法務委員会 第5号
- 発言数
- 150 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2025/04/10
会議録
○委員長(若松謙維君) ただいまから法務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、佐藤啓君及び山崎正昭君が委員を辞任され、その補欠として山東昭子君及び進藤金日子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(若松謙維君) 政府参考人の出席要求に関する件につきましてお諮りいたします。 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、法務省大臣官房司法法制部長松井信憲君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(若松謙維君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(若松謙維君) 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○古庄玄知君 おはようございます。古庄です。 裁判所の方にお伺いします。 裁判については迅速性が必要だというふうによく言われていますけれども、その迅速性を必要とする法的な根拠及びなぜ迅速でなければならないかというその実質的な根拠、これについて裁判所の御見解を御教示ください。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 ただいま委員の方から、裁判の迅速性に関する根拠あるいは理由ということについてお尋ねをいただいたところでございます。 公正かつ適正で充実した手続の下で裁判が迅速に行われるということは、これは司法を通じて国民の権利利益が適切に実現されることその他の求められる役割を司法が十全に果たすために不可欠であるということであるというふうに考えているところでございます。 このことは、裁判の迅速化に関する法律におきましてうたわれているところでもございますが、例えば、民事訴訟法第二条、家事事件手続法第二条、非訟事件手続法第四条などの各条文におきまして迅速性に関する規定が定められているほか、憲法第三十二条に関して、裁判の迅速性に関わるものであるといった解説がされているものというふうに承知しております。
○古庄玄知君 教科書的な回答をいただきましたが、迅速かどうかというのがその人間の一生に左右する場合があるということを是非裁判官の方々には認識していただきたいというふうに思います。 例えば、子供の奪い合いの親権者をどう定めるかという事件。実際に私がやった裁判で、片一方の親が、生まれた赤ちゃんを相手方から、まあ奪い取ったという表現がいいか悪いか分からぬけど、連れて帰りました。で、奪われた方がその相手方に対して子供を引き渡せという仮処分をかけたけれども、仮処分は認められたけれども、執行官が何遍言っても引き渡さないと。その後、本裁判になって、親権者は奪われた方にするという一審の判決が出ました。 しかしながら、その判決には従わずに、今度高等裁判所の方に控訴の申立てをして、当然のことながら一審判決が維持されると誰もが思っていたんですが、逆転して、高裁はひっくり返しました。ひっくり返した理由は何かというと、もう三年以上その親と、まあ奪ったというか、その親と一緒に住んでいたので、もうその事実ができ上がっているので、今から反対の親の方に子供を戻して、そっちの方を親権者とすることは適当ではないと、そういう理由で、子供を自分の手元に置いた親の方に親権者を認めたと、そういう案件があります。当然、相手方の負けた方は最高裁に行きますけれども、当然のことながら最高裁は門前払いと。 ということで、もう三十年以上前の話ですけど、そういうふうに、実際、その子供さんがどっちの親の元で育てられるか、もう当然ながら、親はもうけんか状態が激しい状態で、相手が来ても、絶対にあいつには渡さぬ、絶対あの人には渡さないわよと、そういう状況だったので、もう三十年以上たっていますが、今どうなっているか私は分からないけど、それによって人生が変わることはよくある話なので、是非、迅速性が必要だということをこれから日本の司法界をしょって立つ若い裁判官の方々には是非その点を認識していただければというふうに思います。 二番目は質問は省略いたしますが、平成十五年に裁判の迅速化に関する法律ができました。これは、それまで裁判が迅速じゃなかったということの反省の上で、迅速にしなければならないと、そういう趣旨から制定された法律だと認識しております。 そこでお尋ねしますが、この迅速化に関する法律ができた前後で、裁判の審理期間、これの変化はあったんでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 民事第一審訴訟事件の平均審理期間につきましては、裁判の迅速化に関する法律が制定される前の平成十二年は八・八月であり、令和六年では九・二月でございます。また、夫婦関係調整調停事件の平均審理期間につきましては、平成十二年が三・九月であり、令和六年では六・八月となっております。
○古庄玄知君 迅速化を求める法律ができた後の方が、まだ審理期間が長くなっているということですね。一般民事については八・八だったのが九・二、それから家裁関係では三・九だったのが六・八と、要は倍ぐらいに延びているというのが実態みたいです。 そこでお尋ねしますが、この現状、まず民事裁判の方ですね、民事で一審が終わるまでに九・二か月掛かるということは、これは迅速にされているというふうに裁判所は認識しているんでしょうか。この点についてお答えください。
○最高裁判所長官代理者(福田千恵子君) お答えいたします。 個別の事件における審理期間は両当事者の訴訟活動や事件の種類、内容等により左右されますので、それらの平均審理期間が九・二か月であることが長いかどうかを一概に評価することは困難でございますが、委員御指摘のとおり、迅速な裁判を実現することは重要であると考えております。
○古庄玄知君 重要なのは分かっているんです。だから、今が、現状が迅速だというふうに考えているかどうなのかという、そういう質問です。
○最高裁判所長官代理者(福田千恵子君) お答えいたします。 先ほど述べましたとおりではございますけれども、今の九・二か月という平均審理期間について、なお努力をする余地はあろうかというふうに思っております。 裁判所といたしましては、これまでも、中心的争点に焦点を当てた審理や終期を見通した計画的な審理を実践するとともに、複雑困難な事件については合議体による審理を活用するなどして、審理運営改善を進めてきているところではございます。 また、現在、民事訴訟手続のデジタル化が進んでおりますところ、ウェブ会議の活用により期日が入りやすくなり、データ共有により認識のそごも生じなくなったなどの利点も指摘されておりますので、こうしたデジタル化のメリットを生かすことによって更に合理的な期間内での適正な紛争解決につなげていきたいと考えております。
○古庄玄知君 言えないからそういう表現になっているんじゃないかなということは理解しますが、いずれにしても迅速だというふうに考えている人は恐らく誰もいないというふうに思います。是非、先ほど言ったように、迅速化が極めて当事者にとっては物すごく切実な問題であるということを裁判所は是非認識してもらいたいと。 私の方で調べたら、裁判を起こすことにちゅうちょするかどうかというので、もう半分以上の人が裁判を起こすことにはちゅうちょすると、そういう統計があります。ちゅうちょの原因は何かというと、もう八割、九割の人が、裁判には時間が掛かり過ぎると、だから裁判まではちょっとという人が多いと。これだと、何のための紛争解決機能の裁判所の役目なのかということがあるんじゃないかと思いますので、是非その辺は、質問事項にはないですけれども、御認識をいただければというふうに思います。 次の家事事件の分についても省略させていただきます。 次の質問に行きますけれども、そういう観点から考えると、裁判所、裁判官をどんどん増やして、どんどんどんどん早く裁判やるから、どんどん裁判所に来てねというふうにやるのが意味があるのではないかな思います。特に、弁護士は四倍に増えています。裁判所は余り増やしていません。だから、裁判所にキャパがないんだというけれども、受皿は何ぼでもあるんですから、是非裁判所も、人間をどんどんどんどん、例えば倍ぐらいに増やして、一人の裁判官の持っている事件数を減らしていけば裁判の迅速化に資するのではないかなと。まあ現実には難しいかも分からぬけれども、そのくらいの意気込みを持ってやる必要があるんじゃないかなというふうに思っておりますが、この点について、今回の定員法を絡めて裁判所の方に御意見をお願いします。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 これまで、裁判所といたしましては、事件動向等を踏まえまして相当数の裁判官を増員し、増員分を活用しながら、審理期間の長期化などの課題への対応に向けて審理運営の改善、工夫等の取組を行っており、中長期的に見れば、専門訴訟の審理期間の短縮、あるいは成年後見関係事件における後見人による不正件数の減少といった効果が見られているところでございます。他方、近年は複雑困難な民事訴訟事件が依然として高水準にあるというところがございますし、また、裁判は両当事者の訴訟活動やその時々の事件動向、法制度等によっても大きく左右される面があるというふうに考えております。 裁判所といたしましては、審理期間の長期化などの課題への対応に向けまして審理の運用手法を一層改善していくことが重要であるというふうに考えておりまして、先ほど民事局長から申し上げたような審理の運営、運用手法の改善の取組を更に進めているところでございまして、これは家裁の事件についても同様でございます。 これまでの体制整備の状況や近年の裁判所全体の落ち着いた事件動向などを踏まえますと、これまでの増員分を活用しつつ、審理運営の改善、工夫等を引き続き行うことで適正かつ迅速な事件処理を行うことができると考えており、審理期間の長期化などの課題等への対応に向けて裁判官の増員が必要な状況に現時点においてはないというふうに考えておりまして、本年度につきましては裁判官の増員を求めないこととしたものでございます。
○古庄玄知君 増員の必要性はないという裁判所の見解なんですが、現場の裁判官の声を聞くと、仕事が多過ぎて手が回らぬのじゃと、そういう意見がたくさんあって、だから、なかなか判決が書けない、和解を進められないという意見がたくさんありますので、是非裁判所の方も、その辺の現場の声をたくさん吸い取って、なぜ迅速でなければならないのかという原点にもう一度立ち返って、前向きに考えていただきたいと思います。 ということで、質問を終わらせてもらいます。
○福島みずほ君 立憲・社民・無所属共同会派、社民党の福島みずほです。 職員の数、増減についてお聞きをいたします。 概算要求で四十三名増員を最高裁の事務官について最高裁はしておりました。四十三名要求した理由は何ですか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 裁判所といたしましては、今回、家庭裁判所の審理運営を検討していく、あるいはデジタル化を進めていくといったような観点から、家裁調査官の増員あるいは事務官の増員というものもお願いをしているところでございます。また、いわゆるワーク・ライフ・バランスに関する増員もお願いしているというところでございます。 一方で、いわゆる技能労務職員がアウトソーシングしていくというような過程の中で、退職された後、その職員を、あっ、不補充にするというような形で事務の合理化を進めていくといったようなことを含め、裁判所の事務の合理化に伴う人員の合理化も進めているということでございます。 そして、その差引きをした結果が今回の減員ということになっているということで御理解をいただきたいと思います。
○福島みずほ君 裁判所が四十三名概算要求で要求したということは、やっぱりそれだけ必要だと考えたからじゃないですか。これが九名しか事務官が認められなかった。これは非常にがっかり、問題があるんじゃないですか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 概算要求の段階におきましては四十三人の増員が必要というふうに考えて増員の要求をしたということは、御指摘のとおりでございます。 しかしながら、概算要求の後、財務省などとも意見交換を行った上で、政府が国家公務員の定員につきまして厳しい姿勢で合理化に取り組んでいること、他の行政機関も定員の再配置によって業務の増大に対処し、増員を抑制していることなどを踏まえまして、裁判所におきましても、国家機関として現有人員の有効活用を更に図れるかということを精査しまして、改めて増員の必要性について検討したところ、本年度は裁判所事務官九人の増員を図るということで事件処理の支援のための体制強化を図ることができるというふうに考えたというものでございます。
