農林水産委員会 第3号
- 発言数
- 313 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2025/03/24
会議録
○委員長(舞立昇治君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、農林水産省大臣官房総括審議官山口靖君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(舞立昇治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(舞立昇治君) 去る十八日、予算委員会から、本日一日間、令和七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、農林水産省所管について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 まず、政府から説明を聴取いたします。江藤農林水産大臣。
○国務大臣(江藤拓君) 令和七年度農林水産予算の概要を御説明します。 一般会計の農林水産予算の総額は二兆二千七百六億円であり、その内訳は、公共事業費が六千九百六十六億円、非公共事業が一兆五千七百四十一億円となっています。 続いて、重点項目事項について御説明します。 第一は、食料安全保障の強化であります。 安定的な輸入と備蓄の確保を図りつつ、国内で生産できるものはできる限り国内で生産するとの方針の下、麦、大豆などの国産シェア拡大や水田の汎用化、畑地化のほか、野菜、果樹、畜産、酪農などの生産基盤の強化、共同利用施設の再編、集約、合理化に向けた取組を支援するとともに、食料生産に不可欠な肥料、飼料の国産化、安定供給など、国内農業生産の拡大に向けた施策を推進してまいります。 農業、食品産業の生産基盤の確保のためには、農林水産物・食品の輸出促進が不可欠であることから、新市場の開拓、海外の規制、ニーズに対応した輸出産地の育成、サプライチェーンの強化、知的財産の保護、活用などの取組を推進してまいります。 食料システムの持続性の確保に向け、合理的な価格形成や円滑な食料アクセスの確保、農林漁業と食品産業の連携強化などを推進してまいります。 第二は、農業の持続的な発展であります。 人口減少下においても農業生産を維持していくため、地域の農業や農地利用の姿を明確化した地域計画を核として、意欲ある農業者の経営発展の促進、農地中間管理機構による農地の集約化、新規就農者の育成、確保などの事業を総合的に実施するとともに、収入保険などの経営安定対策を着実に推進してまいります。 労働力不足の解消や生産性向上に資するスマート農業技術の社会実装を強力に推進するため、スマート農業技術等の開発、現場導入、新たな生産方式の導入による生産方式革命、農業支援サービス事業体の育成などを集中的に支援してまいります。 農業生産基盤の整備、保全に向けて、農地の大区画化や汎用化、畑地化などの競争力強化の取組や、農業水利施設の更新、長寿命化、ため池の防災・減災対策などの国土強靱化の取組を進めてまいります。 家畜の伝染性疾病の発生や蔓延を防止するため、家畜伝染予防法に基づく防疫措置とともに、飼養衛生管理の向上や農場の分割管理の推進を図ります。 また、重要病害虫の侵入、蔓延を防止するための取組や、化学農薬だけに頼らない総合防除の推進を支援してまいります。 第三は、農村の振興であります。 活力ある農村を次世代へ継承していくため、官民共創や農泊、農福連携、農村RMOの形成、棚田地域の振興、中山間地域等における農用地保全の取組のほか、鳥獣被害防止対策やジビエの利活用を推進してまいります。 また、有明海の再生に向けた交付金を創設し、漁業者による漁業環境改善の取組などを支援してまいります。 第四は、みどりの食料システム戦略による環境負荷低減に向けた取組強化であります。 環境負荷低減や気候変動に対応する新品種、技術の開発などを推進するとともに、環境保全型の営農活動への支援、環境と調和の取れた食料システムの確立に向けたモデル的取組の横展開や有機農業の取組拡大、見える化の推進などを実施してまいります。 第五は、多面的機能の発揮であります。 人口減少下においても、地域における共同活動を拡大、継続できる体制を構築するため、日本型直接支払による多面的機能の維持、発揮のための共同活動や、中山間地域等での農業生産活動の継続への支援などを着実に実施してまいります。 第六は、カーボンニュートラルの実現、花粉症解決に向けた森林・林業・木材産業総合対策であります。 森林の集積、集約化、路網や木材加工流通施設の整備、製材、CLTを用いた建築物の低コスト化等による木材の需要拡大、担い手の育成など、川上から川下までの取組を総合的に進めてまいります。 あわせて、森林整備や治山対策に取り組むことで、森林吸収源の機能強化と国土強靱化を進めてまいります。 第七は、水産資源の適切な管理と水産業の成長産業化の実現であります。 海洋環境が変化する中で、漁業経営安定対策や資源調査、評価を着実に実施するとともに、高性能漁船の導入や担い手の育成、確保、スマート化に向けた取組を支援するほか、漁場生産力の強化に資する藻場、干潟の保全、海業の全国展開などを推進してまいります。 第八は、防災・減災、国土強靱化と災害復旧等の推進であります。 被災した農地、農業用施設を始めとする農林水産関係施設の復旧などを推進してまいります。 次に、特別会計では、食料安定供給特別会計と国有林野事業債務管理特別会計に所要の予算を計上しております。 最後に、財政投融資計画では、株式会社日本政策金融公庫による財政金融公庫の借入れなど、総額六千二百六十五億円となっております。 以上で、令和七年度農林水産予算の概要の説明を終わります。 御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○委員長(舞立昇治君) 以上で予算の説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山下雄平君 自由民主党の山下雄平です。 質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。 まず、米政策について伺いたいというふうに思っています。 この農林水産委員会においては、米政策というのは常に議論の中心でありました。一方で、我々が必死にいろいろこの米政策について議論しているけれども、国民の皆さん方が米政策について常に考えてもらえるような状況というのはこれまでは余りなかったのではないかというふうに思います。 昨年からの令和の米騒動と言われるような状況の中で、生産者米価というよりも消費者の米価が非常に上がり、また米の供給の目詰まりということでなかなか入手しづらいというような状況の中で、私、元々報道の出身ですけれども、一般の新聞であったり、民放でも米の問題についてすごく大きく扱われるようになりました。 米というのは我々にとっての主食でありますので、国民の皆さんが、米がどのように作られていって、その政策はどのようになっているのかということを考えていただくということはすごく望ましいことではあるというふうに思いますけれども、皆さん方がその主食である米を入手できないんではないかというような状況というのはやはり改善していく必要があるのではなかろうかというふうに考えております。 江藤大臣には、私が質問に立ちました予算委員会、十四日の予算委員会において、食糧法第四十七条一項に規定されている米の販売事業者に対する届出義務基準を現行の年間事業規模二十精米トン以上から十トン以上に引き下げるというふうに明言をされました。農林水産省の体制構築や新たな届出義務が課される方々の対応、準備が必要だというふうに思いますけれども、米の流通や在庫の状況が更に把握できるようになる、そういうふうなことに向けて農林水産省として対応、動き出すということだというふうに思います。 ただ、現行の制度でも、二十トン以上の事業者について、届出を行わず又は虚偽の届出により出荷、販売の事業を行えば五十万円以下の罰金が課されます。しかし、販売の実態、取引内容等については報告を義務付けておりません。 これ、米の流通状況をより精度を上げて把握していくためには、現行でも義務が課されている二十トン以上の方々の状況もより精緻に把握していく必要があるのではないかというふうに思いますけれども、今後、農林水産省としてどのようなことを二十トン以上の方に検討していくつもりなのか、お考えをお聞かせください。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 食糧法におきましては、委員御指摘のとおり、年間二十精米トン以上の出荷、販売を行う事業者は届出を行うとされております。このことにつきまして、この要件につきまして引き下げることも検討していくということとしております。 他方で、流通状況の把握という点についてでございますけれども、こういった届出事業者というのが一つのベースになっております。その中で、食糧法に基づき、例えば毎月五千トン以上の集荷業者の方々中心に在庫調査を実施しているところでございます。およそその民間の流通の在庫という点では七五%をカバーしているのじゃないかと思っております。さらに、現在、生産者、三百トン以上の小規模な集荷業者、こういった方々についても今調査をしているところでございます。 このほか、相対価格でございますとかスーパー店頭の価格、こういったことも調査しておりますけれども、今後、更にこういった調査、分析を強化すると、そういうところで米の流通状況の把握に努めていきたいと考えております。
○山下雄平君 何においても、需要と供給を全部見通すというのは相当難しいことだというふうに思いますし、私も元日経新聞の記者なので、経済見通しであったり為替であったり、何においても全てをどういうふうになるのかというような見通しを把握するというのは非常に、正確を期すというのは難しいことではあろうかというふうに思いますけれども、現状の需給の見通しのやり方で問題ないというふうに今胸を張って政府として言える状況ではないのは確かだというふうに思いますので、より精度を上げていくように、またこうした事態を二度と引き起こさないようにするために内部で検討を是非進めていただければというふうに思っています。 また、現下の今の状況を早急に改善していくことも必要だというふうに思っていまして、その点において農林水産省として備蓄米をこの度放出することになりました。備蓄米の二度目のこの入札があさってからというふうに、大臣、先週、公表されています、発表されていますけれども、一回目は既に十四万トン分が落札が終わったということで、報道によりますとその九割超を全農が落札したということでありますけれども、まだその備蓄米がスーパーの棚に並んでいるという状況ではないというふうに聞いておりますけれども、恐らく月末にはそうしたお米が皆さんの、消費者のところに届くんであろうと思いますけれども、この間、この報道も相当されました。十四万トン、入札されてそれがどのような形で販売されるのか。かなりのお米がこれから皆さん方のところに供給されるということも、アナウンス効果ということもあろうかというふうに思いますけれども、備蓄米のその十四万トンが目詰まりしていた米を動かす効果があったかどうか、現状ではどのように見ていらっしゃるのでしょうか、お聞かせください。
○政府参考人(松尾浩則君) 備蓄米の第一回の入札結果につきましては、落札数量が十四万トンということで、三月十八日から引渡しを順次開始しております。委員御指摘のとおり、今月末から早いものは店頭に並んでいくのではないかと考えております。ただ、実際に米が消費者の手元に届くのはまさにこれからでございますので、今回の備蓄米の効果ということで現時点で申し上げることは難しいと思っております。 なお、第二回分につきましても、今月中に入札を行い、順次引渡しを始めていくということでございます。こういったことで、流通の目詰まりの解消に寄与するものと考えております。
○山下雄平君 備蓄米の放出とともに、将来に備えて計画的にお米を備蓄していくことも必要だというふうに思います。今回、特に天変地異が起きて米の生産ががくんと落ちてこうした事態になったわけではないので、今年もこれからどういうふうなことが起きていくのかということを考えると、将来に備えた計画的な備蓄ということも必要だというふうに思います。 ただ、一方で、政府として、農林水産省として、備蓄米の買入れを先送りするという判断をされたというふうに伺っております。でも、そうやって先送りしたことによって、今後も政府として備蓄米の買入れをすることが難しくなる状況ということも考え得るのではないかというふうに思います。 備蓄米の水準が維持できなくなるリスクがあるのではないかということも心配してしまうわけですけれども、もし備蓄米の水準が維持できなくなれば、国家として不測の事態に対応できなくなるのではないかというふうに思いますけれども、この点についてどのようにお考えか、お聞かせください。
○国務大臣(江藤拓君) 極めて正しい御指摘だと思います。 元々、備蓄米の目的は、不測の事態に備えるために、国民の生命、財産を守るために百万トンをめどに備蓄をするということが目的ですから、これが極端に減るということはやはり国民に不安を与えることにつながるというふうに思います。 ですから、今回、基本的に回転備蓄ですけれども、二十万トンですね、回転で出さなければなりませんが、非主食用に、これもちょっと止めようと思っています。二十万トンですから、回転備蓄で出す分をまず、出る方でまず止める。ですから、買う分二十万トン買えませんけれども、出す分を止めればある程度の水準は保てます。 そして、七十七万トンのミニマムアクセス米がありますので、これは三十六万トンぐらいあるんですよ、いわゆるその日本人の主食に供することができる量がですね。これも活用することを考えれば何とか急場はしのげますが、しかし、これがずっと続くということになると、この備蓄というものの在り方そのものに影響を与えますから、今委員がおっしゃっていただいたように、このこういう異常な事態が今年限りで終わるように、何とか政策を総動員して対応していきたいと考えております。
○山下雄平君 先ほど私からも需給の見通しを完璧に、完全に把握するのは難しいという話も申し上げましたけれども、同じことですけれども、では、その不測の事態に備えて備蓄米の水準がどれぐらいあったら本当に大丈夫なのかということもまた非常に難しい問題だというふうに思いますけども、現下の事態を受けて、また平時に戻った際は備蓄水準を高める必要があるのかどうかということについても、大臣の考えをお聞かせいただければというふうに思います。
○国務大臣(江藤拓君) いわゆる、いろいろ議論があります。一・八か月分、百万トンあってもそれで足りるのかという議論は前々からある話であります。 今回も様々な場面で、スイスでは四か月分あるじゃないかとか、それとかフィンランドでは九か月分、小麦を入れればあるじゃないかという話が出ましたけれども、そもそもスイスは人口が九百万人しかいない、それからフィンランドは六百万人しかいない。分母が違うわけですね。 それで、御存じのように、百万トンを保持するだけでも五百億掛かっている。国民の皆様方に御理解をいただきながらこれを増やすという判断をするのであれば、やはりしっかりとした説明が必要ですよね。国民の理解も必要ですし、財政当局にもどうして必要なのかという説明も必要になってくるだろうと思います。 増やすのはいけないというふうに私は申し上げるつもりはありませんが、しかし、財政見合いということと、一億二千万のこの人口がいる日本と、なかなかフィンランド、スイスとは同列には議論できないということは御理解いただければ有り難いなと思います。
○山下雄平君 食というのは本当、一日も欠かすことができないわけですので、そうした不測の事態について何が適正なのかということを政府、我々国会の方と議論をしながらまた今後についても考えていければというふうに思っております。 また、平時の生産基盤を、農業の生産基盤、食の生産基盤をどうやって今後も確立していくかということについても我々考えていかなければならないというふうに思っておりますけれども、私の地元の佐賀県においても、農業地域が非常に多いわけですので、地域を歩いていると農家の皆さんたちから不安の声もいっぱいいただきます。例えば、農業者の高齢化であったりとか、後継者がなかなかいないという話、また、どんどんどんどん耕作放棄地が増えていって面積が減少している、また資材、肥料、飼料等も含めて、油の値段も含めて高騰している、生産基盤の、こうした中でどうやって維持拡大していくことができるのかということについて、我々国会の方でも真摯に取り組んでいかなければならないというふうに思っています。 特に、後継者問題であったり、また共同乾燥施設の集約、また更新整備だったり、また機械であったり設備、土地改良の基盤をどうするのか、中山間地域、そして、佐賀県においてはイノシシ被害だったりカモの被害が多いわけですけれども、全国的にいうとたしか鹿の被害が多いということでもありました。こうした中で、どうやって農業を続けていくのか、また続けていってもらえるのかというような不安な声を日々聞きます。 昨年、四半世紀ぶりに食料・農業・農村基本法が見直されて、食料安全保障を基本理念に生産基盤の強化を図っていくこととこれからしていかなければなりません。安定した農業生産への施策の確立について、生産現場の皆さんの期待は非常に大きいものがあります。基本法に基づいて食料安全保障を確立するためには、将来に向け継続して農業を続けられる生産基盤が必要で、そのための予算の拡充は私は必須だというふうに思っております。 これまでもしっかり検討されてきていることではあろうかというふうに思いますけれども、将来の農業生産基盤の再建に向けて、今後の農業予算の在り方、方向性について考えをお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(江藤拓君) どのような産業も、構造を改革するということであればコストが掛かります。それは農業に限ったことではありません。産業界でも当然、設備投資をすれば新たな支出を伴うことは当然であります。農業の現場においては、特に生産資材の高騰であったり生産人口の減少であったり、様々な負の要素がたくさんあります。そういう中で、逆に打って出るということであれば、一定程度の予算が掛かることは私は当然だろうと思っています。 しかし、予算を要求するに当たっては、具体的に何をするのかと、何を目指すのかと、そしてKPIをしっかり回して、どれだけの政策効果をしっかりと国民に示すのかということがないと、ただただ予算をよこせと、予算をよこせば何とかするよという予算の取り方はないと。具体性を持って、これを必ず実現してみせると、我々はここに到達するんだと、そのためにはこれだけのコストが掛かるんだと、そういうものをしっかり示すのが今回の食料・農業・農村基本計画だと思いますので、この計画を将来の農業の未来図が描けるようなそういう計画にして、そしてそれに基づいてしっかりと予算を確保する努力、それをしっかりしてまいりたいというふうに考えております。
○山下雄平君 私が先ほど申し上げたいろんな課題についても、もう少し国から、政府から後押しできないか、若しくはまた、手を挙げていても必ず取れるわけではないというような分野もあるというふうに伺っております。是非とも、これは与野党共にそうしたことについていろいろ現場からお話を伺っていらっしゃると思いますので、是非とも農水省と国会の方で同じ方向を向いて取り組んでいければというふうに思っています。 また、その前提となります基本計画について、今策定の最終段階にあろうかというふうに思っておりまして、この後の委嘱の審議の後、閣議決定を前に、我々参議院の農林水産委員会としてもどうあるべきだというような審議をこれからさせていただくことになります。 その中で、目標値については、これまで食料自給率だけだったものについて、またいろんな形で示していくことになろうかというふうに思っております。農地とともに食料安全保障の強化に欠かせない農業者については、これからの農業について維持していくためには、四十九歳以下のシェアであったりとか、ほかの指標ということについても検討されているというふうに伺っております。基幹的農業従事者というのは、現在百十一万人と、基本法の元々の制定時から半減しております。さらに、これから二十年後には四分の一の三十万人にまで減少するというふうに推計もされております。現在は、六十歳未満が二〇%、五十歳未満が一一%、四十歳未満が四・五%で、将来を担う若年層をどれだけ確保し、農業の持続的な発展につなげていくかという視点については非常に重要なことだというふうに考えております。 一方で、生産現場というのは多種多様で、広大な平たん地から中山間地、山間地と様々で、生産者の規模についても、大規模な法人から零細な家族経営等、多種多様であります。 食料安全保障の確立に向けて、国内で食料を生産するため必要とする農業者の確保を数値化して目標として、他の目標とともに生産拡大に向けた施策の基本目標とすべきではないかというふうに考えますけれども、農林水産省の考えをお聞かせください。
