法務委員会 第12号
- 発言数
- 154 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2025/05/27
会議録
○委員長(若松謙維君) ただいまから法務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、藤井一博君、梶原大介君及び山東昭子君が委員を辞任され、その補欠として森まさこ君、福岡資麿君及び永井学君が選任されました。 ─────────────
○委員長(若松謙維君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 法務及び司法行政等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、法務省大臣官房長佐藤淳君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(若松謙維君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(若松謙維君) 法務及び司法行政等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○小川克巳君 おはようございます。自民党の小川克巳でございます。法務委員会では初めての質問になります。どうぞよろしくお願いいたします。 私は、リハビリテーション医療の専門職である理学療法士でありますけれども、リハビリテーションという言葉の語源というものを少しお話しさせていただきたいと思います。 御承知のとおり、頭のREは再びということですけれども、その後の言葉、これはラテン語で適したという意味を表すハビリスという言葉が結び付いたものだというふうに言われています。そのままいいますと、再び適した状態にするという意味になるわけでありますが、現代では、御承知のとおり、リハビリといえば医学的なリハビリテーションが一番に想起されます。単に医学的な側面だけでなく、社会的、教育的、経済的な側面を包含する極めて広い言葉として理解をされています。それゆえに、リハビリテーションといえば全人間的復権と言われるゆえんでございます。 このリハビリテーションという言葉、中世ヨーロッパにおいて使われるようになったということですけれども、元々は、戒律を破るなどの破戒行為をして破門された人が許されて教会に復帰する場合などに名誉の回復という意味で使われたと言われています。その後、次第に社会的な意味を持つまでに広がりまして、犯罪者がその罪を償って社会に復帰することもリハビリテーションと言うようになりました。まさにこの法務委員会で審議しているとおりの精神でございます。 さて、今日は、そうしたリハビリ専門職の一つである理学療法士としての視点からも幾つか質問をさせていただきたいと存じます。 まず、さきの刑法改正により懲役刑と禁錮刑に代わりまして新たに拘禁刑が創設され、来週六月から施行されることになっています。作業につきましても、まさに懲罰としての労務作業ではなく、様々な作業を通して自らを振り返り、社会へ帰っていくための糧としての作業という意味合いに衣替えをするというふうに理解しております。 受刑者の中には、高齢者や障害者など、心身に何らかの課題をお持ちの方も少なくないと聞いております。罪を犯した方々の更生、つまり、さきに申し上げましたとおり、いわゆるリハビリテーション、社会復帰に向けて、受刑者個々の特性に応じた対応が必要だと思いますが、個々の受刑者の身体能力や精神状態を判断し割り当てる作業を決めるなどのことは、どのような方がどのような方法で行っているのでしょうか。
○政府参考人(小山定明君) 今委員お尋ねの調査の主体と方法につきましては、心理専門官や処遇調査を担当いたします刑務官のほか、必要に応じまして福祉専門官、就労支援専門官等が、医学、心理学、教育学、社会学その他の専門的知識及び技術を活用いたしまして、面接、診察、検査、行動観察その他の方法によりまして、その資質及び環境に関する科学的な調査を行っているところでございます。
○小川克巳君 ありがとうございました。 私どもリハビリ専門職といいますのは、そのあるものに対して人を合わせるのではなくて、全く逆な発想をいたします。その人の能力に応じた環境あるいは装置などを用意することによって自立を促進していくというふうな発想をいたしますので、そういったいわゆる個々の特性に応じての対応というのが絶対に必要になるのではないかと。その中で自己肯定感であるとか達成感、そういったものを高めていくことで社会復帰に貢献していくというふうなことが必要なんだろうというふうに思います。是非その点を進めていただきたいと思いますが。 令和六年度版犯罪白書によりますと、検挙人員に占める高齢者の割合は二二・四%と高い水準にあります。刑務所における受刑者の高齢化に伴い、フレイルの進行や身体能力の低下、さらには介護を要する状態となる受刑者が増えることが危惧されます。 令和五年三月の参議院法務委員会で、刑務所におけるリハビリ専門職の活用に関する田中昌史議員からの質問に対し、法務省政府参考人から、高齢、障害等のある受刑者の再犯防止のため、理学療法士や作業療法士の専門性を活用しつつ、身体機能や生活能力などの維持向上に資する処遇や福祉的支援の充実を図ってまいりたいという回答をいただきました。 現在、理学療法士や作業療法士を活用している刑事施設は全国に幾つあるのか、また理学療法士等の配置状況をお教えいただきたいと思います。あわせて、今後の積極的な増員について副大臣からお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(高村正大君) お答えいたします。 令和七年度において、常勤の理学療法士は刑事施設十庁に十一人、常勤の作業療法士は刑事施設十六庁に十九人が配置されているところでございます。 拘禁刑の導入により、刑事施設においては、刑務官を始めとする多職種の職員によるチーム処遇を実施するなどして、これまで以上にきめ細やかに対応していく必要があると考えております。そのため、理学療法士や作業療法士を含む専門スタッフの確保も一層重要になるものと認識をしているところであり、今後も引き続き必要な人材の確保の取組を進めていきたい、このように考えております。
○小川克巳君 ありがとうございます。 理学療法士、作業療法士というのは、どっちがどうなんだと、その職業特性が正しく理解されていないということがよくあって困るんですけれども、正しく適用していただいているようで、どうぞよろしくお願いいたします。 ここで少し視点を変えまして、私も法務委員会でいろいろな方々のいろいろな質問、いろんな視点をお伺いしておりましてよく考えるんですけど、そもそも法律というのは一体何なんだというふうに、そもそも論になってしまうんですけれども、元々、憲法なんかというのは、国のありようを表すものというふうなこと、それから強い権力を持つ者に対してその権力の限界、限界といいますか、適用を制限をするということと、弱い者に対してはそれを庇護するというふうな立場のものであろうというふうに大まかには理解しているんですけれども。 書物などによりますと、法というのは社会生活を規律する準則としての社会規範の一種、このとおりだというふうに思います。最終的に国家の強制力が法に定める規範の実現を保障しているというふうにされていますが、法は確かに強大な社会規範ですが、社会規範と呼ばれるものはほかにもありまして、道徳もその一つであると言えるというふうに考えています。 近年、国家の強制力を持った社会規範である法律の存在感が増し、社会生活において適切かつ自発的行動を導くべき社会規範としての道徳の存在感というのは薄くなっているように感じます。取り締まられる前に自律的に行動をするというふうなことが、多分、今求められているんだというふうに思います。 そこで、文科省にお伺いします。基礎中等教育における道徳について、現在の状況を教えていただきたいと思います。
○副大臣(武部新君) 委員お話しのとおり、自立した人間として他者とより良く生きていくための基盤となる道徳性を養うことは極めて重要なことであります。 平成二十七年の学習指導要領の一部改正により、道徳の時間を特別の教科として位置付けました。この道徳の教科化を通じまして、検定教科書の導入、いじめ問題への対応の充実や発達段階を一層踏まえた内容の改善、問題解決的な学習や体験的な学習などを取り入れた指導方法の工夫などを図っておりまして、答えが一つではない道徳的な課題を自分自身の問題として捉え、向き合う、考え、議論する道徳に向けて、道徳教育の改善充実に取り組んでいるところです。
○小川克巳君 ありがとうございます。 我が国、仏教国とは言われていますけれども、余り信仰心がそれほど厚くないということで、我が国にはそういう意味では国家規範としての宗教等はないと言ってもいいかと思いますが、そのために、その価値観が多様化している現代社会において道徳教育を展開するのはなかなか難しい課題があるかと思います。 現状での現場での課題や、今後の方向性についての認識をお伺いします。
○副大臣(武部新君) 特別の教科化によりまして、教師の意識が高まった、児童生徒の学習意欲が高まったと前向きな肯定的な変化を感じている学校も多くある一方ですが、課題としまして、議論して考えを深めたり、まさに御指摘のとおり、多面的、多角的に考えたりする指導、あるいは教材の吟味等のための時間の確保に課題を感じている学校もあるといった状況があると承知をしております。 文部科学省では、こうした学校現場の課題も踏まえまして、授業づくりの参考となる授業映像や指導資料などを掲載した道徳教育アーカイブの拡充や研修機会の充実などに取り組んでいるところであり、引き続き学校現場の取組をしっかりと後押ししてまいります。
○小川克巳君 ありがとうございます。 基礎教育の段階でのそういったいわゆる人としての基本的な在り方といいますか、その考え方であるとか、いわゆる社会的に社会人の一人として適応していく、一つの集団の中で自分の身の処し方をしっかりと考えていくというふうなことは、多分、基礎教育の段階じゃないとなかなか難しい部分があるのかなというふうに思っております。 昨今ちょっと問題になっておりますSNS上の過剰な批判であるとか他者攻撃であるとか、こういったものについて、もう少し寛容の精神であるとか、それに寄り添うような基本的な人としてのありようというものがもう少し成長期にしっかりと自分と向き合って考えられる、そういう時間があるといいなというふうに思っております。どうぞ今後もよろしくお願いいたします。 これまでの本委員会での議論や今の議論を踏まえまして、基本法制の維持及び整備や法秩序の維持等を任務とする法務省のトップである鈴木法務大臣は、そもそも法とは何だとお考えでしょうか。御自身の御認識をお伺いいたします。
○国務大臣(鈴木馨祐君) そもそも法とは何なのかという話でありまして、恐らくこの部屋の委員の皆様方も、それぞれそういった法というのがそれぞれの皆様方にとってあろうかと思います。 まさにこれ多義的なものでもありまして、一概にこれがということは言いづらいことかなと思いますが、法務大臣としてということで申し上げれば、まず、我が国憲法ということから申し上げますと、主権者たる国民の意思に基づいて、国家の統治組織の基本を始め国家権力の行使の在り方について定めると、そして、これによって国民の基本的人権を保障するということにその基本的な役割がある根本規範であろうと思います。 その上で、憲法の下で様々な機能を持つ法というものがあって、例えばその一つには、人の活動を促進をする機能、これがあろうかと思います。例えば、それは契約を結んだら契約の内容を守らなければならないという、そういった原則があるということで安心をしてそうした契約をする、あるいは様々なビジネスをしていくことができる、そういった機能があろうかと思いますし、またあるいは、人の行動を規制をし、社会の秩序を維持をする機能、こういったものもあろうかと思います。これはまさに、例えば犯罪というものを犯した場合に、その犯罪に対して刑罰を科すということを明示するということで犯罪を行わないという、そういった心理的な抑制を働かせると、そういったある意味で秩序を維持をする、そういった機能ということもあろうと思います。あるいは、紛争を解決をする機能、こういったこともあろうと思いますので、まさにそうしたことを、そうした機能を持つということが法ということであろうかと考えております。 そういった意味で、この法というもの、これはこうした様々な機能によって国民の皆様方の自由を守り、あるいは安全、安心、こうしたことを守っていくと、そういった重要な、先ほど規範ということをおっしゃっていましたけれども、そういった意味では、法ということについてもこの重要な規範、社会規範であろうかと私は考えております。
○小川克巳君 ありがとうございました。 基本的にやっぱりルールって少ない方がいいと私は思っておりまして、先ほどもちょっと申し上げましたように、自律的にやっぱり行動していくという、そういう在り方がやっぱり求められるんだろうなというふうに思いますが、今、鈴木大臣の方からおっしゃっていただきましたように、国民の安心、安全、安寧をしっかりと保障していくとともに、国家のありよう、そして国民としての在り方を規定していくというふうなことがルールだろうというふうなことのお話をいただいたかと認識をしております。ありがとうございました。 また、少し視点を戻しまして、犯罪被害者の配慮についてお伺いをいたします。 時間がちょっと迫っておりますが、犯罪と人権を考える上で、被疑者、被告人の人権は、さきの刑法改正でも示されているように、よく課題として言われます。その一方で、被害者の尊厳や被害者家族等への配慮が置き去りになっていないかというふうなことが懸念されます。 自民党内では、現在、犯罪被害者等に寄り添い、中長期的にも支援につなげていく体制の抜本的拡充に向け検討を重ねているところですが、大臣が今年三月の所信にも述べていたように、犯罪被害者等への方々に対してきめ細やかな支援を実施することが大事だと認識しております。この点についての御見解をお願いいたします。
