法務委員会 第10号
- 発言数
- 120 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2025/05/20
会議録
○委員長(若松謙維君) ただいまから法務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、三上えり君、藤井一博君及び神谷政幸君が委員を辞任され、その補欠として福島みずほ君、福岡資麿君、山東昭子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(若松謙維君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 法務及び司法行政等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官小八木大成君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(若松謙維君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(若松謙維君) 法務及び司法行政等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○森まさこ君 参議院議員、森まさこでございます。 私は、これまで本委員会において、冤罪と指摘される無実の方が密室の取調べでやっていないのにやったと虚偽の自白を強要される問題、無実の主張をすればするほど長期の拘束をされるなどの、又はそう脅されるとのいわゆる人質司法と指摘される問題、そういった冤罪を防ぐために取調べに弁護人を立会いさせることの必要性について、歴代の法務大臣に見解をお伺いしてきました。今回、鈴木法務大臣にもこの問題についてお伺いしたく思います。 私は、自分が法務大臣だったとき、当時、国民の皆様方から法務省や検察に対して様々な御批判があり、また、カルロス・ゴーン事件等を契機に人質司法、いわゆる人質司法を含む我が国の刑事司法の在り方が国際的に議論の対象となったことを受けて、令和二年七月に法務・検察行政刷新会議を立ち上げました。 この刷新会議は、もちろん法務省は設置することは大反対です。今日、資料の三の二の二にお示ししたとおり、私は総理大臣に辞表を提出して、自分の辞表と引換えにこの刷新会議を立ち上げることを許していただきました。 この刷新会議で議論すべき課題について、私は三つの柱を示しました。一つは検察の倫理、もう一つが行政の透明化、そして三つ目が我が国の刑事手続について国際的な理解が得られるようにするための方策というものです。この三つ目の刑事手続について、いわゆる人質司法や被疑者取調べへの弁護人立会いなどを含む刑事手続全般の在り方について議論が行われました。 刷新会議の報告書は令和二年十二月に取りまとめられ、私の後任の上川法務大臣に提出されました。私が大臣引継ぎをするときに上川大臣に、法務省はやりたくないかもしれませんが、この刷新会議だけはどうか継続してくださいとお願いし、上川大臣が森大臣の強いお気持ち分かりましたと言って継続をしていただき、出された取りまとめです。 この取りまとめの中に書いてあります。令和元年六月までに施行された平成二十八年改正刑事訴訟法、その三年後検討の場を含む適切な場において、弁護人立会いの是非も含めた刑事司法制度全体の在り方について、社会の変化に留意しつつ、刑事手続の専門家以外の多様な視点も含めた幅広い観点からの検討がなされるよう適切に対応することとされました。 そこで、私は、この委員会でこの点について当時の上川大臣に三回にわたって質問しました。令和三年三月三十日、四月八日、五月十八日です。上川大臣からはこういう答弁がありました。弁護人の立会いの点ということでございますが、このことを含め、刑事司法制度の在り方に関しまして、私から刑事法制度を所管する刑事局に対して適切に対応するよう指示をしたところでございます。これが三月三十日です。 刑事訴訟法また刑事のこの手続に関し、絶えず見直しをしていくべき事柄であるということで、検察行政刷新会議の中での御提言もそのような趣旨でしっかりと位置付け、そして認識をした上で指示をしたところです。これが五月十八日です。 しかし、平成二十八年改正刑事訴訟法の三年後検討の場である改正刑訴法に関する刑事手続の在り方協議会、以下、在り方協議会と呼びますが、この第一回会議で、協議会で取り上げる検討課題として、日弁連の委員が取調べへの弁護人の立会いの制度について議論すべきと発言したのに対し、法務省刑事局の構成員が、二十八年の改正で既に取調べの録音、録画が導入されているので、もしそれで足りないということが確認されるのであれば、更なる手段として弁護人の立会い制度について議論することもあり得るのかもしれないが、逆に、取調べの録音・録画制度によって弁護人の立会い制度の目的とするところが既に相当程度達成されていることが確認されるのであれば、制度の必要性自体に疑問が生じ、その前提部分が成り立つのかということにもなってくるので、この議論するかどうかについては適切ではないと取り上げ、結局、検討課題の項目に取り上げられませんでした。 私は、これは刷新会議における議論、報告書や当時の上川大臣の国会答弁を無視したものであり、国会軽視であるとして、昨年の本委員会において、令和六年の四月十一日、四月二十五日、五月十六日、六月十一日の四回にわたってこの問題を取り上げました。皆様のお手元に今日資料としてその国会会議録の抜粋をお配りしております。 そして、当時の小泉法務大臣に対し、在り方協議会で取調べへの弁護人の立会いについて正面から議論すべきと質問したところ、小泉大臣からは、いわゆる人質司法の問題、そして被疑者取調べへの弁護人の立会い、これらは現在開かれております在り方協議会の当然対象として取り上げられるべきものであるというふうに認識をしております、事柄の性格に鑑みて、これはやはりしかるべき時間を掛けて検討するべき問題だと思います、特定の問題の一部に押し込めてしまえる問題ではないと思いますと、五月十六日と六月十一に御答弁いただきました。 また、私は本委員会の中で、当時厚生労働省の局長だった村木厚子さんの無罪事件等の一連の事態を受けて設置された検察の在り方検討会議、ちょっと名前が似ているんですが、在り方協議会とは違います、在り方検討会と今後呼ばさせていただきますが、在り方検討会議の第六回会議で、村木さん御本人が非常に強い実感を込めて被疑者取調べにおける弁護人の立会いの必要性を述べられた貴重な意見なども御紹介いたしました。今日の資料の二の二に付けております。 そこで、村木さんのように被疑者として検察官の取調べを実際に受けた方からヒアリングを行い、在り方協議会に入れるべきではないかと質問しました。小泉大臣からは、ヒアリングは必要だと思います、一般の方々の声をヒアリング以外にどういう形で取り入れることができるのか検討をさせていただきますと、六月十一日に答弁をいただきました。しかし、その後、在り方協議会では村木厚子さんほかのヒアリングは行われておりません。これは、先ほどの刷新会議の中に、専門家以外の方の議論、多様な意見も取り入れて議論すべきと書いてある取りまとめにも反するものでございます。 私が、在り方協議会、今行われているものです、大臣の下で、どのくらい弁護人の立会いについて議論されているのか、ほとんど日弁連が発言している部分だけですが、調べてきました。第一回から第十七回までの議事録が行数で一万四千四百三十八行ありますが、一万四千四百三十八行中、四百七十四行で、全体のたった百分の三、すなわち三%にすぎない分量しか議論されていないというか、日弁連の発言しかないということでございます。 刑事訴訟法の改正は平成二十八年、施行は令和元年であり、改正法の附則第九条に基づき、在り方協議会が設置されたのは令和四年です。法改正から現在まで足掛け十年となります。平成二十八年の刑事訴訟法の改正で導入された取調べの録音・録画制度は、いわゆる冤罪や違法な取調べを防ぐのに重要ではあるものの、最近の事件においては、それを導入した上でも違法な取調べがあることが発覚し、それによる被害者が出ています。 憲法には弁護人の援助を受ける権利が保障されています。被疑者にとって最も援助を必要とするのは取調べの局面ではありませんか。被疑者に供述を拒む権利も保障されているのです。 この間、先ほどのように、録音、録画の下でも不適正な取調べが繰り返されていることが明らかになりました。取調べの録音、録画で足りないことが確認されました。弁護人が取調べに立ち会うのは、不適正な取調べをその場で抑止するとともに、被疑者が適切に権利行使をすることを可能とするものです。 この点、刑事訴訟法には弁護人の取調べへの立会いを禁止する規定はないんだという発言がよくなされます。しかし、そのような消極的規定では、運用で取調べに弁護人が立会いを認められていないことが確認されています。警察庁も検察も、弁護人から取調べの立会いがあったということを確認されておりません。日弁連もほとんど確認していない。つまり、運用でもなされていないんです。こうなったら、積極的な義務規定を置くべきというところまで考えなくてはなりません。 また、犯罪捜査規範百八十条の第二項もよく持ち出されます。そこに制度上は想定されていると答弁されます。しかし、制度上想定されておっても、運用上は認められていないではないでしょうか。 そもそも、改正刑訴法は、取調べへの過度の依存を見直し、村木厚子事件のような、袴田事件のような、無実の人が罪を押し付けられること、これを防ぐことを目的としたものでした。それにもかかわらず、不適正な取調べが繰り返されており、取調べへの過度の依存は改まっていないんです。 確かに、取調べの手法など、各国との違いもあります。それを議論のテーブルの上にのせて、今は弁護人の取調べの立会いについて話し合うときが来たと思います。 私は法曹ですから、いろいろな会合に出ますと検事さんにも会います。そして、検事さんを辞めて弁護士になった方に最近このようなお話を聞きました。森さん、私は検事として取調べをやってきた、そして今は弁護士になった、両方の立場になって思うことは、今こんなにも無実の人が有罪になる事件が増えているのだ、だから、これはもうそろそろ弁護人の取調べへの立会いを検討する時期が来ている、そのようにおっしゃいました。検事さんをやった方でもそうおっしゃるんです。 法務省は反対すると思います。なぜなら、法務省は検事さんがいるからです。検事さんで成り立っている、法務省の職員ですね、日本は法務省の職員はほとんどが検事さんです。自己否定につながることができにくいのは当たり前です。 そうであれば、国民から選挙で選ばれた法務大臣がリーダーシップを発揮して、国民を守るため、無実の人が有罪になることを防ぐため、制度上、取調べに弁護人の立会いをのせることを検討する時期ではないでしょうか。大臣の御見解を伺います。
○国務大臣(鈴木馨祐君) まず、森先生、大臣在職当時からの様々なこうした、今御説明をいただきましたこと、改めてそうした取組に敬意を表させていただきたいと思います。 その上で、私も、その意図するところ、私としては理解するところが正直あります。ただその一方で、やはり今、検察官の取調べに弁護人が立会いを認めた場合ということで、その様々な検討会での議論の中でも、例えばその必要な説得、追及を通じて被疑者からありのままの供述を得ることができなくなるであるとか、様々そうした意味での、そうした様々な御指摘があったのも事実であります。 まさにそういった中にあって、制度としてどうあるべきなのか……(発言する者あり)
○委員長(若松謙維君) 御静粛に願います。
○国務大臣(鈴木馨祐君) あるいは運用としてどうあるべきなのか、そのことについて申し上げると、やはりこの制度化ということについて、法制審の議論、部会で、以前答申に盛り込まれなかったそういった経緯もある中ではあります。あるいは、その刑訴法、改正刑訴法に関する刑事手続の在り方協議会においても、これは両論、正直あったということであろうと思います。 まさにそういった中で、私として今申し上げられることは、やはりこの協議会における議論、これをしっかりと見極めていくということに尽きると思いますし、同時に、今様々この情勢の変化というものもあろうと思います。そういった中で適切な議論が行われるということを私としては期待をしていきたいと思います。
○森まさこ君 時間になったので、終わります。ありがとうございました。