○福島みずほ君 現在、国家公務員に関しては、やはり以前は新自由主義、減らせ減らせ減らせだったのが、ここ数年はやっぱり雰囲気が変わってきたと歴然と思います。やっぱり人を減らせば公共サービスが実現できない、それからもう人が辞めていったり、できない。だから、やっぱりある程度、公共サービスのために国家公務員増やさなくちゃいけないという流れになっています。そして、どこの役所も必死です。新しい新規事業をやるから人を増やしてくれとか、組合も役所も必死で人員獲得をやっています。 裁判所も概算要求で四十三名増員要求しているわけじゃないですか。裁判所としてもやっぱりそれだけ増やしてもらわないと回らないと思っているからであって、九名というのは極めて残念だと思います。 裁判所、先ほどもありましたが、やはりこれ人員要求、これから頑張ってやっていただきたい。いかがですか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) 裁判所といたしましては、審理を迅速かつ適正に行っていくことは非常に重要であるというふうに考えております。そのために、審理運営の改善、様々な取組を進めておりまして、それを踏まえた人的体制を整備していくということが肝要であるというふうに考えております。 今後とも、引き続き必要な人員の確保に努めてまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 是非、人員獲得、四十三名概算要求で出しているわけで、裁判所も分かっているわけですよ。人が増員しなくちゃいけない、それが九名で終わるということで、これから増員要求、私たちは応援団です、是非、様々増員するようにお願いします。 衆議院と参議院の附帯決議で、民法改正案の議論をしたときの附帯決議、衆議院では附帯決議七項、参議院では附帯決議九項、家庭裁判所の業務負担の増大及びDV、虐待のある事案への対応を含む多様な問題に対する判断が求められることに伴い、家事事件を担当する裁判官、家事調停官、家庭裁判所調査官等の裁判所職員の増員が附帯決議で要求されております。 しかし、今回、家裁の調査官、僅か五名なんですよ、全国で五名。これ、ひどくないですか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 今回、御指摘のとおり、家庭裁判所調査官につきましては五名の増員をお願いしているというところでございます。これにつきましては、この調査官五人を増員することによりまして、改正家族法が成立したことを踏まえてより一層の家庭事件処理の充実強化を行うと、改正家族法の円滑な施行に向けた検討、準備を含めて、引き続き、引き続きその役割を果たしていくことができるのではないかというふうに考えております。 これは、家庭裁判所の事件動向を見ますと、少年事件におきましては近年大幅な減少傾向が継続しているというところがございます。家裁調査官は、少年に関する適正な処遇に資するよう、少年に対する調査のほか、学校等への関係機関への、関係機関や保護者を始めとする関係者に対する調査等を行い、それらの結果や処遇に対する意見を書面で裁判官に報告するなどの関わりをしているところでございます。 申し上げたように、少年事件は近年大幅な減少が続いているというようなこともございますので、裁判所の中で適切に応援体制、あるいは事務の分配を見直すといったことをしながら、各事件の適正な処理を進めていくことができる、そして、今回の五人の増員を踏まえて更に円滑な役割を果たし、役割を果たすべく円滑に進めていくことができるというふうに考えているところでございます。
○福島みずほ君 配付資料をお配りいたしました。 減少又は横ばいとされてきた事件数は一昨年から増加に転じています。少年事件しかり、家事事件しかり、刑事事件しかり。そして、少年事件に関しては、やはり特殊詐欺やいろんなものがあるので、闇バイトや、やっぱり事件が複雑かつ大変になっていると。大変です。 そして、ここの委員会で民法改正についての共同親権どうするとか議論がありました。これからたくさん、例えば親権、共同親権にする申立てや、いろんなものが出てくる。家庭裁判所の調査官は、いろいろ調べたり、周りの人の話を聞いたり、子供にも会ったり、物すごく労力を使います。 全国で五人きりって、ひどくないですか。改めて、別に減じていないじゃないですか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 申し上げましたとおり、今回、今年度に関しましては、家裁調査官について五名の増員をお願いしているところでありまして、この増員を含め、先ほど申し上げたような各事件の事件動向を見ながらの応援体制、あるいは事務分配、事務の見直しといったようなことをすることで、より一層の家庭事件処理の充実強化を行うということができるというふうに考えております。 また、改正家族法の施行、これもその検討の準備が進めることができるというふうに考えておりまして、今回このような増員をお願いしたというものでございます。
○福島みずほ君 今の答弁駄目ですよ。だって、附帯決議七項、衆議院、参議院のここの附帯決議九項でその増員をすることとなっていて、そして、これ五人って余りに少ないですよ。裁判官は増減なしですし、調査官は全国で僅か五名というわけですよね。これは本当にあり得ないと思います。 地域の裁判所充実へ全国組織が発足という記事を見ました。地域の裁判所の体制を充実させようと、全国四地域の行政や司法関係者らでつくる協議会が連携し、国に要望活動を行う全国組織が発足。長野県、神奈川県、新潟県などです。裁判官や家裁調査官が常駐していないなどの課題を抱えている。長野家裁佐久支部では、家事事件の件数は二千件を超えるが、長野家裁六支部のうち唯一調査官が常駐せず、上田支部の調査官が出張して対応している。また、大町出張所は裁判官がおらず、期日調整が制約される。全国各地で広がっています。 不足していますじゃないですか。調査官いないんですよ、常駐していない。裁判官がいないところがある。いかがですか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 裁判官あるいは調査官、家裁調査官といった者が常駐していない庁があるというのは御指摘のとおりでございます。これらの庁につきましては、事件数が少ないといった事情から、近隣の庁に配置されている裁判官あるいは調査官が当該庁の実情に応じて出向いていって事件を担当するというような体制を取っているところでございます。 全ての支部に裁判官を常駐させることが望ましいのかどうかというところにつきましては、そのような御意見もいただいているところではございます。裁判所も国の予算で運営される公的な機関でございます。業務量に見合った人の配置の在り方というのを考えていく必要があるというふうに考えております。 いずれにいたしましても、裁判所といたしましては、今後とも事件数の動向等を常に注視しながら適正迅速な事件処理に支障の来すことのないよう対応し、今後とも、全国津々浦々において利用者が適切な司法サービスの提供を受けることができるような必要な体制の整備に努めてまいりたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 いや、考え改めてくださいよ。 長野家裁佐久支部では、家事事件の件数が二千件を超えるが、長野家裁六支部のうち唯一調査官が常駐しないということなんですよ。裁判官がいなかったり、調査官いなかったら本当に困るじゃないですか。 「虎に翼」で寅子ちゃんが行った三条の支部ですよね、裁判官が一人しかいないとかですね。でも、いなかったら令状発付とかどうなるんですか。本当にこれ大変ですよ。 調査官いなかったら、きめ細やかなことができない。事件数がと言うけど、事件数多いところでいないんですよ。調査官、これから必要ですよ。地方こそ必要かもしれない。東京や大きいところはまあまあ人がいるかもしれないけれども、地方の疲弊は本当に際立っています。これ、増やしていただけるようにお願いします。 そして、資料でもお配りしましたが、裁判官、今回も増減ゼロですが、があっと一般職が減っているんですね。前年度からの増減、一般職はマイナス四十七、二〇一五年からの累計ではマイナス二百八十八。調査官も裁判官もいないなんて冗談じゃないですよ。それ裁判所じゃないですよ。 で、不思議ですよね、最高裁。普通の役所は、増員してくれ、増員してくれなのに、裁判所は、間に合っています、間に合っていますで、とても不思議な役所で、とても不思議な役所ですよ。裁判官と調査官がいないなんて裁判所じゃないですよ。弁護士だって困りますよ。 だから、どうかこれはしっかり裁判所が回っていくように、三権分立の一翼を担う裁判所に頑張ってもらいたいからこそ、増員について応援をしていきたいというふうに思います。裁判官の数も増やすべきですし、弁護士の任官が非常に少ないということも極めて問題だと思います。是非、働く人たちを応援する最高裁でいてください。よろしくお願いします。うんとうなずかれたので、よいということでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 裁判所といたしましては、全国津々浦々で均質な司法サービスが受けられるよう、これからも努力してまいります。また、必要な人員をきちんと確保をして、それぞれの庁において適切、迅速な裁判が行われるよう、人的な体制も含めて今後とも検討してまいりたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 頑張ってください。 増員を本当に必要だと、裁判官も職員も調査官も本当に必要ですので、さっき、うんとうなずいてくださったので、よろしくお願いいたします。 次に、国際人権に関する研修についてお聞きをいたします。 女性差別撤廃委員会の勧告、パラグラフ四十、裁判官に対し、雇用差別や雇用におけるジェンダーバイアスに異議を唱える際の条約及びその活用について研修を行う。 勧告受けました。これをどう受け止められますか。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答えを申し上げます。 裁判官の研さんということになりますと、OJT及び自己研さんが基本ではございますけれども、司法研修所におきましては裁判官に対して各種の研修を実施しております。国際的な人権に関する条約を含めたこれらの条約についての裁判官の意識を高めるために、国際人権法に関する研修も行っているところでございます。
○福島みずほ君 ただ、勧告はもっと具体的なわけで、雇用差別や雇用におけるジェンダーバイアスに異議を唱える際の条約及びその活用についてというふうにしています。 お手元に配付資料をお配りしています。裁判所における国際人権の研修について出してもらいました。まだまだまだまだ本当に少ない、足りないと思いますし、いかがでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答えを申し上げます。 裁判官の自己研さん、これを支援するために司法研修所においては様々な研修を実施しております。その中で、国際人権法に関する研修も実施しているというところでございます。 また、できる限り多くの裁判官に研修内容に触れてもらえるように、国際人権法に関する研修を含めた一部の研修につきましては、研修に参加できなかったあるいは参加しなかった裁判官も含めまして、全国の裁判官が随時裁判所のポータルサイトを通じてその録画を視聴したり、用いられた資料を閲覧したりすることができるようにしているところでございます。 今後とも、裁判官において国際人権法に関する知見を高めることができるよう努めてまいりたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 今までさんざんポータルで見れるとか閲覧しているとありましたが、効果が出ていないじゃないですか。だからこそ、女性差別撤廃委員会から勧告が出ているわけです。具体的にこれやってくださいよ。六十項目のあるうちの一項目なんですよ。裁判官に対するまさにこの雇用差別などについてやれというのは、はっきり具体的に書かれているんです。 最高裁、これやるべきじゃないですか。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答え申し上げます。 繰り返しになりますけれども、改めて、様々な研さん、研修等を通じまして、今後とも、裁判官におきまして国際人権法に関する知見を高めることができるよう取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 お手元に、国際人権条約に関する研修について最高裁が何をやっているかというのをお配りいたしました。 年一回、判事任官者研究会、新たに任官した判事ですが、障害者権利条約はやっていますけれども、あとはないんですよ。新任判事補研修も国際人権法で年一回です。ですから、まだまだ、いや、やらないよりはやった方がいいと思いますが、余りに少ない、余りに限られている。 もっと、拷問禁止条約、国際人権規約、子どもの権利に関する条約、女性差別撤廃条約など、障害者差別禁止条約、いろんなことで勧告も受けています。国際人権、日進月歩です。きっちり研修やるべきじゃないですか。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答えを申し上げます。 今、司法研修所で行っている国際人権条約に関する研修でございますけれども、この中でも様々な条約に触れるような内容のものもございます。また、研修自体は、こう見ますと数が少ないのではないかという御指摘もございました。先ほど申し上げたとおり、そういう点も含めまして、研修に具体的に参加できなかった者も含めて、この研修内容に触れてもらえるように、ポータルサイトを通じてその研修の録画を視聴したり、その資料を閲覧することができるようにしているところでございます。 引き続き、様々な工夫をしてまいりたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 今まで閲覧ができるようにしているとか回覧しているとかポータブルで見れるようにと言うけど、効果が、まあ見る人は見るかもしれませんが、きちっとした研修をやるように心から要請しますし、この法務委員会でこれからも聞いていきます。 それで、検察庁、それから人権擁護局、出入国管理庁、それから矯正局などでどのような研修をやっているかの資料もいただきました。正直、まだまだ足りないですね。検察官は、新任検事研修、検事一般研修及び検事専門研修について、いずれも四十五分、ただし直近二回の新任検事研修は二十五分の研修、これは新任だけですし、少ないですよね。 もっと、国際人権規約、政治的、精神的自由権に関する規約委員会からは、法務省の関係することがたくさん勧告をされています。入管も刑務所も取調べも人権もたくさん、法務省の関係するものが圧倒的に多いじゃないですか。 この検察官の研修だってとても少ないというふうに思っています。いかがですか。
