文教科学委員会 第2号
- 発言数
- 202 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2025/03/13
会議録
○委員長(堂故茂君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、こども家庭庁長官官房審議官竹林悟史さん外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(堂故茂君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(堂故茂君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のうち、文教科学行政の基本施策に関する件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○水野素子君 立憲民主党の水野素子でございます。会派、立憲民主・社民・無所属を代表いたしまして、大臣所信に関しましての質疑を行わせていただきます。 冒頭、まず、あべ俊子大臣が、十二月の委員会での私の質問、提案に誠実に御対応くださりましたこと、今国会の所信におきましては、科学技術立国、これを力強く実現したいと宣言されましたこと、これで、若い方が技術を目指して夢を持って取り組む大きな環境にとって大事なことでございますので、また、今、昨今頻発している自然災害に対しまして、地震・火山・防災分野の研究開発、人材育成を推進して世界一安全な国を目指すと力強く表明いただいたことに関しまして感謝を申し上げます。 それでは、質問に入らせていただきます。 まず、教育の質の向上と多様性の包摂に関しまして御質問いたします。 大臣所信におきます、人づくりこそ国づくり、そして多様な個性を尊重して活力ある国家をつくること、そして教育の要である教師が働きやすい環境に改善をしていくこと、大変私も強く共感いたします。一方で、学習指導要領に関しまして、より質の高い、深い学びを実現すると同時に、多様な子供たちを包摂する柔軟な教育課程の編成を検討するとされていらっしゃいますが、これ大変難しい問題でもあると思います。具体的に国はどのような方策を考えているでしょうか。 特に、一つ目は教師の負担軽減、働き方改革について、二つ目、カリキュラムオーバーロードとの関係を、特に関係につきまして御説明いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(あべ俊子君) 水野委員におかれましては、いつも大変御質問内容も御経験に基づいた深いものでございまして、敬意を表する次第でございます。 そうした中で、御質問の内容でございますが、昨年末の中央教育審議会の諮問におきまして、より質の高い、深い学びを実現するという観点から、個々の知識をただ覚えるのみならず、学ぶ意味、また社会とのつながりを深く理解できる学びの実現を検討課題としているところでございます。このため、学習指導要領におきましては、育成すべき資質、能力、一層理解しやすくすること、表形式やデジタル技術を用いて分かりやすく使いやすくすること、これらにより複雑で重畳なこの記載をスリム化することの方向性が議論されているところでございまして、また、多様な子供たちを包摂するこの柔軟な教育課程の編成の促進するため、現行の教育課程の特例制度を活用しやすくすること、標準授業時数に関わる柔軟性を高めること、これらが教師に余白を生み、まさに働き方改革のところでございますが、また同時に、教育の質の向上に資する可能性について御審議いただいているところでございます。 こうした論点を含めまして、今回の検討に際しましては、新たな学習指導要領を全体として教員にとっても過度な負担、また負担感が生じにくいものとする観点を十分に踏まえ御審議をいただいているところでございます。 また、標準授業時間の削減、また教育内容の縮減に関してでもございますが、この実施に伴う負担に関しましては、諮問において、総授業の時間数は現在以上増やさないことを前提とさせていただきながら、指導要領や解説、教科書、入試の影響、教師用の指導書も含めた授業づくりの実態を全体として捉えていただきながら、過度な負担や負担感が生じない在り方の検討もお願いしているところでございまして、引き続き中央教育審議会で検討させていただきます。 以上でございます。
○水野素子君 これ大変難しい問題だと思うんですね。深い学びをしていくこと、とても大事です。 そして、今様々な事情のある方も含めた包摂する教育、インクルーシブにやっていくということ、そういった中で、更に加えて、子供たちの様々な個性を、学力だけではない様々な個性を伸ばしていくこと、これ大変大事な目標であると思うんですけれども、やはり、それは教育の現場にとっては負担になる部分も多いので、教師の数を増やす、配置をより良く改善していく、あるいはサポートする環境をもっともっとつくって子供たちに向き合えるような環境をつくっていくこと、また、私も驚いたんですけれども、私の子供の頃よりずうっと教科書のボリュームが増えていますよね。これ全部教え込もうとするとまた大変なことになりますので、教育のボリュームを下げていくとともに、教育の現場で創意工夫をして柔軟にその子供たちの個性や地域の事情に合わせた教育ができるような検討をしっかり進めていただきたいと思います。 それでは、次の質問に移らせていただきます。 次は、地域の特色ある産業と大学との連携につきまして御質問いたします。 私、JAXA、宇宙機関で二十八年おりまして、技術開発とともにそのための人材育成、産学官連携ということをずっと取り組んでまいりました。また、NASAや世界、ヨーロッパ、様々な国と協力をする中で、やっぱり日本というのはその民族的、文化的に技術というものが本当に優れている、国際的にも競争力は本来持ち得る、大変強みであるなということを本当に実感、確信しています。 一方で、今は日本の技術力、開発力、競争力が落ちているというところ、これは長期的に見据えて、やはり人材を、もちろん技術だけじゃないですけれども、様々な個性、あるいは地域の産業の特色を生かした教育ということが大事であるというふうに考えています。教育技術立国を私は目指しております。 現在、どこでも、企業でも地域でも人材不足が大問題になっています。そこで、今日少し御提案したいんですけれども、地域の特色ある産業の発展のために、そして企業が高等教育機関と連携して施設拡充のために寄附とかインターンの機会、さらに奨学金も給付型という形で提供することができれば、教育研究環境の向上に加えまして、その地域、産業における将来人材の確保、その地域の特色を生かした持続的な発展につながるのではないかと思うんですね。 一つ例を御説明したいんですけれども、私がJAXAでMRJを始めとした中部航空宇宙特区の支援担当を航空部門でしておったときに、中部大学に宇宙航空学科を設置されました。これとてもいいことだなと思って伺いました。一方で、そのMRJと競合する同じクラスの大きさの航空機を製造していたブラジルのエンブラエル社という会社があります。私はベンチマークして比較して政策を考えてきていたわけですけれども、そのエンブラエル社は、ITA、国立航空技術大学と共同で航空工学修士課程プログラムと奨学金を提供しているんですね。そして、卒業後にほとんどの学生がエンブラエル社に入社しています。 企業が人材確保と職業訓練を兼ねて大学に投資をする。海外では産学連携がもっと進んでいるなと当時思いましたので質問させていただきます。 資料一を御覧ください。 我が国では、海外と比べて大学への寄附が少なくて伸び悩んでいるんですね。その原因を何だと捉えていらっしゃるでしょうか。よろしくお願いいたします。
○政府参考人(伊藤学司君) お答え申し上げます。 大学への寄附につきましては、我が国の国立大学の場合で見ますと、全体の寄附額は、法人化以降の約二十年で約一・五倍となるなど、着実に増加しているところではございますけれども、多額の寄附を受けている米国の主要大学などと比べますとかなり少ない状況にございます。 この寄附が少ない原因につきましては、一概に申し上げることはできませんけれども、例えば、社会全体の寄附文化が異なることや、諸外国との寄附税制の違いなどが影響しているのではないかというふうに考えてございます。
○水野素子君 もちろん寄附文化の違いはあると思うんですけれども、税制においてはそれほど遜色がないんですね。ですから、今の人材不足という企業や地域の問題とうまく兼ね合わせてやっていただければと思うんですけれども。
○国務大臣(あべ俊子君) まさに寄附の件では、少し伸びておりますが、米国の大学と比べるとまだまだ少ないということで、実は今総理からの御指示もございまして、産業界と伴走型のいわゆる学校づくり、大学、高専、高校を含めて考えられないかということを検討している最中でございまして、寄附講座をもう少し増やしていくことも実はできるのではないかということで今模索中でございますので、また御指導いただけたらと思います。
○水野素子君 まさにそのようなことを私も御提案したいと思っておりましたので、御検討の結果を楽しみにして私も提案してまいりたいと思います。 関連質問ですけれども、今般、中央教育審議会の答申におきまして、地域連携プラットフォームを強化してコーディネーターを配置するということが提案されています。例えばイギリスでは、産学官連携を推進するために、当初伸び悩んでいた寄附を伸ばすために、マッチングファンド方式で、企業等からの寄附獲得額に応じた公的資金を提供するということをやっていました。すなわち、一億寄附、企業や産業コンソーシアムが出したら、じゃ、一億出しましょうというインセンティブですね。 このようなことを含めて、予算面も含めた抜本的な強化が必要ではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(伊藤学司君) お答え申し上げます。 まさに高等教育は多様な人材育成や学術研究による知の創出、またイノベーション等の役割を担う国力の源泉でございますので、高等教育への投資というものは未来への先行投資というふうに考えてございます。 先般、中教審で取りまとめられました我が国の知の総和向上の未来像に関する答申においても、公財政支援や個人、保護者負担だけではなく、社会からの投資、支援の重要性を御提言をいただいたところでございます。 文部科学省といたしましても、この答申をしっかり受け止め、地方の大学を始め高等教育機関が、国からの財政支援はもとより、地域の企業との共同研究や寄附金等の多様な財源に支えられ、持続可能のある発展に資するような仕組みというものをしっかり検討の上、構築をしてまいりたいというふうに思います。
○水野素子君 この後、修学支援法の審議においても少し質問したいとは思っていたんですけれども、おっしゃるとおりで、社会がいわゆる税負担で負担をして教育のコストを下げていく形と、あと奨学金という形もあると思いますけれども、やはり、総理も地方創生ということを強く出されていますので、地域の特色ある産業、一緒になって人材育成にということを是非御検討いただきたいと思います。 次に、国立高専につきまして御質問させていただきます。 大臣所信におきます国立高等専門学校機構の機能強化、具体的な内容は何か、簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(あべ俊子君) 実は、高専を応援する会というのを党で立ち上げるときに関わっておりまして、まさに、国としてはこの国立高専、重要であるということでずっと取り組んでまいりました。 独立行政法人の国立高等専門学校機構、全国で五十一校ありまして、この高専、設置、運営をしているところでございますが、近年は、実は半導体などの社会的要請が高い分野につきまして、国立高専機構が中心となりましてモデルカリキュラムの整備、また産業界と共同した教育体系の構築を進め、全国の高専に展開しているところでもございます。 一方で、こうした先導的な取組を一層推進するために、不断にこの教育内容を見直しながら、社会情勢に対応した高専教育の高度化が急務だと考えておりまして、このため、高専機構におきまして、自治体や産業界の連携を一層強化しながら、一法人五十一高専の体制を最大限に活用しながら、社会ニーズを踏まえた教育活動を積極的に推進してまいります。
○水野素子君 大臣もおっしゃられている科学技術立国におきまして、この高専というのはキーであるなと私も思うんですね。大変今注目されていて、人気も高まっています。 一方、ちょっと私の地元神奈川について申し上げますと、神奈川は、御存じのように製造県で、京浜工業地帯の核を成している県でございますけれども、何と全国で五つしかない、高専が、国立高専含めた高専がない県なんですね。過去には私立の高専があったけれども、大学に移管したということでございますけれども。 このような、神奈川のような京浜工業地帯を始め製造業が集積しているところ、産業界の具体的な技術者ニーズも高い具体的なところであり、学生からもこういった専門教育のニーズが高いところなんですけれども、なぜないのかなとみんなで言っているんですけれども、御質問としては、国立高専の新設のために求められる要件は何でしょうか。
○国務大臣(あべ俊子君) 委員がおっしゃるように、神奈川県、かつて私立の高専二つあったんですが、大学に転換したという経緯がございます。 現在、県内に高専はございませんが、地理的に近い東京都の品川、八王子、町田市に高専があるところでございますが、国立高専を新設することに関しては、この十五歳人口の動向と国の厳しい財政状況を鑑みて慎重に検討していく必要があると考えていますが、技術が急速に進展する中、地域、また産業界のニーズを的確に捉えたこの人材育成の有望な選択肢の一つとして、近年では、実は、徳島県で私立の神山まるごと高専、これは企業から多額の寄附を受けて創設、運営されているほか、いわゆる、滋賀県におきましては、滋賀県を始めとした複数の自治体で県立高専等の設置に向けた検討が今まさに進められているというふうに承知しておりまして、文科省としては、国立高専の設置、運営に関わるノウハウを生かしていきながら、こうした自治体における取組の支援をしっかりと進めてまいります。
○水野素子君 力強い表明、ありがとうございます。 まさに、国立高専に関して言えば、財源がないというと何か、原因だとすると寂しいことだと思いますので、やはりその地域に即して専門教育をしていく、それを国がしっかり指導するようなことを、今ある高専の状況も見ながら、やはり新設も含めて考えられるとか、あるいは工業高校、これを高専化するとしたら、一つの手ですけれども、それは県立になると思うんですね、今の状況では。 そういったことを総合的に見て、やはり専門教育の拡充、日本は普通科教育が多いと言われています。でも、普通科教育じゃない、早いうちから専門職、専門を目指していくという、人材を育てるという意味でも是非抜本的にいろんな検討をいただきたいと思います。 最後にですね、最後の質問です。 いじめと自殺、私、大臣の所信表明を伺っている中で、かなり衝撃的でございました。私、中一の女の子と高一の男の子の今子育て、親ですけれども、小中高生の自殺者が増えている、特に女子生徒の自殺者数が増加しているとおっしゃられていて、その背景、原因は何でしょうか。そして、所信表明の中でより一層の対策を取るとおっしゃっているのは、具体的にどのようなことをやっていただけるでしょうか。
○国務大臣(あべ俊子君) 本当に、特に女子生徒の自殺者数、全体の自殺者数が増えているということは本当に厳しいところでございまして、特に令和の六年の小中高生の自殺者数、暫定値で五百二十七と過去最多となっていること、女子中高生の自殺者数が増加傾向であること、極めて重大に受け止めておりまして、大変痛ましく感じております。私、小学校の同級生が中学校のときに自殺をしたといって、本当にみんなで大きなショックを受け、こんなことがもう二度とあってはならないというふうに胸を痛めているところでもございます。 小中高生の自殺の原因、動機につきましては、学校の問題、また家庭問題、また健康問題など様々な事情が実は考えられまして、女子中学生の自殺者数の増加の要因については引き続き分析が必要なんでございますが、例えば過去の調査結果を見ますと、小中高生の女子の自殺者のうち自殺未遂歴のある割合は男子より実は高くなっています。 こうした状況を踏まえまして、自殺のリスクを早期に発見し、早期に対応していくために、文科省といたしましては、一人一台端末を活用した心の健康観察の実施、またスクールカウンセラー、SNSの相談体制の強化などの取組を進めていくとともに、自殺のいわゆる危機への組織的な対応を強化するため、学校内で自殺予防を組織的に行う校内連携型危機対応チーム、また学校外の専門家も加えたこのネットワーク型緊急支援チームの設置など、学校内での危機の管理体制の強化、さらには福祉部局等と教育機関の連携強化を一層推進していかなければならないと思いまして、これを実行してまいります。 また、未来を担う子供たちの命を守るとともに、こども家庭庁との、関係省庁と連携しながら自殺予防の取組にしっかりと全力を尽くしてまいります。
○水野素子君 今おっしゃられたとおりに、やはりその緊急対策として、やはり早めに気付いてあげる、そのシステムをつくるとともに、それを学校の担任の先生にばっかりお願いしてしまうとやはり負担が上がってしまいますので、スクールソーシャルワーカー、そういうカウンセラーとか、そういうようなサポート体制を強くしていくこと、さらに、やはり多様性教育、これ大臣がおっしゃっていた、多様な価値観を持つ一人一人が互いに尊重し合い、これが実はやはりベースとして大事だと思うんですね。 みんな違ってみんないい、人と違うことをしたらそれがすてきだという、そういった社会になることが一人一人の生きやすさ、そして、それこそがその子の強み、好きなことを生かしていける力になり、それが地域や日本の産業の競争力にもなってまいりますので、是非とも、その長期的な視点では多様性教育をしっかり進めていただき、短期的にはこのような悲しい数が増えていかないように、是非とも現場の方でのサポート体制、強くしていただきたいと思います。 質問を終わります。ありがとうございました。
○斎藤嘉隆君 立憲民主党の斎藤嘉隆です。 今日は大臣、初めて質問をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いします。 冒頭、ちょっと関係ない話なんですけど、間もなく春の選抜甲子園大会がありますが、大臣、開会式は行かれるんですか、今年。
○国務大臣(あべ俊子君) 残念ながら、私ではなく副大臣にお願いしております。
○斎藤嘉隆君 分かりました。もう予算の審議も大詰めなのでどうされるのかと思っていたんですけど。甲子園というと、末松先生が大臣時代に見事な投球をされましてね、始球式で。もう本当に鮮明に記憶にあるんですが。是非、スポーツの振興も大臣の非常に大きなお仕事でいらっしゃいますので、いろんなそうした場も是非積極的においでをいただきたい、国会に影響のしない範囲で是非お願いをしたいと思います。 今日は、冒頭、教員の処遇改善に関して、もう文部科学省の基本的な考え方をいろいろお聞きをしたいと思います。 まず、給特法の改正に関連をしてお伺いをします。 概算要求で、この教職調整額の増については、文科省は、現行の四%から一三%と、こういう水準を示して要求をされていたというふうに思います。この一三%という要求の水準、この根拠は一体何だったのでしょうか。
○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えいたします。 教師の処遇に関しましては、人材確保法に基づきまして、一般行政職の公務員の給与水準に比較いたしましてこの優遇措置が講じられなければならないとされておりまして、実は、人材確保法に伴う改善が完成した昭和の五十五年にはその優遇分は約七%が確保されていました。ところが、この教職の調整額の率を一三%に引き上げると、それのみで当時の水準を上回る優遇分が確保できるというところから、概算要求では一三%の引上げをさせていただいたところでございます。 予算編成過程におきましては、教師の職務、また勤務実態に応じた処遇となりますよう、この教職の調整額を含む処遇全体について議論を重ねさせていただきまして、結果として、この教職調整額は一〇%に引き上げることとなりました。 今回の教職調整額の一〇%への引上げやその他の手当の改善が完成する際に、この教師の優遇分は昭和五十五年当時と同水準を確保することになります。
○斎藤嘉隆君 資料を作ったというか、お示しをしているので、資料一の方を見ていただきたいと思いますが、今大臣がおっしゃったように、かつて、現行の人材確保法制定後、教員の給与というのはかなり優遇を、当然優遇をしろという法律ですから、三条にはですね、教育職員の給与については、一般の公務員の給与水準に比較して必要な優遇措置をとらなければいけないと、こういうことが明言されているわけですから、それに基づいて、今大臣がおっしゃったように、一般の公務員と、ちょっと比較といっても年代によっていろいろなんですけど、七・四二%程度の優遇がなされたということで、今大臣がおっしゃったように、今回の概算要求での一三%の要求というのは、この人確法の趣旨を再び、そのかつて優遇をされていたような状況を戻すために一三%だったというふうに今御答弁をいただきました。 ということは、これ、今回の給特法における教職調整額のアップというのは、人確法の趣旨を尊重をする、そのためにやることだという、こういう私の理解でよろしいでしょうか。
○政府参考人(望月禎君) 今、斎藤委員の方から、教職調整額を、率を高めるというのが人確法の趣旨、精神というものを具体化するものかという御質問がございましたけれども、まさに人材確保法は給特法より後にできた法律ではございますけれども、教員の給与の状況、それから職務の程度に応じた状況というものが一般行政職よりかなり、ここ二十年、三十年で相対的に低くなってきてしまったということがございまして、今回の概算要求そして予算案の中では、御指摘のように、人材確保法の趣旨、精神というものをしっかりと具体化をするという考えに私どもは基づいてございます。
○斎藤嘉隆君 人確法と今回の給特法の改正の関係性、ちょっと複雑なんですけど、まあ一定程度理解はするところです。要するに、人確法も見ながら、その趣旨を生かすために給特法の調整額の改善もしていくと、こういうことなんだろうと思います。 ただ、その大前提でちょっとお聞きをしたいことがあるんですよ。今回、予算案の概要を見ますと、職務や勤務の状況等に応じた処遇改善等ということが示されていて、要するに、手当等もっとめり張りを付けて支給をするんだということなんですね。例えば、学級担任への処遇改善ということで、加算分として月額三千円と、こういうのも示されているんですが、これは、文面をよく見ると、処遇改善とともに、一律支給されている義務教育等教員特別手当の見直しを図ると、こう示されているんですね。 これ、現在一律支給されているいわゆる義務特の支給について、現在の支給の状況はどうであって、それが今回の予算案の中でどうなっていくんでしょうか。ちょっと詳細をお知らせをいただきたい。
○政府参考人(望月禎君) 義務教育等教員特別手当につきましては、人材確保法を踏まえまして、本給の改善等と、その措置と併せて、教師が担っている業務全般を評価する手当として創設をされたものでございます。 この義務教育等教員特別手当の支給水準につきましては、創設時は本給の四%を相当額として措置をしまして、これ本給の改善とともに行ったものでございますけれども、本給の改善で全て改善ができないという状況の中で、この手当を本給の四%相当として措置しまして、昭和五十二年度には本給の六%相当額へ改善をされたところでございます。その後、定額の手当でありますので、本給改善が進む中で相対的にこの水準が低下いたしまして、平成十九年度には本給に対して三・八%程度の水準まで下がってきてしまったということがございます。また、平成二十年度以降は、政府全体の歳入歳出一体改革を踏まえまして引下げが更に一段行われまして、平成二十二年度には本給に対し一・五%程度の水準となっているのが状況でございます。 今回の全体の給与水準の改善の中におきましては、学校が対応する課題がもう御承知のとおり複雑化、困難化の、が高まっていると、きめ細かな教育、一人一人に対応することができる体制を考えていかなきゃいけないという観点から、教師という職責の重要性がますます高まっているということから、本給相当である教職調整額を約五十年ぶりに引き上げるということをする一方で、職務や勤務の状況に応じた処遇を実現をするという観点から学級担任への手当の加算、また、今、斎藤委員から御指摘はいただかなかったんですが、若手教師のサポートなどを行う主務教諭の創設に伴う新しい級の創設の処遇の改善などを全体としては行うということをしたいと考えてございます。
○斎藤嘉隆君 正直言って、何かしっくりこない、しっくりこないです。何がしっくりこないかというと、この義務特というのは、人確法が制定をされて、その人確法の趣旨を具現化するために人勧で打ち出されて新設をされた手当なんですよ。私は長く教育の関係、いろいろなことをさせていただいていますけれど、この手当というのは人確法そのものなんですよ、人確法に基づいて新設をされた。先ほど言われたみたいに、教員の処遇改善だといって、人確法の趣旨に基づいて調整額云々という話もされているわけですね。 であるならば、なぜ、この義務特を削ってですよ、それを他の手当に回すとか、こういうことをしていくのかということが私ちょっとしっくり今もまだきていないんです。 先ほど望月さんもおっしゃられたんですけど、人確法ができるときに、教員の給与を上げなきゃいけない、処遇を上げなきゃいけない、でも本給だけでは足りないし、本給を上げると他の職域との関係の中でアンバランスが生まれるものだから、だから、本給って一定程度しか上げることはできないけど、足らざる部分はこの義務特をきちんと手当てをするので、それで確保しましょうということでこの七・四二%の優遇が図られたんですね、段階的に、歴史を見ると。これがどんどんどんどん減っていって、もう人確法ってどうなっちゃったんだろうとみんなが思っているわけですよ。そうしたら、これで、最後、もう今〇・三五%の優遇分になった。 確かに、教職調整額のアップというのは打ち出されているけれども、肝腎要の人確法のもう柱であるこの手当がこうやって全体としてはもう見直されるという状況になる、これは、私、文科省の基本的な考え方として正しくないんじゃないですか、これ。 大臣、どうでしょう、どうですか、今の議論聞いていただいて。これはちょっと問題があるんじゃないかな。
○国務大臣(あべ俊子君) 人材確保法におきましては、その教師の優れた人材を確保するために、教師の給与につきまして、一般行政職の公務員の給与水準に比較して優遇措置が講じられなければならないというふうに規定されているわけであります。 そうした中で、この法の制定時は、本給の引上げ、また義務教育等の教員特別手当の創設、この優遇措置が講じられたところでございましたが、具体的な、どのような手だてによって優遇措置を講ずるべきかは実は人材確保法には規定されておりません。それで、給特法に関しまして、教師の職務などを、この特殊性を踏まえて、本給相当として教職調整額を支給することなどを定めたものでございます。 この人確法の趣旨は、教師に優れた人材を確保するための教師の給与を一般行政職の公務員の給与水準に比較して優遇することでございまして、先ほど局長が申し上げた今般の処遇改善は人材確保法の趣旨にのっとったものであるというふうに私ども考えているところでございます。
○斎藤嘉隆君 調整額上げることを否定しているわけじゃないんですけど、そういう議論をこの後この国会でもさせていただくわけですね。僕は賛成したいと思っているんですけど。だけど、その前に、その前に、こういう基本的な、何というかな、これまでの文部科学省さんが言ってきたこと、矜持みたいなですね、そういうところが何かずれているんじゃないかなと、いろんな議論の中で、という気がしてしようがないんですね。 だって、給特法と人確法って本来違う法律だし、さっき局長おっしゃったみたいに、給特法の方が先にできているんですよ。それが、後でできた人確法の理念を具現化するために、その給特法との兼ね合いの中で、それでこの賃金を、処遇を改善をしていくんだという。まあ結果はともかくとして、基本的な考え方、冒頭僕申し上げたように、文科省としての考え方を、ここのところ少しすっきりしないので、すっきりした上で給特法の議論に臨みたいんです。 望月さん、何かあります、このことについて。
