外交防衛委員会 第2号
- 発言数
- 212 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2025/11/20
会議録
○委員長(里見隆治君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、若井敦子君が委員を辞任され、その補欠として出川桃子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(里見隆治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣参事官石谷寧希君外二十七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(里見隆治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(里見隆治君) 外交、防衛等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山田太郎君 自由民主党の山田太郎でございます。外防委員会としては初めての質疑になります。よろしくお願いします。 本日は、まず、漫画、アニメ、ゲームを始めとしたコンテンツ表現の自由に関係する新サイバー犯罪条約、いわゆる国連サイバー犯罪条約について政府の見解を求めたいと思っています。 二〇一九年の十二月に、元々日米欧が反対していましたが、表現をどちらかというと規制しようとするロシア、中国の主導によりまして、国連で新たな新サイバー犯罪条約を策定するということになりました。 この条約策定のアドホック委員会の方では、多くの国が締結できる条約を作成することがこれサイバー犯罪への安全な避難地をなくすために重要であるということで、日本政府は主導的な役割を果たされまして、副議長をされていました。 交渉の過程の中で、中国等は、漫画、アニメを犯罪化することですとか、表現の自由を守るために不可欠な留保規定を削除すること等を提案してきましたが、今回、私からの要請もしっかり応えていただいて、外務省頑張っていただいて、それらを阻止することができたかというふうに思っています。 そんな日本が関与する中で、二〇二四年十二月、国連総会で採択されまして、先月、署名式が行われたところであります。 まず最初にお聞きしたいのが、この国連サイバー犯罪条約に関しまして、二〇二五年十月二十五日から二十六日までハノイで署名式行われたんですが、日本は参加したんですが署名をしなかった、この理由をまずお聞きしたいと思います。
○政府参考人(有馬裕君) お答え申し上げます。 新サイバー犯罪条約は、サイバー犯罪が国境を越える脅威となっている中、国際社会が一致してサイバー犯罪に対応すべく、国連として初めて作成したものでございます。 我が国は、世界全体でサイバー犯罪を防止し、対処する能力を高めることにより、自由、公正かつ安全なサイバー空間を確保すべく、本条約の交渉に積極的に貢献いたしました。 一方で、一般に条約の署名に当たりましては、国内法制との整合性等について総合的に検討の上、締結に一定のめどを立てる必要がございます。本条約に関し、こうした点について現在関係省庁間で慎重に精査していることから、今回の署名式典において署名を行わなかったところでございます。 なお、署名式典には駐ベトナム日本大使が出席し、本条約の意義や途上国におけるサイバー犯罪対処能力の向上に対する我が国の貢献等について発信いたしました。
○山田太郎君 国連サイバー犯罪条約、いわゆる新サイバー犯罪条約の意義なんですが、日本政府としてどのように認識されているのか、茂木大臣の方にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 山田委員、SNSの世界であったりとかアニメも非常にお詳しいと、そういう立場から御質問されているんだと思いますが、お尋ねの条約、これはサイバー犯罪が国境を越える脅威となる中で、国際社会が一致してサイバー犯罪に対応すべく、国連として初めて作成をしたものであります。 既存のサイバー犯罪に関する条約、ブダペスト条約でありますが、これが欧州評議会で採択された限定的なものであるのに対して、本条約は、昨年、二〇二四年末に国連総会において採択をされたものであります。また、本条約は、既存の条約にはない途上国への技術援助及び能力開発に関する規定も含んでおります。 我が国としては、本条約が国際社会全体のサイバー犯罪対処能力を強化し、自由、公正かつ安全なサイバー空間確保することに資すると、このように考えております。
○山田太郎君 ちょっと一問飛ばさせていただきまして、国連総会で採択されましたこの国連サイバー犯罪条約ですけれども、特に十四条というのが表現の自由、創作表現を制限するというふうに言われています。今、茂木外務大臣の方からも指摘ありましたが、実はネットでかなりこれが話題というか、問題があるのじゃないかということも指摘されました。 外務省の努力もありまして、この創作表現の影響を最小限にするということで、条項の三項というのが入りまして、この十四条の三項をめぐってアドホック委員会でどのような議論が行われてきたのか、そして外務省はどのように関与してきたのか、お答えください。
○政府参考人(有馬裕君) お尋ねの第十四条は、オンライン上の児童の性的虐待又は性的搾取に関する媒体に関連する犯罪に関する規定であると承知しております。 我が国は、本条約の交渉の初期段階から一貫して、児童の人権の擁護の観点から同条の趣旨を支持してまいりました。同時に、御指摘のとおり、表現の自由の確保も不可欠であり、表現活動が不当に制限されることがあってはならないとの立場で積極的に議論に貢献し、同条三の規定が加わったところでございます。
○山田太郎君 そうなんですね。この十四条の三項というのは、いわゆる留保規定というものに相当しまして、当初、最初にロシアがこの条約を出したときの草案にはなかったものであります。 日本は、表現の自由が大事だということで早い段階からこの留保の規定の必要性というのを訴えてきまして、一時期、孤軍奮闘の状態になりながらも、かなり外務省が尽力していただきまして、日本の主張するこの留保の内容に賛同する国が増えてまいりました。最終的には、これ五十一対反対九十四で何とか削除されずに残ったということで、削除の危機もありましたが、外務省頑張っていただいたと思います。 そして、この国連サイバー犯罪条約の十四条の二項ですが、そのまま国内法を整備するということになりますと、これ捜査対象があらゆる表現に無制限に広がりかねないということの懸念はまだ残っているかと思います。音声記録の犯罪化ということにもなりまして、表現の自由とか通信の自由に関して課題は大きいのではないかと、こんなふうに思っています。 いずれにしても、実在する児童は守るということをやりながらも、表現の自由や通信の秘密という憲法上の要請に応えるためにも、是非、外務大臣の方はきっちりこの十四条の三項を活用していただきたく、留保規定生かしていただきたいと、こう考えております。これはお願いということにさせていただきたいと思います。 さて、もう一つ質問ということで、この条約法に、ちょっとこのサイバー犯罪条約とは離れて、条約法にウィーン条約十九条というのがあります。これはどのような規定なのか。そして、留保を付けようとする規定に関して、当該条約の留保規定がない場合でもウィーン条約十九条によって留保できるというふうに理解していますけれども、日本においてこの規定を活用した事例、どんなものがあるのかお教えください。
○政府参考人(中村和彦君) お答えいたします。 お尋ねのありましたウィーン条約法条約第十九条でございますが、条約には留保を付することができるという趣旨を規定したものでございまして、ただ、留保、その例外、つまり留保を付することができない場合として三点述べているところでございます。 第一が、条約が当該留保を付することを禁止している場合。第二が、その条約が当該留保を含まない特定の留保のみを付することができる旨を特に定めている場合。そして、第三ですが、以上述べた二つの場合いずれにも該当しない場合には、当該留保が条約の趣旨、目的と両立しないものである場合。以上が十九条の規定でございます。 この規定も踏まえて、これまで我が国が留保を付して締結した条約のうち、お尋ねのありましたその条約の留保規定に基づかないものといたしましては、例えば一九九四年に我が国が締結いたしました児童の権利条約第三十七条の(c)、これは児童とその他の拘禁者の分離について規定するものでございますが、この規定について、同条約、児童の権利条約に定める十八歳という児童の年齢の上限と国内法による二十歳という我が国の少年の年齢の上限に当時乖離がありましたため、留保を行った、こういうケースがございます。 なお、この関連でウィーン条約法条約には第二十条という規定がございまして、条約に別段の定めがない限り、いずれかの国が、留保の通告を受けた後十二か月の期間が満了する日又は条約に拘束されることについて同意を表明する日のいずれか遅い日までに、留保に対し異議を申し立てなかった場合、この場合にはその留保がその国によって受諾されたものとみなすと、こういう規定がございます。
○山田太郎君 何でこんな難しいというか細かい話を実は今回質問しているかといいますと、このウィーン条約の十九条は非常に重要でありまして、これはどういうことかというと、憲法上の要請から、条約が締結されてしまうと国内法を上回るということなんですが、そのときに、実は中身を見てみたら、留保しておかなければまずかった状態があった場合には、これは実は留保規定が仮になかったとしても、ウィーン条約の十九条ということで、簡単に言うと留保を付けることができると。ただ、当該国の関係者との了解が必要だということであります。そういった意味で非常に重要な観点なんですが。 そして、何でこの話をちょっとするかというと、今回の国連サイバー犯罪条約なんですが、十四条の一項の(b)につきまして、そのまま国内法を整備するということになりますと児童ポルノ禁止法の改正が必要になりますが、十四条の一項に関しては二項に関する三項のような規定がないんですが、これ、ウィーン条約の十九条によって十四条の一項(b)を留保するということはできるのか、これ簡単に技術論なのでお答えいただければと思っています。
○政府参考人(有馬裕君) お尋ねの条文は、オンライン上の児童の性的虐待又は性的搾取に関する媒体に関連する犯罪に関する規定であると承知しております。 先ほど申し上げましたとおり、ウィーン条約法条約第十九条は一定の条件下で条約には留保を付することができる旨を規定したものであると承知しております。 その上で、現在お尋ねの条約については、関係省庁と精査中であるため、ウィーン条約法条約第十九条に基づきお尋ねの条約第十四条一(b)を留保することができるか否かについては現時点では判断することができません。
○山田太郎君 これはどういうことかといいますと、現行上では実は犯罪とされていない児ポ法上の勧誘やアクセスに関しても犯罪化するということが要請されているんですが、これちょっと謙抑的に中身をしっかり見ていかないと、国内法との関係で非常に厳しいだろうというふうにも見ています。 今の御答弁は、その留保の可能性は残したという答弁だというふうに思いますので、しっかり検討していただいて、もしこのいわゆる国連サイバー犯罪条約を締結ということになって、国内法との関係を見た場合に、直接法文の中には留保規定はありませんけれども、ウィーン条約の十九条を使っていただきたい、こういうふうに考えているところであります。 さて、国連サイバー犯罪条約を締結するための国内法の整備に関しては、本当に表現の自由や通信の秘密が大きく制限されることになりかねないということが考えられています、思われますが、これ、日本において立法事実が認められまして、やっぱり必要性とか許容性が確認された場合にのみ行われるべきだというふうに思っています。 これによって日本の多様な文化が破壊されないようにということで、特に表現の自由、特に創作表現の自由に影響しないようにお約束をいただきたいと思っておりまして、同様の実は質疑は私、これまで岸田総理あるいは林当時外務大臣だと思いますが、お聞きしたことがありまして、是非茂木大臣に対しても御決意をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(茂木敏充君) 国際的なサイバー犯罪に適切に対応するためには国際的に協調した取組が重要でありますが、同時に、委員御指摘のように、表現の自由も確保することは不可欠でありまして、特に創作表現、これが不当に制限されることがあってはならないと、このように考えております。このような観点から、条約交渉の場においても、今も答弁をさせていただきましたが、我が国は積極的に議論に貢献をし、我が国の立場、適切に主張してきたところであります。 こうした経緯も踏まえ、お尋ねの条約につきましては、引き続き、立法事実があるかどうかと、こういったことも含め国内法制度の整合性等について慎重に検討していきたいと、このように考えております。
○山田太郎君 特に、若者を始めとして様々なクリエーター、ユーザーが大変注目しているところでもありますので、外務大臣を始めとして外務省、それから日本政府関係者、是非よろしくお願いします。 さて、次の質問をしたいんですが、防衛省と、それからロボット政策についてお伺いしていきたいというふうに思っています。 もうロボットの必要性というのは多くを語らなくても重要だというふうに思っていますが、特に防衛関係においてこのロボットというのをどのように活用しようとされているのか、非常に重要な論点かと思っています。 国土防衛とか災害派遣等、自衛隊の任務には危険が伴うというところもたくさんあります。自衛隊員の生命、身体を保護するためにも、任務の円滑化を図るためにも、例えばドローンを中心とした無人航空機とか、あるいは各種ロボット等を最大限活用するべきと考えていますけれども、現在の利活用の状況はどうなっているか、防衛省、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(上田幸司君) お答え申し上げます。 先生御指摘のドローンですとか無人機、無人航空機、あるいはロボットも含めまして、現行の国家防衛戦略におきましては無人アセットと総称してございます。 自衛隊におきましては、防衛や災害派遣、各種の任務におきましてこの無人アセット、現在も既に活用しているところでございますが、例えば航空自衛隊におきましては、大型で高高度から画像情報を収集するグローバルホークという無人機がございます。これを平素から広範囲における常時継続的な情報収集に既に投入しているところでございます。 また、昨年能登半島におきまして大きな地震がありまして、自衛隊も災害派遣いたしましたが、その際には、陸上自衛隊が保有する、これは小型の要は小さなヘリコプタータイプの災害用ドローン、こういったもので孤立した集落の被害状況の把握、こういったものを行いましたし、またあるいは、まだ自衛隊の装備として装備化されていないもの、こういったものを民間事業者と提携して実際の現地で運用実証、これを、情報収集ですとかあるいは孤立した地域への物資輸送、こういったものを早速始めたと、こういったような利活用の状況でございます。
○山田太郎君 まさにこのロボットの防衛による活用、それから民間による活用は非常に重要だというふうに考えていまして、私、今、自民党の党内でもロボット議連を立ち上げまして、発起人の一人ということで三月から始めております。 ただ、ちょっと残念なのは、高市政権の成長十七分野の中にロボットというのは特筆されていないんですね。これは記述のミスではないかというぐらい、今ロボットの活用は重要だと思っておりますので、防衛も始めとしてこのロボットをしっかり政権として位置付けていただきたいと思います。 今御発言ありましたのはこれまでの活用方法等に関してだったんですが、今後どのような戦略と計画がロボットに対してあるのか、これ防衛省さん、改めてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小泉進次郎君) おはようございます。 今日は、ロボットといえば山田太郎先生というのは自民党の中でも有名でありますので、ロボットの今のお尋ねについてお答えさせていただきます。 どのような戦略があるかということにつきましてですが、今、ロボットを含む無人アセットについては国家防衛戦略の中で、有人装備と比べて比較的安価であることが多く、人的損耗を局限し、長期連続運用ができるといった大きな利点があり、AIや有人装備と組み合わせることにより部隊の構造や戦い方を根本的に一変させるゲームチェンジャーとなり得る、こう位置付けています。このような考え方に基づいて、無人アセットを情報収集、警戒監視のみならず、戦闘支援等の幅広い任務に効果的に活用し、また有人機の任務代替を通じた無人化、省人化を進めていくべきと考えています。ここの点につきましては、先ほど山田委員から述べていただいたところと合致するところだと思っています。 そして、具体的な取組としては、例えば有人戦闘機と連携して空対空戦闘などの複雑な状況に対応する無人機の行動判断に適用するAI技術、そしてオフロードですね、整備されていないような荒れた地面における無人戦闘車両の自律走行技術、こういった複雑な環境下における行動判断に必要となる技術などの研究を進めているところです。 また、無人車両と無人機を効果的に組み合わせることにより駐屯地、そして基地などや重要施設の警備及び防護体制の効率化を図ることとしており、これを踏まえ、四足歩行、このロボットは恐らく山田先生の最も関心のある点だと思いますけれども、こういったロボットを含めた無人アセットの実証試験を行っています。 今後も、防衛省として無人アセット等の一層の活用に向けて積極的に取り組んでまいります。
○山田太郎君 ありがとうございます。 官民挙げていわゆるデュアルユースですよね、AIもそうですしIT技術も、民間に最後は民転されたとはいえ、やっぱり軍事技術から出てきているところであります。 いろんな議論はあるのかと思いますが、しっかりこのデュアルユースを進めてロボットもやっていかないと、民間だけの力だけでは厳しい状況もあるだろうということで、この防衛省の今後ロボット活用に関する期待は非常に重要であるし、高いというふうに思っています。 さて、最後の質問をしたいんですが、そういった意味で国の安全保障に関するいわゆる防衛三戦略文書ですね、これについて、特にロボット等の利活用を戦略の柱ということで是非位置付けて明記していっていただきたいというふうに思いますが、これも改めて大臣、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(小泉進次郎君) 今申し上げたとおり、現行の国家防衛戦略などにおいても、無人アセット防衛能力を防衛力の抜本的強化の七つの柱に位置付けています。 一方で、今、山田委員から御指摘のあった新しい、来年の改定を目指すこの三文書の中でどうするかというのは、現時点で予断することは差し控えますが、今後の防衛力の内容について、委員御指摘の点も踏まえながら、真に日本の防衛力を上げる、国民の命や暮らしを守るために何が必要か、こういった具体的かつ現実的なものに即して議論を積み上げていきたいというふうに思います。 なお、今、高市政権の中で、危機管理投資の十七分野のうちの一つが防衛産業で、その所管は防衛省と経産省ということになっております。最近、防衛装備庁でシンポジウムを開催をして、ベンチャー、スタートアップ、そして民間企業や産学官、こういった参加者の皆さんに対して、私のビデオメッセージだけではなくて、赤澤経産大臣からもビデオメッセージをいただく形で幅広く連携をして、デュアルユースという話がありましたが、まさしく山田委員が御指摘のとおり大切な分野なので、しっかりと御指摘の分野を含めて議論を積み重ねていきたいと思います。
○山田太郎君 是非、ロボットの分野は本当に重要でありますので、防衛等、先頭に立って道切り開いていただければ幸いだと思います。 以上、質問を終わります。ありがとうございました。
○牧山ひろえ君 立憲民主・社民の牧山ひろえです。本日の大臣所信質疑を担当させていただきます。 まずは、初日でもありますし、我が国の外交、そして安全保障分野における基本姿勢に関する議論から始めさせていただきたいと思います。 国家の外交・安全保障戦略の要は、言うまでもなく、我が国の主権と独立を守り、そして平和で安定した環境で国民が幸福を追求できるように、紛争の発生を未然に防ぎ、我が国の繁栄の基礎を強化することにあります。言い換えますと、国民の命とそして暮らしを守り、かつ、国民や企業や団体が国際社会においてハンディを負わずに活動ができるようにすること、そしてまた、世界の各地域における日本や日本人に対する友好的な関係性を構築すること、これは現在の、そして未来の我が国において必須の基礎インフラというべきものでありまして、この基礎インフラを揺るがさないようにする、そして特に日本の進路に影響力を持つ我々政治家は最善の注意を払うべきことは言うまでもないと思うんですね。 戦後八十年、我が国は不戦の誓いを貫き、一切武力行使を行わず、いかなる戦争にも参加してこなかったこと、これは世界の知ることでありまして、我が国が誇るべき戦後の歴史だと思うんですね。また、世界の大多数の国とも友好的な関係性を構築してきた、日本人や日本に対する信頼感、そして友好感情も幅広く共有されていることは御承知のとおりでございます。 これらの事実によって、私は、戦後八十年の我が国の外交安保に関する基本姿勢、ここには日米関係基軸や国際協調主義、そして過剰な防衛力の抑制方針などが含まれますが、これらの方針、これらの基本姿勢を評価しております。基本的にこれらの方針を維持して、そして更に深掘りすべきだと考えています。 具体的に申し上げます。 戦争は外交の失敗でありまして、戦争を回避するための外交努力を最善に尽くす、これが私は最重要だと考えております。 現在、国際社会の平和と安全は大きな危機にさらされています。日本を取り巻く地域安全保障環境におきましても、中国は尖閣諸島周辺における領海侵入や領空侵犯を繰り返しまして、力による一方的な現状変更の試みを強化しています。また、北朝鮮は近年、多くの新型弾道ミサイルの発射を繰り返し、急速にその能力を増強するなど、挑発行為を強めています。 このような安全保障上の課題が山積する中で、我が国は平和創造外交、すなわち武力紛争を回避し、平和を創造するための外交努力、これに取り組んでいかなければならないと思います。 安全保障上の脅威に対して日本の防衛力を高めるだけではなくて、戦争に至る前に戦争のもとになる対立とか、また、社会課題そのものを軽視することにより共に、あっ、軽減することにより共に平和を創造していく、このような平和創造の手法は平時における様々な段階、そして角度からの信頼醸成であり、紛争要因の除去活動でもあると思います。私は、こうした平和創造を進めていくべきだと考えますし、それだけに外交の決定的な重要性を強調したいと思います。 平時からのリスクの軽減を重視する平和創造外交について、茂木外務大臣はどのように思われますか。見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 我が国は、牧山委員御指摘のとおり、戦後一貫して平和国家としての歩みを進めて、世界の安定と繁栄に力を尽くしてきたところであります。 御指摘の平和をつくり上げていく外交、これを重視してきたものだと思っておりまして、それが日本の国際社会での信頼にもつながっていると、こんなふうに考えております。 確かに今、日本を取り巻く安全保障環境、戦後最も厳しく複雑なものになっているのは確かでありまして、中国によります力若しくは威圧によります一方的な現状変更の試み、これが強まっております。そして、北朝鮮が核・ミサイル開発を進める、また、北朝鮮とロシアの間の軍事協力、こういったものもある中で、しっかり国民の命、そして我が国の領土、領空、領海、これを守っていく、こういう防衛力、これを整備していくことは重要だと考えておりますが、同時に、そういう、何というか、戦争を起こさない、そのための外交の力、外交によってどう物事を解決していくか、懸案を解決していくか、このことは極めて重要だと考えております。 外務大臣として、この一か月弱でありますけれど、ASEANの首脳会議、さらには韓国でのAPECの閣僚会合、そして先週はカナダでのG7の外相会合等々にも出席してまいりました。バイの会談も重ねましたが、日本のこういった、これまで取ってきた、また現在取っている外交に対する期待、こういったものは極めて高いなと、こんなふうに今考えているところでありまして、そういった国際社会からの期待であったりとか責任をしっかり果たす、そういう力強く、同時に視野の広い外交、こういったものを展開してまいりたいと、こう考えております。