○政府参考人(堤良行君) お答えいたします。 法務省及び出入国在留管理庁におきましては、人権についての理解を深めるため、例えば検察庁に関しましては、新たに任官した検事、任官後三年前後の検事、任官後七年ないし十年の経歴を有する検事に対し、人権諸条約等に関する研修を毎年実施しております。出入国在留管理庁に関しましては、全職員に対し、外国人の人権を含む人権に関する研修を令和三年度以降毎年実施しているほか、業務の中核を担う職員に対し、外国人の人権や人権諸条約に関する研修を毎年実施しております。矯正局に関しましては、採用時及び幹部任用時に該当する全ての矯正職員に対し、国際準則等を含む人権に関する研修を毎年実施しております。人権擁護局に関しましては、法務局、地方法務局の人権擁護課長等に対し、人権諸条約を含む人権に関する研修を毎年実施しております。 これらの研修に加えまして、日常の業務を遂行する中でも、上司から部下職員に対しまして人権擁護の観点から適切に指導を行うなど、職員の人権についての理解を深めるよう取り組んでおります。 こうした取組により、職員の人権に関する理解がより深まるよう努めてまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 資料もいただきましたが、まだまだ不十分だと思います。 人権擁護局が作った、法務省が動画サイトに掲載している人権啓発動画も見ました。なかなか工夫しているとは思いますが、しかし、入管も刑務所もそれから取調べも人権侵害がたくさん起きている部門です。法制度上も問題があるし、実際運用上も人権侵害が起きている。ですから、この中身の国際人権の研修では不十分だし、法制度上の見直しが必要だと思います。 検事総長に関して、きちっとここに来てもらって、袴田事件についてきちっと検証するということが必要だと考えます。 袴田事件に関して集中審議を行っていただくよう強く申し上げます。委員長、お願いします。
○委員長(若松謙維君) 後刻理事会で協議いたします。
○福島みずほ君 是非、袴田事件という冤罪事件に関して、しっかり、なぜこういうことが起きたのか、集中審議をこの法務委員会はやるべきだと思います。そこに検事総長も来ていただいて、とことんやって、人権侵害をなくす。人権啓発も大事です。でも不十分です。そして、人権侵害が実際起きていることに関して、法務省、これはしっかりやるべきだと思います。 判検交流についてお聞きをいたします。 裁判官とそれから検事の交流はなくなりました。しかし、訟務検事の制度、つまり裁判官がまさに法務省に勤務し、国の代理人となって、あるいはその後、裁判所に戻る。つまり、国の代理人となって、そして今度は裁判官、中立的なふりをしてと言うと悪いけど、中立的なように出る、これはやめるべきだと思います。 訟務検事の数は減少していません。出向裁判官は二〇二四年で百六十八人、法務省に勤務している裁判官出向者の訟務局には二十三人です。これはもうやめるべきじゃないですか。やめるべきじゃないですか。
○国務大臣(鈴木馨祐君) まず、私どもといたしましては、法曹間のこの人材交流というか、そういったことについては、まさにこの法務省の所掌事務の適正な処理であったり、あるいは国民の期待、信頼に応える多様で豊かな知識、経験を備えた法曹の育成、確保のためにもこれは必要だと考えているところであります。 その上で、今御指摘ありました訟務の関係でありますけれども、国を当事者とする訴訟でありますけれども、まさにその結果が政治、行政、経済等に重大な影響を及ぼし得る重大大型事件が増加傾向であるということもありますし、あるいは事件の内容、これも非常に複雑化、困難化をしているところがあります。 そういった中にあって、法律による行政の原理を確保して適正な訴訟追行を行うという観点から、訟務部局に、まさにそうした幅広い視点を持っている、そうした裁判官出身者の方についてもこの人材として配置をすること、これは重要な意義を有していると我々としては考えているところであります。 そういったことから、訟務分野における裁判所出身者、これを減らす、あるいはなくした方がいいという御指摘でありますけれども、私どもとしては、減らせば減らすほどよいということでは必ずしも考えていないところでございまして、やはり様々な観点から見たバランス、これを重視をして人材を配置をしていくことが必要ではないかと考えております。
○福島みずほ君 バランスがぶっ壊れているんですよ。だから、裁判官と検察官の交流はなくなりました。裁判所から裁判官借りてきて、国の代理人、一方当事者にするんですよ。公平な裁判なんてできないじゃないですか。その裁判官がまた裁判所に戻るんですよ。国の代理人やって、国を訴える裁判の裁判やるんですよ。公平じゃないじゃないですか。 検察官と裁判官の交流はなくなりました。今度はこの訟務検事なくしてくださいよ。なくすべきですよ、この二十三名。バランスでちょっと能力がある人を借りる話じゃないんですよ。その人、裁判官として戻って裁判やるんですよ、国の代理人やって。これは問題だと思います。 訟務検事、この制度をなくす、なくすよう、大至急なくすよう強く要望し、私の質問を終わります。
○谷合正明君 公明党の谷合正明です。 裁判所職員定員法に関しまして質問をいたします。 まず、家庭裁判所の人的体制の整備について最高裁に伺います。 近年、後見関係事件の増加等、家事事件の増加ですとか、また子をめぐる事件の複雑困難化というものが指摘をされております。また、昨年の五月十七日には、離婚後の共同親権の導入などを内容とする民法等の一部を改正する法律が成立したところでございます。 現在の状況に鑑みまして、家庭裁判所の調査官一人当たりの事件数が過重ではないかとの指摘もあります。家庭裁判所の人員体制の整備は十分なのか、今後の家庭裁判所の人的体制整備について裁判所の見解を伺いたいと思います。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 家庭裁判所に期待される役割をしっかり果たしていくためには、適切な審理運用の在り方の検討が重要であり、これらの検討などの中心となる裁判官につきましては、これまでも着実に増員をしてきております。司法制度改革以来、相当数の増員をいただいてきたというところもあります。 また、家裁調査官につきましても、事件動向や事件処理状況等を踏まえまして必要な体制整備に努めてきたところであり、令和七年度におきましては、今回の検討等を一層加速させていくなどのために五人の増員をお願いしているというところでございます。 近時の事件動向が全体として落ち着いているというような状況を踏まえますと、令和七年度につきましては、これまでの増員分とともに今回の増員分を活用するなどして、審理運営の改善、工夫等も引き続き行うことで、改正家族法の施行に向けた円滑な検討、準備を含め、家庭裁判所の紛争解決能力の一層の改善、向上を図ることができるものというふうに考えております。 引き続き、事件動向や事件処理状況等を踏まえつつ、各種の検討、準備の状況を注視しながら、適切な審理運用の在り方に見合った体制の整備に努めてまいりたいと考えております。
○谷合正明君 続きまして、非常勤裁判官制度について伺いたいと思います。 弁護士の、弁護士任官の推進にも資するとされておりますいわゆる非常勤裁判官制度の運用状況について、どうなっているのかということでございます。 今回、最高裁は調停官を十名増員することとしています。特に、調停事件の多い地域での迅速な事件処理など、そうしたところに資するためだというふうに理解しますけれども、増員による効果や充足のための取組についてどのように考えているのか、また、実際に非常勤裁判官の中から常勤の裁判官に任官するケースはどの程度あるのか、また、その数についてどう評価しているのかということについて伺いたいというふうに思います。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) 調停官に関する御質問いただいたところでございます。 まず、数字を申し上げますと、令和六年十二月一日現在でございますけれども、民事調停官は、地裁、簡裁、合計十三庁で五十二人、家事調停官につきましては家裁の十六庁で六十九人の合計百二十一人が任命されているところでございます。御指摘いただきましたとおり、令和七年度には家事調停官を十人増員するための予算要求も行っているというところでございます。 そして、弁護士任官にこれが資する制度であるということも御指摘いただいたとおりでございまして、弁護士任官により裁判官に採用された人数というのは平成十五年度以降八十六人ということになっておりますが、このうち調停官経験者は、平成十八年度に二人が任官して以降、現在に至るまで合計二十四人が任官しているところでございます。 調停官制度は、弁護士任官の給源として重要な役割を担っているというふうに思っております。今般、令和七年度は調停官の十人の増員をお願いしているというところでございます。このような増員をすることによりまして、弁護士の有する多様な知識、経験や専門性を活用して調停手続の紛争解決機能を一層充実強化し、ますます複雑困難化していく調停事件により一層的確に対応していくことが可能になるというふうに考えております。加えて、申し上げた弁護士任官の促進のための環境整備も図られるということで、裁判官の給源も多様化されていくのではないかというふうに考えているところでございます。 今後とも、日弁連とも連携協力をしながら、調停官への採用を希望する弁護士の確保にも努めてまいりたいというふうに考えております。
○谷合正明君 非常勤裁判官制度の運用の結果について評価していただいているということだ、評価されているということだと思いました。 続きまして、司法へのアクセス改善に向けた体制整備について伺いたいと思います。 先ほども質問があったところでございますが、裁判所の支部や出張所の新設を求める声に対しまして、まず、最高裁、どのような見解を持っているのかというふうに伺いたいと思います。 また、令和七年三月四日には、地域の裁判所の体制を充実させようということで、全国の四地域の行政や司法関係者らでつくる協議会が連携し、国に要望活動を行う全国組織、地域司法充実のための協議会連合会が発足をしております。先ほど答弁で、裁判所へのアクセス向上を含めた全国で均質の司法サービスを提供する体制整備を図っていきたいという話でありますけれども、まさにその体制整備について、具体的にどのように取組を行ってそれを推進していくのかということを改めて答弁を求めたいというふうに思います。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 裁判所の支部や出張所に関しまして新設や充実を求めるというような声があることは裁判所も承知しているところでございます。 これらにつきましては、人口動態、交通事情の変化、裁判所で取り扱う事件数の動向等を考慮しまして、また裁判手続のデジタル化が進展していること等も視野に入れながら、裁判所へのアクセスを含む総合的な利用者の利便性の向上の見地から検討していく必要があるというふうに認識しているところでございます。 最高裁といたしましては、限られた人的、物的資源を有効に活用しつつ、全国的な観点からの体制整備を検討し、司法サービスを充実させていくことが重要であるというふうに考えております。 今後とも、人口動態、交通事情、裁判所で取り扱う事件数の動向等を注視しつつ、ウェブ会議を始めとしたデジタル技術の活用なども進めることにより、裁判所へのアクセス向上を含めた全国で均質な司法サービスを提供できるよう努めてまいりたいと考えております。
○谷合正明君 いずれにしても、この全国で均質の司法サービスの体制整備についてしっかりと図っていただきたいというふうに思います。 続きましてでありますが、家庭裁判所の性別の取扱いの変更についてちょっと事実確認をさせていただきたいと思っておりまして、まず、昨年の、失礼しました、令和五年の十月二十五日になりますでしょうか、最高裁の大法廷の決定におきまして性同一性障害特例法の要件について違憲判決が出されました。 御案内のことかと思いますけれども、性同一性障害者につきましては、性別の取扱いの変更の審判を家庭裁判所ですることができます。まず、二人以上の医師により性同一性障害であることが診断されているということ、これを前提に、一つ、十八歳以上であること、一つ、現に婚姻をしていないこと、一つ、現に未成年の子がいないこと、一つ、生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること、最後に、ほかの性別の性器の部分に近似する外観を備えていることということで、いわゆる五つの要件があるところであります。 そのうちの四番目と、私たち、私たちじゃない、四番目というふうによく言われますけれども、生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること、この要件について違憲判決となったわけであります。 この大法廷決定以降、この性別の変更の審判の実例を何件把握しているのかについてお答えをいただきたいというふうに思います。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) お答えいたします。 最高裁では、御指摘の大法廷決定を受けまして、令和六年一月分以降、各庁から性別の取扱いの変更事件についての報告を求めているところでございます。その集計結果によりますと、令和六年一月から令和七年二月までに審判がなされた事件の件数は千四百九十九件であると承知しております。なお、この集計結果は、御指摘の大法廷決定後の事件動向等を把握するための実情調査に基づく概数でありまして、今後、異動、訂正が生じ得る点については御理解いただきたいと思います。
