農林水産委員会 第8号
- 発言数
- 163 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2025/05/13
会議録
○委員長(舞立昇治君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、進藤金日子君が委員を辞任され、その補欠として臼井正一君が選任されました。 ─────────────
○委員長(舞立昇治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、外務省大臣官房審議官林誠君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(舞立昇治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(舞立昇治君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山下雄平君 自由民主党の山下雄平です。 まず、日米関税交渉における農産物の対応について伺います。 関税交渉は非常にセンシティブで慎重な対応が求められるために、交渉の詳細な内容が公表されず、現段階でどのような品目でどのような提案を日本側から行っているのか、また、米国からどのような対応を求められたのかということについて、我々国会議員でもよく把握することができない状況であります。 メディアでは、大豆やトウモロコシの輸入拡大が話し合われたと報道されたり、米も対象になるのではないかと流されたりして、農家の方々から不安の声も上がっているところであります。 また、石破総理が先週末のテレビ番組で、米価引下げ等、米の供給量を増やすために輸入を増やすというのも一つの選択肢としてあり得ると述べられました。日本政府は日米交渉で米輸入を増やそうとしているのかという懸念も広がっておるところであります。 江藤大臣は、総理の米輸入も選択肢との発言をどのように捉えておられるのでしょうか、また、現在の交渉過程をどのように評価し、どのように関わっておられるのでしょうか、日米交渉における農産物に関する方針についてお聞かせください。
○国務大臣(江藤拓君) 御指摘の総理の発言につきましては、私も報道で承知したところではございますが、昨日の国会ではMAの枠を拡大するとかそのようなことは申し上げておりませんというふうにおっしゃっているので、これが真意だろうというふうに思います。 そして、何度も申し上げておりますが、米は国内で自給可能であります唯一の穀物であります。そして、今、その水田機能を持っている、例えば麦とか大豆とか作っているところ、飼料用米作っているところ、全部もしも食用米作るとすると、一千万トン作る能力を日本の水田は持っておりますので、私は、作れる能力はあるのに買う必要はないというふうに思っております。 今後のこの交渉においてもどのようにコミットしていくかということでありますが、私は担当ではありませんけれども、マンデートを私が握っている部分はありますので、赤澤氏とは当選同期ではないですけれども年が一緒なんで、非常に親しく付き合っているので、非常にフランクにどんな感じだったという話は聞いております。内容はもちろん言えませんけれども。しかし、私は彼には友人として言うべきことはしっかり言っておりますし、彼も自分自身のことを、私は農林族の一員だということを最近は宣言もされていることでありますから、私は彼を信頼しております。 言うべきことはしっかり言っているという実感も持っておりますので、まあとにかく焦ることはありませんので、最近、中国との合意の内容等を見ても、まあびっくりするような急展開があるわけですから、我々は日本の国益を最大限にするように、そして今回、一方的なアメリカからの要求であるということもやっぱり踏まえながら、今後の交渉については閣僚の一員としてしっかりコミットはしていきたいと考えております。
○山下雄平君 ありがとうございます。 是非何とぞ、大臣としてもグリップしていって、よろしくお願いしたいというふうに思っています。 また、米以外についてもお伺いしたいんですけれども、日米交渉において、米国産の大豆や肥料原料の輸入拡大が検討されているという報道もあります。輸入先を振り替えるとはいえ、大豆産地では在庫増や価格低下を懸念する声が上がっております。 大豆は私たちの食において不可欠であります。不可欠ですし、大きく今輸入に依存しておりまして、基本計画でも増産、自給率の向上が打ち出されているところであります。私の地元佐賀県においても、大豆の産地であり、基本計画に基づいてこの大豆の増産に取り組んでいくぞというふうに強い思いを持っていらっしゃる方がたくさんいらっしゃいます。 ただ、大豆は、令和三年産の時期にコロナ禍で物流が混乱し、令和四年に遅れて輸入されたことで繰越在庫が積み上がって、国産の大豆の価格は下げ基調にあるというふうに認識をしております。 安易に輸入に依存せず、基本計画の目標に向けて国産大豆の生産振興に取り組むため、環境整備、販売、流通に農水省として更に政策で後押ししていくべきではないでしょうか。考えをお聞かせください。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 豆腐、みそといった大豆製品は消費者の毎日の食生活に欠かせない食品であり、実需者からは国産の需要が多くあるところだと承知しております。 このため、基本計画におきましても、国産大豆の生産量を二十六万トンから三十九万トンに増加するKPIを設定したことに加えまして、生産の拡大に必要な産地の一時保管施設の保管数量のKPIも新たに設定したところでございます。 この達成に向けまして、大区画化、汎用化、畑地化等の基盤整備、スマート技術の活用、超多収品種の開発普及、こういった生産性向上策に加えまして、ストックセンターの整備などの流通対策、新商品開発などの需要拡大対策などを併せてしっかり進めていく考えでございます。
○山下雄平君 松尾局長と私は同じ地元でありまして、御実家の周りは大豆かなりたくさん作っていらっしゃると思いますので、是非とも、地元の声をたくさん聞いて、政策に反映していただけるようにお願い申し上げたいというふうに思っております。 また米問題に移ります。 農水省は、四月まで三回、そして更に七月まで毎月備蓄米を放出するとしております。昨日の農水省の公表によると、米五キロ当たりの平均店頭価格は十八週ぶりに下落したということであります。ただ、これまでは、報道で最高値とか十七週連続上昇、前年より二倍もしているというふうに報道されるなど、備蓄米の放出効果が限定的で実感できない状況にあります。 江藤農水大臣は、備蓄米の放出目的は米の価格のためではないというふうにおっしゃってこられましたけれども、石破総理も、米の価格水準について懸念を示されるようになっています。 備蓄米放出後の米価格についてどのように評価されているのか、また今後どのようになっていくと農水省として見通されているのか、お聞かせください。
○政府参考人(松尾浩則君) 政府備蓄米の売渡しにつきましてでございますけれども、例えば全農におきましては、五月の八日時点で、私ども供給いたしました十九万九千トン全量の販売先との契約を完了し、卸売業者の方々からの出荷依頼に対して六万三千トンということで既に出荷済みというふうに聞いております。 備蓄米、店頭に並び始めております。小売価格は直近で、先ほど御指摘あったように、僅かに下がったものの、まだほぼ横ばいでございます。備蓄米を活用したブレンド米はスーパーの店頭に並べられているお米の平均価格よりも低い水準にございますので、まずはこういった備蓄米が各小売店でしっかり供給されていくことが重要と考えております。 ただ、まだまだ不十分な点ございますので、先般、五月二日に全農に対しまして、消費者の皆様にいち早く政府備蓄米が提供されると、こういったことを最優先に、速やかに取引先との調整を進め、前倒しの供給の拡大をすることを要請したところでございます。今後、この夏の端境期まで毎月売渡しを実施していくこととしております。 私どもといたしましては、これらの備蓄米が消費者に円滑に行き渡り、備蓄米放出の効果が実感できるよう、更なる改善に努めてまいりたいというふうに考えております。
○山下雄平君 現在の米は、過去の水準と比較するとかなり高い状況です。七年産の備蓄米の買入れ停止と備蓄米の放出により、時期は分かりませんけれども、米価の引下げ要因になっていくというふうに私自身は認識しております。さらに、主食用米の七年産作付け意向では、かなり増産する意向だというふうにも伺っております。 一方で、現在でも消費者が購入する消費者米価と農家の収入となる生産者米価には相当な開きがあるんだというふうに思っております。生産資材などのコストも上がっている中、生産者米価まで急落してしまうと、農家の減少に拍車を掛けて、食料の生産基盤が崩壊してしまうのではないかという懸念もあります。 買戻し条件を緩和して備蓄米を放出するとの報道もありますけれども、今後、買戻し条件を課さずに備蓄米を放出する可能性があるのでしょうか。また、買戻しの時期も含めて、備蓄米の今後の運用については、消費者米価とともに、農家が再生産可能な生産者米価となることも十分踏まえた対応をしていくべきだというふうに考えますけれども、農林水産省の考えをお聞かせください。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 今回の政府備蓄米の売渡しにつきましては、生産量が前年より多い中で、流通の円滑化と、こういったことを目的として実施しているものである、こういったことから買戻しを条件として行ってきたところでございます。 その際、御指摘のありましたその買戻しの時期につきましては、これは柔軟に対応していくということで、原則一年ということにしておりますけれども、こういった時期にかかわらず、需給が落ち着いた中で実施すると、こういったことを考えております。 買戻しの時期、こういったことも含めまして、今後、需給の動向をよく見ながら適切に対応していきたいというふうに考えております。
○山下雄平君 以上、終わります。ありがとうございました。
○藤木眞也君 前回に引き続き、前回の質問で残った部分を中心に今日は質問させていただきたいと思います。 今、山下筆頭理事からは備蓄米のお話がございました。備蓄米が放出をされて、普通、小売店まで出てくるには一か月ぐらいは掛かるのかなというふうに私自身は受け止めておりましたけれども、農水省の話を聞くと、連休前後から一般的には棚に並びますよというお話でしたが、ちょうど私、今月の七日の日に沖縄にお邪魔をする機会があったんですけれども、そこでJAの職員の方が、昨日スーパーにお米を買いに行ったら先週よりも千円値段が下がっていましたと、三千三百円でしたというお話をされて、ああ、いよいよ米価もこれで落ち着いてくるんだろうなということを感じながら、私、お米がない沖縄でもそういう効果が現れているという点は、いよいよ米価が安定期に入ってくるのかなというふうに受け止めております。 ただ、せっかく農家の皆さんが喜んでいただいている米価でありますし、私も生産をする一人として、できれば一俵当たり五千円から六千円ぐらいの手取りが農家には必要じゃないかなというふうに思いますので、しっかりと今後の見通しというのを注視をしていかなければいけないなというふうに思ってございます。 それでは、今日は農業共済のことについて質問をさせていただきたいと思います。 農家の皆さん方にとっては保険とも言える農業共済であったり収入保険なんですが、なかなかこれ運営がうまくいっていないというお話を非常に多くの県から伺っております。この農業共済団体について、農業共済という制度運営を主な役割として行っていらっしゃることを鑑みて、人件費や旅費などの事業運営に係る基幹的な経費は国庫補助で負担されております。 一方で、事務費国庫負担金は、業務の合理化が必要との観点から長年ずっと減額をされ続けております。特に、平成十八年度の三位一体改革や平成二十二年度以降の事業仕分により大きな減額があり、その後も毎年減額され続けてきました。実際の金額は、平成十一年度の約五百四十億から令和七年度は三百三十六億と、二十六年間で約二百億の減額となってございます。 なお、令和六年は三十九年ぶりに七億円の増額となっておりますし、令和七年度も八千万の微増となっていますが、物価上昇に伴う賃金分に相当するものであり、しかも、賃上げ相当としても十分な増額ではないというふうにお聞きをいたしております。 事務費国庫負担金の減額と併せて、農業共済団体としても、合併の推進や役員の減少、職員の減少など、業務や体制の合理化を進めてまいりました。組合数は、昭和三十年代には約一万の組合があったのが、令和五年には四十六県で一県一組合となり、全国で四十九組合まで減少しています。役員の数は十年間で約二千百人から九百人まで減少しております。職員の数も十年間で約七千人から六千二百人まで減少をしているという実態がございます。結果として、職員一人当たりの補償額は、平成二十九年度の三億八千万から令和五年度の六億七千万、一・八倍と大幅に増えており、職員の負担が非常に高まっているということも事実だというふうに受け止めております。一方で、自然災害の多発や様々なリスクの顕在化により、農業共済や収入保険の重要性は年々高まってきているというふうに受け止めております。 こうした状況の中で、農業共済及び収入保険が十分に機能発揮するためには、これ以上の農業共済団体の合理化ではなく、体制強化に向けた方向を打ち出すとともに、事務費国庫負担金について増額の流れとするべきだと思いますが、農林水産省の考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(杉中淳君) お答えいたします。 自然災害が頻発化する中、農業共済団体は、セーフティーネット対策の一翼を担い、農業保険の実施主体として重要な役割を果たしていると認識しております。 一方、農業共済団体におきましては、議員御指摘のように、その機能や役割の効果的な発揮に向け、組織の再編や合理化を進め、四十六都道府県で一組合化を完了するなど、自ら団体運営の効率化に取り組んできたところでございます。 御指摘の農業共済事業事務負担金につきましては、加入者が減少傾向にある中ではありますけれども、職員の処遇改善等に配慮し、令和七年度は御指摘のように二年連続の増加となる三百三十六億円を措置したところでございます。 引き続き、農業保険制度の円滑な運用に向けて必要な予算額を確保していきたいというふうに考えております。
○藤木眞也君 ありがとうございます。 予算が少し増えたということは事実でありますけれども、まだまだ組合側の受け止めとしては、十分な金額ではないというのが多くの組合の組合長さん方から聞かれるお話でありますので、是非その辺しっかりと、国の補助を入れていただかないとうまく回らないんだなというところがあるというふうに受け止めております。是非前向きに御検討いただければと思いますし、特に、昔は共済だけの扱いでよかったのに、最近は収入保険の仕事まで兼務で行っていただかなければいけないということで、業務の負担量というのが相当大きくなる中で職員の数が減っているということは、その分やはり一人当たりの負担というのが非常に大きいんだろうということもうかがえますので、是非そういった観点からも予算の増というところをお願いできればと思います。 続きまして、収入保険制度について質問をさせていただきます。 収入保険制度は、令和元年から開始をされて、様々なリスクに対応するセーフティーネットとして一定の成果を果たしているというふうに受け止めております。様々なリスクにも複合的に対応できる仕組みのため、近年様々なリスクが顕在化する中で非常に助かったという声も多く聞いております。一方で、作物ごとの農業共済では十分に補償されるようなケースでも、収入保険ではその作物を作付けしても補償が少ないということが生じるといったこととなっております。 収入保険では、農業共済と比べて補償が十分でないと感じる場合があるという点をどのように受け止めていらっしゃるのかなということと同時に、仕組みの設計というよりも、農業共済は、加入形式にもよりますが、最大の補償割合が九〇%あるというふうに受け止めております。対して、収入保険は、最大で九掛けるの九になる関係で八一%であるということが気にされると思います。補償制度が基準収入の九割というのは保険の設計上一般的だと思いますが、支払率がその九割というのは改善ができるのではないかなというふうに思っておりますし、収入保険の加入率も当初の目標には近づいてきているというふうに受け止めております。様々なリスク顕在化する中で、他の類似制度との関係性もありますが、より一層の加入率の向上は必要だと思います。 そのためには、よりセーフティーネットとしての機能を高め、農業者の更なる経営安定に資する制度となるよう、現行の最大補償割合八一%について拡充すべきではないかと思いますが、農林水産省の考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(杉中淳君) お答えいたします。 収入保険の支払率についての御質問でございますけれども、まず農業共済でございますが、これ自然災害を対象としておりますので、被害を受けた全てのケースについて現地で被害状況を逐一確認をした上で補填を行う仕組みというふうになっておりますので、例えば、被害を受けた後に意図的に粗放的な栽培を行って補填を受けるといったモラルハザードの発生は基本的に起こらない仕組みとなっておりますので、支払率は設定をしておりません。 一方、収入保険は、幅広い品目、要因を対象として収入減少を補填する制度でございまして、基本的に被害の有無や状況を現地で一つ一つ確認する仕組みとはなっておりません。このため、一定の被害を受けた加入者が、その後、意図的に栽培管理を行わず補填金を増額するといったモラルハザード、これが発生する可能性がございますので、そういったモラルハザードを抑制する観点から、収入減少を補填するほかの類似制度と同様に支払率を設定をしているところでございます。 一方、収入保険については、この魅力向上を図っていく、見直すというのを図っていく必要があると思いますけれども、これまでも加入者のデータやニーズを踏まえ、気象災害による基準収入の減少を補正する特例の導入、保険方式のみで九割まで補償するメニューの導入などの加入者負担の軽減、一年分の青色申告実績で加入可能とする加入要件の緩和など、収入保険の魅力を高める見直しをこれまでも実施してきたところでございます。 収入保険がより魅力的な制度となるよう、今後も、加入者の経営データや現場の声を踏まえて、必要な見直しを実施していきたいというふうに考えております。
