文教科学委員会 第3号
- 発言数
- 166 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2025/03/24
会議録
○委員長(堂故茂君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十四日、村田享子さん及び北村経夫さんが委員を辞任され、その補欠として水岡俊一さん及び赤池誠章さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(堂故茂君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、こども家庭庁長官官房審議官源河真規子さん外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(堂故茂君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(堂故茂君) 去る十八日、予算委員会から、三月二十四日の一日間、令和七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、文部科学省所管について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 予算の説明につきましては既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○清水真人君 自由民主党の清水真人です。 通告に基づきまして、順次質疑をしてまいりたいと思います。 まず、学校施設の被害状況や発生した課題について、能登半島地震に際してのことでありますが、質疑をさせていただきたいと思います。 能登半島地震が起こった際には、公立学校はもとより、国立大学などにおいても地域住民が避難をし、避難所となったことは報道等で体育館の状況なども頻繁に映し出されていたところでありますが、これらの学校施設全体としての被害状況についてはどうだったのか、またこの能登半島地震を通じて出てきた課題についてまずお伺いをいたします。
○政府参考人(笠原隆君) お答えいたします。 能登半島地震では、多くの公立学校施設が避難所として利用されたほか、例えば金沢大学ですとか富山大学等の国立大学施設におきましても、地域住民が避難し、避難所としての役割を果たしました。 これら学校施設の被害状況につきましては、これまでの耐震化の取組により倒壊等の被害はございませんでしたが、外壁や天井材、照明器具の落下等も含め、国公私立学校施設全体で約千校に被害が生じたほか、体育館に空調設備が整備されていなかったことで教室等で避難者を受け入れたため、学校の再開の遅れですとか避難所としての利用に支障が生じた例もございました。 文部科学省といたしましては、非構造部材の耐震対策を含めた老朽化対策や体育館等の空調設備の整備などの学校施設の耐災害性の強化の取組が重要と考えておりまして、引き続き必要な予算の確保に努めてまいります。
○清水真人君 ただいまの答弁ですと、建物自体の影響は、躯体はほとんどなかったということであろうかと思いますが、これまでの取組には感謝をしたいというふうに思います。他方、非構造部材について、この点に関しましては課題があるということだろうというふうに思います。外壁や天井材、また照明器具等、まだまだ未改修の状況であると。そのために、先ほどの答弁のように、学校の再開だとか避難にも影響があったということだろうと思います。 空調につきましては、令和六年の九月で一八・九%というのが全体で、全国平均であったというふうに思います。早急に進めるべく補正も組まれたところであろうというふうに思っておりますが、防災の面だけでなく、今後も猛暑、酷暑というのが非常に続くんだろうというふうに思います。そうしたことを考えますと、子供たちがグラウンドやプールで運動ができなくなるということを考えると、体育館を使うということも考えられるということから、しっかりと募集をしていただきたいというふうに思っております。 また、今ある学校施設というのは、第二次ベビーブーム世代、私が子供の頃でありますが、まあ意外と若いんですよね、子供の際でありますが、建てられた施設が多いんだろうというふうに思いますが、この全体としての学校の老朽化、この現状についてお聞かせいただければというふうに思います。
○政府参考人(笠原隆君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、まず公立学校施設につきましては、築四十年以上が半数を占めておりまして、そのうち約七割が改修を要する状況となってございます。また、国立大学施設につきましては、昭和四十年代から五十年代にかけて整備されました施設が更新時期を迎えております。それに加えまして、排水管等のライフラインにつきましては、約六割が法定耐用年数を超過するなど更新を要する状況となってございます。
○清水真人君 この災害時に避難する場所の水道管等のインフラが老朽化をしているということでありまして、実際に築年数が増えるほど安全面の不具合が発生しているというデータ、状況も出ているわけであります。この老朽化対策については早急に進めていかなければいけないというふうに私も考えております。 昨今、建築資材の高騰などもあるようでありまして、今朝ニュースを見ておりましたら、二〇一五年を一〇〇とした場合には、現在の資材の高騰は約一・四倍ぐらいになっているというような報道もされておりましたから、これまで以上のしっかりとした計画規模を設定して、今まで以上に力を入れていく必要があると考えております。 現在、夏に向けまして国土強靱化の実施中期計画、この策定に向けた検討が進められているところでありますが、我が国では気候変動に伴う降雨量や洪水発生頻度の増加、また台風の巨大化が予測をされております。さらには、今後三十年以内に高い確率で発生するとされている南海トラフ地震や首都直下地震が切迫化している中においては、学び場としての学校の安心、安全、これはもちろん重要でありますけれども、それとともに、学校施設を中心とした防災機能の向上、町づくりが必須であり、老朽化対策についても国土強靱化にしっかりと位置付けてより一層強化すべきと考えておりますが、大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(あべ俊子君) スポーツ全般お得意でいらっしゃる清水委員にお答えさせていただきます。 大学を含め学校施設に関しては、この学習、教育研究の場でありますとともに、地域のコミュニティーや産業振興の拠点でもございまして、また、委員がおっしゃるように、災害時には避難所としての役割も大変大きいというふうに思っております。 他方、学校施設、委員がおっしゃるように、老朽化がまさに進んでおりまして、この計画的に対策を進めていくことがまさに重要でございまして、このため、令和二年十二月に閣議決定をされました防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策におきまして、この学校施設の老朽化対策を位置付け、取組を進めてまいりました。 委員御指摘のように、関係省庁が連携しながら、五か年加速化対策に続く計画となります国土強靱化実施中期計画の策定に向けた議論を今進めているところでございまして、文科省といたしましても、この議論の中で、御指摘がございました老朽化の進行、また建築資材、本当に高騰している中にございまして、それを踏まえた老朽化対策の位置付けを検討することを通じまして、より一層計画的な学校施設の整備が推進されるよう取組をしっかりと強化してまいります。
○清水真人君 この学校施設というのは、先ほども申しましたが、学びやであるとともに地域の防災拠点にもなり得るところだろうというふうに思っておりますし、先般の予算委員会においては、例えば、石田委員だったと思いますが、からは、大学には大学病院等があるところがあって、そうしたところを中心に町づくりがされていっている、こういった地域もあると、まさにそういったところが地域の防災の拠点にもなっているという話もありました。是非、しっかりこの取組については国土強靱化に入るように力を入れていただきたい、このように願っております。 続いて、ユネスコの無形文化遺産登録、温泉文化でありますが、これについてお伺いしたいと思います。 先般も総理にもお伺いをして、力強く推進をするというような力強い答弁をいただいたところでありますが、この活動は本当に日々活発化をしてきているところでありまして、我々日本人にとっては本当にこの温泉というのは愛すべき文化なんだろうというふうに思います。 この例えば古事記だとか日本書紀にも出てくる古くから愛されているものでありますが、しかし、一方で、この温泉地だけを見てみれば、二〇一〇年のピークの三千百八十五か所から、現在は二千八百七十九か所と減少しつつあるということで、こうした文化的にもこの大切な温泉というのをしっかり守っていかなければいけないんだろうというふうに思うのと同時に、今、我が国は観光立国としてこれから進んでいこうとしている中においては、これがユネスコの無形文化遺産登録をされるということは、これは、文化を守ることも大切でありますが、地方誘客という意味においても非常に大きな効果を持つものであるというふうに思っております。 そこで、この登録を目指すことの意義について大臣にお伺いをしたいというふうに思います。
○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えさせていただきます。 私も大の温泉好きでございまして、これは日本にとって大切な、大切なものだというふうに思っている中にございましての御質問でございますが、ユネスコ無形文化遺産の登録でございますが、我が国の無形文化遺産の保護、継承、またこの促進と国内外における認知向上につながるものがございまして、意義があるというふうに私どもも認識しているところでございます。 温泉文化については、四十四都道府県の「温泉文化」ユネスコ無形文化遺産登録を応援する知事の会というものにおきまして調査研究等を行っている段階というふうに承知しているところでございますが、二十一日の参議院予算委員会におきまして石破内閣総理大臣から御答弁で言及がありましたように、温泉文化とは何であるかの定義を精査をして、それに応じた保護措置をどのように講ずるか、また温泉文化の保存、継承をしていく団体としてどのような団体を設立するかといった点が課題であるというふうに承知しているところでございます。 文科省におきましても、引き続き、関係団体からの求めに応じまして、専門的な見地から必要となる助言等はしっかり行ってまいりたいと思います。 以上です。
○清水真人君 これは私はもう是非していただきたいというふうに思っておりますし、できれば二八年、ここを目指してしっかりしていかなければいけないというふうに思っております。そうした意味におきましては、先ほど大臣から、指導や助言、しっかりしていただけるという話がありました。しっかりと後押しをしていただければと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 続きまして、北朝鮮による拉致問題の風化対策についてお伺いをさせていただきたいというふうに思います。 北朝鮮による拉致問題は、我が国の主権、国民の生命と安全に関わる重大な人権侵害であります。国として解決をしなければならない最重要課題であり、歴代の総理も一丁目一番地の大切な施策であるというふうに常に所信等でも申しているところであります。これまで五名の帰国がかなったものの、拉致認定者のうち十二名につきましてはいまだこの我が国の土を踏むに至っておりません。さらには、特定失踪者も含め、拉致の可能性を排除できない事案というのも多数あるわけであります。 先般、留学先のヨーロッパから北朝鮮に拉致された有本恵子さんのお父様である有本明弘さんが、二月十五日、娘との再会を果たせないまま九十六歳でお亡くなりになってしまわれました。改めてお悔やみを申し上げますとともに、心から御冥福をお祈りしたいというふうに思います。これで拉致被害者家族の親世代、親世代は横田めぐみさんのお母様、早紀江さん一人となってしまいました。解決に向けて一刻の猶予も許されない状況であることは言うまでもありません。それとともに、拉致事件の発生から既に長い年月が流れ、この北朝鮮による拉致という国家的犯罪が風化する懸念も出てきているところであります。この問題を決して風化をさせてはいけないというふうに思っております。 そのためには、若い世代へとしっかりと拉致問題について知らせる、理解をしていただく、認識をしていただく必要があるというふうに考えておりますが、その取組についてお伺いさせていただきます。
○政府参考人(茂里毅君) お答え申し上げます。 北朝鮮当局による拉致問題は、我が国の主権及び国民の生命と安全に関わる重大な問題であり、文科省としてもその解決に向けて若い世代に一層の理解促進を図ることが重要と考えております。 そのため、文部科学省におきましては、各学校に対する、アニメ「めぐみ」等の各種コンテンツの一層の活用促進や教員等を対象としたセミナーの周知を行うなど、学校教育における拉致問題に関する人権教育の取組を進めているところでございます。また、政府で作成している北朝鮮人権侵害問題啓発週間ポスター、これを全国の教育委員会や大学等に配付し、拉致問題に関する周知啓発を行っているところでございます。加えまして、拉致問題も含め人権問題、人権教育の好事例の普及を行う人権教育研究推進事業、これも実施しているところでございます。 引き続き、関係省庁とも連携を深めながら、御指摘のございました若い世代への一層の理解促進に向けた取組をしっかりと進めてまいります。
○清水真人君 毎年、私ども自民党は全国一斉街頭活動というのをやっておりまして、その中でこの拉致問題についても取り上げて、特に中心的には青年局でやっているんですが、こうした街頭活動をしていると多くの人が話を聞いていただくんですが、いただけるんですが、その中でも若い人たちがいて、その人たちにこの拉致問題って知っていますかという話を聞くと、中にはよく知っていますといって理解のある、深い方もいらっしゃいますが、よく分からないと、何なのかよく分からないので話を聞いていましたという方も実は意外といるというのが事実であります。 そうした意味においては、この国としてしっかりと解決をしていかなければいけない大きな問題でありますから、国民全体としてのこの理解の共有というのが非常に大事だと思いますので、これからもしっかりと取組を進めていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 続いて、PTA関係についてお伺いをしたいと思います。 三月十日でありますけれども、ちょっとネットを見ておりましたら、中央教育審議会の委員の名簿から、これまで長年委員として入っていた日本PTA全国協議会の関係委員の名前がなくなっておりました。現在、このPTA全国協議会は内閣府より公益社団法人として是正勧告を受けているからであろうというふうに推察をしているところでありますが、今般の委員のこの改選で日本PTA協議会の委員がいなくなったのはなぜなのか、文部科学省の見解をお伺いします。
○政府参考人(茂里毅君) お答え申し上げます。 中教審の委員につきましては、今後の教育政策の在り方を審議していくため、幅広い意見を取り入れる体制とすべく、文部科学大臣が任命を行っているところでございます。 御指摘のありました日本PTA全国協議会は、現在、内閣府により是正勧告を受けている、こういったことは文科省としても承知しており、その改善を注視しているところでございます。他方、今回の、今期の審議会につきましては、審議会全体のバランスを総合的に勘案して人選が行われたものであり、個別の委員の選任理由につきましてはお答えを差し控えさせていただきたいと存じます。 ただ、委員御指摘のとおり、様々な、保護者を含め様々な御意見に耳を傾けるということは極めて重要だと考えております。そういったいろんな方のヒアリングなどを通じながら、しっかりと審議をしてまいりたいと思います。
○清水真人君 人選についてはなかなかコメントできないということでありますが、現在、この日本PTA全国協議会が内閣府の公益認定等委員会から是正勧告を受けているわけでありますが、この現在の対応状況、そして文部科学省として現状をどのように受け止めているのか、お伺いをさせていただければと思います。
○政府参考人(茂里毅君) 申し上げます。 内閣府公益認定等委員会が行いました立入調査や報告徴収等によりまして、法人運営や事務体制、経理処理、財産管理等に関しまして不適切な状況が明らかになったことから勧告がなされ、本年三月三十一日までに報告を求められております。現在、同法人では、第三者委員会の意見も踏まえ、報告に向け準備が進められていると承知しているところでございます。 文科省といたしましては、内閣府の勧告を受けた法人としての取組を注視しており、引き続き、社会教育法に基づく社会教育関係団体として、求めに応じまして専門的、技術的な指導、助言をしっかり行ってまいりたいと考えております。
○清水真人君 まずは三月三十一日までに出てくる報告書、これを見守るというところであろうかというふうに思いますが、このPTAという組織は、保護者の参加する団体であり、またそれぞれの地域の学校の各種会議等の役員を出している団体でもあるというふうに思います。これからもこの地域住民や保護者の学校教育への参画がより一層進む中、進めていかなければならない中で、保護者の意見をまとめていくという団体は重要であるというふうに私は考えております。これからも地域でしっかりと活動をしていただきたいと思っておりますし、全国にはしっかりとした活動をしているPTAというのもたくさんあるんだろうというふうに思います。 この各地域でのPTA活動に取り組む保護者が動揺しないようにすべきというふうに考えておりますけれども、文部科学省はどのような対応をしていくおつもりなのか、お伺いをさせていただきます。
○政府参考人(茂里毅君) お答え申し上げます。 文科省といたしましては、今回の勧告により各PTAの活動に支障が生じないよう、各都道府県教育委員会やPTA関係団体に対しまして、今回の勧告は日本PTA全国協議会のガバナンス等に関するものであり各PTAに直接関係するものではないこと、また文科省としては学校、家庭、地域の連携を強化していく上でPTA活動は極めて重要であるというふうに考えていること、今後ともPTA活動を通じて社会教育、家庭教育の充実を図ることなどにつきまして周知を図ったところでございます。 また、PTAは、学校、家庭、地域の連携、協働を推進していく上で重要な役割を果たしている社会教育関係団体であるとともに、コミュニティ・スクールや地域学校協働活動の重要な一員でもございます。そういったことを踏まえまして、PTAや子供会を含む社会教育関係団体の活動と地域学校協働活動との連携の推進につきまして、今後、中央教育審議会に設置いたしました特別部会で審議することとしてございます。 引き続き、文科省としても教育委員会と連携をし、各PTAの活動を推進してまいりたいと思います。
○清水真人君 本当に、それぞれの地域のPTAの会長さんからもお声をいただいたんですが、やはり我々の声がしっかりと国に届くような、そういった形を取れるようにしていただきたいと。 一番は、やはりこの全国組織というものがしっかりと正常化をされて、また様々な会議にその代表が出席をして、取りまとめた意見を言えるような環境になればいいんだろうというふうに思っておりますが、これからもしっかりと、現状ではなかなかそういったことがしづらい環境もあろうかと思いますが、それぞれの形でアプローチをしていただいて、しっかりと意見を吸収していただくように活動を進めていただければというふうに思いますので、お願いをいたします。 続いてでありますが、いじめ問題についてお伺いをしたいというふうに思います。 先日、筑波大附属小学校の件がニュースで流れておりました。この件にかかわらずでありますけれども、いじめに関しては依然として多く、令和五年度で認知件数は七・四%増の約七十三・三万件でありました。重大事態の発生件数も千三百六件ということで過去最高ということで、どちらもここ数年件数が伸びてきているわけでありますが、この認知件数というのが増えているその要因等についてどういうふうに分析をしているのか、お伺いをしたいというふうに思います。
○政府参考人(望月禎君) 先生が御指摘のように、学校におきまして、いじめ防止対策推進法に基づきますいじめの定義に関する理解が進んだこと、あるいは積極的に早期に対応しようという観点から積極的な認知が進んだことなどを背景として、いじめの認知件数が増加したというふうに捉えているところでございます。
○清水真人君 軽微ないわゆるいじめというものについてもしっかりと、逆に、浮き上がってきているからこそ数字が増えているというような答弁だったというふうに思いますが、ただ一方で、この重大の発生件数も千件を超えるほどあるわけでありますが、来年度に向けてどのようにこのいじめ問題の解消に向けて取組を加速していくのか、お伺いをさせていただきたいと思います。
