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217回国会参議院2025/03/27

農林水産委員会 第5号

発言数
210
登壇者
19
会派数
8
開催日
2025/03/27

会議録

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、石田昌宏君、田名部匡代さん及び高橋光男君が委員を辞任され、その補欠として古賀千景さん、高橋次郎君及び宮崎雅夫君が選任されました。     ─────────────

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に横沢高徳君を指名いたします。     ─────────────

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  土地改良法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、農林水産省大臣官房総括審議官山口靖君外二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 土地改良法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

宮崎雅夫自由民主党

○宮崎雅夫君 自由民主党の宮崎雅夫でございます。  質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。久しぶりの農林水産委員会でもございますので、ちょっと緊張をしております。  昨年の食料・農業・農村基本法の改正で、土地改良では、これまでの整備に加えて、新たな柱、保全が位置付けられたわけであります。今回の土地改良法改正は、その実現のための制度を充実をさせるものであります。大変重要な改正であるというふうに考えております。基本法改正から土地改良法の改正、私も党の議論にも積極的に参加をする中で、土地改良を長年やってきた者としていろんな意見を申し上げましたけれども、それも反映をいただいた充実した内容となっているというふうに思っております。改正をされた暁には、現場においてやはり実施をしっかりやっていかないといけないということでございますので、私も尽力をしていきたいというふうに考えております。  質問に入らせていただきますけれども、まず、国等の発意による基幹施設の更新についてお伺いをしたいと思います。  土地改良制度においては受益者による申請というのが基本になっておりますけれども、国等が発意をして事業を実施できるようにすることは画期的なことだというふうに思います。今回の改正の狙いについて、まずお伺いをしたいと思います。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  広範囲の受益を有するダム、頭首工などの基幹的な農業水利施設は、地域における農業生産活動を継続する上で特に重要な施設であることから、将来にわたって機能を保全していく必要がございます。  一方、土地改良区や受益農業者だけでは適切な更新のタイミングを判断することは難しく、また、高齢化などによりまして事業実施に係る様々な手続が大きな負担となっており、事業申請に踏み切ることが困難な場合もございます。  このため、国や都道府県が施設の定期的な診断と劣化予測によって更新の適否を判断した上で、事業実施のための諸手続を国や都道府県が中心となって行うことで基幹的な農業水利施設の更新を計画的に推進しようとするものでございます。

宮崎雅夫自由民主党

○宮崎雅夫君 改正案では、農業用水の供給その他の機能が低下することにより、地域における農業生産活動の継続的な実施に重大な影響を及ぼすことが認められる基幹的なものに限るということで、その適用を基幹施設に限定をしております。  先ほどの御答弁の中でもそれに関連するお話もいただいたわけでありますけれども、具体的には今後要綱等で示されるということになると思いますけれども、どのような施設について、どのような判断、先ほども少し触れていただきましたけれども、適用をしていくのかと。また、現在実施中の国営事業では老朽化した基幹施設の更新事業を中心に実施をしておりますので、私から見ると、ほぼそれに該当するんじゃないのかなというふうにも思いますけれども、改正案を活用した今後の国営事業の進め方についてもお伺いをしたいと思います。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  国等の発意による施設更新事業は、機能が低下すれば地域農業に重大な影響を及ぼす基幹的な施設を対象としております。具体的には、国営事業におきましては、受益面積が三千ヘクタール、畑の場合ですと千ヘクタール以上の地域で、個々の施設の受益面積が千ヘクタール、畑の場合ですと三百ヘクタール、この面積以上のダム、頭首工などの基幹的な施設を対象とする考えでございます。  また、機能の低下に関しましては、定期的な機能診断に基づく健全度評価に加えまして劣化予測も行いまして、機能が失われる又は著しく低下するリスクを検討いたします。このようにして更新整備の適切な時期を判断することとしております。  今後は、従来の申請事業に加えまして、国等の発意による施設更新事業、また急施の事故防止事業や突発事故復旧事業によりまして施設機能の保全に取り組んでいく考えでございます。

宮崎雅夫自由民主党

○宮崎雅夫君 次に、お話もございましたけれども、国等が発意をしていくわけでありますけれども、同意徴集、これは通常どおり行うことになっております。これまでは申請者、地元が同意徴集することになるわけでありますけれども、国が発意をすれば同意徴集の主体は国になるわけであります。  もちろん地元の皆さん方との連携は必須になると思いますけれども、そのお考えをお伺いをしたいと思いますし、また、土地改良法では、先ほど局長の答弁でもございましたけれども、同意徴集手続が省略できる施設更新事業というのが規定をされておりまして、土地改良区の総会の議決でこれ進めることも可能なものもあるわけであります。国等による発意の場合でも、施設更新事業の要件を満たすものについては土地改良区の総会の議決で実施できると私は思うんですけれども、それについても併せてお伺いしたいと思います。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  国等の発意による施設更新事業におきましては、事業実施のための諸手続を国等が中心になって行いますけれども、あらかじめ土地改良区などの関係団体や地元の農業者の合意形成を図っておくことが重要と考えております。このため、従来の申請事業と同様に、計画段階から丁寧に農業者の方々に説明を行い、関係団体との密接な連携の下で事業を実施してまいりたいと考えております。  また、委員御指摘のように、国等の発意による施設更新事業の実施に当たりましても、事業着手までの間に原則として農業者の三分の二以上の同意が必要でございます。一方、従来の土地改良区申請の施設更新事業におきましては、事業を行った場合の事業費及び維持管理費の負担と事業を行わなかった場合の維持管理費の負担を比較いたしまして、農業者に不利益が生じない場合には、土地改良区の総会又は総代会の議決をもってこの農業者の三分の二以上の同意取得を省略できることとなっております。このことは、今回の法改正で措置する国等の発意による施設更新事業も同様でございます。

宮崎雅夫自由民主党

○宮崎雅夫君 今局長から御答弁をいただきましたけれども、最初の部分については、国が発意をすると、都道府県が発意をするといっても、やはり地元の皆さん方、同意は個々に取らないとしても、合意形成というのは非常に大切なことでありますし、また、維持管理は基本的に土地改良区を中心にしてやっていただくということがほとんどでありますから、しっかりと合意形成も図っていただくようにお願いをしたいというふうに思います。  それと、国等で発意で進められるというふうに最初に皆さんが聞かれると、同意徴集の必要もなくて、農家負担も当然ないんじゃないと思われる関係の方もおられるんだろうと思うんです。今回改正をされる急施の事業とちょっと混同してしまうということがこれ考えられるわけであります。国等の発意でも基本的には同意徴集が必要でありまして、同意徴集が必要だということは、やっぱり基本的には農家負担があるということでもあるわけです。一方で、基幹施設の国営での更新という場合には、早くから地方公共団体の負担のガイドライン、これが示されて、地財措置もなされております。  結果として、負担は市町村止まりで行われている地区も結構あるわけでありますけれども、今回の制度改正を契機として、国等の発意で進める基幹施設の更新については地財措置の更なる充実を含めて農家負担の軽減を図っていく必要があると思いますけれども、今後の取組についての意気込みを是非お伺いしたいと思います。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  土地改良事業は、農業者の方々が受益する事業でありまして、農業者に費用負担を求めることが原則でございますけれども、施設更新事業におきましてはこれまでも、特に大規模な施設の整備ですとか地震、豪雨対策は基本的に農業者の負担なしとしてきております。  また、その他の事業につきましても、補助事業よりも国費率の高い国営事業の対象拡大や農業者の負担割合を引き下げた標準負担割合の設定、これ先ほど委員が御指摘のガイドラインのことでございますけれども、こういった措置を国が講じることにより農業者の負担軽減を図ってきたところでございます。  農業者の申請による事業と国等の発意による事業のいずれにつきましても、今後とも、これらの仕組みを的確に活用し、農業者の方々の負担軽減に努めながら事業を進めていく考えにございます。

宮崎雅夫自由民主党

○宮崎雅夫君 やはり負担の問題ということは非常に大きな課題でもあって、今回、特に国、都道府県が基幹施設については発意をするということになりますので、じゃ、負担はというような話にやっぱりなる場合が多いんだろうと思いますので、それはいろんな意味での合意形成もしっかりやっていただくというようなことと併せて、今局長からお話をいただきましたけれども、これからもやはり負担軽減に、国がもうやらないといけないという判断をした、そういうような大切な施設であるということでもあるわけですし、もしそうじゃなければ大変な影響があるというふうに判断をしたものでもあるわけでありますから、そちらもしっかり取り組んでいただきたいというふうに思います。  それで、この基幹的施設の計画的な更新を始め、今回、制度拡充、現場において実施をしていくには、必要な予算の確保ということはもう極めて重要であります。土地改良の関係の予算でありますけれども、一時二千百八十七億円にまでなったわけでありますけれども、審議中の来年度の当初予算四千四百六十四億円と昨年成立をしました補正予算と合わせると、土地改良の関係予算は二百六十億円増、六千五百億円にまでなりました。全国の皆さん方から非常に有り難いという声をたくさんお伺いをしております。江藤大臣始め農水省の皆さん方の御尽力に感謝を是非言ってほしいという声もたくさんお伺いをしているところであります。  また、基本計画が策定をされて、ちょうどこの五年間で構造改革の集中的な推進をしていかないといけないということであります。施設の保全だけではなくて、今回の法改正で、農地中間管理機構の関連事業、この事業主体に市町村を追加をする拡充も盛り込まれております。圃場の大区画化ということも加速していかなければなりません。  加えて、先般の予算委員会で江藤大臣からお答えもいただいた中でもお話をいただきましたけれども、資機材、人件費の上昇は続いておりますので、土地改良予算を、この五年間、思い切って大幅に増額をしていく必要があると思いますけれども、江藤大臣のお考えをお伺いしたいと思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 委員がおっしゃるとおり、今回の法改正におきましては、国等の発意による更新事業の創設、これ新しい事業でありますから、それに加えて急施の事業も対象を拡大するということでありますので、どう考えても事業費は増えるということはもう明白であります。  そして、前の委員会でも質疑させていただいたように、いわゆる事業単価、人件費も含めて資材費も全部上がっておりますので、これをしっかりと計画どおりに更新していく、そしてまた、この土地改良事業ももう百年以上前からやっている事業でありますから、とてつもなく古いものもあるわけでありまして、これは急いでやらないと、特に急施のものについては、もう破裂してしまってから事業に取りかかれば、破裂した期間はいわゆる農業、営農ができませんし、そしてそれを回復するには事前事業をやるよりもはるかに大きなお金が掛かるということでありますから、そういう事前防災の意思も込めてこの五年間は非常に大事だと思っております。  この受益者の方々にとって水は命でありますから、委員の御指摘も踏まえながら、八年度の予算要求については、しっかりこの土地改良事業が今回の法改正の趣旨に沿って行われるように努力をしてまいりたいと考えております。

宮崎雅夫自由民主党

○宮崎雅夫君 大臣から本当に心強い御答弁もいただいたところでございます。是非よろしくお願い申し上げたいと思いますし、やはり、土地改良のことだけ今申し上げましたけれども、土地改良も含めて、やはりこの五年間、構造改革集中期間として国土強靱化のように規模も示して、通常の予算とは別枠でこれ確保をして、国として基本計画をもうしっかりと前に進めていくんだという強い意思を示す必要もあると思いますので、是非よろしくお願いを申し上げたいと思います。  また、これまで議論をさせていただきましたけれども、国営事業の実施はこれまで、やはり申請主義でありますから、申請を待っていたというものを、自らが状況を判断をして能動的に、まさしく計画的に進めていこうと、それから、同意徴集も自ら地元の皆さん方と連携をして行っていくということになりますので、職員のやはり増員でありますとか事業所のこれ在り方、事務所、事業所の在り方も含めて、体制をやはり充実をさせていく必要があるということは極めて重要だというふうに思います。  また、近年の災害の多発化、それから激甚化ということで、復旧復興のために、MAFF―SATで農水省の農業土木の技術者の皆さんも派遣を大分して頑張っていただいているということもあります。この点も含めて、増員、それから体制の充実には是非努めていただくように強くお願いを申し上げておきたいと思います。  それから、今大臣からも御答弁の中で、急施の事業についての拡大も触れていただいたわけでありますけれども、これまで私も災害復旧の関係の手続であるとか改良復旧についてこの必要性を申し上げてきたんですけれども、それについて実現をするものもありますので、大いに期待をさせていただいております。  そして、この急施の事業も、国等が発意をしてやる基幹事業の更新事業と同様に、やはり、どういう場合にどんな状況にあればこれが適用できるのかというようなことでありますとか、災害復旧というのは基本的に暫定法でやる場合がこれ多いわけでありますので、暫定法と、改正をされます急施の復旧事業との関係もしっかりして、整理をした上で、現場の皆さんが戸惑わないように是非お願いをしたいと思います。  次の質問に移らせていただきます。連携管理保全計画、いわゆる水土里ビジョンについてお伺いをしたいと思います。  今月末までに、農地と人の未来図であります地域計画がこれ策定をされるわけであります。これには基本的には水は入っていないわけでありますけれども、農業生産に必要なものとして、人、農地とともに水は大変重要なものでありますから、水に係る施設の保全、これ大変重要なことでありますので、水土里ビジョンも地域農業の持続的な発展には欠かせないものだというふうに思います。  水土里ビジョンでは、まずどのような範囲でビジョンを策定するかということになるわけでありますけれども、地域の状況に応じていろんな区域設定がこれ考えられるわけであります。  そこで、区域の設定には国もやはりしっかり協力をした上で、まずこれ都道府県で、市町村、それから土地改良区の意向を踏まえながら区域を設定をしていくということが現実的じゃないかなというふうに思います。区域の設定でありますとか、その後、協議会も設置をするということになります。これらについてどう進めていくのか、お考えをお伺いしたいと思います。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  水土里ビジョンは、将来にわたり基幹から末端施設までの保全を図るため、土地改良区が市町村や地域の関係者との協議の上で策定するものでございます。  水土里ビジョンの策定に当たりましては、小規模な土地改良区が取り残されないように、土地改良区の事業の認可権限を有する都道府県がイニシアチブを取り、水土里ビジョンを策定するエリアを提示するですとか、協議会への市町村などの参画を促すなどして土地改良区をサポートしていくことを考えております。  その上で、水土里ビジョンの策定には、市町村のほか、水のつながりなどの関連のある地域の末端施設の管理者として、多面的機能支払の活動組織、自治会、水利組合などや、その他の農業に関わる関係者として、地域の農地や営農について知見を有する農業委員会、農業協同組合など、地域の状況を踏まえ、幅広い主体に参画してもらうことが重要と考えております。  このため、水土里ビジョンの策定手順や記載例、協議会の構成員の考え方や協議事項などを示したマニュアルを作成し、これを周知するとともに、土地改良関係団体や地方公共団体などへの説明会の開催、また、地方農政局による相談窓口の設置、都道府県との連携による個別地区への助言、指導などによりまして現場での取組を支援していく考えでございます。

宮崎雅夫自由民主党

○宮崎雅夫君 ありがとうございます。  是非、今お話があったことをしっかりやっていただきたいと思うんです。  都道府県も、今、認可をするのは、これ水土里ビジョン、都道府県でありますから、そういうことにも触れていただいたんですけれども、法律の中ではそれしか書いていないんですね、逆に言えば。なので、市町村もこれはもうしっかり入ってもらわないといけませんし、国の方から、都道府県、市町村にも積極的にこれに関わっていただくということを是非要請をお願いしたいというふうに思いますし、先ほど、水土里ビジョンの作成についての具体的なマニュアルであったり、それについての説明会ということもありましたけれども、私も全国を回っておりますと、まだまだやっぱり正直言って行き届いていない。考え方は十分皆さん御承知なんだけれども、具体的にというところがまだまだというところが正直言ってありますので、是非これ、改正をされた暁には、キャラバンでも組んでいただいて、大変重要なものでありますから、しっかり具体的なものが、土地改良区の皆さん方、これは策定主体でありますから、情報が届くように是非お願いをしたいと思います。  それと、これ区域設定にも関係をしますけれども、ため池については、全国でこれ十五万か所以上あるわけであります。土地改良区が所有しているものは非常に限られているわけでありますし、土地改良区の範囲外にあるものもこれたくさんありますので、水土里ビジョンの策定に当たってどういうふうにしていくのかと。これの保全自身についても課題もあるというふうに思いますので、是非検討をお願いをしたいと、これも併せてお願いをしておきたいと思います。  それから、これ、水土里ビジョンを策定をいたしますのは、何度も繰り返しでありますけれども、土地改良区ということであります。七割が中小規模でありまして、専従の職員の方もいるのは半数ぐらいということになります。  趣旨なり必要性は理解をしても、実際に水土里ビジョンを作ろうとすると、特に中小の改良区さんでは、自分たちではなかなか作るのは難しいというようなお声もお伺いしますし、大規模な土地改良区の皆さん方でも、日頃の業務でもうぎりぎりの状況の住人しかいないのも、そういうところでありますので、この水土里ビジョンの策定に当たっての支援がやはり必要じゃないかなというふうに思いますけれども、具体的にはどのような支援を考えておられるのか、お伺いしたいと思います。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  令和七年度予算におきまして、水土里ビジョンの策定そのものへの支援を土地改良区機能強化支援事業により行うこととしております。具体的には、施設の諸元や状態の調査費用や、更新整備、補修計画の作成に関するコンサルタント費用、会場代、印刷費、人件費など、協議会の運営に必要な経費を支援できることとしておりまして、これらによりまして策定に取り組む土地改良区の負担の軽減、図ってまいりたいと考えております。

宮崎雅夫自由民主党

○宮崎雅夫君 今お話しいただいたような予算措置もやっていただいていると思いますので、それは非常に有り難いことでありますけれども、だんだん策定をする数も当然増えてくるわけでありますし、その中でいろんな御意見もあるんだろうと思います。支援の予算でありますとか内容についてもよくお話を聞いていただいて、これも更に充実を図っていただきたいと思いますし、特に来年度、初年度ということになりますと、なかなか、さっきお話ししましたように、マニュアルだけでは分かりにくいということもあって、それぞれの都道府県で、やはり、特にそういう支援を活用されるところが中心だと思いますけれども、モデル的に幾つかやっぱり作ってみて、で、具体的に、ああ、こういう感じなんだというのを実務的にもやっぱり整理をしっかりしていただいた上でそれを広げていくという形がいいんじゃないかなというふうに思います。  さっきお話ししましたけれども、全国には四千百、土地改良区があって、できればその全部といいますか、大半にこの水土里ビジョンを是非作っていただきたいと私も思っておりますので、是非必要な支援、引き続きよろしくお願いしたいと思います。  そして、この策定された水土里ビジョン、せっかく作ったわけでありますから、維持管理を始めて保全の取組を実施をしていくために、国としてもその後の後押しということも必要だというふうに思いますけれども、具体的な作った後の支援についてもお伺いしたいと思います。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  水土里ビジョン策定後の保全の取組を支援するため、令和七年度予算によりまして、水土里ビジョンに位置付ける施設への支援として、水利施設管理強化事業において、国営造成施設などの維持管理に係る電気代や人件費に対する補助率を一九%から二五%にかさ上げすることとしております。また、土地改良施設維持管理適正化事業におきまして、こちらは、国営造成施設等に限らず、土地改良区が管理する施設の整備、補修に係る補助率を三〇%から四〇%にかさ上げすることとしております。  水土里ビジョンに基づく保全の取組が今後広がっていくよう、しっかりと支援を行ってまいりたいと考えております。

