厚生労働委員会 第2号
- 発言数
- 391 件
- 登壇者
- 36 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2025/11/19
会議録
○大串委員長 これより会議を開きます。 厚生労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人としてこども家庭庁長官官房審議官源河真規子君、財務省主計局次長一松旬君、厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官森真弘君、医政局長森光敬子君、健康・生活衛生局長大坪寛子君、健康・生活衛生局感染症対策部長鷲見学君、医薬局長宮本直樹君、労働基準局長岸本武史君、職業安定局長村山誠君、雇用環境・均等局長田中佐智子君、社会・援護局長鹿沼均君、社会・援護局障害保健福祉部長野村知司君、老健局長黒田秀郎君、保険局長間隆一郎君、政策統括官辺見聡君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大串委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○大串委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。草間剛君。
○草間委員 皆さん、おはようございます。自民党神奈川十九区の草間剛です。今期も厚生労働委員を拝命いたしました。どうぞよろしくお願いいたします。 また、上野大臣を始め政務三役の皆様、どうぞよろしくお願いをいたします。 まず、医療機関、介護施設などの経営改善、従業者の処遇改善につながる支援について伺います。 赤字に苦しむ医療機関や介護施設への対応は待ったなしです、診療報酬、介護報酬については、賃上げ、物価高を適切に反映させていきますが、報酬改定の時期を待たず、経営の改善及び従業者の処遇改善につながる補助金を措置して、効果を前倒ししますと高市総理が所信を表明され、また過日、上野大臣からも、可能な限り迅速にこれを届けていきたいと表明がございました。 そこで、改めて上野大臣から、この補助金の重要性について認識を伺います。
○上野国務大臣 委員御指摘のとおり、医療機関におきましては、物価高騰等の厳しい状況に直面をしていると認識をしております。診療報酬に賃上げあるいは物価高を適切に反映させるとともに、報酬改定の時期を待たず、経営の改善や職員の方々の処遇改善につながる補助金を措置して、効果を前倒しをすることとしております。 この医療機関への支援につきましては、病院、診療所を含めて対象であり、また、薬局についても併せて必要な措置を講ずる必要がある旨、高市総理からも表明されたところであります。 支援の内容につきましては、経済対策の策定、また補正予算の編成過程において、施策の具体化にしっかり取り組んでいるところでありますが、現時点で確定的なことは申し上げられませんけれども、医療機関や薬局が国民の皆様にとって必要なサービスを提供できるよう、力を尽くしてまいりたいと考えています。
○草間委員 できる限り、もう十一月も後半でございますので、速やかに医療機関に届けられるようによろしくお願いしたいと思います。 総理からは、大臣もお話しいただきましたように、病院だけでなくて、地域の診療所も対象だというような予算委員会での答弁がございました。地域の診療所の補助につきまして、まだ検討中かもしれないんですけれども、現在どのような検討をされているのか、医政局長に伺います。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 医療機関の支援につきましては、先日の衆議院予算委員会において、総理が、病院、診療所を含めて対象であると述べられたところでございます。 支援の内容につきましては、経済対策の策定及び補正予算の編成過程において施策の具体化に今取り組んでいるところでございますが、物価高、賃上げ等について苦しむ医療機関に対して、しっかり医療機関が国民の皆様にとって必要なサービスが提供できるよう、力を尽くしてまいりたいというふうに思っております。
○草間委員 まさに今、私の地元の横浜市都筑区はインフルエンザが流行していて、定点当たり七十を超えまして、警報レベルの倍以上、川崎市の宮前区や高津区も警報の三倍に近いインフルエンザの患者が出ておりまして、私も娘がインフルエンザに罹患しまして連れていったんですけれども、本当に多くの子供たちやお父さん、お母さんがいて、先生方も夜の八時とか九時まで診療しているような状況でございます。ちょっとコロナを思い出しました。そういった中で、大変厳しい経営状況でもあるということでございますので、こちらも迅速な対応をお願いしたいと思います。 そして、実は歯科なんですけれども、私、実は、二年前に亡くなられた島村大参議院議員が横浜市連会長だったときに、私の支部長決定、いただきまして、学生時代から島村大さんにはお世話になっておりました。残念ながら二年前に亡くなられて、最後は厚生労働大臣政務官もお務めだったと思いますし、参議院の委員長もお務めだったと思います。 島村さんは歯科医師でした。そういった意味も含めて、こういったときに、病院、診療所はオーケーで、歯科はどうなんだというのがいつも島村大さんの役割だったと思いまして、島村大さん、今日はいらっしゃらないので、私が代わりに聞かせていただくんですけれども、歯科についてはまだ触れられておりません。自由診療歯科などは大変景気もいいし、広告などもよく見るんですけれども、地域の歯科は物価高、人件費の高騰に対応できず、歯科医の四割が赤字ということでございます。 高市総理が打ち出す補助金の対象には歯科診療所も含まれるのか、これは大臣に見解を伺いたいと思います。
○上野国務大臣 医療機関の支援につきましては、先日の衆議院予算委員会において、総理が、病院、診療所を含めて対象であると述べられたところであります。 この診療所には歯科診療所も含めて検討しているところでありまして、支援の内容につきましては現段階では確定的なことは申し上げられませんが、しっかりと対応してまいりたいと考えています。
○草間委員 是非、歯科もしっかりと、特に歯科は、大臣御存じのとおり、材料費とか機材費が毎回の診療で必要になってきて、どんどんどんどん赤字になってくるということでございます。そういったことも含めて対応をよろしくお願いしたいと思います。 参議院予算委員会では、本田顕子参議院議員から薬局への支援について総理に伺ったところ、先ほど大臣がお話しいただいたように、薬局も当然、必要な支援を検討しているということです。これも大変重要ですので、是非進めていただきたいと思うんですけれども、医薬局長、これについての認識を伺いたいと思います。
○宮本政府参考人 お答えいたします。 先生御指摘の薬局につきましても、経済対策、補正予算に必要な施策を盛り込めるよう、施策の具体化に取り組んでいるところでございます。しっかりと対応してまいりたいと考えております。
○草間委員 しっかりと対応していただきますように、よろしくお願いしたいと思います。 特に薬局は、やはり需給の関係でどんどん人が取られてしまっているという状況を私の地元では聞いておりますので、こちらも是非よろしくお願いしたいと思います。 地域においては、先ほど言いましたように、自由診療でやられているところというのはかなり景気がいいという印象があります。一方で、やはり保険でやっているところ、多くの医療機関は、院長や所長などの給料を自分で下げて、それを従業員の皆さんに渡して何とか対応しているというところが多いです。診療報酬改定での改善が大変重要ではございますけれども、年内もつかという状況もございますので、是非速やかな実行をお願いしたいと思います。 続きまして、ケアマネジャー確保と支援体制維持について伺います。 大臣所信におきまして、介護サービスの提供体制確保から、ケアマネジャー確保と体制維持について伺います。 今年七月、横浜市内のケアマネの皆さんが、ケアマネの処遇改善、資格更新研修の見直し、過多な業務や制度負担の軽減などをまとめた要望書を作成しまして、九千三百四十二筆の署名を持って、前任の吉田大臣政務官に手交させていただきました。私や丸田康一郎支部長も同席をさせていただきましたけれども、中心となって動かれたケアマネの皆さんは、初めてこうした署名活動というのをされたということでございまして、十年後のケアマネのために、憧れられる仕事になるように一つでも変わることを期待したい、署名活動で終わりではなく、これが始まりであり、きっかけです、人材不足を解消して、介護が必要な方が安心してサービスを受けられるようにしたいと話されておりました。 その項目の一つが、資格更新研修の見直しでございました。十月二十七日に開催されました社会保障審議会においては、この資格更新研修の廃止が示されました。 資格更新研修の廃止は大きな一歩だと思います。是非進めていただきたいと思いますけれども、資格更新研修を廃止する意義について、神谷政務官ですか、伺います。
○神谷大臣政務官 お答えします。 ケアマネジャーの更新研修は、定期的な研修の機会を通じて専門知識の向上を図るために重要でありますが、資格の更新と研修受講とのひもづけが受講者にとって負担となり、更新の有効期限切れを機に退職するという声もあるところであります。 このため、先ほど草間委員からも御発言がありましたとおり、本年十月の社会保障審議会介護保険部会において、ケアマネジャーの資質の確保、向上を前提としつつ、負担を軽減する観点から、定期的な研修受講は求めつつ、受講を要件とした資格の更新制は廃止をし、研修受講の負担軽減のため、柔軟に受講できる環境を整備することについて御議論をいただいたところです。 こうした見直しにより、研修を受講しないことで直ちに資格を失い、業務ができなくなるといった取扱いがなくなり、ケアマネジャーの負担軽減につながるものと考えており、引き続き関係者の御意見を伺いながら検討してまいりたいと考えております。
○草間委員 ありがとうございます。 一方で、資格更新研修は廃止の方向ということなんですけれども、その他の法定研修について、厚生労働省さんは、専門職として新たな知識、技能の修得に継続的に取り組む重要性は変わらないということでございまして、オンライン受講の推進や分割受講など、柔軟に受講できる仕組みを検討するというふうなお話なんです。 現場の皆さんからは、今回示されている改革案が実際負担軽減につながる制度となるのか、現時点では具体像が十分に示されていないので、期待とともに大きな不安があるということでございます。 法定研修につきましては、審議会で検討された以外に以下のような課題が現場から挙がっておりまして、私はお聞きしました。一つ目が、研修費用が都道府県により大きく異なって、一人当たり高額な負担が必要であること。そのため、事業所、ケアマネ本人、いずれにとっても負担が非常に重くなっている。もう一つが、更新研修以外にも複数の事業所内研修が義務づけられていて、年間を通じて研修が多くて、総体としての負担が大きい。また、現在でもオンライン受講は可能となっているものの、グループワーク等の演習では、個人情報の問題から、事業所内で受講することが難しい状況であるということを現場の方から私はお聞きをいたしました。 大臣所信の中でも、ICT等を活用した生産性向上の取組を強力に推進して、サービスの質向上、人材育成を図るとありましたので、個人的には、研修費は全国統一して、研修方法は全てオンデマンド化すべきと考えます。 とにかく、質の向上とともに現場の負担を減らすべきと考えますけれども、改正後の法定研修につきまして、現場や事業所に新たな負担が生じないようにどのような検討が進められるのか、これは老健局長に伺います。
○黒田政府参考人 お答え申し上げます。 ケアマネジャーの法定研修につきましては、ケアマネジャーの資質の確保、向上の観点から大変重要でございますが、受講者にとって経済的、時間的な負担が大きいという、先生がおっしゃっていただいた課題があると承知をしております。 現在、研修の質の確保、それから議員が御指摘くださった費用負担の軽減、この両方の観点から、研修教材を国で一元的に作成すること、これを検討しております。また、併せて、研修を柔軟に受講することができるように、オンラインで提供する環境の整備、これも全体的に進めてまいります。 それから、トータルの話としては、社会保障審議会介護保険部会におきまして、一定期間内に分割して受講ができるというような柔軟な受講も可能となるような、研修の在り方も考えようということで議論を進めておりまして、こうした御議論、それから関係者の御意見、様々丁寧にお聞きをした上で肉づけを図っていきたいと存じます。
○草間委員 ありがとうございます。 局長、済みません、全国でこれから内容を統一するということですから、料金については、私もちょっとこれは素人なので分からないんですけれども、何でこんなに都道府県で違うのかというのがあります。 全国で同じような研修をするんだったら、料金も同じでしかるべきだと思うんですけれども、それは何か理由があるんでしょうか。
○黒田政府参考人 お答えいたします。 現在は、先ほど申し上げた全国で統一的に使えるような研修の教材を作るということを今考えておりまして、それを進めてまいるのですが、足下で申しますと、全国統一のやり方に必ずせよということにはなっていなくて、各県の御判断が入る仕組みにはなっているんです。仕組みとしてそうだということ。 それから、会場を確保して研修を行っているケースが多いのですが、その手配に係るコストですとか、そういったことが違いに反映しているというお声はいただいておりますが、先ほど議員が御指摘くださったように、全体としての差は、やはり同じ仕組みの中で行われているものですから、その差ができるだけ縮小していくということが望ましいという声は、当然、審議会でも出ておりますので、この両面から、つまり、教材についてなるべく統一的なものを御用意するということと、全体としての御負担を下げていくということと、それから、差が縮まっていく、この三つを組み合わせた形で、どのように具体化していくのかという話を協会の皆さんともよく御相談をして、丁寧につくっていきたいと存じます。
○草間委員 丁寧な説明をありがとうございます。 是非しっかり、こういった改革のときしかできないと思いますので、その点を踏まえて是非断行していただきたいと思っております。 それで、そもそも、皆さん、今までこんなことをしたことがないという人たちが九千、一万ぐらい署名を集めてまで研修の改善をしてほしいというのは、ちょっと考えて、やはり今の研修制度はおかしいということだと思いますし、受けたい研修なら自分で受けるというふうに皆さんお話をされていますので、そういった面も踏まえて是非検討をお願いしたいと思います。 また、現行制度では、ケアマネ事業所の管理者は主任介護支援専門員、要は主任ケアマネであることが要件とされています。 しかし、主任ケアマネの人材確保が全国的に困難となっておりまして、この要件によって、事業所の後継管理者が確保できないという事例が生じております。特に中小のケアマネ事業所では、主任ケアマネが確保できず、廃止や休止に追い込まれる懸念が高まっていますし、実際にそうなっている事例も多数見受けられます。 こうした現場の状況を踏まえて、主任介護支援専門員、主任ケアマネの管理者要件の見直しを行う考えがあるのか、また、現時点での検討状況、これも老健局長に伺います。
○黒田政府参考人 お答え申し上げます。 居宅介護支援事業所、ケアマネ事業所の管理者につきましては、人材育成の取組の推進により、質の高いケアマネジメントの推進を図るということを目的としまして、平成三十年度の介護報酬改定において、原則として、主任ケアマネジャーとするという要件が設けられたところでございます。 この要件に関しましては、昨年開催されましたケアマネジメントに関する検討会の御議論の中で、主任ケアマネジャーが管理者として事務的な管理業務に時間を費やすことになり、現場のケアマネジャーの指導が十分できない状況にあるといったお話、それから、管理業務は必ずしも専門職としてのスキルではなく、別の形で整理が必要であるといった御指摘をいただいているところでございます。 一方で、主任ケアマネジャーにつきましては、本年十月の介護保険部会、これは社会保障審議会の中の部会でございますが、において、ケアマネジャーに対する助言、指導、それから、地域のネットワークの構築の中心的な役割を担う者として、主任ケアマネジャーの法令上の位置づけを検討するという点についても御議論いただいております。 こうした様々な角度がございますけれども、こうした内容を踏まえまして、ケアマネ事業所の管理者、主任ケアマネジャーの在り方につきましては、関係審議会等で丁寧に議論を進めてまいります。
○草間委員 課題はもう省としても共有しているということでございまして、あとは、この緩和をどうしていくかというところだと思います。 私としては、やはり主任ケアマネを管理者要件としていくというのは変えていくべきだと思います。それが一番やはりこの国のサービスを維持していく必要なことだと思います。特に、主任ケアマネは、ケアマネとして五年間の実務経験を経た上で、七十時間の研修を受けなければいけないということでございまして、人口二十一万の川崎市宮前区でも三十人、四十人ぐらいしかいらっしゃらないということでございまして、これも皆さん二十四時間三百六十五日やるわけではないですから、それを考えると、ちょっと厳しいんじゃないかなというか、かなり厳しいんじゃないかなと思います。 そもそも、現場からケアマネにキャリアアップしても賃金増が伴わず、人材が流出する中で、主任ケアマネと言われてもやらないというのが現状だと思いますので、待遇改善も併せて、是非そちらは議論いただきたいと思います。 最後に大臣に、介護サービスの提供体制確保、これは大臣所信の中でも大変重要だと位置づけられました。そこで、ケアマネの処遇改善に向けた大臣の決意を最後に伺いたいと思います。
○上野国務大臣 ケアマネジャーの働く環境の改善であったり処遇の確保など、様々な取組を総合的に進めることが重要だと考えています。 現在、骨太の方針二〇二五も踏まえ、介護分野の経営の安定と、現場で働く幅広い職種の方々の賃上げに確実につながるよう、施策の具体化を検討しておりますので、これからもスピード感を持って対応していきたいと考えています。
○草間委員 やはり、地域で頑張っていらっしゃるケアマネの皆さんとか福祉の皆さんが、おお、賃金アップしたぞということを実感いただくことが、高市政権が目指す積極財政を皆さんが実感していただくことだと思いますので、是非取組を加速化いただきたいと思います。 質問を終わります。どうもありがとうございました。
○大串委員長 次に、安藤たかお君。
○安藤(た)委員 どうも、久しぶりの質問に立たせていただきました。本当にありがとうございます。 第一問目ですけれども、これは物価対策でございます。 高市総理の所信表明では、赤字に苦しむ医療機関や介護施設への対応は待ったなし、診療報酬、介護報酬については、賃上げ、物価高を適切に反映させていく、報酬改定の時期を待たず、補助金を措置して、効果を前倒しするという力強いお言葉をいただきました。また、記者会見でも、病院に関しては七割が深刻な赤字であると発言をされています。 事実、病院団体が実施した調査では、医業利益ベースで赤字の病院は六九%に上がり、福祉医療機構のWAMのデータでは、約半数の病院が債務償還年数の長期化により破綻懸念先と言われております。また、診療所も四割が赤字、調剤薬局は三割が赤字、歯科診療所も四二・三%の赤字を報告しております。 こうした現状を踏まえて、病院団体からは、一床当たり五十万円から百万円の支援が必要ではないか。これを総額に直しますと、七千三百五十億円となります。 また、別の視点では、控除対象外消費税の金額をベースに、必要な支援を算定したらどうかという案もございます。これは何かというと、課税、非課税の問題ではなくて、あくまでも補助金の額を消費税の計算式で行っていくということです。すなわち、いっぱい材料を使う急性期病院は高くなりますけれども、余り材料を使わない医療機関は低くなります。これには様々な、給食やビルメンテナンス、そして人材紹介会社の使用料なんかも把握できますから、非常に合理的ではないかな、そう思っております。これは安藤案でございます。よろしくお願いします。 一方、東京では、東京都医師会そして東京都病院協会との協議を重ね、入院患者一人当たり五百八十円の臨時支援事業支援金を創設して、診療報酬改定等に関する緊急提言を国に対して提出しております。東京都では、地域の事情についてアンケート調査を行ったと聞いております。そして、それが全国に、都道府県の方に展開すると、この支援の在り方が国に広がっていくよい例になるのではないかな、そう思っております。 物価高騰、人件費上昇、委託費の増加、そして自然災害対策など、医療機関を取り巻く環境は極めて厳しい状況であります。是非これに関して行政の御見解をと思いますので、よろしくお願い申し上げます。済みません、財務省の方でよろしくお願いいたします。
○一松政府参考人 ただいま委員が申し述べられました経営難が深刻化している病院を中心といたしまして、足下の医療機関への支援が重要との委員の認識と私どもの認識とで、認識自体にそごはございません。 現在、経済対策の策定に向けた取りまとめが行われているところですが、財政当局といたしましても、今申し上げた認識に沿って、適切な対応を図ってまいりたいと考えております。
○安藤(た)委員 いろいろと大変でしょうけれども、より高い水準でお願いできれば、そう思っております。 続きまして、二問目に移ります。診療報酬改定についてでございます。 診療報酬改定は原則二年に一度でありますが、改定率が物価上昇率を上回ることが医療提供体制を維持する上で極めて重要です。特に、二〇二二年以降、物価上昇率と本体改定率の乖離が拡大しており、それが医療機関の経営を直接圧迫していると考えられます。 医療機関は一般企業とは異なり、上昇したコストを価格に転嫁することが認められておりません。このような状態が続けば、政府が掲げる医療従事者の賃上げどころか、医療現場の更なる疲弊や倒産を招くことが起こると思われます。 また、診療報酬が上がらないことは、医療廃棄物の処理、そして清掃、給食など周辺産業にも大きな影響を及ぼし、医療関連産業、地域経済というものが疲弊します。すなわち、賃上げに結びついていきません。特に地方では、病院が地域経済に与える影響が大きいのです。 病院に特化して言えば、二〇二四年までの経営悪化分、そして二〇二五年度の人件費、物価上昇分、さらには二〇二六年度、二〇二七年度の物価、賃金見通し、そして新規技術導入に伴う必要分を総合すると、一〇%を超える診療報酬改定率が必要ではないかという声もいただいております。規模としては約二・五兆円でございます。地域医療を持続させ、地域住民の安心を守るために、物価高騰、賃金上昇を反映した大幅な引上げが不可欠と私は考えております。 かつて、一九七〇年代の石油危機の際には、一九七四年の診療報酬改定で何と三五%の改定が行われました。引き続き、七六年には九%、七九年にも一一・六%の引上げが行われた歴史がございます。 厚生労働省としては、この診療報酬改定についてどのようなお考えか、お聞かせいただければ幸いです。大臣、よろしくお願い申し上げます。
○上野国務大臣 先ほど来御指摘があるとおり、医療機関につきましては、今、物価高騰等の厳しい状況に直面をしているというふうに認識をしております。 このため、先ほど財務省からもお話がありましたが、経済対策の中で、補助金等の措置によりまして効果を前倒しをして実施をしていくことが必要でありますが、その後の診療報酬につきましても、賃上げあるいは物価高、社会経済情勢を適切に反映させる必要があるというふうに思っておりますので、今後とも政府間でしっかり調整をして適切な対応を取っていきたいと思っています。
○安藤(た)委員 是非、医療関係者の強い願いでありますので、よろしくお願いしたいと思います。 では、続いて、三問目に行きます。これは医療機関の建て替え問題でございます。 病院の建て替えや大規模改修は、一般的に三十年から四十年程度を目安に行われております。病院数は三十五年前の一九九〇年まで増え続けておりましたが、当時の増加傾向の中で建築された多くの病院が、ちょうど二〇二五年前後に建て替えの時期を迎えます。 今年五月のNHKの報道では、全国の一般病院のうち千六百余り、つまり、五分の一が耐用年数三十九年を超えております。このタイミングで建築費の高騰が直撃をしております。病院経営が厳しい中、建て替えや大規模改修に向けて十分な自己資金を確保することは現場では困難で、計画を延長、再検討せざるを得ません。 民間の調査では、二〇三〇年まで資材、労務費が更に上昇をして、建築コストは約一九%、二〇%近く増加するという見込みがあります。福祉医療機構、WAMの調査では、医療施設の平均平米単価が、二〇一三年の二十三万九千円から二〇二四年には四十四万二千円と約二倍上昇しております。 医療施設近代化施設整備事業も含め、医療機関の建て替えに対する補助制度の在り方について、厚生労働省にお聞きしたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 委員が御指摘されました医療施設の建て替えにつきましては、かつて、議員が例示を出されました医療施設近代化施設整備事業というのがございました。この事業につきましては、地域医療構想の達成に向けた医療機関の施設整備事業については地域医療介護総合確保基金でも実施することが可能であるということで、平成三十一年度の事業から一般病棟及び療養病棟の整備に関する事業を廃止をして、この地域医療介護総合確保基金に統合されたという事情がございます。 現下の建築費の高騰ということに対しましては、厚生労働省におきましては、令和六年度の補正予算に盛り込んだ緊急的な支援パッケージの中で、現下の物価高騰を含む経済状況の変化により施設整備等が困難な医療機関に対する支援ということで、従来の国庫補助事業の交付対象となる施設整備について、物価高騰を反映した単価と補助単価の差額を給付金として支援をしたところでございます。 あわせて、現在の補正の経済対策の中で、高市総理から答弁しているように、政府といたしましては、診療報酬改定の時期を待たず、経営の改善、職員の方の処遇改善につながる補助金を措置し、その効果を前倒しすることとしております。 引き続き、その具体的な内容につきましては、先ほど御説明をいたしました昨年度の補正予算で措置しました内容も踏まえて、具体的な検討を進めておるところでございます。
○安藤(た)委員 どうもありがとうございました。 大学病院、自治体病院、民間病院も、今、建て替え問題というのは非常に大きな問題になっております。住民の方の安全、安心、災害対策にも非常に役立ちますので、よろしくお願いしたいと思います。 では、続きまして、四問目でございます。これは医療現場の人材不足についてでございます。 今後、全産業において深刻な人手不足が発生することが予想され、医療者を育てる養成学校においても定員割れの懸念が生じております。このような背景の下、外国人材の活用やDXを含む先端医療技術の導入がこれまで以上に重要な意味を持つと認識をしております。 政府においては医療DXを重要な施策として推進していますが、医療現場ではもう一歩踏み込んだ医療DXという視点から現場の効率化を目指しているところでございます。 例えば、愛媛県にありますHITO病院では、PHSの代わりにスマートフォンを導入して電子カルテと連携させることで、看護師の移動距離を一日八キロから三キロに減少をし、時間外労働が何と五四%も削減されたという報告もあります。 このような現場DXの推進は、日本全体で取り組めば、スマホ導入費二千億円、これを全部国が病院の方に補助するとしますと、その効果としては一兆円以上の医療費削減効果になります。これは本当にいい投資ではないか、そう思っています。 このようなことを踏まえて、厚労省としては、医療現場の人材不足についてどのように向き合うのか、教えていただければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。
○上野国務大臣 二〇四〇年に向けまして、八十五歳以上の高齢者の増加に伴って医療需要は今後も増加をすると考えておりますが、一方で、生産年齢人口は減少しておりますので、医療従事者の確保はますます困難になることも想定をされます。 賃上げなどの人材確保対策、これもしっかり進めていく必要がありますが、限られた人員の中で質の高いサービスを提供していく、そういった工夫も必要だと考えておりまして、今委員から御指摘のありましたICTを活用した様々な取組、政府全体におきましても、生産性向上に向けた省力化投資促進プランの中で、医療の業務効率化の取組を推進をすることとしております。 具体的には、例えば、医療現場におけるタスクシフト、タスクシェア、あるいは先ほど来のお話のあるICT化、こうしたものをどんどん進めていくことが必要でありますし、また、看護の分野におきましても、ICTを活用した看護業務の効果検証なども踏まえて、更なる取組を進めていきたいと考えております。 医療現場の業務の効率化、勤務環境改善の在り方につきましては、現在、社会保障審議会の医療部会におきましても検討を進めておりますので、こうした検討を踏まえ、将来にわたって適切に医療を提供できるような体制の確保に向けて取り組ませていただきたいと考えています。
○安藤(た)委員 大臣、是非ともよろしくお願い申し上げます。 では、最後の質問になりました。これは、介護事業者の実態でございます。 介護事業者の経営状況については、倒産件数が過去最高水準に達し、非常に厳しい状況になってきております。今後、八十五歳以上の高齢者が増える地域も多く、要介護者も増えてきます。医療以上に今後ニーズが急増するわけです。地域包括ケアの要を担う介護事業者が安定的に提供できなければ、地域住民の生活が揺らぐことになります。 しかしながら、現在の介護報酬では、物価上昇や人件費の構造的な増加に十分対応し得ないことを危惧しております。事実、他産業の賃金水準との差が十万円に逆戻りしてしまいました。人材確保に重大な支障が生じるとも聞いております。処遇改善や生産性向上の取組だけでは、限界に来ております。介護事業を持続可能にし、質の高いケアを確保するためにも、報酬体系の検討や適切な財政投入が必要不可欠になってきております。 直近のR七の春闘賃上げ相当分プラス他産業との格差縮小分の双方について、まず補正予算でしっかりと対応していただき、また、次期報酬改定においては、R七の春闘の賃上げ不足分と他産業との格差縮小分を加えた、R八春闘の他産業に負けない賃上げに必要な原資をしっかりと対応すべきだと考えております。 以上、介護報酬に関して厚生労働省のお考えをお聞きしたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
○黒田政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、介護の現場は、長引く人手不足、物価高騰などで大変厳しい状況に直面してございます。介護事業者への支援は急を要すると考えてございます。 このため、骨太の方針二〇二五も踏まえまして、経営の安定、現場で働く幅広い職種の方々の賃上げに確実につながるよう、経済対策の策定及び補正予算の編成過程において施策の具体化に取り組んでいるところでございます。 現時点で確定的なことはまだ申し上げられませんが、スピード感を持って対応してまいります。
○安藤(た)委員 是非、これは地域包括ケアの核になりますので、地域の人たちの幸せのために、是非とも高い水準でお願いできればと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 以上で私の質問を終わります。どうもありがとうございました。
○大串委員長 次に、岡本充功君。
○岡本(充)委員 おはようございます。岡本でございます。 本日は、上野大臣に質問する野党側のトップバッターでございます。 まずもって、上野大臣、御就任おめでとうございます。山積する課題があって、そして八面六臂の活躍をしていただかなければならない、そんなお立場であります。是非しっかりとした取組を、期待を申し上げたいと思っております。 さて、限られた時間ですので、質問に入ります。 まずはちょっと、生活保護から行かせてください。 生活保護、報道によると、与党側には既に、今回、再度の減額補正を行って、マイナス二・四九、これに係る費用が二千億円程度かかるというような説明を与党側にされたということでありますが、これはまずは事実でございましょうか。
○上野国務大臣 与党側といいますか、自民党に関しましては、昨日だったと思いますが、委員会の方に厚生労働省から、これまでの審議の状況について、報告書の取りまとめ案について御説明をさせていただいているというふうに聞いております中で、金額については、具体的に今、二千億とおっしゃいましたか。(岡本(充)委員「約二千億」と呼ぶ)そういう説明をしたとは私自身は承知をしておりません。
○岡本(充)委員 報道ではそう出ているんですけれどもね。いずれにしても、もうゴールが近いという状況です。 最高裁判決が出て久しいわけでありますが、この間、高市大臣は、判決が指摘するところ、専門家部会の審議なくデフレ調整を行った判断の過程と手続に過誤、欠落があったという部分について謝罪をされているということでありますが、改めて、上野大臣からはこうしたことについての謝罪の意向があるかどうか、是非この場でお話をいただきたいと思います。
○上野国務大臣 済みません、先ほど自民党と言いましたが、維新の方にも昨日説明をさせていただいております。 今御指摘のありました最高裁判決でございますが、デフレ調整に係る判断の過程及び手続に過誤、欠落があったと指摘をされており、違法と判断されたことにつきましては、生活保護行政を所管する厚生労働省として改めて深く反省し、おわびを申し上げます。 今後、専門委員会の審議結果に基づく政府としての対応方針を速やかに決定をしてまいりたいと考えています。
○岡本(充)委員 では、したがって、大臣としても謝罪をされたということになるわけですけれども、今後、原告側と会って、今のような思いをお伝えになることは想定をされているのかどうか、お答えください。
○上野国務大臣 まだ最終的に政府としての対応をどうするかということを決めておりません。専門委員会の審議結果を十分踏まえて、今後の対応を決めた上で、いろいろと検討してまいりたいと考えています。
○岡本(充)委員 謝罪をしているわけですから、それは、謝罪の意思を伝えるということはいずれかのタイミングであるということで、今ここで反省を述べられているわけですから、いずれかのタイミングで会ってそこはお伝えになる、こういうことですよね。 伝えない可能性があるんですか。伝えますよね。
○上野国務大臣 繰り返しになって恐縮でございますが、専門委員会の審議結果に基づいて、政府としての対応を決めてまいりたいと考えています。
○岡本(充)委員 本当に、やはりこれはそこまで言っているんですから、何でそこを渋るのか、よく分かりませんけれどもね。大臣、その顔で言うなら、ちゃんと答弁した方がいいですよ。 それで、いろいろ指摘は受けています。私もいろいろ思うところがあるんですけれども、自治体にもかなり負担もかけるようで、自治体側にも迷惑をかけるという思いはお伝えになられたと聞いていますが、そもそも原告団が言っているいろいろな課題の中で、専門的な話になりますから、大臣に答弁してもらう話ではないかもしれないけれども、例えば、紛争の一回的解決の要請や反復禁止効に反しないような対応を取ってほしいとか、原告と原告以外の平等の原則を守ってほしいとか、こういう要請もあるわけですね。そういうところにも十分留意して対応を取る必要があるのではないか、そこをきちっと説明できるような対応を取っていただきたいと思います。 その点だけ、大臣、お願いします。
○上野国務大臣 報告書の中で、今委員御指摘のあったような点についても様々な御意見もあり、あるいはそうしたものも記載をされているところでありますので、そうした報告書の中身、我々としても十分受け止めさせていただいて、今後の対応方針について決定をしてまいりたいと思います。
○岡本(充)委員 委員も指摘をされているようでありますから、是非そこはちゃんと説明できるような対応をお願いしたいと思います。 さて、今日お配りしております資料の一番目、これは、曲線、カーブは直近の日本の出生率です。二枚目も同じです。どこをトレンドとして引くかということですけれども、ここ最近、急激な出生率の下落がありまして、ずっとこの十年ぐらいのトレンドを引いていくと一枚目になって、何と出生率は二〇七〇年を待たずにゼロになってしまう、こういうことでありますが、さすがにこれは厳しいんじゃないかということで、もう少し前から、二〇〇〇年から二十五年ぐらい、これをトレンドとして引くと、二〇四〇年には出生率が一・〇、そして、二〇七〇年には出生率〇・七五なんです。 大臣も御存じのように、二〇二三年に社人研が出したデータを基に、年金などを含む社会保障の将来像を出していますが、将来の出生率はいずれフラットになるという前提なんですよね。しかも、今より〇・二から三ぐらい上がってフラットになる、そういう前提なんですよ。 大臣、過去、〇・三、〇・四と出生率が上がった国というのは先進国でありますか。
○上野国務大臣 済みません、通告がなかったので、先進国であるかないかについては、現段階で資料はありません。
○岡本(充)委員 これは昨日議論していて、事務方から上がった国はないと言われているわけですよ。短期的に〇・二ぐらい上がったところはあるだろう。日本も確かに〇・二ぐらい上がって、落ちているわけです、現に。 ただ、このとき、いろいろな国がなぜかこの時期上がるんですよ。要するに、この私の資料でも二〇一〇年代にちょこっと上がるんですけれども、これはフランスなんかも上がっているんです。何で上がったのかというのは、民主党政権だったからとは言いませんけれども、しかし、この時期に上がったのは事実なんです、二〇〇九年から一〇年、一一年ぐらいに。ただ、上がったといっても、これは僅かなんですね。 政府の予想ではこれから〇・四ぐらい、今一・一五と言われていますが、〇・四ぐらい上がって、そこでフラットで維持するという、この楽観的な指標に基づいて社会保障をつくっているということに私はすごい危機感を持つんですよ、これで本当にいいのかと。鉛筆なめてつくりたい気持ちも分かりますけれども、これは余りにも楽観的過ぎるんじゃないか。 それで、二枚目。この二十五年間のトレンドをちょっと引いてみると、今お話をしたように、二〇四〇年には、十五歳までの子供さんは七百万人、十五歳から六十四歳は六千百万人、六十五歳からの高齢者が三千九百万人になる。そして、二〇七〇年、今の子供たちが働き盛り若しくは高齢者になっていくこの時代に、日本の出生率は〇・七五、そして、子供さんは僅かに三百万人、十五歳から六十四歳が三千四百万人で、六十五歳以上も三千四百万人。これは一対一になっちゃうんですよ。もっと言えば、十五歳から二十歳がまだそれだけお仕事して稼げるというわけではないので、実質的には、支えられる側の人間の方がずっと多くなってしまう。 こういう社会が来るという前提で社会保障を見直す必要があるんじゃないか、私はそう思うんですけれども、大臣、この認識についてどうお考えですか。
○上野国務大臣 委員の推計は推計として、私も参考にさせていただきたいと思いますが、いずれにいたしましても、政府の推計におきましても、将来人口の推計の中で、少子化がこれから進展していくということが示されております。したがいまして、今おっしゃったように、社会保障についても様々な課題が生じるだろうというふうに認識をしています。
○岡本(充)委員 総花的な話というか、何か話が、議論がちょっとあれですね。危機感をもう少し感じてもらえるような、議員の指摘は指摘としてじゃなくてですね。 実際、韓国なんか一を割り込んできているわけでしょう。東京都内だって〇・八か九ちょっとだったと思います、エリアによって違うんだと思いますけれども。実際もう一を割り込んでいるというのは、現実、リアルワールドで起こっているんですよ。 だから、〇・七五って、最初の一枚目は、岡本さん、こんな望み薄な話をされてどうするんですかと言われちゃうかもしれない。だって、今の十年間のトレンドでいっちゃうと、二〇七〇年までに結婚する女性もゼロになれば、夫婦の子供の数もゼロになるという、もう極めて壊滅的な、今、本当にそういうトレンドで落ちていますよ。今はそうなんですよ。 今年だって、生まれた子供さんが、去年ですか、六十八万人、それで今年前半期で三十二万人弱。普通に考えれば、去年を下回ることはほぼ確定的ですよ。 この状況の中で、今、どんどん子供の数がどんどん少なくなっているのに、またこれが増えてフラットになるなんという、この二〇二三年の社人研の予想では僕は手遅れになるんじゃないか、早めに手を打つべきじゃないかということを言っているんです。 二〇二八年のまたデータを見て考えますとかいう話じゃなくて、この数年のトレンドを見て、五年を待たずとも、私は与党の皆さん方にももっと真剣に、そして、政府の中でももっと真剣に少子化対策、これはもうこの国の最大の最大の問題ですよ。大臣、本当ですよ。 役所が言うとおり今度五年先なんと言わずに、これはもう本当に早急に、与野党をまたいでこの国会の中で議論する場所をつくって、制度設計するべきですよ。少子化対策にすぐにでも取り組まなきゃいけない。この認識、すごい危機感を持っているんです。 大臣、この危機感、ないんですか。そんな悠長なことを言っていられないですよ。これですよ。お願いします。
