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217回国会参議院2025/03/28

予算委員会 第14号

発言数
576
登壇者
54
会派数
8
開催日
2025/03/28

会議録

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  令和七年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。  本日は、まず、内外の諸課題に関する集中審議を往復方式で二百九十四分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党二十五分、立憲民主・社民・無所属百十二分、公明党三十九分、日本維新の会五十三分、国民民主党・新緑風会二十六分、日本共産党二十六分、れいわ新選組十三分、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。  次に、集中審議終了後、締めくくり質疑を六十分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党三分、立憲民主・社民・無所属二十三分、公明党八分、日本維新の会十一分、国民民主党・新緑風会六分、日本共産党六分、れいわ新選組三分、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。  速記を止めてください。    〔速記中止〕

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 令和七年度一般会計予算、令和七年度特別会計予算、令和七年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、内外の諸課題に関する集中審議を行います。  これより質疑を行います。堀井巌君。

堀井巌自由民主党

○堀井巌君 おはようございます。自由民主党の堀井巌でございます。  本日は質問の機会を与えていただきまして、委員長、理事、また同僚議員の皆様に感謝をいたします。  早速質問に入らせていただきます。  まず、日米関係について伺いたいと存じます。  戦後八十年、その都度その都度様々な課題を解決しながら、今、日本とアメリカとの関係は最も深い信頼関係で結ばれていると言っても過言ではないと思います。他方で、現下においては、例えば、米国新政権の下で四月二日から日本車を含む全ての輸入車に対して二五%の関税を課すという意向も示され、そのような課題もあるわけでございます。  石破総理におかれては、現在の日米関係をどのように捉え、また課題をどのように解決していこうとお考えか、伺いたいと存じます。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 諸事情が許せばの話でございますが、明日、硫黄島で、硫黄島でのあの死闘が繰り広げられて、栗林中将、そしてまたアメリカ海兵隊、本当に死闘というような戦いが繰り広げられた、日米合同の慰霊祭が行われます。諸事情が許せば私も参列したいと思っております。これ、名誉の再会という、もう昭和六十年からかな、ずっと続けられている行事でございますが、やっぱりそういうものなんだろうなと思っております。  日米は、当然、主権国家として、国益も違います。国柄も違います。利益が重ならないところもたくさんあります。そしてまた、非対称的双務関係とは何なんだという安全保障の主たる状況というものがございます。そういうものについて率直に意見を交わすということが大事なんではないでしょうか。ウィン・ウィンって言葉を余り軽々しく使いたくはないのですけれども、双方が利益にならなければいかぬと。そして、日米双方が利益になることが世界の平和と繁栄につながっていくということを我々は目指していかねばならないと思っております。  自由、民主主義、法の支配、そういうことを共有する日米両国が共に世界の平和と繁栄のために何ができるかということ、今委員が御指摘になった自動車のお話もそうでございます、そういうことを全部考えながら、これからの日米関係を更に強固なものにしてまいりたいと存じます。

堀井巌自由民主党

○堀井巌君 是非、総理の御尽力に期待申し上げます。  次に、平和安全法制について伺います。  十年前の二〇一五年九月十七日、この委員会室で百時間にわたる審議の末、平和安全法制が採決をされました。当時いろいろ、戦争法案という声もありましたけれども、その後の近隣諸国の動向を見るにつけ、まさに同法が我が国の平和と安全のために寄与してきたことを痛感しております。  二〇一九年四月には、立憲民主党、国民民主党、社民党、自由党、共産党の五党の方々が平和安全法制廃止法案を参議院に提出をされました。私は、この法案は廃止すべきではなく、しっかりとこの法案を前提に平和を守り抜いていくことが重要だと思っております。  当時も防衛大臣としてあまたの質問に真摯に答弁してこられました中谷防衛大臣に、同法が日米安全保障協力の深化及び抑止力向上にどのように寄与したか、伺いたいと存じます。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 今から十年前になりますが、二〇一五年に成立をいたしました平和安全法制には、私も防衛大臣そして安保法制担当大臣として関わらさせていただきました。この委員会の部屋におきましても、憲法と自衛権などの関係におきまして見解をお示ししまして活発な議論をさせていただきましたが、この平和安全法制の制定によりまして、あらゆる事態に切れ目のない対応ができるようになりました。  その後、具体的な取組といたしましては、平素からの規定として、自衛隊法第九十五条の二の規定に基づく米軍等の武器等の、武器等防護に係る警護、これを継続的に実施をしてきておりまして、これまで米軍及びオーストラリア軍に対して百五十件の実績がございます。  こうした取組などを通じまして、日米同盟というのはかつてないほど強固となり、抑止力、対処力が強化をされ、また我が国は、地域の平和と安定に寄与するとともに、国際社会の平和と安定により積極的に貢献ができるようになりました。  現在、戦後最も厳しく複雑な安全保障に直面をしている中で、いかなる事態においても国民の命と平和な暮らしを守り抜くという政府の最も重要な責務を果たしていくためには、今後とも緊張感を持って万全に対応してまいりたいというふうに考えております。

堀井巌自由民主党

○堀井巌君 ありがとうございました。  次に、国際協力強化の必要性について伺いたいと思います。  日本のこのタンカーというのは、中東からホルムズ海峡、インド洋、マラッカ海峡、南シナ海、そして台湾とフィリピンの間のバシー海峡を通って日本に原油を運んでいます。毎日九十隻が海に浮かんで運んでくるわけであります。日本は輸出入のほとんどを船に頼る海洋国家であります。仮に、例えば台湾有事が起こってバシー海峡を自由に航行できなくなりますと、大きく南に迂回しなければなりません。ガソリンや灯油の価格が大幅に上昇するということで、国民生活にも多大な影響が出てくるわけでございます。  今後、やはり、我が国の財政状況大変厳しいですけれども、東南アジア諸国始めシーレーン沿岸諸国との緊密な関係をしっかりと保っていくということは、我が国の国民生活を守るためにも大変重要なことであるというふうに思っております。政府開発援助であるODA、あるいは政府安全保障協力であるOSAなど国際協力しっかり行っていくことが重要だと思いますが、総理のお考えをお聞かせください。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 日本はもう財政事情も厳しいのでODA減らしたらどうだという議論も時々聞かれるところであります。それなりに傾聴に値するお話もございますが、我が国自身、開発協力、世界からの開発協力に随分と恩恵を受けてきたのではないかということでございます。  これは竹下登先生が生前によく言っておられたことでございますが、例えば世銀の融資、東海道新幹線、東名高速道路、名神高速道路、随分と世銀の融資のお世話になりました。これ、東名高速道路の借款の返済が終わったのって一九九〇年でございます。私どもは多くの国の開発援助の恩恵を受けてきた。で、もう日本は経済大国になった、インフラも整備された、だからあとの国のことはもう知りませんよと、そういうことであってはいかぬと思っております。  財政事情厳しい中でございますが、いろんな国のインフラを整備する、そういう方々の生活、暮らしが向上する、そしてまた、いろいろと日本が厳しい状況にある中で日本の理解を深める、日本に対する理解を深めるということも非常にODAの大事なところだと思っております。  今後も、御指摘をいただきながら、ODAの正しい使い方というものを更に追求してまいりたいと存じます。

堀井巌自由民主党

○堀井巌君 この国際協力に関連して、今度は海底ケーブルについて話をしたいと思います。  日本は、インターネットなどの国際通信の九九%、海洋国家ですから海底ケーブルに依存しております。我々が使っているインターネット、もうこれほぼ全て海外のこの海底ケーブルの恩恵を被ってつないでいるわけであります。まさに、我が国の経済の最重要基盤、安全保障上も極めて重要なインフラがこの国際通信海底ケーブルだと思います。  もし、この海底ケーブルの生産、敷設、保守を他国に依存するようなことになれば、ケーブル、最近、切断事案というのがヨーロッパのバルト海やあるいは台湾周辺で起こっておりますけれども、迅速に修理が困難になったり、あるいは情報を漏えいされる、悪意ある機器を付けられたりということにもなるわけであります。  他国に頼ることなく、我が国で自律的にこの海底ケーブル生産、敷設、保守できる体制の整備、あるいは、ODAの基準や手続を柔軟化して、日米豪、同志国が連携して、この特に重要な太平洋地域のデジタルインフラ、海底ケーブルの敷設を強化していくことが重要だと思いますが、これもちょっと総理にお伺いしたいと思います。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 今後、通信需要というのは、委員が一番御案内のことだと思いますが、物すごく急増してまいります。もちろん、衛星による通信もございますが、やはりその圧倒的多くを海底ケーブルに頼っているという状況において、その敷設あるいは保守、そういうことにおいて自律性を確保する、あるいは同志国との連携を更に深めるということは極めて重要だと認識をいたしておるところでございます。  今月の十八日にミクロネシア連邦の大統領がお越しになりましたが、その際に、海底ケーブルの陸揚げ局建設支援についての公文の交換に立ち会ったところでございますが、やはり我が国が自律性を持っていく、そして同志国との連携を深めるということは死活的に重要だと認識をいたしております。  委員の御指摘のとおりでございますので、今後もそのように努めてまいりたいと存じます。

堀井巌自由民主党

○堀井巌君 ありがとうございました。  次に、日本語を海外で普及することの重要性について伺います。  海外に出かけますと、多くの国で日本語に興味を持つ方いらっしゃいます。大変うれしいことであります。日本のアニメ、漫画等も大人気であります。日本語を学習すると、大変日本に対する親近感を持つ方も多いというふうに感じます。  例えば、イギリスはブリティッシュカウンシルという英語教育普及のための機関を、国際機関をたくさん世界各国に設けていますし、また中国も孔子学院という中国語普及の機関を日本を含む世界中の大学内に設置したりしております。ただ、アメリカにおいては、中国のこの孔子学院というのは、宣伝工作活動の拠点となっているというふうな疑いから、もうアメリカ国内ではかなり閉鎖されているということに我が国においても留意する必要があるというふうに思います。  我が国がこの日本語教育をしっかりと海外で普及していくことが極めて重要だと思いますけれども、その点について、外務省の考えはいかがでしょうか。

生稲晃子自由民主党外務大臣政務官

○大臣政務官(生稲晃子君) 堀井先生御指摘のとおり、海外での日本語教育を支援していくことは、海外における日本理解を促進し、日本との交流の担い手を育て、諸外国との友好関係の基盤をつくることにつながることから、日本外交を推進する上でも極めて重要であると認識をしています。  このような認識の下で、外務省は、国際交流基金を通じて、日本語専門家の派遣や学習教材の開発、提供等、海外における日本語教育の環境整備に努めています。また、ASEAN諸国を中心に、現地日本語教師のアシスタントとして日本語母語話者を派遣する日本語パートナーズ事業も推進をしています。  私自身、本年一月にチリとブラジルのサンパウロを訪問して、日本語教育関係者、そして日本語学習者から直接話を伺ってまいりました。また、本年二月に訪問したスリランカでは、現地日系の大学を視察して、日本語や日本文化を学ぶ学生と懇談をしてまいりました。  アニメや漫画を含む幅広い日本文化を入口として日本語を学びたいと考える学習希望者は多いものの、日本語教師の育成や教材支援等、現地における日本語教育環境の更なる整備が課題であることを実感してまいりました。  日本語学習を取り巻く環境は国・地域ごとにそれぞれ異なるところ、可能な限り、現地の方々の声に耳を傾けながら、様々な状況に対応できるような日本語教育支援を実施してまいりたいというふうに考えております。  例えば、今回訪問したチリにおきましては、国際交流基金の海外拠点は存在しませんが、近隣国からの日本語専門家の派遣とか、あとオンラインを通じた研修、教師の研修ですね、そして現地教育機関に対する教材支援等、きめ細かく対応していく方針です。  引き続き、国際交流基金とよく連携をして、今後も現地からの要望をしっかりと踏まえつつ、それぞれの国・地域のニーズに沿った日本語教育支援を行ってまいります。

堀井巌自由民主党

○堀井巌君 是非積極的に頑張っていただきたいと思います。  次に、日本版ESTAの早期導入について伺いたいと思います。  米国においては、ビザ免除者、例えば日本人が観光目的などで短期滞在として米国に入国する際には、ESTAと呼ばれる電子渡航認証システムにより事前に申請することが義務付けられています。渡航者の適格性が審査されています。  日本は、七十一か国・地域に対して、観光等で日本に短期滞在する場合にビザ免除を認めているわけですけれども、ビザなしで入国をして不法残留となる事例も多いと承知しています。例えば、令和七年一月現在、不法残留者が七万四千八百六十三名ですが、短期滞在者がそのうち四万五千七百三十四名です。このうち半数以上がビザ免除国からの入国者と見積もられています。  本予算案には、今度の令和七年度予算案には日本版ESTA導入のための経費が盛り込まれているというふうに承知しておりまして、これは多としたいと思います。  法務大臣、是非、この日本版ESTA、JESTAというんでしょうか、の速やかな導入に向けた取組、決意をお願いします。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) 今御指摘ありました日本版のESTAでありますけれども、まさに今おっしゃいましたように、査免、ビザ免除国から来日をして不法滞在になっている者も極めて多い、これ我々も危機感を持っております。  そういった中で、この日本版ESTA、これ、好ましくない外国人の上陸、これを未然に防ぐ、その観点からも極めて大事でありますし、あるいは、これからインバウンドも増えていく中で、入国審査の円滑化という観点からも極めて重要と思っております。  そういった中で、これまで二〇三〇年を目指すと、導入を目指すということで申し上げてまいりましたが、今、諸外国の実態調査、これを早急に進めている状況でありまして、こうした調査結果を踏まえ、あるいは今委員の御指摘等々も踏まえ、私どもとしても、できる限り早期に、これ二〇三〇年と申し上げてきましたが、できる限り早期に導入ができるように検討を加速をしていきたいと思っております。

堀井巌自由民主党

○堀井巌君 是非よろしくお願い申し上げます。  外交・安全保障関係の問題の最後に、拉致問題の解決について伺いたいと思います。  今、北朝鮮に取り残されている政府認定拉致被害者十二名の方のうち、親世代は、横田めぐみさんの母、横田早紀江さんお一人となってしまいました。厳しい時間的な制約がございます。拉致問題の解決に向けた総理の御決意をお願いします。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 二月十五日に有本明弘さんが亡くなられました。御霊の安らかならんことを心から願うところでありますが、よって、委員御指摘のように、横田早紀江さんだけが親御さんの世代として御存命であるということになりましたし、拉致被害者そのものがもうかなりシニアになりつつあると、余り時間は残っていないという切迫感がございます。  これはもう、単なる誘拐事件ではなくて、国家主権の侵害でありますから、そういう認識の下に私どもとしてこの事に当たっていかねばならない、当然のことでございます。合衆国大統領と会談しました際も、この拉致問題はもうとにかくアメリカの協力も必要だということをお願いしましたが、これはあくまで我が国の国家主権の問題でございますので、我が国が解決をしていかねばなりません。そのためには、トップ同士の会談というのは必要であります。  で、拉致、核、ミサイルとよく申しますが、かの体制の核心的利益というのは、やはりあの支配体制の維持ということになるのだろう、いろいろなことはそのために駆使をされておるのであって、そんな簡単な話ではないことはよく承知をいたしております。  総力を挙げてと言いますからには、もう一度拉致担当大臣を中心にあらゆる方策を検討いたしてまいります。本当にこれは時間もないということ、主権侵害であるということを強く認識しながら、私はこの事に当たってまいります。

堀井巌自由民主党

○堀井巌君 ありがとうございます。  次に、地方創生関連について、時間もなくなってまいりましたので簡潔に申し上げたいと思います。  まず、ちょっと人事院にお伺いしたいと思います。二つ続けてお願いします。  国家公務員の給与制度に地域手当というものがございます。東京特別区は基本給に二〇%上乗せ、私の奈良県は四%、全国の三十一の道県ではゼロ%です。したがって、東京の特別区で勤務すると、給料が毎月二〇%多いわけであります。  この制度は、一般職の国家公務員のみならず、自衛官にも適用され、また、警察、消防、教員を含む地方公務員にも準用されています。また、公定価格制度を通じて、医師、看護師、保育士、介護士等々、公的分野で働く多くの方々に適用されています。  私はこれ、同一労働同一賃金の原則から見ても、やっぱり課題がある、問題が多いんじゃないかというふうに思っています。また、若い人たちがみんな、就職するのに、この二〇%がある、あるいは大阪は一六ですけれども、そういった都会で就職することにもなります。大変、人材確保に地方は苦労する遠因にもなっています。  またもう一つは、人事院が今、人事院勧告を出す際に職種別民間給与実態調査という民間の給与の実態調査やっているんですが、これが企業規模五十人以上なんです。例えば自衛官の場合、二十二万三千人いるけれども、五十人以上のところと比べて給与を決めているということになっています。  今月二十四日に発表された人事院の諮問機関であります人事行政諮問会議の提言では、少なくともこれを昔のように百人以上に基準を戻すべきじゃないか、あるいは中央省庁については千人以上とすべきではないかと、こういう提言も出されているところでございます。  この地域手当の見直し、それからこの民間給与実態調査について、人事院の考えをお聞かせいただきたいと思います。

佐々木雅之人事院事務総局給与局長

○政府参考人(佐々木雅之君) お答えいたします。  国家公務員の地域手当は、特に民間賃金の低い地域を中心に公務員の給与が高いのではないか等の議論があったことを受け、平成十八年に、俸給表の水準を平均四・八%引き下げた上で、最大一二%とされておりました調整手当に替えて、民間賃金の水準の高い地域の国家公務員の給与水準を調整するための手当として設けられております。その際、特に民間の賃金水準が高い東京都特別区に勤務する職員の給与水準を維持するために、地域手当の支給割合を、当初一八%、その後も更に見直しを行いまして現在の二〇%ということになっております。  一方、これまでもこの支給割合の差が過大ではないかと御指摘をいただいているところでございまして、人事院としても、こうした問題意識を踏まえて、地域手当の支給割合の差の在り方について今後検討してまいります。  また、官民給与の比較対象となります企業規模につきましては、平成十八年に、より広く民間企業の状況を把握する観点から、それまで企業規模百人以上だったものを企業規模五十人以上に見直しております。  一方、人事院で行っております、御指摘ございました人事行政諮問会議あるいは参与会等の有識者からの意見聴取におきまして、公務における人材確保が危機的になっている大きな要因として官民給与の比較を行う際の企業規模が挙げられ、その引上げが強く指摘されております。  人材確保の要請も考慮した俸給水準の設定に向けて、官民給与の比較対象とする企業規模の引上げにつきまして具体的な検討を進めてまいりたいと考えております。

堀井巌自由民主党

○堀井巌君 是非よろしくお願いします。  次、道路管理に関する国と県の役割分担の見直しについて、総理に一言お伺いしたいと思います。  奈良県でも、紀伊半島を縦断する、三重県、和歌山県に連なる百六十九号線というのがあるんですが、県管理道路ですけれども、一昨年十二月に災害が発生しました。尊い人命も失われました。今、国の方で災害復旧事業をやっていただいております。大変有り難いと思っております。  ただ、なかなかこういう広域ネットワークというのは県が管理していくのは難しい部分がございます。地方分権の観点から、国から県に道路管理を移していくということは非常に重要ですけれども、例えば、広域的な幹線ネットワーク道路であって、地元の自治体も、これ、もう能力的にもやっぱり国で管理してもらった方が効率的、効果的だと、こういう場合には是非国の方で管理をお願いしたい。これ柔軟な考え方が重要じゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 委員、事情を全部御存じの上で御質問かと存じますが、なかなか難しい問題でございますが、都道府県が管理する国道であっても、高度な技術力が必要となる場所というのはございます。そうしますと、都道府県からの要請に応えて、国が都道府県に代わって道路の整備、災害復旧を進める権限代行という制度がございます。これは能登半島の震災でも活用したところでございます。  事情をよく見ながら、防災・減災、国土強靱化の観点から、国としての役割、果たすべき役割、これは積極的に検討させていただきます。

堀井巌自由民主党

○堀井巌君 これ最後の質問になってしまうと思いますが、森林整備、これ大変重要であります。  資源量はもう世界屈指でありますし、奈良県でいうと六千万立米、人工林の資源がありますが、六百分の一の毎年十万立米しか出していません。逆に言えば、これしっかりやれば若者が山村に定着できる、地方創生にも大変資するというふうに思います。  是非、総理、森林整備のためにしっかりやっていただくという御決意を一言お願いします。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 御指摘のとおりでございます。  要は、日本の森林は、確かに大変な資源を有しているのですが、出る量がばらばらであって、品質がばらばらであって、価格がばらばらであるということがございます。これを何とかして克服をしていかなければなりません。あるいは、地方が自由に使える交付金等々を使いまして、CLTなぞという新しい技術もございます。  私は、日本の森林というのはまだまだ活用の余地がありますので、御指摘を踏まえて今後とも更に努力をさせていただきます。

堀井巌自由民主党

○堀井巌君 ありがとうございました。終わります。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で堀井巌君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 次に、水岡俊一君の質疑を行いたいと思います。水岡俊一君。

水岡俊一立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 おはようございます。立憲民主・社民・無所属の水岡俊一でございます。  総理始め閣僚の皆さん、また省庁の皆さん方は予算案審議に関わってもう二月から約二か月、それから、委員長始め予算委員会の各理事、各委員の皆さん方、この一か月、大変お疲れさまでした。まだ審議は続いておりますけれども、私からも心から敬意を表したいというふうに思います。大変お疲れさまです。  さて、私、時間をいただきまして、是非総理にお伺いをしたいと思うことが幾つもあります。よろしくお願いいたします。  総理、初めに関税、自動車関税のことについて、昨日も我が会派の辻元議員の質問に対してお答えをいただいておりましたが、一日たちました。今、現時点でのアメリカの自動車に対する関税、二五%の追加関税、これは今二・五%ですから、二七・五%になるということですね。この対応につきまして、総理、今日の時点でおっしゃっていただけることはありますかね。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 委員御指摘のように、これが日本経済に与える影響は極めて大きいと認識をいたしております。  夕べからテレビを見ておって、もう深夜、早朝に限りますが、トランプ大統領が言っていることというのは、いやいやと、もう敵も味方もないんだと、あるいは味方の方が厳しい場合もあるというような、もうなかなか容易には理解し難いお話があるわけでございますが。  じゃ、どの国も一緒なんですかということを考えましたときに、私どもとして、日系の自動車メーカーは六百十六億ドルの対米直接投資を行っておると。二百三十万人の雇用を創出しておると、我が国自体は、二〇一九年以来、世界最大の対米投資国であるということでございます。私どもはアメリカにおいて雇用を生み出し、高い賃金を創出をし、そしてまた多くの投資を行っているわけであって、私どもが合衆国に対して行っているそういうような活動というのはきちんと評価をしていただきたいということでございます。  そしてまた、日本の技術というものとアメリカの労働力、これがハーモナイズした場合に、それは世界の繁栄にも大きく寄与するものでありまして、そのところをきちんと理詰めで分かりやすく、我が国の国益の実現に資するように、私どもとして最大限の努力を行ってまいりたいと考えておるところでございます。

水岡俊一立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 そのお考えは昨日からも聞いておりますし、また様々な会見でおっしゃっているので私なりに理解をしているつもりなんですが、この関税は四月二日に発効してもう三日から徴収ということになると、こういうことで、もう日がないんですよね。緊急的な対応をしなきゃいけない。  どういうことが我が国にとって一番いいのかということを今考えているんだということをおっしゃっていただいていますが、そういった意味で、もう時間がない、ここで石破内閣として打ち出していかなきゃいけない、そういうことを私は思っているところですが、総理、いかがですかね。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) おっしゃるとおりでございます。今申し上げましても、じゃ、発動されたらどうするんだということになるわけで、私どもとして、あらゆる方面からいかなる影響が出るかということは、もうそういうことを考えていませんでしたみたいないいかげんなことは言えませんので、そういうことにならないように最大限努力もしてまいりましたし、これからもいたしますが、じゃ、そういうことになる、そうすると、我々としてどの産業のどういうような分野にどのような影響が出るのかということは今本当に精緻に精査中でございます。資金繰り対策なぞも考えていかなければなりません。  そういうことも含めまして、これあえて申し上げますが、万全の体制を取ってまいります。そういうことが国内の産業、雇用に影響が生じないように、あらゆる方面から精査をし、万全の対応を取ります。

水岡俊一立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 予想されていたことではあったわけですね。そういった中で、総理も渡米をされましたし、また今月の半ばには経産大臣がアメリカに行かれたということでありますので、ここで経産大臣にお聞きをしたいと思います。  渡米をされて、アメリカの通商代表部ジェミソン・グリア代表とお会いになったというふうに私は聞いておりますが、そのときのお話は一体どうだったんでしょうね。この関税を掛けるということについての動き、大臣としては、お話をされて、それを総理にどういうふうに報告をされたのか、お願いします。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 渡米したときのことを、御質問を先生からいただきました。  今総理からもお話ございましたけれども、いつでしたか、先月ですけれども、今おっしゃっていただいたグリア通商代表、そしてラトニック商務長官、またそのほかの閣僚にもお会いをして、今総理がおっしゃっていただいた今までの日本の米国に対する貢献、雇用ですとか、あるいは製造業で働いている人たちの給与が最も高いとか、様々な形でグリアさんを始めとしてラトニックにもお話をさせていただいたところです。  彼らからは今までの日本の貢献というものは十分評価をしていただいた、それが、今までも私答弁で申し上げているとおり、重く受け止めているという表現になっておりますけれども、そういう評価でございました。  されど、米国のこれからの製造業を復活、いわゆるアメリカを強くしたいという中で、トランプ大統領の思いの中で今我々は考えているという形の中で、御理解はいただいているものの、じゃ、日本とアメリカそれぞれが、これまでの貢献も含めて重く受け止めていただいているんだったら、ウィン・ウィンの関係が一体どういうものになるのかということを引き続いて今後協議をしていきましょうということになって、これは帰国してからも総理にもお伝えをしてきているところであります。  したがいまして、今回は二日に発動ということで、大変遺憾ではありますけれども、引き続いて向こう政府と我々としっかりとこれからも調整をしながら、何とか除外をできるように、そしてまたウィン・ウィンの関係になれるように引き続き協議をしていきたいというふうに思っております。

水岡俊一立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 でも、今のお話は何だかのんびりとしたお話に聞こえますね。  私、財務省の貿易統計を調べてみますと、二〇二四年の対米輸出は二十一兆二千九百四十七億円。このうち自動車は二八・三%、先ほど総理からもお話がありました六兆円を超える対米輸出、自動車、最も割合が大きい。そこに二五%の追加関税が掛かってくるということ。  これ、乗用車で二七・五%でしょう。トラックは五〇になるんじゃないかというふうに、私は危機感を持つべきだというふうに思いますが、これ、なかなか笑っている場合じゃないというふうに思いますが、経産大臣、どういうふうにお考えですか。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 失礼しました、三月十日でございましたから今月です、先ほどアメリカへ行ったことです。  で、今のトラック、これはもう五〇近いという形になるわけですし、二七・五というこの数字、そして日本の今のアメリカに対する輸出を支えているいわゆる企業の力というものを考えると、これはもう本当正直申し上げて大きな深刻な問題であると思いますし、私自身が岐阜県出身ですから、あそこの中部地域のトヨタを始めとしたグループそのものが大変大きな影響を受けるものというのは十分これは深刻に受け止めて、必ず何とか成し遂げていかなきゃいけないという思いは多分委員と同じ思いであると思います。

水岡俊一立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 総理、自動車は、全産業の一割に相当するような労働者を雇用する、そういった日本の基幹産業と、こういうふうに捉えることができると思うんですね。そういったところから見ると、国内でのこれから生産とかあるいは雇用とか、もうこれどんどん減っていくんではないかということから考えると、これはもう本当に悠長なことを言っている場合じゃないというふうに私たちは思うわけです。  そういった意味からすると、もうこれ最後にしたいと思いますが、総理、これ日米貿易協定違反だ、厳しく対抗すべきではないかという、そういう思いも総理もお持ちでしょう。しかし、そこは駆け引きでしょうから、それを、この石破内閣の中で、日本の産業を守る、日本の雇用を守る、そういった観点から大きな決意を持っていただきたいと思いますが、いかがですかね。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) これもう当たり前のことではございますが、私ども、土日もございません。もう朝、早朝五時ぐらいから夜は十一時、十二時まで、経産省も外務省も、あるいは防衛省も農水省も、この問題、時間さえあれば総力で当たっておるところでございます。  今委員が御指摘のような、じゃ、貿易協定との関係はどうなんだと、あるいは対抗措置どうなんだということでございますが、先ほど来るる申し上げておるように、我が国は合衆国にこれだけの投資もしている、雇用もつくっているということをどう考えるんだということでございます。  何が最も効果的なのかということであり、そこはもう大げんかしたってそれはもう得るものございませんから、きちんとロジカルに、こうなってこうなってこうだと。要は、ディールでございますから、損か得かよく考えてみようというお話なのでございます。日本に対してこのように高関税を掛けるということは決してアメリカの得にはならないということをいかに理解させるかということであって、そのために最も効果的なやり方というのを私どもは考えてまいります。  そして、先ほど来御指摘がありますように、雇用というものに影響が生じないようにしていかなければなりません。その点は、いろいろな資金繰りの問題も含めまして、これ、じゃ、どういう形で行うのか、保証をどうするのか、利率をどうするのか等々ございます。そこまで精緻に分析をして、内外共にこれ以上ないという対応を取ってまいりますが、足らざるところは当然あるかと思います。どうぞまた御指摘を賜りますようにお願い申し上げます。

水岡俊一立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 ロジカルな交渉が成り立つということを我々も期待をしたいと思いますが、敵は手ごわいので、そういった辺り、政府一丸、そして日本一丸となって闘っていかなきゃいけないと、こんなふうに思っているところです。  さて、去る三月の二十五日、東京地裁が解散命令を決定した旧統一教会の問題についてお伺いをしたいと思っております。  オウム真理教に続く三例目となりますね、法令違反を根拠に解散命令ということにつながりました。私は、また私たちは、多額の献金等による被害に遭われた方の救済の一歩だということで私は歓迎したいと、こういうふうに思っておりますが、その解散命令が出たと決定されたということから先、これから先がまた問題だと、いろんなことを考えなきゃいけないということがここに出てくるわけですが、これ総理、どういうふうにお受け止めですか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 決定は国側の主張がおおむね認められたものだというふうに評価はいたしておりますが、なおこの本件事件は係属中でございますので、私ども、この審理に万全の体制で対応してまいりたいと思っております。  と同時に、被害者の方々の救済ということがおろそかになってはなりませんので、これは、その審理は審理といたしまして、被害者の救済というものに対して十分な対応ができているかどうか常に検証しながら、万全を、これも、さっきから万全という言葉を多用して恐縮でございますが、被害者の方々の救済、これを遺漏なきを期してまいりたいと思っておるところでございます。

水岡俊一立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 万全というお言葉がありました。二〇二三年の十二月、被害者救済法案を審議をしたときに何度も何度も私たちも申し上げたんですが、解散前に関連団体へ資金が移動される、あるいは信者の方の口座にお金が移動してしまう、そういったことがあると被害者を救うことができないのではないか、こういったことをさんざん指摘をしてきたわけですね。それで、包括的な財産保全が必要だとあれほど議論し、そしてそれは三年を待たずにそれに対する準備をやるんだと、進めるんだというふうにお答えになったんですが、その辺りについては今どんな状況ですか。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 令和五年においてほぼ全ての党の賛成により成立いたしましたこの特定不法行為等被害者特例法に基づきまして、旧統一教会を指定宗教法人に指定するとともに、これまでに提出されました財産書類をその都度十分に精査をしておりますが、現状におきまして特別指定宗教法人の要件を満たすと認められる状況は確認されておりません。  仮に、旧統一教会が海外に現金を移動させることなどによって保有財産を減少させていること等が確認でき、財産の隠匿また散逸のおそれが認められる場合には、特別指定宗教法人として指定することができます。そして、特別指定宗教法人として指定することで、被害者が法人の財産状況を随時適切に把握することを通じまして民事保全などの対応を円滑に行えることが期待されております。  引き続き、旧統一教会についての情報収集に努め、財産の隠匿、散逸のおそれが把握された場合には、法令にのっとり適切に対応してまいります。

水岡俊一立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 総理、これ、被害者の方々がそういう状況を把握したらというお話がありましたが、もう把握したときは遅いんじゃないんですか。それを言っているんですよ。  だから、それを個人でやるというようなことはなかなか難しい。だから、解散が決定されるということを見越しながら、包括的に財産を保全をしていくんだということが大事だとあれほど議論したんじゃなかったんですかね。それで、その中身をみんなで議論しましょうと言ったら、今のところそれについてはお答えを差し控えるということで、表に出してこなかった。  出してこなかったけど、何か進行していることがあると、しっかりと守りますと、そういう考えがあるんだったら、やっていたんだったら分かりますが、この段になって、今何もないような状態、今大臣からお話がありましたが、これでは守れないんじゃないかと私は思いますが、総理、いかがですか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 結局、財産の隠匿、散逸のおそれということをどう考えるかということでございます。  現時点において、当該団体が財産を隠匿をし散逸をさせると、そういうおそれがあるというふうに確認できてはおりませんが、そうした状況が認められる場合、この場合には、先ほど大臣がお答えをしたかと思いますが、特別指定宗教法人として指定をすると。被害者が法人の財産の動向を随時適切、把握できることを通じて民事保全の対応を円滑に行えるようにしたいということでございます。  要は、この隠匿、散逸のおそれということが、何もサボっているわけでも何でもございませんで、きちんと確認をされるかどうかということについては、それは被害者救済の観点からも、私どもはこういうことに遺漏なきを期してまいりたいと考えておる次第でございます。これは、法の構成上、そういうことでございます。

水岡俊一立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 これね、やっぱり将来検討されるべき保全の在り方については具体的に今はお答えできないと、こういう議論が政府からあったわけですね。  そういったことについて、じゃ、将来というのは一体いつのことなんでしょうかね。実際には、解散命令決定されたという、こういう事実が出てきました。もういよいよそれに向けていろんな人が動いてくる可能性があるじゃないですか。今こそ、それについての明確な財産保全の方途を明らかにすべきだと思いますが、いかがですか、総理。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 特例法に基づきまして、旧統一教会に対し、四半期ごとの財産書類の提出を求め、その内容を確認しておりまして、仮に、旧統一教会が海外に現金を移動させることなどによって保有財産を減少させていること等が確認でき、財産の隠匿また散逸のおそれが認められる場合には、特別指定宗教法人として指定することができます。そして、特別指定宗教法人として指定することで、被害者が法人の財産状況を随時適切に把握することを通じて民事保全などの対応を行うことにより、財産の隠匿、散逸を防止することが期待されます。  文部科学省としては、引き続き、特例法等に基づき、旧統一教会についての情報収集に努め、適切に対応してまいります。

水岡俊一立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 大臣に聞きましょう。今のお話というのは、さきのその法案審議の時点でもう既に出てきていたお話じゃないんですか。私は、そのときに、三年を待たずに検討に入ると、包括的な財産保全の方法、検討に入るとおっしゃった。我々はそれでは不十分だというふうに思いましたが、明らかにできないということで進んでまいりました。  今御説明いただいたことはその時点でもう分かっていたことですから、検討に入っている内容を教えていただきたいということを再度お尋ねします。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 令和五年の特定不法行為等被害者特例法の法案審議におきまして、宗教法人の財産保全を包括的に求めることができる制度とすることは、当該宗教法人の宗教活動を直接的に制約することとなり、憲法が保障する宗教的活動を行う自由への影響の観点から慎重な検討が必要といった指摘が与党議員などからなされ、最終的に、包括的に財産保全を求めることまではしない形で、立憲民主党、日本維新の会、共産党を含む、ほぼ全ての党の賛成も得て、特例法が成立されたものと承知しております。  この指定宗教法人の指定の効果として、不動産の処分等について、所管庁への事前通知、一か月前でございますが、四半期毎の財務諸表の提出の義務を課され、所管庁における財産の処分及び管理の状況のこの把握を強化するとともに、財産の隠匿、散逸の抑止効果が期待されるところでございます。  現に、これまで……(発言する者あり)これまで旧統一教会から提出された財産書類から、現預金や固定資産の状況等、項目を精査し……

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 大臣、簡潔にお願いします。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) はい、簡潔に、しっかり説明させていただきます。  財産の内容及び額や、処分及び管理の状況等を確認を行った後、結果、この旧統一教会について、財産の隠匿、散逸、おそれは確認されておりません。(発言する者あり)

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 大臣、一旦御着席ください。結構です。

水岡俊一立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 大臣、何か意図があるんですか。私の質問時間をどんどんと削減させようと、そういう意図に思えますよ。  私たちは、何とか被害者の方々を救いたいという思いで一緒にやってきたんじゃないですか。そういう中にあって、解散命令が決定をされて、具体的に被害者の財産を守る手だてをみんなで考えようと言っているんですよ。で、それが前に進まないんだったら、いやでもそういうことに反対をする人たちがいるんですかと思いたくなるじゃないですか。一緒に被害者の方々を守るんじゃないんですか。  だから、私、こういうの聞く気はなかったんですけれどね、石破内閣の中で、大臣、副大臣、政務官、まだ接点がある方がいらっしゃるんじゃないですか、これだったら。そういうことを国民の皆さんは気になってきますよ。今、石破内閣の中では、旧統一教会との接点がある、そういった方々についての把握はされているんですか、総理。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 過去に接点があったというふうに認められる者につきましては、既に一切の関係を絶っております。我が党として、それはたとえ、あえて言えば軽微なものであったとしてもですね、一切と言っているからには、それはもう祝電を打つことも駄目ですということでありまして、これから先、一切関係を絶つということは徹底をいたしております。  仮にそういうことがあった場合には、これはもう厳正な処分をしていかなければなりません。当然のことだと思っております。

水岡俊一立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 やはり被害者の方々の声に耳を傾けるということが非常に重要だと思いますので、そういった意味で、被害者の財産保全に向けて総理を始め皆さん方の大きなお力をいただきたいと思うし、そういったことについて国会でしっかりと議論していけるような、明らかにしていけるような方向性をお願いしたいというふうに思っております。  次の話題に移りたいと思いますが、教育のことに移るその前に、ちょっと一つ、通告はしておりませんが、ニュースが入っておりますので、それについてお尋ねをしたいと思います。  警察庁の分析によると、歩行者死傷者は全年齢の中で七歳が一番多いと、こういうようなことが出ておりました。自転車による死亡事故は十六歳が多いと。やはりこれは登下校に関係をしているというふうに見て取れると思うんですね。こういったことが示されていて、そして、時期的に言うと、この四月から、来月の四月から六月にかけて、つまり新学期が始まってしばらくの間、大変そういったことが大きくなっていくというような状態で、これはかねてより、学校に通学をする、それも新入生が入ってくるこの春にしっかりとした手だてを打たなきゃいけないんじゃないか、これ昔から話題になっていますよね、議論になっています。  私たちもそういったことに対する法案も出してきたという経過もありますけれども、総理、今の感想として、あるいはこれからの立法措置などを考えるお考えがあるかも含めて、ちょっと感想を聞かせてください。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 四月になって、うれしいな楽しいなということで、でも、慣れない道を通学するというのは非常に危ない。で、六月でまたぼんと増えるのは、六月が一番多いという報道も見たことがありますが、それはもう慣れ、慣れができちゃっているということだと思うのですね。  子供たちが死傷をするということをとにかく減らしていかねばならない、絶滅しなきゃいかぬということで、それは、教育の現場、委員一番御存じでいらっしゃいますから、もし立法が必要であるとするならば、それは検討をさせていただきます。  それは、安全というものを誰がどうやって守っていくかということであり、そういうようなマンパワーをどこに求めるかということも含めましてまた御教示をいただければ有り難いのですが、もうそろそろ四月でございますが、そういうのが非常に発生する時期になっておりますので、これは文科省からも教育現場に更に注意を徹底するようにいたしたいと存じます。

水岡俊一立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 二〇二二年の六月に我が会派から児童通学安全確保法案という議員立法を出しております。これらについての思いは与野党一致するところだと思いますので、これからまた、この時期においてしっかりと考えていく、また政府にも立法を考えていただく、そういった方向性、是非お願いをしたいというふうに思っております。  次に、学校の教職員不足について、ちょっと改めてお伺いをしたいと思います。  総理に本会議の代表質問でもお伺いをしまして、総理としての受け止め方があったというふうに思っておりますが、ちょっと厳しく言葉を選ぶならば、学校はもう危機的状況です。今やもう、学校が崩壊するんではないかと思うぐらい、教職員のなり手がいなくて確保ができない。臨時でお願いをしても難しくて、結局、欠員状態になっている。これ、もう何年も、春に向けては、春の、四月の一年生スタートのときにせめて担任が教室の前に立ってもらっているというのは、全ての子供、全ての保護者の願いですよね、それが実現できないほど、今大変な教職員不足になっているんですね。  総理、これ、この責任は一体どこにあると思われますかね。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 簡潔にお願いしますね。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) はい。  現在の教師不足の状況でございますが、産休、育休の取得者、また特別支援学級の見込み以上の増加に対しまして、臨時講師のなり手が不足しているといった構造的な要因が大きいと認識しているところでございますが、教師を志す学生の声の一つといたしまして教師の勤務環境に対する不安もあると私ども承知をしておりまして、教師不足の責任を特定の主体に帰着させることはできませんが、国、教育委員会それぞれが危機感を持って対応していくことが重要であると考えておりまして、文科省としては、教師に優れた人材を確保するため、学校における働き方改革の更なる加速化と教師の処遇改善と学校の指導運営体制の充実と教師の育成支援を一体的に推進してまいります。

水岡俊一立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 いや、大臣、それはやってこられたんじゃないですか。そんなの別に昨日からやり始めたわけじゃない、昨年からやり始めたわけじゃない、ずっとそれやっているんじゃないですか。そんな中で学校が大変なことになっているから、お聞きをしているんじゃないですか。もう原因がどうだこうだという話を並べ立てたって何にもならないじゃないですか。例えば、じゃ、この原因については誰の責任でやらなきゃいけないのかということを明確にしながら対応していかなきゃいけない、そのことを議論しようと言っているんじゃないですか。  総理、今、原因は様々だというのはそれは誰もがそう思っているところなんですが、極めて大きな要因として、学校で働くということについて大きな問題が今そこに潜んでいるんじゃないかということが、私たちはずっと指摘をしながら、文教科学委員会でも議論しているところですが、なかなかそこから先に進まないんですよ。それは何かというと、責任問題がはっきりしないから、あるいは問題の本質がどこにあるかが分からないから、なかなか前に進まないんですよ。  私はね、やはり学校の今働き方改革ということが前に進まないということ、大きく関連していると思いますが、ここで私、その学校の教職員の働き方改革を一から十までお話をする、あるいは議論するという時間はないし、意味はないと思っていますが、そもそも論として確認をしておきたいことがあるんですね。  これは厚労大臣にお聞きをしたいんですけれども、厚労大臣、働き方改革関連法案が二〇一八年に出されて、一九年施行なりましたね。この働き方改革関連法の目指すもの、目的というのは何だったんでしょうか。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 働き方改革を総合的に推進いたしますために、長時間労働の是正、そして多様で柔軟な働き方の実現、そして雇用形態に関わらない公正な待遇の確保等のための措置を講ずることを目的として制定されたものであると認識しております。

水岡俊一立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 ありがとうございます。まさにそうだと思っておりました。  それで、この日本の世の中、総理、法律ができたから一朝一夕にそれが成り立つわけではないということは誰もが承知で、だからこそ、五年の猶予、二〇二四年まで、お医者さん難しいですよね、運転士さんのことも難しいですよね、でも、二〇二四年四月にはもうみんなでこの働き方改革をやりましょうと、こういう話になっていたにもかかわらず、なぜか学校だけがエアポケットのように外れてしまっているんですよ。  今お話があったように、超過勤務の問題、それから均等待遇の問題、そういったものは、もうほかのいろんなところで、何というか、行き届いていない部分も多少ありながら、法制度的には進んできているわけです。学校だけが進まない。なぜならば、学校では、超過勤務、時間外労働というのは山ほどあるんですよね、これ、総理御存じのように。山ほどあるけれども、それを超過勤務、時間外労働と認めていないというのが現在の日本の立場ですね、日本政府の立場。これ、おかしくないですか。  働き方改革であれほど時間外労働を縮減をしていくんだ、働き過ぎをやめようと、こう言っているのに、学校は働き過ぎて過労死がいまだに絶えない。これは何とかしなきゃいけないと総理は思われませんか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 何とかしなければいけません。それは、教師の人権の問題でもありますが、同時に、子供たちにそういうようなしわ寄せが行くということは、もう、我々としてはもう取り返しの付かないことをやることになりますので、子供たちの問題であり、そしてまた教師の人権の問題であり、という問題であることをよく認識の上で、更に努力はしていかねばならないと思っております。  ですから、委員と私と同学年でございますが、あの当時とはどうも違うんだということを我々は認識を持たねばなりません。先生方の仕事は物すごい増えたと、じゃ、それを誰がどのように代替をしていくのかということも含めて、あるいは、ライセンスを持っておられるが現場に出ておられない方々にどのようにして働いていただくかも含めて、より精緻な分析、対応をいたしてまいります。