○福島みずほ君 立憲民主・社民・無所属の福島みずほです。 受刑者に対して選挙権を認めるべきではないかということをまずお聞きをいたします。 これは、今までも様々裁判は提訴されて、違憲判決が大阪高裁では出ているわけですが、これは今最高裁に係属をしております受刑者の選挙権で、これは長野刑務所で服役していた男性受刑者が二〇二二年、公選法の規定は違憲だとして、損害賠償などを求めて国を提訴、今最高裁で上告中です。 諸外国ではもうかなりこの間変わってきて、受刑者に選挙権を認める国が増えています。ヨーロッパ人権裁判所の判決は御存じのとおりだと思います。カナダや南アフリカは違憲決定が出て、変えました。そして、例えば二十二か国、ボスニア、カナダ、クロアチア、キプロス、チェコ、デンマーク、アイスランド、アイルランド、イスラエル、ラトビア、リトアニア、マケドニア、オランダ、ペルー、ポーランド、セルビア、スロバキア、南アフリカ、スペイン、スウェーデン、スイス、ウクライナなど、まさに受刑者に選挙権を認めています。 憲法改正のための国民投票法は、受刑者認めています。そして、まさに成年後見の被後見人に対して選挙権を与えないことに関して、まさに東京地裁で違憲判決が二〇一三年三月十四日に出て、七十四日後には法改正が成立し、七月の選挙で十三万人に選挙権が与えられました。 やっぱり選挙権、人間の根本的な権利です。これ、受刑者に選挙権与えるべきだ。大臣、いかがですか。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 一般論として申し上げれば、受刑者の社会復帰、この観点というところから、社会のルールを決めるということに参画をする、あるいはルールを守ること、これを学ぶということ、これは極めて重要だと私ども考えております。その一方で、受刑者に選挙権をということ、これは国民においても様々な御意見も当然あるんだろうと思っております。 そういった中で、この受刑者に選挙権認めるべきなのかどうかという点ということで申し上げますと、これは正直申し上げますと、公選法という枠内での話になりますので、そういった意味で、公選法、公職選挙法を所管をしていない私の立場からどうすべきだということ、これはお答えをすることなかなか困難だということは御理解をいただきたいと思います。 その上で、先ほど申し上げましたように、やはり国民の間にも様々なこれ当然御意見があろうと思います。そういった中で、この立法趣旨も含めて様々な観点から各党会派において御議論をいただくものかと私としては考えております。
○福島みずほ君 総務省の管轄でもありますが、刑務所内の処遇の問題でありますから、まさに法務省が解決すべきです。各政党が議論すべきことはもちろんですが、法務省で検討してくれませんか。 憲法改正の国民投票法では、投票権認められています。そして、六月一日から、あと十日後に、まさに懲役刑と禁錮刑が一本化されて拘禁刑になります。懲らしめのための刑罰から、今度、社会復帰、まさに再生のための、社会復帰のための制度に変わるわけです。社会の中の一員であるということをまさに理解する、社会に戻らないといけないわけですから、その意味で、まさに受刑者の選挙権、とっても重要だと思います。 法務省は、呼び捨て、それから番号で呼ぶんじゃなくて、君、さんで呼ぶようになりました、受刑者を。変わるわけですよね、人間関係も。尊厳というか、呼び捨てじゃなくて、それで変わる。選挙権を与えることで変わるんですよ。被後見人の人にも選挙権やっぱりあるべきだ、それで変わるんですよ。どうか法務省で検討してくれませんか。
○政府参考人(小山定明君) お答えいたします。 法務省が所管でないということにつきましては、先ほど大臣から御答弁申し上げたとおりでございます。 拘禁刑との関係で申し上げましたら、受刑者につきましては、個々の特性に応じた矯正処遇や社会復帰支援を行うといったようなことによりその自覚に訴え、改善更生の意欲の喚起及び社会生活に適応する能力の育成を図るということが主眼となってまいりますので、その点も含めていろいろ検討がなされるものというふうに承知をしております。 繰り返しになりますけれども、最初に申し上げましたとおり、私どもの法務省の所管ではないということについては御理解をいただければと思っております。
○福島みずほ君 局長が今、検討されるべきとおっしゃったので、一歩前進だと思います。 拘禁刑ができて、懲らしめる場所から立ち直りを支援する場所に刑務所は変わるんですよ。だとしたら、やっぱり選挙権ちゃんと付与すべきだというふうに思っています。 今、世界も、それから日本の中でも、意識も物すごく今変わっています。やっぱりヨーロッパ人権裁判所や各国でどんどん認めていくということはとても大きい、韓国も含めてですね、というふうに思います。 そして、まさに、さっきも言いましたが、憲法改正のための国民投票も認めていますし、それから受刑者ですから、仮釈放中、例えば石川一雄さん、狭山事件の石川一雄さん、亡くなってしまわれました。しかし、彼、三十年間、一九九四年に仮出獄というか、仮釈放されましたから、三十年間社会にいたんです。でも、受刑者ですから、受刑者、仮釈放されていただけだから、選挙権なかったんですよ。社会に住んでいるのに選挙権がないんですよ。三十年間、彼は選挙権ありませんでした。そして、未決だったらあるのに、そしてそれで投票している人はいるんです。でも、受刑者になった途端にできない。これ、変えるべきじゃないですか。 局長、さっき少し前向き答弁してくださいました。刑務所の中における処遇の改善、本当に応援しています。いかがですか。
○政府参考人(小山定明君) お答えいたします。 答弁自体は繰り返しになると思いますけれども、私どもといたしましては、先ほど申し上げていたとおり、六月一日から拘禁刑が導入されるということを踏まえて、いろいろな観点から検討する必要があるということを先ほど申し上げたところでございまして、先生におかれては前向きとおっしゃいましたけれども、全ての観点を、いろいろな観点、例えば、私どもといたしましては、被害者の方のお話を承って、そのお話を受刑者に伝えて、その改善更生にというような観点もございます。 そういうようなところで、被害者の方の思いなどももしかすると観点には含めるべきというような御意見もあろうかと思います。いろいろな広い、幅広い観点からこれは検討されるべきだと思ってございます。
○福島みずほ君 局長、それ違うと思います。 権利は基本的人権じゃないですか。人間にとって最も重要な権利ですよ。普通選挙じゃないけれど、排除することは問題です。憲法改正のための国民投票法、認められているんですよ。これ、被害者の感情なんていったら、これ認めているのおかしくなるけれど、被害者の感情じゃないんですよ。 もちろん、罪を犯すことは大問題です。しかし、懲らしめではなくて立ち直りのための場所に刑務所がなり、社会の一員だという認識、それをちゃんと持ってもらって、また社会に帰ってもらわないといけない。だからこそ、ちゃんとあなたは処遇する、ちゃんと有権者であるということは、本人のプライドもアイデンティティーも、人権の享有主体としてもとても大事だと思っています。 大臣は、様々な国民感情等々もありというふうに衆議院でおっしゃっているんですね。でも、それも越えて、是非法務省で議論してくださいよ。是非、世界が今どんなふうに動いているのか、そして、拘禁刑になって今刑務所はまさに変わってきましたが、更に変わろうとしています。大臣、法務省で検討してください。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 御指摘のように、今、拘禁刑、これから導入ということで、私どもとしてもそうした様々な転換点にあると考えております。国際的な潮流ということも承知をしております。 まさにそういった中で、一般論として、受刑者の社会復帰にとって、社会のルールを決めることに参画をする、あるいはルールを守るということ、これを学ぶ、これは極めて重要だと思います。 ただやはり、これは繰り返しになって大変申し訳ありませんけれども、やはりこれは様々な観点を踏まえて議論をしていくことだと思います。まさにそこは、そういったことがもろ手を挙げて全ての方が賛成をしているのかというと、そういう状況でもまだない状況の中でありますので、まさにそこは国民の間での議論ということもこれ極めて大事になってくると思います。 そうした中で、是非これは各党各会派、この立法府の中でしっかりとこれ議論を深めていただく、そういったことを私どもとしてはしっかりと見てまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 裁判で争われ、最高裁で係属しているんです。ですから、それは、国民各層のいろんな意見があり、政党がじゃないでしょう。法務省の中で場を設けて議論をしてくださいよ。君、さんを付けるだけでも変わるんですよ。人間の尊厳の問題じゃないですか。社会に帰ってくるんですよ。このことで受刑者に選挙権をちゃんと付与すべきであると。国民投票で認めるのは一歩です。これは認めるべきだと強く申し上げます。是非、やっぱりそれは根本的な価値の問題ですから、法務省でこれを議論してくださるよう強く申し上げます。 二〇〇二年に名古屋刑務所事件が起き、二〇〇三年十二月、行刑改革会議提言がありました。改めてこれを読みました。受刑者の人権を保障し、刑務官の労働条件を向上させる、受刑者の社会復帰と犯罪の防止。「国民に理解され、支えられる刑務所へ」というのが提言の題です。 二〇〇六年、監獄法が改正をされました。森山眞弓大臣が、名古屋刑務所を受けて、大臣の首を懸けて刑務所改革をし、そして監獄法の改正をやったということ、とてもそれは本当に法務省が頑張ったんだと思います。当時、総務課長は後に検事総長となる林真琴さんで、今の官房長やいろんな人たちも当時若手でしたが、とても頑張ったわけです。 その延長線上に六月一日の拘禁刑の一本化があります。それで、いろんな処遇、単に懲らしめるんじゃなくて、一人一人に合わせた、少年院などの手法も加味してやっていくということを本当にやっていただきたいんですが。 私は、実は映画とか見るの大好きで、「シンシン/SING SING」という映画を最近見ました。ニューヨークでまさに演劇をやる、そうすると、ギャングだった人間がもうすごくどんどん上手になって、今俳優さんになっているんですね。「塀の中のジュリアス・シーザー」、イタリアの刑務所は実際、劇場があり、カーペットを敷き、外部からも人を呼び、「ジュリアス・シーザー」とかをやっているわけですね。それは、人間のプライドや、それから、やっぱり自分の罪を見直すじゃないけど、物すごく人間にとってやりがいや変わっていくという契機になる。「グリーンフィンガーズ」、ガーデニングのコンクールに出る、それはイギリス。韓国の映画だと「ハーモニー」とか、女性たちが合唱コンクールに出る。やっぱりそういうので変わっていくんですよね。 是非、「シンシン/SING SING」の映画を見て、日本でも少年院でやっていると聞いておりますが、是非、演劇、そういうのをやったらいいんじゃないか。いかがでしょうか。
○政府参考人(小山定明君) 恐れ入ります。 刑事施設の中には、これまでも個々の受刑者や各施設の実情に応じまして、クラブ活動といたしまして絵画や音楽などの表現活動を取り入れているところもございますが、御指摘のような演劇プログラムのようなものは現在のところ実施していないと承知しております。 拘禁刑下におきましては、より一層個々の受刑者の特性に応じた矯正処遇を実施することとしておりますことから、例えば読書会といったようなものを取り入れて、いろいろな本の感想を受刑者同士で言い合ったりといったようなことも始めてきておりますし、また、受刑者に、少年院でこれまで実施してまいりました映像表現コンクールというものに本年度から成人部門を設けまして、受刑者が参加する取組を試行的ではございますが開始することとしております。 このような取組を含めまして、今後とも、様々な知見を得ながら、拘禁刑下における矯正処遇等の充実を図ってまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 演劇は、やっぱり自分を見直す、あるいは別の人間になる、あるいは演ずることですごくやっぱり達成感もある。それから、チームワークでやらないとやれないとか、物すごくいろんな要素があると思うんですね。 是非そういうことをやる、その中から俳優さんが将来出てきてもすばらしいじゃないですか。私は、是非そういうことを、少年院ではやっていらっしゃるというふうに聞いたこともありますが、やってくださるよう、そして拘禁刑に伴うまさに矯正、刑務所がもっともっと本当に社会復帰の場所になるように精いっぱい本当に応援をしていきたいと思います。頑張ってください。 選択的夫婦別姓についてお聞きをします。 大臣、選択的夫婦別姓を実現することのメリットにどういうものがあると思われますか。