宮崎雅夫自由民主党

○宮崎雅夫君 具体的な事業についても触れていただきました。そういった支援の充実が図られるということについてはこれも感謝を申し上げたいと思いますけれども、やはり保全の基本というのは日頃のこれ維持管理、水管理ということでありますので、引き続き、やはり今回、基本法に保全をしっかり位置付けたということは、そこの支援についても国としてもしっかりやっていくんだということだと私は考えておりますので、引き続きの御尽力もお願いをしたいと思いますし、末端の施設については、これ多面的機能支払を活用して、地域活動として全国的にやっていただいているわけであります。この四月からは三期対策も始まってまいりますので、いろんな課題についても聞いておられると思いますので、引き続き、是非御検討もお願いしたいと思います。  最後の質問をさせていただきますけれども、今回の改正で、理事の構成について、年齢、性別についての配慮規定が追加をされたわけであります。土地改良区の組合員は農地の所有者の場合が多くて、そのため年配の男性が多いという特性がやっぱりあるわけであります。そのような中、全土連が音頭を取りまして、土地改良区の女性理事の割合を一〇%に増やしていこうという全国的な運動も行われております。  私も、女性を始め、多様な方が土地改良区の運営に携わるということは、土地改良区の体制強化、活性化に重要なことだというふうに思いますけれども、一方で、今回の配慮規定で、女性の理事がいなければ何か罰則があるんじゃないかとか、定年制が取られるのではないかと、そんな不安の声もありますので、やっぱり正しく理解をしていただく必要があると思いますので、今回の配慮規定の考え方について最後にお伺いをしたいと思います。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  今般の見直しは、理事の選任に当たって、年齢や性別に著しい偏りが生じないよう配慮する旨の規定を設けるものでございます。委員御指摘のように、強制的に土地改良区の理事の構成を見直すことを求めるものではございません。  土地改良区が持続的に役割を果たすためには、年齢や性別にかかわらず、地域の多様な人材を取り入れ、組織を活性化させることが非常に重要であると考えております。土地改良区の皆さんには、今回の配慮規定の創設を一つのきっかけといたしまして、理事の選任方法などについて地域でよく議論していただき、地域の組織の活性化、ひいては土地改良区の運営基盤の強化につなげていただきたいと考えております。

宮崎雅夫自由民主党

○宮崎雅夫君 時間になりましたので、終わります。どうもありがとうございました。

羽田次郎立憲民主・社民・無所属

○羽田次郎君 立憲民主・社民・無所属の羽田次郎です。  月曜日の予算の審査に続き、今日も法案審査ということで質疑に立たせていただいて感謝申し上げます。  世界の食料需給の変動や地球温暖化の進行など、我が国の農業、農村を取り巻く情勢が大きく変化する中で、昨年、食料・農業・農村基本法が改正されまして、土地改良の在り方については、第二十九条等で、これまでの農業生産の基盤の整備に加えて保全についても規定されました。法案の審査ですので、宮崎先生と大分かぶる部分があるとは思いますが、質問させていただきます。  これまでの農業生産の基盤の整備に加えて保全が規定され、基本法改正に応じて先月国会に提出されたこの土地改良法改正案では、目的及び土地改良長期計画に係る規定の見直し、基幹的な農業水利施設の計画的な更新に関する措置、地域の農業水利施設等の保全に関する措置、防災・減災、国土強靱化のための措置、スマート農業や担い手のニーズに対応した基盤整備を進めるための措置、そして土地改良区の体制及び運営に関する措置などを講じようとしております。  そこで、まず私から申し上げたいのは、実際に土地改良に携わる地域の関係者の方々にとって適切な制度に改正することが重要であるということです。農業者、自治体関係者、地域住民、関係団体への人的、経済的負担が増えるのではないかという懸念を払拭できるような法改正にしていただきたいということです。  国民の命を守るための農業政策は、農業従事者、関係者の立場に立って行う、気付かぬうちに様々な負担が増えるようなことがないように、説明はとことん丁寧に行うといったことが重要だと考えます。  そこで、まず、こうした考え方についての江藤大臣の御所見と改正案を提出された理由、その意義について伺いたいと思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) まず、委員がおっしゃるように、しっかり説明するということがまずとても大事です。土地改良事業におきましては、負担のないものもありますけれども、基本的には、三分の二の合意を得るということは基本でありますので、その基本はしっかり守らなければなりません。  先ほど局長からも一部説明を宮崎議員の質問でいたしましたけれども、これまでも大規模な施設の整備や地震や豪雨対策、基本的に農業、負担なしでできるというメニューもありますし、その他の事業につきましても、補助事業によりまして、国費率の高い国営事業の対象の拡大、それから農業者の負担割合を引き下げた標準負担割合の設定などの措置を国が講ずることによって農業者の負担軽減を図ってまいりました。  しかし、これから先、地域計画を作ることによってしっかりと担い手を見付けていかなければなりません。受益面積はそのままで、そして、その面積の一部が耕作放棄ということになってしまいますと、残った方々への負担が増えるという、そういう現実的に起こり得る可能性がありますから、そういうことにならないように、この地域計画をしっかりと立てて、受益面積をしっかりと永続的に耕作していただけるようにすることが必要だと思っております。  それに加えて、基幹的な施設の老朽化に対しましては、何度も申し上げますが、国等の発意による更新事業の創設、これは新しいやつでありますし、急施についてはまた対象も広げていくということでありますので、このような内容は、先ほど宮崎議員の質問の中にも、こんがらがる人がいるという御質問がありました。確かに若干複雑になる部分がありますので、キャラバン等を組んで地域への説明はしっかり行ってまいりたいと思っております。

羽田次郎立憲民主・社民・無所属

○羽田次郎君 こうした審議の過程においても、やはり様々な複雑な部分というのが明らかになっていくと思いますので、私もいろいろ細かく質問してまいりたいと思います。  本法案は、まず第一条の目的規定から見直しがされておりますが、農政の転換期において、今後、土地改良事業を適切に実施していくためのものとなっているのか、目的規定の改正趣旨とその考え方について改めて伺います。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  これまでの土地改良法の目的規定は、昭和三十六年に制定された旧農業基本法を受けて、昭和三十九年の改正で規定されたものでございます。具体的には、旧農業基本法の文言を用いて、農業総生産の増大や農業生産の選択的拡大が掲げられております。これらの文言は、平成十一年に制定された食料・農業・農村基本法におきまして、農業生産の増大や消費者の需要に即した農業生産の推進とされたところでございます。また、昨年の食料・農業・農村基本法改正におきましては、農業生産の基盤について、整備に加えて保全が明確に位置付けられたところでございます。  今回の土地改良法の改正は、これらを踏まえまして、土地改良法においても同じ文言を用いるよう改正するとともに、農業生産の基盤の整備及び保全を図ることを明確化したものでございます。

羽田次郎立憲民主・社民・無所属

○羽田次郎君 新しい内容も加わったということで、しっかりそれを目的に加えたということだと承知いたしました。  今般の改正では、先ほど来お話ありましたが、農業者の申請によらずとも、国又は都道府県の発意によって基幹的な農業水利施設の更新事業を実施できる制度が創設されます。ただ、人口減少に直面する農村においては農業者の負担増となることが懸念されております。  これまで、地域の農家が納得の上、事業を申請していたと思いますが、今後、国や都道府県の発意で事業を実施できるとなると、農家の三分の二以上の同意という話、先ほど大臣からもありましたが、そういうのを得るというにしても、特に財政負担についての理解や納得が十分でないまま事業が行われるということを心配される農家さんはいらっしゃいます。事業が実施されれば、その裨益するところは地域の農家や農業全体に及ぶのでしょうけど、現在のように農業所得が低迷する中で新たな負担が生じることは、及び腰となる農家もいらっしゃると思います。  そこで、国等の発意の事業にあっても農家が賦課金負担を押し付けられたなんて思われないような進め方、これをしっかりしていただきたいんですが、この点どう御対応されるのか伺います。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  国等の発意による施設更新事業におきましては、事業実施のための諸手続を国等が中心になって行いますが、あらかじめ土地改良区等の関係団体や地元の農業者の方々の合意形成を図っておくことが重要と考えております。このため、従来の申請事業と同様に、計画段階から丁寧に農業者の方々に説明を行いまして、関係団体との密接な連携の下で事業を実施してまいりたいと考えております。  その上で、農業者の方々の費用負担の軽減図っていくということは非常に重要でございますので、施設更新事業におきましては、これまでも、特に大規模な施設の整備ですとか地震、豪雨対策は基本的に農業者の負担なしとしております。また、その他の事業につきましても、国費率の高い国営事業の対象拡大や、農業者の負担割合を引き下げた標準負担割合の設定などの措置を国が講じることにより農業者の負担軽減を図ってきたところでございます。  農業者の申請による事業と国等の発意による事業、このいずれにつきましても、今後とも、これらの仕組みを的確に活用し、農業者の負担軽減に努めながら事業を進めていく考えにございます。

羽田次郎立憲民主・社民・無所属

○羽田次郎君 ありがとうございます。  しっかりと負担についても注目していただいて、なるべく負担軽減ということ、支援していただきたいと思います。  土地改良事業の効率的、計画的な実施を図る観点から、国はこれまで中長期的な事業の実施計画として土地改良長期計画の策定を行っていると承知しておりますが、本法案では土地改良長期計画策定の方向性についても見直すというふうになっております。この改正の趣旨と考え方を伺います。そして、現行の土地改良長期計画には本法案の趣旨を早期に反映させる必要があるとも考えられますが、そこはいかがでしょうか。政府の見解を伺います。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  今回の改正では、改正後の食料・農業・農村基本法に沿いまして、第一条の目的規定を見直すことと併せて、土地改良長期計画の策定の方向性を示す第四条の二も見直すこととしております。  具体的には、改正基本法第二十九条において示された農業生産基盤の整備及び保全に関する施策の方向性に即しまして、良好な営農条件を備えた農用地を確保し、気候の変動その他の要因による災害の防止又は軽減を図るため、今後、土地改良事業が効率的に実施されていくことを明らかにしつつ、農業生産の選択的拡大等の旧農業基本法の規定ぶりが残ったものとなっている部分を消費者の需要に即した農業生産などの改正基本法に沿った規定ぶりとするため、見直しを行うものでございます。  また、現行の土地改良長期計画は令和三年度から令和七年度までを計画期間としておりますが、土地改良法の改正などもありますことから、既に本年一月に大臣から次期土地改良長期計画の策定に向けて諮問をいただいたところでございます。令和七年中の策定を目指して検討を進めてまいりたいと考えております。

羽田次郎立憲民主・社民・無所属

○羽田次郎君 国等が発意する事業の場合でも、先ほどの御説明にもありましたが、土地改良事業は原則組合員、准組合員の賦課金で成り立っている事業というふうに考えますと、当然そうした皆さんの気持ちを受け止めて取り組む必要があると考えております。  特に、新たに規定された保全の場合は、急施の事業として防災のための補強や代替施設の新設、災害発生時の復旧などが規定されておりますが、こうした場合も組合員の理解を得ていくことが必要と思いますが、農林水産省として組合員の理解促進をどのように図るのか、急施の事業の趣旨とともに御説明いただけたらと思います。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  今般の改正により拡充される急施の事業は、農業者の方々の事前同意なく実施するものでございます。ですので、事故が生じるおそれがある場合の事前の対策や類似の被害を防止するための対策などについても、まず平時から農業者の方々に説明をしていくということも大事だと考えておりますし、また、農業者の負担を伴わない場合に限って実施するよう、事業実施主体を指導していく考えでございます。  さらに、事業完了後の施設の維持管理費用につきましても、急施の事業を実施する際の要件といたしまして、農業者の権利又は利益を侵害するおそれがないことが明らかであるものを求めておりますけれども、これは具体的には、維持管理費用が事業を実施しなかった場合の負担と比べて増えないこと、これを政令で定めることとしております。このようなことから、農家の方々の負担が増えるということはないようにしていく考えでございます。  今後とも、農村人口の減少や施設の老朽化が進む中におきまして、農業生産基盤の保全に万全を期すことができるよう、農家の方々の負担軽減に努めつつ必要な対応を実施していく考えでございます。

羽田次郎立憲民主・社民・無所属

○羽田次郎君 ありがとうございます。地域の皆さんにとって大変大きな利益がある事業だと思っております。  農村地域では、これまで農地に係る地域計画の策定など、様々な取組を通じた地域の問題解決に取り組んでいます。そして、今度の改正案では、土地改良においても、先ほどの御質問でもありましたが、水土里ビジョンを策定し、地域の関係者が議論する枠組み、協議会を設けようとしております。  そこで、この協議会にはどういった方々が参画して、どういった役割を求められるとお考えか、水土里ビジョンを導入する意義についても伺いたいと思います。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  農業生産活動の継続などを図る上で、基幹から末端施設まで適切に保全を行う必要がございますが、農業集落の人口減少、高齢化によりましてこれらの施設の保全活動の継続が困難になってきている状況にございます。このため、新たに土地改良区が、市町村や集落などの関係者との協議の上で、施設管理の役割分担、関係者間の連携方法などを定めた水土里ビジョンを策定し、これに基づく取組を関係者一体となって推進することで基幹から末端施設までの保全を図っていく考えでございます。  水土里ビジョンの策定に当たりましては、協議会の構成員として、市町村のほか、水のつながりなどの関連のある地域の末端施設の管理者として多面的機能支払の活動組織、自治会、水利組合などや、その他の農業に関わる関係者として地域の農地や営農について知見を有する農業委員会、農業協同組合など、地域の状況を踏まえ、幅広い主体に参画していただくことが重要と考えております。  これらの関係者による議論を経て、実効ある水土里ビジョン策定を図り、将来にわたって持続可能な農業水利施設等の保全管理体制を構築していく考えでございます。

羽田次郎立憲民主・社民・無所属

○羽田次郎君 現在、市町村で策定されているこの地域計画とこの水土里ビジョンとの関係性というのはどういうふうになっているのか、教えてください。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  地域計画は、農用地の効率的かつ総合的な利用を図るため、農業者や地域の関係者の話合いに基づきまして、将来の農地利用の姿を明確化した地域農業の設計図として市町村が策定する計画でございます。  一方、水土里ビジョンでは、区域内の各市町村における地域計画に描かれた担い手や農地利用の姿を前提にいたしまして、土地改良区が、市町村のほか、多面的機能支払の活動組織、自治会、水利組合などや農業委員会、農業協同組合などの幅広い関係者による協議会における協議の下で地域の農業水利施設の保全管理に係る将来像を定めるものでございまして、地域計画の実現の一助になるものと考えております。

羽田次郎立憲民主・社民・無所属

○羽田次郎君 ありがとうございます。  農業生産基盤の整備と保全を適切に進めていくためには、水土里ビジョンの取組をしっかりと進めていく必要があるということ、十分分かりました。  ただ、水土里ビジョンの策定の時期とか目標についてどうお考えなのか、江藤大臣に伺いたいと思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 言われるとおり、この水土里ビジョンがまさに核となりますので、基幹だけではなくて末端までしっかりと至るその整備の期限を、しっかりKPIを設定することによって保全体制を確立してまいりたいというふうに考えております。  これまでに、水土里ビジョンを策定した土地改良区の受益面積の割合を令和十一年度までに八割以上というKPIを設定いたしております。具体的に少し申し上げますと、比較的体制が整っている規模の大きな土地改良区は先行して取り組んでいただくということを想定しておりまして、全国四千九十五地区の土地改良区のうちの五百ヘクタール以上の受益面積を有する土地改良区、これは大体千地区ぐらいありますので、ここがやってくれればこの八割以上というKPIは達成されるというふうに考えております。

羽田次郎立憲民主・社民・無所属

○羽田次郎君 ありがとうございます。  ただ、農村人口の減少が止まらないこの最大の理由について、私、農業所得の減少があるというふうに思っておるんですが、そのために抜本的な農業所得の底上げ策が求められているということは言うまでもございません。  ただ、本日御質問したいのは、この人口減の中で農村の様々な取組に支障が生じているという問題についてです。  私の地元の長野県では、土地改良区の役員のなり手不足が大変深刻で、長野県土地改良事業団体連合会でさえ、定数十四名のところ、令和七年一月二十三日現在において、上伊那と松本の二つの支部が欠員で十二名となっております。  こうしたなり手不足の問題は、個々の土地改良区においても懸念される問題で、今後安定的な運営ができるのか、まさに解決の急がれる課題だと思います。  農村の深刻な人口減は当然、まず、そうですね、このなり手不足、こうした課題についての解決策のようなものがあるかどうかということを伺いたいと思います。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  委員の今の御質問は、人材確保に関する質問かというふうに受け止めております。  土地改良区につきましては、三百ヘクタール未満の規模の小さな地区を中心にいたしまして、専任職員を配置できない土地改良区がいまだ半数程度存在しております。一方で、三百ヘクタールを超える土地改良区では平均して二人以上の専任職員を配置できているように、一定面積規模に達した土地改良区では一定数の組合員が存することとなり、安定した運営基盤を持てると期待しているところでございます。  このため、合併を始めとした再編整備を進めまして、安定的な運営体制の確立に必要な後押しを進めるべく、この法案におきましては、水土里ビジョンに合併に関する事項を定めたときの都道府県知事の認可のワンストップ化という特例を設けているところでございます。  また、令和七年度予算におきましては、土地改良区の合併を行う場合における事務機器等の整備に係る支援につきまして、これまでは一地区当たり二百万円、千ヘクタール以上の場合は一地区当たり二千五百万円を上限として支援していたものを拡充いたしまして、合併後の地区面積に応じた支援となるよう、支援額を百ヘクタール当たり二百五十万円、千ヘクタールを超える部分については百ヘクタール当たり百万円として、合併の規模に応じた支援を行えるようにすることを盛り込んでおります。  法制度、予算の双方からの合併支援を通じまして土地改良区の運営基盤を強化し、人材確保できるようにしてまいりたいと考えております。

羽田次郎立憲民主・社民・無所属

○羽田次郎君 今のお話で、そういう意味では、そうした支援によって役員不足もある程度解消、合併によって解消ができるという理解でよろしいでしょうか。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) まず、組合員を増やしていくという、そうして土地改良区自体を大きくしていくというのが一つの解決策につながるだろうと考えております。  また、理事のなり手を増やすということでは、これはさきの土地改良法改正で手当てをしておりまして、今回の法改正の中でまた拡充する分野でございますけれども、施設管理准組合員、この仕組みを活用する、あるいは員外理事、この仕組みを活用する、このようなことを通じまして理事のなり手というものを増やしていくというような取組が考えられるというふうに考えております。

