厚生労働委員会 第5号
- 発言数
- 334 件
- 登壇者
- 30 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2025/11/26
会議録
○大串委員長 これより会議を開きます。 第二百十七回国会、内閣提出、医療法等の一部を改正する法律案並びにこれに対する鬼木誠君外二名提出の修正案及び岡本充功君外一名提出の修正案を一括して議題といたします。 この際、お諮りいたします。 原案及び両修正案審査のため、本日、政府参考人として文部科学省大臣官房審議官松浦重和君、大臣官房審議官坂下鈴鹿君、厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官森真弘君、医政局長森光敬子君、健康・生活衛生局長大坪寛子君、医薬局長宮本直樹君、職業安定局長村山誠君、社会・援護局長鹿沼均君、老健局長黒田秀郎君、保険局長間隆一郎君、政策統括官原口剛君の出席を求め、説明を聴取し、また、会計検査院事務総局第二局長岩城利明君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大串委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○大串委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。根本拓君。
○根本(拓)委員 自由民主党の根本拓です。 本日はまず、公的データベースにおける仮名化情報の利用、提供についてお伺いします。 今回の改正は、国が保有する様々な医療、介護関係のデータベースの仮名化情報の利用、提供を可能にする改正を含むものです。 では、なぜこれが必要になっているのか、この意義は何か、お伺いします。
○栗原大臣政務官 お答えを申し上げます。 公的データベースは、これまで匿名化情報が提供されてきたところでございますけれども、匿名化情報では患者属性に応じた精緻な分析を行う上で限界がございまして、このため、より有効性が高い仮名化情報の利用が求められているということでございます。 また、仮名化情報の場合、例えば希少疾病名など、性別や年齢と組み合わされることによって個人の特定につながり得る情報を提供時に改変する等の修正作業が基本的に不要となります。これによりまして、正確かつ詳細な解析を行うことができるようになると考えておるところでございます。 このように、仮名化情報を用いることによりまして、有効な治療法や創薬、医療機器の開発など、医学の発展にこれまで以上に寄与することができるようになると考えているところでございます。
○根本(拓)委員 ありがとうございます。 まさに、仮名化情報を使うことで、これまで取れなかった情報を取ることができ、精緻な分析を行うことができるということだと思いますけれども、この仮名化情報の利用というのは、申請があった場合、相当の公益性がある場合に認めることとされていて、利用目的や内容に応じて必要性やリスクを適切に審査することとされています。 それでは、相当の公益性がある場合とはどういう場合なのでしょうか。例えば、新薬の開発だとか医療機器の開発、これは利用する主体の営利活動にも使われる、ある種の営利目的があるということだと思うんですけれども、こういう場合でも相当の公益性があるということになるのでしょうか。お願いします。
○森政府参考人 相当の公益性がある場合についてのお尋ねでございます。 委員御指摘の、例えば、新薬、医療機器を開発する民間企業が医療分野の研究開発に資する分析等を行う場合については、公益性を有する業務として認めるものとして今考えているところでございます。 一方で、特定の商品やサービスに関する広告、宣伝といったものに用いる場合については、公益性を有する業務としては認めないということを想定しているものでございます。 相当の公益性は、社会の情勢により変動し得るものでございますが、その判断に当たっては、当該データの利活用が医学の発展を通じて国民保健の向上に資するか否かという点を軸として、個々の事例に即して総合的に判断する必要があるというふうに考えているところです。
○根本(拓)委員 ありがとうございます。 要は、広く国民に裨益する場合であれば、それが営利活動の一環だったとしても認められ得る、それは当然、個別具体的に判断するということだと理解しました。 そういった利用目的や内容に応じて必要性やリスクを適切に審査するということを書かれているわけですけれども、これは具体的にどうやって行うのか、教えていただけるでしょうか。
○森政府参考人 具体的な審査の観点でございますけれども、仮名化情報の提供の可否においては、あらかじめ審議会の意見を聞いた上で、適切に判断することとしております。 その際、研究開発の観点から、一定の審査の予見性をきちんと確保できるようにしていきたいというふうに考えております。委員御指摘のように、やはり、事前にある程度分かっていないと、きちんとした申請もできない、それから審査に時間がかかってしまうということになってしまいます。 そういった観点から、今回、幾つかあるデータベースの情報連携基盤というのをまず構築した上で、複数のデータベースを利用を希望する研究者や企業等からの利用申請を一元的に受け付けていく、それから、各データ提供の可否の審査を共同してやって、共同化という形で一貫した審査体制というのを構築していきたいというふうに考えております。
○根本(拓)委員 ありがとうございます。 今まさにおっしゃっていただいたとおり、データベースが今までは幾つも、今も幾つもあって、申請をそれ一つ一つにやらなければいけなかった。これが大変負担になっているということを研究に携わっている方からも聞いておりましたので、これを一元的にできる、これはすごく大きいのではないかと思います。これは是非とも進めていただきたいなと思っております。 また、審議会で審査をするということですけれども、仮名化ということになると、匿名化よりもより慎重な検討をすることになって、その審査に時間がかかってしまうのではないかという懸念もあるのではないかと思います。 事前に基準をある程度決めておくことで予見可能性を確保する、これもとても大事だと思いますし、プライバシー保護がすごく重要であること、これは疑いがないんですけれども、そのプライバシー保護を重視するが余り審査に時間がかかってしまって、本来ならもっと早く薬とか医療機器を開発できたのに、審査に時間がかかった結果、それを始められなくて日本の国際競争力がそがれてしまう、他国に後れを取ってしまう、こういうことになってしまっては元も子もないので、是非そこはバランスを取っていただいて、審査のスピードもすごく重要だという意識の下で、体制の充実、基準の策定を含め図っていただきたいと思っております。 続いて、利用者、利用する主体について伺いたいんですけれども、審査の過程で、利用する主体、申請者がどういう人なのかという、その利用者の適切性についても審査をするのでしょうか。 例えば、外国法人であったり、特定の国の影響下にある利用者である、申請者がそういう特定の国とつながりのある人であるといったようなことは今考慮されることになっているのでしょうか。
○森政府参考人 利用者の審査に関してでございます。 現在の匿名化情報に関する審査においても、提供申出者だけでなく、実際にデータを扱う者全員に関する氏名、所属機関、利用場所、取り扱うデータの種類、担当する業務等を確認することになっているところでございます。 匿名化情報の提供に当たりましては、データの取扱区域は、一部を除き、日本国内に限定するということとさせていただいております。 今後、仮名化情報を提供していく際にも、仮に不適切な利用が行われた場合に、立入検査や是正命令等の権限が適切に行使できるかという観点から、データの利用主体それから取扱区域等について審査していくことを想定しております。
○根本(拓)委員 情報が海外に不当に流れていかないか、利用されないかということについては一定の手当てをしていただいているということだと理解しましたけれども、それだけで十分かということはよく考えていく必要があるのではないかと思っています。 今、主体の、誰が利用するかという個人の情報を一定程度把握するのと、あと、国内利用要件というのをつけるということだと思いますけれども、そもそも、仮名化情報というのは、有用性が非常に高い一方で、その二次利用を許すことによるリスクというのも匿名化情報に比べて高くなる、大きくなるということだと思っています。 こういう重要な情報が日本と価値観が相入れない国の影響力の下にある主体に簡単に流出する、利用されてしまうということになると、その貴重な情報というのがその外国企業に利用されて、危険な形で利用されてしまったり、若しくは、本当だったら日本が開発できる薬とか医療機器をその外国が先に開発してしまう、そういう形で、日本人だとか日本の安全が損なわれたり、日本の産業競争力が阻害されてしまうということがある。それによって日本の国益が損なわれてしまうおそれがあるのではないかというように危惧しています。 この点、海外の法制というのを見てみると、例えば、EUでは、EUの医療データ利活用のためのデータスペースであるEHDSというのがあるんですけれども、これは、外国法人がこれを利用しようとする場合は、その外国法人が設立された国の医療データをEUの法人が利用できる場合に、EUのデータベースをその外国法人も利用できる、こういう相互性というものが、相互アクセスですね、レシプロカルアクセスと言うと思うんですけれども、が認められている場合でなければ、外国法人はEHDSを使うことができないということになっています。 また、アメリカのエグゼクティブオーダー一四一一七という規則は、中国、ロシアや、それらの影響下にある者に対して医療データなどの機微な個人データが提供されるということを制限しています。 こういった海外の法制も是非分析をしていただいた上で、いわゆる経済安全保障的な観点から、日本人の安全だとか日本の産業競争力が損なわれないような運用をしていくべきなのではないかと考えますけれども、この点についていかがでしょうか。
○森政府参考人 外国法人等が利用する場合の相互アクセスについてでございますが、委員御指摘のとおり、このデータベースに格納されるデータというのは、当然、日本人のものでございます。日本国民に十分に裨益があるものでなければならないというふうに考えているところでございまして、そういった点で、今後、仮名化情報に係る運用というのは詳細を検討していくことになりますが、確かに、外国企業が一方的に利益を得るような利用とか、日本の産業競争力の低下などの懸念が生じないように、必要に応じて諸外国の制度や仕組みも参考にしながら、公平かつ適切な運用に努めてまいりたいというふうに考えております。
○根本(拓)委員 是非、その点の検討を詰めていただけると、これは本当に、医療データというのは、海外でも、国の、国民の安全に関わったり、若しくは産業競争力に非常に影響する、そういう極めて貴重なデータだという認識を持たれていますので、そういう観点から、あるべき運用、基準について検討いただければと思っています。 さらに、この改正では、提供されたデータについてはクラウドの情報連携基盤上で解析等を行うとされておりますけれども、解析ソフトの持込みについてはどう対応するんでしょうか。利用者が利用したい解析ソフトによってはデータが扱えない、そういう解析ソフトが使えないといったこともあるんでしょうか。この点について是非教えていただければと思います。
○森政府参考人 データの解析に関して、ソフトウェアはどういうふうに使えるのかということでございます。 仮名化情報を提供する場合に、その利用目的、利用方法等に必要な制限というのを付すこととしております。 その一環として、解析に当たっては、クラウド上にある情報連携基盤上でのみ解析を行えるようにしていきたいというふうに考えております。データ自体、そのものを第三者には提供しないことを基本とする予定で考えております。 その上で、データ利用者が情報連携基盤の解析環境に持ち込む解析ソフトウェアについては、リスクや必要性に応じて持込みの可否等の審査を行う必要があるというふうに考えております。利用者のニーズも踏まえつつ、ガイドライン等で適切な審査基準を定めていきたいというふうに考えております。
○根本(拓)委員 審議官、ありがとうございます。 リスクのある解析ソフトが使えないようにしなければいけない一方で、開発に必要な解析ソフトがその基準にはじかれてしまって利用できないということになってしまうと、これは情報を取れる意味がなくなってしまうので、そういう観点から、技術の発展、ソフトの発展に遅れないように是非進めていただければと思っております。 医療、介護データというのは、本当に日本の産業競争力を上げていくための資産であって、このプライバシー保護を留意しなければいけないんですけれども、一方で、これをどれだけ効果的に活用できるかということが日本の関連産業の将来に影響すると思っています。 今回の法改正は非常に重要ですけれども、それ以上に今後の運用がとても大事であって、それに当たっては、今日いろいろ指摘させていただいた経済安全保障的な観点も含めて、そこを考慮いただいて、是非力を入れて進めていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 続いて、医師偏在の問題についてお伺いします。 今回の法改正では、医師偏在是正に向けた総合的な対策というのが含まれております。これまでも医師偏在是正については取組がされてきたところですけれども、これまでどのような取組をしてきて、それでどのような効果が生じてきたんでしょうか。それを踏まえた上で今回の改正があるということだと思っているんですけれども、これまでの取組を踏まえて、今回の法改正のポイントというのはどこにあるのか、すなわち、今まで何が足りなくて、この法改正によって何が実現できるのか、この点について是非お伺いできればと思います。
○栗原大臣政務官 医師偏在是正に関してでございますけれども、その取組は、これまで大学医学部定員における地域枠の設置を含む医師養成過程での取組、また、都道府県による医師配置調整など、医師確保計画に基づく取組を進めてきたところでございます。 その結果、医師少数県の若手の医師数が医師多数県と比べて増加しましたほか、令和二年から令和五年までの医師確保計画で、四割近くの医師少数県及び三割近くの医師少数区域において目標医師数を達成するなど、医師の偏在対策については一定の効果が見られていると考えております。 一方、全年齢での医師数について見ますと、医師少数県における医師数の増加は僅かであったこと、また、都道府県内の医師の偏在は十分に解消されていないこと、そういったことを踏まえまして、様々な取組を組み合わせた総合的な対策の実施や、中堅、シニア世代を含む全ての世代の医師へのアプローチ、そして、従来の僻地対策を超えた取組の実施という基本的な考えに基づきまして、昨年末に医師偏在の是正に向けた総合的な対策パッケージを策定いたしました。取組の一環として、改正法案を提出したものでございます。 パッケージの中では、重点的に医師を確保すべき区域における、診療所の承継、開業支援、医療の手当の増額、医師の勤務、生活環境改善などの経済的インセンティブ、主に中堅、シニア世代等の医師を対象にしたリカレント教育や全国的なマッチング機能の支援等を組み合わせまして、総合的に対策を進めることとしております。 今後とも、都道府県や関係者と一層連携しながら、実効性ある取組となるよう努めてまいりたい、このように考えております。
○根本(拓)委員 包括的な御説明ありがとうございます。 今おっしゃっていただいたことの中にもありましたけれども、今回の医師偏在是正に向けた対策の一つとして、経済的なインセンティブということが挙げられております。私としては、これは、地域の実情に応じて、様々なモデルを取り込めるような制度設計にしていただきたいなと思っています。 例えば、私の地元で聞いているのは、今後、そういう医師偏在地域に医師を送る場合に、地域の基幹的な医療機関が、重点医師偏在対策支援区域において、例えば、診療所だったような建物を借り受けて、週に一日ぐらい医師を派遣するようなことも考えていると。 すなわち、個人の開業ではなくて、派遣元の医療機関が存在していて、診療所となる土地建物というのは、所有権取得ではなくて賃貸という形の取得で、常駐ではなくて週に何回か開業したりするというような場合においても、それが当該医療機関にとって経営上受け入れられるものであるというような、派遣元となる医療機関への支援というものも検討いただきたいなというように考えております。 こういった、地域の実情に応じた経済的インセンティブの出し方、こういうものも今検討されているのかどうか、この点について最後にお伺いできればと思います。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 まず、対策パッケージにおきます経済的インセンティブにつきましては、重点的に医師を確保すべき地域において、令和六年度補正予算に盛り込み緊急的に先行して実施しております診療所の承継、開業支援事業や、それから代替医師確保等の医師の勤務、生活環境改善の支援や、医師を派遣する派遣元医療機関の支援などを令和八年度予算編成過程において検討するということとしております。 このため、例示いただいたケースについて、具体的に個別にどのような支援ができるかということをお答えすることは難しい状況でございますが、引き続き、関係者の御意見を伺いながら、地域の実情に応じた様々なモデルを取り込めるような、実効性のある取組を進めてまいりたいと考えておるところでございます。
○根本(拓)委員 是非その方向でお願いいたします。 以上です。終わります。ありがとうございました。
○大串委員長 次に、安藤たかお君。
○安藤(た)委員 本日も発言の機会をありがとうございます。 まず第一問目は、構想区域、二次医療圏の設定についてでございます。 これは都病協の猪口会長もよく言われていることでございますが、二次医療圏は医療の完結性を目指す地域であります。区域の見直しに当たっては、人口が大きな指標となっています。大都市圏においては、高度に整備された交通インフラにより、全体が一つの巨大な生活圏として機能しており、アクセスが非常によいという特性がございます。こうした現状を踏まえると、現在の二次医療圏の区域設定は、社会環境の変化を十分に反映し切れていないと考えております。 東京都の場合、二次医療圏単位で見れば、患者の流入や流出が多いものの、都全体では一定程度完結していることが分かっております。これは、現在の二次医療圏の区切りが、大都市圏の真の医療需要の圏域として狭過ぎることを示唆しているのではないでしょうか。広域連携を前提とすることで、重複投資を回避して、機能分化を促進できるため、医療経済的にもメリットがございます。 一方で、人口が少ない、医療提供の確保が困難な地域では、当該区域内での連携、再編、集約化ではなく、近隣に隣接する区域との合併等も含めて検討を必要とすることも言うまでもありません。 ついては、大都市圏における区域設定の柔軟化と、過疎地域における区域の再編について、国としての見解と、都道府県の判断をどのように容認して後押しするか、具体的な支援対策があったら教えていただければ幸いでございます。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 まず、議員御指摘の構想区域や二次医療圏につきましては、これまでも、都道府県が地域の実情に応じて設定し、構想区域ごとに将来の必要病床数に係る推計や取組というのを行っている状況でございます。 新たな地域医療構想においては、二〇四〇年頃に向けて、人口の構造や医療ニーズの変化の地域差が拡大するということを踏まえますと、地域ごとに対応すべき課題や取組の在り方が異なると考えております。また、御指摘ありました、特に大都市とその周辺、地方都市では、医療需要の状況や患者の医療へのアクセス等の違いもありまして、構想区域の設定でも考慮すべき点が異なると考えているところでございます。 このため、引き続き、都道府県を中心に、地域の関係者が協議を行い、地域の実情に合わせた構想区域の設定など、点検、見直しを進めていただきたいと考えております。 こうした新たな地域医療構想における構想区域の在り方につきましては、本法案が成立した場合、ガイドラインを検討する際に、関係者の意見も踏まえて、御指摘の点を入れ込んだ形で検討を進めてまいりたいと考えておるところでございます。
○安藤(た)委員 どうもありがとうございました。 アクセス時間というのが一つのキーワードになります。どうかよろしくお願いいたします。 次に、二問目でございますけれども、地域医療構想における必要病床数についてでございます。 新しい地域医療構想における必要病床数の算定に当たっては、受療率の低下を組み込んで計算する方法と認識をしております。従来の算定方法で生じていた事態との乖離が是正され、病院が持つ実務感覚と合致していくのではないかと期待しております。 一方で、必要病床数の算定は、病床の地域差の是正、それから均てん化を目的としているため、東京の区中央部のように大学病院本院や高度で大規模な病院が集中する地域の過剰病床は是正できません。実際、島嶼を除く東京都内では一定程度の入院医療が完結しておりますが、医療圏単位で見ると病床が不足と算定している区域があります。そのような区域でも病床稼働率は低下しており、病院の実感としては病床が充足しているという状況があります。 このような場合に新しい病院を誘致してしまったという経験を踏まえて、東京都では、令和六年度そして七年度の病床配分は休止という対応が取られました。地域医療構想の実現に向けた取組を円滑に進めるためには、算定結果である必要病床数をベースとしつつも、都道府県が地域特性の事情に基づき、増床の実質的な必要性を判断し、病床配分を休止したり調整したりといった対応を取ることが重要になると思っております。 国として、都道府県による柔軟な判断をどのように評価し、後押ししていくのか。特に、増床に当たっての地域での取扱いについて都道府県の裁量権をどのように位置づけるのか。地域の実情に合った配分を実現するための支援策や柔軟な運用についての方針をお聞かせいただければ幸いです。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 まず、大都市圏に起きる過剰病床地域の是正、これについての都道府県を後押しする仕組みということでございますけれども、まず、必要病床数を踏まえた増床について、本法案においては、既存病床数が基準病床数を上回っている病床過剰地域や、許可病床数が将来の必要病床数を上回っている地域において、地域の実情に応じて、必要な医療機関に地域医療構想調整会議への出席を求めるということができる、また、既存病床数が基準病床数に達していない場合であっても、将来の必要病床数を超える増床などは地域医療構想調整会議で認められた場合に許可するということ、これを可能とする措置を講じておりまして、こうした見直しによりまして、医療機関の自主的な取組だけでは地域医療構想が進まない場合に、地域の実情に応じて、都道府県が主体となって、病床の機能転換や減少等に向けた地域の協議が行われると考えております。 また、地域において必要病床数等の協議が実効性を持って進められるということが重要でございまして、御指摘の大都市部における病床が過剰な地域における課題など、病床の機能分化、連携等に向け、地域医療構想調整会議で議論する具体的な内容などにつきまして、法案成立後に関係者の御意見を伺いながら検討していきたいと考えているところでございます。
○安藤(た)委員 どうもありがとうございました。 人手不足の中で病床を下手に増やせば、地域の病院が共倒れしていくことにもなりかねません。都道府県ごとに基準病床数の総数を決めて、その中で区域などを定めて都道府県内での病床を分配する方法や、二〇〇八年に社会保障国民会議で発表したシミュレーションのように、職種別に必要なマンパワーの推計も考慮して、分配するなどの方法もあると思います。これは、病床数だけではなくて、それに伴うマンパワーを抱き合わせして整備計画を作っていく、当時の香取審議官がよくお話をされていたことでございます、そういうことも御検討をしていただければと思います。 また、調整会議における議論が尊重されるためには、その決定が確実に実行される担保が必要であると考えています。特に、病床不足とされている地域において増床される場合には、調整会議の決定を法的に、行政的に担保する、より強い権限も御検討いただければと思います。先ほどちょっとお話がありました。 さらには、調整会議には地方議員とか先生方のような国会議員の先生方にもオブザーバー参加をしていただいて、傍聴することで地元の医療資源というものを把握することができて、より適切な医療提供体制をつくることができると思いますので、是非そのようなことも厚労省として後押しをしていただければ幸いでございます。 続きまして、第三問目でございます。これは急性期拠点機能でございます。昨日の多くの参考人の方たちもお話をされていらっしゃいました。 この急性期拠点機能については、広域な観点での診療、人材の育成、そして医師の派遣等の役割が求められています。しかし、医療の観点だけから見ると、医療資源を多く必要とする緊急手術等を行う高齢者救急そして地域急性期機能の病院も、地域医療においては極めて重要な存在でございます。 例えば、大阪では、脳卒中や急性心筋梗塞等の高度専門的な治療を必要とする重症な患者さんを二次救急を基盤に数十の病院が面で支えている医療提供体制を既に構築して、確立しております。この体制は、機能分化と広域連携という点で、まさに構想が目指すべき効率的な救急医療体制のモデルの一つと言えると思います。 しかし、今後、医療機関の機能と診療報酬や地域医療介護総合確保基金とのタグづけがされていることを踏まえて、既にこのような効率的な急性期医療の役割分担が進んでいる地域においては、既存のシステムが不合理な再編を強いられないよう、財政的な不利益を被ったりするのではないかという大きな懸念がございます。 つきましては、国として、このような地域の実情や既に効率的に機能している既存の体制をどのように評価をして、新しい機能区分の運用に反映していくのか。特に、都道府県が既存の体制を維持発展させるために、医療機関機能をどの程度柔軟に修正、設定できるのか、都道府県に認められる裁量についてお考えをお聞かせいただければ幸いでございます。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 二〇四〇年頃を見据えますと、人口の減少に伴い、多くの地域で手術などの減少が見込まれておりまして、限りある医療資源で医療提供体制を確保するため、本法案において、医療機関が医療機関機能の報告を行った上で、一定の症例を集約して手術や救急医療等を提供する急性期医療の拠点となる医療機関を地域ごとに確保するということとしております。 こうした中、急性期拠点機能については、医療の質や持続可能な医療従事者の働き方を確保する観点から、地域の実情に応じて集約化が図れるよう、例えば確保すべき急性期拠点機能を担う医療機関数を設定したり、各医療機関の診療実績も踏まえながら地域で協議していただくということを想定をしております。 一方で、御指摘の役割分担でございますが、例えば大都市などにおいて、御指摘ありましたように、手術等を高齢者救急・地域急性期機能で実施するといったことや、急性期拠点機能において増加する高齢者救急の需要にも対応するといったことも考えられますので、各地域の医療需要や医療資源の状況によりまして、急性期拠点機能と高齢者救急・地域急性期機能等の各医療機関機能の役割分担の在り方が異なるということが想定されます。 二〇四〇年頃を見据えた医療提供体制を構築できるよう、都道府県が主体となって地域の実情を踏まえて取組を進めていただくということが最も重要なことだと考えておりまして、その具体的な考え方については、本法案が成立した場合に、施行に向けて、関係者の御意見を伺いながら検討してまいりたいと考えておるところでございます。
○安藤(た)委員 どうもありがとうございました。既に機能分化が進み効率的に運用されている救急システムを破壊しないよう、最大限の柔軟な対応をお願いしたいと思います。 また、先端医療や医療政策などを担う三次救急病院、これは、昨日、全日病の神野会長もおっしゃっていましたけれども、財政的な問題から二次救急患者を受け入れるようになってきております。このような動きは、過疎地域では地域医療を支える面もありますが、大都市圏においては、民業圧迫となることだけではなくて、医療経済的にも、二次救急患者さんは二次救急病院で診た方が効率的であります。国として、この非効率な現状を是正するため、制度設計の検討も始めていただければと思っております。 では、最後の質問になります。これも多くの参考人の方たちがお話をされましたが、医師の偏在対策でございます。 医師偏在対策のパッケージでは、医師偏在対策の一環として、地域医療支援病院や公立・公的病院、そして労災病院の管理者要件に、医師少数区域での勤務経験を求めることになりました。この要件により、管理者が自治医科大学や地域枠など特定のルート出身の医師に偏ってしまうこと、また、管理運営に不可欠な多様な視点や専門性を欠いた組織になってしまうことが懸念されています。 こうした懸念を解消する観点から、医師偏在対策を更に進めていくために今後具体的にどういった見直しを考えていらっしゃるか、教えていただければ幸いでございます。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 議員御指摘のとおり、医師偏在の是正に向けた総合的な対策パッケージにおきまして、医師少数区域等への勤務を促すといった観点から、管理者要件として医師少数区域等の勤務経験を求める対象医療機関について、公的医療機関等に拡大するということとしております。 他方、新たな地域医療構想等に関する検討会において、管理者には医師少数区域等の経験のほか幅広い経験が求められるといったこと、また、地方の医療機関の管理者になることを避ける、逆に避ける要因となり得るといった御指摘があったことを踏まえまして、管理者に求められる幅広い経験として、大学病院や臨床研修指定病院で指導等に従事した期間を勤務経験の期間として一部認めるといったような柔軟な対応を行うこととしております。 引き続き、関係者の御意見を伺いながら、必要な見直しを検討してまいりたいと考えておるところでございます。
○安藤(た)委員 どうもありがとうございました。 管理者要件は、管理者になる気がないから医師少数区域へ行かないという人が出てくると思われます。技術修得のための必要な経験との兼ね合いもあると思いますが、医師少数区域での勤務経験を全ての専門医になるための必須要件とするのも一つの方法かと思います。 また、医師にとって医師少数区域での勤務はとてもよい経験になることは確かですが、病院管理者としての能力と医師のスキルというのはまた別のものでございます。本来であれば、医療安全管理者としての資格や医療経済、総務など、多岐にわたる資格を要件にすることや、管理者の資格要件を厳密として、専門医のように、すなわち、今、病院の経営が非常に厳しいですから、ちゃんとした経営者としてのことを育てるなど、そういうことが必要になってくると思います。 最後になりましたけれども、今回の新しい地域医療構想においては、医療、介護、在宅を一体化することであるので、例えば、これは安藤案ですけれども、地域医療連携推進法人と社会福祉連携推進法人を合体して地域包括ケア連携推進法人をつくるとか、また、人口減少地域においては、これは日慢協の武久会長も最近言っておりますけれども、一つの建物の中に病院とか介護施設を一緒にして、マンパワーも柔軟に使い合うということができれば、これはまた一つの将来的なものになってくると思いますので、どうかそういうことも御検討していただければ幸いかと存じます。 本日はどうもありがとうございました。これで質問を終わらせていただきます。
○大串委員長 次に、岡野純子君。
○岡野委員 おはようございます。国民民主党の岡野純子でございます。 本日も質疑の時間を賜りまして、どうもありがとうございます。 それでは、医師の地域偏在是正のための手当の財源の話、前回から伺っておりまして、若干しつこいんですが、本日も少し聞かせていただきたいと思っております。 前回までの答弁では、保険料で広く浅く支え合いの仕組みをつくっていくんだというようなことをおっしゃっておりました。そのこと自体をどうこう言うというよりは、私が疑問視している保険料の性格を考えれば目的をたがえているのではないですかというところの当初の考えというのは、いまだ変わっていないところであります。 診療報酬で対応すると、当該地域の医療費が上がってしまって高負担になるからというような御答弁もありました。けれども、国費の配分の在り方というのは診療報酬以外にも考えられるのではないかなというところもありまして、まず最初にシンプルにお聞きをしたいのは、なぜほかでもない保険料拠出を選んだのかというところをお聞きしたいなと思います。 他の枠組みも考慮はされたのではないかなと思うんですが、もう保険料でいくと決められたときから、保険者とかあるいはこういった委員会の質疑の中からこういった疑問や批判の声があることもきっと読まれたでしょうけれども、最終的に保険料でいこうと決められた政策的な理由をまずは伺います。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 ちょっと繰り返しになるところもあるので恐縮でございますけれども、まず、我が国の医療保険制度においては、保険給付を中心としつつ、これまで、時代ごとの社会の要請に応じて、社会保険の仕組みを活用し、国民全体の医療サービスの確保に向けて広く支え合う仕組みを構築をしてきた歴史がございます。 こうした中、診療報酬でございますけれども、診療報酬は、診療行為への対価として医療機関に支払われるものでございますけれども、その多くが、まず人件費として支出されている状況でございます。 今般の医師手当事業は、こうした人件費の一部でございまして、特定の地域における医師の人件費について診療報酬により対応した場合というのは、その特定の地域の患者負担の増加を招くということで、保険者による拠出により対応したということで、まずは、人件費ということから基本であれば診療報酬、ただ、診療報酬という仕組み、これを使いますとその地域での負担が上がる、そのため拠出という形を取ったということでございます。