○政府参考人(望月禎君) いじめは子供たちの命に関わるようなことでもあり、また心身に非常に大きな影響を与えるというものでございます。決して許されない行為であると考えてございます。 大臣からも度々メッセージも子供たち向けに発信をしてございますけれども、改めて、令和六年度の補正予算におきましても、いじめをできるだけ早期に発見し早期に対応するという観点から、教師の指導教材等の作成、あるいは加害児童生徒への指導や支援、再発防止策の取組を強化するためのいじめ対策マイスターの設置のモデル事業、あるいはスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーといった、これは従来から進めておりますその配置時間の増など様々な相談体制の支援も強化いたしまして、いじめの未然防止、早期発見、早期対応、再発防止に至る総合的な取組が行われるよう必要な支援を進めていきたいと考えておるところでございます。
○清水真人君 本当に子供の一生に関わる問題でありますから、しっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。 続いて、ちょっと一問飛ばさせていただいて、教員のメンタルヘルス対策についてお伺いしたいというふうに思います。 我が国の、人口減少社会に入りまして、それぞれの業界でDXだとか省人化が進んできているところでありますが、やはり人でないとできない仕事に人が就かなければいけない、その最たるものが私は教師であろうというふうに思っておりますが、ただ、その教職員の精神疾患による休職者が令和二年から右肩上がりで、令和五年度は七千百十九人ということであります。 私もこうした相談を受けたことがあるわけでありますが、こうしたことがないような環境をしっかりつくらなければいけないと思いますし、休職した人がまたしっかりともう一回戻ってこれる環境、再休職もしないような環境、こうしたものもしっかりつくっていかなければいけないと思いますが、見解を伺います。
○政府参考人(望月禎君) 子供たちが日々教育を受けている、それは、教師の生き生きとしたそうした発想と、それから心身の健康によって子供たちの教育に大きな効果をもたらすものと考えてございます。そういう意味では、教師の皆様が休職と、しかも精神疾患による休職という形に至ることのないように、学校の働き方改革の更なる加速化や指導、運営体制の充実に努めていくことが大事であるというふうに考えてございます。 休職に仮に入ってしまった場合には、できればその後の復職に当たって円滑な復帰になるよう、復帰となるようにするとともに、再び休職に陥ることのないように取り組んでいくことが大事だと思ってございます。 全ての都道府県、指定都市の教育委員会におきましては、復職支援のプログラムは設けられてございますけれども、こうした復職支援の対応をより一層実効的なものにしていくということが再休職の防止に当たっても大事であるというふうに考えているところでございます。 令和六年度の補正予算では、特に医療関係側からの協力を得まして、早期の復職や再発防止に関して教育委員会が取るべき有効な対策等を整理、展開するための調査研究も進めてございます。今後は、こうした成果も含めて、各都道府県の取組も、こちらもしっかりと確認をしながら全国展開をしてまいりたいと思ってございます。 教師が心身共に健康な状態で子供たちの教育に当たれるよう、メンタルヘルス対策に取り組んでいきたいというふうに考えております。
○清水真人君 時間ですので終わります。ありがとうございました。
○水岡俊一君 立憲民主・社民・無所属の水岡俊一です。どうぞよろしくお願いいたします。 今日は、文部科学省がお作りになった令和七年度予算のポイントというこの冊子を読ませていただいた上で、中身について質問していきたいと、こういうふうに思います。 最初に、大臣、この中で、誰もが学ぶことができる機会の保障ということが中心に書いてあるんですけれども、この間、私から何度も、不登校児童生徒数が過去最高の三十四万六千人を超えていると、大変な事態になっているということを申し上げてきましたが、それに対して文部科学省としてはどういう分析をして、そしてどういう対応を行おうとしているのか、御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(あべ俊子君) 中学校教員として本当にこれまで努力をしてくださった水岡委員に、今日、五十分間の質問をしっかり頑張り抜きたいと思います。 そうした中で、不登校の児童生徒数でございますが、本当に委員がおっしゃるように三十五万人と過去最多となっておりまして、極めて厳しい状況が継続しているというふうに認識しているところでございまして、この原因に関しましては、実は一概に申し上げることは誠に困難なんでございますが、委員が御承知のように、いわゆるこの教育機会の確保法の趣旨の浸透による保護者の学校に対する意識の変化も一つ影響しているかなというふうに思っているところと、またコロナ禍の影響で登校の意欲のその低下もあるのではないか、また特別な配慮を必要とする児童生徒に対する早期からの適切な指導、必要な支援に課題があったんだと私どもも考えているところでございまして、文科省としては、令和五年三月に策定いたしました、委員がおっしゃる誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策、COCOLOプランでございますが、学びの多様化学校の設置促進を今させていただいているところでございまして、学校内外の教育支援センターの機能強化、またスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの配置の充実、また子供たち一人一人の興味、関心、特性に応じた柔軟な学びの実現など、多様な学びの場の整備を進めるとともに、全ての子供が安心して学べる魅力的な学校づくりに努めてまいります。
○水岡俊一君 いや、そんなにたくさん一度に言われてもよく分かりませんね。 私は、どういう分析をしているかということをまずお尋ねをしましたが、いろいろな要因があるというのは、それはもう皆さんの思いは一緒だというふうに思いますが、一つ一つを少し深めていかないとよく分からないんじゃないかなというふうに思っておりますが。 委員の皆さんにもちょっと資料をお配りをいただいておりますので、その資料の一枚目を見ていただきながら質問したいと思います。 一枚目の資料は、これはグラフ、二つのグラフを記載をしておりますが、上が小学生、下が中学生、不登校の児童生徒の数を年ごとにプロットをしていった折れ線グラフなんですね。これがどういう年次進行で変化をしてきたかということを見てもらおうと思ってここに描いてございますが、ここでちょっと注目が、上のグラフを見ていただきますと、もちろん、昔、一九七一年頃の不登校というのは非常に少なかった。徐々に徐々に上がってきているけれども、非常に特徴的なところがあるということをお分かりいただけると思います。 簡単に申し上げますね。 一番右がオレンジの時代、黄色の期間、そして紫の期間、そしてその紫の左側の期間という、この四つの期間に注目をしてお話をしたいんですが、この紫の左側のところの期間は一九九二年から二〇〇二年ぐらいまでの十年間を見ているわけですが、少しずつ増えていますよね。千人当たり四人以下で緩やかに増加をしているということがこのグラフから分かると思います。 その次に、紫の期間に移ります。これは二〇〇二年から二〇一一年辺りの九年間を捉えています。ここは、四人前後で、僅かな増減があるぐらいで比較的落ち着いている、あるいは少し下がったところもあるというような期間です。 その後、二〇一一年から黄色の期間は、千人当たり三・六人だったものが、この間で六倍に増えている。二十一人まで増加をしているという大きな変化が出ている期間です。 その二〇二〇年度から後はオレンジの期間ですが、これはもう急上昇しているということが誰の目にも明らかだというふうに思いますが。 この期間は一体何があったのかということを調べてみると、一番、紫の左の白いブロックは、一九九二年度から実施をされた第五回学習指導要領の改訂期間だったんですね。紫に入りました。第六回の学習指導要領改訂が行われ、学校としては五日制が入った時代、そしてゆとり教育が入った時代に当たるというふうに思います。ゆとり教育に入った時代は比較的落ち着いていた。その後、ゆとりなんか駄目だという大きな声が上がって、脱ゆとりということで学習指導要領の内容が激増したというこの九年間は、三・六人から六倍の二十一人まで増加をしていったという時代なんですね。 その後、オレンジの期間については、大臣がおっしゃったコロナの影響もあろうかとは思いますが、かなりの急上昇ということからすると、私は不登校児童生徒の増加、これ下の段の中学校も似たような状況が見られますが、学習指導要領の内容によって不登校児童生徒が増えているということは否定できないんではないか、関係性があるんではないかというふうに見るのが普通だと思いますが、大臣はどうお考えですか。
○国務大臣(あべ俊子君) 不登校の児童生徒の増加につきましては、様々な要因が複雑に関わっているというふうに考えておりまして、学習指導要領が直接作用したとは考えていないところでございまして、先ほども申し上げましたいわゆる教育機会確保法の趣旨の浸透と、また、コロナが二〇一九年十二月から二〇二三年まででございましたので、この学校の登校意欲の低下などの様々な要因が複雑に関わっているというふうに考えているところでございまして、一方で、不登校の対応については、重要な政策課題として私どもも委員と同じように大変重く受け止めておりまして、全ての子供が安心して学べる魅力的な学校づくりを一層進めていかなければいけないと取組をさせていただいているところでございまして、また、学習指導要領の実施に伴う負担の御指摘についてもまさに真摯に向き合うべき課題だと私どもは考えておりまして、次期の学習指導要領の検討におきましては、この学習指導要領や解説、教科書、入試の影響、また教師用の指導書を含めた授業づくりの実態を全体として捉えた上で、また教科書の内容、分量の精選も含めまして、過度な負担や負担感が生じない在り方をしっかりと検討させていただきたいというふうに思っているところでございます。
○水岡俊一君 検討するということは、次の学習指導要領は内容が減ってくる可能性が大と考えてよろしいですね。
○政府参考人(望月禎君) 水岡委員にお答えいたします。 学習指導要領の授業時数の増加と、それから不登校生の増加という今お示しいただいたグラフ、改めて分析をいただきまして、ありがとうございます。 授業時数に関しましては、この点、紫でお示しいただいた平成十四年から平成二十三年のところに関しては、これ、水岡先生御承知かと思いますけれども、ここは授業時数はむしろ減っている状況ではあります。そして、この黄色のところについては一こま分増えていて、そしてオレンジのところは不登校が増えていると。ですから、紫のところは必ずしも授業時数とは一体ではないと。 一方で、この十年、十五年の間に学習指導要領、子供たちが実際に勉強、学習するときの教科書、あるいは先生方のそうした指導書というものは非常に大変厚くなってございます。そういう教科書を具体的に全て学んでいくと、学んでいかなきゃいけないという、そういう学び方のところに、我々としては、もしかしたらそうした負担感とともに、必ず全部それをやらなきゃいけないという思いが出たかもしれないというふうに考えているところでございます。 不登校の要因は、まさに大臣から御説明も差し上げましたけれども、だから本当に一人一人状況がそれぞれ異なって、その原因、背景も違うというふうに思っています。五年度の調査で、実際、小中学校の不登校児童生徒の学校が把握した事実については、学校生活に対してやる気が出ない等の相談があったというのが一番多くて、そして不安、抑うつの相談があったというのが二つ目に多いということになっています。 これは、学校生活に対して子供たちがどういう思いを持っているかというところはいろいろな家庭の事情もあって分からないところでございますけれども、学習指導要領の量的なもの、それからその、つまり、その授業時数とそれから指導内容というものが直接に因果関係を持って、子供たちの心身の影響に、心に圧迫感を与えて、それが不登校の原因になっている直接のものはまだ、いまだないというふうには正直思っています。 次の指導要領の改訂に当たりましては、先ほど申し上げました教科書の分量にあるやつを、それを全部やらなきゃいけないということや、あるいは子供たちの主体的な学びが十分にできていない部分もかなり大きいんじゃないかということ、そうした課題も捉えまして、大臣からも御答弁させていただきましたけれども、そうした子供たちや教師のある意味そうした、漠然としているかもしれませんけれども、負担感というものも我々としては視野に置いて検討をしていきたい。今直ちにこの場で……(発言する者あり)済みません、失礼します、授業時数とかを減らしていくということは明言するのは難しいところでございます。
○水岡俊一君 政府参考人がお答えいただくことは今日はお願いをしておりますので承知をしておりますが、長々としゃべられては時間がなくなりますので、短くお答えをいただきたいと思いますが。 今のお話の中で、私どうしても聞き捨てならないと思ったのは、子供たちのやる気というお話だとかそういうお話が出ました。どうしても不登校の子供たちを、ややもするとやる気がうせているとか、あるいはサボりだとかというような決め付けをしてきた過去はあります。だから、それを見直さなきゃいけないというこの教育の歴史だと私は思うんですね。そういう中で、どういうことが原因なんだろうか、子供の立場に立って物事を考えていかなきゃいけないという、僕はそういう局面だと思うんですね。 だから、子供たちにとってどういう変化になっているのか。それは、学習指導要領が変わったら何が変わるか、教科書の量が変わるわけですね。学習指導要領が増えれば教科書も増える、教科書のページ数も増える。ということは、一時間当たりに学ばなきゃいけないページの量が増えていくわけですよ。そういうことが子供たちに影響していないかという専門的な分析を徹底的にするのが文科省のお仕事ではないかと私は思うんですよ。いろいろ、いろいろあるからよく特定できないんだということでごまかしちゃ駄目ですよ。それに加えて、子供のやる気だとか、子供のその、何というんですかね、心の動きに、何というか、非常に、何というか、冷たい。一方的な見方をして決め付けるのはやめていただきたい。 私は、次の二ページ目のその資料をちょっと御覧いただきたいと思うんですが、これは兵庫県の教員にアンケートを取ったその結果を表しております。上の段で、①、現在の授業時数についてどう感じるか、次の中から選んでください。多過ぎる、やや多い、ちょうどいい、やや少ない、少な過ぎるという回答を求めたところ、多過ぎるが二三%、やや多いが五三%、合わせると七六%と感じている。つまり、教員にとっても授業時数は多くて、それは子供に伝えたいという営みの中で極めて問題があると、なかなか十分に伝え切れていないんではないかということがある。これ、子供の視点をちゃんと持っておかなきゃいけないというふうに思うんですが。 その次の②のところで、授業時数が多いことと教職員の精神疾患を始めとする休職者が増えていることは関係があると思いますかという問いに対して、とても関係があると思うが五〇%、少し関係があると思うが四二%。これは、教員に対して非常に大きなプレッシャーが与えられているという見方もあるけれども、私は、多くのその授業時数、あるいは授業の中身を子供たちに伝えるということの難しさに非常に悩んでいるということが、教員の精神疾患であったり非常に体を壊したりということにつながっていやしないかなということを強く思うところです。大臣。
○国務大臣(あべ俊子君) 本当に様々な要因が絡んでいる中で、御指摘もしっかり受け止めさせていただきます。 特に、子供たちのやる気に関しては、やる気の問題が本人だけの問題ではなくて、体調、また家庭環境、また学校の授業に付いていけない、いじめ、いろんな問題が私はあるんだと思っていて、ここは本当に詳細にしていかなきゃいけない。 また、実は、学校の先生方も、この子ちょっと顔が、顔色がおかしいなとか、ちょっとこの子疲れているなとかということが分かっていても声が掛けられない、声を掛けるという余裕ができていないという先生方の働き方にも私は大きな問題があるんだというふうに思っておりまして、やはり、一言、大丈夫、今日元気と言われるかどうかで全然変わってくるんだろうなと思っているんですが、先生方にとっても、非常にこのいわゆる授業時間数もいわゆる本人たちの負担になっているということを総合的に考えてやはり子供たちのことと教職員の働き方と一緒に考えていかなきゃいけないんだというふうに思っておりますので、全ての子供が安心して学べるような環境をつくっていくためにしっかり頑張って、御一緒に頑張らせていただけたらと思います。 以上です。
○水岡俊一君 いや、私、大臣が就任されてから大臣の御答弁で全く同意と思ったのは初めてであります。ありがとうございます。 子供たちの前に立って何が大事かって、今日何を教えるかということよりも、何かこの子今日調子悪そうだなとか、何かあったんだろうか、昨日あんなにけんかをしていたこの二人はどうなんだろうかとか、そういうことを、クラスの前に立って子供たちを見てそのことを感じたり、そして、それが次に一日中何らかの形でその子を見ることができたり、そういうことが本当に学校の教職員には必要なことだし、だからこそ学校の意味が私はあると思うので、そういうことができるような定数にしてほしい、働き方改革をしてほしい、それがみんなの思いですよ。そこを大臣がおっしゃっていただいたので、そういう方向性でどんどんと改革を進めていっていただきたいなと強く思うところです。 忘れてはいけませんが、学習指導要領の改訂については極めて重要ですよ。ゆとり教育、この紫の部分に入る前には小学校五年生の算数の教科書が二百十二ページあった。それが、ゆとり教育が入ったら百七十二ページになった。ところが、脱ゆとりになったら二百八十ページになった。そして、その後、オレンジのラインに入った時代は三百ページを超えていると言われています。 子供たちにとってこれはもう受け入れられるその量なのか、そういったことを子供の立場に立って考えていただけるような中央教育審議会の議論を文科省がリードをしてほしいと強く思います。 もう次の質問行きます。 そこで、私、本会議でも石破総理にお尋ねをしました。学びの多様化学校というのがありますが、大臣は学びの多様化学校、どちらか御覧になったことがおありでしょうか。
○国務大臣(あべ俊子君) 一つは埼玉県にお伺いをさせていただきまして見せていただきました。あと、実は岡山県でも是非見てほしいと言われてお伺いした学校が、学校に行きにくい子たちの入口をちょっと変えておりまして、みんなに最初からおはようと言えなくて横から入ってきて、でも、その子、真面目な子は、授業は全部聞きたいんだといって、保健室にこもってオンラインで授業を全部聞かないと僕は置いていかれちゃうといって、何か一生懸命真面目な子がいるというふうに、参加しているのを見て、見させていただいて、それで不登校の子たちが減っているというお話は聞いていて、その子たちがそのときにどういう心の状態で、どういうことをしたいのかということを先生方が、また周りのお友達も支えてくれているという本当にすてきな取組なんだなということを見せていただきました。
○水岡俊一君 そのすばらしい取組が思うほど進んでいないですよね。なぜか。私は、それを都道府県、自治体に任せきりになっているからではないかなというふうに思います。 文科省はすばらしい提案をされていて、学びの多様化学校、昔は不登校特例校と、こういうふうに言っていた名前、これでは駄目だなということで学びの多様化学校に変えた、その一点を取っても非常にすばらしいことだと私は思うんですね。それを全国で展開をしてほしいという、その提案はグッドですよ。だけど、それが地方自治体の力でやらなきゃいけないとなったら、なかなかそこまで自治体の力がない。 全てにおいてそうですけれども、何で学びの多様化学校や夜間中学校を財政面で支援できないんですか。そこを聞かせてください、大臣。
○政府参考人(望月禎君) 済みません、できるだけ短く御説明します。 学びの多様化学校、夜間学校、共に文部科学省としては一定の支援をしてございます。これは、夜間中学では、やっぱり中学ですから、教職員定数の配置、あるいは教科書の無償支給ということはしてございます。一方で、また、開設前の二年間と開設後の三年間という形で、補助事業として、設置をするときに支障がないような形でいろいろ相談に乗りながら、支援を学びの多様化学校、夜間中学ともしているというところでございます。また、その開設後も、伴走支援をしながらこちら側としては委託事業としての支援を続けているというところでございます。
○水岡俊一君 様々な支援の方法があるというふうに思いますが、私が見てきた学校は、廃校を利用する、一つの単独の学校を設置をするというような、そういうシステムになっておりましたから、なかなかお金が掛かりますね。幾ら廃校として校舎があったとしても、それを子供たちが学べる様子にするまでにいろんなお金が掛かる。そして、今、人員の配置もおっしゃっていただいた。かなりの力が要る、かなりのお金が要る、それを皆さん方のすばらしい提案を支えるような、そういう予算措置をこれからどんどんと進めていってほしいなと、こんなふうに思っております。 そこで、少し話はそれますが、不登校対策ということで、高等学校でも遠隔操作でもって授業をするというような、そんな形を、遠隔指導というんですか、文科省はおっしゃっていただいているように思うんですが、現場の人たち困っています。なぜか。そんなことをやったことがないから、どうやってやったらいいんだ、そんなことをやるための機材のお金は一体誰が出すんだ、もう全くそういったことについて文科省から支援がないように言ってきておりますけれども、その辺りどうなんでしょう。