羽田次郎立憲民主・社民・無所属

○羽田次郎君 ありがとうございます。  やっぱり農村の深刻な人口減というのは当然、この理事とか組合員の問題だけではなくて、賦課金の徴収とかそうしたことが、組合員が減ることによってその運営の基盤というのが減っていくという、今もお話ありましたが、この末端水路の維持管理ですとか、そうしたこともどうしていくのかというのは気になりますし、そうした賦課金負担が特定の組合員にやはり人口減少によって偏っていく、こういうことも考えられるんですが、そのことについてはどうやって対応していくのか、お聞かせください。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  水路の泥上げや草刈りなど、末端水路の維持管理作業は極めて重労働な作業でございます。地域の水路を管理されている方々にとっては、人手不足の中、その作業に大変御苦労されていると伺っております。  このため、今回の改正では、先ほどもお話ししましたとおり、施設管理准組合員の要件を緩和することとしておりまして、多面的機能支払の活動組織に加えまして、土地改良施設の管理に協力していただける近隣住民の方々や地域の建設会社などの方々にも土地改良区の構成員として維持管理活動に参加してもらいやすくしているところでございます。また、今回の改正で設けます水土里ビジョンの仕組みは、市町村や多面的機能支払の活動組織を含めた関係者の連携により、地域を挙げて施設の保全管理を行っていくことにつながると考えているところでございます。  加えまして、令和七年度予算におきましては、水路の泥上げ等の地域の共同活動を支援する多面的機能支払交付金の予算を増額し、五百億円を計上したところでございます。  こうした法制度、予算の双方からの支援を通じて、維持管理作業の負担が特定の組合員の方に偏らないよう、安定的な保全管理体制を構築してまいりたいと考えております。

羽田次郎立憲民主・社民・無所属

○羽田次郎君 私の地元の長野県土地改良事業団体連合会、水土里ネットながのから昨年御要望いただいておるんですが、簡単に御紹介しますと、例えばICT等を活用した施設管理の省力化、女性理事登用促進や複式簿記定着への支援、さらには農業農村工学技術者の確保、育成などがございました。  人材育成というのは、現役世代は言うまでもなく、将来世代にとっても非常に重要な問題で、特に日本の食料安全保障の土台となる農業、農村の専門家の育成は待ったなしだというふうに考えております。  そこで、農業農村工学技術者等の人材育成の現況について御説明いただくとともに、今後の農業農村工学分野の人材育成の在り方をどうお考えか、今後の方針を含めて伺いたいと思います。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  委員御指摘のように、この人材育成は非常に重要な分野だと考えております。農業農村工学技術者などの人材育成に関しましては、農業農村整備に関する技術開発計画というものを定めまして、技術者や研究者が減少する中、幅広い分野、世代から人材を確保する取組を進めているところでございます。  具体的には、若手技術者を確保するため、関係団体などと連携いたしまして、農業農村工学系の高等学校、大学に対する説明会や現場でのインターンシップ等の取組、国、地方公共団体、土地改良区等の技術者の方々に対しまして、デジタル技術を含む農業農村工学以外の分野の技術者、研究者の方々との交流、デジタル技術等に係る研修の充実、スマート農業等の新技術に関する研究会などを実施しているところでございます。  引き続き、こうした取組を通じまして、農業農村工学技術者の育成に努めてまいりたいと考えております。

羽田次郎立憲民主・社民・無所属

○羽田次郎君 人材育成、大変大事なことですし、そういう意味では、この人材育成と同時に地域の農業の生産性を向上していくためには、中山間地域が多いこの我が信州ではなかなか難しい部分もあるんですが、でも、スマート農業の活用というのは将来的に不可欠になってくるんだろうというふうに考えております。  スマート農業の推進の観点から、今回の法改正を踏まえてどのように土地改良事業を実施されていくのか伺いたいと思います。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  スマート農業の推進により、生産性向上を加速し、あわせて日々の管理作業を省力化するため、スマート農業技術の導入に資する農地の大区画化や情報通信環境の整備を推進していく必要があると考えております。  このためには、特に中山間地域などで情報通信環境が整っていないことで農業水利施設の管理の省力化、高度化やスマート農業技術を活用できない地域をなくしていくとともに、農地の大区画化を機動的に行っていく必要があると考えております。  今般の法改正によりまして、土地改良区が情報通信環境整備を単独で実施できるようにするとともに、農地バンクが借り入れている農地などで農業者の負担なしで実施する圃場整備事業を都道府県に限らず市町村も実施できるようにすることできめ細やかな整備を実施して、スマート農業を一層推進してまいる考えでございます。

羽田次郎立憲民主・社民・無所属

○羽田次郎君 ありがとうございます。  通信環境の整備というのは、スマート農業だけでなくて、やっぱり中山間地域に住む皆さんにとっても利益になると思いますので、是非ともそういうところは進めていただきたいなというふうに思います。  今回の改正によって、農地中間管理機構関連事業による圃場整備について、事業の実施主体として市町村を追加すると同時に、農地中間管理機構が所有する農用地も対象とするということになっておりますが、その狙いと具体的な内容について伺えればと思います。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  都道府県が実施する農地中間管理機構関連事業の創設から約七年が経過いたしましたが、都道府県において財政面や人材面等のリソースが限られている中、地域計画の実現に向けた取組として、きめ細やかに農地の大区画化等の基盤整備を実施したいというニーズがございます。また、これに加えて、今後、貸借だけではなく売買を通じて担い手への農地集積を進めていく、又は貸借と併せて売買、こういったものを通じて農地の集積を進めていくケースもあるというふうに考えております。  このため、今回の改正では、農家の負担なく実施できる農地整備を機動的に行えるよう、地域計画の作成主体である市町村が農地中間管理機構関連事業を実施できるようにするとともに、農地中間管理機構が所有権を有する農用地も機構関連事業による圃場整備の対象とするものでございます。

羽田次郎立憲民主・社民・無所属

○羽田次郎君 現行の仕組みだとなかなか集約化とかそういうことが進んでいかないということで、今回改正するということになったのでしょうか。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  更に今後、農地の集約化、これを進めていかなきゃいけないという中で、今のものに加えて市町村も追加するということで更にドライブを掛けていくと、そういう狙いでございます。

羽田次郎立憲民主・社民・無所属

○羽田次郎君 承知いたしました。しっかりと集約化、一定程度はしていただきたいなというふうに思いますが、なかなか、まあ本当、私の地元だと簡単にはそれが進んでいかないというような気はしておりますが、是非とも取組は進めてください。  最後に、江藤大臣に伺いたいと思いますが、長野県では急傾斜地の農地が多くて、そこには、お米もそうですけど、果樹が多く栽培されております。このような中山間地域において農業を持続していくためには、農業生産基盤の保全に加えて、生活基盤、農村もしっかりと守っていかなければならないと思います。これは食料安全保障の確立にも直結する話ですし、防災・減災も大切です。  そして、やはり地域の要望を満たす、このための十分な予算の確保というのも必要だと思います。中山間地域基盤整備を進めるため、多面的機能等を簡易に評価して、機動的に事業実施できる制度を創設していただきたいというような地元からの御要望もございます。  是非、中山間地域農業と農村を支えるための大臣の意気込み、お聞かせいただければと思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 私の地元も委員と同じように中山間の多いところでありますので、まさに中山間地域をいかに次の世代に残していくかということは私の政治家としての大きな課題でもあります。  ですから、今回、直払いにつきましても、まずは中山間地域直接支払について、傾斜のみにいわゆる注目するだけではなくて、その地域全体をやはり中山間地域と認定することによって多面的機能の発揮を評価するような形でこの制度の見直しをしたいというふうに思っております。  今回の法改正でも、通信情報整備、これが単独でできるようになりますので、委員が言われたように、生活の基盤ができないと、農業政策だけやってもなかなか中山間地域は残りません。正直なところ、買物弱者であり、病院もない、歯医者が一軒できただけで大騒ぎするような話でありますから、特に出産ということになると、県境を越えて熊本まで行かなきゃいけないと。ですから、急に例えば切迫流産みたいな話になると命にも関わるということでありますから、そういった様々な生活のインフラ、それから社会的なそういった学校の教育も含めたものも含めて考えていかないといけないので、この中山間地域を守っていくということは農政の大きな柱ではありますけれども、やはり国としてこの地域を次の世代にいかにして残していくかというのは政治全体の責任だというふうに考えております。

羽田次郎立憲民主・社民・無所属

○羽田次郎君 ありがとうございます。  本当に、中山間地域、農業の振興ということを一つの核にして人が集まってきて、そうした中で、学校の必要性ですとか病院の必要性ですとか、また当然高齢化も進んでおりますので介護等の人材も必要ですし、そうした様々な複合的な取組によってやはり地域を支えていくという施策を政府全体としてやっていただきたいなというふうに思いますし、私もそのための努力を続けていきたいというふうに考えております。  残り一分あるようですが、あとは横沢さんにお任せして、私の質疑を終わります。

横沢高徳立憲民主・社民・無所属

○横沢高徳君 皆様、こんにちは。立憲民主・社民・無所属の横沢高徳でございます。本日もどうぞよろしくお願いを申し上げます。  土地改良法等の一部を改正する法律案について、まず国内の生産基盤の強化について大臣にお伺いしたいと思います。  農業用の水利施設、ダムや水路、パイプラインなど、戦後から高度成長期に整備されてきた施設は、御存じのように老朽化が進んでおります。国民の命の源の食料を守る食料安全保障と言うのであれば、老朽化を迎える水利施設など、国内生産基盤の強化をちゅうちょなく進める必要があると考えますが、まず大臣にお伺いをいたします。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 言われるとおりでございまして、ですから、今回、土地改良法の改正法案も出させていただいたということでございます。  改めて申し上げますが、国等の発意による更新事業、これを創設、新たにするということになりますし、今までは、地震とか大水とか大雨とか、そういうときだけ急施の事業としてやることになりましたけれども、これからは、パイプラインにひびが入っているとか、そういうものを予防保全という意識を入れてこれからやっていくということで、大事なこの生産基盤を守っていくということだろうと思っております。  何といいましても、今、広い意味での御質問だと思いますので、この地域を守っていくということは、人だけではなくて、まず人がいなければ土地があってもどうにもなりませんし、人がいても土地がなければどうにもなりません。ですから、土地改良事業をしっかりやり、そして生産性を高めて、そして農家の所得向上を図ることによって農業の魅力を上げて、そしてこれに若者が飛び込んでくれるような、そういう産業につくり変えていくことによって農業の生産基盤は守られていくんだろうというふうに考えております。

横沢高徳立憲民主・社民・無所属

○横沢高徳君 先ほど予算の話もありましたので、やはりしっかりと予算を取っていただいて生産基盤の確保をしていただきたいと思いますが、大臣、なかなか予算の確保は、この委員会の議論でも、難しいんだという議論、答弁いただいていますが、ここはもう一度、この予算についての意気込みを聞かせていただきたいと思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 今回は苦戦したという話をしただけでありまして、八年度について私がもし概算要求ちゃんと担当できるということになれば、具体的に、例えばこの一つの土地改良法の法律についても、事業規模、確実に増えます、何度も申し上げましたように。急施もやりますし、国の発意、県の発意ということもこれから増えていくのでありまして、そして、事業単価、人件費、何もかも上がっているわけでありますから、これを、先ほどKPIの話もしました。KPIをしっかり国民にお示しした上でこの事業を展開するということであれば、金が掛かることは当たり前なので、ただ財務当局に金をよこせという話ではなくて、これをやってこのような政策目標を達成するためにはこれだけの金が掛かりますということを明示的に示すことができれば、私は、土地改良事業ではなく、農林水産全体の予算としてはしっかりとした交渉ができると思っておりますから、令和八年については覚悟を決めてやらさせていただきたいと思っております。

横沢高徳立憲民主・社民・無所属

○横沢高徳君 是非よろしくお願いを申し上げます。  それでは、老朽化について伺いますが、ダムや頭首工、排水機場、幹線水路、基幹的農業水利施設、標準耐用年数を超えている施設、又は喫緊で十年のうちに耐用年数を超過する施設は大体どれぐらいになるか、数字をいただけますか。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  基幹的な農業水利施設は戦後から高度経済成長期にかけて造成されたものが多く、造成後の年数の経過によりまして標準耐用年数を超過した施設の割合が高まってきております。令和五年三月時点におきまして、ダム、頭首工等の基幹的施設の五八%、基幹的水路の四八%が標準耐用年数を超過しております。  ただし、標準耐用年数とは、事業の費用対効果分析のために定めている施設ごとの減価償却期間でございます。これを超過する前に施設を更新しなければならないというものはございませんで、一つの目安とお考えいただければと思います。

横沢高徳立憲民主・社民・無所属

○横沢高徳君 今、一つの目安という話がありましたが、それでは、突発的な事故というのはどれぐらいの頻度で増加しているか、お聞かせいただけますか。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) 突発的な事故、パイプラインが破裂するとかですね、ものが中心でございますけれども、大きなものから小さなものまで総計いたしましてこのところやはり増加をしてきておりまして、大体年間千件を超えるような事故が起きていると、全国でですね、という状況にございます。

横沢高徳立憲民主・社民・無所属

○横沢高徳君 年間千件を超えてきているという、まあ多分増えてきている傾向だと思いますが、本法律案では、食料・農業・農村基本法の第二十九条を踏まえて、目的規定に、先ほど羽田委員からもありました保全が追加されました。この保全ということを追加されたことで、やはり現場、これまでできなかったことがどのようにできるようになるか、具体的に教えていただけますか。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  今委員から御指摘ございましたように、今回の法改正におきましては、農業生産の基盤の整備及び保全を図ることを明確化するということにしております。これを受けまして、今回、先ほど来大臣からも御答弁ありましたけれども、国等の発意による施設の更新事業、こういったようなものを創設することによりまして保全をしっかり図っていく、また、末端施設については、水土里ビジョン、この仕組みを創設いたしますので、これで地域の皆さんで力を合わせて保全を進めていっていただくというようなことを考えているところでございます。

横沢高徳立憲民主・社民・無所属

○横沢高徳君 また、同じく第一条において、農業総生産の増大から農業生産の増大へと変更になっております。改めて、総生産から生産へと変更した理由を教えていただけますか。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  これまでの土地改良法の目的規定は、昭和三十九年の改正で旧農業基本法を受けて規定されたものでございまして、先ほど宮崎委員の質問にお答えしたとおり、農業総生産の増大や農業生産の選択的拡大と、こういった文字が掲げられているところでございます。これらの文言は、平成十一年に制定されました食料・農業・農村基本法におきまして、農業生産の増大や消費者の需要に即した農業生産の推進という言葉に置き換えられたところでございます。  今回の改正は、昨年、食料・農業・農村基本法が改正されたことを受けまして、土地改良法においても同じ文言を用いるよう改正するものでございます。

横沢高徳立憲民主・社民・無所属

○横沢高徳君 基本法の改正に合わせてということでございました。  次に、通信環境の整備について伺います。  第五十七条の九、土地改良区が行う情報通信環境の整備事業の中に、土地改良との関連性が明らかではない土地改良区及びその周辺の地域における情報通信の活用の促進に資するとあります。この部分を整備事業に含めた理由を教えていただけますか。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  今回の改正におきまして、地域における情報通信の活用の促進に資するといたしました趣旨は、土地改良区が整備した情報通信施設をスマート農業の導入や組合員以外の方々が多目的に利用するためにも活用可能とするよう規定するものでございます。また、施設の組合員以外の利用に際しては、必要な費用負担を求めることができるようにすることを考えております。

横沢高徳立憲民主・社民・無所属

○横沢高徳君 組合員以外でも利用できるようにと言われましたが、そこで、どのようなことを考えているのか。例えば、料金等、今後発生するのかどうなのか、その辺のお考えを伺いたいと思います。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  施設組合員以外の利用に際しましては、必要な費用負担を求めることができるようにすることを考えております。この施設の利用者の費用負担につきましては、その利用する形というものが様々でございます。大容量を必要とする方々からそれほど多くの容量を使わないという方々まで、必要とする通信量が異なってくるというふうに考えておりますので、土地改良区がその実態に即して主体となって検討する必要があるというふうに考えております。  このため、令和七年度予算におきまして、農山漁村振興交付金のうち情報通信環境整備対策と、この対策の中で、土地改良区が、組合員以外も含めた施設利用における運用手法ですとか、適切な費用負担方法などを検討することができるメニューを拡充しているところでございます。  総務省とも連携いたしまして、これらの取組により農村地域における情報通信環境の整備を推進してまいる考えでございます。

横沢高徳立憲民主・社民・無所属

○横沢高徳君 できるだけ地域の方々が安価で御利用できるような料金設定等を考えていただきたいというふうに思います。  次に、先ほども羽田委員からありました土地改良区の体制について伺います。  十八条第六項に、土地改良区は、その理事の年齢及び性別に著しい偏りが生じないように配慮しなければならないということでありますが、私もこれまで何度か土地改良区の会合に参加すると、ほぼ高齢の男性の方が多くて、なかなかこれハードルが高いなというふうに思うんですが、これをどのように実現していくお考えなのか伺います。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  これまで、女性の登用につきましては、女性理事登用の手引を作成し、これを用いて土地改良区の役職員の方々を対象とした研修を行うとともに、員外理事の定数を増やすなどして女性の方に理事に就任していただくよう、直接農林水産省職員が現場に出向いて働きかけを行ってきたところでございます。また、若い世代の登用につきましても、本年度からは、今般の法改正を見据え、女性登用と併せて働きかけを行ってきたところでございます。  しかしながら、委員の御指摘にもございましたように、令和五年度末時点におきまして、女性理事は一・四%、また五十歳未満の若い世代の理事は二・八%にとどまるなど、まだ十分とは言えない状況にございます。このため、今回の土地改良法改正におきまして配慮規定を設けることによって、地域の実情に応じつつ、今後それぞれの土地改良区で着実に取り組んでいただくためのバックボーンとしていく考えでございます。  今後は、若い世代や女性の方々が理事に就任し、組織の活性化につながっているというような優良事例の横展開を図るとともに、引き続き、直接農林水産省職員が現場に出向きまして働きかけを進めるなどして、若い世代や女性の理事が増えるよう支援してまいりたいと考えております。

横沢高徳立憲民主・社民・無所属

○横沢高徳君 女性の理事の割合が今一・四%、五十歳未満の理事の割合が二・八%ということで、これ、法文上は著しい偏りが生じないようということなんですが、これ非常に頑張らないといけないところだと思いますので、これは全体で頑張って、また我々も取り組んでいきたいというふうに考えております。  時間も迫っておりますが、これ、最後、大臣にお聞きしたいんですが、基盤整備と環境と調和の取れた農林水産業とのバランスについて伺います。  私がまだ子供の頃、今のような基盤整備は進んでいませんでした。子供の頃は、田んぼに行くと、ドジョウがいたり、そして蛍がいたり、ザリガニがいたりとか、メダカもすんでいたりしました。そして、小学校の頃、基盤整備事業というものが始まりまして、水路が整備され、田んぼが大きくなり、そうすると、どんどんどんどんやはりドジョウがいなくなったり、自然の動物がいなくなって、今はほとんどドジョウとかを見かけなくなったんです。  やはり生産性向上とか効率化ということは当然農業にとっては必要だとは思うんですが、やはり環境への配慮というところも、やはりこの先十年、二十年後を考えていくと大事な視点ではないかというふうに思いますが、この点、大臣のお考えをお伺いしたいと思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) これ、生産性を上げるということといわゆる環境との調和というのはなかなか難しい話ではありますが、しかし、平成十三年の土地改良法改正において、事業の実施に際しましては環境との調和に配慮すること、これが原則だということで、一応法律では、もう大分前ですけれども、自然環境、生態系への配慮、負荷軽減を回避するということも定義付けはされております。  ですから、これから、生態系の保全に関しましては、基本的な考え方、それから工法に工夫をしなきゃいけないんだろうと思います。どのような工事にするのか。とにかく経済効率性だけを考えるんじゃなくて、環境にも配慮した、生態系にも配慮したような工法とはいかようなものがあるのか。  ですから、例えば、御地元のことをちょっと役所が調べてくれたんですが、国営かんがい排水事業の和賀中央地区というのがあるようですけれども、ここでは生態系ネットワークの保全に向けて魚類の移動経路の整備、それから希少な動植物の移動、移植、こういったこともしっかりやっているようであります。  こういったことをしっかりやりながら、バイオトープとか様々いろんな取組がありますので、生態系との調和を取りながら土地改良事業の推進に努めてまいりたいと思います。