○岡野委員 私は、決してその診療報酬か保険料か二択ではなかったのではないかなというところを少しお伺いしたかったわけです。 今回の目的に沿ったもの、どういった枠組みがあるか少し見ますと、これまでも名称は出てきていますけれども、地域医療介護総合確保基金ですとか、地域医療支援対策費ですとか、医療確保対策交付金、あるいは特別交付税なんかでも、それぞれ財源には一長一短あるかもしれませんけれども、少なくとも保険料よりは、地域偏在の、先ほどからおっしゃっているお医者さんのお給料というところの目的には沿っておりますし、何よりも納得感を得やすいのではないかなというふうに感じて、お聞きをした次第であります。 昨日の参考人質疑の中でも、そもそもこれを言ってしまうと身も蓋もないんですけれども、この医師偏在対策への経済インセンティブというのが、政策自体の効果を疑うというか、そういった点も指摘されておりました。 確かに、偏在対策と漢字四文字で書いちゃうとすごく無機質なものですけれども、昨日のお話の中で、お医者さんとかあるいはその配偶者の方が、都会でできるいろいろな経験を我慢して僻地で働こうというその選択はできる人もいるだろう、だけれども、やはりその子供にまでその責を負わせることはなかなかできないというようなお話があって、非常にシンプルだけれども気持ちにぐっとくるものがあったんですが、やはり、その方だけではなくて、その家族の生活というか、言ってしまえば人生まで影響させる、そういった事業をこれから行おうとされているわけであります。 これは、今日のこの会議が始まる直前に示されました理事会での資料なんですけれども、予算の頭を年間約百億円前後と見込んでいると。一万人掛ける百万円という簡単な計算ではありますけれども、これまでずっとおっしゃっていた四・三万から十八万の、この辺かなというところを捉えたのかなというふうに思うんですけれども。 これも、厚労省の審議会の資料から引っ張ってきた数字なんですが、お医者さんに、僻地で医師として働くことについて、どういう条件だったら行きますかというアンケートの中で、まさに、年収百万円上がったらという項目があったんですが、それを選択すると答えた人が三%と少しでした。まさに、この数字は少ないN数かもしれませんけれども、それぐらいの効果だということはもう資料としてもお持ちになっている状況なわけです。 でも、考え得ることは全部やるんだということなんだと思うんです。それほどまでこの偏在が今深刻なんだということなんだろうなと思うので、やる前から、効果はあるのかというのは我々の立場で言うことではないのかもしれないんですけれども、ただ、同じアンケートで、当直の回数が週に一回減ったら行きますというのが同じく三%ちょっとあったので、恐らく多角的に考えていらっしゃるとは思うんですが、やるからには最大の効果を求めたいなとは思うところであります。 この件に関しては最後なんですが、こうやって目的外なんじゃないかとか筋が悪いんじゃないかと批判をされていて、効果もどこまでいくかまだ分からないという中で、例えば政策的な効果の検証ができるまで国費で対応するという考えは、最後にもう一度お伺いしたいと思います。お願いします。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 基本的には、制度設計において、先ほど申し上げましたとおり、まず、医療保険制度において、保険給付を中心として、保険の制度の中で広く支え合う仕組みというのを今検討してきたという状況でございます。 検証ができるということでございましたけれども、検証といいますか、まず医師の僻地で勤務していただくということにおいて、その手当を行うということについては、基本的には、そこに行く医師に対して継続的な支援というものを我々、支えるということをやらなければいけないというふうに考えております。 その中で、例えば御指摘のありました基金ですとかといったようなものになりますと、それは国ではなく都道府県の例えば負担というのもありまして、そういう意味では、いわゆる都道府県の財政状況によって増減したりといったようなことも生じるというようなことがございます。そういう意味では、基本的な保険の診療の一部を担っていただく方でございますので、保険の中で見ていただき、安定した、要するに、将来を見通して、検証の先もそこにいていただくということが必要だろうというふうに思っておることで、今回、保険の中からの拠出ということを考えたということでございます。
○岡野委員 医政局長の御答弁の話もよく分かるんです。私も、確かに都道府県の負担になるものもありますし、だから先ほど一長一短という言い方を申し上げたんですけれども。 それでも、今、社会保険料がこんなに高いのを、どうやって現役世代のものを下げていくかという話をしている中で、納得感を得られないというところを考えれば、やはり目的に寄り添った使い方をするべきではないかというこの気持ちは残ったままではありますけれども、ただ、偏在対策に対しての応援の気持ちというか、直していきたいという方向性については当然理解をするものであります。 では、次に進ませていただきます。 今回、薬局というものの存在を追加していってはどうかという視点なんですけれども、これから、これまでもさんざん出ておりますけれども、超高齢化社会におきましては、糖尿病ですとか高血圧とか慢性疾患が中心となりまして、その中で薬局の存在というのがますます重要度が高まるのではないか。服薬指導、副作用や重複投与のチェックだけではなくて、ここまでもありましたけれども、在宅医療の支援ですとかセルフメディケーションの拠点として重要度が高まっていく。 ただ、現行の地域医療構想の中では薬局が体系的には位置づけられておりませんので、薬局を構想や計画に位置づけまして、地域医療提供者として扱われることで、実効性を持って体系的に薬局が活用されていくというふうに考えますが、その点についての考えを伺います。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 まず、地域における医療提供体制の確保ということを図る観点では、薬局が自らの機能を適切に果たすということが重要なことだろうというふうに考えております。 こうした中、これまでの地域医療構想は、病床の機能分化、連携ということでしたので、薬局は入っておりませんでしたけれども、新たな地域医療構想は、二〇四〇年頃を見据えて、入院のみならず、外来、在宅等も対象にして、地域の医療提供体制全体の課題解決を図っていくということを目指したものになります。 この法案におきまして、新たな地域医療構想を医療計画の上位概念として位置づけることとしておりまして、例えば、在宅医療については、病院や診療所だけでなく、在宅医療を支える地域連携薬局等とともに地域で面として在宅医療を支える体制の整備ができるように、本法案の成立後、医療計画等において具体的な内容を定めながら、実効性のある取組を進めてまいりたいと考えておるところでございます。
○岡野委員 分かりました。ありがとうございました。 では、医師の労働環境について伺ってまいりたいと思います。 今回、お医者さんの働き方について調べている中で、ああ、そうなのかと驚いたところが、お医者さんが全部の仕事の中で事務作業に割いている時間というのが全体の二〇%から三〇%だというようなデータを見ました。 これは、例えば学校の先生とかもそうですけれども、専門性のある人が先生だったらば、授業と授業準備と生徒指導だけができる状況をつくるべきだという議論はありますけれども、やはり、お医者さんも、代替できる事務というのは代替して、医療行為に専念してもらえる、そういった環境をつくるべきだというふうに考えております。 現状、その役割というのはドクターズクラーク、医療事務作業補助者が担っていらっしゃるわけですけれども、こちらは配置が年々増加傾向にあるとはいえ、四〇%の医療機関でドクターズクラークが不足しているという調査結果がございます。 不足している背景を調べてみますと、ドクターズクラークは非正規の方が多いということが挙げられておりまして、これまでの議論でしたら、では、その処遇改善をどうしていって、どうやって増やしていきましょうかという議論をしていくべきなんでしょうけれども、時代が変わってまいりまして、昨日の参考人質疑でも、恵寿総合病院の神野先生でしたが、DXを進めて生成AIを入れたら、こんなにも業務が効率化されて時間外勤務が減ったんだというような例を出されておりました。ただ、その後、山田理事長が、DXを取り入れたところで削除できるのはせいぜい七、八パーだという、ちょっと相反する意見も出てきてしまったところではあるんですが。 いずれにしましても、これまでのように、人手が足りないから、では、どうやったら雇用ができるかとか、その職業を選んでもらえるかとか、待遇をよくしようという議論ではなくて、もう人的労力に頼らない方法も今後考えられるわけです。これまでも、技術の進展によって様々な場面で人から機械に換わってきたというのは歴史のとおりでありますけれども、生成AIは、代替しているのが単純作業ではなくて、釈迦に説法ですが、知的労働分野であります。 本来、人間の専門性とか経験値が必要とされた、そういった領域に踏み込んできているわけで、今後、知的労働が自動化されるという質的な変化が起こっている、その過渡期にある今、担当省庁としまして、医師が医療に専念できる労働環境、これを最適化していくべきだと考えますが、その方策をどのように考えていらっしゃるか、伺います。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 先生御指摘の点は非常に重要な点だというふうに考えております。 まず、我が国の医療というのは、医師の献身的な長時間労働によって支えられてきた側面がございます。医師の健康を守るとともに、安全で質の高い医療を国民の皆様に提供していただくためにも、医師が本来の業務に専念できるように、勤務環境を改善するということがまず重要であると認識をしております。また、更なる人口減少が見込まれている中で、限られた人員で質の高いサービスを提供していくための工夫というのも必要だと考えております。 政府全体における生産性向上に向けた省力化投資促進プランの動きの中で、医療についても、業務の効率化などの取組を推進するということとしております。具体的には、医療現場におけるタスクシフト・シェアやICT化を進めております。特に、先生御指摘の、医師の事務作業を代替できる医師事務作業補助者においては、人材の確保、定着に係る支援を行うとともに、あわせて、ICTを活用して医師等の労働時間短縮に取り組む医療機関への支援と、その調査分析及び好事例の普及、展開というのを行っております。 医療現場の業務の効率化、勤務環境改善の在り方については、御指摘のようなICTやAIの活用を含めて、現在、社会保障審議会でも検討を行っておりまして、こうした検討を踏まえて、医療を将来にわたって適切に提供できる、そういう環境を整えてまいりたいと考えておるところでございます。
○岡野委員 ありがとうございます。 省力化が促進されているということ、よく分かりました。ありがとうございました。 では最後に、同じ視点で、これからの時代の医師の育成をどのようにしていくのかという点について伺ってまいります。 今後、AIによる技術で医療の確度がより高まるとされております。医療データ解析やAI支援ツールの使いこなしができなければ、せっかくの技術があっても活用ができない、診療の質が向上できないということであれば宝の持ち腐れになってしまうわけでありまして、さらには、それを適切に活用できるできないの差が出てしまうと、今でも当然、医療のレベルは病院によって差があるとはいえ、ますます診断精度の格差が拡大するというのは、患者にとっても決してよいことではないかなというふうに考えております。 次世代の医師を育成するに当たりまして、今の医学部の教育内容がこのAI時代に即したものとなっているのか、その点を伺います。
○松浦政府参考人 文部科学省からお答えいたします。 AIを含めた情報科学技術を活用した医療の充実というのは大変重要と考えておりまして、医学部の教育内容も、そういった技術の進展を踏まえて進化していく必要があるというふうに考えております。 その意味で、文部科学省におきましては、医学部生が卒業時までに身につけておくべき基本的な資質、能力を明確化した医学教育モデル・コア・カリキュラムを策定しております。この医学教育モデル・コア・カリキュラムでは、令和四年度改訂におきまして、基本的な資質、能力として、情報科学技術を生かす能力を新たに追加したところであり、情報科学技術を医療に活用することに当たっての倫理観やルール、医療に必要な情報科学技術の原理やその応用、活用について学修目標を定めているところであります。 具体的な取組といたしましては、各大学におきましては、このモデル・コア・カリキュラムを踏まえた取組が行われており、まず、時系列とか遺伝子のデータを解析するためのデータサイエンスの基本的な考え方を教える科目、あるいは、AIの主要技術であります機械学習を、その仕組みを学び、それをコンピューター支援診断にどういうふうに生かしていくのかということを学ぶ科目、はたまた、チャットGPTに代表される大規模言語モデルを使用したAIに関するスキルを身につける実習、こういった取組が各大学で行われているというふうに承知しております。 文部科学省といたしましては、引き続き、世の中の動向も踏まえつつ、質の高い医師の養成に向けて取り組んでまいります。
○岡野委員 ありがとうございました。 今、様々に羅列をしていただきました。いろいろなところに視察に行ったりすると、まさかここまで進んでいるのかと思う例がたくさんございまして、これは取り入れないわけにはいかないと思いますし、これから、省力化だけではなくて、やはり日本の医療の技術をより上げていくためにも、是非とも力を入れていただきたいと思います。ありがとうございました。 では、私からの質問は以上で終わります。どうもありがとうございました。
○大串委員長 次に、浅野哲君。
○浅野委員 国民民主党の浅野哲でございます。今日もよろしくお願いいたします。 今朝の理事会で、この医療法、今日の質疑終局後の採決が合意されました。これまでの議論を振り返りつつ、ポイントをちょっと確認する意味も込めて質疑を進めていきたいと思います。 今日は、医師偏在対策にテーマを絞って、大臣を中心に質問させていただきます。 まず、医師偏在を是正するための手当事業について、改めて、保険料で賄うことの是非について確認をさせていただきます。 医療保険制度における保険料の本来の役割は、被保険者が自らや家族の疾病や負傷に伴う医療費に備えるための負担です。今回の医師偏在是正の手当事業は、個々の診療行為への給付というよりも、医師配置や地域医療提供体制に係る人材、地域政策の性格が強い事業と捉えました。このような性格の事業についても保険料で賄い得ると整理した根拠を政府に伺います。 これまでのやり取りの中で、局長からは、例えば後期高齢者医療制度など、これまで、時代に合わせて支え合いの仕組みをつくってきたんだ、そういうような答弁をされました。ただ、この後期高齢者医療制度は、保険者による医療行為への給付という点では、保険の枠の中にとどまっていると思います。 今回は保険の枠を超える事業というふうに思いますので、制度本来の、保険制度という本来の機能的範囲を超えているものですから、もう一度、その辺りの考え方を整理していただきたいと思います。
○森光政府参考人 お答えさせていただきます。 繰り返しになるところもありますけれども、お許しいただきたいと思います。 まず、我が国の医療保険制度において、保険給付を中心としつつも、これまで、時代ごとの社会の要請に応じて、社会保険の仕組みを活用して、国民全体の医療サービスを確保するために広く支え合う仕組みを構築をしてきました。また、これまでも、保険者においては、例えば国保直診の運営等を通じて、地域の医療提供体制の確保に向けて一定の役割を果たしていただいたと考えております。 こうした中、診療報酬というのは診療行為への対価として医療機関に支払われるものでありまして、先ほど岡野先生に答弁しましたとおり、その多くが人件費として支出されている状況でございます。 今般の医師手当事業というのは、医師偏在対策としての地域医療に関する施策の面もありますけれども、こうした人件費の一部でありまして、特定の地域における医師の人件費について診療報酬により対応した場合に、その特定の地域の患者負担の増加を招くものとなることから、保険者による拠出により対応するとしたものでございまして、基本的には保険の目的の範疇であるというふうに考えておるところでございます。
○浅野委員 じゃ、続いて、これは大臣に伺いたいと思っているんですけれども、保険者、例えば健保連ですとか、これまで、この手当事業に対して慎重な意見を表明してきた団体が多くあります。私は、その不安も十分に理解をした上で、やはりこの不安を一定程度払拭をしなければならないとも思います。 今回、今局長が答弁いただいたように、ある種、保険機能の枠内で人件費を充当することで、アクセス性の向上、これを実現しようという取組だということは我々もこの間の質疑を通じて理解をしてきたわけでありますが、保険料の引き当てを、今後もいろいろな課題が発生すればするたびにまた保険者からの拠出、保険者からの拠出で繰り返されてしまっては、やはり医療保険制度そのものに対する信頼が揺らぎかねないのではないかなというふうに思いますので、この点に関して、際限なく認められるおそれや、あるいは保険制度自体への信頼低下を避けるために、大臣の見解を今回お聞かせいただけますでしょうか。
○上野国務大臣 医師偏在対策における医師手当につきましては、今局長からその考え方につきまして御答弁を申し上げたところでありますが、医師少数区域における適正な給付の維持、確保に一定の役割を果たしていただいておる保険者の役割も踏まえて、今般、保険者からの拠出により対応することとしたものであります。 御懸念の点、種々あろうかと思います。特定の事業につきまして保険者の拠出の活用につきましては、各制度の目的の範囲内かどうか、制度や事業ごとに当然丁寧に検討していく必要があると考えております。 今般の医師手当事業によりまして保険制度への信頼低下にはつながらないというふうに考えておりますが、保険者の皆さんへの丁寧な説明等につきましてはこれからもしっかりやっていきたいと考えています。
○浅野委員 是非そこはよろしくお願いします。 ちょっともう一問、質問させてください。 やはり、保険者からの拠出をするにせよ、制度的な負担と権限のアンバランスというのがどうしても残ってしまうと思います。 医師の配置や医療機関の役割分担を決定する権限と責任は、都道府県及び国に所在します。他方、今回の医師偏在手当の財源は医療保険者及び被保険者が拠出する仕組みとなっており、権限と負担のアンバランス構造、これを正当化できるのかどうか。 あと、地域医療介護総合確保基金など、既に公費を原資とする仕組みが存在するにもかかわらず、また新たにこういう制度をつくるということなんですが、永続的な措置としてつくるのか、あるいは一定期間で見直しなども考えるのか。その点について大臣のお考えを伺います。
○上野国務大臣 今般の制度につきましては、先ほど来、若干繰り返しになりますが、保険者の役割も踏まえ、制度全体で支え合う仕組みだというふうにお考えをいただければと思っております。その財源につきましても、診療報酬改定において一体的に確保していきたいと考えています。 この医師手当事業を含む偏在対策ですが、今回の法案の附則の「検討」におきましても、法律の施行後五年を目途として、施行の状況等を勘案し、必要があると認めるときは、改正後の各法律の規定について検討を加える、その結果に基づいて所要の措置を講ずる、五年後の、五年を目途とする見直し規定がありますので、そうした中におきましてもよく検証はしていきたいというふうに思います。 また、今後とも、都道府県等の関係者の御意見も伺いながら、必要な検証、検討は不断に行っていきたいと思っておりますけれども、そのことにつきましても付言させていただきたいと思います。
○浅野委員 ちょっと更問いになってしまいますけれども、是非大臣には、今回我々が出した修正案、その後、与党とも協議をさせていただきながら、保険者の意見表明の機会をつくるだとか、今後の参画ですね、手当事業に対する参画、これはこれまでの答弁でも触れていただいておりますが、やはり保険者からの意見というのをしっかりと尊重していただきたいと思います。 様々意見は出てくると思います。制度の持続可能性に対する問題提起であったり、あるいは給付水準に関する様々な地方の声もあると思いますけれども、やはり保険者の後ろ側にはたくさんの被保険者、保険料を納めている国民がいますので、保険者の意見というのはしっかりと尊重する、これを是非大臣にも意思表明をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○上野国務大臣 今般の医師手当事業を含めまして、様々な制度につきましては、当然保険者の皆さんからの御意見というのはしっかり頂戴をして、我々としても、それを踏まえていろいろ検討はしなければいけないと考えています。
○浅野委員 よろしくお願いいたします。 では、次のテーマですが、外来医師過多区域における無床診療所規制と総合診療医の参入について伺いたいと思います。 外来医師過多区域において不足している医療機能として、夜間、休日の初期救急や在宅医療などが指摘をされております。他方、この改正案では、これら不足機能の担い手を確保する手段を新規開設者に強く依存して、あるいは期待しているように見えます。多数存在する既存の診療所は対象外とされています。これでは、不足医療機能の解消というよりは、新規参入規制が主目的に見えてしまいます。 昨日の参考人質疑の中でも、やはり、既存の診療所については、既に行っている医療行為、そしてまた様々なそれぞれの権利といいますか、営業の自由がございますので、そこには配慮すべきというような意見もありました。 ただ、不足医療機能の解消に貢献するという政府の主張に本当につながるのか、この施策が、この今回の改正が。そこについて、大臣の認識を改めて聞かせていただきたいと思います。 加えて、今後は、新たな地域医療計画の策定が始まります。病床に加えて、介護や在宅医療、入院、診療所、様々な関係者がこの計画の中に入ってくるという中で、既存診療所を含めた地域全体の実態把握というのは計画策定の初期の段階で必ず必要になる作業かと思います。その手段をどのように構築していく考えか、伺います。
○上野国務大臣 今般の改正法におきましては、都道府県が、地域医療を支える機能を、外来医師過多区域における新規開業希望者に対して、医療法に基づく要請等により求めていくこととしております。これによりまして、地域医療の提供に協力をしていただける医療機関の参入ということを期待をしているところでありますが、そうしたことを通じて、地域における外来医療の偏在是正が図られるというふうに考えています。 なお、既存の診療所につきましては、今委員からも御指摘のあったとおり、既に医療提供が行われているといった整理すべき課題があることも踏まえまして、今般は対象としなかったところであります。 また、二つ目の御質問でございますが、これまでから、病床機能の報告であったり、あるいは外来機能の報告などの取組を進めてまいりました。また、来る一月から新たに、かかりつけ医の機能報告に基づく取組を開始をされます。 加えて、今般の改正によりまして、外来医師過多区域において不足する医療の把握をし、新規開業者に対してその実施を求めるほか、医療機関の役割の明確化等を図るため、医療機関の機能に着目した医療機関の連携、再編、集約化、これを進めることとしているところであります。 今後は、こうした仕組み、これをしっかり活用して地域の実態把握を進めて、必要な医療がしっかり提供されるように我々としても努めていきたいと考えています。
○浅野委員 ありがとうございました。 ちょっと通告していないんですが、局長に是非お伺いしたいのは、今大臣からもありました、来年一月からかかりつけ医の機能調査が始まるという予定だと聞いておりますが、これはやはり、既存の診療所も含めて幅広い対象者に対してどのような医療機能を提供するかという調査を行うものと承知をしているんですけれども、今回、新規開業医が義務づけられた届出項目、これと重複性はあるのかどうか、同じような調査項目が含まれるのかどうか、ちょっと答弁いただければ。お願いします。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 まず、外来医師過多区域において、都道府県が新規開業する医療機関に対して求める機能という部分については、例えば、休日、夜間の診療だったり、在宅の機能だったり、それから学校医だったり、そのほかに、医師不足地域において一部その診療を請け負うといったようなことが含まれるというようなことを我々は想定をしています。 一方、御指摘のかかりつけ医機能報告といったものがございます。その中で、今まで私どもがかかりつけ医機能報告の中で報告できる内容として入れておりますのは、例えば、その医療機関において行う休日、夜間の診療だったり、あと、在宅医療の項目であったりというような、重複するものがございます。 ただ一方で、少し、例えば、別の地域に行って、医師が不足する地域において診療を行うといったような項目については入っておりませんで、そういう意味では、重複しているものとしていないものというのがこのかかりつけ医機能の報告の中に入っているという状況でございます。
○浅野委員 それは是非今後ちょっと個別にでも教えていただいて、今後のより新しい地域医療構想、地域医療計画の策定に必要な情報がしっかりと両者で取り切れているかというところ、そこをしっかりこの委員会でも取り上げていきたいなというふうに思います。実態把握は全ての計画の入口ですから、是非漏れのないように推進をしていただきたいと思います。 続いて、ちょっと時間の関係で次のテーマに移らさせていただきます。 これは自民、維新、公明の会派の皆さんが提出された修正案に関しての質問ですけれども、その内容には病床削減に関する項目が含まれておりました。 そこで伺いたいのは、医療機関が経営安定を図るために病床を削減しようとする際、やはり病院だけの都合でそれを進められては困る地域も出てくるかと思いますので、地域における医療需要とのバランスを総合的に判断する主体やプロセス、その基準についてまずお伺いしたいと思います。 また、削減した病床数が基準病床数に反映されるというふうに規定がされておりますけれども、それによって、既存の基準病床数算定ルールが変わることとなります。既存制度との整合性や併存可能性について、政府参考人による見解を伺わせてください。
○伊東(信)委員 お答えいたします。 浅野議員の御質問、主体と基準、プロセスについて御質問があったと思いますので、まず、ちょっと主体に関してお話しさせていただきますと、地域の医療提供体制の構築に向けた取組については都道府県にその中心的な役割を担っていただいているところでありまして、御指摘の病床削減についても、医療提供体制の確保の責任主体である都道府県が中心となることを想定しており、この修正案においても、都道府県を事業の主体としています。 そして、プロセス、基準に関しましては、事業の実施に当たっては、削減する病床数、現在の病床数、そして各医療機関の感染症への対応状況等のデータを踏まえた上で、基準病床の趣旨とその整合性も確保をしつつ、地域の実情をしっかりと都道府県において確認しながら検討いただくことを想定しているのがプロセス、基準でございます。
○森光政府参考人 政府参考人として、基準病床の削減に関して御説明をさせていただきます。 病床削減事業において削減された病床について、都道府県が定めております基準病床、これを病床過剰地域においては削減をしていくと言うことができると思います。それ以外の地域というのもございますので、それについてどのように基準病床の削減若しくは見直しにつなげるのかというところにつきましては、詳細については更に検討を加えていきたいというふうに思っております。
○浅野委員 病床を適正化していくということの必要性は誰もが認めるところなんですけれども、やはり地域需要に対して過度に病床が減らされては困るということ。そして、今伊東先生の方から答弁がありましたけれども、少し我々としてまだ見えていないのは、今答弁していただいたようなプロセス、基準を用いて病床を減らしていくということなんですが、じゃ、そのデータをどうやって誰が集めて判断するのかといったところも少し見えない部分ではありますので、これは修正案提出者側でしっかりと、この後の質疑もありますので、是非そこを明らかにしていただけることを望みたいと思います。 私の持ち時間があと二、三分しかありませんので最後の質問に行きたいと思いますが、次は、医療DX推進のための投資コストに関してです。 医療DXについては、既存の医療機関からは、投資額の大きさを懸念をしたり、既存のITインフラの更新費用の大きさから、新たな投資に前向きになれないという声が多数聞かれております。修正案には、電子カルテの普及率約一〇〇%を目指す趣旨が記載されていますが、予算関連の記載はちょっと確認できませんでした。 そこでお伺いしたいのは、これは提出者と参考人双方にお伺いしますが、医療機関のこうした投資姿勢についてどう認識しており、また、国としてどの程度の公的支援やインセンティブを講じるべきと考えているのか、お伺いしたいと思います。
○鬼木委員 お答えします。 今般の修正案において、電子カルテ普及率約一〇〇%の達成に向けて、令和十二年までに、政府に対し、医療機関の業務における情報の電子化を実現しなければならないという旨を規定したところであります。今回追加する規定は予算支出に直接関連するものではないので、委員御指摘のように、予算関連とはしていないところであります。 一方で、昨今の物価高、人件費上昇もあり、病院情報システムの更新費用や維持管理コストが高額になっているということは十分承知しております。委員御指摘の医療機関の投資姿勢は厳しいものと考えております。 私も自分の質問の中でも触れましたが、これまでの電子カルテはオンプレミス型で、それぞれの病院に特化した特注品だったということで、非常に高価なものであった、だけれども、情報がつながり合っていなくて便利なものでなかったということで、そうした課題があります。 現在、政府においては、電子カルテの普及に向けて、廉価で導入しやすいクラウドネイティブ型の電子カルテの普及を始め、様々な検討が行われているものと承知しております。 こうした点も含め、政府においては、本修正案の趣旨を十分に踏まえ、様々な対策について検討を進め、目標の達成に向けて、普及の後押しを着実に取り組んでいただきたいと考えております。 以上です。
○森政府参考人 電子カルテについては、委員御指摘のとおり、導入費用が最初はもう非常に高いという御指摘をいただいておりまして、そういう中で、新たにまた診療所であれば数百万の投資をしていくのかといった御指摘を本当にいただいているところです。そうした点から、投資意欲にどうしても消極的になってしまうというところがあるというふうに認識しております。 今提案者からも御答弁いただきましたとおり、政府としては、廉価なクラウドネイティブ型の電子カルテを開発しているところでございます。それも踏まえながら、来年夏の電子カルテの普及計画の策定の際に必要な支援策をきちんとやっていきたいというふうに考えております。
○浅野委員 終わります。ありがとうございました。
○大串委員長 次に、梅村聡君。
○梅村委員 日本維新の会の梅村聡です。 今日、冒頭、上野大臣にお聞きしたいと思うんですけれども、先般、十一月十日の衆議院予算委員会で、医療制度について私の方から提案をさせていただきました。高市総理には御所見をお伺いしたんですけれども、上野大臣に聞かないまま予算委員会が終わってしまいましたので、今日は改めてお伺いをしたいなと思っております。 これは何に対する提案をしたかというと、我々日本維新の会は、現役世代の社会保険料をできるだけ引下げをしたい、こういう政策を訴えております。様々な医療費をコントロールしていこうという政策は言われていますけれども、一方で、医療財源、これを組み替えないと、やはり現役世代の保険料というのはドラスチックに下がらないんじゃないか、こういう提案をさせていただいております。 具体的には、喫緊の数字でいいますと、後期高齢者の方の医療費総額が二十兆円余りです。この二十兆円の中の七・五兆円は、これは現役世代からの高齢者支援金、いわゆる仕送りという形で支えられております。ですから、この七・五兆円を、仮に支援金を廃止すれば、現役世代の方の保険料、これは全部合わせると大体約二十兆円と言われていますから、三分の一ぐらい、社会保険料を医療保険に関しては下げることができる、こういう構造になっております。 ただ、支援金をなくしてしまうと、七・五兆円のところには穴が空きますから、これは何らか穴埋めをしないといけないわけですね。一般的には、そういうときには公費を入れようという話になるんですが、その公費、税金に所得税や法人税や消費税を入れると、現役世代からすると、いや、保険料は三分の一下がったけれども、その分増税か、行って来いで変わらないじゃないか、こういうふうになりますので、この七・五兆円の穴埋めは、後期高齢者の方が主に負担する公費を入れないと、現役世代の保険料の下げにはつながらない。 じゃ、そんな七十五歳以上の方が中心となって負担する税があるのかということを考えると、私は、例えば相続税のようなものがそれに該当するのではないか、こういう提案を実はさせていただいたんですが、もちろんこれはバーチャルの考え方にはなりますけれども、こういった考え方について、厚労大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○上野国務大臣 現役世代の負担軽減は非常に重要な課題だと認識をしておりまして、自民党そして維新の会の与党の協議の中でも、OTC類似薬の問題等、様々な課題につきまして今議論が始まっているというふうに承知をしております。 今御提案のありました相続税に関することでありますが、基本的に税に関することは私の所管外でありますので、踏み込んだことはなかなか申し上げられませんが、現役世代の負担軽減という観点から一つの御提案としてされているものだというふうに受け止めておりますし、また、税の性格からも一つの御提案ではないかなというふうに考えております。 具体的に、これから、現役世代の負担軽減で様々な議論が様々な場所で行われるというふうに思っております。それは、例えば御党の税制調査会でもそうでしょうし、あるいは自民、維新の協議体の中でもそうだと思います。また、我々として今後設立を目指しております国民会議、その中身等につきましてはまた各党各会派の御意見をいただかなければいけませんが、そうした中での議論の一つのテーマとしても上げられるかもしれません。 ですから、そうした様々な場所でこうした議論が深まることを私としても期待したいと思いますし、厚労省としても、現役負担の在り方ということを、何ができるかという観点から更に検討は深めたいと考えています。
○梅村委員 是非、頭の整理として受け止めておいていただきたいなというふうに思っております。 同時に、保険料と税を絡めていきますと、やはりこれは一体改革が必要ですから、高市総理も国民会議を設置するやに聞いておりますので、またそういうところでしっかり議論を進めていただきたいなというふうに思っております。 それでは次に、十一月十一日の上野大臣の記者会見の中で、十一月五日の財政制度等審議会の提案の中で、七十歳以上の医療費の自己負担割合を現役世代と同様に三割にすべきである、財政審からそういう提案が出てきたわけですけれども、上野大臣は、七十歳以上の高齢者の窓口負担割合を一律三割にすることは現実的ではないという旨の答弁をされています。 私たちも、見直しはもちろん必要ですけれども、七十歳以上の方をいきなり一律三割負担にする、それはさすがに無理があるかなと思っておりますけれども、一方で、自民党、維新の連立合意書には、医療費窓口負担に関する年齢によらない真に公平な応能負担の実現、こういうものがありまして、一律三割にするわけじゃなくても、三割負担となる現役並み所得の基準の見直し、これはやはり進めていかなければならないと我々は考えているんですが、大臣としてもその認識でよろしいでしょうか。
○上野国務大臣 高齢者の窓口負担の在り方につきましては、一昨年末のいわゆる改革工程におきましても三割負担の対象となる現役並み所得の判断基準の見直しが掲げられておりますし、今御紹介のありました合意書におきましても、年齢によらない真に公平な応能負担ということが明記されておりますので、その趣旨を踏まえ、我々としても検討していくことが必要だと考えています。 現在、社保審の医療保険部会におきまして、現役並み所得の判断基準の見直しを含めた高齢者の方の窓口負担の在り方につきまして御議論をいただいておりますので、そうした御議論の状況を我々としてもしっかり踏まえながら今後の検討を深めていきたいと考えています。
