予算委員会 第2号
- 発言数
- 440 件
- 登壇者
- 39 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2025/03/05
会議録
○委員長(鶴保庸介君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 令和七年度総予算三案審査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鶴保庸介君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 ─────────────
○委員長(鶴保庸介君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 令和七年度総予算三案審査のため、本日の委員会に認定NPO法人希望の会理事長・一般社団法人全国がん患者団体連合会理事轟浩美君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鶴保庸介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(鶴保庸介君) 令和七年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日及び次回は基本的質疑を三百三十一分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党八十八分、立憲民主・社民・無所属九十五分、公明党四十分、日本維新の会四十八分、国民民主党・新緑風会二十四分、日本共産党二十四分、れいわ新選組十二分、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(鶴保庸介君) 令和七年度一般会計予算、令和七年度特別会計予算、令和七年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。財務大臣加藤勝信君。
○国務大臣(加藤勝信君) 令和七年度予算の大要につきましては、既に、本会議において申し述べたところでありますが、その後、衆議院における御審議に際しまして修正を受けましたので、予算委員会での御審議をお願いするに当たり、政府案及び衆議院における修正について御説明申し上げます。 まず、政府案について御説明申し上げます。 令和七年度予算は、賃上げと投資が牽引する成長型経済への移行を確実なものとするとともに、我が国が直面する構造的な変化に的確に対応していくための予算としております。 具体的には、官民連携のもとでのAI・半導体分野の投資促進やGX投資促進の実施、こども未来戦略に基づく子育て支援の本格実施、防衛力の抜本強化の着実な実施といった、複数年度で計画的に取り組むこととしている重要課題への対応のほか、地方創生交付金の倍増や、内閣府防災担当の予算・定員の倍増など、重要政策に予算を重点的に配分しています。 あわせて、公務員・教職員・保育士の給与改善や物価動向の反映などを行いつつ、政策的予算を適切に確保するなど、経済財政運営と改革の基本方針二〇二四に基づき、経済・物価動向等に配慮しつつ、これまでの歳出改革努力を継続しています。 一般歳出につきましては、六十八兆二千四百五十二億円であり、これに地方交付税交付金等十九兆七百八十四億円及び国債費二十八兆二千百七十九億円を加えた一般会計総額は、百十五兆五千四百十五億円となっており、前年度当初予算に対し、二兆九千六百九十八億円の増額となっております。 一方、歳入につきましては、租税等の収入は、七十八兆四千四百億円、その他収入は、八兆四千五百二十五億円を見込んでおります。また、公債金は、平成二十年度以来、十七年ぶりに三十兆円を下回る二十八兆六千四百九十億円であり、前年度当初予算に対し、六兆八千億円の減額となっております。 次に、主要な経費について申し述べます。 社会保障関係費につきましては、薬価改定により、創薬イノベーションの推進や医薬品の安定供給の確保にも対応しつつ国民負担を軽減しております。また、高額療養費制度の見直しにより、制度のセーフティネットとしての持続可能性を確保しつつ現役世代を含む保険料負担を軽減するなど、様々な改革努力を積み重ねております。さらに、こども未来戦略に基づくこども・子育て支援加速化プランの取組を本格的に進めていくために必要な予算を確保いたしました。これらを含め、経済・物価動向等に配慮しつつ、社会保障関係費の実質的な伸びを高齢化による増加分におさめるとの方針に沿った姿を実現しております。これらの結果、三十八兆二千七百七十八億円を計上しております。 文教及び科学振興費につきましては、教師を取り巻く環境整備のため、学校における働き方改革を進めるとともに、教職員の給与及び定数について必要な措置を講じるほか、科学技術立国の観点から、AI・量子等の重要分野の研究開発を戦略的に推進するとともに、国際性の高い研究や若手研究者への支援を強化することとしております。これらの結果、五兆五千四百九十六億円を計上しております。 恩給関係費につきましては、六百二十三億円を計上しております。 地方財政につきましては、地方の一般財源総額を適切に確保しつつ、臨時財政対策債の発行額を制度創設以来初めてゼロとするとともに、交付税及び譲与税配付金特別会計の借入金償還額を増額するなど、地方財政の健全化を図ることとしております。これらの結果、地方交付税交付金等として十九兆七百八十四億円を計上しております。 防衛関係費につきましては、厳しい安全保障環境の中で、防衛力整備計画に基づき、防衛力の強化を着実に進めるとともに、引き続き、防衛力を安定的に維持するための財源を確保することとしております。これらの結果、八兆六千六百九十一億円を計上しております。 公共事業関係費につきましては、能登半島地震等の教訓を踏まえた制度改正や、規制・誘導手法の活用といったハード・ソフト一体となった取組などにより、防災・減災、国土強靱化を推進するとともに、地方創生や生産性向上に向けたインフラ整備等についても重点的に取り組んでいくこととしております。これらの結果、六兆八百五十八億円を計上しております。 経済協力費につきましては、気候変動等のグローバルな課題解決や、台頭するグローバルサウス諸国との関係強化の観点から、ODAを効果的に実施していくこととしております。これらの結果、五千五十億円を計上しております。 中小企業対策費につきましては、価格転嫁対策、経営改善・事業承継支援など、持続的な賃上げに向けた環境整備等に取り組むこととしております。これらの結果、千六百九十五億円を計上しております。 エネルギー関係予算につきましては、GX経済移行債を発行し、カーボンニュートラル目標の達成に必要な民間のGX投資を支援するとともに、AI・半導体産業基盤強化フレームに基づき、次世代半導体の量産化に向けた金融支援等を実施することとしております。これらの結果、一般会計では八千百十一億円を計上し、エネルギー対策特別会計では二兆一千九百十八億円を計上しております。 農林水産関係予算につきましては、食料・農業・農村基本法の改正を踏まえ、食料安全保障の強化等に資する施策の充実・強化を図るとともに、林業・水産業の成長産業化に向けた生産基盤の強化、資源管理等に取り組むこととしております。これらの結果、二兆二千七百六億円を計上しております。 東日本大震災からの復興につきましては、第二期復興・創生期間の最終年度において必要な復興施策を確実に実施するため、令和七年度東日本大震災復興特別会計の総額を六千五百九十二億円としております。 能登半島地震・豪雨災害からの復旧・復興につきましては、引き続き、被災者の生活・生業の再建支援やインフラ復旧など、被災地のニーズに切れ目なく対応してまいります。 令和七年度財政投融資計画につきましては、成長型経済への移行に向けた取組を進めるため、総額十二兆一千八百十七億円としております。 なお、本日、本委員会に「令和七年度予算の後年度歳出・歳入への影響試算」及びこれに関連する「国債整理基金の資金繰り状況等についての仮定計算」を提出いたしました。よろしくお目通しのほどお願いいたします。 次に、衆議院での予算修正における一般会計予算の歳出・歳入総額等の修正について御説明申し上げます。 一般会計予算の歳出については、いわゆる高校無償化関係の一千六十四億円の修正増加、高額療養費制度関係の五十五億円の修正増加、地方交付税交付金の二千五十六億円の修正減少、予備費の二千五百億円の修正減少により、総額で三千四百三十七億円の修正減少が行われています。 一般会計予算の歳入については、所得税の収入の六千二百十億円の修正減少、税外収入の二千七百九十三億円の修正増加、公債金の十九億円の修正減少により、総額で三千四百三十七億円の修正減少が行われています。 そのほか、特別会計予算については、労働保険特別会計、交付税及び譲与税配付金特別会計及び東日本大震災復興特別会計において、所要の修正が行われております。 以上、令和七年度予算について御説明申し上げました。 本予算が現下の我が国の経済社会に果たす役割に御理解を賜り、何とぞ御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(鶴保庸介君) 御苦労さまでした。 なお、副大臣の補足説明は省略し、これを本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鶴保庸介君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 この際、令和七年度一般会計予算及び令和七年度特別会計予算の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員松本洋平君から説明を聴取いたしたいと思います。松本洋平君。
○衆議院議員(松本洋平君) ただいま議題となりました令和七年度一般会計予算、特別会計予算につきまして、衆議院における修正の趣旨及び概要について御説明申し上げます。 今回提出されました令和七年度予算は、コストカット型経済から高付加価値創出型経済への移行を確実なものとするとともに、我が国が直面する構造的な変化への的確な対応や国民の皆様の安心・安全の確保のために必要なものであり、本予算の一日も早い成立は国民各層から強く望まれているところです。 衆議院予算委員会におきましては、去る一月三十日、政府から提案理由の説明を聴取し、その後、予算の内容に関し、熱心な審議が行われました。ここでの充実した議論も踏まえながら、各党との間で真摯な政策協議が進められ、こうした熟議の結果として、修正を行うこととした次第であります。 修正の内容について申し上げます。 まず、一般会計予算については、第一に、いわゆる高校無償化について、令和八年度予算編成において成案を得て実現するまでの先行措置として、全世帯を対象とする支援金の支給に係る収入要件の事実上の撤廃、高校生等奨学給付金や公立の専門高校の施設整備に対する支援の拡充を行うこととし、一般会計歳出について、一千六十四億円を修正増加することとしています。 第二に、高額療養費制度について、制度を将来にしっかりと引き継いでいくための見直しは不可欠である一方で、患者団体等からの不安の声が多く寄せられたことを踏まえ、多数回該当の方の自己負担額の見直しはせず、据え置くこととし、一般会計歳出について、五十五億円を修正増加することとしています。 第三に、所得税について、低所得者層の税負担に対して配慮する観点や、物価上昇に賃金上昇が追いついていない状況を踏まえ、中所得者層を含めて税負担を軽減する観点から、所得税の基礎控除の特例を創設することとし、一般会計歳入について、六千二百十億円を修正減少することとしています。 第四に、地方交付税交付金について、所得税収の減収により法定率分が減少することに伴い、一般会計歳出について、二千五十六億円を修正減少することとしています。 第五に、税外収入について、独立行政法人からの納付金・基金からの返納金等で追加で確保することとし、一般会計歳入について、二千七百九十三億円を修正増加することとしています。 第六に、予備費を減額することとし、一般会計歳出について、二千五百億円を修正減少することとしています。 第七に、これまで申し上げてきた歳出・歳入の修正の結果として、公債金を減額することとし、一般会計歳入について、十九億円を修正減少することとしています。 これらの結果、一般会計予算の歳出・歳入の総額について、三千四百三十七億円を修正減少することとしています。 次に、特別会計予算については、労働保険特別会計について、社会保険に係る年収の壁による働き控えの解消に向けた措置を行うことに伴う所要の修正を行うほか、交付税及び譲与税配付金特別会計及び東日本大震災復興特別会計についても、所得税収の減に伴い、所要の修正を行うこととしています。 以上が衆議院における修正の趣旨とその概要であります。
○委員長(鶴保庸介君) 以上で令和七年度総予算三案の趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。 松本洋平君は御退席いただいて結構でございます。 それでは、これより基本的質疑に入ります。田名部匡代君。
○田名部匡代君 おはようございます。立憲民主党の田名部匡代でございます。 衆議院から予算が送られてまいりまして、いよいよ今日から参議院での予算委員会ということで、トップバッターを務めさせていただきます。石破総理始め閣僚の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。 今ほど予算についての御説明をいただいたわけですけれども、全くもって不十分、納得をしておりません。我々立憲民主党では、徹底的な本気の歳出削減をして、そして国民の生活を少しでも豊かにしていく、そして負担を減らしていく、こういうような御提案をさせていただいたわけであります。今後、この予算委員会の中でも、我々のそうした考え方、政府の皆さんにも受け止めていただけるように真摯に私たちも議論を進めていきたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 まず初めに、岩手県大船渡市の山林火災への対応について伺いたいというふうに思います。 総理、現状、今どうなっているかというのはどのような御報告受けていますか。どこまで被害を把握されておられますか。お答えいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(石破茂君) 乾燥した日が長く続いております、そしてまた風も強い、そしてまた地形的にもなかなか難しい等々の状況の中で、完全に鎮火には至っておりません。今日から天候が変わっておりますので、これから鎮火の方向に向かうと承知はいたしております。 ほぼ毎日のように報告は受けております。関係閣僚会議も行っておるところでございますが、人家に対する被害というものが最小限に食い止められるように、今、掛け値なしに全力を尽くして対応いたしておるところでございます。
○田名部匡代君 大変これまでにない規模の山林火災ということで、改めて被害に遭われた皆様にお見舞いを申し上げたいというふうに思いますし、昼夜を問わず、役所の職員、また自衛隊、消防、警察、多くの関係者の方々が対応に当たっていただいております。敬意を表したいというふうに思います。 今、大体毎日情報を把握をされる、されていると、そのことに努めていらっしゃるということでありましたけれども、我々立憲民主党参議院では、岩手県選出の横沢議員、また木戸口議員、現場と地元の方々と連携しながら情報を把握していただいて、我々も共有をさせていただいております。支援については我が党としても全力で対応したいというふうに思っておりますけれども、これだけの規模でありますと、今後の、この火が収まった後ですね、大変な時間、また費用も復旧には掛かるのではないかということが心配をされているわけでございます。 政府として、今回のこの山林火災、激甚災害の指定も含めて検討されるおつもりがあるのかどうか、お願いいたします。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは当然視野に入っておることでございますが、今まだ燃えておるという段階で、消火に全力を尽くしておるところでございます。激甚災害ということ、もちろん視野には入っておりますが、今この時点で確定的なことは申し上げられません。 ただ、状況に鑑みまして、例えば衛星写真によります査定の実行でありますとか、可能な限り簡易、迅速、適切な査定というものも考えてまいりたいと思っております。今断定的なことは申し上げられませんが、これが収まりました後に査定に入ってまいります。そこにおいて、被災者の方々に安心していただけるような、また自治体の金銭負担も少なくて済むような迅速かつ適切な対応というものには政府として心掛けてまいりたいと思っております。
○田名部匡代君 ありがとうございました。是非、収まった後の復旧が迅速に進むように、政府としても地域の声しっかり聞いていただいて、対応していただきたいと思います。 それと、パネル用意していただきたいと思いますが、(資料提示)全国では大雪被害も深刻であります。私の地元の例で大変恐縮でございますけれども、例えば地元青森県では、三月三日時点で人的被害が死者九名を含む百七十三名、住宅等の被害も多数出ているほか、除雪費用は過去十年平均の二倍掛かると見込まれています。農林水産被害は、今後全体像が見えてくると思いますけれども、現在把握されているだけでも約二億円の被害があるだろうと。 豪雪で被害の出ている全国それぞれの地域から既に様々な要望があると思いますけれども、まずは一にも二にも財政支援、この声が多いと思います。しっかりと、地元負担が増大しないように政府としても支援をしていただきたいと思いますが、総理から一言お願いします。
○内閣総理大臣(石破茂君) そのように心掛けてまいりたいと思います。 これは青森あるいは東北ほどではございませんが、私自身、子供の頃は雪が七十センチ、八十センチ降ったところに育っております。そのときと比べれば、青森もそうですし、私どももそうですが、高齢化が非常に進んでおるということでございます。また、人口も減っている。そういう中にあって、どのようにして自治体の負担を減らしていくかということには丁寧に努めてまいりたいと思っております。 雪が降って、これはもうとてもではないが、子供の頃は雪が降ると結構うれしかったんですが、やはりこれがどれほどの地元の負担になるか、高齢者の方々の御負担になるかということをよく配意をしながら、政府として可能な限りの対応をいたしてまいります。
○田名部匡代君 これだけの雪であれば、命にも、また経済にも大きな影響ありますので、是非御対応をお願いしたいと思います。 続きまして、高額療養費の自己負担引上げについて伺います。 先ほどの予算の説明でも不安の声があるのでとありましたけれども、それを全く受け止めていただいてないのではないかと、そのように思うわけです。衆議院予算委員会で我が党の議員から、何度も繰り返し、一旦立ち止まって全面凍結をしてほしいということを訴えてきました。なぜ、このかたくなに総理はこれを受け入れなかったのかと、本当に答弁を聞いていても全く理解できませんでした。なぜ一旦全面凍結されないんでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは、私どもとして、この制度を考えますときに十分に患者団体の方々のお声を承ることができなかったということに対する反省は私自身持っておるところでございます。 その上で、一回立ち止まってということも考えておりますが、物価上昇分、もう一つは賃金上昇分、この部分はきちんと見ていかねばならないということは、それはほかの制度もそうでございますが、この高額療養費の場合も同じでございます。 その上で、何度も衆議院でも答弁申し上げたことでございますが、この高額療養の在り方というものが今までの想定しなかった物すごいスピードで進んでいる。金額的にも物すごい額で増えている。しかしながら、高額療養制度というものを受けておられる方々が、こういう制度であるので、これをいかにして引き続き受けていただくことができるか、制度としての持続可能性を維持するか、そして、保険者の負担というものを考えたときに、この制度の持続可能性の維持というものと患者の皆さん方の思いというものをいかに両立させるかということで、この制度、修正を行っておるものでございます。これは、衆議院予算委員会におけるいろんな御指摘も踏まえ、あるいは患者団体の方々のお声も踏まえて、私として最大限の判断をいたしたものでございます。 今後、更に患者の皆様方の声も承りながら、この制度が持続可能なものとなるように、そして、困っておられる方々が、こういう制度になってしまったのでもう受けるのをやめようかという受診抑制が起こらないようにということの両立を図ってまいりたいと考えております。
○田名部匡代君 総理、今、物価上昇分引き上げさせていただくと、そのことで御理解いただきたい、これ衆議院でもそのように答弁されていますが、これだけ物価が上がって、賃金は追い付いてないわけですよね。国民生活苦しいんじゃないですか。そこから抜け出せていないわけですよ。 今の国民生活、総理はどのように認識されているんでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 先ほど私、気を付けて答弁をしたつもりでございますが、物価上昇分あるいは賃金上昇分というものは、その分は考慮させていただきたいというふうに申し上げました。その部分はきちんと見させていただいた上で、改めていろんな御意見を承りたいと思っております。 物価が上がっているということ、それは食料品がそうでしょう、燃料費がそうでしょう、あるいは外食費もそうですし、宿泊費もそうです。あらゆる物価が上がっておる、あらゆるとは申しませんが、そういう状況はよく認識はいたしております。政府に対する要望もそうですし、アンケートを見ましてもそうです。物価高何とかしろというお声が非常に強いことは政府としてよく承知をいたしております。 したがいまして、これから春闘ということになるわけでございますが、物価上昇を上回る賃金上昇というものをいかに実現するかということが我が国として最大の課題であり、その点において政府としてもできます支援はしてまいりたいと考えておるところでございます。
○田名部匡代君 まず、国民の皆様がゆとりや豊かさをしっかりと実感できる、そのために政策をしっかり打っていく、そのことが優先されるべきではないかなというふうに思います。そしてその後で、持続可能性、大事ですよ、納得や合意が得られるように丁寧に議論すればいい。だから、だから、ここは一旦立ち止まって、どういう影響が出るのかも含めてしっかりと検証されるべきだというふうに思うんですが、今日、本日は、全国がん患者団体連合会理事であり、スキルス胃がん患者家族会、認定NPO法人希望の会理事長轟浩美さんに参考人としてお越しをいただきました。 参考人、お忙しい中お越しをいただきまして、本当にありがとうございます。そして、参考人の出席をお認めいただきました委員長始め与野党理事の皆様にも感謝を申し上げたいと思います。 それでは、参考人に伺います。 まず初めに、制度見直しに関して訴えたい思いなどがあれば、率直な御意見を聞かせていただきたいと思います。
○参考人(轟浩美君) 全国がん患者団体連合会理事、スキルス胃がん患者家族会、認定NPO法人希望の会理事長轟浩美でございます。私は、スキルス胃がんで夫を亡くした遺族でもございます。 高額療養費限度額引上げが報じられてすぐに全国がん患者団体連合会が行った緊急アンケートには、三日間で三千六百名以上の切実な声が寄せられました。それを冊子でまとめたものがこちらにございます。 その中のスキルス胃がんの二十代患者からの声が衆議院予算委員会で何回か読み上げられました。スキルス胃がん患者です。小さな子供がおり、この子を残して死ねません。高額療養費制度を使っていますが、支払は苦しいです。家族に申し訳ないです。引き上げされることを知り、泣きました。スキルス胃がんは治らないみたいです。私はいずれ死ぬのでしょうが、子供のために少しでも長く生きたい。毎月更に多くの医療費を支払うことはできません。死ぬことを受け入れ、子供の将来のためにお金を少しでも残す方がいいのか、そう追い詰められていますという悲痛な叫びです。 今回の限度額引上げが行われる前から、私は、スキルス胃がんの患者家族会の代表として、医療費の家計への負担が申し訳ない、いつか旅立つのだからと、治療をやめてお子さんの教育費に充てたり、ランドセルや成人式の着物を用意して旅立つ方々に接してきました。 また、ここにあるこのアンケートですね、ここに寄せられた三千六百名を超える声の中には、がんに限らず高額療養費制度を利用している様々な疾患の方から、治療費のために仕事をしている、現在の限度額でも苦しく、カードのリボ払いを利用しているなどの切実な状況が寄せられているのです。 今回の大幅な引上げにより治療を諦める方を生んでしまうことは確実であることから、今回、今年八月からの初年度引上げもやめていただき、命のためにまずは一旦立ち止まっていただきたいと切に願っております。
○委員長(鶴保庸介君) どうぞ御着席ください。一旦御着席ください。
○田名部匡代君 ありがとうございました。 今回、一部修正が行われたわけですけれども、その点について参考人はどのように受け止めていらっしゃるでしょうか。
○参考人(轟浩美君) 今回、多数回該当について修正を行っていただいたことで救われる命は一定数います。修正のために御尽力いただいたことに関しては感謝を申し上げます。 しかしながら、修正案をもってしても多数回該当に当たる方は二割であり、八月の初年度引上げが行われれば、八割の方が予定どおりの引上げとなります。転職し、保険者が変わった場合や、長期治療を無治療に変えて経過観察をしている方が再度治療が必要になった場合は、多数回該当から外れ、第一回の金額に戻ることなど、懸念すべき点は説明されておりません。 先週には、日本胃癌学会、日本乳癌学会、日本肺癌学会、日本癌学会、日本癌治療学会、日本臨床腫瘍学会など、がん治療に関わる多くの学会から、一旦立ち止まるべきという声が上がっています。また、公衆衛生、医療経済の専門家からも、データをもって、一旦立ち止まるべきという声が次々と寄せられております。 緊急署名、高額療養費制度引上げ反対、石破首相、福岡厚生労働大臣に、がんや難病患者、家族の切実な声を届けたいという署名には、十四万筆に及ぶ賛同の署名が寄せられております。三千六百名の切実な声をまとめたものをいまだ総理にはお渡しできておりません。 このような状況の下、衆議院予算委員会で今年の八月からの初年度引上げが含まれた予算案が決定されたことに関しては、率直に申し上げて、なぜという思いしかございません。全国がん患者団体連合会、日本難病・疾病団体協議会は、今回八月に政府が行う限度額引上げが多くの患者にとって大きな一撃となり、治療中断に追い込まれ、命を落とす患者が生まれてしまうことを強く危惧しております。 今年八月からの初年度引上げをやめ、命のために一旦立ち止まり、丁寧な審議をしていただきたいという思いは、がん、難病、不妊治療、慢性疾患、そして声を上げることさえかなわない方々も含めて、私たち全ての思いでございます。
○田名部匡代君 ありがとうございました。 この間、そもそも決定までのプロセスが丁寧さを欠いているという声は多く聞こえておりました。それについて参考人の方から何か御意見があればというふうに思いますし、今後見直しを進めるに当たっても、その必要なプロセスについて何か御意見があれば教えてください。
○参考人(轟浩美君) 私は、厚生労働省がん対策推進協議会委員など、幾つかの協議会、審議会の委員を拝命してまいりましたが、その際、専門家からのヒアリングが何度も行われています。今回、三千六百名以上の切実な声が三日間で届いたこと、さらに、私ども患者団体のみならず、各学会や専門家から一斉に声明や意見が出されたことに、資料や審議が不十分であったことが現れていると思います。その状況で今年八月の初年度引上げが行われていくことに違和感を抱きます。 危機感を抱いた全国がん患者団体連合会、日本難病・疾病団体協議会は、今まで、がん、難病、疾病対策でお力添えをいただいてきた議員の方々に、超党派の高額療養費制度と社会保障について考える議連の設立をお願いしました。そして、私どもの危機感を理解してくださった議員の方々が超党派議連設立の準備を始めてくださっております。この超党派高額療養費と社会保障を考える議員連盟が丁寧な審議の力となることを願っております。 最後に、私は可能な限り現地で衆議院予算委員会を傍聴してまいりました。総理が、国民の声を聞いて行うのが政治である、必要があれば患者団体とも会うとおっしゃっていらしたことを信じておりました。総理に私どもに寄せられた三千六百名を超える切実な声をまとめたものを直接お手渡しし、幾つかでもお読みになれば、高額療養費について私どもが何をお伝えしたいのか、総理ならお分かりいただけると信じてまいりました。本日、直接お伝えできる機会をいただきましたことに感謝しておりますが、私と総理の間にはいまだ距離がございます。私どもが願っているのは、アンケートをまとめた冊子を総理に直接お渡しすることです。その思いは今も変わりません。 今回、多分、今も多くの方が国会中継を御覧になっていると思います。今回、高額療養費制度限度額引上げに関して多くの国民が審議に注目していることを感じております。ふだんは政治に余り関心を持たない方も含め、ふだん以上に多くの方が日本の政治に注目しているからこそ、今も国会中継を固唾をのんで見守っている方が大勢いらっしゃるのです。これは、日本の政治の在り方として私はとても健全なことであると思います。 この度、高額療養費制度と社会保障について考える超党派議連の御相談をしたとき、強い決意を持って行動してくださった議員の皆様の姿に接し、私は日本の政治を信じられると思いました。そして総理は、好きな言葉はふるさととおっしゃっていました。そのように好きな言葉がふるさととおっしゃった石破総理であれば、私どもに寄せられた三千六百名以上のアンケートをまとめたものをお読みになってくだされば、今年度、八月の初年度引上げについても取りやめ、命のために一旦立ち止まるということを御英断してくださるということを私は信じたいです。 三千六百名以上の声は、丁寧な審議に必要な国民の声です。お渡しできる日が来ることを心から願っております。
○田名部匡代君 総理、今のお話、御要望を聞いてどのように思っておられるか。そして、集めていただいたアンケートを直接お渡ししたいと、目を通していただきたい、そして立ち止まっていただきたい、この願いに応えていただくことはできませんか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 私どもが考えておりますのは、いかにしてこの制度がずっと続いていくことができるか。これから先、今のお話にありましたようなそういう患者の方々が、それは増えなければいいのでありますけれども、やはり医療の高度化によってそういう方々は増える、そしてまた療養費は上がっていく。そうしますと、実際にこの制度を続けていくためにはどうすればいいだろうかということを私どもとしては考えていかなければ無責任だと思っております。 そういうお声には可能な限り応えてまいります。しかしながら同時に、私どもはいかにしてこの制度を持続させるかということも考えていかなければなりません。この国民皆保険制度というものができましたときに、主な疾病というのは結核と労働災害でございました。多くの方々がリスクを普遍化というか、共有をいたしておりました。今、それはがんであり、私自身も身内を何人もがんで亡くしております。がんであり、そしてまた生活習慣病であり、あるいはいわゆる認知症でありということになっております。そうすると、リスクが偏在しているということが起こっております。そういう中において、いかにしてこの制度を持続させていくかということは私どもとして考えていかなければなりません。 患者の皆様方の御意見、これは衆議院におきましても酒井なつみ議員を始め大勢の方から承りました。今御紹介いたしましたようなそういうお声も直接読ませていただいております。そういう方の声を大切に思うからこそ、いかにしてこの制度を続けていくかということを、私どもとして、国家に対する責任、国民に対する責任として考えていきたいと思っております。 今のお話は十分に承っております。これを聞いて心震えない人間はいないということは申し上げておきます。
○田名部匡代君 あのですね、アンケートをお渡ししたいと、目を通してほしいとおっしゃっているんですよね。そのアンケートを直接受け取っていただく時間を設けていただけませんか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 結構です。承ります。頂戴しましょう。
○田名部匡代君 時間をつくっていただけるということを確認させていただきました。是非全てに目を通していただきたいというふうに思います。 そして、総理の答弁、御答弁伺っていて、制度を守るための命じゃないですよ。命を守るためにこの制度どうしていくのかというときに、医療費を利用する患者さんの生活実態がどうなっているのか、見直しが与える影響はどの程度あるのか。様々な専門家の方々からも御意見が出ていまして、若い世代のがん患者ほど高額療養費の恩恵を強く受けているだとか、特に婦人科系のがんの方は子育て世代が多くて、子供の学費のことなどを考えたら、先ほどのお話にあったように、それは治療を諦めざるを得ないような実態がある。総理はそうならないようにとおっしゃったけれども、そういう実態があるということ、それらをやっぱりきちんと踏まえて、そして分析をしてほしい、どういう課題があるのか。 医学界、各関係者の団体、そして患者の皆さん、有識者、幅広く御意見をお聞きしながら、それでこの制度、持続可能な制度にすることは大事ですよ、それは否定していません。だったらば、御負担をどうするのか。合意や納得のある中で制度をつくっていくために、ここは一旦凍結する、立ち止まるときじゃないですかということを申し上げているんです。いかがですか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 制度を守っていかなければ命を守ることはできません。いかにしてこの制度を持続可能なものにするかということは、それは政治の責任として、国民に対する責任として、そして何よりも患者の皆さん方に対する責任として、次の時代もこの制度が続いていくということを考えていかなければなりません。 今回、物価上昇分、賃金上昇分、これを見させてくださいということを申し上げました。その上で、多くの方々の御意見を承りながら、制度をより良いものにしていかねばならないというふうに考えております。 私どもは、本当に患者の方々のために制度があるということはよく承知をいたしております。厚生労働省も、そういう思いがあらばこそ厚生労働行政に不眠不休で頑張っているのだということは申し上げておきます。いかにして患者の方々がそういう思いをしなくて済むかということは、政府として同じようにその思いを持っておるところでございます。
○田名部匡代君 制度を守るために生きる希望が奪われるようではいけないというふうに思うんですね。 総理、会っていただくということで、いつどこで会っていただけるか教えていただけますか。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは、委員、これから先、今日から参議院の審議が始まっておるところでございます、私どもとして、あらゆる答弁に万全を期していかなければなりません。いつどこでということが申し上げることはございません。それは、この国会の審議というものに対して、政府として全身全霊で臨んでまいります。その上で、いつどこでということをここでおっしゃいましても、それは申し上げることはできません。それは、日程は調整をさせていただきます。 その上で、あえて申し上げておきますが、制度のために命があるなぞということを私どもは全く考えておりません。命のために制度はある、当然のことでございます。
○田名部匡代君 制度を守るために切り捨てられる命があってはいけないということを申し上げているんです。この予算の審議があるから、そのうちに思いを聞いてほしいと言っているんですよ。 この予算の審議のうちに、しっかりとアンケートを受け取ってください。いつどこで会うか、理事会に報告していただきたいと思います。 委員長、お取り計らいよろしくお願いします。
○委員長(鶴保庸介君) 後刻理事会にて協議をさせていただきたいと思います。
○田名部匡代君 今の総理の答弁聞いて、轟参考人、何かおっしゃりたいことがあればお願いします。
○参考人(轟浩美君) 確かに、治療費の値段は上がってきております。しかし、それは命につながる革新的な治療です。そして、衆議院の予算委員会で総理が商品名を具体的に挙げて値段をおっしゃったもの、その中の一つは、世界に誇るべき、日本がノーベル賞を取った治療です。その治療に関して、これが日本の医療経済の値段を上げている、それだから保険者がもたない、だからこの制度を維持するために限度額を上げる、そのことで患者が受けられなくなる、それは本末転倒ではないかと私は思います。 制度があっても届かなければ、それはないのも同じです。ですから、私どもはやみくもに反対しているのではないのです。どこか、何か手を打たなければいけない、そのことに関しては理解しております。でも、なぜここに手を付けるのか、一番命につながるところになぜ手を付けてしまうのか。そのことが、私どもだけではなく、学会や専門家などからも多数声明が出ていること、そのことに是非重要性を感じていただきたいと思います。
○田名部匡代君 是非、国民の皆さんにも御理解いただきたいんですけれども、今制度を利用している方々だけではなくて、これはまさに、いつ誰がこの制度を必要とすることになるのか分からない。自分で望んで病気になっているわけではない中で、そのときにしっかりと生きる希望を持って治療を続けることができるように、我々はこうした提案をさせていただいているわけであります。 総理、私たち諦めませんから。
○内閣総理大臣(石破茂君) 私の答弁の御紹介がございましたが、それは前後をきちんと御紹介をいただきたいと思っております。そういうような高額の治療というものが受け続けることができるようにどうするかというふうな答弁を申し上げたのであって、それは前後をきちんと読んで御発言ください。 それは私どもとして、そういうものはこれから先も安心して受けられるためには、委員がおっしゃいますように、いかにして多くの国民の理解を得るかということが必要でございます。患者の方々の御理解を得る、そして今までと同じように治療が受けられる、それは大切なことです。この制度を支えているのは保険者であり、国民全てが支えているわけで、いかにしてこの制度を維持するか、持続可能なものとするかということについて広く国民の理解を得るために、私どもとしては更なる努力をいたしてまいります。 何度も申し上げますが、この制度を守ることが一番大事だと、そして経済的に困窮しているからそういうような高額治療が受けられないという方がないようにするということは政府として申し上げておきます。
○田名部匡代君 わざわざお越しいただいた轟参考人のお話聞いていました、総理、何かあっちの方を向いたりそっちの方を向いたりしていましたけど。治療を諦めざるを得ない状況になるという声を今日届けていただきましたよね。そういうことなんですよ。 私たちは、ちょっと今日たくさん質問用意しておりましたが、是非広く国民の皆様にもこの議論を理解していただきたいということで参考人にもお越しをいただいておりましたけれども、一旦これは凍結するということを私たちは諦めるつもりはありません。 ですから、アンケートにも目を通していただいて、どういう切実な思いがあるのか、どうやって命を守っていくべきなのか。先ほど参考人がおっしゃったように、持続可能な制度にすることまで否定してないわけですよ。だけれども、納得や合意が得られる丁寧な議論、そして総理にはその実態をもっともっと知ってほしいと。やっぱり、そういう思いには応えていく、命を守る、この大きな政治の役割を果たすために、総理にもここは考え直していただきたいというふうに思います。 次に、本年一月の東京商工リサーチによると、二〇二四年、介護事業者の倒産が過去最多、休廃業合わせて前年より二四%増加。現場で働く皆さんの賃金は全産業と比較して七万円低い、賞与を含めたら年間百万円以上も所得が低くなる。必要とされる介護職員数も全く足りていない上に、このままでは離職率の上昇も考えられる。 私たち立憲民主党では、保育士、幼稚園職員の処遇改善とともに、介護・障害福祉従事者の処遇改善を今年の春から実施することを提案をしてきました。これ総理、是非やりましょうよ。いかがですか。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、介護分野の人手不足が大変深刻であるというのは共通認識でございまして、そのために処遇改善が喫緊の課題であるというところも共通の課題だというふうに認識をしております。 その上で、政府といたしましては、処遇改善加算を更なる取得促進に向けて弾力を、要件の弾力化を行ったり、先般の補正予算におきまして賃上げに向けた支援を講じているところでございます。 処遇改善加算や補正予算の支援が介護の現場に確実に届くように取り組みますとともに、これらの施策の実施状況や処遇改善に与える影響についてしっかりと実態を把握し、財源と併せて必要な対応を行ってまいりたいと考えています。