横沢高徳立憲民主・社民・無所属

○横沢高徳君 我々は一見、自分たちで使いやすいようにいろんなものを人間が変えていっていますが、結局は自然の恵みをいただいて生きているというところが原点だと思いますので、この点も非常にバランスを取りながら進めていただきたいという考えを申し上げ、質問を終わります。  ありがとうございました。     ─────────────

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、宮崎雅夫君が委員を辞任され、その補欠として進藤金日子君が選任されました。     ─────────────

窪田哲也公明党

○窪田哲也君 公明党の窪田哲也です。どうぞよろしくお願い申し上げます。  今日は法案審査ですので、ほぼ似たような質問になるかと思いますが、御容赦いただきたいと思います。  先ほど来出ております水利施設の老朽化の問題ですけれども、これは非常に深刻で、先ほどの御答弁でも四八%が耐用年数を来ていると。更にここから十年とか見ればもっと更に増えていくと思うんですけど、大半がもう標準的な耐用年数を過ぎているという、そういう中で、特に影響が大きいのがこの見えないところにあるパイプラインの問題です。そのパイプラインの総点検の加速化ということを訴えたいと思います。  これはもちろん、陥没だとか様々ありますと、農業だけにかかわらず、地域の生活、様々な産業にも影響を与えることもあるかもしれない、そういう中で、これはきちんとやはり責任持って進めていかなきゃならないと思います。ところが、この路面下のパイプライン、全国的にも一万八千キロメートルという大量、長いものがあります。それをきちんとやはり体制を整えて、予算を確保して進めていくことが大事だと思っております。  国が昨年九月からこの総点検を実施をしていらっしゃるということで、問題がある箇所が見付かれば詳細に調査をして、優先度を決めて手を着けていくということですけれども、これ加速化をして進めていっていただきたいと思いますので、御答弁をお願いします。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  農業用パイプラインにつきましては、近年、漏水、破裂等の突発事故が多発しております。一方、基幹的なパイプラインの総延長は約一万八千キロと長大でございまして、その規模も大口径から小口径まで幅が広いということがございますので、委員御指摘のとおり、優先度に応じた対応が必要と考えております。  このため、総延長の約七割を占める国が造成したパイプラインにつきまして、昨年九月から、道路陥没事故のリスクの大きいもの、具体的には道路下に埋設されている口径八百ミリ以上のパイプラインの洗い出しを行っております。その上で、本年二月から現地調査を実施中というところでございます。  また、都道府県が造成したパイプラインは総延長の約三割でございます。一般的に国が造成したものより小規模でございますけれども、道路下に埋設している口径八百ミリ以上のものにつきましては、国と同様に点検を行うよう促しているところでございます。  これらの点検によって異常が確認された場合には、順次詳細な調査を行う必要がございます。そのための経費につきましては、国が造成した施設は国の調査費で措置をいたします。また、県が造成した施設につきましては国庫補助事業によって支援することとしております。  また、この調査に関する技術的な支援といたしましては、パイプラインの点検や詳細な調査のための手引を地方公共団体等に周知しているところでございます。  今後とも、必要な予算の確保に努めるとともに、手引等の参考資料の内容の充実に努めまして、施設の機能保全に取り組んでまいる考えでございます。

窪田哲也公明党

○窪田哲也君 しっかり体制を整えながら、予算も確保していただいて進めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。二〇二二年の事故ですけれども、一千二百件ということでございますので、ということを伺っていますので、そういう事故がないようにできればと思っております。  続きまして、急施の事業の判断基準、これを明確にしていかなきゃならないと思います。  今回の法案では、急施の事業について、損壊が生じた場合だけではなく、損壊が生じるおそれがある施設の補強等の事業が追加されます。さらに、損壊した箇所だけではなくて、類似の被害を防止する事業も急施の事業として実施できるようになります。そして、この損壊が生じるおそれ、あるいは類似の被害、なかなか地方の自治体あるいは土地改良区では判断に迷うような、そういう場合もあると思います。つまり、客観的に判断できる基準を明確にして示す必要があると思います。そして、農家の負担についても明確にしておく必要があると思いますので、よろしくお願いします。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  今回の改正による急施の事業の拡充では、大きく分けると三種類の改正を行うこととしておりますが、委員御指摘のとおり、老朽化等によるひび割れや漏水など事故が生じるおそれがある場合の事前の対策、パイプラインの破裂など老朽化等による事故が発生した施設で引き続き起きかねない類似の被害を防止するための対策の二種類を含め、急施の事業の実施できる範囲などの判断基準をできるだけ明確にする必要があると考えております。  まず一つ目の事前の対策につきましては、事故が生じるおそれがある場合の判断に当たりましては、ひび割れや漏水の有無などの施設の状況を客観的に見て判断することとしております。二つ目の類似の被害を防止するための対策につきましては、事故が発生した施設と同一の施設におきまして、材質や施工時期等の条件が同等と判断される場合などに実施できるようにすることを想定しております。これらの内容を予算事業の要綱等で定めて示すとともに、これまでの具体的な事例を整理いたしまして本制度が活用可能な事例として共有し、地方公共団体や土地改良団体等への周知をしっかり図ってまいる考えでございます。  また、急施の事業における費用負担につきましては、直轄事業、一定規模以上の大きなものでございますけれども、直轄事業につきましては三分の二を、補助事業につきましては二分の一を国が負担いたします。残りにつきましては、地方公共団体が負担することを標準といたしまして、地財措置なども講じていくと、こういった形で、農業者の負担は求めない考えでございます。

窪田哲也公明党

○窪田哲也君 どうか、地方自治体、土地改良区の皆さんに徹底周知していただいて進んでいくように、よろしくお願いしたいと思います。  続きまして、情報通信基盤整備へ向けた農家の負担ということですけれども、今回の法案では、スマート農業を推進するための措置としまして、土地改良区が情報通信基盤整備をしていくその附帯事業が追加、拡充されることになります。  もちろん、このスマート農業の推進は、我が国の農業の生産性を上げていくために、今直面をしている人手不足、そうしたものに乗り越えていく経営の合理化、生産性向上のために重要な取組でありますけれども、情報通信基盤がなかなか整っていないところはたくさんある。私も九州くまなく回っておりますと、谷底のようなところに農地があるというのはたくさんあります。二〇二二年の台風の後には大臣の御地元の椎葉村にも伺いましたし、昨年の台風の折には再び椎葉村にも行ってまいりましたけれども、そうしたところは九州各地にたくさんございます。  そういうところほどしっかり進めていかなきゃならないと思いますが、この情報通信基盤、先ほども同じような質問出ていまして、組合員以外からも料金の費用の負担を求めていくことがあるという、そういう御答弁でございましたけれども、なかなか土地改良区が独自でこの通信基盤整備していくのは難しい。その辺の負担について、また、どう負担を軽くしていくのかについて伺いたいと思います。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  農業水利施設等の管理の省力化、高度化やスマート農業の導入を図るためには、農業現場の情報通信環境を整えることが重要と考えております。今般の法改正によりまして、土地改良区が管理する農業水利施設等の管理の省力化、高度化等に必要となる情報通信環境整備を単独で実施できるようにするとともに、農家の負担軽減にも資するよう整備する施設の組合員以外の利用を可能といたしまして、必要な経費負担を求めることができるようにすることとしております。  これらの取組を後押しすべく、令和七年度予算におきまして、農山漁村振興交付金のうち情報通信環境整備対策の中で、土地改良区が組合員以外も含めた施設の利用の運用手法等を検討することができるメニューを拡充しております。  総務省とも連携いたしまして、これらの取組により農村地域における情報通信環境の整備を推進してまいる考えでございます。

窪田哲也公明党

○窪田哲也君 どうか、総務省と連携しながらしっかり進めていただきたいと思います。  続きまして、理事の構成、偏りの問題でございます。年齢、性別、配慮して理事を選任するという、こういう規定が設けられます。同じ質問なんですけれども、土地の所有者が組合員になっているケースもこれは慣習的に多うございますし、なかなか女性の理事探せないという、そういうのがもうよくある話でございます。  第五次男女共同参画計画、これで、土地改良区の理事に占める女性の割合一〇%以上という、そういうKPIも設定をされています。ところが、現実には女性の理事の割合は、先ほどもありましたとおり一・四%、さらに五十歳未満の理事は二・八%ということで、なかなか厳しい現状にあると思います。  女性理事登用に向けた働きかけも実施をしている。手引を作り、事例集も作り、研修会も開催をしてやっている。だけど、なかなか実効性は難しい、厳しい状況にあるという中で、今回のこの法律によってどのような効果があるのかということを伺いたいと思います。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  先ほどの御質問でも答弁したところでございますけれども、今の委員の御指摘にもあったように、女性の登用につきましては、これまで手引を作成してきて、これを用いて研修も行ってまいりましたし、員外理事の定数を増やすなどして女性の方に理事に就任していただけるよう、直接、農林水産省職員が現場に出向いて働きかけを行ってきたというようなことも行ってまいりました。  御指摘のとおり、非常に十分な成果が上がっているとはちょっと言えない状況になっております。ですので、優良事例の横展開と申し上げましたけれども、それと併せまして、やはり、女性が入る又は若者が入ってくる、若い世代が入ってくることのメリット、これはなかなか目に見えづらいものでございます。一方で、例えば大分県の土地改良区においては女性を積極的に職員、役員共に登用するというようなことをされておりまして、明らかにその土地改良区の方々も、非常に組織が元気付いているというようなことをおっしゃっております。  ですので、こういった目に見えないそのメリットをできるだけ広めていくというようなことも含めてしっかりと横展開を図っていくと、それによって目標の達成に向けて少しでも近づいていければというふうに考えております。

窪田哲也公明党

○窪田哲也君 なかなか難しい課題ですけれども、これは国挙げてやはりやっていかなきゃならないことだと思っております。  先日の委員会でも取り上げましたけど、手元にちょっと数字がないんでうろ覚えですが、生産額も、女性が入ることによって、経営に携わることによってぐっと伸びていくと。携わらなければ二・数%、女性が参画していけば一八%ぐらいですか、生産額上がっていくということですので、そうした女性の皆さんが土地改良区でも入って一緒に主体的に関わることによって農業の発展も生産性も上がっていくんだということも是非訴えていきながら進めていければと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。  続きまして、施設管理准組合員加入促進の取組でございます。自治会などが農業水利施設の維持管理に協力する施設管理准組合員制度、これが、地域の要件が緩和をされまして、地域に限らず企業の社会的責任に取り組む、そういった企業も参加をできるようになるということでございます。  ところが、これも二〇一八年に導入をされたけれども、加入はこれまで僅か八地区ということで、なかなか参加も少ないですけれども、今後、参加、加入促進に向けた取組について伺いたいと思います。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  施設管理准組合員制度は、組合員数の減少により土地改良施設の維持管理などに支障が生じるおそれがある中、多面的機能支払の活動組織を念頭に、現に農地周りの施設の維持管理に取り組んでいる組織を土地改良区の構成員の一部として取り込み、一体的に活動しやすくするため、平成三十年の改正により創設されたものでございます。  制度の導入が進まない理由といたしましては、既に土地改良区とこの多面的機能支払の活動組織とが連携して施設の草刈りや泥上げに取り組んでいる事例が多く見られると、そういうようなこともありまして、実質的に土地改良施設の保全管理において支障が生じている事例がそれほど多くはなかったことが挙げられるのではないかというふうに考えております。他方、農業集落の人口減少、高齢化が進む中で、将来の施設の保全管理に不安を抱える土地改良区も多くございます。  このようなことから、今回の法改正によりまして、施設管理准組合員の要件を土地改良区の周辺地域外の団体まで広げるとともに、個人、法人についても参加できるようにすることで、先ほど委員から御指摘ありましたように、CSRに取り組む地域の建設会社やコンサルタント企業を始めといたしまして、土地改良施設の管理に協力していただける近隣の住民の方々や、周辺地域に住所を有していないものの地域の多面的支払交付金に係る活動に参加しているNPO法人などの多様な関係者の参画を期待しているところでございます。これらの方々は水土里ビジョンの構成員として参画していただくことにもなじむと考えておりまして、水土里ビジョンの策定を支援することで施設管理准組合員の拡大にもつながるものと考えているところでございます。

窪田哲也公明党

○窪田哲也君 最後に、大臣に伺いたいと思います。  農業人口が減っていく、従事者が減っていく、構造的な農業、農村、食料、こういった日本のまさに農の転換期を迎えている中、そういう中で人材も枯渇している、この農地を守るということがとても大事だと思っております。農業生産基盤の維持、今回保全というものが強調をされますけれども、自然災害も多発化、激甚化している中で、これまでの土地改良区の皆さんが担ってこられた歴史的なそういう役割も大変大きかったと思いますけれども、そういうものも含めて、また予算確保も含めて、最後に大臣の御決意を伺いたいと思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) まさにもう、この水というものは農業の生産のまさに根っこ、これがなければどうにもならないわけでありますから、この水利をいかに確保するかということは、これからの地域計画をしっかり作って、そして担い手をそこに張り付いてもらって農地を守っていただく上でもとても大事なことだと思います。地域計画に寄り添って土地改良事業もやっぱりやっていかなきゃならないということであります。  そして様々、今日の質疑の中でも説明をさせていただきました。負担軽減するためのですね、負担を軽減するための努力はしておりますが、それでもなかなか、頭数も減っていく、そして高齢化も進んでいく、登録されている方々のメンバーを見るとやはり男性が多いというようなこともありますけれども、しかし、様々な、どこに問題があるかはそれぞれ分かっていないわけではないんで、そしてこれから先もやっぱり考えなきゃいけないのは、農業生産というのは百年先も絶対にやめられないんですよ、絶対にですね。絶対に残していかなければこの国は駄目になってしまう、生き残れない産業であるということでありますから、今回の法改正をしっかりやらせていただいて、この法の趣旨にのっとって、計画的にKPIを回しながら、数値目標に従って検査そして保全というものを行っていきながらこの農業の生産基盤をしっかり守っていきたいと思いますし、それに基づいて、この今回基本計画を先生方にしっかり御議論いただいておりますので、これ完成した暁には、その具体的な政策を立てて、そのために掛かる費用もしっかりと計算をして、そして財務御当局には堂々と交渉していきたいというふうに考えております。

窪田哲也公明党

○窪田哲也君 共に頑張りたいと思います。ありがとうございました。終わります。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 日本維新の会の松野明美です。よろしくお願いいたします。  私もちょっと少し似たような質問になりましたので、ちょっと似ている質問は省いて質問をさせていただきたいと思っております。  先ほども大臣の方から、中山間地域を次の世代にしっかりと引き継いでもらうための改正なんだという力強い言葉がありました。やっぱり引き継いでもらうためには、自信を持ってたすきを渡すことができるような、そんな改正であってほしいと私自身も本当に思っております。  そんな中、今回の改正では、農村地域での防災・減災、国土強靱化を守り、自然災害、再度災害を防止することともあります。やはり農業者の皆さんだけではなくて、やはり国民の皆さんにもずっと伝わっていくような、そんな大切な改正だと思います。  藤木先生もいらっしゃいますが、私の地元熊本では、二〇二〇年七月四日未明、熊本豪雨が発生しました。死者、行方不明、六十九名の被害が出ました。特に最近の雨、雨量というのは、降り出したらがあっと降りまして、そのときは一か月間の雨の量が一日で降ったというほど、住宅が水の力で押し流されて、押し流されながら亡くなったという方もいらっしゃいます。人吉市、球磨村の中心部は完全に浸水しました。このような出来事は決してあってはならない、起こらないようにしていただきたいと思っております。  今回の改正案の目的ですが、先ほども述べました、全国民の安心、安全につながるものと期待します。我が国の、自然災害の多いこの日本の未来のためにつながる大切なこの法案改正だと思っておりますので、どうぞ大臣の意気込みを聞かせてください。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) いにしえの昔から、国を治める基本は治山と治水だというふうに言われてまいりました。山を治めるということは、山の保水力をしっかりと担保をして、そして下流域に対して山が悪さをしないようにする。そして、その下にあるのは治水であります。この治水にまさに関わることがこの土地改良事業でありまして、水路の管理、そういったものを、まあ地中に埋めてはおりますけれども、管理するということは、委員がおっしゃるように、これから水をしっかりと、これまでの降り方が、おっしゃるように、想定を超えた量が出てきますので、人間の力の及ばない部分があるということは承知をいたしておりますが、しかし、百年に一度という一つの目安を国が立てておりますので、その目安に沿ったやっぱり土地改良事業にしていく。  これから様々なパイプライン、基準に沿って調査を進めます。そして、国の直轄については国の負担で、そして都道府県がやることについては、地財措置もやりながら、都道府県が調査をしていただいて更新なり保全なりの事業を進めていくわけでありますけど、それをやる上では、やはり水利、いわゆる農業に対する水の供給という視点だけではなくて、国土保全、そして防災・減災という意識も含めた土地改良事業になるように努めてまいりたいと思います。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 ありがとうございました。  やっぱり、あの施設が老朽化していたと、あの施設がもっと整備されていたら救える命も救えたんじゃないかなとか、そういうふうに何か後悔が決してすることのないようにこういうのをしっかりと進めていただきたいなと思っております。  その中には、通告はしておりませんが、農業者の負担ということが先ほども質問にありまして、私、負担はないと思っていたんですけど、やっぱり負担があるということで、どうでしょうか、この防災事業、例えば減災とか、そういう防災に関してのこの事業であれば農業者の負担軽減というか、なしにしていただくことはできないかなと。そうではないと、やっぱりなかなか難しいものも進まないんじゃないかなと思いますが、いかがでしょうか。できる範囲でいいので答えていただければと思います。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  先ほど来質問で幾つかお答えしたかと思っておりますけれども、原則としては、土地改良事業、またこういった防災の事業におきましても費用負担が発生するということになっておりますけれども、一方で、例えば国営で造った大規模なダム、頭首工のようなもので、このうち七千ヘクタール以上の受益面積を持っているような大きなもの、これは非常に公共性があるということで、農家負担は求めないということになっております。  また、規模の大小にかかわらず、例えばその耐震性が十分でないということで、これはもう早急に、緊急に対策を進めなきゃいけないというようなものですとか、豪雨対策でこれまた緊急に進めなきゃいけない、こういうようなものにつきましては、規模の大小にかかわらず農家負担は求めないというようなガイドラインになっております。  また、今回の法改正で拡充をいたします急施の事業、こちらにつきましては農家負担は求めないで進めていく、事前の対策にしても事後の対策にしてもですね、そもそも農家の同意を得ずして事業を進めてまいりますので、農家負担は求めないという形で進めていくということになっております。  ですので、全てのケースについて農家負担を求めないというものではございませんけれども、事情が非常にやむを得ないようなもの、また公共性が非常に高いようなもの、こういったものについては農家負担は求めないような形でできるだけ事業を進めていくという考え方に立っているものでございます。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 なるべくよろしくお願いいたします。  次の質問は、少し同じような質問がありましたので、ちょっと一つ飛ばさせていただきまして、AI、ドローンの活用についてお尋ねをいたします。  今後の農業水利施設の保全管理については、AIとかドローンを活用した点検の導入など、ライフサイクルコストを低減する戦略的な取組が重要だと考えます。能登半島地震においては、石川県珠洲市でのこのドローンによります山間部とか海岸部の家の調査にも活用されています。人が行ったらもう崩れて危ないようなところをドローンを使って調査といいますか、点検をしているということで、非常にドローンを、頑張って活躍をしております。  国としても、このAI、ドローンの活用、そういった取組をしっかりと支えて、進めていただきたいと思っております。特に高齢化、労働不足で情報通信技術にも期待が高まっていますので、どうぞよろしくお願いいたします。いかがでしょうか。