○副大臣(滝波宏文君) 今、山下筆頭理事からも御指摘ございましたように、基幹的農業者が減ってまいります。具体的には、今後、兼業農家を中心に基幹的農業従事者が、これ最新の二〇二四年の数字でありますけれども、約百十一万人から二〇四〇年に向けて三十万人まで減少するトレンドの中、食料安全保障の確立に向け持続的に食料を生産するためには、新規就農施策などを通じて未来を担う若手農業者、青壮年者を確保していくことが重要だと考えてございます。 このような考え方の下、食料・農業・農村政策審議会の企画部会におきまして、この基本計画の案として、四十九歳以下の担い手数について、現在の水準を維持することを目標として設定する案をお示ししているところでございます。
○山下雄平君 若い人の人口が減る中で、どうやってそうした農業の分野にも入っていただけるのかということで、是非、政策を総動員して、そうした目標の実現のために努力していただければというふうに思っております。 時間が押してきましたので、一つ予定していた質問を飛ばさせていただきまして、水田活用交付金についての五年に一回水を張るかどうかというその要件の問題について伺いたいというふうに思っております。 この五年に一回水張りをするという要件については、この農林水産委員会でも非常に議論になりまして、私の地元の佐賀県においても、この要件について撤廃してほしいというような声をずっと伺ってきておりました。 今回、その要件は撤廃するということになりましたけれども、今後、水田、畑地にかかわらず、作物ごとに支援する仕組みに転換されるということですけれども、生産現場では、現行の支援単価の水準が下がるのではないかというような不安の声も聞きます。特に、輸入依存作物であります麦、大豆、これ佐賀県においても非常にたくさん作っておるわけですけれども、食料安全保障の観点から、自給率を高めるための重要な作物であります。生産意欲が減退しないように現行の水準を維持拡充していく必要があるというふうに考えますけれども、農林水産省の方針についてお聞かせください。
○国務大臣(江藤拓君) 政策が変更になって、その結果、営農意欲が下がったということであれば、全く意味がないというふうに私は思っています。ですから、これから八年度の夏の概算要求が一番の勝負どころになりますが、そこで、今現行でしっかりやっていただいている方々が御納得をいただける、そして営農意欲を失うことがないと、そういう水準を維持できるように努力をしたいと思っております。
○山下雄平君 山本政務官も手を挙げていらっしゃったので、せっかくですので、よろしくお願いします。
○大臣政務官(山本佐知子君) まず、今般の水田政策の見直しについての検討をスタートするに当たりまして、検討の大きな方向性を今回お示ししたものであります。今後、与野党の垣根を越えて、また現場の方々、関係団体も含めた幅広い御意見を丁寧に伺った上で、見直しの方向性を基本計画に位置付けてまいります。 その上で、事業の具体的内容については、各種の実態調査を行い、それらの結果をよく整理、分析した上で、意欲を持って取り組んでいる農業者の皆様の営農に支障が生じない支援の在り方について、令和七年度中に方針を策定し、そして令和九年度からの新しい水田政策に向けた令和八年夏の概算要求につなげてまいります。また、見直し後の予算は、現行の水活の見直しや見直しに伴う既存政策の再編により得られた財源を活用することとしています。 令和九年度以降の見直し後の対策については、今大臣もおっしゃられましたように、営農意欲を減退することがないよう、また現場の農業者の皆様の御理解も十分に得られるよう、必要な予算を確保してまいります。
○山下雄平君 ありがとうございます。 水田に残るという判断をされた人にとっても、畑地に切り替えてやるという、どういう判断をされた人にとっても、その判断をして良かったというふうに思ってもらえるような体制を是非つくっていただきたいというふうに思っておりますし、また、今自給率がなかなか低いと言われている作物についても、これから我々が作っていってその自給率を向上していくんだと思ってもらえるような後押しを是非お願いできればというふうに思っております。 続きまして、テーマを大きく変えまして、有明海の問題について伺いたいというふうに思っております。 有明海というのは、この九州において非常に、いろんなものを取れていますけれども、ノリが一応最大の産地でありまして、元々は佐賀県がずっと生産量は一位でありました。昨年、大きな不作によって結果的に兵庫県が一位になったわけですけれども、今も、今年においても佐賀県非常に苦しんで、佐賀県だけではなくて九州の有明海のノリ漁というのが非常に苦しい状況に置かれております。 その原因、いろいろ言われておりますけれども、一つには、例えば中山間地での農業が衰退して農業をやめられる方が増えたことによって、そうした肥料を含む栄養塩という栄養分が海に流れる量が減ってしまったことが原因ではないかと言われる方もいらっしゃいます。また、天候で雨が降るのが少なくなってしまったことによる栄養塩の不足を指摘される方もいらっしゃいまして、今期におきましてもノリの網をすごく減らして対応するということも、いろんな試行錯誤をやっていらっしゃる中でノリの出荷が相当減ってしまいましたし、また、そのノリの質においても、色落ち、ノリというのは真っ黒なノリの方がいいわけですけれども、その色が落ちてしまうような、なかなか質も下がってしまったということで苦しんでいらっしゃっていて、先日もテレビなんかでは、その有明海という産地のノリがすごく減ったことによって東京のノリを使われている問屋さんが輸入物に結構切り替えざるを得ないというような状況になっていて、中国や韓国のノリを増やしているということを報道もされておりました。 こうした状態にならないようにしていかなければならないというふうに思っておりますけれども、私の地元においては、昨年三月に、佐賀県、福岡県、熊本県、長崎県の四県漁協が諫早湾の潮受け堤防の開門をこれまで求めてきましたけれども、開門によらない有明海の再生を図るとする方針を示した農林水産大臣の談話について、断腸の思いで受け入れるというふうなことを表明されました。 それに併せて、七年度予算においてこの交付金を創設されることになりました。今後、十年間の加速化対策で総額百億円を措置することとしておりまして、現場の皆さんから非常に大きな期待を持たれております。この有明海再生に向けたせっかくの交付金ですので、現場のニーズに合った使い勝手の良いものにして、漁業者の皆さんがこの交付金があって良かったと思えるような体制をつくっていく必要があるというふうに思いますけれども、農林水産省の考えをお聞かせください。
○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。 有明海再生加速化対策交付金の具体化に当たりましては、有明海沿岸四県や関係漁業団体の御意見、御要望をお伺いしながら検討し、地元の方々が関心のある取組につきましては、上限額まで地元負担のない定額補助のメニューを盛り込んだところでございます。 農林水産省といたしましては、今後とも漁業者の方々の思いに寄り添いながら交付金事業を進めていく考えでございます。漁業者の方々が取り組みやすい、取り組みたいことができるよう、関係県と協力いたしまして、事業内容の丁寧な説明や計画作りの支援に努めてまいる考えでございます。
○山下雄平君 是非ともその定額補助の事業を、先ほどおっしゃったように、地元の皆さん方が使いやすい形で、そしてそれに合った形でちゃんとできるということが大事ですので、是非とも、政府、予算、いわゆる国の予算の仕組みの理屈に合わせて、現場に合わせてもらうという形ではなくて、現場の皆さんの思いを受け止めるような形で対応できるように是非努力いただければというふうに思っております。 これで私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○羽田次郎君 立憲民主・社民・無所属の羽田次郎です。 先日、我が党の野田代表も初めて農林水産委員会で質疑をさせていただきましたが、野田代表が頭出し的に質問された内容と、あと江藤大臣の御答弁も踏まえながら、私も質問をさせていただきたいと思います。 まず、総額二兆二千七百六億円となった農林水産関連予算案についてですが、この予算案は、農業の構造転換の実現に向けた施策を初動の五年間で集中的に実行するという性格を有すると承知しております。昨年改正された食料・農業・農村基本法に食料安全保障が位置付けられたことを踏まえれば、これまでとは違う異次元の予算措置を講ずる必要があるというふうに私は考えておりました。 しかしながら、衆議院から送付された予算案、昨年度当初と比べて増額幅は僅か二十億円、〇・〇八八%の微増ということになっております。この予算案からは一体どういった施策を集中的に行おうとしているのかがちょっと見えてこないという気がしております。 今年度は、今申し上げたとおり、基本法に食料安全保障が明記されたことを考えますと、予算を抜本的に増額して、農家のための施策、日本の食料安全保障の確立のための施策を講じる絶好の契機だったと思います。 そこで、まずこの予算案で、特に初動五年間に着目した事業について御説明をください。
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。 令和七年度農林水産関係予算につきまして、特に農業の構造転換に資するものとして、農業農村整備事業によるスマート農業技術の導入や米生産コストの低減に向けた農地の大区画化等の推進、令和六年度補正予算から新設した新基本法実装・農業構造転換支援事業による老朽化が進む共同利用施設の再編、集約、合理化、スマート農業技術活用促進法に基づくスマート農業技術の現場実装の加速化などの施策を充実強化し、重点的に支援することとしております。
○羽田次郎君 江藤大臣に伺いたいと思いますが、この五年間で集中的に実行しようとしているこの農業の構造転換の実現に向けた施策は、昨年とほぼ同額のこの今回の規模の予算で実現できるのかということと、この予算案の評価、そして効率的な予算執行への意気込み、それから必要で十分な予算を獲得していく、今後、そうした決意について伺いたいと思います。
○国務大臣(江藤拓君) 七年度の予算につきましては、今やるべきことを実行する上では必要な予算は確保できていると思います。 しかし、これから先、基本計画ができ上がって、新たなことに取り組む、構造をこのように転換していく、そして、このような将来図を、しっかり目標数値を定めた上でKPIを回していくということになっていけば、より具体的なものが出てきます。そういうことになれば、先ほど申し上げましたように、構造転換をする、これはもう工業の世界でも科学の世界でもどこでもそうですが、必ずコストは掛かる。構造が変わるのにコスト掛けずできるはずがないんですよ。 ですから、令和八年度の予算要求におきましては、堂々と必要な予算をこれは求めていくということは当然のことであって、そのためにも、今度の基本計画、これからこの予算のお話が終わったらまた先生方から御議論もいただきますが、この基本計画をいかに実効性がある、そして具体性がある、そして実現可能性もあるものにしていくかということによって、次年度の予算についてはしっかり確保していくという目標をしっかり達成したいと思っております。
○羽田次郎君 この予算案が概算要求をされた頃はほかの方が大臣だったというふうに承知しておりますが、そういう中において、この令和七年度予算というのは江藤大臣もこれで十分だったなというふうにお感じだということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) まあ、余り私の心の中まで語れというようなことは余り言わないでほしいんですが、それはいろんな思いがありますよ。私は前回の閣僚になったときも、もう少し農林水産の予算があったらいいなとすごく思っていました。それを言った途端にマスコミにたたかれました。いきなり金をよこせという大臣といってですね。しかし、お金がなければできないこともあるんですよ、正直なところですね。予算もないのにやれと言ったって、できないこともあります。しかし、お金が全てかと言われれば、そうではない。やっぱり政策はそれぞれブラッシュアップしていって、もし無駄があればそれについては整理しなきゃいけない部分もあるかもしれません。 ですから、今度の水活につきましても、今現在行われている産地交付金も含めて、それぞれの現場でどのような実態があるかというのをしっかり調べた上で、それで合理化できる部分があればその部分のお金も当然使いますし、それで足りなければ当然予算の増額はそれは必要になってくるわけですよ。ですから、今度の制度設計によってこれから先のことは変わってくる。 まあ今年のことはもういいじゃないですか、もう過ぎたことですから。ですから、二十億円しか増えなかったということについてはいろいろ思いますよ。総理大臣も農林水産大臣経験者、幹事長も農林水産大臣経験者、官房長官も農林水産大臣経験者、で、私二回目ですから、四人掛かりでそういうことかいと言われれば面目ないというところありますが、しかし、お国から与えていただいた予算をいかに有効に活用して結果を出すかが私の責任ですから、それに向かって努力をしたいと思っております。
○羽田次郎君 本当に農林水産大臣経験者が多い内閣であり自民党の執行部なんだなというふうに私も感じておりましたが、そうであるからこそ、今まさにこの予算案も審議中なので、これから、参議院の方でまたもしかしたら修正される、そして衆議院で再可決されるというような状況にもございますので、ここで一声江藤大臣が出して、獲得していただけたらなというような思いもありますが、余りこれを申し上げても申し訳ないとは思いますので。 次、これもやはり大臣にとっては引っかかる問題だと思いますが、昨年の十一月二十九日に財務省財政制度審議会は、令和七年度予算の編成等に関する建議を財務大臣に提出されました。この中の農林水産に関する記述について幾つか質問させていただきたいと思います。 我が国の農業を取り巻く環境が大きく変化する中で、いかに国民に対する食料の安定的な供給を確保していくかという政府に課せられた課題の重みは増すばかり、この前提については私もそのとおりだというふうに思っております。ただ、それに続く、こうした課題への処方箋は、多額の国民負担に支えられている日本の農業を自立した産業へと構造転換していくことにほかならないというくだりがありますが、ここにはちょっと首をかしげてしまいました。この後も、多額の国民負担という言葉、若しくはそれを示唆する言葉が繰り返し記述されている上に、その国民負担が食料安全保障の確保に見合うか検証が必要というふうに書かれていますし、新基本法は国内生産の増大のみを重要視する考えには立っていないというふうにも書かれております。 国の予算は税と国債で賄われておりますわけですから、国民負担になるというのはもちろん言うまでもありませんし、様々な施策に対する効果の検証というのもこれはもちろん必要だと思います。ただ、国民の命の源であって国の基ということを繰り返し総理大臣も農林水産大臣もおっしゃっている。しかも、この食料安全保障という非常に重たい言葉が基本法に明記されたんですから、繰り返しになりますけど、その確立のために必要なあらゆる施策を積み上げて、この実現に必要な十分な予算を獲得することというのがもう何よりも重要であって、今年度の予算案でそれができているとは思えないというのは先ほど申し上げたとおりです。 農業構造の転換について、どんな構造にどう転換していくのか将来像を明らかにするべきで、その上で農業を支える合理的な国民負担、財政支援の在り方について検討すべきであるというふうにこの建議に記述されております。この点、先日の農林水産委員会でも議論されておりましたが、改めて、これまでの農業構造の問題点、そしてこれをどういう構造にどう転換していこうとされているのか、江藤大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(江藤拓君) 大変スケールの大きい御質問で、農業構造の、現在の農業構造にどこに問題があるのか。それは、やはりなかなか若い人たちに選択していただけない。私の地元でも、結構もうかっている、例えば施設園芸なんかはもうかっているんですよ。もうかっていてもやりたくない。もうからないからやらないんだったらまだ救いがあるんですけれども、もうかるのは分かっているけどやりたくないと。やはり、それから、女性の話を聞くと、どうしても一回は東京か大阪に出たい。宮崎は大好きだけど、どうしても一度は都会に出たい。で、都会に出ると、そこでいい人と出会って結婚して、それはいいことなんですが、帰ってこない。 ですから、なかなか、この農業のイメージだけではなくて、やはりどれだけスマート農業が定着して、どれだけ労働生産性が上がってきても、やはり楽な仕事ではないんですよ。楽な仕事ではありません。そして、不確定要素が多いですよね。ただ、その逆の方向でいうと、全ての成果は自分のものになる。自営ですから、上からがあがあ言われることもない、うまくいけば全部自分の実入りになる、失敗したら自分で全部責任を取ると、それが魅力ではあるんですが、しかし、これだけ労働人口が減って人間の取り合いになってくると、なかなかこの農業の世界に人を呼び込むことができない。その農業の魅力というところはもう構造的な問題だと思います。それは、いわゆる所得だけの問題ではないということですね。 そして、これから先の話なんですが、私は地元で話すときに、本当に三十万人に農業人口が減るとすると、本当、私はそうならないように努力をしますが、そして今の四百二十七万ヘクタールの農地が維持されているとすると、そして食料自給率が四五%に向かって伸びていっているとすると、そうすると、その残った三十万人の農業所得はどうなると思うと。確実に上がるはずなんですよ、確実にですね。所得は爆発的に上がるはずなんですよ。三分の一の人しかやらないんだから、その人がそれだけの農地を国がしっかり整備した上で耕作をしてくれれば、農業者の所得は確実に上がる。そして、その世界には、もう今スマート農業という世界を飛び越して、ITとロボティクスがまさに融合した、もうロボットが農地を管理するような時代が、私が生きているうちはなかなか難しいかもしれませんが、必ず私は将来来ると思っています。 ですから、これからの将来の農業の未来図はやはり夢を語らなきゃいけないと思っています。決して、きつい、もうからないとか、汚いとか、そういうことだけではなくて、私の地元ではもう既に、全く土を触ったことはもう半年で一回ぐらいしかないよという農業者もいるわけですから、様々な農業の成功者を生み出していって、最初は点の成功者しか生み出せないかもしれませんが、それを面的に広げていって農業のイメージ自体を変えていく、それが最終的な農業の構造改革ではないかなというふうに私は、個人的な考えですけれども、そういうふうに思っております。
○羽田次郎君 しっかりした御答弁ありがとうございました。 ただ、女性は一度は都会に出たいというお話ありましたけど、まあ男性もそれは同じような思いがあるでしょうし、当然宮崎にも我が信州にもいい男性も女性もいるんで、観光で出ていくけど、わざわざ二年、三年住むというふうに思う方がそんなに多いのかなという気もしないでもないんですが。 確かに東京に人口が一極集中しているので、大臣がおっしゃる意味も分からないではないと思いますし、また本当に三十万人になったらというお話ありましたし、当然、これから増えていくというよりは、何とか歯止めを掛けなければいけませんけど、多少減っていく中で、そうすると、必ず同じパイをたくさんで取るんじゃなくて、少ない数でというふうになればもうかることも間違いないでしょうから、先日、野田代表の質問があったときも、江藤大臣、前、御勇退された後は御次男と農業をやりたいという、やっぱりきっとその頃にはもうかるようになっているんだろうというもしかしたら見込みもあっての御発言だったのかもしれませんが、そういう少しでもこの農業というのがもうかる産業なんだというふうに若い人たちが自覚していただけたらいいなというふうに私も思います。 ただ、改正基本法には、望ましい農業構造の確立として、第二十六条で効率的かつ安定的な農業経営を営む者及びそれ以外の多様な農業者と明記されておりまして、その点は本当に大切なことだというふうに思っております。 ただ、この財政審の建議については、現在の農業の構造的課題は、生産、経営において多額の国民負担に基づく財政支援や種々の規制等が存在することにより、生産性向上、経営の効率化が十分に進まず、収益性の向上を通じた産業としての自立化が進まないことにあるというふうに断じておりまして、その上で、農業の行く末は財政支援の多寡に懸かっているという発想から脱却し、法人経営や大規模化、輸出の推進等、可能な努力を積み重ね、自立した産業へと構造転換を果たしていくことと記述されております。 これは農業政策が地域政策であるという重要な視点を欠いており、基本法に明記されている多様な農業者の意義を無視するような指摘のようにも私には感じられます。そして、食料安全保障を確保するためには、農地が維持されて、農業者が維持されて、農業生産が維持されることが基本中の基本で、そのためにどうしても必要な予算についてはそれを措置しなければならないというふうに考えます。作物を作り続けていただくためにどういう支援をするのか、そして農地を維持するためにどのような支援が必要かといった内容、これが重要ですので、財政支援の多寡ではないというふうに私は思います。 江藤大臣は、昨年十二月三日の記者会見で、財政審からの今回の御指摘は受け止めますが、心配しなくてもよいというふうにおっしゃっております。ただ、今回の御指摘は受け止めますとおっしゃったのは、受け止めて今後の政策に反映されるという意味ではないだろうなというふうに私は理解をしたのですが、そうであれば、やはりこうした議論に対しても反論することも必要なんじゃないかというふうに思っておりますし、農業支援策については熟議の国会において党派の垣根を越えて議論するというふうにおっしゃられた大臣が、建議を初めて目にされたときに率直にどうお感じになられたのかという御感想と、財政審の指摘が政策にどのように反映されるのか、若しくは反映されたのかということについてお聞かせください。