○政府参考人(望月禎君) 昭和四十六年の給特法制定、そして四十九年の人確法の制定と、この二つの法律によりまして教員のそうした職責の重要性や勤務の特殊性ということも踏まえた給与体系ということがつくられてきて、その上で、給与については一般の行政職よりも高い水準ということで、その職責あるいは教員の地位というものを確かなものにするということで、七・四二%一般行政職より高くなったというのは結果論ではございますけれども、その法律に基づいて教員の給与改善、これは、要は社会的地位の向上ないしは職責の重さというものが反映できたと思ってございます。 ただ、この間、義務特手当については行政改革等のあおりでどんどん減っていく、一方で、手当については、義務特手当と同時に三次、四回の改正で創設されました主任に関する手当、あるいは部活動手当、あるいは管理職手当の増額といった様々な手当についても総合的にそうした社会の変化の中で見直しを行う中で、先生御指摘のとおり、〇・三五%の一般行政職に比べて教員の給与の相対的な、まあ何といいますか、高さというのが低くなる。これは、そもそも、給与が低くなったということに関しては、給与だけの問題ではなくて、やはり社会全体が、教員に対するそうした社会の重要な位置付けと、人間形成に非常に大きな役割を果たしている教師という、そうした役割をもっとやはり考えるべきだという警鐘が鳴らされたものと思っています。 今回、教職調整額で本給相当の、要は期末・勤勉手当、あるいは地域手当、退職手当等に跳ね返る本給相当の、教師の重要性を加味した教職性を高めるということによって、まさに教職のそうした重要性というのを改めて再認識をするという、その精神の中で今回法律を出させていただいたところでございます。 義務特手当につきましては、確かに、斎藤先生おっしゃいましたように、全体、給与の中で本給を補完するものとして、義務教育段階がとりわけ、これ義務教育段階はもちろん、以外にも適用されていますけれども、義務教育段階というのが次代を担う青少年の人間形成の基礎を成すものであると、あるいは、その教員の職務は一般行政職と違いまして、次代を担う児童生徒と直接接し、その人間形成に関わる重要なものであるということとともに我が国の教育の未来を左右するものであるという観点から、こうした教職調整額以外の手当もつくったところと考えています。 その中で、職務と、やはりいろんな声がある中で、職務の程度、あるいは職務の、学校の中での職務分担等も考える中で、義務特手当について、一律に今の一・五%を支給するのではなくて、給与全体を高めてはいくんだけれども、その職務の程度等を考えた形で、少し義務特手当については学級担任手当等の創設の観点から見直しをしたと。 全体の考えとしては、我々としては、まさに今の危機的な状況というのを教員の給与全体を高めていくという観点から見直して、最終的には、手当等も含めまして、当時の七・四二%というのは月収ベースで追い付かないまでも、それに近い水準というのを達成できるだろうということの見通しを持てたということから今回の予算要求を出させていただいたというところでございます。
○斎藤嘉隆君 調整額の議論、給特法の改正については、またその折にじっくりいろいろさせていただきたいというふうに思っています。 もちろん、例えば教員の処遇改善をしていくために、調整額と例えば義務特手当と比較してどちらが手っ取り早いかといえば、それは調整額の方が、一時金とか退職金とかへの跳ね返り分も含めると、そちらの方が改善のベースというか、基本的な部分について大きなものになる可能性が高いので、その方がいいのかもしれない。もちろん、それを求めるに当たって財務省さんともいろんなやり取りはあったでしょうから、きっと、その中で、もう苦肉の策としてこういうようなやり方が出てきているのかもしれないし、まあ詳細は私は分かりませんけれども。 ただ、やっぱりこれまでいろんなことを文科省さんが、あの行革の嵐の中でもいろいろもう、まあ減ってきたけど守ってきたものというのはやっぱりあると思うんですよ、例の教員給与の二分の一を三分の一にというところも含めて。あれだって国庫負担を守るためにもうすごい頑張ってきたじゃないですか。基本的なそれはやっぱり理念があったからだと思うので、そういったところも少し大事にしながら、是非省内での議論、協議も重ねていただければなというふうに思っています。 この件に関して、最後に一つ確認をしたいことがある。 さっき局長もおっしゃったけれども、今回の予算案で主務教諭という新しい職、職階が新設をされることになっているんですね。従来の主幹教諭と一般教諭の間にもう一個つくるんですよ、もう一つ、主務というのを。賃金面で優遇がなされるという、こういう説明を事前にいただきました。 一部の方々がこれについて猛反対していますよね、世の中で。これ、東京で既に同様の主任教諭が設置をされていますけれども、東京でこの主任教諭が設置をされたときに、導入をされたときに、一般教諭の賃金が相対として下がって、一部の人間というか主任の教諭にあてがわれた人たちの賃金を上げると、こういうことがなされたので、今回こんな主務教諭という新しい職ができると、全体下げて行われるんじゃないかみたいな話が世の中に出回っているんですね。 これ、もう大臣、是非、もうそんなことないならないと、はっきりこの場でもう明言してください。私はないというふうに思っていますけど、いいですよね、ないということで。
○国務大臣(あべ俊子君) 主務教諭に関しましては、その職務と責任に見合った適切な処遇を実現するため、給与表上の教諭と主幹教諭の間に新たな級を設けて、本給の改善による処遇にすることにしています。 公立学校の教諭、教師の給与に関しては、職務給の原則に基づきまして各地方公共団体において定められますが、文部科学省といたしましては、主務教諭の職の新設に伴いまして、教諭のこの職務、また責任について変更を加えることは実は想定しておらず、教諭の基本給を引き下げることは考えておりません。 そうした中で、また主務教諭の創設に当たっての文部科学省令に定めている義務教育費国庫負担金の算定に用いる単価でございますが、これに関しましては主務教諭に対応したものを新たに設定する予定でございますが、その際、教諭に用いている単価を減額する予定はありません。このため、国庫負担上、教諭はこれまでと同様に算定されることになりまして、文部科学省といたしましては、主務教諭の創設の趣旨、こうした考え方等を各地方公共団体に対し丁寧に説明してまいります。
○斎藤嘉隆君 ありがとうございました。それを確認したかったんです。であれば、もう主務教諭というものが設置をされるというのは、いわゆる優遇、優遇、従来のものを下げて上げるのではなくて優遇だという今御答弁だったと思います。 ただ、賃金は自治体が決めるので、基本的に、条例で。自治体によっては分かりませんよね、これ。この機に乗じてみたいなのはあるかもしれないけど、さっきおっしゃったように、各自治体とのやり取りも含めて、丁寧に是非ここはお願いをしたいというふうに思っています。 それでは、ちょっと別の案件についてお伺いをします。 維新の金子さんが横にいてちょっとやりにくいんですけど、高校無償化、自公維で合意をした高校無償化について、私なりのちょっと懸念を今日は申し上げたいというふうに思っています。 この高校無償化、来年度は公立、私立とも現行の十一万八千八百円の支給について所得制限を外すということで、これは私本当に望ましいことだというふうに思っています。私立については、この支給の上に所得に応じて支援金が上乗せをされます。現在は世帯所得五百九十万円未満、三十九万六千円ということで、問題は二七年度からなんですけど、これを四十五万七千円にして所得制限を外すと、全ての御家庭にということだと思います。 私は、これから述べる様々な課題から、この導入には慎重であるべきだし、もう少し状況を細やかに把握、勘案をして、実施ありきではなくてですね、場合によっては立ち止まる決断も必要ではないかというふうに思っている一人です。もちろん、公党間の合意でこれが進んでいることは理解はいたしますけれども、そういう立場をまず明確にした上で質問に移りたいと思います。 これ、私立高校に対する就学支援金の引上げと所得制限の撤廃の最も大きな私なりの懸念は、よく言われていることですが、公立高校への影響です。荒廃を招くのではないかと、全国的に。実際に、東京、大阪では公立高校、地盤沈下が進んでいるんではないかというふうにも言われていて、大阪では、百四十五校中、前年度から二十三校増えて、約半数の七十校が定員割れをしたということなんですね。進学校も定員割れをしているという報道がなされていますけれども。元々教職にいた人間からすると異常ですよ、これ。異常だと思います。一度定員割れをすると、その高校が立ち直るというのは非常に大きな労力と時間が必要になってきます。その理由はもう分かっていただけると思いますが。私の地元の愛知でも同様のことは起きているし、過去も起きていたということなんですね。 これ、このことで地域のインフラとしての公立高校、荒廃が進んでいるのではないかという、こういう指摘に対して、文教政策をつかさどる立場として、文科省としての認識をまず冒頭お聞かせをいただきたい。
○国務大臣(あべ俊子君) 一般論として申し上げますと、私立の高校の授業料支援拡充により、この私立の高校の進学を希望する生徒が増加して、また公立高校の進学者数が減少する可能性があるなど、公立高校に一定の影響があるものと考えます。 地域によって様々事情がございますが、公立高校、高校教育の普及、機会均等を図るために法律で配置及び規模の適正化の努力義務が都道府県に掛かっているところでございまして、このため、定員割れの場合においても、教育委員会が配置する必要があると判断することもあり得ます。また、公私間のこの学校数と生徒数、その割合、地方自治体によって大きく異なっているところでございまして、こうした点を踏まえながら、各地域における高校の在り方につきましては、各都道府県において、例えば公私間での協議も行っていきながら、地域の実情に応じた適切な配置及び規模を御検討いただくものと考えておりまして、また、今回の三党合意の中におきましては、公立高校などへの支援の拡充を含む教育の質の確保も論点の一つとされまして、引き続き三党の枠組みの中で合意内容の実現に取り組まれるものと承知をしているところでございまして、文部科学省としては、その状況も踏まえながら、高校教育のこの質の確保に向けた必要な取組を進めてまいります。
○斎藤嘉隆君 資料二をお示しをしました。見ていただきたいと思います。 大阪府内の公立高校、私立高校の希望率、志願者数のこの十年間の推移なんです。特に公立の志願者数は十年で一万四千人減っている。それは、全体のキャパは減っていると思いますから、一定程度減るのは仕方ない。でも、私学は二千七百人増。公立の希望率は一〇%以上下がり、私学の単願、専願率は一〇%上がっていると、こういう状況が示されています。 この最大の要因は、一つにはやっぱり私学の無償化もあるんだろうというふうに思っています。子供が減るから定員割れは仕方ないなどという物言いは私は看過できません。子供が減れば、公立も私立も、どこの県でも定員そのものを減らしているわけですから。であるにもかかわらず定員割れが起きている。これ、聞くところによると、私学の側でも結構あるということなんですけど。 このことをやっぱり、大阪のこの状況と高校無償化の関連を、何というかな、きちんと精査をした上で政策的な議論をすべきだというふうに思っていますが、立案に当たってこうした政策的な議論というのは文科省内で本当になされたんですか、これ。
○政府参考人(望月禎君) 御承知のとおり、高等学校の就学支援金制度は国が一定水準まで実施をしていると。その上乗せとして都道府県がそれぞれの自治体の状況に応じてそれぞれの支援額をしているという状況の中で、今回の三党合意において、いろいろ三党間で議論をされたと。 そういう中において、今、斎藤先生が御指摘いただいたような私立の授業料を大幅に拡充をしていくということの影響というものを、我々としては、東京や大阪といった先行事例などについて客観的にどうかということにつきまして、なかなか自分たちの分析は難しいところがございますので都や府の方にお伺いしましたけれども、ただ、はっきりしたことはやはり返ってはきていないという状況でございます。 ただ、今回の三党合意で決まった内容について、今後やはりもう少し具体化、深掘りをしていく中において、我々としてはそうした先行事例の課題や成果というものもしっかり捉えながら、三党での検討というのをしっかり私たちは踏まえながら具体化をしていく必要があるかなと思っています。
○斎藤嘉隆君 全面的に否定しているわけじゃないんです。 やっぱり、そういう政策としてどうなのか、どんな影響があるのかというやっぱりそういう議論、特にこの教育政策についてはそういうのをした上で慎重に、慎重に事を進めていかないと、もう子供たちの人生なんて一瞬ですよ、その高校生の時代は。だから、そのことをちょっと申し上げているので、まだ時間はあると思います、全面的な実施までは。是非そういった議論をしていただきたいと思います。 もう一個の問題点は、今おっしゃられましたけれども、文科省の調査を見ると、全国に千二百九十五校ある全日制の私立高校のうち、東京に二百十八校、大阪が九十四校です。この二つの都府で実に四分の一です、四分の一。最も少ない徳島県は三校、秋田県は五校です。これに通っている生徒数を勘案すると、結果的に多額の税が大都市圏に集中するわけですね。今回の予算の四分の一は東京と大阪に行くんですよ、先行実施をしている。ということは、東京と大阪は先行実施しているから自治体の負担は減るじゃないですか、明らかに。こんなの公正な税の使い道として正しいことですか、これ。私はそうは思いません。地方創生という考え方からいっても、全く真逆のことだというふうに思うんですね。 こういう地方と大都市間の格差、本来は是正をするために、税収も含めてですよ、是正をするために税があるのに、それを助長するような政策を政府として打ち出して、そのことを文科省が看過をしているというのは僕は問題だと思う。大臣、一言言うべきじゃないですか、総理に。いかがですか。
○国務大臣(あべ俊子君) 今回の三党合意におきましては、教育の質の確保、また公立と私立の関係も論点の一つとされているところでございまして、引き続きこの三党の枠組みについて合意内容の実現に取り組まれるものと承知をしているところでございまして、文部科学省といたしましては、その状況も踏まえつつ、高校教育の質の確保に向けた必要な取組をしてまいります。
○斎藤嘉隆君 ちょっとそのこと、また後で聞きます。 資料三を見てください。 今、ちょっと金子先生と事前にここでやり取りしていて、ちょっと私の理解で今から物申し上げますけれど、令和六年度の都道府県別の高校の授業料、私学の全日制高校なんですね。見てのとおりですよ。第一位は大阪ですね、大阪です。これ、一体何を示しているかというと、私なりの理解ですけれど、これやっぱり、現在の支援のベースが大阪六十万円、これが六十三万円に増額されるんですかね。授業料の平均というのは、それとほぼ同じなんですね。それは、普通に考えれば当然だと思います。どうせ支援されるんだから、その範囲内で授業料を各学校は上げようとする。そういう学校も当然あってしかるべきだし、私が経営者でもそうするだろうというふうに思います。 今年から支援を拡大した大阪の例を見ると、私学の十九校が入学者の授業料を値上げしているんですね。今、金子さんにお伺いしたら、授業料は上げるけれども、施設整備費みたいなのを下げている学校もあるということで、差引きすればそんなに負担が増えているわけではないという学校もあるようですけれど、こういったことが全国的に起こるんじゃないでしょうか。 これ、例えば福井県や秋田県、沖縄県、石川県という、いわゆる私学の授業料の低い地域がありますが、今回一律的に支給をされる額というのは、本来は個人に帰属するものだけど、そうではなくて、支給自体は学校に支給されるわけですよね、これ。ということは、その範囲内でやっぱり授業料を便乗的に値上げをしようという学校が出てきても不思議ではないと思います。 このことについて、何らか対策なり対応を考えてみえるんでしょうか。
○国務大臣(あべ俊子君) 高校の授業料無償化に関しまして、一般論で申し上げますけれども、教育基本法の規定の趣旨に鑑みまして、特に私立高校の授業料を含む経費に関しましては、私立高校の建学の精神に基づく自主性の尊重、また支援の拡充に伴い、この合理性のない授業料の値上げ、いわゆる便乗値上げでございますが、これが行われないようにする観点にも留意する必要が、まさに委員の御指摘のようにあるというふうに思っております。 いわゆるその便乗値上げを防ぐための方策に関しましては、本年度から取組を開始いたしました大阪府、東京都の先行事例の成果、また課題も踏まえながら、高校教育全体にとって意味のあるようにしっかりと検討を進めてまいりたいというふうに思います。
○斎藤嘉隆君 またちょっと継続的にこの課題についてはこれからも議論させていただきたいと思いますが、この高校無償化の施策を効果的に、また納得感のあるものにしていくためにはいろんな工夫が必要だと思っています。 私見を申し上げます、私の。 公立も私立もウィン・ウィンじゃないといけないと思うんですね。であれば、例えば授業料については、所得制限を全て撤廃をした上で、現行の公立校基準、十一万八千八百円、これでもう支給は統一をする、私学も全部統一をする。私立高校には、所得制限を設けた上で上乗せで支給をする、まあこれはいいでしょう。で、私立高には人件費やそれから施設費として今私学助成があるわけですから、これを増額をして支援を強化をしていく、強化をしていく。公立高校には、私学の所得の上乗せ分ですよね、年収に応じた、この積み増し相当分を施設費として、あるいは教育充実費として、先ほど大臣おっしゃったように、公立高校の充実のための支援として交付をしていくと。こういうことをしないと、もうどこからも文句が出るんですね。だって、それは、ある方は、そんな公立高校努力が足りないんだと言うけど、公立高校の校長先生がどんなに努力したって、施設が古いのは新しくなりませんよ、こんなの。公立高校の校長先生や職員がどんなに努力したって、そこだけ質のいい教員は集まりませんよ、そんな。そうじゃないですか、予算権があるわけでもないし。 だから、一定程度やっぱり行政の側が支援をする必要があるんですよ、当然。そこのところをやっぱりバランスよく考えていかないと、せっかくのこの高校無償化のプランというのが、もう本当に一部にだけ偏った、偏重した納得感のないプランになってしまう。そのようなことを危惧をしていますので、繰り返しになりますが、まだ時間があるので、このことについては、是非様々な観点からも、もちろん自民党さんや公明党さんや維新さんも含めて幅広の議論をしていただきたい、これありきではなくて。いかがでしょうか、簡単に。
○国務大臣(あべ俊子君) 公立高校に関しましては、高校教育の普及及び機会均等を図りながら、それとともに、地域のそれぞれの人材を育成するというまさに重要な役割を担っていると私も認識しているところでございまして、今回の三党合意の中では、専門高校を含む、公立高校などの支援の拡充を含むこの教育の質の確保、多様な人材育成の実現、公立と私立の関係など、様々な論点につき、引き続き三党の枠組みで合意内容の実現に取り組まれるものと承知をしているところでございまして、文科省としては、その状況を踏まえながら、安定財源の確保と併せながら、必要な取組をしっかりと進めさせていただきながら、委員の御指摘の点に関してはしっかりと受け止めさせていただきます。
○斎藤嘉隆君 ありがとうございました。 具体的に、文教的な視点からこの問題が、それから税の配分という問題から正しいのかどうかというのを是非検討いただきたいと思います。 もう時間がないんですが、最後に一問だけお伺いをしたいと思います。 愛知、名古屋のアジア大会、アジアパラ大会についてお聞きをしたいと思います。 二〇二六年にこの愛知県、名古屋市を中心に開催をされるこの大会ですけれど、広島以来三十二年ぶりなんですね。パラ大会については、日本では初めての開催ということになります。四十か国以上から参加が見込まれていまして、一昨日も推進議連の総会があって、橋本聖子会長の下、多分四十人ぐらいの国会議員が集まって決議を採択をしました。大臣の元に届いているかどうかちょっと分かりませんけれども。予算委員会などでも大臣、いろいろ質疑に応じられていて、大臣の答弁も拝聴いたしました。総理御自身も支援の約束をされています。本当に熱量はかなり高いんですけど、我々の側も含めて。 どのような形で今後具体的な支援をお考えをいただいているのか、現状、可能な範囲でお答えいただければと思います。
○国務大臣(あべ俊子君) 現在、大会組織委員会や開催都市の愛知県、名古屋を中心に大会開催の二年前イベント、また公式アンバサダーの決定など、両大会の関心を高めるための取組が進められているというふうに承知しております。 また、橋本聖子会長、下に議員の方も一生懸命それを後押ししているところというふうに聞いておりますが、文部科学省といたしましても、こうした機運醸成のためのイベントに協力をさせていただくほかに、文部科学省のエントランスで広報物の展示をさせていただき、また、スポーツ庁のホームページによる情報発信などの機運醸成の活動を行っているところでございます。 大会組織委員会や開催の都市の愛知県、名古屋と連携させていただきながら、大会の成功に向けまして、引き続き必要な支援、協力を行いながら、また、実はスポーツ振興くじの助成金を活用した財政支援も、文科省として、引き続き両大会の成功に向けて必要な支援と協力を行わせていただきます。 以上です。
○斎藤嘉隆君 ありがとうございます。 閣議了解があって、支援の在り方については様々工夫が必要だという認識を私もしておりますけれども、まあ地方で、名古屋が地方かどうか分かりませんけれど、地方でこういう大規模なスポーツ大会をやるということがこれから可能なのかどうか、でも、それなくなっちゃっていいのかどうかということも含めて、いろんな観点から、スポーツ庁さん、それから文科省さんはもちろん、政府全体としてその支援の在り方について御協議いただければ幸いでございます。 今日はどうもありがとうございました。
○金子道仁君 おはようございます。日本維新の会の金子道仁です。 先ほどの斎藤先生の質疑をお伺いしながら、三党合意の中にも、決まっていないことは国会の質疑を通して明確にしていくとありますので、一つだけ、通告していないんですけれども、今の議論の中で私も是非お伺いしたい。 それは、やはり公立高校が衰退していってしまって、特に地方での教育機会が失われてしまう、そのような懸念が全国に広がっている。でも、大阪では、先ほども斎藤先生言及あったように、私立も公立も約半数の高校が定員割れをしているという、少子化がひとしく全体で行われている中でどのように今後学校を配置していくのか。教育機会を、府内だけでない、大阪全体、若しくは日本全体、どこでも教育機会をしっかり確保するためには、やはり学校の配置計画というものが今後必要になると思います。 現在、昭和三十六年の公立高校の適正配置に関する法律がありますけれども、これはあくまで公立高校のみ。でも、もう今九九%の子供たちが進学し、公立と私立が二対一で教育機会を提供していく中で、公立だけではなくて、私立も含めてそれぞれの都道府県が、公私の比率も違いますので、しっかりとその必要を考えて、地理的な要因も考えて学校配置計画をそれぞれ都道府県で作るべきだと、そのように繰り返し御質問させていただきます。いかがでしょうか。
○政府参考人(望月禎君) 金子先生から予算委員会でも御質問をいただいたところでございますけれども、現在、今御紹介いただきました高校の標準法の中で、努力義務というものが公立の高等学校について、その地域配置については掛かっているというところでございます。それを、私立も併せて、都道府県の方でその地域の、都道府県の状況に応じて計画を整備するというお考えと思いますけれども、これ、法律として定めることができるかどうかというのはちょっとなかなか難しいかもしれませんが。 今、実際、公私協で、高校の設置、それから学科の再編、あるいは定員の増減ということに関しては、地域のそれぞれの少子化の状況でありますとか、あるいは人材育成の観点、この地域ではこういった人材がもう少し必要じゃないかという観点とかですね、あるいは、まさに配置の観点ですね、アクセスも含めて、そういった観点で公私協で話をしながら、実際定員を決めてきているというのが実際かと思ってございます。 そこは都道府県によっても密度はあるかもしれませんけれども、公私立間でのいろんな話、あるいは調整、それから日常のコミュニケーションというところの中で、公私間のそうしたある一定の役割分担というか、それぞれの学科等の今後のその計画というものを作っていただくのがいいんではないかというふうに考えているところでございます。
○金子道仁君 今、中教審で、高等教育のグランドデザインに関して、この前、二月に答申が出たかと思います。まさに高等教育も同じように、少子化の中でどのように地方でも高等教育の機会を確保するかということで、グランドデザインをしっかりつくっていこうというような答申が出ていると思います。これ、まさに高校も同じだと思うんですね。高校も、公立も私立も含めて、どこに住む子供たちも、高校までは少なくとも自分で生まれ育ったところで質の高い教育機会を確保できるように、そういう設計を都道府県ごとにつくっていただきたいということをもう一度申し上げて、質問に入っていきたいと思います。 今日は、大臣に一つ是非お伺いしたいというか、聞いていただきたいことがございます。不登校支援のことなんですけれども、一つ、私の地元というか、私の運営しているフリースクールで、ある出来事が起こった、そのことからお話ししたいと思います。 昨年の夏休みの終わりに御年配の女性がやってこられまして、お孫さんの相談で来たんです。私たちの活動を見て、こんな近くにこんなところがあるのを知らなかったと。今、孫は入院しているんだけれども、退院したら九月頃から是非ここに通わせたいということを言われて、我々としても、いつ来られるかなと待っていた中で、十月の末に悲しいニュースが届いてきて、中学校二年生の女の子が自死をしてしまったと。そのニュースを見たとき、そのニュースの状況を聞くと、まさに我々のところに見学に来たおばあちゃんのお孫さんだろうなということが明らかな、そういうケースだったんです。そのおばあちゃんが言っていた言葉が、何でこういうところがあるのをこんな近くなのに知らなかったんだろうかという言葉を言っておられたのがすごく我々にとってもショックというか、非常に心に刺さってしまった言葉です。 この資料の一、御覧ください。 二年前に、永岡大臣のときにこの不登校児童生徒の保護者に向けたパンフレットを文科省が作って、これを全国に配布するということをしてくださいました。私もこの質問をして、このような資料が出て本当にすばらしかった、これが是非全国の必要な子供たち、保護者に伝わってほしいというふうに思いましたが、残念ながら、私たちの地元の町では、このパンフレット、今もできていないで、今更ですけれども、その出来事があった後、私も教育委員会と相談しながら、このパンフレットの作成を今急いでいるというところでございます。 このパンフレット、すばらしいものだと思うんですが、全国でどれくらい普及しているんでしょうか。大臣。
○政府参考人(望月禎君) 今、金子委員から、保護者に対する情報提供様式を文部科学省が作りまして、そこに、今は更にこれを進化させていまして、各自治体の方からそれぞれの窓口をリンクさせる形で登録をどんどんいただいて、それが自治体であればこういう相談窓口があるというのを文科省のホームページ、それから各自治体のホームページでも見れるという形でなっています。その基になったのが、この様式を一回定めたというものでございます。 これ、どのぐらいの活用状況というのは、それぞれの自治体のホームページの、何ですか、リンクの先までたどれば状況は分かるかもしれませんが、なかなかそこまで一つ一つ状況を確認するということはできませんものですから、今御質問にいただいた、どのくらいこれが活用されているかどうかということについては、今ここで直ちに、数字を持ち合わせているわけではございません。