○国務大臣(鈴木馨祐君) メリット、デメリットということ、メリットということでありますけれども、この夫婦別氏、この制度望まれる方々の中で、やはり氏も含む氏名、これは個人のアイデンティティーに関わるということ、そういった価値であるということ、あるいは、夫婦、親子の氏が異なっていても夫婦を中心とする家族の一体感、きずな、これ、そういったデメリットはないという、そういった御意見、さらには、現行法の下で旧姓の通称使用の拡大ではなかなか全てが解消されるわけではない社会生活上の不利益、この解消につながる等々、そういった御指摘があるということを承知をしております。
○福島みずほ君 だったら、何でやらないんでしょうか。 大臣、私は、夫婦別姓を望み、ずっと事実婚ですから、パートナー、夫と娘と名前が違います。姓が違うんです。でも、ずっと本当に仲よくやっています。私の周りには別姓を待ち望んでいる人たちがたくさんいます。 別姓になると家族壊れると思われますか。
○国務大臣(鈴木馨祐君) まさに、そこは一概には申し上げられないことではないかと思っております。
○福島みずほ君 壊れないですよ。夫婦同姓で仲の悪いカップルなんて、弁護士としてたくさん見てきました。同姓でも別姓でも、仲いい人もいれば悪い人もいる。同姓、もう家庭裁判所は同姓の離婚カップルばっかりですよね。ですから、まあ大臣笑っていらっしゃいますが、そうなんですよ。それは実質的な話であって、いい人もいれば悪い人もいる。それは別姓と同姓と関係がないんです。 夫婦別姓で、子供……(発言する者あり)はい。夫婦別姓で、まさに戸籍がなくなるというような議論がありますが、法制審議会が出しているように全く変わらない。いかがですか。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 私どもとして、以前法制試案ということで検討いたしましたが、そこで戸籍がなくなるということではないと承知をしております。
○福島みずほ君 子供がかわいそうなんでしょうか。
○国務大臣(鈴木馨祐君) そこもそれぞれいろいろなケースがありますので、そこも一概には申し上げられないことかと思います。
○福島みずほ君 子供、かわいそうなんということないですよ。それは、ちゃんと別姓、もし別姓制度が法律化されて、そういうのも一つの選択肢となれば、もっと子供たち生きやすくなりますよ、本当に。 離婚が増えるという意見がありますが、そう思われますか。
○国務大臣(鈴木馨祐君) そこも個々の様々なケースによると思いますので、一概には言えないことかと思います。
○福島みずほ君 離婚、増えないですよ。私、もし同姓で無理していたら、もうとっくの昔に別れたかもしれないので、別姓でよかったです。 それで、むしろ今若い人たち、私の周りにも、夫婦別姓制度が選択的に認められたら結婚するという人たちがたくさんいるんですよ。結婚が増えますよ。というか、人が結婚することを阻んでいるんですよ。何で人が幸せになることを法律が阻むんですか。いろんな意見があると言うけれど、何で人が幸せになることを邪魔するんですか。いろんな幸せがあっていいじゃないですか。日本全ての女と結婚するわけじゃないんですよ。あなたは同姓でいい、別姓の選択肢もある。 それで、同性婚もちょっと似たところがあると思います。誰を好きになったかによって結婚届が出せない。大臣、夫婦、ごめんなさい、同性婚を認めることのメリット、どう思われますか。
○国務大臣(鈴木馨祐君) まさに同性婚につきましてということでありますけれども、まさにこれが認められないことで負担を感じている、そういった方がいらっしゃるという声、ここについては十分承知をしているところであります。 ただ、その一方で、この同性婚制度の問題、これは親族の範囲であったり、あるいはそこに含まれる方々の間にどのような権利義務関係を認めるかといった国民生活の基本に関わるものということでもありますので、国民一人一人の家族観と密接に関わると認識をしておりまして、これまさに国民各層の御意見、これ様々ございますので、こうした国会における議論の状況等々も含めて我々としては注視をしていきたいと考えております。
○福島みずほ君 今大臣は親族に関係あるとおっしゃったけれど、意味が不明です。つまり、二人が結婚して法定相続人になるということはありますね。でも、親族にって、関係ないじゃないですか。だって、Aという人とBという人、異性愛で結婚して親族に関係があるって、関係ないじゃないですか。親族の了解なんか要らないですよ、どこも。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 今委員御指摘のところでございますが、同性婚制度を設けた場合の権利義務関係についてでありますけれども、特にやっぱり親子関係の在り方については十分な検討が必要となるのではないかというふうに考えておるところでございます。 すなわち、女性同士のカップルの場合に、例えば一方の女性が出産をしたというケースですと、その子供について、他方の女性が子の親となるのか、あるいは、親となるにしても、女性たる父となるのか、あるいはもう一人の女性たる母となるのか、それとも全く新しい概念をつくり出す必要があるのかといった点についても検討する必要があるのではないかと考えているところでございます。
○福島みずほ君 じゃ、検討すればいいじゃないですか。諸外国は全部それ問題クリアしていますよ。同性婚認めて、そして検討したらいいじゃないですか。なぜ全ての検討が終わらない限り結婚届出せないんですか。 法定相続になれない、税制上の特典がない、赤の他人、配偶者ビザが出ない、もう本当に大変なんですよ。選択的夫婦別姓と同性婚、私は何で人が幸せになることを阻むのかが分からないんです。幸せになる人が増えるだけなんですよ。それを全部議論しない限りあなたの幸せは実現しません、法制度が阻んでいるんですよ。 大臣、大臣は実は分かっていらっしゃると思います。人が幸せになることを応援するのが法制度でしょう。でも、今、日本でこれ阻んでいるんですよ。おかしくないですか。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 委員御指摘の御趣旨、ここは私も私なりに理解をしているつもりであります。 その一方で、それぞれの制度について極めて真剣な懸念を持っている、そういった方がいるのも事実であります。そういった中でありますから、ここについては是非立法府の中でしっかりと議論を深めていただきたいと思いますし、これは最終的には国民の皆様方が決めるということかと思います。
○福島みずほ君 さっき、様々な懸念は事実ですかと言って、大臣全て違うと答えたじゃないですか。 つまり、懸念があったら人が幸せになることを阻むんですか。あなたの幸せを、夫婦同姓になる人を邪魔したりしません。夫婦同姓になることに懸念があるなんて言いません。夫婦同姓に関して邪魔しないですよ。にもかかわらず、別姓になることを、同性婚になることを、何で懸念があると言って邪魔するんですか。分からない。ここにいる全ての皆さんにも申し上げたい。分からないですよ。いろんな家族観、いろんな家族観、それがあることは理解します。あなたの家族観は尊重します。しかし、違う、違う選択肢があることを認めないということが問題だと思うんです。あなたの家族観は認めます。だけど、選択制で別姓があることや同性婚で結婚できることを認めるべきです。法律はそれであるべきだと、私は本当にそう思います。 女が困っている。女ばっかりではない。でも、困っていると叫んでいる。同性愛の人たちが何とかしてくれと叫んでいる。何でそれを無視して、おまえたちの幸せは全部検討するまで実現しない、懸念があると言うんですか。懸念は全部さっき大臣否定したじゃないですか。おかしい、そう思います。 何で人の幸せになるのを邪魔するのか。こんな国会でいいんですか。私は本当に怒っています。本当に怒っています。この日本、沈没しますよ。人が結婚することを、幸せになることを邪魔するような国会だったら、この日本、沈没しますよ。変えましょうよ。それを強く言いたいと思います。 共同親権について一言申し上げます。 この共同親権についてガイドライン案が今作られていて、この参議院の法務委員会の中で、まさに、例えば高葛藤事案に関しては単独で、もうそれは共同親権が難しいというふうに小泉法務大臣はおっしゃいました。そのことを生かしてほしい。高葛藤事案でとても合意がないというような場合には単独親権ということでガイドライン作っていただくということでよろしいですね。 それからもう一つ、急迫の場合に関して、例えばいろんな、単独で親権ができるか、子供を連れて出られるかというときに、この急迫の事情に関しては時間の概念ではないというふうに大臣は当時おっしゃいました。時間の概念でもない。やっぱりいろいろ準備して、離婚の準備もして、それから子供を連れて出ようという人もいると思います。 この二点について、ガイドラインにしっかり書かれるということの確認をさせてください。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 委員御指摘のQアンドA形式の解説資料でございますが、現在、この内容につきましては、関係府省庁等との間で検討、調整を行っているところでございまして、現時点で具体的にお答えすることは困難ではございます。 いずれにせよ、民法改正法に関する周知、広報の重要性は大変認識をしているところでもありますので、委員の問題意識も踏まえまして、スピード感を持って施行準備に取り組んでまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 しっかり盛り込まれるということでよろしいんですね。
○政府参考人(竹内努君) 今、解説資料の内容については、まさに議論中でございますので、確定的なお答えをすることは困難ではございますが、委員の問題意識も踏まえて取り組んでいきたいと考えております。
○福島みずほ君 この参議院の法務委員会で、とりわけいろんな確認事項を取りました。さっき言ったことがしっかりガイドラインに盛り込まれるというふうに理解をいたしました。是非、参議院の法務委員会で獲得したものがちゃんとガイドラインに盛り込まれるよう心からお願いをして、質問を終わります。 大臣、選択的夫婦別姓、同性婚、実現しましょうよ。あなたのポリシーでもあるじゃないですか。よろしくお願いします。 終わります。
○谷合正明君 公明党の谷合正明です。 まず私は、今日は、令和五年に改正しました入管法、この委員会でも大きな論議になりました令和五年改正入管法について振り返っていきたいと思っております。 このときの国会審議において、送還を忌避している外国人のうち日本で生まれた子供について、本人には帰責性がないのに親が送還を忌避したことにより我が国での在留が長期化し、就職などの将来の不安があったり、健康保険に加入できず十分な医療を受けられないなど、様々な困難を抱えているということが明らかになりました。その対応が問題となったということであります。参議院審議では、与野党から声が上がりまして、当時、齋藤法務大臣が検討していく旨を答えられていたということであります。 法案成立後の令和五年の八月四日、齋藤法務大臣が子供に対する在留特別許可の方針を示したということになっております。この方針が示された経緯や基本的な考え方について、改めて法務省に伺いたいと思います。
○政府参考人(杉山徳明君) 令和五年の改正入管法によりまして、保護すべき者を適切に保護する一方、送還すべき者はより迅速に送還することが可能になった結果、今後は在留資格のないまま在留が長期化する子供の増加を大きく抑止することが可能となります。 これを前提といたしまして、お尋ねいただきました方針につきましては、本邦で出生し既に在留が長期化している子供に対しまして、改正前の入管法の下で迅速な送還を実現することができなかったことを考慮して、令和五年改正法の施行日である令和六年六月十日までに我が国で出生して小学校、中学校又は高校で教育を受けており、引き続き我が国で生活していくことを真に希望している者について、親に看過し難い消極事情がある場合を除き、家族一体として在留特別許可をする方向で検討するというものでございます。