○藤木眞也君 言われることは分かるんですけれども、やはり現場の受け止めとしては、非常にその辺が考え方を左右しているなというところも是非御理解をいただければなと思います。 あと、ちょっとこれ通告はしていないんですけれども、収入保険ですね。昨年の例を挙げますと、九州地方、意外と小麦の生産量が、去年は収穫量が少なかったんですね。まあ少ないといいましても、通常は八俵、九俵ある部分が五俵だったりという収量減がある中で、収入保険がもらえるのかなというふうに感じていらっしゃった農家の方が非常に多いです。私の地元でも、二俵、三俵という農家が結構多い中で、期待をしていたら、大豆が平年作ぐらいあって、お米が高かったものですから、収入的にそこ、ぎりぎりのところで掛からなかったということで、収入保険の対象にならなかったということが発生をしております。ただ、逆に、農業共済に加入をされていた方は、単品でいきますので、小麦だけを考えると共済金が出ているんですね。ここに非常にこの現場としては不公平感があるということが発生をしています。 私はもうこの収入保険ができたときからお願いをしていたんですけれども、主力の三品目とか四品目でいいんで、品目ごとに対象として見てくれないかというお願いを、全ての品目にというわけではないんですけれども、主力品目だけでも品目を分けてやっていただくと、非常にたくさんの品目を生産していらっしゃる農家というのは、結局そのリスクヘッジも考えて経営をやられている中で、やはり一品目取れないというのは非常に大きいと思うんで、その辺、是非前向きに対応を考えていただければなというふうに思います。 なお、この収入保険に関しては推進員さんがいらっしゃいます。この方たちは、非常にもう半分ボランティアのような形で農業共済に協力をして、農家の方に推進をしていらっしゃる方です。是非この方たちにもある程度のやはり日当といいますか、費用弁償ができるぐらいの補助はやっていただきたいと思いますし、この方たちがあれだけ大変な目に遭って収入保険を推進したのに、共済が良かったじゃないかと言われているんだということをよく耳にしますので、是非その辺は、せっかく現場で頑張っていらっしゃる方がいらっしゃるということも前提に御検討いただければなというふうに思ってございます。 続きまして、産地生産基盤パワーアップ事業についてお伺いをしたいと思います。 この産地パワーアップ事業の受付をするときにポイントというのが一つ鍵になってくるわけですけれども、前提となるところは、どの農家の方もよく理解をされていると思います。ただ、農業生産の収益性強化に向けて個別生産者でも補助事業を活用する場合も当然ございます。 直近でいえば、令和六年度補正の産地生産基盤パワーアップ事業は、個別生産者による申請、採択も想定されている事業内容となっておりました。こうした事業の採択には従来からポイント制が取られていますが、中には、例えば輸出の取組というのが項目としてございます。 ただ、輸出というのは、今考えてみても、JA単位とか何か大きなくくりの中で輸出に取り組まれていますけれども、個々に取り組まれるというのはほとんどない状況の中で、やはりこの個人が輸出に取り組んでいますか、いませんかでポイントが取れる取れないというのは、非常に私は不利なんじゃないかなというふうに考えております。 是非、その辺の見直しというのを考えていただかないと、やはり個別で申込みがしにくいというところにつながっていくんだろうと思いますので、この生産者団体を想定したポイント項目と、個別生産者を想定したポイント項目を分けて設計すべきではないかというふうに考えておりますが、農林水産省の考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 産地生産基盤パワーアップ事業でございます。まず、本事業におきましては、限られた予算の中で予算配分、採択を行っていきますので、ポイント制のように一定の基準が必要になることにまずは御理解いただきたいと思っております。 その上で、本事業の中で策定を求めております取組主体事業計画におきましては、事業実施主体の経営状況でございますとか、整備施設の種類に応じまして百五十以上の目標の設定を可能としております。こういった多様な目標を設定することは可能としておりますので、まず農業者団体の方々が申請される、あるいは個人の農家の方々が申請される、こういったいかんにかかわらず取組主体事業計画において、それらの経営状況に応じた成果目標というのが選択して設定することが可能となっております。 私ども、今後、よくその中身につきまして、引き続きよく現場の方に周知いたしまして、それぞれの経営状況に応じた設定されるよう、十分意を尽くしてまいりたいというふうに考えております。
○藤木眞也君 ありがとうございます。 是非、農家の方も前向きに頑張っていくんだという思いで事業に取り組もうというときに、やはりポイントが取れない、そのことによって事業を断念しなくちゃいけないというのは、非常に私としては後ろ向きにならざるを得ないのかなというふうにも受け止めますので、是非、農家の皆さんが意欲を持って生産できるようなバックアップ体制、農水省として取っていただければということをお願いさせていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(舞立昇治君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、臼井正一君が委員を辞任され、その補欠として進藤金日子君が選任されました。 ─────────────
○横沢高徳君 立憲民主・社民・無所属の横沢高徳でございます。本日もどうぞよろしくお願いを申し上げます。 まず、大臣、令和の米騒動、これまで国は需要に応じた生産ということで繰り返し答弁をされております。今の日本のお米をめぐるこの現状、需要に応じた生産、機能していると言えるのでしょうか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(江藤拓君) これは、やはり平成三十年から生産数量目標の張り付けをやめました。しかし、その段階で、生産者、生産地の方々からは、じゃ、どれぐらい作ったら大体需給のバランスが取れるんだ、需給のバランスが取れなくてこれが作り過ぎると必ず米価下がってしまいますから、これについては一定の目安が欲しいということもあって、食糧法の規定に基づいて目安をお示しをしてきました。 しかし、御存じのように、四十四万トンのギャップが出た。しかし、その当時には民間在庫は百九十万トンありましたから国民への供給能力というのは十分ではあったということではありますけれども、そのときには、小麦が上がって、パンが上がって、お米が割安感が出て急に消費が増えたとか様々な理由はありますけれども、しかし、なかなかその需給のバランスを取るということは難しいことだと思います。 しかし、生産現場がやっぱり求めている情報は、我々は供給する、提供する責任がありますので、それ今後も更に精度を上げていく努力はしなければなりませんけれども、そういったギャップが出ないように。過去の数字を見ると、国が示した、これぐらいの数字であれば大体バランスしますよという数字よりも生産量の方が少なかった年も過去十年間では何回かありますので、大した大きさ、差ではありませんけれども、困難なことではあってもやはりそういう努力はしていかなきゃいけない、そして精度アップをしていかなきゃいけないというふうに考えております。
○横沢高徳君 日本のお米は毎年十万トンずつまず消費量が減ってきているということです。岩手県内を回っても、お米を作らなくなっている田んぼが年々増えている状況でございます。ここに来て、我々の主食のお米が足りなくなっていると。そして、お米の値段はどうしてもまだ高いまま推移しています。生産者だけじゃなく消費者の皆さんからも、どうなっているんだよという声が今やっぱり地元を回るとあります。 こういう局面に来ていて、やっぱり日本のお米を増やす、このようなことをやっていくべきではないかと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 言われるとおり、主食でありますから、これについて、供給不安、そして価格の大幅な変動、高過ぎても困りますし安過ぎても困るということでありますから、我々はやっぱりしっかりこの米政策、ですから、私がこの大臣の職に就かせていただいて水田政策の抜本的な見直しをするということを申し上げたのもその一つの理由であります。 水活を見直して令和九年から新しい制度に移るわけでありますけども、これまでに食料・農業・農村基本計画を皆様方の御議論の中でまとめていただきました。これに基づいてKPIも設定してありますので、その政策実現のために予算もしっかり確保した上でやっていく必要があるんだろうと思っております。 様々御批判もあるとは思いますが、現在の値段についても、若干は下のトレンドにはなりましたけども、まだまだ国民の皆様方に良かったなと言っていただける数字になっておりませんので、引き続き努力してまいりたいと考えております。
○横沢高徳君 やはり国民の皆様は、主食のお米が足りなくなっているというので非常に不安を抱えていると思いますので、その不安を安心に変えていく材料を提供していくことが必要だというふうに考えます。 食べることは生きることです。大臣、国民の皆様へ安定した食料を供給していかなければいけないのは当然であります。備蓄米もなかなか家庭には今届きにくい状況です。我が国の食料供給能力を向上させていかなければいけないと考えますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(江藤拓君) まさに、食料自給率を上げるということは委員のおっしゃるとおりのことだと思います。 今、四百二十七万ヘクタール日本は農地を所有しておりますが、最近、三月三十一日までまとめていただきました地域計画によりますと、十年後には白地になってしまうという農地が相当面積、三〇%とか、ちょっと数字覚えていないので申し訳ないんですが、このことはちょっと御通告いただいていないので、三十数%、十年後には白地になるという結果も出ておりますので、ということであれば、いかに人的な資源を確保するか。それから、食料自給率一〇〇%を目指すということであれば、現有の農地の大体三倍ぐらいの農地を持っていないと一〇〇%は実現できませんので、そういったことをやっぱり数字のエビデンスを基に目標を持ってやっていかなきゃいけないということになるだろうと思っております。 ですから、生産能力は、農地は生産のまさにその基礎中の基礎ですから、これをしっかり確保する。そして、そこで農業を営んでくれる人的なものもしっかり確保する。担い手も確保する。そして、スマート農業等もこれからはどんどん進んでいくと思います。私は、AIだけではなくて、これがロボットともうまさに合体するような時代も私は来るんじゃないかと思っておりますので、技術革新も併せて、農業生産自体は増産に向けて努力をすることがこの今の国際情勢の難しい中にあっては日本の食料安全保障の確立の上で特に大事なことだというふうに考えております。
○横沢高徳君 今大臣からいろいろ詳細を答弁いただきましたが、大臣は、基本的考えとしては、やはり食料供給能力を向上させていかなければいけないという認識でよろしいですか。
○国務大臣(江藤拓君) さようであります。
○横沢高徳君 分かりました。 昨年、食料・農業・農村基本法の参議院のここの審議でも、私たちは、第二条第四項に、国民に対する食料の安定的な供給に当たり、食料供給能力の維持というものが基本法に明記されていました。そこで、国民民主党さんと我々で修正案を提出させていただきました。そこには、私たちは維持向上を図るべきではないかという修正案を出させていただいたんです。これ、残念ながら政府・与党からはゼロ回答だったんですが、やはり、こういうところを現場の状況を踏まえてしっかりと議論をしていくことが何よりも大事だと思うんですが、大臣、この点について、こういう委員会でしっかり我々からの出た意見をこれからもその国の政策に反映していただきたいと思いますが、どうでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 維持ができなければ向上はないわけでありますから、まあある意味同義語かなというふうに思いますが、とにかくこれまで先生方には、もう委員会質疑については大変御協力をいただいてきたというふうに認識をいたしております。熟議の国会にしなければ国会が回らないということは最初から、大臣就任当時から覚悟しておったわけでありますが、それに、まさに皆様方の御協力のおかげで熟議の国会に今のところはなっているだろうというふうに理解をしております。 ですから、今後、基本計画につきましては百点ではないのは分かっています。百点ではないのは分かっておりますが、もう我々として議論を重ねた上で修正できるところはできる限りの修正には応じたつもりでありますので、今後、予算とかその後の政策の立案につきましては、できる限り先生方と議論を深めた上で、委員会の質疑が実行の段階で反映されたというふうになるように、しっかり努力をしていきたいと考えております。
○横沢高徳君 よろしくお願いを申し上げます。 そして、やはりこれからどうやってお米を作り続けていくかというのも非常に重要だと思います。 農林水産省設置法第三条には、食料の安定供給の確保というものが明記されております。食料を安定して供給するには、やっぱり安定した生産が基本と考えます。安定した生産をするには、やはり生産者の安定した所得の確保が大切ではないかというふうに考えるんですが、この点、大臣、いかがですか。
○国務大臣(江藤拓君) それは、農業に限らず、あらゆるものをつくっている方々は、やはりつくったものからしかるべき利益を得られなければ、まさに我々はよく再生産という言葉を使いますけれども、次年度に向かって生産活動を継続することはできないわけでありますから、それは一定程度しっかりとした所得の確保が欠かせない。 そして、何度も申し上げておりますけれども、それだけではなくて、やはり子供を二人、三人もうけて、しっかり大学にも行かせて、そして家庭的にもある程度、まあ私が理想とするのは、市役所の職員と比べてもですね、同級生のですよ、全く自分の生活水準は劣っていない、若しくはそれよりも俺はいい生活をしているというような水準にできれば持っていくことが理想だろうというふうに考えております。
○横沢高徳君 やはり、所得の確保が非常に安定した生産にもつながるし、安定した生産が安定した供給にもつながるということなんですが、これまで、先ほども言いましたが、食料・農業・農村基本法の去年の議論の中では、政府からは、所得の確保についてはあくまでも生産性向上や付加価値向上といった農業者の努力によって達成されるべきと答弁を繰り返してきました。その認識でよろしいんでしょうか、政府。
○国務大臣(江藤拓君) あらゆる生産活動は、農業に限らず、やはり努力をした者が報われる社会でなければいけないんだろうと思っておりますが、しかし、努力をして、それでもなかなかもう一歩足りない、もう一押し何らかの助けがなければもう一歩前に進めないというのは多分にあると思うんですよ。そういった方々を応援するのがやっぱり政治の役目だろうと思っています。 努力した人が報われないという産業はやはりいい産業ではありませんので、決して自助だけでやってくれということではありません。ただ、新たな取組や新たな工夫をして生産性を向上させ、自分の所得を上げようという努力をしている方々については、そういったことをしっかり受け止めて、応援する農政でありたいというふうに思っております。
○横沢高徳君 当然、私も大臣と同感であります。 生産性向上に取り組めるところは取り組んでいると思いますが、日本全国津々浦々、生産性向上がなかなか難しい中山間地であったり条件不利のところがやはり岩手にもたくさんあります。その中でもやはりお米を作り続けている生産者の方々もたくさんいらっしゃいますし、今、中山間地でも田植の全盛期でございます。やはり、この食料を作り続けられる農業者の所得の確保が今何よりも求められておりますし、それがひいては国民の食の安心、安全につながるというところですので、ここは是非大臣もしっかりここ取り組んでいただきたいというふうに申し上げます。 それで、今田植の話題が出ましたけれども、実は今日資料をお配りしております。 先日、田植をしてまいりました、私。生産者の皆様から電話が掛かってきまして、横沢君、田植しないかということで、横沢君でも乗れる田植機があるんだということで、スマート田植機というものに乗りまして田植をしてきました。車椅子を利用する私でも田植機に乗って田植をできるというこの上ない喜びと、あとは、もっとスピードが出ないのかというふうに注文を付けたら、これが限界だということで、それでも速いんですね。物すごい効率よく田植ができるということだったんです。 それで、やはり、日本の技術と人のサポートでこれまでできなかったことができるようになるというのは、非常に私は、農業にとっても明るいですし、我々障害を持っている者からしても可能性がどんどん広がっていくわけです。やはり、これから女性とか高齢の方も含め、こういう障害持っている方も農業に参加できる環境整備、これ、大臣、もっと進めていっていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 今回の基本計画の中でも農福連携を位置付けたというのが大きな柱の一つだったというふうに理解をいたしております。ですから、これから百十一万人の基幹的農業従事者が減っていく、そして平均年齢も六十八歳、六十九歳になっていく、そして就業人口が減っていく中においては、女性であろうとハンディを持っている方であろうと、意欲を持っている方が農業の生産現場に立っていただけるような環境整備をするということは、まさに底上げにつながりますので、とても大切なことでありますし、必要だと思っています。 今回はこれ多分六条植えぐらいだと思いますけれども、もしかしたら近い将来に、例えば御自宅にいて、今はもう例えば偵察用のドローンとか、工業機械でも、工事現場で危ない現場ではショベルカーがリモートで操作できる、そういう技術も開発されておりますので、もしかしたら畑に行かなくても在宅でこういう機械を様々な方々が、ジョイスティックなら片手だけでも動けばできるわけですから、そういう方々も参加できるような農業を実現するためにも、農研機構の機能も私は向上させるべきだと思っておりますし、それから、こういう新しい技術開発に取り組むところの支援ということも今後は考えていく必要があるんではないかと常々考えております。
○横沢高徳君 いろんな可能性が広がるのもいいですし、やはり、家からできる農業というのも当然進めていくべきだと思いますが、レーサー出身の私としてはどうしても機械に乗りたいというところがありますので、そこも維持していただきたいというふうに考えます。 先ほど大臣からもありました農福連携を基本法の中にも取り入れていただいた、これ一歩前進だというふうに考えますが、これ、昨年の基本法の議論、ここ参議院でもなったんですが、やはり、三節の農業の持続的な発展の項目に、女性参画の促進又は高齢農業者の活動の促進という項目が三十四条、三十五条にあるんですが、その農福連携に関しては、障害者に関する活動の環境整備は第四節の農村の振興に位置付けられているわけですよ。 でも、こうやって、今回田植をして分かったんですが、一人の農業をする者として、同じこの農業の場に参画できるというものですから、やはりこういう基本法、まあ基本ですから、基本法の中にもやっぱり女性や高齢者、そして障害を持っている方が農業に参加できる環境の整備というふうに、これからはそういうふうな方向性で国も取り組んでいただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) それは、そうあるべきだと私も思います。別にジェンダーだとかなんとか言うつもりはなくて、やはり、あらゆる人たちがこういう産業に対してアクセスができるという環境を整えることもやはり今後の農政の上ではとても大事なことだと思っておりますので、大変、そういう御指摘をいただいたことについてはしっかり受け止めさせていただきます。
○横沢高徳君 そうあるべきと大臣も今答弁をいただきました。ありがとうございます。 であれば、昨年、修正案を出したんですけど、それ、残念ながらゼロ回答でして、もう一回審議やってもいいかなとは思うんですが、是非、やはり基本法、みんながそうだと思えるような私たちは基本法にしたいということで、もういろんな皆さんの意見を取り入れて提案をしたんですが、もう残念ながら、本当に残念、田名部さんが涙を流すぐらい悔しい思いをした、残念だったんですが、こういういいものはどんどん取り入れていただきたいと思います。 大臣、一言いただいてもいいですか。