○金子道仁君 大臣、この紙がもし二年前にうちの町で配られていたら守れたかもしれない、そういうケースが私の近くに起こってしまったので、是非こういったことは、そういう意味でも、この自死の予防という点でも非常に有効な情報だと思います。理念はすばらしい、けれども、これで、作って終わりではなくて、是非普及というところを文科省の方でも考えていただきたいと思っております。 資料二を御覧ください。 こちらは二年前にできました、二年前ですね、永岡大臣のときに作られたCOCOLOプランです。この大臣のメッセージには明確に、不登校により学びにアクセスできない子供たちをゼロにすることを目指すと。言い換えれば、学びへのアクセス一〇〇%を目指すということがこの不登校支援の政策目標として明確に出されました。そして、この下の図にあるように、様々な機関が受皿となって学びのアクセス一〇〇%を目指していく、これが今の文科省の政策方針だと思っております。 資料の三、御覧ください。 これは問題行動調査の今年、最新のやつです。令和五年ですね、最新のものですけれども、不登校状況についての資料。実はこれ、今回から若干変わっているんです。ちょっとハイライトを付けるのを忘れちゃって分かりにくいですが、この一番左の円グラフのオレンジと青のところに専門的なという言葉が入りました。前年までは、相談を受けたか受けないかという形になっていたのが、同じデータを、専門的な相談を受けたか受けないかというふうに、専門的なという言葉が入りました。真ん中のところは継続的なという言葉が入りました。 それぞれ、専門的なと継続的なというのは具体的にどういう趣旨でしょうか。
○政府参考人(望月禎君) 令和五年度の、今年度公表した今委員から御指摘いただきましたこの小中学校における不登校の状況のこの資料についての円グラフのところで、専門的な、学校内外の機関等で専門的な相談、指導等を受けていない不登校児童生徒と、それからその真ん中のグラフで、担任等から継続的な相談、指導等を受けた者というものがございます。 文部科学省が実施しています先ほどの問題行動調査では、学校内外の機関で、例えば教育支援センター、病院、診療所、児童相談所、民間施設等、これ外の機関多いですけど、あるいは学校の中で、スクールカウンセラーや養護教諭といった教師以外の専門的な資質を持った方から相談あるいは指導等、相談に乗ってもらったかどうかということを改めて取っているというのは、ここは実は、専門的なというところは入っていますけど、この状況しか、左側の円グラフの状況しか取れていなかったところ、つまり残りの三八・八%というのが、学校内外の機関等で専門的な相談、指導等を受けていない児童生徒が約四割弱いるということに我々も危機感を持ちまして、この調査、今度新しく調査では、教師が、では、週一回以上継続的に、継続というのは週一回程度以上というあれ、ここで一応置いていますけれども、継続的な相談や指導というのを受けていないのかどうかということを改めて今回の調査から取ったところです。 そうすると、そうしますと、学校内外の機関で専門的な相談、指導を受けている子、それが受けられていなくても、教員がしっかり、教師が関わることができているかどうかということを合わせての、一番右のところで、学校内外の機関等や担任等から相談、指導等を受けた児童生徒が九五・八%というのが実態としては出てきたという、そういうものでございます。
○金子道仁君 ありがとうございます。 この一番右のところ、九五・八が青くなっている、つまり九五・八%の不登校児童生徒は相談を受けているということですが、この九五・八%の子供たちは学びへのアクセスが取れているという趣旨でしょうか。
○政府参考人(望月禎君) 教師が週一回以上ということを継続的に今回取りましたので、これは実は月に一回、保護者の方との関係もありますので、月に一回であるとか月に二回とかというものには実はこの九五・八%のところには入っていないわけでございますけれども、少なくとも九五・八%の児童生徒の方は、不登校児童生徒の方、何らかの形で継続的なアクセスというのは、学びへのアクセスということについては確保されている部分もあるんじゃないかというふうに考えてございます。
○金子道仁君 週に一回担任の先生から宿題の紙をもらって、その子はしっかりと教育機会が与えられているというのはちょっと無理がある説明だと思うんですね。 文科省として、学びへのアクセス一〇〇%。じゃ、何をその指標としていくのか。このアンケートだけ見ると、もうこれで十分じゃないかというような、そういう印象すら受けてしまう。そうではなくて、子供たちがちゃんと、小学校、中学校、学校へ行けなくても教育機会を受けているという状況が実現するために、どういう指標を使ってどのような方法でいつまでにこの学びへのアクセス一〇〇%というものを実現していくのか、これを明確にし、そしてこの調査にも反映させていく必要があると思うんですね。 次の資料にあるように、出席扱いというのが一つの学びへのアクセスが取れているかどうかの指標だと思いますけれども、ちなみに、不登校児童生徒の中で出席扱いを受けている子供たちは何%ぐらいいるんでしょうか。
○政府参考人(望月禎君) 令和五年度の調査結果によりますと、学校外での機関等で専門的な相談、指導等を受け、指導要録上出席扱いとなりました児童生徒の数は三万六千六百三十二名でございました。この学校外での機関で専門的な相談、指導を受けて指導要録上出席扱いとなるケースとしては、教育支援センター、あるいは教育支援センターを除く教育委員会の他の機関、あるいは児童相談所、福祉事務所、保健所、精神保健福祉センターや病院、診療所、民間団体、民間施設などが含まれてございます。
○金子道仁君 仮に、その出席扱いをした子供が学びのアクセスを取れているというふうな仮定であれば、一〇%の子供しか学びへのアクセスが取れていないというのが今の御説明だと思うんですね。 やはり、そういったところを明確に出しながら、その一〇%、つまり九〇%の教育機会が取れていない三十五万人の中の三十二万人の子供たちにどのように教育機会を早急につくっていくのか、そのことは、もうあっという間に子供たち卒業して、中学校を卒業すれば不登校児童生徒のカウントから外れてしまうので、是非大臣、学びへのアクセスを一〇〇%、これ早期実現するための具体的な政策目標や年限について考えていただけないでしょうか。
○国務大臣(あべ俊子君) 不登校によりまして学びにアクセスできない子供たちをゼロにするという目標に関しましては、学校内外の機関におきまして専門的な相談、指導を受けている児童生徒数、また学校外の機関、また自宅等における学びの出席扱いの状況など、様々な指標を総合的に踏まえさせていただきながら取組を進めていく必要があるんだというふうに思います。 その上で、学校外の機関、また自宅などにおきまして社会的自立に向けた不登校児童生徒のこの懸命な努力を学校として評価をしていきながら支援すること、まさに重要だというふうに考えておりまして、昨年八月には、学校外の機関また自宅等において行った学習について、一定の要件の下でございますが、学校の判断で不登校児童生徒の成績評価に考慮できる旨を法令上明確化するとともに、その内容の趣旨につきましても周知を行っているところでございますが、文科省といたしましては、引き続き、多様な学びの場に整備を進めていくとともに、また、学校を誰もが安心して学べる場にするなど、学校に行けない子供たち、御家族の方、誰一人取り残されない社会を目指して全力を尽くしてまいりたいというふうに思います。
○金子道仁君 去年の出生者数が七十二万人、不登校児童生徒が三十五万人。もちろん同じスパンで数えたものではないですけれども、非常に大きな子供たちの数が教育機会を失ってしまっているという危機感を持って、宝物ですから、子供たちは、是非、この子供たちに良い教育機会を提供すること、そのことを、このアンケートの中でも数値化して明確に分かるように是非工夫していただきたい、そのことをお願いして、次の質問に行きたいと思います。 奨学給付金に関して御質問させていただきたいと思います。 来年度、奨学給付金、予算の修正によって若干増額したと聞いていますけれども、ちょっと質問を二つ併せて、令和七年度の拡充の内容と、また令和八年度も拡充するという方向性が示されていますけれども、どのような方向性が考えられるのか、昨年度の概算要求の内容について併せて御説明いただけますでしょうか。
○政府参考人(望月禎君) 授業料以外の高校生に対する支援としての高校生等奨学給付金の拡充についての御質問でございます。 令和七年度の概算要求におきましては、義務教育段階から高等教育段階を通じて年収約三百八十万円未満世帯に対しまして授業料以外の教育費の支援を切れ目なく実現するという観点から、この奨学給付金については、額については非課税世帯第一子の単価を第二子以降と同額に増額する、対象世帯につきましては、現行は非課税世帯までの支援になってございますが、これを年収約三百八十万円未満世帯までと拡大をして、給付額については計画的に増額をし、百六十五億円を概算要求で計上したところでございます。 その後、予算編成過程を経まして、国公立の全日制等の非課税世帯の第一子の給付額と、それから私立の非課税世帯の第一子の給付額が同じ、同額では最終的には措置ができませんで、今回の三党合意に基づきまして、改めて令和七年度の予算案を修正をするところでは、国公立の全日制等の非課税世帯の第一子の給付額を更に一万二千二百円増額して、国公私立を通じて第一子と第二子以降の給付額を同額にするための所要経費として五億円増額した百五十二億円が令和七年度の修正予算として計上されたものでございます。
○金子道仁君 ありがとうございます。 資料七、御覧ください。 今回の様々な制度変更によって、この黄色とオレンジのところ、就学支援金の部分と、青い部分、奨学給付金の部分、これも、令和七年、令和八年と拡充の方向、そして、この緑は、これは全く分かりません。各都道府県が今も就学支援金に上乗せをして支給しているこの上乗せの部分、子供たちへの高校の就学に対してこの三つのものが恐らく重なり合うようにして支給されていく、これが今後見られる支援の形なのかと思っております。 資料の六を御覧ください。 就学支援金と奨学給付金、これ支給方法が違うんです。就学支援金の方は、受給権者は本人ですが、支給方法は学校への代理受給。ですが、奨学給付金は保護者に対して、原則は保護者への現金直接支給がこの支給方法となっているわけです。 なぜ就学支援金が学校代理受給か、この前も予算委員会で質問しましたが、二つの理由。一つは目的外流用、つまり、授業料として渡したお金が授業料以外に使われてしまうことを防ぐために学校に直接代理受給をしていると。もう一つは事務負担の軽減というところで学校に一括をしている。これが二つの理由だったと思います。しかし、それであれば、奨学給付金を保護者に渡すというのは、やはり目的外使用、特に低所得者、非課税世帯の方々にお金を配るんですから、果たして授業料以外の教育費の支援に充てられるかどうかというところ、会計検査院の指摘でもなされているように、疑問視されているわけです。 であれば、この二つの制度の支給方法の違い、これ統一すべきではないでしょうか。どうやって奨学給付金を目的外流用を予防することができるんでしょうか。今の制度設計を教えてください。
○政府参考人(望月禎君) 高校生等奨学給付金につきましては、都道府県の事業として、教科書費や修学旅行費、通信費などの授業料以外の様々な教育費に充てるための給付金を支給するものでございまして、個人給付としてその受給権者は保護者となっているところでございます。 この給付金につきましては、今御指摘のとおり、会計検査院から平成三十年度に、授業料以外の教育費を軽減するという目的に沿って確実に活用されるよう措置を講ずるよう指摘がなされたところでございまして、この指摘を受けまして、文部科学省から事業を実施する都道府県に対しまして、学校による代理受領の制度化を進めてきてございます。その結果、令和二年度から、全ての都道府県におきまして代理受領ができるよう制度化をしまして、学校において代理受領が可能になっているところでございます。
○金子道仁君 制度上は代理受給可能ですが、保護者が同意しないと、もちろん、だから代理請求ですからね、保護者の同意がなければできない。つまり、保護者が私にくれと言って、もらって流用されてしまう危険性は依然として残っているわけですね。やはり、こういったところも制度をしっかりと整えていかなきゃいけない。 そして、先ほど説明しましたが、非常に事務手続が複雑です。先ほどの資料の七の方もありますけれども、それぞれ、就学支援金、奨学給付金、そして都道府県の上乗せ、それぞれによって制度の形も違う。でも、保護者、そして子供からすれば、同じ高校に対する教育費用なのに、制度が三つもあったら非常に分かりにくいし、手続も煩雑ですし、これ管理する先生方も大変です。だからこそ、この就学支援金、奨学給付金、支給手続をマイナンバーカードを使って統合した方がいいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(望月禎君) 今御指摘の国の支援でやる高等学校等就学支援金と、現在都道府県の補助事業としてやってございます高校生等奨学給付金、各都道府県独自の支援策、その上にあるそれぞれの申請手続をマイナンバーを活用した一つのシステムで行うということにつきましては、国がそのシステムを構築した場合に、都道府県が管理すべき特定個人情報、まあマイナンバーですね、こういった特定個人情報を都道府県でない者が運用管理しているシステム上で利用、管理することとなると、特定個人情報の管理体制等の観点から現行、適切であるとは言い難いということになると考えてございます。
○金子道仁君 つまり、三つの制度それぞれ違うから、個人情報、まあ具体的には税情報ですね、保護者の、所得情報に関して、この制度に対して情報提供し、こちらの制度に対して情報提供し、こちらの制度に対して情報提供し、三回提供しなければ動かない。これは非常に今の時代、ユーザーフレンドリーではないと思うんですね。 デジタル庁の参考人に是非お伺いしたいんですが、この税情報、個人情報を、全体として就学支援という目的、共通しますので、この就学支援という目的が共通する三制度で共有し、目的外使用を防ぐこと、これ、DX化によって統合していくことは可能なんでしょうか。
○政府参考人(三橋一彦君) お答えいたします。 デジタル行政推進法の基本原則に基づきまして、行政手続をデジタルの力で簡便にし、社会生活において必要とされる多数の手続等につきましてワンストップで完結できるようにすることは重要であるというふうに考えております。 マイナンバー制度におきましては、個人情報保護の観点から、法令に定められた範囲で、所得などの個人情報を保有している市区町村と、それを利用する機関との間でマイナンバーを用いた情報連携を行うこととされておりまして、お尋ねにありましたように、マイナンバー情報連携により、ある機関が取得した個人情報をそのまま他の行政機関の事務に流用することは認められていないところでございます。一方、例えば申請書を工夫することによりまして一度に複数の行政機関に申請できることにすること等につきましては、マイナンバー制度上、必ずしも否定されるものではないというふうに考えております。 どういった方法でのワンストップ化の実現が望ましいかにつきましては、御指摘の制度の制度所管省庁でございます文部科学省において検討いただく必要がございますが、デジタル庁としても、デジタル利活用に向けて必要な支援を検討してまいりたいというふうに考えております。
○金子道仁君 是非、政府がマイナンバーカードの普及を考えているんであれば、高校生がしっかりとこれを使って自分で管理をしていく、これも主体的な学びの一つになると思いますので、しかも、ワンストップで同じ、まあ行政が違うかどうかは分かりませんが、同じ学校の教育費用のために使うわけですから、統合していただきたい。そして、先生方の負担を減らす、そういった方向でしていただきたいと思います。 また、マイナンバーカードのICチップに教育目的でお金を付与される、それ以外で使用できないような、そのような仕組みをつくっておけば、目的外流用をすることができなくなるわけです。今の不正を防ぐことだってできるわけです。 だから、両方を解決するためにも、事務負担の軽減、そして目的外流用の防止、そのためにも是非、このマイナンバーカードによって統合したシステムができるかどうか、デジタル庁と文科省でしっかりと御検討いただきたい、そのことをお願い申し上げます。
○政府参考人(望月禎君) 今委員御指摘の点、三党合意の中でもDX化による効率化の推進というのが論点の一つとして挙げられているところでございまして、引き続き、三党の枠組みで合意内容の実現に取り組まれる中で、文部科学省としてもしっかりデジタル庁ともコミュニケーションを取りながら必要な検討をしてまいりたいというふうに考えてございます。 あと、一点、先ほど私が申し上げました答弁で訂正をさせてください。 令和五年度の問題行動調査によりまして、学校外の機関等で専門的な相談、指導を受け、指導要録上出席扱いとした児童生徒を三万六千六百三十二名と申し上げましたが、正確なところ、三万八千六百三十二名でございました。失礼いたしました。
○金子道仁君 是非しっかりと検討をよろしくお願いいたします。 次の質問に移ります。 資料の八、御覧ください。 能登地震における全壊、半壊家屋の建物の丁寧な解体について御質問させていただきたいと思います。 これももう随分前になりましたが、私も、去年の七月、ずっと以前はボランティアしょっちゅう行っていたんですが、最近行けなくなってしまったので、七月に行ったときに、我々のチームで行っているこの丁寧な公費解体、丁寧な解体について是非支援をということで見てまいりました。この資料八はNHKでも取り上げられました。 この能登のおしょうゆ屋さんが、蔵が倒壊してしまったと。でも、この木おけがあればなりわいの復興ができると。だけど、とてもじゃないけれども、この木おけを取り出すことは素人ではできないと。誰かできないかということで、この重機を使える大工さんのボランティアチーム、私たちの知り合いのチームなんですが、そこが一生懸命やって蔵から木おけを取り出した。でも、四か月後だったので、取り出したけど全部使えなかったと。放置されてしまって、もう使うことは困難。でも、取り出してほしいということで、しっかり取り出しました。 このような解体、丁寧な公費解体と我々言っていますけれども、これがなかなかうまくいかなかったんですね。 次の資料を御覧ください。 こちらも同じように、これ、輪島塗の一つの蔵というか工房。輪島塗は、御存じのとおり、木地を作るところから塗りをするところまで、すごいたくさんの技術者が連携しながら物を作っていくわけで、一つのところが欠けると止まってしまうわけですが、それらが様々壊れかけている。この建物も、よく見ると突っかい棒があるんですけれども、とても素人が入ることはできない。けれども、ここからなりわいの道具を取り出さなければ輪島塗という無形文化財を維持することができないということで、何とかこの重機を使いながら物を出している。これ、素人できないんですね。 この三、四、五、こういったものを全部取り出したものですけれども、こういう細かいものを取り出してようやく輪島塗のなりわいが再建していった。こういったことをボランティアの方々が公費を使わずにずっとやり続けて、四、五千万円を使ってやっていった。でも、最終的にはお金が尽きてしまって、何とかこの丁寧な解体に対して公費を充てることができないかということを盛んに言われて、私も能登に行って自治体にも様々訴えをしてきたところでございます。 この丁寧な解体への公費適用について、環境省、どのような今実態になっているでしょうか。
○政府参考人(小田原雄一君) 被災いたしました家屋等を解体撤去するには、市町村が解体事業者に解体撤去工事を発注する公費解体制度のほか、所有者が自ら解体業者と契約いたしまして、一旦費用を負担して解体撤去を行い、市町村が所有者に対して費用を償還する自費解体制度がございます。 自費解体には、家屋等の所有者が解体業者を選択して、また所有者が想定するスケジュールに沿って解体をできるという利点がございます。この能登半島の地震における対応につきましても、自費解体を更に促進するため、事務手続のフローや市町村及び申請者における留意点等を整理したこの自費解体の手引きというものを昨年八月にも作成してございます。自費解体の手引きにつきましては、現在、環境省のホームページにも掲載しておりますし、各都道府県にも周知をしているところでございます。 今後も、発生し得る災害においても、円滑にこの自費解体の制度も活用されるように取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
○金子道仁君 今の答弁の中で御説明いただきましたけれども、これを自治体に通知し、分かりやすくしたのが八月なんですね。能登の地震が起こってから八か月後にようやく自費解体というものが自治体の職員の方々に伝わっていった。 私も、その自費解体の話を能登の方々に、役所の方々に説明したんですが、そんなものあるのかというところから始まって、制度の説明をし、そして、この被災自治体の方々が実際にその現場に行って見積りを取って、この自費解体はちゃんと一部公費が出ますよと判断をするというのは非常に難しいと思うんです。そうこうしているうちにもうどんどん時間がたってしまって、もういいや、もう自費解体じゃなくて自腹解体だとやってしまった方々がたくさんいます。 でも、なりわいを再建したりとか、ここには書かなかったですけど、文化財、お寺さんから籠を取り出したり釣鐘を守ったりとか、そんなこと、公費解体では無理なんですね。公費解体の設定は、ぶっ壊して全部それを産廃にして運んでいくという制度設計ですから、やはりその自費解体、丁寧な解体というものを制度としてしっかり、しかも被災地でも速やかに運用できるように今後の災害に是非生かしていただきたい。 なりわいもそうですし、文化財もそうですが、人々のコミュニティーの精神的な支え、そして生きていく糧になると思いますので、是非この自費解体というものが被災自治体でも速やかに行われるように制度設計していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(小田原雄一君) 先ほど申しましたように、私どもといたしましても、できるだけこの自費解体というものを周知するようにしてございます。 今後も、引き続き被災された方に寄り添った形でできるだけやっていきたいというふうに思います。
○金子道仁君 応援される自治体の職員の方々にそういう専門性のある方々を派遣するとか、全ての自治体があらかじめそういう知見を持って被災に備えるというのは難しいと思いますので、是非その辺りも検討していただきたいと思います。 このなりわいの再建のためにもう一つ制度があって、そちらの方も私たち使わせていただけるようにいろいろ工夫した。それが文化庁が持っておられる文化財レスキューというスキームでした。この文化財レスキュー、お寺の中に入っているいろんな重要文化財であったりとか、そういったものを取り出す際に文化庁の方々からの支援がいただけるということで、申請をしようとしたんですけれども、なかなかこれも時間が掛かってしまって、時間が掛かると、先ほどのしょうゆの蔵でも一緒ですけれども、どんどんどんどん劣化してしまう。 私も実際行ったときに、七月、八月行ったときに、前日に建って、建っていたというか、前日支えられていたお寺、半壊していたのが、翌日雨で全壊しているとかいうのも見ました。スピードが勝負なんですね。文化財を取り出すためにしっかりとスピーディーに対応していただきたいと思ったんですけれども。 その現地に派遣されている文化財レスキューの担当者、この方々は全国の博物館からどうも来られているような方々が一週間ローテーションで来ているので、引継ぎもままならない。そして、やってほしいという案件が机の上にずらっと並んでいて、どんどんどんどんたまっていく状況を私も現場で見させていただいた、それが一つと。もう一つは、文化財レスキューをするその専門家が、文化財の専門家なんです。 つまり、急いで取り出さなきゃいけないのに、取り出したものを本当に丁寧に博物館で保存するように、もちろん文化財への愛がすごいんだと思うんですけれども、一件一件丁寧にやっていく。でも、そのスピードだと壊れてしまう。もう目の前で、もう取り出さないと失われてしまいそうな文化財がたくさんあるのに、文化財レスキューの専門家の方々の専門性は文化財の保護の方の専門性であって、緊急的にその文化財を取り出すという専門性がなかなかないように見受けられました。 繰り返しになりますが、この被災地域の生活の再建のためには、是非この文化財、丁寧に取り出していただきたいと思うんですけれども、文化財レスキューの人材育成について、文化庁の参考人にお伺いします。
○政府参考人(合田哲雄君) お答え申し上げます。 文化財レスキュー事業でございますが、一九九五年の阪神・淡路大震災からスタートして三十年たっているところでございます。中身については、今先生から御指摘をいただいたとおりでございます。 能登につきましては、発災後、直ちに文化庁が県庁に参りまして御相談申し上げ、発災後一か月には本格的に始動しているという状況でございます。十名の方が、現地本部は十名の方が常駐してございますが、文化財の専門家である機構の職員とレスキュー隊員が交代制で十日間、十日間単位で一定期間常駐することとしてございます。 現地本部員は、各自の本来の職務の合間を縫ってレスキュー事業にも携わっており、長時間現地本部に居続けることは困難でございますが、そのような中でも被災地の対応に支障がないように、前任者と後任者の現地本部での常駐期間が重なるようにしてきめ細かな引継ぎを行うほか、機構と現地本部の関係者間の小まめな情報共有を努めております。 もとより、ただいま御指摘がございましたように、現地本部として情報共有をしっかり行いまして整合性ある対応をしていくことは重要だと存じておりまして、引き続き取組の充実を図ってまいります。 なお、文化財レスキューの事業の趣旨は、貴重な文化財の滅失、散逸等をさせないことでございまして、作業に当たりましては、まずもって文化財を毀損しないということが第一でございます。拙速な救出作業を行った結果、文化財を毀損するという事態は避けなければならないと存じております。 レスキュー事業の具体の実施につきましては、文化財の専門家であるレスキュー隊員を中心としつつ、作業の動線確保や運搬につきましては事業者にも参画いただき、所有者の情報を最も把握している地元自治体とも連携を図りながら、多様な案件について可能な限り迅速な作業に努めているところでございます。 今回の能登半島地震におきましては、とりわけ初動時にはアクセスツールや宿泊先が限られたこともあり、全国各地からの厚みのある支援が難しくなった側面はございますが、他方で、メディアにおきましては、御地元の宮司様から国は本気だと、これで能登の文化財は救われるというようなお声もいただいているところでございます。 今日委員から御指摘をいただいたことも含めまして、今回得られた知見も踏まえて、レスキュー事業に携わる関係者の多様な専門性向上など、個別の状況に応じた文化財レスキュー事業の一層の充実に取り組んでまいりたいと存じております。