○上野国務大臣 人口減少についての課題というのは本当に我々も深刻に考えておりまして、昨日も政府において所要の会議を設定をさせていただきました。内閣としても、この問題はしっかり取り組ませていただきたいと思っております。 その上で、人口推計の見直し等につきましては、今年行われました国勢調査の結果等も踏まえて適切に対応していく必要があると思いますが、いずれにいたしましても、委員御指摘のとおり、人口減少が社会保障に与える影響というのは相当厳しいものがあると思いますので、そうした認識の下で各般の対策を講じていきたいと考えています。
○岡本(充)委員 さっきよりちょっとトーンが上がったので、期待をしたいと思います。是非お願いします。 それで、その中で、維新の会さんと自民党さんが医療費の削減の話をされている。私も、医療費、増え過ぎていると正直思います。病院の経営が厳しいという状況の中で、診療所の経営も困難を抱えている。こういう中で、そこに手当てをしていかなきゃいけないという問題はあるとはいえ、この後、医療法の審議も行われるようでありますから、やはりそこでも私は議論したいと思いますけれども、しかし、医療費がこれだけどんどん伸びていくのを、自然体でいけば、やがて六十兆、七十兆になっていくことは目に見えてきて、それを、さっきの話じゃないですけれども、限られた若者で支える世界になっていくというのはしんどいと思います。 ただ、その一方で、四兆円という数字が出ていますけれども、こういった数字が本当にできるのかなというふうに懐疑的にも見ているわけでありますが、大臣、大臣の任期中に医療費の四兆円削減案ができ上がるとお考えですか。それとも、もうちょっとかかるとお考えですか。大臣の認識を求めます。
○上野国務大臣 委員御案内のとおり、日本維新の会の皆様との連立政権合意におきましては、医療制度改革、これによりまして、とりわけ、若い世代の皆さんの負担を減らしていく、引き下げていく、そうしたことを合意をさせていただいているわけであります。 その中身につきましては、OTC類似薬の問題であったり、あるいは電子カルテなどの電子化、あるいは金融所得の反映など、様々な項目が挙げられているわけでございますが、これから具体的な中身につきましては政党間での協議が進んでいくというふうに思いますし、それに応じて、政府においてもしっかりとした対応をしてまいりたいと考えております。 したがいまして、具体的な中身によってどれだけかということは変わってくるので、現段階において、私としてその判断というのはなかなか申し上げる状況にはないと考えています。
○岡本(充)委員 四兆円が可能だというふうに考えられますか、こう聞いているわけで、現時点で、四兆円が可能かどうかは分からない、こういう理解でよろしいですか。
○上野国務大臣 いずれにいたしましても、維新の皆様の方で四兆円という具体的な数字を出して、議論をこれから進めていかれるというふうには認識をしておりますが、私の立場で今、具体的な改革項目についてもまさにこれから精査をして、検証していくわけでありますし、具体的な制度設計を進めていくわけでありますので、その金額が妥当かどうかということについては言及は避けさせていただきたいと思います。
○岡本(充)委員 では、切り口を変えましょう。OTC類似薬。 OTC類似薬の保険給付の対象を見直していく、給付の在り方を変えていく、世の中的にはOTC類似薬保険外しだとも言われていますけれども、これについて聞きたいと思います。 OTC類似薬と言われているもの、世界各国でOTCとして発売されているものもいろいろありますが、日本で既にOTC類似薬として発売をされている医療用医薬品、この中で、様々あるわけですけれども、薬効成分ごとに、保険給付されている実績が出ていると思います。二〇二三年、二〇二四年、この実績について、トータルで一体幾ら給付をされてきたか。そしてまた、薬品ごとの中で、成分ごとに、金額の大きいものを一位、二位ぐらいをちょっと挙げてほしいというお願いをしています。 現時点で答弁がすぐにはできないということで、資料をまとめると聞いておりますので、今日答弁できる範囲で、大臣、今どういうような給付実績なのか、お話をいただきたいと思います。
○上野国務大臣 まず、OTC類似薬の範囲をどう考えるかという問題がまず前提としてありますが、それの上で、例えば、OTC類似薬は、海外二か国以上及び本邦でスイッチOTC化されている医薬品という整理もできようかと思います。 そうした医薬品に該当するものについての処方実績額については、今委員自らお話があったとおり、これを現時点で詳細にトータルの金額も含めてお示しをすることは相当技術的にも難しいということでありますので、その方策につきましては今後しっかり検討させていただきたいというふうに思います。 その上で、主なものを示せということでありますので、一つは抗アレルギー薬であるフェキソフェナジンは約二百三十八億円、去たん薬であるカルボシステインは約百八十二億円と承知をしております。
○岡本(充)委員 こうした数値を二十一日の国会審議の前までには、二十日にはお示しをしていただける、こう聞いておりますので、大臣、その方向でよろしゅうございますね。二十一日の質疑のときには質問が立てられるという前提ですから、二十日には教えていただける、こう聞いておりますから、それでよろしいですね。
○上野国務大臣 済みません、私は事務方の方から、処方実績額を算出する作業は進めるが、作業に一定の時間がかかるというふうな報告を受けておりまして、二十一日というのは相当厳しいのではないかと考えています。
○岡本(充)委員 それをちょっと、ちゃんと整理してください。事務方と昨日打合せをして、医療法の審議のときの質問に間に合わせると言っているんですから。
○上野国務大臣 今、確認しました。頑張りますと言ったそうですので、頑張りたいと思います。
○岡本(充)委員 ちゃんと事前に打合せしているんですから。 今日はさすがに、役所の皆さんの働き方改革にも資するように、今日全部出せとは言わないけれども、今言った一例、二例、出してねと。全部足し合わせたやつは、僕は二十一日に立つか二十六日に立つか分からないけれども、二十一日に立つ可能性があるから、その質疑に間に合うようにと言っていますから、当然あしたいただけるんだと。そうじゃないと、だって、二十一日の質問通告ができませんので、それは当然だと思います。あしたいただけると思っておりますので、それをお待ちをしたいと思います。 いずれにしても、医療費削減をしていくというのはなかなか、本当に難しいことだと思います。そういう意味で、しかし、やらなきゃいけないことだと私も思っている。その中で、金額がこれでいいのかというところもありますけれども、しっかり精査をして、実際に治療される方が困らないような、そういう制度を我々も提案をしていきたいと思います。 今日は時間になりました。終わります。ありがとうございました。
○大串委員長 次に、早稲田ゆき君。
○早稲田委員 おはようございます。立憲民主党の早稲田ゆきでございます。 上野大臣、御就任、誠におめでとうございます。今日は大臣に質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。 まず、働き方改革、そしてまた労働時間の規制緩和の首相指示について私は伺います。 働き方改革法施行から五年がたって、今、労政審でまさに見直しのいろいろな検討が行われているということです。 資料の方を御覧いただきたいのですが、資料三ですけれども、いろいろな意見が出ているから、それも踏まえてと大臣もおっしゃっていますけれども、まずここで押さえておかなければいけないのは、なぜ五年前に働き方改革法、これをやったのかということです。過労死を防止する、そしてまた上野大臣もおっしゃっているように、過労死ゼロを目指して上限規制をしたわけですから、そこをまた規制緩和をするということは何事だと私は思います。こうした中でも、過労死ラインぎりぎりの現行の上限規制を緩和を下すなど、働き方改革を逆行させることがあっては断じてならないと労働側はおっしゃっているわけで、当然そうだと思います。 私たちは、過労死遺族、それからまた弁護士の方からもヒアリングをいたしましたけれども、命より大切な仕事はないということも聞いております。当然だと思います。その中でこうした法を議員立法したわけですから、そこのところ、しっかりとやっていくべきだと思っています。 その中で、この十一月は過労死防止月間であります。厚労省ではキーとなるワードを掲げていらっしゃいます。これは大臣、御存じですか。「しごとより、いのち。」という言葉なんです。それはお聞きするまでもないと思いますけれども。 それで申し上げますけれども、まず、総務省の労働力調査、アンケートなどによった資料によりますと、就業時間を変えたくない人、減らしたい人、それからまた就業時間を増やしたい方、そうした方々がそれぞれ何%であって、大臣はそのことについてどのように受け止めておられるか、伺います。
○上野国務大臣 令和六年の労働力調査によりますと、我が国の就業者全体のうち、就業時間を増やしたい方は約六・四%、就業時間を減らしたい方は約一七・六%、変えたくない方は約七四・九%となっていると承知をしています。就業時間を増やしたい方よりも、減らしたい、変えたくない方が多い結果だというふうに認識をしております。 その上ででございますが、もっと長く働いて稼ぎたいという意見もありますし、あるいは月百時間の残業は過労死認定ラインであり変更すべきではないといった意見、様々な意見が寄せられておりますので、今後、総点検の中で、現場の働き方の実態やニーズ、そうしたものを把握しながら検討を深めてまいりたいと考えています。
○早稲田委員 そうなんです。おっしゃったとおり、九割以上が、これまでどおりでいい、それから、減らしたいという方も含めて九二・五%。増やしたいという方が六・四%なわけです。それを見ても、労働側で働いている人たちからすればそういうことでありまして、さらに、資料の四を見ていただきますと、ここで見る限り、残業時間を今より二十時間以上増やしたいという方は〇・一%足らずでございます。いろいろな働き方がありますから、また、その働き方を変えていきたいという方も中にはいらっしゃるでしょうけれども、この全体像を見ていただければ、それはもう自明の理ではないでしょうか。 それからまた、総理からも、心身の健康維持と従業者、労働者の選択を前提にして、そして規制緩和ということが言われておりますけれども、じゃ、労働者本人の選択と希望で、健康を確保さえできれば労働時間規制の緩和は問題ないと大臣はお考えですか。
○上野国務大臣 いずれにいたしましても、働くことで命を落としたり健康を損なうというようなことは決してあってはならないというふうに考えております。また、労働者の希望ということも、労使関係の中でどういう状況かというのはやはり慎重に見ていかなければいけない、そういった面もあろうかと思います。そうしたことを踏まえた上で、何ができるのかできないのかということについて検討を深めたいと考えています。
○早稲田委員 いいえ、そういうことではなくて、本人の希望でとおっしゃいますけれども、労使の力関係からいえば圧倒的に弱い立場だということはもう大臣お分かりのとおりだと思います。 それから、そこも含めて、私たちが伺った、過労死で自死をされた高橋まつりさんのお母様のお話も聞いたところ、とにかく、そういう立場で、労働者の立場で、じゃ、残業できない、これ以上の仕事はできないと言えることはありませんと、長時間労働を助長することは国民の命を危険にさらすことになる、絶対に上限規制を緩和しないでほしいと語られております。資料の方を御覧ください。 そうしたこと、まず、労働者に選択などあり得ないわけです。ですから、選択ができるから、それを選んだ人はいいじゃないかという議論は、やはりこれはもう本末転倒であります。働き方改革の基になりました二〇一七年の労使合意で合意しました、過労死、過労自殺ゼロの実現のために不退転の決意で取り組むという精神にも反します。 それでは申し上げますが、この五年間、労働時間の上限規制導入以降、労働時間の短縮というのは一定程度進んでいますが、それは短時間労働の方も増えたためです。正社員の労働時間でいえば横ばいであります。一般労働者の労働時間は二千時間前後で推移をしています。これも、世界的に見てもやはり非常に長い労働時間ですね、正社員の場合。 そして、二〇二四年の労災補償状況によれば、労災請求件数は過去最高で、特に、脳・心臓疾患に係る労災請求件数は千三十件、精神障害、うつ病などの請求件数は三千七百八十件で、これは過去最多なんですね。大臣、このことをよく受け止めていただきたいです。 そしてまた、精神疾患で認定をされた方は千五十七件。そうしますと、この十年と比べて三倍ですよ。全然、減るどころか、増加しています。 こういう状況を見られても、どうなのかと。この議論を、更に労働時間の規制緩和をするということがもう全然状況に合っていませんし、皆さんの、国民の声に応えていないと私は思います。是非、この資料の二もしっかりと見ていただきたいと思います。 そして、大臣は、過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会を実現するという使命感で取り組む、これも会見でおっしゃっています。そうした大臣の決意と、労働時間の規制緩和、この総理の指示、これは逆行しているのではないかと思います。 大臣の決意、お述べください。
○上野国務大臣 先ほどの繰り返しになりますが、働くことで命を落としたり健康を損なうことが決してあってはならないと私も考えております。 過労死等の労災請求件数及び認定件数等につきましては、近年増加傾向にあるのは委員御指摘のとおりです。厚生労働省といたしましては、長時間労働が疑われる事業場への監督指導を行うとともに、メンタルヘルス対策の推進やハラスメント防止対策の徹底等に努めているところでありますので、引き続き過労死等の防止対策に力を入れていきたいと考えています。 その上で、労働時間規制につきましては、様々な御意見があることは承知をしております。誰もが働きやすい労働環境を実現をしていく必要性であったり、あるいは、上限規制は過労死認定ラインであることを踏まえて検討する必要があると考えています。 総理も答弁で再三申し上げられていますが、過労死認定ラインでもある上限規制を超えるなどということを決して言いませんと答弁されております。そうしたことも踏まえて、今後、総点検として、現場の働き方の実態やニーズを把握した上で検討を深めていきたいと考えています。
○早稲田委員 大臣、総理も、労働時間、過労死ラインを超えることはありませんとおっしゃっているんだからとおっしゃいましたけれども、じゃ、ここの、今の上限規制、これを変えることはないんですね。 大臣として、それはもう絶対にやらないんだ、ほかのいろいろな様々な規制緩和ということはあるかもしれないけれども、ここのところはやらない、そういう認識でよろしいですね。
○上野国務大臣 総理からの指示の労働時間規制ということでありますが、一日八時間、一週四十時間以内を原則としているのは御案内のとおりであります。上限規制があるというのも御指摘のとおりでありますが、それ以外にも、裁量労働制であったり、割増し賃金であったり、勤務間インターバルであったり、あるいは休日であったり、休暇であったり、様々な労働時間規制があるわけでありますので、我々としてはそうしたものを全体的に検討を進めていきたいというふうに考えています。
○早稲田委員 ちょっと答えておられないんですね。 その上限規制についてはやらないという大臣の決意でよろしいですねと私は伺って、ほかのことを聞いておりませんので、その点についてイエスかノーでお答えください。
○上野国務大臣 過労死認定ラインであるということを前提にしていろいろ検討しなければいけないというのは再三申し上げているとおりでありまして、労働時間規制に関しましてはそうしたことも踏まえて検討する必要があるというふうには考えておりますが、現段階で申し上げられることは、先ほど来申し上げているとおり、労働時間規制については様々なものがあるので、そうしたものについて今検討を深めている、そうしたことを申し上げさせていただいております。
○早稲田委員 様々あるので議論を深めているというふうにおっしゃいまして、それ以上のお答えをいただけないのは大変残念であります。 これはもう過労死ラインでありますから、これは今でも過労死ラインと同様の水準なので、それを緩和するということは過労死を是認することになりかねません。ですから、厚生労働大臣としては、そこの、人の命を守る、「しごとより、いのち。」という視点で、ここのところは是非死守していただきたい、そういうふうに要望をさせていただきます。 次の質問に移ります。 生活保護の最高裁判決を受けてでありますが、重なる部分、岡本議員とありますけれども、どうぞ、これは非常に、生活保護費のうち、一三年から一五年の生活扶助費、戦後最大で六・五%引き下げたわけですよね。高市総理も謝罪をされましたけれども、大臣にはもう一度この場で謝罪をしていただきたい。 そして、私がもう一つ重ねて申し上げたいのは、さっき、原告の方に対する謝罪、これは審議結果に基づいて検討するとおっしゃっておりましたけれども、もう報告書のまとめが出ておりまして、全て、様々な案が出ています。それはそうとしても、この過程に問題があったということは、厚生労働省の行政処分が国民に不利益を与えたことですから、是非、原告に対する謝罪も、もう一度お答えください。
○上野国務大臣 最高裁判決におきまして、デフレ調整に係る判断の過程及び手続に過誤、欠落があったと指摘され、違法と判断されたことにつきましては、生活保護行政を所管する厚生労働省として改めて深く反省をし、おわびを申し上げたいと思います。 また、その上で、御指摘の点でございますが、専門委員会の審議結果に基づく政府としての対応方針を速やかに決定をして、その上で検討を進めていきたいと考えています。
○早稲田委員 大変残念ですが、そこのところは原告の方に、十年間もこれで争って出した、その大変な事態を重く受け止めていただいて、最後は政治判断でありますから、是非、大臣、謝罪をしていただきたいと思います、原告の皆様に。これは強く要望させていただきます。 その上で、この反省と謝罪をどのように国民の方々に形にするのかということが一番重要であります。 報告書はまとまりました。先ほどの議論の中でも、二・四九%、これを厚労省が出しているということを言われましたけれども、この資料を御覧ください、この二・四九%では違法認定分の半額にとどまるわけです。これは全額支給をするべきではないでしょうか。それと、当然ながら全額返還、それからまた、原告の方だけでなく、その当時の生活保護利用者の方々全員に、格差をつけるのではなく、支給を、返還をしていただきたいと強く思いますけれども、これこそ大臣の政治判断でございますから、その点についての御意見を伺います。
○上野国務大臣 最高裁判決の趣旨及び内容を踏まえた今後の対応の在り方については、社会保障審議会生活保護基準部会の下に設置した専門委員会で御審議をいただいて、昨日、報告書が取りまとめられたところでございます。 御指摘のような報道等、様々出ていることは承知をしておりますが、現段階で今後の対応方針については決まっておらず、報道のような事実はないと申し上げたいと思います。 今後は、専門委員会の報告書を踏まえつつ、政府としての対応方針を速やかに決定をしてまいりたいと考えています。
○早稲田委員 それでは、資料につけましたが、「「一部補償が妥当」厚労省案」ということは、今の段階で厚労省は決めていないということですね。全額支給も含めて、様々検討しておられるということでよろしいですか。
○上野国務大臣 今その見出ししか読んでおりませんが、厚労省案ではなくて、専門委員会としての取りまとめが行われたというふうに承知をしています。
○早稲田委員 いや、報道もたくさん出ておりますから、この二・四九%、マイナス三というのが、それではミスリードでないかと私は思います。だったら、大臣、そこで否定をしてください、今。そんなことは今時点で考えていないんだということを。 それから、原告とそうでない方々に関することについてはどうでしょうか。私は両方とも全額返還と思いますが、いかがですか。
○上野国務大臣 今後の対応方針が決まったということについては否定をします。今後の対応方針は決まっていません。
○早稲田委員 その上で、大臣がされた謝罪と反省ということをきちんと形にしていただきたい。半額ということではそれが形になりませんということを申し上げておきます、引き続き。 それから、次の質問に移ります。 これは、強度行動障害のある方の暮らしの場についてであります。これは質問の順番を変えました。 十七日に、全国障害児者の暮らしの場を考える会という、当事者、家族による民間団体の政党懇談会が開かれましたので、私も出席をさせていただきました。今日、傍聴にも見えていらっしゃいます。 この中で、とにかく出ている意見は、地域での自立生活を支える福祉サービスが圧倒的に少ない。サービスが増えていかない中で、障害者支援施設、いわゆる入所施設です、これが、定員削減の目標だけが追い求められておりまして、強度行動障害のある方が行き場を失っていて、介護する家族に大きな負担がかかり、その家族も高齢化が進み、病気の方もいらっしゃいます。結果として、深刻な障害であったり、それからまた、殺人事件も、昨年七月の千葉県長生村の事件もございましたが、こうしたことが実際、現実として起こってしまっているわけなんです。それについては、もうとにかく御本人が何よりも不幸な人生を送ることにもなります。 ですから、ここを私は考え直していただきたいと思いますし、また、その現場の声を今日はお届けしたいと思います。考える会で発言をされた方の発言について、ちょっとポイントだけ申し上げさせていただきたいと思います。 三十歳の高度自閉症の次男がおります。がたいがよく、強度行動障害があって、療育手帳ではA判定、障害者区分も六です。他傷や自傷行為がある。そして、昼間は、日中は生活介護事業所へ通所しているけれども、十六時にお宅に帰っていらしてからは、六、七時間は私が見守っていますということです。その中で大変だというお声なんですね。とにかく、トイレには一日二十回、全裸になってトイレに行き、拭いてほしいと言うから、私は、寝ていても家事をしていても、そこに同行するんです。それから、食べ物は見えていれば全部食べてしまうので、そこを小分けして冷凍にして保存をしている。見えないようにしておくということですね。それで、そういう方たち、また、エアコンをつけて、一年中、外に奇声やそれからまた大きな声が出て暴れているのが分からないようにということで、御迷惑がかからないということでやっていると。このような生活があと何年継続できるかというふうに、私はその次男を見て思っている、考えているということであります。 そして、市内のグループホームで障害区分五や六の方もどうぞと言われたので体験入所をしたけれども、三回目で断られた。なぜならば、なぜかまれるのか分からない、対処の仕方が分からないとその方もおっしゃったそうです。 そうなんですね、専門性のない地域の世話人さんでは大変無理だ。その中で入所施設が必要なんだけれども、入所施設はどこも百人待ち、そういう状況なんです。 私たち親子はどうすればいいでしょう。親亡き後の息子はどうなるんでしょう。他人事でなく、自分の子供だったらどう思うか。生きることを励ますことを施策にしっかりと盛り込んでくださいますよう早急にお願いしますと発言をされたということであります。 私は、これを見ても、やはり入所施設の削減目標だけではどうにもならないと思います。是非、ここのところ、私は、強度行動障害の方が全国に年代別にどのくらいで、どのような場所で、どのような支援を受けながら日常生活を送っているか、本人や御家族がどのような暮らしの場を望んでいらっしゃるのか、国が全国調査をすべきではないかと思います。これをまず早急にやっていただきたいと思います。これについての質問が一点。 あと、もう一つ。入所施設、いろいろ、それでなくて地域移行ということばかり言われますけれども、埼玉県のみぬま福祉会の入所施設など、人権を重視をしている、実践をしている施設はあります。そうしたところを是非、やはり地方、地域ごとに一定数整備をされるべきではないかと考えます。 この二点について、一括でお答えください。
○上野国務大臣 強度行動障害の方につきましては、特別に配慮された支援が必要だというふうに認識をしておりますので、委員御指摘のあったような事例、本当に我々としてもしっかり受け止めて対応していく必要があるというふうに思います。 その上でではございますが、厚生労働省におきましては、令和三年度に調査を実施いたしまして、強度行動障害の状態にある方の数について推計はしております。ただ、御指摘があったような生活状況あるいは御本人の希望などの具体的な状況、ニーズの把握につきましては、これは当該の方の支援体制を整備する各自治体において実施するように求めているところであります。 現在、自治体において強度行動障害の状態にある方の支援ニーズをどのように把握をされているかということにつきまして、その事例を収集する研究を、調査を行わせていただいているところでありますので、その調査結果を踏まえながら、今後、私どもとして、状況はしっかり把握をしながら、どういう対応ができるかについて検討してまいりたいというふうに思います。 また、入所施設の整備につきましてお話がございました。 今御指摘のありましたみぬま福祉会など、人権を守りながらすばらしいサービスを提供していただいているところも多数だというふうには思っておりますが、障害福祉サービスにつきましては地域のニーズに応じて整備されることが重要だというふうに考えています。 現在、各市町村が、国の基本指針に基づいて必要なサービス料を見込んだ障害福祉計画を策定し、計画的な整備を推進をしているところでありまして、国の基本指針では、障害者の希望に応じて地域での暮らしが選択できるよう、施設入所者数について、グループホームへの移行など地域移行者数の目標と併せて、施設入所者数の削減に係る目標を設定することを示しており、地域の実情に応じてそうしたことを設定していただくものだと考えております。障害者……(早稲田委員「簡潔にお願いします」と呼ぶ)はい、済みません。 いずれにいたしましても、入所者の暮らしの質の向上に資するような様々な取組をしていただいているところも多いですので、そういった実態も十分踏まえた上で、令和九年度からの次期障害福祉計画の基本指針の見直しの検討を現在行っておりますので、そうした中でしっかりと対応できるように取り組んでいきたいと考えています。
○早稲田委員 是非、数字だけでなく、今私が質問で申しました内容を含めて国がやらないと、地域でやっているからいいというものではないんです。なぜなら、地域にはないから、皆さん、遠いところ、もう全然離れたところに、入所施設に行っていらっしゃるような状況ですから、全国で調べないと分かりません、全体の把握は。 そしてまた、本当にこういう声をしっかりと受け止めていただくためには、今、障害者支援施設の在り方検討会、これも九月に議論をまとめましたけれども、その後は開かれておりません。もっと今まで以上に、家族会、家族、それから当事者の議論参加を促していただきたい。今まででは足りません。そうしたことも含めて、もっと検討を深めていただくように強く要望させていただきます。 次の質問に移ります。 先ほど来お話もありますとおり、緊急経済対策、それにつきまして、医療、介護、障害福祉についてでありますけれども、もう時間がありませんので端的に申し上げますが、私たち立憲民主党では、処遇改善につきましては、病院と診療所、介護、福祉従事者に対して月額一・五万円、年額で十八万円の処遇改善、それからまた、施設に対しましても、病院については平均で百三十六万円、一病床当たり、そしてまた、全ての介護、それから訪問介護施設、これには七十五万円、こうした経営改善も含めた緊急経済対策を、命と暮らしを守る、賃上げをするということでやらせていただいております。是非、この中身、規模感はまだ決まっていないということでありますけれども、こうした私たちの要望も入れていただいて、規模感を持った、そして経営改善ができる、処遇改善ができる、そういう経済対策にしていただきたい。それから、期中改定も含めてお願いをしておきます。どうぞよろしくお願いいたします。 時間が来ましたので、終わります。
○大串委員長 次に、酒井なつみ君。
○酒井委員 立憲民主党の酒井なつみでございます。 上野大臣、就任、誠におめでとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。 私からは、今、早稲田議員からもお話がありました医療、介護、障害福祉分野の支援や賃上げについて、まずお伺いをしたいと思います。 この分野は、公定価格で運営をしているために、物価や人件費の高騰への対応が困難で、病院全体の赤字は、令和五年度五五・四%から、令和六年度にかけては五九・七%へと拡大をしています。また、公立・公的病院に至っては七〇%、そういった状況にもなっています。現場の看護師からは、とにかく人員不足で、有給も遠慮して取りづらい、仕事にやりがいは感じているが労働環境が悪過ぎる、疲労こんぱいでメンタルがいつ崩れてもおかしくない、看護師という仕事自体から離れたいと毎日感じているとの声も寄せられています。 また、介護、障害福祉事業者の賃金は、全産業と比べていまだに月額八・三万円も低い状況にあります。配付をした厚生労働省の公表の実態調査によれば、医療、福祉分野の一人平均賃金の改定率は、令和六年で二・五%、令和七年で二・三%で、全産業の四・一%、四・四%にははるかに及ばず、産業別では最も低い状態となっています。 立憲民主党は、くらし・いのちを守り、賃上げを加速する緊急経済対策を公表し、経営困難な医療機関、介護、障害福祉施設等に対する支援を掲げています。医療、介護、福祉施設の運営費に対する支援や賃上げを早急に実施すべきです。運営費に対する支援について、政府として、具体的な今後の取組をお聞かせいただきたいと思います。 また、賃上げに関して、医療従事者は月額一万円、介護、障害福祉事業者は月額一・五万円の処遇改善を立憲民主党としてはすべきと考えておりますが、見解を二つ、併せて伺います。
○上野国務大臣 医療機関、また介護事業者の皆さんが物価高騰等の厳しい状況に直面をしていると認識をしておりますし、そうしたこともありまして、報酬改定の時期を待たずに経営の改善また職員の皆さんの処遇改善につながる補助金を措置をして、効果を前倒しをすることにしています。 大変恐縮ではございますが、現在、経済対策の策定及び補正予算の編成の過程でありまして、施策の具体化に現在取り組んでいるところであります。現時点でその水準なり方策なりにつきまして具体的なことは申し上げられませんが、いずれにいたしましても、医療機関、介護、障害福祉サービス等事業者の皆さんが国民の皆さんにとって必要なサービスをこれからも提供していただけるように、私としても力を尽くしていきたいと考えています。
○酒井委員 お配りをした資料を見てもらうと分かるんですけれども、ほかの産業が賃上げが進んでいる中で、医療、福祉は本当に取り残されています。一人平均賃金の改定率、令和七年二・三%、最も低い状況になっています。本当に、やりがいはあるけれどもこの仕事を続けていけない、そういった現場の声、多く寄せられておりますので、しっかりと進めていただきたいと思います。賃上げについて、政府の目標と実際をちょっと御説明をいただきたいと思います。 私としては、医療機関に従事する全ての職員の処遇改善が可能となる仕組みを構築していくべきだと考えています。ベースアップ評価料は全職種を対象として賃上げができるようにする必要があると考えておりますが、見解を伺います。
○上野国務大臣 まず、令和六年度の診療報酬改定におきましては、委員御指摘のベースアップ評価料を新設をいたしまして、医療現場で働く幅広い医療関係職種の皆さんを対象とした賃上げを措置をいたしました。加えて、事務職員の方など、その他の職種の賃上げを行うため、初診料、再診料や入院基本料等の引上げも併せて行うなど、職種に応じた賃上げに関する対応を既に行ってきたところであります。 その上で、繰り返しになって大変恐縮ではございますが、今具体的に、経済対策の策定、補正予算の編成過程でありまして、現段階で確定的なことを申し上げることはできませんが、いずれにいたしましても、しっかりと対策を取っていきたいと考えています。
○酒井委員 よろしくお願いいたします。 人材確保の面でも課題が多くございます。 私は、ハローワークの更なる周知や活用を期待をしておりますけれども、欠かせないというふうに思います。 厚労省公表の雇用動向調査から令和六年の離職率を見ますと、医療、福祉の分野は一三・一%と全産業の一一・五%より高くなって、高止まりをしている状況です。また、人材確保における紹介会社依存構造も課題です。医師、看護師等の紹介手数料は高騰の一途で、一部職種では四〇%を超える事例もあると聞き及んでおります。厚労省は本年四月一日から紹介手数料率の実績の公開を義務づけていますが、歯止めになっているとは言い難いと考えます。 ハローワークでの医療、福祉などのマッチング支援を行う人材確保対策コーナー、例えば東京都では八か所設置をされていますが、こういったきめ細やかな支援やマッチングをやはり積極的に活用していくべきだと考えておりますが、更なる活用の具体策を検討しているのか、伺います。
○上野国務大臣 まさに委員御指摘のとおりでございまして、ハローワークの周知、活用というのはこれから欠かせないと考えています。委員も、ハローワーク、御地元江東区のハローワークなどに大変関心を持っていただいているというふうに聞いておりまして、本当にありがとうございます。 ハローワークにおきましては、今お話のありました医療、福祉分野等の人材確保を強化するための専門窓口である人材確保対策コーナーを全国百十九か所設置をして、マッチング支援に取り組んでいるところであります。 令和六年度の実績といたしましては、医療、福祉分野におけるハローワーク全体の就職が十六・七万人であった中、こうしたコーナーを設置しているハローワークで約半数の八・二万人の就職を実現したところでありますので、より一層の活用を図ってまいりたいと考えています。 このため、人材確保対策コーナーを中心に事業主の求人充足支援を強化をしておりまして、本年六月から集中取組期間を設定をいたしまして、ハローワーク職員が医療、福祉分野の事業所を訪問しての集中的な求人開拓、求人充足支援を実施したところでありますし、今後、更なるハローワークの機能強化を検討していきたいと考えております。
○酒井委員 私も、ハローワークのサイトを見たりとか、看護師専用のサイトとかを拝見をしているんですけれども、ちょっとお願いがありまして、ユーザーアクセスを強化する対策はもっとできるというふうに思います。 例えば、看護師、求人と検索をしても、民間の会社ばかりがトップページには出てきます。上位にやはり表示されるようにするべきだと思っておりまして、SEO対策はもう少し努力をしていただきたいというふうに思います。 また、民間のサイトと比べるとやはり情報が、スマホで見にくかったり、写真がなくて、本当に文字の情報しかなかったりするんですね。やはり、ユーザー目線で、利用者目線でのユーザーインターフェースの改善や、あとは、ハローワークの求職登録をするときに、一部の機能がオンラインでは完結せずに、窓口まで行かなくてはならないという課題もあります。 こういったインターネットでの検索時のSEO対策やユーザーインターフェースの改善、またハローワーク求職登録のオンライン化など、こういった対策をしっかりと進めていただきたいと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
○上野国務大臣 ハローワークでは、令和二年一月以降、オンラインによる求職申込みや職業相談の導入などに取り組んでおります。来所せずともハローワークサービスが利用できる環境整備を推進しているところであります。 今御指摘のありましたSEO対策は本当に重要だと考えておりますので、そうしたことにももっと力を入れていきたいと考えていますし、また、スマートフォンに対応した操作画面の改善をしっかりやっていく、これも必要であります。 また、オンラインで全て完結できるような点につきましても課題があるというふうなお伺いをしておりますので、そうしたことも含めて、広く多くの方に今後ともハローワークを利用していただけるような環境整備には特に力を入れていきたいと考えています。
○酒井委員 ありがとうございます。 また、以前、立憲民主党の長妻委員から、このハローワークの職員さん、非正規の方が六割を超えているんですね、これについては改善をしていくと福岡厚労大臣も答弁されていますけれども、やはり、ハローワークで働く方たちが不安定な雇用というのは課題であるというふうに思います。こちらも併せてしっかりと進めていただきたいと思います。 医療現場、そして介護、障害福祉の分野は、今、経営が立ち行かなくなったり、人材が流出したりすることに大変危機感を持っています。地域に必要な医療、介護、障害福祉サービスを提供できなくならないように、早急な対応をどうぞよろしくお願いいたします。 続きまして、高額療養費制度の見直しについて伺います。 高額療養費制度の見直しについては、我々立憲民主党は党を挙げて上限額の値上げに反対をし、私も予算委員会で石破前総理に質問させていただきました。世論や衆参の熟議のおかげで、この夏の値上げは見送られ、秋までに検討するとなっています。しかし、まだ方針が出されておらず、多くの国民が、高額療養費制度、どうなるんだろうと大変注目しています。 高額療養費制度は、家計に対する医療費の自己負担が過重なものにならないようにする制度であり、重要なセーフティーネットだと認識をしています。医療保険改革は不可欠な課題ですけれども、改革順序が違うんじゃないか、手をつけるのは最後でしょうと私たちは考えています。 そもそも、保険料を負担能力に応じて負担をしている中、窓口での自己負担上限額においても応能負担を強めることは、社会保険加入に対する信頼や納得感、こういったことを欠くことにつながりかねません。 それだけでなく、現行制度には、月をまたぐと合算されないという問題や、転職をして保険者が変わった際に多数回該当が適用されないという問題、また、七十歳未満の受診については二万一千円以上でないと世帯合算ができない問題などもかねてから指摘があります。 こうした従来からの課題についてもこの制度の見直しはセットで行うべきと考えますけれども、大臣の見解を伺います。
○上野国務大臣 高額療養費制度につきましては、本年五月に、患者団体の方にも御参画をいただいて、専門委員会を設置をいたしました。これまで計五回開催をし御議論いただいているほか、社会保障審議会におきましても二回御議論をいただいたところであります。患者団体の皆さんや保険者の方、あるいは医療関係者、様々な方から複数回ヒアリングを行うなど、丁寧に検討を進めさせていただいているところであります。 これまでの議論の中におきましては、今委員から御指摘のありました、月をまたぐ問題であったり、あるいは保険者が変わる、そうした多数回該当の課題であったり、実務的な課題も実はたくさん御指摘をいただいておりますので、そうした現行制度の課題への対応も含めて、高額療養費制度の在り方につきましてはしっかり検討することが必要だと考えております。 いずれにいたしましても、患者の皆さんの経済的な負担が過度なものとならないよう配慮しつつ、一方で、増大する高額療養費を能力に応じてどのように分かち合うかという観点から、引き続き丁寧な検討を進めさせていただきたいと考えています。
○酒井委員 従来からの課題についても検討をするということをおっしゃっていただき、安心をしました。 一方で、この冬までに検討というのが、やはり私も、検討会、専門委員会の資料などを拝見していますけれども、具体策が出てきていない中で、国会で審議するにも大変課題があるというふうに思います。患者団体も参画する委員会を立ち上げてほしいという御要望は採用していただきまして感謝をしておりますけれども、そして、年収や疾病の異なる様々な患者のケースなども想定をして検討していただいています。 昨年の拙速な議論とは異なるというふうに思って評価をしておりますけれども、今後は、高齢者の外来特例の在り方などが議論に上がっておりますけれども、高齢者のケースにも様々な検討を加えて、医療費負担の議論を更に深める必要があると考えておりますが、その上で取りまとめを行っていくという認識でよろしいでしょうか。見解を伺います。
