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217回国会参議院2025/05/16

北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会 第3号

発言数
123
登壇者
15
会派数
8
開催日
2025/05/16

会議録

松下新平自由民主党

○委員長(松下新平君) ただいまから北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、串田誠一君、江島潔君及び窪田哲也君が委員を辞任され、その補欠として中条きよし君、赤池誠章君及び宮崎勝君が選任されました。     ─────────────

松下新平自由民主党

○委員長(松下新平君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  北朝鮮による拉致問題等に関しての対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官平井康夫君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松下新平自由民主党

○委員長(松下新平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

松下新平自由民主党

○委員長(松下新平君) 北朝鮮による拉致問題等に関しての対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

北村経夫自由民主党

○北村経夫君 自由民主党の北村経夫でございます。  林拉致問題担当大臣と岩屋外務大臣、質問するのは初めてでございますので、どうかよろしくお願い申し上げます。  先般の連休を利用いたしまして、拉致被害者家族会、救う会の皆様とともに、拉致議連のメンバーとしてワシントンを訪問いたしました。超党派でつくるこの拉致議連からは八名の議員の方が今回参加されました。毎年この三団体で訪米しておりますけれども、この八人という人数は過去最多でありました。ここにおられます衛藤先生、山谷先生、そして川合先生も御一緒であったわけでございます。  第二次トランプ政権が発足して初めての訪米でありました。政権発足後、ちょうど百日ということでありましたけれども、まさに、北朝鮮の政策、トランプ政権が対北朝鮮政策を検討中であろうという、そういうタイミングでの訪米であったわけであります。非常に有意義だったと私は思っております。  今回は、当初、ルビオ国務長官とお会いすることになっておりました。国務省もその旨発表しておりましたけれども、当日、直近になりまして、トランプ大統領の日程の関係で会えないという連絡が来ました。このルビオ国務長官は、上院議員時代、拉致問題に理解を示し、熱心に取り組んでいただいた方であります。その意味で、会えなかったのは大変残念でありましたけれども、代わりにランドー国務副長官とお会いいたしました。また、ホワイトハウスでは、NSCのアレックス・ウォン国家安全保障問題担当次席大統領補佐官ともお会いすることができました。  この中で、ランドー国務副長官からは、この拉致問題について政権として取り組んでいくという姿勢が示されたわけであります。今まで国務省を訪れて要請をした際には、国務省として取り組むんだという、そういう答えが返ってきましたけれども、今回は政権としてというその姿勢が示された。私は、トランプ政権になって、この拉致問題について一つギアアップ、レベルが引き上げられたんだというふうに感じたわけであります。  また、家族会の横田拓也さんや飯塚耕一郎さんからは、有本明弘さんが娘の恵子さんと再会することができず今年二月に亡くなられ、そして家族会の親の世代は横田早紀江さん一人になったということを伝えられました。その上で、拉致問題の解決のために残された時間が限られているんだという、そういう切実な思いを訴えられたのでありますけれども、面会された方々にこの思いというのは、悲痛な思いというのは届いたんだろうというふうに思っております。  そして、我々が訪米中の四月二十九日に下院で、三十日に上院で拉致問題の解決を求める決議案が提出されました。この提出に尽力された、主導された議員の方々とお会いいたしましたけれども、これを見て、これまでの毎年の訪米を含む地道な取組というものが、アメリカの議会でも拉致問題への認識が醸成されつつあるんだというふうに私は感じたわけであります。  そこでお伺いしたいんですけれども、今回の訪米について、政府どう受け止めておられるか、これは林担当大臣にお願いいたします。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) 北村委員とは同じ山口県ということで緊密に連携を取ってきたわけでございますが、質問を受けるのは初めてと、こういうことでございますので、しっかりお答えをしたいと思います。  今委員から御紹介がありましたように、この今回の訪米、三団体、いわゆる三団体、拉致議連、家族会、救う会が大変多くの皆様と精力的にお会いをいただいておるというふうに承知をしております。米国の政府高官ですとか与野党の連邦議会議員、有識者、こういう皆さんと面会して、今委員からもお話がありましたように、この問題の解決のために残されている時間が限られていると、こういう切実な思いを直接お伝えいただいて、全ての拉致被害者の一日も早い帰国の実現に向けたより一層の支持、協力、まあワンランクアップだと、こういうふうに御紹介あったとおりだと思っておりますが、非常にすばらしい訪米だったというふうに思っております。  委員からもお話がありましたが、やはり、この問題の解決、我が国自身の主体的な取組、これはもちろんでありますが、それに加えて、米国を始めとする国際社会との緊密な連携、大事でございまして、政府としても、この第二次トランプ政権が発足から間もないタイミングで訪問していただいて、有力な関係者のこの拉致問題に関する理解をより一層深めるとともに、協力を確認を、再確認をしていただいた、非常に有意義な訪問であったというふうに考えております。  お言葉がありましたように、被害者そして御家族、御高齢となる中で、時間的制約のあるこの問題、拉致問題はひとときもゆるがせにできない人道問題でございます。全ての拉致被害者の一日も早い御帰国の実現に向けて、米国を始めとする国際社会と連携しながら、引き続き全力で果断に取り組んでまいります。

北村経夫自由民主党

○北村経夫君 今、林大臣が触れていただきましたけれども、今、日米連携、私もお話をいたしましたけれども、次に外務大臣から伺いたいというふうに思っております。  家族会の皆様は、必ず親世代が存命のうちに全被害者の一括帰国を実現してほしいというふうに訴えられているわけであります。時間的に制約がある中で拉致問題を解決するためには、今大臣も触れられましたけれども、主体的な、我が国の主体的な取組も必要でありますけれども、やはり米国の、アメリカの圧力、これも重要だというふうに思っております。  外務省として日米連携強化のためにこれからいかに取り組んでいくのか、伺いたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) まずは、訪米、誠にお疲れさまでございました。北村委員始め先生方が訪米をいただき、また米国の有力な関係者の皆様に拉致問題について訴えていただいたことは、非常に時宜を得た有意義な御訪問であったと思います。敬意を表し、感謝申し上げたいと思います。  その上で、ただいまのお尋ねですけれども、米朝協議の今後の見通しについてこの段階でお示しすることは困難でございますけれども、いずれにしても、今後実現するであろう米朝間の交渉において拉致問題が米側から提起されることは、この問題の解決に向けた我が国の取組に大きく寄与するものであるというふうに考えております。  このような観点から、二月の日米首脳会談の際にも、石破総理からこの拉致問題の即時解決について引き続きの理解と協力を求め、トランプ大統領から全面的な支持を得たことは大きな成果だったというふうに思っております。私も、二回の日米外相会談のほか、もう数回、ルビオ国務長官にお目にかかっておりますけれども、そのたびに拉致問題についての支持を求め、確認を取り付けているところでございます。  引き続いて、石破総理とトランプ大統領、あるいは私とルビオ国務長官の間を始め、日米の強固な信頼、協力関係の下に、拉致問題を含む北朝鮮への対応に当たって日米でしっかり意思疎通を図っていきたいと考えております。

北村経夫自由民主党

○北村経夫君 トランプ大統領は、就任後も金正恩との個人的関係を強調し、そして米朝首脳会談、意欲を示しているわけでありますので、その辺の情報収集はしっかりとして、やっていただきたいというふうに思っております。  次に、北朝鮮の政策についてでございますけれども、北朝鮮とロシアは二〇二三年以降、相互訪問、首脳訪問をしております。そして、昨年には事実上の軍事同盟であります包括的戦略パートナーシップ条約を締結し、さらに、ウクライナ戦争においては一万数千人の北朝鮮軍を派遣しているわけでございます。その意味で、軍事、経済など幅広い分野で協力関係を急速に深化しているわけであります。  こうした北朝鮮の対外政策の変化を受けまして、政府として拉致問題の即時解決のためにいかに取り組んでいくとしているのか、その辺を伺いたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 委員御指摘のとおり、ロ朝間では二〇二三年九月及び二〇二四年六月に首脳会談が行われておりまして、両首脳が署名した包括的戦略的パートナーシップ条約は昨年十二月に発効をしたと公表されております。  このロ朝の間では、北朝鮮兵士によるウクライナに対する戦闘への参加や、ロシアによる北朝鮮からの武器、弾薬の調達といった軍事協力が進展をしております。こうした動きは、ウクライナ情勢の更なる悪化を招くのみならず、我が国を取り巻く地域の安全保障に与える影響の観点からも深刻に憂慮すべきものであると考えております。  さらに、国際社会においてウクライナをめぐる様々な動きが今起こっている中で、四月末にはロ朝双方が北朝鮮兵士のウクライナとの戦闘に参加した事実を公式に対外公表し、プーチン大統領は北朝鮮に謝意を表明する声明を発表したと承知をしております。  拉致被害者やその御家族も御高齢となる中、時間的制約のある拉致問題はひとときもゆるがせにできません。北朝鮮をめぐる国際情勢の動向も踏まえた上で、一日も早い被害者の御帰国を実現するとともに、北朝鮮との間の諸問題を解決するために、政府として、総理の指導力の下、総力を挙げて最も有効な手だてを講じてまいりたいと考えております。

北村経夫自由民主党

○北村経夫君 ありがとうございます。  拉致問題を含む北朝鮮の人権状況、これを、日本の問題意識を国連を始めとする国際社会に発信するということは大変重要なことだというふうに思っております。  二〇一四年、北朝鮮における人権に関する調査委員会、COIでありますけれども、国連人権委員会に報告書を提出いたしました。その中身は、拉致問題を含む北朝鮮の人権侵害について触れ、北朝鮮に対し、拉致被害者に関する情報提供と、被害者本人及びその子孫を帰国されるよう勧告したわけであります。  その報告書の提出から十年がたち、今年の九月には国連人権高等弁務官が進捗状況について報告書を提出するという、そういう情報もあるわけでありますけれども、この報告書が出される前、作成するに当たりまして、政府としては拉致問題に関するインプットを行うなど積極的に関与していく必要があるのではないかというふうに思っておりますけれども、その辺の状況はどうなっているか、お聞きします。

松尾裕敬外務省大臣官房審議官

○政府参考人(松尾裕敬君) お答え申し上げます。  二〇一四年に国連人権理事会に提出された北朝鮮における人権に関する国連調査委員会、COIの報告書は、北朝鮮における深刻な人権侵害を記述するとともに、北朝鮮に対し、拉致被害者を帰国させることなどを勧告しております。  その後、昨年及び本年に国連人権理事会において採択された北朝鮮人権状況決議は、国連人権高等弁務官に対し、この報告書に記載された事項に関する進捗状況を含む包括的な報告書を本年九月頃に開催予定の人権理事会に提出するよう求めております。  現在、国連人権高等弁務官事務所において包括的な報告書の作成作業が進んでいると承知しており、政府としても積極的に関与していく考えでございます。  引き続き、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国の実現に向けて、こうした機会の活用を含め、国際社会とも連携しつつ、全力で取り組んでいく考えでございます。

