業者の声も踏まえて、類似した補助金の統合や手続の簡素化などの見直しを実施しているところでございます。引き続き、利便性の観点から不断の見直しに取り組んでまいります。  また、これまさに委員御指摘のとおり、多様な支援策から適切な支援策が活用できるように、商工会、商工会議所では、事業者の経営課題に応じて必要な情報をワンストップで提供できるよう相談対応を行うとともに、賃上げ支援についてはプッシュ型の働きかけを行うようにしております。さらに、金融機関や支援機関、よろず支援拠点においても、適切な情報提供ができるよう連携強化を図るとともに、事業者に寄り添ったきめ細かな伴走支援も実施をしてまいります。  今後とも、中小企業・小規模事業者のニーズを踏まえた細やかな支援に取り組み、企業の成長や生産性を向上させ、強い中小企業を目指して、経営投資を行う中小企業・小規模事業者を全力で応援してまいりたいというふうに考えております。

上野ほたる日本維新の会

○上野ほたる君 ありがとうございます。  それで、一部の補助金の要件として、賃上げというところが要件として課されているものもございます。今の話とちょっと重複するかもしれないんですけれど、やはり人手不足が元々にあって、こうした賃上げというのが、使える補助金メニューの中で、中小企業であったりとかがどうしても効果が一定度限定的になってしまうのではないかなということを懸念しているわけです。  このギャップについてどのようにお考えか、お聞かせください。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 委員御指摘のとおり、中小企業支援施策の中には賃上げを基本要件とする補助金があります。  そのちょっと考え方を御紹介しておきたいのは、これが、中小企業・小規模事業者が投資を行い、生産性を上げて賃上げの原資を獲得し、賃上げにつなげていくという好循環を是非何とか実現していただきたいという思いでありまして、増加した利益の一部を、まあ全てでなくてもいいわけですけど、賃金として従業員に分配することが重要という考えの下で要件化をしているものでございます。  経済産業省としては、生産性向上、省力化投資支援に加えて、価格転嫁、取引適正化の徹底や事業承継、MアンドAなどによる経営基盤の強化等を通じて、あらゆる層の中小企業・小規模事業者の投資と賃上げを支援していきたいと考えております。こうした取組を通じて強い中小企業への行動変容を促し、現状維持ではなく、変化に挑む企業や人が報われる形に軸足を移していきたいというのが基本的な考え方でございます。

上野ほたる日本維新の会

○上野ほたる君 済みません、ちょっと時間が迫ってまいりましたので、恐縮なんですけれども、二つちょっと飛ばさせていただきまして、最後の質問なんですけれども、ECサイトのサイバー攻撃、ランサムウェアで攻撃があったことによって大規模な物流がちょっと止まってしまったということがございました。このECサイトのダウンを受けて、企業規模は異なるんですけれども、やはり中小企業であったりとか小規模企業に対するものがひも付けられていたりして、個人情報の流出であったりとかというような、社会インフラとも言えるようなこうしたネットワークがもうこれだけあるわけですから、支援策についても、中小企業側にとってもこういったセキュリティーを強化するということは大変重要なことだと思いますので、経産省としてこうした取組について支援策強化すべきではないかなと思うんですが、いかがでしょうか。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○委員長(浜口誠君) 時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。

奥家敏和経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(奥家敏和君) お答え申し上げます。  御指摘のとおり、サイバーセキュリティー対策は企業規模に関係なく取り組まないといけないと。特に中小企業につきましては、中に人がいない、知見がないということで、かなりきめ細かい支援を行わないといけないというふうに考えております。  様々な支援策、実は取り組んでおりますが、一番分かりやすいものでいいますと、例えば監視をしてあげる、何かあったときに初動で駆け付ける、そして保険、これをワンセットにして、しかも月額一万円ぐらいという安価なサービスのサイバーセキュリティお助け隊というようなものを用意をして、実際に使ってもらうと。これが今、今年の三月末で八千四百事業者ぐらい使うようになってきています。そのほかに、私やりますよと宣言してもらうセキュリティアクション、これも四十四万社以上がやってくれているということで、少しずつ取組広がっています。さらに、人材の関係。これは、中小企業のサポート入りたいというふうにしている、言っている専門家たちとのマッチング、こういった事業にも取り組み始めています。  御指摘のとおり、中小企業のところが実際に攻撃を受けて、取引先に攻撃が実際に移っていってしまって被害が大きくなる、こういったことが起きないようにしっかり取り組んでまいりたいというふうには考えています。

