農林水産委員会 第6号
- 発言数
- 136 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2025/04/15
会議録
○委員長(舞立昇治君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、古賀千景さん及び高橋次郎君が委員を辞任され、その補欠として田名部匡代さん及び高橋光男君が選任されました。 ─────────────
○委員長(舞立昇治君) 理事の辞任についてお諮りいたします。 横沢高徳君から、文書をもって、都合により理事を辞任したい旨の申出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(舞立昇治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 理事の辞任及び委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(舞立昇治君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に佐藤啓君及び田名部匡代さんを指名いたします。 ─────────────
○委員長(舞立昇治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官江浪武志君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(舞立昇治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(舞立昇治君) 農林水産に関する調査を議題といたします。 まず、食料・農業・農村基本計画に関する件について、政府から説明を聴取いたします。江藤農林水産大臣。
○国務大臣(江藤拓君) 改正食料・農業・農村基本法に基づく初めての食料・農業・農村基本計画が四月十一日に閣議決定されました。 熟議の国会でありますので、与野党の垣根を越え、基本計画に係る委員会質疑をいただき、また、本委員会の決議もいただきました。このことにつきまして感謝申し上げます。これらの議論を最大限尊重し、本基本計画を策定いたしました。 以下、その内容につきまして御説明申し上げます。 まず、「まえがき」として、食料安全保障に関する議題を整理した上で、改正基本法の基本理念に基づき、我が国の食料、農業、農村を維持発展させるために必要な施策の方向性を具体化すること、また、初動五年間で農業の構造転換を集中的に推し進めるため、基本計画の計画期間を五年とすることを掲げています。 次に、第一の食料、農業及び農村に関する施策について、基本的な方針です。 具体的には、我が国の食料供給として、農地、人や生産資材等の資源を確保し、それらと農業生産基盤の整備、保全、先端的技術の開発普及とが効率的に組み合わされた農業構造へ転換して生産性を向上させることにより、食料自給力を確保します。また、生産性向上と付加価値向上を通じ、農業経営の収益力を高め、農業者の所得向上を図ることにより、農業の持続的発展を図ります。あわせて、食料の安定的な輸入の確保、備蓄の確保を図ることとします。 輸出の促進等については、国内への食料供給に加え、今後成長する海外の食市場を取り込み、農林水産物・食品の輸出の促進等により海外から稼ぐ力を強化することで、農業生産の基盤、食品産業の事業基盤等の食料供給能力を確保することとします。 国民一人一人の食料安全保障、持続的な食料システムについては、持続的な食料システムを構築し、食料を消費者まで送り届けられるよう、食品産業の持続的発展を図るとともに、合理的な価格形成を推進します。また、平時からの物理的、経済的な食品アクセスに加え、不測時の食品アクセスを確保します。 環境と調和の取れた食料システムの確立、多面的機能の発揮について、食料供給の各段階において環境負荷の低減を図ります。また、多面的機能について、環境への負荷低減を図りつつ、適切かつ十分に発揮することとしています。 農村の振興について、人口減少下においても地域社会が維持され、食料供給能力及び多面的機能が発揮されるよう、生産基盤の整備、保全や共同活動の促進、所得向上や雇用の創出、生活利便性を確保する取組等の推進を図ります。 次に、第二の食料安全保障の動向では、我が国の食料安全保障と密接に結び付いている、世界の食料需給、貿易等の動向、それに影響を与えるリスクなどについて分析し、整理しております。 第三では、目標年度を令和十二年度とし、食料自給率その他の食料安全保障の確保に関する目標を定めております。 食料安全保障の確保のため、食料の安定的な供給は、国内の農業生産の増大を基本とし、安定的な輸入と備蓄の確保を図ることにより行うこととしており、そのため、供給熱量ベースの食料自給率を四五%、摂取熱量ベース食料自給率を五三%に設定し、また、食料自給力の確保に向け、農地面積や担い手数、生産性の向上、生産資材の確保に関する目標を設定しています。これに加え、輸入の安定化や備蓄の確保に関する目標を設定しています。 輸出の促進等に関し、農林水産物・食品の輸出額目標を五兆円とするとともに、食品産業の海外展開による収益額、インバウンドによる食関連消費額の目標など、食料安全保障の確保に関する目標を掲げています。 また、目標と併せてKPIを設定し、目標の達成状況の把握だけでなく、KPIを検証することにより、PDCAサイクルによる施策の不断の見直しを行うことといたします。 第四は、食料、農業及び農村に関し総合的かつ計画的に講ずべき施策です。 一つ目は、我が国の食料供給に関する施策です。 まず、水田政策について、令和九年度から根本的に見直すこととし、水田を対象として支援する水田活用の直接支払交付金を作物ごとの生産性向上等への支援へと転換することを位置付けました。 加えて、米輸出の更なる拡大に向けて、低コストで生産できる輸出向け産地を新たに育成するとともに、海外における需要拡大を推進します。 また、規模の大小や個人、法人などの経営形態にかかわらず、農業で生計を立てる担い手、農地、水を確保するとともに、地域計画に基づき、担い手への農地の集積、集約化を推進します。 さらに、サステナブルな農業構造を実現するため、親元就農や雇用就農の促進により、担い手を確保します。 生産コストの低減を図るため、農地の大区画化、情報通信環境の整備、スマート農業技術、DXの推進や農業支援サービス事業者の育成、品種の育成、共同利用施設等の再編、集約、合理化等を推進します。 加えて、生産資材について、国内資源の肥料利用の拡大、化学肥料の原料備蓄、主な穀物の国産種子の自給、国産飼料への転換を推進します。 二つ目は、輸出の促進に関する施策です。 マーケットイン、マーケットメークの観点から、新たな輸出先の開拓、輸出産地の育成、国内外一貫したサプライチェーンの構築を推進します。 また、食品産業の海外展開とインバウンドによる食関連消費の拡大により、輸出拡大との相乗効果の発揮を図ります。 これらにより、食料自給率、食料自給力の向上、海外から稼ぐ力の強化を図ることを通じて、農業経営の収益力を高め、農業者の所得の向上に取り組みます。 三つ目は、国民一人一人の食料安全保障、持続的な食料システムに関する施策です。 食料システムの関係者の連携を通じた、食品等の持続的な供給のための取組、合理的な価格形成を推進します。 食品アクセスの確保に関しては、ラストワンマイル物流の確保、フードバンク等の食料受入れ、提供機能の強化等を行います。 四つ目は、環境と調和の取れた食料システムの確立、多面的機能の発揮に関する施策です。 GXに取り組む民間活力を取り込み、脱炭素化、生産性向上、地域経済の活性化を同時に実現するみどりのGX推進プランを策定し、新たな環境直接支払交付金やクロスコンプライアンスの実施を通じた環境負荷の低減、農林漁業循環経済の取組を促進します。 また、農業生産活動の継続を通じた多面的機能の発揮を促進します。 五つ目は、農村の振興に関する施策です。 総合的な農村振興のため、地方みらい共創戦略を策定し、官民共創の仕組みを活用した地域内外の民間企業の参画促進や地域と企業の新たな結合等により、関係人口の増加を図り、楽しい農村を創出します。 農泊や農福連携等、内発型新事業を創出するとともに、生活インフラ等の確保に取り組みます。 また、中山間地域等の振興のため、農村RMOの立ち上げ等による集落機能の維持、地域課題に対応し、地域の特色を生かした農業で稼ぐための取組を支援します。 六つ目は、国民理解の醸成に関する施策です。 農業等に対する消費者の更なる理解や行動変容につなげるため、食育等を推進します。 七つ目は、自然災害への対応に関する施策です。 東日本大震災からの復旧復興については、被災地のニーズを丁寧に酌み取りつつ、担い手の確保や産地形成等を支援してまいります。能登半島地震と豪雨災害からの復旧復興については、農地等の復旧やなりわい再建等の総合的な支援策を切れ目なく実施してまいります。 最後に、第五、食料、農業及び農村に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項です。 食料システム全体の生産性向上に向けたDX推進、食料システムの関係者間の連携、関係府省庁との連携による施策の推進等を位置付けております。 農林水産省といたしましては、この基本計画に基づき、多くの方々の御理解と御協力を得て、食料システムが一体となって、スピード感を持って施策を推進してまいります。 委員長を始め理事、委員各位の一層の御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。(発言する者あり)
○委員長(舞立昇治君) 大臣。
○国務大臣(江藤拓君) 二ページです。 まず、「まえがき」として、食料安全保障に関する議題と申し上げましたが、課題を整理した上での間違いでございますので、修正いたします。
○委員長(舞立昇治君) 以上で説明の聴取は終わりました。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○藤木眞也君 おはようございます。自民党の藤木眞也です。 久しぶりの質問となりますけれども、理事の皆さん、質問の機会いただきましてありがとうございました。 大臣には、一度、このタイミングで江藤大臣で本当に良かったと思いますということをお話しさせていただきましたけれども、昨今の課題考えてみても、本当に江藤大臣で良かったなというふうに改めて痛感をいたしております。大変大きなお米の問題、そしてまたトランプ関税の問題あろうかと思いますけれども、しっかり御対応いただきますようにお願いをさせていただきます。特にトランプ関税、私どもも非常に心配をしておりますけれども、やはりTPPのときにもう土俵際いっぱいのところで私たちの国は持ちこたえたというふうに思ってございますけれども、これ以上の後退はできない状況の中であります。国益を守る会の会長として長く御活躍でした大臣ですので十分御理解の上とは思いますけれども、是非とも、私どもに対しても安心のいく結果につながるような取組を行っていただければというふうに冒頭お願いをさせていただきます。 また、先ほどは長文をお読みでしたので随分お疲れだと思います。私の質問に対しては周りの方の答弁でも結構ですので、今日はいろいろと最近の課題を質問させていただければというふうに思ってございます。 まず、先ほどの基本計画の中にもありましたけれども、水田政策のお話を若干させていただければと思います。 先ほどの新たな食料・農業・農村基本計画の中に、水田政策の見直し方向として、水田を対象として支援をする水田活用交付金ですね、いわゆる水活を作物ごとの生産性向上への支援へと転換するとございます。また、国産飼料の生産性向上を図るため、飼料用米中心の生産体系を見直し、青刈りトウモロコシ等の生産振興を図る、また、麦、大豆、飼料作物については、食料自給力向上の費用対効果を踏まえて、水田、畑にかかわらず、生産性向上に取り組む者の支援へ見直すべく検討すると書かれてございます。 それぞれ触れてまいりますけれども、麦、大豆、飼料作物については水田、畑にかかわらず支援とされていますが、畑作への支援部分は単純に予算の増額が必要となると思われます。一方で、水田の麦、大豆への支援を現行よりも薄くすれば、最近の米価の高騰している中ではやはり主食用米への生産に流れてしまう、そういった傾向が容易に想定できます。現行並みというよりも、むしろ従来よりも厚くする必要があるというふうに考えておりますが。 また、麦、大豆だけではなく、子実用のトウモロコシであったり青刈りトウモロコシについても、今後の飼料作物として欠かせない作物であるというふうに受け止めております。増産を後押しするためには、今、現場の皆さん方とお話をしても、あと少し、あと少し支援が厚いと非常に助かるんだけどなというようなお話をよく聞きます。やはり、しっかりとした単価が必要なんだというふうに受け止めておりますし、また、飼料米については、これまでの飼料米中心の生産体系を見直しとあるために、やはり全国で生産をされている生産者の方々が非常に心配をされている状況にございます。地域によっては、これまでの耕畜連携の推進や畜産物のブランド化、そしてまた米の需給調整に果たしてきた役割を現場の努力として考慮すれば、引き続き飼料用米への支援がこれまでと同じように必要になるというふうに思ってございます。 またさらに、最近、加工用米については、現行の水活の単価では米価高騰の状況の中で主食用米への移行の影響を顕著に受けているというふうにお聞きをいたします。加工用米が不足をする状況となっていますので、政策支援の単価もこれまで以上の単価にする必要があるのではないかというふうに考えております。 ただ一方では、新たな基本計画の水田政策の見直し方向として、予算は、現行の水活の見直しや見直しに伴う既存施策の再編により得られた財源を活用するとありますが、もちろんこうした取組というのは財源をつくり出す上で必要なことだというふうに思いますが、これまで指摘をさせていただいたように、これまでの水活予算の規模を抜本的に見直して予算の拡充が必要になるというふうに推測をしております。 米の需給を大幅に崩すような主食用米への転換を回避する上でも、食料自給率の向上や食料安全保障の確立のためにも水活の見直しは肝であり、水活に代わる政策への抜本的な予算拡充は必要不可欠だと考えております。既存の予算枠にとらわれず、別財源の確保による大幅な予算規模の拡大が必要だと思いますが、農林水産大臣のお考えをお伺いできればと思います。
○国務大臣(江藤拓君) まず冒頭に、皆様方の温かい御協力をいただきまして、十一日に何とか閣議決定にこぎ着けました。委員の皆様方の御協力に改めて感謝を申し上げます。 言われるとおりですよ。水活を水田に着目したところから作物に着目するわけでありますから、対象は増えますわね、単純に考えて。面積も増えるでしょう。もちろん、既存の政策をブラッシュアップする上でも、そして見直すということ、そして今現状どうなっているのか、しっかり調査して検証することは必要ですが、今意欲を持ってしっかり営農をしていらっしゃる方が、九年以降の水活の見直しをやった結果、何か薄くなっちゃったよねというような話になっては、これはもう話が違うという話に私はなるんだろうと思っています。そういった方々の営農意欲を奪うようなことを決してしてはいけないんで、ですから、七年中にはしっかり検討して、それで八年の概算要求でしっかり要求をしていきたいと思っています。 委員は、非常にもう早い、もう何年も前から子実トウモロコシだというお話をずっと自民党の部会でも主張されて、そしてまた青刈りトウモロコシもこれから対象としていこうということでありますから、それにしても基盤整備も必要になるでしょうし、新しい作物をやるということであれば新たないわゆる機械等の導入も必要になりますので、様々支援をやはり厚くしていかないと政策目標は私は達成できない側面が多分にあると思っています。 ですから、まず検証をした上で、ようやく基本計画ができ上がりましたので、これに沿ってこの目標を達成し、KPIをやってPDCAサイクルを回していく上でこれが必要だということであれば、堂々と農林水産省として予算の要求を、目標は高くということですね、しっかりやっていこうと思っております。
○藤木眞也君 ありがとうございます。 非常に現場の皆さんにとって勇気付けられるような答弁だったなというふうに思いますし、私は、いろいろと賛否はあるかと思いますが、これまでの水田政策、特に水活の取組というのは、私としては決して間違えた方向に進んだというふうには受け止めていませんし、これ手前みそになりますけれども、私の地元、私の出身の町ですけれども、専業、兼業を合わせても百七、八十戸しかない小さな町ですが、ほとんどが兼業の方なんですけれども、この五年間の国勢調査の期間中に二十三戸専業農家が増えている。 これ去年、私は坂本大臣の選挙区ですので、その質問をしようと思ったら、減っていますよと言おうと思ったら増えていたものですから質問ができなかったんですけれども、別に無理をして経営をやられているわけではございません。お米を三分の一しか作らずに三分の二を転作に回す、そういうブロックローテーションをしっかりやって、なおかつ裏作で小麦を一〇〇%作付けをするという、決して派手な経営をやっているわけではないんですけれども、堅実的、確実な手取りがあることによって兼業の方が専業に回ってこられたり、なおかつ、おじいちゃんの経営をお孫さんが引き継がれる、そういう経営が非常に増えてきて、一割以上の増加につながっているという好事例もございますので、やはり、しっかりこういうところ、ほかの県にも波及させる必要があるんだろうというふうに思ってございますので、今後の見直しに関しては、是非農水省の皆さん方とともにしっかりとした施策づくり、私も協力をさせていただきたいなと思ってございます。 続きまして、花粉交配用蜜蜂が不足をしていますよということについて質問をさせていただければと思います。 江藤大臣のお父さん、隆美先生がつくられた養蜂議連、最近は養蜂振興法の関係で養蜂振興議連となっていますけれども、私、その事務局長を引き継がさせていただいております。その関係で養蜂家の方々と非常に接点を深くしているわけですけれども、今、施設園芸や果樹の生産者、また蜜蜂を花粉交配用として利用していらっしゃる皆さん方にとって危機的な状況が訪れていると言っても過言ではない状況があるんだということでございます。 花粉交配用の蜜蜂は、毎年、養蜂業者の方が養蜂販売業者やJAを通じて、生産者にリースや販売によって供給をされているという実態がございますけれども、近年の猛暑、特に秋に非常に暑い高温期が遅くまで続くことによって、例年ですと秋に蜂が増えていかないといけない時期になかなかこれが増え切れていないという実態がございます。その一番の要因というのは、やはり少し涼しくなってくると、これまででしたら減ってきていたヘギイタダニ、これが、いつまでもいつまでも暖かいものですから、生息をすることによって蜜蜂に悪さをして蜂が増えていかないという状況があるということだと思います。 ただ、今国が積極的に進めていらっしゃる高収益作物、特に施設園芸やいろいろな野菜を作られる生産者にとって、この蜜蜂がいなければ交配ができないという非常事態に陥る、そういう危機的な因果関係もあるんだということを委員の先生方にも共有していただければなというふうに思いますが、このヘギイタダニの殺虫剤がこれまであったわけですけれども、なかなかこの薬剤耐性が付いてきたことによって効果が薄くなってきているということをこの養蜂業者の方々が口々に言われているということであります。 一度大臣の方にも要請をさせていただきましたけれども、薬品メーカーの方々も開発は頑張っていらっしゃいますし、認可に向けて取組はされているということでありますけれども、なかなか認可には時間が掛かるということと膨大なお金が掛かるということで、結果としてこの新しい薬剤が現場まで下りてくるという状況になっていないということであります。 これが実際に、九州のイチゴやスイカ、メロンなど施設園芸地帯においては、この花粉交配用蜜蜂の確保が困難となっている状況もございます。早くから生産、花が咲くイチゴであったり、スイカの前半とかは意外とまだ蜂に余力があるんですけれども、後半になってくると、メロンとか、本格的な交配が必要になってくるスイカ、そういった部分に農家の方々に不足感が出ているということと、大臣の地元である宮崎県でも、県の特産品であるマンゴーの農家さんも最近ちょっと苦労し出したなというようなお話も聞かさせていただいているような状況にございます。 ただ一方では、養蜂家が、ただでさえ採蜜用に養蜂をされているところを相当無理をして、今交配用蜜蜂が足りないものですから、そちらの方に回されているというような状況もございます。採蜜で使えば一つの巣箱で十五万から二十五万ぐらいは普通に収益が上がる部分を、交配用に回せば一万五千円ぐらいにしかならないというような状況もあるんだということをお聞きしております。 是非この養蜂家の皆さん方の努力という部分を認めていただければなと思いますし、少しは私どもJAサイドもこれまで使われる側に対する説明が不足していて、いけなかったなというふうに思いますけれども、やはり一万五千円ではなく、二万五千円とか三万円とか出しても蜂が必要でしょうというような指導もしていく必要があるなというふうには思ってございますけれども、なかなかそうした状態には今の現時点では行き届いていないというような状況にございます。 農林水産省として、こうした状況というのが的確に把握をされているのでしょうかということと、どういった対策を講じているのかということについてお伺いをさせていただきたいと思います。