○金子道仁君 ありがとうございます。 実は、この文化財レスキューで何軒かの能登の輪島塗の蔵元さんが助かったというのも伺っています。本当にありがとうございます。ただ、今説明にあったように、文化財保護とその緊急避難というものはなかなか相入れないものだと思いますので、こういう知見を踏まえながら、是非今後の災害時の対応に生かしていただきたい、そのことをお願い申し上げます。 本当は、ごめんなさい、ゼロ―二歳の保育料の無償化について、今日、最後、こども家庭庁の皆さんにお伺いしたかったんですが、ちょっともう時間的に新しい質問に入るのは難しいので、今日はここで質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○石井正弘君 自由民主党の石井正弘でございます。 質問の機会を与えていただきました皆様方に感謝申し上げながら、早速質問に入らさせていただきたいと思います。 最初は、教職調整額の引上げと教員の働き方の見直しにつきまして、この点、先ほど斎藤議員からの質問も詳しくあったんですが、私は総論的な立場で質問させていただきます。 教員のなり手不足は危機的な状況となっているところであります。公立校教員選考試験の倍率を見ますと、七年連続で低下をし、二四年採用の全国平均は三・二倍と、過去最低となったところであります。現場の声を聞きますと、教員が敬遠される理由は、給与の問題もあるところではありますが、それだけではなくて、長時間労働に不満を持つ若者が多いというのが実情かと思います。 私は、自民党の特命委員会での議論に参加をいたしまして、ここにいらっしゃいます我が自民党の議員の皆様方も御一緒でございましたけれども、五十年以上前にできましたこの法律で四%と定められております教職調整額の大幅引上げと教員の働き方の改革推進を訴えてまいりました。この立場から、まず、あべ大臣にお伺いをいたしたいと思います。 今回、二〇三〇年度までに一〇%へ段階的に引き上げるということで決着を見たところであります。文部科学省の多大なる御労苦に敬意を表する次第であります。働き方の見直しと同時決着でもありますし、また国の厳しい財政状況ということを併せ考慮いたしますと、まずまずの評価ができるとは考えますものの、教員希望の若者へのアピールといった面からいたしますれば、段階引上げのこの期間をもっと短くできなかったのか等の指摘もあろうかと思います。 こういった意見もある中で、文部科学省として、今回の予算折衝をどのように評価しておられますのでしょうか。あるいは附則条項もございますが、今後どのように取り組んでいかれますのか。大臣の見解をお伺いをいたします。
○国務大臣(あべ俊子君) 尊敬する石井委員にお答えさせていただきたいというふうに思います。 本当に石井委員が地元でも多分いろんなお話を聞かれている中でございますが、教師を取り巻く環境を整備するために、学校における働き方改革、更なる加速化が必要でございまして、また、学校の指導、運営体制の充実、教師の処遇改善、一体的、総合的に推進することがまさに今重要でございまして、このため、教職調整額の引上げ、また学級担任の手当の加算などによりまして、処遇改善のほかに、小学校教科担任制の拡充を始めといたしまして、この教職員定数の改善、また支援スタッフの充実、働き方改革の取組の支援など、様々な施策を総動員して取組を進めてまいります。 また、昨年十二月の財務大臣との合意におきましては、五十年ぶりの改革となる教職調整額の引上げ、また、直近二十年間で最大となる五千八百二十七人の教職員定数の改善、財源確保と併せまして、令和八年度から中学校三十五人学級への定数改善などを行うことにしたところでございまして、我が国の未来を担う子供たちのために、教師への優れた人材の確保に向けた意義深いものになったと考えているところでございます。 こうした取組を一体的に進めていく必要があるため、本国会に提出をしております給特法等改正法案におきまして、教職調整額を令和十二年度までに段階的に一〇%とするとした上で、働き方改革の状況などを確認させていただきながら、教師の勤務条件に更なる改善のための措置についての検討規定も附則におきまして設けたところでございまして、教師を取り巻く環境整備におきまして、まずはこの法案の早期成立にしっかりと取り組んでまいります。 以上でございます。
○石井正弘君 是非とも前向きにこれからも改善を力強く進めていただきたいと願っております。 その働き方改革につきまして、やっぱり現場の声を反映した改革、それぞれ現場の事情もあろうかと思います。その点につきましてでありますが、地元の岡山県の教育委員会が二四年度に行ったいわゆる残業に相当する教員の時間外業務、これに関する調査がありますが、一か月当たりのいわゆる残業時間、これは小学校が四十一時間、中学校が四十四時間、高校五十時間となっておりまして、中には過労死ラインを超える月八十時間を超える者、こういった教員もいると聞いております。 県教委では、教員に代わって外部人材が指導する部活動の指導員を大幅に増やす、あるいは保護者に対応する際に弁護士の同席を可能にする等々、いろいろ教員の負担軽減に力を入れているところでありますが、是非とも、文科省におかれましては、働き方の見直しにつきましては、定数の増も含めていろいろな取組を行うこととなるわけでありますが、こういった現場の声、これを是非反映をしながら、更に前向きに取り組んでいただきたいと思います。今後の方針を局長にお伺いいたします。
○政府参考人(望月禎君) 令和元年のこの給特法の改正以降、学校における働き方改革というのは学校の頑張りによりまして一定程度進んだ部分はございますが、石井委員御指摘のとおり、学校の方から、あるいは地域の方からまだまだ学校の働き方改革については進めなければいけないというお声があること、承知をしてございます。 働き方改革につきましては、学校のみが行うということではなく、地域の子供たちを地域で育てていくという観点から、国、地方公共団体、つまり教育委員会、学校と一体となって取り組むことが大切であるというふうに考えているところでございます。 このため、地方公共団体や学校関係者の御意見もしっかり伺いながら取りまとめられた中教審のまずは答申におきましては、学校、教師が担う業務に係る三分類に基づく業務の役割分担の見直し、あるいはその精選の徹底をしてほしいということに加えまして、保護者等からの過剰な要求あるいは不当な要求等で学校だけでは解決が難しいといった事案も出てきているところについては、行政が前に立って行政の責任において対応できる体制をつくる、あるいは御指摘いただいたようなスクールロイヤー等を活用した相談体制なども効果があるんではないだろうかという、それを推進してほしいというお声もいただいているところであります。 こうしたことに我々としても予算上も対応しているところでございますけれども、まさに部活動につきましては、部活動ガイドラインでお示しをしてございます休養日や活動時間等についての周知徹底のほか、部活動指導員の配置や、御承知のとおり、部活動の地域移行等については取り組んでいるところでございます。 こうした取組を一体的に進めるということについて先ほど大臣からも御答弁申し上げましたけれども、教職員の定数の改善、あるいは支援スタッフの充実、あるいは、先ほどの学校問題解決のための学校以外の行政等の関わる支援体制の構築や休日の部活動の地域クラブ活動への移行に係る実証などを一体的に進めてまいりたいと考えてございます。 そうしたことによりまして、学校における働き方改革のいわゆる、各自治体それぞれの状況はございますけれども、PDCAサイクルを実施をしていただきまして仕組みを構築をしていただく、そのための今回の給特法の改正案を提出をさせていただいているところでございます。 教育委員会と学校現場の声を聞きながら、働き方改革の加速化、学校の指導、運営体制の充実、処遇の改善を一体的に推進してまいります。
○石井正弘君 ありがとうございます。また法案の審議の中で詳しくやり取りもさせていただければと思っております。 次のテーマは、人口の減少時代の中にありまして、大学再編、地域アクセスの確保、この問題であります。 私は、自民党の中に設けられました教育・人材力強化調査会、この中に設けられました大学再編・地域アクセス確保PT、この座長を務めさせていただきました。ここにおいでの上野通子先生の御指導の下、数回議論を重ねてまいりました。そして、二月に親調査会への提言として取りまとめを行い、同時並行で中教審の方でも部会で審議が行われまして、二月二十一日に答申が提出されております。 大変な出生数の減少、これは想定を超えるスピードでありまして、この人口の減少が高等教育機関であります大学にも大きな影響を及ぼす、そして二〇四〇年における大学の入学者は現在から約十七万人減、四十六万人まで大変大きく減少するということが予測されているところでありまして、高等教育全体の質を確保していくためには、規模の適正化、この取組を早急に進めなければならないということがこの提言あるいは答申の趣旨かと思います。 まず、あべ大臣にお伺いいたします。提言自体の受け止めでございます。 この提言の中におきましては、大学進学者数の急減期の入口となります二〇三五年、これに向けて、各大学は自らの大学の使命や役割、機能を明確にした上で、再編統合、縮小、撤退の検討を含めて定員規模の適正化を徹底的に進めると、このようにしたところでありますが、この受け止めにつきまして、大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(あべ俊子君) 提言をいただきました。御指摘のその自民党の提言においてまさに示されているように、十八歳人口が急減する中におきまして、設置者の枠を超えたこの高等教育機関の連携、再編統合、縮小、撤退、この議論はまさに避けることができない状況でございます。 各大学が自らのミッションを再確認していただいた中で、高等教育全体の適正な規模に見直すことが必要であるというふうに私どもも認識をしているところでございます。 先般、中央教育審議会からも、急速な少子化が進行する中にありまして、我が国の知の総和、この向上の未来像に関する答申をいただきましたので、御指摘の提言や、また中教審の答申を踏まえまして、速やかに具体的方策の実行に取り組んでまいります。
○石井正弘君 大変困難な問題でございますが、是非ともしっかりと前向きに取り組んでいただきたいと思います。 その中で最も懸念されるのが、地方の私立大学であります。提言では、この私立大学が公立大学に転換をするということがよくあるわけなんですけれども、これは安易に転換を認めるのではなく、地域の特性に応じた人材を育成するための諸改革を牽引する役割を担うことが期待できる場合に限って認めるなどのルールを明確にすると、このようにしたところでありますが、予算委員会でもこの質問をさせていただきましたが、大変重要な課題でございますので、再度このことにつきまして、あべ大臣の改めての見解をお伺いいたします。
○国務大臣(あべ俊子君) 大学進学者数が今後大幅に減少することを踏まえますと、高等教育機関の再編統合、縮小、撤退等を進めていくことも求められるところでございまして、こうした状況の中、本当に、委員が御指摘の私立の公立大学化については、地方公共団体の御判断ではございますが、安易な設置は避ける必要があると私どもも考えているところでございます。 このため、公立化を検討する場合には、真に地域に貢献するものとなるように、地方公共団体におきまして、例えば、地域の人材需要、また定員充足の見込み、それに見合った学部、学科の再編、財政負担と将来の運営の見通しなど、十分に吟味されるよう、文部科学省として留意すべき事項などのルールの明確化を図ってまいりたいというふうに思っているところでございます。
○石井正弘君 ありがとうございました。大変これも難しい問題でございますが、しっかりと地方公共団体と連携しながら取り組んでいきたいと思います。 時間の関係で一問飛ばしまして、県レベルの協議体設置、地域連携について御質問させていただきます。 この私が座長を務めましたPTでは、共愛学園前橋国際大学学長の大森昭生先生、それから山梨大学学長の中村和彦先生からヒアリングをさせていただきました。地域連携推進の意義について大変興味深いお話をお伺いいたしました。 答申では、地方の学びの機会がなくなると社会に大きな影響が出かねないと、このように懸念を指摘をし、そして、各地域に大学や自治体、産業界が一緒になって将来像を議論する地域構想推進プラットフォーム、この構築を求めているところであります。 お二人の学長の意見を聞きましても、県レベルの協議体の設置は大変意義のあるものであります。このことを地方にしっかりと認識をしてもらって、是非とも、文科省におかれましては、地方の大学の問題に首長がもっともっと関心を持っていただいて、責任を持ってもらうというためにも、この県レベルの協議体設置あるいは地域連携、これを大いに進めていってほしいと願っておりますが、御見解をお伺いいたします。
○政府参考人(伊藤学司君) お答え申し上げます。 地域に必要な人材を育成していくためには、大学だけでなく地方公共団体の関わりが大変重要だというふうに考えてございます。 中央教育審議会の答申では、地域の大学や地方公共団体、産業界等の関係者が地域の将来像や人材育成の在り方を議論し実現していく地域構想推進プラットフォームの構築や連絡窓口の明確化など、地方公共団体における高等教育振興を担当する部署の整備等を促進することが提案をされているところでございます。 文部科学省といたしましては、大学や地方公共団体等の地域関係者が国と連携しながら各地域における質の高い教育機会の確保に取り組むことができるよう、四月に省内に新たに地域大学振興室を新設する予定でございまして、ここを中心に、関係府省とも連携を図りながら、大学や地域をしっかり支援してまいりたいと考えてございます。
○石井正弘君 是非ともしっかりと取り組んでいただきたいと思います。 次に、一つまた飛ばすんですけれども、武部副大臣にお伺いをいたしたいと思います。 提言では、このほかに、国立大学法人運営費交付金の拡充についても触れております。 運営費交付金につきましては、国立大学協会から、昨年でありますが、もう限界ですといったような異例の表明がなされているところでありますが、物価高とかあるいは円安などで経営が悪化している国立大学は多いと、このように思われます。幾つかの国立大学は学費の値上げをしたところではありますが、地方の大学で授業料を値上げするということにいたしますれば、優秀な学生が流出をしてしまって地方が空洞化する、そういったジレンマを抱えているところであります。 この地方の国立大学の厳しい状況を受け止めていただいて、文部科学省にはこの運営費交付金の充実を是非とも前向きに対処していただきたいと考えておりますが、副大臣の見解をお願いいたします。
○副大臣(武部新君) 昨今の人件費や物価の高騰等を踏まえまして、令和七年度当初予算案において運営費交付金を一兆七百八十四億円計上するとともに、先般の補正予算において、設備の更新等として昨年度補正予算の約一・五倍となる百八十億円を確保しております。 また、委員の御指摘のあった地方の国立大学は、地方創生を担う人材の育成や地域産業の活性化の観点からも大変重要です。 文部科学省としては、地域の大学の実情を把握しながら、各大学が安定的、継続的に人材の育成や教育研究が実施できるよう、運営交付金の確保に全力で努めてまいります。
○石井正弘君 是非とも必要額を確保、お願いをいたしたいと存じます。 次に、高校授業料の無償化の問題でございます。 この点、先ほど斎藤議員からも詳しくやり取りがあったところでございますが、私も自民党の立場から質問を一つさせていただきたいと存じます。 この問題は政党間の合意でもありまして、関係者の御尽力には敬意を表させていただきたいと思います。ただ、幾つかの課題もあろうかと、このように思います。大臣所信を拝見しますと、この問題は、令和八年度からの具体的な制度設計の検討等を進め、その実現に向けて取り組んでまいりますと、このようにされているところであります。 そこで、まず最初に大臣にお伺いいたしたいのは、いわゆる公立離れの問題であります。 高校進学率が一〇〇%近くになっております今日において、経済状況にかかわらず進学先を選べる環境を整えるということ、このことは意義あることと存じます。しかし、公立と私立を同列に扱うということになりますと、都市部では公立離れを招いてしまいます。特に、公立の農業、工業、水産高校など、必要な人材を育てている地方におきましては、無償化が公立の縮小、再編を加速化して、公立の定員割れ、これが相次ぐと。これをいわゆる私高公低というそうでございますが、こういったことが進むのではないかということを懸念しております。先行実施をしております大阪、東京の事例を見ましても、顕著にそのことは表れているのではないかと思います。 このことにつきまして、どのようにお考えになり、問題があるとすればどのように対処されるのか、お伺いをいたします。
○国務大臣(あべ俊子君) 公立高校、石井委員の御地元である岡山県も、県北だけでなく、かなりのところが定員割れをしているというふうに聞いておりまして、地域にとって本当に高校は重要なものでございまして、そうした中で、公立高校、高校教育の普及及び機会均等という、図るというとともに、地域のそれぞれの人材を育成するという重要な役割を担っているというふうに認識しております。 委員御指摘のとおり、私立高校の授業料支援拡充により、私立高校の進学を希望する生徒が増加をし、また公立高校の進学者数が減少する可能性があるなど、公立高校の一定の影響があるものと考えておりまして、特に専門高校におきましては約八〇%が公立でございまして、二〇%が私立となっておりまして、公立の専門高校が減少した場合、地域の産業等の発展を支える人材の育成にまさに影響を及ぼす可能性があるんだと思っております。 実は、農業科におきましては、全国で二百九十六校ありますが、実は私立は三校、一%でございまして、工業高校は、全国で五百十六校のうち私立は今一六%の八十四校でございますが、水産科に関しましては、全国で四十二校あるうちの、私立は実はゼロでございます。 今回、この今回の三党合意におきましては、農業高校、水産高校、工業高校、商業高校などの専門高校を含む公立高校などへの支援の拡充を含む教育の質の確保と多様な人材育成の実現と、公立と私立の関係など、様々な論点について引き続き三党の枠組みにおいて合意内容の実現に取り組まれるというふうに承知しておりまして、文科省といたしましても、その状況も踏まえつつ、必要な取組をしっかりと進めてまいりたいというふうに思います。
○石井正弘君 まさに公立への支援をしっかりとこれからも検討をお願いをいたしたいと思います。 これに関しまして、所得制限の問題なんですが、所得制限を撤廃するということになりますれば、最も恩恵を受けるのは高所得層であろうかと思います。そもそも、高収入の人が子供を高額な私学に通わせるその費用を税金で負担するということに一般国民の理解が得られるのかという問題もあろうかと思います。 無償化で浮いたお金を塾とかあるいは家庭教師といったところに回せば、低所得層との新たな教育格差を生じさせることになるのではないか、このような新たな教育格差の懸念につきまして、局長の見解をお伺いいたします。
○政府参考人(望月禎君) 三党間の合意におきまして、委員御指摘のような、収入要件の撤廃を前提とした支援対象者の範囲の考え方、私立加算金額の水準の考え方、あるいはこの教育の質の確保といった論点について十分な検討を行うこととされてございます。 またあわせて、令和八年度から、今現在、低所得者だけに支援をして、授業料以外のものに支援をしています奨学給付金につきまして、この高校の授業料支援の収入要件の撤廃のほかに、低中所得者への高校生等奨学給付金の拡充を行うということも入っているところでございまして、こうした合意内容を踏まえまして、低中所得者層への支援も含めまして今後検討を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○石井正弘君 これに関しましてもう一つ、いわゆる便乗値上げについて私どもも懸念をしているんですが、私立高校の授業料無償化によって、入学金や授業料、あるいは施設整備費や修学旅行積立金などを値上げをして経営の安定化を図ろうと、このように考える私立も出てくるかもしれないと思います。いわゆるこの便乗値上げということにどう対処されるのかと。 もし行政側がこれをチェックをしていくんだということになると、規制を強化、これは私学経営への介入にもなって、ひいては私学の建学の理念など、私学の独自性、自主性を脅かすことになるのではないか、このようにも懸念いたしますが、どのように対処する御方針なのか、お伺いいたします。
○政府参考人(望月禎君) 御指摘のとおり、私立高校の授業料等につきましては、私立学校の建学の精神に基づく自主性の尊重という観点がございます。一方で、こうした支援の拡充ということに伴いまして、合理性のない授業料の値上げ、いわゆる便乗値上げが行われることがないようにするという観点にも留意をする必要があるというふうに考えているところでございます。 過去に支援を拡充した段階では、私学について、授業料は上昇傾向にございましたが、施設整備費は減少傾向、入学金は同額程度で推移したことはございます。ただ、今回の支援に伴います影響あるいは効果ということに関しましてはしっかり精査をしまして、支援単価の増額の際に授業料の額が上昇していくことをどのような形で実際のところ防止をしていくのかということについて、三党合意を踏まえた新たな検討の、ことを踏まえまして行政府としても検討をしていきたいというふうに考えてございます。
○石井正弘君 三党合意がある中ではございますが、是非とも事務方としてもしっかりと検討していただきたいと思います。 次は、給食の無償化の問題であります。 学校給食、これは学校給食法に基づいて行われていることは御案内のとおりでありますが、同法の目的を見ますと、適切な栄養摂取による児童生徒の心身の健全な発達や、給食を通じた食に関する理解や判断力の育成ということであります。 ただ、今回の合意も問題点多岐にわたろうかと思いますので、まず最初に、その児童生徒間の公平性の問題につきまして局長にお伺いいたしたいと思います。 この政策では、給食未実施校の児童生徒や、あるいは給食実施校でも給食を喫食しない児童生徒がおられる、例えばアレルギー等で弁当持参をしているお子さん、あるいは選択制の給食を実施している場合とか不登校の児童生徒の方もおられる、こういった方々には恩恵が及ばないところでありますが、児童生徒間の公平性の問題、観点から問題があるのではないかという指摘もあろうかと思いますが、局長の御認識をお伺いいたしたいと思います。
○政府参考人(望月禎君) 石井委員御指摘のとおり、昨年六月に公表しました学校給食に関する実態調査の結果におきますと、給食未実施校や、給食実施校におきましても、重度のアレルギーあるいは不登校等の理由により給食を喫食していない、食べることのできない児童生徒は約六十一万人となっている実態がございます。 また、中学校におきましてその給食を喫食していない児童生徒が多い理由として、一部の自治体では、家庭からのお弁当を持参するのか、それとも給食を喫食するのかという、その都度選べる選択型の給食を実施しているものもかなりあるというふうなことも聞いているところでございます。 児童生徒間の公平性など、三党間のこの合意でも様々な論点が挙げられているところでございまして、この給食の無償化の実施についても、そうした論点を十分な検討を行いまして、意義のあるようなものにするべく取り組んでまいりたいと考えてございます。
○石井正弘君 それに関連して、武部副大臣にお伺いいたしたいと存じます。 ちょっと仮定のケースとして質問させていただくところなんですが、今現在、所得制限のない給食の無償化、これは一部の自治体で、子育ての支援あるいは少子化対策、こういった目的で実施されているところではありますが、国でこれから検討しますけれども、無償化を実施する場合に、児童生徒間の公平性、先ほどの問題でありますが、これを確保するために全ての児童生徒のお昼の喫食はもう無償化をするんだというふうに仮に議論が行きますと、言わば昼食の無償化政策というふうにもなってしまいまして、学校給食法の目的とは異なる政策目的となりかねないところでありますが、この学校給食法との整合性を今後どのように考えて議論に参加されるのか、見解を求めたいと思います。
○副大臣(武部新君) いわゆる給食無償化につきましては、三党間の合意において示されておりますが、子育て世帯への支援の強化などを期待して、まずは小学校を念頭に実現に向けて取り組むものであると考えております。 他方、石井委員の御指摘のとおり、学校給食法は、学校給食の普及充実及び学校における食育の推進を図ることを目的としております。今回の三党合意、三党間の合意内容では、学校給食法との関係を始め、児童生徒間の公平性、支援対象者の範囲の考え方など様々な論点が示されていることから、今後、十分な検討を行い、安定的な財源の確保と併せて、いわゆる給食無償化が意義あるものとなるよう取り組んでまいりたいと考えております。
○石井正弘君 これ、ほかにも、地産地消の推進、あるいは有機無農薬食材の使用拡大、こういった課題もありますし、食育を担っておられます栄養教諭の充実などの課題もあろうかと思いますので、今後ともしっかりと御検討をお願いしたいと思います。 次に、デジタル教科書についてであります。 この度、中教審の作業部会がデジタル教科書につきまして中間報告書をまとめられました。大臣にこれに対する考えをお伺いしたいと思うんですが、この報告によりますと、教科書の形態として、紙だけではなくてデジタルも認められるということを制度上明確化しておりまして、全国一律の対応ではなくて様々な選択肢を用意をする、そして、一部が紙、一部がデジタルで作られたいわゆるハイブリッドな形態の教科書も認めると、このようにしているところであります。 私自身、デジタルは社会の流れでもありまして、子供の学習意欲を高める教科書とするために教科書のデジタル化は進めていくべきものと考えておりますが、中間報告書に対します大臣のお考えをお伺いをいたします。
○国務大臣(あべ俊子君) 中教審のワーキンググループにおきましては、デジタル教科書をめぐる状況、また効果、課題を踏まえながら、児童生徒の学びを充実させるためにどのような教科書がよいかという観点をまずは大事にして検討を進めていただいたものというふうに承知をしているところでございます。 また、中間まとめの方向性に関しましては、教育現場での創意工夫を生み出す環境、これを実現する観点から、全国一律の対応ではなく、現場の関係者が自分事として納得感のある形での主体的取組を促しまして、この現場の実態を踏まえた多様な対応を可能とする選択肢を設けようとする方向であるというふうに理解をしているところでございます。 デジタル教科書の在り方をめぐっては様々な御意見がございますのを承知しているところでございますが、文科省といたしましては、今後、パブリックコメントなどを通しまして様々な声にしっかりと耳を傾けつつ、ワーキンググループにおいて更に検討を深めていきたいというふうに考えているところでございます。
○石井正弘君 ありがとうございました。 それでは、最後の質問ですが、赤松政務官にお伺いいたしたいと思います。 国立劇場の再整備の問題であります。建て替えのために閉場してから、はや一年三か月以上となっております。伝統芸能は担い手が高齢化しておりまして、一度途絶えましたら復活は極めて困難であります。私自身、今となっては、再整備のめどが立たないままに先にこの閉場をしてしまったのは結果的に不正解だったんではないかというふうに言わざるを得ないとは思うんですけれども、この点、大臣所信では、国が責任を持って再整備を進めるとされておりますが、過去の経緯を踏まえ、問題点を洗い直して、民間資金にとらわれず、国が責任を持って全国民の無形の財産であります、我が国の伝統文化にとって必要不可欠な国立劇場の再整備を進めていってほしいと願っております。 過去の反省点も含めて、今後の取組方針をお伺いをいたします。
○大臣政務官(赤松健君) お答えいたします。 国立劇場ですけれども、昭和四十一年の開場から六十年が経過しまして、観客席のつり天井、これが耐震性が不足して、これ落ちてきたら大変なことになります。あと、舞台機構のせりが何と公演中に停止しちゃったと、みたいなことありまして、危険であると。こういった施設の老朽化が限界を迎えているために、やむを得ず令和五年十月に閉場したところでございます。 過去二回入札不成立となっているんですけれども、建設費の高騰ですとかホテルの建設や地代の支払を必須としていたPFI要件などがありまして、これらに対しても、物価高騰相当分として二百億円を計上したのと、補正予算ですね、あと国立劇場の、ホテルの併設や地代設定は必須としないというようなことでありまして、民間事業者の参入をより確実にするための手だてを講じているということでございます。 そして、こういった公演減っているんですけれども、劇場施設を有する自治体との協定締結によって可能な限り多くの公演機会を確保して、引き続き伝統芸能の表現の場の確保には努めてまいっております。 文部科学省としましては、我が国の伝統芸能を途切れなく伝承するために、こちら、閉場期間を限りなく短縮することを旨に、引き続き関係者と調整及び協議を進めて、一日も早い再開場を実現してまいりたいと考えております。
○石井正弘君 ありがとうございました。期待しております。 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(堂故茂君) 午後二時四十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時二十二分休憩 ─────・───── 午後二時四十分開会