○上野国務大臣 現在、専門委員会におきましては、高額療養費制度を利用されている患者の方につきまして、年収であるとか、あるいは疾病別の様々なケースをお示しをいたしまして、具体的な事例をイメージしていただく中で御議論をいただいております。 これは引き続き、具体的な事例はどんどん追加をさせていただいて、更に議論を深めていただきたいというふうに考えておりますので、今お話のあった点も含めて、これから更に議論を深めさせていただきたいと思います。 その上で、取りまとめにつきましては、高額療養費制度のみならず、医療保険制度改革全体の中で全体感を持って議論し結論を得るべきだという御意見で一致をしておりますので、そうしたことを踏まえて対応を進めていければというふうに考えています。
○酒井委員 令和七年冬の取りまとめは本当に可能なんだろうかという疑問が湧いてきます。やはり、審議会、専門委員会の資料を拝見をしておりますけれども、まだまだ論点はたくさんあるというふうに思うんですね。かつ、私たち国会にも説明をしていただいて、しっかり議論したいと思いますけれども、どのように、取りまとめ案をいつ出すのかというところは決まっているんでしょうか。
○上野国務大臣 高額療養費に関しましては、繰り返しになりますが、医療保険制度改革全体の中で議論を進めているところでありまして、現在のところ、年末の取りまとめに向けて議論を進めさせていただいておりますが、ただ、現時点で具体的な結論の時期というのは具体的には決めておりませんので、あくまで丁寧に議論を進め、方針を決定していきたいと考えています。
○酒井委員 冬の取りまとめと一旦置いたものの、それに限らず検討するということでよろしいですか。
○上野国務大臣 前提として、年末の取りまとめということを前提に議論を進めさせていただいておりますが、ただ、現時点で、具体的にいつということはなかなか申し上げられる状況にはないということでございます。
○酒井委員 昨年の取りまとめの際、審議会においては、最終的にこの夏から三段階で値上げするという案が示されたときのことです、のときは、実は審議項目ではなくて報告事項として出されたことが問題だというふうに私たちは指摘をしてきました。同じことが今回の専門委員会や審議会でも起こらないかは懸念をしておりますので、しっかり、厚労省としての案を出した後に、きちんと専門委員会、そして国会でも意見を聞くということをお約束をしていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
○上野国務大臣 昨年、本当に、国会での議論も含めて様々な問題がありました。それにつきましては、私どもとしてもやはりしっかり反省をして今回の検討を進めさせていただいているところでございます。 これからどういった手法で最終的な取りまとめをするか、そこもこれから詰めていきたいというふうに考えておりますが、いずれにいたしましても、予算等を通じて国会でも審議をしていただくことになろうかというふうに思っておりますし、議員連盟等も超党派で結成をされているというふうにお伺いをしておりますので、様々な場面におきまして御議論をいただければというふうに考えています。
○酒井委員 やはり、当事者の話をきちんと聞いていただくことと、取りまとめ案を出した後もきちんと審議をしていただくこと、そして、私も加入をしておりますが、議員連盟からも提言など出させていただくかと思いますので、そちらも反映をしていただきたいというふうに思います。少なくとも、この冬、この年末までにというところは無理があるのではないかというふうに私は感じておりますので、みんなが納得するように考えをまとめていきたいというふうに思います。引き続きよろしくお願いいたします。 そして、最後に、攻めの予防医療について伺います。 高市総理の所信にある攻めの予防医療について、大臣は、攻めの予防医療というものはどのようなものとお考えでしょうか。是非、独自の視点や思いも述べていただきたいと思います。
○上野国務大臣 攻めの予防医療につきましては、高市総理の所信にもございましたが、まずは健康寿命の延伸、これが大事だと考えております。その上で、皆が元気に活躍をして、社会保障の担い手にもなっていただけるように取り組むことが大事だと考えています。 今後、様々な方策について取りまとめをしていきたいというふうに思いますが、少し例示をさせていただければ、まずはがん検診でございます。 がん検診につきましては、第四期のがん対策推進基本計画において、令和十年までに達成すべき目標を定めて、個別勧奨を行ってきているところでありますが、特に、大腸がんであったり、あるいは子宮頸がん、これは、自治体検診の後の精密検査の受診率がほかのがん種に比べて低い状況でありますので、精密検査を確実に受けていただくということが大事だと考えております。そのためには、分かりやすい説明資材の開発導入であったり、あるいは、職域の精密検査の受診状況については十分把握をしていませんので、そうしたことも把握をして、受診勧奨などの徹底をしていきたいと考えています。 また、歯科健診につきましては、歯と口腔の健康を保つことは、口腔内への影響だけではなくて、全身の健康にもつながるものと認識をしておりますので、国民の皆様が生涯を通じて定期的に歯科健診等を受けることができる環境を整えることが重要だと考えております。 こうしたことは二つの例でありますけれども、そうしたことを通じて、先ほど申しました健康寿命の延伸なり社会保障の担い手確保にしっかり取り組むということが攻めの予防医療の重要な点だと考えています。
○酒井委員 ありがとうございます。 私は、何で攻めとつけたのかなというところが気になるんですね。今おっしゃっていただいたことは従来からある課題であり、着実に進めようとされてきたことだと思うんですね。そこで、ただ何が足りないか、そして何が攻めなのかというところがちょっと伝わってこなかったんですけれども、大臣の思いというものはありますでしょうか。
○上野国務大臣 従来からそうした観点で健康、予防というのに力を入れてきたというふうに認識をしておりますが、それを高市内閣においては更に加速をさせて取組を進める、そういった思いを込めて、攻めというような言葉を使っているというふうに私は認識をしています。
○酒井委員 そうですね。スピード感を上げていくということというふうに受け止めました。 私自身も、看護師ということもあり、元の、区議会で議員をしておりましたから、特に、自治体からの勧奨とか、再検査となった場合の精密検査の結果も把握することであったり、あとは、ちょっと背中を押すという勧奨資材の工夫であったり、本当に様々なことを取り組んでまいりました。自治体とのセットでの活動にもなりますけれども、やはり予算をつけるというところも大事ですし、がん検診の受診率というのはまだまだ低い状況もありますので、しっかり私も後押しをしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 質問を終わります。
○大串委員長 次に、山井和則君。
○山井委員 二十五分間、質問をさせていただきます。八問質問する予定ですので、誠に失礼ながら、質問通告も完全にしておりますので、上野大臣には端的にお答えをいただければと思います。 今日の私の質問のテーマは、やはり崩壊の危機に瀕する介護、障害者福祉、医療現場を救うためということで、そういう意味では、この厚生労働委員会におられる超党派の議員の皆さんで思いは一緒であると思います。上野大臣、大串委員長、また、医療費抑制ということをおっしゃっておられる維新の会も、梅村先生、伊東先生始め医師の方々で、本当に思いは一緒だと思いますので、しっかりと介護、障害者福祉、医療現場を守るために質問をしたいと思っております。 まず冒頭、一点、生活保護のエアコンについて質問をさせていただきたいと思います。 年間二千人、熱中症で亡くなっておられます。その多くが高齢者で、こちらにございますように、配付資料にありますように、厚生労働省は、熱中症対策で、亡くならないようにエアコンを使ってくださいということを周知しているわけですね。ところが、残念ながら、生活保護の中ではお金がなくて、新規の人は生活保護の方もエアコンを一〇〇%買えます、ところが、今既におられる受給者の方はエアコンが買えない方が多いんですね。 これに対して、今日の資料にありますように、厚生労働省は社協の生活福祉資金貸付けで借りてくださいと言うんですけれども、数万円のやつを借りて、定期的に返還することは事実上無理ですよね、最低限のお金しかそもそも保障していないわけですから。 そこで、地元の方々からも私は要望をいただいているんですけれども、質問通告に従ってお伺いしますが、生活保護で、クーラーがなくて亡くなっている方もおられると思うんですね。調査すべきではないですか。二〇二四年夏には東京都で二百九十一人が亡くなり、そのうち六十四人がクーラー設置なしでした。この六十四人のうち生活保護受給者が何人いるか、調査すべきではないですか。 このままでは、来年夏に、生活保護受給者でクーラーがなく、熱中症の方が亡くなるのは確実です。クーラー設置と利用は、憲法二十五条の全ての国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有するという生存権に含まれるのか含まれないのか、お答えください。 また、最近の殺人的な猛暑に鑑み、今までと状況が変わり、厚生労働省がクーラー設置と利用を命を守るために強く求められている現状においては、生活保護で新規でない方にもクーラーの設置に対して保護費を出すべきではないでしょうか。お答えください。
○上野国務大臣 御指摘の東京都の数値でございますが、東京都監察医務院の調査結果であると承知をしております。 厚労省で所管する調査について申し上げますと、人口動態統計では熱中症による死亡者数は把握をしておりますが、死亡届等に基づき調査を行っているため、生活保護受給者であるかどうかの把握はできておりません。 また、被保護者調査におきましては、死亡により保護廃止世帯となった世帯数は把握をしておりますが、廃止理由が死亡である場合の死因については正確な把握が実務上難しいことから、御指摘のような調査の実施については難しい課題があるというふうに考えております。 また、生活保護制度におきましては、エアコンを含め日常生活に必要な生活用品は保護費のやりくりによって計画的に購入していただくこととしております。また、保護費のやりくりによってエアコンの購入が困難な場合には、生活福祉資金貸付けを活用して購入していただくことも可能としているところであります。 その上で、生活保護の開始時にエアコンの持ち合わせがない場合等において、真にやむを得ないと保護の実施機関が認めた場合には、最低生活保障として、一定の基準の範囲内でエアコンの購入費用を支給することを可能としております。 いずれにいたしましても、熱中症による死亡を防ぐため、エアコン購入に向けた支援を行っていくことは重要だと考えておりますので、厚生労働省としては、引き続き、自治体に対し生活保護受給者に対するエアコン購入に向けた助言を依頼するなど、エアコンの設置に向けた支援を推進してまいりたいと考えています。
○山井委員 是非頑張っていただきたいんですけれども。 繰り返し言いますけれども、厚生労働省は、熱中症でエアコンがなかったら死にますよ、買ってください、利用してくださいと一方では言っているわけですよね。ところが、現状では多くの生活保護の人はエアコンを持っていないわけですよ。やりくりして買ってくださいといったって、数万円、買えないんですよ、事実上。ここは是非、上野大臣に政治決断をしていただければと思います。 次の質問に移ります。 医療ですね。これも質問通告に基づいて質問させていただきますが、医療従事者においても非常に物価高で厳しい状況になっております。 今日の配付資料、るる入れましたけれども、例えば配付資料の五ページも見ていただきますと、一般の全産業平均、今五%ぐらい賃上げになっていますけれども、医療現場は一%ぐらいなんです。 そういう意味では、この処遇改善について、補正予算で、まず病院と診療所に一般産業の五%を上回る賃上げができるような十分な補助金を支給すべきではないか。例えば、診療所なら百万円以上、病院なら二千万円以上を支給すべきではないか。大臣、いかがでしょうか。
○上野国務大臣 御指摘のとおり大変厳しい状況がございますので、政府としては、報酬改定の時期を待たず、経営の改善や職員の方々の処遇改善につながる補助金を措置をして、効果を前倒しすることとしております。 現在、経済対策の策定また補正予算の編成過程でございます。施策の具体化に取り組んでいるところでありまして、その水準等につきましては現段階で確定的なことは申し上げられませんが、医療機関が国民の皆さんにとって必要なサービスをこれからも提供できるように力を尽くしていきたいと考えています。
○山井委員 全産業平均は五%賃上げしているわけですよ。ここにいらっしゃる皆さんも同意してくださると思いますがね。それが上がらなかったら、医療崩壊して、仁木先生もお医者さんであられますけれども、国民の命が奪われるわけですから、そこは是非大幅な増額の補助金をつけていただきたいと思います。 また、それに関連して、病院も深刻、診療所も深刻でありまして、ここの配付資料にもございますように、赤字が非常に増えているということが書かれております。 そこで、質問通告のとおりに質問したいんですけれども、やはり私もショックを受けておりますのは、私の地元でも、病院も赤字なんですけれども、知り合いの開業医の方々が続々と廃業されていっているんですね、後継者の方のこともあるんですけれども。それで、結局、地域医療が崩壊すると、結果的にはその方々が直接病院に行かざるを得ないようになるわけですし、そういう意味では、診療所はもうかっている認識というのは、私は、そういう認識で今後の補助金や診療報酬改定をやると大変なことになってしまうのではないかと思います。 ついては、病院とはまた違った診療所ならではの厳しい現状と診療所への支援の必要性を厚生労働省はどう考えておられますか。
○上野国務大臣 診療所も含め、医療機関は物価高騰等の厳しい状況に直面しているというふうに認識をしております。 医療機関の支援につきましては、先日の衆議院予算委員会におきましても、総理が、病院、診療所を含めて対象だというふうに明確に述べておられるところであります。私の地元におきましても、委員と同様に、後継者がいない、事業承継ができないということで廃業される例が散見をされますので、今後の地域医療について大変懸念をしているところであります。診療所は、病院とともに地域の医療提供体制を面で支える重要な役割を果たしていただいている、そのことにも十分留意して対策を進めることが必要だと考えています。 なお、具体的な水準等につきましては、先ほどと繰り返しになりますが、現在、補正予算等の編成過程でございますので、具体的な点につきましてはコメントは差し控えたいと思いますが、しっかりと対応できるように尽力をしていきたいと考えています。
○山井委員 私も、元々と言ったら悪いですけれども、病院は大変だ、診療所は何とかもっているのかと思っていたんですけれども、先日、私の尊敬する、信頼する医師の方に話を聞いたら、何とそのクリニックがやはり財政的に厳しくて廃業すると聞きまして、私もショックを受けたわけですよ。それは恐らく地域の方は大変困られると思うんですね。 ところが、残念ながら、今日の配付資料に入れましたけれども、四ページ、これは財政審の記事ですね。病院〇・一%、診療所六・四%、経常利益率に格差、診療報酬にめり張りをということで、財政審では、診療所への報酬の適正化が不可欠と。そして、記者会見では、診療所は経営余力があり、そこでめり張りをつけて改革をしていく必要があると。あたかも、病院は増やすけれども診療所は診療報酬などでカットすると言わんばかりの方針が財政審で議論されていくわけです。 今日のこの配付資料にもありますように、診療所も昨年は四割ぐらいが赤字で、今年は五割ぐらいになるだろうと言われておりまして、また、今日のこの三ページ下のやつでは、近い将来廃業を検討しているというのが一四%もあるわけなんですね。 それで、あえて読み上げますと、こういうふうな状況に関しまして、こちら、五ページにありますように、診療所の四割は赤字、そして、財政審の報酬議論に反論、日医会長、診療所の四、五割は赤字ということで、松本会長は、財政的な観点のみから個別の診療報酬を議論することは看過できない、医療、介護の提供体制が維持できなくなるという危機感が感じられないと批判をされているわけであります。 そこで、改めてお伺いしたいんですけれども、こういう財政審の方針が提示されていますのでね。やはり、病院のみならず、診療所も赤字、経営難や廃業が相次いでおります。財政審は今、病院がピンチだが診療所はもうかっているみたいな論調でありますが、後継者が見つからない診療所の廃業も増え、地域医療もピンチです。病院だけではなく、診療所も十分に診療報酬を上げるべきではないか。いかがでしょうか。
○上野国務大臣 先ほど、繰り返しになりますが、御指摘のあった診療所を含め、医療機関につきましては、物価や賃金の上昇等の厳しい状況に直面をしていると認識をしております。 このため、診療報酬の改定を待たずに、スピード感を持って補正予算等でしっかり対応していきたいと考えておりますが、その上で、診療報酬の改定につきましても、物価、賃金を含めた社会経済の変化、あるいは医療機関の経営状況や医療保険制度の持続可能性の観点など、総合的に勘案して診療報酬の改定率が決まるものでありますので、診療所が地域医療を支える観点から重要な役割を果たしていることを含め、医療機関が置かれている状況を丁寧に見ながら、必要な医療を提供する役割が今後も果たされるように、しっかり取り組ませていただきたいと考えています。
○山井委員 繰り返し言いますが、病院も危機的な状況なんですね。しかし、逆に言えば、小さな診療所は診療所で、二年間も赤字になったら銀行も融資してくれないとか、何というか、一言で言うと潰れやすいというか、そういう状況があるので、そこは病院も診療所もしっかり支援していただきたいと思います。 介護の話に移りますが、私も議員になる前は高齢者福祉の研究者で、介護保険とか認知症のグループホームの本を十冊ぐらい書いて、大学でも高齢者福祉を教えておりましたし、スウェーデンにも二年間、高齢者福祉の研究に留学をしておりました。 そういう中で、これもまた財政審の中で議論になっているんですけれども、自治体移行を検討、要介護一、二を介護保険から外すということで、サービス低下、健康悪化のおそれということで大問題になっているんです。 実は、私の両親も要支援や要介護で、今大変苦労して、二人暮らしなんですけれども、ケアマネさん、ホームヘルパーさん、デイサービスのおかげで何とか、九十一歳と九十五歳ですから、二人暮らしで生きているわけですよ。言っちゃ悪いけれども、私も同居して介護するのは無理です、申し訳ありませんけれども。ということは、ケアマネさん、デイサービス、そしてホームヘルパーさんというのは命綱なんです。 私も毎日実家に電話していますけれども、今日こけたんじゃないか、倒れたんじゃないか、骨折したんじゃないか、これは私も本当に切に感じていまして、要介護一、二だから、軽いからいいというものじゃなくて、ここでサービスがカットされたりしたら、下手したら家庭崩壊になりかねないんですよ、はっきり言いまして。うちの姉も一緒に介護していますが、やはり大変なんですよ、私の姉もそれなりの年ですからね、言っちゃ悪いけれども。九十歳が両親ということは、介護している方も高齢になってきているわけです。これ以上は言いませんけれども。 ついては、やはりこの要介護一、二の、介護保険から外して地域支援事業への移行、これは今までから私たち大反対しておりますので、是非やめていただきたいと思います。いかがですか。
○上野国務大臣 要介護一、二の方々への生活援助サービス等に関する給付の在り方につきましては、いわゆる改革工程におきまして、第十期介護保険事業計画期間の開始であります二〇二七年度までの間に検討を行い、結論を出すこととされており、これを踏まえて、現在、介護保険部会で議論を行っているところであります。 引き続き、総合事業の充実に努めるとともに、やはり、介護保険の運営主体である市町村の意向、あるいは利用者への影響、こうしたものを十分考慮しつつ議論を進めることが必要だと考えておりますので、関係者の御意見を十分踏まえながら丁寧に検討を進めてまいります。
○山井委員 それに関連して、介護保険の一割負担を二割負担にするということも議論しておりまして、これも私は、少なくとも、未来永劫とは言いませんが、この物価高、生活が苦しい中での引上げには反対なんです。 これは私もこだわりがありまして、私もスウェーデンの大学院で社会保障の論文を英語で書かせてもらいましたけれども、そのときの論文はどういう論文かというと、結局、介護を充実させないと、日本では、多くの高齢者が入院をして、結果的には重症化して、医療費に跳ね返って、社会的コストは、介護をカットしたら負担が増える、そういう論文を私はスウェーデンの大学院で書かせていただきました。もう三十年ぐらい前ですけれども。 つまり、介護を削ったら、利用を抑制させたら国の予算が抑制できるなんて、大間違いなんですよ。介護を抑制したら、家族が介護して、介護離職して、経済活力が下がる。介護サービスをカットしたら骨折して入院する、結局は病院に。ストレートに言います、私、イギリスでもスウェーデンでも研究をしましたからね。向こうは簡単に入院はできないんです。ところが、日本は、いい意味でですよ、フリーアクセスですから、重症化した人は簡単に病院に入るんですよ。それが、国際的にも、そういう予防や介護が弱いというのが日本の弱点で、医療に負荷を与え過ぎているとなっているわけですよ。 そういう意味では、やはり安易に二割負担の引上げをやるべきじゃないと思いますが、いかがですか。
○上野国務大臣 高齢化が進展する中で、介護保険制度の持続可能性を維持するためには、サービスの質、これを確保するとともに、高齢者にも能力に応じて負担をいただくなど、給付と負担のバランスを図ることが重要だと認識をしています。 本年六月に閣議決定をされました骨太の方針におきましても、現役世代の負担を軽減しつつ、年齢に関わりなく、能力に応じて負担し、個性を生かして支え合う全世代型社会保障の構築が不可欠である、介護保険制度について、給付と負担の見直しに関する課題について、二〇二五年末までに結論が得られるよう検討するとされているところであります。 御指摘の介護保険の二割負担基準の見直しにつきましては、こうしたことも踏まえまして、九月そして十月の介護保険部会において議論を行ってまいりました。その中では、負担能力のある方に一定の負担を求めることも重要だという御意見もありましたが、一方で、必要なサービスの利用抑制とならないようにすべきだといった御意見もあるなど、様々な御意見をいただいているところであります。 高齢者の皆さんの生活実態等を十分考慮し、必要なサービスが提供されるよう、引き続き、利用者への影響なども踏まえた上で、様々な御意見をしっかりと聞いて、丁寧に検討を進めさせていただきたいと考えています。
○山井委員 私の祖母も長年の寝たきりの末に亡くなって、この高齢者福祉は私のライフワークでもあります。 ここの十一ページにありますように、医療費三割負担とか、今、酒井議員も質問されたように、高額療養費の七十歳以上の負担増とか、OTC類似薬の保険適用を外して高齢者の負担が増えるとか、全て大反対とは言いませんよ、やはり程度問題ですけれどもね。こういうのを全部やっていったら、一言で言うと、もう高齢者は死んでくださいというような政権かというふうに誤解されますよ。 やはり、高齢者の方々が、戦争も経て、日本社会をつくってくださったんですよ。その方々が人生の最後に、お金がかかるから、医療をカットしますよ、介護をカットしますよ、自己負担を増やしますよ、早く亡くなってくださった方が国の財政が助かりますよなんて、そんな国家は先進国と言えないんです。 続いては、介護についてですけれども、今日の配付資料にもありますように、クラフトユニオンさんの調査などから、やはり今ヘルパー不足が深刻だ、そして処遇改善をしてほしいという深刻な声が現場からも来ております。全産業に比べて八万程度低いわけですね。ところが、一般企業は五%ぐらい賃上げしていますが、介護現場は二%ぐらいであって、ただでさえ八万円と言われている差がどんどん開いているんですよ。これを狭めないと駄目なんです。当たり前の話ですよね。 そういう意味では、補正予算で、この一般産業と福祉現場の格差を縮小させるため、介護、障害福祉職員の賃金が五%以上処遇改善できるような非常に多額の補助金を補正予算に出すべきではないでしょうか。介護、障害者福祉に関して、いかがですか。
○上野国務大臣 介護、障害福祉の現場は依然として人手不足が厳しい状況でありまして、処遇改善のための支援は急を要すると考えています。このため、骨太の方針も踏まえ、経営の安定や現場で働く幅広い職種の方々の賃上げに確実につなげるよう対策を進めることが重要だと考えております。 現在、繰り返しになって恐縮ではございますが、経済対策、補正予算の過程でございますので、具体的な水準等については申し上げることはできませんが、しっかりとした対策が講じられるよう、私としても力を尽くしていきたいと考えています。
○山井委員 これはちょっと自民党さんにも苦言を言いたいですけれども、維新さん、国民民主党さん、私たち、野党共同で介護、障害者福祉の処遇改善の議員立法を出しているんですよ。言いたくはないけれども、自民党さんはずっと審議拒否して、また、あさってから審議が始まる医療法でも、まあ、それを受けて維新さんと自民党さんが介護職員の処遇改善を入れてくださったことは私は感謝しますし評価するけれども、その結果、遅れたんですよ、この介護処遇、障害福祉処遇が。今回補正予算に入れても、お金が流れるのは来年三月でしょう。 私は予算委員会の筆頭理事を井上先生と一緒にやっていましたけれども、そこで、修正案で今年四月から賃上げしろと言っていたわけですよ。ところが、今補助金を入れても来年四月になるわけですよ。この一年の遅れというのは大きいんです。言いたくはないけれども、このことだけは苦言をしたいと思います。 ついては、それを挽回ぐらい、大幅に来年四月の介護報酬そして障害福祉報酬の引上げをやっていただきたい。ちょっとくどいことを言いますが、野党が議員立法を出したのに、政府・与党が対応しなかったせいで出遅れてしまっていて、この間、廃業になった人や、もうちょっと賃金が高いところといって障害福祉現場や介護現場から多くの有能な方が、ケアマネさんも含めて、もう流れていっているんですよ。非常にこれは出遅れてしまった、対策が遅れた。それの罪滅ぼしの意味でも、年末までに決まる来年四月からの介護報酬、障害福祉報酬の引上げについても、一般産業と福祉現場の賃金の差を縮小させる、八万円を縮小させる、少なくとも五%以上の賃上げを可能とする大幅な引上げを来年四月の報酬改定でやるべきではないですか。上野大臣、いかがですか。
○上野国務大臣 繰り返しになって恐縮でございますが、介護、障害福祉の現場につきましては、人手不足などで厳しい状況に直面をしていると認識をしておりますので、対策は急を要すると考えております。 介護、障害福祉分野における処遇改善につきましては、まず経済対策の策定及び補正予算の編成過程において具体的な対策を講じていきたいと考えておりますが、その水準等につきましては現在申し上げることはできません。 また、報酬改定における対応につきましては、骨太の方針も踏まえ、経営の安定や現場で働く幅広い職種の方々の賃上げに確実につながるよう、的確な対応を行ってまいりたいと考えています。
○山井委員 最後に一問だけ質問させていただきますが、本当に私は謎なんですよね。今回、医療法の修正案の中にも介護や障害者福祉の処遇改善を入れてくださったことはすばらしいことだと評価しますけれども、ちょっと根に持つようですけれども、私も予算委員会の筆頭理事として、修正案で、今年四月から、危機的な状況だから介護、障害者福祉は賃上げしてくれという修正案まで出したんですよ。それを、申し訳ないけれども、与党と政府は反対して潰したんですよね。審議入りさえ拒否したんですよ。何でなんですか。補正予算で来年四月はやるけれども、何で今年の四月からは駄目だったのか。 そのことは一言ぐらい説明をいただかないと、やはり私も納得できないんですよ。いかがですか。この補正予算で来年の介護報酬引上げをやるのに、何で今年の四月にできなかったのか。一言お願いします。
○上野国務大臣 大変恐縮でございますが、議員立法につきましては国会で議論いただくことだと承知をしています。
○山井委員 いや、議員立法じゃなくても、何で報酬を、補正予算でもいいですよ、様々な予算でやらなかったんですかと聞いているんです。
○上野国務大臣 予算委員会等での御議論のことだと考えています。
○山井委員 今後よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○大串委員長 次に、宮川伸君。
○宮川委員 立憲民主党の宮川伸でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 私も、介護、障害福祉、そして医療の現場で今、人員不足、そして物価高で大変苦しい思いをしている、悲鳴が上がっているということで、引き続き同様の質問をさせていただきたいと思います。 今ちょっと、最後、山井委員の質問に対して、大変、簡潔なといいますか、私にとっては不十分な御回答だったと思うので、ちょっと引き続きその部分も質問をさせていただきたいと思います。 介護に少しフォーカスをして質問したいと思いますが、お配りした資料の一ページ目でありますけれども、まず介護士さんの人数でございます。二〇二六年には二百四十万人近い介護士さんが必要なところ、二十五万人近く足りないというのが現状だと思いますが、このグラフから見て分かるように、近年は介護士さんの数が増えていないという状況になっています。この大きな原因が賃金が低いということだというふうに認識をしておりますが、改めて、今回どのレベルまで介護士さんの賃金を上げるつもりなのか、大臣、お答えをいただけますでしょうか。
○上野国務大臣 処遇改善の目標の在り方につきましては、他産業との人材の引き合いの状況、職務内容、職責、人材に求められる資質、専門性などを踏まえた多角的な検討が必要だと考えています。 その上で、介護分野の職員の処遇改善につきましては、骨太の方針におきまして、他職種と遜色のない処遇改善等に取り組むとともに、これまでの処遇改善等の実態を把握、検証し、二〇二五年末までに結論が得られるよう検討するとされていることを踏まえ、現場で働く幅広い職種の方々の賃上げに確実につながるよう、予算編成過程において検討を進めていきたいと考えています。
○宮川委員 今、少し、骨太のお話で、他職種と遜色ないということをお話をいただきました。 私の資料の三枚目ですけれども、この資料で、全産業の平均と介護士さんの給与の差が八・三万円ということで、先ほどからの質疑の中でもこの八・三万円を縮めるべきではないかという議論がありますが、遜色ないということは、この八・三万円が少なくともこれ以上広がらないということを意味しているということでよろしいでしょうか。
○上野国務大臣 具体的な水準でどうだということを、直近はなかなか申し上げることができないというふうに考えておりますが、いずれにいたしましても、他産業と平均で格差があるということは事実でありますので、そうした状況を踏まえて、しっかりと賃上げをしていくことが大切だと考えています。
○宮川委員 この八・三万円というのをやはり意識していただきたいというふうに思いますが、その上で、私どもも、先ほどのように、もっと早く手を打つべきだということで、通常国会の中でも質問をしてきました。そのときに福岡厚生労働大臣が質疑でおっしゃられていたのが、昨年の補正予算が今年の夏に行き渡るので、それをしっかり見極めた上で更なる対策を考えていきたいということをよくおっしゃられていたんですが、もう今十一月の半ばも過ぎているということでありますが、補正予算で五万四千円の支給を行ってきたということですが、これによって介護士さんの給与がどのように変わったと考えていらっしゃるのか、全産業と同様に五・二五%以上上がったというふうに考えていらっしゃるのか、大臣、答弁をお願いいたします。
○上野国務大臣 委員と問題意識は共通をしていると思いますが、介護職員の処遇改善、これは喫緊の課題でありますので、我々としてもしっかり取り組んでいきたいと考えています。 御指摘の点でございますが、先般、速報版として取りまとめました令和七年度の処遇の状況に関する調査によりますと、介護分野でございますが、基本給等については前年比で二・五%の増加、賞与などを含めた平均給与額については前年比で二・〇%の増加であったものと承知をしています。 なお、調査時点が本年の七月でありますので、補正の影響がどの程度含まれているのか、含まれていないのかにつきましては、現在精査をさせていただいています。
○宮川委員 今多分御答弁いただいたのが、この二ページ目につけている資料なのではないかと思います。 それで、四ページ目の方に、これは民間団体が調べたものでありまして、八月二十九日から九月十八日の間の調査であります。この場合、棒グラフみたいなのが令和七年度でありますが、こちらも、介護関係は二・五八%の給与アップに対して、全産業は五・二五%アップというような形であります。ですから、恐らく相当な差が、五万四千円の補正予算を入れたとしても相当な差があるんじゃないかということが予想されます。 通常国会の審議の中では、参考人も含めて、この五万四千円の補正予算では全然足りない、これでは焼け石に水だから早く手を打ってほしいということをさんざん申し上げてきたのに、厚生労働省、福岡大臣の方は、いやいや、補正予算で、足りるとはおっしゃらなかったかもしれませんが、かなりの部分がやれるから待ってくれということを言っていましたが、今こう結果が出てきて、やはり全然足りていないというように私は思いますが、大臣、どのように思われますでしょうか。
○上野国務大臣 処遇改善は本当に喫緊の課題だと考えておりますので、先ほど来、本当に繰り返しになって恐縮ではございますが、経済対策また補正予算の中でしっかりとした対応ができるように現在調整をしています。
○宮川委員 総理もしっかりやると話をしているわけなので、この八・三万円の幅が広がらないように、私は縮めていくべきだと思いますが、しっかり今回やっていただきたいと思います。 その上で、経営の安定の方も含めてですけれども、物価高で介護事業所が大変苦しいという中で、いろいろな切り口があります。光熱費代、これも非常に苦しいということですが、今日はちょっと、私は一つ、時間の関係で、食材費を取り上げたいと思います。 この食材費も相当値段が上がっているということで、何とかしてほしいという要望をたくさんいただいているんですが、例えば一つの例で、お米が上がっているのはもう皆さん承知のことだと思いますが、ある事業所さんで聞いた話では、コシヒカリをずっと使っていたと。だけれども、余りにコシヒカリが高くなってしまったので、銘柄を安いものに変えた。だけれども、それでも値段が上がってきてしまったので、いつ作られたのか、どういう銘柄かも分からないブレンド米に変えた。だけれども、それでも上がってきてしまったので、今は、事業者に一番安いお米を出してくださいと言って入れているという話を聞きました。あるいは、シーズンを通して、そのシーズンに特徴のある食材を使いたいと思っているけれども、もうそういうものも使えないということで、本当にぎりぎりの中でやられているということで。 私は、食事というのは単に食べればいいということではなくて、食事は文化であり、食べることが楽しみだというように思いますが、もうそのラインを圧倒的に超えてしまっているんではないかというふうに思っています。 そういう中で、食材費に関しては、資料の六ページ目にありますけれども、基準費用額というのがあるわけでございますが、これが今、千四百四十五円というのが二〇二一年からずっと変わらないままだということであります。これだけ食費代が上がっているのにこれは上がっていないというのはおかしいと思うんですが、ここの部分、しっかりと上げるつもりは、大臣、ありませんでしょうか。
○上野国務大臣 委員御指摘のとおり、食材費、とりわけ米価の高騰が様々な施設に対して影響を与えているということは私も認識をしております。 現在、介護保険施設などにおける食費を含めた経営状況を把握するための介護事業者経営概況調査を進めてきており、取りまとめに向けた集計作業を行わせていただいておりますので、そうした調査結果を踏まえて的確な対応を進めていきたいと考えています。
○宮川委員 今、食材費の話ですけれども、エネルギー代等も含めて、物価高対策の補助金で、事業所の大きさにもよりますが、例えば百床ぐらいの特別養護老人ホームなどでは二百万から三百万ぐらいの補助が出ているみたいですが、全くそれでは足りないという声が聞こえていますので、先ほどの処遇改善も含めて、しっかりと設計を立てて補正予算を組んでいただきたいと思います。 じゃ、ちょっと次の質問に移りたいと思います。 医療DXに関してでございますけれども、医療の質や効率を上げていくために医療DXは喫緊の課題だというふうに私は思っています。そういう中で、これから医療法の改正の議論もありますけれども、重要な議論が始まるわけですが、例えばマイナ保険証であったり電子処方箋、電子カルテ、オンライン診療、こういったものが今打ち出されていて、私は、一定評価できる、しっかり進めていかなきゃいけない部分がたくさんあるというように思っています。 その一方で、問題意識として私が野党の立場から言わなければいけないと思っているのは、個人情報保護の問題であり、自己情報コントロール権の問題をしっかり質疑をする必要があると思っています。これが、本来ならば、医療DXの推進とともに個人情報保護の問題を車の両輪のように同じように進めていかなければならないんですが、私は、今の状況は個人情報保護や自己情報コントロール権に関しては極めて手薄な状況になっているということで、問題意識を持っています。 これはいろいろな切り口がありますけれども、サイバーアタック等も切り口がありますが、今日は時間の関係で、クラウドサービスのことについて取り上げたいというふうに思います。 クラウドサービスをいろいろなところで使う、あるいはこれから使おうとしていますが、例えばこの資料の七というのを御覧をいただくと、この中で、電子カルテ情報共有サービス、あるいはオンライン資格確認等システムというのが使われるわけでございます。 あるいは、その次のページの八ページ目を見ると、これはいろいろな医療情報をデータベースとしてまとめて基礎研究等に使っていくということでありますが、いろいろなデータベースがあるわけですね。例えば、NDBというデータベース、あるいは難病データベース、感染症データベース、こういったものがあります。あるいは、電子処方箋については電子処方箋システムというのもあるわけですが、じゃ、これらのクラウドサービスはどこの会社のものを使っていますでしょうか。お答えください。
○上野国務大臣 今言及がありました電子カルテ情報共有サービスなどを始めとする各種システム、サービスにつきましては、いずれもアマゾンウェブサービスジャパン合同会社のクラウドサービス、AWSを利用してシステム構築や運用を行っています。
○宮川委員 ほとんど全てのシステムがAWS、アマゾンウェブサービスのクラウドサービスを使っているということでありますが、私は、この外資系の一企業に我々国民の重要な情報が入るものを全て預けていることに関して大変危機感を持っていますが、大臣はその点についてどのようにお考えでしょうか。
○上野国務大臣 電子カルテ情報共有サービスなどのシステムについては、政府機関等のサイバーセキュリティ対策のための統一基準にのっとって構築をし運営を行っています。 この基準においては、政府が利用するクラウドサービスについては、国家サイバー統括室等が行う政府情報システムのためのセキュリティ評価制度、ISMAPに基づいて情報セキュリティー対策の評価を受けたサービスを選定することとされており、AWSはこのISMAPに基づく安全性の評価を受けているサービスであります。 このため、AWSを利用すること自体が直ちに問題になることはないと考えておりますが、引き続き、セキュリティーの問題等につきましては十分検討して、各システムについて適切に運用する必要があると考えています。
○宮川委員 今の問題ですけれども、医療情報というのは極めて貴重な個人情報だと思っています。今、学校等でも、連絡網に関しても、電話番号、住所、これがお友達に知れるのも個人情報というふうに言われるような状況の中で、医療情報というのは更に貴重な個人情報だということであります。 これから医療法の改正に伴って、三文書六情報、さらに、今までのマイナ保険証の情報を更にプラスをしていく、あるいはこれからもっと多くの情報が入ってくるかもしれないという中で、そのセキュリティーの問題、個人情報保護の問題がこのような状況では、大変私は問題があると思っています。 これはもう少し具体的に分かりやすく、幾つか切り口があるわけですが、話をしていった方がいいと思いますので、CLOUD法というものに関して取り上げたいと思います。 CLOUD法というのがアメリカで成立をしています。このアメリカで成立しているCLOUD法というのは、アメリカの捜査機関が裁判所の令状に基づき、サーバーに保存されたデータについて開示要求ができるという法律なわけです。ですから、アメリカからアマゾンウェブサービスに入っている情報を開示をしろということがあった場合、AWSはその情報を開示する可能性が高いわけであります。 このCLOUD法、こういうものがあるにもかかわらずAWSに全部預けているということに関して、大臣はどのように思われていますでしょうか。