上野ほたる日本維新の会

○上野ほたる君 質問を終わります。ありがとうございました。

櫻井祥子参政党

○櫻井祥子君 参政党の櫻井祥子です。  今回が初めての委員会質問となります。お時間をいただきまして、ありがとうございます。  まずは、赤澤大臣、経済産業大臣への御就任、おめでとうございます。本日の質問では、私と、そして参政党の考えや思いを率直にお話しさせていただきます。是非、大臣のお考えや思いも国民に伝わるようお聞かせいただければと思います。よろしくお願いいたします。  私ども参政党が経済産業委員会で発言をするのは初めての機会となりますので、質問に入る前に、少しだけ参政党の経済産業政策へのスタンスをお話しいたします。  参政党は、国内企業に活気を取り戻し、日本経済を再び成長の軌道に乗せ、日本人の暮らし、そして世界の人々の暮らしも豊かにしたいと考えております。高市内閣の掲げる強い経済や、経済あっての財政には大変共感を覚えています。  日本経済を再興するには、消費税を減税して国民負担を軽減し、インボイス制度を廃止して中小事業者やフリーランスの不況を解消し、今苦しんでいる国民の生活を一刻も早く立て直すべきと考えます。また、長期計画として、大幅な生産性向上や安全保障の確立を実現させる技術開発への積極投資を行い、国民が将来にわたって物質的にも精神的にも豊かになる、そんな日本をつくっていくことを訴えております。  ここから質問に移らせていただきます。  赤澤大臣の所信的挨拶においても、強い経済の実現を述べておられました。強い経済には、日本の産業の国際競争力という観点も含まれているかと思います。この日本の産業の競争力強化という観点では、この技術はほかではまねできない、日本にしかできないというものがあるのが理想的ではあるのですが、一方で、価格競争力も非常に重要です。  企業が自分ではコントロールできないコスト要素として、エネルギーのコストがあります。特にその中でも、電気料金の安さは、物づくりに限らず、今後発展が見込まれるAIや、それを動かすためのデータセンター等の戦略分野においても重要な論点ですし、もちろん一般の国民の暮らしにとっても同様です。  日本の電気料金は近年増加傾向が顕著でありまして、資源エネルギー庁のデータによると、二〇二三年時点の電気料金は、二〇一〇年と比べて家庭用で三五%上昇、産業用で七四%も上昇しています。また、直近の傾向の確認として、東京電力がウェブ上で発表している平均的な電気料金を見ますと、二〇二五年に入ってまた少し上昇傾向にあるのかなと思います。この間、名目賃金は二〇一〇年からたった三・六%しか上がっていません。その一方で、産業用の電気は七四%上昇しているということです。  この電気料金の高騰に対し、短期的には今補助金での負担軽減が行われておりますが、今後、長期的視点では、電気料金を抑えるためにどういった取組をお考えでしょうか。強い経済が意味するところと、国際競争力ある日本をつくるために必須である産業用の電気料金抑制について、大臣にお伺いできればと思います。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 最後のところでおっしゃって、質問に、通告にはあったけど聞かれないのかと思ったんですが、強い経済についてお話しされたので、ちょっとその点も触れさせていただきます。  強い経済、これ、官民の投資により日本経済の供給力を強化し、日本企業の稼ぐ力を高め、物価上昇を上回る賃上げにつなげることによって実現するものと考えています。  加えて、私自身が防災をライフワークとする政治家でありますので、大規模災害等の国家レベルの危機が発生した場合においても、被害を最小化し、迅速に復旧できる強靱性も重要であると思っています。具体的には、発災時における電力と通信の確保が社会経済活動を維持する上で最重要の対策と認識しており、国家の生命線に関わる課題と考えて心血を注いで取り組んできたところでございます。  こうした強い経済を実現する上で高市総理のおっしゃる危機管理投資は肝となり、その点は参政党の皆様にも評価をいただいているようで、大変うれしく思う次第であります。  AI・半導体や量子、バイオ、航空・宇宙、エネルギー・GXなど戦略分野を中心に、大胆な設備投資や研究開発の促進など、積極的な産業政策を講じることで産業競争力強化を図っていくことが重要であります。  その上で、御指摘の電気料金については、東日本大震災のときの福島原発、第一原子力発電所の事故以降、やっぱり原発を稼働させることがなかなか国民の理解を得られずできないというような中で、電気料金について言うと国民に御負担をお願いしてきた部分はあると思います。そういうちょっと歴史的な経緯も踏まえて、最終的に少しでも安価な電気料金を国民の皆様に提供する、電気料金を抑制していくという方向はもう間違いのないところで、しっかりやっていきたいと思っています。  産業競争力強化の観点からも、脱炭素電源の確保、燃料費の抑制等による国際的に遜色のない価格での電気の供給の重要性も高まっているものと認識をしております。今後、DXやGXの進展による電力需要増加が更に見込まれる中で、事業用の電気について質と価格の両面で安定した供給を実現していくことが重要だと思います。中長期的には、燃料価格の影響を受けにくい再エネあるいは原子力など、エネルギーコストの上昇に強い経済構造への転換を進めてまいりたいと思います。