○委員長(若松謙維君) 時間過ぎておりますので、答弁は簡潔にお願いします。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 犯罪の被害に遭われた方、あるいはその御家族、御遺族の方が被害から回復をし、再び平穏な生活を営むことができるようにきめ細やかな充実した支援を行うこと、これは極めて重要であります。 そういった観点から、私どもといたしましては、第四次犯罪被害者等基本計画等に沿いまして、関係府省庁とも連携をしながら、犯罪被害者の方々を支援する取組の更なる推進、充実に努めてまいりたいと考えております。
○小川克巳君 ありがとうございました。 時間が来ておりますのでこれで終わりますけれども、共同親権等についてもまた機会がありましたらお伺いをさせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○打越さく良君 立憲民主・社民・無所属の打越さく良です。 法務省のサイトにある我が国における氏の制度の変遷の記述について、私、三月の当委員会でもこれは間違いではないかと指摘させていただいたんですが、しかし、いまだにそのまま維持されていると。明治民法には、御存じのとおり、家の氏の規定しかなくて、夫婦の氏の規定はなかったわけですよね。明治三十一年民法でも昭和二十二年の改正民法でも「(夫婦同氏制)」と記載しておくのは、あたかも家の氏と夫婦の氏が一致しているものかのような、家制度廃止後も廃止前も同じものなのだと、まるで夫婦同氏が家制度の残滓であるというような誤解をこれは誘発する記載であるわけです。 大臣、この記載、過ちであるわけですから修正していただければと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 今御指摘ありましたように、明治三十一年に施行されました明治民法、ここで家の制度が導入をされ、夫婦ともに家の氏を称することを通じて同氏ということになっていると私どもとしては承知をしているところであります。 そのホームページということでおっしゃいましたけれども、そこのところ、「(夫婦同氏制)」と書いているところで、この明治三十一の民法成立のところでありますけれども、米印として、「旧民法は「家」の制度を導入し、夫婦の氏について直接規定を置くのではなく、夫婦ともに「家」の氏を称することを通じて同氏になるという考え方を採用した。」と書いてございます。 まさに、夫婦の立場から見れば、夫婦が同氏になるという効果をもたらしていたという理解の下で「(夫婦同氏制)」と書いてございますが、こうした、米印のところでこうした説明もありますので、そういった意味においては、削除するべきではないかということについては、訂正の必要、こうしたある意味では事実関係の記述がございますので、そういった必要はないのではないかというのが私どもの見解でございます。
○打越さく良君 それはやっぱり不正確な理解を続けさせているわけですよ、法務省が。 それでは、二番目に行きますけれども、法制審答申に至る過程で、平成六年、一九九四年公表の要綱試案では三つの案が示されました。その中にC案がありました。どのような案だったかを簡単に御説明お願いします。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 委員御指摘のC案でございますが、夫婦は同一の氏を称するものとする現行の制度を維持しつつ、婚姻によって氏を改めた夫婦の一方が婚姻前の氏を自己の呼称として使用することを法律上承認する案でございます。
○打越さく良君 このC案では、以後、社会生活における個人の特定、表示は専らこの呼称によると、婚姻によって称することとなった夫婦の氏を併用することは認めないとされていました。つまり、婚姻前の氏の単独使用を認めていましたよね。念のためもう一度お願いします。
○政府参考人(竹内努君) 委員御指摘のとおりでございます。
○打越さく良君 このC案ですけれども、元々委員からの発案ではなくて、法務省から示した複数案の中の一つの案ということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 法制審議会の民法部会身分法小委員会の議事録及び配付資料を調べましたところ、平成三年七月九日の身分法小委員会におきまして、夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫の氏又は妻の氏を夫婦の共通の氏として称しなければならない、この場合において、自己の氏を共通の氏と定めなかった夫又は妻は、届出により婚姻前の氏を称することができるものとする案が提示をされ、これがその後、平成六年七月に公表された婚姻制度等に関する民法改正要綱試案におけるC案になったものと承知をしているところでございます。
○打越さく良君 このC案についてですけれども、この部会の委員たちの意見はどのようなものだったのでしょうか、御紹介お願いします、端的に。
○政府参考人(竹内努君) この際、身分法小委員会では、A案、B案、C案ということで、それぞれ検討されたところでございまして、言わば婚姻によって氏を改める者の不利益、不都合の解消という要求に応える範囲において現行制度を改めようとするものでありましたところ、意見の募集手続におきましても、現行の制度を維持しつつ、婚姻によって氏を改める者の社会生活上の不利益を回避することができるものであることを理由として、この案を支持する意見があったものと承知をしております。
○打越さく良君 いや、ほとんどなかったじゃないですか、その支持する意見はね。もう消極的に妥協的で仕方ないかなというお一人の、たった一人の意見があったぐらいで、あとの皆さんはほとんど反対だったわけですよね。その辺りを正確におっしゃっていただきたかったです。 このC案にはほとんど賛成がなかったというのはどうしてでしょうか。様々意見が主張されていたと思うんですけれども、よろしく御答弁お願いします。
○政府参考人(竹内努君) 委員御指摘のとおり、このC案は結局のところ採用されませんでした。 その理由でございますが、呼称という概念を用いて事実上の夫婦別氏制を実現しようとするものでありますが、制度上は夫婦の一方が婚姻によって氏を改めることになるから、個人の氏に対する人格的利益を法律上保護するという夫婦別氏制の理念はここにおいては後退していること。また、氏とは異なる呼称という概念を民法に導入することになると、その法的性質は何か、氏との関係をどのように捉えるかなど、理論的に困難な問題が新たに生ずること。さらに、この民法上の呼称は現在戸籍事務において用いられている呼称上の氏との混同を生じさせ、氏の議論を一層複雑難解なものにするおそれがあるとの観点から、長期的な展望に立った氏の制度として採用することは相当ではないとして採用されなかったものと承知をしております。
○打越さく良君 そうなんです。 それで、百五十四回、要綱試案公表前の会議、平成六年六月七日の会議では、もうC案には賛成は誰一人なかったわけですよね。これはもう載せるべきじゃないと、削除した方がいいという御意見も、例えば川井委員からは表明されていましたし、もうこの順番も変えてしまった方がいいと、この委員としてはどれがいいと思っているかをきちんと示した方がいいんだということもありました。 その上で、参事官の方は、この甲案だったものをC案、最後に持っていこうと、そういう並べる案を百五十八回だったと思いますけれども提案なさったと、そのことでよろしいでしょうか。
○政府参考人(竹内努君) 議論及び御提案の流れとしては、委員御指摘のとおりかと思います。
○打越さく良君 では、三番の問いについてですけれども、この法制審と、そして同時期開催の民事行政審議会では、夫婦、親子が同籍する現在の戸籍の形を変えないと、そして別氏夫婦について、夫婦、親子は同戸籍とするという形が答申されました。これはなぜでしょうか、どのような意見があったかも併せて御説明お願いします。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 戸籍法は、国民の身分関係を公証し、検索するという戸籍の機能が有効かつ効率的に発揮されるという観点から、夫婦、親子を戸籍の編製単位とする考え方を採用しております。 選択的夫婦別氏制度が導入されても、このような戸籍の公証、検索機能を維持するとともに、現行の戸籍との整合的なものとするとの観点からは、同氏夫婦の戸籍の場合と別氏夫婦の戸籍の場合とで同じ範囲の子が同一の戸籍に在籍することができるようにするのが相当であると考えられたところです。 そこで、平成八年の民事行政審議会の答申におきましては、平成八年の法制審議会の答申に基づく選択的夫婦別氏制度を導入した場合の戸籍の編製基準について、一の夫婦及びその双方又は一方と氏を同じくする子ごとにこれを編製するものとされたものと承知をしております。
○打越さく良君 私たち立憲民主党の方でこの国会で提出している法案というのは、まさにこの法制審案を踏襲したものであって、それが何か戸籍を壊すんじゃないかとか、そういったまるで間違った認識が国会内外で指摘されているということについては全く遺憾で、このように正確に御理解いただきたい。別氏夫婦については、夫婦、親子は同戸籍にするという、その当時も考えられていたことを私たち立憲民主党としても念頭にしているということを改めて指摘したいと考えております。 そして、四番ですけれども、選択的夫婦別姓については、原則同氏・例外別氏にするのか、原則別氏・例外同氏にするのか、あるいは対等型、そのようなパターンが考えられるんですけれども、法制審議会はなぜ対等型を選んだのでしょうか。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 平成六年に提示をされました婚姻制度等に関する民法改正要綱試案におきましては、先ほどのC案のほか、A案として、夫婦の氏を定めることを原則としつつ、この定めを義務付けることをせず、その定めをしないこともできるとする案、これは原則同氏の案でございます。 それから、B案として、婚姻前に称していた氏は原則として婚姻によっては変更されず、婚姻に際して夫婦の間で特段の合意がされた場合に限り夫婦は同じ氏を称するとする案、これは原則別氏の案です。これが提示されていたと承知をしております。 これらのうちB案、原則別氏の案でございますが、平成七年九月に公表されました婚姻制度等の見直し審議に関する中間報告の説明によりますれば、氏の制度は、国民の社会生活、家庭生活に深く関わるものであるから、その国の伝統や慣習、さらにはそれらに根差した国民の意識から乖離したものであってはならないとの観点から、我が国の氏の制度に基本的な変更を加えることになり、制度の改変を望まない国民の側からの理解を得ることは難しいと考えられるとして採用されなかったものと承知をしております。 そして、先ほどの中間報告の説明によりますれば、最終的にA案、原則同氏案ですが、これを基軸にした上で、夫婦がそれぞれ婚姻前の氏を称することも夫婦の氏の在り方の一形態として選択できるようにすることが当事者の意識や感情にも合致し、現在の我が国の社会にも受容されるものと考え、別氏を称することが同氏を称することと対等な関係に立つことを明確にした平成八年の法制審議会の答申の考え方が採用されたものと承知をしております。
○打越さく良君 もう約三十年前にそのように、話合いの熟議を経てそのように法制審としては考えていたわけなんですよ。 そして、次ですけれども、子供の氏についてですけれども、これについても法制審答申ではどのように決め方を考えていたのかを説明してください。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 法制審議会におきましては、別氏夫婦の子の氏をどのように定めるかに関しまして、婚姻時に定めるべきものとし、複数の子の間の氏を統一するという案、それから、子の出生時に定めるべきものとし、複数の子の間で氏が異なることを認める案がそれぞれ検討されたものと承知をしております。 ただ仮に、子の出生の都度、父母の協議により子の氏を定めることとした場合には、子の出生時に父母が協議をすることができないときやその協議が調わないときは子の氏が宙に浮くという事態が生じ得ること、協議が調わない場合に家庭裁判所の審判に委ねるとすれば、その判断基準が明確でないこと、仮にこれをくじで定めるということにすれば、氏を人格権の一つと捉える理念と矛盾することなどが指摘をされまして、そのような事態を避け、子の氏の安定を図るという観点から、平成八年の法制審議会答申においては、婚姻の際に子の氏を定めることとされたものと承知をしております。
○打越さく良君 まさに私たち立憲民主党として提出している法案も、子供の氏の決定の在り方については、この法制審の判断したこと、それを踏襲しているものでございます。 そして、これについて、でも、婚姻のときに子の氏を決定して届出をさせるということは婚姻の要件を加重するものであると、憲法二十四条の婚姻の自由を制限するんじゃないか、憲法二十四条一項に違反しないかという慎重論もあると思われます。 この点について、法制審当時も検討されたと思うんですけれども、それについて法制審はどのように考えたのでしょうか。
○政府参考人(竹内努君) 委員御指摘のとおり、婚姻時に子の氏を定めるということが婚姻要件を加重するものであるとの意見等があることは承知をしております。 もっとも、現行の夫婦同氏制度におきましても、夫婦は婚姻の際に夫又は妻の氏いずれを称するかを定めることとされておりまして、そこで定められた氏が子の氏とされております。このことからいたしますと、夫婦は婚姻に際して潜在的に子の氏の定めもしていることになると考えられます。 そのため、別氏夫婦に対して婚姻の際に子が称する氏を定めることを要求したとしても婚姻要件を不当に加重するものとは言えないと考え、この案が採用されたものと承知をしております。
○打越さく良君 それでも、家族にはそれぞれの事情があって、統一するのはもう窮屈なんじゃないか、家族の自律した決定に任せるのがよいのではないかという意見も強かったと思われます。 それに対してはどのように考えられたのでしょうか。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 婚姻の際に子の氏を定めるということになりますと、兄弟姉妹の氏が統一されるということになります。そのことによって家族としての一体感が醸成され、子の健全な育成の上で有益であると考えられ、この案が採用されたものと承知をしておるところでございます。