○田名部匡代君 委員長、轟参考人、御退席、御退室をいただいて結構ですので、お願いします。
○委員長(鶴保庸介君) 轟参考人、御退席いただいて結構でございます。
○田名部匡代君 今いろいろ説明いただきましたけれども、一時的な、まあ一時金みたいな話ではなくて、やっぱりこれは恒常的にもっと賃上げをしていかなきゃいけないという思いなんですね。私たちの提案も、まだ十分だとは、いうふうには思っていません。でも、僅かであっても、少しでも前に進めるべきだということで、無駄を削減し、財源をお示しして、御提案をさせていただいています。 介護の現場が成り立たなければ、日本経済にとっても大きな影響がある。年間約十万人が介護離職、その経済損失は約九兆円とも言われている。しかも、介護職員の三割が三十代以下。結婚をためらう理由の一つに経済力が挙げられているように、働いて結婚して家庭を持ちたいと思う方々にとっては、これだけやっぱり給料が低ければちゅうちょしてしまうというふうに思います。 是非、こういう、しっかりと社会を支える、経済を支えるために頑張っていただいている、そして命を守りという、そういう大変重要なお仕事をされている方々の賃金がこれだけ低いという中で、総理、是非、これなぜやらないのか、総理の見解を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(石破茂君) 令和八年度以降の対応につきましては、処遇改善の実施状況、財源なぞと併せて検討してまいります。 ただ、私も、介護の現場、随分と総理になる前に回ってまいりましたが、特に地方においてもこれは厳しいなというふうに思っております。実際問題、他産業、賃上げで先行しております他産業との奪い合いというのか、そういう状況が起こっておりますので、介護に従事される方々の賃金が本当に実感して上がっていくように、可能な対応は全て取っていかねばならないと思っておるところでございます。 他産業との人材の奪い合いになっているということはよく踏まえまして、そのことが引き起こします影響、つまり介護に従事してくださる方が少ないことによって社会にどんな影響が及ぶかということもよく把握をしながら、更なる改善に努めてまいります。
○田名部匡代君 その実態を総理なりに把握というか認識されていて、可能な対応を全て取っていかなければならないという中の一つがこれじゃないですか。じゃ、やりましょうよ。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、今回の補正、令和六年の補正予算におきまして、今回、令和六年の報酬改定で六年二・五%、七年二%分の処遇改善を見込んでおりましたが、他産業の賃金の伸びがそれよりも非常に高いと、そういったことも踏まえまして、今回補正予算で措置をさせていただいて、それがどれぐらい行き渡るかはこれからの話でございます。 で、全般的に介護厳しいんですが、当然、その類型のサービスごとによったり、地域によったり、事業規模によったり、置かれた状況は様々でございますから、そういった、どれぐらいそういったものが行き届いているか、そういった実態をしっかり把握した上で更なる対応を検討していく必要があると考えています。
○田名部匡代君 いや、もう本当に全くやる気がない。 やる気がないことの一つでいうと、ガソリン、灯油価格の軽減だけれども、政府は、高額療養費のように負担を上げることは丁寧な議論を省いて、このガソリン、灯油価格は丁寧な議論をして問題を解決していくって何回答弁しているんですかね。ずっと先延ばしじゃないですか。できない理由ばっかり聞かされてきたんですよ。 私たちは、令和七年度からの引下げ実施を、地方減収分にも配慮した上で財源とセットで提案をさせていただいております。特に地方は車社会であり、個人だけではなくて企業の負担軽減にもつながるし、医療や福祉の現場からもこの廃止を求める声というのは多いんですね。 生活にも経済にもプラスになる、支えになるじゃないですか。なぜやらないんですか、総理。
○内閣総理大臣(石破茂君) これは、特定財源という形は取っておりませんが、しかしながら、受益負担という観点からすればインフラ整備と密接不可分のものだと、牽連性は非常に高いというふうに私自身思っておるところでございます。 代わりの財源というものをどこに見出すかというものは、これから先、八潮の事故を見てもそうですけれども、インフラの整備あるいは維持というものはより重要になってくるだろうと。そこにおいて安定的な財源というものをどこに求めるか、これは地方の切実な声でもございます。もし、これを廃止するのであるならば、安定的な財源をきちんと確保せよということでございますから、その安定的な財源というのは何であるかということをきちんと議論をして、なるべく早くこの件には結論を出さねばならないというふうに思っております。 暫定税率という言い方は今いたしておりません。当分の間という言い方をしておりますが、当分、当分ということで、これはいつまでも先延ばししていいとは思っておりません。
○田名部匡代君 暫定だろうが当分の間だろうが一時的なもの、まさにそれはいつまでもずっとやるということじゃないわけですから。 で、検討、検討って、いつどこでどんな議論されてきたんですか、されているんですか、教えてください。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは与党で真摯な議論をずうっと重ねてきておるところでございます。この問題につきまして、御党の方々には実際に与党の議論に参加をしていただいているわけではございませんが、先ほど来いつどこで言えというふうにおっしゃいますが、そのようなことは軽々に申し上げることはできません。ほとんど毎日のようにその議論を真剣に行っているということをここで申し上げておきます。
○田名部匡代君 あのですね、今回の自公国の三党合意、廃止するって書いてありますよね。で、期限書いてないのをいいことに、今するとは言ってないもんねみたいな感じなのかなと。まあ何年後か分からないけど、廃止はするからいいでしょうみたいなことなのかなと。 で、春からの実施を求めて協議をしてきたんじゃないんですか。いつまでも検討して、じゃ、いつまでに答えを出そうと思って議論されているのか教えてください。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは、当分の間だからいつまでも引き延ばしてもいいもんねなぞと、間違っても私どもは思っておりません。そのような御指摘は、それは真剣に議論している三党に対して余り適切な御発言、御指摘だと私は思っておりません。 これは早めに、なるべく早く結論を出していかなければいけないけれども、そこにおいて地方の声というものを踏まえながら、一時しのぎではない、いかにして持続可能な安定的な財源を見付けるかということについて、三党において、それは御存じないかもしれませんが、本当に真剣な議論をいたしておるということでございますので、御指摘のような事実はございません。
○田名部匡代君 春からの実施を求めている側と合意が取れたというのは、普通に考えればですよ、今年、まあ来年度で、春から実施をしようという合意だ、そう受け止めるのが当たり前だというふうに思うんですけれども、何度も同じ答弁が繰り返されていて、地方経済などに全く支援をする気がないということは残念に思います。 今日は政治と金の問題もやろうと思っていたのですが、今日、別の我が党の委員がやっていただけるということなので、ちょっと米問題についてお話をさせていただきたいというふうに思います。 まず、米の価格高騰のこともあるんですけれども、MA米について伺いたいと思います。 まさに、ミニマムアクセス米、日本が外国から、海外から輸入しているお米でありますけれども、その輸入数量は年間七十七万トンということで、これどういう基準で決められてきたものか。そして、現在も同じ七十七万トンを輸入し続けているということについて妥当だというふうにお考えなのか。制度の仕組みも含めて教えていただきたいと思います。
○国務大臣(江藤拓君) お答えをさせていただきます。 ミニマムアクセスにつきましては、ガット・ウルグアイ・ラウンド交渉の中で設定された、米だけではなくてですね、国際約束の中で七十七万トンを国家貿易によって管理をいたしております。財政負担については、売買の差損、それから管理費掛かっておりますので、令和五年のいわゆる損失額は六百八十四億円であります。 これがどのような経緯で決められたかということは、当時は百二十五か国の間で決められました。今、参加国は百六十六か国になっています。 昨年のあの委員会で田名部先生から御指摘をいただきまして、これまで政府答弁としては、これはもう国際約束であって、参加国全ての国の方々の御同意がいただけなければなかなか見直すことは難しいという答弁をしてきたわけでありますけれども、今、ちょうどこれから五年間を集中的な構造改革の期間にするということもありますので、先生の御指摘もいただきましたので、この関係の国、どの国ということは申し上げませんけれども、日本の立場というものを説明させていただきました。 まず、決められた数字が、その決めたときは、玄米ベースで一千六十五万トンをベースで決めた数字が七十七万トンでございます。今は玄米ベースで八百二十四万トンに減っております、国内の消費量はですね。ですから、前提が変わったということでありますが。そうすると、これだけの大きな金額をいわゆる財政負担をしているということと、前提が一千万トンを超えている玄米ベースであったことと、現在の消費量が八百万トン台に落ちているということを考えると、この数字自体が時代に合っていないんではないかということを関係国には説明をいたしました。 そして、事務レベルではありますが、意見を述べさせていただいた上で、お返答としては、立場はよく分かったと、その考え方はよく分かるけれども、しかし、一定のこれ約束でもあるし、需要があるんじゃないのと、だからこのペースは守ってほしいというお返答でありました。 なかなか厳しい返事ではありましたけれども、もうあらゆる機会をつかまえて、やはり日本も主張すべきは主張すべきだと私は思っておりますので、これからもあらゆる機会を捉えて挑戦していきたいと考えております。
○田名部匡代君 大臣、私は、大臣動いていただいたことを本当にうれしく、頼もしく思っていますし、このことには感謝を申し上げたいと思います。 総理、私は、大臣が替わるたびに大体このMA米のことを毎回質問させていただいてきたんですね。というのは、当時、決めた当時と今の日本の現状違うわけですよ。簡単じゃないのはよく分かっているんです。だけれども、やっぱり国内産業を守るために今の日本の現状をしっかりと訴えていく、その努力をしていくことぐらいやらなきゃいけない。その決意を言ってくれる大臣って、今まで私が質問した中ではいなかったですよ。初めて、初めてですよ、大臣。 それは本当に、まあべた褒めしてもしようがないんですけれども、本当に、やっぱり簡単じゃなくても、大臣、私たちもできることは全面的に協力しますよ。それでこそ本気度が問われていた。本当に国内の米どうするんだということを考えたときに、駄目元でも当たって砕けろですよ。このぐらいのことをしなくてどうするんですか。 総理、どう思います。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは、米の問題は、私、宮澤内閣で御尊父の下で農林水産政務次官をいたしておりましたが、もう三十数年も前のことでございますがね、その頃からずうっとこの米の問題どうするかということは考えてまいりました。 私は、今大臣御評価いただきまして誠にありがとうございます。江藤大臣は、それは見識と情熱の下に農政をこれから先も展開してまいると思っておりますが、米政策どうするかということ、つまりミニマムアクセス米というのは、関税化をしませんのでミニマムアクセス米ということで、私も農林水産大臣のときに随分と交渉はいたしてまいりました。 これから先、ではと。立憲民主党として米政策をどのように転換すべきとお考えなのか。それは、直接所得補償を行った場合に米の構造というものはどのように変わっていくかということにつきまして、政府とまた御党の間で議論はさせていただきたいし、議論だけしていても仕方がないので答えを出していかねばならないと思っております。 世界の中で農地をこれだけ減らし、農業生産を減らしてきたというのはかなり異質のことだというふうに私自身は思っておりますので、米政策の在り方について本当に御党と真摯な議論をさせていただきたいと思っております。
○田名部匡代君 これだけ農地や生産者、従事者減らしてきた、異質のことだ、これまでの自民党のやってきた農業政策、間違っていたということでよろしいですか。
○内閣総理大臣(石破茂君) ですから、御党も米の値段は下げてはならないということをおっしゃっておられます。そうしますと、今回の令和のいろいろな米騒動という言い方もあるのかもしれませんが、じゃ、米の価格弾力性というものをどのように考えていくべきなのかということ。 そしてまた、我が国の米は短粒種でございます。それと長粒種というのは物が違っておりますので、いかにして米政策をこれから先展開するかは、精神論だけではできません。どうか精緻な議論を御党とさせていただきたいと思っております。私どもにはその用意がございます。 自民党の政策が間違っていたというふうにおっしゃいますが、いかにして米の値段を維持していくかということをこれから先も続けるのか、それとも所得補償というのを組み合わせていくのか。自由民主党だけが間違っていたというふうに私は思いませんが、我々として今から思えば反省すべき点というのは多々あったということは、私自身、副大臣も大臣もやった者としてよく認識をしておるところでございます。
○田名部匡代君 ちょっとパネル出していただきたいんですけれども、今回の米の価格の高騰ですね。政府は、米はある、消えただけというか、それが流通の目詰まりや投機目的、インバウンドが増えたから。私は、これ聞いたときに、安全保障と言いながら、インバウンドが増えて、お越しいただいた方々がお米を食べただけで米が足りなくなるというのは日本の安全保障としてどうなのかと思っていましたけれども。 これ、不足感、実際に足りていないのではないかということで、パネル御覧いただいていますけれども、主食用の需給ギャップの推移というものを、茨城大学の西川邦夫先生からこの間勉強会を通してお示しいただきました。国が示す需給見通しが毎年実績とずれが生じているということを示したものです。 令和四年産で需給がおおむね均衡していたにもかかわらず、令和五年産も作付け転換を促進した、この政策判断は果たして正しかったのかということに対して、大臣、御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(江藤拓君) まず、令和六年、六百七十九万トンでした。これが、令和七年、六百八十三万トンに増やしております。このギャップについては様々な御意見があると思いますが、まず、気候が良くなかった。冷害とは言いませんが、非常に出来が悪かった、ふるい下米が多かったということであります。そして、私はインバウンドが増えたことによってという答弁をしたことはありません。微量です。大した量、定量的に取れませんし、インバウンドのせいにするつもりはありません。 ですが、ただ、在庫について申し上げれば、生産量に加えて民間の在庫がどれだけあるかということが、国が持っている、国全体で持っている米の供給力の総量でありますから、それを全体と見て考えていただければ、確かに、気候が変動したり、価格が下がるとですね、品質が下がると価格が下がりますから、そうなるとちょっと米は売れるんですよ。そうなると、米を買っていただく方の数が増えてそのギャップが生まれたりしますけれども、それは様々審議会等の御意見もいただきながら、信頼できる数字を出して、出させていただいているというふうに考えております。
○田名部匡代君 まあ、需給見通しがどうだったのかということについては様々な専門家や有識者の方々からの指摘があるんですね。そもそも、毎年十万トンずつ減少する前提でいいのかということも含めてであります。 国内需要のみで見ていることがどうなのか。また、現場段階では前年の高温障害が生産に、生産高に与えた影響というのが読み取りにくい。猛暑で流通量が減ったり、需要が増えたりと、予期せぬ事態が生じたときに途端に均衡が崩れる。私は、需給見通しはどうだったのかという様々なこういう御指摘を真摯に受け止めて分析をしていかないと、また同じことを繰り返すのではないかというふうに思っているんです。 需給均衡が、需給の計画ですよね、これ非常にタイトにしている。それは、さっき総理がおっしゃったように、長年続けた価格維持ということを踏まえてですし、生産調整もやっていないと言うけれども、実質は生産調整やっているわけです。 で、御党どうするのと言われたけれども、私たちは、もう少しやはりお米を作っていただいて、その所得は政策でしっかりと補填をしていくべきではないか。以前の旧民主党政権がやった戸別所得補償制度の考え方です。まあ、あのままではいいと思っていません。見直すべきところはあると思います。 この米というのは、やはり食料安全保障、国民一人一人のものだと考えれば、主食でありますから、これだけ高くなれば買えないという環境になっている。結果として、これだけ価格が上がると米離れが起きるかもしれない。そのことによって、結果として農業を続けられないという悪循環に陥っていくわけですね。 私は、この需給見通しがどうだったのかということを分析すれば、例えば、今備蓄米の放出をすると決めてやっているわけですけれども、もっと早い段階でその判断ができたかもしれないということも含めて考えていかなきゃいけないというふうに思うんですね。 公共財として、精米の実態から、品薄が起こった地域、業態、価格動向、これらを把握できるような体制を通じて迅速にこうした米の動向について対策が打てるような、そんな体制を講じるべきだというふうに考えますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 政策目標を決める上では、エビデンスは多い方がいいと思います。 御存じのように、八千筆無作為に抽出をして、そこで三か所、十アール当たり三か所調査をして、かなり精緻な調査をしているつもりではありますが、しかし、今回、御指摘のように、需給ギャップが生じていることも事実でありますし、今現在、その店頭価格がこれだけ高騰しているということもまさに事実でありますので、これから米の需給が安定的に行われるために、どのようなエビデンス、まあスポットを使うべきだとか相対を使うべきだとか様々な御指摘がありますが、あらゆることをこれから考えて、御期待に応えられるように努力してまいりたいと思います。
○田名部匡代君 やはりきっちりと、今大臣に御答弁いただいたので是非その体制をつくっていただきたいと思いますが、あっ、時間。是非、直接支払の制度、この構築に向けてもまた改めて時間を取らせていただいて、総理とも御議論させていただきたいと思います。 どうもありがとうございました。
○委員長(鶴保庸介君) 以上で田名部匡代君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(鶴保庸介君) 次に、吉川沙織君の質疑を行います。吉川沙織君。
○吉川沙織君 立憲民主党の吉川沙織でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 内閣府は生活満足度や生活実態の動向を調査しておられるということですが、その概要について、まずお伺いいたします。
○国務大臣(赤澤亮正君) 我が国の経済社会の状況を把握するためには、国内総生産、GDPだけではなく、国民の方々の生活の質や満足度などの幅広い視点から人々のウエルビーイングの動向を見える化することが重要であると考えております。 こうした観点から、内閣府では、主観的指標である生活満足度や家計と資産、健康、社会とのつながりなどの項目について、二〇一九年から約一万人の方を対象とし、満足度・生活の質に関する調査を実施し、公表しているところでございます。
○吉川沙織君 では、この調査で生活満足度というものを測る際の設問の内容についてお教えください。
○国務大臣(赤澤亮正君) 満足度・生活の質に関する調査においては、総合的な生活満足度について主観的な幸福度や満足度を測定する際に、国際的に活用されている方法に従いまして、零点から十点までの自己申告した点数として回答いただいているところでございます。 具体的な設問内容としては、あなたは全体として現在の生活にどの程度満足していますか、全く満足していないを零点、非常に満足しているを十点とする、何点くらいになると思いますかとの問いに対し回答をいただいているところでございます。
○吉川沙織君 総理、今ゼロ点から十点で生活満足度を測っていると答弁ありましたけれども、国民はゼロ点から十点でどの程度だと思っておられるか。また、総理としてこの国や社会をどうしていきたいかという思いがあればお教えいただければと思います。(資料提示)
○内閣総理大臣(石破茂君) それは、可能な限り十点に近づくような努力をしていかねばなりませんが、恐らく今後の御議論だろうと思いますが、年代によって相当のばらつきがあるということは、かなり真剣にというのか深刻にというのか、受け止めなければならないことだと思っております。 なぜ若い方々の満足度が高くないか、そしてまた、いわゆる就職氷河期あるいはその少し上の方々の満足度が高くないのかということは、所得だけで申し上げるつもりはございませんし、地域差もございますが、より精緻に分析をしていかないと政策を誤る危険性があるということはよく認識をいたしておるところでございます。
○吉川沙織君 この国と社会を今後どうしていきたいかという思いについて、もう少しお答えください。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは、満足度が高まるようにしていかねばならないが、これ三月の何日だったかちょっと失念をいたしましたが、世界幸福の日というのがあるんだそうですね。そこにおいて、調査対象になる国の中で日本は決して上位にはいない、かなり下位に近いグループにいるということは、どうしてこうなるんだということはよく認識をして分析をしていかなければいけないことだと思っております。 私、経済的な充実だけが満足に直結するとは思っておりませんが、やはり自己実現度であり、そしてまた承認欲求が満たされるということも併せて必要なことだと考えております。
○吉川沙織君 それでは、生活満足度の年齢階層別の推移について、担当大臣からお伺いしたいと思います。
○国務大臣(赤澤亮正君) 満足度・生活の質に関する調査報告書、二〇二四年版ですが、において、三十九歳以下の若年層、それから四十歳から六十四歳までのミドル層、六十五歳以上の高齢層の三つの年齢階層別に調査を開始した二〇一九年以降の生活満足度を見てみると、その水準は高齢層では高く、ミドル層では低い傾向で推移をしております。
○吉川沙織君 今大臣に答弁いただきましたミドル層は四十から六十四歳で、いわゆる就職氷河期世代がここに入ります。また、働けていたとしても、ここの世代は賃金が低く抑えられているような状況がございます。 私は、十八年前、本院に被選挙権満たしたばかりの三十歳で議席を預けていただきました。二〇〇七年十一月二十日の国会での初質問において、一貫してそこからずっと就職氷河期世代の問題を取り上げ続けてまいりました。私自身は運と縁と巡り合わせで最初から会社員として仕事をすることができましたけれども、多くの同世代がどれだけ願って、どれだけ足を運んで就職活動をしても思うように職が得られなかった、企業はその門戸を大幅に閉ざしていた世代です。 この問題を取り上げ始めた十八年前というのは、この世代の問題でしょうと矮小化されていましたから、いかに幅広く理解を得て危機感を共有してもらえるかという観点で質問を工夫するしかありませんでした。その一つが、多くの就職氷河期世代が思うように就労機会を得られなかったことが社会全体にどのような影響を与えているか、これを見える化し、得られていたかもしれない所得を測ることでした。実態を正しく把握し認識を共有することは、就職氷河期世代に対して政策を講じるための議論を行う上で必要不可欠、そういう思いで、所得税、個人住民税に与える影響額について問うてまいりました。 今からちょうど十五年前、初めてこの試算をしていませんかと申し上げたときは、一切やっていませんという答弁でしたけれども、その後、諦めずにお伺いし続けた結果、所得税と個人住民税への影響についてお答えいただけるようになりました。このことで、長期的に推移を見て影響を測ることができるのではないかと思います。 最新の状況について、所得税、非正規雇用であることについての所得税と個人住民税に与える影響について、財務大臣と総務大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) 委員がこれまで御苦労いただいて、これなかなか難しいところありますが、従前から委員にお示しをさせていただいたそのやり方、その統計の数値を更新して機械的に試算をすればということでお答えさせていただきたいと思います。 具体的な計算方法は、正規雇用者と非正規雇用者との間の一人当たりの所得税額の差額を試算をし、いわゆる就職氷河期世代である、まさに中心が今四十代という認識をしておりますが、四十代の雇用者数と、そのうち就職氷河期の影響を受け非正規雇用になったと仮定した雇用者数の割合を乗じることで求めており、御指摘の影響額はマイナス百五十億円程度となっております。前回お示ししたのが、令和六年五月はマイナス三百億円程度だったと認識をしております。 なお、この試算額には、企業収益等への影響、雇用者数そのものの変化が税収に与える影響等が捨象されているなど様々な留意点があることだけは申し添えさせていただきたいと思います。
○国務大臣(村上誠一郎君) 吉川委員の御質問にお答えしたいと思います。 いわゆる就職氷河期世代の非正規雇用者が正規雇用者と同じ年収を得ていないことによる個人住民税への影響についてでありますが、前回御質問いただきました令和六年五月の試算時と同じ仮定を置き、更新可能な統計を用いて試算いたしますと、約二百五十億円程度の減収となるところであります。 以上であります。
○吉川沙織君 では、答弁をいただいて随分時間がたっておりますけれども、この影響額自体は小さくなっているようでございます。その要因について、財務省と総務省と、どのように分析しているかお伺いいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど申し上げました令和六年の総務委員会、五月の総務委員会での影響額はマイナス三百億円程度とお答えをしております。この影響額のマイナス幅が減少した要因は、主に就職氷河期の影響を受け非正規雇用になったと統計上試算される雇用者数の割合が低下していることにあるというふうに認識をしています。
○国務大臣(村上誠一郎君) 非正規率が二十二年前に比べ約プラス一%に増えたことが原因じゃないかという気がいたします。
○吉川沙織君 実際、東大教授の論文によれば、就職氷河期世代自身による安定雇用に向けた自助努力、これが功を奏したと考えられると指摘しておられますので、自身が、この世代自身が一生懸命職に就かなければと努力を続けてきたからこそ、こういう経過がまた見て取れるんだと思います。 一方、就職氷河期世代の中では、特に長期間自宅に閉じこもっている引きこもりの状態にある方は、社会とのつながりが薄く、将来、更に困難な状態に直面することも懸念されます。 引きこもりの調査が始まった当初というのは、これ十五歳から三十九歳までの調査でしたので、四十歳以上をこれ対象にすべきだと申し上げて、九年前に申し上げて、四十歳以上も対象となったという経緯がございますが、人数やその要因など、四十歳から六十四歳の最新の状況について、こども政策大臣に伺います。
○国務大臣(三原じゅん子君) 令和四年度に当時の内閣府において実施したこども・若者の意識と生活に関する調査では、外出頻度が低く、その状態が六か月以上続いていると答えた方々で、例えば御自宅で仕事をしている等、一定の類型に当てはまらない方を引きこもりと定義させていただいております。 お尋ねの四十から六十四歳で引きこもり状態にある方の割合は、今回の調査では二・〇二%、約五十人にお一人ということが引きこもり状態にあると考えられておりまして、主な理由としては、退職したこと、病気、そしてまた人間関係がうまくいかなかったこと等が挙げられております。
○吉川沙織君 これは二〇一九年に一度行っていただいて、二回目の四十歳以上を対象に行われた貴重な調査結果ですが、これ内閣府と引きこもりで検索をしても調査結果にたどり着けないんです。この理由についてお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(三原じゅん子君) こども家庭庁創設前の令和四年度以前に内閣府及び厚生労働省で実施した子供関係の統計調査の一部について、現在それぞれの府省のウェブサイトにはなく、国立国会図書館のインターネット保存収集事業、WARPにて保存、公開をされております。 今委員御指摘いただきましたように、検索エンジンにとてもヒットしづらいという御指摘踏まえまして、本当にそのとおりだと思っております。統計データにアクセスしやすい環境、これしっかりとつくっていかなければならないと思っておりますので、どのような工夫ができるか、これからしっかりと検討してまいりたいと思っております。
○吉川沙織君 行政や調査の継続性の観点から、今ほど大臣から答弁ありましたけど、WARPだと検索エンジンでは引っかからないように設定されているんです。そうなると、貴重な、貴重な調査結果がアクセスしづらい、国民への情報公開の思い、これをどう考えますか。
○国務大臣(三原じゅん子君) 大変申し訳ございません。しっかりとつながっていただけるように、これから事務方と更に工夫を検討してまいりたいというふうに思っております。
○吉川沙織君 今申し上げた調査結果というのが令和四年度の最後の日に公表されて、その翌日にこども家庭庁が発足して、多分所管が替わったことによって昔のデータは見えないところに行った。 でも、本当にそれでいいのかと。行政の継続性の観点から、総理、内閣のトップとして、国民がそういった貴重な情報にアクセスしづらい状況を、これからも同じ調査やっていくんだったら、これからも継続性がない、省庁を再編するに伴って見えなくなる、こういったことは改善すべきではないかと思うんですが、何か御見解あればお願いします。
○内閣総理大臣(石破茂君) 済みません、実情を全て知らないのでいいかげんな答えはいたしませんが、委員の御指摘は、よく、今、三原大臣がお答えしましたように、政府として、行政の継続性というのは当たり前のことでございますし、国民の権利というものが損なわれることがないように、よく事務方と打合せをしながら、また、このようなことになったということは委員にも、皆様にも御報告をいたします。
○吉川沙織君 総理、ありがとうございます。 大事な調査結果を継続的に積み重ねているのであれば、それは誰しもが見られる環境に置くのがあるべき姿だと思いますので、是非よろしくお願いします。 就職氷河期世代で特に定職に就いていない場合、御家族と一緒に暮らしていればいいですけど、その親御さんなり保護者の方が介護状態になったり亡くなったりすれば、たちまち困窮することが心配されます。親の収入や年金に頼って生活している方がどのくらいいるかを正確に把握し、対応をもうまさに検討していく必要があると思いますが、総理の御見解をお伺いします。
○内閣総理大臣(石破茂君) 御指摘のとおりでございます。
○吉川沙織君 やっていかなければならない課題なんですけれども、それでは、その裏付けとなるデータについて、厚労大臣にまず伺います。 〔委員長退席、理事進藤金日子君着席〕 実際の推計とかそういったものがございますけれども、今後、単身世帯及び高齢者の単身世帯が今と比べてどの程度これから先増えていく見込みがあるのか、お教えください。
○国務大臣(福岡資麿君) 令和六年四月に国立社会保障・人口問題研究所が公表いたしました日本の世帯数の将来推計によれば、全世帯に占める単独世帯の割合は、二〇二〇年には三八・〇%であったのに対し、二〇五〇年には四四・三%に上昇する見通しとなってございます。 また、全世帯に占めます六十五歳以上の単独世帯の割合は、二〇二〇年には一三・二%であったのに対し、二〇五〇年には二〇・六%に上昇する見通しとなっております。
○吉川沙織君 これから先、二〇四〇年にかけて、単身世帯及び高齢者、今四十代であってもあと二十年たてば高齢者世帯に移行しますので、実態を正しく把握して対応する必要があります。 就職氷河期世代については持家率の低下も懸念されるところです。職があっても賃金が、この世代、伸び悩む中で、非正規雇用が長かったり収入が少なかった影響から低年金であったりすれば、高齢になったとき、住まいを失うおそれもあります。 一九九三年と二〇二三年の三十年間における持家率の年齢別の推移について、統計所管する総務大臣にお伺いします。
○国務大臣(村上誠一郎君) お答えします。 住宅・土地統計調査は、世帯の居住状況の実態等を把握するため、総務省統計局が一九四八年以降五年ごとに実施している統計調査であります。 この調査結果から、家計を主に支える者の年代別の持家率を見ますと、一九九三年と二〇二三年で比較してみますと、三十九歳以下は二八・九%から二三・〇%、五・九ポイントの低下であります。四十歳から四十九歳は六七・四%から五八・〇%とマイナス九・四ポイントであります。五十歳から五十九歳は七五・六%から六五・五%と一〇・一ポイントのマイナスであります。それから、六十歳から七十四歳までは八〇・二%から七七・五%と二・七ポイントの低下であります。七十五歳以上は七八・〇%から八二・四%と四・四%の逆にプラス、上昇しております。 以上であります。
○吉川沙織君 答弁がありましたとおり、就職氷河期世代が含まれる四十から五十九歳についてのみ、持家率が非常に大きく低下しています。持家があって住宅ローンがなければ住居費の心配をする必要ありませんが、賃貸であればより安いところに移らなければいけない。それでも支払うことが仮にできなければ生活保護に頼ることになってしまいます。 こちら、年齢別の生活保護の被保護人員数です。受給者のうち現在の六十五歳以上の割合が五二・七%で半数です。就職氷河期世代が年を取って、あと二十年後、この世代に達したとき、今の六十五歳以上の方は原則正規雇用が基本の時代でしたから、今でこういう状態です。 私は、今から十三年前の二〇一二年の七月に、就職氷河期世代が年金受給世代になったときの生活保護の試算について、仮定を置いた上で構いませんのでということで答弁をいただきました。それから十三年経過する中で、安倍元総理始め何度もお伺いしてきましたけれども、改めてお伺いいたします。 二〇二〇年の実績値、二〇二五年の予算額、二〇三〇年、三五年、四〇年の試算について、これまで総理に問うてまいりましたので、総理、答弁書お持ちでしたらお願いしたいと思います。
○国務大臣(福岡資麿君) 生活保護費につきましては、二〇二〇年度の実績額は三兆五千二百五十八億円、二〇二五年度の予算案は三兆七千七十七億円でございます。 〔理事進藤金日子君退席、委員長着席〕 そして、将来設計につきましては、世帯構成の変化や経済情勢、個人の資産の状況や扶養関係など様々な要素の影響を受けることから、こうした点を踏まえて、推計を行うことは困難だと考えております。
○吉川沙織君 推計を行うの困難なのは分かるんですけれども、それでも何かやっていただけませんでしょうか。やっぱり、正しく測って将来に備える、今こそ大事だと思うんです。 福岡大臣、もう一度お願いします。
○国務大臣(福岡資麿君) 過去、委員の御質問に対しての答弁のときは、過去のそのトレンドを基に機械的に推計をしたというような形でお答えをさせていただいたというふうに承知しています。 ただ、先ほど申しましたように、この生活保護費というのは、その世帯構成の変化だったり、経済情勢、個人の資産の状況や扶養関係など様々な要素が絡み合っておりますので、必ずしもその過去のトレンドをそのまま引っ張るのが当たらないということから、あえて推計を示すことはしていないということでございます。
○吉川沙織君 先ほど、それこそ厚労大臣に、世帯数の推移とか、あと持家率のトレンドとか、あらゆる統計と組み合わせれば何らかの試算を機械的にできなくはないと思うんです。そういったことを何とか検討いただけないでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 先ほど申しましたように、様々な要因が絡み合っている関係で容易ではないと思いますが、御指摘踏まえて、どういうやり方が可能なのかを含めて検討はさせていただきます。
○吉川沙織君 実は十三年前、試算が出たときというのは、ちょうど私も民主党の一期生でしたけれども、与党時代でした。 やっぱり正しく備える、どんなに悪い数値であったとしてもそれを殊更に取り沙汰すなんてことはしませんので、やっぱり何らかの推計を見て、それから対策を講じていくという、これは私、政治に求められる役割と思いますので、是非よろしくお願いいたします。そして、それこそが、経済的に自立できるような施策を講じることにつながり、所得を、それから経済的なものを手元に残すことにつながると思っています。 所得といえば、現政権になってから退職所得課税について議論されているようでございますが、現在、どこでどのような議論が行われていますか。
○国務大臣(加藤勝信君) 退職等に係る課税については、政府税制調査会において、昨年十一月に、活力ある長寿社会に向けたライフコースに中立な税制に関する専門家会合が設置をされ、議論を、その場で議論を進めることとされております。 当会合は昨年十一月に第一回会合が開催され、まずは自由討議として、退職金、年金に係る課税の在り方についてメンバーの方々から幅広く御意見の開陳をいただいたところであります。
○吉川沙織君 退職金の性格についてお教えいただければと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 失礼いたしました。 政府税制調査会のわが国税制の現状と課題という文書の中に、退職金は、一般に、長期間にわたる勤務の対価の後払いとしての性格とともに、退職後の生活の原資に充てられるセイカツを有しているという記述がございます。
○吉川沙織君 ほか税調の資料には金子先生の「租税法」から引用された文言もあるんですが、それも是非紹介ください。
○国務大臣(加藤勝信君) 金子宏先生の「租税法」の文章を読まさせていただきますと、退職所得は、長年の勤務に対する勤続報償的な給与であって、給与の一部の一括後払いの性格を有する、雇用関係ないしそれに類する関係を基礎とする役務の対価である点では、給与所得と異なる性質を持つものではない、しかし、それがいっときに、一時にですね、まとめて支給されること、退職後の、特に老後の生活の糧であり担税力が低いと考えられること等に鑑み、累進税率の適用を緩和する必要があるため、給与所得とは別の所得類型とされているのであるというふうに書かれています。
○吉川沙織君 退職金は、確かに一時的に多く受け取って、ただ、一時期に使うものではないがために税制上の優遇措置も設けられている、それから長年の功労に対するという意味合いがあるということでしたけれども、では、その税制上の優遇措置についてお教えください。
○国務大臣(加藤勝信君) 退職金のセイカツと一時に相当額を受給するという実態を踏まえ、退職所得への課税については他の所得に比べて累進緩和の配慮がなされております。 具体的には、他の所得と分離をする、退職金収入から勤続年数を反映した退職所得控除額を控除する、残額、残った額ですね、残額の二分の一を所得金額として累進税率により課税する、こうした仕組みによって税負担の軽減が図られております。