○国務大臣(江藤拓君) いつか私のような立場になったら多分お分かりになると思いますが、余り事は荒立てない方がいいと、平たく言うとですね。 しかし、こんなことを言われて、例えば財政支援の多寡に懸かっている、財政支援がなければ農業がやれないのかと言ったら、そんなことはないですよ。そんなことはないですよ。国からの支援なんか要らないと、自分の知恵と工夫だけで俺はやってみせるといった農業者に私はたくさん会いました。補助金なんか江藤さん要らないよって、そんなものなくたってやっていけるというような農業者もいましたよ。しかし、何かが変わる、何かに挑戦する、そういうときには、いわゆる国が一回背中を押してあげないと、一歩前に踏み出すときには、その決断するときに、最初の一歩、二歩、三歩、四歩、五歩ぐらいまではしっかり応援してあげないと、思いはあっても、意気込みはあってもそこに飛び込めない人もたくさんいますよ。 そして、最終的にやはりこの御意見の中で根本的に私の考え方と合わないのは、農業者のためにお金を入れているんではなくて、食料を生産し、農地を守り、そして農業者の方々が頑張っているのは、これは国家国民のためであって、農業という産業を守るためにお金を下さいと言っているんではないんですよ。農業を守ることが国を守ることにつながる、まさにもう言い古されましたけど、国の基であると。本当に、じゃ、農業のない日本を想像してくださいと。九九%の物資が船便で輸入されるこの日本、もしシーレーンが封鎖されたら、そしたら燃料だけじゃないですよ、もう食べ物も入ってこないわけですから、そのときに、農地もない、農業者もいない、技術もない、どうするんだと。この国が将来にわたって存続するためには、農業振興というのは国の政策の柱であるべきだということを私は強く思っています。 ですから、農業が財政支援によって何とかやっていける部分はあるかもしれませんが、これは国家のためであるという視点は決して忘れてはならないというふうに思っております。
○羽田次郎君 非常に奥の深いというか、まさにそのとおりだなというような、これやっぱり農業に携わっている人がお聞きになったらいい大臣だなというふうに思うんじゃないかなという気が私は、まあ持ち上げたらいけないですね、済みません。 いや、本当に、そうですね、将来そうして引退されたときのお話もされたとおりで、やはり多様な農業経営体というのもしっかりと支えていかなければならないという大臣の思いもこうした答弁にも詰まっているのかなというふうに思いますが、ただ、本当に農業に限らずほかの、自動車にしろ、当時はですね、あと、今は半導体なんかはもう本当に国の支援たっぷり入っているわけですから、ただ、それも国の将来にとって必要であるという判断からのことでしょうから、農業についてもやはり十分な今支援が必要な時期で、それが国のためになるわけですから、是非とも、今年度、来年度以降も予算の獲得に御尽力されていただきたいというふうに思います。 財政審の建議についてまだ少し続けますが、これまで唯一の目標とされていた食料自給率は国内生産と消費に関する目標の一つとして相対化されたとして、国民負担で国内生産を拡大するということではなく、輸入可能なものは輸入し、ほかの課題に財政余力を振り向けるという視点も重要であるというふうに指摘されております。 食料自給率には、個人の食生活に左右される面はあります。ただ、食料安全保障の確立のためには、海外から恒常的に輸入している穀物を始めとする農産物を国内産に置き換えることが重要であるということも言うまでもないです。それを国民にも分かりやすい形で示す指標が、既に国民に広く知れ渡っている食料自給率なのだと私には思います。建議の指摘のとおり、食料自給率以外の指標、食料安全保障の確立に資するものであれば様々な目標があってもいいとは思います。 そこで質問ですが、食料自給率が国民に広く知れ渡っていることなどを踏まえたとき、引き続き最も重視して取り扱うべき目標ではないかと思いますが、江藤大臣の御見解を伺います。
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。 食料自給率は、食料、農業の実態を測定するための指標でありまして、国内消費に占めます国内生産の割合を示すものでございますが、これまで国民の生活と健康の維持に必要な食料供給の実態が反映されるカロリーベースの自給率と高品質な農産物を生み出すという我が国の農林水産業の強みがより適切に反映される生産額ベースの自給率とが設定されてきたところでございます。 この自給率の指標ですが、これからの自給率を向上させて食料安全保障を確保するためには、改正基本法にも明記されておりますように、農業生産基盤等の食料の供給能力が確保されていることが重要でありますことから、我が国の農地を最大限活用し、輸入依存度の高い麦、大豆や飼料作物等の国内の農業生産の増大にしっかり取り組んでいく必要があると考えております。
○羽田次郎君 お米はお米でしっかりと作り続けることも重要だと思いますし、その点にも少し関わりますが、この建議の中で飼料用米についても取り上げられております。食料自給率の観点からも、非効率な飼料用米の交付単価の引下げ、交付対象からの除外の必要性を挙げております。言うまでもなく、飼料用米は、耕畜連携の観点からも水田の更なる利活用の観点からも大変重要じゃないかというふうに私は思っております。そもそも、国産飼料の増産を図ることは、食料自給率、そして食料安全保障の確立のためには欠かせません。これまで飼料用米に取り組んでいらした農家の御努力をほごにするわけにもいかないというふうに思います。 青刈りトウモロコシでもWCSでもいいとは思いますが、ただ、令和七年度は交付額が少し減るというふうに承知しておりますけど、飼料用米についても今後もしっかりと交付の対象にされるということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(松本平君) お答えいたします。 飼料用米につきましては、これまで主食用米の需要が減少する中、飼料自給率の向上や地域農業の維持に貢献してきたところでございます。一方、今後一層農業従事者の減少が見込まれますことから、農地の維持等を図るためには、省力的作物の作付け、こちらを増やすことが有効と考えております。 このため、先般公表いたしました水田政策の見直しの方向性の中では、飼料用米中心の生産体系を見直し、労働時間が飼料用米の約七分の一となります青刈りトウモロコシなどの飼料作物の生産振興も図る方向をお示ししたところでございます。 見直しの具体的な内容につきましては、各種実態調査、こちらをよく行いまして、そしてその上で、整理、分析した上で、意欲を持って取り組む農業者の皆様の営農に支障が生じない支援の在り方について検討してまいります。
○羽田次郎君 今の御答弁だと、今後どうなっていくのかというのが、まあ飼料用米に関してですね、いまいちちょっと分からなかったんですけど、分析によっては今後その飼料用米に対する支援策というのはやめていくという方向性なんでしょうか。お願いします。
○国務大臣(江藤拓君) いえ、決してそういう話ではありません。 これは、特に兼業農家を中心に、お米を作る人たち、それから飼料用米を作る人たちも急にやめていく可能性が高い。だけど、農地の四百二十七万ヘクタールの面積は何としても守りたい。しかし、これから地域計画をしっかり作った上で、区画も大きくして、生産性も上げていく中で、やはりどれだけ手間を掛けずにどれだけの収入を上げられるかということは、一つの農地維持の大きな柱になると思うんですよ。ですから、青刈りに目を付けたということであって、今までその飼料用米は、ある意味一本足打法だったところを、これにやはり青刈りという大きな柱をもう一本立てようと。そして、特に熊本なんかはもうTMRセンターなんかとしっかりもう連携ができていて、これを給餌することによって酪農が成り立っているという生産体系ができ上がっていますから、そういったところから飼料用米を取り上げるようなことをしたら大変なことになってしまいますので、これはこれで残っていくんだろうと思っています。 ただ、今まで飼料用米と主食用米という二者択一の選択だったものを、青刈りトウモロコシというものも有効ですよと。しかし、どこでもできるものじゃありません。これはどこでも、もう本当にずぶずぶにぬかっているような田んぼではできませんので、土地改良も必要でしょう、様々な条件を整えなきゃなりません。ですから、どれだけのところでできるかをしっかり調べた上でですね、誤解のないように申し上げておきます。青刈りトウモロコシへ全面的に転換するんだという意味ではないということだけは御理解ください。
○羽田次郎君 ありがとうございました。 先ほど、今いらっしゃいませんが、山下委員からも御質問ありましたが、せっかく米の話になりましたので、合理的な価格形成に関する質問はちょっと後回しにして、この高騰が続く米価格について先にお伺いしたいと思います。山下委員のちょっと質問にかぶるところもありますが、そこはお許しください。 地元の農家さんにお話を伺うと、価格が上がって所得も上がればうれしいけど、現状そうはなっていないと、適正な価格が幾らなのかも自分たちには分からない、高止まりして消費が減るのも困るというような声をお聞きしております。 今回の備蓄米放出は買戻し条件付の売払いということですけど、備蓄米は食糧法第三条第二項で、「「米穀の備蓄」とは、米穀の生産量の減少によりその供給が不足する事態に備え、必要な数量の米穀を在庫として保有することをいう。」とされております。適正水準は百万トンとされておりまして、昨年六月時点で九十一万トンあったというふうにお聞きしております。そして、今般の放出は二十一万トンまでの予定ですけど、備蓄米のそもそもの役割である供給不足といった事態に備えるには当然、適正備蓄水準を維持する必要もあり、だからこそ買戻しというような条件が付いたのかなというふうに理解しております。 三月十日から十二日に備蓄米の入札が行われ、放出を決めた二十一万トンから、初回は十五万トンのうち十四万一千七百九十六トンが落札されて、残りの七万トンはあさって二十六日から入札が始まると承知しております。落札率が九四%ということで、落札平均価格は税別で二万一千二百十七円となっていて、税込み換算で二万三千円弱というふうになります。 まず、この落札率、落札価格について、大臣、御感想があればということと、これまでの相対取引価格、令和五年度産は一万五千三百十五円でしたので、二万三千円というのは約五割高い水準です。で、今年一月現在での令和六年度産の平均価格は二万四千五十五円でしたので、まあそれと比べると四%ほど安値になります。それでも、今回の落札価格水準は米の高騰の下支えになってしまうのではないかという懸念の声も聞こえておりまして、大臣としてはどのように受け止めていらっしゃって、今後の見通しをどうお考えなのかということもお聞きしたいと思います。
○国務大臣(江藤拓君) 大変申し訳ありませんが、先ほど令和七年の予算は過ぎたというふうに言ってしまいました。済みません。これはまだ過ぎていませんので、まだ御審議中ですから、まあ閣議決定がなされたということをもってそう申し上げましたけど、これについては訂正させていただきたいと思います。 この値段については、あくまでも入札ですから、これが入札の結果でありますから、これは高かった、安かったということはなかなか言うことはできないと思います。 ですから、この二月の相対取引の価格よりかは低い水準になったということでありますから、一定程度は、これが市場に出ることによって価格安定に向かっての効果はある程度は発揮できるんじゃないかなとは思っておりますが、しかし、これが、まあ委員がおっしゃるように、非常に入札についてはびびっていたわけですよ。これが逆に高い値段で入札されてしまって、ああ、やっぱり高いんだということになれば更に上に向かう可能性もありましたので、自分としては、この税込み二万六千四百八十五円という水準は、ちょっとほっとした水準だったということであります。
○羽田次郎君 今後の見通しというのは、何か大臣としてはございますか。
○国務大臣(江藤拓君) いろいろ、いろいろ思いますよ。これで、私が、これからまた二回目の入札がまた七万トン始まります。それで政策効果がなければ追加をすることについてもちゅうちょはしないということを言っています。で、どこかに二十一万トンあるということは多分間違いないんだろうと思います。今一生懸命調べておりますが、それについても三月の末ぐらいには皆様方にお知らせができるような状況になると思います。 そういったものが果たして通常のルートに乗れるのか。今までお付き合いのなかったところから、例えばスーパーが、うちにこれだけの量がありますから買いませんかと言われても、多分買わないでしょう。となると、通常のルートに乗らずにそのまま消えてしまう可能性もありますよね、もしかしたら。まあ最悪廃棄してしまうかもしれません。それか、本当にもう怪しいルートで、相対で、まあいわゆる通常の相対じゃないですね、で売りさばくようなことを、投売りするかもしれません。 しかし、そういう闇の世界で投売りをされても、いわゆるスーパーの市場価格には影響しませんので、ですからどのような価格の動向になるのか分かりませんが、ただ今回、合理的な価格形成の法律についても米を対象にしておりますように、通常のルートに乗っかって、それぞれ、生産、流通、加工、販売、そして消費者の方々が納得できるような流通の形を今回の緊急的な備蓄米の放出というこの非常手段によって取り戻すことができればいいなということであります。 今後どういうふうになるかについて、私には、絶対下がるとか、また上がっちゃうかもしれないとか、そんなことを予断を持って申し上げることは難しいですが、私は、やはり市場に一定数量の物が出れば、需要と供給で物の価格が決まるので、物の量が増えれば価格が落ち着いてくることを期待しております。
○羽田次郎君 今、相対取引価格というようなお話もございましたが、これは毎月公表されているもので、二月分の結果は、対象となる百十八銘柄全ての平均価格が六十キロ当たりの税込みで二万六千四百八十五円と一月より五百五十八円高くなって、二〇〇六年の調査開始以来、直近六か月で最高値を更新し続けているというような状況です。 十一月に御就任された江藤大臣は、米価格高騰に対して真摯に御尽力いただいているということは承知をしておりますが、特にこの市場に放出しない前提だった備蓄米を買戻し条件付とはいえ市場放出を就任早々から検討されておりまして、今年に入って決断されたと。御就任後からずっと迅速に手を打たれているというような理解はありますが、それでもやはり、これまでのこの一年近く米不足するんじゃないかという話がこの委員会の中でもある中で、全体としてはやはり遅過ぎる判断だったというふうに言わざるを得ない。米価格の急騰、米不足への国民の不安を招いた農林水産省の責任は一定程度あるというふうに私は思っております。 日本人の主食である米の取引が異常事態に陥ったことへの農林水産大臣としての責任をどうお考えか。繰り返しになると思いますが、お聞かせいただけたらと思います。
○国務大臣(江藤拓君) 度々修正で申し訳ありません。ちょっと余り元気じゃなくて、ちょっとぼうっとしているものですから、頭が。 先ほどの落札価格は相対の数字を言ってしまいました、二万六千円というのはですね。落札の方は二万二千九百十四円ですから、これに比べたら大体四千円ぐらい安いんですから、政策効果は多分出るんだろうというふうに思っております。 その責任についての御質問ですが、政治は結果に責任を持つのが全てだというふうに思っております。判断が遅かったと言われれば、それはもうそのとおりかもしれません。しかし、主食用米の放出に当たっては、やはりその趣旨を曲げて緊急的に出すということであれば、十分なエビデンスを集めなければなりません。かくかくしかじかの理由によって出しますと。ですから、最終的には二十一万トン足りないと、集荷業者に集まっていないという数字が最終的な決定打になったわけでありまして、当然この数字が出る前の段階から検討に入っていました、当然ですね。もう言ってすぐできることではありませんので、農林水産省として一度もやったことのないことをやるわけですから、どのような入札形態にするのか、数量の制限を設けるのか、様々な制度設計をやった上で発表しなければなりませんので、やっぱり時間が掛かったことはお許しをいただきたいと思いますが、実際、消費者の方々が非常に高い値段でお米を買って、この結果、米離れも進んでしまうかもしれないという状況においては、やはりこの判断が遅かったことについての御批判は甘んじて受け止めようというふうに思っております。
○羽田次郎君 難しい判断だというのは十分理解できます。 それと同時に、適正備蓄水準を維持するために米の買入れというのがいつかされるということだと思うんですが、どういうタイミングでされていくのかというのは、これは日本の食料安全保障に資することですので、大変重要なことだとは思うんですが、そこをもし政府の考えというのがあれば教えていただけたらと思います。
○政府参考人(松尾浩則君) 今回の政府米の備蓄米の売渡しは、買戻し条件付ということになっております。 その中では、まずは一年ということをしておりますけど、双方の協議により延長することも可能というふうにしております。当然、私ども、需給が当然かなり安定していないと買戻しということは適切ではないと思っておりますので、今回、需給が相当程度安定して、もうそろそろ買戻しもしてもいいというような状況になってから対応していきたいというふうに考えております。
○羽田次郎君 備蓄水準が下がっているという状況が余り長く続くのもやっぱり国としては適切じゃないとは思うので、その辺、しっかりとした御判断をいただきたいなというふうに思います。 これもちょっと実は気になっていて、一度ちょっと聞いてみたかったことなんですが、この十五万トンのうちの十四万一千七百九十六トンが落札されて、十五万トン丸々落札されなかったこの何か理由というのがあれば。
○政府参考人(松尾浩則君) 今回の入札に当たりまして、通常、入札、いろんな方々が重ねて入札されますと競争が過熱して価格が高騰すると、こういったことが起こりがちでございます。そういったことを勘案いたしまして、今回、我々の方で参加者のそれぞれに申込みの上限数量を設定させていただきました。そういったことで過熱を防止したと。 こういったことで、なかなか一〇〇%というのは難しいようなそもそも入札の仕組みであったということでございます。