水岡俊一立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 働き方改革を進めるにおいて、じゃ、学校現場での働き方が労働基準法に合っているのか、あるいはもっと言えば、労働者の命と健康を守る、そういった働き方になっているのかという点で、やはり労働者を守る労働基準監督権というのはどこにあるのかということを考えたときに、これは人事委員会にあると、こういうことになっておりますけれども、そういった意味で、総務大臣にもお越しをいただきました。  全国の人事委員会を監督する立場にある大臣として、自治体の人事委員会が教職員始め市役所の地方公務員等の命と健康を守るという意味で機能しているのかどうかということについて、大臣、お考えを聞かせてください。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 時間が来ております。簡潔にお願いしますね。

村上誠一郎自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(村上誠一郎君) 水岡委員の御質問に答えたいと思います。  自治体の教員に関しましては、勤務条件に関する労働基準の監督は人事委員会と自治体の長が行うこととされております。総務省としましては、人事委員会等が有する労働基準監督機関としての役割の重要性を踏まえまして、様々な機会を捉えて、過重労働に対する監督指導などを徹底して行って、助言しているところであります。  さらに、人事委員会は、勤務条件に関する苦情処理や措置要求に基づく必要な措置の勧告などの権限も有しております。人事委員会におきましてこれらの権限が適切に行使され、教員の過重労働を始めとする自治体職員の勤務条件に関する課題が改善されることとなるよう、引き続き必要な助言を一生懸命やっていきたいと、そういうふうに考えております。

水岡俊一立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 総務大臣からも一生懸命やるというお答えをいただいたので、これからのまた議論を進めていきたいと思います。  ありがとうございました。終わります。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で水岡俊一君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 次に、川田龍平君の質疑を行いたいと思います。川田龍平君。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 立憲民主党の川田龍平です。今日、質問させていただきます。  質問に入ります。  石破総理、まず物価高対策について。昨日も強力な物価高対策ということで議題になっておりましたが、この米の価格、そしてガソリン税、こういったものが挙がっておりました。それ以外に、この米の価格、ガソリン税以外の対策、これ、ないのでしょうか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 一番大事なのは物価高を上回る賃金上昇ということで、大手は出そろいましたが、まだ中小の皆様方のが出そろっておりません。これが一番の対策であることは間違いないというところでございますが、ほかに何かあるのかというお話でございます。  ガソリン価格の抑制あるいは備蓄米の活用ということでやっておるわけでございますが、当然のことでございますが、低所得世帯の方々への給付金、あるいは、重点支援地方交付金の活用によって食料品価格、エネルギー価格の高騰に苦しむ方々への対応、あるいは、価格転嫁が困難な中小企業、学校給食費への支援、これも重点支援地方交付金というものが六年度の補正予算によって活用可能になっております。  これは、全国千七百十八市町村ございますが、こういう使い方がありますよということをどれだけ御理解をいただき、活用いただくかということだと思います。制度があっても活用していただけなければ何の意味もありませんので、そういうことを更に御理解いただけるように私どもは努めてまいりたいと思っております。  基礎控除の上乗せによる所得税の減税、あるいは高校無償化の先行措置などもそうでございますが、そういうものを全て動員をして物価高対策というものをやっていきたいというふうに考えておるところでございます。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 国民にとっては、来年からということではちょっと間に合わないのかなと思います。やはり、今すぐに緊急のこの物価高対策、しっかりしていく必要があると思いますが。  私たちも党の中で、今、食料品の消費税のゼロ税率化といったことなど、本当になかなか、消費税の給付付き税額控除となると、またまたこれ制度をつくっていくというのはなかなか時間が掛かりますので、この付加価値税のこの減税といったところも考えてはどうかと思うんですが、それについて、総理、いかがでしょうか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、一概に否定するつもりは私はございません。  諸外国においてもそういう例というのがどれぐらいあるかというのは、世界全て調べたわけではございませんが、幾つかの例はございます。ただそれは、日本のように一〇%という税ではなくて、一〇よりもはるかに高い税率を設定している国が多い。そしてまた、期間がかなり限定的、クリスマスからお正月の期間までとかですね、そういうものがございます。  そこにおいて、どのような効果があったかということは、それは検証してみなければなりませんが、私どものように消費税率一〇%の国において、今でも軽減税率は適用されておるわけでございますが、いかなる効果があるのかということについてはよく考えてみなければならないことだと思います。一概に否定する気は全くございませんが、そういうことの検証というものを少しやらせていただきたいと存じます。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 総理、ありがとうございます。  英国の例があります。イギリスでまず非課税。そして、アイルランド、さらにはコロンビア、マルタ、イスラエル、メキシコ、さらにはカナダ、フィリピン、インドネシアといった国もあります。日本のほかに、オーストラリアは同じ一〇%の付加価値税のうち消費税ゼロ%、カンボジアも一〇%のうち非課税と、そして韓国も非課税、一〇%、同じですね。そして、スイスも八・一%のうちの食料品については二・六%、そしてラオスは七%で非課税、タイも七%で非課税、台湾も五%で非課税と。そういった、ほかの国でも、一〇%より低い国であっても、やっぱり食料品については抑えているという国もあります。  是非、その辺り、やっぱりしっかり、ほかの国々もやっていることを、是非、この国でできることをやはり是非やっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 御紹介をいただきましてありがとうございました。  ですから、税率がどうなのか、期間がどうなのか、対象の品目がどうなのか、四の五の四の五の言ってやらないということを言っているわけでは全くございません。そういうことをきちんと検討させてください。それによっていかなる効果があったかということもございますし、あるいは事務の煩雑性ということもございます。今私どもが導入している軽減税率との関係もございます。  それから、その多くの御紹介をいただきましたので、私といたしましてはそういうものをきちんと精査をしたいと思っております。これも物価高対策の一つの対応として考えられないことではございませんが、これ少し時間の掛かることでございますので、若干の時間の猶予を賜りたいと存じます。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 次に、学校給食無償化について伺います。  みどりの食料システム戦略の緊急対策交付金では三年間の限定となっていますが、これ延長しないのでしょうか。来年度以降、この交付金が切れてしまう自治体があるということで、この昨日の日本農業新聞にも大分県臼杵市の例が載っていますが、この継続すべきと考えます。  オーガニック学校給食議連として、全国にこれ実現するための超党派の議員連盟をつくっておりまして、これ私も共同代表させていただいておりまして、坂本先生と宮下先生と今一緒にやっています、藤木先生もやっていますけれども。本当に是非、農水大臣に、この提言書を昨年提出をさせていただきました。  その中に、このオーガニックの学校給食を推進していくためには政府による財政的支援が肝要であり、具体的には、有機農産物への地方交付税上乗せ措置、また有機農業に関連する施設の整備、また有機JAS認定を申請する際の書類作成の簡素化や申請費用に対する補助率を引き上げるなど、有機農業への新規参入などを後押しする支援策の拡充を講じること、またそして、オーガニック学校給食導入促進する制度の確立などを図ることを提言させていただいています。  前回、江藤大臣にはこのオーガニック給食に対し前向きな答弁をいただいたと記憶していますが、江藤大臣においては、もうこの三年間のこのオーガニック、このみどりの食料システム緊急対策、この三年間の縛りを是非解いていただいて財政支援を継続していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 大変地域を挙げてオーガニックに取り組んでいただいて、オーガニックビレッジ、これは大変すばらしい取組で、百三十一でしたかね、市町村で今取り組んでいただいております。  四年、六年の人たちは三年間ですが、七年の人たちは二年間ということで、その先切れて、そのことに対して交付税の上乗せ措置、また延長、そういった御提案をいただいたことはよく承知をしておりますし、今日の質疑の前に一回読み返してこの場にやってまいりました。  考え方としては正しいと思うんですよ。しかし、二〇五〇年に向かって、百万ヘクタール、やはり有機農業を広げていこうということが政策の目標の主眼でありますので、限られた予算の中でできるだけ多くのところに取り組んでいただきたい。先行して取り組んでいただいたところだけに継続的にお金を注ぐと横の広がりがないものですから、ですから、できれば三年間の間で。場所によっては、非常に有機農業に取り組んでいただいて、給食費に直接出しているところもあります。そうじゃなくて、農地を広げて、それをふるさと納税の返礼品に充てて自主財源を充実させて、それによって学校給食を充実させるような取組をしているところもありますので。  そして、最終的には、本格的には、二年間、三年間という縛りでありますけれども、五年間の目標ということ、五年先ということで結構なんですが、三十ヘクタール広げてくれるという政策目標を立てていただければ、最長二年間、一千万円、年ですね、ですから二千万円ですね、給付できる制度も付け加えてありますので、是非これを御活用いただきたいなというふうに思っております。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 この学校給食、小学校から無償化になるということで、来年度からです、来年の四月からということですので、是非、この学校給食、今年、是非、質が下がらないように是非やっていただけないかなと思っております。  子供たちのこの学校給食、有機に取り組んで地産地消でやると、やっぱり食べ残しが減ります。そして、このなくなったという、食べ残しがなくなったと。そして、農家も、この地元の子供たちに食べてもらえることでとても幸せだと。さらには、地域の農家の所得もこれ増えるんですね。そういった所得の倍増にもなりますし、それから地域経済が循環をして、地産地消と自給率の向上ということで農業が持続可能にもなります。食育によって、また地域の子供たちの食が変わると大人になってからの健康状態にも影響してくるということで、将来にわたって健康にもつながっていく。そうした医療費削減にもつながることがこれ社会保険料削減にもつながっていくということで、一挙両得というか、一鳥二石、三石、まあ八石ぐらいの、これは一鳥八石、八鳥ぐらいですね、一石八鳥か、一石八鳥ぐらいのこの効果がありますので、是非ここで……(発言する者あり)一石八鳥、そうですね、一石八鳥ぐらいの、一石八鳥ぐらいの効果がありますので。  是非これやっていただけると本当に、今だけではないんです、将来にわたっていいことが巡ってくるということで、是非これやっていただきたいと思いますが、是非一言、強力に地方に推し進めていただければと思います。よろしくお願いします。一言お願いします。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 政策は、打って波及効果が大きいほどいいと思います。  特に子供の場合は、私も千葉県のいすみ市に行ってまいりました。そこで有機米を子供たちが自分たちでも育てて、そして市が、自分たちの市で財政負担をして、そして子供たちに有機米を食べさせている。私も食べさせていただきましたが、確かにおっしゃるように、子供たちは、特別なお米を食べさせてもらっているんだと、そういう気持ちを強く持っていて、残さないと言っていました。  やはり、食に対する感謝の気持ちを子供たちが持っている姿を見ましたので、これから五年間、構造改革をやるということになりますので、その中で、これは一つの検討課題には上っていきますが、同じところをずっと継続するということも大事だと思いますが、しかし、取り組んでいただいた百三十一を更に増やしていくという政策目標も同時に達成しなきゃいけませんので、そこのところは御理解をいただきたいと思います。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 是非広げていただいて、是非この学校給食、有機にしていく活動を是非広げていただければなと思っております。是非よろしくお願いいたします。  次に、PFAS問題について、PFAS論文の差し替え問題について伺います。  食品安全委員会に伺いますが、これ、リスク評価とは何でしょうか。

中裕伸内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) お答え申し上げます。  食品安全に係るリスク評価については、食品安全委員会のホームページに記載がございまして、そこでは、食品に含まれる可能性のあるO157などの病原菌、プリオン、添加物や農薬などの危害要因が人の健康に与える影響について評価を行うことであり、具体的には、食品中の危害要因を摂取することによってどのくらいの確率でどの程度の健康への悪影響が起きるかを科学的に評価するものとされております。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 これ、科学的に評価する上で大事にしなければいけないところが、透明性、客観性、公正性というところが大変大事にしなきゃいけない、このリスク評価に当たって、基本姿勢だと思います。  このPFASについて、この度、昨年の六月にこの評価書が作成されました。この食品健康影響評価について、PFASワーキンググループというので評価の過程が、評価されていますけれども、この過程が実は公開されていないというところがあります。公開されている会議とは別に非公開の会議が開かれたり、このリスク評価の内容や参照する論文が必要かどうか議論されてきた内容についてが不透明に、極めて不透明になっています。  この点について、前回、三月二十四日、今週の月曜日に環境委員会でもこの委嘱審査で食品安全委員会に聞きました。次の会議でしっかり議論するためのたたき台を作る準備作業が必要だったと、そのような運営をしたということを説明されました。  そのことについて伺いますが、この準備作業というのが公開の会議以外に行われていたということで、その公開の会議ではないところでどのようなことが行われていたんでしょうか。

中裕伸内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) お答え申し上げます。  先日の環境委員会でも申し上げましたが、これ、PFASワーキンググループというものは、定例会が何度も何度も行われるわけで、そこで意思決定がなされるわけなんですけれども、例えば、前回の会合において議論した結果、こういう部分を考えなきゃならないんじゃないかというふうなほかの委員の御指摘とかというものを踏まえて、ドラフティンググループというメンバーが構成されておりまして、そういったメンバーがその次の会合に向けて改めてドラフトというものを前回の議論を踏まえて作り直す、そのドラフト案というものを次の会合において議論していただいて更に議論が深まっていくと、そういうふうなプロセスのための準備会合というところでございます。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 それでは、パネルを見ていただきたい、資料の二枚目の方を御覧いただきたいんですけれども、(資料提示)これ最初にこのCERIというところに論文をまず選んでもらったということで、これ外部委託して選んでもらった。そして、選ばれなかった論文というのが二千七百十二報ありまして、選ばれた論文というのが大事なんですけど、二百五十七報で、最重要文献とされているものが百六十五報ありました。それが、この非公式会合の間に百九十報もこれ除外されていて、そして百二十二報の最重要文献がそこの中に含まれていた。そしてさらに、この非公式会合の中で二百一報が追加をされていて、これ選ばれなかった文献の中からまた戻されているんですね。そして、この中の、二百一報の中の十報というのが、これがPFASの製造企業が資金提供をして得られた論文ということで、この十報がまた追加されて、最終的には、この評価書に書かれている参照文献には二百六十八報ということになって、外から見た分には十一報増えただけのように見えるんですが、本当にこの最重要文献も四十三報に減っていましたし、ほかの論文も、結局最終的には最初の論文のうちの六十七報しか残らなかったということで、七割がこれ除外されているんですね。  これ、なぜ七割も除外したんですかね。

中裕伸内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) お答え申し上げます。  こちらの、我々、外部委託によって文献を収集していただいたということでございますが、その外部委託の契約上は、これあくまで、論文のデータベースを検索して、そこで多くの文献がリストアップされるわけなんですが、それをアブストラクトと呼ばれる要約でもって今回の評価に使えるかどうかを判断していただくというプロセスを外部に委託して、CERIにやっていただいたということでございます。  そこで浮かび上がってきた二百五十七報という文献について、今度は、実際に評価を行う専門家がその中身、本文まで読み、さらにその本文で引用されているほかの文献等にも当たって、改めてこの文献というものが評価に使えるのかどうかということを御判断する、いただくというふうな手続に進んでいったわけでございます。  これ、汚染物質、PFASを含めた、ヒ素とかカドミウムみたいなものもありますが、そういう汚染物質の評価においてはもうこれ一般的なプロセスでございまして、そういった評価を経た結果として、最初にアブストラクトで選んだ文献が大幅に入れ替わるということは、これももう一般的にあることでございます。ということでございますので、最初からこの辺のところは想定されていたことということでございます。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 実際、このワーキンググループに参加していた委員の方でも、それから傍聴していた方も、毎回出ていた方でも、いつの間にかこの論文が差し替わっていたということで、もちろん公開はしているということなんですけれども、ただ、その間の議論が抜けているんですね。  これ具体的に伺いますが、この追加された一つに腎臓がんの関連を認めないとする論文があります。これ、事前の論文選定段階、CERIの段階ではC評価ということで、C評価というのは、これリスク評価には不要とされたものがまた戻ってきているわけです。そしてまた、EPA、アメリカのEPAと、それからアメリカの環境保護庁による評価でもロー、ローの評価であって、信頼性が低いとされているものです。  この論文がこのワーキンググループの第四回目の会議に示された評価書案に掲載されていますが、これつまり、事前の選定段階で参照文献としてふさわしくないとされた論文が説明もなく追加されているんですが、この論文を追加した理由、公開されている議事録のどこに書かれているんでしょうか。

中裕伸内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) お答え申し上げます。  御指摘の論文は、ラリーら、二〇一四年、によるアンモニウムパーフルオロオクタン酸製造労働者における死亡率とがんの発生率という前提で御答弁申し上げます。  こちら、ドラフトを担当していた専門家のコメントと、これらの文献以外の疫学の腎臓がんについての文献の弱点を補うためにこの文献を追加したという説明がなされておりまして、具体的にどの議事録に出ているかということでございますが、令和五年十月三十日に開催された第四回ワーキンググループの議事録、これホームページに掲載されているものでございますが、その十八ページから十九ページまでに記載されているものでございます。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 その経緯については書いてありますけれども、理由については書いていないんですね。議事録には理由は書いていません。

中裕伸内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) そちらの議事録に非常に専門的な言葉で書かれていて、なかなか分かりにくいんですけれども、これ、ちょっとかいつまんで御説明させていただきますと、先ほど申しましたように、疫学の腎臓がんについて、それ以外の、収集している文献ではなかなか足りない部分があると。その足りない部分というのが、そもそもこの文献のデータというのは、人が摂取したPFASの量、これを暴露量といいますが、これと腎臓がんという人体への影響との関係を調査したものでございます。  元の文献データというのは均質な人々のものと考えられて、その暴露量の幅、上限と下限の隙間が、間が狭いためにPFAS以外の他の要因が結果を左右してしまうという弱点があったと、そういう科学的な弱点があったと。この弱点を補うために、暴露量の多い人々への影響についてのデータが含まれる当該文献を加える必要があったという、そういう内容でございます。それが議事録に記載されています。済みません。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 これ、議事録読んでも出ていないんですね、これ。誰がいつこういった論文を加えるということを、理由を含めて、誰がいつそこで言ったということ書いていないですよね、議事録には。

中裕伸内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) 今申しました内容が、ちょっと表現は大分違いますけれども、委員の発言として議事録には記載されております。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 誰ですか。

中裕伸内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) 祖父江専門委員でございます。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 これ、結局、それ議事録に残っていますか。本当に議事録ですか。それとも、事前の会合の議事録、是非出してください、これ。

中裕伸内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) 今のその発言内容でございますが、これは公表されている、ホームページ上で公表されている議事録に記載されている内容でございます。  準備の作業に関するものにつきましては、いろいろと確認をさせていただければというふうに考えております。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 いや、準備会合のその議事録、是非見せてください。若しくは、音声データないんですか。

中裕伸内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) 音声データについてはないと思います。ただ、確認はさせていただきます。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 ちょっと詳しくはまた環境委員会でやりますが、是非これ、どういう方式でその事前の会合をやったのかだけ教えてください。メールなのか、オンラインの会議なのかだけ教えてください。

中裕伸内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) これ、様々な形態ございますが、当然、その準備の作業のドラフト、意見交換するためにメールでやり取りというのもございますし、あと、打合せ的に事務局に集まっていただいて、そのドラフティングのメンバーがディスカッションいただくという形もございます。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 是非これ、オンラインでやられたことについては議事録、音声データあると思いますので、是非これ、委員会の方に提出していただきますよう、委員長、お計らいをお願いします。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 後刻理事会で協議をいたします。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 ありがとうございます。  それで、ちょっと、もう本当に詳しくやろうとするとなかなか時間が掛かってしまうんですが、一問だけ。  この除外された論文、本当にこの除外された論文がすごく重要なんですけれども、A評価、AA評価されています。この東京都内の水道水汚染を調べた研究があります。これが、CERIでは最重要のA評価だったものが評価書に記載されていないんですが、これ除外されているんですが、その理由と、公開された議事録どこにあるんでしょうか。

中裕伸内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) お答えいたします。  御指摘の文献につきましては、どの程度PFASを摂取しているかを推計する暴露評価に関する文献として外部委託先のCERIが選定したリストに掲載されております。  ただし、先ほども申し上げましたが、このリストは、委託契約上、あくまでアブストラクトと呼ばれる概要に基づいて作成されたものであって、実際に評価を行う際には、評価書中に参照する論文として選択されるものもあれば、選択されないものも通常あるということでございます。  その結果、最終的なその評価書の参照文献のリストに載っかっていないという形で、外形的に除外されたように見えるわけでございますが、これ、意識的にこれは使わないというふうな意思決定を行うというプロセスがあるわけではございません。そのために、この論文を除外することの理由が議事録上明示的に出てくるということ、これ我々もチェックいたしましたが、はございません。  で、一般に、一方で、汚染物質の暴露評価においては、まずは日本全体の暴露のレベルを知るために、日本全体を代表できるサンプルが含まれるデータが、まあ含まれている、全国的に行われる国民健康・栄養調査であったりとか、陰膳調査というもののデータが用いられておりまして、御指摘の文献については評価において結果として参照されなかったということでございます。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 いや、もうこれ本当、国民の命に関わる問題です。  それから、私たち、今生きている私たちだけではなく、次の世代にも関係してくる極めて重要なこの評価書になるわけです。それを、極めてその大事な評価書の基となる論文として使われてA評価だとされたものが、理由が分からず除外されていて、それに差し替わっているものがあるんですね、これ。  代わりの評価書で使っている農水省のデータ、これ、採取した水、これ、水を東京、大阪、名古屋、福岡の飲料水から取るということになっているんですが、でも、それをしないで、東京一か所、一拠点だけを採取、調査をして、しかもですよ、ペットボトルの水で水道水を半分に薄めて、半分に薄めて、この飲料水のPFASがゼロナノグラムだと評価されたものを使って、これバスケット方式というんですかね、トータルダイエットスタディーでやれば、複数の箇所から取ってやらなければ日本全体分からないはずなのに、東京のものを取って、そこにペットボトルの水を加えて薄めてやっているのを、これを論文に追加しているんですよ。これどういうことですか。

中裕伸内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) お答え申し上げます。  PFASのリスク評価一般について言えることなんですが、これ世界中でやはりその根拠となるデータというのがほかのものに比べて圧倒的に不足しているということがございます。そういった中で、様々な評価機関が様々な方法で様々な証拠に基づいて評価を行っているわけでございますが、その中で、ちょっとばらばらな、まあ日本だけでなく、ほかの、カナダとかEUとか、あるいはアメリカとか、様々なレベルの評価結果に結び付いていっているところでございます。  そういう意味で、ある、その使えるデータというのをできるだけ集めて評価を行っているというところでございまして、そういった中で使えたものというものがその農林水産省の調査であったということでございます。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 じゃ、資料一を御覧ください。  これ、耐容一日摂取量ということで、体重五十キロの平均ということで、七十歳まで生きた人が一日取っても大丈夫な摂取量ということですけれども、アメリカでは、PFOS単体で〇・一、PFOA〇・〇三と分かれています。日本はこれが二〇と二〇ということで、アメリカに比べてこれ二百倍、PFOAに至っては六百六十倍です、六百六十六倍です。そして、ヨーロッパ、EUはどうかというと、四つのPFAS、これはPFOS、PFOAとPFNAと、あとPFHxSですね、これ四種類合わせて〇・六三。ということは、これ日本は比べるとどうかというと、六十四倍プラスと、ほかの二つのPFASがありますので。本当にこういった緩い基準に日本は設定しようとしているんですね。  で、これはまさに、昨日まで環境省がパブリックコメントを集めておりました。本当にこれ、パブリックコメントのやり方をこれから変えるというような話もありましたけれども、やっぱり、国民からの意見をやっぱり広く集めたパブリックコメントをやっぱりしっかりやっていただきたいと、引き続きやっていただきたいと思いますが、これについて、本当にこの評価のこういった指標が出てくる中で、環境大臣、これ、こういう差があることを知っていましたか。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) お答えいたします。  各国それぞれ基準があるということは承知をしております。  なお、PFASに関する食品健康影響評価に、健康評価については、健康影響の評価を独立した立場で科学的に実施する内閣府の食品安全委員会において、専門家が内容を精査し、議論を重ねた上で選定したものでございます。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 ちょっと緩いんですね、日本の基準値。これ、数年前に暫定基準値で出したものと変わらないんですよ。これ、どうして変わらないのか聞いたら、たまたまだというんですけれども。  これ結局、このままいくと、これ、水道水だけじゃなくて飲料水も、それから土壌とかほかの食品にも影響してくる、本当にその基準となるのがこの評価書ですので、この評価書を作成するに当たって、やっぱり今回のような差し替えの疑惑、やっぱりこの疑惑がやっぱり事実でないというんであれば、この文献の取替え、差し替えに至ったやり取り、これをしっかり公開すべきと思います。  通常、このような政府の報告書の取りまとめに当たっては、事務局においてこの案文を作成したとしても、その案文に対しての有識者の人たちの、内容を確認して公開の場で意見を述べて、またより良い成果となるための議論が行われています。そうすることによって、各委員の先生方の御主張なども明確になるほか、報告書の意図するところ、背景なども明らかになります。  各委員の先生方に対しても事務局に対しても、あらぬ疑いを掛けられないためには全ての議論を公開の下で行うべきと考えますが、これ公開していただけますでしょうか。

中裕伸内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) 我々の評価のプロセスの公開ということでいうと、PFAS、この今回の場合はPFASワーキンググループというプロセスについては、議事録も、そこに提出された資料も、また会議自体もユーチューブで公開して行っております。そういう意味で、その意思決定がなされる情報についてはもう最大限公開しているというふうな認識ではございます。  確かに、その間に、その前提、その前回の議論というものを踏まえた書面の作成のための、ドラフトの作成のためのそういう打合せ的なものがあるということは確かでございますので、そういった中で、具体的に国民に対して理解していただくために必要な情報というものをどういうふうな形で国民の皆さんにお伝えするのかということについては、ちょっと改めて考えさせていただければというふうに思います。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 是非、これをもう一度公開の下でやっていただくということがすごく大事なことだと思います。是非、総理も公開大事だと、これ政治資金についても公開が大事だと言っていますけれども、こういった問題はもっと大事なんですね、もちろんどっちも大事ですけれども。  命に関わることであり、やっぱり、本当にこれはやっぱり子供たちが、やっぱり生まれてきていない状況というのが生まれているんじゃないかと。私はやっぱり、非常にこの今回のPFASの問題は、発がん性があるかないか、それから遺伝毒性があるかないか、そういったことまで含めてアメリカは厳しくやっています。アメリカは、発がん性あるかもしれないということで、そのかもしれないというところに合わせて基準値を決めてくるわけです。でも、そういったことが、日本は予防原則が働かないんですね。  これ、日本のやっぱり環境基本法、この環境基本法の中に是非予防原則というものを盛り込みたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) お答えいたします。  我が国では、環境基本法に基づく環境基本計画において、環境政策の原則の一つとして予防的な取組方法の考え方を位置付けております。  これは、環境影響が懸念される問題については、科学的に不確実であることをもって対策を遅らせる理由とはせずに、科学的知見の充実に努めながら予防的な対策を講じるとするものでありまして、このような考え方に基づき、政府としては、地球温暖化対策、生物多様性の保全、化学物質対策、大気汚染防止など具体的な環境対策を進めているところであります。  環境省の不変の原点である人の健康や環境を守るとの目的の実現に向けて、引き続き予防的な取組方法の考え方に基づく施策を推進してまいりたいと考えております。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 是非、総理、このPFAS問題については、もちろんこれ、暫定的なものではなく、水質の基準を、基準値を決めるということになっていますが、これもう一度厳しくやっていただきたい。特に公開の場でやっていただきたい。  そういった意味で、もう一度、やり直しも含めて検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 今委員と政府参考人あるいは環境大臣とのやり取り拝聴させていただきました。  これ、人の安全、健康に関わることでございますから、これ、何が正しくて、確かにアメリカの基準は相当に厳しいのですが、じゃ、日本の基準はすごく緩くて駄目なのかといえば、そこには多くの議論があることは承知をいたしております。  そうしますと、やはり公開ということが大事であって、包み隠すことなくいろんな議論を公開していくということ、そして科学的見地に基づいて厳正に判断されるというために政府として努力をいたしてまいります。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 やはり科学的と言うには再現性が大事ですので、やっぱりこれ、公開の下でしっかり、誰がやってもそうなるというようにしっかりやっていただきたいと思います。  それでは最後に、政治改革について質問させていただきます。  政治改革について、この寄附や献金の問題ありますが、これ、補助金を受けた企業からの献金や寄附については制限されております。これ、租特についてはどうですかね。租税特別措置のこの企業というのは公開されていないので、いざもらったとしてもですね、政治家の皆さんもらったとしても、私は企業からはもらいませんから、こっちですけど、企業からもらったとしても分からないんじゃないかと思うんです。租特の場合はどうなんでしょうか。いかがでしょうか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) これも本委員会で随分と御議論をいただいたことでございます。  個別の租税特別措置の適用状況というのを開示することによって、企業がどういった分野でどの程度の規模の設備投資を行っているかなど、経営戦略上の情報が明らかになると。これを国の方が一方的に明らかにすることは当該企業に企業上の、競争上の不利益が及びかねないのでということをずっとお答えをしてきたところでございます。これ、当該企業が、じゃ、出していいよと言ったら出していいんです、いい場合があるんでしょうが、国が一方的にそれをやっていいんですかということでございます。  これはもう随分御指摘もいただきましたが、現状、政府といたしましては、なかなか、そういうような企業の競争上の秘密ということを公開することになり、望ましくないという立場でございますが、多くの御議論をいただきましたので、更に検討はいたしてまいりたいと存じます。

川田龍平立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 これ、トップの企業はもう分かっているようなものですし、本当に、この企業についてはやっぱり本当に公開していただかないと。政治家の方も、企業、これ、三月三十一日でこれもう決めて、これ取決めして、こうやって決めるということで、政治資金規正法の問題もですね。これ、三月三十一日、もうあと数日です。本当にこれ、是非リーダーシップ持って総理にもやっていただかなければなりません。  やはり、この企業献金の廃止、団体献金の廃止、こういったものをやっぱりしっかりと取り組むためにも、公開を原則としてしっかりやっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。  ありがとうございました。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で川田龍平君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 次に、吉川沙織君の質疑を行いたいと思います。吉川沙織君。

吉川沙織立憲民主・社民・無所属

○吉川沙織君 立憲民主党の吉川沙織でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  三月五日の予算委員会、基本的質疑の場でも申し上げましたが、私は、参議院の被選挙権を満たしたばかりの三十歳で本院に議席を預けていただき、今年で十八年目でございます。  初めての国会質問は、二〇〇七年十一月二十日の厚生労働委員会でございました。その場で、就職氷河期世代の問題、私自身は運と縁と巡り合わせに恵まれて最初から会社員として社会に出ることができましたけれども、多くの同世代がどれだけ働きたいと願っても、企業がその門戸を狭めていたり閉ざしていた、そういう時代です。この問題を取り上げ始めた十八年前は、この世代だけの問題でしょうと、問題が矮小化されがちでしたから、いかに幅広く理解を得て危機感を共有していただけるかというところから質問を重ねてまいりました。  五日の予算委員会でも取り上げた課題の一つとして、就職氷河期世代の中でも特に長期間自宅に閉じこもっている引きこもりの状態にある方は、社会とのつながりが薄いことが懸念され、政府としても継続的に実態を把握していく必要があります。  そこで、こども、少子化、若者、男女共同参画担当大臣に伺います。  引きこもりの調査が始まった当初、調査対象は三十九歳まででしたので、九年前に提案し、四十歳以上も調査対象となったという経緯がございます。五日の予算委員会で、四十歳から六十四歳の最新の調査である二〇二三年三月三十一日公表分の結果をお伺いした際、その結果が検索エンジンで検索対象にならないということが明らかになりました。つまり、統計等データにアクセスしづらい環境であることについて、大臣からは検討をするということでありましたが、その結果についてお伺いいたします。

三原じゅん子自由民主党内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・共生・共助)

○国務大臣(三原じゅん子君) 議員からの御指摘を踏まえ、速やかに御指摘のあった統計調査のウェブページを新たに設け、検索エンジンにヒットしやすくなるよう改善を行いました。あわせて、議員御指摘の統計調査以外の統計調査につきましても、今回を契機にして、調査ごとに内容や関連のキーワードをウェブページ上に記載するなどの改善を進め、統計データにアクセスしやすい環境を整備すべく作業を進めてまいりたいと思っております。  御指摘ありがとうございました。

吉川沙織立憲民主・社民・無所属

○吉川沙織君 早速対応いただきましてありがとうございます。  今申し上げた二〇二三年三月三十一日に公表されましたのは、四十歳以上の引きこもりを対象に行われた二回目となる貴重な調査結果でございました。既に、今改善されたということでしたけれども、既にアーカイブ化されていたのは、公表翌日の四月一日に所管が内閣府からこども家庭庁に移管されたためと思われます。今回の引きこもり調査結果が検索しづらくなっていたのは、所管が変更となったということが原因として挙げていいと思います。  今回のように所管が変更された場合、国民への情報公開の観点から、大事な調査結果の引継ぎ等について政府としても配慮すべきではないかと思いますが、総理の御見解をお伺いいたします。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) ただいま三原大臣から答弁がございましたが、先日の議員からの御指摘を踏まえまして、検索しやすくなるよう改善が行われたところでございます。それ以外の内閣府あるいは厚生労働省からこども家庭庁が引き継ぎました統計調査などにつきましても、データを参照しやすくする改善に取り組んでおるところでございます。  政府が行いました統計調査などの結果につきまして、国民の皆様方が参照しやすい、こういう環境を整えることは極めて重要でございまして、また、こども家庭庁もそうなのですが、組織再編で所管官庁が変わった場合には、また何が何だか分からぬというようなことが起こるわけでございます。  それは、政府としても、国民が情報というものにアクセスできるようにという体制は更に改善の要があると承知をいたしておりますので、各省庁におきまして体制を確認をさせたいと存じます。

吉川沙織立憲民主・社民・無所属

○吉川沙織君 ありがとうございます。  様々な貴重な調査、それから統計等データを政府としても取っていただいている。それが国民からアクセスしやすいということは、省庁が今後どのような形になっても、総理、それこそ防災庁の構想を持っておられますし、これから所管が変わるたびに継続的にデータにアクセスできないような状況は改めてというか、改善をしていただくということですので、是非お願いいたします。  政府は、政策目的を明確化した上で、合理的根拠、エビデンスに基づいて政策を立案するEBPMを推進しているところですが、EBPMの実践においては、正確な統計等データを活用しつつ、政策立案の前提となる課題を的確に把握することが不可欠です。  五日の予算委員会では、就職氷河期世代を始めとして、働く人にとって大きな影響がある退職所得課税、いわゆる退職金課税について取り上げました。  まず、財務大臣に伺います。  財務大臣に、五日の日、退職金の性格についてお伺いしましたところ、答弁の抜粋ですけれども、退職所得は、長年の勤務に対する勤続報償的給与であって、給与の一部の一括後払いの性質を有すること、それがいっときにまとめて支給されること、退職後の、特に老後の生活の糧であり担税力が低いと考えられること等に鑑み、累進税率の適用を緩和する必要があるため、給与所得とは別の所得類型とされている等の答弁がありましたが、退職金の性格は今申し上げたもので合っていますでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 多分、三月五日の予算委員会での答弁を言っていただいたと思っております。そのとおりでございます。

吉川沙織立憲民主・社民・無所属

○吉川沙織君 退職金課税については、総理は三月五日の予算委員会の答弁ではこうおっしゃいました。  雇用の流動化というものをどう考えるべきかということだと私は思っておりまして、雇用の流動化というものが妨げられないような退職金に対する課税の在り方というのは何なんだろうということを私自身はまだ答えが出ていない、経営者を選ぶ労働者という観点からやはりこの税制というのは考えられる価値というかな、必要があるような気が私自身いたしておると答弁されています。  一方で、二週間後の三月十九日の予算委員会で、我が会派の田島議員の質問に対し、こう答えています。  雇用の流動化と退職金というものを、それを論理として結び付けるということは私自身は考えておりませんと答弁されています。  結局、ちょっとどっちなのか教えてください。総理は、現在の退職金課税が雇用の流動化を阻害しているから、雇用の流動化を進めるためには退職金課税の見直しが必要と考えているのか、いないのか。ちょっと五日と十九日の答弁が違いますので、是非教えてください。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 退職所得課税については、勤続二十年を境に、勤続一年当たりの控除額が四十万円から七十万円に増額されるところ、これが自らの選択による労働移動の円滑化を阻害しているという指摘があると。指摘があるというのは、これはまた事実でございます。  これをどう考えるかということでございますが、二十年を超えた場合に一年当たりの控除額が増加する仕組み、これは働き方に中立ではない、あるいは、一時払いか年金払いによって税制上の取扱いが異なるということは給付の在り方に中立的ではないという指摘があって、私はそうではないかなというふうに実は思っておるところでございます。それが、やはり退職金というものが多くもらえるということで、じゃ、働き続けようかという、それも一つの価値観ではございますが、それは、雇用の流動化というものは今後必要なことなんだろうというふうには思っております。  そうしますと、やはり中立的な退職金の所得課税というものを求めていかねばならないのではないか。これはもう当然、おまえはどっちなんだと言われますが、両方の考え方があるわけですね。経営者の側の考え方もあれば、労働者の側の考え方もあり、あるいは生活の将来設計ということもあって、これが正しいということについて、ごめんなさい、断言がいたしかねるところでございます。

吉川沙織立憲民主・社民・無所属

○吉川沙織君 五日の日は雇用の流動化と結び付けて答弁をされて、十九日の日は結び付けて考えることはないとおっしゃって、今もちょっと答弁の内容が長くて結局どっちだかよく分からなかったんですけれども、結局どっちでしょう。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) まあ、どっちにも理がないわけではない、それはそういうもの、学説というのはそういうものであって、しかしながら、私は、雇用の流動化に中立的であるべきだというふうに思っております。  つまり、長く勤めるということができなければ退職金減っちゃいますねと、だから退職するのやめておきましょうかと。最終的には個人の判断なのでございますけれども、さればこそ、中立でなければ、中立的でなければならないということになるのだろうと思っております。

吉川沙織立憲民主・社民・無所属

○吉川沙織君 結局、五日と十九日がある意味逆の答弁をされて、どっちとも取らないというお立場であることは分かりましたけど、それはここの、この国会の場で答弁をされる責任のあるお立場かどうかというと、難しい。  また、長く勤めることによってというようなことありましたけれども、その労働移動を阻害する、妨げるというようなお話ありましたが、三日前、大手人材会社が、実は、五十歳代のこの十年間の転職者数の推移は十二倍に上がっているというのをこれ公表されていまして、別にそれが阻害していたらもっと少ないはずですし。  あと、そういう指摘もあると繰り返されましたし、五日の日にも、そういう指摘がある、指摘があるなんてことはどの問題についても指摘があるわけで、その指摘についての根拠は何ですかとお尋ねしたら、それはそういう指摘がある、それ以上の事実で、以下でもないというようなお答えでしたので、やっぱりちょっと根拠が曖昧ではないのかなと思いますが、ここで、新しい資本主義担当大臣にお伺いいたします。  この退職金課税、昔から議論自体はあったわけですが、今回の議論が加速するきっかけとなりましたのは二〇二三年四月以降の新しい資本主義実現会議の議論であったと承知しております。二〇二三年四月十二日の新しい資本主義実現会議において退職金課税について行われた議論の結果についてお伺いいたします。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(赤澤亮正君) 令和五年の四月十二日に、御指摘の新しい資本主義実現会議の事務局資料に、退職所得課税については自らの選択による労働移動の円滑化を阻害しているとの指摘があるとの記載がございます。  それより前に開催された新しい資本主義実現会議では、委員の皆様から、退職金の課税制度の見直しなど転職が不利にならない環境を行政側が整えていくべき、あるいは、年功序列、終身雇用制の見直しの中で従来の退職金税制が存置されているのは問題、あるいは、働き方に中立的な制度について、退職所得の課税などいまだ必要な改革は残っているといった御意見をいただいていたところでございます。  こういった御意見を受け、委員御指摘の令和五年四月十二日の会議における事務局資料において、委員の皆様に御議論いただくための材料として、そのような記述を記載してお示しをしたということでございます。

吉川沙織立憲民主・社民・無所属

○吉川沙織君 二〇二三年四月十二日に行われました第十六回新しい資本主義実現会議におきましては、今大臣から御答弁ありましたとおり、複数の委員から退職金課税が労働移動の円滑化を阻害しているため見直すべき旨の意見が出て、締めくくりとして岸田前総理は、その日の会議で議論された事項として成長分野への労働移動の円滑化を挙げ、労働移動の円滑化を阻害しているとの指摘のある退職所得課税制度について見直しを行うと発言しています。すなわち、前総理は、労働移動の円滑化のための一つの方策として退職金課税の優遇措置を見直すとおっしゃっています。  もちろん、労働移動、労働環境の多様化が進む中、見直しを否定するわけでは全くありません。しかし、五日のこの予算委員会で財務大臣も、あくまで退職金課税の優遇措置が雇用の流動化を妨げているという指摘もあるという、指摘もあるという事実しかない。根拠をお答えいただかなかったら、そういう指摘がある、その事実しかないだったんです。ですから、根拠、EBPM、さっき申し上げましたけど、根拠がある意味明確ではない。先ほど申し上げましたとおり、三日前に発表された大手人材会社の五十代の十年間転職十二倍に上がっているということで、現在の退職金課税が雇用の流動化を妨げているとは言い難いような状況にあります。  改めてお伺いします、総理。十九日の予算委員会では、退職金課税を強化したら雇用は流動化する、これは考えとして持っておられないということでよろしいですかという田島議員の問いに対し、総理はこう答えています。私どもとして、強化するということを断定的に申し上げたことはございません。  うがった見方をすれば、雇用の流動性云々以前に、退職金課税を強化するという方針が元々の既定路線としてあったわけではないんでしょうか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 課税強化を意図したものではございません。そのような、よこしまとは申しませんが、そのような意図に基づくものでは全くございません。  それで、先ほど来、委員が、その指摘があるというか根拠を述べよということなんですけど、指摘があるという事実を申し上げているわけですね。そのいかなる指摘があるかといえば、退職所得課税については、勤続二十年を境に、勤続一年当たりの控除額が四十万円から七十万円に増額されるところ、これが自らの選択による労働移動の円滑化を阻害している。まあそれはそういう考え方にもなるでしょうよ。そういうふうに優遇されるのであれば、退職してほかのところへ行くよりもそのまま居続けた方がいいかなという判断をする人もいるんでしょう。それが根拠であって、それがその指摘に結び付いているということでございます。  話を戻せば、課税強化を意図したものではございません。また同時に、働き方への中立性、活力、公正といった観点から、この議論というのは決して拙速に陥ることなくやっていかねばならないが、いろんな意見がございますけれども、先ほど、今の五十代でしたっけ、の労働移動の御指摘がありました。そういう事実を踏まえながら、決して課税強化ということではございませんが、結論を出していく、しかしながら、拙速に検討、結論を出すということはいたしません。

