資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会 第3号
- 発言数
- 92 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2025/02/19
会議録
○会長(宮沢洋一君) ただいまから資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会を開会いたします。 原子力等エネルギー・資源、持続可能社会に関する調査を議題といたします。 本日は、「資源エネルギーの安定供給確保と持続可能社会の調和」のうち、「資源エネルギーの安定供給確保と持続可能社会の調和に向けた戦略」に関し、「脱炭素社会の実現に向けた方策」について三名の参考人から御意見をお伺いした後、質疑を行います。 御出席いただいております参考人は、早稲田大学法学部教授森本英香さん、芝浦工業大学副学長・システム理工学部教授磐田朋子さん及び株式会社日本総合研究所調査部長・チーフエコノミスト・主席研究員石川智久さんでございます。 この際、参考人の皆様に一言御挨拶申し上げます。 本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。 皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いをいたします。 次に、議事の進め方について申し上げます。 まず、森本参考人、磐田参考人、石川参考人の順にお一人二十分程度で御意見をお述べいただき、その後、午後四時頃までを目途に質疑を行いますので、御協力をよろしくお願いいたします。 また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度会長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。 なお、御発言は着席のままで結構でございます。 それでは、まず森本参考人からお願いをいたします。森本参考人。
○参考人(森本英香君) 森本でございます。(資料映写) 今日は、お招きいただきまして、光栄でございます。 数年前まで役所におりましたので、慣れているつもりでありましたけれども、大変緊張してございますので、よろしくお願いいたします。 私の方からは、二点の観点から脱炭素社会に向けた方策についてお話し申し上げたいと思います。 一つは、需要面、ライフスタイル面での取組の一層の推進でございます。現在、既に供給面を中心にこのことを進められております。ただ、政府の資料でも、例えば、今後、規制・制度的な措置で市場の創出ということで、もちろん需要面も視野に入れて取り組まれていますけれども、これからこれを加速化する必要があるということで、この視点から申し上げたいというふうに考えてございます。 もう一点は、脱炭素とサーキュラーエコノミー、資源循環、それからDX、いわゆるデジタルトランスフォーメーションとの融合の必要性について強調させていただきたいというふうに考えています。 まず、今進められていることでございますけれども、シンプルに、若干独断でまとめさせていただいていますが、技術開発、イノベーション、これを進めてカーボンニュートラルの取組を進めましょうと。今までの化石燃料から水素あるいはアンモニアに転換をして進めていこうと。そのために、二十兆円の政府支援、これをセルモーターにして百五十兆円の官民投資を動かしていこうと。こういう動きになっているというふうに理解はしてございます。 この図で申しますと、この最初の十年間に百五十兆円の官民投資を実現をして、その間にイノベーションを進めて、それ以降、その新しいエネルギーを基に社会を構築していくと、こういうふうな絵柄かと思います。 これがその詳細になるわけですけれども、二十兆円規模の公共資金の投資を基に百五十兆円の官民投資を実現すると。上にありますように、適切な規制、支援を一体的に推進する、つまり、いわゆる技術開発で供給面を変えていくということに加えて、規制的な措置も入れて需要面も変えていくという視点で動かれていると思いますが、順番からいうと、やっぱり供給面中心なんだろうというふうに思います。若干私のバイアスが掛かっておりますけれども、鉄鋼であるとか化学であるとか、そういういわゆる多排出産業、ハード・トゥー・アベートという、産業からのCO2の排出が多いものですから、そこに力点が置かれているということであろうかと思います。 このGX推進戦略に基づく支援策においても支援の三条件というのがございまして、基本条件プラス産業競争力強化・経済成長、そして排出削減と、この真ん中のところがまさにその産業の構造を変えるという視点にあるかと思います。 詳細に見ますと、A、B、Cとございますけれども、AとかBはどちらかというと供給面の対策と、Cはまさに需要面も視野に入れて取組をするというのはございますけれども、やはり何といっても供給面に中心があるんだろうというふうに認識をしてございます。 もちろん、供給面を変えて、例えば自動車が環境に優しい自動車になる、あるいはそういうことになれば、それによって当然その需要側も変わるわけなので、需要面に、供給面の対策が需要面に効果がないということではありませんけれども、そればっかりではやはり足りないんだろうと思います。 つまり、需要側の対策に限界があって、ライフスタイルの転換というのも考えていかなくちゃいけないだろうというのが一点。それから、後で申しますカーボンニュートラル、サーキュラーエコノミーと関係あるんですが、クリティカルマテリアルによる対外依存による脆弱性もあるだろうと。更に言うと、物の生産、消費ということが基本的には炭素排出をもたらしますので、その視点はやっぱり不可欠なんだろうというふうに思います。最後の問題は一番根本的な問題ですけれども、この視点も置いておく必要があるだろうというふうに考えてございます。 そこで、二つの視点からお話をさせていただきたいというふうに考えてございます。 需要面、ライフスタイル面での取組ということでございますれば、まず、今既に取り組んでおられるところがございます。例えばカーボンプライシング、これによって炭素の値段というのが価格に組み込まれると。これはまさにその需要側を変えていく取組として非常に重要なものだろうというふうに思います。これがこれから動き出しますと。それからもう一つ、このGX製品自体の付加価値の向上ということで、GX価値の見える化、あるいはGX製品、サービス調達のインセンティブ付与、あるいは調達コストの低減という視点を持って取り組もうとされているということはまず間違いありませんと。それを更に加速していく必要があるだろうというのが私の申し上げたいことでございます。 水素につきましては、既に法案、法律を国会でまさに通していただいて、この価格差補填支援というのが盛り込まれています。これは供給側に対する取組でもございますが、同時に需要創造にもなるものでございます。それ以外にも、例えば産業とか発電事業における水素利用に向けた補助金であるとか、あるいは運輸、輸送や交通における水素の活用ということが取り組まれているというものでございます。 では、公共調達についてはどうかということなんですが、これは、日本にはグリーン購入法というのを作っていただいております。その中で、その基本方針の改定が今年の一月に行われまして、例えば鉄に関して言うと、基準一、つまり望ましい基準ということなんですけれども、削減実績量が付されている。これは鉄鋼連盟の方でグリーンスチールの基準というのを作られているんですけれども、それが証書として付いているということが公共調達における要件というふうに位置付けられているというものでございます。GXリーグでも率先的に購入をしようと、こうされています。 ただ、一言申し上げたいのは、この法律上の書きぶりなんですが、この義務化は余りされておりませんで、選択するよう努めなければならないというのが一番強い言い方になってございます。もちろん、中小企業とかいうことを考えますと、義務化することによるリスクというのは非常に大きいので、そこは非常に悩ましいものでありますが、後ほど御紹介するヨーロッパの取組では、物によってはですけれども、物によっては義務化をして、それによってその需要を高めていくという取組もありますので、その辺は考える余地があるのかなというふうに考えてございます。 ライフスタイルの変革ということなんですけれども、実はフランスでは気候変動対策・レジリエンス強化法というのが二〇二一年にできてございます。これは、先生方御承知のように、イエロージャケットという、いわゆるガソリン代が上がるのに対して非常に反対運動がありましたので、低所得者に対する配慮というものを考えて、その低所得者の経済負担にならないような、それに配慮したような削減方策というのを考えようと。そのやり方が若干ユニークでして、若干、直接民主的なんですけど、市民百五十人を集めてそこでアイデアを出してもらって、それを法律にすると、こういう取組がなされてございます。 全部で百四十九項目あるんですけど、例えばということで申し上げると、こういう化石燃料に関する広告を禁止する。例えば、走行一キロメートル当たり百二十三グラム以上というのはガソリン車で、ハイブリッドはそれより下なんですけれども、そういったものに対する広告を禁止するとか、あるいはユニークなところでは、量り売りを入れなさいとかですね、非常にユニークなものもたくさん入ってございます。飛行機でも、二時間半以内だったら飛行機は使うなとかですね、そういうのも入ってございます。 こういう取組はなかなか日本ですぐできるという感じはちょっと私はしないんですけれども、そういった意味で、今政府の方では地域に着目した取組というのがされています。このエネルギーの融通であるとかあるいは資源の融通といったときに、余り大きい規模ではなかなか難しいんですけれども、地域で目の届く範囲で進めていくということは非常に意味があるんじゃないかと思います。地域には都市部もあれば住宅地もある、農村や漁村もあると。こういったものについて、需要供給という切り口じゃなくて地域に着目して有機的な連携を進めるというのは、まさにこれから可能性があるんではないかというふうに考えております。 これは今進められているものでありますが、私が自治体の方と、首長さんなんかとお話ししたときには、なかなか地域脱炭素というのは地域における課題のその優先順位は余り高くないと。そうすると、地域課題のソリューション、例えば社会問題、防災あるいは農業の振興とかですね、そういうものに役立つという絵柄をつくることはとても重要だというふうに思います。これは一つの例でございますけれども、こんなパターンがあるのかなと思います。例えば、営農型の太陽電池、太陽光発電というのは、千葉県の匝瑳市で進められているものですけれども、電気と農業の二毛作で耕作放棄地なんかを活用していこうと、こういうものであります。 例えば、地域での取組にも限界というか課題がございます。既に今現在、自治体だけが取り組むとかいうことではなくて、いろんな連携の取組はされています。例えば神戸市ですと、例えばここの自治体協議会であるとか商工会議所、あるいは銀行といったところが連携して取り組むというふうになされております。こういった連携がとても重要かなというふうに思います。 これは、面的に広げていくことができるかどうかがこの地域の取組の大きな課題、ポイントなのかなというふうに思います。地域ならでは、産業、業務、家庭、運輸の垣根を越えた連携、例えば、エネルギー消費の六割ぐらいは熱なので、熱の融通が考えられるんじゃないかというのはあります。 それからもう一つは、系統電力との連携なんですが、幹部の方はやはり再エネ重要だと、日本の自立のために重要だという認識がもう定着されていますけれども、やっぱり現場サイドでは再エネに対する偏見があるようでございます。といったものもやはり変えていく必要があるのかなというふうに思ってございます。 二番目に、サーキュラーエコノミーとそのDXとの融合ということなんでございますけれども、これヨーロッパが非常に進んでいるんですけれども、こういう、この数字にすごく意味があるわけじゃありませんが、再生エネルギーを利用、使うことによって脱炭素化というのは多分五五%ぐらいだと、残りの四五%は製品政策、製造とか利用の循環化とか、あるいはその合理化といったことによるんじゃないかと。これは一つのレポートのアウトプットであります。オランダでは三九%と言っております。ざっくり申し上げれば、四割ぐらいは、やはりサーキュラーエコノミーと申しますか、その資源政策も含めて考えなくちゃいけないんじゃないかということかと思います。 二つの側面があると思います。一つは、今脱炭素化を進めようとすると希少金属が必要だ、じゃ、そうした意味で、そういったものを確保しなければ脱炭素はできないという側面。それからもう一つは、もう少し明るい側面ですけれども、むしろそのDXをうまく活用することによって新しいビジネスと新しい産業というのが成立するんじゃないかと、こういう二つの側面があると思います。 ヨーロッパはそれを非常に強く認識していまして、このデマテリアリゼーションというのを進めております。この下にあります、よりクリーンで競争力のあるヨーロッパのための新しい循環経済行動計画と、こういうのを打ち出しまして、それに基づいて取組を進めているというものであります。これも同じで、要するに、いわゆるその資源の採取と加工というものを少し減らさないと、温室効果対策も難しいし、生物多様性対策も難しいと。だから、これを一体的に進めるんだと、こういう考え方であります。 実際に、このマスタープランであるグリーンディール、その下に新循環経済行動計画があって、それに基づいた個別規制がどんどんつくられています。このエコデザイン規則というのは既にできておりますし、電池規則というのもできております。それ以外に、化学物質対策の産業廃棄物枠組み指令とかRoHSとかREACHとか、そういったものもどんどんできていると、こういう形になっています。 ちょっと電池規則だけ御紹介したいんですけれども、電池規則も非常に、中身は非常に広範にわたっておりますけれども、この電池規則の中で、ここですね、最低限リサイクル含有水準というのがありまして、要するに、電池を作るときにコバルトとか鉛とかリチウムが必要ですと、そのうちの、例えばコバルトですと、一二%はリサイクルコバルトでないといけないというふうにこの電池規則ではなっているわけです。 これはどういう意味があるかというと、まず、リサイクルする側からすると、必ずこの市場があるということが明確になりますので、投資をしてリサイクルをどんどん進めていこうという形になりますし、生産者、この自動車側というのは、電池側も生産するときの配慮というのがなされると、こういう形で、ある意味市場をつくる性格があるのかなと思います。ある意味、非常に規制的な措置でこういうことを進めていこうということをされていると。 もう一つありますのが、このサーキュラーエコノミーというのを進めるときには情報の共有というのはとても重要だということで、バッテリーに関してはバッテリーパスポートというものを要件にしています。 つまり、ここに下にたくさん書いてありますけれども、いろんな情報を共有できるシステム、具体的に言うと、例えばクラウドの中に情報を入れておいてQRコードで読み取れるような、こういう仕組みを考えられているようですけれども、こういう形でデータを共有しようと、そうしなければなかなかこのサーキュラーエコノミーを実現できない、こういう発想だというふうに考えています。 このパスポート、バッテリーについてだけじゃなくて、いろんな製品についてこのパスポートという考え方が盛り込まれようとしているんですけれども、これにはもちろんサーキュラーエコノミーを進めるという意味もございますけれども、もう一つは、こういうデータをしっかり握ることによって、言わばそのアドバンテージを取ろうと、こういうずるい、ずるいとは申しませんが、まあヨーロッパらしい、このルールメーキングを優先することによってアドバンテージを取ろう、こういうのが、ヨーロッパにはこういう姿勢があるということであります。非常に、何というんですか、多面的で、かつ、たくましい取組かなというふうに思います。 そういう意味でいうと、日本の取組は若干まだ遅れてはいるんですけれども、ここ最近、非常にこのことが動いておられまして、例えば昨年八月に第五次の循環基本計画、閣議決定いたしました。これは元々あった計画の第五次ということなんですが、今回、いわゆるその資源安全保障という視点、経済安全保障という視点も入れて、国家戦略という非常に、元々国家戦略ではあるんですが、格の高いものとして位置付けられたという形になっているかと思います。 また、その取組を進めるに当たって、各省がばらばらにやるんじゃなくて、できるだけ連携しようということで移行加速化パッケージとまとめられている、これは非常に良い取組だというふうに思います。ヨーロッパに対抗する意味でも必要な取組なんじゃないかなというふうに思ってございます。 大体以上なんですけれども、ここから先は、ある意味、問題提起として受け止めていただければ有り難いと思うんですが、先ほど、大量生産、大量消費、大量廃棄という社会構造そのものの突っ込みはどうするんだということをちょっと申し上げましたけれども、これ今度の環境基本計画でも引用されているんですけれども、二〇〇〇年の省庁再編の際に、いわゆる、堺屋太一経済企画庁長官が、これからは規格大量生産型じゃなくて、もっと知価の重要性、付加価値の重要性で考えなくちゃいけないんだと、それは産業構造だけじゃなくて、教育とか地域構造、情報文化の在り方まで考えていく必要があるんじゃないかと、こういう指摘をされたわけであります。 じゃ、今日どうかといったときに、このカーボンニュートラルであるとかサーキュラーエコノミーであるとかあるいはDXですね、デジタルトランスフォーメーションというのは、ある意味、この産業構造を変え、社会構造を変えるツールであり、チャンスなんじゃないかなというふうに思います。 これ、みずほ銀行がまとめられたものでありますけれども、これからは産業融合、今までの産業分類というのがある意味解けるんじゃないかというふうなことを指摘されています。 あるいは、これは寺島実郎さんの資料でありますけれども、日本は今、分岐点にありますと、今まではこの真ん中の工業生産力モデルというもので進められていたけれども、これから先は二つのハイブリッドだろうと。一つは、右になるんですか、イノベーションで、引き続き世界に冠たるというか、力を持って世界に働いていくという側面、それからもう一つは、ファンダメンタルズと書いてあるところですけれども、やはり社会の価値というんですかね、国民の安全と安定のための産業創生といった視点、この二つをうまく組み合わせた国づくりというのが必要なんじゃないかという御指摘だというふうに思うんですが、ある意味、この三つの、サーキュラーエコノミー、カーボンニュートラル、デジタルトランスフォーメーションというのは、こういうものを進めていく非常にいいツールであり、いいチャンスなんじゃないかというふうに考えてございます。 済みません、雑駁でございますが、以上でございます。ありがとうございました。