櫻井祥子参政党

○櫻井祥子君 ありがとうございます。  是非、電気料金の長期的な引下げ、これをお考えいただければと思います。  また、今回の所信では、ペロブスカイト太陽電池の導入の促進についても触れられていました。参政党の考えとしましても、外国製より国産の製品の導入の方がより良いという点においては賛同いたします。  しかし一方で、メガソーラーによる自然破壊、これは看過できるものではありません。国産の太陽電池であっても、自然環境を破壊するようなメガソーラー事業は規制するという理解でお間違いないでしょうか。  また、現在はまだ発展途上段階でコストが割高であるペロブスカイトの導入を進めることが更なる電気料金の負担につながってしまうことにはならないでしょうか。この点を併せてお答えをお願いいたします。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 安全、景観、自然環境等の観点から、不適切なメガソーラーについては、関係省庁と連携を図りながら、関係法令に基づき、より一層の規律の強化に取り組むこととしております。  ペロブスカイト太陽電池であっても、地域の理解や環境への配慮が大前提であることに変わりはありません。ペロブスカイト太陽電池は軽量で柔軟という特徴を有しておりまして、工場の屋根や建物の壁といった、従来は設置が困難であった場所への導入を見込んでおりまして、地域共生と再エネの導入拡大を両立するものとして期待をしております。  これまで進めてきた社会実装に向けた研究開発や導入支援は国の予算で措置するものでありまして、直接電気代に影響するものではないというふうに思っています。  今後、本格導入に向けて量産化により製造コストを低減させていくとともに、施工や運搬などが容易であるとの特徴を生かして、将来的には発電コストの面でも競争力のある電源としてまいりたいというふうに思っています。

櫻井祥子参政党

○櫻井祥子君 ありがとうございます。国民のコスト負担にはならないということでお答えいただいて、ありがとうございます。  そして、電気料金の高止まりについては、政府が再エネを推し進めるために導入したFIT・FIP制度に伴う再エネ賦課金も要因の一つだとは考えております。  第七次エネルギー基本計画によりますと、二〇四〇年度における電源構成に占める再エネの割合は四から五割程度になるとされています。既に、再エネ比率の高いドイツにおいては、その割合が二〇二三年でもう全体の五〇・五%を占めているという状況で、ドイツは電気代が非常に高い状態となっています。二〇二一年時点の電気料金で比較しますと、日本が家庭用で二十四円のところ、ドイツは三十八円、日本の事業用が十四・七円であるのに対し、ドイツは十八・六円と高額となっています。このため、ドイツでは、産業の空洞化が進み、主要な化学企業六社が大型プラントの停止を発表する事態にまで陥っております。  先ほど竹詰委員からも制度の見直しについて言及されていたかと思うんですが、このFIT制度に伴う再エネ賦課金が二〇一二年に開始されましたが、この制度はいつまで続けるお考えなのかということを疑問に思っております。現実的に再エネが市場価格に見合うコストとなっていくまでこれをまだまだ何年も続けていくということになると、電気料金はますます上がる一方になるのではないでしょうか。  環境省が二〇一三年に出している再エネ賦課金の見通しでは、最も導入が加速した場合の見通しの再エネ賦課金を既に現実は大幅に上回ってしまっている状態です。ほぼ倍近い再エネ賦課金となっています。  電気料金の引下げの長期的な実現のために、FIT・FIP制度を見直し、新規受付の終了時期などを考える必要があるのではないでしょうか。お答えをお願いいたします。

小林大和資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長

○政府参考人(小林大和君) お答え申し上げます。  再エネ賦課金については、再エネ特措法に基づいて、電気の利用者に御負担をいただいているものでございます。  その上で、経済産業省としては、これまでも、国民負担の抑制の観点から、買取り価格の引下げや、一定期限までに運転開始に至らない未稼働案件のFIT・FIPの認定を失効させるといった制度を厳格に実施してきたところでございます。  引き続きこうした取組を実施することに加えまして、再生可能エネルギーに関する技術の進展や再エネ賦課金による支援の必要性について、関係審議会において議論を開始してございます。この中では、例えば、従来型の太陽光発電のコスト低減の状況等も踏まえつつ、次世代型太陽電池のペロブスカイトや屋根設置等の地域共生が図られる太陽光発電への支援の重点化を検討していくこととしております。  引き続き、必要な検討を加速させてまいりたいと考えております。