○谷合正明君 千四百九十九件ということでありまして、これはその大法廷の決定前に比べて数が増えているのかどうなっているのか、この辺りについてのお答えをいただきたいというふうに思っております。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) お尋ねの性別の取扱いの変更事件につきまして、司法統計によりますと、令和六年の新受件数は速報値で千三百九十四件でございました。令和五年の新受件数は九百三十四件でございまして、これと比較すると約四九%増加しております。 以上でございます。
○谷合正明君 期間が、あれですかね、そろっているんですかね、四九%増というのは。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) 審理期間につきましては、統計として把握しておりませんので、お答えすることは困難でございます。
○谷合正明君 私の質問は、済みません、大法廷決定以降と決定前のこの四九%増えているというのは、その統計で取っている期間が同じ期間なのかと。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) 先ほどの千三百九十四件というのは令和六年一年間でございます。で、九百三十四件、令和五年の九百三十四件というのは、令和五年の一年間ということでございます。
○谷合正明君 理解いたしました。 それで、大法廷決定以降の数について、出生時の性別の男女の比はどうなっているのか。これ、分かりやすく言うと、戸籍の性別を男性から女性に変えるMトゥーF、女性から男性に変わるFトゥーMということで、ちょっとそのような言い方で言っていただけると助かるんですけれども、よろしくお願いします。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) この数値につきましては、先ほどの実情調査の結果で令和六年一月から令和七年二月までに審判がされた性別取扱いの変更事件の申立人の男女比ということでお答えいたしますと、男性、すなわち男性から女性への性別変更を求めた件数が三百一件、女性、すなわち女性から男性への性別変更を求めたものが千百九十八件であったと承知しております。
○谷合正明君 ということは、女性から男性へという方の方が四倍近くあるという、数があるということだと思います。 そうしますと、五号要件、この性器の外観の近似要件というふうに略しますけれども、この五号要件について、裁判所は何によってその該当、要件該当性の判断をしているのでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) 個別の事件においてどのような資料に基づいてお尋ねの要件該当性を判断するかにつきましては、裁判官がそれぞれの事案に応じて検討すべき事柄でございまして、事務当局としてお答えすることは困難ですが、その上で、一般論として申し上げれば、特例法によりますれば、性別の取扱いの変更の審判を請求するには、性同一性障害についての診断を的確に行うために必要な知識及び経験を有する二人以上の医師の一般に認められている医学的知見に基づき行う診断の結果並びに治療の経過及び結果等が記載された医師の診断書を提出しなければならないと規定されているところでございまして、裁判所におきましては、個別の事案に応じて、このような診断書やその他の関係資料により判断をすることとなるものと認識しております。
○谷合正明君 なかなか一般論だけでは具体的に分からないところはあるんですけれども。 さらに、ちょっと確認の質問をさせていただきます。最高裁の大法廷決定後の審判申立てのうち、却下となったものは何件あるんでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) 司法統計でお答えしますが、令和六年、この一年間、令和六年一年間における却下で終局した件数は十一件でございます。
○谷合正明君 それでは、大法廷決定前の却下というのはどの程度あるんでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) 却下で終局した件数、これも司法統計でございますが、令和二年が五件、令和三年が四件、令和四年が一件、令和五年が三件となっております。令和六年は先ほど申し上げたとおり十一件でございまして、増加しているということでございます。
○谷合正明君 事実としては、却下になっている数は増えている。まあ、もしかしたら、この申請する数も増えているのかもしれませんけれども。 それで、同様に、審判前に取下げになったものは何件あるんでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) 司法統計でお答えしますが、取下げ、令和六年の一年間で取下げにより終局した件数は二十件でございます。
○谷合正明君 それでは、先ほどお答えいただいた却下、大法廷決定後の却下の数で、これを出生時の性別の男女比というのはどうなっているんでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) 却下についてでございますが、これは、令和六年一月から令和七年二月までの数値と、実情調査に基づく数値でお答えしますと、却下で終局した件数十五件のうち、男性から女性への性別変更を求めたものが十二件、女性から男性への性別変更を求めたものが三件となっております。
○谷合正明君 これ、大法廷決定以降の審判の実例は、先ほど四倍近い差があるという数字でありましたけれども、却下においても同様に四倍の差があるというふうに数字としては表れてきております。 それで、まず、特例法のこの四号要件、これ違憲判断されたものでありますけれども、これは法文上速やかな削除が必要であるというふうに思っております。既に法務省の方としては、今の、先ほどの要件については憲法十三条に違反し無効であるとの判断が示されているところでありますので、運用上これはないものというふうになって運用されているんだと思いますけれども、この法律上やはり四号要件というのは削除されるべきだというふうに、当然だと思いますけれども、この点についての法務省の見解を伺いたいというふうに思います。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 性同一性障害特例法に関する最高裁判所の違憲決定については、厳粛に受け止める必要があると認識をしております。 決定を受けまして、法務省としては既に、生殖腺をなくす手術を受けていない場合であってもその他の要件を満たしている場合には戸籍上の性別の変更を行って差し支えない旨の事務連絡を発出するなど、対応を行ったところでございます。 性同一性障害特例法の改正の在り方につきましては、委員御指摘のような考え方もあり得る一方で、令和五年十月の最高裁大法廷の決定における補足意見におきましては、当該規定の目的を達成するためにより制限的でない新たな要件を設けることや、当該規定が削除されることにより生じ得る影響を勘案し、性別の取扱いの変更を求める性同一性障害者に対する社会一般の受け止め方との調整を図りつつ、同法のその他の要件も含めた改正を行うことは、その内容が憲法に適合するものである限り、当然に可能である旨述べられているところでもございます。 このように、性同一性障害特例法の改正の在り方につきましては様々な考え方があると承知をしておりますところ、法務省といたしましても、関係省庁とともに必要な検討を行い、立法府とも十分に連携して適切に対応してまいる所存でございます。
○谷合正明君 大法廷の決定前の性同一性障害の方々が審判した総数というのは分かるんですけど、それを出生時の性別でどういう比率なのかという統計は取っていないというふうに聞いております。 一方、日本精神神経学会性同一性障害に関する委員会の方で、二〇一五年までの受診者調査というものを行っておりまして、全国の主要二十六施設の総受診者二万二千四百三十五人のうち、男性から女性というのが七千六百八十八名、これは三五%で、女性から男性、これが一万四千七百四十七名で六五%というふうに数字を私は伺っています。 つまり、その大法廷決定前と後でいうと、MトゥーFとFトゥーMのその審判の数が異なってきているというのが現象面として現にあるわけであります。 で、四号要件のみ削除してもその状況というのは何ら変わらないことは私も理解しております。先ほどの局長の答弁では、四号だけの削除ということだけではなくて、そのほかの要件について、権利制限的でないものについて総合的に検討されるということがふさわしい旨の話だったと思いますけれども、いずれにしましても、この性同一性障害特例法についてはやはり法律上放置するわけにはいかないというふうに私は思っておりますので、この点についてもしっかりと今後もまた議論を深めていきたいというふうに思っております。 以上です。
○嘉田由紀子君 日本維新の会、嘉田由紀子でございます。 十五分の時間をいただいておりますので、まず最初に、裁判所職員法の改正についてお伺いいたします。 この裁判所の合理化、効率化というのは必要だと理解をしておりますが、特に今現場の負担、混乱が生じないようなお願いをしたいと思います。新たなITシステムなどを導入したときには、現場職員が円滑に対応できるよう、研修、サポート体制の整備、不可欠と考えておりますけれども、最高裁の方では、そのような支援どうなっているでしょうか。お願いいたします。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 今回の減員につきましては、庁舎管理等の業務を行う技能労務職員等を対象とするものであり、定年等による退職に際して、アウトソーシングによる合理化等が可能かどうかを判断し、後任を不補充とするということによって生じた欠員でありますとか、既存業務の見直しに伴う事務の減少分等についての合理化によるものであります。そのため、減員によってデジタル化の推進を含めた裁判所の業務に影響が出るものではないというふうに考えております。 御指摘いただきました新しいシステムを導入する際の研修あるいはサポートということは、これは重要であるというふうに裁判所としても考えているところでございます。これまで、新たなシステムの導入に当たりましては、開発業者作成の操作マニュアルの配付に加えまして、業務に即したハンドブックを最高裁で作成、配付をし、また、職員がシステムの操作、運用に習熟するための研修を実施し、導入を進めてきたというところがございます。また、導入の前後を通じまして、職員からの問合せに対応するための必要な体制の整備も行ってまいりました。 今後の新システムの導入に当たりましても同様に、引き続き十分に配慮してまいりたいと考えております。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。計画が実現できるようにお願いをしたいと思います。 この後は、日本の子供の幸せの問題について、毎回ですが、共同養育、共同親権について質問させていただきます。 新学期が始まりました。子供たちが通学する場面を見ておりますと、ああ、それぞれのお父さん、お母さん、けんかしないで元気でやっているかなと、ついつい老婆心というんでしょうか、親心が出てしまいます。というのも、三組に一組、日本は離婚をしておりますし、また、そのうちの七割が未成年の子供を抱えている。しかも、最近の離婚は、未就学児、学校入る前ですね、あるいは小学校という子供さんが大変多いんです。それぞれ三分の一、三分の一です。 そういう中で、入学式迎えても子供に会えない、つらいという声を日々私のところにも届いております。昨日も夕方、メールが入りました。子供と会えない親のつらさというのもこの共同養育、共同親権では少しは改善できるように、そうするためにも、昨年の五月に公布されました共同親権が選べる民法改正、現実性を持って、子供たちが両親から愛され続ける、そして自尊感情を持てるような日本の子供を育てていけたらと思います。 言うまでもなく、明治民法以来百二十七年、日本は親子の縁切り文化、単独親権を選んできたわけでございます。ここを新しい家族文化、縁つなぎ文化を広めるためにも私たちの法務委員会の役割は大変大きいと思っております。 そういう中で、まず、こども家庭庁さんにお伺いをしたいんですが、資料一としてお出ししております。 これは、令和七年度、新年度の離婚前後家庭支援事業(養育費確保支援パッケージ)の支援事業の内容でございます。百八十億円の内数の予算が確保されておりますけれども、こども家庭庁さん、まず、この事業の目的をできるだけ詳しく解説し、具体的にどのような内容なのか、共有をしていただけますか。お願いいたします。
