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217回国会参議院2025/04/24

法務委員会 第6号

発言数
283
登壇者
18
会派数
9
開催日
2025/04/24

会議録

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) ただいまから法務委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、進藤金日子君及び小野田紀美君が委員を辞任され、その補欠として山崎正昭君及び福岡資麿君が選任されました。     ─────────────

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に古庄玄知君を指名いたします。     ─────────────

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、法務省刑事局長森本宏君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) 情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。鈴木法務大臣。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) 情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明をいたします。  現行の刑事手続等において、関係書類は、紙媒体で作成、管理、発受されており、また、公判における手続等の多くは、裁判官や訴訟関係人等が公判廷等において対面する形で行われています。こうした中、近年における情報通信技術の進展及び普及に伴い、刑事手続等においても、それらの技術を活用することにより、手続を円滑、迅速なものとするとともに手続に関与する国民の負担を軽減することが喫緊の課題となっています。  また、情報通信技術の進展等は、社会に恩恵をもたらす一方で、それらの技術を悪用した新たな犯罪事象も生じさせており、現下の犯罪情勢に鑑みると、そのような犯罪事象に対し、刑事法として適切に対処できるようにすることも急務であります。  そこで、この法律案は、刑事手続等の円滑化、迅速化及びこれに関与する国民の負担軽減を図るとともに、情報通信技術の進展等に伴う犯罪事象に適切に対応することにより、安全、安心な社会を実現するため、刑事訴訟法、刑法その他の法律を改正し、所要の法整備を行おうとするものであります。  この法律案の要点を申し上げます。  第一は、刑事手続等において取り扱う書類について、電磁的記録をもって作成、管理、発受することを可能にするための規定の整備であります。すなわち、電磁的記録である証拠の閲覧、謄写の方法を定めるとともに、裁判所に対する申立て等について電子情報処理組織を使用する方法等によることや、令状について電磁的記録により発付、執行することを可能にするほか、裁判官の発する令状等に基づく強制処分である記録命令付差押えを廃止し、同様の強制処分としての電磁的記録提供命令を創設する等の措置を講ずるものであります。  第二は、刑事手続等において関係者が対面する形で行われる手続について、ビデオリンク方式の一層の活用を可能にするための規定の整備であります。すなわち、勾留質問及び検察官による弁解録取について、被疑者等を刑事施設に在席させて同方式により行う場合の手続等を定めるとともに、公判期日における手続について、被告人や被害者参加人等を公判廷以外の場所に在席させて同方式により行うことを可能とするほか、同方式により証人尋問等を実施することができる範囲を拡充する等の措置を講ずるものであります。  第三は、情報通信技術の進展等に伴う犯罪事象に適切に対処するための規定の整備であります。すなわち、行使の目的で電磁的記録文書等を偽造する行為等について、現行の文書偽造罪等と同様に処罰する規定を整備するとともに、暗号資産等の電子情報処理組織を用いて移転する新たな形態の財産について没収の裁判の執行及び没収保全の手続を整備するほか、犯罪捜査のための通信傍受の対象犯罪に財産上の利益を客体とする強盗罪、詐欺罪、恐喝罪を追加する等の措置を講ずるものであります。  このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。  以上が、情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律案の趣旨であります。  政府といたしましては、以上を内容とする法律案を提出した次第でありますが、衆議院において一部修正が行われております。  何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いを申し上げます。

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) この際、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員米山隆一君から説明を聴取いたします。米山隆一君。

米山隆一立憲民主党・無所属

○衆議院議員(米山隆一君) 情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律案の衆議院における修正部分につきまして、御説明申し上げます。  本修正の内容は、第一に、検察官等が電磁的記録提供命令を受ける者に対して行う、みだりに電磁的記録提供命令を受けたこと等を漏らしてはいけない旨の命令については、一年を超えない期間を定めて行うこととしております。  第二に、附則において、電磁的記録提供命令により電磁的記録を提供させ、又は電磁的記録に係る記録媒体を押収するに当たっては、デジタル社会において個人情報の保護がより重要となっていることに鑑み、できる限り被告事件又は被疑事件と関連性を有しない個人情報を取得することとならないよう、特に留意しなければならないこととしております。  第三に、附則において、政府は、被告人等にとって弁護人等の援助を受けることが重要であることに鑑み、刑事訴訟法第三十九条第一項の規定による接見のほかに、身体の拘束を受けている被告人等と弁護人等との間における映像と音声の送受信における通話を可能とするための運用上の措置について、地域の実情を踏まえ、被告人等と弁護人等との間の秘密の確保に配慮するとともに不正行為等の防止に万全を期しつつ、必要な取組を推進するものとしております。  以上であります。  何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 立憲民主・社民・無所属の田島麻衣子です。  本日は、刑事デジタル法の法案審議、鈴木法務大臣、関係者の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。  また、本日は、本法案の修正案について、衆議院で修正案の提出者になりました米山衆議院議員にもお越しいただいております。ありがとうございます。  まず、私、この刑事デジタル法案いろいろ見ておりまして、刑事手続等の円滑化、迅速化という趣旨には非常に賛同いたします。その一方で、憲法二十一条二項で保障されている通信の秘密、それから国民のプライバシーの権利を制約する可能性があると、衆議院側の国会答弁でもありますとおり、非常に課題の多い法案でもあると考えております。  特に、被疑事件とは無関係の個人情報が差押えになった場合には、その被害者の方の救済措置、それから、押収された個人情報をどのように取り扱うか、また、権力の濫用をどのように防止していくか、これらの措置についてやはり薄い部分があるのではないかということを思わざるを得ないんです。  まず冒頭、さきにお伝えしていますとおり、この法案が審議されました法制審議会刑事法部会の委員等について伺いたいと思うんですね。この委員の皆さんなんですけれども、これはどのような形で選任され、この中に例えば通信の秘密や国民のプライバシー権を守る専門家の方はどの程度いらっしゃったのか、まずその点を答弁いただきたいと思います。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) 今御指摘の法制審議会の刑事法部会、これにつきましては、諮問の趣旨、そして内容に照らしまして、情報通信技術の進展等に対応するための刑事法の整備について検討いただくのに適した方ということで、今御指摘のように、個人のプライバシーあるいは通信の秘密を刑事法の世界で専門とする有識者の方ということで、刑事手続法の研究者三名、この方々を含む委員十一名を選任をしたところでございます。  また、同様に、この検討会ということもございましたが、御指摘のこの刑事手続における情報通信技術の活用に関する検討会、これにつきましては、その開催の趣旨に照らしまして、刑事手続において情報通信技術を活用する方策について検討を行っていただくのに適した方ということで、同様の趣旨で刑事手続法の研究者の方四名を含む委員の十名の方を選任をしたところであります。  これらの部会、検討会、刑事手続法の研究者の委員の方々が刑事手続分野における個人情報あるいは通信の秘密の保護について専門的知見を有しておられるということで、私といたしましては、そうした専門的な知見を踏まえていただいて、十分な議論を尽くしていただいたものと承知をしております。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 先ほど十分な議論は尽くされたという大臣の答弁がありましたけれど、この法制審議会、二十名で構成されるものであるところ、たった十一名しか任命されていないんですね。そのうち三名が刑事訴訟法の専門家であるという答弁ありましたが、この三名が個人の通信の秘密及びプライバシー権の専門家である、この認識でよろしいですか。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) 当然これは刑事手続法の範囲でということになりますが、その中で、個人のプライバシーあるいは通信の秘密、こういったところを御専門にされている方々との認識で結構でございます。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 私、法制審議会の議事録を少し見てまいりました。  これは刑事法部会第十回の議事録になりますけれども、久保委員という方は、この方は弁護士でいらっしゃいますけど、こうおっしゃっています。十回目ですから、随分もう審議が最後の方に来ているときの発言であるというふうに思うんですが、通信傍受は元々プライバシー侵害の度合いが大きいものであると、きちんと運用状況の検証を在り方協議会で協議するべきだと考えておりますというふうに発言されています。通信傍受という重大なプライバシー侵害に関わる問題のみを、今、この後聞いていただきたいんですが、検証されることがないまま、検証されることがないまま本部会で取り上げるという議題の設定の在り方自体に疑問を感じているところですと。これ残っているんですよね、十回目の検討会の議事録に残っています。  今、大臣、個人の通信の秘密、プライバシー権を守る、この議論はきちんと尽くされたとおっしゃっていますけれども、弁護士の方が、検証されることがないまま本部会で取り上げる、この議題の設定の仕方に疑問を感じているとおっしゃっているんです。これはどのように理解したらよろしいんでしょうか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) お答えいたします。  法制審議会の中では、様々な分野の専門家の方々から様々な御意見を頂戴したところでございます。その中には、Aという意見もあればBという意見もあって、もちろん全体が一緒になるわけではないと思うんですけれども、そういった議論を尽くした上で、最終的に委員の方々に結論を出していただいたというふうに認識しております。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 答えておられないですよ。  こうおっしゃっているんですよ。検証されることがないままと、検証していないとおっしゃっているんですよ。通信傍受という重大なプライバシー侵害に関わる問題のみを、検証されることがないまま本部会で取り上げるという議題の設定に疑問を感じていると。  これ、検討、検証していないんじゃないんですか。いかがですか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 通信傍受につきましては、成立した法律に基づきまして、毎年、どういうものを通信傍受したのかということについては、きちんと取りまとめまして、そして毎年、国会報告をさせていただいておるところでございます。  そういう意味では、どういうものを検証と言うかというところはございますけれども、法の趣旨に基づいて、国会報告等を適正にして、適正に運用しているという状況であるというふうに認識しております。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 違いますよ。国会報告と検証は違いますよ、この部会における。  十一回以降、どのような、この部会において、通信傍受という国民のプライバシー侵害の在り方に関わって検証なされたんですか。お答えいただけますか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) お答えいたします。  様々な御意見がもちろん出ますけれども、その全てについて、例えばAさんがこうだと言ったから全部がなされてなければならないのかということにはならないと思いますので、ちょっとその検証が必要だったかどうかという点については総合的に判断したということでございます。(発言する者あり)

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) 質問がちょっとかみ合っていないようですので、質疑者も、また答弁者もしっかり対応していただきたいと思います。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 私の質問は、この法制審議会刑事法部会におきまして、第十回目、弁護士の方が、プライバシー侵害に関わる問題のみを、検証されることがないまま本部会で取り上げているとおっしゃっているんです。  それ以降、どのようにこのプライバシー侵害の問題が検証されたか、お答えください。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) まず、同じときに、別の委員の方からは別の趣旨の御発言もございました。そのときに、Aという先生、人がこう言ったからそれを検証しなければならないということにもならないと思いますし、その中では……(発言する者あり)

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) 御静粛に願います。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 総合的に判断されたということだというふうに認識しております。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 ちょっと大臣にお答えいただきたいんですが、通信の秘密は憲法で保障される人権ですよ。これ、部会できちんと検証しなくていいんですか。どうですか。お答えください。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) 私どもといたしましては、先ほど局長からも御答弁申し上げましたけれども、まさにそうした専門の検事の方々にも御議論に参加をいただく中で、当然これはいろいろな角度からの検討をいただいた、私どもとしてはそう考えておりますし、まさにそうしたプライバシー権、これも極めて大事な話でありますから、そこについても検討をしっかりとされたと私どもとしては認識をしているところであります。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 納得いかないですね。議事録に残っていますよ、検証されないままというふうに。検証していないんじゃないんですか。これだけ大事な問題を皆さんきちんと検証したのか。  委員長にお願いがあります。  この法制審議会でどのように、国民の通信の秘密、それからプライバシー権に関する問題が検証されたのか、報告いただくようにお取り計らいのほどよろしくお願いいたします。

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) 後刻理事会で協議いたします。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 この法制審議会なんですけれども、二十名で構成されるところ、たった十一名しかこれ任命されていないんですね。これ、元々法務大臣の任命案件になっていると理解しております。  法務大臣に伺います。  なぜ、二十名選べるのに、たった十一名しか選んでいないんでしょうか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 部会を設定されるときには、まずは、大臣が任命された委員の中から法制審議会の会長が部会のメンバーを指名することとなっております。その時々の部会につきまして、大臣の任命又は法制審議会の会長の指名に基づいて、そのときに必要だと思われる数を選定させていただいているというふうに認識しております。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 では、この法案で、非常に国民のプライバシー権、通信の秘密が問題になる法案で、なぜ十一名で足りるとお考えになったんですか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 御指摘の刑事法部会の委員につきましては、先ほども申し上げましたが、法制審議会令に基づいて、その諮問の趣旨及び内容に照らし、まず刑事法の学識経験を有する研究者、それから法律実務家、裁判官、弁護士等を含む七名の委員、合計十一名で構成することによって部会として十分な審議ができるというふうに判断されたものと承知しております。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 納得いかないですね。これだけ国民の大事な人権が制約され得ると衆議院側で答弁している法案が、なぜきちんと答弁、こうして出てこないのか、非常に疑問に思います。  委員長に再びお願いがあります。  この法制審議会刑事法部会、情報通信技術関係、この委員がどのような過程を経て選任されたのか、後刻国会の方に提出いただくようにお取り計らいのほどよろしくお願いいたします。

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) 後刻理事会で協議いたします。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 この法案の規範の解釈の仕方については衆議院でいろいろ答弁があったと思うので、私はこの時間を使いまして、具体的な事例に当てはめて、どのようにこの法案が運用されるのか、確認してまいりたいと思います。  まず傷害罪について取り上げたいんですが、一般的に、例えば、具体的な事件とは関係ないです、街頭演説をしていた国会議員にやじを飛ばし、警官に排除された際にもみ合いになり、警官に傷を負わせた団体A所属の被疑者二人ですね、まあBとCとしましょう、これに対する本案における令状というのはどのようなものになるんでしょうか。誰に対するものか、そして何を対象にするのか、また、いつからいつまでを対象にするのか、誰に対して行われるのか、この四点についてお答えいただきたいと思います。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 電磁的記録提供命令の令状に記載、記録されるべき提出させるべき者、あるいは、及び提出させるべき電磁的記録の内容がどのようなものになるかについては、これは令状を受けた裁判官において、個別の事件ごとに、具体的な事実関係、証拠関係を踏まえて判断されるべき事柄であり、お尋ねについてまず一概にお答えすることは困難であります。  その上で、実は先生から通告いただきまして私どもも議論してまいったんですが、今日通告いただいている中でも、ちょっと適切な言い方かどうか分からないんですけど、なかなか想定が難しい質問でございまして、その後に続く秘密保持命令の御通告もいただいておりますので、そういうものにつながるような事例を設定しろということなのか。ちょっと、一般的に、まず傷害罪だったらどんな電磁的記録提供命令が出るとか、それから何罪だったらどんな、こういうものがあり得るという性質のものではやはりないと思っておりまして、どのような罪でも証拠関係に基づいて同じような電磁的記録の提供命令があり得るので、ちょっともう少し設定をしていただくか、あるいは、そうでなければ一般論でお答えするしかないというふうに考えております。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 この法案が施行された場合にどのように国民の権利や自由に影響を与えるかというのは、こうした具体的な事例に当てはめないと分からないと思いますよ。国会審議できないと思いますが。  この事例、国会議員にやじを飛ばして、警官に排除された際にもみ合いになって、その警官の方を傷つけてしまった団体A職員の被疑者二人なんですけれど、令状、これは団体Aの職員に対しても及びますか、個人的な通信記録に対しても及びますか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) まずは、済みません、それも証拠関係によりますので、そもそもこの事案ですと、警察官が現認の下で、警察官の目の前で行われて、もしかすると逮捕されているかもしれないという状況の下で、まずは、果たしてその逮捕されている事案で、傷害じゃなくて公務執行妨害罪になるかもしれませんけど、その事案で何か電磁的記録秘密命令を捜査機関が取得するという状況があるかというと、なかなか正直言って考えにくいということでございまして、だから、その後の設定で何かあるのであれば、それを踏まえてという判断になろうかと思います。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 では、団体A所属の被疑者がそうした行為を、まあ罪、何でも、この場でいいんですけれども行った場合には、団体Aに所属をするほかの職員さんたちの個人情報というのは差押えの対象にならないという理解でよろしいですか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) それもケース・バイ・ケースだと思います。関係のない場合もありますけれども、例えばですけれども、BとCの方が、まあこれは犯罪を行ったという前提で言いますけれども、状況で、そのBとCの方に関する証拠を分析していく中で、何か団体の誰かからそれについて指示がなされていたというような証拠関係が出てくれば、その指示を裏付けるという意味で証拠収集をすると。  それが証拠収集の在り方として、例えば取調べもありましょうし、捜索差押えをする場合もありましょうし、そういう中でそういう証拠関係が出てくれば、電磁的記録提供命令が必要になれば、電磁的記録提供命令をその指示をしたとされる方との関係で取得することというのは理論的にはあろうかと思います。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 被疑者のみならず、その団体の関係者の方々にも差押えの対象というのは及ぶという答弁いただいたと思うんですが、では、この被疑者B及びCの家族、これに対してはどうですか、対象になりますか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) これも、先生がおっしゃっているのは、家族の方が独立して持っておられる証拠という趣旨でよろしゅうございますでしょうか。  その上で、家族の方が例えばその犯罪に何か関わっているというような事由、事情があればともかくですけれども、家族の方が関わっていないということであれば、その方々に、一般的には電磁的記録提供命令を発するとか、あるいは請求するという自体が余り考えにくいとは思いますが、それも事案ごとで、関与しているか関与していないかという証拠を見てみないと分からないというのが、最終的にはそうなると思います。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 ありがとうございます。  関係している場合には可能性はあるという答弁をいただいたんですか、違いますか。どうぞ。しっかり理解したいのでお願いします。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) まず、証拠に基づきますので、正直言ってお答えするのは困難でございますけれども、どういう場合に、例えば家族の方が一緒になってやっていたというような場合には、それはもちろん電磁的記録提供命令だけではなくて捜査の対象になることもあり得るでしょうけれども、他方で、じゃ、そういうことが一般的に想定され得るかといえば、通常は想定され得ないというのが普通なのではないかとは思いますが。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 通常は想定され得ないというお答えいただいたんですが、令状の具体例、ちょっと今見てきたんですけれども、これは差し押さえるべきものというのが明示されなければならないですよね。  この電磁的記録提出命令に関わる令状の場合、何が差押えの対象に具体的になるんでしょうか。クレジットカードの履歴、交通系ICカードの履歴、SNS等のアプリの使用履歴、メールの内容、メッセンジャーの内容、GPSの記録、クラウド上の動画や写真など、インターネットの検索履歴など、いろいろ考えられるんですが、どうしたものが差押えの対象になるんでしょうか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 電磁的記録としておりますので、電磁的記録であれば様々なものが対象となるということは考えられます。  他方で、今委員がおっしゃったようなものの中にも、電磁的記録としては存在しているけれども、事業者によっては保有していないものとかそういうものもいろいろあって、じゃ、こういうものは、こことの関係では、例えば、Aという電磁的記録は取れますよ、Bという電磁的記録は取れますよ、Cという電磁的記録は取れませんよというようなことを公の場で明らかにすることによって、ここは公の場でございますので、それを一つ一つつまびらかにしていけば、ああ、こういうデータは捜査機関は取得することができるんだ、こういうデータは取得できないんだということになりますので、なかなか個別具体的にこれはオーケーです、これはというのは、まず本当にできるのかどうかという問題と、それをこの場で私が今後の国の治安とかを考えて申し述べていいのかという問題と、二段階あるということは御理解ください。  その上で、一般的な電磁的記録ですので、先生がおっしゃったようなものの中で類型的に排斥されるものというのがあるのかといえば、類型的に排斥されるようなものはないというふうには考えます。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 余りにも歯切れの悪い答弁で、私、冒頭驚いていますけど、いいんでしょうかね、こんなもので。法制審議会でも検証されていないとおっしゃっている方がいて、委員会の質疑でも本当にしどろもどろになってお答えになっている姿というのは、私は本当に残念ですけれども。  排斥されるものはないということなんですよね。ということは、可能性として、全部取る可能性というのはあるということですか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) まず、電磁的記録提供命令を発するに当たっては、これまでの差押え等と同様でございますけれども、裁判所に、差し押さえるべきものとか法定の要件に記載されたものを書いて、それを請求するということが必要で、それについて裁判官が疎明された資料等を踏まえて、この証拠はこの事件の、被疑事件と関連するということで、強制捜査の必要性を認めたものだけが対象となるということでございますので、じゃ、対象となるんだったら何でも対象になるのねということではなくて、それは、やはり事件との関係で、事件との関連においてまず具体的に特定され、さらにそれが裁判官においてこれは関連しますよという判断がなされたときに初めて令状が発付されて、電磁的記録提供命令の対象になるということでございます。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 その答弁でどれだけの国民の皆さんが今納得されたか、私は非常に疑問に思うんですが。  期間についても伺いたいと思います。  電磁的記録というのは過去から未来までずっと蓄積されていくものですから、この差押えの令状というのはいつからいつまでといった期間というのを区切って出されるものなんでしょうか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) それも証拠の態様によりますので一概には言えませんが、例えばですけれども、典型的なものとして申し上げれば、仮に通話履歴というようなものであるとしますと、いつからいつまでの、例えば携帯電話、スマートフォンですけれども、の通話履歴という形で通信に、特定されるというのが一般的かと思います。  他方で、そういう期間と関係のない、ただ電磁的記録として残っているけれども、期間の概念のないような証拠物というのもそれは幾つもありますので、そういう場合には期間の明示がされないものももちろん想定されるとは思います。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 電磁的記録の中で期間の明示がされないものは、具体的にどのようなものが挙げられますか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 例えば、どういうものを想定するかによるんですけれども、電磁的記録のうち一般的に、例えばワードとか普通の何かで作られた文書であるとか、それからエクセルのこういうものを記録した記録とか、そういうものについてはやっぱり期間という概念は考えにくいですので、そういうときにはその電磁的記録の態様によって特定されるという場合はあろうかと考えております。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 コンピューターの中に保存されているエクセルファイルとか等は期間の限定というのはないという理解なんですよね。正しいですか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) どういうふうに命令を取るかということになりますけれども、今のようなものについては、期間の限定を掛けない形での電磁的記録提供命令を請求して発出されるということはあり得ると考えます。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 期間を明示しないで出される、差押えの対象になる電磁的記録もあるという答弁いただきました。  この電磁的記録が外国の企業が運営するサーバーに保管されていた場合、どうされますか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 外国のサーバーであった場合には、まずは、まず法的にいいますと、外国に所在するサーバーなどのコンピューターに記録されている場合でも、当該電磁的記録を提供する行為が、その命令を受けた者によって、その命令を受けた者によって正当な権限に基づく場合にはなり得ると考えますので、具体的には、例えば我が国に所在する者に対して電磁的記録提供命令をするということで、その我が国に所在する者が電磁的記録を保管し、あるいは利用する権限があって、当該仮に記録が外国のサーバーにあったとしても、その人がそれを正当に利用する権限があると、国内においてという場合には、その人に対して国内で電磁的記録提供命令に基づいて提出をいただくというような場合が考えられるということかと思いますが、その趣旨でよろしいでしょうか。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 この被疑者の方が海外に行ってしまった場合はどうされますか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 御本人が海外にいるかどうかという点が問題なのではなくて、御本人が日本国内においてそれを利用する権限があって、それを日本の国内で取得することができるというか、そういう環境にあるかどうかということが問題になるというふうに考えます。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 被疑者の方が海外に行って、海外の通信事業者と契約して、そこに保存した場合、どうされますか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) それもいろんなケースが考えられるんですが、一般的には、もし先生のおっしゃっているのが、アメリカの企業と契約していたアメリカにいる人で、アメリカにしか会社がないというものについて、日本の電磁的記録提供命令でそれを取得できるかという問題設定であるとすれば、その場合には主権の問題が生じますので、一般的に主権を超えた形での捜査権限というものは及ばないと解されていることとの関係を考える必要があるとは思います。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 それだったら、私たちみんな海外に行って海外のサーバーに情報を保存した方が安全だという答弁になってしまいますけど、今の答弁聞いていますと。  ちょっと、こんな時間使うと思わなくて、私、ほかの事例の当てはめで、不同意等性交罪とそれから収賄罪、国会議員が対象になったときに我々の国会議員の個人情報がどのように差押えの対象になるかも聞こうと思って用意しているんですが、全然前に進まないんですけれども。  この事件に対する秘密保持命令について、どのような場合必要と見られるとして、誰に対していつからいつまでの期間、発出されるんでしょうか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 一番最初の傷害の件でございますですよね。  先ほど申しましたが、済みません、この事例で秘密保持命令が発せられるケースというのは、昨日も議論はしたんですけれども、我々の刑事実務感覚というか捜査実務感覚では、どういう場合だったら誰に対して秘密保持を掛けなきゃいけないのかというのはなかなか想定できないという事案じゃないかなという気もするんですけれども、具体的にこういう事実関係の場合にここにあり得ますかということ、何か問題意識があればお答えできるかもしれませんけれども。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 衆議院側の答弁で、罪証隠滅等が行われるおそれが多い場合にはこうした秘密保持命令発出するというふうにおっしゃっていますが、例えば、じゃ、被疑者Bの方がもう証拠を消してしまおうと、どんどんどんどん消していたら、これ発出されるんじゃないですか。いかがですか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 被疑者Bの方が、理論的に、被疑者Bの方の持っているデータについて、そうすると、被疑者Bに対して掛けるのではなくて事業者に対して掛けてという場合ということでございましょうか。  理屈的にはあり得るかなとは思いますけれども、その場合であったとしても、まず、被疑者の方は自分が捜査対象となっていることは知っているという事案でございます。一般的に、これまで御答弁申し上げてきたのは、捜査の初期段階で行われることが多く、その方が、例えば私の犯罪に関して、傷害でも何でもいいんですけど、全然捜査が進んでいることを知らないで、傷害でその電磁的記録はどこまで提供するかというのはあるんですけれども、事業者に対して私の記録の電磁的記録命令を掛けたと、お願いしたという場合に、この事業者から私に対して連絡が来て、私が捜査対象になっているんだなと察知してしまって証拠を隠滅してしまうような場合には、秘密保持命令を掛けることはあり得るという形でこれまで御説明申し上げてきております。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 そうした場合、いつからいつまでの期間、発出されることになりますか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 秘密保持命令につきましては、当初は期限の定めが設けられておりませんでした。他方で、衆議院の修正において一年を超えない期間を定めて発するということがなされましたので、裁判官がその期間で、一年を超えない期間で定めますので、その期間ということになるのが一つと。  それからもう一つが、捜査機関がもう秘密保持命令を掛けておく必要がなくなったときと判断したときには取り消さなければならないという法律になっておりますので、その場合にも取り消されるということに、だからその期間ということになろうかと思います。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 この法律が具体的に施行された場合、個別具体的な事案に全て適用されていくものだと思うんですけれども、必要に応じてね。私が一般的にこういう場合はどうかと言ってお答えできないというのは、私は非常に心配であるし、恐ろしいし、残念であるなと思わざるを得ないですよ。  米山さんに伺いたいんですけれども、衆議院側で修正されたときに、秘密保持命令に一年を超えない期間で制限を加えていると。この趣旨と、それからまた、なぜ一年を上限としたのか、その理由について伺いたいと思います。