○梅村委員 必要性としては、議論の必要があるというふうにお答えになったかと思いますが。 ここで少し、事実関係だけ確認をさせていただきたいと思います。これは皆さんよく御存じのことだと思いますが、後期高齢者の窓口負担、一割、二割、三割の方がおられます。一割、二割負担の方は、自己負担以外の部分は公費が約五、それから高齢者支援金が約四、高齢者の方の保険料が約一、こういうふうになっておりますけれども、三割負担の高齢者の方については、自己負担を除けば、そのうちの九割は現役世代からの仕送り、高齢者支援金で支えられている。つまり、公費が入っていないわけなんですね。ですから、後期高齢者の中で、今の制度のままで三割負担の方が増えれば、結果としては現役世代の負担に跳ね返ってくる。こういう考え方で間違いがないのかどうか、これをお答えいただきたいと思います。
○上野国務大臣 現在の財政構造、負担の仕組みから申し上げますと、今委員から御紹介のありましたとおり、窓口負担が三割となる現役並み所得の対象を拡大した場合には、現役世代からの支援金により賄う部分が増加いたしますので、結果として、そのままの制度であれば、現役世代の保険料負担は重くなると考えています。
○梅村委員 ですから、現役世代の保険料負担、これを考えるために高齢者の方の自己負担を考えているんだけれども、後期高齢者の方の自己負担を増やせば現役世代の保険料が増えるということですから、私はやはり、三割負担の方の割合を見直す場合には、公費負担、これをしっかり入れるべきだということを我が党としては訴えをさせていただきたいと思います。なぜそういうことを我々が訴えるかということも是非共有をさせていただきたいと思っていますので、よろしくお願いをいたします。 それでは、ちょっと話題が変わるんですが、今、短期滞在の外国人、いわゆる訪日外国人の方が、日本の保険を持っておられません、ですから、日本の医療機関を受診すれば、これは、形上、自由診療ということになります。ですから、医療機関が値段を自由に設定することができる、こういう形で訪日外国人の方は医療を受けられるんですが、先日、大阪府吹田市にあります国立循環器病研究センターが訪日外国人の方に医療を提供した際、我々は一点十円で計算されていますけれども、一点三十円で計算したと。だから、自由診療の値段が日本人に比べて三倍かかる。これに対して、一点十円以上取るということは国籍による差別だということで、今、国立循環器病研究センターは裁判を起こされています。 もちろん、裁判の内容は立法府としては出るところではないんですけれども、一方で、やはり外国人の方を診察する場合には、まず言葉の問題があります。それから、今どういう病気にかかっていて、どういう薬をもらっておられるか、こういうのも、元の、御自身の自国の内容の投薬だったり病状ですから、それを把握する、あるいはそういった手間もかかりますから、当然、一点十円で受けるということはなかなか難しい。 ですから、私が今日ちょっとお伺いしたいことは、日本の保険診療に当たっては一点十円なんだけれども、外国人に対する診療をする場合は一点十円以上にもなる可能性があるというメッセージをちゃんと国として出してあげないと、あちこちからこれは裁判を訴えられてくるということが起こってくると思うんですけれども、こういう考えは厚労省としてはないのかどうか、お伺いしたいと思います。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 まず、短期滞在の外国人患者に対する診療、これは委員御指摘のとおり自由診療でございまして、その診療の価格については各医療機関において設定することとされております。 医療機関が診療にかかる適切なコストを踏まえて価格を設定していただけるように、厚生労働省においては、訪日外国人の診療価格算定方法マニュアル、これを公開いたしまして、周知を行ってきたところでございます。 また、患者の理解という観点からは、外国人患者の受入れのための医療機関向けマニュアル、これを作成いたしまして、概算医療費の事前提示の必要性、重要性、提示方法などについて示しておるところでございまして、診療価格を患者に提示する方法の更なる周知も含めて検討し、関係者の理解を得られるよう取組を進めてまいりたいと考えております。 また、日本を旅行中にけがや病気になり医療機関を受診した場合に医療費が高額になる場合がある旨、訪日外国人に対して、関係省庁と連携いたしまして動画やポスターを作成して、周知をしてきたところでございまして、引き続きこの取組も進めてまいりたいと考えております。
○梅村委員 マニュアルがあるということでありますので、それがどうすれば訪日外国人の方に伝わるのか、これをちゃんとしておかないと、現場の医療機関が一々対応していくというのは、これはやはり無理があることだと思いますので、是非よろしくお願いをしたいと思います。 実は、ちょっとこれに関連するんですけれども、社会医療法人というのがあります。社会医療法人だけじゃないんですけれどもね。この社会医療法人というのは、税制上の優遇措置は受けられるんですけれども、この税制上の優遇措置を受けるためには、自由診療、これは訪日外国人も含めますけれども、一点十円以上の自由診療を行えば税制上の優遇措置は取り消します、こういう租特がある。租特というか、税制措置があるわけです。 これがこのままあるとどういうことになるかというと、今おっしゃった、外国人の方は手間もかかる、言葉の壁もある、だから高いコストがかかるといいながら、一点十円以上のお金を自由診療で取ればもうけたことになるから、この税制の優遇は取り消すよと。だから、この税制がある限り、一点十円以上取ることはもうけることなんだというメッセージになっちゃっているわけですよ。分かりますか。そういうことになっちゃうわけです。 ですから、これはもちろん、私、維新の税制会長なので、おまえ、党の中でやれなんですけれども、そういうことじゃなくて、基本的な考えとして、やはりこういうものをきちんと見直さないと間違ったメッセージになるんじゃないですかと。外国人の方から一点十円以上取ることはもうけるためにやるんじゃないかという間違ったメッセージになるんじゃないかということを考えますが、こうしたことに関して、この要件についてどのようにお考えか。厚労省の考えを教えてください。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 税制上の優遇措置を受ける社会医療法人等においては、訪日外国人診療も含む自由診療の場合の請求金額を社会保険診療報酬の場合と同一の基準により計算するということとされております。 令和六年の訪日外国人旅行者数が三千六百八十七万人と過去最高を記録するなど、訪日外国人が増加する中、医療機関を受診する訪日外国人の患者数も増加しておりまして、社会医療法人等においても、予期せぬ病気やけがをした訪日外国人の患者の受入れを行っているという状況でございます。 この訪日外国人の診療には、議員御指摘のとおり、言語それから文化の違いからコミュニケーションに時間がかかるなど多くの負担がかかる中、社会医療法人等が訪日外国人の診療を行う際に費用に見合った金額が請求できないということは、社会医療法人等の経営の悪化につながり、地域で求められる医療を提供できなくなるおそれがあるということなどを踏まえまして、令和八年度税制改正要望におきまして、診療費要件の緩和、これを要望しているところでございまして、引き続き税制当局との調整を進めてまいりたいと考えております。
○梅村委員 またこれはしっかり議論が必要なことだと思いますので、是非お願いをしたいと思っております。 それでは、最後の質問になりますけれども、今回の医療法の中でも、二〇四〇年に向けての医療提供体制、これを構築することが大きな目的になっています。 データを見ると、やはりこれから人口が減ってくる。病院や診療所は、患者さんはむしろ頭打ちになってきて、需要とすれば、在宅医療、これが非常に需要としては高まってくる。二〇四〇年に一度ピークが来るけれども、その後、二〇六〇年、私が八十五歳になったら、更に需要は高まっていくというデータも出てきています。 一方で、医療過疎地域と言われるところは、病院も診療所も患者不足ですね。言い方が正しいかどうか分かりません。患者さんの需要が減ってきて、経営が今苦しいという状態が続いています。これからも多分そうなってくる可能性が高いと思います。 私、今日提案したいのは、今、在宅医療というのは、基本的には診療所がやることが多いです。プラス、在宅療養支援病院といいまして、二百床未満の病院、過疎地域だったら二百八十床未満の病院が、在宅診療を主にやることに点数を取ることもできるという状況になっています。 しかし、この医療需要を考えたら、病院も経営は苦しいわけですから、今までは診療所の在宅医療を支える側でしたけれども、二百八十床を超えても自らがプレーヤーとなって在宅医療に乗り出すことができる、そういうふうに、例えばこの二百八十床という基準をもう撤廃して、いっそ医療過疎地域では病院が二百八十床以上でも在宅診療のプレーヤーになるように変えていくということをそろそろ検討した方がいいんじゃないかと思いますが、これに関する厚労省の答弁をお願いいたします。
○間政府参考人 お答えいたします。 現在、在宅療養支援診療所と在宅療養支援病院の数が少ない地域もございますので、このような医療資源が限られた地域においても在宅医療の提供を支える体制の整備が必要だ、基本的にそのように考えています。 今委員から御指摘のありました在宅療養支援病院の病床数の上限の関係でございますけれども、これは大病院とそれ以外の医療機関との役割分担の観点からも含め設けられておりますけれども、委員御案内のとおり、二次医療圏単位で見たときに、医療資源の少ない地域においては、地域特性に配慮して、平成三十年度と令和二年度に、診療報酬改定において、二百床未満から二百四十床未満、二百八十床未満へと段階的に見直しを行ってきたところでございます。 委員御指摘の、医療資源の少ない地域の在宅医療を支える重要性については御指摘のとおりでありますし、恐らく委員の御趣旨は、何というんでしょうか、病院と診療所じゃなくて、人育てといいますか、人材育成みたいな視点もおありなんだろうというふうには思います。 在宅療養支援診療所や在宅療養支援病院の連携体制は地域ごとに様々であることなどを踏まえまして、関係者の御意見等も参考にしながら、今後に向けて検討する必要がある課題である、このように認識しているところでございます。
○梅村委員 これから多分検討項目として重要だと思いますので、是非よろしくお願いをいたします。 今おっしゃったように、病院に勤めている先生も在宅医療を体験できるということになりますし、病院も困っているんですよ。遠くまでバスを出して、外来に患者さんが来てくれないかなというのが経営戦略になっていますけれども、もうそれでは患者さんはなかなか増えない。それだったら、地域に出ていく、そういう文化をつくっていこうというのが私が考える世界観というか、そういうものでありますので、是非厚労省の皆さんも御検討いただければと思います。 終わります。
○大串委員長 次に、浜地雅一君。
○浜地委員 公明党の浜地雅一でございます。 まず冒頭、私からは、経済安全保障推進法又はサイバー安全保障と医療について少しお話をさせていただきたいと思っております。 高市総理は、経済安全保障推進法の特定社会基盤事業者にこれから医療を追加するということを明言をされております。次の通常国会でこの経済安全保障推進法を改正をするということでありますので、医療の世界も経済安保又はサイバー安全保障から切り離さなくなるということであります。 この特定社会基盤事業者に指定をされますと、サイバー安全保障上では、いわゆるインシデント報告、何かサイバー攻撃があったときには政府に対してインシデント報告が義務づけをされます。また、場合によってはセキュリティークリアランスを取って様々な政府とのやり取りということが可能性がありますので、やはり医療機関の現場にとっては非常に大きなインパクトがあろうか、そのように思うわけでございます。 当然、特定社会基盤事業者に医療が追加された場合に、じゃ、その対象をどうするかということが一つ厚生労働省に課せられるテーマになろうかと思っております。当然、支払基金は、これからの医療DX、いわゆる全国の医療情報のネットワークのプラットフォームでございますので、支払基金に対してしっかり経済安全保障上またサイバー安全保障上指定をしていくというのは当然かと思います。 では、一般の医療機関をどこまで指定するのか。当然、これは大きな医療機関から小さい医療機関までございますので、ただでさえ、今、電子カルテの導入に苦労されているという状況でございます。したがいまして、仮にこの特定社会基盤事業に医療が追加された場合、一般の医療機関はどこまで対象として含めるおつもりなのか、その検討をされているのか、ここは大臣にお聞かせをいただきたいと思います。
○上野国務大臣 現在、政府におきましては、経済安全保障推進法の基幹インフラ制度に医療分野を追加することを検討しております。委員御指摘のとおりでございますが、その範囲、制度対象である特定社会基盤事業者となる医療機関の範囲につきまして、精査をしているところであります。 具体的な対象範囲につきましては、ちょうど昨日になりますが、医療部会におきまして、厚生労働省としての一つの考え方を示させていただいております。それにつきましては、事業規模、代替可能性の有無、あるいは救急医療、災害医療の拠点等の観点から、地域における最後のとりでとしての機能を有する特定機能病院、これを念頭に置いて指定を行い、原則として各都道府県につき一病院を指定する、そういった方針案をお示しをしているところでございます。 引き続き、関係者の御意見を伺いながら、関係省庁とも連携して必要な検討を行ってまいります。
○浜地委員 ありがとうございます。 今大臣からも具体的な検討状況もお聞かせいただきました。特定機能病院を念頭にということの答弁だろうと思います。 私は、この程度と言ったらおかしいんですけれども、範囲はある程度限定してよろしいかと思っております。経済安全保障、特に安保の世界は、恐らく医療機関が狙われるとなると、停電をさせたり様々な、いわゆる医療を受けられない状態にするんだったら、やはり病院を直接細かいところまで狙うというよりも、大規模な病院若しくは電気事業者を狙って停電をさせて、医療を混乱させるというのがいわゆる有事での相手方の戦い方の一つだろうということであります。 今、テレビ報道とか、またいろいろマスコミの報道でも医療機関に対するサイバー攻撃が多いと言われていますが、主にランサムウェアという手法ですね。いわゆる、画面をロックをさせて、これを解除させたければお金をよこせ、若しくは、情報を抜き取って、これを返してほしければ情報をよこせということでありますので、ある意味、ランサムウェアも非常に悪質なサイバー攻撃の手法の一環ですが、あくまでこれは身の代金目当てで、医療全体のネットワークを壊そうというような攻撃手法ではないわけであります。 やはり、有事において一番大事なのは医療ネットワーク自体が壊れないことでありますので、そういう意味では、特定機能病院をしっかり守れれば、又は支払基金を守れれば、そういった攻撃からは未然に防げるんじゃないか、非常にバランスの取れた考え方だろうと思います。 ただ一方で、ちょっとトートロジー的になるんですけれども、では、先ほど、特定機能病院等に限定したとします、しかし、対象外となる一般の医療機関がありますが、そこのシステムから逆に支払基金へのサイバー攻撃を受けてシステム全体が被害を受ける、そういったことに対してはどのように考えるか。これは事務方の皆さんに御答弁いただきたいと思います。
○森政府参考人 特定機能病院ではない、一般の医療機関が攻撃を受けた場合の御質問でございます。 基本的に、特定社会基盤事業者として指定されるか否かにかかわらず、全ての医療機関については、医療情報システムに関する安全管理ガイドラインに沿った取組というのが求められております。管理者が遵守すべき事項として、サイバーセキュリティー確保のために必要な措置というのを盛り込んでおりまして、必要な対応というのを求めているところでございます。 実際に、仮に医療機関がサイバー攻撃の被害に遭った場合に、支払基金の方はその医療機関とのネットワークを即座に切断するということになっています。仮に支払基金のシステムにインシデントが発生している場合には、CSIRT、これはインシデント対応チームでございますが、CSIRTを招集し、対応する体制も整備しているところでございます。これにより、医療機関が攻撃の対象となった場合の備えもしているところでございます。 今回の法改正によって支払基金に対して厚労省が更にガバナンスを利かせることが可能となっていることも踏まえて、支払基金と密接に連携しながら、引き続き必要な対応を行ってまいりたいというふうに考えております。
○浜地委員 ありがとうございました。 具体的な、一般の医療機関がサイバー攻撃に遭ったとき、支払基金とのシステムを切断するような、そういう仕組みがあるということを聞きまして安心をいたしました。しっかり運用をしていただきたいというふうに思います。 続きまして、自民党、そして我々公明党、維新との間で、三党協議に基づいて病床削減事業というものを協議をいたしました。それについて、今般の新たな経済対策にもこの病床削減事業が盛り込まれることになったわけであります。 先ほど国民の浅野委員からも質問がありました、同じ問題意識でございますけれども、三党協議のときにはいわゆる十一万床と推定される余剰の病床があるのではないかということだったんですが、それはあくまでも推定であります。そして、地域の事情を踏まえて削減事業をするようにという文言を追加をいたしました。 その地域の事情というのは、これまでの削減の、補正予算での事業は手挙げ方式だったわけですね。第一回目が、約七千床の応募に対して五万以上の削減の要望が来た。二回目は四千床削減をして、一万一千床に対して五万以上の削減の要請が現場から来たわけであります。 しかし、これはあくまでも手挙げ方式で、完全に手挙げ方式で、医療機関側だけの事情でありますと、地域の事情によって、病床の機能でありますとか、先ほど御答弁にもありましたが、感染症の病床数まで減らしてしまうんじゃないかということでありました。先ほど、局長からの答弁ですと、今後、過剰地域かそうでないかも検討していくということであります。 端的に聞きますけれども、じゃ、新たな経済対策、次の補正予算に盛り込まれる病床削減事業は、もう手挙げ方式はしないということでよろしいですか。手挙げではなく、きちっと地域の事情を何らかの形でビルトインする形。単なる手挙げ方式ではないかどうか、そこの確認をしたいと思います。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 まず、自民党、公明党、日本維新の会の三党における社会保障改革に関する協議の合意文書におきましては、一般病床、療養病床、精神病床といった病床について、地域の実情を踏まえた調査を行った上で削減を図るということとされているということは承知をしております。 その上で、これをベースにいたしまして、先般閣議決定いたしました経済対策において、病床数の適正化を進める医療機関に対して、医療機関の連携、再編、集約化に向けた取組を加速する観点から、地域の医療ニーズを踏まえて必要な支援を実施するということとしておりまして、議員御指摘のとおり、医療機関のまず手挙げ、これをベースとしてこの事業を進めていくということになります。
○浜地委員 ちょっと私の質問が悪かったのかもしれません。 要は、医療機関の手挙げだけを主体として中心としてしまうと、地域の実情を踏まえというところで、結局、いろいろな病床機能が、本来は必要なものまで削ってしまうんじゃないか。感染病床まで削ってしまうんじゃないか。ちゃんとグリップできるんですか、手挙げだけを中心にするとバランスが崩れませんかというのが私の問題意識なんですけれども。そこを答えてほしいんですけれども。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 大変失礼いたしました。 基本的にはまず手挙げから始まりますが、この事業につきましては都道府県が実施をするということになっておりまして、まず、地域の医療ニーズを踏まえて必要な支援を実施するということにしております。 まず、感染症に対応する病床を確実に確保するということにされておりますし、また、事業の実施に当たりましては、削減する病床数、現在の病床数、それから感染症に対応する病床数や地域医療の確保に欠かせない病床、これの確保状況も確認しながら、都道府県は、地域における医療提供体制への影響にも留意しつつ進めていくということになるということでございます。
○浜地委員 ありがとうございました。それが本当にワークをするような制度設計にしていただきたいというふうに思います。 次の質問に行きますが、今回の医療法の改正で、オンラインの診療についてしっかりとこれが定義づけをされ、そして、オンラインの診療受診施設についても要件が明記をされました。要件を満たせば、公民館でもしっかりと法律に基づいてオンライン診療ができる形になるわけでございます。 ならば、薬局をオンライン診療の受診施設とすること、公民館がいいんだったら、何となく医療提供施設であります薬局はなおいいんじゃないかというふうに私は思うわけでございますが、これについて、何か法的な問題があるのか、まずは医政局の方からお答えをいただきたいと思います。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 今回の医療法の改正では、患者がオンライン診療を受ける専用の施設として、オンライン診療受診施設を創設することとしております。 その際、薬局をオンライン診療受診施設とすること自体については、医療法上は特段の制約はないものと承知をしております。
○浜地委員 医療法上は、薬局がオンラインの受診施設になることは問題はないという御答弁でありましたが、続きまして、保険局長の方に、保険の面から何か問題点はございますでしょうか。
○間政府参考人 お答えいたします。 保険診療一般のルールにおきまして、保険薬局の独立性や適切な運営を担保する観点から、保険医療機関が特定の保険薬局で調剤を受けることの指示を患者に行うことや、保険薬局が自分のところの薬局で調剤を受けることを指示した保険医療機関に対して金品等を供与することを、いわゆる療担規則、保険医療機関及び保険医療養担当規則等において禁止をしているところでございます。 したがいまして、仮に保険薬局にオンライン診療受診施設を設けて、そこでオンラインで保険診療が行われる場合におきましても、こうした規律を遵守し、適切な保険診療が行われることが重要だというふうに考えております。 今後、今回の法改正、法律が成立した場合には、その施行に向けてどのような形で実施していくのが適切なのか、医政局とも連携しながら、丁寧に検討してまいりたいと思います。
○浜地委員 実際に、実は需要は出てくる可能性があるんだろうと思います。チェーン薬局もございますし、ドラッグストアでも調剤の部分がございます。ただ、医薬分業の観点から、そこでオンライン診療を受けて、誘導して、じゃ、うちのところで必ず調剤してくださいということは、先ほど局長から御答弁があったとおり、これは禁止をされている、規則で。ましてや、それに対して、誘導に対して金品を渡すなんということはあってはならないことだろうと思っています。 逆の意味でいうと、そういったルールが守られれば、薬局でもオンラインの診療の受診施設としてよろしいんだろうと思いますが、あとは、しっかり運用としてそういった規則に抵触しないかが守られるかどうかでありますので、ここは恐らく、実務が始まりますとそういった需要もあろうかと思っておりますので、そういったときには、しっかりとした制度設計であるとか、現場が混乱を来さないようにどういったものが必要であるかということをまた具体的に検討していただければというふうに思います。 続きまして、医療機関又は薬局では、後発品を中心に薬の供給安定不安というのが続いていることは周知の事実でございます。これはもう数年来続いておりまして、最近、ようやく少しずつ、例えば去たん薬とかそういったものは、若干、医療機関では処方されるようになったのではないかなというふうに思うところでございます。 そこで、現在の後発品の供給状況、具体的に、一番厳しいときと比べて今どういった状況にあるのか、端的にお答えいただきたいと思います。
○森政府参考人 後発品の安定供給の状況に関する御質問でございますが、令和七年十月末時点で、後発品の医薬品全六千九百四十五品目のうち、八五%が通常出荷となっております。残りの一五%が限定出荷又は供給停止、限定出荷の品目が約一二%、供給停止の品目が約三%となっています。 この七年十月時点の一五%の数字を一年前の数字と比べますと、六年十月時点で約一七%というふうになっておりまして、若干改善してきている傾向はあるという状況でございます。 これらの供給不安対策といたしましては、足下の個別品目の供給不安を解消していくとともに、あわせて、供給不安を起こさないために、後発医薬品産業の構造改革、品目統合ですとか再編等をきちっと進めていく、両方を行っているところでございます。
○浜地委員 審議官、ありがとうございます。 今キーワードが出ましたけれども、後発品メーカーの構造改革とか品目統合ということで、今回の新たな経済対策においても、さきの国会で成立しました薬機法において基金をつくるということが、実際に具体的にあんこが入ってくる状態になったわけでございます。 そこで、私も前回の国会の質問で申し上げましたとおり、うちの党では創薬力PTをつくっていまして、現場視察を重ねてまいりました。 そこで、この後発品の安定供給に向けた業界再編に向けての様々な厚労省の取組、評価はしたいと思いますが、実は、一部にはこれを阻害するような要因があるんじゃないかということが、視察の結果、私は感じたところでございます。それを幾つかこれから議論をしてまいりたいと思っています。 その一つが、後発医薬品の価格帯の特例というものがあります。資料を今日はお持ちをしておりますけれども、いわゆる後発品メーカーを様々な企業指標に分けて分類をして、A評価、B評価、C評価、ABCに区分をして、上位二〇%に当たるAの区分に当たった後発品メーカーが作る薬価に関しましては加重平均の特例を設けて、薬価が一般の平均価格よりも若干高く設定されやすくなるというような仕組みを取り入れることによって、しっかりと企業に後発品メーカーとしての責任を果たしていただこうというのがこの後発医薬品の価格帯の特例というものでございます。 非常に分かりにくい制度なんですが、端的に言うと、評価がいいところは自分たちの薬価が高くなるということであります。 そのうちの二ページ目の要件なんですが、様々な企業評価指標の点数をつけていってABCランクに分けるんですが、その2の赤で囲んだところの1、製造販売する品目の原薬の購買先を複数設定しているかどうかというのが点数のポイントになっております。 大体、後発品メーカーの原薬は中国から原薬を仕入れることが多いわけでございますが、例えば、抗菌薬等、話題になりましたけれども、なかなか原薬が中国から入ってこないということで、日本で作るようになったわけでございます。そういったことも含めて、原薬を多くの国だったりメーカーだったりほかのところからどれだけ仕入れているか、複数設定しているところが高ければ高いほど点数が高くなるということであります。 しかし、今は、原薬を自分たちの会社で作ろう、若しくは、自分たちの子会社で作らせよう、時には、海外の子会社を傘下に置いて完全子会社化としたり、又は、自分たちのコントロールが利くようにして、海外で作らせるけれども子会社化しようという、いわゆる内製の動きがあります。 ですので、単に複数購入先があるからといって高いわけではなく、しっかりと自分たちで自社生産する、若しくは、海外の子会社、国内でもいいでしょう、子会社化をして、自分たちで安定供給できるような仕組みをやっている企業も多くあります。その動きをこの複数設定という要件は阻害してしまうんじゃないかというのが問題意識の一つであります。 続きまして、三ページ目の3の7というところで、製造販売業者が製造販売する後発品について、同一成分内でのシェアが三%以下の品目がどれだけあるかという項目がございます。ちょっとかなりマニアックなんですけれども。いわゆる少量多品目が今の後発品の安定供給の、まあ原因だと言われているので、マーケットシェアが三%以下の製品を作っていると点数が低くなります。要は、少量を作っているということに該当するわけであります。 しかし、ここでキーワードは、製造販売業者のマーケットシェアを取り上げておりますが、実は今、企業は合従連衡、例えば、自分たちはもう製造販売メーカーとじゃなくて、CMOといって、製造業だけに特化していこう、そういう動きもございます。しかし、この要件は、そういったものが評価を逆にされにくい。いわゆる受託業者として自分たちが専業になると、自分たちが元々製造販売の許可を取っている分はもう作らなくなるわけでありますから、その分のマーケットシェアはどんどん下がっていくということで、逆に点数が下がる仕組みになってしまうということが指摘をされました。 かなり細かいところの指摘でございますが、先ほど申し上げました、いわゆる原薬の複数購入先の設定、若しくは、マーケットシェアの三%以下の品目、これを製造販売業者で見ている点、これは、CMO、製造受託業者をこれから育てていこう、それで合従連衡して様々な再編につなげていこうということの流れから私は逆行すると思っておりますが、この要件の見直しについてお答えをいただきたいと思います。
○森政府参考人 企業指標に関する御指摘でございます。 当該企業指標については、令和六年度の薬価改定において試行的に導入されたものでございまして、七年度から全面的にその評価を行っているというところでございます。これらの指標については、御承知のとおり、まだまだ新しいものでございますので、いろいろな御意見があるのは承知しております。 そういった観点から、より安定的に供給できる環境をつくっていくためには原薬も含めてどういうルートが本来的に望ましいのか、それから、受託も含めてどういう割合で生産しているのがふさわしいのかといった点について、引き続き議論が必要だというふうに考えております。 この指標については、今後とも、中医協における議論に基づき、業界の意見も踏まえながら、どういう指標が安定供給体制の評価に有効かという視点で見直しというのを検討してまいりたいというふうに考えておりまして、その際には、御指摘の観点も踏まえて検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○浜地委員 審議官、ありがとうございます。 これは実際に、企業名は出しませんけれども、後発品メーカーの再編に向けて実際に動き出している企業を視察してのそういった指摘だったということであります。 一番大きいのは、企業指標評価というまず名称自体、困るという意見があります。いわゆる企業指標を、結果、A評価、B評価、C評価というふうに分けて、これを令和八年には公表しようということなんですね。 当然これは、安定供給にどのように資しているかということの指標なんですが、A評価、B評価、C評価という言い方自体が企業そのものに対する評価に見えて、レピュテーションリスクが生じる。例えば、これから就職しようという子供たちが後発品メーカーに入ろうと思っても、この企業はC評価となったら、何か業績も悪かったり、内容も悪かったり、非常に品質も悪いんじゃないかというふうにイメージがつくんじゃないかという、レピュテーションリスクの懸念も表示されました。 それともう一つが、先ほど言いましたとおり、例えば、CMOとして受託メーカーに特化しながら業界再編につなげていこうというところにおいて、グループ化の中にC評価の企業があったら、じゃ、これから参入していこうという企業も、何だ、C評価の企業があるんじゃないか、この再編グループは評価が余りよくないんじゃないかというような、業界の中でのレピュテーションリスクもあるんじゃないかという指摘でありました。 ですので、様々な評価基準の見直しも含め、そもそも名称自体、又は公表のやり方自体も考えていただきたいと思います。ですので、ABC評価じゃなくて、例えば後発品安定供給貢献度指数とか、そういう具体的な、レピュテーションリスクが生じないような名前に変えていただきたい、名称に変えていただきたい、公表の仕方も工夫いただきたいというのが私からの要望でございます。 御答弁いただきたいと思います。
○森政府参考人 企業指標について、最終的にABCという形でやっていくことを今提案しているところでございまして、令和八年度から各企業の評価結果を公表することにしているところでございますが、委員御指摘のとおり、ABCが安定供給以外の企業活動も含めた企業全体の評価であるというような、意図しない誤解を生じかねないという御指摘、本当に受け止めておりまして、ちょっとどういう方法がいいのかという、名称、公表の方法を含めて工夫してまいりたいと考えております。 その上で、企業指標やその名称について、業界の意見も踏まえつつ、中医協における議論に基づき、必要に応じて実施してまいりたいというふうに考えております。
○浜地委員 ありがとうございます。 今日はかなり細かいところでございましたが、実際に現場に行って聞いた声でありますし、私も質問するかどうか迷いましたけれども、実際そのとおりだなというところが、先ほども申し上げました、特に、原薬の複数購入があった方が点数が高い、いや、しかし、内製化している、こっちの方が経済安全保障上、様々安定供給には貢献するんじゃないかであったり、先ほどの、いわゆる製造販売の品目で捉えているところがやはり受託製造に特化をしていって、レーンを空けていくわけですよね。結局、自分のところはそのレーンをつくって、ある程度、一部大手はCMOメーカーに当該製品は任せるというような形で合従連衡していくわけでありますので、これは本当に丁寧にやっていかないと、基金もつくる予定でございますけれども、絵に描いた餅になってしまうんじゃないかということを危惧をしております。 これからも、私もしっかり現場を見ながら、様々これは大事だという提案があったらどんどん厚生労働省にもお伝えしてまいりたいと思いますので、先ほどの企業評価のまず名称も含め、名称だけは変えていただきたいというふうに特に思いますが、それを申し上げまして、時間になりましたので終わらせていただきます。 今日はありがとうございました。失礼します。
○大串委員長 次に、八幡愛君。
○八幡委員 れいわ新選組の八幡愛です。 本日、医療法改正の採決ですが、最後までしっかりと質問させていただきます。よろしくお願いいたします。 昨日、修正案が出てきましたので、改めて認識を確認させていただきます。 自民、公明、維新さんによる修正案では、電子カルテの導入について、五年後の二〇三〇年十二月三十一日までに普及率約一〇〇%にするために、業務の電子化を実現しなければならないと実質的に義務化をされています。法律の文面においてかなりこれは強い表現だなと感じましたが、それくらい本気で推し進めていきたいんだという決意は感じます。しかし、果たして実現可能なのでしょうか。 先週の質疑で、私、日本医師会が今年春に実施されました調査で、電子カルテの導入について不可能だという回答、これが五四・二%あった、不安が大きいこと、そして小さな診療所などの経営を圧迫する可能性があるということを指摘させていただきました。ただでさえ導入が困難なのに義務化をしていくというのは、小規模医療施設に診療所をやめろと言うに等しいと私は感じております。 どうしても導入を進めるのであれば、やはり政府支出によります交付金などによる支援策が必須だと思うんですが、そのための予算はどうするのでしょうか。現時点で未定だというのであれば、いつまでに支援策を決定して予算を確保していくのか、政府の考えを教えてください。お願いします。