○政府参考人(松本平君) お答えいたします。 委員からの御指摘にもありましたように、施設園芸や果樹等の生産農家におかれましては蜜蜂を花粉交配用に利用されており、農作物の安定的な生産を図る観点から花粉交配用蜜蜂の安定供給は重要であると認識しております。 このため、農林水産省におきましては、都道府県及び一般社団法人日本養蜂協会の協力を得まして、花粉交配用蜜蜂の需給調整システム、こちらを構築しております。各県内の養蜂家と園芸農家の間の需給の調整や、供給余力のある県と不足する県との間での調整等を行うことで、花粉交配用蜜蜂の需給の安定に取り組んでいるところでございます。
○藤木眞也君 ありがとうございます。 いろいろとお取組はやっていただけているということでございますけれども、先ほども言いましたように、やはり交配用に回せば回すだけ養蜂家の方々の経営が苦しくなるという状況の中、ただ、非常に、本当にこの人たち、頭が下がるほど親切で真面目なんだなと思うのが、やはり自分たちのその収益を減らしても花粉交配用に回されている実態もあるんだということでございます。 是非、養蜂家に対する支援であったり、はたまたダニの駆除剤、これの早い段階での認可に向けて農水省としてお取組をいただければと思いますけれども、考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(松本平君) お答えいたします。 委員からの御指摘ありましたように、昨年の猛暑等の影響によりまして、秋以降、全国的にダニ被害が発生しております。花粉交配用蜜蜂の需給調整が困難な状況が発生しており、一部の地域におきましては不足が生じる可能性があるとの報告を熊本県を始め一部の県からあったところでございます。 このため、都道府県を通じまして、園芸農家に対しまして、蜜蜂の適切な飼養管理、代替昆虫の利用などを依頼するとともに、令和七年度予算におきまして、養蜂等振興強化推進事業によりまして、低温管理によりますダニの増殖を抑えるための技術の実証、暑熱ストレスを軽減させる新たな巣箱の導入、他の花粉交配用昆虫による代替技術等の実証等に要する経費を支援しているところでございます。 また、新たなダニ駆除剤、こちらの承認につきましては、養蜂協会と動物用医薬品メーカーが協力をいたしまして必要なデータの収集を行っております。これに対しまして、農林水産省としましては、補助事業等によりましてその経費を支援しているところでございます。データがそろい、農林水産省に承認申請され次第、速やかに承認審査を進めてまいりたいと考えております。 これらの取組を通じ、花粉交配用蜜蜂の安定供給が図られるよう努めてまいりたいと考えております。
○藤木眞也君 ありがとうございます。 非常に業界全体が厳しい状況にあるということでございますので、できるだけ何か前向きになれるような発信を是非農水省の方からも出していただければなというふうに思います。 続きまして、これ激変緩和措置ではありますけれども、施設園芸の皆さん方が冬場に使われる燃油、燃料ですね、この価格高騰対策について質問させていただければと思います。 このセーフティーネットの発動基準が七中五という中で算定をされているということは存じ上げておりますけれども、昨今の燃油の高騰というのが長期にわたって上げ止まりの状況になっているということで、もう令和四年のときには十分この激変緩和で農家の皆さん方も耐えられるだけの対策費が出ていたんですけれども、徐々に徐々にこれが薄まっていくという、これはもうほかのセーフティーネットにも言えることなんですけれども、そういう状況にあって、激変緩和のときには非常に効果的に効いているこの仕組みが上げ止まりになってしまうと効かないというような、効果が薄くなっていくという中で、やはり多くの農家の皆さん方からお話が出てくるのは、畜産に対しては一対二だったり一対三だったりという補償の比率がある中で、この燃油対策も一対二とかで対応していただけると非常に助かるんだけどなというようなお話をとてもたくさんの農家の皆さん方からお聞きをいたします。 是非一度、激変緩和のときには従来でも構わないんですけれども、やはりこういう恒久的になったときの対応策として、もう一段上の対策を検討していただくようなことができないのかということをお伺いさせていただきます。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 施設園芸燃料価格高騰対策ということでございます。私ども、各月の燃料価格が発動基準価格を超えた場合にその差額を補填するということでございます。過去七年間ということで、相当長い期間を考えてやっております。 先ほど、負担の割合ということございましたけれども、私ども、まず、その施設園芸の長期的な経営安定のためには、その価格、燃料価格の高騰の影響を受けにくい経営に転換していくということが重要であると、こう考えておりまして、本対策でまずはその激変緩和ということを行う一方で、産地生産基盤パワーアップ事業の中でこういった施設園芸のエネルギー転換枠というものをつくりまして、何とかそこの中で、ヒートポンプ等省エネ機械の導入を支援、あるいは保温性を高める資材、被覆資材や内張りカーテン等の導入支援ということで、そちら側で支援をしながら何とか化石燃料の使用削減をしていくと、こういったことで生産者の方々の長期的な負担軽減を図ってまいりたいと考えておりまして、御理解をいただきたいというふうに思っております。
○藤木眞也君 ありがとうございます。 確かに、ゼロカーボンを目指す我が国にとって、化石燃料をいつまでも燃やすんだという話には当然ならないと思います。私も、そういう意味では、徐々にヒートポンプに転換をしていった方がいいですよなんという話も全国でお話をさせていただいておりました。ただ、実際、今回ヒートポンプに換えられた農家からは、先生言ったから換えたんだけど、電気代の方がもっと高いじゃないかというようなお話も聞こえてきております。なかなか難しいものだなというふうに思いますけれども、やはり一気に換わるということはありませんので、やはり十年、十五年を掛けてじわじわと入替えが行われていくんだろうと思いますので、もうしばらくはやはりこういった対策が当然必要になってくると思いますので、その辺是非お考えをいただければと思います。 時間が非常に残りが少なくなってきましたので、少し、一問飛ばさせていただいて、同じ農業共済の関連のお話ですけれども、家畜共済というのが、農業共済団体の中で家畜診療所というのをつくっていただいて、今獣医さんに農家を巡回していただいているという状況にございますけれども、この家畜診療所の経営というのが非常にどの県、どの組合に聞いても厳しいぞというお話を聞いております。 家畜共済に付された家畜の診療業務を行うために農業共済団体が設置するこの家畜診療所ですね、これ、現在四十二道府県に二百二か所設置されているとお聞きをしております。日本の産業動物臨床獣医師の約四割が所属をしているとのことです。そのうち約六割の家畜診療所において収支が赤字となっているとお聞きをいたします。家畜診療所の獣医師には、家畜に対する幅広い獣医療の提供だけでなく、伝染性疾病の予防、また飼養衛生管理の指導、生産獣医療の提供、農場HACCPや畜産GAPの普及時の指導と、さらには獣医系大学や獣医師への臨床実習への協力など、非常に果たされている役割は多岐にわたっているということでございます。 これ、畜産、酪農地帯ではこの獣医さんという存在はなくてはならない存在になっていますけれども、なかなか開業医の方が減っている現状の中では、私の地域でも、やはりこの家畜診療所の獣医さんがいなければもう本当に獣医さんがいないというような状況にまで地方は変わってきているということでございます。 ただ一方で、新しく獣医の資格を取られてもペットの方に流れられる方が非常に多いということで、現場ではこの採用にも苦慮をされているということであります。やはり、どうしても生計を立てる上で手取りが多い方がいいんだということを考えると、家畜診療の方の獣医さんの数が減ってくるというのは致し方がないのかなというふうに思いますが、これが致し方ないでは本当に困ってしまうということでございます。やはり、しっかりと給与で支払えるだけの仕組みというのを考えていかなければいけないのではないかなと思います。 この地域での役割を鑑みても、農業共済団体の体制強化と併せて、家畜診療所への政策的な支援の拡充が必要だというふうに感じております。農水省の考え方をお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(杉中淳君) お答えいたします。 家畜診療所は産業動物診療の六割を担っており、家畜疾病の予防や研修生の受入れなどを通じて地域への獣医療の供給や畜産業の振興に貢献をしております。 畜産農家の減少、点在化などを背景に、先生おっしゃるように収支が厳しい家畜診療所も見られるため、農林水産省では、令和五年度から遠隔診療を共済診療の対象に追加し、診療効率の向上による収益性の改善を促すとともに、令和六年度補正予算におきまして、畜産農家の生産性向上や家畜診療所の収入源の多角化に資する生産獣医療の取組に必要な機器の整備の支援を行っているところでございます。 また、獣医師の確保につきましては、地域によっては困難となっているところがあるため、獣医学生等に対して修学資金を給付する取組や、体験実習等の産業動物分野への関心を高める取組を支援をしております。 このような取組を通じて家畜診療所を支援してまいりたいと考えております。
○藤木眞也君 ありがとうございます。 人間でいう病院の経営と同じで、なかなかこれ価格転嫁ができるような仕事じゃないというふうに思います。診療報酬をしっかりと上げていくことによって収益を上げていってもらわないと、なかなかこれ黒字化にはつながらないんだろうなというふうに考えます。 私どももしっかりとそういった部分では発言もしていきますけれども、やはり、人が減ってくる、逆に診療の範囲が広くなる、そういうところを考えると、どうしても移動時間というのがこれまで以上にそれぞれの獣医さん増えている部分もありますので、やはりこの移動時間も診療報酬で見るとか、いろいろと今後検討していかなければいけない部分もあるんだろうというふうに思います。一緒になって今後充実ができるように努力をしていただければなと思います。 元々の、農業共済組合の関連の予算についても質問をしようと思っていましたし、収入保険についても若干触れさせていただこうと思いましたけれども、予定をされた時間になりましたので、今日はこの辺で私の質問を閉じさせていただきます。 ありがとうございました。
○徳永エリ君 皆さんおはようございます。立憲民主党の徳永エリでございます。どうぞ今日もよろしくお願い申し上げたいと思います。 今日まずは、明日衆議院の国土交通委員会で審議されます船員法等の改正案について確認をさせていただきたいことがありますし、大臣と共有したい課題もありますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。 今日は国土交通省にもお越しいただきました。ありがとうございます。 我が国は、千九百七十八年の船員の訓練及び資格証明並びに当直の基準に関する国際条約、STCW、W条約を批准して、現在は海技免状を受有していれば商船、漁船の区別なく船舶職員として乗船をすることができるということであります。また、船員法において船員に求められる基本訓練制度、これが構築されております。 また、一九九五年に採択された千九百九十五年の漁船員の訓練及び資格証明並びに当直の基準に関する国際条約、STCW―F、F条約に関して、平成二十四年十二月に大日本水産会から批准、国内法制化に関する要望書が出されまして、平成二十七年九月に検討会を立ち上げ、これまで十四回にわたってF条約の批准に伴う国内法制化に向けた検討会が開催されてまいりました。そして、令和六年、昨年の八月に取りまとめられております。 まず、お伺いしたいと思います。 なぜF条約に批准、国内法制化するこの要望が出され、検討するに至ったのか、その背景について、また、法制化に至るまで十年掛かっているんですよ、何でこんなに掛かったのかお伺いしたいと思います。
○政府参考人(堀真之助君) お答えいたします。 STCW―F条約の締約国は、自国に寄港している外国漁船の船員が同条約に規定する要件に適合しているかどうかを検査し、適合していない場合は航行を差し止めることができます。この検査は、PSC、ポートステートコントロールと呼ばれております。PSCに際しては、STCW―F条約に適合する資格証明書を有していれば検査が短時間で終了しますが、当該証明書を受有していなかった場合、検査に時間を要することに加え、航行が差し止められる可能性があります。外国の港において我が国の漁船にこのような事態が生じるのを防ぐことを念頭に置いて、STCW―F条約の批准と国内法制化の要望がなされたものと承知しております。 この要望を踏まえまして、STCW―F条約の締結に向けて関係者間で検討会を開催いたしました。その結果、平成二十七年の時点で、従来のSTCW―F条約は、漁船の長さを基準として、我が国の漁船にとって不利な内容であるということで、この条約に加入するためには条約の改正が必要というふうに結論に至りました。 その後、同じ平成二十七年にIMO、国際海事機関に条約改正を提案いたしました。その後、九年間の審議を経て、令和六年五月にこの条約の改正が採択されました。この条約改正を受けて、政府において国内法の改正を検討し、今通常国会に関連法案を提出いたしました。 このような経過を経たので、要望書をいただいてから関連法案の提出まで十年以上の期間を要したということでございます。 以上でございます。
○徳永エリ君 御説明ありがとうございます。背景と、そしてどうして十年掛かったのかという御説明をいただきました。 このF条約、これ批准に伴って、我が国では、W条約でこれまで漁船に乗っていた船員は、無限定水域において航行する長さ二十四メートル、国際総トン数三百トン以上の漁船、それから、限定水域、EEZを超えない範囲において航行する長さ四十五メートル、国際総トン数九百五十トン以上の漁船を我が国では特定漁船と位置付けておりますけれども、その特定漁船等における乗船経験、乗船履歴を有することと、今回新たに創設される漁ろう操船講習、この課程を修了したという証明がなければ特定漁船に船長又は航海士として乗り込ませてはならないということが船舶所有者に義務付けられることになります。つまり、W条約でこれまで特定漁船に乗ってきた船長や航海士は、今後全て漁ろう操船講習を受けなければならなくなりました。 漁ろう操船講習の内容と、この講習の施設の数、それから場所について、国交省、水産庁にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(堀真之助君) お答えいたします。 漁ろう操船講習についてでございます。 漁ろう操船講習は、その漁ろう作業の特性を踏まえた操船方法などに関する知識、能力を習得するためのものでございます。具体的な内容につきましては、現在、水産庁と連携しまして、漁業関係者などとともに検討を行っているところでございます。 この漁ろう操船講習は五年ごとに受けていただく必要がございますけれども、受けられる施設の数などもこれから調整していくことになると思います。ちなみに、オンライン講習も可能とする方向で検討したいと思っております。 以上でございます。(発言する者あり)はい。漁ろう操船講習につきましてはまだこれからということになります。同じ条約の中で基本訓練というものがございますけど、そちらにつきましては現在十四機関、全国でございます。 所在地……(発言する者あり)あっ、よろしいでしょうか。失礼いたします。
○徳永エリ君 まだこの漁ろう操船講習については内容は決まっていないということで、水産庁と連携しながら内容を決めていくんだと思いますけれども、五年ごとの更新ということであります。 また、船舶所有者には、非常時における安全衛生確保のため訓練の実施を義務付けています。今ちょっと御説明がありました。これまでW条約では船員法において基本訓練が義務付けられておりまして、これも五年ごとに訓練講習が行われてきました。 これまでの基本訓練とこの漁ろう操船講習どう違うのかということと、新たに全ての船長や航海士が訓練を受けなければならないということになるわけでありますので、そうだとしたら何人ぐらいが訓練を受けなければならないのか。あるいは、この基本訓練でありますけれども、全国に訓練施設、現在は何か所あるのか。そして、漁ろう操船講習や訓練の費用、どのくらい掛かって、これを誰が負担するのか。また、この基本訓練も、一度講習や訓練を受ければそれでいいのか、漁ろう操船講習と同じように五年更新ということになるのか。併せてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(堀真之助君) お答えいたします。 先ほどお尋ねの基本訓練の実技講習についてでございます。 対象となるその漁船員の方の数につきましては、水産関係団体に確認いたしましたところ、日本人が約二千三百人、外国人が約三千百人とのことでございます。このうち外国人につきましては多くがインドネシア人の方でございまして、インドネシア人の方は既に自国で実技講習を受けている方が乗船していると承知しております。 この日本人の方々についてでございますけれども、現在商船の方のSTCW条約に基づいて既に商船を対象に行っている実技講習、この実技講習の受講ができる訓練機関は全国で十四機関ございます。所在地は北海道とか仙台もあるんですけれども、数としては西日本の方が多いということになってございます。このほか、その船舶所有者の方とか水産高校が自ら訓練機関となり、雇用する船員に対して実施するものもございます。 受講に要する費用としては、現在商船を対象に行っている機関では一人当たり十二万から十六万円程度と承知しております。この訓練は、条約に基づきまして五年に一度受けていただく必要がございます。 以上でございます。