○羽田次郎君 分かりました。ありがとうございます。 先月、地元の米農家さんの紹介で農業雑誌の記事を読ませていただきましたが、三十年前、一九九五年にその雑誌が米屋さんを取材した際に、白米五キロで新潟産コシヒカリが三千四百円、岩手産ひとめぼれが二千九百円だったということです。その当時、肥料の価格が現在の半値以下で、燃料価格が四割安かったということを考えると、昨年までが異常に安かったというような趣旨の記事でした。 現在の米の価格がやっと以前の水準に戻ってきたと考えれば、その価格で買うことをちゅうちょする消費者にどのようにして買える価格まで下げるのか、この辺、肝になってくるように思うんですが、是非、米農家も消費者も笑顔になれる政策を実現していただきたいということを江藤大臣にお願いしたいと思いますが、そういった施策というのは何かお考えになられるでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 非常に難しいと思います。 買戻しをせねばなりません、いずれ買戻しをせねばなりません。一年を越えて買い戻すかもしれませんから、ずっと先かもしれません。買い戻すということであれば、どの水準で国が買戻しに動いたかというのが一つの目安になります。高い水準で買い戻せば、やっぱり国はこの高い水準が適正だと、やはり、まあ悪い言い方をすれば、農家のサイドに立って買戻しを行ったんだなという判断をするかもしれません。低くなるところまで買戻しを全く行わなかったら、やはり政府は物価対策で米は安くあるべきだという政策判断をしたんだなというふうに思われると思います。 ですから、その放出すること自体も迷いましたが、この備蓄米の活用を考えたときに、出すのはいいが、どの水準でどうやって買い戻すんじゃというところは一番の議論の一つの争点だったと思います。ですけど、これは勇気を持って、ここら辺でというところをやはり示すしかありません。示すしかありませんが、最終的には、やはり今全ての農業者の方々が生産コストを把握しているわけではありません。青申を全部の農家の方々がしてくださっているわけではありません。生産コストを生産サイドでもしっかりとお示しをすることによって、そしてその各段階でのコストが乗せられていって最終的な消費者米価になるという、その段階をやはり根気強く説明する責任があるんだと思います。 今回は、ある意味ではその米というものはなかなか大変だということを消費者の方々も分かっていただく一つのきっかけにはなったんだろうと思います。このきっかけを、消費者の方々にとっても生産者の方々にとっても、まあ口で言うのは簡単ですけれども、いい結果になるような水準に落ち着けるような買戻しにもしていきたいと思いますし、これからの水活の見直しの全体についてもそのような方向性を持ちながらやっていきたいというふうに考えております。
○羽田次郎君 ありがとうございます。 なかなか本当に、どのタイミングでどういった価格ということが今後の米の価格にも関わってくると思えば、なかなか本当に難しい御判断になると思いますが、是非、適切な時期に適切な価格でというふうにお願いしたいと思います。 先ほど飛ばしました、基本法の改正を受けた合理的な価格形成に関する法案について、それこそ時間がちょっと限られてきますので頭出し的になってしまいますが、質問させていただきたいと思います。 価格形成について、基本法第二条五項で、食料の合理的な価格の形成については、需給事情及び品質評価が適正に反映されつつ、食料の持続的な供給が行われるよう、農業者、食品産業の事業者、消費者その他の食料システムの関係者によりその持続的な供給に要する合理的な費用が考慮されるようにしなければならないとされております。そして、令和六年度補正の中には調査、実証、理解のために六億円、七年度予算案にもコスト構造等に関する調査の実施として一億円が計上されております。 そこで、まず、六年度補正で実施した事業の概要を伺うとともに、七年度、どういった事業を実施するのか伺いたいと思います。
○政府参考人(宮浦浩司君) お答え申し上げます。 御指摘のありましたコスト構造等に関する調査についてでございますが、令和六年度の実施につきましては、令和五年度補正予算と令和六年度の当初予算、これを活用いたしまして、幅広い品目に関して生産、加工、流通、小売の各段階においてどれだけのコストが実際掛かっているのか、それから取引の実態はどのようなものなのか、こういったことを調査をいたしてございます。 具体的には、米、大豆、小麦、それから野菜、果実、飲用牛乳に鶏卵、食肉、お茶、加工食品、こういった多岐にわたりまして、それぞれの品目について複数産地をサンプルとして取りまして調査を行ってございます。これまでに米と野菜につきましては調査結果を取りまとめて公表をしたところでございますが、その他の品目についても順次公表していきたいと考えてございます。 また、令和七年度の調査につきましても、令和六年度補正予算と令和七年度の当初予算を活用いたしまして、対象品目を更に拡充をいたしましたり、あるいはその流通経路はどういったところを通ったかといったことも拡充をして、一層その調査の内容を精緻にしていきたいというふうに考えているところでございます。
○羽田次郎君 この食料システム法案についてはこれから審議が始まりますし、私も是非ともその辺についても今後も質問をさせていただきたいと思いますが、今日についてはもう時間となりましたので、ここで終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○高橋光男君 おはようございます。公明党の高橋光男でございます。 本日も質問の機会いただき、ありがとうございます。時間限られておりますので、早速質問に入らせていただきます。 まず、一点目。規模拡大を希望する農家への支援につきまして副大臣にお伺いしたいと思います。 全国的に担い手や後継者の不足が深刻化する中、やる気のある若手農家がプロとして経営を続けていけるよう支援を充実させていくことが急務となっています。私たち公明党は、農林水産業キャラバンというものを開始し、年始に兵庫県姫路市で第一回目を行いました。そうした取組も通じまして、現場の声を基に基本計画の提言を国に提出させていただきました。その中で、今申し上げた点につきましては、新規就農後も営農を継続できるような継続的支援の拡充、また担い手となる若い農業者の経営力、技術力の向上に向けた支援の強化、また重点支援交付金や地方創生交付金の公平な執行、自治体間の補助金の格差是正などを求めさせていただきました。 そこで、お伺いします。 今申し上げた点の取組状況や新たな基本計画での位置付け、また来年度予算での支援方針について御答弁をお願いします。
○副大臣(滝波宏文君) 高橋委員におかれましては、前農林水産政務官としてもこの分野におきまして御指導賜りまして、感謝申し上げます。 御質問いただいた件ですが、今後農業者の大幅な減少が見込まれる中で、我が国の農業が持続的に発展していくためには、意欲ある農業者の育成、確保がまさに重要と考えてございます。このため、認定農業者制度につきまして、自らの創意工夫により経営の改善を進めようとする農業者、当然若手の方も含めてでありますけれども、各種補助事業、金融支援、税制措置などの支援を行っているところでございます。 また、御指摘ありましたこの重点支援地方交付金につきましては、各自治体の自主的、主体的な取組を支援するものであるわけであります。御地元でも、農林水産分野におけるそういったことを、活用をやっているところとそうでないところ、違いがあるようには聞いてございますけれども、やはりこの農林水産分野でのこの重点支援地方交付金の活用をしっかりと促してまいりたいと考えてございます。 既に十二月にも出しているものでありますが、改めて、担当者が替わる四月に農林水産分野におけるこの物価高騰対策支援の例を地方公共団体に対して改めて周知をしていきたいと思います。 そして、基本計画でございます。新しい地方経済・生活環境創生交付金など、関係省庁のこの補助事業の紹介等によりまして現場の多様な課題やニーズに対応していく旨、これ記載する方針でございます。 以上のような取組を通じてこの交付金の活用を促すとともに、活用のフォローアップ、これしっかり行ってまいりたいと思います。
○高橋光男君 ありがとうございます。 重点支援地方交付金につきましては、私が行かせていただいた姫路市とその周辺の自治体、実は姫路市全くないと、二年間、この補正予算でやっていない。一方で、その隣の町では連続でやっている。やはり、こういったところは現場のまさに不公平感があると思います。これは、内閣府とかの予算だということで農水省がハンドリングできないということで決め付けるのではなくて、しっかりとそうした状況を把握して、平等なそうした支援が行き届くような努力を是非国にも求めたいと思います。 続きまして、下水汚泥のリン回収の促進についてお伺いします。 肥料の三大要素の一つであるリンは、産出国が限られておりまして、枯渇が懸念されております。日本はその全量を輸入しておりまして、しかも九割以上を中国から調達しております。価格も高騰し、農業現場への影響が出ております。 こうした中、我が地元神戸市では、十年以上前から、下水処理場の消化汚泥から高純度のリンを回収し、こうべ再生リンとして供給する取組を進めております。 お配りした配付資料一を御覧いただければと思います。 これ、小学生向けのパンフレットでありますが、再生リンがどのように作られまして、どう農業に生かされているのかが分かりやすく示されております。下水処理から回収されたリンを地域で循環させ、肥料として再利用する流れは、まさに見える形での資源循環でありまして、非常に先進的な取組と言えます。 そして、この再生リンを使った肥料、こうべハーベストといいますけれども、JA兵庫六甲の御協力もいただいて販売されておりまして、地域の循環型農業に大きく貢献をしております。 国は、二〇三〇年までに国内資源の利用割合を四割に引き上げる目標を掲げておりますが、こうしたリン回収の取組はまだまだ一部の自治体に限られておりまして、全国的な普及はこれからとなっております。もちろん、リン回収のみならず、コンポストであったり、また堆肥の利用、こうしたものを併せてやっていかなければならないんですけれども、このリン回収について山本政務官に二点お伺いしたいと思います。 まず、神戸市のような先進的な取組を全国に広げていくためには、やはり施設整備などの初期投資への支援が必要不可欠だと思います。国は今後どのような支援策を講じていくお考えか。もう一点は、再生リンを使った肥料の品質や安全性につきまして、農家や消費者の理解を深めていくということがこれ非常に大事なんですね。そのために、広報や教育の取組、このパンフレットもその一環でありますけれども、極めて重要だと思います。この点、是非神戸の経験を生かしていただきたいというふうに考えますが、国としてどう推進していくお考えか、御答弁をお願いします。
○大臣政務官(山本佐知子君) お答えいたします。 化学肥料は、その原料の多くを海外に依存しており、食料安全保障を強化するためにも下水汚泥等の国内資源の利用拡大は極めて重要であると考えます。これは本当に御指摘のとおりでございます。このため、農林水産省では、下水処理場を所管する国土交通省とも連携し、下水汚泥からの回収されたリン等の肥料利用を推進をしています。 このうち、国交省では、神戸市等の処理場において、リン回収の効率性や、また品質の向上に向けた実証事業を実施し、その成果の更なる展開に向けて新たな施設整備等への支援を実施しています。 また、当省においても、農家や消費者の理解醸成に向けた取組を精力的に行う神戸市等の優良事例の横展開を図るため、まず六年度補正予算においては新たな肥料の導入に伴う施肥効果の実証などに要する費用への支援を行っております。また、全国の関係者を参集したマッチングフォーラムなどのイベントを開催し、神戸市などの先進的な事業者の表彰を行うなど、様々な支援を実施しています。ちなみに、神戸市さんは毎年参加をしていただいております。 また、以前、私所属している自民党の部会でも、この神戸市さんの事例は紹介をしていただきました。神戸市の方とオンラインで結んで御説明をしていただきまして、大変市民の方にも、このハーベスト、好評であるということで、私も今でも鮮明に記憶をしております。 今後とも、国交省、地方公共団体、農業団体など関係機関と連携をして、国内肥料、資源の利用拡大に取り組んでまいります。
○高橋光男君 ありがとうございます。 では、次に、有機農業推進について大臣にお伺いしたいと思います。 本日の御説明でも言及されたみどりの食料システム戦略で掲げる目標、二〇五〇年に百万ヘクタール、取組面積ですね、この実現には一層踏み込んだ取組が求められております。この点、国は、昨年度の二十七億円の予算から増額し、今年度の補正予算では三十八億円を措置していると承知をいたします。 私は、政務官時代から現場の実践者の方々のお声を伺い、また実際現場でも有機農業を体験をさせていただいてまいりましたが、やはりそうした方々からお伺いするのは、大事なこととして、まず一点目ですが、地域の風土に合った技術を確立していくための研究体制を強化していくこと、二点目は、技術指導を行う団体への支援や指導体制を整備していくこと、さらには、現場の実践者が、まさにこの農家さんが気軽に相談できる体制づくりを支援していくことが不可欠だと御指摘をいただいております。 そこで、来年度予算も含めて国は今後どのように取り組んでいくのか、御見解をお聞かせください。
○国務大臣(江藤拓君) これはもう国が決めた方針ですから、何が何でも実現しなければなりません。この百万ヘクタールというのは非常に意欲的、極めて意欲的ですよ。それだけのマーケットが果たしてあるのかということも考えなければなりません。 そして、私の地元でも一生懸命取り組んでいる若いやつはいますけれども、みんな自分で工夫してやっていますよね。先輩がいない、特にJAに相談しても有機をやったことある営農指導員なんかいない、もう県にもいない、市役所にもいないということでありますから、この相談体制、指導体制をいかにつくるかということは極めて重要だと思います。極めて難しいですが、予算を付ければ指導員ができるわけではありませんけれども、金の問題だけではなくて、これは人的な資源の発掘、そういったものをデータ上で示すことも必要ですし、クラウド上に載せることも有効かもしれません。いろんな手法を使って、やはり様々な知見を集め、そういう横展開する努力をしなければならないんだろうと思っております。 そして、やっぱり除草にも手間が掛かりますしね。私の地元でもお茶なんかでも有機でやっている若いのがいますが、まあ本当に朝から晩まで働いていますよ。もう農薬使わないんだから、とにかく人の手を使うしかない。そして、収量も、彼はいい収量取っていますが、下手をすると収量も三割ぐらい簡単に落ちますから、その分価格を上げなきゃなりませんが、それだけの価値を市場で認めてもらわなければいけない。ただ、お茶なんかは抹茶を中心に海外での伸びがすさまじいです。特に有機ということが付くと途端に市場価値は上がりますので、そういった成功事例も輸出を含めてお示しすることによって生産者の意欲を高め、そういう技術指導者も育成し、そして何とかこの百万ヘクタールという面積を実践できるように、新しい交付金制度、これも、令和九年には環境直接支払交付金、これをつくる方向性で今議論をしておりますから、是非また先生方と議論をしていい内容にしていきたいと思っております。 よろしくお願いいたします。
○高橋光男君 ありがとうございます。 続いて、今大臣が言及された指導体制の整備に関してなんですけれども、やはり私は、長年取り組んでこられたそうした団体に対してしっかりと御協力をいただきながら進めていくことが大変大事だというふうに思います。 しかしながら、実は現場の民間団体から国の制度が使いにくいといったお声もいただいているんですね。例えば、私の地元兵庫県内で十五年以上にわたって有機農業教室を開催してきたNPO法人、兵庫農漁村社会研究所というところがございます。こうしたところは、まさに県内十か所以上でそうした取組を毎月のようにやられているんですけれども、やはり参加される農家さんには、それにお金を払って習わないといけないという、それはやはり国の補助とかがなかなか使えないという中でそういう実態があるんですね。例えば、報奨費みたいなものが出せない、また、他の事業、今やっていないようなことも求められる、そうしたようなことで使えないといったお声をいただいております。 こうした現場の実情を踏まえて、是非補助制度の運用面での見直し、柔軟な見直しや改善というものが必要だというふうに思いますけれども、農水省の見解をお願いします。
○政府参考人(松尾浩則君) お答え申します。 有機農業の普及に当たりましては、民間の方々の活動を促進するため、これまで技術研修会の開催などの活動に対する支援を行ってきたところでございます。 一方で、この事業につきましては、支援内容ごとに事業実施主体が異なっており、複数の支援メニューを利用したい農業者からは、複数箇所へ支援する必要があったと。こういったことから、令和七年度は事業を一本化して、全国各地でワンストップで支援を受けられるような見直しを行ったところでございます。 引き続き、委員御指摘のような御意見もよく踏まえながら、現場の声をよくお聞きして、事業の効果的な運用に努めてまいりたいと思っております。
○高橋光男君 ありがとうございます。私もしっかりフォローアップさせていただきます。 続きまして、ちょっと話が変わりますが、農地転用の関係でお伺いしたいと思います。 農作物栽培高度化施設というものがございます。この点、地元の高砂市にいらっしゃる行政書士の先生からいただいた情報を基に質問させていただきます。この施設は一定の条件を満たせば農地転用の許可が不要になるんですけれども、実はそこに附帯する施設、例えばトイレとか駐車場などの扱いにつきまして御指摘をいただきました。 お配りした資料二を御覧いただければと思います。これ、実際の事例を基に農作物栽培高度化施設と附帯設備の配置を示しております。この図にありますように、トイレや駐車場は一見して営農に必要不可欠な附帯設備だと考えられます。 しかしながら、このケースでは、農業委員会が附帯設備の扱いを判断するに当たり市役所の建築主事に確認したところ、建築確認が必要だと言われ、また、都市計画法六十条の証明も必要だという回答があったために、結果的に農業委員会は農地転用許可が必要だと判断してしまいました。その結果、トイレにつきましては建築確認の申請、また駐車場も含めて、農地法の五条の許可、都市計画法六十条の証明、農振法上の用途の軽微変更といった様々な手続が必要となり、事業者の大きな負担となりました。 こうした混乱が生じた背景には、この附帯設備の考え方が農業委員会、自治体の関係部署に十分周知されていなかったことがあるというふうに考えられます。そもそもこれらの附帯設備につきましても、基本的には農作物の栽培に通常必要不可欠なものとして農地扱いにできれば、本体施設と一体的に農地法四十三条の届出と農振法の除外申請だけで済んだはずなんですね。 しかしながら、この附帯設備に関しましては、現在、平成三十一年の通知によりまして、二アール、二百平米ですね、未満であれば転用許可は不要となっているんですけれども、なぜ、私は、これ絶対基準の数値なのか、よく理解できません。なぜならば、本体施設が大きくなれば、当然そうしたものに必要な附帯設備というのはそれなりの規模が必要になってくるはずなんですね。したがって、今の現在の営農実態に即したやはり検証が必要なのではないかというふうに思います。 そこで、この本件の扱いを改めて整理、明確化した上で、農業委員会はもちろん、自治体の関係部局にも周知徹底を改めてしていただきたい、そのために新たな通知も発出していただきたいと思いますが、副大臣の御見解をお願いします。
○副大臣(滝波宏文君) お答えいたします。 農作物栽培高度化施設は、専ら農作物の栽培の用に供されるものであること等の要件を満たす場合に限り、その底面をコンクリート等で覆うものであっても耕作に該当するものとみなして特別に農地同様と取り扱っております。一方、トイレや駐車場等を設置することは農地を農地以外のものにすることではあるものの、耕作の事業に必要不可欠なものについては農業用施設に該当し、その規模が二アール未満の場合は転用許可は不要と。また、農用地区域内の場合には用途区分の変更、農地から農業用施設用地に転ずるということでありますが、済みません、変更ということでありますが、これは必要ですが、その手続は市町村が行うことから、農業者の事務負担は生じないと承知してございます。 そのため、御指摘のような施設につきましては、農業者にとってはおおよそ農地転用等の手続は不要なんですけれども、こういった農作物栽培高度化施設に設置する施設の取扱いについては、これまで通知で示しているところでありますけれども、高橋委員御指摘のような現場の実態があることも踏まえまして、その考え方は改めて現場に通知し、丁寧に周知してまいりたいと考えております。
○高橋光男君 是非よろしくお願いします。 続きまして、都市農業についてお伺いします。 地元兵庫では、尼崎市におきまして、伝統野菜のブランド化や地域福祉と結び付いたコミュニティーファーム、都市近郊の利を生かした園芸作物の栽培など、持続可能な農業を目指して様々な取組が進められています。また、伊丹市では、その市の出身の若者が県内の養父市に移住しまして有機野菜を生産し、それを伊丹市内の学校給食に提供するといった連携も進められているところであります。都市住民の農業への理解促進にもつながる非常に重要なものだと考えます。 今、地域計画の話もありますけれども、あわせて、私は、こうした都市部における、地方計画といいますが、この都市農業振興基本法のこの計画も進めていくこと、大変重要だと思っておるんですが、何らかのインセンティブがなければこれ広がりがないというふうに考えます。国はどう対応していくのか、簡潔に御答弁をお願いします。