○打越さく良君 いや、それでも家族によってはそれは窮屈だとして、何とかならないかということについては柔軟な対応もあり得るんじゃないかということも検討されたと思うんですけれども、その点について御答弁をお願いします。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、家族にはいろんな事情があるということではあろうかと思いますが、これは子の氏の問題でございますので、子の利益の観点から考えるということになろうかと思います。 その際に、やはり子の出生時に父母がそれぞれ子の氏を定めるということになりますと、決まらない場合にどうするかというところが大きな点になってくるかと思います。子の氏が宙に浮くという時間が生じてしまうことですとか、あるいは、これを家庭裁判所の審判に委ねるとしても、その判断基準が明らかでない等の問題点があったものと承知をしておるところでございます。
○打越さく良君 済みません、ちょっとレクでいま一つ伝わっていなかったのかもしれないんですけど、特別の事情ある場合に変更許可ということも用意すればいいんじゃないかということだったと思うんですけれども、その点、いかがでしょうか。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、先ほどのように婚姻時に子の氏を定めるということになりますと、兄弟姉妹で氏が統一されるということになります。この子の氏を夫婦どちらか、別氏夫婦でございますので、お父さん、お母さん、どちらかの氏に合わせるということになりますと、兄弟氏の氏が統一されないということになりますので、子が未成年の間は子の氏の変更には特別の事情を要するというような制限が設けられております。
○打越さく良君 これは家裁の許可があれば変更も可能ということで、もう一度、念のため、よろしくお願いします。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 特別の事情がある場合に限り氏の変更は許されるということにして、ただ、家裁の許可があれば氏の変更ができると、こういう記述になっております。
○打越さく良君 旧姓の併記について伺いますけれども、今現在、法務省管轄の事項としては、不動産登記、役員登記で既に括弧書きで旧姓併記が認められています。 もし、旧姓の法制化ができて、制度ができて、これらの登記の氏名を旧姓単記に変更するとした場合には、再び政令などの改正が必要になるのでしょうか。もう一点、法制審案のとおりに民法改正がされた場合、これら旧姓併記の制度というものは、今現行行われているものについては改正は不要なんでしょうか。その点も併せてお願いします。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 まず前半でございますが、いわゆる旧姓の通称使用の法制化につきましては、現在におきましても様々な制度の在り方が議論されているものと承知をしておるところでございます。そのため、この旧姓の通称使用を法制化した場合に、現在行われているような旧姓併記の制度がどうなるのかという意味で、その政省令の改正が要るのかどうかというところにつきましては、結局のところ、通称使用の法制化としてどういう制度を設けるのかとか、あるいは、現在この各制度においてどのような規範で旧姓併記を認めているのかというようなことを検討することになろうかと思いまして、なかなか一概にお答えすることは困難であることを御理解いただきたいと思います。 後半でございますが、平成八年答申に従って選択的夫婦別氏制度を設けた場合の通称使用の在り方、旧姓使用の在り方というところかと思います。現在でも、政府の方では旧姓の通称使用の範囲を拡大するという取組をやっているところでございまして、現時点で仮に平成八年答申に基づく選択的夫婦別氏制度が設けられた場合の状況というのは明らかではないところはありますが、法制審議会答申の内容に照らしますと、同氏を選択した夫婦の一方である氏を改めた者について旧姓を通称として使用することは否定されず、旧姓の通称使用に係る政府の取組は当然に排除されないものと考えております。
○打越さく良君 それで、ところで戸籍筆頭者という用語ですけれども、これは民法上にあるんでしょうか。あるいは、戸籍法上ではどうなっているのか、その点も局長に御答弁をお願いします。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 戸籍は、市町村の区域内に本籍を定める一の夫婦及びこれと氏を同じくする子ごとにこれを編製するものとされているところ、戸籍の筆頭者といいますのは戸籍の最初に記載されている者をいいます。現行民法におきまして、戸籍の筆頭に記載した者という、戸籍法にそういう言葉があるんですが、そういう言葉を用いた戸籍の筆頭者を意味する用語が用いられている規定は見当たりません。 戸籍の筆頭者の意義でございますが、筆頭者氏名欄は本籍とともに戸籍の表示として特定するためのものでありまして、戸籍の索引的機能を果たすものと考えております。
○打越さく良君 もう御答弁いただいたんですけれども、戸籍筆頭者というものについて、何か法的な地位あるいは権限、戦前の家制度の戸主のような、そのような権限はあるわけではないということで改めてよろしいですね。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、戸籍の筆頭者が何か特別な身分上の地位を持つわけではありません。
○打越さく良君 法制審議会が選択的夫婦別姓などを答申したのは、一九九六年、二十九年前なんです。議論が開始されたのは一九九一年と。私、この議事録を読んだら、本当に法務省の事務方も御苦労だったと思いますし、様々委員たちが真摯に議論をして、この案でどうかということで答申をしたにもかかわらず、もうおよそ審議会答申したもので、法案として政府案が閣法として提出されていない、成立もしていないというのはほとんど聞いたことがない事態なわけですよね。三十四年も前と申し上げましたけれども、でも、初めて選択的夫婦別姓の請願が国会に提出されたのは、実に半世紀も前の一九七五年なんですよ。女性たちの切なる願いを無視し続けて半世紀もたっているわけです。 私、弁護士としてもう本当に多数の女性たちから、夫婦同姓によって改姓をやむなくしたと、アイデンティティーを喪失したと、非常に葛藤を抱えている、喜びに満ちたはずの婚姻ですが悲しみに満ちたものになるという葛藤を伺ってまいりました。国会議員になってからも、特に昨年の衆議院選挙以降、もう本当に女性たちからも喜びの声を伺っているんですね。現にここで実現すると思っているから喜んでいらっしゃるわけです。 もう女性の記者たちからも、私は別姓待ちなんですよと話しかけられること多いわけなんですよ。別姓待ちという言葉、大臣、御存じですか。
○国務大臣(鈴木馨祐君) そうした別姓の制度を待ち望んでいる、そういった方、これは女性に限らず男性も含めていらっしゃるということは認識はしています。
○打越さく良君 別姓待ちというのは、選択的夫婦別姓が実現するまで結婚を待っているという方たちなんですよ。だから、これは明らかに婚姻の自由を制約しているわけですね。夫婦同姓、これを選ばなければというか、夫の姓にしなければ結婚はできないという制度になっているんですね。 この朝日新聞の記事にあったんですけれども、DV加害者の更生プログラムを担当している方のお話で、DV加害者が、結婚した後、彼女が、彼女というのは妻ですけど、妻が自分のものになったと思ったと、特権意識を持って接するようになった。その特権意識がなぜ生まれたかということについても、この男性は、彼女が自分と同じ姓になったことが大きく影響していると思うと、そう振り返っているんですよ。 私は、選択的夫婦別姓の問題だけではなくて、DV被害者の相談もたくさん弁護士として受けてきました。まさに、もう嫁になったと、自分の家のものになったということで、勘違いして、DVがあっても甘んじろというふうに夫が思って、全員じゃないですよ、もちろんそういう人たちは全員じゃないけれども、DV加害者の中ではそのような意識が生まれているわけですよ。 そんな制度は大臣もとんでもないと思っていただけると思うんですけれども、一部の夫婦であっても、夫婦同氏が原因で、女性が嫁なんだ、家の附属物なんだ、夫の下にあるんだと、そう思わせるような制度は問題だと。これ、憲法二十四条の夫婦の同等の権利とか、二十四条二項の個人の尊厳、両性の本質的平等にかなっているとは言えないと、そう大臣も思われるということでよろしいですね。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 私ども法務省といたしましても、最初の質疑でもありましたけれども、夫婦同氏制ということで、我々としては、夫婦は婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称することとされているということで認識をしておりまして、それは当然のことながら、明治の三十一年の民法成立のところ、ここもホームページからでありますけれども、そこには、家制度、家を通じてということがあります。そこは明確に違う制度だと我々としては認識をしています。
○委員長(若松謙維君) 時間になっておりますので、おまとめください。
○打越さく良君 同じ記載なさっているじゃないですか、夫婦同氏と。連続性があるかのように記載している法務省も、本当、その責任ありますよ。 大臣は、大臣に就かれる前は選択的夫婦別姓、賛成なさっていたわけじゃないですか。個人の尊重とか尊厳とか平等とか、それにかなう法制度にする責任が大臣にはあるはずです。 そのことを申し上げまして、質問を終わります。
○矢倉克夫君 公明党の矢倉克夫です。よろしくお願いします。 まず、大臣に伺いますが、二十三日に、国民の安全・安心のための不法滞在者ゼロプラン、これ公表、発表されました。概要を資料一、二として用意をしておりますが、こちらの意義と背景、大臣から御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(鈴木馨祐君) まさに私どもといたしましても、これまでも、ルールを守る外国人の方々、これしっかりと受入れをしていくその一方で、我が国の安全、安心を脅かす外国人の入国、在留を阻止をして確実に我が国から退去をさせていくと、そういったことで円滑かつ厳格な出入国管理、この実現をしていくということでこれまでもやってきたところでありますけれども、まさに昨今、矢倉先生の選挙区の埼玉ということもそうだと思いますけれども、様々な場所でルール守らない外国人に係る報道、そういったことがある中で、まさに国民の皆様方の間での不安が強まっている、そういった状況ということを受けまして、まさにそうした外国人への対応、これは強く求められている、そうした認識を私どもとしても持ってきたところであります。 そういった中で、神田政務官に対して、この誤用、濫用的な難民認定申請を繰り返している者も含めて、ルールを守らない外国人を速やかに我が国から退去させる、そのための対応策、その取りまとめを指示をしていたところでありまして、まさに先生のこの資料にもありますけれども、この入国管理というその入口のところ、さらには在留管理、難民審査、そして出口の出国、送還と、それぞれの三つの段階において具体的な対応策、これをそのゼロプラン、国民の安全・安心のための不法滞在者ゼロプランとしてまとめて公表したところでございます。
○矢倉克夫君 このプランへの質問に入る前に、まず数の確認をしたいんですけど、令和六年における難民申請者数に対する処理件数と未処理件数、また難民申請総数に対する保護率は幾つか、数だけお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(杉山徳明君) 令和六年における難民及び補完的保護対象者認定申請者数の合計は一万三千六百四十六人でありまして、それに対しまして、取下げ等を除いた処分数の合計は六千九百十四人でございました。この処分した者六千九百十四人のうち、一次審査において難民又は補完的保護対象者と認定した者と、難民等と認定はしなかったものの人道的な配慮を理由に在留を認めた者の合計は二千百五十七人でありまして、先ほどの処分件数に占める割合を算出いたしますと、令和六年は約三一・二%となっているところでございます。 一方、委員から御指摘いただいた難民及び補完的保護対象者認定申請の未処理数は、令和六年における申請者数を大きく超えます一万九千七百九十七人となっておりまして、審査期間の長期化が多数の未処理件数の累積につながっているものと考えているところでございます。
○矢倉克夫君 思ったよりも保護率は高いなと思う一方で、未処理件数が累積で一万九千。これ、年でいえば、例えば四千とか五千とか六千とか、それぐらい毎年積み上がるような今状況になっている。これが積み上がると、ますます累積もして入管がパンクすると思います。 そこで、資料一の真ん中にある出身国情報によるB案件の類型化なんですが、大臣にお伺いしたいんですけど、これ三月十三日の委員会でも私質問しましたが、大事であります。申請書類の記載だけですと巧妙に就労目的を隠すこともあるので、出身国の情報とかも、迫害で行われているかどうかなど事前情報もこれ入れなければいけないと思います。 大臣にも以前の質疑でもこれ申し上げたとき、このCOI、出身国情報の人員体制十二名ということでありますが、この更に精緻化とともに人員体制の強化が必要だと思いますが、大臣の答弁を求めたいと思います。
○国務大臣(鈴木馨祐君) まさに今御指摘をいただきましたこの難民認定申請の審査の迅速化、これ極めて大事なところでありまして、まさにそのスピードアップ、この難民認定手続のスピードアップについて、今年の三月に、私からも入管庁にもそうした指示をしていたところであります。 このゼロプランの中での対応策、先ほどB案件とありましたが、これはすなわち、明らかに難民と認められない案件、この処理をどう迅速化していくことができるのか、あるいは在留制限を実施することができるのか、まさにそこが一番大事なところの一つでありますけれども、そういった中で、やはりB案件として処理をするものの振り分けのためには、御指摘のように、やはり最新の出身国情報等を踏まえてそうした案件の類型化、これをしていくということ、まさにそのことが非常に大事になってまいります。 そのためにも、この出身国情報、この充実、これ極めて重要だということから、これまでも様々、情報収集、積極的にしておりますけれども、それを更に強化をしていく、このことは極めて大事であろうと私も考えております。まさにそこは同じ思いであります。 そうした中で、職員の人数ということで御指摘いただきましたけれども、出身国情報の収集等に専従をする職員、これ、令和五年度予算で四人、令和六年度予算において七人の増員がされているところで、まさにそうした中での強化を図っているところでありますけれども、まさにこの人的体制、この整備、これ極めて重要でありますので、こうした出入国在留管理行政に求められるこの役割、これをしっかりと遂行していくためにも、先生方にも様々御理解もいただきながら、きちんとこうした体制整備、私どもとしても努めてまいりたいと考えております。