○会長(宮沢洋一君) ありがとうございました。 次に、磐田参考人にお願いいたします。磐田参考人。
○参考人(磐田朋子君) 御紹介ありがとうございます。芝浦工業大学の磐田と申します。(資料映写) 本日は、大変貴重な機会をいただきまして、ありがとうございます。 私からは、地域における脱炭素の実情と実例といったところを御紹介してまいりたいと思います。 まず、私の自己紹介ですけれども、今、本学の方で、SDGsの推進であったりとか、理工系分野における女性活躍を中心としたダイバーシティー、DE&Iの推進なんかをさせていただいているんですけれども、元々の研究はエネルギーマネジメント研究というところで、再生可能エネルギーが大量に導入されてくる時代では需要側がいかにそれを制御するかといったところが必要になるだろうというところで、行動変容、デマンドレスポンスと呼ばれるところが研究分野となっております。 こうした研究背景に基づきまして、現在、環境省の方で実施されている脱炭素先行地域の評価委員とか、あるいは地方公共団体の地球温暖化対策実行計画の策定マニュアルなんかにも関わらせていただいておりまして、また、様々な自治体さんの方の環境審議会とかで、割と地域に近いところでこういった脱炭素の検討をさせていただいております。 今日はこちらのような内容でお話しさせていただこうと思うんですけれども、まず全体の基本方針からちょっと話してまいりたいと思います。 もう皆様御承知かと思うんですけれども、日本に入ってくるエネルギーの大体半分ぐらいが電力で、残り半分ぐらいが燃料とか原料、いわゆるガソリンであったりとかプラスチック原料であったりとか都市ガスとか、そういった燃料に使われているという状況ですので、どうしても脱炭素社会というと太陽光発電とか風力とか電力の再生可能エネルギーに発想が偏りがちなんですけれども、このように客観的に見ると、電力だけではなくて、そうした燃料、原料の脱炭素化も非常に重要となってきております。この燃料、原料がどのように使われているかというと、最終利用先の方では約七割が熱とか燃料として使われているという状況です。 この燃料、原料をどこまで脱炭素できるんだろうかといったところをちょっと検討してみますと、大体四割ぐらいが産業部門で使われていて、特に鉄鋼とかセメントとか、高温の熱が必要なところで不可欠になってきているという状況です。 ただ、その一方で、例えば家庭部門であればオール電化住宅なんかも出てきておりますし、そこで使われているエネルギーは都市ガスとか給湯とか割と低温熱をつくるのに使われているケースが多いので、この辺りが脱炭素、つまり化石燃料から電化の方にシフトをして、さらにそこの電力を再生可能エネルギーで導入するといった形で脱炭素化が進められるのではないかというふうに考えているところですし、輸送に関しても、御承知のとおり、電気自動車はもう技術的には出てきているという状況ですので、こうしたどうしても変えられない、燃料から変えられないところに関してはなかなか化石燃料からの脱却難しいところはありますけれども、低温熱であったり電化が進められるところに関してはどんどん脱炭素化を進めていこうというのが基本的な方針となっているかと思います。 また、産業に関しても、先ほどどうしても変えられない高温熱がありますよという話しましたけれども、こちらがヒートポンプ・蓄熱センターさんの方でかなり細かく産業部門の熱の使い方について調査されておりまして、低温熱、つまりは、洗浄であったりとか空調であったりとか百五十度以下の低い温度帯の熱であれば電化が可能であるといった試算も出ておりまして、全体としても、現在、熱として産業で使われているものの二七%相当のものが電化できるのではないかといった試算も出ているという状況です。 このような形で、できるだけ省エネを進めましょうというのは大前提であるんですけれども、その次のステップとしては、やはり電力だけではなく、こういった燃料、原料といったところの特に低温熱を中心とした電化を進めてまいりましょうと。どうしてもそういった電化が進められないような原料あるいは高温熱に関しては、何かしら水素のような形で脱炭素の燃料を入れていきましょうといったことが今回の第七次エネルギー基本計画でも変わらない大方針となっているという状況かと思います。 この電化に関しては、じゃ、再生可能エネルギー、もう御承知のとおり不安定な電源ですので、これを進めていくことで経済合理的に大量の蓄電池を入れなければならないといった試算も出ているという状況の中で、一つ対策として考えられているのが、私の専門分野でもございます需要側での調整という形になります。 例えば、再生可能エネルギーの発電量に合わせて需要側が空調とか照明を自動的にコントロールしたり、あるいは、欧米では結構進められているんですけれども、貯湯槽ですね、給湯が、大体電化がアメリカなんかだと半分ぐらい進んでいるんですけれども、熱を、電気を熱としてためたりすることで、余ってしまいがちな再生可能エネルギーを熱としてためるといった形で調整したりといった形も出てきております。蓄電池を最終的には調整力にというのが大前提ではあるんですけれども、なかなか費用的に厳しい現状では、このような様々な調整力の創出というものが必要になってくるであろうというふうに考えております。 このように、日本政府の大方針と様々な対策について、実際に、じゃ、どこでやるのかというと、それは地域でやることになります。地域の方では、このような国の大方針に沿って地球温暖化対策の実行計画を策定する義務がございます。大規模な都市では、その地域全体の脱炭素化に関して計画をする区域施策編と呼ばれる実行計画を策定する義務があるんですけれども、なかなか、それが小規模自治体の方になりますと、マンパワーが不足していたり、あるいは基礎的な知識が不足していたりといった課題もございまして、なかなか小さな自治体ではそこの策定というのが難しいというのが実情かなというふうに思っております。 こうした様々な人口の自治体さんからいろいろ御相談を受けまして、どのような形でこの脱炭素の計画を策定したらいいのかということで、私の方からちょっと助言差し上げていることをかいつまんで御説明したいと思います。 まず、脱炭素に関して、どうしても対策を練ろうと思うと、節電行動をお願いしますとか、あるいはちょっとお金が掛かる省エネ機器に買い換えましょう、あるいは太陽光発電入れましょうといったコストが掛かるものに発想が行きがちなんですけれども、もう少し客観的に見て、そもそもCO2削減というのはどのようにして実現できるのかというのを構造的に考えるというやり方を環境省の方のマニュアルの方でも掲載しております。それがこちらにある茅恒等式というものなんですが、幾つか、CO2の排出量を項に、四項に分けて、一項だけを例えば削減したいとなると、例えば最後のCO2排出量、エネルギー当たりのCO2排出量を削減しようと思うとかなり費用を掛けてやらなければいけないところを、少しずつ、それぞれの項に関して二割ずつとか削減することによっても同じぐらいの削減量が得られるんだというところを知っていただくというお話をさせていただいております。 例えばなんですけれども、これがCO2の削減の構造に関するちょっと具体的な書き方になっているところなんですが、まず人口を減らすというのはなかなか難しい中で、じゃ、人口当たりの生活の満足度を減らしてみましょうと、それは要するに、生活の満足度を削って、努力の省エネによってこのCO2を削減しましょうと言っている対策がここに相当する対策になります。この項を下げるとなると、人によっては生活の満足度を下げてしまうという対策になりますので、なかなか環境に関心のない無関心層には取り組んでいただけないような無理のある対策になっているということがございますので、もう一つ、次の対策が考えられます。それが、生活の満足度、快適性を維持しながらもエネルギーの必要量を減らす対策になります。必要量を減らした上で、その必要量を賄う実際のエネルギー消費量を減らしましょうというのがいわゆる省エネ家電であったりとか省エネ対策という形になります。このような段階を経て、最終的にエネルギー消費量が減ったとして、最後の最後にどうしても必要となってしまうエネルギー消費は脱炭素のエネルギー源で供給しましょう、つまりは再生可能エネルギー等々ですね、そういったもので供給しましょうという、段階を経た対策が必要になるというふうに考えております。 この中で、どうしても自治体さんは、この最初の生活の満足度を削る対策であったり、緑色あるいは青色の省エネ対策、再エネ導入といったところに偏りがちなんですけれども、二番目のこの生活の満足度を維持しながら必要量を減らすという対策にも目を向けましょうということをお話しさせていただいております。 例えばですけれども、断熱効果が高いおうちを促進したりとか、パッシブ建築と言われる、できるだけ自然のエネルギーを利用したりする建築を促すような対策、これは生活の快適性、満足度を維持したままエネルギーの必要量を減らす対策に相当します。 そのほかにも、いわゆるヒートテックであったりとか、吸湿発熱の技術開発といった技術開発系のものも、こういった快適性を保ちながら必要量を減らすといったところに相当するかと思います。 そのほかにも、人によっては、例えば、もう子供が巣立っていってしまって、大きな一戸建てに一人で住んでいらっしゃる高齢者の方を集合住宅の方に移住をする、住み替えをする、促進を促すといったような対策であったり、あるいは、そもそもエネルギー使わなくても私は幸せですよと思えるような価値観に関する教育を実施するといったことも、こうした生活の満足度を維持しつつ必要量を減らすといった対策に相当します。 そのほかにも、例えば、町のコンパクト化であったり、シェアリングエコノミーを推進しましょう、あるいはIT技術で物流の無駄を減らしたりするといったことも、どれもこのコンパクト化であったり、DXを使って生活の満足度は維持したまま、エネルギーをそもそも使わないでも快適な生活にしましょうといった発想の転換につながる対策になりますので、自治体の方々には、短絡的に、何というか、よく世の中で言われているような対策だけではなくて、抜本的に、そもそも快適性を保ちながらエネルギーを使わない町づくりであったりとか対策というものもあるんですよといったことをお話しさせていただいているという状況です。 このように、利便性、快適性を高める仕組みとか町づくりを計画、支援する対策を考えることによって、無関心層を含む多くの市民の方に受け入れていただけるような施策提案につながるというふうにも考えられますし、またこうした新しい考え方が技術とか仕組みのビジネスのイノベーション創出にもつながるといったところで、自治体さんにおかれましては、こういったビジネスを支援する対策を、補助金という限られたマスで支援するだけではなくて、地域に広がりのある対策の支援をお勧めしているという状況でございます。 このような対策について、例えば、先ほど森本先生からもお話がございましたけれども、市民会議のような形で、どんな形であれば快適性を失わずにエネルギーの必要量を減らせるんであろうかとか、あるいは地域の脱炭素に向けて自分たちも責任を持って進められる対策は何だろうかといったことで、こういった気候市民会議、開催されておりますし、私自身もちょっと関わっているんですけれども、日本においても様々な自治体で今気候市民会議、ミニパブリックスという人口比に応じて無作為に集めた市民団体、市民会議というものを開催したりといった形で様々な対策を練っているという状況です。 ただ、その中で、やはり無関心層をどうやって取り入れるのか、そういった方々に行動変容を促すのかといったところが議論になることがございます。私、よく市民会議でこうした質問をさせていただくんですけれども、地球温暖化問題は深刻な問題だと思いますかとか、一人一人の行動変容は重要だと思いますかといったことを手を挙げていただくと、ほとんどの全員の方がそう思いますという形で手を挙げていただくんですけれども、次の質問で、じゃ、あなたのおうちでは再生可能エネルギーの電力契約に切り替えましたかというと、私から大体目をそらす方がほとんどという状況でございます。 つまりは、頭で分かっていても行動に移すかどうかというのはまた別の問題という状況でございますので、ここをクリアする学術的な根拠として、例えば行動経済学であったりとか心理学の要素を取り入れた対策を実際に自治体等々、地域で打っていくということがとても重要なポイントになっております。 例えば、よくある情報提供、地球温暖化深刻な問題だよとか、再エネ、省エネというのが大事だよといった情報提供をすることによってもちろんその環境への意識というのは高まるので、それがベースになることは間違いございませんが、それだけではなかなかアクションにつながらないという状況です。 アクションにつながるもののその他の要素としては、実行可能感であったりコスト感あるいは規範感といったものが複合的に要因して初めて人はアクションに移すということが、これ有名な広瀬先生という社会心理学の先生が提唱したモデルになるんですけれども、分かっておりますので、こういったアクションにつながる要素、例えば仲間と一緒に身近に自分もできて、さらに自分に何かメリットがあると思える、そういった提案を具体的に提示して実際の行動を促すといったことも重要になってきております。 この中でもコスト感に関しては、例えば経済的な負担と経済的な利益だけをてんびんに掛けるのではなく、先ほども森本先生の方からもお話ありましたけれども、もう少し多面的な便益、例えば安心、安全な、例えば燃料費の高騰におびえずに済む、自給自足できる再生可能エネルギーを使うことによるリスクの低減であったりとか、あるいは健康的な暮らし、断熱を入れることによって健康的な暮らしとか、様々な非経済便益とこの経済的な便益を組み合わせることによって脱炭素化を進めていくということがポイントになっております。 ただ、人によって何にその非経済便益、重きを置いているかというのはそれぞれ多様ですので、画一的な何か一つの対策で済むというものではなく、多様な市民がいるという大前提で、人々、いろんな人に訴えかけられるような多様な便益を、何というんですかね、取り込んだ対策というものが大事な状況になっております。 その中の一つとして、環境省の脱炭素先行地域で重要視しているのは、単にその地域に再エネを入れるということだけではなく、様々な無関心層であったり市民の方に合意を得ながら、これを進めるに当たって非経済便益、例えばこの場合には地域に裨益する対策と一緒に脱炭素化策を入れましょうといったことを重視して選定させていただいているという状況です。 この選定におきましては、地域内でエネルギーの費用を経済循環することの利益の一部をそういった地域課題の解決にも使いましょうといった形で、地域にメリットのある、地域住民の人たちが再生可能エネルギー、自分たちの地域に入れて良かったねと、必要だよねと思ってもらえるような対策を組み合わせましょうといったところを重視しております。現在、八十一提案まで採択が進んでおりまして、二〇二五年までに百か所つくろうということで、本日も実はこの後、選定委員会があるという状況でございます。 例えば、この先行地域で選ばれております長野県の小諸市さんの事例を御紹介しますと、小諸市さんでは中心市街地の空洞化が進んでいるという地域課題がございました。元々この地域では、立地適正化計画を立ててコンパクトシティーの実現に向けて動き出しておられたんですけれども、それによって地域の経済活性化したいという狙いがあった中で、さらに、この地域の中心部にある地域熱供給の蓄熱槽を活用して、不安定な再生可能エネルギーを地域で吸収したり熱として利用したりすることによって、地域で使い切る仕組みを導入するという形の提案をされております。 また、この地域の中でこういった蓄熱槽とか蓄電池、再生可能エネルギーが入ることによって、また自営線と呼ばれる自分の自前の電力網で各建物をつなぐことによって、災害時にでも避難所において自立的に再生可能エネルギーで運用できるような地域のレジリエンスを高めるという狙いもこの提案の中に入っておりますし、また、これを地域内の金融機関と連携をして、小売電力会社をこの地域の中で、何というか、提案をして、そのエネルギーコストを地域の事業者さんにまた還元され、地域の中でそのエネルギー費用が経済循環するような仕組みといったものもここで取り入れているということで採択がされた地域になっております。 また、そのほかの地域課題としても、例えば先ほども御紹介ありましたけれども、千葉県の匝瑳市さんのこのソーラーシェアリング、営農型太陽光発電なんかは、耕作放棄が進んでいる農業においてなかなか後継者が見付からない中で、農業以外にも発電収入という形で二つの収入源を得ることによって、農業、農家の収益を安定化させて後継者をつくり、そしてまた農地を維持しようといった狙いがあって採択された地域になっておりますし、この岡山県の真庭市さんでも、林業、元々盛んな地域ですけれども、さらに、広葉樹を利用したこのバイオマス発電とか地域の活性化といったところを狙いにしていらっしゃいます。また、この県が広域的な視点から脱炭素化を主導するといった取組も、秋田県さん、熊本県さんの方でも盛んに行われているという状況でございます。 このような形で八十一地域、採択はしたんですけれども、ただ一方で、既に走り出した地域では、実際にやろうと思うと様々な地域課題に直面しております。 例えばということで御紹介しますと、愛知県の岡崎市さんの方では、この岡崎さくら電力という自治体が五一%出資した地域新電力が中心となって地域の再生可能エネルギーを地域内循環させようということでスタートしたんですけれども、実際蓋開けてみると、昨今の燃料費の高騰のあおりを受けて、この地域新電力さんが、家庭とか一般の商業施設とか、小売に対してはこの産業、ビジネスを展開するのが難しいと、つまり、地域内経済循環するはずのこの主体がなかなかそのビジネスを広げるということが難しいということが分かったという状況です。 走り始めてからこういう課題に直面した中で、じゃ、どうしましょうかということで御相談して、隣の豊田市さんと連携して、小売電力の、何というか、活性化をしましょうといったところで動き出した事例もございますし、また、京都市さんの方でも、その代表的な脱炭素の地域として、寺社仏閣を脱炭素化することによって様々な観光客であったり修学旅行生とか学生にその脱炭素を知ってもらうということで走り出したんですけれども、実際蓋開けてみると、なかなか規制が、この文化遺産に対する規制が厳しくて、経済的に元が取れるような形での太陽光発電が難しいといったことが分かって、やり方を変えると。省エネと、省エネ設備の補助と組み合わせて自己保有型の太陽光発電を入れましょうといった形で動き出したり、あるいは地域新電力も、お寺のお坊さんが立ち上げた地域新電力が今度走り始めて、仲間としてその関係者にお声掛けをして、何というか、仲間の連携力を利用して、この広がり、この脱炭素の広がりを進めていこうといった形でも展開するようになったという形ですね、もう本当に走りながら課題に直面してはそれを解決するという形で今先行地域が進んでいるという状況でございます。 ちょっと、時間超過しているので、これまとめになりますけれども、様々な形でこの電化とカーボンニュートラル電源を地域に着実に進めていくということで三点ほどポイントをお話しさせていただきました。 また、このような、地域において本当に裨益する、地域にとっての、市民にとっての多様な便益を考慮できる脱炭素化施策というものは本当に多様な窓口が関わらないと進められないので、自治体の中でも横連携というものが非常に重要になってきております。こういった横連携の体制の強化というものを自治体にもお勧めしているという状況でございますし、また小規模自治体に関しては、こういった脱炭素化に関して、県であったり温暖化センターといった外部からの支援というものも実のところ不可欠だというところの実情を御説明させていただきたいと思います。 済みません、超過しまして。以上となります。ありがとうございました。