○森政府参考人 電子カルテの普及についてでございます。 二〇三〇年に向けて、全ての医療機関において、必要な患者の医療情報を共有するための電子カルテの導入を目指すこととしております。当該電子カルテについては、医療機関にもメリットがあり、医療機関が一義的には御負担いただくことが基本ではあるんですけれども、厚労省としては、廉価で導入しやすいクラウドネイティブ型の電カルへの移行というのを図っていくことで、医療機関への負担にも配慮したいというふうに考えております。 厚労省では、当該電カルの標準仕様を今年度中にも策定するよう検討を進めているところでございまして、その上で、標準仕様に準拠した電カルについては、今後、厚労省において認証し、その普及を図っていく。二〇二六年夏までに電カルの普及計画を策定することとしており、御指摘の普及のための支援の在り方についても、その議論の中で併せて検討していきたいというふうに考えております。
○八幡委員 二六年の夏までには方針を示していくという答えをいただきました。ありがとうございます。 しっかりと予算的なことも、お金の話ばかりすると私は言われるんですけれども、やはりお金というのは大事なので、何か新しく改革していくためにはお金というのは大事、これをしっかり厚労省にも引き続き伝えていきたいと思っておりますが、法律に明記する以上は、やはり医療機関に導入圧力がかかってしまうのではないかと私は心配しております。といいますか、電子カルテを理由に諦めてしまう診療所、これも多数出てくるのではないでしょうか。 厚労省の新たな地域医療構想等に関する検討会は、昨年十二月に公表した取りまとめの中で、仮定とはしつつですけれども、次の記述をされております。「診療所医師が八十歳で引退し、承継がなく、当該市区町村に新規開業がないと仮定した場合、二〇四〇年においては、診療所がない市区町村数は百七十程度増加することが見込まれる。」この記述のままに解釈すると、厚労省は、医師は八十歳まで働くことが前提になっていて、今後の診療所の推移を想定しているということになると思います。今の世の中、八十歳まで働く人も多いと思いますけれども。 話を電子カルテ導入に戻しますと、五年後に普及率を約一〇〇%にするということは、現在七十五歳過ぎのお医者さんにも有無を言わさず電子化を進めさせるということになりますよね。しかも、八十歳で診療所を閉めるという検討会の取りまとめに記載された仮定に従うのならば、高齢医師の医療施設では、導入したデジタル機器があっという間に不要なものになってしまいます。これでは、実際にかかるお金だけではなく、デジタル化に対応するための労力、時間的コストも無駄になる。 しかも、負担は高齢の医師により重くのしかかってきます。当然、医師の高齢化も問題ですから、うまくそこは、その診療所を守るために世代交代をさせていくという必要は当然ありますが、何とか今地域のために、地域の皆さんのために踏ん張って営業されている診療所の方の心を折ってしまうのではないでしょうか。 大臣にお伺いします。 五年という短期間で電子カルテの普及率を約一〇〇%にすることが実際にできると思われますか。それは、この改革の流れについてこれない医療機関は淘汰されていくということを政府自ら主導していくことにならないでしょうか。お願いします。
○上野国務大臣 医療DXというのは、先般からの質疑にありましたとおり、様々なメリットがあるわけでありますので、医療従事者の皆さん、あるいは患者、国民の皆さんの理解を得る、非常に大事な観点だというふうに考えております。 我々としては、そのメリットを分かりやすく、これまでからもやっているつもりではありますが、更に力を入れて、周知が図られるように努めていきたいというふうに思いますし、また、セキュリティーの問題、あるいは個人情報保護の問題、医療機関への負担の問題、そうした問題にも十分配慮をしながら、医療機関の皆さんにも御理解をいただけるような形で進められるように努力をさせていただきたいと考えています。
○八幡委員 はい、そうなんです、大臣。電子カルテというのはほかにも多数の問題、懸念事項がありまして、どの医療機関でも使える、これは先ほど厚労省の方が説明されました、標準型カルテの開発もされるようなんですけれども、これまでの歴史を振り返りますと、政府主導で作ったシステムというのはやはりトラブル続きというイメージが拭えないんですね。システムダウンとか、あと情報漏えいのリスクを取ってでも、それでも一〇〇%電子カルテを普及させていくんだと目指すこの法律案が、現実的なのかどうか、是非、冷静な検討を引き続き求めます。 続いて、電子カルテ推進はもちろん医療DXの施策だと大臣もおっしゃりました。医療DXといえば、マイナ保険証が気になる方も多いと思うんです。電子カルテの実質的義務化を想像しますと、マイナ保険証もいずれ義務化に向かうのではないかという不安が、私、まだまだこれは拭えません。 思い返していただきたいんですが、マイナンバーカード、当初は任意だったのが、次々とカードに登録される情報の範囲が広がり、当然、先ほどもおっしゃったメリットはあるとは思うんですけれども、でも、最初には説明がなかった保険証に使うようになっただけではなくて、いつの間にか、紙の保険証を廃止して、マイナ保険証に一本化するということになっているのが現状です。今は資格確認書が残っておりますが、これもいつまで続くのかが分からないと思います。 厚労省によりますと、マイナ保険証に登録されている情報と今回の電子カルテの情報、これはひもづいていない、別物だとおっしゃるんですけれども、これまでのマイナ保険証の進めてきた流れを見ますと、いずれまたひもづいて、電子カルテのように義務化、より強くされていくのではないかという懸念、これがやはり私は心配なんです。 ほかにも、やはり国民の皆さん、医療DXと言われたら、じゃ、マイナ保険証にせなあかんのかなという相談も私は実際に受けておりますので、厚労省に伺います。電子カルテの実質義務化に伴いまして、マイナ保険証、いずれ義務化されていくのではないでしょうか。お願いします。
○間政府参考人 お答えいたします。 マイナ保険証は、本人の健康医療情報を活用した適切な医療の提供に寄与するものでありまして、そのメリットが早期に享受されるよう、マイナ保険証を基本とする仕組みに移行しているところであります。 この円滑な移行に際しましては、先ほど委員からも言及いただきました資格確認書の関係で、マイナ保険証を保有しない方には申請によらず資格確認書を交付すること、あるいは高齢者や障害のある方など、マイナ保険証の利用に当たって配慮を必要とする方については、マイナ保険証を保有している場合でも申請に基づき資格確認書を交付することといった措置を講じて、マイナ保険証以外の受診方法についても整備をし、またこの内容についても周知を図っているところであります。 より多くの方にマイナ保険証を御利用いただけるよう引き続きメリットの周知等に取り組むとともに、それと同時に、医療機関等の受診時にマイナ保険証か資格確認書を持参いただくよう周知するなど、安心して医療を受けていただける環境を維持してまいりたい、このように考えております。
○八幡委員 マイナ保険証は、本当に安心して医療を受けられるためのものならば、もっともっと普及しているとは思うんですけれども。 引き続き、そのメリットなんかも説明もしていただきたいんですけれども、上野大臣、先ほどの厚労省の説明も受けまして、マイナ保険証、あくまでも強制ではないと改めて明言をいただきたいんです。また今後も丁寧に、資格確認書でそれぞれの現場で対応していくとはっきりと言っていただきたい。当然、現場の窓口に負担をかけてしまってはいけないんですが、決して強制ではないと議事録に残していただきたいんですが、よろしくお願いいたします。
○上野国務大臣 マイナ保険証、様々なメリットがありますが、一方で、不安に思われている方もあろうかと思います。いずれにいたしましても、より多くの方にマイナ保険証を御利用いただけるように、我々としては、繰り返しになりますが、メリットの周知、これはしっかりやっていきたいと考えております。 その上で、医療機関等の受診時にはマイナ保険証か資格確認書を持参をいただくよう、これにつきましても周知をしていきたいと考えています。
○八幡委員 強制ではないということで受け取ってよろしいでしょうか。強制化はしていかないということで。実質的な強制はしないと、もう一言お願いします。
○上野国務大臣 現段階ではそのようなことは当然考えておりませんけれども、しっかりマイナ保険証の利用促進に努めていきたいと考えています。
○八幡委員 引き続き、また質問させていただきたいと思います。 続いて、医師数、多過ぎるのか不足しているのか問題についてなんですけれども、昨日の参考人質疑では、現状、医師が増えていて将来は過剰になるんだという意見もあれば、病院勤務医は長年不足をしていて、医師が不足している地域は各都道府県に必ずあるため、余っている地域から不足している地域に医師を動かすという対策ではなくて、医師数そのものを増やすべきなんだという意見もありました。要するに、参考人によっても認識は大きく違うということが分かりました。 れいわ新選組、繰り返し訴えていますように、日本の医師数、絶対数が不足していると考えています。昨日の委員会でも紹介いたしましたけれども、人口一千人当たりの医師数について、OECD加盟国は平均三・五人、日本は二・四人しかいません。 医療法改正案では、医師の多い地域から少ない地域へ人為的に移動させようとしておりますけれども、実質的に新規開業規制もその多いところでは進めようとされております。 それだけでなく、厚労省は、人口当たりの医師数が多いとされる県において、大学医学部の定員を削除する方針を打ち出しております。全国の十三県が、今年十月、中山間地域や離島などでは医師確保が難しいため、医学部の定員、これを削除すべきではないと主張したほか、現在の医師偏在指数が地域の実情を表したものになっていないと指摘しているんですが、このような声を聞きますと、医師の適正数を推定するための計算式はありますが、厚労省が結果として出している数字、これはやはり実態に合っていないんちゃうかなと思うんですが、いかがでしょうか。お願いします。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 医師の養成数につきましては、地域枠を中心に、臨時的に増員をしているという状況でございます。 医師の総数でございますが、令和四年までの過去からの十年間で、全国で約四万人増加をしております。これは、医師総数、今三十四万人ですから、十年前は三十万人であったのが現在三十四万人になっているという状況でございます。 そして、直近の医師の需給推計では、医師数は増加する一方で人口は減少していくという状況がありますので、高齢者の増加を加味しても、全国の総数で見ると、医師数が医療ニーズ、要するに供給が需要を上回るということが見込まれているという状況でございます。
○八幡委員 決してここで少ないですとか足りていないということは言えないとは思うんですけれども、でも、やはり一番私は何が言いたいかというと、現場の声を聞いていただきたい。 今年六月、NHKで放送されましたドキュメントです、「医療限界社会 追いつめられた病院で」。これは結構ひどい内容で、もう本当に、深刻な医師不足を背景に、医療の質という守るべきこの一線が脅かされているという問題提起がなされておりました。この番組に対して日本医師会は、これは特定の病院の事例であり、全国的な話ではないと抗議を出したそうなんですけれども、でも、そのドキュメントに映し出された先生方の苦悩というのは本当にもう直近の課題だと思います。 そして、今もどこかで追い詰められている先生方がいらっしゃるんじゃないかなと懸念をします。本当に医者が足りている、問題がないというのであれば、こういった医師の過重労働というのは起きないと思うんですよね。だから、うまくいっていないというのは、これは当然なんです。私のところにも、医師団体から、人手が足りないという話、よく入ってきているんですよ。そのために慢性的に過重労働になって、それが医師の懸念を招きまして、医師不足が解消できないという悪循環になっているとおっしゃいます。 大臣にお伺いします。 やはり私としては、数字を追うのはいいんですけれども、現場とすごく感覚が乖離していると思います。ですので、是非現場の声を聞いていただきたい。大臣、その辺り、いかがでしょうか。
○上野国務大臣 地域におきまして必要な医師を確保するための対応、こういったことを進めるためには、今委員から御指摘のありましたとおり、まさに現場で頑張っていただいている医療関係者の皆さんやあるいは地方自治体の皆さんの声をしっかりと拝聴するということも重要だと考えておりますので、これからもそうした姿勢で努めていきたいと考えています。
○八幡委員 時間がないので最後の質問を飛ばすんですけれども、この医療法の改正にしても、結局、この国の医療をよくしていこうと思って一応出てきたという政府のものじゃないですか。とはいえ、れいわ新選組としては相入れない点が多いので、この後も反対討論をしていくんですけれども、やはり、声なき声を拾っていく、誰も取り残さない厚生労働分野の発展、これは引き続き党派を超えて考えていきたい。 私は諦めたくない。諦めたくないと決意を表明して、質問を終わります。 ありがとうございました。
○大串委員長 次に、東克哉君。
○東(克)委員 立憲民主党の東克哉と申します。 本日も、質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。 今回の質問については、まず、医師偏在の是正プランについてお伺いしていきたいと思います。 厚生労働省が提示する候補区域案、これについては全部で三つ分類されていると伺っています。一つ目が、各都道府県の偏在指標が最も低い二次医療圏。そして、医師少数県の医師少数区域。さらには、医師少数区域かつ可住地面積当たりの医師数が少ない二次医療圏、全国の下位四分の一。いずれかに該当する区域という案が提示されていると認識をしております。これは、全国でいうと約百程度の二次医療圏を想定して、面積は約四三%、人口は全国の約一五%、医師数は全国の約一〇%と資料に記載がありました。 こうした候補区域では、既に医療だけでなく、実際、介護も不足していると認識をしております。介護にしろ医療にしろ、必要なサービスが受けられないことは、やはり住み慣れた地域でいつまでも暮らしていくことの不安や不便があることは当然のことと思います。 そして、この法律案の附則第二条では、政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後、それぞれ法律の施行の状況等を勘案し、必要があると認めるときには、改正後の各法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとするという旨の規定があります。 この点に関して、既にこの委員会で何回も指摘されているんですけれども、医療が不足している地域で進める中で、医療偏在について、五年後ということを言われています。しかし、実際に、医療、介護、緊急の経済対策も今回発表されています。そして、主に物価高騰対策と認識しているんですけれども、医療の偏在対策も、五年たって見直せばいいという状況では実際ないのではないかということも危惧しています。 実際、この五年という根拠、もしあれば教えていただきたいのと、見直しまでに予算措置、診療報酬でどのようにフォローアップしていくのか、厚生労働省、教えてください。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 今般の改正法案に基づく措置につきましては、医師偏在対策を含めて、改正医療法の施行後五年を目途に検証するということとしております。これは、都道府県などの関係機関、関係者と連携しながら着実に施行を進め、その施行状況について確認をするためでございます。 一方、委員御指摘の医師の偏在対策につきましては、昨年末に策定いたしました総合的な対策パッケージに基づき、法改正事項である医師手当事業等のほかにも、既に診療所の承継、開業支援事業等がございまして、これにつきましては、緊急的に先行して令和六年度補正予算から実施をしておるところでございまして、このような予算事業の実績それから効果につきましても、随時確認を行って改善をしていきたいというふうに考えております。
○東(克)委員 どうもありがとうございます。 是非、PDCAを回すとあらゆる資料に出てきていますので、予算と効果をしっかりと見ていただきたいと思います。 その点について、次は公的病院の役割と処遇の差についてお伺いしていきたいと思います。 公的病院というのは、僻地医療、小児、周産期医療、救急医療など、地域において極めて重要な役割を担っておりますが、民間医療と比較して、やはり給料の差、処遇の差が大きく、その上、長時間労働、夜間、宿日直の負担など、公的病院の医療者にとって過重な負担となっていることも実際にあります。 こうした現状で、医師を始めとする人材不足の解消がどこでも困難だということは認識していますけれども、医師確保の対策の観点から、医師などの負担の軽減、重点区域に対する支援の原資、医療機関の負担にならない工夫、重点区域の既存の医師との不公平がないように配慮をして、政策医療を担う医師への手厚い処遇なども配慮していかなければならないと感じております。 公的病院の役割としてその維持が難しいと考えているんですけれども、厚生労働省のお考えをお聞かせください。
○上野国務大臣 もちろん公的病院、地域の中で非常に重要な役割を担っていただいていると考えておりますが、一方、医師偏在対策につきましては、公的か民間かということにかかわらず、やはり偏在の状況、これに着目をして支援策を検討することが重要だというふうに考えております。 先ほど局長の方から答弁もありましたけれども、この法律に基づく医師手当の関係であったり、あるいは医師の勤務、生活環境改善の支援等、様々な経済的なインセンティブも含めて、総合的に対策をこれからもしっかり進めていきたいと考えています。
○東(克)委員 ありがとうございます。 是非とも、私の地元にも中山間地域、人口五千人の町もありますので、一つしかやはり拠点病院がありませんので、そういうところの支援も、改めて大臣、お願いしたいと思います。 次に、医療DXについてお伺いさせてください。 ちょっと読みますね。支払基金を医療情報基盤・診療報酬審査支払機構に改組し、医療DXの中核になることとしております。従来の審査支払い業務は請求業務を取り扱うことから、医療機関から同様に電子カルテのデータを受け取り、管理するという意味では、業務が非常に違ってくるようには余り思うことはありませんが、扱う個人情報がより重要性の高い情報を扱うという意味では、やはり組織体制が十分であることが望まれます。 クラウドネイティブという話もありましたし、この機構に常勤役員などで、サイバーセキュリティーに対応できる、対策に知見の有無、そういう方々の人材を置くのかどうか、そして、今後、組織内にどうやって責任を持たせて、もし何かあったときに機構と厚生労働省がどうやって連携をしていくのかということを教えてください。
○森政府参考人 支払基金の組織体制に関する御質問でございます。 社会保険診療報酬支払基金においては、従来より、インシデント発生時には、緊急時対応計画に基づき、外部の情報セキュリティーの専門家も構成員に含めたインシデント対応チーム、CSIRTを招集し、迅速な情報収集や事案対応に当たる体制を整備してきたところでございます。 今回、医療DX、電子カルテを含めて非常に重要な業務を担うということで、組織体制を強化していくことは非常に重要だというふうに考えておりまして、新たな機構においては、情報通信の技術に関する高度かつ専門的な知識経験を有する者として医療情報化推進担当理事、CIO理事を置くことができるとしておりまして、サイバーセキュリティー対策は本理事が担当することが想定されております。 加えて、今回の法改正によりまして医療DXの運用母体となる機構には、情報漏えいの防止など、安全対策を講じることや、重大なサイバーセキュリティーインシデントが発生した場合の厚労大臣への報告について法律上義務づけることとしておりまして、こうした規定に基づき、必要な対策を講じていきたいというふうに考えております。
○東(克)委員 ありがとうございます。 CIOの理事が新たに入るということで、ちょっとこれは、理事関連はいいかと思うんですけれども、やはり役所の中で異動がたくさんあると思いますので、この知見が随時残っていくように、二年、三年で異動してその人がいなくなったらサイバーセキュリティーができなくならないように、その人事異動のところだけ是非とも蓄積を積んでいけるようにお願いしていきたいと思います。 そして、このDXに関してのデータの利活用についてもお伺いさせていただきます。 公的データベースにおける匿名化及び仮名化のデータ提供について、今回のこの法改正がなされると、研究者や企業へのデータ提供が可能となるというふうに何回もこの委員会でもありました。 そして、その提供の要件は相当の公益性がある場合とされていますが、こうした有益な情報の提供についても、私も実は大学院のときに公衆衛生とか疫学とかを専攻でやっていましたので、教授から、レセプトデータが欲しいといったときには、これはハードルが高いぞと何回も言われましたので、自分から現場に行っていろいろなデータを取ってきたという経験がありまして、ようやく今、公衆衛生や疫学を学んでいる研究者であり大学院生がこういうデータを使って様々な、国の科研費とかも使って医療政策を打ち出していけるようになるのかなと思うと、一研究者の下っ端でありましたけれども、ちょっとわくわくはしております。 様々な研究テーマ、研究データを是非とも実績として使っていただきたいと思ってはおりますが、実際に使うとなると機微な情報もたくさんありますので、既存の公的データベースに利用されているときに課されている、利用者側、実際にデータを使う側の義務の現状も踏まえて、どのように利用者が義務を果たしていくのか。逆に、果たさない悪質な使い方があった場合については罰則を定めるのかどうか。加えて、その事態があったときに、どのように機構が責任を負い、そしてどのように指導していくのかということを教えていただければと思います。
○森政府参考人 データベースの利活用についてでございます。 仮名化情報の利用者については、匿名情報の利用よりもより厳しい規定が必要だというふうに考えております。 一つは、匿名化情報の場合と同じように、個人を識別することを目的とした他の情報との照合の禁止や利用終了後のデータ消去等の義務を課した上で、更に上乗せの規制として、利用目的や利用方法等に必要な制限を付すこととし、例えば、クラウドの情報連携基盤上での解析を行わせて、データ自体を第三者には提供しないことを基本とするといった措置を講じることとしております。 また、当該情報連携基盤においては、利用者がクラウドに持ち込むデータや解析ツール等も事前に審査する。これにより、不正な目的による他の情報との照合も未然に防ぐとともに、利用終了後のデータ消去についても、その着実な実施を担保することができると考えております。 さらに、ログの活用等によって利用状況を日常的に監視、監督するということを想定しています。 また、仮にこれらの措置に違反する場合には、厚生労働大臣は是正命令を行うことができるとされており、その命令に従わない場合には罰則の対象となっていくこととなります。
○東(克)委員 ありがとうございます。 罰則の具体的なことはこれから詰めていくことになるとは思うんですけれども、やはり、一つの悪い例がこれから日本の医療や介護の施策に資する研究の邪魔にならないように、注意して進めていただきたいと思います。こうやってデータがある程度自由に使えるようになるということは、本当に研究機関にとっては非常にプラスのことですから、是非とも私はそこをお願いしていきたいというふうに思います。 研究機関の視点と併せて、現場の目線も入れていきたいというふうに思っております。 医療機関の推進において、現場負担はゼロ、医療や介護事業所の現場負担をゼロ原則ということをしっかり認識していきながら進めていただきたいと私は考えておりますが、私が取り組んでいる主に介護事業所や障害福祉事業所、今回は特に介護事業所の方をお話しさせていただきたいと思います。 介護現場というものは令和三年から始まったLIFEというものがあって、現場は余り、不評ですけれども、よくデータを入れたな、このシステムをよく入れたなと私自身はびっくりしました。これを本当に活用できれば介護保険は変わっていくんじゃないかなという淡い期待もまさに担っているところですので、私はいろいろな知り合いの事業所にLIFEをどんどん入れてデータを入れてくださいと言っている立場ということを踏まえて、LIFEの場合は、介護システムを入れることで科学的介護推進体制加算という加算が算定できるということがインセンティブになって、実際に入力が進んでいく事業所もありましたが、しかしながら、人手が足らない小さい通所事業所や地域密着型のサービスでは、インセンティブがあっても進んでいないというのも実際のところは現状としてあります。 これは介護の分野になりますけれども、医療において電子カルテの標準化、DXの推進は、もちろんこれはしっかりと進めるべきだと思っております。人手不足が指摘される中で現場の負担感が過重になることはやはり避けなければならないと思っておりますし、また、システムを導入することで、次はコスト面ですね、LIFEの場合は、何もソフトを入れなければ、ただで使えるということもあります。 そして、医療機関が電カルなどを入れるときのコストについて、いずれは病院側の負担になっていく、廉価であるといっても負担になっていくということなので、医療機関側のコスト負担が、負担感がゼロになるように進めることがDX化においても必要だと思いますが、この間、同様の指摘が幾つもなされていると思いますが、改めて、コストの負担について厚生労働省の考え方を教えてください。
○森政府参考人 電カルの導入に当たってのコスト負担についてでございますが、医療機関が電子カルテ共有サービスに接続するためには、医療機関側のシステムを一定程度改修する必要性というのが当然生じてきます。電子カルテを既に導入済みの医療機関については、ICT基金、医療情報化支援基金を活用して、電子カルテの改修費用の補助を既に行っているところでございます。 あわせて、電カルを今の時点では導入していない病院や診療所も含めて、電子カルテ情報共有サービスと接続する電子カルテの普及計画というのを来年夏までに定めることとしておりまして、その際に、具体的な医療機関への普及方策についても併せて検討してまいりたいというふうに考えております。
○東(克)委員 ありがとうございます。 来年の夏までにということですので、それとまたコストの、ICT基金の補助金も含めて、是非ともまた、詳細が分かりましたら教えていただきたいと思います。私の地元、特に中山間地域、実際まだ電カルが入っていない病院もありますので、そこに向けて改修してくださいとプッシュに行かないといけないと思っていますので、是非とも教えていただければと思います。 続いて、今のは医療でしたが、介護のデータについてもお伺いさせていただきます。介護の分野のデータ利活用について。 医療のデータは、先ほど言われたように安全対策、プライバシー確保対策を前提とした上で活用されていると言われていますが、一方で、介護においても、先ほど何度も出てきているLIFEの導入がされ、比較的大きな事業所は加算を算定して、科学的な介護のための取組が進んでおります。 こうした医療情報についても、二次利用を含め、介護において何が利用者のQOL、ADLを上げたのか、関与したのかということは検証していかなければならないと思っておりますが、これはちょっと二つの視点でお伺いしたいんですね。 まずは、こうした介護のデータの利活用、これまでまだ三年少しですけれども、研究分野でLIFEのデータが使われたという実績があるのかどうかという視点と、実際の現場でLIFEのデータを使った、若しくはこう使ってほしいという厚労省の思いや願いがあれば教えていただければと思います。
○黒田政府参考人 お答え申し上げます。 科学的介護情報システム、LIFEに関するお尋ねでございます。 高齢者の自立支援、重度化防止を推進するため、この情報システム、LIFEが設けられまして、これを活用して介護サービスの質を改善していくことは非常に重要でございます。 まず一点目のお尋ね、LIFEで収集したデータの研究に関する活用に関してですが、LIFEで収集したデータをフィードバックとして事業所にお返しするほか、この情報が介護保険総合データベースの中に取り込まれまして、一括して管理をされております。 この介護保険総合データベースにつきましては、第三者提供のフレームがございまして、お求めがあり、それで公益性等々を確認をした上で、研究者の方々に提供するという仕組みがございます。実績でございますが、令和六年七月までに、研究者などに六件のデータ提供、これはLIFEデータを含む介護保険総合データベースの第三者提供ということになりまして、このデータについては、厚生労働科学研究などで分析に活用いただいているところでございます。 また、もう一つのお尋ねの、フィードバックについてでございます。 フィードバックにつきましては、令和六年度の介護報酬改定において地域別、要介護度別などの層別化を可能にしまして、利活用の手引、フィードバックなどを用いて、利用者の自立に向けた取組を行った事例などを事例集としてお示しをしているところでございます。 一例を申し上げますと、事業所のフィードバックの中で、例えばADLの合計点の変化という点がフィードバックの中に含まれています。この点数については、事業所にフィードバックをされる中で、事業所の中の多職種の会議の中で共有されるケースがございます。そうした中で、これは議員がお詳しい分野かと思いますが、リハビリテーションの担当職員の受け止めとそれから介護職員の受け止めとの間に差があるというケースがあるようでございまして、そういうことが事業所の中のケアの在り方ですとか自立支援に関する意識を多職種間でそろえていくきっかけになったというような事例なども承知をしております。 こんなお話も、なるべく多く事例を集めた上でお返しできるように、準備をしてまいります。 ありがとうございます。
○東(克)委員 ありがとうございます。 本当に、先ほど言われたように、職種が違えば点数が違うということはよくありまして、それをきっかけに統一した質の高いサービスをつくっていこうという、本当に私もLIFEができたときはこれができるなと思って、非常に今もわくわくはしておりますが、今、厚生労働省の方はいろいろ言われていると思いますが、頑張ってくださいね。 本当に大事だと。令和三年、よく本当にこの報酬改定を頑張ったなと。頑張ったという言い方は失礼ですけれども、私も現場に出向いて、これからの介護のために頑張りましょうということをハッパかけていきたいと思いますので。 このデータ活用、ちょっとまだ六件というのが、これは私もちょっと母校に帰って、データを使ってくださいということも言っていこうと思いますので。本当に有用なデータ、せっかく現場の方が時間を使って入れているデータなので、有効に活用してもらいたいと本当に改めて思っております。 そしてまた、介護データの利活用を進めるに当たって、現場からは、LIFEの実際の入力作業が少し手間だと。これはやはりどのことにしても言われるんですけれども、これがデータの不便さの原因になっているという声があるんですが、大分介護テクノロジーが上がってきて、私の知り合い、まだ一か所ですけれども、特養、特別養護老人ホームは、介護テクノロジーを先進的に入れて、パソコン作業を全てなくして、全部音声入力に変えた。音声入力に変えたそこからのデータがLIFEに飛んでいくようになって、クリック一つ、ドラッグ・アンド・ドロップだけでLIFEにデータが行くようになった。大分AI、テクノロジーが進んでいるところは、パソコンを使えない六十代の方でも、主食十割、副食三割、送信と言ったら、それでデータが飛んでいくという事業所が出てきていますから、やはりこれは進めないといけないなというふうに本当に痛感しているんですね。 ですから、介護テクノロジーと生産性向上の推進ですね、加算がついている施設等もありますけれども、この工程表も踏まえて、厚生労働省の方から教えてもらいたいと思います。お願いします。
○黒田政府参考人 お答え申し上げます。 今後、介護サービス需要が更に高まる一方で、生産年齢人口は急速に減少してまいります。介護現場の負担軽減は喫緊の課題でございます。 その中で、議員御指摘の、音声入力機能を有する介護記録ソフトを始めとする介護テクノロジーの活用、これを通じた生産性の向上の取組は非常に重要でございます。生産性向上の推進に関する取組に関しましては、介護分野におけるKPIが設定をされておりまして、テクノロジーの導入事業所割合を令和八年度までに五〇%、令和十一年度までに九〇%にするなどのKPIが掲げられているところでございます。 また、このKPIの達成に向けまして、生産性向上の取組を推進をしていく観点から、本年六月に省力化投資促進プランが策定されまして、その中で、生産性向上推進施策について、二〇二九年度までの五年間の集中的な支援を実施していくということが盛り込まれているところでございます。 なお、主要の介護ソフトのベンダーにお尋ねをしましたところ、大手ベンダーでは音声入力が可能な記録ソフトを開発済みだというお話もお聞きをしております。また、介護ソフトのバージョンが上がっていくということが、記録ソフトからLIFEへの登録の作業を軽減をするという効果もございますので、現場のお声も様々お伺いをした上で、御負担を下げながら、良質なデータが共有され、フィードバックされるような環境に努めてまいります。 ありがとうございます。
○東(克)委員 ありがとうございます。 その令和八年度五〇%、これは私も是非推進していかなければならないと思っていますので、一緒に頑張っていければなというふうに思います。 このように、先ほどもいろいろなデータの取扱いが本当に有益だという話がありましたが、医療DX、介護DX、その先にある展望についてもお伺いさせていただきたいんですが、医療情報、介護情報がデータとしてやはり非常に深い可能性を秘めている。視野を広げていくと、有用なデータ基盤、日本のすばらしい医療の提供体制、介護に関わる仕組みは、海外で有力なコンテンツになるのではないかと思っております。 日本式の制度を丸々向こうに持っていくのは大変かもしれませんけれども、このシステムを、日本式介護、日本式医療を世界に輸出するということは、一定の、産業としても一つのメリットがあるというふうに感じております。 医療機器の輸出については、安全保障上いろいろな問題があることは承知しているんですけれども、実際に診療所レベルで海外に出ようとしている事例も、少しですけれども、あると聞いております。そういうときに、厚生労働省で受けられるサポートがあるのかないのか分からないということもよく聞くんですね。 こうした介護や医療の海外展開の取組に対して、国として何か少しでも後押しできるものがあるのか、あれば教えていただければと思います。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 日本の医療・介護分野の国際展開に向けて、長年培ってきた日本の経験それから知見を生かして、国際貢献を果たしていくということは重要な課題だと認識をしております。 医療の分野においては、我が国の医療技術を活用した諸外国の医療従事者等の育成支援に取り組んでおりまして、具体的には、日本の専門家の現地の派遣や、諸外国からの研修生を日本の医療機関で受け入れることを通じて、医療のデジタル技術等について現地での普及を図っているという状況でございます。 また、介護分野では、介護の国際規格の策定への関与など、国際的な議論に積極的に貢献していくことを通じまして、我が国における質の高い介護サービス等に関する知見の共有を図っているところでございます。 こうした取組によりまして、日本の知見を国際社会に還元するとともに、日本の医療、介護への信頼の熟成につなげ、医療、介護の国際展開を進めてまいりたいと考えております。