○吉川沙織君 退職所得課税は、もう少し前から実は見直す、悪い方に、働く人にとったらいいか悪いかというと悪い方に見直す議論がされていたところですけれども、令和七年度の税制大綱には入ってきませんでしたが、キックオフの会合は先ほど答弁あった十一月の会議でされていますので、今後議論が深まる可能性がございます。 今後どうするつもりか、財務大臣に伺います。
○国務大臣(加藤勝信君) 退職所得課税については、与党税制改正大綱や政府税制調査会の答申などにおいて様々な論点が指摘されております。 例えば、勤続年数が二十年を超えると一年当たりの控除額が増加する仕組みが転職などの増加に対応していないこと、退職金や私的年金の給付に係る課税について、給付が一時金払いか年金払いかによって税制上の取扱いが異なり、給付の在り方に中立的ではないといった議論がなされていると承知をしております。 また一方で、退職金や私的年金などの在り方が長年にわたり形成された期待を伴う高齢期の人生設計にも密接に関係することなどを十分に踏まえる必要性についても指摘がされております。 今後、こうした観点も踏まえつつ、与党の税制調査会、また政府税制調査会で議論が続けられるものと考えています。
○吉川沙織君 今後議論行われるということでしたけれども、令和六年度の与党税制大綱にはこう書いてあります。控除額が増加する仕組み、これは二十年超えたら控除額が増えて手取りが増えるということですけれども、この転職などの増加に対応していないといった指摘。 財務省は税調に、この与党税制大綱のこの文言を何回も載せていますけれども、この意味をどう政府として捉えているか、お伺いします。
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員読んでいただいた部分については、委員間の御議論の材料にしていただくため、あくまで指摘がある、こういう指摘があるという事実を紹介したものであります。 政府税調においては、こう指摘が、指摘があることも踏まえつつ、実態を可能な限り把握しながら税制の在り方について議論していただくことが重要と考えています。
○吉川沙織君 二〇二三年の四月十二日の新しい資本主義実現会議の中において、退職所得課税が転職を妨げていると、こう書かれて、骨太にも入りましたが、この根拠って教えてください。
○委員長(鶴保庸介君) 新しい資本主義について。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(赤澤亮正君) 新しい資本主義担当なんですが、御通告ちょっとなかったので、手元に今その資料がありませんので、改めてちょっとお答えできればと思いました。
○吉川沙織君 通告自体してございまして、退職所得課税が転職を妨げているということだが、この根拠について教えてくださいと通告しております。
○国務大臣(加藤勝信君) といった、待ってください、骨太方針の中で、退職所得課税については労働移動の円滑化を阻害しているとの指摘があるといったところではないかと思いますが、それについては、先ほど申し上げましたように、委員間の御議論の材料にしていただくための、あくまでもそうした指摘があるということ、事実を紹介したということでございます。
○吉川沙織君 新しい資本主義実現会議の中で、これが自らの選択による、労働移動の円滑化を阻害、だから二十年超えたら控除額が四十万だったのが七十万に増えて、退職金の手元に残るお金が増えるということが、これ労働市場の円滑化を阻害しているということなんですが、じゃ、実際、転職理由はどうなのか。 厚生労働省、三回調査を行っているんですけど、その転職理由について教えてください。
○国務大臣(福岡資麿君) 転職者の実態調査によりますと、転職者の自己都合による離職の理由、これ三つまでの複数回答でございますが、そのうち最も回答が多かった理由の上位三つは、一位が労働条件が、令和二年調査、平成二十七年調査共に、一位が労働条件(賃金以外)が良くなかったから、二位が満足のいく仕事内容ではなかったから、三位が賃金が低かったからとなってございまして、平成十八年調査では、一位が会社の将来に不安を感じたから、二位が満足のいく仕事内容でなかったから、三位が労働条件(賃金以外)が良くなかったからとなってございます。
○吉川沙織君 そうなんです。転職理由はそれであって、退職の所得課税への控除が増えるから、まあ確かに十九年何か月の人だったら思いとどまるかもしれませんけれども、退職するか否かの決断に大きな影響を与えるとまでは言えないと思います。 慎重に考えるべきではないかと思いますが、財務大臣、いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど申し上げた記述は、あくまでも税制の在り方について議論いただくことが重要という中で出させていただいたものと承知をしております。 政府として、現時点で退職所得課税と転職との関係等について何らかの見解を持っているわけではございません。
○吉川沙織君 というのは、その新しい資本主義実現会議があるんです、それが阻害していると書いてある。そしてまた、そういった指摘もあるみたいなことをずっと書き続けておられるので、それをにおわせてやろうとしているのはやっぱり丁寧なプロセスではないと思います。 やっぱり、長期で勤めたい人は勤めたい、転職して自分のスキルを上げたいという人はそれはそれで、選択肢を残すことこそが大事ではないかと思っています。 改めて、今度は総理にお伺いいたします。 今回の予算案、まあ税制改正大綱に入りませんでしたけれども、この退職所得課税の在り方について、総理としては今の議論も聞かれてどうお考えか、お教えいただければと思います。
○内閣総理大臣(石破茂君) 退職金とは何なのだといえば、長期にわたる勤務の対価の後払いなのだと。あっ、そうなんだと、後払いなのですね、それはそういう性格だと。しかしながら、その控除が、長ければ、勤務が長ければ長いほど多いということになると、あっ、じゃ、退職するのやめようかという話になっちゃう。それはそうなんだと思います。 それが雇用の流動化というものをどう考えるべきかということだと私は思っておりまして、雇用の流動化というものが妨げられないような退職金に対する課税の在り方というのは何なんだろうということを私自身はまだ答えが出ていない。かといって、あんまりばんばん辞められても、それはまた大変なことだよねということは経営者としてあるんだろうと思うんですね。 これは、雇用の流動化というものをどう考えるか、それが経済のこれから先、成長にとって非常に重要なことだということはよく認識をしておりますが、経営者を選ぶ労働者という観点からやはりこの税制というのは考えられる価値というかな、必要があるような気が私自身いたしておるところでございます。
○吉川沙織君 二〇二三年十一月八日、自民党の税調会長は、この見直しについて、猶予期間が十年から十五年必要と明らかにされています。 この発言に従えば、就職氷河期世代で偶然に運よく職に就けて働けている人って、ちょうど見直しの施行時期に当たるんです。著しく控除額が減るようなことがあれば、退職後の生活や人生設計に影響甚大です。 拙速な見直しは避けるべきではないかと思います。改めて、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(石破茂君) もちろん、拙速な見直しは避けていかなければなりませんが、これから先、雇用の流動化というものは賃金の上昇というものと併せて図っていかねばならないことだと思っております。拙速な見直しはいたしませんが、慎重な上に適切な見直しをすべきだと思っております。
○吉川沙織君 賃金の抑制、上がっていないんです、この世代。ちょうど、税調会長がおっしゃっている見直し時期って、この世代が退職期に当たるんです、最初から働けていればですけれども。 だから、拙速な見直しはやめていただきたいという思いと、この就職氷河期世代、全体としては五十歳代を迎えつつありますが、高額療養費制度の利用者を分析した東大の調査によれば、五十歳代が五割弱で最も高いとされています。現役世代利用者としても大きく関わり得る問題です。 今回の見直しは新経済・財政再生計画改革工程表が発端ですが、ここで高額療養費についてどういう扱いになっているか、お教えください。
○国務大臣(赤澤亮正君) 改革工程では、社会保障制度の持続可能性を高める観点から、高額療養費制度の見直しも含め、医療、介護等の改革について取り組むべき課題を幅広く示しております。その中で、高額療養費制度の見直しについては二〇二八年度までに実施について検討する取組として位置付けられております。
○吉川沙織君 これ三つに分類されていて、二〇二四年度実施、二〇二八年度までに検討、それから二〇四〇年という三つのパターンで、高額療養費制度はそもそも二〇二八年度というところでした。 厚生労働省医療保険部会の十一月二十一日の資料を拝見すると、この改革工程にこの見直しが盛り込まれていて、十一月十五日の全世代型の会議でも早急に見直しを求める意見があったと厚労省の資料に書かれています。 改革工程が決まる前に、厚労省の中でどんな議論ありましたでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 今回の高額療養費の見直しにつきましては、医療保険部会において、昨年の十一月二十一日、十一月二十八日、十二月五日、十二月十二日の計四回にわたり御議論いただいています。 なお、十一月十五日の全世代型社会保障構築会議や一昨年末の改革工程の取りまとめの前には、医療保険部会において高額療養費の見直しの議論は行われてございません。
○吉川沙織君 先ほど赤澤大臣御答弁いただいた改革工程表、この翌年に新経済・財政再生計画改革工程表の評価案、これが進捗状況として公表されています。社会保障のほかの分野と異なり、この高額療養費については、進捗とか議論したら矢印を必ず入れると書いてあるんですけど、高額療養費のところは何も書いてありません。 それが急に制度の在り方を議論する。議論されていない、それが見直しを行う。この間、十分な検討あったんでしょうか。
○国務大臣(赤澤亮正君) この間というお話でありましたが、私が承知している範囲では、昨年の十一月十五日に開催した第十九回の全世代型社会保障構築会議においては、高額療養費制度の見直しについても、有識者の皆様から、複数の皆様から御意見が出されたというようなことについては承知しているところでございます。
○吉川沙織君 二〇二二年の末に改革工程表を決めて、その評価を翌年やっているんです。ただ、何も、空欄なんです。だから、本当にちゃんとした議論があったのか、今回の意思決定プロセスはどうだったのかという観点から、改めて伺います。 二〇二四年に実施する取組ではなかったこと、また、これと二〇二八年、完璧に分けて書いているんです。じゃ、これを前倒しして急がせた理由というのは、全世代型大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(赤澤亮正君) 私としては急がせたという認識はございませんで、厚生労働大臣にも改めてお尋ねいただければと思いますが、この改革工程表については、二〇二八年度までに実施するとされているものについては、これ、それまで待ってとかそういうことではなくて、できるものから速やかに実施をしていくという基本的な考え方に基づいてやっており、そこに位置付けられているものについては、既に高額療養費制度以外について、その見直し以外についても進められているものが現にあるというふうに承知をしております。
○吉川沙織君 政府自身が改革工程表に書いてその進捗管理をやっているところが、何も議論がなかった。ただ、急にこれが出てきて、じゃ、私は、厚生労働省は検討を急がされた、せかされた側ではないかと思うんですが、厚労大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(福岡資麿君) 赤澤大臣が答弁しましたとおり、改革工程については、二〇二八年度までにそれぞれ速やかに検討すべきものでございまして、既に多くの項目が検討に着手しています。例えば、その地域医療構想の見直しや医療DX推進のための法案は今国会に提出させていただいていますし、また、被用者保険の適用拡大のための法案提出に向けた検討、長期収載品の選定療養、金融所得、金融資産の勘案など実務的な検討に着手するなど、ほかの分野も様々なことを今並行的に進めさせていただいています。 その上で、高額療養費につきましては、前回の見直しから約十年が経過いたしまして、その総額が医療費全体の倍のスピードで伸びている中で、制度の持続可能性や現役世代を中心とした保険料負担の観点から課題があることを踏まえ、負担能力に応じて配慮を行いつつ、先送りすることなく今回見直しを行うこととさせていただいたところでございます。
○吉川沙織君 先ほどの厚労大臣の答弁でも、十一月十五日の全世代の会議受けて、厚労省でも医療保険部会を十一月二十一日に開会しています。 では、全世代型社会保障改革担当大臣に伺います。十一月十五日の全世代型社会保障構築会議の議事は何でしたでしょうか。
○国務大臣(赤澤亮正君) 御指摘の昨年十一月十五日の第十九回全世代型社会保障構築会議では、改革工程に掲げられた改革項目のうち、地域医療構想、あるいは医師偏在対策、地域共生社会などに係る検討状況について、厚生労働省から報告を受け、有識者の構成員から御意見をいただいたところでありますが、その際、先ほど申し上げたとおり、おられる有識者の中から複数名、五名か六名は少なくともおられたと思いますが、その皆様から、高額療養費制度について、その見直しについての御意見が出たところと承知をしております。
○吉川沙織君 改めて伺います。 十一月十五日の議題は高額療養費入っていたんですか。
○国務大臣(赤澤亮正君) 議題に明記はされていなかったと理解をしております。
○吉川沙織君 議題に明記も何も、明確にこの日の議題ではございません。 当日は、今答弁いただきましたとおり、それから福岡大臣もさっき、同時並行的にいろんな課題、それから法案提出もされたとおっしゃった、例えば地域医療構想と医師偏在対策、この辺は明確な議題です。 ただ、高額療養費制度の関係は議題ではございません。逆に、議事録を拝見いたしますと、本日の議題になっていない点で恐縮ですけれどもと始まって、その方を皮切りに、五人が議題外として全くほぼ同じトーンで発言をされています。しかし、この十一月十五日の議題外で行われたこの議論を受けて厚労省は議論をされています。 十一月十五日の全世代型の会議を受けて、厚労省は、いつ、どこで、どんな議論をしましたか。
○委員長(鶴保庸介君) よろしいですか。少々お待ちください。
○国務大臣(福岡資麿君) 済みません、医療保険部会で議論を行った日付については先ほど申し上げましたので、重複は避けさせていただきます。 その上で、見直しに当たっては、様々な立場の有識者で構成される専門の審議会において、データに基づき複数回にわたる議論を行って決定をさせていただいたところでございますが、その後、この予算委員会でも御議論があり、総理からの指示もありましたことも含め、私自身も患者団体の皆様と複数回面会し、当事者の方々の切実な声をお聞きした上で今回の案を取りまとめさせていただいたということでございます。
○吉川沙織君 私は、全世代型、官邸の中に設置された会議で議論を惹起して、それに所管の省庁が議論をした。十一月二十一日の厚生労働省が作っている資料を見ますと、そこで出たからやむなし、それから議事録を見ても、そこで出たから仕方ない、こういうやり取りがなされていました。 総理は一月二十八日の衆議院本会議で丁寧なプロセスを経たとおっしゃっていますが、今もそう思っておいででしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 可能な限り丁寧なプロセスは経たと思っております。厚生労働大臣から常に報告を受け、そのやり取りも詳細に聞いておるところでございます。
○吉川沙織君 今ちょうど基本的質疑で全閣僚お座りいただいていますけれども、このやり取り聞いて、十分なプロセスを経た上での見直しだったとお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) なお反省すべき点、これから改めるべき点は多々あろうかと思っております。
○吉川沙織君 今回の政策意思決定過程を拝見いたしますと、また改革工程においても、二〇二四年に実施すべき事項ではなく二〇二八年までに実施を検討する事項であったこと、それから、この際の様々な課題、問題点を踏まえて、改めて、それは制度の持続可能性は大事です、それも踏まえた上で、ただ、二〇二八年までにやるということでしたから、改めて議論をする必要性というものはあるかと思うんですけど、いかがでしょう、総理。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは、あらゆる方向から検討はいたします。同時に、私は、保険の財政がどうなるのだという保険者の側のいろんな意見というもの、いろんな立場の保険者がおりますが、この意見もきちんと聞かなければいけないと思っているのです。持続可能性というのはまさしくそういうことであって、患者の方々に十分な医療が施されるというのも大事です。同時に、いかにしてこの財政を維持していくかという保険者の意見も十分に聞かないといけないなというふうに思っております。
○吉川沙織君 先ほどのやり取りの中で、当事者のお声、それから保険者の声、両方聞いた上でしっかりやっていただきたいと思いますし、私自身、十三年前、過半数ない与党時代、こちらのハウスで社会保障と税の一体改革の、つらかったですけれども、委員会の与党理事を務めて、様々な議論、責任を持ってやってまいりました。 だから、持続可能性は大事です。けれども、プロセスに瑕疵がある、それから十分な検討がなされたようには見えない。いま一度立ち戻るべきじゃないですか、総理。
○内閣総理大臣(石破茂君) ですから、一旦立ち止まってということを何度も申し上げているわけであって、それは立ち止まっていると言わないと言われればそれまでなんですが、これから先、患者さんだけではなくて、保険者の意見も聞きながら、丁寧な議論をして結論を出していきたいと思っております。 物価上昇分、賃金上昇分というのはきちんと手当てをさせていただきますが、その後のことにつきましては、丁寧で、そしてまた精緻な議論というものを、なるたけ大勢の方々に御理解いただけるような形で透明性を持って進めてまいりたいと考えております。
○吉川沙織君 今回どこまで透明性があったかと言われれば、必ずしも改革工程表と評価票に何も書いていない、それから急に出てきた、議題以外で話がされた、様々ございます。 こういった内閣の重要施策というのは、官房、内閣官房とか内閣府に多数置かれていて、今回、退職所得課税、まあ税調でも議論されていましたけれども、やっぱり、新しい資本主義実現会議とか経済財政諮問会議とか、それから今回の高額療養費制度も、全世代型、これ内閣官房の会議です、集中しています。 内閣官房長官は今記者会見で退席されましたので、代わりに総理に伺います。 平成二十七年に内閣官房とかのスリム化、これを法律として立法府としても通しているんです。これに逆行するような会議体がたくさん出ているんですが、総理、お考えをお聞かせください。
○内閣総理大臣(石破茂君) これは当然、不断の見直しというのをしていかなければいかぬので。余りに会議体が多過ぎるのね。それは、委員も与党の立場におられましたので参画をしておられたと思いますが。会議体が多い、そしてまた発言の時間が委員一人当たり一分とか二分であって、大臣は書かれた紙を読むことが時々あると。これは一体何なんだということであって、これは一回それを見直さないと駄目だと。 それはもうばさばさ切りゃいいというものじゃなくて、本当にそれが会議の体を成しておることにしていかないと、何となくアリバイづくりみたいに会議が使われることは私は実にうまくないと思っているのです。それは何度も閣僚をやってみてよく分かるのですが、そこは改善の余地は多分にあると思っております。ただばっさり切ればいいとは思っておりませんが、本当に国民のためになる会議体の存在であり、運営でありたいと思っております。
○吉川沙織君 大体、官邸の中で行われる会議、最初から最後まで総理と各担当閣僚いらっしゃること、途中で退席ですとか、まあ確かに書かれた紙読んでいるんだろうなと思うような議事録もたくさんありますが、やっぱり平成二十七年にスリム化掲げた法案としてもありますので、実際、所管の官庁が丁寧なプロセスを経て納得感のある意思決定をやっていただきたいと思います。 これまで政策決定過程や納得感を得るプロセスということで、政治に対する信頼も同様だと思います。納得感と説明責任はある種同じような意味を包含することもあると考えますが、自民党の一部派閥による政治資金収支報告書への不記載等の問題については、本院政治倫理審査会で、長く出席をほとんどの方について得ることができませんでしたが、昨年末、二転三転四転の末、閉会中何度も開き、一気に弁明と質疑を行っています。 参議院に伺います。参議院政治倫理審査会規程第四条について教えてください。
○事務総長(小林史武君) 参議院政治倫理審査会規程第四条は、「審査会が事案について審査を終わつたときは、事案の概要及びこれに関する審査の結果を記載した報告書を作成し、会長からこれを議長に提出するものとする。」と規定されております。
○吉川沙織君 この第四条によれば、審査が終わったときは報告書を作成することになっていますが、何をもって審査が終わったときとしますか。
○事務総長(小林史武君) 参議院政治倫理審査会規程第四条の、審査会が事案について審査を終わったときとは、審査事案について関係する諸規定にのっとり審査を行い、当該議員に政治的道義的に責任があると認められるかどうかについて審査会として結論を得たときを指すものと解されております。 同規程には、審査会は、政治的道義的に責任があると認めたときは、行為規範等の遵守の勧告、一定期間の登院自粛の勧告又は役員等の辞任の勧告を行うものとする旨が規定されております。 なお、勧告を行うには、出席委員の三分の二以上の多数による議決を要することとされております。また、勧告を行わない場合において、議員の名誉を回復することが必要であると認めるときは、所要の措置を講ずるものとする旨の規定がされております。 以上でございます。
○吉川沙織君 総理は、本院の政倫審について状況なりなんなりを御覧になっていますでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 全部子細に見たわけではございません。そういうものが存在するということと概要ぐらいは承知をいたしております。
○吉川沙織君 それぞれの弁明、内容についても全く御覧になっていないということでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 実際に報道では承知をいたしておるところでございます。
○吉川沙織君 いずれにいたしましても、これまでの、同僚議員に対しては私も心苦しいです。しかしながら、これだけ政治に対する信頼を損ね、しかも政治資金収支報告書は公開を眼目に置いています。それを集団的、組織的、継続的にやってしまったということにおいて道義的責任があると自ら明言されている方もいらっしゃることから、何もなしとはし難い状況もあるのではないかと思っています。 立法府は司法ではないため、政治的道義的責任をどうするかといった議論しかできませんが、審査は丁寧にしっかり行う必要があろうかと思います。去年三月八日、全会一致で審査入りをした今回の事案でございます。政治に対する信頼を取り戻すべく尽力してまいりますので、今後ともどうかよろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○委員長(鶴保庸介君) 以上で吉川沙織君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(鶴保庸介君) 次に、野田国義君の質疑を行います。野田国義君。
○野田国義君 立憲民主党、社民党会派の野田国義でございます。石破総理、どうぞよろしくお願いいたします。 私も、実を言いますとがんサバイバーでございまして、三十九歳のとき、もう二十七年ほど前なんですが、ちょうど市長をやっていまして、二期目の最初のときにがんになりまして、一人だけ虎の門病院に上京しまして、そして手術をさせていただいた。おかげさまで、後、何もなかったわけでありますが、人生の生き方がそれで変わったと思っております。 ですから、それで、ちょうど私の同郷でありました島根県の丸山知事、福岡なんですね、で、国家的殺人未遂であるという発言をされておりました。先ほどから轟さんの話もいろいろとお聞きしたわけでありますけれども、本当にみんな困っているんですよね。命が大切だということで、しっかりこれ立ち止まって、そして先には決断をしてもらいたいなと思います。 そして、我々、最終盤に法案を出しました、国民民主党と、暫定税率。早くこれも物価高対策としてやっていかないと、特に地方の方々は自動車社会でございますから、ガソリンが高い高いと、大変ですよ、これ生活。国民の生活が第一、家計が第一というわけでありまして、是非ともこちらの方も早い時期に決断をしていただきたいと思います。 質問の方に入らさせていただきます。 二月二十七日ですか、衆議院において、旧安倍派の会計責任者の松本氏を参考人聴取をいたしました。ここでやはり食い違いが幾つか出たと思うんですね、食い違いが。信なくば立たず、先ほどから出ておりますように、政治は信頼、国民の信頼が一番大切であるということ、私からも言うまでもありません。 その中でおっしゃったのは、四幹部の会合で決まったと、四人の幹部の会合で決まったと。で、四人の方々は、三人ですかね、出てあったの、会合では再開を決めていないと、いわゆる復活をですね、裏金の、キックバックの。そして、松本参考人は、不思議だと思ったと、そういう答弁をされたが、先ほども聞かれていましたが、恐らくこのことは石破総理も御存じだと思います。不思議だと思ったんですって、松本参考人。そう思いますよね、やっぱり全然違うことを言っているわけですから。あんな立派な方々が、いわゆる安倍派の幹部と言われる方々、皆さん大臣も経験されて、本来なら自分自身が話すべきだ、話していただきたいと、ここまで松本さんは真摯に答えられていると。 ですから、是非ともこれは参考人招致、あるいは証人喚問でもいいですけれども、参考人招致を是非とも参議院でもやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか、総理。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは、国会の御判断というものはそれだけ重いものだと思っております。 私どもとして、それはもう、今、どなたを対象にするかというのはまた議論のあるところでございましょうが、今まで国政において、あるいは党務において、枢要な地位を果たされ、国家のためにいろんな尽力をされてきた方々であります。参考人ということについての国会の御判断があれば、それは党として、真相の解明のために必要な協力はしていくべきだし、それに対する対応というのも我が党の名誉と信頼に懸けてしていくべきものだと私は思います。
○野田国義君 振り返ってみますと、昨年の通常国会、もうずうっと政治とお金の問題でしたよね、もうずうっと最初から最後まで。しかし、なかなかこれが前に進まなかった、国民が納得できるような改革ができなかったということも私は言えると思います。 よく地元を回っていると、国民は増税、政治家は脱税、本当にこれ皆さんおっしゃるんです、真面目な顔して。だから、それだけ、国民の信頼というもの、政治に対する信頼というものが地に落ちているということでございますので、ここはしっかりと、総理、総理が決めるんじゃなくても指示はできるわけですから、こうやろうと、そういう方向でやろうと、是非ともお願いしたいと思います。 そして、理事会で是非ともこのことをしっかりと検討をお願いしたいと思います。
○委員長(鶴保庸介君) ただいまの野田国義君の要求につきまして、後刻理事会で協議をさせていただきます。
○野田国義君 よろしくお願いいたします。 そして、引き続きまして政治とお金でございますけれども、いわゆる企業・団体献金の問題、これは三月までに、三月までに決着をするということが決まっているわけでございます。 私も、御案内のとおり、市長を十六年間やらせていただきましたが、その前は古賀誠先生の秘書をやっておりました。中谷大臣とか岩屋大臣とか、秘書仲間のときお会いしたこともあるわけでありますけれども、懐かしく思っておりますけれども、ですから私は、ある意味ではその中から自民党政治というものも見せていただいた時期もありました。そして、首長になったら本当にいろいろなことがありました。予算編成権、いわゆる執行権、全部持っているわけですから、当然いろいろな方々が近寄ってきますよね。ですから、そういうのをはねのけるのは本当に大変だった、そういう思い出があります。 だからこそ、この企業献金というものが私は一番政治の信頼を回復する上で重要な問題ではなかろうかな、そのように思っているところでございます。ここがやっぱり温床、根本的なものなんですね、政治、いわゆる企業献金というものが。これで政策がゆがめられていると、もうこれ、恐らく多くの国民は当たり前だと思っていらっしゃいますよ。これを公開、公開ということで言われておりますけれども、この問題、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) これは、委員も私も、あるいは岩屋大臣も中谷大臣もみんな同じような年でございますから、同じように政治のいろんな課題を見てきた。共和、リクルートのときもそうだし、共和のとき、あるいは佐川のときもそうだし、常にこのお話あるのですが、やはり透明性というのがなかった。そして、政治家の特権でお金が集まるということは廃止されねばならないことだ。 しかしながら、民主主義のコストは一体誰が見るべきなのという話をしたときに、お金持ちやあるいは世襲議員や、そういうのしかなれないのはいかぬよねと。そしてまた、公費というものが余りにウエートが高くなると、どうしても、議院内閣制ということもございますので、公権力というものに政党が余りに支配されるような事態もよくないよねということで、企業・団体献金は、あの細川・河野合意の際も、これ、やめというお話にはならなかった。これ、やめになったという証言をしておられる方もありますが、それはなかったのは記録から明らかなことでございます。 当時の与党におかれても異論が出て、企業・団体献金廃止ということにならなかった。まして、自民党の中ではそれとは全く違ういろんな決定がなされてきたわけであって、それでは、企業・団体献金というものを続けていきながらも、いかにして透明性を確保し公開性を更に上げていくかということ、そういうことを図っていきたいのであって、それを判断するのは主権者である国民だと。今委員が御指摘のように、みんな企業献金によって政治がゆがめられていると思っているよというようなお話でございましたが、そうであれば、そういう党に対しては国民の厳しい審判が下るということだと思っております。 個人ならよくて企業、団体なら駄目という理屈にも私はならないと思っておりまして、いかにしてそこにおいて透明度を上げ、公開度を上げ、そしてそれが、もう本当にいろんな政党の、あるいは政治団体の収支報告書を朝から晩までずっと見なければその関係が分からないというようなことでは、いかに公開をしたとしてもそれは公開の名に値をしないので、それがデータベースで公開できるようにしていきたいということで私どもは提案を申し上げておるところでございます。
○野田国義君 例えば、ここに予算を付けた、だからパーティー券買ってくれ、そんなことが恐らく繰り返されていると思うんですよ、繰り返されているんですよ。だから、こういった企業献金というのは、恐らく二十万から今度は五万円に公開が低くなりますけれども、そこで名前が、恐らく土木関係の方々の業者の名が出てくるんじゃないかと思う。こういうところが、やっぱりしっかり変えていかなくちゃいけないところだと思います。 このパネル、どうでしょうか。(資料提示)やはり、いいなと、羨ましいなと我々からすると思いますけれども。しかし、こんなにもらっているわけであります。 そして、ちょっと関連ということで言わせていただくと、輸出還付金あるじゃないですか。これがなかなか、我々も指摘しております、おかしいんじゃないかと。ちょっと調べてみましたら、トヨタさんが十七・五兆円、キヤノンさんが一・六兆円、日立が一・七兆円、日産自動車が四・二兆円、三菱重工が一・七兆円、日本製鉄が四・八兆円ですか、こういうことで、私は非常にやはり政策をゆがめていると思いますけれども、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) いや、それは、委員も精緻な御議論をずっとしてこられた方ですから、どうしてそれが政策をゆがめたことになっているか。今御指摘のように、そういうような輸出還付金なるものがあって、そういう企業の御指摘があって、そうであるから何の政策がどのようにゆがめられたのかということをおっしゃっていただきませんと、これはもう議論として余りに公正を欠くものだと思っております。 このように政策がゆがめられたのだ、このように企業、団体の利益が優先され、国民生活が虐げられたのだという例を是非御指摘ください。
○野田国義君 いや、ですから、今、輸出の還付金ですか、こういうのでゆがめられているということを言っております。 それでですね、ここ、収支報告書をちょっと見てみますと、毎年二十三億円、二十四億円の献金が国民政治協会から自民党の方にされていますよね。だから、そういうことで本当にいいんだろうかと私は思っているところでございます。 それで、ちょっと話を変えますけれども、この間から、いわゆる農林族への献金、今、米問題が非常に大きくクローズアップされているわけでありますけれども、三年間で森山幹事長に八百四十万ですか、野村元農水大臣に三千六十五万、そして組織内ですかね、JA、藤木元農水政務官に何と九千百九十九万円が献金されていたと。 こういういわゆる癒着と申しますか、農水族、そして農水省、JAとの癒着の中で米の放出が遅れたんじゃないかと。この決断は私はすばらしかったと思いますけれども、そういうことが言われているということでございます。いかがでしょうか、大臣。
○国務大臣(江藤拓君) お答えをさせていただきます。 週刊誌の報道について逐一お答えをいたしませんが、そのようなことは私の政治生命に懸けて一切ございません。
○野田国義君 確かに、先ほどちょっと褒めちぎられましたんでね、私も何で江藤大臣に行っていないのかなと思ってちょっと見てみましたら、確かに行っていません、行っていませんね。 しかしながら、よく見てみると、あれは小川幹事長がちょっと指摘したと、石破総理のことをですね、六割が結局、土木建設関係だったと。そうしますと、江藤農水大臣の方も、結局、名前が出ているところ四十二社ですか、そのうち三十三社は土木ということに、土木建設ですね、いうことになるんです。 だから、これがいわゆる日本の政治の裏側というか、実態でもあるということだと思うんです。結局、票もくれるしお金もくれるというようなことになっているじゃないですか。だから、そういうためにも、私は、是非ともこの企業・団体献金というものをなくしていかなくてはいけない。是非とも、この三月までに決断するということでございますので、是非とも総理、決断を、大きな決断をお願いをしたいと思っております。 それから、政治家の世襲制限についてということで質問をさせていただきたいと思います。 前の方、ずらりと世襲の方、まあ石破総理もそうですし、加藤大臣も、そうすると武藤大臣もですか、いうことになっていくわけでありますけれども、いわゆるこの問題ですね。いわゆる、岸信千世さんにいわゆる安倍晋三総理の資金が渡されたということに、いわゆる相続ですね、こんなことでいいんでしょうか。いわゆるおいっ子ですよ、総理からいえばおいっ子なんですけれども、これが二千万と一千七百十四万だから三千七百十四万ですかね、おいっ子。で、これ遡れば、安倍晋三さんの前なんですね、晋太郎さんのとき。これもかなり話題になりました。七億近い政治資金が安倍総理にいわゆる無税で世襲されたと。 これ、ちょっとおかしいんじゃないですか。どう思われますかね、おいっ子さんまで無税で相続されたと。
○内閣総理大臣(石破茂君) 御党が政治資金世襲禁止法案、これは多分通称だと思います、こういう憲法に触れるような名前の法案というのはこれはいわゆるニックネーム的なものだと思いますが、ここに書いておられますのは、国会議員関係政治団体に係る国会議員に係る公職の候補者が、国会議員に係る公職の候補者でなくなったとき又は死亡したときは、当該公職の候補者の配偶者又は三親等内の親族は、当該国会議員関係政治団体の代表者となることができないと、こういうようなものだと承知をいたしております。これは議員立法で出てくるものだと思いますが、この内容についてはまた国会で議論をされることであって、政府としてこれに対して物を申すことはいたしません。 私は父親が参議院議員でございました。全く出た選挙も違いますし、父親が死んでかなりの年数たって出ております。政治資金を引き継いだということは一円もございません。しかしながら、父親の名前なかりせば、つまり名前の売り賃ですよね、いわゆる世襲というのは、その名前の売り賃というものは非常に低廉で済みますので出やすいということは事実としてあろうかと思っております。 あらゆる人に、意欲と能力ある人に平等に機会が与えられるということを実現するために、やはり政治は努力をする必要があると思っております。
○野田国義君 我々は法案も出しておりますので、しっかりとこういった制限の法案が成立するように、また御協力もお願いしたいと思います。 それから、今話題になっております、話を変えまして、インフラの老朽化対策、このことについて話をさせていただきます。 もう大変ですよね、あの八潮市、それから大網、千葉ですか、それから大網白里市ですね。本当に、そしてまた、埼玉の方で所沢、こういうことが起こっております。 私は以前にこのことを話したこともあるんですね。この老朽化というのは本当に想像できるんで、私自身も経験、下水道を造ってきました、上水道を進めてきた一人なんですけれども、しかしこれは老朽化対策というものを考えていかなくちゃいけない。 この表を見てもらえれば、三十年間で二百兆要るというんですよ、二百兆、道路、橋とかトンネルとか、皆さん。すると、これを年間で割ると六・六兆円ぐらい要りますけれども、これどうしていくんですか。
○国務大臣(中野洋昌君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、我が国の公共インフラというのは、高度経済成長期以降に集中整備されましたので、現在、老朽施設、加速度的に割合が高まる中で維持管理や更新というのをやっていくというのは非常に重要でございます。 まさに委員お示しいただきましたとおり、国土交通省、これ所管分野の維持管理・更新費のデータでございますけれども、施設に不具合が生じてからではなく、やはり定期的に点検をし、緊急度に応じて対策を講じる予防保全型のメンテナンスへの転換を加速することが重要ということであります。委員御指摘のこの六・六という数字も、この予防保全にしっかり加速をして、この全体の事業費抑えた上でしっかり講じていくということでございます。 今後は人口減少も進んでいくということで、更新等に当たっては、地域の将来像を踏まえて、インフラの集約、再編等ということも今後は必要になってこようかと思います。これらによって将来増加が見込まれる維持管理・更新費を縮減をしっかりしていきながら、一方で必要な修繕・更新費の予算は的確に確保しないといけませんので、今、国土強靱化実施の中期計画というのの議論をしております。この策定に向けてしっかり調整をしてまいりたいと考えております。
○野田国義君 今、国交省の予算、年間幾らですか。
○国務大臣(中野洋昌君) 少々お待ちください。 済みません。ちょっと、済みません、今正確な数字を完全に持ち合わせているわけではございませんが、公共工事の関係は約五兆円程度、六兆、六兆円程度。 ちなみに、この毎年平均の六・六というのは、国、地方を合わせた全体の事業費だというふうには承知はしております。