○谷合正明君 つまり、このときの措置というのは、法改正前に迅速な送還ができなかったことを考慮するということでありまして、そのときにいた対象となる人たちを一括して判断した、審査した、判断したということが特別な措置だという理解でよろしいでしょうか。
○政府参考人(杉山徳明君) 委員御指摘のとおり、法改正を前提といたしまして、それ以前は、難民認定申請をすることによって送還が一切できなくなっていたというような事情があります。改正後は、三回目以降、難民認定申請三回目以降は、送還することができなかったということで、今後は在留が長期化しないということが前提となっているということでございます。
○谷合正明君 帰責性のある親を除いて子供のみに在留特別許可を与えますと、子供の生活が立ち行かなくなってしまう。また、その一方、立ち行かなくなってしまう一方で、帰責性のある親を含め在留特別許可を与えるものとするには出入国在留管理行政における支障がある場合もありまして、この線引きが難しいという問題があるわけですけれども、そのときの判断というのは、子供の利益に十分配慮をいただいた、適切に対応したものと私は評価をしています。 対象となった外国人の数、結果的に特別許可を受けた外国人の数について改めて確認したいと思います。
○政府参考人(杉山徳明君) 令和四年の十二月末時点で在留資格のない送還忌避者が四千二百三十三名おりました。そのうち、対象となる、この方針の対象となる者、すなわち本邦で出生した子供が二百一人でございました。この二百人のうち、この方針によりまして在留特別許可された子供は百七十一人となっております。
○谷合正明君 これに対しまして、今回のその方針の範囲を拡大して、在留特別許可されなかったケースにも在留特別許可すべきという意見もまだあります。一方で、それは特例の上に特例を重ねるということにもなります。 この方針によっても許可されなかった外国人についての対応について、改めて入管庁に対応を確認したいと思います。
○政府参考人(杉山徳明君) 委員御指摘、先ほども御説明させていただいたとおり、今回の方針は、親に看過し難い消極事情がある場合を除き、家族一体として在留特別許可をする方向で検討するというものでございました。 この中で、対象者の中で在留特別許可されなかった子供ということにつきましては、その世帯に看過し難い消極事情を有している者がいることなどを理由に在留特別許可をされなかった者でありまして、既に退去強制令書の発付を受けて退去強制が確定している者でございます。退去強制が確定した外国人は速やかに退去するということが原則でありますことから、法令に従い、速やかな送還に努めているところでございます。
○谷合正明君 この方針が示された当時いた外国人、当時いた、そのときの対象となる外国人に対する対応がそういうことだということは説明がありました。 その上で、今後の話になりますけれども、今回の方針に基づく措置については、昨年九月二十七日に結果の公表が行われて終了したものというふうに承知をしております。この措置は、先ほども答弁がありましたけれども、法改正が施行される前、それは迅速な送還ができなかったということを考慮したということであって、この措置というのは一回限りのものであるということで私も承知してきたところでございます。 今後、令和五年改正入管法に基づく速やかな送還を進めていくためには、この同様の措置を繰り返さないことを法務大臣が明言することも重要であると考えますけれども、法務大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 今回の方針に基づく措置ということで申し上げれば、まさにこれは今回に限り、家族一体として在留特別許可をする方向で検討するというものでありますので、そういうことで申し上げれば、これと同様の措置を今後繰り返し行うということについては考えておりません。このことは繰り返し答弁を申し上げたところでありますので、いま一度ここはしっかりと申し上げたいと考えております。
○谷合正明君 令和五年の入管法の改正の一つの目的としては、例えば難民認定審査、これが非常に時間が掛かる、長期化しているということで、保護すべき難民を迅速に保護しなきゃならないという趣旨の下、様々改正がなされたところであります。 令和六年の難民認定数が先般公表されました。審査期間は平均約二年十一か月と承知しております。難民認定の審査期間がいまだ長いということを懸念しています。早期に審査を行うとされているA案件、すなわちこの難民該当性が高いと思われる事例ですけれども、そのA案件に振り分けられた場合でも二年以上待たされている事例も珍しくないと聞いております。 そこで、A案件だとかB案件とかC案件とかD案件とか、入管庁の方では振り分けられていると承知しておりますけれども、改めて、令和五年の法改正、この入管法によって審査が、どのようにこの審査期間が変化しているのか。その審査期間の短縮に向けた取組について伺いたいと思います。
○政府参考人(杉山徳明君) 難民認定申請において、一次審査の平均処理期間を申し上げますと、令和五年改正入管法の施行の前後である令和四年から令和六年にかけて申し上げますと、令和四年が約三十三・三か月、令和五年が約二十六・六か月、令和六年が約二十二・三か月と、年ごとに短縮している状況にあります。 そのような中で、今般新たに案件の振り分け分類別の平均処理期間を集計いたしましたところ、委員が御指摘いただきましたA案件、難民等である可能性が高いと思われる案件でございますが、A案件の平均処理期間については、令和六年におきまして、暫定値ではありますが、約十・一か月と。平均処理期間が約二十二・三か月でございますので、この平均処理期間を大きく下回る期間で処理することができており、保護すべき案件については可能な限り迅速に処理しているということが明らかになったかと考えているところでございます。 もっとも、申請全体の平均処理期間については、標準処理期間である六か月を大きく上回る状況が継続しております。この点につきましては、本年三月に大臣から、難民等認定申請の早期処理についてその運用を改善してスピードアップできるようにという御指示をいただいているところであり、早期に対策を講じることができるよう鋭意検討を行っているところでございます。
○谷合正明君 難民該当性の高いA案件について十・一月ということでありますけれども、参考までに、逆に、その難民該当性が低いと言われている、判断されているB案件、あるいは同じような内容の申請が繰り返されているとされているC案件ですとか、またDもありますかね。これ、ちょっとA以外の数字についても、そのBやCやDが何を指すのかを含めて御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(杉山徳明君) 委員御指摘いただいたまずB案件といいますのは、申立て内容からして難民該当性が低いと思われる案件でございます。それについては、平均処理期間が六・三か月というふうになっております。 委員が御指摘いただいたC案件といいますのは、申立てが、同じ内容の申立てが再度なされたというような案件を内容としておりまして、その平均処理期間は二十一・〇か月ということとなっております。
○谷合正明君 ほかにもありますか、Dとか。
○政府参考人(杉山徳明君) そのほか、それ以外の案件ということでD案件というのが、ABCDのD案件でございます。実は今、このD案件というものに振り分けられているものがかなり多くなっております。その平均処理期間は二十・〇か月ということでございます。 いずれにせよ、平均処理期間の短縮、大臣の御指示もありますので、鋭意その短縮方策を検討してまいりたいと考えているところでございます。
○谷合正明君 令和五年の改正入管法のときには、この難民認定申請については、複数回申請については全く同じ理由の場合はこれ制限掛けるということになったわけですから、そういう意味では、同じ申請のものが来るというC案件が二十一か月ということは、もうほぼ二年ということであります。やはりこの辺り対応していかないと、全体の審査期間の迅速化にはつながらないのではないかというふうに思っております。 その上で、難民審査に必要な入管庁の職員、スタッフ体制、予算というものを十分に確保していくということが求められております。この点についての答弁を求めたいと思います。
○政府参考人(杉山徳明君) スピードアップのために人員の確保が必要だという御指摘かと思いますが、入管庁におきましては、難民等の審査を適正に実施するため令和七年度に十人の増員がなされているほか、業務状況に応じて機動的な応援派遣を行うなどの体制整備を図ってきたところでございます。 適正な出入国在留管理行政を実現する上で、人員及び予算を含めた入管庁の体制整備を図ることは重要であると認識しておりまして、引き続き、必要な体制整備に最善を尽くしてまいりたいと考えているところでございます。
○谷合正明君 保護すべき者を的確に、また迅速に保護していくということが本当に基本中の基本だと思いますので、しっかりと対応していただきたいというふうに思います。 最後になりますけれども、国際刑事裁判所、ICCに対する支援ということについて大臣に伺いたいというふうに思います。 何度かこの質問をさせていただいておりますが、ICCは重大な国際犯罪行為の抑止と法の支配に不可欠な機関でありますが、近年、一部の国による介入や圧力がその独立性と機能を脅かしています。日本は、ICC規程の締約国として、国際的な法の支配を守る重要な責任を負っています。こうした状況下、法務省として、ICCへの人的支援の強化ですとか協力の拡充を通じて、ICCの独立性と有効性を支えるべく、全力を尽くすべきだというふうに思います。 日本がこのICCへの対応方針というのをはっきりこれを示していくということが今大事だと私は思っておりますので、改めて法務大臣の見解と決意について伺いたいと思います。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 我が国といたしましても、この重大な犯罪行為の撲滅、予防、そして法の支配の徹底、そのために、まさに世界初の常設の国際刑事法廷であるこのICCでありますけれども、まさに元最高検の検事で我が国出身の赤根智子氏を所長としているこのICC、一貫して支持をしているところであります。 法務省といたしましても、特に平成二十九年以降、コロナ禍の一時期を除きまして、オランダのハーグにありますICC本部、継続的に検事を派遣をして活動を支えているところでもありますし、あるいは、私どもで運営をいたしております国連アジア極東犯罪防止研究所とICCとの間の協力合意書に基づきまして、ICCと共同で証人保護に関する共同セミナーを実施する等々しております。 まさに、私どもといたしましては、ICCの活動、これ法の支配に基づく国際秩序の維持強化の観点から極めて重要と考えております。そうした観点から、ICCが独立性をしっかりと維持をして、安全を確保しながら活動を全うできるということ、私どもとしても極めて大切であると考えて支持をしているところであります。 そうした中で、私どもといたしましては、外務省とも連携をしながら、今後も引き続きICCの活動、これきちんと支援をしてまいりたいと考えております。
○谷合正明君 やはり日本は、国際社会から寄せられているこの信頼というものがこれ財産だと思っているんです。 ですから、今、この対立、この対立を超えた協調へと導く、そういう国際協調、多国間主義に向けて、しっかりと日本が、また法務省がリーダーシップを発揮していただきたいと、いかなければならないということを訴えまして、質問を終わりたいというふうに思います。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。日本維新の会、嘉田由紀子でございます。 今日は、少し遠回りかもしれませんが、日本の子供の幸せ度というところから質問をさせていただきます。 ユニセフが五月十四日に、先進国、新興国四十三か国に住む子供の幸福度の調査報告書を公表しました。日本は、精神的な幸福度で三十六か国中三十二位と、下位となっております。資料一として新聞記事をお出ししております。実は五年前は三十八か国中三十七位であったので、少し改善していると言えるかもしれませんが、その背景、理由を、こども家庭庁さん、どう考えられますか。お願いいたします。