○国務大臣(あべ俊子君) まず最初に、先ほど申し上げた埼玉の学校はスペシャルサポート校だそうでございまして、訂正をさせていただきます。 それで、不登校の進め方のその分からないという問題の部分の文科省の支援でございますが、やはりその学習意欲はありながら登校できないという生徒でございますが、その子たちがいわゆる中途退学することなく、学びを継続しながら在籍校を卒業することができることを目的としながら、その遠隔授業を自宅から受けることを可能として令和六年から制度化されましたが、実はこの制度、実施を義務付けるものではなくて、各校長の判断による実施可能でございますが、やはり生徒の学びの把握の仕方、学習支援、評価の工夫を整理しながら、好事例の創出や普及を行う調査研究を今年度から開始したところでございまして、文科省としては、それをしっかり開始しながら、また、実は遠隔授業を活用した学校間の連携と、いわゆる併修のこのネットワークの構築に関わる実証研究も今取り組んでおりまして、これらの研究で継続的に実施できることとしておりまして、不登校傾向にある生徒が学びを継続できるように、事例の共有を含めてしっかりと私どもも取組を進めていきたいというふうに思います。
○水岡俊一君 義務付けたわけではないので自治体やその学校の力量に応じてというのは逃げじゃないですか、そんなの。やる、このことが必要だという、あるいはこのことで卒業の単位が取れるような方途を開くということであれば、もっと積極的に文科省がノウハウを提供し、そして情報交換のハブになるのをやってくださいよ、文科省で、ねえ。本当にやろうということについての財政支援を是非お願いをしたいということを申し上げて、次の質問に移ります。 この度の予算編成においては、高等学校等就学支援金制度を変えていくということを三党合意をされたということで、ある意味で方向性として我々も賛同するところありです。 そんな中で、文科省とすれば、この後、その高等学校等就学支援金制度をどういう方向性に持っていこうとしているのか、簡単で結構ですのでその方向性を教えてください。
○政府参考人(望月禎君) 高等学校就学支援金制度につきましては、今回の三党合意を踏まえまして、誰もが家計の負担の状況にかかわらず高等学校を支援するといった、そうした理念を更に広げるという観点からその支援の充実に努めていくと。ただ、その際に、様々三党合意で挙げられた課題がありますので、それをしっかりと検討していくということでございます。
○水岡俊一君 この制度については、私は、後期中等教育における公教育がこれからどうなっていくかという点において非常に心配するところがあります。また、その中身については、お話、議論ができる場をいただければ有り難いな、こんなふうに思っているところです。 そこで、この高等学校等就学支援金を拡充していくということになる中で、どうしても私、もうこの十年、二十年ずっと言ってきたことがございます。いつになったら朝鮮学校の子供たちに高等学校等就学支援金を支給することができるんですか。 私は、大臣、この、今日、資料三、三ページ目用意しました。ちょっと御覧になってください。 これ、こども基本法の条文の第三条、基本理念と書いてあるところをちょっと引っ張り出しました。ここに書いてあるのは、第三条、こども施策は、次に掲げる事項を基本理念として行われなければならない。全てのこどもについて、個人として尊重され、その基本的人権が保障されるとともに、差別的取扱いを受けることがないようにすること。全てのこどもについて、適切に養育されること、その生活を保障されること、愛され保護されること、その健やかな成長及び発達並びにその自立が図られることその他福祉に係る権利が等しく保障されるとともに、教育基本法の精神にのっとり教育を受ける機会が等しく与えられることと、こういうふうに書いてあります。 そして、下の括弧のところには児童の権利に関する条約を参考に載せました。一段目の一行目の最後のところから、人種、皮膚の色、性、言語、宗教、政治的意見その他の意見、国民的、種族的若しくは社会的出身、財産、心身障害、出生又は他の地位にかかわらず、いかなる差別もなしにこの条約に定める権利を尊重し、及び確保すると、こう書いてあります。 大臣、もういいじゃないですか。我々は、二〇二二年にこども基本法を定め、その以前から児童の権利に関する条約も批准をし、全ての子供に対して教育の機会を与えることを国としてやりましょうと決めたんですから、やりましょうや。 四ページ目を見てください。 ちょっと柄にもなく英語の資料がありますが、これは、人種差別撤廃委員会の第八十五会期の委員会において日本の報告書に対する総括所見というのが出た部分の一部を取り出したものです。二〇一四年九月二十六日に出たものなんですね。 これ実は、私、この二〇一四年の七月にジュネーブに参りました。そのときは、人権、自由権規約委員会だったと思いますが、その場で日本の報告に対しての議論が始まっておりまして、私、その場におりました。恥ずかしかったです、本当に恥ずかしかった。何でか。その議論の場で委員長が言うんですよ、ナイジェル・ロドリーさんという委員長だったですが、その方が、私の頭がおかしいのかって言ったんです。日本は何度言っても同じ答えしか返してこないし、全く変わろうとしない。冤罪の問題も人種差別の問題もヘイトスピーチも、何度言っても日本は同じことしか返してこない。私の頭の方がおかしいのかと、こういうふうに言って委員会の場が本当に凍り付いた、そんな感じの会でした。 その後を受けて、この総括所見というのは九月に出ているんですね。これは人種差別撤廃委員会というところですから、ちょっと委員会とは、今私が申し上げた委員会とは違いますが、どの委員会でもそのことが話題になっているわけです。 簡単に言います。 一行目の英語のところ、十九というパラグラフのところですが、ザ・コミッティー・イズ・コンサーンド・アバウトという言葉で始まる一行目、簡単に訳すと、委員会は、韓国、朝鮮出身の子供の教育を受ける権利を妨げる立法規定及び政府の措置についての懸念を表明すると、こういうことが書いてあります。九行目の途中から、ザ・コミッティー・エンカレッジズ・ザ・ステート・パーティー・トゥー・リバイス・イッツ・ポジションと、こう書いてあります。ここのところの一行の、一文の訳を言いますと、日本語で私が書いている下から五行目、委員会は、締約国に対し、その立場を改め、かつ、適切な場合には、朝鮮人学校が高等学校授業料支援基金から恩恵を受けることを認めるとともに、地方政府に対し、朝鮮人学校に対する補助金の提供を再開又は維持するよう招請することを奨励すると、こういうふうに書いてあります。 もう国際的な舞台で何度も何度も出ているんですよ。何度も何度も出ても、日本は全く反応しようとしない。もう世界中で笑われているんですよ、我々は。でも、日本の方々余りこのことを知らない。私はうまいなと思っています。この国連の各委員会での総括所見、日本に対してこういうことですよという所見を表されているのに、日本語にならないんですよ、国連における公用語が日本語がないから。それをいいことに、日本では、外務省の方々は自分たちで訳しているはずだけれども、出さない、世にね。だから、英語のままだからなかなか何を言っているかが分からない。ここまで非難されているのに、ここまでいいかげんにしろと言われて、ここまで人権意識がないかと非難されている。なのに我々は変わらない。 なぜですか。もう大臣、ここで変えましょうや。私はここで変えて何ら恥じることがない。我々は全ての子供を救おうと言っている。大臣、どうですか。
○国務大臣(あべ俊子君) 個人的にはいろんな意見がございますが、今は大臣として答弁させていただいております。 特に、そういう今回のこの事業に関して、この事業における支援の範囲につきましては、この支援の、それぞれの事業の目的に応じまして設定をさせていただいておりまして、今おっしゃってくださっている高等学校の就学支援金制度につきましては、法令上、支給対象である学校に通う生徒が日本国内に在住していれば国籍を問わず支援対象になるところでございますが、朝鮮学校は法令に基づいて定められた審査基準に適合すると認めるに至らなかったため高等学校等就学支援金制度の対象には指定されておりませんでして、文部科学省としては、今後、高校無償化の検討課題であるとは認識をしていないところでございます。
○水岡俊一君 人間あべ俊子の御意見を是非聞きたいですね。今のような、もうそれは木で鼻をくくったという以上に、極めて冷たい、子供の教育ということをつかさどるトップにいる方の言葉とはとても思えません。 人間あべ俊子さんのお声を聞かせていただけるんであれば御答弁どうぞ。無理だったらやめましょう。(発言する者あり)じゃ、私はまた、そのことについては私は諦めませんので、ずっとやりますよ。 働き方改革関連法ということについてちょっと話を進めていきたいと思いますが、六年経過をしました、関連法成立から。学校以外のところでは労基法の罰則規定もあって進んでいるところ、それでもまあ難しいところもあるでしょうけど、大方働き方改革関連法の趣旨を生かして進んでいるはずだけれども、なぜかしら学校だけエアポケットのようにこれが進まないと私は思いますが、大臣はどうですか。
○国務大臣(あべ俊子君) 学校における働き方改革につきましては、教師が教師でなければできないこと、これに全力投球いただける、この環境を整備していくことがまさに重要でございまして、文科省としては、このいわゆる客観的な勤務時間管理の徹底の指針の策定をいたしまして、三分類に基づく業務の精選と見直しと、また小学校三十五人学級などの教職員定数の改善に取り組んできたところでございまして、結果、令和四年度の勤務実態調査の結果におきましては時間外在校等時間が減少するなどの状況も見られるところでございますが、依然として時間外在校等の時間が長い教師も多く、教育委員会や学校における取組状況に差が見られるなどの課題が実はございます。 学校における働き方改革の実効性を今後更に一層向上させるためには教師の時間外在校等時間を縮減する仕組みを構築することが重要だと思っておりまして、今般の給特法の改正によりまして、学校における働き方改革の更なる加速化と、また学校の指導、運営体制の充実を一体的に進めてまいりたいと思います。
○水岡俊一君 大臣ね、もうそんな方法がどうのこうのと言っている場合じゃないんですよ。もうはっきりしましょうや、いろんなこと。 厚労省にお聞きをします。 働き方改革関連法成立後六年にもなっているのに、学校現場だけ全くそのことが生かされない、このことについて、厚労省、どういうふうにお考えですか。
○政府参考人(井内努君) お答えいたします。 二〇二四年の労働力調査によりますと、国公立を含む学校教育に従事する週労働時間四十時間以上の雇用者のうち、週労働六十時間以上の雇用者の割合は一四・二%となっております。これは全業種平均である八・〇%よりも高いものとなっております。 厚生労働省といたしましては、学校現場におきましても、長時間労働の削減に向けた取組、労働時間の適正管理、長時間労働者に対する医師による面接指導等の健康確保の取組を進めていただくことは重要なことであると考えております。
○水岡俊一君 なかなか言いにくそうですね。 じゃ、もっとはっきり聞きましょう。 文科省では時間外在校等時間というものを設けて話を濁しておりますけれども、これ、時間外在校等時間、これ、厚労省としては時間外労働だと見ていますよね。どうでしょう。
○政府参考人(尾田進君) お答えいたします。 労働基準法における労働時間につきましては、使用者の指揮命令下に置かれている時間のことをいいまして、使用者の指示により労働者が業務に従事する時間は労働時間に該当いたします。 この労働時間に該当するか否かにつきましては、労働契約、就業規則、労働協約等の定めにかかわらず、労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができるか否かにより客観的に定まるものでございます。
○水岡俊一君 いや、はっきりお聞きしましょう。 今、学校現場では時間外在校等時間というのが平均四十時間から五十時間、極めて大きな時間がそこにあるんですけれども、それは時間外労働だ、時間外勤務だと私は考えますが、厚労省は考えませんか。
○政府参考人(尾田進君) お答えいたします。 繰り返しになりますが、労働基準法における労働時間……(発言する者あり)あっ、済みません。
○水岡俊一君 なかなか、文科省とよく相談をされたようですね。レクを受けたときの話と全然違いますな。 それでは、私の方から文科省にお聞きをしたいと思います。 文科省は、ウェブで、ユーチューブで、公立学校の校長先生のためのやさしい勤務時間管理講座というのを流しておられますね。大臣、御覧になったことあります。ないですか。その中で、こういうことを説明をされているんですよ。 給特法の下であっても、その時間外勤務を行うに至った事情、従事した職務の内容、勤務の実情等に照らして、時間外勤務を命じられたと同視できるほど職員の自由意思を極めて強く拘束するような形で時間外勤務がなされ、そのような時間外勤務が常態化しているなど、給特法、給特条例が時間外勤務を命じ得る場合を限定した趣旨を没却するような事情、こうした事情が認められる場合には時間外勤務手当を支払うことが適当ですよ、こういう趣旨の判決例がありますと御丁寧に説明をされているんです。管理職の皆様におかれては、今回お話しした公立学校の教育職員の超過勤務の仕組みも十分に踏まえた上で、今御紹介した裁判例などについても頭に入れ、学校全体として、超勤四項目以外の業務を含めてしっかりと学校運営上の業務量を適切に把握し、働き方改革を進めていくことが求められていると言えます。こういう番組になっているんですよ、文科省が作られた。 これって、明示、校長が明示していなくても、それに等しいような状態で働かせている、そういうことが常態化していれば、常態化しているじゃないですか、もう。平均でも四十時間ぐらいの残業がある、常態化しているじゃないですか。これは時間外勤務手当を払うことになるよと、裁判ではこういうような裁判例が出ているからそうなりますよ、だから気を付けなきゃいけませんね、こういうふうに言っているということは、文科省も時間外勤務のカテゴリーに入ってくるということを示唆していると思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(あべ俊子君) 必要があれば後ほど政府参考人から説明をさせていただきますが、給特法は、公立の義務教育諸学校等の教職員の給与その他勤務条件についての特別法でございまして、一般論といたしましては、特別法は一般法に優先して適用されることになっております。 給特法に関しましては、原則時間外勤務を命じないことにしておりまして、いわゆる超勤四項目以外の業務につきましては時間外勤務命令を出せない仕組みとしているところでございます。
○水岡俊一君 出せない仕組みになっているのにやらせているじゃないですか。それは、業務があるから、それをやるなといったら学校が回らないから時間外在校等時間という新しいカテゴリーで応急処置として勘弁してくださいと言ったのが六年前でしょう。違うんですか。一体何を言っているんだ。 先日、奈良市の私立学校において、部活動などに伴う教員の残業代を支払わなかったとして、労働基準監督署が校長などを書類送検したことが報じられました。労働基準法が適用される私立学校において、労働基準監督署が教員の勤務時間に関する監督機能を果たし、問題があれば指導し、管理者の責任を追及する等の取扱いを行っている。公立学校においては、大臣、労働基準監督機関としての役割を担うのは、主に人事委員会だと思うんですね。 総務省に聞きます。なぜ人事委員会は労働基準監督機能を果たしていないんでしょうか。
○政府参考人(小池信之君) 地方公共団体の職員に関しましては、一定の職員を除いて、勤務条件に関する労働基準監督は労働基準監督署ではなく人事委員会又は地方公共団体の長が行うこととされております。総務省といたしましては、人事委員会等が有するこうした労働基準監督機関としての役割の重要性を踏まえ、様々な機会を捉えて過重労働に対する監督指導の徹底などについて助言をしているところでございます。 また、実際に、各人事委員会から任命権者に対する令和六年度の勤務条件に関する勧告、報告においては、長時間勤務の是正に関して多くの分量が割かれているほか、教員の長時間勤務の是正に関して明示的に言及している団体もございます。さらに、人事委員会は、勤務条件に関する苦情処理や措置要求に基づく必要な措置の勧告などの権限も有しております。 総務省といたしましては、人事委員会においてこれらの権限が適切に行使され、教員の過重労働を始めとする地方公共団体の職員の勤務条件に関する課題が改善されることとなるよう、引き続き必要な助言を行ってまいりたいと考えております。
○水岡俊一君 大臣、最後の質問です。 文科省としては、学校現場の労働基準監督に関わっては人事委員会がその任を担うということだということに、この考えは間違いないと思うんですね。その上で言うんですけれども、実際に各教育委員会は人事委員会とちゃんと連携を取っていますかという調査をした、資料の六番目、六枚目の資料見てください。真ん中にブルーの円グラフがある資料です。連携を図っているという、答えたのは七・五%、九二・五%は連携を図っていないと。これが現実なんですよ。 だから、人事委員会のその機能を果たすために、各教育委員会からしっかりと連携取るように文科省から指導したらどうですか。いかがですか。
○委員長(堂故茂君) 質疑時間が終了しておりますので、簡潔に答弁願います。
○国務大臣(あべ俊子君) はい。 御指摘はしっかり受け止めさせていただきながら、給特法の改正案におきましては、指針に即して計画を策定し、取組状況を公表することとしておりまして、その取組を通じまして教育委員会と人事委員会の連携の促進も期待されるところでございまして、教師を取り巻く環境整備、しっかりと全力で推進に取り組んでまいります。
○水岡俊一君 終わります。
○下野六太君 公明党の下野六太でございます。本日も質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。 時間が余りありませんので早速質問の方に入らせていただきたいと思いますが、まずは、私は、教師出身の議員として、教育現場の先生方の声をしっかりとお届けをしたいというふうに思っておりますが、何度か教職調整額を上げるべきであるということについては主張もさせていただいておりましたが、これは、私に、現場の先生方から教職調整額を上げてほしいとか給与を上げてほしいという声を実は一度もいただいたことがありません。先生方は、子供たちに向き合うということにもう真剣に必死になって取り組んでいるというような状況の中で、この自分たちの処遇を、給与を上げてほしいというような声を実は一度も聞いたことがないです。そういう要望も承ったことはないんです。 ただ、やはり青年たちから見ると、今の教職現場がもうブラックであるかのように映っているような現状を、これはやはり処遇面でも魅力のある仕事にしていかねばならないというような、そういう思いがあります。 その中にあって、やはり先生たちの一番大きな要望は、教師不足、教師不足による子供たちと向き合う向き合い方が十分にできないというこのもどかしさ、これを何とかしてほしいという声が、私のところに寄せられる声としては最も大きいものがあります。 その中にあって、四月からやっと義務標準法の小学校の三十五人学級が、来年度一年間をもって小学校六年生が三十五人学級実現をして、いよいよ舞台は中学校に移るようになるかというふうに思っておりますが、もうしっかりやっていかねばならないと思っております。 先ほど申し上げた教師不足、この問題を解決するためにはあらゆる手段を講じていかねばならないというふうに思っておりますが、その中にあって、加配ですね、様々な加配等を積極的に使ってでも先生方のゆとりを生み出すべきではないかと考えております。その点が一点と。そして、教師の奨学金の返還を大学院生から学部に拡大する見通しだというふうには聞いておりますが、その時期はいつになるのかというようなこと。この二点をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(あべ俊子君) 本当に、中学校でずっと教えていらした下野委員のおっしゃるように、子供たちに向き合いたい、向き合うための時間をしっかり確保したい、自分たちは子供たちが好きで教師になっているんだという声は私のところにもたくさん入っているところでございます。 教師は学校教育の充実発展に欠かせない存在でございまして、教師の厳しい勤務実態、この中で、働き方改革を徹底しながら、少人数学級の推進を含めて教職員定数を改善することはまさに重要でございまして、このため、令和七年度予算案につきましては、いわゆる小学校のこの教科担任制の拡充の加配定数、過去二十年で最大となる五千八百二十七人の定数改善を計上しながら、財源確保とともに、令和八年から中学校における三十五人学級の整備を行う予定でございまして、引き続き、文科省としては、学校の望ましい教育環境、また指導体制の在り方の検討を進めながら学校の指導、運営体制の充実を図ってまいります。 また、委員のおっしゃった奨学金返還支援についてでございますが、学部段階も含めたこの教師の返還支援につきましては、令和七年から実施します大学院段階における奨学金返還免除の効果を踏まえながら、過去の返還免除制度の廃止経緯、また各教育委員会での教師人材の確保の状況、高等教育段階の修学支援の動向なども踏まえながらしっかり検討してまいります。