○国務大臣(江藤拓君) そうですね。基本法のときは私は調査会長だったんで、党内にあって、どちらかというとこうした方の立場であることは私は認めておりますので、非常に責められているなと思うんですが。 ただ、この機会に申し上げますが、皆さん方の御提案が決して悪かったということではないんですよ。ただ、我々も、三年近い時間を掛けて党内で懸命に議論をして、これがベストだという思いで国会に提出をいたしました。 ということであると、私も調査会長という立場で、これまで議論に参加してくれた部会長や部会のメンバー、様々な人たちの顔浮かぶと、そう簡単に、ああ、いいですよとは言えなかったというのはありますが、まあ政治の形も大きく変わりました。しかし、先生、もう基本計画まで進みましたから、いろいろ後ろは言い分があるようですけれども、もうあえて言い訳がましいことは申し上げません。修正に応じなかったことは事実としてあるわけですから。 今後は、もっと幅広く、先生方の御議論が様々な法律や施策の実行の段階で広く取り入れられる努力をいたします。
○横沢高徳君 答えにくい答弁、ありがとうございました。 ちょっと変えます。いそ焼けについて、済みません、伺います。いいですか。がらっと変わります。農業から水産業です。 日本沿岸の各地でいそ焼けが進んでいます。海水温の上昇や環境の変化が大きな要因となることですが、国として今後どのようにこの全国の海、沿岸を守っていくお考えなのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(森健君) お答えいたします。 御指摘のとおり、近年、海水温の上昇ですとか、あるいは、それに伴う面も多いんですが、食害生物の増加などによりまして藻場が衰退、喪失しますいわゆるいそ焼けというのが全国的に拡大をしているという状況がございます。 農林水産省といたしましては、こうしたいそ焼けへの対策手法ですとか全国の取組事例をまとめた磯焼け対策ガイドラインというものを作成し、また随時改訂をしてきているところでございますし、また、磯焼け対策全国協議会を毎年開催をいたしまして、国や各地域の取組についての情報共有を図っているというところでございます。 また、各都道府県でも藻場・干潟ビジョンというものを策定しております。全国八十海域で既に策定をしております。例えば、海藻が着床しやすい基質の設置ですとか母藻の設置など、ハード、ソフト一体的な取組を進めているところでございます。 農水省といたしましても、こういう取組に対して支援を行っているという状況でございます。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 そこで、お伺いしますが、この実態把握、どのように実態を把握されているか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(森健君) お答えいたします。 基本的には、各地域ですね、各都道府県あるいは各地域との情報共有の過程の中で全国の情報も集めさせていただいているという状況でございます。
○横沢高徳君 それは、海に潜ったりしてやっているのか、例えばGPSなど衛星から見てやっているのかとか、詳細が分かればお答えいただきたいんですが。
○政府参考人(森健君) お答えいたします。 御指摘のような例えば海に潜って調べるというようなやり方、あるいは空からその写真を撮って、写真なりを撮ってその状況変化を把握するといったような両面の取組をしているというふうに伺っております。
○横沢高徳君 今、取組はされているということなんですが、いそ焼けがあるにもかかわらずまだ取組がされていないところは何割ぐらいあるか、お聞かせいただけますか。
○政府参考人(森健君) 具体的な数値としては、割合等については把握はしているところではございません。
○横沢高徳君 年々、特に三陸沖も海水温が上昇してきて、いそ焼けがやはり問題になっています。やはりウニの餌がなくなったりアワビの餌がなくなったり、そうすると、どんどん沿岸漁業にも影響が出てきて、結局、なりわいにも影響が出てくる、地域経済にも影響が出てくるということですので、まず国としてしっかりした実態把握の精度を高めていく必要があるんではないかというふうに思いますが、これ、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) いそ焼けについては、全国的なトレンドになってしまっているというふうに思っております。千葉辺りでも相当ありますし、伊豆半島辺りでも相当いそ焼けは進んでいます。海水温の上昇によっていわゆる今まで生えていた海藻類がなくなって、若しくはウニとかそういったものが大量に発生して食べられてしまってなくなってしまうとか、様々な状況があります。 ですから、おっしゃるように、その藻場とか様々なものが生えていないことによって生息する魚の魚種も当然変わってしまいますので、これをどうやって調査するかについては、もう水産庁そんなに手があるわけでは、なかなか農政局みたいにあるわけではありませんので、できればやはり現場の漁業者の方々が、聞き取りをまずやるのが一番現実的かなというふうに思います。 やはりどういう状況にあるかを確認しないと、まあ多分、いそ焼け対策の予算を要求するにしても予算の要求のしようもないと思いますから、そういうことは可能かどうかについては少し省内で意見交換をしてみたいと思います。
○横沢高徳君 是非省内でも意見交換させていただきたいと思いますし、地元でも、三陸ボランティアダイバーズという海に潜る人たちと私も海に潜ってみたんですが、やはり藻場再生に取り組んでいるところはしっかり結果が出ているわけですよ、海藻も生えてきていますので。やはり、そういうハード面とソフト面の取組を全国でどういうふうに展開していくのか。今は現場に任せている状況ですが、やはり日本全国のいそをどう守っていくのかというのは、国としてのある程度の方針というか、指針を示していただくとよりみんなも取り組みやすいということを、声を聞いていますので、是非その点を進めていただきたいことをお願い申し上げ、質問を終わります。 ありがとうございました。
○羽田次郎君 立憲民主・社民・無所属の羽田次郎です。 食料・農業・農村基本法の基本理念に食料安全保障が位置付けられて約一年となりました。そして、この四月には基本計画も改定されて、その中心に食料安全保障が据えられました。 食料安全保障は、改正基本法第二条第一項で、良質な食料が合理的な価格で安定的に供給され、かつ、国民一人一人がこれを入手できる状態をいうとされています。そして、この国民に対する食料の安定的な供給は、同条第二項で、国内の農業生産の増大を図ることを基本とし、農業の持続的な発展について定める第五条では、必要な農地、農業用水その他の農業資源及び農業の担い手が確保されとしています。食料安全保障は、要するに国内農業を基本としており、その基盤として農地、農家があるというふうに規定されております。 それにもかかわらず、農地と担い手の現状、これは大変厳しい、誰もがそう認識していると承知しております。農地面積は、昭和三十六年のピーク時には六百九万ヘクタールであったものが、令和六年には、先ほどもありましたが、四百二十七万ヘクタールと三割も減少して、中でも農業の振興を行うべき農振農用地の減少にも歯止めが掛からず、令和五年には三百九十六・七万ヘクタールと、令和十二年目標面積の三百九十七万ヘクタール、これを既に割り込みました。 私が問題だと感じるのは、一九九九年の食料・農業・農村基本法制定から四半世紀の間にどんどん農地が減少しているということです。この間も、いかにして日本の農業を発展させるか、そのためにどうすれば農地を維持できるか、このことに農業政策は全力を挙げていたと思います。 しかし、残念ながら農振農用地面積までもが減り続けており、これまでの農業政策に問題があったのではないかと疑問を持たざるを得ません。農地の減少は食料安全保障が危機にさらされていることを示すものにほかならない、私はそのように受け止めております。 そこで、最初の質問ですが、基本法が制定されてからの四半世紀、我が国の農地、特に農振農用地が減り続けている原因をどう考え、またこうした減少をなぜ政策で食い止められなかったのか、その理由について農水省の見解を伺います。
○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。 我が国の農地面積は、基本法制定時の平成十一年時点で四百八十六万六千ヘクタールでございましたが、荒廃農地の発生や農地転用などによりまして、令和六年時点では四百二十七万二千ヘクタールとなり、この二十五年間で約五十九万ヘクタール減少しているところでございます。 農林水産省におきましては、農地の維持のため、農地転用許可制度の適切な運用を図るとともに、担い手の育成、農地の集約化や農業生産基盤整備、地域の共同活動による農地維持保全等を推進してきたところでございます。これらの施策により農地の減少防止に一定の効果があったと考えてはおりますが、農業所得の向上が十分に実現されていないことや、人口減少の本格化などによって農業者の減少や荒廃農地の拡大が進んだことに加えまして、宅地や工場などの建設需要に伴う農地転用が続いたことにより農地の減少が続いているものと考えておるところでございます。
○羽田次郎君 様々な施策、それは一定の効果があったけど、人口減少ですとか、十分な所得が得られなかったとか、そうしたことが原因で結局は減少してきたということで、私、前にも繰り返し申し上げたんですけど、人口減少が農業人口を減らしたんじゃなくて、農村から人口が都会に流出していったことによって人口減少が始まったというふうに思っておりますので、どっちが先かというところ、私はちょっと逆なんじゃないかなという気がしておるところです。 それはそれとして、私の地元の長野県では荒廃農地活用の動きが見られております。池田町という町では、やぶが茂って荒廃しかけていた農地を整備して活用する有機農業の取組が行われておりまして、先日視察に行ってまいりました。池田町は松本市の北にある風光明媚な高原の町で、きれいな水で育まれた米、そしてハーブや花卉の栽培が盛んで、自然を大切にする町としても名高く、有機農業の取組も盛んになってきております。 私が訪問したあづみの池田オーガニッククラブは、移住者を中心にした二十五名ほどの住民で運営されておりまして、農家、非農家にかかわらず、自らのための農業生産に身を置くことにより、住民皆農を理想として、住みよい住環境ですとか食料生産環境の保全を図る、こういったことを主目的としております。 長野県全体を見ても、みどりの食料システム戦略に基づいた有機農業、これに地域ぐるみで取り組むオーガニックビレッジが増えてきておりまして、令和四年の制度開始時は松川町と辰野町の二町、令和五年には飯田市と飯綱町が、そして令和六年には伊那市と佐久市で始まるなど、年々増加しているという状況にあります。 食料・農業・農村基本法第五条は、「農業の生産性の向上及び農産物の付加価値の向上並びに農業生産活動における環境への負荷の低減が図られることにより、その持続的な発展が図られなければならない。」として、こうしたオーガニックの取組、農業における付加価値向上、環境負荷低減に資する優れた取組だというふうに感じております。 前置きがちょっと長くなりましたが、中山間地域の活性化と荒廃農地の解消のために、中山間地域における有機農業への支援と移住者に対する農業講習等の支援拡充が必要と考えますが、農水省の御見解はいかがでしょうか。
○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。 中山間地域におきましては、傾斜地が多く、まとまった農地が少ないなどの制約がございます。規模拡大が難しい地域が多い中で、地域の特性を生かしつつ高付加価値化を目指せる有機農業を推進することは、稼げる農業を実現する上で非常に有効であると考えております。 また、中山間地域には荒廃農地が多いわけでございますが、これをうまく生かせば、転換期間を置かずに有機農業を開始できるというメリットもあると考えております。 さらに、他の地域と比べまして人口減少や高齢化が急激に進行する中で、移住などを通じて農業の担い手を確保することが必要であるわけでございますが、そのためには移住者の農業経営をできるだけ早く軌道に乗せる必要があると考えております。 このため、農林水産省といたしましては、中山間地域における有機農業を推進するため、町を挙げて産地づくりに取り組む市町村への支援や、環境保全型農業直接支払交付金などによる支援を行うほか、新規就農の早期定着を目指すため、地域の関係機関が連携して行う就農前後の方に対する技術指導や実践的な農業研修のための研修農場の整備などを支援しているところでございます。 これらの施策のほか、中山間地域等直接支払を通じて営農を下支えしつつ、地域特性を生かした高収益作物の導入、中山間地域における省力化に資する基盤整備を推進しているところでございまして、引き続き、中山間地域の活性化及び荒廃農地の解消を進めてまいる考えでございます。
○羽田次郎君 稼げる農業という視点も大事ですし、もちろん農業をなりわいとする皆さんに対する支援というのも重要なんですが、このグループが目的としている中には、やはりその住民皆農と、みんなで農業をやっていこうということで、やっぱり食料自給率を上げていくには、ただただなりわいとする農業をされる方が増えるだけではなくて、やっぱり自分たちで自分の食を作っていこうという、こうしたことも大事だと思いますので、そうした自給のための農業に対する支援というのも拡充していただけるように、このこともお願いしたいと思います。 手は掛かると思いますが、高い付加価値を生み出す有機農業というのは、中山間地域の重要な農業になることが期待されております。過疎化に直面して荒廃農地が発生するような地域に、池田町のように都会から移住して有機農業等に取り組む方々が増えれば、農地の維持にも地域の活性化にも直結すると、訪れてみて改めて感じました。農業、農村の持続的な発展のための有機農業の振興を更に進めるべきだと考えますが、江藤大臣の御所見を伺います。
○国務大臣(江藤拓君) まず、みどりの食料システム戦略をまとめております。二〇五〇年までに大体この百万ヘクタールという目標を定めているわけでありますから、これは極めて意欲的というか、国際社会の中においてはもう有機であることは当たり前になりつつありますので、しかし、十アール当たりの収量を見れば多分落ちる、それから除草とか様々な農薬を使わないということであれば手間も余計に掛かるということでありますから、やはりマーケットをいかにつくるかということが一番私は大事なんだろうと思います、有機を進める上ではですね。 いいものであることは分かるけど、例えば三割高い、四割高い、そしてちょっとちっちゃい。しかし、それに価値を認められるようになるには、今回、これから参議院にも出させていただきますが、食料システム戦略の下で、どれだけのコストを掛けてこの有機野菜を作ったかということをやっぱり明確化することによって、消費者の方々の御理解を得るというような努力もまた必要でありましょうし、そして、輸出にちょっと目を向ければ、有機の例えば抹茶、有機のしょうゆ、有機のみそとか、有機のしょうゆとかいうと、もうびっくりするような値段で売れておりますので、有機であることがいかにその生産物の付加価値を上げるのに有効であるかということはとても大事なことだろうと思っております。 環境に負担のない農業を推進するということも、これから我々がやらなきゃいけないことの大きな主題の一つとなっておりますので、このオーガニックビレッジ、いろいろ評判もいいですけど、ただ二年しかないとか、もうちょっと延長してほしいとか、三年目以降はどうするんだと、これまた先生方と様々な議論しなければなりませんが、こういったことについては、目標に向かってしっかり予算も含めて手当てをしてまいりたいと考えております。
○羽田次郎君 是非ともしっかりとした予算を付けていただきたいと思いますし、先ほど有機しょうゆとかみその話もありましたが、ここでも、それぞれ自分たちで作った有機のお米でみそを作ったりとか、大豆でみそを作ったりとかしょうゆを作ったりということもされているようで、自分たちの健康のためにも大変いいというお話を伺いました。 もう一つ、地元の話題になりますが、長野県、今度は南部の下伊那郡松川町における遊休農地対策を御紹介したいと思います。 以前、NHKの「クローズアップ現代」で取り上げられたこともあるので御存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、松川町では、通常の給食の予算だけでなくて、町の農業振興予算を使って学校が農家から野菜を安く調達できるようにしております。なぜ農業振興予算が使われているのかといえば、果樹栽培が盛んな松川町では、農家の高齢化や人口減少で遊休農地が広がり、その活用が課題となっているためです。 そこで、対策として考えられたのが遊休農地で有機栽培の農作物を作り、学校給食に出荷する仕組みです。町は、農業振興予算から学校に補助金を出して、農家の支払の一部に充てております。学校の食材負担を減らすとともに、遊休農地を解消して農業の活性化を目指すものです。この取組によって、農家にとっては有機農作物の販路が確保されるため、経営の安定につながっているとのことです。遊休農地対策から始まった松川町の地産地消有機給食は、子供たちの健やかな成長を願う市民との連携によって、食育、農業振興を含む地域づくりにつながりつつあります。 農水省は、地域での食育推進の観点から、学校給食に地場農産物を使用するための生産者とのマッチング、献立の開発、試食、食育授業の支援等を行っていると承知しておりますが、松川町のように、遊休農地対策の観点から学校給食への支援に踏み込んではいかがでしょうか。食育の推進、環境負荷低減、遊休農地解消と、三方よしの結果が期待できますが、政府の見解を伺います。
○大臣政務官(山本佐知子君) お答えいたします。 今御紹介いただきました松川町のように、遊休農地を活用して、そして地場の農産物を学校給食に提供する先進的な取組を行っている地方公共団体があることは承知しておりますし、また食育推進の観点からも大変重要だと思っております。 遊休農地の解消に向けては、まず、農地法により利用意向調査や権利設定といった制度上の措置を講ずるとともに、また、遊休農地解消対策事業による草刈りや抜根のほか、農地耕作条件改善事業等による農作業道やそして水路などの基盤整備、こういったことについて支援をしております。 そして、遊休農地を活用していただく一環として、今御指摘のように、生産された地場農産物を地元の学校給食向けに提供することと併せて、そのような地場農産物を生産したいと考える農業者を含め、今後の担い手を掘り起こしていく、こうした必要があると考えております。 今後とも、地方自治体独自のこういった創意工夫を生かした取組とともに、各種施策を組み合わせ、遊休農地の発生防止、解消に努めてまいりたいと思っております。
