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217回国会参議院2025/05/15

文教科学委員会 第7号

発言数
150
登壇者
21
会派数
9
開催日
2025/05/15

会議録

堂故茂自由民主党

○委員長(堂故茂君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、小川克巳さんが委員を辞任され、その補欠として末松信介さんが選任されました。     ─────────────

堂故茂自由民主党

○委員長(堂故茂君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房防災庁設置準備室審議官河合宏一さん外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

堂故茂自由民主党

○委員長(堂故茂君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

堂故茂自由民主党

○委員長(堂故茂君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

水野素子立憲民主・社民・無所属

○水野素子君 立憲民主・社民・無所属の水野素子でございます。会派を代表して質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。  私は、科学技術立国、これを目指して科学技術の分野で長く働いておりましたので、文教科学委員会、今日は科学技術政策につきまして主にお尋ねしたいと思います。  まず、国立研究開発法人という法人ございますけれども、この役割、そもそも何かということをお尋ねしたいかと思います。特に、今政府が取組を再び強めていると聞いています国際標準化、とても大事だと思いますので、この国際標準化における取組を含み御説明いただきたいと思います。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えさせていただきます。  国立研究開発法人におきまして、独立行政法人通則法におきまして、我が国における科学技術の水準の向上を通じた国民経済の健全な発展その他の公益に資するため研究開発の最大限の成果を確保することを目的とする独立行政法人であるというふうに規定されているところでございます。  委員御指摘の国際標準化につきましては、国立研究開発法人が、それぞれの技術分野の成熟度や国際状況等に応じまして、この技術実証試験や国際会議への派遣等に取り組んでいるところでございます。

水野素子立憲民主・社民・無所属

○水野素子君 是非今こそ、科学技術、日本はやっぱり物づくり、これは競争力にしっかりとつながることが私は大事であると思っておりまして、特に昨今、企業において中央研究所、なかなか維持が難しいです。やはり、ハイリスク、企業がリスクを取れないような先端の分野において、国立研究開発法人がどんどん活躍をしていただきたいと思っております。  特に、また、国際標準化、これやはり、グローバルなスタンダード、ここを策定する場面において、やはり日本の状況を含めて交渉に当たっていくことは大変大事でありますので、そういった場面、なかなか企業さんが入れない場面もございますので、是非、国立研究開発法人の専門家の皆様がこの分野でももっともっと活躍をいただきたいと思います。  そして、次に参りますけれども、科学技術立国、最近ちょっと陰りが見えているような気がして、心配をしております。  参考一、御覧くださいませ。  国立研究開発法人の予算、人員、本当に増えていないんですよね。是非、未来を見据えた新しいテーマをどんどん設定いただきまして、予算や人員、特にポスドクの問題もございますので、どんどん人員、予算を増やすようにしていただきたいんですけれども、いかがでしょうか。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 近年の我が国の相対的な研究力の低下、若手研究者の活躍の場の不足、また国際化を含めました研究人材の流動性の不足など、複数の要因があるというふうに私どもも承知しているところでございます。そういった中におきまして、我が国が科学技術、イノベーションを基盤とし発展する科学技術立国であるためには、国立研究開発法人の役割がまさに重要だというふうに私どもも認識しているところでございます。  文部科学省の八国立研究開発法人の予算につきましては、運営費交付金は、令和三年度の四千六百九十七億円から、令和七年度には四千九百三十二億円には増加はしております。また、人員につきましては、令和三年度の一万四千四百七十九人に対しまして、令和七年度には一万五千百三十三人となっておりまして、予算、人員共に五%増えているところではございます。  国立研究開発法人が必要な予算と人員を確保していきながら、研究開発成果の最大化に向けてその責務を果たしていけるよう、文部科学省としてもしっかり取り組んでまいりたいというふうに思います。

水野素子立憲民主・社民・無所属

○水野素子君 是非、どんどんとその世界の状況変わっていく中で、新しいテーマをどんどん設定して未来を開いていただきたいと思うんですね。  そこで、次の質問に行きますけれども、この科学技術・イノベーション基本計画、こちらが国として重点的な科学技術の重要分野を抽出して、そして研究を強化していく、研究開発強化していくことだと思うんですけれども、間もなく六期が終わるところでございますけれども、これ、六期、約百四十一億円、これ使っているわけですね、三十年間で。残念ながら、この間、論文数、国際競争力がちょっと落ちているということもあります。  この六期三十年を通じた主な成果、これにつきまして御説明お願いいたします。

徳増伸二内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官

○政府参考人(徳増伸二君) お答えいたします。  科学技術、イノベーションは国力の源泉であり、その基盤となる研究力の強化は極めて重要な課題であります。御指摘のとおり、近年はトップクラス論文数などの指標において我が国の国際的な順位が下がっており、研究力の強化は重要な課題と認識をしております。  この三十年の主な成果でありますが、例えば、小惑星探査機「はやぶさ」による小惑星表面のサンプル採取の成功のほか、日本出身のノーベル賞受賞者がこの三十年で二十名おり、その中にはiPS細胞やニュートリノ振動の発見など、基本計画の策定開始後に主に研究を進めてきたものも含まれております。  また、特許については引き続き強みを維持しておりまして、日本はパテントファミリーの数、シェアにおいて一九九九年以降世界トップを維持しているほか、WIPO、世界知的所有権機関の特許出願や論文発表などの科学技術活動が集中している地域ランキングでは、東京、横浜の地域、さらには大阪、神戸、京都の地域は引き続き世界のトップクラスを維持しております。  新たな産業創出の基盤となるイノベーションエコシステムについても、近年では大学発のスタートアップの数が大幅に増加するなど、スタートアップの裾野が広がってきているなど、動きも出てきています。  いずれにしましても、現在、二〇二六年度から開始となる第七期科学技術・イノベーション基本計画の策定に向けて検討を進めているところでありまして、これまでの取組のレビュー等も踏まえまして、我が国の科学技術、イノベーション力の強化に向け、検討を進めてまいりたく存じます。

水野素子立憲民主・社民・無所属

○水野素子君 是非お願いしたいと思います。  参考資料二、先ほど申し忘れましたけど、このようなテーマ設定で百四十一億円。ただ、成果だけを追い求めてもいけないと思うんですね。やはり、基礎、科学の基礎の部分というのはなかなかすぐには成果が出ないものもございます。  そういったことをしっかり見据えて、長期的な未来技術、日本が強みが持てるべき、持つべき技術、これをしっかり抽出して、そしてそれを大学も含めた若手研究者に提示をしながら、応用の、すぐさま産業、事業になるものもそうですし、基礎の部分も頑張っていただきたいと思うんですけれど、この間もなく始まる第七期、どのような研究領域、そしてその選定理由について、選定をどのような基準で行うようなことかも含めて御説明ください。

徳増伸二内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官

○政府参考人(徳増伸二君) お答えいたします。  二〇二六年度から開始となる第七期科学技術・イノベーション基本計画の策定に向けては、昨年十二月より基本計画専門調査会において具体的な検討を進めているところであります。先端科学技術をめぐる各国の主導権争いは激化する一方、我が国の相対的な研究力が低下をするなど様々な課題があり、我が国として、重要な分野における研究開発の推進等は重要な検討テーマであると認識をしております。  第七期基本計画における主要な研究領域の選定はこれからでありまして、具体的な検討を引き続き、今後検討を進めてまいりたく存じます。

水野素子立憲民主・社民・無所属

○水野素子君 是非、本当に戦略、未来を見据えた良いテーマといったら変ですけど、未来を見据えたテーマをしっかりと選んで、そして先導をしていただきたいと思います。  そして、次の質問ですけれども、一点やはり伺っておきたいのは防災に関する研究開発。これ、防災庁、政府が設置を決断されました。私も、昨年三月の予算委員会におきまして、当時、岸田総理に対して、是非とも、能登半島地震を受ければ、やはりこの自然災害多い日本で国民の皆様の命とそして暮らしを守っていく、その技術、これをしっかり結集していくこと、防災庁をつくって一個一個の災害対策をその次の減災、予防、減災へ、予知、減災ですね、そしてその上でもやはり技術をしっかりと、技術者を保護、技術者を維持して育成して、そうしたことは必要であるということを申し上げました。  そこで伺いたいんですね。  この防災庁、今度つくるということで、どれぐらいの予算、人員規模か。特に、出向の方が来るということだとなかなか難しい部分もあるので、プロパーの人材を採用されるのか。そして、今回、先ほど来伺っている研究開発のテーマとしての絡みですけれども、もし可能であれば、やはり防災庁の下に防災の研究開発機関というのを据えていただきまして、若い研究者が、大学の研究者がこの分野を選んで、ムーンショットのようなことがあってもいいと思いますけれども、この研究分野を選んだらその先自分のキャリアにつながるということを示すという意味でも、防災庁の下に研究開発機関を設置するということを是非御検討いただきたいんですけれども、そのことも含めまして、長期的な視点で専門技術、人材をどのように確保、育成していくか、防災分野において、ムーンショットのような大型研究公募も行うかなど、御説明いただければと思います。

河合宏一内閣官房防災庁設置準備室審議官

○政府参考人(河合宏一君) お答えします。  令和八年度中の設置に向け準備を進めております防災庁については、防災分野の専門家を集めた防災庁設置準備アドバイザー会議において議論しているところでございますが、防災庁の設置も見据え、今年度の内閣府防災担当の予算、人員を倍増したところでございます。  委員御指摘のとおり、防災技術研究開発、社会実装の取組を強化することや十分な経験と知見を持った職員や専門人材を育成、確保していくことは重要だと考えております。現在開催しておりますアドバイザー会議においても、平時から研究開発に取り組み、訓練等の実践を経て実装に結び付けるループが必要、防災庁自体が専門性を蓄積するためのプロパー職員が必要、防災庁と大学等との間を行き来できる仕組みの構築が必要といった御意見をいただいているところでございます。  更に議論を重ね、六月をめどに防災庁の方向性について取りまとめるべく、引き続き取り組んでまいります。

水野素子立憲民主・社民・無所属

○水野素子君 是非頑張っていただきたいと思うんですけれども、私も予算委員会で石破総理にも申し上げましたけれども、今、倍増であったかもしれません、しかし、たしか百四十億とかですね。アメリカのFEMAは三兆、四兆という世界だったかと思います。しかし、石破総理に申し上げましたけれども、日本では激甚災害指定の災害対応、事後対応として三兆ぐらい毎年使っているという状況にもありますので、是非この規模のことを想定しながら、減災、予防、最初の災害が起こる前のアクションに対してより投資をしながら、大きな抜本的な投資を政府にいただきまして、そしてその上で研究開発に、専門の機関の設置を視野に入れて是非若手人材の、将来人材の育成を見据えた取組をしていただきたいと思います。  その上で、次の質問ですけれど、それでは、この防災庁設置を受けまして文部科学省はどのような、科学技術を所管する省としてどのような対応をされるでしょうか。特に防災科学技術研究所の強化など、状況について御説明ください。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 防災科学技術に関する研究開発を所掌する文部科学省といたしましては、基礎、基盤的な研究開発及び人材育成をしっかりと推進しながら、石破総理が掲げる人命、人権最優先の防災立国の確立に貢献をしてまいります。  特に、国立研究開発法人防災科学技術研究所におきましては、地震、津波、火山、気象災害といった自然科学、自然災害を対象といたしまして、大学やほかの研究機関とともに基礎、基盤的な研究開発を推進する重要な役割を担っています。これまでの研究成果は、気象庁の緊急地震速報等の防災対策にも活用されているところでございます。  現在進めております南海トラフ海底地震津波観測網、N―netでございますが、の整備等を始めまして、引き続き必要な研究開発及び施設整備の推進に努めてまいります。

水野素子立憲民主・社民・無所属

○水野素子君 先般、内閣府防災庁設置準備室の方にお話を伺いましたら、今のところは、専門の研究機関を設置するというよりは各省にあられる様々な研究機関を結ぶ形で対応していくというように伺っておりますが、是非、先ほど申し上げたように、やはり災害は起こる前にどれだけ減災できるか、それを予防して減災できるかが大事でございますので、抜本的な予算を国全体として取っていただきまして、防災科研も少し設備がちょっと古いものもあるようにも見受けますので、この機会に、国民をしっかり自然災害から守っていく、その決意の下に、研究開発、設備、人員、しっかりと投資をしていただきたいと思います。  次の質問。  JAXA、私の出身であるJAXAにつきまして、少し関連でお尋ねしたいと思います。  こちら、資料三、御覧になっていただきましたら、予算、人員、やっぱり十年前からほとんど伸びていないように思いますし、アメリカ、ドイツ、フランスなど主要宇宙機関と比較して圧倒的に見劣りがしている、少なく、伸びていないように思うんですけれども、その辺り御説明ください。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) JAXAにおきます令和七年度当初予算でございますが、一千五百四十五億円でございまして、十年前と比較しますと〇・三%の増加となっているところでございます。また、人員に関しましては、令和七年四月時点でございますが、一千六百六十三名でございまして、十年前と比較いたしますと七・八%の増加となっているところでございます。  海外の主要宇宙機関と比較しますと、予算については、米国NASAの四%程度、ドイツ、フランスを含む欧州を代表する宇宙機関であるESAの一二%となっておりまして、委員御指摘のように大変ちょっと比較が厳しいところでございますが、人員に関しましては、NASA、七%程度、このESAの七二%程度となっているところでございます。  この令和五年六月に閣議決定されました宇宙基本計画におきましても、世界に遅滞することなく開発を着実に実施していくため、我が国の中核宇宙開発機関であるJAXAの先端・基盤技術開発能力を拡充強化すること、またJAXAの人的資源を拡充強化することが明記をされているところでもございまして、文部科学省といたしましても、同計画を踏まえまして着実に取り組んでまいります。

水野素子立憲民主・社民・無所属

○水野素子君 先ほどの防災も、人工衛星のデータも使われている、ないしは、この後ちょっとお尋ねしたいんですけど、安全保障の分野も含めて今様々に宇宙というのが多面的に活用されております。そして、元々の研究開発、これもしっかり行っていかなければならない。そういった中、この人員あるいは予算がほとんど増えていないということ、これはやはりしっかり御対応いただきたいと思うんですね。  特に、この資料三で、例えば、圧倒的な差はアメリカとの間でもありますけど、ドイツ、御覧いただけると、抜本的に人も増やしている、こういったこともございまして、ドイツ、御存じのようにイノベーション立国目指しておりますので、日本も、宇宙あるいはその研究開発の分野にしっかりと投資をして、日本の産業、未来開く人材、そして技術をつくっていただきたいと思うところです。  次の質問ですけれども、この、まあ政府ミッションであろうかと思いますけど、第二宇宙技術部門、そして宇宙戦略基金、これはファンドのマネジャーのような形だと思いますけれど、この辺りについて、どのような規模、予算、受託予算も含めた、及び人員数となっているでしょうか。これらが、問題意識としては、全然人員が増えない中、こういった本来の研究開発業務から、だんだん増えてきた人様をお手伝いする業務、これも大事なんですけれども、研究開発の業務をある意味で圧迫していないかというような問題意識でお尋ねさせていただきます。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 第二宇宙技術部門における予算につきましてでございますが、令和七年度及び令和六年度の総額は確定しているところではございませんが、令和五年度の総額におきましては六百八十五億円、人員は百四十名となっております。  また、宇宙戦略基金事業部におきましては、令和五年度補正予算におきまして三千億円、令和六年度補正予算におきましては三千億円が措置されているところでございまして、人員は五十五名となっているところでございます。  宇宙基本計画におきましても、先端・基盤技術研究開発能力の強化と、産学官のこの英知を結集する活動を強力に進めていくためにJAXAの人的資源を拡充強化することが明記をされているところでございます。  これを踏まえまして、JAXAにおいては、御指摘の二部門以外でも令和五年度から職員数を六十三名増員するなど実際に体制強化に取り組みまして、必要な研究開発を進めさせていただいているところでございます。  文部科学省といたしましては、引き続き、JAXAのこの体制の確保に努め、必要な研究開発を推進をしてまいります。

水野素子立憲民主・社民・無所属

○水野素子君 これらの今の百四十名なりの人員というのは、今のこのJAXAの人員数、二〇二三、二〇二四年におければ千六百三十五人ですけど、その内数ということでよろしかったでしょうか。そこだけちょっと、事務方でいいのでお伝えください。

堀内義規文部科学省研究開発局長

○政府参考人(堀内義規君) お答えいたします。  第二部門につきましては、の人数につきましては、主にこの部門、外部からの委託を受けて事業を実施するという観点から、JAXAの基本の、今千五百、約千五百人の職員の外数という整理になってございます。

水野素子立憲民主・社民・無所属

○水野素子君 ありがとうございます。  参考資料四にありますように、ここだけちょっと人員数が入っていませんので、念のためお尋ねいたしました。  JAXAの外数ということではございますが、ある程度の大きな予算規模の外の業務支援というものが増えていく中で、やはり、本来の業務がしっかりと、研究開発、成果が出る、そして開発事業についてしっかり様々な困難を乗り越えて成功裏に進んでいくように、さらに予算の配置につきまして、あるいは人員の配置につきまして、是非頑張っていただきたいと思っております。  次の質問ですけれども、今度は、試験設備あるいはその設備の一環として打ち上げ射場ですね。  これ、やはり、今、ベンチャーたくさん育てるということで宇宙ベンチャーやっていらっしゃると思いますけれども、これ実は、この辺り、私の感覚ではニーズが多い、やはり試験設備、なかなか民間、特にベンチャーはそろえることが難しいです。特に射場に関しては、例えば船舶、航空関係の調整であったり漁業の関係者の皆様との調整であったり、実は見えない作業あるいはコストがたくさんあるんですね。  こういったところについて、もっともっとベンチャーに対しても、打ち上げ環境の整備あるいは安全審査などの観点からも支援を強化するべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) JAXAが有する試験設備におきましては、JAXAの業務遂行に支障がない範囲で民間企業等に供用する取組を今まさに進めているところでございまして、令和五年度におきましては、この風洞施設、またスーパーコンピューターにおきまして合計二百六件の供用実績がございます。  一方で、JAXAが有する打ち上げ射場に関しましては、JAXAが開発した基幹ロケットと一体的に開発整備をされているものでございまして、仕様の異なるロケット開発を進める民間企業に直ちに供用させることは、技術的またセキュリティー的観点から課題があるというふうに私ども考えております。  JAXAとしては、この打ち上げ等に関わる技術的な助言を行っているほかに、また今年度中には新たな燃焼試験設備の開所をする予定でございまして、民間の企業等が開発したエンジンの試験等が実施できるよう取り組むこととしているところでございます。  今後も、JAXAのこの試験設備の利活用を進めることにおきまして、民間企業等への支援をしっかりと進めてまいりたいと思います。

