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217回国会参議院2025/03/18

予算委員会 第9号

発言数
289
登壇者
38
会派数
8
開催日
2025/03/18

会議録

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  令和七年度総予算三案審査のため、本日の委員会に介護保障を考える弁護士と障害者の会全国ネット共同代表・弁護士藤岡毅君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 令和七年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。  本日は、一般質疑を六十分行うこととし、各会派への割当て時間は、立憲民主・社民・無所属二十八分、日本維新の会十四分、国民民主党・新緑風会七分、日本共産党七分、れいわ新選組四分、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 令和七年度一般会計予算、令和七年度特別会計予算、令和七年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。  これより質疑を行います。村田享子君。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 冒頭、通告しておりませんが、赤澤大臣に一点御確認をいたします。  報道で、大臣の後援会と自民党支部、地元の個人から二百万円を超える献金があったと。ただ、同じ日付で献金をされているということで、事実上、企業献金とみなされても仕方ないのではないかといった指摘、個人献金を企業献金にすり替えただけではないかといったこと言われていますが、大臣、いかがでしょうか。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(赤澤亮正君) 御指摘の点も含めて、私に関係する政治団体については、政治資金規正法に基づいて収支報告もきちっと作っており、その報告しているとおりでございます。  改めて確認をいたしましても、政治資金規正法にのっとり対応しているということで、御指摘は当たらないものというふうに考えております。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 引き続き、立憲民主党は、やはり国民に疑念を抱かれない政治と金の在り方、企業・団体献金の禁止に取り組んでいきたいと思っております。  それでは、質問に入ります。  今日、賃金を上げたいということで、いろんなテーマ用意いたしました。まず、今、春闘真っ最中です。労働組合は今全国で一円でも多く賃金を上げたいと頑張っている、その一方で、自民党はお土産で十万円もらえる、それは余りに、今の国民の物価高、懸け離れているかなと思います。  この賃上げにおける労働組合の意義、厚労大臣、どうお考えですか。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 労働組合は、集団として労働者の意見をまとめ、それを使用者と交渉し、労働者の方々の働きやすい環境をつくっていく役割を担っていただいていると認識しています。  労働組合が賃金に及ぼす影響については、例えば、令和五年の厚生労働省の分析によれば、労働組合がある企業の方が賃金の改定率が高い傾向にあること、労働組合加入率が高いほど一人当たり賃金が高くなる傾向があること、非正規雇用労働者のうち労働組合加入者は非加入者よりも賃金、ボーナス、諸制度等で待遇が良い傾向にあることなど、企業に対する交渉力が高まることによる賃金に対するプラスの効果が確認をされております。  今季の春季労使交渉では、大手企業を中心に昨年超えを含む高い水準の回答が相次ぎ、三月十四日に公表された連合の集計では五・四六%と、昨年同時期を上回る賃上げ率となってございます。  賃上げの力強い動きが出てきたものと受け止め、引き続き、労使で真摯な検討と交渉が行われ、社会全体で昨年に負けない力強い賃上げの機運が定着していくように期待をしております。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 労働組合、頑張っています。やはり労働組合があるところこそ賃金が上がっているという意味でいうと、やっぱり今、三十三年ぶりの高水準の賃上げ、昨年そう言われていましたけれども、これまでやっぱり賃金が上がってこなかったその責任を政府どう捉えているのか、赤澤賃金向上担当大臣、お願いします。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(赤澤亮正君) 御通告のなかった質問だと思いますので私の思うところをお話しいたしますけど、賃金について言えば、まず、一義的にはこれ企業の経営判断で経営者が決めていくもので、政府が何か直接的に介入できる部分とそうでない部分に分かれてきます。やはりきちっと、私、日本の労働者について言えば、質もいいし勤勉であるし、それ報いられるような賃金、そしてそれはしっかり暮らしていけるものであり、また今日より明日増えていくと実感できるようなそういう経済環境であるべきだというふうに思っておりますので、そういう環境をつくるべく政府としては努力をしてきているということになります。  ただ、生活という意味で言えば、どうしてもやっぱり物価との関係も気にしないといけませんので、私どもとすれば、適度な、日銀にとって言えば二%という物価目標をきちっと実現する中で、それを上回る賃金をどうやって実現していくかをずっと考えているところであり、その中で、総理も時々おっしゃっていることですけど、労働分配率とかも上げていきたいというようなことも考えておりますし、現時点において賃上げが十分とは我々思っておりませんので。  そういう中で、石破政権において、私が現行憲法下で初の賃金向上担当に拝命しているところでありまして、そこが十分でないという認識は持っており、様々な企業の生産性向上のお手伝いとか、価格転嫁のお手伝いとか、事業承継、MアンドAといったようなこともお手伝いする中で、しっかり賃上げ原資も稼いでいただいて物価に負けない賃上げを実現していくと。その結果、賃上げと投資が牽引する成長型経済を実現していきたいという考え方で現在取り組んでいるところでございます。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 憲政史上初の賃金向上担当大臣として、やっぱり何で賃金が上がってこなかったのか、やっぱりその点もしっかり分析していただきたい。  で、これからやはり中小企業の労使交渉本格化します。この中小企業の賃上げ対策、どうしていきますか。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 中小企業を所管としています経産省として私からちょっと御答弁させていただきたいと思います。  私どもとしては、中小企業の持続的な賃上げに向けて、生産性向上や価格転嫁をより一層推し進めて賃上げの原資を拡大させていくことが誠に重要であると考えております。  このため、経済産業省としては、拡充した省力化投資、また生産性向上支援策の活用の促進、そして売上高百億円を目指す中小企業への成長投資支援、また公正取引委員会と連携をしました下請法改正を始めとした価格転嫁対策、経営革新を実現する事業承継でありますとかMアンドAなどの取組を行いながら、中小企業の賃上げ原資の確保、拡大に向けて強力に後押しをしてまいりたいと思います。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 価格転嫁は重要です。  今年の一月、中小企業を応援する車座で、総理から、サプライチェーンの頂点となる企業や業界に対して、直接の取引先の更に先まで価格転嫁が可能となるような価格決定をしてもらわなければいけないとの発言ありました。具体的にどう実現しますか。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 中小企業庁で実施しました価格交渉促進月間フォローアップ調査においては、サプライチェーンの深い層になるほど価格転嫁率が下がる傾向が確認をされているところであります。  こうした層への価格転嫁の浸透が今後の重要な課題と認識しているところでありまして、今御指摘いただきました総理指示を踏まえ、経済産業省としても、中小企業が賃上げを検討、決断をするタイミングを考慮し、三月末から四月にかけて様々な業界団体に対しハイレベルで適正取引を要請する予定であります。また、更なる取引適正化の推進のために、公正取引委員会と連携をしながら、協議に応じない一方的な価格決定の禁止などを盛り込んだ下請法改正法案を今回に提出させていただいたところであります。  こうした取組を進めながら価格転嫁を一層推進し、中小企業の賃上げ原資の確保を強力に後押ししてまいります。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 今ありましたように、一次、二次、三次となるにつれて価格転嫁難しいです。  赤澤大臣に一つ提案です。  今日、お手元の資料で、適切な労務費の転嫁のための価格交渉に関する指針で、この価格交渉の申込様式例というのがあります。ここに、例えばその受注者の先にどれくらいのまた受注者が更にいるかとか、その点も考慮して価格転嫁されているのかといった記載を追加してはどうでしょうか。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(赤澤亮正君) 御指摘のとおり、サプライチェーン全体で目詰まりすることなく価格転嫁が行われることは重要です。そのためには、委員御指摘のとおり、受注者が自社の発注先の価格転嫁も考慮して価格転嫁の交渉を行うことが肝要であると考えています。  令和五年十一月二十九日に公表した労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針では、受注者の取るべき行動、求められる行動として、自社の発注先やその先の取引先における労務費も考慮した額を提示することを明記しております。同指針の様式については、受注者が発注者に対して労務費の転嫁の交渉を申し込む際に活用できるよう、本文の別添として用意したものであります。  委員から今日いただいた貴重な御提案については、今後、同指針の見直しを行うに当たっては検討してまいりたいというふうに考えております。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 このやはり例だと発注者と受注者の二者間のものしか見えていないので、しっかりその先の価格転嫁していけるようなものに変えていただきたい。  通告していないんですが、一点、ちょっと大臣、教えてください。  この様式例の中に単価上昇率というのございます。これは、いつからいつの単価上昇率を指していますか。

坂本里和内閣官房新しい資本主義実現本部事務局次長

○政府参考人(坂本里和君) お答え申し上げます。  特にこの様式に明示はございませんが、基本的には前回の交渉のときからの単価の上昇率を想定しているものでございます。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 今、前回のとありました。  冒頭申し上げたように、三十年間賃金が上がってこなかった、その間もちろんそんなに原材料上がっていなかったというのもあるかもしれませんが、その間もずっと、下請の皆さん、価格転嫁できてこなかったというのも言われています。なので、前回からの価格転嫁だけじゃなくて、やっぱりこれまでできてこなかった価格転嫁というのも考えていかなければいかないと思いますが、経産大臣、いかがでしょうか。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 検討に値するところじゃないかと思われるので、ちょっと預からさせていただきたいと思います。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 中小企業の賃上げ対策の中で、経産大臣からMアンドAの後押しとありましたが、MアンドAが賃上げにつながる根拠とは何ですか。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) MアンドAを実施した中小企業でありますけれども、新しい経営者の下で、設備投資、新事業分野への展開やDX等の業務効率化を積極的に取り組む傾向にあるところであります。実を言うと私自身も一回経験をしておりますので。その結果、生産性が向上し、その利益を原資として、賃上げ、引上げ等の労働条件の向上が図られる、まさに事例も多く存在するところであります。  中小企業のMアンドAを積極的に支援していくことにより、経営革新を通じた生産性向上や、またそれを原資とする賃上げの実現を図ってまいりたいと思います。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 確かに、利益が上がる、そのケースも多いと思いますが、一方で、労働組合の皆さんから聞いているのは、事業譲渡の際に会社から組合潰しの動きがあったと。冒頭、厚労大臣からも賃上げにおいて労働組合大事だと言っていただきましたが、その組合が潰されてしまう、また、MアンドA直後は賃金良くなったけれども、数年後にいきなり賃金が下げられるといった状況も聞いています。MアンドAをしても賃上げにつながらないケースもあるんだと。  赤澤大臣、御認識いかがでしょうか。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(赤澤亮正君) これ、MアンドAに当たっては、厚生労働省の事業譲渡又は合併を行うに当たっての会社等が留意すべき事項に関する指針において、事業譲渡によって譲渡先企業に移る労働者を保護するため、事業を譲渡しようとする企業は、譲渡先企業での労働条件等について労働者と事前に協議して承諾を得るべきことや、労働組合と誠意を持って団体交渉すべきことなどが定められているというふうに承知をしております。  ということで、委員御指摘のような組合潰しのような動きがあれば、これはもう当然そういった指針と照らしても望ましいことではないというふうに承知をしておりますが、私、直接の担当ではございませんので、その組合潰しの実態等があるか等の認識については厚生労働大臣にお尋ねいただけると有り難いかなとは思います。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 じゃ、これでは厚生労働大臣、いかがでしょうか。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 今、赤澤大臣が、厚生労働省が定める指針について内容をお話しされました。それがしっかり遵守されるように取り組んでいきたいと思います。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 五月めどに政府の方でMアンドAの後押し策取りまとめると聞いております。やっぱりその中に、今、現状として、指針はあっても実際に組合潰しが起きているということなので、そこに、やっぱりMアンドAによる賃上げをちゃんと実現するためにも労働者や労働組合の保護を盛り込むべきだと思いますが、赤澤大臣、いかがですか。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(赤澤亮正君) 石破総理からは、私を中心に、MアンドAの後押しも含め、最低賃金引上げのための対応策を五月を目途に取りまとめるよう指示されており、取りまとめに向けて、今後施策を具体化していきたいと考えております。  MアンドAについては、それが実施されるに際し、事業譲渡で譲渡先企業に移る労働者が適切に保護されるよう、先ほど申し上げました厚生労働省の事業譲渡又は合併を行うに当たって会社等が留意すべき事項に関する指針が遵守されることが必要であることは言うまでもないというふうに考えておりまして、こうした点も踏まえた上で、今後、最低賃金引上げのための施策を具体化していきたいと考えております。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 次に、賃上げ、特定最低賃金についてお聞きをします。  昨日、田村まみ議員も御指摘されておりましたが、私も、賃上げに向けて、この特定最賃の活用、非常に重要だと思っています。  まず、この制度の内容について、参考人より御説明願います。

岸本武史厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。  最低賃金、大きく二種類ございますが、地域別最低賃金が全ての労働者について賃金の最低限を保障するセーフティーネットであり、全ての地域において決定しなければならないのに対しまして、特定最低賃金は、特定の産業の賃金水準を関係労使のイニシアチブに基づき地域別最低賃金よりも高い水準で設定しようとするものでございます。  特定の産業に適用される特定最低賃金は、労使が主体的に地域別最低賃金に上乗せをしようとする際の選択肢としての役割を果たしているものと考えております。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 それでは、ちょっとまた、このお手元の資料の様式の話になるんですけれども、この中にも価格交渉の根拠資料として最低賃金の上昇率とあります。これは地賃も、そして今の特定最賃も含まれますでしょうか。

坂本里和内閣官房新しい資本主義実現本部事務局次長

○政府参考人(坂本里和君) お答えいたします。  御指摘の点については、特定最低賃金も含まれるものでございます。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 含まれるとのことですが、今、先ほど参考人の説明で、特定最賃、地賃より上回るものといった説明ありましたけれども、現状、特定最賃が地賃を下回っているケースあります。どうなっているでしょうか。

岸本武史厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。  現在、二百二十四件の特定最低賃金のうち百三十四件が地域別最低賃金額を上回り、九十件が地域別最低賃金額を下回る額となってございます。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 最低賃金法第十六条でも、特定最賃、地域別最賃を上回るものでなければならないとありますが、今九十件も下回るケースございます。  大臣、この状況をどう認識されていますか。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 地域別の最低賃金の大幅な引上げが続く中で、その特定最賃についての改正がなされず、結果として地域別最低賃金を下回るものが近年増加している状況にあると承知しています。  特定最低賃金につきましては、労使のイニシアティブが重視される仕組みでございますが、特定の産業分野において地域別最低賃金を上回る特定最低賃金を設定することは選択肢の一つでございまして、厚生労働省としては、引き続き、特定最低賃金について関係労使から申出があれば、円滑な審議が進められるよう取り組んでまいりたいと存じます。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 この最低賃金の改定がされていないという話でしたけれども、これ、公労使が参加をする地方最低賃金審議会でその必要性があるかを議論すると思います。その中で、やはり政府として使用者側にも特定最賃の意義を伝えることが大事だと思っています。  使用者側が慎重な姿勢を示して協議が進まないといったこと起きていると聞いておりますが、大臣、どうでしょうか。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 先ほども申しましたが、それぞれ公労使による地方最低賃金審議会による所要の手続を経て決まっていくものでございますが、関係労使から申出があれば、円滑な審議が進められるよう取り組んでまいりたいと存じます。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 関係労使から申出があるということを言われたんですけれども、実際では、例えばこれ、令和五年の長崎の地方最低賃金審議会の議事録、オープンになっているんですけれども、この特定最賃の改正の必要性の審議において、もう使用者側から未来永劫絶対審議に応じないといった発言も出ておりまして、これ、かなり使用者側の皆さん、かたくなな場合があるんですね。だから、労側が幾ら申出をしたとしても、その使用者側が、いや、できませんと。で、ここをやっぱり調整するのが厚生労働省の役割だと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。