○大臣政務官(山本佐知子君) ありがとうございます。 まず、この都市農業振興基本法においては、地方公共団体は地方計画を定めるよう努めるとしております。前回、九都道府県九十四市区町が地方計画を制定しております。 委員御指摘のように、こうした地方計画におきましては、市町村を超えた交流活動といった取組についても都道府県がコーディネートするなど、農林水産省としてもこうした連携の事例も含めて優良な事例の横展開、こういったものも努めてまいりますとともに、インセンティブについては交付金の地区採択に当たっての加点要素となっております。こうしたメリット措置を講じておりますので、こうした措置も活用しつつ、地方計画の策定を一層推進をしてまいります。
○高橋光男君 時間が参りましたので、以上で終わります。ありがとうございました。
○松野明美君 日本維新の会の松野明美です。よろしくお願いいたします。 私も大臣と同じで風邪を引いておりますが、先ほど大臣がおっしゃったように、やっぱり農業の未来が国の未来を支えていくという、そのような使命というかやっぱり責任というのが農林水産省にはあるのかと本当に思います。そのためにはやっぱり気合を入れて頑張っていかないといけないと思うんですが、その中で、やっぱりこの基幹的農業従事者の減少というのが非常に気になるところです。 実は、生まれてくる子供の数も、二〇一九年、今から五年前がとうとう九十万人を切ってしまったと言っておりました。そして、今から三年前、二〇二二年にはとうとう八十万人を切ってしまったと。そして、今現在は七十二万人台と落ち込む中で、これは、七十二万人台というのは二〇三九年という推定で、推定よりも十五年早いペースで出生数も減っております。そういう中、現在は、基幹的農業従事者も二十年後には三十万人になるんじゃないかと言われているんですが、もっと早く三十万人を切ってしまうんじゃないかというような、そういう可能性もあります。 そういう中で、大臣より所信の方でも、大転換が求められているという、新しい体制で頑張っていくというような、農政を変えていくというような発言もありました。どのようにこの農政変わっていくのか。やはり変わらなければならないと思っております。どのように変わっていくかということとともに、やはりやりがいと希望、夢を持って働ける農業にしていくとあります。今のこの日本の農業の現状、点数を付けるとしたらどれくらいの点数なのか、お答えいただけますと。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(江藤拓君) 大変難しい質問だと思います。 非常に、やはりずっと、私ももうすぐ六十五ですが、農業をしている人たちは、ぱっと見て、あっ、農家だなと思うような服装をしていましたよ、昔は。でも、最近は、私の地元の施設園芸地帯に行くと、まるでアパレルの店員のような非常にすっきりした、スマートな青年たちがずらっと並んでいてびっくりするんですよ。君たちは本当に農業やっているのかというような雰囲気に変わってきました。とってもいいことだと思います。やはり産業にはイメージというものがあって、ださいとか、きついとか、もうからないとか、そういうイメージからまず脱却することが大事なんだろうと思います。 そして、彼らには、どうも農家の人たちはもうかってももうかっていると言わないんですね、なかなか。もうかっていても、何かいい車に乗っていると何か言われそうだからいい車は遠慮して買わないとかあるんですよ。あるんですよ、本当に。私は、若い者には、もうかっているんだからレクサスに乗れと、そしてレクサスでばんばん走って、どうだ、羨ましいだろうと、俺みたいな暮らしがしたかったらおまえも農業やりゃええやないかというような、そういう、俺は成功者だと胸を張ってやはりもらいたいなと思うんですよ。 ですから、やはり所得をいかに上げていくか、生産効率をいかに上げていくか。そのために、大区画化しなきゃいけないところは大区画化をする。そして、スマート農業なりITなりロボティクスなり入れられるところは入れていく。そういうふうな、いわゆるもう近未来的な農業を、何かむちゃくちゃなこと言っていると思うかもしれませんが、全くイメージが変わる農業の世界を描けたらいいなと思っています。憧れる産業、ああ、彼は農業やっているのかと、格好いいなと若い者が言うような産業にもし農業ができたら、もうそれが一番の目標だと思います。 やはり、私は次男坊といずれは農業やろうと思っているんですが、もうけようと思っています、本当に。で、息子は、いずれは全国を講演して歩けるような農業者としての成功者になると大言壮語を吐いております。そういう、まあできるかどうか分かりませんが、そういう意欲を持っている若者がいますからね、二十八ですけど、まだ。そういう若者をやっぱりしっかり育て、そして、今やっている人たちが倒れてしまったら後に続く人たちがいないんですよ。今やっている人たちをいかに支えるか、そして、新たにこの産業に入ってくれる人たちをどう応援するか、それを考えることが大事だと思います。 点数については、私は点数を付けられて嫌な思いをしたことがいっぱいありますけれども、人に点数を付けるのは嫌なので点数は付けませんが、決して今の農政全体としては高い点数ではない。確かに、委員御指摘のように、基幹的農業従事者は減り、耕作放棄地も増え、そして農業所得もそんなに爆発的に増えているとは言えない現状においては、そう高い点数を付けることはできないんだろうと思います。
○松野明美君 ありがとうございました。 やっぱり、大臣のおっしゃるとおり、スポーツもそうなんですけど、オリンピックで大活躍をした種目というのは子供たちがどんどんとやり始めるんですね。やっぱり、そういうふうに農業で成功したら、成功したんだぞと、もうかったんだと、本当に、おっしゃるように、レクサスの車に乗って、そういうようなことで私はいいんじゃないかと。それを見たら、ああ、私も俺もやってみようかなと思うんではないかと。本当にスポーツと一緒なんじゃないかなと思いました。それをどんどんと、ここが、私、これからの農業の鍵ではないかと思います。やっぱりヒーロー、ヒロインが生まれたら、どんどんと農業をやると思うんですよ。ここは是非、点数はもう要りませんので、頑張っていただきたいと本当に思っているところですので、よろしくお願いいたします。 そういう中で、米騒動に関してはいろんな情報が本当に飛び回っています。どの情報が正しいのか、国民はその情報に振り回されているところなんです。そういう中で、やっぱり国としての情報発信というのが私は一番国民にとっても信頼が置けるんですが、この情報の発信の仕方というのがなかなか、私、反省すべき点が本当に多かったんではないかなと思います。 その中で、この備蓄米の放出の判断も、先ほどもありましたが、私も遅かったと思います。何度もこの委員会で備蓄米の放出を、もう長期的、長期的とおっしゃるんですけど、一時的な、この二段階構えで備蓄米の放出の判断とかもやっていただきたいということでしたが、一時的な不足とか不作には放出できないため御理解くださいというような答弁が何回もあったんですね。 その中で、大臣も、先日、胃に穴が空くぐらい悩んだ決断ですが政府備蓄米放出を余儀なくされたという現状だったんですけど、どのようにこの状況を受け止めるのか、そして、国としては、国が価格にコミットすることは正しくないということなんですけれども、この備蓄米を放出することによって価格に影響することをやったということになります。このせざるを得なくなった状況というのはどのように受け止めているのかをお聞かせください。
○国務大臣(江藤拓君) なかなか答えづらい御質問なんですけれども、基本的に、私がこの職に任命されたときが三千九百円の手前ぐらいだったんですよ。もうそれぐらいの価格になっていました。これはもう大変だと思いましたが、じゃ、その瞬間に備蓄米を出しますと言えるかというと、それは無理ですよ。まず制度設計をしなければなりません。どのような方策で出すのか、どのような仕組みにするのかということを対象も含めてしっかり検討した上で、公告をしなければなりませんので、しかも、財政法という法律もありますので、国の財産ですから、これを出すに当たっては、食糧法、それから財政法との整合性も、法制局も含めてしっかり御意見を聞いた上でないとできないということでありました。ですから、遅かったことについては甘んじてその御批判は受け止めようと思います。 そして、何度も申し上げましたが、いずれ買い戻さなければならない。出したらですね、今だから言えますけれども、二十一万トン出したら、もしかしたら大暴落してしまうんじゃないかと私は正直思っていました。慌ててその米を持っている人たちが、今のうちに売らないと大損だといってその人たちが一斉に投売りのようなことをされたら、想定外の価格帯まで落ち込んでしまうかもしれない。そのときには私に対する批判はすさまじかったと思いますよ。やっぱり、この三千九百円まで上がっている段階で喜んでいる人もいっぱいいましたもの、いましたもの。それを二十、ですから、五万トンにしようか十万トンにしようか十五万にしようか、最終的には二十一万にしましたけれども、まあもう本当に、もうこれで大暴落したらもう責任を取って辞職をしようという気持ちで二十一万トンを決めたので、それはもうなかなかしんどかったですよ。でも、これだけ政策効果が出ないというのは驚きですね。ですから、これで七万トンまた追加で出して、それでいよいよ店頭に月末から並んできます。 私、数日前にスーパー行ってきたんですけど、全農のパールライスという米があるんですよ。あれは三千五百円切っていましたよ、五キロで、今の状態でもですね。パールライスは三千四百幾らかな、八十円だったかな、四十円だったか、ちょっと端数までは忘れましたが、三千五百円を切っていました。ですから、全農さんは大量に入荷をしていただいていますので、そしてまた利益を乗せずに流通させるということも言っていただけているので、まあブレンドするのか、表示しないのか、様々な御批判はありますけれども、これによってある程度現行の価格帯にも私は影響を与えることができるんだろうと思います。 ですから、買戻しのタイミングは難しいですが、しっかり将来この異例の備蓄米の放出が国の、まあ委員が言われるように、価格にコミットしていないと言いながら、結果的には、量に着目していますということをずっと言い続けておりますが、その結果としてはやはり価格が落ち着くことを望んでいるということは申し上げているわけですから、それが極端な結果にならないことを、ある意味祈るような気持ちと言ったら無責任ですけれども、とにかくもう役所の諸君もぴりぴりしていますので、毎日の相対であったりスポットであったり様々な先物の動きであったり、そういったものを見ながら、今後しっかり対応していきたいと思っています。
○松野明美君 昨年の夏に、新米が出たら価格も下がりますよという国の情報があったんですよ。ですから、みんな、あっ、新米が出たら下がるんだと思い込んでいたんですね。それが、下がるどころか、どんどんと上昇、価格が上がっているという状況で、どうなっているんだというふうな声もいっぱい聞きました。そして、最近でも、家庭でも、近所の方々とも、やっぱりこの食の話というのが非常に、まあ野菜の価格も上がっていますから、そういう話が持ち切りに今なっています。 そういう中でも、やっぱり日本人はお米が好きなんだなと思ったのが、空港の地下の方に、昔は二百円台でおにぎりが売ってあったんですけど、今、四百七十五円なんですよ。四百七十五円で高いなと思っても、やっぱりお店にお客さんが並んでいるんですね、買うために、四百七十五円でも。私はちょっと高いなと思ったんですけど。だから、あっ、やっぱりみんなお米が大好きなんだなと本当に思いますので、やっぱり国としては、情報発信の仕方というのは、やっぱりある程度責任を持って情報発信はしていただきたいなと本当に思っております。 そういう中で、適正価格の話もありましたが、やっぱりこの米五キロ、三千九百円から四千三百円で今販売されています。農家が集荷業者や流通業者に売り渡す額というのはどれくらいの価格がベストなのか、そして消費者もベストな価格、そして生産者もベストな価格というのは大体どれくらいなのかと思っております。 実は、最近なんですけど、生活用品のお店に行ったんですよ。そういう中で、三十キロ、お米が三十キロで二万円後半の、二万八千円だったんですけど、二万八千円の価格で売られていまして、本当に安心して買えるような状況になっていないんですね。やっぱり安心して、信頼を持ってやっぱり買いたいというのが、やっぱり国民、ありますので、そういう状況も実はあります。そういうところも含めて、どういう価格が一番ベストなのかというのをお聞かせください。
○政府参考人(松尾浩則君) お答え申し上げます。 米の価格につきましては、民間の取引の中で決まってくるということでございますけれども、これを一律に示すことは難しい問題だと認識しております。 その上で、現在、食料を持続的に供給するためには、生産から消費に至る食料システム全体の費用を考慮して価格形成をしていくと、こういった費用を考慮した価格形成が必要ということで法案を提出させていただいております。米につきましても、その適正な価格形成に関する協議の中で、ワーキンググループというものを関係者で設置していただいて具体的な議論をしていただいておりまして、農林水産省としてもこういった取組を後押ししていきたいというふうに考えております。
○松野明美君 分かりました。 本当にお米がこのまま下がるのか、いろんな情報が飛び回っていまして、いや、一時的には下がるけどまた上がるよとか、いや、上がったままだよとか、下がらないよとか、そういうような情報もいっぱいある中で、やはり国としての確実に近い情報発信を国民にしていただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 あと五分ありますので、最後の質問になりますけど、中山間地域につきまして、やはり今回もスマート農業技術の導入等対策に力を入れていかれるようです、中山間地域。 それでも、ある朝の番組で、非常に大活躍をされている、農業の現場で大活躍をされている若手の方がコメンテーターで出ていらっしゃったんですけど、中山間地域についてちょっとコメントされていました。そういう中で、国が幾らお金を掛けて政策を立ててもどうにもならないと、もうそこまで来ていると。まず、日当たりが悪いと、そして、農地、そこまでのアクセスも非常に悪くて、鳥獣被害が深刻だということでした。 このような現場の声がある中で、中山間地域の農業を支える、稼ぐ、関わるにしていくためには、本当に簡単なことではないと思うんですが、自信はどれだけあるのか。それとともに、中山間地域と聞くと農業生産条件の不利なところばっかりが思い浮かぶんですが、平地にはない清らかな水とか、そういうような特性があると思うんですが、中山間地域の良さを生かす方法、どのように考えているのか、お聞かせください。
○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。 自信があるのかと言われると、自信があると言い切りたいところではございますけれども、それはちょっと思い上がったようにも聞こえかねませんので、責任感を持ってしっかり取り組んでまいりたいというふうに考えております。 委員御指摘のように、中山間は非常に難しい状況にあると、課題をたくさん抱えているというふうに認識しております。ですので、様々な施策を総合的に講じていくということが重要だと考えておりまして、中山間地域の農業生産の継続及び集落の維持に向けまして、中山間地域等直接支払を通じて営農を下支えしつつ、鳥獣被害対策や地域計画に基づく担い手の育成、確保、中山間地域を含む多様な現場ニーズに対応したスマート農業技術の研究開発、中山間地域における省力化に資する基盤整備、農村RMOの形成、地域資源やデジタル技術を活用した社会課題解決や地域活性化の取組等に対する支援を強化しているところでございます。 また、中山間地域の特性を生かす農業を推進するため、中山間地域での栽培にも資する品種の開発ですとか地域特性を生かした高収益作物の導入、多様な地域資源を活用した事業活動や農作物のブランド化などを支援しております。 例えば、御地元の、委員御地元の熊本県におきましても、朝晩の寒暖差や南向きの地形を生かしまして、GIを取得してブランド化を行うやまえ栗の事例などがございます。 今後とも、これらの事業の推進に努めまして、中山間地域の活性化を図ってまいる考えでございます。
○松野明美君 自信は持っていていただかないと、多分うまくいかないと思います。何でもそうですけど、自信はなくても、やっぱり自信があると言うだけで、ちょっとプラスの方向に行くんではないかと。やっぱりプラス思考でいっていただかないと、この農業は救えないと本当に思っております。 先ほども熊本の地元のことも言われましたけど、実はこの津奈木町に、熊本県の津奈木町に、酒米でブランド化をされたという、この中山間地域で地元の酒造会社とプロジェクトを実施されまして、酒米を使った純米吟醸酒、今茲が開発され、ブランド化をされました。 このように、中山間地域ならではの付加価値の高い酒米とか、そういうような可能性もどんどんと仕掛けていく、チャレンジしていく必要があると思います。 どのようにお考えか、最後にお尋ねします。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、中山間地域において、生産者、行政、実需者、例えばその酒米のお話ございました。例えば、その長野県のあるところでは、棚田米のオーナー制度と酒米のオーナー制度、こういったものをよく連携して、棚田で生産された酒造好適米を原料とする吟醸酒を販売して活性化すると、こういった事例なんかも我々聞いているところでございます。 中山間ならではの魅力により、付加価値の高い酒米生産ですとか地域活性化と、こういったことは非常に有意義なことと考えておりますので、私どももしっかり後押ししてまいりたいと考えております。
○松野明美君 よろしくお願いします。ありがとうございました。
○委員長(舞立昇治君) 午後一時五分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時五分休憩 ─────・───── 午後一時五分開会
○委員長(舞立昇治君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、令和七年度総予算の委嘱審査を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○舟山康江君 国民民主党の舟山康江でございます。 質疑に入ります前に、ちょっと大臣に一言苦言を呈させていただきます。午前中の質問の中で、大臣自ら修正をされましたけれども、七年度予算、終わった話だと、そんな御発言がありました。途中で、今審議中だということで謝罪いただきましたけども、これ大変重要な発言だったと私思っております。予算、この審議が止まってもいいぐらいの大きな話だったのかなと思います。まさに今予算の委嘱審査、七年度予算について審議をし、これ本当に場合によっては修正とか、これ見直しということもあり得るその審議の途中ですので、是非、大臣、その御認識の中で今後御答弁いただきたいと思っております。 それでは、質問に入りますけれども、ちょっと順番変えまして、前回積み残しになっておりました森林、林業、木材関係の質問からまず入らせていただきます。 日本において山が荒れているとよく言われますけれども、この言葉が意味するところは一般的に、他の国ではもう木が切られ過ぎてはげ山になっている状態、これが山が荒れているということなんですけれども、日本においては逆に、間伐がされていない、使われていない、これによって山の保水力とか、山の様々な状況の悪化ということ、本当に他国とはちょっと違う現象なのかなと思っています。その結果、近年の豪雨、様々な、本当に豪雨災害頻発しておりますけども、この大雨のときの山林崩落にもつながっている、こんな状況だと思っております。 まず、大臣にお伺いします。 豪雨等自然災害発生時に、山林が、本来は山が水を吸収して被害の軽減に役立つと、これが理想なんですけども、残念ながら、現状は、山林の崩落で川を閉塞したりとか、土砂の流出によって大きな被害をもたらしているという状況があるかと思いますけども、この側面についての大臣の見解と対応策についてお聞かせください。