水野素子立憲民主・社民・無所属

○水野素子君 今の種子島あるいは内之浦、鹿児島に二つある射場自体、すぐは無理ということかもしれませんけれども、やはりいろいろな、打ち上げというのはシステムですので、そのシステムについて、やはりもっと様々な方が使うというようなことも一つやることが宇宙ベンチャービジネス、裾野の広がりにつながるのではないかなというふうに思うところもございます。  また一方で、大樹町などですね、独自に打ち上げ射場を整備しているというベンチャー的な射場の整備において、様々な困難、課題があるというふうに伺っていますので、安全に射場をしっかり整備しながら、その様々なコスト負担、そして、その打ち上げにおいて安全に行っていくというところも含めまして、やはり、政府がいろいろなベンチャーを支援するのであれば、やはりお金を提供するのみならず、そういったことも行っていただきたいと思うところですけど、もう一回、その点いかがでしょうか。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 繰り返しになるところでございますが、そのJAXAといたしましての打ち上げに関わる技術的な助言を行っていくほかに、また、今年度中には新たな燃焼試験設備を開所する予定でございまして、民間企業が開発したエンジンの試験等も実施できるように取り組むこととしておりまして、今後ともしっかりと民間企業等への支援を進めてまいりたいというふうに思います。

水野素子立憲民主・社民・無所属

○水野素子君 そのベンチャーなりがビジネスの方に入っていくときにおいては、やはりリスクヘッジというか、リスクをどう取っていくのか、それがビジネスのリスクとして許容できるのかというところも関わってまいります。ですので、やはり、安全審査を行う観点、射場整備を行う観点、そういった中で、民間の様々な目に見えていないコストやリスクということをお考えの上、ベンチャーの振興もしていただければと思います。  また一方で、今、様々にJAXAのそもそもの研究開発、これは、「はやぶさ」のようにリスクを取ってこそ、世界で一番、世界で最初を目指すというところは、リスクを取ってこそ行う研究開発、研究事業でございます。  一方で、政府関係のミッション、あるいは戦略基金としての産業支援、振興というのはまたリスクやコストの考え方が大きく異なりますので、是非、そういったことを一つの組織で行うことが利があるのか、ないしは、そもそも政府部門でJAXAに委託をしている部門が自らそういう事業部門を持つことも含めて、宇宙というのが多面的に活用できるからこそ、是非、組織のありよう、どうやれば研究開発が伸びて、どうやればしっかり政府を支えられるのか、そしてビジネスが伸びるのか、様々御検討もいただければということを意見として申し上げまして、次の質問に伺います。  さて、トランプ政権、通商交渉、国民全体として固唾をのんで見守っているわけでございます。私は、一九九〇年の日米衛星合意、それは、八〇年代の日米通商摩擦、これにより大きく日本の人工衛星の国際競争力にマイナスの影響が出てしまった合意の後を受けて、いかに人工衛星を日本の産業とできるかということに長く取り組んでおりました。  その観点から伺いたいんですけれども、今回のトランプ政権の交渉の対象として宇宙分野に関連するものは含まれていますか。

英利アルフィヤ自由民主党・無所属の会外務大臣政務官

○大臣政務官(英利アルフィヤ君) 水野委員、ありがとうございます。お答えいたします。  まず、先般の協議における議論の詳細につきましては、外交上のやり取りであり、恐れ入りますが差し控えますが、その上で申し上げれば、本協議では、両国間の貿易の拡大、非関税措置、経済安全保障面での協力などについて具体的な議論を深めることができたと承知しております。  我が国としましては、これまでの日米協議の結果も踏まえつつ、引き続き政府一丸となって最優先かつ全力で取り組んでまいります。  ありがとうございます。

水野素子立憲民主・社民・無所属

○水野素子君 一応質問としては宇宙分野に関連する交渉はありますかということなんですけど、ありなしでお願いいたします。

英利アルフィヤ自由民主党・無所属の会外務大臣政務官

○大臣政務官(英利アルフィヤ君) 先ほど申し上げましたとおり、議論の詳細につきましては、外交上のやり取りであり、差し控えます。  ありがとうございます。

水野素子立憲民主・社民・無所属

○水野素子君 今回、このトランプ関税、じゃ、どの産業をどうするんだというようなやり取りになっていくとしたら、八〇年代と同じになっていくんですね、農業なのか製造業なのかとかですね。本来であれば、後ほど申し上げますように、WTOとか様々な二国間交渉じゃないものということもお考えいただきたいんですけど、まずその前に、次の質問としては、この過去の轍を踏まないように、未来産業、発展を阻害しないような、どのような戦略で臨んでいますかということをもう一度お尋ねいたします。

英利アルフィヤ自由民主党・無所属の会外務大臣政務官

○大臣政務官(英利アルフィヤ君) ありがとうございます。  他国との協議に当たっては、政府一丸となって、守るべきは守り、我が国にとっての最大限のメリットを獲得するため全力で取り組んでいく必要があることは言うまでもありません。日米間におきましては、双方が率直かつ建設的な姿勢で協議に臨み、可能な限り早期に合意し、首脳間で発表できるよう目指すことで一致しております。  何が日本の国益に資するのか、あらゆる選択肢の中で何が最も効果的なのかを考えながら取り組んでまいります。  ありがとうございます。

水野素子立憲民主・社民・無所属

○水野素子君 そのときには、是非とも国民あるいは産業の意見をしっかり踏まえて取り組んでいただきたいと思うんですね。そこは是非ともお願いいたします。  かつての、私ども宇宙の分野でいた者にとっては、当時の九〇年日米衛星合意のことで大変その後の産業の発展というのは厳しかったということがございましたので、是非、どの産業、様々な民間企業、産業、団体あられると思うので、意見を聞きながらしっかりと御対応いただきたいと思います。  そこで、WTO、提訴している国もあると思うんですね。いわゆるその二国間協議になると、まあよくあることだと思いますけれども、力の強い国、アメリカのパワーに負けてしまうということが往々にしてあるわけで、そういうことにならないためにもマルチの国際的な組織がある、例えばWTOがある。WTOへの提訴は行わないんですか。例えば影響を受ける国々との共同提訴なども検討すべきではないですか。

英利アルフィヤ自由民主党・無所属の会外務大臣政務官

○大臣政務官(英利アルフィヤ君) 水野委員、ありがとうございます。  今後の対応につきまして、具体的な検討状況をつまびらかにすることは差し控えますが、何が日本の国益に資するのか、あらゆる選択肢の中で何が最も効果的なのかを考えながら取り組んでまいりたいと思います。  ありがとうございます。

水野素子立憲民主・社民・無所属

○水野素子君 八〇年代と同じようなことにならないでほしいなと思うんですね。二国間だとどうしても、アメリカという国はそういう傾向があるように思います。自分がやっぱりパワーがあるので、二国の、バイの交渉をどんどんやっていって、マルチの枠組みではなかなかというところあるとは思うんですけど、今回は、多くの国がこの関税問題で大変苦しんでいる中で、やはり声をもっとみんなと上げていくとか、ないしはWTOに思い切って提訴をしていっている国もあると思いますので、そういったことも是非、是々非々での交渉をアメリカとの間でもお願いしたいと思います。  この件に関連して、今、トランプ政権による突然の関税問題でございます。その政権がいつまで続くかということに絡めまして、ここで合意してしまったものが恒久化するということは、不利であった場合には必ずや避けなければいけないと思うんですね。  実は、当時、九〇年代、日米衛星合意と同じ時期にスパコンの合意がありました。スパコンの合意の方はたしか五年の時限の合意だったんですが、日米衛星合意には時限が付いていなかったので、その後、長く不利な状況の中で、競争環境の中で、せっかく日本が研究開発した技術による人工衛星の産業というのを育てるのが難しかったという局面ございます。  是非、何らか不利な条件が入ったときには時限付きということをお考えいただきたいと思うんですけど、その点いかがでしょうか。

英利アルフィヤ自由民主党・無所属の会外務大臣政務官

○大臣政務官(英利アルフィヤ君) 水野委員、御指摘ありがとうございます。  繰り返しとなりますが、先般の協議の詳細については差し控えますが、その上で申し上げれば、他国との協議に当たっては、政府一丸となって、守るべきは守り、我が国にとって最大限のメリットを獲得するため全力で取り組んでいく必要があることは言うまでもありません。日米間では、双方が率直かつ建設的な姿勢で協議に臨み、可能な限り早期に合意し、首脳間で発表できるよう目指すことで一致しております。  もっとも、今後も容易な協議とはならないことは明らかでありまして、日米間にしては依然として立場の隔たりがあることもあります。何が日本の国益に資するのか、あらゆる選択肢の中で何が最も効果的なのか、御指摘も踏まえまして考えながら取り組んでまいります。  ありがとうございます。

水野素子立憲民主・社民・無所属

○水野素子君 今、急に起きている緊急事態であり、そして大きな力でもって押し込まれるとしたら、その暫定的な対応というような意識での暫定合意というような形も是非手法としては御検討いただきたいと思うところでございます。  さて、昨年、政府は米国商業用ロケットの日本打ち上げ解禁ということの交渉を開始したというふうに伺っておりまして、私はこれ大変危険であると思っております。もしアメリカの、例えばイーロン・マスクさんのスペースXのような、日本よりも安く、そして安定的なロケットを日本で打ち上げるようなことが始まってしまいましたらば、日本の先輩方が大変苦労をして培って今産業化にも至っているロケット、これ、市場が減ってしまって、市場が減るということは、すなわち維持が困難になる。安全保障上大変重要な技術、そして産業であると私は思っております。  一方で、人工衛星側の方だけの意見を聞けば、安くて、そして近くで打ち上げられる、これは利益が相反しているわけで、是非、丁寧に意見を聞いていただきながら慎重に進めるべきだと思います。  私自身はこの日本での外国ロケットの打ち上げの解禁については行うべきではないと思いますが、状況、交渉状況及びこの行うべきではないという意見に対して御見解をお願いいたします。

英利アルフィヤ自由民主党・無所属の会外務大臣政務官

○大臣政務官(英利アルフィヤ君) ありがとうございます。  まず、交渉開始の経緯につきまして、議員御指摘の宇宙技術のための保障措置に関する協定は、米国が同国の打ち上げ機等を輸出する際に相手国との間で必要とするものであり、二〇二四年四月の岸田総理の訪米時に交渉開始を発表したものであります。  今後の見通しにつきましてですが、協定の形式や合意の時期等を含む今後の見通しについては米国との交渉次第でありまして、予断を持ってお答えすることは困難であります。我が国産業界等の意見を十分踏まえ、今後も関係省庁と連携し、引き続き対応していく考えです。  ありがとうございます。

水野素子立憲民主・社民・無所属

○水野素子君 今のお話では、アメリカの人工衛星を打ち上げるときに、何らかすぐにロケットが調達できないときというふうに伺ったように思うんですけれども、そうであっても、それを、なぜロケットを日本に持っていくかということも含めて、やはりこの技術というのは、競争力を失ってしまったり市場がなくなると、維持できなくなるともう一瞬にしてなくなって、もうそこの投資また復活するのは大変な問題で、難しいことになってきます。  特に、人工衛星あるいはロケットなどは、今御案内のように安全保障上も大変重要な戦略領域でもありますし、政府におかれましては、むしろロケットの更なるベンチャーということに取り組んでもいらっしゃいますので、是非、産業界の意見、人工衛星側のみならずロケットも含めた、聞きながら交渉を行っていただきたいと、私は慎重に行うべきであると思います。  次の質問に参ります。  最後に、物づくり日本の人材育成につきましてお尋ねいたします。  工業高校、定員割れが多く発生しております。この対策についてどのように取り組んでいらっしゃいますでしょうか。やはり人材育成ですね、工業高校、大事であります。AIなど最新技術学ぶことができる場として、是非、魅力的な先端の技術を学べる場として取り組んでいただきたい。  その辺りの取組とともに、マイスター・ハイスクール制度、これ予算が少ないと思うんですけど、もっと増やすべきではないかと思いますが、その辺り、お願いいたします。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 工業高校でございますが、我が国の産業経済、物づくりを担う人材の育成とともに、地域産業の発展を支える観点から大変重要な役割を担っていると私どもも認識しているところでございます。  一方で、教育委員会等への聞き取りによりますと、工業科における令和六年度入学者の定員充足率は約八七%となっているところでございまして、これまで以上に地域に密着した教育を行い、生徒に選ばれる学校となることが重要であると考えております。例えば、昨年度私どもが視察させていただきました愛知県立総合工科高校でございますが、官民連携によりまして質の高い教育が行われておりました。  現在、文部科学省におきましては、専門高校の特色化、魅力化に向けた取組を進めておりまして、例えばDXハイスクール事業におきまして、工業高校でのAI等の最先端技術を活用いたしましたデータ解析などを含む実習、また、地方創生二・〇に向けまして、専門高校を拠点とする地方創生支援、地域人材の育成、また、現役専門高校生によります魅力紹介動画の募集、発信などに取り組んでいるところでございます。また、令和三年度よりマイスター・ハイスクール事業を実施しているところでございまして、全国の工業科を置く高等学校の約五%に当たる二十八校で取組を実施してきたところでございます。  さらに、文部科学省におきましては、産学連携による産業人材育成促進に向けました意見交換会を開催するなど、関係省庁等と協力をいたしました人材育成の取組を今進めているところでもございます。  いわゆる高校無償化などに関する三党合意におきましては、工業高校を含む公立高校などへの支援の拡充を含む教育の質の確保も論点の一つとされていることから、その検討状況、国会における御審議も踏まえつつ、文科省といたしましても引き続き工業高校を始めとする専門高校の教育の充実に努めてまいります。

水野素子立憲民主・社民・無所属

○水野素子君 日本は普通科にずっと行くような方が多くて、せっかく日本人の元々持っている物づくり、これ早期の専門教育、ここをもっともっと投資して、みんな違ってみんないい。基本的には勉強、偏差値で行くような子もいらっしゃるとは思いますけど、物を作ることを好きな子は早期に専門教育を進める、堂々と進める。フランスやドイツでは、中学校、高校レベルからそういう専門教育ということを強化していますので、是非、そういった子供たちのそれぞれの個性、これが生きる力になっていく、それが産業の競争力にもなっていく、そういったいい循環を是非とも文部科学省さんには頑張っていただきたいと思っております。  最後の質問ですが、国立の高専ですね、これつくった後、ほとんど増えていないように思うんですけれど、これ県立の工業高校の高専化というような話も聞こえてくるんですけど、その県主導ではなくて、改めて国の主導で国立高専というようなものを増やしていくというところも一つ大事ではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 情報分野等の成長の分野を牽引する高度専門人材の育成が求められる中にありまして、文部科学省といたしましては、大学・高専機能の強化事業におきまして、この国立高専の学科再編、また定員増の支援を行ってきたところでもございます。一方で、委員御指摘のように、国立高専を新たに設置することに関しましては、十五歳人口の動向などを踏まえまして慎重な検討が必要であるというふうに考えております。  近年では、徳島県におきまして、令和五年度に私立の神山まるごと高専が企業から多額の寄附を受けて開設されましたほか、滋賀県、福岡市といった自治体で、地域や産業界のニーズを踏まえながら公立高専の設置に向けた検討が進められているものと私ども承知をしておりまして、文科省といたしましては、国立高専の設置、運営に関わるノウハウを生かしまして、高専設置を検討する自治体における取組の支援をしっかりと取り組んでまいりたいというふうに思います。