○会長(宮沢洋一君) ありがとうございました。 次に、石川参考人にお願いいたします。石川参考人。
○参考人(石川智久君) よろしくお願いいたします。日本総合研究所の石川でございます。(資料映写) 今日は大変貴重な機会を与えていただき、誠にありがとうございます。 私のバックグラウンドとしましては、基本的に経済学でありましたり経済政策をバックグラウンドにしております。その観点から、脱炭素についていろいろ考えていることをお話しさせていただきたいと思っております。また、私の意見だけではなく、当社全体としても、当研究所全体としても脱炭素に関しては非常に真剣な問題意識を持っておりまして、その我々の研究なり、またシンポジウムなどで通じて得た知見なども交えて御説明したいと思っております。 今日のタイトルは、公正な移行に向けて留意すべきポイントというところでございまして、公正な移行という言葉についてはまた後ほど説明いたしますが、脱炭素が進む際においては、やはり極力経済的なダメージなり、あと人々の幸福感を極力阻害しないような形で進めていく必要があるのではないか、それに向けてどのようなことを具体的に注意すべきかといったことをお話しさせていただきたいと思っております。 皆様の資料の次のページになりますが、世界はこの二十年ぐらい脱炭素に向けて着々と動きを進めてきたと思っております。もちろん、非常に足が速いというわけではないんですけれども、一歩一歩進めてきたという感じはあったと思います。 しかしながら、皆様御案内のとおり、皆様の資料二ページにありますけれども、脱炭素には今ちょっと逆風が吹いているというようなところであります。皆さん脱炭素の話をすると、総論賛成ではあるんですが、各論になるとどうしても悪影響を受けてしまう地域やセクターが反発するわけです。当然ながら彼らにも生活があるので、その気持ちは非常によく分かるところがあります。 こうした中、EUは公正な移行メカニズムを導入しまして、悪影響が大きい地域を中心に、事業転換や研究開発、労働者の成長セクターへの就業促進やリスキリングなどを支援しております。もちろん、ヨーロッパにおいても景気が大分最近厳しくなる中、ちょっと脱炭素どころではない空気もあることも事実です。そうした中、かつてほどの熱意も少し失われてはきてはいるのかなと。ただ、看板自体は掲げておりますし、大きく変えるというよりは現実的な路線で極力脱炭素を進めていきたいといった政策スタンスではあると思います。 一方で、トランプ政権が発足しましてからは、脱炭素に対しては非常に後ろ向きな対応となっています。 このように、脱炭素については少しこの一年間ぐらいで雰囲気が変わったことも事実であります。 では、なぜこうやってヨーロッパなりアメリカが脱炭素に対して後ろ向きになってしまったかというと、やはり人々の反発が強いということがあると思います。その背景にあるのが、やはりここの文書にも書いておりますが、脱炭素に伴って悪影響を受ける地域であったりセクターが非常にたくさんあるということになります。そういう意味では、こうした現状を把握して、こうした悪影響を受ける地域、セクターの不満を減らしていく、そういったことを具体化することが急務ではないかというのが私の今日の話の大きな方針でございます。 では、タイトルにあります公正な移行とは何かというところでございます。皆様の資料の三ページ目のところなんですけれども、脱炭素への移行では、もちろん環境、新しいサービスが生まれるのも事実です。再生可能エネルギーであったり太陽光パネルであったり、そうしたものが進む一方で、使われなくなる技術とかサービスが生まれてきます。座礁資産化というちょっと厳しい言葉になるんですけれども、そうすると、そこに関わってきた方々の仕事も失われていくわけです。 こうした中、国際社会では、失業などによる経済的不利益を回避するジャストトランジション、公正な移行の議論が進展しています。海外では結構このジャストトランジションというのは議論は進んではいるんですけれども、まだ我が国ではそれほど進んでいない議論なのかなと。ジャストトランジションという英語がちょっと抽象的な英語というか、ちょっと分かりにくいというところもあって、それほど議論は進んでいないところはあると思います。ただ、我々が脱炭素に進んでいくのであれば、こういう極力不利益を被る人を減らしていくジャストトランジションというのがとても重要になると思っています。近年は、労働者の観点からだけでは、元々が労働者の話だったんですけれども、それだけではなく、地域や社会全体で何をすべきかといった議論に変わってきているということを伝えておきます。 さて、今のは非常に美しい話ではあるんですが、公正な移行というのはとても難しいところであるのも事実です。過去、日本において公正な移行的な話があったのは、脱炭鉱であります。当時、エネルギーを石炭から石油に移し替える、それが日本が国際競争力で、国際競争で勝つためには重要だという議論がありました。それで脱炭鉱が非常に進むわけです。 そうすると、当然ながら、炭鉱の地域が非常に苦しくなるということがあります。皆様の資料の四ページにありますが、石炭でにぎわった夕張市の人口がこの石炭生産量とほぼ比例するような形で大きく減っていきます。一方で、田川市の方はそれほど大きく減っていないというところでありまして、答えを言うならば、田川市の方は新たな産業を見付けてきて、ある程度トランジションがうまくいった。一方で、夕張は、夕張市も努力はしたんですけれども、それがうまくいかず、結果として大きく人口は減っていった、地域も衰退していったということがあります。 じゃ、脱炭鉱から得られる教訓というのは何かというところなんですけれども、皆様の資料の五ページ目にありますが、企業の中では、セメントなどに事業転換をしたり、また観光業でうまく復活した会社があります。しかしながら、新たな産業を見付けられなかったところは倒産したということがあります。また、雇用においては、炭鉱労働者中心に失業者が増えたということもありますし、失業はしなくても、仕事を求めて元々のふるさとから離れてしまったということもあります。地域経済は、石炭産業がなくなることによって、そこに納入していた人の仕事も失われていくと。そういう意味では、負の産業波及、波及効果があったわけでありまして、炭鉱労働者向けの産業なども衰退しました。そうなってくると、産業もない、人もないとなると、自治体も大変になるということがあります。そういう意味で、ある意味、きちんと企業が残っていくような形にならなければ、脱炭鉱で起きたような、うまくいったところと失敗したところの差が出てくるというのが教訓であると思います。 一方で、脱炭鉱からの教訓としましては、脱炭鉱と脱炭素では置かれている状況が違うというところがあります。もちろん、この脱炭鉱というのは一つのモデルケースではあるんですけれども、六ページの図表にありますが、脱炭鉱は石炭中心ですけれども、脱炭素は非常に多くの様々な産業を見ていかなきゃいけない。産炭地域だけではなくて、多くの地域に関わります。また、我が国の経済は、外部環境として、昔は高成長だったのが、低成長とか人口減少だったといったところがあって、そういった意味では困難が非常にあるというところがあります。 一方で、ただ、技術的な面で見ると、脱炭鉱よりは脱炭素の方が様々なオプションがあるという意味では、うまくイノベーションを発揮することができれば、速やかに公正な移行が行われることもできると。また、人口動態が人口減少になるというところにおいては、失業者がそれほど増えないといった可能性もあるということがあります。もちろん、新たな技術者が育成しにくいというデメリットもあるんですけれども、人口増加時代とはかなりフェーズが違うということで、当然ながら、脱炭鉱をベースに考えながらも、現代に合わせて進化させていかなければいけないということでございます。 脱炭鉱からの教訓としては、脱炭素への示唆ということは、今言った話をまとめたような話になるんですけれども、脱炭素は様々な地域や産業が影響を受けますと。先ほど申し上げましたとおり、今様々な技術が進んでおりますので、イノベーションによって生き残ったり、逆に市場を大きくするようなことも可能性としてはあるんではないかと思います。 当然ながら、ただ、そこにうまく乗っかっていかないと、ビジネス環境の変化に乗り遅れて倒産する企業も出てくるといったこともあります。一般的に言われることなんですけれども、ビジネス環境の変化があったときには、人材や研究開発力がある大企業は産業転換しやすいんですけれども、中小企業はどうしても独力での対応は厳しいというところはあると思います。そういう意味では、大企業向けの政策と中小企業向けの政策が変わってくる、そういったことは考えられると思っています。 また、先ほど人手不足の話をしましたけれども、人手不足というのは、失業が発生しにくいということもある一方で、所得の高いところに人が流れていって人手不足が深刻化するといったところもあるので、そういう意味では、人手不足をどのように対応していくのかというのは少し難しい話題になってきております。 続きまして、留意すべきポイントでございます。 産業の観点、企業の観点、地域の観点、この三つの観点から説明していきたいと思います。 産業の観点からいいますと、基本的に、二酸化炭素の話をするときにはたくさん二酸化炭素を出しているところが目に行くんですけれども、産業や排出規模は大きくなくても排出削減が難しい産業というのもあるわけです。例えば、農業などがその例に挙げられると思います。こういったところに対して余り厳しいことを言うと、なかなか簡単にはいかないと。また、自動車なども、非常に製品ライフサイクル的にも難しいというところもありますし、高度ないろいろな技術の集合体であることを考えると、単純に減らせといっても簡単に減るものではないといったものがあります。つまり、産業ごとによって特性が違う中、産業別のアプローチも必要になっていくのではないかというのが一つの留意すべきポイントです。 もう一つは企業の観点でございまして、中小企業や財務体力が限られる企業はなかなか簡単に自分たちの本業は変えられない、そういった難しい問題があります。また、会社、最近は経営者が高齢化していたり後継者が不在の会社が増えています。そういった会社はなかなか事業転換が起きにくいというところがあります。私も多くの中小企業の経営者の方とお付き合いがありますが、大体、後継者が替わるときに新しいことをすることが多いです。そういう意味では、後継者不足というのは脱炭素を進めるのに当たっては一つの障害になっていく、一つのハードルになっていく可能性は私はあるんではないかと思っています。 地域の観点からでいうと、大都市であれば、若い人も多いですし、働く人もある、研究機関も充実しているといった面がありますが、特に地域によっては、先ほどの磐田先生の話にもありましたが、小さな自治体であったり過疎に近い自治体でありますと、人手不足も深刻ですし、教育機関や専門企業へのアクセスも非常に難しくなってきます。また、労働者の高齢化も地方ほど厳しくなるといったところもあります。そういう意味では、大都市と地域で格差が生まれてしまう、そういったリスクもあるということは留意すべきだと考えています。 次のページのポイントです。 この公正な移行に関しては、企業だけではなく、やはり地域で協力していくということが当然大事になります。その理由の一つとしては、地域によってかなり産業構造が違うということが挙げられます。この九ページの左側の図表が都道府県別の県内生産でありますけれども、この色付き部分がもう御覧のとおり、非常に違うわけですね。そうなってくると、当然ながらCO2が出ている部門の構成比も変わってくるというところがあります。つまり、地域ごとによって政策をアジャストしていくということが非常に重要になるというのが九ページにあるこの左右の図表でございます。 続きまして、じゃ、地域の起点で取り組むときにはどういうことを注意すべきかというところなんですけど、十ページ目のところなんですが、やはり、これは企業だけでもできませんし、先ほどのお二人の先生のプレゼンにもありましたが、地方公共団体だけでも進まない話であります。そのためには、やはり、自治体、企業、労働者、金融機関、大学等がしっかりと議論を行い、問題意識を共有した上で連携して取り組んでいくことがとても重要になってくると思います。 ちょっとこの中にも加えるべきだったなと反省しているんですけれども、やはり消費者、市民の声も入れていくというのがすごく大事です。やはり、地域でビジョンを作っていくということに関しては、多種多様な主体が議論をしていって、みんなが腹落ちするということがとても重要になってくると思います。私も地域の創生の仕事などをやったことがありますが、やはりみんなが一つの方向を向く、みんなで議論をしていくということが、話を進ませることが重要でありますので、地方版政労使会議など、様々なプラットフォームを使っていくことが非常に重要になると思っています。 十一ページ目になるんですけれども、じゃ、企業を超えた取組にはどのようなことをするのかというところにあるんですが、産官学金の連携もありますし、地域レベルで脱炭素のロードマップを作っていく、また経営難の会社については事業承継やMアンドAを行うことで速やかに技術や労働者を守っていく、また円滑な労働移動を支えるような仕組みをつくっていくということをやりまして、企業の新陳代謝はあったとしても、失業する人が減る、また倒産して財産を失う経営者が出てこないようにする、そういったことが非常になっていくというふうに考えております。 次のページでございますが、今回の脱炭素に向けて、これからの日本の経済改革、構造改革を考えるときに当たっては、少子高齢化ということはきちんと考えていかなければいけないと思っております。 この少子高齢化と脱炭素が与える影響というところなんですが、このチャートにありますが、左側においては、技術者や労働者が不足した場合というのはイノベーションが低迷して脱炭素の遅れにつながっていくと。また、インフラの整備が遅れたりとかしますと、温暖化の被害が深刻化していくなど様々な課題になっていきます。少子高齢化にうまくアジャストした政策といったものも議論していく必要があるんではないかと思っています。 また、次のページ、十三ページ目のところではあるんですが、脱炭素においては、製造業や建設業の人の技術が非常に重要になります。製造業は脱炭素に適した製品を作っていくという意味で非常に重要ですし、建設についても、先ほどの磐田先生のプレゼンにもありましたけど、建物をこうやって省力化していくとかゼロエミッション化していくとなると、高度な建設技術者も必要になるわけです。 ただ、このように製造業や建設業で働く人が減っていくと、その分、その研究開発が遅れていくリスクが出てきます。ここの部分をどうやって人を手当てしていくのか、人が減っていくのであればどうやって生産性を上げていくのか、そういったことは非常に重要になってくるんではないかというふうに考えております。 続きまして、十四ページ目のところであるんですが、私、経済の研究をしているんですけれども、最近はGDPを増やすという話も当然あるんですが、それを最低限として、その後はウエルビーイングを上げていこうというのが経済の世界では当たり前になってきております。地域幸福度の導入などについてもかなり研究が進んできております。 私自身も、最近のこの幸福度の研究においては、経済だけではなく、みんなの主観的な幸福度などについてアンケート調査を使って測っていくとか、いろんな方法があります。