○上野国務大臣 御指摘の米国CLOUD法につきましては、米国政府が、犯罪、テロの捜査という極めて限定された目的において、裁判所の令状等に基づく手続によりまして、米国企業のクラウドサービス事業者に対しクラウド上の情報について開示要請を行うことができる旨を定めたものであると承知をしています。したがいまして、米国政府がクラウドサービス内のデータに無制限にアクセスをできる、そういったことを認めるものではないと考えております。 その上で、仮に米国政府からAWSに対して開示要請がなされたとしても、AWSからデータ所有者にその旨の通知が行われることになっており、データ所有者に対しその通知があった場合には、データ所有者等とも協議の上、適切に対応してまいりたいと考えています。
○宮川委員 何かあった場合にしっかり通知が来るとか幾つかお話をされていましたが、また次の質疑の中で細かく、本当にそれがどうなっているのかということをお伺いをしていきたいと思います。 改めて申しますが、本当に、国民の非常に重要な医療情報を海外の外資系のクラウドサービスに全部委ねて、それがもしアメリカから請求があれば全部出さないといけないかもしれないというリスクがあるわけでございます。 最後のページに記事をおつけしました。ちょっと例を二枚、これはたくさんいろいろな記事があるんですね。だけれども、ちょっと今日は一つ、一番最後のページにつけたもの、十ページ目のものを御紹介をしたいと思います。 これは、J―LISの前理事長の吉本和彦氏がインタビューに答えているものです。見出しを見ると分かりますが、「政府クラウド 見直し急務 アマゾン一強 経済安保懸念」と書かれているわけであります。前理事長が話されています。 マークをちょっとつけておりますが、最も懸念しているのが、大切な情報を米国企業の提供するクラウドに上げることだ、国民の重要な情報資産を、外国政府の影響が完全に排除することのできない場所に置く、それをどう考えるかということだというふうに前理事長が話をされているわけです。 同じように、弁護士の方とかが同じような懸念を言っているわけでありますが、これに関して、じゃ、どういう解決方法があるかというのも今後質疑でお聞きをしていきたいと思いますけれども、その一つとして、行政協定というものがあります。基本的に多くの国は、外国のサーバーに頼らないで、独自の、自国のクラウド、自国のサーバーに重要な国民の情報は入れるというのが原則だと思いますけれども、その中で、行政協定ということを、アメリカと例えばイギリス、オーストラリアが結んで、何かあっても重要な情報をアメリカに出さなくてもいいというような約束をしているわけであります。 じゃ、これから医療DXも行われ、医療法の改正も行われ、今既にマイナ保険証、もう進んでいるわけでありますが、厚生労働省はこの行政協定についてはどのように今進めているんでしょうか。
○上野国務大臣 米国CLOUD法に基づく要請によってデータが流出する可能性は低いとは考えておりますが、そうしたこともあって、現時点で行政協定は結んでいません。 医療DXの情報基盤で利用しているクラウドサービスにおける行政協定については、関係省庁とも連携しながら、その締結の必要性について検討していきたいと思います。
○宮川委員 私、これは、かなり以前から担当の方にも、必要だということを、あるいは、雑誌とかでもいろいろ書かれているので、こういう雑誌にこう書かれていますよということも言っていますが、厚生労働省さんはもう既に外務省に依頼を出しているんでしょうか。外務省と、ちゃんとこの行政協定を結ぶようにということをやられているんでしょうか。
○上野国務大臣 現在、出しておりません。
○宮川委員 今の質疑で大臣もちょっとお分かりだと思いますが、もう一度申しますけれども、医療DXというのは私は本当に必要だと思います。これからの医療の効率を上げる、人手不足をカバーする、そのために医療DXをちゃんと進めていかなければいけませんけれども、それとともに、個人情報保護、自己情報コントロール権の確保をしていかなければなりません。最初に車の両輪と言っていましたけれども、片っ方の個人情報保護の方が極めて手薄になっているというのが、だって、外務省と話をするぐらいのことはできると思うんです。それすらやらずにおいて、どんどんどんどん国民の情報をアマゾンウェブサービスの、外資系の企業のところに載せていくということが行われていると思います。もっと個人情報保護、自己情報コントロール権に力を入れていくべきだと思いますが、大臣、この問題をどう思われますでしょうか。
○上野国務大臣 情報のセキュリティーについては極めて大事でありますので、委員の御指摘等も十分受け止めさせていただきたいというふうに思っています。
○宮川委員 サイバーアタックの問題等も多くあるので次の質疑で御質問したいと思いますが、時間になりましたので、今日はこれで終わりにいたします。 ありがとうございました。
○大串委員長 次に、東克哉君。
○東(克)委員 立憲民主党、広島三区の東克哉と申します。 本日は、質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。 私自身、理学療法士という職種でして、医療、介護、福祉の現場で仕事をしてまいりました。また、子供四人を育てる父親でして……(発言する者あり)ありがとうございます。子育て世代真っただ中という中でございます。妻とも子供を共働き、共育てという中でふだん仕事をしております。その経験を基に今日は幾つか質問させていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 本年四月から、育児・介護休業法が改正され、施行をされておりますが、この法改正で実施された施策の確認、そしてこの実施によってどのように育児と介護の両立を目指しているのか、改めてにはなりますが、厚生労働省の考えをお聞かせください。
○田中政府参考人 お答えをいたします。 育児・介護休業法、昨年、改正法が成立をいたしまして、本年の四月それから十月に段階的に施行をしております。 本年四月の施行の内容ですけれども、男性の育児休業取得率の公表義務の対象企業の拡大や、子供の看護等休暇の取得事由の拡大と対象年齢を小学校三年生まで引き上げるということ、それから、介護両立支援制度に関する相談窓口の設置や研修の実施などの雇用環境整備を事業主に義務づけるということなどを施行をしております。 また、本年の十月からは、三歳以上、小学校就学前の子を養育する労働者に対して、フレックスタイム制、時差出勤、テレワーク、短時間勤務などの柔軟な働き方を実現するための措置の中から事業主が二つ以上を選択して措置する仕組みを創設をし、また、事業主に対して、妊娠、出産の申出時や子供が三歳になる前に、労働者の仕事と育児の両立に関する個別の意見聴取、配慮の義務づけ、こういったようなことを施行をしております。 改正法の着実な履行確保などを通じまして、引き続き、共働き、共育ての推進に取り組んで、男女共に希望に応じて仕事と介護、育児を両立しやすい職場環境整備を図ってまいりたいと考えております。
○東(克)委員 ありがとうございます。 この法律自体は、義務と努力義務がしっかりと果たされること、そして、企業側の周知と労働者の意向、双方向で深まることが大変重要なんだろうというふうに理解をしております。ですので、企業として、やはり出産、育児、介護の状況によって、先ほど言われましたように、従業員が休みを取りやすい環境の整備をつくっていくことが当然大事だと思いますが、労働者側として、出産、育児、介護の状況に応じてこの制度を利用していくことの実現は本当に不可欠だというふうに感じております。 そうはいっても、始まって半年ぐらいですが、働く側は手を挙げて休みますと制度を活用しにくいことは現状あるだろうなということを私も想像できますし、実際その声も聞いております。労働者側にとって、この制度の利用を控えるようなことがないように、改正育児・介護休業法が実施されているこの制度の周知をどのようにされているのか、そして、必要に応じて労働者がこの制度を利用し、企業側は出産や育児、介護の仕事が両立できる環境整備、フォローアップが必要かと考えていますが、厚生労働省はどのようにそれを実施していくのか、お聞かせください。
○田中政府参考人 お答えいたします。 御指摘ありましたように、改正をしました育児・介護休業法の内容をしっかり企業の方にも理解をしていただき、それから、労働者がその制度を使うというようなことをためらったり、制度が使いにくいというようなことがないような、しっかりした対応をしていただくことが非常に重要だと思っております。そのために、事業主の方々に、今、円滑に改正法に対応していただけるようにということで、分かりやすいリーフレットの作成や専用サイトの活用なども含めて、様々な手段による周知に取り組んでおります。 また、中小企業でしっかり対応できるかということも重要でございますので、中小企業における仕事と育児、介護の両立支援の取組を後押しをするために、育児や介護で休業中の労働者の業務を代替する周囲の職員への手当を支給した場合などに対しての助成金ですとか、労務管理の専門家による無料の個別相談支援などを実施をしております。 引き続き、改正法の適切な履行確保に向けて、都道府県労働局等を通じた制度内容の周知や丁寧な助言、指導に努めるとともに、各種支援制度により事業主の積極的な取組を後押ししてまいりたいと考えております。
○東(克)委員 ありがとうございます。 本当に、共働き、共育て、これからキーワードになってくると思います。昨日レクを受けた厚労省の方も、後ろにおられる同世代の職員さん、積極的に取っていただいて、やはり厚生労働省がこのことを推進していただく姿勢を見せていただきたいなというふうにも思いますし、先ほど答弁いただいた中で、中小企業のこともありました。 特に、私は元々理学療法士ということもあり、ふだんおつき合いしているのは中小企業の介護、障害福祉事業者さんばかりです。先ほど来、先輩議員の方々も人材不足、処遇改善のことをたくさん言われておりましたが、介護や医療の現場において、障害福祉の現場において、著明な人手不足、この人手不足の中でこの制度を使うとなったときに、まず、医療、介護、福祉の現場で働く方々が出産や育児、介護などと両立ができる環境を整備するためには、例えばの一つになりますが、これは大きな問題だと思っております、人員基準、配置基準の問題です。 サービス管理責任者は大体一人しかいません。私のような専門職、理学療法士や看護師さんも、介護や障害福祉の分野では一人しかいません。その方々が休みたいとなったときには、一番初めにそのトップの管理者が思うことは、運営指導は大丈夫かななんですね。チェックが来たときには大丈夫なのかというときに、それが頭をやはりちらつきます。そして、専門職の方々もそのことを知っていますから、そのことをやはり柔軟に対応していく見直しの必要があると思いますので、このことについて厚生労働省の考え方をお聞かせください。お願いいたします。
○栗原大臣政務官 お答えいたします。 厚生労働省としても、医療や介護の現場における人材不足への対応は極めて重要だというふうな認識をしております。 医療分野におきましては、医療の現場において働く方々の勤務環境改善を推進するため、地域医療介護総合確保基金を通じまして、病院内保育所の運営に対する支援、勤務環境改善に取り組む医療機関に対して総合的、専門的な支援を行う医療勤務環境改善支援センターの運営に対する支援など、仕事と子育て、介護との両立支援の環境整備に取り組んでいるところでございます。 介護分野におきましては、職員が育児・介護休業法による短時間勤務制度を利用する場合に、常勤の従業者が勤務すべき時間数を満たすこととして認めるなど、介護運営基準上も仕事と育児や介護との両立が可能となる環境整備を進めているところであります。 また、介護人材確保に向けては、累次にわたる処遇改善の取組を始め、職員のキャリアアップのための研修受講支援、ICT等テクノロジーを活用した生産性向上の推進による現場の負担軽減、職場環境の改善、介護職の魅力向上、外国人介護人材の受入れ環境整備など、総合的に取り組んでいるところでございます。 今後に向けましては、医療現場の人員配置に関しては、例えば、診療報酬における施設基準の配置を柔軟化することにつきまして、現在、関係の審議会において議論が行われているところであります。介護分野におきましては、現場で働く方々の負担軽減につながるよう、例えばICT等のテクノロジーを活用した生産性向上を引き続き推進していくこととしております。 こうした取組を通じて、医療、介護現場におきましても働きやすい環境整備に取り組んでまいります。 以上です。
○東(克)委員 ありがとうございます。 先ほど答弁にも出てきました常勤換算、この人員基準、そして人員配置の基準は、実際お金がかからないことですから、恐らく厚生労働省の中でも通知ができることだけで済むと思いますので、その辺りでも今の人材不足そして人材確保も大変厳しい中で対応していただければなというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 次に、介護事業所の経営安定、人材不足のためのことについてもう少し、中山間地域に掘り下げてお伺いしていきたいと思います。 今月十一日の日経新聞の朝刊に「訪問介護に定額報酬制」という見出しの記事がありました。この記事の内容は、二〇二七年度にも過疎地の訪問介護事業者に月単位で定額報酬制を導入するという内容のものです。更に目を通していくと、訪問介護事業者は、東京商工リサーチによると、二〇二五年上半期の倒産は四十五件だった、前年同期から五件増え、介護保険制度が始まった二〇〇〇年度以降で最多となった、原因別で見ると、二〇二四年基本報酬の引下げや利用者の減少による売上不振が三十八件と八割以上を占めたとありました。 経営の不安定な過疎地の訪問事業者にとって、この定額報酬制の導入の検討というのは、私自身はよいニュースだというふうに率直に思っております。一方で、先ほどから何度も出ておりますが、この記事の後半部分、基本報酬の引下げの影響と利用者の減少が倒産の原因の八割というニュースは、やはり介護現場は深刻な状態に置かれるということを改めて認識しております。 この基本報酬の引下げが倒産につながっているのかという指摘ももちろんあるんですが、今現在で、介護保険部会で、地域の実情ですね、この話は中山間地域の話でしたが、大都市部においてどうなのかという話もあることを認識をしておりますが、地域の実情に応じた包括的な介護保険上の評価の仕組みを検討している中で、今後の取組、検討を踏まえて、厚生労働省の考えをお聞かせください。
○黒田政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘のとおり、高齢化、人口減少のスピード、地域によって様々でございます。このため、現在、第十期の介護保険事業計画に向けて制度の議論をしておりますが、その中では、全国を、中山間・人口減少地域、それから大都市部、その二つ以外の地域を一般市などと三分類いたしまして、地域の状況に応じたサービス提供体制を構築していくということをテーマに議論を進めております。 特に、中山間・人口減少地域につきましては、全体の人口が減少に転じ、特に高齢者人口も減少しているということでございます。そのため、介護サービスの需要が減少していく、足下でもそうですが、今後もその減少が続いていくということが見込まれておりますし、あわせて、担い手の不足についても対応しなきゃいけないということがございます。特に、訪問介護につきましては、そうした地域においての提供に際しては、移動に係る負担、それから季節による繁閑などもございまして、そうした課題も顕在化してきているというふうに考えております。 このため、次期制度改正に向けまして、社会保障審議会介護保険部会におきましては、こうした中山間・人口減少地域で柔軟にサービス基盤を維持、確保できるようにするための特例的な対応方策について現在議論しております。 具体的には、例えば訪問介護を念頭に、月単位の包括的な報酬の設定が可能となるような枠組みを設けるなど、幾つか様々な選択肢を確保できるよう議論を続けているところでございます。この点につきましては、新しい機軸だということになりますので、関係者の御意見を丁寧に伺いながら、制度化に向けて議論を続けてまいります。
○東(克)委員 ありがとうございます。 中山間地域、大都市部、そのほかの一般市ということで、本当に私の地元も全てがあるような状況のエリアになっていますので、柔軟に現場の声を聞いて対応していただきたいなというふうに思います。ありがとうございました。 また、昨年の十二月、我が党の森本真治参議院議員が予算委員会において、当時の石破総理と福岡厚労大臣に質問をしておりました。議事録を読みますと、介護現場での人手不足というものは、石破総理は、ただごとならざる尋常ならざる事態というふうな答弁をしております。 厚生労働省の資料で確認しますと、二〇二六年度には約二百四十万人の介護職員が必要で、不足数は約二十五万人、二〇四〇年度には約二百七十二万人の介護職員が必要で、不足数は約五十七万人とあります。直近の二〇二三年の数字でいうと二百十二万人ということになっていますから、更に必要数は増えるというふうに認識しております。 また、今週の月曜日、十七日の月曜日には、介護報酬の臨時改定の報道もなされています。これも期待するところではあるんですが、介護現場の厳しい人手の中、この介護現場で起きている人手不足の状況、石破総理が言われた、ただごとならざる尋常ならざる事態について、今の厚生労働大臣のお考えをお聞かせください。
○上野国務大臣 介護、障害福祉の現場は、御指摘のとおり、人手不足などで厳しい状況に直面をしております。介護事業者等への支援は急を要すると考えているところであります。 介護、障害福祉分野における、まず処遇の改善、これにつきましては、経済対策の策定及び補正予算の編成過程において施策の具体化に現在取り組んでいるところであります。 また、報酬改定における対応も重要でありますが、これは、骨太の方針を踏まえ、経営の安定や現場で働く幅広い職種の方々の賃上げに確実につなげるよう、的確な対応を今後行っていきたいと考えているところであります。
○東(克)委員 ありがとうございます。是非とも前向きに検討していただきますようにお願いいたします。 加えて、二〇二五年八月十日のシルバー産業新聞においては、財政当局の意見として、今後長期的に介護給付の増加が見込まれる中、公的保険一本足で全てに対応するのは持続可能性に照らし合わせても現実的ではない、介護保険外のサービスを柔軟に組み合わせた体制を構築していく必要があるというふうに書いてあります。このことが事業者にとっても収益の多様化や経営の安定、職員の給与への還元などにつながるというふうにも書いてあります。 私自身も、やはり現場で、もっとリハビリしたい、家に帰ってごみ出しをしてほしい、電球を替えてほしいという様々なニーズがあるんですが、聞いていますが、これは実際、保険内サービスで対応できることではなくて、逆に言うと、保険外サービスで対応すべきニーズがやはり現場にはたくさん転がっているということを認識しております。 八十五歳以上の六割の方々はやはり何かしらの支援が必要だということで、保険内サービスと保険外サービスを柔軟的に組み合わせることで何か対応できるんじゃないかというふうに考えております。 現在、経済産業省において保険外サービスの利用の振興に関して実証的に検証しているという理解はありますが、厚生労働省として、介護保険内サービス、介護保険外サービスの提供を含めて、どのような認識であるか、お聞かせください。
○黒田政府参考人 お答え申し上げます。 厚生労働省におきましては、介護保険サービスと保険外サービスを組み合わせて提供する場合の取扱いにつきまして、利用者に当該保険外サービスが介護保険サービスとは別事業であって、介護保険給付の対象とならないサービスであることを説明して理解を得ること、それから、保険外サービスの目的、運営方針、利用料等が介護保険サービスとは別に定められていること等について、いわば介護保険サービスと保険外サービスを組み合わせて提供する場合の取扱いを明確にするという趣旨で、そうした方針を通知でお示しをしております。 こうした取扱いの適切な運用を進めることが、その両者を組み合わせて利用する場合のハードルを下げることにもなる、明確化することにもなるということで、こうした周知に努めてまいりますし、経済産業省とも十分連携を取りながら進めてまいります。
○東(克)委員 ありがとうございます。 やはりこの介護保険外サービス、経産省も今進めておりますので、連携して進めていただきたいなというふうに思います。 最後になんですが、大臣の所信にもありましたように、原爆、原子爆弾被害者援護対策についてお伺いさせてください。 原子爆弾被害者対策についてなんですが、広島、長崎の原爆投下から八十年が経過いたしました。昨年は日本被団協がノーベル平和賞を受賞し、この三月には、核禁条約締約国会議に広島県から森本真治、三上えり両参議院議員がオブザーバー参加をし、日本の国会議員として初めて森本議員が発言するなど、立憲民主党としての取組は進めております。 そして、国で実施している補償等の施策を引き続きしっかりと被爆団体の意見を聞きながら誠実に実施していくことが重要だというふうに考えております。 その上で、原爆投下から八十年が経過した今、何より記憶の風化をさせない取組が重要だと考えております。例えば、広島市では、被爆体験伝承者養成事業を広島市単独で行っており、この記憶の風化の防止、記憶の継承に現在取り組んでおります。様々な原子爆弾被害者援護対策があり、また、被害者の高齢化が進んでいく中で、被爆団体の要望も踏まえた今後の厚生労働省の施策、お考えについてお伺いさせてください。
○大坪政府参考人 お答え申し上げます。 原子爆弾の投下から今年で八十年が経過をいたしまして、被爆者の方々の高齢化が進み、被爆者御本人が体験を語る機会が減少している中で、被爆の実相を次世代に引き継いでいくことは委員御指摘のとおり極めて重要な課題だと思っております。 このため、厚生労働省では毎年、被爆団体協議会からの要請を踏まえて、例えば被爆樹木や慰霊塔の保存に係る補助などの支援を行っております。 また、これに加えまして、先ほど委員から御紹介をいただきました広島市や長崎市において行われております被爆体験の伝承者養成、こうしたことについて、厚生労働省はこの被爆体験伝承者を国内外の各地に派遣する事業、これを実施してきたところでございます。 引き続き、広島市、長崎市、また被爆団体協議会の皆様ともよく連携をさせていただきながら、被爆の実相の継承に努めてまいりたいと考えております。
○東(克)委員 ありがとうございました。 様々な補償の在り方、不安の解消など、やはり国の施策を望む声がたくさんあるということをお伝えして、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○大串委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午前十一時五十四分休憩 ――――◇――――― 午後一時開議
○大串委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。市來伴子君。
○市來委員 立憲民主党、埼玉八区の市來伴子でございます。 厚労委員会においては初めての質問となりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 私からは、まず初めに、ケアマネジャーの更新研修について伺います。 さきの通常国会で、私も更新研修について質問いたしまして、時間的、費用面で負担となり、ケアマネの離職につながっているという質問をさせていただきました。廃止の方向で動くということは歓迎をしたいと思うんですが、できるだけ早く制度変更することが必要と思います。 年間でどの程度の方が更新研修を理由によって離職をされているか、私なりに計算してみました。検討会資料にあるアンケートでは、更新研修を理由とする離職率は平均で八・九%になります。それで、二三年度の受講者が約五万七千人ですから、単純計算ですけれども、これを計算しますと、約五千三百人のケアマネが離職しているという計算になるんですね。 例えば年間五千人の方が離職をしているということになれば、この制度変更、これから始めて、再来年の四月から始まりますとかいうことであれば、この期間にやはり離職者が続けて出てしまうわけでございまして、一刻も早く制度変更をしていただきたいと思います。 来年度予算を組む都道府県が迅速に制度変更に対応できるように、早急に全体像を示すべきだと思いますけれども、制度変更に向けたスケジュールを伺います。
○上野国務大臣 御指摘のとおり、大変重要な課題だと思っております。 ケアマネジャーの資格は更新制であり、更新期限までに研修を受講しない場合は直ちに資格を失うこととなっており、更新切れを機に退職する方もいらっしゃるところであります。ケアマネジャーの人材確保、定着を図る上では、研修受講者の負担の軽減に取り組んでいくことが重要です。 そのため、本年十月の社会保障審議会介護保険部会におきましては、定期的な研修受講は求めつつ、受講を要件とした資格の更新制を廃止し、研修受講の負担軽減のため、柔軟に受講できる環境を整備することにつきまして御議論をいただいたところであります。今後、そうした審議会での議論を踏まえまして、年末に意見を取りまとめ、その後、制度改正に向けて必要な検討を進めていきたいと考えています。 速やかに見直しをやる必要がある、それは私も十分認識をしておりますが、一方で、実施主体が都道府県ですので、十分な準備期間の確保という観点も大事だと考えております。実施の時期につきましては、関係者とも十分意見交換をして、議論をして、丁寧に検討していきたいと考えています。
○市來委員 是非よろしくお願いいたします。 更新研修が廃止された後の法定研修についてもお聞きします。 他の委員からもありましたけれども、費用について軽減策を講じていただきたいと思うんですね。更新研修の受講料が一人当たり八万円を超えている、そんな地域もあります。全額を自ら負担している受講者の割合は三四%。これは、事業者が仮に支払うにしても、やはり経営の観点からいっても負担となってしまう。 研修費用全体の軽減策が必要だと思いますけれども、大臣のお考えをお願いいたします。
○上野国務大臣 ケアマネジャーの皆さんの法定研修につきましては、これまでから、地域医療介護総合確保基金等を活用いたしまして、受講の経済的負担の軽減を図ってきたところでありまして、こうしたことはこれからも継続をしていきたいと考えています。 さらに、ケアマネジャーの資質の確保、向上を前提としつつ、経済負担を軽減をする観点からは、定期的な研修受講は求めつつも、受講を要件とした先ほど来お話のある更新制は廃止することや、時間数についても、定期的学習の必要性やケアマネジャーのニーズ等を踏まえ、可能な限り縮減をしていきたいと考えております。 また、研修教材等を国で一元的に作成をすることについても検討しているところでありまして、こうした各般の措置によりましてできるだけ研修受講の負担の軽減を図れるように、引き続き検討させていただきたいと考えています。
○市來委員 検討の中では、ケアマネジャーとして従事していない期間は研修を免除されることも想定されています。その際、復帰する際の再研修についても伺います。 今現在、離職したケアマネが復職する場合、再研修が定められておりまして、この再研修が限られた期間しか行われておりません。もう一度ケアマネで働きたいと思っても、研修のタイミングに合わせることができなければ復職できない、こういうことは人材確保策をむしろ狭めるものだと思いますので、いつでも再研修を受けられるという制度にしていただきたいですし、再研修の研修時間、費用面においても復職しやすい環境をつくっていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○上野国務大臣 現在、ケアマネジャーの業務に従事されていない、いわゆる潜在ケアマネジャーの方々が復職する際の研修、いわゆる再研修につきましては、これまでも、地域医療介護総合確保基金等を活用いたしまして、その経済的負担の軽減を図ってきたところであります。非常に大事な御指摘だと考えております。 その上で、我々としては、今後の更なる負担軽減に向けては、昨年十二月にまとめられました検討会の中間整理におきましても、オンライン、これを活用して受講できるなど、受講しやすい環境の整備ですとか、先ほども申しました研修教材等を国で一元的に作成をするとか、そうしたことが中間整理におきましては盛り込まれているところでありますので、こうしたことを十分踏まえながら、やはり円滑に職に戻ってもらうということが非常に大切でありますので、そうしたことに十分配慮した対策になるように取り組んでいきたいと思います。
○市來委員 是非ともよろしくお願いいたします。 それでは次に、医療的ケア者の十八歳の壁について伺ってまいりたいと思います。 先日、私の地元で、医療的ケア者の親の会の皆さんと懇談させていただきました。そこでは、本当に切実な、厳しいお声をたくさんいただきました。今の支援内容では、保護者は就労もできず、そして休養もできない、そんなお声をいただきました。 今のケアの支援策が十八歳未満を前提に設計されているものが多く、十八歳以降になると利用できなくなる、あるいは制度が限定されているという、これは私は十八歳の壁だと思います。 厚労省は、前回の介護報酬改定において、医療的ケア児の十八歳の壁対策として、生活介護事業所の利用時間を夕方まで延長する場合は報酬加算しますよというふうにしましたけれども、私は、この十八歳の壁は居場所だけではないと思います。 私はあえて、医療的ケア者の十八歳の壁と言います。といいますのも、二〇二二年から医療的ケア児の支援センターは各都道府県に設置されて、包括的な支援策が今行われていますけれども、十八歳以上の包括的な支援策、ここが欠けているのではないか、そういう問題意識があるわけです。ですので、あえて、医療的ケア者の十八歳の壁問題と言いたいと思います。 私は、移動支援や在宅支援など、生活全般を支えるパッケージ策として十八歳の壁問題を捉える、そういう政策をつくる必要があると思いますけれども、厚労省は、医療的ケア者の十八歳の壁にはどういったものがあると認識されているでしょうか。
○上野国務大臣 医療的ケア児あるいは医療的ケア者の皆さんにとって、切実な、厳しい環境があるということは十分認識をしております。 お尋ねのありました、いわゆる十八歳の壁でありますが、障害福祉サービスが午後三時台などに終了する場合には、それ以降の、夕方以降の時間、有意義に過ごすことが難しい、一例ではございますが、そうした御指摘があるということも承知をしております。 そのため、私どもといたしましても、令和六年度報酬改定におきまして、先ほど御指摘のありました生活介護の延長支援加算を拡充をするとともに、障害者の創作的活動の機会の場を提供することを目的といたしました日中一時支援、あるいは地域活動支援センターなどの事業を地域の実情に応じて実施をしてきたところであります。 また同時に、医療的ケア児の成人期への移行に対応した支援体制の整備、これを更に推進する必要があるというふうに考えておりますが、例えば、日中の支援を行う生活介護におきまして、介護職員を手厚く配置をしていただいた場合の加算の拡充であったり、医療的ケアが必要な方への入浴支援加算の創設であったり、そうしたことも取り組んできたところであります。 まだまだ課題が多いと思いますし、委員からも様々な御指摘があるわけでありますが、やはり、そうした様々な御意見、とりわけ当事者の皆さんの御意見、こうしたものを丁寧に伺いながら、医療的ケアが必要な方が安心して地域生活を送ることができるように、必要な支援をこれからも継続して努めていきたいというふうに思います。
○市來委員 私、この十八歳の壁の大きな問題点は、障害を持つお子さんが成人すると、保護者の負担が一気に増えてしまうということだと思います。 例えば、お子さんの通学支援、これは今、看護師さんが付き添うと費用は補助されますが、十八歳以上になると自己負担になってしまいます。そして、移動支援で同行するヘルパーさん、これは、たん吸引など一部の医療的ケアの行為は認められましたけれども、全て行えるわけではない。そうしますと、結局、保護者が同行せざるを得ないというお声を聞いております。 居宅介護のサービスでも一緒です。そもそも、地域に看護師がいない、そして、総合的にケアしてくれる医療機関もないというようなお声もいただいております。 こういった看護師の人材確保やヘルパーの医療的ケアの拡大も必要かもしれませんし、あるいは補助金ですとか、十八歳以上になっても医療的ケア者が安心して生活できる、そんなパッケージ政策を是非期待したいんですが、大臣のお考えをお願いいたします。
○上野国務大臣 医療的ケア児を始めとしたケアニーズの高い障害児が成人期に移行した後においても地域で安心して暮らしを送ることができるように支援をすることは、とりわけ重要だと認識をしています。 そのためには、御指摘のあった保護者の負担の課題であったり、あるいは人材確保の問題、そうした問題があるわけでございますが、そうしたことにもしっかり取り組ませていただきたいと考えております。 移動支援あるいは居宅介護などの訪問系サービスにおきましても、医療的ケアを必要とする重度障害者への対応に積極的に取り組む事業所のサービスを評価するとともに、特に、重度訪問介護では人工呼吸器による呼吸管理を行っているなど、特に重度の障害者への支援に対する加算を設け、評価をしてきているところであります。 今後とも、先ほど来重ねてになりますが、当事者の皆さんの御意見についても十分踏まえながら、丁寧に伺いながら、御指摘の医療的ケアに対応する人材の確保も含めまして、必要な方が安心して地域社会を送ることができるように、十分な支援に努めてまいりたいと考えています。
○市來委員 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。 先ほどの親の会の方から、こんなことを言われたんですね。数年前、六十代のお母さんが四十代の息子さんを自宅で殺傷してしまったという事件を聞いたときに、私の将来かもしれないと言われたことが衝撃的でした。今もそのお母さんの言葉が残っています。 今、保護者が在宅してレスパイト事業というものもありますけれども、これも十八歳までしか使えないんですよ。十八歳以上になると、やはり、看護師さんを呼ぶと自己負担になってしまう。 今、こ家庁の方に来ていただいていると思うんですが、この在宅レスパイトの事業、在宅でケア児を一時的に預かる事業、これは厚労省からこ家庁に移ったと思うんですが、十八歳以上も利用できるように拡充すると聞いていますが、その内容について伺います。
○源河政府参考人 お答えいたします。 こども家庭庁では、先ほど先生から言及のありました医療的ケア児支援センターを中心とした医療的ケア児等総合支援事業におきまして、医療的ケア児や重症心身障害児を一時的に預かる環境整備を促進し、御家族の負担軽減、一時的な休息の確保など、家族支援の充実に取り組んでいるところでございます。 令和八年度概算要求におきましては、医療的ケア児から医療的ケア者への切れ目ない支援を図るという観点から、この事業におきまして、十八歳を超え、適切な障害福祉サービス等の支援につながるまでの間は本事業の対象とすることを新たに盛り込んでおります。 また、一時預かりに係る補助基準額につきましても、一人当たり年額十八万円から七十八万円への拡充を盛り込んでおります。 十八歳を超える医療的ケア児に対する継続的な支援の充実は、こども家庭庁としても非常に重要な課題だと認識しておりまして、厚生労働省と連携して、今後とも取り組んでまいりたいと思います。
○市來委員 お願いいたします。 こ家庁も、適切な障害福祉サービスにつながるまではこのこ家庁の事業も使えるということになるようなんですが、そこの福祉サービスにつながった後はやはり自己負担が増えてしまうということですので、これは通告にはないんですが、大臣、やはりレスパイト、保護者の方に一時的に休んでいただく、そんな事業が十分でないと私は思いますので、是非こういった観点からも支援策を検討していただきたいと思いますが、よろしくお願いいたします。
○上野国務大臣 レスパイトの観点は非常に大事だと思っておりまして、やはりいろいろな政策について、切れ目のない対策を講じることが非常に大事でありますので、今、こども家庭庁さんの方でお話がありましたけれども、厚労省としても、しっかり連携して取り組ませていただきたいと考えています。
○市來委員 どうぞよろしくお願いいたします。 それでは、続きまして、診療報酬の引上げについて質問をいたします。先ほど山井委員も質問いたしましたけれども、私も同じ、診療所の問題について質問してみたいと思います。 厚労省が所管する医療法人の経営情報データベースを見ますと、病院のみならず、診療所の経営も悪化しています。平均利益率は、二〇二三年と二〇二四年度を比較しますと、診療所が九・三%から六・二%に減少、そして病院は一・二%からマイナス〇・二%に減少しています。病院と無床診療所では最頻値も差異がありませんで、前回の診療報酬改定を受けて、無床診療所では収入が落ち、物価高と賃上げによって減収となっています。 保険医協会の調査では、無床診療所について、二三年度と二四年度を比較して、約四百八万円の減収という数字が出ております。診療報酬の変更で打撃を受けた内科の診療所では、五百十二万円の減収になったというふうに報告をされております。 一方、財務省の資料では、診療所の利益率は高水準を維持しているという分析、そして、多くの診療所に経営余力が引き続き存在するという分析もあります。 大臣は、このような状況で、診療所の経営に余裕があるという認識をお持ちでしょうか。
○上野国務大臣 今、委員の方から、数字をお示しをいただいて御説明がありました。まさにおっしゃるとおりだと考えております。 経常利益率につきましても、当然、減少傾向にあるわけでありますし、御指摘のあったように、最頻値におきましては差異がないということでございますので、私どもといたしましては、診療所を含めて医療機関は、現在、物価や賃金の上昇などの厳しい状況に直面しているというふうに認識をしておりますので、こうした経営難が深刻化をする医療機関への支援というのは急を要するものだと考えており、今後とも、補正予算等でしっかりと対応していくことが必要だと考えています。
○市來委員 無床診療所も、診療報酬の引上げをしなければ閉院するところが激増しかねないのではないかと危惧をしております。平均では減収になっておりまして、赤字の機関も増加状況にあります。 高市総理は、十一月十三日に、病院と診療所の診療報酬を分けるという話ではないと答弁されております。地域の医療提供体制を弱体化させないためにも、病院も診療所も診療報酬を引き上げるべきだと考えますので、最後に大臣の見解を伺います。
○上野国務大臣 診療報酬の改定率につきましては、物価、賃金を含めた社会経済の変化、あるいは医療機関の経営状況、また医療保険制度の持続可能性の観点など、総合的に勘案して決まるものだと考えています。病院と診療所、それぞれ置かれた状況を丁寧に見ながら、必要な医療を提供する役割が今後とも果たされるように取り組んでいきたいと考えています。
○市來委員 終わります。
○大串委員長 次に、柴田勝之君。
○柴田委員 立憲民主党・無所属の柴田勝之です。 生活扶助基準引下げに関する最高裁判決への対応についてお伺いしたいと思います。 今年の六月二十七日、平成二十五年から行われた史上最大の生活扶助基準引下げ処分を違法とする最高裁判決が言い渡されました。 お配りした資料は原告の皆様による緊急声明ですけれども、一連の訴訟で千二十七人いた原告のうち、二割を超える二百三十三名以上が既に亡くなっているとのことです。生活保護世帯の八割は高齢者世帯と重度の障害、傷病世帯であり、一刻も早い救済が切実に求められているにもかかわらず、判決から五か月近くが経過した今も何の救済もなされておりません。早期の救済が図られるべきではないでしょうか。大臣のお考えをお伺いいたします。
○上野国務大臣 最高裁判決の趣旨及び内容を踏まえた今後の対応の在り方につきましては、社会保障審議会の生活保護基準部会の下に設置をいたしました専門委員会で御審議をいただき、昨日、報告書が取りまとめられたところであります。 厚生労働省といたしましては、専門委員会のこの報告書等を踏まえつつ、政府としての対応方針を速やかに決定をしてまいります。
○柴田委員 高市総理は、先日の予算委員会の質疑で、違法と判断されたことについては、深く反省し、おわびを申し上げますと述べられました。厚生労働大臣も先日の記者会見でおわびの言葉を述べられました。しかし、本来、謝罪は、違法な保護基準改定によって十数年の長きにわたって最低限度以下の生活を強いられてきた、原告らを含む生活保護利用者に対してなされるべきではないでしょうか。 資料の緊急声明にも、原告を含む生活保護利用世帯に対する直接の真摯な謝罪を改めて強く求めるとあります。厚生労働大臣は原告らに直接謝罪されますか。お伺いいたします。