水野素子立憲民主・社民・無所属

○水野素子君 産業連携も大事だと思います、地域連携もですね。もちろん企業から投資を求めながら、特に企業さんは人材不足悩んでいらっしゃいますから、そこに根付くという意味での企業と連携をしながら学校運営、高校、大学とやっていくことは大変大事だと思いますから、是非とも、科学技術立国ということでございますので、国として、その長期的なビジョン、そして戦略で人材育成、そして先ほどの国際交渉もオールジャパンで取り組んでいただきたいと思いますので、最後に申し上げまして、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 おはようございます。日本維新の会の金子道仁です。  ちょうど私も、先ほど水野理事からお話があった高専について冒頭御質問させていただきたい、そのように考えております。  もう既に答弁にもありましたけれども、人口減の中で国立高専はもうこれ以上増やすことができない。ただ、高専の持っている特殊、特色というんでしょうか、高校の教育と大学の二年間の教育を併せた非常にユニークな取組をしている高専も非常に多いと。私の知り合いでも、高専でロボコンを、にとにかく熱心にやって、その成果が認められて大学三年から編入する、そういった方々も多い。非常にユニークで、かつ、何というんでしょうか、実践力のある子供たちを育てておられる、そのような貴重な機会だというふうに考えております。  ただ、いずれも、数が増えないだけではなくて、子供たちの数も減っている中で、いかにして高専をこれから守っていくのか、高専の良さを生かしていくのかというのは大臣も非常に関心のお持ちの分野ではないかというふうに考えております。  私も文科省といろいろ意見交換させていただく中で、今、国立大学、長岡技術科学だとか豊橋であったり九州工業大学といった四つの国立大学と三十六の国立高専が相互に単位互換等の連携をしていると。何とかして、現場レベルで一生懸命授業を交換しながら、多様で質の高い教育機会を提供していこう、そして連携をしてその後の生徒の、何というんでしょうか、進路の確保等もしていかれる、そのようなところを見ております。  是非大臣の見解をお伺いしたいんですが、高専での教育内容の充実を図るためにオンライン授業等を活用して大学の授業が履修できるような高専と大学間の単位互換の制度、これ促進すべきだと考えるんですが、いかがでしょうか。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 高専におきましては、教育上有益と認めるときには、大学における学修をこの当該高専における授業科目の履修とみなし、六十単位を上限にいたしまして取得のこの単位として認めることが可能でございます。  委員がおっしゃったように、単位互換制度におきましては、各高専の判断により行われるものでございますが、委員御指摘のように、例えば長岡技術科学大学の、四つの国立大学と明石高専などの三十六の国立高専が協定を結びながら、オンラインを活用して、参加機関が提供する授業科目について単位互換を可能とする取組が進められているというふうに私ども承知しているところでございました。  こういう取組に関しましては、教育資源の有効活用、また教育内容の多様化、さらには様々な教育ニーズの対応等を進める上で大変有意義であると考えておりまして、文部科学省といたしましては、こうした好事例の共有などを図りながら、各高専における取組をしっかりと推進してまいります。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございます。  まさに教育資源の共有化、この少子化の中で、大学、高等教育だけではなく、高校に関しても是非そのようなことも視野を広げていただきたい、ますます推進していただきたいと思っております。  高校の無償化について、先ほども少し大臣から御答弁がありましたけれども、幾つか御質問させていただきたい。これも前回させていただいたテーマの延長になりますが、各都道府県の高校配置計画、高校の教育機会のグランドデザインの策定について御質問させていただきたいと思います。  高校の私学の授業料無償化が公立高校の定員割れにつながるという声は今も続いています。皆さん不安を持っておられるわけです。ただ、無償化が先行している大阪、まだ明確な実証データ等は出ていませんけれども、公立の定員割れどころか、私立高校の約半数が定員割れを起こしている。つまり、これは、少子化による高校生が急減している、公立、私立という区別で考える問題ではないと私は考えております。  二月に出された知の総和、中教審の高等教育に関する答申の中では、二〇四〇年、今から十五年後には大学進学者数が二五%減少する。当然、高校の進学者数も、それより三年早く、つまり十二年後には二五%減少するわけです。これがもう目の前に迫っている中で、どうやって高校という教育機会を全国どこでも守っていくのか、それを国としてもしっかりと打ち出していく必要があるのではないかと考えております。  今後、少子化が進む中で、地方、特に過疎地域の高校をどう存続させるのか、地方での教育機会をいかに確保するのか。これは、公立だけではなくて私立も含めて配置計画を考えていく、グランドデザインをつくっていくべきだと考えております。もちろん、地域によって公立、私立の配分も違います。ですので、都道府県ごとのグランドデザインが必要だと考えております。  いかがでしょうかという御質問に対して前回の答弁では、高校標準法に基づいて、公立高校については都道府県に高校の配置及び規模の適正化を図る努力義務が課せられていると、そのような御答弁をいただきました。これに私立高校を加えることは難しいんでしょうか。大臣、お答えください。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 公立高校におきましては、委員御指摘のように、高校教育の普及、機会均等を図るための高校標準法で配置と規模の適正化の努力義務が都道府県に掛かっているところでございますが、あわせまして、その区域内の私立の高校等の配置状況を十分に考慮しなければならないとされています。  他方、私立学校におきましては、建学の精神に基づきまして、学校法人の自主的な判断により設置されているところでございます。このため、都道府県が私立高校の配置計画を策定することは困難であるというふうに考えております。  このために、各都道府県におきまして、例えば公私間での協議等も行いながら、地域の実情に応じた適切な配置及び規模を丁寧に検討していただくものというふうに考えているところでございます。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございます。  区域内での私立高校の配置等を十分考慮しなければならない、もちろんそれは大切なことだと思っています。  ただ、難しい理由としては、私学は建学の精神があるから一緒の計画に入れるのはなじみにくいということなんですが、大学に関しては、これは公立も私学も共に、今、知の総和の中で提案されていますが、グランドデザインをつくろうとしておられる、それで間違いないでしょうか。

伊藤学司文部科学省高等教育局長

○政府参考人(伊藤学司君) お答え申し上げます。  中教審大学分科会で御検討いただきました知の総和向上の答申、この中では、当然、国公私全体の高等教育をどうするかと、こういう観点で中教審の方で有識者の方から御議論をいただきました。  そうした中で、当然、全体計画というのを高等教育計画という中で数値を具体化しながら国立をこうする、私立をこうするというような計画ではないわけでございますけれども、国の行政を進める上で、例えば私立大学に対する支援というのをめり張りを付ける形によって、それぞれの地域の中でどういうような高等教育の学ぶ場を確保していくべきかと、こういうことは政策の全体のグランドデザインを示す中でしっかり取り組んでまいりたいというふうに思ってございますが、その数を、私立を何校にする等の計画というのは私どもとしては考えていないところでございます。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 数までどうしましょうというかっちりした計画でなくても、この地域の高校は残しますとか、そのような、つまり、国民の皆さんが自分の町は果たして二十年後高校残るのかどうか不安を抱えていたら、その地域はますます過疎化が進んでしまう。そこに対して、やはり我々としては、大丈夫です、二十年後もここに、規模は小さくても高校の教育機会は残しますというような、そのようなメッセージを出すべきではないか、そのように考えています。  それが、私学を含めて難しいという理由が建学の精神ということを言われたんですが、建学の精神であれば大学も当然あるわけで、大学は国公私合わせてグランドデザインつくるということなので、是非、高校に関しても、配置計画という言葉が難しいんであれば何らかの、このグランドデザインというんでしょうか、どんな地域でも高校の教育機会が守られるべきだ、守るべき、そのような計画というかデザインを各都道府県つくるべきだということを是非政府として訴えていただきたい、そのことをまずお願い申し上げます。  続いて、公立高校の教員の配置、設備投資の件に関してお伺いさせていただきたいと思います。  私立高校の授業料無償化に関連しまして、先ほども大臣から御答弁ありましたが、老朽化している公立高校の施設整備の必要性、これが指摘されています。  ただ、一つ私自身よく理解できないところがございまして、それは、先日、日本私立中学高等学校連合会の吉田晋会長とお話を聞く中にあって、高校の全日制の生徒一人当たりの教育費の公立、私立の比較をした場合、私立は約百七万円、公立は百三十二万円で、公立の方に授業料等も含めて非常に多くのお金が掛かっている、私立こそ経常助成金の拡充が必要だ、そのような御意見を受けました、公立高校との公費支援格差を埋めるべきだと。  ただ、この数字が、逆も聞くことがあるんですね。いやいや、私立の方に手厚くて、公立高校は今こそ補充をすべきなんだという、そのようなペーパーも見たことがございます。  果たして、公立高校、全日制生徒一人当たりの教育費というのは公立高校、私立高校それぞれ幾らなのか。もちろん、どのような条件で設定をしていくのか、普通科だけにするのか、それとも特別支援学校も含めるのか、その辺りで算出は違うと思うんですが、やはり正確な情報がないと、どこまで公立高校の施設整備のために公費を入れるべきなのかという範囲を決めることが難しい、そのように考えるわけです。  是非、どのような支援が今後必要なのかということの材料となるような、高校、生徒一人当たりの教育費について情報を教えていただけますでしょうか。

望月禎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 今、金子委員の方から、生徒一人当たりの、どのくらい公費でお金が掛かっているのかという数字をなるべく正確なところを議論のために教えてもらえないかという御質問だったと思いますけれども、ただ、その前提として、我々、私立、公立を通じての同じ土俵での調査というのは残念ながら持ち合わせてございません。  私立高校というのは、御承知のように、非常にアクセスが、都市部等に展開された良いところにある一方で、公立高校については、教育の機会を確保するという観点から、離島とか中山間地域、生徒数の少ない地域にも配置する必要があると、それに掛かる費用もおのずから異なるということもございます。また、定員割れでも、人材育成の観点からやはりどうしても設置をしなきゃいけないというところもございます。  したがいまして、生徒一人当たりの公費投入額については、同じ、私立と公立を並べて全く同じように単純に比較することはちょっとできないんじゃないかというふうに考えてございます。  その上で、その上で、あえて公費の投入額というのを試算をするということになりますと、これは再三申し上げますけれども、同じ土俵じゃありませんので、この数字が独り歩きをするということは、混乱は避けなきゃいけませんが、令和四年度の地方教育費調査、それから「今日の私学財政」、それから令和三年度の学校基本調査など今我々が手元にある調査を分析しますと、公立については、地方教育費調査における学校教育費から地方債など当該年度に間接的に投入されている公費の部分と私費負担に当たる寄附金、授業料、入学金などを除いた上で、そして就学支援金の部分というのは公費で投入していると算入しまして、その場合、公立高校における普通科の一人当たりの公費の投入額は八十六万円。私立につきましては、経常費等補助金、施設整備補助金、それから就学支援金の額を基に試算を行いますと、普通科の私立高校における一人当たりの公費投入額は五十八万円。  調査の少しこれ土俵が違いますけれども、あえて試算を行った場合の普通科の公立高校における一人当たりの公費投入額は八十六万円、普通科の私立高校における一人当たりの公費投入額は五十八万円という試算となると考えてございます。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございます。土俵が違うというのはまさにそのとおりですし、これが全くイコールになるべきだという考え方は私も持ち合わせておりません。  公立高校の役割、後でも大臣に是非御質問させていただきたいと思っておりましたけれども、やはり変わっていくと思うんですね。その私立高校、つまり民間がカバーできないそういったサービスを公的なところでカバーしていく。例えば特別支援学級、こういったものは民間ではなかなか難しい、そういったところを公立がカバーしていく。専門高校、そのようなことをカバーする。民間でもやっているところはありますけれども、やはり手厚くやるんであれば、そのような人材育成のための学校であったり、また、先ほど望月局長も言われました、過疎地域でも教育機会を残していく、これはやはり公立高校の役割としてどうしても考えなきゃいけないものだと思います。  そういったところでコストが掛かるのは当然ですので、そこは配慮しつつ、ただ、やはり議論の土台としては、正確な数字が、同じ土俵の上で乗っかって見ていないと、都合のいい数字をそれぞれが出し合うようなことというのは議論としては余りよろしくないのかと思っておりますので、是非今後もその正確な数字の算定について引き続き教えていただきたい、そのようにお願い申し上げます。  もう既に、今少し言及させていただきましたけれども、大臣、是非お伺いしたいんです。  私立高校の授業料が無償化されて、乱暴な言い方をすれば、授業料が安いから公立に行こうという時代はもう変わってきている。子供たちが教育の質によって選ぶ、そのような選ばれる教育を提供していくような、そのような時代に変わってきたと思います。その中で、公立高校の役割は何なのか、もう一度我々も考え直さないといけないと思います。  公立高校の役割、今の公立と私立の役割は都道府県によって違うと思います。私立が、まあ何というんでしょうか、いわゆる進学校として位置付けられている都道府県もあれば、私立が、ごめんなさい、少し乱暴な言い方をすれば、滑り止めとして位置付けられているような都道府県もあると理解しております。  ただ、一般論としましては、やはり公的機関の役割は民間の提供がし難いサービスをしっかりとカバーしていくという点であれば、過疎地域、特別支援学級、専門高校等の運営に公立高校の役割、いよいよ強まっていくんではないかと思いますけれども、大臣の見解をお聞かせいただけますでしょうか。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えします。  公立高校は、地理的な状況、また生徒の学習ニーズ、また地域における人材育成、少子化の影響による学校数、生徒数の状況など地域の実情を踏まえまして、域内のこの高校教育の普及と機会均等を図る重要な存在でございまして、この公立高校の役割は特定の分野のみに限定されるものではないというふうに私ども考えております。公立高校はそれぞれ歴史と伝統がございまして、長きにわたって地元の人々と密接に連携しながらその地域の高校教育を築いてきたと承知をしているところでございます。  今後とも、各都道府県教育委員会等におきまして、私立のこの配置状況も十分に考慮した上で、地域の実情に応じた教育環境を整えていただくものというふうに考えているところでございます。  いずれにいたしましても、今般の高校無償化の議論におきましても、専門高校を含む公立高校への支援の拡充などについてもしっかりと検討してまいりたいというふうに思っております。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございます。  まさにその議論の中で、公立高校もこういう状況の中で、私立高校と同様に学校ごとに教育の質の向上を図っていくために、教員の配置や施設整備への投資についてももっと自由度を上げていただきたい、そのような意見も聞くことがございます。  公立高校それぞれの学校の裁量の範囲を広げるべきだ、そのような意見に対して文科省としてはいかがお考えでしょうか。

望月禎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 今、公立高校のそうした裁量を広げるべきではないかという御質問でございますけれども、これは、公立高校における教員配置あるいは設備投資等については、設置者の責任でこれは行われているものでございますけれども、例えば教員配置につきましては、個々の学校に置くべき教職員の総数というのを基礎とした上で、地域の実情等に応じた配置を可能とするとともに、地方財政措置の裏付けとするために、まさに高校標準法におきまして教職員定数の総数を標準として定めてございまして、それを踏まえて、それぞれの県内での状況の中において、人材育成の観点なども踏まえまして具体的な配置について決定することができるということとなっているわけでございます。  公教育の一端を担う私立高校につきましては、基本的には民間企業という性格がございます。ですから、おのずから公立高校と私立高校におきましては、それぞれの設置主体に基づく、地方公共団体それから学校法人という、これは違いがあります。ただ、公立高校におきましても、そうした高校標準法のそうした標準の枠の、地方財政措置の裏付けの中で、設置者の御判断でいろんな学科の創設あるいは改編、それから定員の設置等が自由に行うことができるというふうになっているところでございます。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございます。  公立高校の場合は、そのまさに高校標準法で学校ごとの職員の、職員というか教員の数が決められていて、その中で比較的裁量の範囲が広いというような理解です。  それを聞いたときに、ちょっとこれから始まる給特法に関するところですが、高校と小中で少し違いがあるのかなと。給特法の議論、衆議院でする話を見ている中で、特に参考人の先生方から、遊軍的な先生がいると非常に助かると、いざというとき、困ったときに自由に動ける先生がおられると非常に助かると。  高校は比較的そういう担任を外れた、教科担任制が多いせいかもしれないですけれども、そのような遊軍的な先生は多いと思うんですが、こういうその高校標準法のような考え方を小中、義務教育にも当てはめる、そのようなことというのはどうなんでしょうか。望月さん。

望月禎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 御質問の点はいろいろな点で考えなきゃいけないと思いますけれども、今の義務標準法の考え方についても、学級数に応じて教員の数が標準で決まってくる。それに対して、学級数が多くなれば、いわゆる乗ずる数ということで、学級担任の、担任以外の教職員の数というものも算定されるという仕組みになっているわけでございます。そして、特定の目的、政策目的、あるいは自治体のそうした要望も踏まえての加配措置というものも基礎定数に加えてございます。  この基礎定数と加配定数、これを含めまして、それぞれの教員の、特に小学校当たりの、教員一人当たりのできるだけ持ちごま数を教科担任制進めて減らしながら、それぞれ一人一人の学校全体での役割分担の中での、持ち授業時数、あるいはそうした学級担任を必ずしも持たないけれども生徒指導等を中心に、あるいは主任等で、そうした業務のために持ちごま数を軽減をすると。  そうしたことが学校あるいは自治体の裁量で大いにできるということの基本になってございますので、小中と高校のその性格の違いということはありますけど、今の小中でも、そうした学級担任を必ず持たなくてもよいというのは、そういう配置の部分もあることは御承知おきいただきたいと思ってございます。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 是非これは、今度給特法の審議が始まったら、続きで御質問をさせていただきたいと思います。  最後、もう時間ありませんので質問をさせていただきたいんですが、就学支援金の支給対象の範囲について、今これ議論が起こっています。日本の公立高校に来ている外国籍の留学生には出ているのに、日本国籍で海外、アメリカの公立高校に行っている留学生には就学支援金出ていないという、それは不平等ではないかという指摘、私もその点には一理あるなと思っています。  現在は、一条校及び文科省で定める学校に通う生徒で日本に住所を有するという立て付けです。ただ、これは学校に対して指定をしていくというような感じで、個人、誰に渡すのかというその指定の仕方とは少し異なると思います。  例えば、ここを少し改正して、日本国籍を有する者及び外国籍でも長期在留資格等を有する者で文科省令で定める者といった、学校に対してではなくて個人に対してどこまでの範囲を支給するか、そのような立て付けにすることについては、課題等、論点があれば教えてください。