ですので、先ほど申し上げましたような形で地域に新産業をつくっていく際には、地域の幸福度も測ることによって、ただ経済的な面ではなく、明るい脱炭素を図っていく、そういったことが持続的な脱炭素に向けて非常に重要になるのではないかというふうに考えております。 残りの時間、短くなってきましたので、私なりにこの調査会における提言を言いたいと思います。ここにある五点でございます。 今まで言ってきた話から導き出せる結論ではあるんですけれども、一つは、公正な移行については、脱炭素という観点だけではなくて、やはり新しい仕事をつくっていくという意味では、産業競争力の強化、新産業の創出ということが重要になります。そのためには、環境だけではなく、産業、労働、教育、地域といった様々な分野の施策が必要です。そのためには、司令塔となる行政組織をつくっていくことが必要ではないかというふうに考えております。 その横串を刺す行政組織の在り方は、多分いろいろな方法はあるとは思います。内閣府なのか内閣官房なのか、それとも、はたまた別途省庁をつくるか、そこはいろんな議論はあるとは思うんですけれども、何らかの形で横串を通していくということが重要ではないかというふうに考えております。 また、取り残されるリスクの高い主体は一体どこであるのかということをきちんと特定して、きめ細かな政策を行っていくということも重要だと思っています。それを踏まえた上で、産業別ロードマップ、産業構造の将来見通しを明確化することによって、政策の見える化をしていく、またEBPM的な政策を進めていくということも重要だと思っています。 そして、公正な移行に向けた多面的な政策の枠組みをつくっていく、また、重要であると思いますし、国がある程度大きなロードマップを作った後には、その後は各自治体で地域起点の公正な移行を進めていくといったことがとても重要になっていくというふうに我々は考えています。その意味で、一から四のところは基本的に国の政策、五番が自治体の政策というふうにうまく役割分担をしていくことが重要ではないかというふうに考えております。 最後に、まとめでございます。 脱炭素社会に向けては、技術革新はとても重要なんですけど、それだけでは実現できません。取り残されるリスクのある主体に対して、移行支援といったことが非常に重要になっていくと思っております。 また、脱炭素社会への移行が難しいのは、多排出セクターだけではなくて、農業のような技術的に難しいセクターや、製品ライフサイクル全体で見て複雑なセクターなどが考えられます。また、経営資源が乏しい企業なども大変厳しくなります。そういう意味では、セクターや企業規模別にちゃんと対応策を作っていくことも重要だと考えています。 そして、個別企業では越えられない課題については、企業を超えた地域全体の取組が必要です。また、仕事がどんどん変わっていくのであれば、最近、ディーセントワークという言葉があります。やりがいのある人間らしい仕事を増やしていくというのがとても重要ではないでしょうか。せっかく新たな仕事が生まれるわけです。そこをディーセントワークにするための労働法制などはどうなるかといったことも国民的な議論が必要であると私は考えております。 そして、公正な移行については、産業競争力強化と併せてシナジーを高めていく。 さらに、何度も言っておりますが、地域ごとに課題は異なっておりますので、画一的な対応ではなく、地方自治体が自主的に動けるような枠組みにしていく必要もあると思っています。そのときには、ただ単に経済だけではなく、人々の幸福度まで見た多面的なことをやることによって、日本中の人々が脱炭素に協力したいと考えていけるのではないかというふうに考えております。 私からの御報告は以上でございます。御清聴ありがとうございました。
○会長(宮沢洋一君) ありがとうございました。 以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。 これより参考人に対する質疑を行います。 本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行います。 まず、各会派一名ずつ指名させていただき、その後は、会派にかかわらず御発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。 なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。 また、質疑者には、参考人が答弁しやすいように質疑の冒頭に答弁者を明示していただくとともに、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますよう、答弁を含めた時間がお一人十分以内となるように御協力をお願いいたします。 それでは、質疑のある方は挙手をお願いします。 井上義行君。
○井上義行君 自民の井上義行でございます。 参考人の先生方には、本当に貴重な意見をいただきまして、ありがとうございます。非常に、私も分からない部分もありましたので、先生方の意見を踏まえて、先生方にそれぞれ質問をしたいというふうに思っております。 私は、資源エネルギーのこの持続可能な社会というのは、やっぱり環境だけではなくて、経済あるいは景観も少し考えなきゃいけないという視点が何か少し欠けているような気がするんですね。 例えば、私は小型モジュール炉をもっと造った方がいいんじゃないかということを考えています。いろんな電線を張り巡らせているその中で、どうしても送電というのは送電ロスが起きる。だから、都会に小型のモジュール炉があればその送電ロスもなくなるし、首都圏だったら首都圏で賄える、そうしたものを造るべきだろうと。そうすることによって、例えば田舎に行って、まあ私も田舎に住んでいますけど、田んぼのど真ん中にいきなり太陽光のパネルがぱっと付いたり、山がぴかぴかぴかぴか光ったり、あるいは河原で物すごいいい景観なのに太陽光のパネルがばんばん付いていると。 そうすると、これから、私も観光を非常に進めている人間なので、海外の人に本当に美しい日本だなという、その味わいながら、そして省エネ、そして観光に優しいエネルギーもしっかりある、そして今データセンターをつくろうとしている海外、そしてそれに対応する電力も確保していかなきゃいけない。そのためには、やはりこの小型モジュールをやはり僕は推進した方がいいんだろうというふうに思っています。そして、自動車は水素自動車を大いに進めて、日本の高い技術によってしっかりとした経済をつくっていく、そういう考え方なんですね。 そこで、先生方にそれぞれ、私、水素自動車のことと、そして小型モジュール炉、この将来性について、それぞれ先生方から御意見をいただきたいなというふうに思っております。森本参考人から磐田参考人、そして最後に石川参考人から話を伺いたいと思います。
○参考人(森本英香君) ありがとうございます。 先ほどのお話の中で、景観も含めてというのは、なるほどと、そのとおりだというふうに思います。自治体でもそういった視点で再生エネルギーの利用の仕方について条例を作っているところもあろうかというふうに思います。 今の御指摘でありますけれども、まず考えますのは、そのエネルギーの安定供給というふうに言ったときに、どこから、まず第一に考えるのは自立するということがまず大事だと思います。そういった意味でいうと、その優先順位からすると再生エネルギーというか、要するに国内で生産できるエネルギーというのを重視すべきだろうというふうに思います。 その次に出てくるのは、そうはいってもそれで全部は賄えないとすると、これは多様なところから調達できる、原料が調達できると、これが大事だというふうに思います。そういう目で見たときに、例えば今の石油というのは割合限られた地域から輸入していると、こういうのがあります。原子力の場合には、ウランというのはですね、結構多様なところから出るという意味でいうと、そこは合格点なんだろうなというふうに思いますと。問題は、今度は国内で作るというときに、その安全性の確保がどうなのかということになります。私、済みません、原子力規制委員会をつくる立場であり、原子力規制委員会にもおりました。そういった意味で、その安全性の確保がまず何よりも大事でしょうと。 いわゆる小型モジュールについて、その技術的なところが確立しているのかどうかというのは、これまだちょっと私は分からないんですけれども、まずそこを確保する必要はあるでしょう。それから、日本の場合には、それに更に加えて、国民の理解をしっかり得るということがやっぱり大事だというふうに思います。 小型モジュールというものが、先ほど先生おっしゃったように、小回りが利いて可能性があるということは私もそう思いますけれども、まずその二点しっかり確保しなければいけないと。そこは、何というんですか、緩めちゃいけないというか、やっぱり、原子力というのはやっぱり事故の可能性はありますので、そこはしっかりやっていく必要はあるかなというふうに思います。
○会長(宮沢洋一君) 続いて、磐田参考人。
○参考人(磐田朋子君) 先ほどお話ありました景観の話というのは、脱炭素先行地域を進めるに当たってもやはり出てきている話題ではあるんですけれども、そもそもこういった先行地域を選定するに当たって、その再生可能エネルギーの促進地域というものを設定して、そこに協議会をつくって、地域住民の方たちと合意形成取った上で導入しましょうという方針でおりますので、やはりその山を切り崩してといったところの合意が取られないようなところでは進めるべきではないというふうに私も思っておりますし、二十年後とか三十年後にそれを管理する、再生可能エネルギーの施設を管理する人間がちゃんといるような場所で、人の目が管理できるようなところでしかそういった新しいエネルギー源というのはやってはいけないだろうというふうに私自身も思っております。 エネルギー全体のミックスに関しては、もう森本先生とほとんど同じ意見なんですけれども、何か一つに偏るというものではなく、ミックスするということがとても大事なポイントです。再生可能エネルギーに関しても、そういった形で住民の合意を進めながら入れられたとしても、じゃ、そこで私たちの使っているエネルギー全部賄えるのかといったら、それはまた難しい場合が出てくると。そのときに、選択肢として、海外から水素を入れるのか、それとも自前で、廃棄物の問題ありますけれども、原子力をまた増やしていくのかというのは、本当に意思決定の話と、あとはリスク分散の話かと思っております。 水素に関しては、まだまだ正直なところ、コスト的に難しいというところ、そして、今までと同じ地政学的なリスクというものから離れることができないという点で、最終手段として考えるべきところだというふうに思っています。 あと、小型原子力に関しては、あとデータセンターもなんですけれども、そこから出てくる熱は、本当は都心で一番需要が大きいので、都心部にこそその小型原子力であったりデータセンターというものを誘致するべきだというふうには思っているんですが、じゃ、そこから万が一のリスクが起きたときどうするのかというところで、少しずつ地方の方に離れていく。落としどころをどうするのかというのは本当に地域での合意形成の話だというふうに思っております。
○参考人(石川智久君) 質問ありがとうございます。 まず、その景観の問題なんですけれども、非常に重要な問題だと思っております。やはり、ある程度そういう自分たちの愛した地域が変わってしまうと思うと、当然ながら、人々は反発するわけです。そのために、この環境の話が持続可能になるためには、やはり景観を維持しながら進めていくということはとても重要になると思っております。ですので、その太陽光パネルを置く地域というのもある程度限定的にしていくとか、景観と地域のバランスを考えていくというのは非常に重要だと思っております。 また、再生可能エネルギー、非常に大切なものではある一方で、非常に多くの面積を使うことがあります。例えば風力発電にしても、ある程度ギガワットを確保するためには、十キロ掛ける十キロぐらい大きな海、海上が必要とか陸上が必要等ありますので、それだけの面積を使う必要があるのかどうかというのもきちんと議論していく必要があるのかなと思っております。 そういった意味で、お二人の先生が言うとおり、きちんとうまくエネルギーミックスを取っていくことで、景観と面積と発電効率が全部いい形になっていくというのが非常に重要になるのかなと。一つのエネルギーに過剰に寄らないというのがとても重要になってくると思っています。その文脈の中で水素と小型モジュールというのはきちんと議論していくべきだし、これはやはりきちんと研究していく必要はあると思っております。 技術革新というのは、ある日突然、ある分野で起きることがあるわけです。例えば、今は太陽光がすごくいいとなったとしても、何年かたつと全然違う技術が良くなったりするわけです。そのときに対応するためには、ある程度技術のリソースを幅広く持っておく。そういう意味では、その小型モジュールなり水素なりは、様々なコストの問題はあるとは思うんですけど、ちゃんと実験的にはやりつつ準備をしていく、そして安全性の確保ができたならばやっていくといった形で進めていくのかなと。そういう意味では、ちゃんと計画的にきちんと研究をしていくということも大事なのかなと。 そういう意味では、可能性があるものについては排除するのはもったいないと思いますので、それは基本的な研究をしながら準備を進めて、安全、安心が確保されたものからきちんとやっていく、最適な場所にやっていくということが大事になると思っています。 以上です。
○井上義行君 ありがとうございます。 非常に貴重な意見をいただきました。しっかり参考人からいただいた意見を踏まえて推進をしてまいりたいというふうに思っております。 以上です。
○会長(宮沢洋一君) 他に御発言はありませんか。 青木愛君。
○青木愛君 今日は誠にありがとうございました。 三名の参考人にお伺いをさせていただきたいと思います。 この脱炭素を契機に、再エネを核としたその地産地消、地方自立型のサーキュラーエコノミーとも一体となったエネルギーシステム、この構築が必要だということでございました。 今後、自治体に対するアドバイスといいますか、何が必要なのかということを改めて御所見いただきたいと思うのですが、磐田参考人におかれましては、先行地域百の選考委員でもいらっしゃるということで今日も御紹介ありましたけれども、今の現状の取組を踏まえて、今後のステップなんですけれども、モデルシステムということになるんだと思いますが、これがそのまま全国の各地域でモデルとして使えるもの、活用できるものなのか、あるいはやっぱりそれぞれの地域で考えていかなければならないものなのか、ある程度類型化できるものなのか、予算はどうなのか、そうした次の全国展開に向けてのステップも含めた是非御所見をいただければ有り難いなと思います。 そして、森本参考人には、このエネルギーシステム自体が日本の輸出産業ともなり得、世界貢献にも資するというお話を拝読をしておりますけれども、その点についても是非踏まえて御所見をいただければ有り難いなと思います。 そして、石川参考人には、事前の資料で拝読をさせていただいて、公正な移行が必要だというその御視点の中で、ニュージーランドの事例で、省庁横断的な公正な移行というものも重点政策として踏まえた中で予算が策定されているというお話を拝読させていただきましたので、その辺が日本でも参考になるのかどうなのか、そういったことも含めて、それぞれ御所見をいただければ有り難いと存じます。 よろしくお願いいたします。
○会長(宮沢洋一君) それでは、まず磐田参考人、お願いします。
○参考人(磐田朋子君) ありがとうございます。 脱炭素先行地域のモデルの全国展開につきまして、かなり意識的に全国展開できるような類型で選定を進めているというのが実情です。様々な人口のレベル感、人口が多いところもあれば少ないところもあり、また再生可能エネルギーのポテンシャルが多いところも少ないところもあるという中で、どの自治体がどの類型に相当するのかといったところも当てはめながら、また、振興したい産業も、農業なのか観光なのか、あるいは住宅の、暮らしの質の向上なのかとか、様々あるんですけれども、そこの類型化をしながら、まだ提案が出てきていないところはないものかといった、その類型の穴があるところを今まさに残りの十八自治体で埋められるようにということで選定を進めているという状況です。
○参考人(森本英香君) 御質問ありがとうございます。 一言で言うと、太陽光を入れたからできるわけ、あるいは地熱を入れたからできるわけじゃなくて、再生エネルギーには必ず変動がありますので、その変動をいわゆるコントロールするエネルギーマネジメントというのがとても大事になります。そうすると、その全体のシステムがある意味データと経験、ノウハウの塊になるわけですけれども、そういったものを日本で確立することは恐らく、この自立の、自立したエネルギーを各ほかの国でも活用するというふうに、非常に有効なんだろうというふうに思います。 ちょっと例を挙げますと、例えば日本では小型のバイオマス発電施設というのは余り造られていないんですけれども、北欧が非常にそこは得意にしています、北欧ですね。その北欧は、そういう機械が造れるというだけではなくて、そのときにどれくらいのパイプを引いたらいいのかとか、そのときに温度差をどれくらいにしたらいいかというデータの塊を持っていまして、そのノウハウと機械を言わば、今、日本に売り込んでいるという状態にあります。 ヨーロッパではもう普及ある程度しちゃったので今度は日本に攻めてきたという感じなんですけど、同じように、日本がその太陽光、風力、これを多分組み合わせていく、自立するということであれば組み合わせていくことになると思うんですが、そのときのマネジメントのデータも含めたシステムが日本にとっての多分得意技になっていくんじゃないかなというふうに思います。 ちょっと横にそれますけれども、例えば日本のいろんな省エネ機械とかが、あるいは省エネ型の自動車が世界中に普及しておりますけれども、これは削減貢献としてほかの国に貢献しているわけです。削減貢献量という概念がありまして、貢献しています。そういう概念をしっかり固めていくことによって、日本のその技術を海外に輸出して、それが世界の脱炭素に寄与するというのを見える化していくということも併せて必要なのかなというふうに思います。 以上でございます。