○野田国義君 そういうことなんですよ。ですから、これ本当、何年掛かるんですか。しっかりと、しかし本当に危険ですよね、道路が陥没、続けて起こったということでありまして、本当もう新しいものは造れないような状況じゃないかなと、極端な話をしますと。 そういう中でですよ、私の地元、三号線バイパスというのが三百億から六百億の事業で行われるということであります。こういう事業をやっていいんでしょうか。
○国務大臣(中野洋昌君) 維持修繕等に必要な予算につきましては、今、国土強靱化実施中期計画ということで、今後の中長期的なところも踏まえてしっかり調整をしてまいりたいということは一つ申し上げさせていただきますが、それに加えまして、やはり既存インフラの老朽化対策というのも必要でございますが、経済成長、あるいは今、様々な防災対策ということも重要でございます。こうした社会資本整備に必要なものについては、やはり計画的かつ効果的に取り組む必要もあるというふうに考えております。 御指摘の国道三号線広川八女バイパスというところでございますが、これは、渋滞緩和や交通事故の減少、あるいは沿線に立地する企業の経済活動の支援、災害時における信頼性の高い道路ネットワークの構築等の効果が期待されるものであるというふうに承知をしております。
○野田国義君 この道路は、うちの前を通せと、そんなことを言った話から始まった。そして、この間から市長選がありましたけれども、負けた市長は、負けた市長候補ですね、は必要だと言っていました。しかし、勝った方の市長は全く触れていません。お隣の町では、町長選、触れるなと、この話に、触れるなという中でどんどんどんどん進められている。 本当、地元では、利権道路じゃないかと、政治家の利権道路、そう言われておりますが、国交大臣、どうですか。
○国務大臣(中野洋昌君) 繰り返しになりますが、御指摘の国道三号線広川八女バイパスにつきましては、これまで、地域の方の意見聴取あるいは都市計画等の必要な手続を経て、これは有識者や県知事などの意見も伺いながら、事業評価については適切に行わせていただいた上で、令和五年度に新規事業化をしております。効率的な事業の実施に努めてまいりたいと考えております。
○野田国義君 私もそれは、首長しましたから、本当に要る道路は大切ですよ、造らなくちゃいけない。しかしながら、本当、要らない道路を造る余裕はないじゃないですか。総理、どうですか。
○内閣総理大臣(石破茂君) いや、それは、今国交大臣がお答えしましたように、いろんな要素を勘案し、BバイCも適切に評価をしながら建設を決定をしているものでございます。そこにおいて、いろんな御批判はあるでしょう。しかし一方において、その道路の建設を待ち望んでおられる方も一方におられるわけであって、それを全て利権道路というふうに決め付けるのは、私は議論として適切だと思っておりません。 先ほど来、企業・団体献金のお話でもそうですが、企業・団体献金を受けておる、それによって政治がゆがめられた。では、一体何がどのようにゆがめられたのかということが御指摘がないままにそういうふうに決め付けられるというのは、私どもとしてかなり心外なものでございます。 個々の道路につきましては、地元とよく協議の上でBバイCも適切に評価をしながら適切に決定をしたものと承知をしていますが、今おっしゃいますように、これから先、大体コンクリートで造ったものの何でもそうなんですけれども、五十年で耐用年数が参りますから、その分が一斉に老朽化をする。そうすると、壊れてから直すみたいなことをやっておれば、被害も甚大だ、お金も掛かる、したがって事前にそういうものを対策をしていくということの必要性は今国交大臣から申し上げたとおりでございます。 これから先、維持、補修、改良、そういうものについての重要性が増してまいりますので、どうか行政の経験も踏まえまして御指摘を賜りたいと思っております。
○野田国義君 そうです。今総理が最後おっしゃったように、それを、トリアージっていうんですか、選別、優先順位。時には、橋が架かっていてももう要らなくなったなら撤去するとか、そういうことをやっていかないと、この日本のインフラはもちません。ですから、そういうことも含めて是非とも進めていただきたいと思っております。 時間も来ましたので、これで終わります。ありがとうございました。
○委員長(鶴保庸介君) 以上で野田国義君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(鶴保庸介君) 次に、塩村あやか君の質疑を行います。塩村あやか君。
○塩村あやか君 立憲民主党、東京都選出の塩村あやかでございます。 まず、総理にお伺いをいたします。 都議会自民党の裏金問題、総理が把握をされている内容、その概要を国民に御説明ください。
○内閣総理大臣(石破茂君) 都議会自由民主党では、令和元年及び令和四年の政治資金パーティーに関し、収支報告書に不記載がある旨の報道や告発がなされて以降、検察当局の捜査に全面的に協力をしながら、個人の通帳、パソコンデータの確認等を行い、事実関係の調査を行っているものでございます。 結果といたしまして、第三者である検察当局の厳正な捜査により法と証拠に基づき刑事事件として取り上げるべきものは立件、そして、都議会自民党及び関係支部におきましては、調査結果に基づき順次収支報告書の訂正手続を行う、あるいは会見を開きまして事実概要と処分の説明を行ったということでございます。 今のところ、そういうようなことを認識をし、把握をしておるところであります。
○塩村あやか君 不記載額の合計額はお幾らでしょうか。
○委員長(鶴保庸介君) 通告ありますか。
○塩村あやか君 約三千五百万円ということなんですね。 パネルを御覧ください。(資料提示) これ新聞記事にもなっているんですが、自民党は裏金議員を十人公認するということなんです。政党にとって公認という言葉はとても重たいというふうに思うんですが、総理、こちらは自民党が自信を持ってこの十人公認するということでよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 御指摘のように、公認というのは政党の名誉を懸けてやるものでございますから、極めて重いというふうに承知をいたしております。今回の事案を受けまして、不記載がございました政党支部の支部長のうち、都議会自民党の幹事長経験者など重い職責を有していた者については、政治的な責任が非常に重いということで非公認といたしたものであります。 これをどのように評価をするかは主権者である都民の皆様方の御判断ということになりますが、公認するにふさわしい者に限り公認をするということでなければ党の信用というものは保たれないと思っております。
○塩村あやか君 党の名誉を懸けてということで裏金議員十人を公認したということになります。これは果たして本当に国民に説明ができるのか、信任を得られるのか、理解を得られるのか。総理は個人としてどのようにお考えか、お伺いをいたします。
○内閣総理大臣(石破茂君) これは、都民の判断について私は今ここで申し上げるべきことだとは思いません。 都民の御判断が、御支持がいただけるように、党といたしましても、公認をいたしましたならば全力を挙げて御信任が得られるように努めてまいるべきであって、その御判断がまだ下されておらない時点において言及をすることは差し控えたいと存じます。
○塩村あやか君 私は公認についてお伺いをしております。もう一度お答えください。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは、都民の御判断をいただくにふさわしい公認であるかどうかということは、自由民主党として、これは東京都の問題なので党本部は知らぬというようなことを申し上げるつもりは私はございません。それは、いかなる選挙であっても公認、推薦というのは重い価値を持つものであり、そしてまた、そういうような信用に足る者でなければ公認をしてはいかぬということであります。 公認の決定に当たりましては、それは都民の皆様方、この場合にはそうでございますが、都民の皆様方からどれだけ御信任をいただけるかということも併せて慎重に調査の上、決するものでございます。
○塩村あやか君 自民党は裏金議員十人を、自信を持って、そして名誉を懸けて公認をしたということに私は聞こえました。私は理解ができません。 パネルをお願いいたします。傍線部分です。国政、都政で連携をする公明党からは厳しい声が上がっているということなんですね。 総理、お伺いいたします、もう一度。裏金議員というのはそう簡単に公認するべきではないというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 別に簡単に公認をいたしてはおりません。先ほど申し上げましたように、都議会において重要な職責を有していた者、それは非常に責任は重いということで非公認にしておるわけでございます。ですから、簡単にとか軽々にとか、そういうことが決められたと私は思っておりませんが、常に不断の検証はしたいと考えております。
○塩村あやか君 続きまして、パネルの一の左側を御覧ください。 都議会自民党の裏金事件の全容解明を求める政倫審の設置を、都議会自民党、そして公明党、都民ファーストの会が否決をいたしまして、反対をしまして否決されています。 総理、これ本当に、国民は、都民はどう思うでしょうか。全容解明を求める政倫審の反対、設置の反対、自民党がしているということなんですが、総理、感想をお伺いいたします。
○内閣総理大臣(石破茂君) 私は感想を申し述べる立場にはおりません。
○塩村あやか君 ちゃんと言えないわけですよね。おかしいというふうに思いますね。政倫審の設置を反対しているということなんですよ、自民党が。これはいかがなものかというふうに思います。 そして、パネル、下の、パネルの下の図を御覧いただきたいんですが、これ政倫審、公明党さんもどうかなというふうに私は思います。政倫審ではなくて、政治倫理条例検討委員会の設置を可決したということなんですよ。これ、どういうことなのかというと、私も都議会議員でしたのでよく分かります。使われるレトリックです。政倫審ではなくて、これ、実態解明をせず、裏金議員の逃げ切りに手を貸しているような状態であるということなんです。私、これは本当にどうなのかなと思います。実態解明は非常に重要だというふうに思うんですね。 総理は、先ほどもおっしゃっていましたが、都議会自民党は自民党の組織であるということには間違いないというふうに会見でもおっしゃっています。党本部は関係ないということではなくて、しっかりと信頼回復をしていかなければ、夏の都議選、参院選に向けた我が党に対する信頼を回復できないというふうに首相官邸で総理はおっしゃっているんですね。 これ、整合性が今取れていないというふうに私は思います。私は、夏の都議選で、都民の皆様、そして国民の皆様に判断を下していただきたい、都議会においても裏金事件があるんだということをしっかりと覚えておいていただきたいというふうに思っています。 続きまして、特殊詐欺についてお伺いをしたいというふうに思います。 総理の周辺には、特殊詐欺の被害に遭ったという方、いらっしゃらないでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) どの辺を周辺とおっしゃるかは分かりませんが、この問題に関わるといいますか、被害に遭う可能性のある人は実に多いというふうに思っております。 この問題の重大性につきましては私自身強く認識をしておるところでございまして、外務省、あるいは警察庁、法務省、あるいは総務省併せまして、政府としてきちんとした対策を打ち出し、国民の皆様方によく御理解をいただき、これ闇バイトでも一緒の構造だと思っていますが、そういうものに、絶対にそういう被害に遭わないような、そういう発信は政府としてしていかねばならない、その重大性はよく認識をしておるところであります。
○塩村あやか君 実は私の下にも、警視庁をかたる、まあ何というんですか、劇場型詐欺の電話が掛かってまいりました。そして、振り込み詐欺にも引っかかりそうになりました。さらには、周囲には、返金の詐欺であるとか、本当に半径五メートルの中に退職金を半ロマンス詐欺で失ったという人もいるんです。私の周辺ですら、私も含めて、これだけ電話が掛かってくるとか詐欺に引っかけようというようなことがたくさんあるということ、つまり、国民の皆様の下にもこれだけの被害が恐らくあるんではないかなというふうに思います。 そこで、お伺いをしたいというふうに思います。 パネルの二をお願いいたします。 こうした特殊詐欺の類いの被害総額の推移なんですね。これ二千億円を超えているんですよ。過去最悪のペースになっています。 まず、警察庁に、被害の推移、そしてその特徴をお伺いいたします。
○政府参考人(谷滋行君) お答えいたします。 昨年中の特殊詐欺の被害額は約七百二十二億円と、過去最悪であった平成二十六年の約五百六十六億円を大きく上回ったところです。また、SNS型投資・ロマンス詐欺につきましても、被害額は約千二百六十八億円と前年の約三倍に増加し、これらの詐欺の被害額の合計は約二千億円に上るなど、極めて憂慮すべき状況であると認識しております。 これらの詐欺は、人の信頼を逆手に取り財産を奪い取る卑劣な犯罪であるとともに、また、匿名・流動型犯罪グループが関与し、多額の犯罪収益を得ていると見られるところであります。我が国の治安対策上、喫緊の課題であり、検挙、抑止の両面で早急に対策を強化する必要があると考えております。
○塩村あやか君 二倍、三倍のペースで増え続けているということなんですね。 先ほどトクリュウが出てまいりました。匿名・流動型犯罪グループでございますね。報道では、それに加えてチャイニーズドラゴンなどの名前が挙がっています。二千億円をもう優に、今年、来年で超えるんじゃないかなというふうに思いますが、今、政治の課題として挙がっている高額療養費、これは今回、というか来年度ですね、予算が二百億円必要であると、凍結に。その十年分でございますよね。そして、三年後には五千億円に高額療養費上がっていくと、負担があるということで、半分、半額ぐらい。いかに、二千億円、二千五百億円、この分野が市場規模が大きいということがお分かりになるのではないでしょうか。急成長しているわけです。だからこそ、どんどんと関係人口も増えてくるわけですね。こうして得たお金というのは税金を払うこともありません。どんどんどんどんと関係する人が増えてきて、そして被害の額がどんどんどんどんと上っていくと、膨らんでいくということになります。 パネルの三を御覧ください。資料は三と四でございます。 これはFNNプライムオンラインや読売新聞から引用させていただきました。七千人もの外国人が保護をされて、そして世界的なニュースとなった特殊詐欺拠点でございます。日本人の男子高校生二人が保護されたということもニュースになって日本中が驚いたということもあったと思います。この二人は、タイ当局が人身売買の被害者だと認定をしています。 こうした被害者だけではないんですね。こうした場所には、詐欺を働く組織犯罪の関係者にも日本人がいるということなんです。そして、海外の拠点から日本に向けて特殊詐欺を働いていると、そうした電話が私の下にも掛かってきたということになります。 そこでお伺いしたいんですが、特殊詐欺拠点と日本の犯罪組織、これがどう関係しているのか、お伺いをいたします。
○政府参考人(谷滋行君) お答えをいたします。 海外を拠点に敢行される特殊詐欺などにつきましては、海外当局と情報交換や事件捜査における関係者の供述等を通じて実態把握に努めており、昨年中は東南アジアの四か国において特殊詐欺等を行っていた日本人被疑者五十人を検挙しております。 こうした摘発事例から、特殊詐欺等の犯罪グループが摘発を逃れるために海外に拠点を移していること、またその実態は、指示役等の中核部分が匿名化され、実行犯はSNSで募集されるといった特徴を有していることがうかがわれるところであり、国内拠点の事件と同様に匿名・流動型犯罪グループが関与しているものと見ております。 引き続き、海外に拠点を置く犯罪グループの摘発に向け、海外の捜査機関との連携及び情報交換等を一層強化してまいりたいと考えております。
○塩村あやか君 少し追加で聞かせていただきたいんですけれども、今もしっかり連携ができているということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(谷滋行君) お答えいたします。 海外の捜査機関とは事件を通じてしっかりと連携ができているというふうに考えております。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 今、トクリュウという言葉が出てきました。本当にトクリュウという言葉、国民の皆様にどれだけ浸透しているのか分かりませんけれども、非常に深刻な犯罪を多々引き起こしているところでございます。例えば、闇バイト、そして悪質ホスト、さらには緊縛強盗など、国民生活を不安に陥れる存在だというふうに思うんですね。 パネルの五、資料の五を御覧ください。 昨年、警察庁は、露木長官、一月末に退任されたと思うんですけれども、露木長官がトクリュウ対策に日本警察の総力を挙げるというふうに訓示をしています。警視庁は保安課として三十年ぶりとなる特捜本部を設置しているというふうに聞いております。 なぜ特捜本部が三十年ぶりに設置されることになったのか、その経緯を教えてください。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 御指摘の事案につきましては、歌舞伎町のホストクラブで多額の借金を背負わされ、大分の性風俗店で働いていた女性からの相談を端緒に捜査を行った結果、当該ホストクラブのホストがこの女性客をスカウトを通じてその性風俗店に紹介していたことが判明いたしました。さらに、この大分の性風俗店を調べたところ、そこの性風俗店が、スカウトグループ、アクセスからも女性の紹介を受けていたこと、このアクセスが全国で同様の紹介行為を大規模に行っていたことが発覚いたしました。 そこで、警視庁におきましては、匿名・流動型犯罪グループであるアクセスの全容解明と卑劣なビジネスモデルの解体に向け、必要な体制を構築して集中的に取り組んでいるところでございまして、グループの首魁らを検挙するなど、捜査を推進しているものと承知しております。
○塩村あやか君 ということなんですね。最初は悪質ホストがきっかけに、この特捜本部が三十年ぶりに設置されたということになります。本当に多額の被害、甚大な被害を生んでいるということになるんです。 パネルの五の図を御覧ください。資料は五でございます。 私は、二〇二三年の十一月から、国会で初めて悪質ホストや、そしてトクリュウ問題を取り上げてまいりました。そして、対策を求め続けて、提案も続けてまいりました。何度も申し上げますけれども、トクリュウは国民生活を恐怖に陥れる悪質極まりない犯罪グループであり、特捜を設置した警察の対応を評価したいというふうに思います。 そこで、警察に、警察庁にお伺いするんですが、今国会で警察庁は風営法の改正を予定していると聞いております。その風営法の改正、トクリュウ対策となり得るのか、皆様によく分かるように説明を詳しくお願いいたします。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 悪質ホストクラブをめぐっては、客の好意に乗じて多額の債務を負わせ、売春や性風俗店での稼働を余儀なくさせるなど、ホストクラブ、スカウトグループ、性風俗店等が女性を徹底的に搾取する卑劣なビジネスモデルが存在し、その背後には匿名・流動型犯罪グループの関与もうかがわれるところでございます。 今国会に提出を予定しております風営適正化法の改正案につきましては、悪質な営業行為の規制、性風俗店によるいわゆるスカウトバックの禁止、罰則の抜本的強化等を内容とするものであり、卑劣なビジネスモデルの解体に向けた警察の取締り強化に大きく資するものと認識しております。
○塩村あやか君 加えてお聞きします。 どれぐらいの効果があると思われているのか、教えてください。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えをいたします。 効果につきまして数量的にお示しすることはなかなか難しいと考えておりますけれども、改正案を今回提出させていただきまして、成立すれば、それを基にしっかりとした取締りを行ってまいりたいと考えております。
○塩村あやか君 トクリュウを根絶するものになり得るのか、改めてお伺いさせていただきます。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 トクリュウグループにつきましては様々な犯罪に手を染めていると思われますので、この風営法の改正によりましてトクリュウ全てについて対策ができるというふうには認識しておりませんが、先ほども申し上げましたように、風俗営業に絡みます卑劣なビジネスモデルの解体に向けては、この法案をしっかりと活用して対応していきたいと考えております。
○塩村あやか君 それでは、総理にお伺いをしたいというふうに思います。 これまでのお話を聞いて、質疑を聞いてですね、まずこのトクリュウに対する総理の感想、ここをまず教えてください。
○内閣総理大臣(石破茂君) これは、政府として全力を挙げて取り組んで、撲滅を目指して努力をしなければならないと考えております。
○塩村あやか君 総理の力強いお言葉をいただきました。 特殊詐欺は本当に根絶をしていかなくてはいけないというふうに思います。二倍、三倍に被害が増えているということで、海外拠点にどんどんと日本人が流れていってしまうということにもなっています。そして、その海外拠点から日本人をどんどんだますということになっている。これはしっかりと根絶をしていただきたいというふうに思っております。 このトクリュウなど、特殊詐欺の根絶を目指して、風営法の改正というもの、今このトクリュウを撲滅する一助となるということでした。この風営法の改正を一刻も早く実現していくべきではないかというふうに思いますが、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 政府として、国会の適切な御審議を経て、有効な手だてとなりますように改正を実現してまいりたいと思っております。
○塩村あやか君 とても大切なところなので、もう一度聞かせてください。これ一刻も早く成立をさせなくてはいけないというふうに思います。総理の決意を改めてお伺いいたします。
○内閣総理大臣(石破茂君) 法案を提出いたします以上、政府としては一日も早い成立を期してまいりたいと、国会における適切な御審議を賜りたいと思っております。
○塩村あやか君 一刻も早くということでございました。これ早くしなきゃいけないんですね。なぜかと申しますと、三月、四月がございますね。学生が上京してきたり、そして就職で独り暮らしをしたりすることになります。そうしたときに、そこをまさにトクリュウとか悪質ホストが狙っているわけでございます。だから、一刻も早く成立をさせるということが必要で、できれば参議院先議で私はやるべきだというふうに思っておりますので、一刻も早く施行ができるように私たちも協力をしてまいりますので、是非よろしくお願いをいたします。 続けて、済みません、今、日本の対策をお聞かせいただきました。次に、海外に向ける対策、こちらをお伺いしたいというふうに思います。 そもそも、この国際特殊詐欺の問題は、ミャンマーで七千人もの人たちが検挙をしたから、されたから、そして保護をされたからというところで広く世界に知られるところとなりました。 どうしてこうした大量の保護が実現したのか、こちらを把握しているか、済みません、警察庁にお伺いをいたします。
○政府参考人(谷滋行君) お答えをいたします。 今回のミャンマーの拠点につきましては、私ども、高校生二名がタイ当局を通じて保護されまして、こちらの方でお話を聞いたりといったような形で捜査を続けております。 今回摘発に至った経緯につきましては、詳細には承知はしておりませんけれども、タイ当局、関係国際当局の関係国の連携によって、タイ当局や現地の当局の活動が促されたものというふうに考えております。
○塩村あやか君 関係国が連携をしたというところなんですね。報道によれば、中国の習近平国家主席が、二月の六日、タイのペートンタン首相と会談をしまして、特殊詐欺組織の取締り強化を確認した、そしてその成果が早速出たということなんです。ただし、これで全ての組織が撲滅されるわけではありません。世界にはたくさんの拠点があって、そこに日本人も多く関係しているということなんですね。 そこで、総理にお伺いをいたします。各国の、例えば中国と、そしてタイ、ミャンマーの首相や国家主席はリーダーシップを取りました。この先、総理はどのように世界でリーダーシップを取っていくのか、お伺いをいたします。
○内閣総理大臣(石破茂君) これは、タイ、そしてミャンマー、特にミャンマーは政治情勢が複雑なところがございまして、一体どこと話をすれば問題解決につながるのかということは一概に申し上げられないところはございますが、これは外務大臣にも指示をいたしまして、この問題に対して国際的な、各国首脳もそうですし、国際機関とも連携をしていかなければなりません。場合によっては日本がイニシアティブを取る形で国際会議、それは首脳が出るか担当のおさが出るかは別といたしまして、そういうようなリーダーシップを発揮していきませんと、日本人にこれだけ多くの被害者がございますし、その点から考えましても、日本のイニシアティブ、リーダーシップというのは必要だというのは御指摘のとおりでございます。
○塩村あやか君 じゃ、総理がリーダーシップを取って世界と連携して解決を目指すということでよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 私はそのつもりでございます。
○塩村あやか君 しっかりとやっていただきたいと思います。期待をしております。 次のテーマに移らさせていただきたいと思います。フィリピン残留日本人二世の問題でございます。 先ほど、チャイニーズドラゴンというキーワードも出てまいりました。彼らは中国残留孤児二世、三世になります。 今年は戦後八十年になります。世界が激しく動いている中、忘れてはいけない問題があると私は思っています。それがフィリピン残留日本人の問題でございます。書籍、こちら、書籍今日持ってきたんですが、パネルも御覧ください、資料にもございます。「フィリピン残留日本人」という写真集で、中国残留孤児の問題と違って、知らない方も多いのではないでしょうか。 外務大臣にお伺いをいたします。フィリピン残留日本人二世の問題とは何でしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) フィリピン残留日系人問題とは、第二次世界大戦前にフィリピンに職を求めて移住した日本人労働者が、第二次世界大戦とその後の混乱の中で、戦死や、米軍によって本邦へ強制送還された結果、そのフィリピン人配偶者と子供の多くがフィリピンに取り残されたと。そのうち子供は、いわゆるフィリピン残留日系人と言われております。 これらのフィリピン残留日系人の方々は、大戦中から、フィリピン国内での反日感情の高まりを背景に、戸籍関係の書類を焼却するなど、その身分を隠して生活せざるを得なかったといった事情から多くの方が無国籍の状態になったということでございます。 その後、日・フィリピン関係の改善とともに徐々に反日感情が和らいだことを受けまして、残留日系人が一体となって国籍確認を求める動きが生まれ、日本政府としても、一九九五年以降、日系人会等の協力をいただいて、実態調査等を通じた身元確認や、就籍、戸籍、国籍を復活する、取る、得るというための支援を進めてきたところでございます。
○塩村あやか君 残りは午後にさせていただきたいと思います。
○委員長(鶴保庸介君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十四分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(鶴保庸介君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 令和七年度総予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。塩村あやか君。
○塩村あやか君 質問を続けさせていただきます。 戦後八十年でございます。決して忘れてはいけない現在進行形のフィリピン残留日本人二世の問題についてお伺いをいたします。 岩屋外務大臣、この問題、説明をしていただけますでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 塩村委員には、この問題に長らく熱心にお取組をいただいておりまして、敬意を表したいと思います。 このフィリピン残留日系人問題と申しますのは、第二次世界大戦前ですが、戦争に行ったというんではなくて、フィリピンに職を求めて移住をした日本人労働者が、その大戦後の混乱の中で戦死をしたり、亡くなったり、米軍によって本邦へ強制送還された結果、その配偶者と子供の多くがフィリピンに取り残されたという問題でございます。一九七三年まではフィリピンは父系血統主義でありましたので、フィリピンの国籍も取れない、日本の国籍も取れないと、まあ無国籍になっちゃったという問題でございます。 また、一時期、日本に対する感情が非常に悪いという時期もありましたので、そういう方々は戸籍関係の書類を焼却するなどして余計国籍が取りにくくなったということでございました。 外務省としても過去十七回調査を行っておりまして、三千八百十五名の残留日系人の情報が判明をしておりますが、昨年の段階で、日本国籍取得済みの方が千六百十五名、未取得の方が二千二百名ですけれども、残念ながら、存命されている方が百三十八名ということで、できるだけ日本政府としても、実態調査を通じた身元確認や就籍、つまり国籍を得るということを支援をしてまいりたいというふうに考えております。
○塩村あやか君 この問題は、太平洋戦争の後に取り残されてしまって大変に厳しい状況の中、今に至っているということになるんですね。中国残留孤児の問題は皆さん御存じかもしれませんけれども、この問題はなかなか認識がされず、そして解決がされ切れないまま、いまだに国籍がなく生きている、そういう日本人がフィリピンに取り残されているという本当に重大な問題になっております。同じ日本人として、そして政治家として、私は本当に心が痛む問題だというふうに考えております。 御存命の二世の推移、そして就籍を希望する二世の推移の傾向をお伺いいたします。
○政府参考人(柏原裕君) お答えいたします。 フィリピン残留日系人のうち存命の就籍希望者数は減少傾向にあり、外務省が把握しているところでは現在五十名程度であると承知しております。フィリピン残留日系人の方々の高齢化が進む中、就籍を希望する方々の一日も早い国籍回復に向けた支援を進めていく必要があると認識しております。
○塩村あやか君 かつて四千人ぐらいいたということなんですが、どんどんとお亡くなりになったりとかで、就籍がかなった方もいるんですけれども、とにかくその数が御高齢化により減っているという現状がございます。 続けて、外務省にお伺いをいたします。 二世はどのような希望や、そして要望を持っているのか。昨今、現地フィリピンの大使館や領事館で二世に非常に真摯に向き合っていただいているというふうに聞いております。彼らのお話から分かること、是非教えてください。
○政府参考人(柏原裕君) お答えいたします。 フィリピン残留日系人の方々からは、日本国籍の確認に関する要望を受けておるところでございます。日本政府として、フィリピン残留日系人の方々の高齢化が進む中、希望する方々の一日も早い国籍回復や一時帰国に向けた支援を進める必要があるというふうに認識しております。 外務省としては、残留日系人の身元確認につながる実態調査に係る予算をここ四年間で約六倍に拡大するなどの予算上の措置を既にとっているところでございます。また、二〇一六年以降、この実態調査を行うに当たりまして、フィリピンにございます日本大使館、それから総領事館の館員が立ち会うようにし、実態調査の実施及びその内容について証明する証明書を発行するということをやってきております。さらに、日本側からフィリピン政府への働きかけも行ってきております。その結果、昨年十二月から、フィリピン側で残留日系人の方々の就籍や帰国のための手続、これに要する書類の発行要件の緩和ということが実現しております。 こうした取組が残留日系人の方々の今後の就籍の一層の進展につながることを期待しております。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 対策は進んでいるということなんですが、まだまだ残されているんですね。 ちょっと数字がなかったんですが、就籍を希望する存命の二世の方の数を教えてください。
○政府参考人(柏原裕君) お答えいたします。 昨年時点での数字になりますけれども、現在、生存している残留日系人は百四十名程度ということでございまして、そのうち就籍を希望されている方は五十数名程度というふうに承知しております。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 本当にどんどん数が減ってきてしまっているんですね。それは本当にもう御高齢だからなんです。 前フィリピン大使の越川大使なんですが、昨年、日本政府の予算による訪日支援を検討すべきとのことを、検討すべきとの見解を示しています。 パネルの七、資料七を御覧ください。 二〇二三年の十二月、このお二方の親族捜しを目的とした来日のため、私はNPOの方々たちとともにクラウドファンディングを立ち上げました。大使館や領事館、そしてNPOの支援、メディアの協力もありまして、二人は親族が判明をいたしました。そして、沖縄で感動の対面を果たすことができたんです。当時、二年前ですから戦後七十八年が経過をしていたんですけれども、私、決して諦めちゃいけないなというふうにそのときに感じさせていただきました。 男性の方は、お父さんが戦争中にフィリピンの方に殺されてしまいました。そして、女性の方は、理髪店、お父さんフィリピンでやっていたんですが、戦争で軍に取られてしまって、帰るよと言ったきり帰ってこなくて、その後どうしているのか分からないということで身元調査をする中で、お父さんはフィリピンで戦死していたんです。彼女は、私たちは捨てられていたんじゃなかったんだということで涙していました。今でも分かることはたくさんありますし、就籍がかなうということがよく分かりました。 そこで、お伺いしたいと思います。 私は、無国籍は人道上大きな問題だというふうに思います。そして、父や親族と会いたい、顔を見たい、写真でもいいと思うのは当然のことだというふうに思います。無国籍のまま、戦死をした父の顔も知らず、そして親族とも再会を果たせない、そういったままの二世の死去の知らせが続いているような状況です。 戦後八十年、本当に最後のチャンスとなっています。親族捜しを望む二世の訪日を、終戦の日、これはつまり八十年という節目の日になります、この日までに実現をするべく、どのように取り組んでいくのか、石破総理の意気込みをお伺いいたします。
○内閣総理大臣(石破茂君) 御指摘ありがとうございます。 この問題は私も、去年でしたかおととしでしたか、テレビでこの番組は見させていただきました。ずっと無国籍でおられたわけで、その間、フィリピンにおいて、不法滞在者であるぞということで数百万円払えというようなこともあったと。で、それは、もうずうっと延期をするということでこの問題は解決をしているわけですが。じゃ、肉親に会いたいということで日本に渡航される、それだけでも相当のお金は掛かる。そしてまた、親族捜しという言い方をあえてするとすれば、それにも相当のお金が掛かると。 で、戦後八十年でございます、一つの区切りだ。そうすると、それを、こういう問題がありますよということを知らない方々が日本人にも大勢おられるわけで、これを日本国民の負担において渡航の費用あるいは親族捜し、そういうことをすることは、私は十分理由のあることだと思うし、国家としての、それは納税者の方々にお願いする意味のあることだと思っております。 これは、八月十五日に区切るということが技術的に可能かどうか、それまでにどんな議論があるかは別といたしまして、このことについては、やはり日本としてそういう方々の思いに応えるということはしていかねばならないと思っております。
○塩村あやか君 ありがとうございます。是非実現をさせていただき、実現をしていただきたいというふうに思います。 八十年です。その八十年というのは、私は、彼ら、彼女たちにとっては残酷なまでにとても長い時間だったんじゃないかなというふうに思います。もし訪日が実現した場合に、是非総理、お会いをいただきたいんです。そして今、四千人近くいた二世も、生存確認ができているのがもう百五十人程度ということでした。是非、彼らの戦後、この暮らしに慰労の言葉を掛けていただきたいと思うんですが、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 過去十年遡りますと、平成二十七年、安倍晋三総理が東京において、残留日系人、訪日した七名の方と面談をしておられる。平成二十八年、マニラを御訪問になりました天皇皇后両陛下が日系人八十六名の出迎えを受けたということがございます。令和六年には、柘植外務副大臣がマニラにおいて日系人関係者七名と面談をしたということもございます。 そのときにどのような話がなされたのかということを私は今つまびらかに存じませんが、そういう方々の思いというものを日本国が伝えるために必要な手段が、日にちの特定はいたしませんが、日にちの特定は今できませんが、総理大臣が会うということでそういう方々に日本の思いが伝わるのであれば、それは是非実現したいと思っております。 これは、今までどのような話がなされたかということも外務省においてきちんと確認をいたします。その上で、また委員にお返事をさせていただきます。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 今日、彼らの支援をしている方も傍聴に来ています。ずっと彼らを支え続けてきました。私からも、総理に今日御礼を申し上げたいというふうに思います。実際にお会いになられてみたら、彼らの戦後がどれだけ長かったのかということがお分かりになるかと思います。今、世界は様々に動いています。そういう時代だからこそ、彼らをしっかりと支援をしていくことが非常に重要だと私は考えておりますので、是非彼らを親族捜しとして日本に招いていただきたいというふうに思いますし、そして、それが実現したときには総理が是非会っていただいて彼らの長い戦後をねぎらっていただきたいと申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(鶴保庸介君) 以上で塩村あやか君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(鶴保庸介君) 次に、羽田次郎君の質疑を行います。羽田次郎君。
○羽田次郎君 立憲民主党の羽田次郎です。 早速ですが、お昼に入ったニュースについて伺いたいと思います。 トランプ大統領が国防次官に指名したコルビー氏ですが、国防次官としての承認を受けるため、米国上院軍事委員会の公聴会の準備書面で、日本は防衛支出をできるだけ早くGDP比三%以上に引き上げるべきと表明されました。このことについて、総理はどう受け止められていますか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 日本の防衛費は日本が決めるものでございます。我々政府として、必要であれば予算を計上し国会の御審議を経るということでありまして、アメリカに限らず、他国に言われて日本の防衛費を決めるものではございません。
○羽田次郎君 三%に引き上げるというお考えはないということでよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 必要であれば防衛大臣からお答え申し上げますが、そういう何%というものはいろんな積み上げの結果決まっていくものでございます。最初から何%ありきというような、そういうような粗雑な議論をするつもりは私はございません。必要な積み上げにおいて決まっていくものでございます。