岸本武史厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。  ちょっと個別の案件についてはお答えを差し控えさせていただきたいと存じますが、特定最低賃金制度の制度趣旨も含めた最低賃金制度の意義や目的について、最低賃金の改定額を御審議いただく地方最低賃金審議会の委員に御理解いただくことは重要であると考えております。委員に対して必要な説明がなされるよう、改めて全国会議の場を活用するなどしまして、都道府県労働局に対してどんな指示ができるか、ちょっと検討してまいりたいと考えております。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 この特定最賃は、やっぱり、労働組合に入っていない方にもやっぱり組合と会社が交渉した例えば今年の春闘の結果が活用できるということなので、非常に重要なものです。是非進めていただきたいと思います。  続いて、食事の現物支給についてお聞きをします。  この春闘では、労働組合から、物価高に合わせて食事の現物支給額を上げてほしいという要求上がっているそうです。ただ、この支給額、非課税限度額が決まっていて、組合で要求しても非課税限度額までしか出せないといった回答が会社から出ています。そもそもこの制度について、まず御説明お願いします。

小宮敦史国税庁次長

○政府参考人(小宮敦史君) お答え申し上げます。  所得税法上でございますけれども、企業から従業員に対しまして経済的な利益が供与された場合は、それが金銭であっても、金銭以外の現物による支給であっても、給与所得として課税対象となるというのが原則でございます。  そうした原則の下、従業員に対して金銭ではなくて現物で支給された食事につきましては、福利厚生的な性格があるとともに、少額なものには課税しないという観点から、企業の負担額が月額三千五百円以下であり、かつ、従業員が食事の価額の半額以上を負担している場合には、国税庁通達におきまして、執行上非課税として取り扱うこととしているものでございます。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 食事の現物支給ですが、具体的にはどのようなものがございますか。

小宮敦史国税庁次長

○政府参考人(小宮敦史君) 食事の現物支給でございますが、様々な方法があると承知しております。  例えばですが、使用者が設置した食堂で調理した食事を従業員に提供する方法、また、使用者が弁当を購入し従業員に配付する方法、また、近隣の食堂等で従業員が食事の提供を受けられるよう、使用者が紙の食券やあるいは電子的な食券を従業員に配付する方法などがあると承知しております。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 この非課税限度額を現行の三千五百円に引き上げたのは昭和五十九年、もう約四十年前です。その頃と比べて今の消費者物価指数どうなっていますか。

小宮敦史国税庁次長

○政府参考人(小宮敦史君) 前回、非課税限度額を引き上げました昭和五十九年から令和六年までの間の消費者物価指数総合の上昇率は約三二%、さらに、消費税の導入及び税率引上げの影響を除きますと、上昇率は約二二%となるものと承知しております。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 これだけ上がっているとなると、しかも今、お米も野菜の値段も上がっている物価高で、やっぱり働いている人、苦しいです。この物価高に合わせて非課税限度額上げるべきだと思いますが、大臣、いかがですか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど、現物支給、食事の現物支給の非課税限度額の論点というか観点ですね、については事務方から説明があったとおりでございます。  この課税限度額については、議員御指摘の物価動向、これも一つだと思いますが、加えて、金銭で食事手当を支給され、この場合には給与課税されておられる方がおられます。この割合も、令和二年の労働政策研究・研修機構では、食事手当の支給のある企業の割合は二〇%程度と承知をしております。また、社員食堂がある企業が大企業を中心とした一部に限られている。今申し上げた数字によると、食堂のある企業の割合が二四%でありますけれども、小さい規模であればそれより更に低くなるという状況がございます。  こうしたことなどを踏まえますと、非課税の適用を受ける機会がない方々との公平性をどう留意していくのか、対応の必要性に、今回のこの食事の現物支給の対応の必要性については、そういった観点も含めて検討する必要があるというふうには考えています。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 ちょっと今の話に、ちょっと大臣、聞きたいんですけれども、私、よく物づくりの工場回っています。工場があるところはやはり周囲に飲食店がなくて、中小企業だと食堂はないけれどもお弁当をやっぱり支給しているというようなところあるんですね。そのときに、やっぱり非課税限度額を上げて、中小企業、例えばそれに合わせて支給額を増やすということになると、もうそれですぐ中小企業の皆さんの賃上げにもつながっていくわけなんです。  会社は非課税限度額を上げてくれれば出すんだと言っているので、これ賃上げにつなげるためにもやはり非課税限度額上げるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) ちょっと先ほどの数字の中には、今申し上げた、今委員がおっしゃったような弁当を購入して従業員に配付する例が入っているかどうか、ちょっとそこは承知をしておりませんが。  いずれにしても、そうした水準であるということも含めてですね、税、おっしゃるように、その促進するという部分もありますけれども、既存にそうされていない方とされている方のバランスをどう取っていくかと、この辺も含めて検討することが大事だというふうに思っております。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 ちょっと、もうちょっと頑張りたいんですけど、交際費ですね、昨年、交際費で飲食をした場合に、二〇〇六年度の税制改正で一人当たり五千円まで損金算入としていたのが昨年一万円まで引き上げられました。その根拠は何でしょうか。参考人にお聞きします。

小宮敦史国税庁次長

○政府参考人(小宮敦史君) 制度改正の内容につきましては、国税庁の方からお答えは差し控えたいと思います。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 昨日、交際費についてもレクでお話ししましたけれども、その根拠いかがでしょうか。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 通告をされておられるようですが。

小宮敦史国税庁次長

○政府参考人(小宮敦史君) お答え申し上げます。  交際費から除外される飲食費の基準についての引上げの理由でございますけれども、これは会議費の実態を踏まえて引き上げることとされたということでございます。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 具体的な会議費の内容というのは何になりますでしょうか。

小宮敦史国税庁次長

○政府参考人(小宮敦史君) この一万円ということで設定をされたと承知しておりますが、この一万円の根拠につきまして、要望省庁が、これは厚生労働省が要望をされたものでございますが、都内のホテルに行ったアンケート結果に基づき、ビジネスランチで最も多く利用されるコース額の平均値により把握した実態を踏まえ決められたということで、税制改正が行われたということでございます。  先ほども申し上げましたけれども、非課税限度額につきましては、あくまで国税庁の通達におきます執行上の措置ということでございまして、執行当局といたしましては、やはり適正、公平な課税の実現に努めている状況でございますので、その公平性ということも非常に重要ということでございます。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 今実態を調べたところ、都内のビジネスランチで最も多く利用されているコースの平均値から一万円にしたと。もちろん、交際費としての飲食、その趣旨はあると思うんですけれども、食事の現物支給については月三千五百円、これ四十年変わっていないわけです。これ従業員と折半ですから、月七千円だとすると一食当たり三百円ちょっとですよね。  今物価高で、働いている皆さん、やっぱりランチ代も上がっています。そうした中で、この制度あるんであれば、やっぱり今こそ食事補助の非課税限度額、私は上げるべきだと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどの交際費要求したとき、私、担当大臣でありましたので、まさにそういったことを背景に引上げの議論があり、最終的には、これすべからく与党の税調において議論された結果としてそういう結論になったと承知をしております。  その上で、この現物支給の話も、繰り返しになりますけれども、御指摘のある点はそのとおり、そういう論点はあることはそのとおりだと思います。ただ、交際費の場合にはどこの企業であろうと使えるわけでありますけれども、この場合には一定程度、提供する施設等、先ほど、弁当買ってくるということはあるのかもしれませんが、実態がどこまで行っているのかということも含めて、やっぱりそこのバランスということもしっかり考えていかないと、税の場合には、課税のバランス、負担のバランス、そこも両方見ながら議論していく必要があるということでございます。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 交際費、どこの企業も使えるということでありましたけれども、交際費を使える働けている人って多分そんなに多くないと思うんです。でも、食事補助は、その会社で働いていれば全ての働いている人が使えるものですし、やっぱりその意味でも非課税限度額上げるような検討をすべきだと思うんですが、その点いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 交際費はまさに会社の話であります。これは個人だということだと思います。で、そこのところをどうするかということの違いとして、今申し上げた利用、利用度の違いとか、やっぱりそういったものは当然そこには反映されていくというふうには思っておりますので、委員の御指摘の視点を別に否定するわけではありませんけれども、それ以外の視点も含めた検討が必要だということを申し上げているところであります。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 企業のビジネスチャンスをつかむためにも交際費必要だと思っていますが、企業も大事にするんであれば、その企業で働いている人一人一人の皆さんの食事というのもやっぱり大事にしてほしいんですね。この非課税限度額、引き続き引上げを求めていきたいと思います。  次に、通勤手当についてお聞きします。  こちらも、ガソリン代が上がっているということで、春闘でマイカー通勤での通勤手当を上げてほしいという要求、組合が出しています。これも食事の話と同じで、非課税限度額があるので非課税限度額以上に出せないといった回答出ていますが、この点、非課税限度額引き上げるべきだと思いますが、どうでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 自動車通勤を行う場合の通勤手当については、これまでも、客観的な指標として、人事院勧告の前提となる民間企業の通勤手当の支給実態に関する調査の結果などを踏まえ非課税限度額が決められてきたという経緯がございます。昨年末の令和七年度の与党税制改正大綱において、エネルギー価格が上昇する中、人事院による新たな調査が行われる際には、その結果に基づき、通勤手当の非課税限度額について迅速に見直しを行うとされております。  政府としても、まず、人事院による民間企業の通勤手当の支給実態に関する新たな調査の結果が明らかとなり、自動車通勤手当の支給限度額の引上げが決定されれば、与党と連携しつつ迅速に対応していきたいと考えております。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 こちらはちょっと進んでいきそうな感じあるんですけれども、そもそも、通勤手当、非課税限度額設定してありますが、なぜこちら設定してあるんでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 給与所得者に支給される通勤手当、これ、通勤手当の実費弁償的な性格を有し、また広く、一般に広く支給されているものであることを踏まえ、通常必要と認められる部分について、所得税法上、一定額を限度として非課税とする措置が講じられているということであります。  令和二年度の職種別民間給与実態調査、人事院によっても、これ企業がちょっと大きいですが、五百人以上でありますけれども、事業所の九八・七%で通勤手当が支給されているという実態があります。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 じゃ、一方で、社会保険料の算定の根拠となる標準報酬月額の報酬に通勤手当含まれるのか、含まれる場合、その根拠は何でしょうか。

鹿沼均厚生労働省保険局長

○政府参考人(鹿沼均君) お答えいたします。  社会保険における報酬とは、法律上、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかと、そういったことは問わずに、労働者が労働の対償として受ける全てのものというふうにされているところであります。  通勤手当につきましては、使用者が支給することについて法律上義務付けられておらず、また現実にも、先ほど九割以上のところが出ているというお話はありましたが、通勤手当の支給がない事業所も存在することを踏まえれば、被保険者間の負担の公平性の観点から、労働の対償として受けるものとして報酬に含まれるというふうにしております。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 報酬の方には含まれるということで、ちょっと具体的にお聞きをしますが、通勤手当、今は非課税限度額最大十五万円となっていますが、これがある場合と、またその通勤手当なしで基本給のみ受け取った場合の社会保険料の違いについて、ちょっと数字をお願いいたします。

鹿沼均厚生労働省保険局長

○政府参考人(鹿沼均君) 基本給がお幾らかによって標準報酬月額が変わっておりますので、ちょっと数値がそれによって変わってくることはございますが、仮に、基本給の全国平均が二十七万二千二百円という数字がございますのでこれをベースに計算させていただきますと、まず、標準報酬月額、通勤手当がない場合ですね、ない場合については標準報酬月額が二十八万円となりまして、健康保険の保険料率が協会けんぽの全国平均の保険料率である一〇%と仮定して、一方で厚生年金の保険料率は一八・三%となりますので、この医療と年金ということであれば、健康保険料及び厚生年金保険料の労働者負担分は合わせて三万九千六百二十円となります。  また、通勤手当を仮に十五万円というふうにした場合、これは通勤手当については上限を設けている企業もあるとは思いますが、仮に十五万円全部出されるという仮定で置きますと、報酬月額は先ほどの二十七万二千二百円に十五万円足しますので四十二万二千二百円、その際の標準報酬月額は四十一万円となりますので、健康保険料及び厚生年金保険料は合わせて五万八千十五円となり、両者の差額は一万八千三百九十五円となります。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 約、毎月二万円違ってくるということで年間二十四万円、これもちろん事業者側も二十四万円払うことになると。  今、もちろん新幹線通勤されている方もいれば、在宅勤務で通勤手当をもらわない働き方もある中で、やはり基本給が同じで通勤手当の有無でこんなにも社会保険料に違いがあるのは公平とは言えないんじゃないかと。せっかく通勤手当上がってうれしいと思っても、社会保険料が上がっちゃったというふうになると、やっぱり、働いている人の中でやはり公平とは言えないんじゃないかと思います。  通勤手当、報酬から除くべきではないですか。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 先ほど政府参考人からも答弁させていただきましたが、通勤手当は、その支給が使用者が任意で行っていただいている中で、支給される方とされない方との被保険者間の負担の公平性という観点からも、労働の対償として社会保険における報酬に含まれるものと解してございます。  その上で、通勤手当を報酬の対象から除くことにつきましては、家族手当、精勤手当など多様な手当がある中で、交通費、通勤手当のみを除外することの正当性であったり、また交通費、通勤手当が基本給の中に含まれる方もいらっしゃる中で、そのような方々との公平性などの課題がございまして、慎重に検討する必要があるものと考えております。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 所得税の方だと実費弁償的と言っているわけですから、厚生労働省もそのような取扱いしたらいいんじゃないでしょうか、大臣。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 社会保険につきましては、その税と異なって反対給付があります。そういう意味では、通勤手当その他の全ても保険料の賦課ベースとすることによりまして、厚生年金や健康保険の例えば傷病手当等の給付額に反映し、補償を手厚くしている、そういった観点があると考えております。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 じゃ、在宅勤務について聞きます。  在宅勤務手当出ている場合がありますが、これは標準報酬月額の報酬に含まれますか。

鹿沼均厚生労働省保険局長

○政府参考人(鹿沼均君) お答えいたします。  ちょっと済みません、質問のところ、質問の通告のときに私どもちょっと把握していなかったので大変恐縮です。  ただ、恐らくほとんど全ての手当について基本的には標準報酬の中に入れるということにしておりますので、住宅手当なども入れられますので、基本的に給与規定に基づいていろいろ支払われる手当については全て含まれるということなので、そういったものも入るというふうには承知をしておりますが、ちょっと事実関係、済みません、今ちょっと通告の方のあれで私どもの方の認識しておらなかったので、もう一回確認させていただければと思います。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 レクのときには、パソコンの購入とか通信に要する費用、在宅勤務の場合、このようなもの、実費弁償に当たるような場合、当たるようなときには報酬に含まないと聞いていますが、どうでしょうか。

鹿沼均厚生労働省保険局長

○政府参考人(鹿沼均君) 恐れ入ります。  給与規定に基づかないもので通常のそういったものが必要なものということであれば、それは標準報酬の中には入らないというふうに承知をしております。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 あわせて、勤務地を在宅に設定しておいて、会社から今日はちょっと出社してくれと言われて出社した場合の通勤費も報酬に含まれないということでよろしいですか。

鹿沼均厚生労働省保険局長

○政府参考人(鹿沼均君) 基本的には、多分そういったものも含まれないというふうには思っております。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 在宅勤務手当については実費弁償的なものは報酬に含まれないのに、通勤手当については実費弁償的なものであっても含まれる、これやはり不公平だと思うんですけど、どうでしょうか。

鹿沼均厚生労働省保険局長

○政府参考人(鹿沼均君) 先ほどの答弁とやや繰り返しになるところもございますが、使用者が支給することについて、通勤手当は法律上義務付けられておりません。また、通勤手当がない事業所も、そんなに多くはございませんが、あるのも事実でございます。  また、先ほど大臣が御答弁しましたように、給付の面、要するに傷病手当金とか厚生年金とかそういうものも、そういった性格もありますが、一方で、社会保険料の場合、給付と負担の関係がございますので、仮にこの負担の方の通勤手当を外すということになると、今度その分をほかの方々がやっぱり負担をしていかなきゃいけない。要するに、給付は、例えば医療であれば一定の給付はございますので、そういった中で、全体でそれをどう負担するかということでの公平性の議論もあろうかと思っております。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 通勤手当、法律上の義務付けありませんが、在宅勤務手当も法律上の義務付けはないですよね。