櫻井祥子参政党

○櫻井祥子君 ありがとうございます。  政府には、是非国民の納得できる電気料金の見通しや、その実現に向けてつながる施策をお願いいたします。  そして、エネルギーの安全保障を担保していくには、国内自給という観点だけではなく、安定性や調整能力を持った発電も織り交ぜて、地域ごとの特性に合わせ、多様な発電方法を各地に持ち、強靱な送配電網を構築することが必要と考えます。  再エネのうち現在注力されている太陽光発電は、その特性上、天候や時間帯による出力変動が大きく、これを緩和するために、本来稼働可能な火力発電を止めるといったこともされています。  同じ再エネでも水力発電は、昼夜問わず稼働タイミングを調整することができ、発電開始までも数分間と非常に機動性が高く、また、タービンを用いる発電方法であるため、電力供給の安定性も持ち合わせております。急峻な地形の日本との相性も良く、日本中で発電が可能です。  ちょっと通告の四番の質問は飛ばしますが、近年では、既存の利水ダムをかさ上げするハード面での改良や、気象予報技術や雨水の流入予測システムを活用した運用改善といったソフト面でのアプローチなど、従来のものを生かす形での発電能力の増強の取組が事例としてなされています。  安定的で安価なエネルギー供給を国民に約束できるよう見通しを立てるためにも、こういった既存ダムの最大活用施策の国内展開の余地と、それによる発電能力の増強の見通しをお示しください。

久米孝資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。  委員から御指摘いただきましたとおり、利水ダムの拡張や運用改善、既存ダムへの発電施設の新増設等によりまして、水力発電の発電量を増やすことが可能でございます。  例えば、ダムの未利用落差の有効活用及び老朽化したダムの機能強化を目的としてダムの再開発を行い、発電電力量を約一・九倍に向上させた事例、あるいは、多目的ダムにおきまして洪水対応に支障のない範囲で水位の弾力運用を行い、増電を図る事例などもあるというふうに認識をしております。  御指摘いただきましたとおり、水力発電は安定した出力を長期的に維持することが可能な脱炭素電源でありまして、水力発電の増電のためにこのような事例というのは重要だというふうに考えてございます。  水力発電を行うためには水量が豊富で落差が大きいといった地理的条件が必要でありますが、こうした取組を国内でどの程度実施可能かという御質問いただいた点につきましては、これはダムによって地理的条件等が一つ一つ異なりますことから一概に見通しを示すことは難しいということでございますけれども、今いただいた委員の問題意識も踏まえつつ、関係省庁とも連携して、水力発電の発電量の増加を推進してまいります。

櫻井祥子参政党

○櫻井祥子君 ありがとうございます。  水力にもまだまだ活用の余地があるかと考えておりますので、そこも併せて、これからのエネルギーの安定供給や電気料金の抑制、そして安全保障の目線でも長期的な施策を是非御検討くださいますようお願いいたします。  続きまして、デジタル赤字についての質問に移らせていただきます。  国際収支統計によると、現在、日本では、デジタル分野での収支が二〇二四年度で六・七兆円赤字となっております。この赤字幅はここ数年拡大しております。この国際収支統計ではデジタル赤字の内訳は三分類のみになっていまして、国策に用いる分析材料としてはどの分野がどれくらいの赤字かというのが少し分析しづらくなっています。  一方で、経産省の大臣官房若手新政策プロジェクト、PIVOTのデジタル経済レポートでは、より解像度高く、八分類に細分化しておりまして、それぞれの領域ごとに貿易収支の推計を出しています。  このうちの五つの領域、計算資源インフラ、デジタル広告、ミドルウェア/OS、アプリケーション、経営コンサル、この五分野では、国内売上げの六八から七五%を外資が占めているという状況で、二〇三五年には、推計で簡易に見積もって十八兆円の赤字に拡大、悲観的なシナリオで見積もると、二〇三五年に二十八兆円から最大四十五兆円の赤字に拡大するということになっています。  私自身、元々ITのエンジニアでして、エスアイアーで働いたり、ベンチャーを共同創業したりなどをしてきまして、主にウェブやスマートフォンアプリの開発を行ってきました。現代では、システムは社会基盤になっており、データは全産業の発展や社会の行方を左右する非常に重要な要素となっています。だからこそ、このデジタル分野が赤字であることに非常に強い危機感を抱いています。  現状のデジタル赤字及び今後赤字が拡大し巨額になる懸念について、大臣はどのような所見をお持ちでしょうか。  また、あわせて、クラウドやデータセンター、検索エンジンやSNS等のプラットフォームに関しては、外資に頼ることは安全保障上においても懸念があります。今、ガバメントクラウドも、国内企業は現状、さくらインターネット一社のみとなっています。  こうした観点や、IT化やAIといった今後の生産性向上の観点を踏まえて、大臣がデジタル領域で特に重視すべきと考える分野と今後の具体的な取組についてお伺いしたいと思います。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) いわゆるデジタル赤字の見通しについて政府の統一的な見解はございませんが、足下でデジタル関連収支の赤字が年々拡大しているのは委員のまさに御指摘のとおりです。  AIを始めとするデジタル技術が社会の基盤としての役割を高める中、その海外依存が拡大し続けることは我が国の経済成長や経済安全保障の観点からも好ましくないと思っています。こうした認識の下、経済産業省としては、特に進展著しいAIについて、その普及に必要な計算資源の国内整備を支援するとともに、スタートアップ等によるAIの開発力を強化をしてまいりました。  今後は、日本が強みを持つ製造業や高齢化等の社会課題対応などにおけるデータの更なる活用を促し、国際競争力のあるAIを開発、提供することを促進してまいりたいと思っています。  プラットフォームについても、一応同盟国の企業ではありますが、やっぱり自国でそれを提供できるにこしたことはありませんので、そういう観点もしっかり踏まえながら、今後も政策を展開していきたいというふうに考えております。