○矢倉克夫君 一時期はこのB案件、私の理解が正しければ一七%ぐらいあったのが、今は例えば〇・何%。こういう中でしっかりした分類をしていくということがより迅速にもなっていくことであるというふうに、大事だと思います。人員を更に拡充していくこと、そうしないとこれ未処理案件どんどん増えていきますので、審議入り時間を短くするという意味でも是非お願いしたいと思います。 大臣にまたもう一つお伺いしたいんですけど、このプランの関係で。 今回、この資料一の右側の方に護送官付きの国費送還の促進ということもこれ書いております。こちらの意義と、二枚目の方では三年間で倍増するという話もあるわけでありますが、こちらについてはやはりまた更に予算確保や人員体制の強化、これも必要だと思いますが、これについての大臣の所感もお願いしたいと思います。
○国務大臣(鈴木馨祐君) まさにこの護送官付国費送還ということで挙げさせていただきましたけれども、この退去強制が確定したにもかかわらず我が国から退去しない者、この放置ということで、まさにそれが不法滞在あるいは不法就労、ここに、これを企図する者を更に我が国に誘引することにつながりかねないということもあろうと思います。まさにそういった悪循環にしてはいけないわけですから、そこをしっかり厳格に対応していく、その退去強制が確定をした外国人を速やかに送還をする、我が国から出ていっていただく、そのことは極めて重要であろうと思っております。 そうした外国人を安全、確実に送還をする、これなかなか実は実務としては大変なところでありまして、そのためにやはり必要な体制整備、これを図っていくこと、これ極めて重要だと思っております。この護送官と、ここに挙げさせていただきましたけれども、送還を妨害する行為、これを未然に防ぎ、被送還者、護送官双方の、ある意味けがをすると、そういった受傷を避けるために高いスキル、これが求められるそういった職種でもあります。まさにそうした護送官として従事する職員のそうした研修、訓練、これも更に充実をさせていく必要があると考えております。 引き続き、こうした不法滞在者ゼロ、これを目指していくこと、これをしっかりと理念として掲げる、そういった強い意思をしっかりと示すことに加えて、こうした現実の具体の取組、これをしっかりと促進をしていくためにも、やはりそうした体制整備、これは私どもとしてもきちんと努めていきたいと考えております。
○矢倉克夫君 安心、安全な送還というのがこれなされないと、誘引という言葉がありました、後ほどまた関係で少しお話もしたいと思いますが、是非、体制強化、よろしくお願いをいたしたいと思います。 また、資料の今度は左側の方で、JESTA、これ導入前倒しになります。私もこれ前にも質問いたしましたが、これは評価をいたしたいと思います。このJESTAを通じて、例えば今申し上げたCOIであるとか、これまた他国情報も含めた情報連携というのも私は更に検討もしていかなきゃいけないと思います。そうすることで、より、ここにも書いてあるとおり、未然に防止できる、そういうようなことができ得ることが最終的には入管行政の適正化にも私もつながっていくと思います。 こちらは、JESTAを通じた情報連携により、難民申請を含む入管行政の更なる円滑化について、これはどのように考えるか、政府参考人にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(杉山徳明君) 難民認定申請を含む出入国在留管理行政の更なる円滑化のためには、デジタル技術の活用等を検討していくことが重要であると考えているところでございます。 電子渡航認証制度、JESTAの導入に伴い、当庁の取り扱う外国人の入国から在留中、出国までの各種情報について一元的な管理を進め、これらの情報を有効に活用しながら、各種審査の迅速化、不法滞在者の効果的、効率的な摘発の実施と早期送還等を図っていくことを考えているところでございます。 まずは、電子渡航認証制度の導入に向けて準備を進めつつ、これら出入国在留管理DXの取組につきましても、適切な出入国在留管理行政を実現するための一体のものとして検討を進めてまいりたいと考えております。
○矢倉克夫君 是非検討をお願いします。 また、予算面も絡むところでありますが、またこれも後ほど関係して質問したいと思いますが。 大臣、改めて、冒頭、私の選挙区のこともおっしゃっていただきましたが、クルド人が多く滞在する川口市のとある地域に私行きまして、声も聞きました。とにかくルールを守ってほしいと。騒音がひどいし、また、スピードを超えた車で家の壁が何度かぶつけられているという方のお声も聞いた、こうなるともう犯罪というふうにも言うところでありますけど。もう一つ多かったのが、難民申請の誤用に基づく定着が更なる人を呼んで、そういう呼ぶ状態になっている。これは本来の正しい入国の在り方なのかという声もあり、こういう不信感でもありました。 こういう認識が広がってしまうと、そのものが相互の信頼関係にもこれは私影響して、差別にもつながってしまう、共生ということがなかなかできなくなるんじゃないか、制度の根幹にも関わるというふうに私認識したところです。 改めて、大臣に、これは入管行政一般の在り方としてお伺いしたいと思いますが、共生社会の前提たる相互信頼のためにはルールを守ってもらう、外国人の方にも、もらう必要がある、日本語理解の促進のためにもこの方策をいかにするおつもりか。あわせて、もう繰り返しの部分もありますが、やはり不法滞在の人には、これ法に従いきちんと帰っていただくということ、そこを曖昧にすればするほど、この地域に住む全ての外国人が不法滞在と思われてしまう。まさに、この不法滞在者ゼロプランに基づいて厳格な、こちらは更なる執行を是非お願いをしたいというふうに思いますが、大臣の所見を求めたいと思います。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 日本の国の活力を考えたときに、やはりこの人口減少というそういったこともありますから、そういった中で、日本が自由で開かれた国であって、そしていい外国人の方に来ていただこうという、そういった国であるということ、これは私としてもしっかりと、そういった国の実現のために努力をしていきたいと考えています。 ただ、その一方で、やはり今多くの国民の皆さんが外国人の様々な行為に対して、それは一部でありますけれども、極めて今不安を感じられている、そういった状況というものもあると認識をしておりまして、ほかの国の、諸外国の例を見ても、極めて今大事な時期だと考えています。 そういった中で、やはり政府としてもしっかりとこうした厳格な対応というものをきちんと打ち出すことで、国民の皆様方にそうした安心、安全ということをしっかりと感じていただける、まさに政府に対する信頼ということにおいても極めて大事という、そういった認識の下で、今回この不法滞在者ゼロプランというものをお示しをさせていただいたところであります。 これをしっかりと実行していくということ、これは極めて大事だと思いますし、同時に今、矢倉先生からもおっしゃっていただきましたけれども、やはり日本において外国人との共生社会、これをしっかりと実現をしていくということで考えれば、これ当然のことながら、日本人だけではなくて、これは外国人の方々にも、こうした受け入れられるそういった側の方々にも、共生のこの理念、これをしっかりと理解をしていただいて、日本のルール、文化をやはり尊重あるいは理解をしていただく、こういったことも実際に私、大事なんだろうと思っています。 そういった中にあって、やはり私どもといたしましても、外国人の方々の人権、これに配慮しながら、このルールにのっとって外国人の方々を受け入れていく。そのためにも、日本語の教育、あるいは日本のルール、文化等の理解促進を含む適切な支援、これを行っていく。こういったことも努めておりますし、同時に、不法滞在者等のルールに違反する者に対して、先ほどのプランに基づいてしっかりと厳正な対応をしていく、こういった方針でいるところであります。 私どもといたしましても、今後とも自治体、やはり前線というか、実際に把握をされている自治体のそういった声、そういったことも含めて御相談あるいは御要望、こういったことにも丁寧に対応しながら、国民の皆様方の安全、安心、これをしっかりと守りながら外国人と安心して暮らせる共生社会、この実現、しっかりと努めていきたいと考えております。
○矢倉克夫君 川口の奥ノ木市長も、例えば不法行為を行うような外国人は法に基づき厳正に対処してほしい、その上で共生の環境整備、国もしっかりやってもらいたいというような意見がありました。 日本語の理解というものも含めて、是非、大臣のリーダーシップでお願いもしたいと思います。 そして、もう一つだけ。 こういう共生の施策推進や不法滞在者ゼロプランの推進には、これ、お金が掛かります。安定した財源が必要であります。入管庁の予算では足りず、むしろ日本全体の社会の在り方として国を挙げて財源確保に動くことが重要だと考えます。 私は、二〇二八年導入、これ目指しているJESTAの手数料収入、これを共生社会実現に向けた法務省予算としてひも付けるべきだというふうに考えています。外国人の方からいただくこのまさに財源、これを外国人との共生に使う。国民理解も得やすいと考えますが、大臣の見解を求めたいと思います。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 例えば先ほどの、護送官付国費送還の促進ということを申し上げました。まさに様々な対応をしていくに当たっては、今御指摘もいただきましたように、様々な経費、これが増えていく、非常に要していく、これは事実だろうと思います。まさにそういった中で、当然のことながら、今の財政の厳しい状況を考えれば、これをきちんと効率的にやっていくことは大事でありますし、そういった努力は私としてもきちんと進めていく必要があると考えておりますが、同時に、やはりそうした安定財源、これをどう確保していくのか、この視点も大事であろうと思います。 私どもといたしましては、先ほど御指摘もいただきましたこのJESTAの手数料、この使途も含めて、出入国在留管理行政に係るこの施策の財源の在り方、これは国民の皆様方の納得感、これも大事だろうと思います。どのような形で、税金で果たして外国人の対応、むしろ外国人から納めていただいた手数料でやるべきじゃないか、そういった声があるのも事実であります。まさにそういった中で、様々な状況を勘案しながら、これは政府全体として、そうした、どうあるべきなのか、この議論、進めていきたいと考えているところであります。
○矢倉克夫君 よく、是非、財政当局とかとも協議の必要もあれば我々もしっかり後押しをしたいと思いますので、大臣のリーダーシップでよろしくお願いをいたします。 では、ちょっと次にまた話題を変えて、保護司の支援についてちょっと一問質問をしたいと思います。 これは、私も関わった再犯防止推進法などもあります。それとの平仄の関係で、保護司の支援、これを、やっぱり自治体ごとの差がやっぱりあるというふうに思います。これをなくす必要がある。再犯防止推進法では自治体の方に努力義務という形でしているんですけど、それとの平仄も合わせる意味で、今後の保護司支援ということで自治体の方にも努力義務という形でお願いをするべきではないかというふうに思いますが、大臣の見解を求めたいと思います。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 御指摘のように、自治体ごとに差がある、これは実際、現実としてそういったところがある、このことは我々認識をしています。 そういった中で、今御指摘いただきましたように、再犯の防止等の推進に関する法律の第二十四条、ここでは努力義務ということでございますし、同時に、保護司法第十七条では、地方公共団体は保護司等の活動に対して必要な協力をすることができる、そういった旨規定をされているところであります。 こうしたことにつきましては、第二次再犯防止推進計画に基づいて開催されました持続可能な保護司制度の確立に向けた検討会、この報告書において、今後講じていく施策等として、この保護司活動と地方公共団体の取組、これは密接に関連していることなどを踏まえ、保護司法第十七条の見直しについて検討すること等が盛り込まれている、そう認識をしております。 今の御指摘も踏まえまして、保護司法第十七条を始めとする保護司法等の改正に向け、できる限り早く、早期に法案提出を目指して引き続き検討を進めてまいりたいと考えております。