○徳永エリ君 今御説明がありましたけれども、これからこの基本訓練ですけれども、日本人だけで二千三百人、この方々が新たに訓練を受けなければいけないということでありまして、施設が全国で十四か所しかないということであります。 今、北海道にもあると言っていますけど、私は北海道にないって聞いていました。あと、東北にも一か所しかないと。ほとんど西の方に集中しているということですけれども、あったんだったらごめんなさい。とにかく、それにしても、北海道は東北六県プラス新潟の広さですから、そこに一か所しかないということはやっぱり問題だというふうに思います。 それから、費用が十二万から十六万、五年に一回更新しなければいけない、これを船舶所有者が義務付けられている、あるいは個人が払う場合もあるというような御説明も受けました。これ、相当負担が大きいと思うんですよ。商船は、あっ、漁船はですね、商船のような終身雇用制度とは異なって、一航海終わったらもう乗らないという期間雇用、こういう船員が多いことから基本訓練の費用が多額となることが想定されますけれども、国からの支援についてどのように考えておられるか、また講習や訓練が負担で漁船に乗船しないとか、また年齢の高い船舶職員がこれをきっかけにお金掛かるし更新大変だしやめてしまおうかなと、ただでさえ人員不足なんですよ、でもこれがやめてしまうきっかけにもなりかねないということを大変危惧をいたしております。 この点に関してどのようにお考えか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(堀真之助君) お答えいたします。 実技講習の義務付けにつきましては、そのSTCW―F条約への加入において求められる内容であるとともに、その漁船員の方々の生命の安全確保のために必要なものであると考えております。 一方で、義務付けによる漁船員の方々の負担感をなるべく軽減する観点から、基本訓練の受講場所につきまして、漁船の寄港地、東日本の方が多いというお話もございましたけれども、その寄港地の周辺地域で、しかも低廉に実施できる体制の整備、それから高齢の方のお話もございました。高齢の方など健康上の理由で実技講習の実施が困難な場合の見学への代替など実施方法の簡素化、合理化、それから漁ろう操船講習の方になりますけど、先ほど申し上げたオンライン講習の実施、こういう負担軽減策について検討してまいりたいと思っております。
○徳永エリ君 訓練費用だけではなくて、その訓練施設に行くまでの交通費だとか宿泊費だとか、そういうものも掛かってくるわけですよね。それから、もう圧倒的に訓練施設が、二千三百人もこれから受けなきゃいけないんですよ、十四か所では全然足りないので、新たに施設を造るということも検討していかなければいけないんじゃないかなと思いますので、これから検討していくということでありますけれども、しっかりと検討していただいて、負担が大き過ぎてこの仕事をやめてしまうとかこういった船員職員の職に就かないとか、そういったことがないようにしていただきたいというふうに思います。 それから、現在はW条約に基づく締約国資格受有者承認制度によって多数の外国人船舶職員が日本籍船に乗り組んでいますけれども、我が国がF条約に批准した場合、例えばインドネシアの場合、商船はW条約、漁船はF条約と明確に分かれているんですね、資料付けさせていただきましたけれども。互換性はこのインドネシアの場合はないということであります。 法改正の条文を見る限り、F条約においても、W条約と同様、締約国資格受有者承認制度を導入することによって、資格証明書を持つインドネシアの船員が特定漁船に船舶職員として乗り組むことが可能との記載になっておりますけれども、法改正によって、我が国は、W条約に基づく海技免状と、それから漁船特有の知識を必要とするために漁ろう操船講習を修了し、W条約プラスF条約、この受有者が甲板部職員として漁船に乗船が可能となるということでありますので、インドネシア人であってもW条約に基づく資格とF条約に基づく資格の二つの資格証明書の受有者が日本船舶の甲板部職員を目指す、承認制度の対象者となると、このことでよろしいでしょうか、確認をさせていただきたいと思います。あくまでも基本はWプラスF。
○政府参考人(堀真之助君) お答えいたします。 我が国の現在の国内法、商船と漁船の区別なく資格制度ができ上がっております。その資格を取るためにはSTCW条約、商船の方のSTCW条約と同等以上の要件に適合することが必要になります。 これも踏まえまして、今後の、今般の法改正後は、まず我が国の海技免許取得者がその特定漁船に船長、航海士として乗り組むためには、従来より求めていたその商船のSTCW条約の知識、能力の要件、そして新たに漁船のSTCW―F条約で定められた知識、能力の要件、この両方を満たす必要があります。外国の方の承認をする際にも同様に、商船のSTCW条約と漁船のSTCW―F条約の両条約の知識、能力の要件の適合を求めることを考えております。 以上でございます。
○徳永エリ君 確認ですけれども、日本人であっても外国人であっても、あくまでもW条約に基づくF条約、WプラスFであるということを再度確認したいと思いますが、よろしいですね。
○政府参考人(堀真之助君) ただいま徳永議員御指摘のとおりでございます。
○徳永エリ君 例えば遠洋マグロはえ縄漁船、例えばこの乗組員が二十五人だとしたら、日本人の船舶職員、まあ乗船員というのは恐らく二人とか三人とか、もしかしたら全くいないケースも現状ではあるかもしれません。 この条約は、あくまでも航行の安全、これが目的でありますから、日本人と同じだけのこの知識、それから技術、こういったものをしっかり持ったその外国人が乗船しなければ、日本人の乗組員も、自分のその安全を考えたときに、同等の知識や技術がない人と共に仕事をするということに対して大変に不安感を抱く、そのことがこの遠洋マグロはえ縄漁船に乗らない、日本人の乗船員がどんどんいなくなる、こういうことにもなりかねないと思っておりますので、繰り返しますが、航行の安全の観点から、人員不足は否めないということはよく分かりますけれども、基本的なルール、これはしっかりこれからも守っていただきたい、このことを確認をさせていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(堀真之助君) お答えいたします。 ただいま御指摘のとおり、船舶の航行の安全、漁船の航行の安全というのは一番重要なことでございますので、そこをしっかり保てるように漁船員の方々に必要な知識、能力を習得していただく、そこにしっかり努めてまいりたいと思います。
○徳永エリ君 船員法の改正案について幾つか課題を御指摘させていただきました。 お聞きになっておられて、大臣、どのようにお感じになったでしょうか。また、水産庁として支援が必要な部分も今後出てくるかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) これからWの方に移行するということでありますから、やはり乗組員の方々の安全を考えれば、はえ縄であり、それからいろいろな漁法がありますから、専門的な知識を身に付けることは大変有効だと思いますが、やっぱり安全であることはとても重要なことでありますから。 しかし、委員の御指摘を聞いて、やはり、ワンクールしか乗らない人もいるんだ、それから十二万から十六万も掛かるんだ、それが船主であれば、まあいいとは言いませんが、しかし本人の負担ということになるとなかなかこれしんどいですよね。しかも五年に一回。 なかなか大変なこれ改正でありますので、今答弁を聞いていて、ちょっとなかなか国交省さんの説明では私もよく分からなかった部分があるんですが、これから先そういう技術を身に付けるにしても、国交省としても、寄港地のところに近いところで研修できるようにしたいとか、全国十四か所じゃ足りないと、様々御指摘がありますので、できる限りこの国際条約には、国会を通ればこれは義務になりますので、我々水産庁としても、なるべくこれに関わる方々の負担軽減のためにできることを検討してまいりたいと思います。
○徳永エリ君 条約の批准、そして法制化に向けては、国土交通省、そして水産庁連携してこれまで進めてきたということでございますので、今後もまだ決まっていない点はよく話合いをされて、御指摘させていただいたような問題が起きないように対応していただきたいということをお願い申し上げたいと思います。 それでは、次に参ります。 トランプ・ショックについてお伺いしたいと思います。 先週の金曜日、政府はトランプ関税交渉チームを発足させまして、全ての閣僚が参加する総合対策本部を開かれました。また、赤澤経済再生担当大臣が、明日からですか、渡米されるということであります。 これまで追加関税とか相互関税とか振り回されてきたわけでありますけれども、そんな中で、iPhoneとかそれから電子機器、こういったものには相互関税は掛けない、除外するなんて話が出てきたと思ったら、いやいや、そうではないと、あくまでも別の関税の枠に移されるだけだと。もう何を考えているのか、今後何が起きるのか、もう全く分からないという状況でありますけれども、私たちがやっぱり心配なのは農林水産物への影響なんですね。非関税障壁の話もこれまで出てまいりました。 そこで、大臣として、このトランプ関税に関してどのような御所見をお持ちか、また、我が国農林水産物に対する影響、これについて御懸念をお持ちなのかどうか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(江藤拓君) たまたま五年前、日米のをやったのは私でありまして、あのときも役所に折り畳み式のベッドを持ち込んで、何日も役所に泊まって、もう本当にぎりぎりの交渉をして、しかし、あのときは譲り過ぎではないかという御批判も随分いただきました、正直なところですね。TPPから抜けたにもかかわらず、CPTPPと同程度でスタートさせる、横からジャンプインさせるような形になったわけですから、そのことについても、それはもう当時の大臣としては三八・五から始めるのが筋じゃないのと正直思いましたよ。しかし、日米の関係もあって、最終的にはそういうことになったわけでありますが。 今回は、余りにもちょっとよく分からないので、赤澤大臣がとにかく行かれて、向こうが何を言うかをまずしっかり聞いてくることが大事なんだろうと思います。こちらからもうこのことについて協議しましょうと言う必要はないので、向こうから一方的に関税掛けると言われている話ですから。 そして、もう前回の合意のときもトランプ大統領なので、あなたでしょうという気持ちは非常に強いので、私としては、前回の日米の貿易協定のときは、共産党の先生からおまえ責任取るのかと言われて、守り切れなかったら私が責任を取って大臣を辞任しますということを予算委員会で正直申し上げたので、今回も、あるいは、私は、やはり今回五年を掛けて国内の農業構造を強くするんだ、食料自給率を上げていくんだ、そして国民の不安も払拭していくんだというときに、それに水を差すような結果には決してなってはいけないという強い思いを持っておりますので、まだ今の段階でどうするこうするは言いませんが、ただ、むちゃを言われても言うべきことはしっかり言うと、間違っているものは間違っていると言わせていただこうと思っております。
○徳永エリ君 農林水産省でも、対策本部ですか、つくられたということでありますけれども、我が国の農林水産物・食品の輸出先の第一位は今アメリカなんですよね。輸出額は二千四百二十九億円ということであります。一方、我が国の米国からの輸入額は年間二兆二千三百億円ということでありまして、農林水産物においては貿易不均衡だと思いませんか、大臣。我が国の貿易収支は、農林水産物に限っては赤字です。 また、食料安全保障という新しい観点からも、やっぱりそれぞれの国、この農産物、食料品、こういったものに安易に関税を更に上乗せしていいのかどうかというところは大変に大きな問題だと思います。 食料安全保障なんて言ってもトランプ大統領に通じるかどうか分かりませんけれども、やはりこれまでと違った観点から、これはさすがに除外するべきだろうというようなことも是非とも言っていただきたいというふうに思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) おっしゃるとおりだと単純に思っております。 もうTPPからCPTPP、そして日英、日豪、そして日米をやって、我々はもう乾いた雑巾を絞るところまで絞ったと思っておりますので、これ以上、例えば関税に触るとか、そういうようなことについてとても私の考えの及ぶところではありませんので、やはりこれは、基本的にやはり鉄鋼、アルミニウム、自動車も、日米の経済貿易協定に基づいて、まず彼らが約束を履行することが筋だろうと私は思いますよ。それをしていないのに更に上乗せでこれをやれと言われるのはちょっとあんまりだなという気持ちはありますので、余り言い過ぎるとまた問題になりますので言いませんが。 ただ、赤澤大臣が行かれるので、相手が何を言うかしっかり受け止めて、省内に対策チームはつくりましたけれども、これは何か出せる玉がないかという話ではなくて、輸出等で影響を受けるような業界があれば、生産現場も含めてそこにはやっぱり支援をしなければなりませんし、そしてどれぐらいの影響があるのかをしっかり我々も数字としてつかんでおかなければなりませんし、これからもし補正があるということであれば、資金繰りや様々なことを含めて対応が必要ですから、そういう意味でやっているということであって、決して対米の交渉材料のための検討チームではなくて、国内の生産基盤、輸出業者を守るために何ができるかということを検討するための検討チームをつくっているということであります。
○徳永エリ君 これからの米国の出方を見ていかなければいけないし、交渉の余地ももしかしたらあるのかもしれません。でも、今もう既に、やっぱり国内においてこのトランプ・ショックっていろんなところに影響が出てきていると思うんですね。我々としては、やっぱり政府から国民が安心できるような強い厳しいメッセージがなかなか届いてこないという部分、非常に不安に思っているところがあるんです。 今大臣がまた余り言うと問題が起きると言いましたけど、やっぱりそういう強い思いを聞かせていただくと、ああ、そうかという気持ちにはなるんですが、是非とも、取りあえず赤澤経済再生担当大臣にアメリカに行っていただいて、話をしていただいて、これはおかしいと思ったらやっぱりもっと我が国も怒るべきだと思いますし、国民が安心できるような強いメッセージを国内向けにも是非送っていただきたいということもお願いを申し上げておきたいというふうに思います。 そして、今日は、食料・農業・農村基本計画、御説明をいただきました。私たちの要望も幾つかこの基本計画の中に記載していただきました。それこそ産業振興だけではなくて、農村振興という言葉も入りましたし、フェアトレードというのも入れていただきました。 それから、私としては、先日この委員会でも質問させていただきましたけれども、北海道の畑作にとって連作障害を避けて土壌病害を減少させて安定的な生産を維持するために欠かせない輪作体系、三輪作体系、四輪作体系、これが衆議院の委員会決議の中にも輪作という言葉は全く入らなかったんですよ。参議院の委員会決議には輪作を入れていただきましたし、そして基本計画にも土地利用型、この作目、最初はてん菜だけでしたけれども、麦やバレイショ、こういったところにもしっかり入れていただきました。現場からは、今年はゲタの改定年だということもありまして、この輪作体系の重要さが入るか入らないかというのは今後の農水省との交渉において大変に重要でありますので、懸念の声が上がっていたんですが、入れていただいたということで大変安心をいたしております。 そこで、改めて大臣に、この輪作体系の重要さについてどのように受け止めておられるか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(江藤拓君) もうこれは、麦、大豆、てん菜、バレイショについては、もう今委員がおっしゃっていただいたように、連作障害、これを防ぐということはとても大事なことで、地力の維持というのは農地の生産性の維持には全く欠かせませんので、これをしっかりやっていただくことがまさに強い農地を造るということでありますから、この輪作体系の確立について基本計画に書いたのは極めて妥当なことだと思います。 ですから、もうブロックローテーションや輪作とか様々なことをしていただいて、やはりこれから作物に着目した水活の見直しを行ってまいりますけれども、その上で、やっぱり生産性を上げていくという中では、この連作障害を防ぐための取組でありますから、極めて大事なものだというふうに自覚をいたしております。
○徳永エリ君 本当に輪作体系を入れていただいたのは有り難いと思っています。ただ、その作目がこれからもしっかり生産を維持できるかということが大事だと思うんですね。 てん菜に関しては、先般も申し上げましたけれども、二〇二六砂糖年度、これ作付面積を五万ヘクタール確保するんだということでありましたけれども、どんどんどんどん減っていって、もう五万ヘクタールを既に割っているという状況であります。それから、麦はこれから力を入れて生産していくんでしょうけれども、ジャガイモに関しても、加工用のジャガイモが足りないということもありますし、それから、これもアメリカから強い要望があった生食用ジャガイモの解禁、このことによって現場にどんな影響が出るかということも全く分からない状況でありますので、輪作体系を守っていくためには、その輪作体系の対象となる作目をしっかり生産続けていかなければいけないので、そこもしっかりと農林水産省の御支援をお願いしたいと思いますし、問題があればいろんなことを考えていかなければいけないなと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。これも要望としておきたいと思います。 次に、米についてお伺いしたいと思います。 米の価格、ついに十四週連続上昇ということになりました。沖縄県の那覇では、輸送コストも大変に掛かるということで、コシヒカリが五キロ五千二十七円ということで日本一高いということになっております。 第一弾に続いて、政府備蓄米の放出に向けて第二弾の入札が行われまして、七万三百三十六トンが全量落札されたということであります。合計で二十一万二千百三十二トンの政府備蓄米が放出されますけれども、今のところ米の価格は、消費者の期待を裏切って、下がるどころか上がっているという状況であります。 また、九日には石破総理の指示で、端境期を越えるまで定期的に毎月十万トン米を放出するということ、第三弾が決められましたけれども、米の不足感は解消されて米価は下がることになるのかどうか、このことについて、大臣、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(江藤拓君) 繰り返し答弁させていただいておりますが、我々は、あくまでも価格ではなくて量に対するものであって、しっかりとした需要と供給のバランスが取れて、ストックされているものがしっかり流れれば、結果として価格は下がることを期待しているということでございます。 私も週に二回はスーパーに必ず行って、家の近所に五か所スーパーがあるんですが、ぐるぐる回って、店の人は嫌かもしれませんが、裏をこうやって見て、ちゃんとこうやって、こうやって持ち上げて、写真まで撮るとさすがに不審人物なので、こう持ち上げて、ドン・キホーテでもこうやって持ち上げて見たりいたしておりますが、大分安い米は出てきております。ただ、POSシステムは、ブランド米とかは相変わらず高いので、それと加重平均をしますので、そうすると八円高いということでありますけど、上昇のトレンド自体は若干緩くなったかなという感じがしますが、やはり二十一万トンという量自体がそれほど、全体を下げるほどのインパクトはないのかもしれませんが、ただ、高いお米に困っておられる方々にとってはいい値段に少しずつ落ち着いていると思います。 しかし、昨日、関係団体の方々と、卸、それから小売の方々、町のお米屋さんも含めてですね、意見交換をしたんですが、やはり、大手のスーパーには行くけれども地方中心の中小スーパーには備蓄米が来ない。そして、今沖縄のことを言われましたが、遠隔地については流通経費が多分に掛かって、時間と金が掛かる。そして、私は四月の十日ぐらいには店頭と申し上げたんですが、中小の方々の御意見によると、店頭に出るのは早くて四月の末、五月になるかもしれないというようなことでありましたので、様々御意見をいただきました、御示唆をいただきましたので、三回目につきましてはいろいろ工夫できる余地があるなというふうに思いました。もう早速検討に入っておりますから、できるだけ結果が出せるように努力をしたいと思っております。