米山隆一立憲民主党・無所属

○衆議院議員(米山隆一君) 本改正において創設される秘密保持命令は、修正案、もうるるお話ございましたが、修正前の原案では、捜査機関が何らの期間の制限なく発することができることとされており、衆議院の法務委員会質疑でも疑問が呈されておりました。  そこで、本修正案では、秘密保持命令の保秘期間につきまして一年という期間制限を掛けることとしております。  上限を設けた趣旨ですが、捜査の実務上、秘密保持命令の必要がなくなったときに速やかに取り消すという運用を徹底することは難しいと考えたことから、まずは一定の期間、制限を置くことといたしました。これにより、秘密保持命令は、一年以内で定められた期間が経過することにより当然にその効力を失い、保秘義務はなくなります。その場合、電磁的記録提供命令を受けた者は、任意ではありますが、これちょっと質問にないですけれども、不服申立ての機会ということが出るということになります。  その上で、上限を一年とした趣旨は、電磁的記録提供命令や秘密保持命令が犯罪捜査の初期段階から利用されるものであることや、衆議院法務委員会での参考人質疑で紹介いただいたドイツにおける類似の立法例では六か月であったこと等を踏まえつつ、これは……

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) 議員、ゆっくりお願いします。

米山隆一立憲民主党・無所属

○衆議院議員(米山隆一君) はい。  ありていに言えば、これは、要は、早めにやるので、一年ぐらいするとほぼほぼ終わるであろう、そういう趣旨です。そういった捜査への支障とのバランスも考慮して、与野党間の協議を経てこのようになったものです。  なお、数字自体には、制度的に絶対こうでなければならないという根拠があるものではありませんので、全ての法律がそうであるように、一般論として一定期間の運用後の見直しはあり得るものと考えております。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 本法案の一年を超えない期限で上限としたということは、修正、今後も変わっていく可能性があるということを提出者の方から御答弁いただいたと思います。  次に、この傷害事件に対して電磁的記録提出命令が取り消されるのはどのようなときになるでしょうか。取り消された場合、この電磁的記録はどうなるんでしょうか。お答えいただきたいと思います。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) まず、取り消される場合というのは、電磁的記録提供命令に基づく処分に対して不服があるということで不服申立てがなされて、その不服申立てが通って原処分が取り消されるというような場合が一般的に想定されます。  そのような下で、その証拠、電磁的記録提供命令によって収集された電磁的記録の取扱いでございますけれども、現行刑事訴訟法の下では、捜査機関が証拠を押収した場合に、その押収処分が事後的に取り消されたとしても、当該証拠の複製等を廃棄、消去とすることとはされておりません。  最高裁判例によっても、令状主義の精神を没却するような重大な違法があって、これを証拠として許容することが将来における違法捜査の抑制の観点から、見地からして相当でないと認められる場合に証拠能力が否定されるというのが、取扱いが確立しております。  こうした我が国の刑事法の考え方に照らしますと、電磁的記録提供命令が取り消された場合であったとしても、それによって得られた電磁的記録が直ちに消去されるような運用にはならないというふうに考えております。  ただ、その上で申し上げれば、捜査、公判に必要なものとして作成された、あるいは取得された書類等につきましては、捜査中から刑事事件終結後に至るまで、刑事手続の適正かつ円滑な遂行のためにありのままの形で保存、保管すべきというのが現行の制度でございまして、そういった取扱いになるものというふうに考えております。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 お答えで、まず、電磁的記録提出命令が取り消されるのは不服申立てがなされたときというふうにおっしゃいましたね。  森本政府参考人、四月九日の衆議院の答弁で、この申立て権があるんだけど、どういう形か分からないんだけれども、そうした申立て権があるというふうに答弁されています。どうした場合にこの被疑者の方々は不服申立てができるんでしょうか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) まず、二つの場合があるんですが、二つとも説明してよろしゅうございますでしょうか。  一つが、電磁的記録提供命令が掛かっていて、秘密保持命令がない場合と秘密保持命令がある場合だと思います。それで、多分、先生の御指摘は、その電磁的記録提供命令を掛けられた方ではなくて、その電磁的記録提供の情報の主体の方でということだと思いますので、そういう御趣旨と理解して、まず一つ目の、電磁的記録提供命令だけがある場合というときには、電磁的記録提供命令によっては、契約義務者の方が個人情報を提供した場合には、その個人に契約上それを通知しなければならないとなっているようなケース、そればっかりではないですが、そういうケースがございますが、そういう場合には本人のところに通知が行くということになります。その場合には本人は知り得ることになろうかと思いますので、不服申立てをするということになろうかと思います。  他方で、もう一つ、秘密保持命令が掛かっている場合には、秘密保持命令が掛かっているのでその期間知り得ない場合が多いのではないかということがあって、なかなか知りにくいと思いますという答弁をしてきました。  その上で、先ほど米山先生からありましたとおり、一年以内の期間を定めることになりましたことと、それからもう一つ、原案のままでも、必要がなくなったときには取り消すことになりますから、その取り消されたあるいは期間が満了した場合には本人のところに通知が行くこともあり、そういった場合に不服申立てをすることができるということになろうかというふうに考えます。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 大体、ここに一年という制限を設けた趣旨というのが非常に大きく出てくるというふうに思うんですが、これ、不服申立てがなされて取り消された場合には電磁的記録というのは消されないというふうに今おっしゃいました。  再び衆議院の修正者の方に伺いたいんですが、上のこの電磁的記録が取り消されないという問題に対してどのように認識されているか、また、衆議院側においてこの点についてどのような修正協議が行われたか、伺いたいと思います。

米山隆一立憲民主党・無所属

○衆議院議員(米山隆一君) 委員御指摘のとおり、電磁的記録提供命令が取り消された場合における電磁的記録の消去につきましては……

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) ゆっくりお願いいたします。

米山隆一立憲民主党・無所属

○衆議院議員(米山隆一君) はい。  衆議院における審議でも様々な議論がなされたところではありますが、今回、五会派で合意した本修正案の内容には盛り込まれておりません。  これにつきまして、本修正案提出五会派の間で真摯に協議をした結果得られた成果でありますので、お尋ねの点に関して修正案提出者としての認識や修正協議の具体的内容についてお答えすることは差し控えたいと思いますが。  なお、会議録にあるところなんですが、私自身は衆議院法務委員会での質疑において、第百二十条の二、これはないんですけれども、第百二十条の二という条項を設けて、第一項、電磁的記録提供命令が取り消されたときは、記録された電磁的記録についてはこれを消去し、移転させた電磁的記録については当該命令を受けた者に対しこれを移転し、かつ当該電磁的記録を複写した電磁的記録を消去しなければならない、第二項、電磁的記録媒体の押収が取り消されたときは、当該電磁的記録媒体を返還し、かつ当該電磁的記録媒体に記録された電磁的記録を複写した電磁的記録を消去しなければならないとする法改正を求め、法務大臣の所見を伺っております。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 大臣に伺いたいと思うんですが、これ、なぜ消去しないんでしょうか。私は、消去するべきだと思いますよ。いかがですか。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) 今回、この電磁的記録提供命令についてということでありますけれども、そもそも今の現行の刑事訴訟法、この下でも、捜査機関が証拠を押収した場合に、その押収処分が事後的に取り消された場合でも、この当該証拠の複製等を廃棄、消去することとはされておりません。  そして、これは直ちに裁判において証拠として利用できなくなるということともされていなくて、最高裁の判例でも、令状主義の精神を没却するような重大な違法があって、これを証拠として許容することが将来における違法な捜査の抑制の見地からして相当でないと認められる場合に初めて証拠能力が否定をされると、そういった取扱いが確立をしております。  これが我が国のこの刑事法の基本的な考え方ということでありますので、そういったことから、この電磁的記録提供命令についても、この取消しがあった場合でも、それによって得られた電磁的記録について、この証拠としての使用が直ちに否定をされるというものではないということであります。  例えば、捜査、公判に必要なものとして作成、取得された書類、これ捜査中から刑事事件の終結に至るまで、終結後に至るまで、ありのまま記録として保管、保存されるべきというこの現行法の考え方でありますけれども、まさにこれ例えば、将来的に国賠であったりとかあるいは再審請求審だったりとか、そういったことでいろいろな、どちらに有利ということではなくて、そういった使われ方がされる、され得るということは、これ当然に我々としても考えなくてはいけないということもございますので、そういった趣旨から、こうした消去をしなくてはいけないといったそうした規定を設けるということ、これは今申し上げたその刑事法の基本的な考え方からして適切ではないというふうに私どもとしては考えているところでございます。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 押収品だったら返すじゃないという御意見、今ありましたけれども、ちょっと質問通告二に関連いたしまして、従来、刑事法とおっしゃっていますけど、従来、差押えの対象になってきたもの、手帳ですとかパソコンですとかと、本法案によって新たに創設される電磁的記録提出命令で差押えされるこの記録、性質上はどのように違いがありますか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 捜査機関が電磁的記録提供命令により提供を命ずることができる電磁的記録は、有体物を差し押さえ、現行の差押えとは有体物を対象としておりますので、有体物に限られないというところはまず違うとは考えますが、他方で、有体物で出させる場合もありますので、両方ありますけれども、有体物でなくてもいいというところがございますが、制度上は、裁判官が被疑事件等との関連性を認めて令状に記載、記録したものに限定するということでありますので、提出に当たって判断される要件というところは異ならないというふうに、異なるところがないというふうに考えております。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 手帳などの有体物と異なって、今我々が議論しているのはデータですから、大量に存在すると。外形的には、その内容というのは見てみないと分からないわけですよね。また、容易に複写できる、複製できてしまうものだと思うので、私は、そうした性質の差に着目をして、取り消されれば記録も削除していくべきであるというように考えているんですね。  再び衆議院修正者に対して伺いたいんですが、この修正で被疑事件と関連性のない個人情報の収集に留意すべきことを附則に付けておられると思います。その趣旨について伺いたいと思います。

米山隆一立憲民主党・無所属

○衆議院議員(米山隆一君) 附則第四十条は、委員御指摘のような問題意識から追加したものでございます。すなわち、電磁的記録は紙媒体の文書等に比べその収集が容易で大量に行うことも可能であることから、その提供においては個人情報の保護がより重要となります。  そこで、電磁的記録を提供させる場合等には、できる限り事件と関連性を有しない個人情報を収集しないよう特に留意すべきことを明記したものです。修正案提出者としては、この附則第四十条により、事件と無関係な個人情報の収集を防止することができ、プライバシーの保護にも資することと考えております。  さらに、具体的に申しますと、裁判官がその発する令状に提供させるべき電磁的記録等を記載、記録する際、あるいはこれに基づいて警察官等が実際に電磁的記録媒体の押収を行う際に、できる限り被疑事件と関連性のない個人情報を収集することとならないよう十分に吟味することが求められることになります。  これは、もちろん事件との関連性のない個人情報を一切取得しないことが最も望ましいのですが、当然ながら、令状発付段階ではどこにどのような情報があるのか完全には分からないので、事件との関連性のない個人情報を全く取得しないことは難しいことを前提に、しかし、可能な限り関連性がある情報のみが対象となるよう意を砕く必要があるということになります。  また、事件との関連性については、漠然と事件と関連する一切の情報のように全体的、抽象的に判断するのではなく、可能な限り個別具体的に判断されるべきものと考えております。  加えて、「特に留意」の文言は、デジタル社会において個人情報の保護がより重要になっていることから、電磁的記録については、今ほど申しました事件との関連性のない個人情報を取得しないことについて、一般のものとは異なる注意が必要であることを示したものです。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 ありがとうございます。  今の提出者がおっしゃった趣旨に鑑みまして、今後、被疑事件と関係のない個人情報を収集することにならないようにするためにどのような取組を進めておられるか、法務大臣の考えを伺いたいと思います。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) まさに、この被疑事件と関連性のない個人情報の収集ということで、これ極めて大事なそうした観点、論点だと考えております。  そうした中で、やはり、そもそもでありますけれども、今回、こうした電磁的記録提供命令については、必ず裁判官が発する令状によることとしております。そういった中で、その提供を命ずることができる電磁的記録、これは、制度上、裁判官が被疑事件との関連性、これを認めて令状に記載、記録をする、そうしたものに限定をされる、そうした立て付けとなっております。  まさにそういったことの中で、やはり捜査機関による令状の請求あるいは裁判官による令状の発付の場面においても、やはりこの記録はできるだけ限定される、そういったことが極めて重要だと考えておりますし、まさにそれは、先ほど米山先生からもお話ありましたけれども、この附則第四十条、この追加をされたその趣旨ともなろうかと思います。  まさにそういった中にあって、我々としては、この裁判官が発する令状に提供させるべき電磁的記録等あるいは差し押さえるべき電磁的記録媒体を記載、記録をする際、あるいは、実際に警察官がその令状に基づいて押収を行う際に、やはりできる限り被疑事件等との関連性のない個人情報、これを取得することがないように、十分にこれをしっかりと吟味しなきゃいけない、そういった趣旨だと私どもとしては受け止めております。  そういった中で、我々としては、法務省といたしましては、この法律案、これが改正法として成立をした場合には、電磁的記録提供命令の適正な運用、これ極めて大事でありますので、その運用に資するために、関係機関に対して、こうした今の附則第四十条のこの規定を含めて、この制度の内容、趣旨、これ通達のような形できちんとした周知を図り、適正な運用、我々としてもしっかりと期待をしていきたいと思っております。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 この点は立法府で、本当に何度も何度も衆議院側でも問題提起されていることですので、しっかりと注意のほど、よろしくお願いいたします。  私の修正案提出者に対する質疑、以上で終わりになりますので、御退室いただいて、委員長の御采配で構いません。