○牧山ひろえ君 大臣おっしゃるとおり、日本を取り巻くいろんな環境を考えますと、より一層外交の努力をお願いしたいと思います。 冷戦終結後、日本は、米国や欧州とともに自由経済、民主主義という価値に支えられ、世界経済を牽引してきた経緯がございます。当時の日本の経済規模は米国に次ぎ世界第二位であった、世界における日本のプレゼンスも非常に大きく、非常に高く、国際社会から日本の果たす役割が期待されておりました。 しかし、現在はどうかといいますと、米国、中国と比較して日本の経済的なパワーは相対的に低下しているということは皆さんも御承知だと思いますが、この背景には人口の問題がありまして、日本の人口が減少し続けるそのことが経済成長の阻害要因として大きいとも専門家の間でも指摘されています。こうして人口が減少し、少子高齢化する日本は国際社会に対するプレゼンスを低下させていると言ってもいいと思うんですね。 他方、冷戦後の安定した国際秩序の中で、多くの途上国が経済的に発展し、現在歴史的なパワーバランスの変化が見られます。こうした途上国や新興国はグローバルサウスとして行動し、そして国際社会における影響力を高めております。これまで国際政治と世界経済をリードしてきたG7の影響力は、相対的に変化しつつあります。 こうした中で、日本外交が国際社会の中で果たす役割についてどのように考えられるのでしょうか。人口減少や少子高齢化によって相対的にパワーを低下させている日本は、国際社会の平和と安定に貢献するために一体どのようにして国際社会に影響を及ぼしていこうとするのでしょうか。是非お考えを、外務大臣、お聞かせいただければと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) G7は元々、今は経済安全保障であったりとか様々な地球規模の課題も扱っておりますが、最初のランブイエ・サミット、このときはやはり経済が一番中心の話題でありまして、米国、カナダ、それ以外はヨーロッパの国々が参加をすると。最初はカナダがありませんでしたからG6だったんですけれど、これが始まったときにアジアで唯一このメンバーに日本が加わったと。これはやはり日本の経済力が非常に大きかった、そういう部分はあるんだと思います。 確かに、委員おっしゃるように、人口減少等によって日本のGDP、とうとう世界での順位、当時は世界第二位だったわけでありますけど、下がってきているのは確かでありますが、じゃ、人口減少そのものが完全に経済を衰退させるかといいますと、例えば日本でいいますと、今、人口減少、労働人口が〇・五%ぐらい毎年今減っておりますけれど、生産性を一%上げることができればそれもカバーすることができます。 それだけではないんですけれど、こういった人口減少であったりとか少子化、これは深刻な問題でありまして、それを解決しなければいけない。ある意味、日本というのは課題先進国でもあると。現在、日本だけではなくて、かなりの国が人口減少という、こういった問題に直面をする中で、これは単純に人口減少の問題だけではなくて、これから社会保障をどうしていくかとか介護をどうしていくかとか様々な分野にも関わってくる問題でありますけれど、そういった分野で解決策を見付け、自らの成長につなげていくだけではなくて、それを世界で共有していくということによって、日本の信頼感であったりとかこういったことを高めることはできるんではないかなと思っております。 環境問題も全く同じだと思っておりまして、これからグリーントランスフォーメーションを進めるということでありますけれど、委員御指摘のグローバルサウスと、こういった国も工業化をする中で日本以上にやはり脱炭素をどう進めるかと、こういったことについては問題がたくさん抱えると。こういう中で、例えば東南アジアに対してもAZECであったりとか、こういった日本の持っている脱炭素の技術を提供するということによって日本への信頼感高めることができると、こんなふうに考えております。 申し上げたように、確かに人口減少によって経済が相対的に、日本の立場といいますか、落ちてきているわけでありますけれど、同時に、そういった様々な課題に対応する解決策を提供することによって、日本の影響力といいますか信頼度も増していくということは一層重要になってきているのではないかなと、こんなふうに考えております。
○牧山ひろえ君 是非、多方面からよろしくお願いいたします。 昨今のロシアによるウクライナ侵略やガザ地区における人道危機などは既存の国際秩序に大きな損害を与えております。これまでの自由と民主主義、そして基本的人権の尊重ですとか法の支配など、冷戦後の世界の普遍的価値に基づく国際秩序が危機に瀕していると思います。それに加わって、中国、ロシアなどの権威主義的国家の価値観が国際社会において強い影響力を持とうとしております。 二〇二二年の十二月に策定された国家安全保障戦略は、自由、民主主義、そして基本的人権の尊重、法の支配といった普遍的価値を尊重しない一部の国家が既存の国際秩序の修正を図る動きを見せていることを指摘しています。 民主主義国と権威主義国との対立構造だけではなくて、例えば米国の大統領選を見てみますと、米国社会における政治的な二極化、そして所得格差による分断、それから民主主義的な制度への不信感などの問題が表面化しておりました。このような対立構造はアメリカだけではないと思うんですね。少なからず世界各国にも、今あちこちで起きています。そして、民主主義の衰退が全世界的に見られます。 各国が様々な価値を国際社会に要求している多極化の時代にあって、国連を始めとした国際機関の機能とかあるいは国際制度が弱まっているということも起きています。国連安保理ですとか、ガット、WTO体制、そしてICJ、ICC、これらを中心とした法秩序、そして気候変動など地球環境問題への対応、それから、国際社会が協調して取り組まなければならない時代に全世界的な民主主義の衰退が見られることに私は非常に危機感を感じております。 ここで質問ですが、こうした全世界的な民主主義の衰退について茂木外務大臣はどのように認識されているのか、それから、このような国際社会にあって日本外交をどのように推し進めていけばよいとお考えですか。是非お聞かせいただければと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) かつて英国のウィンストン・チャーチル首相は、民主主義は最悪の政治形態と言えると、ただ、ほかに試みられたこれまでのあらゆる形態を除けばと、こういう言葉を残していると思います。それだけ民主主義、維持していくということは難しいわけでありますが、だからこそ維持していくことが極めて重要になっていると。御指摘のように、これは多くの国において、やはり今、内向き志向というか、また国内の格差が広がる中で、本当に、何というか、民主主義を維持していくというのはこれまで以上に難しいものになってきていると思います。 また、自由主義と。自由主義経済を見ても同じようなことが言えるのではないかなと。私、これまでに、例えばCPTPPであったりとか日英のEPAであったりとか日米貿易協定、様々な通商交渉、こういったものも経験をしてきましたが、そういった例えば経済連携を進めるということになりますと、それに合った制度に変えていかなければならないということで、国内的には様々なあつれきを生んだりとか難しさがあるわけでありますけど、その制度を変えることによってやはり国が発展をするということに最終的にはつながっていくということで、産みの苦しみといいますか、そういったものはありますけれど、それを成長させていくということは極めて重要なのではないかなと思っているところであります。 国際社会全体を見ますと、民主主義であったりとか自由主義と、こういったものが普遍的な価値と言えるんですけれど、それが多くの挑戦に遭っていると、これも事実だと考えておりまして、だからこそ自由で開かれた国際秩序であったりとか自由貿易、推進していくことが私は一層重要になっていると考えておりまして、戦後一貫して守ってきた我が国の民主主義体制であったりとか自由貿易を推進する旗手としての立場に立って、こういった岐路に立つ現在だからこそこういった民主主義や自由主義を進める外交、日本が主導していきたいと、こんなふうに考えております。
○牧山ひろえ君 是非、大臣おっしゃるように、民主主義、自由、そして法の支配といった普遍的価値、これを尊重できる国、そしてリーダー的な国ということで、もうこれを柱にして頑張っていっていただきたいなと思っております。 続きまして、自由貿易体制、済みません、このような状況に対しどのような、済みません、自由貿易体制、そして多角的貿易体制が崩壊の危機にさらされていると思うんですけれども、このような状況に対してもどのような認識をお持ちでしょうか。また、日本外交としては、国際的な経済、貿易体制についてどのような対応をお考えでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 若干先ほど御質問していただいて私が答弁させていただいたことともかぶる部分があるんですが、ルールに基づく自由貿易体制、これは我が国の経済外交の柱でありまして、世界経済が成長に不可欠な基盤を提供してきたと考えております。 国際経済の不透明感が高まり、多角的貿易体制が挑戦を受ける中、我が国が自由貿易の旗振り役としてリーダーシップを発揮していくということはますます重要になっておりまして、こういった日本の役割に対する期待も高まっているところであります。 例えば、WTOと。先日韓国で行われましたAPEC関連の閣僚会議、出席をしまして、WTOのオコンジョ事務局長と、WTOは問題だと、いろんな課題を抱えていると言うけれど、WTOって誰なのと、じゃ、事務局なのと、そうじゃないでしょう、それを構成しているそれぞれの国、アメリカであったり、そして中国であったり、日本であったり、それぞれの国がWTOだと、こういう自覚を持って、その機能の強化であったりとかそういったものにも取り組まなければいけないと。こういったことを強調していたのを私非常に印象に残っているところでありますけれど。 世界経済の重要なインフラでありますWTO体制の維持強化、こういったことも重要でありまして、今後も、こうした取組を通じて、ルールに基づく自由で公正な国際経済秩序の維持拡大のために、引き続き日本としても主導的な役割、これを果たしていきたいと、こんなふうに考えております。
○牧山ひろえ君 是非お願いします。 トランプ米大統領は、パリ協定からの再離脱、それからWHOからの脱退を指示する大統領令にそれぞれ署名しております。米国は、国連を中心とする多国間協力の枠組みに背を向けて、そしてもう拠出金を停止するなどということになると思いますが、これらのアメリカの国際的枠組みからの離脱、これについてどのように評価されますでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) まず、トランプ大統領といいますか、アメリカの動向の前に、我が国としての考え方で申し上げれば、国際社会が協力して気候変動問題であったりとか保健に関する課題に対応すると、こういったことは非常に重要だと、こんなふうに考えております。 数年前でありましたけれど、イギリスでG7のサミット、それから外相会合が行われましたときに、例えばCOVID―19というのは見えなかった危機だと、しかし、何というか、気候変動というのはもう見えていた危機なんだから、それに対応する力というのが求められるだろうと、こんなふうにジョンソン首相が言っていたのを覚えているところでありますけれど。 米国が表明しておりますパリ協定再離脱、一回目のときも初日に離脱をしたわけでありますけど、トランプ大統領、またWHO脱退、こういった影響については、今後、米国内がどうなっていくかと、こういったことも含めて慎重に分析、評価していく必要があり、なかなかこれについて拙速に日本として評価するというのは難しい部分もあるわけでありますが、少なくとも我が国は引き続き国際社会と連携をして、これらの諸課題、これに取り組んでいきたいと、こう考えております。
○牧山ひろえ君 こういうことになると大きな穴が空きますので、我が国としてこの穴を放置しないで積極的に動いていっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) そのようにしたいと先ほど申し上げましたが、やはり我が国に求められる役割というのは大きくなってきていると思っております。 同時に、先ほど委員、グローバルサウスのお話もされておりましたけれど、恐らくこれからこのような気候変動問題を考えるときに、脱炭素、で、出している国というか、別に責任をどうだという話じゃないんですけれど、より多くなってくると。こういう国がどういった形でこの気候変動問題に対応できるかと、こういうことに対して日本としても協力できる技術であったりとかノウハウ、また人材の育成であったりとか能力の構築、様々なところで日本が貢献できる分野は大きいなと、私はそのように考えております。
○牧山ひろえ君 続いて、マルチトラック外交について伺いたいんですが、外交の中心を担うのはもちろん外交の担い手である外務省にほかならないと思うんですけれども、我が国の平和、そして国際社会への貢献は外務省の働きに懸かっていると言えますけれども、それだけに茂木外務大臣が中心となって進めていく日本外交の展開について大きな期待を皆さん持っていると思いますが、それに加えて、私は、外交の担い手を外務省だけに限定しないで、国際的に活動する例えば企業とか団体とか、それに加えてNGOとかアカデミズムなどから積極的な参画を求めていくべきだと思っております。 現代のグローバル課題に取り組むためには幅の広い手法が求められますし、また現場のニーズをきめ細やかに把握して実行に移していく必要があると思うんですけれども、こうしたことからも、外務省による外交に加えて、NGOなどいろいろな立場の人たち、また主体が集まって、こうした世界的な交流が生み出す先ほど申し上げたマルチトラック外交とも言える姿勢、言わば外交の担い手についての積極的な門戸開放が大切なのではないかなと思いますが、外務大臣、このことについてどう思われますでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) もちろん、国と国との外交ということを考えますと、委員も御指摘されておりましたが、政府によります外交が主軸になるわけでありまして、二重外交と、こういったことが、何というか、起こってはいけない部分ありますけれど、例えばAPECにしても、同時にABACという機関、会議がありまして、これはビジネスになるわけですね、ABACのBはビジネスになるわけでありますけど、そういった企業を含め様々な主体の活動も外交の幅を広げる上で非常に重要になると考えております。 さらに、御指摘のNGO等の市民社会組織、これも、これまでも開発協力の文脈において顔の見える開発協力の担い手として、開発現場の多様な考え方であったりとかニーズをきめ細かく酌み取り、状況に応じて迅速かつ柔軟に対応されており、ODAを実施していく、こういう観点からも重要なパートナーとして連携をしていきたいと考えているところであります。 NGO等の市民社会組織との間では、NGO・外務省定期協議会等を行っているところでありまして、現在ですね、引き続きこういった有益な連携を強化しながら、言わば先生おっしゃるような形のマルチトラックの外交と、こういったものも政府間の外交を基軸にしながらも進めていくということは重要であると私は考えております。
○牧山ひろえ君 実に多種多様な課題もありますし、オールジャパンでいろんなメンバーの方々が外交により積極的に、確実に幅を、外交の幅を増やすことができるようにしていっていただきたいなと思います。 特に、我々国会議員も、国民の代表として各国の国会議員と積極的に関係を構築するということは国と国の相互の理解を深めることから、マルチトラック外交の一翼を担うのではないかなと思っておりますが、野党議員の活動も含めて議員外交の役割について茂木外務大臣はどのように認識されておられますでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 我が国が直面する外交上の課題及び関係者が多様化すると、こういう中で我が国の国益を引き続き増進していくためには、行政府に限らず立法府を含めたオールジャパンの体制で外交を展開する必要があると考えております。 私も幾つかの議連の会長を務めたりもしておりますが、中には、これは与党だけで、自民党だけではなくて、与野党を含めた超党派の議員、こういった議員連盟というのもあるわけでありまして、国会議員が議員としての立場から様々な形で外国の要人との意見交換等を行い、相互理解を深めることは、我が国の外交にとって大変重要であると、こういうふうに認識をいたしております。 引き続き、政府としても可能な限り議員外交に対する支援を行うと同時に、そういった議員外交によって率直な意見交換が行われると、相手の、政府だけではなくて、国民であったりとか議員、国民の代表でありますから、それがどう考えているかと、こういったことを生の声を聞くいい機会であると考えておりまして、そういった議員外交の成果というものも政府によります外交に役立てていきたいと、こう考えております。
○牧山ひろえ君 私も当選以来、積極的に党の外交とか議員外交を実践していますけれども、是非、与党、野党に限らずいろんな議員が外交に加われるように是非後押ししていただければと思います。 続きまして、外務省の任務として、日本をよく知り、そして日本に好意を持っているいわゆる親日派ですとか知日派を相手国の中でも層を厚いものにしていくということは当然既におやりになっていると思いますけれども、ですが、それだけにとどまらず、親日派はせっかく相手国内にいる日本の味方なわけですから、彼らにもマルチトラック外交の一翼として外交活動により積極的に、また意欲的に参画していただくといいのではないかなと思っております。外務大臣は、それについてどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 先日、アーミテージ元国務副長官、お亡くなりになられました。改めて心から哀悼の意を表したいと思いますし、御案内のとおり、アーミテージ国務副長官、国務副長官の時代もそうでありましたが、それ以外の時期においても非常に日本との関係を重視して、日米関係をより親密にするという意味で非常に大きな役割を私は果たされたと、改めてその御尽力に対して敬意を表したいと、こんなふうに思っているところでありますが。 御指摘の親日派、知日派と、この育成というものは、日本に対する好感度であったりとか理解度を向上させ、ひいては国際社会における日本の応援団ですか、これを増やして日本の外交への支持、協力を発掘していく、また増加させていく、こういった意味からも極めて重要だと考えております。 こうした観点から、外務省としては、大きく分けますと二つになると思うんですけれど、一つは、各界において一定の指導的立場に就いている方、先ほど申し上げたアーミテージ副長官なんかはその代表的な方だと思うんですが、こういった方や将来活躍が期待される方、それともう一つは、もっと若い年代、各国・地域において対外発信力を有して未来を担う青少年、これを積極的に招聘をして、各国・地域における親日派、知日派の育成に努めるとともに、帰国後も在外公館を通じた関係を維持強化し、我が国の外交に活用しておりますし、それを進めていきたいと思っております。 例えば、シンガポールと、こういった国を見てみますと、小さな国でありますけど、非常に国際的な、やはりある意味影響力といいますか、これを持っていると。結構シンガポールって、いろんな国の若手議員を招聘するプログラム、こういったのを、例えばテマセック財団であったりとか、そういったものも活用しながら作っておりまして、かなり充実したプログラムで、そのプログラムで招聘をされますと、それはシンガポールの首相であったりとか外相であったりとか、さらには様々な経済界の有力な人間とも会う機会ができると、こういうプログラムを作っていたりとか、そういった、シンガポールにとっては親シンガポール派を育成すると、こういったプログラム、見習うところも私はあるんじゃないかなと思っておりまして、いずれにしましても、こういった親日派、知日派の方と、これは実際に多いんだと思います。そして、日本が好きだという方も非常に多いんだと思っておりまして、そこは更に潜在的な可能性が高い、こんな分野だと考えております。
○牧山ひろえ君 最後に、日米地位協定についてお伺いしたいんですけれども、一九九五年の少女暴行事件から三十年たって以来、依然犯罪が減る状況には至っていない、現状が変わらない大きな要因として日米地位協定の問題が長く指摘されてきましたけれども、石破前総理は二〇二四年の十月に就任後の就任記者会見で、地位協定を改定していくことが日米同盟を強化することにつながると発言されております。そして、アジアにおける安全保障のあり方特命委員会を立ち上げて、日米地位協定の改定を含めた議論をされてこられたと承知していますが、高市内閣の閣僚でおられます外務大臣、防衛大臣は、日米地位協定の改定についてどのようにお考えなのか、ちょっと時間がないので端的にお願いします。
○委員長(里見隆治君) どなたに。
○牧山ひろえ君 外務大臣。
○国務大臣(茂木敏充君) 譲り合っていても仕方ないので、私の方から。 日米協定と、日米地位協定と、委員、こういう答えになるんだろうとお分かりだと思って御質問されているんだと思うんですが、政府としてはこれまで、手当てすべき事項や事案の性格に応じて効果的かつ機敏に対応できる最も適切な取組を通じて、一つ一つ具体的な問題に対応してきたところであります。 補足協定等も二つ作ってきたりとか、様々な改善の努力も見られると思っておりまして、日米地位協定に対して様々な意見があると、このことについては十分承知をしておりますが、政府としてはこうした今申し上げたような取組を積み重ねることによりまして、日米地位協定の在り方、不断に検討していきたいと、このように考えております。
○牧山ひろえ君 時間ですので終わります。
○田島麻衣子君 立憲民主の田島麻衣子でございます。本日は、両大臣、そして里見委員長、そして関係者全ての皆様、どうぞよろしくお願いを申し上げます。 私は、まず、事前にお伝えしているとおり、質問通告九番から始めたいというふうに思うんですが、小泉防衛大臣、本当に御就任おめでとうございます。現役大臣、現役世代のお一人として、仕事をしっかりされる大臣に我々も期待をしております。 まず、小泉大臣に防衛力強化と防衛財源について伺いたいと思うんですが、火曜日の大臣挨拶で、対GDP比二%水準について補正予算と合わせて今年度中に前倒しをして措置を講じることというふうにおっしゃっています。私は、今この日本が世界の中で非常に厳しい安全保障環境にあるということ、非常に強く認識しておりますし、これについて防衛力をしっかり強化しなきゃいけないということに異存はないです。しかしながら、今国民の皆さんは物価高で非常に苦しんでおられますから、もし国民に対しても御負担を更にお願いをする場合には、政府はしっかりと事前に明確に国民に対して説明をする必要があるというように感じております。 十八日の衆議院側の安全保障委員会で大臣は、GDP比二%水準は金額として十一兆円程度、七年度当初予算において九・九兆円を計上しており、単純計算では差額は一・一兆円程度になるというように答弁をされております。 補正予算というのは大体一・一兆円程度になるのかなと予想がされるわけでございますけれども、この追加の防衛予算、これはどのように財源を確保していかれるのか、伺いたいと思います。