吉川沙織立憲民主・社民・無所属

○吉川沙織君 仮に、今おっしゃるようにそのまま見直すとすれば、ある意味、政策誘導として退職金制度を廃止するような方向にも、ある意味ですよ、それを見直すことによって誘導することになって、これはこれで税制の中立性に抵触するおそれもありますし、仮に、退職金制度をなくして月々の賃金を増やしたという企業があるのかないのかといった、そういった幅広い観点から議論をしていく必要もありますけれども。  その指摘がある、だから見直しだというその根拠、こういったところが、例えば、もう今、労働環境、多様化しているから、短く働いても長く働いても、それ以外の働き方であっても見直していきましょうだったらよかったんですけど、ある意味、労働移動の流動化を妨げている、雇用の流動化を妨げているみたいな指摘によって見直しているのであれば、その前提をきちんと見直すべきではないかという、こういう指摘でございます。  ここで、総務大臣にお伺いいたします。  三月二十四日、所沢市議会において「退職所得課税制度の拙速な見直しに反対し、慎重な議論を求める意見書について」が全会一致で可決をされています。五日のこの場での議論、それから総理の答弁、財務大臣の答弁が引用されています。  意見書の法的根拠と意味合いについてお伺いいたします。

村上誠一郎自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(村上誠一郎君) 吉川委員の御質問にお答えします。  地方自治法第九十九条の規定によりまして、地方議会は、自治体に関係のある事柄につきまして意見書を国会や関係行政庁に提出することができることとされております。これは、地方議会が住民を代表する機関であることを踏まえまして、国などの政策に権限を有する機関等に対し意見表明を行う手法として設けられているものであります。  以上であります。

吉川沙織立憲民主・社民・無所属

○吉川沙織君 退職金課税の優遇措置の見直しや検討は、必要に応じて根拠を明らかにしてすることも致し方ないと思いますが、拙速な見直しをするなというのが声として地方議会からも上がっているということでございます。  冒頭でも指摘しましたとおり、まず、統計等データを始めとする客観的な、指摘があるとかじゃなくて、客観的な根拠を踏まえて議論することこそが必要だと思います。また、政府が制度の見直しありきで議論を進めている嫌いも否定できず、高額療養費制度の政策決定プロセスにおいても同様の問題を抱えていましたが、制度だけ見て、そこにいる、働いている人、患者さん、それから保険者、人を見ていないのではないかという、そういう指摘をしておきたいと思います。  私は、今からちょうど九年前の二〇一六年三月二十八日に通勤手当の非課税限度額の引上げに関する質問主意書を、四月六日にその再質問主意書を提出し、通勤手当の在り方については疑問を有してきたところでございます。また、十八日の当委員会で我が会派の村田享子議員が通勤手当の在り方について取り上げており、標準報酬月額に通勤手当が含まれることで月々の社会保険料が上がるため、通勤手当なしの場合と通勤手当ありの社会保険料では月々の負担の差額が一万八千三百九十五円であるとの答弁があったところです。  九年前に質問した際、通勤手当を支給する制度がある企業の割合については、常用労働者が三十人以上の企業において八五・六%という答弁がありましたが、直近の割合について、それぞれのデータ等を用いて厚生労働大臣と財務大臣にお伺いいたします。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 五年に一回の調査でございますので直近が令和二年になりますが、就労条件総合調査によりますと、通勤手当を支給する制度がある企業の割合につきましては、常用労働者が三十人以上の企業において八六・四%でございます。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 私どもの調査というよりも、通勤、税務上の通勤手当において勘案しておりますのが人事院の職種別民間給与実態調査の数字であります。これについて、令和二年については、交通機関利用者について、規模、企業規模五百人以上の事業所の九八・七%で通勤手当を支給していると紹介いたしました。また、この調査の対象となっている企業規模五十人以上の事業者で見ても、九二・〇%で通勤手当が支給されているということになっております。

吉川沙織立憲民主・社民・無所属

○吉川沙織君 今、厚労大臣から就労条件総合調査を、財務大臣からは民間の給与実態調査等において答弁をいただきましたけれども、過去の調査からしても、通勤手当が支給されている割合というものは上昇をしているような状況にあります。もちろん、企業規模において若干の差はありますけれども、かなりの企業で通勤手当自体は支給をされています。  では、先ほども申し上げましたとおり、通勤手当は標準報酬月額に入っていることになりますが、この標準報酬月額に通勤手当を含むということにしたのはいつからか、厚生労働大臣にお伺いいたします。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 通勤手当を含めることとした時期につきましては、確認できる限りでございますが、昭和二十三年の健康保険法改正によりまして通勤手当が報酬に含まれる旨が明確化され、現在に至るまで同様の取扱いとされているものと承知しています。

吉川沙織立憲民主・社民・無所属

○吉川沙織君 昭和二十三年からですので、私の親が生まれる前からこの制度ということになります。相当古い、相当古い制度ということになりますが、じゃ、この社会保険料の算定根拠となる標準報酬月額の対象は何でしょうか。厚生労働大臣にお伺いいたします。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 社会保険におけます報酬とは、法律上、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者の方がその労働の対償として受け取る全てのものであるというふうにされております。  で、どういったものが報酬に該当するかにつきましては、その名称だけではなく、支給の実態を踏まえ判断することとなりますが、現実に提供された労働に対する対価に加え、給与規定等に基づいて使用者が経常的に被用者に支払うもの、例えば通勤手当などは報酬等に該当する一方で、事業主が負担すべきものを被保険者が立て替え、その実費弁償として受けるもの、例えば出張旅費等などは労働の対償とは認められないため報酬等に該当しないものとして取り扱われることになります。

吉川沙織立憲民主・社民・無所属

○吉川沙織君 今、概念的なものをお答えいただきましたけれども、例えば平成二十四年の厚生労働省の検討会では、標準報酬月額の対象となるものの例として例示があります。この例示について少し教えてください。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 申し上げますと、賃金、給料、俸給、賞与、インセンティブ、通勤手当、扶養手当、管理職手当、勤務地手当、休職手当、休業手当、待命手当等が挙げられております。

吉川沙織立憲民主・社民・無所属

○吉川沙織君 今、管理職手当とか勤務地手当とか、そういったものもありましたけれども、通勤手当については、先ほど支給割合をお答えいただきましたとおり、多くの労働者に支給され、また、標準報酬月額の対象となるもののうち、今例示をいただきました管理職手当とか勤務地手当とか、そういったものというのは、結局お金に色は付いていませんから何に使うか分かりません、もらっても。  ただ、通勤手当というものは、それ以外に、定期を買ったり、交通費ですから、それ以外に使いようのないものが通勤手当ではないでしょうか。勤務地手当は何に使っても分からないけれど、通勤手当だけは勤務するための交通費そのものだからです。  では、通勤手当が一定限度額まで非課税である理由について、財務大臣にお伺いいたします。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) まず、所得税の考え方としては、納税義務者に帰属することになった課税期間内の全ての所得を総合して課税する、これが原則でありますが、所得のうち、その性質や担税能力等から見て、また所得によっては社会政策等の政策的見地から見て、これを所得税の課税対象とすることが適当でないと認められるものがあり、これについては所得税を課さない、これが基本的な考え方であります。  その上で、給与所得者に支給される通勤手当については、手当の一部ではありますが、通勤費用の実費弁償的な性格を有し、また一般に広く支給されているものであることを踏まえ、通常必要と認められる部分について、所得税法上、一定額を限度として非課税とする措置が講じられているところであります。

吉川沙織立憲民主・社民・無所属

○吉川沙織君 ここで、総理にお伺いいたします。  通勤手当が支給されているからといって可処分所得が増えるわけでもなく、それで標準報酬月額が増加するというのは、納得感という意味ではそれに乏しい仕組みではないでしょうか。少なくとも、これまで行われてきた質疑を拝見いたしますと、今答弁いただきましたとおり、財務大臣は通勤手当を実費弁償とおっしゃり、厚生労働大臣はいかなる名称であるかを問わず労働者が労働の対償として受け取る全てのものを報酬とみなすと、見解が分かれています。  では、政府を代表する立場である総理の見解は、これ財務と厚労で分かれているんです、総理、いかがでしょうか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) いや、それは、厚労と財務で言っていることが違うので、おまえが決めろと、こういう話だと思いますが、制度がそれぞれ違うので、今ここで決められるぐらいだったら今日までこんなことになっていないということでございます。  ただ、私も定期を使って通勤しておった時期って結構ございます、サラリーマンのときはそうでございましたが。これ、感覚からすれば実費弁償なんだろうねと、感覚からすればね。で、これを報酬って言われると、そ、そ、そ、そうですかねというか、かなり感覚からすればぴったりこないものがございますが、ここは感覚を開陳する場でもございませんので、決められりゃ、こんなになっていないと。  ただ、そこは、どっちなんだよということはございます。制度が違いますのでと言ってしまえばそれまででございますが、少しこのことには整理というものは必要なんだろうと思っています。で、先ほど来、これは委員の御指摘が、さあ、どっちなんだ、おまえの考えを述べろみたいなことで、かなり精神的に追い込まれているところがないわけではないのでございますが、済みません、整理させてください。  政府の中でも今までいろんな議論がございましたが、これ決め切れないで今日まで来ておるわけでございます。何とかこれに対して御納得がいただけるような、自分で納得するようなものを見出す努力はいたしてまいります。

吉川沙織立憲民主・社民・無所属

○吉川沙織君 この議論、ずっと繰り返されていて、見直しの必要性については大臣や政府参考人から何度も何度も答弁がされている。けれども、今、総理おっしゃいましたとおり、そんな簡単でないからなかなかできていないんだとは思います。  ただ、さっきの問題とも通ずるんですが、通勤手当を標準報酬月額の対象から外すことについては、対象外とする根拠、通勤手当の支給状況の違いによる影響についてももちろん検討する必要はあるでしょうけれども、見直しが進まない要因として、賦課ベースが小さくなって保険料収入が減少してしまうということもこれは一因となっているのであれば、これ社会保険料の財源の問題なのではないかと思うんですが、財務大臣、何かあれば一言お願いします。なければいいです。(発言する者あり)

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 吉川沙織君。

吉川沙織立憲民主・社民・無所属

○吉川沙織君 では、検討を努力すると総理おっしゃってくださいました。  これまで、見直す、検討すると繰り返された、こういう事実があり、厚労と財務で全く相反する、こういう側面を有していることから、この見直しはさっきの見直しと違って根拠も理屈もあるんです。これ、これこそ見直しをちゃんと行うべきじゃないかと思うんですが、総理、いかがでしょうか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) だから、どっちにも根拠があるわけですよ。どっちかが根拠レスだったら話は簡単なんですが、どちらにも根拠はございます。  で、私は、どの大臣をやっておったときもそうなんですが、役所の文書で「検討する。」という文書は絶対認めないということを言ってまいりました。検討し、成案を得るでなければ駄目なので、はい、見直します、検討しますで済ませるつもりはございません。  ただ、ここでどっちか決めろと言われても、なかなかそういうことにはなりませんので、それは、制度の沿革、あるいは税収、あるいは保険料収入等々にも影響があるのは事実でございます。その辺りもよく精査をして、結論を得る努力をいたしてまいります。

吉川沙織立憲民主・社民・無所属

○吉川沙織君 結論を得る努力をされると内閣のトップである総理がおっしゃいましたので、これからの議論の推移を見ていきたいと思います。  ここで、官房長官にお伺いいたします。  現役世代、特に就職氷河期世代の老後に関係してきますのが年金制度でございます。年金制度改革については、去年、五年に一度の財政検証も行われ、年金改革待ったなしの状況です。  この年金制度改革関連法案については、この国会提出予定法案としてラインナップされていましたが、提出期限、報告されていたかと思います。この通常国会の内閣提出法律案の提出期限はいつでしたでしょうか。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) 今お尋ねのありました今国会における内閣提出法律案につきましては、今年の一月の閣議におきまして、政府として閣議決定の期限を三月十四日としたところでございます。

吉川沙織立憲民主・社民・無所属

○吉川沙織君 今日は三月二十八日ですので、もう三月十四日、提出期限を過ぎております。  この通常国会に提出をするとしていた法案の中で提出遅延となったものは何か、お教えください。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) 内閣提出法律案の閣議決定の期限、三月十四日でございますが、ここまでに閣議決定をできなかった法律案は、ただいま御指摘のありました、この社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案と、もう一つ、船員法等の一部を改正する法律案の二件ということでございます。

吉川沙織立憲民主・社民・無所属

○吉川沙織君 では、今ちょうど年金制度改革の話、就職氷河期世代と絡めてしましたので、お伺いいたします。  いまだ年金制度改革関連法は国会に提出をされておりませんが、なぜ遅れているのでしょうか。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) 詳細、厚生労働大臣にもお聞きいただければと思いますが、次期年金制度改正につきましては、昨年七月に公表をいたしました財政検証の結果を踏まえて、厚生労働省において、働き方に中立的な制度の構築や、高齢期の所得保障、再分配機能の強化と、こうした観点から今国会の法案提出に向けて検討及び各種調整を進めておりますが、様々な御意見がありまして調整に時間を要しているものと、そういうふうに承知しております。  例えば、社会保険の適用に関して就業調整が行われているのではないかといった課題が指摘される中で、被用者保険の適用拡大を行い、より手厚い年金が受けられる方を増やすとともに、希望に応じて働きやすい制度とするなど、重要な法案であるというふうに認識をしております。よろしいですか。

吉川沙織立憲民主・社民・無所属

○吉川沙織君 今官房長官の答弁の中で、関係者との調整とありました。今朝、閣議決定された、一本遅れていたのは、今朝、一本閣議決定されたと承知しておりますが、年金制度改革関連法案も、関係者の理解、官房長官、三月十三日午前の会見でもおっしゃいました、今の答弁でもおっしゃいました。この関係者って、総理、誰指すか分かりますでしょうか。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 様々な関係者いらっしゃいますが、例えば私が所属します自民党においても、今日もその年金に関する議論が行われているというふうに承知をしております。  できる限り早く国会に提出できるよう努力を重ねてまいります。

吉川沙織立憲民主・社民・無所属

○吉川沙織君 これ、私、随分前から、十二年、十三年ぐらい前から生活保護のことについては取り上げています。(資料提示)年金制度改革関連法、これ、生活保護を受ける人の過半がもう六十五歳以上となっている現状を踏まえますと、年金支給額を底上げする、改革をするこの先送りが続いてしまえば、低年金で生活保護に頼らざるを得ない世帯が一層増加するおそれがあります。  特に、前回も指摘申し上げましたが、人口ボリュームの多い就職氷河期世代が高齢期を迎えたときを特に懸念しています。だからこそ、将来の推計をすべきということで、例えば五日の予算委員会でも、将来に備えるために生活保護の将来推計について試算すべきと厚労大臣に申し上げ、検討をしてみますという、こういう答弁がございました。  年金等の収入が少なくても、せめて住む家、住む家だけでもあれば、衣食住のうち住まいに関しては、これ資産形成の側面もありますために、なかなか公費を入れづらいという側面があろうかと思います。  私たち立憲民主党の参議院としては、就職氷河期世代の議員でこの対策をしようということで、やっぱり住まいが大事であろうという、こういう議論をいたしました。就職氷河期世代が含まれるこの持家率、三十年間における持家率の年齢別推移を見てみますと、四十歳から五十九歳についてのみ、持家率が非常に大きく低下しております。賃貸であればより安いところに移らなければならない、そういう状況がありますが、それでも支払うことが、その家賃を支払うことができなければ生活保護に頼ることになってしまいます。住む家があれば生活保護に至らない人も一定程度いると思われます。  だからこそ、総理、お伺いしたいと思います。だからこそ、統計等データもそうですし、根拠もそうですけれども、実態をきちんと把握した上で、将来の推計をした上で、現在の福祉や住宅、例えば住宅政策だったら国交省、福祉だったら厚生労働省と分かれていますけれども、政策分野にとらわれない政策を検討する必要があるかと思います。将来推計を踏まえた政策立案についての重要性、あるかないかだけで結構ですので、総理、お願いいたします。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、相当大胆な前提を置かないと推計は難しいだろうなと思っております。その方の資産あるいは扶養の状況等々を見ませんといけませんが、かなり幾つかの前提を置いた上で、まさしく試みの計算的なものになるだろうと思っております。  厚生労働省におきまして、そういうことが可能かどうか、いや、それは可能かどうか検討しないと答えは出せないので、そういうもの、こういう前提ですよということをお示しをした上で計算が可能かどうか、これは検討し御報告ができるようにいたします。

吉川沙織立憲民主・社民・無所属

○吉川沙織君 五日の予算委員会においても、厚労大臣、検討はしてくださるということでしたので、また次の機会にお尋ねしたいと思います。  高額療養費制度にせよ、退職金課税にせよ、通勤手当にせよ、そして全ての人に関わる年金制度でも、それぞれでなく全体像を見て政策立案する必要について申し上げて、質問を終わります。  ありがとうございました。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で吉川沙織君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 次に、宮崎勝君の質疑を行います。宮崎勝君。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 公明党の宮崎勝です。  質問の機会をいただきまして、大変にありがとうございます。  本日は、外国の運転免許を日本の運転免許に切り替える、いわゆる外免切替えについて質問いたしたいと思います。パネルをお願いいたします。(資料提示)  これは、パネル、お手元の資料にお配りいたしましたけれども、外免切替えの手続の流れを示したものでございます。この件につきましては、インターネットを中心に様々なことが言われておりますが、前提として、まず、この外免切替えの制度を所管しているのは警察庁なのか国交省なのか、まず確認をさせていただきたいと思います。  また、インターネット上では、知識確認の試験問題が簡単になった、問題が少なくなった、あるいは警視庁の鮫洲試験場が混雑しているということも言われておりますけれども、まず、これらの事実関係について御答弁いただきたいと思います。

早川智之警察庁交通局長

○政府参考人(早川智之君) お答えいたします。  御指摘の外免切替えにつきましては、外国の運転免許保有者は既に外国で運転能力を有することが確認されていることを踏まえまして、我が国で自動車を運転することに支障がないことにつきまして、安全に運転できる知識の確認、実際に車を走行させて行う技能の確認、こうしたことを行った上で日本の運転免許を取得することを可能とする道路交通法上の制度であり、警察庁で所管しているものでございます。  また、お尋ねの外免切替えにおいて実施いたします知識の確認につきましては、平成五年の道路交通法改正により導入されたものでございますが、これまでに問題数や判定基準を変更したことはございません。  一方で、近年、外免切替えの申請が増加し、予約待ちにより一連の手続に要する期間が長期化している例も見られたことから、審査機会を適切に確保し外免切替え手続の円滑化を図るため、外免切替えの申請の受理や申請体制の強化等につきまして、令和五年九月、警察庁から都道府県警察に指示を行ったところであります。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。今、外免切替えを所管しているのは国交省ではなく警察庁であることを明確に御答弁いただきました。  インターネット上では、公明党が国土交通大臣のポストを持っていて、外免切替えの制度を所管しているから審査が簡単になったなどといったことが実際に述べられておりますが、今の御答弁から明らかなように、これは事実ではないということを明確に申し上げておきたいと思います。  もう一点、念のために確認をさせていただきたいと思います。  今、警察庁においては、外免切替えの審査機会を適切に確保するために審査の円滑化を図るよう都道府県警察に指示をしたとの御答弁をいただきましたけれども、公明党が警察庁にそれを促したという事実関係はあるのでしょうか。確認させてください。

早川智之警察庁交通局長

○政府参考人(早川智之君) お答えいたします。  近年、外免切替えの申請が増加し、令和五年中の外免切替え件数は初めて六万件を超えたところでございます。これに伴いまして、予約待ちにより外免切替えの一連の手続に要する期間が長期化し、申請者や関係事業者の方々から、こうした各方面の方々から改善を求める声が寄せられたところでございます。  こうした状況を踏まえまして、令和五年九月、先ほど申しましたとおり、警察庁から都道府県警察に対しまして、申請受理及び審査体制の強化、自動翻訳機器の導入といった取組を進め、所要日数の短縮に努めるよう指示したところでございます。その趣旨は審査機会を適切に確保することにございまして、知識確認や技能確認といった審査自体の内容を緩和するものではなく、また、そのような緩和要望もこれまでございませんでした。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。今、警察庁が取り組んできた円滑化の背景と具体的な内容を御答弁いただきました。  改めて、今インターネット上で言及されている、公明党が警察庁に促して外免切替えを簡単にさせたなどといったことも事実ではないということを申し上げておきたいと思います。  では、外免切替えの在り方に関して、幾つか更に質問させていただきたいと思います。  外国人ドライバーの事故が日々報じられる中で、国民の皆様がこの外免切替えによって事故が増えているのではないかと不安に思われている、この不安を解消することが重要だと思います。そこで、特に報道において外免切替えとの関係で言及されている外国人ドライバーの事故について、その免許が外免切替えによって取得されたものかをまずお伺いいたしたいと思います。  具体的には、二〇二四年九月、埼玉県川口市で、飲酒運転かつ時速百キロ以上で逆走した十八歳の中国籍男性が死亡事故を起こしました。この事故については、今月十三日に、さいたま地検が過失運転致死から危険運転致死罪への訴因変更をさいたま地裁に請求したと報道されました。  この事故は、昨年来、外免切替えをめぐる報道において盛んに取り上げられておりますが、この事故を起こした中国籍男性は外免切替えによって日本免許を取得したのか、事実関係をお伺いしたいと思います。  また、外免切替えについては、短期滞在の中国人が外免切替えにより日本の運転免許を取得し、これにより死亡事故が発生しているとの報道も多くなされていると認識しておりますけれども、令和六年中に中国人が起こした死亡事故は何件発生しており、そのうち外免切替えによって日本の運転免許を取得した者が何人いたか、また、短期滞在の者は何人いたか、お答えいただきたいと思います。

早川智之警察庁交通局長

○政府参考人(早川智之君) お答えいたします。  まず、お尋ねの埼玉県川口市で発生いたしました交通死亡事故の運転者は、日本の運転免許証を保有した者でございます。その免許は、指定自動車教習所を卒業し新たな取得したものであり、外免切替え手続を利用したものではございません。  それから、交通事故を起こしました外国籍の運転者が、外免切替え手続により日本の運転免許を取得した者か、あるいは日本で新たに運転免許を取得した者かにつきましては、警察庁の交通事故統計の項目とはしてございません。このため、令和六年中に中国国籍を有する運転者が第一当事者となった交通死亡事故につきまして、当該運転者の運転免許の取得状況などを警察庁におきまして改めて調査を行いました。その内容でありますが、交通死亡事故は全国で九件発生しておりまして、うち外免切替えにより日本の運転免許を取得した者は一人でありました。その一人につきましても、短期滞在者ではございませんでした。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  昨今の外免切替えをめぐる報道におきましては、客観的な事実に必ずしも基づかないものもあるように思います。我々が外免切替えについて議論し、国民の不安を払拭するに当たりましては、客観的なデータに基づく冷静な議論が必要ではないかと思います。  今の御答弁におきまして、中国人の死亡事故について特別に調査をしていただいたとのことでしたけれども、今後、外免切替えについて考えるに当たっては、交通事故に関するデータをしっかりと収集をして、それを分析することは不可欠ではないかと思います。  そこで、警察庁が、日本の運転免許を持っている外国人ドライバーの交通事故についてどういったデータを持っているのか、教えていただきたいと思います。

早川智之警察庁交通局長

○政府参考人(早川智之君) お答えいたします。  警察庁におきましては、交通事故を起こした運転者の国籍別、あるいはその者が日本で運転するために保有している日本の運転免許、国際運転免許、外国の運転免許という免許の別といった事項につきましては統計を有しております。しかしながら、その者が日本の運転免許を外免切替えにより取得したのか運転免許試験を受験して取得したのかにつきまして、交通事故統計の統計項目としていないところでございます。  外免切替え制度につきましては、現在様々な御指摘をいただいているところでありまして、警察庁におきまして、外免切替え制度の在り方について制度、運用の両面で検討を行っているところでございます。御指摘の外国人運転者の交通事故のデータの把握方法につきましても検討し、実態把握に努めてまいりたいと考えております。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  外免切替えの在り方を検討して交通の安全を確保して国民の不安を払拭するためには、実態把握が重要であると考えます。この実態把握に当たっては、外国人が関係する事故で、免許をどのようにして取ったのか、外免切替えなのかそうでないのかをしっかり把握して、外国人の事故率の内訳、外免切替えでの事故率、通常の免許での事故率などを把握して対策をしっかりと取っていくべきであると考えます。国民の安全、安心のため、是非取り組んでいただきたいと思います。  その上で、国家公安委員長にお伺いしたいと思いますけれども、最後に、外免切替えにつきましては、知識確認の質問数が十問と少ないのではないかと、これを増やすべきではないかという、こういう声もございます。私も、ちょっと少ないようにも思ったところでございます。それ以外にも、国際的な相互主義という考え方もありまして難しい問題でもありますけれども、例えば、短期滞在者がホテルの住所で免許を取得している、あるいは、日本で運転免許を取得した者が日本で国際運転免許を取得しているといったことも指摘されております。  国民から、なぜ、どうしてこのようなことができる制度になっているのかという疑問の声も多く寄せられているところでございます。ただ、その疑問に対して政府の考え方とか説明がまだまだ十分に浸透していない状況にあるのではないかとも考えます。  これらの国民の声を踏まえて、公明党におきましても、昨年の十一月二十六日の内閣部会におきまして、外国人が関係する交通事故や外免切替えについて警察庁からヒアリングを行い、交通安全を確保するため必要な対応を取るよう要請をしてきたところでございます。  先ほど警察庁の交通局長から、現在、制度、運用の在り方を検討しているとの御答弁がありましたけれども、今後の外免切替えの在り方の検討について、坂井国家公安委員長の御見解を伺いたいと思います。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 外免切替え制度につきましては、知識の問題が簡単過ぎるといった話や短期滞在者の点を含めて様々な御指摘をいただいているところでありまして、運転免許行政を適切に行う観点から見直しの余地があると考えております。先ほど委員から御指摘ありましたように、外免切替えのこの制度、様々なデータなども取得をし、分析をする中で検討してまいりたいと思います。  一方で、これもまた委員から御指摘いただきましたが、海外においても外免切替え制度と同様の制度があることから、日本人の海外での外免切替えにも影響が生じるおそれがあることなども考慮しなければなりません。そのため、現在、海外の外免切替え制度について、国・地域合わせて十五か所ですね、今問合せをし、そして調査を進めているところでありまして、今後、こうした結果を踏まえて、外免切替え制度の在り方については制度、運用両面から検討を進めてまいりたいと思います。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  国家公安委員長への質問は以上でございますので、委員長、お取り計らいをお願いいたします。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 国家公安委員長におかれましては、御退席いただいて結構です。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  次に、環境問題、生物多様性の確保に係る我が国の取組について質問させていただきたいと思います。  言うまでもなく、生物多様性の喪失は気候変動と並ぶ重大な地球環境問題であります。我が国では、絶滅が懸念される種の取引を規制するため、種の保存法により国際希少種の国内取引を制限しております。この種の保存法の見直しが検討されている現在、特に象牙取引の問題が注目されております。  象は生態系を支える森林のエンジニアとして重要な役割を果たしており、その絶滅は他の生物や人々の暮らしにも深刻な影響を与えるおそれがあります。象は、まさに生物多様性保全の象徴であり、アンブレラ種とも言われております。  これまでアフリカゾウは、象牙目的の密猟により大きな脅威にさらされ、一九八〇年代にはその半数が、その数が半減をいたしました。ワシントン条約により国際取引は禁止されましたが、二〇〇〇年代半ばに密猟が再燃、その背景には合法な国内象牙市場の存在がありました。これを受けて、二〇一六年にワシントン条約締約国会議は各国に国内市場の閉鎖を勧告、以降、米国や中国、EU、英国などが国内取引を禁止し、国内市場の閉鎖が行われました。  これに対し、我が国は、この市場閉鎖勧告は厳格に管理されている我が国の国内象牙市場の閉鎖を求める内容ではないとして、国内取引市場を維持してまいりました。つまり、日本の国内市場は政府の厳格な管理によって国際的な違法取引のネットワークから切り離されているという主張であります。その根拠については、ワシントン条約ゾウ取引情報システムの最新の報告においても、我が国の市場は密猟や違法取引に関与していないと評価されていると説明されてきました。  そこで、経済産業省に伺いたいと思います。  ワシントン条約の国内象牙市場閉鎖勧告が日本の市場には当たらないとされる理由について、今私が述べた理由でいいのかどうか、確認したいと思います。

竹内真二公明党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官・復興大臣政務官

○大臣政務官(竹内真二君) お答え申し上げます。  二〇一六年九月に開催されましたワシントン条約第十七回締約国会議、COP17におきまして、象牙の密輸、密猟や違法取引に寄与する国内市場の閉鎖を求める決議が採択をされました。  日本政府といたしましては、宮崎委員御指摘のとおり、当該勧告は厳格に管理されている我が国の国内象牙市場の閉鎖を求める内容ではないとの見解でありまして、COP17の場で同様の回答をしているところでございます。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  ところが、二月十五日のNHKニュースは、ワシントン条約の事務局が象牙の違法な国際取引の実態を示すデータを公表したと報道いたしました。そのデータとは、ワシントン条約ゾウ取引情報システムに記録された象牙の押収をそれぞれ、それに関与した国ごとに示すものでございました。  パネルに示してございますけれども、これ棒グラフは国内外の押収量、それから折れ線グラフは押収件数を示しておりますけれども、これによれば、コロナ禍の影響で国際旅客と国際貨物の流れが阻害される前の二〇一〇年から二〇一九年の間に日本が関与した象牙押収は二百五十七件、押収された象牙の重量は約、計三・三トンにも上ります。  そこで、経済産業省に伺いますけれども、これらの押収象牙の多くは、日本の国内市場で合法的に入手されて海外に流出し、その外国の政府機関によって押収されたものと理解してよろしいでしょうか。

鋤先幸浩経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(鋤先幸浩君) お答え申し上げます。  委員御指摘の二〇一〇年から二〇一九年の間に日本が関与した象牙及び象牙製品の押収二百五十七件、その重量の合計三・三トンにつきましては、日本の税関が輸入又は輸出を差し止めたものと他国の税関等が日本からの輸入又は日本向け輸出を差し止めたものの合計の数値となっております。  他国の税関等が日本からの輸入又は日本向け輸出を差し止めたものの中には、委員御指摘の日本の国内市場で合法的に入手され、海外へ流出し、外国政府により押収されたものが含まれていると理解しておりますが、日本が関与した象牙及び象牙製品の押収件数等については外国政府により押収されたものが多い状況でございます。  なお、近年の状況といたしましては、二〇二〇年から二〇二四年のデータを見ますと、委員御指摘の二〇一〇年から二〇一九年と比べ、押収実績は減少傾向にあります。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 いずれにせよ、今回公表されたデータによりまして、日本の国内象牙市場は、国際的な違法取引ネットワークから完全に切り離された存在ではないということが客観的に示されたと言えます。これは、我が国の市場は条約の勧告が当たらないほど厳格に管理されているとの従来の主張に対して疑問を投げかけるものであります。件数や取引量の多寡にかかわらず、日本の市場が密猟や違法取引を助長していると国際的に非難されるリスクを抱えている状況にあると思います。  このような中で、我が国の違法な象牙の輸出入を水際で防止する上で重要な役割を担っているのが税関でございます。  そこで、象牙の海外への違法輸出問題に関して関税局が現在どのような取組を行っているのか、また、違法輸出がどの法令に抵触し、どのような罰則が科されるのかについて、横山副大臣の御見解をお願いいたします。

横山信一公明党財務副大臣

○副大臣(横山信一君) 違法輸出に関しての法令と罰則についてのお尋ねでございます。  我が国から海外に向けて貨物を輸出する際には、税関に輸出申告を行い、税関による必要な審査、検査を受けた後に輸出の許可を受けることとなります。税関においては、関税法七十条の規定に基づき、関税関係法令以外の法律により輸出に際して許可、承認等を必要とする貨物があるか否かの確認を行っております。  象牙については、外国為替及び外国貿易法において輸出規制がされており、輸出に際しては経済産業大臣の輸出の承認を受けなければならないこととされております。税関においては、当該承認を受けている旨の証明がなされない場合には、輸出の許可を行わないこととしております。  関税法上の罰則につきましては、許可を受けることなく貨物を輸出した者は、虚偽の申告等をして貨物を輸出した者に対して、五年以下の懲役若しくは一千万円以下の罰金、又はこれを併科することになります。ただし、当該犯罪に係る貨物の価格の五倍が一千万円を超えるときには、罰金は当該価格の五倍以下となります。  今後とも、経済産業省などの関係省庁と連携して、外国為替及び外国貿易法の規定による輸出規制の実効性の確保に努めてまいります。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  これまで経済産業省は、国内の象牙市場に関しては、種の保存法を環境省とともに共管をしてその管理に努めてこられたと思います。二〇一八年には、象牙を取り扱う事業者に対する規制の強化を柱とする改正法案が施行されました。しかし、今回公表されたデータによれば、二〇一八年から二〇一九年にかけて象牙押収が増加しており、規制の強化が十分な効果を上げなかったことが示唆されております。  そこで、経済産業省は、昨年十二月、国内で合法に入手された象牙の違法輸出を防止する対策として、国内市場の監視強化に向けた取組を実施することを公表されました。この内容についてまず御説明をいただきたいと思います。あわせて、現在、経済産業省が行っている登録象牙事業者への事業実施状況調査の内容についても御説明いただければと思います。

浦田秀行経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(浦田秀行君) お答えいたします。  経済産業省では、象牙製品などの違法輸出の防止に向けて、今年度から象牙製品等の国内取引の実態調査を行ってございます。また、来年度からは、国外持ち出しのおそれのある象牙製品などの販売防止を徹底するための新たなルールの導入を予定してございます。  具体的には、販売事業者が象牙製品を海外からの購入者に対して販売する場合に、象牙製品などの海外の持ち出しは国内の法律によって原則禁止とされており、処罰の対象であることを確認し、取引確認書に署名を求めるというものでございます。加えまして、無登録などの違反事業者による象牙製品等の販売のおそれがある骨董市の巡視の定例化などを行うことも検討してございます。  冒頭申し上げました、今年度から実施している実態調査の目的でございますけれども、国内市場における取引の実態や事業所の業態などを明らかにし、今後の規制の在り方や効果的な運用の在り方について検討を行うことでございます。また、主な調査項目でございますが、事業者の従業員数、製品ごとの販売金額、販売ルートなどとなってございます。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  現在、G7諸国の中で大規模な合法象牙市場を維持しているのは我が国だけであります。しかし、九年前にワシントン条約で国内象牙市場の閉鎖勧告が採択された当初、EUも我が国と同様に市場閉鎖に否定的な立場でありました。ところが、その後、EUは、NGOからの提言の精査や事業者への継続的な調査を五年以上にわたり重ねた結果、市場閉鎖へと方針を転換いたしました。  その結論は、ワシントン条約第七十四回常設委員会において次のように示されております。EU内では、新たに密猟された象牙が市場に流入しているわけではないが、過去に輸入、保管されていた象牙が他国へ密輸出されることで違法象牙製品への需要を刺激し、結果として各国の密猟、密輸対策、需要抑制策の努力を無にしてしまう、これを防ぐためには合法市場そのものを閉鎖すべきであると、こういうふうにEUは結論をしたわけであります。  この論理は我が国にも当てはまるのではないでしょうか。取引量の多寡にかかわらず、日本から密輸出された象牙製品が違法取引の需要を高め、密猟や違法取引を助長する構図は否定できません。  もっとも、我が国が他国と異なるのは、G7で唯一、象牙の加工産業が今なお一定規模で存在している点です。そのため、産業政策の観点から、国内市場の維持が必要だという主張もあります。  そうした現状を踏まえると、経済産業省が現在進めている登録事業者の実態調査の結果に基づいて、象牙産業に対する保護の必要性やその在り方について慎重に検討することは重要であるとも思います。一方で、タイミングの問題もあると思います。現在、種の保存法の見直しが検討されており、この機を逃せば、次の法改正の機会は十年近く先になる可能性もあります。  そこで、経済産業省に伺いますけれども、経済産業省としても、規制強化を図りつつ、象牙産業の実態を踏まえて、市場閉鎖も含めた方向性を国民に示す時期に差しかかっていると私は考えます。そこで、象牙市場閉鎖に対する経済産業省の見解をお伺いしたいと思います。

竹内真二公明党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官・復興大臣政務官

○大臣政務官(竹内真二君) お答え申し上げます。  経済産業省といたしましては、現時点で市場閉鎖の方向性を示すことにつきましては、象牙産業の保護の観点も含めまして慎重な検討が必要だと考えております。  我が国では、水際対策はもとより、国内取引も厳格に規制しているため、違法に取引された象牙の押収件数は、二〇一〇年から二〇一九年と比べまして、二〇二〇年から二〇二四年は減少傾向にございます。  さらに、経産省といたしましては、今年度から、毎年実施しているこの報告徴収に加えまして、象牙製品等の国内取引の実態調査を実施しております。加えて、来年度からは、国外持ち出しのおそれのある象牙製品等の取引確認書のルール作り、また、骨董市巡視の定例化による違法取引の監視強化などを行うことも検討しております。  こうした対策を行うことによりまして、違法な国外持ち出しや、日本市場が違法象牙の隠れみのになることを徹底的に防止すべく取り組んでまいりたいと考えているところです。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 是非、引き続きしっかりと検討をしていただき、対策を検討していただきたいと思います。  三つ目の質問に入りたいと思います。総理にまずお伺いしたいと思います。  循環経済、サーキュラーエコノミーについて質問させていただきます。  私、公明党循環型社会推進本部の事務局長を務めさせていただいておりますけれども、この本部では、これまで若松謙維本部長の下で、国内外の先進的取組を視察をして、二〇一三年一月から今年二月にかけて、分野別に五回の提言を取りまとめて政府に対して循環経済の実現を要望してまいりました。資源小国の我が国におきまして、持続可能な社会を実現するには、循環経済への移行は喫緊の課題であります。また、循環経済は、新しい成長の実現やカーボンニュートラルの達成、地方創生の視点からも不可欠の取組と考えております。  政府におきましては、昨年八月に閣議決定した第五次循環型社会形成推進基本計画におきまして循環経済への移行を国家戦略と位置付けた上で、同計画を政府全体で推進するために設置された循環経済に関する関係閣僚会議は、昨年十二月に循環経済への移行加速化パッケージを取りまとめて、全国各地で発生する廃棄物を循環資源として活用して循環経済関連ビジネスの市場規模を二〇三〇年までに八十兆円に拡大するといった方針を示しております。  そこで、まず、我が国において循環経済を構築する必要性と今後の取組への決意を総理にお伺いしたいと思います。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 循環経済への移行というのは、委員御指摘のとおり、廃棄物を資源として最大限に活用しながら付加価値を生み出し、新たな成長につなげる国家戦略として推し進めるというような極めて重要な取組でございます。  地方創生、環境問題、産業競争力、経済安全保障、多くの面で寄与するものでございまして、今国会にも資源有効利用促進法の改正案を提出をいたしておるところでございます。是非とも御審議を賜り、御可決いただきたいと思っております。  御党が若松先生あるいは委員を始めとして志の高い皆様方によっていろんな提言をいただいておるわけでございますが、第三次提言を私も拝読をいたしました。上士幌町あるいは大崎町、こういうような循環型経済はあるんだねと、それによってエネルギーというものを生み出されている、ごみもなくなるということでございます。  私どもといたしまして、来年度予算、これらの取組を支援する設備導入補助を含めまして、四百七十億円に上ります循環経済への移行加速化パッケージと関連予算を計上しておるところでございます。是非ともよろしくお願いを申し上げます。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  次に、使用済紙おむつのリサイクルについてお伺いしたいと思います。  今回まとめた加速化パッケージの中から紙おむつのリサイクルについてなんですけれども、高齢化の進行で介護が必要な人らが使う紙おむつの需要が増えて、廃棄される使用済紙おむつの量が増えております。  環境省によりますと、二〇年度時点で一般廃棄物全体の五・二%から五・四%を占めておりましたけれども、これが三〇年度には六・六から七・一%に増加すると見込まれております。それに対して現状は、全国の市町村のほとんどがリサイクルをしないで焼却や埋立てになってしまっているということであります。  我が党で視察した鹿児島県大崎町では、使用済紙おむつを専用の袋で回収をして、衛生用品メーカーのプラントで紙おむつに再生する取組を行っておりました。使用済紙おむつの再生は技術的には可能ですけれども、課題は事業として採算があるかどうかにあります。  加速化パッケージでは、使用済紙おむつの再生利用の実施、検討を行った自治体の数を百五十にするということを目指しておりますけれども、現状と課題、目標達成に向けた今後の取組について、済みません、時間が来てしまいまして、答弁はお昼過ぎでよろしいですか。済みません、申し訳ございません。じゃ、答弁は後ということで、済みません、よろしくお願いいたします。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 御配慮ありがとうございます。  残余の質疑は午後に譲ることといたします。  午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十四分休憩      ─────・─────    午後一時開会

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) ただいまから予算委員会を再開いたします。  この際、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  予算の執行状況に関する調査のため、衆議院議員・前参議院議員世耕弘成君を参考人として出席を求めることとし、その日時等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 令和七年度総予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き、内外の諸課題に関する集中審議を行います。宮崎勝君。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 それでは、午前中の最後に、循環経済、サーキュラーエコノミーの推進の観点から、使用済紙おむつのリサイクルの取組について、大臣に質問させていただきました。  政府の加速化パッケージにおきましては、この使用済紙おむつの再生利用の実施、検討を行った自治体の総数を百五十にするという、こういう目標を立てているわけですけれども、これに対する現状と課題、目標達成に向けた取組について、まずお伺いしたいと思います。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) お答えいたします。  使用済みの紙おむつは、高齢化の進展に伴い一般廃棄物における排出割合が増加する見込みであり、その再生利用は、廃棄物処理の合理化や資源循環の促進に加え、少子高齢化等への対応の観点で大変重要であります。  その中で、御指摘の再生利用の実施を、検討を行った自治体の総数を百五十とする目標に対しては、令和五年度末時点で七十八の自治体が実施、検討を行っている状況であります。  自治体へのアンケート等の結果、再生利用のCO2削減効果や現在の処理方法との費用の違い等、自治体等の検討、判断に必要な情報の不足や、実際に再生利用を行う場合の予算の確保等が再生利用の促進に向けた課題であると認識をしております。  そのため、環境省では、自治体への情報提供や、再生利用に取り組む自治体、事業者への設備導入支援等を行っております。また、処理方法ごとの費用の違いを明確化するために、再生利用に関する自治体向けのガイドラインの改訂を検討しております。  今後とも、加速化パッケージの目標の達成に向け、使用済紙おむつの再生利用を促進してまいりたいと考えております。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  そうしたら、一問飛ばして、もう一点、いわゆるグリーン購入の促進ということをお伺いしたいと思います。  資源循環市場の創出拡大に向けて、政府調達を活用してマーケットを創出すると、こういう方針も示されているところでございます。環境省が所管するグリーン購入法におきましては、調達推進の基本的方向や、国等が重点的に調達を推進すべき環境物品を整理した特定調達品目、その判断基準などが基本方針として示されておりまして、これを年一回改定するということになっております。国や地方公共団体が資源循環に資する物品を率先して調達するということは大変重要なことであるというふうに考えております。  そこで、今年は一月二十八日にこの基本方針を閣議決定したということでありますけれども、そのポイントと、あと、国や地方公共団体など公的部門による調達を通じた資源循環市場の創出に向けた取組について、大臣にお伺いしたいと思います。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 御指摘のグリーン購入法は、環境負荷低減に資する製品、サービスを国等が率先調達することで需要の転換を促進する仕組みであります。  本年一月に閣議決定したグリーン購入法に基づく基本方針では、従来は調達を推奨するにとどまっていた先端的な環境製品、サービスについて、実際に調達に際しての支障や供給上の制約等がない限り、国等で率先して調達が求められるものとして位置付けられるように基準の定義等を見直すとともに、この対象であり、新たに分野横断となる共通の判断の基準としてグリーンスチールが使用された物品等を設定するなどの見直しを行ったところであります。  また、昨年八月に閣議決定した第五次循環型社会形成推進基本計画等においては、二〇三〇年度までに、原則全てのグリーン購入法対象品目に再生プラスチック利用率等の循環性基準の導入や強化等を行っていくこととしております。  引き続き、公共調達で循環性が高い製品、サービスを評価し、需要拡大を図ることで資源循環市場の創出に貢献してまいりたいと、このように考えております。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  最後の質問ですけれども、大阪・関西万博で日本版サーキュラーエコノミーを発信をするという取組が今計画をされております。この概要について、経産省ですか、お答えいただきたいと思います。