○羽田次郎君 是非とも自治体のそうした創意工夫を政府として後押ししていただけるような、そうした予算付けもしていただきたいと思いますし、先ほど大臣からも、マーケットをいかにつくるかということが大切だということを有機農業に関して御答弁いただきましたが、まさにこうした学校給食というのもマーケットの一つとも考えられますので、そうした後押しを是非ともしていただきたいなというふうに思います。 以前は耕作放棄地が四十二万ヘクタールと言われておりましたが、現在、農家の作付け意向を根拠とした、耕作放棄地ではなく、客観的な農地の状況を根拠とした荒廃農地が指標として使われており、現在その面積は二十五万ヘクタール、そのうち再生利用可能と見られる面積は九万ヘクタールとなっております。この荒廃農地は、優良農地として減らしてはならない農振農用地において十二・六万ヘクタールも発生しております。 農地を減らさないための農地政策の在り方、そして食料安全保障の責めを負う国の農地維持への責任をどのようにお考えか、江藤大臣の御所見と、農地面積の減少は決して趨勢に任せてはならず、荒廃農地の新規発生ゼロを目指すべきと考えますが、食料安全保障の観点から農地減少阻止に向けた大臣の御決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(江藤拓君) 食料自給率を上げるのだということを基本法の中にもうはっきり書きました。基本計画も同様でございます。 生産の基盤が農地でありますので、農地なくして、まあビルで作るとか、そういうのはあるかもしれませんが、それはまあ例外的なものであって、やはり農地がなければ駄目だと思っております。 そして、私は、農地だけではなくて、やはり、随分、例えば水利施設だったり、そういったものも老朽化が進んでいます。そして、野菜なんかを集荷する集荷場なんか、それから選別の機械とか、そういったものもUR対策でやったものが多いですから、カントリーエレベーターとかですね、そういったものも総合的に整備をしていかないとやっぱり駄目なんだろうと思っております。 農地がやっぱり基本であると。先生おっしゃるように、まず農地がなくてどうするんだというのはまさに正しいと思います。 令和六年に一部法改正をしまして、農振法の改正をして、都道府県がいわゆる農振地域なんかを、例えば、いわゆる大型ショッピングモールに土地を農地転用した場合は、同じ面積ではないにしても、その一割程度は新たに農地を都道府県の責任として確保しなきゃいけないという法改正も行いました。それも、でも、十に対して一であって、九は減っているわけですからね。先ほどの御質問の中でも、どうして減ってしまったんだというのは、やっぱりこういう転用が大いに進んだことも一つの原因だとは思います。 ですから、本気で食料自給率を上げていくということであれば、繰り返しになりますが、農地をまずしっかり、いい状態で維持をする。荒廃農地ということではなくてですね。そして、そこでしっかり、どのような人たちがその農地に、張り付くという言い方を農林水産省はよくしますけど、そこで耕作していただける人たちを確保するのか。人手が少ないということであれば、当然基盤整備をして、やはり少ない人数で耕作できるような農地条件に変更しなきゃなりませんので、そうなると、農業土木の世界も非常に大事になってくると思います。 そういったことを総合的に展開することによって、農地維持の責任を果たしていきたいというふうに考えております。
○羽田次郎君 是非ともそうした方向性でお願いしたいと思います。 時間が大分押してしまったので、酒米不足問題について手短にやりたいと思います。 昨年の夏に顕在化した米不足、米価高騰問題は今も、解消どころか、店頭の価格は上がり続けておって、このことは加工用米、特に酒米、酒造好適米に深刻な影響を与えております。日本酒は農林水産物・食品の輸出の旗手であり、伝統的酒造りが昨年十二月にユネスコ無形文化財に登録され、今後も大いに期待されております。言うまでもなく、日本酒の輸出によって我が国の伝統文化を海外に示すという大切な役割も期待できます。 しかし、このように日本と日本人にとって大切な日本酒が今製造の危機に直面しております。米の需要を見ますと、日本酒の製造には酒造好適米だけでなく主食用米も用いられております。しかし、現在、主食用米は容易に手に入らず、今後の作付けの意向を見ますと、加工用米から主食用米へ転換するとの声も高まっております。 こうした問題は日本酒だけでなく、煎餅などの米菓も同様です。日本酒と米菓は日本の優れた食文化ですが、いわゆる令和の米騒動で大変な状況になっております。今有効な手を打たなければ、日本酒からほかのアルコール飲料に、米から麺やパンに、煎餅からクッキーにとなって、日本の食文化がついえてしまい、食の輸出どころではなくなる懸念もございます。 日本酒の地域の特産品という面も重要でして、私の地元にも多くの地酒、銘酒がございます。しかしながら、このまま原料となる米を入手できず酒を造れなくなれば、経営難に陥り、地場産業に致命的な影響が生じかねません。 そこで、まず酒米の供給状況についてどのような実態にあるか、そしてこの酒米不足について政府はどう認識されているのか、これ、まとめてお聞きしたいと思います。
○政府参考人(松尾浩則君) まず、酒米のことでございますけれども、酒造メーカーを対象としまして酒造好適米の需要調査を行っておりまして、令和七年産の需要は、例年と同様、八万二千トンから八万四千トン程度というふうに認識しております。 他方、生産の方につきましては、酒造好適米は通常、酒造メーカーと農家との間での複数年契約と、こういったことで安定取引の下で行われてきております。ただ、その七年産米、これから作付け、あるいは実需者と生産者の契約と、こういったことが進められている状況だと考えておりますけれども、やはり主食用米の相対価格が今年は非常に高い状況になっておりますので、七年産米の酒造好適米あるいは加工用米、こういったものの契約の積み上げにつきまして、酒造メーカーの方々は大変苦労されているというふうに認識しております。
○羽田次郎君 さらに、酒米と加工用米の安定供給に向けてどう取り組もうとされているのか、そして、米政策を統括されている責任、地場産業への悪影響に対する事業者そして国民の懸念を踏まえて、これを解消するための江藤大臣の御決意というのを伺えればと思います。
○国務大臣(江藤拓君) いや、もう非常に難しい話です。 もう今年の分の備蓄米の買入れもできないという状況の下にあって、まあ山田錦とかそういう特殊な米でありますので、今局長が言いましたように、複数年契約というと大体三年ぐらいの契約でありますので、まあ今年、来年ぐらいは何とかなるのかもしれません。しかし、来年もこういう米高の状況が続くとは私は余り考えたくないというふうに思っておりますので。 でありますけれども、しかし、じゃ、今年どうするんだという話になりますが、正直なところ、やっぱり農家の方と酒造メーカーとのつながりも私そんなに緩くないと思っているんですよ。こっちの方が高く売れるから、もう今までずっと付き合ってきたけど、もうおまえとは今年から付き合わぬとか、そういう冷たい人たちはあんまりいないでいてほしいなと思いますが、これはただ、大臣の立場としてそれに期待するのは多分間違いなんだろうというふうに思います。 ですから、そういう方々に対しては、いろいろどうしたらいいか、私も実はこの一か月ぐらい考えていました。できることがあるとすると、令和六年の補正予算で重点支援交付金があります。これで、これを利用した方々がもういらっしゃいます。例えば、山形県と福岡の酒蔵におきましては、酒米購入費の補助を行っている、この重点支援交付金を使ってですね。それから、信州地酒の方ではPR動画を作る、こういうもののお金についてこの交付金を使っているということであります。 そして、これも、また今度の六月中旬に二回目の実施計画を総務省が取りまとめる、農林水産省じゃありませんけれども、というタイミングありますので、どうしても、これ、もう各お酒の産地の都道府県において、これはもうやばいというふうに思っていらっしゃるのであれば、それを予見して、重点交付金の要請の段階で、これに使いたいからということで、総務省に事前に要求していただくのが私は一つの手段ではないかなと思います。 農林水産省として直接手が出せないことはなかなか申し訳ないんですが、今、全体のいわゆる……
○委員長(舞立昇治君) 大臣、そろそろまとめてください。
○国務大臣(江藤拓君) 主食で食べる米の話をしておりますので、ちょっと申し訳ない、あっ、時間が過ぎたんですか。ということでございます。
○委員長(舞立昇治君) じゃ、羽田君、まとめてください。
○羽田次郎君 本当に、輸出の大きな目標もありますので、是非ともしっかりと御支援いただければと思います。よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○窪田哲也君 公明党の窪田哲也です。よろしくお願いします。 トランプ関税の影響について、初めに二つ伺いたいと思います。 農水省が先頃調査を明らかにされまして、アメリカ、日本からの主力輸出品でありますブリ、お茶、牛肉、今出てきた日本酒、そうしたもので影響が出てきていると。一〇%はアメリカが、追加関税はアメリカ側の輸入業者が負担をすることになりますので、そういうこともあるので、輸入、日本からすれば輸出について、既にキャンセルが、中断が出てきているということを聞き及んでおります。 このことについては、先日、大臣のところに党として二十五日に、ゴールデンウイーク前に申入れに伺いました。農家の皆さんが、生産者の皆さんがやる気をなくさないようによろしくお願いしたいということで申入れをさせていただいたところでございますけれども、そのような中断の動き、キャンセルの動き、そうした動きが農水省の調査で把握をされているのか、その調査の結果について伺いたいと思います。
○政府参考人(森重樹君) お答え申し上げます。 農林水産物・食品のアメリカへの輸出額は、昨年で二千四百二十九億円でございまして、全体の一七%を占め、第一位の輸出先国となってございます。 この米国の関税措置によります輸出への影響を分析するために、省内に対策チームを立ち上げまして、本省、地方農政局を挙げて輸出に取り組んでいる産地、事業者からの聞き取りや、品目団体、また生産者団体からの調査などを行っているところでございます。 これまでのところの調査によりますと、例えば、牛肉で現地の顧客から一旦入荷を見合わせたいというような御連絡をいただいたケースとか、日本酒で日本出港直前に取引がキャンセルになったケースといったような声が上がってございます。また、アメリカの景気が悪化すればまた販売量への悪影響も生じるんじゃないかと、このような懸念の声も上がっているというふうに承知してございます。 この影響につきましては、品目やまた事業者ごとに様々事情が異なります。アメリカへの輸出依存度でございますとか品質面での他の国のものとの差別化の状況とか、また、米国産や他国産との価格面での競合、こういったような状況の差がありますので、影響の程度はそれぞれ異なりますけれども、委員御指摘のありました牛肉やブリ、ホタテガイ、お茶などは特定の産地や事業者からアメリカ向けの輸出に結構依存しているものが多いというところでございまして、こういったところもよく留意していく必要があると思っております。 米国や諸外国の対応状況も刻々と変化してございますので、引き続き、随時情報を収集、分析して対応してまいります。
○窪田哲也君 この影響、関税措置そのものについてはこれ交渉中でありますし、しっかり影響を見極めながら対応していかなければならないと思いますけれども、既にこれ影響が出ている業者の皆さん、生産者の皆さん、輸出業者、いらっしゃるわけで、このことについてはしっかり手を打っていかなきゃならないと思います。 大臣、どのような支援策をしていくのか、お答えください。
○国務大臣(江藤拓君) 一昨年にALPS処理水の問題で水産品が中国に出せないと、特にホタテなんかはこれは大変だということになって、当時の大臣が一生懸命毎日ホタテを一個ずつ食べるというようなことまでやらなきゃいけないようなところまで行きましたが、新たな販路を開拓することによって、かえってプラス六億円という実績を上げるに至りました。 ですから、本気で販路開拓をすれば、実は既存の商流以外にもちゃんと売ることができるということもある意味証明できたんだろうと思います。 ですから、私もこの連休中には、私余り海外出張好きじゃないんですが、なるべく副大臣、政務官に行っていただいているんですけれども、インドネシアだけ行ってきました。それはなぜかというと、人口は日本の二倍、二億八千万人、そして経済成長率は五%、そして食料自給率も高くない、そして輸入に対して非常に積極的な国です。学校給食をやりたいということで、今新しい大統領になって、学校給食をやるためには大量の食料が要るんだというような話も聞いたんで行ってきたんですけれども。 ですから、このアメリカへの商流を断つということは考えておりません、決してですね。考えてはおりませんが、しかし、アメリカに二千五百億出しております。全体の一七%、日本にとっては一番の商売相手ではありますけれども、やはり輸出の多角化というものを真剣に考えていかないといけないんだろうと思います。それは、輸出戦略拡大サポート事業というものが令和六年の予算と令和七年の予算で組んでありますので、こういった予算も活用しながら、ジェトロとも組んでしっかり対応してまいりたいと考えております。
○窪田哲也君 その今大臣おっしゃった販路の拡大、多角化というのはとても大事なことでございまして、我が国も一・五兆円の輸出目標、五兆円までということでもありますので、それ目指してしっかり取り組んでまいりたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。 続きまして、ウナギの養殖について伺いたいと思います。 ワシントン条約に絡んで、EUが一部食用のニホンウナギ、この輸出について規制を掛けてくるのではないかという、そういう動きがあるというふうに承知をしております。このワシントン条約では、附属書に掲載するわけですけれども、附属書Ⅰは商業取引は一切禁止と、附属書Ⅱであれば輸出国が許可書を出さないと輸出ができないということで、これは稚魚、成魚、加工品、かば焼き、聞くところによるとうなぎパイまで含めて輸出できなくなるという、許可書が必要になるということで聞いておりますけれども、そうしたこのEUの動き、こうしたものがあるのかどうかということについて伺いたいと思います。
○政府参考人(森健君) 現在の状況について御説明をさせていただきます。 今年十一月のワシントン条約第二十回締約国会合に向けまして、欧州委員会が、これまでのヨーロッパウナギに加えて、ウナギ属の全ての種を附属書Ⅱに掲載するという提案を行う方針について加盟国との協議を開始したということでございます。現在、EU部内で検討が行われておりまして、六月の二十七日までにEUとしての立場が決定されるものと承知をしております。 提案の対象にはニホンウナギも含まれております。ニホンウナギにつきましては、国内及び日、中、韓、台の四か国・地域で保存管理を徹底しているところでございまして、我が国としては、この十分な資源量が確保され、国際取引による絶滅のおそれはなく、附属書Ⅱへの掲載は不要と考えているところでございます。 また、EUの主張につきましては、ヨーロッパウナギの違法取引の取締りのためにほかのウナギ属の全ての種の規制が必要だというものでございますが、これについてもまずはEU域内での規制強化が先決であって、ニホンウナギは無関係ではないかというふうに考えております。 仮にウナギ属全体がこの附属書Ⅱに掲載された場合、貿易に際しまして、輸出国当局が発給する輸出許可書が必要となります。取引に当たっての手続が増加するということでございます。 こうした点を踏まえまして、我が国としては、あらゆる機会を通じてEU、さらに加盟国に対してこの提案の取下げの働きかけを行うとともに、ウナギの生息国に対しまして、このEUの動きについて我が国から問題提起を行ってきております。引き続き、関係省庁連携して対応していくこととしているところでございます。
○窪田哲也君 今おっしゃっていただいた資源管理、日本と中国と台湾と韓国、四か国・地域でしっかり取り組んでいるわけで、我が国がしっかり資源管理をやっているんだと、そしてまた国内においてもその資源管理をきちんと適用して守ってやっているんだということを、きちんと立場を明確にしていくことが大事だと思っております。 そしてまた、生育環境の保全、そうしたことも大事であるというふうに思いますけれども、今、国内でのそういう取組状況はどうなっているのか、伺いたいと思います。 〔委員長退席、理事山下雄平君着席〕
○政府参考人(森健君) お答えいたします。 ニホンウナギにつきましては、その生態に不明な点も多く、国内外において漁獲管理や生息環境の改善等の対策を講じているところでございます。 具体的には、御指摘の、先ほども申し上げました四か国・地域で養殖種苗でありますシラスウナギの池入れ数量の制限に毎年合意するなど、資源管理に向けた協力を進めているということでございますし、また、国内におきましては、シラスウナギについて、ウナギ養殖業を農林水産大臣の許可制として、養殖場ごとに池入れ数量を制限しております。また、許可等に基づかず採捕した場合の罰則を強化をしたところでございますし、さらに、令和七年十二月からは、違法の漁獲物の流通を防止するため水産流通適正化法を適用するということにしておりまして、採捕から養殖まで一貫しての管理というのを取り組んでいるところでございます。 また、主要な養鰻県におきましては、親ウナギ保護の観点から、その産卵のために川から海に下る時期にウナギの採捕を禁止する、あるいは自粛するといったような取組を行っておりますし、また、多くの県の内水面漁業者がいわゆる魚礁の設置の取組などを推進をするなど、ウナギの生息環境の改善にも努めているというところでございます。
○窪田哲也君 そのような資源管理、生育環境の保全、こうしたものをしっかり引き続き進めていくことが大事であるというふうに思います。 大変喜ばしいことに、今期のシラスウナギの漁でありますけれども、二〇二四年度漁期、十二月から三月までですけれども、二〇〇八年以来の豊漁というふうに聞いておりまして、専門家は、海流の影響、産卵タイミングなどの好条件が重なったというふうに、そのように見ているようでございます。私の鹿児島でも独自に禁漁期間を設けて、資源の管理、生育保全、やっておりますけれども、そうしたことも効果があったのではないかというふうに指摘する向きもございます。 そうしたコストということで考えれば、シラスウナギが一番養殖、養鰻業の皆さんにとってはコストが掛かる分野ですけれども、一方で、電気代、それから餌代、これはずっと高騰をしておりまして、養鰻業者の皆さんにとってはコスト増が大きな負担になっております。しっかり支援をしていかなければならないというふうに考えておりますけれども、養殖コスト増に対する支援策についてお聞かせください。
○政府参考人(森健君) お答えいたします。 ウナギ養殖業につきましては、経営コストに占める割合が大きい経費を見ますと、御指摘のとおり種苗代が約六割ということで、これにつきましては年々非常に価格が変動が大きいという状況でございますが、一方、二番目に大きいものが配合飼料代、これが約二割弱、さらに人件費、燃油代が約一割弱という状況でございます。そうした観点も踏まえ、配合飼料及び燃油につきましては、漁業経営セーフティーネット構築事業の対象というふうにこのウナギ養殖業においてもしている状況でございまして、配合飼料、燃油が高騰した場合には補填金の交付というものを実施をしまして影響緩和を図っているという状況でございます。
○窪田哲也君 今御説明いただいたような支援策を講じながら、しっかり生産者、養殖業者の皆さん、支援してまいりたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。 一方で、このシラスウナギの生産技術開発、この推進も、このウナギの、持続的に進めていくためにはとても大事なことでございまして、我が国のこの種苗生産技術開発の現状でございますが、平成十四年、水産研究・教育機構、世界で初めて卵からシラスウナギまでの人工飼育に成功をしたと、その後、平成二十二年に人工成魚まで完全養殖を成功させたということでございますけれども、現在、年間数万尾のシラスウナギの生産が可能になっていると。 ところが、コストについては、これ非常に高うございまして、天然シラスウナギの高騰時と比べてももう三倍このコストが掛かるということでございますが、そうしたコストの問題、それから量産化の問題、様々課題はありますけれども、この種苗生産の技術開発の現状と目標、見通しについて伺いたいと思います。