○国務大臣(小泉進次郎君) ありがとうございます。今日はよろしくお願いいたします。 今、田島先生が私の衆議院の答弁や所信の挨拶などで引いていただいたとおりのお答えですので、重複するところは控えますけれども、この単純計算では差額である一・一兆円程度、これにつきましては、今補正予算の編成プロセスの中にありますので、この具体的な内容については引き続き精査を進めるということであります。 一方で、財源についてもお話がありましたが、これまで歳出改革、決算剰余金の活用、税外収入、税制上の措置、こういったことにより確保してきています。政府としては、この財源についても、これらの取組を継続をして補正予算の編成において適切に対応するとともに、丁寧な説明を努めてまいりたいと思います。
○田島麻衣子君 片山さつき財務相は、二十六日、NHK番組で、できることは何でもやると、これは二%に引き上げる目標を達成するための財源確保についてですね。これについて、赤字国債を否定していないということが出ておりますけれども、政府はこの一・一兆円程度の防衛予算を積むために赤字国債、これは考えていらっしゃらないですか。
○委員長(里見隆治君) どなたに御質問ですか。
○田島麻衣子君 政府関係者で構いません。
○政府参考人(寺田広紀君) お答え申し上げます。 繰り返しになりますが、補正予算の具体的内容については引き続き精査を進めてまいりたいと考えておりまして、現在の段階ではそのような状況でございます。
○田島麻衣子君 補正予算、十二月に審議されるということだというふうに理解していますので、もうそろそろ少し形が出てきてもいいのかなというふうに思うんですが、例えばほかには、十一月の十一日、財政制度等審議会の分科会が行われまして、防衛費についてきちんと財源を確保するようにということが言われていますね。分科会後の記者会見で分科会長代理は、所得税が手を付いていないということをおっしゃっています。これは十一月の十一日なんですけれども。 政府は、この予算確保について、所得税、これを念頭に財源を考えていく、こうしたことを考えていらっしゃるでしょうか。政府参考人で構いません。
○政府参考人(寺田広紀君) お答え申し上げます。 防衛力強化に係る財源確保のための税制措置につきましては、これまでの与党税制改正大綱等の趣旨を踏まえまして、年末の税制改正プロセスにおいて引き続き検討してまいります。
○田島麻衣子君 国民の所得税に関して、これを念頭に財源を確保するということを具体的に考えていらっしゃいますか。
○政府参考人(寺田広紀君) 繰り返しになって恐縮でございますけれども、防衛力強化に係る財源確保のための税制措置につきましては、これまでの与党税制改正大綱等の趣旨も踏まえまして、年末の税制改正プロセスにおいて検討してまいるという所存でございます。
○田島麻衣子君 国民の皆さん今物価高で非常に厳しいですから、更に御負担をお願いするのであるならばしっかりと説明をする。まだまだこれから、決めていないという、来月また補正予算審議始まりますからね、しっかりと説明していただきたいなと、このように強く思っております。 次に、対米外交、質問通告一番、させていただきたいというふうに思っております。 十月の二十八日、日米首脳会談が行われました。これについて、成果を外務大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 御指摘の日米首脳会談、私も同席をさせていただきましたが、非常に充実したやり取りでありまして、大変有意義な会談になったと思っております。 高市総理の隣、トランプ大統領の真向かいぐらいに座っておりまして、本当に初対面なのかなと思うぐらい打ち解けた感じでありまして、率直なやり取りが行われておりました。 今後につながっていく、いわゆる人と人と、トップとトップとしての信頼関係、これが築けると同時に、日米同盟の一層の強化について意見が一致したと、この意義は大きいと思っておりますし、また経済安全保障、この重要性というのは非常に高まっていまして、今回日米間で合意もされたわけでありますが、経済安全保障の分野でも両首脳と協力していくことで一致をしたところであります。非常に褒めていましたね、高市総理のことを。あなたはきっといい総理になるよと、こんな話をされておりました。 余りちょっと外交の細かいことまではお話しできないんですが、いずれにしても日米同盟の一層の強化と、これは我が国の外交安全保障政策の最重要事項でありまして、今後も様々な取組を通じて日米同盟、更なる高みに引き上げていきたいと、こんなふうに考えております。
○田島麻衣子君 ありがとうございます。 この日米首脳会談なんですが、共同声明が出なかった理由を教えてください。
○国務大臣(茂木敏充君) 田島委員も御案内のとおり、こういった首脳会談等々を行うときに共同声明作成するかどうかと、これ相手国とのやり取りをしながらその都度、発出するときもありますし、発出しないと、こういうこともあります。 決して共同声明がなかったから意見の一致がなかったことではないと、先ほども答弁させていただいたとおりでありますが、今回包括的な共同文書、これは作成をしませんでしたが、高市総理とトランプ大統領との間で日米間の合意の実施に関する文書、そして重要鉱物、レアアース分野での協力に関する文書といった重要な文書に署名をすると、こういった意味でも共同声明といった意味でも合意文書といった意味でも成果があったんではないかなと、こう考えております。
○田島麻衣子君 今大臣お話しになりました署名文書、これ資料一で付けさせていただいていますが、このことが一つの合意文書なのかなというふうに思うんですが、これ、新たな黄金時代に向けてと書かれていまして、大文字で英語の方は書かれているんですよね、非常に強調したかったんだろうなということがうかがえるわけなんですけれども。この新たな黄金時代というのは一体どういうことを意味するのか、政府参考人の方でも構いませんのでお答えいただけたらと思います。
○政府参考人(山本文土君) お答え申し上げます。 先般の日米首脳会談においては、今御指摘のとおり、両首脳は合意の実施、日米同盟の新たな黄金時代に向けてと題する文書へ署名し、関税に関する日米間の合意について、両国による迅速かつ継続的な取組を確認したところでございます。 お尋ねの新たな黄金時代という表現でございますけれども、インド太平洋地域の平和と安定の基盤である日米同盟を一層強化し、日米両国の経済も更に力強く成長させることを通じて世界の平和と繁栄に貢献していくという日米首脳の決意を表す表現として用いたものでございます。
○田島麻衣子君 非常に和やかに行われた会談ということなんですけれども、このお土産の中の帽子でですね、ジャパン・イズ・バックと書かれた、金の文字で書かれたものというのをサインして送ったということが記事で出ていましたね。このジャパン・イズ・バックという文言は、例えば総裁選で、総理になったら何を実現したいのかといったときに、それぞれ茂木大臣も英語でお話し、スピーチされていたのを覚えていますけれども、高市当時の候補が言った言葉であるというふうに理解していまして、非常に意味を持つ文言であるのかなというふうに思うんですが、このジャパン・イズ・バックというのはどういった意味なのか教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) ジャパン・イズ・バックと、田島委員はオックスフォードにも留学をされて、ちょっといわゆるイギリス式の考え方とアメリカ式の考え方は違うのかもしれないんですが、どこかの時代に戻るというよりも、再びそういう立場に立つと、こういう意味も含めているのではないかなと思っておりまして、二〇一六年、当時の安倍首相が、総理が提唱しました自由で開かれたインド太平洋、日本が主導したCPTPP、さらには基本的価値を共有する同志国の連携であります日米豪印のクアッド、こういった枠組み、こういった取組は世界の真ん中で咲き誇る日本外交の歩みを進めた時期の取組でありますが、これまさに日本がかなり主導してきたということでありまして、CPTPPも、恐らく、アメリカが離脱をする中で、日本がなかったら、何というか、成り立たなかったと、こんなふうに思っておりますし、日米豪印のクアッドにしましても、ちょうど二〇一九年、私が外務大臣時代に、最初のクアッドの外相会談を国連の場で日本が呼びかけて進めるということで、こういうふうに日本が主導する取組、これを再びしっかりとやっていくと、こういう形であると思っております。 委員も御案内のとおり、現在、我々が築いてきた自由で開かれた安定的な国際秩序と、これがパワーバランスの変化と地政学的競争の激化に伴い大きく揺らいでいるのは間違いないんだと思います。こうした国際情勢の中で、自由で開かれたインド太平洋、FOIP、これを日本外交の柱として受け継ぐことを再確認し、さらに、時代に合わせて進化をさせていくと、こういった主導的な外交と。日本がまさに世界の中心で、決して日本だけでやるわけではないんですけれど、様々な動きを引っ張っていく、こういった意味でジャパン・イズ・バックと、こういう言葉を使っていらっしゃるんじゃないかなと、私が作った言葉じゃありませんのでよく分かりませんけど、そんなふうに解釈をいたしております。
○田島麻衣子君 ありがとうございます。丁寧な御答弁をありがとうございました。 新しい世界の枠組みが必要になってくる中で、日本の交渉力、構想力が試されますから、是非とも茂木大臣にはその先頭に立って外交を進めていただきたいなというふうに思います。 次に参りますが、対中外交です。質疑通告四番になりますけれども、これは十八日、日本外務省のアジア大洋州局長が北京で協議をしたということが報道に出ております。この成果について、また課題について外務大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 何か報道といいますかテレビ等を見ますと、向こうの局長がポケットに手を突っ込んでいる中で、金井局長が何か頭を下げているようなシーンと、決してそんな状況で会談が行われたわけではないと思っておりまして、十八日の日中のアジア局長級協議におきましては、中国側から中国側の立場に基づく発言がありましたが、金井アジア大洋州局長、しっかり日本の立場、反論をしております。我が国政府の従来からの一貫した立場、これを説明して反論をしたところであります。 中国政府による日本への渡航注意等の一連の発表についても、日本国内の治安、決して悪くなっていないと、これは委員もそう思われると思います。じゃ、この一か月で日本の治安はそんなに悪くなったか。治安がいい国であるのは間違いない。夜、例えば誰でも一人でも安心して外出できると、こういう国は少ないと思います、私は。そういう、非常に、治安が悪化していないと、こういったことも反論して、改めて中国側に適切な対応を取るように強く求めたところであります。 もちろん、結論が出たということではありませんけれど、日本の立場について、これについてはしっかりと説明をする、そういった会談になったのではないかなと、このように考えております。
○田島麻衣子君 ありがとうございます。 この局長協議に引き続きまして、今度は事務次官が会談するということが出ておりますが、今後の見通しについて教えていただけますか。
○国務大臣(茂木敏充君) 中国との間で懸案や課題があることは事実です。懸案や課題があるからしっかり意思疎通をしていくと、こういったことが極めて重要だと思っておりまして、先日、韓国で行われましたAPECの首脳会談のマージンで日中の首脳会談行われたわけでありますが、そこにおきましても、戦略的互恵関係、これを包括的に推進をする、また建設的、安定的な関係を構築していく、こういったことが確認をされたわけでありまして、そのためには重層的な意思疎通と、こういったものが極めて重要になってくると考えております。 今の時点でどのレベルで協議をするかということが決まっているわけではありませんけれど、様々なレベルでしっかりと協議を行うことによって懸案や課題というものをできるだけ減らしていくと、一方で、理解であったりとか協力、これを増やしていく、こういった取組が必要だと、こんなふうに考えております。
○田島麻衣子君 ありがとうございます。 委員の皆様には資料二を付けさせていただいているんですが、私も今大臣おっしゃったこと、そのとおりだというふうに思うんですね。 十八日の外務大臣挨拶の中で大臣は、意思疎通を一層強化していくと、それから、懸案と課題を減らして理解と協力を増やしていきたいというふうに、全くそのとおりだというふうに思うんですが、懸案があるからこそ我々は外交を通じて対話をしていかなければならないというように思うんです。 この資料二でお付けさせていただきましたのは、過去十年間で、対米の首脳会談、それから中国との首脳会談の実績をリストとしてお示しさせていただきました。これはもう外務省の方からいただいているものをそのまま付けているわけでございますが、アメリカとの首脳会談については過去十年間、三十三回開かれているわけなんですね。それに対しまして、中国に対しては十二回に限る、限定されるわけでございます。 今大臣、まさに重層的な意思疎通が必要だというふうにおっしゃっていまして、これは随分差が出ているなというのは客観的に見て思うわけですけれども、こうした点について、大臣、どのようにお感じになるか、またどのように対米、対中首脳外交、外務大臣との会談を続けていかれるか、もし御見解があれば聞かせてください。
○国務大臣(茂木敏充君) 確かに、委員お示しの資料二、拝見をいたしますと、米国とは三十三回ですか、この十年間の中で。一方で、中国とは十二回ということでありますが。 日本とアメリカ、これは、何というか、まさに日本外交、安全保障の基軸であります日米同盟というものがあるわけでありまして、一番連携を強化していかなきゃならない、こういう国ということで、相当、恐らく世界の中でも一番首脳会談を多く行っている国だと思います。 一方、中国についても、懸案等もあり、また、先ほど言いましたように、これから協力していかなくちゃいけない分野もありますから、首脳間も含めて様々なレベルでの意思疎通を図ってきているところでありまして、この十二回ですか、十二回という数字が、じゃ、ほかの主要国と比べて日本が、例えば、じゃ、ドイツと何回やりましたか、イギリスと何回やりましたかということと比べたら、ちょっと今、私、資料持っているわけじゃありませんけれど、決して少ない数ではないと、こんなふうに思っております。
○田島麻衣子君 ほかの主要国と我々が大きな課題を共有しているかどうかという話にもなってくると思うんですが、ずっとこの防衛大臣挨拶でも外務大臣挨拶でも課題と懸念があるということをおっしゃっているわけですから、もっともっと、それこそ外交の力できちんと対談をして意思疎通をし、課題を減らし、理解と協力を増やしていきたい、増やしていただきたいと、このように思っております。 最後、もう一回、大臣、御見解伺ってもよろしいですか。こうした思いを持っております。お願いです。
○国務大臣(茂木敏充君) 田島委員と全く同じであります。 そして、これ韓国でもそうですが、やっぱり隣国というのは、いろいろヨーロッパの国々の間でもそうですけれど、どうしてもやっぱりいろんな問題というのが発生する、若しくは課題というのがあるというのは、まあ当然と言ってはあれですけれど、よくあることだと思っておりまして、そういった形で、隣国がゆえの課題であったりとか懸案、これについては話合いを通じてできるだけそれを減らしていくと。一方で、隣国でありますから、協力できる分野もたくさんあるわけでありまして、理解や協力を広げていくと、こういったことは極めて重要であると、こんなふうに考えております。
○田島麻衣子君 是非とも、外交のトップとして茂木大臣のリーダーシップ、私は期待申し上げております。 次に、国連改革について伺いたいと思います。質問通告六番なんですけれども。 私、ずっと一九九〇年代の外交を今見ておりまして、総理大臣の所信、施政方針演説等を見ると、国連中心主義という言葉が何度も何度も出てくるわけですよね。例えば、一九九三年の宮澤総理大臣、「我が国は、戦後一貫して平和主義、国連中心主義を堅持してまいりました。」という言葉が出てくるわけです。これ、もういろんな年で出てくるわけなんですが、私が国会議員になってからほとんど見ていない言葉だなと思うわけでございます。 この国連中心主義ですね、ずうっと、堅持してまいりましたと書かれている文言が消えてしまっていますけれども、いつからなくなっており、その理由についても伺いたいというふうに思います。
○委員長(里見隆治君) どなたに御質問ですか。
○田島麻衣子君 大臣に出していますよ、外務大臣で、質問通告。大臣、お願いします。
○国務大臣(茂木敏充君) じゃ、お答えいたします。 私の記憶ですと、こういった、九三年の宮澤総理の所信についてお話しされていましたが、九三年当時、宮澤総理であったりとか、渡辺外相もそういった言葉、所信等で使われていたと思いますけれど、大体三十年前にはこういった国連中心主義といいますか、多国間主義と、こういった言葉をよく使ってきていたと思っておりまして、国連、多国間主義の中核でありまして、我が国は一九五六年の国連加盟以来、一貫して国際社会の平和と安全、開発及び人権等、様々な分野において多国間協力を通じた政策目的、この実現を図ってきたところであります。所信での文言なり施政方針演説での文言と、国連の重要性の変化というのがあるわけではないと、こんなふうに考えております。 確かに今、国連につきまして、じゃ、安保理がどうであるかと、本当に機能しているのかと、そして国連加盟国、圧倒的にもう増えているわけでありますけれど、委員も駐在をされていたアフリカ等々、五十四か国ですか、非常に増える中でその代表制の在り方をどうするかと、こういった議論もありますけれど、この国連がしっかりと機能していくために、我が国としても、これが多国間主義の中核であると、こういう思いが変わっているわけではございません。
○田島麻衣子君 多国間主義が中核であるということは変わっていないと御答弁いただきましたが、国連中心主義を堅持、今でもしているという立場には変わりはないですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 国連中心主義という言葉が何を指すかということでありますけれど、これ外交でありますから、二国間もありますしマルチもありますし、その全体の集合体としての国連の重要性と、これは変わっていないし、特に今、グローバルサウス等が発言力を強めると、そういった中で、そういった意見を吸収する上でもこの重要性というものは私は変わっていないんではないかなと思っております。
○田島麻衣子君 ありがとうございます。 次の質問に移りたいというふうに思うんですが、参議院の代表質問でも国連改革、安保理改革のことが話題に上がっておりましたけれども、日本は常に常任理事国入りを念頭に安保理改革に取り組んできたということなんですよね。 二〇〇五年に大きく安保理改革の議論が上がりましたけれども、日本は、これは二つ選択肢があった中で、常任理事国六議席、非常任理事国三議席の拡大というモデルAを選択していて、学識経験者の方々いわく、この常任理事国を狙うんじゃなくて、例えば再選可能な四年任期の非常任理事国八議席、こうしたもののオプションをきちんと遂行するべきであったのではないかという意見もありますけれど、なぜ日本は常に常任理事国入りを選び、かつ、二〇〇五年にはモデルA、常任理事国六議席、この選択肢を求めたんでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 国連の加盟国数、先ほども申し上げましたが、創設当時から大幅に増えた一方で、安保理の構成、これはほとんど変化をしていない。常任理事国、P5というのは全く変わっていないわけでありますし、これは、現在の構成というものが国際社会の現実を必ずしも反映していないということだと考えておりまして、安保理の正統性と代表性、これを向上させ、国際社会の諸課題により効果的に対処できるように改革していくことが必要だと思っております。 我が国としては、常任及び非常任理事国の双方の拡大、これが必要だと考えておりまして、委員御指摘のモデルAと、モデルBもあるわけでありますけど、これ、かなりこのモデルAとモデルBの比較をしますと専門的な議論になってしまいまして時間も使い過ぎるんではないかなと思いますのでここでは省きますが、いずれにしても、この御指摘の二〇〇五年から現在に至るまで、こういった常任及び非常任理事国の双方の拡大が必要である、この立場は一貫をしているところであります。 我が国を含みますG4ですね、日本、ドイツ、インド、ブラジルと、それからアフリカ諸国、一部の現常任理事国等を始めとする多くの国もこれを支持していると、このモデルAというものを支持をしているところでありまして、引き続き、多くの国々と連携しながらこの実現に向けて粘り強く取り組んでいきたいと、こんなふうに考えております。
○田島麻衣子君 もうこの改革案のときでも常任理事国というのは拒否権を付与されていなかったはずなんですが、日本の今後の立場としては、拒否権をたとえ持っていなかったとしても常任理事国入りを目指す、これを堅持するということに変わりはないという理解でよろしいですか。
○委員長(里見隆治君) どなた。
○田島麻衣子君 参考人でも構いません。
○政府参考人(有馬裕君) 我が国は一貫して常任理事国入りを目指してきております。その中で、拒否権の扱いにつきましては、我が国等の同志国、G4との間で、一定の期間その行使をしないという選択肢もあり得るということを提示してきているところでございます。拒否権の在り方につきましては様々な議論が国連の中で行われてきているところでございますけれども、我々といたしましては、一貫して常任理事国入りを引き続き追求していきたいというふうに考えております。
○田島麻衣子君 その理由を教えていただいてもよろしいですか。政府参考人の方で構いません。
○政府参考人(有馬裕君) 我が国は、国連の責任ある加盟国として国際の平和と安全の実現に積極的に貢献していくとの立場から、安保理の非常任理事国をこれまで十二回務めてきております。 このような経験も踏まえて、我々といたしましては、国際社会の平和と安全の維持、責任を十分に果たすために、より積極的にこういうことに貢献していくために常任理事国入りを引き続き目指したいと考えております。
○田島麻衣子君 国連改革については引き続き議論させていただきたいというふうに思います。 次の質問に移りますけれども、参議院のこの外防委員会の発言ですね、日本人らしい人権外交を進めていくというふうにおっしゃっていまして、非常にいいなと思ったんですが、この具体的な内容を教えてください。
○国務大臣(茂木敏充君) たしか、私、日本らしいと、日本人らしいというよりも日本らしいという言葉を使わせていただいたんじゃないかなと思いますが、いずれにしても、我が国は、人権というものは普遍的な価値であり、人権擁護は全ての国の基本的な責務だと考えております。 このような考えから我が国は、これまで深刻な人権侵害に対してはしっかりと声を上げるとともに、ただそれを批判するということではなくて、対話と協力を基本として、民主化であったりとか人権擁護に向けた努力を行っている国々との間では二国間対話であったりとか、協力を積み重ねて自主的な取組と、これを促し、またそれを支援するといったことを進めてきたところであります。 例えば、ASEANの国との関係もそうでありますし、またアフリカ、TICAD等についてもそうでありますけれど、何か一つの価値観を押し付けるということではなくて、それぞれの国にはそれぞれの考え方、価値観というのもあるわけでありまして、それを尊重しながら、できるだけ国際的なスタンダードに近づけていくと、近づいてもらう、こういう取組というのが非常に必要ではないかなと、またこれが日本らしい人権外交につながるんではないかなと思っております。 決して特定の国を挙げて、この国が人権的にどうなのかということはありませんけれど、かなり、委員もいろんな国御覧になって、同じ人権といっても違った価値観があるということは十分理解しながら進めていく必要があると思っております。