田尻貴裕経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(田尻貴裕君) お答え申し上げます。  サーキュラーエコノミーへの移行には、資源の有効利用と持続可能な社会の実現の重要性を広く発信をし、国民の行動変容を促していくことが重要と考えてございます。  大阪・関西万博は、国内外からの多くの方々が参加をされる貴重な機会でございまして、製品設計から分別、再利用に至るまでの全過程における日本の高度な技術力や社会システム、それとともに日本独自のもったいない精神を融合させた取組として、日本版サーキュラーエコノミーを世界に発信する絶好の場であると考えてございます。  このため、大阪・関西万博におきまして九月二十三日から開催をされる地球の未来と生物多様性ウイークというテーマウイークにおきまして、日本の先進的なリサイクル技術やサービスの展示を行うとともに、来場者自身が資源循環を実践しながら学べる機会を提供し、サーキュラーエコノミーへの理解の促進と行動変容を促す企画を実施する予定でございます。  このような国民参加型の企画を通じて資源循環の重要性についての理解を深めていただくとともに、日本版サーキュラーエコノミーの国内外への普及と国民参加による資源循環の取組を強力に推進してまいりたいというふうに考えてございます。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 以上で終わります。ありがとうございました。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で宮崎勝君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 次に、柳ヶ瀬裕文君の質疑を行いたいと思います。柳ヶ瀬裕文君。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。どうぞよろしくお願いします。  本日は、先般の予算委員会の積み残しがございまして、本日も、日本で急増する外国人の問題について伺っていきたいというふうに思います。  日本に住む外国人の数は、十年間で一・七倍、三百六十万人となりました。インバウンドも急増中。さらに、これから育成就労制度が始まり、外国人を労働者として本格的に受け入れるようになっていきます。  問題は、これ、伸びが急過ぎるんじゃないかということであります。この十年で本当に大きく環境変わりましたよね。で、課題が続出しているにもかかわらず、法整備は追い付いていない、インフラも不足している、そして自治体も疲弊している。そして、国民の多くの皆さんがこれ不安を感じているんではないかというところから、私は大きな問題なんじゃないかと考えています。  これ、人手不足の解消ということは分かるんですけれども、これやみくもに受入れを拡大しているというこの政府の姿勢はいかがなものかというふうに思います。私は、これは日本が日本でなくなってしまうんじゃないかというぐらいの大きな危機感を持っているということをまず最初にお伝えしたいと思います。  その上で、まず、オーバーツーリズムの問題についてお伺いしたいと思います。  まず、パネルを御覧ください。(資料提示)  これ、二〇一四年に千三百万人だった訪日外国人の観光客は二〇二四年に三千七百万人近くとなり、これ約三倍にこの十年間でなったわけであります。  観光庁は、これ二〇三〇年までに六千万人を目指すとしています。これは本当に大丈夫ですかということを私は聞きたい。今でさえ、京都に行けば、総理、京都行かれますかね、京都に行かれれば目にすることがあると思いますけれども、まさにオーバーツーリズムの弊害はそこかしこにあるわけです。  昨年、全国の観光を所管する九百五十六団体に行った調査では、旅行者で混雑して、ふだん使うバスや電車に乗車できない、お店に入れないに、当てはまる、やや当てはまると回答された方が四二・六%、旅行者の増加に合わせて物価や飲食店の価格が急激に上昇した、四九・二%というような結果になっています。  これ、観光地近辺の住民は、これ通勤通学すら困難という場所も多々出てきています。宿泊費の高騰で、大学受験生が高いホテル代金を支払わなければいけない、宿泊所が取れない、また、京都、これ修学旅行で皆さん行ったと思いますけれども、修学旅行の対象からこれ予算の制約で除外されるなど、これ国民や住民に大きなしわ寄せが来ています。その一方で、そこに目を付けた違法白タクや違法民泊ですね、これが横行しているけれども、これ取締りはほとんどされていないというのが正しい現状なんじゃないかというふうに思います。観光客の様々な異なる文化に対応するための自治体も、多言語化、多文化化に疲弊していると。  このような状況の中で訪日外国人を更にこのように倍増させていくということは、私はこれ、物理的に無理なんではないかと、どこかでこれ歯止めを掛けなければいけないんではないかというふうに思います。  これ、インバウンドの消費額は二〇二四年で約八兆円。我が国のGDPは六百兆円であり、その三百兆円が国内消費ということを考えると、これインバウンドの経済効果というのは、この掛けたコストとかそのデメリットとかと比してそれほど高くないということも言えるんではないかなと思います。  私は、ここで一旦立ち止まって、とにかく六千万人呼べばいいんだという数を追いかけるのではなくて、人数の伸びは抑制的にしていくと。けれども、これ高付加価値なツーリズムへ転換していく、消費額は倍増する。そして、これ産業としては、地方にとってはこれ非常に重要な産業となると思います、地方創生の大きなツールであります。今は都市にとにかく集中している、これをしっかり地方に分散させる。このように目標の在り方を変えていくべきなんではないかというふうに思いますけれども、見解を伺いたいと思います。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 御指摘はまさしくそのとおりでございます。  日本は、海外から来るお客様の数でいうと世界第七位ですよね。世界第一位はフランスで、フランスの人口って六千八百三十七万人、来るお客さんは一億二百万人と来たもので、結局、フランスの人口って日本の半分ぐらい、でも、来るお客様は日本の三倍以上ということであります。  委員が御指摘になったように、いかにして地方に分散するかということであって、私どもが万博で目指しているのは、大阪だけ来ておしまいということではないと。そこから財務大臣の岡山行きましょう、厚労大臣の佐賀に行きましょう、別に私の鳥取でもいいんでありますが、そこからどうやって地方に分散するかということを本当に考えないといかぬのだろうと思っております。  それがもう、どうしても東京、京都、大阪というゴールデンルートというんでしょうか、富士山なんかも含みますが、そこに偏っているのでこんなことが起こるということであって、フランスが日本の三倍近くのお客さんを受け入れてもそんなにオーバーツーリズムという話にならないのは、やはり、日本人はともかくとして、ヨーロッパ人というのは結構地方に分散しているんじゃないかと。その辺、よく調べてみたいと思います。  委員御指摘のように、いかにして地方に分散するか、インフラどう整備するかということに注力してまいりたいと考えております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。  同じ認識を持っているということなんですけれども、であれば、これ六千万人という目標は取り下げた方がいいというふうに思います。やっぱり人数を目標にしてしまうと、もうそれありきで進んでいくんですね。これまでも、多分、なし崩し的にこの三千七百万になってきたと思うんですよ。地方では弊害出ていますよ、明らかに。その手当てもできていないのにとにかく入れようということはやめていただきたいということを申し上げておきたいと思います。  これ、外国人観光客が三千七百万人にも及ぶと、これ病気になる人もたくさん出てくるんですね。それで、大きな問題となっているのが病院の治療代の踏み倒し。厚生労働省の二二年度の調査では、三割近い医療機関が未払を経験して、総額約八億八千万円。今後も訪日観光客が増えれば、これは増加して、回収が困難な不良債権が医療機関の経営を直撃するということになりかねません。  民間保険会社の二〇二二年の調査によれば、EU七か国を含む多数の国で、入国に際して海外旅行保険の加入義務付けがこれ適用されています。これ観光庁の調査では、訪日外国人の三割近くが保険に未加入のまま来日しているということで、これが問題です。  訪日外国人へこの民間保険加入の義務付けをしていくといった手当てが必要なんではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 訪日外国人などによる医療費の不払への対応というのは大変重要な課題であるというふうに認識をしております。  厚生労働省においても、諸外国での取組事例を調査したり、また、関係省庁と連携して、訪日される外国人旅行者の方々に民間医療保険加入を働きかけるといったこと、また、医療費不払歴のある訪日外国人の情報を医療機関から収集し、出入国在留管理庁と共有することによりまして、次回入国されるときの審査の厳格化を行うということ、また、医療機関向けの対応マニュアルやチェックリストの周知などを行わせていただいているところでございます。  御提案いただいたように、その民間医療保険の加入の義務化につきましては、短期滞在者に求める医療保険の保障額や保険金の請求方法をどのようなものにすべきか、ビザの審査や入国時の審査における事務負担、義務化の対象となる諸外国との相互交流への影響といった課題がございまして、慎重な検討が必要と考えますが、先ほども申し上げましたような取組を通じまして、訪日外国人旅行者などに対する民間医療保険の加入促進について、関係省庁と協力して進めてまいりたいと思います。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。  この質問を実は二年前に自見さんがしているということで、その当時、岸田総理でありましたけれども、かなり前向きな答弁されているんですね、それはリップサービスだったのかもしれませんけど。その後、全くこれ進んでいないわけですよ。それで、これ未払金はどんどん増えていますよ、これ。六千万人になったときにどうなるのか、こういったことをしっかりと想像しながら、後手後手ではなくて先に手を打っていただきたいということを申し上げておきたいと思います。  日本の医療は世界でもトップクラスで、医師の質は高い、検査機器は全国的に見ても最も数が多い国の一つです。最先端の治療へのアクセスも容易だと。そして、それを支える保険制度によって、極めて安価に提供されていると。それは日本が誇るべきことではありますけれども、このことは世界的にもこれ有名になっていて、この保険制度にただ乗りしようという外国人もこれ多数いる、これが問題だということを取り上げたいと思います。  一つには、これ経営・管理ビザの問題です。  これ中国では非常に有名で、日本で会社をつくれば高額医療をただ同然で受けられると宣伝されています。このビザ取得の専門の仲介業者も多数いる。経営・管理ビザを取得した中国人は、二〇一五年には約七千人でありましたが、二〇二四年には二万人と、十年で三倍近くとなりました。  これ全てが医療目的だということではないと思いますけれども、これ、外国人は三か月の滞在で国民健康保険に加入するということになりますし、協会けんぽは会社設立してすぐに加入ができるということであります。そして、加入すればすぐにこの高額療養費制度の対象となり、高額医療も格安で受けることができるということであります。  問題は、これ、医療目的の外国人が日本の健保にたやすく加入してこれを利用できるということとなっていて、これはまさに制度の想定外の抜け穴なんじゃないかと。これを放置しておくと、制度の持続可能性、総理、持続可能性大好きだと思いますけれども、この持続可能性を揺らがすことになるんではないかということであります。このような不正使用の抜け穴を防ぐ仕組みが必要だと考えますけれども、見解を伺いたいと思います。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 我が国の医療保険制度は、適正な在留資格を有し、日本国内に住所を有している外国人については原則として加入していただき、保険料を納めていただきながら、疾病等の場合には保険給付を受けていただくことができる制度となっております。これは、社会連帯と相互扶助の理念に基づき、国籍のいかんを問わず、ひとしく保障を及ぼすべきという我が国の医療保険制度の基本的な考え方に沿ったものです。  他方、例えば外国人が入国目的を偽って在留資格を取得し日本の医療保険制度に加入するような場合には、被保険者の支え合いで成り立っている医療保険制度の信頼を損なうものでございます。  政府といたしましては、これまでも、医療保険の適正な利用の確保のために、健康保険における被扶養者について、原則として国内に居住されている方に限って認定を行うこととするなど、様々な対応を講じてきたところでございます。    〔委員長退席、理事進藤金日子君着席〕  今御指摘ありましたその経営・管理ビザの問題等についても、実態がどうであるか、しっかりそこについては私たちも見ていく必要があるというふうに思いますが、その実態を把握しながら、適正な利用に向けて取り組んでまいりたいと思います。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 これ、実態の把握に努めていただきたいというふうに思います。  これ、高額療養費制度は今国会で非常に大きな問題となりました。その持続可能性を保つために現役世代の負担を上げなくちゃいけないんだという話をされたわけで、これ撤回されたけど。持続可能性ということを言うのであれば、こういった抜け穴からまず塞いでくださいよ、これは。現役世代で重い病気を患って苦しんでいる人の負担を上げる前に、こういう抜け穴まだまだありますから、こういったところから社会保険料の適正化をしていくということが必要なんではないかということを申し上げておきたいと思います。  次に、出産育児一時金の問題。  日本の医療保険制度では、保険加入者が出産すると、子供一人につき五十万円の出産育児一時金が支給されます。協会けんぽを始めとした健康保険では被扶養者も支給の対象となる。最大の問題は、この一時金に国籍の要件がないということであります。  二〇二三年には、ベトナム人男性が、双子が生まれたと虚偽の申請で出産一時金八十万八千円をだまし取ったとして逮捕されました。この男性は同様の手口で一千六百万円以上の一時金を得ていたと報道されています。  これ、海外で発行された出生証明書が真正なものなのか、また本当に出産したのかを正確に判断することはこれ困難でありまして、これを悪用するケースが多発していると。中国では偽造出生証明書を安価に取得できるとされていて、悪用が発覚して摘発された事例も知られています。  そもそも、この出産育児一時金制度の目的というのはこれ何なんですかね、これ。これは、これまで説明されてきたのは、これ少子化対策だということで説明されてきたと思います。じゃ、少子化対策というのはどこの子供の少子化なのかといったならば、これは日本の子供の少子化対策ですよね。でも、これは外国人も対象となっている。それだけではなくて、外国人の扶養者も適用される、そして海外で出産してもこれは適用されるということで、これは悪用し放題ですよ。さっきのはただの氷山の一角だと思いますよ。  これ、属地主義の原則に立てば、出産育児一時金の対象は少なくとも日本国内に住所を有する日本人若しくは外国人に限定するべきだと思いますし、これ少子化対策として税金を投入している、その政策目的に照らせば、これは対象を日本人に限定するべきだというふうに考えますけれども、見解を伺いたいと思います。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 先ほども申し上げましたが、我が国の医療保険制度については、まず保険料を納めていただいた上で、社会連帯と相互扶助の理念に基づき、国籍のいかんを問わず、ひとしく保障を及ぼすべきであるという我が国の医療保険制度の基本的な考え方に沿った上で運用をさせていただいています。  ただ、出産育児金につきましては、医療保険制度の加入者であれば、出産をした場所が国内か海外かにかかわらず支給することが基本でございまして、支給対象を日本国籍を有する者に限定すべきではないかという御提案につきましては、日本人と同様に適正に適用要件を満たし保険料を納めているにもかかわらず扱いに差を設けることに合理的な理由があるとは言えないというふうに考えられますが、なお、海外で出産した場合の出産育児一時金の支給に当たりましては、渡航事実であったり海外の医療機関で出産したことを証する書類の提出を求めるなど、不正請求対策を行っているところでございます。  委員も様々な例、御指摘いただきましたが、更に実態がどうであるかについては見ていきながら、適正な支給がなされるように取組を進めてまいります。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。  これ、ですから、この原資が保険料だけということであれば、その保険に加入している方に対して支給をするということは考えられるんですけれども、少子化対策という目的で、今般四十二万円から五十万円に増額されましたけれども、これは税の投入がされているわけですよね。その税の投入の目的は、これ少子化対策ですよ。少子化対策ということを考えたならば、これは日本人に限定するということもこれ十分合致している。  若しくは、これ、外国人の方は、保険料を払っているということであれば、その税の部分で差を付けるということもあってもいいと思いますよ。例えば、四十二万円は、健保に加入されていれば四十二万円もらえると。ただし、少子化対策ということであれば五十万円もらえる、日本人の方はですね、というような差を付ける。こういったことも考えられるのではないかというふうに思いますが、是非これは検討いただきたいというふうに思います。    〔理事進藤金日子君退席、委員長着席〕  次に、給付金の問題について。  日本では繰り返し給付金が支給されています。これは国籍要件がないので外国人にも支給されています。例えば、新型コロナの特別定額給付金、これ十万円。当時の外国人在留者がこれ二百八十八万人なので、これ単純計算すると外国人に約二千八百八十億円の支給がされているということになります。これをどう考えるかということが問題です。外国人も納税しているから当然だというのが多分今の政府の見解なんだろうというふうに思いますけれども、これ果たして本当にそうなのかということなんですね。  今、Xで話題となっているのが、中国人によるものと見られる、ははははは、日本で一年間に十五万円を受け取ってやったぜという投稿であります。これ、かなり今バズっていますね。  来日一年目の外国人は、本国での前年の所得が日本での課税対象とならないことから、これ全ての人が住民税非課税になる。どれだけ富裕層でも住民税はゼロと、つまり住民税非課税世帯ですよ。で、繰り返し日本でこれ支給されてきたのが、これ住民税非課税世帯対象の給付金を実施してきているわけであります。  これを、来日三か月、三か月たつとこれ住民票が取れるわけですけれども、来日三か月でこれ受け取れてしまうということになります。つまり、日本では納税をしていない外国人が住民の権利として給付金が受け取れる。こういう事例はこれ無数にあるというふうに思います。これはおかしくないでしょうか。  住民税非課税世帯に対する給付金は、資産や金融所得を的確に把握できないということで、そもそもこれは悪手だということは今まで我が日本維新の会は再三指摘をしてきましたけれども、仮に今後そういう給付を行うのであれば、少なくとも、少なくともですよ、外国人に対してはこれ一年以上の居住要件を設けるなど、不公正な支給を防ぐような取組が必要なんではないかと考えますけれども、見解を伺いたいと思います。

松家新治内閣府地方創生推進室次長

○政府参考人(松家新治君) お答えいたします。  様々な給付についての御指摘ございましたけれども、例えば具体的には、先般の経済対策におきまして、特に物価高の影響を受ける低所得者の方々に迅速に支給をお届けする趣旨で住民税非課税世帯を対象に給付を行うこととしてございます。この中には、御指摘のように、所得情報のない来日一年目の外国人も住民税非課税世帯として給付対象に含まれ得るものと承知してございますけれども、この制度におきましては、迅速に支援をお届けするとともに、給付事務を担う地方公共団体の負担を軽減する観点から、そのような取扱いをさせていただいているものでございます。  御指摘のような今後同種の給付をする場合ということでございますけれども、仮定の御質問ではございますけれども、そうした状況におきましても、実務を担う地方公共団体の意見も聞きながら、その制度の趣旨や給付方法等に応じて適切に判断していく必要があるものと考えてございます。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 これ迅速に、コロナ給付金の場合には迅速に手当てをしなければいけなかったということで、住民票がある人、住民基本台帳に載っている人に全員に配ったということですけれども、このやり方をこれまでも、これからも続けるんですかね。もうちょっときめ細やかなやり方が必要なんではないかというふうに思いますけれども。  加藤大臣、うなずいていらっしゃいますけど、もしよかったら、何か見解ありますか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) いや、御指摘……(発言する者あり)いやいや、御指摘のとおり、これまでも住民税非課税等々でやってきたことに対しては様々な御批判もいただいてきているわけでありまして、本当に困った方あるいは必ずしもそうでもない方、まあいろいろその中にもいらっしゃるという話もお聞きをします。  やはり大事なことは、本当に困った方にピンポイントで、しかもリアルタイム、できるだけ早く支給する、そのための体制をつくっていく、そのために何をすればいいか、これは今後ともしっかり我々検討していかなきゃいけないと思っています。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 今、経営・管理ビザの問題、保険給付の問題と出産一時金、それからこの給付の在り方という話をさせていただいたんですけど、これから私、これ大きな問題になってくると思います。  というのはなぜかというと、やっぱり社会保険財政も非常に厳しいわけですよね。財源ないということを常々言っているわけです。で、今、三党合意の中でこの医療費の適正化、これやらせていただこうということになっています。そうすると、どこかにやっぱりしわ寄せは行きますよ。しわ寄せが行ったときに、外国人の方はこんな優遇されているのに日本人はなぜこうなんだ、これ生活保護の問題もそうです。前回やらせていただきました外国人の生活保護の問題もあります。  そういうことをきめ細やかに、トータルで、この社会保障制度、日本の社会保障制度の中で外国人をどこまで組み込んでいくのか、どこまで給付金のような支援の形を取っていくのかということは丁寧に考えていかないと、これは大きな分断を呼ぶことになるというふうに思うわけであります。  総理、何か見解をいただければと思います。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 先ほど来大臣がお答えしておりますように、要はその社会連帯と相互扶助の理念というのを日本人は大切にしてきたということがあります。ですから、外国人も一定の要件を満たせば差別しないということでやってきたわけですが、それを逆手に取って悪用するようなことがあると、制度自体の信頼性が揺らぐということがあるのだろうと思っております。  先ほど大臣がお答えいたしましたが、実態というものをよく把握する、日本人のそういう美徳みたいなものを逆手に取るようなことはやっぱりあってはならないということだと思っております。日本のそういう美徳というものを、そういうものを大事にしながらも、そういうことは許さぬということをやっぱり鮮明にしていかないと、この国自体が崩壊するような気がいたしておりますので、御指摘を受けてよく実態を調べてまいります。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。これ丁寧にやっていただきたいというふうに思います。  いろんなところにバグはありますよ。そのたんびに継ぎはぎをしてきたんですけれども、そうすると別のところがこぼれ落ちているというようなこともたくさんあります。かつ、今ネット社会ですから、こういう、何というんですか、チートというかハックするというか、こういった行為はすぐ広まるんですね。だから、この経営・管理ビザなんかもう本当中国で大話題ですよ、本当に。だから、これから爆増していくと思いますよ、何の手も打たなければ。  だから、これしっかりと手を打ってください、こういうことに。それが日本の社会保障制度の信頼をちゃんと維持することにつながりますから、是非お願い申し上げたいというふうに思います。  これ、在留外国人の受入れ体制の整備がこれ自治体任せとなっていまして、これは疲弊しているという現状があります。  朝日新聞が昨年実施したアンケート調査では、各自治体で受け入れた技能実習生や特定技能外国人の定着、移動状況について、六十七自治体の八割前後がこれ把握していないと答えました。同じ調査の中で目立った要望は、国の財政支援とあります。外国人の受入れは国が責任を持って環境を整備する必要がある、県が取り組む日本語教育や一元的相談窓口に対する国の交付金が満額認められないといった指摘もあります。  政府はこれ、技能実習制度を育成就労制度に今回衣替えをするということになって、より積極的にこれ外国人労働者を受け入れることになっていくわけでありますが、しかし、これ失踪した技能実習生はどうなったのか、そのときに何が起こって、どういうあつれきがあったのか。こういった負の側面を清算することなく、自治体の受入れ体制が完備されないままこれを進めていっても、私はこの技能実習制度と同じ轍を踏むことになりませんかという危機意識を持っています。  政府はこれ、育成就労制度で受け入れる人数は上限があるということを言っていますけれども、この運用は大丈夫でしょうか。私は、まあトータルで考えて、この外国人労働者の受入れ拡大は、先ほどのインバウンドもそうですけど、やっぱり対策が全部後手後手になるんですよ。だから、このペースを緩めなければいけない、受入れ拡大は徐々にやるということが必要だと思います。  まずは、この自治体の定着支援に労力が割けるようにして、制度が軌道に乗ったということが確認できたらその後の展開を改めて検討すべきというふうに考えますけれども、見解を伺いたいと思います。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) 今委員御指摘のように、育成就労になってということでありますけれども、基本的には、今後、その各産業分野ごとで、そういった必要性というところで上限を設けるということにはしております。  ただ、恐らく、御指摘のように、自治体によってはかなりその偏りも当然出ますから、かなり大きな負荷が掛かっていく可能性もある。だからこそ、自治体も含めてそうした支援ということにきちんと力を入れて、そういった地域とのあつれきが生まれないようにしていかなくてはいけない、これはまさにそのとおりだと思います。  そういった中で、先ほども少しお触れをいただきましたけれども、これまでも政府の中で、それぞれの自治体において計画的に外国人の受入れ環境の整備を進めることができるように、外国人との共生社会の実現に向けたロードマップに基づいて、外国人受入環境整備交付金による一元的相談窓口の整備の支援、あるいは地方消費者行政強化交付金による消費生活相談窓口の整備の支援等を行っております。  もちろん、これで十分なのかという御指摘があるのは重々承知しておりますし、しっかりこれからも地方自治体の御意見をよく伺いながら、そうした適切な対応に努めてまいりたいと思っております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。  これ、育成就労制度はこれから始まっていくということでありますので、これは一つのやっぱり制度の切替えの時期でありますから、ある意味、リセットしてきちんと体制を整えることができるチャンスでもあるということだと思いますので、是非お願い申し上げたいというふうに思います。  これ、外国人の中でもこれは中国人がやっぱりハイペースで増加しているんですね、これ流入するのは。これはなぜかというと、これはやっぱり中国の政治体制を忌避して日本に逃亡してきているという実態があるんではないかというふうに思います。中国では財産権が保障されていないと、だから、いつ財産が没収されるか分からないと。あるいは、もう中国では人権が保障されていないということから、いつ拘束されるか分からない。こういった中国の専制政治を嫌気を差して日本に逃れてきているという方も多数いらっしゃるんではないかというふうに思います。そういう意味では、これから中国からある意味難民化して日本に訪れる方がもうたくさん出てくるんではないかということも想定されるわけであります。  これ、中国の政治体制が変わらないことには、これ根本的な問題解決しないということから、この中国における人権の確立について国際社会と協調してこれをしっかりとやっていくべきだというふうに思いますけれども、総理の見解を伺いたいと思います。

柏原裕外務省大臣官房参事官

○政府参考人(柏原裕君) お答えいたします。  我が国としては、国際社会における普遍的価値である自由、基本的人権、法の支配、これらは、中国を含め、世界のどこであれ保障されるべきであるというふうに考えております。  こうした我が国の考え方につきましては中国政府に対して直接伝達してきており、例えば新疆ウイグル自治区の人権状況等についても、昨年、石破総理から習近平国家主席に直接提起し、深刻な懸念を伝達したところでございます。  また、委員御指摘のとおり、国際連携も重要でございまして、G7あるいは国連の場を含め、我が国と価値観を共有する国々とともに深刻な懸念を表明するなどの対応を取ってきているところでございます。  中国の安定的発展が地域全体の利益となるよう、戦略的互恵関係の包括的推進、また建設的かつ安定的な関係の構築という大きな方向性に基づき、政府として引き続き中国側に強く働きかけてまいります。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 中国における人権って一体何なんだと、あるいは中国における民主主義って何なんだと、あるいは中国というのか中国共産党というのか、それはもう中国という国をどう理解するかということは本当に様々な考え方がありますが、私どもとしてこれは粘り強くやっていかねばならぬ。  中国から人が大勢やってくるということは、委員御指摘のように、人権が守られていないとか財産権が保障されていないとか、いろんな問題があると思っております。私は、日本とかなり違う国ではありますけれど、いかにして安定的に発展し、かつ国民一人一人の人権が守られるかということも、これは粘り強くやっていかねばならぬことだと思っております。  決して迎合するつもりはございません。そこは本当に我が国として普遍的な人権とか民主主義とかいうものは訴えていかねばならないが、それが中国の安定的発展とどう関係するかということは、本当に慎重に検討をし、私どもとして考察していかねばならぬことでございますので、引き続き議論させていただきたいと存じます。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。  これ通告していないんですけど、今の中国の人権の問題で一つ申し上げておきたいのは、この前、外防の委員会でも申し上げたんですけど、やっぱり喫緊の課題として、日本人五名、中国で拘束されています。これ反スパイ法です。これ言いがかりです。これは不当な拘束ですよ、明らかな。これは中国による拉致問題だというふうに私は思います。これしっかりと動いてください、これ。  これ、あの解放された鈴木英司さんは七年間拘束されたんですね、七年間ですよ。何もしていないですよ。ずっと日中の交流に力を尽くしてきた人が鈴木英司さん、それが七年間、不当に拘束されたわけですね。  同様に、五人の方が今中国で不当な拘束を受けているということ、これは極めて重たい事実ですよ。日中外相会談で言ったというふうに岩屋さんが言っています。でも、岩屋さん本気なんですかと。私は、とても岩屋さんから本気度を感じませんよ。是非、これはしっかりと、総理の手で早期釈放を求めるということをしっかりと言っていただきたいというふうに思いますけど、いかがでしょうか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、外務大臣は本気でやっていると私は信じておりますし、実際そうだと思っていますが。  今委員御指摘の件も含めまして、日本人をそういうようにして不当に拘束する、あるいは日本人の児童が殺傷される、そういうようなことを日本は絶対に認めないということは、あらゆるルートを通じて強力に申し出なければなりません。そして、それはもう単に言ったからいいんだよねということにはなりませんので、それがどういうてん末をたどったか、日本人の人権をどう考えるか、我が国の国家主権をどう考えるか。  今、拉致という言葉をお使いになりましたが、私は北朝鮮の拉致問題も国家主権の侵害だと思っておりますので、これは国家主権の問題だという認識の下に、中国に対して引き続き強力に交渉もし、解決を図りたいと存じます。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。  日本の、邦人の生命を守るのが日本の政府の最も重要な責務でありますので、これはしっかりと尽力をいただきたいと、このことを申し上げまして、質疑を終わります。  ありがとうございました。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で柳ヶ瀬裕文君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 次に、松野明美君の質疑を行いたいと思います。松野明美君。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 日本維新の会の松野明美でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。  大臣、覚えていらっしゃいますか。あっ、総理、済みません、総理、覚えていらっしゃいますか。一月の二十四日の演説で、楽しい日本を目指すとおっしゃいました。私も、わくわくどきどき、できればいつの間にかスキップを、スキップで走っていけるような、そんな日本になるんじゃないかと思っておりますが、ただ、ただですね、最近、私、悩みが増えました。  まず、病気が心配。やっぱり病気をして医療費がちゃんと払えるかなと思うんですね。あとは、老後が心配。何となく老後大丈夫なのかなと思うんですね。そしてもう一つが、治安が悪くなったんじゃないかなと思うんですよ。  私は陸上選手で、三十か国ぐらい海外に行ってまいりました。絶対言われたことが、一人で外に走りに行くなよと言われたんですよ。それだけ治安が悪かったので、悪いんですよね。ただ、最近は、日本だけはよかったんです、一人で夜中に走ろうが。私、今でも四時に起きて走っているんですけれども、もう本当に、いや、三十キロではありません、二十キロしか走っておりませんが。走っているんですけど、いや本当に、昔は一人ででも走れたんですね、心配なく。最近は、何かどきっとすることがあるんですよ。そして、やっぱり私もちょっと、まあまあ速いですから、ぱあっと走って離すんですけど、最近は本当に治安がちょっと、少し何となく悪くなったんじゃないかなと思うんですね。  ですから、楽しい日本というよりは、どちらかというと楽しくない日本になっているんじゃないかと私は心配しています。やっぱり、息子たち、そしていずれは孫もできると思います、そういう子供たちが、やっぱり自信を持って次世代に笑顔を、たすきを渡せるような、そんな日本にしなくちゃ私いけないと思いますよ。やっぱり楽しい日本にすると言われたんですから、是非その約束は守っていただきたいと思っております。  そんな中で、大臣、あっ、総理は、地方創生の中で、二〇一四年、地方創生担当大臣をされました。地方創生のときに、私、ちょうど地元の熊本県で、県、市議会議員だったかな、まあ地方議員をやっていたんですね。そうしたら、その地方創生というフレーズが非常に議会の中でも盛り上がりまして、選挙ポスターとかに、地方創生といって、地方から日本を変えていくんだと、そういうポスターとかがいっぱいあったんですよ。よし、頑張っていこうねと、熊本から日本を変えていくんだと、みんなが盛り上がりました。ただ、一瞬でした。一瞬でぱあんとテンションが落ちたんですよ。結果が何にも分からないんですよ。  だから、私は、何かいろんな、失敗という言葉は私嫌いなんですけど、何か粘りが足りなかったのか、何か結果は残したのか、その辺り、いかがでしょうか。教えていただけますでしょうか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 楽しいの大前提は安心、安全です。安心、安全がなくて楽しいなんということはありませんので、御指摘のように、まず安心、安全。闇バイトなんか絶対許さぬということでありますし、女性が一人で、余り真夜中は御推奨いたしませんが、女性が一人で歩ける国って世界に、おっしゃるとおりそんなにありません。大体外国人がびっくりするのは、自動販売機、あれ大丈夫かみたいな。普通の国にあんなものを置いておいたら、もう次の日には金がないみたいなことは。まあ、そもそも自動販売機そのものを余り見ませんですよね。  そういう治安のいい日本というのはどうしても守っていきたいと思っています。掛け値なしに世界一安全、安心な日本というのをつくっていきたいと思います。  熊本は本当に、でも、日本国中、四十七都道府県、千七百十八市町村、中で最も活気のある地域ではないんでしょうか。私もあちこち行っていますが、どこ行ってもくまモンだらけでありますが、とにもかくにも、どこ行っても元気だ、明るい。私も曽祖父が熊本でございますから時々行かせていただくんでありますが、やっぱりもう熊本を見習おうねみたいなところは、やっぱり全国あちこちであるんだと思うんです。  委員がおっしゃいますように、十年前の地方創生のときには、北海道から沖縄まで、みんなで一緒にやろうぜみたいな感じはありました。地方創生二・〇というのは、もう一回それを取り戻したいと思っています。変に斜に構えてシニカルに見るのではなくて、やっぱり一緒にやろうねという一体感。それは役所だけがやるわけじゃございませんので、実業界もそう、あるいは金融機関もそう、熊本日日新聞もそう、熊本テレビもそうであって、みんなで一緒にやりませんかという雰囲気、それをもう一回取り戻したいと思っているところでございますので。  いつの時代でも、国を変えるというのは都の偉い人ではございません。地方の庶民、大衆だと思っております。東京にも地方はいっぱいあるのでございまして、そこの意識をもう一回取り戻したいと思っておるところでございます。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 熊本のことを言っていただきましてありがとうございます。  ただやっぱり、何でしょう、私は実は、子供の頃、大昔の子供の頃ですけれども、知らない人にでも挨拶をしていたんですよ、おはようございますと。だから、挨拶優秀賞か何かを学校からいただいたことがあったんですね。でも、最近は、知らない人には挨拶をするなと、危ないぞと言われるような環境になったんですよ。確実に日本は悪くなっていっています。やっぱり昔の方が良かった。もう近所でもすぐに、おばちゃんとか、行っていたんですよ。でも、本当に最近は行けないんですね。隣に、マンション暮らしだったら隣に誰が住んでいるか分からないんですから。そんなことでは、やっぱり日本の良さというのは本当に引き継いでいかれないんじゃないかなと思うんですね。  そういう中でも、やっぱり出生数。やっぱり、これからじゃない、今、二〇一九年、今から約五年前は、私たちは言っていたんですよ、とうとう出生数九十万人切ってしまったよねと。そうしたら、あっという間に、三年前、二〇二二年、八十万人を割ったんですよ。そして、つい最近ですね、七十二万人を切りました。これ、どんどんどんどんと。そして、七十二万人台というのは二〇三九年だったんですよ、予想は。だから、十五年早いペースで減ってきているんですね。こうやっていれば日本はなくなっちゃいますよ。やっぱり子供たちがいないと日本沈んでしまうんですよ。それだけ子供たちはやっぱり宝というのは本当にそうだと思います。  そういう中で、私も二度出産をしましたけど、あと、やっぱり今だったら、私、出産したいと思いません。というのは、やっぱり思いませんか、貧困と言われる子供たち過去最多ですよ。不登校と言われる子供たちも本当に過去最高。そして、何でしょうかね、本当にそういうような虐待を受ける子供たちとか、だんだんだんだん子供たちのことが悪い状況になったんですね。そういう状況の中の日本だったら、やっぱり産まない方がいいんじゃないかと思うんですね。  まずは、出生数を増やすということよりは、今生きて頑張っている、懸命に頑張っている子供たちを一生懸命支えていく。もう自ら命を落とす子供たちが今多くなっているんですよ、最多。もうそれ、そんな、やっぱり総理、こんな日本にはやっぱりなっちゃいけないじゃないですか。どうにか今生きている子供たちを精いっぱい守っていきませんか。いかがでしょうか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 全くそのとおりでございます。  地方に若い男女、女性に限りません、男性も女性も地方に帰るということ。いや、東京で学んでもいいんです。福岡で学んでも大阪で学んでもいいんです。でも、それがまた地方に帰っていくという方が何人か一人出るだけで全然話は違うわけでございます。  私どもの地域でも、要は十八歳と二十二歳で東京に行ったっきり帰ってこないよという人はやたらめったら多いわけで、十八や二十二で東京に行きたいというのは、それはそういうこともあるんでしょう。私だって人のことを言えた義理ではない。  だけど、戻ってこようよねという方が何人かに一人いるような地方って何なんだろうかと。で、地方に帰っても、教育、子供さんの教育は大丈夫よと、医療は大丈夫よと、そして職はあるのよということをちゃんとお示ししていかないと、それは帰りたいなと思っても、帰っても大丈夫なのかしらということがございます。  私どもの鳥取県というのは、県外から移住する人の数がなぜか日本一。六割は二十代、三十代の方々です。本当かよみたいな顔していらっしゃる方いっぱいおられますが、うそではありません。それは何でなんだろうと考えると、人口当たりの小児科のお医者さん、あるいは産婦人科のお医者さん、人口当たり日本で一番か二番でございますので、そうであれば安心して帰れるかもねということがあるかもしれません。  そこは本当に個人の選択ではありますが、一回東京に出た人が帰ってこれる、男性も女性も、そういう地方というものをつくっていくためにどうすればいいかということを、熊本は熊本、徳島は徳島、宮城は宮城、それぞれの地域で本当に考えていただくということが大事であって、もうどうにもならぬねと言っているところからは何も生まれない。ただ、その地域をどうするかはその地域でお考えいただくのがベストに決まっておるのであって、霞が関で考えることがベストだとは私は思っておりません。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 全くそのとおりだと思うんですね。  ある二十二歳ぐらいの男性に、福岡から東京に来られたんですね、何で東京に来たのと、福岡もいいじゃないのと言ったら、東京の女性と結婚をしたいとおっしゃるんですよ。やっぱり、東京という憧れというのが、やっぱり東京に一回は行ってみたいなと、ちょっと挑戦をしてみたいというのは確かにあると思います。でも、そういうような理由で東京に来たというふうにおっしゃいます。決して場違いではないんですよ、決して場違いではありません。  ただ、やっぱり、挑戦をしていろんなことを経験して、やっぱり、例えば九州に戻ってきてほしい、いずれは北海道に戻ってきてほしいなとは、みんな誰もが思うんですね。それはやっぱり、私、今思うんですけど、やっぱり基本というのは我が家、やっぱり家、我が家が本当に温かく、もう地方、地域もそうですよ、地域もいいけれども、やっぱり基本は我が家ではないかなと思うんですね。ですから、やっぱりこの家庭環境がいかに子供たちの思い出にとって楽しいか、そういうようなことをやっぱり家庭の中でつくっていけるようなことも、やっぱり今は、この時代、国の役目では私はないかなと思います。私自身、そう思うんですね。  私も実は出産をしまして、今だったら出産しないだろうと思うんですが、やっぱり二十四時間掛かりました、非常に難産で、掛かったんですよ。その出産の痛みが、鼻からスイカを出すぐらいの痛みですよというのは聞いたことがあったんですよ。そうしたら、鼻からスイカ出した方がよっぽど楽だったんですね。それぐらいの苦しさだったんですよ。そういう中で、二十四時間たって出産をして、本当に何か、この母と子供のきずなというのを味わいました。  だから、こういう思い出も語り継がれるような、そういうような日本であると、あっ、ちょっと子供たちと接してみようかなとか、出産経験してみようかなと思うようになると思います。今、一切出産の経験聞かなくなりました。だから、そういうようなことも、先輩たちからとか、そういう方々から聞くような機会というのは私は大切ではないかなと思いまして、本当に小さいことなんですけど、これが将来の日本につながっていくんではないかなと思います。  続いて、その地方創生ですけど、お正月、箱根駅伝、御覧になられましたか。優勝は青山学院大学でした、まあ有名なところですけど。その青山学院大学の選手の、選手からしたら右胸に水上村というロゴのマークを付けて選手たちが走ったんですよ。みんな見た人たちが、はあって、どこの村だというようなことで非常にこの瞬間盛り上がりまして、水上村のアクセス数が一日平均の百二十倍にぽおんと上がったんですね。  というのは、この水上村は、実は、私も熊本県の話題で申し訳ないんですけど、熊本県の水上村、南部にあります、熊本県にあるんですね。人口が千九百三十三人、高齢化四五%、コンビニは一軒もございません。そういう中で、何で水上村というロゴマークを付けて走ったか。やっぱり選手たちが合宿するんですね。たまたま水上村に青山学院大学が入ってきて、そしてロゴマークを付けて走るようになったということだったんですよ。  今、その環境も整って、本当にこの水上村で強くなろうと、もっと練習して駅伝を勝とうというようなことで、本当に、一年に二、三回合宿をするようになったということで、本当にこの山間部ののどかな、静かな熊本県の、ど田舎と言ったらあれですけれども、水上村が非常に盛り上がっております。  お金も大事です。交付金も今回、地方創生二・〇、二倍になったと聞いております。ただ、交付金が二倍になっても効果が二倍になるわけじゃないんですね。私もさっき言ったように議員をやっていましたけれども、交付金目当てになっちゃうんですよ、やっぱり。それだけその自治体が力がないんですね、その使えるような力が余りないんですよ、一部を除いて。  だから、そういうようなことも、少しは自立をしてくれるようにその自治体に促すとか、そういうことも大事ではないかなと思うんですが。まあ交付金も大事ですが、こういうようにスポーツを通して地方創生、やっぱり人を救うのは人ですから、人しか救えないんですね。だから、そういうように、そのロゴマーク、例えばその都市のブランド、歴史であったりとか、そういう特産物のロゴマークとかをブランド化したりとか、そういうようなことも私は地方創生の一つではないかなと思っております。  水上村の広告効果は九億円と言われておりますが、そういうようにいろんな角度で地方創生目指していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) これ、水上村って本当に千二百万円で九億円ですよね。大変な効果でありますし、それは天草なんかもそうですが、スポーツを使ってどうやって町をにぎやかにするかということをあちこちで考えていただいています。  まだ委員が議員になられる前かと思いますが、鳥取県にマラソンを走りに来ていただきました。ゲストランナーみたいな形で、山ほど人来ましたですよね。私もサインなんかもらったりした、こういう覚えがありますが。ですから、その楽しさってそういうことなのだと思うのですよ。スポーツというのは、中核は、やっぱりその根性もありますが、やっぱり楽しさというのがあって、楽しいことがあれば人来るよねと。  そして、地方創生交付金、倍になってそれがどうしたみたいな方もいらっしゃいますが、それは倍になったから効果が倍になるわけではあるまい。だけど、金額が倍になったから効果が十倍になるかもしらぬのですね。だからこれ、水上村、こんな使い方もあるじゃないということを全国の人がどれだけ知るかということであって、いや、倍になったってどうにもならぬとか言っていたら何も始まらないわけで、こんな使い方あるよねというのを私どももっと知っていただくように、更に努力をいたしてまいりたいと存じます。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 総理、ありがとうございます。  約二十年ほど前に、鳥取県にゲストランナーで寄せていただきました。総理も来ていらっしゃいましたね。長い挨拶をしてすぐに、走らずに戻られましたよね。本当、さあっと戻られました。早かったですね。  ただ、本当に鳥取県、手作りの、決して大きくないマラソン大会だったんですよね、小規模の。でも、手作りの本当にマラソン大会で、走っていると沿道の方から、明美ちゃん頑張ったねと。それ本当に、二十年前ですけど、一生忘れませんね。それがやっぱり地方創生の一つかなと思いますね。やっぱりもう一回、鳥取県にマラソン大会に行きたいと本当に思っておりますので、どうぞゲストランナー呼んでください。  最後に、ちょっと話題変えますけど、障害者の雇用についてお尋ねをいたします。  私、実は次男が知的障害を持っております。現在、二十一歳で、B型事業所に通っております。ちょっと重いんですよね。  そのB型事業所、AとBがありますけど、ちょっと簡単に、時間がないからお話をしますけど、もう恐ろしいほど工賃が安いです。恐ろしいほど工賃が安い。私の行っているB型事業所は一万円だったんですよ、一か月働いた工賃が。今、やっぱりコロナとかで体力がない事業所だと思うので、今七千円なんですよ。でも、皆さん一生懸命頑張っていらっしゃいます。  この状況、どうにかしていただけませんでしょうか。総理、よろしくお願いいたします。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 障害を持った方のその就労の場って、本当に大事なことだというふうに思います。  就労継続支援B型については、障害者の方々の自立した生活に向けた必要な訓練等を行うサービスでございます。令和六年度の報酬改定におきまして、手厚い人員配置を行う事業所を評価するなどした結果、全国的には、事業所数も、一事業所当たりの報酬額も、令和五年度から六年度にかけて一割前後増加しているというデータあります。ただ、そもそも低いじゃないかという御指摘については真摯に受け止めなきゃいけないというふうに思います。  一方で、個人の、個々の事業所において物価高や人手不足等の事情があるということは承知しておりますので、令和六年度補正予算におきまして、障害者就労施設が生産活動の経営改善を行えるよう、専門家による助言等を受けられるよう支援するとともに、重点支援地方交付金を活用した物価高騰に対する支援なども行わせていただいています。  引き続き、経営状況を注視しながら、現場の声もしっかり伺いながら対策進めてまいります。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 しゃべり過ぎまして、あと一番大事な質問があったんですけど、ちょっと要望にいたします。  障害者雇用代行ビジネスというのが今増えております。やっぱり、法定雇用率が上がった分、その利用をするんですね。その本人たちがやっぱり、Aという企業に入っても、Aという企業に行かずにほかのところに行きます、ほかのちょっと違ったところに、農園とかに。そして、いつも働いている隣の方は違う企業の方です。自分たちが汗を流して働いた食物、食べ物とかは、いつの間にか無料配布をされている、そんな状況があります。  これは、決して私はいけないとは思っていません。ただ、やっぱり交流、地域との交流とかを、やっぱりルール作りとかを是非やっていただければと思っております。よろしくお願いいたします。  終わります。ありがとうございました。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で松野明美君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 次に、礒崎哲史君の質疑を行います。礒崎哲史君。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 国民民主党・新緑風会の礒崎哲史です。どうぞよろしくお願いをいたします。  ちょっとまず、通告した質問に入る前に、やはりアメリカの追加関税について触れたいと思います。もし総理からも御所見いただければ、後ほどお言葉をいただければと思うんですが。  この自動車に対する追加関税、自動車の輸出に関するアメリカとの関係においてはいろいろな歴史がやっぱりあります。特に、八〇年代の日米貿易摩擦では、自動車が特に中心的なものとして扱われ、結果として様々な業界の対応もそのときにしました。その後、日本のメーカーとアメリカのいわゆるビッグスリーは、時に技術提携であったり、資本提携であったり、あるいはOEMという形で、日本国内でアメリカのビッグスリーの車のバッジを付けた車を製造し、そして日本のメーカーの販売店を通じてそうした車を販売していくということで、お互いに本当にウィン・ウィンの関係が取れるようにというようなことも業界として取り組んできたという歴史があります。  まさに、お互いに協力し合って利益の最大化を狙ってきた。そして、その最大化を狙った利益はきちんとアメリカの国内の企業の収益という形に結び付き、そこで働いている皆さんにということで恩恵が行き渡るという、こういうことを行ってきたというふうに私自身も認識しています。  その意味で、今行われているこうした流れは、本当に、これまでの過去のこうした歴史であったり流れ、あるいは業界としてつくってきたそうした協力体制というものを大きくやはり壊していく可能性もあるというふうに思います。ここから先、様々な第四次産業革命の技術革新を伴って、自動車産業は一社だけではもうやっていけない、いろいろな技術連携含めたそうしたものをよりグローバルで進めていかなきゃいけないという中にあって、経済のグローバル化に対して、貿易に関してはこうしたナショナリズムが台頭していくということ、これはやはり大きな問題だというふうに思っています。  特に、その後、四月からは自動車本体ですけれども、五月からはエンジンを始めとした特定の部品、今度行きます。部品企業にとっては大きなダメージになり得ます。是非、総理には改めて、こうした部品企業への大きな影響を及ぼす五月というタイミングもございます、さらには日本だけではなくてメキシコを始めとした違う国からもアメリカに輸入している、こうしたところの影響も踏まえた上で、しっかりと対応を今後も続けていただきたい、そのことをお願いしたいんですけれども、改めて総理の決意をいただければと思います。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 午前中の質疑でも申し上げたことでございますが、要はどっちが得かよく考えてみようという話だと思っているのですね。  アメリカに自動車を輸出している国はあまたございますが、日本は今まで、自動車以外も含めまして、アメリカにここ数年最大の投資もしてきた、雇用も生んできた、賃金も高いということでございます。その原資はどこから稼いできたのというと、やはり日本からアメリカに対する輸出でその原資を稼ぎ、アメリカで雇用も生んできたと。じゃ、アメリカで工場造りゃいいじゃないかというんですが、工場をプレハブで建てる話になりませんので、本当にそれが稼働するまでに一体何年掛かるんですかということでございます。  冷静に考えてみて、一体どっちが得なのか。そして、日本の投資であり、そしてまた技術であり、そういうものとアメリカの労働力が一緒になって、これから先、世界にもっとマーケットを広げていくというのと、日本車に二五%の関税を掛けて日本車を入れない。禁止的とは申しませんが、非常に日本の自動車を入れるのが難しくなるだろうと思っております。もちろん、日本の企業も最大限の努力もいたしますし、政府も最大限支援をいたしますが、今までよりはかなり厳しくなるかもしれない。じゃ、どっちが得なのですかということだと思っております。  それはもう本当にロジカルかつビジュアルにやっていかねばなりませんので、そこはこの関係に非常にお詳しい委員のいろんな御見識も承りながら、この交渉、理屈で勝っても情で負けたらどうにもなりませんので、そこはよく配意をしながら最善を尽くしてやってまいります。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 総理、是非よろしくお願いをいたします。  今お話をしましたこうしたアメリカの相互関税の動き、まあ今、世界の経済は非常に混沌としていく状況だというふうにも思います。  そうした中で、日本国内においては、三年連続、賃上げに関しては非常に高い賃上げ率で推移をしてきている。ただ、その一方で、物価高が続くというところで、三年連続、実質賃金についてはマイナス、不透明感があると正直言っていいと思います。こうした中で、やはりデフレマインドに関しては根深さ、根深く残っていると思いますし、だからこそ、その脱却にはまだ時間を要するんではないかなと、そんなふうに思っています。パネルを。(資料提示)  そういう状況を踏まえまして、国民民主党といたしまして、この物価高に苦しむ国民の暮らしを守り、経済の好循環を生み出す、こうした施策を改めて今回まとめさせていただいております。  今パネルでお示しをさせていただいておりますが、これまで訴えてきました基礎控除、これに関しては引き続きの百七十八万円への引上げ。今回、所得要件に関して様々な壁がまたでき上がっていますので、やはり税制についてはシンプルであるべきという思いもありますので、こうした要件も撤廃をしていくということも、新たにこうしたものも政策として掲げさせていただいております。それ以外にも、成長分野への投資、ガソリン減税、そして社会保険料引下げと電気代、ガス代、米の価格安定ということで、まさに手取りを増やしていくためにどうするか、総動員した政策が必要だ、そんなことを改めてこうして政策として打ち出しているところでございます。  これを打ち出したのが三月の二十六日ということになるんですけれども、実は、そのタイミングと同じタイミングで、総理が予算後に強力な物価対策取り組むというふうな御発言をされたのもちょうどこのタイミングでございました。参議院の予算審議に大きな混乱を招いたということ、大変残念だというふうに私も受け止めています。ただ、その一方で、総理がそれだけ物価高への対策が必要だという強い思いを持っているということもそれは確認できたのかなと、そのように思っています。  ですので、今日改めて、こうした国民民主党の政策の中でも掲げさせていただいております手取りを増やす政策に向けた総理の思い、そこをまた確認、今日、質疑の中で確認をさせていただきたいと思います。  まず一つ目が、ガソリンに関してです。  このガソリン等の燃料油価格激変緩和対策に関しまして、四月一日以降も継続をしていくということで既に報道がされております。予算に関しては一兆円という金額が令和六年度の補正予算で積まれておりますが、この政策を政府としてはいつまで継続する予定なのか、この点、確認をさせていただきたいと思います。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 礒崎委員には、いつも御指導いただきましてありがとうございます。  今の燃料油の激変緩和事業でありますけれども、現在、ガソリンの小売価格は全国平均でリッター当たり百八十五円となるように支援を継続しているところであります。本事業ですけど、緊急避難的な対応として実施をしておりまして、出口に向けた対応が必要だというふうに考えているところであります。  今後の取扱いですけれども、原油価格などの状況を丁寧に見定めながら適切に対応していくこととしております。現時点では、いつまでという点は決まっておりません。また、激変緩和事業による全国一律的な支援に加えて、これはもうこれまでもずうっと、いつも予算委員会でも申し上げていますけれども、重点支援地方交付金を中心としたきめ細かな対策を講じているところであります。  こうした総合的な対応に万全を期していきたいというふうに思っております。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 この激変緩和措置、平均しますと大体年一・五兆円の予算が必要という計算になるんです。  それでいくと、先ほど申し上げたとおり、今年、失礼しました、来年度の予算としては一兆円ということで、年間の予算額としては足りないので、年の途中でやはり判断が必要だというふうに思っていますけれども、そういう認識でよろしいでしょうか。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 百八十五円を目指してという形で今、こういう形で今までやってまいりました。  六年度の補正予算で、今後の原油価格の動向がちょっと見込み難い中でありまして、機械的に支給単価十五円の補助、これが来年度の前半まで行われると仮定した上で必要な金額を計上したところであります。  今後の取扱いは、原油価格の動向、これは今申し上げましたとおり変動するものでありまして、予断を持って支援可能な期間をお答えすることは差し控えさせていただきますが、いずれにしましても、この今後の取扱いについては、原油価格などの状況を丁寧に見定めていかなくてはいけない、その中で適切に対応していきたいというふうに思っています。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 今大臣から来年度の前半という一つ期間というものが示されたわけでありますけれども、そうしますと、出口として次にどうするかということをやはり考えておかなければいけないというふうに思います。  もう御案内のとおりでありますが、自民党さん、公明党さん、そして国民民主党の三党の幹事長合意において、ガソリンに関してはこの暫定税率廃止をするということが既に合意をされているという背景があります。  そうしますと、この激変緩和措置の出口戦略を考えていくに当たっては、当然、この三党合意にあります暫定税率の廃止というものもこの出口戦略の中に含まれると考えてよろしいでしょうか。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 激変緩和事業はあくまで一時的、緊急避難の措置でありますので、昨年秋に閣議決定した経済対策において、国際的な脱炭素の流れ等も含めて、出口に向けて段階的に対応するとしているところであります。  小売価格が今百八十五円という形で継続しておりますけれども、今後については、原油価格、先ほど来申し上げているとおり、状況を見定めながら進めていかなくてはいけません。  今の委員のおっしゃられるガソリンの暫定税率の廃止につきましては、昨年十二月の幹事長間合意に基づきまして、財源等の諸課題の解決策や、また具体的な実施方法等について政党間で真摯に協議が続けられるものと承知をしているところでありますから、政府としては、政党間の協議を踏まえて適切に対応してまいりたいというふうに思っております。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 総理にお伺いします。  総理がおっしゃいます強力な物価対策として総動員するあらゆる政策に、暫定税率の廃止は含まれていますか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは暫定税率廃止するということで決まっているわけでございます。で、その時期をいつにするかということは、要は、その一兆五千億円の財源、目的税ではございませんが、それを主に牽連性の観点からインフラ整備に充てておるわけで、そうすると、その恒久財源をいかにして見出すかということは、これから三党間あるいは各党の御意見もいただきながら、なるべく早く結論を出してしかるべきものだと思っております。  それは、私の立場でいつまでにということは申し上げませんが、そこにおいて緻密な、精緻な、濃密な議論が行われて、結論が出るということが早いということを期待はいたしております。それが、暫定税率がなくなる、そのことによって、ガソリンの価格というものが消費者にとって歓迎できるような価格ということになることも期待をされ、そしてそれが手取りの増につながる、結果的にですね、そういうことになるということは望ましいことだと思っております。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 この暫定税率、廃止しようとすれば法改正を伴いますので、やはり国会会期中ということが必要になってきます。  その意味で、先ほど経産大臣からは、やはり前半、予算の考え方はやはり年度の前半というお答えがありました。では、年度の後半はどうするのか、今国会中にやはり結論を出すべきだと思います。総理、是非リーダーシップ発揮していただきたいと思います。よろしくお願いをいたします。  次の質問に参りたいと思います。  もう一つ、エネルギー関係の価格についての質問です。  政府の電気・ガス料金支援事業、これが三月末で終了ということになります。本支援事業を終了した理由について説明をいただきたいと思います。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 電気・ガス料金負担軽減支援でありますけれども、電気、電力使用量の最も大きい一月から三月にかけて支援する方針ということでやっております。  この理由ですけれども、四月には、例年であれば標準的な世帯の電気の使用量は減少してくる方向でございます。このため、支援の終了後であっても月額の電気料金は三月より減少する見込みで私どもは考えております。  ただし、今後も燃料輸入の価格や電気料金の動向はしっかり注視していきたいというふうに思っております。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 今大臣から、四月は下がると。それは、暖かくなってくれば当然使用量が減るということであって、今年の夏は、もう気象庁発表していますけれども、また暑い夏になるという予報もあります。夏の対策はどうされるんでしょうか。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) これは、一定の仮定を置いて三月から四月にかけての再エネの賦課金、ごめんなさい、電気料金の想定をしているところであります。  ですから、今年、今先生がおっしゃられたように、ちょっと暑いんじゃないかとかいうことで、まあ仮定のことになりますけれども、今のところは三月で一応終了する予定で、今後のことは今後のことで、先ほど申したとおり、国際価格の動向ですとか、そういうものも注視しながら考えていきたいと思っています。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 今大臣の御説明の中で再エネ賦課金という言葉がちょっと発せられました。今、この緩和措置に関しては、失礼しました、支援事業に関しては三月末で終わるんですが、もう一つ、電気料金が上がる要因があります。それが再エネ賦課金です。  これは、再生可能エネルギーをより広めていくために、広く薄く、多くの電気料金を払っている皆さんからお預かりをし、再生可能エネルギー普及に使っていくためのお金ということになります。これが毎年更新をされて、これはもう計算式に基づいたもので機械的に計算されることになるんですけれども、今回、一キロワットアワー当たり〇・五円ですね、上がるという計算で、既にこれは公式に発表されています。五月から変わってまいります。  そうしますと、先ほどの支援事業の終了と、こうした再エネ賦課金の値上げといいますか上昇、合わせて家計に対する負担としてはどれぐらい上がっていくというふうに考えればいいんでしょうか。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 各家庭の具体的な電気料金額でありますけれども、これは各メニュー、料金メニューですね、料金の各メニューあるいは各家庭の使用量等によって決まってくるものであることはあらかじめお断りをさせていただきたいというふうに思います。  その上で、再エネ賦課金の上昇ですとか支援事業終了の影響によって電気料金の単価は上がることになります。他方で、先ほど申したとおり、四月には標準的な世帯の電力使用量は減少する傾向にございます。  こうした仮定の下で家計調査から試算すれば、電気料金の負担は三月から四月にかけて二千円程度減少すると見込まれているところであります。二千円程度減少です。減少、減る。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 大臣、確認ですけれども、それは三月から四月にかけてということ、昨年に対してどれぐらい上がっていく、要は、明らかに、支援事業なくなりますし、再エネ賦課金も高くなるので、明らかに昨年に比べて上がるはずなんですけれども、その上昇幅は幾らになりますでしょうか。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 単価は上がるということですので、三月の三十四円、キロワットアワー当たりですね、から、四月には三十五・七円キロワットアワーということになります。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 ざっくりとちょっとパネルには示しましたけれども、再エネ賦課金で上がる分はこれぐらいあるということで、さらに、支援事業がなくなれば更にプラスアルファということだというふうに思います。  今の現下の物価高の状況については、これはもう総理が強力に進めていかなきゃいけないんだということで、もう重々御案内のとおりです。  これ、前回の予算委員会でも私、示しましたけれども、家庭消費支出に関していけば、この数年間、特に二〇二〇年から見ますと、この名目というところを御注目いただきますと、家庭消費支出は増えています。皆さんの消費自体が増えている。ただ、その実質、この物価高というものを差し引いたものでいくと、ずうっと右肩下がりで来ている。  つまりそれは、これまでお金としては同じ金額を払っていたとしても、五百グラム買っていたものを四百グラムに抑えざるを得ないであったり、あるいは今まで五個パックで売っていたものが同じ値段で四個パックになっているとか、そうした形で、暮らしとしてはやはり厳しくなっているんだというのがここの実態となっています。  こういう今実態の中、状況の中にあって、この電気料金、日々の生活コストにダイレクトに影響するこうしたものが上がっていくということをそのまま政府としては容認し続けるということになるんでしょうか。  この点、やはり、今こういう状況だからこそ、それこそ賃上げ含めた様々な機運が高まっているときだからこそ、手取りを増やす、そうした政策を思い切って政府として打っていく、この再エネ賦課金の徴収も停止をしていく、こうしたことでエネルギーコストを下げていくということをやはり決断すべきだと思いますけれども、この点についていかがでしょうか。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 大変その家計という意味での電力の負担がこれから増えるだろうということも、今の賦課金の問題やら、また今の調整の関係もあるんですけれども、私からすると、特に家計の負担を減らしていきたいというのは委員と全く問題意識を共有するところであります。それは思うところであります。  しかしながら、私どものこのカーボンニュートラルを実現する観点からも、国民負担を抑制しつつ再エネの最大限の導入も図ることが政府の基本方針として重要になっていると思っております。引き続きこの方針に沿って制度を着実に運用していくこと、そして、電気・ガス料金負担軽減支援については、先ほど来申しましたとおり三月の間までにしておりますけれども、これも脱炭素化の流れを勘案すればいつまでも続けるものでもないと思っておりますし、ただ、今の、本支援の終了後であっても、燃料輸入価格や電気料金の動向、先ほど申したとおり、これは注視していかなくてはいけないと思っています。  物価高対策としては、電気・ガス料金負担軽減支援以外に、先ほど来申してきましたような重点支援地方交付金などの総合的な対策も併せて、これらの政策を最大限生かすことによりながら物価高というものに対応していきたいというふうに思っています。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 この点もやはり、この賃上げの機運をやはり鎮めていかないように、しっかりとした対応が今政府には私は求められているというふうに思います。この点についても是非早期の御決断をいただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。  続いて、ちょっと一問飛ばして、国際標準化戦略という観点で質問をさせていただきたいと思います。  ちょっと難しそうな言葉だなということで思われるかもしれませんが、今パネルでお示しをしました。皆さんの身近なものに、実はこの国際標準化、ルールというものが実は身の回りにはたくさんございます。  ちょっと毛色が違うんですけれども、魚の血抜きというのが書いてあるんですけど、実はこれも、日本のこの魚の血抜きの技術によって魚の鮮度が保たれるんです。そうすると、日本の魚というのは付加価値がそれで高まるんですね、輸出するときの。ですので、こういうのも実は農水省さん頑張ってくれていて、こういうのを国際基準にしていくということで実は頑張っていただいているということで、実は私たちの身近にこの国際標準というものがあります。  今年の夏に大きなこの国際標準について日本が取組を行っていくということで報道がございました。今年の夏までに、この重点八分野というふうに決めたものについては国際規格の国家戦略を策定するということで報道がございました。大変重要なことですし、私、積極的にやっていただきたいというふうに思うんですが。  ただ、その一方で、こういうふうにやっていきますというふうに掲げるだけでは、物事にそれを進めていくためのインセンティブが働かないと思うんですね。その意味では、明確な目標値、ゴールというものを定める必要があると思っております。ですので、改めて、この今回の取組のゴールは一体何なのかと併せまして、現状の課題認識についても御説明いただきたいと思います。