北村経夫自由民主党

○北村経夫君 石破政権になりまして、連絡事務所の設置問題、これがいろいろ議論されているわけでありますけれども、家族会の皆さんは、この連絡事務所というのは北朝鮮の時間稼ぎに使われるだけだというふうに強く反対をしておられるわけであります。  やはり、時間は相手の味方である、時間は相手に味方するということを我々日本側は忘れてはならないというふうに思っております。北朝鮮は明らかにこの拉致問題の風化を狙っていると思うわけであります。それに乗せられてはいけない、そのように考えております。  そこで、政府に伺いますけれども、拉致問題の風化、危惧されているわけではありますけれども、国内の啓発のためにどのようなことを行っているか、お示しください。

平井康夫内閣官房内閣審議官

○政府参考人(平井康夫君) お答え申し上げます。  拉致問題の解決のためには、国民が心を一つにして、全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現への強い意思を示すことが重要であります。  政府としては、国民の集いや映画、アニメの上映会、舞台劇など、全国各地で様々な啓発活動を実施してきております。最近では、これまで拉致問題に触れる機会の少なかった若い世代の理解、関心を高めることが重要な課題となっており、中高生を対象として行ってきた作文コンクールに加え、全国の中学生が集まる中学生サミットを開催し、そこで出された優秀なアイデアを広告動画にして配信するなど、若い世代に向けた啓発を強化しているところでございます。  今後とも、広く拉致問題についての関心と認識を深めるために何が最も効果的かという観点から有効な方策を不断に検討しつつ、拉致問題に関する啓発活動を引き続き推進してまいりたいと存じます。

北村経夫自由民主党

○北村経夫君 今いろいろ説明がございましたけれども、やはり政府としても、しっかりとした取組、風化させてはならないというその決意の下、更に取り組んでいただきたいと、そのように思っております。  拉致問題の早期解決を願う国民の皆様から署名が集まっております。約二千万筆集まっているわけでありますけれども、一方で、今年も何も動かなかったと、残された方が帰れなかったと、政府は何をしているんだと、国会議員は何をしているんだと、そういう厳しい声も一方で寄せられているわけでございます。  拉致問題、これは何よりも我が国の主体的解決への取組が大事だと思います。今日はいろいろ、アメリカとの連携、国連との連携が重要だと申しましたけれども、やはり何よりも我が国が取り組むべき問題であります。そこはしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思っているわけであります。  この国際紛争を解決するに当たっては、やはりタイミングというものが大事だというふうに思います。そのタイミングを逃したら、どんどんどんどんこれが解決、逆の方向に行く可能性もあるわけでありまして、この拉致問題の解決のタイミングはいつかといえば、やはりトランプ政権が誕生した今だろうというふうに思っております。  その意味で、日朝首脳会談の実現等、政府は問題解決に向けて全力で取り組んでいただきたいと思いますので、最後に外務大臣、そして林大臣から決意を表明していただきたいと思います。伺いたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 拉致問題は、ひとときもゆるがせにできない人道問題であると同時に、その本質は国家主権の侵害であって、政権の最重要課題でございます。  石破総理は、日朝間の諸懸案を解決するために、もう一度、日朝平壌宣言の原点に立ち返って、この機会を逃すことのないように金正恩委員長に対して呼びかけていくと述べております。トップ同士が会談をして解決に導かなければならないという強い決意を述べておられるところでございます。  こうした総理の思いに関しても、北朝鮮側に対して様々なルートで様々な働きかけを行っております。中身については控えさせていただきたいと思いますが、それらの努力を更に継続、強化いたしまして、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現するとともに、北朝鮮との諸課題を解決するために、総力を挙げて最も有効な手だてを講じてまいる決意でございます。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) 外務大臣からも今お話があったとおりでございまして、委員からも触れていただきましたように、拉致被害者、その御家族、御高齢となる中で時間的制約があると、このことを頭に置いて、ひとときもゆるがせにできない人道問題であると同時に、この本質は国家主権の侵害ということは我が国が主体的に取り組まなければならないということで、政権の最重要課題と位置付けております。  被害者の御帰国を待ち望んでいる御家族の皆様の思いを胸に刻んで、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現するとともに、北朝鮮との諸課題解決するため、総理自身の強い決意の下で、総力を挙げて最も有効な手だてを講じてまいります。

北村経夫自由民主党

○北村経夫君 ありがとうございました。  よろしくお願いいたします。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 会派、立憲民主・社民・無所属の三上えりです。  この委員会に所属して三年になります。四月に去年のこの委員会で質問をしてから一年なんですけれども、この一年、拉致問題で何が進んだのか、その辺りを質問させていただきたいと思います。  まず、拉致認定についてです。北朝鮮による拉致の疑いがある失踪者の多くの御家族が政府による拉致認定を望んでいらっしゃいます。今回は、寺越事件についてお伺いします。  寺越事件といえば、皆さんよくお分かりになると思いますけれども、昭和三十八年五月に能登半島で漁に出ていた寺越家の三名が海難事故に遭ったと言われていますけれども、亡くなられました昭二さんの息子さんたちから、これは北朝鮮による拉致事件であり、政府認定の要望が出ております。拉致認定の基準に照らして、この寺越事件、拉致認定に当たるのかどうか、大臣のお考えをお伺いいたします。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) この拉致被害者の認定でございますが、情報収集、分析、そして捜査、調査の結果、北朝鮮当局による拉致行為があったことが確認された場合にこの認定を行うということにしておりますが、今お尋ねのあったこの寺越事案につきましては、これまでのところ、北朝鮮による拉致行為があったことを確認するには至っていないというところでございます。  政府といたしましては、今後も事案の真相究明に向けて全力を挙げて取り組んでいく考えでございまして、北朝鮮による拉致行為があったと確認された場合には速やかに拉致認定をしてまいると、そういうことでございます。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 もし政府が拉致事件として認定するのであれば、具体的にどのような点が欠けているのでしょうか。その辺り、どうして認定に至らないのかというところを教えてください。

平井康夫内閣官房内閣審議官

○政府参考人(平井康夫君) お答え申し上げます。  北朝鮮当局によって拉致された被害者等の支援に関する法律第二条第一項第一号の規定に基づく拉致被害者の認定につきましては、関係機関の捜査、調査の結果、拉致行為があったと確認された場合に行うものであります。  お尋ねの事案につきましては、拉致の可能性を排除できない事案として関係機関が捜査、調査を実施してきたところでございますが、これまでのところ、北朝鮮による拉致行為があったと確認するには至っていないところでございます。  政府といたしましては、拉致被害者として認定された十七名以外にも北朝鮮による拉致の可能性を排除できない行方不明者が存在するとの認識の下、平素より、国内外からの情報収集、分析や捜査、調査に鋭意努めているところでございます。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 それと、国内のみならず、他国のことも伺います。  他国の被害者の状況について、拉致被害者がいる国というのは海外で今何か国、何人ぐらいということをお伺いできますでしょうか。

大河内昭博外務省大臣官房審議官

○政府参考人(大河内昭博君) お答え申し上げます。  北朝鮮による拉致被害者でございますが、韓国に多数いらっしゃるということが知られていますほか、帰国した日本人拉致被害者の方々からの証言から、タイ、ルーマニア、レバノンにも北朝鮮に拉致された可能性のある方々がいらっしゃるということは明らかになっております。  このほか、中国人等の拉致被害者も存在するとされてございまして、具体的には、北朝鮮における人権に関する国連調査委員会、こちらの最終報告書では、韓国人五百十六名、レバノン人四名、タイ人一名、中国人二名、マレーシア人四名、シンガポール人一名、ルーマニア人一名等の被害者がいらっしゃると、このように記されてございます。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 北朝鮮による拉致被害者、そしてその疑いのある被害者がいらっしゃる国々と協力していくということは、問題解決に向けて大きな一歩につながる動きだと思います。  日本政府として各国とどのような連携を取っていらっしゃるのか、お伺いできますでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘のとおり、今申し上げたような国々も含めまして、拉致問題の解決には国際社会の理解と協力を得ることが不可欠だと考えております。  石破総理はこれまで、各国の首脳との会談において、拉致問題について必ず支持を働きかけ、また協力の確認をしてきております。例えば、昨年十一月の北朝鮮による拉致の被害者がいる韓国を含む日米韓首脳会合において、拉致問題の即時解決への支持を得ております。また、昨年十月のタイを含む日・ASEAN首脳会議においても、拉致問題の解決の重要性について改めて訴えていただいております。  私も、外務大臣として、かれこれ百近い国の外務大臣と直接会談をしたり電話会談をしたりしてまいりましたが、ほぼ全ての会談において、特定の目的を持った会談以外の全ての会談において拉致問題を取り上げて日本の立場を説明し、理解と支持を得てまいりました。  こういった取組を今後ともしっかり続けてまいりたいというふうに考えております。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 ありがとうございます。  御指摘いただいたタイでですね、タイ人の拉致被害者の方を取り上げさせてください。アノーチャ・パンチョイさんという方なんですけれども、一九七八年にマカオで行方不明になりました。政府はこのアノーチャ・パンチョイさんについてどの程度情報を把握しているのか、そして共有しているのか、お伺いしたいと思います。

大河内昭博外務省大臣官房審議官

○政府参考人(大河内昭博君) お答え申し上げます。  ただいま委員より御説明いただきましたとおり、国連におけます人権に関する国連調査委員会最終報告書におきましても、このパンチョイさんが一九七八年、マカオ滞在中に拉致されて北朝鮮へ連れていかれたと、こういう記述ございますし、また、その後、タイ政府がパンチョイ氏の情報提供を北朝鮮当局に繰り返し要請しているにもかかわらず、前向きな対応がなされていないと、このような記述もあるところでございます。  我が国におきましても、このタイを含む国際社会との連携が不可欠ということでございますので、今後とも緊密に連携してまいりたいと考えてございます。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 というのも、曽我ひとみさんであるとか亡くなられたジェンキンスさんも、このアノーチャさんについて証言をされているんですね。こういった情報をタイとどのような共有をしているのか、これからの発展というか何かにつながる動きがあるのか、今一番新しい情報をお伺いできればと思います。