櫻井祥子参政党

○櫻井祥子君 ありがとうございます。  海外では、例えばGAFAMのように、国が資金を出して行った研究の成果を商用化しているという事例も多数ありますし、また、日本に強みのある技術分野で国際標準の規格づくりを進めることなども政府ができる重要な役割かと思います。政府だからこそできる力強い後押しというのを是非このデジタル分野に対してお願いしたいと思います。  これで質疑を終わります。ありがとうございました。

百田尚樹日本保守党

○百田尚樹君 日本保守党の百田尚樹と申します。皆さん、よろしくお願いします。  経済産業省というのは日本の国益を支える最も大きな省庁の一つと私は考えております。その意味でも、その経済産業省の長である赤澤大臣の存在というのは非常に大きなものと、日本にとっても大きなものと思っております。  そこで、先日の赤澤大臣の所信について幾つかお尋ねさせていただきたいんですが、まず最初に、ちょっと失礼な質問になるかもしれませんが、赤澤大臣の所信は御本人が書かれたものでしょうか。質問いたします。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) これについては、案について言いますと、いろんな局がこれは盛り込んでくれというようなものを私のところに出してまいります。ただ、文章についてはやっぱり、てにをはも含めて私が責任を持ってこれでいこうというところまで直させていただいておりますし、役所から出てこなかったアイデアについても、私が自分で書き下ろして加えたような部分もございます。

百田尚樹日本保守党

○百田尚樹君 お答えありがとうございました。一応、文責ということは赤澤大臣ということですね。  そこで、ちょっと幾つか、私は実は小説家でありまして、国会議員になったのは今年の七月です。赤澤大臣の所信をいろいろ拝見して、拝聴して、それからあと、紙になったものを読ませていただいて、幾つかちょっと気になることありまして、まず、一番最初のページに所信的挨拶と、こんな日本語あるんかなとちょっと思いました。何か中国語みたいでしたね。  まあそれはともかく、私が文章を書くときにまず一番大事に思っていることは、とにかく読者に分かりやすく、いかに文章が理解されやすいかということを非常に注意して書いています。その意味では、赤澤大臣の所信は普通の国民が読んで意味が分かるかなというのが私最初ありました。  私は、先ほど言いましたように、六十九歳ですが、平均的な国民のレベルやと思っています。その私が赤澤大臣の所信を読んで、ちょっと意味が分からないなというようなことが幾つもありましたんで、例えば、そうですね、DXあるいはGXあるいはフュージョンエネルギー、これね、ほとんどの国民分かりますかね。例えば、フュージョンエネルギーというのは多分核融合のことだと思いますが、それだったらなぜ核融合と書かないのかというような疑問もあります。極め付けは、ディープテックスタートアップ。このことは恐らく、私は思うんですが、ほとんどの国民が意味分からないんじゃないでしょうかね。近くにあった国語辞典を見ても載っていませんでした。  そこで、大臣、このディープテックスタートアップという言葉の意味を簡潔に教えてください。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 私は、百田先生の小説はほぼ全部読んでおります。特に至高だと思ったのは「プリズム」。あれはもう読んでいて、こんなことを書ける人がいるのだと、もう天才だなと思って、本当に、何年も前ですけど、震えた覚えがあります。その百田先生からちょっとおまえの日本語は分かりづらいとか言われて、ちょっと傷つく部分もありますが、所管に応じてできる範囲でお答えをしたいと思います。  所信的挨拶においては、分かりやすい表現を意識しつつも、実は字数にほぼ制限がある中、書き過ぎると長いって怒られるわけですね。そんな中で、お伝えしたいこと、政策の意図を正確にお伝えするという観点から、とにかく私からすると、あの内容を全部言おうとしてあれより分かりやすく書くことができなかったというのが実態であると思います。おっしゃる趣旨、もっと分かりやすくという点は分かりますので、国民に分かりやすい言葉でお伝えすることは非常に重要だと思いますので、今後とも分かりやすい表現になるよう努めてまいりたいと思います。  おっしゃっていた意味でいえば、GXについてはグリーントランスフォーメーションであり、DXはデジタルトランスフォーメーションであり、フュージョンエネルギーはまさに核融合といえば核融合ということでありますし、ディープテックスタートアップについて言えば、これ、テクノロジーの中で非常にゲームチェンジャーになるような、大変大きなインパクトがありそうな、そういうテクノロジーについてのスタートアップで、ある意味で我が国が、まあ覇権国家という言い方がどうかあれですけれども、それによってGAFAM的な企業を目指すとか、とにかくそういう世界の、何というか、秩序を変える、ゲームチェンジにつながるような、そういった分野、それが期待できるような分野のスタートアップだというふうに私自身は理解をしております。