○徳永エリ君 当初から、備蓄米の放出はあくまでも目詰まりの解消なんだということをずっとおっしゃってまいりましたけれども、メディアは相変わらず、備蓄米を放出したのに、スーパーにも備蓄米が並び出したのにまだ米の価格が下がらないと、もうそのことばっかり言っていて、第三弾も価格が下がることに対して期待感があるわけですよね。やっぱりメディアの報道の仕方というのももう少し工夫していただきたいなというふうに思います。 それから、別に農協が悪いと言っているわけではないのでありますが、農林水産省にお伺いしたいと思いますけれども、放出された備蓄米の約九割はというか、ほとんどですよね、農協に売り渡していると。第一弾のどこに売り渡したかという売渡先が公表されましたけど、みんな農協ですよね、今日資料付けさせていただきましたけれども。なぜ卸売業者や大手流通に売り渡すということができないのか、その点についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 今回の米問題につきましては、米の生産量が前年よりも多いにかかわらず、集荷の大宗を担っている五千トン以上の大手の集荷業者の方々の集荷数量が二十一万トン、昨年の十二月段階で減ったということで、そういった、通常でしたら大手集荷業者から供給を受けている方々が例年とは異なる調達ルートから補完的に高い、比較的高いお米を仕入れる必要があったということで、末端の小売のところが上がったということで、私ども、売り渡した米を全国各地にくまなく可能な限り早期に流通に乗せるということで、こういった目詰まりの起点たる大手集荷業者に売渡しを行うこととしたところでございます。 先ほどちょっと大臣からございましたけれども、昨日、小売の方々、卸の方々から御意見を伺って、先ほど委員御指摘のような卸の方々の入札の参加というお話もちょっとございました。その中で、やっぱり卸の方々は、今回のように、例えば二十一万トンですとか十万トンとか相当規模な大きい量を短い期間で、卸の方々も多数おられるわけですから、六百社とか多数おられるわけですから、そういった方々が一度に入札に参加して、なおかついろんな多数のオーダーを処理して、あるいは配送を処理してというのはとても難しくて、やはり一定の、年間三百万トン近く流通させている集荷業者の方々がやるというのが今回妥当ではないかと、その中でいろんな工夫もこれからあるんじゃないか、そういった御意見をいただいたところでございます。
○徳永エリ君 まあ分かりましたけれども、農協に売り渡せば農協が卸会社に販売すると、そうすると、輸送コストとか保管料とか、あるいは資材費だとか、いろんなものが掛かってくる。農協が備蓄米を落札した価格は六十キロ当たり二万一千円。これに利益と経費を乗せて卸売業者に販売すると、そのときの価格、相対価格は、現在六十キロ当たり二万六千円ということであります。その相対価格で購入した卸売業者も小売店や大手流通に利益を乗せて販売すると。さらに、小売店や大手流通も利益分を乗せた価格で店頭販売すると。これ、幾ら放出しても、どんどん上乗せされていって高くなってしまうという仕組みになってしまうんだというふうに思います。 令和七年二月の六年産の全銘柄平均で、生産者価格は玄米で一俵二万六千四百八十五円、小売価格は一俵五万一千五百六十八円ということですから、倍ということでありますので、農協に売り渡していると、農協が悪いと言っているんじゃないんですよ、結局そういう仕組みになっていくので、これ、いつまでたっても価格は下がらないなというふうに思いまして、備蓄米の放出は、目詰まりの解消と、それと、まだまだ不足感がある中で、六、七、八の端境期、この端境期に米が足りないということにならないようにということでよろしいですか、大臣。
○国務大臣(江藤拓君) JAのことについて若干申し上げますと、昨日、卸の方々が六人、大きいところ、小さいところ、大中小と六人余り、出席者全員発言していただいたんで御意見も伺いましたが、簡単に言うと、無理ですとおっしゃいました。我々が集荷に行って、トラックもないし、経験もないし、そして、卸だけで六百社いるんで、その人たちが、まあ全員が参加しないにしても、たくさんの方が参加すれば、当然競争入札ですから値段が上がっちゃうと思いますよと。ですから決して良くない。 そして、前回、これは擁護するわけじゃありませんが、私がJAの方々から聞いているのは、今回利益は取らないと、JAの集荷業者の方々は経費だけ取らせていただきますという報告を受けております。私が受けた数字も、ああ、これは経費だけで出したんだなというような数字でありますので、今回は結構この方々が国策に協力してくれたなと思います。 ただ、先ほども申し上げましたように、その末端まで、末端という言い方は悪いですけど、町のお米屋さんまでなかなか行かないという問題があるということでありますから、その卸の方、前回八社が入札に参加されて、JAが参加したといっても、地方のJAが全農に委託するような形でやったという形もあったということなんですけれども、もう少し幅広く入札資格を取った方がいいなということで、多分、どれぐらいの数字になるか分かりませんが、第三回目は八よりも応札者は増えるというふうに思っています。 ですから、もうちょっとウイングを広げて、そういう御不安には応えていこうと思っておりますので、なかなか難しい問題ではありますが、何とか委員にも御納得いただけるような形で、三回目に向けて、少し時間的余裕がありますから、検討を重ねてまいりたいと考えております。
○徳永エリ君 ありがとうございます。是非努力をしていただきたいというふうに思います。 それから、ちょっと時間がないので意見として申し上げたいと思うんですけれども、農林水産省はこれまで、人口減少や高齢化、米離れなど、需要は毎年十万トンずつ減少するという、そういったトレンドで主食用米の需要量を決めてきましたけれども、猛暑の影響による供給減とか、今年のようにインバウンドが一気に増えたと、インバウンドなどによる新たな需要増とかですね、あと非常事態、これ災害だけではなくて、米が足りなくなるぞというマスコミ報道とかの影響を受けて買い占めるという、こういう非常事態など、こういったものを勘案しながら需要量決めていたんだろうかということが甚だ疑問に思います。 令和七、八年の米の需要量に関しては、これまでどおりではなくて、そんなところも考えながら需要量を決めていくのかなと思ったんですけれども、相変わらず型どおりに決めていますよね。やっぱりこれからは、需要や供給、いろんな方々やいろんな状況を調査しながら正確に把握することに努めなければいけないと思いますし、柔軟な生産計画の見直しというのも大事だと思いますので、去年、今年のこの状況を受けて、これまでどおりではなくて、米政策もこれから見直していくわけですから、どのように需要量決めていくかということもしっかり検討していただきたいというふうに思います。 ちょっとこれまた時間がないので飛ばさせていただいて、今日どうしても聞きたいのは、二月に立憲民主党の農林水産キャラバンで鹿児島県の沖永良部島に行ってまいりました。花卉生産が盛んで、特にテッポウユリ、これ百年の歴史を誇る島の宝だそうで、かつては球根も育てていたということでありますけれども、当時円高の影響で球根が海外に売れなくなって、今は球根を輸入して生産をしていると。で、今、日本は円安なので、また球根を育てて輸出できないか、何か支援はないのかというお話を伺ってまいりました。 そうしましたところ、ちょうどカサブランカで知られるユリの国内産地が球根の高騰で品目転換や廃業に追い込まれているという記事が新聞に掲載されておりました。資料付けさせていただきましたけれども。 これに対してどう対応していくのかと聞いたところ、花卉の球根の九割を今海外から輸入していると。コロナ禍で花卉産業大変な思いをしましたけれども、需要も相当回復してきています。そういう中で、また改めて、この円安という状況の中で、球根の生産、これも取り組んでいかなければいけないんじゃないかなと思いますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 沖永良部島におきましては、菊、ユリ等の花卉の生産が非常に盛んなところだというふうに私ども承知しております。 農林水産省では、ユリの球根を再び生産拡大するといった委員御指摘のような取組をする場合に、例えば、需要のある花卉品目、品種に転換する場合のニーズ調査でございますとか、栽培実証あるいは栽培マニュアルの作成、こういったものを支援しているところでございます。 実際、沖永良部島におきましても、本事業を活用いたしまして、令和六年度に咲八姫と、こういう新しい県育成のテッポウユリの品種がございます。そういったものの効率的な球根生産体系の確立に向けた球根生産の実証事業を実施していただいているところでございます。 私ども、引き続き、こういった事業をいろいろ御紹介しながら、需要拡大、収益性向上と、こういったことの見込まれる品目への転換に支援をしてまいりたいというふうに考えております。
○徳永エリ君 球根を生産しているオランダでは、その球根の生産の過程で病気が発生しているというようなこともありまして、やっぱり温暖化のリスクっていろんなところにあるんだと思うんですよ。ですから、食料だけではなくて、こういった花卉の生産に関しても、やっぱりなるべく国内で作っていくというふうにこれを機会にしていった方がいいと思うんですね。 今、支援すると言っていましたけど、現場に任せるんじゃなくて、もう農林水産省が先頭に立ってなるべく国内生産に変えていく、そういうことを是非取り組んでいただきたいということをお願いしたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) オランダに頼っているというのを私知らなかったんですが、今これ読ませていただいて、かつてそういう時代があった、そしてやはり、自分のところで作れるものは自分のところで作るというのは今回の基本計画の大きな柱でもありますので、このユリなんかももう、ですから、自分たちでやった経験がおありになるわけですから、是非、農林水産省としてもどんな応援ができるかしっかり検討してみたいと思います。
○徳永エリ君 是非ともよろしくお願い申し上げたいと思います。 それから、今日、藤木先生が御質問されましたけれども、私も蜜蜂が不足していることについて今日質問させていただきたいというふうに思っておりました。 どういう背景があるのかというのは御説明いただきましたので、ちょっと補足をさせていただきたいというふうに思いますけれども、これも沖永良部島に行ったときに、東マンゴー園さんというところがありまして、養蜂家でもあられるんですね。熊本県の西岡養蜂園さんのお弟子さんなんだそうですよ。それで、蜜蜂が足りないんだという話を聞いたときに、水田で使う農薬の影響で蜜蜂が減少しているという話がありましたので、また農薬か、ネオニコチノイドかと思ったんですけど、これダニだということですね。 先ほど藤木先生もおっしゃっていましたけれども、ヘギイタダニというんですか、これ、何かJ系とかK系とかというのがあって、蜜蜂と一緒にダニが共生できる場合もあるんですけど、今、外来種のダニが入ってきて、共生できなくて死滅していっているということなんですよ。今まで三種類でしたっけね、効く薬があったんですけど、今この死滅している原因となっているダニには効く薬がないということで、先ほど御説明いただいたように、今その認可のための手続をしていただいているんですが、あとどのくらい掛かりますかといったら、三年と言うんですよ。これ現場、相当危機感持っていますよ。私、西岡さんともお電話で話しましたけれども、本当に危機感を持っていて、もう早く認可してもらいたいと。 ただ、やっぱりその安全性の問題がありますから、私たちはふだん、安全の観点からゆっくり審査してくれと言っている立場ですから、こういう状況だから急げとはなかなか言いづらいところもありますけれども、ただ、やっぱり蜜蜂というのは、その花粉交配だけではなくて、例えば北海道に何でこんなところに養蜂家の方いるのかなと思ったら、大根とかタマネギの種取り、これにも蜜蜂が必要なんですよね。ですから、蜜蜂が全国的に足りないというのは、本当にこれ危機的な状況なので何とかしなきゃいけないと思いまして、ここで皆さんとこの問題を共有させていただきたいというふうに思います。藤木先生は熊本県の養蜂協会の会長ということでありまして、相当強い要望を受けていらっしゃると思いますけれども、私も同じように危機感持っています。 それと、あと一方で、やっぱりその養蜂家の方々も高齢化という問題があるんです。私が行ったその沖永良部島の東さんも西岡さんもまだ若い、本当に一生懸命活躍していらっしゃる方々なんですけれども、全体的に見るとだんだん高齢化していっているということで、この蜜蜂を守る、養蜂家を守るということを考えると、この高齢化対策、人材育成、これも黙って見ているのではなくて積極的に取り組んでいかないと、これは大変だということになりかねません。 本当に我が国の農業に大きな影響を及ぼしかねない重大な問題だと思っておりますが、大臣、この蜜蜂不足への対応、いかがでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 私も当然、養蜂議連は入っております。私は養蜂議連の、肩書は何だったかな、(発言する者あり)ああ、顧問か、顧問を務めておりますので、坂本哲志元大臣が会長だよな、熊本、熊本ですけれども。 私のところも交配用の蜜蜂がいないとどうにもなりませんので、季節的に、まあイチゴの時期はまだいいんですよ、私のところはイチゴをいっぱい作っているので。ただ、後ろに行けば行くほど、まあ後ろの方は、言ったようにマンゴーの時期になるんですが、その時期になると足りないということであります。そして、この間の議連には出ましたけれども、とにかく早く認可をしてほしいということでありますが、しかし、困っているから認可をするということではないんですよね、正直言ってですね。それはやはり、しかるべき知見に基づいて認可をしなきゃなりませんので。ただ、スピードアップできる部分がもしあるなら、書類の整理であったり検査のスピードアップであったり、それはもう三年が二年になるなら有り難いと思いますけれども、しかし、これは温暖化も非常に影響をしていて、ダニはまさに温暖化の影響なので、これは難しい問題だと思います。 しかし、これがなくなると、まさに施設園芸や果樹園芸、それから大根も、何ですか、知らなかったんですけれども、そういったところも大影響あると思うので、担い手は、私の地元でも若い人が少しずつは、結構真面目にやればお金にもなるようでありますので、ただ、いろいろ地域を移動したりしてなかなか大変な仕事でもありますので、そういった方々への応援だったり人材の育成にもどのようなことができるか、考えてみたいと思います。
○徳永エリ君 東養蜂園さん、沖永良部島からも御要望いただきましたけれども、足りないということで、全国から蜜蜂を分けてほしいという要望があって全国に出荷しているということなんですけれども、これまでになかったようなことが起きているようなので、この養蜂家の方々への支援というのもしっかり検討していただきたいということを最後にお願いして、結びたいと思います。 ありがとうございました。
○窪田哲也君 公明党の窪田哲也です。よろしくお願いします。 今日は、お茶の振興、茶業の振興とお茶の文化の振興ということについてやり取りをさせていただければと思っております。 おかげさまで、昨年の荒茶生産で鹿児島県が日本一になりました。そのお茶の、これから輸出の、鹿児島県としては主力の一つというふうに捉えておりますので、しっかりまた後押しをしてまいりたいと思っておりますけれども。 トランプ関税という中で、先日、千玄室さんの随筆を読んでいますと、戦後の、この敗戦後の米軍の第六軍司令官が言っていましたけれども、日本には日本型の民主主義があるではないか。和敬清寂、これ茶道からきているらしいんですけれども、私は残念ながらお茶の心得がございませんで詳しくは申せませんけれども、千利休さんが和敬清寂、つまり、お互いに敬い、動じない心を持つ、それこそが日本型の民主主義だということをかつて言われたと千玄室さんが言っていましたけれども、日本にはそのような民主主義があるではないかと。トランプ関税、アメリカとの交渉に当たっても、私は、そういう心で臨んでいかなければならない、日本の国益を断じて守るという思いで強い姿勢で臨んでいただきたいと思っております。 今、急須離れ、そして人口減少、食の多様化、こうしたこともあって、特にリーフ茶中心に消費が非常に減っております。もちろん、一方で抹茶ブーム、これがすごいブームでして、それに象徴されるように、日本食の人気、そして健康志向、そうしたものもあって、日本の粉末茶、そうしたものの特に海外、輸出で相当伸びている状況でございます。 大臣に基本的な認識を伺いたいと思いますけれども、そうしたお茶をめぐる基本認識について伺いたいと思います。
○国務大臣(江藤拓君) お茶は、野村大臣のときに農業大臣サミットを宮崎で開催していただいたんですが、あのときに宮崎の有機のお茶を提供させていただきました。大変好評であって、もちろん抹茶や様々なお茶は好評でありました。そして、やはり宮崎でイベントがあると必ず野だてが今行われるようになりました。どんなイベントに行っても必ず野だてがあります。ちょっとお菓子をいただいて、五百円ぐらいでいただけると。非常に何か日本人だなと、俺は日本人なんだなというような感じを持つ。 そしてやはり、私は一人ですから、東京では、申し訳ないんですけど、ティーバッグでお茶を入れて、マグカップにティーバッグを入れてお茶を飲んでいるんですが、女房が東京に来ると急須でお茶を入れてくれるんですよ。やっぱり急須で入れてもらったお茶は一味も二味も違いますよね。ですから、急須で入れるお茶の文化というのもとてもいいなというふうに思っています。 そして、数字だけ見ても、もう何か最近、鹿児島が、様々、いろんなものが全国一位になって、ついにお茶まで取ったのかという感じでありますが、平成二十五年では六十六億だった緑茶の輸出がもう今は三百六十四億ですから、非常に伸びておりまして、特に抹茶なんかは伸びておりますので、今回のトランプさんの話がどう影響するか分かりませんけれども、しかし、ここはやっぱり、もうそれはなしにしてくれということを求めるのは当然の話にして、この文化とセットで、できればお茶だけではなくて、例えば着物とか、それとか茶道とか急須とか湯飲みとか、そういったものもセットで日本の茶の文化として世界に発信できれば更にいいなというふうに思っております。
○窪田哲也君 大臣おっしゃるとおり、文化として発信していくというのはとても大事なことだと思っております。 十一日に閣議決定されました食料・農業・農村基本計画、これを受けて、お茶でも茶業及びお茶の文化の振興に関する基本方針、これを策定する予定です。現在の案の方向性と数量目標について伺いたいと思います。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 今回の茶業及びお茶の文化の振興に関する基本方針の案でございます。基本的な方向といたしましては、先ほどございました碾茶でございますとか有機栽培茶、こういった需要の変化に対応したお茶の生産推進、それから二点目が生産性の一層の向上、三点目が輸出の更なる拡大と、四点目がお茶の魅力、情報発信による消費拡大と、こういったことに取り組んでいくこととしております。 また、こうした取組を推進することによりまして、令和十二年につきまして、生産量について七・五万トンを維持するとともに、輸出量につきましては一・五万トン、輸出額について八百十億円に拡大をすると、こういったことを目標として位置付けていくこととしております。