城内実自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・経済安全保障)

○国務大臣(城内実君) 礒崎委員におかれましては、この国際標準化問題について高い関心を持っていただきまして、これまで国会の場で何度も取り上げてくださったことに対しまして、改めて敬意と感謝を申し上げたいと思います。  お答えいたします。  これまで我が国は、工業製品の規格を国際標準化することで高い品質の製品の国際市場を獲得してまいりました。ところが、近年、欧米を中心に、それぞれの国が重要視する社会課題に関する価値とそれに連なるビジネスモデルや技術を国際標準化し、新たな市場を創出、獲得する動きが出てきております。  例えば、ヨーロッパでは、環境分野での市場創出などを念頭に置いた新たなルールの形成、そしてまた米国では、安全保障の観点から重要・新興技術分野の優位性の確保を念頭に置いたルールの形成などが進められており、それぞれ二〇二〇年以降に国際標準化に関する新たな戦略を策定しているわけでございます。  こうした中、我が国におきましても、生成AIなどの技術革新とそれに伴うリスクの問題、気候変動、食料安全保障など、国内外の社会課題を捉え、ゴールとして新たな市場の創出や獲得などを念頭に置いた新たな国際標準化の戦略を、受け身ではなく、能動的かつ主体的に策定する必要が生じております。  このため、御指摘のとおり、本年六月をめどに策定を予定しております十九年ぶりの国際標準戦略においては、こうした国内外の社会課題の解決につながり、我が国が強みを持つ戦略領域としてAI、量子、環境、食料などの八分野を選定すべく、検討を進めているところでございます。  また、新たな戦略におきましては、国際標準に関わる人材育成や企業経営層の理解促進などの横断的な施策を盛り込むとともに、それぞれの施策について具体的な指標、いわゆるKPIを設け、毎年フォローアップを図り、達成度、前進度を少しでも見える化したいと考えております。  引き続き、有識者会議での議論を深め、また礒崎委員から御指摘していただいた問題も含めて、この戦略に基づき、官民一体となってしっかり取り組んでまいる所存であります。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 今大臣から御説明をいただきました。KPIもしっかり設定してということですので、今後の戦略策定においてはその点しっかりと具体的なものを御提示をいただければと思います。  今お話があった中で、人材育成というお話がありました。やはりここは非常に重要だと私も従来から考えてきていました。具体的にこの専門人材を育成していくためにどのようなことに取り組むのか、この点についても確認をさせてください。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 人材育成について御質問をいただきました。  日本企業が戦略的に標準化に取り組む上で、国際会議での標準化の交渉を担う人材、また標準化を組み込んだ経営戦略を立案できる人材は大変重要だということはもう委員と共有しております。  他方、我が国の標準化人材は、産業界、アカデミアと共に高齢化が進展をしておりまして、次の世代の人材の育成が急務な課題となっていると承知をしています。  また、標準化を組み込んだ経営戦略を立案できる人材、これはそもそも十分に育成できていないと承知をしているところで、経済産業省としては、国際的に活躍できる標準化人材等を育成する研修や、大学における標準化人材教育プログラムの開発支援、また標準化人材のデータベースの構築等の施策を展開しているところであります。  引き続き、標準化人材の育成に取り組むことで、日本企業における市場創出に向けた戦略的な標準化活動の促進を行ってまいりたいと思っております。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 今大臣に御説明いただいた内容はどれも大事なので進めていただきたいんですが、あわせて、人的なネットワークをどうやってつくっていくかというのが大変重要になっていきます。その意味では、このルールメーキングが中心的になっているヨーロッパという地域に、それこそ駐在ですね、出張ベースではなくて、向こうに拠点をつくって、そこに長い間いる人材、そこの中で人的ネットワークをつくっていくということも併せて進めていく必要が私はあると思っていますので、そうした点もしっかりと御検討いただけますことをお願い申し上げまして、質疑を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で礒崎哲史君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 次に、大門実紀史君の質疑を行いたいと思います。大門実紀史君。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史でございます。  予算案の審議ずっと続いておりますけれども、国民生活向けの予算が削減されたり抑制される一方で、防衛費、軍事費が異常に突出して急増をしております。今日は、この問題を経済、財政の面から考えてみたいというふうに思います。(資料提示)  パネルに示しましたが、いわゆる五年間で四十三兆円の防衛費というのは歳出ベースでございまして、船舶や航空機などは契約だけ先にして支払は後年度ということがあるわけでございます。そういう意味で、契約ベースで見た軍事費をパネルの上段の上の方に示しました。もう三年間で既に三十五兆円になっております。このペースが続けば、契約ベースの軍事費は五年間で五十兆円以上になる見込みでございます。  そんなにお金があるんだったら、もっと物価対策やってほしいとか、高額療養費の引上げ止めるどころか引下げ、限度額引き下げてほしいとかですね、もう様々国民の方々が思うのは当然のことでございます。  私たちは、日本共産党は、軍事費拡大そのものに反対してきておりますし、こういう軍事費を削って暮らしに回すべきだということはもう長年主張してきております。  ただ、防衛費の増額は必要じゃないかと思う方も、そういうふうに思っておられる国民の方も、幾ら何でもこんな一気になぜ増やすのかと、これは一体どういうことなのかというふうに疑問を持っていらっしゃる方も対話の中で感じるわけでございます。ですから、世論調査でも、二倍化に向けた防衛増税には反対という声が多数になっています。  さらに、トランプ政権が表明しているように、GDP比三%の要求に応えようとすると、GDP、名目で六百兆の三%とすると十八兆円ということになります。もう際限のない防衛費、軍事拡大になると思います。  まず、加藤財務大臣にお聞きしたいんですけど、このGDP比二%ですら、剰余金とかいわゆる埋蔵金を寄せ集めて、財源を捻出するのに四苦八苦されております。当面の財源確保でさえ、先の見通しが、取りあえずは手当てしたけど先の見通しが立たないと。この上、この軍拡続けようとしますと、相当の国民生活予算の削減あるいは国民向け増税が必至になってしまうのじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 安全保障の必要性はちょっと、これまでも述べていますからあえて申し上げませんが、この防衛力の抜本強化のための財源確保、これは、二〇二七年度において、防衛力の抜本的強化とそれを補完する取組を合わせ、そのための予算水準がGDPの二%に達するよう所要の措置を講ずるということでありますけれども、四分の三は国民の負担をできるだけ抑えるべく行財政改革の努力を最大限行った上で、それでも足りない四分の一、約四分の一は、今を生きる我々の将来世代への責任として税制措置での協力をお願いすることとしております。  こうした取組を進める中においても、社会保障や教育といった国民生活を支えるために必要な予算についてはしっかりと確保してきたところでありますし、今後とも措置をしていく考えであります。政府としては、防衛力の強化のみならず、各種の政策課題にも適切に対応していきたいと考えております。  なお、二〇二七年度より後の防衛費につきましては、総理もこれまで答弁で申し上げているとおり、何ら決まっているものではなく、その時点での安全保障環境などを踏まえ、今後何が必要かを検討し、実施すべき事項を積み上げていくこととなると思いますが、そうしたときに当たっても、先ほど申し上げた国民生活を支えるために必要な予算、これについては、これまでと同様、しっかりと措置をしていきたいと考えております。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 そのお考えは何度も聞いているんですけど、そんなことは可能なのかという数字だと思うんですよね。  赤澤経済財政担当大臣でございますか、ちょっと経済の面からお聞きしたいんですけれども、GDP比二%の防衛費だけでも予算を圧迫しております。これ更に増えていくとなると、国民予算が何らかの形で、あるいはこちらへ使ったために回せないと。今回の剰余金とか埋蔵金だって本当は国民生活に回せばよかったんですが、回せないわけですね。そんなことも含めて、更に国民生活予算が削減を、増えることはないと、削減されていくと。その上、三%になりますと、更に社会保障の負担増、給付の削減、増税などで要するに国民の可処分所得が減少すると。  これは、国民の暮らしを圧迫するだけではなくて、家計消費を抑え込んで、日本経済が更に停滞してしまうんじゃないかと思います。つまり、こういうものは経済の足かせになるんじゃないかというふうに思いますが、担当大臣、いかがでしょうか。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(赤澤亮正君) 現在、政府として、二〇二二年十二月に閣議決定をした国家安全保障戦略を踏まえ、二〇二七年度において、防衛力の抜本的強化とそれを補完する取組を合わせ、そのための予算水準がGDPの二%に達するよう所要の措置を講じてきております。  財務大臣からも御答弁あったように、引き続き、行財政改革の努力を最大限行った上で、必要な財源確保をしつつ防衛力の抜本的強化に取り組みますが、同時に、社会保障や教育といった国民生活を支えるために必要な予算についてはしっかりと措置していく考えでございます。このため、防衛力の強化によって他の分野の予算が確保できず経済に悪影響があるとの委員の御指摘は当たらないものと考えております。  その上で、政府としては、賃上げこそが成長戦略の要との認識の下、それによる可処分所得の拡大等を通じて、消費と投資が最大化する成長型経済の実現を目指しております。  今後とも、経済財政運営に万全を期してまいりたいと考えます。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 もう少し、経済、マクロ的な話聞きたかったんですけど、GDPの二%とか三%と決めますよね。経済良くなったとしますよね。そうしたら税収も増えるでしょう、ですね。しかし、防衛費もそれにつれて増えるわけですね。つまり、景気が良くなって税収が入ってきても、そちらに取られるということになるわけですよね。  このGDP比何%というこの丼勘定のこの決め方そのものが、大変経済にとっては非常に足かせになると。積み上げでですよ、まあ立場は違っても、必要なものであったりしたらまだあれですけど、GDP比の何パーというような決め方が、私はマクロ経済的に言うと足かせになると思うんですが、もう一度、どうですか。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(赤澤亮正君) 必ずしも御通告のなかった話ではありますが、これはむしろ安全保障に責任を負っておられる総理やあるいは防衛大臣にお尋ねいただければと思いますが、私が承知している限り、必要な予算の積み上げをやった結果、積み上がったものを予算に計上するという考え方で予算編成やっておりますので、委員御指摘のように、その全体の額ありきとか、二%、三%という考え方で予算編成をしているものではないと私自身は理解をしております。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 残念ですね。私、竹中平蔵さん以来、経済財政担当大臣というのは信用していないんですよ。ですから、ずっと呼んでいなかったんですけど、赤澤さんは小池さんの同級生だというんで、少しは違う話が聞けるかと思ったんですけれど、やっぱり呼ばなきゃよかったなと思っております。  もう質問これで終わりでございますので、委員長、退席してもらって、赤澤大臣。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 赤澤大臣、退席されて結構です。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 それでは、総理に伺います。  なぜこんなに急に軍事費を拡大する必要があるのかと。総理は三月二十二日の防衛大学の卒業式で、我が国を取り巻く安全保障環境は大きく変化したと、今日のウクライナはあしたの東アジアかもしれないという話をされました。  ロシアのウクライナ侵攻があるからこのGDP二%という急拡大が必要という御認識でしょうか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) そのようなことは私は申し上げておりません。  あのロシアのウクライナ侵攻を見て、国内には今日のウクライナは明日の東アジアかもしれないという懸念をおっしゃる方がおられますねということを申し上げたのであって、論理的にそれが軍事費を増やすということになっておるという論理ではございません。  委員が最初に提示なさいました日本の防衛費の伸びでございますが、相なるべくはそこに中国の軍事費の伸びも重ねて御提示いただけると、これは一体どういうことなんだろうかということが理解がしやすいんではないかと思っています。  私は、バランス・オブ・パワーが全ての安全保障の基本だとは言いませんが、やはりバランス・オブ・パワーというのは大事なことであって、私が最初に防衛庁長官を拝命したのはもう二十三年も前のことになりますが、そのときと比べて、じゃ、北朝鮮の能力はどれだけ上がったか、中国の能力はどれだけ上がったか、ロシアと北朝鮮の協力なぞということは当時は考えられもしなかった。この地域において、間違いなく我が国の安全保障環境はかつてなく厳しいという事実があって、ロシアをこの近くのほかの国に、ウクライナをこの近くのほかの国に置き換えたときに、さあ、どうなんだろうという議論は、それはしておかねばならぬことだと思っております。  もちろん信頼醸成は大切ですが、この地域において私どもが頑張っていかないと、この地域における軍事均衡が崩れるということは私はどうしても避けなければならないことだと思っております。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 今日はその外交・安保論は議論する時間はないんですけれど、一言申し上げれば、安全保障のジレンマという言い方は御存じだと思うんですけど、向こうが脅威だと、こちらも増やさなきゃと、必ず向こうも増やしますよね。限りなく軍拡競争になって、行き着く先はというのがあるわけでございますので、この急拡大は何だということを問うているわけでございます。  その点でいきますと、ちょっと一言言いますと、ロシアのウクライナ侵略で何か政府は二%に増やしてというふうに思っている方が、あるいはそういうふうに聞いている方が多いんですけど、実は自民党が二%の軍事費、ああ、防衛費、皆さんの言い方は、防衛費にすると掲げたのはウクライナ侵略の前ですよね。二〇二一年の十月の総選挙ですよね。ですから、ウクライナ侵略の前から二%とおっしゃっていたわけですよね。  その点でいいますと、私は、そういうことよりも、むしろアメリカの要求、アメリカの戦略の変化じゃないかと思っておるんですけれども、これは経済的にも関係するんですが、バードンシェアリングといいまして、これも御存じですよね、アメリカは、世界的な覇権は維持したいと、でもお金は出したくなくなってきたと、で、各同盟国に出させると。そういう流れと、安保法制とか一緒になって、アメリカからの要求とかあってですね、私はそういうふうな背景があると思うんですけれども。  もう一つのグラフですね。この下の方が、アメリカ、もっと露骨な話は、アメリカの武器を買えという話ですね。これはアメリカからの兵器の購入ですけれども、ずうっと増えておりますね。  ついでにもう一つ言いますと、次のグラフ、これは日本の防衛企業がこの間の防衛費の増額でこれだけ売上げを増やしてきているということでございます。  これは個別に自民党の先生といろんな議論したこともありますけれど、やっぱり日本の、立場は違いますけどね、日本の防衛産業も育てなきゃという言い方されていましたけど、そういういろんなことがいろいろ混ぜこぜになって、私は、このリアリティーからいきますと、この二%ということが流れになってきているんではないかと思っております。  申し上げたいことは経済の話なんですけれど、こういうふうに、いろいろ理由があるのか分かりませんが、増やしていかれると。しかし一方で、国民の、さっき言いましたいろんな予算が削られていったとしたら、結局、経済も悪くなるし、防衛どころじゃなくなるというふうな日本にもなりかねないわけですよね。  総理、その点で、ちょっとこれ幾ら何でも異常じゃないですか、こんなに急に増やすというのは。考えるべきじゃないかと思いますが、いかがですか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) いや、経済が悪くなったら防衛どころではあるまいがというお話ですが、国の独立がなくなったら経済どころではあるまいがと、私はそのように思っておるものでございます。  これは確かに増えておるということでございますが、それ全て純国産ということになりますと、これはこんな額では済みません。何倍になるか分かりません。やはりそこはアメリカに依存、依存という言い方は良くないですね、よるべきところはある程度あるのは当然でございますが、そこにおいてこの価格は本当に適正なのかということは常に見ていかねばならないことだと思っています。  それと同様に、この部品ってちゃんと来ますかということは確認しませんと、どんなに立派なものを持っても、部品がありません、動きませんみたいなことでは話にならないので、価格は適正か、そして部品は常に調達ができるかということは厳しく見てまいりたいと思っております。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 国の独立、安全をどう確保していくかというのは、もう全く立場が違いますので、その議論はもう続けてやってきておりますけれど、ちょっと次の問題で、緊急のことが起きておりますので、イスラエルのガザ侵攻の問題ですね。  十八日にイスラエルは、一月から発効した停戦合意を破って、ガザへの大規模な攻撃を再開しております。二十六日までに八百三十人が死亡、子供が三百人以上殺されております。  二〇二三年の十月から始まった、この侵攻が始まってからですね、死者は五万人を超えて、うち子供の死亡が一万五千六百十三人、子供が一万五千六百十三人も殺されております。もうこれは、もう本当に大規模で残忍な虐殺が今この瞬間にも起きているということでございます。これは、もう立場を超えて、ニュースや報道を見て心を痛めない方は日本の方でもいないというふうに思います。  次のちょっとパネル、このイスラエルのガザ侵攻を支えている、支えているといいますか、そこに兵器を供給してもうけている軍需企業、あるいは、借金してバンバンバンバンこの攻撃やっているイスラエル、その国債に私たちの年金が、年金積立金が出資されているという問題が今明らかになってきております。  二十四日の日に、私たちの年金をガザの虐殺に使うなという市民集会が行われました。具体的に名指しで、特にひどい企業ですね、ノルウェーが投資を外したとかということを含めて国連も指摘しているような、イスラエルでいいますと下から三つ目、エルビットですね、あるいは一番上のアメリカのキャタピラー社ですね、こういうところはもうガザで装甲車を供給するというような企業なので、特に名指しで、こういうところから出資を引き揚げるべきだということが、もう繰り返し年金基金、GPIFに求められておりますし、国会では立憲民主党の石垣のりこさんが質問されております。  なぜ引き揚げられないんでしょうか。簡潔にお願いします。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 年金の積立金は年金保険料の一部でございますから、将来の年金給付の財源でありますため、その運用は法律上専ら被保険者の利益のために行うこととされております。この考え方の下で、適切に運用成績を上げるため、GPIFでは、ほぼ世界全域に分散投資をしてございまして、外国株式などの具体的な銘柄選択については運用受託機関に一任をしてございます。  こうした運用体制の下で、被保険者の利益のためという目的を離れ、間断なく発生し得る外交であったり安全保障等の諸問題との観点からGPIFや運用受託機関に投資の是非の判断までさせることは、年金積立金の運用を外交であったり安全保障等々の様々な問題に巻き込むことにもなりかねず、適切ではないと考えております。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 仕組みからいって、そういう仕組みになっているんですよね。指数会社に任せておいて、指数会社がどこに投資するかを決めるということなので、仕組みからいうとそうなっているのは分かっているんですが、もう一枚のグラフ見てもらって。  ところが、アメリカが中国の軍需企業を認定して、あれはNDAAですね、国防授権法で指定して取引を制限した企業からは、アメリカがここ駄目と言った企業からはGPIFは資金を引き揚げております。これがそのグラフでありまして、アメリカがこのチャイナモバイル、これを軍需企業だと指定したんですね。その途端、GPIFは引き揚げているんですね、結果的に言えばですね。これはなぜ引き揚げられたんですか。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 年金積立金の運用におけます外国株式の運用につきましては、法令に基づき、投資一任契約により運用受託機関に委託して行うこととされておりまして、運用受託機関においては、GPIFが採用したベンチマークに沿って、市場平均の収益を目指す運用方法であるパッシブ運用を中心として、外国の株式市場を構成する主要な銘柄を対象に幅広く投資する方法によって運用を行ってございます。  御指摘の企業につきましては、米大統領令に基づく制裁を踏まえまして、指数提供会社である米国のMSCI社が、GPIFが外国株式運用のベンチマークとして採用しております指標、MSCI―ACWIから除外したことに伴いまして、この指数に基づいて運用を行っている運用受託機関は御指摘の企業への投資を撤退したものというふうに承知しています。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 何言っているか分からないですよね。  簡単に言います。簡単に言いますと、GPIFが委託している、つまり、どの株に投資するかという指数を、ここに一%、ここ二%、指数を決めているところが、アメリカがこの企業について言うともう取引停止にしたと、それを指数に入れちゃったら無駄になるわけですね、簡単に言いますと。だから外したと。で、自動的にGPIFから出したお金も外れたということですね。  つまり、政治が、政治がこの企業は問題だということを表明したら、例えばですよ、どこの企業かはおいておいて、日本政府が、この企業はガザで虐殺やっていると、やっぱり人道的にも問題だと、仮にですよ、それを判断して声明でも出して、あるいは、まあ外為法とかあるんですけど、いきなりそこじゃなくても、やった場合、そのGPIFが委託している指数を形成する会社は、これはもう日本の政府が駄目だと言っていると、だから外しましょうと、そうすると自動的にGPIFが出しているお金も引き揚げられるという仕組みなんですよね。  簡単に言えば、大事なことは、GPIFは、年金基金は法律とか仕組み上できないことになっているので、政治が、政府がこの企業駄目よと言えば除外、GPIFも自動的に市場原理的にいって除外、引き揚げられる可能性があると。大事なことは政府の姿勢だと思うんですけどね。  その仕組みはいろいろありまして、外為法の資本規制あるんですけど、いろいろ要件がありまして、今の話がすぐ該当できるというわけでもないとは分かっております。つまり、申し上げたいことは、これだけのことが起きているときに、日本政府がきちっと、この虐殺を許さない、特にそういうところに加担している企業には日本としては取引しないということを言明された場合、自動的に指数から外されてGPIFは資金を引き揚げるということができるわけですね。  そういうふうな仕組み、仕組みといいますか、政治の判断というのが大事になっていると思いますが、総理、いかがですか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 済みません、GPIFの議論は今厚労大臣がお答えをしたとおりでございますが、我々として、このイスラエルがやっていることをそのまま黙認をしているわけでも何でもございません。  三月の十八日に、あのように、停戦違反というそういう評価もございますが、そういうことがございました。あの地域に外務省の局長が出張いたしておりましたので、これはもう抗議、抗議といいますかね、強い懸念という言葉になりますが、合意の誠実かつ着実な履行、そして人道状況の改善、これは我が国の外務省局長から直接強く申し入れたところでございます。  また、停戦合意違反ではないかということでございますが、イスラエル軍が軍事作戦を実施し、民間人の多くの死傷者が発生していると、これはもう極めて遺憾なことだと思っております。この合意の継続に向けて誠実に取り組むよう、強く求めてまいりたいと思っております。  また、私どもとして、人道支援でございますが、ガザで負傷した方、そういう方々を日本において受け入れるということで、今、それはもう人道支援はきちんとやっていかねばならぬということ、人道的に反することはきちんと申し入れるということは我が国の姿勢として申し上げておきたいと存じます。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 もう時間ないので、日本政府がやれることを申し上げますね。  先ほど申し上げたように、政策判断では引き揚げたりできないと。しかし、GPIFは、出資したお金のリスク管理はしなきゃいけないことになっております。  実はGPIFは、ロシアの国債、ロシアへの出資ですね、二千三百億、大損しているんですよ。資産価値ゼロになっているんです。これは、ロシアのウクライナ侵略によって資産凍結されるとかいうこと、経済制裁あったわけですね。株式で一千七百億、社債、国債で六百億、合計二千三百億という私たちの年金のお金がもうゼロ価値になったんですね。つまり、これリスク管理をちゃんと、まあ急な攻撃でしたからね、難しかったのはあるんですけど、リスク管理をちゃんとやれば損しなくても済んだかも分からないと。  今、イスラエルに出資している二千二百七十億、これがどうなるかというのは非常にリスキーなわけですよ。いろいろな国が制裁始める、あるいは外為の取引を停止する、そうしたら、これ、これもゼロになる可能性があるわけですね。  こういう点でいいますと、これはもうリスクの点から引き揚げる、あるいはモニタリングはされているようですけど、引き揚げるという決断も可能だと思うんですけど、これはちょっと政治判断なので、総理から一言お願いします。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 時間でございます。簡潔に。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、リスクが小さくなるように適切にウォッチしていかねばならぬということでございます。そのウォッチというものを適切にするということに尽きるのでございまして、それによって、GPIFの資産の運用というものをより確実なものに、安全なものにしてまいりたいと思っております。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 終わります。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で大門実紀史君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 次の質疑者の木村英子君の発言席の準備をしておりますので、しばらくお待ちをいただきたいと思います。  次に、木村英子君の質疑を行います。木村英子君。