○政府参考人(森健君) お答えいたします。 〔理事山下雄平君退席、委員長着席〕 現状、ニホンウナギの養殖用種苗、シラスウナギでございますけれども、これは天然種苗に依存をしているという状況でございます。このため、天然資源に負荷を掛けない持続可能な養殖というものの確立を目指して、国立研究開発法人水産研究・教育機構がニホンウナギ人工種苗の大量生産技術の開発に現在取り組んでいるところでございます。 一般的に、天然種苗の取引価格が一尾当たり約百八十円から六百円ということでございますけれども、この人工種苗の生産コスト、平成二十八年には一尾当たり約四万円でございました。ただ、技術開発等進んでおりまして、研究進みまして、令和五年時点では約千八百円、ここまで低下をしてきておりまして、ようやく社会実装が射程に入ってきたというような状況にあるというふうに考えております。 やはり、このコストを下げるためには、ふ化からシラスウナギまでの飼育期間、これが非常に長く掛かっていると、この間の餌代等も必要だということでございまして、このふ化からシラスウナギまでの飼育期間が短い人工種苗の作出など、これを今取り組んでいるところでございます。 こうしたことを含め、更なる生産コストの低減を図ること、さらに、こうした人工種苗生産技術の普及を進めることでウナギ養殖への人工種苗の導入、普及というのを進めていきたいというふうに考えているところでございます。
○窪田哲也君 ウナギは我が国の大事な食文化でございますので、これしっかり守っていかなければならないというふうに思います。 今御説明いただいた人工種苗開発の問題もありますし、国際的な取引規制の動きもあります。そしてまた、最近では培養肉、先進国、官民挙げて日本に、日本のウナギにターゲットを絞って培養ウナギを売り込もうという、そういう動きもあるというふうに聞いておりますので、しっかり日本のこの食文化を守っていくということと同時に、今動きがあるヨーロッパに対しても、日本が資源管理きちんとやっているんだということをしっかりこれは我が国の主張として明確にしていかなければならないと思います。そうした主張を明確にしていただきながら、さらに生産技術も開発しながら、養鰻業者も支援をしていただき、大事なこのウナギの食文化を守っていただきたいと思います。 最後、大臣に御決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(江藤拓君) いや、もう先生のおっしゃることが全てでありますし、長官からもしっかり答弁をさせていただいたと思います。 EUの言っていることは、まず、自分がまずやりなさいよということが筋論でありまして、ウナギ全部を対象にしようというのは、自分の責任を何か全部におっかぶせているようで、非常に私としてはこれは不遜な考え方だというように思っております。 これは、あらゆる機会をつかまえて、環境大臣の浅尾大臣にもあらゆる機会をつかまえて主張していただかなきゃなりませんし、私も一月に中国に行ったときには、中国の担当の部長に対してこのことについて懸念を表明して、是非日本と一緒にこのことについては闘いましょうということで意見交換もさせていただいたところであります。 ですから、我々は、日本という国の中に母ウナギがいる国であります、生息国でありますので、日本はそして四つの国でしっかりと資源管理をしておりますので、彼らの言うこと、彼らの現状とは全く違うわけでありますから、この日本の、先生おっしゃるように、大切な食文化、それはやっぱり、ウナギを食べると、根拠はありませんが、何となく、何となくいけるような気持ちになる、こういうこともやっぱり大事だと思います。 多分、今年池入れした分については、とても高くなってしまったウナギですけれども、池入れの価格は下がりましたから、もうちょっと消費者の方々にも手の届く範囲の値段にもなるんではないかということで期待もしておりますので、是非、日本の大事な食文化を守るためにも、国際社会の中でもしっかり主張すべきは主張するという態度で臨んでいきたいと思っております。
○窪田哲也君 どうか、我が国の大事な文化守れるように、よろしくお願いします。 以上で終わります。ありがとうございます。
○松野明美君 日本維新の会の松野明美です。どうぞよろしくお願いいたします。 ちょうど昨日、テレビのニュースを見ておりましたら、備蓄米を放出して初めて、十八週ぶりに五キロのお米が僅か十九円下がったというニュースを拝見いたしました。ちょうど昨年の七月か八月ぐらいに店頭からお米がなくなってきまして、前大臣が、新米が出たらですね、昨年の秋に、新米が出たら値段も落ち着いてくるからと言われまして、もうちょうど十か月ぐらいたって、ずっと皆さん、消費者の皆さんで、いつお米が下がるのかと待っているような状況なんですけど、五キロ入りの店頭での売れ筋のお米が、今は二キロ入りが売れ筋となっております。だんだん消費者の考えが少しずつ変わってきたような気がします。 私の知っている人も、知人も、もう二か月、お米が高くなって食べなかったと。そうしたら、逆に大丈夫だと、何か健康になったような気がするという、そういうような、本当にそういうお声もありまして、本当にお米離れがだんだん進んでいるのではないかなと本当に思っております。 ただ、やっぱりお米が高くても、農家の皆さんがもうかっていれば、私たちも、あっ、やっぱりこれぐらいお米が高くなっても仕方がないと思うんですが、お米が高くなってもこの農家の皆さんがもうかっていないというところがやっぱり私はちょっとおかしい状況ではないかと本当に思っております。 令和の百姓一揆というのも三月の末に行われました。隣の紙先生も一緒に歩いてきたというような感想もいただいたんですが、やっぱり農家の皆さんがもうからないと、お米が上がっているんであれば、じゃないと、もう本当に農家の皆さん、お米を作る農家の皆さんがだんだんいなくなってしまうんじゃないか、私たちも国産米を食べられなくなるんじゃないかというような危機を私覚えております。 農水省の皆さん方は、備蓄米を放出をしました、入札をしましたと、これだけが仕事じゃないんですね。やっぱり消費者の皆さん方に、ちゃんと期待に応えないといけない、ここまでが仕事だと思っておりますので、しっかりとやっぱりやっていただかないといけない。ただ、最近はもう農水省に任せても仕方がないというようなお声も聞いていますよ。だから、ちょっと頑張っていただかないといけないなと思っております。 ゴールデンウイーク中も、韓国に旅行に行った方々が韓国のお米を買って日本に戻ってきたということもニュースで見ました。韓国に旅行に行けるというのは生活にも意外と余裕がある方たちだと私は思うんですよ。そういう方たちがお米を韓国から買って日本に持って帰るという、これは小さな現象かもしれませんけど、これが続くとやっぱり大変なことになるんでは私はないかなと思っております。 そういう中で、どうでしょうか。このお米、下がっていくのか。いろんな報道が出ていますけど、どういうことになるのか、ちょっとお尋ねいたします。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 備蓄米のお話でございますけれども、十九万九千トンということで、例えば全農がもう既に契約を卸売業者と交わしております。そのお米につきまして、徐々にスーパーに並び始めているところでございます。私ども、大分スーパーで備蓄米見かけるようになってきましたけど、それで、備蓄米はほかの平均的な米の価格よりも安うございますので、やはりこういった備蓄米がしっかり消費者の方々がいつでも手に取れるようにスーパーに並べていくということが大事だというふうに考えております。 こういった、消費者の皆様にいち早く備蓄米が提供できるようにしっかり対応していきたいというふうに考えております。
○松野明美君 そうやってのんびりされているからなかなかお米が下がらないと私は思うんですね。やっぱり危機感を持たないと。いつまでも努力します、努力しますであれば、やっぱり皆さん、もう国に任せていられないと本当に思ってしまうんではないかと思っております。そして、お米が高くなっても、農家の皆さんたちがもうかっていないということは、これは私やっぱりおかしいんじゃないかと思います。やっぱりお米が高くなった分、農家の皆さん方ももうからないと私はいけないんじゃないかなと思っております。 そこで、三月に約二十一万トンの備蓄米の放出を始めましたが、四月の中旬、やっぱり四週間で卸業者に引き渡された量はたったの二万トン、九%のことでした。やっぱり、生産者と消費者との間における中間流通というんですかね、これは非常に私たち分かりにくいなと本当に思っております。米の値段が上がれば当然生産者はもうかっていくだろうと考えるのは当たり前であって、中間コストを分かりやすくしなければ理解は得られないと思います。 例えば、備蓄米放出をしたら、政府から卸業者に直接とか、そういう見直しも必要ではないかと思うんですが、本当にそのところをどう思うのか、そして、やっぱり利益を得られない生産者がやめていけば国産米が食べられなくなってしまうような状況、こうならないように、お米を作る農家の人たちがやめないように、やめていかないようにする対策というのを考えていらっしゃるかどうか、お尋ねいたします。
○国務大臣(江藤拓君) 備蓄米をもう出したことが今まで一度もありません。初めてのことでありますので、緊急的な対応ということで二十一万トン出しました。とにかく、もう集荷業者では二十一万トン足りないというので、足りない分は出すということで出しました。そうなると、ところてん式に押し出されるんではないかというふうに、当初は正直そう思っておりましたが、そうはならなかった。非常にまだ、備蓄米を出しても、やっぱり滞留している状況は変わらない。 ただ、のんびりしているわけではないんですよ。もう毎日、本当にもう飽きるほど、なあ、局長、もう嫌になるほど、彼の顔を見たくないほど、事務次官と彼の顔を見たくないほど毎日のようにこの話をしております。 ちょっと、例えば集荷業者を省いて卸に直接出したらどうかというようなことを少し言われましたけれども、考えなかったわけじゃありませんよ。しかし、六百社います、六百社。そして、卸の方々は届出制なんですよ。そして、その方々に対して、じゃ、多くの方々が入札に参加したら価格は上に向かうのか下に向かうのか、それはもう入札ですから。 もう一つの意見としては、入札にしないで国が指定した値段で出したらいいじゃないかという意見もあります。省内でも当然検討しました。しかし、これは食管法にまさに戻るという話です、国が価格を指定するわけですから。そして、備蓄米は国民の共有財産なので、緊急事態に備えるためのですね、国民の、国家の財産を民間に売り渡す場合は競争入札に付すというのは財政法上の基本ですよ。ですから、これもなかなか変えられない。 だから、いろんなことをもうとにかく、このまだ、出して一か月半ぐらいたちましたけれども、本当に議論百出というのはこのことでありまして、こんなアイデアもある、こんなアイデアも、これはできないか、あれはできないか、極端な話、もう全部取っ払って国から直接小売に渡せないかとか、そんなことまでですね。意見も聞きました、卸の方にも小売の方々にも。そうしたら、卸の方々も、そんなことされても我々は混乱するだけで困りますと、そういうふうに国が決めても我々対応できませんと、大手の卸の方々でさえそう言って断られてしまいました。 ですから、あらゆる方策を考えていきましたが、しかし、結果が出ていないんですから、このことについては何度も申し上げております、批判もされますが、私はやっぱり申し訳ないと思っていますよ。テレビで、お年寄りは米は買えないとか、それとかお母さんたちが子供たちに十分お米を食べさせられないとか、今日の議論の中でも、農林水産省は国民に安定的に食料供給する責任を負っているんだということが基本法、基本計画の理念の中にもはっきり書いてあるわけですから、そういうことを考えると、何とかしようと思って必死になって考えております。 これから第四回目の入札、詳細についてはまだ詰め切れておりませんが、どのような工夫ができるか考えますよ。その例えば一年以内の買戻しについていろんな御意見があることも承知をしておりますし、様々な入札条件についても考えた方がいいという意見もありますが、ただ、最初に私が申し上げたのは、ほかに手がなかったんですよ、ほかに手がなかった。備蓄米には本来果たすべき役割があるにもかかわらず備蓄米を出したわけですから、最後までしっかり責任を持とうと思っておりますが。 しかし、これから先、中間流通が複雑化しているとおっしゃいますけれども、卸は直接渡されても困ると言う、そして、小売の方々は、大手のスーパーであっても二、三日分の量を定時定時で持ってきてくださいと、置く場所がありませんから。例えば、いきなり大手スーパーの店頭に一万トン持ってこられても、置く場所がないんですよ。保管もできませんしね。ですから、小売は少しずつ定時にちょこちょこ持ってきてくれと、卸の人たちは承れないと。ですから、どうしても従来の集荷業者の方々に集荷をしていただきました。 ちょっと長くなって恐縮ですが、そして、農林水産省とJAがいかにも悪い、タッグを組んでいるようなことを随分メディアで言われておりますが、我々調査をしましたら、大体、通常の取引であれば二千円弱ぐらい卸はコスト、それからあれを取るんですけれども、今回は六十キロ当たり九百六十一円しか取っていません。全くもうけは出ません、これでは。ですから、集荷業者である全農系は全くの、まあボランティアとは言いませんけれども、もうけは全く考えずに卸に出しているということは、これ間違いない事実なんですよ。 ただ、これ批判するわけでは決してありませんが、他方、卸売の方々は六十キロ当たり七千五百九十三円乗せています、備蓄米に対して。これ加重平均ですから、安い人もいれば高い人もいるんでですね。通常の取引だと、令和三年の米ワーキンググループによるコスト調査によると、六十キロ当たり通常は二千二百円から四千六百円ですか、卸が。ですから、ちょっとここのところは、うんと、うんと。私は何度もお願いしました、この米の流通に関わる方々には。今回、緊急事態として備蓄米を放出するんでありますから、この流通に関わる方々も、なぜ備蓄米を放出をするに至ったかということを御理解いただいた上で米の流通には携わっていただきたいと。 全農は十分私の意思を酌んでくれましたけれども、卸の方々は、突然のことであって、例えばトラックの手配とかいろんなことで、精米の手続とかもコストアップもあったかもしれませんが、もういろんな御理解を更にいただけるように、懸命に毎日、いろいろお叱りをいただきながらも努力してまいります。
○松野明美君 詳しく説明いただきまして、ありがとうございます。 かなりやっぱり御苦労があったんだなと。私たちはただこういう質問をしたんですけど、かなり御苦労があったんだなと本当に思いました。 ただ、私たちスポーツ選手もそうですけど、地球一周走っても結果が出なかったら、もうちょっと頑張ってよとやっぱり言われるんですね。ですから、この責任というか、私たちは、優勝する、一番を取るというのがやっぱり責任なんですよ。どんなにどんなに隠れて練習しても、負けたら負けなんですね。もうちょっと松野さん頑張らないとと言われるんですよ。ここはやっぱり同じなのかなと。結果がやっぱり全てになってしまうんですよ。もうその苦労はよく分かりました。あっ、私が思っている以上に、もうこれ五十倍、百倍ですね、いろんなことの声を聞いて頑張っていらっしゃったんだなと。 でも、結果は、こういうふうな方法を取られたんだなと本当に思いまして。ただ、本当に結果を出さないと、やっぱりそこは仕方がないところなので、しっかりと引き続き頑張っていただきたいと思っております。 その政府備蓄米についてなんですけど、二十一万トンとか放出をされております。農水省が定めている備蓄米の最低基準、これが約百万トンとされています。この水準は、大規模な災害とか不作でもこの国内の米の需要が安定に満たす量とされておりますが、現在はこの備蓄米の放出で備蓄の量がだんだんと減っていると思いますが、もしもこの非常時があした、あさって起きたとしたら、この場合、どのように考えているのか、その辺りの準備をされているのか。やはり備蓄米の不足は、食料不足とか、かなりリスクが高くなります。国民のリスクが高くなっていくということで、その辺り、ちゃんとこちらも考えていらっしゃるのかどうか。 そして、放出された備蓄米を買い戻してもらうと、先ほどもちょっと質問があったんですが、この買戻しの期間。答弁では、先ほど何か買戻しも柔軟に対応していくという答弁もありましたけど、これは私、いつまでなのかとか期間をはっきりと定めた方がいいんじゃないかと個人的に思うんですが、いかが思うのか、お聞かせください。
○国務大臣(江藤拓君) 御指摘のとおり、いろいろ、援助米であったり、それから子供食堂に出したり、そういうことに出しておりますので、百万トンではなくて九十一万トンが現有勢力というところから、もう既に三十一万トンということでありますので、残り六十万トンということであります。ですから、本来的には百万トンを持っているということを国民に約束しておりますので、これについて私は正常な状態だと思っておりません。 ただ、かつて災害に向けて備蓄米を出したことがありますけれども、東日本大震災のときで四万トン、そして熊本の地震のときは九十トンしか出していない。しかという言い方は正しくないかもしれません。出しておりませんので、六十万トンで災害に対応できないということでは多分ないんだろうというふうに思います。 ただ、これから、五月、六月、七月、三か月、例えば前回と同じ量を出したとします、まだ決めていませんけれども。十、十、十と出せば三十になるわけですから、三分の一になるとちょっとやっぱり心細いなという気持ちを国民の皆様方はお持ちになると思います。ですから、緊急事態に備えるということで閣議決定もしていただきましたので、その場合はミニマムアクセス米がありますので、それをしっかり利用するということも考えていこうと思っておりますが。 だから、その買戻しについて、買戻しはもうしないんだと言った方がいいという御意見もありますけれども、ただ、備蓄米の水準を上げなきゃいけないということも他方では国民が求めているニーズでもあるんですよ。今の時代は何が起こるか本当に分からない時代ですから、例えば有事が起こって海上封鎖をされれば、日本に入ってくる物資の九九%は船で運ばれてきていますから、そういうことを考えると、やはり備蓄というものは、百万トンで一・八か月分ですからね、国民の、実はですね。一年分あるわけじゃありませんから。 ですから、その水準を保つということも重要だと考えながら、今の段階で、じゃ、備蓄米二十万トン毎年買い入れておりますけれども、それを今やることが果たして市場にどういう影響を与えるかということを考えると、今は適正ではないということでありますので、様々なことを悩みながら今やっているということでございます。