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) 米山隆一君、退室して結構です。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 時間の関係上、次に、収賄罪においてこの法案がどのように適用されるかということを伺ってまいりたいと思います。質問通告二十番になります。  IR事業、いろいろありました。あの招致をめぐり外国企業Aから賄賂を受け取った、収賄の罪に問われた国会議員Bの電磁的記録を捜査当局が差し押さえる目的で出される令状は、誰に対し、どのようなものになるんでしょうか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 今の質問は、済みません、電磁的記録提供命令のことをおっしゃっているのか、もっと一般的、包括的なものをまずお聞きになっておられるのか。この事件で、電磁的記録提供命令に限らず、どんな令状が出るかという御質問なのか、それとも、電磁的記録提供命令がどういうものが想定されるかということにつきましては、かなり漠然としておりますので、いろんなケースが考えられるとは思いますけれども。  これまで議論が出ているもので、例えば一般的にあり得るとすれば、外国企業のAさん、Aの企業の方、その誰か役員の方が国会議員の方に賄賂を贈るという設定であるとすると、その方々が例えば通話を行っているというようなことが考えられるという設定でよいとすれば、その例えば通話明細とか、ここでいったら、先生なのか贈賄者側とされた方なのか、捜査の進捗状況によって異なりますけど、そういった通話明細を取得するというようなことが考えられるということでよろしいでしょうか。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 可能性として、GPSの記録ですとかクレジットカード等、インターネットの検索履歴等も差押えの対象にこのケースでなり得るんですよね。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) それも、じゃ、全部なるのと言われると、その証拠によりますが、例えばですけど、仮に賄賂をいただきました、そのお金が口座に入っていて、どうもクレジットの何かの引き落とし費用で使われているようだというようなことが、何か押さえて、それまでに収集した証拠で疎明されたというような場合には、今おっしゃったようなクレジット情報というようなものが電磁的記録提供命令の対象にもなり得るということはあろうかと思います。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 この同僚、国会議員Bの方の同僚で事件とは関係ない国会議員Cの方がいらっしゃったとしたら、CとBのメール記録というのも差押えの対象になりますか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 済みません、その方というのも、例えばCさんのということをおっしゃっているのか、の何か記録ということなのか、Bさんの持っている記録ということになるのかによっても変わってきますし、ケース・バイ・ケースですので、やっぱり一概には申し上げられないと思うんですけれども、どちらをどういうふうに想定されているのかによって大分事情は変わってくるとは思いますが。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 BさんとCさんが通話していた記録等というのは、これも差押えの対象になるんですよね。Cさんの記録も、通信記録も。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 先ほど申し上げた例でいいますと、Bさんの方の関係で、もちろん個別の事案ごとですのでケース・バイ・ケースですが、Bさんの方の、例えば一般的にはですけれども、Bさんの方の通話明細という形で事業者との間ではこれまでも記録をいただいております。  そうすると、Bさんがどこに掛けたかということが出てきますので、そういう形でどこに掛けたかという記録が出てくるということはあろうと思いますけど、それをCさんの側に取りにいくのかというと、それは事案ごとのケース・バイ・ケースで、全く関係がなければ令状が出ない場合も多々あると思いますので、その証拠関係次第ということですので、一概に言えないということになろうかとは思います。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 令状次第だということでよろしいですか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 可能性として全て排斥もちろんされるわけではないと思いますけれども、他方で、先生の御指摘のように、全く無関係だったという形の方でいらっしゃって、それでBさんの方の、例えばBさんが嫌疑者、容疑者の方で、被疑者の方でいらっしゃって、その方の記録がもう押さえられているのにCさんのを取る必要がありますかということに通常はなりますので、それだけの疎明では私の感覚だと出ないとは思いますけれども、そこは証拠関係によって定まるかなというふうには思います。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 分かりました。ありがとうございます。  先ほどの答弁で、申立てがなされ、不服申立てがなされていても電磁的記録というのは消去されないというふうに答弁いただいていると思うんですが、例えばこの事案におきまして、国会議員Bが収賄に加えまして傷害罪を行った場合など、これまで捜査当局が蓄積してきた電磁的記録というのは、別件である傷害罪の捜査にも使用されますか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) まず、一般に、捜査機関が、ある被疑事件に関連するものとして収集した証拠が同時に別の事件に関連する、関する証拠であることが判明した場合に、その証拠を当該別の事件に関する証拠として用いることは認められているところでございます。  一般的には、例えば性犯罪で逮捕された被疑者の持っているパソコンを見たらほかの人の性犯罪の映像が残っていて、そこから次の方を被害者とする性犯罪が更に立件されるということはあり得るところでございまして、そのような形で用いることは、これまでもそういう取扱いになっておりますので、それと同様の取扱いという範囲であれば、証拠として用いることが許容される場合もあり得るとは考えます。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 ありがとうございます。  ですので、一般的に、ある事件について差し押さえられた電磁的記録というのは別の事件に対しても使われることがあるということですよね。そうした答弁いただいたというふうに認識していますが。はい、ありがとうございます。  次に、もう時間がなくなってきましたので、ビデオリンク方式について伺いたいと思うんですね。  我々、オンライン接見するべきであるというように私自身は思っているんですが、アクセスポイント方式のオンライン接見について、衆議院側の答弁で、技術的に実現可能性がないからこれができないんだという御答弁いただいているんですが、なぜこのアクセスポイント方式のオンライン接見というのは技術的に実現可能性がないんでしょうか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) アクセスポイント方式によるオンライン接見につきましては、全ての刑事施設等でオンライン接見を実現できる見通しが立たないのに権利化してしまうと、大部分の施設において被疑者等が法律上認められた権利を行使できなくなるという状態が長期にわたって続くことになるというような指摘がなされたこと等を踏まえて、本法律案で権利として規定することはしていないというふうに御答弁を申し上げてきました。  それで、それにつきましては、アクセスポイントをどの地域にどの程度設置するかについては、各地域の実情を踏まえてその必要性に応じた環境の整備が必要であること、あるいは、余剰スペースのないような施設においては大規模な工事が必要となり得るなど、設置に当たって必要な費用は各アクセスポイント及びその接続先の刑事施設等によって異なることから、現時点で全ての刑事施設等で実現できる見通しが立っていないというふうに考えております。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 このオンライン接見ですけれども、何を用意すれば可能になるんですか、具体的に。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) アクセスポイント方式という形で、先生、よろしゅうございますでしょうか。  アクセスポイント方式ですと、片方が刑事施設ないしは留置施設ということになります。その刑事施設ないし留置施設の中で、まず、パソコンを持ち込むのはいいのか、あるいはパソコン以外の形の、壊れないようなものを持ち込むのかとかいろいろな問題ありますけれども、オンライン接見ができる環境を整えること。  それと、他方で、そのような刑事施設に赴いていただくのもいいんですが、それ以外であるとしますと、今の方式ですと、使っているものですが、検察庁とか法テラスとかに弁護士さんにお越しいただいて、そこで、一人で外に聞かれないような形で接見ができるブースを作成いたしまして、そのブースを使ってやるということになりますが、その設置費用と、それから、そことそこをつないでセキュリティー上の安全性が確かめられるような環境ですね、デジタル環境というようなものの整備が考えられるところでございます。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 先ほど御答弁いただいたのは、留置施設側の電子機器、パソコン等のもの、それから弁護士さんのためのブース、それからセキュリティーが確保できるネット環境なんですよね。これだけのものをどうして確保できないんですか。国家予算、百十五兆五千億円ですよ。幾ら掛ければこのアクセスポイント方式のオンライン接見、実現できるんですか。微々たるものだと思いますよ、国家予算に比べれば。  このデジタル刑事法ですね、刑事デジタル法を私、見たときにすばらしいなと思いましたけど、見れば見るほど国民の通信の秘密やプライバシー権を侵害しかねない、制約しかねないようなものがたくさんあって、その一方で、少しお金を掛ければ実現できるようなアクセスポイント方式のオンライン接見ができていないんですよ。私、これおかしいと思いますが、いかがですか、大臣。アクセスポイント方式のオンライン接見、デジタル化するんだったらやるべきであると思いますが、御答弁いただきたいと思います。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) 先ほど局長からも御答弁申し上げたように、やはり権利として保障する中でそれが行使できない状況、これは避けるべき、そういった御議論があったのも事実であります。一方で、やっぱり、先ほどどのぐらいの設備が必要なのかということもありましたけれども、全てということになると、やはり大規模工事が必要な、そういった施設もあります。そういったところのことも含めると、なかなかいつまでにということを我々としては申し上げづらい状況であると思います。  ただ、やはり、その必要性が高いところ、これは実際ありますので、そこについてはしっかりと、これは日本弁護士会連合会等を通じ、各支部も含めてですね、そういった実情を我々としてはしっかりと把握をして、ここはしっかりと運用としてきちんとした対応をしていきたいと考えております。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 我々は、こういうところにこそしっかりお金を掛けて設備を実現していかなければならないというふうに思います。  最後の質問になると思いますが、証人尋問等でビデオリンク方式が取られる理由に、妊娠、出産や病児保育で外出ができない場合も含まれるでしょうか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 本法律案におきましては、証人が傷病又は心身の障害により同一構内に出頭することが著しく困難と認めるときなどを要件としておりまして、これらの要件を満たすかは最終的には裁判所で判断されることですから、なかなかこの要件には、先生今御指摘のものは当たりづらいという面はあるかと思います。  他方で、妊娠、出産のケースには、一般的には、事前の調整によって、証人側の事情も考慮した上でまず期日指定等をいたしておりますし、それから、当事者、検察官側、被告人、弁護人側の双方に異議がないときにはビデオリンクができるということもありますので、そういった実務上の、今のような条文を使う中で実務上配慮がなされていくということになろうかと思いますが、最終的には裁判所の御判断かと思います。

田島麻衣子立憲民主・社民・無所属

○田島麻衣子君 ありがとうございます。  病児保育は突然起こりますからね。事前に調整はできないと思うので、そういった部分も対応いただきたいと思います。  時間が来たので、私の質疑、ここで終わりにさせていただきたいと思いますが、一時間やってみて、しっかりと御答弁いただけていない部分が非常に多いと言わざるを得ないですし、この国民の通信の秘密、プライバシーの権利、これを制約し得る内容が含まれていることについて、引き続き我々立法府としてしっかりと審議していく必要があると強く申し上げまして、質疑の方を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

嘉田由紀子日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。日本維新の会、嘉田由紀子でございます。  まず最初に、今、田島麻衣子議員が問題提起しておりましたこのデジタル法について質問させていただきたいと思います。  昨日、本会議で、私はアフリカの植民地化の例を申し上げました。何でそれが関係あるのかと言われるかもしれませんが、まさにこのデジタル法で言わば刑事訴訟のプロセスが入ってくるということは、アフリカの無文字社会に大変な、紙と法律を持ってヨーロッパ諸国が入ってきたときのような構造的な転換をするほど大きいんじゃないのかと私は自分の研究者の経験から思いましたので、あのことを出させていただきました。  そして、今、田島麻衣子議員のそのやり取りを聞いていると、本当にこれは大変な構造転換になるなというのは、やっぱり検察当局が、この問題性の大きさ、プライバシーの侵害、そして自白を言わば強要するような日本の刑事制度の問題、これ午後、古庄議員が丁寧に説明いただくと思いますけれども、その課題、そして冤罪を生む構造、それを更に一層強化するおそれがあるんじゃないのかということを、今ほども一時間お話を聞かせていただいて、そして答弁をしていただく方で感じさせていただきました。  また、連休明けには参考人質疑もございますので、本当に日本人の権利、プライバシー、どうやって守れるのか、国際的にも大変な問題になっております。カルロス・ゴーンさんの事件もありました。  というところで、私は、まず、通告させていただいているのは、このプライバシーの侵害の問題で、電磁的記録提供命令が、被疑者や被告人の憲法三十八条に保障されている自己負罪拒否特権が侵害しないように制度設計されているのか、ここのところを改めて聞かせていただきたいです。お願いします。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) 今御指摘の憲法第三十八条、これ、「何人も、自己に不利益な供述を強要されない。」というところでありますけれども、この自己負罪拒否特権でありますが、今回のこの電磁的記録提供命令におきましては、条文上、必要な電磁的記録を提供することを命ずる命令と規定をしているところであります。  その趣旨といたしましては、既に存在をしている電磁的記録の提供を命ずるというものであって、それは供述を求めるというものではないということであります。そういったことから、電磁的記録提供命令、この自己に不利な内容が含まれる、そういった電磁的記録の提供を命ずる場合も含めて、この自己負罪拒否特権、抵触をするものではないと私どもとしては考えているところであります。  ただ、もっとも、実際に捜査当局においてこの電磁的記録提供命令をするに当たっては、この命令が自己に不利益な内容の供述を強要するものではないことを含む制度内容の正しい理解、これを前提としながら、必要に応じて、供述を強要するものではないということ、あるいは不服申立て、こういったことができるということをしっかりと相手方にお伝えをする、示すということをやるなどを通じて、その権利を不当に侵害することがないような適正な運用、これは必要なことだということは我々としても認識をしているところであります。  そういったことから、この法律案、改正法として成立をした場合には、捜査機関においても、こうした適切な運用、この在り方をきちんと検討をしていくと我々としても考えておりますけれども、私ども法務省といたしましても、例えば通達等の形を通じて捜査機関に対しても、制度内容あるいは運用上の留意事項、この周知をしっかりと図っていく所存であります。

嘉田由紀子日本維新の会

○嘉田由紀子君 法律が制定された後の運用というところ、ここがまさに立法府の責任であるし、この後どうやって国民一人一人の生活の中で確実に憲法が守れるような運用をしていただくか、このときには私はやはり検察官の価値観が大事だと思います。  村木厚子さんの例をあえて昨日も出させていただきましたが、検察官が自分の出世のためにデジタルデータを、あのときはフロッピーです、捏造する、しかもそれを担当者の上の人も認めたと、あんなことが近代民主主義国家であったんですよね。あったんです、大臣、これは事実ですから。それを二度と繰り返さないというところが冤罪を防ぐ日本の国家的責任だと思います。  また後から鈴木議員も言われると思いますが、やはり国際的な信用の面でも、このデジタル化、そして刑事訴訟法の運用は大変大事ですので、是非ともお願いいたします。  今日は、後半、いつも、子供の幸せどういうふうに担保するかということで、私自身が現場で、離婚後の子供が経済的、精神的に大変なしんどい状態にあるので、過去六年間、共同養育、共同親権の法案作りを提案してまいりました。  昨年五月に一応法案は選択的共同親権取れるようになったんですが、果たしてそれをどう運用するのかということで、来年の何月でしょうか、まだ月は決まっていませんけど、四月か五月に施行されることになると思います。その中で一番大切なのが、やはり共同養育計画をどう具体的に子供のために作るかということです。  それで、前回、申し訳ありません、お願いをしたところの続きですけど、まず、今日、資料一として出させていただきました。養育費の算定表がこういう形であるんですけど、この算定表について、子供の人数と義務者の所得とがマトリックス、つまり、子供の人数と義務者の所得がマトリックスということは、この二つの要素しか考えていないということですけれども、この算定表について、まず最高裁の方からの答弁お願いできますか。

馬渡直史最高裁判所事務総局家庭局長

○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) 委員が御指摘の資料一というのは、養育費等に関する事件において利用されております養育費等の標準算定方式及びこれに基づく算定表の一部でございます。  この算定方式及び算定表につきましては、元々家裁の実務に携わる裁判官の研究結果に基づく提案として生み出され、標準的な養育費等を簡易迅速かつ公平に算定することができ、当事者の予測可能性にも資するものとして広く定着してきているものと承知しております。  裁判官は、養育費等が問題となる個々の事案におきまして、この算定表を活用するかどうか、また、算定方式を踏まえつつも個別事情をどのように考慮するかなどについて、個々の事件ごとにその内容に応じて審理、判断をしているものと承知しておりまして、個別事情の中には、委員の御指摘のような、父母がいわゆる共同して子を養育しているといった事情も含まれ得るものと考えられるところです。  このようなことから、最高裁といたしまして、現時点で、この算定方式や算定表は裁判所における実務において事案に応じた適切な活用がされているものと認識しておりまして、この算定方式や算定表について特段の問題があるというふうに認識はしていないところでございます。  以上です。

嘉田由紀子日本維新の会

○嘉田由紀子君 個別に適切に適用していただいているということですけれども、そもそもこの共同養育、共同親権というのはどういうものなのか。  あえて私は前回、オーストラリアの事例を出させていただきました。つまり、時間配分でフィフティー・フィフティーだったら養育費そのものが発生しないわけですね。そのようなところも含めて、そもそも同居親と別居親という言葉自身が不適切な場合もありますよということもこれまで何度も言わせていただいておりますけれども、法務省自身がこの辺り、いろいろな出版物でも最初から同居親、別居親を分けている。つまり、フィフティー・フィフティーなり、あるいは四〇対六〇というような、両方が、父も母もそれぞれに深く関わるということが想定されていないわけです。この辺りのところは是非ともこの算定表に、単に収入と、そして子供の数ではなくて、多様なルールメーキングを考えていただけたらと思います。  そういう中で、統計自身も考えていかないといけないわけです。  司法統計の中に、離婚の司法統計ですね、司法統計二十四表に、離婚の調停成立又は調停に代わる審判事件のうち面会交流の取決めありの件数、これ諸外国では宿泊基準に基づいて養育時間の割合などを反映した統計データがあるんですけれども、この辺り、この後、実態を調べる中で検討していただけないでしょうか。これは法務省さんでしょうか、お願いします。

馬渡直史最高裁判所事務総局家庭局長

○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) 司法統計に関するお尋ねですので、私の方からお答えいたします。  司法統計としてどのような数値を取得して公表するかにつきましては、その時点における実務のありようを適切に把握するという観点や法改正の動向のほか、事務処理上の負担等も踏まえて検討されているところでございます。  その上で、今後、御指摘のような統計を取って公表するかどうかにつきましても、改正家族法の施行後の調停での合意内容等がどのようなものとなるかといった実務の動向も十分踏まえた上で、その必要性等について慎重に検討する必要があるものと考えているところでございます。

嘉田由紀子日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。統計は実態の後に出てくるものですけれども、準備をしていただくということで、お願いします。  次ですけれども、文部科学省さん、済みません、先回来ていただいて、また今日も再びお願いしているわけですけれども、関係府省庁連絡会議で新しい民法の施行に向けたQアンドAを作成していただいております。実際に施行された後、現場の学校がどう対応していくかということですが、まず、公立学校がこのQアンドAに準拠した対応を行わなかった場合、親はどこに不服を申し立てることができるのでしょうか、私立学校の場合はどうでしょうかということを質問させていただきました。  実は、現場からも既に、例えば東京都内のある私立学校なんですけれども、K中学校に通うお子さんが高校に進学するケース、これまだ婚姻中ですから父も母も共同養育、共同親権を持っているわけですが、そのときに中学校に、進学の相談が自分になかったけど、学校としてはそのことをどう対応してくれるのかと、今共同親権中なんだけどと問合せをしましたが、学校長の書面による返事が来ているんですが、一切これには関わらないと、そして、同居中のお母さんが拒否をしたら、別居中のお父さんはたとえ共同親権があっても学校には入ってくれるなというようなことが書面で返ってきているんですね。  このような現場での親子分断というのがかなり親権の侵害になると思うんですけれども、この具体的な手続方法が現場で見えていない中で、今省庁連絡会議でやっていただいておりますクエスチョン・アンド・アンサーが不服状況になったときどうするかということで、これは文部科学省さん、お願いできますか。お願いします。

今村聡子文部科学省大臣官房文部科学戦略官

○政府参考人(今村聡子君) 現在、委員から御指摘ありましたとおり、法務省を始めとしました関係府省庁が連携しまして、改正法に関する具体的なQアンドA形式の解説資料等の検討を進めているところでございます。  その上で、一般論として申し上げますと、学校の対応に何らかの問題があると考えられる場合、公立の学校につきましては、当該学校の設置者である教育委員会に御相談をいただくということが考えられます。また、私立学校につきましては、当該学校の設置者である学校法人や、その学校法人等を所轄する都道府県の部局に御相談いただくことが考えられます。  いずれにしましても、今後、QアンドA形式の解説資料等につきましては、法務省等とも協力しながら、改正法の施行前に各学校現場に対して周知を進めてまいります。

嘉田由紀子日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。  意外と知られていないんですが、私立学校の許可は都道府県なんですよね。私も知事になって逆に初めて知りました。ですから、教育委員会ではないということで、そういうことも含めて、行政全般がまさに教育には責任があるということを現場でも知っていただきたいと思います。  また、そういう中で、質問五と六ですが、こども家庭庁さん、今日お越しいただいておりますけれども、二〇二二年の六月に、児童虐待の相談件数の増加などに伴って、子育てに困難を抱える家庭の問題、これをどう対処するかということで、児童福祉法が改正されました。  この改正により、子供家庭福祉の実務者の専門性向上を目指して、認定資格、こども家庭ソーシャルワーカーが創設されました。この議連もこのときございまして、どういう言わば認定資格にするのか、中身は、そしてまた認定機関はということで議論があったんですけど、結果的には日本ソーシャルワークセンターが認定機関として研修の認定、試験、そして資格者登録なども行っております。  ここ、第一回の試験と結果が最新のものが出たということですが、ここのところ、実態として今どうなっているか、こども家庭庁さん、教えていただけるでしょうか。

源河真規子こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(源河真規子君) お答えいたします。  こども家庭ソーシャルワーカーは、児童相談所などの児童福祉現場で働く方々の一層の専門性向上を目的として、令和四年の児童福祉法改正により創設された福祉関係の認定資格でございます。  この資格は、子供や保護者が地域社会で良好な関係性を築いて安心して生活するために必要となる支援を的確に行うための知識やスキルに関する研修と試験を、社会福祉士などの有資格者や児童相談所などの福祉の現場で働いている方々が受けることで取得できるもので、先生から御紹介ございましたとおり、先月に最初の試験が実施され、七百八十一名が受験され、七百三名が合格されたところでございます。

嘉田由紀子日本維新の会

○嘉田由紀子君 七百八十一人が受験をして七百三人が合格ということ、ようやくこの制度が動き出して、そして現場で子供の虐待などに対応するノウハウをより蓄積した方が対応いただくということは大変心強いことでございます。  この中で、当時から議論になっていたんですが、議連でも議論になっていたんですが、これまでの社会福祉士やあるいは精神保健福祉士などの資格にプラスしていくということで、虐待問題というのは背景の家族の問題なども大変根が深いです。私も現場で知事時代に頭を痛めた問題です。ですから、その根が深い中で、実は家族がどうあるか。  例えば、私は今離婚の話ばかりしておりますけれども、親御さんが夫婦仲悪くなって離婚してというときに、保育園の先生方はよく見ています。というのは、いや応なく送り迎えがあったりするから、あっ、お父さん、最近どうしているのというようなことで、保育園の先生方からのSOSはたくさん私のところにも来ます。学校、あるいはもう子供さんが大きくなると、ここが分かりにくいんですが。  是非とも、今の段階では、こども家庭ソーシャルワーカーさんの中に、いつも言っておりますように、共同養育計画やあるいは離婚のあつれきを少しでも緩和できるようなノウハウは入っていないんですけれども、今後は、これお願いですけれども、共同養育計画作りの実践、その公正証書化など法的サポートも含めて活動の展開は期待できるでしょうか。答えられる範囲で結構ですので、お願いいたします。

源河真規子こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(源河真規子君) お答え申し上げます。  このこども家庭ソーシャルワーカーでございますが、資格取得後は、児童相談所の児童福祉司やこども家庭センターの統括支援員などといった職務の中で、これらの機関に求められている役割の中で専門性を生かした必要な支援を行っていただくことを想定しております。  こうしたことから、議員から今御指摘いただきましたような離婚に関わる法的サポートについてこども家庭ソーシャルワーカーが担うことは難しいのかなというふうに考えてございます。