鹿沼均厚生労働省保険局長

○政府参考人(鹿沼均君) 基本的に、先ほど、給与規定等に基づいてお支払をするということはございました。労働の対償としてということで、これは以前からそういった解釈を私どもしておりますが、現実に労働が提供され、その現実の提供に対してという狭い意味ではなくて、例えば病気欠勤中に支給される給料とかそういったものを含め、一定の給与規定に基づき支給されるものであれば報酬に包含されるという意味で、広い意味で解釈をしております。  そういった給与規定に基づいて支払われているものが、通勤規定は基本的にそういうものだと思っておりますので、労働の対償としてということで解釈をしております。

村田享子立憲民主・社民・無所属

○村田享子君 介護の関係でどうしても新幹線通勤されている方もいらっしゃいます。やっぱりこの点、しっかりまた検討をいただきたいと思います。  終わります。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で村田享子君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 次に、三上えり君の質疑を行いたいと思います。三上えり君。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 会派、立憲民主・社民・無所属の三上えりです。  まずは、核兵器禁止条約について伺います。  私は、広島生まれの広島育ち、選挙区も広島でございます。子供の頃から平和教育を学び、核兵器の非人道性、そして核兵器は二度と使ってはならないと教わってまいりました。今日は、核兵器廃絶に向けての質問をしっかりとさせていただきたいと思っております。よろしくお願いします。  今月、ニューヨークで行われた核兵器禁止条約第三回締約国会議に、私、参加してまいりました。参加議員は、立憲民主党の森本議員、公明党の平木議員、れいわ新選組の被爆三世の天畠議員、そして共産党の吉良議員、社民党の福島議員、そして私の計六名です。残念ながら自民党の議員の方はいらっしゃいませんでした。平木議員もこの予算委員会で発言されていましたが、私も同じく現地に行ってよかったと痛切いたしました。  来年、核兵器禁止条約の再検討会議も行われます。次の参加に向けて、早速ではございますが、議論に向かう前に改めて確認させてください。  まず、石破政権として、今回なぜ、核兵器禁止条約第三回締約国会議、このオブザーバー参加を見送ったのか、そしてその後報道された自民党からの所属議員の派遣も見送られたのか、その理由を岩屋外務大臣にお聞きします。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) まず、委員の核軍縮、核廃絶に向けた御活動に敬意を表したいと思います。  その上で、お尋ねについてですけれども、まず、オブザーバー参加については、多くの御要望をいただいたことから、石破総理の指示の下に、過去にオブザーバー参加した国の事例なども検証の上、様々な角度から熟慮を重ねてまいりました。検討の結果、現下の状況に鑑みれば、この会合に我が国がオブザーバー参加することは適当とは言えないという結論に至った次第でございます。  判断に当たりましては、核軍縮の実質的な進展のために何が真に効果的かということを熟慮をいたしました。NPTというのは、御案内のとおり、核軍縮、不拡散、平和利用というこの三つを柱にしておりますけれども、このNPTは、核兵器国と非核兵器国が幅広く参加する、核兵器のない世界に向けた唯一の現在のところ普遍的な枠組みでございます。したがって、このNPTの下でまずは核軍縮に向かうための努力をするということが現実的ではないかと考えました。  NPT条約は第六条において、各締約国が核軍備競争の早期の停止や核軍備の縮小に関する効果的な措置について、また全面的かつ完全な軍備縮小に関する条約について、誠実に交渉を行うことを定めております。国際的な核軍縮はやはり核兵器国が入ったNPTの下で進めることが引き続きより望ましいというふうに考えたところでございます。  そういう中にあって、核禁のオブザーバー参加をするということは、NPTを中心に、その下で我が国が進めてきた取組に広範な支持を得ることを困難にしてしまうおそれがある、これは核軍縮の現実的な進展を得る上で望ましいことではないと判断をしたところでございます。  もう一つの判断の理由は、安全保障面でございます。現下の厳しい安全保障環境、我が国を取り巻く状況、そして実際には核軍拡が進んでしまっているという環境の下で、国民の生命と財産、我が国の独立と平和を守り抜くためには、現状では核による拡大抑止が不可欠でございます。  その意味で、核抑止とは必ずしも相入れない核禁条約へのオブザーバー参加をすれば、我が国の核抑止政策について誤ったメッセージを与えるおそれがある、しからば平和と安全の確保に支障を来すおそれがあると考えた次第でございます。  党の派遣がなかったということについては、私の立場からお答えすることは控えさせていただきたいと思います。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 何度も繰り返されるその答弁なんですけれども、NPTだけでは核兵器を含めた軍拡が危ぶまれることも考慮されて世界各国が取り組んでいる、これ核兵器禁止条約でございます。  私は、この中で、国会議員会議において、核抑止は安全保障になり得ないことを強く訴えました。十四か国二十二人の国会議員が討論いたしました。  今回のこの会議はどういう意義があるのか。日本が昨年、ノーベル平和賞を受賞しました。そして、今年が被爆八十年であることを特に、行って肌で感じたんですけれども、日本の存在が大変注目される締約国会議であったことを重ねて申し上げます。  個人的なことを申し上げますと、私は、広島のテレビ局で報道記者としても勤めてまいりました。多くの被爆者の方々を取材して番組を制作し、多くの被爆者の方々がお亡くなりになりました。去年、そしておととしもそうです。その思いをしっかりと伝えていかなくてはならないと活動してまいりました。  この会議では、これまで取材でお世話になった被爆者の一人、核兵器禁止条約の成立に尽力されたカナダ在住の被爆者のサーロー節子さんもいらっしゃいました。久しぶりの再会でした。現在九十三歳でいらっしゃいます。  サーローさんは、第三回締約国会議に日本政府がオブザーバー参加しなかったことに対して、囲まれた記者団に対しこう答えました。はらわたが煮えくり返る、怒りでいっぱいだと。ほかにも、今回面談させていただいた国際NGO、ICANのメリッサ・パーク事務局長を始め、国連の中満事務次長、各国から集まった国会議員、NGO関係者、多くの方々からの落胆の声も聞かれました。  でも、そうは思っていない私たちがいるんだということも強く申し上げました。締約国会議へのオブザーバー参加については、昨年から多くの同僚議員がこの委員会や本会議で繰り返し日本政府の参加を訴えてまいりました。しかしながら、石破総理は、これまで多くの国がオブザーバー参加をしており、どのような発言をして、それがどのような議論に寄与したかということをよく検証したいということを答弁して、先送り先送りにしてまいりました。  日本は世界で唯一の戦争被爆国です。リーダーシップを取るべきではないかと、国際社会において、そう思いますが、大臣、取るべきだと思われますでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 我が国が唯一の被爆国として、核軍縮、ひいては核の廃絶にリーダーシップを取るべきであることは、もうそのとおりだというふうに思っております。  御指摘ありましたが、石破総理や私どもも、先送りをしたということではなくて、真剣に過去のオブザーバー参加国の事例などを検証させていただいた上でこのような判断に至ったところでございます。御期待をいただいていた皆さん方にその期待に沿えなかったことについては大変申し訳なく思っておりますが、政府としてはこういう判断に立たざるを得なかったということを是非御理解をいただきたいと思っております。  唯一の被爆国として、核兵器国それから非核兵器国双方と連携しながら、双方が広く参加する枠組みの下で、現実的なアプローチによって核兵器のない世界の実現に向けて一歩一歩着実に進んでまいりたい、その取組を進めてまいりたいというふうに考えております。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 おっしゃるとおりで、核兵器廃絶に向けてまさに世界の懸け橋となることが求められていると思います。  石破政権では、唯一の戦争被爆国として、では国際社会の議論をどうリードして、その役割をどう行動に移そうとしているのか、具体的に教えてください。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 我が国は、毎年国連総会に提出しております核兵器廃絶決議を、もう一貫して継続して主導しております。  それから、FMCTと言うんですけれども、核兵器用の核分裂性物質の生産禁止条約、これを是非作ろうということで、FMCTフレンズという枠組みを立ち上げるなど、NPT体制の下で核兵器国も交えた具体的な取組を積み重ねてきております。今後もこうした取組をしっかりと進めてまいりたいと思っております。  また、今月末には、我が国が立ち上げた核兵器のない世界に向けた国際賢人会議の第六回会合が開催されます。私自身もそこに出席をして、核兵器国と非保有国の双方からの参加者による自由闊達な議論を促進していきたいと思っております。  それから、来年にはNPTの運用検討会議が開催されますが、過去二回、成果文書を出せなかったということがありますので、来年のこの検討会議は極めて重要だと思っております。今年は準備会合がありますけれども、これにもしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 石破政権は、その結論として、核抑止力の問題についての、同盟国であるアメリカとの関係が重要であり、そして核抑止力が重要と主張されております。  しかし、核抑止というのは、核兵器が甚大な破壊をもたらすことで威嚇して、相手国が攻撃をためらうことを前提にしております。広範な範囲を破壊して、その放射線障害、これ長期にわたって深刻な被害を引き起こします。これがまさに非人道的な兵器であるがためです。  そのような核兵器の破壊を前提にしてもよいのでしょうか。石破政権では核兵器による威嚇をよしとするのか、お答えください。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 核兵器による威嚇をよしとするというわけではございません。  広島及び長崎に対する原爆投下は、一瞬にして多くの尊い命を奪い、またその後も病気や障害などで言葉に尽くせない苦難を強いた、人道上も極めて深刻、甚大な事態をもたらしたと認識をしておりまして、このような兵器が将来二度と使用されることがないようにしなければならないというふうに思っております。  しかし、現在の国際情勢を見れば、残念ながら核による威嚇を行っているような国もあるという中にあって、二度と我が国に核兵器を使用させないという決意は政府としては重要だというふうに思っておりまして、その意味で核抑止ということを真剣に考えざるを得ないというふうに思っているところでございます。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 まさに核による威嚇がある国が、今大変緊迫した状況の国際情勢の中で、アメリカ、ロシア、ウクライナの関係について、本日、アメリカとロシアが停戦に向けて対談するというニュースが入ってまいりました。  岩屋外務大臣には、アメリカ、ロシア、ウクライナの関係についてどのようにお考えであるか、お聞かせください。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 難しい御質問ですけれども、今回、米国のイニシアチブによって、長らく膠着していた、もう四年目に入ったウクライナに、まずはその停戦ということを実現しようという動きが始まっております。当然、当事者であるウクライナともしっかり協議をしてもらわなければならないし、またその侵略の当事者であるロシアとも話をしてもらわなければならないということで、私どもは、この米国のイニシアチブ、それから欧州諸国のイニシアチブということを評価し、これが最終的に公正で永続的な平和の実現につながるようにしっかり支援をしていかなければいけないと考えております。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 これ、おととしですけれども、G7広島サミットがございました。ウクライナのゼレンスキー大統領も訪れました。原爆資料館も拝観されたと聞いています。  ウクライナ危機も新たな局面に入ってきております。ロシアは核の脅しを強めています。この中で日本の役割は何だと思われますでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 当然、二度と核兵器が使用されることがないようにしなければならない、そのために強く声を上げていくということが必要だと思っております。  私ども、停戦はもちろん望んでおりますが、その後の和平の仕組み、枠組みがとても大事だと思っておりまして、この永続的な平和が保証されるに足る安全保障の枠組みが構築されなければいけないと思っておりまして、そのために米国を始めとする各国にしっかりと働きかけていきたいと思っております。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 今回の締約国会議ですけれども、議長を務めたのがカザフスタンのラフメトゥリン外務第一次官です。お話をさせていただく機会がございました。カザフスタンは、かつて核実験場が存在しまして、その放射線被曝による健康被害、これ百五十万人以上にも及んだと言われています。今回お会いした方々の中で、被爆者だけではなく、核実験による被害を受けた方、その方々からの貴重なお声も伺いました。  カザフスタンは、同じく核実験の影響を受けたキリバスとともに、条約に規定された被害者援助、環境修復の議論をリードしております。国際信託基金の設立を模索しております。こうした議論に日本が加わることはできませんでしょうか。このような議論については、核抑止は関係ございません。石破政権が気にするNATO諸国の動向も関係ありません。日本が積極的に取り組むべき問題だと思いますが、いかがでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘の国際信託基金、カザフスタンやキリバス等が主導しておられると承知しておりますが、これは、核兵器禁止条約、核禁条約の締約国の間で今議論が進められており、現時点ではまだ具体的な内容は決まっていないと承知しております。そして、委員も参加された先般の第三回締約国会合において、引き続き締約国間で議論を継続していくことが決められたと承知をしております。  大事な取組だと思いますけれども、これは、核禁条約の規定上、締約国でなければ直接にここに参画するということは難しいというふうに承知をしておりまして、したがって、我が国はかねてから、主体的な取組として、核実験の被害者への援助、それから環境の修復を行うための支援、取組を行っております。  例えば、カザフスタンにおける旧ソ連時代の核実験地域における医療機材の整備、地域医療の改善の支援、それから無償資金協力や技術協力といった我が国の政府開発援助の枠組みなどを活用しながら、核実験被害国における支援を積極的に行ってきております。  引き続いて、この分野での適切な支援の在り方を検討し、実施をしていきたいと思っています。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 ですので、まずは議論に入るためにも、次からの締約国会議、再検討会議も含めてオブザーバー参加をしっかりと議論して検討していただきたいと思います。  昨年の十二月、予算委員会で森本真治議員が、ノルウェーでは被団協のノーベル平和賞受賞に対して各学校の授業に被団協の功績を教材として配布しているので、是非日本でも行ってほしいと述べられました。石破総理は、文科省、防衛省、外務省ともよく相談しますと答弁されて、あべ文科大臣も深くしっかり受け止めさせていただきますと検討されました。  その後の検討結果についてお伺いできますでしょうか。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えさせていただきます。  被爆者の話をたくさん聞いてこられて、いろんな思いを持たれながら質問してくださっているんだというふうに思います。  お尋ねの日本被団協のノーベル平和受賞に関する教材につきまして、現地のノーベル平和センターから教材を取り寄せまして、今翻訳をした上で内容の分析を行いました。この教材、十三歳から十八歳を対象といたしまして、日本被団協についての動画を視聴した上で、被爆者の証言がなぜ重要なのか、平和賞受賞は世界平和の実現にどう貢献できるのかなどを話し合いまして、この考えさせる内容の教材でございました。  現在、文部科学省といたしましては、このノルウェーの教材も参考にいたしながら、我が国の教育課程において今回の受賞に関わる資料をどのように扱えるのかなどについて検討いたしておりまして、小中高の先生方が授業を行う上で参考としてもらえる指導案などを作成しているところでございます。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 是非、新年度に間に合うように教材の準備をしていただきたいです。  せめて、今年の八月六日、原爆の日までに、夏休みの副読本には間に合わせていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 現在、省内におきまして指導案を作成中でございますが、案ができました後に外部の専門家に御意見聞くなどの内容の調整を進めたいというふうに考えておりまして、現時点で確たることは申し上げられませんが、新年度の一学期中には完成させて、各教育委員会、学校に提供したいと考えております。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 提供したいと考えていらっしゃるんですね。重ねてもう一度お答えください、しっかりと。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 提供したいと考えております。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 きめ細やかな御報告をお待ちしております。こちらからも確認の御連絡をさせていただきます。お願いします。  さて、今回締約国会議に参加して強く感じたのは、NGO団体を始めとした市民社会の核兵器廃絶に対する熱気というか活気というか、本当に熱い雰囲気でもって、皆一丸となって核兵器廃絶に向かって進んでおります。だから、やはり議論が行われている現地へ行ってほしいと思うわけでございます。  過去、私も予算委員会や国土交通委員会で何度か取り上げさせていただきました旧広島陸軍被服支廠について伺います。  これは、現存する国内最大級の被爆建物です。れんが製の建築物で、四棟で構成されております。一時期は、これ老朽化のために一部解体、撤去の話もありましたけれども、被爆の実相を後世に伝えるものとして全面保存を求める市民の声が高まりまして、ようやくこれが一月、昨年ですね、国の重要指定文化財に指定されました。  そもそも、この旧広島陸軍被服支廠の解体、撤去の話が出たのは、耐震化に非常に巨額な費用が出ることからです。二年前質問させていただいたときは安全対策工事の事業費試算中ということだったんですけれども、結局、最終的な予算はどうなりましたでしょうか。