○松野明美君 先ほども横沢先生の質問の中にありましたけど、やっぱり食べることって生きることで、災害、私、熊本地震を経験しているんですけど、食べることというのが心のケアになるんですね。いろんなことがあっても、おなかいっぱい食べられたから何となくもうちょっと頑張れそうということで、食べるのはお米だけではないんですけど、やはりお米は主食でありますから、そういうところもちょっと気にしながら、何かあったときのためのことも考えながら放出の方も考えていただきたいと思っております。 最後の質問になりますが、先ほどもありました酒米。これは、本当に日本酒不足にもなっていきますし、酒米は不足だというようなこともありましたけど、少しずつ高くなっていっているんですね。で、日本酒が造れなくなってしまう。地元の方では、輸出をやっていたけれども、ちょっと止まって、やめて考えていると、立ち止まっているというようなことも聞きました。 日本酒にも影響すると考えますが、この対応の方をもう一度お聞かせください。酒米に対する対応をお願いします。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 酒造好適米だと思いますけれども、酒造好適米、基本的にはやはり酒造メーカーの方々と、割と特殊なお米でございますので、生産者が複数年契約で結び付いて生産されてきております。ただ、七年産米の生産は、まさに酒造メーカーの方々、生産者の方々と契約を今まさに積み上げている、お話合いをされているというところでございますけれども、なかなか価格とか条件面においても御苦労されているというふうに聞いております。 ただ、こういったその日本酒、地元の活性化にもつながることでございますので、県市町関係者一体となってやはり生産者と一緒に対応していくということが重要かと思っております。 その中で、こういった物価高騰の対策につきまして、事業者側の対策といたしましては、令和六年度補正予算に重点支援地方交付金というものが措置されております。こういったことを活用して酒米の高騰に影響を受けた事業者への支援というものもなされております。 例えば、山形県、福岡県でもそういった費用高騰分の支援とかなされておるわけでございます。六月中旬に二回目の実施計画の受付を開始予定と聞いておりまして、こういった活用についても我々働きかけてまいりたいというふうに考えております。
○松野明美君 分かりました。 これで終わります。ありがとうございました。
○舟山康江君 国民民主党の舟山康江でございます。 今日は、まず初めに、アメリカ・トランプ政権による関税引上げ措置についてお伺いいたします。 自動車や自動車部品、鉄鋼、アルミ製品等に対する二五%の追加関税、そして全ての国から輸入される全ての品目への最低一〇%の追加関税、いわゆる相互関税をというトランプ政権の主張は、いわゆるアメリカ国内の国内法、通商拡大法二百三十二条とか、国際緊急経済権限法が根拠ということを聞いております。 一方で、国際貿易ルールを定めるWTO協定は最恵国待遇原則を規定しており、国別の差別を禁止しております。また、加盟国が特定の産品について関税の上限を約束する関税譲許、これは輸入国にとって義務的とされ、譲許税率を超える税率の関税を課すことはWTO協定に違反するのではないかと考えております。 政府は、今般のトランプ政権による、先ほど大臣からもありました、一方的な関税引上げ措置、WTOとの整合性について、WTO協定との整合性に深刻な懸念を有している旨の答弁はしておりますけれども、違反は違反であり、懸念どころかWTO協定上問題が生じていると明言するべきではないでしょうか。外務省、いかがでしょう。
○政府参考人(林誠君) お答えいたします。 米国による一連の関税措置でございますけれども、今委員から御指摘がありましたように、通商拡大法第二百三十二条、また相互関税については国際緊急経済権限法に基づいて発動されているものと承知しておりますけれども、一連の関税措置について、我が国としては、WTO協定との整合性に深刻な懸念を有しているということでございます。 具体的に言いますと、WTO協定で約束しています各品目の税率を超える税率の関税を課すものでございまして、ガット、いわゆるガットの第二条との整合性に深刻な懸念があるということでございます。 これらの措置につきましては、アメリカ政府に対しまして、一連の関税措置について、繰り返し我が国の立場を申し入れているところでございます。
○舟山康江君 深刻な懸念どころか、私、違反だと思うんですね。これ、WTOは国際的な条約です。条約と国内法のいわゆるこの順位というのは、各国によって少し違いますけれども、アメリカにおいても少なくとも国際法と国内法というのは同列、そしてやはりこれが整合しなければならないということ。 そして、このWTO協定というのは元々ガット協定ですから、もう一九四七年にできています。ということは、今説明いただいた二つの国内法、これは後からできていますので、これらが元々あった条約に違反するようなことを作るというのは、やはりこれ、アメリカの判例の中でも避けなければならないと言われておりますので、こういった観点からも、国内法があるからやっていいんだというのは、やっぱりこれ国際社会が許していけば、どこの国もやってしまいますよ。気に入らないから、国内法で後追いでしっかりと自国の利益を守るためにやっていこうとなりますから。やはり私は、日本国としてまさに国際社会をリードして、こういった問題についてしっかりと毅然と対応すべき、懸念ではなくて違反だということでしっかり毅然と対応いただきたいと思います。 石破総理は、WTO提訴についての可能性は決して否定しないと四月十四日の衆議院予算委員会において答弁しておりますけれども、まさにこういった提訴も含めて準備を進めていく必要があるんじゃないんでしょうか。提訴すべきではないでしょうか。政務官、いかがでしょう。
○大臣政務官(英利アルフィヤ君) 舟山委員、ありがとうございます。お答えいたします。 今後の対応につきまして具体的な検討状況を現時点でつまびらかにすることは差し控えますけれども、何が日本の国益に資するのか、あらゆる選択肢の中で何が最も効果的なのかを考えながら取り組んでまいりたいと思います。 ありがとうございます。
○舟山康江君 何が国益かという以上に、私、やっぱり国際的な枠組みをしっかりみんなで守っていこうということを発信するべきだと思うんです。先ほど言ったように、国内法と条約、これ全部条約を覆すような国内法をどんどん作ってしまえば、国際社会なんか成り立ちませんよ。 そういったことを、まあなかなかアメリカには物が言いにくいような雰囲気がありますけれども、でも、ここはしっかりやっていかないと、実際にほかの国、EUとかカナダなんかはやっぱりしっかりと、毅然と対応していると思います。EUにおきましては、五月になってから提訴をするという準備をしていると思うんですね。そういう中で、日本もしっかり協調してこの一方的な関税政策に対して対抗していく必要があると思いますけれども、もう一度お願いいたします。
○大臣政務官(英利アルフィヤ君) 舟山委員、ありがとうございます。 日米間の協議につきましては、まず日米間では、双方が率直かつ建設的な姿勢で協議に臨み、可能な限り早期に合意し、首脳間で発表できるよう目指すことで一致しております。我が国としましては、これまでの日米協議の結果も踏まえつつ、引き続き政府一丸となって最優先かつ全力で取り組んでまいります。 ありがとうございます。
○舟山康江君 まず、私、この二国間協議で何とかしようってこともいかがなものかなと思うんですよ。繰り返しになりますけれども、大きな貿易ルール、さっき言ったような最恵国待遇ルールとか、それから内外無差別ルールとか、関税譲許を守るというルールとか、こういったものは決まっているわけですよね。それを自分たちが今赤字が多いからって一方的に課すということを認めるのはおかしいし、二国間でそれぞれがやるんではなくて、まさに多国間の中でどのように対峙していくのかということが私、大変大事ではないかと思っています。 トランプ大統領は、日本の足下を見て、うちは焦っていませんからということで、何らかの譲歩を引き出そうとしておりますけれども、私、間違ってはならないと思うのは、あれを出すからこれを何とかしてくださいという、こういったやり方ではなくて、しっかり、まさにこの多国間の枠組み、個別でも出せますよ、だってWTOには紛争解決の処理の仕組みがあるわけですから。確かに今、上級委員がいなくてそこは機能不全かもしれませんけれども、少なくともパネル、小委員会の設置というのは、これ全てが反対しなければできますからね。そういったところで議論を仕掛けていって、大きな貿易ルールをもう一回、ある意味WTOのルールを作り直すチャンスでもないんですか。 そういったことをしっかりとやるべきだと思いますけれども、大臣、特にこういったことになると、何かを守るために、じゃ、農業というようなことになりがちですけれども、私が今申し上げたこと間違っているでしょうか。是非こういったことでやるべきだと、私は是非大臣からも強く言っていただきたいと思いますけれども、大臣の見解をお願いいたします。
○国務大臣(江藤拓君) 熱いお気持ちはよく分かりました。よく分かりました。私も、トランプ大統領の発表を聞いて、意味不明だと、理解不能だと言ってちょっと世論を賑やかしましたけれども、全く一方的で受け入れ難い話だというふうに私は思っております。 ですから、もう舟山先生が、そういうふうに、WTO、ガットの精神に基づいて太平洋の開かれた貿易環境をつくろうと言って始まったのがTPPだったはずなのにそれから抜けて、そして二国間の貿易協定を結んでぎりぎりのところで合意をしたはずなのに更に踏み込んでくるという話で、二国間協議の約束した自動車の部分についてはまだ約束不履行ということでありますから、余りにも私は理不尽だと思っていますよ、正直なところ。 しかし、日本の国益を守るということを考えると、拳を振り上げてがつんといくぞってやるポーズを取るのは一つのやり方かもしれません。しかし、トランプさんですよ、トランプ大統領。あの人の、私は会ったこともないし話したこともありませんけれども、あの人の今回の行動を見ていると、例えば、中国に対してあれだけの関税、一四五でしたか、いきなり三〇パーに下げるようなことを何の根拠か分からないけどばっさりやるじゃないですか。 ですから、私、子供の頃から結構けんかとかしてきた、どうでもいいことなんですけれども、人間なんですが、けんかのやり方というのはよく考えないと、もうとにかくしゃにむに掛かっていきゃ何とかなるというものじゃ実はなくて、やはりそこには、やっぱりその相手も見なきゃいけないし、そこには戦略もなきゃいけないんだと思います。 赤澤君とも十分話をしていますし、官房長官や総理とも話もしておりますが、しかし、農林水産分野については、私は頑として全く譲る気はありませんよ。例えば米なんて譲る気は全くありません。国内で自給が可能な穀物を何でアメリカから更に買わなきゃいけないのか。それこそ、田名部先生からMAについては縮小する交渉をすべきだと言われて、それについて、ああ、いい考えだなと、取りかかろうと思っているその最中に、それを大きくするなんという話は全く、それは全く話が合わないわけでありまして、ですから、舟山先生、お気持ちはしっかり受け止めて、今後、政府がどのような対応でこの問題を解決に向かうかは、私は直接担当者ではありませんから明確に答えられませんけれども、閣内において、今日このような議論があって、しっかり毅然とした態度で日本は世界の世論をリードすべきだという意見が出たということは、しっかり閣内でも発言していこうと思います。
○舟山康江君 今中国の話が出ましたけれども、私、中国のあの報復関税を別にお勧めするわけではありませんが、結果として報復関税を中国も言い出した。最終的に、両方とも関税引下げで一定の決着の方向に行きつつあるということで、まさに戦略という意味で、何というんですかね、受け身でやっていくというのはちょっと私は違うと思いますし、改めて、日本独自で相手を提訴するということもあるし、多国間の枠組みで、他国と協力してしっかりとアメリカに対して物を言っていくという、こういう多国間主義での取組もあるんではないかということで、是非大臣からも、また、今日は農林水産委員会ですので政務官にお越しいただきましたけれども、是非政務官からも、外務省全体としてもこういった方向を共有いただいて御検討いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 外務省関係これで終わりますので、お帰りいただいて結構です。
○委員長(舞立昇治君) 英利外務大臣政務官及び外務省林審議官は御退席いただいて結構です。
○舟山康江君 ありがとうございました。 続きまして、今日は、なぜか酒米について幾つか質問がありますけれども、私からも質問をしたいと思っております。 これ酒米、いわゆるこの酒造好適米と加工用米も使っているんですね。それぞれが、両方とも、今、主食用米の価格高騰に引きずられて供給不足若しくは価格の暴騰という、こういった状況に直面しております。そんなに急に生産やめないだろうというような話が大臣からありましたけれども、現場から、私も酒造組合からもお聞きいたしました。やっぱり大変だと、上がり過ぎて、この価格転嫁がすぐできるわけでもないし、なかなかこの供給不安、山形なんかはまだいいけれども、他県はもっと大変なんだというところで、全体として是非しっかりと対応いただきたいという、こんな要望の声もありました。 先ほどの御答弁の中で、需要量調査をしていると、これ昨年七月に調査をして、今年産の需要見込みは八万二千トンから八万四千トンということですけれども、じゃ、需要に対して供給見込みというのはどういうふうになっているのかということを把握する努力とかしているんでしょうか。 私、今日国税庁にも来ていただいておりますけれども、国税庁と農水省の所掌分担がどうなっているのかなと思って見てみましたら、国税庁はお酒というその製品。製品の生産、流通とか、酒類業という業の振興ということで、まさに原料供給は農水省の責任だと思うんですけれども、この生産、原料米の供給に当たって、今の出ているその懸念をどのように受け止めているのか。私はやっぱり、生産の状況をしっかり把握して供給できるように後押しをする責任、まあ民民の取引とはいいながらも、安定供給の責任というのは農水省にあるんじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 まず、生産についてまず把握ということでございますけれども、なかなか作付け、まだ、今まさにその酒造好適米、作付けをし、契約の協議をされているところでございますので、今年どのくらいかというのがなかなか難しいんですけれども、通常、毎年の生産量というのは、できた後に収穫物検査のところで把握しております。 いずれにいたしましても、先ほどから申し上げておりますように、通常はその複数年契約など安定的な取引で、契約関係の下で生産されてきておりますけれども、七年産米につきましては、主食用米の相対取引価格が非常に上がっているということで、酒造メーカーの方々、生産者の方々と契約、あるいは契約の条件、こういったものを積み上げるのに非常に御苦労されているというふうに認識しております。
○舟山康江君 それ、人ごとのように聞こえるんですよね。 農水省として、安定供給に対して今どのような認識を持って、どうしようとしているのか、そこが今全く見えないんですよ。しかも、その過去の生産量については農産物検査によって把握しているということでありますけれども、なぜか六年産の数量も出てきていない。過去、四年産、五年産を見ると、今頃はちゃんと出てきているんですよ。なぜ六年産はまだ出てこないんでしょうか。 これだけ厳しい状況の中で、改めてそこは今まで以上にしっかり把握する努力とか、これから、じゃ、これまでの六年度を受けて七年度どうするかということを真剣に今考えていただいているんでしょうか、お答えください。
○政府参考人(松尾浩則君) 済みません、醸造用玄米、農産物検査の検査実績というところできちんと把握をしているというふうに認識しておりますけれども、まだ公表に至っていないというようなお話でございました。持ち帰ってよく精査をしたいと思っております。 私ども、こういった、先ほどから申しましている酒造好適米が、なかなか今年、農家の方々が例年どおり作っていただけるかを、大変だということで、酒造組合の方からもお話を承っております。そういった中で、私どもとしては、まず重点支援交付金ということで、そういった事業者、方々の支援のスキームございますので、まずそういったものも一緒に活用というものをよく話しながら進めてきたというところでございます。
○舟山康江君 本当ですか。私が知る限り、この重点支援地方交付金を是非活用してくださいというような呼びかけしているのは国税庁ですよ。農水省からそんな呼びかけしていますか。国税庁はしていただいているんですよね。で、これまで十県七市町が活用しているということで一覧表も作っていただいております。 これは、現場に聞きますと、大変有り難いという声も聞いておりますけれども、その実績は今私の方から言いましたけども、この原料用米の価格高騰に加えて、やはりこのアメリカの相互関税、先ほどもちょっと議論しましたけども、これがもし掛けられれば、日本酒輸出への影響も非常に大きいというこの懸念も聞こえてまいります。 国税庁として、この影響をどのように分析をし、どのような対策を講じるつもりか、お答えください。
○政府参考人(斎須朋之君) お答え申し上げます。 令和六年の清酒輸出総額四百三十五億円のうち対米輸出額は百十四億円を占めておりまして、輸出先国、清酒の輸出先国としては第二位でございます。大変重要なマーケットであるというふうに考えております。清酒につきましては、約二割の酒蔵が米国向けに輸出を行っておりますけれども、その輸出依存割合というのは個々の酒蔵によってまちまちでございます。 国税庁といたしましては、国税局におきまして、全国の国税局で酒類業者から寄せられます相談対応に丁寧に行っているほか、特に売上げに占める対米輸出割合が高い業者も中にはございますので、そういった個社につきましては経営状況を注視しているところでございます。また、こういった関税のようなことが突然起こりますと、短期的な資金繰りの問題も生じます。こういったことにつきましては、業界団体を通じまして政策金融の周知、広報を行っているところでございます。 いずれにいたしましても、引き続き、米国の関税措置に関係する事実関係の把握でございますとか、それから今後の推移等を注視して、酒類業への影響についてはしっかりと対応してまいりたいと考えております。
○舟山康江君 ありがとうございました。 今輸出にも触れましたけれども、農水省にお聞きしたいんですけども、今、その輸出にも大変な影響があるということ、原料用米がなかなか手に入らないということで、こういった現状を受けた農水省の対策について教えてください。例えば、水活の産地交付金が使えるのか、新市場開拓等促進事業の対象になるのか、なる場合、具体的条件、活用実績を教えていただければと思います。
○政府参考人(松尾浩則君) まず、委員御指摘のありました水田活用の直接支払交付金でございます。これにつきましては、主に掛け米で使われます加工用米については十アール当たり二万円と。それから、新市場開拓ということで、これは酒造好適米も含みますけれども、新市場開拓ということで使われるものには十アール当たり二万円と。それから、米の新市場開拓等促進事業というのが別途ございます。生産性向上するときの対応ということで、これにつきましては、加工用でございますと十アール当たり三万円、それから、酒造好適米含めまして新市場開拓ということでなりましたら十アール当たり四万円ということになっております。
○舟山康江君 ありがとうございました。 活用実績もちょっとお聞きしたかったんですけれども、時間ですので、是非こういったものを、酒米、酒造好適米、若しくは加工用米にもしっかり使えるんだということをアピールしながら、先ほどの答弁でちょっと何か受け身過ぎるんじゃないかと申し上げましたけれども、生産者に対してもこういったいろんな様々な政策を活用して、是非生産頑張ってもらいたいということの後押しも是非していただきたいと思いますけれども、大臣、その必要性について一言お願いいたします。
○委員長(舞立昇治君) おまとめください。
○国務大臣(江藤拓君) せっかく、有機も含めて日本の日本酒というものが世界に羽ばたける今まさに大事な時期だと思っております。そういうときに原材料が手に入らないということは、まさにこれはもう足下から崩れるということでありますから、しっかり目配りをして対策を講じてまいりたいと考えております。