○窪田哲也君 それで、これ海外の需要に対応した生産の推進ですけれども、これだけ需要があるわけですので、しっかりこれ対応していかなければならないと思います。需要の変化に対応した供給体制、強化していくことが重要だと考えております。特に、今ありましたとおり、抹茶の原料となる碾茶、茶種転換、有機栽培、こうした転換が非常に大事だと思っております。 ところが、茶園の約四割が樹齢三十年、老園化しているという、そういう問題もあります。品質、収量が低下をして非常に厳しい状況となっているところもあります。改植、全国的にはこの改植が進んだ割合は一割というふうに聞いておりますので、その後押しも必要でございます。 こうした茶種転換、有機栽培等への生産の推進について伺いたいと思います。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 海外の需要に対応したお茶生産への転換と、こういったことはとても重要と考えております。このため、まず、碾茶の生産や有機栽培等の輸出向けに特化した栽培体系、こういったものへの転換が重要であろうと。それから、碾茶生産、有機栽培に資する、例えば被覆適性品種でございますとか耐病虫性品種とか、こういったものの開発、導入と。それから、何よりも碾茶等の加工施設あるいは低温貯蔵庫等の整備と、こういったものが重要であると考えております。 このため、農林水産省におきましては、まずこういった品種等への改植、あるいはこれらの転換に必要な資材、こういったものへの支援についてしっかり取り組むとともに、碾茶加工施設等の整備に対する支援につきましてもしっかり対応していきたいと考えております。
○窪田哲也君 どうぞよろしくお願いします。 輸出先は、アメリカが三三%、台湾が一九%、EU、英国一六%、東南アジア二〇%ということですけれども、今回政府は、そういうのを、現状を踏まえて、アメリカ、EU諸国、ASEAN、この三地域への輸出を強化、更に強く進めていくということを伺っております。それ以外の地域についてもしっかりプロモーションを行って、販路拡大、そして輸出支援プラットフォーム、そうしたものも活用しながらしっかり輸出の拡大に取り組んでいただきたい。 海外市場の更なる開拓に向けてどのように取り組むのか、伺いたいと思います。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、お茶の輸出を更に拡大すると、そういうことでは、欧米、ASEAN、こういった国に加えまして、その他の国、地域も含めた多様な実需のニーズを捉えていくと、こういったことは大事だと考えております。 このため、ジェトロでございますとかJFOODOとも連携いたしまして、日本文化や茶文化と併せたプロモーションをまずしっかりやっていくと、こういったことを通じまして海外販路の創出拡大の取組を推進していくと。それから、輸出支援プラットフォームを活用いたしまして、輸出に取り組む事業者の方々の支援をしていくということとしております。 また、加えまして、海外産のお茶との差別化と、こういったものが重要でございます。日本産のお茶のブランド価値を向上させるためのロゴマーク、こういったものを活用した戦略的なブランディング、こういったことを進めていきたいというふうに考えております。
○窪田哲也君 生産性を向上させていくということも非常に大事で、鹿児島の場合には平地で作られているところが多くて、この間、一番茶の茶摘みもありましたけれども、ところが、静岡とかだとやっぱり段々畑になっていてなかなか機械化が進みにくいという事情もあろうかとは思いますので、そうした中山間地、国内の茶園の四割を占めておりますので、そうしたところ、しっかり機械化を進めていくことが大事だと思っております。 生産性向上に向けて生産基盤の強化どのように進めていくのか、対策を伺いたいと思います。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 お茶の生産性の向上と、こういったことは非常に重要と考えております。このため、意欲ある担い手に対する、まず茶園の継承でございますとか、あるいは集積、集約、こういったことを推進するとともに、更なる機械化が進むよう茶園の大区画化等の基盤整備を推進していく、こういったことを考えております。 また、老齢化した茶園の若返りによる収量、品質の向上に向けた改植、あるいは乗用型の管理機などの既に確立された機械体系の更なる普及、それからロボット摘採機などのスマート農業技術の開発、導入、こういったことも併せてしっかり推進していきたいと考えております。
○窪田哲也君 どうか更にスマート農業が進んでいくように後押しをよろしくお願いしたいと思います。 それで、毎年農水省が、日本茶と暮らそうプロジェクト、これを開催をしておりまして、昨年も、坂本大臣がお茶を飲まれる、そういう場面がマスコミで見ましたけれども、そういうキャンペーンを実施をされている。そろそろ今月末ぐらいには開催するのかなと思っていますけれども、そういうようなものも踏まえて、消費者に向けてお茶の魅力、情報の発信、これをやっていくことが国内での需要の喚起にもつながっていくと思いますので、このキャンペーンがどうなっているのかということも伺いたいんですけど、まだ決まっていないということでございましたので、その辺も含めて、国内の需要喚起策について伺いたいと思います。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 お茶の消費拡大に向けては、特に消費量が減少している若年層、あるいは近年増加傾向にあるインバウンド観光客、こういった方々の多様な消費者層のニーズを踏まえた対応が重要であると考えております。 このため、こうした多様な消費者層に対して、ブランド戦略に基づくパッケージや商品開発等により、魅力的なお茶の楽しみ方の提案、あるいは情報発信、こういったものを行うほか、急須を用いた伝統的なお茶の入れ方の普及に加えまして、現代の消費者の簡便化志向を踏まえた、創意工夫を凝らしたティーバッグ、ペットボトル、こういったものの消費拡大等を進めてまいりたいと考えております。 さらには、子供の頃からお茶に親しむ習慣を育むため、児童生徒向けの茶摘み体験、お茶の入れ方教室、こういったお茶を活用した食育の取組の推進、それから日本茶と暮らそうプロジェクトでの新茶シーズンに合わせたキャンペーンの展開、それから、何よりも大阪・関西万博のこういった機会を活用した国内外におけるお茶の魅力発信、こういったものにも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○窪田哲也君 万博等でも是非活用していただきながら、日本茶の発信をお願いしたいと思います。 最後に、大臣に伺いたいと思います。 そのお茶の基本方針案でも示されておりますけれども、お茶は、我が国の米や魚を中心とした和食との相性が良く、和食文化を構成する重要な役割を担っている、そして、伝統と文化を育みながら国民の生活に深く浸透し、豊かで健康的な生活の実現に寄与をしているというふうに示しております。 加工、流通、販売と非常に裾野も広くて、携わっている方も多い、そういう茶業の振興、そしてお茶の文化の振興について、大臣に決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(江藤拓君) 基本方針を御紹介いただきました。まさにそのとおりであります。非常に和食との相性がいいことは言うまでもありませんし、そして、私の地元なんかでは、いわゆる日本茶だけではなくて、紅茶に取り組んだり、ウーロン茶に取り組んだり、様々な取組がなされています。 そして、北から南まで日本列島は長いんで、気候も全然違いますし、そして高低差もすごくあるので、高いところで作るお茶と、低いところで、鹿児島のように平地で作るお茶と、それぞれの特徴があってそれぞれ良さがありますので、こういったものはしっかり振興していくことが大事だろうと思っております。 そして、その中山間地域では、なかなか集約化は難しいですが、ゲタ履きの機械のようなものもしっかり導入してなるべく省力化も図っていくことも必要ですし、これから有機に取り組むということであれば、新たな環境支払の交付金も我々検討いたしておりますので、そうした有機のお茶に取り組む方々についてはまた別途支援の策が講じることはできるのかなと思っております。 御指摘のように、茶葉を作るだけではなくて、まず荒茶を作る、そしてその後製品に加工するわけで、その間には様々な方々が携わっておられて、地域の経済に対する波及効果も物すごく、農だけではなくてすごく裾野の広いものでありますから、地域の今後のことを考えると、まさに地域政策としてこれはとても大事な産業であるというふうに自覚をいたしています。
○窪田哲也君 インバウンドに向けての様々なイベントやそうしたものも今行われているようですので、どうかそうした取組にも後押しをよろしくお願いしたいと思います。 終わります。ありがとうございます。
○松野明美君 日本維新の会の松野明美です。どうぞよろしくお願いいたします。 最近は、物価高とか、そういうお米に関していろんな情報が飛び交っている中、もうお店に買物に行きますと、まずは物よりも値段、値段を見て何かいろいろと買物をするようになりました。 ただ、やはり日本人、私たちとお米というのは特にやっぱり切っても切れない。特に私は、現役時代も海外に合宿とかにも何回も行きましたけど、必ずパック御飯と、皆さん梅干しを持っていったんですね。そうすると、食べなくてもこれは安心するというような、そういうようなことを経験していますから、この食というものは本当にいろんなことに対しても重要だなと、しみじみと経験を踏まえて思っております。 そういう中で、三日の会見で、やはりトランプ大統領のこの日本の米関税は七〇〇%だという発言に対しまして、理解不能だという大臣の発言がありました。ただ、やっぱり私たち国民は、いろんなことに最近振り回されまして、いろんなことに不安があるんですね。ただ、本当にこれだけかと思ったんですよ、実は。理解は、私も全く分かりませんでした、普通の言葉に関しまして。ただ、やっぱり国民への強いメッセージというか、やはり日本の農業を守っていくんだという、そういうメッセージが本当に欲しかったなと思っております。日本の農業をどのようにしてこれから守っていくかという、そういうコメントというのはこれから先はちょっと付け加えていただきますと、私たち国民も、ああ、やっぱり大丈夫だと、いろんなことがあるけど大丈夫なんだというような、そういうようなことで生活をしていきますから、そういうコメントもちょっと付け加えていただきますと安心しますので、よろしくお願いいたします。 そういう中で、今回の基本計画でも、この米の輸出目標につきまして、現状の四・六万トンから、五年後、二〇三〇年までには三十五万トン、約八倍とするという目標が挙げられました。これだけ米の価格が値上がりしている中、どのようにしてこの輸出を八倍にするのかと思うんですね。今の状況の中でこの目標の三十五万トン、非常に思い切った数字目標だなと思うんですが、この輸出に対しての戦略、どのように考えているのか。 そして、やっぱり食料自給率、私はもっと目標は上げてほしいと思ったんですけど、この四五%、本当にこれ大丈夫か。そして、国内の農家への対応、その辺りをお聞かせください。
○政府参考人(松尾浩則君) まず、米の輸出に関してでございます。 米の輸出につきましては三十五・三万トンということで、委員御指摘のとおり、意欲の高い目標になっております。このため、まず米の生産コストの低減というのが最も大きな課題であるというふうに認識しておりまして、農地の大区画化等の基盤整備、あるいは農地の集積、集約、それから分散錯圃の解消と。それから二つ目に、やはり収量を上げていくということで、単収の拡大ということで、多収品種の普及開発、それからスマート農業等の低コスト生産技術の導入と。こういったことを通じまして、まず大規模輸出産地の形成をしっかりしていくということが生産面では重要と考えております。 また、その需要の開拓というのも他方で重要でございます。冷めてもおいしいという日本産米の特徴を生かして、非日系、新興国、こういったところへの新たな販路の開拓、あるいは有機米、あるいはパック御飯、こういった付加価値のあるものを出していきたいと、それから輸出先国の規制の対応、それから日本食レストラン、おにぎり、こういったものを海外展開、こういったことで輸出の拡大ということで対応していきたいと思います。 これに加えまして、自給率につきましても、様々な作物ごとの課題を克服しまして、その向上、目標の達成に努めてまいりたいというふうに考えております。
○松野明美君 分かりました。 実は、私の地元の熊本の山鹿市があるんですが、山鹿市というところが。私は植木町ですので、隣が山鹿市になるんですけど、そこに千代の園酒造というところがあります。約二十年前からアメリカへ日本酒等を輸出しているんですけれども、輸出をしばらく見合わせるということを発言されたんですね。ほかの販路開拓をしていくということだったんで。 それで、輸出へのリスクというか、本当にこの輸出の難しさというのもその発言を聞いて思いました。何となくこの輸入が増えたとしても、この状況を受け止めざるを得ないようなことが、状況が少しずつつくられていっているのではないかなというような感じもいたしておりますので、その辺りはしっかりと気にしていただければと思っております。 そういう中で、先ほどもちょっと大臣の答弁の中で、中小のスーパーでは四月末ぐらいから備蓄米が並ぶようになっているということありました。私、もう四月の十日ぐらいに並ぶと思って見たんですけど、なかなか並んでいないようだなと思ったんですけど、四月の末ということで、あっ、まだ並んでいないなと。 先ほどもありましたけど、昨日のニュースでも五キロ当たりお米が四千二百十四円と、やっぱりどんどんと高くなっています。そういう中で、先日大臣から、この夏まで、新米が出るまで、四月、五月、六月、七月の四回、備蓄米を放出していくという発言がありました。あっ、やっぱりしばらくお米は下がらないんだなとその発言を聞いて思ったんですけど、私、新米が出たらもっと価格が上がっていくんじゃないかとちょっと心配しているんですよ。そういう中で、この米の価格、一体どうなるのか。 そして、よく言うんですけど、この備蓄米がどんどんとどんどんと減っていきますね、四回備蓄米が放出されると。買戻しをしますとおっしゃっているんですけど、この備蓄はどのようになっていくのかなというふうに思うんですよ。やっぱり、三十七万トンとか三十五万トンとかに減っていくじゃないですか、四回放出すると。そうすると、この備蓄というのはどうなるのか。やっぱり、災害対策特別委員会でも、いつどうなるか、災害がいつ来るかということで、備蓄の公表というのはとても、この備蓄の関係はかなり議論はされているんですよ。だから、そういう備蓄米はどうなっていくのかなと思います。そして、これまでは五年たったら備蓄米は飼料に行くということだったんですけど、この五年たった備蓄米はちゃんと食べれるのかどうか、その辺りをちょっと聞かせてください。
○国務大臣(江藤拓君) まず、五年、六年のお米については、第一回目の放出をする前の段階で、しっかり炊いてもらっておにぎりにしてもらって、冷ましてもらって、それで農林水産省、課長、局長、次官、私ももちろんですけど、食べ比べをしました、六年産も入れてですね。分からなかったです、どれがどれやら。やっぱり、十五度という低温倉庫でしっかり保管されている米は全く食味に問題ない。やっぱり、冷めても変わらないということは、温かかったらもっと変わらないんだろうと思います。 先に進めば四年産に踏み込むこともあるかもしれませんから、四年産米も食っていこう、食ってみようかなと思ったら、まだそれは食べておりません。 そして、これから先どうなるのかという話ですが、マーケットはやはり心理で動く部分が強いんだなというのをすごく感じています。いろいろと流通各段階への調査をいたしました。米はしっかりと生産もされていることも確認されました。そして、卸にも前年度よりも三万トン以上在庫があるということも確認をされました。しかし、それでもこのような状況であります。そして、昨日話を聞いても、出来秋まで非常に不安だと、米は確保できるのかという声がありますので、やはり心理が回復されないとマーケットというのは回復しないんだなと、いわゆる数字だけでは駄目ですから。 ただ、その反面で、委員も言われたように、備蓄米を出し続けることには大変迷いがあります。やはり生産者のことも我々は考えなければなりません。これによって、余りにもマーケットへの影響力が大き過ぎて、我々は量にコミットしているだけではありますが、結果的には価格にも影響は出るでしょうから、これによって概算金が下がった、精算金が下がったということになってしまったら、これはまたこれで問題になりますので、非常に迷いはありますが、それでも出さなければならないというところに今来ているということであります。 少し長くなって恐縮ですけれども、もう一つ心配は、もう十九の道県が生産を拡大するということを発表しました。そして、いわゆる昨年の高温障害を受けて、高温に強い米を作付けるという面積も大幅に増えました。ということであれば、かなり昨年を上回る、まあ天候次第ですけれども、天候が良ければ主食用米の供給量は増えると思います。 私の友人で大規模に豚をやっている方なんですが、その人は、自分のところの飼料用の米は自分で作っていたんですが、全面積主食用米に転換したとうれしそうに言っていました。そういう状況でありますので、非常に出すことについては正直びびってます、大丈夫かと。総理と一時間話をしてこういう結論になりましたが。 しかし、とにかく四月の二十一の週に十万トンを出して、そして毎月出すというメッセージをしっかり出しましたので、それによって政策効果が得られるまではしっかり、マーケットを見るということではなくて、その物流の健全化が図られるかどうかに着目しながら政策を進めてまいりたいと考えております。
○松野明美君 大臣が、十九道府県ですかね、増産をされるということなんですけど、私たちニュースで見たんですけど、すぐに増産ができないと、やっぱりしばらく年月が掛かるんだというニュースを見たことがあったので、増産がされるんだったらよかったなと思います。 ただ、やっぱり国産米離れというのが心配をしているんですね。大手スーパーでもブレンド米、四キロ三千円ということで、これ四キロなんですよね。私も、五キロと四キロってやっぱりちょっと、一キロ違うんですけど、私たちから見ると余り変わらないので、あっ、三千円だったら安いなと思ってやっぱりついつい買ってしまうということで、やっぱり購入しやすくなるのではないかなと思っておりまして、とうとう私の地元の行っておりますお米屋さんでもカルローズ米が五キロ二千九百八十円で販売されるようになりました。また、外食でもやっぱり外国産米を使う動きが広がっているということで、国産米離れ進んでしまうのではないかと心配しております。どのようにお考えか。また、外食でもパンや麺にシフトしてしまうのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、令和六年産の価格の上昇という中で、量販店において外国産米あるいは国産と一部ブレンドしたようなお米が販売されているということは事実ということで承知しております。 このため、私どもとしましては、長期的にはやはり国産米の競争力の強化ということが何よりも欠かせないというふうに考えております。大区画化等の基盤整備、スマート技術の活用、品種改良等の生産性向上、加えまして、例えば国産米ということでパック御飯、こういったものも非常に需要が拡大しております。こういったものの生産拡大への支援、あるいは米粉の特徴を生かした商品開発、米粉も非常にノングルテンということで人気ございますので、そういったものの普及ということで国産米の需要拡大を図ってまいりたいというふうに考えております。