木村英子れいわ新選組

○木村英子君 れいわ新選組の木村英子です。  今月七日に引き続き、重度訪問介護の告示について質問いたします。  私は、現在、重度訪問介護を利用して地域で生活をしています。食事やトイレなど、生活の全てに介護が必要な重度障害者の私が施設から飛び出し、地域で生きていくには一日二十四時間の介護が必要ですが、地域での四十一年間の生活を支えてくれたのは地域の人たち、そして学生さんたちでした。  そして、一九七四年に障害者運動によってつくられた東京都単独事業である重度脳性麻痺者介護人派遣事業が現在の重度訪問介護制度となっています。現在のこの制度を利用して地域での生活を実現している障害者は一万二千人以上いますが、制度が施行されてから約半世紀もたっているのに、いまだに家の中の介護が中心であり、外出については、資料一のとおり、厚労省告示五百二十三号の「通勤、営業活動等の経済活動に係る外出、通年かつ長期にわたる外出及び社会通念上適当でない外出を除く。」によって制限されています。(資料提示)  そして、この制度の利用に当たっては、家の中での食事やトイレ、入浴などの介護内容や外出先など、支給される利用時間数が自治体によって厳しく決められ、十分な介護が受けられない障害者も少なくありません。その上、重度訪問介護は介護保険の介護の単価に比べて低く、取り扱ってくれない事業所も多く、自治体によってはこの制度を導入しないところもあります。  資料二の障害者総合支援法の目的にもあるように、障害者の地域での生活を支えるはずの重度訪問介護ですが、実際には制度が整っていないことで、介護の必要な障害者が地域で生きることができない状況にあります。  そんな中で、障害者の方が苦しい現状に寄り添い、一緒に闘っている方で、旧優生保護法の被害者訴訟の大分弁護団団長である徳田弁護士を本日参考人としてお招きする予定でしたが、調整が付かなかったため、御意見を事前にいただいておりますので、御紹介します。  私の友人である脳性麻痺による重度障害者は、私が居酒屋に誘って飲食した際に、このような経験は生まれて初めてだと語ってくれました。障害のない人だったら、プールで遊んだり居酒屋でくつろいだりすることは当たり前に享受する自由です。どうして障害の、どうして重度の障害の場合にだけ、このような行為が社会通念上不適当な行為とされるのでしょうか。障害のない人が当たり前に享受しているこのような行為を禁止するという考え方は、障害者差別解消法に違反する重度障害者に対する差別であり、人間の命の価値を選別する優生思想の表れだというべきです。政府は、昨年十二月に行動計画を閣議決定し、障害のある人の社会参加を阻む障壁の除去に取り組むことを明らかにしていますが、この行動計画に示された政府としての行動指針にも真っ向から反するものです。私はこうした制限の根拠になっている告示は直ちに廃止するべきだと思いますとおっしゃっています。  徳田先生がおっしゃっているように、昨年の十二月二十七日に政府が策定した行動計画にこの告示は反していると思いますけれども、総理はいかがでしょうか。

野村知司厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。  御指摘の告示五百二十三号でございますけれども、これは重度訪問介護の給付の対象となる範囲を定めているものでございます。この重度訪問介護では、地域での日常生活の中で外出される介助を対象にしているところではございます。  その一方で、公費、税財源による福祉サービスでもございますので、外出ではあったとしても合理的配慮など福祉サービス以外の面での対応が求められるもの、あるいは、公費によって介助することが広く社会、納税者に理解が得られるかどうか等について疑問なしとしないものなどについては対象外としているところでございます。  このように、告示五百二十三号というのは重度訪問介護の給付の対象の範囲を定めるものでございまして、そうした御指摘のような趣旨を持ったものではないものと考えております。

木村英子れいわ新選組

○木村英子君 私は総理にお聞きしたかったんですけれども、これは違反していることなのでしょうか。総理、どう思われますでしょうか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 今、政府参考人からお答えを申し上げましたが、御指摘の告示の規定、これは、事業主、教育機関などの役割として、障害お持ちの方々に対します合理的配慮の提供を法令上求める中で、重度訪問介護における外出されるときの利用範囲を定めているものでございます。  したがいまして、この規定を見直すということは難しいと思っておりますが、自治体への補助事業などによって、雇用、教育、福祉が連携しながら、通勤通学など重度障害の方の外出支援を実施をいたしております。  今後は、今後もといいますか、当事者の方から重度障害者の方が必要としている支援、これを承りながら、引き続いて障害者の方が希望される地域生活の実現というものに向けて取り組んでまいりたいと思っております。  可能な支援というものをいたすべく努力をいたしておるところでございますが、引き続き、御要望を丁寧に、真摯に承ってまいります。

木村英子れいわ新選組

○木村英子君 分かりました。ちょっと納得できませんけれども。  次に、参政権についてお伺いします。  私は、二〇一九年の参議院選挙に特定枠を利用して選挙に立候補し、国会議員になりました。しかし、重度障害者の私には、厚労省の告示によって政治活動や選挙活動をしてはいけない規制があり、選挙に出られる可能性はほとんどありませんでした。  そのような中で、政党内で優先的に当選させたい比例候補を指定できる特定枠を利用して立候補しました。この特定枠は、個人のポスターや演説などの選挙運動ができない規定となっています。ですから、私は、告示で制限されている政治活動や選挙活動をしなくても当選することができたんです。しかし、当選した後、告示で就労が認められないため、議員活動中は重度訪問介護を使ってはならず、現在まで参議院が暫定的に介護費用を負担しています。  なぜ、障害があるだけで、社会で生きるときにこんなにも権利を制限されなければならないのでしょうか。障害者の現状は、介護報酬が切り下げられ、人手不足で事業所から介護派遣を打ち切られ、自治体からは介護の支給時間を減らされて、施設に行かざるを得ない障害者や亡くなっていく友人を見送るたびに、次は自分の番だという危機感の中で、私は議員になることを決めたんです。障害者の厳しい現状を国会に伝えるために、私は今ここにいます。  先ほど徳田弁護士から参政権についての御意見もあらかじめいただいていましたので、御紹介します。  参政権は、憲法によって全ての日本国民に保障されている最も重要な権利です。参政権の中でも、単に選挙に参加するというだけでなく、自らの要求を実現するために政治活動を行う権利は、主権者としての民主主義の根幹を成す基本的な権利であり、障害者にとっては社会参加の象徴という権利です。  しかしながら、我が国においては、重度障害者の参政権の行使は長い年月認められないまま経過してきました。在宅投票が認められるのに至ったのはごく最近のことであり、今なお多くの自治体が告示五百二十三号を根拠として、重度障害者が政治活動を行うことを社会通念上不適当な外出に当たるとして、重度訪問介護の対象から除外しています。  政治活動を行うことを不適当な外出であるということ、このような対応は、そもそも重度障害者には政治活動に参加する資格はないという烙印を押すのに等しい行為であり、重度障害者を恩恵的な施策を享受する立場に閉じ込めるものであって、憲法十四条に違反し、障害者差別解消法にも違反する著しい差別と言えます。  告示がこのような運用をされていることを知りながらこれを放置するのは、政府が昨年十二月二十七日に策定した行動計画が絵に描いた餅にすぎないことを示すことにほかなりません。告示五百二十三号を直ちに廃止すべきだと思いますとおっしゃっています。  そこで、総理に再度質問します。  私たち介護の必要な障害者が地域で当たり前に生活するには、この重度訪問介護の制度は不可欠です。前回、総理は、この告示の廃止は考えていないが、解釈について自治体に周知すると言っていました。しかし、通知などでは法的拘束力はありませんから、自治体が恣意的に運用しているこの告示の中の社会通念上適当でない外出という文言だけでもせめて見直していただきたいと思うんですが、総理の答弁を求めます。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 障害をお持ちの方々の政治参加を進めるということは重要な問題であると認識をいたしております。  重度訪問介護の利用につきましては、障害者総合支援法上、各市町村において支給の要否が決定されるというものでございますが、選挙運動、立候補予定者の政治活動のための外出であることのみをもって一律に社会通念上適当ではない外出に当たるものではないと、このように考えておりまして、厚生労働省におきまして、自治体に対し、三月十四日の関係課長会議の場において広く周知をいたしたところでございます。  投票所に投票に行かれること、重度訪問介護の、投票所に行くことは重度訪問介護の利用が認められると、このように考えておりますが、政治参加につきましては選挙以外にも様々な活動がございます。参政権というのは、おっしゃいますとおり、投票する権利であり議員になる権利であり、選挙権と被選挙権が参政権の中身でございます。当事者の方々の御要望、自治体の考え方、そういうものを承りながら、解釈の明確化というのを図っていかねばならないと思っております。  木村英子委員が議員として全国民の代表者としてこの場におられるわけでございますから、そのいろんな御意見が、いろんな障害に関わりなく、きちんとこの国会の場において開陳されるということ、それに対して我々が誠実にお答えするということ、それは憲法の要請であるというふうによく理解をいたしておるところでございます。  よろしくお願いを申し上げます。

木村英子れいわ新選組

○木村英子君 今総理がお答えになったことは、選挙に出る障害者の場合の権利であって、この政治活動そのものを障害者の方がやっていいかどうかということについてはまだ許可は得られていませんので、その件についても今後追及していきたいと思います。  以上で終わります。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で木村英子君の質疑は終了いたしました。(拍手)  これにて内外の諸課題に関する集中審議は終了いたしました。  速記を止めてください。    〔速記中止〕

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 令和七年度一般会計予算の修正について古川俊治君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。古川俊治君。

古川俊治自由民主党

○古川俊治君 私は、自民・公明を代表いたしまして、令和七年度一般会計予算に対し、修正の動議を提出いたします。  これより、その趣旨及び概要を御説明申し上げます。  参議院予算委員会におきましては、去る三月五日、政府から提案理由の説明を、衆議院の修正案提出者から修正の趣旨及び概要を聴取し、その後、予算の内容に関し、熱心な審議が行われました。  令和七年度予算に盛り込まれた施策のうち、高額療養費制度については、衆議院の修正において、多数回該当の方の自己負担額を見直さずに据え置くこととし、五十五億円の修正増加を行うこととされました。  その後の参議院予算委員会の審議におきましても、高額療養費制度の見直しについて活発な議論がございました。委員会に出席された患者団体の方の要請を受けて、三月七日に石破総理が患者団体の皆様と面会をされた際にも、今回の見直しについて御理解をいただくには至りませんでした。こうした経緯を踏まえ、政府として、本年八月実施予定であった定率改定を含めて、見直し全体について実施を見合わせ、本年秋までに改めて方針を検討し、決定することとしました。これを受けて、与党でも検討の上、自由民主党・公明党として今回の予算修正案を提出することとした次第であります。  修正案の内容について申し上げます。  一般会計歳出のうち、高額療養費制度について、見直し全体の実施を見合わせるため、百五億円を修正増加することとしています。また、予備費について、同額の百五億円を修正減少することとしています。以上の結果として、今回の再修正に伴う一般会計の歳出歳入総額の変更はございません。  以上、修正案提出の趣旨とその概要を申し述べました。何とぞ委員各位の御賛同を賜りますようお願い申し上げ、提案の趣旨説明といたします。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で修正案の趣旨説明は終了いたしました。  これより令和七年度総予算三案及び古川俊治君外二名提出の修正案について締めくくり質疑に入ります。進藤金日子君。

進藤金日子自由民主党

○進藤金日子君 自由民主党の進藤金日子です。  早速質疑に入ります。  冒頭、高額療養費制度につきましては、本予算委員会の質疑を踏まえて、ただいま修正案が提出されたところでございます。本委員会においては、鶴保委員長の下で、党派を超えて、がんや難病の患者の皆様の実情に寄り添った質疑がなされ、私としては、今回の修正案は、まさに熟議の府である参議院のハウスとしての成果であり、参議院の存在意義が明白に示されたものと考えます。修正された予算案の年度内早期成立を強く望むものであります。  本予算委員会での質疑を振り返ると、歳出拡大の議論が多く、反面、歳入に関する質疑が少なかったと感じております。当初予算について三十年前の平成六年度と令和六年度を比較すると、歳入のうち公債金収入が約二・六倍で、特に建設公債は約十一兆円から約七兆円と六割に減少しているのに対し、特例公債、いわゆる赤字国債は約三兆円から二十八兆円と、実に九倍となっております。  そこで、財政法で許されている建設公債を減らし、原則許されていない特例公債を大幅に増やさざるを得なかった要因と、双方の公債発行に関する考え方を加藤財務大臣にお尋ねいたします。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 今御指摘ありました平成六年度と令和六年度の当初予算で比較をさせていただきますと、歳出については社会保障関係費や国債費の増加により約三十九兆円の増加となっておりますが、他方で歳入については、税収等の増加が約十八兆円にとどまっており、歳出の伸びに追い付いていないことから、結果として公債金収入全体では約二十二兆円の増加となっております。  そして、その中で建設国債については、公共事業を含む建設公債対象経費、これが十・六兆円が六・八兆円と、減となっていることを反映して、建設国債そのものが十・五兆円から六・六兆円に減となっている一方で、財政法の例外である特例公債、国債については、先ほど委員からお話があった約三兆円から約二十九兆円と、約二十六兆円の増加となっております。  もちろん、それぞれ建設国債、特例公債、その状況状況の中に応じて社会的な要請等に対応するために発行し、そして必要な施策を講じてきたところではありますが、一般論で申し上げますと、公債に依存した財政運営は、財政の硬直化による施策の自由度の減少、国債や通貨の信認の低下などのリスクの増大を招き得るものと考えております。

進藤金日子自由民主党

○進藤金日子君 次に、歳出を比較すると、この三十年間に、歳出総額に占める社会保障関係費と公債費の占める割合が三八%から五八%に膨れ上がっております。  今後、歳出総額に占める国債費と社会保障関係費の割合が更に高くなり、将来世代の政策選択の自由度を狭めると想定されますが、こうした事態に対する評価と今後の対応方針につきまして、加藤財務大臣と石破総理大臣の見解をお聞きいたします。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 我が国の財政状況、これまでも申し上げておりますが、大変厳しい状況にありますが、この背景には、高齢化の進展による社会保障関係費の増加、あるいは債務残高の増加に伴う利払い費など国債費の増加、こうしたものがあると考えております。  社会保障関係費については、更なる高齢化の進展により今後とも増加が見込まれる中で、持続的な制度とする観点から、能力に応じた全世代での支え合いをより強化するとともに、社会保障給付の重点化、効率化、これに一層取り組んでいく必要があると考えております。  また、国債費については、仮に金利が上昇し利払い費が増加することとなれば政策的経費を圧迫するおそれがあることから、債務残高の増加に十分注意していくことが重要であります。  更なる人口減少が予想される中で、安易な国債発行により将来世代に負担を先送りすることのないよう、歳入、歳出両面の取組を行っていくことが重要でありますし、現下においては、経済あっての財政との考え方の下、力強く経済再生を進める中で、財政健全化も実現し、経済再生と財政健全化の両立を図っていきたいと考えております。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 将来世代の政策選択の幅を狭める権利は、今の我々にはございません。それは我が党の綱領にも明記をしてあることでございまして、その点はよく肝に銘じてやってまいりたいと考えております。

進藤金日子自由民主党

○進藤金日子君 社会資本ストックを形成する建設公債は受益と負担の関係から後世代の負担について説明可能でございますが、特例公債に係る負担を後世代にどのように説明するのでしょうか。私は、我が国の生産性向上と国土強靱化に不可欠な道路、河川、港湾、鉄道、土地改良、森林、治山、水産基盤などの良質な社会資本ストックの形成に不可欠な予算をちゅうちょなく建設公債で賄い、後世代につないでいくべきと考えております。  さて、三月十三日の公聴会におきまして、公述人の首藤若菜立教大学教授は、国民会議のようなものを例えばつくって、社会保障全体を論じていくような場が重要になってくる旨を述べられました。石破総理が強調されている制度の持続性確保という観点からも、首藤教授提案の社会保障全体を議論する現行の枠組みを超えた国民会議の設置につきまして、福岡厚生労働大臣と石破総理大臣の見解をお聞きいたします。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 社会保障制度改革につきましては、給付と負担の在り方に関わるものでございまして、国民生活に広範な影響を与え得るものでありますから、国民的な議論を喚起していくことは大変重要だと、御指摘のとおりでございます。  これまでも、社会保障制度改革の検討に当たりましては、例えば社会保障と税の一体改革の検討に当たって、平成二十四年の与野党三党合意に基づきまして、政府において有識者から構成される社会保障制度改革国民会議を設置し、幅広い議論を行ってきたりしてきていただいております。  現在も、この社会保障制度について国民の皆様に御理解をいただきながら議論を深めていくため、全世代型社会保障構築会議に加えまして、厚生労働省でも、関係者をお招きしてオープンな議論を行うこと、関係者との間で丁寧な調整を行うこと、ホームページ上で社会保障等について御意見を募集することなど、様々な方策を講じております。  今後もしっかり検討を深めながら、社会保障を次の世代に引き継いでいきたいと思います。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) コロナ禍のときも思ったことですが、それぞれ多くの関係者がおられて、それぞれの御主張がございます。それが、お互いにそれを知っているかというと、それは決して十分ではないと思っております。ですので、それを国民会議というかどうかは別として、お互い自分のことしか見えていないというところを変えていかないと全体を語ることはできないと私は今回痛感をいたしておるところでございます。  引き続きの御教導を賜りますよう、お願い申し上げます。

進藤金日子自由民主党

○進藤金日子君 終わりたいと思います。ありがとうございました。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で進藤金日子君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 次に、小沼巧君の質疑を行います。小沼巧君。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 立憲民主党の小沼巧でございます。  総理並びに関係大臣、この約一か月弱の予算審議、大変お疲れさまでございます。  総理及び財務大臣におかれましては、もうずっと、一日中にわたることもありますし、緊張感が漂っているところではなかったかなと思っておりますが、総理に、議論が始まる前のアイスブレークとして、楽しい日本を掲げた総理大臣、今回の予算委員会、参議院予算委員会、楽しかったですか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 答え難しいですね。  でも、小沼議員始め、与党のみならず野党の委員の方々とお話をしておって、非常に示唆を受けるところはたくさんありました。知らないことを教えてもいただきました。楽しかったかどうかは別として、非常に充実した思いというものはございました。足らざるところは多々ございますことをおわびを申し上げる次第でございます。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 それでは、早速原点に立ち返って、今回は令和七年度当初予算の議論でありました。七年度どうするのか、向こう一年間の対策としてどうするのかということについて、締めくくりでありますから、今までの議論振り返りながら議論をさせていただきたいと思います。  物価高対策、強力な物価高対策ということで、総理も御迷惑をお掛けしたということは一度ございました。三月二十七日の財金委の総理答弁からすると、参院選目当てで補正予算は考えていないというように解釈をしましたが、この解釈でよいか、まずは認識を確認させてください。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 物価上昇を上回る賃金上昇はまず実現しなければならない。今まさしく大詰めの予算審議でございますが、これを何としても成立をさせていただきたい。それは、選挙においては各党が各党の主張をいたします。私どもとして、選挙目当てということではなくて、本当にどうすれば国民が物価上昇に打ちかつような、所得の増とか手取りの増とか、そしてまた将来不安の払拭とか、そういうことを実感していただけるかということに専心したいと思っておるところでございます。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 補正予算は考えていないのですかと聞きました。もう一度聞きます。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、財政法上に規定されております補正予算の趣旨というものをよく理解しながらやっていくということでございます。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 現時点でも補正予算の編成を考えているということですか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 先ほど申し上げたとおりでございますが、今の時点で補正予算を考えておりますなぞという不見識なことは申し上げません。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 ということは、令和七年度予算案、すなわち、強力な物価高とおっしゃるのは、今年の四月一日から令和八年の三月三十一日までの対策として必要十分な予算案なのであるという認識で合っていますね。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 今御審議をいただいております予算案のことだと存じますが、であらばこそ、こうして御審議をいただいておるというものでございます。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 十分であると。分かりました。その前提で聞いていきたいと思っております。  物価高対策というのは、因数分解すれば二つだと思っています。出費を下げる、収入を増やすということだと思います。出費を減らすということに関して、いわゆるガソリンの関係については相当議論になりました。この点について議論をさせてもらいたいと思っています。  いわゆるガソリン暫定税率を廃止するということは政党間の合意であったというように承知をしておりますが、この令和七年度予算案、税制改正案については令和七年度中にガソリン暫定税率を廃止する案となっていないと理解しますが、正しいですか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) まさに、今回の税収の、ある意味で税収の見積りという意味においては、それを前提とした税収の見積りとなっているものと承知をしております。それというのは、現行税制を前提とした見積りとなっているということであります。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 ということは、言い方を変えれば、七年度中に暫定税率を廃止する案ではないということですね。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 案ではないというよりも、税収の見積りでありますから、税収の見積りとしては現行制度を前提に見積もっているということでございますし……(発言する者あり)いや、同時に、それを廃止する、あるいは変えるという法案を今回税法として出しているわけではございませんから、現在の前提としては、現行税制を前提に税収の見積りを行っていると、こういうことでございます。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 つまり、七年度中に暫定税率を廃止するつもりがないのだという理解ですけど、その理解で合っていますか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 現時点においてはその税法をお出ししていないということでございまして、その段階でその前提となっている今の税法ですね、これは、暫定税率の法律のみならず、あらゆる法律で、今回所得税法で別途審議していただいているもの、これを除くと、それらを前提に税収見積りをさせていただいているということでございますし、同時に、これは後で総理からもお話があると思いますけれども、暫定税率については三党合意に基づいて現在三党間で協議が行われているものと承知をしております。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 総理は先ほどの質問で、令和七年度予算案、すなわち令和七年、すなわち今年の四月一日から令和八年の三月三十一までの対策として、物価高対策として必要十分なものなんだということの答弁をしました。  現時点での見積り云々かんぬんということを言っていますけれども、先ほどの総理の答弁と考えると、やっぱり令和七年度中に暫定税率を廃止する案は強力な物価高対策に含まれていないと事実関係として理解せざるを得ませんが、その理解で間違っているのであれば、論理的に説明してください。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 今、三党で暫定税率は廃止するということで議論を詰めていただいておるところでございます。ただ、今、今日ただいまのこの時点においてそういう法律が出てきているわけではございません。出てきていないものを前提にいろんな議論をすることは避けたいと思っております。  それが物価高対策に裨益をするということにはなりますでしょう。だけども、今法律が出ていない時点でどうなのだというふうに論理を詰められて、で、どうなのか分からないということで、今の予算をおまえは最善と考えているのかという御質問かと存じます。  そこはなかなか論理的にぴしっと説明することは困難であるということを御承知の上で、答えが難しくなることを想定された上で御質問しておられるのだと思いますが、そこは、三党の真摯な協議が、論理も詰めました上で、あるいは代替の財源も詰めました上で、それが法案として出ましたときに、それはこの予算というものについても当然影響があるものでございます。  物価高対策という点においても、どれだけ裨益をするかということは今ここで数字をもってお示しをすることは難しいのですが、それによって少なくとも消費者の方々が裨益をするということはこの時点においても申し上げることができるというのは当然のことでございます。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 締めくくりですから、別に細かい数字について云々かんぬん言うつもりは今はないので、それは安心してください。  しかし、総理がおっしゃった、年度中完璧な、これはベストの予算なんだとおっしゃる、補正予算は考えていない等々とおっしゃるということと、ガソリン減税の暫定税率をやらないということのところの関係性についてが、今までの御説明と、御回答と、実際に三党合意との内容で食い違っているのじゃないかということが私にとって疑問なわけですね。  ということで、改めて確認です。今回の七年度予算案については暫定税率の廃止をするための必要な予算は計上されていない、また、税制改正案を今の時点でやろうとも思っていないということですね。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それはそういうことです。  いや、ですからね、出てもいない法律を前提に議論をすることはできません。それは当然のことであって、行政官もお務めだった委員であればよく御案内のことでございます。そういうように、仮定のこと、今成就もしていない、そして政党間で議論がされておるということであって、これが閣法として今予定をしているものではございません。  そういたしますと、そういう政府の立場でそういうことについて言及をするということはできないということは御理解いただけるかと存じます。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 政府としてできないというのは私も理解しております。  だとするならば、結局、質問としては、なぜ、暫定税率を廃止するという法案を、ないしは予算の案を出そうとしていないんですか、政府は出そうとしないんですか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) いや、それは先ほど申し上げているように、三党間の合意に基づいて今協議がなされているわけでありますから、その協議の結果を踏まえて、私どもとしてそれに応じて対応していくと。こういうことになるわけでございまして、現時点においては結果が出ておりませんから、それを前提とした税収も、先ほども、予算でいえばですけれども、税収見積りということにはならずに、現行制度を前提とした税収見積りという形で歳入の方を出させていただいているということでございます。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 政府からは、対案、対案というか、そういった対策案を出そうとするつもりが今ないのだということですね。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどから申し上げているように、今三党間で協議をされておられますんで、その三党間の協議、それを我々は尊重して対応していくということであります。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 政府からは対応をしようとすることではないということだと受け止めざるを得ません。もし間違っていたらおっしゃってくださいね。  だとすればということで、関連して聞いていきます。  いわゆる暫定税率を廃止するということになりますと、税収で考えると大体一兆と五千億円規模が必要であるということでありました。衆議院の議論で、立憲民主党は修正案としてそのような案を提案しました。  今回、そのような一兆五千億円に相当するような、ガソリンの暫定税率廃止に相当するような予算措置というものが予算案の中に含まれていますか。(発言する者あり)

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) ちょっと私の理解が足らないかもしれないんですが、先ほど申し上げているように、今回の税収あるいは歳入の見積りは、現行の税制を前提に、したがって、暫定税率があるものということを前提に見積りをして計上させていただいているということであります。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 やじられたので、クリアに言いますね。  暫定税率の廃止とはどういうことなのか。リッター当たり二十五・一円分が下がるということですね。そういった、リッター当たり二十五・一円をユーザーに支援するような補助金なり給付金なりというものは予算として含まれていないと理解しますけれども、その理解で合っていますね。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 含まれておりません。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 含まれていないと。現在そういうことでありました。  しかし、改めてこの中の議論を聞いてみると、地方のガソリンを何とか下げてほしいという声はたくさん届けられたんじゃないかと思います。経産大臣でも、あるいは財務大臣でも、総理でも構いません。こういった地方のガソリン代を下げてくれというような声、認識していらっしゃると思いますが、その理解で合っていますか。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) もう委員も御承知のとおり、今、全国で百八十五円というものを抑制をするガソリンの価格支援をずっとここまでやってきているわけであります。そういう中で、今議員がおっしゃられたように、国民の思いというものはもっと安い方がいいんじゃないかとか、もっと何とかしてくれという声は、私の地元でも聞こえているところでもあります。  ただ、全国平均で百八十五円という目安が、これ過去の予算委員会でも多分申し上げたと思いますけれども、その基準でガソリンのこの対策の出口を考え、そして皆さんの、国民の生活を守るという前提の中で、過去、これでもう三年になりますけれども、目安として今までやってきているところだというふうに承知しています。  ここ時点でいいますと、予算的には大体まだ、約、残っているところもありますので、これから世界の価格動向も踏まえながら、そして国民生活の動向もまた注視をしながら、これから引き続き講じていくことになります。これは、ただ、燃料費ということで、ガソリンの関係だけですけれども。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 現在の補正予算で、令和六年度の補正予算で約一兆円措置して、現在のいわゆる激変緩和措置の基金残高は一兆と二千億円程度になっていると思っています。そして、先ほどの答弁を考えると、令和七年度当初予算でその基金に、一兆二千億円程度の残高に積み増すという予算は計上されていないと思うんですね。  まず、この理解、事実関係として、事実関係って合っていますよね。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) ないと思っています。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 ガソリンがやっぱり厳しい状況にあるんだ、下げてほしいという話があるんだ、そういう声は政府としても聞いているということだと思います。  だとするならば、まさに経費、出費を切り詰める、出費のところを下げていく、そういう意味で、何らかの、暫定税率の廃止もあるでしょう、ほかの対策でもあるでしょう、ガソリンとかの対策の出費を減らすための予算措置ないし税制措置をどうして今講じようとしていないのか。物価高対策として整合性が取れていないのではないか、このように考えますが、反論があれば教えてください。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 委員も御承知のとおり、今の燃料費、世界的に、国際標準ですけど、ちょっと今若干落ち着いてきているのが現実であります。  いわゆる補助の方も、今たしか二・五円だと思いましたけれども、一時期よりもちょっと今落ち着いてきていますので、この分で、じゃ、どこまでやれるのかというところはありますけれども、今のところ、そういう意味で、先ほどの御質問の中で、追加は要らない、追加はないよねというところの確認はしたところであります。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 更問いなんで、戻ってから行きますね。  追加をするということも、案として、寄り添う、国民生活に寄り添う物価高対策として必要なオプションだと思います。しかし、それをやらない。なぜやらないんですか。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 更問いだということであります。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 百八十五円というところが更にもっと下げろということになるかどうか、というか、そこは……(発言する者あり)ええ、期間もそうですけれども、金額として、今、世界、国際価格の情勢が落ち着いてきて、今大体二・五円の幅に、今少し下がってきていますので、抑えている、出している金額がですね。  ですから、そういう意味の中でいうと、この百八十五円から更に例えば百七十五円を基準にするとか、過去の方にまた戻すかどうかと、今そこまでは来ていないんだというふうに判断をしているところであります。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 その今の基金の残高が尽きたら、追加の燃料費の補助について補正予算を考えていないんだとすれば、その基金の残高が尽きたら、もうガソリン等々への補助は打ち切るのだと、そういうのが政府案なのだと理解しますが、もし誤解があれば教えてください。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) どちらに質問しますか。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 経産大臣。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) では、武藤経産大臣、どうぞ。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 質問をもう一回ちょっといいですか。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) もう一回質問してくれということです。よろしくお願いします。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 ちょっと勘弁してよという話ですけど。  今の基金の残高が終わってしまったら、もう追加の補助金とかは補填することを想定していないんだと、それが令和七年度の予算案の乗り切る考え方なんだという理解で合っていますね。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 済みません、委員、申し訳ありません。  直近さっき二・五円って言ったんですけど、今直近で三・八円。ちょっとまた上がり始めたということであります。  それから、今のお話で、想定していないんじゃないかということですけれども、現実、今のところ想定していないということになります。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 だとするならば、暫定税率の廃止ということの議論も正直いつになるか分からない。本当に、七年度、令和八年三月三十一日まで今の予算案で乗り切れるんでしょうか。心配になっちゃいます。心配になっちゃうと、国民経済にとっても本当大変です。国民は不安に思っています。大丈夫なんだとするならば、根拠を基に答弁を政府からお願いします。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 今の経産大臣からもお話がありましたように、足下そういう水準でありまして、一・二兆、そして三月分のどれだけ掛かったかによってそれが少し減ります。それから、それ以外に灯油等の支援もさせていただいています。  そういったところをやりながら、それから従前から言っております出口、どういう形でこの出口を出していくのか、そういうのを総合的に見ながら、当面、この予算というか、この残高の中で対応するということ、今考えているのはそういうことでございます。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 議論をしたいと思います。  出口について考えなきゃいけないということは分かる。税率の廃止ということは税制ですから、恒久的なものにならざるを得ないというのは分かります。  しかし、それは役所の論理と、私も役人だったらそう考えた。我々政治家として議論をしたいということを考えると、国民感情としては必ずしもそうじゃないんじゃないのか。この一年間、令和七年度という予算案と税制案でありますから、この一年間に限って、そのような暫定税率を廃止する、それに相当するような例えば予算措置を行うということも、一つ国民感情に寄り添う強力な物価高対策としてあり得るのではないかと思います。一年間の年度の予算なんですから。  そういったことについてやったらいいんじゃないのかと思いますけれども、こういった指摘に対してどう答えますか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) いや、それは議論として当然あり得ることでございます。  いや、ですから、それは早くそうなるといいねというふうにお思いの方は大勢いらっしゃいますでしょう。ただ、この暫定税率廃止をめぐっては、先ほど御指摘があるように、じゃ、恒久財源どうするんだということが中心ですが、多くの論点があって、その論点を今詰めておるときに、じゃ、基金がなくなったらどうしますかとか、そういうことを考えておったら予算なんか組めませんので、基金はきちんと十分準備をしておるということで予算をお願いをいたしております。  じゃ、それなくなっちゃったらどうしますかと、なくなったらもう手がございませんというような無責任なこともいたしません。それが政府というものでございます。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 なくなっちゃったらしませんということは政府の立場、分かります。しかし、補正予算を組むつもりはない、今の基金で積み上がっている約一兆円の金額でこの一年間乗り切ろうという、そういう意思だと受け止めましたが、理解が違えば教えてください。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 現時点で予算を組むつもりはございません。あくまで現時点であって、当初予算を御審議いただいておるときに補正予算を組みますというようなことは言えるはずもないし、それは予期しない事情が生じて補正予算を組むわけでございますから、今から補正予算を組む用意がございますというのは、それ自体言語矛盾を起こしているんだろうと思っております。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 つまり、ガソリンとかを更に引き下げるような対策を今は取るつもりはないんだということを受け止めざるを得ません。そういったところで、本当にこの一年間の出費を下げるという対策は大丈夫なのかということは改めて指摘しなければならないし、そういう状況で賛成できるかと言われると、ちょっと不十分だと思います。  そして、短期について出費を減らすということをやりました。そしてもう一つは、収入を増やすということについて、議論を振り返りながら考えてみたいと思います。  例えば、収入を増やさなければいけないんだということは、野党も言っているんですけど、与党の先生もいっぱい言っているんです。例えば、昨日、自民党の先生が、医療関係機関とかのコメディカルの話についても支援を増やそうじゃないかというような趣旨の話をされました。医療・介護機関の経営が厳しい中、介護、福祉、理学療法士などを含めたコメディカルですね、こういった処遇改善が不十分だというような質疑が与党からもありました。異常です。異常だと思います。  そういった対応についてできていないんじゃないのという、そういう予算案になっているんじゃないのということを疑問を思いますけれども、十分じゃない、十分ではないのではないか、不十分なのではないか、このように考えますが、こういった指摘にどう政府は答えますか。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) この医療・介護分野の厳しさについては度々御議論いただいてきたところでございます。  政府といたしましては、令和六年度改定で一定の措置を講じた上で、昨年末の補正予算におきまして、医療分野は経営状況の急変に対応する緊急的な支援として約千三百億円、介護分野は処遇改善及び生産性向上等のために全体で約一千百億円、さらに、物価高騰対応として重点支援地方交付金の積み増しを行ったところでございまして、まさにこういったその昨年の補正の額につきましてはこれから現場に行き届くわけでありますから、こういった措置を着実に現場に届けてまいりたいというふうに考えております。さらに、この令和七年度予算案では、医療や介護サービスの提供に必要な予算を確保し、その中で、物価への配慮といたしまして医療機関の入院時の食費基準の引上げなども盛り込んでございます。  こうした取組の効果であったり経営状況など、足下の情勢変化や現場の声もしっかり把握した上で、必要な対応を検討してまいりたいと思います。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 更問いします。  まず、補正でということをおっしゃいましたけれども、令和六年度の補正ですね、三月三十一日まであと二、三日しかないじゃないですか。これから行き渡るというところはどうなっているのか、ちょっと事実関係を教えてくださいというのが一つ。二つ目は、昨日の議論で予算フレームという単語を飛び出して、物価高騰と賃上げが入っていないんだという指摘がなされました。それに対する答弁はなかったと思いますので、今の答弁もなかったと思いますので、その二つについての答弁を教えてください。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) まず、先ほど申しました、その昨年末に編成されました令和六年度補正予算、そこに、額は先ほど申し上げたとおりでございます。それを、様々なその手続を経た上で、今医療機関から申請をしていただいたりして、それが現場に行き届くのがまさにこれからだという状況にあるということを今申し上げたところでございます。  もう一点の御指摘につきましては、この骨太の方針等で書かれている中においては、日本経済が新たなステージに入りつつある中で、経済・物価動向等に配慮しながら、各年度の予算編成過程において検討する、そのときに、重要な政策の選択肢を狭めることがあってはならないというようなことの書き方もされておるところですから、今後そういったその物価、賃金の状況等についてもしっかり見ていくということでございます。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 与党質疑の中で気になっているのは今の答弁なんです。骨太の方針云々かんぬんで今後ということを言いますよね、それは分かる。しかし、令和七年度予算案の中に具体的に入っているのかということについての答弁は具体的になかったように、この予算委員会の審議を通じて思います。  七年度予算にも物価高騰と賃上げのことは入っているんですか。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) まず、昨年のその報酬改定におきまして、令和六年度分については二・五%、令和七年度分については二%分のその処遇改善の措置を見込んでいるところでございます。  そして、昨年のその令和六年については、当初のその見込みについては二・五%分の処遇改善ということですが、実際のその調査をした結果によりますと四・三%増ということで、かなり現場も頑張っていただいて、処遇改善につなげていただいているというような実態も見えてきたところでございます。  先ほども申しましたように、その昨年の報酬改定では令和七年度分も措置しておりますが、今かなりその急激な物価高騰等の状況等もあります。まさに先ほど言いましたように、これからその補正予算の額が現場に行き渡って、そこが経営状況にどう反映されていくか、そのことをしっかり見極めながら更なる対応については検討していきたいということでございます。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 ちょっと正確に議論させてください。  今、我々は七年度予算案について議論しているわけです。で、七年度予算案について、フレームの中に、予算フレームの中に物価高騰と賃上げ分が入っていないですねって自民党の議員がおっしゃっています。これは事実ですかという確認です。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) ですから、先ほど言いました令和七年度予算におきましても、昨年の報酬改定で見越していた部分の、その処遇改善の部分については当然その予算の中に入っているということでございます。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 じゃ、自民党の議員がおっしゃった、これ速記録で恐縮ですけど、予算フレームには物価高騰と賃上げ分が入っていないですねというのは間違いってことですか。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) そこは、ちょっとその質疑者がどういう文脈でおっしゃったかということについては把握できませんために、今ここでつぶさにお答えすることはできません。(発言する者あり)

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 前後を読めって話なので。  その上で、先ほど防衛的賃上げの話もありました、医療・介護施設自体の経営が非常に厳しい状況の中で、この予算フレーム、これに関しては物価高騰と賃上げ分が入っていないですねと。で、云々かんぬんで、これは、次の骨太の方針のときにしっかりこれも検討していただきたいように考えているところでありますというのが速記録です。  つまり、八年度以降の骨太には入るかもしれない、けれども、我々が今議論している七年度の予算案に入っているんですかということは、この速記録から見ると、入っていないように解釈もしちゃう。でも、今は入っているという答弁なのか。ちょっとずれているように思うので、正確に議論したいと思うので、ちゃんと今のこの予算フレームの中に物価高騰と賃上げ分も入っているのだ、いないのか、その事実関係、もう一回正確に教えてください。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 昨日のその田中委員の御指摘の文脈はちょっと承知はいたしませんが、少なくとも申し上げられるのは、今年度のその予算において、食材費が今高騰していますから、その食品の値上げ分については盛り込ませていただいていますし、処遇改善におきましては、昨年度の報酬改定で令和七年度については二%分の処遇改善を見込むといった、そこの所要の額についてはその予算の中にも含まれておるということでございます。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 つまりは、入っているということだとすれば、質問者の意図を忖度すると、恐らく足りていないんだということだと思うんですね。足りていないということだと思っています。足りていないというような指摘が与党からあります。これに対してどう答えますか。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 様々、その経営環境の置かれた厳しさについては、いろいろな方から御指摘いただいたところでございます。その上で、先ほど言いました予算上の措置もしていますし、これからその補正の効果というのも出てくるわけでございます。  その上で申し上げれば、例えば、介護等によっても、サービスの類型であったり地域であったり事業規模ごとによってかなりその経営状況違いますから、そういったその足下の状況をつぶさに見ながら必要な対応を行っていきたいということでございます。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 全般的に、じゃ、財務大臣、要すれば足りていないという指摘が与党から出ているということであります。与党からも予算が足りていないよという指摘がなされております。物価高対策として十分だということとの矛盾が生じているように思えます。どう答えますか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) その足りる足りないっていろんな議論がありますし、これまでも、常にその処遇は改善されるべきだ、例えば医療現場の方々、あるいは福祉現場の方々の処遇を改善すべきだということは、これは常に与党からも御指摘をいただいてきているわけでありますので、それは今後の中において、またそういった御要望にもしっかり応えていく、また、これまでもそういう御要望に応えながら処遇改善等も図らせてきていただいたところでございます。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 それでも不十分だからということの質疑だったと思います。  もう一つ、三月の五日、文化庁の予算が少な過ぎるんだというような指摘がありました。総理に対しても質問されました。  文化庁の予算が足りな過ぎるんだということの指摘について、実は、去年のまさにこの同じ日、参議院の本会議の反対討論で、こういう指摘が与党からもあったんだから、もっと積み増したり、予算の修正が必要なんじゃないのか、そういう趣旨の反対討論を私もやりました。一年前と同じ議論が、もう一回指摘せざるを得ないんですけれども、このような文化庁予算が足りないなどの指摘に政府はどう答えますか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) これが最善の予算だということで御審議をいただいておりますわけで、今の時点で、いかな委員の御指摘がありましょうとも、足りないなぞということは間違っても申しません。今お願いしています予算を着実に執行するということでございますし、予算の多寡もそれは大事なんですけども、いかにして実効性のある文化政策をやっていくかということでございます。  そしてまた、今回の予算は、我が国の誇るべきいろんなコンテンツなるものを世界に発信をしようということでございますから、そこに予算はかなりの力点は置いておるものでございます。そうしますと、そういうものを着実に実行するということが政府として今申し上げられることでございまして、足りない、そうですかみたいな話にはなりません。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 残りの時間で日米貿易協定について聞きます。  自動車の追加関税二五%の発動という報道がありました。これは日米貿易協定に違反するものか否か、事実関係を教えてください。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 二〇一九年の九月の日米共同声明についての御質問だというふうに理解していますけど、よろしいでしょうね。  この協定ですけれども、両国が、協定が誠実に履行されている間、両協定及び本共同声明の精神に反する行動を取らない旨を明記しているところであります。  ここは、私自身も、米国へこの前行かせていただいたときに、グリア通商代表、また商務長官、そして閣僚それぞれに確認したというか、こちらからその旨を申し上げて、当時の首脳会談について、安倍首相からトランプ大統領に明確に確認したと承知をしているというところは申し上げたところであります。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 更問いしますんで。  質問は、違反か否かという事実関係です。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 協定のことですから私からお答えしますが、日米貿易協定との整合性については、断定的に申し上げることは差し控えたいと思います。  しかしながら、今経産大臣からも説明がありました、これまでの経緯に照らして考えると、今回の米国の措置は極めて遺憾だというふうに思っておりまして、その旨は私からも経産大臣からも米国側に申し入れておりますし、まずは粘り強い交渉によってその解決を図ってまいりたいというふうに考えております。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 違反かどうかは明言しない。  両国の協議が調わなかった場合、日本政府としてはどういう対抗手段を取れるんでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) これは、石破総理もあらゆる選択肢があるというふうにおっしゃっておられます。その検討の詳細というか中身を申し上げることはこの段階では控えたいと思いますが、まずは交渉によって解決をするということを目指して全力を尽くしてまいりたいと思います。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 WTOに提訴ということはあり得るんですか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 先ほども申し上げましたとおり、あらゆる選択肢があるということでございますから、何かを排除しているということではありませんけれども、当面、米側としっかりと協議をしてまいりたいと思っております。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 何らかの場合、自動車産業、日本国内の産業にも影響を与える可能性は極めて高いです。資金繰り支援について云々かんぬんという答弁がありました。それ以外の何らかの支援措置というのを今考えているんでしょうか。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 声明がこの前発表されて、発動は二日ということですので、状況をよく判断をしながら対応させていただくということで検討していきたいというふうに思います。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 更問いしますね。検討する、令和七年度、つまり七年度予算案です。その検討する選択肢を取り得る予算は積んでいるんですか。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 予算措置を伴うものかどうかも含めて検討していきたいというふうに思います。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、あらゆる対応策は考えていかねばなりません。  今、資金繰りとおっしゃいました。これは、当面予算を必要とするものではないが、いかにして利率をどうするか、保証をどうするか、期間をどうするか等々、これは支援は十分可能でございます。  あるいは、いろんな情報が、自動車の大手メーカーはともかくとして、多くの下請あるいは孫請の方々は、じゃ、自分のところは対象になるのかならないのか、どういう運転資金の支援があるのか、本当に困惑しておられる方々もいっぱいいるわけで、その情報の支援については、これは各地に担当官を派遣をしてきちんと丁寧な御説明をする、それは不安の払拭に役立つと思っております。  じゃ、資金的にどうなのだということを考えました場合に、そういうときには予備費というものも考えるということは当然あり得ることでございますが、今、仮に、この予算を提案いたしました時点において、私どもとしてこの二五%ということを想定して提案をしているわけではございません。  しかしながら、今こういう状況でございますから、先ほど来、経産大臣、外務大臣がお答えをしておりますように、そうなっても、私どもとして、メーカー、そしてまた下請、孫請の皆様方に影響が及ばないように、午前中申し上げましたが、これは政府として考えられる限り万全の措置をとっておるところでございます。  それはこの予算に盛り込んでいるかと言われれば、それは直接盛り込んでおるものではございません。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 予備費というのは憲法上等々に規定があります。予算作成後に生じた事由です。今、予算の編成中じゃないですか。なぜ予備費が使えるんですか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) いや、予備費を使うとおっしゃっているわけじゃなくて、まさにこれが成立をし、そしてその段階においてそうしたことが生じれば、それが予備費の適用に該当すればそれで対応する、そういう趣旨で総理はおっしゃったと思います。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、二月、失礼、このトランプ氏の二五%というのが発動されるのは四月の三日でございますので、その点は是非とも御留意をいただきたいと思います。