大河内昭博外務省大臣官房審議官

○政府参考人(大河内昭博君) 御指摘のとおりでございます。  拉致問題、国際社会全体の課題でございますので、タイを含めて国際社会の理解と協力を得ることもこれ不可欠でございますので、そのような観点から、タイとの間でございますけれども、拉致問題の情報共有含めて北朝鮮の対応につきましても緊密に連絡を、連携を取ってきていると、こういう状況でございます。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 国際的に、この皆さん、とにかく国内のみならず連携を取っていただきたいと、その新しい情報を常に発信していただきたいというのが家族会の皆様の思いなので、是非よろしくお願いいたします。  石破総理、岩屋大臣、林大臣、拉致問題について今も、先ほどもお話ございましたけれども、拉致被害者や御家族が御高齢となられるというこういった状況の中で、時間的制限がある、ひとときもゆるがせにできない人道問題というふうに示していらっしゃいます。  先ほど北村委員からもお話がありましたけれども、拉致被害者である有本恵子さんのお父様の明弘さんが亡くなられて、本当に娘思いで、恵子さんの再会を果たすために長年にわたって活動されてきた明弘さんの気持ちを思うと、本当に胸が張り裂けそうな思いでございます。一九九七年の家族会創設前から、明弘さんはずっと長くにわたって活動を続けておられました。再会はかなうことなかったということなんですけれども。ということで、横田めぐみさんのお母様、拉致被害者御家族の親世代で御存命ということはめぐみさんのお母様の早紀江さんただ一人となられて、もう八十九歳でいらっしゃいます。  親の世代の家族が存命なうちにというこういった状況の中で、政府に対して、本当にもう時間がないという中で拉致問題を前に進めていくということ、このことについての認識をお聞かせください。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) もう、二〇〇二年でございますから、二十三年前ですが、五人の被害者の方々が帰国をされて以来、一人の拉致被害者の御帰国も実現していないと、これは本当に痛恨の極みであり、誠に申し訳なく思っておるところでございます。  御家族の皆様とは緊密にコミュニケーションを取らせていただいていますが、長年にわたる苦しみと悲しみ、そして何としてでも肉親との対面を果たしたいと、この切実な思いを都度都度お伺いしておるところでございまして、一刻の猶予もないという切迫感、改めて共有、痛感しているところでございます。  まさに今委員からもお話がありましたように、拉致被害者御本人たちも御家族も御高齢となる中で、時間的制約のあるこの拉致問題、これはひとときもゆるがせにできない人道問題であると同時に、その本質は国家主権の侵害であるということでございます。引き続き、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国の実現に向けて、全力で果断に取り組んでまいります。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 そして、岩屋外務大臣ですけれども、本年の外交演説におきまして、日朝平壌宣言に基づいて、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決して、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化を実現するという方針に変わりありませんと述べられました。この点について、石破政権はこれまでの政権と同様の考えを引き継いでいるんだと思います。  しかし、気になるのが、石破総理が就任前から掲げてきた東京と平壌に連絡事務所を設置するという、家族会、救う会、これは強く反対しているということで、これは、これこそ取り下げるということはないのかどうか、改めてお伺いしたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 石破政権の立場、考え方はこれまでの政権と一切変わっておりません。日朝平壌宣言に基づいて、拉致、核、ミサイルの問題を解決をし、不幸な過去を清算して、国交を正常化するという考え方でございます。  その上で、連絡事務所の設置につきましては、御家族の皆様、家族会からの御懸念も含めて、反対の立場からの御議論があるということはよく承知をしております。  政府としては、拉致問題を含む諸懸案の解決に向けて、政府の対応として何が最も効果的かという観点から不断に検討をしているところでございます。その政府の対応について、具体的に何を検討をしているか、どういう動きをしているかと明らかにすることは、ある意味手のうちをさらすことになって、今後の対応に支障を来すおそれがありますことは是非御理解を賜りたいというふうに思います。  いずれにいたしましても、そのような考え方に基づいて、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現するために、総力を挙げて最も有効な手だてを講じてまいりたいと存じます。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 これ家族会の方が皆さん反対だとおっしゃっているんです。その受け止めはお願いできますか。皆さん反対だとおっしゃっているんですけれども。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 先ほども申し上げましたように、そのような反対の立場からの御意見があるということはよく承知をいたしております。  その上で、何が最も有効な手だてかということを真剣に考えて対策を講じてまいりたいと思っております。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 その連絡事務所、いつ誰が東京と平壌に、どこに何をしようとしているのかという具体的なスケジュールがあれば教えてください。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) そのようなものが現段階であるわけではございません。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 石破総理は、北朝鮮との交渉に当たり、それなりに有効であるという御答弁をされました。この連絡事務所、あえて設置するということが北朝鮮との交渉という観点からそれなりに有効であるという理由を明確に説明していただけますでしょうか。重ねて済みません。説明できないのであれば、私ではなく家族会の方に向けてのお答えでもいいと思いますので、お願いします。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) この連絡事務所については、先ほど来申し上げておりますように、様々な御議論がある、また強い反対の御意見もあるということはよく承知をしております。  その上で、それなりに有効とされた総理の答弁については、北朝鮮をめぐる諸懸案に関する日朝間の主張の隔たり、あるいはその交渉の経過などを適時適切に国民に明らかにすることが重要だという認識を述べられたものであるというふうに承知をしているところでございます。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 交渉に当たって有効というだけではなくて、例えば北朝鮮の労働者の遺骨の問題がある、我々はもちろん拉致の問題がある、それがどういうことで今行われているのかということが、常に、迂遠の道ではなくて、東京事務所のそれを置くことによってより我が国の有権者の前に明らかになることのメリットもあろうかというふうに石破総理は御説明されました。  この点について、現在、日朝間にどういった問題があって、連絡事務所を設置するということにおいて日本の有権者に対して何を明らかにしようとされているのか、御説明ください。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 総理の問題意識ということは、先ほど申し上げたとおりでございます。  その上で、何をどのように今進めているのかということについては、これは具体的にお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。  様々な可能性のそれぞれについて、メリット、デメリットその両面を含めて精査していきながら、最も効果的な手だて、有効な手だてを講じてまいりたいと考えております。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 家族会の皆様に納得できる御説明を是非していただきたいと思います。  続いて、本年一月、米国でトランプ政権が発足いたしました。トランプ大統領は、第一次政権の際に国連総会で拉致問題に言及して、米朝首脳会談において拉致問題を提起されました。その大統領なんですけれども、米朝首脳会談に意欲を示しているということで、これが実現すれば、拉致問題の膠着したこの状況が何か、何かしら動くのではないかということを期待しております。  他方で、気になるのがトランプ大統領の金正恩総書記に対する発言なんですけれども、トランプ大統領、インタビューですとか会見で金総書記について、彼はすごく仲が良かった、彼は偉い男だとか持ち上げたり、彼らと仲よくしているのは世界にとってとても財産になるというふうなことを述べております。  この拉致問題を飛ばして非核化交渉を優先することというのは、金総書記との間であるのかどうかということをお伺いしたいと思います。第二次トランプ政権の拉致問題に対する認識及びトランプ大統領による北朝鮮、金正恩総書記に対する発言について、今現在の日本政府の分析をお願いします。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘のトランプ大統領の発言については承知をしておりますけれども、我が国としては、北朝鮮の核・ミサイル開発の動向について平素から高い関心を持って情報収集、分析に努めておりますけれども、北朝鮮の核保有は断じて認められないという立場でございます。このことはさきの日米首脳会談においてもしっかりと確認ができているところでございます。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 重ねて伺います。拉致問題について、トランプ大統領とのその連携というのは取れているんでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 本年二月の日米首脳会談、私も同席をしておりましたけれども、石破総理とトランプ大統領の間で北朝鮮情勢について認識を共有し、核・ミサイル問題に共に対処する必要性、そして北朝鮮の完全な非核化に対するコミットメントを確認しました。さっき申し上げたとおりでございます。  その首脳会談の中身は詳しく申し上げることは控えさせていただきますが、石破総理からは、第一期トランプ政権のときにトランプ大統領が拉致被害者御家族の皆さんと面会をされたときの写真をお示しになって、改めてこの拉致問題について協力、全面的な支持をお願いをされました。トランプ大統領からは、非常に感慨深い面持ちをもって全面的な支持をいただいたところでございます。  また、私とカウンターパートのルビオ国務長官との間でも、お会いするたびにこの拉致問題を取り上げて協力を確認をさせていただいているところでございます。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 そういった中、家族会の横田拓也さんと、あと飯塚耕一郎さんも訪米をされました。  こういった中、トランプ政権とどのように協力していくかと、今お話しいただきました。  米国以外の国との協力も不可欠で、国際社会の理解を得るための情報発信も求められていると思います。  大阪・関西万博の期間中、英語版のポスターであるとかデジタルサイネージの啓発動画の放映、外国人向け窓口の広報資料も配布されているということで、他国に向けての発信ということは非常に大切なことだと思いまして、これからのその辺りの発信についての政府の見解をお伺いしたいと思います。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) 誠に大事な御指摘でございまして、やはり広く拉致問題についての関心と認識を深めると、そのために何が有効なのかということを不断に考えながらチェックをしておるところでございます。  毎年十二月が北朝鮮人権侵害問題啓発週間ということで、東京メトロの駅でポスター掲示を行うなど平素より国内の駅等において広報を行っているところでございます。  また、万博についてもお触れいただきましたが、この会場周辺の駅、空港で広報を行っております。この鉄道や空港において、海外からのお客様もいらっしゃるということで、英語版のポスターを掲示したり、デジタルサイネージで啓発動画を放映したり、外国人向け観光情報窓口で広報資料の配布を行ったりと、精力的に行っております。  引き続き、何が最も効果的かという観点から、この拉致問題に関する啓発の取組、広報の取組、しっかり推進していきたいと考えております。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 お願いいたします。  次に、北朝鮮の核・ミサイル問題について伺います。  トランプ大統領、北朝鮮のことを核保有国であると発言をいたしました。  日本政府の認識を改めて伺います。北朝鮮は核保有国なんでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘のトランプ大統領の発言については承知しております。  しかしながら、二月の、先ほど申し上げた日米首脳会談、それから日米韓外相会合において、北朝鮮の完全な非核化に対する確固たるコミットメントを確認をしているところでございます。  我が国としては、引き続き、米国、韓国を始めとする国際社会ともしっかり協力をして、関連する国連安保理決議の完全な履行を進め、北朝鮮の核・ミサイル計画の完全な廃棄を求めてまいりたいと思います。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 二〇二一年の三月に、当時の岸防衛大臣が、北朝鮮は核兵器の小型化の実現に至っているとして、技術的には核兵器を弾道ミサイルに搭載して我が国を攻撃する能力を既に保有しているものと見られますというふうにはっきりと答弁をされています。  北朝鮮の核開発について日本は、米国、韓国とも連携いたしまして、中国、そしてロシアを含む国際社会と協力をしながら、北朝鮮のCVID、これ完全かつ検証可能で不可逆的な方法での核廃棄の実現に向けて、関連する国連安保理決議の完全な履行を求めまして、進めて、朝鮮半島の非核化を進めていくという、これは政府の方針であったはずだと思います。  このことは、現在の石破内閣でも必ず同様であるというふうに考えてよろしいんでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 技術的観点からいえば、少なくとも、我が国を射程に収める弾道ミサイルについては必要な核兵器の小型化、弾頭化などが実現しているのではないかという評価もあることは事実でございますけれども、我が国の基本的な立場としては、北朝鮮による核・ミサイル開発は我が国及び国際社会の平和と安全を脅かすものであって断じて認められるものではないと、国連安保理決議の完全な履行を求め、そして北朝鮮の核・弾道ミサイル計画の完全な廃棄を求めてまいるという方針でございます。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 認められないということですね。  さきの石破総理とトランプ大統領の首脳会談、これ北朝鮮の核・ミサイル問題について具体的にどのような議論があったか、ここでお伺いいたします。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 首脳会談の詳細な中身については控えさせていただきたいと思いますけれども、総理とトランプ大統領との間で、日米、そして地域、世界にとって深刻な脅威となっている北の核・ミサイル開発への対処の必要性、そして、完全な非核化ということに向けて日米が連携して取り組んでいくということを対談の中で確認をしたところでございます。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 岩屋外務大臣は、ニューヨークで開催されましたNPT、これ運用検討会議の第三回準備委員会に御出席されました。  この日本から外務大臣が準備委員会に出席するというのは七年ぶりということで、広島におきましても、被爆者の方であったり、本当に高く、地元で評価の声を私も聞いておりました。  今度こそ成果を出して核兵器のない世界に向けて前進していこうというこの会議、御出席された、肌で感じた御感想をお伺いできますでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 先般、NPTの運用検討会議のための準備委員会、第三回の準備委員会に出席をして、一般討論演説をさせていただきました。  NPTの運用検討会議、過去二回は残念ながら確たる成果を上げられずに終わっていたわけですけれども、今般の準備委員会では、やっぱり国際社会がこれだけ国家間の競争が激化して、不透明な核戦力の増強など厳しい安全保障環境の中にありますので、私は初めての参加ではありましたけれども、関係者の声を聞くと、今までになく機運は高まりつつあるという、そういう雰囲気であったというふうにお話を聞きました。  是非そうあってもらいたいし、さらに、我が国がしっかり役割を果たしていかなければいけないと感じた次第でございます。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 いらっしゃるということを聞いて、本当に頑張っていただきたいと思ってニュースを拝見しておりました。  ただ、非常に残念だったんですけれども、北朝鮮の核問題であったり日本被団協のノーベル平和賞受賞には言及があったんですけれども、核兵器禁止条約、このことの参加等、この核兵器禁止条約のことは一言も演説の中で触れられていなかったことがすごく残念なんですけれども、このことについての言及は難しかったのは分かるんですけれども、なぜ言及されなかったのか、その真意を伺いたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 会合は、言うまでもなく、NPTの会議でございますので核兵器禁止条約には言及しなかったんですけれども、先般、政府としては、強い御要望のあった、御意見のあった核禁条約へのオブザーバー参加は見送るという判断をさせていただいているだけに、このNPT会議、核保有国、非保有国が共に集まったこの会議の、会議体の中でこそ、まずは核軍縮・不拡散、最終的には核の廃絶、これを目指していかなければいけないという思いを強く訴えさせていただきました。  もう一回このNPTの原点に戻って締約国みんなで汗をかきましょうということを訴えさせていただいたので、そういう文脈の中で核禁条約にはあえて触れなかったということでございます。そのように御理解をいただければ有り難いと思います。