合田哲雄文化庁次長

○政府参考人(合田哲雄君) 大変恐縮でございます。数字のことでございますので、事務的に私の方からお答え申し上げます。  ただいま御指摘のございました耐震対策工事でございますが、広島県所有の三棟につきましては、総事業費二十六・七億円、そのうち文化庁が五〇%を補助する形で進めてございます。また、国所有の第四号棟につきましては、財務省が総事業費約九・六億円で進めていると承知をいたしてございます。  令和五年の補正で三・四億円、令和六年の補正で五・五億円をお認めいただきまして、既に文化庁として八・九億円を確保し進めてございます。残り約四・五億円についてもしっかり確保をさせていただきまして、これらの耐震工事事業は令和八年度中に完了する予定になってございます。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 ありがとうございます。前向きに取り組んでいただきたいと思います。  では、利活用について伺います。  国と県と広島市で構成される研究会がございますけれども、具体的な利活用が検討されていると承知しております。今どのような議論が行っているのか、進んでいるのか、教えてください。

合田哲雄文化庁次長

○政府参考人(合田哲雄君) お答え申し上げます。  旧広島陸軍被服支廠の今後の活用につきましては、ただいま御指摘がございましたように、広島県、広島市及び財務省中国財務局で構成される旧陸軍被服支廠保存・継承に係る検討会におきまして検討が進められてございます。令和五年三月には有識者なる懇談会におきまして活用の方向性が取りまとめられてございまして、これに基づきまして、同年九月に研究会として将来的な活用イメージが整理されたと承知いたしております。  活用イメージでは、一号棟につきましては、広島の自然や歴史、文化及び平和を学べる拠点、二号、三号、四号棟は、県民、来訪者の交流促進を目指した文化や芸術、生涯学習の拠点及び国内外の人々が訪れ、県民とつながり、広島を体感するための拠点と整理されてございます。  同研究会では、引き続き具体的な活用策の在り方について検討が進められているものと承知をいたしてございます。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 私も、被爆者であるとか関係者の方にお話を伺いました。  今、平和資料館、これ来館者が年間二百万人を超えている、インバウンドの効果もございますけれども。もうずらっと修学旅行生が並んだり、もうぎゅうぎゅうで、中が、展示物を見るのも大変なぐらいの週末があるんですけれども、特に全国から訪問する学生たちの安い宿泊施設と講義、講演場が少なくて大変困っているそうなんです。  このような状況下で、被服支廠を第二の拠点として、展示室、講義ができるような学習室ですとか、安い宿泊施設などにも活用して、市民が過去と向き合って未来に向けて志向し議論になる場になればよいと私も思っております。  そして、平和記念公園、とにかく共に市民と回遊するような、被爆遺構もたくさんございますので、そういった回遊するような活用策も考えられると思います。被爆遺構、保存するだけではなくて観光資源としても活用して、是非国内外の方々に一人でも多くの方に来て肌で触れてもらいたい、戦争と平和について考えてもらう場とすることが重要ではないかと思います。  そして、ロシアのウクライナ侵攻に伴う核兵器使用の懸念の高まり、世界的に核兵器使用の可能性が高まっているとこの会議でも話をさせていただいておりますけれども、地方の取組への支援も含めて、国としても被爆遺構の観光への利活用、これを取り組む必要があると思いますが、中野国交大臣、お考えをお聞かせください。

中野洋昌公明党国土交通大臣

○国務大臣(中野洋昌君) 三上委員にお答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、我が国、唯一の戦争被爆国であります。世界の方々に是非被爆の実相に触れていただくというために、世界文化遺産である原爆ドームや御指摘の旧陸軍被服支廠等の被爆遺構を多くの方に訪問をしてもらうということは大変重要であるというふうに私も考えております。  今までの取組では、国土交通省では、例えば被爆ピアノを使用した特別夜間演奏会など観光コンテンツの造成ですとか、あるいは原爆ドームそして旧陸軍被服支廠を始めインバウンド向けの英語の解説文の整備などに対してこれまで支援を行ってまいりました。また、広島と長崎の、全国の被爆遺構も含めてということで、長崎の連携による、地域の若者と対話しながら長崎平和公園周辺を巡る外国人旅行客向けのガイドツアーの造成、こうしたことも支援をしてまいったところでございます。  国土交通省としては、今後とも、これ広島市、長崎市など地方公共団体ともしっかり連携をさせていただきながら、被爆遺構などを活用した観光を通じて是非平和への理解を深める取組、これをしっかり支援をしてまいりたいと思いますし、また、こうした取組を通じて国際理解の増進また観光振興というものにも取り組んでまいりたいと思っております。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 これからどうやってその被爆体験、被爆遺構を残して、後世にその非人道性を伝えていくかということが大事になってきます。  去年三月末の時点で、被爆者健康手帳をお持ちの被爆者の方は十万人余りとなりました。平均年齢は八十五歳を超えています。  先月、厚労省は、全国の全ての被爆者から体験記を募って被爆の記憶を受け継いでいくことを決めました。このことについて、詳しい内容をお聞かせください。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 委員御指摘のとおり、被爆者の方々の高齢化が進む中で被爆の実相を次世代に伝えていくことは、より多くの被爆体験を後世に残すという意味でも大変重要であるというふうに考えております。  御指摘の被爆体験記につきましては、これまで、十年に一度実施しておりました実態調査に併せて被爆者の方々に被爆体験の執筆もお願いしてきたところでございますが、令和七年度以降は、毎年各都道府県から被爆者の方々への連絡に執筆依頼を同封するなど、更に幅広く募ることとさせていただいております。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 ありがとうございます。  その伝承に関しても質問をさせてください。被爆体験伝承者等派遣事業についてです。  この被爆体験伝承者等派遣事業は、被爆者の高齢化が進んで本人が体験を語る機会が減少していく中で、次世代へ継承するために広島市や長崎市等が養成、研修をしております。  証言者を国内外に派遣する事業でもございますけれども、この予算が必要で、執行状況どのようになっているのか、伺います。

大坪寛子厚生労働省健康・生活衛生局長

○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。  国立原爆死没者追悼平和祈念館が実施をしております被爆体験者、伝承者等の派遣事業につきまして、直近三年間で申し上げますと、令和三年度の件数が二百九十八件、これに係る謝金と旅費の実績は約一千万でございます。四年度になりますと、五百六十一件、約二千百万。令和五年度が七百二十六件、約三千万と増加しているところでございます。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 是非、この事業を、本事業を国家プロジェクトとしても行うべきであると考えております。よろしくお願いします。  続いて、水俣病問題について伺います。  環境大臣に、先週十三日、環境委員会において質問させていただきました。現地水俣への御訪問は、御就任七か月後の今年五月になるということでした。  今月十日に第三回の実務者協議が開かれて、どのような御報告を受けていらっしゃるか、お聞かせください。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 昨年七月に伊藤前大臣が水俣病関係団体の皆様との懇談を行い、様々な御意見をいただいたところ、団体の皆様の御要望もあり、私から事務方に様々な機会を捉えて意見交換を実施するよう指示しております。  これを受けて、これまで複数の水俣病関係団体の方々と水俣病タスクフォースの職員が計十二回意見交換を行ってきております。これまでの意見交換の結果については事務方から適時適切に報告を受けており、医療、福祉や健康調査、補償等について様々な御意見をいただいていると承知しております。  これらの意見交換等も踏まえながら、地域の医療充実や地域の再生、融和、振興等、水俣病対策の前進に全力で取り組んでまいりたいと考えております。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 昨年五月でした、被害者の質問中に環境省が質問を切る、いわゆるマイク切りを受けて以降、被害者は、要望に向き合う姿勢が継続されているのかどうかという不安の声を聞いております。  形式的だけではなく、真剣に被害者の声を届けて、聞いていただきたく、一刻も早く現地を訪れていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 五月一日に熊本県水俣市で開催予定の水俣病犠牲者慰霊式については、国会等諸般の事情が許せば参列し出席したいと考えており、慰霊式と併せて行われる水俣病関係団体の皆様との懇談においては、関係団体からの、皆様の声をしっかりとお聞きしたいと考えております。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 この最終解決なんですけれども、環境省の最重要課題、最重要問題であるはずなんですけれども、一向に解決する兆しが見られないんですよね。現在、約千七百名の方々が訴訟の原告となっておられ、高齢化が進み、亡くなっていらっしゃる方もいらっしゃいます。  国は、控訴して争いを続けております。このような行いは最後の解決の機会を逸するものではないかと思っております。早期に和解し解決へと道筋を付けて、そのための制度的な対応を取るべきと考えますけれども、どのような制度的な対応を取るのか、環境大臣の見解を伺います。

浅尾慶一郎自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 御指摘のとおり、現在もなお訴訟を行う方が多くいらっしゃるという事実は重く受け止めており、原告の中に御高齢の方が多くいらっしゃることも十分認識しております。  他方、現在、高等裁判所で係争中の訴訟では、その地裁判決には国際的な科学的知見や最高裁で確定した近時の判決の内容と大きく相違する点があるとの認識の下、必要な対応を行っているところであり、現在係争中の訴訟における和解については考えておりません。  その上で、水俣病対策の補償、救済については、これまで公害健康被害補償法に基づいて三千人が補償を受けられることに加え、平成七年と平成二十一年の二度にわたり政治解決がなされ、最終的かつ全面的な解決を目指してきたものと承知をしております。  水俣病問題については、その歴史と経緯を十分に踏まえつつ、現行の公害健康被害補償法の丁寧な運用、医療、福祉の充実や地域の再生、融和、振興などにしっかりと取り組んでいくことが重要であると考えております。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 一日も早い全員救済を求めて、私からの質問とさせていただきます。  ありがとうございました。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で三上えり君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 次に、串田誠一君の質疑を行いたいと思います。串田誠一君。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 日本維新の会の串田誠一でございます。  最初に、GAFAの課税についてお聞きをしたいと思います。  グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル、これを代表とするプラットフォーム事業者についての課税をお聞きしたいんですが、まず、その法人税が課せられる、海外に本店がある場合の法人税が課せられる原則をお聞かせいただきたいと思います。

青木孝徳財務省主税局長

○政府参考人(青木孝徳君) お答え申し上げます。  現行の国際課税の原則では、工場や支店などの物理的拠点、これPEと申しますが、これが存在する国がその物理的拠点に帰属する事業所得に対して課税することができるということとなっております。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 今、PEという言葉が出ましたが、パーマネントエスタブリッシュメントということらしいんですけれども、この先ほどのGAFAに関しては、このPEは日本に、国内にあるという認識なんでしょうか、ないという認識なんでしょうか。

青木孝徳財務省主税局長

○政府参考人(青木孝徳君) 今お話のあったGAFAMみたいな会社は、日本に拠点はあると思います。日本に拠点はあると思うんですが、そこがまさにその課税上の拠点になっているかどうかというのは個別の会社の話でございますので、そこについてはお答えを差し控えたいと思います。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 まあ昨日のレクでもお答え差し支えるということなんですが、現在そのGAFAが課税されていないというのは一般に周知のある事実なのではないかなというふうに思います。  この恒久的施設というものの中で、要するにGAFAには恒久的施設としての支店というものがあるかどうかと争われたこともあるかと思うんですけど、そこ、あと一歩、ちょっとお答えいただけないでしょうか。

青木孝徳財務省主税局長

○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。  申し訳ございません。個別の企業の個別の話でございますので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 まあ質問者が言うのも変なんですが、個別の事案に限らず、一般論として、プラットフォーム事業者として言われているそういう事業者に関しては、PEが国内にあるというふうに認定できるでしょうか。

青木孝徳財務省主税局長

○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。  こちらの場合も、例えば、全く支店もないような会社が日本にデジタルのサービスを提供しているようなケースでは物理的拠点はないものと考えられますけれども、一般論として、例えば支社、支店などがある場合にどういうような形でサービスが提供されているかによって異なってまいりますので、一般論としてもなかなか一概に申し上げることは難しいということを御理解いただきたいと思います。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 プラットフォーム事業者に課税が非常に困難であるというようなことから、日本の国内において法改正がなされて、倉庫もこのPEに入るような形にしようというふうに試みたのではありませんか。

青木孝徳財務省主税局長

○政府参考人(青木孝徳君) 申し訳ございません。そういった個別の案件について、今のところ私どもの方で把握はしておりません。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 それでは、財務大臣にちょっとお聞きしたいんですが、今お聞きしていたと思うんですけど、このプラットフォーム事業者に対する課税というのは、PEがあるかないかという議論があって、そして、じゃ、あるのかないのかと聞くと今のような回答で、お答えできないということになりますと、非常に大きな、すごく大きな取引が国内に行われている、で、現実にそれについて課税がなされているとはっきり言っていただいて、その金額まで聞いているわけじゃないですから、課税されているかされてないかというのは国内の企業だって答えがあるのにかかわらず、外国の企業に関しては課税されているかどうかさえも答えられていなかったらば、このような予算委員会での法律改正とかいろいろなことに関してもう議論ができないんではないかなというふうに思うんですね。  課税がされている大企業、まあ日本の企業と課税されていない大企業が海外にあった場合に、同じようなサービス業を行っているときに、日米で競争した場合ですね、課税されている国内企業とされてない大企業、そして現実には、アマゾンで物を買うなんていうのは委員の、ここの中にもたくさんいらっしゃると思うし、私も購入しているんですけど、そういうようなサービスというのは日本の国内でも行われていると思うんですが、一方では税金を納めないでやっていける、国内の企業、事業は税金を納めなきゃいけない。  そういう意味では、非常に競争する上においても不公平であるし、国内の事業者、大変な思いをしなきゃいけなくなると思うので、これについては、お答えできないとかということではなくて、財務大臣としてこの問題をどう捉えていくのか、どういう方向性をお持ちなのか、お答えいただきたいと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 御指摘のまず国内企業、例えば国内の企業がですね、海外のGAFAと例えば同じサービスをしているけど、ここにPEがあるとすると、で、こっちはないとすると、我々から見ると同じ、オンラインでやる限りは同じでありますし、同じ商品を同じように買ったと例えばしても、片や課税があるし、片や課税がない、アンフェアではないかという話もあります。  それからもう一つは、やはり、そもそもそのオンラインという新しいビジネスがスタートしている中で、国内に例えばないけれども、海外に相当オンラインで買ったり売ったり、ああ、買ったりしていると。で、それに対して何にも課税されていないというのは、それはどう考えるのかという。また、更に言うと、それに対して課税をし始めた国もいるというふうにも承知をしております。  そうすると、そういったものはどういうふうにこの全体として国際経済の中で対応していくのかという、こういった問題がありまして、そういった意味で、国際課税システムに安定性と確実性をもたらすための、OECD、G20、これBEPSという包括的枠組みにおいて、先ほど申し上げたように、一部の欧州国などが導入しているような各国独自の一方的な税制措置、これはばらばらにやると仮に日本が何かそういうサービスをしようとするときにも余りうまくいかないわけでありますから、それを廃止する一方で、国際的な取組ということで、市場国に新たな課税権を配分する第一の柱の議論の中で多数国間条約の交渉が行われてきていると、こういう経緯がございます。  ですから、問題意識は委員とかなり合致しているんではないかと思います。ただ、それに対して、現状、まだ各国政府と議論をし、早期の交渉妥結に向けた議論がなされ、我が国としてはそうした議論がしっかりと進むよう努力をしていると、こういうのが今の状況でございます。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 方向性が一緒だということで安心はしたんですけれども、プラットフォーム事業者というもうそのものの定義自身が、情報を、通信技術を利用してオンラインサービスの場を提供して行う事業者といっているわけで、そもそもがオンラインサービスの場をということですから、PEというこの恒久的施設を基準とした課税というそのシステム自身が、プラットフォームというものを利用する事業者が出てきたことによって、もう陳腐化というか、時代錯誤の概念ではないかなと思うので、そういう意味で、もう巨大な金額を国民が消費して利益を事業に与えている以上は、その事業者からもちゃんとしっかりとこの国内に納税をしていただきたい。それに対して、是非、財務大臣としても財務省としてもしっかりと取り組んでいただきたいと思います。  次に、EVとガソリン車との比較についてお聞きをしたいと思うんですが、この予算委員会でも暫定税率というのは非常に大きな話題になりました。そして、石破総理からも、ガソリン税に関しては受益者負担という話が出てきているわけですけれども。  受益者負担というのは、道路を利用しているから、税金を払ってその道路が使われたことによる修復だとかそういったようなものは受益者として負担してちょうだいということなんだろうと思うんですけれども、このEV車は、そういう意味では、道路を利用しているにもかかわらず、その修復代を払わないで走っているわけですよね。  まず、そのEV車に対する補助金について、どのような国の対策が行われているか、お聞きしたいと思います。