山本佐知子自由民主党農林水産大臣政務官

○大臣政務官(山本佐知子君) お答えいたします。  農業水利施設の老朽化や維持管理の人員確保が課題となっている中で、施設の保全管理にドローンやAI等の新技術の活用を図っていくことは大変重要と認識しています。  このため、農林水産省では、国の出先事務所へのドローンの配備とその活用、また施設管理者向けのドローン活用マニュアルの周知、そしてAIを用いた機能診断や施設操作に関わる実証実験を進めています。また、令和六年度には、県や土地改良事業団体連合会が土地改良区等における新技術導入を指導する経費を補助対象に追加したところであります。  引き続き、積極的に新技術の活用促進を図ってまいりたいと思います。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 よろしくお願いいたします。  ドローンもですね、つい先日の災害対策特別委員会の方で、牛丼をドローンで運んでもらったというふうな話も公明党さんの方から、委員の方からありました。ただ、その牛丼を運んだドローンが五十万円したので、どっちがどうなったのかというようなこともあったんですが、ドローンも、いや、何か意外と安いものから高いものまであるということで。  ただ、ドローンの活躍というのは、やっぱり私たちが思っている以上に、特に災害のときとかは大活躍をしているというようなことも聞いておりますので、どうぞ農林水産省としても進めていただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。  情報通信環境の整備につきましてお尋ねをいたします。  スマート技術の導入には、土地改良区の情報通信環境の整備は欠かせません。そんな中、私、友人がいるんですが、情報通信環境整備開発の会社に勤めておりますちょうど同じ年の友人がおります。その知り合いが言っていたんですけど、実際に補助金を使って頑張っている人たちはたくさんいらっしゃると、ただ、ランニングコストや数年後のリプレースコストに補助が出ないと、だから撤去になるケースもたくさん見てきたと、この金額が大きい分、仕組みの維持には大変何か工夫が必要なんだということを聞きました。  たしか、新設して五年置きかなんかに交換をしたりしないといけないというようなことを、私ちょっと余り詳しくないんですが、しないといけないということで、補助が出ないということを聞いたんですが、この辺りどのようになっているかということが一つと、自治体にも農家にも住民にも将来の負担にならないように、この仕組みの維持が大切だと思いますが、いかが思うのか。そして、一度整備したらやっぱりなくせないんですね。半永久的にこの必要な整備となりますので、これからどのように考えていらっしゃるのか、このコストの面、お答えいただけますでしょうか。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  農業水利施設などの管理の省力化や高度化やスマート農業の導入を図るためには、農業現場の情報通信環境を整えることが重要であるというふうに考えております。  農林水産省におきましては、情報通信環境整備の推進のための官民連携の推進組織を設置しておりまして、地域がスマート農業の導入等に必要な情報通信環境の整備を行う場合、専門的知見を有する民間企業等による伴走支援などを実施しているところでございます。  この支援の中で、もちろん情報通信施設を整備するという場合に、非常にハイスペックなものを整備するということになりますと、場合によっては非常に負担が重くなるというようなことがございますので、例えば、それほど高機能なものは要らないというような場合、例えば、農業水利施設の水門の開閉の自動化ですとか、あと水位の遠隔監視などで用いる無線基地局というものではそれほど容量を多く必要とはいたしません。ですので、こういった場合に、LPWAという、5Gとかそういうのの対極にあるようなものですけれども、こういった簡易に設置でき、かつ安価な機器などございますので、こういったものを活用するなどして、持続的な取組となるよう、地域の取組内容に適した通信規格の提案などを行っているところでございます。  総務省などとも連携をして、これらの取組によりまして、農村地域における情報通信環境の整備を推進してまいる考えでございます。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 国が把握しているのはそんなに、大丈夫ですよということだったんですけど、現地では意外と撤去したりするケースがあるんですということを聞いたんですよ。この辺はどのように思うんですか。もしかしたら国が把握していないところでそういうことが起こっているのかもしれませんし、その辺りは把握されているのかどうか。  実際、会社でもうばりばりに働いている人からのこのアドバイスというか、ことだったものですから、実際はあるのではないかなと思うんですよ。補助で困って撤去したりとか、もう続けられないなとかいうのがもしありましたら、把握しているんだったらちょっと教えていただけますでしょうか。そして金額、金額もどれくらいの金額が掛かるのか、この五年置きの交換ですね、分かりましたらちょっと教えていただきますと助かりますけど、分からなかったら……。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  全国全体で、そもそも補助で設置したものから事業者の方々が単独で設置したようなケースに至るまでいろんなケースがございますので、特にその農業関係に限ってどういったものが設置され、その後どういったものが撤去されたのかということまでは把握はいたしておりませんけれども、一方で、特にこのスマート農業の関係では、スマート農業実証プロジェクトという定額で支援するようなプロジェクトで、このスマート農業の関係の設備を入れたというようなものがございます。これ、まさに実証プロジェクトでございますので、まあ何といいましょうか、実験的に先駆的な取組として行っていただくということで、取組期間が終わった後に、撤去までするかというのはございますけれども、もう使われずに放置されているとか、そういうケースも中にはあるのではないかというふうには考えております。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 まあ大体分かりました。  ただ、先ほどもおっしゃったんですけど、樋門の話ですね、樋門の、答弁をいただきましたけど、地方自治体の、地元の市議会議員からも、樋門の管理者がもう不足しているということで、どうにかこの樋門の自動化が進められないかというような要望もあったので、そういうのも進めていただきたいと思っております。答弁は多分いただいたと思うので、よろしくお願いを申し上げます。  じゃ、最後の質問になると思いますが、農地の保全には、農地バンク、多分進んでいないんじゃないかなと、余り進んではいないんじゃないかなとは想像しているんですけど、活用を推進されております。これもちょっと地元の熊本県の話なんですが、前例にないこの農地マッチング、一、二年で畑や田んぼが雑草だらけになってしまうと、そうなる前に引き継いでくれる人を探そうというようなことをきっかけにしまして、後継者がいない農家や農地活用に悩む人と農地を求める企業とか個人のマッチング事業の展開をされているということで、多分民間ではないかなと思います。  こういうような事業を国としてはどれぐらい把握されているのかなということと、国として、このような事業、農地バンクとともにこういう事業も進めたらいかがかなと思うんですが、いかがでしょうか。

杉中淳農林水産省経営局長

○政府参考人(杉中淳君) お答えいたします。  民間企業が行う農地のマッチング事業についての件数等は残念ながら網羅的に把握をしておりませんけれども、委員の御地元において、民間の事業者が、後継者がいない農家や相続した農地の活用に悩む人と農地を求める企業や法人、個人などとのマッチング事業を展開している例があるということについては承知をしております。  現在、将来の地域の農地利用を明確化すべく、全国で地域計画の策定を進めていると、まさに使われなくなった農地を担い手等に集積していくというマッチングをやっているわけですけれども、市町村や農地バンク等の関係機関、これも全てマンパワー不足という問題に悩んでおりますので、今後も地域の話合いを円滑に継続するため、民間のアドバイザーなどを活用していくと、その中で委員御指摘のような事業者を活用していくということも重要であるというふうに考えております。  このため、そういった民間の活用も含めて、地域の関係者が一体となって地域計画のブラッシュアップを進めて、将来の地域の農地の担い手をマッチングするとともに、農地の集積、集約化が図られるように後押ししていきたいと考えています。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 分かりました。よろしくお願いいたします。  もう一問だけ、済みません。  ちょっと簡単に質問をいたしますと、意欲ある、国が主導で事業を進められるということなんですが、この意欲ある地域が例えば土地改良事業に手を挙げたとして、たくさん何か手を挙げられたとしたら、順番というか、そういうものは、何か順番待ちをしているところも多いというのをちょっとちらっと聞いたんですよ。こういう順番の判断、これ事業を開始する判断というのはどのようにされるのか、最後にお聞かせください。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  土地改良事業におきましては、委員今御指摘のように、やはり圃場整備事業もそうですし、水利施設の更新事業などもそうですけれども、順番待ちというような状況になっているところというのが多々ございます。  こういったところにつきましては、まず地域において、先ほど来、合意形成をしっかり図っていただく、で、私たちが持ちかける場合には、合意形成、しっかり働きかけをしていくということが重要であるということを申し上げました。ですので、よく私たちは地域の熟度と申し上げたりしておりますけれども、地域でどれほど、どのぐらいの方々が、要は一〇〇%の方々がその事業を求めているのか、又は、まだ六割とか七割とかそのぐらいにとどまっているのかですとか、あとは、地方負担ということもございますので、地方のその自治体の方々にもその負担をしていただけるかどうかとか、あとは、こうした更新事業の類いであれば、その施設の緊急度合い、こういったものを総合的に勘案して順番を決めていっているということでございます。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 分かりました。  ありがとうございました。終わります。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 国民民主党の舟山康江です。  法案の議論に入ります前に、一問、基本計画絡みで自給率についてお聞きしたいと思います。  今回、改正基本法の中で目標とするその様々な数値ですね、これ、自給率だけではなくて、様々な数値の中の一つとして自給率も定めるということになりましたけれども、依然としてやはり重要な指標であることには変わらないと思っています。  これまでは供給熱量ベースを中心としていたところ、今回、摂取熱量ベースというもの、この数値が併記されました。摂取熱量ベースの自給率計算の分母は千八百五十キロカロリーと、まあ欄外ではありますけれども記載されているんですが、供給熱量自給率の計算時のこの分母及び分子、この数字ですね、特に分母、何を根拠にどのように置いているのか、この記載がないんですけれども、なぜなのか、幾つなのか、書くべきではないか、お答えください。

山口靖農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  供給熱量ベースの分母となる供給熱量については、今回の令和七年計画におきましては二千百九十キロカロリーとなってございます。分子の方はちなみに九百七十五キロカロリーとなってございます。  今回、摂取熱量ベースの自給率の方は分母が記載しているのに供給熱量ベースの方の分母の方は記載していない理由としましては、今回、摂取熱量ベースの自給率の方は今回新しく定めるという自給率でございますので、その考え方を脚注という形で示させていただいたと。これ、摂取熱量じゃなくて供給熱量の方につきましては、品目ごとの流通や消費の状況を見込んで設定するもので、毎年変化し得るということもあるので今回の基本計画には記載しなかったところでありますが、先般の衆参の農林水産委員会での御議論や決議の内容も参考にしつつ、基本計画案については精査を丁寧に行うように大臣からも御指示を受けておりますので、本日先生からいただいた意見についてもこの精査の過程で検討してまいりたいと思っております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 令和二年、現行基本計画では新たに食料国産率というものが出て、そこは細かく書いてありましたけれども、そういった意味では、供給熱量ベースは以前からある数字ではありましたけれども、当時、平成三十年時点の自給率三七%の分母、分子、それから目標、令和十二年の分母、分子、全て書いてあるんですね。やはり、計画ですから、何を基にどういうことで出したのかということは丁寧に書いていただく。まあ本文なのか若しくは参考資料なのか、それは御判断にお任せしますけれども、何かこの欄外に新しい摂取熱量ベースだけが書いてあるというのはちょっと違和感を持ちましたので、そこは丁寧に書いていただいた方がよろしいんじゃないのかなと思います。  ましてや、ポイント、ポンチ絵になっているポイントの中では、供給熱量ベースのところに国際基準準拠という、こんなことまで書いてあるわけですから、やはり、一般的に国際比較をする場合にも基準になるのは供給熱量なのかなと考えると、やはりこの数字は大事なのかと思いますので、是非、今お答えいただきましたけれども、検討の上、しっかりと分かるように明記をいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。  続きまして、土地改良法改正案関係の質問に移りたいと思います。  申し上げるまでもなく、土地改良の目的、これは一条に書いてありますけれども、簡単に言えば、農業生産の増大と生産継続ということなのかなと思っています。そのために基盤となる農地を整備する、そして農業用水利施設を中心とする農業用施設、こういった大きな財産である国土資源、これをしっかりと守っていこうという、こういったことかと思っております。  そういう中で、今回の改正で、実は土地改良長期計画のところも改正されております。良好な営農条件を備えた農用地の確保をその目的に明記をして、国土資源の保全に資するよう定めるとしているわけですね。  そう考えると、改めて、まあちょっとくどいようですけれども、やっぱりこの農用地の確保は非常に大事だと土地改良法の中でも位置付けられているわけであって、基本計画に農業用水が安定的に供給されている農地の割合とありましたけれども、やっぱり、この間、面積を口頭でお答えいただきましたけれども、これもやっぱり明記をしていただく必要があるんじゃないかと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) まず、農業用水が供給されている水田と畑地の面積ですが、令和四年時点におきまして、水田が二百三十五万ヘクタール、そして畑地ですね、これが五十万ヘクタールですから、合わせると二百八十五万ヘクタール、これを書けということですね。(発言する者あり)ええ。目標ではあるんですが、この土地改良事業の本旨というのは、この二百八十五万ヘクタールにしっかり水を供給するということをKPIの目的として設定しておりますので、面積が目的というより、ちゃんと供給できているかどうか。  先ほどから局長御説明をいたしましたけれども、突発的な事故、パイプの破裂や様々なことによって、年によっては一〇〇%供給できていないという年がございます、今ちょっと明示的にお示しできませんけれども。そういったことがないように、これから割合をちゃんと、これは法案の中身をしっかりとこの基本計画の中には落とし込んだという結果でこういうことになっているということでありますので、書き込むことが駄目だということではありませんが、ただ、この目的として行っていることは、突発的に行った場合に迅速に復旧することで水を必要としている農地に着実に水を供給できること、これが重要であるから、面積ではなくて割合、これを目標としたということを御理解いただければ有り難いというふうに思います。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 今質問の中で引用させていただきましたのが土地改良法改正案の方の四条の二、三項なんですけれども、ここに、良好な営農条件を備えた農用地の確保って書いてあるんですね。つまり、で、しかも、一条の方では、もうこれ、農地とかその施設というのは国土資源という言い方までしているんですね。  やはり、この国土資源たる農用地の確保ということを考えると、単に目的は整備じゃなくて、やっぱり整備をしてしっかりと営農に適した農地をどれだけちゃんと提供できるかということなわけですから、今後の目的としても、その農用地の確保、やはりしっかりとしたその維持確保ですよね、それはもちろん、その水利をきちっと、用水提供もそうなんですけれども、用水提供できる農地を減らさず守っていく、確保するということ、これは私、大事な視点ではないかなと思いますので、是非ここ、割合を維持するではなくて、面積を維持なのか、面積どうするというところのやはり目的というのは一定程度書き込んでいくべきかと私思っておりますので、再度検討いただければ大変有り難いなと思います。いかがでしょうか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 考えます。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございました。よろしくお願いいたします。  この土地改良法の改正ですけれども、かなり頻繁に改正が行われております。直近十五年で何と六回目の改正ということで、改めて私も今回びっくりしたのが、へえ、この農業生産の選択的拡大、まあ昭和三十六年の農業基本法の言葉がまだ残っていたのか。もう前回の食料・農業・農村基本法でこの言葉が消えて、大分ほかの法律は変わっているのに、こんなに頻繁に改正している中で全く変わっていなかったってちょっと驚きなんですけれども、逆に言えば、私、やっぱりこれ、土地改良法に関しても、必要に応じて、五月雨式に変えるんではなくて、せっかく長期計画というものを作るわけですから、せめて長期計画の中で大きな方向性を示し、そのタイミングで必要あれば見直すようなことをしていかないと。一つ事業が変われば改正、また改正ということで、この頻繁な改正というのが果たしてどうなのかなってちょっと疑問に思ったんですけれども、その辺りどのようにお考えなんでしょうか。選択的拡大、びっくりです。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、今回の改正を合わせるとこの十五年間に六回改正を行うということになりますけれども、中には、六回というのを見てみますと、地域主権一括法による改正ですとか、あと、中間管理機構、中間管理事業の推進に関する法律による改正なども含まれておりますので、主体的にといいますか、改正したのはこれを含めて四回ということでございます。四回だから少ないじゃないかとか、そういう意味ではございませんので。  ただ、土地改良法というのは、土地改良事業の手続ですとか、あと土地改良区の運営体制などについて規定をしておる法律でございます。農業生産の基盤の整備を図るための前提となる法律でございます。  こういった法律の性質からいたしますと、この法律を整えておかないと、社会情勢や環境の変化ですとか、技術の進展に伴って新たに生じる課題や現場のニーズに迅速に対応することができないと。何か新しい課題に対応して新しいことをやりたいというときに、足場となるその土地改良法に規定がないとその事業ができないと、そういう関係になっております。ですので、そういった見直しを行う必要が生じた場合にその都度改正を行ってきたと、そういう経緯がございます。  今回の改正につきましても、農業水利施設等の老朽化、災害の頻発化、激甚化、農村人口の減少に対応するため必要となった土地改良事業の手続ですとか土地改良区の運営体制の見直しを行うものでございまして、頻度が高いというような評価をするまでは必要ないのではないのかなというふうに考えておるところでございます。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 せっかく改正するときに、やはり全体として、他の法令との整合性とか、そういったことはその都度見直していくというのも必要なのかなというふうにも思いましたので、ある程度先を見据えた改正ということも少し今後考えていったらいいのかなと思います。  ただ一方で、私、よく知らないうちにですよ、法律は変わらないのに政令、省令でいつの間にか変わっているということ、それよりは全然いいと思うんですけれども、法案そのものが変わるというのはちゃんとこういった国会審議にも付されますので、その方がずっといいのかなと思いますけれども、少しその辺の中長期的な視点は改めて持っていただければなと思います。  そして、今回、申請によらない事業が増加するのかなと思いますけれども、全体として老朽化が進む中、更新が必要な基幹的農業水利施設の箇所数とか規模感、優先順位の決め方等について、何か今、めどが立っているというか、大体つかんでいるのか、教えてください。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  基幹的な農業水利施設につきましては、施設管理者による日常点検、施設設置者による定期的な機能診断、劣化予測等、こういったものを通じまして更新が必要な施設を把握し、加えて、対策の緊急度や施設の重要度、地元の合意形成の状況なども踏まえて更新の実施時期を判断しております。  今後の事業量、施設数などにつきましては、国土強靱化実施中期計画ですとか次期土地改良長期計画に盛り込むべく、現在鋭意検討中でございまして、言及することは差し控えさせていただきたいと思います。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 今、実際に負担のない形での土地改良事業も大分増えてまいりました。現場からするとできるだけ負担はない方がいい、少ない方がいいということなんですけれども、やっぱり通常の一定程度負担を伴うような事業もある中で、通常のですよ、通常の申請による土地改良事業と、あとはその負担のない形で進む土地改良事業と、これがある種、優先順位とか順番とかで競合する場合もあるのかなと思っています。  そういった場合のこのすみ分け、優先順位の付け方等のルールというのは何かあるんでしょうか。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  国等の発意による施設更新事業は、機能が低下すれば地域農業に重大な影響を及ぼす基幹的な施設、これを対象といたしまして、機能診断に基づく健全度評価や劣化予測に基づいて、機能を保全するための更新整備を適宜に実施しようとするものでございます。  一方で、従来の申請による事業、こちらにつきましては、中小規模の水利施設の更新整備ですとか、施設規模の大小にかかわらず、農業用水の増量確保や排水量の増大のために施設の機能を向上させようとするものなどが主な対象になるものと想定しております。  国等の発意による事業と今説明いたしました申請による事業のいずれにつきましても、対策の緊急度や施設の重要度、地元の合意形成の状況などによって事業の実施時期を判断していく考えでございまして、申請による事業を後回しにするというような考え方は取っていないということでございます。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 是非そこは、何というんですかね、場合によってはですよ、もうちょっと我慢すれば、自分たちから発意しなくても、国が危ないとなって全部国の負担でやってもらえるんじゃないか、みたいなことになってしまわないようにというのも考えなきゃいけないと思いますし、そこのバランスですよね。その辺のバランスはしっかりルールを作りながら現場に周知いただきたいと、そんなふうに思います。  そして、先ほどちょっと触れました土地改良長期計画、これ五年ごとに作っておりますけれども、現在の土地改良長期計画は令和三年に策定されて、令和七年度、まあ来年度ですね、が最終年となっております。  その中で、特に私が大変注目していたのが田んぼダムなんですけれども、この水田の雨水の一時貯留能力を高める取組である田んぼダムですね、この取組を三倍に増やすという目標をこのとき掲げております。現在、その当初で四万ヘクタールですか、それが今どういう状況なのか、進捗を教えてください。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  現行の土地改良長期計画におきましては、田んぼダムについて、取り組む水田の面積を令和二年度調査時点の約四万ヘクタールから令和七年度までに約三倍以上とする目標を設定しております。  令和五年度末の時点での取組面積は、令和二年度調査時点の約二・二倍となる約八・七万ヘクタールとなっておりまして、目標の達成に向けて堅調に進捗しているというふうに考えております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 あわせて、これも私大変大事だと思っているんですけれども、小水力発電ですね。これも目標としては、施設の使用電力量の四割以上を賄うという目標を立てておりますけれども、この辺りはどうでしょうか。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  現行の土地改良長期計画におきましては、土地改良施設の使用電力量に対する農業水利施設を活用した小水力等再生可能エネルギーによる発電電力量の割合を令和七年度に約四割以上とする目標を設定しております。  この割合につきましては、令和二年度の約三〇%から令和五年度には約三二%まで向上しているところでございますが、目標である四割以上の達成ということになりますとちょっと距離があるのかなという、そういう状況にございます。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 この小水力については更に後押しをするつもりがあるんでしょうか。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) この小水力発電を始めとした再生可能エネルギーの利用促進、これは非常に重要な政策課題であるというふうに考えております。  このため、次期土地改良長期計画におきましても、改めて目標を定めた上で小水力発電施設等の設置を支援するとともに、新規の案件形成や維持管理に係る優良事例の横展開、関連施策の周知、研修などに取り組みまして、その導入の促進に努めてまいる考えでございます。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 恐らくこれは売電価格の問題とかこういったことにも影響する、売電価格も影響すると思うんですけれども、しっかり、やはりこの土地改良施設の有効活用という意味で本当に有効だと思うんです。是非、取組の推進、お願いしたいと思います。  続いて、水利権についてお聞きしたいと思います。  この土地改良区、現場では大体四月ぐらいから農業が、田植、田んぼの作業が始まるということで、かんがい用水の取水が始まるわけなんですけれども、やはり温暖化の影響もあり、また直播の普及に伴ってかんがい期が早まっているのかなと思うんですね。私も現場を回っていて、あと十日、あと数日早く水が欲しいという声を聞くんですけれども、こういった声に対してなかなか、現場段階のそういった水利組合若しくは土地改良区で柔軟に対応できているかというと、そうなっていないような声が聞こえてまいります。  そこに対して、国としてやはりこの柔軟な運用の後押しをいただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