○政府参考人(水田功君) お答えいたします。 御指摘のユニセフの調査によりますと、我が国の精神的幸福度の順位は、前回、二〇二〇年調査の三十七位から三十二位に上がっております。精神的幸福度の順位は子供の生活満足度及び自殺率から計算されているものと承知しておりまして、この順位は両指標の数字が影響しているものと承知しております。 前回調査以降、自殺率が悪化しており、こども家庭庁としても重く受け止めているところでございますが、コロナ禍を経るなど社会情勢が大きく変化する中で子供の生活満足度は改善が見られたものと承知しているところでございます。
○嘉田由紀子君 子供の自殺率が上がっております。これは質問二の方でさせていただきますけど、令和六年の児童生徒の自殺数、暫定値ですけど、五百二十九名、過去最多でございます。子供の死亡原因の一位が自殺というのは、G7諸国の中で日本だけです。他の国は不慮の事故が一位という。ところが、日本だけこの自殺が一位と。 これは、私はずっと社会学者として、例えば社会学の原点でデュルケームの自殺論というのがあります、もう百年も前ですけれども。自殺というのがいかに根深い、また社会現象として難しいものであるかということは社会学者として自覚をしておりますが、ただ、本当に子供さんが命を自ら絶つというのはもう本来の子供の姿ではない。親御さんも、また本当に周囲の皆さんもつらいことだろうと思います。ですから、この背景を確実に分析をして、そして自殺の対策を立てるというのは国として大変大きな政策だと思います。 先ほど来、福島議員が、政治というのは幸せを最大にするんだと、結婚したいという男性と女性が結婚できないような夫婦別姓制度どうだと言われましたけれども、本当に、幸せになれない家族、あるいは不幸を増大する、これが私は今の民法の単独親権にあると思い、過去二十年ほど研究もし、また訴えてまいりましたけれども、この自殺の問題、こども家庭庁さんとしてはどう背景、理由、分析しておられ、また、どういう政策対応なさってくださるでしょうか。お願いいたします。
○政府参考人(源河真規子君) お答えいたします。 こども家庭庁では、令和五年六月に取りまとめたこどもの自殺対策緊急強化プランに基づき、関係機関が保有する自殺統計や関連資料を集約して多角的な要因分析を行う調査研究を実施しております。 令和五年度の調査研究では、例えば自殺される前の学校の出席状況として、以前と変わりなく出席していた事例が約四割であったこと、自殺の危機や心身の不調などについて周囲から気付かれていなかった事例が約二割であったことなど、これまでの自殺統計だけでは把握できなかった、生前に置かれていた状況などの自殺対策に役立ち得る情報が確認できたところでございます。 一方で、関係資料の情報の内容等に限界があるなど、背景、理由の分析や情報収集に関する課題が明らかになったところで、引き続き、これらの課題等を踏まえながら要因分析を進めていくこととしております。 また、令和六年版自殺対策白書においては、令和四年以降の自殺者のうち、自殺未遂後一年以内に自殺した方が、未遂歴がある自殺者の過半数を占めることが明らかとなり、未遂者への支援強化が重要であることから、今後、自殺未遂者とその家庭を、保健、医療、福祉、教育の各機関が連携して地域で包括的に支援する体制の構築に向け、新たに調査研究を行うこととしております。 こども家庭庁では、こうした調査研究も含め、引き続き、誰一人自殺に追い込まれることのない社会の実現に向けて、政府一丸となって取り組んでまいりたいと思います。
○嘉田由紀子君 誰一人自殺に追い込まれることのない社会を目指して、私たちもその社会を目指し、まさに立法府として力を入れていきたいと思います。 この子供の自殺背景、精神的な問題、大変複雑ですけれども、家族状況との関係をどうお考えでしょうか。統計データなどありましたら教えていただきたいんですけれども、統計がない場合、今後、家族の状況と子供さんが置かれている精神的な状況など含めて調べる可能性あるでしょうか。質問三です。お願いします。
○政府参考人(源河真規子君) お答えいたします。 先生から今お尋ねのありました家族状況につきましては、令和四年以降、警察庁の自殺統計原票に基づきまして同居人の状況を把握しておりまして、令和六年版自殺対策白書では、令和四年から五年に自殺した小中高生の自殺者のうち、両親と同居が約六七から七〇%と最も多く、母親のみと同居が約一九から二二%、父親のみと同居が約六%となっております。なお、いわゆる親の離婚経験の有無は把握しておりません。 また、自殺の多くは多様かつ複合的な原因及び背景を有していることに加え、データが二年分しかないことに留意が必要ではございますが、親と同居していた小中高生の自殺者の同居人の状況別に原因、動機を詳細に見ました場合、両親と同居している場合は、母親のみ又は父親のみと同居している場合に比べまして、男女共に家族からのしつけ、叱責、学業不振、入試に関する悩みの割合が高く、母親のみ又は父親のみと同居している場合は、両親と同居している場合に比べまして、男女共に病気の悩み、影響の割合が高いという状況になってございます。 また、家族の貧困との関係については警察庁の自殺統計原票では把握することはできませんが、小中高生につきましては、経済、生活問題を原因、動機とした自殺は他の問題と比較して少なくなってございます。 こども家庭庁といたしましては、引き続き、厚労省等の関係省庁と連携の上、こうしたデータの更なる蓄積及びその分析を通じて子供の自殺の動向の把握にしっかり努めてまいりたいと思います。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 ようやく家族に関わるところのデータを原票に戻って分析するようになった、それは二年分しかないということですね。逆に、今そういう視点が生まれてきたということで、大変大事だと思います。 最初から申し上げていますけれども、複合的な要因ですので大変絡み合っているんですけれども、今の時点で言えることは、一人親家庭の場合に、全体の家族の中に占める一人親家庭は六から七%です。でも、父母合わせて、ここで一人母親、一人父親で、男性の場合には二五%ぐらいですね、女性の場合は二八%ぐらい。ですから、明らかに比率としてはやはり一人親の方が自殺の比率は高いということは言えるんですけど、これ単純集計ですから、この辺りは是非今後、要因分析をしていただけたらと思います。 それから、この一人親の場合に、健康や精神的問題ということが要因の中で一番大きくなっているんですが、ここのところも、もう既にその前兆を持っているということも改めて分析をしていただいて、そして手を打っていただけたらと思います。 質問四ですが、家族の貧困、離婚経験、養育費支払の間に何らかの自殺率との関係があるかどうか。これはまだデータないんですね。そこだけ確認いたします。
○政府参考人(源河真規子君) 今の御指摘のとおりでございまして、そのようなデータは今のところないというふうに認識しております。
○嘉田由紀子君 是非そこを分析していただきたいと思います。 その分析のときに大切な概念が、片親疎外あるいは忠誠葛藤という問題です。 実は今日発売なんですけど、私自身が書いた本ですので宣伝するわけではないんですが、「子どもは誰のものか? 離婚後「共同親権」が日本を救う」という書籍、本日発売です。その中の第四章に、「離婚に直面した子どもの心に寄り添う道」ということで、まさに幸福度が日本は国際的に見て低いというところから書き起こしまして、そして、父と母との間で子供は本当に揺れます。その専門的なところ、日本は研究が余りにも少ないんです。御存じだと思いますけれども、審議官は。アメリカですと、もう一九七〇年代から八〇年代、児童心理学含め、そして、この片親疎外や忠誠葛藤というところを研究をしてきております。 その辺りのところで、質問五ですけど、こども家庭庁さんは、親が離婚した後の子供の片親疎外、どう定義し、どのように把握しているでしょうか。そして、これを改善する方法はどう考えているでしょうか。お願いいたします。
○政府参考人(源河真規子君) お答えいたします。 片親疎外につきましては、政府として用いている用語ではございませんので、その定義等についてのお答えをすることは控えさせていただければと思います。 ただ、こども家庭庁といたしましては、父母の離婚前後においても子供の人格が尊重され、心身の健全な発達が図られることが重要であると考えておりまして、離婚前後の親に対する支援として、自治体等を通じて、離婚が子供に与える影響、離婚後の生活について考える機会を提供する親支援講座の実施、養育費、親子交流に関する相談支援、手続支援等を進めているところでございます。 こども家庭庁といたしましては、令和六年民法等改正において、父母が離婚後も適切な形で子供の養育に関わりその責任を果たすこと、その際には、子供の意見に耳を傾け、その意見を適切な形で尊重することを含め、子供の人格を尊重することが明確化されたことも踏まえまして、関係省庁とも連携しながら、改正法についての周知をしっかりと行い、施行に向けた環境整備にも取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
○嘉田由紀子君 先ほど民事局長も言っておられましたけれども、来年の五月までにこの共同親権の法案は施行されるわけですけれども、それまでに準備をしてくださるということですけれども、先週も、自然的親子権は職分であり、憲法十三条の幸福追求権とも重なるという指摘をさせていただきました。また、五月十五日には、学校行事への別居親の参加を同居親が拒むものは、そのケースは本来の自然的親子権を阻止されることになり、子供の側にとっても、親に会いたい、親に自分の運動会で頑張っているところを見てほしいというような、子供からしても、やはりある意味で片親疎外の具体的な現象と思います。 そして、片親疎外は児童虐待であるという定義まで、既に東京高裁は、児童虐待と片親疎外という、学校で面会できないなんということも含めて言い始めていただいておりますので、ここは是非ともしっかりと研究をしていただいて、日本でももちろん片親疎外の研究成果は出始めております。青木聡さんなり、あるいは小田切紀子さんなりの論文御存じだと思いますけれども、アメリカにはこの蓄積が大変多くございますので、是非検討していただきたいと思います。 そこにつながって、忠誠葛藤という概念、これをこども家庭庁さんはどう考えているでしょうか。
○政府参考人(源河真規子君) お答え申し上げます。 今御指摘がありました忠誠葛藤につきましては、親子交流の支援などで個別ケースに応じて判断しているものであるというふうに考えております。
○嘉田由紀子君 この家族の問題は、皆それぞれがという経験があるから、余計にそれぞれの考え方、価値観を持っているので、なかなか全体議論ができない。だから、明治民法の、百二十六年前の単独親権がいまだに日本に残っているという、これを私はこの書籍の中でガラパゴスだと申し上げておりますけれども、そういう中で、ちょっと最後に、もう時間がありませんので、片親疎外あるいは忠誠葛藤というところで法務大臣に。 この後、裁判官やあるいは調査官が、なかなか子供の側に立った心理学的な勉強あるいは研究が少ないんですね。ですから、同居親の一方的な言い分に寄り添って、それはそれで大事なんですけど、会わせない、会うときは、それこそ試行的面会とか、あるいは、ある意味で、マジックミラーで監視すると。親子が会うのに何で監視なんですかというようなことも含めて、子供の最善の利益を目的とする民法改正を主導した法務省としては、こども家庭庁さんに質問しました片親疎外、忠誠葛藤……
○委員長(若松謙維君) 時間が過ぎておりますので、質疑をおまとめください。
○嘉田由紀子君 はい。 大臣として、この総合的な判断を是非お願いいたします。
○委員長(若松謙維君) 答弁簡潔にお願いします。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 家裁における様々な適切な運用ということでありますので、我々としては、そういったことは適切に子の利益を確保する観点から行われることを期待をしております。
○嘉田由紀子君 ありがとうございました。これで終わります。失礼します。