望月禎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 今、金子委員御指摘のとおり、現在、高等学校等就学支援金の受給資格につきましては、法律第三条におきまして高等学校等に在学する生徒又は学生で日本国内に住所を有する者としていまして、このほかに国籍の要件は定めていないところでございます。  高等教育の制度の修学支援制度と同じような形をもしかしたら御質問のところあるかもしれませんけれども、例えば外国籍で長期在留資格を有する者といったように在留資格等を仮に支給要件とする場合には、その資格をどのように、今都道府県の方で法定受託事務で所得の確認等をしていただいているわけでございますけれども、そうした資格などをどのように、短期間でどういうふうに確認するのかといったことや、法律上のそうした手当てというものについて、あるいはこの法律の趣旨というものについても大きく課題があるんじゃないかというふうに考えているところでございます。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございます。  時間になりましたので以上で質問を終わらせていただきたいと思いますが、最後に、是非今回の質問の中でもう一度繰り返してお願いさせていただきたいのは、今回の高校の授業料無償化、制度が変わる中で、全国どこに住んでいても学びの機会が確保できるような、その安心を是非政府としてもパッケージとして出していただきたい、そのことをお願い申し上げて、質問を終わります。  ありがとうございました。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 石破総理は、昨日、東京都内で開かれた地方創生関連のイベントで講演をし、地方創生をどうしてもやりたい、このまま人口がどんどん減ることを看過していいとは思わないと強い危機感を示されました。また、地方が良くて東京が駄目とは言わない、地方には地方の価値観があり、それも選んでいただけることを提示していきたい、どこに何の伸び代があるかは地方の人でなければ絶対に分からない、地方創生が失敗するパターンは、やりっ放しの行政、頼りっ放しの民間、全然無関心の市民が三位一体になるときだと指摘されました。そのとおりだと思います。  二〇二五年度の地方創生推進交付金は前年度比およそ二倍の二千億円、また一月には地方創生伴走支援制度も創設されまして、官僚が三人一チームで市町村に入り、地域課題に取り組む試みが始まっております。この制度には既に二百自治体が応募し、希望をする、行きたいという官僚も二百五十人を超えているそうです。  石破政権の地方創生二・〇の本気度は、この予算のみならず、今後の執行状況、それから新たな政策、既存の延長線上にない政策、いわく、これ、どんなニーズのある人たちが、今東京や大阪、そういうところにいて、どんなタッチポイントから地方にアクセスをしてもらって、そこでどんな経験をしてもらったら関係人口の創出や二拠点居住、さらには移住に至るその契機になるんだろうか、これもっと研究していただきたいですし、もっと多様でもっと具体のアプローチが必要なんだと思います。  資料一を御覧ください。  四国の右下、総人口五千四百人余りの徳島県美波町に本社を構えるあわえの吉田基晴社長が仕掛け人のデュアルスクールの記事でございます。  実は、先日、中西祐介参議院議員に御案内いただきまして、徳島まで吉田さんに会いに行ってまいりました。あわえのみならず、先ほどから話題になっております神山まるごと高専など、この学びを起点とした地方創生の実例を勉強させていただきました。  先ほどから産学連携とか産学官連携とずっとおっしゃっておりますけれども、私も、神山まるごと高専で、やっぱり産学連携っていうてもちょっと難しくないですかと、地元のやっぱり学びをずっとつくってきた方々には、いろいろなルール、習慣、べき論がありますから、そういったところに新しい方々が入っていくって難しくなかったですか、連携といってもいろいろボトルネックあったんじゃないですかと聞いたら、いや、産学連携という感覚はないんですと、我々、産ですから、産が学をつくっているということで、産学連携ということは実際として余り感じないですと、非常に受け入れていただいていますというようなことをおっしゃっていて、私のもう頭の中ももう古いんだなと思って、産学連携とか産学官連携とか、そういうことではない新しい学びが始まっているんだなという、その息吹を感じたところでございます。  大臣に伺いたいんですが、このデュアルスクール、都市部に住民票を残したまま区域外の小中学校で短期間学ぶことができるこの制度というのは、学校教育法施行令に規定された制度です。全国どこの自治体でも導入可能であります。  この徳島では、二〇一六年から県教委と連携して、主に首都圏、関西圏から子供たちを徳島県の学校に受け入れるあわえ独自の取組だったのが、今、山形県や秋田県など、主に人口減少が進む自治体の危機感がエンジンとなり、高性能エンジンとなって今全国展開の可能性が広がっていることを伝える記事です。  まずは、あべ文科大臣に、この多地域就学、デュアルスクールだったり教育留学等に関する御評価をお伺いします。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 教育を核とした地方創生、本当に重要だというふうに私も考えているところでございまして、また、委員御指摘の、子供たちが地方への一時的な移住、また二地域への移住といった理由からいわゆる教育留学などという形で複数の学校に通う事例につきましては、私ども承知しているところでございまして、子供たちにとっては豊かな教育機会についてつながるものとして意義がある取組の一つとして考えているところでございます。  また、実際に受入れを行った教育委員会からも、二地域居住を行う子供が様々な体験を得られるだけではなく、受け入れた学校の子供たちにとっても、多様な意見に触れることができるなど、教育活動に活性化したというメリットがあるというふうにも聞いているところでございます。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 今日、まずそこをピン留めしたかったんです、この教育的意義。  今大臣から、豊かな教育機会であること、これには意義があること、そういうふうに答弁をいただきました。この教育的意義がちゃんとあるんだ、子供たちの豊かな教育機会になっているんだというところのすり合わせをさせていただけるかどうかというのがまず今日の質問のポイントの一つでした。  というのも、まず、この教育的意義というところを我々で認識を一にしないと、じゃ、ボトルネックがやっぱりいっぱいあるんです、このボトルネックをどう解消していくのか、それから、それらが地方創生につながっている、そういうそのまた保護者にも及ぶウエルビーイングがあるんだということのお話が続いていかないというふうに思ったからです。  この資料一の裏面を見ていただきますと、例えば、中二を迎え入れる町立中学の生徒が十四人だったそうで、そして、東京の学校の生徒って何人いるのという質問に対して三百六十人と答えると、うおっ、那賀町の人口より多いんじゃないかと男子が冗談を言って教室が笑いに包まれたとか、五年生を迎え入れるこのクラスは十一人だそうですが、徳島滞在を楽しんでもらおうと、はんごろしという名前のおはぎ作りをクラスで話し合って決めて、この参加した五年生も、私のためにこのはんごろしというのをみんなで作ろうというのを考えてくれたのがうれしいと、こういった友情の萌芽も見られて、こういうこの交流というのをいいなというふうに思いました。  今、都会の学校には、都会のスピード、それから都会のコミュニケーションになじめない子供たちがいます。たまたまその場所が合わなかっただけにもかかわらず、自信を失って、そして思い詰める子供たちもいます。  資料二を御覧いただくと、あわえの皆さんから預かってきた課題と提言、お配りをしております。この多地域就学の教育的及び財政支援、そして制度整備がまだまだ脆弱な旨記してございます。  こちらの資料は昨日中に文科省にお届けしておりますので、大臣に、こちらの資料二も踏まえまして、多地域就学を進める上でボトルネックとなっているものは何だと思われるか、御答弁お願いいたします。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 文部科学省が令和四年に実施した調査におきましては、実際に受入れを行っている教育委員会から、住環境、生活環境の確保、また就学に関する事務手続の煩雑化、さらには人間関係、環境変化の適応に対する支援等の課題が指摘をされてきたところでございまして、また、関係団体におきましては、区域外就学などの制度の周知について課題があるというふうに聞いております。  こうした課題に関しましては、受入れを行う教育委員会におきまして、首長部局、また学校と連携しながら、対応する必要があるものは周知しているところでございますが、文部科学省といたしましても、こうした課題も受け止めさせていただきながら、区域外就学の制度、自治体の取組について周知をさせていただきながら、本年、今年の三月には区域外就学に関する事務手続の簡素化が可能であることについて周知するなどの対応を行っているところでございまして、引き続き、希望する教育委員会が円滑に取り組むことができるよう、現在取り組んでいる教育委員会等の御意見を伺いながら必要な対応をしてまいりたいというふうに思います。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 これ私、少し気になったのが、例えば教育委員会や教職員の方々の認知不足というのがあるんであれば、それはこういういい事例がありますよというふうに認知していけばいいと思うんですけれども、業務負荷に関してはどのような声が文科省は把握をされているのかなというところは少し気になっております。  というのも、二〇二五年度、例えば東京都の校種別倍率でいきますと、教員採用のですね、小学校は一・二倍です。中学校は二・〇。小中の共通でいうと一・四。もう既に危険水域と言われている三・〇を大幅に下回っている中で、こういった先生方に新しい試みにチャレンジをするそういう心の余裕、時間的余裕、こういうイレギュラーを受け入れる余力があるのか否か、それを推進していく文科省が立場なのか否かというところは一つ確認しておきたいところです。これ、じゃ、望月局長、よろしくお願いいたします。

望月禎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) まさにその学教法施行令の九条の区域外就学を活用して、一定の期間、元の学校から少し離れて別の学校で学ぶと、それがその子供たちあるいはその家族にとってもいい経験になっていくというようなケースがありまして、ただ、そのときはやっぱり受入れの体制がある程度整っていないと、なかなかその既存の学校の先生方は難しいというお声もこういう調査からは少し出ているということであります。  そうした子供たちも含めまして、学校においてきめ細かな指導を行うために、都道府県を通じてではありますけれども、学習支援員の補助というのも国としては行っていると。自治体の方でも、それぞれの子供たちのきめ細かな状況を確認するために、その元々の学校とそれから一時的に転籍した学校とが連携を図っているケース、あるいは一人一台端末の予備機や、あるいは転籍した場合でも活用できるようなそうした教科書の予算措置というのも、これ二重支給はできないんですけれども、それはうまく連結ができるようにしている、あるいは、当該地域での探究活動等の活動のためには、コーディネーター、これ国の方でも三分の一の予算を自治体の希望に応じて付けていますけれども、そのコーディネーターの配置に係る補助、こういったものをやっているということでございます。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 そうなんですね。受け入れる側の業務負荷というところをどういうふうに考えるかというところにも知恵をいただきたいですし、それから送り出し側も、やっぱり使っている教科書が違ったり、その評価が難しかったり、こういうような受入れ側、送り出し側、こういう人たちの声を集めて、先ほど大臣から手続の簡素化については取り組んでいただいているということでしたので、より精緻な、より課題を粒感で把握をして対応していただきたいというふうに思うんです。  そして、やっぱり低所得世帯の方々にはなかなか検討しづらいという声も私のところには入っております。こういう興味があって、じゃ、金銭的な、時間的な余裕、そして自由度のある仕事をしている保護者はそういったことができるけれども、そうではない人たちができないのであれば、これは体験格差をつくることになる。それではいけないというところで検討していただきたいというふうに思いますし、私、今回、能登半島地震の際に文科省の皆さんが現地に入られて、いかに同様の災害があったときに子供たちの学びを継続するか、それを研究していただいている、それ、心の底からこの学びの継続についての、我が国はもうすぐいろいろな大きな災害があると言われ続けておりますので、研究していただきたいんです。  そういうときに、こういう多地域の交流ですとかいろいろなところで学んだ経験、自分で学ぶ場所がもう一つある、もう二つあるということは非常に有益だと思うんです。なので、自治体間の地方姉妹都市ならぬ姉妹学校もそうですし、個人におけるバディ制度というか、里帰りする場所が、里帰りする学校が複数あるという、そういうこの災害、防災の視点でも進めていく、そのために受入れ側、そして送り出し側の制度を整えるということが大事なんじゃないかなという、その観点でも思うんですが、大臣、いかがでしょうか。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 本日も、委員とのやり取り、また質問内容を聞かせていただきまして勉強させていただきました。特に、この多地域就学のメリット、課題、またボトルネックなども踏まえた上で、私ども、教育の充実をどのように図っていくか、しっかりと考えてまいりたいというふうに思います。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 この多地域就学の推進のためには、他省庁連携というのが必須です。こういった、今、自治体議員が、じゃ、進めていく上ではノウハウを習得するというような連携が必要だというふうに思いますし、また、これ地方創生のやっぱり観点でも、この多地域就学、二拠点居住が及ぼす影響についてはあるんだというふうに評価をしていただければ、また違う省庁とも連携をし、そして違う省庁にも、じゃ、取り組むんだ、この学びとの接続も含めて取り組むんだというモチベーションが生まれると思うんですが、大臣は地方創生の及ぼす影響をどのように評価されているか、教えてください。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 先ほども申し上げたとおり、教育を核とした地方創生はまさに重要だというふうに思っておりますし、また、子供たちにとっても拠点が幾つもあるということは、自分たちがいる場所だけが全てではない、いろんな方、いろんな方々がいろんなところでしっかり生活をしているんだという視点を広げる意味でも、その多様性を学ぶ上でも私はまさに重要だというふうに思っておりますし、文科省が他省庁としっかり連携をしていかなければいけないというのは御指摘のとおりでございまして、希望する教育委員会が取り組みやすくするためには、やはり保護者を含む住環境、また生活環境の整備も重要でございますので、関係省庁と連携しながらまさに取り組んでいかなければいけないというふうに思っているところでございます。  現在、実は国土交通省とも連携させていただきながら、二地域居住等の促進に意欲のある地方公共団体、また関係団体が参画する全国二地域居住等促進官民連携プラットフォームに参加もしておりまして、優良事例、また課題等について意見交換も行わせていただいているところでもございまして、引き続き、関係省庁、関係団体と連携しながら、例えば希望していく教育委員会が取組を更に行いやすくなるように取り組んでまいりたいというふうに思います。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 やはり、当該地域と継続的に関わりを持つ関係人口というのをまずは増やしていくというのが地方創生の要だということは皆さん異論はないかというふうに思うんですが、やっぱり旅とかイベントだと、揮発性が高いイベントではなくて、長期にわたって地域に関与して交流をして、そして関係を構築できる事業というのをもっと私たちは応援していかなきゃいけないという部分では、関係人口掛ける教育という部分では、このデュアルスクールですとか教育留学等、有益だというふうに思うんです。そして、関係人口掛ける農業とか、今だとクラインガルテンとか各自治体頑張っていますね。小屋付きの貸し農園のクラインガルテン、広がっています。  それから、関係人口掛けるデジタルなんというものは割と、本社のサテライトオフィスを田舎に置いて、そして、たまたまですけれども、この吉田社長、御紹介した吉田社長は、地方創生の仕事というよりも、元々はIT企業の、デジタルコンテンツの不正コピーを防ぐのが仕事という、ITベンチャーの企業の社長なんだそうです。  都会でエンジニアを募集しても全然来ないので、二〇一二年に、昼休みにサーフィンが楽しめる職場ですというふうに募集を掛けたら、そしてサテライトオフィスを美波町に、徳島の美波町につくって、そうしたら数人の応募の枠に十倍以上の人が応募してこられたという。  これすばらしいのは、就労するだけじゃなく、定着をしているということですよね。就労と定着、そういうことを実現していて、そしてこの御著書の中に、都会の問題を過疎地が解決してくれることがある、逆に過疎地の問題を解決することで新しいビジネスが成立する、都会と過疎地が課題の交換をしながら新しい社会の形をつくり上げていく、人口減少時代の日本が求めているのはそんな生き方のような気がするのですというふうに書かれていますが、これ、私たちはそういう政策が求められているというふうに読み替えて、いろいろな、既存の延長線じゃない政策をこれからつくっていく必要があるというふうに思うんです。  この関係人口掛ける教育という部分で、特に文科省がイニシアチブを取って、先ほど国交省と連携をされているということでしたが、この後、総務省又は内閣府の地方創生等、こういった連携をしていく、その議論をしていくプラットフォームというのはあるのか、又はこれから議論していくそういう準備があるのか、そこをお伺いします。

望月禎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 先ほど大臣の方から御紹介させていただきました全国二地域居住等促進官民連携プラットフォームでございますが、これは国土交通省以外にも内閣官房、内閣府、金融庁、こども家庭庁、総務省、農水省、経産省とともに、文科省がその教育的観点、教育的視点からもこうした多地域での学習を、そして生活を継続できるかどうかという観点からも参画しているところでございます。  これから、引き続きではございますけれども、こうした経験や体験、あるいはそれが移住ということにつながる、それが教育の効果につながるかどうかということに関しても、引き続き我々としてもしっかり参画してまいりたいと思ってございます。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 サポートなんですか、主体的に動かすのではなくてサポートなんですかね、局長、今。

望月禎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) これは教育だけでは解決できないものもたくさん、多うございますので、我々としてはしっかりと一構成員としてはコミットしていくということでございます。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 教育を起点とした地方創生、本当に可能性があります。皆さんがいつも子供たちが主体的に学べる多様な学びの実現と、あれはお題目ではありません。これを実現に、政策に落としたら、デュアルスクール、教育留学、こういうところにも是非注目、そして力を入れていただくことをお願いいたしまして、質問を終わります。  ありがとうございました。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。  本日は、大学、研究機関での研究者、教員の雇用について伺っていきたいと思います。  労働契約法で、有期雇用労働者というのは、通算五年を超えると無期雇用への転換を申し込める無期転換ルールというのがありますけれども、研究者の場合には、別途通算五年から十年に延長をするという特例が設けられているわけです。この特例が設けられてから最初の十年が経過した当時、二〇二三年に、この無期転換ルールが適切に運用されているのか、無期転換逃れの雇い止めがあるのではないかということは、この間この委員会でも私取り上げてきたわけですけれども、改めてあべ文科大臣にも確認したいと思います。  こうした無期転換逃れの雇い止め、若しくは無期転換を申し込むことを妨げるというような無期転換させない対応というのは許されないと思いますが、いかがですか。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えします。  無期転換できるルールの適用を免れる意図を持ちましていわゆる雇い止めを行うことは、労働契約法の趣旨に照らして望ましくないと私どもも考えております。無期転換申込権が発生した研究者、教員等から無期転換の申込みがあった場合、申込時の有期労働契約が終了する日の翌日から無期労働契約となり、使用者は無期転換を拒否することはできません。  これを踏まえまして、文部科学省といたしましては、特例対象者に対して、無期転換の手続について確実に周知をしたり、無期転換の申込みを書面で行うこととしたりするなど適切な対応を取っていただくよう、大学、研究機関等にお願いをしているところでございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 無期転換逃れの雇い止めは望ましくないし、申込みがあった場合は拒否できないものだということでした。  では、実態はどうかということで、私が質問した二〇二三年三月当時、文科省はその実態というのをまだ把握しておらず、今後調査するとの御答弁だったわけですが、その後、二〇二三年度、二〇二四年度、それぞれ研究者・教員等の雇用状況等に関する調査というのが行われたと承知をしているわけです。その結果というのも私見させていただきましたけれども、その十年で雇い止めに、若しくは契約終了となった方というのは、二三年度で千九百九十五人、二四年度で千百二十四人とのことだったわけです。  ただ、この調査というのは、三月一日時点で有期雇用契約を結んでいて、その後、四月、五月の間に契約更新するかどうか、どうだったのかというのを調査したというもので、三月一日より前に雇い止め若しくは転出されたなどの実態というのは分からない調査になっているんですね。  また、その雇い止め、契約終了に伴い転出したときに、研究テーマをやむなく変えるとか、それまでの研究の場を失った方もどれだけいるのかというところもまだ分からない、要するに、分からないことがまだまだ多い調査じゃないかなと思っているわけですが。  この調査というのは今後も引き続き行うということを聞いているわけで、とすれば、やはりこの三月から五月の状況だけではなくて、その一年前、契約終了になるということが分かっている一年前から調査するとか、若しくはその研究テーマの変更の有無なども含めてより丁寧な実態把握をしていくべきじゃないかと思いますが、局長、いかがですか。

井上諭一文部科学省科学技術・学術政策局長

○政府参考人(井上諭一君) 委員御指摘の調査でございます。  これは、大学や研究開発法人等の研究者、教員等のうち、無期転換申込権発生までの期間を十年とする労働契約法の特例の対象者の状況を把握するということで行っておりまして、通算契約期間が十年を超した者ということを対象としまして、委員御指摘のような三月一日時点、またこれ四月一日以降どうなっているかということで把握してございます。  委員の御指摘を踏まえますと、恐らく特例対象者以外にもこの調査を広げていく必要がございますけれども、この通算雇用契約期間が十年未満の研究者等の雇用状況につきましては、従来より、各機関において法令に基づいて適切に対応いただくということで対応してきましたけれども、これ、やはり我々としても、状況をきちんと把握することが必要だと思っておりまして、そのためにも、現在、無期転換申込権が発生する前に有期労働契約が終了した特例対象者の状況についてヒアリングを行うなど取り組んでまいりたいと思っております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 是非、先ほどあったその契約終了前の状況も含めてよく実態調査していただきたいと思います。  一方、今回の調査で見えてきたことというのもあるわけですね。  そこで、数字確認していきたいと思いますが、二〇二四年度の調査の中で、通算雇用契約期間十年を超した無期転換申込権が発生した者のうち、実際に無期転換申込権を行使した者というのは何人、何%ですか。