○国務大臣(江藤拓君) まずは、先ほどの発言につきまして、大変失礼をいたしました。決して参議院を軽視しているということはございませんので、改めておわびを申し上げます。 山林についてですけれども、私の地元でも随分山で大きな災害が起きました。山形でも起こりましたし、秋田でも起こっていることはよく承知しております。今回、能登でも大変なことが起こりました。やはり、一度人間の手が入った山は最後まで人間が面倒を見ないと特に大変だと。杉はそもそもそんなに根を張る木ではありません。ですから、間伐をしないとまさにもやしのような根っこの在り方にして、簡単に倒れてしまう。 ですから、間伐をしないことが、山の成長を妨げるだけではなくて、いわゆる治山という視点に立ったときに大変な大きな問題があるということはよく感じております。ですから、これから伐期を迎えている山が日本は多いわけでありますが、皆伐ということももちろんあるかもしれませんが、しかし皆伐に至らなくても、しっかりとした作業道、林道、路網の整備をして、そしてできるだけ高性能林業機械を入れながら間伐を進めていくことが山の保全にはつながるというふうに考えております。
○舟山康江君 ありがとうございます。 まさにしっかりと適切な間伐を行い、再造林を行い、そして最近農水省でも、針葉樹、杉のみならず、広葉樹との針広混交林、こういった政策も進められていると思っています。 今、鳥獣被害、とりわけ熊による被害が多発しているということ、今回、これ環境省所管ですけれども、鳥獣保護法改正で、人の日常生活圏に熊が出没した場合に銃猟が可能となる、こんな法律の改正も予定されております。もちろん、残念ながら、この民家とかやはり人の居住区域に出てきた、熊などのいわゆるこういった鳥獣に対しての被害防止はもちろんですけれども、そもそもはやっぱり山の中でしっかりと生息環境がありさえすれば、熊もわざわざ出てこなくて済むということを考えると、やはり森林の整備とこの鳥獣被害とも非常に関連しているんじゃないのかなと思うんですね。 その観点から、その生息環境整備の在り方について林野庁の考え方をお聞かせください。
○大臣政務官(山本佐知子君) まず、森林における人による活動、これを活発化することが熊を含む野生鳥獣の移動抑制にもつながると考えております。したがって、植栽や保育、伐採などの林内作業が活発に行われるよう支援をするとともに、先ほど委員も御指摘もございましたこの野生鳥獣の生息環境となる針広混交林ですね、針葉樹と広葉樹が交じり合った森林、これであったり、また広葉樹林の造成への支援、これを地域の実情に応じて行っております。 今後とも、こうした森林環境整備の取組を進めることにより、野生鳥獣による、また熊による被害の抑制に貢献していきたいと思っております。
○舟山康江君 是非、やはりどちらかというと針葉樹信仰というか、杉をたくさん植えてきた時代が長く続きましたけれども、改めてこの広葉樹との混交林、こういったことによって山の保水力とか山の環境整備に是非取り組んでいただきたいと思っています。 そして、その間伐につきましては、先ほど大臣からも、山のその保水力等の観点からもしっかりと間伐を進めていきたいという話がございましたし、今日の予算の説明ですね、大臣からの説明の中にも、カーボンニュートラルの実現という言葉もございました。まさに間伐によっていわゆる森林吸収源対策の加速化ということで、一定の目標を定めて間伐を行っていると思っています。 間伐によって吸収源を高めていくということなんですけれども、これまでのそれぞれ、京都議定書第二約束、それからパリ協定、それぞれのその間伐の目標があって実績があると思いますけれども、今どのような状況なのか教えてください。
○政府参考人(青山豊久君) お答えいたします。 これまでの森林吸収量の目標でございますけれども、京都議定書の第一約束期間、平成二十年から二十四年におきましては、間伐面積は平均五十五万ヘクタールが必要量と見込んでおりまして、その間の実績は平均五十五万ヘクタールと、目標の十割でございました。第二約束期間の平成二十五年から令和二年におきましては、間伐面積は年平均五十二万ヘクタールと見込んでおりましたけれども、間伐実績は年平均四十二万ヘクタールと、目標の八割でございました。 現下のパリ協定下におけます二〇三〇年度の森林吸収量目標の達成に向けましては、間伐面積に関しては平均四十五万ヘクタールと見込んでおりますが、令和五年度の間伐実績は三十一万ヘクタールにとどまっているところでございます。
○舟山康江君 今お答えいただきましたとおり、第一約束期間は目標達成できましたけれども、京都議定書第二約束期間以降はなかなかこれ目標が達成できていなくて、第二約束期間の中で積み残しが七十七万ヘクタールあるということです。これ、本当に頑張っていかないとこれ達成は残念ながら不可能じゃないかと思うんですね。 この遅れている間伐の加速化に向けて、農林水産省としてこれからどのように取り組んでいこうとしているのか。私、森林環境譲与税、こういったものの活用も大変重要ではないかと思いますけれども、ようやく、まだ私足りないと思いますけれども、面積割の比率が少し上がりました。人口割から面積割に移りましたけれども、そういう中で、一義的にはこれ、森林環境譲与税、森林整備に使うということ、利用側にも随分配分されていますけれども、やはり整備をする山側、山側にしっかり配分してそれが使われるようにならないといけないと思いますけれども、まさにこの間伐の目標達成、加速化に向けてこれからどのように進めようとしているのか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(江藤拓君) 今おっしゃっていただいたように、森林環境譲与税ですから、本来的には森林で使うことがまさにこれはもう筋だろうというふうに思っております。今回、人口割が三〇から二五以内ですね、それから人工林割が五〇から五五になったことは結構なことでありますが、これまでその森林環境譲与税についてはなかなかその使い勝手が悪いという御批判がかなりありました。これについては、林野庁もこのところ大変努力をして、譲与されたのであるからそれぞれの地域の裁量によって使えるようにするように随分運用の改善をなされております。 ですから、お金だけではありませんから、これによって人がどれだけ山に入ってくれるか。やはり間伐はどうしても、もちろん高性能林業機械でもできますが、どうしても人の手を取る仕事でありますので、いかにして緑の雇用を含めて施業班を確保するか、そういったことについてもしっかりやっていかないと、なかなか、一生懸命やってもこの達成率なので、この京都議定書その他に至っては国際約束でもありますから、予算の拡充も含めてしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
○舟山康江君 あわせて、これ森林環境譲与税をしっかり使うためには、その現場、自治体のその専門家ですね、職員もまだまだ足りないんだと思うんです。かつては林業の専門家が各自治体にいた中で、今、大体、農政課がなくなり産業振興課とかになって、その中の何人かが林業係のような、非常に小さくなっていますけれども、まさに林業のこの森林管理、非常に大事で、市町村の役割大きくなっていますよね。森林経営管理法の中でも市町村の役割は大きいわけですので、こういった人材育成にも是非後押しをいただきたいと改めてお願いを申し上げます。 そして、先ほど間伐をしっかりやるべきだということを申し上げましたけれども、もう一つ、主伐、主伐をしてしっかり使えるものを出していくと同時に、やはり伐採の後、再造林をしていかないと山は持続可能なものになってまいりません。資料の採算性が主伐後の再造林が進まない主な要因というタイトルが付いている側を見ていただきたいんですけれども、主伐面積に対して再造林の面積がもう半分以下という状況になっておりまして、右側、なぜできないのかというと、やっぱり割に合わない、収入が少ない、補助金があってもなかなか再造林をする、保育をするところにまでは至っていないという、この採算性の悪さがこの再造林が進まない大きな理由ではないのかなと思っています。 そういう中で、そのもう一つ、裏側を御覧ください。確かに、その木材の利用促進は林野庁でも国全体としても取り組んでいますけれども、大分、いわゆるこの製品価格は比較的ちょっと上がってきた、利用が進む中で上がってきてはおりますけれども、残念ながらこの下の二本ですね、ヒノキと杉の山元立木価格を示しましたけれども、これが幾らその製品価格の価格がそれなりに上がっても低いままだというところで、この製品価格と立木価格の格差がもうどんどん大きくなっているというふうに思います。ここを何とかしていかないと、先ほど説明したように、割に合わない、幾ら補助金があってもなかなか造林、保育ができないということになってしまう。ここが今、山の、私一番の問題じゃないかと思うんですよね。間伐も主伐も再造林もということを考えたときに、この問題をどのように解決しようとしているのか。 まず、この乖離の大きさの理由について、理由と対応策について、是非大臣からお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(江藤拓君) まず、再造林が行われない理由は、大体六八%ぐらいですかね、ぐらいしか補助金をもらっても合わないということでありますから、やはり意識の高い山主にやっていただくということ、まあ性善説にのっとってやっているというのが再造林の実態だと思います。再造林をしても、更に言うと、鹿に食われてしまって植えてしまったものがすぐに駄目になるとか、様々な二次的な被害もありますので、この再造林に係るコストについては政策の大きな課題だというふうに私自身も思っております。 それで、立木価格と製品価格との乖離の問題ですが、これはもう魚なんかでもみんなそうですけど、浜値とスーパーで並んでいる値段が全く違う。特に木材の場合は、特に杉材なんかは非常に水分が多い、乾燥率が低い、木目がやっぱり粗い。輸入材の方が、ホワイトチップ集成材なんかは目が細かくて狂いが少ないというので使いやすいということがある。 それから、国産材については、欲しいときに必要なだけ手に入らないというやはり製造元からの苦情があります。輸入材は欲しいときに欲しいだけ手に入ると。ですから、定数、定量が定期的に供給されるような体制もつくらなきゃいけないということだろうと思います。ということであれば、大分全国でも整備が進んでまいりましたけれども、木材のストックヤードをしっかり造って、切ったらすぐ出すということではなくて、市場の動向を見ながら、それからエンドユーザーの要望を見ながら、在庫を持って、それに基づいて出荷をするような体制もつくっていくことがやはりこれから求められていくんだろうと思います。 ですから、何とかこれからは、本年度からの取組でありますが、森林所有者から川下の木材事業者までが参加する需給情報連絡協議会というものをつくるようにいたしましたので、ここで何とか合理的な価格形成のための合意ができるようにこれから努力してまいりたいというふうに考えております。
○舟山康江君 是非、やっぱりここですね。かつては、まあもちろん立木価格より製品価格が高いの当たり前ですけれども、でも、これ二倍、三倍程度なんですけど、これを見ると、最近の数字を見るともう十倍ぐらいですかね。逆に言えば十分の一ぐらいの価格でしか取引されていないというところを見ると、改めてなぜこういった乖離が起きているのか。一つには、製材工場がどんどんなくなっていて、いわゆる運搬の距離が長くなってしまったということもあるのかなと思います。 ストックヤードのお話もいただきました。その製材工場、ストックヤード、こういったものの整備と、あとはマッチングの在り方、こういったところも含めて、農林水産省また林野庁を中心として、是非、この課題を解決していかないと、幾ら口で間伐しましょう、再造林しましょう、もっと使いましょうと言ったところで回っていかないと思いますので、是非ここの解決に向けて取組を強化いただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 続きまして、水田政策の方に移ります。 現行水活の問題、先ほど来質問もありましたけれども、いわゆる五年に一度の水張りというものが令和九年度からなくなるということになりました。そして、今回の基本計画の中にも現行水活の見直しということもうたわれておりますけれども、この問題の背景について教えてください。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 水田活用の直接支払交付金でございますけれども、これまで海外に依存する麦、大豆、あるいは加工用米、米粉用米、こういったものを水稲作付け可能な田でやっていくということで今までやってきたわけでございます。 ただ、これから農業者の数がどんどんこう減っていくと想定される中で、そういったその少ない人手でもやはり品目をきちんと作付けして生産していこうということで、これまでとは違って、品目をそれぞれの生産性の向上に着目して、それから、それで、そういった人が減っていく、そういった課題に対応していこうということで今回見直しをするということにしております。 現場の方々、関係者団体の方々、こういった方々の意見をよく聞きながら進めていきたいと思っております。
○舟山康江君 今回、基本計画の案ですけれども、今の段階の案では根本的に見直すと書かれております。これまで本当に何十年このいわゆる水田政策やってきた中で、根本的にというような背景が今の説明では全くよく分かりません。しかも、このいわゆる水張りですね。要はこれ、詳しくは今日申し上げませんけれども、財務省の予算執行調査等で、水田、簡単に言えば、水田活用と言いながら水田機能ないじゃないか、もうずっと恒常的に米以外のものが作られているじゃないかというような批判を受けて、やはり一定程度その水田機能があるということの言わば証明のために水を張るということをやったのかなと私は推察しております。 その際に、私は、やっぱりこの水張りというのはまあ一定程度、結果的かもしれませんけれども、水田を維持することにはつながる政策かなという気はしておりました。ただ、その中で、水をどの時期に取水するのか、これ私も何度かこの場でも指摘をさせていただいて、当時の農村振興局長からも、水の取水に支障があるという現状は聞いていると、そういう中で水利権の変更等に取り組んでいくという、こんな御答弁もありました。まさに、いわゆる農林水産部局と河川部局とのこの協議等をやはり国の方でも責任を持ってやっていただく中で、現場の取水をどのように円滑にしていくのか、こういった課題があったかと思うんですけれども、その課題解決には目をつぶりながらも一気にやめてしまうというのは、果たしてどういう背景があったのか、根本的に見直すというのは今までの何が間違っていたのか。私、それなりに水田活用がしっかり進み、また米とあとはそれ以外の作物の生産は進んできたと思うんですけれども、これを全くひっくり返して直すということに対するその根本的な説明がよく分からないんですよね。 そこに対して、大臣、一言あればお願いいたします。
○委員長(舞立昇治君) 簡潔にお願いします。
○国務大臣(江藤拓君) 簡潔に。
○委員長(舞立昇治君) 申合せの時間が参りました。
○国務大臣(江藤拓君) ああ、そうですか。 非常におっしゃっていることはよく分かります。この水活が水田を保全する、私も、水稲を作付けできる面積を保全することは食料安全保障上も極めて重要だと思っています。民主党政権の時代の米所得補償のときも、水活、大きな柱の一つでした。ですから、これが全く間違った政策だったということではないと思います。 しかし、他方、同じ例えば大豆を作っていても、自分のところは畑で作っているから全く対象じゃない、しかし、あの人は、隣の人は水田から大豆に変えたから水活で対象になっている、これ不公平じゃないかというような声もあったのもまた一方で事実でありまして、これから先、それぞれの作物の生産性の向上に着目してやった方が、しかし公平性も保たれるだろうと、そして水田も守りながら、そして畑作も振興するということであれば、水田が中心にあって、そして水田から転向するというところから一歩も二歩も踏み出すことが政策の大きな転向になるということを判断した上で、このような政策判断をしたところでございます。
○舟山康江君 時間となってしまいましたけれども、是非大臣、水田機能の維持というものをどうしていくのかというこの観点も今後政策の見直しの中でお考えいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 以上です。ありがとうございました。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 クビアカツヤカミキリの被害について質問します。 まず、環境省に対してですけれども、昨年の十二月に和歌山県に行きまして、被害に遭った桃園や桜並木を見てきました。それから、和歌山県のかき・もも研究所から現状も聞いてきました。二〇二四年の十月の被害が一千四十園地で、桃、スモモ、梅の被害が四千九百九本、桜などの被害が百五十二か所で三百六十五本に広がっているということでした。 この十年間で近畿圏では八府県、関東でも六都県、合計で十四都府県に広がっています。私、昨年の四月と十二月に質問しているんですけれども、十二月のときに大臣は、非常に繁殖力が強くて駆除が難しいと、都道府県、市町村と連絡を取りながら対策を進めるというふうに言われました。政府も関係省庁が連携した対策を強化する必要があるということですよね。 まず、環境省にお聞きするんですが、特定外来生物防除等対策交付金は、特定外来生物の駆除、早期防除計画の策定、必要な調査や検討を支援する交付金で、地方公共団体の自己負担、これ最大で四分の一に軽減されるわけです。申請は多いというふうに聞いているんですけれども、これ申請どおりに満額交付決定をされているんでしょうか。
○政府参考人(飯田博文君) お答え申し上げます。 環境省では、平成三十年にクビアカツヤカミキリを外来生物法に基づく特定外来生物に指定し、地方公共団体が実施する生態系等に係る被害防止対策について令和五年度から交付金による支援を進めており、令和五年度は二十件、令和六年度は三十七件支援を行っているところであります。地方公共団体が実施する被害防止対策は令和五年度から特別交付税措置の対象にもなっており、交付金と併用した場合の地方公共団体の実質的な負担は最大で四分の一まで軽減されます。 一方で、委員も御指摘のとおり、本種の対策に関しましては多数の地方公共団体から申請があり、必ずしも全ての申請に対して満額交付とはなっておりませんけれども、引き続き必要な支援を行えるよう対応してまいりたいと考えております。
○紙智子君 必ずしも申請どおりに交付できてはいないということだと思うんですね。 それで、廃校になった学校の桜の木を見てきたんですけれども、これ、木の根元に、幼虫のふんと木くずが混ざっている、フラスというんですね、フラスというのが排出されていました。放置すれば桃や梅にも広がるというふうに心配をされていると。クビアカは一匹の雌が一千個も卵を産むので、卵を産む場所がなくならないと解決しないんじゃないかというふうに言われるぐらい深刻なわけです。 果樹は農家が管理できるんですけれども、この街路樹とか学校の桜というのは誰が日常的に管理するんでしょうか。
○政府参考人(飯田博文君) お答え申し上げます。 クビアカツヤカミキリの被害防止対策については、原則としてそれぞれの土地及び施設の所有者や管理者において取り組んでいただくべきものと認識しております。例えば、街路樹の場合であればそれを管理している自治体など、学校の場合には学校法人等になります。
○紙智子君 なかなか大変だと思うんですよね。花見ができなくなるんじゃないかとか、広がっていったら桜の名所がなくなるんじゃないかという心配の声も出されています。日常的な注意喚起と支援策の周知を是非強化してほしいと思います。 それから、桃農家の園地も案内をしていただいて見たんですよね。農家は一昨年と昨年で一気に広がったと。二年間で園地の八割の桃に被害が出た。今年、二〇二四年ですけれども、あっ、今年、これはその現地で言っていた人で、去年の話なんですけど、二〇二四年なんですけれども、今年は赤字で来年もめどがないというふうに言われました。ですから、急がれるのはこのクビアカツヤカミキリの捕殺、産卵防止策ということです。 研究所ではいろんな実証実験がされているんですけれども、ネットを巻き付けて、木に巻き付けて拡散防止をすると、産卵防止ということにもなると、効果的だというように聞いたんですけれども、この捕殺や産卵防止策、ネットの効果についてどういう効果があるのかということを説明いただきたいと思います。
○政府参考人(安岡澄人君) 委員御指摘のとおり、クビアカツヤカミキリは非常に繁殖力が強くて、現場では産卵をいかに減らすか、産卵対策が非常に重要でございます。 こうした中で、今委員からお話もございましたとおり、成虫の飛散防止のために、幼虫の食害、今おっしゃったフラスが見られるような幹にネットを巻き付けて外に出ないようにするといった対策、さらには、成虫に対して農薬で防除するといったような親世代の密度を減らして産卵数を減らすというのが有効な対策となっているところでございます。 また、こうした産卵抑制対策のほか、著しく被害を受けた木の伐採ですね、まさに発生源となるような木の伐採であるとか、そういった現場の防除の取組に対して消費・安全交付金で支援を行っているところでございます。 加えて、令和六年度補正予算で新たな技術の導入なども実証支援をしているところでございますので、引き続き、関係省庁、そして都道府県、市町村と連携しながら対策を進めてまいります。