○政府参考人(源河真規子君) お答えいたします。 先生お配りいただいています資料でございますが、離婚前後家庭支援事業は、離婚前後の家庭に対して、離婚が子供に与える影響、離婚後の生活や養育費、親子交流の取決めについて考える機会を提供すること、それから養育費の履行確保、親子交流の実施等に資する取組を実施することを目的といたしまして、自治体における相談員の配置、親支援講座の実施、養育費、親子交流の履行確保のための手続や費用の支援などの取組を補助する事業でございます。 令和七年度予算におきましては、離婚前の相談支援から離婚後の養育費確保、親子交流支援までを伴走型で一体的に提供できるよう、離婚前後家庭支援事業(養育費確保等支援パッケージ)といたしまして、これまでの事業の再編強化を図ったものでございます。 事業内容について資料上拡充となっておりますのは、離婚前後のカウンセリング支援及び外国語に対応した親支援講座、ガイダンス等を新たにパッケージに盛り込んで相談者の状況やニーズに応じた多様な支援ができるようにしたこと、それから、親子交流支援事業につきまして、支援対象を子供の十八歳到達後の三月末まで拡充し、頻度、期間は個々のケースに応じた対応を可能としたところでございます。 引き続き、離婚前後の父母や子供の福祉の向上が図られるよう、自治体の取組をしっかり支援してまいりたいと思います。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 自治体経営の経験者としては、国からの補助は大変有り難いんですが、半分、言わば裏負担がございます。ここでいきますと、二分の一ですね、都道府県、市、特別区、また福祉事務所設置町村とありますけれども、この今年度の予算に対してそれぞれ裏負担、自治体はちゃんと備えられているんでしょうか。事前に昨年度から打合せをしているのか、そしてどれくらいの自治体が参加しているのか、その辺り具体的に教えていただけますか。
○政府参考人(源河真規子君) お答えいたします。 国において各自治体における今年度の予算確保の状況を網羅的に把握してはおりませんが、今お尋ねがございました離婚前後家庭支援事業につきましては、令和元年度から離婚前後親支援モデル事業として先行的に一部自治体の取組を支援しておりまして、このモデル事業の実施自治体数は、最初、令和元年度が三自治体だったのが、年々増えまして、令和五年度は二百四十九自治体と拡大してきたところでございます。また、昨年、令和六年度には、モデル事業から、離婚前後親支援事業として全国的に実施可能な事業とし、当初予算に盛り込んでおりまして、さらに今年度は、先ほど申し上げましたように、離婚前後家庭支援事業として事業内容の拡充を図ったところでございます。 こども家庭庁といたしましては、必要な方が身近な地域で伴走的な支援や専門的な相談ができるようにしていくことが重要であると考えておりまして、支援ニーズや実施状況を把握しながら、各地域での事業の活用が進むよう、引き続きしっかり取り組んでまいりたいと思います。
○嘉田由紀子君 令和元年からモデル事業で、最初は三だったのが今二百四十九に昨年なったということは、大変実態が広がっているということで有り難いと思いますが、今年度はどれくらいの自治体が応募してくるんでしょうか。その数字はありますか。
○政府参考人(源河真規子君) お答えいたします。 申し訳ありません。現時点では把握しておりませんが、またお答えできるときになったらお答えさせていただければと思います。
○嘉田由紀子君 具体的に、今百八十億の内数ということですけど、一か所が四千万として、当初予算に入れていないと裏負担できませんよね。ですから、せめて全国で当初予算にどれくらいの自治体が入っているのか、そこはまた新たに調べてお願いいたします。 そして、この支援事業の括弧の中に養育費確保支援パッケージとあるんですけど、これはどういう意味ですか。
○政府参考人(源河真規子君) お答えいたします。 一人親家庭は、子育てと生計の担い手という二重の役割を一人で担っておられて、その生活は、育児の不安やストレス、仕事上の様々な不安、家事、家計管理の負担等、様々な困難に直面していると承知しております。中でも、一人親家庭の年収が非常に低く、養育費の受領率も非常に低いことを背景に、一人親家庭の生活の安定は重要な課題というふうに考えております。 このため、全体としては、子供家庭支援事業というふうに、離婚前後家庭支援事業というふうにしておりますが、養育費確保等支援パッケージといたしましたのは、これまでの事業の流れ、再編、拡充する前の事業の流れが分かりやすいようにということでこの事業名称を用いさせていただいたものでございます。
○嘉田由紀子君 具体的に、二百四十九、私、自治体の全部中身を調べさせていただいたんですけど、九割九分がこの養育費の話なんですね。親子交流のことは本当に一、二%です。ここまで、もちろん共同養育、共同親権にした理由の立法事実として、私も知事時代から、一人親の貧困問題、一人親だと二人親に比べて貧困率が七倍から八倍、大変問題です。けれども一方で、親子交流という、子供は親との精神的あるいは日常的なつながりを求めているわけですから、その部分がほとんど入っていないということ、ここは、こども家庭庁さん、自覚していただけますか。いかがでしょうか。
○政府参考人(源河真規子君) お答え申し上げます。 メニューとしては用意してございますが、どの事業に取り組むかは各自治体の判断でございますので、今この数字になっているんだというふうに把握をしております。 ただ、親子交流が大事だというのは私どもも認識しておりますので、引き続き、この取組が広がるように支援してまいりたいというふうに思います。
○嘉田由紀子君 法案整備のところでも、お金、養育費と親子交流は共同養育の両輪だと言ってまいりました。両輪ないと車は動かないんです、片肺では。その辺りは何としても、一人親にしないための方策がこの共同養育の法律の改変の狙いだということを改めて、こども家庭庁さん、主体として理解をしていただけたらと思います。 時間が迫っておりますので、民間団体への委託については、これは資格審査あるいは資格認定の仕組みがないようですので、これ、答弁よろしいです、時間がありませんので。この後、スクリーニングのための仕組みは是非つくっていただけたらと思います。 ちょっと海外の事例を紹介したいと思っているんですが、資料二を御覧ください。 これは、オーストラリアの共同養育、共同親権の導入した後の父母の養育分担時間、宿泊を基準にして出しているものでございます。 このグラフを見ていただきますと、一番多いのが、母、六六から八六、父、一四から三四%となっておりますけれども、父母がほぼ同じ時間を子供とシェアしているというのが九%あります。このカップルの間では養育費はほとんど発生しません。 ということで、今日も朝から古庄委員が、裁判所で大変、家事事件、時間掛かるということですけれども、このオーストラリアの場合、裁判で調整するのはたった三%です。残り九七%は、個別の夫婦が公的なサポートももらいながらこの合意をつくっているわけでございます。 そこで、民事局長さんに伺いたいんですが、日本の離婚夫婦が共同養育計画を作る場合、どのようなサポートが必要とお考えでしょうか。三月二十四日に、共同養育計画、ひな形を示してくださいましたけれども、日本での具体的な親子交流取決めの実効性を高めるための方法、御支援いただけますか。お願いします。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 養育計画を適切に作成いただくために、法務省でもこれまで、パンフレットの作成ですとか、法務省ウェブサイト等での周知、広報の取組を続けてきたところでもあります。今後もこれは続けてまいりたいと考えております。 また、法務省では、令和六年度に離婚後の子の養育計画に関する調査研究業務を行っておりまして、その報告書等につきましては、内容の精査等ができ次第、法務省のホームページで公表する予定としております。本年度も養育計画に関する調査研究業務を予定しておりますので、引き続き、養育計画に関する検討を行ってまいりたいと考えております。 また、委員お尋ねの実効性の確保という点でございますが、幾つかの点があろうと思いますが、まず、公正証書を作成することですとか、あるいは当事者のみでは親子交流の実施が難しい場合には親子交流に関する支援を行っている団体等の支援を受けること、あるいは子の養育に関する支援事業を行っている自治体もございます。これらについては、先ほどこども家庭庁から御紹介がありましたような、離婚前後家庭支援事業の対象であると承知をしております。 このような事例については、こども家庭庁とも連携しながら横展開に取り組んでまいりたいと考えております。
○委員長(若松謙維君) 時間過ぎておりますので、おまとめください。
○嘉田由紀子君 はい。 時間になっておりますので、資料三以降、養育費算定表、それから、実は学校での問題、申し訳ありません、今日、文部科学省さんもお越しいただいているんですけれども、ちょっと時間切れてしまいましたので、次回に回させていただきます。 本当に、子供さんに会えない親御さんは特にこの新学期がつらいと言っておられる、そういう声は何としても、民事局、理解をしていただきたいと思います。以上、お願いです。 ありがとうございました。以上です。
○川合孝典君 国民民主党の川合です。 まず、裁判所の職員定員法に関して、労働時間管理の観点から質問させていただきたいと思います。 私、二〇二二年の十一月十七日に法務委員会で扱われた裁判官報酬法、検察官俸給法の審議の折に、いわゆる裁判所職員の労働時間管理について一度質問させていただきました。その折の答弁聞かせていただいておりますと、労働時間管理ということに関してかなり意識が薄いということが分かりまして、当時のやり取りの中で、労働時間管理については適正化に向けて取組を進めていくといった旨の御答弁を当時頂戴しております。 そこで、三年たちましたので、二年半たちましたので、現時点での裁判所の職員の労働時間管理がどうなっているのかということについて確認をさせていただきたいと思います。 現場の方からは、サービス残業が常態化しているという指摘が今なお消えていないということでありますが、現在、労働時間管理どのようになっているのか、最高裁にお伺いします。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答えを申し上げます。 まず、最高裁におきましては、令和六年一月から、一部の部署におきまして裁判官以外の職員を対象といたしまして勤務時間管理システムの試験的運用を開始していたところでございます。それに加えまして、今年の一月からは、最高裁の全部署におきましてこの勤務時間管理システムの本格運用を開始して、このシステムによって勤務時間の管理を行っているところでございます。 下級裁につきましては、現在のところ、登庁簿を用いて始業時刻までに登庁しているかどうかを確認するとともに、管理職員が勤務状況を現認するなどの方法によりまして終業時刻まで勤務していることを確認しているという状況にございます。
○川合孝典君 取組が進んでいるということで理解をいたしましたが、下級裁は登庁簿で時間の管理を行っているということでありまして、恐らくその登庁簿で時間管理をするということが、自己申告制という形を取っていることから、結果的にサービス残業が、いわゆる時間外労働やサービス残業が減らない、なくならない原因になっていると思います。 その上で、今後、下級裁も含めていわゆる労働時間管理のシステム化ということについてどのようにお取組を進めていかれるのか、スケジュール感も含めてお教えいただければと思います。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答えを申し上げます。 最高裁につきましては、行政府省と同じように他律的な業務が多いものでして、多く、繁忙な状況になっているため、先ほど申し上げたような運用を始めたところでございます。 今後、下級裁にどう勤務時間管理システムを今後展開していくかにつきましては、職員の勤務時間の適正な把握、管理の観点から、最高裁での運用状況を踏まえて引き続き検討していきたいと考えているところでございます。
○川合孝典君 運用実態を踏まえて今後御検討いただくということで、是非取組を進めていただきたいんですけど、ちょっと質問の順番が若干変わりますけれども、そもそも適正要員の定数、適正人員というのが一体どういうものなのかということについてどうお考えになられているのか。問い三に関わる質問になりますけど、そもそも裁判所の職員の適正人員ってどうやって導き出されているのかということについてちょっとお教えいただけますでしょうか、これ通告はしておりませんけれども。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 裁判所の人的体制を整備するというときにどういうことを考えているかということの御質問というふうに理解いたしました。 私どもといたしましては、まずはその事件動向がどうなっているのかという数の問題、あるいは事件処理状況がどういうふうになっているのかというようなことを把握していくと。これは、今話題に出ておりますような労働時間等がどうなっているかということも含めてということになりますけれども、そういったことから事務量を見極めていくと。そして、比較的事務処理状況に余裕のある部署から繁忙な部署への人員のシフトというようなことも含めて柔軟な対応を行っていくというようなことを考えていくことになります。 その上で、さらに、必要な人員の確保のため、必要に応じて増員をお願いする、あるいは合理化等の関係を考えていくといったようなことを進めていくというようなことになろうかというふうに考えております。