○羽田次郎君 おっしゃることは、いつもそういった答弁を防衛省からもいただいているので承知はしておるんですが、ただ、各国の首脳も、必ずGDP比何%、今回のウクライナに関することでも、フランスの大統領も英国の首相も、皆さんGDP比についてお話しされているんですが、総理は、日本は特別、GDP比に対して幾らということは考えていないということでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 我が国は国家安全保障戦略というものを作っておりまして、二〇二七年度に予算水準がGDPの二%に達するような所要の経費を講じます。これは、金額とか割合ありきではなくて、国防のためにどの程度必要であるのかということを積み上げた上で導き出したものでありまして、この国家安全保障戦略に基づいて防衛力の抜本的強化を進めているところでございます。
○羽田次郎君 私も、ちょうどその審議のときに外交防衛委員会におりましたので、さんざんこのことについては伺ってはおるんですが、そうはいっても、国際的にはやはりGDP比ということを語られているんで、あえてそこを避ける理由もちょっと分からないんですが。 ただ、今回、このコルビー氏、発言したこと、その書面で書いているのは、建設的だが圧力を伴う手法で防衛力増強に向けて政策変更を迫るべきだというふうに訴えたそうですが、このコルビー氏の表現についてはどのようにお感じでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 各国の防衛も、やはり主体的に、主導的にその国が自ら考えていることでありまして、防衛費を増額するとか増強するとか、これはアメリカに言われて日本がやるというものではございません。それは、日本国が日本国のために自らの責任において決断すべきものだと考えます。
○羽田次郎君 当然、日本の政策ですから、我が国が決めない限り内政干渉みたいな形になるので、そういうことは認められないというのは当然の話だと思いますが、やはりこれまで、一月に就任されたトランプ政権においては、各国に対して様々な政策を要求されて、それを押されて他国も認めていくというような形になっておりますので、その辺、総理としてはあくまでも自国で決めていくという方針であるということは理解いたしました。 ただ、もしも三%となった場合、二〇二四年のベースでいうと、名目GDPが六百九・三兆円ですから、この三%となると十八兆三千億円という形になりますし、名目GDPでも、名目で十八・三兆円、実質GDPで十六・七兆円ということになりますので、こうした予算をどうやって捻出するかということも、既に唯一の同盟国である米国に、こうした米国のその政策決定の責任者になりそうな方がおっしゃっているということは、そういうことも想定されていくということでよろしいんでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは、あらゆる想定は当然しておかねばならないことでございます。 ただ、防衛力というのは、飛行機や船や車両、それだけで決まるものではございませんで、それは委員御案内のとおりで、今、平和安全法制の下に日本ができることというものを一つ一つ着実に実現するために努力をしておるところでございます。あるいは、運用の面における改善の余地も多分にあると思っておりますし、指揮系統をどのようにして整備をしていくかということも近々実現を見るところでございます。 もう一つ、これ防衛費のカウントには入らないと思いますけれども、日本におけるアメリカの存在というのは、アメリカ軍の存在というのは、日本の存在なくして語れるものではございません。例えば、原子力空母が直せるというのは世界の中で日本ぐらいのものでございます、アメリカ本国以外は。日本の在日米軍基地というのは一種根拠地的な意味を持っておりまして、そういうものの評価というものもしていかなければなりません。 防衛力というのはそういうあらゆる総合的な観点においてなされるものでございまして、単に金額だけで決まるものではございませんし、私どもとして提案をいたしますときは、真摯な積み上げの下で国会の御審議を経たいと思っております。
○羽田次郎君 私も、言われるがままに防衛費を増額していくなんていうことは全く賛成もしていませんし、ただ、こういうニュースが昼に入ってきて、やはり国としてのしっかりとしたその立場というのを明確にしていただきたいという思いから質問をさせていただきました。 ただ、昨日、トランプ大統領、記者会見で、日本と中国の通貨安を問題視する発言もされておりまして、対抗措置としての追加関税について言及したとの報道がありました。米国から、米国政府から日本政府に対して円安を是正するような連絡は来ていないということは、昨日、加藤財務大臣が財務金融委員会で発言されているということを承知しておりますが、トランプ大統領は少なくともそうした認識をお持ちだということですから、日本政府として何か対応はされたかどうか、その確認をしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、そうした各国の首脳の発言等に対するコメントは差し控えさせていただいておりますが、財務省に対してはそのような事実がないということは先般も申し上げたとおりであります。また、日本は通貨安政策は取っておらず、この点は昨年実施した為替介入からも明らかであると考えております。 為替については、米国との間では、為替レートは市場において決定されること、為替レートの過度な変動や無秩序な動きは経済及び金融の安定に対して悪影響を与え得ることなどについて既に認識を共有させていただいておりまして、これは、一月二十九日の私と米国のベッセント財務長官との電話会談で、ああ、オンライン会談でも確認をさせていただいたところでございます。 また、引き続き、よく、我々と向こうの財務省との間で、我が国の立場、これをしっかりと更に説明をしていきたいというふうに考えています。
○羽田次郎君 昨日そうした発言があった後に、多分二円ほど円高に為替が動いたように記憶しておるんですが。 ただ、以前そういった合意を財務長官とお話しされたという、認識を共有されたというお話でしたが、やはり以前おっしゃっていたことと次の機会に会っておっしゃることが最近トランプ大統領もよく変わられるということあると思いますので、今回こういう発言をされたということはそういう認識になられている可能性もあるので、そういう意味では是非とも石破総理がお電話するなりして確認していただきたいと思いますが、今のところはそういうことはされていないということでよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 現在のところ、そのようなことをしておりませんし、近々特に必要だという認識を持っておるわけではございませんが、羽田委員御指摘のように、首脳間の連携というのは常に取っておかねばなりませんし、昨日言ったことと今日言ったことにそごがあるということも今までなかったわけではございません。ですから、意思疎通というものは緊密に今後図ってまいるよう努力をいたしてまいります。
○羽田次郎君 二月十二日の本会議で、石破総理が訪米されたときの報告というのがなされて、福山哲郎議員が我が党の代表として質問をされました。日本企業による対米投資額を一兆ドルへ引き上げる、今後、良好なビジネス環境が維持強化されれば、自動車分野に加えて、AI、先端半導体、エネルギー等の分野において対米投資が進んでいくと総理は御答弁なさいました。 また、トランプ大統領の円安に関する発言ですとか、各国に対する関税引上げのそうした方針を見てみますと、雇用の創出や投資、投資資金の流入ですとか技術移転など米国の国益というのはしっかり守られるような気がするんですが、日本の国益は守られるのかどうか、石破総理、いかがでしょう。
○内閣総理大臣(石破茂君) 当然、日本の国益実現のためにやっておるものでございます。 アメリカにおいて日本は第二位の雇用を創出しておると思っております。そして、多くの国がアメリカに投資をいたしておりますが、日本の進出企業の給料というんですかね、報酬というんですかね、これはあらゆるアメリカに投資しておる国の中で第一番でございます。 そこにおいて、日本がアメリカに投資をする、そういう力というものも日本は持っておかなければ投資も何にもできません。そこにおいて日本が投資をすることによって、日本の高い技術というものがアメリカにおいて生かされて、日本の投資、日本の技術、アメリカの労働力、そういうものが相まって日本の国益もアメリカの国益も実現されるということだと思っております。 ウィン・ウィンというのはそういうことなのであって、それが日本の国益に資するものでなければ、投資というものも永続するものではございません。お互いにそういうような、日本の技術力、あるいは日本の投資、そしてアメリカの労働力、そういうものが相まって、そしてアメリカには広大な市場がございます。お互いが利益を得るようなそういう関係でなければ、そういうようなウィン・ウィンの関係というものは永続することはないと私は思っております。
○羽田次郎君 石破総理の帰朝報告、その文書を読んでも、総理のお話を伺っても、ウィン・ウィンとはおっしゃいますが、何となく、こちら側から、日本側から様々御提案されているけど、ただ、米国からの提案というのが、何か具体的に日本に利するような提案というのはあったんでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは、いろんな提案はございますし、大統領と総理大臣との間で微に入り細にわたって約束をしたわけではございません。しかしながら、いろんな議論の中で、例えばLNGがそうでしょう、あるいはアンモニアがそうでしょう、そういうようなものですね。日本は資源に乏しい国でございます。それが安定的にアメリカから提供されるということは、日本の国益でもあるし、アメリカの国益でもあるしということでございます。例えて言えば、エネルギーの分野がそうだと思っております。 そして、先ほどの繰り返しになって恐縮でございますが、日本の技術力、そして投資力、そしてアメリカの労働力、アメリカの市場、そういうものでお互いが利益を得るということはございます。主に議論をしたのはエネルギーについてでございましたが、ほかにも、日本の技術そしてまた資本というものがアメリカにおいていかなる効果をもたらすかということについては常に議論をしておるところでございます。
○羽田次郎君 総理のお話だけ伺っていると、何となく、LNGは日本が買うということはまた日本のマネーが海外に流出するということになるわけですし、海外に投資するということもやはり海外に、まあアメリカにお金が行くという形にはなりますので、何となく、日本側、もちろんメリットがあるのはおっしゃるとおりなんですが、アメリカ側にどちらかと言えば国益、アメリカの国益の方が多く守られるような私は印象を受けております。 それはそれとして、非常に気になるアメリカの貿易政策について、日本経済に与える影響というのは大変大きいと思うんですが、一月二十日に二期目をスタートされたトランプ大統領、大統領選でも、我が国を含む全貿易相手国からの輸入品に対する追加関税を課すこと、これを公約に掲げられて、選挙後に、隣国のメキシコやカナダ、最大の輸入相手国であるそうした国々からの輸入品に対して二五%の追加関税を課す方針を示されて、昨日から実施されて、今日、早速減税をするというような話も出てきておるんですが。 そういうまさに言ったことがすぐ変わってしまうという不安定なところがあるとは思いますが、そうした中で為替ですとか株式市場というのが乱高下している。そういうその交渉の中で、日本に対しても、やはり輸入自動車に対する追加関税ということ、非常に大きく関わってくると思います。 最近、武藤大臣が各産業界の皆様との意見交換を行ったということですが、どのような意見や要望があったのか、お聞かせください。
○国務大臣(武藤容治君) 羽田委員から御質問いただきまして、業界からの、業界とのお話の件につきましてお問合せをいただきました。 二十五日になりますけれども、日本の自動車工業会始めとした自動車関係、それから部品関係、それから鉄、アルミ関係、これは今委員おっしゃられるように、アメリカ政府の次から次へと続くものに、いわゆる声明に、これは一体どういうふうになるのかということで、私ども経産省としても、各団体、特に自動車関係につきましては、出荷額で製造業の二割、雇用においてよく全産業の一割を持っていると、先生の長野県でも大きな産業だというのは承知をしていますし、そういう意味でお聞きをしました。 私どもからは、総理もアメリカへ行ってトランプ大統領とお会いしたときに、これまでの米国への貢献策をいろいろ申し上げていただいております。そういう中で、今回関税が付加されるのかどうか、これは正直申し上げて今の時点でまだ決まったわけでもなく、状況的にまだこれから掌握していかなきゃいけないと思っています。 私としては、国会がお許しいただくならば、できるだけ早急に米国へ渡米をし、私どものカウンターパートとよく意見調整をしながら、先ほど総理言われたとおり、人間関係をまずつくっていくということも大変大事だと思っていますので、先方の考え方をよく掌握していきたいと思いますし、総理おっしゃられるとおり、ウィン・ウィンの関係を何とか構築していきたいと思っております。
○羽田次郎君 四月にもそうした自動車関税というのを上げられる可能性もありますので、余り悠長なことをしていられないとは思うんですが。 確認したいんですが、一期目のトランプ大統領と安倍元総理との間で交わされた日米貿易協定における合意内容についてです。 二〇二〇年の一月に第一次トランプ政権下で協定は発効しておりますが、米国側の附属書に、自動車及び自動車部品の関税撤廃に関して更に交渉すると記載されておりまして、その関税撤廃がなされることを前提に具体的な撤廃時期についての交渉が行われるというふうになっております。協定合意に至った際の日米共同声明の中でも、日米両国は、これらの協定が誠実に履行されている間、両協定及び本共同声明の精神に反する行動は取らないというふうに明記されております。この文言の趣旨について、安倍元総理は、日本の自動車や自動車部品に対し追加関税を課さないという趣旨であることは私からトランプ大統領に対して明確に確認したというふうに生前お述べになっております。 しかし、この五年間、関税撤廃に向けた進展というのは全くなくて、それどころか、自動車に対する二五%の追加関税、関税を課すという方針を掲げておりますので、石破総理に伺いたいのは、今なお、我が国と自動車、自動車部品に対する追加関税課されないというその当時の合意というのは、今も生きているというふうに考えておられますか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 当然、生きておるものでございます。首脳間の合意というのはそういうものであって、協定というのはそういうものでございます。 先ほど委員がおっしゃいました、アメリカが一方的に得するんじゃないかというお話ですが、LNGに限らず、バイオエタノールにしても、あるいはアンモニアにしても、日本の資源の状況を考えましたときに、それが安定的に供給されるというのは大変な日本の国益だというふうに考えております。あくまで結果論ではございますが、それがアメリカの対日貿易赤字というものを削減することにも相なります。 これは日本の国益でもありアメリカの国益でもございますので、その技術的な可能性、そしてまた採算性というものをよく見ながら、日本の国益に資するようにやってまいりたいと考えております。
○羽田次郎君 総理が米国に訪問された際に、その当時はまだ関税措置について正式な表明がトランプ大統領からなかったということで具体的に関税の話はされなかったということなんですが、今こうして方針が徐々に出てきているところで、措置内容や影響を精査した上で措置の対象除外を米国に働きかけるというふうに答弁で総理がおっしゃっておるんですが、このまま関税が下がるどころか追加関税を課されるとしたら、やっぱり一方的に米国側の言い分に従うような気がするんですが。 健全な日米の経済関係という意味においては、やはりしっかりと交渉もしていただきたい。そして、新たな関税を回避しながら以前の約束をしっかり守っていただくという毅然とした態度が必要だと思うんですが、そうした思いというのは、総理、いかがでしょう。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは、毅然たる姿勢はもちろん必要ですが、毅然たる姿勢さえあればできるという話でもございませんので、それは、いかに日本の自動車産業というものがアメリカにおいて投資の効果をもたらし、雇用の効果をもたらしということ、そしてまた、日本はここ数年、アメリカにおける最大の投資国でございます。雇用の創出も二番目ということでございます。 日本だけの利益を考えておってこんな交渉はできませんので、それがいかにアメリカの国益にも資するものであるかということを、毅然たる姿勢は保ちつつもきちんとロジカルに訴えていかなければならないし、そしてまたお互いの、先ほど経産大臣も申し上げましたが、お互い理解し合うということがすごく大事なことなのだと思っております。そういうことで、接触の機会というものは更に増やしてまいります。
○羽田次郎君 ロジカルにやるということは大事だと思うんですが、やっぱりしっかりと国益というのをトランプ大統領前面に出してこられますので、日本としてもやはり国益を最前線に出して交渉していただきたい、そのように思っております。 ロシアによるウクライナ侵略から三年が経過いたしました。いまだに戦闘が続いていて、こうした状況の中で、トランプ政権、大統領就任前からロシアによるウクライナ侵略の終結に意欲を示しておりまして、停戦に向けて今も積極的に行動されているものと承知しております。 ただ、これまでの政権と大きく方針を転換されたということも事実だと思いますので、その中において、先日、ウクライナのゼレンスキー大統領とトランプ大統領の会談があって、大きく決裂してしまった。この後、何か日本政府として、ウクライナ政府なり若しくはトランプ政権なりに働きかけは行ったんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) その後、具体的に働きかけをしているわけではありませんが、日米間はもとより、関係各国と緊密に連絡は取り合っております。 総理が既におっしゃっておられるように、私どもとしては、そのどちら側に立つということではなくて、やっぱり国際社会が結束をするということが何より大事だと思っておりますので、そういう考え方の下に、米国を始めG7はもとよりですけれども、関係各国としっかり緊密に連携を取っていきたいと思っております。
○羽田次郎君 トランプ大統領の側に立つか、ゼレンスキー大統領の側に立つかという意味においてのどっちに付くということを宣明されないというのは理解できるんですが、ロシア側に立つのか、それともウクライナ側に立つのかという意味においてはどういうお立場でしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) ロシア側に立つということはございません。今ロシアがやっておることは明らかな国際法違反でございます。国連憲章に反するものでございます。ですから、これはロシア側に立つかウクライナ側に立つかと言われれば、それはロシア側に立つことはあり得ないということは申し上げておきます。
○羽田次郎君 そういう意味では、はっきりとその立場を、ウクライナ側に立つという立場をバイデン大統領は鮮明にされていたと思うんですが、今、トランプ大統領、総理、何か不思議そうな顔をされておりますけど、軍事的な支援を一時的に停止するというような方針も決められている中で、何となくロシアに寄り添うような、そうした見方というのも一般的にもあると思うんですが、総理はそういうお考えはないということでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは、トランプ大統領がロシア側に立つということを言明したことは一度もないと承知をいたしております。 しかしながら、このウクライナにおける戦争でアメリカがどれだけの費用を負担をしておるかということも我々よく認識をしておかねばならないことでございます。それはヨーロッパの諸国よりもはるかに多くの財政負担というのをアメリカはしてきておるということです。 第一次世界大戦にせよ第二次世界大戦にせよ、アメリカの関与というものがあってヨーロッパの戦争というのは終結に向かったというのは間違いない事実であって、先ほど外務大臣が答弁申し上げましたように、ここにおいてアメリカの関与は引き続き必要であるということでございます。 そこにおいて、多額のアメリカの費用負担の下にこのウクライナの戦争というのが続いているとするならば、そこをどのように考えるべきなのかということも我々は考えていかねばなりません。そこにおいて、トランプ大統領が何ゆえにあのような発言をしておるのかということについても、同盟国でございますから、私どもは最大限の理解をすることが必要だというふうに考えておるところでございます。
○羽田次郎君 その一時的にそうした防衛、軍事支援を止められたということに対しては賛成されているということでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) いろいろな報道はなされておりますが、アメリカとして軍事支援を止めるということを正式に決定はいたしておりません。
○羽田次郎君 そういう意味では、一時的に停止していなければ特に問題はないけど、もしも止めているのだとしたら、何かおかしいなとか、そういう思いはあるということですか。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは、仮定の御質問にはお答えをするのは難しいことでございますが、アメリカの支援がもし止まったとしたらば戦況はどうなるのかということを考えてみたときに、これは決してウクライナに有利に働くものではございません。先ほど金銭的な負担のお話もいたしましたが、いろいろなアメリカの支援によってウクライナというのはなお戦い続けておるということは間違いない事実でございます。 そのことについて、ゼレンスキー大統領も、アメリカの関与あってウクライナというのはずっと戦い続けておる。そして、どうやって一日も早くこの戦いを終わらせるかということについて、引き続きアメリカの理解そして関与というものは必要であり、私どもの国としてそういう努力はしていきたいと思っております。
○羽田次郎君 そうした中で、ヨーロッパは、この欧州有志国連合というのを、形成に向けた停戦案というのを英仏が中心になって今作っておるところですが、今度、外務大臣が、カナダですかね、いらっしゃってG7の会合に出るということですが、そうした場においてこの有志国連合に協力してくれというような提案があった場合はどのように対応するおつもりでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 今委員がおっしゃったような動きがあるということは承知をしておりますが、まだ確定的なものではないと思います。イギリスとフランスが中心になって、欧州、ヨーロッパとしての提案作って、米側にも提案をして協議をしようというところまでは行っていると思いますが、その中身が何かこの段階で確定的になっているものではないと思いますので、ここで予断を持って我が方の対応を申し上げられませんが、来るG7の外相会合、お許しをいただければ、私も出席をして、様々情報交換、意見交換をしっかりしていきたいというふうに思っております。
○羽田次郎君 オーストラリアの首相は、もしもそうした要請があれば検討されるというふうにおっしゃっていて、ロシアの違法かつ非道な行為に褒美を与えてはならないと強くおっしゃっているので、日本もそうしたウクライナに対する支援という形では今後も続けていくということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) はい。そこは先ほど総理もおっしゃったとおりでございまして、ウクライナに公正で永続的な平和が実現をするということが何より大事だと思いますので、その考え方に立って、ウクライナ支援、それからロシアに対する制裁も続けてまいります。
○羽田次郎君 この件については今後も、日々いろいろと変わっていくことですので、しっかりと注視していきますし、是非とも、唯一の同盟国である米国、トランプ大統領との意思疎通も石破総理にはしっかりしていただいて、日本としての方針というのをやはり明確に打ち出していってほしいなというふうに思います。 現在、第三回の核兵器禁止条約締約国会議が国連本部で行われております。我が党は森本真治議員が出席しておりまして、今日ですかね、発言もされるという、初めて日本の国会議員としては発言をされるというふうにお聞きしております。去年は先ほど質問されていた塩村あやか議員も出席していて、第一回から我が党は必ずオブザーバーとして派遣をしておるんですが、この戦後八十年という節目で、しかも昨年ノーベル平和賞を被団協が受賞されたというタイミングにおいて、なぜ政府からせめてこの八十年の節目ぐらい送るというような考えはなかったのかどうか、総理のお考えをお聞きします。
○内閣総理大臣(石破茂君) 現在、第三回締約国会合が開かれておるところでございますが、アメリカの同盟国でオブザーバー参加をしているのはオーストラリアだけになりました。第一回、第二回にオブザーバー参加をしておりましたドイツ、ノルウェー、ベルギー、この三か国は第三回会合には参加をいたしておりません。 あそこが参加したからするとか、あそこがしないからしないとか、そういうようなことを申し上げるつもりは私は全くございませんが、それだけ参加国がアメリカの同盟国の中では減ってきた。オーストラリアはANZUS条約ですし、ヨーロッパの国々はNATOという形でございます。それはなぜ減ったのだろうかということは私どもとしてもよく分析をしたいと思っています。 で、核のない世界というのは、それは理想でございます。一方において、この間の大統領との会談でもそうですが、拡大抑止というものの実効性を更に高めていかねばならない、これは日本国としてやらねばならないことだということで、合衆国大統領とも意思を共有したところでございます。 そうしますと、私どもとして、NPT体制の更なる発展あるいは進展に基づきます核軍縮というもの、これは核保有国も参加をしておるNPT体制でございますから、そこにおいて核軍縮ということが明確にうたわれております以上、先般もIAEAの事務局長が来日をいたしておりましたが、いかにして、今ある、核保有国も参加をしておるNPT体制において核軍縮を図っていくかということの方がより実効性のあるものだと考えております。 私どもとして、核軍縮を進展させるために、今ある枠組みを最大限に活用することが国益に資するものだと判断をいたしておるところでございます。
○羽田次郎君 実効性があるなしの問題ではなくて、やはり日本の姿勢として、唯一の核兵器による被爆をしている国なわけですから、そうした姿勢を見せるということが大事だと思いますし、やはり被団協の皆さん、そして日本国民も、多くの方が、日本がせめてオブザーバー参加すること、これを望んでいるんじゃないかというふうに思いますし、オーストラリアしか今回参加されなかった、だんだん減っていくというお話されていますが、これ日本が参加しないことも一つの原因になっているんじゃないですか。いかがでしょう。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは聞いたわけじゃないから分かりません。日本が参加しないからうちもやめたということを、ドイツとかベルギーがそういう意見を言ったということも聞いたことはございません。それぞれの国の外交姿勢はそれぞれの国において決めるべきものでございます。 繰り返しになりますが、このNPT体制というものにおいて、いかにして核軍縮の実効性を確実なものにするかということが今できる最善の策だというふうに考えておるところでございます。それは、核のない世の中というものは理想である、しかし同時に、核戦争のない世の中というのもつくっていかなければなりません。そこにおいて、パラドックス的な感じもありますが、いかにして抑止力というものを確実なものにしていくか。 抑止力という概念そのものが間違いであると言われてしまいますと、それはもう議論になりませんが、私どもとしてこの拡大抑止の実効性を高めるということは、ミサイル防衛の信頼性を上げていくということ、国民避難の体制を充実させていくことと併せまして、私どもの国として懲罰的抑止力を持っておりませんので、それは抑止力を維持するということのために必要不可欠だと私は認識をいたしておるところでございます。
○羽田次郎君 締約、その条約を締結しろと申し上げているんじゃなくて、やはり理想を語ることも政治家としては大切なことですし、国としても、日本のそうした唯一の戦争被爆国としての立場を見せるということ、これも大切なことだと思うので、是非ともそうした取組をしていただきたいという思いが私は今もあります。 時間がどんどん過ぎていってしまいましたので、インフラに関してですが、先ほど、インフラ、インフラというか地方分権、要するに水道、上下水道、こうしたことを整備するには、やはり国がしっかりと支援をしない限り八潮市のような事例が起きてしまう。そうした意味では、総理は、日本の、令和の日本列島改造ということをおっしゃっていますが、今こそ、日本列島を改造するんじゃなくて、総点検をする時期じゃないかと思うんですが、いかがでしょう。
○内閣総理大臣(石破茂君) 必要であれば後ほど国交大臣からお答えを申し上げますが、総点検をするのは必要なことだと思っております。 それは、午前中の質疑でも申し上げたとおり、大体耐用年数五十年でございますので、昭和四十年代、五十年代、高度経済成長期に整備をいたしましたインフラがそういうような耐用年数を迎えつつございます。そして、何かあってから直すということでは、被害は発生するわ、金は掛かるわということでございますから、国交省において、事前にそういうような予防の体制、予防防災という体制を確立すべく、今、力を尽くしておるところでございます。
○羽田次郎君 上下水道の維持管理、そして人手不足、そうしたところにおいて人材も不足しているしお金も不足しているという中で、是非とも国としてのしっかりした支援を充実させていただきたい、このことをお願い申し上げて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(鶴保庸介君) 以上で羽田次郎君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(鶴保庸介君) 次に、古川俊治君の質疑を行います。古川俊治君。
○古川俊治君 それでは、自由民主党、古川俊治から御質問させていただきます。 最初に、今、羽田委員からも御質問がありましたけれども、やはり埼玉県八潮市の事故につきまして御質問させていただきます。 一月二十八日に起こった埼玉県八潮市における水道管の腐食に起因すると考えられる道路陥没事故、これは、今現在も全日本的な話題になっておりまして、この生活インフラの老朽化対策や点検、これが問題になっているところです。 もちろん、この埼玉県の事故は、これから復旧しなきゃいけないんですけれども、これ極めてまれな例で、なかなか事例がないようでありますし、難度が高い、そういう工事になるというふうに聞いております。 国に是非大きな予算面及び技術的な御支援をお願いしたいんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(松原誠君) お答えいたします。 国土交通省では、救助活動や下水道の応急復旧が速やかに進むよう現地に専門家を派遣するとともに、陥没箇所の水位を低下させるため、排水ポンプ車を配備するなど、支援を行ってきているところでございます。 委員御指摘の下水管の復旧に向けましては、埼玉県が開催した復旧工法検討に関する有識者委員会に国土交通省の職員も参加するなど、関係機関と連携をして取組を進めているところですが、財政支援につきましても、復旧工事の内容等を踏まえつつ、しっかりと支援できるよう検討してまいります。
○古川俊治君 どうぞよろしくお願い申し上げます。 この八潮市の事故の水道、下水道管の破損の疑われる場所ですけれども、これ、法定の五年ごとの定期点検の二巡目は二一年に終わりまして、目視で行いまして、直ちに修繕が必要な状況ではないというふうに判定をされております。 この下水道管は、一九八三年に新設されたものであって、供用期間はコンクリート製の下水道管の標準的な耐用年数である五十年にまだ達していないものでありました。だから、埼玉県としては、一応やることはやってきたわけですね。 今回の事故では、実を言うと、騒音とか悪臭ですね、このために付近の住民の皆さんが生活ができないですとか、商店の売上げが減る、こういった被害が、問題が起こっているわけですね。しかしながら、仮にこれ、民事法の一般則からいえば、県には予測可能性が全くありませんから、もうやるべきことはやっていましたから、これなかなか、法的責任がないという結論にもなる可能性がございます。 こうした問題に何か、特にその住民の皆さんの補償に関して利用可能な制度が何かありましたでしょうか。
○政府参考人(松原誠君) お答えをいたします。 委員御指摘の騒音や悪臭に対する支援ということでございますが、国土交通省としては利用可能な制度はございません。 なお、埼玉県におきましては、この騒音や臭気の軽減のため、工事現場での防音壁や防臭シートの設置など、できる限りの対策を実施していくものと承知をしております。 国土交通省といたしましては、先ほど御答弁申し上げましたとおり、復旧に向けた財政支援につきまして、しっかりと支援できるよう検討してまいります。
○古川俊治君 県としましては、これは事故に起因した被害ということになりますので、補償はしたいというふうに考えているようです。是非、この補償分も考えた、考慮をした予算面の支援をお願いしたいというふうに思います。 それでは、総理に伺いたいと思います。 私は、二〇〇七年に議席をいただきまして、二〇一二年末に自民党と公明党が与党に復帰してからは与党の議員としてやらせていただいております。その当時、総理は幹事長、その後、大臣になられたわけであります。 我々は、二〇一二年末から、第二次安倍政権ではアベノミクスを掲げていましたけれども、現在、その金融緩和については随分効果があった、財政出動については賛否両論あると思います、そして成長戦略はまだ道半ばであったという指摘が多いというふうに感じております。 本来、やはり、国の成長力を高めていき、そして経済を豊かにしていく経済構造改革を、経済の構造改革を推進していくのはやはり成長戦略であって、それが本当は中心になるべきだったというわけですけれども、結果として見ると、なかなか、これ為替の影響はあるんですけれども、結局、他国と比べて、特に他の先進国と比べてなかなか成長しなかった。そして、おととしドイツに抜かれてしまったと。そして、今年はインドにGDPで抜かれようとしているという現状でございます。 今までこのアベノミクスでやってきた成長戦略についてですけれども、例えば外国人旅行者が増えるとか、あるいは農林水産物の輸出が増えたとか、そういう意味では成果も上がってきたんですけれども、一方で、デジタル化が遅れていてコストの削減が、官民のコスト削減がいま一つであったりですとか、あるいは労働生産性が高まらなかった、あるいは中小企業の新陳代謝の促進が十分ではなかった、こういう評価が多いというふうに思っております。結果としては、全要素生産性の低下や潜在成長率の低下傾向が認められたということであります。 総理は、ここ十二年の自民党、公明党の政権下の経済戦略、あっ、成長戦略についてどう御評価されていますか。また、ほかの先進国に比べて経済成長が十分でなかった、この理由についてどうお考えでしょうか。お答えください。
○内閣総理大臣(石破茂君) 古川自民党政審会長にお答えを申し上げます。 私は、安倍政権当時、幹事長もいたしておりました、あるいは地方創生大臣もいたしておりました。それに責任を共に負うべき立場にございます。そこにおいて、三本の矢でも三本の的でもいいのでありますが、それは、大胆な金融緩和、そしてまた積極的な財政出動と、これはそれなりの効果を上げたと思っておりますが、構造改革、成長戦略というところにおいてはなお注力する必要があったのではないかと今にして思っておるところでございます。 つまり、コストカット型の経済というものがずうっと長く続いてしまったのではないか。それが必要なときはありました。しかしながら、十分に賃金が払われない、雇用関係は維持をするなと、そして、企業の系列という言い方をあえてすれば、それは守られるけれども、下請、孫請に対して十分なお金が払われない、新しい商品、新しいサービスを開発する、そういうような投資が行われないということになりますと、GDPというのは付加価値の総和でございますから、なかなか上がらないという状況が続いたというのは否めない事実だと思っております。 私どもとして、アベノミクスの効果は効果として十二分に認めつつも、今、新しく付加価値創出型の経済というのをやっていきたいと思っておりますし、政審会長がお触れになりました、何で人口が三分の二、面積が三分の二のドイツに抜かれたのということはよく研究をしなければいけないと思っております。あくまでメード・イン・ジャーマニーにこだわるということと、決して安売りはしないというのがドイツのやり方であったと思っておりまして、私どもとしてここに学ぶべきことも多くあろうかと考えております。
○古川俊治君 是非、日本から付加価値の高いサービス、製品をつくり出していくと、そのために投資あるいは賃上げも必要になってまいります。是非お願いをしたいと思っています。 それでは、パネルをお願いいたします。(資料提示) この十年間ですね、女性と高齢者の労働参加というのがすごく大きく進んできました。従来、三十代の女性の労働参加率が低下するという、いわゆるM字カーブというのも大分解消されてきましたし、また、高齢者は男性、女性も大きく労働参加が進んでまいりました。これは、働く女性の支援ですとか、あるいは高齢者の継続雇用の取組、こういうのの結果だというふうに思っております。 ただ、今パネルに示したように、労働参加が現状のままでは、二〇四〇年には労働人口は、労働力人口は約九百万人減るという試算になっております。ただ、労働参加が進展する場合には約百万人強の減少で済むということになりまして、これからも女性あるいは高齢者の皆さんの労働参加が非常に重要なわけであります。 今、大分女性と高齢者が労働参加が進んできたんで、これ以上はなかなか難しいんではないか、更に高めるのが難しいという御意見もあるんですけれども、まず、ちょっと女性に関して伺いますけれども、日本の女性の労働参加率は依然としてOECDの真ん中ぐらいであります。これを上回る欧州諸国なんかはまあ相当数あるわけでございまして、その意味では、まだ女性の皆さんに働いていただける、もっと働いてもらうということは可能かというふうにも思うんですが、政府としての取組はいかがでしょうか。
○政府参考人(田中佐智子君) お答えいたします。 女性が個性と能力を十分に発揮できる社会を実現するために、働きやすく魅力ある職場づくりを進めることが重要であると考えておりまして、これまでの取組によりまして、いわゆるM字カーブの問題、解消に向かっているなど、女性の労働力率、年々上昇しておりますが、OECD諸国の中には日本を上回る労働力率を実現している国もあると承知をしておりまして、御指摘のとおり、政府として更に取組を進めていく必要があるというふうに考えております。 女性活躍の更なる推進に向けましては、男女間の賃金差異の情報公表の強化等を盛り込んだ女性活躍推進法の改正法案を今国会に提出すべく準備を進めておりますほか、昨年改正されました育児・介護休業法等に基づく仕事と育児を両立できる職場環境の整備等を通じまして、更に取組を進めてまいりたいと考えております。
○古川俊治君 どうぞよろしくお願い申し上げます。 一方、高齢者の場合について伺いたいんですが、高齢者の皆さんの労働参加、大分高まってきまして、これ、各、ほかの先進国と比べても日本は高い方になっております。これから更にこの高齢者の皆さんに労働参加してもらうことが可能なのか、政府の予測をお願いします。
○政府参考人(藤川眞行君) お答えいたします。 高齢者の労働参加につきましては、先生御指摘のとおり、高齢者の高い就業意欲や企業の人手不足の状況などを背景といたしまして、近年、高齢者の就業率が上昇してございます。 今後におきましても、女性の就業率、先ほどありましたいわゆるM字カーブのこれまでの改善に伴う女性の就業者数の増加でありましたり、六十五歳から七十歳までの就業確保措置を実施する企業の増加、加えまして、健康寿命の延伸等による働く意欲のある高齢者の増加等によりまして、高齢者の就業率は更に上昇することが見込まれるものと考えてございます。