小沼巧立憲民主・社民・無所属

○小沼巧君 四月の一日以降の予算を我々は審議しているわけです。そしてその状況は、年度内の今でさえ既にもう分かっているはずです。  そういう意味においては、私は、その予備費を使えるのだ、使える可能性があるのだという今の総理の答弁は誤りだと思いますし、財政民主主義に反する行為になってしまう、そういった政権に任せることはできないということを申し上げまして、終わります。  ありがとうございました。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で小沼巧君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 次に、杉尾秀哉君の質疑を行います。杉尾秀哉君。

杉尾秀哉立憲民主・社民・無所属

○杉尾秀哉君 いよいよ締めくくりになってまいりました。衆議院で予算の審議が始まって二か月ということで、ここまでの経緯は異例ずくめということでございます。  少数与党政権としてスタートした石破政権ですが、これまでの経緯を見れば、石破総理が言う熟議の国会とは名ばかりで、場当たりと妥協の産物だったのではないかというふうにも思われます。哲学が感じられないというか、多少厳しい言い方しますと、政権の体を成していないんじゃないか。その象徴が今回の予算案の対応です。衆議院で修正をされた予算案が参議院で再修正をされて、これからですけれども、衆議院に回付されて成立すると憲政史上初ということになります。  そこで、今回の再修正案ですけれども、高額療養費の負担限度額の引上げを凍結する、これは我々も主張していたことで、これは全面的に賛同しますが、今も話がありました、ではなぜ、その百五億円が必要なのを、予備費を減額して費用を賄うのか、修正案の提出者に説明求めます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 御質問ありがとうございます。  自民党と公明党によります予算の修正につきましては、先ほど古川提案者から御説明させていただきましたとおり、高額療養費の見直し全体について実施を見合わせるという決断を踏まえて、社会保障関係費を百五億円増額するとともに予備費を百五億円減額するという内容の修正を行ったものでありますけれども、これは、予算修正の全体として公債金収入を増やすことなく財源を確保する形とするために行ったものでございます。  その上で、令和七年度予算の予備費について、政府原案では一兆円が計上されておりました。衆議院での予算修正では、国会における議論も踏まえて、これを二千五百億円減額をいたしまして予備費総額を七千五百円とする修正が行われ、失礼しました、七千五百億円とする修正が行われ、今回の予算修正で百五億円を減額することとなりますが、この規模の予備費があれば、来年度においても、予期せぬ事態が生じた場合に機動的、弾力的な対応を行っていくことができると考えているところでございます。

杉尾秀哉立憲民主・社民・無所属

○杉尾秀哉君 ちょっとね、予備費として計上していたものをこういうふうに流用していいのかと。そもそも、その予備費は、予算成立後に災害など、さっきもありました、予定外の支出が必要な場合に計上するものでしょう。財政法の二十四条に、予見し難い予算の不足に充てるためと明記されているわけですよ。  今回は予見し難い予算の不足ではありません。財政法違反ではないかと思いますけれども、財務大臣、答えてください。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 今修正者からお話がありましたように、予備費を使用しているわけではなくて、予備費の予算額をそういう形で減じているという対応をしているので、それ自体が、その予備費の使用と、今おっしゃった法律との関係で問題になるものではないと承知しています。

杉尾秀哉立憲民主・社民・無所属

○杉尾秀哉君 これまで、これは安倍政権のときからそうでしたけれども、何兆円も予備費を積んで、どんどんどんどん流用していっているわけですよ、元々の使途じゃないものに。使い勝手のいい財布になっているわけです。  これ本当に、総理、こういうあしき前例をどんどんつくっていいんですか。これ、憲政の常道に反していませんか。いかがですか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) これ、今財務大臣からお答えしたとおりでございまして、予備費の減額により財源を確保する必要性につきましては理解をいたしますが、来年度において、予期せぬ事態に機動的、弾力的な対応が可能になるように、与党の予算修正後のような規模の予備費が必要であると。  つまり、何というかな、弾力的に使えるということがこの予備費の眼目であって、そうすると、何にでも自由自在に使えるというやや否定的な言い方をなさいますが、弾力的に使えるというこの特性には、私は財政法あるいは財政民主主義に反するものだとは考えておりません。むしろそういうものこそが必要だということでございますが、財政民主主義の本旨には反しないように、よく気を付けて運用してまいります。

杉尾秀哉立憲民主・社民・無所属

○杉尾秀哉君 いや、そんなに肯定的に私は捉えるものじゃないと思うんですよ。  それから、高額療養費の引上げ凍結。これは、今日も患者団体の方いらっしゃっておられますけれども、秋までに再検討するということでしたね、先ほどの説明にもありました。当事者の方の声をまず丹念に聞いてください。それから、厳密な制度設計をしてください。それから、制度の目的を含め、何のための高額療養費なのかということを含めて、政策哲学からもう一度議論をしてください。それには、秋までとか期限を切るべきではないんじゃないですか。どうですか、総理。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) これ、この政策の責任者である大臣から私の足らざるところは補わせていただきますが、それは委員のおっしゃるとおりです。  ここの場でもいろんな議論がございました。全ての方の御意見を聞くことはできませんが、やはりいろんな、がんでもいろんながんを患っておられる、あるいは難病の方もおられる、多くの患者さんの団体もある。それはやはり、全ての方が御納得いただくということは、それは難しいのかもしれないけれども、それを目指して努力をしていかねばならないし、意見を聞きましたので、納得いただかなくても、はい、やらせていただきますということはいたしませんというのは答弁で申し上げたとおりでございます。  私どもとして、大きな目的を示せということでございますが、この世界に冠たる高額療養費というものはどうしても維持をしたいと思っております。お金がないからこれが受けられないという人が出ないようにしなければなりません。同時に、物すごい勢いでこの高額療養費が上がっている。いや、ほかのところから金持ってくりゃいいじゃないかというようなお考えもあろうかと思いますが、この高額療養費制度というものは、保険者の方々の御理解もいただきながら、この制度はこの制度として持続可能性を可能な限り維持したいと私は思っておるところでございます。  で、今回の議論が十分ではなかったと思っているのは、保険者の方々の御意見を十分聞けたかということも、私はなかなか議論として十分じゃなかったという反省を持っておるところでございまして、そういうようなもろもろ併せて、政策的な観点、そしてまた多くの方々の御理解、この二つを目指して、いつまでにという期限を切ることは、何月何日ということはいたしませんが、なるべく濃密な議論を行ってまいりたい。御不安があればそれを払拭したいし、そしてまた、保険者の方々の将来に対する御不安もそれは解消したい。それは早ければ早い方がいいですが、拙速な議論をしたくないということでございます。

杉尾秀哉立憲民主・社民・無所属

○杉尾秀哉君 ということは、関係者の皆さんが納得いく制度ができるまでに、本年秋までとは書いているけれども、期限を切らないということでよろしいですね。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 先ほど申し上げましたように、やはり大勢の方々の御納得をいただく、不安を払拭するというのは、早ければ早いにこしたことはございません。それは、議論の頻度を上げるとか密度を上げるとか、そういうことにおいて可能なことだと思っておりますし、厚労省といたしましても可能な限りの情報は提供させていただくと。それは今用意がございませんとか次回までお待ちくださいとか、まあよくある話でございますが、そういうことがなるべくないように努めてまいりたいと存じます。

杉尾秀哉立憲民主・社民・無所属

○杉尾秀哉君 それから、政権の体を成していないと厳しい言葉で言いましたけれども、例えば決められなくなっていることの一つ、これ午前中の質疑にもありました年金改革ですが、重要広範議案に指定されながら法案が提出されなかったことって、過去一度もないんですよ。総理は提出する提出すると言っておられますけれども、全然今のところその具体的な動きがないんですよ。  これ、本当に提出するということでよろしいんですか。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 今、提出に向けて関係各位の御理解をいただくべく、鋭意努力をさせていただいているということでございます。

杉尾秀哉立憲民主・社民・無所属

○杉尾秀哉君 これ本当に、就職氷河期世代の話の延長でありましたけれども、極めて重要な年金の改正で、これ国会で正々堂々議論しましょうよ。その意味でも、やっぱり一刻も早く提出をしてください。我々も、ヒアリングもしなければいけないし、関係者の皆さんからいろんな声も聞かなければいけません。  ただ、ここまでの高額療養費、そしてこの年金問題、どうもやっぱり厚労行政が右往左往しているように見える。福岡厚労大臣、大変申し訳ないですけれども、厚労大臣の責任、私は大きいと思いますよ。総理、任命責任感じませんか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) もちろん、任命したのは私でございます。その責任は私にございます。  しかし、福岡大臣は、本当に誠心誠意、全身全霊でやっていますし、この行政を担うに足る見識、そして良識、誠意は持っておるということでございまして、もし今委員がおっしゃいます任命責任を感じないかと言われれば、それはきちんとした人を任命したということについて私は責任を持っているということでございます。

杉尾秀哉立憲民主・社民・無所属

○杉尾秀哉君 じゃ、総理が最後まで責任を持って年金改革、これやりましょう。  それからもう一つ、ここに来て石破内閣の支持率が急落をしている。調査によっては一五%前後、あるいは大きいもので二〇%近く、これ低いもので今もう二〇%台です。いわゆるメディアの言い方で言えば、二〇%台というのは黄色信号から赤信号に変わるところです。  総理、何が原因ですか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、これだけが原因だということはございません。いろんなことが複合的に要因となっておるということでございます。  私、支持率だけが目的だと思ってはおりませんが、御支持いただける方が多いにこしたことはないということでございます。それに向けて努力はいたしてまいらねばなりません。そのことは肝に銘じておるところでございまして、支持率のために政権をやっているわけではないといって開き直るつもりは全くございません。足らざるところは反省をし、直していって、国民の皆様方の御信頼というのを得たいと存じます。

杉尾秀哉立憲民主・社民・無所属

○杉尾秀哉君 私、去年の十二月に、総理との質疑の中でこういうふうに申し上げたんですが、ある方の表現を借りて、総理は政治家じゃない、評論家じゃないか、こういうことを申し上げた。  例えば、これ先週の予算委員会……(発言する者あり)ちょっと後ろの方うるさいですよ。先週の予算委員会で質問しました、杉田水脈氏の公認問題、言っていることとやっていることが全然違うんですよ。強烈な違和感を感じていて、何でそのまま公認、おかしいでしょう。  こういうふうに、政権に就く前と後で言っていることがもう全然百八十度違うわけですよ。だから、国民は何を信じていいか分からないし、世論調査の数字を見ても、石破総理が信用できなくなっているというのはこれはっきり数字で出ているんです。  政治と金の問題にしてもですよ、この国会始まってからずうっとこのテーマやってきました。本当はこのテーマばっかりやるのはまずいんだけれども、それでも何一つ進展してないんですよ。  例えば十万円の商品券の問題。これはっきり申し上げますけれども、総理は自らの責任否定されますが、これ例えば公邸の会食が政治目的を持たないって、こんなわけがありません。また、個人宛ての寄附の可能性もあるわけです。法に触れる可能性を認めて、まず謝罪をするところから始めるべきなんじゃないですか。どうですか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、実績を誇るとか、そういうことを私は申し上げるつもりはありませんが、この委員会、衆参の委員会においても多くの御議論をいただいてまいりました。  例えば政策活動費の廃止、長年できなかったことです。あるいは、調査研究広報滞在費の使途公開、残金返納、政治資金に関する第三者機関の設置、誰でも簡単に収支報告書の内容を確認できるデータベースの構築、今までできなかったことだと思います。そして、この委員会あるいは衆参の委員会の御議論を経てこういうのはできたことであって、何もできていないというのは委員の決め付けではありませんか。私はそんな、この委員会における審議が無駄だったとか意味がなかったとか何もできなかったとか言うつもりは全くございません。  そしてまた、じゃ、あれが政治活動だった、あれが政治活動でなくて何なんだというふうにおっしゃいますが、法律に政治活動という定義がないことは委員も御案内のとおりでございます。そうしますと、コンメンタールというものによれば、特定の政治信条あるいは特定の候補者、そういうものに対しての言説を行うということが中核であって、皆さんありがとう、済まなかったねと、それが世の中の感覚と離れておる、けしからぬと、大変申し訳ございません、その点は幾重にもおわびを申し上げるところでございますが、さればその場において、政治信条を私が開陳をし、理解を求めたか、あるいは誰か特定の候補者に対する支持を求めた、そのようなことは一切ございません。それは政治活動をやっていないと、その場において、そういうことを申し上げておるところでございます。

杉尾秀哉立憲民主・社民・無所属

○杉尾秀哉君 総理のその説明を国民は信じていないことは、数字が物語っています。  会食前に商品券配りました。以前、やはり同じようなシチュエーションで当日に渡したら、それがみんな同じ紙包みを持って出てきたのでメディアにばれちゃって、それから事前に渡すようになった、こういう話を私、官邸の関係者から聞きました。総理、知っていますか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 存じません。  よく関係者がとか、そういうことをおっしゃいますけれども、それはどこのどなたなのでしょうか。そういうことが明らかにしないで、官邸の関係者がこう言っている、おまえ知っているかと言われましても、お答えはいたしかねます。

杉尾秀哉立憲民主・社民・無所属

○杉尾秀哉君 取材源の秘匿というのを全然総理は御存じじゃない。  それから、もう一個言います。これも私が聞いた話です。  金庫の管理は官房長官がされます。総理は毎月一千万円を領収書の要らない金として官房長官から渡されていると、こういうふうに聞いています。これ事実ですか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) どなたがおっしゃったか分からないことにお答えはできません。

杉尾秀哉立憲民主・社民・無所属

○杉尾秀哉君 じゃ、私には確信があるので言います。これはポケットマネーですよ、領収書の要らない金。総理が言っているポケットマネーは自分の金じゃなくて、官房機密費だってポケットマネーになるんです。  先ほどから申し上げておりますけれども、何でこれだけ国民の、今日、物価高の話もずうっと一日中ありました。全然それに対して政治家が別のことやっているじゃないか、上級国民じゃないか。これは、自民党だけじゃない、野党だって同じ疑いを向けられている。そういうことを自覚した上で私は申し上げているんですけれども。  午前中の質疑の中でこういう話がありました。物価高対策、食料品減税の効果を検証するとおっしゃいました。食料品減税、検討するんですか、総理。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) どうも前段の御指摘がよく私分からなかったんですが、官房機密費がポケットマネーだというのはこれよく理解できないところがございまして、官房機密費は決してポケットマネーではございません。それは、ポケットマネーから出しているものを官房機密費ではないかと決め付けられましても、それは私としてはそうですとはとても申し上げられませんし、誰がそういうことを言っておられるか、私には確信がありますとおっしゃるのであれば、何がその確信のゆえんなのかということを御教示をいただきたいというふうに考えておるところでございます。  今、後段の御質問は、それはいろんなケースというものを午前中に御指摘をいただきました。それは、各国において消費税の税率がどうなのか、今二〇%とか高いところもございます。じゃ、その消費税の減税がどれぐらいの規模で行われたのか、どれぐらいの税率にしたのか、適用範囲はどうなのか、これはファクトの問題でございまして、そのことを悉皆的に私自身存じ上げているわけではございませんから、それがどこの国においていかなる例があるのかということについて、それは調べたいということを申し上げました。その上での判断について予断を持って申し上げることはいたしません。

杉尾秀哉立憲民主・社民・無所属

○杉尾秀哉君 ということは、可能性あるということですか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それはまた論理の決め付けというものでありまして、それはきちんとそういうものを、どこにどういうことがあり、いかなる効果があったのかということを、例えばまた同じ御質問があったとしますね、で、全部例を知らなくて、いいかげんなお答えはできません。きちんとしたお答えをする、きちんとした議論をする、そのために調査をします、調べますといったことで、だったらそれは可能性があるんだねというのは、それは論理的には結び付くお話だと私は思っておりません。

杉尾秀哉立憲民主・社民・無所属

○杉尾秀哉君 昨日の委員会の冒頭、総理は、予算成立後の強力な物価高対策について釈明をされました。新たな予算措置を伴うものではないというふうにおっしゃいました。先ほども質疑がありました。  昨日の夜のメディアですけれども、ニュース23で、物価高対策として石破政権が十兆円規模の経済対策策定に動いている、米やガソリン減税など参院選向けに打ち出す方針だと、こういうふうに報じています。これは誤報ですか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、たまたま私もその番組を見ておりました。私も旧知の方がそのような発言をしておられたということは見て、ふんふんと思って見たようなことでございます。それは、そういうふうに断定をされるということではないと思いますし、政府として時期とか規模とかそういうことを全く考えているものではございません。  今、本当にもう、四時半になりますが、こうやってずっと御審議をいただいてきて、要はこの七年度予算というものが成立をさせていただき、その執行をさせていただきたいということに尽きます。

杉尾秀哉立憲民主・社民・無所属

○杉尾秀哉君 先ほど暫定税率の話ありましたけれども、これを仮に早めに打ち出すとすれば、これは補正予算組まなきゃいけないわけですよね。今からもう想定に動いているんじゃないかと私は思っています。これは私の感想です。  最後は、政治改革について伺います。  総理はかつて、三十年とちょっと前、真の政治改革を実現するために、ユートピア政治研究会、これ立ち上げられました。その後、自民党を離党もされました。国民が期待をしていたのは、そうしたこれまでの石破総理の、自民党らしくないこういう行動であったり発言だった、そういうふうに思うんです。ところが、今や自民党の政治文化にすっかり染まっている、そういうふうにしか私には見えません。  あのときの青雲の志はどこに行ったんですか。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 総理しか答えられません。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) もうあれから三十五年近くがたちました。どこへ行ったかと言われれば、それは今も持っています。  だが、あのとき、ユートピア政治研究会というその名自体が、実に、何と言ったらいいんでしょうか、実に味のある名前でしたね。武村さん、もうお亡くなりになりましたが、あるいは園田さん、渡海さん、三原さん、鳩山さんもおられました。つまり、あそこの問題意識は、リクルート事件のときに、これ一体何でこんなにお金が掛かるんだろうかということから始まりました。メンバー、中核的なのは十三人か十四人だったと思います。  一年に一体幾ら掛かるのというのをみんな計算してみました、調べてみました。金額は申しませんが、多い人は億の声を聞きました。一番少なかったのは私ですが、それでも数千万でした。それは何なのということを一つ一つ見てみれば、圧倒的に多いのは人件費でした。その次は事務所の家賃でした。中選挙区制でしたから、相手の候補者にお金持ちがいれば、それは軍拡競争みたいなもので、どんどんどんどんそれはエスカレートしていくわけで、これはこの選挙制度を変えなきゃ駄目じゃないかということがあの運動の中心だったと思っております。  ただ、それに偏り過ぎて、ほかのことが余りきちんと論じられなかったのではないかという反省は持っております。おまえ、あの青雲の志はどうしたと言われますが、あのときに、選挙制度を変えれば政治は変わるというふうに思った、そこには至らぬ点があったのではないかという反省は私自身強く持っております。もう少し有権者の気持ちに沿った政治改革でなければならないし、その点から申し上げれば、今回の委員が冒頭御指摘になりました商品券の件も、私自身が長くこの世界におって、そういうような気持ちを忘れてしまったとすれば、それは幾重にもおわびを申し上げなければならないものだと反省をいたしておるところでございます。

杉尾秀哉立憲民主・社民・無所属

○杉尾秀哉君 おわびや反省はいいです。  何でこんなに政治が掛かるのかという思いで行動されていた石破総理が、今、政治にはお金が掛かるんだと、だから企業・団体献金も必要なんだと、こういうことをおっしゃっているというのは私は非常に残念です。  そして、企業・団体献金の改革案、これ、年度末、三十一日、まだ来週月曜日はありますけれども、これ期限です、一応ですね、申合せ。自民党案、それから国民・公明案、立憲・維新案など三すくみの状況です。このまま年度末の期限を迎えようとしています。  この間、総理は何をやってきたのか。何としてもまとめようと、そういうことを例えば指示されましたか、自分で動きましたか。説明してください。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、政治改革委員会において、もうあと何日しか残っていないとおっしゃいますが、まだ日にちは残っております。そして、そこで議論している人たちから、どんな議論があったと、どの党からどのような提案があったというような報告は逐一受けております。それで、この場合にどうするのだという協議あるいは議論、それは一々記者会見や新聞発表で申し上げることではございませんし、そういうような性質のものだと私は思っておりません。  さっきから委員は、おまえは何とかだというふうに断定的におっしゃいますが、そのようなことではございません。それは、この政治改革法案というものが、先ほど冒頭申し上げました、幾つも幾つも成果を得てきた、政治改革特別委員会というのはそれなりの仕事をやってきました。それはきちんとした成果となって残っております。それは何にもやってこなかったと、それは私は事実と違うと思っております。  今回の問題にいたしましても、現場で本当に真摯な議論が行われている、歩み寄りということがあり得るとすれば、それもあるでしょう、可能性として。そこへ向けて各党が精いっぱいやっておるときに、私があれこれ申し上げることはいたしません。

杉尾秀哉立憲民主・社民・無所属

○杉尾秀哉君 このまま三案が潰れちゃったら成果ゼロなんですよ。これで国民が、もしそういうことになって納得すると思いますか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 今議論を本当に詰めてやっているときに、もしできなかったらなぞということについて、私は論評はいたしません。

杉尾秀哉立憲民主・社民・無所属

○杉尾秀哉君 じゃ、年度をまたいでも成案を得るべきと、こういうふうに考えていますか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) これも同様のお答えでございます。

杉尾秀哉立憲民主・社民・無所属

○杉尾秀哉君 まあ協議を続けるということなんでしょう。  そもそも、一九九四年の政治改革関連の四法の成立、誰と誰が交渉して実現したんですか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは最終的に、河野洋平自由民主党総裁、細川護熙当時の内閣総理大臣、日本新党代表というのが正しかったでしょうか、日本国内閣総理大臣たる細川護熙日本新党代表でございました。

杉尾秀哉立憲民主・社民・無所属

○杉尾秀哉君 それ違います。細川護熙総理です。そして河野洋平自民党総裁です。この二人がトップ会談で合意書を交わしたんですよ。  あの最後の段階で、これまだ、これも仮定の話ですけれども、最後の段階で、総理は何としてもまとめるということで動き出すおつもりはあるかどうか、それ聞かせてください。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 先ほど日本国内閣総理大臣たる日本新党代表ということを申し上げたので、細川護熙さんであることは全く違いはございません。私は正確を期して物事を申し上げておるつもりでございます。  で、それはおまえ、そのつもりがあるのかということですが、それはどういう経緯をたどるか、それは分かりません。そして、多くの党の御了解をいただかなければなりません。そこにおいて、誰がどういう形でその合意の文書を交わすかということについて、今言及できる段階ではございませんし、言及すべきだとも思っておりません。

杉尾秀哉立憲民主・社民・無所属

○杉尾秀哉君 私は、前回の質疑でもやりましたけれども、企業・団体献金の禁止というのは、いわゆる自民党型の利権政治に終止符を打つことにほかならないと思っています。その利権政治、金による地方政治の支配、これが原点だというふうに思っています。だから、ここを解決しなくて何も政治と金の問題は解決しないというふうに思います。  最後に申し上げますけれども、前回も申し上げました、八千近くもあります政党支部、ここへの企業・団体献金禁止、これだけは最低限実現すべきだと申し上げて、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で杉尾秀哉君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 次に、平木大作君の質疑を行います。平木大作君。

平木大作公明党

○平木大作君 公明党の平木大作でございます。  今日は、予算の審議に入る前に、一つちょっと取り上げておきたいテーマがございまして、そこから質問入らせていただきたいというふうに思っております。  病気やけがが原因で外見に生じた変化による苦痛、これを軽減する外見ケア支援事業、あるいはアピアランスケアという言い方をしたりもしますけれども、この外見ケア支援事業が今全国の自治体で広がっております。  これ、具体的に言うと、例えば医療用のウイッグですとかあるいは人工乳房、こういったものを購入するときの少し助成が出るというようなものなんですが、これ今、昨年六月時点の調査によりますと、全国千七百四十一の自治体のうち千百十四の市区町村で支援事業をやっているということでありますから、大体三分の二ぐらいの自治体に一気に今広がってきていて、私、これとてもいいことだなというふうに思って見ているんですが、これ、実は対象者、この助成を受けれる方の対象者について言うと、実は結構市区町村によってまちまちになってしまっているんですね。  これ、なぜなのかということで、その一つの理由として、このそもそも外見ケア、アピアランスケアというものが、概念自体が、これ、がん対策の中から生まれてきたということでありまして、例えば今、国のがん対策推進基本計画、この中にもこの外見ケアの記載があります。ある意味、このことをもって、実は自治体で実施をする事業においても、この対象をがん患者に限定しているケースというのが実は見られるんですね。実際に、最近のある地方議会におけます議論の中でも、これ、いわゆるがん患者以外に広げれないかという質疑の中で、いや、国のがん対策推進基本計画の中にこれは定められているのでできませんというようなちょっと実は答弁が出てきてしまっております。  そこで、ちょっと今日まず確認なんですけれども、この当該がん対策推進基本計画、この記載というのは、自治体が外見ケア支援事業を行う際の方針を示すものではないということ、がん以外の病気やけがに起因する対象者を排除する趣旨ではないということを確認をさせていただきたいと思います。

大坪寛子厚生労働省健康・生活衛生局長

○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。  先生御指摘のがん対策推進基本計画ですが、これはがん対策基本法に基づき策定されておりまして、その中で、アピアランスケアにつきましては、医学的、整容的、心理社会的支援を用いて外見の変化を補完し、外見の変化に起因するがん患者の苦痛を軽減するケアというふうに定義をさせていただいております。  これ、あくまでもがん対策基本法に基づき我々が策定している基本計画の中での記述でありまして、一義的にはがん患者の方を対象とした計画でございますが、自治体ががん以外の患者様を対象に個別に外見のケアに係る取組を行うことにつきまして特段制限するものではございません。  以上です。

平木大作公明党

○平木大作君 ありがとうございます。  例えば、この医療用ウイッグを必要とするのは、がんと闘病されている方以外にも、けがで頭髪を失われてしまった方ですとか重度の脱毛症に悩む方、こういった方が実は使われております。  公明党は小さな声を聞くということをモットーにしておりますけれども、私も、今回私がお伺いした声というのは多分その中でも最も小さな声でありまして、の一つでありまして、就学前の年中の実は女のお子さんからの実は御要望でありました。  このお子さんが今闘っておりますのが汎発型と言われている重度の脱毛症でありまして、これ、いわゆる頭髪だけではなくて、眉毛ですとかまつげですとか、そういったところの毛も含めた全身の体毛が抜け落ちてしまうという病気と今この小さな女の子が闘われております。  これ、この汎発型の脱毛症についてはちょっと今のところ確立をされた治療法がないということでありまして、しかも、実際に治療に当たるに当たって、これ十年ぐらいの計画を立てて一生懸命やるんだけれども、ちょっと駄目だった場合には今度保険外のまたいろんな治療法を試されるということでありまして、でもなかなかやっぱり治らない難しい病気だということをお伺いをいたしました。  大人の場合、成人の場合は、脱毛した状態のままでも、ある意味、本人のスタイルとか個性という表現の仕方もあるわけでありますけれども、やはり子供の場合、お子さんの場合というのは、これやはり基本的には医療用のウイッグを使用して日常生活を送られることになるわけであります。  今回、私もいろいろ、日本毛髪工業協同組合ですとかそういったところにもお伺いして、ウイッグについて初めてちゃんとちょっと勉強してみたんですけれども、子供用のウイッグって基本的に市場がないんですね。お子さんが着けることを想定していないということがありまして、基本的にオーダーメードになると。かつ、その髪の細さみたいなものも大人と違うので、これやっぱりそれに合わせたすごく特注のものになったり、あるいはヘアドネーションで寄せていただいたものを使ったりするということで、大人用のものって三、四万円ぐらいで買えたりはするんですけれども、お子さんのこのオーダーメードのって二十万円ぐらい一つしてしまうということもお伺いをしました。しかもこれ、成長していかれますので頻繁に買い直しをしたりするということもあって、治療費と合わせてこれ大変な負担になっているということなんです。  三原大臣、今日来ていただいていますが、まず、十八歳以下に限定した形でもいいんですけれども、何らかの形で支援策って検討していただけないものでしょうか。

三原じゅん子自由民主党内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・共生・共助)

○国務大臣(三原じゅん子君) 病気等によって脱毛した子供が、外見の変化によって様々な苦しみやつらさを抱えるお子さん、そしてその御家族の思いを考えますと、私も大変胸が痛むところでありますが、議員のおっしゃるとおり、現在、一部の自治体では独自の事業としてウイッグの購入に対して助成を行っているほか、厚生労働省、先ほどございましたけれども、アピアランスケアを必要とするがん患者に対し医療従事者が情報提供、相談支援を行うなど、効果的な支援体制を取っているということであります。  本日議員から御説明いただきましたそうした実情も十分踏まえながら、こども家庭庁として何ができるかということ、厚生労働省からもいろいろお話を聞きながら考えてまいりたいというふうに思っています。

平木大作公明党

○平木大作君 患者のお子様に寄り添った答弁いただいたと思っています。  あべ文科大臣にもお伺いしておきたいと思います。  今不登校の状態にあるお子さん、小中学校で過去最多の三十四万人に上っております。これ十年前と比べると、小学生で五倍、中学生で二・二倍ですから、これ本当に放置しておいてはいけない大変な問題だと思っています。このことに対して、一応文科省として、不登校の要因を的確に把握し、きめ細かな支援を講じるとしていただいていますが、やっぱりこれなかなか簡単なことではない、言うほど簡単なことではないというふうにも思っております。  これ、当然、いじめは絶対に許さないということはしっかりやっていただきながら、同時に、お子様たち、今本当に悩みとか不安とかプレッシャーとかいろいろなものと直面をされていまして、今日御紹介したこの脱毛症のお子さんも、学校に行くということがどういうことなのか非常に心配をされているんですね。解消に向けてしっかりとした取組を進めていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 不登校の背景また要因、様々でございまして、この要因が複雑に関わっているものでございますが、各学校におきまして一人一人の児童生徒の状況を的確に把握をしながら、また、不登校のきっかけ、学校生活でつらいと感じた要因の解消に向けてきめ細やかな支援を行っていくことが重要だというふうに思っておりまして、昨年十一月に私からも、不登校の児童生徒、その保護者の皆様も大変おつらい思いをしている中で、メッセージを発出させていただきながら、子供たちの小さなSOS含め、子供たちの悩みや不安に寄り添っていくため、一人一台端末を活用しました心の健康観察の導入促進、またスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置に関わる予算を計上するなど、教育の相談体制の充実を努めているところでございまして、引き続き、子供たちに本当に寄り添いながら、誰一人取り残さない学びの保障に向けた取組を進めてまいりたいと思います。  委員の本当に今日の小さな声を拾ってくださったお話を聞かせていただきまして、私ども文科省もしっかり努力をしてまいりたいと思います。

平木大作公明党

○平木大作君 よろしくお願いいたします。  残りの時間で、予算について加藤大臣と少し議論させていただきたいと思っております。  この国の公会計のあるべき姿ということについてなんですが、例えば、数年前から、霞が関の官庁を、この建物の中を歩くと、EBPMと、証拠やデータに基づく政策立案という趣旨ですけれども、こんなポスターも貼っていただいています。  今日まさに議論している予算案も、これそもそも、様々なデータですとかエビデンス、あるいは過去の事業の執行状況、こういったものに基づいて編成をされているわけですね。ここ、実は大いに改善の余地があると思っているんですけれども、これに併せて、この国の財政状況とか活動、国民の皆さんにやっぱりきちんと説明責任を果たすという意味で、実はこれ、予算の執行状況についてしっかりタイムリーな見える化をしていかなきゃいけないというふうに思っております。  ここに当たって、これ、国の財務会計システムが各省庁におけるこの執行段階まで一元化されていないということが私とても課題だと思っているんですが、大臣の御認識と是正に向けた方針、お考えをお伺いしたいと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 財務省としても、予算の執行状況を含む予算関連情報の見える化は大変大事だということで、これまでも、行政事業レビューシートシステムの構築に参画をし、執行状況をできるだけ分かりやすく開示できるよう工夫も努めてきたところであります。  こうしたことに加えて、会計業務におけるいろんな作業を見ておりますと、重複入力があったり、あるいはまだ紙が介在したり、いろんな非効率な業務が残っており、これを改善しながら、また執行状況の把握やその見える化を推進していくことが重要と考えております。  これを実現するためには、システムを本当の、本当の意味で一元化を図る、あるいは今あるシステム間の間をよりデータ連携などしていく、これ様々な方法があるんだろうと思っておりますが、今後、内閣官房が実施する各省に対する実態調査、これが行われると承知をしておりますので、それも踏まえて関係省庁一体となって検討していきたいと考えております。  今委員御指摘のEBPMの推進などにも資する予算の執行状況に関する見える化への取組については、今申し上げたように、予算執行に関連するシステムを有しております私ども財務省としても、関係省庁と連携して積極的に進めていきたいと考えております。

平木大作公明党

○平木大作君 今御答弁の中でも触れていただきました、現行はADAMSⅡというこのいわゆるシステムをベースにして予算管理されているんですけど、私もちょっといろいろお伺いして勉強してみましたら、これやっぱり、各省庁において執行段階において、まさに今大臣おっしゃったような、重複してやたらと手入力の作業が発生していたり、あるいはいわゆるシステムとして連携できていない、ほかのシステム並行で走らせながら執行管理していたり、もっと言うと、担当者ベースでエクセルベースで手元で管理しているということが非常に横行しているということでありまして、これ、ある意味、執行状況の即時把握がそもそもできる体制になっていないというふうに私は思っております。  ここで、ちょっと平大臣に是非御答弁いただきたいんですけれども、やっぱりこれ、今御答弁の中にもありましたけど、デジタル行財政改革担当がしっかり主導していただいて、そして財務省が中心になって、デジタル庁もしっかり支援をしていただきながら、公会計システムのDX、推進していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

平将明自由民主党・無所属の会デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(平将明君) お答え申し上げます。  御指摘ごもっともなので、しっかりやります。  会計DXにつきましては、デジタル社会の実現に向けた重点計画、令和六年六月二十一日閣議決定において、内閣官房デジタル行財政改革会議事務局が主担当となり、各府省の予算執行管理を対象として、徹底的なBPRやデータの統合、利活用等について検討を進めることとされております。  今年度は、一部省庁の御協力をいただき、今委員の御指摘のとおりでありますが、業務の実施状況の調査を行ったところ、例えば、システム外でエクセル等による管理を行っているとか、システム間で一部のデータが受け継がれず同じデータを重複入力している等の課題が明らかになりました。現在、会計担当職員が抱える負担とその原因について更なる分析を進めており、それも踏まえて、業務、データ管理の在り方やシステム外で実施されている業務への対応等について検討を深めてまいります。  人口減少による人手不足で公務も例外なく人手不足になってまいりますので、デジタルの活用をしっかり進めていきたいと思っておりますし、今後も、デジタル庁、財務省を始めとする関係府省の協力を得ながら、同じデータは入力が一回で済むような仕組み、いわゆるワンスオンリーによる業務負担の軽減等の実現へ向けて、引き続き会計DXの取組を推進してまいります。  本日委員から御指摘いただきましたので、私自身、しっかり進捗を確認してまいります。

平木大作公明党

○平木大作君 私がお伺いしてきたいろいろな課題、両大臣しっかり認識しているということでありましたので、是非ともよろしくお願いいたします。  ありがとうございました。終わります。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で平木大作君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 次に、串田誠一君の質疑を行います。串田誠一君。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 日本維新の会の串田誠一でございます。  今日は締めくくり質疑ということで、予算の中でもう少しこれは力を入れていただきたいという要望を込めて今日は質問させていただきたいと思うんですが。  日本は国土の六六%から七〇%ぐらいが森林で覆われているという大変森林の多い国でございます。その森林の中で人工林というのはどのぐらいの割合でしょうか。

青山豊久林野庁長官

○政府参考人(青山豊久君) お答えいたします。  林野庁が実施しております森林資源現況調査によりますと、日本の森林面積に占める人工林の割合は、令和四年三月末現在で約四割となっております。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 実に四割が人工林ということなんですが、その人工林というのはどんな木が占めているんでしょうか。

青山豊久林野庁長官

○政府参考人(青山豊久君) お答えいたします。  森林資源現況調査によりますと、人工林に占める樹種別の割合は、多い順に、杉が約四割、ヒノキが約三割、カラマツが約一割、その他が二割となっております。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 この時期は花粉症が委員の方にも多いと思うんですが、杉は大体ピークが過ぎて、これからヒノキが今ピークかなというような状況でございます。  この人工林というのが、手入れが十分なされていないと水害にも関係する。今、山火事もありますけど、水害にも関係するというふうにも言われています。現在の日本の人工林の管理状況、十分と言えるのか、これからはしっかりとやらなきゃいけないということなのか、認識をお伺いしたいと思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 率直にお答えしまして、十分だと思っておりません。いわゆる人間の手が一度入った山、これは最後まで面倒見ないと悪さをするということであります。もちろん、植栽することが最初ですけど、下草を刈る、それから枝打ちをする、除伐をする、そしてその後に間伐というものが一連の作業としてあるわけであります。これをきっちりやらないと、山は保水力を失い、そして下流に迷惑を掛けるということになります。  特に申し上げれば、パリ協定下における森林吸収源の目標でありますけれども、間伐面積を年間四十五万ヘクタールということで目標立てましたが、正直に申し上げますけれども、令和五年度の実績は三十一万ヘクタールということでありますので、掲げた目標の七割しか達成できていないということが問題でありますので、こういったことをしっかり事実として受け止めて、しっかりこれから人工林の管理に力を注いでまいりたいと思います。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 その花粉症なんですけれども、日本の花粉症の発症率、例えばアメリカと比べるとどの程度の割合になっておりますでしょうか。

大坪寛子厚生労働省健康・生活衛生局長

○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。  諸外国におけます花粉症の有病率、これ網羅的に把握はしておりませんが、今おっしゃいました米国のデータですと、二〇二一年の米国疾病予防管理センター、いわゆるCDCの報告によりますと、季節性のアレルギー症状を有する人の割合は十八歳以上の成人で二五・七%、十八歳未満の小児で一八・九%とされております。  一方で、日本のデータを申し上げますと、二〇二〇年の日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会によりますと、日本の有病率は、花粉症の有病率は約四割程度という報告がございます。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 アメリカと比べると、日本というのはかなり発症率高いんですね。  ロート製薬が調査したところによりますと、この花粉症によって重症化するというのは、若年であればあるほど重症化するということで、特に二十代というのが大変苦しんでいるということでございます。  そういう意味で、人工林というのは、我々大人たちが、この日本、本当に国土の七割を覆っている、そこに四割という人工林、そしてそれが杉が四割、ヒノキが三割、まあ非常に花粉が発生しやすいものを人工林として植えて、そして今それを若者が苦しんでいるという状況でございますので、私はここは森林対策もっともっと力を入れていかなければいけないと思うんですが、この水害や花粉症だけではなくて、生物多様性との関係でも、人工林、大きく影響するのではないかなと思うんです。  針葉樹と広葉樹との生物多様性との関連を説明していただきたいと思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) なかなか説明するのは私の能力では難しいですけれども、しかし、光の入らない森、これは生き物が育ちません。間伐をしっかりしていない、除伐もしていない、枝打ちもしていない、こういう暗い森は草も生えませんし、そういうところには生物多様性があるはずがないということであります。ですから、明るい森をつくるということが一番大事だと思います。  やはり、一九五〇年代に、戦後、国が荒れて、国土が荒廃して、その後、急激に経済成長を遂げた段階で、国内で木材が必要だということで一番成長の早い杉を集中的に植えた。これは悪いことではないんですけれども、しかし、それで苦しんでいる若者がたくさんいるということは御指摘のとおりであります。  こういったことを考えますと、これから切って植えてですね、切って植えて育てて使うと、そのサイクルの中で、これから切った森について、必ず再植林をするということ。また、また杉を植えるということではなくて、中には経済ベースに乗らないようなところにも無理に植えている例が多分にあるんですよ。よく先人はこんな難しいところまで植林をしたなというようなところまで植えていますので、そういったところは生物多様性を考えて広葉樹を植えるなり、そういった自然に帰すような努力もこれからは必要になってくるというふうに考えております。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 日本は非常に樹木が種類の多い、千種類以上が日本はあると言われているんですね。そういう多くの樹木があるからこそ、生物もいろんな、この木にはこういう生物が、この木にはこういう生物がと、千種類も木がある。  ところが、人工林は、杉が四割、ヒノキが三割、非常に単一樹林なんですよ。そういう意味では、生物多様性というのは、生物ができればいいだけではなくて、多様な生物ができなければいけないというような状況の中で、単一の木が四割もこの日本を覆っているというようなことでは、生物多様性進むというにはとても私は思えないんですが、これは経済にも関係するのではないか。  昆明・モントリオール生物多様性枠組というものと経済との関係を経産大臣に御説明いただきたいと思います。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 昆明・モントリオール生物多様性枠組というものを、済みません、私もそんな説明できる立場じゃないんですけれども、二〇三〇年までに生物多様性の損失を止めて自然再興することを目指す、いわゆるネイチャーポジティブというものが掲げられているということです。  経済活動が森林ですとか土壌、水、大気、生物資源等の自然資本に依存する中で、持続的な経済発展にはネイチャーポジティブの実現が大変重要だというふうに承知をしているところです。  経産省が取り組んでいる再生可能エネルギーの利用促進ですとか資源循環の推進等は、まさにこの自然資本や生物多様性の確保に貢献するものであり、ネイチャーポジティブの実現にも寄与するものと考えられております。よろしいですか。  加えて、民間企業では、いろいろと、山林や資源の、水資源の方を、資源循環、脱炭素等の取組を先行して実装している企業もございます。私どもも、こうした前向きな評価をできるように、促進するように、関係省庁とも連携して、表彰制度もありますけど、取り組んでまいりたいと思います。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 環境というのは、その環境あるいは生物とか、それだけじゃなくて、経済とも非常に強くつながっているということを世界的にはやはり認識をしていて、こういうようなものを、枠組みというものを世界がつくっているということでございます。  ところで、この杉が人工林として面積が多い県というのはどこでしょうか。

青山豊久林野庁長官

○政府参考人(青山豊久君) お答えいたします。  全国で杉林は四百四十一万ヘクタールございますけれども、一番多いのは秋田県でございまして、三十六万ヘクタールでございます。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 杉などの針葉樹はドングリができますでしょうか。

青山豊久林野庁長官

○政府参考人(青山豊久君) お答えいたします。  ドングリといいますのは、一般的にシイやカシなどのブナ科植物の実を指すものでございまして、杉などの針葉樹がドングリを作ることはございません。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 ミズナラとかコナラとか、まあミズナラが一番熊が大好きな大きなドングリなんですけれども、そういう意味で、秋田県というのは昨年度も大変熊が市街地に出てきたというようなことでございます。そういう意味で、この秋田県というのは杉が一番多いところなんですね。  そういう意味で、秋田県の中で熊がどれだけ生息されていたのかということの予測数というのはどのようになっていますでしょうか。

植田明浩環境省自然環境局長

○政府参考人(植田明浩君) お答えいたします。  秋田県による熊の生息数の推定によりますと、上下の幅がかなりありますけれども、中央値では約四千四百頭と推定されております。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 秋田県に熊は四千四百頭いるというふうに推定されていたんですね。  令和五年、令和五年度の一年間だけで秋田県という中で熊が捕殺された、殺された数というのは何頭になりますでしょうか。