○矢倉克夫君 ありがとうございます。是非、法案提出、準備されているということで、よろしくお願いします。非常に大事な点でありますので。 時間が参りましたので、一つ。 まず、成年後見制度の、これ、これから高齢化の進展や単独世帯の高齢者の増加等により、成年後見制度に対するニーズ、増加、多様化見込まれるので、更に利用しやすくする必要がある、この点について今の状況をお伺いするというつもりでありましたが、引き続きしっかりと御協議いただきたいと思います。 最後、選択的夫婦別姓については、やはりこれ引き続きしっかりと国民全体に理解増進を図るとともに、合意形成に向けて尽力していきたいということだけ申し上げて、質問を終わりたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。日本維新の会、嘉田由紀子でございます。 私は、子供の貧困、虐待、それとある意味上流にある離婚後の子供の共同親権についてお話、質問させていただきます。 実は、昨日、子どもの貧困虐待議連の皆さんと、滋賀、兵庫、大阪と六か所、子供たちが貧困や虐待に出会い、そして、例えば大阪のグリ下というところで、夜帰るところがないということでかなり犯罪や非行に巻き込まれたり、そういう子供たちを支援しているというようなグループ、お伺いしてきました。本当に皆さん現場でお一人ずつの子供たち支えていただいているんですけれども、その背景にはやはり親の離婚を経験した子供さんが大変多いんです。ですから、そこで、出口で問題解消あるいは対応を取る、上流の問題も大事だと。昨日六か所ほど回ったとき、皆さん、その上流問題ということは理解をしてくださいました。 そして、まさにその離婚後の子供の養育計画ですけれども、ようやく法務省さんが調査研究を委託をしていただいて、最近その報告書がホームページに公開されました。その報告書全て読ませていただいた上での質問をさせていただきますけれども、子供たちの離婚後の不幸あるいは不安を少しでも和らげるためには、共同養育計画は必須でございます。 そして、この共同養育計画作りの問題として、まず、この三月二十四日に私、質問させていただいたんですけれども、参議院の附帯決議では共同養育計画とあったんですが、法務省さんが出したこの報告書のモデルでは共同の字が抜けているんです。単なる養育計画なんですね。この共同を付けるか付けないかは大変大事だということ、三月二十四日にも指摘をさせていただきました。 というのは、もう明治以降、それこそ先ほどの夫婦別姓の問題も一緒ですけれども、家制度の下で子供は片親選ぶ、あるいは親がどっちかに親権を選ぶということがもう百三十年近く染み付いているので、離婚した後、父母両方から守ってもらう、両方から愛してもらう、その周辺には祖父母いるわけですね、親戚もいるわけです、ある意味で社会関係資本の濃密な両親のネットワークを片親で切断をしてしまう。昨日も、本当に町に出て苦しんでいる子供たちは孤立している、行くところがない、話すところもない。そこで現場で皆さんが苦労していただいている。子供食堂もそうです。 そのようなところで、あえて社会関係資本を切ってしまう、そういう法律を単独親権で広めてきたわけですから、ここは共同という言葉、是非とも繰り返し繰り返し使っていただきたいと思いますが、法務大臣、いかがでしょうか。この辺り、まずは見解お願いします。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 離婚後も父母等が適切な形で子の養育に関わるということ、これは子の利益にとって望ましいことでありまして、離婚する父母に対し養育計画の作成を促進するための支援、これを行うこと、子の利益を確保する観点から極めて重要な課題の一つと我々としても認識をしているところであります。 今御指摘あったところは、離婚後の子の養育計画に関する調査研究業務ということであろうと思いますけれども、この調査研究におきまして、離婚後の子の養育に関する計画を指す言葉として、共同は付かないという御指摘でしたけれども、この養育計画という語が用いられているということでありますが、これは、海外においてペアレンティング・プランと呼ばれていることが、ある意味、訳されるところで養育計画となっているという、そういったことからこの調査研究業務においてはその語を用いたということで、別に何か意図があって共同養育計画という言葉を使わなかったということではないと私どもとしては承知をしているところであります。 この参議院の法務委員会における令和六年民法等一部改正法案に対する附帯決議におきまして、共同養育計画、この言葉が使われているということも私どもとしては承知をしておりますので、そういったことも踏まえまして、引き続き、御指摘のこの用語をどうするのか、この点も含めて、この計画の作成、これを促進するための支援の在り方、これは検討を我々としてもしてまいりたいと考えております。
○嘉田由紀子君 はっきりと三月二十四日には、共同という言葉を使いますと、附帯決議が共同養育計画になっているからと民事局長答弁いただいたんですけど、今の大臣の答弁少し後退しているようでございますけれども、これは要望です。 本当に離婚後、父母両方が共に関わるんだという文化が、価値観が育っていないんです。それは縁切り文化でずっとやってきたからで、ここは是非とも共同ということを広めるようにお願いいたします。 二点目ですけれども、今回、モデル自治体での調査をしていただいておりますけれども、大阪府の八尾市と東京都の豊島区で、離婚前後の父親と母親に、法務省が提示した養育計画のモデル、これ共同はないんですけど、そのモデルを提示し、その受け止めと効果についてアンケートを行っておりますが、その結果の概要を示していただけますか。特に、どの程度受け入れられたと判断されるか、そしてこれを活用するという意欲が、その離婚前後の父母両方のアンケートを取っていらっしゃいますから、その具体的な結果について、数値も含めて教えていただけますか。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 委員御指摘の調査研究におきましては、協力自治体である大阪府八尾市及び東京都豊島区のほか、協力民間団体におきまして、養育計画のモデル及び作成の手引を用いた支援を試行しまして、離婚当事者及び自治体職員等にアンケートを実施しております。 アンケートの結果につきまして、離婚当事者からは、モデル養育計画等が役に立つかどうかについて八割以上の肯定的な回答が得られ、自治体職員、支援者からは、モデル養育計画等の分かりやすさについて八割以上の肯定的な回答が得られたところでございます。 このことから、モデル養育計画等の有用性について一定の評価を得られたものと受け止めており、自治体等による適切な支援が養育計画の作成の促進にもつながるものと期待をしております。 他方で、離婚当事者の三割強が、自身で養育計画を立ててみたものの、相手と話合いをしてみたいとは思わなかったと回答しているほか、自治体職員等からは、モデル養育計画等の情報量の多さを指摘する意見や、DVが原因で離婚を検討している方については話し合うことが難しいとの意見もございました。そのため、当事者の多様な状況に配慮することの必要性や当事者の負担軽減も図る視点も示唆されたところでございます。 法務省といたしましては、こうしたアンケート結果も踏まえて、引き続き関係機関等とも連携し、養育計画の作成を促進する支援の在り方について検討してまいりたいと考えております。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 八割方は前向きに捉えてくださいましたけど、相手と話し合いたくないという方がたしか三五%おられましたね。今、答弁のとおりです。 それで、実は、ここは本当に根深い問題があると思います。養育費を受け取っていない一人親の方のうち、かなり、四割程度が話合いをしたくないんだ、顔も見たくないんだという状態になってしまっている。そこまで関係を悪化させてしまう、それが問題ではないかと思っております。 先ほど打越さんが、女性が九五%、結婚後、女性は男性の姓になります。そうすると、そもそも嫁というのは家の女ですから、家の女になったと、僕の女になった、支配できるんだと、こういう意識はまだ確かに残っております、若い人たちの間にも。ここのところはまさに男女の人権問題、そしてこの養育計画については子供の人権問題が大変根深いということを指摘させていただきたいと思います。 そこで、質問一の三ですが、モデル自治体の行政担当者の方から、今回の養育計画の冊子がA4サイズで大き過ぎるということで、特に親子交流とか頻繁に参照する必要がある項目ならば、自治体として、子育て場面で今まで大変有効に使われてきた母子手帳サイズということが具体的に提案されております。私も、母子手帳、これ実は知事の時代から、結構海外からも人気があるんです。これ、日本の母子政策あるいは保健政策のクリーンヒットだと思いますので、持ち歩きしやすい、ハンドバッグに入るということで、例えばこういう、ちょっとテクニカルな話ですけれども、サイズのことなどについていかがでしょうか。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 委員御指摘の調査研究におきましては、協力自治体との意見交換会の際に、自治体職員から、親が母子手帳に子供について詳細に記入している例を目にすることや、小さなかばんや手ぶらで来庁する方が多いことから、モデル養育計画等を手帳型にすることや母子手帳の中に取り込んでしまうなどの工夫をしてはどうかという意見があったところでございます。 法務省といたしましては、養育計画作成を促進するための支援の在り方を検討する上で、モデル養育計画等の内容だけでなく、サイズや形状も非常に重要な観点であると受け止めておりまして、手帳型とすることも含め、より良いモデル養育計画等の提供の在り方について引き続き検討してまいりたいと考えております。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。これは、その気になったらそう難しいことではございませんので、是非ともお願いをいたします。 それから、質問四ですけれども、この調査報告の中で、自治体関係者あるいは支援機関の中から、共同養育計画作成するための自治体の中での関係部局間での横展開、あるいは弁護士や専門職と連携するネットワーク型の支援の要望が大変強くありました。 まさに百二十六年ぶりの大変革です。このときに私は自分自身を思い起こすんですけれども、二〇〇〇年に介護保険制度ができたときに、あそこでケアマネジャーという新しい制度、つまりサービスへのニーズとそれから供給をお一人ずつ丁寧にケアするケアマネジャー、まさに今回、この共同養育計画作り、あるいは共同親権の普及には、子供ケアマネジャーのような新しい役割が必要ではないかと思っております。それにプラスして、例えば介護保険のときには医師や看護師、薬剤師、そして福祉施設の経営者など、私、多職種連携、多職種連携といって、滋賀県では結構この高齢者支援、実績上げてきたんですけれども、子育てでもこの多職種連携という言葉、これ大変、概念とか言葉、大事なんですね。みんなの中でそれが合い言葉になると、いろんな方が関わって支援するときに、ああ、私も関わっていいんだなということになって積極的な参加も可能となりますので、是非ともこの多職種連携の仕組みづくりについて法務省さんの見解をお願いします。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、令和六年度の調査研究の報告書では、養育計画の作成の支援の在り方につきまして、各地域で弁護士等の法律家、心理職、民間の支援団体、自治体の各窓口とでネットワークを形成し、様々な角度からの支援を行っていくのが重要であるとの指摘がされたところでございます。また、そのような指摘も踏まえ、今後の検討課題として、各自治体内の部門間連携の在り方を更に検討すること、それを前提に、更に広い場面における伴走型の支援の充実に向けた工夫を検討すること、弁護士等法律家、心理職、DVや児童虐待のケースに携わる専門家、自治体の様々な窓口、同居親側、別居親側双方の支援団体らが加わった地域連携ネットワークを構築し、当該ネットワークを通じて当事者双方に対する伴走型の支援を行うモデルの構築を検討することといった事項が提示されたところであります。 法務省といたしましても、これらはいずれも重要な課題であると考えておりまして、本年度の調査研究におきましては、地域のネットワークによる伴走型の支援の在り方の検討を中心的なテーマの一つとする予定でございます。委員御指摘なされた高齢者福祉領域のネットワーク等、様々な成功事例も参考にしつつ、引き続き、効果的な支援の在り方の検討をするとともに、好事例については関係府省庁等とも連携しつつ横展開に努めてまいりたいと考えております。
○嘉田由紀子君 時間になってしまいましたので、済みません、質問の半分ぐらいしか行っていないんですけど、この後また続けさせていただきたいと思いますけれども、特にこの後は弁護士さんのADRによる支援ということを展開させていただきたいと思っております。仁比委員が次、採用というか言及してくださるようですので、そこも含めてまた次回続けさせていただきます。 以上、終わります。ありがとうございました。 〔委員長退席、理事矢倉克夫君着席〕
○川合孝典君 国民民主党の川合です。 前回に引き続きまして、技能実習制度の現状と課題ということで、せんだって監理団体や技能実習生の支援の団体からヒアリングした内容を踏まえて、今どうなっているのかということについての課題認識の共有をさせていただければと思います。 まず、技能実習生からの相談対応の仕組みの整備ということで、実はこの間、技能実習制度の議論をする中で、多言語の相談窓口をつくっていただいたりですとかいろんな整備をこの間進めてきていただいていて、それなりに充実したのかと実は思っておったんですが、聞きましたところ、今でも技能実習生は技能実習機構の存在自体を知らない人が多いと。同時に、したがって、支援の制度にアクセスするすべも持っていない方が多いということのようであります。ちなみに、相談をしようにも音声通話ができないようなSIM契約をしている、いわゆるネット環境だけ整っているということですが、そういったいわゆる通話、会話ができないような環境に置かれている方が相談の窓口に電話をしようと思っても、連絡しようと思っても連絡をするすべもないというようなことらしいです。 そうしたことを踏まえて、電話相談窓口ということだけではなくて、LINEなどのSNSを使ったその相談の窓口体制というものの整備ということをやるべきなのではないのかというのが一点。同時に、技能実習機構自体まだ知らない人が多いということでありますので、技能実習生が来日した折に、いわゆる支援の、日本の国内での支援がどうなっているのかということをきちっと周知するためのリーフレット、パンフレットのようなものの配付というものをきちっと行うべきではないのかという指摘が現場から上がってきましたが、この点について次長の御答弁求めます。