○下野六太君 効果は踏まえなくても私はいいのではないかというふうに思っておりますので、急いでできればお願いしたいというふうに思っております。それだけ教育現場は深刻な教師不足であるということを踏まえた上で善処をお願いしたいというふうに思います。 子供にとっての最大の教育環境は教師自身であると私は思っておりますが、子供が宝であるならば教師も皆さん宝であります、国の宝であると思っています。その先生方がメンタルを病んでしまうというような過酷な教育現場に今なっているというこの現状の中で、教師不足が拍車を掛けて、それで先生方が休みにくい状況、これが教育現場では当たり前になっている。 休むという当たり前の権利が脅かされるような、そういうふうな教育現場の環境を何とかせねばならないというふうに思っておりますが、今回の給特法の改正案では、各教育委員会において、教員の働き方改革を進めるための計画の策定を公表及び実施状況の公表を義務付けることとありますが、教師の心身の健康確保を図る具体的な手だて、これについてお伺いしたいと思います。教師も休める環境を整えるための具体的な手だてをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(あべ俊子君) 本当に、学校の先生方がお休みを取ってくださって、心も体もメンタルもしっかりと充実をした、リフレッシュした形で子供と向き合っていただきたいと私も思っておりまして、文科省としても、教師の健康と福祉、この確保は大変重要だと思っておりまして、先ほど委員が御指摘のいわゆる指針、教員の業務量管理等における指針でございますが、休暇取得の促進を含めまして留意すべき事項を具体的に示して取組を促しているところでございまして、また、今般国会に提出させていただきました給特法の改正案におきましては、各教育委員会が指針に即して計画を策定しながらその取組状況を公表することにしておりまして、この仕組みを通しまして教師の健康と福祉の確保に取組を一層推進してまいりたいと思いますし、加えて、小学校教科担任制の拡充を始めとした教職員定数の改善と支援スタッフの充実と働き方改革取組の支援を、様々な施策を総動員しながら教師を取り巻く環境整備、しっかりと進めてまいります。
○下野六太君 理屈ではできるんですよ。いや、もう責めているわけじゃないです。理屈では整えているということは言えると思うんですが、教育現場は教師がもう不足をしているような現状にあると、やはり休めないというような責任感が先生方はもう十分ありますから、十分というか責任感でいっぱいの方ばかりですから、ですから、私が休むことによってほかの先生方に負担を掛けるというようなことは避けたいというようなことが、これが今の教育現場の疲弊の私は大きな要因ではないかというふうに思っております。 そのためには、やはり教師不足を解消して、きちんとした定数で、もう足りていると、充足されているというような環境を、もうこれに一番力を入れていかねばならないと思っています。そうでないと、やはり安心してリフレッシュがなかなかしにくいというような環境であるということを、これを踏まえて文科省としては、これからしっかりその点を、どうか先生方が心も体もリフレッシュ本当にできる環境を進めていただきたいと思います。 次の質問に行きます。 子供の自殺の中で、私は女子が増えているということについて危惧をしております。近年、急速に若い女の子がネットにおけるセクストーション被害を受けている状況が報告をされています。 このセクストーション被害について文科省が実態をどのように把握しておられるかを伺いたいと思いますし、そして今後、若者がこのセクストーション被害にならないためにどのような対策を講じようとしているかを教えていただきたいと思いますが、セクストーションとは簡単に、それも含めて答弁いただければと思っております。
○国務大臣(あべ俊子君) セクストーションとは、性的なという意味のセックスと、脅迫、ゆすりを指すエクストーションを合わせた造語でございまして、このSNS上のネットのやり取りを介して、相手の性的な画像を得た上で、画像をおまえの知り合いに送るぞなどと脅しながら電子マネーをだまし取ったり、会うことを強要したケースがあるというふうに定義は書いてあるところでございますが、いわゆるそのセクストーションを含む子供の性被害について、警察庁が公表するいわゆる少年非行及び子供の性被害の状況に関するデータを参考情報として私ども注視しているところでございまして、SNSに起因する子供の性被害は高い水準で推移しているなど、憂慮すべき状況でございます。 こうした状況を踏まえまして、文科省としては、子供たちが性犯罪の加害者、被害者、傍観者にならないよう、生命の安全教育の推進に取り組むとともに、警察庁と連携しながら子供の性被害防止啓発リーフレットの作成と周知に取り組んでいるところでございまして、先般の参議院予算委員会にも、ここにいらっしゃる伊藤委員の質疑でもございましたが、SNS含めてICTの利用によって子供たちが性的搾取の対象となったり健全な発達の悪影響につながったりするようなことはあってはならないというふうに考えておりまして、私としても、関係省庁と連携しながら、御指摘のセクストーションや、また不適切な広告を含め、あらゆる性被害から子供たちを守るということには全力を尽くしてまいりたいというふうに思います。 引き続き、最新の情勢を踏まえながら、関係省庁と連携して、青少年がネットを通じた性被害に巻き込まれることがないように必要な取組をしっかりと推進してまいります。
○下野六太君 ありがとうございます。 子供たちがやはりまだまだ性的搾取の対象にされてしまっているような現状、甘い言葉、優しい言葉、ふだんの環境が過酷な現状の中で苦しい思い、つらい思いをしている子供たちに甘い言葉で誘惑をして、そして性的な描写を伴う画像を送らせ、そうしたら途端に急変をしてそれを脅しの対象にするような、こういうことがネットの世界の中で行われているというこの現状を、やはりこれは社会全体でやっぱり子供たちを守っていくというようなこの啓発活動は非常に重要ではないかというふうに思っておりますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。男性も、男子もこの被害に多く最近遭っているというような現状もありますので、併せてお願いしたいと思います。 続いて、子供の自殺について質問していきたいと思います。 総理の方が、先日、自殺対策の相談窓口を訪問されたと伺っています。一方で、近年、児童生徒の自殺者数が過去最多の五百二十七人を記録するなど、深刻な状況が続いております。この問題に強い危機感を抱いておりまして、特に子供たちの自殺の背景や要因を徹底的に分析をし、実効性のある対策を講じる必要があると考えています。 例えば、自殺対策基本法を改正し、子供の自殺の対策の実効性を上げる取組が求められるのではないかと思いますし、こども家庭庁はこの現状をどのように認識しておられるでしょうか。こどもの自殺対策緊急強化プランの取組状況と法改正の必要について伺いたいと思います。
○政府参考人(源河真規子君) お答えいたします。 令和六年の小中高生の自殺者の暫定値が、先生がおっしゃいましたように過去最多となり、こどもまんなか社会の実現を掲げるこども家庭庁として、大変重く受け止めております。 令和五年六月に、こども家庭庁が司令塔となって開催するこどもの自殺対策に関する関係省庁連絡会議において御指摘いただいたプランを取りまとめ、昨年度から警察や学校の関係機関が保有する関連資料などを集約し、要因分析を行う多角的な調査研究を進めているところでございます。 また、令和六年版自殺対策白書において、令和四年以降の自殺者のうち、自殺未遂後一年以内に自殺した方が未遂歴がある自殺者の過半数を占めることが明らかとなり、今後、未遂者への支援強化が重要であるというふうに考えております。一方、その支援に当たりましては、情報の共有化と個人情報の保護、どのように支援者が関わっていくのかなど、検討、研究すべき課題も多く、まずは自殺未遂者とその家庭を保健、医療、福祉、教育の各機関が連携して地域で包括的に支援する体制の構築に向け、新たに調査研究を行うこととしております。 下野先生がお尋ねいただきました自殺対策基本法につきましては、現在、超党派の自殺対策を推進する議員の会において、子供の自殺対策推進のための体制整備など、大変精力的に御議論いただいていると承知しておりまして、同法が議員立法により制定された経緯等に鑑み、国会での御議論を注視してまいりたいというふうに考えてございます。 こども家庭庁におきましては、今後もプランの各施策の実施状況を検証しながら、子供が自ら命を絶つことのない社会の実現に向けて、政府一丸となって取り組んでまいります。
○下野六太君 今の答弁の中でありましたけれども、やはり重層的な形での包括的な支援が私は最重要ではないかというふうに思っておりますので、こども家庭庁、そして文科省、警察庁、様々な関係機関が子供、宝の子供を絶対に自殺から守るというような強い決意を持って取り組んでいただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。 続きまして、通信制高校の通学定期について質問したいと思います。 通信制高校に在籍する生徒が本校にひも付く施設で授業を受ける場合、その施設も通学定期券の対象として認められていましたが、これが今回打ち切られることになったと伺っています。その経緯を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(望月禎君) お答えいたします。 通信制高校につきましては、平成二十七年のウィッツ青山学園高等学校の事案を始めとしまして、一部の高校におきまして、いわゆるサテライト施設とのずさんな関係の中、違法又は不適切な学校運営や教育活動が行われるなどの課題が指摘されてきたところでございます。 このため、通信制高校で学ぶ全ての生徒の教育の質を確保するという観点から、高校教育の実施にふさわしい教育環境の下で教育を受けることができるように、令和三年三月の、高等学校通信教育規程の一部を改正いたしまして、いわゆるサテライト施設を、面接指導等の実施について連携協力を行う面接指導等実施施設と、そして学習活動等の支援に連携協力を行う学習等支援施設を法的位置付けを明確化、整理したところでございます。 御指摘の通学定期券等の扱いについては、全国の通信制高校で構成される団体からの要望を受けまして、令和五年八月に、国土交通省に対しまして、通学用割引回数券の販売や通学定期券の要件の柔軟化など交通費負担軽減に関する配慮とともに、各鉄道事業者に対する周知を依頼する文書を発出したところでございます。 こうした中で、JR東日本から、本年四月から、その学習、二つに分類したうちの学習等支援施設を通学定期券等の購入が可能な施設から除外すると、対象外とする予定であるということと聞いているところでございますけれども、先ほどの高等学校通信教育規程の一部改正はいわゆるサテライト施設の教育水準の確保を行うために行ったものでございまして、文部科学省がその通学定期券の取扱いについて変更を指示したものではございません。 文部科学省としましては、先月、今月とJR東日本と意見交換を断続的にしてございまして、通学定期券の扱いについても柔軟に対応していただけるよう御配慮いただきたい旨お伝えしているところでございます。引き続きJR側にも働きかけをしていきたいというふうに考えているところでございます。
○下野六太君 文科省が主導して今回の通学定期の打切りになってしまったのではないかというような声があるということが、私はちょっと正確にこの情報が伝わっていないのではないかというふうにも思っておりまして、それについてはやはり正確な情報の周知が必要ではないかというふうに思っております。私も引き続き、子供たちの学ぶための環境は、それをしっかり支援をしていくというのは、私たち、文科省としてもしっかり支援をしていくというようなところではないかと思っておりますので、引き続きJRに対しても働きかけを行っていただければというふうに思っております。どうかよろしくお願いします。 じゃ、次の質問です。 下半身が不自由になった方の多くは車椅子を活用しておられますが、福岡県那珂川市在住の梶谷さんという方が、手でハンドルを回す、手でハンドルを回すことで進む自転車を開発をされました。このハンドサイクルを活用すれば、下半身が不自由な方の大きな希望につながると思います。普及に関して国でしっかり支援をしていくべきではないかと思いますが、政府の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(寺門成真君) お答えいたします。 スポーツ庁では、障害のある方のスポーツ実施率の向上、スポーツを通じた共生社会の実現に向けましてパラスポーツの振興を進めておりますけれども、このパラスポーツの振興に当たりましては、委員御指摘のハンドサイクルも含めて、障害のある方にとって興味、関心に応じた多様な選択肢があることが重要でございまして、スポーツ庁では、全国各地で行われる地方自治体やスポーツ団体の取組に対して予算面での支援等を行ってございます。 引き続き、障害のある方々がスポーツに親しめる環境の整備に取り組んでまいりたいと存じておるところでございます。
○下野六太君 質問を一つ飛ばして、読書活動の推進について伺いたいと思います。 SNSの普及によって読書離れが深刻化しております。文科省として対策を練る必要があると思っておりますが、今後の取組について伺いたいと思います。
○国務大臣(あべ俊子君) 子供の読書活動、言葉を学ぶだけではなくて、感性を磨いて表現力を高め、また創造力を豊かなものにしながら人生をより深く生きる力を身に付けていくことで欠くことのできないことでございまして、その取組を推進していくことが重要だというふうに文科省も考えているところでございます。 委員御指摘の読書離れにつきましては、政府におきまして第五次子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画を策定いたしまして、家庭、地域、学校、社会全体で読書習慣の形成を促す取組などのこの推進を図ることにしているところでございまして、同計画を踏まえまして、発達段階に応じた読書活動の先導的なこのモデル事業に加えまして、令和六年度補正予算におきましても、図書館・学校図書館と地域の連携協働による読書のまちづくりを推進する取組を実施していることでございます。 文科省としては、これらの施策を通じまして、引き続き読書活動に関する取組を推進してまいります。
○下野六太君 もう社会全体で子供たちの読書推進をしていくということを、こども家庭庁も含めて文科省と一緒になってやっていきたいというふうに思っておりますので、私も個人的にはSNSでお薦めの児童文学等も紹介を、短い動画で紹介をしてきておりますので、どうか御覧いただければと思います。 続いて、斉明天皇、これは、大化の改新で生前譲位をした斉明天皇が再び天皇になりました。重祚ですね。この斉明天皇の子供、息子が中大兄皇子でした。当時の朝鮮半島が、一番南の方にあった百済が滅ぼされて、百済の王族たちが日本に、中大兄皇子に助けを求めてやってきました。その百済再興のために兵を集めて、百済をまた再び興すというような趣旨で朝鮮半島に向かったのが六六三年の白村江の戦いではないかと思いますが、これ大敗するんですが、その前に、六六一年にこの斉明天皇と中大兄皇子は海路博多湾に入って、そして居を朝倉の地に移して、そこで居を構えた。九州の中で天皇が少しの間でも住んだと言われているのはこの朝倉の地域だけではないかと思っておりますが、残念ながらこの朝倉のどこで亡くなったのかということがいまだはっきりしていないということで、地元としても観光の名所等にはなかなかしにくいというような状況があります。 これは、福岡、地元の方にも働きかけていきながらやらねばならないと思いますが、文化庁としてもしっかり支援をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(合田哲雄君) お答え申し上げます。 今御指摘がございました朝倉橘広庭宮の宮跡につきましては、昭和四十八年から五十年にかけて福岡県が発掘調査を行いましたが、結果として関連する遺構は確認できなかったと承知をいたしてございます。したがいまして、これまで宮跡の位置を特定するには至っていない状況かと存じます。 しかしながら、ただいまの下野先生の御指摘をしっかりと踏まえまして、福岡県を始めとする地元自治体において調査を行う意向があれば、文化庁としては、地元公共団体が行う遺構の発掘調査への支援を行ったところでございますので、福岡県等からの求めに応じて調査への支援をしっかり行ってまいりたいと存じております。
○下野六太君 では、しっかりよろしくお願いします。 終わります。ありがとうございました。
○金子道仁君 おはようございます。日本維新の会の金子道仁です。 本日は、限られた時間ですけれども、二つ、高校改革と給食の無償化について、時間のある限り御質問させていただきたいと思います。 まず、資料の一を御覧ください。 こちらは、文科省のホームページの学制百二十年史、高等学校教育の改革というページの一部分を抜粋させていただいて左側にまとめさせていただき、そして右側等は金子事務所の方で作成させていただいた過去の高等学校改革との比較という資料でございます。 この文科省のホームページ、高等学校教育の改革という資料ですけれども、高校生がこの戦後どのような推移をしてきたか、そして高校教育をどのように考えていくか、そのことを非常にコンパクトにまとめた資料です。 高校への進学率は、戦後一貫して上昇してきたと。昭和二十五年の進学率は四二・五%、つまり半分以下の方々が高校に進学していた。それから、三十年代から四十年代にかけて十年ごとに約二〇%ずつの著しい上昇をし、昭和四十九年には九〇%を超えた。そして、現在は九八%を超えたというような、そのような状況になっています。 つまり、戦後急速に高校への進学が増えていったという中で、昭和五十四年に、都道府県教育長協議会高校問題プロジェクトチームというのが立ち上がりました。これはなぜ立ち上がったかというと、この資料一の左側の背景のところに書かせていただきましたが、高校生が急増した、そして高校の新増設が各都道府県等の課題になっていたと。先ほど御質問ありましたけれども、高校の老朽化が今進んでいるというのは、まさにこの時代に高校が大量に建っていった、それが四十年たって、現在老朽化に直面しているということだと思いますけれども。 この昭和五十四年ですけれども、この高校新増設を急速にしていった、そして国民的教育機関となったと。今回、我々もその高校は準義務教育化したということを訴えさせていただいていますが、もう昭和五十四年の段階で、国民的教育機関という言い方で義務教育に準じるような機関に高校はなってきているんだという認識がここで示されているわけです。 〔委員長退席、理事本田顕子君着席〕 じゃ、そのような高校教育に関してこれからどのように高校教育をしていくのかということで、この教育長のプロジェクトチームが研究結果報告書を昭和五十四年に出しています。新しい高校像として、六つの高校の姿を表している。ここに黄色でハイライトしているのが三つ、そして後ろに三つ、全寮制高校、中高一貫六年制高校、地域に開かれた高校と、この六つの高校をこの昭和五十四年のプロジェクトチームは高校改革として示されたということが記録に残っているわけです。 この文科省のホームページ、このプロジェクトチームの研究結果に関して、様々な構想が提案された、これらは、その後、多くの都道府県において具現化され、また後の臨時教育審議会等の答申にも反映されていったと。つまり、この高校改革の提案はその後進んでいったというような評価がホームページには書いてあるんですが、実際私これを見させていただいたときに、いや、本当にこの昭和五十四年のときに出された改革というのは進んでいるのかというと、いや、進んでいないんじゃないかなというのが個人的な印象でございます。 まず、大臣に最初にお伺いします。 この昭和五十四年に出された高校改革に関する研究結果報告書に関してですけれども、これはその後実現しているというのが御評価でしょうか。文科大臣の見解をお聞かせください。
○国務大臣(あべ俊子君) これらの提案について、例えば複数の自治体における集合型選択制高等学校の設置、また昭和六十年六月の臨時教育審議会第一次答申を踏まえました昭和六十三年度からの単位制高等学校を定時制、通信制の制度化、また平成三年の中央教育審議会の答申を踏まえました平成六年度からの総合学科制度の創設などにつながっておりまして、高等学校改革に一定の影響を与えたものというふうに私ども捉えさせていただいているところでございます。
○金子道仁君 ありがとうございます。 私も、一定の影響を及ぼしたというのは、確かにそういう評価が適切なのかなというふうに考えていますが、これがホームページに書いてあるように、多くの都道府県において具現化されというのはちょっと言い過ぎなのではないか。具現化された事例もありますけれども、数としては点でしかない、そのような高校は百校あるかないか、もっと少ないかもしれない。高校の数は約五千ですから、百、たとえこういった高校があったとしても点でしかないということは改めてお伝えさせていただきたい。 そして、なぜ今回のこの提案、この昭和五十四年のところに振り返ったかというと、これ、実は、現在の我々、それから約四十年たった我々にとっても非常に示唆のある高校の改革の提案であり、まさにこういったことこそ今の我々のこの時代、ここの右側の表の中の背景に入れさせていただきましたが、少子化で高校生が減少している、地方の高校存続が大きな課題となっている、その中で準義務教育化した進学率九九%であるこの高校をこれからどうしていくかということに関して非常に大きな示唆がある、そのように考えておりますので、一つ一つお伺いさせていただきたいと思います。 まず一つ目の、左側の一番上ですが、単位制の高等学校、これはなぜ提案が出されたかというと、無学年制を目指したものであり、生徒自身の学習計画に基づいて科目を選択履修するための制度であると、そのような提案がここでなされているわけですが、これって実現しているんでしょうか。