○川合孝典君 国民民主党の川合です。 本日は、技能実習制度の現状と課題についてということで、少し大臣にも聞いていただきたい話がありますので、幾つか質問させていただきます。 私は、この技能実習法の見直しから今後の育成就労の制度に移行するこの一連の議論を進めるのと同時に、関係諸団体のヒアリングもこの間行っておりまして、技能実習生が置かれている実態、それから技能実習生を受け入れている企業、さらには監理団体、どういった運用、現場で運用がなされているのかということについていろいろヒアリングを行ってまいりましたが、その上で、委員会でも何度も、何年間にわたって審議、問題提起をし、修正やいろいろな手だてを講じていただいているんですけれど、それにもかかわらず、深刻な問題がやはりヒアリングの中からは聞こえてくるものでして、したがって、今日は少し、一つの事例を基にして、技能実習制度が現在抱えている問題点についてちょっと質問させていただきたいと思います。 まずは、実習先の企業や監理団体の一連の対応に不正、不適正な対応があることについての情報共有をさせていただきます。 ある事例、スリランカ人の技能実習生の方で、この方は茨城県の方で実習をされていた方なんですが、その方が会社の方からいわゆる懲戒解雇と、それから強制帰国の事案ということで相談がありました。 こちらの事案では、いわゆる懲戒解雇に対しての弁明の機会がまずきちんと与えられていないということ、さらには、本人がその帰国に当たっていろいろと署名をしなければいけないんですけど、この署名自体が本人の署名でない署名で申請書類、強制帰国の書類が作成をされていて、それが提出をされているといった事案がありました。 さらに、そういった手続が本人不在のままで進められた上で、いざ強制帰国というところになったときに、本人がパスポートを結婚するに当たって大使館、スリランカの大使館の方に預けていたことで、強制帰国の手続が一旦止まったことでこの問題が発覚したと、こういう事例なんですね。 にわかには信じ難い話ではあるんですけれど、私文書の偽造というものが現実になされているといったようなことを考えたときに、この行政手続を適正に進めているかどうかということについての確認というものがきちんと、現状の状況でいろいろと知恵は絞って枠組みはつくってあるんですけど、そのルールが機能していないということをこれは示しているわけでありまして、したがって、ここで質問なんですが、こうした不正を未然に防ぐために、企業や監理団体による、企業というのは受入先企業や監理団体による行政手続の際に、そういった手続を取ることについての行政の事前の報告ですとか、提出書類の第三者による確認といった手続の仕組みをつくるべきなのではないのかという問題の指摘が現場から上がってまいりました。 この点について、まず政府参考人の認識をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(杉山徳明君) 現行の技能実習制度におきましては、技能実習生が技能実習を途中で終了し帰国する場合には、受入れ機関等において、技能実習生の帰国の意思を書面で確認し、帰国前に外国人技能実習機構に提出することを運用上求めており、必要に応じて技能実習生に確認することとしております。 また、入管庁におきましても、技能実習生が本人の意に反して帰国を強制されることを防ぐために、技能実習期間を満了せずに途中で帰国する技能実習生に対しては、空海港の入国審査官が母国語に翻訳した書面を用いて出国の意思確認を行い、強制的に帰国させられているなどの事情が判明した場合には、技能実習機構に保護させるなどの措置をとっているところでございます。 これらの措置により、技能実習生が本人の意に反し帰国を強制されることがないよう対応をしてきており、まずはこれらの取組を引き続きしっかり行っていきたいと考えております。 また、委員から御指摘いただいた文書の偽造等というような事案への対応ということでいいますと、技能実習生の意に反して受入れ機関等が一方的に技能実習を打ち切り、技能実習生が帰国を強制されること、あるいはそれを隠蔽するということはあってはならないことでありまして、主務省庁におきましてこのような不適正事案を把握した場合には、技能実習計画の認定を取り消すなど厳格に対応することといたしております。 入管庁としては、制度を共管する厚生労働省や技能実習機構等と連携し、引き続き技能実習制度の適切な運用に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○川合孝典君 現状はそういう対応だということなんですが、先ほど次長の御説明にもありましたとおり、要は最終的なチェックができるのは出入国のいわゆる空港だとか、その手続を取るところで初めて対面できちっと確認ができるということで、そこに至るまでの間の一連の手続のプロセスというのは、要は監理団体なり受入先企業なりからの出てきた資料だけで判断をしているということなんですね。 果たしてこれで本当にいいのかということが今問題として提起をさせていただいているんですけど、鈴木大臣、今のやり取り聞かれて、この一連の手続に関して、監理団体任せに、若しくは受入れ企業側の申立てだけに任せていて、公平公正な判断ができると思われるでしょうか。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 今、事務方からも御答弁申し上げましたけれども、まさに様々、この技能実習生の方々が本人の意に反して帰国を強制されることがないような対応、これ私どもとしても取っているところでありますが、こうした取組しっかりと行っていく中で、そうしたことが起こらないようにということで、我々としても万全を期していくということに尽きるかと思います。
○川合孝典君 結局、必要に応じて入管なり、いわゆる技能実習機構なりとやり取りをするということであって、書面上瑕疵がなければ基本的には全部受理されるというのが一連の手続ということなわけです。 したがって、今回の事例であれば、例えばシンハラ語ですよね、スリランカですから。シンハラ語の文字を同じその技能実習先のスリランカ人に書かせて、それを本人署名として提出していたということらしいんですけれど、そうなってしまうと、誰がどう見極めるのかということについては今の対応だけでは全く不十分ということ。正直、その監理団体でも、真面目にやっている監理団体からすると、こういった不適切なことをやっている監理団体の存在自体が非常に不愉快な思いをされている。真面目にやっていらっしゃるところが多いんです。 したがって、そうした事例が生じさせないようにするために、今のやっていることをしっかりやりますとおっしゃるのは当然なんですけど、しっかりこれまでだってやっているはずなんですよ。しっかりやっているけど、そういう抜け落ちて、擦り抜けて、不正が発生してということがあるわけでありますので、その元々の発生原因を生じさせないようにするための、どういう規律の在り方も改めて見直してつくっていくのかということが、今後、育成就労制度に移行させていく上で絶対に必要だと私は思うんです。 今でもこういう問題が起こっていて、今後、育成就労制度で労働者性を認めた上で外国人労働者を日本に受け入れる数が更に増えるということになったら、更にこの問題が大きくなる可能性だってあるわけで、問題を把握した今の時点で何ができるのかということを議論しなければいけないということでの問題提起ということであります。したがって、大臣が今御答弁された内容については、今言えるのはそれだけだということなのかもしれませんけれど、このままでは問題が先送りにされてしまうんだということを是非御認識いただきたいと思います。 次の質問に移りたいと思います。 外国人技能実習機構や入管で技能実習生が様々な手続を行おうとしたときに、例えば在留資格の変更などについても、書類の遅延ですとか情報連携がなかなかうまくいっていないことによって就労できない、空白期間が生じるといったようなことが多くの方からお声として寄せられています。 こうしたいわゆる問題を解決するために、いわゆる行政が主導して技能実習の支援の一元的な窓口というものを、手続の窓口ですね、こういうものを再整理すること、それから、関係機関との情報のいわゆるDX化のようなものも今後進めていくべきなのではないのかという問題提起でありますが、この点について大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(鈴木馨祐君) ある意味で、そうした空白期間が生じないようにする、これ当然のことだと思いますが、今、現行法上で申し上げると、一義的には外国人技能実習機構、ここが相談対応を行うということとされております。 でありますので、私どもといたしましては、それぞれの事案に応じてということでありますけれども、外国人技能実習機構、さらにはそれぞれの主務省庁との間で当然これは円滑に情報を共有しつつ、必要な支援、これ実施されなくてはいけませんから、そうしたことをしっかりと促していくと同時に、在留手続の迅速化、効率化の観点から、今御指摘のありましたDX化、これもしっかりと進めていく必要があると思っておりますので、きちんとこれは検討を進めていきたいと考えております。
○川合孝典君 具体的に、では、入管がどういった対応を現場窓口でしているのか。ここでやり取りをしている、いわゆる本庁と我々とのやり取りということとは別に、やっぱり現場のやり取りというものは別にあるわけでして、まあ現場としてみれば、その手続に時間が掛かるだとか、先ほどのいわゆる一旦強制帰国の取扱いになりそうになったときの対応についても、窓口で話をすると、書類がきちんとそろっているんだったら一旦戻ってから再入国したらどうですかみたいな説明を、対応をしているような事例も現実にはあるみたいなんですよね。 さらには、いわゆる特定技能への在留資格変更などを行うに際しても、審査にやっぱり一か月から二か月ぐらいは時間を要するのでという話になると、当然その期間就労できないということになるわけでして、元々生活基盤が日本の国内になくて、働くことで日々の暮らしの糧を得ている人たちからすると、手続によって就労できない期間が生じるということ自体が生活に深刻な影響を生じさせることになる。 これが少しでも長期化すると、食べていけなくなって失踪することにつながるといったような悪循環にもつながっているということを考えたときに、いわゆる在留資格変更もそうですが、就労資格変更等の手続を行うに当たって就労期間に空白が生じさせないようにするための措置、こういうものは是非考える、検討するべきだと私は思うんですけど、大臣、どう思われますでしょうか。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 繰り返しで恐縮ですが、この今の状況というもの、これ、しっかりとそういったことが起こらないようにきちんと運用していくということがまず第一だと思いますが、同時に、様々な実習先での不正行為が疑われるようなケース等々、しっかりとこの様々な厳しい対応もこれ我々としてもやっていかなくてはいけないと思います。 そういったことを通じて、全体の仕組みが私どもが意図しているものとなるように、これはしっかりとした運用を通じて円滑に実施されるように努力をしてまいりたいと考えております。
○川合孝典君 現状についての認識の共有ということで今日のところは提起をさせていただきましたし、具体的に質問の通告もしておりませんのでこれ以上の御答弁は求めませんけれど、今お聞きいただいて、問題だなということが御理解いただけたと思いますので、是非省内での御議論も進めていただきたいということを申し上げさせていただきまして、少し早いですけど、私の質問、これで終わります。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 改めて、DV被害と共同親権についてお尋ねをしたいと思います。 私は、別居や離婚の後も父母間で親としての責任を共同して果たすんだということが真摯に合意をされる、それが子供の利益にかなうという場合は、離婚後も親としての責任を共同していくということはあり得ると申し上げてきました。 ところが、昨年、可決、成立をして、施行が来年という民法改正においては、共同行使の真摯な合意ができない場合、父母間にそうした合意がない場合、その場合も裁判所が定め得るということになっていて、大論争になってきたわけですね。 この点で、法制審の部会委員をお務めになった戒能民江委員が、二〇〇一年に成立したDV防止法、その後、二十年余り掛けて蓄積して、ようやく被害者の安全を守ることができつつあるという状況をつくり出してきたのに、それを後戻りさせてしまうような民法改正になってしまわないか強い懸念を持っていると。これ、朝日新聞のインタビューで当時お述べになっていたことなんですね。 こうした議論の中で、昨年のこの委員会も含めて、子供の権利と福祉、そしてそのためには同居親の安心と安全というのがどうしたって必要で、これを全うしようじゃないかという議論で与野党様々な議論があって、政府、法務省、法務大臣もそうした方向での答弁を積み重ねてこられたと思います。先ほどお話のあったガイドラインなどというお話も、そうした議論の積み重ねを周知徹底していこうという御趣旨だと思います。 ところがなんですよ、そうした議論を経てきたにもかかわらず、今日も残念ながらこの国会で、このDV被害者支援の様々な施策に対する執拗な非難がされていると。これは一体どうなのかと、そんな問題意識でまず総務省にお尋ねしたいと思うんですけれども、昨年も、それからその前からもなんですが、DV等支援措置という施策が、これは虚偽DVであるという攻撃の対象にされてきました。裁判所が保護命令を出すものがDVなのであって、市町村による支援措置は一方的だとか、あるいはでっち上げだとかというみたいな論難まで行われているわけですね。そうした支援措置も活用してDV被害者の相談支援に当たる弁護士に対しては、実子誘拐ビジネスだというような非難まで国会で行われていると。とんでもないと私は思いますけれども。 総務省、このDV等支援措置の意義とその必要性をどのように判断、確認をしていかれるのかという点について御説明をお願いします。