○東(克)委員 ありがとうございます。 やはり、世界でも先進的な高齢社会になっていますので、その辺りを進めていけるようにしていきたいなというふうに思います。 また、医療についてなんですけれども、私も何度かお話ししていますが、理学療法士という職種でして、医療構想の病床変更のことで少しお伺いさせてください。 理学療法士なので、基本的にリハビリテーションのメインとなっている回復期病床が、私の知り合いもたくさん働いていますが、今回の病床機能区分のうち、回復期機能が包括期機能というふうにくくられるというふうに書いてありますが、具体的に何が違うのかを教えてもらえますでしょうか。
○森光政府参考人 お答えさせていただきます。 二〇四〇年頃を見据えますと、医療と介護の複合ニーズを抱える八十五歳以上の高齢者が増加をいたしまして、高齢者の救急搬送の増加が見込まれる状況でございます。こうした患者につきましては、急性期の治療だけではなく、早期退院に向けたリハビリ、特に早期のリハビリや退院支援等を包括的に提供する機能の確保、これが重要になってくる状況でございます。 こうした機能を有する病床を確保するために、地域医療構想における病床機能区分において、これまでの回復期の機能にこうした機能も加えまして、包括期機能として新たに位置づけるというものでございます。
○東(克)委員 ありがとうございます。 メインとしているのは、八十五歳以上の高齢者の早期退院に向けた、いろいろな疾患を持っている高齢者ですから、そういうことを対象にしたんだなということを認識させていただきました。ありがとうございます。 今回新たに、病床の変更と機能報告の制度が創設されると認識していますが、病床機能報告も存在し、似たような報告が二重になるのではないかというふうに現場からは聞いています。負担の軽減に向けて、入力項目の簡素化や、既存データからの自動連携、報告の一本化など、具体的な措置を講じるべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 新たな地域医療構想においては、先ほど申し上げたように、八十五歳以上の増加や人口減少が進む二〇四〇年頃を見据えて、医療機関が医療機関機能の報告を行った上で、地域で協議を行い、医療機関の役割分担を明確化していきたいと考えております。 この報告制度、これの運用に当たっては、御指摘のように、医療機関の事務的な負担、それから報告を受ける側の都道府県の負担、これに配慮することが重要だと考えております。病床機能を報告するに当たって、例えば、目安となる入院料の考え方を整理することや、DPCデータですとか届出されているような情報、こういう既存の情報を基に病床機能報告ですとか医療機関機能報告を一体的に報告していく、また運用していくといったようなことが必要だと考えております。 その具体的な内容につきましては、本法案が成立した場合に、施行に向けて関係者の御意見を伺いながら、ガイドラインの策定の中で検討してまいりたいと考えておるところでございます。
○東(克)委員 ありがとうございます。 成立後、検討していくということなので、またそのときにも様々な意見を私からもお伝えさせていただきたいなというふうに思います。 ちょっと時間がなくなりましたので、質問を飛ばさせていただきまして、健康寿命についてお伺いさせていただきたいと思います。 健康寿命は、本当にこの名前はよく知られるようになって、健康寿命が何歳になったということがよく出てくることにはなりました。当然、生きていると、健康で長生きしたいという思いは本当に人それぞれが持っているものだというふうに認識していますが、健康寿命というのは、定義によると、日常生活に制限がない期間の平均と定義されています。令和四年の調査によると、男性で七十二・五七年、女性で七十五・四五年と書いてあります。この健康寿命の算出方法について、今日は少しお話をさせていただきたいと思っています。 健康寿命の算出方法というのは、三年に一回、国民生活基礎調査、健康調査票による質問において決められます。この質問項目はこうなんですね。あなたは現在、健康上の問題で日常生活に何か影響がありますかという問いに対し、ある、ないで回答して、性別、年齢階級別に割合を出して算出している。選択式アンケートで、大体約三十万世帯、都道府県ごとに算出可能というふうに認識していますが、あなたは健康上の問題で日常生活に何か影響がありますか、ある、ないというデータは、やはりかなり主観的だというふうに思うんですね。 そして、どの報告書か忘れましたけれども、様々な政策の指標で健康寿命の延伸と聞きますが、どのような政策を行えばどの程度、健康寿命が延伸するのかというのは分からない。ある、ないだけですから。 ですので、せっかく医療DXを進めるので、健康寿命の延伸、そして介護予防、攻めの予防医療と、医療DXに取り組むのであれば、やはり健康寿命にも介護分野のデータや医療分野のデータを活用すべきだと考えますが、この点について厚生労働省の考え方をお聞かせください。
○大坪政府参考人 お答え申し上げます。 健康寿命の算出方法につきましては、今委員から御紹介があったとおりでありまして、また、一部の自治体では、要介護状態などを基準にした介護レセプトデータを用いて算出して、補足的に使っているという自治体があることも承知をしております。 私どもでは、健康寿命の指標につきまして二〇〇〇年の前半から様々、算定方法を検討しておりまして、その上で、平成三十一年三月に取りまとめられました健康寿命のあり方に関する有識者研究会の報告書の中で、一部の案では要介護度を活用するというものもあったものですから、そういったものを踏まえて検討したところ、介護制度の都合上、主に六十五歳以上のみが対象となることですとか、介護制度は主に身体的な要素が反映され、精神的要素、社会的要素、こういったものが包括的に捉えられていない、こういったことを御指摘をいただきまして、現在の形、健康の状態を表す指標として、日常生活に制限のない期間として、主観的ではありますが、そういった自主申告に基づいた方法が最も妥当ということになっております。 先生御指摘のように、今後、様々医療DXが進む中で、またこういった在り方についても見直してまいりたいと思います。
○東(克)委員 ありがとうございました。 時間になりましたので、質問が幾つか残ったことをおわび申し上げまして、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○大串委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時二分休憩 ――――◇――――― 午後一時開議
○大串委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。田村貴昭君。
○田村(貴)委員 日本共産党の田村貴昭です。 医療法改正案そして修正案について質問します。 最初に、電子カルテについてです。 今回の法改正では、医療機関の電子カルテ情報等と国が保有する医療機関の個人情報を連結して、企業などに提供できるようになります。現行法制では、個人の情報なのに、一度提供に同意してしまえば、例外的な場合を除いて、データの流通や利活用に個人の意思は及んでまいりません。提供できるデータや提供相手先が民間まで広がります。情報提供後の個人情報に対する個人の権利の強化は行われていません。 大臣に伺います。 これでは、プロファイリング、すなわち個人の推定等によるプライバシー侵害のリスクは高まっていくのではないでしょうか。
○上野国務大臣 現在でも、公的データベースにつきましては、特定の個人を識別するための他の情報との照合、これが禁止されております。今回の法案におきましても、仮名化情報にも同様の規定を設けているところであります。この規定に違反した場合には是正命令の対象となり、是正命令違反の場合は罰則の対象となります。 加えて、仮名化情報に関しては、調査研究等において、匿名化情報だけではその目的を達成できず仮名化情報の利用が必要と認める場合にのみ提供すること、例えば、クラウドの情報連携基盤上でのみ解析等を行わせて、データ自体は第三者には提供しないことを基本とすることといった措置を講じることとしております。 こうした措置を講じることによりまして、個人の権利利益の保護を適切に担保しつつ、医療等情報の利活用を進めてまいりたいと考えています。
○田村(貴)委員 たてつけはあったとしても、漏えいというのはいっぱい起こってきたわけなんですよね、マイナンバーカードにしても。情報提供後におかしな利用があったら、利用停止を求めることは本当に難しいです。 総務省のパーソナルデータの流通に関する意識調査では、個人の情報提供に不安を感じる人は七割にも上っていました。カルテの情報が誰に提供されるのか、どのように扱われるのか、その不安に応えるものとはなっていません。 修正案の提出者にお伺いします。 現在、電子カルテの普及率は、医科病院で六割を超える程度であります。二〇三〇年十二月三十一日までに電子カルテ普及一〇〇%目標を政府に義務づけました。 電カルは、医療の質の向上や医療提供体制の効率化に資することは私も理解できます。しかし、初期費用が診療所でも百万円から五百万円、数百万円かかるわけですね。運用にも十万円程度、そして運営にも数万円から十万円の費用がかかります。電子カルテの新規導入に費用がかかることは間違いありません。今の電子資格確認の義務がありますけれども、これよりも更に費用が増してまいります。一〇〇%の目標、期限は決めても、導入支援策は現時点では何もないということも分かりました。 医師の高齢化で、投資回収に不安の声があります。電カル導入にちゅうちょする理由として費用の増加を挙げる医療機関は多いのが現実です。人口減少区域、過疎地域などで地域を守っている医療機関ほど収益が低く、投資余力がありません。現在でもそういう状況なんですね。医療資源過少地域の医療機関の廃業をこの先促進することになってしまうのではないでしょうか。この懸念に答えていただきたいと思います。
○鬼木委員 電子カルテの導入には、現場の医療機関にとっても様々なメリットがあるところですが、御懸念のとおり、昨今の物価高、人件費上昇もあり、システムの更新費用や維持管理コストが高額になっているという声があることは承知しております。 現在、政府においては、電子カルテの普及に向けて、廉価で導入しやすいクラウドネイティブ型の電子カルテの普及を始め、様々な検討が行われているものと承知しております。 こうした点も含め、政府においては、本修正案の趣旨を十分に踏まえ、様々な対策について検討を進め、目標の達成に向けて、電子カルテ導入の後押しに着実に取り組んでいただきたいと考えております。
○田村(貴)委員 電カルの導入によって、期日を決めて、そして促進していくということが非常に重荷になって、しかも費用が物すごくかかる。これでちゅうちょして、そうしたら、もう医療機関の経営をやめようとかいうことになりはしないのか。そういうことは絶対大丈夫ですよという答えがないわけなんですよ。ですから、不安は解消されない一方なんです。 マイナ保険証が始まって、オンライン資格確認の機器と、それからシステムの構築、もうこれが耐えられませんといって、じゃ、もうこの辺でやめようかという医療機関は少なからずありました。もとより、医療機関の経営状況は最悪の水準にあります。期限を決めて一〇〇%目標を行政から迫られればどうなっていくのか。電カルの導入というのは、医療機関の経営上の実態と、それから要望、これを踏まえて対処しなければならないと私は主張させていただきます。 次に、病床削減緊急支援事業について、修正案提出者にお伺いします。 この事業を利用して削減した病床は、基準病床から削減するものとされています。しかし、医療機関の経営状況が極めて悪化している中で、病床を丸ごと削減して無床化する、そういう病院が出てくることも予想されます。 まとめてお聞きしますので、お答えいただきたいと思います。 地域の必要性とは関係なくて病床が削減されることはありませんか。特に、病床過剰地域では、基準病床の削減によって、自治体や地域、関係者がその後努力を行ったとしても、必要な病床の再開のハードルというのは非常に高くなるのではないでしょうか。 もう一つ、過剰病床地域でも、不採算となって、必要な医療機関の倒産、廃業が相次いでいます。ひいては、医療過疎や医療崩壊、これを加速させていくことにはならないのか。これについてお答えいただきたいと思います。
○伊東(信)委員 先般閣議決定した総合経済対策において、病床数の適正化を求める医療機関に対しては、医療機関の連携、再編、集約化に向けた取組を加速する観点から、地域の医療ニーズを踏まえて必要な支援を実施することとしていますが、その実施に当たっては、感染症等に対応する病床の確保や、その他、地域医療への影響も踏まえながら実施していくこととなります。 また、基準病床数制度は、病床の整備を病床過剰地域から非過剰地域へ誘導することを通じて、病床の地域的偏在を是正し、全国的に一定水準以上の医療を確保するためのものであり、その算定に当たっては、入院患者の受療状況等のデータに基づき設定しているところです。 今般の病床数の適正化に対する支援の実施に当たっては、こうした基準病床数の制度趣旨と整合性を確保しながら、不可逆的な措置を講じつつも、都道府県において適切に設定できるように見直すこととし、また、今後どうしても地域に必要な医療を補完するための増床等を行う際に、都道府県が病床過剰地域においても特例的に許可できる、これは医療法第三十条の四第十項なんですけれども、この仕組みも併せて活用しながら、持続可能な提供体制の確保に取り組んでいただきたいと考えております。これが一つ目です。 もう一つの、医療過疎や医療崩壊を加速することにならないかの御質問にもお答えしますと、医療機関が物価高騰等の厳しい状況に直面していることは、私も医療をやっていますので認識しております。このため、先日閣議決定された総合経済対策においては、医療機関等における経営の改善及び従業員の処遇改善につなげるため、医療・介護等支援パッケージを緊急措置することとしていると承知しています。 病床数の適正化に対する支援の実施に当たっては、地域の実情を踏まえ、新興感染症に係る協定締結医療機関の確保病床であるか否かなど、地域の医療提供体制を確保する観点を踏まえ、取り組む必要があると考えています。 以上です。
○田村(貴)委員 地域の必要性とは関係なく病床が削減されるのか。いやいや、そんなことはありません、大丈夫ですというお答えはなかったですよね。それから、病床が過剰とされる地域でもし病床を削減したときに、それを元に戻す、自治体が努力してもそのハードルは高くて、それはかなり困難ではないのかという私の質問に答えていただいていない。ですから、疑念と懸念は消えないわけなんですよね。 ちょっと更にお伺いしますね。 必要な医療機関の倒産、廃業が相次いでいるわけです。そういうところが緊急病床削減支援事業を利用して基準病床数まで減らしてしまえば、これはどうなっていくのか。必要な病床設置や、廃業した病院に代わる病院の新規開業というのは、本当にこれは地域では困難なことになってしまいます。 これまでいろいろ答弁を聞いているんですけれども、必要病床は減らないから大丈夫だというのがありました。では、本当にそうでしょうか。 先週二十一日、私は、新潟県の県立松代病院の入院病床の廃止の例を取り上げました。これは本当に深刻な例ですよね。松代病院の医療圏の稼働病床数は、既に基準病床以下なんですよ。今でも基準病床以下なんです。明らかに、救急搬送など医療提供体制は弱体化するんです。だから、地域の七割の住民が、やめてくださいと署名活動をやっているんですよね。 医療法に基づく調整会議で、介護事業者からこんな声が上がっています。病床がなくなれば負荷が上がり、人員確保が困難になる。これは大変ですよね。ですから、今から連携しようとしているわけでしょう。その介護の現場も、必要な人員が確保できなくなると言っているんです。これはリアルな今の話なんですよね。病床が必要なのにもかかわらず、その地域医療圏で必要にもかかわらず、新潟県は廃止方針を変えていません。 ですから、都道府県が地域の実情を踏まえて判断するから大丈夫というのは、今私が示した例をもってしても、これは通用しないんですよ。 提案者にお尋ねします。 それでも歯止めがかかる対策というのがあるんでしょうか。病床削減緊急支援事業というのは、医療過疎とか医療崩壊を加速することにはなりませんと断言できますか。それを聞きたいんです。答弁してください。
○伊東(信)委員 ちょっと繰り返しになって恐縮なんですけれども、この病床数の適正化に対する支援の実施に当たっては、やはり地域の実情を踏まえ、今後起こり得るかもしれない新興感染症に係る協定締結医療機関の確保病床であるか否かなど、地域地域、新潟県の事例も出していただいたんですけれども、個別の事情というのはあるとは思うんですけれども、やはり地域の医療提供体制を確保する観点を踏まえ、それに対して取り組む必要がある、そのように考えております。
○田村(貴)委員 納得できるお答えではありませんでした。 上野大臣にお伺いします。 吉祥寺、最後のとりでがなくなった、駅周辺で唯一の二次救急医療機関が休診。今年メディアでも大きく取り上げられた吉祥寺南病院、百二十五床の廃院は、大きな波紋を投げかけています。この病院の廃院によって、近隣の武蔵野赤十字病院などが救急体制に負荷がかかっているということも報道されています。 吉祥寺地域には北多摩南部医療圏、二次医療圏に属し、ここはいわゆる過剰病床地域と言われています。病院や病床を廃止した場合に、それに代わる病院や病床の新設、増設というのは制度上困難ですよね。大丈夫とは言えませんよね。困難なんですよ。 修正案の緊急病床支援事業を進めていけば、利用を進めていけば、医療の過疎、医療の崩壊、これは加速しかねないと私は思うんですけれども、大臣、大丈夫なんですか。お答えいただきたいと思います。
○上野国務大臣 修正案につきましては、当委員会で御議論いただくことでございますので、私の立場からはコメントは控えます。 その上で、病院の適正化の取組につきましては、医療機関の連携、再編、集約化に向けた取組を加速する観点から支援をしていくこととしております。 その実施に当たりましては、医療提供体制の主体としての都道府県を中心に、削減する病床数に加えて、現在の病床数や感染症に対応する病床等を確認しながら、地域における医療提供体制への影響、これにも留意しつつ進めることが重要だと考えているところであります。 御懸念のような医療崩壊等がないように、しっかりと関係者の御意見も伺いながら、政府としては検討してまいりたいと考えています。
○田村(貴)委員 昨日の参考人質疑で、健生会理事長の山田秀樹医師はこうおっしゃいました。データに基づかず、過剰な病床削減が起こることになれば、医療提供体制縮小の加速と患者の受療権の侵害が起こる。 こうした指摘は多数あることを申し上げて、質問を終わります。
○大串委員長 次に、尾辻かな子君。
○尾辻委員 立憲民主党の尾辻かな子です。 今回、厚生労働委員会、医療法の質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。私、三十分という持ち時間でありますので、順次質問をさせていただければというふうに思います。 まず、私からは美容医療について順次質問をしてまいりたいと思います。 まず大臣にお聞きしたいと思いますけれども、今回、美容医療というのが医療法の中に入っておるわけですが、そもそもなんですけれども、なぜ美容医療が今これほどまで町にあふれ、受診をする人が増えというこの状況、大臣は政治家としてこれをどのように考えておられるのか、まずお聞かせいただきたいと思います。
○上野国務大臣 美容医療が増えている背景には様々な要因があろうかと思いますので、一概にその理由をなかなか申し上げるのは難しいかと思いますけれども、美についての関心が高まっていることであったり、あるいは、SNS等を利用して様々な情報が発信をされる、そうしたことも影響の一つかなというふうには考えております。 なお、厚生労働省の検討会におきまして美容医療に係る現状や課題を検討した際には、その増加の要因として、近年、施術の幅が広がるとともに心理的ハードルも低くなり、比較的侵襲性の低い施術を中心に需要が高まっている、そうした示唆もなされておりますので、そうした状況も踏まえて、私といたしましては、やはり、より安全に、質の高い医療が確保されるように努めていかなければいけないと考えています。
○尾辻委員 先ほどちょっと大臣も言っていただいたとおり、やはり美容医療の根本的な問題、課題は、社会に広がるルッキズムと呼ばれる外見至上主義と、それを加速させるSNSの存在、これが私も非常に大きな問題だと考えています。 今回の美容医療の法改正はあくまで対症療法にすぎないというふうに考えておりまして、本当に必要なのは、外見への過度な圧力や、SNSが生み出す比較と不安の連鎖という、この根本の構造に目を向けて、社会全体で向き合うこと、これが重要ではないかと考えております。 それでは、自由診療のことについてお伺いをしていきたいと思います。 自由診療の中には、科学的なエビデンスが確立しているものもありますけれども、エビデンスが不明確なまま提供されているものも少なくありません。エクソソームや幹細胞培養上清については、アンチエイジングや美肌、疾病予防の効果期待をうたって医療が提供をされています。 厚生労働省として、こういったエクソソームや幹細胞培養上清について、安全性や有効性が科学的に確立された医療行為であると認識しているのか、お答えください。
○森政府参考人 いわゆるエクソソーム、それから幹細胞培養上清液についてでございますが、これらを用いた医療技術につきましては、現時点で、諸外国を含め、安全性、有効性が示され、薬事承認を得て製造販売されている医薬品はないと承知しております。
○尾辻委員 ということは、当然ながら医療保険の範囲でもないということでよろしいでしょうか。
○森政府参考人 御指摘のとおりでございます。
○尾辻委員 では、これが今、日本においてどれぐらいエクソソームや幹細胞培養上清を自由診療で医療機関が提供しているのか、その数を厚生労働省として把握しているのか。そして、先ほど若干お答えいただいていますけれども、海外ではこういった治療についてどういう規制が行われているのか、こういったことをお聞かせいただきたいと思います。
○森政府参考人 再生医療法で規制されているものについてはどのぐらいの量があるかというのを把握しているんですが、先ほども申し上げたとおり、エクソソームや幹細胞培養上清液については同法の対象としないものでございます。このため、現在、厚労省としては、自由診療で提供されている件数については把握していないところでございます。 しかしながら、エクソソームを含む細胞の分泌液を用いた医療技術については、今年五月に施行された改正法において検討規定が設けられておりまして、それに基づき、厚生労働科学研究における調査検討結果も踏まえて、法制上の措置その他必要な措置を検討することとされておりまして、現在、関係で検討をしている途中というところでございます。 なお、海外の状況につきましては、例えば韓国、台湾においては、日本の再生医療等安全性確保法と類似の法律が制定されておりまして、エクソソームを用いた自由診療についても規制の対象になっている。また、米国や欧州においては、基本的に薬事法制において規制対象となっておりますが、自由診療として広く実施されている実態が学術論文等で報告されているものと承知しております。
○尾辻委員 京都大学のiPS細胞研究所の藤田みさお教授らの指摘では、厚労省は数を把握していないということですけれども、国内に六百件以上、医療を提供しているところが存在していて、これは欧米よりはるかに多いと指摘されています。まず、厚労省がこういった数を把握していないというのは、私はこれは大問題だというふうに思うんですね。 そして、この藤田教授らの論文の中では、やはりこういう指摘があります。日本では、医師が実験用のエクソソームを使って治療することが禁じられておらず、細胞でないエクソソームは再生医療法の規制対象でもない。再生医療法と薬機法のはざまに落ちているわけですね。厚労省として、自由診療ですからということで、止めるすべを持っていないわけです。 現状、どうなっているかというと、私もホームページ等で拝見させていただくと、美容医療のメニューとして、一回四万円ぐらい大体かかっていたり、四回コースでは十五万など、非常に高額な値段になっていますし、この医療によってがんの増悪が見られた事例や、二〇二三年には死亡事例も報告されているということでありまして、厚生労働省としてこれは何らかの規制とか実態把握が絶対に必要で、文書では、結局、薬事承認を得て製造販売されている医薬品ではないというふうには言っていますけれども、安全な実施に努めてください、こういう文書ですよね、今出しているのは。よろしいですか、安全な実施。それだけお答えください。
○森政府参考人 現在、厚生労働省から、再生医療等の提供をする医療機関に対して通知を行っておりまして、現時点で、使用されるエクソソーム等で諸外国等を含め有効性、安全性が示され、薬事承認を得て製造販売されている医薬品はありません、このため、当該医療を行う場合には、実施する医師、歯科医師の責任の下、特にその安全性に留意する必要があると考えていますという旨、通知しているところでございます。
○尾辻委員 私は同じ文書を持っていますけれども、その最後に、結局、ガイダンス参照の上、安全な実施に努めてください。厚労省が安全な実施に努めてくださいということを言っているというのは、私は大問題だというふうに思います。 これはやはり規制すべきだと思います。規制するかどうかの質問は、ちょっと最後にいたしますので。 次に、同じような自由診療で問題になっているものとして、NMN点滴、これもお聞きしたいと思います。 こちらもアンチエイジングをうたう自由診療で、これも、一回で四万円とか七万円とか、高額な値段になっております。これについても、安全性、有効性が科学的に確認されたものなのか、保険適用なのか、お聞きいたします。
○宮本政府参考人 お答え申し上げます。 いわゆるNMNを有効成分として含有する点滴製剤について、品質、有効性及び安全性が確認された医薬品として薬機法に基づく承認を受けたものはないと承知しております。(尾辻委員「保険適用かどうか」と呼ぶ)
○大串委員長 保険適用かどうかについてのお問合せがあります。
○宮本政府参考人 保険適用されておりません。
○尾辻委員 これは、米ワシントン大学でNMNを研究されてきた今井真一郎教授も、朝日新聞のインタビュー記事で、点滴投与の危険性を知らせないまま勧めるクリニックが多いことには強い懸念があります、そうしたクリニックのホームページでは、米ハーバード大のデビッド・シンクレア教授の名前を挙げて、さも彼が点滴療法を開発したかのような宣伝が散見されます、しかし、デビッド教授は、点滴療法を開発も指示もしていないし、公の場では言及もしていません、更に研究が進んで安全性について確証が持てるまでやめた方がいいというのが私の見解ですということを発言されています。 結局、こうした自由診療が商業主義に押されて、安全や有効性、エビデンスがないがしろにされているということだと思います。 逆に、自由診療の中で、エビデンスがある薬でも自由診療で問題になる、こういうケースもあるかと思います。マンジャロなどの糖尿病治療薬が自由診療で処方されております。オンラインで診察も済ませて、オンラインで購入できてしまう。今、各地の救急医療の現場では、ダイエット目的のマンジャロ等を使用して、低血糖や副作用で運ばれてくるということが多数起こっているような状況であります。 厚生労働省としてこの事態をどう捉えているのか、お聞かせください。
○宮本政府参考人 お答えいたします。 マンジャロ等のGLP1受容体作動薬である糖尿病治療薬については、美容、痩身など承認効能以外の目的として、適応外で使用されている事例が存在していることは承知しております。 適応外での使用については、医師の判断によるものではございますが、適応外で使用された場合の安全性及び有効性は確認されておらず、予期せぬ副作用など健康被害につながるおそれがあるなど、十分な注意が必要でございます。 これらの薬剤の適応外使用を控えるよう、関連学会や製薬企業から適正使用に関する文書が医療機関向けに出されており、これらの情報をPMDAのホームページに掲載するとともに、厚生労働省からも医療関係者に向けて注意喚起を行っているところでございます。引き続き、適正使用を促してまいりたいと考えております。
○尾辻委員 結局、厚生労働省から出ている文書、呼びかけは、何ら強制性がないわけです。気をつけてくださいね、適正にしてくださいねという呼びかけだけで、結局この問題が何も解決してこない。 今、何点か例示をして議論してきましたけれども、やはり、美容に限らない自由診療、自費診療、効果、安全性及び品質の保証がなされない医療、医療類似行為については、まず現状把握、そして包括的な規制が必要ではないかと考えますけれども、いかがでしょうか。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 まず、自由診療につきましては、議員御指摘のとおり様々なものがあります。 そもそも、医療行為については、患者の治療を目的として、高度な専門性に基づき医師の裁量の範囲内で実施されるということが基本となっております。これに対して過度な規制というのは国民の医療を受ける権利を制限するおそれもあることから、自由診療全般に係る一律の規制については慎重に検討が行われるべきと考えております。 その上で、自由診療に対しても、医療法に基づきまして、虚偽の広告、誇大の広告などを禁止するとともに、ウェブサイト等での広告については、問合せ先を明示した上で、特に自由診療については、通常必要とされる治療等の内容、費用、リスク、副作用等に関する事項についての情報提供を求めており、また、医療法に係る一般的な違反については、自由診療の場合も含めて、都道府県が医療法に基づき、必要に応じて医療機関に立入検査等を実施し、是正命令等の必要な対応を行うこととしております。 こうした仕組みの下、引き続き、都道府県を通じて適切に状況把握、対応を行ってまいりたいと考えております。
○尾辻委員 今の状況は、先ほど聞いたように、何件、どこでやっていますかということも分からないし、結局、安全な実施に努めてくださいねとか、適切にやってくださいねと、ただのお願いベースでしかありません。そして、今こうして様々な問題が起こっていることに、やはり厚生労働省の政策は全く応えられていないと思います。しっかりとこれは、大臣には質問していませんけれども、大臣、規制も考えていただきたいと思いますので、要望をしておきたいというふうに思います。 では次、医療DXについてお聞きをしていきたいと思います。 まず、今回も医療DXを進めようという法案なわけですけれども、厚生労働省において、今、様々なデータベースが存在しております。医療データベース、医療DXの重立ったものだけで一体幾つあるのか、お答えください。
○森政府参考人 いろいろな形のデータベース等の医療DXについてでございます。例えば、オンライン資格確認等システム、それから匿名医療保険等関連情報データベース……(尾辻委員「数だけでいいです、時間がないので」と呼ぶ) 関連するシステムの定義がなかなか難しいので、数を今申し上げるのは難しいんですけれども、事前に委員からおっしゃられていたその量でいうと、大体十五のシステムが医療DXの関係であると考えております。
○尾辻委員 これは実は、質問するときに、厚生労働省にデータベースはどれぐらいありますかと聞いたら、結局、各部局、各課が持っているものですから、総合的に厚生労働省としてどれぐらいのデータベースがあるんですかということを一つ一つの課に聞かないと分からなかったというのが現状で、こういう状況の中で、今十五というふうにおっしゃっていただきました。 じゃ、この十五の中で、クラウド基盤はどこが多いですか。
○森政府参考人 クラウドの基盤についてでございますが、例えば電子カルテ情報共有サービスほか複数のシステムについて、アマゾンウェブサービスジャパン合同会社のクラウドサービス、AWSを利用しているところでございます。
○尾辻委員 私もその資料をいただいていますが、クラウドサービスを書いているのはたしか十二か所だと思います。その十二のデータベースの中で唯一違うのは、全国がん登録データベース、これがマイクロソフトなんですけれども、これは平成二十六年なんですね。それ以外、それ以降は全部アマゾンウェブサービスになっているわけです。 私は、やはり、このクラウド基盤が一社に集中しているという現状は、今までベンダーロックインが駄目だと言っていましたけれども、ただベンダーロックインがクラウドロックインに変わっただけではないかという印象を受けるわけです。特に、アマゾンウェブサービス、AWSは外国企業である。そして、今円安ですから、円安になることでの為替リスクもある。寡占状態になることでの価格上昇のリスクもあります。障害時のシステム停止という部分もありますし、国内IT産業の弱体化など、やはり様々なリスクがあるというふうに考えています。これらのリスクを、大臣、どのように考えておられますでしょうか。
○上野国務大臣 関連システムの構築、運用事業者を選定する際には、クラウドサービスに求められる要件を調達仕様書において明示をした上で、事業者からのサービスの機能や料金体系などの提案も踏まえて選定が行われているところであります。 結果的に、今、御指摘があったように、AWSを利用するシステム等が多いのは事実でありますが、サービスの提供状況に変化等ありましたら、提供事業者を見直すことも必要だと考えております。 いずれにいたしましても、安定的な事業の遂行に支障が生じないように努めてまいりたいと考えています。
○尾辻委員 本来、やはりマルチクラウド化とか、クラウドロックインを防ぐためのことは重要だと思います。特に厚労省は、今アマゾンウェブサービス一色になっているような状況ですので、きちんと省内の中でまず現状把握をしていただきたい。今回、私の質問でも、本当に答弁まで時間がかかりました。縦割りの中で誰も把握していないんじゃないかということもありましたので、こちらをしっかり検討いただきたいと思います。 次に、ちょっと具体的なシステムの話をお聞きしたいと思いますが、厚生労働省と社会保険診療報酬支払基金と国民健康保険中央会の審査支払いシステム共同開発が、実は、二〇二六年四月運用開始であったものが、なぜか、支払基金に設置されている審査支払システム共同開発準備室が廃止されたということがありまして、これはいかなる理由だったのか、簡潔にお答えいただきたいと思います。