○田島麻衣子君 最後、アフリカについて伺いたいと思うんですが、私もアフリカ、二年住んでいまして、日本企業は幾つか見ましたけれど、圧倒的に中国の影響力が強いなということを、危機感とともに二年間過ごしながら感じてきました。 今回、外務大臣のこの挨拶見ていまして、アフリカに対する言及というのが一文しかないわけです。もっともっと日本のアフリカに対する対応ということをしっかりと政府でやっていただきたいなというふうに思うんですけれど、そうした問題意識を基に伺います。 十一番になりますけれども、この更なる関係強化、アフリカ諸国との関係強化について具体的にどのようなことをお考えになっているんでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 田島委員、アフリカにも二年お住まいになられたと、九か国に駐在されたと、非常に国際的な感覚をお持ちの中で御質問いただいていると思うんですが、このアフリカ、高い人口増加率によります、若い人口が多いと、また、豊富な天然資源を有するアフリカというものは今後もダイナミックな成長が期待できる大陸として注目を集めているところであります。また、いわゆるグローバルサウス諸国が存在感を高める中で、その一角を成しますアフリカ諸国との連携強化というものは、我が国の経済を含めた国益にかなうとともに、国際社会における分断の動きを協調へと転換していく、変えていくことにもつながると思っております。 今後も、先日行われましたTICAD9、この成果を日・アフリカ関係の更なる強化につなげるべく、アフリカ各国ときめ細かい二国間関係の積み重ねを基礎として日本らしい取組を進めていきたいと思っているところであります。 具体的に若干申し上げますと、ODAの戦略的活用等を通じて産業、保健、教育等の幅広い分野での人材育成等を含めまして、アフリカの直面する課題の解決に取り組んでいきたいと思っております。また、官民合同ミッションの派遣等を通じて日本企業によります対アフリカ投資の後押し等に取り組んでいきたいと思っております。これらの取組を通じてアフリカ及び国際社会の課題の解決、これを、アフリカと共に創っていく共創と、共に創るということを進めていきたいと思っております。 かつては、日本というのはアフリカに、日本だけではなくて、アフリカに対して援助をすると、こういったことが何というか中心だったんですが、そうではなくて投資をすると、これは、何というか、アフリカが持っている資源もそうでありますし、人材もそうでありますし、いろんな投資をしていくと、こういう考え方に立つということが私は極めて重要なんではないかなと考えているところであります。
○委員長(里見隆治君) 申合せの時間が過ぎておりますので、質疑をおまとめください。
○田島麻衣子君 はい。 トランプ関税で世界が揺れる中で、中国はアフリカ諸国に対して関税ゼロにするということを言ったりとかするわけなので、手遅れにならないうちにしっかりと、日本の外務省、それから防衛省の皆さんも、アフリカに対する対応をお願いいたします。 以上で終わります。ありがとうございました。
○山田吉彦君 国民民主党・新緑風会、山田吉彦でございます。議員になりましてから、今日初めて質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。 茂木外務大臣、小泉防衛大臣御出席の下、政府参考人の皆様、よろしくお願いいたします。 今日、委員長、理事の皆様、そして委員の皆様、質問の時間をお与えいただきましたこと、心から感謝申し上げます。 さて、茂木外務大臣、就任早々、中国の世論戦、心理戦、かなり強い動きがあります。その中で、国民民主党、隣に座っております榛葉賀津也幹事長も記者会見で、挑発を受けるも外交、乗らぬも外交、これが私ども国民民主党の外交のスタンスであると考えております。 小泉防衛大臣、所信でもおっしゃいました、広報戦略、見事なものであると感じております。SNSを始め、防衛省の活動がかなり広く、そして、今までリーチしていなかった、届いていなかった方々にも反響が多いと感じております。この辺は、SNSを使いまして政策訴え続けております国民民主党、少し焼きもちを焼くぐらいうまくいっているんではないかと感じております。 また、先般の自衛隊音楽まつり、見事に幅広く、そしてアメリカ海兵隊の皆様とのジョイント、そして高等工科学校、防衛大学、世代を超えた、国を考える、防衛を考える方々が文化、音楽という形で一体となった交流、それが広く国民に伝わったこと、私はかなり高い成果にあると考えております。私ども、対立よりも解決目指しまして、この外交、防衛を考えていきたいと思っております。 私自身の話をさせていただきますと、私、日本財団、船舶振興会に十七年勤めまして、五十六か国回りまして、国際協力、そして海洋安全考えてまいりました。その後、東海大学海洋学部におきまして十八年間、海洋政策を研究し、学生たちとともに学んでおりました。 本日のメインのテーマなんですが、まずは、東シナ海の守りは大丈夫なのか、ずばり尖閣は守れるのか、この国はしっかりと安全を確保できるのか。 私の師であります日本財団の会長を務めておられました曽野綾子さんは、愛国心とは鍋釜並みの必需品、国際的な人道活動を行うためにも、安全保障活動を行うためにも、何よりも愛国心、国を思う気持ちというのが必要なんであると教わってまいりました。私自身、海洋を考えるに当たりまして、国、この愛国心というものを忘れずに、そして愛国心の多様性、必ずしも日本、日本人だけのことを考えるだけでなく、この日本という国を愛する気持ちというのは幅広くあるものであると考えております。 茂木外務大臣、小泉防衛大臣、それぞれ愛国心についてのお考えをお教えいただきたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 山田議員、ありがとうございます。 まず、SNSの話がありましたが、国民民主党、お隣にお座りの榛葉幹事長のSNS、すごいですよね。ヤギを飼っているというだけでもうバズってしまうというところを見まして、我々こそ見習う点多いなと思っているところでありますけれど。 愛国心、御質問ありましたが、一言で言うのは難しいと思いますけれど、私なりに考えますと、この国に生まれてよかったと思う気持ち、そして国を構成する様々な要素があるわけでありまして、それは自然環境であったり、伝統文化、思想から、最先端の技術やシステム、さらには国というものを構成する一人一人の国民であったりとか、様々な伝統文化を引き継いでいる、継承している地域社会などに対して愛着であったりとか誇りを持ち、それを守り、更により良い形で次世代に引き継いでいこうという国民の思い、これが愛国心なんではないかなと、こんなふうに考えております。 そして、外交に携わる者としては、こうした愛国心を踏まえて、我が国の国益を守りつつ、それぞれの国の国民、それも愛国心を持たれているわけでありまして、そういった相手国の愛国心にも配慮した外交努力を行うことを通じて日本への信頼感であったりとか国際社会における存在感を一層高めることによって、今私が申し上げたような愛国心が育まれるような環境整備ということを進めていくことが重要であると、こんなふうに考えております。
○国務大臣(小泉進次郎君) 今日は、山田委員には、このように向き合う機会をいただきまして、大変光栄に思います。議員になられる前から言論活動を拝見してまいりましたので、今日はどうぞよろしくお願いいたします。 今、愛国心についてお尋ねがありました。私の考えを述べる前に一つ、この国家安全保障戦略においてはどう記述があるかということの御紹介をさせていただきますと、令和四年に策定された国家安保戦略の中では、「諸外国やその国民に対する敬意を表し、我が国と郷土を愛する心を養う。」、これが明記をされています。この愛国心は国家の安全を保障するために必要な基盤だと理解をしていますし、私自身で置き換えれば、私にとっては愛国心の礎は地元横須賀に対する郷土愛からきているというのが率直な思いです。 こういった中で、最近私も、SNSの発信とかも言及がありましたが、ややもすると日本の中では自衛隊は余り自らの実績や貢献を言わなくてもいいんだとか、こういったことを私は変えたいと思っていることも情報発信の強化の思いの一つですし、愛国心というこの言葉も、今まで日本の中では、戦後の歩みの中で控えたり抑制的に使っていたり、こういったことがあったと思います。 一方で、私、大変印象深い会話を、アメリカのヘグセス長官とマレーシアで二回目に会ったときにお話しさせてもらったのは、双方にとっての、アメリカにとっては軍人の採用、募集、我々にとっては自衛官の募集、採用、これでどのようなことを悩んでいるかということをちょっと二人で話したときにさせていただいたんですね。そうしたら、アメリカは最近比較的うまくいっていると言うんですね。何をやっているんですかと聞いたら、つまるところ、愛国心をしっかりと率直に伝えることだと、この国を守るというその使命を帯びた職責、この崇高さを真っ正面から訴えることがやっぱり一番大事だということをヘグセス長官はお話をされていました。 今、我々、自衛官の処遇の改善も含めたそういったことに力も入れていますが、やはりそれだけではなくて、この日本を守る、国防の崇高な使命、そしてそれは愛国心がその基盤となっている、このことについても私は改めて力を入れる局面が来ているのではないか、そういうふうに感じております。
○山田吉彦君 両大臣、ありがとうございます。非常に安心してこの国を導いていただける方々であると確信いたしました。 そして、ただ、今非常に心配なのは、この国を取り巻く状況というのが非常に不安定になっている、この愛国心を持った国民のみならず、いろんな他国からの状況というのが不安定になっていると思います。 中国の東シナ海への侵攻の状況について、中国海警のみならず、人民解放軍の侵攻の状況についてお伺いしたいと思います。 今年五月には、尖閣諸島周辺の我が国領海内に侵入した中国海警船からヘリコプターが発進するなど、中国の行動は更に大胆になっております。これまでのサラミ戦術をはるかに超えてやってきていると考えます。 中国海軍の台湾周辺の動き、日本沿岸部への侵攻は警戒を要するところだと考えております。この状況に対する自衛隊の体制、我が国の安全保障体制について、改めて防衛大臣、お教えいただきたいと思います。
○国務大臣(小泉進次郎君) 中国は、東シナ海におきまして力による一方的な現状変更の試みを継続、強化するとともに、我が国周辺での軍事活動を拡大、活発化させています。 例えば、昨年八月に、初めて中国軍機が我が国領空を侵犯したほか、さらに、本年七月には、東シナ海上の公海上空において、警戒監視を行っていた自衛隊機に対して中国軍の戦闘爆撃機が特異な接近をしました。 また、尖閣諸島に関して、尖閣諸島が我が国固有の領土であることは歴史的にも国際法上も疑いのないところであり、現に我が国はこれを有効に支配しています。したがって、尖閣諸島をめぐり解決すべき領有権の問題はそもそも存在しません。その上で、中国海警局に所属する船舶が累次にわたり尖閣諸島周辺の我が国の領海に侵入していることに加え、日本船舶に近づこうとする動きを見せていることは断じて容認できません。 本年五月に、今、山田委員が御指摘いただいた五月の中国海警船による領海侵入及び海警船から発艦したヘリコプターによる領空侵犯は極めて遺憾であり、中国政府に対して、外交ルートで極めて厳重に抗議するとともに、再発防止を強く求めたところです。 尖閣諸島周辺においては中国海軍艦艇が活発に活動し、また中国軍航空戦力も近年、尖閣諸島や沖縄本島を始めとする南西諸島により近接した空域で活発に活動するなど、強く懸念される状況となっています。 自衛隊は、尖閣諸島周辺海域を含む東シナ海において毎日警戒監視等を実施しており、本年五月の領空侵犯に際しても、航空自衛隊の戦闘機を緊急発進させ、対応したところです。 防衛省・自衛隊としては、引き続き、緊張感を持って関係省庁間の連携をし、情報収集に努めるとともに、尖閣諸島周辺での警戒監視に万全を期してまいります。
○山田吉彦君 ありがとうございます。ただ、なかなか中国の動きが止まらない、ますますエスカレートしていることに非常に危惧しております。 続きまして、外務大臣にお伺いしたいと思います。 尖閣諸島は現在、人の居住も経済的な生活もない無人島であります。米国は尖閣諸島を日米安全保障条約第五条の適用範囲内であるとしていますが、この条約が執行されるには、日本の施政下にあるということが必要になります。 米国は日本の施政下にあるとは断言していないのではないでしょうか。施政下になければ米軍が動くこともありません。日本政府としては尖閣諸島が施政下にあると言い切れるのでしょうか。言える場合、その具体的な根拠を示していただきたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 山田委員、これまで東海大学の教授として長年教鞭を執られて、こういった問題、海洋問題含めて専門家でいらっしゃると、このように考えております。 今、防衛大臣の方からも答弁がありましたとおり、尖閣諸島が我が国の固有の領土であることは歴史的にも国際法上も疑いのないところでありまして、現に有効に支配をしているところであります。 ここで有効に支配をしていると申し上げている具体例ということで申し上げますと、例えば海保や水産庁によります警備、取締りの実施であったりとか、所有者によります固定資産税の納付、さらには国有地としての管理といった点が挙げられるわけでありまして、現に我が国が尖閣諸島を有効に支配しているということについては疑いのない事実であると考えております。 米国も、累次の機会に、日米安全保障条約第五条は尖閣諸島にも適用されることや、日米安保条約の下での米国の条約上の義務へのコミットメントを確認をしてきておりまして、トランプ大統領との間でも改めてこれを確認しているところであります。 引き続き、我が国の領土、尖閣諸島も含めて、領土、領海、領空を断固として守り抜く、この決意の下、冷静かつ毅然とした対応を行っていきたいと思っております。
○山田吉彦君 今の管理体制が、私としては、研究者しておりました身としましては非常に不安に感じております。人が住んでいない、これが実際に管理ができているのかというと、甚だ疑問に感じるところではございます。 また、もう一つ、この日米安全保障条約第五条二項には、「前記の武力攻撃及びその結果として執つたすべての措置は、国際連合憲章第五十一条の規定に従つて直ちに国際連合安全保障理事会に報告しなければならない。」と規定されております。中国が対象となる場合、中国が常任理事国である国連安保理にこの報告をすることは可能なのでしょうか。この報告ができないとすると、日米安全保障条約第五条による行為は停止されるということになるんでしょうか。お教えください。
○国務大臣(茂木敏充君) まず、一般論として申し上げますと、この日米安保条約第五条前段にあります武力攻撃及びその結果について、日米がとった全ての措置については安保理に報告することになっております。 その上で申し上げますと、国連憲章の第五十一条は、自衛権の行使に当たって加盟国がとった措置は直ちに安保理事会に報告するということを定めておりますけど、じゃ、この報告というのはどういうことなのかといいますと、これは安保理において投票にかけられる、そういう性格のものではなくて、常任理事国によって今御懸念が示されたような拒否権が行使されることは想定されておりません。
○山田吉彦君 では、まずはこの日米安全保障条約第五条が発効しない、行為に移らないように願うばかりでございます。 防衛大臣は、尖閣諸島の現状の警備は国防上十分であるとお考え、なられていますでしょうか。この第五条含め、どのように認識されているのかをお教えいただきたいと思います。
○国務大臣(小泉進次郎君) 尖閣諸島周辺を含む東シナ海においては、平素より海上保安庁、自衛隊が連携して警戒監視等に万全を期しています。 海上保安庁では、常に尖閣諸島周辺海域に巡視船を配備して領海警備に当たっており、中国海警局に所属する船舶への対応については、相手勢力を上回る巡視船で対応するとともに、これらの船舶の日本船舶への接近も阻止するなど、万全の領海警備体制を確保しています。これに加え、自衛隊としても、状況に応じて護衛艦、航空機等を柔軟に運用して事態に即応できる体制を確保しているところです。 こうした対応の結果、尖閣諸島については、現に我が国はこれを有効に支配しており、我が国の防衛上の十分な対応が取られていると考えています。 なお、今、安保条約の第五条に関してもというお話がありましたので、一言触れさせていただければ、アメリカとは累次の機会に、日米安保条約第五条は尖閣諸島にも適用されることや、日米安保条約の下でのアメリカの条約上の義務へのコミットメントを確認してきており、トランプ大統領との間でも今年の二月の日米首脳会談において改めて確認したところです。そして、この点はまさに十一月十八日にアメリカのグラス大使がXでの投稿で明確に表明しているとおりであります。
○山田吉彦君 ありがとうございます。 ただ、余りにも不安なのは、昨年一年間で中国海警船が日本の周辺海域に現れたのは三百五十五日、ほぼ毎日姿を現し、そして四十日ほど領海に侵入していると。我が国の領海が侵されている現状がますますエスカレートしている状況で、この国防上十分であると言えるのかということが、私にとって非常に疑問に感じております。 大臣、この辺はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 今、山田先生が御指摘あったとおり、三百六十五日中三百五十五日、このように海保、そして自衛隊、連携をして万全を期して対応しているところであります。今日、この後もまだ質疑は続くと思いますが、その中で、一義的に海保が出ますけど、それだけではというときに自衛隊が対応する、その柔軟な運用を続けていって、必ず日本として必要な対応をすると、そういったことは当然のことだと思います。
○山田吉彦君 ありがとうございます。必ず必要な対応をするという言葉をいただきました。これで国民は安心して生活を送れると思います。そのお約束をお守りいただきたいと願います。 続きまして、魚釣島では、一九七八年に民間団体が人為的に持ち込んだヤギが繁殖したことで食害が深刻になっております。既に五百頭とも千頭とも言われるヤギが生態系を崩しております。食害により草木が減り、各所で岩盤が崩落している状況です。ヤギといえば、我が党の榛葉賀津也幹事長、詳しい。このヤギの食欲のすごさ、あっという間に周りの草木を食べていく、この食害が進行している状況であります。 これは、実は魚釣島だけではなく、日本全国で見ますと、小笠原父島も、あるいは奄美大島の曽津高崎という岬でも同じように崩落が進む状況があります。また、北西風が吹く季節には漂着するごみが増え、島の随所にごみが堆積している状況が洋上より確認されております。このような尖閣諸島の自然環境が悪化している状況について、見解と改善策をお伺いしたいと思います。 高市総理の予算委員会の答弁では、衛星等で監視しているようなことをおっしゃっておられました。ただ、衛星からはなかなか生態系、ヤギまで確認できるのかということも疑問に感じております。この辺を、詳しい政府参考人の方からお伺いしたいと思います。
○政府参考人(成田浩司君) お答え申し上げます。 魚釣島では、ヤギが持ち込まれたとされる一九七八年以降、植生のない範囲が増えるなど、自然環境の変化が認められますが、近年ではヤギの影響は鈍化していると考えられ、二〇一五年と二〇二一年の植生図では大きな変化は見られておりません。 尖閣諸島の自然環境につきましては、衛星画像を用いたモニタリング調査を引き続き実施し、最新状況の把握に努めてまいります。また、二〇二四年度の石垣市の調査におきましては、魚釣島で漂着ごみの堆積が確認されたことについても承知いたしております。 引き続き、関係者との間で情報交換に努めてまいりたいと考えております。
○山田吉彦君 情報交換だけではなかなか改善ができないと思うのですが、改善策というのは何かお示しいただくことはできませんでしょうか。
○政府参考人(成田浩司君) 済みません。先ほどの答弁の繰り返しになってしまいますが、私どもの認識といたしましては、二〇一五年と二〇二一年の植生図では大きな変化は見られないということでございますので、引き続き、衛星画像を用いたモニタリング調査を実施して、最新状況の把握に努めていきたいという方針でございます。
○山田吉彦君 尖閣諸島には、センカクモグラ、センカクサワガニ、センカクツツジといった固有種が存在することが知られております。他方で、先ほど質問したように、自然環境が悪化していることから、このままでは生態系が維持されていないおそれがあります。 二〇一五年、ヤギは大体十年から十五年生きます。どんどん世代交代していって、これ、餌が限られてくると、ある程度植生、これ実は、私、衛星あるいはドローンの映像を見ますと、植生が変わっているんですね。ヤギが食べる食物はどんどんなくなってしまい、ヤギが食べないものばかりが増えてしまう。これ、アダンというとげとげのある草木が増えているという状況もあります。明らかに私は生態系が変わってしまっていると感じております。これは、私、二〇一二年、東京都の海洋調査、そして二〇二二年、二三年、二四年と石垣市の海洋調査を担当してまいりまして、実際に目の当たりにしてきた状況を御報告させていただきます。 実際に最後に日本政府が上陸して調査したのは昭和五十四年、一九七九年のことだと思います。早急に上陸してこの実態調査をしませんと、貴重な生態系が失われてしまっているのではないかと考えます。政府の御見解をお教え願いたいと思います。
○政府参考人(成田浩司君) お答えいたします。 先ほどの答弁の繰り返しになってしまいますが、尖閣諸島の魚釣島では、二〇一五年と二〇二一年、植生図では大きな変化が見られないことから、現時点で尖閣諸島の生態系全体に大きな変化があるとは推測されておりません。
○山田吉彦君 二〇一五年の前になくなってしまっている可能性は、あるいは今だったらまだ間に合うという、生態系を回復できるのではないかという可能性はお考えにならないんでしょうか。
○政府参考人(成田浩司君) 度々繰り返しの答弁で申し訳ございませんが、先ほど冒頭申し上げましたように、一九七八年の調査から比べれば植生が変化が見られるという状況は認識いたしております。 他方で、二〇一五年と二〇二一年、植生図では大きな変化は見られませんので、引き続きモニタリング調査を実施していきたいということでございます。
○山田吉彦君 モニタリング調査で生態系、その植生以外の状況というのは把握することはできるんでしょうか。
○政府参考人(成田浩司君) お答えいたします。 例えば、センカクモグラだとかそういった動物などもございますが、そういったものも全て植生に依存しておりますので、そういった植生をしっかりと見ることによっておおむね把握できるものと考えております。
○山田吉彦君 私、ドローンを飛ばすことをお許しいただきまして、ドローンの映像を撮りました。それをかなり細かく見ないとヤギの状況すら分かりません。衛星では決してモグラやサワガニ、ちょっと笑って申し訳ないですが、モグラやサワガニを発見することはまず難しいと思います。 たしか自民党の中にも、議員の方々にもセンカクモグラを守る会という会がかつてありました。活動されていた野口健さんを、アルピニストの野口健さんが中心になってつくった会がございました。やはり貴重な生態系守ることに是非、是非前向きに御検討いただきたいと考えております。 尖閣諸島には、一九四五年七月、石垣島から台湾へ疎開する二隻の避難船が米国の攻撃を受けて一隻沈没、一隻は航行不能となり、魚釣島に漂着しております。多数の子供や女性を含めた人々が飢えや病気などで命を落とされました。この御遺体、およそ四十人、いまだに島に埋葬されていると、眠っていると聞いております。是非、人道的な立場からも遺骨収集あるいは現地での慰霊祭等を挙行できたらと、地元石垣の方々も望んでおります。この件につきまして、政府の見解をお願いいたします。