○政府参考人(望月禎君) お答えいたします。 単位制高等学校につきましては、学年による教育課程の区分を設けずに、決められた単位を修得すれば卒業が認められるという高等学校でございます。 先ほど大臣から申し上げましたけれども、六十三年度から、昭和六十三年度から定時制、通信制課程において導入され、平成五年度からは全日制課程においても設置が可能となってございます。この自分の学習計画に基づいて、自分の興味、関心等に応じた科目を選択し学習できること、そして、学年の区分がなく、自分のペースで学習に取り組むことができることなどの利点、観点から、令和六年五月一日現在、全日制高等学校については七百六十六校が単位制課程による学校となっているところでございます。
○金子道仁君 確かに制度としては単位制なんですよね。でも、私も、自分、もう古い話ですけれども、高校時代に、高校が単位制であって、自分で教科を選択してカリキュラムを作れるなんてことは一度も聞いたことなく、大人になって高校の教員になって初めてこれを知ったというのが現実です。 制度があっても、生徒自身の学習計画に基づいて科目を選択履修させるという文化が定着していなければ、これ飾り物の制度であって、何のためにこんな制度を入れているか、意味がないわけですよね。制度はあるけど制度目的は全く実現していない、そういうことではないでしょうか。いかがでしょうか。 〔理事本田顕子君退席、委員長着席〕
○政府参考人(望月禎君) 新制高等学校につきましては、元々単位制を基本とするというふうになってございましたけれども、実際、中学校等の状況も踏まえまして学年制を併用しているということでございます。 その中で、改めて制度化をして、定時制、通信制高校にまず単位制を旨とする高等学校という制度を入れ、そして全日制課程に入れたという経緯がございまして、この全日制課程の高等学校については、各県でそれぞれ配置も考えながら選択ができるように単位制高校を開設したと。その単位制高校では、いろんな科目を、時間割を自分で作り、そして教師の指導の下に自分のペースで学習に取り組み単位を取っていくという、そうした仕組みを取ってございまして、全ての学校が単位制を旨としての学年制を併用して、特にそのうち今一七%の全日制の高等学校が単位制高校という形で設置をされているという状況でございます。
○金子道仁君 一七%の高校がやっているというのが高校全体の文化になっているかというと、全くそうではないと思うんですね。小中では、少なくとも個別最適化の学びということを全国で行っている。子供たちは主体的に学びを深めていこうとしている中で、高校に上がったらいきなり、一年生はこれをやりなさい、二年生はこれをやりなさいというような学年制に近い、そして生徒の自らの選択による学習計画の策定、全くそういったことが高校全体でできていない。 だからこそ高校改革が今必要なんじゃないか、そのことを訴えて、次、集合型選択制高等学校。 いや、この昭和五十四年にこういう提案をしているのは非常に大胆ですばらしいなと私は思うんですけれども、同一敷地に複数の高校を設置する、その心は、相互の交流、連携を深めて選択履修の幅を拡大しようとする高校団地であると。これって実現しているんでしょうか。
○政府参考人(望月禎君) なかなか耳慣れない高等学校、集合型選択制高等学校というもの、五十四年のこの研究結果報告書では提言されている。これは、先生御指摘のように、高校生の急増、進学率の上昇という中で、都道府県の方で、幾つかの高等学校の多様な学びを子供たちが、生徒たちができるようにという、その工夫の一環として創設を提言されたものと考えてございます。 複数の自治体におきましてはこの集合型選択制高等学校の設置が試みられていまして、例えば、昭和五十五年に千葉県に開設されました幕張東、幕張西、幕張北の三校一体設置型高校、昭和五十八年に神奈川県に開設されました弥栄東、弥栄西の集合型高校、また昭和五十九年に埼玉県に開設されましたいわゆるイナガク、伊奈学園総合高校、それらが挙げられます。 ただ、その後の生徒数の減少等もございまして、設置者においては、それぞれの地域の実情で、規模の縮小あるいは異なる学科への再編統合といった形が取られているものというふうに承知してございます。
○金子道仁君 大臣の地元の岡山も、岡山光南ですが、が、これ、たしか高校団地のようなことをしている、そのように理解していますけれども。 今の時代にそんなことをすることは不可能だと私も思います。ただ、この高校団地をつくることが目的ではなくて、ここでやろうとしていたのは、相互の交流、連携を深めて選択履修の幅の拡大をしようとした。つまり、普通科に行っている子でも一部専門高校の単位を取りたいとか、いろんなほかの教育課程の授業を取って選択履修の幅を広げる、これが趣旨だったはずなんですね。だから、今の時代に高校団地つくろうなんということは意味がないと思います。ただ、選択履修の幅を広げるということは当然できるんではないか、それがこれからの我々のこの国の高校の姿の一つの要素になるんではないか、そのようなことを提案させていただきます。 次に、職業高校への単位制専攻課程の設置。これは何かというと、職業高校、今でいう専門高校ですね、は、それぞれの専攻科があります。だけれども、普通科を卒業した人が、いや、専門高校、今でいう専門高校の授業は非常に魅力的だし、そこで職業訓練したいので単位だけ取らせてほしいと。そういう人がいたときに専門高校が受け入れることができるように、卒業者に対して、職業教育の場として単位制専攻課程を設置しなさいという提案なんですね。これはいかがでしょうか。
○政府参考人(望月禎君) 五十四年の、昭和五十四年の提案、この報告書の提案当時と現在の状況ではそのニーズも変わってきていますので、状況はちょっと異なる部分もございますが、いずれにしましても、生徒が専門教科を含めた多様な学びを選択できるということは意義が大きいものと考えてございます。 この専門教育を受けたい者を対象としたそのコースを専攻科で設けるということや、教職員の研修、この、よく報告聞きますと、教職員の研修機関も併置するといったこともあるようでございますが、それを全て要件を満たすもの、専攻課程は承知はしてございませんけれども、専攻科によっては、入学者を当該専門高校の出身者に限定せず、つまり工業科であれば工業の三年間を卒業した者が入学できるという資格がある学校もありますし、それ以外の、例えば水産科とか、水産科であれば、水産科を出なければその水産科の専攻科には行けない、つまりほかの学科からもその専攻科に行けるとか、その多様な学科から募集を行っている高校もあるというふうに承知をしているところでございます。
○金子道仁君 ごめんなさい。今のこの単位制専攻科の専攻科というのが、今の時代の専攻科は、その専門高校を卒業した後の専攻科という、そういう趣旨で御説明あったと思うんですが、このプロジェクトチームの報告書の中の内容は恐らくそういう卒業した人のものではなくて、その専門高校が一、二、三年生で持っている科目、その教科そのものを単位制にしてほかの人も履修できるようにしたらどうかという内容だったんじゃないか、そのように思います。 いずれにせよ、その職業訓練をどこでするのかということもしっかり考え直さないといけないと思います。中学校を卒業して職業訓練校としての専門高校に行って、その後就職するという流れが、今もう時代が違いますよね。 度々お伝えしていますけれども、農業高校卒業生の三%しか就農していない。農業高校を卒業した後に多くの人が進学をして、今、農業大学校の卒業生が約五割就農しているというデータがありますけれども、職業訓練は高校でやるべきなのか大学校でやるべきなのか、その辺りもしっかり考えて、どこにお金を入れることが効率的な職業訓練なのか、そういったことも是非踏まえながら高校改革を考えていく必要があると思います。 今日お話ししたその職業高校、今でいう専門高校の単位制というのは、やはり、先ほども言いました、今の専門高校のすばらしいカリキュラムを専門高校に行っている人しか受講できないというのはもったいない、そうではなくて、どこの普通校の子供たちでも一部単位が履修できるような、そういう仕組みを考えていくべきではないか、そのことをお伝えさせていただきました。 右側が、我々日本維新の会で考えさせていただいている高校改革後の姿として、単位制の推進と定着、学校間連携ネットワークと単位互換、そして専門高校の単位互換の推進ということをさせていただいて、これらを踏まえて、公立、私立を含めた学校配置計画を速やかに作っていかなければいけない。 今回の無償化は、無償化が目的ではなくて、無償化を通してどのような改革を、今、我々この時代に日本の国としてしていくべきなのかというビジョンを持って無償化をしていく必要があると、そのように考えています。 大臣にお伺いしたいんですが、今回、高校の無償化を通して文科省としてはどのような高校の教育像を目指していかれるんですか。無償化は手段であって目的ではないんですけれども、どのような高校を日本に展開していくことをこの無償化を通して目指されるんでしょうか。
○国務大臣(あべ俊子君) 今回の高校無償化に際して、私は、やはり地域地域で事情が全く異なるということが一点あり、委員がおっしゃる計画も理解をするところではございますが、子供たちの一人一人の個性、また実情に応じて多様な可能性を伸ばしていくということが大切で、多分、高校に入った時点に考えていることと、二年生、三年生の卒業時のときに考えていることって、高校生って変わってきちゃうんじゃないかと私は思っていて、やはりそういう意味では柔軟な教育体制も必要でございますし、何といっても社会で生きていくために広く必要となる資質と能力を共通して身に付けるということが大切で、農業高校、確かに三%しか就農はしていないんですが、実は日本は兼業農家が非常に多いという観点と、農業を学んだ子たちはやはり日本は本当に農業が大切だということを理解してくれるという意味でも私はまさに重要だと思っておりまして、そのために、私どもとしては、やはりDXハイスクール始め、地方創生始め、産業界の伴走支援も含めた、総合的に考えていかなければいけないと思っておりまして、この度、高校の無償化を受けまして、各都道府県の教育委員会の方々の御意見もしっかりお聞きしながら、地域地域の事情をどうやって文部科学省として応援していくことができるのかも私どもも精査しないといけないと思っておりますし、また、委員の御指摘も参考にさせていただきまして、生徒の多様な学習ニーズに対応した教育が実現されるようにしっかりと、また公教育としての公立学校の役割とは何なのかということを私どもしっかりと改めて考えていく必要があるんだと思っているところでございます。 以上です。
○金子道仁君 ありがとうございます。御自身の言葉でお答えいただいて、非常に議論が深まるなと思います。 学校配置計画というのは国がするものではないと私も思います。これは、各都道府県によって公立と私立の数、全く違います、役割も違いますので、各都道府県ごとに地域の実情に応じて作っていくべきだということを改めて説明させていただきたいと思います。 と同時に、特に今大きな課題になっているのは少子化です。よくニュースで、大阪は私立高校への、人が流れて公立の定員割れだということを言いますけれども、実際、しっかり全体見れば、私立高校も約半分が定数割れしているんですね、大阪も。つまり、公立だけが定員割れしているんじゃなくて、私立も定員割れしている。つまり、少子化の中でどのようにして教育機会を確保していくのかということが我々の今の時代の課題になるわけです。 そして、大臣は、多様な学びを選択できるようにと言われますけれども、地方の都市で多様な学びをどうやって選択できるのか。もう今、少子化で子供たちが少なくなって、廃校かどうしようかって考えているようなそういう地方において、一つの高校を維持するのだって大変なわけです。その一つの高校しかない中で、どうやってその地域の子供たちは多様で質の高い教育を確保できるのか。それがなければ、いや、結局、教育は都市部に行かなきゃ駄目じゃないか、多様な学びをしたかったらどんどん地方から都市に人が集まる、高校生が集まり、大学生が集まってしまう、そういう社会をつくることになるんじゃないかと思うんです。 大臣、どうやったら地方でも多様で質の高い教育機会を確保することができる、そのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(あべ俊子君) 一つは、やはり子供たちが何をやりたいかによって私は大きく変わってくるんだと思っておりまして、先日も岡山に戻ったときにちょっといろいろお聞きしましたら、やはり、スポーツをやりたいといったときにどうしても人数の必要なところに行かなければいけないというふうに考えているということと、いわゆる、同じ学校にいたら多様な学びができないかというのは私はちょっと違うと思っておりまして、先日も私、徳島県にあります神山高専という高専がございますが、全寮制でございます。徳島空港から一時間掛かる学校でございますが、教える側がどんどん入ってきます。子供たちはまさに多様な学びをしているところでございまして、それを今地方がどう考えていくのか。じゃ、それは私立でなければできないのか、では公立はどうしていくかを含め、公立高校に関しては、特に高校教育の普及、機会均等の中で、いわゆる標準法で、配置、規模の適正化、努力義務が都道府県に掛かっている中にありますが、しかしながら、ここのところを、今定員割れの中にありましても教育委員会が配置する必要があると判断することもあり得ます。 例えば岡山県は、公立も既に定員割れをしておりまして、そこのところを、じゃ、岡山県としてはどう考えるのか。例えば、兵庫県は公立の質がかなり高いところだと私は聞いているところでございますが、それも含めて、何をもってして質と考えるのか。じゃ、偏差値だけなのか、子供たちが卒業して社会人になるためには何が必要なのかということを考えていきながら、私立はこの建学の精神に基づいて自主的な判断によって設置されておりますが、この日本社会をしっかりと牽引していくためには、産業に必要な、この産業界が考える人材育成も考えていくときには、今の考え方だけで本当にこの日本の教育は大丈夫なのかということを総合的に考えていきながら、やはり生徒がいわゆる進路の選択が多様にできるような形を私ども文科省としていかに支援することができるかということがまさに重要だというふうに思っているところでございます。
○金子道仁君 ありがとうございます。 私も、神山高専、来月見に行きたいと思って準備していますし、すばらしいと思います。 ただ、ただですね、あくまで点だと思うんですね。あれができるのは、地域の経済界がフルにサポートしてそのような教育機会をつくろうという、そういう全国でも貴重なバックグラウンドがあるからできるんであって、じゃ、あれを全国どこでもやりましょうと言われたら、自治体として、特に過疎地域においてできるところがどれだけあるのか、一つあるかないかだと思うんですね。 だからこそ、どのようにして地方でも多様で質の高い教育機会を確保していくのかということは、国としても方向性を出していただきたい。もちろん様々な、一つの方法だけではないと思うんですけれども、今、国として、遠隔教育、通信教育といったものを使いながら実証実験をしているというふうに聞いていますが、僅かまだ十一か十二、二桁にすぎない。これ、是非、もう少し全国どこでも、離島や中山間地域だけではなくて、どこでもそれをカリキュラムに組み込めるようなことを考えていただきたい。 そして、先ほどから大臣が言われるように、一年生で入ったときに全く考えていなかった進路を二年生、三年生で検討していく、それ当然あると思うんですね。だからこそ、自分が在籍している科じゃなくて、ほかの課程の授業も自己選択できるようなその単位制、互換の促進、こういったものも国として明確に出していただきたい。 そうすることによって、地方でもどこでも多様で質の高い学びの機会があって自己選択できるようになっていく、私はそう思うんです。 大臣、偏差値って、私、おかしいと思うんですね。だって、平均した偏差値って一体何の意味があるのか。その特化した能力を全く平均化して潰してしまうと思うんです。つまり、地方の普通の学校に行っている子でも、英語だけ、数学だけめちゃくちゃできる子がいると思うんです。そういう子は、都市部の優れた英語や数学の単位を遠隔教育で取れば、その地方にいたって優れた教育を受けることができるはずじゃないですか。それが進んでいけば、どこの学校に行くことが、偏差値がどうだからといって選ぶんじゃなくて、どこの学校にいてもレベルの高い授業を取れるようになる。それが、私は将来、日本という国の中で、質の高い教育機会を自由に選択していけば、いつかは偏差値教育というのがなくなっていくんじゃないかな、そのように考えているわけです。 是非、文科省の中で、この左の昭和五十四年の頃からこういったことを考えておられる。そして、今も、細々ですけれども、そういったことを進めておられる。これこそ、今この無償化の中でしっかりと前進させていくようにしていただきたい。単位制をしっかりと進めて、子供たちが自ら学びを選択し、学習計画を作り、そして科目を履修選択する。自分のいる高校の科目だけではなくて、魅力があると思ったら、ほかの優れた高校の授業単位も自分で引っ張ってきて、これを私は学びたいというように選べるような、そのような学校間の連携、ネットワークを広げていく。そういうことをして初めて全国どこでも多様で質の高い教育機会が確保できるようになると私は思うんです。 大臣、いかがでしょうか。是非今回の無償化に合わせて、大臣、いかがでしょうか。お願いいたします。
○国務大臣(あべ俊子君) 本当に、スマートとは何かという本が実は米国でございまして、一九九〇年だったと記憶しておりますが、人の話を聞く力、いわゆるスポーツをする能力、いろんな項目を挙げていました。 実は、今の試験制度だと、どうしても即時の判断能力と言語能力、これが問われるところですが、今文科省としても探求的学習を進めているところでございますが、今回の三党合意の中におきましては、全ての世代に対して多様で質の高い教育を実現する、この教育の質の確保、多様な人材育成の実現と、公立と私立の関係の論点の一つとされておりまして、引き続きこの三党の枠組みで合意内容の実現に取り組んでまいりますが、私は、子供たちのギフテッド、すなわち一人一人の子供たちの持っている能力を引き出すために何が必要かということを私ども一丸となって考えていく必要があって、実は国会議員の中にも工学部を出ている先生方などもいらっしゃるんですが、今のいわゆる試験だったら僕は入れなかったかもねと言われる中にあっての、いわゆる制度の全体の見直しも含めた文科省の取組と、子供たち一人一人の能力をいかに引き出していくかということを御一緒に考えていければ幸いでございます。
○金子道仁君 是非、共に検討して、今回の無償化が単なるばらまきにならないように、これを通して高校改革がしっかり前進して、高校全体の質が上がった、まあ質が上がったという言い方簡単かもしれませんが、具体的には、どこに生まれた地方の子供でも、その生まれ育った場所で質の高い高度な教育が選択できるような、そういう高校の姿を是非実現していただきたいと思います。 先月ですか、大学、高等教育に関しての中教審の答申が出ましたね。知の総和というやつです。あの方向性、私はすごく賛同するところです。地理的なアクセスによって教育機会が制約されないように、地方、どこでも高等教育が、質の高い高等教育が得られるように、大学間の連携をしっかり進めていく、遠隔教育等もしていくということをビジョンとしてしっかり掲げられました。残念ながら、高校が、これ、ないんじゃないかなと思うんです。高校は今こそ、そのような将来の高校像をどうしていくのかということを明確にしていただく必要があると思います。 繰り返しになりますが、今、少子化によって教育機会がどんどん減っていくんじゃないか、私たちの町では高校がなくなってしまうんじゃないか、そのような心配を抱えている国民の皆さん、たくさんおられると思うんです。大丈夫です、どこでも高校の学びの場所は確保します、でも、その学びの場所で多様な選択ができますということをしっかりと国としても打ち出していただきたいと思うんですね。 先月、私たち、予算委員会で熊本に行ってまいりました。視察の際にいろんな高校、実は私もくるくる回ったんですが、阿蘇の高森高校は、あっ、その話はまた次回にしたいと思います。 本当にありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。
○委員長(堂故茂君) それでは、午後一時十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十五分休憩 ─────・───── 午後一時十分開会