植田明浩環境省自然環境局長

○政府参考人(植田明浩君) お答えいたします。  秋田県における年間の熊の捕殺数につきましては、例年五百頭前後で推移しておりますけれども、令和五年度は熊の人里への出没が特に多かった年でありまして、約二千三百頭となっております。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 秋田県での生存数というのの予測数が四千四百頭、一年間だけで二千三百頭が殺されたんですよね。このペースでいったら、それはいなくなりますよね。  先ほど、熊本県の話が随分出ました。くまモンがたくさん見られるということでありましたけれども、九州はもうとっくに熊は絶滅をしてしまいました。四国ももう十何頭で、もう絶滅は時間の問題ですよね。そういう意味では、本州はまだまだいるんじゃないかと言いながら、もう一年間だけで半数以上も殺してしまっているわけでございます。そういう意味で、出たら人間に非常に危ない状況ですから何とかしなきゃいけないというのはそのとおりでございますし、それを否定する人はいないと思うんですけど、出たら殺すというだけでいいんだろうかと。  今言われたように、人工林というのは、杉が、あるいはヒノキ、これは針葉樹でございまして、ドングリできないんですよね。例年、ドングリが少ないから出てきたんだという話ですけど、そもそもドングリのできない木が秋田県で一番多いというような状況であれば、これはやはりその森林対策、秋田県、一生懸命やっているんです、この前もちょっとお聞きしましたけれども、一生懸命やっているんですけれども、やっぱり国を挙げて、そういうような状況のときには森を自然に戻すというようなことも是非この予算も掛けてやっていただきたいというふうに思っております。  そこで、今いろいろと法案も出ていて、今度、質問、石破総理に質問させていただきたいのは、法案と絡めるとお答えしにくいというのはよくよく承知でございますので、熊は危険鳥獣と思うか思わないか、石破総理から見て熊は危険鳥獣なのか、お気持ちをお聞かせいただきたいと思います。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 危険鳥獣以外の何物でもないと思っております。  というのは、もちろん、委員は学識深いですから、三毛別ヒグマ事件って御存じだと思います。大正四年、今の北海道の苫前町というところでございますが、もう熊が一遍に七人殺してしまったという事件がございました。七人が死んで、けがした人が四人でしたでしょうか。やはりその熊の恐ろしさというのは私はすごくあるんだと思っております。それは認識としてそうなんです。  で、私、長くジビエ議連の会長というのをやってきておりますが、おのれ、鳥獣というので撃ってしまって埋めちゃう、食べちゃうということではなくて、それが帰っていけるような山をつくるということが我々の責任ではないかと。  委員が御指摘のドングリがきちんとなる、熊の食べ物、イノシシでも鹿でもいいのですが、それがなくなってきたんで人里に下りてみれば、こんなにおいしいものが簡単に手に入るよねってことで、彼ら、彼らというか、鳥獣にしてみてもその被害者みたいな面もあること、そういう状況に追い込んだのは人間であるということは私は認識をしなきゃいかぬのですが、しなきゃいかぬと思っています。  ただ、それとその危険鳥獣ではないということは別のお話だと思っておりまして、これを緊急対処野生生物と言ってもいいんですけど、それって何みたいなことであって、やはり危険鳥獣は危険鳥獣だが、そういう状況、彼らが山に帰っていける状況をつくるということも人間の責任だということを私は強く認識をいたしておるところでございます。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 この前の予算委員会で石破総理は猫が大好きということで、今回も熊のことを守ってくれるのかなと思って質問させていただいたんですけれども。  熊は、日本に対して四十万年から六十万年ぐらい前に来たということで、人間よりもずっと前にすんでいるわけですよね。人工林でなかったらば人里に出てこなかったかもしれないし、今、太陽光パネルや風力発電なども含めまして、森をどんどんと破壊しているのは人間なわけですよね。出てこなかったらば熊は静かに暮らしている。森の番人とも言われているように、いろいろと、その種を広めたりなんかしていて、森を守っているところでございます。  ですから、熊自体が、私、危険鳥獣だというのはいかがなものかと。町に出たからというようなお話ではあったんですけど、熊そのものが危険鳥獣なんだということになると、例えば捕獲しておりの中に入っていても、危険鳥獣なんだから外から撃つのは当たり前なんだって、そういう発想になってしまうと思うんですよ。  石破総理、どうですか、もう一度お答えいただけないですか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 何でもいいから殺せばいいなんてことを言っておるのではございません。  ただ、熊をそういう状況に追い込んだのは我々の責任だということをよく認識しなきゃいかぬということでありますし、熊が帰っていけるような環境をつくるのも我々の責任だということを申し上げているのであって、捕獲をしたから、さあ危険鳥獣だ、処理、処分しましょうというのは、私は余り正しい発想だとは思っていませんが。  じゃ、その捕獲した熊を、かわいそうだからやっぱり森に戻してあげようという考え方と、いや、戻したらばまた人里に下りてくる、やっぱりここは処分しなきゃいかぬと、そこはもうすごく考え方の対立がございまして、そこはやっぱり環境省、これは主に環境省の所管でございますので、そこにおいてガイドラインのようなものは、というか、確たる考え方みたいなものは示さなきゃいかぬのだと思っております。だから、かわいそうだから森に戻そうというのと、いや、戻したらまた下りてくるよというのも、どっちも正しいのでございまして、国としてこれに対する方針を示すというのは、私は必要なことだと思っております。  ここは環境大臣の下でよく検討をして、現場の方々が困惑しないようにしていかねばならないということはよく承知をいたしております。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 石破総理とは考え方というのがだんだん近づいてきたのかなという気はするんですけど、そういう意味で、どういうシチュエーションに熊がいるのかということがすごく大事なことだと思うんです。  そうだとすると、その熊自体が危険鳥獣という名前のレッテル貼りを付けること自体が、そういういろいろなシチュエーションというものでいろんなことができるというようなことをなくしてしまって、殺してしまうという、殺さなきゃいけないんだと、危険なんだからというような意味では、やはり名称というのは非常に大事なんじゃないかなというふうに思っているんですよ。  そういう意味では、緊急対処、これは野生生物だとか鳥獣だとかありますけれども、危険ということではなくて、緊急に今は対処をしなければいけない、だけど、森にいる熊自体が危険鳥獣だというのも、これはやはり言い過ぎではないかなと思うんですが、その点に関してもう一度言ってもらっていいですか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) でありますから、委員の御主張というか、緊急対処野生生物という言い方でも、それは構いません。  ただ、環境省の所見としては、その危険を含まないという名称になっちゃうと、実務を担う自治体、実際に処理というか処分というか、言い方は難しいですが、それを担うのは自治体でございますので、そうしますと、さあ、その緊急対処ってどうしたらいいのということで、自治体が困惑をするということは秋田における事例でもそうでして、殺処分せざるを得なかった熊もいたのですが、もうむちゃくちゃクレームが町にやってきたということでございます。業務に支障を来すまで行っちゃいましたと。今度は国会において危険でないとされた熊を処分したというようなお叱りをいただいたというような御指摘もあったそうでございます。  多分、委員と私と考え方変わらないんだと思います。ですから、どういうネーミングにするか、自治体の方々が困惑するようなことは駄目だと、そして無用な殺生をしないで、だけど、山に帰ったけどまた出てきちゃいましたみたいなことにならないようにどうするか等々、済みません、繰り返しになりますが、環境省でよく議論をし、現場の方々の混乱、困惑がないように努めてまいります。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 やはり、猫好きの石破さんに戻ってくれたなというふうに思うんですけれど。  ただ、私、猟友会の支部長ともお話をしているので、ちょっとその法律上の説明を聞かせていただきたいんですが、物損に関しては保険が適用されるという話なんですけれど、人身事故の場合、民事、刑事、両方共に問題が出てくると思うんですが、この点についての法解釈はどのように整理されているでしょうか。

植田明浩環境省自然環境局長

○政府参考人(植田明浩君) お答えいたします。  まず、鳥獣保護管理法の改正案では、まずは人身事故が発生しないように捕獲等の実施者の要件を設けるとともに、緊急銃猟の実施に当たっては市町村長が避難や通行制限などの安全確保措置を確実にとることとしております。  その上で、それでも万が一、人身被害が生じた場合には、被害者側から市町村に対して国家賠償法に基づく請求を行うことが想定され、基本的には市町村が対応することとなると考えております。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 刑事の点についてお答えいたします。  お尋ねにつきましては、ハンターが熊を駆除するために発砲し、過って人を死傷させた場合等の刑事責任ということになろうかと思いますが、その場合には、業務上過失致死傷罪の成否が問題になりますが、あくまで犯罪の成否は証拠によりますので一般論で申し上げれば、業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者につきましては、刑法二百十一条によりまして業務上過失致死傷が成立する、し得るとされております。  他方で、犯罪の構成要件に該当する場合であっても、違法性阻却事由として、刑法三十五条においては正当行為、法令行為等が、刑法三十七条におきましては緊急避難が定められているところでございます。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 今非常に大事なことを言っているんですけど、国が責任を負わない、市町村が負うと。これ、支部長が環境省に聞いたらば、いや、最後は国が責任を負うんだよという説明を受けたと思うんですが、国が責任を負わないというのをもう一度確認させてください。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) どちらですか。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 環境省の民事。

植田明浩環境省自然環境局長

○政府参考人(植田明浩君) お答えをいたします。  御指摘の点は、総合的には、最終的には国が責任を取るということでございまして、先ほどの保険等の件も賠償の際には市町村が契約する保険の活用を想定しておりますけれども、これにつきましても、保険料については環境省の方で支援をする予定にしております。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 人身事故の場合なんですよ。人身事故の場合に、今のような言い方はすごくトラブル起きますよ。最終的には国が国家賠償の責任主体として支払う義務が発生するということですか。どうでしょう。

植田明浩環境省自然環境局長

○政府参考人(植田明浩君) 御指摘のとおり、支払の方の責任自体は実施責任者たる市町村に生じますけれども、それに対する保険等について環境省の方でも支援するということでございました。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 交ぜないでいただきたいんですよ。物損は保険だというのはお話聞いているんですが、人身事故に関しても保険適用があるということなんですか。それはちょっと、じゃ、明言してください。

植田明浩環境省自然環境局長

○政府参考人(植田明浩君) お答えをいたします。  実際に、人身の事故に関しましても保険の適用はございます。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 その保険は国が責任を負うということでいいですか。

植田明浩環境省自然環境局長

○政府参考人(植田明浩君) 繰り返しになりますけれども、保険自体は市町村が入りますものですから、責任としては市町村になりますけれども、その保険料につきまして市町村の負担が大きくならないように国としても支援をしていくということでございます。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 それであれば、最初から人身事故も、物損も人身事故も、保険は、保険費用は国が負うというのを明言しておいていただいた方がいいと思うんですよ。物損だけ書いてありますからね。  あと、人身事故に関しては、正当行為だとか緊急避難とかありますけれども、それで免責されるわけではないわけですよね。その点も確認させてください。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 刑事の責任ということでよろしゅうございますでしょうか。  仮に、正当行為あるいは緊急避難に該当するということになった場合には、違法性が阻却されて犯罪が成立しないということになるということに法律上はなります。  他方で、それがどういう場合になるのかというのは事案に応じて判断されるということになろうかと承知しております。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 最後に、捕殺以外のことも拡充していただきたいので、環境大臣、その点について説明をお願いします。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) お答えいたします。  熊対策は、人と、基本的には人と熊とのすみ分けを図るという考え方が大事でありまして、捕殺以外の総合的な対策を講じることが重要であるというふうに考えております。  政府では、具体的に、今様々な議論がありました、針葉樹と広葉樹が交じり合った森林や広葉樹林への誘導といった熊の生息環境の保全整備、そして人の生活圏への出没防止のための追い払いや放任果樹等の誘引物の管理への支援、そして人里に出た熊が再度出てこないように学習させてから山に帰す学習放獣を実施する自治体への支援などの取組を進めております。  今後も、人と熊とのすみ分けを図ることで熊の被害を抑制するという方針の下、国民の安全、安心の確保に取り組んでまいりたいと考えております。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 石破総理、是非、この国、山林、もうちょっと管理、お願いをします。  ありがとうございました。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で串田誠一君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 次に、浜口誠君の質疑を行いたいと思います。浜口誠君。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。今週もよろしくお願いしたいと思います。  総理、先週、高速道路のワンコイン五百円乗り放題制度、ありがとうございました。総理官邸に行くスケジュール調整させていただいておりますので、またよろしくお願いしたいと思います。  今日は、米国の自動車の関税について、まずお伺いしたいと思います。  米国政府から事前に、この二五%の追加関税、自動車に掛けるということについては日本側に連絡があったのかどうか、まずそこを確認させていただきたいと思います。その点をお願いします。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 米国との外交上のやり取りについて、つまびらやかにすることは差し控えたい、つまびらかにすることは差し控えたいと思いますけれども、我が国は関税措置の対象となるべきでない旨を申し入れてきたのにかかわらず、日本が除外されていない形で関税措置が発表されたことは極めて遺憾であります。  自動車産業、先生ももう本当御承知だと思いますけど、我が国の基幹産業でありまして、部品メーカーを含めて広範なサプライチェーンを有しているところで、自動車業界からは、私自身も伺いましたけど、広範囲に影響を及ぼす、影響が懸念されるとの声をいただいたところであります。  その上で、今般、米国の発表を受けて、改めて米国政府に対して、今般の措置は極めて遺憾であり、措置の対象から日本を除外するよう強く申し入れてきているところであります。  今後、四月二日ということで、日本時間だと三日になりますけれども、我が国への影響を十分に精査しつつ、引き続き米国に対して措置の対象から除外を強く求めてまいりたいと思いますし、同時に米国と緊密に協議をまた進めるなど、必要な対応を粘り強く行っていきたいというふうに思っております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 武藤大臣から今受け止めをいただきましたけれども、石破総理として今回の追加関税についてどう受け止めておられるのか、総理のお考えをお伺いします。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは極めて遺憾なことであります。  ただ、トランプ氏の今朝早くからのテレビを見ておりますと、要するに、アメリカはこれだけ収奪されてきたと、関税を取って、それで雇用を取り戻すんだ、生産を取り戻すんだと。敵も味方もないと、ひどい味方もいると。何を言っておるかよく分からぬなという感じでありますが、何となく論理として非常に通りにくい、少なくとも私にとっては理解し難い部分もございました。  今経産大臣が申しましたように、それはもう非常に遺憾でございます。ですが、要はどっちが得かよく考えてみようという世界だと思っておりまして、私ども、自動車に限らず、アメリカに世界で最大の投資もしてきた、雇用もつくってきた、最高の給与も払ってきたということでございます。それとほかの国と、我が国とほかの国と一緒にしますかということでございますし、じゃ、工場を造るといっても、それは何年も掛かるわけでございまして、それが稼働するまでの間、一体どうなるんですかということでございます。  そして、私どもがアメリカにおいて投資をする原資というものがなくなれば、これはどうにもならないことでございまして、そこをきちんと、感情的になってはいかぬので、いかにして論理的にそちらの方がよりメリットがあるのだということを示すかということだと私は思っておりまして、経産大臣あるいは外務大臣、場合によっては農水、防衛、そういうところも一丸となってこれは全力で事に当たる、そういう体制で臨んでおるところでございます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。  一方で、他国は今回のアメリカの関税に対しては対抗措置をしようというような動きも出ていますが、日本政府として、今回のアメリカの追加関税に対しての対抗措置等については何かお考えがありますか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、あらゆるものが選択肢としてございます。貿易協定にも反するものだという見解も、私は当然首肯し得るものだと思っております。  さればこそ、どういう対応が一番早いのだ、一番得なのだ、双方の利益なのだということでございまして、それはその中に対抗措置というものも当然入っていないわけではございませんが、現時点においてそれが一番早くて一番得だというようなことだというふうに、私自身、現時点において認識はしておらないところでございます。あらゆる措置は選択肢としてございます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。  では、具体的に日本にどのような影響があるのか。今回、二五%の追加関税ということですが、乗用車は今二・五%ですので、そこに更に追加で二五が掛かると。トラック、今二五%ですから、そこに二五というと五割ですね、五割の関税が掛かると。  じゃ、その他の自動車の基幹部品と言われるエンジンとかトランスミッション、いろんな幅広い部品がありますけれども、どの分野までこの追加関税の対象になっているのか、で、結果としてどの程度の影響が日本全体に及んでいくのか。この辺について、経産省始め、分析されている点があったら教えていただきたいと思います。

田中一成経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(田中一成君) お答え申し上げます。  米国政府の発表内容によりますれば、米国の輸入される自動車及び自動車部品に対し、既存の関税に追加する形で二五%の関税が課されるものと認識しております。この内容からしますれば、委員御指摘のように、乗用車については、現状二・五%の関税に更に二五%が課されて合計二七・五%になり、トラックについては、現状二五%の関税に更に二五%課されて合計五〇%になるものと理解しております。  また、関税の対象となります自動車部品として、エンジン、トランスミッションなどが挙げられておりますが、他方で、追加関税の対象となる具体的な品目が現時点では網羅的に示されていないと理解しております。全体像が完全にはつかめない状況でありますので、米国の発表を引き続き注視しながら影響を精査してまいります。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。  是非、どこまでの部品が対象になるのか、この辺りは企業の皆さんも大変関心も高いと思いますし、自分たちの企業に対して、会社に対してどういう影響があるのかというのはやっぱり正確な情報が欲しいということだと思いますので、是非、経産省を始め、しっかり情報を取っていただいて、産業界には適切なタイミングでしっかりとした情報提供を是非ともお願いをしたいというふうに思いますが、この点、総理、いかがですか。是非。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは委員のおっしゃるとおりで、これ昨日の時点でそのような確認は政府としていたしたところでございますが、主に経産省を中心として、日本全国あちらこちらに自動車産業、部品メーカー、下請、孫請ございます。うちの会社はどうなっちゃうんだろうか、対象となるんだろうかならないんだろうか、なった場合にどういうような支援が政府から受けられるんだということで不安を持っていらっしゃる方大勢いらっしゃいますので、その方々に対しては政府挙げて、御不安、御懸念、そういうものを払拭するように努めてまいります。その点、また行き届かないところがありましたら、どうぞ御指摘いただきますようお願い申し上げます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。是非よろしくお願いしたいと思います。  一方で、日本の製造業は、国内からの輸出だけではなくて、カナダとかメキシコにたくさん生産拠点を持って米国に輸出していると、こういう構図になっています。したがって、カナダ、メキシコに対するこの追加関税も、日本企業にとっても大きな影響が与えられるということになります、及んでいきます。  そこで、カナダやメキシコ、他国と連携をして今回の米国政府の関税措置に対して、日本政府としてですね、対応していくのかどうか、他国との連携という面で政府のお考えをお伺いしたいと思います。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 御指摘のように、我が国企業は、アメリカだけじゃなくて、メキシコ、カナダ、私の知人もメキシコに今出ていますけれども、サプライチェーンを構築しているところであります。こういう意味で、海外拠点においても、米国の関税措置の影響、もう多大な影響を受けるところであります。米国の他国に対する関税措置の内容ですとか、またそれを受けた各国の動向も注視しながら、他国とも情報交換あるいはまた連携を図ってまいりたいと思っております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 是非、他国との連携もしっかりと取っていただいて、日本の考え方を伝えていただいて、今回の関税措置には対応していただきたいというふうに思っております。  その一方で、総理も先ほど、日本がどれだけアメリカに対して投資もしているし雇用も生み出しているし、米国社会において日本企業が貢献しているということをちゃんと伝えていくというのは極めて重要だと思います。その上で、今回の対応が、追加関税がアメリカの国益にかなうのかどうか、日本に対する関税がかなうのかどうかというのをしっかり理解していただく必要があると思っておりますので、是非、その適用除外に向けての働きかけというのはしっかりとやっていただきたいと思いますが。  総理として、四月三日までに直接トランプ大統領と電話会談をして日本の考え方を伝えるとか、あらゆる対応を取るんであれば、そういったことも是非やっていただきたいと思いますが、いかがですか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 必要であれば、あらゆる対応を取りたいと思っています。  国会日程が許せばのお話でございますが、今朝申し上げましたが、あした、硫黄島に行って、アメリカの国防長官も参ります。あさって、会談もいたします。一応、現在のところその予定でございますが、そうしますとやはり、御案内のとおりの国防長官でございます。もういろんなルートから大統領に伝わるように、直接私が申し上げることも含めまして、いろんなルートから大統領に伝わるようにしたいと思っております。  ただ、大統領制の国というのはそういうものだという気もいたしますが、いろいろ言うんだが最後は大統領が決めるんだというところがございますので、どういう形が一番望ましいか、そこはあらゆる可能性を追求をしてトランプ大統領に伝わるようにしたいと思っておるところでございます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 是非、直談判していただいて、総理から大統領に、日本の立場、日本のことを、もう一回会われているんですから面識ありますので是非やっていただきたいと思いますが、どうですか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは国会の日程との御相談でございます。そこは、時間が許せば、経産大臣あるいは外務大臣等々、いろんな者が直接それぞれのルートを持っておりますので、可能性を追求し、実現をするべく努力をいたしてまいります。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 それと併せて、日本政府は非関税障壁についてもいろいろ検討しながら、規制改革ですとか国内の税制とかですね、米国政府の理解を得るために検討しているというふうに聞いておりますが、具体的にどのような検討をされているのか、確認させていただきたいと思います。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) 報道に私の名前が出ておりましたので。  いろんな今総理からお話がありましたように、このことについては大変大事なことでございますのでいろいろ対応しておりますが、手のうちを明かすことにもなりますので、どういう具体的に検討しているかというのはここでは差し控えさせていただきます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 是非、いろんな可能性がありますし、あらゆる手段を講じていくということですので、是非政府全体で今回の件には当たっていただきたいと思いますし、是非総理、直談判やってください。トランプ大統領に直接総理のお言葉で対応していただくことを強く求めたいと思います。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) いや、それも排除はされません。ですので、まだこうやって新年度予算の御審議をいただいておりますので、それが成立の暁にいろんな日程というものを調整をいたしたいと思っております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。是非よろしくお願いしたいと思います。  では、続きまして、賃上げに関してお伺いしたいと思います。  まさに今、賃上げ、賃上げ、非常に重要な局面です。大手だけではなくて、中小や非正規、働く全ての皆さんの賃金を上げていくというのが大変重要です。ただ一方で、今価格転嫁が適正にできているかというと、政府の調査によると、価格転嫁率もう五割割っているんですね。引き続き、この価格転嫁をしっかりやっていく取組、大変重要だと思いますが、総理として、今後この価格転嫁に向けての強い思いを是非ここで聞かせていただきたいと思います。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 昨年の九月発表いたしましたが、直近の価格転嫁率、これが四九・七という数字でございます。これは半年前と比べれば三ポイント改善はしておるんですが、改善すりゃいいというものでもありませんので、これはまだまだ道半ばだと思っております。  これはもう適切な価格転嫁、そしてまた生産性の向上、この二つを実現させていかねばならないと思っておりまして、年に二回、価格交渉促進月間というのをやっておりますが、そこにおいて、価格交渉、転嫁の状況、これは公表します。そして、経営トップに対しまして大臣名での指導、助言、下請Gメンによる実態の把握、適切な転嫁のための価格交渉に関する指針の徹底、あるいはリーフレット、ハンドブックの作成、周知ということをやっておるところでございますし、下請法の改正法案も国会に提出をいたしたところでございます。  これは、本当に政府は本気でやっているねということが現場に伝わるようにしなければなりませんし、いや、転嫁してくれないんですと言ったら下請がいじめられちゃうというようなことをやったらば、もうみんな萎縮してしまうわけでございまして、それはもう転嫁をきちんとやってくださいと。場合によっては、それは優越的地位の濫用の法理というものも適用はあり得ることでございます。  これはもう、これをやっていかないと、価格転嫁をやっていかないと、経済というのが活性化しないと。コストカット型の経済から高付加価値創出型の経済へという中核を成すのは価格転嫁であるということ、よく承知をいたしておりますので、現場も徹底をし、そして、そうなんだねという意識を一つ一つの企業さんに持っていただくように徹底をいたしてまいります。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。  下請法の改正も予定されています。  今回の下請法の改正で、中小企業の賃上げとか価格転嫁にどういう効果があるのか。そして、施行タイミングですね、施行時期をやっぱり一月までにやってほしいです。そうしないと来年の賃上げにこの法改正の効果が出ないので、是非一月までにやっていただきたいと思いますが、いかがですか。総理に是非お答えいただきたいと思います。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 来年の賃金闘争に、春闘にきちんと寄与するように私ども心掛けてまいりますので、御指摘を踏まえて、経産省において対応してまいります。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。  下請法の施行は来年の賃上げに間に合うような形で、総理、やるということを言っていただきましたので、是非そこは経産省もしっかりと対応していただきたいと思います。  もう一度、総理、何か御発言があったらお願いします。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、いつ施行ということを私ここで断言する立場におりませんが、それが賃上げというものに寄与するということを念頭に置きながら、経産省において適切に対応いたします。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 繰り返しになりますが、この下請法の改正、大変重要ですし、施行タイミングがすごく大事です。来年の賃上げに間に合うように、年内、遅くとも一月までには施行させる、その強い思いを、じゃ、最後、武藤大臣、お願いします。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 時間です。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 何せ今年が賃上げしっかりやらなきゃいけませんので、委員の思いは全く同じでございます。しっかり対応していきます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。是非よろしくお願いします。  終わります。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で浜口誠君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 次に、山添拓君の質疑を行います。山添拓君。

山添拓日本共産党

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。  総理に伺います。  総理がこの間述べておられる強力な物価高対策というのは新しい予算措置ではないということのようですが、そうしますと、結局何を指しておられるのでしょうか。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(赤澤亮正君) 先日の石破総理の発言は、石破総理が昨日の参議院予算委員会の冒頭で御発言されたとおり、新たな予算措置を打ち出すということを申し上げたものではなく、昭和六年度補正予算や七年度予算に盛り込んだあらゆる施策を……(発言する者あり)ごめんなさい、令和です、令和六年度補正予算や令和七年度予算に盛り込んだあらゆる施策を総動員し、物価動向やその上昇が家計や事業活動に与える影響に細心の注意を払いつつ、物価高の克服に取り組んでいくという決意を申し上げたものであると承知しております。  足下では、食料品など身近なものの価格が上昇し、国民や事業者の方々、厳しい状況に置かれているものと認識しています。  政府としては、賃上げこそが成長戦略の要との認識の下、物価上昇に負けない賃上げの実現に向けて、昨年の水準を上回る今年の春季労使交渉の勢いを全国津々浦々に波及できるよう、適切な価格転嫁、生産性向上、あるいは事業承継やMアンドAの後押しなど、政策を総動員してまいります。  その上で、足下の物価高に対応するため、低所得者世帯の方々への給付金、あるいは重点支援地方交付金、政府備蓄米の活用、あるいはガソリンの小売価格が全国平均リッターで百八十五円程度となるような支援を継続してまいります。  こういった施策、迅速かつ効果的に実施していく上に、加えて、令和七年度予算案や税制改正法案を早期に成立させていただき、納税者の八割強が対象となる所得税の基礎控除の上乗せによる所得税の減税や高校無償化の先行措置などの物価高の克服に資する施策を着実に実行に移していくことも重要であると考えております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 たくさんおっしゃったんですが、余り強力には感じられなかったんですが。  今お話があったように、例えば東京二十三区、三月の消費者物価指数でいえば、米類が昨年より八九・六%の上昇で、もちろん過去最大です。二人以上世帯のエンゲル係数が二八・三%、これは今世紀に入って最も高くなりました。  食料品、水光熱費、ガソリン、あらゆる消費に課される消費税の減税こそが、私は求められる強力な物価高対策だと思います。  総理は、午前中、川田議員の質問に、食料品ゼロ税率について一概に否定するつもりはないと答弁され、先ほど杉尾議員にも、各国いかなる例があるか調べたいとお話しでした。これは、食料品に限らず、消費税、付加価値税全体について対象にして調べていこうということでしょうか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 私、よく議事録を御覧いただきたいのですが、ゼロ税率を検討するなぞと言ったことはございません。(発言する者あり)いやいや、そういうふうにおっしゃいました、今ね。(発言する者あり)ああ、そうですか、まあいいや、いいです、いいです。  いずれにしましても、いろんな国が、つまり二つ三つではなくてやはり悉皆的に調べてみて、そこは一体、二〇%だったのか、じゃ、それはどれぐらいの時期なのか、何が対象なのか、どれぐらい下げたのかみたいなことを知識として持っておくことは必要だということを申し上げたものでございます。  これはもう累次お答えをしておりますが、消費税の必要性というものは全世代型社会保障の中核となる財源でございますので、このことについての思いは全く変わっておりません。  政府といたしまして、食料品に対する税率を含め、税率を引き下げることは適当ではないと考えておりますが、御指摘を随分いただいておりますので、じゃ、本当に諸外国でどうであったのかということは、それは知識として知っておくことは重要だと思っております。  ただ、それがどういうふうに使われるかということも国によって全く違うものでございます。税体系全体を理解した上でないと、消費税だけ取り出して議論をするということは決して適当だと私は思っておりませんが、委員の皆様方、一部の委員の皆様方が御指摘になる、そういうことについて本当に外国でどうであったのかということは、それは知識として私自身は理解をすることが必要だという旨を申し上げておるところでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 昨日の財政金融委員会では、結論ありきで議論するつもりはないということもおっしゃっています。  ですから、単に知識として得るというだけではなく、知識を得たらそれを踏まえてどう対応するかという検討が必要だと思うんですが、いかがでしょう。(発言する者あり)

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) どうも委員席以外からいろんな御発言があるので、これはなかなかお答えがしにくいところはございますが、それをどう活用するかということは、それは当然必要なことでございます。  ただ、先ほど来申し上げておりますように、我が国の税体系の中で消費税が持っております役割の重要性というのは何ら変わるものではございません。  その上で、いろいろな諸外国においていかなる効果があったのかということについて、これまだ、では、そういうような論を唱えられる方々が、この国においてこういう元々の税率であったと、それをこれぐらいに引き下げたと、それがこれぐらいの期間であったと、これぐらいの効果があったのだ、つまり景気の浮揚効果についてそこまで言及されたということを私は承知をいたしておりませんので、それはもう議論としては必ずしも十分なものだと思っておりません。  ですから、先ほど来知識として申し上げているのであって、消費税を下げれば景気が良くなるというようなことを私は短絡的に考えておるものでは全くございません。

山添拓日本共産党

○山添拓君 私たちは、一律五%への引下げが必要であり、効果もあると考えておりますが、とにかく消費税を聖域とせずにその全体を見直しの対象として排除しないと、このことは、総理、よろしいですね。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 言葉は気を付けて使わなければいかぬのですが、見直しの対象としてなぞということを私は全く申し上げておりません。  いろんな方がいろんな論を展開をされますが、そのことによって、ではどれほどの景気浮揚効果があったのかということについての言及を私は寡聞にして存じませんので、そこは私自身が知識として持っておらなければ議論にならないということを申し上げておるだけのことでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 個人的な知識のためだけに動くということにはならないと思うんですよ。  ちょっと財務大臣に伺いたいんですが、二人以上の勤労者世帯の家計調査では、中間層の一年間の消費税負担幾らでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 二〇二四年、令和六年分の総務省家計調査における二人以上の勤労者世帯に関するデータに基づいて、第三分位、この方は年間の実収入は六百八十・八万円となりますが、この分位における年間の消費税負担額を推計いたしますと、約二十六万五千円となります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 昨日の財政金融委員会で小池晃議員が全国商工団体連合会の試算を示して、消費税を五%に引き下げると十二万円の減税になると指摘しました。これは政府の数字でも同様になるでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど総理からもお話がありましたように、私ども、引下げを前提に検討しているわけではございませんし、当然試算も行っておりません。

山添拓日本共産党

○山添拓君 これは事実として伺いたいんですけど、負担額が分かっているわけですから、下げたらどうなるかの試算は可能ではありますよね。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) いや、それ、例えば下げたところで物価がどう、それぞれの物価がどう動くのか……(発言する者あり)いやいや、そういうことなんですよ。そういったところを見極めなければ、実際どうなるかというのは、これ、ということが見えない。そして、先ほどそれは総理おっしゃったように、効果ということにもつながっていくんではないんでしょうか。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、だからこそ検討すべきだと思うんですよ。試算すべきじゃありませんか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) ですから、試算に当たって、そうしたものがどうなるのかというところも必ずしも見極めていない段階で試算をするのは難しいことは御理解いただきたいと思います。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、ちっとも難しくないと思いますね。  総理は一概には否定しないとおっしゃっているわけですから、試算ぐらいは行って、どういう効果があり得るかと検討すべきだと思うんです。総理、もう一度いかがです。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、政府の中でいろんな議論をしていかなければなりません。今ここで検討すべきだということを申し上げたら、検討の結果がどうなったみたいなお話になります。私は、先ほど来申し上げておりますように、消費税というものが全世代型社会保障の中核を占めるという貴重な財源であるということを申し上げておるところでございます。  先ほど来、知識として持ってどうするんだいという話でございますが、それは、もし委員の方から、今財務大臣が答弁申し上げましたが、いや、この国でこれぐらい下げたと、そうすればこんなに効果があったと、所得が上がったというようなことを御開陳になるのであれば、それは傾聴に値することだと思っております。  私どもとして、この消費税の持っている役割ということ、そしてまた、消費税というものを頂戴をいたしておりますが、それが再分配機能としていかに社会保障に寄与しているかということも昨日の財務金融委員会で議論があったところでございます。  そこは、多く消費税を払ったので多くの社会保障の恩恵に浴するというようなことはございません。社会保障は、それは一種の逆進性の緩和の作用も持つものでございますが、あらゆる人に同じように社会保障というものは適用されるものでございまして、消費税の持っておるそういう機能というものにもきちんと我々は配意をすべきだと思っております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 かたくなに試算を拒まれるのですけれども、数字が分かっている以上、試算は可能なんですね。  これは委員会に報告を求めたいと思います。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 後刻理事会にて協議をいたします。

山添拓日本共産党

○山添拓君 それで、社会保障のことをおっしゃるので聞きますけれども、社会保障財源に占める社会保険料と公費負担、その金額と割合をお示しください。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 令和六年度の当初予算ベースでは、医療保険、年金保険、介護保険、労働保険などの社会保障給付費の財源は、保険料が八十・三兆円、公費が五十四・七兆円でございまして、これらの割合は、保険料が五九・五%、公費が四〇・五%となっております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 社会保険料というのは、定額負担や上限額があって、逆進性が指摘されてきました。これは負担軽減が必要だと思います。同時に、公費負担分も、逆進性が強い消費税を充てています。結果として、社会保障全体を逆進性の強い財源で支えることになっています。これでは再分配にならないと思うんですね。  少なくとも公費負担分について、所得の低い人ほど負担が重い消費税で賄うという発想自体をそろそろ転換すべきときじゃないかと思いますが、総理、いかがですか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) いや、これはもう総理が従前から申し上げておりますけど、確かに消費税については逆進性があると。それを少しでも回避するために軽減税率も設けさせていただき、そして、委員御承知のように、社会保障については、特に低所得者の方々も含めた福祉、幅広い、を重点としながら社会保障は実施されている。実際、ジニ係数見ても、社会保障におけるその改善効果というんですか、再分配の改善効果、これも大きいということが見て取れるというふうに考えています。

山添拓日本共産党

○山添拓君 総理、いかがですか。  社会保険料も逆進性がある、消費税も逆進性が強い、いずれも逆進性の財源によって社会保障を支える。この考え方を改めるべきではないでしょうか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、負担の部分ばかり取り上げて議論をするのは均衡を失するのではありませんか。給付の部分もきちんと見ていかなければ社会保障全体の議論というのは成り立たないのであって、負担は確かにそうでしょう。ただ、社会保険料というものは、基本的に所得に応じた御負担ということになっておるわけでございます。定額の部分につきましては、低所得者に対して保険料負担を軽減すると、そういう仕組みを設けているのは委員御存じかもしれません。  消費税について、負担だけを見ますと、確かに所得が低い方ほど収入に占める税負担の割合は高くなりますが、これも軽減税率などを実施してその緩和を図っておるところでございますし、社会保険料や消費税財源が充当される社会保障給付は低所得者の方ほど手厚く支給されるということでございまして、これは所得再分配の効果が働いておるということで、これは負担と給付と両方見ないと、それは議論として公平だとも正確だとも私は思いません。

山添拓日本共産党

○山添拓君 消費税の逆進性は、税の制度そのものの中での負担の公平を害している問題だと思うんです。ですから、この消費税の逆進性を緩和し、正していくためには、まず減税に踏み出すことがどうしても必要だと思うんですね。そして、その逆進性の財源によって社会保障を支えると、この考え方、改めるとおっしゃらない。私は、大軍拡をやめて、大企業や富裕層に応分の負担を求めて、消費税は廃止を目指して減税すべきだと思います。  なぜならですね、なぜなら、そうした下でこの国会で起こってきたことは、例えば高額療養制度の負担増ですよ。総理は検討プロセスが十分でなかったことを凍結の理由とされました。今後検討を誤らないためには実情をきちんと把握することが不可欠だと思います。  がん患者や医師らからは、むしろ今の上限額、凍結どころか引下げをと願う声があります。そういう願う声があることは、総理、御存じですね。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) そういうお声があることは当然承知をいたしておりますし、この国会においてもそういう議論を紹介される委員はおられました。

山添拓日本共産党

○山添拓君 つまり、今でも過度な負担だという声があります。ですから、今後検討されるとおっしゃっているその際には、秋以降の検討ですよ、引下げも含めて検討していくべきだと思いますが、当事者の声を踏まえてですね、検討プロセスを誤らないようにするためにはそういう対応必要じゃありませんか。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 私も、患者団体の皆様方から真摯なお声を様々承ってきました。  総理もいつも申されていますように、高額療養費が医療費全体の倍のスピードで伸びている中で、保険料負担を抑制するとともに、この大切な制度を次の世代にも持続可能なものとするためには、この増大する負担をいかにして分かち合うかという観点から検討していく必要がございます。  しかしながら、そうした中でも、患者さんの方々の経済的な負担が過度なものとならないように、今後関係者の御意見もしっかり承った上で、御理解をいただけるよう議論を尽くしていきたいと思います。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、ですから、今でも過度だという声があるんですよ。ならば、引下げを含めて検討すべきじゃありませんか、厚労大臣。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) まさにこれから、そのどういう方向に行くかということにつきましては、審議会等の中で患者さんの方々の御意見も聞きながら方向性を定めていくということでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 それでも引下げを含めて検討すると、まだ明言をされておりません。  私は、なぜこんなに冷たいのかということを言わざるを得ないと思うんですね。消費税減税、検討すらされない。法人税減税は続けています。コストカット型経済の象徴というべき雇用破壊に反省もなく、社会保障は抑制ありきです。  総理、これはいずれも、企業献金と結び付いた財界の要求した範囲内でしか政策判断していないということの表れではありませんか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、我々との間にどれだけ認識に乖離があるかということがよく理解ができるということに尽きます。  私どもは、そのようなことを考えているものではございません。ただ、法人税減税の効果というものが十分ではなかったということは、それは与党税調におきましても総括をし、反省をし、改めていかねばならないというふうに思っておるところでございます。  私たちは、そこの論理というものが委員との間には随分と開きがございますが、いずれにしても、労働者の方々の所得を増やす、そして設備投資を行う、付加価値を上げる、下請の方々の受け取るお金をきちんと転嫁によって実現をするということを、これから先、この予算をお認めいただいた上で、全力で尽くしてまいりたいと思っておるところでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 今、法人税の話をされましたので、今週のしんぶん赤旗日曜版では、企業献金がいかに効率的に企業の利益につながってきたかを報じているんです。例えばトヨタ自動車、自民党への一年間の献金五千万円です。法人三税の減税は四千百四十五億円です。八千二百九十倍の献金効果なんですね。これ、エビでタイを釣るどころか、シラスで鯨だと、自民党関係者の言葉があるようなんです。  総理、そう思いません。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) シラスで鯨という比喩を初めて承りましたが、それは、いやいや、ですから、誰ですか自民党関係者はとお尋ねしても、それは報道の自由である、編集権のそのようなことには侵害だと。私は、そういうことで世論というものが変わっていくというのは、私は、報道がそういうことをなさるのはもちろん報道の自由でございますが、私どもはそのようなことを考えておるものではございません。  そしてまた、先ほど来某社の、自動車メーカーの会社名を挙げられましたが、では、いかにしてその会社の雇用というものを守っていくかということ、そしてまた、そこにおける暮らしを守っていくかということも併せて私どもは考えていかねばならないと思っております。それは、企業の側がそれを開示をしていいということであればそれは話は別でございますが、国の方から一方的にそれを開示をするということの判断というものは私どもとしていたしかねるところでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、雇用はいろんな企業が守っていますよ。中小事業者も個人事業主も、どこも守っていますよ。しかし、こうして献金をすることの見返りとして、これだけの献金効果としての減税を受けていると、そのことを指摘しておりますが。いや、誰が言ったかって、別にいいんですよ。そのゆがみの自覚されているかどうかという総理の認識を問うています。それを改めもされない政治に私は未来は託せないと思います。  企業献金の全面禁止、重ねて求めて、質問を終わります。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で山添拓君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 次の質疑者の木村英子君の発言席の準備をしておりますので、しばらくお待ちください。  次に、木村英子君の質疑を行います。木村英子君。

木村英子れいわ新選組

○木村英子君 れいわ新選組の木村英子です。  本日は、選挙の投票における合理的配慮について質問します。  障害者が投票所に行った際に介護者の付添いを断られることが多い状況にあります。介護者は、身体介護だけではなく、他者とのコミュニケーションを助ける重要な存在です。付添いを認められない場合は、投票だけに限らず、社会生活すらできなくなってしまいます。  介護者の付添いを認めていない投票所において、知的障害者の方や言語障害のある方の場合、選挙管理委員会の職員がコミュニケーションが取れないとして中に入れてもらえなかったり、意思がないと言われ、投票できずに帰らざるを得なかった方もいます。  資料一を御覧ください。(資料提示)また、盲聾者の方の場合、選挙時に通訳、介助員の同行が認められないことで、そもそも選挙に行かない盲聾者の方も多いと言われています。  資料二を御覧ください。健常者の方でも、認知症の母を投票所に連れていき、介護福祉士の資格書を見せても、入場できませんと拒否されたという事例もあります。  また、好事例としては、資料三のように、自治体がインターネット上で投票所に介護者が入ることの周知を図っているところもあります。  このような投票所での差別的取扱いは、障害者差別解消にも反すると思います。介助者の付添いは公職選挙法で認められていることを各自治体の選挙管理委員会に対して周知徹底していただきたいと思いますが、総務大臣の見解を求めます。

村上誠一郎自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(村上誠一郎君) 木村委員の御質問にお答えいたします。  障害者のある方が円滑に投票できる環境を整備していくことは大変重要であると考えております。公職選挙法におきましては、選挙の公正の確保の観点から、選挙人、投票事務従事者などを除き投票所に一般的には入ることはできませんが、選挙人を介護する者などやむを得ない事情がある者として投票管理者が認めた者は投票所に入ることができるとされております。  総務省としましても、これまでの国政選挙や統一地方選挙の機会を捉え、障害のある方への対応について留意するよう全国の選挙管理委員会に要請してきているところであります。本年の参議院議員通常選挙に向けても、選挙管理委員会に対する会議の場も活用しながら、改めて一生懸命周知徹底を図ってまいりたいと考えております。  以上であります。

木村英子れいわ新選組

○木村英子君 周知を徹底していただきたいと思います。  次に、障害当事者や当事者団体から毎年のように、総務省に対して、投票におけるバリアフリーについて要望が出されています。しかし、当事者との意見交換の場がないために、投票所での合理的配慮の改善が遅れている状況もあります。障害当事者の意見を反映させ、障害者の参政権を保障するためにも、公職選挙法の在り方や合理的配慮などについて当事者との協議の場を設けて改善策を検討する必要があると思いますが、石破総理の見解を求めます。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 意見交換の場がないという御指摘をいただいたところでございます。  障害をお持ちの方々の御意見、これをできる限り反映をさせたいと思っておりますので、これは総務大臣が答える方が適切かもしれませんが、総務省におきましては、障害者の団体などから御要望を承る、あるいは意見交換を行うということで、こういう場を今年度、六回つくらせていただいたということの報告を受けておるところでございます。  引き続き、いろんな御意見を承りながら、不断に改善措置を検討、推進するということでございまして、これはもう、そういう場を全く持っていないとか聞く耳持たぬとか、そういう話ではございません。六回そういう場を持たせていただいておりますが、その開催の在り方等々につきまして、また御意見、御要望があれば、これは真摯に丁寧に承りたいと存じます。

木村英子れいわ新選組

○木村英子君 当事者との意見交換についてはヒアリング等を行っていただいているかと思いますが、実際にはその障害者の合理的配慮について各自治体での会議体とかも必要かなと思いますので、今後も検討していただきたいというふうに思っております。  以上です。終わります。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で木村英子君の質疑は終了いたしました。(拍手)  これにて締めくくり質疑は終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。    午後六時散会

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