伊吹英明経済産業省製造産業局長

○政府参考人(伊吹英明君) お答え申し上げます。  二〇二二年度の数字ですが、日本のCO2排出量のうち運輸部門から排出されているものが一八・五%ございます。この排出量を削減するというのが大きな目的でございまして、このためにEV等の普及は重要な施策の一つというふうに考えてございます。  我が国はEVの普及が海外と比較して遅れているわけでございますけれども、その要因の一つは、車両購入時の購入価格、これが非常に高いということがありまして、加えて、保有に係る税負担、それからガソリン代、電気代といったランニングコストを含めた費用の全体を試算してみても、EVの方がガソリン車よりも割高となっているということでございます。  このため、国内におけるEV等の普及を進めるべく、クリーンエネルギー自動車導入促進補助金を通じてEV等の購入費用の一部を補助しているところでございます。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 レクでもお聞きしたんですが、その補助金についての金額は幾らになりますでしょうか。

伊吹英明経済産業省製造産業局長

○政府参考人(伊吹英明君) 車種によって違いますけれども、最高が八十五万円ということでございます。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 総額千百億円というふうにお聞きしたんですけれども、それでよろしいでしょうか。

伊吹英明経済産業省製造産業局長

○政府参考人(伊吹英明君) 予算総額、おっしゃるとおり千百億円でございます。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 今の答弁も聞いていただいて分かりますように、EV車ってやっぱり高いんですよね。ですから、高額所得者が購入する傾向があります。そして、EV車というのは充電設備がないと走れないですから、そうすると、地方に充電設備があるかというと、なかなかまだそこまで間に合っていないということですので、都市部の高額所得者がEV車を、補助金をもらって、そして受益者負担もなく道路を走っているわけです。そして、道路を修復をするような受益者負担をしているのは、そのEV車を購入できない、そして充電設備も十分になされていない地方の方々がガソリン車として道路負担をしているんですよね。  これがどんどんどんどん促進されていくと、EV車だけ増えていってガソリン車は減っていくわけですけど、そのガソリン車のガソリン税で道路の修復を賄い続けるというようなことは、私、いかにも不公平だと思うんですが、財務大臣としてのこの認識とその解決策、どのようにお考えでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 私の地元も地方ですが、地方でもEV使っている方がいらっしゃいますんで、別に都心の方だけがEV使っているわけではないんだろうとは思いますが、ただ、委員御指摘のそのガソリン車とEV車では、EVには元々車体価格が高いということの補助金の話は先ほどありました。  また、その課税の仕組みを若干簡単に申し上げれば、例えば取得時については、まずEVは課税がありません。それから、保有時においては、最低の税率が適用され、一部については軽減されている措置があります。それから、利用に当たっては、まさにこれ燃料課税ですから、燃料使いませんのでこれ課税されないという、そういった意味での違いがございます。  そもそも、燃料課税含め自動車関係税というのは、今委員御指摘のように、道路の利用者としての受益者、あるいは道路を毀損するという意味での原因者負担、こういった考え方にのっとっているわけでありますから、それらを踏まえながら、七年度与党税制大綱においては、今申し上げた受益者負担、原因者負担といった課題の考え方を踏まえ、異なる動力源間の税負担の公平性や将来に向けた安定的な財源確保等の観点から、利用に応じた負担の適正化に向けた課税の枠組みについて令和八年度税制改正において結論を得るとされているところでございます。  今後、与党において八年度改正における議論が行われるものと考えており、政府としては、そうした議論を踏まえ、適切な対応を図りたいと考えています。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 そういう回答で、公平性を実現しようということではあると思うんですが、大変その対策難しいと思うんですけど、どんなことが考えられますか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 具体的な検討は、先ほど申し上げた与党の税調において議論されるものというふうに考えております。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 普通に考えても難しいと思うんですよ。ということは、解決するのにすごく簡単なのは、ガソリン税をやめればいいんですよ。そうすれば、どちらも同じように負担しなくなるわけです。  道路を利用するというのは、例えば物販を運んでもらっている、自動車で、運転していない人も物販を、そういうサービスを受けているわけですから、道路の修復がもし必要であるとするなら、ガソリン税というガソリン車だけに負担を課すのではなくて、ほかの形で私、課すべきではないかと思うんですが、財務大臣、どうですか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) いや、まさにそれをどういう形で負担するかというのがポイントになるんだと思います。したがって、今の議員の御指摘は、暫定税率だけじゃなくて、そもそも廃止しろという、そういう御議論なのかもしれませんが、暫定税率を廃止すること自体においても、その財源をどうするのか、それらの議論もしっかりしていただくということが大事なんだろうというふうに考えております。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 財源は大事かもしれませんが、不公平を維持したまま財源を確保するというのはこれはまた方向性違うのかなと私は思うので、是非検討していただきたいと思います。  次に、詐欺メールについてお聞きをしたいんですが、ここの委員の方にも、私もですね、たくさん何だかえたいの知れないメールというのが届くわけですよ。それが、えたいの知れないメールだったらいいんですけど、いかにも大企業を偽った、時には銀行名だとか、あるいは何か不足していますとかという催促であったりとか、いろいろな意味でそういうメールが多いんですけど。  これらのメールをそのまま放置しておくといろいろな被害を被る人が多いと思うのですが、これに対する対策とかいうものはどのようになっていますでしょうか。

逢阪貴士警察庁サイバー警察局長

○政府参考人(逢阪貴士君) まず、情勢について御説明いたします。  フィッシング対策協議会が公表しているところによれば、令和六年中に同協議会に報告されたフィッシング報告件数は約百七十一万八千件と、前年比で約四四%増加しており、過去最高となっております。こうしたフィッシングにより窃取された情報がインターネットバンキングに係る不正送金やクレジットカードの不正利用に悪用され、令和六年中のインターネットバンキングに係る不正送金被害総額は約八十六億九千万円、クレジットカードの不正利用に係る被害総額は約五百五十五億円と、高い水準で推移しております。  このように、フィッシングによる被害の状況は極めて深刻化しているものと認識しております。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 特に今、紙をなくそうというペーパーレスの社会になってきて、銀行とかそういった大企業もなるべくメールとかで状況を報告したいとかって、そういうようなことが増えてきているわけですので、そういう意味では、国民、消費者の方もメールを信じてそういうサービスを利用していくということが多くなっていく中で、そういう、だからこそ、そのメールを開けてしまったりとかフィッシングに遭ってしまったりとかということになると思うので、これについてどういうふうに今後対策をお考えになられているのか、大臣にお聞きしたいと思います。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) この対策は急務であります。昨年六月にも政府において国民を詐欺から守るための総合対策を策定をして、関係省庁が連携をしてこのフィッシング被害を防止するための対策に取り組んでいるところでございます。  まず、警察におきましては、フィッシングメールが届かないようにするため、今、金融機関その他のメールの送信側の事業者、今御指摘された大企業と言われるようなところですね、に対し、メールの成り済まし防止技術という技術がございますので、それを導入をするように今働きかけております。まだ働きかけが十二分でないということも認識をしておりますので、これは進めてまいります。  また、サイバー防犯ボランティアの方が全国に約一万人程度おられるということでございますが、これらの方々にも連携をし、フィッシングサイトの閉鎖依頼を促進をするという対策も取っておりますし、また、国民の皆様方に周知徹底をし、気を付けていただくべく、こういった啓発活動もやっていこうと思っております。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 メールが出されないようにするというのも大事だと思うんですけど、こういったようなことというのは、私、詐欺罪の着手が行われて詐欺未遂罪というのも十分構成要件として該当する可能性もあるので、処罰も、処分、検挙もしていっていただきたいということをお願いをしたいと思います。  次に、自給率に関して、農業に関する、お聞きをしたいと思うんですが、国家公安委員長に関しては御退席いただいても結構でございます。御配慮をお願いします。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 坂井委員長におかれましては、退席していただいて結構です。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 まず、自給率、日本は三八%という非常に低い状況ですので、これ、有事になって、この自給率というのは海外から食料が国内に入らないということで自給率ということになるんだと思うんですが、そういうような場合、いろんな紛争があったりとかあるいは災害があったりとかで、とにかく入らなくなってしまったときに、農水省としてはこの国民の食料に関してどのようなことで対応しようとお考えになっているのか、お聞きしたいと思います。

山口靖農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  委員お尋ねの食料が途絶した事態における食料供給につきましては、米や小麦などの公的備蓄を活用するとともに、農地や資材等の国内の資源を最大限に活用しつつ、芋類などの熱量の高い農産物への生産へ転換するというようなことが基本になろうかと考えております。  このため、平時から、農地や農業者などの生産基盤の確保を通じて食料自給力の強化を図ること、あるいは、民間在庫を含めた総合的な備蓄を推進することを図るとともに、不測時の兆候が見られた段階で輸入の要請等を機動的に実施し、事態の深刻化を防ぐ必要があろうかと考えております。  このため、農水省といたしましては、昨年六月に成立した食料供給困難事態対策法に基づきまして、平時から民間在庫を調査し把握に努めるほか、同法に基づく政府対策本部を不測時の兆候が見られた段階から立ち上げまして、民間事業者への要請ですとか生産の転換などの指示の措置について、事態の深刻度に応じまして講じてまいりたいというふうに考えてございます。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 今、最大限活用するということでありますけど、その活用をして自給率が三八%ですから、何かあったときに急にそれが五〇とか六〇に増えるわけでは私ないと思うので、最終的には今お話があったように芋類ということになって、要するに芋を食べようという話で、もうちっともあの第二次世界大戦のときと変わらない、とにかく何かあったら芋を食べようという、そんなような対策を取りながら、これ食料安全保障に私ならないんじゃないかなというふうに思っております。  そこで、畜産関係に関しては、じゃ、自給率何%かというと、一七%なんですね、もっと低いんです。ですから、何かあったらもう畜産関係はもう壊滅します。  そこで、世界動物保護協会の資料一を御覧いただきたいと思うんですけど、まずお答えいただきたいんですが、この各国比較において日本は何位になっているんでしょうか。

松本平農林水産省畜産局長

○政府参考人(松本平君) お答えいたします。  委員のお尋ねの点につきましては、世界動物保護協会、こちらが発表した二〇二〇年度のデータでございます。こちらの中におきましては、日本が全体の中のGという形で位置付けられているところでございます。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 御覧になっているように、世界で最下位の、動物福祉に関しては世界で最も動物に冷たい国でございます。肩を並べているのは中国、ロシアということでございます。  そういう意味で、今農水省はいろいろな意味で輸出を促進しようとしているわけですけど、その世界で最下位の動物に冷たい状況で飼われている国の加工品をほかの国が買うだろうかというようなことが私はもっと真剣に考えていただかなければならないと思うんですけれども。  その点、全国農業協同組合連合会、資料二を見ますと、重要課題としてアニマルウエルフェアが入っているんですね。もう世界最下位ですから、輸出したくたって、ほかの国は世界最下位の国からそんな高い値段で買えないよというような状況になっている。危機感というのがこれは生産者が持っているわけですけれども、なぜに、農水大臣の所信、これもう何代も私聞いてきましたけれども、所信にアニマルウエルフェアのアの字も、今年の通常国会の所信にもアの字も入っていない。これはなぜなんでしょうか、お聞きしたいと思います。

滝波宏文自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(滝波宏文君) 串田委員におかれましては、このアニマルウエルフェアについては農水委員会でも大変御指導いただきまして、第一人者でいらっしゃるかと存じてございます。  今、所信についてのお話ございました。今回の所信表明におきましては、限られた時間の中で、我が国の農林水産業を将来にわたって持続可能なものとするため、農林水産大臣の基本的な考え方の一端を述べたものでございます。  アニマルウエルフェアですね、先ほど輸出の話もございました。今我が国からの輸出も増えておりますけど、更に増やしたい、こういう思いもある中で、アニマルウエルフェア、家畜を丁寧に取り扱うなど快適な飼養管理を行うことで家畜のストレスや疾病を減少させ、家畜の本来持つ能力を発揮させる取組でありまして、輸出の観点も含めて農林水産省としてしっかり推進をしてまいりたいと考えてございます。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 今同じ時間帯に衆議院の農水委員会が行われているということで、農林水産大臣が出席できないということで副大臣が来ていただいたわけでございます。そういう意味で、大臣の所信に副大臣が答えるのも難しいのかなと思うんですが。  ただ、スペースがないわけじゃないので、アニマルウエルフェアも尽力しますと一言入れていただければ、これ生産者が重要課題と言っているわけですし、最下位なんですよ、Gなんですよ。次の評価のときには一個でも二個でも上がろうと思うためには、農水省、これ一言ぐらい入れようというのは副大臣からも是非大臣に言っていただけないですか。

滝波宏文自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(滝波宏文君) お答えいたします。  先生から累次御指摘いただく中で、二〇二〇年に現行の最新の評価が世界動物保護協会からなされております。それについては、今御指摘るるいただいておりますように最低のG評価ということでございますが、実はその後にですね、一昨年七月に、家畜におけるアニマルウエルフェアの推進が重要であるという認識の下、国際基準に沿った飼養管理指針、これは二百五十ページぐらいある、かなり、私も見ましたけど、力の入ったものでありまして、これを発出して、現在、その普及、定着に努めているところであります。  次のその評価がいつになるか、ちょっと定かでないですけれども、何とかそれが評価いただけないかなというふうに思っているところでございます。大臣含めて農水省、しっかり対応していきたいと思ってございます。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 そこまで、二百五十ページも作るぐらいだったら、所信に入れましょうよ。次の臨時国会、是非入れていただくことをお願いいたしまして、質問を終わります。  ありがとうございました。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で串田誠一君の質疑は終了いたしました。(拍手)  午後四時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時四十八分休憩      ─────・─────    午後四時五分開会

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) ただいまから予算委員会を再開いたします。  令和七年度総予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。伊藤孝恵君。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 インターネット上の性的な広告、今日は特に子供の目に触れるいわゆるエロ広告について伺います。  料理レシピサイトやゲーム攻略サイト、学校配付のタブレットでもエロ広告がどんどん入ってくるのを一体いつまで放置する気なんだと、日本中で心配と怒りの声が上がっております。  冒頭、文科省に伺います。  二〇二三年に全国の自治体向けに行った学校配付のタブレットにおけるエロ広告問題、調査結果と対策を伺います。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えさせていただきます。  文部科学省は、令和五年に教育委員会に対しまして、一人一台端末における不適切な広告表示に関する調査を実施いたしました。その結果からは、不適切な広告表示の抑制に関する学校や保護者からの相談頻度につきまして、全くない、また、ほとんどない教育委員会は九三・六%、広告ブロック機能を有しているウェブフィルタリングを導入している教育委員会は九六%であることが明らかになりました。  国において、フィルタリングの導入を一人一台端末更新の補助要件とするとともに、必要な経費について地方財政措置を講じてまいります。  引き続き、教育委員会に対しまして、フィルタリングの導入、その適切な設定の徹底を働きかけ、取組を加速させてまいります。  以上です。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 総務大臣にお伺いします。  広告リンク先のURLがアダルトカテゴリーに分類されていない場合、今文科大臣がおっしゃったフィルタリングできますか。