嘉田由紀子日本維新の会

○嘉田由紀子君 こども家庭ソーシャルワーカーさんは離婚に関する問題は扱えないということを今答弁いただきました。  では、実は最近、この間も四月十五日に緊急集会があったんですが、子供ケアマネという提案が出されております。これ、こども家庭庁さんの方にも三年以内に子供ケアマネを実現しようという要望書も出ていると思いますが、ここでは、子供ケアマネ制度、近いうちに実現をするということですけれども、超党派の議員の要望、また現場の実践、研究者の思いを実現する方向は、今、研究、検討していただいているでしょうか、いかがでしょうか。

竹林悟史こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(竹林悟史君) お答え申し上げます。  今、先生の問題意識と必ずしもそぐっているかどうかちょっとよく分かりませんけれども、先日もそういった御要望があって、いわゆる子供ケアマネジャー制度の創設を求める声があるということについては承知をしております。こども家庭庁といたしましても、妊産婦に寄り添い、不安や悩みの解消につなげる取組は重要と考えております。  そして、昨年度から、地域子育て相談機関等の身近な場所で気軽に相談を受けられる体制の整備を進めているほか、今年度からは、妊娠時や出産後に専門職等が伴走型の面談を行う事業、これを法律に基づく制度として実施しているところでございます。  こども家庭庁としては、まずはこれらの取組により個別のニーズを把握し、必要な支援につなげてまいりたいというふうに考えており、こうした新しい取組をしっかり現場に根付かせることで妊娠期から出産後までのお困り事に対応し、誰もが安心して出産、子育てができる環境を整備してまいります。

嘉田由紀子日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。  子供ケアマネの提案は、フィンランドのネウボラのような、本当に生まれる前、生まれるとき、生まれてから、しかも、親子全体をサポートするというようなところで問題提起されているわけでございます。  その中で、これは要望なんですけれども、虐待が増えている、あるいは子供の引きこもり、様々な問題が増えている、その上流のところには家族の問題があるんですね。ですから、例えばフランスなどでは、保育園に行ったときに、あっ、お母さん、今日、顔色良くないねって、お母さんが元気でいてくれることが子供にとって大事ですよと、まさに親のケアもしてくれる。そして、その親のケアの背景には制度、法律もございます。  私は、それこそ六年前に参議院に寄せていただいてから、ずうっと家族問題、子供が孤立して、そして母親も孤立して、一人親をそもそも生まないような仕組みをつくることが大事だろうと。上流の問題を法律、制度で整えてくださいと一貫して言ってまいりましたけれども、今回のこのこども家庭ソーシャルワーカーの制度も、試験問題もさらっと見せていただきましたけど、法律にほとんど入り込んでいないんですね。  それから、子供ケアマネも法律に入り込んでいないんですけど、もういや応なく民法の改正の影響、そして法律の問題が出てまいりますので、ここのところは要望でございます。子供ケアマネの制度の創設ができた場合には、離婚前後の親子が抱える課題、精神的問題あるいは親子関係などを丁寧にフォローしていただく。そして、包括的な支援体制ができるように、子供ケアマネの中に、その家族の状態などもケアできる、そういう視野を広げていただけたらと。これは、今答弁にありますように、今のところは準備できていないと。でも、法律は来年から施行されますから、その前に既に問題がたくさんあるわけです。  今日もこの法務委員会、全国の方が聞いていただいておりますので、この共同養育、共同親権、熱望する方たちに希望が与えられるように、希望を持っていただけるような、そのようなこども家庭庁に成長していただけたらと要望させていただきます。  以上で終わります。ありがとうございました。以上です。

川合孝典国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 国民民主党の川合です。  刑事デジタル法について御質問させていただきたいと思いますが、昨日、本会議でいろいろと御質問させていただきまして、大臣からも御答弁をいただきましたが、昨日の御答弁を全体お伺いをしていて感じたことをまず冒頭申し上げたいと思います。  今回、これまでアナログであったいわゆる刑事手続を大胆にデジタル化を図るということで、その取組自体は、時代の要請、情報通信技術の発達といったことを考えたときに、法曹のどうしても人数が限られている状況の中で、複雑化する、高度化する裁判を正確かつ迅速に円滑に進めていく上で必要だという意味では私は賛成の立場でこの法案と向き合っておるんですが、昨日の答弁聞かせていただいておりますと、おっしゃっていることの中に、日本の刑事法の基本的な考え方に基づいているという御答弁と、それから法律改正の後、検討や取組を法務省や裁判所で行うといったような御答弁が数多く出てきております。  もちろん、決まらないと動きが取れないということも事情としては分かるのですが、円滑化、迅速化を図るためのデジタル化の取組を進めるのに、従来のいわゆるアナログのやり方というものを前提としてデジタルの取組を進めるということが、この法案の中からはそう読み取れるものですから、そういたしますと、アナログとデジタルがダブルラインで走るということになると、かえって要は手間が生じてしまうことにもつながりかねないという意味でいくと、どこまでそのデジタル化にきちっと寄せていくことができるのかという、そういうスタンスからの議論がなされないと私はいけないと思っております。  お尻が決まっていない、取組についてもこれから検討しますということを繰り返しおっしゃっていますが、お尻を決めてやらなかったら何も前に進まないと思います。外部交通の話だって試行導入してから二十年間全く変わらない状況で今まで続いているということを考えたときに、やはりきちんと予算化の措置も行って、今後デジタル化に対応するインフラをどう整えていくのかと、そのためにどういう議論が必要なのかという前提に立って御議論いただきたいと思います。  今日から質疑は始まりましたので、私の方からは、この刑事デジタル法に関して、その議論の前提となる用語を含めて少し確認をちょっとさせていただきたいと思います。  まず、電磁的記録の閲覧や謄写に関する取扱いについて、まず大臣に確認、質問させていただきたいと思います。  いわゆる証拠の閲覧や謄写の取扱いについてということで、現行法では、裁判所における証拠物の閲覧、謄写は、これ特に代替性のない証拠物が破損等をしないように、壊れたり損なわれたりしないようにという目的から、理由から、裁判長の許可を要するというのが現行法のルールということになっていますけれども、改正法では、これに加えて、電子データ全般にわたって謄写に裁判長の許可を要するという改正の内容と読み取れます。  そこで質問なんですけれども、なぜ、いわゆるオンラインによる電子データの謄写が原則とはなっていないのかということについて説明を求めます。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) 裁判所が保管する電子データでありますその訴訟記録、この閲覧、謄写、これがオンラインが原則となっていないのはなぜかということでありますけれども、まさに本法律案による改正によりまして、訴訟に関する書類、そうした証拠物、これが電磁的記録である場合に、弁護人、この裁判長の許可を得てということで、オンラインの方法による閲覧、謄写をすることは可能となるわけであります。  しかしながら、オンラインの方法による訴訟に関する書類等の閲覧につきましては、まさにこれ紙媒体と異なる状況としては、情報流出のリスクというものもありますし、一旦流出をした場合にはインターネット等を通じての拡散という、そういったリスクもある状況であります。訴訟に関する書類の内容、これまさに様々でありまして、一たび流出すると関係者のプライバシー等、甚大な影響を及ぼすものもあるという状況であります。  そうした中にあって、オンラインの方法による訴訟に関する書類等の閲覧につきましては、まさにこの関係者のプライバシーの保護、あるいはセキュリティーの確保の観点、この重要性というところに鑑みまして、オンラインの方法による訴訟に関する書類等の閲覧については、原則として許可をするということとはしていない状況であります。  まさに、裁判長において、関係者のプライバシー等の保護というところを勘案しながら、弁護人の防御準備における利便性の向上の観点も踏まえて、個別の事案ごとに、そうした具体的な事情、そうしたプライバシー等々のそういった事情も含めてその許否を判断をする、そういった立て付けとしているところでございます。

川合孝典国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 ぴんとこないんですけれども、例えば、情報の閲覧若しくは謄写を許可されたもの、要はコピーされたら困るものについては閲覧、謄写をさせないという理屈で、これ刑事局長で結構です、よろしいんでしょうか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 物によりますけれども、理屈上は裁判長の判断で許可されないということもあるというふうに考えております。

川合孝典国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 許可されないのは損なわれるおそれがあるからということですよね、元々の現行法では。証拠物が毀損されないように、要は裁判長が許可するかどうかを決めるというのがそもそもの前提だったわけで、その前提が変わっているという理解ですか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 実務の運用では、実際には例えば、ちょっと話が若干それるところもあるかもしれませんけど、閲覧だけとなって、原則閲覧となっているものについても、基本的にはほぼ謄写を認めているというような運用が、記録全体について、今の運用かと思います。  そういう中で、時代の背景として、例えばですけれども、証拠物の中に、デジタル化の場合も同じですけれども、やっぱり、例えば性被害に関係するものであるとか、そういうものとかもやっぱり含まれていて、その破損だけではない、そういったものでこれは許可できないなというものがあれば、やはりそういうものについては閲覧、謄写が許されない場合、謄写が許されない場合というのもあり得るとは思いますけれども。  ですので、破損だけの、当初、立法時にはそういうことを念頭に置いていたとしても、今の現行法の中でも、その時代背景の中で認めていないものというのもあり得るとは思いますけれども、もっとも、基本的には、今これだけコピーの時代になっているので、先生方には、弁護士の先生方には、基本的には、例えば検察官であれば提出証拠は全て、法律の建前上閲覧だけとなっているところも含めて原則的には謄写をいただいているというような実務の運用もありますので、そういうところの組合せで動いているのかなというふうに思っております。

川合孝典国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 質問して余計ちょっと分からなくなったんですけれども、問いの二の方の御答弁に関わることを今刑事局長おっしゃっていただきましたので、電磁的記録を謄写をする、例えばコピーの話一つ取りましても、要は、コピー、謄写するのは構わないとおっしゃっていますけれども、今回の法改正の目的が迅速化と同時に裁判費用の削減ということも挙げられていて、これは直接、弁護士の先生方はよく御承知のことかと思いますけど、裁判に関する資料を謄写するのに何十万枚もコピーして、コピー代だけで何百万も掛かるといったようなことが現実として起こっているということを踏まえて、閲覧、謄写をどう取り扱うのかということの議論をしているときに、今御答弁があったような要は対応をするということになったら、デジタル化しても何も変わらないですよね。  だから、要は、閲覧はさせるけど、謄写、いわゆる閲覧する資料というものをどういう形で取り扱うのかということについても、実際には謄写したものを要はPDFファイルにして、要はネットでアップすることだって全然可能なわけでありますから、つまりは、裁判に使用する情報というのは基本的には公開されているものであるということを前提として取り扱わないとデジタル化に対応できなくなると思うんですけど、その辺りはいかがですか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 少し御通告いただいているものの先取りになるかもしれませんけれども、まず、検察官も同じように、証拠によって判断することができるという法律の建前、立て付けにはなっておりますけれども、他方で、先生がおっしゃられましたように、証拠書類や証拠物が電磁的記録の場合に検察官の選択という形になっておりますけれども、オンラインの方法や電磁的記録を複写する方法によって証拠の開示が可能になって、そのことは弁護人の防御準備における利便性の向上に資しますし、まさに法律が目指す方向ということになると思います。  その上で、先ほど大臣の方からもありました、若干やっぱり電磁的記録特有のリスクというのもありますので、それには対処できるようにしておかなければならないという要請もあります。  そうした中で、基本的には検察官がまず裁判所に提出する証拠は、まず基本的に検察官が弁護士さんにお渡しすることになりますので、それに当たっては、先ほど申しましたような弁護人の防御準備の利便性を図るという観点からしますと、できる限りオンラインの方法によって電磁的記録を複写する方法により証拠開示を認めていくのが望ましいと私どもも考えておりまして、現在そういう方向で制度設計を進めております。  そういう意味では、裁判所で使われる資料というものについては、検察庁から弁護人に対して開示する際に、なるべく電子データで、かつセキュリティーを守る必要がありますので様々な工夫は必要になると思っておりますけれども、簡便な方法でお届けできるような、そういう方向を目指すというのはまさにそのとおりでございまして、それをやることによって、基本的には先生がおっしゃった公開になっている法廷で現れている証拠というものは、繰り返しになりますが、最初の段階で検察官から提出証拠は、裁判所に提出する証拠は弁護人に開示しますので、その段階でできる限りオンラインの方法によるという方向で今検討しているということでございます。

川合孝典国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 今の御説明を聞いていると合理的な御説明だと思うんですけど、法律の条文がそうなっていないから、じゃ、一体何なんだということになるわけで、そのことを指摘させていただきます。  と同時に、裁判長の、裁判所の判断を仰いで閲覧や謄写の決定がなされるということになると、手続上の問題として、弁護士さんの方から謄写の申請があるたびに毎回検察と裁判所が相談してということの繰り返しが起こることにもなりますので、むしろその刑事手続の遅延を招きかねないのではないのかという現場からの御指摘の声があるんですけど、そういうことにはならないという理解でよろしいんですか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 検察官の立場と弁護人の立場で見方の違いがあるところはあるかもしれませんけれども、今申しましたように、裁判所で公開を前提にして提出する証拠につきましては、裁判所に提出された後にそれをどういうふうに裁判所が取り扱うかという規定が、この刑事訴訟法自体がまず裁判所がどうするという規定から始まっているものですからそうなっておりますけれども、ここは裁判所の許可ということになりますが、一般的には、検察官からまず公判が始まる前の段階でお渡しするということになって、その中に、例えば先ほど申し上げたような性犯罪とかでこれはちょっとというものはまた交渉とか出てくる場面があると思いますけれども、原則的にはオンラインの方向によるということになっていて、基本的には一括して御覧いただけるような仕組みを設けるつもりですので、そこのところは、ある意味で、検察官が訴訟のための準備として、いつも日々やっておりますけど、弁護士さんとやり取りしているところで、今でいいますと、紙媒体の記録を公判提出用のものは別に一回一回裁判長の、その第一回公判前ですが、許可を得るとか、そういうことではなくて、弁護士さんのところの謄写センターに渡して、それを一式取ってもらうという方式でやっておりますので、コピーを取ってもらうという方式でやっておりますので、それが電子に置き換わるというのが一般的ですけど、まあ全部かどうかは別として、大半のところはそういう形でワークしていくという運用になっていくということを考えております。

川合孝典国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 いや、最初からそう書いておいていただければ分かりやすいんですけどね。  先ほど大臣の御答弁の中にも、要は開示できないような記録等もありということをお触れになって、刑事局長も先ほどおっしゃいましたけど、昨日の、私、代表質問でも申し上げたとおり、例えば性犯罪の動画だとか映像、写真だとか、そういったものについては開示することが個人のプライバシー侵害に関わるという御指摘、そのとおりだと思うんですが、ならば、そういったおそれのあるものについては、要は、謄写、失礼、裁判所の許可を要するということをそもそもその事案ごとに検察の方から要は前提として最初にタグ付けをしておくということで、それ以外のものは情報開示しますよというルールにした方が裁判所の手間も省けると思うんですよね。  私、論文見ておりましたら、この裁判長の許可については、別に裁判所側のニーズではなくて、法務当局の方が入れた案だというふうになっているんですけど、ちなみにそれも事実ですか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 済みません、現行刑訴法ができ上がって、これまでいろんな形がなっていますけれども、済みません、その点について私ども法務省の側のものなのか私は承知しておりませんで申し訳ありませんけれども、私どもも、使っておりまして分かりにくい立て付けになっているという側面があるとは思っております。  現行の刑事訴訟法は、ある意味でいきまして、捜査が開始されてからのその時系列に従っている法体系になっておりませんで、作り立てとして、まずは裁判所を中心として裁判所の権限が定められて、それで、その裁判所の権限の外のところで、検察官もこうするとか、裁判所がやるものを同じように検察官もできるとか、こういうような作り方になっているのでかなり見にくいところがあって、そういうその法律の立て付けの問題と、例えば捜査のところで使う条文も裁判所の権限のものが準用されているようなものがありますので見にくい体系になっておりまして、先生が一番最初に御指摘されたように、これからの時代に今の刑訴法を前提とするのかという御批判があることは分かっておるのですが、それを全部直そうと思いますと、一からその体系から見直すということになってくると、これかなりデジタル化に伴わない大作業になってきますので、今の現行法の体系の中にこのデジタルを入れていっております。  そういうところで分かりにくいものになっているねというところはあるかもしれませんが、そういう意味でいいますと、決め方としては先ほど言ったような決め方にならざるを得ないけれども、他方で、じゃ、実際に先生がおっしゃるような性犯罪などに適用するとかの事案において、検事が証拠開示を弁護士さんにするときには、やっぱりこれはちょっとどうですかねと、運用としてはですよ、これはちょっとどうですかねというものは除外して、それ以外のものをオンラインで見ていただくと。  なので、なるべくオンラインでという方向でやっていきますので、開示されない証拠があれば、それについて不服がある場合には証拠開示についての裁定を、事案によってですけれども申し立てていくとか、そういうような形になると思っておりまして、全体を変えるところまで行きませんし、なかなか見にくいという御批判は御批判で承るところなんですけれども、実際の運用は先ほど言ったような形になっていくし、先生がおっしゃっているようなものに恐らく近くなっていくんじゃないかなというふうに考えております。

川合孝典国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 刑事訴訟法が分かりにくいのは、私も大学で刑事訴訟を取っておりましたので、そういう意味では余り刑事訴訟法のことを悪く言いたくはないんですけれども、正直申しまして、電磁的記録だとか、電子計算機だとか、記録だとか、それから移転だとかという言葉一つ取っても、もはや何を言っているのか分からないということになっておりますので、要は、国民の皆様というかその法律を必要とする方がきちっと理解できるような形にやはりアップデートしていく必要はあると思うんです。  私、昨日、読替えをちょっと一部させていただきましたけど、読み替えただけで分かりやすくなったとおっしゃる方結構いらっしゃったということを考えたときに、やはり国民の理解を促進するための今後の取組がどうあるべきなのかということも是非御議論いただければと思います。  質問の趣旨からまるっきり外れてしまいましたので、元へ戻したいと思います。  先ほどの電子データ化された証拠の開示方法について、裁判所と検察で相談をして紙にするか電子データのどちらにするのかということが、これ、要は検察官の裁量でその辺りのところの判断ができるということに今後運用としてなるのかどうか、ここを確認させてください。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 検察官の選択によりというふうには申しておりますが、先ほども申し上げたことの繰り返しになりますけれども、この法律が、オンラインの方法で利便性を高めていく、そして弁護人の防御準備の利便性も向上させていくということを目的としてデジタル化しますので、選択によっているというところは、先ほど言ったように、これはちょっと流出の危険があるなというものについては配慮しなきゃいけないというところのためというのがメインでございますので、基本的には、先ほど申しましたとおり、できる限りオンラインの方法や電磁的記録を複写する方法により証拠の開示を認めることが望ましいというふうに立案当局としては考えておりまして、本法律案が改正法として成立した後には、検察当局に対してもこのような観点から適切な運用に努めていくようにということは周知するとともに、そういうふうになっていくものというふうに考えております。    〔委員長退席、理事矢倉克夫君着席〕

川合孝典国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 刑事局長からの繰り返しの御答弁で大分クリアになってまいりました。  時間が終わりに近づいておりますので、最後に一点質問させていただきたいと思います。  電磁的記録提供命令についてということで、問いの五のところで書かせていただいておりますが、電磁的記録提供命令の形式として記録と移転というこの二種類があるということなわけで、昨日も法務省の方とお話をしていて、記録と移転では何のことだか分からないけれども、つまり、記録させて提供と、移転させて提供という、そういう読替え方が正しいのかなということで一応話しておりましたが。  ちなみに、電磁的記録提供命令の形式として提供か移転かを判断する上での基準となるものって一体何なのか、何をイメージしていらっしゃるのかということを少し御説明いただけると有り難いです。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 記録させというものは、対象となる電磁的記録をそのまま他の記録媒体に複写させることなどを意味し、移転させというのは、対象となる記録媒体を他の記録媒体に記録させるとともに、元の持っておられる方の記録媒体から電磁的記録を消去させることを意味するものと考えております。  電磁的記録提供命令によって電磁的記録を提供させる場合に、記録させる方法によることで足りる場合が多いというふうにまず考えておりますが、例えば、危険物の製造方法を内容とするような電磁的記録だった場合とか、それから児童ポルノ所持罪に係る児童ポルノの映像等の電磁的記録だった場合のような場合には、その被処分者、持っておられる方の下に残しておくのが妥当でない、適当でないというふうに考えられる場合があると考えておりまして、そういった電磁的記録の場合には、記録させる方法ではなくて、これを移転させる方法によることが考えられるというふうに私どもとしては考えております。

川合孝典国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 電気通信事業者等第三者からの、電磁的記録提供命令によって第三者から提供を求めるということになったときに、この第三者である電気通信事業者から情報を移転させるということは、この場合あるんでしょうか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) これもケース・バイ・ケースですけれども、基本的には、電気通信事業者の方であれば想定しにくいと思っております。  今申したような例でいいますと、例えば、それを事業者と言うかどうかは別として、ポルノサイトを運営している方で、そこの被疑事件の被害者の映像は、事業者といってアップしているけれども、ここに残しておくのはいかがかなというような場合、それ自体が犯罪になるような形の場合に近くなるかもしれませんし、ちょっとそれも証拠によりますけど、そういった場合には移転というものもあり得るかなと思いますけれども、一般的には、事業者の方からいただくときには普通は複写になるというのが想定されるところでございます。    〔理事矢倉克夫君退席、委員長着席〕