井上諭一文部科学省科学技術・学術政策局長

○政府参考人(井上諭一君) 二〇二三年四月一日時点で有期労働契約を結んでいた特例対象者のうち、二〇二三年度中に無期転換申込権が発生した者の総数は六千三百七十二人でございます。このうち、二〇二四年五月一日時点までに無期転換申込権を行使した者は五百六十人、割合としては八・八%となってございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 八・八%ということです。  続けて聞きたいと思います。  同じ調査では、対象となる研究者個人の調査もされているということですが、その研究者の希望、意向はどうだったのかということで、その特例対象者個人の結果において無期転換を希望するよと回答された方というのは何人、その回答の何%に当たるのか、お答えください。

井上諭一文部科学省科学技術・学術政策局長

○政府参考人(井上諭一君) 今回、御指摘の個人向けに実施した調査でございますが、調査対象である十万四千二百五十七人にアンケート調査をしたのですが、実際にはそのうちの六・〇%である六千二百七人から回答がございました。  そのうち、現在の所属機関における無期転換を希望する者は三千六百二十六人、割合としては五八・四%となってございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 これは資料でもお配りしたところなんですけれども、この二つの、個人の希望と、実際に無期転換権申込みした人の割合と、この二つのグラフの乖離に私はとても驚くわけですよ。母数は違うにしても、無期転換を希望しているという方は六割近くもいるにもかかわらず、実際にこの申込権を行使した人が一割に満たない八・八%にとどまっている、余りに乖離が大き過ぎるんじゃないかと思うんです。  なぜ、希望している人に比して実際の権利行使の割合というのが極端に少ないのか、その要因、背景、何があるのかというのを分析されていますか。大臣、いかがですか。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 個人への調査に関しましては、調査対象でございます十万四千二百五十七人のうち六千二百七人から回答を得ておりますが、実は回答率が六・〇%にとどまっておりまして、サンプリングに偏りがある可能性がございます。この一方で、個人の調査におきまして、特例対象者が無期転換を希望しない理由といたしまして、他機関への異動を希望する等、現在の所属機関で長く勤務するつもりはないや契約期間だけなくなっても意味がないことを挙げる方が多くなっていたところでもございます。  これらの結果を踏まえまして、文部科学省といたしましては、個人の回答率を上げる策を検討した上で、また無期転換申込権が行使されない理由についても、この調査項目を精査させていただいた上で、次回の調査におきまして詳細に実態を把握したいというふうに考えているところでございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 大臣おっしゃった、この希望しない理由について調べましたよと言いますけれども、グラフ見ていただきたいんですけど、無期転換を希望する方は六割、この調査においては、希望しないと回答された方は一三・六%にとどまっているわけで、その方々の理由というのを先ほど並べられたわけなんですけれども、問題はやっぱり、そうじゃなくて、その六割が希望しているという回答が、そうはいっても六千人の中の六割ですからね、一定の汎用性はある回答だと思うんですけど、にもかかわらず実際に権利行使したのが八・八%にとどまっているよねというところの乖離の問題を聞いているわけなんです。やっぱりそこは分析はされていないということだと思うんです。  実際にどういう背景があるのだろうといったときに、私聞いた事例では、無期転換の申込みをしたことで嫌がらせを受けたと、そういう事例があったわけです。理化学研究所、理研で光を使って体内の様子を画像化して乳がんを安全に早期発見するということが期待される研究、これNHKの番組の特集でも取り上げられた研究なんですが、それをされている方がこの理研に無期転換を申し込んだところ、理研の側からは、個別の部屋の提供はないと、机と椅子しかないと、研究費もなく、実験スペースもなくすんだと、そしてその研究に必要な総額二億円近い実験機材をもう廃棄するかほかの機関へ譲渡するようにという、まともに研究に従事させるつもりがないと言わんばかりの処遇を提示されたということなんですね。  大臣、こういう実態、無期転換を申し込んだときの嫌がらせがあるということ御存じでしょうか。そういう背景あるのではないかということ、いかがですか。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 存じ上げませんでした。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 知らなかったと。これ知っていただきたいんですね。  ちなみに、この方は既に降格撤回裁判というのを東京高裁でも係争中の事案でありますから、やはりこの理研で起きている事案ということで、是非文科大臣に知っていただきたいと思いますし、この理研のようなあからさまな嫌がらせというのは、そういう極端な事例というのは少ないかもしれませんけれども、例えば、その無期転換権を行使したいなということを上司に相談したときに、予算がないので行使しないでと言われてしまったという話も聞くわけなんですね。  だから、行使をしたら拒否はできないけれども、行使をする前にやめてねと言われているような事例もあるということで、やはりそういったこの権利を行使できないその事情、理由、背景に迫った調査というのはやっぱり今後必要だと思います。改めていかがですか。

井上諭一文部科学省科学技術・学術政策局長

○政府参考人(井上諭一君) 先ほど大臣からも御答弁ありましたけれども、次回調査においては調査項目も精査して詳細に実態を把握したいと考えております。また、やはり、私ども、それに加えまして、個人的な調査、ヒアリングも含めまして、この無期転換申込権、行使されない理由、その他課題について詳細に把握していくようにしてまいりたいと考えております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 是非、より詳細な実態把握、調査していただきたいと思います。  と同時に、改めて、再度になりますけれども、今回の調査では、結局、無期転換を希望していても実際には行使できていないという、そういう結果が明らかになったと思うんですね。  これ私重大だと思うんですけど、つまり、この研究者等に対しては、研究の継続のためということで十年間という特例を設けて雇用の安定を図るための無期転換ルールの制度というのがあるわけですけど、それが結局効果を上げているとは言えない状況にあるんじゃないかと、無期転換ルールが効果的に活用されていないのではないかと思いますが、大臣、そういう認識ありますか。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 二〇二四年度調査の結果で、二〇二三年度中にこの通算雇用契約期間十年を迎えた特例対象者のうち八六・三%が無期労働契約を締結又は締結する権利を得たところでございます。発生した無期転換申込権を行使するか否かはこの特例の対象者が判断することになります。  なお、十年特例につきまして、二〇二四年に文部科学省の審議会におきまして検討をいたしました結果、特例が開始されたばかりの現段階においては、本制度の運用の結果、研究者、教員等の雇用の安定性の確保に一定の役割を果たしているとされたところではございます。  文部科学省といたしましては、大学等の現場におきましても無期転換ルールを一層活用いただけるよう、今後とも、本制度の運用状況を把握しながら、必要に応じて見直しを含めて考え、図ってまいりたいというふうに思います。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 一定の役割を果たしているというような評価をされているんですけれども、それは甘い評価になるんじゃないかなと思うわけですよ。個人が判断することとはいえ、結果として八・八%しか行使をしていないと。雇用の安定にやっぱりつながっていないんじゃないかって思うわけですね。  この調査結果を踏まえたワーキンググループによる若手研究者へのメッセージの中でも、文科省に期待する政策としてこの無期転換ルールの効果的な活用を求めるということが書かれているわけで、つまりは現時点では効果的な活用に至っていないよねというのが認識であるはずなんですよね。  やっぱり、そもそも今回、この無期転換ルールというのはやっぱり雇用の安定のためのルールのはずなんですよ。しかも、研究者等についてはその上限を十年としたというのは、やっぱり研究職というのは研究成果が出るまで時間が掛かるんだと、長期のプロジェクトを継続する必要があるということで十年になったということだったと思うんです。  けれども、実態としては、もう十年であろうが通常の五年であろうが無期転換になかなかつながっていないと、安定雇用につながっていないということが実態調査の中でも明らかになっているわけで、改めて、特にこの研究職、長期に研究を打ち込めるようにする、研究者の雇用の安定を確保するということをいった場合には、そうした無期逃れの雇い止めを防ぐと同時に、そもそもの有期雇用というのをもう極力減らしていく、やっぱり無期雇用を原則としていくというふうに変えていかなきゃいけないんではないかと思いますが、大臣、いかがですか。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 科学技術、イノベーションを推進していくためには、研究者が腰を据えて研究に打ち込める環境を整備することはまさに重要でございまして、有期雇用の多いこの若手研究者の不安を取り除くことはまさに重要でございます。  一方で、研究者は、多様な研究経験を積むことによって能力の向上が図られる面もございまして、また、最先端の研究活動の実施には最適な人材を集めて知見を結集するということも必要であることから、人材の流動性を確保することも重要であると私ども考えております。  文部科学省といたしましては、引き続き、研究者の流動性と安定的な研究環境の確保の両立を図ってまいります。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 流動性の確保と安定性の確保の両立だとおっしゃるんですけれども、有期雇用で無理やり流動させるということをしなくても、学者、研究者であれば、より良い研究環境というのを求めて流動するものなんですよ、環境を整えていくということでね、より良い環境を求めていく。むしろ、期限が区切られていることで、先ほど大臣がおっしゃったように、腰を据えて研究ができない、不安があるということで、そっちの方の問題が非常に大きいと私は思うんですね。むしろ、政府の方は、雇用の安定よりも流動性にばかり重点を置くような政策になっているのではないかと。雇用の安定だという無期転換ルールですらちゃんと活用できていない実態にあるじゃないかということを今指摘しているわけです。  こうやって流動性を重視して、何だったら、予算については競争的経費の偏重して基盤的経費を出し渋っていると。その文科省の姿勢こそが、この雇用の安定、研究者の雇用の安定がしない原因になっているんじゃないかということは私指摘したいと思うんですね。  先日、学生の皆さん、また国会にいらっしゃって、高等教育の予算増やしてほしいと、大学にお金ないけど値上げは間違っている、学費の値上げは間違っているよということなども改めて訴えていらっしゃったし、学ぶことを軽視する政治はおかしいという声を、学生も教職員も研究者からも声が上がっていたわけなんですけれども、稼げる大学などと言いながら、予算出し渋って、研究者を切り捨てて、学生に学費の負担増を押し付けるというやっぱり今の政治を変えていかなきゃいけないと思うんですよ。  雇用を安定させるためにも基盤的経費の増額こそ必要だと思いますが、大臣、最後いかがですか。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 国立大学法人運営費交付金、また私学助成などの基盤的経費に関しましては、教職員の雇用を含めまして、大学、研究機関が安定的、継続的な教育研究活動を実施するための重要な経費であるというふうに認識をしているところでございます。  文部科学省といたしましては、人件費や物価の高騰も踏まえながら、令和七年度当初予算及び令和六年度補正予算を確保しながら、両方、両者を併せて支援に努めているところでございまして、特に、近年の人件費、物価高騰によりまして、各国立大学におかれましては大変苦労されながら運営しているということも聞いているところでもございます。  文部科学省といたしましては、大学の実情をしっかりと把握をしていきながら、各大学が安定的、継続的に研究、教育研究活動を実施できるよう、運営費交付金等の基盤的経費の確保に全力で取り組んでまいりたいと思います。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 基盤的経費が重要だ、確保するとおっしゃいますけど、実態としては増えていませんからね。全く増えていないんですよ。今、衆議院では、日本学術会議、解体し法人化する、政府の介入を進める法案というのが押し通されているんですけど、やっぱり私は、今必要なのは、そういう学問に対する政府の介入なんかじゃないんだと、教育予算の抜本的な拡充なんだと、予算を増やして、研究者の雇用を安定させて、学問の自由を守ることこそが必要だということを申し上げて、質問を終わります。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 れいわ新選組、舩後靖彦でございます。本日もよろしくお願いいたします。  先日、私は、文科省のインクルーシブな学校運営モデル事業を受託している群馬県玉村町立上陽小学校を視察してまいりました。モデル事業自体は開始二年目で、群馬県立伊勢崎特別支援学校と月一回ペースで交流、共同学習を進めているところですが、今回はその様子は拝見できませんでした。上陽小学校では、ダイバーシティーとインクルージョンを目指す教育実践が明確なビジョンの下で行われていました。  資料一を御覧ください。  六学年を低学年、中学年、高学年のブロックに分け、ブロックチームの複数担任、教科担任で多角的な視点から子供たちを支援。全ての子供にとって居心地のよい安心できる場となるよう、通常学級、肢体不自由、知的障害の特別支援学級、教室になじめない子のためのYUME学級を出入り自由とする。授業では、課題ごとにゴールと学ぶ過程を明確にし、子供たちが自分の進度で主体的に学べる自由進度学習を取り入れるなど、様々な工夫がなされていました。  教室や机などの配置も一斉授業の方式と異なり、六年生の社会科の授業では、先生が授業を進めている教室の隣の高学年用多目的教室で、一部の六年生がタブレットを使い、自分で調べて学習をしていました。四年生の音楽の授業では、特別支援学級のお子さん二人も支援員の支援を受けながらピアニカの演奏をしていました。  車椅子のお子さんもいるので、三階建ての校舎内は全て段差をスロープで解消、エレベーターも設置されており、私もスムーズに移動することができました。どの授業でも子供たちが元気よく思い思いのやり方で課題に取り組んでおり、子供たちのエネルギーに圧倒されました。また、授業を見学する間、先生方と子供たちとの間にフラットな関係が構築されていることが見て取れました。校長先生のお考えが基になっているものと思いますが、その光景に感動の思いが満ちあふれてきました。  一方で、上陽小学校の経営構想を実現するために様々な工夫、ICTを使った情報共有や全校挙げての柔軟な対応がなされており、そのためには県、町からの人的サポートがとても重要であると感じました。  低学年、中学年、高学年、ブロックごとに担任四名、特別支援ブロックに三名配置していますが、二学年で三クラスしかない場合、担任教員は三名しか取れません。一名分は、教科担任を回したり、県のインクルーシブ特配から出ています。教員以外の支援員、スクールサポートスタッフなど国で予算化されているスタッフ以外にも、コラボレーター三名、補助員一名、介助員二名、YUMEルームの支援員一名などが県と町の予算から独自に配置されています。  このように、障害だけでなく、日本語を習得していない外国籍の子供、教室になじめない子など、支援を必要とする子供たちを誰一人取り残さないインクルーシブな学校にするためには、何といっても人手、とりわけ正規の教員が必要です。視察の後、県教委や町教委、上陽小学校の先生方と意見交換をいたしましたが、玉村町長、町の教育長からは、国は全体の教育予算を増やし、とにかく正規教員を増やしていただきたいと強く要望されました。  大臣、教員の働き方改革も急務です。支援の必要な子がいるクラスは学級定数を三十五人から三十人、二十五人に減らすか、副担任の加配をするなど、国の支援で人的措置をすべきではないですか。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 文部科学省といたしましても、この共生社会の形成に向けまして、特に、誰も取り残さないインクルーシブ教育システムの構築のために、この特別支援教育の推進を図る必要があると考えているところでございます。  このため、障害のある子供たちが通常の学級で学べるよう、通級による指導の担当教員の基礎定数化、また外部専門家や特別支援教育支援員の配置、地域の小中学校への支援や情報提供を始めといたしました特別支援学校のセンター的機能の強化などに係る財政的支援は行ってきているところでございます。  さらに、障害に応じた支援を含め、一人一人の教育的ニーズにきめ細かく対応していく、このことができるように、令和七年度予算におきましては、小学校における教科担任制の四年生の拡充、また小学校三十五人学級の完成など、過去二十年間で最大となります五千八百二十七人の定数改善を計上させていただきまして、学校の指導、運営体制の充実を図っているところでございます。  文部科学省といたしまして、各教育委員会等におきまして、こうした国の取組も有効に活用しながら、各学校、また地域の実情に応じた指導、運営体制を整えていただくよう促してまいりたいというふうに考えているところでございます。