○間政府参考人 お答えいたします。 審査支払いシステムの共同開発は、二段階で行うこととしておりまして、まずは、中央会それから国保連合会の審査支払いシステムのクラウドへの移行及び受付領域の支払基金との共同利用機能の開発、これは令和六年四月に運用を開始してございます。その上で、審査領域の共同利用機能開発を行うという二段階でありました。 これについては、当初、二段階目のものについては、委員御指摘のように二〇二六年三月までに開発を終えることを予定しておりましたけれども、その後、令和五年六月に医療DXの推進に関する工程表を政府として取りまとめまして、厚生労働省と支払基金が、診療報酬改定DXの取組の一つであり、令和八年六月、来年の六月から本格運用予定の共通算定モジュールの開発に優先して取り組むこととしたものでございます。 また、現行の審査支払いシステムは支払基金と国保で異なるものですから、共同利用する機能の検討に時間を要したということでございまして、これについては、今年の九月に取りまとめました審査支払システムの共同開発の基本方針に従いまして、保守、運用費の低減等に努めながら、二〇二六年四月以降も引き続き共同開発に取り組むということを考えております。 これについては、今、準備室の廃止の話がございました。これは、審査領域につきましては、共通のクラウドシステムを設計、活用して、両機関が連携して要件定義、設計を行うということ、また、将来的にはAIも活用してやっていくという体制にしたものですから、これはむしろ、国も全体的に関わってやっていこうということで、国、厚生労働省、デジタル庁も入った形で調整を進めていきたい、このように考えております。
○尾辻委員 私から見ると、本当は二〇二六年四月から運用開始であったものが、準備室の廃止ということは、これはちょっと失敗したんじゃないかというふうに見えるわけですね。 結局、医療DXも、ちょっと一つ一つ見るといろいろな課題があるかと思います。そこで、会計検査院にお聞きしたいと思いますが、今後も進んでいくこの厚生労働省の医療DXについて、例えば、コスト面もそうです、契約もそうですが、適切なものになっているのかきちんと調査をしていただきたいと思いますが、会計検査院、お願いします。
○岩城会計検査院当局者 お答えいたします。 お尋ねのありましたクラウドを含めた医療DXに係る契約につきまして、会計検査院はこれまでも検査を実施してきており、国会での御議論等も踏まえながら、引き続き適切に検査を実施してまいりたいと考えております。
○尾辻委員 しっかりとチェックをいただきたいと思います。 それでは、次の質問に参ります。介護人材の処遇改善確保についてお聞きしたいと思います。 まずは、修正案について御質問を、提出者の方にお聞きをさせていただきたいと思います。 今回の修正案では、附則について、現役世代の保険料負担を含む国民負担の軽減を図りつつ、介護、障害福祉従事者の適切な処遇の確保というふうに書かれております。この適切な処遇の確保とは、具体的には従事者の賃上げを念頭に置いているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○鬼木委員 お答えします。 介護、障害福祉従事者の賃金は、他の業種と比較して低い水準であり、人手不足が深刻な状況と認識しております。適切なサービスの質と量の確保のためにも、他業種への人材流出を防ぐ必要があり、介護、障害福祉従事者の賃上げに向けた支援を機動的に行っていく必要があることから、この規定は介護、障害福祉従事者の賃上げを念頭に提案させていただいているものです。
○尾辻委員 賃上げを念頭ということでいただきました。ちょっと、保険料負担の、国民負担の軽減を図りつつというのがどういうことかというのがあるんですが、しっかりと賃上げをやはりしていかなければいけないというふうに思います。 そして、私は実は、今回当選させていただく前は介護現場で仕事をしておりまして、介護福祉士でもあります。実は、今回私が当選したときに、一緒に働いていた介護現場の皆さんは、喜ぶどころか複雑な顔をしたんですね。つまり、一人でも人が少なくなるということが、もう回らないんだというぐらい切実なわけです。 そこで、ちょっと介護福祉士のことをお聞きしたいと思いますが、来年の介護福祉士試験からパート合格制度が始まることになりました。質問時間が余りないので簡潔にお聞きしたいと思いますが、パート合格システムというのは、結局、受験もしやすいけれども、合格しやすい仕組みに変えるということでありまして、本来、専門職であれば、試験が受けやすいのはいいですが、合格しやすくするというのは、専門職である介護福祉士のやはり基準を下げることにならないのかということが気になるわけでございます。この辺、いかがでしょうか。
○鹿沼政府参考人 御指摘のパート合格の仕組みでございますけれども、基本的には、合格パートがあり、資格取得に至らなかった方については、次年度以降、不合格パートの学習に注力でき、介護福祉士に求められる知識及び技能の修得のためそれぞれの状況に応じた学習の機会を拡大されると考えており、合格しやすい仕組みの導入を図るものではないというふうに考えております。 例えば点数で見ても、合格基準は六割程度となっていますが、全体で六割を取る場合と、全てのパートについて合格基準六割相当を取るという場合では、後者の方が基本的には点数が高くなりますし、満遍なく全ての科目をクリアしていなきゃいけないということがあろうかと思っています。 いずれにしましても、質の向上という意味では全く先生と同じつもりでございます。しっかりとこうしたパート合格導入の趣旨、内容等について情報発信していきたいというふうに思っております。
○尾辻委員 受験者のことを考えるのであれば、パート合格というよりも、例えば試験を一年に一回じゃなくて一年に複数回受けることとか、そういうことも私はできたかなというふうに思います。 本来、介護福祉士法改正の議論の際は、資格取得一元化、これをやるべしというのが、実は四度も延期がされています。令和二年五月二十二日の衆議院厚生労働委員会の附帯決議でも、六のところで、「介護人材を確保しつつその資質の一層の向上を図るための方策に関し、介護福祉士養成施設卒業者への国家試験義務付けに係る経過措置の終了に向けて、できる限り速やかに検討を行うこと。」というふうに委員会でも要請しているわけです。 ところが、こっちよりも先に、三回の検討会でパート合格をどんどん進めていくということで、本来、優先順位はこの一元化ではないんでしょうか。大臣、お願いいたします。
○上野国務大臣 パート合格につきましては、今局長から答弁をいたしましたとおり、受験をしやすい仕組みとして導入するものであります。 その上で、今御指摘のあった経過措置につきましては、現在、社会保障審議会の福祉部会におきまして議論をいただいているところであります。様々な御意見がありまして、資格の質の担保、専門性の向上等の観点から終了すべきだといった意見もありますし、一方で、介護福祉士養成施設の入学者、介護人材確保等の観点から延長すべきだといった御意見もあります。あるいは、人材の質、量の両面での検討も必要であり、本経過措置を延長するか否かという二者択一の議論では不十分だといった意見もあるところでありますので、そうした御意見を踏まえながら、今後の経過措置の在り方につきましては、引き続き検討させていただきたいと考えています。
○尾辻委員 私は、そんな難しいことをお願いしているわけではなく、試験を合格した人を介護福祉士としてくださいという当たり前のことを言っているだけでありまして、専門職の質の担保というのは何でされるかというと、試験を合格してということが当たり前のことなんですね。それによって人材がというのであれば、例えば、外国人材であれば特定技能への道を開くとか、ほかの働き方もありますので、こうした専門職を専門職としてしっかりとその技術を担保する介護福祉士でなければいけないというふうに思います。 私も現場にいて思うのは、せっかく頑張って取った国家資格だけれども、今の状況でいうと、何か国家資格がワーキングプアの象徴みたいになってしまっていることは非常に残念でありまして、やはり処遇改善、非常に重要であるかと思います。 今、先ほど私、介護現場で、申し上げました、もう本当に人手不足。あと、撤退する事業者も各地で増えていまして、これから起こることは、介護保険料を払っていても介護保険サービスが受けられない、そんな状況が生まれるんじゃないかと危惧しております。大臣、しっかりと介護処遇改善が必要かと思いますが、いかがでしょうか。
○上野国務大臣 委員から御指摘のとおり、処遇改善は喫緊の課題だというふうに認識をしております。 介護分野におきます処遇改善につきましては、経済対策におきましても、他職種と遜色のない処遇改善に向けて、令和八年度介護報酬改定において必要な対応を行うこととしておりますが、さらに、報酬改定の時期を待たず、人材流出を防ぐための緊急的対応として、賃上げ、職場環境改善の支援を行うこととしておりますので、現在、補正予算、また令和八年度改定における具体的な施策を検討しておりますので、その中で的確な対応を取っていきたいと考えています。
○尾辻委員 以上で終わります。ありがとうございました。
○大串委員長 次に、宮川伸君。
○宮川委員 立憲民主党の宮川伸でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 私、前回からの医療DXの続きをやらせていただきたいと思います。 医療DXは、医療の質と効率を上げていく上で非常に重要だというふうに思います。しっかり医療DXを進めていかなければなりませんが、その一方で、扱っている情報が個人情報の中でもレベルの高い情報でありますので、個人情報保護とそして自己情報コントロール権、こちらの方もしっかり車の両輪で考えていかなければいけないということを前回もお話をさせていただきました。 今、尾辻議員の方からもクラウドの話が出ましたが、私も、クラウドの一社に、外資系の企業に任せていいのかということを問題提起をさせていただきましたが、今日はその続きで、ちょっと質問通告の最初の方は後に回させていただいて、先にサイバー攻撃の方からやらせていただきたいというように思います。 お配りの資料でございますが、一ページ目から御覧をいただければと思います。 今、サイバー攻撃、アサヒビールやアスクルの問題もあるので、もう皆さんも身近といいますか、大変大きな被害が出るというのを実感されていると思いますが、医療機関においてもこのサイバー攻撃を受けて多くの被害が出ているということであります。 これは、一ページ目、今年の記事でありますが、患者三十万人分情報流出かということであります。これはランサムウェアにやられたということですけれども、記事の中では、攻撃を受けたサーバーには電子カルテが保管されており、患者や健診受診者ら約三十万人分の氏名、生年月日、住所、電話番号などのほか、診療や健診に関わる情報も記録されているということが書かれています。 次、二ページ目でございますが、これは二〇二二年でちょっと前の例になりますけれども、これもサイバー攻撃、大阪でも六百人超影響ということで、これもランサムウェアで攻撃を受けてシステムがダウンしてしまい、六百人近い患者さんが診療を受けられなくなってしまったということであります。給食業者から侵入されたみたいですが、この後、給食業者やシステム開発者等が十億円近いお金を賠償金のような形で支払ったというように聞いております。 それで、少し何枚かめくっていただいて、五ページ目にちょっと飛ばしていただきたいんですが、JAXAの記事を持ってきました。宇宙航空研究開発機構のJAXAです。これはちょっと医療とは関係が直接ありませんが、非常に重要なサイバー攻撃の例なので、御紹介をさせていただきたいと思います。 このJAXAは、内閣情報調査室が管轄する情報収集衛星の運用管理を行っていたり、防衛省による宇宙安全保障関連の業務を請け負っていたり、その中には特定秘密保護法で規定されている特定秘密も含まれているというように私は理解をしておりますが、そういう非常に重要な機関で大量に情報が漏れたということです。 この記事によると、流出の可能性のある情報ファイルは一万以上で、JAXAと秘密保持契約を結んでいる米航空宇宙局、NASAや、トヨタ自動車、防衛省など、外部機関の情報も含まれていたというように書かれているわけであります。 少しめくっていただいて七ページ目になりますが、JAXAのサイバーアタックに関しては四回ほどあったということであります。その記事の中で、脅威なのは三回目と四回目の攻撃だ、いずれも機器の欠陥が公表される約二週間前に侵入された痕跡が見つかった、セキュリティー業界では、公表前で対策法が存在しない欠陥を通称ゼロデイと呼ぶ、これはゼロデイ攻撃だったわけですが、攻撃を防ぐことは事実上不可能だというふうに書いてあるわけです。 このように、サイバー攻撃に関しては極めて厳しい状況があるわけであります。 大臣にお伺いしたいんですけれども、これから国民の非常に重要な医療情報がこのようにクラウドに上げられて使われていくわけですけれども、個人情報の流出リスクについて大臣はどのように考えていらっしゃいますでしょうか。
○上野国務大臣 御指摘の問題は、非常に重要な問題だと認識しています。 医療DXを進める上で、ネットワーク上のあらゆる場所においてサイバー攻撃が生じ得る、そのことを想定をしながら、個人情報の漏えいリスクを最小化していくことが必要だと考えています。 具体的な対策として、例えば、電子カルテ情報共有サービス等の運営主体であります支払基金は、政府機関のサイバーセキュリティー対策のための統一基準にのっとってシステムの構築、運用を行っているところであります。また、医療機関に対しましても、安全管理ガイドラインに沿った取組を求めるとともに、医療機関の管理者が遵守すべき事項の中に、サイバーセキュリティー確保のための必要な措置を盛り込む等の対応を行っているところであります。 患者の方々の個人情報の保護、情報セキュリティーにも十分配慮しながらサービスの運用に努めることが肝要だと考えています。
○宮川委員 しっかり取り組んでいただきたいというふうに思います。医療DXを進めていく上で、ここを解決をしていかないと、一度大きなミスがあると進まなくなってしまうというように思います。 その上で、私は今日は個人情報保護の立場から、国民の情報の立場からちょっと質問してみたいと思うわけですが、もう少し具体的に、じゃ、どういうケースが考えられるのかということです。 八ページ目、これが今皆さんがよく御覧になられている電子カルテ情報共有サービスの図でございますが、医療機関からまず支払基金の方に情報が入るわけですけれども、ここにたまった医療情報、例えば三文書六情報に関して、電子カルテ情報共有サービスの中に保存されているものを、例えば個人の方々はマイナポータルから見ることができるということになっていると思います。 じゃ、もしその個人の方が何らかうまくできていない状況で、マイナポータルから電子カルテ情報共有サービスの方にサイバーアタック、何らか中に入られてしまった場合に、この中の物すごい多い情報が盗み取られる可能性というのはあるんでしょうか。
○森政府参考人 マイナポータルからの侵入についてでございますが、電子カルテ共有サービスからマイナポータルを通じて提供される情報は、マイナポータルにログインしたアカウントにひもづく個人の情報に限られているところでございます。 マイナポータルは、他者による成り済ましを防止するため、ログイン時にマイナカードを用いた本人確認を行っており、不正なログインが行われる可能性自体が極めて低いというふうに考えておりますけれども、基本的には情報が限定されているというふうに考えております。 それから、オンライン資格確認等システム、電子カルテ共有サービスにおいては、政府機関等のサイバーセキュリティー対策の統一基準にのっとって構築、運用を行っておりますので、支払基金のシステムのセキュリティーそのものについては、そうした安全性を考慮して運営されている。具体的には、専門家の知見も得ながら、暗号化、認証、認可、脆弱性診断、現在考えられる複数の手段でサイバー上のセキュリティー対策を行っており、患者の情報が流出しないようにしているところでございます。
○宮川委員 もう少し質問したいところなんですが、ちょっと時間もあるので、今お聞きしたということで。 このほか、診療所や薬局も、小さいところもこれからこのようにピッとやれば情報がつながることになるわけですが、例えば、診療所からハッキングされた場合には、支払基金の情報はその病院にいる患者さんの情報は全部出てしまう可能性があるのか、どういう状況でしょうか。
○森政府参考人 診療所経由の侵入のケースについてでございます。 支払基金のシステムそのものについては、先ほど答弁申し上げたとおり、暗号化、認証等を行って対応しているところでございます。 支払基金の電子カルテ情報共有サービスから個々の医療機関に提供される情報は、医療機関等の窓口でマイナ保険証を用いて本人確認と同意取得がなされた個人に対する情報のみを、同意取得から原則二十四時間以内に限り提供される仕組みとなっております。 そのため、仮に悪意ある第三者が医療機関等を経由して情報窃取を試みた場合、電子カルテ共有サービスに関する同意取得から二十四時間以内の情報を除き、その医療機関の全ての患者の情報が窃取されることはないというふうに考えております。
○宮川委員 最初の方に大臣、質問しようと思っていたんですが、この二十四時間見れているデータを、私の今レクで受けている中身では、保存できるというように理解をしていて、その保存されたデータをどのように扱うのかというのも、ちょっともし後で時間があれば質問したいなと思うんですけれども。 先に、BCPという、資料を用意しましたが、四ページ目に資料をつけました。これは一年前の記事なので少し古いんですが、サイバー対策進まぬ病院、BCP三割弱、予算足りずというふうになっていますけれども、何かサイバーアタック等があったときに、事業継続計画ということでBCPをしっかり作って、最小限に被害を抑えるというようなことが義務づけられていると私は理解をしていますが、じゃ、今、このBCPの作成状況、病院、診療所、薬局について数字を教えていただけますでしょうか。
○森政府参考人 BCPの策定状況についてでございますが、令和七年三月の時点で、病院におけるBCPの作成状況は五七%というふうになっているところでございます。
○宮川委員 診療所と薬局はどうなっていますでしょうか。
○森政府参考人 現時点では把握しておりません。
○宮川委員 ちょっと大臣にお伺いしたいんですけれども、今、最初にJAXAの例等も出して、サイバー攻撃、非常に厳しい状況にあります。そういう中でも医療DXをしっかり進めていかなければならないわけですけれども、BCPに関して、今、病院で半分、五七%、六〇%ぐらいだと。大分伸びているみたいですけれども、なぜ診療所と薬局は厚労省、データを持っていないのか。こんな状況で法律を通しちゃって、大臣、大丈夫なんでしょうか。
○森政府参考人 お答え申し上げます。 病院については、先ほど新聞記事で御説明されたとおり、いわゆるサイバーテロの攻撃により非常に大きな被害を与えるという観点から、病院の状況について緊急的にBCPの状況等を把握したものでございます。 今後、診療所等についても、必要に応じて把握していきたいというふうに考えております。
○宮川委員 大臣、今の説明は不十分ですので、しっかりと個人情報保護の方も両輪でやっていただきたいというように思います。 そういう中で、次の質問なんですけれども、病院は、国家サイバー統括室作成の重要インフラのサイバーセキュリティに係る行動計画の重要インフラの十五分野の一つに指定されていて、情報が流出するなどした場合には経営層が損害賠償責任を問われる可能性があると聞いていますが、これは正しいでしょうか。
○森政府参考人 医療機関等の責任として、医療情報の漏えい等による損害賠償も含めて行政上、刑事上、民事上の責任が生じることについては、国が策定した医療情報システムの安全管理のガイドラインにおいて明示しているところでございます。厚労省が医療機関等に向け実施しているサイバーセキュリティーに関する研修なども通じて、医療機関への周知も図っているところでございます。 引き続き、医療情報を含めた個人情報が医療機関等において適切に管理されるよう、取組を実施してまいりたいと考えております。
○宮川委員 このサイバーセキュリティーのシステムですけれども、相当な技術も必要ですし、絶えず更新をしていかなければ、今までの入られているケースでも、欠陥が見つかった機器をそのまま替えないで使っていたために入られたりしているわけです。 それで、これから診療所やちっちゃい薬局も、みんなやるわけですよね。診療所や薬局も全てそういうセキュリティー関係をしっかりやらなければ、横展開されるかもしれませんから規模がどれだけになるか分かりませんけれども、電子カルテ情報共有サービスに入られる可能性があるわけです。 こういう状況の中で、しっかりサイバー関係の指導というかガイドラインを、こういうふうにやってくださいというのを出すとともに、予算をしっかりつけなければなりませんが、今、この国会でも議論になっていますけれども、病院が物すごい赤字なわけです。半分以上の病院が赤字で、赤字体制なのにサイバーセキュリティーの費用がちゃんとかけられないような状況になっているわけです。この中で医療DXを強引に推し進めていこうとすると、私は個人情報が漏れる可能性が高いんじゃないかと大変懸念をしているわけです。 ですから、医療機関の赤字をちゃんと解消して、そしてしっかりとサイバーセキュリティーを指導できる、ちっちゃい病院だったり薬局であっても、しっかりとこういうふうにやれば大丈夫ですよというのを丁寧に厚生労働省が指導していかないと問題が起こるというふうに私は考えていますので、本当は大臣の御意見を聞きたいんですが、ちょっと時間が、大丈夫ですか、では一言お願いします。
○上野国務大臣 委員の御指摘は大変重要だというふうに考えておりまして、そういったリスクが非常に高まっているということを我々は十分認識をして対応しなければいけないと考えています。 医療機関の経営改善につきましては、補正予算なりあるいは診療報酬改定なりで対応していく必要があると思いますし、それと同時に、先ほどから委員御指摘のセキュリティー対策については、我々としても、医療機関等への周知をしっかりこれまで以上に取り組んでいきたいと考えています。
○宮川委員 では、次の質問なんですが、三文書六情報が今回対象になっておりますけれども、この三文書六情報が更に多くの情報に増えるのではないかということを私は予想しています。増えちゃ駄目だというふうに思ってはいませんけれども、開示される、使われる情報が増えた場合に、これは法律改正が求められるのでしょうか。
○森政府参考人 三文書六情報については省令に規定しているところでございまして、これを拡大する場合については省令改正をしていくことになると考えております。
○宮川委員 大臣、私がすごく気にしているのは、ゲノム情報を今後どういうふうに扱われるのかというのを大変気にしています。ですから、この委員会の中でも、ゲノム情報に関しての取扱いに関してしっかり質疑をしておく必要があると私は思っています。 今の答弁を聞いていると、三文書六情報の中にゲノム情報も法律改正なしで知らぬ間に入れられる可能性があるというふうに私は理解していますが、それで正しいでしょうか。
○森政府参考人 三文書六情報以外の情報に拡大する場合については、先ほども申し上げたとおり、基本的には省令により規定していくものだというふうに考えておりますが、これまでの有識者による検討とか医療現場におけるニーズ等を踏まえて、外来や救急診療の現場でニーズの高い情報というのが三文書六情報として規定されているものでございます。 その上で、順次拡大を検討していくことになりますが、ゲノム情報といったような、診療で汎用的に活用することが想定されていない情報については、現時点で対象に含める議論というのは行われていないところでございます。 いずれにしても、引き続き、共有の必要性や標準化の状況、現場の負担などについて関係者の意見をよく聞きながら、検討してまいりたいと考えております。
○宮川委員 ゲノム情報は本当に重要な個人情報だと思っています。日本人のゲノム情報が、今、現段階で入れないということですけれども、知らぬ間にゲノム情報が入っていて、それが外国のクラウドに入れられていて、知らぬ間に外国のクラウドに入っていた日本人の遺伝情報が全部取られちゃったみたいな、そういうことにならないようにしなければならないので、大臣、遺伝情報に関しては特に注意をして取り扱っていくということを、現段階ではこれはやらないということを答弁いただけますでしょうか。
○上野国務大臣 ゲノム情報のように、非常に取扱い、慎重にならなければいけない情報だと考えておりますので、そうしたことにつきましては、今答弁がありましたとおり、現時点で対象に含まれるような議論はしておりません。
○宮川委員 医療DXの促進と個人情報保護と車の両輪で、是非、個人情報保護、そして自己情報コントロール権の方も厚労省の方でしっかりやっていっていただきたいと思います。 次に、話題を変えまして、OTC類似薬の保険適用を外すかもしれないということについて御質問をしたいと思います。 これも何度か質疑がありましたけれども、きちっとした回答、答弁が私は余り出ていないと思っていて、それに対して国民の不安は大きいというふうに思っています。 私のところにも幾つも声が届いておりますが、例えば一つの例でありますけれども、建築関係で働いている方の声ですが、腰を痛めて、痛くて痛くて毎日湿布を使って仕事をしているそうです。仕事を辞めたいと思うこともあるけれども、年金をもらえる年齢ではないし、仮に年金があったとしても、それでは食べていけるような状況ではない。この物価高で、働かなければ生きていけません。もしOTC類似薬が保険適用から外されたら、湿布薬が今の十倍のような値段になってしまったらどうしようかと、心配で心配でたまりませんということを、私のところに何度も連絡が来ていました。 そのような声が、今日、資料で十ページ目、十一ページ目に、全国保険医団体連合会がアンケートを取って、十一月二十一日の日に発表があったのが、これは一部だけ張らせていただきましたが、多くの不安な声が出ているわけです。 大臣、患者負担はどの程度上がるというように考えていらっしゃるんでしょうか。
○間政府参考人 お答えいたします。 OTC類似薬を含む薬剤自己負担については、現在、見直しの具体的内容をまさに検討しているところでございます。 患者負担がどのようになるか、御質問の点でございますけれども、それについても、見直し内容次第でございますので、現時点で具体的な数字をお示しすることができかねるということでございます。 ただ、その上で、今委員から御紹介いただいたような事例もあるわけでございますけれども、見直しにつきましては、医療機関における必要な受診を確保し、子供や慢性疾患を抱えている方、低所得の方の患者負担などに十分に配慮するということになっておりますので、この方針に沿って、引き続き見直しの内容について検討してまいりたい、このように考えております。
○宮川委員 今の、医療機関におけるというところ、何度か答弁が出ていたと思いますが、患者負担などに配慮しということなので、これは、上がる可能性はあるということでよろしいんでしょうか、大臣。
○間政府参考人 まさに、ドラッグストアに行って薬を買って治す方もいる、一方で、医療機関に行って薬をもらって治す方もいる、そういった方の公平をどう考えますかというのが一つの原点だと思います。 ただ、それに当たっては、先ほどから申し上げておりますように、医療機関における必要な受診は確保するということ、それを一つ前提とし、子供や慢性疾患を抱えている方、低所得の方の患者負担などに十分に配慮するということでありますので、どのような方についてどのような変化があるのか、この内容次第だと思っておりますが、引き続き検討を進めてまいりたい、このように考えております。
○宮川委員 今の、医療機関におけるというところなんですが、必要かつ適切な医療は基本的に保険診療により確保するという国民皆保険の基本理念は維持されるということでよろしいんでしょうか。
○上野国務大臣 必要かつ適切な医療は基本的に保険診療により確保する、この国民皆保険の基本理念は堅持することが必要です。
○宮川委員 ありがとうございます。 もう一つ、自己負担額、医療費の自己負担が、OTC類似薬を保険適用から完全に外す、そうすると幾つかの医薬品では十倍になるとか、今日私の資料で一番最後の十二ページ目に、これは審議会で出されている資料を出しておりますが、このような資料が出されているわけでありますが、保険適用内で三割を六割にするとか、例えばそういうことがあった場合には、これは健康保険法の改正になるという理解でよろしいでしょうか。
○間政府参考人 お答えいたします。 OTC類似薬を含む薬剤自己負担の在り方については、先ほど申し上げたとおり、現在検討中でございます。現時点で中身、それからその実現の仕方について予断を持ってお答えすることは差し控えたいと思いますが、内容次第によりますけれども、法改正も含めて検討する必要はあるんだろうというふうに考えています。
○宮川委員 ちょっともう一度、医療費の自己負担額が三割より上がるケースの場合には、これは健康保険法の改正が必要だという理解でよろしいでしょうか。
○間政府参考人 お答えします。 それは、どういう形で実現するかにもよるというふうに思っています。今それを前提に考えているということでは必ずしもありませんけれども、いわゆる保険適用からということになりますと、薬価で載せているものを、例えばそれを外すということになれば、それは薬価の、載っかっているものを外すだけであればそれは必ずしも法改正は要らないということでありますが、今求められていますのはもっと丁寧な対応だと思いますので、そういった点のために法改正が必要であれば、法改正もお願いしていかなきゃいけない、このように考えております。
○宮川委員 ちょっと別の四十代子育て世代の方のお話ですけれども、子供が受診して該当薬が処方されれば実費がかかる、今まで小児医療費無償のおかげでかからずに済んでいた薬剤費が、やりくりが出てくるというので困るという話です。今、止まらない物価高で、もう既に家計が大変です、これ以上負担を強いられるのは限界のところに来ています、また、費用面だけでなく、受診控えの可能性が高まると思っています、そうなったら、かゆみや痛みなどのつらい症状を子供に我慢させることにもなりますというような不安の声があるわけです。 確認したいのは、もし保険適用から外れてしまった場合には、自治体の子供医療費助成制度や国の難病、障害などに対する支援制度から外れてしまって、薬代は自己負担が出てくるという理解でよろしいでしょうか。どういうような議論になっているんでしょうか。
○間政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘のような手法を取ればそういうおそれもあるわけでございますので、そこで、先ほど来何度も御紹介して大変恐縮ですけれども、今回の骨太方針などにおきましても、子供さんや慢性疾患を抱えている方などに十分配慮するということでございますので、そういった方々に適切な配慮を行う必要があるという認識の下で、与党でも御協議いただいていますし、審議会でも議論をさせていただいている、このようなことでございます。
○宮川委員 大臣、私は、医療経済であったりとか医療財政、これも非常に大事だと思います、崩壊してはいけないと思いますが、多くの国民が今こういう不安な思いになっているというのは、これは事実だと思います。 じゃ、これはいつまでに、何度もほかの議員も質問していますが、ほとんど回答、今日も何かばくっとした回答しかもらっていないんです。いつまでにきちんと回答できるんでしょうか。
○上野国務大臣 OTC類似薬を含む薬剤自己負担の見直しにつきましては、骨太の方針におきまして、二〇二五年末までの予算編成過程で十分検討を行い、早期に実現が可能なものについて二〇二六年度から実行するというふうにされておりますので、現在、それぞれ各場面で議論していただいておりますが、令和七年末までの予算編成過程におきまして、丁寧に検討を進めていく方針です。
○宮川委員 これはやはり具体的な薬品名が出てこないと、例えばロキソニンだとかアレグラだとかヒルドイドとか、そういうのがもし名前が挙がってきてかなり保険から外されれば、相当、いろいろな国民から意見が出てくると思います。 だけれども、私も、具体例が余りないですが、これはさすがにいいでしょうみたいな話であれば大丈夫かもしれませんが、今、何にも情報が出ていない中で、国会が閉まった後に発表があって決定してしまうみたいな形になると、これは国民に対して国会が機能していないというふうに私は思ってしまうんですが、しっかりこの委員会で議論できる時間があるような形で発表していただけますでしょうか、大臣。
○上野国務大臣 大変恐縮でございますが、国会での審議のありようにつきましては、委員会で御議論いただきたいと思います。
○宮川委員 私が申し上げているのは、国会が閉まった後に出して、それで年が明けて、何となくそのまま、その後は予算委員会が入っちゃいますからというようなケースがよくありますけれども、最終的に決定をする前に、しっかりとこの委員会で議論できるぐらいの時間の余裕をちゃんとスケジュールで持ちながら決定をしていくということができるかということです。 どういう薬をどのぐらいの負担でやるのかということを、こういう感じで意見が出て、こういう方向になりますというのを早めに出してもらえるかということを質問しております。
○上野国務大臣 大変恐縮ですが、国会の審議につきましては国会の現場で、委員会の運営につきましては皆さんでお決めをいただくしかないというふうに考えておりまして、私どもとしては、先ほど申しました方針に沿いまして、年末までの予算編成過程の中でしっかりとした結論を得られるように努力したいと考えています。
○宮川委員 委員長、どういうタイミングで出てくるか分かりませんので、しっかりこの委員会で議論できるように、委員長の方で取り計らいをよろしくお願いいたします。
○大串委員長 理事会で協議いたします。
○宮川委員 私の質問は以上で終わりにします。ありがとうございました。
○大串委員長 次に、柴田勝之君。
○柴田委員 立憲民主党・無所属の柴田勝之です。 オンライン診療について何点かお伺いいたします。 まず、改めてになりますが、この度、オンライン診療を医療法に明文で規定しようとする理由、特に、オンライン診療の現状について把握されている問題点などを大臣にお伺いいたします。
○上野国務大臣 質の確保された適切なオンライン診療を推進していく必要があることから、今般の改正法案に必要な措置を盛り込んでいるところであります。 具体的には、オンライン診療、これまでは指針等の通知の解釈運用によって実施が図られてきました。今後、更に多くの医療機関がオンライン診療を進めていくに当たっては、通知の解釈のみの状態ではその推進が難しいと考えております。 また、美容医療などにおきましては、指針が必ずしも遵守をされていないという指摘がありますので、指針違反について実効性のある対応ができていないということも課題だと考えておりますので、今般、医療法の中にオンライン診療を位置づける等の改正をお願いしているところであります。
○柴田委員 ありがとうございます。 それで、改正後の医療法十四条の三第一項では、厚生労働大臣は、省令でオンライン診療の適切な実施に関する基準を定めるということになっておりますが、これと、現在厚労省が出されているオンライン診療の適切な実施に関する指針との関係、また内容の異同について教えてください。
○森光政府参考人 お答えします。 現行のオンライン診療の適切な実施に関する指針におきましては、オンライン診療を実施するために遵守すべき事項等や、オンライン診療の提供体制に関する事項や実施時の留意点等について、オンライン診療が適切に行われるために必要な事項を網羅的に定めているものでございます。 今般、法案では、オンライン診療を行う施設数が増加している中で、指針等の通知の解釈のみによってオンライン診療を適切に推進していくことは難しいことを踏まえ、オンライン診療の定義を法律上に規定した上で、オンライン診療の適切な実施に関する基準を定めることとしております。 この基準においては、オンライン診療を行う病院又は診療所の施設、設備、人員の配置、二つ目が患者がオンライン診療を受ける場所、三つ目は患者への説明、四つ目、他の病院又は診療所との連携など、患者の病状が急変した場合に適切な治療を行う体制の確保等を定めることとしておりまして、具体的には、医療現場の方々の御意見をよく伺いながら、現行の指針において最低限遵守することとされている内容等を踏まえて定めることを検討しております。 法改正後は、当該基準と指針とを併せて、オンライン診療を適切に運用してまいりたいと考えております。