○政府参考人(杉山徳明君) 委員御指摘いただきました技能実習生の相談体制といたしましては、外国人技能実習機構では、八か国語での母国語相談窓口を設置し、電話やメールのほかウェブ会議用アプリも活用するなどして、日常生活の相談から受入れ機関の問題まで幅広く相談に応じる体制を構築しているところでございます。また、受入れ機関には生活指導員を選任させ、監理団体には母国語での相談に対応できる体制を義務付けているところでございます。 また、外国人技能実習機構における相談窓口や相談方法は技能実習生手帳に記載しております。この技能実習手帳は、全ての技能実習生に対して入国時に手帳を配付し、また入国後講習でも教材として使用することにより周知を図っているところでございます。なお、この技能実習手帳にはアプリ版のダウンロード用のQRコードも記載されておりまして、これをスマホ等でダウンロードすることによって、技能実習生手帳の内容をスマホ等で確認することも可能となっております。 もっとも、委員御指摘のとおり、周知に課題があるということでございますので、入管庁といたしましては、制度を共管する厚生労働省や外国人技能実習機構等の関係機関とも連携し、引き続き相談窓口の周知を徹底するなどいたしまして、技能実習生からの相談等に適切に対応できるよう努めてまいりたいと考えております。
○川合孝典君 ということで、いろいろと入管庁としても手続、制度整備を進めていただいているということについては、そういうことなんですね。 今御説明いただいた、八か国語で対応できるようにといったことも含めて整備していただいているのは事実なんですが、では、その制度に全ての技能実習生がアクセスできるような相談窓口の数というものはあるんでしょうか。
○政府参考人(杉山徳明君) 相談窓口の数ということでの数字は今手元にはありませんが、参考までに申し上げますと、外国人技能実習機構におきまして、ベトナム語、中国語、インドネシア語、フィリピン語、英語、タイ語、カンボジア語、ミャンマー語といった形での相談窓口をそれぞれ設定しているところでございます。 毎日二十四時間ということではございませんけれども、それぞれの言語についてはそれぞれの、何曜日の何時から何時というような形での相談窓口を設けさせていただいているところでございます。
○川合孝典君 あるということについては理解しているんですけど、そのあるものに対してそれを必要としている人がアクセスできない環境をどう改善するのかということが問われているという意味でいけば、何もやっていないなんということは元々言っていませんので、今後更に育成就労制度で外国人労働者が日本で増えてくるということを考えたときに、面倒な話で、手間の掛かる話ではありますけれども、ここをきちんと整備しないと今後問題が更に発生数が増加をするということが容易に想定できるがゆえにこの指摘をさせていただいております。 〔理事矢倉克夫君退席、委員長着席〕 リーフレットについても、QRコードを読み込んでといったようなことも含めて今次長から御説明いただきましたが、私もちょっと、たしかインドネシア人向けのリーフレットというのを実際にちょっと見せていただいたんですけど、相談ダイヤル確かにありました、QRコードも載っていました。相談ダイヤル、平日十一時から十九時までの電話相談ということになっているんですね。だから、結局、そのSNS相談というものがあれを見ただけではやっぱりなかなか分からないというか、利用者目線ではなくて、必要な情報をともかくリーフレットの中に詰め込んであるという印象を正直受けました。 同時に、技能実習生に配付しているという御説明がありましたが、必ず配付しているわけではないということでもあるようでありますので、したがって、それでは全く意味がないということを考えれば、入国される技能実習生、今後、育成就労という形で入国される方には全員に必ず持っていただく。JESTAの話もこれからされるということでありますが、出入国の管理をきっちりされるということなのであれば、そのことと同時に、この問題についてもきちっとルール化をして抜け落ちのないように対応するべきだと私は思うのですが、ここまで話聞かれて、大臣、いかがでしょうか。
○政府参考人(杉山徳明君) 事実関係ですので、ちょっと私から補足させていただきます。 先生が御指摘いただいていますそういうリーフレットというのは、先生が御指摘いただいているのは、受入れ機関による賃金不払等の不適切な取扱いなどの具体例を示したもので、そのような被害がある場合にはそういうリーフレットをその都度配付しているということでございます。 他方で、先ほど私から答弁させていただきましたように、技能実習生手帳というものがございまして、それについては入国時に全ての技能実習生に対して配付しております。その技能実習手帳にも相談窓口や相談方法を記載しておるという状況にございます。
○川合孝典君 せっかく御答弁いただいたので、では確認なんですけど、技能実習手帳と不当労働行為に関する説明のパンフレットが分かれている理由はなぜですか。
○政府参考人(杉山徳明君) 技能実習生手帳につきましては、技能実習生に係ります様々な内容を盛り込んだものとなっております。 例えば、そもそもの技能実習制度が何かですとか、技能実習機構が何か、技能実習生の責務が何があるかといった点、あるいは在留カードが必要ですよとか、技能実習を行うことが困難になった場合どうするんですかとか、そういったものをいろいろ網羅的に書いてある、かなり厚い手帳ということでございます。その中にその相談窓口を記載しているということでございます。 他方、先生から御指摘いただいたリーフレットにつきましては、具体的な要望を受けて、こういうことがあればこうしてくださいみたいなことをより具体的に提示するといったもので、その使途を使い分けているという趣旨になります。
○川合孝典君 丁寧に対応していただいているということはよく分かるんですけれども、それでも知らないと言っている人が多数いらっしゃるということを受けてどうするのか。 やっているということは、さっきから言っているとおり否定はしませんけど、知らない人がいて、必要な支援の枠組みにアクセスができない状況をどう改善するのかということを問うているわけでありますので、別にエクスキューズを聞きたくてこれを聞いているわけではないということを申し上げた上で、今こういう現状があるということで、せっかくその支援の枠組みだとかというものを、国としても一生懸命知恵を絞ってつくっていただいているものにアクセスできる環境に十分なっていないということ、この点について、育成就労制度が今後導入されるに当たって、この辺りの体制を整備するべきだと私は思うんですけれども、大臣、どう思われますでしょうか。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 今やり取りされているところも伺いまして、当然のことながら、しっかり伝わっていくということ、これは大事だと思います。 ただ、今次長からも答弁させていただきましたけれども、今、その手帳の中の在り方も含めて、様々そういったことがないようにということでやっておりますので、それでもなおそうした行き届かないところが出てきた場合にも、もちろんそれは常に見直しをすることは必要だと思いますけれども、当面、今の準備に応じてしっかりこれが適用されていくように、我々としてはしっかりそれを万全を期していきたいと考えております。
○川合孝典君 時間の関係がありますので、次、もう一点、この場で指摘しておきたいことを一点指摘しますが、監理団体それから送り出し機関の構造的な問題についてということで指摘がありました。これも以前から言っていることですが、監理団体が受入れ企業と経済的な利害関係があるために中立性を欠いているという指摘が以前からあります。罰則、いわゆる技能実習機構や入管庁、国からの罰則回避ということが最優先になってしまっており、実習生保護よりも形式的な法律遵守が優先される傾向があるということ、これは監理団体が言っています。 ここからがちょっと問題なんですが、一部では、監理団体がダミー団体を使って認可取消しを回避するなど制度の抜け穴が悪用されている事例が見られる、これも監理団体から話が出てきているということであります。送り出し機関側も受入れ機関からの報酬を受け取っており、技能実習生への通訳や相談が機能していない。このことも、相談に来られた技能実習生からのヒアリングで支援団体の方から声が参りました。 こうした指摘を受けてなんですが、監理団体が受入れ企業と経済的利害関係を持つような現行の構造では、制度上、中立的な監理は期待ができないということで、さらにダミー団体の悪用など制度の抜け穴も放置されているといったようなことを踏まえて、こうした今指摘があるような点についてきちっともう一度調べ直して、制度に穴があるのなら塞ぐ必要があるのではないのかと考えますが、大臣の御見解をお伺いします。
○国務大臣(鈴木馨祐君) まさにこの監理団体も含めてそれぞれきちんと、私どもの制度、その抜け穴というもの、これが当然あってはならない、これは大前提だろうと思います。 そういった中で、正直、現行の技能実習制度においては、一部の監理団体について監査、これを適正に実施していない等々、その役割を適切に果たしていないとの指摘がある、これは事実でありますので、育成就労制度、ここにおいては、監理支援機関の中立性あるいは監査の実効性を高めるために、監理支援機関の許可要件、これで監理支援機関から独立をした中立的な立場のそうした監査を行うことが期待される外部監査人、この設置を義務付けをするということとしております。 さらには、監理支援機関のこの許可の有効期間、これを現行よりも短くするということで、定期的にその許可要件の適合性、この審査をするということも予定をしております。 同時に、外国人育成就労機構において、この監理支援機関に対する実地検査、これにより指導等の徹底等を図ることによって、まさにこうした今度の制度の導入ということで、こうした指摘を受けてまずは見直しを今する予定でおります。 そうしたことを踏まえて、まさにどう、この中立性、客観性ということでありましたけれども、それをきちんと担保していくことができるのか。当然のことながら、しっかりと制度を回していくためには、そうした抜け穴がないということ、さらには実習生においてそうした様々なトラブルということが基本的に起きないようにする、そういったことを我々としても努力していく、さらには制度にそれをしっかりと入れていく、このことが大事だと思っておりますので、そうした対応をきちんと図っていきたいと考えております。
○川合孝典君 ありがとうございます。 ちなみに、大臣、ダミー団体といった指摘に対して、何でダミー団体なんかが要は存在しているのかと考えたときに、やっぱり申請の方法だとか監査の方法を含めて、そこに抜け落ちがあるからそういう問題が指摘されているということを重く受け止めていただきたいんです。 実は私、以前ですけれども、ある企業に行きましたところ、本当に零細企業なんですが、従業員さん数人しか事務所にいらっしゃらない、その数人の従業員さんがそれぞれ会社の名刺とは別の名刺を持っているんですよ。どういうことかというと、要は従業員数、常勤従業員数当たり大体十分の一から二十分の一ぐらいの技能実習生を受け入れられると。零細企業だからまとまった人数の技能実習生受け入れられないからといって、従業員一人一人が要は受入れをする監理団体の資格を持った名刺持っているんですよね。つまり、そういうことが可能になってしまっているというのが当時あったと。今どう改善されているのかということは検証しておりませんけれども、本省や政府が考えていることと現場が実際対応していることには大きな乖離があるということを是非御認識いただきたい。 これを申し上げて、時間が参りましたので終わります。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 私は、離婚後共同親権と民事法律扶助制度の拡充についてお尋ねしたいと思います。 まず、司法法制部長に御確認をしたいと思うんですけれども、お手元に日弁連の、これは全ての会派に同じ要請をいただいていると思いますけれども、ペーパーをお配りしました。 法テラスが司法改革の議論の中で発足して今年で二十年になると。ああ、そうだったかと改めて思います。その二十年、それからその前身の民事法律扶助の協会の時代から続いて約二十五年、報酬本体がそのままになっているという指摘なんですが、それはそのとおりでしょうか。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 民事法律扶助における弁護士の報酬につきましては、その間、消費税の増額に伴う改定がございましたが、それ以外については御指摘のとおりでございます。
○仁比聡平君 つまり、四半世紀の間、様々な事件の弁護士報酬というのは、これは変わらない、ずっと低水準のままということなんですね。 そこで、特に離婚事件の関係、改正民法の施行を来年五月にというふうに想定されている中での課題をちょっとお尋ねしたいと思うんですけれども、資料の一番最後に法案成立の際のこの委員会の附帯決議を改めてちょっとお配りをいたしました。一々申し上げませんけれども、真摯な合意という問題、あるいは親権者の定め、そして子供の居どころ、居所をどう指定するのかの問題。それらにも関わって、DV、虐待、あるいはそのおそれをどう捉えるのかの問題。それから、子供自身の意見、意思が手続に適切に反映されるようにするにはどうするか。あるいは、親子交流、養育費、婚姻費用の問題、財産分与の関係のこと。それから、税制、社会保障に関わる問題などなど、この法改正も踏まえて、この後の家族法というのは、とても様々な論点を、私たち国会でも様々な議論を行ってきたわけですよね。 これ、民事局長にお尋ねしたいと思うんですが、当事者、つまり国民の皆さんの課題ですから、この家族という問題は。これをしっかり理解していく、あるいは周知していく、理解していただくというのは容易なことではないだろうと思うわけです。 大臣に度々私、繰り返して、子連れ別居が適法であるということについてお尋ねしてきたじゃないですか。先週の大臣の御答弁でやっと分かったという声が私のところには届いています。法務省パンフレットの解説パンフレットが必要じゃないかというような声もあるぐらい難しいんですよね。難しいというのをそのままにしておいたらどうにもならないわけですけれども、私は、そういう法的な問題だからこそ弁護士の支援というのはとても大事だと思うんですけれども、その辺りも含めて、民事局長、いかがですか。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 委員が今御指摘なされた答弁におきまして、法務大臣から、DVや児童虐待から避難をする必要がある場合には、父母の一方が他の親に無断で子供を転居させたとしても、人格尊重、協力義務に違反することはないこと、当該義務違反の有無等は総合的に判断されるべきもので、当事者の一方に何らかの立証責任を負わせるものではないこと、DVに関しては、加害者、被害者の双方がDVの認識を欠いている場合があることも勘案をした上で適切な判断がされることになると考えていることを申し上げたところでございます。 委員が御指摘になった今の法務大臣の答弁の趣旨ですとか、あるいは委員がその際にその答弁に対して述べられた、むしろDVこそが父母相互間の人格尊重、協力義務違反の最たるものだということは、令和六年民法等改正法のパンフレットの文言によっても十分御理解いただけるものと考えてはおりますが、改正法の施行を控えまして、種々の不安を抱いている方がいることは承知をしておりまして、また、改正法がDVや児童虐待からの避難をちゅうちょさせることがあってはならないと考えていることから、御紹介いただいた声は真摯に受け止めたいと考えております。 法務省では、関係府省庁等とも連携して、改正法に係るQアンドA形式の解説資料を作成しているところでございますが、委員の問題意識も踏まえて検討を進めるとともに、同資料が完成した際には、関係府省庁等と連携しながら、同資料を活用した更なる周知、広報に取り組んでまいりたいと考えております。