○古川俊治君 今もお答えにありましたけれども、二〇一〇年から、この平均寿命と健康寿命の差ですね、いわゆる不健康な期間というのが男女共にずっと短くなってきているんですね。これは世界で非常に珍しいことであります。日本の予防医療の取組がようやく成果を出してきたということだと思いますけれども、特に、その短くなっている上に、健康寿命が男女共にとても延びているということになります。 これから、やはり健康というものは働くことによっても増進していくことができますので、是非、この予防医療の取組で健康寿命を延ばすとともに、就業支援、この支え手になっていただくということを中心に頑張っていただきたいというふうに思っております。 じゃ、次に参ります。 コロナ後に円安がすごく進みました。で、二二年、二〇二二年は過去最大、二三年は過去四番目、二〇二四年には六番目の貿易赤字を記録をいたしました。しかし、日本の所得収支の黒字がすごく大きいものですから、二〇二二年は世界第八位、二〇二三年は第三位、世界第三位、二〇二四年は過去最大の経常黒字になったということであります。 すなわち、大きな貿易赤字があるんですけれども、日本にはお金が入ってきているんですね。これが仮に全部を円に替えられていれば、これ、日本の今の円安というのはここまで行かなかったという指摘が多いんですけれども、パネルをお願いいたします。 これは、日本の投資収益の内訳と推移をここに示してあります。実は、日本企業による対外直接投資、これ灰色で示してある、これは収益ですね、対外直接収益が増えておりまして、これは対外直接投資が過去十年すごく増えているからでありまして、これが急増しているということであります。 で、その直接投資からの再投資からの収益というのは、今そこに茶色で示してありますけれども、これもすごく増えているんですね。すなわち、日本に直接投資で得られた収益の大体三割ぐらいが今アメリカに再投資されているということで、日本に戻ってきていないわけですね。 一方で、この黄色の方なんですけど、これ、証券の投資収益でありまして、これも大幅な黒字になっていますけれども、これは、今例えば新NISAすごく人気になっていますけれども、あれも人気の上位というのは、結局海外株で運用する投資信託がこれ上位の三割占めているということでありまして、人気の銘柄五位で、五位までで大体三割を占めているそうです。これは要するに、日本ではなくて海外の投資にすごく魅力が集まっているわけですね、人気集まっている。 このことに象徴されるように、これだけ証券投資収益は海外から得られているわけで、これは海外に投資されているというあかしであります。結果として、日本の対外資産の残高は今五百兆円、これいかに大きいか分かると思いますけど、を超えております。 パネル三をお願いいたします。 これ、証券投資というのは、まあそこで売っちゃえばもうすごく引いてくるものですから、やっぱり大切なのはこの直接投資、これはその土地で事業をやるということを前提にしておりますのでこちらが重要だと考えておりますが、この日本の対外・対内投資の比ですね、これ見ていただければ分かるように、日本の対外直接投資残高は三百兆円を超えている。一方で、青で示したのがこれ対内直接投資でありますけれども、これはようやく、自民党政権から伸びましたけれども、五十兆を超えるレベルであります。 今後の人口減少社会における国の経済成長のためには、これらその日本から逃げていっているお金、これを国内にちゃんと戻していって、かつ、海外から呼び込んでいく投資を、これが必要と考えますが、政府はその今の国際比較から見た日本の対内直接投資のレベルについてどういうふうに評価されていますか。
○政府参考人(明珍充君) お答え申し上げます。 日本の経済の持続的な成長を実現するためには、諸外国からの対日直接投資を呼び込みまして、新たなアイデアやノウハウの導入を通じましてイノベーションを創出していくことが重要と考えております。 今お尋ねありました国際比較につきまして、二〇二三年末時点における対内直接投資残高の対GDP比で見ますと、我が国は八・四%と、アメリカの五四・二%、ドイツの四九・五%、韓国の一六・九%などと比較すると低い水準となっております。 一方、我が国の対内直接投資残高の実額は、二〇一四年末の二十三・七兆円から二〇二三年末の五十・五兆円へと過去十年間で二倍以上の水準となっておりまして、着実に増加してきております。 政府といたしましては、二三年四月に策定いたしました海外からの人材・資金を呼び込むアクションプランにおきます二〇三〇年に対内直接投資残高を百兆円とする目標の達成に向けまして、引き続き、関係府省が一体となって対日直接投資の拡大に取り組んでまいります。
○古川俊治君 国連貿易開発会議の統計ですと、日本の対内直接投資残高というのは対GDP比で、これ二〇二一年末ですけれども、世界で百八十九位、こういう非常に驚くべき結果になっているわけですね。特に、この骨太の方針二〇二四の中でも、二〇三〇年までに対日直接投資残高を百兆円という目標を掲げて早期の実現を目指すということになっていますけれども、これでも先進国のレベルとしては非常に低いんですよね、まだまだなんですけれども。対内投資を進めていくためにどういう方策を考えているのか、御質問をしたいと思います。
○政府参考人(明珍充君) お答え申し上げます。 政府といたしましては、これまで、累次にわたりまして対日直接投資に係る政策パッケージを策定いたしまして、関係府省が一体となり、海外からの人材や、資金や人材の呼び込みに向けた取組を推進してまいりました。近年におきましては、二〇二三年四月に海外からの人材・資金を呼び込むためのアクションプランを、二四年五月には対日直接投資加速化に向けた優先プログラムを策定いたしました。 これらに基づきまして、例えば、半導体やDX、GXなどの重要分野における基金等を用いた投資の誘致、それから、我が国に投資する外国企業と国内企業の協業を促進するジェトロと連携したマッチングの支援、また、外国人のビジネス環境や生活環境を改善する法人設立手続の英語化、ワンストップ化、多言語対応病院情報を提供する全国統一検索サイトの構築、さらには、外国企業のビジネスを支える高度な知識や技能を持つ人材の呼び込みに向けましたスタートアップビザの期間延長等の在留資格制度の見直しなどに取り組んでおります。 引き続き、日本が外国企業から投資先として選ばれるよう、内外の幅広い関係者の意見を聴取し、対日直接投資の支援策の充実を図りながら、その拡大に取り組んでまいります。
○古川俊治君 世界的にサプライチェーンが再編される中で、やっぱり日本に直接投資を呼び込んで、やっぱり日本の生産あるいは研究拠点としての位置付けをこれは高めていくことが非常に重要であります。そうすれば、この投資の拡大あるいは研究開発の促進ということはこれ成長力につながっていきます。是非しっかり取り組んでいただきたいというように思っております。 先ほども質問にありましたけれども、トランプ大統領は日本の自動車にも二五%まで関税を掛けるというふうに言っています。日本の第一次所得収支の黒字の実はその源泉というのは三三%がアメリカで、これアジア全体からよりも多いんですね。日本はそれだけアメリカに投資しているわけですね。G7の中では最大の投資国であります。 これ、日本の貿易黒字というのは確かにありますけれども、それは翻って日本からアメリカの投資のその源泉にもなっているわけですね。だから、是非、総理には、トランプ大統領に日本ってすごくアメリカ経済に貢献しているんだということをおっしゃっていただきたいんですけど、よろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) それはかなり言いました。ああ、そうだねみたいなところありましてね。ですから、今委員が御指摘のように、日本の第一次所得収支の源泉、三割がアメリカだと、アジア全体より大きいんだと、日本のアメリカへの投資額はG7中で最大だと、これはもう図示をいたしました。 ここが大事なところで、日本の対米貿易黒字は大きいんだけれども、それが日本からアメリカへの大きな直接投資の原資となるというところがポイントなんだと私は思っておるところでございます。 そういう点からも、日本のアメリカ経済への貢献という言い方をするとすれば、相当に大きいということでありまして、これは経産大臣と毎日のように話しておるところでございますが、それがアメリカへの日本の投資の源泉となる、原資となるということはきちんともっと分かりやすく説明をして、トランプさんというのはああいう人なので、理屈が分かると、ああ、そうなのねという話になりますので、そこは、何でしょう、毅然として感情も込めてロジカルに訴えてまいりたいと思っております。
○古川俊治君 大変期待をしております。よろしくお願い申し上げます。 日本のやはり、日本の企業や個人からアメリカの、海外の大手のIT企業ですね、ここに支払われるいわゆるその支払がすごく増えていて、デジタル赤字というんですけど、これが拡大しているというのが問題になっております。 これ大体、クラウドサービスとそれから動画、音楽配信、それからネット広告なんですね。そういうものがすごく伸びてきて、残念ながら、二〇二四年はこのデジタル赤字が六兆五千億円、この十年間でほぼ倍増しており、二〇一四年の実績値から三倍に増えているということでありまして、二〇三〇年頃には実はこれは原油を上回る赤字になるんじゃないかというふうに言われております。 これからいよいよAIの実用化も進んで、デジタルサービスというのの利用は間違いなく拡大してきて、このままでは本当にデジタル赤字に悩むことになるんですけれども、どうやってそのデジタル関連収支を改善するために取り組んでいるのか、教えてください。
○政府参考人(野原諭君) デジタル赤字についての危機感は委員御指摘のとおりだと考えております。 このため、二つの取組が必要でございます。一つは、これらのデジタルサービスが日本国内に事業基盤を持つ事業者によってある程度提供されるようにしていくこと。もう一つは、海外に対して支払うばかりではなくて、グローバル市場で稼げる分野をつくっていくことでございます。 そのような観点から、日本の国内の事業者が競争力のあるクラウドサービスを提供できるようにすべく、経済安保推進法に基づきまして技術開発支援等を行っているところでございます。また、日本発の生成AIの開発、普及やグローバル市場の獲得に向けまして、AIの開発、利用に不可欠な高度なコンピューターの国内整備の支援、日本のスタートアップによるAI開発支援などに取り組んでおります。 国内のデジタル産業基盤の強化と、製造業の領域特化型のAIのような、日本の強みを生かしたグローバル市場の獲得の両輪でデジタル関連収支の改善に取り組んでまいりたいと、このように考えております。
○古川俊治君 これは将来に非常に重要になってきますので、よろしくお願いを申し上げます。 経常収支の黒字ですね、現在その大きな黒字で取っているのがこれ旅行収支なんですね。これが過去最大になってきて、インバウンドが物すごく盛況になっておりますけれども、そこでは、働いて、例えば飲食ですとか宿泊、そういうところの現場で働く人たち、これが今黒字をつくってくれているわけですね。それが、この技術とか、大手のITの技術とか頭脳に取られていくと。これ、せっかくのこの肉体労働が頭脳に取られるって非常にこれまずいところになっていますので、これは是非改善をしていただきたいと思います。 それでは、ちょっと医療のお話をさせていただきたいと思っております。 物価高、この賃上げの今基調の中で、ところが、医療機関というのは収入が診療報酬体系の公定価格になっているわけですね。二〇二四年の診療報酬改定で一定のこの賃上げ分は考慮をしていただきました、また補正でも付けていただきましたけれども、これ実態とはまだ乖離しておりまして、全然足りていないというのが現状であります。 二〇二三年からこの物価高が非常に強くなりましたので非常に今医療機関の経営が逼迫をしておりまして、二〇二四年十一月の日本病院会の調査では、七割の医療機関が今、医業利益、黒字ということになっております。(発言する者あり)、済みません、赤字ということになっております。 これ、例えば光熱費、あるいはこれ、病院というのは全部委託をするのが多いんですね。委託の業務というのは今価格転嫁を行ってきましたので、だからこれ大分上がってきていると。この費用というのは、公定価格で診療報酬は上がっていませんから、これ全部病院が持ち出しているんですね。これは非常に不合理だと思うんです。 是非、これからのこの物価高、そして賃上げという基調になりましたので、これが自動的に診療報酬に反映されると、こういう制度をつくるべきじゃないかというように思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(鹿沼均君) お答えいたします。 医療機関の経営につきましては、これまでと異なりまして物価高騰や医療需要の急激な変化などに直面している、このように認識しております。 こうした中、令和六年度の診療報酬改定や昨年の補正予算において物価高騰や賃上げに対応する観点から対策を行うとともに、来年度予算案におきましても、低所得者に配慮しつつ、医療機関の入院時の食費基準の引上げを行うこととしており、まずはこれらの取組を通じて必要な支援が医療現場に届くように取り組んでまいりたいと思っております。 その上で、今後、これから現場に行き届く補正予算の効果や、今先生からも御指摘いただきました物価等の動向、医療機関の経営状況など足下の情勢もよく把握した上で、次期診療報酬改定を始めとした必要な対応を検討してまいりたい、このように考えております。
○古川俊治君 是非、我々も応援したいと思いますので、頑張ってください。 二〇一二年以降、我々はずっと、自民党、公明党の政権は、一般会計の社会保障関係費の実質的な伸びを高齢化による増加分の以内に、範囲に収めるというこの方針を取ってきたわけですね。医療技術は進歩しておりますので、先進国の医療レベルを維持しようとすれば当然これじゃ終わらないわけです。 で、何をやってきたかというと、主に薬価を引き下げてきた、そして診療報酬の伸びを抑制してきた、それから保険料を引き上げてきたんですね、国民の皆さんが払う。そして同時に、給付を抑制をして、自己負担を増やしてきたと、こういう方向でやってきました。それで毎年毎年、何とか高齢化をしのぎながら社会保障を維持してきたというのが現状なわけですね。 ここに来て、いよいよ若い人たちの保険料、これがもう非常に重くなってきたと。そして、高額療養費制度についても、これ強い今反対意見を伺って、いただいているところでございます。 医療現場でも、これ例えば新薬が日本で売ってもらえなくなって、これドラッグロスと呼んでいますけど、こういうことが今起こってきておりまして、同時に、基礎的医薬品、どうしてもこの維持を、患者さんの命を維持するのに必要な医薬品というのは安定的な供給が今危機的になっています。同時に、今お話ししましたように、医療機関の経営ももう本当に危機的な状況になっているということになりまして、社会保障の伸びというものをぎりぎり絞って絞って絞ってきたんですけれども、もう全然絞るところがなくなってしまったと。だから、これからいよいよ物価とそれから賃上げという、まあ物価高と賃上げが始まるということになりまして、今までのこの方針では全く今は無理になっているというのが現状であります。 私は消化器外科の医者でございまして、長年がんの患者さんを、九割が、私の患者さんは九割はがんの患者さんでした。そして、学位論文もこのがんの治療の研究でいただきましたし、自分のライフワークとしてこのがんの治療をやってきて、何とか助けたい、お一人でも多く救いたいと思っています。 ただ、近年、実は非常にそのがんの治療って進歩しました。例えば分子標的薬ですとか、あるいは免疫チェックポイント阻害剤って、これは日本で発明された、本庶先生の発明ですけれども、あの薬ですとか、CAR―T療法、こういうのが出てきまして、物すごくがん患者さんのこの生命予後って上がってきたんですね。ただ、これ非常に高価な薬です、高い。ただ、これ使うためには誰かが負担しなきゃいけないんですね。そういうことになります。 今、例えば昨年の骨太方針では、一部のこの新しい医療技術については、国民皆保険の堅持とイノベーションの推進を両立させつつ、希望する患者が早期に利用できるように、保険外併用療法の対象範囲を拡大し、あわせて、患者の負担減、円滑なアクセスの観点から民間保険の活用も考慮するというふうに明記をされております。また、リスク分散という観点から、少額の医療というのはこれは保険免責にしたらどうかという指摘もあります。 こういったことは、今までの国民皆保険の運用の非常に大きな変更になりますので、これ国民的な御理解が必要だと思っているんですけど、総理、どういうふうにこれは議論を進めていったらいいか、お考えをお聞かせください。
○内閣総理大臣(石破茂君) 医師であり、多くの人たちの命を救い、そして弁護士でもあり大学教授でもある委員からいろんな御指摘をいただきました。 私、まさしくそのリスク分散、それと保険の論理、これをどう整合させるかというところに実は尽きるのではないかなというふうに思っております。 で、保険でございますから、ある程度リスクが普遍化というか、していないと、保険というのは本来機能するものではございません。そこにおいて、リスクが偏在し、そしてそれが高い、もちろん命が大切であることは百も万も承知をしておりますが、そうすると、保険としてきちんと機能するのかという根本的な問題がございます。 そこで、今御指摘になりましたような少額のものは保険の対象とするのかしないのか等々、今まで議論を避けてきた、避けていても何とか機能したものを議論しなきゃいけないので、もちろんそれは、本当に困窮した立場にある方を救うためにやるのであって、そういう人たちを見捨てるためにやるのではございません。 今委員が御指摘になったのは、私は実は議論の本質だと認識をいたしておるところでございます。
○古川俊治君 これは、もうこの国会でもすごく大きな問題になっていますけど、与野党を通じた大きな問題だというふうに考えています。是非、国民の皆さんの御理解が進むように、野党の皆さんにもお願いをしたいというように思います。 今後、二〇四〇年に向けての次期医療構想の検討が進んでおりますけれども、人口減少によって、実は日本の医療ニーズというのは劇的に変化してまいります。 厚生労働省の最新の推計では、全国の外来患者数は、今年、二〇二五年頃がピークになりますけれども、既に五年前の二〇二〇年に六五%の医療圏では外来患者はピークを達してきて、今減っているということなんですね。入院患者さんについては、まあ二〇四〇年頃にピークになりますけれども、二〇二〇年、既に五年前に二九%の二次医療圏では入院患者さんがピークを迎えて既に減少モードに入っていて、また、あと十年、二〇三五年までには七一%の二次医療圏で入院患者さんが減少に転じるということになっております。 特に、都市とこれ地方は全然事情が違うんですけれども、今まで、二〇二五年に向けて御高齢の皆さんが増えてくるということで、医療体制、提供体制の整備というのが国の大きな課題でした。これからは、実は人口が減ってくる、特にその患者さんの人口が減ってくるところで、どうやってこの医療を維持していくか、これ私はあえてこの医療の撤退戦略と呼んでいますけれども、これが大きな課題になってまいります。 これから先、これは日本で実は今まで経験したことがないんです、やったことがないことですから、どうなってくるのか。これはやっぱり、そこでニーズが減ってくるわけですから、当然ながら医療機関は、公的なものも私的なものも、これは経営がなかなか難しくなっていくわけですね。そこが廃業しちゃうともう医療提供ができないということになりますから、これは何とかしなきゃいけない。これはやっぱり、今、二次医療圏というか、を超えて広く医療圏を考えて、基幹病院に医療資源を集約化していって、そこで高度医療あるいは救急医療等を維持させていく、みんなが受けられるようにしていくと。この医療機関の再編や統合というものが非常に重要だというふうに考えていますが、なかなか進まないんですね。 今後、これを政府として今までの取組をどうやって加速させていくか、このことについてお答えください。
○国務大臣(福岡資麿君) 委員におかれては、医療の専門家として、また政審会長として様々な御提言いただいておりますこと、心から敬意を表させていただきます。 医療提供体制につきましては、人口構造の変化を踏まえまして、病床の機能分化、連携を進め、地域で必要な医療を確保していくことが大変重要だと考えています。こうした中、現行の地域医療構想については、病床数が二〇二五年の必要病床数である百十九・一万床に近づくなど、一定の進捗が見られているところでございます。 一方で、今後、二〇四〇年頃を見据えますと、更なる人口減少が見込まれておりまして、限りある医療資源の中で医療提供体制を確保するために、一定の症例を集約して手術や救急医療等を提供する急性期医療の拠点となる機能、そして高齢者救急を受け入れる機能、在宅医療の提供を行う機能を確保することが必要であるというふうに考えています。 このため、こうした医療機関の機能に着目した機能分化、連携を図りますため、新たな地域医療構想の策定に関する関連法案を今国会に提出させていただいたところでございまして、引き続き、地域の医療資源を効率的に活用して、持続可能な医療提供体制の確保に取り組んでまいりたいと考えています。
○古川俊治君 これ、今なかなか財政的な支援も難しい状況で、医療機関、非常に経営が疲弊していますから、これもう田舎の本当に医療機関、今廃業の危機に迫っているというふうに思います。是非、早急に取組を進めていただきたいと思っております。 二〇一二年末に自民党、公明党が政権に復帰して以来、地方創生、これに取り組んでまいりまして、総理は初代の地方創生大臣になられました。まち・ひと・しごと創生法の制定とか政府機関の地方移転や地方創生交付金などによって、これ全国各地の地方創生の取組というのをやってきたというところでありますけれども、これ、一部のいい事例はあったんですが、それが普遍化することはなくて、やっぱり東京一極集中というのが続いてしまったという結果になりました。 昨年十二月二十四日の新しい地方経済・生活環境創生本部で決定された地方創生二・〇の基本的な考え方では、今後、人口減少のペースが緩まるにしても、当面は人口、生産年齢人口が減少するという事態を正面から受け止めた上で、人口規模が縮小しても経済成長し、社会を機能させる適応策を講じていくというふうにされたところであります。 石破政権のこの楽しい地方のための施策、これ地方創生二・〇ですけれども、これ医療と介護というのはやっぱり非常に重要な生活インフラだと思うんですね。この楽しい地方における医療、福祉の維持というのはどういうふうにお考えなのか、お願いします。
○内閣総理大臣(石破茂君) 人口規模は当面縮小いたします。これはどうにもなりません。出生率を上げるといたしましても、次の時代のお子さんを産んでくださる女性の方々は当面減りますので、これは人口が急激に回復することはございません。 今後、人口規模が縮小いたしましても、国民一人一人の方々の能力の拡大、活躍を含め、誰もが安心して年齢を問わずに暮らせる、その基本は医療、介護、福祉だと思っておりますので、それをいかにして維持していくかということが地方創生二・〇において最も大事なことの一つだと思っておるところでございます。 今国会に関連法案を提出いたしますが、医療機関の役割分担の明確化、連携化、オンライン診療を推進するということ、介護、福祉におきましてはサービスの提供体制の在り方の検討というものを進めてまいりたいと思っております。 地方において、それではその医療、介護、福祉の質、量、これを向上させるということは、私は十分に可能なことだと思っております。いかにしてデジタル化を図るか、いかにして介護人材の処遇を改善していくかということで、私は、地方創生において医療、介護というのは一つの大きな要素となり得るものだと思っておりまして、ともすれば、農業、漁業、林業、サービス業というふうに言われますが、医療、福祉、介護というものが地方創生のこれから先大きなポイントになるというふうに考えておるところでございますので、引き続いて政審会長の御指導を賜りたいと思っております。
○古川俊治君 医療機関というのは必ず地域になきゃいけないものですから、例えばそこで収益事業を広げていくと。いろんなことを医療の中のサービスにして、例えばコンビニ機能を持たせるとか、こういうこともこれから進めていかなきゃいけないというふうに思っています。是非、いろいろ案を練っていただきたいというふうに思っております。 近年、特にその技術習得に経験が必要で、非常にその労働環境が厳しい外科系の医師になるという人がすごく減ってきちゃったんですね。また、困難な治療例を、臨床例を治療する大学病院、これは研究とか教育も担っていて、かつ、その地域の医師不足の医療機関に医師を派遣するという役割を持っています。ここの医者も減ってきている状況で今あります。 逆に、その美容医療に今進む人たちが、若い医者が増えてきていて、また、外資系のコンサルですね、こういうところに行く人も増えているんです。これは給与がいいからなんです。 実際、その外科医にアンケートを取りますと、働くのはしようがないと思っているんですね。ただ、給与がやっぱり安いよと、これだけ働いてこんな給与なのかという不満が多いと、給与面が一番やっぱり多いです。働いた分だけ処遇されてないという思いが強いわけですね。 このまま行くと、何かもうばからしいと、この現場でやっているのが。どんどんどんどん外科医とか、まあ大学病院の給与もすごく安いですから、大学病院に残るような人がいなくなっちゃうんじゃないかという懸念が今、すごく現実的な懸念として医療界にも今漂っております。 外科系の勤務医とか大学病院の医師を支援をこれからどうやっていくのか、お答えください。
○政府参考人(森光敬子君) お答えさせていただきます。 外科医、外科を担う医師の現状につきましては、時間外・休日労働時間が多い医師の割合が外科や脳神経外科で高いといったような状況にございまして、若手医師が入局したがらない等の課題があります。このため、診療科偏在の対策が必要であると認識しております。 昨年十二月に策定いたしました医師偏在の是正に向けた総合的な対策パッケージにおいて、外科等の必要とされる分野が若手医師から選ばれるための環境づくり等の支援を実施することとしておりまして、まず、令和六年度補正予算におきましても、外科等を中心といたしました勤務環境の改善に取り組む医療機関の伴走支援、これを行うこととしております。 また、同パッケージにおきまして、大学病院等、早急に医師を確保する必要がある地域への医師派遣を担う派遣元医療機関、これに対する支援について、令和八年度予算編成過程において検討することとされております。 さらに、令和六年度の診療報酬改定では時間外における手術の評価の見直しを行っており、こうした見直しの効果の検証を踏まえつつ、外科等の分野の医師確保の観点も含め、評価の在り方につきまして、適時、中央社会保険医療協議会で議論するなど、引き続き必要な取組を進めてまいりたいと考えておるところでございます。
○古川俊治君 よろしくお願いします。なかなか今厳しい現状なんで、とにかくよろしくお願いいたします。 今、日本のその大学病院非常に厳しいんで、私立大学病院では、実は自由診療をかなり始めております、どこでももうやっております。それで何とかお金を稼いで処遇をしたいと、大学の医局員に処遇したいと思っているんですけれども。 日本でまだまだ、インバウンド医療ですね、これ、海外に比べて、特に東南アジアに比べて日本は医療レベルが高いので、まだまだそのインバウンド、伸びる余地があると私は見ているんですけれども、現在のこの日本のインバウンドの現状について、どう考えて、どう今考えていらっしゃるのか、どういう取組があると考えているのか、お答えください。
○政府参考人(森光敬子君) お答えさせていただきます。 医療インバウンドの推進に向けましては、これまで、厚生労働省においては、外国人患者受入れ環境整備として、医療コーディネーターの配置支援事業等を行っているところでございます。また、経済産業省の支援の下、メディカル・エクセレンス・ジャパンを中心に、医療渡航支援企業の認証、渡航受診者の受入れに意欲のある病院をジャパン・インターナショナル・ホスピタルとして推奨する取組を展開していると承知しております。 我が国には、議員御指摘のとおり、粒子線治療を始めとするがん治療など、国際競争力が高く、外国人を引き付けられる高い医療技術があると考えております。この医療インバウンドを含む医療の国際展開というのは、医療等産業の成長の観点からも重要な分野と考えております。 厚生労働省といたしましては、新たに令和六年度補正予算により実施します調査、実証事業により、インバウンドの現状、海外のニーズ、国内の受入れ体制等を把握、分析して、関係省庁とも連携して医療インバウンドの推進に取り組んでまいりたいと考えております。
○古川俊治君 分かりました。 では、ちょっと次のところに行きます。じゃ、パネルお願いします。 これ、パネルに示しましたのは、私のオックスフォード時代の直接の上司、恩師であります、現在早稲田大学のスズキトモ先生からいただいたデータなんですけれども、自民党の政権下の二〇一三年以降、日本の上場企業では配当や自社株買い、これが盛んに行われまして、企業から投資家にお金が、今これ三十兆ぐらいまで行きましたけれども、それずっと渡っているわけですね。この一部でも賃上げとか投資に回っていれば、もっと成長が望めたんじゃないかと思うんですけれども。 一方で、投資家から企業へ、この資金調達はずっと遅れておりまして、毎年二から三兆円程度であります。これ、どっちかというと、投資家というよりも、今、回収家になっちゃったんですね、投資家が。 東京証券取引所は二〇二三年の三月に、プライム市場及びスタンダード市場の全上場会社を対象に、資本や、資本コストや株式、株価を意識した経営の実現に向けた対応を通知をいたしました。ただ、自社株買いとか配当というのは、一番簡単に資本コストを落として株価上げられる対応になりますので、そうすると、こういう傾向にまさに拍車を掛けることになるんじゃないですか。 総理、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今、東証による要請、上場企業に対して、自社株買いや増配のみの一過性の対応ではなく、今委員御指摘のように、人的な資本とか設備投資などの適切な経営資源への配分など、持続的な成長に向けた抜本的な取組を期待するものであるというふうに承知をしております。 自社株買いを行うかどうか含めて企業がその利益をどう活用するかというのは、基本的には企業自身の経営判断に属する事柄だと認識していますが、金融庁としては、上場企業に対し、経営資源の配分を含めた経営方針の開示の充実など、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に向けた対応を促してきたところでありますので、引き続き、東証とも連携し、今申し上げた意味でのコーポレートガバナンスの改革、これを進めていきたいと思っております。
○古川俊治君 そうですね。是非、企業からのお金というのは社会の付加価値を上げていくように使っていただきたいというふうに思っております。 日本経済がなかなか伸びない、その一方で、アメリカや中国は物すごく経済を伸ばしてきた。ここにあったのがやっぱりスタートアップの振興でございまして、日本はすごくスタートアップ対策が遅れてきた。で、岸田政権の下でスタートアップ五か年計画を作りまして、ようやくその環境が整いました。 私の専門としている医療の分野でも、次々にこの医療系のスタートアップというのが今できてきまして、今AMEDで支援をしておりますので、かなりのスタートアップ企業が、創薬系のスタートアップ、これがもうすぐ上場すると思っております。 ただ、今問題が起こっておりまして、実を言うと、典型的なディープテックであるこの創薬というのはすごくお金が掛かるんですね。上場した時点ではまだ全然赤字なわけです。 日本の東証グロースでは、実は赤字上場した企業は全く評価されないんですね。これは、日本は個人投資家保護に入っていますのでそうなるんですけれども、その上に、先ほど示しましたように、資金調達が全然東証グロースじゃできないという事態になっています。必要な開発資金が調達できないんですね。やむを得ず、今、ベンチャー企業、特に創薬系のベンチャー企業は、市場の外で第三者を探してきて、彼らに少し安く売るんですね。そうすると、売ってもらった人もまたもうけようとしますので、すぐ売っちゃうんですね。で、どんどんどんどん株価が下がって非常に厳しくなっていると。そういう現状に多くのスタートアップ企業が今置かれております。 これ、アメリカでは全然赤字の方が実を言うと企業価値の成長力がすごく高くて、同じ競争環境で全く違うこの調達環境で、これじゃ勝負にならないんですね。 今、AMEDの方で、済みません、これもう本当に国の政策としてやっていただきたいんですけれども、産投投資で枠組みをつくっていただきました。これ是非、少し落ちただけで、長くこのスタートアップの株というのを持っていただきたいんですけれども、このことについてはいかがでしょうか。
○副大臣(横山信一君) 古川委員から大変重要な御指摘をいただいたというふうに承知をしております。 スタートアップ企業は、イノベーションを生み出し、我が国経済の潜在成長率を高める上で重要な存在であり、官民を挙げて国内投資を促進していく必要があるとの考えから、日本政策投資銀行の特定投資業務を通じてスタートアップイノベーション分野に重点的にリスクマネーを供給しております。令和六年度補正予算においても追加財源を確保したところであります。 その上で、特定投資業務は、法令に基づき、民業補完、奨励に徹しながら適正な競争環境を確保することが求められております。委員が御主張されるような、民間と異なる条件で株式の引受けを行うことは慎重に検討する必要があるというふうに考えているところでございます。 引き続き、特定投資業務を通じて、民間だけでは対応が難しい成長分野に対して息の長いリスクマネーを供給してまいります。
○古川俊治君 まさに民間の力が今そこが足りないというところでありまして、国の方針でありますので、是非ここはお願いをしたいと思っています。 これ、医療だけではなくて、ディープテック、AI、いろいろこれから出てきます、まあ量子もありますしですね。そういうところでも同じ事情になりますので、是非、総理、この産業投資というのをお願いをしたいと思っております。 以上で私の質問を終わります。
○委員長(鶴保庸介君) 以上で古川俊治君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(鶴保庸介君) 次に、佐藤正久君の質疑を行います。佐藤正久君。
○佐藤正久君 自民党の佐藤正久です。総理以下閣僚の方、よろしくお願いします。 まず、総理の参議院審議への向き合い方、これをお伺いします。 衆議院では、野党が結束すれば、例えば政党への企業・団体献金法案を衆議院を通過させることができます。ただ、参議院で与党が反対すれば法案は成立しません。 総理は禁止より公開の立場ですが、総理・総裁として、法案として、法案によっては参議院の自民党、公明党にお願いしてでも法案を否決する覚悟がございますか。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは、よく参議院の自公、与党と御相談をしながら、国家のために最もふさわしい判断をいたしてまいりたいと思っております。 衆議院とはまた違う参議院の高い見識というものに、私どもはいろんなお願いをしていくことは多々あろうかと思っております。
○佐藤正久君 ただ、その場合、国民の理解が得られないと、それはそのままこの夏の参議院選挙に跳ね返ります。 現在の自公で現状から十八議席減りますと過半数割れになります。つまり、今日いろいろ議論ありました高額医療制度、これについても、衆議院の方で凍結法案出そうと思えば、凍結法案がこちらに来ます。その場合、自公に否決をお願いするのかと、こういうことが私の問いなんです。必要であれば覚悟を決めてやらないといけないという話、これが、今回の少数与党での参議院での審議、この一番究極の部分だと思います。 ただ、私が初当選当時は、自民党は比例区も大きく減らし、一人区は六勝二十三敗と大惨敗でした。参議院では野党が多数となって、野党が反対する法律は一本も通らないという状況でした。だからこそ、今から参議院の与党の方々と総理のコミュニケーションというものは、これからの通常国会、私は大事だと思います。総理の御自身の今の考えとして、参議院の与党とのコミュニケーション、これは十分だとお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 更なる努力は必要だという認識を持っております。
○佐藤正久君 いや、これから通常国会が始まって後半、これは法案が来るときに、これは本当に大事になってくるんですよ。つまり、幹事長室、国対含めて、政調含めて本当にやらないと、十八年前と同じ。あのときなぜ負けたか、年金と社会保障ですよ、消えた年金等ありました。これで大惨敗したんです。 総理、特に高額医療制度の総理方針、国民の理解はまだまだ得られていません、残念ながら。 先日、自民党を応援している方々が多い病院長等が集まる会合があって、参加してまいりました。参加者誰一人として賛成の方はいませんでした。患者と向き合っている病院の経営者の方々です。なぜがん患者からお金を更に取るんだと、患者がお金で治療をちゅうちょしたら更に病気は進むんだ、あなたががんになったら分かるよ、国民を向かない自民党は国民政党自民党と言うのをやめた方がいいということまで言われました。さんざんでした。来年以降は棚上げにして検討するが今年はよいというのはよく分からない、今年こそ物価高が厳しいときだから止まるべきだという意見もありました。地方には私立高校が少なく、私立高校の無償化よりもガソリンや軽油の値段を下げてくれという声もありました。 総理、どのようにして、この政治と金の問題で自民党に政治不信がある中、この高額医療制度の見直しや地方のガソリンを下げてほしいという声、あるいは私立高校の無償化について国民の理解を得ていくか、これは本当にこれから大事だと思います。総理のお考えをお聞かせください。
○内閣総理大臣(石破茂君) これは、昨日、衆議院におきまして、与党そしてまた日本維新の会の賛成をいただいて参議院に予算を送付し、今ここで御審議を賜っておるところでございます。 衆議院とはまた違った意思の決定というものが、当然、二院制であります以上、参議院においてなされるということは承知をいたしております。委員が御指摘になりましたように、高額療養費にいたしましても、あるいは暫定税率の問題にいたしましても、あるいは教育の無償化にいたしましても、さらに参議院で国民の皆様方の御理解を得るべく、それはもう与野党の理解を得るべくということと同義でございますが、私どもとして努力もしてまいりますし、そこにおいてどうしても御理解を賜れないということであるならば、そこは与党とよく御相談をしながら判断をする場合も当然あることでございます。 ただ、私どもとして、衆議院から参議院に送付いたしました予算案というものをまず御審議を賜ると、その説明に全力を尽くすということに、現時点ではそれ以外は申し上げられません。
○佐藤正久君 総理、これは本当真剣にやらないと。国会中継を見ている人はごく僅かです。御案内のとおりです。やっぱりいろんなツールを使いながら国民の理解を得ないと、まさに、必要があれば我々は否決をします、法案は。衆議院から送ってきたものが政府・与党の方針と違えば、当然それは否決することもあるでしょう。その代わり、これは参議院選挙に跳ね返ってくる。まさに国民の理解を得るということを総理が先頭に立ってこれ真剣にやらないと、これは本当に大きな痛手として我々に返ってきますので、その覚悟を持っていただきたいということをまず申し上げたいと思います。 その上で、この予算が成立した後の山として、参議院の山があると言われています。ただ、その前に関税の山があるかもしれません。私は、これまでの議論を聞いていて、もっともっとやっぱり日本政府は危機感を持つべきだというふうに私は思っております。私のが杞憂だったらいいです。ただ、トランプ大統領は、関税は辞書の中で最も美しい言葉としています。トランプ大統領は関税を武器とした外交を展開していますが、その関税は非関税障壁を含めて幅広くて、日本の消費税や円安ドル高の為替を名指しで批判をしています。 総理、日本は自由貿易を標榜しています。ルールに基づかない、国際秩序をないがしろにするようなこのようなトランプ関税は、日本の外交方針としても基本的には受け入れられないと私は思いますが、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは御指摘のとおりでございます。 であらばこそ、日本として、先般の首脳会談もそうでございますが、それは、そういう強い意思を持って、なおかつ、きちんとロジカルに、日本だけの国益を主張しておるのではなくて、それがどうやってアメリカの国益にも資するのかということを理解、納得させない限り、それは、トランプ政権というのは別に独裁政権とかそういうものではございませんで、私、得票の分析をしましたときに、多くのアメリカ国民がドナルド・トランプ氏の主張に賛同してトランプ政権を選んだという、この民主主義の結果というものに思いをきちんと致さねばならないと思っております。それがアメリカの国益にも資するものだということをきちんと説明をいたしませんと日本国の国益も守ることはできないということは常に認識をしておるところでございます。