滝波宏文自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(滝波宏文君) 水田地帯におきましては、担い手の経営規模の拡大ですとか、今御指摘もありましたけど、気象の変化、あるいは水稲の品種、営農方法の変化等によって従来の水利権が実態にそぐわなくなる場合がございます。今おっしゃったような、前にというものもあるようですし、また逆に、夏暑いので遅くというような、そういったいろんな声もございます。  このような場合には、農林水産大臣が、水利権を有している地域、地区においては、農林水産省において、必要な水量、期間等に関する調査や、土地改良区との調整等を行った上で河川管理者と協議をし、またその他の地区につきましては、水利権を有している地方公共団体や土地改良区等への支援や助言を行って、必要な水利権を確保するように努めてございます。  こういった水利権の取得に当たっては、河川の流量ですとか、ダムの容量等の制約はありますけれども、御指摘も踏まえて、できるだけ地域農業のニーズを満たすことができるように努めてまいりたいと思います。

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) おまとめください。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございます。  恐らく、そういった運用は今でも可能になっていますし、やる気になればできるんですけれども、なかなか現場に行くとやっぱり運用が抑制的なのかなって気がするんですよね。  本当に、いわゆる河川管理者から断られて動かないのかとなると、そうではない、いや言っても難しいんじゃないかというところで、そのチャレンジができていないケースもたくさんあるんじゃないかと思います。そういうことを考えると、国の方からも、柔軟に河川協議をしていただくような、こういった後押しですね、そういったメッセージも発信いただければ大変有り難いと思いますし、もう一つ、土地改良区があるところはいいんですけど、実は小さな水利組合だとか開田組合だとか、こういったところは今非常にこの運営にも、また老朽化、大体昭和四十年代ぐらいにできたものを使っている、そういった開田組合たくさんあります……

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) そろそろおまとめください。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 はい、終わります。  がありますので、そういったところの調査と、あと後押しの方も是非お願いしたいと思います。  終わります。

紙智子日本共産党

○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。  今、米の販売価格が高騰していると。ほかの物価の高騰や実質賃金の低下で、上げようということだけれども、なかなか上がりになっていないということで、国民の生活は見ると大変苦しい状況があると思います。しかし、水田作の農家から見ると、今の生産者の米価はようやく何とか賦課金が払える水準なのかなというふうにも思います。水田作の農業者の経営難が長く続いてきたことから、老朽化した土地改良施設の維持や保全、更新の費用を負担し切れないという現実があると思うんです。  三年前に大規模な漏水が起きた明治用水頭首工ですね、これ記憶に新しいわけですけれども、ここまだ、いまだに改修は完成していないというふうに聞いてもいるんですよね。今回の法案はそういう現実に対応していこうというものであろうというふうに思います。    〔委員長退席、理事山下雄平君着席〕  そこで、まず今回導入された国又は都道府県のこの発意による基幹的農業水利施設の更新事業についてお聞きするんですが、受益面積が七千ヘクタール以下の場合は農家負担が発生する場合があるというふうに聞いたんですね。それで、都道府県の発意だから、これ農家負担なしが当然なんだというふうに思っていたんですけれども、なぜこれ七千ヘクタールなのか、これについてまずお答え願います。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  まず、国営かんがい排水事業の受益面積要件でございますけれども、昭和二十四年の土地改良法制定時に、当時の社会経済情勢を踏まえて三千ヘクタール以上と規定したところでございます。また、国営かんがい排水事業の国庫負担割合や地方公共団体等の負担につきましては、平成三年から平成五年にかけて行われた地方の標準負担割合の設定や、公共事業の補助率等の恒久化におきまして、通常の三千ヘクタール以上の地区は国が三分の二を、残りは地方公共団体と農業者が負担をする。三千ヘクタールを相当程度上回る五千ヘクタール以上の施設は国が七〇%を、残りを地方公共団体と農業者が負担をする。さらに、五千ヘクタールを相当程度上回る七千ヘクタール以上の施設につきましては、公共性が特に高いことから、国が七〇%を、残りは地方公共団体が負担をすることとなったものでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 どうして七千ヘクタールで区切るのかなというのがよく分からないんですよね。七千ヘクタール以下であっても、やっぱり負担が重いからこそ、なかなか老朽化しても更新できないんじゃないのかというふうに思うわけです。  だとすると、やっぱり何らかの支援が必要じゃないのかというふうに思うんですけれども、大臣、これはいかがでしょうか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 御指摘はよく分かりますが、今局長も御説明しましたけれども、いわゆる地震とか豪雨対策、これについては農業者の負担なしという御説明は今日の質疑の中でもさせていただきました。また、その他事業におきましても、国費率の高い国営事業の対象拡大、それから農業者の負担軽減、負担割合を引き下げた標準負担割合の設定などの措置を国が講ずることによりまして、農業者の負担も図ってきたということも御理解をいただきたいと思います。  こうした課題に対応していくためには、ダムとか頭首工、こういった基幹的な施設の老朽化に対しましては、国等の発意による施設更新事業、これを新しく創設するというものでもありますし、機能診断をやるという話は先ほどからいたしました。それから、劣化予測もこれからしていくということでありますので、計画的な施設の更新を図っていくことによって、特に、受益面積七千ヘクタール以上というお話をさせていただきましたけれども、大規模な施設、まずこれをやらせていただいて、これは公共性が高いという判断でございますので、こういうものについてまずやらせていただくということがやはり適切ではないかというふうに考えております。  また、パイプライン等の破裂が起こった、先ほどから申し上げておりますけれども、こういったものにつきましては、急施の事業ということでありますから、事故の予兆があるということであれば農家の負担がなくてもこれはできるということでありますので、これらの事業も御利用いただけるようになると、今回の土地改良法の改正によってこういったこともできるようになるということを御理解いただきたいと思います。