堂故茂自由民主党

○委員長(堂故茂君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

堂故茂自由民主党

○委員長(堂故茂君) 速記を起こしてください。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 代読いたします。  今紹介したこの好事例を生かすためにも、国の支援は必須と考えます。  大臣、お願いします。もう一度答弁お願いします。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 先ほども申し上げましたように、障害に応じた支援を含め、一人一人の教育的ニーズにきめ細かく対応していくための指導体制の充実はまさに本当に大変重要だというふうに私どもも考えておりまして、令和七年度におきまして、三十五人学級が完成する小学校に続きまして、財源確保と併せましてしっかりとやってまいりまして、済みません、過去二十年間で最大となる五千八百二十七人の定数改善を計上しているところでございまして、しっかりとまたきめの細かい対応のための私ども取組をしてまいりたいというふうに思います。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 次に、障害のある受験生に対する合理的配慮についてお伺いします。  私の質問に応えて、二〇二二年十二月、文科省は、高等学校入学者選抜における受検上の配慮に関する参考資料を作成いただきました。しかし、受験の公平性と、障害のある受験生が障害のない受験生と平等に受験に参加するための合理的配慮をめぐって様々な問題が起きています。  熊本県では、知的障害のある受験生が昨年の学力検査で記述式回答から選択肢回答への変更を求めましたが、認められませんでした。また、本人が慣れた意思疎通支援者の配置を求めましたが認められず、県教委の指導主事が付くことになり、結果は定員内不合格でした。そして、今年度の受験でも、前年度認められなかった中学校時代の担任を支援者とすることは認めましたが、浪人して一年のブランクがあり、意思疎通が難しく、調整が付かないまま、昨年同様、指導主事が付くこととなり、今年も不合格でした。  熊本県では、二〇一八年、一九年、二〇年の受験において、医療的ケアが必要で言葉で伝えることが困難な受験生に対して、面識のない県教委職員が意思疎通支援者として付いたため意思が伝わらず、力を出し切れずに定員内不合格となりました。  私は、後期試験に向けて、本人と意思疎通できる支援者を付けるよう県教委に要望書を出し、また、本委員会で当時の萩生田大臣に、参議院の職員が文字盤を読み取れますかと質問いたしました。その結果、後期試験では慣れた意思疎通支援者の配置がかない、受験生はやっと伝えられたと全力を出し切ったすがすがしい表情で受験を終えました。合理的配慮を得て、ようやく受験の土俵には乗れましたが、定員内不合格で結果の平等は得られませんでした。  五年前に慣れた意思疎通支援者を付けることを認めながら、今回認めなかった理由として、熊本県教委は障害が違うと説明しています。言語障害と身体障害のある受験生には認めながら知的障害の受験生に認めないということは、知的障害のある受験生が支援を受けて相手とコミュニケーションを取っているのではなく支援者が勝手に代弁しているのだろうという知的障害者に対する偏見と差別があるのではないでしょうか。大臣、いかがですか。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 文部科学省といたしましては、令和五年十二月に、文部科学省所管事業分野におけますこの障害を理由とする差別の解消の推進に関する対応指針を改正いたしまして、その趣旨について各都道府県等に通知を行うとともに、各種会議を通じてこの周知を図っているところでございます。  個別事案、委員のおっしゃった個別事案に関してはコメントは差し控えさせていただきますが、この中におきましては、合理的配慮の基本的な考え方といたしまして、実施に伴う負担が過重でないときは、障害者の権利利益を侵害することとならないよう、必要かつ合理的な配慮を提供しなければならないこと、また、介助者や支援員等の人的支援に対しては、本人との人間関係や信頼関係の構築、維持が重要であるため、これらの関係も考慮した支援のための環境整備にも留意することが望ましいことを示しているところでございます。  引き続き、対応指針に基づく合理的な配慮の提供が適切に実施されるよう、しっかりと努めてまいりたいと思います。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 障害者権利条約で、合理的配慮とは、障害者が障害のないほかの者との平等を基礎として全ての人権及び基本的自由を享有し又は行使することを確保するための必要かつ適当な変更及び調整であって、均衡を失した又は過度の負担を課さないものをいうとあります。  また、文科省作成の参考資料には、受検上の合理的配慮とは、学校生活において提供される合理的配慮と同様に一人一人の障害の状態や教育的ニーズなどに応じて対応されるものであり、本人、保護者や都道府県教育委員会などと可能な限り合意形成を図った上で決定し、本人に提供することが望ましいとあります。  熊本県教委は、当初の合理的配慮提供案で、昨年同様、支援者として指導主事二人が付き、面接官の質問に回答しなかった場合、支援者は面接官と同じ質問を二回まで繰り返す、支援者は面接時の回答の支援を行うと示してきました。  しかし、本人が理解できない言葉を分かりやすく翻訳することなく繰り返すことは、障害の状態やニーズに応じた対応とは言えません。また、本人との意思疎通に慣れていない指導主事がどのように回答の支援を行うというのでしょうか。  その後、私の要望書に応えて、熊本県教委は、面接官の質問に回答しなかった場合、支援者は面接官と同じ質問を伝わりやすい言葉にして二回まで繰り返すと変更しましたが、本人に慣れた支援者の配置に関しては受験上の公平性を理由に認めませんでした。その根拠として、県教委は、有識者によるインクルーシブ教育に係る検討委員会で高校入試における合理的配慮の在り方について検討した結果、入試の公平性を確保する観点から、支援者は利益相反がない第三者である方が望ましいという意見を得たとしています。  しかしながら、この検討会では、教育委員会側からの資料提供のみで検討がなされ、当事者からのヒアリングはなされていません。公平性を担保するという観点で、中学の担任であれば利益相反には当たらないとしていますが、現役の高校受験のときはそもそも意思疎通支援者の配置が認められず不合格。卒業後一年のブランクがあるため、元担任とは意思疎通が難しく頼めないという事情は何ら考慮されていません。障害がある受験生が障害のない受験生と平等に学力検査や面接という土俵に上がるための合理的配慮と受験の公平性の比較衡量については、個別に丁寧に検討すべきと考えます。  インクルーシブ教育に係る検討会という名称ながら、インクルーシブ教育を実践する現場の人も障害当事者も委員の中にはいません。そして、本人に会ったこともなく、本人、保護者から聞き取りもしていない検討会の意見で合理的配慮不提供にお墨付きを与えるような方法は不適切と考えますが、大臣、いかがですか。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 障害者差別解消法の趣旨を踏まえまして、合理的配慮の提供に当たりましては、本人、保護者と教育委員会等の相互理解がまさに重要であるというふうに私どもも考えているところでございます。  このため、先ほど述べました対応指針におきまして、必要かつ実現可能な対応案を本人と教育委員会等が共に考えていくために、双方がお互いの状況の理解に努めることが重要であり、例えば、本人がふだん講じている対策、また教育委員会等が対応可能な取組等を対話の中で共有するなど、建設的な対話を通じて相互理解を深めていきながら様々な対応策を柔軟に検討していくことが円滑な対応に資すると考えられることなどを示しているところでございます。  引き続き、高等学校入学者選抜の場面におきましても、この障害者差別解消法やまた合理的配慮の趣旨が適切に理解されるよう、周知に努めてまいりたいというふうに思います。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 この受験生は、前期試験、後期試験とも不合格となり、定員割れして二次募集をしていた高校を受験し、定員内で合格。毎日楽しく高校に通っているということです。  実はこの高校は、五年前に慣れた意思疎通支援者を付けるよう要望書を出したときの受験生を定員内不合格とした高校でした。当時とは校長先生が替わり、受験の挨拶をしに行った本人、保護者に対して、本校を志願していただきありがとうございますと言われたそうです。五年前にこの校長先生であったら、受験をやり切った医療的ケアの必要な受験生も楽しい高校生活を送っていただろうと思うと、残念でなりません。  校長の考え方、そして教育委員会の姿勢で、同じ定員内でありながら高校生になれたりなれなかったり、こうした理不尽な格差を国としてなくしてほしいと改めて強くお願いし、次の質問に移ります。  三月の予算委嘱審査でもお尋ねしましたが、三月二十八日に公表された国公立小中学校、特別支援学校のバリアフリー化実態調査の結果についてお聞きします。  資料二を御覧ください。  二年前の調査時から、校舎のエレベーター設置率、バリアフリートイレ、スロープによる段差解消は、二年前に比べて二から六ポイントしか増えていません。また、広域災害時の避難所として想定される体育館、屋内運動場でも、二年前から二から六ポイントしか増えていません。さらに、バリアフリー化の計画、策定方針がある学校設置者は、二年前より六・九ポイント増えたものの三一・九%にとどまっており、五年間の整備目標は完全に達成困難な状況です。大臣はこの現状をどう捉えていますか。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 学校施設のバリアフリー化につきましてでございますが、この整備目標を設定した令和二年度から令和六年度の間に一定の進捗はございますが、令和七年度末までの整備目標の達成に向けて、進捗が十分ではない状況にあるということは認識をしているところでございます。  こうした状況も踏まえていきながら、現在、文部科学省におきましては、バリフリーに関する学識経験者等から構成されます有識者会議を設置いたしまして、学校施設のこのバリアフリー化の推進のための議論をまさに今進めているところでございまして、文部科学省といたしましては、引き続き、有識者会議の議論を踏まえさせていただきながら、この学校設置者が計画的にバリアフリー化を進められるような必要な取組を推進してまいりたいというふうに思っております。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 代読いたします。  終わります。ありがとうございました。

宮口治子各派に属しない議員

○宮口治子君 無所属、広島県の宮口治子でございます。よろしくお願いいたします。  大臣は、先月、四月の二十八日に、私の選挙区でございます広島県の瀬戸内海に浮かぶ島の一つでございますが、大崎上島町の広島県立広島叡智学園を訪問されて授業などを参観されたとのことです。フェリーに乗っていかれたのかなと思うんですけれども、遠いところ、本当にありがとうございました。  まずは、視察された感想をお伺いしてよろしいでしょうか。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 広島のこの叡智学園でございますが、地域、世界で活躍できる人材育成を目指す国際バカロレア教育を軸とした特色のある教育活動に取り組んでいるところでございまして、当日の視察におきましては、子供たちがお互いのプレゼンテーションを講評し合う姿、英語であったものもございまして、探究活動に基づいた活動成果の掲示などを拝見させていただきました。  本当にすばらしい教育がされているなということを教えていただきまして、また、あいにくの曇りと雨のところでございましたが、風光明媚な離島の全寮制の環境で、校舎にも子供たちの学びを促進する様々な工夫が凝らされておりまして、例えば、生徒たちの発表スペースとしても活用できるように設計された図書館が整備をされているなど、大変感銘を受けさせていただきました。  このような環境、また熱意を持って指導に当たる先生方、教師の皆様の指導の下で生き生きと学ぶ生徒たちの姿を拝見することができ、教育の国際化の重要性を改めて感じました。また同時に、ここにいらしている先生方も、どうやってこのバカロレアの授業をしていくかということに対する教師の学びの場にもなっているのではないかということを実感いたしました。

宮口治子各派に属しない議員

○宮口治子君 ありがとうございます。  私も二〇二二年の九月に視察をさせていただきました。島の観光客の人がここはホテルですかと尋ねてくるぐらい、本当にきれいな木造造りの建物だったんではないかと思います。  多様性のある学習環境を提供するために県外や外国からの生徒も受け入れて、そして切磋琢磨することで、未知の分野にも果敢にチャレンジをし、新たな価値を生み出すことのできる人材育成に尽力していると私も伺いました。  学力であったり英語力のみに重点を置いているのかなと思っていたんですけれども、入学試験においてはグループワークとか知識偏重ではない選考というのが行われていて、入学していた子に障害があったとしても教室で一緒に学ぶインクルーシブ教育にもしっかり取り組んでいるということもお聞きし、感銘を受けました。また、島の方々との交流もあるということで、高齢者の方にスマホの使い方を生徒が教えたりであったり、逆に、先ほどありました全寮制ということで、生徒たちが寂しい思いをしているときに島の人がそれに寄り添うといったようなこともあるというふうに伺っています。  今では中高全ての学年がそろって学校運営を行っておりますけれども、この叡智学園設立に関して、当時、様々な意見と申しますか賛否があったんですね。そのときのことを大臣、何かお聞きになりましたか。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 個々の御意見や議論の詳細を把握しているものではございませんけれども、広島県においては、この叡智学園の設置に対しまして、グローバルリーダーの育成を目指す新たな学校を設置するための教育委員会や県議会等において様々な議論を重ねられたということは承知をしているところでございまして、叡智学園におきましては、様々な御意見を踏まえた上で、グローバルに活躍できるリーダーを育成するとともに、その成果を新たな教育モデルとして広島県全体の教育向上につなげることを目指し、県外や海外の生徒受入れによる多様性の創出、また全寮制の中高一貫教育における生徒間のきずなの醸成を特色としておりまして、平成三十一年四月に開校したものと承知しておりますが、公立学校であるにもかかわらずではなく、公立学校だからこそ実現できた意欲的な取組であるということを評価させていただいているところでございます。

宮口治子各派に属しない議員

○宮口治子君 ありがとうございます。  その様々な意見の中の一つではありましたが、県外、海外からの生徒を受け入れていること、それが県立高校でありながらというところをちょっと私も強調させてもらいたいんですが、全寮制に対する生徒の適応性の問題であったり、特定の学校に重点的な投資が行われていることによるほかの県立学校との均衡であったり教育機会の公平性、そして平等性というところに対する懸念などもあったようでございます。  とは申しましても、三月にこの第一期生四十五名が卒業を迎えました。卒業生の約六割が海外への大学を志望しているということで、これから卒業生の活躍は期待できるものかと思います。また、新しい教育モデルであるために、教員の育成、研修体制の継続的な充実、これも不可欠です。  保護者や地域との連携を密にして学校運営への理解と協力を得ることも重要だと思いますけれども、文部科学省として、このような新しい教育モデルの支援というのは国として行っていく考えはあるんでしょうか。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 文部科学省におきましては、教育の国際化の一環といたしまして、平成二十五年から国際バカロレア教育の推進に取り組んでおります。  具体的には、推進のためのコンソーシアムを設立いたしまして、国際バカロレア教育の好事例の収集、発信、各種セミナーの開催、教育効果に関する調査研究などを取り組んでいるところでございまして、教育行政に関しましては、地方自治に基づく自治体の創意工夫がまさに生きる行政分野であることから、自治体の皆様と共に進めていくことが極めて重要であるというふうに考えておりまして、文部科学省といたしましては、各教育委員会等の設置者の創意工夫に基づく地域や学校の実情に応じた多様な取組によりまして子供たちの学びの充実が図られるよう、引き続き、様々な方策を活用してその後押しを行ってまいりたいと考えております。

宮口治子各派に属しない議員

○宮口治子君 ありがとうございます。  叡智学園は英語に特化したような学校というところでありますけれども、様々な新しい教育のモデル校のバックアップ、支援もしっかりしていただきたいとお願いを申し上げます。  次に、前回取り上げさせていただいた障害者の芸術活動について引き続き質問させていただきますので、お願いします。  障害者施策は、国連が定めた国際障害者年を契機に大きく推進をし始め、一九九五年に策定された障害者プランにおいて、障害者の生活の質の向上を目指す施策の一つとして芸術文化活動の振興も掲げられてきました。その後の障害者基本計画においても、文化芸術活動の振興が施策の一つとして位置付けられております。  これ以降も様々な取組というのが進められていく中で、障害福祉分野と文化芸術分野の双方向から機運が高まり、二〇一八年の六月に障害者による文化芸術活動の推進に関する法律が議員立法によって成立し、同法に基づき、第一期の障害者による文化芸術活動の推進に関する基本的な計画というのが策定されました。  この基本計画では、文化芸術活動を通じて障害者の個性とか能力が発揮され、社会参加が促進されることを目的として、障害の有無にかかわらず、全ての国民が文化芸術を創造し又は享受する環境を整備すること、様々な人がお互いを尊重しながら、文化芸術活動に関わる社会を構築していくことを目指すとされました。  同計画の基本的な方針には、一つ目、障害者による文化芸術活動の幅広い促進、二つ目、障害者による芸術上価値が高い作品等の創造に対する支援の強化、三つ目、地域における、障害者の作品等の発表、交流の促進による、心豊かに暮らすことのできる住みよい地域社会の実現の三つの視点というのが盛り込まれました。  そして、二〇二三年の三月には第二期の障害者による文化芸術活動の推進に関する基本的な計画が決定され、スタートをしました。基本的な方針として、さきに述べました第一期の三つの視点がそのまま引き継がれました。  ここからは、この二〇二三年に決定された第二期基本計画に関連してお伺いしたいと思います。  第二期基本計画では、東京オリンピック・パラリンピック競技大会のレガシーを受け継ぎ、現在開催中の大阪・関西万博やその後の更なる発展も見通して取組を推進するとされました。  そこで、東京オリパラ競技大会に関して、障害者の文化芸術活動推進の取組で成果が上がったもの、残念ながら成果が上がらなかったものをそれぞれ具体的に教えてください。そして、大阪・関西万博や、十一月に東京で行われるデフリンピック競技大会に向けた現在の取組の具体的な内容とその予算規模も併せてお答えください。

合田哲雄文化庁次長

○政府参考人(合田哲雄君) 事実関係でございますので、私の方からお答え申し上げます。  東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会に伴い実施した文化プログラム、この中で、私ども、実践の中で、障害特性ごとに必要な配慮についての知見の蓄積につながったというのが成果だと考えてございます。他方で、鑑賞機会の拡大、増大という点においては課題が残ったと認識をしてございます。  このような状況を踏まえまして、文化庁といたしましては、今お話がございました大阪・関西万博に向けて日本博二・〇を立ち上げまして、文化芸術団体における質の高く先進的な事業に対して支援する中で障害者の文化芸術活動についても支援を行ってございまして、令和七年度につきましては約四十億円を措置をしているところでございます。  このほか、障害者等における文化芸術活動推進事業の実施に必要な経費として約四・三億円を措置してございまして、本年度開催される先ほど御指摘のございましたデフリンピックを契機とした、障害のある方の文化芸術活動の推進や発展につながる取組を支援しているところでございます。

宮口治子各派に属しない議員

○宮口治子君 ありがとうございます。  第二期基本計画においては、先ほどの三つの視点を踏まえて、合理的配慮の提供とそのための情報保障や環境整備に留意しつつ、障害者による文化芸術活動の裾野を広げ、地域における基盤づくりを進める観点から、第二期の計画期間において念頭に置くべき目標を設定するとされました。  ここで情報保障という言葉が出てくるんですけれども、その意味とするところを分かりやすく説明いただけますか。

合田哲雄文化庁次長

○政府参考人(合田哲雄君) お答え申し上げます。  情報保障とは、例えば聴覚や視覚のある方々に関して障害、失礼しました、聴覚に障害のある方々に対する日本語字幕、手話通訳、それから視覚に障害のある方々に対する音声ガイド等の整備など、多様な障害特性に応じたサービスの提供を行うということを指しているところでございます。

宮口治子各派に属しない議員

○宮口治子君 ありがとうございます。  第二期基本計画において進捗を把握する指標が設定されたのは評価できることだと考えますが、指標が設定されることとなった経緯も教えてください。

合田哲雄文化庁次長

○政府参考人(合田哲雄君) お答え申し上げます。  御指摘のとおり、第一期基本計画におきましては、具体的な目標については設定されておりませんでした。第二期基本計画におきましては、実態の把握や施策の実施を踏まえまして、その三つの目標を新たに掲げた上で、より具体的に目指すべき姿として、文化芸術を鑑賞した障害者の割合、あるいは鑑賞以外の文化芸術活動を行った障害者の割合など、施策を進めるに当たって障害のある方々の取組がどの程度進捗しているかを把握するための指標について提示をしたところでございます。

宮口治子各派に属しない議員

○宮口治子君 そうですね。今お答えいただいたように、第二期の計画では目標の進捗を把握する指標を設定されるということでしたけれども、一方で、指標の目標値や年限というものが書かれておりません。  進捗状況の検証に当たっては、個々の指標の数値の増加を達成することのみが目的ではないことから、障害者の文化芸術活動がもたらす社会の変化にも着目しながら、定量的のみならず定性的な進捗状況も含めて状況全体から判断することが重要であることに留意する必要があるともされていますけれども、指標の目標値や年限は設定しなかったということでしょうか。設定、制定されているであれば、その数値やそれが記載されている文書等もあれば教えていただけますか。

合田哲雄文化庁次長

○政府参考人(合田哲雄君) お答え申し上げます。  第二期障害者の文化芸術活動の推進に関する基本計画におきましては、この基本計画が示す十一の具体的な施策に関する指標の全てについて、目標値を設定できるほど実態把握やデータが十分集まっていないということから、進捗を把握するための指標はお示ししたものの、目標値はお示ししてございません。  他方、文化庁といたしましては、これ、別途定めてございます、二〇二三年三月に策定をいたしました第二期文化芸術推進基本計画の進捗を把握するための指標といたしまして、既に実態把握等が行われているものについて、具体的な数値とそれから年限の目標を設けているところでございます。  具体的には、文化芸術を鑑賞した障害者の割合と鑑賞以外の、鑑賞以外の文化芸術活動を行った障害者の割合を設定し、目標値は、二〇二五年度までに新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受ける以前の活動状況まで回復し、二〇二七年度までに更なる向上を図るとしてございます。  このほか、障害者による文化芸術活動の推進に関する計画を策定した都道府県数というものを設定をいたしまして、目標値は二〇二七年度までに四十七都道府県全てで設定していただくということでございます。  また、劇場、音楽堂等における配慮を要する利用者対応の実施率等も目標としてございまして、目標値は、令和九年、二〇二七年度までに九〇%とすることなどを定めているところでございます。