松下新平自由民主党

○委員長(松下新平君) 申合せの時間が参りました。

三上えり立憲民主・社民・無所属

○三上えり君 以上で質問を終わります。  これからも、拉致問題、北朝鮮が犯した国家の犯罪ということで、皆様方、共に取り組ませていただきたいと思います。ありがとうございました。

安江伸夫公明党

○安江伸夫君 公明党の安江伸夫です。  早速質問させていただきます。  今年の二月、有本恵子さんの御尊父、有本明弘さんがお亡くなりになられました。改めて心からお悔やみを申し上げ、御冥福をお祈りいたします。  有本さんの御逝去により、未帰国の拉致被害者十二名のうち、親世代で御存命なのは横田早紀江さんだけとなってしまいました。両大臣が御報告や、また先ほどの御答弁でも述べられておりましたとおり、拉致問題は本当にもはや一刻の猶予もない重要な課題であると深く認識をいたしております。  他方、二〇〇二年に五名の拉致被害者の方々が帰国されて以来、一人の拉致被害者の御帰国も実現をしないままに長い長い時が経過をしているということも事実でございます。  改めてお伺いいたしますが、拉致被害者やその御家族が御高齢となる中で、どのような課題を認識し、またそれに対してどのように対応を行っていくのでしょうか。お伺いをいたします。

平井康夫内閣官房内閣審議官

○政府参考人(平井康夫君) お答え申し上げます。  委員からただいま御指摘ありましたように、本年二月に有本恵子さんのお父様でございます有本明弘さんが御逝去されました。明弘さんの御存命のうちに恵子さんの御帰国を実現できなかったことは、誠に断腸の思いでございます。  政府といたしましては、二〇〇二年に五人の拉致被害者の方々が帰国されて以来、一人の拉致被害者の御帰国も実現していないことにつきましては、大変重く受け止めているところでございます。  現在の状況に至っている背景には様々な要因がございまして、御質問の課題として一概に特定の事柄を挙げるのは困難でございますが、政府としては、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現するとともに、北朝鮮との諸懸案を解決するため、北朝鮮に対してこれまでも様々なルートを通じて様々な働きかけを行ってきているところでございます。  拉致問題の解決のためには、こうした我が国自身の主体的な取組に加え、国際社会において広く拉致問題についての関心と認識を深めるための取組や国内における広報啓発の取組も重要と考えており、これらにも力を入れているところでございます。  拉致被害者やその御家族も御高齢となる中で、時間的制約のある拉致問題は、ひとときもゆるがせにできない人道問題であるとともに、その本質は国家主権の侵害であり、政権の最重要課題であります。  引き続き、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現すべく、全力で果断に取り組んでいく所存でございます。

安江伸夫公明党

○安江伸夫君 改めて、林大臣にもお伺いをさせていただきます。  石破内閣が発足して半年が経過をいたしました。改めて、石破内閣のこの拉致問題に対する基本姿勢について確認をさせていただきたいと思います。  石破総理は、日朝間の諸懸案を解決するため、もう一度日朝平壌宣言の原点に立ち返り、当時思い描いた思いを大局観を持って実現すべく、この機会を逃すことないよう金正恩委員長に対して呼びかけていく旨、また、首脳同士が会談をして拉致問題を解決へ導かなければならない旨を述べられておられます。  石破総理のこうした御発言から、拉致問題の解決のために日朝の首脳会談を行うという強い意思を見て取ることができると思いますが、その思いを実現すべく、どのような取組を行っているのでしょうか。林大臣にお伺いいたします。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) 拉致被害者やその御家族も御高齢となる中で、時間的制約のある拉致問題、これはひとときもゆるがせにできない人道問題であるとともに、その本質、これは国家主権の侵害でありまして、政権の最重要課題であります。  石破総理、今お話しいただきましたように、御家族の皆様とも面会をされまして、いまだに肉親と再会することができない御家族の皆様の苦しみ、また拉致被害者の帰国実現まで決して諦めないと、こうした切実な思いを伺って、もう時間が残されていないというこの切迫感、共有をされておるところでございます。私も全く同じ思いを共有しているところでございます。  有本明弘さんとは何度もお会いして、非常に、何といいますか、活を入れられるようなお話を何度もお聞きして、私も本当に近しい感じを持っておったわけでございまして、お亡くなりになられたというのは本当に断腸の思いでございますし、何よりも、有本恵子さんの御帰国を御存命の間に実現できなかったということは断腸の思いでございます。  我が国の北朝鮮に対する基本方針、これは、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化を実現するというものであります。  先ほど御紹介いただいたように、石破総理は、この諸懸案の解決のために、もう一度日朝平壌宣言の原点に立ち返り、この機会を逃すことがないように金正恩委員長に対して呼びかけていく旨述べるとともに、トップ同士が会談をし解決へ導かなければならないと、こういう強い決意を述べられているところでございまして、政府といたしまして、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現するとともに、北朝鮮との諸課題を解決するため、総理自身の強い決意の下で、総力を挙げて最も有効な手だてを講じていくということでございます。

安江伸夫公明党

○安江伸夫君 石破総理の強い決意の下で、何としてもこの問題、解決をしていきたい、このように思っております。  続きまして、外交について岩屋外務大臣にお伺いをさせていただきます。  岩屋外務大臣は、先般の所信におきましても、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決をし、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化を実現するという方針に変わりがない旨を述べられておられます。  北朝鮮による核・ミサイル活動は、日本の安全保障上の脅威であるのみならず、国際社会に対する明白かつ深刻な挑戦であることは言うまでもありません。したがって、北朝鮮の核・ミサイル問題は、国際社会とともにその解決を図っていくべき課題でございます。  他方、拉致問題の解決には、最終的には日朝による直接交渉、これが必要になると考えますが、それに当たりましては、日米、日韓、日米韓などの枠組みや、また北朝鮮に対して強い影響力を持つと考えられる中国とも緊密に連携することも重要であると考えております。国際社会とも協力をしながら、我が国の対北朝鮮外交の環境、これもしっかり整えていくべきでございます。  このような関係国との連携につきまして、拉致問題の解決のために政府はどのような外交努力を行っておられるのでしょうか。改めてお伺いします。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) まず、対北朝鮮外交の基本方針は、ただいま委員から御指摘あったとおり、また先刻、官房長官からお話があったとおりでございます。  その上で、これも御指摘のとおり、まず我が国自身が主体的な取組をする、これは当然のことでありますが、国際社会と緊密に連携していくことが必要だと思っております。特に米国との連携重要でありますし、韓国との連携も重要だと考えております。  そして、さらにその上で、中国との関係においても、ロ朝協力が進む中で今、中朝関係がどうなっているかということもよく注視をしていかなければなりませんが、やはり一定の影響力があるというふうに考えております。本年三月の日中韓外相会議及び日中外相会談においてもこの拉致問題を取り上げて、即時解決に向けた引き続きの理解と協力を求めてまいりました。  引き続いて、首脳レベルはもちろんですけれども、外相レベルにおいても、あるいはあらゆるレベルにおいてこの拉致問題に関する日本の立場をしっかり説明して、理解と支持、協力を得るべく、今後も積極的に取り組んでまいります。

安江伸夫公明党

○安江伸夫君 日米とのこの取組、これを基軸としながら、あらゆる国とも連携をしながら、解決に向けての外交努力を重ねてお願いを申し上げたいと存じます。  続きまして、国連、国際社会における拉致問題解決に向けた機運の醸成に関連してお伺いをさせていただきます。  昨年十二月、当委員会の質疑におきましても、私の方から強制失踪条約の普遍化について言及をさせていただいたところでもございます。そのような中、今年の二月、国連人権理事会が任命をした北朝鮮の人権問題を担当するサルモン特別報告者や人権理事会の強制的失踪作業部会のチトローニ議長ら五名の連名により、横田めぐみさんなどの拉致被害者や特定失踪者ら四十人の所在情報などを求める書簡が北朝鮮に対して送付されたと報じられました。  拉致問題の解決には国際社会との連携が不可欠であります。国連を始めとする国際社会において拉致問題の解決に向けた協力を要請し、更なる理解や支持を得ていく必要性があると考えます。  政府は今申し上げた書簡についてどのように評価をされておられるでしょうか。国連や国際社会における拉致問題解決に向けた機運を醸成し、後押ししていくためにどのような外交を行っていくのか、お伺いをいたします。