紙智子日本共産党

○紙智子君 こういう場合はこう、こういう場合はこうということで、具体的な中身を丁寧に示していただきたいと思うんですけれども、最初に言いましたように、老朽化していて更新できていないということで言うと、この間のやっぱり米の価格低迷がずっと続いていて、農家が更新費用を負担し切れないという事態が続いてきたと思うんですよ。ですから、いろいろなことを考えてはいるということなんですけれども、やっぱり手続上も合意は三分の二でいいというふうになっているわけだから、それで同意があったとしてもやっぱり支援の必要性は変わらないというふうに思うので、ここは是非とも検討していただきたいというふうに申し上げておきたいと思います。  それから次に、急施の防災事業と急施の復旧事業についてです。  この急施の防災事業、急施の復旧事業というのは、豪雨などの災害によって壊れそうな、あるいはもう壊れてしまっている農業用水、水利施設に対して改修とか復旧を急いでやらなきゃいけない場合に、農家の申請、同意なく県が実施できるという制度ですよね。それで、この今回の改正というのは、これに補強やあるいはこの機能強化などもできるように拡充するというふうには聞いています。こうした改正は、三条資格者の同意を取るのが難しくなっているという現状がある中ではこれ重要だとは思います。  そこでお聞きするんですけれども、農家の費用負担というのが一体これどうなるのか、それから、補強とか再度災害防止という事業で維持管理の費用負担が増えたりはしないのかなということなんですけど、これについてお願いします。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  今般の改正によりまして、急施の事業につきましては、防災事業として、老朽化等による事故が生じるおそれがある場合の事前の対策、復旧事業として、老朽化等による事故が発生した施設で引き続き起きかねない類似の被害を防止するための対策や、自然災害で被災した際の再度災害を防止するための改良復旧を迅速に着手できるようにしております。これらの対策につきましては、委員御指摘のように、農家の同意なく実施するものでもありますので、農家負担なしで工事自体は実施をしていくという考えでございます。  また、これらの急施の事業の実施に際しましては、その要件といたしまして、施設の維持管理費用について、農業者の権利又は利益を侵害するおそれがないことが明らかなものであることを求めております。具体的には、維持管理費用が事業を実施しなかった場合の負担と比べて増えないこと、これを政令で定めることとしておりますことから、維持管理費用に係る農業者の負担が増えることはないというふうに考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 是非、農家負担が増えないようにしっかり運用していただきたいと思います。  次になんですけど、連携管理保全事業という問題について聞きます。  現場では末端部分の維持管理すら行う力がなくなってきていると、もう現場の土地改良区では担えなくなっているというところも多くて、市町村に一部を担ってほしいという声も寄せられているわけです。そのため、改正では、市町村と連携して保全管理を進めるための計画や事業を設けたのだというふうに思うんですね。これはどのような要件で、どのようなことが実施されるんでしょうか。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  連携管理保全事業、いわゆる水土里ビジョンの仕組みでございますけれども、土地改良区が市町村などの関係者との協議の上で、施設管理の役割分担、関係者間の連携方法などを定めるものでございます。これを通じまして、市町村や多面的機能支払の活動組織を含めた関係者の連携により、地域を挙げて施設の保全管理を持続的に行っていくことにつながると考えているところでございます。  また、この取組を進めるため、令和七年度予算におきまして、水土里ビジョンの策定の準備として行う経営診断、改善指導、水土里ビジョンの策定そのものへの支援、水土里ビジョンに位置付ける施設の整備、補修等の補助率のかさ上げを盛り込んでおりまして、これらの支援を通じて水土里ビジョンを策定する土地改良区が将来にわたって施設を保全していくことを後押ししてまいりたいと考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 連携は大事だというふうに思うんですけれども、今、全国で起きている深刻な事態に対しての抜本的な解決のための一手にはなかなかなりにくいなと思います。なぜかというと、そもそも多くの米農家が水田作に展望を見出せないでいると、土地改良事業が逆に負担になっているような実態もあるわけですよね。    〔理事山下雄平君退席、委員長着席〕  一例紹介するんですけれども、千葉県の北総東部用水土地改良区から要請が来ているんです。それで、この改良区、土地改良区では、一九七〇年代から減反、転作が義務付けられていて、休耕田化によって転作面積の消化も行われてきたと。特に、香取市の九十九塚工区というところでは、谷合いの狭い地域に形成されている谷津田という、狭いところの田んぼのことを谷津田というんだそうですけれども、谷津田が多くて、一旦休耕田になると水田としての再生が非常に難しいと。それで、今では工区全体四十四ヘクタールのうちに約一〇%が不耕作地になっていると。  ところが、ここでは、四十九年にわたって一度も耕作がされていないにもかかわらず、毎年賦課金を支払わざるを得なくなっているというんですね。金額も年々上がっていると。地域の暮らしを圧迫していて、民間だとか役場に勤めている人なんかはそこから、給料から支払うしかないという事態になっているということなんですよ。  それで、お聞きするんですけれども、ここでは、全員の農家が不耕作になった農地について、これから耕作するといっても難しくて、その意思もないのに、未来永劫この賦課金を支払い続けるのはおかしいんじゃないかと、土地改良区からの除外を願っているんですけれども、このような場合、除外は可能なんでしょうか。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  長期間にわたり耕作放棄地や休耕田となっている農用地は、不整形である、あるいは農道や農業用水が不十分であるなど、生産条件が悪いことが多いと思われます。このため、まずは地域計画の策定に当たりまして、土地利用の在り方を地域で話し合っていただき、耕作放棄地や休耕田の生産条件を改善するための基盤整備を行い、担い手に集積、集約化し有効に、活躍していただきたいと考えております。  これにより、極力、土地改良区の受益地から除外しなくて済むように取り組んでいただきたいと考えておりますけれども、長期間にわたる耕作放棄によりまして、その土地が森林の様相を呈しているなど、農地に復元するための物理的な条件整備が著しく困難なもの、又は、周囲の状況から見て、その土地を農地として復元しても、継続して利用することができないと見込まれるものに相当するものにつきましては、農業委員会により非農用地と判断される場合がございます。  このような農地について、組合員から申出があるときは、土地改良区の受益地から除外されることもやむを得ないと考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 もう五十年ぐらいできていない状態ですから、ここからなかなかやるとなると、もちろん少しでも戻した方がいいんでしょうけれども、もう今からやるととっても難しい状況だと思うし、そういう申出があれば除外、農業委員会でもかけて除外できるという話だと思うんです。  それで、改良法の六十六条の中で除外ができるようになっていると思うんだけれども、除外がされたとしても、農家は、四十二条の二項で、決済金を支払うという必要があるんですよね。  現地からは、このような事態に陥ったのは、受益者の意思とか努力が不足したわけじゃないと、怠けてきてなったわけじゃないと。やっぱり背景には、国の減反政策があったり、それから長く低米価の政策で採算割れになってきたりということがあるわけだから、決済金は国が肩代わりしてほしいよという声が出ているんですけれども、これ、大臣、どのようにお応えになりますか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) これは、決済金を除外するというのは、国の畑地化事業によって、これから抜ける場合については決済金を支払ってきたということは委員も御存じのことだと思います。  今局長が申し上げましたように、今地域計画をしっかり作らせていただいております。この地域計画の作成に当たって、休耕田それから耕作放棄地、こういったものが基盤整備をしっかり行って、さらに耕作可能な土地に戻して、そして担い手に集積、集約化して、そして有効に活用いただくということで、受益面積を減らさないということがやはり本来の目的でありますので、委員御提案の耕作放棄地や休耕田を土地改良区から除外するに当たっての地区除外決済金に対する支援というのは、先ほど申し上げました畑地化事業とは物が違いますので、農地を農地じゃなくすることを促進するということにも、まあちょっと言い過ぎかもしれませんが、そういう理解にもなりかねませんので、適切ではないというふうに判断いたしております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 多分そういうお答えになるんだろうなとは思いましたけれども。  ただ、やっぱりどうしてこういう事態になったのかというところの背景を考えると、この減反政策だったり、休耕田にして生産調整に協力を求めたりとか、そういうのがやっぱりあったし、やっぱり何よりこの間長く米価が低かったということもあって、そういう事態があって、言わば国の政策の関連でこういうことになったということをちゃんと考えなきゃいけないだろうと思うんです。  それで、加えて、今答弁があったように、申出があれば除外することはできるけれども、現場ではそう単純じゃないですよね、簡単じゃないと。それはなぜかというと、除外したら土地改良区自身が運営がとても大変になるということがあると思うんですね。残った人たちが、やっぱり負担が、背負わなきゃいけないということですから、そこがあるから物すごくみんな悩んでいるし、大変な現実があるというふうに思うんですよ。  それで、その現場の土地改良区からは、今のその生産者米価で二万円を超えて、二万円台の中盤ですかね、ぐらいの価格が保障されなければ持続することはできないという声も出ているんですね。これ、私、千葉のこの組合だけじゃなくて、あちこち回ると結構出てきている、全国でも出てきている話だと思うんですよ。  こういう声にどう応えるのかというのが今本当に求められているというふうに思うんですけど、大臣、これについてはどうでしょうか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 局長から答弁させていただきましたように、もう雑木も生えてまるで林地のようになっているという場合は、もう客観的な評価として、農業委員会の方々も除外することについてはそうハードルは高くない。  しかし、除外すると面積が減るわけですから、そうなると、委員が御指摘いただいておりますように、いわゆるこの運営が大変になるということがあるかもしれません。そういう場合は、農地面積が減少するのを避けられない場合はもう致し方ありませんので、そのダウンサイジングをしていただくということになると思います。  農地水利施設を集約、再編をして施設の維持管理コストを下げるということをすることはやっぱり有効だと思います。これをやるということであれば、水利施設整備事業では、農業水利施設の整備に係る経費の補助、これに加えまして、担い手への農地集積の程度、この程度に応じて促進費を交付することも可能な仕組み、これを設けておりますので、これを最大限利用していただければ、なかなか、農業者の負担なしにこれはできることでありますから、お役に立てるんではないかというふうに考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 畑地化にする場合は前向きなものですから、それを出さなくていいようにするということはあるんだけども、こういう場合はまたちょっと違う場面だというふうに思うんですよ。  それで、この間、やっぱりこの間の中での議論、基本計画の議論の中でも、やっぱりこの事態、基本計画の中でもどれだけ対応していけるようにするかというところが問われているんじゃないかというふうに思うんです。  土地改良区の方とお話をすると、根本的にはやっぱり一戸一戸の農家が元気で経営が安定していればこの土地改良の賦課金も払えるし、そういうことを運営していくことができると。だけども、そこが大変だから厳しい状況なんだと。土台となる農家が元気に生産できるように安定した経営が行われるようになってこそこの土地改良区の役割も発揮していけるんだということを言われるんですよね。そのためには、いかに米価を安定させるし、その農家の所得が確保できるようにするかというところは非常に大事だと思いますので、是非、引き続いて議論しなきゃいけないと思いますけれども、そのことをお考えいただきたいなということを申し上げまして、質問を終わります。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 寺田と申します。本日もよろしくお願いいたします。  今、委員の皆さんの質問、そして御答弁を聞かせていただきながら、私自身も本改正のこの重要性を理解し、また理解を深めてきたところであります。少し質問を割愛、重複しておりますので割愛をしながら、また確認したいことをお伺いしながら進めていきたいというふうに思っております。また、大臣の何か喉の様子が優れないようで、ちょっと心が痛むので、参考人の方になるべくお伺いをしながら進めていきたいというふうに思っております。  まず一つ目に、施設の保全を入れていただいたことは非常に良かったなと、少子高齢化トップで進む秋田の選出でございますので、本当にここは有り難いことだなと思いながら拝見をしております。一点、目的規定である第一条において、農業総生産の増大から農業生産への増大に変更するということと、農業生産の選択的拡大というところから消費者の需要に即した農業生産の推進に変更するという二点、この趣旨のところはもう横沢先生の御質問で出ていたかなと思いますので、この二点目の消費者の需要というところは、国内の需要だけではなくて世界の需要という理解でいいかというところを一点確認をさせていただければと思います。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  この消費者の需要に即した農業生産の推進というものも、これも食料・農業・農村基本法の文言に照らして今回改正するものでございます。基本的には、消費者ということですので、国内の消費者を念頭に置いたものではございますけれども、海外の方々も含めての規定であるというふうに考えております。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。安心いたしました。国内はやっぱり需要が縮小しますけれども、世界は逆に需要が増えてきているということですので、一つ確認をさせていただいて良かったなというふうに思います。  先ほどから紙先生の御質問出ておりましたけれども、そもそものこの本改正の背景のところですけれども、この標準耐用年数を超過する基幹的農業水利施設が大半を占めていく中というふうに書かれておりまして、そもそもですけれども、この標準耐用年数を超過した水利施設が大半となった理由を改めて教えていただければと思います。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  標準耐用年数を超過した農業水利施設が大半となった理由ということでございますけれども、基幹的な農業水利施設は、戦後から高度経済成長期にかけて造成されたものが多いということがございます。ですので、造成後の年数の経過によりまして標準耐用年数を超過した施設の割合が高まってきているということでございます。  ちなみに、参考までに申し上げますと、標準耐用年数というのは、ダムですと八十年、頭首工ですと、これはコンクリート建造物ですので五十年、用排水路ですと、鉄筋コンクリートということで四十年、用排水機、ポンプのようなものですけれども、こちらになりますと二十年ということでございまして、ちょうど戦後から高度経済成長期というところとこれらの年数というのを足し合わせると、今かなり数が増えてきているという状況になっているということでございます。  ただしということでございますけれども、先ほども御回答申し上げましたが、この標準耐用年数というのは事業の費用対効果分析のために定めている施設ごとの減価償却期間でございまして、これを超過する前に施設を更新しなければならないというものではございませんで、私たちとしては、できるだけその機能診断など、機能診断や劣化診断などをして長寿命化を図るというようなことも併せて対策を打っているということでございます。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 今お答えをいただいたものが、造って、造った時期がある程度集中をしたので一気に古くなってきましたということだと思うんですけれども、その古くなったまま放置をされてきた理由というのはどういうところにあるんでしょうか。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  施設更新、施設のその維持管理ということでいいますと、施設管理者による日常点検、また施設設置者による定期的な機能診断、劣化予測などを通じまして更新が必要な施設を把握して、加えて、対策の緊急度や施設の重要度、地元の合意形成の状況なども踏まえて、いつになったら補修又はその施設の更新をしなければいけないかということを判断してきております。  これによりまして、順位付けをして早急に対策を打たなければいけないというようなものから更新事業を進めてきたということでございまして、先ほども御説明しましたとおり、補修などによって実際に施設を長寿命化できる場合も多いということがございます。  ですので、施設のその標準耐用年数が超過するということが分かっているのに放置してきたということではないということは御理解いただければと思います。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  ただ、実態としては、その標準耐用年数を超過する水利施設が大半になったということが本法案の背景にあるということですから、今おっしゃっていただいたような点検と診断、予測、またそれを把握して合意形成をして判断をすると、順位付けをするという、どこかにやはり問題があったから進んでこなかったというところがあるのかなというふうに思うのですが、いかがでしょうか。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  先ほどお答えしたように、これまでの基幹的農業水利施設の更新におきましては、日常点検ですとか定期的な機能診断、劣化予測などを実施いたしまして、対策の緊急度や施設の重要度、地元の合意形成の状況などを踏まえて更新時期を判断してきたというところでございます。  これに加えまして、当然のことながら予算の制約というようなこともございますので、その中で取り得る最良の選択肢を取ってきた結果として現在に至っているというふうに考えております。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  予算の制約というところを聞いて、ようやくやっぱりそういうことなのかなと何となく思ったところであります。  次の質問を少し一つ割愛をさせていただきまして、五番目にちょっと飛びたいんですけれども、標準耐用年数を超えている施設というのが全体の五三%、一万二千四百十三か所になるということでしたけれども、このうちどれくらいがこの非申請事業の対象になるというふうに見込まれているのか、そしてまた優先順位をどう付けるのかというところについて、改めて教えてください。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  国等の発意による施設更新事業は、機能が低下すれば地域農業に重大な影響を及ぼす基幹的な施設を対象とすることとしておりまして、具体的には、国営事業におきましては受益面積が三千ヘクタール、畑ですと千ヘクタール以上の地域で、個々の施設の受益面積が千ヘクタール、畑ですと三百ヘクタール以上のダム、頭首工等の基幹的な施設、これを対象とする考えでございます。  事業の対象となる施設数につきましては、これまでに国が造成してきた施設約千七百か所ございます。こちらにつきましては、そのおおむね半数が対象になり得るというふうに考えております。  この半数のうち、実際にどのぐらい、どの施設から更新を行うのかということにつきましては、施設管理者による日常点検、施設設置者による定期的な機能診断、劣化予測等を通じまして更新が必要な施設を把握し、加えまして、対策の緊急度や施設の重要度、地元の合意形成の状況などを踏まえて判断するものでございます。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  今の数値で、この本改正によってどの程度の施設の更新がなされるのかというところが少し明らかになったのかなというふうに思いますけれども、優先順位付けていくところ、確かにすごく難しい問題なのかなというふうにも思っております。  先ほど来の質疑を聞いておりまして、本当難しいなというところを思いますけれども、予算も確保した上で、効率の良い方法で、スピードを上げて安全確保していただきたいなというふうに思います。  次に、連携管理保全事業の創設のところについてお伺いをしたいと思いますけれども、この事業を創設をした背景と、またどのような土地改良区が同事業に取り組むことを想定されているのかというところを教えてください。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  農業生産活動の継続等を図る上で、基幹から末端施設まで適切に保全を行う必要がございますが、農業集落の人口減少、高齢化によりまして、これらの施設の保全活動の継続が困難になってきている状況がございます。  このため、新たに土地改良区が市町村や集落等の関係者等との協議の上で、施設管理の役割分担、関係者間の連携方法等を定めた水土里ビジョンを策定し、これに基づく取組を関係者一体となって推進することで、基幹から末端施設までの保全を図る考えでございます。  地域の農業水利施設を将来にわたって適切に保全していくためには、できるだけ多くの土地改良区に水土里ビジョンの作成に取り組んでいただきたいと考えておりまして、その際の土地改良区の取り組み方といたしましては、例えば、地域の施設の管理をリードする中核的な土地改良区が近隣の小規模な土地改良区とともに取り組むケース、国営事業を実施した地域にある基幹的な施設を核にして複数の土地改良区が共同で取り組むケース、同一の市町村内や近隣の集落等の地域的につながりのある中小規模の土地改良区が共同して取り組むケース、こういったものを想定しているところでございます。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  次の質問もちょっと割愛をして進めたいと思いますけれども、土地改良事業を実施した農地の在り方のところについてお伺いをしたいと思います。  この土地改良事業を実施した農地のその後の荒廃農地化、農地転用などについて、どの程度把握をされているでしょうか。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  平成二十年度に事業が完了した圃場整備、百二十五地区、一万三千九百六十二ヘクタールを対象に本年度調査を行っております。その結果、事業完了後に荒廃農地化した面積の割合は〇・二%、面積にして二十九・二ヘクタール、転用された農地面積の割合は〇・三%、面積にして四十六・九ヘクタールでございます。  なお、この転用された農地面積の中には、河川改修に伴うものなど、いわゆる公共転用によるものも含まれております。それを除きますと、〇・二%、面積にして二十七・三ヘクタールと更に小さい数字になっております。  これらは、令和五年度時点におけます荒廃農地面積の全国平均割合の約六%、全国の農地面積に占める平成二十年度から令和三年度までに転用された農地面積の割合の約四%、これと比べましても僅かな値であるということを確認しております。  このように、土地改良事業は良好な営農条件を備えた農地の確保に資するものであり、引き続き、こうした農地を確保するため、事業の円滑かつ着実な推進に努めてまいる考えでございます。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございました。安心いたしました。  次からの質問は大臣にというふうに通告をさせていただいておりますけれども、参考人の方からお答えをいただいても大丈夫でございます。  少し話題を変えて、最近、地元の農業者の方とお話をしていたときのことをお知らせをしたいんですけれども、お話をしておりましたら、最近やり方を変えて、夏の大きなもうけは自分のところに入れるけれども、冬の細々したのはおまえにやるといって、奥様、母ちゃんに言ったら、母ちゃんはせっせと出荷して、今度は俺に給料よこせと言ってきたと、おなご、おなごって女性ということですけれども、おなごっていうのは本当にずうずうしいなと言って同意を求められて、答えに窮したという場面がありました。  局長、秋田にいらしたことがあるので、目に浮かぶ場面かなというふうに思いますけれども、今日いらっしゃいませんけれども、きっと田名部先生であったらそういうところを明るく笑って、そこそこなんて、駄目だよと恐らくおっしゃったのかなとも思いますけれども、私は答えに窮してしまって、しばらく考えた後に、以前、県内の女性農業者の方から言われた言葉を、私の母ぐらいの年齢の方ですけれども、その方から聞いた言葉をそのままお伝えをすることにしました。それは次のようなものです。  昔は、女性は財布を持たせてもらえなかったと、自分の娘にはそういう生活をさせたくないと思ったと、口に出すことはなくとも、皆さん胸のうちにそのような思いがあった、だから勉強させて、自活しろといって村から追い出したと、そうして農村に嫁不足が起こったというふうに言われました。  こういうふうにおっしゃっていましたよということを伝えて、てくてくと去ってきましたけれども、こうしたことをやっぱり、この女性の言葉に象徴されているのがこの地方の過疎化の大きな理由の一つなのかなというふうに思います。  今、X、ツイッターを見ておりますと、さすが九州と。この場に九州の先生方が多いのでちょっと口にしづらい、大臣ももちろんですけれども、さすが九州、さす九というようなハッシュタグで九州の男尊女卑のエピソードみたいなものが少し並んでおりまして、私の父も実は福岡の出身で、自宅の中ではもう風呂、飯、寝るしか言わない人だったので、理解をしながらですけれども、ただ、九州だけの話でももちろんなくて、秋田でもこういうようなことがまだ最近でもあるということがあります。  これ、皆さん聞かれているところで、今回の、土地改良区の理事の年齢、性別に偏りが生じないようにという配慮規定を設けられたということですけれども、この背景にある現状についての評価を教えていただければと思います。

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 大臣、答えられますか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 今日も質疑の中でありましたが、絶対数がまずいらっしゃらないという現実があります、もう土地改良区を構成しているメンバーの中にですね。ですから、なかなか女性を登用することは難しいですが、しかし、やはり目標は立てなきゃいけないということであります。  私、大臣に就任して様々な委員会で御質疑をさせていただく中で、農林水産省にも様々な審議会があります、審議会がありますが、その構成メンバーを見るとほとんど男じゃないかというような御指摘もあって、今それを直しております。いわゆる五対五というところまではなかなか行きませんが、七対三とか六対四目指して、なるべく女性の構成メンバーを増やす。  ですから、これから、今いろいろと面白い話も聞かせていただきましたけれども、やはりこれからの農村部を支えていくということであれば、女性がもっと輝くというか、女性の能力が発揮される、それは働き手という形だけではなくて、政策決定の過程、経営の方向性を示す過程において女性の能力を発揮されることが極めて有効だと思います。それは土地改良区においても同じです。  これから、なかなか高齢化も進んで、おじいちゃんたちが仕切っているような土地改良区でありますが、これから先は、実現可能性が低いじゃないかという御指摘も今日いただきましたけれども、しかし、こういった目標を立てさせていただいて、それに向かって、地域の方々と対話を重ね、土地改良区の構成メンバーも替えていくことがいいのではないかということでございます。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。大臣も今のままでいいとは思っていらっしゃらないという御評価だったということだと理解をいたしました。  多様なその人材を入れることで組織の活性化を図るんだというところですけれども、前島局長、御答弁をされているのが、その手引を作って農水省の職員の方が現地に赴いて働きかけを行ったけれども、その法律上の根拠が明確ではないということから抵抗感を感じるという意見もあったというふうに衆議院の委員会の方で御答弁をされていたかなというふうに思います。先ほど宮崎先生の質疑も聞いていて、罰則はやり過ぎだとしても、インセンティブはあってもいいのかなということを私自身は感じたところです。  農業ですけれども、またちょっと別のエピソードですけれども、これはJAの青年部で山田先生と御一緒だったという秋田の柴田県議のお話ですけれども、龍の瞳という新品種、お米の新品種のことを知って、すごくいいのができたからもらってきて育ててみたと、粒が大きくて食味もいいというのでと、そう言われれば育ててみたくなるんだと、育てたら食べてほしいってなると、俺はやっぱり根っからの農家なんだよなと言いながら笑っておられて、そういう方の言葉を聞いても、農業というのはやっぱり本来、この一人一人の創造性を発揮しながら自分なりの創意工夫をして、毎年その結果が見られるという、やりがいのある仕事なんだなと、幸福感を感じられるポテンシャルの高い仕事なんだなということを改めて思っていた次第です。  今日の日経の一面ですけれども、こちらには、幸福度の高い人の創造性は三倍で、生産性も三倍だと、従業員の幸福度と企業価値は強い相関があるというようなことが書かれておりました。そして、日本は、仕事にやりがいを感じていると答えた人の割合が百三十八か国中百四位で、G7でも最低だということでした。  私自身は、農業基盤を守る施策は大切ですけれども、農村部に住まう人たち、農業従事者の幸せ、幸福、ウエルビーイングに着目をした政策を講じることが大事ではないかなというふうに思っておりますので、今日ちょっと時間が来ましたので、また次回以降にこうしたことをお伺いしていけたらというふうに思っております。  今日はありがとうございました。

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  土地改良法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、横沢君から発言を求められておりますので、これを許します。横沢高徳君。