宮口治子各派に属しない議員

○宮口治子君 ありがとうございます。  第二期基本計画では、目指す姿の目標として次の三つが挙げられております。目標一、障害者による幅広い文化芸術活動の更なる促進や展開、そして目標二、文化施設及び福祉施設等を始めとした関係団体・機関等の連携等による、障害者が文化芸術に親しみ、参加する機会等の充実、三つ目は、地域における障害者による文化芸術活動の推進体制の構築です。  これらの目標の進捗状況を把握する目標として、政府として第二期計画の進捗をどのように分析されているのかをお伺いさせていただけますか。

合田哲雄文化庁次長

○政府参考人(合田哲雄君) 第二期の掲げた目標の進捗を把握する指標につきましては、私ども適宜実態の把握に努めてございます。  現在の状況といたしましては、例えば、文化芸術を鑑賞した障害者の割合、これは二〇一八年度には四二・六%でございましたが、二〇二〇年度は二六・四%ということで、コロナの影響を受けて減少してございます。  それから、障害者による文化芸術活動の推進に関する法律及び基本計画の認知状況というものを劇場、音楽堂等に聞いてございまして、これは、法律については、二〇二〇年の四〇・八%から二〇二四年には五三・五%。それから、計画については、二〇二〇年度の三九・六%から二〇二四年度は四七・一%ということになってございます。  それから、三つ目に、地方公共団体における障害者文化芸術推進法に基づく計画等の策定状況は、二〇二二年度の三十一都道府県から二〇二三年には三十六都道府県になってございます。  この文化芸術を鑑賞した障害者の割合につきましては低下をしているところでございますが、ただ、本年三月に開催いたしました障害者文化芸術活動推進有識者会議におきましては、障害者関係団体から、コロナ禍が明けて展示会やワークショップなどのイベントが増えているというような御発言もあったところでございまして、状況は回復傾向にあると存じますが、本年度、改めて障害者の文化芸術活動の実施状況調査を行いますので、私ども引き続きしっかり把握してまいりたいと存じております。

宮口治子各派に属しない議員

○宮口治子君 数値そして中身をしっかり把握していただきたい、当事者にとって役に立つものでなければいけないと私は思っております。  また、指標の一つである地方公共団体における障害者の文化芸術活動の推進に係る計画策定については、独立した計画として策定している自治体、これ僅かなんですよね。文化庁の地方文化行政状況調査に基づいたものを見ますと、単独の計画として策定しているもの、これ千葉、滋賀、鳥取、大分の四県のみとなっております。文化政策の計画の一部や障害者施策の計画の一部、あるいは両方の計画の一部に位置付けられているというところがほとんどのようでございました。  この状況を改善し、独立した計画として策定することを求めるのがいいのか、それとも、文化政策や障害者施策の計画の一部であったとしてもまずは計画として策定することを優先するのがいいのか、政府の見解を教えてください。

あべ俊子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(あべ俊子君) 障害者による文化芸術活動の推進に関する法律におきまして、地方公共団体は、障害者による文化芸術活動の推進に関する基本的な計画を勘案し、当該地方公共団体におけるこの障害者による文化芸術活動の推進に関する計画の策定に努めることが規定されているところでございます。  この計画につきまして、独立した計画という形式にこだわらず、地域の事情に応じ、実情に応じまして、この政策的に関連の深いほかの計画等と一体のものとして策定することも可能としているところでございまして、まずは、形式によらず、障害者による文化芸術活動の推進のために計画を策定いただくことがまさに重要だというふうに考えておりまして、なお、計画の内容につきましては、文化芸術活動に困難が生じている方の文化芸術の関わりについて支援するという観点から、地方公共団体として必要と考える内容を盛り込んでいただきたいというふうに思っております。

堂故茂自由民主党

○委員長(堂故茂君) 質疑時間は終了しております。

宮口治子各派に属しない議員

○宮口治子君 はい。  ありがとうございました。  以上で質問を終了いたします。厚生労働省さん、ごめんなさい、質問届きませんでした。ありがとうございました。

平木大作公明党

○平木大作君 公明党の平木大作でございます。  今日は、まず、中学校の部活動改革についてまずお伺いをしていきたいというふうに思っております。  私自身は、まだこういった動きがあるということ自体を一年ぐらい前に知ったということで、それ以降、やはりいろいろなところをお伺いする中で、教員の方々とお話をするときに必ずやっぱり話題として挙がってくるものであります。基本的には、この少子化の中でなかなか学校単位ではもうこの部活動の維持が難しくなってきたと、こういう中で、やはり中学生の皆さん、子供たちがスポーツに親しむ場をしっかりと確保していくということ、そして、ある意味車の両輪として、もう一つは、この教員の負担軽減ということを目的に取組を進められているというふうに思っております。  これ、二〇二三年度から始まったということで、今年度はその改革推進期間のちょうど最終年度ということでありますので、一旦、この中学校の部活動改革、そして、やはり一番の論点というか一番のポイントは、この部活動の段階的な地域移行、最近は地域展開というんですかね、そういう位置付けかと思っていますけれども、ここについて、その趣旨、それから現時点での取組、また今後の展望について、まずは確認をさせていただきたいと思います。

寺門成真スポーツ庁次長

○政府参考人(寺門成真君) お答えを申し上げます。  部活動改革は、子供たちのスポーツ、文化芸術活動に親しむ機会の確保、充実を主目的として実施をしているものでございますけれども、御指摘のとおり、学校における働き方改革にも資するものと認識をしてございます。  文部科学省におきましては、令和五年度から予算において実証事業を実施をしてございまして、令和六年度は、運動部活動で五百十自治体、文化部活動で百六十二自治体と、前年より多くの自治体に取り組んでいただいておりまして、令和七年度は更に増加をする見込みでございます。  また、この実証事業等を通じまして、各自治体の創意工夫によりまして地域の実情に応じた多様な地域クラブの運営形態が形成されるとともに、指導者の確保、活動場所への移動手段等の課題の解決に向けた方策というものも見出されてございます。  令和八年度以降の部活動改革につきましては、有識者会議で検討を進めてございまして、先日の会議で示された最終取りまとめ素案では、令和八年度から令和十三年度の改革実行期間においては、休日について、原則全ての部活動において地域展開の実現を目指すことなどが示されてございます。  文部科学省といたしましては、有識者会議での御議論も踏まえながら、部活動の地域展開等の全国的な実施を推進してまいりたいと考えているところでございます。

平木大作公明党

○平木大作君 この三年間の実証を経て、令和八年度からはいよいよ実行期間に入るということでありまして、この休日においては基本的に全て地域展開をしていくということですので、やはり、これなかなか、あと一年ぐらいで詰めていかなきゃいけないことってやっぱり多いんだなというふうに思っております。  とりわけ、ちょっと子供たちのことに関して言うと、本年三月に笹川スポーツ財団が中学生のスポーツ活動に関する調査というのを発表されていまして、これ、部費ですとか用品費、交通費、合宿費、大会参加費もろもろ、家計からの年間の支出がどのくらいあるかというのを数字にされているんですけれども、学校運動部の場合は五万一千円、年間。これがスポーツクラブになると年間で約十五万六千円ということで、金額ベースで三倍になっちゃうと。  ここを、だから、地域展開の中で、普通に金額で見ると負担が増えるということなんですけれど、ここを、その地域間格差をどうしていくのか。あるいは、当然家庭の経済状況に配慮して、どうやって全ての子供たちのこのスポーツに親しむ機会を確保していくのか。もう本当にこれ、ちょっと簡単に解決できないなということを改めて思うわけでありまして、ある意味、この地域ごとに当然状況が違う中で、これ一つ一つ地域に合ったやっぱり形で解を見出していくしかないんだろうというふうに思っています。  今日ちょっと見たいのは、結局、今この経済的な負担のことを言ったわけですけど、何で、じゃ、学校運動部でやるとこれだけ金額が抑えられてスポーツクラブになると三倍に増えちゃうのかというところなんですが、これ結局、この部活動というものが教員の皆さんのこの無償の労働によって、そしてその自己犠牲にある意味支えられた形で行われてきたということがある意味一つ表面化してきた、明らかになってきたということなんだろうと思っております。  やっぱり、ここの部分ですね、まさに車の両輪として取り組むというのはやっぱりこういうことなんだと思いますので、しっかりと手当てをしながら、この実行期間においては特に休日全てこれ地域展開やるということでありますので、しっかりやり切っていただきたいとまず思っております。  今日はちょっと、メインのテーマはこの先のところに実は持っていきたいなと思っていまして、大学における部活動って、じゃ、どうなんだろうということをちょっと最近考え始めました。  ゴールデンウイークにたまたま手に取った本で、甲南大学准教授の関めぐみ先生が書かれた「「女子マネージャー」の社会学」という本がありました。書評を見て何となく読んでみたんですけど、よく考えたら、自分自身が大学のいわゆる体育会の運動部って参加、所属をしたことがなかったので、どういうふうに回っているのかということの認識が余りなかったんですが、これ、大学運動部を、このいわゆるプレーヤーとしてやっている方じゃなくて、支えている学生スタッフの活動を調査研究したものなんですね。  ちょっと本のタイトルに「女子マネージャー」とあるんですけど、どうも、大学のこの運動部を支えるこのいわゆる学生スタッフについては、数は多くないんですけれども、これまでも先行のいろいろ研究というものがあるようでして、主にそこは女子マネジャーのところにやっぱりちょっと焦点を当てて、フェミニズム的な観点から批判的に検証するというものがちょっと多かったようなんですが、この本についてもそういった観点も当然含んでいるんですけれども、どちらかというと、その重点は、やっぱりそもそもこの大学運動部で学生スタッフはどう活動しているのかということが余り見えない。インスティテューショナル・エスノグラフィーというどうも手法らしいんですけれども、徹底的に、その前提条件とか仮説をあえて設けずに聞き取りを重ねることで、その活動が見えない部分を明らかにしていくということをされていまして、大変勉強になりました。  これ、簡単に紹介すると、アメリカンフットボール部のいわゆる学生スタッフの皆さんについて今回この関先生は実証されているんですけど、主に学生スタッフといってもいろんな分業があるんですね。一つはマネジャーと言われるところでして、これも当然、いわゆる中学、高校までのマネジャーね、何か疲れたところにこうやかん持っていく、水渡すとかそういう話じゃなくて、もう本当にいわゆる部活動の運営から、時には学連とか企業との交渉とか、そういったことも含めてやっているマネジャー。それからもう一つが、トレーナーというのがありまして、これストレングス、筋トレですとか食事管理、あるいはメディカル、けがしたときの対応、こういったものを扱うスタッフ。それからアナライジングスタッフというのがいて、これ動画を最初撮影した後、それをテキストにずっと落としていって、どういうプレーが行われたのか、それに対して戦術をどうつくっていくのかみたいなことをひたすら分析をしているというスタッフ。あともう一つがチアと。大体、ざっくり言うとこの四つに分かれている。  関先生の関心は、結局、この細かな分業体制がしかれている中で、これ中学、高校と違って大学からの関与というのが非常に弱い。だから、ある意味、一生懸命やっているところも、そのいわゆる選手の方に対するいろんな支援だとか目というのは大分行くんですけど、そもそも支えている学生スタッフに対して関与が弱いということで、結局、この裏方に当たるマネジャーなどの学生スタッフが見えないワーク、つまりグラウンド外の仕事ですね、こういったところに押し潰されそうになっているという実情をすごくあぶり出されているということでありました。  ここでちょっとまずお伺いしておきたいんですけど、これ調べてみると、大学においても部活動というのはこれ教育の一環というふうに位置付けられておりました。ただ、その運営については、やっぱり中学、高校と違って、大学ですとか学生の自主性に負うところが多いということでありまして、やっぱり同列には議論できないわけですね。  こういう中にあって、この大学の部活動に対する政府の関与の在り方とか、あるいはもし部活動改革みたいなものがあるんであれば、あるのかどうかもちょっと存じ上げないんですけど、そういった、もしそう呼ぶものがあるんであれば、今どういった取組があるのか、そこについての御認識をまずお伺いしたいと思います。

寺門成真スポーツ庁次長

○政府参考人(寺門成真君) お答えをいたします。  まず、大学のいわゆる部活動についての政府等の関与ということでございますけれども、先生御指摘のとおり、大学における部活動につきましては、教育の一環と位置付けられるわけでございますけれども、学生を中心とした自主的、自律的な課外活動という位置付けでございまして、大学の関与についても様々であるというふうに認識してございます。  また一方で、大学スポーツ、部活動を含む大学スポーツに関しての対応ということでございますけれども、大学スポーツにつきましては、一部の学生アスリートのみならず、多くの学生が大学スポーツを通じ社会的人材の育成といったスポーツの価値、効用を得ることができる大変貴重なものだというふうに考えてございます。さらに、大学は、地域において、施設、人材などのスポーツ資源を有しまして、大学スポーツを通じて地域社会の発展を支える存在として重要な地位を占めているというふうにも認識してございます。  文部科学省におきましては、第三期のスポーツ基本計画に基づきまして、大学スポーツの重要性について、大学関係者が集まる場等を積極的に活用しながら、広く大学関係者全体、特に大学の管理者層に対しての理解を更に促進していくというふうなことで考えておるところでございます。

平木大作公明党

○平木大作君 そういう意味でいくと、何かその、いわゆる中学等みたいな、部活動改革みたいなものが今動きとしてあるわけではないという認識でいいんでしょうかね。はい。  その上で、やはり私も大学の部活動って基本的にその自主性というところをやっぱり軸にしてやっていくべきだと思いますし、貴重な教育の機会でもあると思っていますので、今の在り方自体は否定するものでは全くないんですが、一方で、さっき言いましたように、ちょっと学生スタッフが余りにも見えな過ぎるというところについては、一つの研究を通じてですけれども、やっぱりちょっと問題意識を持ちました。  例えば、ちょっと紹介されているところでいくと、このトレーナーと言われているスタッフの皆さんというのは、ストレングスとか、さっき言った食事管理、メディカル、これ専門性が高いわけですよね。栄養学の知識がないといけないとか、けがしたときにどういう対処するかとか、そういったことも含めていろいろやっていく、医学の知識も本当は必要なんですけど、基本的には、先輩から教わりましたとか、自学で勉強してみましたみたいなことでどうもやっていることが多い。  じゃ、けが対応の例えばテーピングを、最初、例えばスタッフになると一生懸命練習するらしいんですけど、これ、練習に使うテーピング代って出ないみたいで、月に二万円ぐらい自腹で出しながら一生懸命練習していたりするみたいなこともあったりして、結局、これ、スタッフの皆さん、物すごい頑張って、素人のところからやっていくんですけど、選手から見ると、専門性がないから信頼を置いていないということで、ここのいわゆる力関係がすごくアンバランスだと。  だから、助言しても無視されるみたいなことも結構往々にしてあるということでありまして、割とこれ海外では専門性の保証という土台で議論をされているようなんですけど、ちょっと日本の大学でそれがやっぱり欠けているように見えるわけです。  そこで、ちょっと次の問いなんですけれども、これ、例えばスポーツ庁で、アメリカの全米大学体育協会、NCAAをモデルとして、日本の大学競技を横断的に統括をする組織として、二〇一九年、一般社団法人大学スポーツ協会、UNIVASを設立をされています。この目的と現時点での到達点、また今後の展望についてお伺いできればと思います。

寺門成真スポーツ庁次長

○政府参考人(寺門成真君) お答えをいたします。  お尋ねのUNIVASは、大学スポーツを総合的に振興し、学生の誰もが学業を充実させながら安全に競技スポーツを実践するための基盤的な環境を整備するとともに、地域に根差す大学スポーツの多様な価値を高め、我が国の力強い発展と卓越性を追求する人材の輩出に寄与することを目的に設立されたものでございます。令和七年四月時点で二百二十五大学が加盟してございまして、安全で安心なスポーツ環境確立への取組や、コンプライアンス研修会等を行いまして、大学スポーツにおける課題解決に向けた活動を実施をしてございます。  今後の展望といたしましては、スポーツを通じた大学の価値向上、また、スポーツの普及と競技力向上に寄与しながら、社会、経済、スポーツの発展に資する大学スポーツのプラットフォームとなることが中期計画において示されてございますので、更なる大学スポーツの振興の取組を期待したいと、このように考えておるところでございます。