○委員長(堂故茂君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、梅村みずほさん、水岡俊一さん及び赤池誠章さんが委員を辞任され、その補欠として中条きよしさん、村田享子さん及び北村経夫さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(堂故茂君) 休憩前に引き続き、教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のうち、文教科学行政の基本施策に関する件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○平木大作君 公明党の平木大作でございます。当委員会、初めての質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 全く自分自身にとってもなかなか知見のない実は分野なんですけれども、委員会室の中に、もう本当に教育の現場に携わられてきたり、あるいはこの分野で長年御活躍をされてきた委員の皆さんいらっしゃいますので、そういったところをしっかり御指導いただきながら質問させていただきたいというふうに思っております。政府の方でも、ちょっと素人質問のところがあるかと思いますけれども、大きな心で受け止めていただけたらというふうに思っております。 それでは、早速質問移らせていただきたいんですが、まずはちょっと私自身の個人的なこの見聞の中で感じているところから質問をちょっと始めさせていただきたいというふうに思っております。 実は、先週、院の御了解をいただいて、私も一週間ニューヨークに行かせていただいておりました。国連本部の方で核兵器禁止条約の締約国会議が行われるということで、吉良先生とも御一緒させていただきながら、一緒にいろいろ経験させていただいたんですが。ニューヨークにいる間に、かつて私もアメリカの銀行におりまして、その昔の同僚が今ニューヨークで暮らし、働き、そして子育てをしているということで、どうしても会いたいなと思って、ちょっと時間を見付けて会ってきたんですけど。何で会いたいかと思ったかというと、実は前回お会いしたのがもう七年ぐらい前なんです。そのときに、ニューヨークの暮らしを聞いたときに彼女が言っていたのは、物すごい子育てがしにくいという話を盛んにされていたんですね。その後どうなっているかなと思って、実はお伺いしたいなと思って行ってきました。 どの辺が子育てしにくいのかということについてなんですけど、当時、彼女、小さなお子さんを育てられていて、幼稚園、ニューヨークでどこに入れるかということが本当大きな問題だったと。もういろんなところを見て歩いたんだけど、もう、例えば、行ってみて、もう設備から学校の先生からクラスメートからもう子供たちから、ここ絶対入れたいなみたいなところもあれば、もう本当にここは何か地震とかあったらそれこそ崩れちゃうんじゃないかとか、あるいは、ちょっと表現が難しいんですけれども、お子さんの人種構成とか、やっているこの教育の感じとか含めて、ちょっとここは入れたくないなと正直思ってしまうようなところもたくさんあって、端的に言うと、もう本当に払う学費に応じてしか教育が受けられないという状況を幼稚園の段階で、就学前のこの教育の段階で見せ付けられてしまって、どうしたらいいんだという思いに駆られていると、こんな話をされていました。 ちょうど日本でいわゆる幼保無償化の議論をしていたときで、そんな話を、日本では今こういうことが議論になっているよということを言ったら、ちょうどニューヨークの市長選でも同じテーマで争われているんだと、だけど誰も関心を払っていませんと。要は、この公立の学校、これ幼稚園とかも含めて、公立の学校を幾ら無償化してもらっても入れようと思わないから、全くもってみんなの中で争点になっていない、こんなことを聞いていたわけであります。 改めて今回、もう一回行って、七年ぐらいたったので、実はお子さんがもう中学校に上がったということでした。早いなと思いながら、じゃ、小学校の間はどうでしたかということを聞きましたら、やっぱりもう大変だったと。要は、自分の住んでいる地域がそれほどいい地域ではないと、ちょっと謙遜を含めておっしゃっていましたけれども、そのことから、やっぱり公立はもうそもそも選択肢に入りませんでしたと。近所のコミュニティーの人とも、公立の小学校に入れるのはもう危ないよというふうに言われて、そもそも選択肢じゃなかった。じゃあということで、別にぴかぴかのところに入れたわけじゃないんだけれど、私立の小学校入れて、一年の学費が三万ドルだそうです。日本円で四百五十万円を超えちゃう。これ、もう別に、何というか、すごくリッチなとか物すごい稼ぎまくっているわけじゃないんだけれども、そもそもそれしか選択肢がないということをおっしゃっていて、改めて日本はいいなと言われたんです。 そこで、ちょっと是非、いわゆるこの教育の質ということとこの費用負担の在り方、この点について、あべ大臣、アメリカでも様々教育を受けてこられたという御経験もあるかと思いまして、こういう、この関係についてどのような御見解あるのか、まずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えさせていただきます。 誰一人取り残すことなく質の高い学校教育を全国どこでも受けられるようにすることは大変重要なことだというふうに思っております。 実は、私も先般ワシントンDCの方にお伺いしたときに、知り合いが子供を保育園入れていて、ちょっと公立が入れなかったので月額それこそ四十万のキンダーガーテンで、本当に日本って何かすごい、どこに行っても受けられるような国なんだなということを大変思いましたし、なかなか海外事情を聞いているといろいろ難しいことがあるんだなと思っておりますが。 また、このためにも、家庭や地域の状況にかかわらず、全ての子供たちが充実した教育活動、参加することができるように、まず国として必要な経済的支援にも取り組ませていただいているところでございまして、子供たちの実態が多様化する中でございますが、この学習状況、興味、関心などの多様性を適切に把握をさせていただきながら、全ての子供たち一人一人の可能性、最大限に伸ばす学びを実現していくために教育施策、今後一層充実していきたいというふうに思っております。
○平木大作君 ありがとうございます。 改めて、その友人と話しながら思い出したエピソードがあって、当時私の勤めていた銀行で、会長が非常に辣腕の方でして、年俸が三億ドルを超えていた、要は三百億円超えていた人なんですね。自分のかわいい孫を名門のニューヨークの私立の幼稚園に入れるために銀行に数百万ドルの寄附をさせていたということが結構問題になって、結構現地の新聞とかでもいろいろたたかれていたことがあるんですけれど、改めて、もう何というか、アメリカというのはある意味、高等教育とかの分野で世界的な人材を輩出したりというところはあるんですけれど、ただ、事公教育という意味でいくと、極めて見事な失敗例なんじゃないかなというふうにも思ったりするわけです。 こういう中にあって、改めてこの日本の特に公立の学校をこれからどういう形で教育のシステムをつくっていくのか、あるいは、今大臣の方からもおっしゃっていただきましたが、もう誰一人取り残されない形ですばらしい教育をやっぱり提供していくのか、極めて重要な使命があるんだなということを感じながら帰ってまいりました。 そういう中で、たまさか今自民党、公明党そして維新の会の中でこの令和八年度以降の高校無償化の実施が決まって、その中で、先日の予算委員会でも我が党の下野委員から質問させていただきまして、石破総理の方からも、教育の質の確保、どうしていくのかということですとか、あるいは私立と公立のこの学校の関係、こういったところも含めていろいろなまだ検討項目が残っているというような御答弁もあったわけであります。 文科省に、改めて今、じゃ、一年ぐらいあるわけですけれども、積み残しとなっている検討課題、具体的にどんなものがあるのか、そして今後制度設計をどう進めていくのかということ。例えば、実際に、じゃ、今支援の拡充ということが言われている公立高校ですけれども、こういうところから例えば御意見をちゃんとお伺いする機会が確保されているのかどうか、そういうお考えがあるのかどうか、確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(望月禎君) 自民党、公明党、日本維新の会の三党間の合意におきまして、いわゆる高校無償化につきまして、平木委員御指摘の教育の質の確保の観点のみならず、義務教育との関係、多様な人材育成の実現、収入要件の撤廃を前提とした支援対象者の範囲の考え方、私立の加算金額の水準の考え方、支給方法の考え方、高校間での単位互換に関すること、国と地方の関係、公立と私立の関係、現場レベルの負担といった多角的な論点について十分な検討を行うとされてございます。 その制度設計をするに当たりましては、三党の検討状況を踏まえながらも、委員御指摘の公立高校関係者、これは私立関係者もだと思いますけれども、そうした現場の声をしっかりとお聞きしながら必要な対応を検討してまいりたいと考えているところでございます。
○平木大作君 是非、丁寧に制度設計していただくのと同時に、やはりこのお伺いした声というのはまたしっかり開示をしていただいて、この委員会の中でもしっかり私も議論に参画をさせていただけたらというふうに思っております。よろしくお願いいたします。 次に、この令和七年度の予算案の中に、令和の日本型学校教育の実現ということに向けた教育環境整備の国庫負担金として一兆六千二百十億円計上されております。 この、じゃ、令和の日本型学校教育ってどんなものなのかということなんですけど、令和三年の中教審の答申に基づいて、今、文科省の方でもいろいろ具体的な制度設計詰めていただいている新しい時代にふさわしい教育の在り方を示した概念と、こう認識をしているわけでありますが、いま一度、この、じゃ、令和の日本型学校教育ってどういったものなのか。私も資料はちょっと読ませていただきましたけれども、その中にもあったんですが、この諸外国から高い評価を得ているというような記述もありまして、これ具体的にどういう点が評価をされているのか、御説明をいただけたらと思います。
○政府参考人(望月禎君) 今、令和三年に取りまとめられました中央教育審議会の答申を引用させていただきますけれども、これまでの学校教育につきましては非常に大きな成果があると、知徳体を一体的に育む我が国の学校教育の良さを、そうした良さを受け継ぎながら、さらに、令和の日本型学校教育として、全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを実現していくことが中教審答申でも示されているところでございます。 具体的には、令和に入ってから、コロナ禍を経て、一人一台端末として整備したGIGAスクール構想の中で、そうしたツールとしてのICTを基盤としながら、子供一人一人の特性や学習進度等を踏まえたきめ細やかな指導、子供一人一人の興味、関心等に応じた学習指導や課題の提供を行う個別最適な学びと、そして、多様な他者と協働しながら一人一人の良い点や可能性を生かしていく、そうした協働的な学びを一体的に充実していくということが求められているところでございます。 平木委員からも御指摘いただきました我が国の学校教育が非常に高い評価を国際的にも得ているということに関しましては、質の高い学校教育を全国どこにでも、それこそ中山間、へき地にあっても離島にあっても、これは都市部でも全国どこでも提供し、全ての子供たちに一定水準の教育を保障しているという観点、学校が、学習指導のみならず、生徒指導等の面でも主要な役割を担いまして、知徳体をバランスよく育む全人的な教育を学校、教師の頑張りによって行ってきている点など、そういう点が国際的にも評価されているものと認識しているところでございます。
○平木大作君 この質の高い教育が全国どこに行っても、どこにお住まいになっていたとしても受けられると、もうこれ本当にすばらしいことだと思います。先ほどの私の友人の例じゃありませんけれども、同じニューヨークの中でも、住んでいる地区によって、そもそも公立の学校が選択肢に入らない、行かせるわけいかないみたいなことになってしまってはやはり日本ではいけないわけですね。やっぱり、しっかりこの高く評価されている点、今後もしっかり維持していただきたいというふうに思っております。 同時に、今御答弁の中にもいただきましたけど、この個別最適な学びって、ただ口で言うほど簡単じゃないなということも同時に感じるわけであります。 我が党といたしましても、この教育の在り方、とても熱心に党内でも議論が行われていまして、やはりもう今、ある意味、教室の中でこれまで行われてきた一斉授業だけの教育の在り方みたいなもののやっぱり限界が来ているんじゃないか。その中で、まさに先ほどおっしゃっていただいたような、いわゆる協働的な学びとか、友達と一緒に協力をし合って学ぶみたいなところと、その個別最適、お一人お一人の進度に合わせて学べるですとか、より個性を伸ばしていけるような、そんな教育、どんなやり方がいいのかということは一概に答えって出てこないんだろうというふうには思っております。 我が党としても、この一斉型の授業をもう超えて、地域ですとか社会に開かれた形である意味この個別学習とか探求学習ができるようなもの、いろいろこれまでも御提示をさせていただいているところでありますので、またしっかり一緒に議論をさせていただけたらというふうに思っております。 こうやって世界的にも高い評価だということで日本の教育があるわけですが、ちょっと別の角度からこれ見たときに、昨年末のイギリスのエコノミスト誌に日本の学校教育に関する興味深い記事が出ておりまして、ちょっと不安を感じるところもあったので、ちょっとこの委員会の中でも取り上げさせていただきたいなと思っております。 これ実は、去年の年末にこれ実際に出ていまして、最近私、たまたま目にした、いわゆる日本語に訳した記事を見て、はあはあと思って読ませていただいたんですけど、実はこれ、日本語のタイトルは、日本語訳されたもののタイトルは、英誌、イギリスの雑誌ですね、英誌が絶賛、日本の小学校教育はここがすごい、これぞ大谷翔平を生んだ国というタイトルなんですね。何かもうすごい絶賛をしてくれているんだろうという思いで一応読み始めます。確かに、大谷選手が何で試合後とか練習中とかでもごみを拾っているのか、その答えは小学校教育にあるみたいな、そんなことから始まりまして、これよくある例だと思うんですけど、放課後の掃除当番のこととかですね。私も以前、バングラデシュの教育省の次官の方といろいろお話ししたときに、日本の給食当番についてやっぱり物すごい絶賛をしていまして、何とかバングラデシュでもこれやりたい、こんなお話もされておりました。 やっぱり、この日本の学校教育の中でこの人格形成ということに非常に重きを置いてきた。そして、先ほど答弁の中にも掲げていただきましたけど、この文科省が今掲げている、国として掲げているこの知徳体という、この学力、道徳的な誠実さ、そして身体的な健康、こういったものを教育の中で育むという、これが非常に高く評価をされているわけであります。 実際に、これちょっと、実は署名記事じゃないので、もしかすると日本人が書いているのかもしれないんですけど、多分これ、読んでいる限りにおいては、海外の方、エコノミスト誌の東京特派員の方が書いた記事というふうに読めるんですけど、この方はそういう意味でいくと日本人じゃ恐らくないんですけど、自分たちの子供たちは東京の幼稚園に通い、現在はちょっとメキシコに転勤しているので、メキシコの日本人学校に今通学をさせているという書き方してあるんですね。ある意味、日本人じゃない方からも非常に高く評価をされて、この日本の幼稚園、そして小学校通ってきたということが書かれているわけです。 ただ、これ、じゃ、一応原文読んでみようと思って原文取り寄せて読んでみると、一つタイトルが違うんですね。まあよくある話だと思うんですけど、原文のタイトルは、なぜ日本の子供たちは地下鉄に一人で乗るのかというタイトルになっていまして、これ単純にいわゆる安全の問題だけじゃないんだよという、肯定的な理由も含めてそういうタイトルにはなっているんですが、副題のところには世界で最も規律の取れた小学校教育の光と影みたいな、そういうタイトルになっていまして、結構そのマイナス面もある意味意識して書かれているタイトルになっていました。実はよく見ると、日本語の訳の方も副題に、ちっちゃくなんですけど、この小学校教育すごいぞの脇にちっちゃく、ただし中学校以降は別の話という、何かこういう注意書きみたいなのが書いてあるんですけど。 これ、要は、記事のトーンとして、全体として、自立心だとか他者への思いやりだとか規律を教えるとかそういうことが基本的には日本の小学校教育すばらしいねと書いてあるんですけど、ただしということで、この調和を重視する余り創造性が育まれない場合もある、こんな記述もちょっと気になるわけです。 こうした指摘について、あべ大臣の受け止めをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(あべ俊子君) 本当に日本型教育、いろんなところで、実は私どもODAでも海外に支援をして、エジプトなどでは特に日本型教育で、今もっと増やしたいと実はこの間も要望を直接受けたところでもあります。 一般に、その我が国の学校教育の課題として指摘されている点としては、例えば、全員を同じ正解に導くことを目指し過度に同調圧力を高めている傾向があるとか、また、子供たちの学習の自立を損ない子供たちを自立した学習者として十分に育むことができない場合があるということがあるものと認識をしております。 一方、世界中の評価は結構高いところもございまして、先般も、二年前でございますか、和訳で何か日本人のつくり方みたいな、ザ・メーキング・オブ・ジャパニーズという、ハーフの方が出演され、ドキュメンタリーを作ったのがあって、日本の小学校って本当に、一年生になったときにいろんな役がある。げた箱係とか給食係とか、何かいろいろ役割があるんですが、実は海外は余りそういうのがなくて、日本人がそういう中で協調性を保っていく。どこへ行っても、世界中で、時間を守ったりとか、すごくあなたはいい人だねと褒められるのは何でだろうと思ったら、自分が小学校のとき日本に行ったからだと気が付いてそのドキュメンタリーを作ったんですけれども、一方、いわゆるその同調圧力があるんじゃないかみたいなところも指摘をその場所でもされていました。 こうした課題を克服していくためにも、これからの学校教育におきましては、私たち一人一人の可能性を最大限に伸ばす学び、これを実現するために、個別最適な学びとこの協働的な学びを一体的に充実させていく、教育の質を向上させていくことがまさに重要だというふうに考えているところでございまして、文科省としては、一人一人が持つ可能性を最大限に引き出す誰一人取り残されない社会の実現を目指し、あらゆる人が最適な教育を受けていくことができるように、私ども全力を挙げてまいりたいというふうに思っています。
○平木大作君 本当に、基本的には世界から今称賛をされるような、そういった教育システムをつくり上げることができている。そして、今の時代に合わせた形で、大臣からも御答弁いただいていますけれども、この個別最適の学びというものを、特にICTみたいなものを活用しながら、これはもう試行錯誤の部分がどうやったって出てくるわけですけれども、しっかり追求していただきたいなというふうに思っております。 ちなみに、この記事は、実は最後のところで、この筆者の方が、メキシコの日本人学校に通わせているんだということが書いてあったわけですけど、最後のところに何て書いてあるかというと、中学校からはその日本の公立学校じゃなくてインターナショナルスクールに通わせることにしたという親の声を紹介しながら、我が家もそろそろそういう時期かもなという終わり方になっているんですね。 多分、ここが、海外においても日本の中学校、高校に進ませたいなになるとよりいいんじゃないかなということを感じましたので、是非とも、またそこに向けて、しっかりとした令和の日本型学校教育、一緒につくっていけたらというふうに思っております。 続いて、ちょっと時間が大分押してきてしまいましたが、学習指導要領の改訂についても少しお伺いしておきたいと思います。 昨年末、中教審の方に対して学習指導要領の改訂に対する諮問がなされまして、今この議論が始まっているわけですけれども、この諮問の中で、特に、今の御答弁とも通じるところありますが、子供一人一人の可能性が輝く柔軟な教育課程編成を促進する観点での検討ということが求められております。 改めて、ここの、学習指導要領の中に、この一人一人に合った学び、しっかり可能にするような形で込めていただきたいと思いますけれども、ここの点について文科省としてどういう取組をしているのか。 また、ちょっと併せて聞いちゃいますが、この学習指導要領というのはどうしても内容が多過ぎるんじゃ、過多じゃないかと、要は、また教師の負担がちょっと大き過ぎるんじゃないかみたいな指摘もあったりするわけですが、この改訂に際して、そこの、特に教員の負担軽減という観点から何かお考えあれば、是非併せてお示しをいただけたらと思います。
○政府参考人(望月禎君) お答えいたします。 子供たちが誰一人取り残されないよう、多様な子供たちを包摂する柔軟な教育課程の編成を促進することは大変重要な課題であると考えてございます。 現行制度下でも、各自治体あるいは学校で様々な取組がされているところでございますけれども、その中では、時間割編成を工夫しまして、午前は教科等の授業を実施して、午後は時間を個々の児童の関心に応じた探求活動に充てる取組でありますとか、工夫を凝らした校舎を生かして、学ぶペース、あるいは方法、場所など、子供たちが教師の指導の下で自らが選びながら学ぶ取組などが行われてございます。一人一人に合った主体的な学びを推進する観点から今回の指導要領も検討してまいりたいと思ってございます。 教員の負担感ということも御指摘いただきました。質の高い教育を実現していく上では、やはり教師の力量によるところが大きいわけでございますけれども、全体としての教育課程の実施に伴う負担の指摘にも今回の指導要領の改訂では真摯に向き合っていく必要があろうかと考えてございます。 その際には、今、年間の標準授業時数は現在以上に増やさないことを今の、現在、前提としながら、学習指導要領やその解説、教科書、入試、教師用指導書などの影響も含めました授業づくりの実態を全体として検討いたしまして、負担感が生じにくい在り方の検討を今中教審でもお願いしているところでございまして、全体として教育の質の向上につながると、子供たちの学びの、先ほどから出ています充実につながるような、そういった指導要領の在り方も考えていきたい。 また、指導要領というのは教育課程の大綱的な基準でございますけれども、この中身は教師だけが分かっていればいいというものではなくて、多くの方々あるいは生徒等もある程度、この教科書で大体その具体が見えるわけですけれども、理解をやはりしていくことが必要であって、分かりやすい指導要領というものを目指したいというふうに考えているところでございます。
○平木大作君 このちょっと教員の負担というところと関連をすると思って次お伺いするんですけれども、先ほど石井理事の方からも取り上げていただいたデジタル教科書の件ですね。やはりちょっとここが気になっております。 この中教審のデジタル教科書推進ワーキンググループ、二月に中間報告を取りまとめられています。現時点ではこのデジタル教科書は紙の代替教材という位置付けなわけですけど、この中間報告の中で、これを正式な教科書として位置付ける、そして検定とか採択、無償配付の対象とした上で教育委員会がこれ紙かデジタルか決める選択制になると、何かハイブリッドもあるんじゃないかみたいなことのようですけれども、そういうことを今提起をされているわけです。 大前提として、私、このデジタル教材をとても、推進派なんですけれども、ただ、それの中でもいわゆる紙との中で例えば選んじゃっていいのかと、教育委員会の立場で選んじゃっていいのかというところがちょっと正直分からないところがあるなと思っています。 まず前提として、この現時点でこれデジタル教科書の普及、活用状況どうなっているのか、あと、これ当然通信環境等によって相当実は使い勝手が左右されちゃうわけですけど、こういったインフラ整備、十分に整っていない地域、こういったところの対応どうなっているのか、まず確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(望月禎君) いわゆるデジタル教科書についてのお尋ねでございます。 デジタル、いわゆるデジタル教科書につきましては、今御指摘のように、紙の教科書が教科書なんですけど、それをデジタル化したのをいわゆるデジタル教科書として学校の方で使用をしているところでございます。 これは、小学校五年生から中学校三年生を対象としまして、令和三年度から五年度は実証事業で実施をしてございましたけれども、令和六年度からは購入費として、小学校五年から中学校三年の英語、それから数学、算数については、全国の学校ではないんですが、半数程度で学習者用のデジタル教科書を国から提供しているところでございます。 活用状況につきましては、これは各自治体の学校でデジタル、いわゆるデジタル教科書を使う頻度や活用の仕方が非常に様々でございますが、我々が取っている統計では、六割以上の教師が四回に一回程度の、以上の授業でいわゆるデジタル教科書を使用しているというところでございます。この割合は毎年一〇ポイント以上増加をしていて、慣れが使用頻度に影響しているところもあるかと考えてございます。 通信環境などのインフラに関すること、これはGIGAスクール構想で一人一台端末を配備をしましたが、これが、これデジタル教科書に限らず、教材についてもやはり使えなければ意味がない、効果的に使っていかなければ学習の質を高めることにならないという観点で今現在そうした端末は整備されたものの、同時に全ての授業で多数の児童生徒が高い頻度で端末を活用する場合にネットワークを原因とする支障が生じるようなケースもあると、そうした支障が生じることのないように、ネットワークアセスメントやその結果を踏まえた改善に係る経費の補助を今進めているところでございまして、こうした学習環境についても引き続き取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○平木大作君 慣れがその使用の頻度につながるんじゃないかというところは多分そのとおりなんだと思うんですね。 その中で、ちょっと、六割以上の教員の方が四回に一回以上というのが、何か高いのか低いのか結局よく分からないというか、目安として結局何なんだということがちょっとまだ分かりづらい。改善しているというか、増えているという今お話も併せていただいたわけではありますけれども、やっぱりこれ、そもそも、だから紙とデジタルで、やっぱりデジタル苦手だからとか、慣れていないからもう紙だって決めた瞬間にそのデジタルの選択肢が落ちてしまうというのはやっぱり何かちょっと違うような気がしているのと。今お話しいただいたように、やっぱりその通信環境も、これ当然、学校の中のWiFiだけじゃなくて、そっちが教科書ですとなったら、家庭でつながらなかったらやっぱり意味がないわけですね。そういったところも含めて、これちょっとよくよく考えていただく必要があるのかなというふうに思っております。 また、紙とデジタルが、割と結構いろいろなところで、同じものを学んでも学習の例えば定着具合とか理解度に差があるみたいな研究は割とあるような気がして、私も何度か読んだことあるんですけど、そこから何かもうちょっと示唆って得られないのかしらということも思います。要は、選択するというよりは、例えば国として、こういう分野は紙を使いましょう、こういう分野はデジタルですねみたいなことがベースとして示されていて、その中で、地域の事情とか、教員のまだ対応具合によっては紙でもよしとするとか、何かそういう提示の仕方なんじゃないかなという気がちょっといたしております。 実際に、最近の読売新聞に載っていた調査でも、小中学校の校長先生の九五%が紙とデジタルの併用を希望ということでもありましたし、そこでも紹介されていましたけど、スウェーデンとかの一部ですね、デジタルを先行して教科書を取り入れたところは最近全部紙に戻して、紙とか手書きに戻しているみたいな話もありましたので、こういった他国の状況もしっかりある意味踏まえた上での今後の検討を進めていただけたらと思っております。 次の質問なんですけど、ここ、そうですね、今日、財務省に来ていただきました。改めて、これも今日の質疑の中でも取り上げられておりましたが、国立大学法人の運営費交付金について、これなかなか、もう委員の先生方もう押しなべてこれはしっかりと予算を確保すべきであると、増額すべきであるという声をずうっと上げ続けてきているわけですけれども、やっぱりこれ、令和六年度と変わらず、来年度の予算についても横ばいというふうになってしまっていたりする。 これ、当然、その教育環境等にある意味適応するという意味でも増やしていかなきゃいけないようなものだと思うんですが、ましてや、近年の物価高騰とか円安とか、いろんな基盤的経費が圧迫をされて実質的に予算が目減りしていると、こういう状況なんだろうと思っています。 これ、やっぱりしっかりと、今教育の質の低下とかいうことが言われているときに、ここのやっぱり予算の考え方をもう一度一から見直していく必要があるんじゃないかというふうに思っておりまして、財務省として、この予算の現状の認識と今後の運営費交付金の在り方、方向性について、少し丁寧に御説明をいただけたらと思います。