○紙智子君 今いろいろ説明もあったんですけれども、ネット巻いたりとかこの伐採費用だったり薬剤散布などは、これ支援としては二分の一の支援ということでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(安岡澄人君) 国の支援としては二分の一ということでございます。
○紙智子君 次、経営支援についてなんですけれども、樹体の撤去費用ですとか、それから改植に必要な苗木代ですとか、それから未収益期間の支援が必要だと思うんですけれども、この点についてはどうでしょうか。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 クビアカツヤカミキリ、こういった被害に遭った園地の再生に向けまして、伐採後に改植する場合は、果樹経営支援対策事業ということで、まず改植費用として桃や梅の場合は十アール十七万円、あるいは改植後の未収益期間における管理経費として十アール当たり二十二万円の支援を行うこととしております。
○紙智子君 十アール十七万円で、未収期間二十二万ですから、合わせると三十九万円ということですよね。そういう交付金で出てくるということですよね。 それから、和歌山の研究所では、生態の解明やネットなど物理的な防御対策の効果を調べる試験研究、それから防除対策のマニュアルの作成などで努力をされていたんですよね。それで、環境省と農林水産省にお聞きするんですけれども、和歌山の研究所は地域に根差して本当にそこのところを研究されている、なくてはならない研究所だなというように思ったんです。 害虫研究費とか、それから研究員なんかも、やっぱり人手が必要だということではそういうところを強化すべきじゃないかというように思うんですけれども、この点、農水省としてはどうでしょう、支援は。
○政府参考人(堺田輝也君) お答えいたします。 農林水産省におきましては、クビアカツヤカミキリによるこの被害の拡大防止に向けまして、効果的な防除技術の確立に向けた研究開発を進めているところでございます。 これまで、先ほどのネット巻きの技術を含めた防除マニュアルを策定し、産地への普及を進めてきたところでございますし、また、現在、イノベーション創出強化研究推進事業という事業におきまして、天敵や振動を利用した行動制御による新たな防除技術の開発を進めておるところでございます。 本事業では、委員御質問の研究員の人件費の経費も対象としているところでございまして、国の独法、自治体、それから企業等関係機関の勢力を結集して研究を実施しているところでございます。
○紙智子君 三千万円の上限で、これでもって例えば必要な人を確保できるということも含まれているということでよろしいんですか。
○政府参考人(堺田輝也君) 経費の対象に含めて進めているところでございます。
○紙智子君 そこで、大臣にお聞きするんですけれども、大臣が、このクビアカというのは非常に繁殖力が強くて駆除が難しいと、都道府県や市町村と連絡を取りながら対策を進めるというふうに以前も答えられていたと思うんですね。 それで、今、各地の観光名所ですとか、それから街路樹、個人宅でもクビアカツヤカミキリが確認をされているということも聞いています。各地からもそういうのが出てきていると。農業にとってもこれ本当に甚大な被害が発生しているということで、しかしながら、今お話ありましたけれども、環境省の予算としてはなかなかニーズに追い付いていないということがあるわけです。 害虫を早期に発見、防除するということとともに、果樹経営が継続できるようにするためには、このクビアカに関わる予算を全体として増やしていただきたいなというふうに求めたいと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 委員おっしゃるように、桃や梅の一大産地、例えば和歌山県のみなべ町ですか、こういったところにも大分接近してきていると。ここに来たら大変なんで、一大産地がやられてしまう可能性も出てきたということでありますので、緊張感を持っております。 ですから、今環境省さんからもお話を聞きましたし、我々としても対策を打っておりますが、これで十分かどうかしっかり検証したいと思います。足りなければ補完することは当然必要でしょうし、しかし、お金がたくさんあるからといって防除できるものでもない。ですから、現場の声をよく聞いて、予算の面でも対応してまいりたいと思います。
○紙智子君 是非よろしくお願いしたいと思います。 次に、大雪被害についてお聞きします。 今年、非常に広範囲で大雪被害が発生しました。北海道は、いつもは少ない十勝で記録的な大雪が降って、農業用ハウス、畜産用の施設、倉庫などで被害が発生しました。それから、青森はリンゴですね。それから、農業用ハウスということでいうと、福島では八百七十五棟、愛媛県でも百六十棟が倒壊したと。で、八幡浜市ですね、ここはかんきつ類ですけれども、それを栽培するビニールハウスに被害が出ています。農業用ハウスの被害は二千棟を超えているというふうに聞いています。 大雪被害で私思い出すのが二〇一四年の関東を中心にした大雪被害のときなんですけれども、このとき農林水産省が打ち出した被災農業者向け経営体育成支援事業というのがありました。今名前が変わって農地利用効率化等支援交付金、また被災農業者支援タイプというふうになっているわけですけれども、昨年の能登半島地震のときにはこれ発動されたと思うんですね。 それで、県や市町村がこれ補助の上乗せをすると、補助割合が幾らになるんでしょうか。
○政府参考人(杉中淳君) お答えいたします。 能登半島地震により被害を受けた農業用ハウスや農業用機械の復旧を支援する農地利用効率化等支援交付金の被災農業者支援タイプでは、委員御指摘のように、国の支援に加えまして県や市が任意で上乗せ支援を行えることとしております。 石川県では、県で十分の二、市町で十分の二の上乗せ支援を行っており、国の補助と合わせると補助率は最大十分の九となります。
○紙智子君 そうですよね。この十分の九ということになるとかなり助かるとは思うんです。 それで、被害状況を是非早期に把握してほしいと思うんです。雪が多い福島の農業用ハウスの被害が八百七十五棟、比較的雪が少ない十勝でも三百棟、それから四国の愛媛で百六十棟の被害ということで、特に共済に加入していない未加入者ですね、この人たちは撤去から再建に向けて全くめどが立たないと、営農を諦めるという話も出ているということなんですね。未加入者への支援というのもやっぱり必要だと思うんです。 気象庁は、今年は、日本海寒帯気団収束帯というんですかね、難しい言い方ですけれども、といって、大雪をもたらす気団が発生しているんだと注意喚起をしました。しかし、経験のない大雪に備えるといっても、これなかなか簡単ではないと思うんです。 それから、今、各地で地域計画の作成が進んでいるんですけれども、やっぱり地域計画で担い手を確保していこうというふうに思うと、この離農を防ぐ必要があるんじゃないかと思うんですね。ですから、被災農業者の支援タイプ、これを是非発動していただきたいというふうに思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 経営体育成事業、私もよく覚えています。埼玉の方々がかつてない支援の水準でやってくれて、おかげで立ち直ったという話を随分聞いた記憶があります。今は名前が変わりましたけど、御指摘のとおりですね。 これが発動できれば、それはとてもいいんですが、過去の例をちょっと、私も御質問いただいたんで聞いてみたんですけれども、かなり規模のでかいときに、例えば平成二十四年、二十五年のときは八万というロットの施設が被害に遭ったと。もうこれ八万が基準だと言っているんじゃないですよ、それぐらいのロットであったということでありますので、先週も委員会で答弁させていただいたんですが、まだ雪の下にあって、どれぐらいの被害があるか、まだつかめておりません。ですから、その被害の報告を先週の金曜日も農林水産省から求めたんですが、役所の方も、まだ雪の下なので確定的な数字は申し上げられませんという報告しか上がってきていませんので、その経過を見ながらやらせていただきたいと思います。 それから、共済の未加入の問題は何度か議題になりましたけれども、共済に入るという意思を示していただければ、改植とか、そういったものについては手当てすることが可能ですので、是非そういった制度も御利用いただきたいと思います。 極めて大規模な災害のときに限ってこの農地利用効率化等支援交付金というのは出されているということは御理解いただいた上で、被害の全体の把握にまずは努めていきたいと思っております。
○紙智子君 被害全体の把握ということを言われて、それはそうだというふうに思うんです。 ただ、やっぱり実際に制度というのはあるので、使わない理由を挙げないで、やっぱり最大限まずは利用すると。同時に、やっぱり規模がいつも問題になっていて、規模が小さくても被害を受けた人は同じなんですよね。ですから、そこは未加入の人に入るという意思示してもらえれば対応できるということを今お話あったんですけれども、恐らく、今まで全然そういう被害がなかったところにとってみたら、突然のやっぱり大雪が来て、こんなことになるとは思わなかったということが多いと思うんですよ。だから、加入していなかったという例もあるというふうに思うので、そこは現状を把握した上で必要な対応策を是非、やめないで続けるよというふうになるように進めていただきたいと。 私は、二〇一四年のときは直接埼玉を回りましたし、そうしたら、もう明け方になって、物すごい重くなって明け方に崩れちゃったとか、それから山梨の方は、改植をする費用とかもすごい困っていたんだけれども、あのときにいち早く改植も含めた支援というのが出て、それで助かってそのまま頑張るというふうになったということも含めて振り返ると、やっぱり規模大小というよりも、やっぱりそういう置かれている実態に照らして、是非離農しなくても続けていけるようにしっかりと対応策を出していただきたいということを強く要求いたしまして、質問といたします。 終わります。
○寺田静君 秋田県の寺田と申します。本日もよろしくお願いいたします。 私は、今日は、この場は農村の関係人口と有機農業のことについてお伺いをしたいというふうに思います。 食料・農業・農村基本法四十五条の中で、「国は、農業と農業以外の産業の連携による地域の資源を活用した事業活動を通じて農村との関わりを持つ者の増加を図るため、これらの事業活動の促進その他必要な施策を講ずるものとする。」と書かれています。 この四十五条の農村との関わりを持つ者とは具体的にどういう方たちを指すのか、いま一度教えていただければと思います。
○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。 食料・農業・農村基本法における農村との関わりを持つ者、これは第四十五条のほか、四十三条、四十四条、この三条で使われておる用語でございますけれども、農業を営む方を含めた農村に暮らす方、また農村の外部から関心、関与を持つ方といった農村と何らかの関わりを持つ方々のことを指しております。 農村の外部から関心、関与を持つ方々につきましては、都市部にいながら特定の地域に関心を持ち、その地域の農作物を購入する形や、農泊等で農村に関わる形、働く場所を見付け、実際に生活の拠点を農村に移す形など、様々な関わり方が考えられるところでございます。
○寺田静君 ありがとうございます。 改めて、必要な施策というものはどのようなものを考えていらっしゃるでしょうか。
○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。 農村と関わりを持つ者を増やすためには、所得の向上と、雇用機会を生み出し、農村における付加価値を創出する経済面の取組と、生活の利便性を確保するための生活面の取組を推進することが必要であると考えております。 具体的には、経済面の取組といたしまして、農泊や農福連携など、他分野と連携しながら農村の地域資源をフル活用することによる付加価値の創出、生活面の取組といたしまして、農業者や地域住民などが連携し、農地保全や生活支援などを行う農村RMOの形成、これらの取組を推進するために、官民共創による民間企業の参画促進や地域と企業のマッチング、二地域居住の普及、定着などに取り組んでまいる考えでございます。
○寺田静君 ありがとうございます。 内閣府や総務省、また国土交通省などもこの関係人口の拡大というところに取り組んでいらっしゃると思いますけれども、どのように連携をされていらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。 関係人口の創出拡大につきましては、各府省庁において様々な取組が実施されております。農山漁村の活性化のためには、関係府省庁と連携してこれらの施策を活用し、総合的、一体的に推進していく必要があると考えております。 このため、農林水産省におきましては、地方創生交付金等が農山漁村の現場で活用されるよう、内閣府を始めとした関係府省庁と連携して事業内容の紹介などを行っているところでございます。また、総務省と連携をいたしまして、地方公共団体の農政部局、企画部局、双方へ各種施策を説明するなど、関係府省庁との連携を強化しているところでございます。 さらに、本年二月に産官学金労言の企業等約四百団体、地方自治体約五十団体が参画する「農山漁村」経済・生活環境創生プラットフォーム、これを立ち上げまして、農山漁村と他分野の民間企業との連携による案件形成やそのための関係府省庁の施策の紹介、活用の促進を図る取組を開始したところでございます。 実際に、二月四日に行いました設立記念シンポジウムにおきまして、現地、オンライン合わせて千二百名を超える方々に参加いただく中、内閣府、総務省、国土交通省、経済産業省、そして農林水産省からそれぞれの施策を紹介し、多くの参加者に関心を持っていただいたところでございます。 引き続き、こうした取組を通じまして、農山漁村の関係人口の拡大に取り組んでまいる考えでございます。
○寺田静君 ありがとうございます。 様々御努力をされているということですけれども、一点、通告をしておりませんけれども、そもそもこの農村の関係人口を増やそうと努力をされている理由はどこにありますでしょうか。
○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。 本日の審議の中でも多々出てまいりましたけれども、農村の人口が減っていく、そしてその中で、農業に携わる方々の人口も減っていくという中にあってやはり外から人を呼び込んでこなければいけない、そのためにはまず農村に関心を持っていただき、そういった方々が農村に関心を持ち関与を深めていく、その過程を通じて農村に暮らしていただく、そしてまた農業に関わっていただく、こういう必要性がますます高まっているという認識に基づくものでございます。
○寺田静君 ありがとうございます。 私も是非進めていっていただきたいというふうに思っているんですけれども、私の友人のお子さんが山村留学というものをしていて、その山村留学というのは、そこに住んで地元のその地域の学校に通って、親元と離れて生活をするということでしたけれども、その友人のお子さんは一シーズン六平米ぐらいの畑を一人ずつ割り当てられて、そのお子さんは、ネギ、ジャガイモ、サツマイモ、ピーマン、また葉物なんかを育てられたということでした。 ただ、その子いわく、葉物はすぐに虫にやられるから無理なんだと言っていたそうです。サツマイモのつるが隣に生えたネギに覆いかぶさってネギを駄目にしてしまったりとか、あるいは不注意でこの収穫したジャガイモが軽トラにひかれてしまったりとか、いろんな失敗があったということで、ほほ笑ましく話を聞かせていただきました。 また、家族の元に届いたというこの泥だらけのジャガイモとかピーマンが詰まった箱の中には、スーパーでは見たことがない小さいジャガイモも入っていたりして、友人が言うには、改めてプロの農家さんのすごさを知ったということでした。このお子さんの経験を通じてこの保護者の方も非常に影響を受けているんだなというふうに、私自身もこれを聞いて感じたところです。 大臣の御子息も今農業で努力をされているというようなお話もあったと思いますけれども、どういうことがきっかけでそういうふうに農業に向かうようになったかなというふうに思っていたところもあります。改めて、子供の頃にこの農業を体験する意味は非常に大きいというふうに思います。うちの子も実は田植と稲刈りなんかを経験させてもらったことがありますけれども、残念ながらその二回ぐらいでは大した効果はなくて、シーズンを通じて栽培に携わるというところがやっぱり大事なんじゃないかなというふうに思っています。 そこでお伺いをしたいですけれども、この子供たちや子育て世帯への働きかけというところをどういうふうにされていくのか、これは大臣にお伺いをしたいというふうに思います。
○国務大臣(江藤拓君) 子供たちへのアプローチは、なかなか農林水産行政の中では難しい部分です。だけど、面白いよと。例えば、芋掘りなんかは全く面白いんですよ。全く農業に興味のない子でも、芋掘りなんかはもう一〇〇%面白いです。掘ってでっかいの出てくりゃ、うれしいに決まっていますからね。しかし、中には、例えばレンコンの収穫に行けと言ったら、絶対嫌ですよ。あんな泥水の中に入っていきたくないですよね。ですから、ハードルをなるべく下げてあげるということが大事なんだろうと思います。 そして、食育というものもあります。食がどういうふうにできていくかということはこの子供の教育上もとても大事なことで、最近の子供の中には魚というものに骨がないと思っている子供もいるらしいですね、さばいた魚しか見たことがない。ですから、魚というものにちゃんと骨があって、内臓があるんだよということも知らない子までいるという時代ですから、やはり食に対する関心をいかに熟成するかは難しいです。 それはやっぱり自治体にお任せする部分が多いですね。私の地元なんかでは、漁業者の方が魚を持っていって、魚を三枚に下ろすような体験をさせたりしていますよ。みんなで干物を作って食べようと。 ですから、また農泊というような切り口もありますけれども、少しずつでもやはり交流人口、それから二地域居住ということも含めて、子供たちが少しでも農に触れるような機会を増やしていくことが将来の担い手の確保にもつながっていくんだろうというふうに思っております。
○寺田静君 どうもありがとうございます。 改めて、この農水省の資料、この予算の資料を見てみると、関係人口の創出のところ、資料の事業イメージを見ていると、地域協議会の中には実は教育機関は含まれていないと思うんですね。先ほどもこの山村留学の話をさせていただきましたけれども、年間を通して農業に関わるような学校の取組というところも影響が大きいのではないかなというふうに思いますので、もし私のこの見ている範囲で正しければですけれども、是非文科省も巻き込んでいただきたいなというふうに思っております。 今、この令和の米騒動とも言われて、備蓄米の放出もあって、一般消費者の農業への関心は非常に高くなっているというふうに思いますので、今がこうしたところ、目を向けていただくチャンスではないかというふうに思っております。午前中からのこの審議にも耳を傾けてまいりまして、産業としての農業のイメージが変わることも大事だというふうな大臣のお話もありました。もうかってももうかっていると言わないとか、あるいはレクサスに乗ったらいいだろう、レクサスに乗ったらいいとか、おまえも農業やれと、成功者だと胸を張って言ってほしいというような大臣のお話もありました。そういうようなところも、子供の頃からこの農業を知っていくという意味で、文科省とも是非連携をさせていただきたいということを申し上げて、有機農業のところに質問を移したいというふうに思います。 今の話は次の有機のところにも関わるかなと実は思っておりまして、このみどり食料システム戦略、改めてこの環境負荷低減に向けた取組についてお伺いをしていきたいと思います。 このみどり戦略の中で、環境保全型の営農活動への支援と環境と調和の取れた食料システムの確立に向けたモデル的取組の横展開や有機農業の取組を拡大をすると、見える化の推進などを実施すると、今日の委員会の冒頭でも大臣が述べられております。 少し前に、東京都品川区が、教育改革の一環としてオーガニック給食というものを打ち出しました。これは、区内の小中学校四十六校において学校給食の全てをオーガニックにする、学校給食の全ての野菜をオーガニックにするということで、二〇二五年十月から転換をするということでありました。 私自身も、有機農業を広めていくには、例えば、韓国などの事例を学びますと、給食などで使われ、安定的にこの消費が確保されるということが大事だというようなことを学んできましたので、直感的には、また一保護者としても歓迎すべき動きなのかなというふうに思っておりましたけれども、ネット上での反応を見る限り、報道に関して批判的なコメントが数多くあったんですね。それは、主に、安定的に供給をできるのかと、あるいは価格面で大丈夫なのかと、また有機が安心、安全と発信をすることはそれ以外の農業が危ないと言っているようなものではないかというのが主な反発の理由であるようです。 改めて、ここで一点お伺いをしたいんですけれども、有機農業を進める理由は何でしょうか。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えをいたします。 有機農業につきましては、生物多様性の増進、あるいは環境保全に寄与と、こういったことで持続性や付加価値の高い農業の実現に貢献するとともに、原料の海外依存度が高い化学肥料を使用しないため国際情勢に左右されにくいと、そういった農業生産体制の確立に資するものと考えております。また、国際的にも環境負荷の少ない農業を展開することが求められており、有機農産物を活用したブランド化を通じ、国内外の消費者の評価向上にもつながると考えています。 こういったことから、農林水産省といたしましては、みどりの食料システム戦略におきまして、有機農業の取組面積につきまして、二〇五〇年までに耕地面積の二五%、百万ヘクタールに拡大する目標を掲げているところでございます。