○上野国務大臣 最高裁判決におきまして、デフレ調整に係る判断の過程及び手続に過誤、欠落があったと指摘され、違法と判断されたことにつきましては、生活保護行政を所管する厚生労働省として改めて深く反省をし、おわびを申し上げます。 その上で、まずは専門委員会の審議結果に基づく政府としての対応方針を速やかに決定することが重要と考えておりますので、これに注力をさせていただきたいと思います。
○柴田委員 原告らに直接おわびされますかというふうに今伺いました。それに対して、お答えはなかったんじゃないでしょうか。高市総理も上野大臣も既に公式におわびを述べられているわけですから、原告に直接謝罪するかどうか、あとはもう大臣が御判断できる問題ではないでしょうか。御決断いただけないでしょうか。 直接謝罪することに何か問題がありますか。あるいは、記者会見でおわびしたので、直接の謝罪は必要ないとのお考えなんでしょうか。お答えください。
○上野国務大臣 繰り返しになって恐縮ではございますが、専門委員会の審議結果に基づく政府としての対応方針を速やかに決定をしていきたいと考えておりまして、現在はこれに注力をしてまいりたいと思います。 御指摘の点に関しましては、今後検討していきたいと考えます。
○柴田委員 何で決断できないんですか。お答えください。さっき聞いたと思いますけれども、直接謝罪することに何か問題があるんでしょうか。あるいは、そういう必要がないとお考えなんでしょうか。 直接謝罪できない理由を、あるいは今判断できない理由をお答えください。
○上野国務大臣 いずれにいたしましても、政府としての対応方針につきましてはまだ決定をしておりませんので、そうしたことも踏まえて検討させていただきたいと考えています。
○柴田委員 それは私は大臣が御判断できる問題だと思うんですが、できるんですか、できないんですか。お答えください。
○上野国務大臣 大変恐縮ではございますが、政府全体としても決定してまいりたいと考えています。
○柴田委員 要するに、大臣は判断できないということですね。
○上野国務大臣 いずれにいたしましても、政府全体として検討をさせていただきたいと考えています。
○柴田委員 結局、大臣が今判断できないというお答えかなと思われるんですけれども、そこを明確にしてほしいのと、なぜ今判断できないんですか。我々としては、大臣が今御決断できることだと思っておりますので、今判断できないというのであれば、その理由をお答えください。
○上野国務大臣 繰り返しになって恐縮ではございますが、政府全体として検討をこれから進めていきたい、様々な観点から検討させていただきたいと考えます。
○柴田委員 政府全体として検討しなければ大臣として決められないという、その理由を教えていただければと思います。
○上野国務大臣 政府全体としてこの問題についての対応を今検討しているところでありますので、その中で御指摘の点についても検討する必要があると考えています。
○柴田委員 適切な時期に是非原告に直接謝罪していただきたいということを改めて強く申し上げて、次の質問に移らせていただきます。 昨日の新聞報道で、厚生労働省では、平成二十五年の引下げのうち、ゆがみ調整は原告を含む全ての利用者に対して再度行う、さらに、デフレ調整に代わる消費実態に基づいた方法での引下げも行うけれども、原告には特別に差額を給付するという案で与党などと調整しているという報道がありました。 しかし、資料にあるとおり、原告らからは、全ての生活保護利用世帯について改定前の基準との差額を全額補償するよう求められています。専門委員会の報告書案においても、後続訴訟の原告も含め、原告らに対しては改定前の水準を適用することも解決の一手法とされています。 さらに、原告ら以外の生活保護利用世帯についても同様に、改定前基準との差額保護費を全額支給するのが公平ですし、被害の救済に資するのではないでしょうか。大臣のお考えをお伺いいたします。
○上野国務大臣 今、朝日新聞の報道につきまして御質問いただいたかと思いますが、現時点で今後の対応方針は決まっていません。したがいまして、報道のような事実はございません。 最高裁判決の趣旨及び内容を踏まえた今後の対応の在り方につきましては、専門委員会で御審議をいただいて、昨日、報告書が取りまとめられたところであります。この専門委員会の報告書の中におきましては、各委員の間で様々な意見があり、複数の案が提示をされておりますが、その中にありましては、生活扶助基準と一般国民の生活水準との間の均衡を図る観点から再度改定することについては、生活保護法第八条第二項の規定に沿うとされているものと承知をしております。 いずれにいたしましても、専門委員会としての報告書が取りまとめられたところでありますので、政府としての対応方針を速やかに決定をしてまいりたいと考えています。
○柴田委員 是非、全額補償の方向で御検討をお願いしたいと思います。 専門委員会の報告書案には、原告以外の被保護者については、ゆがみ調整は不可欠であるという記載がございます。これは、生活保護法八条二項が、生活保護の基準について、要保護者の最低限度の生活の需要を満たすに十分なものであって、かつ、これを超えないものでなければならないとしていることを根拠にしていると思われますが、減額の場合に激変緩和措置が裁判所でも認められていることから考えれば、基準が最低限度を下回った場合の増額は厚生労働大臣の義務であるけれども、逆に、上回った場合に減額することは義務とまでは言えないと考えるべきだと私は思っております。 厚生労働省としては、基準が最低限度を上回った場合の減額は、下回った場合の増額と同じ程度の義務とお考えなんでしょうか。お答えください。
○鹿沼政府参考人 お答えいたします。 生活保護法八条一項に基づき、厚生労働大臣の定める基準につきましては、同条二項に規定されている、最低限度の生活の需要を満たすに十分なものであって、かつ、これを超えないものでなければならないとの要件を満たすものでならないというふうに解されております。 厚生労働省としては、一応、法にこのような定めがある以上、それに沿って対応することがまず基本であるというふうに考えております。
○柴田委員 何かちょっと質問に対する答えとして物足りないんですが、基準が最低限度を上回った場合の減額は、下回った場合の増額と同じ程度の義務と考えているのでしょうか。この点について、お答えをお願いします。
○鹿沼政府参考人 お答えいたします。 同じ程度というのがなかなか難しいことではございますが、先ほど先生おっしゃいましたとおり、激変緩和措置の場合に、そうした、いわゆる最低限度の基準よりも上回ると思われることを定めていることがあるのは事実でございます。 そうしたことにつきましては、八条二項の規定をまず我々として真摯に受け止めながら、そのときの状況を踏まえて対応していくということはあろうかと思いますが、いずれにいたしましても、法律に定められている以上、我々といたしましては、それに沿って対応していくということが基本であるというふうに思っております。
○柴田委員 必ずしも、上回った場合には減額、必ずしなければいけないということはないんじゃないかということを申し上げたいと思います。 次に、専門委員会の報告書案においては、最高裁判決で違法とされたデフレ調整に代わる高さ調整というものでの再減額が検討されています。しかし、これについては、行政法を専門とする委員から、前の裁判で主張し又は主張し得た理由による再減額であって許されないと繰り返し指摘されているところです。 また、平成二十五年改定に向けた当時の生活保護基準部会は、一年十か月かけて慎重な審議をした結果、デフレ調整とか高さ調整のようなものはあえて採用しませんでした。それを僅か三か月という専門委員会の拙速な審議で、当時の基準部会の先生方の意見を聞くこともなく、減額改定をし直すのは余りに乱暴ではないでしょうか。 原告は、蒸し返しに当たる減額改定がなされれば、再度の訴訟も辞さないという構えを見せています。しかし、既に高齢の原告が新たな訴訟に耐えられるのかという問題もあり、国は原告が死んでいくのを待っているのではないかという悲痛な声も聞こえます。 いたずらに解決を長引かせる蒸し返しの再減額はすべきでないと思いますが、この点について大臣のお考えをお伺いします。
○上野国務大臣 政府としての対応方針につきましては、昨日取りまとめられました専門委員会の報告書等を踏まえつつ、今後速やかに決定することとしておりますので、現段階でどのような方針でということは、なかなか予断を持ってお答えすることはできないわけであります。 なお、報告書の中には、御指摘の高さ、水準、高さ調整について、原告、原告以外共に、経済学的な検討の結果を踏まえれば、生活保護法第八条第二項に基づき、水準を再設定することが適当であるとした上で、原告については紛争の一回的解決の要請に特に留意が必要ともされておりますので、こうした報告書の中身等も踏まえて、厚労省として適切に判断をしていきたいと考えています。
○柴田委員 原告らの状況を踏まえた御決断を是非お願いしたいと思います。 次に、生活保護基準本体とは別に、期末一時扶助あるいは障害者加算というものがあるんですけれども、これらは平成二十五年改定の後は今まで改定されておりません。したがって、違法とされた減額分について、今後なされる改定までの分は全部補償すべきと考えておりますが、この点はいかがでしょうか。 また、生活扶助基準本体の方は、平成三十年、令和五年、令和七年と再改定されておりますけれども、激変緩和措置のため、平成二十五年改定後の金額がその後の改定額にも影響しております。したがって、その影響分についても補償すべきと考えますが、いかがでしょうか。伺います。
○鹿沼政府参考人 お答えいたします。 今の先生の御質問、幾つかの点についてお話をされておりましたので、分けて御答弁をさせていただければと思います。 まず、加算についてでございます。 冬季加算など一部の加算については、平成二十五年改定において、生活扶助基準本体と同様に、デフレ調整による改定が行われたというふうに承知しています。 このような加算の取扱いにつきまして、専門委員会の報告書におきましては、仮に消費の実態に基づいて生活扶助基準本体について水準調整を行い、その結果、追加給付を行うこととする場合には、これらの加算についても同様に水準調整を行うことが適当であり、これまでの加算の改定状況を踏まえて対象期間を設定する、こうした方向で検討することが適当だとされたところでございます。 また、本体についてでございますが、まず、本体そのものにつきましては、平成二十九年検証において体系や高さが検証されて、平成三十年の基準改定に反映されておりますので、当該基準改定以降の期間は見直しの影響が及ばないと考えておりますが、一方で、平成三十年基準改定の施行時に講じた下限措置、先ほど来出ています見直し前の基準額からの減額幅の限度を五%以内とする措置でございますが、こちらにつきましては、あくまでも激変緩和を目的として、本来の保障すべき最低限度の生活水準を上回る額を行政裁量により措置したものであり、平成三十年十月以降は見直した当時に既に本来の保障すべき最低限度の生活水準を上回る額が措置している中で、見直し後の基準額に基づき、更に行政裁量による措置を講じる必要はないことから、基準の見直しの影響は及ばないというふうに整理されているものと承知しています。 いずれにいたしましても、専門委員会の報告書等を踏まえつつ、政府としての対応方針を速やかに決定していきたいというふうに思っております。
○柴田委員 今の見解は原告らとか私の見解とは違いますが、ちょっと時間がないので、次に進みます。 専門委員会の委員からは、日本の社会保障体系の基盤である生活保護基準が違法と判断されたことは重く受け止める必要がある、こうしたことが二度と起きないようにすべきであると指摘されています。まさにそのとおりと思いますが、再発防止策についてどのようにお考えでしょうか。 また、今回の改定の背景には、二〇一二年十二月の総選挙で自民党が挙げた生活保護費一〇%削減という公約があり、自民党の選挙公約に忖度した、専門的知見を度外視した政治的判断であると述べた裁判例もあります。 原告側が求めているように、再発防止のために独立した検証委員会を設置して、改定に至る事実経過と原因の調査、解明を行うべきではないかと考えますが、大臣のお考えをお伺いいたします。
○上野国務大臣 最高裁判決の趣旨及び内容を踏まえた今後の対応の在り方につきましては、専門委員会で御審議いただき、昨日、報告書が取りまとめられました。まずは、取りまとめられた報告書等を踏まえて、政府としての様々な対応方針につきまして、速やかに決定をしてまいりたいと考えております。 また、自民党の公約との関係についてお話がございましたが、当時の改定の経緯、少しだけ申し上げますと、まず、民主党政権時代でありますが、民主党、自民党、公明党の三党合意に基づく社会保障制度改革推進法が平成二十四年の八月に成立をいたしましたけれども、その附則第二条におきまして、給付水準の適正化を含む生活保護制度の見直しが規定をされております。 そうした法律の規定に基づき、また、当時、デフレ傾向が続く中で基準額が据え置かれてきたことに鑑み、物価の下落分を勘案するという考え方でもって、政府としても見直しを進めてきたものと考えております。
○柴田委員 今回のようなことが二度と起きないようにしなければならない、再発防止しなければならない、そういう大臣の御決意は伺えないんでしょうか。
○上野国務大臣 報告書の中におきましても、特にこれまでと異なる判断を行う場合には、専門的知見に基づく生活保護基準部会等における検討を経て適切な改定を行うよう特段の留意を求めるというふうに記されておりますので、私どもとしては、そうした報告書の御指摘を真摯に受け止めて、今後とも適切に対応できるように努めさせていただきたいと考えています。
○柴田委員 ちょっと迫力がないと思うんですけれども、こうしたことが二度と起きないようにしなければならない、そういう厚生大臣の決意を伺いたいんですが、いかがでしょうか。
○上野国務大臣 当然ながら、こうしたことが起こらないように取り組んでいきたいと考えています。
○柴田委員 いずれにしても、違法な保護基準の引下げによって、長期間にわたって最低限度以下の生活を強いられてきた生活保護利用者の皆様が納得できる解決をしていただきたいということを最後に改めて強く求めて、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○大串委員長 次に、宗野創君。
○宗野委員 立憲民主党の宗野創です。 上野大臣、改めて、御就任おめでとうございます。 まず、労働時間規制緩和の質問から伺わせていただきます。 高市総理は、十一月の五日、我が党の吉田はるみ衆議院議員の代表質問への答弁で、労働時間規制緩和が必要な理由として、残業代が減ることにより、生活費を稼ぐため、慣れない副業をすることで、健康を損ねる人が出ることについて心配しているとお答えになりました。 上野大臣もテレビ番組で同様の説明をされておりますが、大臣も同様の認識ということでお間違いないでしょうか。
○上野国務大臣 御指摘の総理の答弁につきましては、生活費を稼ぐために、本業とは異なる仕事に従事する労働者が慣れない仕事のために健康を損ねる、そのようなことを懸念をされての御発言だと理解をしております。労働時間規制の検討に当たっては示唆的なお話だと、私も同様の認識でおります。 副業を行う労働者の労働時間管理につきましては、企業は、自らの職場の労働時間と、労働者の自己申告により把握した他の職場、副業の労働時間を通算して上限管理などをする必要がありますが、実際、本業先に副業をしていることを知らせる労働者の割合というのは実は二五%しかありません。残りの七五%の方につきましては、適切な労働時間管理ができていないというようなことが懸念をされるわけでありまして、総理の御心配ということも、そうしたことに基づくものだと考えています。 また、個社によりましては、時間外労働を一定の水準で抑制している場合がございます。規制以下の水準に抑制をしている場合がありますので、そうした場合にも、更に生活費を稼ぐために無理に副業されているような場合もあるのではないかなというふうに考えています。 いずれにいたしましても、副業、兼業の在り方も含めまして、労働時間規制について様々な御意見があることは承知をしておりますので、総理からの指示も踏まえ、今後、総点検として、現場の働き方の実態、ニーズ、そうしたものを十分把握をして検討を深めさせていただきたいと考えています。
○宗野委員 ありがとうございます。 質問にちょっと端的に答えていただけると助かります。 事実関係を伺います。参考人に伺います。 慣れない副業で健康被害が出るというケースを具体的にどの程度認識されているのか。慣れない副業と健康被害の因果関係を証明するデータはあるのか。また、過労死被害において、本業と比較した場合の件数を教えてください。
○岸本政府参考人 お答えいたします。 御指摘の副業による健康被害の例や、副業と健康被害の因果関係につきましては、令和六年度の過労死等の労災認定件数千三百四件のうち、一つの就業先での業務上の負荷により労災認定した件数は千二百九十六件であります一方、二以上の事業に同時に使用されており、全ての就業先での業務上の負荷を総合的に評価して健康被害との間に因果関係が認められて、複数業務要因災害として労災認定した件数も八件存在するところでございます。 なお、副業に関して、慣れの有無といった概念を仮に本業と副業の業種及び職種の関係から見るといたしますと、八件の複数要因業務災害の労災認定事案におきまして、主たる負荷を受けた事業場と従たる負荷を受けた事業場での業種、職種が同じ事案が二件、異なる就業先を含む事案が六件でございました。
○宗野委員 ありがとうございます。 先ほど大臣の方から御答弁があったように、目に見えていない部分の問題というのはあるとは思います。あるとは思いますが、実際、今の御答弁のように、今、添付の資料の一番の議論でございますが、副業と主業にかかわらず、過労死は年々増えているわけですね。必ずしも、ここの因果関係を説明するのはかなり難しいと思うんです。 そういった中で、今回の議論の理由として、テレビとかで報道するときに、理由として挙げるにはややエビデンスが十分ではないと思います。やはり労働時間規制緩和の問題は、エビデンスに沿った議論というのが非常に重要だと思っております。 ちょっと一問飛ばさせていただくんですが、これは裁量労働制も同様だと思います。高市総理、裁量労働制についても検討を深めていくとしておりますが、現状は既に問題山積というところだと思います。 資料二を見ていただきますと、裁量労働において、みなし労働時間より実労働時間が長いという指摘。資料三、裁量労働の適用労働者と非適用労働者では、業務遂行方法や時間についてほとんど相違がない。つまり、実は裁量がないという状況が現場ではあり得るという資料でございます。そして、資料四、これは、裁量労働制の満足度は、結局、年収と比例していますよねということを言っているという資料でございます。 労働者が業務の遂行方法、時間配分などの裁量を現実的にはコントロールできていないのではないかという指摘がありますが、これに関してどうお考えなのか。そして、現状も、今言ったように、様々に裁量労働制、課題があるという中で、むしろ、先ほどの大臣の御答弁もそのうちの一つだと思いますけれども、今の法を適正に運用していく、そちらをしっかりとやった方がいいんじゃないかと思うんですが、大臣の所見を伺います。
○上野国務大臣 裁量労働制、高市総理、言及をされておりますが、これはあくまで例示として言及をされたものだと理解をしています。 裁量労働制については、労働政策審議会における議論の中にありましても、労使双方を代表する委員から様々な御意見がありまして、まさに委員から御披露のあったこともありますし、一方で、使用者側からすれば、また別の見解もあるところであります。 いずれにいたしましても、そうした様々な御意見も十分踏まえた上で、この裁量労働制につきましても、総点検等の中におきまして、しっかりと議論をさせていただければというふうに思っております。 また、現在の法制度を守るのを優先するべきではないかという御趣旨であったかと思いますが、今の制度を守るのは当然でございますので、そうしたことはしっかりと周知徹底はするべきだと考えています。
○宗野委員 ありがとうございました。 やはり、議論がエピソードベースにならないということが非常に重要だと思います。 そういった観点で、働き方改革の総点検、これを十一月めどに公表とされておりました。資料もおつけしております。こちら、総点検ですけれども、公表のスケジュールに変更はないでしょうか。まず、事実確認をお願いします。
○岸本政府参考人 お答えいたします。 御指摘の総点検につきましては、労働政策審議会におきまして、その結果を十一月目途に公表するとお示しをしているところでございまして、現在、調査、集計などの作業を進めているところでございます。御指摘のスケジュールを目途とした対応を現在進めております。
○宗野委員 当初の想定よりも公表が遅れることはないという答弁ということでいいんですね。
○岸本政府参考人 お答えいたします。 現在、御指摘のスケジュールを目途として作業をしているところでございまして、確実にいつ出るかにつきましては、今後、作業をしっかりやってまいりたいと思います。
○宗野委員 ちょっと事前に伺っていた話と違うんですけれども、この十一月めどに取りまとめられる総点検を基に政策をつくっていくという話だと思うんですが、状況によっては、今、公表が遅れ得るかもしれないというお話を伺いました。そういった中で今検討されていると。 私が一番恐れているのは、今回の取りまとめが十一月目途ということだったわけですから、客観的なデータに基づいて、ほとんどまとまっていると思うんですね。これがもし公表が遅れるとなったら、それは何が理由なのか。まかり間違って、時の政権の意向によってこの取りまとめの総点検の内容が変わってくる、つまり、指示が出たから、この総点検の内容が、五年間の働き方改革の内容が変わってくるというのは、本末転倒じゃないかと私は問題意識を持っています。 そういった中で、大臣に伺いたいんですが、この総点検の内容、この内容がエビデンスに沿った議論ができるというものである、政権の指示があるからこそ何か内容が変わることはないということを御答弁いただきたいんですが、いかがでしょうか。
○上野国務大臣 先ほど来申し上げておりますとおり、様々なニーズであったり実態、そうしたものを踏まえて議論をして、検討を深めるということが大事だと思っておりますし、委員御指摘のエビデンスということも、もちろん重要な要素だというふうに考えております。 そうしたもろもろのことを十分踏まえた上で、最終的な結論を出せればいいと考えているところであります。
○宗野委員 ありがとうございます。 また経過をしっかりと議論させていただきたいと思いますので、お取りまとめ、よろしくお願いします。 続けて、介護保険の給付と負担の在り方について伺います。 十月二十七日の社会保障審議会介護保険部会において、持続性の確保に関する論点として、今日も議論になりましたけれども、介護保険の利用者二割負担の対象者拡大、ケアマネの有料化、軽度介護者の生活援助サービス保険適用除外等々が議論されていますが、当部会において、持続可能性の部分に関して、論点も含めて、年内に取りまとめをまとめるという理解でよいのでしょうか。
○上野国務大臣 委員御指摘の持続可能性の確保に関する論点につきましては、いわゆる改革工程に掲げられた検討事項を中心にしまして、この秋から介護保険部会において、次期制度改正に関する議論を行わせていただいているところであります。 本年六月に閣議決定をされました骨太の方針におきましても、介護保険制度について、給付と負担の見直しに関する課題について、二〇二五年末までに結論が得られるよう検討するとされていることも踏まえまして、引き続きこの介護保険部会等におきまして議論を進めていきたいと考えていますが、様々な御意見があろうかと思います、これにつきましても。しっかりと御意見を聞きながら、年末までに結論が得られるように丁寧に検討を進めていきたいと考えています。
○宗野委員 ケアマネの有料化、あるいは利用者二割負担対象者の拡大、先ほどの要介護一、二の話もそうなんですが、それぞれの利用負担額の影響額、利用抑制効果など、具体的な試算は現段階でできているんでしょうか。もしできていなかったとしても、バックデータはあるという認識でいいんでしょうか。
○黒田政府参考人 お答え申し上げます。 高齢化が進展する中で、介護保険制度の持続可能性を維持するためにも、サービスの質を確保するとともに、高齢者にも能力に応じた負担をいただくなど、給付と負担のバランスを図ることが重要でございます。 本年六月の骨太の方針でも、現役世代の負担を軽減をしつつ、年齢に関わりなく、能力に応じて負担し、個性を生かして支え合う全世代型社会保障の構築が不可欠、介護保険制度について、給付と負担の見直しに関する課題について、二〇二五年末までに結論が得られるよう検討するとされているところでございます。 御指摘の、介護保険の二割負担基準、あるいはケアマネジメントに係る給付の在り方の検討につきましては、これらも踏まえて、九月二十九日及び十月二十七日の介護保険部会において、サービス別の利用者一人当たり自己負担額や二割負担導入時の利用者への影響等をお示しした上で議論を行っておりまして、負担能力のある方に一定の負担を求めることも重要、必要なサービスの利用抑制にならないようにすべきといった様々な御意見をいただいているところでございます。 引き続きまして、様々御意見をしっかりお聞きをしながら、年末までに結論が出せるように、検討に必要な資料等もお示しした上で、丁寧に検討を行ってまいります。
○宗野委員 問題意識としては、昨年の高額療養費の問題なんです。結局、一か月ちょっとの議論の中で急に数字が出てきて、もう進めますよと、があっと進んでいってしまったというところ、このプロセスが同じようにならないということが非常に重要なんだと思っています。丁寧に是非議論をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。 介護保険、まあ医療保険も含めてなんですけれども、いずれにせよ、社会保険料の議論をするときに、資産把握、これが非常に重要だと思っています。大臣は元々、財務金融部門でも第一人者でいらっしゃいますと思いますので、そういった意味も含めて、将来的に、社会保険料に関する資産把握、こういった部分を含めて積極的に進めていくと御決意があれば、御答弁いただきたいと思います。
○上野国務大臣 全ての国民の皆様が、年齢に関わりなく、その能力に応じて社会保障制度を公平に支え合う、そのことによりまして制度の持続可能性を高めるということが大事でありますので、御指摘のありました保有資産につきましても、それは重要な観点だというふうに認識をしています。 介護保険におきましては、介護保険施設等に入所している方等の食費、居住費につきまして、現在、低所得者対策として給付をしております補足給付におきまして、一定額を超える預貯金等がある場合には給付の対象外とする仕組みを既に設けています。 その上で、一昨年末に閣議決定された改革工程におきましては、二割負担の判断基準の検討に当たっては、介護保険における負担への金融資産の保有状況等の反映の在り方等と併せて早急に検討を開始すると記載されているところでありまして、こうしたことに基づきまして、丁寧に検討を進めていきたいと思います。 なお、金融資産の把握というのはなかなか、正直難しい面もありますが、どうすれば現実的に可能か、そういう観点からも十分に検討する必要があると考えています。
○宗野委員 ありがとうございます。 是非、ロードマップを示して具体的に検討いただきたいと思います。 先ほどの介護にまつわる議論の中で、特に私が問題だなと思っているのが、要介護一、二の保険適用除外の問題です。 以前、私も予算委員会の分科会で質問させていただきましたけれども、総合事業の担い手、既に今、総合事業だけでは収入が十分ではないというのが現状です。実は、私も総合事業のボランティアから社会活動をスタートした者で、現場からスタートしました。そういった中で、要介護者を対象とした保険事業を行って、その収益を元にいわゆる総合事業を担っていらっしゃる方がほとんどだということでございます。 資料六に添付させていただいたのは議事録ですけれども、従前のサービスでは何と九七・五%がいわゆるダブルインカム、保険事業の収益でこのサービスを提供していただいているという現実があるわけです。 そういった観点からも、総合事業の担い手の収支状況、運営上の課題を厚生労働省としてどのように認識しているんでしょうか。
○黒田政府参考人 お答え申し上げます。 総合事業は、法律上も実施主体が市町村ということになってございまして、単価の設定も含めて、市町村の責任の下に行われるものでございます。したがいまして、私どもの把握は、市町村における実施状況としての把握という形になります。 その中で、具体的には、総合事業のサービス提供主体の数、つまり実施主体、事業者と言ってもいいかもしれません、の数につきましては、従前相当サービス、多様なサービス、活動とも、おおむね横ばいということでございます。 また、調査研究によりますと、特に多様なサービス、活動を実施していない、あるいはそれがなかなか難しいという理由としては、担い手が少なく、参入が見込めないことが挙げられているということも把握してございます。 私どもとしては、実施主体が市町村だということもございますが、同時に、総合事業の報酬単価の設定など適切に行われることが非常に重要だというふうに考えておりまして、そうした考え方についてはお示しをしながら、引き続き、実施状況については実施主体である市町村を軸に情報収集に努めてまいります。
○宗野委員 非常に重要なところだと思っていまして、一言で言うと、国は、自治体がやることだということで、収支状況までは把握していないんですよね。そういった中でこの保険適用除外を進めたら、しわ寄せを受けるのは現場だと思います。 総合事業の担い手が既に今現時点では十分ではない中で保険適用除外を進めて、要介護一、二の方が総合事業にがあっと雪崩を打つように入っていったら、介護崩壊につながります。これは本当に真剣に考えていただいて、いわゆる今回の決断でサービス提供が困難になる可能性というところをどのように考えているのか、大臣の答弁を願います。
○上野国務大臣 総合事業の実態につきましては今局長からお話があったとおりでありますが、一方、要介護一、二の方々への生活援助サービス等に関する給付の在り方につきましては、いわゆる改革工程におきまして、二〇二七年度までの間に、検討を行い、結論を出すとされておりますので、これを踏まえて、現在、介護保険部会で議論を行っているところであります。 引き続き、多様な主体の参画促進を含めた総合事業の充実に努めるとともに、介護保険の運営主体である市町村の意向、あるいは利用者への影響、こうしたものを十分考慮して、また関係者の御意見も十分踏まえて、丁寧な検討を進めさせていただきたいと考えています。
○宗野委員 必ず丁寧な議論を進めていただいて、当事者の議論もしっかりと聞いていただきたいと思います。 最後になりますけれども、特別児童扶養手当、障害児児童福祉手当などの所得制限の撤廃について伺います。 立憲民主党は、十一月十四日に発表した緊急経済対策で、特別児童扶養手当、障害児福祉手当といった現金給付の所得制限撤廃を盛り込むことができました。先日、予算委員会などでも質問がありましたけれども、本当に強い要望が現場からはあります。 そういった中で、政府の緊急経済対策あるいは当初予算の策定に向けて、具体的に、せめて検討していただきたいと思いますが、検討はいかがでしょうか。
○上野国務大臣 特別児童扶養手当、また障害児福祉手当の所得制限につきましては、全額公費負担の制度でありまして、障害児の生活と安定に寄与するよう必要な範囲で支給するという制度趣旨、あるいは、二十歳前に傷病を負った場合の障害基礎年金との均衡などを考慮して設けられているものと承知をしています。 現段階で所得制限の撤廃というのは考えておりませんが、これらの制度に関しましては、予算額、受給者共に年々増加傾向にあるほか、近年の物価上昇を踏まえて支給額の増額決定を行っておりますので、令和八年度においても、これに対応するための必要な経費につきまして概算要求を行っているところであります。
○宗野委員 増額されるということですけれども、当たり前にお子さんを育てたいという権利の問題でもあると思いますので、是非積極的に御検討いただきたいと思います。 質問を終わります。ありがとうございました。
○大串委員長 次に、猪口幸子君。
○猪口委員 日本維新の会の猪口幸子でございます。よろしくお願いいたします。 上野厚生労働大臣に質問いたします。 日本維新の会は、現役世代の社会保険料の負担を軽減することを政策に掲げています。現在の現役世代の社会保険料には、前期高齢者納付金と後期高齢者支援金が大きな負担となっています。この構造を変えない限り、現役世代は今後も更なる負担を強いられることになります。 後期高齢者医療制度の見直し案として、日本維新の会の梅村聡衆議院議員が予算委員会で質問した、相続税を拡充して後期高齢者医療制度に充て、根本的な構造改革をすべきと提案しました。 一方、前期高齢者納付金については、病床削減、OTC類似薬の保険適用見直し、医療DXなどにより医療費の増大を抑えることによる成果をこの前期高齢者納付金の見直しあるいは廃止へとつなげ、現役世代の負担を軽くし、手取りを増やすことにつなげるべきではないでしょうか。いかがでしょうか。
○上野国務大臣 御指摘の前期高齢者納付金につきましては、健康保険や国民健康保険に加入する六十五歳から七十四歳までの前期高齢者の医療給付費について、一般的な退職時期を境にして保険者間で高齢者の偏在が発生をし、負担の不均衡が生じていることを是正するものであります。これを減額あるいは廃止することは、退職後の前期高齢者を多く受け入れ、七十五歳未満の方が加入される国民健康保険等にとっては負担の増加につながるという課題があると考えております。 一方、現役世代の負担軽減は重要な課題であります。日本維新の会、公明党、自民党の三党合意も踏まえ、OTC類似薬を含む薬剤自己負担の見直し、金融所得の反映などの応能負担の徹底、電子カルテを含む医療機関の電子化を通じた効率的で質の高い医療の実現などについて、こうした課題につきまして迅速に検討を進めて、できる限り現役世代の保険料負担の抑制につなげてまいりたいと考えています。
○猪口委員 資料二の方なんですけれども、二枚目ですけれども、不均衡をなくすという意味で前期高齢者納付金、後期高齢者支援金等の制度があるのは重々承知をしておりますが、現役世代の協会けんぽ、組合健保、共済組合、こういった保険の状況を見ますと、皆、この支援金の拠出がなければ黒字という状況でありまして、今の経済状況を考えれば、これから先の高齢者の増加を考えれば、この制度自体を考え直していかなければいけないというふうに痛切に感じます。 そしてまた、今、病床削減の検討がされていますが、病院が赤字という状況で、病床を返納して補助金をもらう、そういうことが進んでいる状況でございますが、その中で、精神科病棟等、認知症の方々がいらっしゃるような状況の病床では、今起こっていることは、サービスつきの高齢者介護施設へどんどん患者さんが流れていって、医療から介護へと移行している。それによって給付費は恐らく減ると思いますが、主に市町村の国保と高齢者医療制度の給付金が減っていくと予想されますが、その際に、公費、これの支出を減らす方向に、その果実ですね、給付費が減った状況で公費の支出を減らすという状況になると、これは現役世代の保険料を下げるという方向に全く行かない状況になります。ですから、様々な政策によって給付費が下がった場合、できれば後期支援金そして前期納付金を下げる方向にその果実を向けていけたらというふうに考えます。 そしてまた、特に市町村国保においては、不均衡をなくすという意味だとは思いますけれども、後期支援金を拠出して前期納付金をもらう、そういう状況をなくしていけば、前期納付金の分だけでも現役世代の保険料の減額につながるのではないかと思います。 前期も後期も含めて高齢者の医療制度を抜本的に変えなければ、今後のこの制度を維持する現役世代への負担がより一層進むのではないかと危惧しておりますので、是非とも検討していただけたらと思います。 続きまして、上野厚生労働大臣に質問します。 大臣所信の中に、多様な人材が安心して働き続けられる環境を整備するため、七十歳までの就業機会の確保に取り組むとありますが、七十歳とした理由は何でしょうか。
○上野国務大臣 高年齢者雇用安定法は、高齢者であっても希望に応じて働き続けられる環境を実現するべく、累次にわたる法改正を経て、現在は七十歳までの就業確保措置を企業の努力義務として定めております。 所信表明におきまして、七十歳までの就業機会の確保に取り組むとは、この七十歳までの就業確保措置を念頭に置いて、その普及に向けた取組を行うことを述べたものであります。 なお、年金制度については、現行でも六十歳から七十五歳までの間で受給を開始する時期を自由に選べる仕組みとなっておりますので、健康状態等も含め高齢期の状況は個人差がある中、現在、支給開始年齢を引き上げることは考えておりません。高齢者の皆さんがその能力を十分に発揮し活躍することは、我が国の活力維持向上には不可欠でありますので、誰もが年齢に関わりなく安心して働き続けられる環境の整備に取り組んでいきたいと考えています。
○猪口委員 ありがとうございます。 続きまして、火葬場及び火葬料金について質問いたします。 日本維新の会の新宿区議によれば、新宿区の火葬料金は、民営火葬場の料金は二〇二〇年の五万九千円から二〇二四年には九万円へと、四年間で一・五倍に高騰しています。新宿区民葬の取扱中止も表明され、住民負担が増大していると聞き及んでいます。 全国の火葬場の九七%は公営ですが、東京二十三区は火葬場九か所のうち六か所が民営です。火葬場は国民の最後の場であり、公共的な要素が大きいと考えます。民営火葬場に料金設定根拠の証明を義務づけ、住民、自治体への情報公開を確保すること、火葬業、葬祭業の会計分離を徹底し、修繕積立金や利益余剰金の用途、水準を公開させること、区市町村、都道府県が料金妥当性や経営管理の適正性を評価、指導できる法的権限を付与することは必要ではないでしょうか。政府参考人にお聞きしたいと思います。
○大坪政府参考人 お答え申し上げます。 墓地、埋葬等に関する法律におきまして、火葬場経営の許可等につきましては、地域の実情に応じて行う必要がありますことから、都道府県等の自治事務とされているところでございます。 その上で、地方自治体による火葬料金の指導等につきましては現行の墓地埋葬法の運用の中で可能と考えておりまして、厚生労働省では、本年十月に、各地方自治体に対しまして、火葬場の経営、管理に関する指導監督についての通知を出させていただいております。 この通知におきまして、火葬料金につきましては、先生がまさに今おっしゃっていただきました、料金設定の根拠を明らかにするよう求めること、また、利用者に対して料金等に関する規定が明確になっており、十分な説明が行われていること、加えて、火葬場の経営、管理に必要な費用に比べて明らかに高く、事実上利用者が利用できないような法外な料金設定となっていないかを確認すること、また、火葬場経営以外の事業を行っている場合には経理、会計が区分されていることを確認することなど、具体的にお示ししたところでございます。 実際に都内の監督自治体による民営の火葬場の調査がなされているようでありまして、火葬業と葬祭業の分離の徹底、火葬業の利益を配当に充てずに火葬炉修繕等のための積立金とされていることについて、令和五年度以降の決算からきちんと確認されているというふうに区議会の方で報告がされていることを承知をしております。 地方自治体の皆様におかれましては、通知など、こうした事項も参考として、適切な指導などを行っていただきたいと考えております。
○猪口委員 ありがとうございました。 民営の企業体が中国系ということで非常にメディアの方で騒がれるような状況でしたが、基本的に経営の会計分離を徹底しているということであれば、今後も監視の上、続けて実施していただきたいと思います。 続きまして、医療、介護、保育の分野での人材確保が困難になっていますが、民間人材会社の手数料は年俸の大体二〇から三〇%に及んでいます。医療機関の経営を、あるいは介護機関、そしてまた保育園等の経営を圧迫し、現状の赤字経営をより一層困難にしています。手数料について規制等をかけられないのかどうか、お聞きしたいと思います。 また一方、職業紹介として公的な人材紹介である現在のハローワークは、紹介実績が民間に比べ低く、事業者、被用者双方に対しインターネットを介した情報の共有が非常に少なく、人材紹介機能が十分に果たされていないと考えられますが、見解を伺いたいと思います。政府参考人の方、お願いいたします。