百田尚樹日本保守党

○百田尚樹君 ありがとうございます。  説明の中にまた訳の分からぬ外来語がよくあったんですが、まあそれはおいておきます。  今回、所信の中で、トランプ関税、トランプ大統領の関税を、非常に大掛かりな関税を日本に吹っかけてきたと。これに対して、赤澤大臣は所信の中で、私の交渉によって二兆円を削減したというふうに評価されているという、まあかなり自画自賛のような文章があったんですが、その二兆円の削減の代わりに八十兆円の巨額な投資を行ったと。これは二兆円のもう四十年分になるんですけれども、考えるとね。  これは民間の投資とはいえ、八十兆円というのは、これはもう大変な額ですよ。私たち国民が毎年消費税を払っています。この消費税の総額は年間で去年で二十五兆円ですから、その消費税額の三年分という、まあ非常に巨額と。先ほど言いましたように、これ民間の投資ということでありますが、これ八十兆円というのは、ちょっと私計算してみた。一億二千万で計算すると、一人頭六十六万円なんですね。ですから、私、百田家は今四人家族なので、四人ですと、うちの家だけで二百六十四万円の投資と。こんな投資を勝手にさせられたんじゃ、たまったものじゃないなというふうになるんですね。これは恐らく、恐らくというか、これは是非、その分は日本の企業に投資してもらえたらと、日本の国内に投資してもらいたいと思うんですが。  さて、そこで、大臣の交渉相手だった米国のラトニック商務長官。大臣は、このラトニック商務長官を日本愛あふれるラトちゃんというふうに、まあいかにも肝胆相照らす仲というようなふうにおっしゃっていましたけど。  ところが、このラトニックさんは、今年の七月、ブルームバーグという投資家向けのメディアのインタビューでこんなことを言っています。簡単に言えば、アメリカがプロジェクトを選び、日本が資金を出すと。例えば、現在アメリカ国内では抗生物質をほとんど製造していないが、仮に大統領が抗生物質を作ろうと言えば日本が資金を出すというふうにですね。大臣は所感の中で、イニシアチブを取っていると言いますが、全然、イニシアチブ、アメリカが取っていますね。  しかも、利益配分について、これ非常に重要です。ラトニックさん、こう言っています。プロジェクト運営は企業に任せ、得られた利益はアメリカの納税者に九割、日本には一割が配分されると。これ、どういうことでしょうかね。これ、もう圧倒的にこれアメリカが得しますよね。  投資というのは、リスクもあればリターンもありますね。常に危険もあるわけですが、その投資先が皆駄目になってしまったら、これ日本企業が丸々損する。しかし、もうけた場合は、九割がアメリカがもうけてしまうと。これ、一体何のための投資か全く分かりません。こういうのを関西弁ではいかれこれと言うんですけれども、まあこの辺りは、関西人が今余りいらっしゃらないと思いますので、意味分からぬと思いますが、いいようにやられるという感じがいたします。  そうなってくると、日本愛あふれるラトちゃんと言いますが、これは当たり前ですよね。まあ日本、ほんまに完全なええお得意さんですわ。そういう意識が赤澤大臣、あるのかないのか、ちょっと分かりませんけれども。  さて、そこで、大事なことは、これ、関税の二兆円を減らすことによっての見返りということで八十兆円の投資となりますが、実は八十兆円の投資というこのトランプ関税なんですが、実はアメリカでは、関税は、関税を課税する権限は大統領にはなく議会にあるということになっています。そこで、アメリカでは既に、このトランプが対外に課した関税はこれ違法ではないかと、違憲ではないかという意見が出てきて、既に裁判が始まっています。連邦地裁、あるいはその上の控訴裁で既に違法であるという判決が出されているようですね。さらに、早いところでは、十二月に連邦最高裁でこれが違憲判決が出される可能性が非常に高いということになります。  そうすると、もし仮に連邦最高裁でこれ違憲判決が出された場合は、これ、元々、トランプさんが、トランプ大統領がもうむちゃくちゃな吹っかけみたいな形で関税を出してきた、それを何とか減らしてもらえないかということで、その見返りで八十兆円投資になった。元々、この吹っかけが違憲であったというふうになったら、これはどうでしょう。