○政府参考人(新田一郎君) お答え申し上げます。 今御指摘いただきました支援措置についてでありますが、住民基本台帳事務において、DVやストーカー行為、児童虐待などに対する被害者の相手方が住民票の写しの交付を不当に利用して被害者の住所を探索することを防止し、支援措置対象者の保護を図るために行っているものでございます。 なお、具体的には、DVなどを受けた者が申出があった場合に、その相手方が当該申出者の住所を探索する目的で住民票の写しの交付を請求を行うおそれがあると認められる場合に交付をしないということができることとするものであります。 なお、本措置の実施に当たりましては、市町村長のみの判断ということではございませんで、市町村長の判断の客観性を担保するため、専門的知見を有する警察でありますとか配偶者暴力相談支援センター、児童相談所などの相談機関の意見を聴取することなどにより、支援の必要性を丁寧に確認することをいたしております。
○仁比聡平君 そのような意義を持つ大事な取組が始まって、昨年お尋ねをした時点で、令和五年で八万三千九百十六件の実施件数で、対象者数は十七万三千八百七十五人に上っているということでしたが、直近の数字ではいかがでしょうか。
○政府参考人(新田一郎君) お答え申し上げます。 令和六年度のDV等支援措置の実施件数及び申出者の子供なども合わせて支援を受ける者を含めた対象者の数でありますが、令和六年十二月一日時点でそれぞれ八万八千百八十四件、十八万二千百二十三人となってございます。
○仁比聡平君 そうしたDV被害者と、それから子供たちの置かれている状況と、ここに寄り添って必要性を確認し実施をしてきているというその行政の活動そのものを、あるいはそれ全体を否定するような議論というのは、これは全く道理がないと私は思うんです。 お配りしている資料の三枚目のところを御覧いただきたいと思うんですけれども、この新聞記事は、鈴木大臣には三月の予算委員会の私の質問のときにも御紹介をしたものなんですね。 つまり、DVの加害者は、配偶者や子供などの家族が自分の思うようにならないと、それは相手が悪い、自分は正しいと、そういう立場で干渉あるいは支配のための振る舞いを募らせていくんだと思います。つまり、加害者としての自覚がないということなんですよね。 男女共同参画局、この加害者の自覚がないという特性、あるいは加害者プログラムの目的や意義についてどんなふうに考えておられますか。
○政府参考人(小八木大成君) お答え申し上げます。 加害者プログラム、委員御指摘の加害者プログラムは、被害者支援の一環として、加害者に働きかけることで加害者に自らの暴力を自覚してもらうものでございまして、その目的は、被害者の安全を確実なものにすること、加害者自身が加害者責任を、加害責任を自覚すること、加害者の認知、行動の変容を起こすことの大きく三点と考えております。 内閣府としましては、令和五年五月、地方公共団体が加害者プログラムを実施する上での留意事項を取りまとめまして、都道府県にお示しし、加害者プログラムの各地域における実施を推進しているところでございます。 また、課題、その後、実施していく上での課題としまして、更なるその実施の推進に当たりまして、自治体における実施意義の理解促進ですとか、知見、ノウハウを有する実施団体等との連携協力、他の自治体での取組事例の把握、自治体における予算の確保などが必要と認識してございます。 こうしたことを踏まえまして、自治体の担当者等に対する研修などによりまして、加害者プログラムの必要性などについての理解の促進を図るとともに、都道府県等に対する交付金の活用の促進や、ウェブサイトにおける自治体での取組事例を含む関連情報の一元的な提供、発信といったことによりまして、各地域における加害者プログラムの実施を推進しており、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
○仁比聡平君 資料の五枚目に、今御紹介のあった男女共同参画局の留意事項の抜粋をお示ししていますけれども、五ページ目の真ん中の段にあるように、プログラムへの参加が必ずしも目的達成を保証するものではないと。やっぱり加害者が加害者としての自覚を獲得するというのはそんな簡単な話じゃないということだと思いますし、二枚目の方には、加害者に自身の暴力行為についての認識が全くなく再暴力のリスクが高い場合には、プログラムの参加が期待できないと。こういうふうに整理をされているとおりだと思うんですね。 この加害者更生プログラムに取り組んでおられるアウェアという一般社団法人の代表者の方の記事が先ほどのものなんですけれども、DVの加害者の男性の証言として、結婚した後、彼女が自分のものになったと思ったと、特権意識を持って接するようになったと。ある男性は四十代で、妻への身体的な暴力のほか、物を壊したり、幼い子供に向かって携帯を投げたり、妻に警察を呼ばれそうになると携帯を取り上げて壊して、泣いて見せたという。優しくすることとDVとを交互にして妻を混乱させた。 そうした特権意識が生まれた原因について、彼女が自分と同じ姓になったことが大きく影響していると思う、彼女は自分の家の人になったので、自分が過ごしやすいように取り計らってもらって当然だと考えた、自分が思うような行動をしなかったら腹を立てていいんだと、精神的なDVがエスカレートしていった。別の方は、次のページですが、僕の家の家風、しきたり、習慣などに合わせてくれるはずだと期待したと。 こういう家父長制的な観念から乗り越えていくというのが与野党を超えた私たちの政治の課題だと思うんですけれども、この認識について、今日、大臣には直接お尋ねするわけじゃないんですけれども、この行政の支援措置を攻撃するとか、保護命令以外はDVじゃないんだなんというような、こうした言動というのは、この加害者としての自覚がないということの最たるあかしだと私は思うんですけれども。 そうした中で、法務省が共同親権の説明で使っているパンフレットが最後にお付けしているものです。 これまで何回かお尋ねをしてきました。ここにある、父母は、親権や婚姻関係の有無にかかわらず、子供の利益のため、互いに人格を尊重し、協力しなければなりませんという義務を原則として掲げて、次のような行為はこの義務に違反する場合がありますとして、その一つに、父母の一方が特段の理由なく他方に無断で子供を転居させることという表記になっていて、これでは、原則、子連れで別居してはならない、義務違反だと。特段の理由があるというんだったらば、子供を連れて出ていく同居親、専らお母さんだと思いますが、の側がその特段の理由を証明せよと言わんばかりになっていて、だから、相手に無断の連れ去り別居は父母協力義務違反の最たるものという、そうした攻撃がされているんですね。材料に使われているわけですね。 改めて伺いますが、大臣、改めるべきではありませんか。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 今御指摘をいただきましたこのパンフレットの記載につきましては、DVあるいはDVや児童虐待からの避難は、無断で子供を転居させることにつき特段の理由がある場合の最たるものでありますので、人格尊重、協力義務に違反をしないということを十分に御理解いただける文言であると私どもとしては考えているところであります。 その上で申し上げますと、DVや児童虐待から避難をする必要がある場合には、父母の一方が他方の親に無断で子供を転居させたとしても、人格尊重、協力義務に違反することはないと考えております。また、人格尊重、協力義務に違反をするか否かにつきましては、個別具体的な事情に基づいて総合的に判断をされるべきものであって、改正法は当事者の一方に対して何らかの立証責任を負わせているというわけではないということであります。 したがいまして、無断で子供を転居させた場合に、DVや児童虐待の事実を立証しない限り、人格尊重、協力義務違反に当たると判断されるというものではございませんし、DVに関しては、加害者、被害者の双方がDVの認識を欠いている場合があることも勘案をした上で適切な判断がされることになると考えているところであります。 改正法の施行を控え、種々の不安を抱いている方がいること、これは私どもも承知をしておりまして、関係府省庁等とも連携をしながら、QA方式の解説資料等による改正法の趣旨、内容の周知、広報を行うなど、改正法の円滑な施行に向けた取組、進めてまいりたいと考えております。
○委員長(若松謙維君) 時間が過ぎておりますので、簡潔にお願いします。
○仁比聡平君 今の大臣の答弁は、言わばこのDVから避難をするための子連れ別居というのは、この父母協力義務、ごめんなさい、DVというのはこの父母協力義務違反の最たるものと、DVこそ義務違反の最たるものというような御趣旨なんだろうと思うんです。 挙証責任を問うものではないんだという御答弁と併せてしっかり周知をしていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
○鈴木宗男君 法務大臣に、今回も袴田事件に関することについてお伺いをいたします。 先般の委員会で法務大臣は、この冤罪という言葉について、法令上そうした定義を、そういったものを持っているものではございませんと答えられていますね。 そこでお尋ねしますが、冤罪という言葉は、例えば広く一般に使われていますね。これは、法務大臣、お認めになりますね。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 社会一般において冤罪という言葉、これが使われているということについては認識を当然してございます。
○鈴木宗男君 法務大臣、広辞苑を開くと、冤罪とは無実の罪、ぬれぎぬとなっていますね。ですから、テレビでも新聞でも雑誌でも、ここにおられる委員会の委員の先生方も、袴田事件は冤罪だったという共通の認識があると思うんです。 これ、法務省において、この言葉の定義を持たないと、法令上、定義、そういったものを持っているものではございませんと言うんですけれども、法律以前の問題として、大臣、冤罪という言葉があって、広く知られているし、また国民は理解をしている。ならば、なぜ、大臣、冤罪という言葉を意図的に避けるんですか。それを教えてください。
○国務大臣(鈴木馨祐君) まず、これは以前、先生からの質問主意書でも提出をされているところの御答弁でも申し上げておりますが、お尋ねの冤罪については、法令上の用語でなく、政府として冤罪の定義について特定の見解を有しているものではない、そのように御答弁をしていると承知をしております。 その上で、まさにこのお尋ね、冤罪という言葉、これ法令上の用語ではないということから、まさにその意味、内容、これ必ずしも一義的なものではないと、一義的に明らかなものではないということで、私どもとして、法務省として冤罪の定義についての見解を有しているということではないと、そういった趣旨で申し上げております。