○村山政府参考人 お答えを申し上げます。 まず、御指摘の第一点目、民間職業紹介事業者の手数料に関する規制についてでございます。 医療、福祉の分野におきまして人材の確保は切実な課題であること、また、事業者の皆様が人材手数料に関して非常に負担感を感じていらっしゃることに関しましては、私どもとしても十分認識しているところでございます。 一方で、手数料に上限を設ける等の規制を設けることに関しましては、丁寧なマッチングを行っている適正な民間の紹介事業者のサービスにも影響を与えるというようなことも考えられます中で、人材の確保にかえって支障を生じないかという懸念もあるところでございます。 このため、紹介手数料をめぐる課題に関しましては、就職お祝い金などと称する金品の提供ですとか、あるいは、一度紹介した方について転職を勧誘することなどを禁止するといったようなルールでございますとか、また、適正な事業者を認定する制度を活用、促進していただくこと、そして、職業紹介事業の見える化を進めるために手数料実績でございますとかあるいは離職率、こうしたものの公開を義務化をいたしております。こうしたルールの取組を徹底してまいりたいというふうに考えておるところでございます。 御指摘の二点目、ハローワークについてでございます。 ハローワークにつきましては、医療、福祉分野の人材確保を強化するための専門窓口でございます人材確保対策コーナーを全国に百十九か所設置をしておりましてマッチング支援に取り組んでおりますほか、求人充足のための求人条件の見直しに向けた事業者への働きかけでございますとか、あるいはまた、求人票の書き方の助言、事業主の希望に応じたツアー型の面接会ですとか就職面接会の開催など、求人充足支援を強化しているところでございます。 さらに、本年六月からは集中的な取組期間といたしまして、ハローワーク職員が医療、福祉分野の事業所を訪問して、求人開拓を集中的に行うということを実施しているところでございます。医療分野につきましては六月から十月までで一万四千七百五十七件、また、介護分野は九月からスタートして、九月の一月間で一万二千八百八十九件の求人をお預かりしているところであり、現在、その充足に努力をしているところでございます。 また、御指摘ございましたオンラインの環境整備についてでございますけれども、インターネット上で求人を閲覧できるハローワークインターネットサービスを展開してございまして、令和六年度中の平均的な一日当たりのアクセス数、約二百五十五万件という状況にございます。 しかしながら、この点につきましては、使い勝手等の点で、委員からも御指摘ございましたように、様々な御指摘も賜っているところでございまして、スマートフォンに対応した操作画面の改善でございますとか、希望職種や条件から求人を検索する簡単検索を導入する準備を年度明けからリリースできるように進めているところでございまして、今後ともしっかり取り組んでまいりたい、このように考えているところでございます。 以上でございます。
○猪口委員 ハローワークとしては、百十九か所、増やして積極的にやっていることですけれども、大きな事業者に対しては訪問等、非常に有効だとは思うんですけれども、非常に多い事業所、介護、医療機関、保育園、そういったところを網羅するためには、やはりインターネットのアクセス、これを非常によい状況にしていかなければいけない。 発信が非常に大事かと思いますので、先ほど立憲民主党の酒井なつみ委員も御指摘になっていたように、やはりスマートフォン等を利用したりということでアクセス数を増やして、この医療、介護、保育の分野の赤字体質の状況をより改善するためにはハローワークの役割は非常に大きいのではないかと思いますので、是非ともよろしくお願いします。 続きまして、上野厚生労働大臣に質問いたします。 日本における社会保障制度の最大の問題は、出生率の低下です。通常国会のときから、お財布の要らない出産ということを毎回質問してまいりましたが、今回も、出産にかかる費用の無償化に向けた検討がなされていると承知はしておりますが、来年四月から可能なのかどうか、進捗状況をお聞かせいただきたいと思います。
○上野国務大臣 委員におかれましては、この問題につきまして、これまでから熱心に御審議をいただいておりますことに感謝を申し上げたいというふうに思います。 一昨年の十二月に閣議決定をされましたこども未来戦略に基づいて、現在、妊婦の方々が安心して出産できる環境を整備するために、標準的な出産費用について妊婦の自己負担の無償化に向けた検討を進めております。 現在、医療保険部会におきまして、産科、医療関係者や妊産婦の当事者にも参画をいただいて、年末を目途に、出産に対する給付体系の骨格の在り方を整理すべく議論を行っているところであります。 検討に当たりましては、妊産婦の経済的負担の軽減という視点だけではなくて、地域で安全にお産をできる周産期医療体制の維持という視点も重要でありますので、これらをいかに両立させるか、様々な関係者の御意見を丁寧に伺いながら検討していきたいと思いますし、スケジュールの面についても十分に検討していきたいと考えています。
○猪口委員 厚労省が出産前後のアンケートを取られたものがありまして、それでは妊婦共に経済的な負担が非常に大きいのが一番心配だということを八〇%の方々が訴えている状況でした。 資料三の出産前後の収入のグラフを見ていただきたいと思います。以前このグラフを使ったんですけれども、それは、出産後の非正規雇用の女性が非常に収入がぐっと減ってしまう。そのためには、やはり非正規雇用の方々が社会保険に加入することで育児休暇を安心して取得できる、そういう方向に持っていくのが非常に重要だというふうなお話をしたんです。 その出産前のグラフは余り目に留めていなかったんですけれども、よく見ますと、赤い点線のところですけれども、非正規雇用の女性の収入がぐっと上がっている状況で、恐らく、出産に向けての費用を捻出するために、貯金するために必死に働いて、出産後の収入減を抑えるという状況で、少子化をしっかりと……
○大串委員長 申合せの時間が過ぎておりますので、御協力ください。
○猪口委員 はい、どうも失礼いたしました。 是非とも、出産の無償化に向けて、検討をいち早くお願いしたいと思います。 ありがとうございました。
○大串委員長 次に、日野紗里亜君。
○日野委員 国民民主党、愛知七区の日野紗里亜です。 質疑の機会をいただきまして、ありがとうございます。 私、政治家を志す前は、子育て支援や高齢者介護、障害がある方を支援する福祉の仕事をしてまいりました。今は、その声を代弁し、限りある資源の中で本当に支援を必要としている人に必要な支援が届くように、この場に今立たせていただいております。 では、早速、障害児福祉の所得制限についてお伺いさせていただきたいと思います。 まず、大臣にお一つお聞きしたいことがあります。 私、障害がある子供は、障害児である前にかけがえのない大切な一人の子供であると思っています。大臣は私と同じような認識でしょうか。お答えください。
○上野国務大臣 同じ認識です。
○日野委員 新しい大臣が温かい方で安心しました。ありがとうございます。まさにその視点がこの議論の核心であると、私、思っております。 先ほども障害年金との均衡、私、これは過去の質疑でもそういったことを説明を受けました。大臣と私の共通認識である子供の視点を持つのであれば、障害がある子供への支援は給付のバランスではなく、子供の権利の保障そのものであるはずだと私は思っています。 子どもの権利条約では、親の経済状況を理由に子供が不利益を受けてはなりません。児童手当同様に、特別児童扶養手当、そして障害児福祉の所得制限の撤廃、大臣、これは行ってくださいますよね。お答えください。
○上野国務大臣 特別児童扶養手当また障害児福祉手当につきましては、全額公費負担の制度でありまして、その所得制限の基準額や手当額も、障害児の生活の安定に寄与する、そういう必要な範囲で支給するという制度の趣旨、あるいは、二十歳前に傷病を負った場合の障害基礎年金との均衡などを考慮して設定をされております。 これらの制度に関しましては、予算額、受給者数共に年々増加傾向にありますが、近年の物価上昇を踏まえて支給額の増額改定を行っているところでありますので、今後とも、こうした状況、障害児の方への必要な支援の実施、制度の持続可能性、そうしたものを踏まえて、制度の適正な運営に努めていきたいと考えています。
○日野委員 大臣、残念です。この委員会、インターネット中継を本当に多くの当事者の方が見ています。大臣の答弁を祈るような思いで聞いています。 それで、所得制限の線引き、その根拠というのはそもそも何なんでしょうか。政府のおっしゃる生活の安定に必要な範囲というものと実態の当事者の方の生活に思い切り乖離がある、このように私は思っております。 所得制限によって今支給停止となっている世帯、これは把握できるはずですから、その生活の実態調査だけでも、大臣、行ってくださいませんでしょうか。お答えください。
○野村政府参考人 お答え申し上げます。 現在、私どもが有しております統計の中では、子供のいる世帯の所得の分布などは生活基礎調査などで把握をできておりますが、その中で、うち、障害のあるお子さんを抱えている世帯に限定をした統計調査というのは存在しないという状態でありますので、現実問題としては、なかなかそこに限った所得分布の把握などが難しい、そういう状態でございます。
○日野委員 先ほども申し上げましたが、現在支給停止となっている御家庭の把握はできると思います。調査はできると思います。調査を行って当事者の声を聞いてくだされば、お心ある大臣です、必ず所得制限の撤廃をしてくださると私は信じています。また、財源の関係で難しい場合、それでも今の所得制限の引上げ、大臣であれば必ず行ってくださると思います。これを重ねて申し上げまして、次の質疑に入ります。 これまで、野党各党で訪問介護の報酬の見直し、そして処遇改善の手当の引上げを要望してまいりました。この度、大臣の所信及び総理の所信におきまして、次期報酬改定を待たずに介護の経営改善、処遇改善につながる補助金を措置すると明言されたこと、大変心強く受け止めております。ありがとうございます。 今回の補助金措置について、介護、障害分野それぞれで対象サービス、報酬の引上げ額、処遇改善加算の上昇率、またそれらの現場への反映時期、決まっている範囲でお答えください、お願いします。
○上野国務大臣 介護の現場は物価高騰などで非常に厳しい状況に直面をしていると認識をしておりますので、介護事業者への支援は急を要する問題だと考えています。 骨太の方針二〇二五も含めまして、経営の安定あるいは現場で働く幅広い職種の方々の賃上げに確実につなげるよう、経済対策、補正予算の中でしっかりと取り組んでいきたいと考えておりますが、現在、その編成の過程でございますので、具体的な水準等につきましては確定的なことは申し上げられませんが、いずれにいたしましても、私どもとしてもしっかり取り組ませていただきたいと考えています。
○日野委員 介護の大きな課題、これはもう本当にお金と人手なんですね。お金の方はまだ決まっていないということで承知いたしました。 人手についてお伺いします。 大臣は介護人材の確保にも取り組むとおっしゃってくださいました。今でも十分やってくださっています。ただ、今やっていても、まだまだ介護人材の人手不足は解消していません。処遇改善のほかにも、新たな人材の確保策、新たなものだけでいいです、教えてください。
○鹿沼政府参考人 お答えいたします。 まさに先生御指摘のように、高齢者が増え、また生産年齢人口が少なくなってくる中で、その担い手を確保すること、これはもう喫緊の課題だというふうに私ども思っております。 もちろん、これまでも総合的な対策を講じてきたわけですが、新たな対策ということでございますので、本年五月から、私どもの福祉部会の下に福祉人材確保専門委員会、こちらにおいて議論を進め、議論の整理を行ったところでございます。特に、高齢化や人口減少の状況等が地域によって異なる、こういったところを踏まえ、都道府県が設置主体となった介護人材確保に関するプラットフォームの構築、こういったことについて地域の関係者が協働して実践的に課題解決に取り組むことの必要性等が盛り込まれているところでございます。 今後、関係審議会で更に議論を深め、介護人材確保について更に進めていきたいというふうに思っております。あわせまして、既存の対策についても更に強化を進めていきたい、このように思っております。
○日野委員 前回、令和六年の訪問介護の基本報酬がマイナス改定された結果、訪問介護事業者の倒産件数は過去最多になりました。 そこで、お伺いします。 前回の改定前後で、訪問介護事業所数の推移はどうなりましたでしょうか。お答えください。
○黒田政府参考人 お答えいたします。 訪問介護につきましては、経年で見ますと、全事業所の一割程度が休止、廃止しておりますが、新規あるいは再開する事業所数はそれを上回っておりまして、差引きで増加傾向にございます。 足下の状況といたしましても、本年三月に公表いたしました改定検証調査の中でも、報酬改定後の昨年六月から八月までの訪問介護事業所の休廃止は報酬改定前の前年同期比でおおむね一割弱の増加となっている一方で、新規開業や再開も同程度ございまして、事業所数の総数としては令和六年度報酬改定前から増加してございます。
○日野委員 ありがとうございます。 事業者の倒産は過去最多だけれども、事業所の全体数は増えているとのことでした。 話を戻します。介護人材の今不足している最大の理由、これは過酷な労働に見合わない賃金であります。だからこそ、処遇改善はもちろん重要でございます。ですが、同時に、介護人材の対策につきましては、働き手の集約、こういった視点が私は極めて重要だというふうに思っております。 訪問介護は、施設という箱を持たずに、管理者、そしてサービス提供責任者、そして二・五人のヘルパーがいれば新規の開設ができてしまいます。つまり、初期投資や固定費が少なく経費の大半が人件費という、コストコントロールがしやすい、いわゆる新規参入が低いビジネスモデルでもあります。そのため、小規模の事業者ですとか異業種からの参入が多く、全体の数が増えているものだと私は思っています。全体数が増えれば、その分働き手というものは分散してしまって、事業所の人手不足というものは加速していきます。人手がなければサービス提供を断らざるを得ない状況が続き、収益悪化を引き起こし、過去最多の倒産件数につながったというわけです。 これはすごく大事なことなのでもう一度お伝えしますと、参入しやすい仕組みのために事業所が増え過ぎる、介護人材の奪い合いが起き、人手がないから訪問回数が減り、収益が悪化し、倒産に至るというケースが増えているということです。 先週の社会保障審議会介護保険部会で議論されている中山間・人口減少地域の訪問介護報酬を出来高報酬から包括報酬、いわゆるマルメにすることで、一部、淘汰されてはならない地域の大切な事業者を守ることにはつながりますが、この介護人材の不足というのは、中山間区域に限ったことではなく、全国的な、本当に国家の問題であります。有効求人倍率十四倍から十五倍、これは特に都心部の方で高い有効求人倍率でございます。 だからこそ、私は、地域に必要な社会資源と認められる事業所を守るためにも、また人材の分散を防ぐためにも、新規指定につきましては一定の総量規制、これが訪問介護サービスに必要だと思いますが、こちら、大臣の御意見をお伺いしたいです。
○上野国務大臣 まず、御指摘のありました中山間・人口減少地域につきましては御案内のとおりでございますが、これまでから、事業所が中山間地域等に所在している場合などに加算による評価を行うなど、サービス提供の実態を踏まえた評価を行ってまいりました。加えて、次期制度改正に向けまして、社会保障審議会の介護保険部会におきまして、中山間・人口減少地域で柔軟にサービス基盤を維持、確保できるようにするための方策について議論しているところでありますので、引き続き、関係者の御意見も伺いながら丁寧に検討していきたいと考えています。 また、総量規制についてのお話がございました。 介護保険制度は、市町村が三年を一期とする介護保険事業計画を作成をし、介護を必要とする方を取り巻く状況あるいはサービス提供の実態を踏まえサービス需要を見込み、提供体制を確保していく仕組みであります。この仕組みの中で、福祉関係者も含め、地域の関係者と目指すべき方向性を共有し、一律の規制ではなく、地域の実情を踏まえた提供体制を確保していくことが重要であります。 その上で、委員お尋ねの総量管理、総量規制については、現在、施設、居住系サービスについてのみ、計画のサービス需要量を上回る場合等に都道府県等が指定を拒否できる総量規制制度が導入をされています。これは、居宅と施設、居住サービス等をバランスよく整備し、多様なニーズに対応できるようにするための特別の必要性によるものであります。 この総量規制制度につきましては、事業者の自主的な経営判断を踏まえ提供体制の確保を進める現行の仕組みの中では例外的な仕組みであり、良質なサービスの選択を可能にする観点から、その拡大には慎重な検討が必要ではないかと考えているところであります。
○日野委員 慎重な検討という言葉をいただいたんですけれども、これは本当にとても大切な視点だと思います。ちょっと表現が崩れるんですけれども、今、訪問介護の事業者さんは、利用者というパイを奪い合って、そして働き手というパイを奪い合って共倒れをして、本当に必要な人に必要なサービスが届いていないといった現状があります。 先ほど来、ほかの先生方からも要介護一、二の地域支援事業への移行ということが上がっておりましたが、これは本当に、サービスの受け手もすごく困るんですけれども、介護事業者も物すごく振り回されるんですね。大方の介護事業者は真面目に、本当に真面目に仕事をしています。ですから、真面目に仕事をしている事業者を不幸せにするのではなくて、これから不幸せになってしまう懸念がある、そういった事業者が増えないようにする取組、これを政府の方で進めていただきたいというふうに思っております。 次の質問に入ります。 私、働き手の集約だけではなくて、介護サービスを持続的に継続するためには、サービスの受け手側の集約も必要だというふうに考えております。 現在の地域包括ケアシステムは、地域で支えることで本人が望む場所で最期まで生きられる社会、これを前提とされていますが、人口減少、孤立、孤独、核家族化が進む現代の社会では、地域イコール家族となってしまっています、在宅介護がありきになってしまっています。親を自宅で介護する家庭では、ヘルパーさんが短時間来ても、要介護状態にある親を残して働きに出ることはできません。そうしたことから、介護離職、介護うつなどに追い込まれてしまい、経産省の試算では、二〇三〇年に介護と仕事の両立困難による経済損失は九兆円を超えるというふうに言われています。 さらに、在宅介護の現場では、介護職員が要介護者の御自宅を一軒一軒回らなくてはならず、移動に膨大な時間が割かれてしまいます。つまり、家族の就労、地域の経済、介護人材の時間、これらの全てが在宅前提の介護モデルで圧迫されているのが今の現状だと思っています。 だからこそ、私は、サービスの受け手の住まいの集約化という視点がすごく大事だと思っています。施設をついの住みかとするのではなく、地域交流、生活支援、介護、みとりまで担う地域の支えの拠点として再構築すべきだというふうに思っております。住まいが集約できれば、介護人材の有効な配置、そして家族の離職防止が可能になります。 そして、その役割を既に担っているのが、訪問介護を併設した住宅型有料老人ホーム、そしてサービスつき高齢者向け住宅、いわゆるミニ施設ですね、特養とか介護付有料と比べて。こうした併設型の訪問介護は、これは囲い込みと言われ批判されることもありますが、実際には、同一建物減算、これを受けながらもサービス時間外での介護や対人支援まで担っており、共働き社会と家族介護を支える重要な機能を担っています。 しかし、併設型の訪問介護は、在宅介護と同じ訪問介護サービスとして扱われるため、報酬体系も、在宅と同じ、出来高制であります。実態は、生活支援、夜間対応、みとりなど、個別訪問というより施設的なケアに近い形で運営されているにもかかわらず出来高制に据え置かれているのは、制度が現場の実態を捉えていないと言わざるを得ません。制度が古いですね。だからこそ、併設型訪問介護につきましては、出来高制ではなく、定期巡回や小多機のように包括報酬、マルメへの転換を今こそ検討すべきではないかと考えています。 まとめますね。住まいの集約によって、介護人材を有効に配置でき、家族の離職防止にもつながります。そして、併設型の訪問介護については、包括報酬、いわゆるマルメ方式に転換することで財政の予見性も確保できます。ちなみに、包括報酬にすると、煩雑な事務業務、これもかなり負担軽減されると思います。 こうした制度改革案、抜本的な制度改革について大臣の御意見をお願いします。
○上野国務大臣 多様な視点からの御質問でございますので、何を申し上げていいのか、少々戸惑っておりますが、いずれにいたしましても、介護保険制度は本人の選択に基づいて適切なサービスを利用できる仕組みでありますので、居宅サービス、地域密着型サービスなど、その体制整備をしっかりと進めていく必要があると考えております。 その上で、これから人口減少のスピードが地域で異なる状況になってまいりますので、その地域地域に応じた形で、今御指摘のあったことも踏まえて、十分な体制が取れるように、地域包括ケアシステムの深化、推進に取り組ませていただきたいと思います。
○黒田政府参考人 お答え申し上げます。 先ほど大臣が申し上げたとおりでございますが、委員御指摘のような、幾つかの施設、事業所が複合的に、併設といった形を取りながら、言ってみればその地域を支える拠点としての機能を持っている例は、先生御存じのとおりで、現在もかなりございます。単独で介護保険施設を運営しているケースもありますけれども、そこにデイサービス、ヘルパー等々の機能がくっついて多角的にお支えするという形がこれから求められてくるモデルだというお声も当然ございます。 特に、高齢者がこれから減少していく中山間地域などでは、施設、事業所同士が連携をしながら地域の住民の方を支えるという視点は非常に重要でございますので、これから第十期の計画に向けた議論が進んでまいりますけれども、強制するということでは全くないわけですけれども、むしろ、そうした選択をされる地域、あるいはそうした選択をされる事業者、施設の方々にとってどういう対応がいいのかということについては前広に検討させていただきます。
○日野委員 お時間もありますので、質疑は以上とさせていただきますが、これからも、対決より解決の精神で、本当に介護保険サービスはこのままじゃ崩壊してしまいますから、今こそ抜本的な制度改革が必要だと思いますので、その視点で大臣にこれからも私の思いも伝えさせていただきたいと思いますので、前向きな検討をよろしくお願いします。 ありがとうございました。
○大串委員長 次に、浅野哲君。
○浅野委員 国民民主党の浅野哲です。 まずは、上野大臣、御就任、誠におめでとうございます。 本日は、大きく二つのテーマ、今日もいろいろな委員の皆様が取り上げてきた労働時間規制について、そしてもう一つは、医療機関に対する政府の補助の姿勢について伺っていきたいと思います。 まず、労働時間規制について、そもそも論になりますけれども、本質的な労働時間規制に関わる厚生労働省の役割認識について、大臣にお伺いをしていきたいと思います。 本テーマについて、私を含め我々が懸念していますのは、いわゆる労働基準法第三十六条、三六協定に定められた労働時間規制が緩和され、労働者の心身の健康を守りディーセントワーク推進に逆行するような状況になってしまわないかということであります。 あと、よく言われますのは、もっと働きたいという声も一部にあるんだということを今日大臣もおっしゃっておりましたが、このもっと働きたいという声を私なりに解釈すると、事業成果をもっと短い期間で、そしてより多く出したい、そのためにもっと働きたいという声だと思うんですね。そういう観点で言いますと、これ自体は大変意欲的でいいことだと思うんですが、そのための実現方法が労働時間規制の緩和とは思えないんです。 本来、厚生労働省は、労働者の心身の健康と安全や衛生環境を確保する観点から、労働時間や労働環境に一定のルールを課す規制行政を行ってきました。例えば、それは労働基準法や労働安全衛生法などに表されています。 一方、先ほどの現場の声ですね、もっと短納期でもっと成果を出す。そのためには、たくさん働くことも大事かもしれませんが、限られた時間の中でより多くの成果を出すための生産性向上という観点が昨今大変注目をされていて、こちらについては、例えば経済産業省が生産性向上支援なんかを行っているわけです。こちらの方が私としては本筋だろうと思うんですね。 なので、大臣は、今日の午前中からの質疑の中で、労働時間あるいは休暇制度、休日、インターバル規制など、様々な観点から検討していくというふうに答弁をされておりましたが、私としては、労働関連ルールの緩和というアプローチよりも生産性向上のアプローチの方が優先されるべきだという立場に立っています。 あとは、一つの参考データとして、一人当たりのGDPが、二〇二四年、日本は三十八位、まだまだ伸び代があるという観点もあります。 ここまでいろいろ話してきましたが、改めて、労働時間規制という文脈において、厚生労働省の役割、どんな役割なのか、大臣のお言葉で教えていただきたいと思います。
○上野国務大臣 ありがとうございます。 労働基準法は、労働者が人たるに値する生活を営むために必要な労働条件の最低基準を定めるものでありまして、労働時間規制はその柱の一つであります。 私ども厚生労働省といたしましては、当然、働く方の命と健康、これを守りながら、また一方で、働く方一人一人が多様で柔軟な働き方ができる、そうした観点からの労働時間規制を見直す、そうした観点も必要かと考えています。また、労働基準監督官による監督指導を通じて、労働法規の遵守徹底を図ってきたところでもあります。 繰り返しになりますが、働くことで命を落としたり健康を損なうことはあってはならない、それはもちろんでありますので、そうしたことをしっかり心に留めながら、今後とも労働時間規制の執行に取り組んでいきたいと考えているところであります。
○浅野委員 非常に真摯な御答弁、ありがとうございました。 私も、今の大臣の答弁内容には全面的に共感をいたしますし、労働時間規制によって一定の働き方の柔軟性が阻まれているようなケースというのがゼロとは言いません。だから、もっと柔軟に働きたいという人たちの声に応えるために、より柔軟な働き方をするための制度の見直しというのはあってしかるべきだと思うんですが、やはり、そこで、この委員会でもこれから議論を深めなければいけないのは、柔軟性を高める一方で、それが働き過ぎの原因にならないようにしなきゃいけないという観点だと思いますので、是非そこはまた引き続き議論を深めていきたいと思います。 質問を進めて、立ち返りまして、労働時間規制の原点に少し話を持っていきたいと思います。 働き方改革関連法により時間外労働の上限規制が導入された際、厚生労働省は、過労死等の労災認定に用いられてきた長時間労働の目安や健康影響に関するデータ、当時の労政審での議論などを踏まえて、月平均八十時間、そして単月百時間などの水準を定めたと承知をしています。 これらの水準について、改めて、基本的なことの確認になりますが、具体的にどのような健康影響データあるいは知見に基づいて設定されたのか、当時の審議会や通達で示された基準やそのロジック、それをどう大臣が認識しているか教えていただきたいと思います。
○上野国務大臣 働き方改革関連法により導入をされました時間外労働の上限規制によって、臨時的な特別の事情がある場合であっても守るべき時間外・休日労働の絶対的な上限として、単月百時間未満、複数月平均八十時間以内という基準が設定をされました。この水準は、平成二十九年に、日本労働組合総連合会、連合と、日本経済団体連合会、経団連、この両団体が時間外労働の上限規制等に関して合意した内容、これを法制化したものであります。その際には、脳・心臓疾患の労災認定基準も念頭に、実効性があり、かつ実現可能な水準として合意がされたものと承知をしています。
○浅野委員 その御認識のとおりだと思います。 冒頭大臣がおっしゃいました、臨時で働かなければいけない、臨時の事情があってもこれだけは超えてはいけない、最後の歯止めの基準である、この認識は共有できているかと思います。 やはり、そこに至るまでには、過労死であったり、脳・心臓疾患による様々な、お亡くなりになられた方や、その後の仕事に就けなくなってしまった、現場の様々な声や思いに応えてこうした成果が出てきたわけでありますが、こうした過去の過労死や過労自殺という重大な事案が多く起きて、厚労省自身も深刻な反省を迫られ、それによってこうした基準の導入に至りました。 ここから得られる教訓というのを今後どのように、引き続きこれは教訓として生かしていくべきだと思いますが、この教訓を今後の議論の中でどのように生かしていくか、改めて答弁を求めたいと思います。
○上野国務大臣 働き方改革が施行される前には、今委員御指摘のあったような過労死あるいは過労自殺という不幸な事案が発生をしたというようなことがございました。当然、働くことで命を落としたり健康を損なうということがあってはならないのは先ほど申し上げましたとおりでございまして、厚労省としては、引き続き過労死等の防止対策に取り組ませていただきたいと考えています。 その上で、労働時間規制につきましては、様々な御意見があることは承知をしております。誰もが働きやすい労働環境を実現していく必要性や、上限規制は過労死認定ラインであることも踏まえ検討する必要がありますので、今後、総点検として、現場の実態、ニーズ、そうしたものを十分把握をしながら結論を出していきたい、検討を深めていきたいと考えています。
○浅野委員 是非、今後の見直し、プロセスの中でも、これから新たに出てくる様々なアイデアといいますか施策の案が、これまでの我々が得てきた教訓に照らして、例えば医学的にちゃんと整合性が取れているか、あるいは過労死や過労自殺の原因となり得ないかどうかということをしっかりその検討プロセスの中で逐次検証していくことが大事だと思います。 政府の中でも、審議会等で、労政審を始めとして議論が進んでいくものと思いますけれども、議論をして、その中でいろいろなデータを確認すると思いますが、しっかりその一つ一つの検証を国民に分かるように示していただきながら議論を進めていただきたい。これは要望ですけれども、是非、労政審、審議会等の進め方においても、そういった情報の国民への提供という意味においては、この場で是非求めさせていただきたいと思います。 最後に、このテーマでは最後の質問になります。 改めてになってしまいますけれども、やはり、大臣自身が所信演説でも言っておりましたが、心身の健康維持や従業者の選択を前提にというふうにおっしゃっていました。こういった心身の健康維持とか本人が選択できることというのは当然大事な要素だと思いますが、厚労省として、この議論の中で、元々高市総理の方針があり、それを厚労省として受け止めて検討をするということになっているわけですが、冒頭から確認してきた、厚労省として、これまでの様々な経験や反省、教訓から、今、守るべきものというのが、ある程度大臣の口からもおっしゃっていただきました、ここだけは譲れないという厚生労働省としてのガードレールといいますか、そういったものがあれば、是非そのお考えをお伺いしたいと思います。
○上野国務大臣 ガードレールかどうかはちょっと分かりませんが、大切にしたい点でございますが、繰り返しになりますけれども、時間外労働の上限規制等の労働時間規制につきましては、働く方の命と健康を守りつつ、働く方一人一人が多様で柔軟な働き方ができるようにしていくこと、そして労働参加率の向上などを図るものだと考えています。 労働時間規制につきましては、人手不足で仕事があるのに受注ができない、もっと長く働いて稼ぎたいといった意見であったり、月百時間の残業は過労死認定ラインであり変更すべきではないといった意見など、様々な意見があることは承知をしておりますが、私もこれまでから申し上げておりますとおり、そのような御意見も十分踏まえて検討は進めさせていただきたいと思います。 総理におかれましても、先日、過労死認定ラインでもある上限を超えるなどということを決して言いませんというような趣旨で答弁をされているところでありますので、そうしたことも十分踏まえながら、今後、総点検として、現場のニーズ、実態等を十分把握して検討を深めてまいります。
○浅野委員 このテーマはまだ今後も続きますので、今日はここで終わりにしたいと思いますが、しつこいようですけれども、改めて申し上げたいのは、働き方の柔軟性を高めることは大賛成です。そして、そういった働き方、規制を実現することによって、労働参加率を高めることや、あるいは、もっと働きたい、いわゆる就業制限をやっているような方々が更に働く、労働参加をしてより多くの収入を得るということもいいことだと思いますが、やはり、最後守らなければいけないのは、厚労省としての役割は、そういった方であっても、ちゃんと、ここの自分の健康を壊すほど働いてはいけません、そして、いかに自分が働きたいと思っていても、これ以上働くとこういったリスクがあるからそれ以上は国として認められませんよという最後の守護神的役割を果たしてもらうのもまた厚生労働省の立場だと思いますので、この点は念押しをして、このテーマは終わりたいと思います。 続いて、二つ目のテーマですけれども、地方の医療提供体制、今回、医療機関に対する補助金というのがテーマになっていますが、地域包括ケアの視点も含めて質問していきたいと思います。 地方の病院経営が厳しい状況にあることについて、総理も含め、補助金の検討を表明しておりますが、まず、現状の構造的な経営危機の要因を政府としてどう分析しているかを確認させていただきたいと思います。データと実績、実態調査に基づいて、主な要因をどのように整理しているか。事前のレクでは、特に地方病院の経営難の要因について教えてほしいというふうに言っておりますが、この点について政府の説明を求めたいと思います。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 病院経営が厳しい状況になった要因としましては、まずは物価の上昇、それから賃金の上昇による費用の伸びのほかに、地域によっては人口の減少や高齢化の伸びの影響も受けている病院があると考えております。 私どもの方にございます医療法人立の病院の分析によりますと、令和六年度中の決算、法人の経常利益率の平均値でございますが、大都市型の地域の病院は平均の経常利益率が〇・三%、人口少数地域型の地域の病院はマイナス〇・六%となっておりまして、人口少数地域における病院が相対的に更に厳しい経営状況になっているというふうに理解をしております。
○浅野委員 非常に経常利益率が低いというのは私も承知をしているんですが、もう少し答弁を求めたいのは、じゃ、それがなぜ起きているのかという要因部分についての、もう少し政府の見解があれば補足をしていただきたいんですが、大丈夫でしょうか。
○森光政府参考人 私どもの持っておりますデータベースにおいては、経常利益率と病床の稼働率といったものをひもづけたものがございませんので明確なお答えはできませんが、基本的には、令和六年度の病床利用率については前年度と比べてかなり下がっておりまして、それがまさに地方における病院の経常収支を悪化させている要因の一つだというふうに考えてはおります。
○浅野委員 やはりそこをしっかり把握しなければ、政府としての適切な医療機関支援というのは難しいと思うんですよね。 この委員会の先生方は皆様よく御存じだと思うんですけれども、例えば、病床の利用率が低いのは、人件費、それをずっと空転させたままだとコストばかりがかかるので、それを止めざるを得ないから利用率が下がっているということもあるし、本当に患者さんが少なくて下がっているという場合もあるかもしれませんが、そういったこともあると思います。 例えば、この後も少し触れようと思うんですが、先出しすると、回復期の移行や介護施設への転居が進まずに長期入院をしている患者さんが病院のベッドを占有していて回転率が低く、そのため病院の経営状況が悪化しているということもよく言われますよね。だから、こういったことをしっかり政府として把握をしておかないといけないと思うんですけれども、これはちょっと通告にないんですが、今の答弁を聞いてちょっと聞きたいのは、そういった調査というのはこれまでは行っていないんでしょうか。何かそういう調査はあるんでしょうか。
○森光政府参考人 お答えをさせていただきます。 私どもとしては、地域医療構想をしっかり支えるために、各種のデータを突き合わせるといったようなことをさせていただいております。 一つは、診療報酬のDPCのデータ、それから、各病院から上げていただく診療状況に関するデータ等がございます。その中には、先生おっしゃるとおり、平均在院日数ですとか、それから手術の件数、そして毎年の入院患者数といったようなものがございます。 ですので、おっしゃるとおり、どこの病院がどこの地域にあるのか、それからそれぞれの病院がどのような状況にあるのかということにつきましては、全体として私ども把握しておりますし、それを分析した上で各都道府県にもお示しをするといったようなことをやらせていただいておるという状況でございます。
○浅野委員 どうにも解せないのが、そこまで病院ごとの具体的なデータをお持ちになりながら、病院の経営難の要因について、しっかりと整理ができていないのか、整理できているけれどもこの答弁では出てきていないのか、そこはどうですか。
○森光政府参考人 今、私ども、病院の診療実績ですとかそういうものについてはしっかりデータをいただいております。 新たに、前の医療法の改正の際に、医療法人立の決算等の情報をいただく、そしてデータベースとするといったような改正がなされて、それの情報が令和五年度ぐらいから上がってきているという状況になります。ですので、いわゆる病院の経営状況に関するデータと、それから診療に関するデータのひもづけというのがちょっとまだ間に合っていないという状況でございますので、今後一つ一つそれはひもづけをしながら分析をしていきたいというふうに思っておりまして、間に合っていないというのが現状でございます。済みません。
○浅野委員 ようやく課題が明確になってまいりました。ありがとうございました。 ちょっと大臣、質問はしません、こういう現状があるということは十分に御認識いただいたかと思いますので、新たに経営情報もデータベース化して、それを踏まえて経営実態の把握とそれにふさわしい病院支援をしていくということですので、ここは是非大臣としても、これからの、上野大臣の代で恐らく期待される成果だと思いますので、よろしくお願いいたします。 時間が少なくなってきましたので、一問飛ばして、このテーマの三問目の質問に移りたいと思います。 今回政府が検討しているとされている補助金、今日も何回か取り上げられておりましたが、これは何を変えるためのものなのかという質問です。 総理が表明された地方病院への補助金については、診療報酬改定を待たずに支援を行うとされていますが、これは単なる一時的な赤字補填なのか、それとも構造改革や地域医療構想の実現を後押しする性格のものなのかを明確にしたい、明確にすべきだと思っています。 両方だということが理想的なわけですが、対象となる経費、あるいは病院側に求める改革の両面から、この補助金を通じて何を変えたいのかということを、政府の方からその考え方について整理をいただきたいと思います。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 まず、議員御指摘のように、医療機関は物価高騰などで厳しい状況に直面していると認識をしているため、これにつきましては、報酬改定の時期を待たず、経営の改善それから職員の方々の処遇改善につながる補助金を措置し、効果を前倒しすることとしております。 また、御指摘いただきました高齢化や人口減少に対応した医療体制の再構築を図るためには、地域の実情に応じて病床を適正化していくということも重要でございまして、これはまさに、地域医療構想、令和九年度から始まりますけれども、その手前の対応として、経済対策、補正予算の具体化に当たり検討していくという状況でございます。 以上でございます。
○浅野委員 つまりは、単なる、経営に苦しんでいる病院に対して補助金を出して赤字の穴埋めとか、あるいは処遇改善も含まれていますけれども、それに加えて経営改善とおっしゃいましたから、何らかの、空いている病床の改善ですとか、こういったところにも資するような形での補助金だというふうに理解をいたしました。 これは刻一刻と具体化されていくと思いますので、この委員会でも引き続き取り上げさせていただきたいと思うんですが、もう釈迦に説法だと思います、最後の質問は厚生労働大臣にお伺いしたいと思うんですけれども、今日、これまでの質疑を聞いていますと、病院のみならず、診療所や薬局でしょうか、薬局も支援対象に含まれ得るというような答弁がございましたので、こちらとしても、病院だけでなく、そういった全体に対して支援をしてほしいということであります。 特に、今のやり取りでもありました、地方病院の経営支援は必要なんですけれども、長期入院や病床過剰といった構造問題がそのままになってしまっては、再び同じ議論を繰り返して、同じ補助金をまた何度も何度も出すのかということになってしまいますので、地域包括ケアシステムの司令塔である市町村や地域包括支援センター、介護施設や在宅医療、訪問看護事業者との連携というのはもちろん前提にすべきだと思いますし、こうした連携を評価の対象にするとか、こういう考え方を取り込みながら、地域包括ケアを前提とした支援を更に高めていくんだ、そのためにこの補助金をどう使うのかという視点で内容を具体化していっていただきたいと思いますが、大臣のお考えをお願いします。