平木大作公明党

○平木大作君 今いろいろ御説明いただきました。  大学スポーツが、やっぱりどんどん競技のレベルが高度化していっていったりしていると。箱根駅伝とかですね、どんどんスピードがアップしていったり、プロのスポーツへの入口になっていっていたりするところもあって、改めて、今次長の方から御答弁いただいたような、プレーヤーの皆さんが安心、安全で、やっぱりきちっと競技に親しめ、そして競技力を向上できるような環境ってすごく大事だというふうに思っています。  やはり問題なのは、そこで、じゃ、さっき言ったように、けがしたときのいわゆる対応とか、NCAAなんかは、結局そこら辺も含めて、いわゆる支える側のスタッフについても、いろんなルールだったり、何人置きなさいみたいなことも含めて整備をしながら環境をつくっていっているようなんですけれども、どうも、私もちょっと、UNIVASで発行していただいている大学スポーツへの大学としての関与・支援体制、手引書・事例集とか、大学スポーツ振興に向けた大学スポーツ統括業務の手引書とか、幾つか読んでみたんですけど、正直言うと、そこまで具体的に書いていないなというちょっと懸念を持ちました。  例えば、同じアメリカンフットボールでも、アメリカの大学一部リーグの場合、NCAAの方では、例えば、その活動の期間とか、いわゆる練習していい時間とか長さ、あと、防具を着けてやるようないわゆる強度の高い練習はここまでしかやっちゃいけないとか、そういった制限と、今言ったような、コーチの人数はこのくらいいなきゃいけないとか、そういういわゆる支える側にも大分細かい規定があって、ある意味、何というんでしょう、競技の条件をそろえるということと同時に、プレーヤーをしっかり守る、専門性を高めて守るということを結構徹底している印象です。  先ほどのあの研究書にも書いてあったんですけど、カナダの場合は、例えば、さっき言ったその学生トレーナーの役割を担っているような方というのは、基本的に、将来的にアスレチックセラピストを志望している学生しかやっちゃいけないということになっているようでして、これ、今所属をしているクリニックから各大学の部活に、要はインターンシップという形でいわゆる活動派遣をして活動しているようでして、いわゆるちゃんと医学の専門的な知識を持っている方が支えるような形になっている。やっぱり、そういう意味でいくと、まだこれはUNIVASの取組自体が途上なんじゃないかなというふうにも思うわけです。  そこで、もう一問お伺いしておきたいんですけど、これ、いろいろ実はそのほかにも気になるところというのが書いてありまして、何で最初に中学校の話を引いたかというと、中学の部活動というのは、やっぱり、先ほども少し触れましたけど、これ教員の皆さんの無償労働と自己犠牲で大分支えられてきたという話があるんですけど、大学の部活動って、もしかするとこの学生スタッフの皆さんの見えない労働と自己犠牲で支えられているんじゃないかということがこの研究の中から指摘されているわけです。  ちょっと、研究でいろいろ学生スタッフの方から得たネガティブなコメントというのが紹介があるので、ちょっと一個だけ引用したいと思うんですけど、こういうのがあるんですね。正直、新歓のわいわい楽しいイメージとは全く違う世界で、毎日つらくて、何で給料が発生しないのか謎。部活時間以外での活動が多過ぎる。部活が忙しいので留年する人も多く、かなりきつい。しかしながら、部活に時間を割き過ぎて学部に友達がいないので、やめることができない。友情と先輩との関係性で耐えていると。これがプレーヤーじゃなくて、学生スタッフの方のコメントなんですけど。  この一例をもって全部がそうだとかいうことを全く議論するつもりないんですけど、誰も見ていないというところはやっぱりちょっと問題なんじゃないか。こういったものについても、当然そのプレーヤーも含めてなんですけど、やっぱり大学の運動部、活動の実態って何か調査みたいなことをやったらどうかと思うんですが、この点いかがでしょうか。

寺門成真スポーツ庁次長

○政府参考人(寺門成真君) お答えいたします。  UNIVASにおきましては、学業の充実形成のための事業ですとか、安全、安心なスポーツ環境の整備等の推進を行ってございまして、具体的にはセミナー等の開催も学生向け等にも開催してございます。  御指摘の実態調査につきましては、文部科学省、スポーツ庁として実施してございませんけれども、先生のこの課題の今回の提起を契機といたしまして、例えばこの分野について知悉されておられる有識者の方に御意見を賜るなりして、大学スポーツ、またUNIVAS等の展開等に寄与するようなことについて勉強してまいりたいというふうに考えているところでございます。

平木大作公明党

○平木大作君 もう時間がなくなってきたので、今日、金城政務官にも来ていただきました。  本当に、私もまだこの大学運動部のスタッフの皆さんからは直接聞き取りとかできていないので、もう本当に今日以降しっかりやっていきたいという、そのキックオフのつもりで今日は質問に取り上げさせていただいたんですが、今日の議論も踏まえて、この大学運動部の在り方ということについて見解をお伺いできたらと思います。

金城泰邦公明党文部科学大臣政務官

○大臣政務官(金城泰邦君) お答えいたします。  先ほど平木先生より御指摘ありましたように、大学スポーツにつきましては、その振興を通じて地域課題の解決、ひいては社会変革の実現が期待できるものと文科省としては考えているところでございますが、そのためにも、本日委員から御指摘のあった大学スポーツを支える体制、この整備というのは大変重要なテーマであると認識しているところでございます。  文部科学省におきましては、これまでも大学スポーツの振興を図るための施策を講じてまいりましたけれども、更なる発展に向けた具体的方策について検討するべく、今般、新たに大学スポーツ構想会議、これを昨日設置して、有識者による議論を開始したところでございます。  本日、平木委員より御指摘いただきました内容や、この大学スポーツの構想会議における議論を踏まえまして、大学スポーツ自体の更なる振興を図るとともに、大学スポーツによる地域振興を促進していきながら、引き続き、感動する大学スポーツ、この実現を目指してまいりたいと思っております。  ありがとうございます。

平木大作公明党

○平木大作君 改めて、今日キックオフというつもりですけれども、今、就職活動においても、実は体育会において、プレーヤーの方だけじゃなくて学生スタッフの皆さん、マネジャーの皆さんってもう今引っ張りだこだそうでして、本当にやりがいのある、ある意味部活動なんだというふうに思っています。しっかりそういった皆さんが支えられるような環境をつくっていただきたいことをお願いして、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

清水真人自由民主党

○清水真人君 自由民主党の清水真人です。  通告に基づきまして、順次質疑をさせていただきたいと思います。  まず、幼児教育についてお伺いをしたいというふうに思います。  三つ子の魂百までとはよく言ったもので、この頃に学んだ様々な習慣だとか社会性というのが大人になっても出てくるというようなことでありますが、この言葉からも分かるとおり、豊かな人間形成の基礎は幼児教育にあるというふうに考えております。  三月の質疑で平木議員も取り上げておりましたけれども、ノーベル賞を受賞したアメリカの経済学者、ジェームズ・ヘックマン氏のこの研究におきましては、幼児期に就学前教育を実施したグループとそうでないグループに分けまして、四十年間追跡調査を行い、検証、分析をした結果、幼児期に就学前教育を受けたグループは社会で成功を収め、幸せに暮らしていることが多いとのデータ、こうしたものが出てきたということであります。  これはペリー就学前プログラムと言われるものだそうでありますが、IQの差、開きにつきましては十歳くらいではなくなってくるということにもかかわらず、大人になってからの雇用形態や所得、学歴、仕事ぶりや社会的能力に有意差があったことから、IQや学力試験などでは計測できない能力、非認知能力が人生の成功や豊かさに影響しているのではないかと報告をしているとのことであります。  令和五年十二月に閣議決定をされたこども未来戦略におきましては、幼児教育に関して、量の拡大から質の向上へと政策の重点を移すとされたところでありますが、どう重点を移しているのか、取組をお伺いいたしたいと思います。

望月禎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 幼児期の教育につきましては、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものでございます。設置者、施設類型にかかわらず全ての子供に対して格差なく質の高い学びを保障していくことが大事であると考えてございます。  今、清水委員から御紹介いただきました幼児期の教育の重要性ということ、これ文部科学省の方でも、幼児教育が子供の発達や小学校以降の学習や生活に与える影響について科学的に分析するための長期的な追跡調査なども実施をしています。  そして、自治体における幼児教育センター等を活用し、五歳児から小学校一年生に切れ目なく橋渡しができるようなカリキュラムの策定や、そうした策定に向けた助言を行う懸け橋機能、コーディネーターの育成、派遣など、全国規模での幼保小の架け橋プログラムの推進をしているところでございます。  また、幼稚園教諭等の職の魅力向上、発信のためのモデル事業の実施など、まさに幼児教育の質の向上を図るとともに、幼児教育の質を支える環境の整備に取り組んでいるところでございます。  引き続き、こども家庭庁とも連携しまして、こども未来戦略の趣旨も踏まえながら、質の高い幼児教育が展開できるよう取組を進めてまいります。

清水真人自由民主党

○清水真人君 私も市会議員や県会議員をやっているときに幼稚園の理事だとかいろんなことをやっていたんですが、そのときに感じたのは、それぞれの子供の発達段階に合った適切な幼児教育というのをしていただいているんですが、ただ一方で、先ほど話があったように、すばらしい質のものをしているんですけれども、その人たちの働いている環境というのは非常に大変な部分があったり、もちろんその園それぞれのやっぱり、DX化とかも進めていかなきゃいけないと思いますし、いろいろやらなければならないことがあると思うので、しっかりそうした園が安定した状態で経営できて、そして質の高い幼児教育が行われるような環境づくりにこれからも力を注いでいただければというふうに思います。  続いて、ゼロから二歳児までの在宅での子育て支援について、こども家庭庁にお伺いしたいと思います。  現在では共働き世帯が一般的になってきているんだろうというふうに考えております。自治体により差があったりすることもあったと思いますが、保育の無償化等の支援が手厚くなってきているということも言えるかと思います。一方で、様々な理由から、また乳幼児期の親子の愛着形成、アタッチメント、こうしたものがその後の人格形成等に重要であるという考え方から在宅での育児、教育を選ぶ方もいらっしゃるわけでありますが、こうした方々にもしっかりと手を差し伸べていただきたいというふうに考えておりますが、見解をお伺いいたします。

竹林悟史こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(竹林悟史君) お答え申し上げます。  令和五年十二月に閣議決定されましたはじめの百か月の育ちビジョンにおきましては、子供の生涯にわたるウエルビーイング向上の土台をつくる上で身近な大人が子供に寄り添うアタッチメント、愛着の形成が大変重要とされているところです。こうした愛着形成の観点から、在宅での子育てを選択される方にあっても必要な支援を受けることができる環境の整備は、先生御指摘のとおり重要というふうに考えております。  こども家庭庁におきましては、そうした方々に御利用いただける支援といたしまして、例えば地域子育て支援拠点等におきまして、子育て中の親子が気軽に集い、相互交流や子育ての不安、悩みを共有できる場を設けるとともに、家事、子育て等に関して不安や負担を抱えておられる場合には、子育て世帯訪問支援事業を通じまして、食事の準備、洗濯等の家事支援や育児の不安、悩みに寄り添った支援を行う、こういったことに取り組んでいるところでございます。  また、就労要件を問わず利用できる新たな仕組みといたしまして、子供の良質な成育環境を整備すること等を目的といたしますこども誰でも通園制度を今年度から法律上に位置付け、令和八年度から全国の自治体において実施することとしております。  こうした取組を通じまして、親の就業形態にかかわらず、子供が分け隔てなく大切に育まれるような環境整備を図ってまいります。

清水真人自由民主党

○清水真人君 今御答弁があったとおりであろうというふうに思いますが、就労形態にかかわらず、しっかりと子供にとって大切なことがなされる、こうしたことを進めていっていただければというふうに思います。  続いて、地域にある私立短期大学への支援についてお伺いをしたいと思います。  私立短期大学は、全国各地に幅広く存在をし、私の地元群馬県にも何校かあるわけでありますが、学べる学科も非常に多岐にわたり、医療、福祉のほか、経営やホテル、また観光、アート、デザイン等、職業に直結した専門の学び、そして大学の教養の学び、この両方を得られるという点が魅力であろうというふうに考えております。  全国的に見ると、卒業生の多くが幼稚園教諭や保育士、介護福祉士等の国家資格や免許を保有し、七割以上が短期大学の所在地域を支える専門的・技術的職業人材として従事しているということでありますけれども、昨今の人口減少や社会構造の変化によりまして、現在全国に約二百七十校ある私立短期大学のうち、これまで約五十校が令和七年度以降の学生募集停止、全学生の卒業をもって廃止ということでありますが、これを表明しているということであります。  様々な分野や地方における人材不足が顕著な中、短期の高等教育機関として地域に必要とされる人材を育成している私立短期大学の果たす役割は大変重要であると考えておりますけれども、学校数の減少により地域や地方を支えるエッセンシャルワーカー等の短期大学士を保持した専門的職業人材の輩出が困難となりつつある現状を踏まえ、地域振興の拠点とも言える私立短期大学の取組に対する支援の創出、またその充実を図るべきと考えておりますが、見解をお伺いいたします。

伊藤学司文部科学省高等教育局長

○政府参考人(伊藤学司君) お答え申し上げます。  近年、進学動向の変化や少子化の進行等に伴いまして、多くの短期大学が四年制大学へ転換をしたり、また学生募集を停止している状況にございます。一方で、短期大学は、今委員御指摘のとおり、入学者のうち約七割が当該短期大学と同じ都道府県内に所在する高等学校等の卒業生でございます。また、それぞれの地域において地域や地方を支えるエッセンシャルワーカーなどの専門職業人材を育成し、その卒業生はそれぞれの地域において活躍をしていただいているという大変重要な役割を担っているところでございます。  この短期大学が引き続きその役割を果たしていくためには、各大学において社会変化や地域のニーズを踏まえ改革を進めていくとともに、他の高等教育機関との連携も進めていくことが重要と考えてございます。  文部科学省では、将来を見据えたチャレンジや経営改革等を行う私立短期大学等への支援を行っているところであり、引き続き、自治体や産業界等と緊密に連携しつつ、地域に不可欠な人材の育成等に取り組む私立短期大学等への支援の充実に努めてまいりたいと考えております。

清水真人自由民主党

○清水真人君 これは私立短期大学に限らず専門学校等もそうだというふうに思いますが、本当にこれが地域にあるかないかで、地域を支えるそれぞれの様々な、これは介護だったり福祉だったり看護だったりするかもしれないですし、また建設だったりいろんなものがあるわけですが、本当にその人材がいるかいないかって大きな差が出てくるんだろうと思います。  よく保育園だとか幼稚園とか回っていると聞く話が、とにかく保育士さんが足らないと、来てくれないと、じゃ、どうしようかと。じゃ、人材派遣会社に連絡をした、来てくれた。三百万程度の人を採るのに三十万ぐらいのこの手数料みたいなものも掛かってしまって、三人採ったら百万円近く掛かると。その方がずっと働いていただくのならいいけれども、園と合わないと言って途中で辞めてしまったら、また同じ手数料を払って来てもらわなきゃいけない。  こんなことが実際に起きているということでありますから、こうした人材を輩出していただける学校というのは私は地域にとっても大変重要なものであるというふうに考えておりますので、しっかりと文科省としても支えていただきたいと、このように思っているところであります。  そうした中で、今度は専門高校への進学についてお伺いをさせていただきたいというふうに思います。  ちょっと前段が長くなりますが、我が国の建設に関することでありますが、建設投資額というのがあります。これが一番ピークだったのが大体平成四年でありまして、八十四兆円という数字でありました。次いで高いのが平成八年の八十三兆円、そこからぐっと下がっていく段階で、例えば地域のAクラスと言われる建設業も幾つか倒産をしたりして、建設産業から人が離れていってしまったわけであります。数字でいいますと、建設業の従事者のピークというのが平成九年で六百八十五万人であって、これが平成二十二年、これには五百四万人になりました。この平成二十二年というのは、大体建設投資額が八十四兆円から四十二兆円、半減した時期でありますけれども、このときに六百八十五万から五百四万人に減りました。そして、現場管理を行う、施工管理を行う人、また設計を担う技術者というのが四十一万人おりましたけれども、これが三十一万人に減ってしまいました。また、大工や左官、鉄筋工など現場で作業を行う技能者というのが四百五十五万人から三百三十一万人に減ったということであります。  今後のこの建設投資額の見込みについては、今、トランプ関税とかあって自動車産業が設備投資を控えるのか控えないのかということによっても変わってくると思いますが、おおむね七十五兆円ぐらいではないのかというふうに言われております。  一番下だった四十二兆円からずっと上がってきて、昨年も一昨年も増えているというわけで、実はこの建設に関する仕事というのは、ある意味では増えているという状況でありますが、この技術者自体においては、三十一万人がまだ三十七万人になったところであります。そして、技能者は、その後も減っていって、先ほどの三百三十一万人から三百二万人まで減っているところであります。特に二十四歳以下の若年層の減少が非常に目立っているということで、おきまして、この採用状況、それぞれの企業で聞かれたそうでありますが、厚生労働省の雇用管理実態調査というものでありますが、回答企業の約七割が、若い技術者が、技能者というんですかね、これが全く採用できていないと、約七割が採用できていないという回答があったということであります。  私は、そうしたことからも、この専門高校にて、しっかりと建設人材、こうした方々を育成して業界へと輩出をしていかなければ、我が国の地域経済、また我が国発展のための施設や設備の整備、さらには災害時の復旧復興、こうしたものにも支障を来すようなことが起きてきてしまうんではないのかというふうな危惧をしているところでありますが、建設人材を育成する専門高校への進学についてどのように力を入れていただけるのか、また、その教育の内容について、より充実をさせていくべきと考えておりますが、取組についてお伺いさせていただきます。

望月禎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 建築科を含めます工業高校などの専門高校につきましては、今、清水先生からも御紹介いただきましたように、我が国の産業経済あるいは地域経済を支える観点から大変大事な役割を果たしていると考えているところでございます。  こうした認識の下で、文部科学省では、令和四年度からスタートしています高等学校の学習指導要領におきましても、近年のそうした経済界の状況なども踏まえまして、新しい教育内容というもの、例えば建築物の設計にも使用される三次元のCADなどの情報機器を活用した設計製図や耐震技術の進展に対応した指導内容など新しい要素を盛り込みながら、そうした専門高校の教育内容についても見直しをして充実を図ってきているところでございます。  工業高校を始めとする専門高校の特色化、魅力化、要すれば中学校の生徒あるいは保護者が、自らの進路先を見据えながら、そうした分野に、行きたい希望に進んでいけるよというために、やはり工業高校を含む専門高校の魅力とか、あるいはそこの学んでいる内容というのをしっかりと正確に、そして高い関心を持って伝えることが大事だと思ってございまして、全国の専門高校生が学習や活動の成果を発表する全国産業教育フェア、これは毎年一回多くの高校生が参加して、全国、継続して行っていますけれども、今年度から現役の専門高校生による専門高校それぞれの学科の魅力の紹介動画を作りまして、その募集を生徒の方からしてもらったり、SNSでの発信などを強化しているところでございます。  文部科学省としても、DXハイスクールにおいて、工業科を含む学科については一〇%以上のところが指定をしていたり、その中では、新しい取組で、3Dプリンターを活用した物づくりとか、ドローンを活用した測量の実習なども、そうした少し進んだ取組なんかも展開をしておりまして、そういうような紹介を進めていきたい。また、マイスター・ハイスクール事業でも、そうした建設業を含む産業界と一体となった取組なんかも進めているところでございます。  建設業を始めとする我が国の地域人材の育成という観点から、引き続き、専門高校の教育内容、そして教育環境の充実に努めてまいりたいと考えているところでございます。

清水真人自由民主党

○清水真人君 時間ですので終わります。

堂故茂自由民主党

○委員長(堂故茂君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後一時十分散会

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