○佐藤正久君 四月二日から、トランプ大統領は、貿易赤字を解消するために相互関税を掛けると先ほどの施政方針演説で明言しました。多分、日本も対象になる可能性はあります。カナダのトルドー首相は、今回の二五%関税は、これは自由貿易の観点からも違反だと、到底受け入れられないとして報復関税を明言しました。メキシコもそうです。 今後どういうことになるか分かりませんが、石破総理の目の中には、報復関税とか、あるいは外為法の改正とか、あるいはWTOへの提訴と、こういうものは入っているんでしょうか、全く入っていないんでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 今御指摘のことについては、常に政府内部で検討はいたしております。 ただ、報復関税あるいはWTOの提訴というような手段に至らなくても日本の国益を守るということを第一に考えてまいりますが、そういうようなあらゆる可能性を検討し、そういう場合のリスクを計算をするのが外交というものだということは委員と認識を同じくするものだと思っております。
○佐藤正久君 これ、日本単独ではなく、やっぱり同志国と連携して立ち向かう場合も、自由貿易という国際秩序を守るという観点では大事だと思います。 ただ、そういうときに、やっぱりやられっ放しというのは、これは全然交渉にもなりません。やっぱり、自分にも武器があるんだという部分、必要があれば今から外為法の改正の動き、これ見せるだけでも違いますから、いろんな面でやっぱり日本の国益を守ると。本当に、この関税というものを一歩間違うと、本当に多くの日本経済や国民生活にも影響が出ます。 まさに、先ほどあった貿易協定をないがしろにするということも場合によってはないこともないと。特に口約束の部分は簡単にほごにしやすいという部分はあります。こういうものが杞憂になるのが一番いいんですけれども、ここは本当に真剣にやらないと私はいけないと思っています。 特に、今回、力による平和という部分、関税によって自分の言うことを聞かせるという部分、これ非常に懸念をしています。 トランプ大統領は、ゼレンスキー大統領との関係で、米国に口答えするならウクライナへの軍事支援をやめるという、実際にその禁じ手を使おうとしています。ゼレンスキー大統領は、妥協と軟化を強いられて事実上屈服しました。先ほどのトランプ大統領の施政方針演説では、ゼレンスキー大統領から重要な書簡をいただいて、いつでも平和のために停戦の交渉に戻ると、しかも、重要鉱物についてはできるだけ早く合意書に署名をするということまで書いた手紙を受け取ったということを明言しました。これは完璧にトランプ流の力による平和です。私はいいとは思いません。 ただ、この日本も、関税とか防衛費の問題等でそういう力によってやられるという部分、これが現実問題としてウクライナで起きたと、これは非常に懸念を持っています。やはり、今回の関税の問題もいろいろあります。防衛費の問題もあるでしょう。やっぱり、総理がやっぱり頻繁にこのトランプ大統領とコミュニケーションを図ると。当然、閣僚がやるのも大事です。でも、やっぱり、総理がトランプ大統領とコミュニケーションをやっぱり図っておかなければ本当悲惨なことが起きてしまう。 総理は、先般トランプ大統領と会った以降、まだ一回も電話会談はやっていないんでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 国会対応をいたしておりますので、なかなかそういう時間はございませんが、トランプ大統領とワシントンで会談しまして以降、ゼレンスキーとトランプ大統領会う前でございますが、深夜にG7の電話会談というものですか、電話会議というものですか、トランプ大統領初めてその会議にやってまいりましたが、そこで議論は交わしたところでございます。
○佐藤正久君 私、今回のゼレンスキー大統領はかわいそうに思っています。今回のアメリカの停戦交渉のやり方、ロシアが停戦を急いでいないのは明白なのに、トランプ大統領が極めて曖昧な条件で和平交渉なるものを始めようとしており、ウクライナの頭越しにウクライナのNATO加盟の可能性を否定し、極めてリアルな可能性があるロシアの再侵攻への備えを無視しているということにあります。さらに、ウクライナへの軍事支援をやめて、言うことを聞けと、こんな進め方に、当事者であるウクライナと欧州のNATO諸国が不安を持つのは当然だと思います。 再侵攻への抑止メカニズムを持たない単なる一時的停戦は、ロシアに猶予と更なる攻撃のための準備期間を与えるだけと思います。これが、今までがその繰り返しです。そして、それが許されれば、これは欧州だけの問題ではなく、将来、アジアでも起き得る話だと思います。 総理、ウクライナの頭越しに、まるでヤルタ会談のように、米ロ等大国間で戦後処理を決めることがあってはならないと思います。ただし、米国の支援なしには日本も台湾も戦えない装備体系になっています。台湾有事の際に、日本や台湾の頭越しに、米国と中国、そしてロシアが戦後処理を決めることがあってはならないのと同じだと思います。今日のウクライナを、明日の台湾、日本には絶対してはいけません。 総理、今回のこういう当事者を抜いた頭越しの交渉と、これには反対していただけませんか。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは、ウクライナを抜きにした和平交渉というのはあり得ない、そのとおりでございます。 御指摘のように、今日のウクライナを明日の東アジアにしないためには、なぜ今日のウクライナのような状況になったのかということを考えたときに、なぜロシアに対する抑止力は機能しなかったかといえば、それは、バイデン大統領が、仮にロシアがウクライナに侵攻することがあってもアメリカは兵力を派遣しないというふうに断言をしたということは、私は大きなプーチン大統領が決断をする背景にあったと思っております。そういうことがあってはなりません。それは台湾でも一緒のことでございます。 そしてまた、ブダペスト・メモランダムというものをどう考えるかということも、決して日本ではやる議論ではございませんが、ブダペスト・メモランダムというのが一定今回のウクライナ戦争の一つの背景になったのではないかということは、考えたくないことですけれども、考えなければ抑止力も成り立たないことでございますので、その辺り、外務副大臣もお務めの佐藤委員の御見識にまたお教えを賜りたいと思っております。
○佐藤正久君 ウクライナがアメリカの支援を止められるとつらいのは、ATACMSもPAC3もM1戦車もジャベリンも、みんなアメリカなんです。止められたらもう守れないんですよ。 だから、日本の、じゃ、装備体系どうかというと、かなりアメリカ製のものが入ってきている。アメリカが止められたら日本の防衛というのはこれ成り立たない、こういう厳しい現実もあります。 そこで、C17輸送機について伺います。 C17が優れた輸送機、総理が防衛大臣時代からこだわっているということは私も承知しております。ただ、総理、製造が中止されたC17輸送機を買うにはやっぱりハードルがあります。もし買うとしたら、トランプ大統領に直談判しないとこれはかなり難しい案件になると思います、もう製造を中止していますから。 となると、手段は二つで、新しいラインを造って、さらに新品を造って買うのか、あるいは今米空軍が運用しているC17を分けてくれと言うのか、この二つしか多分ないと思いますが、総理はどちらを望んでおられますか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 具体的な導入について大統領と話をしたわけではございません。 ただ、佐藤委員は実際にイラクにおいて重要な役割を果たしておられました。私、当時防衛大臣でございました。で、いかにして物資を運ぶかというときに、毎度毎度ロシアのアントノフというものを借りてきた、そして何度も何度もキャンセルになって莫大なお金を払ったということがございました。 輸送機というのは、やはり遠くまで飛べて、そして多くのものが運べて、そして脚が強いものでなければならないと思っております。そういうものに合った飛行機というものは、やはり陸上自衛隊のニーズからいっても導入をするということを検討すべきだと私は今でも思っております。それは邦人退避でも同じことでございます。 そうしますと、今新しいラインを開けて製造するということになりますと莫大なお金が掛かりますので、その部分は、仮に中古とするならば、いかにして部品が安定的に供給されるか、メンテナンスが十分であるかということは日本の安全保障の観点からきちんと考えて議論をし、決断をしてまいりたいと思っております。そこも、専門家であります委員のいろんな御知見を賜りたいと思っております。
○佐藤正久君 普通に考えれば新品が難しいのは当然で、やっぱり中古という部分、それをいかにそのサプライチェーンをやるかということになると思いますけれども。 それでは、資料六、これをお願いします。資料六を見てください。(資料提示) これは、実は今、総理御案内のとおり、F35戦闘機、この可動率、これ芳しくないのは、その理由の一つに、サプライチェーン含め米国のファクターが多過ぎて日本独自の維持整備ができないことが挙げられています。 私は、サプライチェーンに加えて、技術の伝承という観点でも、現在の戦闘機、航空機の装備体系、もう少し国産比率、これを高める必要があるというふうに私は思います。 この資料にあるように、国産主体のF2戦闘機、その後継はGCAPです。どんなに取れてもシェアは三五%ほどだと思います。国産のT7練習機の後継はアメリカのテキストロン社のT6になります。じゃ、国産のT4ジェット戦闘機の後は、これはまだ未定ですけれども、近々決定しないといけません。 日米共同声明には共同開発・生産の機会をこのジェット練習機について追求するとありますが、仮にT4後継機が日米共同開発になれば、技術の伝承ができずに、日本単独でジェット戦闘機を造れないという時代が来ます。同時に、ベンダー企業がシェアを失い、飛んでしまい、ほかの機種の維持整備も困難になると思います。 装備品の米国支配が進むというのは、私は、今回のウクライナの状況を見ても、それは望ましいものではないと思います。T4後継機は、総理、これはやっぱり基本国産でいくべきと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) T4の練習機の後継機につきましては、共同開発とか共同生産を決定したものではありません、まだ。国内での製造、また開発も含めて検討を進めていることでございまして、重要なことは運用上の要求を満たす機体を取得すること、そのために、我が国におきましても、競争力のある防衛産業の育成という観点も含めて後継機の検討を深めていきたいと思っております。
○佐藤正久君 総理、これは実は、このT4が国産じゃなくなったら、もう一機もなくなるんですよ、国産が。これはどういうことを意味するか、これは防衛大臣を経験された総理なら分かると思います、含めて検討をお願いしたいと思います。 次、資料二をお願いします。拉致問題についてお伺いします。 総理はトランプ大統領と拉致問題についてもお話ししたと思いますが、やっぱり自助努力も私は大切だと思っております。 有本さんのお父さんもお亡くなりになり、横田夫人もかなり高齢になっておられます。その中で、国民の意識啓発、これ政府の取組は本当に十分と言えるのか、正直疑問です。 この資料にあるように、「めぐみ」と題する啓発映画も、それ以降、新たなものはありません。このエコーはがき、総理御存じのエコーはがき、これね、これ実は、私が住んでいる埼玉の方で平成二十一年に一部の郵便局で発行されて以降、新たな動きが、政府の支援がないため止まっています。 そして、埼玉県では昨年十二月に都道府県初となる拉致問題啓発推進条例が可決されました。私は、全国の都道府県でも啓発運動の条例化が望ましいと考えております。 総理、自民党総裁としても、やっぱりこういうエコーはがきとか、あるいは拉致問題啓発推進条例の全国展開、横展開についてリーダーシップを発揮されるお考えはありませんか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 足らざるところは担当大臣からお答え申し上げますが、自民党総裁としてどう思うかということでございます。 御指摘をいただきましたエコーはがきを含めまして、全国各地で様々な啓発活動が実施されております。近年では、これまで拉致問題に触れる機会の少なかった若い世代にも啓発を重点的に行う、全国の中学生が集まる中学生サミットを開催するなど、新たな動きがございます。御指摘の条例制定など、地方自治体におきましても様々な活動が見られておるわけでございまして、これは正直申し上げて、やはり風化というものが実際に起こっているということは認めざるを得ません。 そういたしますと、私どもとして、よく申し上げることでございますが、これは単なる誘拐事件ではないと、日本国の主権の侵害であると。ただ、急迫不正の武力攻撃と認定ができませんので自衛隊を出すということには相なりませんが、これは国家主権の侵害であるという意識の下に、もう一度日本全国において啓発活動は進めていかねばならないし、自民党がその役割を果たすということは重要なことであると考えております。
○佐藤正久君 総理、埼玉県のこの啓発条例が昨年十二月初めてだということについて、どういう印象をお持ちですか。
○内閣総理大臣(石破茂君) その意義というものをよく認識をいたしておるところでございます。 そこは、埼玉のいろいろな意識の高さであり、そしてまた、拉致家族がおられるということでもあり、そしてまた、委員を始め意識の高い議員の方々が、あるいは地方議員の方々がそういう運動をしていただいたことのおかげさまだということはよく認識をいたしております。
○佐藤正久君 是非お願いします。 続いて、防衛力の抜本強化について議論をします。 総理御案内のとおり、募集状況はこれ本当に厳しいと。ただ、じゃ、今年度それが改善しているかというと、残念ながら、十二月末時点の状況でいくと全然改善していないと。これからということに期待はしますが、厳しい状況です。 資料三、これをお願いします。 これは東京地本の大田出張所です。これまで古い雑居ビルの三階から蒲田駅近くのビルの一階に移転しました。この問題は私も委員会で取り上げ、やっと成就した案件だったので、私も開所式に参加しました。開所翌日は何と約五十人の方が来場したと。やっぱり場所がどんだけ大事かと。雑居ビルの三階と一階路面店、全然違うと。 これは、やはり家賃が高くてもここはしっかり投資をしてやるべきだと思いますが、今後、やっぱり東京とか大阪、福岡とか都市部の方では、こういう路面店、これを推進すべきだと思いますが、防衛大臣の御見解をお伺いします。
○国務大臣(中谷元君) いずれにしましても、明るくて楽しいような職場を連想するようなものでなければならないと思います。 そういう意味で、佐藤委員が委員会でこの事務所の移転の提案をいただいて、二月の二十六日に大田出張所がオープンしました。非常に、一階に移転した、そして若者がくつろげる、親しめるスペースをつくったということは非常に評判がいいわけでございますので、今後、こういったモデルケースを参考に、運営状況を検証、分析をして、募集に適した場所へ募集事務所の移転がつながるように、引き続き募集能力を向上させるように努力してまいりたいと思います。
○佐藤正久君 人的基盤で、実は、総理ヘッドの人的基盤の会議と防衛省の人的基盤の強化の会議との違いは、事務官、技官が入っていないんです、総理の方は。これ、なぜ入らなかったんでしょう。
○国務大臣(中谷元君) 今回は、特に総理の方から、自衛官の処遇が非常に厳しいという点で非常に指摘をされております。官邸の方では自衛官ということで検討いただいておりますけれども、防衛省の中では、一般の事務官、また自衛隊員も含めた処遇改善の検討はいたしております。
○佐藤正久君 総理、事務官、技官も自衛隊員なんです。御案内のとおりです。 それが、募集が本当に大丈夫かというと、かなり実は、研究職っています。大卒で博士六年終わって三十近くになって、初任給幾らか御存じですか。三十万ですよ、三十近くになって、博士終わって。それから引かれますから、手取りは二十数万。これで本当に、AIとかロボット、あるいはサイバー、宇宙、量子、こういうエマージング技術の方が来るかと。かなり厳しいですよ。民間との競争もできません。 そこで、防衛省は、やっぱりこういう専門職、目利きができる方がいないと防衛産業と向き合えないし、これはまさに日本を守るということに極めて大きな欠落事項ができるので、そういう研究職の手当、給与を見直そうということで、この令和七年度予算、財務当局とやり取りしたんですけれども、結局これは落とされました。やっぱり、その総理官邸のリードは自衛官だけだったという部分も影響があったようです。 やっぱりここの部分について、やっぱりこういう部分で、総理、全体として人材確保、これやるべきではありませんか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 自衛官の処遇改善の影響がここに出ているとしたらば、それはそうであるかどうかの検証はいたします、そこは。 自衛官に限りましたのは、やはり精強性、若年退職制、毎日、まあ休日を除きまして退官者が出ているという若年退職制、精強性維持ということに着目をしたものでございます。 ただ、今おっしゃいますように、研究職技官というものの処遇というもの、私も現場を歩いたのは副長官のときでございますので、もう二十数年前のことになりました。その後、組織も改編をされましたが、研究職技官というものの実態というものはよく防衛大臣にお願いをして把握をして、必要な改善には努めてまいりたいと思っております。
○佐藤正久君 是非お願いします。 さらに、今回の関係閣僚会議で進んでいないのが他省庁連携分野です。それが再就職です。 例えば学校の先生、自衛隊の方では約二千人の方が自己申告で教員資格を持っていると。実際はもっといるでしょう、申告していない人も。さらに、大卒、短大卒もいっぱいいます。だから、試験を通れば、受ければ、これを通れば教員資格を持っています。そうなると、今地方で教員が足らないというのであれば、これはウィン・ウィンの関係になると。 また、総理こだわっておられた海技資格の問題。護衛艦は運航できるけれども、PFIのナッチャンワールドとか「はくおう」、あるいは民間フェリーは運航できないと。この海技資格の部分のすり合わせ、これをやることによって、これは全然多分変わってくるというふうに。やっぱり関係閣僚会議は解散したわけではありませんので、今回は防衛省部分は結構行きました、関係省庁部分、横断の部分はまだこれからです。これを加速するお考えはございませんか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 昨日、衆議院の予算委員会におきまして、農業、漁業、林業、私も、長官、大臣のときから問題意識は持っているのですが、陸海空の自衛官、退職自衛官と農業、漁業、林業って相当に親和性が高いと思っていますが、じゃ、そこから求人が来たかというと、寡聞にして聞いたことがないと。ここのところのマッチングはやっていかねばならないということは昨日の衆議院の予算委員会でも議論をいたしました。そこは農林水産大臣にもお願いをしたところでございます。 あわせまして、今の教職の問題は、この官邸におきます関係閣僚会議には文部科学大臣も参加をいたしております。私、自衛隊員、あえて自衛隊員と申し上げますが、自衛官でもいいのですが、教職を持っておられる方がどれだけおられるかというのを、済みません、把握をいたしておりませんでした。そういう方々が教壇に立っていただくということには非常に大きな意義がありますし、地方における教員が足りないということに対しましても有効なものだと思っております。 文部科学省と防衛省・自衛隊が連携をして、早急に対応に努めてまいりたいと思っております。
○佐藤正久君 海技資格の方もお願いします。 では、資料四、これを見てください。 これは今まで委員会で取り上げてきた問題ですけれども、防衛大臣、なぜ陸海空で、このワイシャツ、半袖シャツの貸与数も耐用年数も違うんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) これは、支給につきまして陸海空ごとに規約がありまして、例えば下着につきましては、陸上自衛隊が二枚、海上自衛隊二枚、航空自衛隊一枚というふうに、陸海空の補給本部が定める規則によってそれぞれの定数が規定されて、この数が貸与されているということでございます。
○佐藤正久君 だから、なぜ違うんですかというのが質問です。
○国務大臣(中谷元君) 以前からそのようなルールがあったということでございますが、しかし、これはアンケートを取りまして、委員からも御指摘をいただいておりますけれども、改善に向けて検討しているところでございます。
○佐藤正久君 大臣、それは違って、実は航空自衛隊は、作業服の下のTシャツ、これはゼロだったんです、去年まで。これ、私が聞いたら、陸と海自が支給しているということを空自はしてなかったんです、初め、ええって言って。これが実態なんですよ。 しかも、総理、同じワイシャツを四年も五年も着ろと、これでいいと思います。
○内閣総理大臣(石破茂君) よいはずがありません。全然駄目です。
○佐藤正久君 しかも、さらに作業服が、陸が四着で、何で下衣が二着なんですか。それは、下衣の方をどんどん洗って作業服に合わせろと。大臣、これは違うと思いません。
○国務大臣(中谷元君) 御指摘のとおりでございます。改善してまいります。
○佐藤正久君 なぜ、私、細かいと言われるかもしれませんが、総理、実はこれは民主党の時代、政権のときの事業仕分で中国製の下衣に変えろという話があって、自衛隊は物すごい抵抗したんです。これ、なぜかというと、それはいざというときに隊員の血が付くものだと、なのでこれは絶対に認めないと、相当防衛省が抵抗した。だから、殉職隊員が、裸で死ぬわけではありませんから、やっぱりしっかりした作業服や制服を着る。だから私こだわっているんですよ。だから、そういうときにしっかり、私物を買わせるのではなくて、私物買うとメード・イン・チャイナになっちゃいますから、ここはしっかりお願いしたいと思います。 さらに、食事です。 令和七年は七十円アップしました。でも、これは去年の夏の概算要求時の材料費高を計算しているんですよ。今、去年の夏から比べて、御案内のとおり、米も上がり、葉物も上がり、そして果物も上がっているという中で、本当にこの七十円でいいのかと。だから、回ると、本当に飯がまずくなったという声をいっぱい聞くんですよ。それは当たり前です、材料費が上がっているわけですから。 これ、本当に去年の夏のままで、大臣、やっぱりここをもう一つ、やっぱり今の情勢に合わせてこれを若干柔軟に見直す、こういう柔軟性をやってください。じゃないと、本当にあったように、みんな一生懸命訓練やっているのに、パンと納豆を両方食べて被害総額百七十五円で停職十日ですから。これ駄目ですよ、駄目だけど、やっぱりしっかり食べさせるということもやっぱり大臣の仕事だと思います。いかがでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) しっかり食べることは大事なことだと思っておりますが、今、キャベツとかお米とか値上がりしておりますけど、現時点におきまして、令和六年度の九百七十八円であったものが今七%上げまして千四十八円に引き上げて計上しているところだそうでございます。 一日に摂取すべきカロリー、栄養素を定めた栄養摂取基準を基に食材の物価上昇率等を勘案して算定をしているということで、令和七年度の予算案におきましても、概算要求時以降の最新の食材の物価上昇率も考慮して計上いたしております。 御指摘がありましたので再度調べてみますけれども、隊員が満足して十分に仕事ができるように、また、物価上昇等の理由によって十分な食事が提供できないような事態にならないように、議員の御指摘の観点も含めて、あらゆる観点で手段を講じてまいります。
○佐藤正久君 総理、総理も防衛大臣時代、いろんなところへ行ったと思いますけど、なかなか隊員と一緒に食事をする機会は少ないと思います。 でも、本当に今、営内に住みなさい、厳しい訓練やりなさいというのに、一日に千四十八円、三食ですよ。やっぱり少し何とか上げていただきたいと思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(石破茂君) なるたけ曹士の方々と同じ食事を取りたいと思って、全国の部隊は回ってまいりました。十分ではございませんが、大臣が来たからというのでいいものを食べていてもこれどうにもなりませんので、一般の曹士の方々が召し上がるものと同じものを食べるように努力もいたしてまいりました。 大臣もそうですし、委員もそうですし、防大出身の幹部自衛官、陸上の幹部自衛官であられます。一番自衛官の気持ちを知っておる大臣が今防衛省を率いておりますので、よく連携を取りながら、隊員の方々が本当に自衛隊に入ってよかったと思っていただけないと、それは募集なんかできません。そのことはよく承知をいたしておりますので、更に改善に努めてまいります。
○佐藤正久君 是非よろしくお願いします。 資料五を見てください。これは予備自衛官の充足数です。総理が一番こだわっていた予備自衛官です。 ウクライナの戦いでも、継戦能力の観点から予備自衛官の必要性は深刻だということは多くの人も分かったと思います。ただし、実情は昨年より約千人減りました。千人ですよ。一個連隊が減りました。 今回、各種手当を増やしましたけれども、実は、予備自衛官、三十七年間、手当四千円のままでした。常備自衛官は年々上がったのに、予備自衛官は三十七年間、これ据置きでした。さらに、予備自衛官補の招集訓練手当八千八百円。頑張って予備自衛官になったら、七百円減ると。何でこんなことが起きたんでしょうか。
○政府参考人(青木健至君) お答え申し上げます。 これまでの手当面の処遇改善につきましては、予備自衛官より常備自衛官を優先し、予備自衛官の手当が据え置かれておりました。昨年十二月に石破総理を議長とする関係閣僚会議で取りまとめられた基本方針におきまして、有事や災害に際しては自衛官となって防衛力を急速に増強する役割を担い、継戦能力の上でも重要な存在である予備自衛官についても処遇改善を図ることといたしました。 具体的には、予備自衛官手当及び訓練招集手当を大幅に増額いたしました。また、常備自衛官の給与と連動する形にいたしまして、さらに勤続報奨金を新設するということにいたしました。今回、これらの処遇改善によりまして、予備自衛官としての一任期三年間の手当の合計額は従来の約二・五倍の六十八万円に増額いたします。 防衛省といたしましては、まさに継戦能力の上で重要な予備自衛官の安定的な確保に向けまして、引き続き処遇改善に向けて努力をしてまいります。
○佐藤正久君 ただ、総理、今この数字なんですよ。受け止めをお願いします。
○内閣総理大臣(石破茂君) 今お示しいただきましたように、陸で六八、海に至っては四七、空が六五、これで継戦能力も何もあったものではございません。 それは、本当に実際に有事というものを想定すればこんな数字になるはずがないのであって、今局長からお答え申し上げました、大幅に増やしました。それが本当に伝わってますかということでありまして、納税者の御負担をいただいて手当は増やしました、それが、予備自衛官になろうということの広報がどれだけ伝わっているか。陸であれ海であれ空であれ、特に何で海がこれだけ低いのかということはよく考えていかねばならないと思っておりますが、退官された自衛官が、自分がこの後も予備自衛官でいようという、そういう気になってもらわないと、これはどうにもなりません。 そして、予備自衛官を雇用された企業にそれなりのメリットがなければ、慈善事業や愛国心だけで企業はやっておるわけではございませんので、その両面において更なる働きかけというのは、私はこれは本当に日本国の安全保障というものを強めていくために喫緊の課題だということはよく認識をしておりますので、防衛大臣と連携しながら、よく実効性を高めてまいります。
○佐藤正久君 実は、予備自衛官招集訓練のその装具もぼろぼろなんですよ。そこもやっぱり予備、常備と差がありますから、そこも併せてお願いします。 資料七を見てください。特定有人国境離島法、総理も山陰の出身なので離島の重要性は分かっていると思います。 坂井大臣ですか、この対象から外れている新潟県の粟島、そして東京都伊豆諸島の北部地域、北海道の焼尻島や、そして天売島、これを追加すべきと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(坂井学君) この有人国境離島地域は、我が国の領海等の保全に関する活動拠点として極めて重要な機能を有しております。中でも、継続的な居住が可能となる環境の整備を図ることがその地域社会を維持する上で特に必要と認められた特定有人国境離島地域においては、有人国境離島法の別表で十五地域、七十一の島が指定されており、この島の追加には法改正が必要であると認識をしております。 この点、この有人国境離島法でございますが、令和八年度末までの十年間の時限立法として平成二十八年四月に議員立法で制定された法律でございまして、この同法の延長でありましたり、またこの御質問のあった対象となる離島の追加等につきましては、今後立法府において御議論がなされるものと認識をしておりまして、この御議論を踏まえつつ取り組んでまいりたいと思っております。
○佐藤正久君 総理、立法府の議論だけではなくて政府の議論も必要で、なぜ五十キロ以上は大丈夫で、三十キロ、四十キロの離島は外れるのかと。要は、フェリーがないと行けませんから、どんどん人が減っていると。法の目的からすると、これも入れるべきだと私は思います。 山口県に見島ってあります。ここには航空自衛隊がいますけれども、まさに官房長官の御地元になると思いますけれども、人口六百二人、六十五歳以上が三百四十五人、六十四歳以下の方は自衛隊関係者除くと百人もいません。自衛隊がいないと、島の行政も維持が大変です。 この法律には、島を無人化を避けるために、国の行政機関の設置に努めると書いてありますが、実際は法律施行から有人国境離島には国の機関の設置事例が一件もないと。総理、一件もないと説明を受けています。特に自衛隊の場合は、施設をどんどん省人化して、奥尻島などは四十から五十人減らしていると。相当地元からもクレームが来ています。 坂井大臣、国の機関が一件もないと、これは法律と真逆じゃありませんか。
○国務大臣(坂井学君) おっしゃるとおり、この国境離島法では国の行政機関の施設の設置に努めるとされているところでございますが、御指摘のように実績はないということでございます。 今までも努力をしてきた、努めてきたところではございますが、実績がないということでございますので、今まで以上にここは努めて汗をかいて、結果を求めるべく、ハードルはかなり高いと思いますが、努力はしっかりしてまいりたいと思います。
○佐藤正久君 それは、実績がないどころか、減っているんです、人、逆に。減っているのが実情なので、これ改善しないといけないと。 島根県隠岐の島町の久見地区、竹島の漁業等でなりわいをやっていた地区ですけれども、戦後は四千八百人いたのが今八十八人で、小学生二名、平均年齢は七十五歳を超えています。これ実際いるのは、島根県の地方協力本部の二名と、あと海上保安庁の小型巡視船一隻しか実は隠岐の島にいないんです、竹島に近いのに。これが実態です。 竹島の日の式典でも総理のメッセージもないと、非常に現地の方は落胆しています。政務官の派遣はあっても、総理のメッセージもないと。これは総理、総理メッセージぐらい出す、そして少しでもやっぱり竹島に思いを寄せるということはしてはいかがでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) かつて、政務三役が行くことについてもいろんな議論がございました。今回、松江で行われました竹島の日の催しには政務官を派遣をいたしておるところでございます。これは、どういう形で島根県の思い、あるいはそういうような思いを持っておられる多くの国民の皆様の思いに応えることができるかということは政府として更に考えてまいります。 この問題は、当然のことながら、今、韓国がああいう状況でございます。これから先への日韓関係というもの、私は当たらず触らずとかいうことを申し上げるつもりはございません。そこにおいて、それはツートラックとかいろんな考え方がございますが、いたずらに日韓問題をこじらせることはいたしませんが、日本国の主権というものをきちんと国民の皆様方に御理解いただくという点では、先ほどの拉致問題と同じ文脈で考えていきたいと思っております。
○佐藤正久君 ただ、北方領土との明確な差があるんですよ。同じ不法占拠をされていると政府が言っている島で、北方領土は政府が主催で総理も出席と。片方は、不法占拠されていると政府が言っているにもかかわらず、何にもメッセージすらないと。これはどう考えてもおかしいと思います。 その政務官の派遣ですけれども、令和五年二月二十二日の竹島の日、政務官の発言の中で、竹島の日が制定されて十八年になります、そろそろ政府も本気にならないといけませんと挨拶をされたそうです。聴講者からは、十八年間本気でなかったのかと、そういうふうにやっぱり捉えてしまうんです。ここは一歩踏み込むもう時期だと思います。 資料八を見てください。 隠岐の島周辺には日韓の暫定水域が広がっていますが、韓国が一部漁場を占領しているため日本の巻き網漁船等が操業できません。加えて、日本のEEZ内でも韓国漁船の違法操業問題もあります。現在、韓国との暫定水域に係る漁業協定、二〇一五年から途絶えています。 これ、外務大臣、これもうそろそろ動かさないと、本当に現場困って、韓国がやりたい放題。ここまで韓国に気を遣っているのに、漁業の現場は違うと、これは改善すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 確かに、同協定に定められている暫定水域において、これは交代で漁ができるようにという合意になっているわけですが、韓国側のカニ籠ですね、それが存置されたままになっている、つまり漁場が占拠された状態が現在も続いております。 今後については、予断を持ってお答えをすることは控えたいと思いますが、韓国政府に対して、まずはこの漁場占拠の問題を解決するように強く働きかけているところでありまして、これを更に強く働きかけを行っていきたいというふうに考えております。
○佐藤正久君 これ本当にやらないと、総理、やられっ放しというふうにやっぱり国民に見えますから、お願いします。 次に、重要土地調査法についてお伺いします。 外国人、外国系法人の令和五年度の調査では、一番外国人が買ったのは市ケ谷庁舎で、断トツの百四筆、そのうちの六十五筆が中国です。加えて、市ケ谷にはこの三月に統合作戦司令部ができますし、弾道ミサイル対応のPAC3部隊もある。将来、能動的サイバー防御の任に当たる部隊もできる可能性もある。こう考えれば、やっぱり市ケ谷、これ特別注視区域にすべきではないでしょうか。
○国務大臣(城内実君) 佐藤正久委員におかれましては、この重要土地等の問題について高い関心を持ってくださっていることに改めて感謝申し上げます。 それでは、お答えいたします。 重要土地等調査法に基づく区域指定は、同法及び同法の基本方針に基づきまして、安全保障の確保と自由な経済活動の両立の観点から、合理的、かつ、やむを得ない範囲に限定する必要がございます。 委員御指摘のとおり、防衛省市ケ谷庁舎は指揮中枢機能等を有しておりますが、同時に、その周囲は密集市街地であり、土地取引を含む経済活動も相当に活発であります。そのため、当該基本方針に照らし、総合的に勘案した結果、その周囲を特別注視区域ではなく、注視区域と指定いたしました。そういったこれまでの経緯がございます。 なお、重要土地等調査法に基づき指定した区域内の土地等に関しましては、土地等利用状況調査を実施しておりまして、昨年十二月には、御指摘のとおり、防衛省市ケ谷庁舎の周辺も含めました令和五年度の土地等の取得状況の結果を公表いたしました。 いずれにしましても、今後も土地等利用状況調査を着実に実施し、重要施設等に対する機能阻害行為の防止に万全を期してまいる考えであります。 その上で、この重要土地等調査法には施行後五年を経過した時点の見直しの規定も置かれていることから、これも含め、法の執行状況や安全保障をめぐる国内外の情勢などを見極めた上で、更なる対応の在り方について検討してまいります。
○佐藤正久君 防衛大臣、これはやっぱり、この法律の制定当時と今、更に市ケ谷地区、機能強化されているんじゃないでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 法律によりまして、それぞれの状況につきましては各地方行政、自治体が把握していると思いますので、その点についてまた問合せをしてみたいと思っております。
○佐藤正久君 横須賀は特別注視区域なんですよ。市ケ谷が注視区域。横須賀の方が上なんです。でも、機能強化はどんどん市ケ谷が進んでいると。やっぱりどう考えてもおかしいと思います。 そういう意味で、市ケ谷の方の隊員の命に差があってはいけないということで、防衛大臣以下のやっぱり個人装具、これはやっぱり持つべきだというふうに去年のこの委員会で提案しましたけれども、その検討結果はどうなったでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 委員からの御指摘も踏まえまして、市ケ谷に勤務する職員の個人防護用具の必要性について検討を進めてまいっております。 防衛大臣が所在するなどの機能がありますし、政務三役、また市ケ谷で勤務する全ての隊員の安全が守られるように、個人用の防護用具としてヘルメット、防護ベスト、化学防護マスクについては本年度から整備を開始をしてまいります。 また、最高指揮権を有する内閣総理大臣につきましても同様に、個人用の防護用具としてヘルメット、防護ベスト、化学防護マスク、これを確保する考えであります。
○佐藤正久君 特に総理は眼鏡使いますので、これは事前に準備しないと防護マスクが使えませんので、是非お願いしたいと思います。 ただ、その市ケ谷、ただ、陸海空の小銃の口径が違うと。これ、私は前から問題視しています。陸は五・五六ミリですけれども、海、空はほとんどが七・六二ミリ、同じ市ケ谷にいる部隊でこれが違うというのはおかしい。ここは兵たん上も統一すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 陸上におきましては六四小銃の置き換えを進めておりまして、令和四年度に置き換えを完了しております。現在、陸上自衛隊では、小銃で口径が五・五六ミリの八九式及び二〇式の小銃になっております。 海上及び航空につきましては、それぞれ令和四年度、五年度から二〇式小銃の取得を開始をしておりまして、口径の異なる六四式小銃の置き換えは速やかに進めているところでございます。 自衛隊全体で六四式小銃の置き換えを進めつつ、二〇式小銃の個別の配備先につきましては、必要に応じて、弾薬補給の観点も踏まえながら進めてまいりたいと思っております。