○柴田委員 次に、厚労省が把握されている、現状においてオンライン診療を実施している医療機関の数、また、それが全医療機関に占める割合について教えてください。
○森光政府参考人 お答えさせていただきます。 オンライン診療を実施している医療機関数は、全てを把握するというのは困難でございますが、医科領域における情報通信機器を用いた初診料等の届出医療機関数は、令和七年十月一日時点において一万四千二百四十施設となっておりまして、全国の病院及び一般診療所のおおよそ一割程度となっております。
○柴田委員 また、改正後の医療法においては、オンライン診療受診施設の設置者は都道府県知事への届出その他の義務を負うことになっておりますが、今現状において、患者さんがオンライン診療を受けている場所というのはどのような場所になっているのか。そのうち、改正後の医療法八条二項によってオンライン診療受診施設の届出が必要になるのはどのような場所か、教えてください。
○森光政府参考人 お答えさせていただきます。 オンライン診療は、原則として個々の患者の居宅において受診していただくものとしておりますが、居宅と同様、療養生活を営む場所として患者が長時間にわたり滞在する場合として、職場や学校、通所介護事業所などにおいても受けることが可能でありまして、医師の適切な確認の下、こうした場所で実施されているほか、医療機関において受診することも可能であり、委員御指摘の特例的な手続も活用して、公民館、郵便局等において実施しているケースもあると承知をしています。 今般、本法案において創設するオンライン診療受診施設につきましては、オンライン診療を行う医師の勤務する医療機関に対して、患者がオンライン診療を受ける場所として提供する施設とされておりまして、特例による場合も含め、現在診療所を開設してオンライン診療を実施しているようなケースでは、そのままオンライン診療を継続することも可能でありますが、オンライン診療受診施設としての届出を行い、制度の活用が進むことも期待されているという状況でございます。
○柴田委員 要するに、今、適法にオンライン診療を行っているところは重ねて行う必要は必ずしもないけれども、それをやればより簡便にできる場合もあるというふうに理解しました。 それで、オンライン診療受診施設の設置や運営にはそれなりの費用がかかると思われますけれども、現状において、オンライン診療のシステム運営費用を賄うために、患者さんから医療費とは別にシステム利用料のようなものを徴収している例はあるんでしょうか。 また、改正法の下では、オンライン診療受診施設の運営を営利事業として行うこと、そのために、患者さんから徴収する使用料から利益を得ることも許容されるのでしょうか。その場合、地域に医療機関がなく、オンライン診療受診施設も一つしかないようなところでは、患者さんの足下を見て高額な使用料が設定されるようなことも想像されますが、過度に高額な使用料の設定を規制する方法はありますでしょうか。教えてください。
○森光政府参考人 お答えさせていただきます。 まず、オンライン診療の運用に要する費用についてでございます。現在の状況でございます。これは、療養の給付とは直接関係ないサービスの費用として別途徴収できるということで、患者さんから徴収をしている場合が多いというふうに考えております。 また、オンライン診療受診施設は、医療そのものは提供せず、患者がオンライン診療を受ける場所であること等を踏まえて、設置者がこれを営利事業として運営することもあり得ると考えております。 また、オンライン診療受診施設は、設置者がオンライン診療を実施する医師の勤務する医療機関に提供するものでございますが、その運営費用については、施設、医療機関、患者との契約関係の中で適切に設定していただきたいと考えております。 先ほど答弁したとおり、現在においても、オンライン診療に伴うシステム利用料については、医療機関が適切に料金設定を行い、それを踏まえて患者が医療機関を選択し、費用を支払っていると考えております。仮に、これに代わってオンライン診療受診施設が患者に対して施設利用料を求めることになっても、それによって直ちに問題が生じることはないと考えておるところでございます。
○柴田委員 そうすると、今、過度に高額な使用料の設定を規制する方法についてはお答えがなかったですけれども、それは多分、今の基準上はないということになるんじゃないかと思いますので、改正に当たって省令で定める基準に、利用料は適正なものとすることといった定めを置いてはどうでしょうかという御提案を申し上げた上で、次の質問に移りたいと思います。 次に御質問する医師偏在対策の中でもオンライン診療は触れられているところですが、今後の医療提供体制全体の中でオンライン診療に期待される役割について、大臣にお伺いいたします。
○上野国務大臣 高齢化に伴う医療ニーズの変化であったり、あるいは人口減少を見据えた医療提供体制にする必要があるというふうに考えておりまして、オンライン診療につきましては、医療資源が少ない地域を始め、医療提供体制の構築に向けた一助として有用であるというふうに考えております。 今回の法案では、こうした適切なオンライン診療の推進を図るとともに、併せて医師偏在対策などの措置も盛り込んでいるところでありまして、こうした取組を通じて、対面診療とそれからオンライン診療を組み合わせながら、医師不足が進行する地域やあるいは将来的な医師不足が懸念をされるような地域における医療の確保に努めていきたいと考えています。
○柴田委員 ありがとうございます。 次に、医師偏在対策についてお伺いいたします。 厚生労働省からは、令和六年十二月二十五日付で医師偏在の是正に向けた総合的な対策パッケージというものが出されております。そして、お配りした資料はその抜粋になりますけれども、地域の医療機関の支え合いの仕組み、1の医師少数区域等での勤務経験を求める管理者要件の対象医療機関の拡大等の一つ目の項目として、管理者の要件として医師少数区域等における一定期間の勤務経験を求める対象医療機関を追加するという旨の記載があります。 そこで、その対象医療機関の現状における範囲と数、また管理者の要件としての勤務経験を有していると認定されている医師の数をお答えください。 さらに、改正後に想定されている省令改正で追加された後の対象医療機関の範囲と数を教えてください。
○森光政府参考人 お答えさせていただきます。 管理者の要件として医師少数区域等における勤務経験を求める対象医療機関については、現行は地域医療支援病院としておりますけれども、今後は公的医療機関等に拡大することとしておりまして、対象は現行の約七百病院から千六百病院程度にまで増加する見込みとなっております。 また、医師少数区域経験認定医師の認定医師は、令和六年三月末時点で六百八十二名となっております。
○柴田委員 そうしますと、改正後の対象医療機関の数が千六百程度ということで、認定医師の数六百八十二と比べてかなり多いように思われますけれども、この点についてはどういう対応を考えておられるでしょうか。教えてください。
○森光政府参考人 お答えさせていただきます。 現時点での認定というのは六百八十四名でございます。これは、令和二年度以降の勤務経験が対象となっております。 また、今回見直しを検討している管理者の要件というのは、令和二年度以降に臨床研修を開始した医師が管理者となる場合のものでございまして、それより以前に臨床研修を開始した医師に関しては、この要件というのがかからないという状況でございます。 以上でございます。
○柴田委員 なるほど。その要件にかからないので、医療機関の数が多くても問題なかろうということで理解しました。 次に、資料の三ページ目にある経済的インセンティブについてお伺いいたします。 三つ目の項目に、重点医師偏在対策支援区域で承継、開業する診療所の施設整備、設備整備、一定期間の地域への定着に対する支援を緊急的に先行して実施とありますが、この実施状況を教えてください。 なお、この重点医師偏在対策支援区域というのは、今回の法案による一連の改正が施行された後は、医療法第三十条の四第二項第九号イ(二)に掲げる区域を指すという理解でよろしいかどうか。 また、法改正前の現状においてはどういう区域を対象にこれが実施されているのかについても、念のため教えてください。
○森光政府参考人 お答えさせていただきます。 令和六年度補正予算の事業であります重点医師偏在対策支援区域における診療所の承継・開業支援事業は、今年度にかけて事業を実施する都道府県を支援しているところでございまして、現時点で都道府県に対する内示の施設数は約百五十件となっております。 この予算事業に関しての重点医師偏在対策支援区域に関してでございますが、これは、厚生労働省が提示する候補区域、要件というのを示してございます。各都道府県の医師偏在指標が最も低い二次医療圏、又は医師少数県の医師少数区域、又は医師少数区域かつ可住地域面積当たりの医師が少ない二次医療圏、このいずれかに該当する区域であって、都道府県が特に医師の確保が必要と考える区域、これを都道府県として指定をいただくようにしております。 なお、本事業における重点医師偏在対策区域は都道府県が選定したものでございますけれども、改正法三十条の四第二項四号イ(二)の区域につきまして、これは議員がお示しされた、いわゆる重点医師偏在対策支援区域を示すものでございますけれども、についても、この候補区域を参考にしつつ、地域の実情に応じて都道府県が選定するということを予定しているものでございます。
○柴田委員 済みません、ちょっと細かいところで、今、条文第四号と言われましたけれども、第九号で正しいかどうか、確認させてください。
○森光政府参考人 大変申し訳ございません。言い間違えました。そのとおりでございます。
○柴田委員 次に、この資料で言う当該区域における一定の医療機関に対する派遣される医師及び従事する医師への手当増額の支援とあるのが、改正後の医療法十条の二に定める医師手当事業のことと思いますけれども、この事業において医師に増額手当が支払われるまでの資金の流れについて、御説明をお願いいたします。
○森光政府参考人 お答えさせていただきます。 医師の手当事業につきましては、都道府県が実施主体となって、医療機関を経由して医師に対して手当を支給するというものでございまして、その財源につきましては、社会保険診療報酬支払基金が保険者等から拠出金を徴収し、都道府県に交付した上で、都道府県において対象を検討、決定するという流れを想定しているというところでございます。 以上でございます。
○柴田委員 今、基金と言われましたけれども、機構ですかね。
○森光政府参考人 社会保険診療報酬支払基金でございます。
○柴田委員 改正後の法律ではどうなっておりますでしょうか。
○森光政府参考人 議員御指摘のとおり、社会保険診療報酬支払基金は、今法律の改正案によりまして改組されて、その名称になるということでございます。
○柴田委員 それで、医療保険者等からその機構が徴収する医師手当拠出金の原資は、医療保険者等が被保険者から徴収する保険料になるのではないかと思いますが、厚労省さんは、医師手当事業により、保険料が増額にはならないようにすると説明されています。 医療保険者等が保険料を増額せずに医師手当拠出金の原資を調達する方法として、具体的にどのようなことを考えておられるのか、教えてください。
○森光政府参考人 お答えさせていただきます。 本事業の財源につきましては、これまで、診療報酬改定において一体的に確保する、若しくは医療給付費や保険料の増加とならないように取り組んでいくと説明をしてきております。 改めて具体的に説明をさせていただきますと、今回の法案では、医師手当事業に要する費用は医療保険者等が拠出することとしておりますが、その拠出の算出に当たっては、医療保険制度における医療給付に要する費用の支払いと同様、被保険者等から支払われる保険料を基本としつつ、公費も充当される仕組みとなっております。 この財源の確保に関する考え方としては、医療給付費の総額や保険料に影響を与えないように、診療報酬改定と一体的に確保し、その範囲で実施するというものでありまして、診療報酬改定による影響と併せて見た場合に、追加的な負担の増加とならないように取り組んでいくこととしております。 以上でございます。
○柴田委員 診療報酬の改定と、あと、今、公費も充てることを想定しているというお答えでよかったでしょうか。
○森光政府参考人 それは、拠出がされるときに、併せて公費も充当されるということでございます。
○柴田委員 次に、増額する手当の金額については、既にこの委員会で、国家公務員の医師の特地勤務手当が一月当たり平均約四・三万円、あるいは僻地での診療に対する補助が一月当たり平均約十八万円という金額が答弁されておりますが、後者の、僻地での診療に対する補助というのが具体的にはどういう制度を指しているのか。また、月平均十八万円というのは医師一人分に相当する金額という理解でよいか、教えてください。
○森光政府参考人 お答えさせていただきます。 御指摘の答弁で言及いたしました金額というのは、都道府県の調整の下、僻地医療拠点病院が僻地診療所に対して医師派遣を行った場合に、拠点病院に補助される経費の一月当たりの平均金額を試算したものでございまして、医師手当の事業の単価の検討に当たって参考となる数字の一つとしてお示しをしたものでございます。 また、医師の不足する地域で医師の勤務を促進するためには、幾つかの医師の選好に関する調査なんかを踏まえると、経済的なインセンティブだけでなく、医師の個人の価値観、勤務、生活環境、キャリアパスに関する意向も踏まえた対策を総合的に講じることが重要と考えておるというところでございます。
○柴田委員 今ちょっと先回りでお答えになったような気もしますが、昨日の参考人質疑でも、医師手当の金額として月十八万といった金額では全く足りない、勤務医の給与の二倍で募集してもなかなか集まらないといったお話がありましたけれども、厚生労働省さんとしては、月十八万といった金額でインセンティブとして十分であると本当にお考えになっているのか。あるいは、必ずしも十分じゃないかもしれないけれども、これ以上は出せませんということなのか。実情を教えていただければと思います。
○森光政府参考人 お答えさせていただきます。 済みません。先ほどはちょっと先回りをして答えさせていただきまして、済みませんでした。 基本的には、僻地の勤務条件に関する大都市の内科系勤務医の選好といったような調査がございます。その中で、一定の割合の方につきましては、僻地医療機関において給与が幾ら高くなったとしても、そこには行かないとお答えされた方も多数ございますが、一方で、僻地勤務を敬遠しない勤務医というのも約三割ほどいらっしゃるという状況でございます。ただ、それは経済的なインセンティブのほかに、例えば、週休二日で完全にフリーになることですとか、当直回数の少ないこととか、県外の住居に週末帰宅するための交通費が支給されるといったような、その他のインセンティブというのも影響を与えるというふうな調査結果になっております。 今回の医師手当によるインセンティブというのは、まさに経済的なインセンティブだけでなくて、そのほかの、先ほど申し上げたような、派遣元の医療機関から例えば週末の当直を代わる人を派遣するだとか、そういう様々なインセンティブと併せて提供することによって、その医師手当のインセンティブというものが効果を与えるのではないかというふうに考えておるところでございます。
○柴田委員 金額だけじゃないんだよというお話だと思いますけれども、本当にそれで効果があるのか、実際にやってみて、きちんと見ていただければというふうに思っております。 それから次に、機構が都道府県に対して交付する医師手当交付金の額はどのようにして決まるのでしょうか。また、都道府県が医療機関に支援する手当の額は都道府県が独自に決定できるのでしょうか。 手当の金額については厚労省さんから一定の基準を示される予定と聞いておりますが、例えば、ある都道府県が、厚労省の基準額では全然足りない、うちは勤務医の倍になるだけ出しますということにした場合には、その金額に相当する交付金が機構から交付されることになるのでしょうか。教えてください。
○森光政府参考人 医師手当事業につきましては、都道府県が実施主体となって、医療機関を経由して医師に対して手当を支給するものでございます。その財源については、保険者等が社会保険診療報酬支払基金に拠出し、支払基金が都道府県に交付するという流れを想定しています。 その事業費の総額については、診療報酬改定と一体的に確保した上で、その範囲内で、人口、可住地面積、医師の高齢化率、医師の偏在指標等に基づき、国が総額を設定し、都道府県ごとに按分し、配分することとしております。 実際に都道府県が支給する手当の額というのは、国が示す目安を参考に、実際に配分された事業費の中で、保険者協議会等に協議した上で都道府県が設定することとなると考えております。 ですので、高額な手当という話がございましたけれども、その検討の中で、様々な御意見を入れた上で決定していただくことになるかと思います。
○柴田委員 総額が決まっているので、たくさん出そうと思ったら、少ない人数にしか出せないことになるんじゃないかというふうに理解しました。 次に、資料四ページ目の2の全国的なマッチング機能の支援についてお伺いいたします。 中堅、シニア世代の医師を対象として、医師不足地域での医療に関心、希望を有する医師の掘り起こしを行うとありますけれども、私は弁護士なんですけれども、弁護士にも地域偏在問題というのがありまして、弁護士不足地域に送られるのは、ほとんどが若手の弁護士です。なぜかというと、中堅、シニアになると既に現在の職場でそれなりの地位や収入を得ていますので、それを捨てて地方に行くというのは、組織内での人事異動などでない限り、かなりハードルが高いのではないかと推測するところです。 ここでは、具体的にどのような中堅、シニア世代の医師を対象として想定されているのか。その想定の根拠となるような対象層へのヒアリングとか調査などをされていれば、その内容も含めて御説明をお願いいたします。
○森光政府参考人 お答えさせていただきます。 医師の偏在対策を検討するに当たりまして、これまでは、医師の偏在対策の対象としましては、若手医師を対象とした偏在対策というのが主でございました。しかしながら、一定の効果はあったものの、なかなか同じ都道府県の中でも医師の偏在の格差が埋まらないといったような状況を踏まえて、中堅、シニア層の医師も対象とした形で医師不足地域への配置ということを考えていった経緯がございます。 これに関しては、ヒアリング、調査の実施があったのかということでございますけれども、ヒアリングそれから調査の実施ということはやっておりませんけれども、その検討会の中にあって、自治体、保険者等の関係者から構成されます新たな地域医療構想等に関する検討会の中で議論をしてきたところでございまして、医師不足地域での医療に関心、希望を有する医師に対して効果的であろうという意見があり、決めたものでございます。
○柴田委員 医師の偏在というのは大変難しい問題だと思いますけれども、PDCAのサイクル、しっかり回していただいて、今回の政策パッケージで不十分だった点は更に改善していただいて、この国に住む全ての皆さんが必要十分な医療を受けられる社会をつくっていただけるよう、改めてお願いしまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○大串委員長 午後四時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後二時四十六分休憩 ――――◇――――― 午後四時開議
○大串委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。岡本充功君。
○岡本(充)委員 立憲民主党の岡本でございます。 それでは、質問に入らせていただきます。 冒頭、昨日、中医協にて報告された医療経済実態調査、二四年度にかけて調査されたんだと思いますけれども、これの受け止め、診療所がやや黒であって、病院がかなり厳しい、特に公立病院がマイナス一八・五という数字、診療所は四・八プラという話ですけれども、これについて、大臣の受け止めはどうでしょうか。
○上野国務大臣 医療実態調査につきましては、病院、また診療所共に厳しい傾向にあるということを改めて確認ができたと考えております。 したがいまして、こうした状況も十分踏まえて、今最終的に調整をしておりますが、補正予算、また来年度診療報酬等でしっかりとした対応をしていくことが必要だということを改めて認識をいたしました。
○岡本(充)委員 やはり公立病院はかなり厳しいということが白日の下になったということですから、明らかになったこの実態を踏まえて、しっかり診療報酬で対応していただきたいと思います。 それでは、宿題となっている、OTC類似薬の二〇二三年の保険で処方された処方金額、世界各国、二か所以上でスイッチ化されているOTC薬という定義の中でですけれども、総額は幾らぐらいになるのか、それから、多い方から一番目、二番目、それぞれの薬品名、お答えをいただきたいと思います。
○間政府参考人 お答えいたします。 委員からお求めのございましたのは、今御紹介ありましたように、海外二か国以上でスイッチOTC化されている医薬品であって、日本においてもスイッチ化されているものの処方されている薬剤の総額というものでございます。これにつきましては、令和六年三月に厚生労働省が規制改革推進会議第九回健康・医療・介護ワーキング・グループに提出した資料の中に記載されているものと御指定をいただいております。 この医薬品名、医薬品につきまして、NDBの第十回オープンデータの処方薬のデータに格納されている医薬品の薬価掛ける総計、使用量により機械的に薬剤費の算出を行いましたところ、薬剤費は約千三百億円ということでございます。これは機械的に試算を行っているものでありまして、様々、骨太方針などで配慮することとされているようなものについては含んでいないことについては留意が必要だと考えております。 その上で、もう一点、上位の薬剤でございますけれども、今のデータから申し上げますと、大きい順にお答えしますと、一番は抗アレルギー薬であるフェキソフェナジン約二百四十億円、そしてアレルギー性鼻炎治療薬であるフルチカゾンは約百九十億円、このようになっております。
○岡本(充)委員 巷間言われていたような一兆円だとかいうような規模のお金が出ないということになるわけでありまして、やはり、医療費適正化はどうしていくかというのは、ちょっと後ほどお話ししますけれども、様々な角度から少しずつやっていかなきゃいけないんだろうと思います。 さて、法案の中身に入りたいと思います。 今回の法案で気になる点は、社会保険診療報酬支払基金の組織の見直しでありますけれども、今回、第一条の条文に医療DXが書き込まれることになっているわけですけれども、そもそも、社会保険診療報酬支払基金の役割で医療DXが先に書かれているというのは、どうしてこれは法律上先に書くことにしたんですか。
○森政府参考人 社会保険診療報酬支払基金法の第一条についてでございますが、今回、法人の目的を規定している第一条の条文でございます。新たな機構については、今までの審査支払いは基本的に維持した上で新しくDXの業務を追加するという考え方の中で、新たな機構が医療DXの推進の役割を果たすということを強調し、かつ明確化する観点から、医療DXの推進に関する規定を第一条の冒頭に追加すべきというふうに考えて規定したものでございます。
○岡本(充)委員 審査支払い業務がおろそかになってしまったら困るわけでありますけれども。そういう意味では、この医療DXが入ることで、人員を増やすという予定なのか。人件費などはどういうふうに変わるというふうに考えてみえますか。
○森政府参考人 組織体制、人員体制についてでございますが、基本的には、新たな機構の中に業務全体の運営方針を決定する運営会議というのを設けます。プラス、今やっている診療報酬の審査支払いに関する重要事項を決定する審査支払運営委員会というものを設置いたしまして、審査支払い業務に関しては、定款で定めることなどによって、運営会議の議決を経ずに、要せず、審査支払運営委員会において審議することとしており、基本的には、審査支払いの業務は組織体制それから人員も含めて現行のものを引き続き維持しながら、新たに医療DXに関連する業務に必要なものを追加していくことを想定しているところでございます。
○岡本(充)委員 そうすると、仕事が増えるということですか。同じ人員で医療DXの推進をしていくということは、仕事が増えるということになって、過度な業務になりやしないかということが懸念されるんですけれども、そこはどういうふうになるんですか。
○森政府参考人 DXに関する業務についても、これまでも支払基金は、定員を一定程度、年々増加させてきているところでございます。 これに加えて、更に新たに、本当に必要な部分については、定員を含めて、増加させた上で対応していくと……(岡本(充)委員「定員を増加させる」と呼ぶ)はい。ということを考えているところでございます。
○岡本(充)委員 やはりこれは、重要だといって一番目に書くわけですから、一番目に書いておいて、その分の人件費はという話にはならないので、しっかりそこは人を手当てしてやっていただきたいと思います。 じゃ、今回の法律のもう一つの気になるところが、医師手当事業の話です。本当に、医師を増やしていけば僻地に行ってくれるのか、お金を払えば僻地に行ってくれるのか、こういう議論です。 そもそも、確認をしておきたいんですけれども、答弁が理事会預かりになっていましたけれども、中島委員の質問でお話がありましたこの手当事業の規模感そして中身、これをちょっと局長の方から答弁いただけますか。
○森光政府参考人 お答えさせていただきます。 医師手当の具体的な金額につきましては、先日御答弁させていただきましたとおり、保険者等の関係者の御意見を伺いながら検討していくものになりますけれども、例えば、国家公務員の医師に支給される特地勤務手当や僻地の診療に対するこれまでの補助といった既存の制度を参考に、一定の仮定を置いた上での粗い試算をいたしますと、年間の医師手当事業の事業規模につきましては約百億円前後と見込んでおりまして、こうした試算を参考に、保険者等の御意見を伺いながら、単価につきましては検討してまいりたいと考えておるところでございます。
○岡本(充)委員 過日の審議の中で、国家公務員の様々な手当を参考にして、四万三千円から十八万円という話でした。 昨日、参考人質疑を聞いていただいていたかもしれませんけれども、私、これを聞いたんですよね。これで僻地に行くと思いますか、行ってもらえますかという話をしたら、お越しいただいたタムスの岡本理事長から、多分誰も行かないと思うんですけれどもと言われていまして、ほかの医療法人の理事長も、この金額では多分誰も行かないとうなずいてみえる、こういう状況でして、これで行かなかった場合、金額を増やしていくということになるのか。 経済的インセンティブの一つと言って答弁されているけれども、行く医師にとっての経済的インセンティブはこの四万三千円から十八万円が頼りなんでしょう。ほかにありますか。医師にとってですよ、行く医師にとって。 行く医師にとってのインセンティブは、昨日議論したんです、あとは、きれいな部屋をつくりますという話でした。失笑が漏れていますよ。きれいな部屋ができたら僻地で医療をしてくれるんですかという話ですよ。これじゃ行かないですよ。 行かなかったときに、百億円と言ったけれども、これを増やしていくのかというのは極めて大きな課題なんです。 それで、ここは、いや、まずやらせてくださいという答弁になるのは見えているんですけれども、行かなかったときに、増やしていくということがやはり想定されるのかどうか。ここは大臣、重要なところだから。どうですか。大臣。
○上野国務大臣 事業規模につきましては、今し方局長から答弁をさせていただきました。そうしたことを前提にこの事業を進めさせていただきたいというふうに考えております。 なお、今委員の方から、これで本当に行くのかというような御指摘がありました。我々としては、こうした事業をしっかり遂行することによって、医師確保実現に向けて努力をしたいというふうに考えておりますが、いずれにいたしましても、この施行状況はこれからもしっかり見て、それに応じた必要な対応というのは検討する必要があろうかというふうに思っておりますし、また、法案自体も、五年後の見直し規定もあります。そうしたものも念頭に置きながら、今後の対応については検討していきたいと考えています。
○岡本(充)委員 参考人からの提案は、勤務医の倍ぐらいの給料を払わなきゃ行かないんじゃないか、それぐらい払えば単身赴任してくれるんじゃないかという御意見でした。 その上で、私が提案しているのは、都道府県だけじゃなくて、いろいろな各地でもう火の手が上がっている。例えば北海道などは、各地で医師不足です。北海道で財源を用意しろといったら、道の予算では限られます。そういうときに、市町村がふるさと納税などで一定程度お金が集まっていればそのお金を元手に似たような人材確保事業をやりたいという要望があって、今回、補正予算で政府が新たな取組をされると聞いています。 是非、全国の市町村の皆さん向けに、どういう考え方で、私のこういう提案を受けてつくっていただいたと思いますけれども、この市町村が行う医師確保事業、どのようなものをやっていくか。そして、これについてどのような課題があるというふうに考えているのか。局長から御答弁いただきたいと思います。
○森光政府参考人 お答えさせていただきます。 まず、今の医療提供体制の確保に向けて、都道府県と連携して、地域に密着した市町村が医師確保に参画するというのは非常に重要なことだろうというふうに思っております。これにつきましては、岡本議員からも市町村への支援の必要性について御議論いただいたものと承知をしております。 こうした中、令和八年度概算要求において要求しておりますのは、積極的に医師確保の取組を実施する市町村を支援します、市町村による医師確保対策支援モデル事業を検討しているところでございます。この内容につきましては、都道府県内の大学病院、それから中核病院等から医師派遣により医師を確保するための取組や、派遣された医師が地域に定着するための取組に対して、モデル事業として支援を行うこととしているところでございます。 課題といたしましては、やはり、市町村のモデル事業ということになりますので、医療というものは市町村の枠を超えて提供することがございます、そうした場合にどのようなことが障害になるのかといったことも少し課題になるだろうというふうに考えておるところでございます。
○岡本(充)委員 いろいろな課題を整理しながら、今お話をしたように、限られた予算の中で、やりたいという市町村ができるような工夫をしていただきたいと思います。 医師の数が増えれば僻地に行くのかという議論でありますけれども、お配りの資料の四枚目、歯科医師数はこの間ずっと増えてきているんですけれども、歯科医師の数が増えて、五キロ圏内でしたか、一定の区域の中で歯科医師がいない無歯科医師地区というのを決めていて、無歯科医師地区がどのぐらい減ったか。準無歯科医師地区というのもあるそうでございますが。これがどう減ったかということですが、結局、歯科医師の数が増えてきても、実は減るのが頭打ちになっているんですね。結局、ある程度は行くけれども、本当に厳しいところにはなかなか行ってくれていないという現状があります。医政局長、こういう傾向があるということは間違いないということでよろしいでしょうか。 あわせて、次、五枚目です。その中でも、北海道でちょっと見てみました。全部見るのは大変だから。これを見てみると、不思議なんですけれども、北海道で無歯科医師地区がこれだけある一方で、同じく歯学部が多分あると思う広島県では、やはり高いんですよね、無歯科医師地区が。それでいて、なぜか鳥取が少ない。それぞれのお地元の御事情があるとは思いますが、これはどういう理由で鳥取が少なくて、北海道が多い、若しくは広島が多いという状況になっているのか。 最後に、北海道の無歯科医師市町村はこの間どういう変遷をしているか。三つまとめてお答えください。
○森光政府参考人 順番にちょっと答えさせていただきたいと思います。 まず、無歯科医師地区数の状況ということでございます。無歯科医師地区調査によりますと、無歯科医師地区数は、平成二十六年から令和元年にかけて八百五十八地区から七百七十七地区と減少していましたが、令和四年は七百八十四地区と微増しているという状況でございます。無歯科医師地区数は減少傾向にありますけれども、歯科医師数との関係については必ずしも明らかではないと承知をしております。 また、北海道の状況でございますけれども、歯科医師法第六条第三項にある、厚生労働大臣に二年に一度届け出る歯科医師届出票を集計した医師・歯科医師・薬剤師統計によりますと、北海道における歯科医師数及び歯科医師のいない市町村数は、平成二十年には歯科医師数が四千四百九人でありましたが、それに対して、歯科医師数がゼロの市区町村は二。令和四年になりますと、歯科医師数は四千三百二人と少し微減になっておりますが、歯科医師数がゼロの市区町村数は六となっているところでございます。 また、歯学部のある広島県の方が無歯科医地区数が多かったり、歯学部のない鳥取県が少なかったりしているという、この原因についてでございますけれども、現在、歯科医師の必要数の推計や歯科医師数の地域差の状況の分析につきまして、厚生労働科学研究で行うとともに、歯科医師の必要数や適正な配置について議論するため、本年七月に歯科医師の適切な配置等に関するワーキンググループを設置し、議論を開始をしているところでございます。理由については、その中でしっかり分析をしていきたいというふうに考えておるところでございます。
○岡本(充)委員 これは、データを出して大分たっているんですよ、大臣。今からやると言っているんですよ。調査しているのはいつかというのは、これを見ていただくと分かるとおり、令和元年、令和四年に調べておいて、さあ、これからやりますと言っているんですね。 そもそも、今お話しになった、歯科医療提供体制等に関する検討会、令和六年六月からのこの一年間、何回開催されたか知っていますか。手元にありますか。探してもないと思います。一回なんですよ。一年間で一回しか開催されていない検討会というのはないですよ。 だから、やはりこれはちゃんと検討して、何でこれは少ないのか。結局、数が増えたから、今お話ししたとおり、無歯科医師地区が減るわけではないというこの状況は、今後の医師の養成の数とかに関する非常に重要な指摘を与えていると思います。したがって、ここはしっかり検討していただいて、医師の養成人数を見直していくきっかけ、つまり、医師数を増やせば僻地に行ってくれるという論理は成り立たない、医師偏在が解消するということにはならないということになるんだと思います。 そこで、文科省にちょっとお聞きしたいと思います。今日は、医学教育に関する分野で幾つか聞きたいことがあります。その前に、ちょっと気になることがあって、少し本法律案とはずれるんですけれども、医学教育という観点で。 国際卓越研究大学の指定に向けて、今審査が進んでいると承知をしています。この間、東京大学で、累次にわたって不祥事が発生しています。とりわけ医療機器の業者との関係性において問題が指摘をされているケースがあるわけでありますが、こうしたガバナンスが利いていないところが卓越大学になるのかということは、すごく違和感がある。ちゃんと対策を取って私は指定されるべきではないかと思いますが、その点についてはどうですか。