○大臣政務官(土田慎君) 御質問賜りまして、ありがとうございます。 先生がおっしゃっていたとおりでございまして、国立大学法人運営費交付金は教育研究環境の整備を行うために非常に重要な経費であるというふうに考えております。 令和七年度予算において、対前年度同額となる一兆七百八十四億円を措置しておりますが、足下においては、物価高騰下においても国立大学が教育研究活動を維持、継続できるよう、令和六年度補正予算で百八十億円を措置したところです。ちなみに、令和五年度の補正予算額は百二十億円でございました。 その上で、国立大学法人運営費交付金の在り方については、財務省としては、こうしたその予算措置額だけについての議論にとどまらず、各大学の行動変容を促し、教育研究の質の向上につながるよう、大学の努力に応じためり張りのある配分の強化等や、また、世界の有力大学を見ても、大学の教育研究費は、授業料や運営費交付金のような公費だけではなくて、研究受託収入、寄附金、資産運用益など多様な財源で賄われている中で、我が国においても、大学が多様な財源の確保によって教育研究環境を改善する方策について議論を深めていくことが非常に大事だというふうに考えており、引き続き文科省とも連携をして取り組んでまいりたいと、議論してまいりたいというふうに思っております。
○平木大作君 済みません、もう、ちょっと時間が押しているので、最後の質問ちょっと行けないかと思います。 改めて、これ、やっぱりこの運営費交付金の在り方、今概要を御説明いただきました。私もこれ、かつての、これ決めたときのですね、参議院の、国会の附帯決議確認をさせていただいて、この運営交付金の算定に当たっては、算定基準及び算定根拠を明確にした上で公表し、公正性、透明性を確保するとともに、各法人の規模等その特性を考慮した適切な算定方法となるよう工夫することとありまして、また、法人化前の公費投入額を踏まえながら、従来以上に各国立大学における教育研究が確実に実施されるのに必要な所要額を確保するよう努めることと、こういうことが、これ衆参両院で決議をされております。 なかなか、実際にじゃ、これ、その透明性を持ってこの算定の見ていくと、今おっしゃっていただいたように、大学の改革の中での流れなのは分かるんですけど、この何か効率化係数とか大学改革促進係数とか機能強化係数とかいろいろなものが結局あって、何がどう結局影響したのかいまいちよく分かんなかったり、あるいは、まさに海外の大学を見ると、確かに寄附金ですとか運用で非常に潤沢な資金を得ているのは分かるんですけれども、ここまでやってきて、なかなかこれやっぱり、実際には寄附金集められたりできていないわけですね。こういうちょっと現状の中で、改めてより積極的なここについては予算の編成、お願いをいたしまして、時間参りましたので、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。 今日は三月十三日になるわけですが、ちょうど一か月前の二月十三日に、この国会に多くの学生、現場には百名以上、オンラインも含めると二百五十名以上が参加して、この学費の値上げを反対の声を上げる院内集会を開催をいたしました。全国百二十一の大学、大学院、高専の有志の皆さんが値上げを止め、学費値下げに予算をと、要請文を各政党そして文科省にも手交をされたところです。 資料一、お配りしておりますけれども、これがその要請文となるわけですけれども、中身見ると、来年度新たに行われる学費の値上げ、それを止めるために約百四十五億、そしてさらに、全ての大学で十万円ずつ学費を値下げするために三千二百十六億円の予算を付けることなどを求めるもので、これはかなり現実的な要求だと思います。同時に、この集会の中では、やはりこの学費が高過ぎる、その値上げによってキャンパスを去るしかない友人がいるんだと涙ながらに訴える、そういう姿もあったわけです。 改めて、文科大臣、こうした学生の切実な訴え、願いに応えて、今の大学で相次いでいる学費の値上げ止めて、値下げに踏み出すその予算措置、直ちに踏み出すべきと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えさせていただきます。 文部科学省といたしましては、国立大学法人運営費の交付金、また私学助成など、この機関の支援と給付型奨学金等の個人支援の両方を組み合わせて予算確保に取り組むことが重要だというふうに私たち考えておりまして、令和七年度予算案におきましては、国立大学法人の運営費の交付金、また私学の大学のこの経常費の補助金の基盤的経費、多子世帯の学生等のこの授業料と入学金の無償化など、必要な予算を計上しているところでございます。 引き続き、高等教育費の負担軽減に取り組んでいくとともに、大学の実情を把握させていただきながら、各大学が安定的また継続的に人材の育成、さらには教育研究を実施するよう支援をしてまいりたいというふうに思っています。
○吉良よし子君 機関への支援、個人支援でも予算を確保、必要な分しているんだという御答弁でしたけれども、いや、全然必要な予算になっていないですよね。 国立大学について言えば、運営費交付金、二十年前から比べれば一千六百億円も減らされていると、私学助成はこの間一切増えていないという状況で、だから、それで教員への給料もまともに払えないような状態になっているからこそ、もうやむにやまれず値上げに踏み出すしかない大学が増えていると、そういう実態だということをしっかり認識していただきたいと思いますし、何よりも、この今百二十を超える大学の学生たちが、その値上げを止めてほしいんだと、ちゃんと無償を目指してほしいんだという声を上げていると、この声にしっかり向き合うべきだということを重ねて申し上げたいと思います。 あわせて、その個人の支援ということですけれども、ちょうど今日、先ほどの衆議院の本会議で、多子世帯に授業料減免を拡大するという修学支援法案、これが審議入りしたということを承知しているわけですが、この修学支援新制度について私もこの間様々取り上げてきて、成績要件が厳し過ぎるとか、若しくは学生には関わりのない大学の機関要件で対象外になるとか、そもそも対象となる学生が少ない、申請主義で、もう申請できない学生が取り残されているなどなど課題が余りに多いということは取り上げてきたんですけれども。 この二月の院内集会でも様々訴えがありまして、例えば、大学一年のときから修学支援新制度で支援を受けてきたが、三年目の九月に突然対象外になりましたと通知がされたという実態が紹介されたんです。この方の場合は、お姉さんが卒業で就職して両親の扶養から外れたと、そのことが原因で御両親への課税が変わって、区分が変わってと、それにより支援が打切りとなったようなんですけれども、結局それで給付奨学金がもらえず、授業料減免がなくなって、授業料免除がなくなって支払が出ると。収入が減り、支払が増えるということになったわけですけれども。しかも、その九月に通知を受けた後、十一月までに授業料を振り込めと言われたので、塾での週三回のバイトに加えて、スーパーでも週三回働いて、もう働きづめで、そのせいで成績が下がって十単位も落としたという訴えがあったわけです。これ、御本人や両親の収入が増えたわけではないんですね。それでの打切りではないのにこんな事態になっていると。 大臣、こういう、収入状況が変化しないのに課税の状況によって支援の対象外とされるようなこの今の制度の線引き、これそのものを今すぐに見直すべきではありませんか。いかがでしょう。
○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えさせていただきます。 高等教育の修学支援新制度でございますが、住民税の課税額に基づいて支援額を決定することとしているところでございます。このため、生計維持者の収入が変わらないとしても、扶養する者の数が変わるなどによって住民税の課税額が変わる場合にはこの本制度の支援額も変わる場合があり得ます。 本制度におきまして、必要となる支援が確実に行われるよう、毎年この住民税の課税額を確認しているところでありまして、引き続きこの制度の適切な実施に努めてまいりたいと思います。
○吉良よし子君 いや、課税額に基づいて求めるものになっているからこういう不合理な実態が起きているから見直すべきじゃないですかということを申し上げているのに、そういうものでございますと言われると全く議論が前に進まないんですよね。 今、今回、衆議院で議論が始まっている法案では、対象を多子世帯に拡大するというわけですが、この多子世帯の対象、その基準もその扶養しているかどうかで線引きをすることになっているわけですよ。これによって、やっぱり扶養が外れた場合によってまた様々な線引きができてしまう、今回紹介したような事例がまた生まれかねない、突然打切りになって、それで突然支払が生じて、それによって学ぶということができなくなる、継続ができなくなるという事態が起きかねないと。支援制度が支援になっていないんだというのが学生の皆さんの訴えなわけで、こういう訴えにちゃんと耳を傾けて必要な改正を行わなきゃいけないでしょうということを強く申し上げたいと思いますし、やはりそういう線引きの支援ではなくて、全ての学生を対象にした学費の値下げこそが今必要であるということを申し上げておきたいと思います。この件については、引き続きほかの場面でも訴えたいと思います。 続いて、今日は時間がないですので、不登校の問題についても伺っていきたいと思っているわけです。 不登校については、午前中も審議があったわけですけれども、文科省の調査によると、高校生も含めれば四十一万五千二百五十二人となっている。小中学生だけで三十四万六千四百八十二人、前年度から四万七千四百三十四人増加をしていると。十一年連続の増加、過去最多となっているわけですけれども。 文科大臣、改めてこの不登校、学校に行けない、通えない子供たちが増えていることをどう御認識されているのかと。私は、これは学校そのものの在り方、文科省による教育行政そのものが子供たちから問われている、子供たちから文科省に対する警鐘が出されている、アラートじゃないかと思っているわけですけれども、文科大臣はどう御認識ですか。
○国務大臣(あべ俊子君) 文部科学省が実施いたしました調査におきましては、この不登校児童生徒について把握した事実の中に、学校生活に対してやる気が出ないなどの相談もありました。この学業の不振、また、頻繁な宿題の未提出が見られた、いじめの被害の情報や相談があったなどといった特に学校が関係する事実もございまして、こうした結果からも、誰もが安心して学ぶことができる魅力ある学校づくりを進めていくことはまさに重要だというふうに考えておりまして、このため、文部科学省におきましては、COCOLOプランなどに基づきまして、学校の状況を見える化をしていきながら、学校が児童生徒にとって生活しやすい雰囲気となるよう改善する取組、また、子供たち一人一人の興味、特性に応じた柔軟な学びの実現、いじめ等の問題行動に対する毅然とした対応の徹底などを進めているところでございまして、引き続き、子供たちに寄り添いながら、誰一人取り残されない学びの保障に向けて取り組んでまいりたいというふうに思っています。
○吉良よし子君 この不登校、学校が関係している事実があるとの御答弁でした。これ本当に大事なことだと思っています。あわせて、学びの保障をしていくというような御答弁もありました。これももちろん大事です。 ただ、これだけがニーズなのかということを聞きたいと思うんですね。確認をしていきたいと思うんですけれども、お配りした資料の二、見ていただきたいと思うんですけれども、NPO法人多様な学びプロジェクトによる令和五年不登校のこどもの育ちと学びを支える当事者ニーズの全国調査を見ると、子供からのニーズ第二位が、学校が変わってほしいという声でした。保護者の声を見ても、六八・九%の約七割が学校が変わってほしいという声があるわけです。つまり、やっぱり今の学校変えてほしい、これが不登校当事者の共通した声だと思っているわけです。 こうした事実を踏まえながら改めて文科省に伺っていきたいと思うんですけど、先ほど大臣も学校が関係している事実があるとはおっしゃっていたわけですけど、今不登校が増加し続けている背景、これは文科省としてどう分析されているのか、お答えください。
○政府参考人(望月禎君) 吉良委員から不登校が増加する背景についてお尋ねでございますけれども、なかなか一概に背景申し上げることは難しいところはあるわけでございますが、一つには、児童生徒の休養の必要性を明示しました義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律、いわゆる教育機会確保法と言われているもの、この趣旨の浸透等による保護者等の学校に対する意識の変化、あるいは、コロナ禍の影響もあります登校意識の低下、特別な配慮を必要とする児童生徒に対する早期からの適切な指導や必要な支援に課題があったことなどが考えられるところでございます。
○吉良よし子君 様々お話があったわけですけれども、この増加している背景の中で抜けているのが学校そのものの問題なんですね。保護者の意識とか児童生徒の意欲の問題というのは出てくるんですけど、学校そのもの、文科省による教育行政の在り方には何も問題もないかのような言い分というか、何も言及がないわけです。これで先ほどの学校を変えてほしいと訴えている子供たちや保護者の皆さんが納得できるのかということが問われると思うんですね。 もう一回確認をしておきたいと思います。 先ほど大臣からもありましたけど、文科省、不登校の調査されています。その中で、子供たちが学校に行けなくなる過程の中で把握した事実というものを確認しているわけですが、最新の令和五年度の調査で特に多いのは何か、御説明ください。
○政府参考人(望月禎君) 吉良委員から御紹介いただきました令和五年度の調査結果によりますと、小中学校における不登校児童生徒についての学校が把握した事実につきまして、一番多かったのは、三二・二%、学校生活に対してやる気が出ない等の相談があったという事実、二番目に、二三・一%ですけれども、不安、抑うつの相談があった、三番目には、二三・〇%、生活リズムの不調に関する相談があった、そして四番目に、学業の不振や頻繁な宿題の未提出が見られたこと、五番目に、いじめ被害を除く友人関係をめぐる問題の情報や相談があったことが上位を占めているところでございます。
○吉良よし子君 つまり、一番に出てくるのが学校生活に対するやる気の問題なんですね。まさに、問われているのは、子供たちから問われているのは学校生活そのものだというのがこの調査でも明らかだと思うんです。 私、ある不登校の小学生からお手紙をもらったんです。その手紙には、明確に、「がっこうはきらいです」と書かれていたんです。中身見ると、「しゅくだいがおおかったり、じゅぎょうがながいのがきらいです」とありました。また、先ほどの不登校のこどもと保護者実態ニーズ全国調査で紹介された当事者の声の中には、学校は忙しくて時間が足りないですという十歳の小学生の声がありました。また、分刻みのスケジュールでとにかく急がされるので子供が疲弊しているという小五の保護者の声もありました。 今や、小学校一年生から午後も授業があるのが当たり前で、保護者のチェックが必要な宿題も毎日大量に出ているのが現状なわけです。教員の皆さんも、皆さん御存じのとおり、多忙極まる中、子供たちは学校で毎日せかされるようにして学校生活を送っていると、送らざるを得ないと、それが子供たちの負担になっているんじゃないのかというのがこういう声から見えてくると思うわけです。 文科大臣、先ほど文科省は不登校対策としてCOCOLOプランを示しているとおっしゃっていました。このプランにおいて、こうした学校現場での子供たちの負担を軽減する対策、例えば授業や宿題を減らすといったような学校そのものの在り方そのものを見直すという内容というのはあるのですか。
○国務大臣(あべ俊子君) 本当に、学校に行けない子供たち、特に子供たちだけじゃなくて親御さんも大変おつらい思いをしていると思います。私、何度もそういう親御さんにお会いをして、おつらい思いもずっと聞かせていただいておりました。 文部科学省としては、この不登校により学びにアクセスできない子供たちをゼロにすることを目指しながら、令和五年三月に取りまとめましたCOCOLOプランなどを踏まえまして取組を進めているところでございまして、このうち、学校を子供たちにとって安心して学べる場所にしていくという観点から、例えば自分のクラスに入りづらい子供たち、この児童生徒が落ち着いた空間の中で自分に合ったペースで学習、生活できる環境である校内教育支援センターの設置促進、また、児童生徒がうまく表現できない小さい、小さな小さなSOS、これを早期に発見するための一人一台端末を活用した心の健康観察の導入促進、また、児童生徒の授業への満足度、学校生活の安心感を把握しながら、学校運営を改善するための学校風土の見える化などの取組を進めているところでございまして、特に、入りにくいという、学校に入りにくいという子供たちのために入口を別に造っている学校の例とか、例えば教室に入りにくいという子供たちのための場所のその設定をしている事例も幾つかの学校行かせていただいて見させていただいておりますが、文部科学省といたしましては、引き続き、子供たちに寄り添いながら、誰もが安心して学べるという魅力ある学校づくりにしっかり取り組んでいきます。
○吉良よし子君 大臣、安心して学べる場に学校をしていくんだと、居場所をつくるんだと。それ自体は重要だし、大事な取組だとは言いたいと思うんですけれども、私が伺ったのは、子供たちにとって今の学校は大変負担が重い場所になっているんだと、それを軽減するという対策がこれに含まれているのかということを伺ったんですけれども、残念ながらお答えの中にはそれは含まれていなかったと思うんですよ。 具体的に言えば、この授業そのものの負担を減らしていく、そういう取組が必要だと思うんですね。でも、それがない。なぜか。それは、この今の学校、特に授業の前提となっているのが学習指導要領なんですけれども、この学習指導要領は改訂するたびに内容が増え続け、授業時数は増え続けていると。それを前提にする限り負担が減らないということになるわけですね。 文科省に伺いたいと思いますけれど、COCOLOプランの中には一応授業の改善という言葉もあるわけです。じゃ、授業の改善って、それはつまり、この増え続けている学習指導要領の中身見直して、授業時数を減らし、内容を減らすと、そういう中身がこのCOCOLOプランの授業の改善に含まれていると、そういうことですか。
○政府参考人(望月禎君) お答えいたします。 今、吉良委員の方から御指摘いただきましたCOCOLOプランの中で、学校で過ごす時間の中で最も長い授業を改善することというのを取組の一つとして掲げてございますけれども、これは、一人一人の子供の状況も踏まえて、そうした学習進度や興味、関心等に応じた指導など、一方通行ではない、子供たちの特性に合った柔軟な学びを教師の裁量性がある指導の下で実現して主体的に学べるようにすることを目指したものであって、授業時数や内容の削減そのものを、削減を目指したものではないと考えてございます。 ただ、今回、新しい指導要領の検討の中においては、これまで積み上げてきたいろいろな教育課程の中で教科書も大変厚くなっている、あるいは教師用指導書も厚くなって、授業づくりの実態としてあれもこれもやはりやる必要があるという中で進めてきた実態もあることは事実でございます。 授業づくりの全体を捉えた上で、教師にとっても子供にとっても過度な負担や負担感が生じない在り方というのを検討をしていきたいというふうに考えているところでございます。
○吉良よし子君 現在のCOCOLOプランではそういう負担を軽減するという中身になっていないということでした。それが私は問題だと思うんです。 学習指導要領についても、今、十年ごとの改訂に向けた諮問を出されたということで、それで負担の見直しということもあるといいますが、諮問、文科省が出したこの学習指導要領についての諮問を見てみると、この授業時数については、先ほど御紹介もありましたけど、現在以上に増加させないとあるのみで、減らすというふうに書いているものではないわけです。 やっぱり私はこれ、減らさなきゃいけないと思うんですよね。一方通行型でない、一人一人の子供に向き合う、そういう学びを実践するためには、やっぱり各現場に子供一人一人に向き合う時間が必要なわけで、そのためには授業時数を減らす、教員数を増やす、文科省がやるべきことがあるはずなわけです。 その上で、この資料三、御覧いただきたいと思うんです。 かつて、二〇〇三年です、不登校問題に関する調査研究協力者会議が取りまとめた今後の不登校の在り方についてという報告なんですけれども、この中に、不登校は学校に起因するものも多くあることを危機感を持って認識し、その解消に向けて取り組むことが必要とあったわけです。不登校については学校そのものの在り方が問われているという認識、これが二十年も前から指摘されていたと、これを解消するように求められていたと。 文科省に確認しますけど、この二〇〇三年の協力者会議報告のこの学校に起因するものが多くあるというこの内容、そしてこれに基づく通知というのは今も堅持されているわけですか。いかがでしょう。
○政府参考人(望月禎君) 平成十五年三月の協力者会議の報告を御紹介いただきました。 令和五年十一月に文部科学省から発出しました通知におきましても、不登校児童生徒への支援に対する基本的な考え方としまして、学校教育の役割は極めて大きく、学校教育の一層の充実を図るための取組が重要であることとともに、既存の学校教育になじめない児童生徒については、学校としてどのように受け入れていくかを検討し、なじめない要因の解消に努める必要があること等を示しているところでございまして、御指摘の平成十五年三月の報告の該当部分の考え方は現在も引き継いでいるというところでございます。
○吉良よし子君 いえ、事前に聞いたことと違いますけど。この会議の報告、そして通知は生きているんですか、廃止したんですか。もう一度お答えください。
○政府参考人(望月禎君) 今も御答弁させていただきましたが、御指摘の平成十五年三月の報告の該当部分の考え方は現在も引き継いでいるところでございます。
○吉良よし子君 これ調べたんですけれども、教育機会確保法、これ制定したときに、この二〇〇三年の協力者会議報告、この学校に起因するものが多くあるというものなどに関わる通知というのは一旦廃止されたと、そういうふうに文科省からも説明受けているんですけど、違いますか。
○政府参考人(望月禎君) 説明が私ども不足していて失礼いたしました。 平成十五年三月の報告の該当部分の考え方は現在も引き継いでおりまして、通知は、これまでの不登校問題に関する協力者会議あるいは昨今の状況、あるいは教育機会確保法等を踏まえた形で、新しく通知を出しているものについては総合して現在の考え方を示しているものでございます。
○吉良よし子君 要するに、統合していって元の通知はなくなっているということなんですけれども、しかも、考え方は引き継いでいるとおっしゃいましたけど、この学校に起因する問題であるというような書きぶりというのはその後の報告書や通知の中では書かれていないんですね。ちゃんと二十年前の指摘に沿って、これが学校に起因する問題でもあるという危機意識持って取組を進めていたら、ここまで不登校、学校に行けない子供たち増えなかったんじゃないのかということを私は指摘したいと思うんですよ。 もし、そのときにちゃんと学校の問題だということで文科省が向き合って、学習指導要領の内容とか、授業時数をどんどんどんどん増やすんじゃなくて減らしていくとか、学校現場の教員を増やすとか、そのために教育予算を抜本的に増やすとか、そういうことをやっていれば、ここまで不登校増えることはなかったんじゃないのかと思うんです。 改めて、大臣、この不登校というのが学校に起因する問題でもあるんだというこの視点にちゃんと立って、文科省こそが学校に行けない子供たちをこれ以上増やさないという立場で大本から学校を変えていくと。学校を嫌いな場所じゃなくて好きな場所になれるように、予算増やして、教員増やして、負担を減らしていく、その立場に立つべきではありませんか。大臣、いかがですか、最後。
○国務大臣(あべ俊子君) 委員御指摘の点についてはしっかりと受け止めさせていただきながら、本当に、御指摘のように、平成十五年の報告から授業時間数の削減の必要性を導き出すことは本当に困難でございますが、COCOLOプランに基づきまして、改めて、この多様な学びの場の整備、また学校を誰もが安心して学べる場所にするために全力で取り組んでまいります。
○吉良よし子君 是非、学校の負担、子供たちに対する負担も軽減していただきたいと。 新日本婦人の会が集めて届けてくれた不登校の子がいる親の声では、居場所つくってほしいし、そういう負担も軽減してほしいんだけれども、費用負担などの軽減もしてほしいんだけれども、不登校児の親として、地域の学校で育ってほしいというのが一番の本音だと。地域の学校で育ってほしいというのが一番の本音だと。自分の子供が毎日学校を楽しみに行ける、そういう場所に学校がなったらどんなにいいだろうと思いますという声があったわけです。 やはり、不登校の問題を解決していく、子供たちが楽しく学校に行けるようにするためには学校そのものの在り方を見直すべきであると、そのために文科省がちゃんと旗を振るべきであるということを申し上げて、質問を終わります。
○舩後靖彦君 れいわ新選組、舩後靖彦でございます。 あべ大臣の所信についてお伺いいたします。よろしくお願いいたします。 まず、高等教育予算についてお伺いします。 近年、大学の学費値上げが続いています。二〇一九年に東京芸大、一橋大、千葉大などの国立大学で約十万円の授業料値上げが実施され、昨年、東大が値上げ決定に踏み切りました。さらに、広島大、熊本大などの地方の国立大学でも将来の値上げが示唆されています。私立大学では、全五百七十七校、三千八百一学科のうち二四%の九百六学科、百十六校が値上げしたことが報じられています。 こうした相次ぐ学費値上げに対して、二月十三日、百十六の高等教育機関の学生、個人、団体が院内集会を開催し、学費値上げ阻止と給付型奨学金の拡充、学費無償化に向けて、大学などへの国の支援金の増額を求める要請書を文部科学省、財務省、総務省、国会議員、各政党に提出しました。私も集会に参加し、学生たちの生活、現実に即した訴えを聞きました。以下、引用します。 学費値上げについて、大学から学生、受験生に対する説明がなく、入学してから初めて知った。難病を発症し、留年を余儀なくされた。奨学金ももらえず、アルバイトもできない。学費値上げは、私のように病気を抱える学生を更に排除し、大学の多様性、公平性、包摂性に逆行する。学費がこれ以上上がったら、下の兄弟は大学進学を諦めざるを得ない。経済的に厳しい家庭の子は修学支援制度を使えばいいと言うが、そうではない。修学支援制度で授業料免除され、給付型奨学金を受けていたが、姉が大学卒業して扶養から外れ、私と弟は制度から突然に外されてしまった。両親には二人分の学費を払う余裕がなく、姉も奨学金返済のため援助は期待できない。週三回の塾のバイトに加え、週三回スーパーでのバイトを増やした。体への負担が大きく、授業を休みがちになり、十単位落としてしまった。金銭面だけでなく、身体的、精神的に追い詰められた。 以上、学費値上げに困窮した学生たちの悲痛な声を聞いて、大臣、率直にどう思われますか。