松尾裕敬外務省大臣官房審議官

○政府参考人(松尾裕敬君) 御指摘の共同書簡は、北朝鮮に対して拉致被害者の方々などの所在確認などを改めて要請するものであると承知しております。  委員御指摘のとおり、拉致問題の即時解決のためには、我が国自身の主体的な取組に加え、国際社会の理解と協力を得ることが不可欠でございます。政府としても、北朝鮮人権状況特別報告者を含む国際社会とも緊密に連携しながら、拉致被害者としての認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国の実現に向けて、全力で取り組んでいく考えでございます。

安江伸夫公明党

○安江伸夫君 国連安保理におきまして、昨年の三月に、北朝鮮制裁委員会専門家パネル、制裁決議の履行状況を調査するパネルでございますけれども、その任期を一年延長する決議案がロシアの拒否権行使により否決され、専門家パネルは同年四月末に活動を残念ながら停止をしてしまいました。北朝鮮に対する圧力としての国連安保理決議による制裁について専門家パネルによる監視がなくなってしまいまして、北朝鮮による洋上での違法な物資の積替えなどの制裁逃れが増加することが懸念をされているところでございます。  一方で、この穴を埋めるべく、昨年の十月には日本を含む十一か国による多国間制裁監視チーム、MSMTが発足をしております。このMSMTは、今年の二月に運営委員会第一回会合が開催をされております。  MSMTは有志国による取組ではありますけれども、我が国としてどのようなイニシアティブを取り、北朝鮮の制裁逃れに対する監視強化を図っていくのでしょうか。今後のMSMTの活動に対する政府の方針を確認いたします。

松尾裕敬外務省大臣官房審議官

○政府参考人(松尾裕敬君) 昨年十月、我が国は、米韓を始めとする同志国とともに、多国間制裁監視チーム、MSMTを立ち上げました。これは、国連安保理北朝鮮制裁委員会専門家パネルの活動終了を受けて難しくなった安保理決議の履行状況の監視の強化に取り組むため、制裁違反、回避等に関する報告書を公表することにより、北朝鮮に関する国連安保理決議の完全な履行を支援することを目的としております。  また、本年二月、我が国は、MSMT参加国とともに、米国ワシントンDCにおいてMSMT運営委員会第一回会合を開催し、関連安保理決議を完全に履行するという共通の決意を再確認し、こうした点に言及した共同声明を発出いたしました。  我が国としては、今後とも、MSMT参加国を含む国際社会と緊密に連携しながら、関連安保理決議の完全な履行を進め、北朝鮮の核・弾道ミサイル計画の完全な廃棄を求めていく考えでございます。

安江伸夫公明党

○安江伸夫君 しっかりとした御対応、お願いしたいというふうに思います。  四月末から今月頭にかけまして、拉致被害者の家族会や、先ほども御質疑の中で出ておりましたが、超党派の先生方による拉致議連のメンバーの皆様が訪米をし、トランプ政権の要人や米国議会の議員などと面会をして、拉致問題の解決に向けた協力の要請を行っていただいております。現在、日米間における目下の課題は米国の関税引上げ措置に関する交渉となっているように見えますけれども、拉致問題解決に向けた支援を米国から得る、その外交的努力もそれと同じくらい重要であるというふうに考えております。  トランプ大統領は北朝鮮の金正恩委員長との対話について意欲を示す発言をしており、米朝間における交渉は今後実現の可能性が十分にあるというふうに考えております。今年二月の日米首脳会談におきましても、石破総理は拉致問題の即時解決について引き続き理解と協力を求め、トランプ大統領から全面的な支持を得たものと承知をしております。  そこで、外務大臣にお伺いをさせていただきますが、拉致問題は米朝交渉においても重要なカードの一つであることを米国と密にすり合わせていくことが重要であると考えます。外務大臣の御見解を改めてお伺いします。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 今後のあり得べきこの米朝間の交渉はまだ確たる見通しが立っているわけではありませんけれども、その米朝の交渉が行われる際に拉致問題が米側から提起されるということは、これは拉致問題の解決に向けた我が国の主体的な取組に大きく寄与するものであるというふうに考えております。  このような観点から、今ほど御紹介いただいた本年二月の日米首脳会談においては、この拉致問題の即時解決についてトランプ大統領から全面的な支持を得たということは大きな成果であったというふうに思っております。私からルビオ国務長官に対しても、累次の機会にわたって拉致問題についての支持を確認をしてきております。  引き続き米国側と、首脳レベル、外相レベルはもとより、あらゆるレベルにおいて緊密に意思疎通を図ってまいりたいというふうに考えております。

安江伸夫公明党

○安江伸夫君 ありがとうございました。  まさにトランプ大統領のこの拉致問題に対する姿勢というものを最大限の追い風にして、断固、この機を逃さず、解決に向けて大いなる前進を図っていただきたいというふうに存じます。  まとめになりますけれども、今し方、様々米国への働きかけというお話もさせていただきましたが、やはり民間での交流ということも本件解決に向けては大変重要であるというふうに思っております。これ通告をしておりませんので御答弁を求めることはいたしませんけれども、先ほども少し出ておりました若年層への啓発活動ということも大変重要でありまして、御答弁にも先ほどありました中学生サミットなどの開催も大変有意義なものだというふうに思っております。  これは提案に代えさせていただきますけれども、これ日本人の、日本国内の中学生ということでありますが、やはり、例えば海外、例えば米国のジュニアやユースの青年たちとも共同をしてこうした問題に対しての解決、機運の醸成を図っていくということも一つの方法としては考えられるんではないかということも思った次第でございます。  あらゆる手段を総動員をし、拉致問題への関心を促し、解決への機運を高めていっていただきたい、そのことを強くお願い申し上げまして、質疑を終わります。  ありがとうございました。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。  北朝鮮は、五年ぶりに欧米人の観光客の受入れ、これを始めました。これ再度停止になったわけでありますけれども、外国人観光客が貴重な外貨の獲得手段であるということでこれをやっているということであります。  我が国としては経済制裁の徹底をしていかなければいけないということでありますけれども、これ無謀な日本人が渡航することもあり得るということでございまして、改めて北朝鮮への渡航自粛を求めていること、これ手荷物に至るまで細かく経済制裁により規制されていること、これの周知をお願いしたいというふうに思います。  また、旅行業者の北朝鮮への旅行商品は、これ経済制裁による規制の対象となっているのかどうなのか、この点について外務省に聞きたいと思います。財務省ですね、ごめんなさい。

梶川光俊財務省大臣官房審議官

○政府参考人(梶川光俊君) 御答弁申し上げます。  現在、北朝鮮に対して行っております人、物、金に対する制裁措置のうち、財務省では金の措置につきまして、外為法に基づいて支払原則禁止措置などを行っているところでございます。  他方、お尋ねのように、旅行商品を国内の旅行会社が組成して国内で販売するといった居住者間の取引は、これは居住者、非居住者間の金融取引などを規制する枠組みでございます外為法の射程外になってございます。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。  これ外為法の規制外ということでありまして、こういったことが次から次へと多分出てくるんだろうというふうに思います。  これ経済制裁を徹底していくということの中で、こういったこと一つ一つを規制の対象としていくということが必要だというふうに考えるわけですけれども、外務大臣の見解を伺いたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 政府としては、日朝間のこの人的往来につきましては、関係省庁が連携をして、我が国の措置として、旅行によるものも含めて我が国から北朝鮮への渡航自粛要請等の措置をとってきておりまして、外務省としても、海外安全ホームページ等を通じて渡航の自粛を呼びかけているところでございます。これを徹底してまいりたいと思います。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。  これ今、例えばユーチューバーの中で、北朝鮮に行ってきたとか、そういった告知をされているというようなこともございます。これは、広くやっぱり渡航自粛が求められているんだということをしっかりと周知をしていただきたい、このことは改めて申し上げておきたいというふうに思います。  拉致被害者の中には、日本と直接関係を持つ朝鮮籍の被害者もいます。これ、警察庁が拉致と認定している拉致事件で、昭和四十九年六月中旬、幼い姉弟である高敬美さん、当時七歳、高剛さん、当時三歳が拉致された事件があります。これ母親の渡辺秀子さんは日本人でありますけれども、北朝鮮の工作員だった父親が朝鮮籍であり、当時の国籍法の規定により、日本国籍ではなく、二人は朝鮮籍となっております。  現在の拉致被害者支援法が日本国籍を対象としているため政府認定の拉致被害者となっていないということでありますけれども、これ令和三年九月に、高姉弟が住んでいた埼玉県ふじみ野市の市議会、また埼玉県議会で、この二人も政府認定の拉致被害者となれるよう法改正を求める意見書が全会一致でこれ可決されているという事実もございます。これ議員立法だということは重々承知しているわけでありますけれども、これら意見書の内容について政府の見解を伺いたいと思います。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) 今まさに委員が御指摘していただいたように、ふじみ野市議会及び埼玉県議会から提出を意見書がされているというふうに承知をしております。  まさに委員もお触れいただきましたように、この北朝鮮当局によって拉致された被害者等の支援に関する法律第二条一項一号において、被害者を北朝鮮当局によって拉致された日本国民として内閣総理大臣が認定した者と規定をしております。今まさに御指摘いただいたように、高姉弟については、日本国籍を有していないため、被害者と認定をしておらないところでございます。  この北朝鮮当局によって拉致された被害者等の支援に関する法律、これは今お触れいただきましたように議員立法によって成立しておりまして、その後二回改正しておりますが、これも議員立法ということでございますので、今御指摘のあったところを検討するということになりますが、検討に当たっては国会での御議論というのを十分に踏まえる必要があると考えております。  当然のことですが、引き続き、認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国のために全力を尽くしてまいります。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 これ拉致被害者は日本人だけではないということでありまして、全ての拉致被害者をしっかりと帰国させるということが重要であって、この意見書も非常に重たいものだというふうに私たちとしてしっかりと受け止めていきたいというふうに思います。  これ改めてちょっと確認ですけれども、外務省はこの高姉弟の日本への帰国を要求しているということでよろしいでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 我が国からの拉致は、国籍にかかわらず、主権の侵害でございますので、重大な人権侵害であると同時に、我が国の主権侵害に当たりますので、御指摘の事案については、北朝鮮に対して原状回復として被害者を我が国に戻すことを求めるとともに、同事案の真相究明を求めているところでございます。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。  是非実現をしていただきたいというふうに思いますが、この高姉弟の事件に関して、これ朝鮮総連についてですね、質疑をしていきたいというふうに思います。  朝鮮総連は事実上の大使館などと言われることがあるわけですけれども、これ改めて、この朝鮮総連の施設が公館の扱いなのか。すなわち、外交関係に関するウィーン条約第二十二条第一項が適用ないし類推適用され、これ不可侵となる施設なのか、この点についてお伺いをしておきたいと思います。