川合孝典国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 そうなんですよね。インターネットプロバイダーから情報提供を受けるとなったときに、移転をするということが正直言ってイメージができないということもありましたので、どういった趣旨でこれ書いていらっしゃるのかということでちょっと確認をさせていただきました。  もう時間が参りましたので、私の質問、これで終わりにさせていただきたいと思いますが、現状の状況の中でどうデジタル化を進めていくのか、そのためにどういう取組が必要なのかということが今問われているわけでありますし、通信傍受法上の様々な規制と刑訴法の今回の見直しの間での情報の取扱いについても違いが生じているという指摘もありますので、そういったことも含めて今後の質疑の中で確認をさせていただきたいと思います。  本日はこれで終わります。ありがとうございました。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。  昨日の本会議で私、大臣に、この電磁的記録提供命令、これによって一旦提供された個人情報は、たとえ提供命令が後に取り消されても、消去、抹消されることなく捜査機関の元に蓄積され続けていくことになるではないかと問うたんですが、この問いに対する大臣の答弁が全く納得のいかないものですので、まずこの問題をはっきりさせたいと思います。  警察庁、それから法務省、それぞれお尋ねをしますけれども、この創設しようとしている提供命令、これによって取得したデジタル個人情報、つまり電子データですね、これはどのように保管をしていくんですか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 電磁的記録提供命令によって提供された電磁的記録については、検察段階におきましては、刑事訴訟法や刑事確定訴訟記録法のほか、法務大臣訓令であります記録事務規程等の各種規定に従い、一定期間、保管、保存することを想定しております。  同命令により提供された電磁的記録の保管が適正になされるようにするための規律を整備することは重要であると思っておりまして、その具体的な在り方については今後引き続き検討してまいりたいと考えておりますが、そういった記録につきまして、今、一定期間、適正に保管、保存することを想定しているというふうに申し上げましたが、必要な期間保管した後は廃棄することなどを想定しておるところでございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 私が尋ねているのは、物理的にといいますか、どんな形で保管をしていくんですかということなんですよ。  つまり、今局長が紹介されたルール、それはルールはあります。けれども、これは有体物を前提にしているわけですね。データそのものを差押えによって押収するんだというのは今回初めて行われるわけです。その量は極めて膨大になるでしょうし、これを利用可能な形で管理するというのは特別のルールが必要なはずで、その問題意識は恐らくこの委員会でこれまで質疑に立たれた方々も大前提にしておられると思うんですよ。  今の局長の答弁は、その具体的な管理方法、あるいはどこにサーバーを置いて、誰が管理して、どういう予算を掛けてというようなことについては引き続き検討していくという。つまり、言い換えると、法案提出に当たってはそこは定まっていないと。引き続き検討していくというのはそういうことでしょう、首かしげておられるけど。  膨大な電子データ、個人情報を令状でこれから収集しますと言っておいて、例えばどこの県警で、あるいは全部の県警で、あるいは検察庁でどう保管するのかというのが定まっていない。その定め方そのものが個人情報の保護も含めて重大な問題だと思うんですよ。重大な問題、私は問題だと思うけど、皆さんからしても課題だと思うんですよ。ところが、定まっていないと。  ちょっと端的に、法案提出に当たって定まっているのか、それとも、先ほど答弁されたように、引き続き検討すると言うんですから、定まっていないのか。定まっていないんでしょう。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) まず、この法案提出と併せまして、今システム開発等も進めているところでございます。そのシステムの中で、セキュリティーの確保を図りながら、裁判所や弁護士会とやり取りするデータの関係もそうですけれども、我々が保管するものについても、どういうふうにその電子データというものを取り扱っていくのかということをシステムの中で落とし込んでいけるようにする必要があって、今その開発中でございますので、そういう意味で、検討中でございますということになります。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 つまり、定まっていないということなんですよ。  警察庁はいかがですか。

松田哲也警察庁長官官房審議官

○政府参考人(松田哲也君) お答えいたします。  現行の運用では、押収した証拠物件について、適切な方法で保管した上、送致すべきものは検察官に送致し、捜査上留置の必要がないことが明らかであると認められるものについては、必要に応じ、検察官に対し捜査上留置の必要がないことの判断にそごがないことを確認の上、還付又は廃棄しております。  また、証拠物件等を基に作成された電磁的記録の捜査資料につきましては、当該電磁的記録やそれらを保管している共有フォルダ等にアクセス制限を行うなどの措置をとることにより適切な管理に努めているところ、捜査の終結、公判の維持等の観点から保管の必要がなくなったと認める場合には、確実に廃棄又は消去することとなっております。  電磁的記録提供命令により取得した電磁的記録に係る今後の運用については、法務省等の関係機関とも協議することとなりますが、現行のこうした取扱いと同様の考え方に基づいて検討してまいりたいと考えております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 法務省の検討がまだ定まっていないわけですから、警察庁も今おっしゃっているような考え方で保管、管理をしていくということなんでしょうけれども、システム開発も含めて、まだこれからの話ということだと思います。  警察に関して言いますと、袴田事件において五点の衣類のカラーのネガがあったと。これ一体、何で第二次再審になってしか出てこなかったのかと。静岡県警は一体これをどのようにして保管していたのかと。倉庫の段ボールの中から出てきましたというようなことをおっしゃって、一体なぜそんなことになったのかについてこの国会で何度か聞かれていますが、私も含めて、明らかにできていない。捜査の手持ち証拠というのはそういう扱いをされてきました。  還付なんて言うけれども、その留置の必要があるかどうか、押さえたものを捜査機関が手元に置き続ける必要があるかどうかというのが、その還付をするかどうかの基準ですけれども、局長、そうですね。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 押収してきた証拠について、留置の必要性がなくなったと、委員御指摘のように、というふうに捜査機関が判断した場合に還付することはあり得るということは、そのとおりでございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 ですから、捜査の必要がある、あるいは将来の公判維持や、あるいはもっと先の再審も含めて、大臣も先ほど御答弁の中でお話しになられましたけど、そういうときのためにということと称して、あるいは、実際そういう必要があるときももちろんあるでしょう。捜査機関が留置の必要があると判断する限りは、押収された証拠あるいは任意に提出された証拠は、これはずっと捜査機関の中に蓄積され続けるんですよ。  もう一点、大臣は答弁の中で、刑事確定訴訟記録法に基づいて期間が定められていて、それを経過したものは廃棄するという説明をされました。それはそのとおりなんですが、これは裁判に提出されて、つまり公判に有罪立証の証拠として、あるいは情状立証の証拠として提出をされ、その判決で確定をしたという記録のことであって、手持ち証拠、出していない証拠については、この廃棄の対象には、局長、ならないでしょう。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) お尋ねの点につきましては、記録事務規程という大臣訓令のものに取扱いが定められておりまして、公判に提出したものと、それから一般的には公判不提出記録と呼んでおりますけれども、があって、公判不提出記録の保存、保管期間については、公判提出記録と同じ扱いとするというふうになっておりまして、最後に廃棄する段階では一体として廃棄しているというのが検察庁の運用でございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 それは、捜査機関、警察から検察に送致されている書類、資料が対象になりますよね。そうでなければ、そうでなければ、警察の手持ち証拠というのがずっと後まで残り続けるということにならないじゃないですか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) そういう意味では、今申しましたのは検察庁の枠組みですので、検察庁が独自で収集した証拠、それから警察から送致されてきた証拠、それを管理しておりますので、その記録と、それからその証拠ということになります。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 そういうことなんですよ、警察庁は心外かもしれませんけれども。  これまでの戦後憲法の下でも、警察活動、つまり犯罪の捜査としての刑事警察の活動、それから、私が昨日の本会議で指摘をした例えば大川原化工機事件なんかは警視庁の外事第一課が取り組んでいて、行政的な警察活動、あるいは岐阜県警の警備課の事件というのは、これは公安警察の活動。つまり、犯罪の予防のためにということで情報の収集をすると。その中で、犯罪だと思料する、嫌疑を掛けるということになれば、それが切れ目ない形で犯罪の捜査に移行するという。これはもうずっと行われてきていて、検察にそうした中での証拠が全部送致されているのかというと、全くそんなことはない。  だから、検察は、警察を信じてなのか、従ってなのか、起訴する。ところが、大川原化工機事件のように、全くの冤罪だと、フレームアップだということが明らかになって、自ら取り消さざるを得なくなるということ、そういう事件で冤罪をつくり出してきたわけですよ。  このデジタル個人情報を警察が自ら令状を取れば収集、取得できる、そして蓄積していくことができるということが私は大問題になると思います。  ところが、大臣の御答弁は、取得された情報が捜査機関の元に蓄積され続けることとはならないと承知しておりますと答弁をしていますが、これ、大臣、ごまかしじゃありませんか。これまでの法務省、それから警察庁の説明聞かれて、蓄積されていくことにはならないというのは、政治家として違うと思いませんか。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) 今の御質問の観点からすれば、この電磁的記録提供命令、この創設された場合、やはり取得された電磁的記録、この適切な保管、管理、これは極めて大事でありまして、そうしたことを通じて不適切な利用を防止する、さらには必要な期間保管した後には廃棄をする、そうしたことのある意味での規律として、その適正な取扱いに関する規定等、この整備をしっかりしていかなくてはいけない、そのことを我々としても考えているところであります。  そうしたことを通じて、そうした不適切なそうした蓄積ということがないような状況というものをつくっていく必要があると考えております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 つまり、適切か不適切かというこの新しい視点を今おっしゃっているんですけれども、刑事法の国会における皆さんの答弁というのは、その答弁自体が、仮に成立すれば、施行されれば、法の運用の基準になるでしょう。国民が、この新しい制度が国民生活やあるいは自由にとって、私的領域の活動にとってどういう意味を持つのかということを理解する基準ですよね。  デジタル情報が膨大で、私生活上のあらゆる個人情報が今やサーバー、巨大サーバーやクラウド上に収集され、そして蓄積されていっているということはもうみんなが実感していることで、国民みんなが、これが、自分たちの知られない間に警察がこれを蓄積していくということになるのかというのは、これ重大な関心だと思いますよ。  にもかかわらず、大臣が、取得された情報が捜査機関の元に蓄積され続けることとはならないと承知しておりますという趣旨、という答弁を昨日だけでなく衆議院の段階からずっとし続けておられると。  これが法案の意味だということが確定することは、私は絶対にあってはならないと思います。国会がそれを許していいのかと。衆議院の審議、そして私たちの参議院のこの委員会の審議というのは極めて重い責任を負っているのであって、もちろん処罰すべきは処罰しなきゃいけない、捜査の必要というのは、当然、憲法三十五条だって前提にしています。けれど、それが一体、自由や人権において何をもたらすのかということについてきちんと議論をして、そして議事録、法曹関係者、市民に分かるものにするというのがこの国会審議の大きな役割だと思うんですね。  そこで、私は委員長にお願いをしたいと思いますけれども、この蓄積され続けるという私の問いに対する答弁、これについて、私は、ごまかしであり、もうちょっと申し上げるとうそだと思います。蓄積され続けているのに蓄積されないと言うのは、これはうそだと思います。これを根本から考え直して、改めて、政府としての統一見解を明確にこの委員会に対して、あるいは本会議場に対して示すべきだと思いますが、委員長、いかがでしょうか。

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) 後刻理事会で協議いたします。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 その上で、どう利用するのかということについて、いわゆる目的外利用ですよね、この捜査のために収集する個人情報なんですから。これを何か全く別の経済的な目的とか、あるいはそういう利益、ビッグデータなんかを求めるような人たちに利用させるとか、そんなことがあってはならないという意味での目的外利用、これが駄目だというのはそれは当然のことだし、流出や漏えいの防止も含めて、あるいはサイバー攻撃の防止なども含めて、ちゃんとやってもらわなきゃいけないというのはそれは当然のことだと思うんですよ。  私は、警察や検察の中で使うということはこれまでもやってきたし、これからもやるんじゃないですかということを本会議でお尋ねをしました。つまり、捜査、取調べ、あるいは起訴、それから公判における立証、こうしたものに利用するということだと思うんですが、そこで、刑事局長、別件というのがどうなるのか。令状審査は事件を単位に行われるというのが私が学んだ刑事訴訟の考え方です。つまり、被疑事実を中心に、捜査関係者が出してくる資料などを吟味して、裁判官は、この事件についてプライバシーを仮に侵害したとしてもこの押収が必要だという判断をする。したがって、その令状が命じている捜索、押収の対象というのは、その当該事件に限定されるということが原則だと。ましてや、別件の捜査を目的にして令状を使ってはならないと思うんですけど、これ電子提供、電子データだったらどうなってしまうのか、事件単位の原則というのはなくなってしまうんですか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) お答えいたします。  そこに対する考え方は、まあデータ量が多いかどうかという違いはあるというところは御指摘としてありますが、例えば手帳の中に、押収している手帳に本件のことが書いてあって、あるいはそれと違う時刻に例えばお金をもらったということが書いてあった場合に、じゃ、その別のお金をもらったというのにその手帳の記載を使っていけないかといえば、それは使っていいとなっていますし、これまでも使っています。  先ほどの例でも、性犯罪で捜索、押収に行きました、そのときに電子データが出てきました、電子データの中に別の性犯罪の画像が残っていました、映像が残っていました、それでその性犯罪を立件するということは、それは今実務上認められていまして、そこのところは変わりがないというふうに思います。ただ、枠としては、刑事事件の枠内で使っていくというところは変わらないとは思います。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 今刑事局長が出しておられる例というのは、令状審査を受けている事件と関連性がある事件を今あえておっしゃっているんですよね。  今の例でいいますと、その性犯罪のということで令状で入ったら、拳銃が出てきたと。これを取れるのかという議論が刑事訴訟法の議論の中であって、学説、通説はこれは駄目だと、別の令状取ってきなさいと。その間、その場に誰かが入って証拠隠滅したりしたら駄目だから、だからその捜索場所はちゃんと確保しましょうと、それは許されますという理解が物の捜索、押収ではされてきたと思いますよ。  最高裁、ちょっとお尋ねをしますけれども、捜索差押えというのは裁判所が命令する、裁判所の命令を捜査機関が執行するということになると思いますが、この審査をした事件とは別の事件と評価されるべきものが出てきたときに、これを全部持っていくということは令状が許すものではないでしょう。

平城文啓最高裁判所事務総局刑事局長

○最高裁判所長官代理者(平城文啓君) 今の例でございますけれども、最高裁という立場でございますので、それを許すか許さないかと一概に申し上げることは困難でございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 今おっしゃっているのは、つまり最高裁の事務当局としてという御趣旨だと思います。うなずいているだけだと議事録に残らないので、刑事裁判官としては、私が申し上げていることは決して的を外れてないと思うんですけれども、もう一度いかがですか。

平城文啓最高裁判所事務総局刑事局長

○最高裁判所長官代理者(平城文啓君) 失礼いたしました。先ほどは最高裁事務当局としての答弁でございます。  一般論として申し上げれば、令状を発付する裁判官としては、被疑事実との関連性、これが認められるものについて捜索差押え、若しくは差押えという許可状を発付しているものと承知しております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 今日時間限られているから、今の点に関して深めていくのは次回以降にしたいと思うんですけれども、つまり、令状審査をした、令状が出されたその事件に限定するんだというのが、つまり、憲法三十五条が捜索場所と物で特定しなさいということの意味なんですよね。  ところが、それがデジタル情報でできるのかと。そもそも、一体どういう令状請求を検察や警察はするというのかと。裁判所はとにかく受け身ですから、令状請求されたものについてこれを認めていいかどうかを判断するということになるわけで、多くの場合、警察がその主導権を握るということになるんだと思うんですよ。  警察、どういうふうに令状請求するんですか。

松田哲也警察庁長官官房審議官

○政府参考人(松田哲也君) お答えいたします。  お尋ねの点につきまして、電磁的記録提供命令の令状請求ということでよろしいでしょうか。  その場合の被疑事実や提供させるべき電磁的記録等をどのように特定するかは、個別の事案ごとに、その事実関係と証拠により判断されることでありますので、一概にお答えすることは困難でありますが、電磁的記録提供命令は被処分者に電磁的記録の提供を命ずる処分ということでありますので、その処分の性質上、提供させるべき電磁的記録について、被処分者において何を提供すればよいのかが判断できる程度に特定させる必要があると考えられると承知しております。

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) 時間が過ぎておりますので、簡潔におまとめお願いします。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 はい。  今の御答弁を聞かれても、どうして特定、どういうふうに特定されるのかというのは全く分からないということだと思います。物の範囲だけじゃなくて、物の対象だけじゃなくて捜索場所の特定も求められているんですが、巨大なサーバーとかクラウドとかという世界をどうやって場所を特定するのかという大問題もあって、引き続き徹底した審議を求めていきたいと思います。

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時二十五分休憩      ─────・─────    午後一時三十分開会

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) ただいまから法務委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

古庄玄知自由民主党

○古庄玄知君 こんにちは。  デジタル法についてもちょっと後ほどいろいろ森本局長にお伺いすることになろうかと思いますが、ちょっとその前に方向性を変えて、海外における邦人支援の、こちらの、せっかく外務省の方もお見えなので、こっちの方から先にお伺いしたいと思います。  もう今から三十年ぐらい前なんですけど、実は私、アメリカ人を弁護したことがあります。そんなに大した大きな事件じゃなかったので、まあ執行猶予が付くことは間違いない、そういう案件だったんです。その被疑者が裁判所で勾留質問を受けている最中に目を盗んで逃げたんですね。裁判所から逃亡して、大分の方ではかなり大きな話題性のある事件になってマスコミなんかにもかなり報道されたんですが、二、三日後に大分県警の努力によって逮捕されたと、そういう案件で、最初に付いていた弁護人が、俺の顔に泥を塗りやがって、俺はもう弁護せぬと言ってやめたんです。  その後、私の方に、古庄、おまえ弁護してくれぬかということが来て、私、弁護人になって、接見に行ったんですね。接見に行って、何であなた逃げたのと、そんなに大した重い罪じゃないのにどうして逃げたのというふうに聞いたら、日本という国は一度逮捕されたら二度と出れない国だと、そういうふうに、アメリカの本国ではそういう話になっていると。  かなり、そのときに彼が挙げたのが、この「ミッドナイト・エクスプレス」という映画があるんですが、これ、トルコでアメリカ人が旅行に行って、ついいたずら心を出して麻薬を本国に持って帰ろうと思ったら捕まって、もう三十年も四十年も出れなくなって、最後の最後、ようやく脱獄して本国に帰れたと、そういう映画があるんですが、「ミッドナイト・エクスプレス」を見ていたので、日本で捕まるとああいうふうになるというふうに思ったので、今このチャンスを逃したら一生日本の刑務所かどこかに閉じ込められると、そういうふうに思ったというんですね。  そんなばかな話はないんじゃないのと我々日本に住んでいる人間はそう思うんですが、それで、じゃ、海外において日本の刑事司法はどういうふうに思われているんだろうかということをちょっと調べました。  その中で、資料二を御覧いただきたいんですが、取調べ受忍義務、これはおかしいというんですね。いや、黙秘権があって、あなた、しゃべらぬでいいよというふうに黙秘権を最初言いながら、しゃべれしゃべれ、おまえ、しゃべらぬか、おまえのところ、どげな不利益になるか分からぬぞというふうに警察は言うわけですわ。しゃべらぬでいいと言いながら、しゃべれしゃべれと言う、これがおかしいと。  その次の資料三、右側の下の方に、日本は検察官がボスと、こういうふうにゴーンさんが言っているんですね。まあ確かに私もそう考えます。  例えば令状主義ですね。令状を裁判所が判断する、裁判所が判断するというふうに先ほどから森本さん一生懸命言っていますけれども、裁判官というのは、なったばっかしの、令状当番なんというのはなったばっかしの若い裁判官で、もうはっきり言うて、検察官の言いなりですわ。だから、検察官が令状申請したら、ほぼ判こを押して令状を発行するというのが現場じゃないかなと思っているので、形式的には裁判官の令状に基づくというふうになっていますけど、実態はそれと違うと。だから、ゴーンが日本は検察官がボスというふうに言っているのは、そういうことを指して言っているんではないかなと思います。  それから、資料四の一ですね、出世欲から事件を捏造と。  これも、確かに、何で事件捏造してまでやるかというと、やっぱりその組織の中で出世したいということだろうと思います。実際に、例えば無罪なんか出した暁にはその担当官は出世できないでしょうから、何としてでも無罪は出したくないと、そういうふうに検察庁、検察官は考えていると思いますし、また、よくあるのが、派手な一課に対して二課は地味なんですよね、警察なんか。  そうすると、一課のやる事件というのはばあんとマスコミに報道されるけど、二課のやる内偵している捜査なんというのは余り派手にならないので、一課が派手にばあんと打ち上げるなら、二課も派手にやらないと勤務評定に響くんじゃないかなとか、そんなこと考えて、二課も派手に打ち上げるということがまあまあよくあるところです。  そういうふうに、あとは袴田さんの事件、これはもう言わなくてもよろしいでしょう。  それから、資料六、海外から異質に映る日本の刑事司法制度と。  海外から見て、この日本の刑事司法というのは本当変わっておるなと。先ほど言ったのをつなぎ合わせてもそうだと思うんですが、そういうふうに見られてしまっていると。現に、私が弁護したその人も、今逃げなければ二度と刑務所から出られぬと、そういうふうに思ったということがありましたので、こういうふうに日本の刑事司法が海外からそういう目で見られているということに対しての、誰になるんですかね、森本さん、じゃ、局長の見解をお願いします。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 今委員御指摘のような批判があることは承知しておりますけれども、全体的にそういうイメージかどうかまでは承知しておりませんが、法務省といたしましては、被疑者、被告人の身柄拘束につきましては、刑事訴訟法上、厳格な要件及び手続が定められておりまして、人権保障には配慮したものとなっているというふうに考えておりますし、一般論としてではございますが、被疑者、被告人の勾留や保釈についての裁判官の判断は、刑事訴訟法の規定に基づいて、個々の事件における具体的な事情に応じて行われているものと承知しておりまして、不必要な身柄拘束がなされないように運用されているものと考えております。