○政府参考人(伊澤知法君) お答え申し上げます。 戦没者の遺骨収集については、旧戦域の状況を知る現地住民や帰還した戦友などから得られた情報、各種の文献情報などから戦没者の遺骨情報を収集し、確度の高い遺骨情報がある場合には実施してございます。 御指摘いただきました尖閣諸島の魚釣島につきましても、これまで尖閣諸島で遭難し亡くなられた方の御遺骨に関しまして、石垣市から取り寄せた文献も含め文献を収集し、調査を行ってきてございます。しかしながら、これまで調査した文献では埋葬地点を特定できる確度の高い情報は確認できず、遺骨収集の実施には至っていない状況でございます。 今後とも、新たな文献等の情報があれば調査を行うこととしておりまして、引き続き情報収集にしっかり取り組んでまいりたいと思います。 なお、本年は戦後八十年でございますので、日本遺族会におきまして慰霊友好親善事業の一環として洋上慰霊を実施しておりまして、魚釣島を含めます東シナ海の戦没者に対して慰霊を行っております。
○山田吉彦君 今お答えをいただきまして、石垣市とともに我々研究者も全力を尽くしまして、特定させていただきます。できるだけ詳細の状況を御提供しますので、是非、遺骨収集進めていただきたいと思います。 続きまして、本年九月、中国は南シナ海スカボロー礁周辺海域に国家級の自然保護区を指定いたしました。スカボロー礁はフィリピン北部ルソン島の約二百三十キロに位置し、本来フィリピンのEEZ内であり、フィリピンが管轄権を主張しております。中国が二〇一二年から実効支配を続けており、今回の中国の発表にはフィリピン政府も激しく反発をしております。 二〇一六年の国際海洋、二〇一六年の国際仲裁裁判所、常設仲裁裁判所が下した南シナ海仲裁裁判の判決に基づき、中国の行動について日本政府のお考えを外務大臣、お教えいただきたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 委員御指摘のとおり、今年の九月の十日になりますが、中国が南シナ海のスカボロー礁に自然保護区を設定したと発表いたしまして、これに対しフィリピンが強く反発しているわけであります。 南シナ海をめぐる問題は、紛争当事国だけではなく、地域の平和と安定に直結する国際社会全体の正当な関心事項でありまして、我が国はこれまで一貫して海における法の支配、この貫徹を支持し、南シナ海における力又は威圧による一方的な現状変更の試みや、南シナ海の緊張を高めるいかなる行為にも強く反対をしてきているところであります。南シナ海に関します委員御指摘の比中仲裁判断、これは最終的かつ紛争当事国を法的に拘束するものであります。 我が国としては、本事案を含め、紛争当事国でありますフィリピンと中国が仲裁判断、これを遵守をして南シナ海における紛争の平和的解決につなげていくと、このことを強く期待をしているところであります。
○山田吉彦君 ありがとうございます。 私としましては、是非、尖閣諸島周辺海域を海洋保護区として管理できないのかと望んでおります。本来この部分に環境省からもお答えいただきたいところですが、お時間限られてまいりました。次の質問に移らせていただきたいと思います。 令和三年、中国海警法改正後の中国、二〇二一年、法改正後の中国海警は警察であることを掲げていますが、実質的な軍隊であると、中央軍事委員会の指揮の下、動く軍隊であると考えております。この日本近海に出没する武装中国海警への対処については、海上保安庁ではなく自衛隊が対処するべきではないのか、私はそう考えますが、防衛大臣の御意見をお聞かせください。
○国務大臣(小泉進次郎君) 先ほども申し上げましたが、尖閣諸島周辺海域における中国海警船に対しては一義的には海上保安庁が対応しているところですが、防衛省・自衛隊においても警戒監視、情報収集に万全を期しており、海上保安庁では対応が困難だという場合には自衛隊が対応することになります。ただ、どのような状況が海上保安庁では対応が困難な場合に当たるのか、これは一概に申し上げることは困難であり、個別具体的な状況に応じて判断をする必要があります。 一般論として申し上げると、武力攻撃に至らない侵害に警察機関で対処できない場合には、自衛隊は海上警備行動や治安出動の発令を受けて警察機関と連携の上対処することになります。また、侵害行為が我が国に対する外部からの武力攻撃に該当すると判断され、我が国を防衛する必要があると認められる場合には防衛出動の発令を受けて対処することになりますので、いずれにしても防衛省・自衛隊としては、あらゆる事態に適切に対応して関係省庁と連携の上に引き続き万全を期していくことになります。
○山田吉彦君 領海内に、我が国の領海内に海上保安庁の装備をはるかに上回る七十六ミリ砲を積んだ中国海警船が入ってくる事態で、私は十分に国家としての危機が迫っている状況だと考えます。その砲がもしも海上保安官、保安庁巡視船、あるいは漁船に向けられた場合、実際にもう近い行為が行われている状況、私はもう既に十分に危険、危機的な状況であると考えておりますが、その点を踏まえ、もう一度お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(小泉進次郎君) 先ほど申し上げたとおり、どういった事態が警察、また海上保安庁だけでは対応できないかということについては一概に申し上げるわけにはいきませんが、海上保安庁だけでは困難だと、こういったケースで自衛隊が対応すると、こういった構えであるのは今までもそうですし、これからもそういった事態で自衛隊が対応することになります。 そして、万が一この、どのようなケースでそうなるんだということについても、その時々の判断に応じて適切に判断して対応してまいると、そういうところで御理解をいただければと思います。
○山田吉彦君 もうそのような御答弁ですと、何も起こらないことを願うだけになってしまいます。今まで過去を見ますと、起こってからの対応というのが常にありました。海上保安庁あるいは海上保安官、あるいは漁業者の皆様の安全をひたすら願うばかりでございます。 最後に、大変申し訳ありません、新人で不調法でございました。たくさんの質問を残してしまいましたが、お時間、いただきましたお時間ここまでとなってしまいました。今日お答えいただきまして、両大臣共に、あるいは関係者の皆様、参考人の皆様、大変ありがとうございました。 ここで山田の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(里見隆治君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十一分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(里見隆治君) ただいまから外交防衛委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、外交、防衛等に関する調査を議題とし、質疑いたします。 質疑のある方は順次御発言願います。
○平木大作君 公明党の平木大作でございます。 今日は大臣所信に対する質疑ということでありますが、まず私の方から、先般の台湾有事に関する国会答弁を、に端緒となりましたこの問題について少しお伺いしていきたいと思います。 十一月七日に衆議院予算委員会で高市総理が行った存立危機事態に関する答弁が今、日中両国間の間で大変な波紋を広げているわけであります。一昨日、十八日には金井アジア大洋州局長が訪中をして、中国外務省と協議を持っております。 まずは、協議の内容と成果について御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(野村恒成君) お答え申し上げます。 委員から御指摘のありました十八日に行われました日中のアジア局長協議におきましては、中国側から中国側の立場に基づく発言がございましたが、金井アジア大洋州局長から、我が国政府の従来からの一貫した立場を説明し反論をした次第です。中国政府による日本への渡航注意等の一連の発表につきましても、日本国内の治安が決して悪化していないなど反論し、改めて中国側の適切な対応を取るよう強く求めました。 また、中国の大阪総領事が極めて不適切な投稿を行ったことに対し、金井局長から改めて強く抗議し、早急に適切な対応を取ることを強く求めました。あわせて、中国における在留邦人の安全の確保についても申し入れたところでございます。 以上です。
○平木大作君 外務省においてまずは迅速な最初の対応をしていただいたと思っておりますが、やっぱりこれ、改めてこの答弁のところまで遡ったときに、高市総理、何でこの台湾有事の個別事例に即した想定の問いに踏み込んだ答弁をされちゃったのかなというのを率直に思うわけであります。 あの答弁を見たときに、私、思い出したのは、やっぱり十年前、平和安全法制の議論していたときのことなんですね。私もこれ、政府・与党間の議論にも参画しておりましたし、ここ参議院の平和安全法制特別委員会の一員としても議論、最後までやらせていただきましたけれども、あのときのいわゆる議論というのは、特に序盤において、政府側からは、いわゆる四類型とか十五類型、十五事態とかという形で、ポンチ絵も使いながら割と具体的なシナリオとか想定みたいなものを基に議論をやりましょうというような投げかけがありました。ただ、いざ始めてみると、これは台湾のことなんですかとか、北朝鮮ですかみたいな話にやっぱりなりがち、そういった問いがなされがちでありまして、なかなかその議論が深まらなかったということがあります。 まして、これ結局、自衛権行使、武力行使に関する大変シビアな話でありますから、当然これは周辺諸国にも配慮をしながらやらなきゃいけない議論だったということもあって、そういう経緯の中で、この中盤以降というのは、これ、政府の答弁というものも、この存立危機事態というのはそもそもいわゆる地理的な概念でないと、こういう整理をなされながら、新三要件に照らして個別に総合的に毎回判断していくんだと、こういう形で答弁が落ち着いていったという経緯があったわけです。ある意味、今回の高市総理の答弁というのは、また何か十年前の一番最初の議論にちょっと戻してしまった感が私はあります。 改めて、この答弁ぶり、これはどう考えても存立危機事態になり得るケースであるという答弁、確かに、なり得るというのは、これ、可能性を示しただけである以上、論理的には間違っていないと私も思いますけれど、やっぱりこれ余計な答弁だった、軽率な答弁だったなというふうにも思うわけであります。そして結果として、これやっぱり政治は結果責任ですから、結果として中国を無用に刺激してしまったという今事態になっているわけであります。 これ、小泉防衛大臣にちょっとお伺いしたいんですが、何でこれ、そもそもこういう答弁を私は総理にさせるべきじゃなかったと思いますけれども、何でこういう踏み込んだ答弁になってしまったのかということ、加えて、改めて、これ、政府がこれまで説明をしてきた存立危機事態の例えば認定基準ですとか、あるいはその際の自衛権の、自衛隊による集団的自衛権行使の在り方について、政府として何ら変更がないという認識でいいのかどうか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、最後の方に今までの政府の立場との点をただされましたけれども、お尋ねの高市総理の発言は従来の政府の立場を変えるものではありません。そして、いかなる事態が存立危機事態に当たるか、こういったことについては、実際に発生した事態の個別具体的な状況に即して、政府が全ての情報を総合して判断するものであります。 いずれにせよ、台湾海峡の平和と安定は、我が国の安全保障はもとより、国際社会全体の安定にとっても重要でありますから、台湾をめぐる問題が対話により平和的に解決されることを期待をする、これが我が国の従来から一貫した立場であります。
○平木大作君 先ほど外務省の方からも答弁の中で少し触れていただきました。この中国の駐大阪総領事のSNSへの投稿とか、あるいは、映像でもちょっとショッキングだったわけですけれども、中国外務省の劉勁松アジア局長、両手をポケットに入れて威圧的な態度でカメラの前に出てくると、それをしかも意図的に恐らくメディアに流しているという状況、これもう本当に礼を失したものでありますし、これはある意味、きちんとした、見る人が見れば、あるいは、人なのか国家なのか分かりませんけれども、もうこれはある意味三流の対応の仕方だなということも感じるわけです。 ただし、これ、両者とも結局一番そのメッセージとして向けているのは、やっぱり中国本国に向けてのメッセージを一生懸命アピールしているわけですよね。ある意味、そこに個々に日本があたふたする必要はやっぱりないんだろうというふうに思っております。 やはり、今、この時点で、これもう早期にとにかく鎮静化に当たらなければいけないステージに来ているというふうに思っております。今までも御指摘ありましたけれども、この中国政府が日本への渡航を控えるように注意喚起を行ったと、このことから始まって、今もう日本のアニメ映画、中国国内でのある意味上映が止まってしまっていたり、日本へのいわゆる宿泊の予約も全部キャンセルをされてしまい、さらには、日本産の水産物の輸入停止みたいなことも今動きができてきている。なかなかちょっと止まる気配がありません。 これ、次は外務次官としてもいろいろアクションを取っていただくということもありましたが、局長級で今のところ収まらない、次官が今度出ていかれる、その上のエスカレーションとなると、もうこれは茂木外務大臣にやっぱり出ていっていただくしかありません。 改めて、これ、今、日本経済に本当に大きな影響出始めております。迅速に鎮静化に向けて動いていただきたいと思いますが、茂木大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 平木委員が日中関係について大変心配されていると。元々、一九七二年、日中国交正常化、これに当たっては、当時の公明党の竹入委員長を始め、事前の様々な、何というか、努力をしていただいた。当時の周恩来首相、水を飲むときはその井戸を掘った人のことを感謝しなければいけない、こんなことも言っていたと思うんですが、そして、国交正常化以来、様々な交流というのも進んできたわけでありますが。 今回の中国の発表であったりとか措置というもの、二国間の人的な交流であったりとか経済活動を萎縮させるかのような発表については、首脳間でも確認をいたしました戦略的互恵関係の包括的推進と建設的かつ安定的な関係の構築という大きな方向性も基本的には相入れないものだと、このように考えておりまして、中国側に対してはこういった点について申入れを行い、適切な対応を強く求めているところであります。 あらゆるレベルで幅広い分野において意思疎通を一層強化して、双方の努力によりまして、課題と懸案、これを減らし、理解と協力を増やしていく、こういう方針に日本として変わりはないわけでありまして、日中間の民間交流であったりとか経済活動は促進をしていかなければいけないと考えておりまして、今後どういった形で政府間でやり取りをするか決まっているわけではありませんけれど、状況を注視しながら適切な対応を行っていきたいと、このように考えております。
○平木大作君 是非、茂木外務大臣のリーダーシップに期待をしたいと思います。 それでは、ここからは所信表明に沿って質問を行っていきたいというふうに思っております。 まずは、もう今、戦後の国際秩序の転換点というふうに言われて久しいわけでございます。国連安保理が事実上の機能不全に陥ってしまっていることですとか、あるいは米中対立、なかなか、収まったかなと思うとまた再燃してということを繰り返して、国際情勢が本当に不安定な状況になっている。そういう中で、どのような国際秩序を日本としてやっぱり目指していくのかということをお伺いしていきたいというふうに思っています。 先日の所信表明の中で、茂木大臣、難しい国際情勢の中、日本への期待が高まっていますと、こういう御言及もされておりました。これまでの豊富な外交経験の中で、まさにどういったところを捉まえて、どの辺に日本に対する期待というのを感じていらっしゃるのか、是非お伺いしたいと思いますし、また、大臣、国益を守り、国際社会でより存在感を高める、力強い、視野の広い外交と、こういうふうにも表明をされています。 私自身の日本外交に対する期待というのは大分高いところにありまして、もっとできるんじゃないかと、もっと存在感を出せるんじゃないかというふうにも思うわけでありますけれども、そこに対して、まず茂木大臣として、思い描くこの新たな国際秩序の在り方、また日本のこの国際貢献の在り方等を含めて御答弁いただけたらと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 御党ですね、平和、これを外交の中心に据えていらっしゃると、このように理解しているところでありますが、我が国は戦後一貫して平和国家としての道を歩み、インド太平洋地域であったり国際社会の平和と安定、繁栄に取り組んできたところであります。 現在、国際社会、そして我が国を取り巻く安全保障環境の変化、これが様々な分野で言ってみると加速度的に進んでいると、こういう状況にあるわけであります。 私も、四年ぶりに外務大臣務めることになりましたが、圧倒的に四年前と比べると環境は変わっているなと思っております。当時は、まだロシアによりますウクライナ侵略もありませんでした。また、中東情勢、常に不安定なところはありますけど、今のガザ状況のようなことは発生しておりませんでした。さらには、我が国周辺におけます中国の外交姿勢とか軍事動向、そして北朝鮮によります核・ミサイル開発、また、ロ朝の間で軍事協力が進むと、懸念すべき動き、これが強まっていると思っております。 そういった中で、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序、これが挑戦を受けると、それを維持強化すると、この重要性というのは一層高まっていると考えております。この点、日本外交に対する期待感が間違いなく広がっていると。 先日のG7の外相会合、カナダのナイアガラで開かれた会合におきましても、自由で開かれたインド太平洋、FOIPについて、私の方からも改めて議論をさせていただいて各国の賛同も得たところでありますけど、まさにそういった、このFOIPを提唱したのが二〇一六年ですから九年前ということになるんですが、こういったことを着実に、また幅広く進めてきた日本に対する期待というのが高まっているわけでありまして、そういった期待にしっかりと応えていく、責任や役割を果たしていく、こういったことが今後極めて日本外交にとって重要になってくると、こう考えております。
○平木大作君 やはり、この力による現状変更ということがまかり通る、そういった国際社会でよいはずがないわけでありまして、今御答弁の中にもありましたけど、その対極にあるこの法の支配に基づく国際秩序、その主導者に、リーダーに是非日本にやっぱりなっていただきたいというふうに思っております。 そして、かつてに比べれば、経済的なプレゼンス、日本はやっぱりどうしてもある意味小さくなってしまったわけでありますが、一方で、この戦後八十年間にわたって、平和国家としてのこの看板、そして国家としての信用というものは、ある意味、こういう時代だからこそ、より輝きを増すものだというふうにも思っておりますので、是非ともまた御活躍をいただけたらというふうに思っています。 そして、茂木大臣から、今、G7のことも少し御言及いただきました。このまさに、ちょっとG7外相会合についてもお伺いしておきたいと思うんです。 十一月の十一日、十二日、両日にわたってカナダで開催をされましたこのG7外相会合、一番の成果、今、FOIPということも少しお話をいただきましたが、これ、やっぱり日本にとって、国際社会にとって、私、とても注目をしていて、重要な会議だったというふうに思っているんですけれども、このG7の意義ということと、そしてそこにおける日本の役割ということと併せて、是非また御答弁をいただけたらと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 先週、カナダのナイアガラで開催されましたG7の外相会合、ここにおきましては、国際社会が直面をする主要な課題であります中東、ウクライナ情勢に加えまして、我が国が重視します自由で開かれたインド太平洋、さらには海洋安全保障、エネルギー安全保障、重要鉱物などについて、二日間にわたってG7、そして二日目は、アウトリーチといいます招待国含めて全体で十四か国で議論をさせていただきました。 議論を通じて、今申し上げたような幅広い分野で安全保障環境が一層厳しさを増していると。初日は、議論、夜の十一時半まで、十一時十五分でしたか、正確に申し上げますと、そこまで続いたわけでありますが、こういった安全保障環境が一層厳しさを増しているという認識をG7各国で共有をいたしました。さらに、G7及び同志国で緊密に意思疎通を行い連携していくことが重要になっていること確認したことは、できたことは今回のG7において大きな成果であると、このように考えているところであります。 G7、国際社会において分断と対立が深まる中において自由、民主主義、法の支配といった基本的価値と戦略的利益を共有し、機動的、効果的に機能している点において、その意義深さというのは、増すことはあれ、何というか、弱まることはないと、こんなふうに考えているところでありまして、今回、G7及び招待国の外相に、法の支配に基づく自由で開かれたインド太平洋、このFOIPの重要性を含めまして、日本ならではのインド太平洋の視点からの考え、G7の中におきましては唯一アジアの国、もちろんアメリカや、それからカナダも太平洋には面しておりますし、それからイギリスや、そしてフランスも太平洋に領土は持っておりますけれど、完全にアジアといいますか、このインド太平洋の中心にあります日本から、そういった日本の視点で考えをしっかりと各国に言ってみますと打ち込むことができたということは、今後一層協力を進めていく上でもいい議論になったと、こんなふうに考えております。
○平木大作君 今、様々御丁寧に答弁いただきましたが、私、そういった、FOIPとかそういったところの価値観の確認ができたということと加えて、今回、G7のこの外相会合としてちゃんと共同声明を取りまとめて、この一致結束した姿を見せれたというのはとても重要なことだというふうに思っております。 これ、六月のG7サミットにおいては、結局ここが、G7として一致してロシアへの追加制裁というのを打ち出せないで終わってしまったということがありまして、改めてこのG7というもののこの一致結束というもの、これがしっかり示せたというのはとても大きいというふうに思っております。 そして、これ、午前中の質疑にもありましたけれども、このG7の中で唯一アジアの国として参加している日本、経緯も含めて御説明いただきましたけれども、このある意味、先進的な経済を持っていて、民主主義国で、自由主義的で、法の支配に基づくこの国際秩序を希求すると、こういうグループの中で、やっぱり改めて、でも、アジアの国として日本がいるということの意味ってとても大きいと思うんですね。 今、欧米の終えんみたいなことが実は割といろんなところで論考されております。欧米というものがもう、一つの塊じゃなくなってきた、あるいはそこからアメリカがちょっと剥がれようとしているみたいなことを言われている中において、G7におけるやっぱり日本のこの立ち位置、役割というのはとても重要だというふうに思っています。 改めて、これからもこういったいわゆるG7の結束を進めていただきたいというふうに思っています。 このG7にちょっと関連して、小泉防衛大臣にも一問ちょっとまずお伺いしておきたいことがございます。 紛争下において大学ですとか学校を武力攻撃ですとか軍事利用から守るための国際的な指針であります学校保護宣言について、実は日本はG7で唯一賛同を表明しておりません。これ、同盟国である米国も今年賛同しているんですけど、そういう意味でいくと、もう特段の障害がない、賛同するに当たっての障害何らないと思っているんですが、これ是非、小泉大臣、検討を進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 我が国は、全ての紛争当事者による国際人道法の遵守を重視する観点から、今御指摘のありました安全な学校宣言、この目的自体は基本的に評価しており、防衛大臣としてもその立場に立っています。 他方、この安全な学校宣言が支持するとしている武力紛争下で学校や大学を軍事目的利用から守るためのガイドライン、こちらは、既存の国際人道法の義務を超える内容について言及しており、用語の意味についても不明確な部分が存在すると承知しています。また、同ガイドラインの内容には、国家国民を守り抜くために必要となる自衛隊の部隊運用へ影響を与える可能性が排除されないものも含まれます。 こうした理由から、基本的に我が国として同宣言への支持は表明しないこととしています。