大河内昭博外務省大臣官房審議官

○政府参考人(大河内昭博君) お答え申し上げます。  我が国は北朝鮮を国家承認してございません。また、外交関係も有しておりません。したがいまして、朝鮮総連は、北朝鮮との関係におきまして、御指摘の外交関係に関するウィーン条約に規定される使節団には当たらず、この朝鮮総連の関連施設は、この条約に基づく公館の不可侵、これは享受しないと、このように考えてございます。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 確認をさせていただきました。  先ほどの高姉弟の事件においては、朝鮮籍から日本に帰化した女、木下陽子、朝鮮名洪寿恵が拉致に関わったということがこれ明らかになっております。  また、公安調査庁は、朝鮮総連傘下団体等の構成員が関与しているということを、これ質問主意書、平成十九年でありますけれども、に対する答弁書で明らかにしているということで、朝鮮総連がこの拉致に関わってきたということはこれ明らかであります。そういったことから、これ破壊活動防止法に基づく調査対象団体ということになっているわけですけれども、この破壊活動防止法自体には立入りの規定はないということであります。  また、警察の朝鮮総連に対するガサ入れは近年ほとんどなくて、平成二十七年に朝鮮総連の関係者宅、平成二十八年に朝鮮総連関係施設を、いずれもこれ外為法違反で捜索をした程度であるということであります。この現状で本当に大丈夫なのかということを危惧をしております。  そこで、改めて拉致担当大臣にお伺いしますけれども、朝鮮総連の存在をこれどのように認識をして、今どのようなものと認識をされているのか、この点についてお伺いしたいと思います。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) 朝鮮総連は北朝鮮の強い影響下にありまして、その活動について随時指示、指導を受けつつ、北朝鮮に対する支援活動や我が国に対する働きかけなど様々な活動を行っているものと認識をしております。  また、その関係者はこれまでも北朝鮮による拉致事件や北朝鮮への大量破壊兵器関連物資等の不正輸出などに関わってきておりまして、御指摘いただきましたように、公安調査庁等の関係機関において重大な関心を持って調査等に当たっていると、そういうふうに承知をしております。  今委員からの御指摘につきましては、こうした朝鮮総連の現状、関係機関による対応等を踏まえつつ、政府として必要な対応を見極めてまいりたいと考えております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。  そういった意味では、この朝鮮総連の関係者であったり、その影響を強く受けている朝鮮学校の関係者が普通にこれ日本国内で活動しているということに対して私は強い違和感を持っています。かつ、これ朝鮮総連関係者は自由に北朝鮮を行き来しているという現状もあります。直接ではないにせよ、中国経由等々して行くということでありますし、また、これ朝鮮学校の修学旅行先が北朝鮮で、これサプライズで金正恩と会えたというようなこともこれ報道されてきたわけであります。これはもう何もかもが私はおかしいんではないかというふうに思います。  そこでお伺いしますけれども、これ外国人に入国の自由はないということを改めて確認をしておきたいというふうに思いますけど、いかがでしょうか。

礒部哲郎出入国在留管理庁出入国管理部長

○政府参考人(礒部哲郎君) お答え申し上げます。  外国人の入国を認めるか否か、認める場合にどのような条件の下にこれを認めるかについては、国際慣習法上、国家の自由裁量に属するものとされていると承知しております。  この点に関して、昭和五十三年十月四日の最高裁判所大法廷判決、いわゆるマクリーン事件最高裁判所判決は、国際慣習法上、国家は外国人を受け入れる義務を負うものではなく、特別の条約がない限り、外国人を自国内に受け入れるかどうか、また、これを受け入れる場合にいかなる条件を付するかを当該国家が自由に決定することができるものとされていると指摘した上で、憲法上、外国人は我が国に入国する自由を保障されているものではないことはもちろん、所論のように在留の権利ないし引き続き在留することを要求し得る権利を保障されているものでもないと解すべきであると判示しているところでございます。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。  これもう最高裁判決、マクリーン事件でも外国人に入国の自由はないよということが判示されているということであります。  これ私は、この北朝鮮が拉致問題を解決する気がないといったことの中で、北朝鮮関係者が自由に北朝鮮と往来をしているといったことを許しておくのは私はおかしいんではないかというふうに思うわけであります。  その中で、経済制裁とともにこの出入国制限をしっかりとしていく、このことも重要なんではないか。出国したこれらの関係者の再入国の拒否を、これを裁量的に行うということを政府の方針として決めるべきなんではないかということをこれ提案させていただきたいというふうに思いますけれども、これはいかがでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 我が国としては、我が国自身の措置の一環といたしまして、在日の北朝鮮当局職員等の再入国禁止措置等の措置をとってきております。  この再入国禁止措置の対象は、関係省庁の情報に基づいて政府全体として総合的に判断をしてきております。その詳細については事柄の性質上控えさせていただきたいと思いますけれども、我が国としては、引き続き、関係省庁間で緊密に連携をしながら同措置の実施を徹底していく考えでありまして、何が最も効果的かという観点から不断に検討してまいりたいと考えております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 自由に行き来していますよね、これ現状として。それは朝鮮総連の幹部もそうですし、先ほど申し上げたとおり、これ朝鮮学校の生徒たちが金正恩に会ったみたいなことが報道されるわけですよ。こんなことを報道されて、喧伝されているということは、私はゆゆしき事態だなというふうに思っておりますし、この拉致問題の解決に向けて我が国の断固たる姿勢を示すという意味でも、この再入国の禁止ということをしっかりやっていくということが必要なんではないかというふうに思うわけでありますけれども。  これ例えばですね、だから、私は、その経済制裁に関しても、これもうかなり地下にどんどん潜っていくわけですね。その中で、先ほど言ったとおり、公安の話ありましたけれども、ガサ入れももう平成二十七年、二十八年ということで、これ外為法による規制も余り寄与していないなというふうに思うわけであります。どんどん地下化していって、どんどん、これ中国が最近やっていますけれども、地下銀行等々を通して本国にお金が送られていくというようなことがなされているんではないでしょうか。  そういった意味では、この経済制裁というものをもう一度しっかりと見直していただきたいというふうに思いますし、この制裁の対象をどんどん広げていくといった措置が必要なんだろうというふうに思います。  その中で私が一つ納得がいかないのは、例えばこれ、新型コロナ以降に給付された給付金、多額の給付金が日本国民に配付をされました。これらの給付金が、これ北朝鮮の関係者にも給付されたということでよろしいんでしょうか。この事実関係を確認したいと思います。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) 政府といたしましては、コロナ禍において様々な影響を受ける国民を広く支援するための特別定額給付金や、これはそれに類似するものとして、足下の物価高を乗り切るための住民税非課税世帯向け給付を実施しているところでございます。  これは、それぞれ基準日において住民登録があるなどの要件に該当する方を給付の対象としております。今お尋ねのあった関係者については、それぞれの給付の要件に該当するのであれば給付の対象になると、そういうことでございます。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 私はこれ納得感ないなというふうに思います。  これ日本国内で、北朝鮮に自由に出入りをして北朝鮮のための活動をしているそういう人たちにも、困窮しているんだろうということでこういった給付金が配られるということでありまして、私はこれは、こういったことをしっかりとなくしていくと。これは、だからある意味、経済制裁を骨抜きにするような温情措置なんではないかなというふうに思うわけでありますけれども。  これ今後、こういった給付金の扱いの中でこの北朝鮮関係者を除外するといった措置を是非とっていただきたいというふうに思いますけれども、この点についてはいかがでしょうか。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) 今お答え申し上げましたように、このそれぞれの給付金は、それぞれの制度趣旨、目的に沿って給付要件を設定しておるわけでございますが、我が国といたしましては、現在、累次の国連安保理決議に基づく措置といたしまして、北朝鮮の核関連計画等に貢献し得る活動に寄与する目的で行う送金、送金の受取、資本取引等を禁止しておりまして、また我が国自身の措置として北朝鮮向け支払を原則禁止しているなど、必要な措置を講じておるところでございます。  北朝鮮に対する今後の対応についてでございますが、拉致、核、ミサイルといった諸懸案の包括的な解決に向けて何が最も効果的かという観点から不断に検討してまいります。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 今官房長官おっしゃったような経済制裁と、その給付金を支給するということが、整合性が取れていないんではないかという問題意識であります。  それは、確かにこれコロナ禍の中で、全員に一律ばらまいた方が素早く支給できるといったこと、住民税非課税世帯というのが一つのくくりとして分かりやすかったからそこにお金をばらまいたといった実態がありました。ただ、その支給対象はしっかりとこれ絞り込んでいくということが必要だというふうに思います。  これ、国民の困窮に対して支給をする、国民の物価高による生活困窮に対して給付金を支給するといったことが目的なはずでありますから、これ支給対象をしっかりと限定していくということ、これを是非お願いしたいというふうに思いますけれども、再度検討いかがでしょうか。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) 先ほどお答えしましたように、この基準日において住民登録があると、こうした要件を課しているわけでございます。  その上で、この制裁として、国連の決議に基づく措置と、我が国自身の措置として北朝鮮の計画等に貢献し得る活動は全て止めていると、禁止していると、こういうことでございますので、当該給付金が北朝鮮に対する支援になっているということの御指摘は当たらないとは考えておりますが、いずれにいたしましても、先ほど申し上げましたように、何が最も効果的かという観点から不断に検討してまいりたいと考えております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 是非お願い申し上げたいというふうに思います。  抜け道は今幾らでもあります。これ中国に対する送金の問題もそうですね。今、地下銀行かなり摘発されたというような話もありますけれども、送金なんか幾らでもできますよ。  そういった中で、我々がその抜け穴をしっかりと防いでいく、もちろんアメリカと連携をしていくということは重要だというふうに思いますが、日本ができることをちゃんとやるということも必要なんだろうというふうに思いますので、是非この是正、限定給付ということも検討いただきたいと、このことを申し上げまして、質疑を終わります。