○委員長(堂故茂君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、令和七年度総予算の委嘱審査を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○伊藤孝恵君 まず、文科大臣に、高校無償化、その政策ゴールについて伺いたいと思います。 というのは、三党の合意、自民党、公明党、維新の三党合意の文書を見るに、じゃ、結局一番この政策が何を目指しているのかというのが不明確で、ただ、午前中の質疑の中で、もちろん教育の質というのも追いたい、それから教育の機会均等、それから選択肢の拡大、さらには地域間格差もなくしていきたいし、こういった予算、この経費というのを少なくすることで子育て支援とか少子化対策とか、そういったことも成し得ていきたいというようなことをおっしゃっておりましたが、さて、では、これからどんな指標でこの政策を測っていくか、この評価指標についてどのように考えているのか、まず教えてください。
○国務大臣(あべ俊子君) 伊藤委員にお答えさせていただきます。 まずは、高校教育の意義といたしましては、生徒が国家、社会の形成に主体的に参画し活躍していくことができるよう、一人一人の個性や実情に応じて多様な可能性を伸ばし、社会で生きていくために必要、広く必要となる資質、能力を共通して身に付けられるようにすることでございまして、私どもとしては、文科省として、希望する誰もが質の高い教育を受けられるように、教育の質の向上、またあわせて教育費の負担軽減に取り組んでまいりますが、教育の質とは何かということに関しては、KPIを立てていくなども含めて、これから皆さんとともに議論をしていくことだと思っています。
○伊藤孝恵君 まさにその教育の質とは何か、質というのをどのように文科省が考えているか、その質を備えた学生たちを大学入試で大学はどういう門戸を用意しているのか、さらには経済界が就活の際にこの質という、どういう人材を求めていくか、こういったところがこの中等教育に跳ね返ってくるところもありますので、この質の議論というのは物すごく大事であるとともに、これからKPIをということでしたけれども、EBPM、いわゆる証拠に基づく政策決定というものについて、政府では、内閣府のホームページにはこうあります。政策の企画をその場限りのエピソードに頼るのではなく、政策目的を明確化した上で合理的根拠(エビデンス)に基づくものとすることであります。 三党合意というのは、ともするとエピソードだったかもしれません。でも、このEBPMというのは、後付けでも、それでも政府はこれやらなきゃいけないんです。税を投じてやった政策なので、この政策についてどんな成果があったのか、子供たちに、じゃ、質の高い学び、それから地域間格差のない学び、こういった教育の機会均等、選択肢を増やすことも、これは大変有意義であったというふうに、子供たちに学びを贈るのはこんなに有意義であるということをこれ言っていかなきゃいけないんですよね。言っていくのに対して、これはまさにエビデンスが必要なんです。 そのエビデンスを文科省がこしらえてくれなくて一体誰がこしらえてくれるのかというふうに思うので、文科省は、どういう物差しで、どういう評価指標でこの政策が有意義であった、ないしこのEBPMをどういうふうに考えているのか、それを聞きたくて今回質問しています。もう一度お願いします。
○国務大臣(あべ俊子君) まずは、EBPMでございますが、エビデンスドベースド、実は医療の始まったときに、私は、大変尊敬を申し上げている日野原重明先生という聖路加の先生に、これからこの時代になるから行ってこいといってカナダのマクマスターに突然送られて、エビデンスドベースの勉強をさせていただきました。 やはり根拠に基づいて、その根拠に基づいてゴールを設定しながらどのようにしていくかということを細分化していくということがまさに重要なことだというふうに私は思っておりまして、その高校無償化のそもそも目的は何だったのかということを明確にしていく必要が、必要があるんだというふうに思っておりまして、特に今この高等学校等就学支援制度に関してでございますが、教育に関わる経済的負担の軽減でございます。 それで、教育の機会均等を寄与することを目的にして実施をしてまいりましたが、今回の三党合意につきましては、高校の無償化で全ての若い世代に対して多様で質の高い教育を実現することでございますが、これをどのようにして具現化していくかでございますが、一つは様々な論点、これが、様々な論点がまさに鍵でございまして、十分な検討を行いまして、骨太二〇二五、これに、策定までに大枠を示していきながら、令和八年度の予算編成過程に成案を得て実現するとされておりまして、引き続き三党合意の枠組みの合意内容の実現に取り組むものでございますが、ここはやっぱり皆さんの御意見しっかり聞かせていただきながら実現化をしていかなければいけないと思いつつ、文科省としては、その状況、国会における御審議、この御審議ですね、まさに御審議でございますが、制度設計についての検討をしっかり進めてまいりたいというふうに思いますので、御一緒に考えてまいりましょう。
○伊藤孝恵君 今回の無償化というのがよもや体験格差や教育格差を生むようなことがあっては、ないよう、そういった危惧の声も出ているところでありますので、これから始まる制度設計というのが最も大事になってくるところではあります。 その際には、よくちまたで言われている公立離れ、これ本当に起こらないようにどうしていくのか、それから便乗値上げ、さらには入試制度改革、公立と私立というのは今、切磋琢磨せよと言われてもこの競争環境が余りにアンフェアですので、いろいろな、公立については入試制度を変えていくというような自由度が少ないので、採用とか設備への投資というのも自由度が少ないので、なかなか競争できる環境ではありませんので、そういったところも考えていただかないといけないと思います。それから、もちろん経済的な障壁がなくなれば公立から私立にというような、そういう流れがあることも、これは否めません。 ただ、大臣、午前中の質疑の中でもおっしゃっておりましたけれども、公立高校が持っている意味、これはやっぱりこの定足数だけでは評価するものではありませんし、この専門教育というものによって地域産業がいかに支えられてきたか、それから過疎地における通学機会というのをいかに確保してきたか、さらには、本当に苦しい状況にある子供たちを支えてきた、受け入れてきた、そういう公立高校の価値を改めて文科省が明文化してほしい、価値を可視化してほしいというふうに思いますし、自治体任せにしない、公立、私立含めた配置計画というのも注視すべきだというふうに思います。 それで、お伺いしたいのは、今全国の私立高校千二百九十三校のうち、定員割れしている学校はおよそ七割、数で申し上げますと、定員を満たしているのは三百六十八校、三割というような状況です。 文科省に全国の普通科の定員割れの状況を教えてくださいというふうに申し上げましたところ、これは分からないというふうに言われました。それは全国の都道府県が把握しているでしょうし、私立に関しても学校設置者が把握しているでしょうし、それを網羅的に文科省は把握をしていないというふうに言われました。 これ、把握をされた方がいいんじゃないでしょうか。というのも、先ほどから申し上げているように、評価をしなければいけません。これから評価指標を作って、物差しを当てて、この政策を実施した前と後と、これを、この差を見ていかなきゃいけないときに、今現状の定員割れを起こしていない、起こしている、そういった状況を把握する、必要じゃないでしょうか。
○政府参考人(望月禎君) 今、伊藤委員の方から私立の定員割れの状況というのを御紹介いただきました。 これは、私どもも具体的な数字は実は承知をしていないところでございますが、公立、私立、それぞれの学校において、地域の状況も踏まえながら、公私協の状況も踏まえて定員については適切な設定をしていただきたいというふうに思ってございます。 公立高校、私立高校の定員割れの状況については、やはりこれは一義的にはそれぞれの設置者である自治体で、あるいは学校法人で把握をしていただくものというふうに考えてございまして、全国の普通科、全日制高校ですと四千六百校、定時制、通信制合わせて五千校の定員の充足状況を把握することはなかなか、文科省の方で一元的に把握することは難しいと思ってございますが、それぞれの設置者とも連携しまして、今回の三党合意に基づく高等学校のそうした支援の状況をしっかり考えていく際にも、各地域の実情や生徒の学習のニーズ、あるいはそうした全国、各地域における定員の充足の状況という全国的な傾向をしっかり把握をしていきたいというふうに考えてございますので、そうした中での質の確保、あるいは特色化、魅力化づくりというのを支援していきたい、応援していきたいというふうに考えております。
○伊藤孝恵君 じゃ、今までは把握していなかったが、今後把握をしていくという御答弁でよろしいですか。
○政府参考人(望月禎君) 私の答弁がちょっと誤解を招いて失礼いたしました。 各都道府県の教育委員会等の設置者とも連携をしまして、一校一校の状況ではないわけですけれども、その各地域の実情やその都道府県における学校の定員の充足状況というのは把握したいと思います。一校一校、全ての五千校を文科省が直接把握するということを考えているわけではございません。
○伊藤孝恵君 ちまたでは、公立離れが進んで地元の公立高校がなくなっちゃうんじゃないか、そういう声がとても大きいです。 そういった中で、この公立高校の状況を文科省が把握するのは難しいと、これ言い切っていいんですか。
○政府参考人(望月禎君) 高等学校のそれぞれ魅力化あるいは特色化に関しては、基本的には設置者が基本として考えて、その支援をしっかり文部科学省でも仕組みとして、あるいはいろんな良い事例も含めて紹介をして、しっかりそれは高等学校教育の子供たちの教育の充実や質の向上に充てていくということが役割かと思ってございます。 ですから、それぞれの高等学校、一校一校の定員割れの状況までを把握をして、直接に国がその各高等学校に対して支援するということではなく、あくまで設置者の方で支援を、それぞれの設置者の方で考えていただくということが基本でございますので、一校一校の、全国の各学校の状況まで把握をすることは難しいかなというふうに考えてございます。
○伊藤孝恵君 霞が関から全国を見るとそうなのかもしれませんね。でも、その地域に住んでいる子供たちからしたら、そこの学校が消えてしまったら、じゃ、どこの学校に行けばいいんだ。公立高校の価値を可視化してください、言語化してくださいというお願いと同時に、一つ一つのこのかけがえのない公立高校を守らなきゃいけない、守りたいという人たちにちゃんと支援を、一校一校できないんじゃないんです、一校一校支援をしていただくために状況を把握してくださいというふうにお願いをしています。 一点教えてください。 文科省、毎年、高等学校入学者選抜の改善等に関する状況調査されております。この中で、いわゆる定員内不合格の問題に関連して、志願者数が定員に満たない場合の対応について調査しているというふうに承知をしています。この志願者数や入学者数が定員に満たない学校等についてはどうやって把握しているんですか。
○政府参考人(望月禎君) 高等学校教育改革、これは臨教審、そして平成三年の中教審の答申を踏まえまして、具体的には平成五年から高校教育改革推進室を設置をしまして推進している。その中で、高等学校教育改革の推進状況や、あるいは各都道府県の高校入試の状況ということを我々は毎年調査をしてきたところでございます。これは、各都道府県のいろんな改革の状況を全国で参考としていただく、あるいは国としての、改革の状況をしっかり把握をする中で政策を取っていくという観点からでございます。 ただ、学校や都道府県のそうした負担も含めて、その調査の仕方や項目については見直しを行ってきているところでございまして、今、伊藤先生からお話しいただきました、いわゆる定員に満たない、定員があるけれども、その定員の未充足の学校がどのくらいあるかということについては、これは、特に都道府県の方にその観点、この委員会とかでも御指摘いただいたことを踏まえましてお聞きをしているという状況でございます。
○伊藤孝恵君 この定員内不合格の状況を把握する上でも、今回、この定員の観点でも、これは一校一校把握しない、文科省では大変である、そのスタンスで、そのままでよろしいんでしょうかね、大臣。
○国務大臣(あべ俊子君) 大変いわゆる丁寧な議論が必要になるんだというふうに思っておりますが、定員割れに関しては、実は、委員御存じのように、各高校のいわゆる志願者数が上がると次の翌年には下がるという、いわゆる受験者もここが大変そうと思うと、何かいろいろ毎年変わるんですね。その変動が結構大きくて、実は岡山の石井議員もいらっしゃる優秀な学校が定員割れになってしまって、昨年倍率が高かったから今年みんな控えちゃったということで、かなり上下する数字なので、これを文科省が把握するということも、いわゆるそのデータをどう使うかということの方が大切でございまして、やはり各設置者がどう考えるかということと連携しながら、その定員割れを含む学校現場の状況をしっかり注視はしてまいりたいと思いますが、今すぐに数字を取るかどうかに関しては、ちょっと内部の検討も必要でございますし、定員割れを起こす原因が必ずしも学校の質と関係するものだけではないということはお含みおきいただければと思います。
○伊藤孝恵君 私立設置者、そして公立については都道府県教委等と連携をしていただいて、その数字からまみえる、それは、まあうねりであったり、そういう予兆であったりしますので、それらをしっかり文科省にも把握をしていただきたいというふうに思います。 そして、便乗値上げについてもお伺いしたいというふうに思います。 これ、便乗値上げは、過去の歴史をひもとけば、これは起きてきました。高校授業料無償化が始まった平成二十二年度は前年比四・九%これは増でございました。私立高校実質無償化が始まった令和二年度は七・二%増でございました。これ東京都等では、今、値上げについては事前届出制とした上で、それから毎年全校に学費調査というのを行っておりまして、特に、その学費が高い学校、値上げした学校、その逆で低い学校等はランキングにして、そしてオンライン上でこれは見られるようにされております。まあ情報公開というのが最低限必要だというふうに思いますし、文科省の中でもこの大学の授業料に関してはいろいろな工夫を、便乗値上げがされないように工夫をされてきた。 そんな中で、この高校に関しての便乗値上げ、それをちゃんとこれはトレースする、そういうような具体策があるのかどうか教えてください。
○政府参考人(望月禎君) これは、国会、予算委員会等でもるる御質問いただいたところで、いわゆる今回の就学支援金の増に伴う便乗値上げはどうやって防いでいくかということでございますけれども、これはまさに今回の就学支援金の増加に伴って、いわゆる合理性のない授業料の値上げというものが極端に行われることのないように留意する必要があるというふうに考えてございます。 一方で、私立の、私立学校については、やはり建学の精神に基づく自主性の尊重にも留意しなきゃいけないということでございまして、これ大阪府や東京都の先行事例もございます。例えば、東京都の場合には、私立学校経常費補助の算定に係る評価基準として、授業料や授業料以外の学生生徒等の納付金の額及び変動額といった項目を評価係数として組み込みまして、授業料等の引上げに抑制的に働く仕組みを設けているような取組をやってございます。 こうした先行事例も我々参考といたしまして、具体的に検討を進めてまいりたいというふうに考えています。
○伊藤孝恵君 だから、留意するだけじゃ駄目なんです。そういった具体例、情報公開だったり、その学費ですから、全部ですよね、授業料なり、こういった学ぶことにおいて掛かる費用というのをちゃんと調べていただきたいというふうに思います。 最後に、高校生の就活、一人一社ルールについて伺います。 これ、もう大学全入時代というふうに言われますけれども、全入ではありませんで、高校を卒業して労働市場に入っていく若者は一五%おります。高校就活に関しては、まず、国が全国的なルールを決めた上で、都道府県においてこの域内のルールというのを決めます。一人一社制を導入するか否か、複数社応募の解禁日設定等の設定を行います。 これ、午前中、金子委員からの高校改革の質疑もありました。十八歳成年となった令和になってなお続くこの戦前からのこの慣行について、二〇二一年には二十年ぶりに見直しが入りましたけれども、この先はいかがでしょうか。大臣のお考えを伺います。
○国務大臣(あべ俊子君) いわゆる一人一社制に関しては、法令、通知で国が定めている制度ではなくて、委員おっしゃるように、地域ごとに、自治体、また経済界、経済団体、学校関係者の関係者で申合せで行っているいわゆる高校生の就職活動の慣行というふうに私ども承知しておりますが、短期間で学生と企業のマッチングが一人一社だと可能でございますが、生徒にとっては就活の長期化、また複数社への応募による心理的、経済的負担を軽減することができる仕組みである一方で、生徒の主体性を過度に制限しているのではないかということが御意見としてもまさにございます。 文科省としては、これまでも厚労省と連携しながら、各都道府県教育委員会に対しまして、選考期日当初から複数応募できる選択肢、また複数応募を可能とするまでの期間を短くすることが望ましい旨を通知することによりまして各地域レベルで継続的な検討を促しているところでございまして、現在、五府県におきまして複数応募可能、沖縄県、秋田県、和歌山県、大阪府、茨城県でございますが、今後とも、生徒の主体性をしっかり尊重しながら学業に専念できる環境を整えることを念頭に、各都道府県における継続的な議論を促してまいります。
○伊藤孝恵君 具体的な提案がございますので、また次の機会に質問させていただきます。 終わります。
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。 今日は、教員の働き方について伺っていきたいと思います。 教員の長時間労働を是正することが喫緊の課題であるということはこの間ずっと議論されていますし、また今国会には給特法の改正案が提出されているところであります。 私はこの間、長時間労働の是正のためには、そのブレーキになる残業代制度を導入すること、そして教員定数を改善することこそ必要だということは求めてきたところですが、この国会に提出された法案には、そうした長時間労働を減らす新たな策、抜本的な転換というのは何もないと、政府、文科省はこれまでの取組を加速していくという立場になっているわけです。しかし、そういう、これまでの取組を加速という文科省の立場が今問われていると私は思うわけです。 この法案の前提となっているのが中教審答申になるわけですが、その中教審答申では、この間の取組の成果の一つとして、令和四年、二〇二二年度の勤務実態調査で、時間外在校等時間、つまり残業時間が減ったということを挙げているわけです。そして、推計値のため参考としての比較である点には留意が必要としつつ、月当たりの残業時間がその前の勤務実態調査、二〇一六年時点と比べて減っている、六年間で約三割減少したということが言われているわけです。 お配りした資料を御覧ください。 文科省の示した中教審答申の考え方という資料には、わざわざグラフまで示して三割減だと、こう矢印示して強調して、で、しかもこのまま進めばおのずと残業時間がその三割減のペースで進んでいくんだと、残業時間が減っていくんだというような矢印も書かれているわけですが、しかしこの三割減というのは現場の実感からは程遠いということが指摘されているわけです。 例えば、元中教審の会長であった小川正人東大名誉教授らのグループの調査によりますと、小学校でも中学校でも在校等時間は変わらない、若しくは増えたと答えた方が合わせて約六割に上ると。残業減ったという実感などないというのが現場の感覚だと思うわけです。 ここで、文科省のこの推計の中身について私、確認していきたいと思うんですけれども、二〇二二年の小学校で約四十一時間、中学校で約五十八時間というのはどのような数字を用いてどのような計算を行って試算したものなのか、簡潔にお答えください。
○政府参考人(望月禎君) お答えいたします。 御指摘の教師の年間を通した平均の時間外在校等時間の推計に当たりましては、十月、十一月調査の結果からこれを通常期としまして、八月の調査、いわゆる夏季休業、この結果からこれを休業期、のこの月当たりの時間外在校等時間を算出をした上で、通常期が年間十か月ある、そして休業期が年間二か月あると仮定して算出をしているところでございます。 そして、通常期及び休業期の月当たりの時間外在校等時間の推計に当たりましては、平日、土日それぞれの一日当たりの在校等時間から所定の勤務時間、いわゆる平日は七時間四十五分でございますけれども、これと休憩時間、そして調査の回答に要した時間を減じた上で、この当該時間については平日は二十日間、土日は八日間を乗じて算出しております。 なお、休憩時間につきましては、令和四年度の教員勤務実態調査から、新たに一分単位の出勤時刻から退勤時刻内に取得した休憩時間を新たに調査してございまして、当該その休憩時間を減じているところでございます。
○吉良よし子君 御説明いただいたわけですけれども、いろいろ複雑な計算をされているということが分かったかと思うんですけれども、要するに、二〇二二年の勤務実態調査では、十月と十一月期という通常期と八月の休業期というのを分けて調査をしていて、それを計算をしたわけだということなんですけど、御説明聞いていると、八月は休業期だということで、その八月期の残業時間を年間で二か月分あるんだと推計して試算をしていると。 八月というのは、子供たち夏休みで、先生の勤務時間が最も短い月だと私も思うわけですね。文科省の調査でも、計算した結果、その八月の残業時間というのは四十八分だと推計をされていると。それを年に二か月あるんだということで、この月当たりの残業時間を計算されているということなんですけど、こんな、月の残業時間が四十八分となるような、そういう月は八月以外にほかにあるんですか。