○仁比聡平君 そうした理解をきちんと個々の事件、相談で全うならしめていくために、弁護士はとっても大きな役割を果たさなきゃいけないかなと思うんですよね。 附帯決議に、法テラスによる民事法律扶助、あるいはDV等被害者法律相談援助などの充実をという附帯決議も上げているわけですけれども、司法法制部長に確認をしますが、日弁連の原田直子弁護士がこんな紹介をしています。近時の民事法律扶助は、離婚や一人親家庭への養育費請求などの家事事件、それから生活困窮などによる債務整理が多くを占めるようになっていて、自己破産と多重債務、離婚とその他の家事事件という、この四つの分野で代理援助決定数の約八割を占めると。社会福祉的な側面が強いセーフティーネットとして機能する制度に変容しているというふうにおっしゃっているんですが、そういう実情ですか。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 今御指摘のような御見解もあるかもしれません。民事法律扶助については、資力の恵まれない方について、司法に対するアクセスをより容易にするために、国が立て替えて弁護士費用を出すというものと理解をしているところでございます。 なお、先ほど申し上げた民事法律扶助の報酬の推移について、手元に資料がなかったために正確なところまではちょっとお答えできなかったんですが、先ほど申し上げたのは、着手金については、消費税の変更に伴う改正を除き、平成十八年の法テラスの設立時から金額の変更がされていないということでございまして、その余については、手元に資料がないため、ちょっとお答えが難しいということを御了承ください。
○仁比聡平君 というようなことなんですけれども、お手元の資料をちょっとめくっていただくと、この民事法律扶助制度を利用した離婚関連事件に関する業務量調査報告書という日弁連の紙があると思います。 弁護士の業務量というアプローチというか、その物の見方というのは余りやらないものなんですけど、民事法律扶助の水準がいかに厳しいか、この業務量に合った適正な立替え基準になっているかを検証しようということで取り組まれた真摯なものなんですね。 右下の方を御覧いただくと、結果、この離婚関連事件において扶助の立替え基準は、私選の基準額の三〇・五%から六五・三%と。特に調停のみの場合、私選との差が大きくて、三〇・五%から五一・三%と。つまり、半額ということなんですよ、せいぜい。多くの弁護士が法テラスを通さずにじかに受任するという場合の標準報酬として考える額の三割で受任し、活動しているということなんですね。 この実情について、六月号の法律時報で、離婚事件の現場から見た現状と問題点というある弁護士さんの詳しい論考が出ておりまして、DV事件で見たときに、大臣もちょっとゆっくりお聞きいただいたらと思うんですけど、DV事件の依頼者って不安感が強くて精神疾患を抱えていることも少なくないので、話が要領を得なかったり、あるいは理路整然と話せないということが時にあると。弁護士にとってみると、ポジティブな声掛けも含めた感情労働というような側面もある。もちろん、DVなので緊急な対応が必要な場合も少なくなくて、夜、昼、もう昼はもちろんですが、深夜問わないというような対応を迫られることだってあるわけですよね。行政、警察、医療機関との連携だったり、それから経済的に困窮しているということで福祉機関との対応があると。 相手方とのやり取りというのはなお大変で、まず、健康保険証の切替えどうするかとか、携帯電話のファミリーパックを解約どうしますかとか、それから自宅の前に置かれた旗当番の旗はどうすればいいかみたいな問合せも弁護士が窓口になるんだけど、それは民事法律扶助からは費用が払われることはないわけです。完全にボランティア、手弁当になるんですけれども、常態化しているために、裁判所の方からそういう活動をお願いしますというふうに期待されてしまうということだってあると。ところが、弁護士がそれをボランティアでやっているということを裁判所も調停委員も知らないと。そういう実情の中で、ですから、若手の中からは、やりがい搾取だというみたいな声も出ているわけですよ。 一方で、相手方の中にはコミュニケーションがとても困難な場合も少なからずあって、どなられる、あるいは独自の理屈をとうとうと述べて電話を切ってもらえない、ささいなミスがあるとそれを執拗に責め立てられるということで、結果、長時間の対応を必要とするわけですね。挙げ句に、不合理な懲戒請求を受けたり、民事裁判を起こされたり、誹謗中傷をネットに書き込まれたりするという。これは前にお伺いしましたけど、こういう弁護士に対する業務妨害というような事案が極めて厳しく存在しているというのがこのDV含む離婚関係の事件の現場の姿なんだと思うんですね。 ところが、報酬は、民事扶助で、私選の場合の半額あるいは三割と。これでは事務所の運営もやっていけないということになりますので、その調査の下の方にあるように、ボランティアと考えてやっているが、法テラスとの契約をやめることを検討しているというような回答も出てきているわけですね。 これ、若手弁護士の法テラス離れというふうに弁護士仲間の中では言われるんですけれども、まず、司法法制部長、こういう状況というのは、法テラスの設立によってあまねく法的支援をと、それが公共性だという理念を掘り崩していってしまうということになりませんか。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 日弁連の業務量調査報告書には御指摘のような記載があるということは承知をしております。他方、法テラスとの契約弁護士の数といたしましては、今直近で、令和五年の資料ございますけれども、二万四千四百十八名となっておりまして、全弁護士約四万五千人のうち五三%程度となっているところでございます。 法テラスでは、御指摘のように、様々な支援を行う弁護士を十分確保できるようにする必要がある、また、報酬について、その業務内容や事件の困難性等が適切かつ公平に反映されたものとすることを考慮する必要があるというふうに考えておりますが、他方で、先ほども述べたような立替え償還制を取っていることや、民事法律扶助における報酬が、資力に乏しい国民等を広く援助するものであるということを考慮した上で考えられるべきものというふうに思っております。
○仁比聡平君 大臣、最後にお尋ねしたいと思うんですけれども、ということで、弁護士の半分くらいしかこの契約弁護士としての活動ができていないんですよね。若手の中からはこの法テラスではもう実際上生活ができないという声が上がって、特に修習中の給付金が受けられなかった谷間世代始めとした、もう今や中堅になっている皆さんのところで一体どうするのかという混迷もあるわけです。 だからこそ、こうやって支援に当たることのできる弁護士の活動もちゃんと業務量に見合ったものの報酬を確保するし、当事者に一方で負担を掛けないということを両立するためには、償還免除を含めたこの制度そのものをやっぱり見直す必要があると思うんですよ。あるいは、離婚後も父母の関係が続いていくということになって、ちょっと先ほど紹介した窓口的な業務ですよね、これ、今、民事扶助の対象じゃありませんけれども、こういうことも考えていかないとこれからやっていけないんじゃないかという中で、日弁連が、冒頭の資料にあるように、有識者による検討組織を速やかに設置して検討いただきたいという御要望なんですが、大臣、受け止めをお聞かせください。
○委員長(若松謙維君) 時間来ておりますので、答弁簡潔にお願いします。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 日弁連様の方からそうした形での御要望ということは承っております。 そういった中で、今部長から申し上げましたように様々な論点があるということの中で、検討組織ということで申し上げれば、やはりどこかでしっかりこれはつくっていかなくてはいけないという思いはございます。そういった中で、様々な論点しっかりと整理できるように、私どもとしてもこれからも検討していきたいと思っております。
○委員長(若松謙維君) 時間過ぎておりますので。
○仁比聡平君 頑張っていただきたいと思います。 終わります。
○鈴木宗男君 予定より八分も押していますから、大臣、簡潔にお答えをいただきたいと思います。 五月二十一日、日本外国特派員協会で、大阪地検の元トップ、当時の北川検事正から性的暴行を受けた女性検事が会見を行いましたが、このことを大臣は把握していますか。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 様々報道を通じて把握をしております。
○鈴木宗男君 報道を通じて把握している。法務省からの報告はないんですか。
○国務大臣(鈴木馨祐君) こうした内容について、私としては報道を通じて把握をしているところでございます。
○鈴木宗男君 大臣、この会見の際、北川検事正から被害を受けた女性検事が、北川検事正直筆の手紙、書面がこれ公表されておりますが、これを大臣は読んでおられますか。
○国務大臣(鈴木馨祐君) その中で、例えば、上級庁に訴えることをお考えのようですが、私の命に代えてもやめていただくようにお願いします等々、様々そうした記載があったことは承知をしております。
○鈴木宗男君 北川検事正のこの直筆の書面を読んで、大臣はどう受け止めですか。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 本件は現在も様々係属中の話でもありますので、そこに関わる所感ということについては、法務大臣として申し上げることは差し控えさせていただきたいと思いますが。 同時に、これは検察庁という、ある意味での法務省の指揮下にある組織の問題でもあります。そういった中で、一般論として申し上げれば、やはり職場における、職場等における地位等に基づく上下関係を利用して、上の立場の者が下の立場の者に対して職務の範囲を超えてその意に反することをさせたり、あるいは意に沿う行動をさせなかったりすること、これは当然あってはならない、これ当然のことでありますので、私はその所管大臣としてそういったことを生じないようにしっかりと指導をしていきたいと考えております。(発言する者あり)
○委員長(若松謙維君) 大臣、答弁は希望者の要求に沿ってください。
○鈴木宗男君 大臣、質問にだけ答えてくれていればいいんです。 官房長来ていますから、官房長に聞きますが、大事な案件ですね、これは。法務省としてなぜ大臣に上げないんでしょう。今、大臣としては報道で知ったと言っている。官房長として大臣に報告していないんですか。
○政府参考人(佐藤淳君) 本件につきましては、官房というよりは刑事局から大臣に事実関係等を報告しているものと承知しておりますので、そこについては刑事局長にお尋ねいただければというふうに思います。
○鈴木宗男君 官房長、少なくとも、組織として局議なり庁議なりいろいろ会議あるとき、共有すべき点は、この問題は認識としてお互いに受け止めなければいけないという判断が出て当然じゃないですか。これはただならぬ出来事なんですから。検事正ですよ、事を起こしたのは。今みたいな、委員長も委員の皆さん方も、官房長の答弁で済みますか。ここをよく考えてくださいよ。全く国民目線と違っている。「検察の理念」が全然生かされていないじゃないですか。 大臣、私は、去年の十二月の十七、十八、この件について聞いていますよ。大臣、何と答えています。端的に言ってください。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 正確性のために当然これは読ませていただきますけれども、そこのところで申し上げれば、この大阪地検での婦女暴行問題、これについて私は、十二月十九日ですね、私は、おまえも俺の女だ、これで、失礼しました、私の答弁ということで申し上げれば、今先生がおっしゃいました話について、これは対外的に検察当局において説明をいたしているところでありますけれども、この起訴に当たっては、検察当局において、当該被告人、余罪の有無も含めて所要の捜査を行って、そして起訴すべきものは起訴したという旨で対外的に説明していると承知をしております、そういった意味において法と証拠に基づいて適切に対処している、私としてはそう考えておりますし、今おっしゃった話についても、余罪の有無も含めてしっかりとやっておるということで私は承知をしておりますと申し上げております。
○鈴木宗男君 大臣、私はあのときの質問で、おまえはといえば一人だ、おまえもとなると複数と受け止める、だから調査した方がいいんでないかと、内部的に、こう私は親切に聞いたんですよ。そこで大臣の答弁が、法と証拠に基づいているなんていう話なんです。全くずれた話なんです。 結果として私の読みは当たっていたんですよ。そうですね、この直筆の書面で、北川なる者が自分で書いているわけですから。私の方が正しかったんですよ、指摘したことが、心配が。だから、内部的に調査した方がいいんじゃないんですかと私は言った。ただ、大臣は、そういう通り一遍の、法と証拠に基づいてここは適切にやっているなんというずれた答弁だったんですよ。結果として今複数形が出た。この北川さんという人は自ら言っているわけですから。 大臣、いずれの場合にも、これまでに複数の女性と関係を持ったことがあったことは事実ですと言っているんですよ。官房長、官房長も当時、恐らくこの委員会の成り行きは聞いているなり議事録読んでいると思うけれども、内々調査するのは当たり前じゃないですか、不祥事があるかないかというのは。組織として当然のことですよ。大臣、なぜ当たり前のことができないんです。