○参考人(石川智久君) ありがとうございます。 ニュージーランドの予算は非常に重要なポイントでございまして、その質問は本当に大変重要と思っております。 ニュージーランドにウエルビーイング予算というのがございまして、ニュージーランドはウエルビーイングの高い国を目指そうということで重点項目を五つぐらい決めまして、その中の一つがこの公正な移行というものでございました。それはまさに、脱炭素に向けたときに不利益が得る人に対してどのように新たな仕事に移していくのかという予算であって、このウエルビーイング予算というのは基本的に省庁横断的であるというところもあって、そういう意味で、例えば普通だったら、日本だったら環境省とか厚生労働省しかやらないような話が、ウエルビーイング予算であったということで比較的他省庁にもわたってやったというところがあります。 実は、経済学者の間でも、ウエルビーイングを研究している人間からするとこのニュージーランドの予算というのは非常に高く評価されておりまして、こういったものを進めるべきだという議論があったのですけれども、ニュージーランドで政権交代があってしまいまして、新政権になると、比較的保守的な政権になってしまった結果、それがちょっと頓挫してしまったというところはあります。 ですので、何かこういう、例えば脱炭素みたいな大きな時間の話というのは、ころころころころ変わるというのはある意味コストが発生するので、できれば、何ですかね、与野党で一致団結して進めていく、超党派的に意見を決めて、それについては省庁横断を超えた統一的な予算にしていくとか、そういった工夫が必要なのかなという気はしております。 もちろん、政権が替わることで政策変わるのは、これは民主主義として当然な話ではあるんですが、脱炭素みたいにある程度、十年、二十年、腰を落ち着けてやるものについては、政権交代があってもある程度保たれるような仕組みであるものが必要なのかなと思っております。それが法律的な手当てなのか、与野党の合意なのか分かりませんが、そういった工夫も必要なのかなということで、そういう意味では、ニュージーランドの例はいい例でもあるし悪い例でもあるというところなので、非常に重要な質問だと思います。 ありがとうございます。
○青木愛君 まだ時間は大丈夫でしたかしら。
○会長(宮沢洋一君) もうちょっとあります。
○青木愛君 済みません、恐れ入ります。ありがとうございます。 そうしましたら、磐田参考人にこの再生可能エネルギーの不安定さを克服するために何点か御指摘いただいているかと思うんですが、先ほどからお話しいただいている蓄熱槽というんですか、あるいは乗用車のEV化によってというお話ですとか、建築物の断熱性能を上げていくだとか、幾つか御指摘いただいていると思うんですけれども、この再エネの不安定さの克服に対する御所見を改めていただければ有り難いと思いますが。
○参考人(磐田朋子君) ありがとうございます。 そうですね、ちょっと御紹介させていただきました蓄熱槽の活用というのは欧米ではかなり進んでいるんですけれども、日本ではまだまだちょっとその制御が、実証実験段階というところがこれから伸びてくるだろうというふうに思っているところです。特に、ヒートポンプという技術を使うと、ヒートポンプって一のエネルギーでその三倍から四倍の熱を蓄熱できる技術なんですが、その差額の熱は、じゃ、どこからくるのかというと、大気熱から取ってきているので、それは再生可能エネルギーなんですよね。なので、再生可能エネルギーを使いつつ、そういった制御にも使えるというところで、もう少しこの低温熱に関してはこのヒートポンプの技術というのは活用するべきなのではないかなというふうに思っております。 また、電気自動車に関しては、なかなか費用面で実際の住宅の方に導入が進まなかったり、あるいは、卵か鶏かの話ですけれども、充電施設がまだ少ない中で充電不足に不安を覚えてなかなか導入が進まなかったりという事例もございますので、そういったところは、例えば先行地域で具体的にその地域の再生可能エネルギーを出力制御をするときに、一番コストメリットが高いものは置き型の蓄電池ではなく電気自動車の蓄電池を活用するのだというところを実証実験等を通して証明して、モデル地域ができると、何というか、ほかの地域がそういったことを参考にして、じゃ、自分のところでもやってみようということで導入が進むのかなというふうに思っております。
○青木愛君 手を挙げていただく地域が出てくるといいなというふうに期待をいたしました。 今日は貴重な御意見、本当にありがとうございました。今後の委員会につなげて生かしていきたいと思います。 誠にありがとうございました。終わります。
○会長(宮沢洋一君) 他に御発言はありませんか。 下野六太君。
○下野六太君 公明党の下野六太でございます。 三人、お三方の参考人から大変多くの示唆をいただいたというふうに思っております。 私は、元中学校で教師を三十年間務めてきたというその経験がある関係で、それで、それぞれの、森本参考人、磐田参考人、石川参考人の順番で、この脱炭素社会に移行するということに関しての内容が、やはり簡単な内容から非常に難しい科学的な内容まで幅が広いと思うんですね。 例えば、ごみを削減をしようとかいう身近にできることから、それから科学的な分野に至るまで、蓄電池の新しい仕組みをつくるとか、再生可能エネルギーをどうやって地域として生み出していくのかとかいう、そういったことを含めて私は、もう少し学校の中で、例えば小学校の夏休みの宿題辺りで、小学校の四年生、五年生、六年生ぐらいから、もうどんどん新しい発想を求めて、例えばそれに対する挑戦とか新しい仕組みの発表とかいうようなことを、地域社会を盛り上げていくような、そういうふうな取組をもう少しやっていった方がいいんじゃないかと。問題が難しいだけに、意識の醸成等も含めながら、そういったことに対する取組をもう少しやっていった方がいいんじゃなかろうかと。頭ではやらなければいけないということは理解していても実際に行動が付いていかないというのは、そういう社会の中で機運がまだまだ盛り上がりが足らないのではないか、不足しているのではないか、そういった努力が不足しているのではないだろうかというふうに思えております。 それぞれの参考人から、今の私の質問に対しての意見を聞きたいと思います。
○参考人(森本英香君) 学校という場でこの環境のことを伝える、とても大事なことだし、それは是非やらなくちゃいけない。一方で、学校の先生はとても今お忙しいというところもあって、なかなかそれに時間が取れない、これ悩ましいところだと私も思います。 それで、私思いますに、実を言うと、私も役所にいる間から、どうやって特に子供たちとか若い人にそれを伝えるか、伝えるというよりも感じてもらうか、あるいはもっと心に入ってもらうかということをすごく考えていたんですけど、なかなか、いわゆる教育の場はなかなか難しいなと実は悩んでおりました。 だから、正直言うと答えがないんですけれども、逆に言うと、学校という場ですね、場を使い、あるいは学校という場でなくてもいいです、地域という場を使って、そして実際に子供たちと一緒に行動するとかいうふうにすると、非常に子供たちの反応は違いました。私の経験でいうと、例えば海辺のプラスチック問題なんかを実際に子供たちと一緒に動くと、ああ、こんなに海って汚れているんだというのを体感してくれるということがございまして、そういった取組をやる必要があるのかなと。だから、先生のお言葉でありましたけど、学校だけにこだわらないで、地域とか、あるいはNGOの市民の方もいらっしゃいますけど、そういう方を言わば連携してやっていかなければならないのかなと実は思っている。 余り答えになっていないですが、以上でございます。
○参考人(磐田朋子君) ありがとうございます。 気候市民会議だけではなくて、実は高校生向けにいろいろワークショップをやったりとかさせていただいているんですけれども、今もう森本先生おっしゃられたように、なかなか高校のカリキュラムの中、お忙しい中に脱炭素の話を特出しして入れていただくというのが難しい状況の中で、やはり、県とか自治体によっては、リーダーシップを取っていただいて、教育委員会の方に働きかけていただいて、そういった事業を取り入れるということが少しずつ進みつつあるのかなというふうには思っております。 ただ、ちょっと、大学でも本学の環境を志してくる学生向けにこういうレクチャーをしても、まだ本当に温暖化がどうして起こるのか理解していなかったりという、ちょっとその知識の欠落というものはまだまだ感じているところなので、もっとそこの正しい知識を入れていくということと、身近にできることも確かに大事なんですが、もう少しインパクトの大きい脱炭素策についても考えてもらう機会というのが必要かなというふうに思っております。 以上です。
○参考人(石川智久君) ありがとうございます。 やはり、これからの世の中を変えていくためには、若い人から気持ちを変えていただくというのはそのとおりだと思いますので、やはり教育からいくというのは、それはもう本当にもう全面的に賛成でございます。 じゃ、具体的にどのように教育していくのか、なかなか難しいところはあると思うんですけれども、何か若い人が興味があるものとうまく掛け算していくということが大事なのかなと思っています。 私も仕事的に、まあ中学生の子とは余り接点はないんですけど、高校生とかに対してSDGsを教えるみたいなことがありまして、そのときによく、結構みんなが一生懸命やるのが、地元のために何とかしたいというネタが結構一生懸命やってくださるので、じゃ、どうしたらこの地元が良くなるんですかと、地元がこういうのが良くなっていったら環境がこれだけ良くなりますみたいな感じで、地元ネタと環境ネタを掛け算していくというのが大事かなと。 あともう一つ、スタートアップに関心がある人がすごく増えているので、最近はこんな環境に頑張っているスタートアップが世の中を変えているよみたいな、そういう話をしていくといいのかなとは思っております。何かこう具体的に、ああ、ちょっと自分が何かやれそうだなという、何か行動例みたいなのとうまく掛け算していくというのがすごく大事なのかなとは思っております。 一遍どこかで関心を持ってくれれば結構皆さん勉強してくださるので、まずは関心を持っていただいて、関心が持った子がいたら、その子に対して適切な教材が与えられるというか、そういったことが、ちょっと理想論かもしれませんが、できるといいのかなと思っておりますので、そういったことも考えていきたいと思っております。 以上でございます。
○下野六太君 非常に参考になる御意見をいただきまして、ありがとうございます。 これからの学校はやはり地域と一体となってやっていかなければいけないと私も思っておりますので、学校の先生が教えるというよりも、地域の資源として、地域の中でのその専門的な分野で御活躍をいただいていらっしゃる方を学校に招くとか、また、あるいは子供たちが地域に出向いていくというような形で、そこで学びを深めていくというような機会を創出せねばならないというふうに思っておりますので、是非またそうした機会がありましたら、若い力を刺激をどんどんしていただければと思っております。どうぞよろしくお願いします。 あと一問ぐらいしか聞けないですね。 森本参考人にお尋ねしたいと思います。 脱炭素とサーキュラーエコノミー、デジタルトランスフォーメーションを融合していくことの有用性について述べていただきました。 地方自治体において、カーボンニュートラルにとどまらず、サーキュラーエコノミーまで構築していくという流れをつくり出すためには、今後、国としてどのような施策を講ずることが必要だとお考えでしょうか。いろいろあるとは思いますけれども、特に重要だと思われている点についてお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(森本英香君) 本当にサーキュラーエコノミーとカーボンニュートラルは密接な関係があると思います。つまり、資源であれエネルギーであれ、またほかから持ってくるのではなくて、できるだけ地域で回していくということにすることによってエネルギー面も削減されるし資源面でも有利であると、こういうことだと思います。今現在、それが例えば地域で見えているかというと、必ずしも見えていないんです。 実はエネルギーに関して言うと、環境省の方で、どういうポテンシャルがあるかというのをデジタルで見れるようにソフトを作ってオープンにしたりしています。それと経済がどうつながるかという経済分析もやっております。 サーキュラーエコノミーを結び付けるためには、そういったその地域で使える道具で、その地域における資源であれエネルギーが見えるようにする、あるいはどこに無駄があるのかというのが分かるようにする。そういう、そのソフトにこだわるわけではありませんが、ノウハウを提供して地域で考えてもらうようにするということが大事かなというふうに思っております。
○下野六太君 以上で終わります。ありがとうございました。
○会長(宮沢洋一君) 他に御発言はありませんか。 藤巻健史君。
○藤巻健史君 日本維新の会の藤巻健史です。よろしくお願いします。 まず、石川参考人に二問お聞きしたいんですが、最初に石川参考人がおっしゃったことで、脱炭素が、この一、二年ですか、逆風が吹いていると。その原因というのは、いろんな不利益を得る、しまう地域とか人とかがいるせいではないかという分析を最初におっしゃっていたので、ふっと思ったんですけれども、そういう状況の下で、この前トランプがパリ協定から脱退し、アメリカは脱退することを宣言し、それから、石油とガスを掘って掘って掘りまくれという、まさに脱炭素から真逆のことを主張していたわけですね。 それを聞くと、トランプって意外と正直な人で、こんな金食い虫の脱炭素というプロジェクトに律儀に邁進しているのは、理想論に邁進しているのは何だと、付き合っていられないという発想だったんじゃないかなといううがった見方もできるんですが、それがきっと、ひょっとするとアメリカ人の本音なのかなという気がしないでもないんですが、その辺についてどう思われるかということを一つお聞きしたいのと、もう一つ、石川参考人、日本総研所属だそうなのでお聞きしたいのですが、これは今ちょっとふっと思っただけで記憶違いかもしれないんですけれども、御社に気候温暖化は決してCO2のせいではないと強烈に主張されているアナリストがいらっしゃったと思うんですが、これは間違いでしょうか。
○参考人(石川智久君) 二点目はちょっと、私が知っている範囲ではちょっといないので、ちょっともしかしたら私の知らないところで、非常に多くのタレントを抱えているシンクタンクでございますから、誰か言っているのかなとは思いますが、一応当社の中では、やはり二酸化炭素をきちんとコントロールしないとなかなか止まらないという認識だとは思っております。 最初の質問に関しましては、アメリカ人の本音というところがあると思うんですけれども、やはりインフレが非常に進んだということに対していろんな不満があると。特に、やはりガソリンの値段が上がったことに対する不満というのはアメリカには物すごくあったんだとは思っています。そういう意味で、その脱炭素に向けてなかなか経済的な利益がないんじゃないかという気持ちもアメリカ人の中にはあったのかなと。 また、アメリカの中では本当にカルチュラルウォーというような言い方がありますけれども、そういう、もうトランプさん大好きという方もいらっしゃれば、どちらかといったら今SDGs的な考えが好きという人もいらっしゃって、ここの非常に分断が非常に大きくなっているなと思います。 ここが非常に我々としても難しいのは、確かにトランプさんは環境嫌々と言っているんですけど、ただ、アメリカのもう半分はやっぱり環境って結構大事だよねという人も結構いらっしゃるわけです。特にカリフォルニアとかそういったところでは結構いるという意味では、もちろん、それでトランプが、トランプ大統領がずっと勝ち続ければそこは弱まっていくのかもしれないんですけれども、アメリカ、その選挙でまた揺り戻しがあったときにまた脱炭素が大事という政権が出てくる可能性もあるということもあるので、そういう意味では、アメリカの今のトランプ大統領の政策だけで動きを決めてしまう怖さというのはあるんじゃないのかなとは思っております。 ただ、確かにトランプ大統領というのは情報発信力も非常にある人なので、それによってみんなの意見も動いているのも事実ですし、特に今、アメリカの企業の方とお会いすると、ちょっと脱炭素のことは余り言わなくなっているのは事実です。 とはいえ、ヨーロッパの企業などはすごく脱炭素って大事と言っていますし、中国なんかも脱炭素は進めると言っておりますので、やはり日本は日本としてきちんと脱炭素を進めていく、それに当たっては、公正な移行を通じて極力不利益をこうじる人を減らしていって、日本の中で脱炭素アレルギーみたいのをつくらないようにしていくというのはとても重要じゃないかなと思っております。 以上です。
○藤巻健史君 お三方にお聞きしたいんですけれども、今、石川参考人がおっしゃった、おっしゃっていないかな、日本で考えると、脱炭素はもう必ず達成しなくちゃいけないという金科玉条のごとく、反対する方はいらっしゃらないみたいな感じだと私は思っていますけれども、アメリカでは、今おっしゃったように、半分の方は賛成、半分の方は関係ないというような状況なわけですよね。 それで、共和党なんかはその温暖化というのは人為的なものではないという考え方をする方も随分多いという話を聞きますし、それから、これ、ちょうどちょっと二〇二二年七月の日経新聞の「経済教室」なんですけど、スタンフォード大学フーバー研究所のシニアフェローの方が、気候変動が文化や金融市場にとって最大のリスクだと主張してきた人々は、感染症や軍事侵攻、今では核戦争の可能性というもっと目先の脅威がほかに存在することを認めざるを得ないはずだというようなことを書いていらっしゃるわけですよ。 要するに、日本で見ると、本当に脱炭素を達成しないととんでもない社会が起こるというような感覚なんですが、ちょっとそういう感じじゃないわけですよね、アメリカの、ちょっとね。これはだから、日本人の感覚で全て、何というか、脱炭素といって金とエネルギーをべらぼうに掛けて、アメリカがパリ協定から脱却してそれほど削減しないということになると、金をめちゃくちゃに掛けたのに何の成果もなかったと、貧乏くじを引いて、日本だけ経済的にもダメージ、エネルギーが高くなっちゃって起こるという事態もあるんじゃないかなと、それを私は一番懸念、危惧するわけですよね。 そういうことって心配しなくていいんでしょうかということを、ちょっと余り時間ないんで、お三方に簡単にお答えいただければと思っています。