○平木大作君 今、小泉大臣が多分読まれたのは、私の記憶によると、七、八年前に一回政府が検討したときとほぼ同じ文面なんです。七、八年前から結局これ検討をちゃんと進めていないということがちょっと如実に出ているんじゃないかというふうに思っていまして、そうやって検討しないうちにアメリカがすっと本年賛同してしまったことで、ある意味、私、日本はこの賛同を表明するタイミングを逃してしまっているんじゃないかということを強く懸念しております。これ、今現在、まさにこの七年前、八年前とは全く違う環境下において、まさに国際人道法上の諸原則が力による現状変更の中でないがしろにされ、その一番の実は犠牲になっているのが子供たちなわけですね。だからこそ、今こういうものを改めて焦点が当たって、賛同しようという声になってきているわけです。 そして、一番大事なポイントなんですけど、学校保護宣言は宣言でありますので、これいわゆる条約とは違うわけです。批准したら法的に拘束をされるものではないということですね。まあ批准、ラティフィケーションではなくて、エンドースメント、いわゆる賛成の表明、支持の表明ということでありますから、これまさに今、例えばガザで学校が破壊されたりウクライナで子供たちが学ぶ場所を奪われている中にあって、子供たちの居場所である学校を例えば攻撃目標にするのはやめようと、あるいは軍事利用するのはやめようという考えに、考えに賛同を表明、求められているわけです。 繰り返しますけど、G7で表明していないのは日本だけなんですよ。これ、是非、小泉大臣、一回、経緯も含めてこれ検討、御自身でしていただきたいんです。これ、今、少し答弁の中にも触れていただきましたけど、かつてこれ、結局、防衛省が自衛隊の部隊運用への影響も踏まえると国際人道法上の義務を超えた形で宣言を行うのは適当でないと反対したことでこれ止まっちゃったんですよ、日本がエンドースできなかったんです。ただ、これ、そもそもエンドースメントの意味も含めて、それはその国際人道法といわゆる違う次元の話ですから、この考えに対する賛同ということを求められている、ちょっととんちんかんな議論だと私思っています。 改めて、小泉大臣、決断していただければ、私、日本十分参加できると思っていますし、同盟国アメリカもこれ賛同していますから、是非ともちょっと御検討をいただきたいと思います。 そして、ちょっと時間の関係、ないので、これ外務省にお願いですけれども、実はこれエンドースした国の国際会議が来週、今月二十五日からケニアのナイロビで開催をされます。これ、直前だったとしても、オブザーバーでいいから参加しますと、あるいは聞きに行きますということを言ったら喜んでくれると思いますから、是非ともこういったところも御検討いただけたらと思います。ここはもう、ちょっと時間の関係で答弁は求めません。 もう一つ、これ実はG7で、もう一度G7に戻りますけど、カナダに滞在中に茂木大臣、ウクライナのシビハ外相と会談をされております。そこで地雷除去とその後の復興支援などについても御議論されたとお伺いしております。 ウクライナ政府、今、地雷による大きな被害を受けている、またこれしっかり日本としても支えていくべきだと思いますが、一方で、これ実はオタワ条約の義務の一時停止を表明するなど、ちょっと逆行するような動きをウクライナ政府自身がしてしまっております。これウクライナだけではなくて、ロシアに隣接をする例えばフィンランドですとかバルト三国のような国も実はオタワ条約からの脱退の表明ということがちょっと今、するに至っております。 この点について、これ一昨日、党の地雷除去支援PTの方からも茂木大臣宛てに申入れをさせていただいたところでありますが、しっかりこれ日本の技術力も生かしながらウクライナに対する地雷除去支援やっていただきたいということと、このオタワ条約第二十二回締約国会議、日本は議長国であります。議長国として、この同条約のこの法規範性しっかり強化するような議論のリードをしていただきたいと思いますが、茂木大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) この対人地雷の前に、平木委員の方から先ほど共同声明の話ございましたけれど、今回は必ず共同声明を出そうということで、相当、ポリティカルディレクター、日本でいいますと鯰外審になるわけでありますけれど、政務局長頑張ってもらいまして、二日目も、会議をしている途中に、こういう文言でどうだとかいろんなやり取りをしながらまとめさせていただいた。これも一つの、おっしゃるように大きな成果だったと、そんなふうに思っております。 その上で、ロシアの対人地雷によります被害を防いで、ウクライナの復旧復興に向けた包括的な支援の妨げとなる地雷、これを取り除くことは人道上の課題として急務であると考えております。 そうした観点から、私は、十月、ちょうど外務大臣に就任した翌日でありましたけれど、ウクライナ地震対策会議を主催して、失礼しました、地雷対策会議を主催をしまして、地雷対策加速化のための国際協力の議論を主導いたしました。ウクライナ地雷対策支援イニシアティブを表明するとともに、今後とも、国際社会と緊密に連携しつつ、ウクライナの復旧復興に向けて、地雷対策を含みます様々な分野での取組を実施をしてまいります。 対人地雷禁止条約、これは、対人地雷の使用であったりとか生産等を全面的に禁止することで一般市民への被害を防止をし、紛争終結後の復興に寄与するものであります。我が国は、御指摘のように、本年、この締約国会議の議長を務めているわけでありまして、条約がこのような機能を果たせるよう尽力をする考えでおります。 欧州におきましてこの条約からの脱退等の動きがあることは承知をしております。確かに、それぞれの国の立場、バルト三国等を考えるとそういう意見というか考えが出てくるというのも一定程度は理解できる部分もあるんですが、それでも、この条約を重視して、議長国を務める我が国として、これらの諸国が脱退等を決定せざるを得ない状況になったこと、非常に残念に思っているところであります。 引き続き、議長国として、地雷のない世界の実現に向けて関係国と連携をしていきたいと思っておりますし、御党もこの地雷対策の問題には長年にわたって取り組んでこられたと。私も、小渕元総理の下でこの地雷対策の問題の重要性というのは一貫して教えていただいてまいりましたので、しっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
○平木大作君 これ、今、ロシアに国境を接する五つの国でちょっと脱退するんじゃないかというような動きがある中で、今年の七月ぐらいでしたでしょうか、ニューヨーク・タイムズが実はいろいろ取材を現地でしておりまして、そこでやっぱり指摘をされていたのが、この五か国のうち、これ脱退をした国、脱退を表明している五か国というのは基本的に国会で決議をしてそういう動きを今やっているんですけども、このうちの三か国の軍の幹部が、そもそも対人地雷を復活させる軍事的な有用性は全くありませんということをインタビューに対して証言を実はされております。 結局、地雷というのは、イメージがいろいろあるんですけれども、結果として、実は犠牲になっているのはほぼ民間人だけでありまして、このインタビューの中でも指摘されているんですけど、結局、現代の機械化された軍隊において、はっきり言うと全く防衛力の足しにならないということをその当事者の軍の関係者が言っている。 そういう中で、ロシアの脅威が怖いから何とか地雷まいてみたいなことを、ある意味国民の声にあおられたり、あるいは、政治家がある意味それを守っているアピールをするために実は地雷を、オタワ条約を使ってしまっているというような声が、指摘が実はなされております。 その意味で、改めてこの地雷というものの特性、そしてこのオタワ条約の重要性ということについて議長国としてしっかり御議論いただけたらというふうに思っております。 さて、今度、小泉大臣にまたお伺いしていきたいんですが、所信の中でおっしゃったお話の中で、自由民主党と日本維新の会との間で五類型の撤廃が合意されたという重みを踏まえて、防衛装備移転を推進していく政策を進める旨表明されております。 私、ちょっと踏み込んだ言い方をすると、与党が一週間ぐらいの中である意味つくった合意で、まとめたその合意よりも、これまでそもそも長年にわたって政府がこの防衛装備の海外移転については極めて慎重に対処をするということを基本にしながら、国会において様々な議論を通じてその時々の安全保障状況に合わせた方針を見直し、そして適切な運用の在り方を見直してきたこの歴史の方がはるかに重いんだというふうに思っているんです。 改めて大臣に、ちょっと今日これやっているともう時間なくなっちゃうんで本当に頭出しのつもりでお伺いしたいんですが、改めて、かつてのこの武器輸出三原則以来、この政府の抑制的な方針と、その下で五類型が果たしてきた役割ということについて御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小泉進次郎君) 今日、公明党の平木先生からこの御質問をいただくということがありましたので、私も、公明党さんの今までの御貢献といいますか、そういったことをしっかり答弁に踏まえるべきだということも事務方とも話してまいりました。その点で申し上げたいと思います。 防衛装備の海外移転について、武器輸出三原則等の下においては実質的には輸出を認めないこととなっていた一方で、その時々の事情に応じ、必要がある場合には例外化措置を講じ、個別の判断により海外移転を認めてまいりました。 他方で、我が国を取り巻く安全保障環境等に鑑みれば、例外化措置が増加していくことが予想されたため、新たな安保環境に適合する明確な原則として、二〇一四年に、自民党、公明党で議論を重ねた上で防衛装備移転三原則を策定し、以後、防衛装備移転に際しては、防衛装備移転三原則に基づき国連憲章を遵守するとの平和国家の基本理念とこれまでの平和国家としての歩みを堅持しつつ、厳正かつ慎重に対応してきたところであります。 また、委員が御指摘の五類型は、防衛装備移転三原則の策定当時の国家安保戦略において、我が国が取るべき国家安保上の戦略的アプローチの一つとして海洋安全保障の確保が掲げられていたことも踏まえ、現在の記載に至ったものであります。 そして、二〇二三年十二月及び二〇二四年三月の防衛装備移転三原則及び運用指針の見直しにおいては、公明党と議論を重ねた結果、より幅広い装備品の移転を可能にすると同時に、自衛隊法上の武器の直接移転や第三国移転については、国家安全保障会議で審議し公表することを基本とするなど、厳格な審査が行われることを確保することとし、我が国の防衛装備移転政策の歴史において重要な改正を実現することができました。これまでの御党の御協力、御努力に心から敬意を表します。 こうしたこれまでの議論を踏まえ、自由民主党と日本維新の会との間で合意された五類型の撤廃を含む運用指針の見直しについて、今後検討を行っていく考えであります。
○平木大作君 もう、ちょっと時間がなくなってきましたので、またこの続きは別の機会に議論させていただけたらと思います。 次の問題がちょっと重いこともあるので一問飛ばさせていただいて、小泉大臣に改めてお伺いしたいんですが、私、やっぱり小泉大臣に最も期待するのは、やっぱりこの国民の皆さんに対する分かりやすい発信、この発信力の部分であります。 そういう観点からちょっとお伺いしたいんですが、先ほども取り上げたこの台湾有事に関する答弁との関連でちょっと今話題になっているのが、メディアの方で、台湾有事で集団的自衛権行使をするとの考えについてあなたは賛成ですか、反対ですかというような世論調査を行っていて、その調査結果が出ているんです。御覧になっていたら、是非その感想をいただきたいということ。 私、端的に言うと、ちょっと時間ないのであれなんですけれども、やっぱりなかなか、この安全保障について国民の皆さんに正しく認識していただくというのがいかに難しいかということが一つあるんじゃないかと思っていて、改めて小泉大臣に、所信の中でも、この防衛力変革の必要性ということについて、国民の理解を得るために情報発信強化に取り組むというふうに決意もしていただきました。どう取り組まれるのか最後お伺いして、終わりたいと思います。
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、このアンケート、世論調査につきましては、これANNのニュースだと思いますが、台湾有事について、集団的自衛権による武力行使について必要ない若しくは必要ある、こういった形で回答を求めたものだと思いますが、やはりこの事態認定等、非常に複雑で、そして安全保障上かなり機微なことについて、かなり前提となる基本的な情報を共有しないまま問うということが果たして本当に適切なのかということは、思いはあります。 一方で、この安全保障環境が厳しくなっていることを、私のようにこの立場に就いて日々機微なブリーフィングを、インテリジェンスブリーフィングを受けるという、こういった立場の者がどのような表現、そして発信で、適切な、健全な危機感を、安全保障の情勢認識を国民の皆さんと共有できるかということは、安全保障政策を強化する上で、国民の皆さんに御理解いただく上では私は必要不可欠だと思っております。 つきましては、様々な情報について防衛省の発信、そして私自身の発信、こういったことも含めて適切な形で、国民の皆さんの理解に資する取組を不断に努力をして改善を繰り返していきたいと思います。
○委員長(里見隆治君) 申合せの時間参りましたので、おまとめください。
○平木大作君 はい。 小泉大臣の発信力、期待したいと思います。 終わります。
○石平君 日本維新の会の石平でございます。 初めての委員会質問に立たせていただきまして、ありがとうございます。恐らく、日本の憲政史上においては中国四川省出身の人が日本の国会の質問に立つのが初めてのケースではないかと思います。頑張ります。 高市首相の存立危機発言に対する中国、薛剣駐大阪総領事の脅迫発言について質問いたします。 それに先立って、まず、存立危機に関する高市首相の発言につきましては、私は、それが全く妥当のものであって、かつ台湾有事に対する一種の抑止力にもなりますから、全面的に擁護したいと思います。また、発言は撤回しないという政府の毅然とした姿勢を高く評価して、敬意を表したいと思います。 さて、存立危機に関する高市首相の発言に対して、中国の駐大阪総領事の薛剣氏は、十一月八日、自らのXで、その汚い首を斬るしかないと投稿しました。それはね、我が国の首相に対する殺人示唆とも捉えることのできるような許し難い暴言であって、首相と日本国に対する脅迫と侮辱でもあります。多くの日本国民が怒っております。 それに対して、自民党外交部会、外交調査会は十一月十一日に非難決議を行いまして、この発言は日本国及び日本国民に対する侮辱であり、自民党としては看過できるものではないとの認識を示しています。 同じ発言に対して、日本維新の会は十一月十二日、政府への申入れにおいて、同総領事の発言は我が国と我が国行政府の長に対する明白な侮辱及び脅迫であるとの認識も示しています。 政府は、この件に関して、極めて不適切な発言との認識を示して中国側に適切な対応を求めていることは承知しておりますけれども、しかし、長年、中国という国を見てきた私からすれば、彼らが適切な対応を取ってくれることはまずあり得ないと思います。じゃ、そうであればですよ、じゃ、日本国政府が進んで何かの対応を取らなければならないのではないかと私は思っております。 それに関して、先ほど申し上げました自民党外交部会、外交調査会の非難決議と日本維新の会の申入れの両方ともは、もし中国側がこの問題に善処しない場合は、薛剣総領事に対するいわゆるペルソナ・ノン・グラータの通告も含めた断固とした対応を取ることを両政権与党が日本国政府に求めています。また、多くの日本国民からも、この人を国外追放に処すべきとの声が上がっています。 そこで、茂木大臣にお聞きしたいと思います。 じゃ、日本政府として、あるいは茂木大臣御自身として、今後、政権与党のこの求めに応じて、特に国民の声に応えて、ペルソナ・ノン・グラータを含めたそういう措置をとるお考えがあるのでしょうか。もし、そのような考えがないのであれば、じゃ、その理由は何でしょうか。教えてください。
○国務大臣(茂木敏充君) 御指摘の自民党の非難決議、そして日本維新の会によります申入れについては、政府としても重く受け止めております。 私も、今般の中国の大阪総領事の投稿については、在外公館の長の言論として極めて不適切であると考えております。外務省本省、さらには在中国大使館から中国側に対して累次にわたりまして厳しく抗議の上、適切な対応を強く求めているところであります。 今後も、中国側に対して、委員は、だから、強く求めても、何というか、改善はしないという話もありましたが、適切な対応を取るように強く求めていきたいと思いますし、委員はよく、徳ある人は孤立せず、必ず理解者や協力者が現れる、こういうことをおっしゃっていますが、それは逆も真なりだと、そんなふうに思っております。
○石平君 いや、それは適切な対応を求めることは当然でございますが、改めてお聞きしたいのは、中国政府は実際今対応を講じる気配が全くありません。恐らく今後も絶対ないと思います。そうであっても、やっぱり中国政府が何をしてくれなくても、日本国政府が彼たちに対応を求める以外に積極的にすることがないのでしょうか。あるいは、何もしないのでしょうか。お願いいたします。
○国務大臣(茂木敏充君) 今後、いろんな形で外交上のやり取りというのはあるんだと思います。当然、政府として戦略的に対応していく上で、じゃ、何をします、何をしませんということは手のうちをさらすということにもなりかねないということは御理解いただいて、適切な対応、毅然とした対応を取ってまいりたいと思っております。
○石平君 大臣の答えがよく分かりましたが、それ納得できたわけではありませんが、最後一言、私から。 やっぱり、日本という国の尊厳を守るためにも、あるいは安定した日中関係の安定化のためにも、今回の件に関しては是非政府に強い断固とした対応を取ることを強く求めたいと思います。 以上でございます。
○松沢成文君 日本維新の会の松沢成文です。 まず、両大臣、御就任おめでとうございます。 茂木大臣とは、恐らく衆議院初当選同期だと思いますし、また小泉大臣とは、地元が神奈川で、神奈川には米軍基地も自衛隊基地もたくさんありますので、いろんな議論ができると思います。私としては、自民党総裁選に何回も出ている実力派のお二人が外交と防衛の責任者になるということで、日本の外交防衛政策、大いに進展していくんじゃないかと期待をしながら質問をしたいと思います。 まず、防衛大臣。 私は、もうこの三年以上、代々の防衛大臣に尖閣諸島の防衛についてずっと聞き続けています。それで、先ほど山田委員からもお話ありましたように、もう尖閣は、もう接続区域にはほとんど毎日、中国の海警船入ってきている。年にもう四十日ですか、以上は領海にも入ってきている。先日は領空侵犯まであったと。中国は、尖閣は歴史的にも国際法上も中国の領土なんだと。だから、日本の海上保安庁の船が入っていっても、ここは中国の領土だと、出ていけ、こう来ているわけですね。それがどんどんどんどんエスカレートしているんですよ。これでは、海上保安庁の職員も、あるいは海上自衛隊の職員も本当に重圧で大変ですよ。これ、いい方向に解決しなきゃいけない。これ、政治家の大きな役割ですよね。 さあ、そこで、大臣、尖閣諸島の久場島と大正島にある米軍の射爆撃場、これを利用して日米合同軍事訓練をやる、これ日本の領土ですからね。それから、日本は大戦で負けて、サンフランシスコ講和条約、そして日米安保条約で、その下にある日米地位協定で米軍の基地を置いているわけですよ。それが尖閣にあるんですよ。 ところが、この基地が一九七八年以降ほとんど使われていない、休眠状況みたいになっちゃっているんですね。私は、何で使われていないのかなと思ったと同時に、これは最高のものを残してくれたんじゃないかと。ここを使って日米合同軍事訓練をやれば、これはアメリカの基地があるわけですから、日本の領土しかあり得ません。中国が幾ら中国の領土だと言っても、何言っているんだと、今までの国際政治の動き見てみろよと、それで終わりですよね。 それで、ここでしっかりと軍事訓練をやれば、これは中国に対する抑止力になります。私は台湾有事に対する抑止力も担うと思っている。逆に言えば、ここを中国に取られてしまったら、つまり、中国は偽装漁民を上陸させて、海警がそれに救助に入って、海上保安庁では対応できない。日本が自衛隊出したら中国の海軍が出てくるわけです。これで日本は対応できるんですか。これ、上陸されたら終わりですからね。それを絶対させないためにも、ここで日米合同軍事訓練をやるべきだと。 改めて言いますが、これは日米同盟の抑止力、対処力を強化すると同時に、尖閣諸島が日本の領土であると、米軍基地があるわけですから、これを世界に証明できる一石二鳥の画期的な作戦だと考えます。私は何度も防衛省に検討すべきだと言ってきた。歴代大臣は、検討はしますと言って三年以上逃げてきた。 大臣、ここを動かしませんか。いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 私も防衛大臣になりまして、松沢先生がこの日米合同軍事訓練を久場島、大正島での射爆撃場を活用して行うことに物すごい、並々ならぬ思いを持っているというふうに事務方から聞きましたので、先生が今まで何回これに質問したかを調べてまいりました。昨年五月から七回、この点について御質問いただいたというふうには聞いています。 御期待に応えられるか分かりませんが、まず明確にしておきたいことは、先ほど中国の話にも触れておられましたが、尖閣諸島は歴史的にも国際法上も疑いのない我が国固有の領土であり、現に我が国はこれを有効に支配しているということです。 その上で、久場島と大正島の射爆撃場での日米共同訓練については、様々な要素を総合的に考慮した上で、政府全体で慎重に検討する必要があると考えています。 政府としては、国民の生命、財産及び我が国の領土、領海、領空を断固として守り抜くため、冷静かつ毅然と対応していく考えであります。
○松沢成文君 後段の答弁は、中谷前大臣、木原元大臣と全く同じでありました。ずっとこの検討というのを続ける。 さあ、そこで、今度は両大臣に一言ずつお伺いしたいんですが、私は、この問題を2プラス2、日米の外相、防衛相、協議体がありますよね、ここで取り上げるべきだと思っているんです。なぜかといいますと、これは日米地位協定で、あそこに米軍基地があるということは決まっているんですね。それで、もう半世紀近く使っていないわけですから、もし使わないのであれば日本で使わせてくれということは日米地位協定上言えるんです。あるいは、アメリカが使わないのであれば日本に返してほしいと、日本が使いますということもこれ言えるんです、協定上で。ですから、この日米地位協定上、交渉できるんですね。そして、防衛大臣としては、当然、日米の防衛政策としてあそこでしっかりと日米合同訓練やりましょうと。 私、具体的にどういう訓練ができるかというと、例えば航空自衛隊と米空軍による空対地射撃訓練、そのための場所ですから、これは絶対できます。それから、海上自衛隊と米海軍による対艦防衛演習、これも可能性あると思います。更に言えば、陸上自衛隊の水陸機動団とアメリカの海兵隊による離島奪還訓練、これも可能性あるんですね。具体的にこういうことが一緒にできるじゃないかと、そうすれば中国に対する物すごい抑止力、対処力になるんじゃないかと。 防衛大臣としては、それをヘグセス戦争長官にも提案してほしいんです。外務大臣としては、日米地位協定上、米軍はどうしてもやらないというのであれば、返してくれ、あるいは一緒にやろうと。これを前に進めたら、私は、物すごい抑止力になって、中国も簡単に、あの周りに毎日のように船を出して、自分の領土だ、日本は出ていけと言えなくなると思いますよ。やはり、アメリカの力をいい意味で利用しなきゃ駄目ですよ。 それで、ルビオ長官も、あるいはヘグセス長官も、これまでのオバマ政権やバイデン政権の長官たちと違って、かなり中国に対してはきちっと対処していこうと。だからこそ、日米安保を強化しなきゃいけないって、お二人も会談でそう言って握手するわけでしょう。 この政権交代時、チャンスですよ。次の2プラス2でこの問題を是非とも取り上げていただきたい。それについて見解をいただきたいと思います。両大臣にいただきたい。