古庄玄知自由民主党

○古庄玄知君 まあそういうお答えだと思います。  そのときに、その外国人、アメリカ人だったんですが、弁護したときに、実は私、大分なんですけど、福岡に福岡領事館があるんですね。そこの副領事さんがうちの事務所に来て、弁護を受けてくれぬかというふうに私に副領事が頼みに来て、それから裁判所へ、法廷に行く都度、その副領事さんが一緒に来て傍聴席で傍聴していました。  そのときはまだ通訳、向こうは日本語がよくしゃべれないアメリカ人、私は英語がよくしゃべれない日本人なので難しくて、通訳があった方がよかったんですが、それも福岡領事館の方が通訳人を、お金誰が出したか知りませんよ、知らぬけれども、福岡領事館の方が日本人の通訳人を、この人を今後通訳として使ってくださいということで手配してもらって、その人と一緒に留置場に行って接見を何度もしたと、そういう事件が、そういうことがありました。  三回か四回、公判があって、もちろん予定どおり執行猶予付判決だったんですけれども、じゃ、本国に連絡するので、弁護料は幾らかと、親に弁護料幾らというふうに言えばいいかというふうに尋ねられて、いや、弁護料はこのくらいだというふうに言ったら、本国の親に連絡してくれて、そのとき一つびっくりしたのが、彼女が、えっ、そんなに安くていいのと言ったのをいまだに覚えているんです。日本の弁護料ってそんなに安いのというふうに彼女から言われたのを覚えているのと、それと、そのときに本国から私の方に小切手を送ってきたんですね。それがよく分からぬ小切手で、初めて見たので銀行に持ち込んだら、いや、銀行も、これは本物かどうか分かりませんよと、それで東京本社の方に送って聞いてみますからと言ったら、本物の小切手だったと。ああ、アメリカの小切手ってこんなに簡単なのかというふうなことを知ったんですが。  それで、物すごく、日本という国で捕まった本国人、アメリカ人のために一生懸命領事館がしたと、物すごく支援して、アメリカという国は自国の、海外に行っている自国民に対してこんなに優しいんだなというふうに私は感じたんですが。  これが日本だったらどうなんでしょうかと、あるいは、日本においても、そのような海外に出ていった日本人が何らかの犯罪行為を行って身柄拘束されたときでも、日本は見捨てずにきちんと邦人の支援をしてくれるのかどうか、その辺りについて外務省にお伺いしたいと思います。

町田達也外務省大臣官房参事官

○政府参考人(町田達也君) お答え申し上げます。  海外で日本人が現地当局によって拘束された場合でございますけれども、在外公館は現地当局に対して当該の日本人との速やかな面会を求めるといった邦人保護の観点から必要な支援を行っております。  そして、拘束中の日本人の人権を最大限確保すべく弁護士あるいは通訳を案内する、そのほか健康状態などの確認を踏まえて拘束施設の環境改善を現地当局に求めるといったことをしております。さらに、御家族との関係でございますけれども、連絡の取次ぎ、それからプライバシーの保護のための支援なども行っております。  邦人保護は在外公館の最も重要な責務の一つというふうに心得ております。引き続き、拘束された日本人に対してできる限りの支援を行ってまいります。

古庄玄知自由民主党

○古庄玄知君 じゃ、もう外務省の方は。

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) 外務省町田参事官は退室して結構です。

古庄玄知自由民主党

○古庄玄知君 じゃ、今度、刑事デジタルの関係でお伺いしたいと思いますが、先ほどから、今回の刑訴法の改正についていろいろ問題があるということで指摘されておりますが、まず、令状主義との関係でお伺いしたいと思います。  令状主義というのは、裁判官が慎重に判断してその令状を発付して、それに基づいて強制執行を捜査機関が行うというのが令状主義でありますし、憲法三十三条とか三十五条に書かれておりますが、今回のその令状を提示する場面においては、どうやって提示するのかというのも含めて、令状という概念に入るのかどうか、それと令状主義というこの考え方に照らして妥当なのかどうか、これについて法務省の方の見解をお伺いします。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) お答えいたします。  まず、本法律案においては、令状を電磁的記録で発付することを可能としております。また、本法律案が改正法として施行した後は令状をオンラインでも請求できるようになることを想定しておりまして、その電子化された令状というものにつきましては、タブレット端末等に表示してそれを提示し、執行することができるようになることとされておりまして、そういう形での運用を考えております。  他方、本法律案において、捜査機関が令状をオンラインで請求する場合や裁判官が令状を電磁的記録で発付する場合でありましても、その請求や発付については従来の要件を維持することとしておりまして、裁判官による要件該当性の判断は変わりがないものというふうに考えております。令状手続がオンラインで行われる場合であっても、その意味では裁判官による令状審査はこれまでと同様に適正に行われるものと考えております。  また、先生御指摘の憲法三十三条及び三十五条はいわゆる令状主義を規定しておりまして、令状の形式面につきましては、まず、書面に限定していないということから、令状につきまして電磁的記録によることができたといたしましても、書面による場合と同様に裁判官による令状審査が適正になされる限りは、憲法三十三条、三十五条にその形式面からの違反はないものというふうに考えております。

古庄玄知自由民主党

○古庄玄知君 それともう一つ、憲法三十八条一項との関係も指摘されているんですけれども、例えば、パスワードを捜査機関に教えなきゃならぬとか自分の不利益な内容が含まれている場合に憲法違反になるんじゃないかとか、そういう指摘がいろいろあるんですけれども、法制審議会の議論の中でその辺りについてはどのような意見が出て、法務省とすればそれは大丈夫だというふうにどういう根拠で考えているのか、それについて教えてください。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 電磁的記録提供命令と憲法三十八条第一項の自己負罪拒否特権との関係につきましては、委員御指摘のとおり、法制審議会の部会でも議論が行われました。  そこでは、弁護士である委員から、電磁的記録提供命令によって、被疑者、被告人に対し、パスワードが設定されたスマートフォンに保存されている電磁的記録の提供を命ずることは、実質的にパスワードの供述を強要することと変わらず、自己負罪拒否特権と抵触するのではないかとの趣旨の御意見が示された一方で、刑事法の研究者である幹事からは、電磁的記録提供命令が、既に存在している電磁的記録の提供の、済みません、既に存在している電磁的記録の提供を強要したにとどまる場合には、たとえその内容が不利益なものであったとしても、不利益な内容が既に記載されている被疑者、被告人の日記帳を差し押さえる場合と同様に、憲法三十八条第一項の問題を生じさせるものではないと考えるとの御趣旨の意見や、電磁的記録提供命令はあくまで電磁的記録を提供させることを目的とするものであり、パスワード、パスコード自体を捜査機関に提供することが求められるものではないとの御意見が示されるなどしたものと承知しております。  その上で、電磁的記録提供命令を含む要綱につきましては、同部会の第十五回会議において採決が行われ、出席委員十人中、ただいま申し上げました弁護士の委員一名を除く九名の賛成により可決されており、同部会においては、電磁的記録提供命令が自己負罪拒否特権に抵触するものではないことが多数の委員における共通の認識であったものと法務省としては理解しております。  私どもといたしましても、電磁的提供命令は、既に存在している電磁的記録の提供を命ずるものにとどまるものであって、供述を強要するものではないことから、自己負罪拒否特権と抵触するものではないと法務省としては考えております。

古庄玄知自由民主党

○古庄玄知君 次に用意していたのが弁護人とのオンラインの接見を用意していたんですが、もう大体今まで何度も出ていますので、これについては省略させてもらいます。  次に行きますが、改正法の五十四条二項はオンライン申立てができると規定しておりますね。これに対して改正法の五十四条三の一項は、検察官及び弁護士である弁護人はオンラインでしなければならないというふうに義務付けておりますが、これを義務付けた理由はどういったことなんでしょうか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) お答えいたします。  現行法の下では、検察官又は弁護人が裁判所に対してする申立て等の多くは、法令上書面によることを要求されているものを、ごめんなさい、失礼しました、法令上書面によることを要求されていないものを含め、書面を提出する方法により行われており、このようにして提出された書面は訴訟記録として裁判所において管理されているところでございます。  もっとも、刑事手続において情報通信技術を活用し、手続の円滑化、迅速化を図る観点からは、書類を紙媒体で作成、管理、発受することに伴う種々の負担やコストをできる限り削減し、事務を効率化するため、書類をできる限り電磁的記録とする必要がございまして、申立て等につきましても、裁判所の使用する電子計算機に備えられたファイルに記録する方法、すなわちオンライン等の方法により行うものとすることが望ましいと考えられます。  そして、検察官は、組織として刑事手続に関与するものであり、その職責上、刑事手続の効率的で適正な運用の実現に率先して取り組むべき立場にあり、こうした方法による申立て等に対応する能力があること、弁護人、弁護士である弁護人も、職務として刑事手続に関与するものであって、司法制度の健全な発展に寄与するよう努める立場にあり、これに対応する能力があると考えられるところでございます。  そこで、本法律案による改正後の刑事訴訟法第五十四条の三第一項におきましては、検察官及び弁護士である弁護人が行う申立て等について、口頭でするものを除き、原則としてオンライン等の方法により行うことを義務付けることとしております。

古庄玄知自由民主党

○古庄玄知君 同じ条文で、令状請求と略式命令の場合をその五十四条の三、一項から除外していますが、その理由と、それと裁判所の規則で定める申立てということも書かれていますけれども、これは具体的にどういうのを指すのか、その辺り御教示ください。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 本法律案による改正後の刑事訴訟法第五十四条の三第一項におきましては、検察官及び弁護士である弁護人に対し、口頭でする場合を除き、申立て等について原則としてオンライン等の方法によりすることを義務付けた上で、委員御指摘のとおり、同項の各号において、刑事手続の実情に照らし、一定の義務付けによりかえって非効率となる場合が生じ、手続の円滑化、迅速化の実現を阻害する結果となりかねない申立て等を義務付けの例外とすることとしております。  まず、同項第一号に規定する令状の請求については、その疎明資料の入手や作成が様々な場所、環境で行われ、紙媒体等で入手、作成される場合も少なくなく、例えば紙媒体等以外でもアルコールの呼気検査というようなものがあったりしまして、その呼気検査のものとかが普通、証拠に、疎明資料になったりしますので、そういったものが令状の疎明資料として実務上の運用の中で使われていることがあるわけですが、そういったものも少なくない中で、迅速性が要求されるというところで疎明資料を紙媒体等のまま裁判所に持参しなければならない場合が十分に考えられることから、まず例外としております。  続きまして、同項第二号に規定する一定の交通事件に係る略式命令の請求及びこれと同時にする公訴の提起というものにつきましては、交通事件に係るいわゆる三者即日処理方式というものでございますが、その運用の実情に照らし、オンライン等の方法によらず、紙媒体で申立て等をすることとした方が円滑、迅速で効率的な場合があると考えられることが考えられます。  三者即日処理といいますのは、警察官のまずブースがありまして、そこで一定の手続をした後、次、検察のブースがあって、検察官の方で公訴提起をすると、同じその場所で裁判官が略式命令まで出すというのが一貫して行われるという手続でございますが、その中では紙でやっておるものもあり、その方が迅速と考えられるというようなことから、二号を設けております。  続きまして、第三号に規定する裁判所の規則で定める申立て等につきましては、ただいま申し上げたもの以外の申立て等であって、オンライン等の方法によることを義務付けることが相当でないものを義務付けの対象から除く余地を残しておくことが必要であると考えておりまして、その例といたしましては、留置施設で勾留中に保釈された被告人に実刑判決が言い渡されて保釈が失効した場合に、当該被告人を留置施設から拘置所等の別の刑事施設に収容するために行う収容場所の変更に係る裁判長の同意というものがあるんですが、そういったものにつきましては、その場で裁判官の同意を得てすぐに行うということから、そういったものなどが例外として考えられるところでございます。

古庄玄知自由民主党

○古庄玄知君 同じ条文の中で、裁判所の規則で定める電子情報処理組織という余り聞き慣れない文言が入ってくるんですが、これ具体的にどういうのを指しているのか、手短にお願いします。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 同項の電子情報処理組織とは、裁判所の使用に係る電子計算機と申立て等をする者の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいうものと考えておりまして、具体的内容につきましては、本法案が成立後に最高裁判所において法律の趣旨を踏まえて検討が行われるものと考えております。

古庄玄知自由民主党

○古庄玄知君 それで、今度裁判所だと思うんですけれども、この電子情報処理組織というのは新たに弁護士事務所において導入しなければならないのか、また、導入に当たってのその費用なんかは恐らく自己負担だと思うんですけれども、それに対する何らかの援助とかそういう手当てがあるのかないのか、その辺りはどうでしょう。

平城文啓最高裁判所事務総局刑事局長

○最高裁判所長官代理者(平城文啓君) お答え申し上げます。  ここで規定される電子情報処理組織でございますが、現在の裁判所の想定といたしましては、システムを裁判所の方で設けまして、それにアクセスしていただく、そういうような仕組みを考えているところでございます。  現在、システムは開発中でございまして、その具体的内容を申し上げることはなかなかできないんですけれども、あくまで想定の範囲で申し上げると、システムを利用する例えば弁護人の方にはアカウントを登録するなどの作業が必要になるとは考えておりますけれども、その作業負担は必ずしも重いものではありませんし、特別な費用等が掛かると、こういうことも想定はしてございません。

古庄玄知自由民主党

○古庄玄知君 日本には高齢な弁護士が何万人もおるでしょうし、パソコンも使えなければ電子情報処理組織というこういうのを導入できない弁護士も何万人、まあ何万人か何千人か分かりませんけど、おると思うんですが、そういうものに関与していない、あるいは導入できない、そういうふうな弁護士も必ず申立てをこのオンラインでしなければならないのか。  そこの条文には、その責めに帰すことができない事由があるときはそうでもないんだよと、そういうふうな規定の仕方をしているんですが、それはこういう責めに帰すことができない事由に当たるのか当たらないのか。当たらなくて、すべからく弁護士たるものはオンラインで申立てしなきゃならぬというふうになると、そういうのができない弁護士はもう事実上廃業せざるを得ないと、そういう事態にもなりかねないので、この辺りについて法務省の見解をお願いします。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 本法律案による改正後の刑事訴訟法第五十四条の三第二項におきましては、電子情報処理組織に係る電子計算機の故障その他その責めに帰することができない事情により、オンライン等の方法により申立て等をすることができない場合において、検察官及び弁護士である弁護人に対し、原則として同方法による申立て等を義務付けている同条第一項を適用しないということとしております。  そして、その責めに帰することができない事由とは、申立て等をする検察官や弁護士である弁護人に帰責性がない事情を意味し、例えば裁判所のシステムが、システムの障害が一定期間継続した場合がこれに該当し得ると考えております。  そこで、御指摘のような、高齢な弁護士がパソコンを使うことができずオンライン等による申立て等をすることができないことを含め、そういった特定の事情がその責めに帰することができない事由に当たるか否かにつきましては、個別具体的な事情を踏まえて判断されるべき事柄でありまして、一概にお答えすることは困難でございますが、裁判所において、個々の事案ごとに法の趣旨を踏まえつつ適切に判断されることになるものと考えております。

古庄玄知自由民主党

○古庄玄知君 ちょっと個別具体的というのがよく分からぬのだけど、聞いたのは、パソコンをいじれないと、もう手書きしかできぬという、そういうふうに、今までは手書きが悪いという法律はどこにもないわけですよね。裁判所も手書きで訴状とか申立書とか受け付けていたのが、この法律ができることによって、手書きをする弁護士は、もうあなたは弁護士辞めなさいと言うに等しいわけなので、その個別具体的な事情を取っ払って、パソコンを扱い切らない弁護士はこのやむを得ない事情に当たるのか当たらぬのかという、そこだけで答えてくださいよ。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 今後、運用の過程、運用が始まるまでの過程、運用の過程において、その事情につきまして裁判所において検討がなされ、裁判所において判断されていくことになりますので、現時点で、先生のおっしゃっているような事情だけで当たるとか当たらないとかいうことが定まっているというものではないと考えます。  他方で、じゃ、そういう申立てがあったら一律やらなくていいとしてしまいますと、結局やらないということが一般的に許されるという方向に流れてしまい、何のためのデジタル化かということも出てきますので、そういったことも考えながら今後考えていく必要があるというふうに考えております。

古庄玄知自由民主党

○古庄玄知君 さっきの一番最初の海外における邦人支援のところともちょっと関連するんですけど、優しい国なのか冷たい国なのかというね。  私はあのときに、犯罪を行ったアメリカ人をあれだけ支援したアメリカという国は優しい国だというふうに考えたわけ。だけど、日本は、この前のあのマイナンバーカードにしてもそうだし、今回のデジタル化にしても、もうできぬやつは切り捨てると、その可能性も十分あるわけですよね、森本さんの今の話だと。  だから、そこをやっぱり、その法案を作る立場の人が、そういう弱い人間、高齢者、弱者、それからそういう障害を持っている人たちとか、そういう弱い人間のことを考えながら法案を作らないと、確かに不便かも分からない、だけど、やっぱりそれで切り捨てられる人間が何人もおるわけなので、その辺については、まあ大臣がちょうど帰ってきたので大臣に感想をお伺いしてもよろしいんですけれども、というその辺の意識を持って、解釈の場合も、それは分からぬ、裁判所がどうせ後で考えるから、そういう曖昧な答えじゃなくて、今言ったことにストレートに答えて。いつも検察庁、ストレートに何でもするでしょう、ちょっと。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 弁護士である弁護人については義務付けをしております。他方で、例えば被告人本人であるとか、あるいは弁護士でない弁護人の方の場合には、例外規定、デジタルに、オンラインによらなくてもよいというふうにしております。  ここは制度設計の考え方だと思いまして、やはりそういったところで例外はもちろん設けておるわけですが、法曹三者である以上、やはりこういう制度をつくって、国民の利便性を高めていくためにはまずはやってくださいよということで、国民の利便性を高めていくのがよいのか、先生のようなお立場に立つのがよいのか、そこら辺のことを考えながら、今後、運用というものはなされていくんだ、なされていくものと考えております。

古庄玄知自由民主党

○古庄玄知君 大臣、分かりましたか、今ので。分からなければ、あれなので。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) 済みません、ちょっと衆議院の本会議から駆け付けたものですからなかなか把握できておりませんが、少なくとも、しっかり、我々も立法に当たっては、そうした先生おっしゃる優しい社会というか優しい日本ということをしっかりと踏まえながら、しっかりと努力していきたいと思います。

古庄玄知自由民主党

○古庄玄知君 そういうふうに、全国ではパソコンもいじれない高齢な弁護士が相当数おるわけですよ。だから、決してそれを切り捨てるような解釈はせぬでもらいたいという意見を最後に言わせてもらって、終わらせてもらいます。

谷合正明公明党

○谷合正明君 公明党の谷合正明です。  本日より委員会審議入りとなりました刑事デジタル法案について質問をいたします。  まず、この法律案の趣旨についてから伺っていきたいというふうに思います。  法務大臣の趣旨説明によりますと、この刑事デジタル法案は、近年における情報通信技術の進展、普及に伴い、これを刑事手続に活用することで、手続を円滑、迅速化するとともに、手続に関与する国民の負担の軽減を図るものであるということでありました。また、情報通信技術の進展等に伴って生じるようになった新たな犯罪事象に適切に対処できるようにすることで、安全、安心な社会の実現も図るものであるということであります。行政、民事手続のデジタル化については、既に法整備済みということでもあります。そうした趣旨、背景から、刑事訴訟法等を改正する必要性があるということについてはまさにそのとおりだというふうに思います。  一方で、今日、また衆議院の議論の中でも度々取り上げられておりますが、この刑事デジタル法案については、捜査機関の利便性、利便に資する多くの制度を創設する一方で、被疑者、被告人の防御する権利、防御権を軽視したバランスを欠いたものとなっているといった指摘がなされてきているところであります。  このような指摘についてどのようにお考えになられるか、法務大臣にまずお答えいただきたいというふうに思います。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) この法律案でありますけれども、まさに特定の立場にある者の便宜を図るということではなくて、まさにこの情報通信技術、この進歩もありますので、そうした活用を可能とすること、これは刑事手続等の各場面においてそういったことを可能とすることで、手続の円滑化、迅速化、さらには関与する国民の、それぞれの立場の方々いらっしゃいますけれども、そうした皆様方の負担の軽減、これを図るという、そういった趣旨で私ども提案をさせていただいております。  証拠書類の電磁記録化によって、弁護人が、電磁的記録である証拠書類について、裁判所や検察庁においてコピーの手間なく謄写することを可能とするとともに、オンラインにより閲覧、謄写することも可能としているほか、身柄拘束に対する不服申立て等をオンラインにより迅速に行うことも可能とする等々としているところでございまして、こうしたことを通じて、まずは被疑者、被告人、弁護人側の防御上の負担、これが大幅に軽減をされるということが期待されるところでございますし、また、犯罪被害者の方々等が被害者参加人として公判廷以外の場所に在席をして、ビデオリンク方式によって公判期日における手続に参加をすることを可能とすることともしておりまして、こうしたことを通じて、犯罪被害者の方々等の負担、この軽減ということも我々としては期待をしているところであります。  まさにそうした形で、この法律案、捜査機関だけということではなく、我々としては、私どもといたしましては、被疑者、被告人、弁護人、あるいは犯罪被害者の方々等、刑事手続に関与する様々な立場の方々にとって広くメリットがあるものと私どもとしては考えているところでございます。