○会長(宮沢洋一君) それでは、森本参考人から、簡単にお願いします。
○参考人(森本英香君) 二つちょっと申し上げたいんですけど、物事をやるとき、私は、済みません、大学で授業教えているものですから、よく水俣病の例を取るんですけれども、水俣病が発生したときに、あれが水銀のせいじゃないという議論は結構あったんです。それをもって、実を言うと、水俣病の解決はすごく遅れたというのはございます。 だから、そういうためにする議論というのをどうやって温暖化の問題でクリアするかというのは、実は温暖化問題が起きたときにすごく考えられまして、IPCCという組織はそのためにつくられました。 IPCCはいろんな意見があります。つまり、水蒸気の問題じゃないか、太陽の黒点じゃないか、いろんな意見を全部集めて、要するに偏った意見にならないように集めて、そこでしっかりオープンな議論をして、そして温暖化の影響というのを報告書で示しているということであります。そういう言わば科学的なところをどうやってきちっと押さえるかというのはもうこういう環境問題ではとても大事で、そこの工夫は温暖化ではなされているというのは一つであります。 それからもう一つは、これはどういうふうに温暖化対策を進めるかといったときに、先生がおっしゃったように、日本にとってプラスになるように考えるというのはとても大事なことで、そのために今進めているのが温暖化対策と経済成長をどうやってリンク進めていくかと、これがポイントだと思います。 つまり、温暖化対策で日本が滅びるように進めるというよりは、これを機会に日本が成長するように、あるいはもっと言うと、日本の技術が世界に展開していって、日本の言わば成長モデルになっていくようにするというのを今チャレンジしているわけでありまして、それはそういう考え方で進めるのがとても重要なことなんじゃないかというふうに私は思います。
○参考人(磐田朋子君) ありがとうございます。 どうしても、日本に住んでいるとなかなか温暖化の影響というものを如実に感じにくいのかなというふうには思っております。例えば、ヨーロッパでは温暖化に伴って追い出されてしまった難民の人たちが押し寄せている問題であったり、あるいはもう少し局所的な地域で温暖化による洪水が起こっていたり、日本でも最近だと豪雨があったりといった形で少しずつ肌身で感じ始めてはおりますけれども、その辺りの実感がなかなか得られないような日本の中で、温暖化に対する理解がなかなか得られない状況なのかなというふうにもちょっと想像はしておりますが。 ただ一方で、この温暖化対策を進めないと、そういった企業にとっても産業にとっても、緩やかな気候変動の中であれば成立した産業というものが非常に被害を被ることが分かってきた中で、日本として経済的なバランスを考えながら進めない道はないだろうというふうに考えております。 アメリカがそのような形で言っているのは本音なのか建前なのかといったところの話はあると思います。例えば、先ほど石川先生の方からもお話ありましたけれども、アメリカはエネルギー産業を抱えていて雇用をいっぱい抱えている中で、その人たちを守りながらも、守りながらという政策を打つというときに、どうしてもその脱炭素化にもろ手を挙げて賛同するという方向にはならないのではないかというふうに思っております。 ヨーロッパでも石炭産業が盛んに行われていた中で脱炭素化が進められたのは、やはりそうした化石燃料系の産業の人たちを、職業トレーニング、新しい産業に移行できるようなトレーニングを併せてやったからこそあのような形でEU全体が前を向いているというところに至ったのかなと思っていますので、必ずしも、アメリカが脱炭素に対して後ろ向きになったから、日本も何か不利益を被るのを避けるために後ろ向きになるという必要はなくて、日本は日本で勝ち筋を考えていくというところが非常に重要かなと思っております。 以上です。
○参考人(石川智久君) ありがとうございます。 日本としての勝ち筋を選んでいくというのはとても重要ではないかと私も賛同いたします。 脱炭素という見方もありますけど、これはある意味、省エネルギーという見方もできていまして、省エネに資するような技術を開発していけば、それは価格競争力も付いて強い産業になっていくと思います。そういう意味では、新たな産業を生み出していくというところは大事だし、それは結果として脱炭素にもつながっていくのかなと思っております。そういう意味では、日本として競争力が強い産業を生み出していって、それが省エネルギーにつながるようなものを見付けていくというのは非常にまずは重要ではないかと思っております。 もう一点、藤巻先生からの指摘がありましたけれども、脱炭素をめぐって、国際政治で言うとせめぎ合いは続くと思います。やはり、賛成派と反対派で科学的な見方も違えばイデオロギーも違う中で、非常にこのせめぎ合いは続いていくことになると。そうなると、日本としては何ができるかというと、もう実直に海外の状況をきちんと情報を集めてきて、その中でどの流れに行きそうなのかをきちんと見据えていくというのがとても重要ではないかなと思っております。 そのためには外交戦略も必要でありますし、ただ、日本政府だけでも力が足らないのであれば、企業とも連携しながらきちんと情報を集めて、みんなで情報共有しながら世界の流れを冷静に見極めていくということはとても重要ではないかと思っております。そうした流れの中で、この我々の脱炭素の話を現実に合わせていくというような、そういった地道な作業が必要になるというふうに考えております。 以上です。
○藤巻健史君 時間がなくなりましたので終わりますけれども、最後に一言だけ言うと、申し上げますと、せめぎ合いがある状況の中で決め打ちをすると日本が貧乏くじを引く可能性もあるんじゃないかなということだけは十分頭に入れておかなくちゃいけないんじゃないかなというふうに思います。
○会長(宮沢洋一君) 他に御発言はありませんか。 竹詰仁君。
○竹詰仁君 国民民主党・新緑風会の竹詰仁です。 本日は、参考人の皆様、ありがとうございました。 ちょっと私も重複するかもしれませんけれども、この脱炭素あるいは温暖化対策、カーボンニュートラルと経済成長というのが両立するのかと、そういった観点で最初お尋ねしたいと思います。 まず、森本参考人にお尋ねしたいんですが、今日御説明いただいた資料の中にGXの移行債のことがあるんですが、この二十兆円の移行債というのが、将来、官民の投資も呼び起こして、合計百五十兆円、十年間で百五十兆円というのが今政府の方針なんですけれども、私も、そもそもこの二十兆円が適切な規模なのか、あるいは十分な規模なのかというのもなかなか検証できる能力がないんですけれども、先生は、この二十兆円というのが、もうある意味、政府としては所与の条件になっていて、これだったらいいんじゃないのと、この規模ぐらいだったら経済成長としていけるんじゃないのというお考えなのか、あるいは、もうちょっと元に戻すと、これがなければ、なくても、こういうのなくても大丈夫なんだと、なくても経済成長と脱炭素は成り立つんだと、こういう呼び水がなくても成り立つんだと、そういうお考えなのか、ちょっとその点を教えていただきたいと思います。
○参考人(森本英香君) なかなか難しい御指摘ではありますけれども、バイデン政権からトランプ政権に替わったのでそれちょっと状況は変わっていますけれども、アメリカにおける脱炭素に対する取組のために公的な資金をどれだけ入れたか、あるいはヨーロッパがグリーンディールを進めるためにどれぐらいのお金を投じたか、こういうのを比較すると、まあ人口比が、人口の違いがあるので差がありますけれども、日本の取組というのは遜色がないというふうに考えています。だからこれで十分だというか、それはもう分からないわけですけれども、少なくとも、世界的に見てかなり思い切った取組だと、かつ、それはほかの地域での取組と非常にその足並み、結果的に足並みはそろっていると、こういうふうに思います。
○竹詰仁君 ありがとうございました。 続いて、石川参考人にお尋ねしたいんですが、ジャストトランジション、公正な移行と、私も本当にこのことは大事なポイントだと思うんですけれども、御説明していただいた資料の中に我が国の産業別就業者数の将来推計と十三ページにありまして、これはJILPTが出した資料だというふうに出所が書いてあるんですけれども、このJILPTというのは、恐らく温暖化対策だとかをカウントしていない将来推計じゃないかと思うんですが、仮にこのとおりだとしたら、公正な、脱炭素をやりながら移行する先というのは、建設業とか製造業は減っていき、情報通信産業は増えていくと。 もしこのJILPTの推計が正しいと仮定を置いたら、結局、製造業、建設業の方は主に情報通信業に行くことになるのか。あるいは、その場合の公正な移行というのはどういう形で移行すれば大きな犠牲を払わないで移行できるのか。この推計とですね、この推計というのは一切関係ないんですということなのか、この辺の関係を教えていただきたいと思います。
○参考人(石川智久君) これは、本当に労働政策研究機構のある一定の前提を置いた推計でありまして、このままですと、製造業などから人が出ていって、情報通信や医療、福祉などに替わっていくというところになっております。 この数字をどのように見るかというところではあるんですが、基本的に製造業が人数が減ったときにおいても、情報通信がある程度受皿となっていけば、そういう意味では失業する人みたいなのは減っていくというところになるのかなと。また、医療、福祉、教育なども増えていきますけれども、そういう意味では、ある程度サービス化を進めることで対応していけるということはあるのかなと思っております。じゃ、この数字以上に製造業の人を増やすにはどうしたらいいのかという意味では、そういう意味ではGXとかに関係するような新たな製造業をつくっていくとか、そういった工夫が必要にはなってくるとは思っております。 そういう意味で、今御指摘にもありましたけれども、きちんとやはり経済成長につなげていく公正な移行をしなければいけないというのはそのとおりだと思います。我慢する公正な移行ではなくて、やはり新たな産業を生み出していって、それが経済成長につながっていくと、そういう公正な移行を目指していくというのがとても重要だというふうに考えております。 以上です。
○竹詰仁君 ありがとうございました。 続いて、デマンドレスポンスについてお伺いしたいんですけれども、磐田先生にお尋ねいたします。 このデマンドレスポンス、例えば今、九州とか中国地方ですと再エネが増えて、再エネを出力制御をやらなきゃいけないと。そうやって捨ててしまう電気があるぐらいでしたら、例えばデマンドレスポンスを入れて、増えたり、あるいは電気が足りなかったら減らしてもらったりと、とても私もこの考えに賛同できるんですけれども、磐田先生が考えるデマンドレスポンスの幅、例えば一〇〇がマックスだとしたら、一〇%ぐらいだったらデマンドレスポンスで動いていいんじゃないのかと。要は、変動というのはたくさんはできないと思うんですね。たくさんはできないんですけど、先生が考えるデマンドレスポンスというのは、どのぐらいのそのボリュームであれば許容されるのか、あるいはできるのかというふうにお考えなのかをお尋ねいたします。
○参考人(磐田朋子君) ありがとうございます。 なかなか定量的に申し上げるのが難しい分野なんですけれども、幅といいますか、デマンドレスポンスで吸収できる部分というのが、例えば何で吸収するのかによってその幅というのは決まるかなというふうに思っております。 世間的に電気自動車がどれだけ普及したら、その普及した分だけデマンドレスポンスできる幅というのは広がるので、やはり蓄電池が民生のところに普及するということは重要なポイントだと思っております。 そのほかにも、先ほど申し上げた熱としての吸収幅というのも、やはりどこまで電化が進むのかといったところに依存するのかなというふうにも思っております。 一旦、以上です。
○竹詰仁君 ちょっと続いて、今の観点で、その電化とかあるいはデマンドレスポンスというのが経済成長に結び付くのかと。その観点で、先生がおっしゃるある意味でエネルギーの地産地消、とても僕も考えはいい考えだと思うんですけれども、結局、その地域の集合体が最後は国なわけですよね。そうすると、一つ一つの地域がもちろん潤えば、あるいは成長すれば国が成長するということになると思うんですが、そういった地産地消の考えとかデマンドレスポンスの考えが最終的に経済成長に結び付くのかと。 要は、地域は廃れたけど国だけが豊かになるというのはあり得ないわけじゃないですか、地域の集合体が国であるわけですから。その観点で、地産地消とかデマンドレスポンスというのは経済的な有効な手段であるのかということでお尋ねいたします。
○参考人(磐田朋子君) ありがとうございます。 例えば、そのデマンドレスポンスのような形でない形でこれから入ってくる再生可能エネルギーを制御しようと思うと、系統電力側に巨大な蓄電池を入れたりということも既にされていますけれども、それが、費用的に再生可能エネルギーの電源構成に占める割合が五割を超えてくると急激に電気料金が高くなる形で一般の消費者に転嫁されてきてしまうということを考えると、できるだけ分散型のそういったリソースを使ってその余剰の分を吸収してあげるということが最終的にはこの電気代の削減というところにもつながるという点では、経済成長に一つ貢献するのかなというふうに思っております。 また、地域の中でその制御をすること自体のシステムを海外に展開するというビジネス展開も一つあるということで、最終的に再生可能エネルギーが地域に導入されるようになれば、そこにおける産業が、そこで作られた製品がですね、できるだけ二酸化炭素の少ないエネルギー源で作られた製品だという付加価値を得られるというところが一つメリットとしてあると思いますが、一点だけ、先行地域の方でも苦心しているのは、そうして付加価値が付くと思って脱炭素化の製品を進めたとしても、そのマーケットがまだ整っていないのではというところが一つ問題だなと思っておりまして、先ほどのサーキュラーエコノミーじゃないんですけれども、ちゃんとそれをトラックして、その製品を購入しなければならないような規制的な何か力が働かないと、なかなか自動車産業等でもその製品の価値というものが上がってこない可能性があるなというふうには懸念しております。
○竹詰仁君 今日は、御参考人の皆様、ありがとうございました。終わります。
○会長(宮沢洋一君) 他に御発言はありませんか。 吉良よし子君。
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。 三人の参考人の皆様、今日は大変ありがとうございます。脱炭素を進める上で、市民を含む地域社会が果たす役割の重要性であるとか、若しくはその各地域で脱炭素を進めることそのものの可能性について興味深くお話を伺ったところです。 あわせて、皆様から御紹介あった気候市民会議のように、市民参加型でこの政策決定プロセスを取っていく、政策決定の過程から市民を巻き込んで取組を進めることの重要性についても大変大事だなと思ってお話伺ったところなんですが、そこで、三人の参考人の皆様全てに伺っていきたいと思うんですが、この気候危機、これは地球規模の課題であり、最もその影響、被害を受けるのは今の子供若しくは若者世代だと思っているわけですが、先ほどは、そういう子供たちに学校現場で教育、関心持ってもらう必要性というお話ありましたけれども、一方で、私はむしろ、その関心を持っている子たち、若い人たちはむしろ危機感を持って取り組み、声を上げようとしていると思うわけですね。 そういう中で、例えば二〇二三年の国連子どもの権利委員会は、気候変動に焦点を当てた子供の権利と環境に関する一般的意見二十六というのを各国の子供たちの意見反映させながらまとめて、その政策決定プロセスにおいて子供たちの声を反映させる仕組みを設けるようにと各国に対して求めていますし、また、日本でもこども基本法が制定されて、その中で、子供施策について、ありとあらゆる子供施策に関して子供の意見を聞くようにということが定められたと承知をしているわけで、そういった観点から見て、やっぱり市民を巻き込むといったときに、若者や子供たちの意見をこの気候危機政策をつくる際に反映していく、政策決定プロセスへの若者、子供たちの参画をやはり保障していくということが重要じゃないかと私は考えているんですが、その点についてどうお考えか、皆様の御意見を伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。
○会長(宮沢洋一君) まず、森本参考人。
○参考人(森本英香君) 先生おっしゃるとおり、環境問題というのは、基本的には将来の子供たちに影響してくるという意味で、子供たちの意見を取り入れるというのはとても大事だというふうに思います。 昔のストックホルム会議、あるいはリオ・サミット、そのときも必ず冒頭で子供の発言があって、それをベースにしてまた議論すると、こういう慣例みたいなものがございます。そういう意味でいうと、まさに先生のおっしゃるとおりだというふうに思います。 じゃ、それを実際にどうやって進めるかということになると思うんですけれども、もちろん地域という切り口もあると思います。あるいは学校という切り口もあると思います。私の知っているのでは、いわゆるCSOあるいはNGOというのがございますけれども、そういった方の取組と子供たちの取組を重ね合わせることによって、一言で言うと、子供たちの声だけでこのものが動くわけではないので、そういった市民の取組をエンカレッジするようなメカニズムというのは要るんだろうなというふうに思っています。 私、済みません、また環境省の話して申し訳ないですけど、そういう視点はすごく取り組んでいまして、国連大学と一緒になってパートナーシッププラザをつくったりして、そういった努力はしています。 実際、NGOもいろんなNGOがございますけれども、例えば海ごみ法なんかは、これはJEANというNGOが中心になって根回しをされて議員立法で作られたわけですけれども、そういった力をだんだんみんな持つようになってきましたので、そういった形、NGOばかりを強調しているわけじゃありませんが、学校、地域、あるいは企業もあろうかと思いますけど、そういう方が子供の声を聞いて、ある意味翻訳することも含めて取り組んでいくということが大事だというふうに思っています。