村上誠一郎自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(村上誠一郎君) 伊藤委員の御指摘のフィルタリングは、インターネット上に掲載される情報について一定の基準に基づき選別した上で、本人又は保護者の同意を基づいて有害な情報に閲覧を制限する機能であります。この対象には性的な広告等のコンテンツも含まれると承知しております。  このフィルタリングは、インターネット上に掲載される情報がアダルトといった特定のカテゴリーに属するものであるかを事前に分類、登録することにより機能させるものであります。このため、広告リンク先のウェブサイトがアダルトのカテゴリーに分類、登録されていない場合には、その閲覧を制限することができないものと承知しております。  フィルタリングには、青少年に有害な情報等の閲覧機会を最小化する効果があるものと考えておりますけれども、その機能には一定の制約があることから、総務省としましては、青少年に対する意識啓発を含め、関係省庁と連携しつつ総合的な対応を進めてまいりたいと、そのように考えております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 そう、フィルタリングが効かないんです。アクセスが制限できないんです。  三原大臣に伺います。  昨年九月、こども家庭庁が青少年のインターネット利用に係る施策についてXで周知した際、寄せられた声の内容と、その後の検討状況について伺います。

三原じゅん子自由民主党内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・共生・共助)

○国務大臣(三原じゅん子君) 御指摘の基本計画の決定に関し、昨年九月にこども家庭庁のXで発信を行ったところ、いわゆるアダルト広告への規制を求める御意見を多くいただいたところでございます。こども家庭庁として、青少年が安全に安心してインターネットを利用できるような環境の整備は大変重要と考えております。  このため、インターネット利用をめぐる青少年の保護の在り方に関するワーキンググループ、これにおきまして、先月、二回目の会合を行いました。青少年のインターネット利用をめぐる課題の洗い出しを行ったところでございます。御指摘のような、性的な内容の広告が子供たちが目にするところに表示されるという問題を指摘する意見もいただいております。  引き続き、ワーキンググループにおきまして有識者ヒアリング等を行って、インターネットの利用をめぐる青少年の保護に関して、まずは課題と論点の整理を行う予定として、丁寧な議論、行っていきたいと考えています。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 寄せられた声の中に、子供たちの見るサイトにはエロ広告が表示されないようにする、いわゆるゾーニングを求める声はありましたか。

三原じゅん子自由民主党内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・共生・共助)

○国務大臣(三原じゅん子君) フィルタリング以前に、フィルタリングしないとアダルト広告があふれ返っていることが問題というような御意見もございました。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 ゾーニングはすみ分けです。本屋さんでも、エロ漫画はゾーニングされていますよね。インターネット上でも、子供が見るサイトにはその広告が表示されないようにするゾーニングというものが求められているという声は届きませんでしたか。

三原じゅん子自由民主党内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・共生・共助)

○国務大臣(三原じゅん子君) Xにおいてのコメントの中ではそのような御指摘に触れている箇所はなかったと思うんですが、インターネットを利用できるための基本的な計画においては、現在、直接的にゾーニングに触れている、それもそうした箇所はございません。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 それでは、質問を変えます。  X上や世の中のお父さんやお母さんたちがこのゾーニングを求めているということは、こ家庁、把握していますか。

三原じゅん子自由民主党内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・共生・共助)

○国務大臣(三原じゅん子君) こども家庭庁におきましては、御指摘のようなゾーニングによる技術的規制を直接所管するものではなく、その実施の在り方等についてお答えすることは大変難しいというところでございますが、現在、先ほども申し上げたワーキンググループにおきまして具体的な課題と論点の整理を行っており、そして、青少年が安全に安心してインターネットを利用できるようにするための環境整備を図るべく、関係省庁と連携の上、必要な対応を検討してまいりたいと思っております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 昨日、こ家庁は、ゾーニングはうちじゃないと、答弁は総務省だとおっしゃるんですよ。ゾーニングなんて聞いたことがないとおっしゃるんですけれども、今お届けしました。  ワーキンググループにおいて、ゾーニングについて検討いただけますか。

三原じゅん子自由民主党内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・共生・共助)

○国務大臣(三原じゅん子君) 有識者にそうした御意見があったということをお伝えして、ワーキンググループの中で議論を丁寧に進めていただきたいと思います。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 三原大臣、さっき技術的とおっしゃいましたけれども、これ、技術的というよりも、商慣習又は運用の課題が多いんですね。よくよく研究、検討していただきたいと思います。いかがでしょうか。

三原じゅん子自由民主党内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・共生・共助)

○国務大臣(三原じゅん子君) 検討するようにお願いをしていきたいと思います。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 三原大臣、再び、エロ広告規制の所管というのはこども家庭庁ということでよろしいですか。

三原じゅん子自由民主党内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・共生・共助)

○国務大臣(三原じゅん子君) 御指摘のようないわゆるアダルト広告の規制そのものを所管する立場にはありませんが、青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律を所管し、子供政策の司令塔としての立場から、同法に基づく基本計画を取りまとめ、その推進を図っております。  広告に関する規制につきましては、広告の出稿自体を規制するのか、広告が特定のものに表示されることを規制するのかなど、その規制対象や規制手段によって所管省庁が異なると考えられておりまして、現時点で一概に申し上げることは難しいと考えております。  先ほどお話ししましたそのワーキンググループにおきましても、このアダルト広告におきまして、どのような規制において、どのような法制度においてどのような規制を課すことが実効性があるのかなど、こうした課題と論点の整理を踏まえて、今後、それぞれの所管に応じた関係省庁への検討要請、こうしたことをしっかり果たしてまいりたいと思います。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 総務大臣、このエロ広告規制に総務省はどのように取り組んでおられますか。

玉田康人総務省大臣官房総括審議官

○政府参考人(玉田康人君) お答え申し上げます。  インターネット上の情報のうち、わいせつな描写など青少年の健全な成長を著しく阻害する情報への対応につきましては、青少年インターネット環境整備法に基づいて、こども家庭庁が中心となって青少年が安全、安心してインターネットを利用できるようにするための施策に関する基本計画を定め、当該計画に基づいて各省庁が連携して施策を推進するものとされております。  総務省としましては、昨年九月に策定をされました第六次基本計画、この下で、フィルタリングの普及を通じた青少年に有害な情報の閲覧機会の最小化に加えまして、インターネットの安全な利用に関する啓発等を通じて、青少年の安全、安心なインターネット利用環境の整備に関係省庁、事業者と連携しながら取り組んでおります。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 所管ということではないんですか。

玉田康人総務省大臣官房総括審議官

○政府参考人(玉田康人君) お答え申し上げます。  総務省としましては、このインターネット上の情報のうち、わいせつな描写など今申し上げたものに関しましては、それぞれのこども家庭庁を中心とした検討体制の下で、必要な対応としてフィルタリングの普及啓発等を行っているということでございます。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 所管ではないということですよね。

玉田康人総務省大臣官房総括審議官

○政府参考人(玉田康人君) お答えいたします。  今申し上げた範囲において総務省として取り組んでおるということでございます。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 よく分かりませんが。  デジタル庁は所管ですか。

平将明自由民主党・無所属の会デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(平将明君) このいわゆるエロ広告の規制の所管かと言われますと、これ、エロ広告というのは多分、わいせつだと刑法で違法、児童ポルノだと児童ポルノの法律でアウトだと思いますので、それ以外のそのエロ広告の規制ということなんだろうというふうに思いますが、そもそもそういう広告自体を規制する法律はないというふうに承知をしております。  で、所管かと言われれば、違います。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 経産省は所管ですか。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 伊藤委員の問題意識は共有するところなんですけど、通告にもございましたけど、広告いわゆる代理店の所管という意味では経産省ですけれども、今のエロ広告の所管ではありません。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 文科省は所管ですか。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 文科省は広告の規制の所管省庁ではないのですけれども、学校教育において児童生徒が有害な情報に触れることがないよう、この関係省庁と連携しながら必要な対策はしっかりと取ってまいります。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 今の大臣の答弁をお伺いしておりましても、エロ広告を文科省は不適切な広告と言い、そして総務省は性的な広告と言い、そしてこ家庁はアダルト広告と言い、いろいろな言い方を駆使してくださっておりますけれども、困りました。やっぱりこれ、所管がはっきりしていないんですよね。広告の中身の良しあしを判断する規律や法律はもちろん持っていない状態の中で、誰が責任を持って、ワーキンググループはこ家庁が持っているけれども、でも所管ではないとおっしゃる、これでは政策が進むわけがない。この野方図なエロ広告がずうっとちまたにあふれ続けている。  この子供の目に触れる性的広告規制の所管や共管を整理して、委員長、理事会への報告を求めます。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 後刻理事会にて協議をさせていただきます。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 デジタル大臣、資料一を御覧ください。  エロ広告規制について、昨年、河野前デジタル大臣に私が質問した際の議事録でございます。ここでも、デジ庁は所管ではないので消費者庁や警察庁に聞いてくれと言われたという私のぼやきから始まる議事録でございます。これしかし、所管の問題は、河野前大臣はこんな答弁をしております。デジタルのコンテンツなので、デジ庁も逃げられない、そして、こ家庁を始めいろんな霞が関の省庁と連携をしながら考えていかないといけない、さらには、何ができるかしっかり前向きに検討する。  あれから一年たちました。進捗を聞かせてください。

平将明自由民主党・無所属の会デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(平将明君) 多分これ、河野大臣の答弁は、逃げられないという答弁がありますが、所管なのかという質問ではないんだと思います。この問題からデジタル庁は逃げるべきではないと、逃げられないということだと思います。  その上で、これを受けて各省との連携を今図っているところでありますが、我々はできることは、各政策に関しての所管省庁、まさにその各政策、子ども・子育てとかですね、そういう、若しくは文科とかですね、そういう所管省庁が政策をしっかりつくっていただいて、そのサポートとしてデジタルの視点で何ができるのかとか、あと、プラットフォーマーについては総務省ですが、デジタルのテクノロジーとして何ができるのかといったところをサポートするというのが我々の役割だと思っています。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 EUでは、デジタルサービス法という法律に未成年保護が規定されており、広告規制が実際できております。  諸外国の状況について把握しているか、三原大臣に伺います。

三原じゅん子自由民主党内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・共生・共助)

○国務大臣(三原じゅん子君) 諸外国の状況につきましては、これまでも調査研究等により適時情報収集を図ってきたところでございます。  例えば、お尋ねのEUのデジタルサービス法、DSAにおきましては、オンラインプラットフォームの提供者は、未成年がサービスを享受していることを確実に認識している場合、サービスの受信者の個人情報を使用したプロファイリングに基づく広告を表示してはならないといったことが定められていると承知しています。  昨年九月に決定しました基本計画の中で、必要に応じて青少年有害情報に関する施策を推進している諸外国の現状や取組等について調査研究を実施するとされており、こども家庭庁といたしましても、この諸外国におけるインターネット利用環境の整備に係る取組や課題、オーストラリアですとかイギリスですとかアメリカですとか、様々なところのそれぞれの法整備、そうしたこと、法制度等を、規制の在り方などにつきましても、引き続き、これは必要な調査研究しっかり進めてまいりたいと思っています。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 その引き続きの調査研究はいつまで続くんでしょうか。

藤原朋子こども家庭庁成育局長

○政府参考人(藤原朋子君) お答え申し上げます。  これまで、先ほど大臣から申し上げました基本計画の中で、国として必要に応じ調査研究を実施するというふうに規定をされてございます。  令和四年度、五年度、六年度と、国を分けて法規制の状況を調査研究してきたところでございまして、引き続き、調査研究については引き続き実施をしていきたいというふうに考えております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 その引き続きの調査研究はいつまでとお伺いしました。

藤原朋子こども家庭庁成育局長

○政府参考人(藤原朋子君) 現在、具体的にいつまでということではございませんけれども、あくまでも基本計画の中で調査研究を実施することが、青少年の有害情報に関する施策を推進している諸外国の現状の取組を調査研究を実施するとしておりますし、先ほど大臣から申し上げた新しくできたワーキングの中でも、具体的にそのSNSの規制の状況は様々諸外国でも新しい動きがございますので、そういった動きをしっかり把握をしながら検討は進むように努力をしていきたいと考えております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 テクノロジーや広告手法はどんどん発達しています。余りにも時間軸が違うというふうに指摘を申し上げまして、イギリスでは、広告に関する苦情が一件でもあれば、審査機関で複数の専門家が見て判断し、削除指示を広告企業に出すという広告基準協議会という組織があります。  日本にもJARO、日本広告審査機構がありますが、なぜイギリスのように機能していないのか、これ経産大臣に伺います。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 御指摘のありましたJAROでありますけれども、広告主や新聞等のメディア会社、また広告制作会社などの企業が集まって結成されたものですが、これは民間の広告自主規制機関であります。そういう意味の中で、今先生の御指摘のあった点も広告主に対して改善を促す等の対応をしておりますけれども、性的な広告に関するものも含んでおるということを承知しているところであります。  この件につきましては、不適切な広告について広告主に改善を促していると承知をしているところでありますけれども、まずは、ここも実態の正確な把握が重要と考えておりますので、JAROを始めとする関係団体に対して、自主規制における状態や課題についてヒアリングを今後進めてまいりたいと思っております。  同業界の自主規制について、関係省庁と連携をしながら必要な対策を検討してまいりたいと思っております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 今の経産大臣の御答弁は、エロ広告はその範囲に含むんだが、自主規制が効いていないというふうに把握をしているという意味ですか。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) これ、自主規制を促しているということは、やはり、これを徹底的に取り締まるということはやはり表現の自由という憲法上の理由に引っかかるものと承知をしているところです。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 なぜ私こんな問いをしたかというと、政治が広告規制に一足飛びに行く前に、まずは自主規制を促すべきだというふうに思うからです。たばこもアルコールもパチンコも、これ自主規制、ギャンブルには自主規制があります。これ、メディアの事前審査にも、ちゃんと修正指示にも対応しますが、これ、業界が自分たちのなりわいへの影響を考えてのことなんですね。  このエロ広告も、広告主や広告仲介プラットフォーム事業者、情報伝送プラットフォーム事業者による自浄を促すには、じゃ、どういう策があるのか、経産大臣に伺います。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) デジタル広告規制につきましては、自由で多様な表現活動を行うことができるインターネットの特性に配慮をしなければいけないという点もございまして、まずは、さっき申し上げたとおり、実態を把握させていただくことが先決だと思っています。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 ヒアリングをしていただけると聞いて有り難いなと思ったところです。どんな観点でヒアリングされるんでしょう。

南亮経済産業省大臣官房商務・サービス審議官

○政府参考人(南亮君) お答え申し上げます。  まず、やはり一番この実態が大事ですので、まず自主規制における状況、これは、何件ぐらいの要望が寄せられていて、それについて広告主に出した場合にそれぞれの広告主がどのような対応をしているかというような話、加えて、今後の同業界の自主規制についての方向性、そういったものをヒアリングしてまいりたいと思っております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 ヒアリングの後、やはり自主規制にはこういったガイドラインが要るかと思います。そういったものについての検討もしていただけるという意味ですかね。

南亮経済産業省大臣官房商務・サービス審議官

○政府参考人(南亮君) まず、しっかり実態をヒアリングしまして、関係者ともですね、関係省庁とも相談の上、対応策を考えてまいりたいと思っております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 スピード感を持ってお願いいたします。  総務大臣に伺います。  アメリカにもノーティス・アンド・テークダウンという仕組みがあります。これ、広告削除の仕組み、参考になりませんかね。