○国務大臣(茂木敏充君) 次回の日米の2プラス2、外務・防衛大臣会合、日程等も決まっておりませんが、開催されることになりましたら、是非幅広いテーマについて議論をしたいと思っております。 松沢委員の御提案、累次にわたって強い思いを持ってこの問題について指摘をされているということは十分承知をしておりますが、その上で、じゃ、2プラス2で何を扱うかということは、実際に日程が決まるタイミング若しくはその前後で決めていくということになるんだと思います。
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、大きな方向性として、日米の結束が揺るぎないものとして見せる必要があるという思いは松沢先生と全く同感です。そして、二つ目に、日米で合同で軍事訓練などを練度を高めて重ねていくことの必要性、これについても全く同感であります。 一方で、先生が昨年五月から七度御指摘をいただいているこの尖閣の射爆撃場における日米合同軍事訓練の実施、これについては、様々な要素を総合的に考慮した上で、政府全体で慎重に検討していくことが必要であると考えています。 全体として、抑止力、対処力の強化、そして日米の相互の合同訓練などを通じた練度や相互運用性の向上、こういったものは重要だというのは全く同感であります。
○松沢成文君 大臣、今慎重に検討していくとおっしゃいましたけれども、そうであれば、私は、大臣、現場を見るべきだと思うんですね。 やはりこれ、尖閣諸島というのは、今残念ながら中国とこの領土問題で言い合いになってしまっているわけです。日本の領土ですよ。でも、中国はそれに違うといって船を出してきているわけですね。やっぱりこれ、前線を視察しないと、最高リーダーは。ウクライナのゼレンスキー大統領だって戦場まで行って視察しているんですよ。そこで状況を把握して、そして戦場の兵士たちを激励して、それで帰ってくるんですよ。それが政治家の役割ですよね。中谷大臣にも何度も言いました。中谷大臣、最後、私に、いやいや、松沢さん、与那国までは行きましたよと、ここで終わっちゃっているんですよね。もうがっくりしましたけど。与那国まで行ったら何で尖閣見てこないんだと。 これは海上からでもいい、空からでもいい、その状況を見て、射爆撃場も見て、ここで本当にできるのか、これを現場を見てしっかりと把握して検討する、これが政治家のトップリーダーの役割だと思いますけれども、小泉大臣、是非とも、お米担当で農水大臣やっていたときはコメジロウという名前付きますね、あだ名が、今度はシマジロウになってくださいよ。日本の離島で危ないところたくさんあるんです。そういうところに今まで大臣来なかったけど、本当に来たと、行動力すごいと、シマジロウというあだ名が付くぐらいにこの尖閣の現場の視察、是非とも大臣にお願いしたいんですが、行く勇気と意思はありますでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) もう少しほかの選択肢のニックネームも考えていただければというふうにも思いますけれども。 私が松沢先生と全く同じ思いなところは、やはり現場を見る重要性、現場主義というのは私も一貫して持っております。ですので、防衛大臣として、日々現場で二十四時間三百六十五日体制で我が国の主権と独立、領土、領海、領空を守り続ける自衛隊員、そして自衛隊員と協力をして連携をして現場で守っていただいている海保、こういった皆さんの現場を見るという重要性は、私自身もしかるべきタイミングで行うべきだろうというふうには思っていますが、尖閣諸島の視察については現時点で具体的な予定はありませんが、政府の立場に基づいて適切に判断してまいります。
○松沢成文君 私は担当の大臣が一刻も早く行くべきだと思いますが、もう何代の大臣に言ってもなかなか実行していただけません。 そこで、委員長、この外交防衛委員会で、国政調査権が我々あるわけですから、やっぱりこの問題になっている現場をしっかり見るということで視察を是非とも計画していただきたいと思いますので、御協議願いたいと思います。
○委員長(里見隆治君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。
○松沢成文君 次に、これ南西諸島では、与那国、石垣、宮古、そして奄美大島などの前線に加えて、今度太平洋の方に行きますと、硫黄島、南鳥島といったこの太平洋側の要衝にも自衛隊の基地、駐屯基地が設置されております。 最近非常に気になるのが、中国の空母二そうが第二列島線の方、つまり、小笠原、硫黄島、さらには南鳥島の方にずうっと入ってきている。何をしに入ってきているか分かりませんが、これ十分な警戒監視が必要だと思うんですね。 南西諸島だけでなく、この太平洋の日本の島、ここには自衛隊もあるわけです。これをどうやって太平洋の島嶼防衛を強化していくのか、今後の体制の整備をどう考えているのか、防衛大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(小泉進次郎君) 松沢委員が御指摘のとおり、中国は太平洋における活動も活発化させております。 本年六月、初めて硫黄島より東側の海域での中国空母一隻の活動や空母二隻の太平洋側での活動を確認し、公表しました。また、今月には三隻目の中国空母福建が就役していまして、中国は遠方の海空域における作戦遂行能力を着実に向上させています。こうした周辺国などの動向も踏まえれば、太平洋防衛の強化は喫緊の課題であることはそのとおりであります。 現行の今防衛力整備計画におきましても、太平洋側の広大な空域を含む我が国周辺空域における防空体制を強化するために、太平洋側の島嶼部等への移動式警戒管制レーダー等の整備を推進することとしていますが、更なる施策の必要性について不断に検討を行ってまいります。
○松沢成文君 もう一点お聞きしたいのが、下地島の空港の官民共同使用についてです。 この南西諸島周辺の警戒監視体制が急速に重要性を増す中、那覇空港の過密化により、航空自衛隊のスクランブル発進に制約が生じかねない現状を看過することができません。現在、緊急発進、スクランブルは年間およそ七百回を超える水準で推移しておりまして、民間機との滑走路共用によってこの即応性にも影響が出ている。特に尖閣地域は沖縄本島から遠いですからね、もう距離的な問題もあります。 これに対して、滑走路延長、滑走路が三千メートルを有しておりまして騒音問題の懸念もない下地島空港は防空任務の補完拠点として極めて合理的であるとの指摘があります。 まず、下地島空港を官民共同使用とし、航空自衛隊の常時運用能力を確保することについて大臣はどのようにお考えか。 そして、下地島空港に関しては、沖縄返還前の一九七一年に、実はもう半世紀以上前ですね、琉球政府の主席と当時の日本国の運輸大臣が合意したいわゆる屋良覚書で自衛隊の使用を排除しているんですね、こういう古いものがあって。改めて政府として、この屋良覚書を見直して、そして航空自衛隊も使用できるよう沖縄県と交渉すべきであると考えますが、防衛大臣はいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 下地島空港につきましては、昭和四十六年の今御指摘のありました屋良覚書等の中で、同空港は設置者たる沖縄県が利用についての調整の権限を有している旨が確認をされているものと承知をしています。 自衛隊機による下地島空港の利用については、防災訓練や自衛隊機の墜落事故による救難活動における利用実績がありますが、御指摘の防空任務、これでの利用を含め個々の利用に当たっては、地元住民の意向や下地島空港をめぐる経緯といった地域の個別事情を十分に踏まえる必要があると考えています。 ただ、南西地域の防衛体制の強化は極めて重要であると認識をしています。今後とも様々な方策を検討してまいりたいと考えております。
○松沢成文君 最後に、お願いでありますけれども、今日、私は離島の防衛のことを取り上げました。尖閣に始まって、南西諸島、それから太平洋上の南鳥島あるいは硫黄島ですね、そして最後に下地島の空港の問題も取り上げました。 日本には六千八百ぐらいの離島があるらしいですけれども、そのうちの十三か所ですか、自衛隊が駐屯して様々な任務を行っております。その中でも一番厳しい状況なのが尖閣だと思います。 私は、大臣に是非とも、先ほどシマジロウなんて失礼なことを言いましたが、でも、「しまじろう」というのは国民的アイドルなんですよ。これ、幼児教育の教材で有名になって、みんな知っていますよね。だから、小泉大臣も国民的アイドルですから、あのときの、「しまじろう」は虎のしまから取った「しまじろう」。しかし、今回は、防衛大臣として島の防衛に徹底して力を入れて、現場を見て、そして守り抜く、こういう目的を持ったシマジロウになっていただきたい。そのことをお願いをいたしまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○山中泉君 参政党の山中泉と申します。本日は、このような機会をいただきまして、大変ありがとうございます。大臣、委員長、委員の方々、各省庁の皆様、今日はよろしくお願いいたします。 まずは、茂木大臣、外務大臣御就任、誠におめでとうございます。トランプ大統領からの評価も高い茂木大臣の御就任は、厳しい日本外交の中、我々も大きな期待を持っているところでございます。 まず最初に、ストロング・ジャパンと日本の自立について茂木大臣にお尋ねいたします。 安全保障環境が緊迫する中、米国の中にも、強い日本、ストロング・ジャパンを求める声があります。日米同盟における日本の主体的な役割への期待が高まっているとも聞きます。昨年のアメリカ大統領選挙でトランプ大統領の当選を大きく後押しした原動力の一つになったと言われる、アメリカの多くの若者を動かした政治活動家チャーリー・カーク氏の存在が挙げられます。 我々は、参政党は、そのチャーリー・カーク氏をまだ日本でほとんど知られなかった段階からスピーカーとして日本に招き、今年九月に御講演をいただきました。そして、その数日後にカーク氏はアメリカで暗殺をされました。世界中で大きな衝撃が走ったわけです。私自身も、トランプ大統領、バンス副大統領、ロバート・ケネディ保健省長官始め閣僚の約三分の一が参列した葬儀に参列してまいりました。改めて、彼の残してくれた、まだ日本は間に合うとのメッセージを胸に刻み、御冥福をお祈りする次第です。 さて、現在、日米双方において、従来の対米依存から脱却し、日本が主体的に国防や外交戦略を担っていくべきとの認識が共有され始めていると受け止めております。特に米国では、トランプ大統領や安全保障専門家らを中心に、これまで以上に強い日本、ストロング・ジャパンを同盟のパートナーとして期待する声が広がっているとも聞きます。こうした状況で、日本が、単に日米同盟に依存するのではなく、主体的に国益を追求する外交へと踏み出す絶好の機会ではないかとも考えます。 このような観点から、自主的な外交、日米同盟を一層深めるために政府としてどのような方針をお持ちか、見解をお聞かせください。
○国務大臣(茂木敏充君) 山中議員、米国での生活も非常に長くて、議会関係者であったり、またオピニオンリーダー、金融界、そしてまた国民が今どういう思いを持っていらっしゃるか、よく御存じであると、そのように承知をいたしております。 国際社会及び日本を取り巻く安全保障環境の変化が様々な分野で加速度的に進んでいる、こういう厳しい国際情勢の中で、これはアメリカに限らず、各国からも日本への期待、高まっていると考えております。 日米同盟、これ我が国の外交・安全保障政策の基軸でありまして、インド太平洋地域の平和と繁栄の礎でもあります。先月行われました日米首脳会談の成果等も踏まえ、日米同盟の抑止力、対処力を一層強化していきたいと思います。これ、日本が相手に一方的に依存をするということではなくて、主体的に取り組むことによって更に強化されるものであると考えております。 また、先般の首脳会談で、力強く推進することを確認をいたしました自由で開かれたインド太平洋、これも二〇一六年、九年前でありますけれど、日本、安倍総理がケニアにおいて提唱して、多くの国々から賛同を得ている取組でありまして、関税に関する日米間の合意についても、日米双方の経済と安全保障を強化すると、こういう取組でありまして、委員おっしゃるように、日本がやっぱり主体的に取り組んでいくんだと、こういう意思であったりとか行動、こういったものは極めて重要だと考えております。
○山中泉君 大臣、ありがとうございます。 日本が主体的に進めていく日米同盟、外交ですね、非常に重要な点をお聞きしまして、安心いたしました。 続いて、対ロ制裁と日本の外交戦略について外務大臣にお伺いします。 現在の対ロ制裁は、アメリカ、EU諸国との協調の下で行われていますが、日本と欧米諸国では、地政学上、エネルギー安全保障、外交問題など、全く異なる環境にあります。特に、我が国はロシアとの間に北方領土、漁業、エネルギー問題を抱え、地理的にもすぐお隣の位置にあります。また、米国内ではトランプ大統領を始めロシアとの関係再構築を模索する動きもある中、日本が従来の制裁一辺倒の姿勢を維持するだけでよいのか。再検討も必要ではないでしょうか。 こうした状況を踏まえ、日本は、EUの制裁に単に追随するだけではなく、独自の、地政学的位置、国益重視の観点から、外交課題を踏まえた主体的な対ロ政策を進めるべきではないのかとも考えております。御見解をお尋ねいたします。
○国務大臣(茂木敏充君) まず、ロシアによりますウクライナ侵略と、これは国際秩序の根幹を揺るがす極めて深刻な課題、暴挙であるということについては委員とも意見を一致するところだと思いますが、そういった中で、我が国は、G7を始めとする国際社会と連携しながら対ロ制裁講じてきたところであります。 同時に、委員御指摘のように、それぞれ地政学的な位置も違うという問題あります。日ロ両国、これは隣国として解決をしなければならない懸案事項、山積をしておりまして、ロシア側と適切に意思疎通をしていくと、こういう必要があると思っております。 北方四島の問題もあります。きちんとこの問題を解決をして平和条約を締結すると、これが日本の基本的な考え方でありますし、また島民の皆さんの墓参の問題等々もあるわけでありまして、そういったことも含めて適切に意思疎通をしていく。 そして、何が我が国の国益にかなうのかと、こういったことを、それは国際社会全体と協調することもそうでありますけれど、日本として独自に何ができるのかと、こういったことも含めて考えていく必要があると思っております。
○山中泉君 大臣、ありがとうございます。やはり日本の国益をまず考えて、そして、かつ国際協調も考え、対ロ制裁も考えていく、非常に心強い言葉だったと思います。 次に、続いてエネルギー安全安定保障とサハリン2についてお伺いします。 ロシアのサハリン島における石油・天然ガス開発プロジェクト、サハリン2は、我が国のLNG輸入の約九%を担う重要なエネルギー供給源です。しかし、国際的な制裁や英国での海上輸送保険の停止が検討されるなど、非常に安定的な供給の継続に不安定が生じています。 政府として、制裁下でのサハリン2の継続的なエネルギー安定確保についてどのような認識を持って、いかなる対応策を講じているのか、現時点での見解を伺います。
○政府参考人(和久田肇君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、英国政府は今月、ロシア産の液化天然ガスに対する海上輸送サービスの禁止措置を導入する方針を発表いたしました。御指摘のサハリン2プロジェクトでございますけれども、地理的に近接するエリアから安定的にLNGが供給されるということですので、我が国としても、供給源の多角化に貢献するものと認識をしてございます。 経済産業省といたしましては、これまでも英国を含むG7各国に対しまして、日本のエネルギー安全保障におけるサハリン2プロジェクトの重要性を丁寧に説明をし、日本の立場について理解を得てきたところでございます。 御指摘のサハリン2プロジェクトも含めまして、海外からの天然ガスの確保は日本のエネルギー安全保障上極めて重要なものであると考えてございます。このため、日本への供給量の安定的な確保に支障を来さないよう、万全を期してまいりたいと考えてございます。
○山中泉君 ありがとうございます。 その次に、続いて国産装備品開発について、小泉防衛大臣にお伺いします。 小泉防衛大臣、大臣御就任、誠におめでとうございます。アメリカでの留学経験もあり、国際経験も豊富な小泉大臣、是非、この国の国防をもう一度、もう一段高い段階に引き上げるべく、我々も大きな期待をしております。 さて、防衛費の増額に伴い米国から高い装備品をたくさん買わされるのではないかというような懸念を持つ声も多く聞かれます。我が国が主体的に防衛力を構築していることが求められると思います。特に、日本には高い技術力を持つ中小企業や地方の製造業が数多く存在しています。国産装備品の開発は、防衛力の強化だけでなく、国内産業の育成や技術革新、さらには地方経済の活性化など、経済安全保障に加えて、日本の経済活性化そのものにも貢献する極めて重要な意義を持つと考えます。 防衛省として、今後、国産の装備製品開発、そして我が国独自の防衛体制の構築にどのようにお考えをお持ちか、御見解を教えてください。
○国務大臣(小泉進次郎君) 山中先生からは私のアメリカ経験触れていただきましたが、先生の御経歴を拝見すると、アメリカで三十六年間お過ごしですから、もう先生にそうやって言っていただくのは余りにも恐縮でございます。 その上で御質問にお答えさせていただきますが、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境の中で、我が国を守るために必要不可欠な装備品としてアメリカしか製造できない能力の高いものを取得することは重要でありますが、あくまでも我が国の所要に応じて主体的に判断してきているものであります。それはこれからも変わりません。 その上で、毎年度の予算における装備品の調達に関して申し上げれば、FMSは全体の一割程度であるのに対して、国内向けの支出については八割程度で推移をしています。その上で、我が国の安全保障の主体性の確保や抑止力の向上、国内産業への経済的、技術的寄与といった観点から、国内の防衛生産・技術基盤の維持強化の必要性は近年一段と高くなっていると認識しています。 具体的には、必要な性能、コスト、スケジュール等の条件を満たした上で、弾薬や艦船といった有事の際の継戦能力の維持と平素からの運用、維持整備に係る改善能力の確保の観点から不可欠なものや、機密保持の観点から外国に依存すべきではないもの、外国からの最新技術の入手が困難なもの、経済的手段による外的脅威の対象となり得るものなどについては、国産による取得を追求すべきだと考えています。 今後とも、委員が御指摘の国内の防衛生産基盤の強化にも十分に配慮しつつ、我が国としても主体的に防衛力の一層の強化を進めていく考えです。
○山中泉君 大臣、ありがとうございます。 これに関連してなんですが、国産の装備品開発を進めると、こういうことなんですが、防衛省としても進める方針であると、こういうことなんですが、ただ、開発コストがやはり高い、サプライチェーンが脆弱であるということ、企業側の高い財務負担などがネックとして指摘されております。特に、地方の中小企業においては、技術力があるところも多いんですが、なかなかやはり参入リスクが高いと、大きいということから、実際の開発や量産には進みづらいというような話も聞きます。 防衛省として、このような課題をどのように認識し、国産の装備品の開発を速やかに進めるための支援策、どのように講じているか、お知らせください。
○政府参考人(小杉裕一君) お答えいたします。 一般に、企業にとっての防衛事業は、高度な要求性能や保全措置への対応に多大な経営資源の投入を必要とする一方で、民生事業と比して必ずしも高い利益を見込めないということから、その魅力が低下し、近年、防衛事業の縮小、撤退が相次いでいたと認識してございます。また、新型コロナウイルスやロシアによるウクライナ侵略等によりまして、防衛産業のサプライチェーンにもリスクがあることが顕在化いたしました。 このような問題意識の下、令和五年以降、国家安全保障戦略等で防衛生産・技術基盤が言わば防衛力そのものと位置付けられたことを踏まえまして、防衛省としましても、これらの基盤の維持強化のための措置をとっております。 具体的には、利益率が低いことに対しましては、品質、コスト、納期に係る企業の努力を反映した利益率やコスト変動調整率の設定など、企業の適正な利益の確保に努めており、また、防衛生産基盤強化法に基づきサプライチェーン強靱化、製造工程効率化、事業承継等といった事業者による取組への財政上の措置をとってございます。それから、優れた技術を有する中小企業やスタートアップ等の新規参入を促進するためのイベントの実施や相談窓口の設置等を実施してきております。 現在、防衛予算の増加やこのような取組を背景に、防衛事業の魅力が一定程度回復し、設備、人員への投資も進みつつあると認識しておりますが、こうした動きを持続可能なものとしていくため、産業界や関係省庁と連携し、しっかりと取り組んでまいりたいと思ってございます。
○山中泉君 ありがとうございます。 この次に、ODAの差別化と国益還元についてお尋ねいたします。 中国は、アジア、アフリカ、南米などにおいて、人、物、資金を大量に投入する物量戦略によって積極的に影響力を拡大しています。無理な貸付けやインフラ支援を通じ進出して、多くの国で中国の存在感は高まっていると言われる中、現地国に対してマイナスの影響を与えているとの指摘もあります。 対照的に、日本のODAは、技術協力、人材育成を中心に、制度づくりの支援などにも貢献しており、高い評価を得てきました。しかし、これまでの支援が国益にどの程度還元されているのか、なかなか分かりづらい。加えて、日本の存在感は相対的にやはり低下している事実も否定できません。 こうした現状を踏まえて、政府としてODAの他国との差別化、国益への還元をどのように両立させていくお考えか、是非これを、具体的な事例と方針をお知らせください。
○政府参考人(西崎寿美君) お答え申し上げます。 ODAは、日本外交を展開するため重要なツールです。ODAを含め日本らしい外交によって相手国の信頼を得ること、そして相手国が経済成長し、購買力を向上することは、様々な日本製品、サービス、農林水産品の輸出を後押しすることにつながります。オファー型協力、民間投資を促す新しいODAの仕組みを使い、各国のニーズに沿った重点投資を行うことにより日本経済へもメリットをもたらすとともに、エネルギー、重要鉱物の安定確保を始めとする経済安全保障等の重要課題に対応してまいります。 具体的に申しますと、本年八月のTICAD9で発表しましたインド洋・アフリカ経済圏イニシアティブの下、ザンビアからモザンビークのナカラ港を経てインド洋とつながるナカラ回廊開発を現在オファー型協力により推進しておりますが、これは同地域への投資促進を通じ、我が国の各種資源に係るグローバルサプライチェーンを強靱化するものです。 また、道路など日本の支援で整備しました質の高いインフラ、資源分野での人材育成など、日本らしい顔の見える開発協力が供与国からも高く評価されております。 引き続き、ODAを活用したグローバルサウスの国々とのきめ細やかな協力を進め、国際社会でのプレゼンス強化や資源の安定供給の確保といった国益にもつなげてまいりたいと考えております。