○坂下政府参考人 お答え申し上げます。 国際卓越研究大学の第二期公募におきましては、現在、申請のあった八大学について、有識者会議で審査を行っているところでございます。 国際卓越研究大学の審査の観点といたしまして、国際的に卓越した研究成果を創出できる研究力や、実効性高く、意欲的な事業、財務戦略とともに、自律と責任のあるガバナンス体制を求めておりまして、有識者会議においては、東京大学を含め、世界最高水準の研究大学の実現にふさわしいかという観点から厳正に審査をいただくものというふうに承知をしております。
○岡本(充)委員 東大の話は、皮膚科の話もありました。ここでちょっと指摘をしておきたいんですけれども、これはやはり、医療機器の分野でまだ資金提供が透明化されていないと思います。 今を遡ること、平成二十年五月十六日、茂木さんが厚生労働委員長で、舛添さんが厚生労働大臣で、井上筆頭理事も委員としていらっしゃったこの委員会で、私は、製薬メーカーの国立大学の医師に対するいわゆる資金提供の在り方は問題じゃないかと言って指摘をしたんです。当時の茂木委員長が、私の質問で、本当に国立病院の医師がそんな、きちっと勤務をしながら、休まずに札幌や東北やらで講演することは難しい、松本清張の「点と線」だという話をしていただいたのを今でも覚えています。 そういう意味で、やはり適正な資金提供じゃなきゃいけないし、医療機器メーカーというのはとりわけ小さいところが多いんですけれども、今回話題になっているのは、話題というか事件になっていたりするのは、要するに、寄附を大学にして、そしてその寄附の中から一部自分で使えるお金を用意をするというやり方ですよ。ところが、実は、この寄附を提供する担当者が、研究職というよりはどちらかというと営業職の人が大学に寄附の話を持ってきていると。これは、ややもするとやはりちょっと違和感があるわけですね。 文科省に、是非、こうした大学における寄附の在り方、特に医療機器メーカーからの寄附の在り方は透明性を持つことと、今お話をしましたように、ほかの大学でも同じような、東大だけじゃない、ほかの大学でもあり得ることなので、対策をきちっと取っていただきたいと思いますが、御答弁をいただきたいと思います。
○松浦政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘の、東大病院の准教授が医療機器メーカーからの収賄で逮捕されたという件につきましては、現在、捜査当局におきまして捜査が進められているとともに、東京大学において外部弁護士による調査が行われているというふうに承知しております。 このように、捜査中の事案であり、現時点で具体的なコメントは差し控えさせていただきますが、大学病院において社会の信頼を大きく損なう事態が発生したことは大変遺憾であるというふうに考えております。 大学と医療関係業者との関係性やその在り方につきまして、公正に取り扱われるべきものであり、文部科学省といたしましては、今回の事案の具体的内容を把握した上で、大学の医学部や附属病院におきまして適切な対応が徹底されるよう、必要に応じて対応を検討してまいります。
○岡本(充)委員 大臣、これは今お話ししたように、製薬協は結構取組で透明化して、公表しています。医機連が、まだ公表が十分じゃない。理由は、小さいメーカーが多いからと私は思っています。ただ、そうはいっても、今お話ししたように、逮捕者が出てきているような状況になっている。そういう状況ですから、やはりこれはクリアにしていくということが必要だと思います。 是非、取組をお願いしたいと思います。大臣、いかがでしょうか。
○上野国務大臣 突然の御指名なので。適正に実施されるように努力をしないといけないと考えています。
○岡本(充)委員 是非。これは否定するものじゃないですからね。 今のその養成の話等を含めて、医療費削減に向けて取組がどういうものがあるかというのを、少し私見を披瀝したいと思います。 昨日の参考人でも、やはり人の確保に物すごいお金がかかるということであります。とりわけ看護師、医師の派遣業者に対して非常にお金がかかっているという話をされています。 一方で、資料一枚目、看護協会の資料によると、いわゆる離職した看護師の看護協会、eナースセンターを通じた求職者の推移を見ていますが、これは看護協会の取組としてやっていただいているんですが、どんどん毎年人数は減ってきていますし、二ページ目を見てください、今、働いている看護師の方、准看護師の方、大体百七十万人ぐらいいらっしゃるんですかね。年間十七、八万人離職しているという話もありますから、その代替となる要するに求職者、この推移を見ると、桁が千人程度なんですよ。私が言っているような、十七万人ぐらいの方が離職し、そして再就職をするという世界にあって、このeナースセンターの取組というのはやはりちょっと薄いんじゃないか、こういうふうに思っています。 その中でも、常勤の割合が極めて低い。これがもう一つポイントです。臨時雇用が圧倒的に多いんじゃないかという状況でして、そもそも、このeナースセンターですか、この取組について、やはり不十分ではないかと思います。 今日は安定局長にも来ていただいています。ハローワークとどう連携しているんですかという話をしました。ハローワークに紹介したり、逆に、ハローワークから紹介したりという数があるようです。実際にハローワークから紹介し、若しくはハローワークに紹介されている一年間の看護職の人数は、それぞれその方向で何人ずつでしょうか。
○村山政府参考人 お答え申し上げます。 ハローワークと都道府県ナースセンターの連携についてでございますけれども、令和六年度の都道府県ナースセンターの有効求職者数は、日本看護協会の報告によると総数約六・九万人、先ほど御指摘のあったところでございますが、このうち都道府県ナースセンターからハローワークに紹介した求職者数は約千六百人でございまして、その後、ハローワーク経由で就職した人数は約百三十人となっているところでございます。 以上でございます。
○岡本(充)委員 私、手元にもらっているから言いますよ。今の局長の答弁は、正確には千五百五十四人です。就職したのは百二十九人だ、令和六年。 逆に、ハローワークからナースセンターに紹介された人数は四千二十人、そして就職した人は七百五十二人。もっと言ったら、ゼロの都道府県がいっぱいある。 何でこんなにお金がかかるんだ、やはり経費を下げてくれと昨日言っていましたよ。診療報酬を上げてくれというのと同時に、やはり経費を下げていく一つのポイントが、私はこの人材派遣にかかる費用だと思っています。 そういう意味で、ほとんどやっていない都道府県が多い、この状況。特に、ハローワークからもそうですが、ナースセンターからハローワークへ紹介した数が千五百五十四人と言っていたけれども、そのうち山梨県が千百三十七人ですよ。山梨県一県で千百三十七人で、全国で千五百五十四人ということはどういうことですか。こういう状況になっているということを私は踏まえると、やはり国としての取組が弱いんじゃないかと言わざるを得ない。 ちなみに、このナースセンターがやっている交流会、何回やって、何人参加されていますか。
○村山政府参考人 まず、御指摘のうち、基本的な考え方ですけれども、有料職業紹介事業者の方々に対する手数料が非常に高いという点に関しましては、紹介手数料をめぐる課題は大変重い課題だというふうに考えておりまして、就職お祝い金ですとかあるいは転職勧奨を禁止するということ、また、職業紹介事業の見える化を進めるための手数料実績ですとか離職率の公表といったことを義務化するというようなことに取り組んでいるところでございます。 それから、御指摘の二点目についてでございますけれども、これはちょっと、御指摘の資料についてでございますが、各都道府県におけますハローワークとナースセンターの連携の在り方は様々でございまして、今御指摘にございましたような様々なイベントを共催するということはやっているが、必ずしも一定の様式を定めて一体的に連携をやっていないというようなところもあることから、御指摘のような、都道府県による、ちょっと状況は差が出ているというところでございます。 この点につきましては、ナースセンターの強化策の検討に関する有識者会議におきましても、やはり、両者の連携を評価するような指標がないでありますとか、あるいは御指摘の就職のイベントの共催の状況にもばらつきがあるというような点について御指摘をいただいているところでございまして、両者の業務要領の見直しの検討を進めてまいりたい、このように考えているところでございます。 以上でございます。
○岡本(充)委員 答えられるでしょう。交流会、何回。就職に向けて、何回交流会をやって、何人参加して、そのうち何人が学生なの。
○森光政府参考人 まず、交流会の実績でございます。交流会等を実施している都道府県は二十四か所でございます。交流会の開催回数は百五回、参加者数は延べ千八十五名でございます。残念ながら、うち学生の数というのは、ちょっと今手元に数字がございません。
○岡本(充)委員 結構、大臣、僕が思うに、あらかじめ学生さんにどういうことをやっているんですかと言ったら、妊娠、出産を経験した看護師さんに就職に向けた取組がどういうものであったかというようなお話をしてもらうなどのことをやっているみたいですけれども、学生さんにいきなり言って、じゃ、来るかといったら、僕、多分、先生が行きましょうと言って、声をかけて行っているんだと思うんです。 本当に求職したいナースがどれだけ来ているのかというのは、実態を見て、百五回開催して千人しか来ていないというのは、どんな会ですか。実質がらがらですよ、本当に、十人来ていないんだから。だから、こういうようなことでやった感を出すんじゃなくて、やはり見直していきましょうよ。私は、そういうことを通じて診療報酬の適正化を図っていくことができるんじゃないか、費用を抑えることができるんじゃないかと思います。 ちなみに、看護職の方は、潜在ナースと言われる方がたくさんいらっしゃいます。文科省にも今日来てもらっていますけれども、私が調べた限りでは、看護師の養成の費用は、例えば新潟県立看護大学、ここの収容定員一人当たり大体百六十万円の費用がかかっています、運営費交付金で。神戸市看護大学、こちらだと、一名当たり二百十二万円です。私立の、例えば福岡看護大学、こちらは、令和六年度私立大学等経常費補助金、これを収容定員一人当たりで割ると十九万七千円。そして、埼玉医科大学短期大学、これも同じように割り戻すと十九万二千円。これだけのお金をかけて看護職になっていただいている。 もちろん、皆さんそれぞれ学費も払っている。だけれども、なぜ看護師をやれないのか、やらないのかという、そこをやはり掘り下げていかないと。これは野放しになっているのはまずいんじゃないかという問題意識を持っているんです。 大臣、ここは是非取り組んでもらいたいと思います。いかがでしょうか、大臣。
○上野国務大臣 まず、今委員からいろいろ御指摘がございました。看護師さんの就職等の支援については、これまでからも実施をしておりますが、看護師不足等の状況も踏まえて今後ともしっかりやっていく必要があると思っておりますし、今御指摘のあった交流会等の開催についても、やはりそれをもっと積極的に活用していただく方策はあるのかないのか、そういったことについても十分検討は深めさせていただければというふうに思っております。 以上です。
○岡本(充)委員 いずれにしても、看護師の養成数も、今六万五千人ということで、いいですよね。文科省が、多分そんなものだと思います、文科省と厚労省と合わせて。これは、子供の数が六十五万人を切ろうかというこの世の中で、十人に一人以上が今後看護師になるという絵姿とか、医師もそうです、一万人養成していて、これは六十数人に一人が医師になるということだと、二クラスに一人は医師がいるというイメージになってくるわけで、今の子供の数からすると、養成数自体見直さなきゃいけないというのも一方であると思います。そういう指摘も踏まえて、やはりそこは文科省とよく協力をして、数をしっかり見直していただきたいと思います。 もう一つ、今日は保険局にも来ていただいていますけれども、CTとMRIの話も最後にしておきたいと思います。 CTとMRIも、やはり、本当に診療所でやる必要があるのかと。今、CT、六十四列はちょっとあれかもしれませんけれども、まあ、六十四列でいいや、CT、幾らぐらいですか、価格。
○間政府参考人 お答えいたします。 それは、CTにかかったときのという……(岡本(充)委員「違います、違います、機械」と呼ぶ)機械の値段ですね。(岡本(充)委員「じゃ、いいです、いいです、通告していましたけれどもね」と呼ぶ)済みません。億だったと思いますけれども、済みませんが……
○岡本(充)委員 時間が限られていますから。もう昨日通告しているんですよ。 カタログ価格ですけれども、マルチスライスのCTで、六十四列のCT、新しいものだと二桁億のものが出ていますよ、十億円以上のものが。 これは、診療報酬でいくと、CTの費用は、報酬で出るお金というのは、読影料も含めて、十六列以上六十四列未満のマルチスライスのCTで九百点、そしてコンピューター断層診断料が四百五十点ということで、この点数です。 これは、診療所でもしペイしようと思ったら物すごくやらなきゃいけない。ここまで高くなくてもやはり数千万。もっと言ったら、ランニングコストが、管球を替えなきゃいけないので二百五十万から三百万ぐらいして、要するにコピー機と一緒ですよ、事務所の。これがランニングコストでずっとかかるわけですね。それに電気代が年間四、五十万かかりますかね。そうすると三百万円程度のお金ですよ。 六年で税法上減価償却になるわけで、そうすると、例えば三千万のCTを買っても、単純計算で一月に何回CTを撮らないとペイしないかといったら、これは結構な回数なんです。答えられる、用意していないでしょう、用意していないですね。これも聞いているんですけれども、どれだけやらないとペイしないかと。 何が言いたいかといったら、やはり、本当に診療所でCTを撮るのか。MRIを撮るのか。 もう今は時代が違うかもしれませんけれども、私が若かりし頃、開業する先輩医師がこんなことを言っていました。レントゲンが数千万だ、買うのに。CTを買うとレントゲンがおまけでついてくる。MRIを買うとCTがおまけでついてくる。そういう価格差があって、要するに、開業するのに、そのぐらいのお金を皆さんかけて開業する。 昨日、参考人が言っていましたよ、目つきが変わったと、経営者の。物すごい危機感を持っている。お医者さんはみんな、一生懸命医学の勉強をして医師になっているけれども、そんなに経営学の勉強をしているわけじゃないです。医学教育課に来てもらっているけれども、経営学の講座というのはないですよね。聞いたことがない。 それで、そういう意味で、経営の話になかなかたけているわけではない中で、例えばこのCT、MRI、本当に診療所に必要なのか。これは病院で撮るものなんだというふうにしていくということでも十分できるんじゃないか。 年間、大体、診療所で撮られているCT、MRIがどのくらいあるかというのも、データもあるようです。今日はちょっと披瀝しませんけれども、そういうのも見ながら、やはり、もちろん今ある機械をいきなり駄目ですよということはできないかもしれないけれども、六年で減価償却が終わるということを見据えれば、一定程度の方向性を示していって、やはり、過度な診療所へのいわゆる初期投資が、こんなことを言っちゃ失礼かもしれませんけれども、本当に必要かどうか分からないCTの撮影につながっているんじゃないかという懸念も持つし。 もう一つは、私、自分が今研修医の子を教えることもあるんですね。研修医の子も、もうCTに頼り切っている。だから、CTがなくても診断ができるような、そういう医師がいることが、それこそやはり僻地医療にも役に立つわけです。そういうことを踏まえて、是非在り方を検討していただきたい。 最後に、大臣に私の私見についての感想を求めて、質問を終わりたいと思います。大臣です。
○上野国務大臣 済みません、これも突然の御指名でございますので、なかなか的確に答えることは難しいわけでございますが、委員から御指摘のあったことも非常に重要な課題の一つではないかなというふうに考えております。 それぞれの医療機関の経営の方針等もあるでしょうし、様々な診療上の問題もあろうかと思いますが、そうした実態がどうかということをまず十分見極めさせていただければと思います。
○岡本(充)委員 じゃ、終わります。
○大串委員長 以上で原案及び両修正案に対する質疑は終局いたしました。 ―――――――――――――
○大串委員長 この際、お諮りいたします。 ただいま議題となっております鬼木誠君外二名提出の修正案及び岡本充功君外一名提出の修正案につきまして、それぞれ提出者全員から撤回の申出があります。これを許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大串委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○大串委員長 この際、本案に対し、鬼木誠君外十名から、自由民主党・無所属の会、立憲民主党・無所属、日本維新の会、国民民主党・無所属クラブ及び公明党の五派共同提案による修正案が提出されております。 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。鬼木誠君。 ――――――――――――― 医療法等の一部を改正する法律案に対する修正案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○鬼木委員 ただいま議題となりました医療法等の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 修正の要旨は、第一に、厚生労働大臣は、医療計画で定める都道府県において達成すべき五疾病六事業及び在宅医療の確保の目標の設定並びに当該目標の達成のための実効性のある取組及び当該取組の効果に係る評価の実施が総合的に推進されるよう、都道府県に対し、必要な助言を行うものとすること。 第二に、都道府県は、その地域の実情を踏まえ、医療機関がその経営の安定を図るために緊急に病床数を削減することを支援する事業を行うことができることとするとともに、医療機関が当該事業に基づき病床数を削減したときは、厚生労働省令で定める場合を除き、医療計画において定める基準病床数を削減するものとすること。また、国は、医療保険の保険料に係る国民の負担の抑制を図りつつ持続可能な医療保険制度を構築するため、予算の範囲内において、当該事業に要する費用を負担するものとすること。 第三に、政府は、医療情報の共有を通じた効率的な医療提供体制の構築を促進するため、電子診療録等情報の電磁的方法による提供を実現しなければならないこと。 第四に、政府は、令和十二年十二月三十一日までに、電子カルテの普及率が約一〇〇%となることを達成するよう、クラウドコンピューティングサービス関連技術その他の先端的な技術の活用を含め、医療機関の業務における情報の電子化を実現しなければならないこと。 第五に、政府は、令和八年四月一日に施行される外来医師過多区域等に関する規定の施行後三年を目途として、外来医師過多区域において、新たに開設された診療所の数が廃止された診療所の数を超える区域がある場合には、当該区域における新たな診療所の開設の在り方について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとすること。 第六に、政府は、都道府県が医師手当事業を行うに当たり、保険者協議会その他の医療保険者等が意見を述べることができる仕組みの構築について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとすること。 第七に、政府は、この法律の公布後速やかに、介護、障害福祉従事者の賃金が他の業種に属する事業に従事する者と比較して低い水準にあること、介護、障害福祉従事者が従事する業務が身体的及び精神的な負担の大きいものであること、介護又は障害福祉に関するサービスを担う優れた人材の確保が要介護者等並びに障害者及び障害児に対するサービスの水準の向上に資すること等に鑑み、現役世代の保険料を含む国民負担の軽減を図りつつ介護、障害福祉従事者の人材の確保を図るため、介護、障害福祉従事者の適切な処遇の確保について、その処遇の状況等を踏まえて検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を機動的に講ずるものとすること。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○大串委員長 以上で修正案の趣旨の説明は終わりました。 ―――――――――――――
○大串委員長 これより原案及び修正案を一括して討論に入ります。 討論の申出がありますので、順次これを許します。岡野純子君。
○岡野委員 国民民主党の岡野純子です。 ただいま議題となりました医療法等の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、会派を代表して、賛成の立場から討論を行わせていただきます。 本法案は、地域医療の確保や医師偏在の是正、医療提供体制の強靱化といった喫緊の課題に一定の制度的手当てを加えるものであり、その社会的必要性は大きいと認識しております。 しかしながら、我が党の審議の過程で問題視してきた点も少なくはありません。 第一に、医師偏在是正のための手当の財源として保険料を充てるという設計は、医療保険者等の本来機能を毀損しかねず、国費で対応すべきとの保険者側の強い懸念が示されてまいりました。 また、外来医師過多区域における新規開設者のみならず、既存の無床診療所についても、必要な実態把握の仕組みが不十分であり、地域医療計画の実効性確保に向けた環境整備が求められております。さらには、総合診療専門医の育成と活用について、国としてより積極的な推進策を示すべきとの考えも持っています。 これらの課題に対し、審議の中で政府から一定の答弁はあったものの、残念ながら、十分とまでは言い切れない部分も残っております。それでもなお、与野党間で粘り強く協議を重ねた結果、今回提出された修正案には、我々が求めてきた重要な要素が盛り込まれています。 特に、第六の、医師手当事業を行うに当たり、保険者協議会その他の医療保険者等が意見を述べることができる仕組みの構築について検討を加え、必要があると認めるときは所要の措置を講ずるものとするとの修正が加わったことは、保険者の納得性、さらには被保険者への透明性を確保する上で極めて重要であり、我が党として大いに評価するものであります。 もちろん、今回の改正が全ての課題を解決するわけではなく、改善を重ねるべき点は多く残されています。しかしながら、医療提供体制の持続可能性を確保するためには、本改正を成立させることが現時点では必要であると判断いたします。 以上の理由により、国民民主党会派としまして、今回の修正案に賛成いたします。同時に、政府におかれましては、附帯決議の実行、そして制度運用の不断の改善に真摯に取り組むことを強く求め、国民民主党会派としての討論とさせていただきます。ありがとうございました。
○大串委員長 次に、八幡愛君。
○八幡委員 私は、れいわ新選組を代表し、医療法等の一部を改正する政府提出案、そのほか全ての修正案に反対の立場から討論をいたします。 本案は、高齢化社会を見据え、地域での良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制を整えるための措置を講じることを目的としています。しかし、提案された施策はいずれも、良質かつ適切な医療を提供できるものになっていないと考えます。 まず、地域医療構想の見直しでは新たに在宅医療や介護との連携などを加えていますが、地域ケアの体制は訪問介護報酬の引下げや恒常的な低賃金などで弱体化しています。これで十分な連携ができるとは到底思えません。必要なのはケア従事者の処遇改善策です。 地域医療構想調整会議への市町村の参加が可能になりましたが、地域住民の参加の仕組みは不十分なままで、地域ごとに適切な医療を提供できる体制になっておりません。 医師偏在の是正では、経済的インセンティブなどにより是正するなどとしていますが、日本ではそもそも医師の絶対数が不足しております。厚労省の試算で医師が多いとされた地域でも、対象の自治体は実態に合っていないとして反発しています。これ以上の医師削減につながる施策は容認できません。 医療DXについては、個人情報の取扱いに関して、患者の同意抜きで個人情報を収集し一括管理する仕組みには、リスクがあるだけでなく、自己情報コントロール権を侵害する人権問題をはらむと考えられ、反対するほかありません。 これらに加えて、電子カルテの一〇〇%導入や、これもまた実態に合わない病床削減を進める可能性のある修正案についても同意できません。 そして、今回、大きな問題と感じたのは、この修正案の提出方法です。医療法の審議が始まっても自民、公明、維新三党の修正案はなかなか提出されず、ようやく提出されたのは会期の終了間際で、審議時間を十分に取ることがかないませんでした。 更に驚いたのは、自民、公明、維新の三党案と同時に立憲と国民の修正案が提出されましたが、本日、質疑が最後まで終わった後に、何と二つの修正案が撤回され、五党修正案へと合体し、質疑抜きで採決されるという、この非常事態が起きたということです。 公の場で議論を避け、与党を含む特定の政党が密室で法律を決めて進めていくのは、極めて異常な手続と言わざるを得ません。もしこのようなことが繰り返されれば、民主主義は形骸化しかねず、いずれ国会は国民の信用を失い、議会制民主主義の崩壊につながりかねないのではないでしょうか。一新人議員として、強い危機感を覚えました。 今回の法案提出について強く抗議するとともに、既に述べた理由から、原案、修正案全てにれいわ新選組として反対をして、討論を終わります。 ありがとうございます。
○大串委員長 次に、田村貴昭君。
○田村(貴)委員 私は、日本共産党を代表して、医療法等の一部を改正する法律案及び同案に対する自民党、立憲民主党、維新の会、国民民主党、公明党提出の修正案に反対の立場から討論を行います。 現在の地域医療構想は、コロナ禍の中でも二〇二五年の病床削減目標を達成しました。新しい地域医療構想は、入院病床だけでなく、地域医療、訪問診療などの在宅医療を構想に組み込むだけでなく、介護と連携した医療提供体制を組み込んだ医療計画としています。 しかし、新しい医療構想は、社会保険料の上昇を抑制するための医療、介護の不断の見直しの施策、すなわち、医療、介護の費用の抑制の施策の一つとして位置づけられています。この間の医療機関の経営危機は、長期にわたる医療費抑制政策の結果です。それに対する反省もなく、更なる社会保障費、医療費の抑制を進めることは許されません。報酬を大幅に引き上げ、医療、介護への抜本支援を行うことが必要です。 法案は、医療DXを促進するために、全国医療情報プラットフォームを構築し、電子カルテ情報等やその連結した情報の仮名加工情報を、民間事業者による二次利用を認めることとしています。現行法の不十分なプライバシー保護を置き去りにしたまま、利用情報や提供先の拡大は認められません。 本改正で医師偏在対策を進めますが、日本の医師数はOECD平均を大きく下回り、医師不足を放置したままでは根本的な解決になりません。医師に過労死水準の残業を認めるなど、長時間労働の実態は依然として続いています。 参考人質疑では、ドイツ、イギリス、アメリカでは医師養成の増加にかじを切ったことも紹介されました。医師や医療現場の労働環境の改善や、そのために医師養成数を大きく増やすことが必要です。 改正案では、オンライン診療を法制化し、オンライン診療受診施設を法律に位置づけ、営利企業の参入を認めます。営利企業がオンライン診療を主導する現状の規制が必要なのに、むしろお墨つきを与えるものとなっています。医療をビジネス化し、健康被害が生じる可能性があります。 五党修正案は、緊急病床削減支援事業によって病床削減を支援するだけでなく、基準病床まで削減します。これでは、必要な病院を開設することは難しくなります。また、二〇三〇年十二月三十一日までに電子カルテを一〇〇%普及させる目標は、医療現場に新たな負担を持ち込み、地域や過疎地の医療崩壊を促進させかねません。 よって、本改正案及び修正案に反対し、討論といたします。
○大串委員長 以上で討論は終局いたしました。 ―――――――――――――
○大串委員長 これより採決に入ります。 第二百十七回国会、内閣提出、医療法等の一部を改正する法律案及びこれに対する修正案について採決いたします。 まず、鬼木誠君外十名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○大串委員長 起立多数。よって、本修正案は可決されました。 次に、ただいま可決いたしました修正部分を除く原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○大串委員長 起立多数。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。 ―――――――――――――
○大串委員長 この際、本案に対し、鬼木誠君外四名から、自由民主党・無所属の会、立憲民主党・無所属、日本維新の会、国民民主党・無所属クラブ及び公明党の五派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。酒井なつみ君。
○酒井委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 案文の朗読により趣旨の説明に代えさせていただきます。 医療法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。 一 地域医療の確保と公平な医療へのアクセスの観点から、オンライン診療について、時間、距離、対面診療の割合等について過剰な規制を設けないこと。 二 患者の受療機会の確保と精神医療の充実の観点から、患者の安全性を踏まえ、科学的根拠がある場合にはオンライン精神療法の初診の在り方を検討すること。 三 現場の実態に即した制度設計の観点から、オンライン診療を行う患者の容態急変の事態に備えた患者所在地近隣の医療機関との受入れの合意取得については、現行の「オンライン診療の適切な実施に関する指針」が離島など急変時の対応が困難な地域に限った運用としていることを踏まえ、地域の制限なく一律に合意取得を求めるような過剰な規定は設けないこと。 四 精神科の地域医療の充実と精神障害者の地域移行の促進を図るため、退院後の障害者の地域生活の基盤整備を着実に推進するとともに、長期入院患者を減らすため、非稼働病床数の範囲にとどまることなく、より計画的かつ効率的に適正化・機能分化等を推進すること。 五 医師手当事業の実施に当たっては、その費用に保険料が充当されることを踏まえ、拠出者である保険者の本来の機能を棄損することなく、また、被保険者の負担や制度の公平性に十分留意し、重点的に医師の確保を図る必要がある区域に派遣された医師及び従事する医師に対して実際に支払われた手当増額に使途を限定した上で、目安を示すほか、拠出者である保険者協議会を含む保険者がその実施状況等について確認や検証を行い、意見を述べるなど関与できる体制を確保すること。加えて、社会保障改革を進めていく中で現役世代の保険料負担を抑えるとの方針の下、当該事業により保険料が上昇しないよう保険給付と一体的に対応を図ること。 また、安易に保険料財源を充てる前例とせず、引き続き医師偏在対策に向けて、憲法上の職業選択の自由や営業の自由と保険医療機関の指定との関係を整理し、更なる規制的な手法を検討するとともに、対策の効果検証を定期的に行い、必要な見直しを行うこと。 六 電子カルテ情報共有サービスの運用に伴う費用の負担について、サービスの普及状況及び効果等を定期的に検証した上で、最低でも五割程度の普及率に達するまでの基盤整備期間中は、国において必要な財政支援を行うこと。 七 社会保険診療報酬支払基金の組織体制の見直しに当たっては、新たな医療情報基盤・診療報酬審査支払機構が、引き続き審査支払機能を果たせるよう、人員配置を含め、適切な運営体制を確保すること。 八 地域医療介護総合確保基金の運用状況を踏まえ、新たに市町村が都道府県と連携して「医療機関の施設又は設備の整備に関する事業」及び「医療従事者の確保に関する事業」を行うモデル事業を実施し、その実施状況を踏まえ、地域医療介護総合確保基金の運用の在り方を含め、事業の在り方について検討を行うこと。 九 医療計画で定める都道府県において達成すべき五疾病・六事業、在宅医療の確保の目標設定、当該目標達成のための実効性のある取組及び当該取組の効果に係る評価の実施が総合的に推進されるよう、厚生労働大臣は必要な助言を行うことを明記することについて検討を行い、早急に結論を得ること。 また、年間の手術数や病床の稼働状況等一定の指標に基づいて、医療機関の連携・機能分化・集約化等の状況を評価し、地域医療構想の推進に関するPDCAサイクルが円滑に実行されるよう、その支援に努めること。 十 医療機関の業務における情報の電子化の実現に当たっては、官民データ活用推進基本法第二条第四項に規定するクラウド・コンピューティング・サービス関連技術その他の先端的な技術を活用すること。 十一 介護・障害福祉従事者の適切な処遇の確保についての検討は、介護・障害福祉に関するサービスを担う優れた人材の確保が要介護者等及び障害者・障害児に対するサービスの水準の向上に資することにも鑑み、介護・障害福祉に関するサービスの種類ごとの介護・障害福祉従事者の処遇の状況等を踏まえて行うこと。 十二 地域医療構想の推進にも資するよう、外来医師過多区域における新規開設者のみならず既存の無床診療所についても、現に診療が行われていることや、地域の医療提供体制の確保に留意しつつ、改正後の医療法第三十条の十八の六に規定する届出事項に準ずる事項に関する実態を把握するための必要な環境整備の検討を行うこと。 十三 総合診療専門医の育成と活用に向けた取組を更に推進すること。また、薬剤師や看護師等医師以外の医療従事者の職能の向上と活用に向けた取組を進めること。 十四 良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制を構築するため、かかりつけ医機能に関する診療報酬制度について、疾病に応じた包括支払制度の在り方について検討を行うこと。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○大串委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○大串委員長 起立多数。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際、上野厚生労働大臣から発言を求められておりますので、これを許します。上野厚生労働大臣。
○上野国務大臣 ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして努力してまいります。 ―――――――――――――
○大串委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大串委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ―――――――――――――
○大串委員長 次回は、来る二十八日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時三分散会