○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えさせていただきます。 文部科学省の事務方によって二月十三日のこの院内集会において要請書を受け取ったところでございまして、様々な声があることは承知をしているところでございます。 そうした中で、やはり経済的な理由で学生が学びを諦めるということはあってはならないと考えておりまして、これまでも授業料等の減免、また奨学金の経済的支援について充実を図ってまいりました。大学の授業料につきましては、学生の教育環境の充実のために、この充実等のために各大学の設置者が適切に設定していただくものでございますが、この授業料等の減免の国の支援の拡充の際には、その趣旨に反するような学費の値上げが行われることがないように、文部科学省から各大学に通知をしてきたところでもございます。 また、今般、多子世帯の学生等の授業料の無償化に関する法案を今国会に提出をしたところでございます。今後につきましては、この法案を、本法案をお認めいただければ、まずはこの制度を着実に実施をさせていただきながら、その効果を見定めながら、更なる負担軽減と支援の拡充に論点を整理した上で、十分な検討を行わせていただいた上で取り組んでまいりたいというふうに思っているところでございます。
○舩後靖彦君 学生たちは、まずは学費値上げ撤回のために百四十五・二億円、それから現行の学費から十万円引き下げるために三千二百十六・二億円の予算措置を求めています。 政府は高額療養費制度の負担限度額引上げをもくろみましたが、患者団体、与野党の反対の声を受け、衆議院で一部撤回、そして参議院予算委員会で制度見直しを全面的に一旦凍結、予算案の再修正に踏み切りました。同様に、大学学費値上げを撤回、回避するために緊急予算措置が必要と考えます。大臣、いかがですか。
○国務大臣(あべ俊子君) 文部科学省といたしましては、国立大学法人運営費交付金、また私学助成の機関支援など、この給付型奨学金の個人支援の両者を組み合わせていきながら予算確保に取り組むことがまずは重要だというふうに考えておりまして、令和七年度予算案におきましては、国立大学法人運営費交付金、私立等の経常費の補助金の基盤的経費、また多子世帯の学生等の授業料、入学金の無償化等に必要な予算を今は計上させていただいておりまして、引き続き、高等教育費の負担軽減に取り組むとともに、この大学の実情を把握しながら、各大学が安定的、継続的に人材の育成と教育研究を実施できるよう支援してまいります。
○委員長(堂故茂君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(堂故茂君) 速記を起こしてください。
○舩後靖彦君 代読いたします。 必要なのは即効薬です。大臣、御決断ください。答弁をお願いします。
○国務大臣(あべ俊子君) 文科省といたしましては、大学が教育、研究、社会貢献、牽引する役割を果たせるよう、基盤的経費と競争的資金と双方の必要な予算の確保に全力で取り組んでいきます。
○委員長(堂故茂君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(堂故茂君) 速記を起こしてください。
○舩後靖彦君 代読いたします。 即効薬が必要なのです。財務省も帰られましたので、決断してください。 大臣、もう一度答弁お願いします。
○国務大臣(あべ俊子君) 繰り返しになりますが、文部科学省としては、国立大学法人の運営費交付金、また私学助成の機関支援、また給付型奨学金などの個人支援の両方を組み合わせながら予算確保に取り組むことが重要だというふうに考えておりまして、また、引き続き、高等教育の負担軽減取り組みながら、大学の実情を把握しながら、各大学、安定的、継続的に人材の育成、また教育研究を実施できるよう支援してまいりたいというふうに思います。
○舩後靖彦君 資料一を御覧ください。 国立大学等運営費交付金は平成十六年の法人化時から一三・一%、約一千六百三十億円減。私立大学の経常的経費に対する経常経費補助金も昭和五十五年の二九・五%をピークに減少し、令和四年は八・六%まで落ち込んでいます。とりわけ、大学の人件費や光熱水費など教育研究の基盤的経費、私立大学での一般補助が減少し、成果を中心とする実績に応じた配分の変化による不安定化、外部資金や競争的資金の割合が増加しています。 資料二を御覧ください。 広島大学の越智光夫学長は、朝日新聞の取材に答えて、今すぐに学費を上げることは考えていないとしながらも、国からの運営費交付金が減り、経費削減は限界、学生の教育などに使う積立金を取り崩した、こうした状況が続けば、学費値上げを決断する可能性もとしています。さらに、重要な先端研究施設が頻繁に故障したり老朽化したりしているが、応急処置でしのぎ、全体を更新するための数十億の予算の見通しは立たない、このままでは日本の研究力低下につながりかねない、打開策として、大型の競争的資金を多少減らしても運営費交付金を増やし、大学が自由に使えるお金を増やしてほしいと提言されています。 私もこの間、選択と集中を進める政府の方針に対し、裾野を広げてこそ全体が底上げされ、日本の教育研究力は向上すると訴えてまいりました。日本の高等教育機関を限界のふちから救うために、国立大学運営費交付金の基盤的経費、私立大学経常費補助金の一般補助の大幅な増額が必要と考えます。大臣、いかがですか。
○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えさせていただきます。 本当に様々な声を聞かせていただく中で、今も資料を見させていただきました。また、国立大学法人の運営費交付金、私学助成の基盤的経費、特に人材の育成や教育研究環境の整備にはまさに不可欠でございまして、必要な予算の確保が重要だということは私どもも認識をしているところでございます。 あわせて、研究者が多様で独創的な研究に継続的に、発展的に取り組むことができるように競争的資金をバランスよく確保していくとともに、世界最高水準の研究大学のこの実現に向けた国際卓越研究大学制度、また、地域の中核大学、特定分野に強みを持った大学に対する、各大学の強みとか特色を生かした取組の支援などを通じまして大学の研究力の強化に取り組むことが重要だというふうに考えておりまして、文部科学省としては、大学がこの教育、研究、社会貢献を牽引する役割を果たすことができるように、基盤的経費と競争的資金の双方のこの必要な予算の確保に全力で取り組んでいきたいというふうに思います。
○舩後靖彦君 大臣は、高等教育機関は、我が国を担う地域や産業を支える人材の育成、人類の知的資産の継承と創造の基盤であり、基盤的経費を十分に確保し、めり張りある支援を行うとおっしゃいました。しかしながら、先ほども述べたように、基盤的経費は増えず、物価高騰や人件費の増加に全く対応できていません。 国立大学では、人事院勧告水準の賃上げができない大学がある。日本私立大学教職員連合会の調査では、教職員の可処分所得は二〇〇〇年以降減り続け、物価上昇率を加えると、二〇二四年度で一八%減少しているといいます。 民間企業では、賃上げ促進税制を活用し、ベースアップが図られ、大手企業では新年度入社の初任給三十万円という数字も挙がっています。しかし、大学などではこうした待遇改善が図られず、教育研究の基盤的経費は抑えられ、恒常的研究費が激減して長期的研究ができない、競争的資金による期限付プロジェクトによる不安定雇用では安心して研究できないという声が寄せられています。このままでは、民間企業に研究人材を取られ、大学が教育研究機関として成り立たなくなります。 そもそも、OECD国際比較では、二〇二四年九月時点で、日本の公的な支出で教育費が占める割合は八%と、OECD加盟三十六か国中三番目に低く、高等教育の家計負担割合は二〇二一年の時点で五一%と、比較できる三十か国の中で三番目に高くなっています。高校授業料無償化、大学等修学支援制度の拡充で多少改善されるでしょうが、焼け石に水です。 高等教育だけでなく、義務教育段階での教員不足、教育環境の改善のためには教育予算の大幅な増額が必要です。本来、減税した法人税を元に戻して累進強化する、金融所得課税の導入などで税収を増やし、不必要な予算を削るなどして予算配分全体を見直し、人づくりのための教育予算拡充が必要です。しかし、今この緊急事態に対応するには国債を発行してでも予算を確保すべきと考えます。大臣、いかがですか。
○国務大臣(あべ俊子君) 本当に、委員がおっしゃったように、OECDのデータによれば、本当に平均、OECD平均の四・五%と比べて、日本はGDP比で三・一%でございまして、低いということは事実でございまして、文部科学省といたしましては、やはりしっかりと、次世代に負担を先送りすることなく、引き続き必要な教育予算を着実に確保していきながら、未来への投資である教育施策のこの推進に取り組んでまいりたいというふうに思います。
○舩後靖彦君 次に、インクルーシブ教育についてお伺いいたします。 今回、大臣所信の中で、特別支援教育の充実が消えて、発達障害、医療的ケア、心身の健康課題、貧困や虐待などの困難、へき地等居住環境に伴う課題を抱える子供たちやその保護者、夜間中学での学びを必要としている方々など、多様な背景、困難を有する当事者の声を聞き、一人一人が安心、安全に学ぶことのできる学びの場を提供という表現になっています。 インクルーシブ教育とは、障害だけでなく様々な課題を抱えた多様な子供たちが同じ教室で一緒に学ぶこと、共に学べるよう学校の在り方を変えることと考えます。その意味で、今回の多様な背景、困難を有する当事者の声を聞きの部分に大いに賛同いたします。 しかし、こうした多様な子供たちをそれぞれに合った多様な学びの場に分けていくのではなく、まずは地域の学校で多様な子供を受け入れ、誰一人取り残さず、安心、安全に学べるように環境整備をすべきではないでしょうか。理想主義で言っているのではありません。不登校を生み出し、障害のある子供を排除した今の学校、教室をそのままにして、多様な場を用意してそちらにお任せ、通常学級に適応できる子供だけいればいいという教育環境は誰にとっても過酷で居心地の良くない場となってしまうという危機感からです。 文科省は、障害のある子供とない子供が共に過ごすための条件整備と、一人一人の教育的ニーズに応じて通常学級、通級、特別支援学級、特別支援学校といった連続性のある多様な学びの場の整備、この二つを両輪として取り組むとしています。しかし、両輪が永遠に並行するままでは困ります。多様な学びの場に分けるインクルーシブ教育システムを障害のある子もない子も共に学ぶインクルーシブ教育へと近づけ、将来的にフルインクルーシブ教育を目指すべきと考えます。 そのために、障害のある子供の就学先決定についてお伺いします。 所信の中で、多様な背景、困難を有する当事者の声を聞きとありました。しかし、障害のある子供は、本人、保護者の希望に反して、就学支援委員会の総合的判断で特別支援学校と決められることがあります。また、地域の通常学校に就学しても相談が継続させられ、特別支援学級、学校への転籍を求められることもあります。 脳性麻痺のお子さんが小学校就学に当たり、小学校ではヘルパーが見付からず、親の付添いが必要、支援が必要なら特別支援学校へと言われました。また、小学校の通常学級で六年間学んできたダウン症のお子さんが中学校に進むに当たり、支援が必要なら特別支援学級へと言われました。 合理的配慮として支援員が必要な場合、公教育で付けるのは義務であり、特別支援学校、学級でないと付けられないというのは差別です。確かに学校における人手不足が深刻化していますが、環境整備は設置者の義務であり、その不備を当事者や保護者に押し付けることはあってはならないと考えます。 障害者権利委員会は、日本への総括所見の中で、全ての障害のある子供のための普通学校へのアクセシビリティーを保障し、普通学校が障害児の就学を拒否できないことを明確にする就学拒否禁止の条項及び政策を立てること、全ての障害のある子供に対してインクルーシブ教育を確保するために合理的配慮を保障することを勧告しています。 教育委員会が本人、保護者の希望に反して分けた学びの場に措置するのであれば、合理的配慮を尽くしても学習権を保障できないことの説明責任を課すべきと考えます。大臣、いかがですか。
○国務大臣(あべ俊子君) 障害のある児童生徒の就学先決定について、本人及び保護者の意見を最大限尊重しつつ、対象となる子供一人一人が教育的ニーズと必要な支援の内容を踏まえていることについて、本人及び保護者、学校等に対して十分な説明と、この合意形成を図った上で決定することがまさに適当でございます。 この中に、この適切な判断、この際、意見が一致しない場合、市町村教育委員会が説明責任を果たすために、判断の妥当性、これを市町村教育委員会以外の者が評価をすることによって意見の調整が可能になる場合もありまして、そのことについては、令和三年六月に改訂いたしました障害のある子供の教育支援の手引においても示しているところでございます。 文科省としては、障害のある子供の就学指導が適切に行われるように引き続き周知徹底を図ってまいります。
○舩後靖彦君 代読いたします。 東大阪市など大阪府内の十二自治体などや埼玉県所沢市や東京都練馬区などでは、全員に就学時健康診断の通知と一緒に校区の小学校への就学通知を送り、その後、特別支援教育を希望する場合は就学相談し、特別支援学校、学級へ就学する方式も取っています。 就学手続の実務を変えることで、少なくとも校区の学校への就学を望む障害のある子供が拒否されることはなくなります。こうした方式を全国的に実施すれば、全ての子に校区の学校の学籍を保障し、例外的に希望者に特別支援学校での教育を実施していると障害者権利条約の審査で説明ができるはずです。文科省として全国的に展開することの検討をお願いして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○宮口治子君 無所属、広島県の宮口治子でございます。 こうしてこの委員会でまた質問をさせていただけること、そしてその機会をいただきましたことに心から感謝を申し上げます。ありがとうございます。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。 ちょっと質問の順番を変えさせていただきます。ごめんなさい。まずは校則について質問します。 校内での厳しい規律や校則などの同調圧力的な息苦しさ、そういったものも、今日多く議論されていますけれども、不登校の幾つか考えられる要因の中の一つではないかというふうに感じております。でしたので、今回それを質問させていただきます。 私の地元の広島県福山市では、二〇一七年から、生徒指導規程、いわゆる校則の見直しというのを行っています。その目的は、多様性や違いをこれまで以上に認め合う社会への変化などを踏まえて、児童生徒が主体となって考え、作り、守るという校則にするためです。 資料を御覧いただけますか。 ちょっと印刷の都合上見えにくいかと思いますので、説明も加えさせていただきます。こちらは、地元のFMふくやま月刊こども新聞が、校則の見直し開始から六年経過した二〇二三年十二月号で四つの項目においてアンケートを取っております。一つ目の項目が、下着の色や柄の指定がある。これ、かなり私的な領域かと思います。そして二つ目が、髪型の指定がある。三つ目が、制服の男女別指定がある。性的マイノリティーの子供が男女別の規定に従うことに苦痛を感じるという可能性かと思います。そして四つ目が、何々らしいとかふさわしいといったような記述がある。これ、かなり固定観念を学校が規定しているかと思うんですが、以上の四項目について調査をして記事にされております。 さすがに下着について指定している学校というのは少ないですけど、あるんですよね。どうして下着にまで指定があるのかというのは私は本当に驚いたんですけれども。あと、髪型の指定についても多数の学校に丸が付いているかと思います。天然パーマなのに、パーマをかけているといって逆にストレートパーマをかけたりするような話とか、元々少し髪の毛が茶髪なのに髪の毛をわざと黒く染めているといったような話も聞いています。これ、一体誰のための普通なのかというのが本当に分からない状況ではないでしょうか。また、多くの中学校では制服の男女別指定というのもありますし、一部の小学校や中学校では何々らしいとかふさわしいという記述がある校則もあります。 この資料ざっと御覧になって、大臣、どのような感想をお持ちになりましたか。
○国務大臣(あべ俊子君) お尋ねの件に関しましては、詳細な背景は存じ上げませんが、児童生徒が校則について考える観点から取り組まれたものだというふうに考えています。 その上で、一般論として申し上げれば、校則を制定してから一定の期間が経過をして、学校や地域の状況、また社会の変化など、特に多様性なども含めた、その意義を適切に説明できないような校則については改めて学校の教育目的に照らして適切な内容かなどを絶えず見直しを行うことが必要だというふうに考えています。 この校則の制定見直しに当たって、見直しの検討の過程に児童生徒が参画することは、校則の意義の理解、また自らの校則を守ろうとする意識の醸成などにつながることなどで、生徒指導提要において示しているところでもございまして、文部科学省としては、引き続きこの校則の意義、また絶えず見直すことの必要性について周知徹底に努めていきたいというふうに思います。
○宮口治子君 ありがとうございます。見た感想をざっと答えてくださったらよかったんだけど、すごく丁寧に答えていただいちゃいました。 本当に、髪型指定がほとんどあるというところで、どういった意味があってこういった校則を作っているのか、本当に生徒目線なのかというところもしっかり、こんなに多いんだなというのを見ていただきたかったんです。 校則に関連する文書として文部科学省の生徒指導提要があります。さっきおっしゃられました。生徒指導提要は、小学校から高等学校までの子供に対する生徒指導の理論や考え方、実際にどのように指導するかという方法などを生徒指導に関する基本書という位置付けで二〇一〇年に作成されております。 この中では、生徒を取り巻く社会環境や児童生徒の状況は変化をしていくので、校則の内容は、児童生徒の事情、保護者の考え方、地域の状況、社会の常識、時代の進展などを踏まえたものになっているか、絶えず積極的に見直していかなければいけないというふうにされています。それにもかかわらず、残念ながら、二〇一〇年代の前半においても校則の見直しが進んだとは言い難い状況にありました。依然として校則は時代や社会環境にそぐわず、不合理的で不適切などと指摘され、いわゆるブラック校則と呼ばれる決まり事が多数散見されてきました。 こうした背景もあって、文部科学省は、生徒指導の基本的な考え方や取組の方向性などを整理した上で、二〇二二年十二月に改訂版の生徒指導提要を公開しました。主な内容として、校則については、学校のホームページなどで公開し、制定の背景や見直しの手続も示すことが適切というふうにされました。また、校則によってマイナスの影響を受ける児童や生徒がいないかなどについても検証し、見直しを図ることが求められるとしています。 それでは、お尋ねします。 二〇二二年六月にこども基本法が成立しましたが、同法では子供が意見を表明する機会の確保や子供の意見の尊重というのが盛り込まれています。同法の成立は、同年十二月の生徒指導提要の改訂に関してどのような影響を及ぼしたんでしょうか。
○国務大臣(あべ俊子君) 令和四年の十二月に実施いたしましたこの生徒指導提要の改訂に当たりましては、こども基本法が成立をいたしまして、子供の権利擁護、また意見を表明する機会の確保等が法律上位置付けられたことも踏まえまして、校則につきまして、この見直しを行う際には、その過程で児童生徒自身や保護者の学校関係者からの意見を聴取した上で定めていくことが望ましいこと、また、見直しの過程に児童生徒が参画することは身近な課題を自分たちで解決する経験となるなど教育的な意義があることなどの記載を盛り込んだところでございまして、文科省としては、引き続き生徒指導提要の改訂内容に関する積極的な情報発信を行っていきたいというふうに思っているところでございます。
○宮口治子君 この改訂によって、全国の校則の見直しというのは、じゃ、進んだんでしょうか。本当に子供の意見が尊重されるという形での見直しになっているのかをお伺いします。
○国務大臣(あべ俊子君) 文部科学省といたしまして、これまで都道府県教育委員会等の生徒指導担当者を対象とする研修会を通じて校則の見直し事例の把握に努めてまいりましたところでございまして、例えば、市内の多くの学校でこの児童生徒の意見を踏まえた校則の見直しが行われたとか、一人一台端末を使いまして生徒会が全生徒にアンケートを実施しまして、その結果を踏まえた校則の見直しが行われた、例えば、これは大阪府の教育委員会の件でございますが。生徒が制服の在り方を議論する場を設けて、私服の着用を認めるよう校則が見直された例えば岐阜県の教育委員会など、児童生徒が参画した見直しの事例が生まれていることというふうに承知をしておるところでございます。
○宮口治子君 ありがとうございます。 端末なども用いて様々意見を聞いているということでございましたけれども、生徒指導提要が改訂された翌年、以下のような事例がありました。とても厳しい寒さに襲われた二〇二三年の一月二十五日、広島市立の中学校で男子生徒がジャンパーを着て登校したところ、校門で先生に呼び止められ、校則に当たる生徒指導規程に基づき、ジャンパーを着てこないようと指導を受けましたと。生徒はジャンパーを脱いで、下校時も着用しませんでした。翌日、生徒は熱を出して一週間ほど学校を休みました。 生徒指導規程には、防寒着は、(寒い時は着てもよい)。そして、セーター、カーディガン、これは裾や袖から出ないようにすること、男女とも色は白、紺、黒、グレーの無地ですね。そして、マフラー、手袋、ネックウォーマー、これは校内では着用しないというふうにあって、ジャンパーやコートの記載というのはなかったそうです。学校側は、ジャンパーやコートは認めていないというふうに回答をしたとのことです。 その生徒は、二月上旬に学校の先生たちに、生徒と先生でも、子供と大人でも、人間にあることは変わりありません、僕たちも寒いんです、どうして僕たちはジャンパーを着る権利がないんでしょうか、子どもの権利条約が守られていないといった手紙を渡して、ジャンパーを着ることについて賛成か反対かを先生たちに尋ねました。ほとんどの先生が、先生の立場からしたらノーコメント、その他といった返事で、生徒は校則について話し合うということを諦めたという事例があるんです。 このことがマスコミで報じられると、その後、その中学校は、セーターやマフラーなどの防寒対策を行ってもお子様の健康に影響があると保護者が判断される場合には、当分の間、制服の上にウインドブレーカーなどの上着の着用を認めますというふうに緩和はされました。しかし、学校は学びの場であることを考慮して、華美でないものにし、保管スペースの都合によってかばんに収めることができるものとしたんです。皆さん、防寒着、自分のかばんに入りますか。何ともこれ割り切れない事例だなというふうに思っています。もう言っても無駄、言っても変わらないと思わせる雰囲気がまだまだ学校側に根強くあるという実態だと思います。校則の見直しについて大切なことは、安心して発言できる環境、これを整えるということじゃないでしょうか。 その後、広島市教育委員会は、生徒指導提要が改訂されたことを受けて、学校、地域の実情や社会の変化に合わせて校則の意義が説明でき、適切かどうか絶えず見直すことを求めるといった内容の通知を発出したそうです。 また、広島県教育委員会も、二〇二三年度に、広島市立を除く県内の公立学校を対象に、校則の実態調査を行いました。調査結果によると、校則のホームページへの公開は全体で今七六%が行っていたとのことです。 そこでお尋ねします。文科省として、校則の見直しについて、各教育委員会とはどのように連携を取っているんでしょうか。
○国務大臣(あべ俊子君) 委員のお話を聞きながら、あっ、そういうことがあるんだというふうに改めていろいろ聞かせていただきながら、やはり、先ほども申し上げましたが、やはり校則は、ちゃんとしっかりと一定の期間が経過したら学校や地域の状況と社会の変化と合わせて、適切に説明できないような校則については、やっぱり教育目的に照らした形で適切な内容かなどを改めて見直していくということがまさに重要なんだなというふうに思ったところでございます。 委員御指摘の教育委員会との連携といたしまして、文部科学省においては、令和五年以降、生徒指導提要の改正内容の周知を図るため、例えば全国の都道府県教育委員会を対象とした生徒指導担当者向けの研修会、これ四回にわたりまして説明を実施いたしました。また、文部科学省職員を講師として、教育委員会等における研修会に、実は百十回以上実は派遣をしているなどに取り組んでまいりました。 引き続き、校則の見直しに児童生徒が参画することなどの教育的意義につきまして、教育委員会などと連携しながら周知、情報発信にしっかりと努めてまいります。
○宮口治子君 ありがとうございます。 また、取組、好事例について周知するような手段というのは行っていますか。
○国務大臣(あべ俊子君) 先ほど御答弁申し上げました都道府県教育委員会を対象とした生徒指導担当者向けの研修会通じまして、各地域の好事例の把握を文部科学省として努めてまいりました。 その上で、全国の都道府県教育委員会などから報告のありました取組内容を文科省の中で取りまとめまして、全国の都道府県教育委員会に対して周知を行っているほか、また、先ほど答弁いたしました各教育委員会における研修会で好事例の概要などを文科省の職員が講師として説明をして周知を図っておりまして、また引き続き、教育委員会に関する校則の見直しの好事例の把握、周知、また校則の見直しに児童生徒が参画することが本当に教育的意義があるんだということをしっかりと周知をしてまいります。
○宮口治子君 私はどうしてこんなに熱く校則について語るかというのも、実は私の娘も、寒冷じんま疹といって寒いときに出るじんま疹があるんですね、それを持っていて、学校に、寒いときにはフェースガードといって、雪、スキーのときにするようなのを顔に着けたりしていたんですが、中学に上がってから、靴下のハイソックスとスカートまでの間の膝のところが出てしまうと真っ赤になって、もう本当にじんま疹が出てかゆくなるんですね。タイツを履かせてほしいというふうに学校にお願いしましたが、学校側は、やはり一人の特例を認めてしまうと周りの人が困惑すると、そういうことで断られてしまったんです。もう本当に娘には我慢させました。学校が駄目と言うからごめんねと言うしかなかったんです。 小さな声というのがなかなか届かないというところで、今回本当に校則、外から見ておかしいと思うのは変えていかなきゃいけないんじゃないのかなと思ったのでしっかり声を上げさせていただきました。 午前中に水野議員も言われていらっしゃいましたけれども、やはり多様性を認めていく社会、そして、大臣も先ほど言われましたが、一人一人が持つ可能性といったところ、それがこれからの教育というところで大切なことなのではないかなというふうに思います。 学校の判断に任せているところが大変多いこの校則ではあるんですけれども、内から変えられないのであれば、文科省からも、一体何のために、誰のために設けた決まりなのかというところを、教職員も、その背景であったり理由であったりというものをしっかりと理解していただいた上で、学校内外の関係者がホームページなどを見て、外からの指摘というものもあるというような方向性をしっかりと出していただくようによろしくお願いを申し上げます。 それでは、時間がないのですが、続いて平和教育についての質問をさせていただきます。 核兵器禁止条約の第三回締約国会議が三月七日に、核廃絶は単なる願望ではなく、世界の安全保障と人類の生存に絶対必要だとする宣言を採択して閉会をいたしました。先ほどニューヨークで出席されたと言った平木議員、そして吉良議員にも広島県人として心から感謝を申し上げます。 ただ、一方で、政府・自民党からのオブザーバー参加というところは残念ながら見送られたことを大変残念に思っております。核を取り巻く国際環境が厳しさを増して、第三次世界大戦といったような言葉を大国の指導者が口にするような状況の中、唯一のこの被爆国として核保有国と非保有国の橋渡しを自認してきた日本政府の真価というのが問われているかと思います。 さて、昨年十二月十九日の文教科学委員会で大臣に対して平和教育についてのお考えをお尋ねしたときに、大臣は、各学校において平和に関する教育が一層充実するように、様々な機会を捉えて優れた取組事例の普及に努めてまいります、本当に私たち、今外交が大変なときに、安全保障が大切なときに、この平和教育、まさにまさに重要だと私自身は思っておりますので、御一緒に頑張ってまいりましょうと、本当にしっかりとした答弁をしていただきました。ありがとうございます。 そこでお尋ねします。 昨年十二月二十五日に、大臣は中央教育審議会に初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について諮問をされました。これを受けて、中教審では二〇二六年度中の答申を目指して次期学習指導要領の改訂に向けた議論が進められると思うんですけれども、平和教育についてはどのような議論が行われていることになるんでしょうか。