村上誠一郎自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(村上誠一郎君) 伊藤委員御指摘のノーティス・アンド・テークダウンというのは、例えば、被害者本人からの申請があることなどにより外形的基準を満たした削除申請について、プラットフォーム事業者が申請に係る投稿を原則として一旦削除する仕組みのことであります。アメリカでは著作権の分野において同様の規定があるものと承知しております。  このノーティス・アンド・テークダウンについては、迅速な削除が期待される一方、内容に関わらない自動的な削除が表現の自由に与える影響等を踏まえれば、導入については慎重であるべきと指摘されていることも承知しております。  総務省としましては、インターネット上の違法・有害情報への対応としましては、昨年成立しました情報流通プラットフォーム対処法におきまして、大規模プラットフォーム事業者に対し、インターネット上の権利侵害情報の削除の対応の迅速化を促すこととしております。  同法の今年の四月一日施行に向けた準備を始め、利用者のリテラシー向上や技術開発の推進など、性的な広告を含むインターネット上の違法・有害情報に対しまして総合的な対策を進めてまいりたいと、そのように考えております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 正確に言うと、原則一旦削除の後、検証の後、復活をされたりもいたします。  村上大臣に引き続きお伺いいたします。  おっしゃった表現の自由、もちろん大切です。しかしこれは、エロ広告に対応しないというこれ理由にはならないと思うんです。そもそも、子供たちがこういった広告を目にすることの有害性、そして社会的影響の評価と広告規制についての所見、そしてそれらの議論の結論をいつまでに出すべきか、見解を伺います。この後、三原大臣にも伺います。

村上誠一郎自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(村上誠一郎君) 委員御指摘の性的な広告の中には、青少年、健全な成長を著しく阻害する有害な情報が含まれていると考えております。そうした有害な情報を目にする機会をできるだけ少なくすること等を通じて、青少年が安全、安心にインターネットを利用できるようにすることが重要であると考えております。青少年インターネット環境整備法の目的にも掲げられているものと承知しております。  総務省としましては、青少年インターネット環境整備法に基づき昨年九月に策定された第六次基本計画の下で、一つ、フィルタリングの普及を通じた青少年に有害な情報の閲覧機会の最小化に加えて、その上に、インターネットの安全な利用に関する啓発を通じて、青少年の安全、安心なインターネット利用環境の整備に、こども家庭庁を始めとした関係省庁と関係事業者と連携して一生懸命対応していきたいと、そのように考えております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 ちょっと分からなかったので、もう一回教えてください。  今、大臣は、こういった性的な広告を、有害性がある、ないしは子供たちに影響があると評価をされているのかという点について、まずそこがスタートなんです。教えてください。

村上誠一郎自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(村上誠一郎君) もちろん、委員と考え方は全く同じであります。  ただ、私もいろいろな、この間のオンラインカジノも含めて、検討するんですが、やはり、この国にはやっぱりある程度表現の自由とかいろいろな憲法上の制約がありますので、それをもやっぱり考えながらいかなきゃいけないというところに多少難しさがあると考えています。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 それらの議論の結論というのはいつまでというふうにイメージを持っていらっしゃいますか、村上大臣。

玉田康人総務省大臣官房総括審議官

○政府参考人(玉田康人君) お答えを申し上げます。  現在、こども家庭庁を中心とした関係省庁において、第六次基本計画に基づいて一連の検討が進められておるところでございます。この中で我々としても他省庁と連携をして取り組んでいくということで、いつまでに何ということを今現状申し上げる段階ではございませんけれども、この計画の動きの中でしっかりやっていきたいというふうに考えております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 三原大臣、いかがでしょうか。

三原じゅん子自由民主党内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・共生・共助)

○国務大臣(三原じゅん子君) 委員御指摘のように、広告であるか否かにかかわらず、現在、インターネット上には青少年の健全な成長を著しく阻害する情報が多く流通しているということは認識しております。  これらの社会的影響の評価につきましては一概にお答えすることは難しいとは思いますが、この第六次基本計画では、特に留意すべき取組として、青少年が自立して主体的にインターネットを活用できる能力の向上の促進、そしてフィルタリングを始めとする技術的手段による青少年保護の推進、三つ目、親子のルール作りや教育、啓発など教育的手段ですね、技術的ではなく教育的手段による青少年保護の推進、こうした三つの柱を通しておりまして、こうした側面から捉えていくことも重要ではないかというふうに思っております。  そしてまた、インターネット利用をめぐる青少年の保護の在り方につきましても、有識者に加えて、こども家庭庁のみならず、総務省や経済産業省など関係省庁を構成員として、ワーキンググループで主体的に今議論を行っているところであります。  今後、この取りまとめ、夏頃までには、課題と論点の整理も踏まえ、それぞれの所管に応じた関係省庁への検討要請含めて、司令塔機能果たしてまいりたいと思います。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 夏頃までと言っていただきました。  私は、こういった性的同意のない性行為ですとか、CSAM、性的児童虐待コンテンツを広告にするなど許すまじと思っておりますけれども、じゃ、どうしてその表現が問題なのか、それを見た人にどういう影響が及ぼし得るか、その議論や調査研究、そして検証が足りておりません。  インターネット広告の問題は、エロ広告のみならず、詐欺広告、釣り広告など、これ、あまたあります。その表現の自由というのを守りつつ、子供たちに扇動的なエロ広告ではなくて包括的な性教育を贈れるのは、これは政治しかない、政府でしかない、そういったことを申し上げ、私の質問を終わります。  夏頃、期待しております。よろしくお願いいたします。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で伊藤孝恵君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 次に、岩渕友君の質疑を行います。岩渕友君。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。  おととい、岩手県大船渡市に行ってきました。林野火災で甚大な被害となっています。渕上市長から、直接被害を受けた方だけでなく、避難指示によって養鶏場で鶏が死ぬなど、暮らしやなりわいに被害が出た市民も含め、被災者を幅広く見てほしいんだ、こういうふうに求められました。  坂井大臣、大臣も同じ日に現地に行かれています。現場で実情をお聞きをしていると思うんですね。こうした声に応えて、被災者の範囲を幅広く捉えて国の支援を行っていただきたい。是非検討すべきではないでしょうか。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 一昨日に大船渡市を訪問いたしまして、林野火災による林業、漁業の被災現場や家屋が焼失した集落、市民の皆様が避難されている避難所を視察をいたしてまいりまして、改めて被害の甚大さを実感をしてまいりました。被災自治体と緊密に連携し、被災された方の生活再建に取り組む決意を新たにしたところでございます。  これまで、岩手県とも連携して、災害救助法や被災者生活再建支援法を既に適用するなど、また激甚災害の指定の見通しの公表も行ったところであり、被災者の方々の生活再建に政府一丸となって取り組むこととしております。  例えば、森林の復旧については、焼けてしまった樹木の伐採、搬出、跡地での植林、さらには数十年に及ぶ育林まで息の長い支援を行う。また、焼損した漁具倉庫の再建や定置網のリースなどについて、農林水産省の浜の活力再生・成長促進交付金、また水産業成長産業化沿岸地域創出事業を有効に活用していただくべく、制度活用に向けた助言を行っておりましたり、延焼した家屋等から発生する災害廃棄物の処分については、環境省の災害等廃棄物処理事業費補助金により財政支援を行うこととしております。  引き続き、良好な避難生活環境の確保や被災者生活再建支援金の迅速な支給、そして応急的な住まいの確保を進め、政府一体となって地元に寄り添った必要な支援を行ってまいりたいと思っております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 被災者の範囲を幅広く捉えた国の支援の検討も是非お願いしたいんですけど、もう一度、いかがでしょうか。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 地元自治体ともその辺もよく話をして、何が必要かということは柔軟に考えて、被災者のためにということで取り組んでまいりたいと思っております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 今お話ししたのは現場の声ですので、是非応えていただきたいというふうに思っています。東日本大震災津波に今回の林野火災が重なってもう何重にも大変な状況ですので、国の大規模な支援、強く求めておきたいと思います。  その東日本大震災津波と東京電力福島第一原発事故から十四年です。原発事故によって今も数万人の方々が避難を強いられています。  帰還困難区域だったところで住宅の解体が進められています。家族との思い出が詰まった自宅、これ生きたあかしですよ。それが目の前で無残にも壊されていくことは、生爪を剥がされるような、骨と肉を剥がされるような、今まで感じたことのない痛みだという。大臣、この痛みが分かるでしょうか。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 東日本大震災及び東京電力の福島第一原子力発電所の事故から十四年が経過をしました。震災によって亡くなられた方々に改めて心から哀悼の誠をささげるとともに、御遺族の方々や被害に見舞われた全ての方々に心からお見舞いを申し上げます。また、住み慣れたふるさとの御自宅を解体しなければならない被災者の心中もお察し申し上げるところであります。  帰還される方、またやむを得ず御自宅を解体せざるを得ない方など、事故で被災された方の事情はそれぞれ様々であると思います。これまでも政府として、避難先での事業再開や心のケアなどを含むコミュニティーの復興を支援してきたところであります。  今後も、帰還の判断に迷われる方のための複数回の帰還意向調査の実施でありますとか、帰還意向のある方にお帰りいただくための生活環境整備を含め、被災者お一人お一人のお気持ちを踏まえて丁寧に対応していきたいというふうに思っております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 一人一人の気持ちと言うんですけどね、原発事故はこんな苦しみもたらすんですよ。しかも、原発事故は終わっていません。それなのに、何で原発の最大限活用なんでしょうか。  第七次エネルギー基本計画では、原子力の依存度を可能な限り低減するという言葉が削られて、原子力の最大限活用が書き込まれました。既設原発の再稼働、新増設を進めるというふうにしています。  原発事故を終わったことにして原発回帰の大転換は許されません。エネルギー基本計画で原発事故の真摯な反省と言っているのではないですか、武藤大臣。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 岩渕委員とは臨時国会でもお話をさせていただいたところでありますけれども、福島復興と東京電力福島第一原子力発電所の安全かつ着実な廃炉は経済産業省の最重要課題であります。原発事故の経験、反省と教訓をひとときも忘れることなく取り組むことは揺るぎないエネルギー政策の原点であります。政府として、原発事故の反省と教訓を踏まえ、規制と利用の分離、また安全対策が抜本的に強化をされた新規制基準の策定と運用を進めているところで、事業者も不断の安全性向上に取り組んできているところであります。  こうした反省また教訓の上で、日本の低い自給率、火力発電への依存、そして電力需要の増加見通しなどといった我が国が直面しているエネルギーをめぐる困難な状況を考えれば、脱炭素電源を最大限活用していくことは、安定供給、経済成長、脱炭素のいずれの観点からも必要であると思っています。このため、再エネも原子力も最大限に活用していかなければならないと考えているところであります。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 真摯な反省とか、原点どこに行っちゃったんですか。  日本世論調査会の調査では、原発を今後段階的に減らして将来的にはゼロにするというふうに回答した方が五八%に上ります。そのうち六八%が、福島第一原発事故のような事態を再び招くおそれがあるからだと答えているんですね。  武藤大臣、このおそれが現実のものにならないと言えますか。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 東京電力福島第一原子力発電所事故への教訓から、規制と利用の分離や、安全対策が抜本的に強化をされた新規制基準の策定と運用が進められているところであります。この新規制基準では、事故は起こり得るという前提に立って、放射性物質を低減しつつ放出することにより格納容器破損を防止する対策や、また、仮に格納容器が破損したとしても放射性物質の拡散を抑制する対策も確認することとされているところであります。  また、規制基準に適合すれば絶対に安全であるというこの安全神話に陥ってはならないという考えの下、経済産業省としても、原子力事業者に対して、最新知見の活用ですとか有識者による外部評価を通じた改善など、安全性向上に不断に取組を指導してきているところであります。  こうした安全性向上の取組を実施しているところでありますけれども、御指摘のような世論調査のように、原子力の安全性に関する懸念の声があることは真摯に受け止める必要があると思います。今後も、国が前面に立って、幅広く国民理解醸成に向けて取り組んでいくとともに、不断の安全性向上に取り組んでまいりたいと思います。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 現実のものにならないと言えないわけですよね。  そして、今、安全性という話がありましたけれども、武藤大臣、誰が安全性を判断するのでしょうか。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 原子力規制委員会設置法がございますけれども、原子力規制委員会が原子力利用における安全の確保に関する事務を一元的につかさどることとされているところであります。  その上で、原子炉等規制法に基づき、重大事故への対応を含めて新規制基準へ適合する対策が取られていることを確認することで、原子力発電所の設置の可否、また施設の使用停止の要否等について判断していると承知をしているところです。エネルギー基本計画でも、こうした安全性については原子力規制委員会の判断に委ねるとしております。  他方、福島第一原発事故の反省と教訓を踏まえれば、施設が規制基準に適合すれば絶対に安全であるという、先ほど申し上げました安全神話に陥ってはなりません。原子力事業者には、最新知見の活用や有識者による外部評価を通じた改善など、安全性向上に不断に取り組むことが求められており、経済産業省としても事業者を適切に指導してまいります。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 今、規制委員会という話が出ましたけれども、規制委員長にお伺いをいたします。  規制委員会が安全性を判断するんでしょうか。審査に合格をすれば原発は安全だということなんでしょうか。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。  原子炉等規制法上、事業者には原子力発電所を規制基準に適合するよう維持する義務が課せられております。これらの基準に適合し得ない原子力発電所は運転できないという仕組みになっております。規制基準への適合性につきましては、審査、検査を通じて確認することは規制委員会の役割であると認識しております。  ただし、規制基準への適合は、リスクがゼロになるということを保証するものではございません。一〇〇%安全を保証するというものでもございません。  東京電力福島第一原子力発電所事故の教訓である、いわゆる安全神話に陥ることのないよう、リスクは決してゼロにはならないという認識の下、残されたリスクを低減させるべく継続的な規制の改善に努めることが原子力規制委員会の使命であり責任であると考えております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 規制委員長、規制委員会が安全を判断するわけではないということでいいんでしょうか。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えをいたします。  先ほどもお答えをさせていただきましたように、原子炉等規制法上、規制基準に適合していない原子力発電所については運転ができないという仕組みになってございます。一定程度の安全性を担保した原子力発電所は、この規制基準に適合するという義務が果たせているというふうに考えることができるかと思います。  ただし、この規制基準に適合するということがリスクがゼロであるということを保証するものではないということ、一〇〇%の安全を保証するものではないということを付け加えてお話をさせていただきます。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 規制委員会が安全を判断するものではないと。  武藤大臣に伺うんですが、先ほど武藤大臣は安全性の判断誰がするかお答えになりませんでしたけど、これ一体誰がするんですか。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 今規制委員長から御答弁ありましたとおり、一〇〇%安全というものはないということをおっしゃられて、より安全性の強化された規制基準への整合性を原子力委員会が確認するとともに、残されたリスクについても低減すべく、事業者また規制当局も継続的に努力を続ける、そして原子力発電所の最大限の安全性確保に向けて不断に取り組んでいるものと認識をしているところであります。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 エネ基では安全性の確保と言うんですけど、誰も責任持っていないということなんですよ。しかも、ゼロリスクとは言えないと言うんですけど、事故が起きるおそれが現実のものになりかねないってことじゃないですか。  再稼働がどれほど危険なものか、北海道電力の泊原発はどうか、見ていきたいと思います。泊原発三号機の再稼働に向け、来月には新規制基準に事実上の合格かというふうに報道がされております。  資料の一を見ていただきたいんですけれども、泊原発は、隆起をした約四十メートルの崖を切り崩して、その土を使って海を埋め立てた上に建てられているんですね。泊原発の敷地面積と、そのうち埋立地の面積、それぞれ幾らか教えてください。

大島俊之原子力規制委員会原子力規制庁原子力規制部長

○政府参考人(大島俊之君) お答え申し上げます。  御質問の北海道電力泊発電所の敷地面積でございますけれども、泊発電所におきましては三基の原子力発電所が建っております。その総面積につきましては、設置変更許可申請書において約百三十五万平方メートルと記載をされております。また、埋立面積についてでございますけれども、まず一号機と二号機、これが同時に設置許可申請書が出されておりまして、それについては約二十一万平方メートルでございます。また、三号機が、三号炉が増設をされております。この三号炉の設置変更許可申請書において、埋立面積は約七万平方メートルということになってございます。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 敷地といっても、実際には整地をされていない部分が多く含まれているので、原発施設のある部分の半分以上が埋立地なんですよね。国内の原発でこれだけの埋立地に建設された原発はあるでしょうか。