谷合正明公明党

○谷合正明君 捜査機関のみならず、被疑者、被告人、また被害者の方々に対するメリットという話でございましたけれども、そうしたバランスを取ったということでございました。  そうした中で、衆議院の審議では、この法案によって新設される電磁的記録提供命令という捜査手法が一つ大きな論点となってまいりました。そこで、この電磁的記録提供命令について基本的なところから伺いたいと思います。  まず、電磁的記録提供命令というのはどのような捜査手法であるのか、その概要について示していただきたいと思います。それとともに、この法律案においてこれを新設する趣旨というものは何なのか。  以降の質問については、刑事局長からお答えいただきたいというふうに思います。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) お答えいたします。  現行法の下では、刑事手続において必要な電磁的記録を強制的に取得する方法として、当該電磁的記録が記録された記録媒体を差し押さえる方法や、当該電磁的記録を記録媒体に記録させた上でその記録媒体を差し押さえる方法が規定されております。  もっとも、これらの方法による場合には、処分者が被処分者の下に赴いて記録媒体を差し押さえる必要があるため、処分者側、被処分者側双方に対面で行わなければならないということで、相応の負担が生じております。また、実務においては、電磁的記録それ自体を取得できれば証拠収集の目的が達せられるという場合もあります上、電磁的記録がクラウドサーバーに保存されている場合など、記録媒体の差押えが困難な場合というのも存在いたします。  そこで、本法律案におきましては、既存の強制処分である記録命令付差押えを廃止して、新たな強制処分として、有体物である記録媒体の差押えを介在させずに、被処分者に対し電磁的記録の提供を命ずるという電磁的記録提供命令を設けることとしております。  具体的には、電磁的記録提供命令を創設し、同命令の履行を確保するためにその違反について罰則を設けることとしておりますとともに、捜査機関による電磁的記録提供命令に係る秘密保持命令、それから弁護士等が電磁的記録提供命令を拒絶することができる事由、不服申立て等に関する規定を整備する、そういうこととしております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 捜査機関側と命令を受けた者の方の双方の負担軽減という話もありました。また、クラウドサーバーですか、そういったところに入っているものを今は入手できないんですかね。現行法における捜査手法で対処困難な場面にも対応するといった点から、必要性があるという捜査手法だという説明でございました。  今の説明にもありましたけれども、近年は電子データの保管のために、USBやハードディスクドライブといった記憶装置の代わりにクラウドサービスを利用することが一般的になっております。クラウドサービスのストレージには、家族の写真ですとか旅行中の写真ですとか、様々プライバシーに関する画像データもあります。仕事に関する書類のデータもあります。種類を問わずデータを保管しているという方も多いのが今実情になっております。  そのため、捜査機関が、例えば通信事業者が管理するクラウドサービスのサーバーコンピューター内の電子データを事件に関係がないものまで含めて一切合財取得できることとなるのではないかという不安、また指摘、そうしたことがあるわけであります。  実際に、電磁的記録提供命令によって、捜査機関がクラウドサーバーに保管された電子データを特定の事件と関係がないものも含めて一切合財取得できる、取得することができてしまうことになるのか、法務当局の見解をお答えいただきたいと思います。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) お答えいたします。  まず、憲法三十五条一項は、何人も、その書類及び所持品について押収を受けることのない権利は、押収する物を明示する令状がなければ侵されない旨規定しており、包括的な押収をまず禁止しております。  これを受けまして、改正後の刑事訴訟法では、裁判官が発する電磁的記録提供命令の令状に提供させるべき電磁的記録等を具体的に特定して記載、記録することとしておりまして、捜査機関が提供を命じることができる電磁的記録は、制度上、裁判官が被疑事件等との関連性を認めて令状に記載、記録したものに限定されることとなっております。  このように、電磁的記録提供命令によって提供を命じることができる電磁的記録は、被疑事件等との関連性があるものに限定される上、その命令に対しては不服申立てをすることができることとしております。  そのため、捜査機関は、電磁的記録提供命令によって、クラウドサーバーに保管された個人の電磁的記録のうち、特定の被疑事件と関連性のないものまで取得するようなことはできないものと考えております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 特定の事件と関係性のないものは取得できないという御答弁でございました。  それで、この点、現行の差押許可状でも差し押さえるべきものが特定されて記載されていると承知していますが、この電磁的記録提供命令の令状における提供させるべき電磁的記録の記載と差押許可状における差し押さえるべきものの記載とでは、その特定の程度に何らかの差が生じるのか否か、お答えいただきたいと思います。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 電磁的記録提供命令は、現行の差押えとは異なり、被処分者に電磁的記録の提供を命ずる処分でございます。そのため、そうした処分の性質上、被処分者、提出する側の方ですけれども、において何を提供すればよいのかが判断できるようにする必要がございます。  ですので、一般的には、電磁的記録提供命令の令状において提供させるべき電磁的記録が、現行の差押えにおける差し押さえるべきものに比べて、より具体的に特定されることになるというふうに考えております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 電磁的記録提供命令においては、差押えに比べて令状に記載される対象はより具体的に特定されるという御答弁でありました。  この点に関しまして、従来の差押えにおいては、差押許可状に差し押さえるべきものとしてノート、パソコンなどの具体的なものが列挙された後に、そのほか本件に関係すると思料されるものなどといった概括的な記載がなされていると、なされることがあると聞いております。  この電磁的記録提供命令の令状についても、同じように具体的な電子データが例示された後に、そのほか本件に関係すると思料される電子データなどといった概括的な記載がなされることが許されるのでしょうか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 先ほど申し上げましたとおり、電磁的記録提供命令の令状における提供させるべき電磁的記録につきましては、被処分者の方、例えば事業者等の方の場合が想定されますが、において何を提供すればよいのかが判断できる程度に特定される必要があると考えております。  提供させるべき電磁的記録について、御指摘のように、その他本件に関係すると思料される電磁的記録といった概括的な形で記載した場合には、その文言の前に具体的な電磁的記録が列挙されていたといたしましても、一般的には、その被処分者、事業者のような方において何を提供すればよいのか判断することが困難であろうと考えられます。そのため、一般的には、御指摘のような形で電磁的記録提供命令の令状について記載がなされることは想定しておりません。

谷合正明公明党

○谷合正明君 想定しないと。電磁的記録提供命令を受けた者において、令状に基づいて実際に提供すべき電磁的記録を選別することが難しいため、そのほか本件に関すると思料される電磁的記録のような概括的な特定はできないというふうに理解をいたしました。  そうしますと、この電磁的記録提供命令が適正に運用されるためには、捜査機関が電磁的記録提供命令による令状を請求する際や、裁判官がその請求を審査して令状を発付する際に、提供させるべき電磁的記録をできる限り特定する、これが大切であります。  この提供させるべき電磁的記録の特定という点についてもう少し具体的に、どのように運営していくことを考えているのか、お答えいただきたいというふうに思います。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 電磁的記録提供命令の適正な運用を図るためには、捜査機関による令状の請求や裁判官による令状の発付の場面において対象となる電磁的記録ができる限り特定されることが重要であるというふうに、委員御指摘のとおり考えております。  そこで、法務省といたしましても、本法律案が改正法として成立した場合には、そういった電磁的記録提供命令の適正な運用に資するため、関係機関に関し、制度の内容や趣旨等の周知を通達等の形で図ってまいりたいというふうに考えております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 周知を図っていくという話であります。  それで、この点に関しては、衆議院による修正で、電磁的記録提供命令によって電磁的記録を提供させ、又は電磁的記録に関わる記録媒体を押収するに当たっては、デジタル社会において個人情報の保護がより重要となっていることに鑑み、できる限り被告事件又は被疑事件と関連性を有しない個人情報を取得することとならないよう、特に留意しなければならないという附則第四十条が追加されました。  この規定についての受け止めと、この規定が入ることによってどのように法務当局としてはこの運用が変わっていくのか、お答えいただきたいというふうに思います。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 御指摘の附則第四十条は、裁判官が発する令状に提供させるべき電磁的記録や差し押さえるべき電磁的記録を記載、記録する際、あるいはこれに基づいて警察官等が実際に電磁的記録媒体の押収を行う際に、できる限り被疑事件等と関連性のない個人情報を取得することとならないように十分吟味することを求める趣旨の規定であると理解しておりまして、そのような規定は電磁的記録提供命令や差押え等の適正な運用というものに資するものというふうに考えております。  法務省といたしましては、本法律案が改正法として成立した場合には、関係機関に対しまして、今御指摘のこの附則の規定及びその趣旨についても併せて十分な周知を図ってまいりたいというふうに考えております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 修正された点を含めて規定の内容、趣旨を十分に周知し、電磁的記録提供命令が適切に運用されていなければならないと思います。  それで、ちょっと質問の角度変えますけれども、例えば、この電磁的記録提供命令を受けた事業者が被疑事件と関連性の薄い情報まで提供してしまうような、例えば罰則を恐れて被疑事件と関連性の薄い情報まで提供してしまうような、そういうような懸念というのはあるんでしょうか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) お答えいたします。  提供する方からしますと、これ通常の場合ですけれども、事業者等であれば、事件のことを知らない事業者等に電磁的記録提供命令を掛けるというか、お願いすることが多うございますので、そういう意味でいいますと、どれが関連するのかということについてはその事業者側では判断が付かないと。そういうことで、先ほど、何を出したらいいのか分からない場合があるので、より具体的に特定しないと駄目で、その他関連するというようなことで書いても、事業者側では何が関連するのか分からないだろうということを申し上げました。  他方で、その今委員御指摘の何が関連性が薄いのかということもやはり通常の場合は判断が付きにくいと思いますので、そういう意味では、最初に捜査機関が請求し、かつ裁判官が出す令状にこういうものという形で具体的に特定されることによって、その物を出せばいいということが分かるようになっており、それを出せば足りるという運用が通常なされていくというふうに理解しております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 そうすると、とにかく特定していくということが極めて大事だというふうに理解をいたしましたので、その運用についてはしっかりしていただきたいというふうに思います。  次に、この電磁的記録提供命令についてですが、従来の差押えにはなかった秘密保持命令という制度が設けられています。そのことについて伺います。衆議院ではこの点について修正がなされておりまして、秘密保持命令は一つの大きな論点であると認識しております。  そこで、改めて伺います。この秘密保持命令の概要と、これを設ける趣旨について答弁をいただきたいと思います。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 秘密保持命令は、電磁的記録提供命令の被処分者として捜査に協力的でない者等も想定される中で、そのような者が命令を受けたことや命令により電磁的記録を提供をしたことなどを犯人等に伝えることによりまして、犯人等が罪証隠滅行為や逃亡に及ぶおそれがあることに鑑み、捜査に重大な支障が生じることを防止するために創設するものでございます。  具体的には、衆議院における修正も含めた制度といたしまして、捜査機関は、必要があるときには、裁判官の許可を受けて、電磁的記録提供命令を受ける者に対し、一年を超えない期間を定めて、みだりに命令を受けたことなどを漏らしてはならない旨を命ずることができるものとした上で、その実効性を担保するために、当該命令に違反する行為についての罰則を設けることとしている、そういう制度でございます。

谷合正明公明党

○谷合正明君 それで、説明のとおり、捜査に協力的でない事業者等が電磁的記録提供命令の対象者として想定されて、そのような者から犯人等に対して捜査情報が漏えいされるなどとして捜査に支障が出ることを防いでいくと、そういう必要性の答弁であったというふうに思います。  衆議院の議論の中では、秘密保持命令については、捜査機関に対して提供された電子データの主体ともいうべき立場の人が電磁的記録提供命令がなされたことや命令に基づいて電子データが提供されたことを知る機会を奪うものであって、そうした者が電磁的記録提供命令に対して不服申立てをする機会を不当に制約するものではないかという議論がありました。  この点について、改めて法務当局としての見解を伺いたいと思います。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 先ほど御答弁申し上げましたとおり、秘密保持命令は、電磁的記録命令の被処分者が命令を受けたことや命令により電磁的記録を提供したことなどを犯人等に伝えることにより、罪証隠滅行為等がなされ、捜査に重大な支障が生じることを防止するための制度でございます。  修正後の本法律案におきまして、捜査機関は、裁判官がその必要性を認めて許可した場合に、許可をした場合に限って、一年を超えない範囲内において裁判官が定めた期間の限度で秘密保持命令を発することができ、必要がなくなったときには秘密保持命令を取り消さなければならないこととなります。  また、秘密保持命令は、情報主体、すなわち電磁的記録提供命令により提供された電磁的記録に係る個人情報等の主体、事業者ではなくて個人情報等の主体でございますけれども、主体において電磁的記録提供命令により電磁的記録が提供されたことを知った場合に、不服申立て自体を制限するものではございません。  このように、秘密保持命令については、捜査の必要性と関係者に及ぼす影響の双方を考慮して制度設計をしているところでありまして、電磁的記録提供命令に関する不服申立ての権利を不当に制約するものとは考えてはおりません。  その上で、本法律案が改正法として成立した場合には、捜査機関による秘密保持命令の適正な運用を確保するため、法務省として関係機関に関し制度の内容及び趣旨について十分な周知を図ってまいりたい点は電磁的記録提供命令と同様でございます。

谷合正明公明党

○谷合正明君 そこで、ちょっと確認的な質疑なんですけれども、不服申立てをする機会を不当に制約するものではないという話なんですけれども、結局その不服申立てが認められた場合に、これ結局どうなるんですか。別に法律で変えたわけじゃないと思いますけれども、不服申立てをしてそれが認められると結果的にどうなっていくんですか、この仕組みというのは。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 秘密保持命令の方でよろしゅうございますか。  秘密保持命令について不服申立てが認められた場合には、その時点で秘密保持命令が取り消されて、秘密保持命令の効力がなくなるものというふうに考えております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 効力がなくなるということなんですね。  ちょっと先に行きますけれども、先ほど答弁も既にされていますけれども、衆議院の修正の部分でありまして、政府原案では期間を定めて命ずることはされていなかったものが、一年を超えない期間を定めて命ずることができるという修正になりました。  この修正内容について改めてこの受け止めをお答えいただきたいのと、結局これでどう運用が変わるのか、改めてお答えいただきたいというふうに思います。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 委員御指摘のとおり、修正を経まして、必要があるときは、裁判官の許可を受けて、一年を超えない期間を定めて秘密保持命令を発することができるということになりました。  したがって、一年を超えない範囲内の限度で定められることになりまして、政府原案では元々この期限の定めは設けておりませんでした。それは、捜査の初期段階で通常電磁的記録提供命令を求めることが多く、かつ、捜査の初期段階なので、秘密保持命令を掛けて被疑者等にその情報が伝わらないようにする必要があるということを念頭に置いて期限の定めをしていなかったわけでございますが、この衆議院における修正につきましては、政府原案において捜査機関が期限の制限なく秘密保持命令をすることができることとしたことへの懸念に配慮したものであるというふうに認識しておりまして、法務省といたしましては、そうした修正の趣旨も踏まえて秘密保持命令が適正に運用される必要があると考えておりますので、先ほども申しました周知等につきまして、本法律案改正した場合には、この修正に係る点も含めまして、秘密保持命令全体の規定の趣旨について通達等によってしっかりと周知してまいりたいというふうに考えております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 懸念が払拭されるという点が大きいと思います。  元々原案ではその期間を定めてなかったと思いますけれども、ただ、運用としては実際どういう運用を考えていたんでしょうか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 原案では期間を定めてなかったんですが、他方で、事案によって捜査期間というのは確かに一年とか、それ以上掛かるものもありますが、一か月とか、もっと短い期間で終わるものもあれば、三か月ぐらい掛かるものもあると、捜査の開始からですね。  いろんな事件があると思いますので元々期限の定めはなかったんですが、捜査機関において秘密保持命令を請求する段階で、裁判官の御理解を得て裁判官から許可をいただかなければならないので、例えば、こんな簡単な事件で多分すぐに捜査が終わるであろうに無期限ですかというふうに裁判官が言われて秘密保持命令が出ないというような事態も想定し得るところですから、捜査機関においては事案の状況に応じて別に期間を、自分でこれぐらいの期間お願いしますという形で一定程度定めて、やるということ、許可を得るということも禁止はされておらず、そういうこともあり得るというふうに考えておりましたけれども、他方で、衆議院における審議におきましては、先ほど米山先生からのお話がございましたが、期限の定めがないと捜査期間は基本的に長く、無期限にやるんじゃないかというところの懸念も踏まえられて期限を設けられたということでございますので、私どもといたしましては、元々そういう期間を定めることもできるというふうに考えておりましたが、今後はよりその範囲内で適正に運用することに留意していかなければならないというふうに考えております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 そうしたら、原案の段階で、一年を超えて定めることもあり得るという立場というか考えだったんでしょうか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 原案におきましては、期限の定めをできるものは期限の定めをして令状に付記すると、今もそうなっておりますけど、他方で、何も書かない場合には期限がなしで、必要がなくなったときには取り消すという形になっておりました。捜査もいつまでも続きませんので、一定期間捜査が進み、必要がなくなったときには取り消さなければならないという規定を設けておりましたので、そこで取り消すことを前提としておったのですが、他方で、先ほど申しました衆議院の修正の趣旨としては、基本的には何も書いてないとやっぱり無期限で運用ということがあり得るんじゃないか、そこに対する懸念というものを踏まえて修正がなされたのではないかというふうに理解しております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 次の論点に行きたいと思います。ビデオリンク方式による証人尋問でございます。  この刑事デジタル法案につきましては、刑事手続においてビデオリンク方式を活用できる場面を拡充することも大きな柱の一つであります。刑事裁判の手続において、証人尋問をビデオリンク方式で行うことができる場面が増えますと裁判の迅速化にもつながるというふうに考えますので、これは望ましいというふうに考えております。  その一方で、刑事裁判は、基本的に法廷に関係者が一堂に集まって対面で行われております。それは、裁判官や裁判員が証人の発言内容のみならず、その発言態度等も観察して心証を形成することが重要であるためと考えられます。これを画面越しに行うことになりますと、裁判官や裁判員が十分な心証形成を行うことができるのかという懸念があるような気がします。  そこで、このような懸念に対して、法務当局のお答えをいただきたいと思います。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 委員御指摘の懸念の点につきましては、そういった御懸念があることは承知しておりまして、それを踏まえ、そういったこともありまして、現行法の下では、まず証人尋問は公判廷において対面で行うことが原則とされておりまして、今後もそれ自体は変わりがありません。  その上で、ビデオリンク方式による証人尋問のできる範囲というのを拡大しておるわけですけれども、今ある現行法の下におきましても一定の要件を満たす場合にはビデオリンク方式が可能とされておりますところ、その現行のビデオリンク方式による証人尋問と同趣旨でございますが、それを行うことによって証人の負担軽減や手続の円滑化、迅速化に資する場合があるというふうに考えております。  証人尋問をビデオリンク方式によって行う場合でありましても、裁判官、裁判員あるいは検察官及び被告人、弁護人は、映像と音声の送受信を通じて証人の供述を聞き、十分な尋問を行ったり心証を形成することが可能であり、最高裁判所の判例も、同様の理由などから、ビデオリンク方式による証人尋問を定める刑事訴訟法の規定は証人審問権を侵害するものではない旨判示しているものと承知しております。  ビデオリンク方式による証人尋問につきましては、法廷において対面で行われる尋問等に比して証人の状況を詳しく観察できない、先ほど委員がおっしゃった御指摘などもあることは承知しておりますけれども、一般に、裁判所においてビデオリンク方式による証人尋問の実施に基づいて、刑事訴訟法の規定に基づいて、実施する場合には、刑事訴訟法の規定に基づき、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聞いた上で適切に判断しているものというふうに考えておりまして、法務省といたしましては、本法律案が改正法として成立した場合には、引き続き、ビデオリンク方式による証人尋問が今述べたような観点から適切に運用されるように、この点についても適切に周知をしてまいりたいというふうに考えております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 適切に周知、運用していただきたいと思います。  刑事デジタル法案では、公判期日における手続が行われる裁判所以外の場面であって、裁判所が適当と認めた場所と公判廷等とつないで行ういわゆる構外ビデオリンク方式を利用することができる場面が拡充されます。  このような方法で証人尋問が行われる場合に、法廷外にいる証人が他人から例えば脅されたりすることなく適正な証言をしているのか、そういったことを十分に確認できるのか、また、法廷や法廷外の場所をオンラインで接続する際のセキュリティーが十分に確保できるのかといった懸念もあると思います。  こうした懸念についてどのように考えておられるでしょうか。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) お答えいたします。  本法律案におきましては、証人を公判廷が開かれる裁判所の構内以外の場所に在席させてビデオリンク方式により尋問する場合における証人の在席場所につきまして、裁判所が適当と認める場所を選定することとしております。  これは、証人をどのような場所に在席させ、どのような措置を講じた上でビデオリンク方式による証人尋問を実施するかは、裁判所が個々の事案において、訴訟指揮権等の十全な行使や回線のセキュリティー確保の必要性などの具体的事情を踏まえて決定し得ることとすることが適当と考えられるためでございます。  したがって、裁判所におきましては、証人を公判廷が開かれる裁判所以外、裁判所の構内以外の場所に在席させてビデオリンク方式により尋問する場合には、御指摘のような証人への働きかけの可能性などを勘案し、そういったことがないようにということを確認する措置をとったり、あるいは、回線のセキュリティーの確保等をも考慮した上で、事案に応じて証人の在席場所を適切に選定することになるものというふうに考えております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 こちらについても丁寧な運用をお願いしたいと思います。  最後にですけれども、システム関係について伺います。  刑事手続がデジタル化されるということでありまして、新たなシステムが運用されていくということであります。こうした新たなシステムの開発スケジュールや運用開始時期について答弁を求めます。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 令和六年六月、昨年六月でございますが、に閣議決定されましたデジタル社会の実現に向けた重点計画におきましては、令和六年度からシステム基幹部分の設計開発を進め、令和八年度中にシステムの一部運用を開始することが目標とされております。  そこで、法務省といたしましては、令和八年度中の新たなシステムの一部運用を開始すべく、昨年令和六年度から、昨年度令和六年度から設計開発に着手いたしまして、現在、関係機関等と緊密に連携しつつ、検討を重ねているところでございます。