○国務大臣(あべ俊子君) 戦争が未曽有の惨禍をもたらしたことを理解させ、二度と繰り返さないようにするためには、学校教育において平和で民主的な社会や国際協調、また国際平和に努めることの大切さを教えていくことが極めて重要だというふうに認識をしています。 このため、現行の学習指導要領におきましては、例えば社会科などにおきまして、日本国憲法の平和主義の原則、また国際貢献を含む国際社会における我が国の役割、平和で民主的な国際社会の実現に努めることの大切さなどを教えることとしておるところでございます。 今後の在り方につきましては、昨年十二月に学習指導要領の改訂を中央教育審議会に諮問したところでございまして、現行指導要領の下でのこの成果、課題をよく分析しながら必要な改善を図ってまいります。
○宮口治子君 ありがとうございます。 ノーベル平和賞を受賞した日本被団協の功績が教材として配られ、ノルウェーの生徒たちが核廃絶運動について学んでいるといったことに対しまして、昨年十二月の文教科学委員会では、政府参考人の方から、ノーベル平和センターに直接文部科学省といたしましても連絡を取りまして、ノルウェーの学校で配布された教材を一旦取り寄せまして、現在、教科の専門家に内容を分析してもらっているところでございます、ちょっと間、略します、平和教育を一層推進する取組の一環としてどのような対応が適当かは検討してまいりたいと考えてございますといったような答弁があったんですけれども、その後、この件は進んでいるんでしょうか。
○政府参考人(望月禎君) 昨年十二月十九日の御質疑の中で、私の方から、今御紹介いただきましたように、ノーベル平和センターに直接文部科学省としまして連絡を取りまして、学校で配布された教材を一旦取り寄せまして、教科の分析をしてもらっているという御答弁をさせていただいたところでございます。 その後、この教材を確認を、分析をしまして、十三歳から十八歳を対象として、日本被団協についての動画を視聴した上で、被爆者の証言がなぜ重要なのか、平和賞受賞は世界平和の実現にどう貢献できるかなどを生徒間で話し合って考えさせる内容の授業であるというふうに確認をしてございます。 今後、文部科学省では、このノルウェーの教材も参考としまして、我が国の教育課程におきまして今回の受賞に関わる資料をどのような形で扱えるかなどについて検討して、学校の参考とするための指導案などの作成を検討してまいりたいと考えてございます。
○宮口治子君 ありがとうございます。 平和教育というのは、やはりもう本当に広島や長崎、そして沖縄だけの問題ではなくて、全国で同じようにしっかりと取り組んでいただきたい。今回は被団協、ノーベル平和賞を受賞したのでこれだけいろんな話が出てきておりますけれども、これを風化させることなく、やはり皆さんで、全国で同じように、生徒たちに同じ学びをさせていただきたいということを再度お願いを申し上げます。 それでは、次の質問に移ります。フリースクールについて質問させていただきます。 前回、あべ大臣のインクルーシブ教育や不登校問題に対するお考えについて質問させていただきましたが、ちょっと時間の関係もあってフリースクールについての質問ができませんでした。今日もぎりぎりになるかと思います。 学校に居場所がなくなった子供たちのこと、何とか、今日も議論されています、みんなで支えていかなければいけないというふうに思っています。様々な学校で取組はされておりますけれども、フリースクールが果たす役割、存在意義というのが現在ではとても大きいと思います。 実際、文科省のホームページの中にフリースクール・不登校に対する取組というのがありますが、調べたところ、令和元年六月七日以降、不登校に関する調査研究協力者会議フリースクール等に関する検討会議合同会議というのが開催された様子というのが見受けられません。 政府は、フリースクールに対して直接支援をするのは、公の支配に属さない教育の事業に対する公金の支出を禁じる憲法第八十九条との関係などから慎重に考える必要があるとしていますが、逆を言えば、公の支配に属する仕組みがあれば財政支援が可能とも思われます。 大臣のフリースクールに対するお考えを聞かせてください。必要性を感じるか、もしそうであるなら文科省としてどう対応しているのかを具体的にお願いいたします。
○国務大臣(あべ俊子君) 不登校児童生徒への支援につきましては、まず公の機関である教育委員会が主体となりまして、学校内外の学習の場を整備することが重要であるというふうに考えています。 このために、学校教育の体制、取組の強化による魅力ある学校づくり、また、校内教育支援センターの設置促進、教育委員会が設置する教育支援センターの機能の強化を努めているところでございますが、その上で、子供の状況によってはフリースクール等の民間団体と連携しながら相談支援体制の強化を図っていくことが必要だというふうに私ども考えておりまして、学校や教育委員会がフリースクールなどの民間施設との連携を図る際に必要となるガイドラインの周知、また教育委員会や福祉機関、フリースクール等の民間団体が連携したこの不登校児童生徒の支援協議会の設置への補助などの取組を行っているところでございまして、引き続き、子供たち一人一人の状況に応じた多様な学びの場の充実に向けて必要な取組を推進してまいります。
○宮口治子君 ありがとうございます。 学校とそしてフリースクールの連携、これも本当に大切なことですが、学費の負担というところもかなり大きい課題があります。大臣所信にもございました誰一人取り残されない社会、フリースクールというのは、不登校の居場所ではなくて、保護者と子供の選択肢の一つになっていくべきだと私は思っています。どうかその前向きな検討をお願い申し上げ、私からの質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○伊藤孝恵君 今日は、社会人経験者の教育現場への入職促進策について質問させていただきたいというふうに思います。 もちろん、教員養成課程を持つ大学等で教員免許状を取得して、教員採用試験に合格して、そして教育現場に来てくださるその学生さんが多くなるということを望んでおりますけれども、一方で、中学校の三十五人学級というのも、大臣が大臣折衝で文科省の皆さんとともに勝ち取ってこられましたので、これから先生方がもっと必要になるし、今二倍を切っているというような地域もある中で、いかにいろいろな経験をした方々、今会社等で働いている、いろいろな場所で、社会で働いている方々を学校現場にどうやったらお迎えできるか、そういう方々が社会で見たこと、聞いたこと、感じたことを子供たちに伝えてもらえるか、そういったことを考えたいという趣旨で今日は質問をさせていただきます。 言わずもがな、学校というのは、自立して、社会で生きて、そして個人として豊かな人生を送ることができるように、その基礎となる力を培う場でありますから、自立をするということがどういうことなのか、社会で働くということがどういうことなのか、そういうことを一度見た方々を学校現場に迎え入れるということは非常に有益だというふうに思います。 まず、免許があるけれども学校現場で働いていない方々をどうお迎えするかと、免許を持っていないけれども特別な才がある方を学校現場にお迎えをする、これをそれぞれお伺いしたいというふうに思います。 まず、免許があるけれども、今、現職以外教員免許保持者、ペーパーティーチャーと言ったりしますけれども、そういった方々の入職の促進について大臣に御所見を伺います。
○国務大臣(あべ俊子君) 現在の教師不足、大量の定年退職に伴う大量採用を背景といたしました産休、育休取得者教員の増加によりまして臨時講師の需要が拡大する一方で、いわゆる正規の採用の大幅な増加によりまして臨時講師のなり手であった既卒者が減少しているということが要因であるというふうに思っているところでございます。 これを踏まえますと、現職以外の教員免許保有者に教職に就いていただくことは大変意義深いと考えているところでございまして、そのため、文部科学省としては、教員免許を持っていても現場経験がなかったり、また現場から離れていて年月が経過している方が改めて学校に入職するに当たっての不安解消、学び直しのための研修会を行うこと、そうした方が臨時講師としての勤務を経て、いずれ正規教員として採用されるための採用選考の工夫などの取組がまさに重要であると考えておりまして、こうした取組を各教育委員会に促しつつ、教師人材の確保に努めてまいりたいというふうに思っております。
○伊藤孝恵君 資料一を御覧ください。 まさに、いろいろな教員免許をどのように付与するかだったり、いろいろな多様な方々をお迎えをするというようなことを一生懸命考えているところでありますが、いわゆる、これ政府参考人にお伺いしますが、今、各自治体でいろんな取組事例がございます。これは、各自治体に頑張ってねというふうに促すだけなのか、それとも文科省として何か助けていただけるのか、そこのところ教えてください。
○政府参考人(茂里毅君) お答え申し上げます。 令和五年度に実施しました自治体は六十八自治体のうち五十自治体と聞いております。 例えば、一つの例でございますが、埼玉県では、ペーパーティーチャーセミナーとして、教員免許を持っていても現場経験がなかったり、現場から離れて年月が経過している、そういった方々に対し、不安解消や学び直しのために、待遇、福利厚生や最新の教育事情などに係る研修が実施されていると承知してございます。令和五年に七度実施され、参加者二百二十六名のうち五十三名が六年度の当初の任用につながるなど、効果的な取組となってございます。 こういった地方の効果的な取組をしっかりと集めまして、それを各県に共有し、その取組を促してまいりたいと思いますし、つくばに教職員支援機構というものがございます。そこで、入職のために必要な、そういった研修に役立つような研修のそういうシステム等々を各都道府県と共有しながら進めているところでございます。
○伊藤孝恵君 茂里局長にお伺いします。 あるあるなんですよね、好事例を他都道府県にも展開します。この好事例の情報の展開だけなんですかね、文科省ができる支援というのは。
○政府参考人(茂里毅君) ありがとうございます。 実際、その研修を行うであったり採用を行うというのは、文部科学省として直接行うものではありませんで、実際にはその都道府県がその採用を行うというところ、そういう仕組みとなってございます。実際、教職員支援機構においては、社会人が入職する際のその不安を軽減し、円滑な入職につなげるための、オンデマンドではありますけれども、その研修教材を開発し、それを提供しております。 実際にそれを使って自治体で取組が行われているわけでございますけれども、そういった取組も、先ほど御説明申し上げました好事例としてしっかりと集めてそれを共有するということは取り組んでまいりたいと思います。
○伊藤孝恵君 局長がNITSに触れていただきましたので、そちらの質問を先にさせていただきたいと思います。 独立行政法人教職員支援機構、NITS、この施設、非常にすごい施設だなと改めて思いました。こういったオンライン、オフラインというものの研修の充実もありますし、何より宿泊施設もあります。さらには食堂もグラウンドも完備で、委員の皆様方は資料四を御覧ください。このNITSの位置付けや役割というのを一枚の紙にまとめてございます。 ここ、実は十二月から五月まで、この施設、これ全く使われていないんですね。正確に言えば、十二月から五月までのうち施設使用、まあオンラインはありますよ。オフライン、現地での使用というのはこれ一日なんですね。もったいない。こんなすばらしい施設、もったいない。 これを、例えば求職者ベーシックインカムでいろいろなこれから職に就こうという方々を、宿泊兼食事も取れます、それを学ぶこともできます、こういったところを利用したり、いろいろこの後この施設を活用できるんじゃないかというふうに思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(あべ俊子君) 必要があれば後ほど政府参考人から補足をさせていただきますが、現在教師不足の状況がある中におきまして、特に就職氷河期世代を含め、いわゆる現職以外の教員免許保有者に教職に就いていただくことはまさに意義があると考えているところでございますが、この教職員支援機構におきましては、社会人等が学校に入職する際の不安を軽減し、円滑な入職につなげるためのオンデマンド研修教材を開発、提供しているところでございまして、各自治体における現職以外の教員免許保有者向けの研修において一層活用いただけるよう推進してまいります。
○伊藤孝恵君 では、ちょっと戻りまして、免許が、じゃ、ない方を、じゃ、どのように教育現場にお迎えするかという部分で、特別免許状と特別非常勤講師制度について事前にお伺いをしているところです。大臣、お願いします。
○国務大臣(あべ俊子君) まさに特別免許状、私がずっと調べ続けて大切だと思っているものでございますが、特別免許状や特別非常勤講師制度、教員免許を持たないけれども、教科に関する優れた知識、経験を有する社会人を学校現場に迎え入れることを趣旨としたものでございまして、これからの子供たちに実社会の課題と結び付いた探求的な学びを提供していく上でも重要な、有意義な仕組みであると考えているところでございます。 特別非常勤講師制度は、年間おおむね実は二万件程度の届出がございまして、柔軟に活用いただいている一方、特別免許状におきましては、令和五年度まで、授与総数合計三千三百八十五件でございまして、令和五年度は約六百件と増加傾向にあるものの、更なる活用促進を図る必要があるんだと考えております。 文科省としては、現在行われている中央教育審議会の議論も踏まえ、優れた専門性を有する外部人材の活用促進に向け、必要な取組を進めてまいります。
○伊藤孝恵君 まさにそうなんです。この特別免許状の方々、そして特別非常勤講師制度の方々、例えば介護福祉士さんですとか美容師さん、大工さん、調理師さん、本当になかなか、よく学校現場で、お仕事カタログなんといっていろんな職業を調べてみましょうとか、あなたは将来何になりたいですかなんというふうに書くんですけど、子供たち、その仕事が、どんなことが喜びで、どんなところがつらくてみたいなところをリアルになかなか取材することもままならない中で、それらを語れる人たちが学校現場に入ってきてくださるというのは非常に有り難いことであると思いますが。 政府参考人にお伺いします。 今、大臣がおっしゃったように、これ、まだまだ活用のこの余幅があると思います。例えば、都道府県格差というのはこれ大変課題であると思いますし、牽引しているのはやはり私立です。学校種にも偏りがあります。教科別でいっても、これ英語に偏っていたりします。 こういった学校種、教科別の偏りというのをどのように是正をして、今おっしゃったようにもっと活用していく、そういうところにつなげていくのか、お伺いいたします。
○政府参考人(茂里毅君) お答え申し上げます。 今御指摘ありました特別免許状でございます。これは、免許を持たない社会人等に対して、教科に関する専門的な基礎知識や経験、技能を評価して授与する免許状でございます。大学等における教職課程を経ていない場合も多いものと承知しているところでございます。 したがいまして、特別免許状取得者は、普通免許状取得者と比べまして、指導技術や生徒指導等には通じていない場合も考えられ、それに対する不安というものを払拭することが必要だと考えております。実際に、その支援体制を不十分と感じ、申請に至らないというふうな場合もあると考えております。そういったことがないように、実際にその支援体制を整備すると同時に、事前にこういうような研修があるということをしっかりとアピールしてまいりたいと思います。 また、昨年五月でございますが、特別免許状の授与指針というものを改訂いたしまして、採用権者において、採用前後の適切な時期におきまして、特別免許状取得者の実情に応じまして、基本的な教職教養等についての研修を実施することの必要性について明記したところでございます。こうした形で研修に資するよう、外部人材向けのオンデマンド研修、これをパッケージで提供するなど、必要な取組を進めてまいりたいと思います。
○伊藤孝恵君 資料二を御覧ください。 これ、パリ・オリンピック・パラリンピック、それからデフリンピアンも含めたそういったアスリートの教師としての入職促進策というのを文科省が進めていかれるそうです。これ、なかなか野心的だなと思って、今日、委員の皆様に配付をさせていただきましたけれども、まず、文部科学省がですよ、アスリートの皆さんに教職に関心がありますかというのを調査をする、そして関心ありますといった方々をリスト化するんですね。で、その方々、そういう方々を採用したいというふうにおっしゃる教育委員会ですとか学校法人等とマッチングをして、その際どうやってこの方々に知識を得てもらうかというのは、研修パッケージというのを、今茂里局長に御付言いただきましたけれども、そういうものも含めて提供する。更に驚くのが、これ、加配定数の措置も実施をするというふうに書いてあります。 これ、どういう意図で、どういう狙いでやっているのか、大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(あべ俊子君) 学校教育の充実のためには、質の高い教職員集団のいわゆる構築が必要でございまして、技術革新、グローバル化といった社会の変化なども踏まえまして、多様な専門性を有する外部人材を積極的に学校現場に取り込むことがまさに重要でございまして、こうした外部人材の活用を後押しするため、パリ・オリンピック・パラリンピックも契機といたしまして、教師としての入職を希望するアスリートを支援する処置といたしまして、教職を希望するアスリートのリストの作成、周知、委員がおっしゃったように、オンデマンド研修パッケージの提供、オリンピアン、パラリンピアンを任用する加配措置を行ったところでございまして、学校教育において、まさに子供たちが優れた知識、技能に触れまして、それぞれの未来をいわゆる開く契機にもなり得ると考えておりまして、引き続き優れた外部人材の活用を促進してまいりたいというふうに思っております。
○伊藤孝恵君 まさに、私も、オリンピアンやパラリンピアンやデフリンピアンと直接話したり、その方々から教えてもらうというような機会、これは、子供たちにとっては本当にかけがえのない経験になるし、時間になるというふうに思います。 これ、今回、オリンピアン、パラリンピアン、デフリンピアン、まさにこういったアスリートたちをターゲットにしているわけでありますけれども、これ、子供たちの人生を考えれば、何もアスリートだけにこだわらないと、それだけではないと思うんですけれども、局長、それいかがでしょうか。
○政府参考人(茂里毅君) お答え申し上げます。 今委員御指摘のありました、アスリートに限る必要はないんじゃないかというお尋ねでございます。外部人材の活用ということを文科省としては進めておりまして、そのためにいろんな方策を講じているところでございます。その一つとして、アスリートに特化する形で今回取り組んでおりますが、将来的には、このアスリートのみならず、文化であったり様々な分野での御活躍されるそういった人材を学校の教壇に迎え入れるというようなことを取組として進めてまいりたいというふうに考えております。
○伊藤孝恵君 なるほど。 アスリートや文化に系統している方々、さらに、私の就職氷河期政策というのをずっとやっておりますので、就職氷河期の方々にも注目をしていただきたいというので、資料三を御覧ください。 先般、予算委員会で石破総理に就職氷河期採用をやりませんかというふうに、総理にお答えいただきたいというふうに思いましたら、茂里局長が手を挙げていただいて、そして御答弁をいただきました。局長が御答弁いただいたにもかかわらず、かなり内容は塩でございましたけれども、今日は大臣にもお伺いしたいというふうに思います。 大臣、これ、是非見てください。私、就職氷河期世代で、平成十年の、社会人になりましたけれども、実は先生になりたかったんです、国語の先生になりたかったんです。しかしながら、この採用倍率見てください。これ、平成十二年が最高値でありますけれども、小学校で十二・五倍、中学校で十七・九倍。じゃ、私学はどうかというと、私学はこれ二十倍超えていました。もう高ねの花というか、届くわけがないというか、本当に採用倍率が高く、教員免許持っているんです、教員免許持っているんですけれども、教職の場に立つことはいまだ一度もありません。 今回、こういった就職氷河期の、本当に先生になることが夢だった、しかし、でも今社会で働いているという方々を学校現場に迎え入れるというこの就職氷河期採用をやっていただけませんか、以前やっていたじゃないですかというのを今度は大臣にお答えいただきたいんです。いかがでしょうか。
○国務大臣(あべ俊子君) 局長の塩対応を超えられるかどうか分かりませんが。 委員御指摘の就職の氷河期、本当に、委員が御指摘のように、教員採用選考の倍率十倍を超えていた時期もございました。現在と比べると、教員免許を取得し、教職への熱意がありながらも、委員のように、採用に至らずほかの道を歩んでこられた方も少なからずいらっしゃるというふうに考えております。 こうした方々が再び教職を志していただき、これまでの社会経験を子供たちへの教育に生かしていただくことは大変意義深いというふうに考えておりまして、各教育委員会に対し、このため、就職氷河期世代も含めた現職以外の教員免許保有者向けの研修、また企業等の勤務経験のある方に対して一部試験免除やいわゆる加点を行う採用選考の工夫を促しているところでございまして、こうした取組等を通じまして教師人材の確保にしっかりと努めてまいります。
○伊藤孝恵君 茂里局長よりは若干体温がありました。ありがとうございます。 これ、資料六を見ていただきますと、これ年齢分布なんです。公立学校年齢別の教員数の分布です。私事ばかりでありますけれども、私でいうと、この年だと四十七歳ですね。見てください。一番少ないんですね。やっぱりこの氷河期世代の教員数というのは、もちろんこれ例えば平成の大合併があったりとか、もちろん景気後退の場面で採用数が著しく抑えられたというところなので、この教員に限らず、どこの場所でもこの年代が少ないんでありますが、これ今、学校現場でこの年齢層が親になっている世代だったりします。 例えば、私もPTAの何か会合とか行くと、こういった我々のような年代の方々が若い先生に対して、これは分かってんのかと、この社会を君たちは分かってんのかというような、何かこう、本当に失礼な物言いをして、私もはらわたが煮えくり返ることが多々あるんですけれども。 こういったこの凸凹したこの年代層を埋めるという意味でも、我々国民民主党で氷河期世代の方々の千人アンケートをしたんですけれども、非正規のエンジニアの方から寄せられた意見というのが物すごく腹に落ちたというか、その方は、私はスキルがないから非正規なのではないと、そして非正規だからこのスキルを磨いていないわけではないと、たまさかこの正規への転換の機会がなかっただけで、今は非正規で働いている、でも、自分も自己研さんを積んできたと、そして今、教育現場で、本当にまさにITスキル等のこの知識が要る中でこの力が生かせるのではないかというふうにおっしゃっていましたが。 この就職氷河期って、ともするといろんな職をいろいろ経験をしているものですから、この履歴書の職歴がちょっと枠が足りないみたいなところで、そのことを面接でつつかれたりして、何か、多くの職を経ている、多くの職を経験しているということが何かもうマイナスに感じてしまったりするそうなんです。 でも、子供たちにとったら逆だと思いませんか。いろんな職業を見ている、いろんな人たちと会っている、これはもう強みでしかないというふうに思いますし、それから、職場が比較的フラットというか、今私が、じゃ、四十九歳で正社員の職を得て会社に入社をしました。そうしたら、自分と同い年の人が部長だったりするわけですよ。そういうときに一抹の、ただでさえ就活で傷ついた自尊心が更にまた傷ついたりもするわけですけれども、学校現場は比較的、もちろん校長先生、教頭先生、主任等いますけれども、同僚という観点でフラットな職場でもあります。そういった部分で非常にこの親和性が高いんじゃないかなというふうに思いますが。 質問です。 これ、民間企業に就職した後に教職員となった方、今までもいると思います。その方々の定着率が低いというような指摘がありますけれども、それについてはいかがでしょうか。政府参考人、お願いします。
○政府参考人(望月禎君) 公立学校教員の採用者数に占める民間企業等の勤務経験者の割合は四・五%というのが最新の数字でございます。ただ、この民間企業に就職した後に教職になった人材、この方々が志を持って学校現場に入ってきて、そうして志半ばで辞めてしまうということは大変残念だと思いますけれども、この方々の定着率や個別の辞職の事例等については把握をしてございません。 ただ、今回お尋ねがありましたので、少し文科省の委託事業をちょっと調べてみまして、民間企業から入職した方が学校現場でどんな思いを持っているかとちょっと聞いてみましたところ、民間企業等から教員になった方が教員になって感じた業務上の難しさについては、数十人の生徒の前で毎日授業をすることに不安を感じたり、授業準備にかなりの時間を要したと、あるいは自分自身が学校で経験したことと現在の学校で求められていることにギャップがあって苦労したと、あるいは、学校現場に中途採用者数が少ないために、年齢によって中堅と周りから、少しその人間関係で難しい面もあった、あるいは児童生徒とのコミュニケーションの取り方に苦労したなどの声があって、辞職の事例ではないんですけれども、そうした民間企業を経験した方が多くの先生方とチーム学校の中で役割を果たして一緒に働いていく中においても、もちろん一般の教員も困難度は増しておりますけれども、民間企業の経験を経た方が志を持って学校現場に入ったけれども、いろんな難しさがあるというふうには承知してございます。
○伊藤孝恵君 私も類似の調査結果、これは人事行政状況調査でありますけれども、もちろん、児童や生徒に対する指導そのものに関して難しいと感じる方のその次がやっぱり職場の対人関係なんですよね。やっぱり独特な、その中に民間とは少し違った空気を感じる方もいるかもしれない。せっかくいろんな方を迎え入れてもその方々が続かなかったら、それはもったいないことです。 そういった部分で、ちゃんとこの定着率、もしお辞めになるんであれば、それなぜ辞めたかというのは調査すべきだと思いますが、こちらは大臣お願いします。
○国務大臣(あべ俊子君) 委員の御指摘に関しましては、しっかりと受け止めさせていただきます。
○伊藤孝恵君 いいです、いいです。受け止めるにしっかりと付けていただきましたので、しっかりとお受け止めいただきたいというふうに思います。 とにもかくにも、子供たちがいろいろな方々に出会って、やっぱり人生を豊かにするのは出会いと経験しかありませんから、いろいろな経験をした方々が子供たちの前に立って、そして毎日伴走してくれるように、そういった学校現場になることを切に願いまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(堂故茂君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。 午後五時四分散会