久米孝資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。  原子力発電所の海面の埋立面積につきましては、委員からの御依頼を受けて、現在、資源エネルギー庁から事業者に確認を依頼しているところでございます。  現時点で確認できた範囲で申し上げますと、泊発電所ほどの埋立面積ではないものの、例えば、四国電力伊方発電所で十五万平方メートル、九州電力川内原子力発電所で十万平方メートルの海面の埋立てがなされており、他の発電所においても一定程度埋立てがなされているものがあると承知してございます。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 全国の原発確認した限りでは、泊原発ほどの埋立地はないんですよね。  資料の三、見ていただきたいなと思うんですけれども、しかも、泊原発のように、耐震重要施設である取水路や取水口など、原発を冷やすために欠かすことのできない施設が埋立地にある原発もないんです。  埋立地で心配なのは液状化です。地震による泊原発の液状化について、規制委員会はどう認識しているでしょうか。また、耐震重要施設はどういった施設に設けることになっているか、山中委員長、お願いします。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。  委員御指摘のように、地盤の液状化は、耐震重要施設の安全性に影響を与えるおそれがあることから、重要な審査事項の一つであると認識しております。  このため、審査におきましては、耐震重要施設が液状化の生じることのない岩盤の上に設置されていることを確認しております。さらに、耐震重要施設の周囲の地盤については、仮に液状化が生じた場合でも耐震重要施設の安全性に影響が与えないことを確認をしているところでございます。  具体的には、事業者は、敷地の地質調査、試験を行って、液状化のおそれのある埋め戻し土等については保守的な条件を設定した上で液状化を考慮した耐震評価を行っており、審査の中で耐震重要施設の耐震性が確保できる設計方針であることを確認しております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 設計方針と言うんですけど、実際にはもう耐震重要施設が埋立地の上にあるわけですよね。これ、一体どう対応するのかと。これで来月には適合審査に事実上の合格というのはあり得ないんじゃないでしょうか。山中委員長、いかがですか。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) 繰り返しになりますけれども、お答えをさせていただきます。  泊原子力発電所三号炉の審査におきましては、耐震重要施設が液状化の生じない岩盤の上に設置されていることや、その周囲が仮に液状化が生じた場合でも耐震重要施設に影響が与えないものであることを確認しているところでございます。  例えば、北海道電力は当初、防潮堤を岩盤の上に設置させないとしておりましたが、審査の過程で、防潮堤を直接岩盤の上に設置することにより、周囲の地盤に液状化が生じた場合においても防潮堤の安全性に影響のない設計を見直すということにいたしました。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 設計方針には確認するだけで、審査に事実上合格するということなんですよ。しかも、具体的な評価結果の確認は、審査の後確認するというんですよね。これで大丈夫とはとても言えないんですよ。  問題は液状化だけではなくて、能登半島地震では最大四メートルの隆起が発生をしました。積丹半島でも大規模な隆起が起きる可能性があります。実際、北海道電力は、地震によって一・二八メートルの地盤隆起の可能性があるというふうに試算をしています。  能登半島地震での隆起を受けて、どんな対応をしているのでしょうか。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えをいたします。  隆起を引き起こすような活断層につきましては、泊発電所の敷地及び敷地周辺の詳細な調査を基に活断層を抽出し、地震動評価を行った上で、原子炉建屋の重要な建物、構築物の基礎岩盤が地震時にその建物、構築物を支持できるものであること、また、地震に伴う地盤の変形により安全機能が損なわれないことを確認しております。  また、津波の影響評価の際には、津波による水位変動に加えまして、積丹半島北西沖での地震による地殻変動等により敷地で最大一・二八メーターの隆起が起こることも考慮した上で、海水ポンプの取水性に問題がないことを確認しております。  なお、新規制基準の適合性確認とは別に、能登半島地震を受けまして、北海道電力には、想定外の地盤隆起が発生した際の取水の可能性を検討し、取水可能な箇所を調査、特定する等、取水訓練を計画をし、この計画に基づく訓練を実施いたしました。その際には、原子力規制委員会の職員が立ち会い、代替水の実効性について確認をしておるところでございます。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 今、取水訓練というお話がありましたけれども、北海道電力が行った取水訓練の報告を見ると、事故に対応する車両の走行には支障がないとか、あり得ない前提で訓練行われているんですよ。これでは大規模な隆起にとても対応できないということなんですよね。  それで、武藤大臣、これで原発の安全性確保など、とても言えないんじゃないでしょうか。原子力の最大限活用、やめるべきじゃないですか。

武藤容治自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(武藤容治君) 原子力規制委員会が新規制基準に適合すると認めない限り、原子力発電所の再稼働が認められることはないというのが、先ほど来申し上げてきましたけれども、政府の方針であり、この方針は変わりません。  また、DXやGXの進展によって電力需要増加が見込まれる中で、脱炭素電源の確保が国力を左右する状況であると。低いエネルギー自給率や火力発電への高い依存といった課題を克服する観点でも、脱炭素電源の確保が求められているところであります。  原子力は重要な脱炭素電源であり、最大限活用していく方針を示したところですけれども、何よりも安全性の確保を大前提に活用してまいりたいと思います。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 安全性の確保なんて誰も保証できないんですよね。  先ほど紹介した世論調査では、再稼働を進めれば深刻な事故が起きる可能性があるという回答が八三%にも上っているんですよ。これ、当然の声だと思います。  原子力の最大限活用は見直して、原発ゼロ、省エネと地域と共生する再生可能エネルギーの導入を増やすことこそ行うべきだと、エネルギー政策の大転換を求めて、質問を終わります。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で岩渕友君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 次の質疑者の天畠大輔君の発言席の準備をしておりますので、しばらくお待ちください。  天畠大輔君。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 れいわ新選組の天畠大輔です。  私は、常に呼吸確保の確認や日常生活動作の介助が必要なため、現在二十四時間ヘルパー派遣を受けています。しかし、二十四時間が支給されたのは、近くに住む親が命に関わる大病にかかってからのことでした。私に必要な二人体制の介助を受けるまでには、約十年、自治体と交渉し続けなければなりませんでした。障害者の生活は皆さんが想像している以上に切迫しています。  今日は、松戸ALS裁判の担当弁護士だった藤岡毅さんが参考人としてお越しくださいました。この裁判の概要、また同様の事例について教えてください。

藤岡毅介護保障を考える弁護士と障害者の会全国ネット 共同代表/弁護士

○参考人(藤岡毅君) 弁護士の藤岡毅です。  令和四年十月三十一日、千葉県松戸市で在宅生活を営む六十一歳のALS患者の男性が、障害者総合支援法の重度訪問介護の支給時間増加を求めて千葉地裁に裁判を起こしました。  夫の介護を担っていた妻は、椎間板ヘルニア、介護うつによる適応障害などの精神疾患、血尿が頻繁に出るIgA腎症という指定難病になりました。妻は、四歳の長男の子育てと家事全般をしながら、外でアルバイトをしながら、夫の介護をしながら、自らも難病者という、一人三役も四役も兼ねていました。私に依頼があった令和四年四月頃には、夫婦で心中しようと思うほど追い詰められていました。本人は、妻をこれ以上追い詰めたくないという思いで提訴しました。  令和五年十月三十一日の千葉地裁の判決は、妻が単独で介護する時間はゼロにして、一日二十四時間の公的介護が給付されるべきとし、訪問看護師の来る時間帯を除き一日二十四時間の公的介護の給付を自治体に命ずるものです。判決後、自治体は訪問看護師の時間帯にもヘルパーの支給を認めるようにしたため、ほぼ完全な二十四時間介護体制が実現しています。  また、ほかの最近の事例を挙げますと、東京都北区の五十九歳、脳性麻痺者の方が重度訪問介護の二十四時間の申請を十年間求めてきましたが、自治体は九十一歳の母が同居していることなどを理由として拒否してきました。昨年十月三十一日、当時の支給時間は一日十五時間半でしたが、私が代理人としてそのような制限は違法であるとして申請したところ、今年の一月十七日、申請時点に遡ってほぼ二十四時間の支給決定が下りました。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  ありがとうございます。松戸市と似た事例は各地で起こっているということですね。  自治体はなぜ同居家族の介助を前提にして支給時間を減らすのでしょうか。松戸市の事例から分かることを藤岡弁護士から教えてください。

藤岡毅介護保障を考える弁護士と障害者の会全国ネット 共同代表/弁護士

○参考人(藤岡毅君) 障害者福祉費用について、自治体は四分の一だけ負担すればよいと法律で規定されていますが、厚労省は、地域で在宅生活を送る障害者に対する給付に関しては、自治体に支給する給付額を違法に制限する仕組みを設けており、自治体はどうしても個人への在宅介護給付費を削減するような仕組みになっているからです。  本件で、松戸市は控訴せずに判決を受け入れました。判決後の松戸市の姿勢は、御本人と家族に対する態度が大きく変わったと聞いています。判決の前の市の職員の姿勢は、給付削減こそが公務員の第一の目標となっているのではないかと疑問を感じました。  また、支給を拒否する根拠とされた市町村審査会が大きな問題です。  市の審査会には五人の有識者がいました。審査会の議事録には、施設入所を検討すべき、介護のつらさは個人の価値観の問題にすぎないなどの意見もありました。障害者権利条約から逸脱した考えにより審査し、その結果を受けて介護給付費が決められているという問題があります。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 天畠君が発言の準備をしていますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 ありがとうございます。特に、一点目の国庫負担基準の件は大事な指摘です。代読お願いします。  家族介護は当然という社会通念、また優生思想を背景とする審査会や行政の姿勢に障害福祉制度の問題が相まって、御本人への支給が不当に少なくなったことが分かります。  藤岡弁護士が言われた一点目の国庫負担基準について、お手元の資料一と二を御覧ください。  障害者の在宅福祉には国庫負担基準があります。総合支援法で国の負担を支給額の五〇%と定めているのに、大臣告示で国の負担額に上限を定めることで市町村の持ち出しが増えています。  藤岡弁護士に伺います。法で定めたことに告示で制限を付けてよいのでしょうか。

藤岡毅介護保障を考える弁護士と障害者の会全国ネット 共同代表/弁護士

○参考人(藤岡毅君) 法律上の国の義務をそれより法的効力が劣る下位規範である省庁の告示で制限することは、法治主義に反し、許されません。  法律すなわち障害者総合支援法では、九十五条により国が五〇%、九十四条により都道府県が二五%の障害福祉費用を負担することが法律上義務付けられています。つまり、市町村は四分の一だけを負担すればよいと定められています。  ところが、厚労省の平成十八年告示五百三十号で定めるいわゆる国庫負担基準という仕組みにより、国の給付額を制限し、市町村は四分の一を超える負担を強いられています。財政的に苦しい自治体では特に、また財政的に余裕がある自治体でもそうですが、少しでも支給時間数を減らしたい力が働いてしまいます。  繰り返しますが、国庫負担基準は違法です。言葉を選ばずに言えば、国による脱法行為です。二〇二三年六月三十日、二〇二四年六月六日など、例年、指定都市市長会から提言が国に提出され、国庫負担基準は、障害者総合支援法の趣旨を逸脱し、国が地方公共団体に負担を転嫁することを禁止する地方財政法に反する違法で理不尽な仕組みであるとして、廃止や抜本改革を求めております。このことは市町村にとっても強い要請となっています。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 天畠君が発言の準備をしていますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 国庫負担基準は障害者の地域生活を妨害しています。代読お願いします。  厚労省に伺います。  指定都市市長会からも国庫負担基準は違法と指摘がありましたが、どうお考えですか。また、国庫負担基準自体をなくすべきではないでしょうか。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 障害者総合支援法では、国の費用負担を義務化することで財源の裏付けを強化する一方、財源に限りがある中で国費を公平に配分し、市町村間のサービスのばらつきをなくすため、訪問系サービスの市町村に対する国庫負担の上限として国庫負担基準を定め、これに基づき介護給付費等の支給に要する費用を算出をいたしているところでございます。  この国庫負担基準は、利用者個人のサービスの上限ではなく、市町村単位の国庫負担の上限であり、同じ市町村の中でサービスの利用が少ない方から多い方に回すことが可能な仕組みとなっておりまして、各市町村に対しても国庫負担基準が個々の利用者に対する支給量の上限となるものではない旨をお示しをさせていただいております。  御指摘の地方財政法の解釈について、これ同法は総務省が所管するところでございますが、厚生労働省としては、さきに申し上げたような制度趣旨を踏まえれば、障害者総合支援法に基づく国庫負担基準の規定が地方財政法の規定に違反するものではないというふうに考えております。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 サービスの利用が少ない人から多い人に回すというのもおかしいですが、それは次の機会に取り上げます。  福岡大臣、障害者総合支援法第一条の趣旨を教えてください。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) しばらくお待ちください。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 済みません、今手元に資料を持ってきておりませんので、後で確認をします。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 発言の準備をしております。お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 総合支援法の第一条には、障害者や障害児が基本的人権を享有する個人としての尊厳にふさわしい日常生活又は社会生活を営むことができるようにとあります。自治体が同居家族の介助を前提にして支給時間を減らすのは基本的人権の侵害です。  そこで、厚労大臣の御経験のある加藤財務大臣に伺います。  政府は財源に限りがあると言いますが、命と権利に関わることには支出すべき、国庫負担基準はなくすべきと考えますが、いかがですか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど福岡厚労大臣からもお話がありましたが、障害者総合支援法では、国の費用負担を義務化する、その一方で、市町村間のサービスのばらつきをなくすため、訪問サービスに係る市町村に対する国庫負担の上限として国庫負担基準を定めております。こうした取組により、公平で効率的な施策の実施を図っているところであり、これを撤廃することについては慎重な検討が必要と考えております。  なお、障害福祉予算については、近年、その伸びが社会保障関係費の中でも大きくなっておりますが、そうした中においても、重度障害者の割合などに応じた財政支援措置、また令和六年度報酬改定における国庫負担基準の見直しを行うなど、一定の配慮を行っているところであります。  引き続き、公平で効率的な制度の実現に向け、検討を行ってまいります。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  市町村負担軽減の措置があるとおっしゃいますが、それは自治体が自主的に申請しなければ利用をできません。さらに、重度の方が比較的多く住む政令指定都市など、百以上の自治体は対象外です。現に、令和五年度の交付決定額は約二十二億円プラスアルファにとどまっており、根本的な解決にはなりません。  市町村にとって大きな負担と認識をされているのなら、国が五〇%負担をきちんとしてください。加藤大臣、いかがですか。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 障害者総合支援法におきまして、この国の負担につきましては障害福祉サービス等負担対象額の百分の五十を負担することとされておりますが、お配りいただいた資料にも書いてありますように、この障害福祉サービス等負担対象額については政令で定めることとされてございます。  この政令の規定におきまして国庫負担基準の制度が定められた上で、その上限となる具体の額について告示に委任しているものでございまして、このように法律の委任に基づき政令及び告示で定められているものでありますために、問題ないものと承知をしております。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 国庫負担基準が我々障害者とその家族を苦しめています。厚労大臣にその認識はありますか。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 先ほど加藤大臣も概要については御説明されましたが、障害者の方々の重度化、高齢化等を背景に国庫負担基準を超過する市町村が増加する中におきまして、指定都市市長会を含む自治体等からの御要望も踏まえ、令和六年度報酬改定におきましては、重度訪問介護の国庫負担基準につきまして、障害支援区分六の重度障害者の単位を大幅に増加、現行比で一二〇%以上の増加、また、介護保険対象者の区分を細分化し、障害支援区分六の重度障害者の単位を増加、これは現行で一三〇%以上の増加などの措置をとってきたところでございます。  引き続き、現行の仕組みの中でサービスの利用実態を把握しながら、必要な方が障害福祉サービスを受けられるように努めてまいりたいと思います。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 はぐらかすのですね。引き続き追及します。  質疑を終わります。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で天畠大輔君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) この際、令和七年度総予算三案の審査の委嘱についてお諮りいたします。  本件につきましては、理事会において協議の結果、次のとおり決定いたしました。  一、審査を委嘱する委員会及び各委員会の所管は、お手元に配付のとおりといたします。  一、審査を委嘱する期間は、常任委員会については三月二十四日の一日間、特別委員会については三月二十五日の一日間とします。  以上でございます。  ただいま御報告いたしましたとおりとさせていただくことに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時二十三分散会

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