○政府参考人(望月禎君) これ、八月調査の結果を休業期として、年間二か月分を仮定して試算していることにつきましては、夏季休業期間、これは七月の終わりぐらいから夏休み、いわゆる子供たちの夏休みが始まるところもありますけれども、この夏季休業期間を四週間程度、そして年末年始の休業期間を二週間程度、そして年度末から年度初めにかけての休業期間を二週間程度と大体見込みまして二か月と試算しているところでございます。
○吉良よし子君 休業期、夏休みと冬休みと春休みということだと思うんですけれども、いや、それこそ今、春休み、春の休業期なわけですけど、今、年度替わりで、学校の残業時間むしろ最も長い月で、もう先生方、年度替わりの、新しい年度への準備で本当に毎日忙しい日々を送っているわけで、それが八月と同様の残業時間で済むというような計算をするというのは、私はあり得ないと思うんですね。それを二か月分も計上するというのは、この残業の実態をわざと短く見せる意図があるのではないかという疑念を免れ得ないと私思うんです。 もう一点確認したいと思うんです。 先ほど、二〇二二年の勤務実態調査で、休憩時間についてを独自に調べたと、その分をということでお話がありましたけど、もう一回確認をしたいと思います。この二〇二二年の勤務実態調査で休憩時間調査した、その際に、この二〇二二年の月の残業時間の推計をする際、この休憩時間は差し引いたということでよろしいですか。
○政府参考人(望月禎君) お答えいたします。 教員勤務実態調査を踏まえました在校等時間の算出に当たりましては、三十分単位で最も中心的な業務を一つだけ選ぶという調査方法を取ってございます。 このため、三十分単位で、その時間に主に休憩している場合には休憩時間として把握することができますけれども、正確な休憩時間を把握することが難しいという課題がございました。このため、より精度の高い調査にして、しっかり、教員、教師の方々が休憩時間を取っているかどうかということについて正確に把握するために、令和四年度の調査から、休憩時間につきましては、新たに一分単位で出勤時刻から退勤時刻内に取得した休憩時間を調査をしてございまして、令和四年度教員勤務実態調査を踏まえた年間を通じた平均の時間外在校等時間の推計に当たりましてはその休憩時間を減じていると、ダブルカウントはしていないというところでございます。
○吉良よし子君 勤務実態調査で休憩時間調査をされるということ自体は私も否定するものじゃないわけですね。 ただ、この比較をする上で、推計値、一か月当たりの残業時間を推計するに当たって、この休憩時間を差し引いているという御答弁だったわけです。一方です。二〇一六年度、この比較対象になっている二〇一六年度の勤務実態調査ではどうかというと、この休憩時間の調査というのはしていないはずなんですね。 今回の推計において、この二〇一六年度の一か月分の残業時間を推計するに当たって休憩時間は計上したんですか、いかがでしょう。
○政府参考人(望月禎君) ちょっと繰り返しになりますけれども、平成二十八年度の教員勤務実態調査では、三十分単位で最も中心的な業務を、これ令和四年度もそうしていますけれども、一つだけ選ぶ方法、これを基に把握した休憩時間を減じて、年間を通じた平均、年間を通じた平均の時間外在校等時間を推計をしてございます。 その平成二十八年度の教員勤務実態調査では、一分単位の出勤時刻から退勤時刻内に取得した休憩時間というものは、これは別途の形では調査をしていなかったため、年間を通じた平均の時間外在校等時間の推計に当たりましては当該休憩時間を減じていなかったというところでございます。
○吉良よし子君 何か長々説明されたので、もう一回端的に答えてください。 つまり、二〇一六年度の一月当たりの残業時間を推計するに当たって、二〇一六年の分では休憩時間は差し引いていないと、それでよろしいですか。
○政府参考人(望月禎君) 一分単位の出勤時刻から退勤時刻内に取得した休憩時間というのは調査していませんから、それは減じておりません。
○吉良よし子君 調査していないから減じていないと。 一方で、二〇一六年は休憩時間を差し引いていなくて、そして二〇二二年の方は休憩時間を差し引いた時間にしていると。これ、不公平なやり方じゃないですか。二〇二二年の方が短くなる、二〇二二年を短くして、二〇一六年を長く見せる。より残業時間が減ったように見せる粉飾決算と言われても仕方がないような推計の仕方をしているんじゃないのかと。 これではまともな比較ではないんじゃないかと思うんですけど、大臣、いかがですか。この不誠実でいびつな、推計に推計重ねた試算で法案の前提として三割減などというのは余りに誇大だと思いませんか。大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(あべ俊子君) 吉良委員が本当に美しいお顔で怒っているのも大変よく分かるのですが、今、実は私どもは、可能な限り実態に近いものになるように、その時点で把握できるデータを基に可能な範囲で推計をさせていただいております。 こうした中で、令和四年度の教員勤務実態調査の結果を基に、推計におきましては、三十分単位で最も中心的な業務を一つだけ選ぶ調査方法により把握した休憩時間だけでは正確に把握できない、一分単位で把握した出勤時間から退勤時間内に取得した休憩時間について調査を行わせていただきまして、その結果を踏まえて推計を行ったものでございまして、現時点で把握しているデータで可能な範囲で推計させていただきました。
○吉良よし子君 可能な範囲で推計されたと言いますけど、いや、ちゃんと正確に比べる、比較するというのであれば、先ほど申し上げたような、その八月を勝手に二か月分計上するとか、若しくは休憩時間を入れたり入れなかったりするとか、そういう不正なやり方をせずに、比較対象として公正に、データのある十月、十一月期だけを休憩時間含めずに比べると、それがやっぱり正確、正直なやり方だと私は思うわけです。 確認をしたいと思うんですけれども、二〇二二年度調査と二〇一六年度調査から休憩時間を差し引かず、十月期、十一月期だけを用いて一か月当たりの時間外在校等時間試算すれば、どうなりますか。
○政府参考人(望月禎君) あくまで教師の月当たりの時間外在校等時間については、そのときの最も正確なものになるように調査を取っていまして、年間を通した推計で、結果であるということを前提とした上で、吉良委員の御指摘を踏まえ、御質問を踏まえまして、十月、十一月の調査結果のみを用いて推計すれば、これは年間を通した状況という、夏季休業とか冬季休業入っておりませんので年間を通した状況を表すことになりませんが、平成二十八年度について、三十分単位で最も中心的な業務を一つだけ選ぶ調査方法により把握した休憩時間を減じて推計すると、小学校で約七十時間、中学校で約九十四時間となり、さらに、令和四年度につきまして、仮に令和四年度から新たに把握した、一分単位で把握した出勤時刻から退勤時刻内に取得した休憩時間ではなく、三十分単位で最も中心的な業務を一つだけ選ぶ調査方法により把握した休憩時間を減じると仮定した場合には、小学校は約五十六時間、中学校は約七十五時間となるところでございます。
○吉良よし子君 先ほど、その十月、十一月期だけで御答弁いただいたわけです。 小学校で見れば、二〇一六年で七十時間、で、二〇二二年になっても五十五時間、まあ五十六時間ということなんですけれども、二〇一六年より二〇二二年の残業時間が少ないのは事実ですよ。 しかし、これで計算すれば三割減にはならないんです。この数字で比べてみても二割減。文科省の言う三割減は、実態を反映した数字とは到底言えないんですよ。 二〇二二年といえば、ましてやコロナ感染症の影響が続いて、例えば学校の行事とか部活動など大きく制限されていて、より時間が減る場面があった。十月、十一月期って特にそういう行事のある月ですからね。そういう時期なわけですよ。 だから、やっぱりそういった実態、三割減などと言えないのは明らかですし、あわせて、この教員の長時間勤務の実態比べてみるというのであれば、その教員の長時間労働の実態が数字として初めて明らかにされた二〇〇六年度の勤務実態調査との比較も必要だと思うんですが、この二〇〇六年度の勤務実態調査でも、十月期で見ると、残業時間として報告されているのは、小学校で三十五時間四十四分、中学校で五十六時間十二分。一方、先ほどあったとおり、二〇二二年度は小学校で五十六時間、中学校で七十五時間。むしろ二〇〇六年と比べれば、二〇二二年は残業時間増えている。 だから、単純に減り続けていますねなんという、そういう話ではないんですよ。あくまで一つの試算、推計だとおっしゃいますけど、改めて、こんな三割減なんという主張は直ちに改めるべきではありませんか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(あべ俊子君) まずは、やはり先生方の働き方はこのままではいけないということは、多分委員とは同じ意見なんだというふうに思っております。 今回の数字がちょっと違うのではないかという御意見をずっといただいているわけでございますが、私ども、先ほども申し上げましたように、可能な限り実態に近いものにさせていただきまして、その時点で把握しているデータを基に可能な範囲で推計をいたしました。 また、繰り返しになりますが、令和四年の教員の勤務実態においては、一分単位で把握した出勤時間から退勤時間内に取得した休憩時間を調査することにしたので、平成二十八年の調査の結果を基にした推計とは推計の方法が異なるという点、また教師の年間を含めた月当たりの時間外在校等の時間についてあくまで推計であるという点含め、丁寧に説明してまいりたいというふうに考えているところでございますが、文科省としては、いずれにしても、平日、土日とともに全ての職種で在校等時間が減少はしているけれども、依然として時間外在校等の時間が長い教師も多い状況を課題として捉えておりまして、働き方改革の更なる加速化に向けて取組を進めていくというこれからの対策をしっかり議論をしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
○吉良よし子君 これからの対策をしっかり議論していきたいとおっしゃったんですけど、その前提が間違っているよということを私、お示ししているところなんです、指摘しているところなんです。 しかも、今回、三割減という誇大な数字を掲げただけじゃないんですよ。お配りした資料を見ていただいたとおり、この三割減がそのまま続いていくことを前提にして、この学校における働き方改革をそのまま進めるっておっしゃっているんです。それじゃ駄目でしょうって言っているんです。 二割減にしかなっていないし、二〇〇六年と比べたらむしろ増えている状態からどう変えていくかという抜本的な転換が求められている中で、こんなまやかしの数字で、誇大な粉飾決算とも言えるような三割減ということを、言葉だけを使って、働き方改革をまともに議論ができると私は到底思えないわけです。 いよいよ法案審議が衆議院でも始まろうとしているわけですが、法案審議始める前に、この時間外在校等時間、残業時間についてちゃんと改めて比較可能な試算、数字出し直すべきではありませんか。もう一度、大臣、いかがですか。
○国務大臣(あべ俊子君) 委員がおっしゃる御指摘踏まえてしっかりと今も考えてみましたが、今、本当に、今いる教師の働き方をどうしていくかという、これからが大切なので、新たな推計を行う予定はございません。
○吉良よし子君 いや、これからの議論をするために前提が大事だということを言っているわけで、その前提の数字が間違っているということを指摘させていただいています。 委員長、この正確な数字の提出を委員会に提出していただくよう求めるものです。
○委員長(堂故茂君) 後刻理事会で協議させていただきます。
○吉良よし子君 このようないいかげんな推計に推計を重ねた数字で教員の働き方改革、前に進めるとは到底思えませんし、法案の審議もまともにできるとは思えないわけです。 改めて、多少の処遇改善などではなく、労働時間に見合った残業代払うこと、教員増やすことこそが必要だということを申し上げて、質問を終わります。
○委員長(堂故茂君) 先ほどのあべ大臣の答弁中に不適切な言辞があったように思われるとの御指摘がありました。 委員長といたしましては、後刻速記録を調査の上、適当な措置をとることといたします。
○舩後靖彦君 れいわ新選組、舩後靖彦でございます。 本日は、令和七年度予算案についてお伺いいたします。よろしくお願いいたします。 まず、大学等修学支援制度についてお伺いいたします。 二〇二〇年にスタートした大学等修学支援制度は、消費税を使っているため、子育て予算枠でこども家庭庁の予算に計上され、執行は文部科学省と厚生労働省と伺っております。そこで、子ども家庭庁より二〇二〇年度から二〇二三年度までの予算額と決算額を出していただきました。 資料一を御覧ください。 文部科学省での執行率は六割弱にとどまっています。想定される対象者数を割り出して予算は組んでいるはずですので、周知が足りなかったため利用者が伸びていないということでしょうか。また、例年予算が余っているならば、子供の数の条件なしに中間所得者世帯の授業料減免策の拡充が可能だったのではないかと考えます。大臣、いかがですか。
○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えさせていただきます。 高等教育の修学支援新制度におきましては、非課税世帯等の高等教育進学率が全世帯進学率と同じ水準まで向上することを想定をいたしまして、対象となり得る学生等の全員が支援を希望した場合でも対応できるような十分な予算を確保させていただきました。 他方で、非課税世帯の進学率が全世帯進学率と同じ水準には達していなかった、それで支援対象となる学生等に制度の情報が十分に届いていなかったなどのことから執行状況が予算額に満たない状況にあるものと考えておりまして、これまで周知を行ってきたところでございますが、今後、SNSなどの様々な広報媒体を活用させていただいて周知を増やしていくなど積極的な情報発信にしっかり取り組んでまいりたいというふうに思っておりまして、また、本制度につきましては、単年度の執行状況に応じて支援対象者、支援額を変更するのではなくて、あらかじめ対象者数を、対象者等を明らかにいたしまして周知をしていきながら、学生等が予見可能性を持って大学へ進学でき、目指すことができるようにすることが重要でございまして、このために十分な予算を確保することが必要だというふうに考えております。 以上です。
○舩後靖彦君 令和七年度予算案では、六千五百三十二億円を計上し、扶養する子供三人以上の場合は所得制限を取り払って全額支給としています。れいわ新選組は、大学院まで学費無償、奨学金は給付型にして、奨学金という借金はチャラにを政策に掲げておりますから、制限を取り払うのは大賛成です。 しかし、扶養する子供三人以上という条件付では、上の子供が大学を卒業して親の扶養から外れてしまうと、下の二人は授業料全額免除から外され、年収六百万円以上の世帯では支援がゼロに、三百八十万円から六百万円未満の世帯の子は四分の一の支援になるという落とし穴があります。 一気に所得制限をなくすことが無理で段階的に学費無償を進めるのであれば、応能負担の原則で、年収六百万円までの低中間所得世帯への支援を手厚くすべきです。例えばですが、子供の数の条件なしで低中間所得世帯は授業料全額免除、六百万円から一千万円未満の世帯は二分の一免除、一千万円以上の高額所得で多子世帯は四分の一免除など、段階的にするのが普遍的な方策かと存じます。大臣、いかがですか。
○国務大臣(あべ俊子君) 委員におかれましては、具体的な数字をもった御提案もいただきまして、今拝聴させていただきました。 私ども、令和二年度から低所得者世帯の学生等を対象として開始いたしました高等教育の修学支援新制度におきましては、今年度から、負担軽減の必要性の高い多子世帯、また私学理工農系の学生の中間層の対象を拡大しまして、経済的な困難な家庭の支援の充実を努めてまいりましたところでございます。 その上で、今般の制度改正におきましては、子育て、教育費で理想の数の子供が持てない状況が子供三人以上を理想とする夫婦で特に顕著であり、また、この状況を払拭するため、こども未来戦略に基づきまして、喫緊の課題であります高等教育費の負担軽減、このために実施をさせていただくものでございまして、委員御指摘のとおり、教育の機会均等の観点からは低中所得者世帯の支援も必要な視点でございますが、先ほど申し上げましたように、少子化対策の観点から喫緊の課題にまずは取り組むことが重要でございまして、この点、御理解をいただきながら、文科省として、まずは制度を着実に実施に移し、その効果を見定めていただいて、更なる負担軽減と支援の拡充に、論点を整理した上で十分な検討を行いつつ取り組んでまいりたいというふうに思います。
○委員長(堂故茂君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(堂故茂君) 速記を起こしてください。
○舩後靖彦君 代読いたします。 せこいですね。ピントもずれていらっしゃいますね。 以下、準備した原稿を読み上げます。 子供三人以上いる世帯はほんの僅かで、かつ高額所得層が多いのではないですか。そもそも年収が低いから子供が欲しくて持てないのです。教育費を心配しなくても済むようになれば、低所得、中間所得層ももう一人子供を持とうと思うようになります。今、子供が三人以上いる高額所得層に支援を広げるより、まずは低所得、中間所得層を手厚く支援して、子供がもう一人持てるようにすべきです。そして、本気で少子化対策を考えるのであれば、財源不足を言い訳にせず、積極財政で所得制限を撤廃し、大学学費無償化を実現するべきと訴えて、次の質問に移ります。 次に、スポーツ施設を利用したインクルーシブ防災についてお尋ねします。 来年度予算案で、新規事業としてスポーツコンプレックス推進事業が予算化されています。スタジアム、アリーナの施設などを総合的、複合的に活用するためにエリアマネジメントがなされたスポーツコンプレックスの推進とあります。 一月に福岡県大牟田市で開催された障害のある地方議員、国会議員のネットワーク総会に参加し、おおむたアリーナを視察いたしました。そして、この予算案を拝見し、おおむたアリーナはスポーツコンプレックスのお手本と考えた次第です。 資料二を御覧ください。 おおむたアリーナは、市内中心部にある東京ドーム三・九個分という広大な延命公園の中に動物園、野外音楽堂、絵本美術館などとともにあります。大牟田市民体育館の老朽化に伴い新築され、インクルーシブな体育施設としてバリアフリー設計が採用されています。 障害の有無や性別を問わず使用できるトイレ、オストメイト対応トイレが複数フロアに設置され、ピクトグラムや平仮名を用いた表示で外国人などにも視覚で分かりやすい案内になっています。周辺一帯も含めてバリアフリー化を進め、ユニバーサルデザインを採用した公園の駐車場からアリーナ二階へとなだらかなスロープを通って車椅子で移動できます。メインアリーナ、卓球室、多目的室は輻射熱利用の空調が採用されており、停電時でも快適に過ごせます。キッズルームには子供用トイレ、授乳室が隣接し、子供連れで安心して楽しめます。 そして、アリーナに隣接して防災備蓄倉庫が設けられ、災害時には最大二千人収容可能のインクルーシブな避難施設として活用されます。会議室は高齢者や乳幼児とその保護者、卓球室は感染症患者と要支援者に割り当てられます。非常用発電機が七十二時間稼働できるようになっており、人工呼吸器ユーザーなど電源確保の必要な人にも安心です。東日本大震災の際、さいたまスーパーアリーナが福島県双葉町から二千人の避難者を受け入れましたが、体育館内は広くて寒くコンセントがないため、廊下で雑魚寝状態だったとのことです。 今後、激甚災害などで大勢の避難者を受け入れるバリアフリーな施設が多数必要となってきます。おおむたアリーナは、スポーツ競技施設としてはもちろんですが、広域避難所として地域の中核を担う総合複合施設であり、スポーツコンプレックスの好事例ではないかと考えます。 そこで、スポーツ庁にお尋ねいたします。 この事業のスポーツコンプレックスのコンセプト、取組に地域防災という観点は含まれているのでしょうか。
○政府参考人(寺門成真君) お答えを申し上げます。 スポーツコンプレックスは、地域活性化の核となるスタジアム又はアリーナと他の施設やインフラ等を町づくりとして総合的、複合的に整備、活用することを指す考え方でございまして、このスポーツコンプレックスの推進に向けましては、地域の町づくり施策との連携も重要でございまして、その中には委員御指摘の地域防災の観点も含まれてございます。従来より、スタジアム、アリーナ改革においても、防災をスタジアム、アリーナが提供する価値の一つと捉えまして施策を推進してまいりました。 今後とも、御指摘の地域防災、インクルーシブへの配慮も含め、地域に多様な価値をもたらすスポーツコンプレックス推進に取り組んでまいりたいと存じます。