○舟山康江君 終わります。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 今日は、まず有明海の海洋環境と漁業について質問します。 国際自然保護連合が、佐賀県の有明海に生息しているムツゴロウを新たにレッドリストの絶滅危惧種に加えました。これは、宝の海と言われた有明海の生物多様性が危機的な状況にあることの象徴だと思います。 資料をお配りしましたけれども、その一を見てください。これは、農林水産省の統計データを基に有明海漁民・市民ネットワークが作った資料です。 余りお金にならないクラゲとかシバエビを抜いて、貝類や魚類の漁獲量の推移です。減少の一途であり、佐賀の漁業者からは、船を出しても燃料代すら賄えず赤字だと聞きました。それでも、海に出ないと漁業権が守れないので海に出ているという悲惨な状況が何年も続いているそうです。 それから、資料二を見てください。これは、有明海・八代海等総合調査評価委員会提出の資料から市民ネットワークが作成した、近年の有明海奥部、奥部と書いてオウブのノリの生産枚数の推移です。 紫色のところちょっと見てほしいんですけれども、これ、二〇〇〇年のときには大不作があったと。そのレベルで、直近三か年ですね、今厳しい不作が続いているのが分かります。特に、佐賀西部は著しい色落ち被害が何年も続いていることで廃業者が相次いでいて、地域社会にも深刻な打撃を与えていると。 で、有明海の不作が原因で、今全国ののりの価格が高騰する事態も起きているんですよね。のり、私大好きなんですけど、買うたびにやっぱり高くなっているなというのを感じているわけです。 大臣、まさにこれ、本当に、命というか、生命の揺り籠というふうに言われていた有明海が死の海になりつつあると言う漁師さんもいるわけで、有明海の再生というのは本当に急務だと思うんですけれども、大臣の見解をお聞きします。
○国務大臣(江藤拓君) 四月の十四日に、各県の漁業団体の方々が大臣室にお越しになりました。そのときにノリを持ってきていただきました。正常なノリと、色落ちしてもう真っ茶色になった、これよりももうちょっと薄いような色のノリだったですよ。これほどの状況になっているということを、実物を見せていただいて、非常に深刻な状況だなということは十分分かっております。 そして、特に最近は地球温暖化の影響も、海洋状況の変化も海水温の上昇等も、これ、有明海の環境に大きな影響を与えているようでありまして、漁業者の方々から非常に、今先生からお話がありましたように、漁に出ても量がないと。貝類についてはタイラギとか、ちょっとは、前に比べたらちょっとはましになっているような話も聞きましたけど、本当にちょっとはましになったぐらいの話であって、決していい状況にはなっていないということであります。 今回、十年間で百億ですか、という加速化交付金を措置させていただきましたけれども、これについて漁業者の方々からは、自分たちの使いたい方向性で使わせてくれと、もうこれについて様々な、これはいいけどこれは駄目ですよというようなことはなるべく言わぬでくれというふうに言われましたので、それに農林水産省としてはできる限り寄り添いたいと思っています。 やっぱり現場のことは、有明海のことも漁業者の方々が一番よく知っていらっしゃると思いますので、海底耕うんも含めて、やり方については、漁業者の方々が、やっぱりここをやった方がいい、こういう方法がいいという議論を聞きながらやっていこうと思っております。
○紙智子君 ちょっと先の方まで答えていただいている感じなんですけれども。 それで、再生策の在り方が大変重要で、再生策の大きな目標としては、やっぱり漁業者が持続的に生計を立てられる漁獲量を確保すると、そのためにそれを可能とする海域の環境にしていくということが大事なんじゃないかというふうに思うんですけれども、この点、一言いかがでしょうか。
○委員長(舞立昇治君) 誰を御指名ですか。
○紙智子君 大臣です。
○国務大臣(江藤拓君) 失礼しました。 先ほどもちょっと申し上げましたけれども、やはり農業も漁業も、やはりなりわいが成り立たないということであれば、それはもう当然消えてしまうということでありますから、もう漁業者の所得を確保するということは極めて大事なことだと思います。 そのためにも、やはりそこに魚がいるかどうか。今はその育てる漁業とかもはやってはきて、はやっているというか、普及はしてきておりますが、有明ではなかなか難しいという状況もありますので、全くないわけじゃありませんよ、ありませんが、なかなか難しいので、ですから、この百億円の交付金をしっかり使って回復の方向に何とか向かわせたいというふうに考えております。
○紙智子君 大事な答弁していただいたと思います。 それで、お聞きします。 農水省の、有明海沿岸四県と国が協調した再生対策という資料があります。目指すべき姿の実現に向けた道筋という項目があります。これ、資料三枚目であります。 それで、その中で、左側の方を見てもらうと、現状、課題として、多種多様な水産資源が減少しているという記述があります。どのように減少しているのかということでいうと、一枚目の資料に戻っていただくと、この資料のように、貝類と魚類のこの漁獲量の推移を示している表なわけですけれども、諫早湾に近い方の佐賀県側というのは更に深刻な事態となっている可能性があると。 しかし、これ、全体見ている分には分からないんですよね、地域ごとの細かい状況が分からないと。確保するために、諫早湾や近傍部の漁協ごと、魚種ごとの漁獲量や漁獲金額の推移のデータを是非農水省に出してほしいと要望したんですけど、これ出してもらえないんですよね、拒否されてしまっていると。 なぜなのかということをちょっと政府参考人の方に説明をお願いしたいと思います。
○政府参考人(深水秀介君) お答えいたします。 海面漁獲量等を把握しております海面の漁業生産統計調査につきましては、我が国の漁獲量の実態を把握して国や都道府県の水産行政に資することを目的としております。したがいまして、全国それから都道府県単位で漁獲量を把握できるように調査結果を集計するということとしております。 本調査におきましては、平成十七年までは個別の漁業経営体が調査対象というふうにしておりました。ただ、そうしておりますと、調査の効率化、あるいは調査対象であります漁業者、漁業経営体の負担が非常に重いということで、この軽減の観点から、平成十八年から調査対象を漁協に変更しているものであります。 現在の調査におきましては、この調査対象としている漁協が報告した漁獲量のデータにつきましては、これはその統計法との関係がありまして、漁協単位のデータということでは提供できないというふうにお答えさせていただいているところでございます。
○紙智子君 漁協単位ではできないということなんですけど、やっぱりその諫早湾近傍の実態がどうなっているのかというのを国会でやっぱりデータでちゃんとチェックするということが、そうなるとできないんですよね。統計法では、公的統計を国民にとって合理的な意思決定を行うための基盤となる重要な情報ということで定義しているわけですよ。この統計手法の合理化という理由でもって国会がちゃんと合理的な意思決定を行うのに必要なデータを提供できないというのは、ちょっとこれ困るんですよね。 いろいろ、守秘義務があるだとかいろんなことあるかもしれないけれども、そういうのに触れないような工夫をするだとか、それから、少なくとも諫早湾の近傍に関して、集め方の工夫だってできるはずだと思うんですよ。 これ、是非出してほしいと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 昨日御質問の通告を見させていただいて、まあかつては出したんですか、(発言する者あり)ええ、かつては出したけど今は出ないと。まあ経営体から漁協に調査対象を変更したということで、これについては目的外使用であるので提供してはならないと、法律上駄目だという説明なんですよね。法律で駄目だということならやっぱり駄目なのかなと思いますが、まあ出すとすれば法改正なのかなと思いますが、まだ私の頭の中も十分、正直なところ、整理できておりません。 先生おっしゃるように、国会での議論を充実させるためにあらゆる統計データは使わせてほしいということも理屈には私はかなっているとは思いますが、ただ、法律上の立て付け上駄目だというものを、じゃ、お出ししますと今言うこともこれはまた問題がありますので、ちょっと考える必要があるのかなと。今すぐお答えができる問題ではないということであります。
○紙智子君 ちょっと今すぐ答えられないということなんですけれども、前回は、やっぱりちゃんと、平均で物を言われても見えないんですよ。もう全体一緒くたにして平均では大丈夫ですとなるんだけど、それじゃ分からないから、それぞれのところに具体的にもうちょっと出してほしいって、たくさん、その漁協ごとにって、それこそ出てきたんですよ。そうすると、物すごい格差があったんです。それで、やっぱり実態がよく分かるということで、そのとき議論した記憶があるんですけれども、目的外に使うわけじゃ全然ないわけで、そこはちょっと工夫していただいて、是非大臣の判断で検討いただきたいということを申し上げておきたいと思います。 それから、更にお聞きするんですけれども、資料一のグラフの下を見てほしいんですけれども、二〇〇五年の開始から再生対策に投入された総額、これピンクのところで書いてあるんだけども、三百四億円、両方足して三百四億円になるんですね。これに加えて、今後更に十億円、年に十億円で、十年間で百億円が上乗せされると。十年後の累計でいうと、五百八十二億円なんですね。 これだけの国費が投入されていくわけですから、これまでの対策によってどんな効果があったのか、それから不漁、不作の原因にかみ合った対策なのかどうかと、これからどういう対策が必要なのかということを科学的に検証する必要があるんだと思うんです。 今度、資料三をもう一回ちょっと見てほしいんですけれども、農水省の目指すべき姿の実現に向けた道筋というのがあって、ここには漁業環境の悪化のスパイラルから改善のスパイラルへの図が示されています。その中の、赤い方ですけれども、赤潮、底質、貧酸素水塊などの環境指標について、これ、今まで目標、それをどういうふうにするのかという目標が設定されていないというか、示されていないんですよね。 それで、大臣、これ政府としても、国会としてもこういう目標を設定する必要があるんじゃないかというふうに思うんですけれども、大臣、どうでしょうか。
○政府参考人(前島明成君) 済みません、お答えいたします。 平成二十九年三月の有明海・八代海等総合調査評価委員会の報告書におきまして、有明海の漁場環境の改善には植物プランクトンを捕食する二枚貝類を増やすことで赤潮や貧酸素水塊を軽減できる可能性があるというふうに報告されております。 このため、有明海再生の加速化対策におきましては、これまでの対策の成果を活用して、二枚貝類を増やすための取組を基本として進めていくこととしております。 一方で、赤潮や貧酸素水塊自体は、降雨や気温などの気象条件がその発生に大きく影響していることなどから、政策の進捗や効果を評価するKPIには設定していないところでございます。
○紙智子君 先ほど大臣もお答えの中で言われていたんですけれども、有明再生の目標としては、漁業者がやっぱりなりわいにできる、持続的な生計を営めると、そういう環境にすることが大事だということを言われていたんですけれども、これまで有明海の評価委員会の報告書は、この海洋環境の再生について数値目標って示してこなかったんですよね。二〇〇五年から長期にわたって有明海の再生事業を実施してきているんです。きているんですが、いまだに漁業者が安定した漁獲を維持しているかというと、できていない状況だと。海洋環境の改善の目標を定めて、その実現に政府が責任を持つべきだと思うんですよね。 それから、現在、有明海の再生策については、多くの研究者の皆さんが有明海の海洋環境についても調査もしていますし、提言もしていると。今、有明海漁場環境改善連絡協議会などと連携して進めていると思うんですけれども、この有明海の深刻な事態が続いている中で、やっぱり現場の漁業者や研究者を始め関係者の意見をしっかり聞くと、分け隔てなく聞くということが大事だということをちょっと一言最後に申し上げて、次の質問に行きたいと思います。 次は、米の価格高騰と政府の備蓄米の放出についてお聞きします。 農林水産省、流通の円滑化を図るために備蓄米を三十一万トン放出したわけですけれども、ところが、流通段階でとどまったままで円滑に動いていないと。その理由として、ちょっとこの間何回かやり取り聞いたんですけれども、今年の夏に米が不足する懸念があるということで、備蓄米を今持っている人たちが出してしまわないで手元に残すという動きがあるというのも聞きましたし、それから、運送業者の手配が大変だとか新しい袋を作るのに時間が掛かっているとか、いろんな理由が語られています。 しかし、食糧法から見たときにどういう手だてを取ったのかというのが問われると思うんですが、食糧法の第二条は、「米穀の供給が不足する事態に備えた備蓄の機動的な運営及び消費者が必要とする米穀の適正かつ円滑な流通の確保を図る」というふうに書いてあるわけですよね。 今、政府の備蓄米が小売に渡っているのは一%か二%か、本当に微々たるものでしかないんですよ、小売まで行っているのは。食糧法の消費者に対するこの規定の実効性、あるいは小売までの政府の備蓄米が行き渡る手だてというのを示していないんじゃないかというふうに思うんですけど、大臣、いかがでしょうか。
○政府参考人(松尾浩則君) 備蓄米、四月から本格的に販売が始まっておりまして、何回か御説明いたしましたけれども、五月八日時点で十九万九千トンの、例えば全農は契約を卸と終了し、六万三千トンの出荷ということで出荷済みということでございます。 備蓄米は、一度に小売も、その実需者、外食の方々、持ってこられてもなかなか困る。割と、五月はこのぐらい、六月はこのぐらい、そういった御希望に沿って対応しているというのもございます。ただ、私どもとしては、やっぱりなるべく早く小売店にしっかり並べるというのも大事だということで、全農あるいは卸売業者にお願いをしているところでございます。 先ほどから、POSのお話が一部ございました。POSの値段がちょっと下がっていると。実は、POSのデータの中で、ブレンド米の比率というのが実は私ども抽出して出るところでございまして、備蓄米を出す前の販売の中のブレンド米比率というのが三月の十日の週は一九%でございました。それが今、直近の四月二十八日、五月八日、まさに足下では三三%まで上がっております。一九%から三三%まで上がってきているかなりの部分は備蓄米だと思っておりまして、なおかつ、通常のブレンド米も大分備蓄米も入って売られているというようなこともございます。こういったまさに店頭のPOSでも出てくるようなデータで、しっかり備蓄米がこれからも増えていくように我々対応してまいりたいというふうに思っております。
○紙智子君 国民の手元に早くやっぱり渡るようにしなきゃいけないんだと思うんですよ。 それで、今お話もあったんですけど、複数銘柄を混ぜたブレンド米という形で販売されているんですけれども、いや、ブレンド米に必ずする必要があるのかなというふうにも思うんですよね。元々お米は、産地銘柄でもって値幅があったわけですよ。だから、魚沼のコシヒカリのような高いお米を求める人もいれば、そうじゃない人もいると。むしろ、備蓄米でもってできるだけ価格の安い方で欲しいという人もいるわけです。 今、この値幅はだんだん差がなくなっていて、北海道でいうと、ななつぼしって私好きで食べているお米なんだけど、ななつぼしとゆめぴりかも元々は差があったんですね。ななつぼしの方が安かったんだけど、今はもうほとんど値幅がない状況になっているんですよね。 それで、備蓄米として、一定値段が安い備蓄米が欲しいという方もいるという中では、市場で価格が決まるにしても、この備蓄米の流通の円滑化を図るために、運送業の支援であるとかパッケージ類の製作経費だとか、それから精米するための支援だとか、この備蓄米を単体で販売するための支援の具体化も必要なんじゃないのかなと。 もう一つ、手だてとして言えば、公共調達だと思うんですね。特に学校給食用のお米、学校給食会なんかも備蓄米の活用を求めているわけです。食育として備蓄米を活用してはどうかということも含めて、いかがでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 私は週に何回もスーパーに足を運んでおります。ブレンド米かどうか分かりません。値段が安いやつをひっくり返して、私みたいなでっかい男がこうやって見ているのはちょっと不審者のような感じはするかもしれませんが、様々そういうところで見て、裏を見て、いや、これはやっぱり政府備蓄米が入っているなと。全量ではないと思いますけれども、八、二であったり、七、三であったり、それぞれでありますが、これをもう分かるように表示するかどうかは、これはもう業者さんの判断、パッケージをどうするかは国からこうしなさいという命令はできませんので、まあこれ仕方がないのかなというふうに思っております。 それから、その学校給食なんかについての配慮については、流通する米について、地域ごとの供給状況やスーパー等の小売事業者などの調達状況、それから学校給食向けの配慮した供給が行われるように、これはしっかりお願いをいたしております。集荷、販売する小売に対して、それぞれの段階でお願いをしておりますので、十分でないかもしれませんが、対応はしているというところであります。 ですから、これから四回目を迎えるわけでありますけれども、ようやくPOSがほんのちょっとでも下がったことがこのメルクマールになってくれるといいなと思いますが、まだ国民の皆様方から評価されるような水準では到底ないと思っておりますので、引き続き努力をさせていただきたいと思っております。
○委員長(舞立昇治君) まとめてください。
○紙智子君 はい。 時間になりましたので、国民の皆さんの手に早く届く対策を取っていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
○寺田静君 寺田と申します。本日もよろしくお願いいたします。 私は、本日は、農水省所管分野におけるプラスチックごみ対策についてお伺いをしたいと思います。 前回は漁業関係の法案でありましたけれども、二〇五〇年には海には魚よりもプラスチックの方が重量比で多くなるという指摘がされておりまして、この海洋のプラスチック汚染は深刻なものとなっています。様々な生活の場面で使われたプラスチックが、年間八百万トンという量が不適切な管理や廃棄などにより海に流出をして、自然分解もされず、そして、そのプラスチックは魚介類などに蓄積をされることで私たちが口にして人体に戻ってきているということが明らかになっています。 WWFによれば、週にクレジットカード一枚分ぐらいのプラスチックを摂取していると。また、ロイター通信によれば、一か月ではレゴブロック一つ分になると。一年になれば消防隊員のヘルメット一個分のプラスチックを私たちは摂取をしていると言われています。これは、十年では二・五キロに及ぶそうです。 近年、これらのプラスチックが一部、人間の体内にも蓄積をされて健康に悪影響を与えているとの指摘も、NHKなどでも報じられるようになってまいりました。これからも安心して将来の世代も海の恵みにあずかることができるように、今日は、農水省のこの所管の分野の対策はしっかりと行われているかという観点から質問させていただきたいと思います。 まず、二〇二一年六月に制定をされたプラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律の参議院での附帯決議の十三について教えてください。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 二〇二一年六月に制定されたプラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律の参議院での附帯決議の十三ということでございます。 「漁具及び農業用の器具等に係る使用済プラスチック使用製品による環境汚染を防止するため、これらの環境への流出状況を把握し、その流出量の削減及び回収のため、漁具マーキングや報告体制の整備など必要な措置を行うとともに、自然循環する生分解性素材等による海洋環境に悪影響を最大限軽減できる代替製品の研究開発に一層努めること。」となっております。