○山中泉君 ありがとうございます。 次に、OSAの将来的な経済効果と国益についてお尋ねします。 このOSAは、政府安全保障能力強化支援、新しい我が国の防衛装備品を、あるいは関連システムを同盟国、同志国に対して無償で提供する新たな枠組みとして注目されています。 現時点では、主に監視装置、災害対応車両、小型巡視艇、通信装置等の供与が進められていますが、その意義は、単に相手国の安全保障能力の向上だけではなく、今後このOSAが相手国の防衛装備体系における日本製装備品の導入実績として認識されれば、国内防衛産業の振興や輸出の発展にもつながり、将来的な装備輸出市場の開拓にもなると考えられます。 こうした国益の観点を踏まえつつ、現在実施中の支援事例やOSAを今後進めていく方針、方向性をお聞かせください。
○政府参考人(有馬裕君) お答え申し上げます。 政府安全保障能力強化支援、いわゆるOSAにつきましては、二〇二三年の創設以来、計九か国に対する十一案件を決定、実施しております。海洋における警戒監視のための資機材供与のほか、防衛装備移転との連携も実現しており、各国から高い評価を受けております。なお、OSAの案件形成に際しましては、日本製の資機材を積極的に活用することとしております。 今後の方針でございますけれども、まず本年の案件につきましては、既にパプアニューギニア、スリランカ及びマレーシアに対する支援を決定しております。また、これに加えまして、フィリピン、インドネシア、タイ、東ティモール、トンガにおけるOSA実施の検討を行うための調整を行っているところでございます。 厳しさを増す国際情勢の中で、OSAの重要性はますます増しており、外務省としてはOSAを戦略的に強化していく考えでございます。
○山中泉君 ありがとうございます。 時間が思ったよりあっという間に過ぎてしまいまして、幾つか質問があるんですが、ちょっとそこまで行けないとは思うんですが。 その次にお尋ねしたかったことは、ガザ紛争終結に向けた包括的計画、これはトランプ大統領が主導しましてこれを進めていくことで我が国も同意されていると思うんですが、こういった対話と外交による解決、日本は一貫して二国家解決、これを進めているわけなんですね。今後ますます、日本一国では解決できないけれども、こういった同盟国、同志国と連帯して、やはり平和を後押しする、停戦を後押しする、そういうことが必要なんじゃないかというふうに考えております。 質問はその、に関して、中東情勢と日本のエネルギー安全保障、これに関してもお聞きしたかったんですが、かなり迫っておりますので、これ最後の質問というよりも、これ私の御意見として皆様にお聞きしたい、そしてそれは是非関係省庁またお聞きしたいと思うんですが、後ほどですね。 これは国際機関と日本の主権との関係なんです。これは、国連やWHO、EU等の国際機関では各国に対して様々な勧告や合意文書が示される場合があります。 我が国では、憲法上、条約と法律の関係について明文規定はないものの、条約は法律に優位するということが外務省の見解と承知しております。ただ、これらの国際機関は各国の国民から選挙で選ばれた代表ではなく、その決定が国会審議を経ずに国内に影響を及ぼし、日本の主権と国益を損なうのではないかとの懸念も一部に存在します。国連やWHOなど国際機関が示す勧告や条約については、国会での承認を経ないと批准できないと承知はしております。 質問としては、その場合の国際法と国内法との整合性について是非お聞きしたいんですが、お時間はここでおしまいということでございますので、是非、これを私の最後の問いとして、関係省庁、大臣の皆様には今後またお聞きしたいというふうに思います。 どうも今日はありがとうございました。
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。 台湾有事が発生すれば存立危機事態になり得るとした高市総理の答弁が深刻な国際問題になっています。今日、公明党の平木議員からも質問がありました。存立危機事態、日本が攻撃を受けていないのに集団的自衛権の発動で米軍とともに自衛隊が軍事介入し参戦する、そういうことを意味するからであります。 外務大臣に伺います。 中国側がSNSでの発信や日本大使を呼び出しての抗議に加えて、日本への渡航自粛の呼びかけ、また水産物の輸入規制などにも及ぶ中で、外務大臣は中国側に適切な対応を求めるとしています。今日もそういう答弁がありました。しかし、事の発端は高市総理の国会答弁です。 今般の日中関係の悪化の原因は日本側にあるという認識を大臣はお持ちでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) まず、いかなる事態が存立危機事態に該当するかについて、実際に発生した事態の個別具体的な状況に即して政府が全ての情報を総合して判断することになるわけでありまして、こうした説明は政府として繰り返し述べてきたとおりであり、政府の立場は一貫しております。 十一月七日の衆議院予算委員会における高市総理の答弁についてお話ありましたが、この答弁は様々な想定が議論をされる中で存立危機事態の認定について述べたものでありますが、総理は繰り返し、実際に発生した事態の個別具体的な状況に即して、政府が全ての情報を総合的に判断すると明確に答弁をしておりまして、これはまさに政府のこれまでの見解に即したものだと考えております。 また、総理は、存立危機事態を法律上の定義として、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生することが要件とされており、武力攻撃が発生していない場合に存立危機事態と認定することはないとの一貫した政府の方針を申し述べたものだと、そのように私は理解をいたしております。
○山添拓君 いや、私が伺いましたのは、今回日中関係の悪化があると、その発端はどこかということを、認識を伺ったんですね。高市総理の答弁前にはなかった反応が明らかに起こっていますよ。金井局長が中国に出向いていったのも、日本側に原因があるからこその対応でしょう。 集団的自衛権、存立危機事態と称して集団的自衛権の行使を容認した安保法制というのは憲法違反です。歴代政権の憲法解釈をも踏みにじったもので、今回の事態というのは、私は安保法制の危険を浮き彫りにしたと言えると思うんです。ですから廃止すべきだという主張は重ねて訴えたいと思いますが、しかし、その安保法制を強行した安倍元総理でさえ、在任中に高市氏のような発言はしておりません。台湾有事は日本有事などと述べたのは退任後のことです。 政府の答弁も調べてみました。資料二枚目を御覧ください。今年五月二十二日、当委員会です。沖縄の風、伊波洋一議員が質問されています。安保法制の国会審議で台湾海峡における武力紛争を存立危機事態の想定として説明したことがあったかという問いに対して、内閣官房の答弁ですが、審議に当たって存立危機事態に該当し得るケースとして台湾有事の事例を挙げて説明してはおりませんと答弁し、また、安保法制に先立つ安保法制懇の議事要旨にも台湾有事に関する記載はなかったと述べています。 外務大臣に伺います。 大臣御自身も、台湾有事で存立危機事態などと閣僚の立場で述べたことはないはずです。先ほどの御答弁の中にも高市総理のような答弁は含まれておりませんでした。果たして、総理の答弁を、これまでと変わらないと、こう擁護できるんですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 先ほどの答弁の中で、私がそういった台湾有事について言及したということはないというのは、今のあれで分かると思います。 それからまた、平和安全法制に対する考え方は御党と全く見解を異にしております。そして……(発言する者あり)いや、指摘されたことでありますから。 それから、日中のアジア局長級協議、これは交互に今までも予定してやっておりまして、前回が日本で開かれたと、今回は中国で協議を行ったということでありまして、わざわざ今回の事態が起こったので中国に出向いたと、こういう御指摘は当たらないと考えております。
○山添拓君 いろいろおっしゃるけど、聞かれたことには一貫してお答えになっていただいておりません。いや、大体、高市総理は、今後は慎むとおっしゃったじゃありませんか。適切な答弁でない、そういう踏み込みを自覚されたからこそ今後は慎むとおっしゃっているんだと思いますよ。 安保法制について立場が違うと、見解が違うとおっしゃいました。それはそうだと思います。では、同じ見解にあるはずの例えば石破前総理、自民党の、台湾問題でこの場合はこうと政府が断定することは歴代政権が避けてきたと、こう述べていますよ。台湾海峡をめぐる懸念があっても日本の対応について公言してこなかったのが、これまでの政府の立場だと思います。 外務大臣、改めて、この答弁はやっぱり撤回すべきじゃありませんか。
○国務大臣(茂木敏充君) どうしても食い違う部分が出てくるんですが、石破前総理のインタビュー記事の件を取り上げられたんだと思うんですが、同じ党に属しているにしても、それぞれ議員として見解というのをお持ちでありまして、それにつきまして私がコメントすることは差し控えたいと、こんなふうに思っております。
○山添拓君 石破さんが言ったかどうかじゃなくても構いませんよ、では。少なくとも茂木大臣も、台湾有事で存立危機事態などということを、特定の地域を挙げたり、あるいは特定の相手方の対応を挙げたり、そうして事態認定をし、つまり武力行使に及ぶケースを具体的に挙げるなどということはされてこなかったはずです。 高市総理の答弁は、これまでの政府の姿勢と果たして同じですか。私はそうは言えないと思いますよ。
○国務大臣(茂木敏充君) 先ほども答弁させていただいたんですが、もう一度同じ答弁をしてよろしいでしょうか。それとも、何というか、同じ答弁をするなら要らないと言うならしませんが。(発言する者あり)いや、違う、同じ答弁になりますので、多分。やりましょうか。
○委員長(里見隆治君) 大臣、答弁を続けてください。
○国務大臣(茂木敏充君) はい、失礼しました。 総理の答弁、これは様々な想定を議論する中で存立危機事態の認定について述べたものでありますが、総理は繰り返し、実際に発生した事態の個別具体的な状況に即して、政府が全ての情報を総合的に判断すると、私も隣の隣の席にいましたが、このことは明確に繰り返して答弁をされていたと承知をいたしております。
○山添拓君 様々な想定とおっしゃいますけれども、かなり具体的に踏み込んだ、武力行使に至る事態を殊更想定した答弁をされた、それが問題を引き起こして大きくしております。私は、それ自体が外交的な失態と言わざるを得ないと思います。かつ、こうしていろんな適切な対応を求めるとおっしゃるんですが、ではどうやってこの事態を打開していくのかということが示されていないと思います。 台湾問題というのは、台湾住民の自由に表明された民意を尊重し、平和的に解決されるべきです。中国の台湾に対する武力行使や武力による威嚇が許されないのは当然です。同時に、米国や日本が軍事的に介入することもあってはなりません。この立場での外交努力こそ必要です。 外務大臣は先日、当委員会の所信表明で、視野の広い外交を展開すると述べました。自らの答弁に固執する余り日中関係をこれ以上悪化させるのは、私は視野の狭い姿勢だと思います。改めるように外務大臣から総理に進言されるべきじゃありませんか。
○国務大臣(茂木敏充君) 大臣所信におきまして、力強く、視野の広い外交を展開すると、こう申し上げましたのは、ロシアによりますウクライナ侵略、さらにはガザ情勢を始めとする中東情勢が緊迫化をすると、さらには、海洋安全保障であったり、また重要鉱物を含めます経済安全保障、様々な問題、新しい状況、これまでにない複雑、そして厳しい安全保障環境に直面をする中で、これまでどおりの外交といいますか、それを継続する中で、更に視野を広げて様々な活動を展開してまいりたい、そういう趣旨で申し上げたところであります。
○山添拓君 ですから、この高市総理の答弁によって関係悪化を招くような事態に対しては、視野を広げて答弁を撤回する、そういう姿勢が必要だと私は思います。 二〇〇八年の日中共同声明では、日中の双方は互いに協力のパートナーであり、互いに脅威とならないと合意しています。これは、双方が緊張と対立を悪化させるような行動を自制すべきという意味です。両国で確認され、維持されている合意に基づいて冷静な対話を行うべきだということを重ねて指摘したいと思います。 台湾有事をめぐる問題は、この間の一連の経過を見ますと、私は、平和と安定のために求められているのは、軍事的抑止力の強化ではなく、まともな外交ということをよく示していると思います。 ところが、総理は所信表明演説で、軍事費GDP比二%への前倒しを表明し、安保三文書に基づく大軍拡を加速しようとしています。 防衛大臣に伺います。 防衛省が八月末に公表した来年度の概算要求は八・八兆円余りでした。莫大なものですが、しかし、GDP比二%の水準ではありません。ところが、十月二十四日の総理の所信表明では、今年度中に二%と言い、安全保障環境の悪化が理由だとしています。二か月足らずで何が変わったんでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) まず前提として、まるで中国は外交やっていて、こちらは軍事やっているみたいな、そういった言われ方は全く違うと思います。 この防衛費につきましても、透明性を高く、こちらとしては国内にも対外的にも説明をしている一方で、中国の防衛力、軍事費の増強、しかもその不透明さがあることは否めません。 こういった中で、我々は、安全保障環境の変化が様々な分野で加速度的に生じている中で、我が国として主体的に防衛力の抜本的強化を進めています。そのために、政府として、まずは現在の取組を加速すべく、現行の安全保障戦略に定める対GDP比二%水準について、補正と合わせて今年度中に前倒しして措置を講じることといたしました。 来年度の安全保障関連経費については、今は予算編成の作業中でありますから差し控えますが、防衛力の抜本的強化に係る事業については、現行の防衛力整備計画などに基づいて編成していく方針であります。
○山添拓君 結局、八月末から十月二十四日までの二か月に何があったかということはおっしゃらないんですよ。 この間あったのは、例えば九月十九日、防衛力の抜本的強化に関する有識者会議の提言です。GDP比二%の目標、国家意思を示すものとして重要などと数字ありきの議論を誘導しています。大臣が繰り返しお述べになっている戦い方の変化、速さ、これも提言で強調されたものでした。 そして、GDP比二%を求めてきた米国トランプ大統領との首脳会談を控えて、これ言われたから上げたと言われないように先んじて国会で表明した、事実の経過としてはそうなっています。 大臣は衆議院で、我が党の田村智子委員長がミサイル列島化の現実を批判したのに対して、あたかも、日本が自制が利かず、我々が軍備を増強しているとレッテルを貼るのは基本的な認識として違うと、こういうふうに答弁されました。 しかし、軍事費をかつてなく急増させ、従来持てないとしてきた敵基地攻撃能力の保有にまで進んでいるのは事実です。これは、明らかな軍備の増強です。 大臣に伺いますが、安全保障のジレンマと言われるように、軍事対軍事の対抗は終わりがありません。むしろ緊張を高め、安全保障環境の悪化を招きます。そのことをどう認識されていますか。
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、先日の衆議院で御党の田村委員とのやり取りを御紹介いただきまして、ありがとうございます。改めてそのとおりだと思います。 ミサイル列島と御党は言いますけれども、そういったことは私はやはりミスリーディングだと思っていまして、やはり、不透明な軍事費の増強などを続けている中国の動向というのは、正確に国民の皆さんにも御理解をいただく中で、適切な防衛力を自前で整備していく必要性はこれからも変わらないというふうに思っています。 そして、この必要な防衛力の整備をすることがむしろ何か緊張を高めるのではないかというふうにお話をされますが、むしろ、必要な抑止力がなければ、緊張を高めたり、また誤ったメッセージを伝えかねない。つまり、今行っていることは、我が国に対する武力攻撃そのものの可能性を低下させるという意味においても、必要な抑止力と対処力の整備は不可欠だと考えています。
○山添拓君 結局、安全保障のジレンマに対する認識は示されないんですよね。 今の大臣のお話でいいますと、相手が軍備を強めれば強めるほど日本も追い付け追い越せと、そこまで軍拡していくという道理になります。(発言する者あり)いや、そういう話なんですよ。よく聞いていただきたいんですよね。だって、どこで打開するかという話をされていないんですから。 だったら、大臣に聞きますよ。そうしたら、GDP比二%になったら、前倒しすれば軍拡競争は止まるんですか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 今日は先ほど石先生が、中国について御存じですから、かなり正確なことを言っていたと思いますけれども、やはり我々としてはやるべきことは着実にやらなければいけないと思いますし、中国がどのような活動を我が国周辺でしているか、そして、山添先生含め共産党の皆さんは、日本の防衛力の整備のみを、あたかも周辺の国は全く防衛力や軍事費の整備を強化していないかのごとくお話をされていますが、全くそんなことはありません。 そして、安全保障のジレンマについて一般論として触れますと、この安全保障のジレンマを防ぐ上で重要なことは、諸外国に対して自国の安全保障政策の具体的な考えを明確にし、透明性を確保することであります。つきましては、この諸外国に対し自国の安全保障政策の具体的な考え方を明確にし、透明性を確保する、このことにおいて私は、今、中国の軍事力の透明性と、そして諸外国に対する安全保障政策を説明をするという取組において、私は、共産党の皆さんが、まるで我々日本が透明性がなく、そして安全保障政策を諸外国に対しても説明をしていないというのは全く、三文書も含めてこれだけ詳細に世の中に、内外に示している中で、私はその指摘は全く当たらないと思っております。
○山添拓君 いや、どこにどれだけの弾薬を持ち、あるいはミサイルを配備するのかと、その説明だって十分されていませんよ。日本の国内で透明に説明なんか到底されておりません。 例えばですね、(発言する者あり)いや、今、私が質問しているんです。米国製の巡航ミサイル、トマホークが海上自衛隊基地に配備されようとしている横須賀市、十二日、八つの市民団体が配備反対を国に求める請願書三万九百四十二筆の署名とともに市議会に提出しました。大臣の御地元でもあります。 先制攻撃に用いるトマホークを持つなどあり得ない、そういう声は現に起こっていますよ。大臣、どう認識されていますか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 先ほど山添先生が、どこにどれだけの弾薬庫があって、どれだけの弾がとか、まさにそういった具体的な自衛隊の運用などに関わることが詳細に明らかにすることが我が国の利益にならない、それは安全保障の常識ではないでしょうか。そして、では、中国はどこにどの武器が配備されているかを透明性高く言っているんでしょうか。全く言っておりません。 そして、そのことを踏まえた上で、それでもなお、日本の今安全保障環境が厳しくなる中で、適切な抑止力と対処力を強化していく必要性を透明性高く国民の皆さんに説明することは重要だと考えておりますので、今全国で長射程のミサイルの全国的な配備に対しての様々なお声を紹介をいただきましたけれども、防衛省・自衛隊の施策にかかわらず、政府の取組や政策に対して国民の皆さんの様々な声に対して耳を傾け、向き合って、それでもなお必要なことを説明をするというのは政府として当然のことであります。
○山添拓君 結局、大臣の地元で上がっている声に対しての認識について答弁はありませんでした。 私、大臣がそうして防衛力の整備、強化が必要だと、抑止力、対処力の強化だと、必要なことはやっていくんだと。いや、私たちも中国側に対して例えば軍事的な威嚇はやめるべきだと、こう申し上げておりますし、その覇権主義的な南シナ海、東シナ海での行動に対して抗議も直接行っていますよ。しかし、それに対して軍事対軍事で対抗していけば緊張関係は高まるばかりだということを申し上げているんですね。 その際に、私は、大臣がこの間、国会で答弁されている姿勢で極めて気になることがあるんですよ。所信表明でも述べられた防衛力変革推進本部会議、その第一回の会合で大臣は、あらゆる選択肢を排除せず、これまでにないスピード感で積極果敢に議論、そして決断と、こう述べています。 あらゆる選択肢を排除せずというのは、どういう意味ですか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 言葉のとおり、日本の平和とそして独立と主権、また領土、領海、領空を守り抜き、隊員一人一人の、また家族の命も守り、そういったものを全て成し遂げる上で必要な要素についてあらゆる選択肢を排除せずに検討する、これは当然のことだと思います。
○山添拓君 私は、それは実力組織である自衛隊を預かる大臣の言葉としては違和感しかありません。大臣の発言には憲法九条がありません。専守防衛もなければ必要最小限度という言葉もありません。自衛隊の装備や運用があらゆる選択肢を排除せず何でも検討できると無原則にお考えであるとすれば、これは大臣の資質が問われる問題です。 防衛大臣、おとといの会見では、非核三原則を政策上の方針として堅持、こう述べました。しかし、非核三原則というのは全会一致の決議で国会が表明してきた国是です、国際公約です。単なる政策上の方針ではありません。ここでもあらゆる選択肢を排除しないかのように検討されているのかもしれませんが、これは時々の政府の一存で堅持したりしなかったり、そういう性質のものではないと思います。 外務大臣、認識を伺います。
○国務大臣(茂木敏充君) 政府としては、非核三原則、これを政策上の方針として堅持をしております。 その上で、この三原則の中の持ち込ませず、これにつきましては、二〇一〇年、当時の岡田外相によります答弁を引き継いでいく考えであります。
○山添拓君 民主党政権時代のことを出されるんですけど、その民主党政権のときも、自民党政権になっても、安倍さんも菅さんも岸田さんも石破さんも、広島、長崎平和祈念式典では非核三原則を堅持すると述べておられますよ。堅持と表明されなかったのは高市総理です。広島県被団協箕牧智之理事長、怒りを覚えている、長崎原爆被災協田中重光会長、怒りが腹の底から沸いてくる、広島県湯崎知事、当然守るべきもの、長崎県大石知事、到底受け入れることはできない。 被爆地と被災者が、被爆者と被爆地が求めているのは核抑止からの脱却です。核を持ち込ませて核抑止を強めることではありません。非核三原則の見直しの検討は即刻中止すべきだと考えますが、外務大臣、いかがですか。
○国務大臣(茂木敏充君) そういった見直しの検討が進んでいると、そのようには承知をいたしておりません。
○山添拓君 では、引き続き堅持すると、この場で明言いただきたい。
○国務大臣(茂木敏充君) 政府としては、非核三原則、これを政策上の方針として堅持をしております。
○山添拓君 今後も堅持されますか。
○国務大臣(茂木敏充君) 堅持をしております。
○山添拓君 今後堅持すると約束されないんですよね。 私は、この間の軍事費の増額や安保三文書改定の前倒し、原子力潜水艦の導入や非核三原則の見直し、憲法も国是も、そして被爆者の思いも踏みにじるような、これは権力の暴走と言うほかない事態だと思います。それは断じて許されない、このことを指摘して、質問を終わります。
○委員長(里見隆治君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後二時四十八分散会