○松野明美君 ここのこの委員会では大丈夫だと思うんですが、たまたま私、朝テレビをつけておりまして朝ドラを見たら、子供たちがおいしそうにパンを食べているシーンがあったんですね。やっぱり子供たちというのは、多分これ演技じゃないだろうな、本当に食べておいしいんだろうなと思いながら、やっぱりテレビでおいしそうなものを見ているとついつい食べたくなるのは私たちもそうなんですけど、この朝ドラのタイトルが「あんぱん」なんですね。 実は、これまでは、あれ、おにぎりじゃなかったかなと思ったんですよ。やっぱりこれ、世の中、おにぎりからあんパンになっているんですよ。だから、こういう社会の流れというのは、いや、本当に今までおにぎりだったんですよ。これがあんパンになっていて、ちょっと視聴率もだんだん良くなってきているということで、やっぱりこの社会の流れというのは、やっぱりお米からパンに奪われていっているんじゃないかなと思っているんですよ。そして、本当にジャムおじさんみたいな方がパンをおいしそうに作っていらっしゃるんですよ。私も、ああ、こんなにおいしそうに作っていらっしゃるんだったらパンを食べたいってついつい思ってしまうんですね。 この社会の流れにやっぱり負けないようにというか、やっぱりお米、やっぱりお米は私たち大好きですから、エネルギー源ですから、そういう流れに負けないように頑張っていただきたいなと思っております。 四月の三日の報道で、この四月から学校給食用米の価格が昨年よりも二倍になったということが分かりました。給食でも、私、以前も言ったんですけど、米飯給食の回数が減少していますと。子供たちがおなかをすかせて帰ってくるということも質問させていただいたことがあったんですけど、やっぱり学校給食の量が減り、子供たちもおなかをすかせてくる、これ変わらないらしいんですね。たとえ米が高くても、やっぱり、私たち大人は我慢しても、子供たちにはおなかいっぱい御飯を食べてもらいたいというのは私たちの願いでもあります。 この学校給食の対策、スーパーに備蓄米を並べることも大事ですが、大事なんですけど、その前に学校の給食の様子ちゃんと把握されているかどうか、お聞かせください。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 学校給食、割と多いのは、やっぱり自県産の、あるいは地域のお米を使いたいということで、それぞれの地域で対応されております。その中で、やはり場所によってはお米が足りない、あるいは自県産のものが足りないということで、備蓄米とかも供給してほしいという声も伺っております。 このため、私ども、今回落札された集荷業者の方々を含めて、卸の方々を含め、まず学校給食とかそういったものの御要請あればしっかり対応していただきたいというふうに要請してお願いをしております。 それから、その中で価格が少し上がってと、納入価格といいますか、そういったお声も聞いております。これにつきまして、昨年から総務省の重点支援交付金でこういった給食の費用が増嵩分というのは対応できるということになっておりますので、私どももそういったものの活用もよくお願いしながら対応をしているところでございます。
○松野明美君 ありがとうございます。 ただ、実は、大阪府の交野市は、市内全十二小中学校で二学期から米飯給食を週三回から週二回に減らすということが発表されました。児童生徒計五千九百人分です。週三回から週二回。多分私たちのときは週三・五回から四回ぐらいは御飯だったんですよ。あと週一回ぐらいがパンだったんですね。だから大分変わってきたなと思います。 一学期は米一キロ当たり五百二円が、二学期は米一キロ当たり七百六十四円となったということで、本当にこういう、子供たちというのは、やっぱり食というのは、おなかがすいていたら、やっぱりついつい何かマイナスの方向に行ってしまうとかもあります。やっぱりおなかいっぱいというのは大事なんですね。特に勉強したりとか部活動で一生懸命頑張るというのは、やはりこのエネルギーというのが必要です。 私もオリンピック、はるか昔行きましたけど、必ずパック御飯とおみそ汁を持っていきました。選手村には、二十四時間オープンしていて、いつでも食べられるんですよ、パンとか麺とかは十分にあるんですけど、やっぱり試合当日は御飯だったんですよ。それだけやっぱり御飯と私たちのエネルギーというのは関わっていると思いますね。特に学校給食は十分に気にしていただきながら、文科省としっかりと連携をしてやっていただきたいと思っております。 通告していた質問が残っておりますが、済みません、ちょっと時間の関係上、本日はなしになりました。また後日質問させていただきます。 ありがとうございました。終わります。
○委員長(舞立昇治君) 午後一時十五分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時六分休憩 ─────・───── 午後一時十五分開会
○委員長(舞立昇治君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○舟山康江君 国民民主党の舟山康江でございます。 私からは、今日は主食である米の安定供給に向けての課題について議論をさせていただきたいと思います。 備蓄米の放出を七月まで毎月行うと大臣から表明がございました。三月十日から十二日で十四・二万トン、三月二十六から二十八で七万トン、そして四月下旬、来週と聞いておりますけれども十万トン、計三十一・二万トンは既に決まっているということですけれども、まずお聞きしたいのは、その大前提として、この備蓄の放出の直前ですね、前の段階で、果たしてこの日本の備蓄米の在庫がどのぐらいあったのか、そこについて教えていただきたいと思います。 昨年、令和六年六月末現在の備蓄量は九十一万トン、これはいろんなところに書いてありますけれども、その後、六年産を買い入れ、そして元年産を非主食用に売り渡すと、基本的にこういった形で新しいの入れ、古いの出すという、こんな運用していると思うんですけれども、その過程で、今、だから言えば、三月十日の前、その直前の段階で今現在の備蓄量がどのぐらいあるのか教えてください。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 七年一月三十一日に変更しました米の基本指針でございますけれども、令和六年七月から令和七年六月までの備蓄運営につきまして、まず、委員御指摘のあったように、六年六月末の備蓄量はまず九十一万トンというのがスタートございます。それから、六年産米の買入れ契約数量十七万トン、それから非主食用としての販売量でございますけれども、買入れ契約数量の範囲内での……(発言する者あり)あっ、済みません、六年産米の買入れ契約数量は十七万トン、それから非主食用としての販売量は買入れ契約数量の範囲内の販売量としておりまして、九万トンから十七万トン、それから七年六月末の備蓄量は九十一万トンから九十九万トンとしております。 備蓄米の売渡し及び買入れは日々行われているものの、このような指針の備蓄運営に基づき進めていることから、三月の備蓄米の売渡し前の在庫量につきましても九十一万トン以上確保されるよう運用しているところでございます。
○舟山康江君 いや、だって、その予定とかはいいんですけれども、今実際どれだけあるかということはきちっと確認しておかないと、この備蓄がどうだとか、どのぐらい新しく入るのかというところでやっぱり微妙に市場が動くわけですよ。そこをお聞きしているんですね。 先日、先週金曜日の大臣の記者会見では、現在備蓄数量は六十万トンというような御説明をいただいておりましたけれども、今現在の備蓄量というのは六十万トンということでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(松尾浩則君) まず、三月の備蓄米の売渡し前の在庫量、先ほど九十一万トン以上確保されるよう運用しているというお話をしました。この九十一万トンから、単純に今回入札を行う十万トンを含めた売渡しの三十一万トンということで差し引きますと、三回目までの売渡し後の備蓄米の在庫数量というのは六十万トンになる見込みでございます。
○舟山康江君 何か数字があやふやなんですよね。いずれにしても、六十万トンということは、適正備蓄量より今現在でも既に四十万トン足りないということかと思うんですね。この後、来月以降もまた状況見ながら備蓄米の放出をするということですから、ある意味ではこの備蓄米の在庫をどんどん食っていくという、こういった状況なのかなと思っています。 さて、そういう中で、通常は翌年度の備蓄米の買入れというのはその年明けですね。ですから、今でいえば、四月以降、七年度の備蓄米買入れに関しては大体年初、一月に入札を行うということですけれども、これを延期しています。この理由を教えてください。
○政府参考人(松尾浩則君) 現在、米の流通の円滑化を図るため、政府備蓄米の売渡しを行っているところでございまして、これまで二十一万トンの売渡しを行いまして、また今月二十一日の週には第三回の十万トンの入札を実施することとしております。 このように、備蓄米の売渡しを現在行っている中で、備蓄米の売渡しとあるいは買入れというのを同時に行うということになれば、現在行っている売渡しの効果というのは減殺されると。こういったことから、七年産米の政府備蓄米の買入れのための事前契約と、こういったものにつきましては環境が整うまで当面延期するということにしているところでございます。
○舟山康江君 今の御答弁、そうでしょうか。令和七年度のお米というのはこれから作るお米の契約なわけですから、ある意味では、逆にしっかりと備蓄の積み増しに寄与するような、その契約だと思うんですね。それを今止めているということは、ただでさえ、先ほど申しましたとおり、備蓄米が適正在庫の百万トンよりも四十万トン少ない、これからまだ少なくなるだろうという中で、翌年度はちゃんと入るんだろうか、契約できるんだろうかというときにここも延期するということは、ますます米大丈夫かというその懸念を増幅させることにつながる、また不足感で買い急ぎとか、こういった市場の混乱につながるんじゃないのかなという、私は逆効果だと思っておりますけれども、その点いかがですか。
○政府参考人(松尾浩則君) 現在の米の流通の円滑化ということで、今、政府備蓄米を売り渡すということをやっているところでございます。 これにつきましては、これから端境期まで四回行うということになっておりますけれども、当然米の需給というのはつながっていきますので、つながっていく中で、片や市場へお米を売り渡す、他方でまたそこを買い入れるということではやはり効果は減殺されるということで、先ほど申しましたように当面延期するということにしております。
○舟山康江君 全く違うんじゃないですか。今あるお米、六年産ですよ、今あるのは六年産まで。そこからまた買い入れるというんであれば同じですけれども、七年度、次年度の備蓄米についてどういう契約をするかということですから、全然違うんじゃないんですか。 そこに対して手が着かないということは、本当にこの後、備蓄、ちゃんと七年度で戻すことができるのか、そこの不安を私は増幅させているんじゃないのかなという懸念を申し上げているんですけれども、大臣も同じお考えでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) おっしゃっている意味はよく分かりますよ。六年産について市場から買い入れれば、放出している分を更に日本政府が買うということになれば効果は相殺されてしまいますから。 しかし、七年度についてはまだ先の話なので、まあ契約ですから、それはしておいてもいいのではないか。それは、役所の中でも議論はいたしました。最終的に私が判断したんですが、やはり買い入れるということを言うと、今は、その前後、先生のようにしっかり分かっていらっしゃる方はいいんですけれども、分かっていない人の方がちょっと多いような傾向やっぱり世間はありますんで、国がやはり買い入れるというようなことを言うと、せっかく備蓄米を出した分、やっぱり数が二十一万トンと二十万トンで大体面が合っちゃっていますから、政策効果が薄くなるのではないかと、当分見合わせようかということでやりました。 ですから、多分委員のおっしゃることは、七年産米も多分需給はタイトになるだろうから、国は七年産から備蓄米を買い入れるのをちゅうちょしているというふうに言われるのは困るという御理解だと私も思います。決してそんなことは思っておりません。 今朝も閣僚記者会見で申し上げたんですが、非常に私は怖いと、秋以降がですね。逆に十九道県が増産目標を立てている、そして高温耐性米の作付面積が大幅に増えている。そういうことを考えると、これ以上備蓄米を出して、どかんと値段が下がって、概算金、それから精算金が下がってしまったときにはまた生産者の方々には申し訳ないので、非常に迷いがありますというふうに申し上げました。 ですから、決して、七年産でまた需給が非常にタイトになって米が買えないかもしれないから七年産の備蓄米の買入れをやめたということではないということは御理解をいただきたいと思います。
○舟山康江君 まさに私の心の中まで読んでいただきましたけれども、やっぱりそういう懸念が今回の備蓄米の買入れ計画延期によって世間に広がるんじゃないかという私懸念を持っているんですね。 そういう意味では、しっかり、要は今ある備蓄から取り崩しているわけですよ。取り崩すけれども、ちゃんと穴埋めをする、それは計画どおりしますということも、私は、市場なり、それから消費者の安心につながるんではないかという思いの中で、やはりここは計画どおりそろそろ始めた方がよろしいんじゃないかという、そんな思いで質問させていただきました。 そして、備蓄米放出の目的は、これも先ほど来御答弁いただいていますけれども、決して価格安定のためではなくて、量ですね、やっぱり量に対して、まあ若干目詰まりなのか実際に不足なのか、そこはともかく、やっぱり量が足りないから備蓄米でそこを埋めていこうという、そういったことでよろしいんですよね。
○政府参考人(松尾浩則君) 委員御指摘のとおり、現在生じています米の流通の目詰まりと、こういったものを解消し、米の流通の円滑化を図るということで、現在政府米の備蓄の売渡しを行っているところでございます。
○舟山康江君 そういう中で、今回の備蓄米放出のタイミングが果たしてどうだったのかな、まあこれは後から、今になってというところもあるかもしれませんけれども、実質的に若干遅かったんじゃないかと、私そんな懸念を持っているんですね。 それは、大臣が一番最初に放出のメッセージを発信されたのが多分一月二十四日だと思います。で、実際に決定が二月十四日、実際の入札が三月十日というところで、市場に出回り始めたのが今若しくは来週辺りということ。そういう中で、これ実際に、SBS、もう年内に今年はSBS、要は主食に回るMA米のうちの主食用十万トンの契約が全て終わってしまった。そういう意味では、もうその年内の段階で、ちょっと皆さん米足りないんじゃないかということで多分SBSに飛び付いたんですよ。それが契約終わったというところで、欲しいけど買えなくなるんじゃないかと、こういう懸念がもうこのときに高まったんじゃないか。 実際に、関税払ってでも一般輸入、MAの枠外の一般輸入が今本当に今年は増えちゃっているんですね。十二月までは、まあ十二月は単月で六十九トンですからそんなことないんですけれども、一月に五百二十三トン、二月に五百六トンということで年明けに急増しているんです。これは、やはり外食産業等がこういったところで需要が、外国産米一般輸入、関税払ってでも一般輸入で十分じゃないかとなってしまうのは今後非常に危険じゃないのかなと思うんですね。 そう考えたときに、これ、十二月でもうSBSが終わってしまった、じゃ、ここ辺りで備蓄米ということを考えてもよかったんじゃないかと思いますけど、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 十一月に大臣に指名をされて様々なことに取り組もうと思いましたが、その中の一つがこの備蓄米の話でありました。 しかし、過去にやったことがないことでありますので、果たしてどのような資格審査をしたらいいのか、どのような手続にしたらいいのか、どのような数量が適当なのか、正直数量についてもほんの一日前まで悩んで、最終的に二十一にしました。目安がない。まあ、あのときは一月末現在で二十一万トン集荷業者に集まっていないというエビデンスがありましたので二十一という数字を使いましたけれどもですね。 ですから、検討を始めたのはもう昨年ですけれども、しかし、実際に省内で検討をし、発表をし、公告をし、入札をするまでにはやっぱり時間が掛かってしまったということは、これは私としてもその責めは負わなければならないというふうに思っております。 SBSの話もありましたけれども、SBSはその年によって輸出業者と輸入業者がセットでやる、もう先生に説明するのは釈迦に説法ですけれども、まさに主食米、食用に回るMA米の中の内数ですから、これについての動向がそのままということであるかどうかはちょっとよく分かりませんが、ただ、私が大臣に指名された段階で大体三万五千円近くぐらいになっていたんで、もう既に十一月の段階で。非常にそこら辺は敏感に反応したつもりなんですが、それでも遅いという世間の皆様方からの御批判につきましてはしっかり受け止めたいと思っております。
○舟山康江君 今の米の状況、本当にこれ難しい、もう私も難しいことは十分承知の上でこの問題取り上げさせていただいておりますけれども、お配りした資料一枚目を御覧ください。 これ、農水省が今年の一月末現在ということで流通の状況を調査していただいたものであります。 これを見ますと、昨年より生産者の出荷が増えている、在庫もある。ただ、集荷業者への出荷が減っているということですね。それ以外のところは四十四万トン増えていると。いろいろこんな状況なんですけれども、果たしてここに在庫があるのかどうかよく分からないんですけれども、ただ、在庫が、これだけ見ると、まあそれなりに在庫もありますし、ああ、流れているんだな、だけど実際には価格が上がっているというのが今の事実だと思います。 二枚目の表を御覧ください。 実際に、いわゆるこれは農家から、最初の生産段階ですよね、ここの集荷団体までのところの相対取引ですけれども。御覧のとおり、令和六年産はもう去年の九月からずうっと上がり続けていると、こういった状況です。 ただ、令和五年産の令和六年二月の数値と、六年産の令和七年、今年二月の数値を見ますと、大体この価格の差、一・七三倍になっています。一月で一・六九倍、まあ大体一・七倍ぐらいなんですね。 で、資料三枚目です。これはまた別の観点から、いわゆる生産段階から小売段階まででおおむねどのぐらい、徳永さんからもさっきありましたけれども、どのくらいコストが乗っかっていくのかなというこの数字ですけれども、これは農水省の適正な価格形成に関する協議会、第二回米ワーキンググループの資料なんですけれども、幾つかある資料の中で全国平均の資料を載せさせていただきました。 これを見ますと、生産段階での取引価格の平均が二百一・八円、これ実は原価割れしているんですけれども二百一・八円で、小売の平均が三百八十一・三円ということで、これが一・八九倍。まあ原価割れというのはちょっとどうなのかなというところで、これをコスト割れを防いで売ったとすれば、このコストぎりぎりで売ったとすると一・六四倍ということで、まあ、何というんでしょうか、前年から見ても、このいわゆる現場と出口で見ても、大体一・七倍前後ぐらいがこれまでの平均なのかなというふうに分析できるんじゃないかと思うんです。 ところが、今年を見てみますと、実際のいわゆる販売価格ですね、実際の小売価格というのは去年に比べて二倍ぐらいになっていると。大体、現在の相対価格でいえば、精米換算してやっぱり二千円弱、それが一・七倍ぐらいで三千三、四百円ぐらいがまあこの線からいくと妥当かなと思うんですね。 そういう意味では、幾ら相対価格が上がっているとはいえ、小売価格が高過ぎると思うんです。これはどういうふうに分析したらよろしいんでしょうか。大臣、お願いします。
○政府参考人(松尾浩則君) 今回我々が行いました調査の結果でございますけど、委員御指摘のとおり、生産者の出荷量は十四万トン増えたものの、集荷業者への出荷が三十一万トン減と。他方で、集荷業者以外の出荷が四十四万トン増加しております。 こういった調査結果からも出ておりますけれども、これまで大手集荷業者から供給を受けた卸、実需者におかれましては、大手集荷業者の、特に先ほどありました相対価格での供給というのが少なくなった結果、例年とは異なる調達ルートから補完的に比較的高い値段で仕入れることが必要となると。その中では、スポット価格と言われる比較的価格の高いものもそこの中に入っているんじゃないかと思います。 そういった結果、スーパー等々での小売価格の上昇ということが生じているというふうに考えております。