横沢高徳立憲民主・社民・無所属

○横沢高徳君 私は、ただいま可決されました土地改良法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主・社民・無所属、公明党、日本維新の会、国民民主党・新緑風会及び日本共産党の各派並びに各派に属しない議員寺田静君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     土地改良法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   最近の農業・農村を取り巻く情勢変化の中で、土地改良事業が、良好な営農条件を備えた農地・農業用水等の確保と有効な活用を通じて、農業生産の増大、農業生産活動の継続的な実施、農村地域の活性化、国土の保全、防災・減災等に果たす役割は一層重要なものになっている。   よって政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。  一 農業水利施設の老朽化が急速に進展する中において、施設に重大な事故が生じ、営農等に支障が生じることがないよう、基幹的な農業水利施設の計画的な更新を着実に進めること。また、国・都道府県の発意による農業水利施設の更新の実施に際しては、更新の必要性について、農業者を始め地域の関係者に対し、事前に十分な説明を行うなど、丁寧な運用に努めること。  二 連携管理保全事業の創設に当たっては、関連施設の管理者、関係市町村とともに、農地中間管理機構、農業委員会などの連携管理保全事業に係る地域の地域計画に関わる者を含めて連携を図ることを基本として連携管理保全計画が作成されるよう、制度の趣旨、運用の在り方等についてきめ細かな指導・助言等の必要な支援措置を行うこと。また、事業推進のための予算措置を継続的に確保するとともに、連携管理保全事業に取り組む土地改良区等に対し、都道府県土地改良事業団体連合会等が地域の実情に応じた適切な伴走支援を行える体制を整えるよう努めること。  三 農業者の申請・同意・費用負担を求めずに実施する急施の防災事業及び急施の復旧事業の実施に際しては、国・都道府県において、老朽化の状況や長寿命化に向けた取組を的確に把握した上で、農業水利施設の損壊の危険度等を踏まえ、事業要件の透明性を確保し、適切に判断するとともに、複合災害等に対する柔軟な運用を図ること。また、農業者の費用負担を要する従前からの事業との間で不公平感が生ずることのないよう配慮するとともに、現行の急施の事業の進捗に支障が出ないよう、適切な運用を図ること。  四 農地中間管理機構関連事業の拡充により、都道府県及び市町村が当該事業を実施するに当たっては、各市町村において策定された地域計画の実現に向けた取組と連動し、適切に整備された農用地が、地域計画に位置付けられた担い手等に対し、確実かつ円滑に貸付け等がなされるよう指導・助言等の支援を行うこと。  五 土地改良区がスマート農業等に対応した情報通信環境を整備できる附帯事業の拡充に当たっては、特に当該事業に係る農業者等の施設利用者の経費負担について納得が得られた上で実施されるよう配慮すること。また、情報通信環境整備事業と併せて、スマート農業技術が効果的に活用されるよう、土地改良区等の関係者の人材育成等の支援を行うこと。  六 施設管理准組合員の資格要件の見直しについては、連携管理保全計画や地域計画など地域の実情を踏まえた取組に理解のある者が施設管理准組合員となるよう、資格要件や判断基準の考え方を示すなど適切な運用を図ること。  七 理事の年齢及び性別に著しい偏りが生じないように配慮する規定については、地域や土地改良区の実情に即した配慮を求めるものであること、土地改良区の理事として適正な者が選任されることが引き続き重要であること等を丁寧に周知すること。  八 土地改良施設の更新に必要となる資金の積立ての仕組みについては、平成三十年改正で導入された複式簿記会計の円滑な実施と併せて、これらの仕組みや制度の趣旨及び必要性についての理解が醸成されるよう、研修や説明会の実施等必要な支援を行うこと。  九 休眠土地改良区の解散の手続を見直し、総会の承認を都道府県知事の認可に代えることについては、土地改良施設の管理は土地改良区が行うことが原則であり、休眠土地改良区の休眠状態を解消するための施策が優先されることを基本として、休眠土地改良区の解散が機械的に行われることのないよう、慎重な運用を図ること。  十 本法に基づく広範な改正内容について、土地改良区、農業者、地方公共団体等の幅広い関係者に対し具体例とともに説明するなど、丁寧な周知に努めること。また、改正事項の運用に当たっては、地域の農業者が安心して営農を継続できること、地域計画を始めとした地域の実情を踏まえたものとなること、地域の営農活動や集落活動に支障を及ぼすものとならないこと、土地改良区や地方公共団体等の過度な負担とならないこと等に十分配慮すること。  十一 農業生産基盤の保全及び担い手のニーズに対応した基盤整備に関する措置、土地改良区等の体制及び運営に関する措置等が的確に講じられるよう、土地改良制度の在り方について不断の見直しを行うとともに、適宜、連携管理保全事業を始めとした本法による改正後の規定の実施状況を勘案し、必要があると認めるときは当該規定について検討を加え、その結果に基づいて適切な措置を講ずること。    右決議する。  以上でございます。  委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) ただいま横沢君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手をお願いします。    〔賛成者挙手〕

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 全会一致と認めます。よって、横沢君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、江藤農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。江藤農林水産大臣。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) ただいまは法案を可決いただき、ありがとうございました。  附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  棚田地域振興法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、農林水産省農村振興局長前島明成君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 棚田地域振興法の一部を改正する法律案を議題といたします。  提出者衆議院農林水産委員長御法川信英君から趣旨説明を聴取いたします。御法川衆議院農林水産委員長。

御法川信英自由民主党・無所属の会

○衆議院議員(御法川信英君) ただいま議題となりました法律案につきまして、提案の趣旨及び主な内容を御説明申し上げます。  棚田地域振興法は、貴重な国民的財産である棚田を保全し、棚田地域の多面的機能の維持増進を図り、もって棚田地域の持続的発展及び国民生活の安定向上に寄与することを目的として、令和元年に議員立法により時限法として制定されました。  本案は、同法の実施の状況に鑑み、法の有効期限を延長するとともに、施策の充実を図るもので、その主な内容は次のとおりであります。  第一に、法の有効期限を五年間延長して、令和十二年三月三十一日までとすることとしております。  第二に、都道府県棚田地域振興計画が調和を保たなければならない計画に、特定居住促進計画を明記することとしております。  第三に、国の行政機関の長又は地方公共団体の長は、指定棚田地域内の土地を認定棚田地域振興活動計画に定める用途に供するため農地法等による処分を求められたときは、当該処分が迅速に行われるよう配慮することとしております。  第四に、国及び地方公共団体は、指定棚田地域の振興に資する事業に関する情報を関係者に提供するよう努めることとしております。  第五に、棚田地域の特性に即した農業の振興を図るための生産基盤の強化など所要の配慮規定を追加することとしております。  なお、この法律は、令和七年四月一日から施行することとしております。ただし、法の有効期限の延長に関する規定は、公布の日から施行することとしております。  以上が、本案の趣旨及び主な内容であります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 国民民主党、舟山康江でございます。  棚田地域振興法の改正ということでありますけれども、棚田につきましては、農業生産の面からも多面的機能の面からも大変重要な役割を果たしているということ、貴重な国民的財産であることは論をまちません。ただ、一方で、棚田地域におきましては、区画が狭い、不整形である、のり面が多いといった課題に直面している中で、現実的には、補助事業の要件に合致しにくく、区画整理や用排水路整備が進んでいない現状がございます。加えて、のり面の修復や草刈り等の労力も多大であり、平地に比べて営農における苦労は極めて大きいと認識しております。  このような現状を踏まえまして、今般の改正においては、配慮規定として生産基盤の強化等が入りましたけれども、まず、国として、棚田における課題をどのように認識し、その解決に向けて具体的にどのような措置を講じるつもりか、お答えください。

前島明成農林水産省農村振興局長

○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、棚田の保全や管理には多大な労力を要することが課題であると認識しております。農作業の省力化を図るための基盤整備等が重要と認識しております。  農林水産省といたしましては、今般の法改正により、農業の振興を図るための生産基盤の強化等の配慮規定が新設されることを受け、農作業道の整備や小型農業機械導入のための基盤整備等を実施することにより、棚田の保全や管理に要する労力の軽減を図ってまいりたいと考えております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 棚田地域におきましては様々な配慮規定、配慮事項があるんです。複数の省庁の事業の配慮もあるんですけれども、この棚田地域に限った事業ってなかなかないんですよね。  そういう中で、今局長から御答弁ありましたけれども、本当に一般的には採択されにくいこういった厳しい状況の中で、きちんと事業ができるような、例えば小規模整備の事業の創設とか、こういったことに全力で努力いただきたいと思いますけれども、改めて大臣の決意を伺いたいと思います。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 例えば、長崎県なんかでは、大変急傾斜であっても土地改良事業をしっかり行って農業所得が大幅に向上したという実績もあります。  ですから、諦めるということではなくて、中山間地域の生産性も上げられるのだということに頭を切り替えて、これから新しい事業の創設という御提案もありましたが、それを今やるというところまでは申し上げられませんけれども、私はこの中山間地域直接支払制度の最初の元起こしのときから宮下一郎元大臣と一緒にやってきたという経験もありますので、このことについては情熱を傾けてやってまいりたいと考えております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございます。  なかなか、農林水産省としては多分同じ思いでチャレンジをこれまでもされてきたと思いますけれども、財務当局のハードルが高いという、こんなこともお聞きいたしました。せっかく今回の法改正で配慮規定がしっかりと盛り込まれましたので、是非これを後押しに、今後しっかりとした事業の推進に向けて今まで以上に御努力いただきますことを心からお願い申し上げまして、質問とさせていただきます。  ありがとうございました。

紙智子日本共産党

○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。  棚田振興法の一部を改正する法律案についてお尋ねするんですが、今日は財務省においでいただいております。一問だけです。  概算要求で農水省から要求されていた農山漁村振興交付金、中山間地域農業推進対策のうちの棚田地域リノベーション対策事業が、予算の中から、要求していたんだけれども、落とされました。この事業は、棚田保全のために地域振興活動や用排水路、そして耕作道、のり面の修復等の簡易な整備を支援するものなわけです。棚田振興法にのっとってこれ必要な経費を求めたはずなんですけれども、予算を削除されたのはなぜなんでしょうか。

土田慎自由民主党・無所属の会財務大臣政務官

○大臣政務官(土田慎君) ありがとうございます。  委員から御指摘いただいたとおり、農水省より、棚田地域の用排水路、耕作道などの簡易な整備を支援するための棚田地域リノベーション対策事業について予算要求があったものと承知をしております。他方、このような簡易な整備については、これまでも多面的機能支払交付金などのほかの事業により支援をしている中で、令和七年度予算においては、これらの事業について取組を充実させる観点から、対前年度十五億円増となる九百八十億円を計上したところでございます。  まずこうした既存事業を活用いただきたいというふうに考えておりますけれども、今後とも、現場の声をよく伺い、それぞれの事業が営農活動の後押しとなるように、農水省とも協議をしてまいりたいというふうに思います。

紙智子日本共産党

○紙智子君 必要だからやっぱり要請したし、議員立法という形でやっぱり前に進めたいから要求したわけで、そこは、今あるものを使ってやってほしいということじゃなくて、是非やってほしいというふうに思っています。  やっぱりこれ、財務省というだけじゃなくて、財務省が敵なわけじゃないですから、財務省というだけじゃなくて、やっぱり政府全体の姿勢に関わる問題だというふうに思うんですね。だって、一方では何兆円も防衛費が増えているわけですから。その一方で、農水予算というのはずっとやっぱり増えていないということを見ても、やっぱり議員立法に準じて積極的に財政措置を講じていくべきだと。それを講じないということになったら、やっぱり軽視しているというふうに言われてもしようがないと思いますので、是非そこはしっかりと対応していただきたいということを、もうそれをちょっと言っておきたかったものですから、質問させていただきました。  終わりです。

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  棚田地域振興法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、横沢君から発言を求められておりますので、これを許します。横沢高徳君。

横沢高徳立憲民主・社民・無所属

○横沢高徳君 私は、ただいま可決されました棚田地域振興法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主・社民・無所属、公明党、日本維新の会、国民民主党・新緑風会及び日本共産党の各派並びに各派に属しない議員寺田静君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     棚田地域振興法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   棚田は、農産物の供給にとどまらず、国土の保全、水源の涵養、生物の多様性の確保その他の自然環境の保全、良好な景観の形成、伝統文化の継承等の多面にわたる機能を有する国民的財産である。棚田を保全し、棚田地域の振興を図るためには、棚田及び棚田地域の置かれた状況に十分に配慮した上で、様々な課題に対処することが求められる。   よって、政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。  一 棚田地域の特性に即した農業の振興を図るために、中山間地域等直接支払制度における棚田地域振興活動加算等の活用が更に促進されるよう検討を行い、必要な措置を講ずること。  二 棚田地域における農地の区画整理、農業用用排水路、農道、法面の修復等の小規模な整備を図るとともに、草刈機等の棚田等における農作業の省力化を図るために必要となる先進的な機器等の導入を確実に進めるために必要な措置を講ずること。  三 農林水産省、環境省等の野生鳥獣被害対策の関係省庁は連携して、棚田地域における野生鳥獣被害の防止対策が実効性を確保しつつ継続的に実施されるよう必要な支援を行うこと。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) ただいま横沢君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 全会一致と認めます。よって、横沢君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、江藤農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。江藤農林水産大臣。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) 本法律案の御提案に当たり、委員長及び委員各位の払われた御努力に深く敬意を表するものであります。  ただいまの御決議につきましては、その御趣旨を十分に尊重させていただき、関係府省が一体となって棚田地域の振興に取り組んでまいる所存であります。

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  山村振興法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務省総合通信基盤局電気通信事業部長大村真一君外二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 山村振興法の一部を改正する法律案を議題といたします。  提出者衆議院農林水産委員長御法川信英君から趣旨説明を聴取いたします。御法川衆議院農林水産委員長。

御法川信英自由民主党・無所属の会

○衆議院議員(御法川信英君) ただいま議題となりました法律案につきまして、提案の趣旨及び主な内容を御説明申し上げます。  山村振興法は、山村における経済力の培養と住民の福祉の向上を図り、併せて地域格差の是正と国民経済の発展に寄与することを目的として、昭和四十年に議員立法により十年間の時限法として制定されました。その後、五回の延長を経て、現在の有効期限は本年三月三十一日とされております。  本案は、同法の実施の状況に鑑み、法の有効期限を延長するとともに、施策の充実を図るもので、その主な内容は次のとおりであります。  第一に、法の有効期限を十年間延長して、令和十七年三月三十一日までとすることとしております。  第二に、目的規定に、山村の自立的かつ持続的な発展及び地域の特性を生かした産業の成長発展等の文言を追加することとしております。  第三に、基本理念に、山村における農林水産業の生産活動及び地域住民による共同活動の継続並びに持続可能な地域社会の維持及び形成を追加することとしております。  第四に、山村振興の目標として、日常的な移動のための交通手段の確保など所要の事項を追加することとしております。  第五に、国の責務として、山村の振興のために必要な施策を総合的に策定し及び実施するとともに、税制上の措置を講ずるよう配慮すること、また、都道府県の責務として、市町村相互間の広域的な連携の確保及びこれらの市町村に対する必要な情報の提供等の援助を行うように努めなければならないことを追加することとしております。  第六に、山村振興基本方針は、防災基本計画、国土強靱化基本計画及び水循環基本計画とも調和したものでなければならないことを追加することとしております。  第七に、地域旅客運送サービスの持続可能な提供の確保など所要の配慮規定を新設することとしております。  なお、この法律は、令和七年四月一日から施行することとしております。ただし、法の有効期限の延長等に関する規定は、公布の日から施行することとしております。  以上が、本案の趣旨及び主な内容であります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 国民民主党の舟山康江でございます。  この法律案につきましては、今提出者から御説明いただきましたとおり、期限の延長のみならず、施策の充実を図るということで、かなり配慮規定含めて様々なことが書き込まれております。その中で、森林の整備及び保全の推進等に関する配慮規定が新設されました。この中で、造林等の計画的推進、建築物等における木材の利用の促進等が明記されております。  今後、市町村が作成する山村振興計画に基づいて事業が行われることになると思いますけれども、国は具体的にどのような助成や特例措置の適用、配慮を行うんでしょうか。

青山豊久林野庁長官

○政府参考人(青山豊久君) お答えいたします。  森林・林業・木材産業に関する施策につきましては、山村地域の振興に資するものでございまして、これまでも、森林整備への補助、林業従事者の育成、木材利用の推進等、川上から川下までの施策を推進してきているところでございます。また、現行の山村振興法の特例規定によりまして都道府県代行による基幹的な林道の整備も行われ、森林整備や山村地域の振興に役立ってきたところでございます。  農林水産省としましては、今回の改正法に森林整備、保全の推進等に関する配慮規定が新設されることを踏まえまして、これから現場の声をよく聞きながら今後具体的な検討を進めていきたいと考えております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 今後考えていくということでありますけれども、今長官からも御答弁いただきましたけれども、改めて、これまでもこの法に基づいての配慮はありましたけれども、改めて配慮規定が明記をされました。  その中で、やはり今後の事業推進に向けた、例えば新たな助成の仕組みがどうあるべきなのか、要件をどうしていくのか、やはりこの山の整備というのは待ったなしです。これ、一昨日の委員会の中でも指摘をさせていただきましたが、間伐も遅れていますし、その伐採の後の再造林も遅れていると、こういった状況の中で、まさにこの森林整備が山村の振興に大きく役立つということ、こういったことを踏まえると、今まで以上の取組が必要かというその思いで新たな配慮規定も盛り込まれておりますので、それを踏まえた取組を是非加速いただきたいと思います。  あわせて、これも先ほど御説明いただきました、今回、責務規定も新設されているんです。やはり、こういった課題解決に向けた責任を国がしっかり果たすということですから、今まで以上の取組をお願い申し上げまして、質問とさせていただきます。よろしくお願いいたします。

紙智子日本共産党

○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。  山村振興法の一部を改正する法律案に対して質問いたします。総務省においでいただきました。  二〇二〇年の電気通信事業法が改定されました。ユニバーサルサービスの対象役務である固定電話サービスを提供するNTT東と西に義務付けられていた設備の提供を、総務省が認めた指定地域であれば他の電気通信事業者の設備であっても認めることにしたわけですね。これは、人口減少が進む中で、地域住民の生活を支えるという点でも、通信のユニバーサルサービスの維持は大変大きな問題を抱えている改定だったと思います。その後、総務省は、総務省令で区域を指定しました。その指定に当たって、山村振興法、半島振興法、離島振興法等の指定地域にしたわけです。  NTTがユニバーサルサービスとしての固定電話提供を打ち切る基準に山村振興法を使用するという姿勢は、とても振興に資するとは言えないというふうに思うんですけれども、認識を伺いたいと思います。

川崎ひでと自由民主党・無所属の会総務大臣政務官

○大臣政務官(川崎ひでと君) お答えいたします。  固定電話は国民生活における基本的な通信手段であるため、NTT法では、NTTに対してあまねく全国で提供する責務を課しているところです。他方、固定電話の利用者が減少する中で、山村地域や離島などの高コスト地域では、無線の活用による効率的な提供を認める必要がありました。  このため、二〇二〇年のNTT法改正により、認可を受けた場合にワイヤレス固定電話の提供を認めることとし、その認可基準では、高コスト地域としての山村地域を的確に特定するため、交通条件や経済的条件等が恵まれず振興を図る必要がある山村を規定している山村振興法、こちらを援用することが適当であると考えました。  総務省としては、引き続き、誰もが固定電話を利用できる環境の確保を図っていきたいと考えております。  以上です。

紙智子日本共産党

○紙智子君 総務省としてサービス低下がないように維持するんだということは、この間何度も聞かれました。それは是非そうしてほしいというふうには思っています。ただ、焦点はそこではなくて、本来そもそも山村振興のために制定した法律を、住民がだんだん少なくなってきている山間地域に係るNTTのコストの削減のためにこの山村振興法を利用するということがあってはならないんじゃないかというふうに思うわけなんですよ。  その辺で、ちょっと大臣にも感想を伺いたいんですけど、この山村振興法というのは、議連で立場の違いを超えて山村を振興しようと、そのために作った法律で、その法律をコスト削減の基準地域として利用するということはちょっと私は違和感があるんですけれども、大臣、いかがでしょうか。

江藤拓自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(江藤拓君) NTT法につきましては、所管外ということでありますので、見解をお答えすることは余りこの場では適切ではないと思いますので、御理解をいただきたいと思います。

紙智子日本共産党

○紙智子君 ちょっと残念でありますけれども、政府のやっぱり姿勢が問われていると思うんですね、これも。やっぱり一丸となって振興に資すると。で、いろんな配慮規定や、先ほどもありましたけれども、付けているわけで、こういうふうに頑張っていますよということを示すための法律じゃないと思うんですよね。  やっぱり本当に振興をさせていくためには、一番求められるのは財源的なことというのはあるわけですから、そこを本当に前進させていくということで、この法律を是非、発展させていくというか、せっかく作った以上は実らせていくというふうにしていただきたいということを申し上げまして、質問を終わります。

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  山村振興法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

舞立昇治自由民主党

○委員長(舞立昇治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時三十三分散会

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