○寺田静君 ありがとうございます。 今日、皆さんに資料を一枚お配りをしております。これは、一般社団法人ピリカから御提供いただいたもので、この団体は京都大学の研究室から生まれたごみ流出対策のスタートアップで、国連のプロジェクトに採用されたり、また国内においては環境大臣賞なども受賞しておられます。資料は、この団体の調査資料から一部を抜粋させていただいたものです。 この裏表の資料ですけれども、表面の方、このプラスチック被膜肥料というものは米の栽培に使われるものでして、肥料がプラスチックの殻で覆われているためにじわじわとしみ出して、肥料を何度もまく必要がないということで、手間が省けるということで、通称、一発とも呼ばれて、ちょうど代かきの辺り、今頃にまくものというふうに聞いております。農家の手間が大きく省けるということで、従事者も減って高齢化も進む中、省力化に大きな役割を果たしているということです。どのくらいの量が使われているのかというと、ふりかけ御飯をイメージしていただくと、ちょうどそのふりかけぐらいの量が、このプラスチック被膜肥料、使われているんだということでした。 課題ですのは、このプラスチックの殻が田んぼから流出をして海に流れ込むことで汚染の原因の大きな一つになっているということ、特定できるものの中では人工芝に次いで二番目に多い流出源となっているということでした。米どころ秋田の選出の私ですので、この解決をと願い、環境委員会にいるときからこのことを取り上げてまいりました。 先ほどのこのピリカという団体の調査によって判明した事実や、また様々な指摘がなされたこともあって、三年前の二〇二二年一月には全農も、二〇三〇年にプラスチックを使用した被膜肥料に頼らない農業というものを宣言をしております。 二年前、五月に本委員会で私が農水省としての取組をお伺いをした際には、この被膜肥料の国内の供給量を把握していきたいとの御答弁を頂戴しております。これはその後把握をされたんでしょうか。
○政府参考人(松尾浩則君) 被膜肥料に係る生産量ということでございます。 私ども今把握しておりますのは、被膜肥料の国内の製造業者における生産量ということでございますけれども、令和三年が約十三万トン、令和四年が約十二万トン、令和五年が約十万トンというふうに承知しております。
○寺田静君 順調に一応減ってきているということであると思います。 また、令和二年から五年度まで実施をされているこの肥料の被膜殻の流出防止に関する調査で得られた知見についてお知らせください。
○政府参考人(松尾浩則君) 農林水産省におきましては、プラスチック被膜肥料の被膜殻の効果的な流出防止を検討するため、三年を掛けて流出実態調査というものを実施いたしました。 概要を説明いたしますと、令和二年度、これは水田での被膜殻の流出時期を調査したものでございますけれども、全流出量の約九割が代かき後の落水のタイミングで発生していると。それから、令和三年度は、代かき時の水位と被膜殻の流出量の関係ということで調査いたしました。これ、低水位で代かきを行うことで、通常水位の代かきの十分の一まで流出が抑えられるということが分かりました。それから、令和五年度では、低水位での代かきの条件を変えて調査し、例えば、排水口に向けて風が吹いても同程度の流出に抑えられると、こういったことも分かったところでございます。
○寺田静君 ありがとうございます。 現状ではその知見は生かされているんでしょうか。実際にこの流出量というものは減っているのかというところを知りたいなというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(松尾浩則君) こういった、私ども、調査結果につきましては、当然JAなど農業団体の方々、いろんなところに広く周知いたしまして、その活用というのも行われているところでございます。 一例ではございますけれども、例えば、代かき後の落水時に被膜殻が流出すると、こういった調査結果でございますので、その時期に排水口にネットを設置する方法の実演会、こういったものがJAなどでも行われたりとか、あるいは、浅水の代かきによる流出防止効果が高いという調査結果を受けまして、そういった浅水代かきの実演動画と、こういったものが配信されたりとか、こういったこともございます。 私ども、こういった周知というのをしっかりこれからもやっていきたいというふうに思っています。
○寺田静君 ありがとうございます。 先ほどお知らせを申し上げましたJAの二〇三〇年に被膜肥料をゼロにするという方針ですけれども、その後、このJAの方針の進捗はどうなっているのか、農水省としては把握されているでしょうか。
○政府参考人(松尾浩則君) まず、その取組方針でございます。プラスチックによる海洋汚染防止を図るため、二〇二二年一月に全農を含めた肥料関係団体の方々がプラスチック肥料、被膜肥料に頼らない農業にしようということで取組方針を策定して、肥料メーカーにおかれましては二〇三〇年までにプラスチックを使用しない緩効性の肥料開発、こういったことをやっていこうということでございます。 こういったその取組方針の下でいろいろな技術開発と、こういったことをやっていくということでございますけれども、それまでの間というんですかね、新しい技術開発されるまでの間、例えば被膜殻の流出防止のための対応と、こういったことも取組がなされているというふうに承知しております。
○寺田静君 改めて、国としてはどのような後押しを現状行われているんでしょうか。また、今後検討しているものなどがあればお知らせください。
○政府参考人(松尾浩則君) 私ども、まず生産現場で実践することができる代替技術、被膜肥料の代わりにですね、こういったものを実証するための予算というものを令和四年以降継続的に確保してきております。その中では、例えば都道府県の方々、農業団体の方々、そのような方々に参加いただいて、延べ約七十一地区でいろんな実証をやってきたところでございます。 こういった実証の中で、例えば効果が実証された代替技術として、例えばプラスチックではなくて硫黄でコーティングした肥料でございますとか、あるいは肥料成分を高分子化することで肥料成分が溶け出す時間を延ばした肥料でございますとか、省力化、被膜殻の流出防止、こういったものが両立できる技術も報告されております。 今後とも、こういった技術の普及に対して支援してまいりたいというふうに考えております。
○寺田静君 ありがとうございます。 宣言は本当に画期的なものであったと思いますし、ただ、まだ課題も大きいということだと思います。 今お教えをいただいたようなその化学性の緩効性肥料というものも、とはいえこの被膜肥料のような精緻な流出のコントロールができないとか、私も農水省のホームページで拝見をしましたけれども、二段階でまくことができるような方法もあるよと紹介しながらも、ただし専用の田植機が必要ですとか、あるいはドローンでまくというものもドローンの購入が必要とか、書いてはいないけれども当然ドローンの技術は習得をする必要もあるということもあると思います。 なかなか、この米価格の高騰で農家は一息をついたとはいえ、この代替のものを用いるには高い壁がありますし、また、この農家が流出防止に積極的に取り組むというインセンティブもないように私には感じられるんです。 通告していないんですけれども、二年前の質問のときには被膜肥料を使っていない地域があるというふうにも教えていただきましたけれども、これは、もしお分かりであれば、どこでどのように行われているか、お答えいただける範囲で教えていただければと思います。
○政府参考人(松尾浩則君) 例えばですね、例えば北海道のように地力が元々高くて、こういった緩効性の肥料に余り地域として取り組まないようなところもあるというふうに承知しております。
○寺田静君 ありがとうございます。 大臣に一言お伺いしたいんですけれども、なかなかまだ、JAが二〇三〇年にゼロにしたいと宣言をしたとしても、あと五年で本当に達成できるのかと、なかなか厳しいというところはあるんだと思います。ただ、国としても是非全力でこの件に取り組んでいただきたいと思うんですが、大臣から一言いただけないでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) マイクロプラスチックの海洋汚染については、NHKでも特集されているのを私も何度も見ましたし、これが長年にわたって魚を介して人間の体にも堆積されていくということについては、これもう永久的に消えないもの、一度溶け出してしまったマイクロプラスチックはもうそれ以上分解しないということでありますから、大変な問題でもありますし、これについてはやはり、委員からも御指摘いただいたように、これ一発なので、農家にしてみれば一発なんですよ。非常にこの方がいい。今言われたように、二回まくのとドローンでまくのとどっちが手間もお金も掛からないかというと、やっぱり一発の方がいいと。 やっぱり、有機農業もそうですけれども、有機がいいのは分かっているけれども、手間も掛かるからできないということもあるじゃないですか。それは、しかし、だから、委員の御指摘の中でとても大事なのは、これに対するインセンティブをどのように農林水産省として与えていくのかということは一つのキーワードかなというふうに思っています。例えばマルチなんか、生分解マルチみたいなものを今開発中でありますし、そういったものについて、プラスチックが環境に与える影響についてはしっかり見なきゃいけないと思います。 ですから、簡単に言うと、やはりいずれ、あと五年しかないという御指摘はいただきましたが、代替技術の開発に力を注いで、何とか、五年でゼロにするのは難しいかもしれませんが、それに向かって努力することは欠かせないことだろうと思っておりますので、引き続き関係団体の方々の御意見も聞きながら頑張ってまいりたいと思います。
○寺田静君 是非達成できるように御尽力をいただきたいというふうに思っております。 次に、漁業分野の取組についてお伺いをしたいと思います。 また資料を御覧をいただきたいと思いますけど、裏面の方です、養殖用のフロートの写真を四点提示をさせていただいております。この漁業分野における海洋プラスチックごみということですけれども、これもまた深刻なものとなっていて、漁網やブイ、養殖用フロート、カキの養殖用パイプなどが海洋に流出をしているということで、この中でも一番深刻なのがこの養殖用のフロートであるというふうにされています。 これは材質が発泡スチロールであって、その材料の特性から体積換算では最も割合の大きい品目で、圧倒的な流出量であるということでした。そして、もろく崩れやすいという性質から、すぐにマイクロプラスチックとなってしまうと。そして、軽くてかさばることから輸送効率も低くて、輸送しても付着をした汚れがあるためにリサイクルもできないんだということでした。 そこで、農水省にお伺いをしたいと思います。この養殖用フロートの管理状況、流出の状況の現状を把握をされているでしょうか。
○政府参考人(森健君) お答えいたします。 使用済みの養殖用フロートにつきましては、事業者が自らの責任において適正に処理しなければならない廃棄物ということでございます。 農林水産省といたしましては、漁業系廃棄物計画的処理推進指針を定めておりまして、この養殖用フロートを含めて、漁具の適正な管理、処理についての周知、あるいは地方公共団体、漁業者団体を通じた指導を行ってきているところでございます。 この養殖用フロートの流出状況につきましては、海洋・海岸環境保全に取り組んでおります公益財団法人であります海と渚環境美化・油濁対策機構が令和五年に実施をしました調査で推計が行われているところでございます。この調査は、ノリ養殖、魚類養殖、カキ、ホタテ養殖の業者を抽出した上で、年間どれぐらいフロートを使っているか、そのうちどれくらいが海洋流出しているかを調査して、その結果を全体換算をして推計をしているものでございますが、それによりますと、養殖用フロート、年間使用量三千三十五トンと推計されておりますうち、流出量は二十三トンというふうに推計がされているところです。 また、現在、環境省の方でこうしたプラスチックごみの海洋流出量の推計・評価方法の検討を実施をしておられまして、漁具についても現在この推計値を精査中というふうに承知しているところでございます。
○寺田静君 ありがとうございます。 今教えていただいたように、やっぱり国としては調査をしていないと。そして、このフロートですけれども、大きさ大体、大臣始め漁村に御地元の方も多いと思うので、大きさお分かりいただけると思うんですけれども、重さはないけれども、量として、体積としてはもう膨大な量があるんだということであるというふうに思います。この日本周辺の海域のプラスチックの汚染というのは世界の海の二十七倍という指摘もあります。汚染のホットスポットだというふうにも言われております。 時間がちょっとなくなってきたので、何点か割愛をさせていただきたいんですけれども、この流出をしたプラスチックによる魚介類への影響の調査というのは行われているでしょうか。
○政府参考人(森健君) 流出プラスチックによります魚介類への影響につきましては、農林水産省において、環境省で行っております生物や生態系への影響に関する定量的把握と協力、連携する形で、マイクロプラスチックが海洋生物に与える影響の把握に取り組んでいるところでございます。 具体的には、魚類に摂食させたマイクロプラスチックの九五%以上が二十五時間以内に排せつされることが確認されております。また、魚類の消化管内でマイクロプラスチックから溶出される有害物質の溶出量は一割以下であることも確認をされておりまして、現在までのところ、魚類がマイクロプラスチックを介して有害物質を取り込むリスクは低いということが分かってきておるところでございます。 現在は、超微細なマイクロプラスチックが魚の餌となる生物、微生物等に与える影響について調査を行っているところでございまして、引き続き、こうした海洋生物への影響の把握、これは取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○寺田静君 前後しまして申し訳ありません。一つ前のこのフロート自体の流出量の削減及び回収のために行われている取組について教えていただければと思います。
○政府参考人(森健君) 先ほど申し上げました漁業系廃棄物計画的処理推進指針、ここでも、フロートの流出防止のために漁具の点検を実施する、あるいは使用済漁具を漁港に放置しない、また耐用年数を超えたフロートを再利用するといった不適切な使用を行わないというようなことを定めており、指導をしてきているところでございます。 また、使用済みフロートにつきましては、近年、漁協や漁連が中心となり回収処理の取組が行われているところでございます。例えば広島県漁連ですとか愛媛の愛南漁協では、フロートの圧縮、減容の機械を整備をして、組合員のフロートを回収して燃料の素材として再利用を行うといったようなリサイクルの取組も始まっているというところでございます。
○寺田静君 ありがとうございます。 先進的な取組あるようですけれども、やはり資料に提示をさせていただいたように、漂着をしたり放置をされているような事例が散見をされるということで、まだまだこの実効性の担保というところ必要なんだろうと思います。 大臣から一言お言葉をいただいて、終わりにしたいと思います。
○国務大臣(江藤拓君) やはり人間も自然の一部でありますし、漁業はその海の恵みをいただいて成り立つものでありますから、海洋環境の保全についてはやはり人間もしっかり責任を持たなければならないものだろうと思っております。そして、プラスチック、この海洋フロートも含めて、これは産業廃棄物ですから、産業廃棄物はやはり責任者が処理するということが基本的な考え方であります。 他方、今、生分解のものが、マルチとは違いますけど、この養殖用のフロートなんかでももう分解するようなものも開発されており、ちょっと高いという、値段はありますけれども、ありますので、そういったもののやっぱり普及をするということもまた大事だろうと思います。漁具なんかでも分解するようなものも今出てきております。 ですから、こういうようなことをやる上では、令和七年度予算におきましては、海洋における海洋プラスチック資源循環推進事業、八百万ではありますけれども、予算はないことはありませんので、これも活用していただければと。あと、調査事業にも二千三百万ほどありますので、これも御活用いただければというふうに思います。
○寺田静君 終わります。
○委員長(舞立昇治君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(舞立昇治君) 次に、森林経営管理法及び森林法の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。江藤農林水産大臣。
○国務大臣(江藤拓君) 森林経営管理法及び森林法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主な内容を御説明申し上げます。 我が国の人工林の多くが利用期を迎える中、切って、使って、植えて、育てるという森林資源の循環利用を進め、林業の持続的発展及び森林資源の適切な管理を促進することが、森林・林業政策の主要課題であります。 このため、平成三十一年四月から、森林経営管理制度に基づき、市町村が森林について経営管理を行うための権利を取得した上で、自ら経営管理を行い、又は林業経営体への森林の集積、集約化を図る取組を進めてきたところであります。 制度開始後五年間で、制度活用を希望する市町村の九割超で取組が開始されているところですが、林業経営体への森林の集積、集約化の進捗は低位に推移しております。 このような状況を踏まえ、市町村と都道府県、林業経営体を始めとした地域の関係者の連携を強化し、林業経営体への森林の集積、集約化を迅速に進める新たな仕組みを創設するとともに、市町村の負担軽減を図るための措置等を講ずるため、本法律案を提出した次第であります。 次に、この法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、森林経営管理法の一部改正であります。 まず、林業経営体への森林の集積、集約化を迅速に進めるため、市町村は、単独又は都道府県等と共同して、地域の関係者と協議し、受け手となるべき林業経営体を定めた森林の将来像を集約化構想として策定することができることとしております。 集約化構想を策定した場合には、市町村が作成する権利集積配分一括計画により、林業経営体に、所有権を含む経営管理を行うための権利を迅速に設定又は移転することができることとしております。 また、市町村の事務負担を軽減するため、共有林への権利設定に必要な同意要件や、所有者不明の森林等に係る権利設定の特例手続を緩和するほか、森林所有者の探索などの事務を受託して行う法人を市町村が指定する経営管理支援法人制度を導入することとしております。 第二に、森林法の一部改正であります。 太陽光発電に係る不適正事案を背景として、林地開発許可制度の実効性を強化すべく、林地開発の許可に付した条件に違反して開発行為をした者に対する罰則を新設するとともに、開発行為に係る命令違反者の公表をできることとしております。 以上が、この法律案の提案の理由及び主な内容であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(舞立昇治君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時六分散会