○舟山康江君 いずれにしても、やっぱり価格が高いということは供給不足感があるということじゃないかと思うんですね。 そう考えると、先ほど大臣も少し触れていただきましたけれども、まさに七年度の米生産というのは正念場じゃないかと思うんです。それは何かというと、やっぱり備蓄を放出した分をどうやって戻していくのか。それから、単年の分、七年のいわゆるまあ純粋に主食に回る分の生産をどう確保していくのか。そしてまた、これ民間在庫も大分減っています。一月末の在庫で見てもそんなに多くないということを考えると、民間在庫も積み増さなければならない。これ、五年から六年にかけて四十四万トン減っていますから、どうここを積み上げていくのか。そしてまた、やっぱり需要見通しが本当に妥当なのか。これも徳永さんからありましたけれども、恒常的に十万トンずつ減っていると言いながら、インバウンドの戻し分と、実際に昨年なんかは随分増えました。 そういったところを勘案したときに、果たして今の需要見通しが妥当なのか。そう考えると、見通しよりももっと多く供給しないとまた不足感が出てしまうということで、改めて増産に向けての取組が本当に大事ではないかと思っています。 もっと言えば、民間の試算では、農水省は基本計画で二〇三〇年の米生産八百十八万トンと言っていますけれども、一部民間の試算では五百六十七万トンに減るんじゃないかと、こんな試算もあるということを考えると、やっぱり増産に向けての取組というのは、これが令和九年から水田政策、米政策見直すということですけれども、ここでどうやっていくのか。人の確保、農地の確保、所得の確保、そこが物すごく大事だと思うんですね。 是非、大臣におかれましては、この令和九年からの米政策に関して、人と農地の確保、そしてこれ、基本計画の際に与野党大分議論をして、決議もさせていただきました。この中には、農地の維持が大事だと、そのための一つの方策として直接支払の制度設計も必要じゃないか、こういった決議もあります。具体的にどうするというのはまだですけれども、いろんな制度の実施状況も勘案しながら、納税者の理解図りつつ、直接支払制度の設計を行おうという提言もあるわけですから、こういったことも含めて、この米政策の在り方抜本的に見直すという中で、増産に向けての大臣の決意をお願いしたいと思います。
○委員長(舞立昇治君) 申合せの時間が参りましたので、大臣、簡潔にお願いします。
○国務大臣(江藤拓君) 主食でありますので、国内で不足するということは非常に良くない。そして、これだけ水稲に向いた畑があると、水田あるということですから、この強みも、輸出というマーケットをつかみながら、増産に向けた努力をしてまいりたいと考えております。
○舟山康江君 終わります。ありがとうございました。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 今日、まず最初に、視覚障害者の方の支援を求める質問をしたいと思います。 現在、大手の牛丼店や飲食店でタッチパネルを導入するお店が増えていると思うんですね。それで、QRコードを読み込んだりタッチパネルの操作なり、私も実は苦手なんですけれども、視覚障害者の方はとっても大変だと思うんです。それで、まず、案内する人がいないと食券を買うタッチパネルの機械がどこにあるのかということで分からないわけです。それから次に、注文するときにもメニューが分からないと。購入しても座席への誘導がなかったり、あるいはセルフサービスの場合だと、食品の配膳とか、それから下げ膳ですね、これもどうするのかというのが分からないと。出口への誘導がないということも含めて、この飲食店の利用を中には諦める人もいるということを訴えられていたんですね。 大臣、こうした視覚障害者の実情について、ちょっとまずどう思われるか、お話しいただきたいと思います。
○国務大臣(江藤拓君) 私も実は昨日、晩飯はデニーズに行ったんですけれども、タッチパネルだったんですよ。非常に苦戦しまして、ハンバーグ、御飯、あとサラダ、全部入れなきゃいけないので、まあ私は六十四歳ですけど、視覚的にも全く問題ありませんが、それでも苦労をするわけであって、そして、最近は配膳ロボットなんかも来ていて、多分、視覚障害の方々は配膳ロボットでピピピッと来ても取ることも難しいと思いますし、様々、トイレに行きたいとかお会計をしたいとか。 人件費を節約することは経営者にとっては喫緊の課題で、人手不足ですから致し方ない部分もあるかもしれませんが、やはり企業というものは、社会的な責任、社会に奉仕する責任も同時に背負っているということもやっぱり分かっていただかなきゃいけないので、そういったことに対する配慮は必要ではないかというふうに思います。
○紙智子君 ありがとうございます。 じゃ、内閣府にお聞きします。視覚障害者が飲食店を利用するに当たって、障害者差別解消法ではどのように位置付けているでしょうか。
○政府参考人(江浪武志君) 障害者差別解消法におきましては、障害のある方から社会的障壁の除去について申出があった場合には、事業者は過重な負担ではない限り合理的配慮を提供しなければならないとされておりまして、委員御指摘のタッチパネルでの対応のような情報面のバリアに関しましても社会的障壁の一つであるというふうに考えられます。 昨年、令和六年四月から合理的配慮の提供が民間事業者にも義務付けされており、全国の事業者においても取組が推進されるように、内閣府におきまして基本方針を定め、これに即して事業所管ごとに担当大臣に対応指針を策定していただいております。 外食産業におきましても、所管の農林水産省において定められております対応指針に基づきまして、全国の事業者で合理的配慮の提供などの取組がしっかりと進められることが重要であるというふうに考えてございます。
○紙智子君 今のお話でも合理的配慮が義務付けられたということなんですけれども、課題がたくさん残されていると思うんですね。その一つがタッチパネルへの対応ということがあると思うんです。 それで、次、農水省ですけれども、農水省は指針を示すことになっているということなんですが、この指針にはタッチパネルへの対応が書かれていませんけれども、どのように対応するんでしょうか。
○政府参考人(宮浦浩司君) お答え申し上げます。 今お話ございました農林水産省所管分野における障害を理由とする差別の解消の推進に関する対応指針、これに関しましては、タッチパネルに関する直接的な記載はございません。その中で、ロボットなどの機器を活用する際には環境整備に配慮するという旨の規定がございますので、こういった規定を根拠にいろいろ関係事業者と調整を進めていきたいと考えてございます。
○紙智子君 やっぱり一番は、人がいると、呼んできて、それで、こうしてほしい、ああしてほしいということをやれるんですよ。それがやっぱり一番求められていると思うんだけれども、いない場合どうするのかということも含めて非常に大事な問題だというふうに思うんです。 それで、ちょっと提案なんですけれども、障害者が利用しやすい飲食店にするためにどうするかということで、まず一つは、この従業員が対応するということが必要なんだけれども、それでもタッチパネル方式を導入するということであるならば、操作などをサポートする対策、これ農林水産省としてどういう工夫するのかというのをちょっと発信していただきたいなというのがあります。一つです。 それから二つ目は、フードサービス協会との懇談の場をつくっていただきたいと。例えば、金融庁なんかは、ATMなんかもありますから、そういうことをめぐって金融業界と視覚障害者の懇談の場をつくっているそうなんですよね。それから国土交通省も、こちらも安全に移動するための手段ということで、鉄道協会と障害者の皆さんの懇談の場をつくっているということを聞いています。 是非、農林水産省も、言われるのを待つということではなくて、このフードサービス協会と視覚障害者の皆さんとの懇談の場をつくっていただきたいなと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 農林水産省では本年度、高齢者、障害者の方々が手軽に利用できるように工夫している飲食店の事例を収集するという努力はいたしております。予算も三千八百万ほど用意いたしましてこれをやっておりますので、そういったいい例をお示しをして、先ほど、内閣府からもそういう要請があったら対応しなきゃならないという答弁があったようですから、こういう成功事例のようなものをお示しをしたいと思います。 それから、そのフードサービス協会の方には協力を求めてみようと思います。やはりお話を聞くことは、今回の社会、いわゆる保険料の議論でも、やはり現場の声を聞くことの大切さということは非常に我々政治の場でも痛感したことでありますので、これについては私の方でちょっと預からせていただきたいと思います。
○紙智子君 ありがとうございます。 直接フード協会の皆さんに申し入れたことがあったようなんですけど、なかなかちょっと応えてもらえていないということもあるので、是非ちょっとそこは窓口になっていただいて、そしてやっぱり認識を共有するということでお願いしたいと思います。視覚障害者の皆さんの、視覚障害だけじゃないと思うんですけども、立場に立った対応を改めて求めておきたいと思います。 それでは次に、トランプ大統領の関税の問題について、関税措置について質問したいと思います。 トランプ大統領は一律に二四%の追加関税引上げを九十日間停止をしましたけれども、一〇%は残ったままなんですよね。昨日、我が党の田村智子委員長が衆議院の予算委員会で、トランプ大統領の関税措置は、これWTO協定、そして日米貿易協定違反ではないかということで、石破総理に撤回を要求すべきだということを求めました。 この協定で設定されている輸出額上位十品目の関税、これ資料でお配りしました。タリフラインは物すごい、もっとたくさんいっぱいあるんですけれども、そのうちの輸出の上位十品目ということであります。 それで、ちょっと表を見てほしいんですけれども、具体的にこういうふうに見ると、右側の表が現在の関税率ということだと思うんですけども、中には無税というものもありますよね。これに今後相互関税で一〇%が上乗せされるという話が、残したということはそういうことになるわけなんですけども。例えば、ブリありますけども、これ無税となっていて、それで二百二十九億円、輸出額になっていますよね。そうすると、一〇%を更にこの課税ということになるということは、二百二十九億円の一〇%だから二十二・九億円ですか、この新たな関税、税金が掛かっていくということになるわけで、これ、どの分野もそうなんだけれども、今までこういうふうに低い税金でやっていたところは軒並み一〇%となると大変だと思うんですよ。お酒なんかも、今まで輸出ということで日本酒なんかもやってきているんだけども、ここも、さっきも話ありましたけど、出すのをやめようかというようなことなんかも出てくるように、非常に大きな影響が出てくるというふうに思うんです。 やっぱり私、日米貿易協定にこれ違反しているというのは明らかだと思うので、撤回を要求するべきではないのかというふうに思うんですね。米国の側が撤回しないということになったら、この協定は言わば米国によって一方的に破棄されたというふうに受け止めてしまい、私の場合は受け止めますけども、そういうふうに受け止めるべきではないのかというふうに思うんですけども、これ、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) この相互関税一〇%残っている部分ですね、極めて遺憾であります。二四が一〇になって、日本の株式市場は何か戻ったみたいですけども、そんな喜ぶような話では全くないなというのが私の正直な受け止めであります。WTO協定違反、それから、WTOに加えて日米貿易協定との整合性、これには深刻な懸念があると思いますよ、間違いなくですね、間違いなくあります。 しかし、対米国との協議はまだ始まったばかり、まだ始まっていないと言ってもいいと思います。メディアを通じて、ああ言っている、こう言っているが流れてきているだけであって、オフィシャルに個別具体的にこうしろというものはまだ来ておりません。全体のこの一〇%、こういう話は来ていますけども。 赤澤大臣が、先ほど持ち回りの閣議決定がありまして、十六、十七でアメリカに行くことが正式に決まりました。あっ、まだ公表しちゃいけなかったらしいです。済みません。聞かなかったことにしてください。公表は夕方だそうです。時々こういうフライングをしますけども、お心広く。 ということでありますので、まずアメリカが何を言ってくるかをしっかり、やっぱり冷静にやるべきだと思うんですよ。私も、TPPのときは副大臣で、ずっと林大臣の下で日米、それからTPP交渉やりましたし、前回の大臣のときは日米の貿易交渉やりましたし、そして日英の貿易交渉もやりました。とにかく、最後までじっくり粘って、余り慌てずに、ばたばたせずにやらないと、我々は米食っているわけですから、粘り強くやっぱり協議をすることがこれから大事になってくるんだろうというふうに思っております。
○紙智子君 懸念という話は石破総理もされるんだけど、懸念というか、やっぱり違反しているじゃないかというふうに私は思うわけですよ。 そもそも日米貿易協定自体、自動車関税を二五%に上げるぞ上げるぞということで脅してきたわけですよ。そして、それとの関係で牛肉や豚肉や乳製品、ワインなどの日本の関税を撤廃、削減させるというやり方で来たというふうに記憶しているんですよね。今回も同じ構図じゃないのかなというふうに思うんです。USTRが、代表がこの二四%に引き上げるぞということを言っていて、農産物の輸入を迫ってくるんじゃないか。 大臣、これ米国の無法なやり方に対して、まさかと思うんですけれども、また日本との農業を差し出していくと、犠牲にしていくというようなことは絶対ないですよね。ないというふうに明言していただきたいと思うんですが。
○国務大臣(江藤拓君) 私は、日米の五年前の貿易交渉、これがもうぎりぎりだと思っています。もうあのときでも、もう乾いた雑巾を絞るようなつもりでひねり出したのがあの条件でありまして、もうからっからの雑巾でありますので、これ以上絞っても何も出ないと思っております。 ですから、この場で余り強いことを言うと、私も閣内の人間でありますので、そこはちょっと分かっていただきたいんですが、本当は性格的に言うと、もう言いたいことは山のようにあるんですが、余り言うと、またかえって赤澤大臣に迷惑掛けることになりかねないので若干控えめにしますけれども。 しかし、農林水産分野を大きく譲歩したことによって、アメリカが課している二四%の車に関しては、どうも、二四、五か、二五がどうこうという話じゃなくて、ちょっと話を戻すと、日米の間には貿易交渉はあって、そして再協議という話はありますけれども、しっかりそれが履行されているかどうか、まずこれを検証されるべきだと私は思っています。ですから、自動車に関しては、自動車部品に関しても彼らは約束を履行していないわけですから、その上で更に求められてもそれはむちゃでしょうというのは、私は当たり前の物の感じ方、考え方だと思っております。
○紙智子君 これまでのを振り返って考えて思いますと、結局、いろいろやりながら、米国の輸入圧力に屈して自由化の路線を進めてきたんじゃないかというふうに思うんですね。今懸念するのは国内で米が不足しているということで、ミニマムアクセス米のSBS枠を大きく増やすことを取引材料にするなんてことがまさかないだろうと、そういうことは絶対にやめるように求めておきたいと思いますよ。 一方、国内では米や酪農の農家がもう限界だという声を上げているわけです。先月、三月三十日ですけれども、東京を始め全国で令和の百姓一揆というのがやられました。それで、多数の農民の方が参加をしてトラクターを走らせて、私も一緒に実は歩いたんですけれども、農家の皆さんの要求は欧米並みの農家所得の補償をということです。 そこでお聞きするんですけれども、先日二十四日の農水委員会で私の質問に大臣は、税金を投入しながら農家の下支えをする、そういう農政の展開というのは間違いではないと、全てを市場に任せればいいということでもないということを答弁されていたと思うんですね。しかし、同時に大臣は、価格は市場に任せると、競争力を持たせるんだということも答えているということでは、大臣の言うこの税金投入してもということは、再生産を可能にするということというふうに捉えていいんでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 私自身は再生産を可能にするという言葉は余り好きではなくて、再生産さえできればいいのかというとそうではなくて、そこにはなりわいがあり、暮らしがあり、家庭があり、経営があるわけですから、そこではしっかりとした利益が農家にも還元される産業構造というのが正しいというふうに思っております。 この戸別所得補償の議論は、いずれ舟山先生や徳永先生や田名部先生たちと、女性の名前ばっかり言いましたけど、もちろん男性議員もですけれども、交えて議論する場が生まれてくると思いますが、これはやり方だと思うんですよ。 例えば、まあ昔の話ですけれども、かつて減反政策をやったときに、当時、十アール当たり三万円出しました、そのときはです。今の貨幣価値でいうと九万円ですよ。しかし、それは何も作らなくてもよかったんですよ、米さえ作らなければ、米さえ作らないでくれていれば三万円出しますと。これは国民の理解は得られないですよね、もう農業やっていないんだから。ですから、ああいうお金の出し方はやっぱり間違いだったなと歴史振り返って私は思います。 ですから、農業生産を維持する、しっかりと維持する上でどのような農業政策が正しいのか、それをまさに議論するのがこの場でありますので、もう様々な政党から様々な御提言をいただいて、そして来年度、八年度予算についてはしっかり取るということを今考えておりますので、その中で、あっ、済みません、議論させていただければと思います。 済みません、長くなりました。
○紙智子君 余り昔の話されても困るんであって、令和の百姓一揆が問うているのは、やっぱり大小あらゆる農家がちゃんと地域で生活できる水準の所得を確保したいと。そういう意味では、再生産できるというのはすごく大事な要になる問題だというふうに思っています。 それから、もうちょっと時間になるんですけれども、やっぱり大規模農家、これを私たちは否定しているわけじゃなくて、大規模も小規模も含めてやっぱり下支えをしていくということの大事さ、これ本当に再生産できることを財政によって支えて、その上で生産性の向上を図るべきだというふうに思うんですよね。 戸別所得補償だっけ、ということも、言ってみればこの下支えするような、不足しているところを、市場の価格が下がっているところをこの不足払いにしていくというようなことも含めて言われているというふうに思うんですけれども、そういう意味では、やっぱり再生産がちゃんとできると、向上していくと、そういうところを本当に大事に考えてほしいということを申し上げまして、ちょっと時間になりましたので終わりとしたいと思います。