じゃ、八十兆円もなしやというのが私の普通の感覚なんですけど、最初からめちゃくちゃな吹っかけやから、これがアメリカでは違憲であった、違法であったということになれば、じゃ、八十兆円の投資もちょっと一旦白紙に戻そうというのが普通の商感覚なんですが、この辺り、もう一度、もしアメリカで、連邦最高裁で違憲という判決出た場合は、再びこれ白紙に戻して交渉ということはあるんでしょうか。赤澤大臣にお尋ねいたします。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) かなり多くの論点について触れられましたので、政府として申し上げておくべきことを申し上げたいと思います。  まず、国民一人に直すと六十六万円とおっしゃいましたが、これについては、MOU読んでいただければ分かるように、JBICあるいはNEXIの出資、融資、融資保証を合わせて五千五百億ドルということで、何かしら国民に御負担をいただくことを考えているものではありません。  投資額の規模については、我が国の国内投資について、既に二〇三〇年度に百三十五兆円、二〇四〇年度に二百兆円という目標を我が政府は掲げています。また、対内直接投資残高についても、二〇三〇年末に百二十兆円、二〇三〇年代前半のできるだけ早期に百五十兆円の目標を掲げているわけで、一国が投資の目標を掲げるときに数十兆円あるいは百兆円を超えるというようなことは、相場観としてそんなにおかしなものではございません。  加えて、米国との協議に当たっては、米国に対する戦略的投資として、二十兆ドル経済、要するに全部足せばGDPが三千兆円の経済であるEUは六千億ドル、九十兆円の投資を約束をしています。また、一・九兆ドルの経済、三百兆円経済である、我が国の半分ですね、韓国は三千五百億ドル、五十兆円の投資額を約束をしております。六百兆円ということで四兆ドルの経済である我が国が五千五百億ドル、八十兆円の戦略投資の規模が特に巨額であるとは考えておりませんし、これについて言えば、ベッセント財務長官がおっしゃっていることとして、日本の提案がひな形となって、日本の投資イニシアチブをひな形として米EU、米韓の合意が成り立ったということを明確におっしゃっていますので、それが、日本の提案が世界のひな形になって米国との合意ができ上がっていると。その中の相場観でありますので、特に大きいという御判断は何を根拠に言っておられるのか、明確に示していただきたいと思います。  それから二点目に、米国の大統領がいろいろおっしゃることや、あるいはラトニック商務長官がテレビなどでおっしゃることをある意味真に受けて、おかしいじゃないかということを言ってこられますが、これはもう明確に、高市総理とトランプ大統領がMOUに基づいて五千五百億ドルの投資は実行するのだという合意に今回、来日時に署名をしています。ラトニック長官が何をテレビでおっしゃろうが、トランプ大統領がどうおっしゃろうが、事実はあのMOUに沿うことでありまして、おっしゃったようなことはMOUには書いてありません。ということで、そこは内閣官房のホームページにアップをしてありますので、是非それをお読みいただいて、それに基づいてやるということは、まさに高市総理とトランプ大統領が今回の来日時に合意をしたことでありますので、それに沿っていただきたいと思います。  それから、吹っかけの部分が違憲とおっしゃいましたが、それは正確ではなくて、違憲という判決が出ているのは、米国の大統領が、IEEPAと言われる法律ですね、有事の際に大統領が緊急の措置をとるというIEEPAの法律に基づいて関税を課すことは違憲である。つまり、関税を課す権限は広範に連邦議会に与えられていて、それについて米国大統領が関税を自由にあれするということにはなっていないという意味でおっしゃっているわけで、違憲判決が出たとしてもいろんな選択肢がその後にあります。  大統領はIEEPAに基づいて関税課すことができないといっても、別途ほかの法律の根拠を探して関税をまた課されるということも現実的な問題として十分議論をされていますし、簡単に言えば、違憲判決というのが、これはこれから出るというものでありますけれども、それを出た前提で、加えて、なおかつ、それが出た後八十兆円がチャラというようなこともおっしゃいましたが、まず判決がまだ出ていないことに加えて、その後米国がどう対応するかも明らかでないので、仮定の御質問についてはお答えはできないと思います。