○川合孝典君 鈴木大臣、通告しておりませんけど、今の説明聞いてどうお感じになりましたか。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 今、裁判所のことということでございますので、それは裁判所においてこれは適切に判断されるべきものと考えておりますが、法務省といたしましても、司法権の独立、これに配慮をしながら、裁判所からの立法の依頼を受けてやっているものでございますので、そこは適切に対応していきたいと思っております。
○川合孝典君 三年前にも指摘させていただいていたんですが、三権分立の原則というのは絶対に堅持されなければいけないということを前提とした上で、労働時間管理はそれとは別ですよね。 となったときに、実際、では、質問を変えて、法務省では労働時間管理というのはどのようになっているんでしょう。お答えできる方で結構ですけど。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 一般論として申し上げれば、その時々の業務の状況、また職員の繁忙度、そういうものを考えて、非常に仕事が多いということであれば、必要に応じて内部での応援、また省内における応援、こういうものを考えていき、また、他律的な要因によって、法改正などの要因によって更なる増員が必要であれば増員を求めていくということになろうかと思います。
○川合孝典君 いずれの御説明を伺っていても、いわゆる定性的な話でしかなくて、何もその業務量を含めて定量化できていないんですよ。 したがって、具体的に労働時間管理がきちっとできていない状況の中で、適正人員がどれだけ必要なのかということの議論がそもそもできるわけないわけでありまして、したがって、事件数や複雑化といったようなことを背景として、何となく人が足りなさそうだから人を増やして、配置転換を行うといったようなことの対応でとどまってしまっているということです。 これだけ裁判所の様々な業務が増えてきていて、家裁についてもこのままじゃ回らないんじゃないかと、調査員もたった五人でいいのかと、こういったことの御指摘もされている中で、いわゆる定性的なことだけに基づいて御答弁これまでもずっとされてきていますけど、今のいわゆる考え方の延長線上でこのいわゆる業務量だとか適正人員だとかということを考えていたら、十年後も二十年後も同じことの繰り返しになると思います。 私がわざわざこのことを、あえて二度にわたって三年の時を経て御指摘させていただいているのは、これだけ司法の、司法サービスに対するニーズが変わってきている状況の中で、今後どういう裁判所の要員体制が必要なのかということを視点を変えて考えるべき時期に来ていると私は思っているので、ゆえに、人を増やすという意味でいけば、四十三人概算要求で出したけれども財務省に切られちゃったという話で終わってしまっているわけでありますから、五人が適正な人数なわけないわけでありまして、したがって、そのことをいわゆる概算要求を出すときの人員の人数の根拠として示すためにも、具体的な労働時間管理というものをやらなければいけない。民間では当たり前のことであります。やらなかったら労働基準法違反です。 そういったことをやっていただく必要があるのではないのかということを指摘させていただいておりますが、今の私の発言を聞いて、小野寺さん、どうお感じになりますでしょう。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) 委員御指摘がございました、労働時間を適切に把握するということの重要性についての御指摘をいただいたというふうに思っております。 そのような労働時間を適切に把握するということが、裁判所における人員配置をどのように行うかという点を考えるにおいて重要なものであるというふうに裁判所としても認識しているところではございます。その上で、裁判所といたしましては、先ほど人事局長の方から申し上げましたとおり、職員の労働時間の適切な把握に努めているというところでございます。 今後とも、引き続き、様々な機会を得て状況を把握しつつ、各庁において適切な対応が図られるように努めてまいりたいと考えております。
○川合孝典君 適切に把握をするとおっしゃいましたけれど、労働時間実態は正確に把握していただきたいということを申し上げさせていただいています。 その取組を今言って、いきなり、はい、分かりました、すぐやりますという答弁にならないこともよく分かっておりますけれども、労働時間を正確に把握するということがあった上で、適正人員というものがどうあるべきなのかということの次の議論につながっていくということだと思います。 これは別に裁判所の話だけではなくて、役所だってそうだと思います。だから、そのことを認識していただきたいんです。相当これまでの間も合理化の話だとか人員削減の話で、様々なお取組を皆さんが苦労しながら進めていただいていることは分かりますけれども、しかしながら、限界が来つつある状況の中で、そうした考え方に基づいて適正な要員管理とはどうあるべきなのかということの議論をこれから是非政府部内で進めていただきたいと思いますけど、ここまでのお話を聞いて、大臣、どうお感じになりますでしょうか。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 御趣旨については意見を同じくするところもございます。 もちろん、その全体の人員管理、これは当然私どもとしてやることではありませんが、同時に、今御指摘をいただいたこと、これは省庁内あるいは裁判所においてもそれぞれにおいて判断されるべきことも多々あろうかと思います。ただ、もちろん、その業務量、これについては、我々どうしても司法ということで、それは裁判所も含めて受け身のところがあろうと思います。当然、こういった業務量ということで、我々として決めていくことができるものではありません。 ただ、その中で、必要な合理化であったりあるいは適正配置、こういったことを通じて、なるべくそうした業務量を今の体制の中でどう管理をしていくのか。それでもなお、様々な意味で厳しい状況になった場合には、これはやはり政府全体としてもいろいろお願いもしながら、さらには政府全体としても考えをしていくべきものではないか、これ一般論でございますけれども、私としては考えております。
○川合孝典君 繰り返しになりますけれども、定量化されなかったら、そもそも議論もできないということです。高度化している、複雑化しているという、そういったいわゆる一般的な状況だけで適正人員などというものは判断できるわけないわけなんですよ。 私、裁判所、予算取るの下手だと思っていますので、そういう意味では、あえて私の方から問題提起をさせていただいているのは、今後、司法サービスがきちっと適正に維持されていくのかということ、同時に、共同親権の話もそうです、いわゆる成年後見人制度の話もそうです、多くの課題を家庭裁判所、下級裁が担うことになるということを考えたときに、現在の状況を前提として、一般論でおっしゃいましたけど、現在の要員というものを前提としてどう回していくのかということだけではなく、来年、五年後、十年後のためにどうするのかというのを今から考えなければいけない、そういうことだと認識しておりますので、しつこいようでしたが、繰り返し指摘させていただきました。 来年以降、実際の労働時間管理がどうなっているのかということについて改めて確認を、私が法務委員をやっておりましたらさせていただきたいと思いますので、引き続き取組を進めていただきたいと思います。 時間がなくなってまいりましたので、最後の質問にします。 問い二のメンタルヘルスの不調を訴える職員が増加しているという指摘が現場から上がってきていると伺いました。裁判所職員のメンタルヘルス対策の現状についてお教えいただきたいと思います。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答えを申し上げます。 裁判所職員が心身共に健康に職務に精励できるようにするということは重要であると認識をしております。 裁判所職員のメンタルヘルス対策の取組といたしましては、具体的には、ストレスチェックの実施、あるいは職員に対する臨床心理士によるカウンセリングの機会を設けるなどしてきたほか、職員が自らの不調に気付くための知識付与、あるいは管理職員が部下職員のメンタルヘルス不調を早期に発見し、対策を取ることができるような知識付与などを行ってきたところでございます。 引き続き、全ての職員が心身共に健康に職務に精励できるよう、職員の健康保持に取り組んでまいりたいと考えております。
○川合孝典君 時間が参りましたのでこれで終わりにしたいと思いますけれども、負荷が掛かってストレス状態に置かれている方が大勢いらっしゃると伺っておりますので、メンタルヘルス、健康な精神でないと正しい判断ができないということにもなりますので、是非、取組進めていただきたいと思います。 終わります。 ─────────────
○委員長(若松謙維君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、福岡資麿君が委員を辞任され、その補欠として小野田紀美君が選任されました。 ─────────────
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 裁判官以外の裁判所職員の員数を四十七人減少するという今回の最高裁の方針に私は唖然としたというか、気が遠くなる思いがいたしました。 お手元に全司法労働組合が、皆さんにも要請回られたと思いますけれども、この法案の慎重審議を求める要請書というのを届けておられますが、これ極めて異例のことですよね、慎重審議求めると。そこに、こうあります。現場の実態を見ず、離婚後共同親権の導入を始め裁判所に求められる役割が大きくなる下で、それに応える体制をつくる上で大きな障害となるものです。私、そのとおりだと思うんですよ。 そこで、ちょっとこれまでの質疑を踏まえて通告順変えますけれども、総務局長、この五人増員したという家裁調査官ですが、この配置先は東京、大阪の家裁本庁ということですね。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 令和七年度において増員をお願いしております五人の家裁調査官につきましては、改正家族法の円滑な施行に向けた検討、準備を一層加速させるとともに、家裁調査官の専門的知見をより適時適切に活用し、家庭事件処理の充実強化に資するように、改正法の趣旨、内容を踏まえた適切な審理運用の在り方などを集中的に検討しております東京や大阪に配置するものでございます。
○仁比聡平君 私どもが法案成立に際して付した附帯決議の六項目にも、その審理の在り方についてしっかり検討しなきゃいけないんだということがあって、私、東京、大阪で行われているというその取組というのはそれはそれで大事だと思いますけれども、つまり、最高裁は全国の家裁の現場あるいは裁判所の現場に対して、あるいは心配している国民そして国会に対して現場の人手不足を補うつもりはありませんと、そう言っているわけでしょう。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 先ほど申し上げましたとおり、令和七年度につきましては、家裁調査官五人を増員して東京や大阪に配置することで、具体的な調査の在り方を含め、改正家族法の円滑な施行に向けた検討、準備を進めるとともに、現行法下での事件処理におきましても、改正法の施行を見据え、家裁調査官の専門的知見をより適時適切に活用することで家庭裁判所の紛争解決能力の一層の改善、向上を図っていくこととしているものでございます。 委員から現場の人手不足というお話もいただいたところでございます。家裁調査官につきましては、これまでも、家庭事件の複雑困難化といった事件動向や事件処理状況に加えて、法改正による影響等も踏まえて必要な体制整備に努めてきたところでございます。一方で、少年事件につきましては大幅な減少傾向が継続しております。このような事件動向を踏まえまして、各裁判所におきましては、これまで事務分担の見直しを行うなどして家事事件の処理のための必要な体制整備を行ってきたところでございます。 このような状況におきまして、現状で事件処理に支障は生じていないものというふうに認識しておりますが、今後の人的体制につきましては、事件動向や事件処理状況等のほか、円滑な施行に向けた検討、準備の状況を踏まえまして、必要な体制整備に努めてまいりたいと考えております。
○仁比聡平君 つまり、今日は朝からおっしゃっているんだけれども、現有人員のやりくりでできますと言っているわけですよ。現有人員のやりくりでできますと。例えば調査官に関して、少年の調査に携わっている方々を家事に回すってできますか。そんなこと絶対にできっこない。 しきりに少年事件が減少しているというふうに言うから、私、ちょっと調べてみました。ここ数年でむちゃくちゃ増えているじゃないですか、少年の調査事件。昨年のこの家裁の統計の資料をちょっと見ると、少年の調査事件というのは、令和四年で在宅の事件で一万四千七百三十九件だったものが、令和六年は二万千三百九十四件と急増している。鑑別所に送致をされている身柄の事件、四週間以内に調査の結論出さなきゃいけないという事件は、令和四年は三千八百五十八件でしたが、それが令和六年は五千百四十件、ごめんなさい、五千百四十件。いや、数字ないでしょう、通告はしていないから。むちゃくちゃ増えているんですよ。 先ほど福島議員の質疑でもありましたけれども、SNSなどを使った闇バイトなどの事件なんかもある。これがこの先落ち着いていくとか減っていくとかという、そんな見通しなんて最高裁立てられるわけがないでしょう。 調査官は現に不足しているんですよ。離婚後共同親権、とりわけ非合意型の共同親権を導入するに当たって、国会も国民の皆さんも心配しているという、だからこそ家裁の機能に期待がされているということに対する、応える人員というものは絶対に増やさなきゃ駄目なんですよ。いかがですか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 先ほど、今委員の方から直近の少年事件の事件数について御指摘をいただいたところでございます。確かに、ここ直近におきましては、少年事件、数字が増加しているというところはございます。しかし、中長期的に見ますと、なお大幅な減少にあるというふうに私どもとしては理解しているところでございます。例えば平成二十二年からの比較で見ますと、三分の一程度ということになっているというところでございます。 もちろん、今後の事件動向というのがどうなるのかということについて、これはよくよく注視をしていく必要がありまして、それに応じた対応を考えていく必要があるというふうには考えておりますが、今年度に関しましては先ほど申し上げたような状況にあるというふうに考えておりますので、現有勢力、そして今回五人の増員をお願いしていますが、これにより対応することができるというふうに考えております。