○上野国務大臣 御指摘のとおりでございます。 まずは、処遇の改善であったり、あるいは医療機関の経営の改善であったり、そういったことに取り組むことが重要ではありますが、さらに加えて、医療提供体制の構造問題、これについてもしっかりアプローチをしていくことが大事だと考えています。 先ほど局長からも話がありましたけれども、病床数の適正化の支援のための措置というような話がありました。そうしたことも含めて、補助金なり支援措置が地域の医療体制の充実、包括ケアシステムを含めた様々な充実にしっかりとお金が回るような体制を取るということは重要でありますので、そうしたことはこれからもしっかり意を用いていきたいと考えています。
○浅野委員 ありがとうございました。 引き続き、この計画の具体化とその実効性の確保についてこの委員会でも取り上げさせていただきたいと思いますので、本日はこれで終わります。 ありがとうございます。
○大串委員長 次に、浜地雅一君。
○浜地委員 公明党の浜地雅一でございます。 まずは、上野厚労大臣、また、副大臣、政務官の皆様方、御就任、心よりお喜びを申し上げます。厚生労働行政という大変責任の重い職責でございますので、是非皆様方の御奮闘を期待をしております。 御案内のとおり、私は二〇一二年初当選でございますが、十三年間、与党議員として仕事をしてまいりました。野党としての質問は初めてでございます。少し緊張しながら質問をさせていただきます。 まず一点目は、少し医療法について触りだけ御質問をしたいと思っています。 この医療法につきましては、我々公明党も、与党であった前回の通常国会におきまして、私も厚労部会長として法案審査をし、提出をしている法案であります。何としてでも、国益を大事に考えたい私としましては、この医療法、今国会でしっかりと成立をさせていただきたい、また、するのが我々委員会の責務だと思っております。 ただ、日程も非常に詰まっておりまして、参議院での審議もございますし、また、補正予算になりますと恐らくこの法案審議というのはなかなか難しいであろうということでありますので、今日、この厚労委員会の理事会では、この後の医療法のお経読みを決めさせていただきましたので、一つ順調に進んでいるのかなと思っております。 そこで、基本的なところでございますが、大臣には、この医療法が今国会で成立しない場合、どのような実務また現場に影響があると考えるのか、この国会で成立をさせなければならない理由について端的にお答えをいただきたいと思います。
○上野国務大臣 継続審議となっております医療法等の改正案につきましては、将来にわたって地域での良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制を確保するためのものであります。 例えば、新たな地域医療構想については、令和八年度中に都道府県が策定することとしておりますが、そのためには、令和七年度中に改正内容を踏まえた議論を行い、国がガイドラインを示す必要があると考えております。 仮にこの改正法案の成立が遅れた場合には、新たな地域医療構想の策定が後ろ倒しとなり、これに基づく医療提供体制の見直しの停滞、あるいは財政支援の遅れにつながるおそれがありますので、是非とも早期の成立をお願いをしているところであります。
○浜地委員 よく分かりました。令和八年度中に次の地域医療構想を策定しなきゃいけない、そのためには、この法案を成立させて準備にかからなきゃいけないということだろうと思います。 また、自民党さん、そして維新さん、我々公明党の修正案を用意をしておりますけれども、それも、次の地域医療構想に向けて病床を削減する、次の医療構想の前提として病床削減の条文を盛り込んでいるところでございますので、現場が混乱を来さないようにしっかりとこれを行っていきたいと思っています。そのためにも、しっかりとした御答弁も含め、大臣を含め、政務、役所の皆様方にはお願いしたいというふうに思います。 先ほど、私の方で、自民党さん、維新さん、そして我々公明党の方で修正案を用意しているというお話をさせていただきました。提出は、この医療法が審議に入りましたら、法案提出者として私も提出をしたいというふうに思っております。 その中の一つとして、介護、障害福祉従事者の適切な処遇の確保という条文を盛り込ませていただいております。今日の委員会でも、この介護、障害福祉の従事者の皆様方への処遇改善ということでありますけれども、これまで、厚労省を含め、様々な処遇改善といったときの対象は介護職員ということで様々予算案を組んでいたわけでございます。しかし、この修正案の趣旨、我々の思いは、介護従事者又は障害福祉の従事者に対する機動的な措置を行う、いわゆる補正予算をしっかり組んでほしいということでございます。 もう大臣お分かりでございますけれども、介護職員をあえてこの介護、障害福祉の従事者と変えたその肝は、当然、今見直しもされておりますケアマネジャーの皆様方に対する処遇改善であったり、また栄養士の皆様方、またリハビリに関する皆様方、これまでの補正予算の組み方だと介護職員ということで対象が狭い、それをみんなで分けてほしいというようなこれまでの予算組みだったわけでございます。それを、介護従事者にスポットを当てて、幅広く、今回の新たな経済対策、それを裏づけをする補正予算案、十分なものを組んでいただきたいと思っています。 恐らく、我々公明党が野党になって初めて、この補正予算、どうするか態度決定しますが、多分大事な要素になるんじゃないかなと私は思っておりますので、しっかり答弁いただきたいと思います。
○上野国務大臣 介護、障害福祉の現場は依然として人手不足が厳しい状況でありますので、介護事業者等への支援は急を要すると考えております。 経済対策に関しましては、総理からも、介護、障害福祉分野の処遇改善、事業者支援を早急に行えるよう、補助金の措置に向けた検討を指示されているところであります。このため、骨太の方針等も踏まえまして、経営の安定、そして今お話のありました現場で働く幅広い職種の方々の賃上げ、これに確実につながることが極めて大事であります。これまで、介護職員として対象が狭い、そういった課題があったわけでございますが、今御指摘のあったように幅広い職種の方にもそれが及ぶようにすることが非常に重要でありますので、そうしたことも踏まえて施策の具体化に取り組んでまいりたいと考えているところであります。 今、具体的な中身につきましてはなかなか申し上げられる状況ではありませんが、いずれにいたしましても、そうした観点を大切にしながら取り組んでまいります。
○浜地委員 ありがとうございます。 私はまだ、野党ですから、新たな経済対策の案は見ておりません。以前であれば、部会長の立場で、大体どういう文面になるかなという、ありますので、この新たな経済対策における介護、障害福祉の従事者の皆様方に対する支援の文言はしっかり私は見たいと思います、どういう表現ぶりになっているのか、職員、従事者、どういう表現になっているのか。 また、実際に、まあ、二十八と言われておりますけれども、実際の金額についても、どういう算定根拠でそういった補正予算案が上がってくるのかは、これは先の話ですけれども、ちょっとかなり細かく私は拝見をさせていただいて、いわゆる二百四十万人と言われている介護従事者に対する十分な予算措置なのか、それとも百二、三十万人にとどまっている介護職員と言われる方に対する措置にとどまっているのか、計算すれば分かりますので、そこはしっかりと拝見をし、また予算案についての賛否について態度表明をしていきたいというふうに思っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。 続いて、働き方改革の見直しについて、少し質問をしたいと思っています。 先ほどからこのテーマも各委員から質問がございました。我々公明党は、前回の参議院選挙で、もっと働きたい社会、当然、健康管理、本人の意思が重要でございますが、そういったものを公約に掲げました。それが意味するところは、今、三六協定の範囲内で認められる上限、残業時間月四十五時間のところを私は指しております。今の議論を聞いておりますと、どちらかというと、三六協定の特例でございますいわゆる月八十時間、百時間のところにスポットが当たっているのではないかと思っています。 高市総理も、今回、上野大臣に対して、働き方改革の検討をするように言われておりますが、国会の答弁を見ますと、高市大臣も、過労死ラインを超えろとは絶対に言いませんと、命あってのものですから絶対これを守っていただかなきゃいけないんですというようなことも言われているように思いますし、また、むしろ、会社によっては時間外労働を上限規制以下の一定水準で抑制しており、その結果、更に生活費を稼ぐために本業先に伝えずに副業を行う方もおられると考えているということでありますので、私自身も、この過労死ラインである八十時間であるとか百時間、いわゆる三六協定の特例のところを緩和するというのは、これは言語道断であろうと思っています。ですので、私の中で考えているのは、この上限、通常の三六協定で認められる残業時間の月四十五時間のところを私は少し緩和をし、もう少し手取りを増やしていくということが大事ではないかというふうに個人的には考えております。 そこで、今日、資料一を持ってまいりました。これは厚生労働省が出している一般の資料でございますけれども、この資料の中の右側、アンケート調査の中の右側の段の二つ目、残業時間を今より十時間程度増やしたいという方々が二%しかいないというこのアンケート結果であります。 果たして、この二%というのは、先ほど私が申し上げました通常の残業時間である四十五時間を超えて更に十時間程度増やしたいという方のデータなのか、それとも、過労死ラインと言われている八十時間や百時間を超えてまで十時間程度増やしたいというデータであるのか、これは大臣のお答えの前にちょっと役所の方に御答弁をいただきたいと思います。
○岸本政府参考人 お答えいたします。 御指摘いただきました資料のこの残業時間を今より十時間程度増やしたい二・〇%でございますが、これは、調査としまして、それぞれの回答者の方の現在の残業時間の平均的な残業時間と望ましいと考える残業時間、それを聞きまして、その差を取ったものでございます。その際に、望ましい時間として八十時間以内かどうかを併せて確認することとしておりまして、この十時間程度の二・〇%は、八十時間以内を前提とした御回答を集計したものでございます。
○浜地委員 そうなると、基本的には、三六協定、月上限が四十五時間で働いていらっしゃる方の労働者の、このアンケート調査は、例えば四十五時間の方が残りあと十時間働きたいという結果ではないということでよろしいですか。
○岸本政府参考人 お答えいたします。 御指摘のとおり、この十時間程度の二・〇%は、四十五時間を超えるか超えないかで分けては集計しておりませんので、御指摘のように、そこの境目の手前かどうかまでは、両方含んだ数字でございます。
○浜地委員 ありがとうございます。 ですので、今、私の問題意識、大臣もお分かりになったと思います。八十時間であるとか百時間という、まず過労死ラインというところを緩和しろという話ではなく、私が実際現場で接しておる感覚としては、一つは、上限四十五時間まで三六協定で可能なんだけれども、実は会社の方の内規で二十時間にしている会社が、私の聞いたところでは多くございます。そういう会社については、もう少し働きたければ、内規を緩和して、この法律の上限でございます、いわゆる三六協定の通常の上限である四十時間、四十五時間に、いわゆる周知をして、もっと働けますよということを言ってもいいでしょうし、仮にもう既に四十五時間のところでいっぱいいっぱいに来ていて、それでも働きたいという方のニーズがどこにあるか、こういったことを細かくやらないと、私はちょっと、大変失礼ながら、この資料というのは、残業時間を今より十時間程度増やしたいという人が二%しかいないというミスリードにつながるのではないかというふうに思います。 そこで、特に月四十五時間の上限規制について、もう一度このデータを精査をし、実態調査として検討を行わないと、実は、残業規制がまずいのは百の話なのか四十五の話なのか、はたまたそれは世の中の需要なのか、これが把握できない、私はこれが議論のスタートだと思いますが、大臣、その調査若しくはもう一度集計し直してデータを出していただきたいと思いますが、御答弁をお願いいたします。
○上野国務大臣 御案内のとおりでございますが、月四十五時間、年三百六十時間という時間外労働の限度時間につきましては、限度基準告示におきまして労使が守るべき基準として定めていたものでございますけれども、平成二十九年の時間外労働の上限規制等に関する労使合意におきまして、この月四十五時間、年三百六十時間を時間外労働の上限規制とする、そうしたことを踏まえまして、働き方改革関連法によりまして罰則つきで法律に定めたものであります。 なお、その労使合意におきましては、特別の事情により特別条項を適用する場合でも、上限時間水準までの協定を安易に締結するのではなく、月四十五時間、年三百六十時間の原則的上限に近づける努力が重要であるとの考えも示されておりますので、こうしたこともやはり踏まえる必要があるのではないかと考えております。 一方、今委員から御指摘がありましたように、個社によって、時間外労働の例えば原則的な上限を下回る形で、内規等によりまして自ら規制をされているような場合もあろうかと思います。また、そもそも三六協定自体が締結されていない場合も、たしか約四割近く、四割ほどあったと考えております。そういった場合をどう考えるかということももちろん課題だと思っておりますので、より細かく見ていく必要があろうかというふうには思っております。 それについて新たに調査をするかしないかということにつきましては、大変恐縮ですが、現段階では確たることを申し上げられませんが、そういう視点は大事だというふうに考えています。
○浜地委員 お願いします。 再調査というよりも、データがありますので、きちっと、例えばその中で、内規で四十五時間以内にしている企業がどれぐらいあって、じゃ、内規をもう少し緩和してほしいという従業員の皆様方の要望があるのか、四十五時間と定めているけれども、それでもなお残り五時間、十時間働きたい要望があるのかということのデータがないとですね。このデータが実はかなり世の中に流布していて、実際に四十五時間をターゲットにしているのか、三六協定の特例である八十時間、百時間をターゲットにしているのか、分からない。でも、結果二%しかいませんという議論になってしまっているので、これはやはり世の中の実態を反映していないんだろうと思いますので、本格検討されるに当たっては、恐らく私はまた求めると思いますので、その際、是非お願いできればというふうに思います。 次のテーマに行かせていただきたいと思います。 次は、創薬力の強化に移りたいと思っております。今日は、特に薬価の面からの創薬力の強化というところにスポットを当てたいと思います。 私も厚生労働副大臣を一昨年行わせていただきまして、その後、党に戻りまして、公明党内に創薬力強化PTというものをつくらせていただきました。昨年六月には当時の林長官に提言を申し上げ、今年は、実は、与党として提言しようとしたら野党になりましたが、木原稔長官にもこれを手交し、お話を聞いていただきました。 いわゆる創薬エコシステムのところは、非常に問題意識が共有をされ始めているというふうに思っております。まさに研究開発の段階、薬事承認の段階、製造に至る工程でございますが、ここは問題意識がしっかり共有をされ、官民協議会等を通じて、様々な創薬力強化に向けた萌芽が生まれてきているんだろうと私は思います。若干、バイオ医薬品についてはまだ物足りないところがございますけれども、これは後の質問に譲りたいと思っています。今日は薬価ということでございます。 そこで、ここは間局長にお伺いをします。違うか、医産情ね。ごめんなさい、間違った。森さんですね、済みません。 今アメリカで、最恵国待遇価格制度ということが話題となっております。普通、最恵国待遇というと、関税の世界では関税率と思いきや、アメリカが今検討しているのは薬価の最恵国待遇価格ということで、具体的に言うと、G7、日本も入ります、プラス、デンマーク、スイスの市場を比べて一番安い薬価を米国国内で設定をしようということが、私の今ある理解での、薬価のアメリカの最恵国待遇価格ということであります。MFNというふうに通称言いますが。 これが適用されますと、御存じのとおり、日本は、革新的新薬は、皆保険もございますので、そういった影響もあって、G7の中では一番低い薬価が設定をされているということは恐らく周知の事実だろうと思います。そうなりますと、アメリカのメーカーのみならず欧米の薬品メーカーも、結局、アメリカで自分たちの新薬を売るときには、日本の価格が参照されて、その低価格で仮にアメリカで販売をしなければならないとなると、もう日本において上市をしない、価格の参照として日本を排除する、若しくは現在ある投資を断念しようということが、私の創薬力強化PTのヒアリングにおいても様々な企業から意見が出ました。 このアメリカの薬価の最恵国待遇価格について今どういう対応を行っているのか、御答弁を頂戴したいと思います。
○森政府参考人 いわゆるMFN価格についてでございます。現在、米国政府は、欧米の製薬メーカー十七社に対しまして、米国における医薬品の価格を、他の先進国と比較して、いわゆる最恵国待遇価格、一番低い価格に引き下げることを求めているところでございます。一部の製薬メーカー、これは五社ほどでございますが、既にアメリカ政府と、新たに米国で上市する医薬品の価格をこのMFN価格にすることなどを含む合意を行っているところでございます。 当然、我が国にどういうインパクトを与えるのかということについて検討しなければならないと考えておりますが、現在、残り十二社がどういう契約になるかも含めてよくよく精査させていただいた上で、日本に対して一定の影響がある可能性がございますので、そこについても精査していきたいというふうに考えております。 令和六年度の薬価改定においても、革新的医薬品のイノベーションの適切な評価等を行ってきておりまして、引き続き、医薬品業界の意見も聞きながら、日本市場を魅力的なものにしていくための取組というのを行ってまいりたいと考えているところでございます。
○浜地委員 審議官、ありがとうございます。 さっき、日本市場を魅力的な、薬価も含めた、市場にしていくということであります。 令和六年の薬価改革、薬事制度改革においても一定の成果を上げたと思っておりますが、令和八年度に向けて、自民党さんの方も、ほかの先生方も、特に、新薬創出加算を受けた薬、これの特許期間中の薬価の維持ということは様々訴えられてきていると思います。私も、先日の木原稔官房長官に対する提言の中でも、本当に一丁目一番地でこの特許期間中の薬価の維持ということを行ってほしいということを申し伝えました。 官民協議会が行われて、当初は、官民協議会はしっかりと意見をまとめて、それを今行っております中医協に、勧告的な役目を果たして、そういった提言をするんだというふうに聞いておりましたが、残念ながら、主な意見ということが羅列されるばかりで、実際、官民協議会、内閣の方から中医協に対して、例えば、特許期間中の新薬、維持すべきというような強いメッセージは出なかったのが非常に残念であります。 このままいくと、今年の年末の薬価改定は、恐らく令和六年度の若干のリフォームで終わって、非常に残念なものになるんじゃないかなというふうに私は危惧を今しております。 特に問題となっているのが、市場拡大再算定、その中においても、共連れであります。当然、予想された売上げを超えた場合には薬価が引き下げられる。しかし、当該、予想を超えた、販売量を超えた薬品だけでなく、それと適応や薬理作用が類似する他の医薬品まで共連れ、一緒に、共に下がるという共連れという制度、これは新薬メーカーにとっては、予測可能性もないし、非常に不評の制度であります。 また、もう一つ、市場拡大再算定、特例再算定ですね、いわゆるブロックバスターと言われる非常に販売量の多い薬に対しては、最大五〇%下がってしまうという日本独特の制度があります。 加えまして、新薬メーカーから、再生医療製品についてはこの市場拡大再算定の適用を除外してくれという話もございます。なぜなら、いわゆる再生医療製品については、オーダーメイド、個別化であるので、規模の経済が働かないからだというような意見もございます。 そこで、もう一度お聞きしますが、この新薬創出加算を受けた薬の特許期間中の薬価維持について具体的にはどのように考えているか、是非ここは間局長に具体的な答弁をいただきたいと思います。
○間政府参考人 お答えいたします。 画期的な新薬を国民の皆様に届けていくといったことが大事だということについては、おっしゃるとおりだというふうに思っています。 その上で、薬価制度というファイナンスの仕組みの関係で申し上げますと、やはり申し上げなきゃいけませんのは、高齢化や高額薬剤の普及などにより医療費が増加する中で、国民皆保険の持続性を考慮し、市場実勢価格を適時適切に反映して国民負担を抑制するということが必要だと思っています。同時に、革新的な新薬の開発力を強化していく要請などにも応えていくことが重要だ、この要請をどうやって両立していくかということだと思っています。 先ほど森審議官の方からも、あるいは先生からも今言及ございましたけれども、前回の令和六年度の薬価制度改革におきましては、新薬の薬価が特許期間中維持されるように新薬創出等加算の仕組みは見直しをし、また、七年度、今年度の薬価改定では、新薬創出等加算の対象品目を改定対象から除外する措置などを講じたところでございます。 その上で、今回の令和八年度の薬価制度改革の具体的な内容については、今まさに議論中ということでありますけれども、今委員の御指摘のありました市場拡大再算定の類似品の取扱いなども含めまして、現在、中医協において検討中でございます。 様々御意見をいただいておりますし、いろいろな制約のある中ではありますけれども、創薬イノベーションの推進、医薬品の安定供給の確保、国民負担の軽減といった要請にバランスよく対応する観点から、引き続き、関係者の御意見も伺いながら、今回の八年度の改定で何ができるか、しっかり検討していきたいというふうに思っております。
○浜地委員 間局長、ありがとうございます。 医療費削減の観点ということが大事であります。今、自民党さんも維新さんもまた我々も、三党協議ということで様々な医療費改革を行っていますけれども、それがいわゆる目安対応とかの財源にされるんじゃなくて、その分で、医療費を適正に行った部分は逆に新薬の方に財源を振り向ける、そういう姿勢も大事だと。是非、伊東さん、お願いいたしますというふうに思っておりますので、何か全部下げる下げるということよりも、やはり日本の成長産業であるこういった創薬のところにも財源を出すということを与野党共に考えていきたいというふうに思っています。 費用対効果評価についても質問するつもりでございましたが、時間がだんだんなくなってきましたので、費用対効果評価につきましては引上げの条件緩和をお願いしたいというふうにまず要望をしておきたいと思っております。 骨太の方針においても、費用対効果評価の拡大は透明性を確保していなきゃいけないという条件付であります。ある意味、この透明性の確保がなければこれ以上の拡大はできないという、骨太の方針に当時与党の私はそういう文面を求めたつもりでおりますので、そこも是非お願いしたいというふうに思っています。 野党になって、四十分、時間の使い方が分からず、質問をちょっと飛ばします。RSウイルス感染症にちょっと飛ばしたいというふうに思います。 RSウイルス感染症、二歳までの幼児がほとんど感染する病気でありますが、これが、例えば一歳未満でかかりますと、当然、新生児、乳児の段階でかかりますと、入院をするリスクが高い。入院をした上で、入院をした乳児や幼児の一〇%以上が実は人工呼吸器をつけなければならないという重篤な症状に陥る、また後遺症も非常に重いということで、現在、厚生労働省内では、RSウイルス感染症対策として予防接種の定期接種化を検討されているというふうに聞いております。 二つ検討されているというふうに聞いています。それは、一つは母子免疫ワクチン。お母さんにワクチンを打って、胎児のときに免疫を持って、生まれた瞬間からこの免疫を保有しているもの。もう一つは抗体製剤。生まれてきた赤ちゃんに対して抗体を直接投与しまして、そこでしっかり免疫をつくっていただくというものでございます。 まず、母子免疫ワクチンについての検討状況を端的にお答えいただきたいと思います。
○鷲見政府参考人 お答えいたします。 RSウイルス感染症に対する母子免疫ワクチンにつきましては、先月二十二日の審議会におきまして、医学的、科学的観点からの検討が行われ、高い有効性が期待できるとされるとともに、安全性についても重大な懸念は認められなかったとされたところであります。 この結果を踏まえ、本日午前に開催されました審議会におきまして、具体的な運用を含めた議論が行われ、令和八年四月から定期接種化する方向で検討を進めていくことについて了承をいただいたところでございます。 今後、更に上位の審議会におきまして、定期接種化に向けた意思決定を行ってまいります。
○浜地委員 今、母子免疫ワクチンについては非常に前向きに進むということで安心をしたところであります。 続いて、もう一つの候補でございます抗体製剤について。この抗体製剤についての安全性、有効性そして費用対効果について検討された結果、又は、これについてはどういう対応を取るか、御答弁をいただきたいと思います。
○鷲見政府参考人 お答えいたします。 小児に対するRSウイルス感染症の予防に用いる抗体製剤の有効性につきましては、先ほどと同日の先月二十二日の審議会におきまして議論が行われ、生後一年未満の乳児への投与による高い有効性が期待されるとされました。 また、安全性につきましては、収集された知見におきまして重大な懸念は認められないとされるとともに、費用対効果分析においても一定の評価が得られたところでございます。 今後、制度上の論点に係る議論を進めつつ、必要があれば同審議会において費用対効果等の科学的な視点からの検討を行うこととしております。
○浜地委員 ちょっと今気になったところが、費用対効果については一定の効果があると言われまして、私、ワクチン小委員会で聞いていたのは、いわゆる一つの費用対効果の目安であります一年余命が延びるのに五百万円以内というのが一つのターゲットなんですが、それが六百四十八万円なんじゃないかということで、ワクチン小委員会ではこの費用対効果については若干ネガティブな表現があったと思うんですが、今日の基本部会では、抗体製剤については費用対効果については懸念がなくなった、あとは制度としての話で、技術的なものはもうこれで了承されたという理解でいいですか。
○鷲見政府参考人 お答え申し上げます。 先月二十二日の審議会におきまして研究班から提示された資料におきましては、抗体製剤を使用する場合の現状と比較した場合との増分費用対効果比につきましては、先生が御指摘の六百四十三・八万円とされているところでございまして、一般的に費用対効果が良好であると判断される基準である五百万円から六百万円というものを少し超えるという結果でございました。 他方、抗体製剤を接種するタイミングによりましては二百七十四・〇万円というような結果もございまして、そうしたような知見も示されておりますので、そういった費用対効果分析の結果の解釈におきましては、これらを総合的に判断する必要があるということでございます。 先ほどお話をしました制度上の課題と費用対効果分析につきましては、そうした状況も踏まえながら今後議論を行うということでございます。
○浜地委員 ありがとうございました。 抗体製剤のいいところは、生まれてきてから打つので、流行になりそうだ、はやりそうだというところで、生まれてきた赤ちゃんに打つわけですね。免疫ワクチンの方は、生まれてきて、当然、免疫を約半年間ぐらい持つんですけれども、このときにはやっているかどうか分からない。これは大体半年と言われているので、半年たった後にはやり出したら、やはり打ちたい。当然、母子に対して打つのは抵抗のある人もいるので、当該生まれてきた赤ちゃんに対して、やはりRSウイルス感染が広がっているな、だから打ちたいという要望があるので、私はこの接種のタイミングというのは、流行期直前だったりベストタイミングで打つということの費用対効果も十分に盛り込まなきゃいけないというふうに思っております。 ただ、今、御答弁の中で二百七十四万円という、そういうベストなタイミングで打ったときの費用対効果もある意味認めていただいたというような答弁でございますので、少し安心をしたところでございます。 そうなると、基本制度部会の今度は技術的、医学的なもの以外の、制度としての障害は、例えば、抗体製剤、定期接種化するにおいて何か疑義若しくは論点はあるんでしょうか。
○鷲見政府参考人 お答え申し上げます。 予防接種法第二条におきまして、「「予防接種」とは、疾病に対して免疫の効果を得させるため、疾病の予防に有効であることが確認されているワクチンを、人体に注射し、又は接種すること」とされております。 一般的にワクチンとは、特定の抗原を標的として免疫を賦活化、つまり活性化させて薬効を発揮する医薬品を指すものと承知しております。 他方、抗体製剤は、特定の病原菌などの異物に有効な抗体を直接体内に注入することで免疫の機能を人工的に獲得するものであり、ワクチンとは作用する仕組みが異なることから、学術的にも別のものとして扱われていると承知しております。 このため、予防接種法上のワクチンには抗体製剤は含まれておらず、予防接種法上の予防接種として抗体製剤を用いることは現行法上は難しいと考えているところでございます。
○浜地委員 今、御答弁の中で、一般的にという言葉だったり、予防接種法のワクチンには含まれないという明確な答弁があったんですが、じゃ、こう聞きましょう。予防接種法上のワクチンについては、法律上の定義というのは確定していますか。
○鷲見政府参考人 お答え申し上げます。 予防接種法上、第二条におきましては、予防接種とは、疾病に対して免疫を得させるため、疾病の予防に有効であることが確認されているワクチンを人体に注射し、又は接種することとされております。 一方、このワクチンという言葉につきましては、予防接種法上、定義は設けられていないという状況でございます。
○浜地委員 ですから、一番最初の答弁で、予防接種法上のワクチンには抗体製剤は含まないと答弁をしましたが、私は今、この同じ条文である予防接種法二条のワクチンは法律上の定義があるかと言ったら、ないという答えであります。 ならば、予防接種法上の趣旨、目的は何ですか。この法律上の定義がないんだったら、法解釈は趣旨、目的に遡って解釈するのが一般的であります。予防接種法上の趣旨、目的を御答弁ください。
○鷲見政府参考人 お答え申し上げます。 予防接種法第一条におきまして、「この法律は、伝染のおそれがある疾病の発生及びまん延を予防するために公衆衛生の見地から予防接種の実施その他必要な措置を講ずることにより、国民の健康の保持に寄与するとともに、予防接種による健康被害の迅速な救済を図ることを目的とする。」と規定されているところでございます。
○浜地委員 そうなると、これはワクチンだけではなくて、一般的なね、法律用語のワクチンはないわけであります、抗体製剤でも、私はこの予防接種法一条の趣旨に合致するというふうに思うわけでございますが。 では、予防接種法二条のワクチンの法律上の解釈として、さっき、法令上の、法律上の定義はないとおっしゃったわけです。ただ、一条の趣旨からすると、私は母子免疫ワクチンだけでなく抗体製剤も含み得ると思いますが、これについて、このワクチンの中に、要は予防接種法第二条のワクチンの中に抗体製剤は含んでいいかどうかということを内閣法制局に疑義照会はされましたか。
○鷲見政府参考人 お答え申し上げます。 端的に申し上げますと、内閣法制局に疑義照会は行っておりません。 一方、法令の規定の解釈につきましては、第一次的には、その所管省庁におきます厚生労働省におきまして責任を負うものであると考えておりまして、予防接種法上のワクチンに関する解釈について、予防接種法を所管する厚生労働省において検討を行ったということでございます。
○浜地委員 済みません、ちょっと質問が野党的になってきます、ここは大事なところなので。 今、本当にこれはなかなかトートロジーで、第二条のワクチンというのが法的な定義がないのに、結局このワクチンには含まれないという解釈をしたという答弁になってしまうんですよね。趣旨からいうと、私は、合致するんじゃないか。ならば、私は、内閣法制局に疑義照会をして、本当にこのワクチンが、母子免疫ワクチンだけでなく抗体製剤も含み得るかということをやはりきちっと確認をすることが、これから生まれてくる大事なお子さんを守るために必要なんじゃないかというふうに思うわけであります。 そうなると、さっきの答弁ですと、一応、厚労省としては、ワクチンは抗体製剤は含まれないというような答弁もございましたが、では、これは永遠に、この抗体製剤というのは、特に、母子のときに有効性を持つという母子免疫に加えて、生まれてきてからやはり流行期に打つという時期の違いで、有効性は私はあると思うんです、これは排除されてしまうんですか、今後。 私は、これはしっかりと解釈をもう一度やり直して、法解釈をしなくても、この第二条のワクチンの中に法令上の定義がないので、大臣、ここも趣旨に照らして抗体製剤も含み得るというような判断をしていただきたいと思いますし、今後この抗体製剤についてどういう方針で取り組まれるのか、大臣の御答弁を頂戴したいと思います。
○上野国務大臣 非常に大事な指摘をいただいたというふうに思っております。 委員御指摘のとおり、法律の第一条の趣旨には合致をすると思いますが、第二条で裸で書かれているワクチンに該当するかどうか。一般的な用語としては、用語の使い方からすればワクチンとは読めないというのが一般的な形ではないかなというふうに思いますが、法制上の問題としてどうかというところはもう少し検討する必要があるというふうに思っております。 いずれにいたしましても、今後、審議会等の場におきまして今御指摘のあった法的な課題を整理する必要がありますので、そうした課題につきましては我々としてもしっかり取り組ませていただきたいと思います。
○浜地委員 ありがとうございます。 これはもう一度、本当に解釈をしっかり、許容できるかどうかを判断していただいて、仮にできない場合は法改正しなきゃいけないんですね。五年後の様々な感染症法等と一緒にやっていては遅いです。ですので、もし法改正が必要だったら、もう次の通常国会でやっていただきたい。それをお願いしまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○大串委員長 次に、八幡愛君。
○八幡委員 れいわ新選組の八幡愛です。 議員となって二年目、引き続き厚生労働委員会でれいわ新選組らしい質問をぶつけていきたいと思っております。どうしても出番が後ろですので、質問がこれまでのと重複してしまうところがあるんですが、上野大臣、よろしくお願いいたします。 先ほど、れいわ新選組らしいと申しましたが、この厚生労働委員会で誰よりも積極財政という言葉を使ってきたのは私なんじゃないかなと思っております。まさに高市政権といえば、繰り返し総理がおっしゃっております、責任ある積極財政、戦略的に財政出動を行いますとも言及されておりますが、上野大臣が考える責任ある積極財政とはどのようなものでしょうか。当然、私は厚生労働分野にも積極財政を期待したいんですが、いかがでしょうか。お願いします。
○上野国務大臣 私も内閣の一員といたしまして、強い経済を構築するために責任ある積極財政の考え方の下、施策を進めてまいりたいと考えております。 その上で、社会保障制度につきましては、失業、困窮、疾病、老齢といった誰もが直面し得る人生のリスク、不確実性に対しまして社会全体で支え合う重要な社会インフラでありますので、その構築に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 積極財政、総理の所信表明の中でも、所得を増やすとか、事業収益を上げるとか、そういったことで語られておりますので、そうしたことは社会保障の分野におきましても、賃上げ等の問題もありますので、重要な認識だと、重要な点だと思っております。 一方、社会保障制度が持続可能なものとなるようには、必要な財源についてはこれもしっかり確保することが必要だと考えておりますので、責任あるという意味で、そういったことも大事だと考えています。
○八幡委員 上野大臣はすごく素直な方だと思うんですが、是非、答弁書だけじゃなくて、実際のところ、本当はどう思っているのかということを御自身の言葉で語っていただきたいなと思いながら聞いておりました。 自分が所属する省庁の大臣で、自分のところの予算を削りたいという人はいないとは思うんですね。先ほどおっしゃいました総理の代表質問で、繰り返し、景気回復の果実を実感していただき、不安を希望に変えてまいりますとおっしゃるんですけれども、実際、これからの厚生労働分野、特に医療の現場において不安の種しか転がっていないと私は思うんです。 その不安の種の一つ、自民党さんが連立を組んだ日本維新の会は、医療費削減にこそ積極的なんですよね。今年二月の自民、公明、維新の三党合意書では、最低四兆円の医療費の削減と併せて、年間六万円の現役世代の社会保険料負担の引下げが書かれております。これらの目標の念頭にあるというのは、高齢者を中心とした医療費、これはコストだと捉えるかのような考えであることは間違いないと私は思うんですが、我々れいわ新選組が結党以来掲げてきました積極財政とはほど遠いものであると思います。 そして、今早急に議論しないといけないのは、上野大臣の所信演説でも言及されておりますOTC類似薬を含む薬剤自己負担の見直しです。三党合意の中で、今年度末までに検討して、早期に実現可能なものについては二〇二六年度から実行するということが目標になっているんですけれども、今年度の骨太方針にもほぼこのまま明記されております。 しかし、OTC類似薬の保険適用外しによる医療費の削減効果というのは、様々報道がありますけれども、報じられている中でも、九百十九億円のものから約一兆円と大きな差があります。 ここで、改めて厚労省に確認をいたします。OTC類似薬の保険適用外しで、厚労省は幾らの医療費削減ができると考えていられるのでしょうか。お願いします。
○間政府参考人 お答えいたします。 OTC類似薬を含む薬剤自己負担を見直した場合の財政影響につきましては、今委員からお話がありましたように様々な試算が行われていることは承知しておりますけれども、見直しの内容そのものについては、現在与党間あるいは審議会でも検討を進めているところでございまして、財政影響もその見直しの内容次第でございますので、現時点で具体的な医療費削減額をお示しすることは困難であることを御理解いただきたいと思います。 その上で、一点だけ。 骨太方針の中でも、留意点として、医療機関における必要な受診を確保し、子供や慢性疾患を抱えている方、低所得の方の患者負担などに十分に配慮することとされておりますので、そうしたことを踏まえて、内容については丁寧な議論をしていきたい、このように考えております。
○八幡委員 まとめますと、政府はいまだに具体的な試算はしていないということですよね。何か、御理解いただきたいと言ったけれども、全然理解ができないです。 当然、どれを外すのか選ばないと試算ができないし、決まっていないけれどもと言うんですけれども、でも、来年から実行するということをもう決めているわけですよ。これは最優先事項になっていますよね。あと二か月もないです、今年は。それなのに、試算もなしに議論を進めるということは、医療費抑制の効果も分からないままに社会に不安をまき散らしているだけではないでしょうか。 繰り返し言いますが、私たちれいわ新選組、OTC類似薬の保険適用外し、これは当然反対しております。むしろ、医療費というのはもっと国債を刷ってでも増やしていくべきだという考え方なので、この削減の規模についての議論というのはもうしないんですけれども、当たり前の話ですけれども、市販薬は処方薬に比べて価格が高いわけです。 私のところにも、お子さんがアトピー性皮膚炎でヒルドイドを使用しているという方、リウマチでロキソニンテープが欠かせない方、長期にわたって医薬品を使う方々から不安の声がたくさん届いています。花粉症の薬二十倍、解熱鎮痛剤二十倍、湿布薬三十六倍になるとも言われているんですね。これは家計に大打撃を与えることはもう分かっているわけです。 それだけではなくて、議論をされている厚労省の社会保障審議会医療保険部会の中でも賛否両論があるんですよね。不安の声も出ていると私は見ました。医薬品の購入をためらって症状が悪化する可能性、OTC類似薬の成分は完全に同じなものではないので、代替はどこまで可能なのかと懸念の声は様々出ています。 大臣、もうこれは一旦やめるべきではないでしょうか。医療費削減といいながら、削減効果も、医療費がどれぐらい削減されるかも現時点でしっかり明示できないまま進めるなんて、すごく国民に不誠実だと思うんです。そもそも、予算を削るところがやはり間違っていると私は思います。上野大臣の見解をお伺いします。