谷合正明公明党

○谷合正明君 最後の質問にいたします。  先ほど話題に挙げました電磁的記録提供命令についてもそうですけれども、刑事デジタル法案によって刑事事件の証拠自体が電子データで作成されたり、また授受されたり、またそれが保管されるということになります。  そうした場合に、やはりセキュリティー確保というのは一つの重要な課題であります。サイバー攻撃により捜査資料の改ざんやネット上への個人情報の流出が起きれば、刑事司法に対する信頼が失われ、被害者、被告人等の関係者は重大な人権侵害を被ることとなります。  そこで、刑事手続のデジタル化に必要となるシステムを構築するに当たって、こうした個人情報の流出等のリスクに対してどのような対処を考えているのかについて、最後、答弁を求めたいと思います。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 委員御指摘の懸念の点につきましては、私どももそのとおりであると思っており、それに対する対策をきちっとしていく必要があるというふうに考えております。  刑事手続のデジタル化を実現するための新たなシステムにつきましては、機微な情報を取り扱い、犯罪事象への迅速な対応が常に求められるという刑事手続の特性、それに鑑みまして、高い情報セキュリティーの確保というものを大前提とした上で、手続において取り扱う書類を電子データ化し、関係機関等との間で円滑、迅速にオンラインで発受することなどを可能とするシステムの整備に向け、先ほど申し上げましたが、現在、最高裁判所や警察庁等の関係機関及び設計開発業者と緊密に連携しつつ、検討を進めているところでございます。  御指摘のサイバー攻撃等へのリスクへの対処につきましても、例えば刑事手続専用の閉域回線を通じて裁判所及び警察とデータの送受信を行うこととすることを始め、情報セキュリティー対策に万全を期すべく、この点につきましても現在関係機関等と検討を進めているところでございまして、刑事手続の特性に見合う厳格なセキュリティー水準の確保に努めてまいりたいというふうに考えております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 そうしますと、刑事事件のデジタル化に伴って、デジタル人材の確保や研修とか、そうした人的体制の整備というのが必要不可欠でございます。セキュリティー対策ということもあります。刑事局長がどこまで精通されているか分かりませんけれども、やはりここは肝になってくると思いますので、この人的体制整備、強化についても最後、訴えさせていただきまして、質問を終わりたいというふうに思います。  以上でございます。

鈴木宗男各派に属しない議員

○鈴木宗男君 大臣始め副大臣、政務官、御苦労さまです。  いわゆるこの刑事デジタル法案についてですが、午前の質疑、午後の質疑でも、記録の電子化だとかオンラインの普及で、一つの流れ、時代に合った法案としての提出かなと、こう思っていますが、各委員から言われたことは、やはり市民のプライバシーだとか権利の侵害があってはならぬという声が多かったと思います。あるいは、捜査機関による、私的な領域に入ってくるんでないかという懸念ですね、こういったことがよく言われました。  これについて、法務大臣、どういう説明、分かりやすい国民に対する説明をした方がいいと思うんですが、どういうふうに考えておられますか。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) 衆参通じて、この審議も通じて、今日からこちらの参議院の法務委員会でも御議論いただいているわけでありますけれども、鈴木先生がおっしゃるように、様々な御懸念というものが私どもにも寄せられておりますし、その点、私どもとしても、そうした御懸念についてもしっかり拝聴しているところでございます。  その中で、やはり一つには、例えば電磁的提供命令によって広過ぎるものになるんじゃないか、そういった御懸念もかなり多いわけでありますけれども、まさにそこは、裁判官が発する令状というところで、やはりその事件への関連性、そういったものがしっかりと、この裁判官が令状を発するプロセスでしっかりとそこは精査をされることになろうと思います。  まさにそうしたことを通じて、あるいは、例えば不服の申立てであったり様々なところをしっかりと我々としてはきちんと対応をしているつもりでありますけれども、しかし、更にやはり運用面においてきちんとした運用がされるように、私どもとしても、規定であったりとか様々なところについても今後考えていきたいと思っております。

鈴木宗男各派に属しない議員

○鈴木宗男君 どうぞ、大臣、国民の懸念に対して的確にしっかりとこれは説明責任をした方が、一番これは安心感が持てるというか信頼につながると、こう思いますので、このことを強くお願いしておきます。  私はこの法案賛成ですから、細かな質問はいたしません。  今日も袴田問題を私は取り上げさせていただきます。  前回、大臣、質問において、法と証拠に基づいて袴田さんは無罪になったという答弁をされました。確認でありますけれども、袴田さんは法と証拠に基づいて無罪になったという認識でよろしいですね。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) そのとおりでございます。

鈴木宗男各派に属しない議員

○鈴木宗男君 そこで、大臣、抗告しませんでした、検察は。ならば、法と証拠に基づいて抗告しなかったという理解でよろしいんですね。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) 検察におきましても、当然のことながら、法と証拠に基づいてそうした様々な活動を行っております。そうした検察の判断は、当然のことながら、法と証拠に基づいたものであると考えております。

鈴木宗男各派に属しない議員

○鈴木宗男君 確認しますけれども、簡単に言うと、分かりやすく言うと、立証の、いわゆる有罪のですよ、有罪の立証ができないゆえに抗告しなかったという受け止めでいいですね。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) まさにその経緯ということについては、検事総長談話というところで、様々ここに書いているところであります。  私、法務大臣としてという立場でありますから、そこは検察がそうしたことで言っているということで申し上げますけれども、そこは、そうした検察の様々な判断の中で抗告をしないという判断に至った、それはまさにそのとおりだと思います。

鈴木宗男各派に属しない議員

○鈴木宗男君 法務大臣、検察は法務大臣の指揮下にありますね。これ、委員の皆さん方、私が何回も聞いている、当たり前のことですよ。それを検察の判断って、何でそれ独立したような言い方に、大臣、なるんです。あなたの指揮下にあるんですよ。それを何でよそ者の扱いするんです。そこ、はっきりしてください。法務省の判断でしょう。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) この場でもこれまでも御答弁申し上げておりますけれども、鈴木先生おっしゃるように、当然のことながら、検察庁、これは法務大臣の下にある組織であります。  ただ、その一方で、検察庁法の第十四条にもございますけれども、まさにこの検察官の事務に関し、検察官一般に指揮監督することができる、法務大臣はですね。それから、その一方で、個々の事件の取調べ又は処分については、検事総長のみを指揮することができるとなっております。  まさにこれは、その趣旨としてということで申し上げれば、個別事件に対するそうした指揮監督、そこに対するまさに抑制的なところであるべきだと、私はそう考えておりますので、そうしたことで今様々な御答弁申し上げております。  そのことで申し上げると、この控訴するかどうか、そうしたところの判断について、法務大臣として、そこについての様々な見解、これを述べるということについては、やはりそこで一歩踏み出すことになってしまいますので、私はそうあるべきではないと考えておりますので、今申し上げたようなことで申し上げております。

鈴木宗男各派に属しない議員

○鈴木宗男君 これ、委員の先生方、現在進行中の事件じゃないんですね。結論の出た、大臣、事件ですよ。個々の件に対して大臣としてのコメントは差し控えたいとよく言われるけれども、大臣、頭しっかりしてくださいよ。今行われている事件じゃない、委員の先生方もよく分かっているとおり。終わっていることに対して、なぜそれを真摯に受け止めないんです。検事総長談話にしたって、大臣がチェックしているでしょう、組織の長として。していないとしたら、とんでもない大ばか者だと言いたいですよ。  大臣、検察庁の、じゃ、種類、何種類ありますか、答えてください。検察官の種類、検察庁に。大臣、認証官、じゃ、何人います、法務省に。こんなの大臣にとっては当たり前の話ですから。いやいや、大臣に聞いている。局長の出る幕じゃない、そんなのは。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) 認証官は十人でございます。

鈴木宗男各派に属しない議員

○鈴木宗男君 これ、皆さん、認証官は、大臣、副大臣、そして検事総長、次長検事、高検長ですよ。こんなのはもう当たり前の真ん中の話です。  大臣、検事正の権限はどういう権限ですか。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) 各地方検察庁のトップ、責任者と承知しております。

鈴木宗男各派に属しない議員

○鈴木宗男君 検事正は各地域のそこを掌握する、所管するトップですよね。  大臣は前の委員会でも、皆さん方も聞いていたとおり、袴田さんのところに謝りに行きましたと言いましたね。検事正と高検長では、認証官であるかないかだけでも大変な差がありますよ。同時に、検事総長も認証官ですよ。その認証官は談話で何と言っているかというと、大臣、おわびもなければ申し訳もない。これが皆さん方知っているとおりの検事総長の談話じゃないですか。言い訳だけしている。そこに反省があるかないかということを私は問うているんですよ。  そこで、森本さん、あなた、手を挙げて発言したがっているから、あなたのところに資料行っていると思うけれども、「検察の理念」の最後から九行目からちょっと読んでみてください。

森本宏法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) 「同時に、」からでよろしゅうございますか。  「同時に、権限行使の在り方が、独善に陥ることなく、真に国民の利益にかなうものとなっているかを常に内省しつつ行動する、謙虚な姿勢を保つべきである。」と、委員御指摘の二行のところには記載されております。

鈴木宗男各派に属しない議員

○鈴木宗男君 大臣、「謙虚な姿勢を保つべきである。」と、こうなっていますね、「検察の理念」。何で「検察の理念」出したかというのは、村木事件で検察が行き過ぎた捜査、間違った捜査、見込み捜査をした結果として社会問題となって、この理念を出さざるを得なくなったわけですよ。  じゃ、大臣、この「検察の理念」に沿った袴田事件に対する検事総長の談話かどうか、大臣の認識をお知らせください。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) 検察の活動、これは当然のことながら、国民の信任に私はよるものだと考えております。まさに、そうした信頼は極めて大事だと思っております。  そうした中で、この「検察の理念」、まさに謙虚にという話、これは当然のことだと私も考えております。そして、これは当然のことながら、その一般的な指揮権という中で、私も、それは現場現場、そういった対応であるべきだと考えておりますし、さらに、そういったことを促しているところでもあります。  しかしその一方で、この袴田事件についてということで、この検事総長談話、これはまさに個別の事件に関係する談話であります。終わった事件ということで今委員の方でおっしゃられましたけれども、やはりこれから、例えばそれは様々、国賠の関係もありましょうし、あるいはその可能性があると思いますし、あるいは、同時に、今後ほかの類似の事件に対する影響というものも、これは考えられると思います。そういったことの中で、ここについては私の方から……(発言する者あり)

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) 簡潔に答弁願います。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) はい。  私の方から、そこの点で、この検事総長談話についての評価ということを私の方からするということは控えさせていただきたいと思っております。

鈴木宗男各派に属しない議員

○鈴木宗男君 国賠の話なんか全く私はしていない。大臣、あなた勉強しているかもしれぬけど、勘違いしないでくださいよ。私は国賠なんか聞いていない。委員の先生方も聞いてくださいよ。何でそんな的外れな答弁するんだ、時間稼ぎのために。私はストレートに聞いているんだ、検事総長の談話を。それに答えればいいんですよ。  大臣、この検事総長、畝本検事総長の談話は、「検察の理念」からしても、さっき森本局長が読んだ理念からしても合っているかどうか、もう一回端的に答えてください。

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) 端的にお願いします。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) この検事総長談話につきましての、私としての、この中身についての評価ということについては差し控えをさせていただきたいと思います。  理由は先ほど申し上げたとおりであります。

鈴木宗男各派に属しない議員

○鈴木宗男君 大臣、あなたの指揮下にあって、あなたが責任者なんですよ。何で差し控えるんです。これ、委員の先生方、おかしいと思いませんか。私の言うのが筋違いですか。談話出して、今もこれホームページに載っている、法務省の。公のものに載っているんですよ。何でそれを、公のものを差し控えると大臣言えるんです。答えるのが義務でしょう。  委員長、しっかり言ってください、それは。公に載っているんですから。

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) 法務大臣、質疑者が納得するような答弁をお願いします。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) この点については大変申し訳ないと思いますが、やはりこの個別の事件に対する検事総長談話について、私が、それを出すべきだ、出すべきではない、あるいはどうするべきだ、そういったことを言うことについては、やはりこれは個別的、個別の事件への指揮権ということにやはりこれはつながってしまうことだと思います。  私は、それ、私の判断の中で、このことについて私としての評価、どうだということについては申し上げることは差し控えたいと申し上げているところであります。

鈴木宗男各派に属しない議員

○鈴木宗男君 じゃ、大臣、ストレートに答えてください。  大臣は、この検事総長談話は当然である、内容も瑕疵はない、そういう認識でいるということですね、今の答弁からすれば。談話は正当なものである、瑕疵もない、法務省の組織の一部の責任者としてのこれは公式の見解、話であると受け止めたということでいいんですね。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) こうした個別の事件に係る談話について、私が、間違っているから訂正するべきだと言うとか、あるいは正しいからそのとおりだと言うとか、そういったことについては、やはりこれは個別の事件の関係になりますので、私の立場としては、そこは大変申し訳ありませんが、答弁は差し控えさせていただきたいと申し上げているところであります。

鈴木宗男各派に属しない議員

○鈴木宗男君 大臣、じゃ、個々の事件で検事総長が談話を出した例は何件あります。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) 過去の例ということで申し上げれば、例えばでありますが、造船疑獄事件に関する佐藤藤佐検事総長の談話、これは昭和二十九年でありますけれども、あるいは捜査対象者であった代議士が自殺をしたことに関する土肥孝治検事総長の談話、これは平成十年であります。さらには、当時の福岡地検の次席検事が国家公務員法の守秘義務違反などの疑いで告発されるなどした事案に関する北島敬介検事総長の談話、これは平成十三年でありますが、そうした談話を私としては承知をしております。

鈴木宗男各派に属しない議員

○鈴木宗男君 まさに、造船疑獄だとか売春防止法なんかのときの検事総長が談話を出していることは事実なんです。それ以外はないんですよ。そのぐらい、昭和三十二年が最後だったと思いますけど、三十年かな、最終的には。まあ、どうでもいいです、その年数は。ただ、過去にあるのはその二件ぐらいしかないんですよ、現実には。ですから、もうあれから六十年ぐらいか、もう出ていないのは、こうした事件で、冤罪事件で。当時の、今大臣の言った例というのは冤罪事件じゃないですからね。私が言っているのは冤罪事件の話ですから。それも一緒にしないでください、大臣。  冤罪事件で、じゃ、検事総長が談話を出したことがあるかどうか、それ、きちっと答えてください。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) そのそうした検事総長のコメントということについては、私も……(発言する者あり)それについては承知しておりませんが、例えば免田事件の再審無罪判決を受けて当時の検事総長がコメントを発表したことはあると承知をしております。

鈴木宗男各派に属しない議員

○鈴木宗男君 私の知る限りも、恐らく法務省で調べても、談話は袴田さんの件だけなんですよ、コメントはあったとしても。それは間違いないでしょう。だから、私は、この談話は重い。しかも、この談話はまさに法と証拠に基づいて出した結論であります。時間掛かったことも検察に責任があることは事実なんですから。それについてこういった思い上がったような談話を出していること自体が、私は、「検察の理念」からも懸け離れているし、国民からも理解の得られるものじゃないと思うんです。  法務大臣、あなたが法務省のトップであるならば、逆に、検察の信頼を得るためにも、名誉回復のためにも、きちっと行き過ぎた表現等は直すとか指導するのが当然じゃないかということを聞いているんですよ。  大臣、「控訴の要否」という、この談話の中にあります。これ、「控訴の要否」とは、大臣、どういうふうに受け止めます。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) この「控訴の要否」、これは資料で今お配りをいただいておりますので、中身についてということではないと思いますが、まさにこうしたこの談話について申し上げれば、そうした控訴をしないというその判断をするに当たってのそうした談話と承知をしておりますので、まさにそうした意味において検察の方でこうした談話を発表をした、私としてコメントできるのは以上であります。

鈴木宗男各派に属しない議員

○鈴木宗男君 大臣、大臣は、法と証拠に基づいて無罪が確定された、ゆえに控訴を検察としてはしなかったと答えているんですよ。その大臣の答えとこの「控訴の要否」、合致していますか。  これ何も、大臣、昨日今日の話じゃない。去年の十月に出ている話ですから。しかも、私は一貫して、あなたが大臣になってからもこの袴田事件を言っているわけですから、頭に入っていると思う。  この「控訴の要否」と、無罪判決が確定した、表現が矛盾していませんか。大臣の受け止め、どうです。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) 私としては、この談話という中で、まさにそこの「控訴の要否」というところで、熟慮を重ねた結果、本判決につき検察が控訴し、その状況が継続することは相当ではないとの判断に至りましたと書いてあります。私は、その判断も法と証拠に基づいたものと私としては承知をしております。

鈴木宗男各派に属しない議員

○鈴木宗男君 これ、委員の先生方もよく読んでください。  控訴して上級審の判断を仰ぐべき内容であると思われます。しかしながら、再審請求審における司法判断がまちまちになったことなどにより、袴田さんが結果として相当な長期間にわたり法的地位が不安定な状況に置かれてきたことにも思いを致し、熟慮を重ねた結果、本判決につき検察が控訴し、その状況が継続することは相当ではないとの判断に至りました。  大臣、大臣は、この委員会でも前回でもその前でも、静岡の検事正がおわびに行ったと言っていますよ。検事正がおわびに行っている中身と、じゃ、この「控訴の要否」、全てが一致しているかといったら、一致していませんよ。  同時に、これも委員の先生方、検事総長の談話は載っています。静岡の山田検事正が行っておわびしているのは、法務省の欄には、ホームページにも何にも載せていませんよ。ここら、先生方もしっかり現実見てください。本当に法務省が申し訳なかったと言うならば、検事総長の談話を出しているならば、何で静岡の山田検事正のおわびの話も出さないんですか。  そして、皆様方の下にも、どういうおわびをしたかは、渡辺理事のところにしろ、どの理事のところにも説明ないと思いますよ。そうですね。今、渡辺理事、うなずいているから間違いないと思いますけれども、これが現実なんですよ。  もっと謙虚に、私は正直に対応すべきだと思いますよ、大臣。大臣も、なったばっかりだから、まだ検察の言われたとおり言っていると思うけど、これは続きますから、私はとことんこの件やっていきますから。  大臣、もう少し人間的であってくださいよ。袴田さんがどんな思いで四十八年間拘束されてきたかという。もし大臣に良心があるならば、もっと人間的な答弁があってしかるべきじゃないですか、大臣。私は何も、私の名誉や私が何かパフォーマンスでアピールするために言っているんじゃないんですよ。袴田さんの人生を考えたならば、政治家として申し訳ないと思っているんですよ。人の一生を台なしにしてしまったんですから。  同時に、私は、刑事被告人のときから国会に返り咲いて、超党派の議員連盟をつくって袴田支援に動いてきたんですよ。それなりに私は袴田事件も勉強してきたし、取り組んできたんです。だから言うんですよ。少なくとも、大臣よりもこっちの方が袴田さんとの件については関わっているんですよ。  だから、私は、正直に、大臣として、検察という崇高な組織を守る上でも、あるいは国民の信頼を得る上でも、法務大臣としてのもっと人間的な対応があってしかるべきでないかと言っているんですよ。大臣……

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) 時間になりましたので、質疑をおまとめください。

鈴木宗男各派に属しない議員

○鈴木宗男君 十三分までですね、はい。今が十三分です。  そこで、大臣、大臣から検事総長に、大臣は答えられないですから、検事総長に、おまえが国会に出て、おまえが談話を出したその真意をちゃんと答えろ、こういうふうに督励をいただきたいと思いますけれども、大臣であればできるわけですから、いかがですか。

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) 時間が過ぎておりますので、端的に答弁願います。

鈴木馨祐自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(鈴木馨祐君) 今御指摘の件でありますけれども、当然、それは理事会の協議事項ということで立法府にてお決めいただくことでありますが、法務省といたしまして、我々のスタンスということで申し上げれば、従来から、やはり司法権と密接不可分の関係にある検察の独立性、あるいは公正性の保持の観点から、検察官を国会に出頭させないことについて、従前、国会の御理解をいただいているところと承知をしております。  今後とも、検察に関する国会への説明、これは個別のところ、我々もそこは申し上げる立場にはないわけでありますけれども、しかしながら、我々として、検察として表明をしていることについては責任を持ってお伝えをしていくということで御理解をいただきたいと思います。

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) 時間過ぎております。よろしくお願いいたします。

鈴木宗男各派に属しない議員

○鈴木宗男君 委員長、先ほど来私が質問しているこの検事総長の談話について、大臣は答えていません。正しいかや、よしとしているか、これでいいんだとか。私はこれは正しくないと思っているから指摘をしているので、その点、大臣、しっかり答えてください。これ、大臣として、これでいいんだと思っているのかどうかということ。

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) もう時間過ぎておりますので、質疑はこれで終わりたいと思います。  本日の質疑はこの程度にとどめます。     ─────────────

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律案の審査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) 御異議ないと認めます。  なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

若松謙維公明党

○委員長(若松謙維君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時十六分散会

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