○鈴木宗男君 これ、委員の先生方も、冤罪という言葉がこれだけ広く国民が理解をして使っている中で、今の法務大臣の答弁が国民に伝わるでしょうか。思い上がりというか、上から目線の判断ではないんでしょうか。 冤罪は、大臣、冤罪だと思いますが、どうですか。端的に答えてください。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 繰り返しになりますが、法務省としてそこに、この用語について、定義について特定の見解を有しているということではないということでございます。 その上で、先ほど広辞苑ということもございましたが、無実の罪、ぬれぎぬ、そのように広辞苑には書かれておりますし、一般的にそのように冤罪という言葉が使われているということも、これは当然のことながら認識をしておりますが、私どもとして、法令上、法務省としてその見解というものを有しているわけではないということを申し添えさせていただきたいと思います。
○鈴木宗男君 じゃ、法務大臣、過去の法務大臣で、冤罪という表現で答弁したり、あるいは冤罪とはこういうものだという例を出して大臣が答弁したという例はないという理解でいいんですか。それをはっきりさせてください。
○国務大臣(鈴木馨祐君) その点についての御通告もいただいていないものですから、法務大臣、過去の答弁、これを一つ一つ私どもとして精査をしていない状況でありますので、そこについて直ちにここで正確なお答えをするということは、大変申し訳ございませんが、困難であることを御理解いただきたいと思います。
○鈴木宗男君 これ、刑事局長もいるから調べてもらったら分かるけれども、法務大臣、過去の大臣では何人も冤罪という表現しておりますよ。鳩山邦夫法務大臣がそうであります。千葉景子法務大臣がそうであります。柳田法務大臣もそうであります。過去の法務大臣は冤罪という表現ちゃんと使っていますよ。千葉法務大臣に至っては、私はよく冤罪という言葉を使わせていただいておりますと明快にこの委員会で言っておりますよ。 これ、事務方だって、秘書官、この前も、あなた、認証官の数間違って大臣に教えているけれども、十二人を十人なんて言っているけれども、しっかりした、あなた方、鈴木宗男が袴田事件でこの冤罪の質問あるというのは分かっているんですから、事前にレクチャーしておくのは当たり前じゃないですか。 森本局長、あなたの先輩局長で冤罪について触れている局長おりますか、おりませんか。
○政府参考人(森本宏君) 済みません、大臣と重なって恐縮でございますが、歴代法務大臣あるいは歴代の刑事局長の中で、それぞれどのような答弁したか、済みません、今つまびらかに全部把握しているわけではございませんので、申し訳ございません。
○鈴木宗男君 袴田事件がこれだけ社会問題になっているとき、過去の冤罪について認識がないだけでも、皆さん、「検察の理念」というのが全く生かされていませんね。これは委員の先生方もしっかり私は認識をいただきたいと思います。 森本局長、これは、二〇〇六年の五月三十日のこの法務委員会で荒井正吾委員の質問に対して、冤罪について、社会生活上の用語例としては、冤罪とは、実際に罪を犯した真犯人ではないのに刑事訴訟で有罪とされることをいうのが多いのではないかとちゃんと答えていますよ。 あと、あなたも知っているでしょう。当時の西川克行さんなんかもこの二〇一〇年の答弁で、特に客観的な証拠、それと供述との食い違い、そのようなものを子細に見ていけば多くの冤罪事件は防げるのではないかという感じを今現在非常に強く持っていますと。局長自身が冤罪事件と言っているんですよ。同時に例も出しています、この西川局長は。例えば富山で起きたいわゆる冤罪事件もございましたし、それから足利事件、これらについては既に検証がなされていて、その都度指摘されている事項であるということでございます。冤罪事件と使っているんですよ、局長が。あるいは大臣が。言葉としても使っているんですよ。 法務大臣、今私が言ったこの事例、申し上げましたけれども、これは議事録に残っていますから、これを受けて、大臣、どういう認識ですか。冤罪という言葉がこれだけ広く、歴代法務大臣なり、さらにはほかの法務大臣も使っていますけれども、時間がないから言いませんけど、局長も使っているにもかかわらず、それは定義がないだとか、言葉の遊びをしているだけでも、国民をばかにしている、国会をばかにしていると思いませんか、大臣。 私は、前回も今回も相当抑制的に言っていますけど、はらわた煮え返る思いですよ、国民をばかにするなという意味で。しかも、人の人生を台なしにしておきながら、一切の反省だとかおわびがないというその姿勢。ふざけた話です。 答えてください、大臣、明快に。
○国務大臣(鈴木馨祐君) まずもって、袴田さんについては、私も再三この場で申し上げておりますけれども、やはり、もう大変、人生の大半の時間、非常にそうした不安な状況にずっとあられ続けたこと、そこについては大変申し訳ないと思っておりますということについてはまず申し上げさせていただきたいと思います。 その上で、冤罪という言葉ということでありますけれども、この委員会でも、答弁の中でも申し上げておりますけれども、その個別の事件についての評価ということにつながり得ることについては、私はここは、法務大臣の立場で申し上げることについては、そこは差し控えをさせていただきたい、そこのところは私の一つのこれは筋として御理解をいただきたいと思います。 その上で、無罪となったそうした案件、これがあるということ、これは私も当然のことながら承知をしております。そして、冤罪という言葉が使われているということ、これも承知をしておりますが、冤罪という言葉、これいろいろな意味がありますので、我々として、法令上、政府としてその用語についての見解を持っているということではない、このことは是非御理解を賜りたいと思っております。
○鈴木宗男君 法務大臣、世の中、人間社会、法律を守る、法治国家としてこれ当然ですよ。それ以上に、あなたも私も含めて、もっと尊いものがある。それは、信義だとか道義だとか倫理じゃないですか。なぜそういったことが頭をよぎらないんでしょうか。 そして、法務大臣、冤罪という定義はないと言いながら、法務省のホームページ見ていると、皆さん、今日、森元大臣が、森先生が人質司法触れましたね。人質司法という言葉は広辞苑にも出てきません。広辞苑にも出てこない言葉が法務省のホームページに載っているんですよ、面白いもので。一から十四までのクエスチョンで答えていますよ。日本の刑事司法は人質司法ではないですかという問いに対して、人質司法との表現は、我が国の刑事司法制度について、被疑者、被告人が否認又は黙秘している限り長期間勾留し、保釈を容易に認めないことにより自白を迫るものとなっているなどと批判し、そのように称するものと理解していますと。 これ、広辞苑にも載っていない言葉を、法務省、ホームページに載せているんですよ。なのに、なぜ冤罪という言葉が、定義がないだとか言えるんです、大臣。大臣、ホームページ見ています、法務省の。これ今、人質司法も問題になっているんじゃないんですか。今日の森委員の質問なんかも私は的確な質問だと思いますよ、経験にあった。なのに、冤罪、これだけ広く使われている冤罪が、なぜ定義がないだとか、言葉の遊びしているんです、大臣。もっと人間として正直であるべきじゃないですか。 同時に、あなた政治家なんですから、官僚の作ったペーパーで言うべき話じゃないと思いますよ。今求められているのは、人としての言葉なんですよ。この点、法務大臣であると同時に、一人の人としてしっかり答えてください。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 私は、この参議院の場に、法務委員会の場に立たせていただいているのは、これはまさに政府を代表する立場として、法務省を代表する立場としてここに立たせていただいております。まさに私のここでの答弁は法務大臣としての答弁ということにならざるを得ない、そのことは是非御理解をいただきたいと思います。 私も、人としてということで言いたいこともそれはたくさんありますけれども、そこはこの場で、人としてという発言をする場ではなく、私はあくまで法務大臣として発言をする場であるというふうに理解をしておりますので、その点、是非御理解をいただきたいと思います。
○鈴木宗男君 大臣、私は、政治家である前に一人の人間であるべきだというのが基本的な姿勢でおります。私は絶えずそういう考えでやってきました。あなたがたまたま今法務大臣というような任ですよ。これも、何もあなたが希望しているポストじゃない、たまたま任命されてのポストですよ。職務に忠実であることは当然です。しかし、もっと、社会の一般、広く国民の声だとか思いというものを受け止めてやるのが本来法務大臣の姿勢ではないですか。 あなたはよく、法務大臣としてはこうだと言う。じゃ、法務大臣として、冤罪という定義がないでこれからも通ると思いますか。あなたもこれから何十年と政治家やると思いますよ。私の言い分が正しかったか、あなたが官僚から言われたとおり言ってきたのが正しかったか、時間の問題で私はけり付くと思っていますから。次の選挙、七月の参議院選挙でも、この冤罪というのは私は一つのテーマになると思っていますから。どうか、大臣、信念を持って、さらに人として、同時に法務大臣として間違いない答弁をしてください。
○国務大臣(鈴木馨祐君) ここでの様々なやり取りをさせていただく中で、やはりこの法務大臣という立場、私、極めてこれは大変、それこそ三権分立の話も含めて、極めて重く微妙な立場にあると思っております。 そういった中で、やはり個別の事件の色合いということにつながりかねないこと、評価につながりかねないこと、そういったことは、ここで申し上げることについて、私はやはり法務大臣としてするべきではないと考えております。 その上で、冤罪という言葉がどうなのか。これは、我々としても、無罪という判決が出た事件というものがある、そのことは当然のことながら承知をしておりますし、袴田さんの事件については、そうした、長い間本当にそうした申し訳ないことがあった、このことについてはこの場でも申し上げているとおりであります。 その上で、この冤罪という言葉の在り方、これは様々御議論もいただきました。私はあくまで、委員の立場ではなくて、ここは政府の立場として申し上げておりますので、その点は是非御理解を賜りますと幸いでございます。
○委員長(若松謙維君) 時間が来ております。
○鈴木宗男君 またあさってやりますから、期待をしていただきたいと思います。 終わります。
○委員長(若松謙維君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(若松謙維君) 民事裁判情報の活用の促進に関する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。鈴木法務大臣。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 民事裁判情報の活用の促進に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明をいたします。 この法律案は、デジタル社会の進展に伴い民事裁判情報に対する需要が多様化していることに鑑み、民事裁判情報の活用の促進に関し、国の責務、法務大臣による基本方針の策定、民事裁判情報を加工して第三者に提供する業務を行う法人の指定等について定めることにより、民事裁判情報の適正かつ効果的な活用のための基盤の整備を図るものであります。 その要点は、次のとおりであります。 第一に、政府は、この法律の目的を達成するため、民事裁判情報の活用の促進のための施策を策定し、最高裁判所は、民事裁判情報の提供その他の必要な措置を講ずるものとしております。 第二に、法務大臣は、民事裁判情報の活用の促進の意義に関する事項等を定めた基本方針を定めなければならないものとしております。 第三に、法務大臣は、民事裁判情報に仮名処理等を行った情報の作成、提供、管理等の業務を行う法人を、その申請により、全国に一を限って指定することができ、指定法人は、業務規程を定め、法務大臣の許可を受けた上で、その業務を行うものとしております、法務大臣の認可を受けた上で、失礼しました、その業務を行うものとしております。 このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上が、この法律案の趣旨であります。 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いを申し上げます。
○委員長(若松謙維君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時四分散会