○国務大臣(鈴木馨祐君) この件は、検察という組織内において起きていることであります。そうしたことで申し上げれば、当然のことながら、検察に対する指揮監督の下で、法務大臣としてもそこは当然のことながら……(発言する者あり)
○委員長(若松謙維君) 質問する際は挙手を願います。 あと、大臣の答弁、質問者の趣旨に沿った答弁をお願いいたします。
○国務大臣(鈴木馨祐君) よく聞いていただきたいと思いますけれども、私が申し上げているのは、検察は当然それは法務省の下の組織であります。それは当然のことです。なので、そこで起きている事件ということで、一般的な指揮の下で、当然のことながら、これは職場の中で起きていることで、そこについてきちんとした綱紀粛正、これは当然必要だと思います。 ただ同時に、現在進行中の事件ですから、そこについてこういったことをするべきではないか、そのようなことを検察に言うことは、私としては、それは当然のりを越えることですので、そこについてはすることはできないということで申し上げたところであります。
○鈴木宗男君 法務大臣、法務大臣、検察庁法第十四条読んでみてくださいよ。今の答弁で済むかどうか。これ、委員の皆様方もよく聞いてください。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 検察庁法第十四条について読ませていただきますが、検察庁法第十四条、法務大臣は、第四条及び第六条に規定する検察官の事務に関し、検察を一般に指揮監督することができる、ただし、個々の事件の取調べ又は処分については、検事総長のみを指揮することができるでございます。
○鈴木宗男君 これ、委員の皆様方も今聞いて分かるとおりに、指揮監督はできるんですよ。特に道徳だとか内部の倫理の問題なんかは法律以前の問題なんですから、不祥事がほかにあるかないか調べるのは当たり前じゃないですか。それを事務的な言いぶりで済む、そこに今信頼がなくなっているんじゃないんですか。大臣、どう思います。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 先ほど申し上げましたとおり、当然のことながら、一般的な指揮ということで、指揮というよりは、これは捜査ということではなくて、所管をしている大臣ということで、当然のことながら、立場を利用したそういったことがあっては当然ならないと考えておりますし、その点についてはしっかりと綱紀粛正、それを私としても現場にもこれは申し上げているところでございます。
○鈴木宗男君 大臣、北川検事正なる者がしたことは、良かったことなんですか、悪かったことなんですか。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 当然のことながら、現在係属中の話でありますから、そこについて良かった悪かったと、その件について私が申し上げることはできませんが、当然のことながら、立場を利用した形でそうしたことをしているということについては、個々の話ということから離れて言えば、当然のことながらそれはいかぬ話だと思います。
○鈴木宗男君 大臣、婦女暴行したことは事実なんですよ。それで今事件になっているんですよ。悪かった、悪いことをした、あってはならぬことだと言うのが当然の答弁じゃないですか。私の立場で物言えないなんというのは、皆さん、どう思います。 じゃ、こういう事案はいいことなんですか。大臣、端的に答えてください。悪いことだと言うのが当たり前じゃないですか、あってはならぬことだと。しかも、肩書を使ってともこの女性検事は受け止めているわけですから。何でそれを今みたいな答弁になるんです、大臣。 もし、大臣、これユーチューブでまた流れますから、多くの人がどんな反応するか。大臣の答弁がいいと言う人いませんよ、そんな。申し訳ないことだと、これはあってはならぬことだと、厳しく注意せぬといかぬだとか、これから省内に向けてもと言うのなら分かるけれども、今のは人ごとみたいな答弁ですね。 大臣、その認識でこれからもやっていくならやっていくという、明確に言ってください。
○国務大臣(鈴木馨祐君) それぞれの事件は、当然のことでありますけれども、当然のことでありますけれども、司法の場で法と証拠に基づいて当然のことながら判断されるべきものです。 私は、個々の事件についていい悪いということを法務大臣という立場でこの場で申し上げれば、それは私は大変なことになりますので、そのことは三権分立の精神からも私はするつもりはございません。
○鈴木宗男君 大臣、この行為は、裁判だとか個別の案件を私言っているんじゃないんですよ。こうした行為は悪いことじゃないですかと聞いているんですよ。端的に答えてくださいよ。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 訴訟になっていることで、私は、これがいい、これが悪い、これがおかしい、これがどうなんだ、そういったことを言うことは私はふさわしくないと思いますし、そのことを法務大臣という立場で私はするべきではないと考えております。
○鈴木宗男君 婦女暴行事件であるという認識は、大臣、持っていますね。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 今、司法の場で法と証拠に基づいて様々そういった判断がされているところであります。だからこそ、私が、私が、そういう、どの犯罪の構成だとか、あるいはどういった状況が起こった、そのことを法務大臣という立場で、行政府の立場で司法のことについて発言をすることは控えたいと思います。
○鈴木宗男君 次の回にもまたいろいろ言いますけれども、大臣、これ議事録で残るんです。いいですか。選挙結果が出たら、負けは負けなんですよ、これ。理屈抜きなんです。一票差でも負けは負けなんですよ。同じように、この事案が今公判中だから語れられないと言うけれども、どう考えたって、あってはならぬことをしたことじゃないですか、この北川なる者は。それを認めない大臣というのは、私は人としていかがかという疑問を持ちますね、そういう言い訳というのは。 私は、大臣、冤罪なんかが広く認められても、大臣の答弁は定義がないというんですよ。じゃ、一般に定義がないものでも、法務省で人質司法なんという言葉がわざわざホームページで出しているんです、出さなくていいものを。そういった矛盾を法務省はやっておきながら、私が無理言っている話じゃない。どう見たって、この北川検事正なる者が犯したことは重大なことなんですよ。検察の信頼を失墜させているんですよ。それを認めない法務大臣というのは、逆に私は人としていかがなものかと思いますよ。被害に遭った人に寄り添わない。 あと一分しか時間ありませんから言いますけれども、大臣、袴田さんの件は紛れもなく結果として冤罪です。私は、袴田さんに謝るべきだと何回も言ってきました。袴田ひで子さん、法制審にも呼ばれています。恐らく刑法の改正について言及するでしょう。あしたも超党派の議連の会にも出て、オンラインで袴田さんは参加するそうです。二十九日、毎月私が佐藤優さんとやっている勉強会にも袴田ひで子さんが来て、お話をいただくことになっています。 世論がどう見ているか。委員長、これ、しっかり私は指導をいただきたいし、正直な人間としての対応をいただきたい、こう思っていますが、法務大臣、袴田さんに私はおわびをするべきだと思いますが、大臣のお考えをお知らせください。
○委員長(若松謙維君) 時間来ておりますので、端的に答弁をお願いします。
○国務大臣(鈴木馨祐君) ずっとこのやり取りで申し上げておりますけれども、私はまずここに法務大臣として立たせていただいております。なので、私はその行政府の立場として発言をせざるを得ない、このことは御理解をいただきたいと思いますし、この立場で個人の見解、それを述べることは控えさせていただきたいと思います。 その上で、先ほどの件で申し上げれば、当然のことながら、検察のそういった信頼を、国民の皆様方からの信頼を失墜する行為、これは当然あってはならない、そのことは所管をしている大臣として申し上げなければいけないと思いますし、同時に、袴田さんのことについても、大変長い人生の大半の期間をそうした不安定な状況に陥らせたこと、このことについては大変申し訳ない、これは繰り返し私からもおわびを申し上げているところであります。 ただ一方で……
○委員長(若松謙維君) 時間短めにお願いします。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 行政府の人間が司法に対して介入をする、あるいは所感を述べる、そうした様々な影響を与える、私はそのことはあってはならないと思いますし、そのことをするつもりは私はございません。 以上です。
○委員長(若松謙維君) 時間が過ぎておりますので、答弁は終了をお願いいたします。
○鈴木宗男君 大臣、今、裁判係属中でもなければ、争っているときじゃないんです。もうけり付いている話ですよ。それに基づいて反省やおわびはないんですか。五十八年間も人の人生を台なしにしておいて、委員長、この点、是非とも、これからも私はただしていくけれども、大臣、あなたの今のその姿勢だけでも選挙に影響しますよ。このことだけ私は明確に言っておきます。必ず今度の選挙でも一つのテーマになりますから、冤罪というのは。 今のような大臣の答弁で、あなたが党に迷惑を掛ける可能性ありますよ。謝れば、人間的に対応すれば済む話を無駄なエネルギー使うことになりますから、このことを申し上げて、また次の機会にまたこれはやっていきたいと、こう思います。
○委員長(若松謙維君) もう時間過ぎておりますので、端的にお願いします。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 短く終わりますが。 私も、その袴田さんの状況について、この場でもそうですし、様々な場でそれはおわびを申し上げております。そのことは大変申し訳ないと思っております。 ただ一方で、現在係属中であろうが、あるいはほかの事件に影響を与える話であろうが、法務大臣が個々の事件について様々な評価を与える、評価等を考えられるような発言をする、私はこのことだけはやってはいけないと思っております。恐らくそのことが三権分立の私は基本にあると思いますので、その点は是非御理解をいただきたいと思いますし、この場は個人で話をするべき場ではありませんので。 ただ、その上で、私は、その袴田さんのことについては大変申し訳ないと思っておりますし、おわびを申し上げている、そのことは事実として申し上げたいと思います。(発言する者あり)
○委員長(若松謙維君) 本日の調査はこの程度でとどめます。鈴木宗男君、御理解願います。 改めて、本日の調査はこの程度でとどめます。 ─────────────
○委員長(若松謙維君) 譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律案及び譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の両案を一括して議題といたします。 政府から順次趣旨説明を聴取いたします。鈴木法務大臣。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。 この法律案は、不動産担保や個人保証に依存しない資金調達を促進するため、動産、債権等を目的とする譲渡担保契約及び所有権留保契約の効力、譲渡担保権及び留保所有権の実行、破産手続等におけるこれらの権利の取扱い等について定めようとするものであります。 その要点は、次のとおりであります。 第一に、譲渡担保契約の効力について、譲渡担保権者の優先弁済権に関する規定を設けるほか、動産譲渡担保権設定者による目的である動産の使用及び収益に関する規定、集合動産譲渡担保権設定者による目的である動産の処分に関する規定、集合債権譲渡担保権設定者による目的である債権の取立てに関する規定、数個の譲渡担保権が互いに競合する場合の優劣関係に関する規定等を設けることとしております。 第二に、譲渡担保権の実行について、裁判所の手続によらない動産譲渡担保権の実行に関する規定、動産譲渡担保権の実行のための引渡命令に関する規定等を設けるとともに、債権譲渡担保権者による目的である債権の取立てに関する規定等を設けることとしております。 第三に、破産手続等における譲渡担保権の取扱いについて、譲渡担保権者については、破産法等における質権を有する者に関する規定を適用し、破産手続等において別除権者として取り扱うこととする規定等を設けるとともに、再生手続等における集合動産譲渡担保権及び集合債権譲渡担保権の実行手続の取消し命令に関する規定等を設けることとしております。 このほか、所有権留保契約について、その対抗要件に関する規定等を設けるとともに、譲渡担保契約に関する規定を準用する規定等を設けることとしております。 以上が、譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律案の趣旨であります。 続いて、譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案について、その趣旨を御説明いたします。 この法律案は、譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律の施行に伴い、動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律ほか二十五の関係法律に所要の整備等を加えるとともに、所要の経過措置を定めようとするものであります。 以上が、譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の趣旨であります。 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(若松謙維君) 以上で両案の趣旨説明の聴取は終わりました。 両案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時十六分散会