○舩後靖彦君 ありがとうございます。 是非インクルーシブな地域防災の視点を取り入れたスポーツコンプレックスの取組を後押ししていただきたいとお願いして、次の質問に移ります。 〔委員長退席、理事本田顕子君着席〕 二〇二〇年十二月に学校施設バリアフリー化推進指針が改訂され、二〇二五年度末までの五年間に緊急かつ計画的に整備を行うための整備目標が定められました。障害のある子もない子も共に学ぶことを進めるためと災害時の避難所としての利用の観点から、避難所に指定されている全ての学校にバリアフリートイレを整備、スロープなどによる段差解消は全ての学校に整備、エレベーターは要配慮児童生徒が在籍する全ての学校に整備すべきとなっています。 昨年の大臣所信に対する質問でも指摘させていただきましたが、残念ながら、二〇二二年九月段階のバリアフリー化率はまだまだ低く、特に避難所として使われる屋内運動場での整備率が低くなっています。しかも、二〇二二年調査の段階では、整備計画すら策定していない地方自治体が七五%もありました。 二〇二四年に行われたバリアフリー実態調査の最新の数字は今集約中ということですが、全体の印象として、バリアフリー化率、整備計画の策定率は大きく改善されているのでしょうか。
○政府参考人(笠原隆君) お答えいたします。 学校施設は、障害のある児童生徒等が支障なく安心して学校生活を送ることができるようにすることはもちろんですけれども、委員からも御指摘のございました災害時に避難所としての役割を果たす観点からも、バリアフリー化を進めていくことが重要だというふうに考えてございます。 委員からも御指摘ございましたけれども、まさに二〇二四年度時点の実態調査につきましては、現在、調査結果を取りまとめるところでございまして、近く公表の予定でございます。各学校設置者におかれまして、それぞれの実情に応じてバリアフリー化の取組を進めていただいているものと現時点では承知してございます。
○舩後靖彦君 ありがとうございます。 目標値が達成できていない要因は幾つかあると思いますが、やはり財政的な要因が一番大きいのではないかと思います。 トイレの洋式化やスロープ設置などは部分改修で済みますが、エレベーター設置となると大きな財政的措置を必要とするためなかなか踏み出せない、校舎の老朽化で部分改修をしてエレベーターを設置するより全面的な改築時に一緒にやる方が経済的ということで後回しにされるなど、様々な事情があることは承知しています。しかし、そうこうしている間に、エレベーターを必要としている子供は卒業してしまいます。建築に掛かる時間と子供の成長のスピードは全く違います。だからこそ、地域のニーズを調査し、計画的に整備する必要があるのです。 〔理事本田顕子君退席、委員長着席〕 ここのところ、文科省は工事単価を対前年度比一〇%ずつ引き上げていますが、建築資材、工事費の価格高騰に追い付いているのでしょうか。
○政府参考人(笠原隆君) お答えいたします。 まず、先生も御指摘いただきましたけれども、エレベーターの設置等には大きな財政的措置が必要でございます。ですので、文部科学省といたしましては、令和三年度より、バリアフリー化工事の補助率をまず二分の一に引き上げてございます。さらに、先生から以前御指摘もございましたけれども、令和四年度以前は補助額の算定に含まれていなかったエレベーター等増築の費用につきまして、令和五年度から補助額の算定に含めるよう見直しを行っているところでございます。 さらに、国庫補助単価につきましては、資材費の動向等を勘案しまして毎年度引上げを行っておりまして、令和四年度から連続で一〇%を超える増を図るなど、その充実に努めているところではございます。 文部科学省といたしましては、各地方公共団体が学校施設の計画的な整備を行えるよう、引き続き、国庫補助単価の見直しも含めて、必要な予算総額の確保に努めてまいります。
○舩後靖彦君 学校施設は子供にとって家庭の次に一番長くいる場所であり、どの子にも居心地のいい場所であるべきです。バリアフリートイレやスロープ、エレベーターといった車椅子利用者への対応だけでなく、例えば感覚過敏の子、トランスジェンダーの子など、様々な子供への対応も必要です。また、学校は防災施設や地域の生涯学習の拠点などの役割も期待されていますし、学校で働く教職員の中にも障害のある人がいます。 誰も排除しないインクルーシブ、ユニバーサルな学校を目指し、環境整備のための予算の飛躍的増大をお願いして、質問を終わります。
○宮口治子君 無所属、広島県の宮口治子でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 まず、文化芸術関係予算についてお伺いをしたいと思います。 令和七年度の文化庁予算には一千六十三億円というのが計上されています。平成二十五年度は一千三十三億円で、ここ十年以上ずっと横ばいで推移をしています。 文化庁のホームページには、文化庁は、芸術文化の振興、文化財の保存、活用、国際文化交流の振興等を使命としており、今後、時代の変化に応じた取組を進めていくためには、文化行政を大胆に転換し、観光、町づくり、福祉、教育、産業などの様々な関連分野との連携を強化し、総合的に施策を推進することが不可欠であるという旨が書かれております。また、二〇二三年には、中央省庁の地方移転の先駆けとして文化庁が京都に移転をし、その機能強化を図るとされました。 そのような中、肝腎の文化庁予算が十年以上これ横ばいになっているというのはなぜでしょうか。京都移転で期待された文化庁の機能強化、本領発揮というのはこれからなんでしょうか。
○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えさせていただきます。 文化庁予算でございますが、十年前の平成二十七年には補正予算含めて千五十三億でございましたが、平成三十年にはいわゆる創設された国際観光旅客税財源事業及び補正予算含めまして、令和五年度には一千百三十四、令和六年には一千四百四十六、令和七年には一千七百十六円にちょっと増加しています。 それで、文化庁の京都移転から約二年を迎えるところでございますが、京都の移転によりまして、単に東京一極集中の是正にとどまらず、関西の広域連合と関西の経済連合とのこの連携によりまして、音楽、アートを融合させたプロジェクトの推進なども、新たな文化行政の展開を進めておりまして、今後とも、京都移転の成果を全国で感じていただけるよう、文化財、また、委員は特に神社仏閣、仏閣巡りが趣味だそうでございますが、しっかりとこの推進をしていきながら、文化観光の推進とまた食文化の魅力発信も、地方創生に資するこの文化行政を展開してまいりたいと思います。
○宮口治子君 ありがとうございます。 ちょっとずつ上がっていますよということなんですけれども、それでは、ちょっと世界に目を向けてみましたらば、日本の厳しい状況というのが見えてくると思います。 我が国を含む六か国を対象に文化庁、早稲田大学が行った令和五年度文化庁と大学・研究機関等との共同研究事業、諸外国の文化政策等に関する調査・研究によりましたらば、我が国の国民一人当たりの文化歳出予算額というのが八百九十九円です。イギリスは三千三百四十七円、アメリカが八百三十八円、ドイツは四千三百五十三円、フランスは九千八百十二円、そして韓国は九千六百三十円というふうになっております。我が国はフランスや韓国の十分の一以下になっているというところがあります。 各国の文化担当組織の対象範囲には違いがあって、円安が進んでいく中で、金額の単純な国際比較というのは難しいところはあるとは思いますけれども、日本は、対象六か国中、文化担当組織の歳出予算額が最も少なく、国民一人当たりの文化歳出予算額も大変に低いといったような状況を政府はどのように認識しているんでしょうか。本当にこれでいいんでしょうか。また、今後どうしていこうとしているんでしょうか。お答えください。
○政府参考人(合田哲雄君) お答え申し上げます。 先ほど委員からもお話がございましたように、各国における文化予算につきましては私どもも把握はいたしてございますけれども、国によって行政組織の在り方や文化予算の範囲の捉え方が異なってございます。例えば、日本の文化予算に含まれていない、ドイツでは、国際放送や国立図書館予算が含まれてございます。フランスでは報道とメディアも含まれてございます。 このため、単純な比較は困難ではございますが、しかしながら、各国が文化投資にしっかり取り組んでいるのは事実でございます。それは紛れもない事実でございまして、私どもも、国民の理解あるいは立法府の理解を得ながら、芸術文化を支えることが大事だというふうに思っております。 先ほど大臣からも申し上げましたように、令和五年度には千百三十四億円、令和六年度には千四百四十六億円、令和七年度には千七百十六億円と、先生方から御覧いただくとまだ遅々たる歩みではございますけれども、不退転の決意を持って文化投資の拡充に努めてまいりたいと存じております。
○宮口治子君 力強い答弁ありがとうございます。しっかり日本も一人一人の文化歳出予算額増えていくといいなと思います。 また、地方における文化関係経費、これについても確認しておきたいと思います。 文化庁の調査によると、二〇二二年、令和四年度の地方における文化関係経費、都道府県、市区町村合計では約五千五百五十三億円です。最も多かった一九九三年、平成五年度には約一兆円に迫る金額、九千五百四十九億五千万円であって、その頃と比べると約五八%減少しています。二〇一三年、平成二十五年度から十年間の推移を見ても、微増傾向には確かにありますけれども、物価高騰等もある中で厳しい状況というのは変わりはありません。 地方自治体も財政難の中、文化関係経費の捻出に四苦八苦をしています。文化芸術団体、関係者の活動支援、クリエーターの創作活動の支援、文化芸術教育や子供の文化芸術鑑賞、体験、機会の確保、地域の伝統行事等の伝承などなど、地域における文化芸術活動への支援を今こそ国が底支えをしっかりしていくべきではないでしょうか。大臣。
○政府参考人(合田哲雄君) お答えを申し上げます。 私どもが実施しております地方文化行政状況調査によりますと、先ほど先生からもお話がございましたように、一九九三年度には文化施設の建設費などが非常に多く、約九千五百五十億円でございます。二〇〇七年度には三千三百二十八億円にまで減少した後、二〇二二年度には五千五百五十三億円となってございますが、経費の内訳を見ますと、先ほどの一九九三年のピーク時の総額が大きいのは、文化施設の建設費が大きかったものということでございます。 年によって増減はございますけれども、文化施設の管理、運営に関する経費でございますとか、あるいは直接アーティストやクリエーターを支援する文化芸術事業費につきましては、二〇二二年度は一九九三年度を上回っているということでございます。 私ども、先ほど大臣からも御答弁を申し上げましたとおり、当初予算のみならず、補正予算、それから国際観光旅客税財源というものも活用しながら、この地域の文化をしっかり支えていきたいと存じております。 具体的には、文化芸術創造拠点形成事業といったような事業を始め、舞台芸術等総合支援事業の中にはいわゆる学校巡回という、その子供たちに本物の芸術に触れていただく予算もございます。子供チケットや伝統文化親子教室、あるいはいわゆるお祭り支援といったような事業も盛り込んでおるところでございまして、私ども、引き続き、芸術文化、文化芸術の力を生かした地方創生を図るために全力を尽くしてまいりたいと存じております。
○宮口治子君 今、一九九三年、文化施設が建設が相次いだというところの問題があります。三十年近くたっているわけですけれども、ここで具体的な事例を少し取り上げたいと思います。 演劇やバレエ、オペラ、音楽、歌舞伎や能といったような伝統芸能などの上演には劇場やホール、こういったものが欠かせません。ですけれども、老朽化や耐震性の不足に加え、コロナ等の影響による採算の悪化などもあって、劇場やホールの休館、そして今閉鎖ということが相次いでいます。国立劇場もそうなんですけれども、首都圏を始め全国各地で上演する場所が次々と失われていっているような状況です。改修時期が重なることも多く、長期にわたる公演の空白というのは舞台芸術や担い手の衰退にもつながっていきます。 先日、私も東京文化会館の方ですばらしいオペラを観劇させていただいたんですけれども、この東京文化会館も、設備や施設の老朽化、これによって、二〇二六年の五月からですね、来年の五月から約三年間の長期休館を取るということが発表されました。東京文化会館を拠点に活動している上演団体であったりコンサート事業者というのは大きなショックを受けております。 高度経済成長期からバブル時代に建てられた、先ほど申しました一九九三年など、多くの施設が大規模な改修が必要となる四十年から五十年ということを迎えて、改修や建て替え時期というのを一斉に迎えています。残念なんですけれども、劇場間で改修時期を調整するといったような状況は見られておりません。 日本芸能実演家団体協議会などは、東京オリンピックのためのアリーナの改修などと重なって、首都圏で一時トータル六万席が使用できなくなったということもあって、東京都に改修時期を調整する場の設置を希望していたそうです。東京都は、二〇一八年に関係者を集めて意見交換をする場を設けて、二〇二〇年以降の改修ラッシュの事態も認識されていました。東京都は二〇一九年にポータルサイトを開設して、今後の改修予定時期など、都内のホール、劇場の情報などを随時更新して公開するようにしたそうですが、これも根本的な解決には至っていません。 少なくとも数年前からこうした休館などによる首都圏の劇場、ホールの不足というのが予見されていたと思われますけれども、国としてこの事態に関与はしてきたんでしょうか。それとも、それぞれのホールや自治体、劇場の関係者とか上演団体の自主性というところに任せてきたんでしょうか。
○政府参考人(合田哲雄君) お答え申し上げます。 まず、各地域で住民の方々が実演芸術に親しむ機会を提供する文化施設の整備については、これは今先生からもお話がございましたように、国が直接その整備に当たるものではなく、もちろん国立劇場のようなものもございますけれども、各地域における都市整備を担う地方自治体が中心となって実演関係者と連携しながら検討されるべき事柄だと存じておりますが、他方で、この首都圏における劇場不足につきましては、平成二十八年に東京都から文部科学省に要望をいただきました。 具体的には、国、それから東京都、それから首都圏の自治体によって情報を共有し課題解決を図る場の設定、それから大学が有するホール等の施設の活用促進、それからバレエやオペラ公演の充実に向けた新国立劇場の民間団体利用促進の配慮といったような御相談をいただいておりまして、私どもとしては、この連絡会議を開催をしたり、それから、私どもが担当、お世話を担当いたしております新国立劇場につきましては、この新国立劇場が主催公演を実施していない期間に民間の実演芸術団体が施設を利用できるように個別の対応も現在図っているところでございます。 なお、先ほど東京都のポータルサイトについてのお話がございましたけれども、私ども、現在御審議を賜っております令和七年度予算におきまして、予算をお認めいただきましたならば、令和七年度におきまして、新たに劇場、音楽堂と実演芸術団体とのマッチングを図る機会の設定を予定いたしてございまして、首都圏の実演芸術団体の新たな公演の場の確保が図られるよう内容を検討いたしているところでございます。全国七か所で公演機会の創出につなげるべく準備をさせていただいているところでございます。
○宮口治子君 今、国立劇場のことについては国は関与するということでしたので、その閉場問題についてお尋ねします。 再整備のために二〇二三年の十月末に閉場いたしましたが、当初予定されていた二〇二九年度、これ再開場は事実上不可能となって、再開場時期は全く不透明です。国立劇場で開かれていた公演は新国立劇場を始めとする都内のほかの施設を転々としながら実施されているとのことなんですけれども、会場確保は本当に熾烈な競争の状態となっています。国立劇場主催の公演数も、二〇一八年度に比べて二〇二四年度は三割減となるという見通しです。実演家や楽器などの製作者の後継者問題、これも深刻さを増していると思います。 国立劇場の再整備については、令和六年度の補正予算で二百億円が計上されて、昨年十二月には国立劇場の再整備に係る整備計画の改定も行われましたが、再開場時期も含めた今後の具体的なスケジュールというものも示されていません。あべ大臣も先日の所信で、我が国の文化芸術の顔である国立劇場は国が責任を持って急速に再整備を進めるというふうに約束をされました。 少しでも実演家や文化、芸能に関わる方々の不安、これを軽減することが必要だと考えますが、大臣、お見通しをお願いします。
○国務大臣(あべ俊子君) 国立劇場の再整備、本当に私も大変心を痛めておるところでございまして、一刻も早くという思いでいます。また、会場の確保が大変な中、スタッフの皆さんもいろんな会場を行きながら、道具も運び込みながら、本当に大変な思いをされていて、担い手の方々が心が折れてしまわないかと大変心配しているところでございまして、やはりこの再整備、二度の入札不成立踏まえまして、委員がおっしゃったように、令和六年の補正予算で再整備費用の物価高騰相当分として二百億円を計上したところでございますが、昨年十二月にはこの整備計画を改定いたしまして、ホテルの併設は必須としないとするなど、民間事業者の参入をより確実にするための手だてを講じたところでございまして、目下、この建設市場での需給が逼迫する中でございまして、複数の自治体の発注工事でも入札不成立が実は発生するなど発注者の側にとって厳しい環境が続いているところでございますが、改定された整備計画踏まえまして、日本芸術文化振興会におきまして入札に向けた準備を進めているところでございまして、今後、建設市場との丁寧な意思疎通も行う予定でございまして、再開場の時期につきましては、整備計画に、関係者との調整、協議進めまして、早期再開場に向けまして速やかに再開場の予定計画を確定するとあるとおりでございますが、現時点で具体的なスケジュールをお示しすることは困難でございますが、関係者のいわゆる調整、協議が調い次第、速やかに確定し、一日も早い再開場につなげてまいりたいというふうに考えております。
○宮口治子君 劇場の再開場、これを本当に楽しみにしていらっしゃる人もいるんです。その施設の周りの飲食関係者の人も本当にお客さん戻ってくるの待っているんです。どうかしっかりとした見通し、そして検討を丁寧に丁寧に行っていただきますよう、よろしくお願いを申し上げます。 関係ない話と言われるかもしれませんが、地方からもこれ悲鳴が届いているんですよ、やっぱり。市民会館だったり文化センターなどが改修時期を迎える中、適正規模の小ホールなどの需要が軽視されて、地方の芸術家が困っています。 愛媛県松山市では、老朽化した松山市民会館の閉館が見込まれていて、代替施設として市から五千席規模のアリーナの整備方針、これが示されたのに対して、市内のピアニストさんたちから懸念の声が上がりました。音楽活動や演劇などに必要な施設の機能あるいは規模というものは多種多様であって、アリーナではクラシックの演奏会に必要な残響や音の良さということが確保できません。私も音楽大学の声楽家卒業生として、本当にプレーヤーとして、どのくらい、オペラのアリアを歌うと、もうホールの規模によって全く違うんですね。そういったところ、まあ中条議員もきっとそのホールの大切さというのは分かってくださると思うんですけれども、このピアニストの方々に本当に心から共感します。 松山市では、こうした声も受けて、引き続き検討がされているようなんですけれども、先ほども申しましたが、芸術に大は小を兼ねるという理屈が通らないところはあります。大きければいいわけでもないんです。適正な規模、そして内容に適したホールの環境の設備で優れた実演が行われていること、これが大切なことではないかと思います。 こうした地方における小中規模の施設も含めた実演場所の確保について、国、文化庁は本格的な何か解決策というのを考えているんでしょうか。考えているものがあればお示しください。お願いします。
○政府参考人(合田哲雄君) お答え申し上げます。 先ほど東京都について申し上げたように、地域の劇場、音楽堂は基本的に地方公共団体や民間事業者が設置、運営するものであり、その設備整備を行う立場にはございませんけれども、文化庁といたしましては、地域の劇場、音楽堂、これは大変大事な文化資源でございますので、地域の文化拠点として機能し、どの地域でも実演芸術の鑑賞機会が提供されるように、劇場・音楽堂等機能強化推進事業という事業におきまして、地域における実演芸術の充実に関する取組や実演芸術の巡回公演に関する支援を従来行っているところでございます。また、先ほど、令和七年度の予算案には、この劇場、音楽堂と実演芸術のマッチングを図る事業、取組を進めるという話をさせていただいたところでございます。 私ども、松山市民会館に関する先生の御指摘、御認識につきましては承知をいたしておりませんでしたので、愛媛県を通じて松山市に共有をし、その状況については私どもとしても把握をしたいと存じております。
○宮口治子君 ありがとうございます。 代替の劇場を新しく建てるということが財政的に難しくても、何か打つ手はあるんじゃないかと思っております。録画とか録音とかとは違う生の演奏を聞くということで本当に人の心は豊かになっていくと思います。 こういう文化、美術、そして芸術が失われることのないよう、文科省としても引き続きしっかりと示していただきますようお願いを申し上げ、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(堂故茂君) 以上をもちまして、令和七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、文部科学省所管についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(堂故茂君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時三十一分散会