川合孝典国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 国民民主党の川合です。  今日は、特定失踪者問題を中心に、拉致問題担当大臣に御質問させていただきたいと思います。  まず、一言お礼ですが、四月の十四日の日に拉致被害者救出の署名簿を官邸に届けに上がった折には、応接いただきましてありがとうございました。  その上で、この間の様々な報道と政府側からのコメントも含めて、気になる点がちょっとございますので問題の指摘をさせていただきたいんですが、有本恵子さんのお父さん、明弘さんが御逝去をされたということを受けて、報道もそうでありますし、政府側のコメントもそうなんですが、拉致被害者の御家族がお一人になってしまったと、しきりとこう繰り返しおっしゃっておられます。  政府認定拉致被害者という意味ではもちろんそれが事実なわけでありますが、他方、この拉致が疑われる特定失踪者の方が厳然として八百人以上いらっしゃると。そして、その方々には御家族がいまだに、大勢の御家族が御存命でいらっしゃるということを考えたときに、政府側のコメントもそうですし、報道もそうですが、拉致被害者の家族が一人しか、存命は一人しか残っていないという発言をすること自体が、特定失踪者の御家族、関係者の方々に対して極めて不安をあおることになってしまっていると。切り捨てられるのではないのかといったようなことを指摘されるお声もあるということでありますので、あくまでも政府認定の拉致被害者の御存命の御家族がお一人になったと、親御さんがお一人になったという、そういった表現を是非注意してやっていただきたいというのがまず冒頭の指摘であります。  その上で、特定失踪者の受け止めや政府としての様々なお取扱いということについて、確認をさせていただく意味で、改めて特定失踪者問題調査会の諸活動に対して林大臣の御見解、御認識をお伺いしたいと思いますが、その前提として、調査会がいわゆるラジオ短波放送「しおかぜ」を運営していることは御承知のとおりだと思いますが、この北朝鮮向け短波ラジオのいわゆる活動について、石破内閣としての受け止め、評価がどうなのかということについてまずお伺いしたいと思います。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) 北朝鮮域内への情報伝達手段が限られている中で、拉致被害者の方々を始め北朝鮮住民、北朝鮮当局に対し、日本政府や日本国民、さらには国際社会からのメッセージ、これを伝達する手段として北朝鮮向けラジオ放送は極めて効果的であると考えております。  こうした考えから、政府としては、「ふるさとの風」及び「日本の風」といった北朝鮮向けラジオ放送を自ら行うとともに、今御指摘いただきました特定失踪者問題調査会が運営する「しおかぜ」の放送に関し業務委託契約を結ぶなど、調査会と連携して対応しているところでございます。  今後とも、調査会とも連携しつつ、ラジオ放送による北朝鮮内への情報発信、これ積極的に行ってまいりたいと考えております。

川合孝典国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 前向きな御答弁いただきまして、ありがとうございます。  その上で、これ去年十二月のこの拉致特の委員会のときに、いわゆる八俣の送信所の、いわゆるKDDIの送信施設の更新の関係で二波放送ができなくなることについて、また放送時間が変更されることについての問題点の指摘をさせていただきましたところ、いわゆるKDDI、NHKと調査会との三者協議に対して政府側からも働きかけをいただいたということで、何とか辛うじて二波放送が維持をされるということで、若干放送時間の変更等の手続が生じているようでありますけれども、可能な調整を頂戴したということについては、これはお礼を申し上げたいと思います。  その上でなんですが、今回、送信所の設備更新を行うという、そのことの一連の作業の中で、送信に係るコスト等がかなり変わってきているという報告を実は受けました。何とか自力で活動するということで彼らも取組を進めていただいているわけでありますけれども、伺うところによると、若干その放送時間が一時間ほど延ばしていただいたということはあるらしいんですが、送信に係るコストが七〇%ほどアップしているという相当厳しい状況に今実は置かれているようであります。  このままの状況では、実は、民民の契約ですから、なかなか契約のことについて政治サイドとして介入しにくい問題であるということは承知はした上でなんですが、NHKさん側の事情によってこうした状況になっていることで、今後のいわゆる「しおかぜ」の放送の活動がかなり厳しくなってくるといったようなことが指摘され始めてきております。  この点について、この場で林大臣にそのことを事実関係をお伝えした上で、何らかこの点についての対処をお願いしたいと思うんですが、いかがでしょうか。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) この御指摘の「しおかぜ」の送信費用の増加でございますが、我々政府としても十分認識をしております。  この「しおかぜ」の放送に関する調査会との業務委託契約でございますが、これは、予算措置を講じた上で費用の増加にしっかりと対応する形でこの契約を締結したところでございます。  拉致被害者等にメッセージを伝達する手段としてこの北朝鮮向けラジオ放送は極めて効果的であると認識をしておりますので、今後とも、調査会とも連携しつつ、ラジオ放送による北朝鮮内への情報発信、積極的に行ってまいりたいと考えております。

川合孝典国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 力強いお言葉いただきまして、感謝を申し上げたいと思います。是非、御対応のほどよろしくお願いします。  次の質問に移りたいと思いますが、拉致被害者の、失礼、政府認定拉致被害者の認定に係る話に関して少し確認をさせていただきたいと思います。  先ほど、柳ヶ瀬委員の方から高兄弟のケースについての御指摘がありました。  当然、拉致が確定、認定、政府として認定できたということが政府認定拉致被害者の認定の前提であるということは分かるのですが、ここに至るまでの間、八百人以上の方々の中で誰一人認定されていないということが、果たしてきちっと手続は取れているのかどうかということについて我々は知り得るすべがないわけであります。  御承知のとおり、この時間切れを北朝鮮が待っているんじゃないのかといったようなことも多くの方が感じていらっしゃる状況の中で、その限定された政府認定拉致被害者だけをどうするのかということの議論に矮小化してしまいますと、より一層北朝鮮にとってはそういった逃げの姿勢を彼らが取る理由付けにもなってしまうということを考えたときに、新たな事実が判明した時点で特定失踪者の中からも政府認定拉致被害者をきちっと認定していくという作業はするべきなんではないのかということを実は私は感じております。  御承知のとおり、ストックホルム合意の当時、北朝鮮からの調査報告で、既に政府認定拉致被害者になっていらっしゃる田中実さんと同時に、金田龍光さんという方の生存情報が提供されているんですよね。なんですけれども、なぜなのか、金田さんは拉致認定をされていないということでありまして、そうした事例が実は高兄弟についても、日本国籍ではないというのが今理由だということでありましたけれども、警察は拉致を断定しているということを考えたときに、拉致認定することの合理性は極めて高いと思うんですが、認定をするのかしないのかの判断の基準がどこにあるのかということを、このことを時間が余りましたので最後お伺いをして、私の質問を終わりたいと思います。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) 先ほどもお答えいたしましたけれども、まず、この高姉弟につきましては、法律の規定によりまして、被害者を日本国民としておりますので、この事案自体は警察が拉致容疑事案として判断しておりますが、この方が日本国籍を有していないため、支援法に基づく被害者と認定していないということでございます。  一方、金田龍光さんでございますが、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案ということで、関係府省庁が連携して鋭意捜査、調査を実施しておりますが、これまでのところでは北朝鮮による拉致行為があったということを確認するには至っていないということであります。  いずれにいたしましても、認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確保、また即時帰国のために全力を尽くしている、これは申し上げておきたいと思います。

川合孝典国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 まだちょっとありますよね。  同時に生存情報が確認されて、片や認定されて片や認定されていないということの合理的なその理由というのが我々には知り得るすべがないわけでありまして、その辺りのところも含めてもう少し政府として説明責任を果たしていただくことを是非お願いを申し上げたいと思います。  いずれにいたしましても、大変難しい問題、相手のあることで大変難しい問題だということは重々承知した上で、取組しっかり進めていただくことをお願い申し上げまして、私からの質問を終わります。  ありがとうございました。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  北朝鮮は先週八日、日本海に向けて弾道ミサイルを発射いたしました。累次の国連安保理決議に反するものであります。  我が党は、今回の発射を強く非難するとともに、更なる決議違反を繰り返さないこと、朝鮮半島の非核化に向けた外交交渉のテーブルに戻ることを改めて厳重に北朝鮮に求めるものであります。  同時に、我が党は、日本政府に対して、この北朝鮮による軍事的挑発のエスカレートを抑え、日朝平壌宣言に基づいて拉致問題を含む両国間の長年の懸案を解決するためには、この北朝鮮との外交ルートの確立に向けた努力こそ急務だということも申し上げてまいりました。  林大臣は、昨年の十二月二十三日の当委員会で私の質問に対して、石破総理も、日朝間の諸懸案を解決するため、もう一度日朝平壌宣言の原点に立ち返り、この機会を逃がすことのないよう金正恩委員長に対して呼びかけていく旨を述べているということを強調されました。その後、この対話再開に向けた政府の働きかけがどのようになっているのか、まず林大臣に伺います。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) 我が国の北朝鮮に対する基本方針、これは、日朝平壌宣言に基づきまして、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化を実現すると、こういうことでございます。  今御紹介いただきましたように、石破総理は、このため、もう一度日朝平壌宣言の原点に立ち返り、この機会を逃すことのないよう金正恩委員長に対して呼びかけていくと、こう述べるとともに、トップ同士が会談をして解決へ導かなければならないという強い決意を述べております。  こうした総理の思いの下で、北朝鮮側に対して様々なルートで様々な働きかけ行ってきております。日朝間のやり取りの詳細については、今後の対応に支障を来すおそれがあるため、お答えは差し控えさせていただきます。  いずれにいたしましても、政府としては、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現するとともに、北朝鮮との諸課題解決するため、総理自身の強い決意の下で、総力を挙げて最も有効な手だてを講じてまいります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 様々なルートで様々な働きかけが行われてきているという答弁でありました。  日朝平壌宣言に基づいて北朝鮮との対話再開に向けた取組を強めるということが日本政府の役割であり、その立場で米韓両政府にも働きかけると、そういう外交努力を強く求めたいと思います。  政府は、この日朝平壌宣言に基づいて、拉致、核、ミサイルという諸懸案の包括的解決ということを繰り返してまいりました。その一つである核の問題で岩屋外務大臣に伺います。  先ほどもありましたけれども、トランプ米大統領は今年三月十三日、ホワイトハウスで行われたNATOのルッテ事務総長との会談の冒頭、記者団の取材に応じて、北朝鮮については明らかに核保有国だと述べました。続く三十一日にもホワイトハウスで記者団に対して、北朝鮮を大きな核保有国だと発言をしております。  歴代アメリカ政権は、北朝鮮を核保有国とは認めてこなかったわけですね。日本政府として、このトランプ大統領の発言の根拠について、アメリカ側にただしているんでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘のトランプ大統領の発言については承知をしておりますが、その一つ一つにコメントすることは控えたいと思います。  その上で、北朝鮮による核・ミサイル開発は、我が国及び国際社会の平和と安全を脅かすものであって、断じて認められるものではありません。政府としては、そのような認識の下に、米国側、米国政府とも緊密に意思疎通をしてきておりまして、二月の日米首脳会談、あるいは私が出席した二月及び四月の日米韓外相会合におきましても、北朝鮮の完全な非核化に対する確固たるコミットメントを確認をしてきております。  今後とも、米国、韓国を始めとする国際社会とも緊密に連携協力しながら、関連する国連安保理決議の完全な履行を進め、北朝鮮の核・弾道ミサイル計画の完全な廃棄を求めてまいります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 ただしたのかという質問には答えていただいていないんですね。一つ一つについては言及しないと言われましたけど、これ、あれこれの一つ一つの発言ではないんですよ。これまでの米政府と明らかに違う大変重大な発言だと思うんですね。  トランプ大統領は記者団に対して、金正恩委員長はたくさんの核兵器を保有している、たくさんだと述べ、核保有国であることは間違いないと明言をしているわけですね。今述べられた日本政府の立場と明確に異なる、こういう発言だから聞いているわけであります。  そして、日米の首脳会談を言われましたけれども、それ二月ですから、その後の三月にトランプ大統領はこういう発言をされています。その後、四月に日米韓の三か国の外相会談があったということのわけですよね。  北朝鮮の完全な非核化を追求するということを確認してきていると言っていますけれども、例えば、アメリカ国家安全保障会議のヒューズ報道官が一月の二十八日の声明で、トランプ大統領は北朝鮮の完全な非核化を追求すると述べたんです。でも、その後にトランプさんは繰り返し述べているんですよ。  ですから、これは政府、日本政府としては看過できない問題なわけで、きちっとやはりただすということが必要だと思いますが、この四月の三か国の外相会談のときにも確認をしていないということなんですか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘のトランプ大統領の発言については、先ほども申し上げたとおり、それについて一つ一つコメントすることは控えたいと思いますけれども、四月の日米韓外相会合、言うまでもなく、米側はマルコ・ルビオ国務長官、韓国趙兌烈外相、そして私ですが、その会合におきましても北朝鮮の完全な非核化に対する確固たるコミットメントを確認をしてきておりますので、今後とも、この米国、韓国としっかりと連携をしてまいりたいと考えております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 そういったことに反することを大統領が言っているということはただすべきことだと思いますし、この間の関税問題を見ていましても、このトランプ氏がああいう形でやるということがどういうことを起こすのかということだと思うんですよ。  かつ、これはトランプ大統領だけではありません。北朝鮮を核保有化という発言は、例えばヘグセス国防長官も、一月二十五日のアメリカ上院軍事委員会の指名公聴会に先立つ書面質問への回答で、北朝鮮が核保有国であることはインド太平洋地域、世界全体の安定への脅威だと記しているんですね。つまり核保有国だと言っております。コルビー国防次官も、昨年の五月、韓国メディアのインタビューに対して、北朝鮮の非核化は現実ではない、見込みもないと、こう断言をしております。  そして、コルビー氏は、この北朝鮮の非核化の目標は示しつつ、米本土に到達可能なICBMの射程制限に焦点を当てて軍備管理を寄せたものにすべきだと、こういうような発言もされております。  これはまさに完全な非核化を横に置くものでありまして、日本政府としては断じて容認できないと思いますけれども、そのことをはっきりと明言すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 繰り返しになりますけれども、北朝鮮による核・ミサイル開発は断じて認められるものではありません。全ての大量破壊兵器とあらゆる射程の弾道ミサイルの完全な、検証可能な、かつ不可逆的な廃棄について、累次の安保理決議で規定をされているところでございます。  そのことを前提に、二月の日米首脳会談あるいは四月の日米韓外相会合において北朝鮮の完全な非核化に対する確固たるコミットメントを確認をしてきておりますので、今後とも、米国を始めとする国際社会と緊密に連携協力しながら、北朝鮮の核・弾道ミサイル計画の完全な廃棄を求めてまいります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 そうした一連の確認と違う発言が続いているわけですから申し上げているわけで、北朝鮮の核・ミサイル能力の高度化を前にして北朝鮮を事実上の核保有国と認めて核軍縮交渉を行うことは、核兵器禁止条約にも逆行しますし、NPTを形骸化させて核不拡散体制の崩壊にもつながりかねないことだと思います。  困難はあっても、朝鮮半島の非核化を関係国の対話と交渉の最大の目標として揺るがずに堅持するべきだということを強く指摘しまして、終わります。