○佐藤正久君 総理、韓国が恥を忍んで南スーダンPKOで自衛隊に弾をお願いしたのは口径の違いなんですよ。これはばかにできません。 次に、伝統芸能、文化についてお伺いします。 総理、日本の象徴、顔でもあるナショナルシアター、国立劇場の建て替え問題、これは実は入札不調に終わって、このまま行くと七年以上国立劇場で演目ができないという状況です。とても文化立国と言えない恥ずかしい状況だと考えます。 総理、この国立劇場問題、総理はどのように受け止めておられますか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 国立劇場が我が国の文化芸術の顔でございます。伝承していくためには、閉場、場所を閉めると書きますが、これは限りなく短縮をしていかねばなりませんので、令和六年度補正予算におきまして再整備費用の物価高騰相当部分として二百億を計上し、昨年十二月には整備計画を改定して、ホテルの併設は必須としないと、そのように、現在の建設市場の状況を踏まえ、民間事業者の参入をより確実にするという手だてを講じたところではございますが、引き続きまして、文化庁を中心に内閣官房、国交省、関係省庁が連携し、速やかな再整備に向けて取り組んでまいりたいと思っております。これが、今の状況が続いていいとは全く思っておりませんので、この改善に努めてまいります。
○佐藤正久君 総理は、伝統芸能、文化、何か好きな部分ってありますか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 私は、能は全然分かりませんが、文楽はある程度面白いねと思って見ております。ただ、理解を十分にしておるとはとても申せません。
○佐藤正久君 もう、文楽も国立劇場でもうできないんですよ。是非お願いしたいと思います。 そもそも文化庁の予算が少ない。来年度予算千六十三億円、去年から一億円上がっただけですから。防衛省の令和五年度の予算の不用額千三百億ですから。千三百億不用額、片や本予算で千六十三億円、これが現実です。イージスシステム搭載艦の四分の一が文化庁予算。これ、やっぱりアニメやポップからいろんな分野、宗教から広いんで、文化庁。寺社仏閣の補修もあります。千六十三億円、やっぱりこれ足らない。 総理、やっぱりこれは問題意識を持ってもらえませんか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 多方面からの御指摘もいただきまして、コンテンツ産業、これの予算は随分と増やしてまいりました。これは、自動車、鉄鋼に匹敵する輸出産業になると認識をいたしておるところでございます。 それはそれでよろしいんでございますが、確かにその文化財の修復も合わせた文化庁の予算というのはなお十分だとは思っておりません。これは、あべ大臣の下でいろんな議論を進めておるところでございますが、これも産業だと、我が国の、そして、市場が日本は一億数千万しかございませんが、世界に向けて打って出るためにもこの予算の充実は必要だと思っております。 委員会において御指摘をいただいて、また新しい予算の編成に向けて、これは努めてまいりたいと思っております。文化というものが日本が世界に誇るものであるだけに、この予算でいいかどうかよく御審議をいただき、御指摘を賜りたいと思います。
○佐藤正久君 財務大臣、総理の思いは、言いましたけれども、たった一億円しか上がっていないんですよ。これ全然、今総理の答弁と実態が合っていないということは指摘したいと思います。 次に最後に、福島の震災復興、これについてお伺いします。 除染土、二〇四五年三月までに福島県外での最終処分、法律で決まっていますが、福島県外の多くの自治体や国民にも余りこれは知られていないと。実際、具体的場所はまだ未定です。 双葉町の伊澤町長に、首都圏の人たちへの理解を深めるためには県内の再利用に取り組むことが必要と、県内の再利用という部分をやることが大事だということを言わせること自体が私は政府の怠慢だと思っています。 総理、福島の発電で一番恩恵を被った首都圏での再利用を促すためにも、まずは官邸の敷地内の植え込みや、霞が関や国会議事堂周辺等、首都圏の国の施設でまず使う、この取組をやることが首都圏での利用促進につながると思いますが、総理の御覚悟をお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 御指摘ありがとうございます。 伊澤双葉町長とは、私、二月二十四日にお会いし、直接お話を伺ったところでございます。その際、大変重い伊澤双葉町長の思いを承りました。 今御指摘ありました首都圏などでの受入れに向けては、放射線の安全性について正確で科学的な情報に基づく理解をいただくことが十分な安心感につながると考えております。 環境省では、現地視察プログラムやイベント、展示等はもちろんのことでありますが、総理官邸や各省庁など、首都圏の十八施設を含む全国二十三の施設に除去土壌を用いた鉢植えを設置し、空間線量率の変化がないことを確認していただくことといった理解醸成の取組を進めております。 また、その上で、今年度中に最終処分、再生利用に係る基準の策定等を進め、この内容を踏まえ、更なる理解醸成を進めるとともに、昨年十二月に設置された閣僚会議を通じ、政府一丸となって再生利用案件を創出するべく、ただいま佐藤委員から御指摘を、も踏まえた必要な取組を着実に進めてまいりたいと、こういうふうに考えております。
○佐藤正久君 総理、官邸での利用をやりませんか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 是非やりたいと思います。
○佐藤正久君 いや、これは伊澤町長、喜ぶと思いますよ。やっぱりそういう覚悟が大事で、そういう意味では、これ能登の方も大変で、お金の問題ではなくて、業者がいないために準半壊の家が直せないと、もう一年先まで駄目だと。 これは総理、何とか総理のリーダーシップで全国から集めましょうよ。いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) これは、総理のリーダーシップで業者が集まるものではございません。 ただ、馳知事、私も随分懇意にいたしておりますが、知事からの要請というものをよく踏まえて、また馳さんともよく話をしながら、全国が本当に石川の一日も早い復興、そして困窮の解消というものに努力をするという姿勢は示したいと思っております。
○佐藤正久君 終わります。
○委員長(鶴保庸介君) 以上で佐藤正久君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(鶴保庸介君) 次に、森まさこ君の質疑を行います。森まさこ君。
○森まさこ君 自由民主党の森まさこでございます。 まず、本日、私に質問の機会をいただきました各党各派の皆様に深く感謝を申し上げます。私自身、一層身を引き締めて、国民の皆様方の負託に応えるべく、政治活動に努めてまいることをお誓いさせていただき、質問に入らせていただこうと思います。 あと六日で三月十一日、東日本大震災の、十四年となります。あの日、国会審議中でした。この部屋でした。我が党の委員が総理に質問をしている最中、あの大きなシャンデリアが大きく揺れました。三原大臣と私は委員で議席に座っておりました。決算委員会、今日と同じ鶴保委員長でした。委員長から御指示が出て、私ども、部屋の外に出て、こんなに大きな地震が東京で起きた、それなのに震源地が福島県沖と聞いて本当に愕然といたしました。 もう高速道路は通れず、下道で、国道六号でまず県南に夜たどり着き、そして翌日、原発事故が起きました。各村役場寄りながら、なぜなら電話が全然つながらないからです、首長さんたちのお話聞きながら、県庁に行きましたが、もう大混乱でありました。 マスコミが原発事故があったということで一旦現地から引き揚げてきておりましたが、まだ県民残っているということで、私は、それと逆行して被災地、原発近くまで入りました。そのときの動画が、マスコミの皆さんがいなかったので、欲しいと言われて私が渡した動画が当時民放のテレビ局各局で流されました。森まさこ撮影と小さくキャプションが入りましたが、今でもその原動画はユーチューブで見ることができますが、本当に恐ろしい光景でした。 その動画にも撮れなかった光景がたくさんあります。おびただしい御遺体の数々が体育館に並べられ、そしてそれに取りすがる御遺族の皆様。そして、まだ子供が見付かっていないのに原発の地域からは半強制的に避難をさせられて、まだ子供が見付かっていないんだ、夫も見付かっていないんだ、一瞬だけ避難と言われたのに戻れないんですか、すぐ戻してください、そんな、もう怒号に似たような、悲鳴に似たような声を受けて私は回ってまいりました。国会議員なんて何の役にも立たないじゃないか、そう言われたその言葉が今でも耳から離れません。それからずっと災害をライフワークにしてきました。 そのとき、総理にお電話したんです。ホール・ボディー・カウンターがなくて、南相馬市になくて、国からなかなか届かなくて、でも、皆さんがとにかく体内被曝量測って安心したいということで、総理が、地元にあるよ、すぐ二台送ってくださいました。 通告しておりませんが、総理、当時の三・一一直後のときの思い、そして先日、中間処理施設に入っていただきましたときの感想をお述べいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(石破茂君) 当日のことは私も忘れることは一生ないと思っております。 当時、政調会長でございました。あれ金曜日だったと思いますが、当時、名古屋の市会議員選挙やっておりまして、私、選挙カーに乗っていました。やたら揺れました。名古屋というか、中京地区で地震があったのかと思いましたが、それはもう選挙事務所に帰ってみて、こういうことだったんだということを承知をして、その日はその後、新潟に行く予定にしておりましたんで、セントレア空港から新潟まで参りましたが、その後どうにもならなくてというようなことで、翌日の朝一番に谷垣総裁の下で会議をいたしました。 そのときに、委員を始めとして多くの方から、あるいは今の政調会長であります小野寺五典さんとか多くの方々、それは先ほど質問なさいました佐藤議員もそうでございますが、私ども野党でございましたが、現場に随分と入りました。私も刻々と報告は受けました。 さっきのホール・ボディー・カウンターにつきましても、とにかく全国四十七都道府県千七百十八市町村、できることは何かないかということで、委員からお電話をいただいて、うちの県の平井知事が即座に対応してくれたということを昨日のように思い出しております。全国でできることはないかということでございますし、そのときの思いが、今の防災庁、その構想につながっていると思っております。 先般も現地に入りまして、いろんな施設というもの、あるいはその後の復興状況、被災した地域、拝見をいたしましたが、これはやはりその事業費というものをきちんと確保するということが重要だと思ったところでございます。 したがいまして、福島県につきましては、次の五年間の全体の事業規模、これが今の五年間を十分に上回るということでなければ、皆様の御理解も得られないし、熱意もまた戻ってくることにはならないというふうに考えております。今後五年間における復興事業に支障が一切生ずることがございませんよう、必要な財源についても確実に確保をいたしてまいります。
○森まさこ君 ありがとうございます。 これから財源の質問をしようと思っていたら、先に答弁をいただきまして、力強く思いました。というのは、私が今日予算委員会で総理にこの質問をすると言ったら財務省が飛んできましてね、ちゃんとやりますから、どうか総理に質問するのはちょっと勘弁してくださいと言われたので、予算委員会で何か質問して都合悪いことあるのかなと思っていましたが、力強い答弁をいただいて、ありがとうございました。 というのは、やはり、私ちょっと調べたんですよね。行政レビューで委員の先生がおっしゃったんです。もう復興予算そろそろ要らないんじゃないですか、復興予算出すとしても被災地が負担したらいいんじゃないですか。それを聞いて福島県民は大きなショックを受け、福島県内の新聞は一面トップに載せましたが、東京では載りませんでした。やはりそこに風化というか、そういったことも感じましたし、国会でも霞が関でも風化が起きているのかな、そんな心配もしておりましたが、総理の頭の中にはしっかり当時の記憶もあり、予算も付けていただけるということで安心しました。 改めて、東日本大震災でお亡くなりになった方、御冥福をお祈りし、そして今なお避難している皆様方にお見舞いを申し上げ、そして、能登半島地震、大船渡火災、全ての災害の被災者にお見舞いを申し上げたいと思います。 私は、三・一一、毎年、前の日に避難者の家に泊まってきました。十四年続けてきました。最初は仮設住宅、そして復興住宅になり、今年は大熊町の大川原地区にできた宿泊施設に泊まります。全国、全県に避難している皆さんが集まってくれます。そこでみんなで苦労を語り合い、朝日を拝んで、亡くなった人たちにも思いをはせ、そして帰還困難区域という立入禁止区域に入ります。 つまり、十四年たっても家に帰れない人がいるということが言いたいんです。立入禁止区域に入るのに、楽しかった我が家に帰るのに、事前に役場に登録してパスポートとか身分証明書を見せて入らなければならないんです。これは、原発事故、地震、津波だけでなく原発事故、それによる風評、そして風化、三重苦、四重苦、五重苦を背負った福島県の苦しみなんです。 行政レビューの方は、まず福島県の被災地に来てから、財務省の担当の方も三・一一お泊まりに来てから復興予算を議題に上げてほしかったなと思います。 原発事故は人災です。自然災害ではありません。あのとき、暗い中、電源が切れて暗い中、すごく寒い中、手袋も見付からないので素手でコードを運んで、作業員が手から血を出して運んだのに爆発しました。何でですか。電源車のコードですよ。全部電源が喪失したから、補助電源もね、メイン電源よりも津波に近い海の方の地下に全部埋められていて、何でか分かりませんが、津波で一瞬に全部喪失しました。メイン電源も喪失し、全部電源が喪失したから、電源車が官邸の命令で二十台以上行ったんじゃないですか。血を出して持っていったのに瓦れきがあるから近づけない、人力で持っていったのにコードが届かないとか、コードが届くと思ったらプラグの形が違うとか。プラグの形が違うというのは、電源の電圧が違うんでしょう。東京電力、電圧幾つですか。東京を出発する前に調べないんですか。そういったヒューマンエラーで福島県民の人生が狂って、一生が狂って、産業は傷んで、そういうことをやっぱり分かってほしい。 ですから、総理が言っていただきました、予算をしっかり付けていただく。そのことで、今後やっていただきたいことを一つ一つ質問したいと思います。 大阪万博が開かれます。昨年十二月の参議院の復興特で伊藤復興大臣が、この大阪万博来た方に被災地まで足を運んでいただけるように、世界各国の注目が日本に集まるこの機会を生かして被災地の復興の様子を世界に発信しますと述べられました。 そのために何をするか復興庁に伺ったところ、五月十九日から二十四日の五日間、被災地の高校生や大学生と「新しい東北」官民連携推進協議会が作成した東北観光のお勧めスポットのパネルを展示する。展示はすごく有り難いんですが、展示しただけでは、もうちょっと被災地に足を運んでもらうためにはもう一押し必要かなと思うんです。 そこで、提案です。 観光庁で現在行っている福島県における観光関連復興支援事業というのがあるんです。それをこの復興庁のパネルとドッキングして活用してはいかがでしょう。もう復興大臣が大きくうなずいてくださっていますが、つまり、この補助金を大阪万博におけるインバウンドでも活用して、例えば、先ほどの復興庁のパネルの場に被災地から観光業者が赴いて、パネルの前で魅力の紹介や勧誘を行って、その場で旅行用品の申込みなどができるように、例えば福島から大阪までの交通費を出すなどの支援をしてはいかがでしょうか。国土交通大臣の見解を伺います。
○国務大臣(中野洋昌君) お答え申し上げます。 福島の復興を更に前に進めていかなければなりません。そういう意味では、委員御指摘の、あらゆる機会を活用して福島へ誘客をしていくということは非常に大事だというふうに思っております。 今、福島の旅行者につきまして、宿泊者数ベースで見ますと、今回復はしておるものの、やはり国内の旅行者も震災前の水準にまだ戻っていない、そしてインバウンドにつきましては、震災前の水準を上回ってはいるんですけれども、ほかの被災県と比べて伸び率が低い、こういう状況でございます。 万博の期間中は多くの旅行者がまた日本を来訪される、こういうチャンスでもございます。委員の御指摘も、委員御指摘されましたのは福島県における観光関連の復興支援事業ということでございますので、これも活用しながら、例えば震災や原発事故の被災地域をフィールドとした学びの旅でありますホープツーリズムでありますとか、あるいは台湾やタイなどターゲットを絞ったきめ細かな旅行商品の造成並びにプロモーションの実施、また多言語ガイドの育成やインバウンド向けウェブサイトの改修、こうした具体的に福島を訪れていただくような、そういった取組の支援というのはこれでしてまいります。 そして、造成された旅行商品、これ是非、博覧会協会ともしっかり連携をさせていただきまして、こうした観光ポータルサイトに掲載をしていただく等々、様々な働きかけを行っていく中で万博から福島県への誘客促進というのはしっかりと引き続き取り組んでいきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○森まさこ君 是非よろしくお願いします。 次に、農水大臣に質問します。 福島県のおいしい農林水産物をおいしいまま東南アジアに輸出するために、コールドチェーンの構築等を支援してほしいんです。福島県は、原発災害後、なかなか、まだまだ例えば働き盛りの方々の帰還というのはこれからの課題になっています。働き手や消費者がまだ少ない中で産業をいかに維持し、活性化していくかが課題でありまして、そこで海外展開の支援が特に重要と考えています。東南アジアに福島県のおいしい魚を新鮮なまま輸送し、新鮮なまま売るために、今農林水産関係の予算にコールドチェーンを含めたこの物流のためのサプライチェーン連結強化プロジェクト事業、これが六年度の補正、そして七年度の予算に計上されていますね。 そこで、こうした事業を、特に被災地の海外展開の重要性に着目して迅速かつ集中的に講じていくことはいかがでしょうか。農水大臣の御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(江藤拓君) お答えをさせていただきます。 森委員の大変被災地に寄り添ったその姿勢に大変敬意を表させていただきます。 復興を遂げていただくことは内閣の最重要課題であることは言うまでもありませんが、復興を遂げるだけではなくて、復興を遂げた後に前よりもすばらしい農林水産業のモデル地区になっていただけるようにできることをしていきたいなという気持ちを強くいたしました。 なかなか人が戻ってこないというのは、この間、二月に行ってまいりましたけれども、若い人が帰ってこない、しかし入職する人もいらっしゃいました。しかし、入職された農業生産法人が、何となく、福島の農林水産物について何となく避けられているような感じがあるという言葉が、非常にまだ風評が、被害が残っているということを痛切に感じたところであります。 そして、海外展開、まさにこれから稼ぐということでは海外のマーケット、一千五百兆に向かってこれから進んでいくわけですから、これを取りに行かない手はありません。この間行ったときに、小名浜の漁港のところで魚ごちそうになりました。大変おいしかったです。魚についても、眠らせるとか鮮度を保つための新しい技術、そういったものがいろいろ今開発されていますから、そういったものを是非活用いただきたいと思いますし、それからコールドチェーンにつきましては、今御紹介ありましたコールドチェーンの強化プロジェクト事業、これ六年と七年、補正と当初で組んでおりますので、是非福島でも活用していただきたいと思います。 やはり、生産から流通、そして現場のスーパーマーケットとか小売に至るまでのチェーンをいかにつないでいくかということが海外で物を売る上で大変重要な課題でありますので、是非この事業も御活用賜れればと、よろしくお願いします。
○森まさこ君 ありがとうございます。 農水大臣にもう一問。 昨年、農業者団体、大臣室に連れていって、本当にきめ細かくお話を聞いていただきました。そのとき申し上げましたけれども、原子力被災十二市町村における営農再開面積はまだ震災前の五割にも達していません。そして、福島県の森林整備も震災前の五割程度の水準にとどまっております。 私は、こういった農業のいわゆる課題先進地域とも言える福島県が、日本の農業、さらに世界の農業のショーケースとなる、世界をリードする最先端の取組、革新的な取組を行うモデル地域となっていく、その必要があると思うんです。例えば、最先端の牛舎の導入や農作業のロボット化、林業、漁業も含めて、人工知能の活用など、あらゆる新技術を福島県から始めることが復興につながり、日本の農業の課題解決のモデルにもなると思うんです。 福島県の浜通りでは、福島イノベーション・コースト構想が進み、F―REIも開設されます。こうした最先端の取組も農林水産業の現場で実際に生かしていけると思います。 あわせて、放射性物質を含む土壌の流出を防ぐための間伐等の森林整備と、その実施に必要な放射性物質対策を実施するふくしま森林再生事業等への取組が欠かせません。森林整備には長い時間と多くの労力が必要であり、このふくしま森林再生事業も継続、更に拡充していただきたく、農林水産大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(江藤拓君) お答えさせていただきます。 先ほど帰還困難区域のお話をされましたが、私も、車で通過しただけですけれども見てまいりました。非常にいろんな建物が草むしてしまって異常な状況になっていることは本当に心が痛む思いであります。そして、まだ営農再開も五割、それから森林の整備もまだ五割という状況でありまして、特に森林においては、高濃度の放射性物質、これ落ち葉とか様々なもので堆積しておりますので、間伐材を使ってそれが下に降りてこないような工夫もされておりましたけれども、その進めることの困難さというものは非常に感じたところであります。 これについては、ふくしま森林の再生事業、これがありますので、これを是非御活用いただきたいと思います。これは福島も、もちろん緑の雇用とかそういった既存の事業も活用いたしますが、これに加えて福島特有の事業もありますので、これを使っていただきたいと思います。 それから、新しい技術については、例えばスマートとかAIに今触れていただきましたけれども、例えば漁船でいうと、レーダーとそれからカメラが一体となっている技術とか、それから船の魚倉にどれぐらい魚が入っているかというものを浜でちゃんと見れる技術とか、そういったものが今ありますので、そういったものを福島では是非導入していただければというふうに思っております。 この福島イノベーション・コースト構想をこれ更に進めなきゃいけませんし、F―REIもあるわけでありますから、こういった技術がまさに現場で実装されていくと、現場で成果を上げていくということがとても大事なことだというふうに思っております。 とにかく、福島の皆様方の現状を、現場のニーズというのは時間の経過とともに変わっていきますので、その時々でしっかりと連携を取らせていただいて、その御要望に応えながら農林水産省としても貢献してまいりたいと考えております。
○森まさこ君 よろしくお願いします。 それでは、いよいよ復興大臣にお伺いします。 F―REIができますね。F―REIの工事が始まりますね。これなんですよ。先ほど述べました原発事故時の悲惨な状況、原発の中に残って作業をしてきた人々、福島県の皆さんなんです。大企業からずうっと下請して、結局危険な仕事をするところ、福島県の建設業者の作業員さんがやってきた。若い作業員さんが原発の中で閉じ込められてずっと作業して、私は避難所で、その若い奥さんが乳飲み子を抱いて、うちの旦那に連絡が付かないけど先生の携帯ならつながるんじゃないの、電話してって、もうショックで母乳も止まっていましたよ。 そんな建設業者さんたち、豪雪のときもそうなんですが、危険な仕事をいつも請け負って、地元民を守ってくださっています。F―REIができたときに、東京から大きな業者が来て、安全なときだけ仕事をするなんということがあってはいけないと思うんです。 復興の加速化に向けて、一層の地域経済の活性化と復興事業を担っている地元建設業の維持、存続のためにも、建設工事全般について、地域雇用の拡大や地域振興はもとより、施設完成後の維持管理や緊急時の対応も考慮して、元請を含め福島県内の地元建設業者を積極的に活用していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(伊藤忠彦君) 森先生にお答えを申し上げたいと思いますが、その前に、本当に大変なことを御経験をされたお話を聞いて、これからまたしっかりやってまいりますので、よろしくお願いします。 では、福島国際研究教育機構の施設整備につきましては、敷地の造成は独立行政法人の都市再生機構、URへ委託をさせていただきました。建物の整備は、国土交通省東北地方整備局に支出委任をしているところでございます。工事の規模や参加資格など工事の入札手続に関する事項は、これらの発注者が決定するものと承知をいたしております。 復興庁としては、世界に冠たる創造的復興の中核拠点であり、今、森先生がおっしゃったとおり、これから福島が明るく元気になっていくスタートを切る場所でもありますので、地域に根差した研究機関を目指すF―REIの理念と併せて、委員が御指摘をいただきましたことは、引き続き、それぞれの工事の発注者であるUR及び国土交通省東北地方整備局にしっかりお伝えをしてまいりたいと存じます。よろしくお願いします。
○森まさこ君 ありがとうございます。 復興政策を十三年間見てまいりましたが、女性支援に関する政策はまだまだ脆弱であると感じています。 一方で、現在の被災地の課題というものは女性に関係する分野に顕著に現れております。例えば、女性の人口流出は被災地において深刻な課題となっており、福島県では、二〇一一年に震災の影響により大幅な転出超過となり、現在もその傾向は継続しています。特に若年女性の転出については、二〇二一年と二〇二二年に全国ワーストワンを二度記録するなど深刻です。また、女性は男性の約一・五倍以上流出しています。 また、政府の発表した男女賃金格差都道府県ランキングでは、福島県は東北地方で一位の賃金格差と、残念な結果になっています。加えて、人口における女性比率も福島では低下しています。毎日新聞の調査によれば、東京電力福島第一原発周辺の福島県七町村の居住人口の男女比は、女性の割合は四二%で、三二%の自治体もあるなど、全国的に見ても突出して低い自治体が集中しています。 被災地を女性にとって生きにくい地域にしてはなりません。むしろ、生きやすい、女性が自分で学んだことを生かして、自分の好きなこと、選択した職業で仕事をしたり活躍したり、自分自身の人生を健康で幸せに生き生きと暮らしていける地域にしなくてはなりません。 こうした課題は全国的なものであり、実際に内閣府男女共同参画局などが課題解決のために取り組んでいるところではありますが、課題先進地域である福島県において、特に復興庁として主体的に女性支援を、支援していただきたいと思います。 そのためには、全ての政策において意思決定層に女性が存在することを実現しなければなりません。具体的には、全ての復興政策に女性の観点を入れていただきたいと思います。グローバルでは、上川陽子前外務大臣の提唱で、WPS、女性の平和・安全保障に災害分野も認識されるようになりました。福島県でも被災地でも、復興庁では女性支援に重きを置いているという姿勢を海外にも発信して、災害と女性の分野で世界を牽引し、日本の強みとしていくべきだと思います。 グローバルな研究施設を目指すF―REIで、現在、女性の監事は一人のみです。それも男性だけだったので、私が苦言を申し入れたら一人増えました。残念です。今後は、より一層女性の研究者や意思決定者を増やしていくべきです。このことが、リーダーだけでなくロールモデルが増えることで、女性の流出が著しい福島県を始めとした被災地において女性の活躍する場を増やすことにつながります。復興政策における様々な場面で意思決定者に占める女性の数について数値目標を定めるなど、積極的に推し進めていくのはどうでしょうか。伊藤復興大臣のお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(伊藤忠彦君) 森先生の御指摘のとおり、福島の復興や再生を進めるためには女性の参画が重要と認識しております。 復興庁では、被災自治体の復興に向けた取組において、女性の皆様などの多様な視点を反映することに向けた働きかけなどを行ってきております。被災自治体の復興計画策定委員会における女性の比率は増加しておりまして、そうした進展も見られているところではあります。 また、御指摘のとおり、二月には、我が国とノルウェーが本年の共同議長を務めるWPSに関する国連加盟国ネットワークの東京会合が開催をされました。我が国からは、復興庁と外務省が連携をして、我が国が復興や防災に関わる政策決定の過程への女性の参画を拡大し、女性の視点にも立った復興、防災に取り組んでいく旨を発信したところでございます。 復興庁としては、福島県や関係自治体、関係省庁ともしっかりと連携をさせていただき、復興のあらゆる場面への女性の参画、活躍の拡大に引き続きしっかりと取り組んでまいりますので、御安心をいただければと思います。
○森まさこ君 ありがとうございます。 さて、豪雪被害について御質問します。 二月四日から九日にかけて広い範囲で豪雪になりました。私も現地に行ったんですが、今までの雪の降り方とは違い、短期間に大量の降雪があって、福島県の会津若松市を始め、非常に除雪に苦慮した現状がございました。 今冬の豪雪により被害を受けた皆様にお見舞いを申し上げますとともに、日々御尽力されている関係者の皆様方に深く感謝申し上げます。 現在、各自治体では、大雪の除雪費の執行額が例年を大きく上回るペースで執行されております。さらに、総理も午前中答弁されたとおり、人口減少、高齢化が進む中で、豪雪地帯の除雪に対する負担はますます高まっています。除雪は地域の建設業者が請け負ってくれておりますが、建設業者もオペレーターの高齢化や人材不足という課題もあり、このような中、人的、物的、様々な体制をどう構築していくかが課題です。 政府は、豪雪地帯の抱えるこれらの現状を正確に把握した上で、十分な支援をお願いします。そして、総務省に対しては、特別交付税のしっかりとした算定と迅速な交付をお願いします。国土交通大臣と総務大臣の御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(中野洋昌君) 総合的な豪雪対策ということで、まずお答え申し上げます。 森委員御地元の福島県では、この冬、大変に記録的な大雪でございまして、雪崩による宿泊施設の孤立、あるいは除排雪作業中の死傷者の発生など、大きな被害が生じたと承知をしております。全国的にも大変短期的で集中的な降雪が発生をしておりまして、大きな影響が出ているところでございます。 令和四年の十二月に豪雪地帯対策基本計画というのが閣議決定をいたしております。国土交通省では、これに基づきまして、例えば、冬期の安全で円滑な道路の交通等をしっかり冬場に確保する、そして委員御指摘の、建設業を始めとした除排雪を担う人材、人の確保、育成をしっかりやっていく。そして、地域において、今高齢化で大変、雪下ろし大変な状況であります。持続的な共助除排雪体制を整備をしていくなど、こうした取組を進めているところであります。 特に、地方公共団体が管理をする道路の除排雪への支援に取り組んでいるほか、建設業の担い手を確保するための改正建設業法に基づく処遇の改善や生産性の向上、そして、委員にもオペレーターのお話ししていただきましたけれども、この省人化に資するための、今ICTを活用しまして除雪車の作業装置を自動化するような技術の開発も行っているところでもございます。 こうした取組を進める中で、引き続き、関係省庁及び豪雪地帯の道府県等とも連携をしながら、豪雪地帯対策の一層の推進に取り組んでまいりたいと、このように考えております。
○国務大臣(村上誠一郎君) 森委員の御質問にお答えいたします。 今年に入ってから全国各地で、多額の除雪、除排雪経費が生じております。そのため、総務省では、福島県内の五市町村を含む百二十四市町村を対象に特別交付税の繰上げ交付を実施するなど、自治体が財政上の不安を持つことなく除排雪を迅速に行えるよう支援しております。除排雪経費等の実態を踏まえ、自治体の財政運営に支障が生じないように、特別交付税の三月交付、多分末になると思いますが、一生懸命やりたいと考えております。 以上であります。
○森まさこ君 是非よろしくお願いをいたします。それでは、一言申し上げますけど、この後、雪解け時にもし二次被害が生じた場合、農業、それから道路等に生じた場合には、迅速な激甚災害の指定をお願いをして、次の質問に行きたいと思います。 避難所の食生活について、今パネルを出しますけれども、TKB48、被災四十八時間以内のトイレ、キッチン、ベッドの設置、そのうち食について今日は質問します。 東日本大震災のときに多くの方々を助けられなかったことが悔しくて、私は国際防災士という資格を取りました。世界百か国の方がこの資格を持っていて、一万人の仲間がいます。日本人で初めて取得いたしました。今、日本人も十何人に増えましたけれど、毎年、エミッツバーグ訓練基地という、これは軍事基地ではないですよ、災害のための訓練基地、ここで訓練をし、そして世界大会を開いています。この年、あっ、去年は日本の防災士の資格も取りました。今は東京大学の社会人学生として災害学も学んでいます。 そのような中で、世界各国の災害を見てきたところ、この食の問題、これについて赤澤大臣のところに先般提言書も持っていきました。食のDMATという提案をしたんです。 パネル一を御覧ください。(資料提示) 世界で最も古い栄養研究所は日本にあります。日本の国立栄養研究所、その中に、世界初の災害と食、この研究室があるんです。この所長にお伺いしたところ、食が大事、避難所で食が大事、これは当たり前なんですが、高齢者だけでなく、実は働き盛りの男性にも影響が出ているということです。 パネル二を御覧ください。 こんなにも炭水化物過剰に偏っていることがデータに出ています。ここで、この炭水化物過剰のお食事を元気な成年男子が自分は元気だからと我慢して取っていることにより、三年以上も後に、パネル三にありますとおり、脳梗塞や心筋梗塞を患う可能性が高まってくるんです。 パネル四のとおり、塩分を一グラム多く取ると高血圧のリスクは一六%も増加します。そして、それは乳製品を取ることでそのリスクを減らすこともデータで分かっているんです。パネル五のとおり、魚介類を摂取することで肥満症の、肥満の発症リスクが低下するという研究結果もあります。 このような食事の提供について、全国の料理人の方がキッチンカーを被災地に持ち込むなどして食事を提供するという、災害時にだけ支援に来ていただくDMATのような仕組み、つまり食のDMATといったようなプロの方々の支援を受けられるような仕組みが必要だと感じています。このような仕組みをつくるに当たり、プロの方々がどこにいるかといえば、それは、福島県など過去に経験した被災地又はその被災地にボランティアで行っていただいた全国の料理人、栄養士の方々です。これを防災庁がリーダーシップを発揮してつくる必要があるんではないでしょうか。 パネル六のように、海外の災害対策を見ていますと、イタリアや台湾ではTKB48が実現できています。特に食について、避難所での栄養状態は大事です。この点についての赤澤大臣のお考えを伺います。
○国務大臣(赤澤亮正君) 私も、防災、ライフワークとする政治家の一人ですので、本当に、同志というか指導者というか、森先生の御指導をしっかりいただきながら、人命、人権最優先の防災立国、実現をしていきたいと思っております。 委員御指摘のとおり、発災時に被災者の命と健康を守っていく上で、民間の力も借りて、あるいは有識者の力も借りて栄養の整った食事を提供していくことは、ある意味何よりも大事なことだろうというふうに考えております。食事の質の確保に関しては、能登半島地震の対応等を踏まえ、内閣府において昨年十二月に自治体向けのガイドラインなどを改定し、キッチンカーの派遣や飲食業協同組合による調理人の派遣などに向けた事前の準備を促しているとともに、新地方創生交付金の中に地域防災緊急整備型という新しいタイプをわざわざ設けて、自治体におけるキッチンカーやトイレカーなどの資機材の備蓄も推進しているところでございます。 また、民間の力も借りて被災者支援を行うことについては、防災庁設置に向けて現在開催を重ねておりますアドバイザー会議においても、プロである民間の力を借り、餅は餅屋の災害対応を実現することが重要といった意見を賜っているところでございます。 委員の御指摘の観点を含め、様々な御意見、御提案を賜りながら、防災庁の設置に向けた準備を加速してまいりたいと思います。
○森まさこ君 よろしくお願いします。 赤澤大臣にもう一問、防災庁の地方拠点です。いざ、首都圏直下などの大災害が起きたときに、地方拠点をつくるというお話です。 福島県には知見があります。国の出先もそろっております。いわき市が手を挙げたというふうに言っております。福島県に拠点を置くべきではないですか。赤澤大臣、お考えを伺います。
○国務大臣(赤澤亮正君) 防災に関する専任の大臣を置く省庁の創設は、長らく知事会を始め地方自治体の皆様から御要望いただいてきたことであり、ようやく政府・与党としてお応えをできるようになったものでございまして、各自治体からは、真剣に地域の住民を守ろうと防災に取り組んできた本当に熱い思いと、これまで要望を重ねられる中で積み上げてこられたノウハウを踏まえて本当に様々な御要望が寄せられるものと認識をしており、現に寄せられております。しっかりと受け止めていきたいと考えております。 防災庁の機能の一部について、その拠点をどこに置くべきか、防災庁本庁自体が被災した場合の補完機能をどうすべきかについては、まさにこれから議論していくもので、防災庁の設置は令和八年度中ということでございますので、しっかり様々な御意見、御提案賜りながら、災害対策を一層効果的、効率的に実施できる体制、どのようなものかという観点から、今後適切に検討を進めてまいりたいというふうに思っております。
○森まさこ君 ありがとうございます。 次に、女性の健康についてお伺いします。 昨年、女性の健康総合センターが国立成育医療研究センター内に開所しました。このセンターは、乳がんや子宮がんなど女性特有の臓器に係る疾患の診療に加えて、性差医療に関する研究開発を推進していくものとなっております。 私は、これまで、女性活躍担当の総理補佐官として同女性健康センター設置を推進してきたほか、議員立法で女性の健康の包括的支援に関する法律案を提出するなど、女性の健康を守るための努力を続けてきました。それはなぜかといえば、女性の健康が、女性自身のみならず、社会や人口問題に与える影響が大きいからです。それにもかかわらず、我が国にはこれまで諸外国と比べて女性の健康を支援する総合的な施策が弱かったからです。 近年、働く環境の変化に伴い、女性の疾病の状況も変化してきている。例えば子宮がんなどは、かつて更年期の女性に多く見られましたが、最近は二十代から三十代で発症する人が多くなっています。これについての厚労大臣のお取組を伺います。
○国務大臣(福岡資麿君) 女性の心身の状態は年代によって大きく変化する特性があることを踏まえまして、女性の健康に関する研究を進め、最新の知見に沿って女性の健康を生涯にわたり包括的に支援していくことは大変重要だと思います。 そのため、昨年十月に、女性の健康に関する研究の司令塔といたしまして、国立研究開発法人国立成育医療研究センターに女性の健康総合センターを設置し、全国の研究機関等を支援するとともに、女性の健康に関わる最新の知見を収集、提供する仕組みを構築したところでございます。 具体的には、女性の健康や疾患に特化した研究やデータの収集、解析、情報発信に加えて、女性特有の病態、疾患に関する診療体制の充実など体制整備を進めてございまして、加えて、今後、このセンターのための新棟を敷地の中に建設する予定となってございます。 こうした取組によりまして、女性の健康総合センターが女性の生涯を通じた健康維持や疾患予防に貢献できるよう、厚生労働省としても、女性の健康総合センターを運営する国立成育医療研究センターと連携しながら、必要な支援を行ってまいりたいと考えています。
○森まさこ君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(鶴保庸介君) 以上で森まさこ君の質疑は終了いたしました。(拍手) 本日はこれにて散会いたします。 午後四時三十二分散会