○仁比聡平君 今の現有人員の中で家事事件に振り向けることができる余剰人員があるとでも言うような、言わんばかりのそういう説明というのは、本当に現場に対して意欲をそぎかねない、現場の声を全く聞いていない、独り最高裁だけのかたくなな姿勢だと私は思います。国民はもっと増やしてくれと思っていますよ。この定員法を始めとした今度の予算でも、裁判官それから書記官の増員は行わないわけです。事務官は減員するわけですね。 裁判官についてちょっとお尋ねしたいと思うんですけれども、次のページの、全司法が一年前に、この非合意型の共同親権、とりわけ心配と声明を出されました。これまでの現状からしても、離婚に際して葛藤が高まった父母の場合には、そもそも協力体制を築くことが難しく、相手方や子供を支配したり、あえて行動を妨害し、攻撃するための手段として用いられる懸念が強くあります。こうした懸念というのは昨年の国会で大問題になり、そして、この間も、民事局そして最高裁と、これに、そうならないための様々な御答弁も重ねてこられたわけなんですね。 私、今日お尋ねしたいと思うのは、これまでのこうした子供の親権をめぐる父母間の事件について、DVの主張がある、虐待の主張があるというときに、そこに対する判断を明確には示されないで、葛藤を下げる努力をされたり、あるいは審判をされたり、そういう取組をしてこられたと思います。それが当事者にとってみると、主張したDVが認められない、まるで挙証責任が被害者の側に負わされているのかと、家裁は実態が全く分かっていない、被害が分かっていないという、そうした批判は極めて強いものがあるわけですね。 資料の終わりの方に、八ページ目に、三月十三日のその点についての法務省民事局長の答弁を御紹介しています。 父母間に様々な力の差を背景として一方的に他方を支配するような関係が認められる場合には、父母が共同して親権を行うことが困難であると認めて必要的単独親権にするのだと、その判断において、裁判所は個別事案ごとにこれを基礎付ける方向の事実とそれを否定する方向の事実とを総合的に考慮して判断するのだと、一方が挙証責任を負担するというものではない、被害者が自覚を欠いている場合もあることを勘案した上で適切に判断されるべきものだと答弁されました。 その判断を、施行後は個別の事件において、裁判官そして調停委員会始めとして、家裁はやっていかなきゃいけないわけでしょう。これまでは審判書に書かないというふうにしたこともあるのかもしれませんが、これからは具体的な事実を書かなければならなくなる、当事者の主張に対して必ず応答しなければならなくなる。それは、裁判官の責任として極めて重いものがあるのではありませんか。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) まず、現行法下におきましても、親権等に関する事件においてDVや虐待等の有無が問題となる事案は少なからずあります。裁判官は、このような事案におきまして、個別の事案の内容に応じた様々な証拠からそれらの事実関係を認定、判断しているものと承知しております。 委員御指摘の規定を始めとする今般の改正家族法が施行されること自体によって、このようなDVや虐待等を認定、判断すべき場合が現行法下と比べて格段に増えるということまでは考えておりませんが、いずれにしましても、一般論といたしまして、改正法の趣旨や内容を踏まえた適切な審理、判断を行う上では、DVや虐待といった安全、安心に関する事情が適切に考慮されることが重要であると認識しているところでございまして、最高裁といたしましても、DVや虐待等に関する専門性の向上を図るべく、裁判官等の研修の充実を含め、引き続き必要な支援を続けてまいりたいと考えております。
○仁比聡平君 私は、今のこの問題をめぐる社会の状況を見たときに、更に葛藤が高まる、高葛藤になるということはあり得ると思いますが、そこはおいておいても、今局長がおっしゃるように、裁判官に歯を食いしばって頑張れと、研修の準備はちゃんとやるからと、そういうことで、裁判官になろうという若者たちがどんな思いをしますか。 実際、一人の裁判官が何百件もの事件を同時に抱えている。地方の支部なんかに行くと、ほかの調停事件だとかも含めてですけれども、五、六百件とかの担当をしていて、その裁判官の署名、判こをもらうために事務官さんたちがもう本当に気をもむみたいな。その下で、一件一件の事件に本当に丁寧に向き合って必要な事実を調査する、そして葛藤を下げ、本当に子の福祉になっていくような調整を図っていくという、その仕事をしっかり支えていく、頑張っていくというのが裁判官であり、そして調査官なのではありませんか。 この事案に向き合っていく上で、調査官の増員というのは絶対必要なんじゃないですか、家庭局、いかがですか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 繰り返しになって恐縮ですけれども、その時々の事件状況あるいは事務処理体制を踏まえまして裁判所の人員体制というのを検討していくということになります。家裁調査官につきましても、今回五人の増員をお願いしたというところではございますが、そして、今年度に関しては、これで先ほど申し上げた様々な考慮の下で体制の準備が整うというふうに考えているところではございます。 しかし、今後、またいろいろ考えながら引き続き検討してまいるべきことというふうに考えております。
○委員長(若松謙維君) 時間が過ぎております。
○仁比聡平君 整えるべき環境という答弁を、二十四日のこの委員会、三月二十四日の委員会で馬渡局長されました。研修も含めて、引き続き、海外における知見なども参照しながら、研さんを深めていけるよう環境を整えていきたいと。私、整えるべき環境というのは、裁判官にとっても、それから書記官、事務官、そして調査官にとっても、時間なんだと思います。一件一件の事件にちゃんと向き合って、必要な調べをしていくための時間というのが圧倒的にない。だから、抜本増員が必要だと。 法務省は、今年度、保護観察官による直接処遇を強化する、在留管理体制を充実強化する、経済安保など情報収集・分析体制の強化をするなどで、六百六十六人の増員をやっているんですよ。それが新規事業ということです。差引き百九十四人純増なんですよ。内閣人事局おいでいただいて、コメントいただく時間がなくなってしまって本当に申し訳ないけれど、それが行政府省庁で行われていることでしょう。最高裁だけ何で減らすんですか。 とんでもないと厳しく申し上げて、質問を終わります。
○鈴木宗男君 大臣、私が最後ですから、お付き合いいただきたいと思います。 まず、最高裁判所の方に聞きますけれども、この裁判所職員定員法の一部を改正する法律案、私はこれは賛成ですから問題ないんですけれども、ただ、一点確認したいのは、職員を減らします、四十七人ですね。減らすことによって、裁判所のこの業務なり運営について、過度な負担がどこかに行ったり、あるいは問題が起きるなり、新たな仕事等が、やりくり等問題ないのかどうか、この一点が心配なものですから、これだけを確認したいと思います。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 裁判官以外の裁判所職員につきまして、今回、四十七人の減員ということになっております。これは、技能労務職員あるいは裁判所事務官の減員ということになるのですけれども、いずれも裁判部門ではなくて、司法行政部門を中心に事務を合理化して、あるいは効率化してということで、これに伴った減員を行うというものでございまして、裁判所の事件処理に支障を来すものではないというふうに考えております。 その上で、家裁調査官の増員等もお願いしているというところでございますので、これらによって必要な体制整備を図っていきたいと考えております。
○鈴木宗男君 分かりました。しっかり業務をやっていただきたいと、こう思います。 もうお帰りになって、質問ありませんから、私は、お帰りになっていいですよ。帰って仕事してもらった方が国家のためになると思いますから。
○委員長(若松謙維君) じゃ、小野寺総務局長は御退席していただいて結構です。
○鈴木宗男君 それでは、大臣に質問いたします。 一昨日の委員会で、検事総長談話について大臣に質問しました。この談話は、法と証拠に基づいた談話であるかどうか。これに対して大臣は、これは検察において法と証拠に基づいた上での談話と考えておりますと答弁されました。 改めて確認しますが、検察が抗告を断念したのは、法と証拠に基づいて抗告を断念したということでよろしいですか。簡潔にお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(鈴木馨祐君) そこは当然に法と証拠に基づいた判断と承知をしております。
○鈴木宗男君 抗告の断念は、法と証拠に基づいて断念したということを今大臣は明確にされました。 そこで、この検事総長談話の中で、改めて関係証拠を精査した結果、被告人が犯人であることの立証は可能でありと書かれています。今でも検察は、当時の被告人、袴田巖さんが犯人であるとの立証は可能であるとの認識かどうか、簡潔にお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(鈴木馨祐君) その点について申し上げますと、私どもは、検察の方の、静岡の検事正の方で袴田さんに対して謝罪に伺った際にこのように申し上げております。(発言する者あり)
○委員長(若松謙維君) 発言の場合には委員長の指名で。
○国務大臣(鈴木馨祐君) その場においてこのように申し上げております。検察として、今回の無罪判決を受け入れ、控訴しないと決めたものである以上、対外的であるか否かを問わず、この事件の犯人が袴田さんであるということはもう申し上げるつもりはございませんし、犯人視することもないということも直接お伝えをしたいと思いますというふうに述べております。 そのことが、これは検察としてということでこう述べていると私は承知をしておりますし、それが談話の後に、これ十一月二十七日でありますし、あの談話が十月の八日、八日ですかね、でありますので、時系列からいっても、それが私どもとしては検察の現在のポジションであると考えております。
○鈴木宗男君 ならば、大臣、この談話の表現は適切でないですね。十月八日の談話では、ありと、立証はできると書いてあるわけですよ。しかし、その後、訂正している。訂正というか、法務省、検察庁としてのおわびの判断がある。違っていますね。 だから、ならば、大臣、この検事総長談話の立証できるというのは、これは談話としては適切でないと指導するのが筋じゃないですか。
○国務大臣(鈴木馨祐君) この趣旨で申し上げますと、私は当然、それは検察ということで、私は、そういった意味では、こうした談話であったりそういったところから私としては考えるしかありませんけれども、私が承知している範囲で申し上げますと、これ、実際にそうした、抗告を断念するかどうかと、そういったタイミングの前でこれを出したその趣旨としては、まさにこの不控訴という判断を行った理由、あるいはその過程ということを一定程度説明をする必要があるという、そういった趣旨だというふうに私は承知をしております。 あくまでそういったことで申し上げると、不控訴の理由や過程を説明するに当たって、その前提となる再審公判に臨む時点での検察の方針、これを記載をしたものというふうに、私はそういった形で承知をしております。
○鈴木宗男君 大臣、抗告しないための談話だったんですよ、この検事総長談話というのは。今の大臣の答弁とちょっと食い違うんじゃないですか。 大臣が言っているのは、山田、静岡の検事正が言ったというのは談話の後の話ですからね。私が言っているのは、この十月八日の、もう、はい、裁判しません、抗告しませんと、こういうときの談話なんですよ、検事総長の。ならば、内容も全く違ってくるんですよ、今大臣が言っている答弁とは。おわびしているわけですから、その静岡の検事正は。分かりますね。 ならば、談話は、ここは訂正するなり、今も法務省のホームページにはそのまま載っているわけですから、これ訂正すべきじゃないですか、大臣。そのこと言うのが大臣の立場じゃないんですか。この談話は、この部分は、私は、実態に合っていないわけですから、それを聞いているんですよ。