○会長(宮沢洋一君) 続いて、磐田参考人。
○参考人(磐田朋子君) ありがとうございます。 私自身も若者気候市民会議とかに呼ばれてお話しさせていただいたりとか、クライメート・ユース・ジャパンという団体が、もう若者同士、今SNSの時代で、国の国境を越えて世界中でその若者同士がつながるネットワークなんかももうでき上がっているような状況ですので、そういった若者たちの声をできるだけそういった地域の施策だったり国の方針というところに反映できるような機会というものがやはり増えるべきだというふうには思っております。 また、そこで、ただ一方で、施策への直接的な反映という点では、やはりそれなりに知識をインプットするということも重要かなと思っていまして、若者の目から見てもっと脱炭素化の速度を上げてほしいとかいろいろ声は聞かれるんですけれども、やはり脱炭素化をするに当たっても経済とのバランスが必要で、投資するお金がなければ脱炭素化も進まないので、そこのバランス、スピード感を若者たちとの対話を通して進めていくべきなのかなというふうに思いました。 以上です。
○参考人(石川智久君) ありがとうございます。 とても重要な視点だと思います。たしか、子どもの権利条約、日本批准して三十年ぐらいたっていると思うんですけれども、でも、結局、具体的な動きをしたのが本当にこの四、五年ぐらいということで、子供の権利ということが余り見てこられなかったというのはすごく問題だと思います。 今、国全体として少子化対策をすべきという話があるんですけど、ちょっと子供の数ばっかり目が行って子供の権利ということが余り言われていないのは、ちょっと見ていて危ないなと思っているところであります。少子化対策はもちろん必要なんですけれども、それと同時に子供の権利をきちんと守っていくと。それによってその子供の、今小さな子供たちが健全な市民として育っていくという、そういうふうなことはしていくべきだというのはまず大前提としてありますと。 その中で、やはり環境が維持されることが子供たちにとっても幸せであるというのはそのとおりでありますので、子供たちの意見をきちんと聞いていく仕組みというのはとても私は重要だと思っております。ただ、まだ海外では結構そういう子供の意見が聞かれているという話が世の中に知られていないのも事実ですので、まずはこれを多くの人に知ってもらうというところから始まっていくというのはあると思います。 子供の意見を聞くというときには、その子供の意見をそのまま従うという意味ではなくて、大人と子供が真剣に議論をするということだと思います。そういうことができることがすごく大事ではないのかなと。先ほど教育の話もあったと思いますが、学校教育の場でもやはり子供と大人が真剣に議論して意見の合意を達成させると、それがやはり成熟した民主主義をつくっていくと思いますし、同時に環境問題も脱炭素も進んでいくのではないかなと思っております。 以上です。
○吉良よし子君 ありがとうございました。 やはり、今回のエネルギー基本計画第七次やNDCを決めるプロセスの中でも、若い世代が私たちの声が余りに聞かれていないという声を上げていたと承知しておりまして、やはりそういったプロセス、仕組みを整えることは大事だなと、皆さんの話を伺っても改めて思った次第です。 時間がありそうなので、もう一問伺っておきたいと思います。
○会長(宮沢洋一君) 三人は駄目ですよ。
○吉良よし子君 短めに、はい。 石川参考人に伺いたいと思います。 先ほどお話の中で、脱炭素、公正な移行を進める上でやはり中小企業など対応が難しい企業が取り残されないように進めることが大事だというお話がありまして、これについて、二〇二四年版中小企業白書の報告を見ても、脱炭素に取り組む中小企業というのは二割程度にとどまっていると承知をしていて、どのように推進していいのか分からないとか、若しくは補助金や助成金が欲しい、情報提供が欲しいなどの声が上がっていると承知しているわけですが、こうした中小企業の取組を取り残さずに進められるようにするために政府としてどのような支援が必要だとお考えか、政府ができる取組ということですね、御意見をお聞かせください。
○参考人(石川智久君) 非常に重要な視点だと思います。 中小企業は、どうしても人材の問題や資金の問題もあるので、なかなか、脱炭素というのはなかなかできないと、それよりも目の前のお仕事をするのが大変になってくるので。そういう意味では、商工会議所とか、そういった商工会とかの知識を使ってアドバイスをしていくとか、あと、省エネとか脱炭素的なものについては政府の補助をしていくとか、そういった形をしていく必要があるのかなと。 あと、大分、先ほど言いましたように、事業承継の必要性がある中小企業もたくさんあるので、そのときにうまくある程度サイズを大きくするような事業承継をしていって、それによって生まれた余力で脱炭素を進めていくということがとても重要になると思います。 あと、基本的には、東京はすごく大企業が多いんですけど、地方に行けば行くほど中小企業が多いわけですね。例えば、東京のサラリーマンというのは大体半分ぐらいが大企業勤務なんですけれども、地方に行くと大体二割が大企業で八割が中小企業ということになっています。つまり、中小企業に対策するということは地方に対する対策にもなるので、そういう意味では、様々な政策そうなんですけど、中小企業対策とその成長戦略、中小企業対策と脱炭素対策をうまく掛け算していく、それが地方創生につながっていくということがとても重要だと思います。 以上です。
○吉良よし子君 大変重要な御意見ありがとうございました。 終わります。
○会長(宮沢洋一君) 他に御発言はありませんか。 石田昌宏君。
○石田昌宏君 どうもありがとうございます。 参議院の自民党の石田昌宏と申します。 私は、この調査会では、エネルギーの需要の見積りのぶれというのがどうしてもたくさんあって、それが政策の不安定さをもたらしているんじゃないかなという観点でいろいろと考えてきたんですけれども、確かに、技術の発展が特に、また普及は特にエネルギーの需給に大きく影響しているというふうに考えています。 例えばですね、もう身近な例でいくと、グーグルのような一般の検索で一回クリックして検索すると、見てみたら平均〇・三ワットアワーの電力を使うそうなんですが、それをチャットGPTのような人工知能を使っていくと二・九ワットアワーですから、十倍ぐらい掛かるそうです。 そういった観点の中で、目標設定のぶれについて、まずは最初に石川先生からお伺いしたいと思うんですけど。 今そんな、ちょっと十倍もお金、電気掛かるという話した直後で大変恐縮ではあるんですけど、チャットGPTとかに聞いてみました。今進められている脱炭素政策への疑問は何かと、いろいろと聞いてみたんですね。そうすると、どのAIも同じような回答をしていまして、やはり筆頭は目標設定の妥当性じゃないかと、それは科学的な根拠に基づいているのかという疑問がどうしても出ているといった、こういった趣旨のことが書いてありました。 やはり、目標設定が揺らいでいたりとか不明確になっている中では、もう共通して同じ方向に行きましょうよという認識がなかなか持ちにくくて、それが様々な政策のぶれを生んでいると思います。先ほど、藤巻先生かなりお話しになっていましたけれども、あのアメリカのトランプ大統領の方針の大きな転換も、そういった文脈でも取れるかもしれません。 藤巻先生の御質問の回答の中でも、例えばガソリンのインフレに関する不満が背景にあるとか、アメリカのカルチュラルウォーの問題ですとか、磐田先生からはエネルギー産業の保護みたいな話もありましたけれども、そういった観点も様々あるというふうな中で、ちょっと話聞いていて思ったんですけど、背景には、言い方ちょっと変えると、石川先生おっしゃっていたジャストトランジションの課題が、まあ前向きに取ればトランプ大統領の考え方の変化に実は後ろにある可能性もあって、そうであれば、決して持続可能性を捨てたわけじゃなくて、まだそのプロセスの考え方の問題なのかなと思ったんです。 そういった観点でちょっと御説明いただいたらと思います。
○参考人(石川智久君) ありがとうございます。 実は、トランプ大統領が誕生したときに実は同じことを我々のチームでも議論をしまして、じゃ、もしトランプ大統領が脱炭素をやめたときにどういうことが起こるのかということでこの公正な移行を捉え直してみたときに、トランプ大統領はやっぱりアメリカに雇用を戻すということをすごく言っているわけですね。ということは、やはりどんな政策をするにしても、きちんとした雇用を確保していく。それが、可能であれば、ディーセントワークというか、働きがいがあって、お給料もちゃんと生活できるようなお仕事を増やしていくということがどんな政策であれ必要ではないのかなと思っております。 我々が今日、公正な移行の話をしたときに、脱炭素というのは非常に重要な政策なんですけど、そのときにちょっと我慢するような政策であってはいけないと。やっぱり、きちんと経済成長とかディーセントワークをつくっていくということとうまく両立するような形でやっていくべきではないのかなという話を言いたいというのがありました。磐田先生のプレゼンの中にもあったとは思うんですけれども、やはりその幸福感というか納得感みたいのをきちんとやっていくというのはとても大事であって、それがないとうまくいかないというのは本当にそのとおりだとは私は思っております。 その予測の不可能性というところは本当にこのエネルギーは非常にありまして、昔は、電気が余ると言われた時代が昔あったはずなんですね、私が子供のときなんて。ところが、今は全然電気が足りていないわけです。それぐらいなかなか電気の予測が難しい。かつ、一人政治家が誕生、大きく存在感を発揮することによって見え方が変わるという意味では、やはりなかなかこの不透明感の中、どのような政策を取っていくのかは非常に難しいと思います。 そのときには、もう藤巻先生の前で言うのもあれですけれども、ポートフォリオ理論というのが非常に大事になってですね、やはりエネルギーミックスをきちんとうまくやっていく、一つのエネルギーに偏らないというのはすごく大事だと思います。 ですので、小型モジュール炉もあるでしょうし、普通の火力もあるでしょうし、普通の再生可能エネルギーとかも全部うまく組み合わせて、日本にとってその国益を最大化していく、そういったことが重要になっていくのではないのかなと思っております。
○石田昌宏君 実はチャットGPTにも同じことを聞いているんですけど、非常に今聞いて納得感は全然違いましたので、まだまだ発展しなきゃいけないなというふうには感じましたけれども、本当に貴重な御意見ありがとうございました。 この目標設定のぶれの観点で森本先生にもちょっとお伺いしたいんですけど、需給見通しそのものもやっぱりぶれ感を感じざるを得ないんですけれども、例えば第七次エネルギー基本計画ですと、電力に限っては需給見通しのイメージというのが出ているんですけど、二〇一三年が一・〇八兆キロワットアワーだったものが、二〇二二年には実際ちょっと減っているんですね、一・〇〇兆ですね。それが二〇四〇年は一・一から一・二なので、今後、四〇年というのは一割から二割ぐらいの増加はあるだろう、若しくはそこでとどまるだろうという、こういう見通しがある一方で、例えば同じ政府の情報通信白書というのを見てみると全然違う見込みしていまして、ICTに限定された電力使用量というのは二〇一六年から二〇三〇年で四十倍になると。二〇四〇年じゃなくて二〇五〇年なので若干違うんですけど、二〇五〇年は対二〇一六年比で四千倍と出ているんです。 ICTの電気需要量は全ての電気の中で多分五パー弱ぐらいだと思うので少ないのかもしれませんけど、四千倍ということを考えると、四千倍すると、多分、今の日本の電力需要の二百倍なんて訳分からない数字が出てきてしまうわけですね。 ただ、そういったことに対して、実際は技術の進歩によって、例えば半導体技術が大きく変わっていくですとか、例えば今のコンピューターが量子コンピューターに変わると、多分、電力需要、極めて同じ計算量に対して下がるはずですので、そういったことなどを見込むと、結果的にはプラマイゼロになっていくような、こんな推計だとは思いますが、本当かなとか、計算規模百倍とか千倍とか出ているので、どこがそうなんだろうなと、よく分からないところは正直あります。結局、科学技術の革新に依存している需要の、需給か、の構造があるということをやっぱり感じるわけですね。 その観点から、ちょっと離れた質問になるかもしれませんけど、技術の革新に依存しているとすると、例えば先進国では、科学技術の発展がそれなりに行って、技術の発展によって電力需要がそれなりには安定してくる可能性はあるんですけど、その技術をなかなか享受するのが難しい、若しくは遅れてしまうような国々では、逆に電力需要の減少が追い付かないので、逆に供給が、需要の減少が追い付かない、減少が追い付かないために供給が追い付かず、それが国民生活の不安定化に進んでしまうんじゃないかといった、こういったことも考えられるので、電力の消費格差というか、そういう観点で議論する必要があるのかどうかということを考えているんですけど、こういうことについてもし御見解があればお伺いしたいと思います。
○参考人(森本英香君) そこまでちょっと実は思い至ってはいないので、今ジャストの感覚でちょっと申し上げさせていただきたいと思います。 今先生がおっしゃったように、そのICTが伸びることによる電力需要の伸びと、それから技術の発展によるそれの引下げと、それがどれくらい機能するのかというのは、これはちょっと私にも実はよく分かりません。 実際、確かにグーグルとかいろんなところが、水冷式で考えたり、海水を測ったり、あるいはNTTが光通信とか、いろんなものをやっていろんな技術の芽はありますけれども、それが、じゃ、実際に実用化されるかというのは確かに僕にも分かりませんと。そういうので、まず、そういうのを前提として、今おっしゃった日本と途上国ですね、例えばそういう格差が生じるのではないか、それは全くおっしゃるとおりだというふうに思います。 というのは、そういうICTの分野に限らず、例えば今、日本が一生懸命取り組んでいることが、じゃ、途上国が追い付いていけるのかと。例えば、水素に転換するとかということが追い付いていけるのかと。これは実は、まだまだこれから先、取り組んでいかなくちゃいけないことなんだろうなと。 じゃ、そのときに、日本は、途上国のことなんだから知らないよと言うのか、そうじゃなくてと、日本でやったことが、先ほどからずっと議論ありました、経済成長と脱炭素がちゃんとシンクロするようにできるとすれば、それはきっとコストの削減にもなるので、途上国にとってもいいはずなので、そういったものを途上国に輸出していくんだと、移転していくんだというのを日本の言わば成長モデルにするといいんじゃないのかなと実は私は思っております。 済みません、抽象的な話で申し訳ありませんが、以上であります。
○石田昌宏君 ありがとうございました。 非常に、これも大事な課題にならなければいいなと思っているんですけれども、ほかの分野も大体そういう面はあるので、ちょっと考えていかなければならないのかなというふうに感じました。 時間がないので、磐田先生にはお伺いが、しますが、長期の需要のぶれがたくさんある中で、それはなかなか大きな計画としては実は成り立ちにくい感じがしていて、むしろやるべきことは、身近な、今日、明日といったところの課題を解くべきだと思います。そうすると、むしろ需要の、需給、供給の話よりも、消費者行動だとかマーケティングの世界でもうちょっと自然に、何というのかな、ふだんの活動の中で意識せずに持続社会に向かっていくといった取組こそが政策では重要だというふうに思うんですけど、短いコメントもしあれば、議長、あっ、委員長、申し訳ないですが、お許しいただけたら。
○会長(宮沢洋一君) 申合せの時間が来ておりますので、簡単にお願いをいたします。
○参考人(磐田朋子君) まさに、快適性損なわないで、知らない間に削減できているという世界が一番望ましいなというふうに思っていまして、その辺りの、自動でいろんな家電とか設備を制御するようなシステム開発というものもありますし、もう少し大きな、都市レベルで、町づくりという観点で、あるいはDXを入れるとか、いろいろな取組で知らない間に減っているというような世界というものがつくれる、技術的にはつくれるというふうに考えております。
○石田昌宏君 どうもありがとうございました。
○会長(宮沢洋一君) 他に御発言ありませんか。 鬼木誠君。