百田尚樹日本保守党

○百田尚樹君 八十兆円が巨額ではないということなんですが、これは感覚の問題で、私は非常に大きい問題と思います。だから、民間で、これは民間が投資するので、国民一人頭で割るのは不当ではないという話でしたが、これはやっぱり民間のお金といえども日本の国富ですから、これはやっぱり重要な問題とは思っています。  さて、そこで次の質問をいたします。  大臣の、赤澤大臣の所感には、こういう文章がありました。電力需要が増加する中で、安全性と地域理解を大前提として、原子力を最大限活用します、ペロブスカイト太陽電池、洋上風力、地熱等の再生可能エネルギーは、エネルギー自給率の向上に寄与するエネルギーであり、地域共生を前提として導入を進めます、一方で、安全、景観、自然環境等の観点から、不適切なメガソーラーの事業には厳格な対応を検討しますと書かれています。  さて、この不適切なメガソーラー、今日も幾つか質問ありましたけど、不適切なものは、別にメガソーラーじゃなくても不適切なものは全て駄目だろうと思うんですが、大臣のおっしゃるこの不適切なメガソーラーというのは具体的にはどういうものか、これ手短にお願いします。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) 先ほどの中で、八十兆円の規模については本当に国会でも大議論になっていますが、私の方では、今回、米国との関係で、EUは日本よりでかい経済規模を持っていて日本より多い投資、韓国は日本より少し小さい規模ですけど少ない投資ということを言っていますので、私としてはもう諸外国と比べても相場観からいって大きな問題はないと思っていますが、何かしらその大きいとおっしゃるのであれば、それについては是非根拠をお示しいただいて、今後議論をできればというふうに思っております。  また、不適切なメガソーラーということについて言うと、これについて言えば、まず我々、再エネを進めていくに当たっては安全性と地域の理解というのが絶対に必要だというふうに思っておりまして、そういう意味ではこれは原発とかとも変わっておりません。不適切と言われるものの中には、地域の理解を得ずに始まっているものとか、あるいは、理解を得ていたけれども、その得ていた理解の条件と異なることを始めているとか、いろんなパターンがありますので、それについては、もし必要があれば改めて資料などもお届けをして説明をしたいというふうに思います。

百田尚樹日本保守党

○百田尚樹君 分かりました。ありがとうございます。  私自身は、メガソーラーというのは日本の経済の大きな足を引っ張るものと思っています。といいますのは、先ほどの維新の委員からもありましたように、日本のエネルギーの、安価なエネルギーというのはもう日本の、何というか、物づくりの、日本にとって一番大事なものです。ところが、風力発電、それから広く見積もって再エネですね、これは非常に高価な電気ですから、これをどんどん推進していくと日本の力がどんどん失われているということなんですが。  さて、ここで、赤澤大臣のその所信の中で、非常に大事なエネルギーに関してかなりの文章を割いておられましたが、ここでびっくりしたのが、火力発電に関しては一切言及がなかったことです。今、日本の電源は六九%が火力発電です。この非常に大事な、七〇%近く、日本の電気をつくっているこの火力発電について全く言及がなかったというのはどういうことでしょうか。お答えください。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(赤澤亮正君) まず、再エネについて言うと、一言申し上げておきたかったのは、これからAIとかも含めて電力需要がすごい増えていくと。まさに委員の御指摘の電力をきちっと確保することが何より重要で、なおかつ安価だということについては全く認識を共通といたします。  その上で、だから原発を、いろいろ再稼働を全力で安全性と地域の理解を前提にやっていきますが、それでも足りない部分もあり得るという前提で、我が国は電力供給を最大限できるようにやっていきたいというのが基本的な考え方であります。  火力発電については、所信的挨拶では、この所信的挨拶という言葉が先ほどちょっと分かりづらいという御指摘いただきましたが、分量が限られる中で足下で重点的に取り組む施策を中心に言及したということで、経産省が進めている施策全部にどうしても分量的に触れることができないものですから、触れなかったところでございます。ただ、火力発電が安定供給に重要な役割を果たしていることは十分に認識をしておりまして、必要な施策については着実に進めてまいる所存でございます。

百田尚樹日本保守党

○百田尚樹君 ありがとうございます。  私は、日本を再び強く、強い経済を持つには安いエネルギー、これはもう絶対不可欠だと思っています。そのためには、非常に効率のいい火力発電、これを推進していくことが一番大事だと思っています。  例えば、時間がないんで手短に申し上げますと、具体例を申し上げますと、広島にある大崎クールジェンという会社があります。これ、石炭火力発電なんですが、ここは石炭のCO2の排出量が非常に少ないと、しかも効率が良い。こういうことをどんどん政府あるいは国が推進していくことによって、日本は安価なエネルギーが得られると思います。  安価なエネルギーというのは、日本は物づくりの国ですからね、もう工場が、コストが掛かる工場ではこれ国際競争力が失われます。日本には石油もなければ鉄もない、そういう国が世界に伍していくには、いかに安いものをよくたくさんつくっていくか、もうこれしかないわけです。ですから、そういう意味では、やっぱり高いエネルギーはもうそろそろ撤退すべきではないかと思います。  最後、私の言葉になりましたけど、どうもありがとうございました。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○委員長(浜口誠君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後三時一分散会

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