○上野国務大臣 先ほど局長が答弁をしたとおりでございますが、様々な課題があることは十分承知をしておりますけれども、今、自民党と日本維新の会の政党間協議におきましても、このテーマにつきまして議論が進捗をしているというふうにお伺いをしておりますので、そうした状況も踏まえながら、政府としての対応を考えていくことが必要だと思っています。
○八幡委員 やはり、厚生労働分野というのは、皆さんの命を、健康を守っていかないといけない。そのために、今の高市政権といったら、防衛費ですか、増額しますと言ったり、アメリカの、八十兆円投資しますと言ってみたり、何か命を守るということをすごく履き違えているんじゃないかなとやはり思っています。 なので、私、上野厚生労働大臣には期待をしているので、是非しっかり積極財政をもって、高市政権にもしっかり物を申していただきたいと思っております。 続いての質問に参ります。 先月、その高市総理が、自民党総裁に選出された際、私自身もワーク・ライフ・バランスという言葉を捨てますと発言されたことが話題となりました。何せ、働きまくりますと。あくまで個人の意気込みだと捉えるんだったら何も言うことはなかったんですが、それを受けるかのようなタイミングで、上野大臣が就任時の御挨拶で、労働時間規制について、総理からは、心身の健康維持と従業者の選択を前提にした労働時間規制の緩和の検討を行う、働き方改革を推進するという指示があったんだとおっしゃったんです。 働きたい人がもっと働けるようにという、これを私は聞いたときに、ああ、高市政権の肝煎りの改革が始まるのかと思いきや、いろいろ調べてみますと、今年の一月、これは当然、高市政権の発足する前です、今年の一月から厚生労働省の中では労働時間の規制緩和の議論が繰り返しなされていたということが分かりました。これは偶然の一致なのか、高市政権が意外と政府に素直なのか分かりませんけれども。 でも、じゃ、今以上に長い時間働きたいという人はどれぐらいいるんでしょうかということで、厚生労働省の資料を基に八幡愛事務所でグラフを作成いたしました。これです。手元にも配らせていただいておりますけれども、これは見て分かりますよね。変えたくないと言っていらっしゃる方、七四・九%が圧倒的に多い。そして、就業時間を増やしたいとおっしゃっている方、全体の約六・四%。ここで私は思ったのが、高市政権はやはりちょっとつぼがずれているなと思うんですけれども、減らしたい人が一七・六%いるんですよ。 私だったら、むしろ、この減らしたいという人が頑張り過ぎていないか、過労死の可能性はないかと言って話を聞きに行きますよ。でも、今から議論されるというのはこの六・四%の人たちのこと。別にそれが悪いと言っているわけじゃないですよ。いろいろな考え方があります。働きたい人を否定するわけではない。 でも、このアンケートの詳細を詳しく見ていくと、長時間働きたいという人の中には年収二百万円未満の方も多いんですね。問題は別にあることは明らかで、必要なのは、長時間の労働よりも賃金アップをする施策なんです。働き方改革というならば、当然、正規雇用を増やすという方がいいわけですよね。それこそ積極財政ですべきだと私は思います。 大臣は繰り返し、心身の健康維持と従業者の選択を前提にした労働時間規制の緩和と言うんですけれども、労働時間の上限規制というのは、自分でコントロールができないからこそ規制が設けられていると私は思います。そして、この国は規制があったとしても公に守られていないという場合があるんだということを忘れてはいけないと思います。 例えば学校の先生。部活動の指導や授業の準備、保護者対応など、これは時間外労働とはみなされず、残業代も出ずに、むしろ好きでやっているかのような政府見解が、我が党の大石あきこ議員による給特法改正の議論の際に明らかになっております。働かざるを得ない状況というのがもう既に生まれているんですよ。 そして、現に過労死は年々増え続けております。これには過労死の遺族からも批判が出ており、労災認定も昨年過去最多を更新しております。 それらを踏まえた上でも、大臣、この国の労働時間規制の緩和、推し進めていきますか。お願いします。
○上野国務大臣 まず、働き方改革につきましては、関連法の施行から五年以上が経過をしていることを踏まえまして、労働政策審議会におきまして関係法制に関する議論を始めていたところであります。 厚生労働大臣を拝命するに際しまして、総理から、先ほど御指摘のあった二点について指示がありました。その際、労働時間規制の緩和については、当然様々な御意見がありますので、そうしたものを踏まえてしっかり今審議会等での議論を進めていただいているところでありますので、それを踏まえて、我々としてもしっかり検討していきたいと考えています。 労働時間規制といった場合に、上限規制のお話を中心にされているわけでありますが、労働時間規制といった場合には、休日、休暇の問題であったり、あるいは割増し賃金の問題であったり、勤務間インターバル制度の問題であったり、裁量労働制の課題であったり、様々な課題がありますので、そうした課題につきまして十分検討していきたいと考えています。
○八幡委員 是非お願いをしたいんです。 先ほど紹介したこのグラフから見えるのは、働く側の声を聞くための法改正ではないんじゃないかということを私は指摘をしたかったわけです。だって、減らしたいという人たちの方が多いんですから。でも、じゃ、誰のための法改正なのかといったときに、やはり、働かせたい側、企業側の都合だと思われても仕方ないと私は思うんです。 なので、今必要なのは、緩和ではなくて、むしろ一つ一つの職業において、無理な働かせ方をしていないかなとか、より丁寧な総点検、さらに、心身の健康を守るための働き方をしっかりと法制化していくということを私は訴えていきたいと思います。決して、これからの法改正が、自己責任で、人を使い倒して、使い倒しやすくなるような規制緩和でないことを願っていますので、そこはしっかりと厚生労働大臣としてよろしくお願いいたします。 続いて、大臣所信でも必要な対応を講じていくと触れられていました新型コロナウイルスのワクチンについてです。 厚労省の発表によれば、二〇二一年八月から今年七月までのワクチン接種回数は延べ四億回以上になります。この間、多数の人の命を守ってきたことは分かる一方で、ワクチン接種後の副反応に苦しんでいる人たちの声も私の元に多く届いております。 れいわ新選組でもこうした声を受けて、これまで国会で何度か質問を行ってきました。 二〇二三年三月、参議院の予算委員会では、山本太郎代表が新型コロナワクチンの安全性について質問をしています。このときは、ワクチン接種の影響だと疑われる症状を医師や製薬販売業者などが国に報告する副反応疑い報告制度と、予防接種法に基づく被害者救済制度によって給付が決まった数についての報告がありました。 そして、今年四月には、この厚労委員会で我が党の高井崇志議員の質問で、副反応疑い報告制度で報告された事例のうち新型コロナワクチン接種後の死亡事例の総数は二千二百六十二件、このうち報告医がワクチン接種と関連あるとした件に至っては五十九件になっているということを新たに報告されました。さらに、百万接種当たりの死亡報告件数は、新型コロナワクチンは五・二件、インフルエンザワクチンにおいては〇・一四二件で、三十六倍以上、新型コロナワクチンの方が死亡事例が多いと見られるということも答弁されております。 一方で、厚労省からは、因果関係が認定されたものはこのうち二件で、ほとんどが情報不足で評価不能だと結論づけて、安全性に重大な懸念はないとされています。 厚生労働省にお尋ねいたします。この認識、今も変わらないということでしょうか。
○鷲見政府参考人 お答えいたします。 新型コロナワクチンにつきまして、今先生がおっしゃったように、副反応の疑い報告それから被害救済制度、こうしたようなものによって対応しているところでございます。 先ほど、今の先生がおっしゃった数字一つ一つについて今確認しているものではございませんが、そうした制度に基づいて私ども対応しているところでございます。
○八幡委員 ありがとうございます。 通告レクのときはもう少し詳しく数字のところとかも質問したんですけれども、返ってくる答えというのが、ほとんどの事例が情報不足で評価不能なんですとおっしゃるんですが、影響がないとか懸念がないというような話だったので、評価できていないのに影響ないと言い切れるのは個人的には不思議だなと思って聞いておりました。 そこで、厚生労働省にお願いをしたいんですが、こうした数について、分かりやすい形で公表していただきたいんです。 今も一生懸命ウェブ上を探せば細切れの数字というのは出てくるんですけれども、全体を俯瞰できるデータというのは見つかりません。見つかりにくいと言えます。一方で、厚労省は、ワクチン接種を勧める動画などを公開しているんです。こちらはすごく分かりやすいんですよね。その分かりやすい動画で気になることがあったので、確認をさせてください。 「二〇二五年度新型コロナワクチン定期接種の対象となる方へ」というタイトルで、ユーチューブにて先月三十一日に公開されたばかりのものです。正しい情報を知り、御自身や御家族を守ることが大切ですと説明をされ、最後には、新型コロナワクチンは御自身の健康を守るだけでなく、大切な御家族や周りの方を守ることにもつながります、是非ワクチンの接種を御検討くださいと、繰り返し接種を勧めている動画なんです。 これだけ聞くと、何となく、家族や周囲の人を守るということは、ワクチン接種はやはり感染予防効果があるんだなと私は感じたんですが、二〇二一年二月、新型コロナウイルス感染症対策を検討していた厚労省の分科会の議事録には、ワクチンを接種したとしても感染予防には効果が少ないといったような発言が記録されているんです。 ここで厚労省に改めてお尋ねしたいんです。新型コロナウイルスのワクチンは、感染の予防効果はあるのでしょうか、ないのでしょうか。お願いします。
○鷲見政府参考人 お答えいたします。 新型コロナワクチンを定期接種に位置づけるに当たりましては、審議会で有効性、安全性を科学的知見に基づいて評価しているところでございます。 まず、有効性でございますが、発症予防効果や感染予防効果、これらは認められますけれども、持続期間等の限界があるというふうにされております。 一方、重症化予防効果は比較的長時間持続することが確認されている。そうしたことから、現在の定期接種では、審議会での議論を経て、重症化予防を接種の主な目的としているところでございます。
○八幡委員 コロナが始まったときの当初は、予防効果があったと考えていたんでしょうか。それが認識が変わっていったのかどうなのか、その時系列を教えていただいていいですか。現在の認識は分かりました。お願いします。
○鷲見政府参考人 お答え申し上げます。 ワクチンにつきまして、まず薬機法におきまして承認されるということがございます。この際には、発症予防効果を基に承認されるということになります。その後、様々な研究によって感染予防効果それから重症化予防効果が確認されているということでございます。 それに加えて、先ほど申し上げましたように、感染予防効果は持続期間の限界はある一方で、重症化予防効果は比較的長時間持続するということでございます。 以上です。
○八幡委員 思い返すわけですよ、二〇二一年とか、すごく世の中が混乱していたときに、コロナワクチンの接種証明まで必要とされる場があったりして、当然、それに行く一般の方たちというのは、予防効果があるんだ、コロナにかかりたくない、もちろん重症の予防効果というのも分かっていたはずです。無症状の人もいるから人にうつしたくないという思いで打たれた方もいると思うんですけれども、予防効果というものは、さっきの答弁を基にすると、むしろちょっと弱いというか、おっしゃるとおり、私が今指摘しました議事録に書いてあるような認識ということですよね。 でも、先ほど紹介しました厚労省の動画では、これは個人の受け取り方だと言われたら終わりですけれども、まだ感染予防効果があるように聞こえる説明をしていないですか。感染予防効果がないのなら、ないとはっきり明示すべきです。 これを国民に、こうやって質問をすればそうやって分かりやすく答えてくれますけれども、国民誰もがアクセスしやすいような状態、まさにユーチューブで動画を流されてワクチン接種を勧められるんだから、それと同じぐらいしっかりこういったことも説明していただきたいわけです。 私は、ワクチンに関して全否定、全てを否定する立場ではないんですよ。打ちたい人は自らの判断で打てばいいし、打ちたくない人は打たなくていいし。これがいずれも、誰からも強制されるようなことがあってはいけないと考えているんです。だからこそ、先ほどの副反応のことも含めて、接種するかしないかを判断するための情報が欲しいんです。 それに、当時、職域接種でワクチンを打たなくてはいけない、絶対打たなくてはいけないような医療従事者の方もたくさんいらっしゃったわけですよ。その中で、今現在副反応で苦しんでいる人たち、自分が何でこんな状態になってしまったのかと原因が分からないまま、ワクチン接種の後遺症で仕事を続けることができなくなったという人もいらっしゃるんです。 大臣にお願いします。厚生労働省は、ワクチンの懸念されるこのような影響を、評価不能のまま何年も塩漬けにするのではなくて、きちんとデータを出しながら検証すべきですし、ワクチン接種を推奨するのであれば、最低限、副反応の原因究明を今すぐ行うべきだと思います。そうでないと国民はリスクの判断ができません。 ここまでで大臣の受け止めを聞かせてください。お願いします。
○上野国務大臣 まず、後遺症のお話がありました。 いわゆる後遺症、新型コロナワクチン接種後に長期間継続する症状につきましては、令和四年度から六年度に研究班において調査を実施をしております。その報告によりますと、特定の症状や疾患が集中して見られる、そうしたことはない、また、多くの場合、軽快又は回復している、そうしたことが確認をされているところでありますが、新型コロナワクチン接種後に長期間継続する症状は多様であるというふうなこともありますし、疾患概念の確立が難しいので、更に実態を把握できるように令和七年度も調査研究事業を実施してまいりたいと考えております。 また、副反応疑い報告で様々な事例が出てきておりますが、科学的な知見に基づいてしっかりと判定をしていくことはこれからも努めていきたいと思っています。
○八幡委員 しっかりよろしくお願いします。 政府が推奨していたのでよかれと思って、家族のためとか職場のためとかと思ってワクチン接種して、副反応で今苦しんでいる人たちの声に耳を傾けていただきたくて、今日質問をしました。 冒頭、延べ四億回打たれているんですよと私言いましたけれども、四億回のうちの何千件やんと軽く考えるのではなくて、もし自分の家族とか、自分も含めて、自分とか自分の家族、友人、大切な人たちがそのうちの一人だったらどう思うだろうという想像をしてやはりこの厚生労働分野は進めていかないといけないと思います。 相手の気持ちに立つ、相手の考えに立つというところでいきますと、最後に私が用意をしていた質問です。これまで様々な委員が質問をしていましたけれども、最高裁が厚労省の生活保護基準引下げの手法、これを今年六月に違法だと判断したことについてです。 これは上野大臣、所信表明で、専門家にできるだけ速やかに結論をいただけるように進めてまいりますということで、なかなか、私はこれを見たときに、ちょっと人ごとやし、冷たいななんて思いました。今日の答弁とかでも、大臣としては何か答えられないだの何やかんやとかといろいろやって、いろいろな突っ込みが入っておりましたけれども、やはり厚生労働大臣というものを拝命しているのであれば、しっかりと、生活保護の人たち、今いろいろな理由があるわけですよ、いろいろな事情がある、働きたくても働けない人もある、病気の人もいるかもしれない、そういったことを想像して寄り添っていただきたいんです。 こちらは政府でこれから審議していくんだということですが、私、ちょっと質問の角度を変えて最後申し上げます。 厚生労働行政の目標の一つ、憲法二十五条が求める生存権の保障の実現なんですよね。その生存権の保障を具体化したというのが生活保護法じゃないですか。その基準がそもそも低所得の人たちより下回るべきだとはなから考えているという姿勢に問題があると思うんです。 こういう話をすると、今日もたくさん出てきた、生活保護法八条の二項の話ですか、最低水準を満たすものでないといけないイコール超えてもいけないんだみたいな。でも、今の経済状況で超えるわけないじゃないですか。みんなしんどいわけです。そこに大臣として寄り添っていただきたい。 最後、大臣、今回の生活保護、これ、しっかり十年間闘ってきた人たちの思いが乗っているわけです。大臣の口から一言お願いします。
○上野国務大臣 そのような判決がありましたことは、先ほどから申し上げておりますとおり、私どもとしては深く反省をし、謝罪をさせていただきたいと考えておりますが、厚生労働省といたしましては、繰り返しになって恐縮ではございますが、専門委員会での御議論、報告書が取りまとまりましたので、そのものを、それを踏まえて、我々としての対応、政府としての対応をしっかりと示せるように努力したいと考えています。
○八幡委員 謝罪をさせていただきたいとおっしゃっていただきました。きっとその言葉は届いている人は届いていると思いますが、この問題、引き続き当事者の声を聞きながら厚生労働委員会で議論していくべきだと思っています。 今週、この後、医療法の審議も始まりますけれども、誰もが健康で文化的な生活が送れるように、引き続き、厚生労働委員会で大臣とそして厚生労働省の皆様に質問をぶつけていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○大串委員長 次に、田村貴昭君。
○田村(貴)委員 日本共産党の田村貴昭です。 生活保護費について伺います。 二〇一三年から二〇一五年の生活保護の保護費引下げを違法とした最高裁の判決対応について、上野厚生労働大臣は十一日の会見でこのように答えておられます。最高裁判決において、デフレ調整に係る判断の過程及び手続に過誤、欠落があったと指摘され、違法と判断されたことについては、生活保護行政を所管する厚生労働省としても深く反省し、おわび申し上げたいと思います。委員会の答弁もこの域にあります。 大臣に伺います。何を悪かったと認識されて、そして何を反省されているんですか。
○上野国務大臣 最高裁判決におきまして、デフレ調整に係る判断の過程及び手続に過誤、欠落があったと指摘をされ、違法と判断されたことにつきましては、生活保護行政を所管する厚生労働省として改めて深く反省し、おわびを申し上げるところであります。 以上です。
○田村(貴)委員 その先が知りたいんですよ。何が悪かったと思っているんですか。保護費の減額によって、爪に火をともすような受給者の暮らしが今日まで続いて、そして、判決後も変わっていないんですよ。そのことに厚労省の皆さんは思いをはせないんですか。 おわびを申し上げたいと大臣は言われました。それは誰に対しておわびを申し上げたい、これも聞きたいと思います。それは、保護受給者、原告を含めたこの方たちはもとより、生活保護基準をベースにして、四十七制度について影響が出ているんですよ。例えば、就学援助を受けている人でも影響が出てしまったんですよ。その人たちも含めて、悪かったとおわびの気持ちがあるのかどうか、大臣、いかがですか。
○上野国務大臣 広く国民の皆様に対しておわびを申し上げたいと考えています。
○田村(貴)委員 会見で、そしてこの委員会でおわびという言葉を使っての表明はされたんですよ。本当に悪い、申し訳ないことをしたんだと思っているんだったら、政府を代表して、そして厚生労働省を代表して、原告らに謝罪をすべきではないでしょうか。 大臣、判決文にこうあるんですよ。本件改定に係る厚生労働大臣の判断には裁量権の範囲の逸脱又はその濫用があり、本件改定は生活保護法第三条、八条二項に違反する。デフレ調整に係る厚生労働大臣の判断の過程及び手続には過誤、欠落があったものというべきである。当時の厚生労働大臣の過誤、欠落、ここが違法とされたんですよ。厚生労働大臣が生活苦を余儀なくされた原告に直接会って謝罪するというのは、これは当たり前じゃありませんか。 ハンセンのときに、おられるかな、田村憲久厚生労働大臣、原告にも会って、そして委員会でちゃんと心を持っておわびの言葉を述べられましたよ。優生保護のときもそうではないですか。国の責任が認められたときには、国はちゃんと、その当事者に対して、被害を受けた人たちに対して、直接会って謝罪してきた。 上野厚労大臣、謝罪したくないんですか。
○上野国務大臣 繰り返しになって恐縮ではございますが、午前中の答弁でも申し上げさせていただきましたけれども、今、専門委員会の審議結果に基づいて政府としての対応方針を検討しているところでありますので、速やかにそれを決定した上で、様々な点につきましても対応を決めていきたいと考えています。
○田村(貴)委員 これは大臣の意思の問題なんですよ、心の問題なんですよ。反省の気持ちがあるんだったら、やはり出かけていくべきじゃないんですか。 既に判決から五か月、そして最初の提訴から既に十年が過ぎているわけです。原告の二割を超えている方が、二百三十二人、既にお亡くなりになりました。その間、生活保護利用者は最低限度の生活の需要を満たすこともない、そういう状況を強いられてきたんです。 再度、重ねて要求します。原告、その他の人たちに直接会って謝罪すべきであること、このことを強く要求したいと思います。 第八回専門委員会の参考資料として、原告の意見陳述が提出されています。病気があっても満足な食事が取れない、朝、昼にパン二枚だけ、トイレは二回分をまとめて流す、服も下着もほとんど買えない、親しい人の葬儀にも行けない、この夏の酷暑、電気代を節約しても冷房がつけられない。 減額されてこういった生活を余儀なくされた方に対して、大臣の受け止めはいかがですか。
○上野国務大臣 先ほど来申し上げているとおりでございますが、まさに委員から御指摘のあったとおり、判断の過程でありあるいは手続に過誤、欠落があった、そうしたことに対して深く反省をし、おわびを申し上げているところでございます。
○田村(貴)委員 専門委員会の報告書案では、改定前基準との差額を全額支給し、原告以外には新たに引き下げ、差額を支払う案や、原告もそれ以外も含めて再度新たに減額改定して出す案など、複数の見解が併記されました。これは決まっていないんですよね。 厚労省がデフレ調整に代わる新たな減額改定を行えば、原告団は訴訟も辞さない構えですよ。前訴で主張し又は主張し得た理由に基づく再減額改定は反復禁止効、紛争の一回的解決の要請等に反し許されない。後訴で問題にされた場合、原告側からも攻撃されるし、裁判所がそれを採用する可能性もある、こういうことも指摘されているところです。つまり、国がまた訴えられて、そして違法と判断される可能性も高いということです。 大臣、紛争の蒸し返しをまさか想定していないでしょうね。それではこの問題の解決には至りません。減額改定して支給する案というのは採用すべきではないと思いますが、いかがですか。
○上野国務大臣 最高裁判決の趣旨及び内容を含めた今後の対応の在り方については、専門委員会で御審議をいただき、昨日報告書が取りまとめられたところでございます。この報告書におきましては、各委員の間でも様々な意見があり、複数の案が提示をされておりますが、その中では、生活扶助基準と一般国民の生活水準との間の均衡を図る観点から、再度改定することについては生活保護法第八条第二項の規定に沿うとされているものと承知をしております。 いずれにいたしましても、昨日取りまとめられましたところでありますので、政府の対応方針を決定をしてまいりたいと考えています。
○田村(貴)委員 大臣自身の意思が全然伝わってこないんですよね。役所の検討ですか、全て。うなずいておられるけれども。 昨日と今日、朝日新聞とか毎日新聞を見ていましたら、厚労省は、違法とされた引下げの方法とは別の手法で、原告と原告以外を区別せずに再度減額改定をする方向で調整に入ったと報じられています。厚労省、これはそうなんですか。ちょっと後で答えてくださいね。 それで、そもそも、この専門委員会の問題というのは、敗訴当事者の厚労省が、基本合意に向けて協議を求めていた勝訴当事者、原告の人たちを無視して一方的に専門委員会を設置したことにあります。ここが問題なんですよ。厚労省主導で、そして蒸し返しの議論を行って、さらに減額改定案を出してきたんですよ。これは本当にひどいと言わなければなりません。最高裁判決を踏みにじるものですよ。私は、減額分を全額補償すべきだと思います。 そして、専門委員会の意見の中で、改定前基準との差額を全額支給する、この案も出されたんじゃないですか。こういう案が出されたんだったらそうすべきじゃありませんか。原告と原告以外を区別せずに再度の減額改定する方向で調整に入った、このことも含めて答弁してください。
○鹿沼政府参考人 お答えいたします。 先ほど来、大臣からも御答弁をさせていただいているところでございますが、最高裁の趣旨及び内容を踏まえた今後の対応の在り方については、基準部会の下に設置された専門委員会で御審議をいただき、昨日報告書が取りまとめられたところでございます。御指摘のような報道があることは承知しておりますが、現時点で今後の対応方針は決まっておらず、報道のような事実はないというふうに承知しています。 今後は、専門委員会の報告書等を踏まえつつ、政府としての対応方針を速やかに決定してまいりたいと思います。 また、先生から、専門委員会のことについてもいろいろ御指摘もございました。 最高裁の判決におきましては、厚労省のその決定過程についての過誤、欠落、特に、物価というものを使って判断するのであれば専門的な見地での議論をすべきというようなことを御指摘をいただいたところでございますので、そういった最高裁の判決の内容に沿って、私どもといたしましては、専門委員会を開き、御議論をいただいたところでございますし、その委員会の中では、原告の方々、またその弁護団の方々にもヒアリングという形で対応させていただいているところでございます。
○田村(貴)委員 早く直接謝罪して、そして減額分を全額補償することを強く要求します。 次に、OTC類似薬の保険外しの件について質問します。 配付資料を御覧ください。この青色の方の表です。厚生労働省が医療保険部会に出した資料です。 OTC類似薬を保険給付から外せば、患者の負担はどうなるのか。これは、今と比べたら実に約八倍から五十倍の薬剤負担となるということが書かれています。通常国会で私、指摘したんですけれども、これは、保険給付が外されたら、各自治体において子供医療制度で自己負担ゼロの方、あるいは難病治療の方で公費医療で自己負担が少なく抑えられている方でも、大きな負担が生じてくるんですよ。 維新の会は高市総理に、OTC類似薬を含む薬剤自己負担の在り方について速やかに検討を行い、現役世代の保険料負担の目に見える規模での軽減を求めていますよね。そして、同党の猪瀬参議院議員は、二十八成分、約千五百四十三億円のリストを示して政府に迫っておられましたけれども、これらを全部保険から外してしまったら、数千億円から数兆円の患者負担増となるんですよ。 上野大臣、数千億から数兆円規模の患者負担を増やそうとするんですか。そういう変更を高市政権は目指すんですか。どうなんですか。
○上野国務大臣 OTC類似薬を含む薬剤自己負担を見直した場合の財政影響につきましては、現在、見直しの内容につきまして検討を進めております。 したがいまして、財政影響もその見直しの中身次第でありますので、現時点で確定的なことを申し上げることは困難であります。
○田村(貴)委員 でも、財務省は、これをやれ、これをやれといっぱい出していますよね。 財務省にお伺いします。三反園大臣政務官、来ておられます。 財政審議会の医療用医薬品とOTC薬との比較という資料を見ました。医療用医薬品は、医師の診療が前提となる薬剤費、それから初診、再診料、処方箋料の合計で表示されている。一方で、OTCは価格単位だけで比較されていました。 ということは、財務省は、今後、魚鱗癬とかアトピー性皮膚炎の患者さんなど、手術後に痛みを持って悩む患者さんを含めて、医師の診療を受けずして、自分の判断で、セルフメディケーションでお薬を買ってくださいということを主張されているんですか。
○三反園大臣政務官 お答え申し上げます。 OTC類似薬を含む薬剤自己負担の見直しにつきましては、骨太の方針二〇二五におきまして、医療機関における必要な受診を確保しつつ検討されるべきものとされております。こうした前提の下で、厚生労働省において、見直しの内容について適切に検討が進められていくものと考えております。 なお、委員の御指摘の資料は、医療機関を受診する際の費用とOTC医薬品を購入する際の費用を比較する観点からその事実関係を紹介するものでありまして、薬剤自己負担の見直しの財政効果等を試算したものではございません。
○田村(貴)委員 しかし、こうやって財政審に出して、保険外しを財務省が迫っていると見られても仕方がないですから。これが出ているんだから。 日本アトピー協会が、患者さんが一か月に使用する薬の用量をベースにして、保険が外されて市販薬購入を余儀なくされた場合の薬剤費の患者負担を試算しました。これを見ますと、実に年間十二万円の負担増になるんですよね、保険給付外しで。十二万円の負担になる。 そして、皮膚病患者さんとその家族の会、支援者の会が取り組んでいる運動があるんですけれども、アンケートをやりました。そうしたら、自由回答で二百八十二人の方が意見を寄せられました。私、読みました。もう切なる声にあふれています。 一例紹介します。子供とはいえ、全身に保湿薬を塗っている。とんでもない量が必要なんです。保険が利かないとなると、医療費を気にして、量を減らさざるを得ません。そうなります。別の方。経済的に続けることができなくなります。かゆみで眠られず、血だらけの布団で過ごす日には戻りたくありません。別の方。薬が高くなれば、生きていくことができません。別の方。弱者を切り捨てるようなことはやめてほしいです。こういう声がいっぱいあるわけですよ。 そして、医療団体、多くの患者団体、お医者さんの団体、これは駄目だと言っているじゃないですか。聞こえていないんですか、政府には。当事者の方、そして医療を患者さんに対して行っている方々が、こんなことをしたら駄目だと言っているんですよ。 厚労省にお伺いします。 高額療養費の上限額引上げのときも問題になったんです、患者の声を聞かずにやってしまったということで。こうした皮膚病とか、それからたくさんの保湿薬を必要とするとか、そうした患者さんの声というのを厚労省はじかに聞いているんですか。これが一点目。 二点目。魚鱗癬とかアトピー性皮膚炎、花粉症で悩んでいる方はたくさんおられます。継続的に薬を必要とする方、慢性疾患の方々に対して治療を諦めるような財政負担、経済負担をもたらすようなやり方、これは絶対やめるべきだと思いますけれども、二点目、いかがでしょうか。
○間政府参考人 お答えいたします。 まず、一点目の点につきましては、委員御指摘のように、当事者の方の御意見を伺うことは大変重要だと思っておりまして、医療保険部会におきましても、患者団体の方々にお越しいただいてお話を伺うこととしているところでございます。まずこれが一点。 それから、二点目ですけれども、OTC類似薬の扱いにつきましては、骨太方針におきましても、医療機関における必要な受診を確保し、そして、子供や慢性疾患を抱えている方、低所得の方の患者負担などに十分に配慮することとしておりまして、そういった前提の下に与野党間また審議会でも御議論いただいてございまして、引き続き丁寧に検討を進めてまいりたい、このように考えております。
○田村(貴)委員 それは矛盾すると思いますよ。だって、政権与党の方からは、数千億円から数兆円の規模で保険給付外しをして別の財源をつくると言っているでしょう。今度は、これで必要な医療は確保すると言っているんでしょう。具体的に見えないじゃないですか。本当に継続的な治療を要する人たちが、保険外しで、自己負担で、もうお薬をやめる、子供に塗ることもできない、そういう事態をみんなが心配しているんですよ、患者さんの皆さん。 そういう事態は絶対つくらないと、上野大臣、断言できますか。
○上野国務大臣 先ほどから申し上げておりますとおり、現在、制度をこうするというふうに具体的に確定しているわけではありませんので、その具体的な影響額等につきましては、確定的なことは申し上げることはできません。 また、先ほど局長が申し上げましたとおり、骨太の方針におきましても、医療機関における必要な受診を確保し、子供や慢性疾患を抱えている方、低所得の方の患者負担などに十分に配慮することとされておりますので、そうした方針を十分踏まえて、丁寧に議論を進めてまいります。
○田村(貴)委員 引き続き取り上げていきます。 最後に、医療機関と介護施設の経営問題について質問します。 経営危機は、昨年の支援策を盛り込んだ補正予算成立後も一層深刻となっています。私は、補正予算では不十分だとし、追加措置とか、あるいは期中改定をもって、期中改定の中でもやはり支援をすべきだというふうに言ってまいりました。しかし、厚生労働省は、補正の施策を見極めるという姿勢で、事実上、手を打ってきませんでした。実際どうなったのか。 日本医労連によると、組合員の賃金の引上げ平均は五千七百二十五円にとどまり、民間主要企業の一万八千六百二十九円とは約一万三千円の開きがあります。夏の一時金は四十二万七千円で、昨年より三万円の減少、額も主要民間企業の半分以下の水準となっています。 医療機関の倒産、廃業は昨年と比べても更に増加傾向にあるし、介護事業所の経営も、医療機関と同様に、更に深刻となっています。 政府が手をこまねいて十分な対策を打ってこなかったために、医療機関や介護事業所の経営状況は更に深刻化しています。その認識を持っておられますか。
○上野国務大臣 医療機関、介護事業者につきましては、物価や賃金の上昇等の厳しい状況に直面していることは十分承知をしております。 これまでも、令和六年度の報酬改定や補正予算等で一定の措置を講じてまいりましたが、依然として、物価や賃金の上昇等の影響があり、経営難が深刻化していると認識をしています。
○田村(貴)委員 補正予算を組むんですよね。そして、経営危機とか倒産、廃業を回避するという視点に立っておられるんですね。その補正予算、それから経済対策、これで病院あるいは医療機関、また介護事務所の今の危機を政府はしっかり救えるというふうに言えるんですか。それはどうなんですか。
○上野国務大臣 先ほどから答弁させていただいておりますとおり、現在、経済対策の策定、また補正予算の編成に取り組んでいるところでありまして、その具体的な水準につきまして確たることは申し上げられませんが、しっかりと現状を踏まえて対応させていただきたいと考えています。
○田村(貴)委員 財務省にお伺いします。 また財政審議会ですけれども、可処分所得の増加につながるように、保険料負担の抑制努力、すなわち社会保障給付費の抑制を主張されています。 医療、介護の支出は、賃上げに伴う保険料収入の増加の範囲に抑えようと考えているんでしょうか。そんなことをすれば、医療・介護労働者の賃金引上げは抑制されて、そして物価高騰による赤字は更に拡大し、医療機関の経営はますます厳しくなるのではないでしょうか。いかがですか。
○三反園大臣政務官 お答え申し上げます。 先日開催されました財政制度等審議会におきましては、医療・介護分野におきまして、従事者の賃上げを行いつつ現役世代の保険料負担を抑制するためには給付と負担の改革に取り組んでいくことが重要であるという議論が行われたものと承知しております。このことは、医療・介護分野の従事者の賃金の伸びを抑え、全労働者の賃金の伸びの範囲内に収めることを意味するものではないと考えております。 骨太の方針二〇二五におきましても、保険料負担の抑制努力も継続しつつ、現場で働く幅広い職種の方々の賃上げに確実につながる的確な対応を行うとされております。これに基づきまして、その具体化に向けて厚生労働省と議論してまいります。
○田村(貴)委員 社会保障は非常に大事です。これだけの危機です。必要な医療と介護の予算は確保する、そして、倒産、廃業が続いているから、これを必ず回避させる、そういう手だてを打っていかなければなりません。医療法の審議の中でこのことはまた論議していきたいと思います。 時間が来たので、今日はこれで終わります。 ――――◇―――――
○大串委員長 次に、第二百十七回国会、内閣提出、医療法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。上野厚生労働大臣。 ――――――――――――― 医療法等の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○上野国務大臣 ただいま議題となりました医療法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。 地域における医療提供体制については、二〇四〇年頃を見据え、医療、介護の複合ニーズを抱える八十五歳以上人口の増大や現役世代の減少等の課題に的確に対応できるようにするため、質が高く効率的で持続可能な体制を構築することが求められています。 こうした状況を踏まえ、地域における医療機関の機能分化、連携の推進、医師偏在の是正及び適正な医療の提供のための環境整備並びに担い手が不足する医療現場における業務効率化の促進により、良質かつ適切な医療提供体制を構築することを目的として、この法律案を提出いたしました。 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。 第一に、二〇四〇年頃を見据えた新たな地域医療構想について、病床のみならず、入院、外来、在宅医療、介護との連携を含む将来の医療提供体制全体の構想とするとともに、地域医療構想調整会議の構成員として市町村を明確化し、在宅医療や介護との連携等を議題とする場合の参画を求めます。さらに、病床の機能に加え、医療機関機能の報告制度を設けます。 また、オンライン診療を医療法に定義し、その手続やオンライン診療を受ける場所を提供する施設に係る規定を整備するとともに、美容医療を行う医療機関に対する定期報告義務等を設けるなどの措置を講じます。 第二に、医師偏在是正に向けた総合的な対策として、都道府県知事が、医療計画において重点的に医師の確保を図る必要がある区域を定めることができることとするとともに、保険者からの拠出による当該区域の医師の手当の支給に関する事業を設けます。 また、外来医師が過多である区域において、無床診療所の開設希望者に対して、都道府県知事が必要とされる外来医療を確保するための要請を行うことができるようにするなど、無床診療所への対応を強化します。さらに、保険医療機関の管理者について、保険医として一定年数の従事経験を有する者であること等を要件とし、当該保険医療機関の管理運営に関する責務を課すこととします。 第三に、医療DXの推進を図るため、電子カルテ情報共有サービスを活用した電子カルテ情報の医療機関での共有等や感染症の発生届の届出、厚生労働大臣が保有する医療、介護関係のデータベースの仮名化情報の利用及び提供を可能とします。 また、社会保険診療報酬支払基金を医療DXの運営に係る母体とするため、法人の名称、目的及び組織体制等の見直しを行うとともに、厚生労働大臣は、医療DXを推進するための医療情報化推進方針を策定することとします。そのほか、公費負担医療を受ける患者等の利便性の向上に資するよう、所要の規定を整備します。 最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、令和九年四月一日としています。 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要でございます。 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。
○大串委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 ―――――――――――――
○大串委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本案審査のため、来る二十五日火曜日午前九時、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大串委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次回は、来る二十一日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時四十一分散会