○国務大臣(鈴木馨祐君) 今、先ほど御答弁申し上げましたように、時系列で申し上げますと、まず、検察の方としてその不控訴という判断をまずそれは行う、それはその司法の場で行うということで、その前の段階として、それまでの経緯というものをきちんとやはりこれは説明をする責任があると。それまで法と証拠に基づいて検察としてそうした判断をしてきたわけですから、そこのところをしっかりと説明をする必要があるということで、まさにその不控訴という判断を行った理由や過程を説明するという過程の中で、再審公判へ臨む時点での検察の方針、そのことを記載をしたということだと私は承知をしております。 で、その後に、そうした判断をし、その判断を受けた結果として、検察として現在どう考えているかということでいえば、そこは、私の立場として承知をしている限りにおいていえば、そこは静岡の検事正においてコメントをしている、そのことが今の検察の考え方だと私は承知をしております。
○鈴木宗男君 私は、この問題だけはしっかりこれからも何回もやっていきますけど、大臣、どう考えても、どう読んでも、立証できるなんということを抗告しない者が言うのはおかしいでしょう。ならば、抗告すればいいんですから。抗告しない者が立証できると言うこと自体、委員の先生方はどう思います。矛盾していませんか。みんなうなずいていますよ、大臣。ここ、しっかり考えてくださいよ。 ならば、立証できるという自信があるならば抗告すればよかったんですから、結果として、委員長、できなかったわけなんですから、もっと私は、潔く人間的な話をすべきじゃないですか。その指導監督は大臣はできるわけだから、私はここは指摘をすべきでないかと言っているんですよ。 あわせて、大臣、この検事総長談話の中で、改めて関係証拠を精査した結果、被告人が犯人であることの立証は可能でありの次に、検事総長の控訴の要否について、長時間にわたり法的地位が不安定な状況に置かれてきたことにも思いを致し、熟慮を重ねた結果、検察が控訴することは相当ではないと判断しましたとある。 これを皆さん読んだら、情状酌量の判断じゃないですか。法と証拠に基づいての表現じゃないでしょう、これ。福島先生、どう思います。あと、森先生だってもう弁護士資格持っている、古庄先生もそうだけれども。どう見たってこの日本語、これ見たら、法と証拠じゃなくて情状酌量。長時間にわたり、長期間にわたり法的地位が不安定な状況に置かれてきたと、長期間に不安定な地位に置いたのは検察じゃないですか。そうじゃないですか、皆さん、委員長。こういう、私は、すり替えというか、人間的でない、上から目線の表現があってはならない。 本来、大臣、報告書も出したわけですから、十二月二十六日、これにも同じこと書いているんですよ。長期間にわたってその法的地位が不安定だから控訴しませんでしたという、検事総長談話と一緒に。これ、大臣、不自然じゃないですか。 同時に、真摯的な、真摯というのは心の問題で、正しい真面目な、真摯的じゃないでしょう。大臣から、これは速やかに訂正すべきだ、言うべきじゃないですか。この談話がこの報告書にも書かれているんです、これは、皆さん。これしっかり読んでくださいよ。大臣は、はっきり言って、どこまで読んだか分からぬけれども、今の答弁聞いていると認識していませんよ。 私は何も、これ終わった件なんですから、ここは潔く、事実に基づいて結論が出たわけですから、法と証拠に基づいて、ならば、私はもっと検察の信頼回復の上でもしっかりと正直に訂正するなりするのが当然じゃないかと思うが、いかがですか。
○国務大臣(鈴木馨祐君) まさに、私の立場で、そういった意味でいうと個別の事件ということで、これは私は、そういった意味での指揮権ということでいえば、そういったことを私は抑制的であると考えているという前提の上で申し上げますけれども、まさに今、そうした結果として、法務省の、済みません、検察の方でも、この事件について、様々なこうした形での犯人視することはないということも申し上げております。 その上で、やはり様々な状況の中で、法的に非常に長い期間不安定な立場に置いてしまった、そのことは私も大変申し訳なく思っておりますし、その結果として、先般、諮問、法制審の方にも、再審の在り方ということでこれは諮問もいたしました。 まさにそうした中で、やはりこの法全体の在り方ということで、この全体的な話としてそこはしっかりと改善していくべきことであると私も考えておりますし、そうした趣旨で諮問しているところでございますし、検察のそうした現在の考え方ということでいえば、私は静岡の検事正が袴田さんに対して謝罪申し上げたと、そのことに尽きると考えております。
○鈴木宗男君 法務大臣、この報告書の六十七ページにも検事総長の談話をそっくり引用しているんですよ。私は非常にばかにした話だと思いますよ。同時に、人の人生を五十八年も縛っておいて、全く申し訳なかったという気持ちが出ていないんですよ。 大臣、政治家です。一票の重みは十分分かっていると思いますよ。国民は今どう思っているかということを考えてくださいよ。私は冤罪問題は次の参議院選挙の争点になると思いますよ。私は、だから、これは検察を責めるんじゃないんです。正直に事実を認めればいい話なんですよ。ならば、大臣、人間大臣として、ここは訂正だ、ここは速やかにきちっと国民に周知徹底するというのが筋じゃないかと言っているんですよ。 いま一度、大臣のお気持ちをお聞かせください。
○委員長(若松謙維君) 時間過ぎておりますので、簡潔にお願いします。
○国務大臣(鈴木馨祐君) その点につきましては、正直この個別の事件について、これがどういうものであるか、どういう判断をするべきなのかと、そういったことを私として、検事総長に対してそういったことを指示をするということは、これは私としては正直そこはなじまないと考えています。 ただ、その意味でいうと、先ほど来申し上げておりますように、法務大臣としてできることとして申し上げれば、やはりこの長期間にわたって袴田さんをこうした不安定な立場に置いてしまった、これまさに今、一人の人の人生がという話おっしゃいましたけれども、その点について私もじくじたるものがあります。その結果として、やはりそこはしっかりと法制審におきまして、きちんとした形でその再審の在り方、これをしっかりと審議すべきだと考えておりますし、そこの点について私も大変申し訳ないという思いでいるところであります。
○委員長(若松謙維君) 過ぎておりますので、おまとめください。時間過ぎておりますので、よろしくお願いいたします。
○鈴木宗男君 委員長、今、私は、再審法をやればまた長くなるから、再審法にはもう触れる話じゃないんですよ。私は、この検事総長談話と報告書に基づいての話、で、過去の、前の委員会、その前の委員会の流れから言っているだけです。 それで、改めて、委員長、前回も言いましたけれども、私は、法務大臣は答えられないわけですから、検事総長がやっぱりここに来て説明をしてもらうのが一番だと、こう思いますので、どうか理事の皆さん方、適切に取扱いをお願いしたい。過去にも検事総長は何回もこの法務委員会には出てきておりますので、例がありますから、この点よろしくお願いします。
○委員長(若松謙維君) 後刻理事会で協議いたします。 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平です。 私は、会派を代表して、裁判所職員定員法改定案に反対の討論を行います。 本法案は、裁判官以外の裁判所職員を四十七人減員するものです。 日本共産党は、憲法が保障する国民の権利を守る司法本来の重要な任務を果たすために、裁判所職員の増員、裁判所予算の増額を求めてきました。本法案は、定員を減員し、裁判所職員に過大な負担を強い、司法の機能後退を招くものであり、反対いたします。 最高裁判所は、二〇二五年度、裁判手続等のデジタル化と家庭裁判所の充実強化を重点項目としています。 現在、裁判手続のデジタル化が進められていますが、現場の事務官からは、システムがフリーズしてやり直し、オンライン弁論を書記官二人掛かりで準備して結局通信不良が解消できなかったなど、効率化どころか、逆に仕事を増やしている実態があります。 また、民事執行法による財産開示手続や民事訴訟の個人情報秘匿制度など、法改正によって始まった新たな制度への対応も処理をするのに時間が掛かる、新しいことを覚えてこなすのが精いっぱい、これでは職場が崩壊するなど悲鳴が上がっています。職員の負担が増し、サービス残業も常態化し、メンタルヘルス不調に陥る職員が急増しています。裁判所事務官九人も最高裁判所のみの増員です。 さらに、全司法労働組合は、非合意共同親権を導入する改定民法の二〇二六年施行を前に、各家庭裁判所に調査官一、二名の増員を求めており、私も全体で少なくとも百名規模の増員が必要だと考えます。 ところが、本法案による家庭裁判所調査官五人増員は、非合意共同親権の導入に当たり内部的に検討するためのプロジェクトチームのための配置、東京、大阪にすぎません。今でも繁忙状況が続き、調停期日の指定が遅れがちになっている家庭裁判所の現場からは強い不安の声が出されています。 改正民法の附帯決議は、調停室や児童室等の増設といった物的環境の充実、オンラインによる申立てやウェブ会議の利用の拡大などによる裁判手続の利便性の向上、子が安心して意見陳述を行うことができる環境の整備など、必要な人的、物的な体制の整備に努めることも求めていますが、その準備ややりくり、予算が付けば、その執行を行うのも書記官や事務官です。現場の声を真摯に受け止め、人員不足を補う定員増が必要です。 裁判官以外の裁判所職員の定員は毎年のように減員され、この十年で二百八十八人も減らされてきました。裁判所の事件処理そのものを一体に取り組む書記官、事務官、家庭裁判所調査官の増員こそが求められているということを申し上げ、反対討論といたします。
○委員長(若松謙維君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(若松謙維君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、田島君から発言を求められておりますので、これを許します。田島麻衣子君。
○田島麻衣子君 私は、ただいま可決されました裁判所職員定員法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主・社民・無所属、公明党、日本維新の会及び国民民主党・新緑風会の各派並びに各派に属しない議員鈴木宗男君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府及び最高裁判所は、本法の施行に当たり、次の事項について格段の配慮をすべきである。 一 民事訴訟手続の審理期間及び合議率の目標を達成するため、審理期間が長期化している近年の状況を検証し、審理の運用手法、制度の改善等に取り組むとともに、産業の高度化や国際化に対応できるよう裁判官の能力及び職責の重さの自覚の一層の向上に努めること。 二 裁判所職員定員法の改正を行う場合には、引き続き、判事補から判事に任命されることが見込まれる者の概数と判事の欠員見込みの概数を明らかにし、その定員が適正であることを明確にすること。 三 当委員会における裁判所職員定員法改正案の審査に際し、これまでに付されてきた附帯決議等を踏まえ、最高裁判所において、引き続き、判事補の定員の充足に努めるとともに、判事補の定員の在り方について、現実的な実員の増減見通しも踏まえて更なる削減等も含め検討していくこと。 四 現在の法曹養成制度の下で法曹志望者の数について顕著な改善傾向が見られないことを踏まえ、そのことが法曹の質や判事補任官者数に及ぼす影響につき必要な分析を行い、その結果を引き続き国会に示すとともに、同制度や法改正の趣旨を踏まえた更なる法曹養成機能の向上、法曹志望者の増加等に向けた取組をより一層進めること。 五 裁判手続等のデジタル化の進捗状況を踏まえ、合理化・効率化が可能な事務と注力すべき事務をそれぞれ考慮した上で、裁判官・裁判所職員の適切な人員配置を行うよう努めるとともに、裁判官以外の裁判所職員の労働時間を把握し、適切な労働環境を整えること。 六 両親の離婚時における子どもの利益確保の要請等への対応、その他価値観の多様化に伴う家事事件の複雑化・困難化の動向等に対して、家庭裁判所における多角的な対応が適切かつ十分に行われるよう、裁判官・家庭裁判所調査官の充実を含め、家庭裁判所の人的・物的体制の強化を進めること。 七 裁判官・裁判所職員が健康的に働き続けられる職場環境を整備すること。子育て、介護など仕事と家庭の両立に向けた取組をより一層進めること。 八 国民に身近で利用しやすい司法の実現という観点から、地域の実情に即した裁判所へのアクセスの向上を図るため、地域の人口及び交通事情の変化や事件数の動向、裁判手続等のデジタル化の進捗状況等を踏まえつつ、適切な人的・物的体制の整備に努めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(若松謙維君) ただいま田島君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(若松謙維君) 多数と認めます。よって、田島君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対して、鈴木法務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。鈴木法務大臣。
○国務大臣(鈴木馨祐君) ただいま可決されました裁判所職員定員法の一部を改正する法律案に対する附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。 また、最高裁判所に係る附帯決議につきましては、最高裁判所にその趣旨を伝えたいと存じます。
○委員長(若松謙維君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(若松謙維君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時十七分散会