○寺田静君 秋田県の寺田と申します。本日もよろしくお願いいたします。 冒頭、本当に、先ほど来質疑が続いておりますけれども、アメリカの大統領の発言などにこの世界中が翻弄される中、大臣を始め農水省の皆様の日々の御尽力に感謝を申し上げたいと思います。 カナダの首相も、アメリカとカナダの安定的なこの包括的な関係が終わったと、もう残念なことだけれどもこの新しい現実に向き合うというような言葉を述べられていたかというふうに思います。大臣も、言いたいことも言わずに我慢しておられるというのも大変ストレスのたまることだろうなと思いながら今お話を伺っておりました。 私は、本日は食料のこの安全保障をどう確保をしていくのかと、そのために何をすべきかというところ、またこれからの農村の姿、そして基本計画の中でも大項目の一つとして扱われている輸出の促進とそれについての課題などについてお伺いをしていきたいというふうに思います。 まず初めに、三月十三日、所信に対する質疑の中で大臣が、農業をやってさえいれば必ずギャランティーがあるのだという世界が、果たして国民にとってどういうふうに映るのか、私は農水大臣ですから、食料安全保障を確立する上では、それを国民全体として是としてくれるのであれば、それはいいと思いますよというふうに御答弁をいただいたんですけれども、このときの考え、こうした大臣のお考えについて、どの程度国民の理解が得られているかというふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 今、紙先生にもお話ししましたけれども、かつて減反政策をやったときの三万円、十アールで九万円ですから、何も作らなくてもお金が、やっぱり農地さえ持っていれば、水田を持っていさえすればお金あげます、これはもう間違い。こんなものは国民の理解を得られるはずがない。 ですから、国民の皆様方も、これだけ国際的に世界が混乱すると、食料安全保障に対する関心は今まで以上に高いと思うんですよ。食料自給率三八%に疑問を呈する国民はいらっしゃいましたけど、それほど高いテンションではなかったかもしれません。でも、昨今は私は違うんだろうと思います。 今度、合理的な価格形成のための法律も国会に出させていただきますけれども、ここで一番大切なのは消費者を含めた国民の理解です。国民、理解することによって、生産者の皆様方にもしっかりとした手取りが残るような価格形成をしていくということでありますから。それ、農業政策も同じで、かくかくしかじかの理由で、こうでありますからこのような支援を農家にはいたしますということをやっぱり納税者に説明をしないといかぬのだろうというふうに思います。 ですから、農業をやっていさえすればという言葉が適切だったかどうかは今考えますけれども、しかし、農はやっぱり国の基であるということに誰も疑問を持つものではありませんので、やはりこれから百十一万人から三十万人まで減ってしまうかもしれないこの農業人口の中で、農業、基幹的農業従事者の構造の中で、いかに国民の生活を守り、食料安全保障を確立し、食料自給率を上げていって独立国家としての立場を維持するか、これは大きな課題でありますので、そういった中で国民の理解を醸成していきたいと考えております。
○寺田静君 ありがとうございます。 今大臣の感覚やお考えをお伺いしましたけれども、そういったことが分かる、この国民の意識が分かるような調査というのは農水省としては行っておられないんでしょうか。また、行われていないのであれば行ってはどうかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(山口靖君) お答えを申し上げます。 農水省といたしましては、令和三年度から食生活・ライフスタイル調査というものを実施しております。例えばその中で、自給率を高めることの重要性ですとか、あるいは米、野菜、精肉、鮮魚などの生鮮品についてはできるだけ国産品を選ぶなどについての調査をしておりまして、いずれについても六割を超える方が、そういうものを選ぶ、あるいは自給率を高めることが非常に重要、又は重要というようなお答えをいただいておるところでございます。 この調査につきましては本年度も予算事業として実施する予定としておりまして、この結果につきましてはまたしっかりと公表してまいりたいと考えております。
○寺田静君 ありがとうございます。 是非、行われるということであれば、項目も是非教えていただきたいと思うんですけれども。 私の方でちょっと調べましたところ、二〇二三年に民間のシンクタンクの紀尾井町戦略研究所というところが行った日本の農業に関する意識調査というものがありました。 例えば、調査の中にはこのような問いがあります。日本の農地面積は一九六一年からの六十年間で三割減り、就業人口は一九六〇年からの五十年間で二割以下になり、自給率は六五年の七三%から二〇二二年には三八%に減少しましたと。ロシアによるウクライナ侵攻や気候変動問題をきっかけに、食料の安定供給や食料安全保障の強化が課題になっていますと。あなたは日本の農業の現状をどう思いますかというこの問いに対して、問題だという方が五八・二%、やや問題だという方が三六・一%ということで、九四・三%の方が問題意識を持っているというふうに回答されています。 また、農業就業人口のうち自営農業を営む基幹的農業従事者の人数は、二〇一五年の約百七十六万人から二〇二二年には約百二十三万人となって、七年間に五十三万人、約三割減少しましたと。そして、二〇二二年の新規就農者数は前年に比べて一二・三%減少し、調査開始以来初めて五万人を下回り、過去最低となっていますと。あなたはこの現状をどう思いますかという問いに対して、問題だという方が五四・六%、やや問題だという方が三六・八%で、九一・四%の方が課題感を持っておられるということも分かりました。 あとは割愛して御紹介をしたいと思いますけれども、農業従事者の高齢化に関しては八割の方が問題だと。そして、食料自給率の達成を無理だと回答した方が七割。人口は減るが、従事者を優先的に確保すべきと思う産業はとの問いには、七五・三%の方が農業と、次いで医療、福祉が四五・七%と。 もちろん、これは農業に関する意識調査なので割り引いて考える必要があるとは思いますけれども、このような数字が並んでいて、農業に関して問題意識、課題意識を持たれている方が非常に多いということが読み取れるかというふうに思っております。 また、JAのホームページではこの調査とNHKの番組を併せて紹介をされているものがありましたけれども、国民全体で自分たちが必要とする食料を守る制度を整えた国としてスイスの取組が紹介をされているということで、国土面積の七割が山岳地帯の国でも、この食料自給率は日本を一一%、これ二〇二二年の数値ということですけれども、日本より一一%多い四九%であると。小麦やトウモロコシを栽培する農業経営者は、総収入の千六百八十万円のうち約三分の一の六百二十万円が補助金であると、農家は国からの支援のおかげで設備投資ができるというような回答をされています。 このスイスの背景には、貿易の自由化によって市場原理を導入したところ、農家の収入は減少したという過去があって、農家の離農が進んで、食料安全保障をどう確保するかが課題となり、農業の在り方をめぐる議論が起きる中、一九九六年に国民投票が実施をされて、国民が選んだのは食料の安定供給に必要な範囲で農業を守ることであったと。それは、国は国民に対して食料の供給を保障すると、そして農業は市場に沿った形で持続可能な生産を行うというふうに憲法に明文化をされたということでした。作物の価格は市場に委ねながらも農家の最低収入を保障、確保するということを国民全体で食料安全保障の守るべきラインとして定めたというふうに書かれておりました。 このスイスの、この番組の中、NHKの番組の中でということですけれども、スイス国内のスーパーの野菜売場でのインタビューには、農家にこれだけお金が行くと非常に高く付くのではないですかというふうに問われた買物客は、そうですねと、でも農家も生きなければならないと、このお金は国に払っているのではなくて、私たち自身のために払っているお金なのですというふうに回答をしていたということでした。 また、スイス連邦の農業局長は、自分の国の食料安全保障が守られていることを国民は望んでいると、厳しい基準を持つことが重要で、そうすれば国民は一定のコストを支払う覚悟が持てるというふうにコメントをされていたということでした。 このJAのホームページの中では、補助金の意義や正当性を国民に訴え、補助金として用いられる税金を私たち自身のために払っているお金なのですと毅然として答える国民が多数を占めるときに、農業にも農家にも明るい展望が見えてくると、もちろん国民にとってもだというふうに結ばれておりました。 大臣の、先ほどもおっしゃっておられた、農業さえしていたらこの最低限の収入の保障があるということに国民の理解が得られるのであればというような、この思いが少しでもあられるとしたら、この理解の醸成というものが欠かせないところですけれども。 今日委員会で配られておりますけれども、この基本計画のこの全百四十一ページの冊子ですけれども、国民の理解の醸成との項目に掲げられているのは四つで、食育の推進、食文化の保護・継承、食品産業による国民の理解醸成、消費者の行動変容というふうにあります。 消費者の行動変容というのがちょっと、理解の醸成の結果として起こるものではないかと思うので、構成がちょっと私も理解が追い付いておりませんけれども、本当にこの気候変動とか国際情勢の不安定化、令和の米騒動、価格の高騰、備蓄米の放出、また直近ではこのアメリカの関税引上げなどがある中で、この食料の安全保障への国民の意識の喚起というところをどういうふうに取り組んで浸透を図っていかれるんでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) いや、大変膨大な質問でどこからお答えしていいか分かりませんが、確かに日本の農業構造、大きく変わりました。農業者が二割になってしまったというようなお話を最初にされましたけれども、昔は米を作るなんというのは重労働で、何といったってもう一条植え、二条植えぐらいの田植機しかない、手刈りも多かった、大型コンバインもない。ねえ、野村先生ね、昔は米は重労働だったんですよね。もうヒルに吸われながらやっていた時代もあるんですよ、若いから御存じないと思いますけれども。そういう時代もありました。そういう時代から機械化も進んで、そして都会がやっぱり繁栄することによって若者は都会に出ていくということで、産業構造自体の変化が起こったんだと思います。 これから、スイスのお話をされましたが、スイスが二〇二三年に農産物に関していろいろ調査をしました。国民が可能な限りスイスの農産物を購入するという割合が八九%なんですよ。もう陸続きですからほかの国から幾らでも農産物は入ってくるわけでありますけれども、スイス国民は、今委員も言われましたように、これは農家の方々を応援するためだと。 コロナのとき私大臣だったんですが、あのときのキャッチフレーズが食べて応援するだったんですね。食べて応援すると、これがやはり日本人の気持ちの中にもうちょっと息づいてほしいなというふうに思っております。国産のものを食べることによって食料安全保障が確保され、自給率の向上を図られ、そして将来の孫や子供たちの時代に食に困らない未来が開かれるんだというふうな意識になってもらうことが大変大事なことだと思っております。 そして、コストを誰が支払うのかということについても、コストは国民が支払うけれども、それは農家に対する補助金かもしれないが、これは自分たちの生活を守るためのものだというふうに理解していただければ、様々、農業政策はこれから所得補償も含めてやりやすくなっていくんだろうと思いますが、なかなか難しい世の中でありますので、私のような者でどのようなことができるか分かりませんけど、でも、言わば理解の醸成、喚起、そして行動変容という言葉も使われました、そういったことについても努力をしていかなきゃならないというふうに考えております。
○寺田静君 ありがとうございます。 先ほど御紹介をした民間の調査では、補助金のところに関しては余り理解が得られていないようなこの結果が出ているように見えるんですけれども、ただ、設問と選択肢をよく見ていくと、この選択肢の方に、政府が多額の補助をしても自給率を上げるべきだというものと、自給率を上げることは重要だが政府の多額の補助は再考すべきだみたいな選択肢なので、これ、私は、政府が一定程度の補助をして自給率を向上させるべきだみたいな選択肢であれば、それなりの方がそれを選んだんではないかなというふうに思いますので、これから農水省の方で調査を取られるというときには、この選択肢のところもよくよく検討していただきたいなというふうに思っております。 時間がちょっと思ったより進んでまいりましたので幾つか割愛をして、ちょっと輸出の方についてお伺いをしたいんですけれども。ちょっと前書きを省略をさせていただきまして、今日は冷凍食品の輸出の促進の課題についてお伺いをしたいと思います。 知人からちょっとお伺いをしておりますと、商社からですけれども、お伺いをしておりますと、この冷凍食品の輸出に当たって、やはり様々障害があるというふうに聞いております。この冷凍食品の海外需要というものをどのように捉えていらっしゃるか、お伺いをできればと思います。
○政府参考人(宮浦浩司君) 今の冷凍食品の輸出についてでございます。 冷凍食品については、海外需要はあるだろうというふうに考えてございます。この冷凍によってその賞味期限が長くなるということなどの利点もございます。一方で、様々課題もあるようなところでして、現状では食品メーカーの方々が大規模に取り組むというような形まで至っておらず、商社などの流通業の方々が取引先の相手方から求められるのに応じて対応しているというのが中心ではないかと思っております。
○寺田静君 ありがとうございます。 少しお伺いをしていきますと、この冷凍食品はマイナス十八度から二十度ぐらいで輸送する必要があって、これが例えばアメリカ向けだとフェデックスぐらいしかやっていないと、コストとしてなかなか見合わないんだということを商社の方からお伺いをしております。 また、サンプルが送れないと商談もできないと、持っていける量には限度があるのでと。日本の冷凍食品、デザートなんかは結構需要はあるし、マッチメーキングも済んでいるけれども、もう輸送の手段がないというのがとにかく言われました。このレス・ザン・コンテナロードと、この海上輸送のコンテナに一本に満たない貨物を組み合わせて輸送する、この混載のところがどうしてもうまくいかなくて困っているということでした。 需要があるのに、このサンプルを送ったり、あるいは最初のこの一便目送るためのLCLサービスがない、冷凍クーリエが一部の地域しかなくて困っているという商社の声にどういうふうに応えていかれるでしょうか。
○政府参考人(宮浦浩司君) まず、サンプルを送るというクーリエでございますが、これは宅配でございます。物流事業者のサービスをいろいろと確認をしてみますと、確かに、配送先をアジアなどの地域に限定をして冷蔵、冷凍の配送をするというような事業者もおりますし、中には、その対象地域は制限をいたしませんけれども、品目ですとか条件を個別に確認をした上で対応を決めるというような状況でございます。 このように、現状インフラがないようなものに関しては、私どもも新しい課題に応えていくための支援措置として、六年度の補正予算などでサプライチェーン連結強化プロジェクトというものがございます。こういったものを活用して、生産から現地販売までの一気通貫したサプライチェーンというものをつくっていきたいというふうに思ってございます。 また、LCLのような冷凍の貨物輸送でございますが、こちらは低温それから高湿度のコンテナなども新しく技術開発などが進んできてございます。こういった技術はあるんですけれど、まだ経済的にペイするかどうか分からないというようなものに関しては、やはりまたこれも予算措置で輸出物流構築緊急対策事業というものがございます。こういったものを活用しながら実証を進めて、経済性も確認した上で実装に移していきたいと考えているところでございます。
○寺田静君 ありがとうございます。 ちょっと時間がなくなってきたので、大臣に聞いていただきたいんですけれども、今回、この件を様々レクを農水省の方と国交省の方と経産省の方からお伺いをしました。そうして聞いていくと、物流になるのでこれは国交省の課題ですというようなことを言われます。国交省の方にお伺いをすると、いやいや、それは輸出を促進したい農水省の方でしょうと。国交省の方に聞くと、農水省とか、あるいは輸出を伸ばしたい、全体で伸ばしたいみたいなことであれば経産だみたいなことを言われて、もうすごく堂々巡りになったんですね。今日の御答弁に関しても、国交省を是非呼んでくださいというようなお話を伺って、でも国交省にお伺いをすると、もう規制はないんだから、それはもう民民の話だからそっちでやってくれみたいになるんです。 これは、農産物・食品の輸出を進めていきたいのであれば、私は農水省がしっかりとバックアップをするべきだというふうに思いますけれども、こうした課題が幾つかの役所にまたがっているものに関して、どこが音頭を取るべきだというふうに大臣は思われますでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 輸出促進のコンソーシアムなんかをつくるときには、やはりヘッドクオーターを決めたわけですよね。 ですから、ただ、今のところ、例えば、私も冷凍食品には大変お世話になっていまして、冷凍チャーハンとか冷凍シューマイとか冷凍ギョーザ、それから冷凍の肉まんなんかはしょっちゅう食べていますので、非常に日本のこの技術力の高さ、そして品質の、クオリティーの高さは身をもって体験をいたしております。 しかし、どうも業者の方々に行くと、日本から出す段階ではいいんだけど、港に降ろしてから小売に行くまでにちゃんとその温度管理ができるかとか、現地でのサプライチェーンの確立ができていないので商売にならないねという話をやっぱり聞きます。そして、混載コンテナということで専用コンテナになっていないということもあるし、要望があれば小口で集めて出しているというのが今現状のようですから、非常に役所をたらい回しにされたということは大変申し訳ないと思いますけれども、ほかの役所が何と言っても、我々は五兆円という輸出目標を立てています。 その中で、これが新しいその切り口としてしっかり数字を稼げるということであれば、業者の方々、業界の方々とも意思疎通をしっかりやって取り組んでまいりたいと思います。
○委員長(舞立昇治君) まとめてください。
○寺田静君 はい。 ありがとうございます。また上月先生などにもお伺いをしながら個別に取り組んでいきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 今日はありがとうございました。
○委員長(舞立昇治君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(舞立昇治君) 次に、漁業災害補償法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。江藤農林水産大臣。
○国務大臣(江藤拓君) 漁業災害補償法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主な内容を御説明申し上げます。 漁業災害補償制度は、昭和三十九年の創設以来、中小漁業者の相互救済の精神を基調とした漁業共済事業の実施を通じて、漁業再生産の確保と漁業経営の安定に重要な役割を果たしてまいりました。 一方で、我が国の漁業においては、近年の海洋環境の変化等によるサンマ、スルメイカ等の不漁など、漁業経営の不安定性の増加を踏まえた複合的な漁業への転換や、輸出も見据えた、国内外の需要に応じた養殖生産の推進が急務となっております。 こうした状況を踏まえ、漁業災害補償制度の改善を図り、同制度が今後とも漁業経営の安定に資する役割等を着実に果たしていくことができるよう、この法律案を提出した次第であります。 次に、この法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、漁業種類ごとに契約を締結する現行の方式に加えて、二以上の漁業種類を一括して対象とする契約を締結することができる方式を創設し、共済事故の発生率の低下等を踏まえた掛金率を適用することとしております。 第二に、共済の対象とならない漁業種類であっても、共済の対象となっている他の漁業種類と併せて副業的に営まれるものについては、共済の対象とする特約を追加することとしております。 第三に、養殖共済において、契約全体での損害状況に応じた支払に加えて、網生けすなどの養殖施設ごとの損害状況に応じて共済金を支払う特約を追加することとしております。 このほか、漁業共済組合連合会への漁業施設共済に係る再共済に付す割合を引き上げる措置等を講ずることとしております。 以上が、この法律案の提案の理由及び主な内容であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(舞立昇治君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後二時二十一分散会