○鬼木誠君 立憲民主党の鬼木誠と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。 本日は貴重なお話いただきまして、ありがとうございました。 お三方のお話をお聞きをして、やっぱりポイントになるのは、共通してポイントになるのは、地域における多様なセクターの参加、そして連携ということなんだろうなというふうにも思いましたし、その中で果たすべき自治体の役割、地方公共団体の役割は大きいなということを改めて感じさせていただいたところでございます。 〔会長退席、理事藤井一博君着席〕 ただ、お話の中でありましたように、例えば優先課題、脱炭素という取組については、重要性の認識はあるものの、優先課題が決して高くは定まっていないと、だから地域課題と連結をさせてというようなお話であるとか、頭で分かっていても行動にはなかなか移せないよね、これは人も自治体もそうだと思うんですね。そういう状況があったりとか、極めてやっぱりこの課題についての重要性は理解しつつも、言葉が適切かどうか分かりませんけれども、確実に来る危機ではありながら、明日、あさって来る危機じゃないよね、だったら、もう少し優先順位、目の前にある自治体課題について先行させていこうねというふうなところがやっぱり多いのかなというふうに率直に感じています。 それは、自治体に余裕がないからだと思うんです。自治体との連携や取組なさっていらっしゃるので実態よく御存じと思いますけれども、圧倒的に人が足りていなかったり、財政が厳しかったり、あるいは、その地域地域で課題は違うかもしれませんけれども、優先すべき、最優先すべき課題がやっぱり転がっていたり、その解決に向けて努力は続けているけれども、なかなかそれの克服がうまくいかなかったり、たくさんやっぱり自治体って悩みを抱えながら取組を進めているんですね。 もう一つ言うと、そんな厳しい状況にある自治体に対して、国からはいろんなことがどんどんどんどん下りてくるんです。様々な計画を自治体は作らされます、基本計画も実施計画も、報告もよこせという話になる。お話の中にあった小規模自治体では特に回りませんから、極端な言い方をすると、もうコンサルに丸投げをして、コンサルが日本中で使えるようなプランを作って、そのことを代用するという自治体も増えていく、あるいはそうならざるを得ないような追い詰められ方をしているというふうに思っているんです。 〔理事藤井一博君退席、会長着席〕 そういう状況の中で、それでもなおこの課題を前に進めていくためには、やっぱり地域が、あるいは自治体が一つの主役になって、あるいはサポートをしっかり行っていくということが必要だということを考えれば、今日お話の中にあった、例えば自治体内の横連携とか、あるいは小規模自治体の外部支援であるとかいうふうなところ、まさにそのとおりと思うんですけれども、僕は、やっぱり国がこの課題について自治体に対してより具体的な支援を行っていく必要があるというふうに思うんですけれども、その点、例えば国としてやっぱりこういうことを行うべきなんだというふうなことを是非教えていただければと思うんですが、いかがでしょうか。お三人に。
○会長(宮沢洋一君) お三方ですね。 じゃ、まず森本参考人。
○参考人(森本英香君) 先生のおっしゃるとおりだというふうに思います。 国の支援、金銭的な面もあるかもしれませんけれども、ノウハウであるとか、あるいはもっと人の、人を供給するとか、いろんな形があろうかと思います。国のやるべきことはたくさんあるなというふうに思ってございます。 以上でございます。
○参考人(磐田朋子君) ありがとうございます。 まさに、脱炭素先行地域のようなモデル地域でそのような小規模自治体を採択している事例がとても多いんですけれども、そういったところで、国としてどのような支援があればその地域が主導して脱炭素を進められるのかといったところの解決策を見出そうとまさにしております。 例えば、県に関わっていただいたりとか、その地域の金融機関とか企業さんに関わっていただいたりという形で、その自治体自体にはマンパワー等々知識も不足していても、周りの支援でうまくいく成功事例をつくって、それを横展開したいというふうに考えているというところです。 以上です。
○参考人(石川智久君) ありがとうございます。 本当に御指摘のとおりでございまして、本当に今、自治体、人手不足がかなり深刻化しております。特に、自治体、各自治体で過疎が進めば進むほど公務員になる方がいらっしゃらなくなるということもあるので、本当にもうすごく厳しい状況にあるのはもう事実であります。 その中で何ができるかというところなんですが、御指摘のとおり、国が動いて支援していくというのは非常に重要になっていくと思います。ある程度人を派遣するみたいなところは非常に今なお求められると思いますし、あと、民間の方で何か協力してくださる方を、東京で働いている企業の方が手伝いに行くとか、そういったことができる制度ができるといいのかなと。地域おこし協力隊みたいなやつの環境版みたいのができるといいんではないかなとは思ってはいます。 あと、一方で、今、自治体が仕事が忙しい理由としては、要するに、事務が煩雑になっているとかちょっと無駄な事務も発生しているというところがあるので、その辺の事務の合理化なども進めていくということも、これは環境問題ではないんですけれども、自治体の職員の働き方改革のためにもそういう無駄を排除していくということも重要ではないのかなと思っております。 あと、広域連携の仕組みをもっと明確化していくというか、事務組合をもっとある程度広域化していくと。やはり、千七百の自治体は大きいところもあれば小さいところもあるので、ある程度連携した自治体の連合みたいなのをもっと増やしていくということも重要になっているというふうに考えております。 以上です。
○鬼木誠君 ありがとうございました。 最後おっしゃった広域連携、多様な広域連携の在り方というのは、僕は一つの知恵だろうなというふうに思っています。お話のあった無駄な事務をなくすというのも本当に必要なことで、僕は無駄な事務の大半は国が持ってきているというふうに思っていますけれども、そこら辺も含めてしっかり、自治体の皆さんの実態に即した政策、施策の進め方ということについてこれからもいろんな御意見をいただければというふうに思います。 最後に、磐田先生、参考人に一つ、先行事例の横展開というところでございます。 百か所ですよね、五〇年までに……(発言する者あり)あっ、二五年までですか。(発言する者あり)
○会長(宮沢洋一君) 指名されてから御発言ください。
○鬼木誠君 済みません。誘っちゃって済みません。 おおむね先ほどの報告でいくと、百か所行けるのかなというような感じでお聞きをしました。それから、選出の在り方についても、横展開できるよう、全国展開できるように工夫がある、いろいろなパターンや状況というものを踏まえたというところについてもお伺いをさせていただいたので、画一的にということではなくて、より幅を持った先行事例を提示をすることができるんだろうなというふうにお伺いをしたところでございます。ただ、それでもなお、千七百ある地方公共団体の全てがそのことを実施できるというふうには今の段階では見通せないなというのが率直なところです。 百か所の先行事例を全国展開をしていく上で、ここもやっぱり目途が必要だと思うんですね。いついつまでにやっぱりこれぐらいのところまで広げていこうとかいうようなところって、百か所以降の計画や実行の進め方について、今何かお考え等あれば是非お聞かせをいただきたいと思うんですけれども。
○参考人(磐田朋子君) ありがとうございます。 環境省さんの事業で、そこの先行した後のその具体的な数値目標まではまだ掲げられていないかなというのが正直なところなんですけれども、やはり、おっしゃられるように、横展開するにしても、日本はちょっと余りにもサポートできる団体が少な過ぎるというのが思っております。 ヨーロッパは特にそういった民間の政策支援をするような団体あるいはコミュニティーがすごく発達しておりまして、コミュニケーター、サイエンスコミュニケーターのような形の資格もかなり普及している中で、日本はやはりどうしてもこういう政策が自治体とかに丸投げと、市民の方々もですね、というのが今の状況かと思いますので、やはり人材育成というのも併せてやっていかないと、そういった小規模自治体も含めて展開していくというのは難しいだろうというふうに思っております。
○鬼木誠君 ありがとうございました。 おっしゃっていただいたような人材の育成というのは本当に大切だというふうに思いますし、今恐らく自治体がいろんなところで求めているのがこの有為な人材だというふうに思っています。 地域課題をこの脱炭素を通じて解決をしていこうという投げかけというのは、僕は非常に、何というかな、前向きに受け止めたんですね。そういう発想の中で、それぞれの自治体がもう一度自分の地域を見直すことから脱炭素を考えていくというきっかけづくりという意味では、是非前向きに捉えたいというふうに思いますし、そのことを通じて自治体が元気になれば、あるいはそこで働く職員が元気になればと、そういう施策であるとか事業なんだよという夢のある議論提起というのを行うことができればなというふうに思っています。 今日のお話参考にさせていただきながら、また自治体の仲間とお話、協議をさせていただきたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いを申し上げます。 ありがとうございました。
○会長(宮沢洋一君) 他に御発言はありませんか。 新妻秀規君。
○新妻秀規君 公明党の参議院議員の新妻秀規と申します。 三人の参考人の先生方、今日はありがとうございました。 まずは石川参考人に、資料の九ページの地域産業を踏まえた対応につきまして、自治体と国の役割分担について伺いたいと思います。 四ページの資料のところで夕張市と田川市の例を挙げて、このかつて炭鉱町でにぎわっていた自治体がなかなかその後厳しかったというお話を伺いました。私、主に東海地域で活動しているんですけれども、この夕張とか田川が、本当、将来の豊田とか岡崎とか安城にならなければいいなという問題意識を持っております。これからEVがどんどん増えていくということはほぼ確実だと思うんですけれども、一方で、この内燃機関の部品を生産するような小さいところに、中小の企業がこうした地域の雇用の担い手になっております。 そんな中で、もしこのままEV化ということがどんどん進んでしまうと、電気自動車になると部品の数が大幅に減ってしまうので雇用が失われてしまうと。で、税収が失われてしまって、なので結局、あのかつての炭鉱町のようになってしまうんじゃないかということで、各地域のこういった事業者の方からは不安の声を伺っております。 そこで、国がやるべきことは一体何なのかと。例えば、こうした内燃機関の部品を、そのままその技術を生かして例えば工作機械とかほかの産業分野に移行することも一つはあるでしょうし、全く違う産業分野に行くために、またそうした職業訓練とか会社のコンサルテーションみたいなのに乗ってもらうというのはあるでしょうし、あともう一つは、内燃機関を残すという選択肢のために、例えばEフューエル、合成燃料などの低コスト化に国として研究開発を後押しをするようなことも考えられるかというふうに思います。 また、この九ページ目のグラフについては山口県、化学・石油製品が多いという地域でありますけれども、三重県も石油化学コンビナートで潤っている、そうした地域でありまして、やはりこうした、今後、炭素税みたいな仕組みが入ってくるとなかなかこれまでどおりというわけにはいかないというときに、やはりコンビナートのプラントの高効率化とか、あとは炭素を埋めたり、炭素を利活用したりということが、やはり国として支援をするようなことも重要かというふうに思います。 なので、地域として話し合っていくことを、やはり、ただ、こうした課題というのは他の車産業の地域とか石油化学産業の地域と共通なものですから、やはりある程度国で引き取って政策をつくっていくことも重要かと思うので、この自治体で検討すべきこと、そして国で対応すべきこと、この切り分けをどのように考えたらいいか、石川参考人の御意見を伺いたいと思います。
○参考人(石川智久君) ありがとうございます。 今御指摘の点は非常にもうおっしゃるとおりの話でございまして、今言われたような転換をしていかなければいけないんだとは思います。もうそれぞれ非常に重要な政策ではあるんですけれども、ただ、これ全部やるとなると一つの自治体だけではかなり難しい話で、それは当然のことでございます。 今、世界の産業政策を見ると、国が関与することがもう結構当たり前になってきているんですね。よくこれは産業政策の大きな政府化という言われ方するんですけども、よく現代供給経済学といって、普通、供給経済学というのはサプライサイドといって市場競争万歳だったんですけど、これが現代という言葉が付くと政府がどんどん介入していくと。その政府が介入するのが需要を増やすのではなくて、地球環境問題とか経済安保みたいな話は政府がどんどん入っていくべきだというふうに最近の経済理論は変わってきております。そういう意味では、今おっしゃったような話というのは脱炭素でもありますし、新たな成長産業が絡むという意味では国は介入していく必要があるんだろうなと思っております。 その一方で、あと、じゃ、地方はどういうことをやっていくのかというところはあると思うんですけど、この産業がどんどん変わっていく中で、その中でも地域に残りたいという人がいたときにどのようにアドバイスするかとか、そういうちょっとやはりきめ細かい部分のところは地域がやっていくのかなというふうに考えております。やはり国がやるところは、やはり大きな方向感とか、ある程度国が支援していくというようなところになっていくんだと思っています。 やはり今、日本で大きな問題としては、円安をなかなかビジネスチャンスにできていないんですね。そういう意味では、円安を新たな製造業を誘致するチャンスにしていくということはとても重要かなと。 例えば、九州なんかは大きい半導体工場が海外から来ていますけど、これはやはり円安をチャンスにしているわけだし、そこは電力が安定化している、安いというところもあるとは思うんで、あと水があるとかあると思うんですけど、そういう地域資源をうまく使って新たな勝ち組となる産業を誘致していくということも大事かなと。できれば自動車産業、これから伸びていく航空、宇宙とかに変わっていくとかですね、そういうのは愛知なんかも、とか必要かなと思いますし、三重とかはもう大きい半導体工場とかあるので、そういう情報系のハードウェアを作っていくとか、航空産業の集積とかもあるので、そういう各地域の強みに新たな強みをどんどん足していく、そのときには国も支援していくし、地域の現場の環境整備とか、そういうことも大事かなというふうに考えております。 以上です。
○新妻秀規君 ありがとうございました。 続きまして、森本参考人にお伺いしたいと思います。 サーキュラーエコノミーの取組の中で、EUの例を引かれた上で日本の取組についての紹介がありました。ここで私も、動脈産業と静脈産業の連携ということが重要だなとは思っているんですけれども、なかなか現実うまくいっていないような気がします。とりわけ、静脈産業については、例えば、ごみを回収したり廃棄物を回収したりという事業者が、やはり基本的に自治体から業務を請け負っているので、非常に単位がちっちゃくて小規模だという特徴があるというふうに思います。今、容器リサイクル法とか家電リサイクル法というそうした法律以外にも、いろんなこうした家庭とか産業から出る廃棄物、これは資源化していかなくちゃいけないということを考えたときに、やはり規模の経済が働くレベルまで、ある程度の広域化、また高度化を図っていかなくちゃいけないという問題意識を持っております。 ただ、高度な選別の機械とかというのはそうした小さい事業者だと買えないので、やはりこうした高度な選別の機械とかを入れるためにも、ある程度の広域での回収、そして企業規模の拡大、それによる再生率の向上ということも必要なんじゃないかなと思うんですけれども、それについての森本参考人の御意見を伺いたいと思います。
○参考人(森本英香君) ありがとうございます。 今のは主として一般廃棄物のお話をされたというふうに思います。そういった意味では、別に環境省の代弁ではありませんけれども、広域化というのは必須なことであろうというふうに思っております。場合によっては、県境を越えたような広域化も必要だと思いますし、もっと言うと、例えば、民間企業が参画するというパターンもあろうかと思います。 一般廃棄物の場合には、いわゆる、今、先ほどの公平な移行と関係があるんですけれども、まさにその収集、運搬のところは、非常に小さい企業もいらっしゃいますので、この人たちがやはり生活できるようなことを考えながらやっていく必要があると思います。ただし、その収集したものを今度は、広域で集めたものを高度分別して、そして資源化していく、これは絶対に必要なことだと思いますので、そこに支援をしていく、あるいは場合によっては民間企業が出ていく。 実は、熊本でそういったチャレンジを今しておりまして、うまくいくかどうかはまだ分かりませんけれども、そういうモデルが一つできると、この日本の中の一般廃棄物の有効利用というのが可能になってくるんじゃないかなというふうに思います。
○新妻秀規君 ありがとうございました。 最後に、磐田参考人にお伺いしたいと思います。 鬼木先生が先ほど触れられましたこの自治体での脱炭素先行地域の成功例につきまして、二十四ページや二十八ページ、小諸市とか見事だなと思いました。こうした成功例に見られるその共通点みたいなものは何なのか。カーボンニュートラル、二〇五〇年までに目指しますという自治体すごい多いんですけれども、成功したのなかなかないという中で、当然国の支援も大事だと思うんですけれども、じゃ、どうしてこうした自治体は成功したのか、何か共通点があれば教えていただければと思います。
○参考人(磐田朋子君) ありがとうございます。 何か画一的なというのは、また地域それぞれ特徴があるものの共通する点としては、やはり一つには自治体のリーダーシップです。やはり、いろいろな人たちの便益、非経済的な便益も含めてチャネルを広げて、そこに参画してくれる人たちというのが確実に確保できるようになるためには、様々な窓口の部署、例えば、福祉と環境と商業系のところと交通系のところと、様々な部署が横連携をしてプロジェクトチームをつくって、首長の強いリーダーシップの下、それが走っているところが非常に成功している事例が多いと思います。また、そういったものに基づくと、地域の企業さんとか金融機関が入りやすくなりますので、本当に地元の、何というか、参画がちゃんと整っている地域で特にこの成功事例が生まれているなというふうには感じております。
○新妻秀規君 終わります。
○会長(宮沢洋一君) 他に御発言はありませんか。──他に御発言もなければ、以上をもちまして参考人に対する質疑は終了いたします。 参考人の皆様に一言お礼を申し上げます。 皆様には、長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただき、誠にありがとうございました。調査会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。(拍手) 本日はこれにて散会いたします。 午後三時四十六分散会