浜田聡NHK党

○浜田聡君 NHK党の浜田聡でございます。最後の十分、よろしくお願いします。  まず、先日の理事懇、そして本日の理事会に出席できず、申し訳ありませんでした。委員長、理事、そしてオブザーバーの皆様に御迷惑をお掛けしたことをおわび申し上げます。  本日の質問においては配付資料を用意させていただきました。その配付資料の説明も、先ほどの理事会で打越野党筆頭理事から説明をいただいたことに関して特別な配慮をいただいたことを感謝申し上げます。  それでは、質問の方をさせていただきます。  今回、配付資料に、家族会、救う会の新運動方針を掲載した資料を用意させていただきました。同会は毎年、その運動方針を公表していると私、承知しております。そして、私は、この運動方針というのは、の記載内容はいずれも説得力がありまして、非常に効果的、非常に重要であると考えております。  そこで伺います。政府における同運動方針への御見解を伺いたいと思います。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) 本年二月十六日でございますが、家族会、救う会、合同会議が開催されまして、今後の運動方針が決定されたものと承知をしております。被害者の即時帰国に向けた御家族や救う会の方々の大変切迫した思いを真摯に受け止めております。また、二月二十日でございますが、家族会、救う会から総理にこの今後の運動方針が手交された際は私も同席をいたしまして、御家族の皆様から何としてでも肉親との対面を果たしたいという切実な思い、直接伺ったわけですが、まさに一刻の猶予もないという切迫感を改めて痛感をしております。  拉致被害者やその御家族、御高齢となる中で、時間的制約のある拉致問題は、ひとときもゆるがせにできない人道問題であるとともに、その本質は国家主権の侵害でありまして、政権の最重要課題でございます。引き続き、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現すべく、全力で果断に取り組んでまいります。

浜田聡NHK党

○浜田聡君 ありがとうございます。  先日、二月十八日のインターネット番組の「ニッポンジャーナル」という番組におきまして、この救う会副会長である江崎道朗さんがこの運動方針に関して言及をされておられました。そこで言及されていたことなんですけれど、その一つとして、国会議員の方々がこの運動方針を目にしていないのではということを問題提起されておられました。私もその点に関しては、それが事実であれば非常に重要、ちょっと深刻な問題ではないかと思います。  そこで、委員長、そして委員会の事務局に、御要望にとどめますが、毎年のこの運動方針を、特に委員の方々の目に付くように、重要な資料として配付していただければと思います。  次に、通告していた三番目の質問に移らせていただきたいと思います。  ちょっと今回、配付資料として準備できず恐縮なのですが、救う会全国協議会ニュースの二〇二五年四月三十日の内容について伺いたいと思います。  記事のタイトルが、「今後の運動方針と全拉致被害者救出への道6」というタイトルでございます。かいつまんで述べますと、朝鮮半島において混乱事態が起きた場合の拉致被害者救出計画を作っておくべきという提言になります。  まず、この記事内容を踏まえて、現状の北朝鮮が周辺国から孤立しつつある状況について伺えればと思います。  その当該記事内に、北朝鮮と中国、韓国、ロシア各々との関係に関する言及があります。中国においては、習近平政権が北朝鮮をかなり嫌っているという言及があります。韓国は、北朝鮮は韓国に対しては去年、もう同じ民族ではない、統一はしない方針、統一しない方針を立てて関係を絶ったという言及。そして、ロシアは、ウクライナとの戦争次第ですが、停戦後は一方的な北朝鮮への支援はしないということが書かれております。そのような、北朝鮮にとっては今かなり外交上苦しい状態であるのではないかと思います。  そこで伺います。現在の北朝鮮の中国、韓国、ロシアとの外交状況について理解しているところを、簡潔でいいのでお伺いしたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 委員御指摘の中朝関係、南北関係、ロ朝関係というのは、やはり拉致問題の解決を目指していく上において重要な関数というか要素だというふうに思っております。  中朝関係については、昨年は中朝の外交関係樹立七十五周年に当たりまして、双方は親善の年と定めて、同年四月に親善の年、開幕式を開催しているんですけれども、閉幕に関する式典や要人往来は現時点では報じられていないと承知をしております。他方、北朝鮮にとって中国は、引き続き最大の貿易相手国であります。  南北関係ですが、これ今御指摘がありましたように、北朝鮮は、二〇二三年に南北統一という目標の放棄を表明して、敵対的な二つの国家の関係と表現したと承知をしております。朝鮮半島の平和と安定は、我が国はもとより、国際社会全体にとって大きな利益でありますが、韓国の方はまた今大統領選でございますけれども、その行方も含めて、南北関係を引き続き重大な関心を持って注視をしていきたいと思っています。  それから、ロ朝関係ですけれども、これは二〇二三年九月及び二〇二四年六月に首脳会談が行われており、両首脳が署名して包括的戦略的パートナーシップ条約が昨年十二月に発効をしております。また、両者の間では、北朝鮮兵士によるウクライナに対する戦闘への参加、ロシアによる北朝鮮からの武器、弾薬の調達という軍事協力が進展しております。  政府としては、御指摘の三か国と北朝鮮の関係を含めて、これらの動向について引き続き重大な関心を持って情報収集、分析に努めてまいります。

浜田聡NHK党

○浜田聡君 ありがとうございます。  そして、当該記事の核となる内容、救出計画についてお伺いしたいと思います。  北朝鮮において混乱が生じたときに拉致被害者救出計画を作っておくべきと、これ恐らく政府に求めているとは思うんですけれど、私はこれ非常に重要な提言ではないかと考えるわけですが、政府の見解をお伺いしたいと思います。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) 一般に、自衛隊が他国の領域において行動する際には、国際法上、当該国の同意を得る必要があるということでございまして、自衛隊法に基づく在外法人等の保護措置又は輸送を行うに当たっても同様でございます。  この派遣先国の同意が得られない場合に部隊を派遣して自国民を保護、救出することは、国際法上は一定の条件を満たす場合には自衛権の行使として認められる場合があると考えられております。  他方、憲法との関係におきまして、我が国に対する武力攻撃が発生しているわけではない北朝鮮の内部における混乱のような事態につきましては、一般的には直ちに憲法上の自衛の措置としての武力の行使の三要件を満たすとは言えないと考えております。  いずれにいたしましても、拉致被害者の方々の安全確保、極めて重要でございますので、政府として様々な状況を想定して対応を考えるべきこと、これ当然でありまして、北朝鮮の情勢も注視しつつ、不断に検討を加えてまいります。

浜田聡NHK党

○浜田聡君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。  最後に、寺越事件についてお伺いしたいと思います。先ほど三上委員の方から質問もありました。私も質問させていただきます。  一九六三年、能登半島沖において三人が行方不明になり、北朝鮮による拉致が指摘されている寺越事件でございます。この三人のうち寺越武志さんは北朝鮮にいるということで、発言内容を極めて制限された状態で、非常に難しい状況であるということは私の認識でございます。  二〇二三年の五月十一日、救う会の石川において、この真相究明を求める声明が出されておると認識しております。政府によるこの声明に対する見解をお伺いしたいと思います。

林芳正自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(林芳正君) 御指摘の声明は承知をしております。拉致問題の解決に向けた御家族の方々の強い思いの表れと、そういうふうに受け止めております。  この拉致被害者の認定、これは先ほどもお答えいたしましたように、情報収集、分析、そして捜査、調査の結果、北朝鮮当局による拉致行為があったことが確認された場合に行うこととしておりますが、この事案につきましては、これまでのところ、北朝鮮による拉致行為があったことを確認するには至っていないということでございます。  政府といたしましては、今後も事案の真相究明に向けて全力を挙げて取り組んでいく考えでございまして、北朝鮮による拉致行為があったと確認された場合には、速やかにこの拉致認定をしてまいるということでございます。

松下新平自由民主党

○委員長(松下新平君) 申合せの時間が参りましたので。

浜田聡NHK党

○浜田聡君 はい。  質問を終わります。ありがとうございました。

松下新平自由民主党

○委員長(松下新平君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後三時二分散会

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