○寺田静君 ありがとうございます。 今、耕地面積に占める有機農業の取組面積の割合を二五%、百万ヘクタールに拡大をするという目標について教えていただきましたけれども、現在の進捗状況についてお知らせください。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 有機農業の取組面積につきましては、二〇二二年度で、耕地面積の〇・七%に当たる約三万ヘクタールとなっております。過去十年で約一・五倍に拡大しておりまして、特に、みどりの食料システム戦略策定後の二〇二二年度は前年に比べて三千七百ヘクタールの増加と、大幅な伸びになったところでございます。
○寺田静君 ありがとうございます。 二五%を二〇五〇年までに達成をするということで、なかなか意欲的な目標を掲げていらっしゃるなと。しかも、今現在の割合は〇・七%というところですので、なかなか厳しい現状があるんだというふうに思っております。 いかにこの生産を増やすかということをこの基本計画の中で、有機に限らずですけれども、全体のその農業、いかに生産を増やすかというところを議論している中で、この有機農業というものを改めてどういうふうに広げていったらいいというふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 大変おっしゃることはよく分かります。 やはり、麻布十番の有機のスーパーにも何度か行きましたが、非常にお高いですよね。ですから、これをやはり選んでいただくためには、やはり購買力、消費者の方々の懐がやはりそれなりの余裕がなければ、たとえ有機がいいなと思っていても高いから買えないという方々もいるんだろうと思います。ですから、これはもう紋切り型の言い方ですが、物価上昇を上回る給与水準の上昇というものを早く実現しなければならない、経済がやはり順調に成長することがまず第一として必要だと思います。 なぜ有機を選ぶかということについては、それぞれこだわりだと言ってしまえばそれまでですけれども、やはり残留はないとは言いながらも、やはりないのとあるのは違います、ゼロかちょっとあるのは全然違いますので、やはりこだわって有機を食べていただくということも必要ですが、先ほど委員が言われましたように、学校給食に提供するということは間違いのない売り先なんですよね。そこが必ず買ってくれるということであれば、生産者は安心して作れるわけですから。ですから、マーケットをつくらないと有機はなかなか成長しない。そして、ただ輸出するということを考えると、有機の例えばイチゴなんかの値段はもう爆発的に高いので、有機であることによってこれだけ農業の所得が増えるんだということが生産者の間にもある程度浸透すれば、有機に難しくても取り組んでいこうという方々は増えるんだろうと思います。 ですから、今度、令和九年を目標に新たな交付金もまた創設して、この大きな目標を、百万ヘクタールというのを立てたんですから、何とか五〇年までに達成できるように、予算の面でもしっかり応援していきたいと考えております。
○寺田静君 ありがとうございます。 私も、給食に使われて安定的なこの供給の場が確保をされて、そうすると相対的に価格も下がってくるんだと、その他のものに比べてようやくこの競争力を保てる価格になってきて、スーパーで両方あっても有機のものを手に取りやすくなるみたいなことが実現されることも大事かなというふうに思っております。やっぱり、現状では、スーパーに行っても、両方並んでいても、価格がやっぱり倍とかいうことだと、まして今のこの状況の中では手が伸びづらいというところがあるというふうに思います。 こういうところでも、給食に使われて取り組んでくださる方が結果的に増えていくというところが、増えることは望ましいことではないかと思いますので、今度、情報発信みたいなところにも何か支援をしていただいて、取組を進めていっていただきたいなというふうに思っております。 ただ、現状ですと、このオーガニックビレッジという話もありますけれども、この取り組む自治体には地域間の偏在が見られるというふうにも思っております。この理由は何でしょうか。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 オーガニックビレッジにつきましては、これまで四十五道府県、百三十一市町村ということで取り組んでいただいております。 御指摘のとおり、一つの県で多くの市町村が取り組んでおられるところもあれば、取組数が少ない道府県もございます。それ、一概に理由というのは難しいんですけれども、例えば、先行して取り組んでいる市町村からの情報に刺激を受けて、その周りの近隣の自治体というところでかなりうまく広がっていると、そういった例もございます。 私ども、先進的な取組事例の発信と、こういったことでしっかり働きかけていきたいと思っております。
○寺田静君 ありがとうございます。 間もなく時間が参りますので、最後の一問は次の回に回させていただきたいというふうに思いますけれども、以前、何かの質疑のときに、与党の先生の方から、やっぱり横展開ってなかなか難しくて、その地域にキーマンがいなければなかなかその好事例の横展開なんというものはできないんだというようなお話もあったと思います。 盛んなところを見ると、やっぱり長年取り組んでいる先駆者の方や情熱的な方がいらっしゃるということで、そういう方たちが核となって広がっていくというところがやっぱりあるんだろうというふうに思います。この人をいかに見付けて育てていくかというところにも是非努力をして、推進をしていっていただきたいというふうに思っております。 ありがとうございました。
○委員長(舞立昇治君) 以上をもちまして、令和七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、農林水産省所管についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(舞立昇治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(舞立昇治君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、農林水産省大臣官房総括審議官山口靖君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(舞立昇治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(舞立昇治君) 農林水産に関する調査のうち、食料・農業・農村基本計画に関する件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○徳永エリ君 立憲民主党の徳永エリでございます。 農林水産委員会で久しぶりに質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。 今回の新たな基本計画は、内容もさることながら、我が国農業の生産基盤が弱体化していると言われている中で、この五年間というのは大変に重要な五年間になると思います。五年ごとに基本計画は見直されてきましたけれども、目標達成できなかったとか計画倒れに終わってしまったとはもう言えないというふうに思っております。 高コストの中での農業経営を続けていかなければならない、また高齢化、担い手不足という中でスマート農業の導入をしていかなければならない、また輸出の促進、それから外国産から国産への切替えなど、五年間で農業の構造を大きく転換していかなければならないわけであります。 今回資料を配らせていただきましたけれども、一枚目、農林水産関係予算の推移、午前中も予算に関しては質問がありましたけれども、食料・農業・農村基本法が制定された一九九九年、平成十一年には三兆四千五十六億円農林水産関係の予算があって、そこから一兆円以上予算が減っているわけですね。 今回、この食料・農業・農村基本法が見直されて、恐らく予算が増えるだろうというふうに私たち思っておりました。現場の生産者も思っていたと思うんです。ところが、ほとんど増えませんでした。 これ改めて伺いますけれども、なぜ増えなかったのか、そして、今回増えなかったら、いつこれ農林水産関係予算って増えるんでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) なぜ増えなかったかと言われれば、私の努力不足であったとしか言いようがないところであります。懸命に努力はいたしました。ぎりぎりまで努力はいたしました。その必要性についても懸命に訴えたつもりでありますが、財務御当局の御理解が得られなかったというのが正直なところであります。 しかし、今回の思いは胸に深く刻まれておりますので、ですから、今度は、基本計画はしっかりでき上がったら、今度は具体的に何をするのか、どこを目指すのか、KPIも回して、毎年毎年政策効果がどれだけ上がったのかということも検証することになります。そのためには、当然コストは掛かるのだということは堂々と今度は言えるんだろうと思います。 ですから、なぜ増えなかったのかと言われたら、まさに私がトップでありますから私の努力不足だということを認めた上で、これから、スタートはこういうことになりましたが、基本計画ができ上がった暁には、八年度の予算についてはしっかりとしたものになるように、引き続き努力をしたいと思います。
○徳永エリ君 先ほどもお話がありましたけれども、これ農林水産関係予算というのは、別に現場の皆さんのための予算ではないわけですよね。 特に今回は、食料・農業・農村基本法、これが改正されて、食料安全保障、国民の食料を守っていくために必要な施策であり、そして予算だったわけで、財政審の話もありましたけれども、財務省の考え方なのか政府の考え方なのか、農林水産省と違うとは思いますけれども、やっぱり根本的に本当に食料安全保障を守るということがどれほど重要なことなのか、そして生産現場が今どれほど危機的な状況にあるのかという認識をしっかり新たにしていただかなければ困るということを改めて申し上げたいですし、それから、やっぱり予算が増えることが現場への一番の力強いメッセージだと思いますよ。あっ、政府は本気でやる気なんだと、自分たちも頑張んなきゃと、生産者の意欲につながるじゃないですか。そういった意味では、農林水産関係予算が増えなかったということは大変に残念に思っております。 そして、限られた予算の中で、どうしたら目標を達成できるのか、あるいは生産者が安心して意欲を持って営農を続けていけるのかということですけれども、この機会に、この基本計画の中身だけではなくて、既存の政策とか、それから制度、こういったものももう一度見直す必要があるかもしれないという点で質問させていただきたいというふうに思います。 まずは、水田政策の見直しについてお伺いいたします。 令和九年以降、五年水張りの要件は求めない、また、令和七年、八年の対応としては、水稲作付け可能な田において、連作障害を回避する取組を行った場合、水張りをしなくても交付対象とするということでありますけれども、あんなに激しい議論をしてきたと、で、そういう中で交付対象水田の要件の厳格化してきたわけでありますけれども、あっさりと五年水張りは求めない。なぜ、令和九年の前に、もう今年も来年も水張らなくていいと急に変わったのか、教えてください。
○国務大臣(江藤拓君) 政策の急激な変更についての御批判についてはしっかり受け止めたいと思います。 しかし、私も現場主義を徹底してきた政治家であると自負しておりますが、この水張りについては、何とかしてくれと、もうどうにもならぬぞというような話が余りにも多かったですよ。ですから、図らずんば私また農水大臣になって、このことを最初に役所の諸君に、これ何とかならぬのかということを検討課題として挙げました。 ですから、今までいろいろ議論した中で、私も調査会長だったので非常に責任があります、自民党のですね。ですから、俺のところはもちろん水田としての機能を持っているけれども、ずっと大豆を作っておると、大豆を作っていて非常に収量も上がっておると、今更ここに水を張ったら必ず収量は落ちると、どうしてくれるんだと、そんな不合理なことはないやろうというような御意見をたくさんいただいて、そういうことであれば、多少強引な印象はあったかもしれませんが、この際、改めるに遅過ぎるということはないということでもありますので、七年、八年については、いわゆるしっかり施肥などを行っていただければ水張りをしなくても交付対象とするということにさせていただきました。 これは自分としては現場の声を十分に聞いた上で判断させていただいたというふうに思っておりますが、それは一部の中では突然の政策変更によって大変混乱された方もおられると思います。そういった方々にはこの機会におわびを申し上げたいと思います。
○徳永エリ君 私も農林水産省とずっと議論をしてきて、随分嫌な思いもいたしました、正直言って。結果こうなるのかと思って驚きを隠せない、そんな気持ちであります。 畑地化促進事業の北海道の採択面積なんですけれども、全国で一万八千五百ヘクタールのうち一万一千百十三ヘクタール、これが北海道の採択面積なんですね。全国の採択面積の約三分の二ということであります。 令和四年から令和六年の三か年で、北海道の水田面積のうち約一六%が畑地化促進事業に採択されているんです、一六%。で、既に水張りをした生産者、それから水張りをする準備をしていた生産者もいます。それから、高齢農家で、まだ農業を続けようかなと思っていたけれども、先が見えないし米価も安いからもうやめてしまおうと思って、この水田政策の見直し、水活の見直しをきっかけにやめてしまった人もいます。 それから、畑地化に手を挙げました、そして畑地化しようと準備をしておりますけれども、最終的には五年間、畑地化支援定着促進事業、あっ、支援、これを受けてやめてしまおうかなと思っている人もいます。また、畑地化しましたけれども、米価がこれだけ高い、そして陸稲の生産がうまくいっているところもあるということで、畑で米を作ろうかなと思っている人もいるようであります。畑と水田で差を付けた地域の土地改良区の賦課金、これもこれから先どうなるのか。とにかく、北海道は面積も広いし、現場が大混乱しているんですね。 これからいろんな問題が具体的に出てくると思いますけれども、この混乱を今後どのように収めていくつもりなのか、そして、やめなくてもいい農家がやめてしまったことに関してはどうお考えでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) やめなくてもいい農家がやめてしまったということであれば、それは決していいことではなかったと思いますよ。もうこの政策の転換がそのきっかけであったのか、これがあったことが決心する一つの要因であったのか、メルクマールになったのかどうかはそれぞれの方々から聞いてみなければ分かりませんが。 しかし、今後、この水活については、一千七百回もう既に現地の説明会を開いております。私の地元でも詳細に説明をしてほしいという要望は大分ありました。そういうところについては、担当者を送り込んで説明をさせていただいています。やはり十分に内容が理解されていない。しかも、令和九年度までに詳細な制度設計をするということでありますから、非常にぼやっとした部分が残っていることもやっぱり認めなければならないというふうに思っています。単価の張り方も、果たして薄くならないのかというような御指摘は衆の方の委員会でも、予算委員会でも度々いただいた御指摘でありますので、これから更に現場の声を聞きながら、これが新しい制度に変わったときに、決して今まで意欲的に農業に取り組んでいた方々がやめてしまうようなことにならないように、予算の面でも制度の面でもしっかり現場の意見を聞く努力を今後とも続けていきたいと思います。
○徳永エリ君 これからまた具体的にいろいろと課題が出てきたときにお伝えしていきたいと思いますけれども、しっかりとよろしくお願い申し上げたいというふうに思います。 また、農林水産省は、水田における地域の特色ある産品の産地づくりに向けた取組を支援してきた産地交付金を、水田、畑にかかわらず、中山間地域等の条件不利地域も含め見直しを検討するということでありますけれども、産地交付金を見直す理由と、見直しに向けての検討の方向性についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(江藤拓君) 委員もよく御存じのとおり、産地交付金につきましては、それぞれの再生協議会とか県が作物も指定ができる、単価の設定もできるということであります。これがどれだけの政策効果を生んだかということは、この機会にやはり見直す必要があると思います。 基本計画を作るに当たっては、これからKPIをしっかりと設定するということでありますから、KPIを設定する以上は、やはりその産地交付金がどれほど地域の農業振興に貢献したのかということは数字の上でやっぱり検証する必要があるんだろうということで、決してあら探しをしようという話ではありません。より効率的に、産地交付金という制度は運用する上でどのようなことが可能なのか、それも検証するために全国的に調査をさせていただきたいということでございます。
○徳永エリ君 現場は、見直しをすることによって活用できる予算が限られて、生産者への支援がこれまでよりも薄まるのではないかということを懸念しているんですね。どういうことに取り組んできたのか、あるいは取組途中のものもありますので、しっかり現場の状況を見ながら見直しの判断をしていただきたいということをお願い申し上げたいというふうに思います。 それから、畑作物の本作化についてでありますけれども、麦や大豆の国産化の推進についてお伺いいたしますけれども、まずは最近の価格動向について御説明ください。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 まず、国産小麦の価格につきましては、輸入小麦の上昇もあって近年比較的高い水準にございまして、直近の令和七年産の播種前契約、これは五万八千円・パー・トンとなっております。また、需要につきましては、従来のうどんなどの日本麺用中心から中華麺用、こういったところにも拡大しつつあると。 それから、大豆につきましては、横ばいないしはやや低下ということで、直近の五年産の収穫の入札では八千六百四十五円・パー・六十キログラムとなっております。この需要につきましては、生産の拡大ということもございまして、豆腐用など輸入大豆からの切替えも進んでやや増加しているというところでございます。
○徳永エリ君 麦、大豆の本作化につきましては、やはりその価格が今後どうなるのかということと、需要がどのくらいあるのかということを生産者は大変気にしていると思っています。 基本計画では、新商品の開発やPRなどへの支援を通じて新たな用途への活用等による付加価値やブランド価値の醸成を図り、国産への切替えや更なる利用拡大を図るとしていますけれども、出口対策は、スローガンだけではなくて、しっかりと、民間の努力に丸投げするということでもなく、農林水産省が積極的に関与して、具体的な需要がどのくらいあるのかも含めて示していただかなければ、生産者は安心することができないというふうに思います。 また、今年は三年に一度の畑作物の直接支払交付金、ゲタ対策の改定年であります。生産者が報われる、努力が報われる交付金算定の改善やセーフティーネット対策の強化が必要だと考えますけれども、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(江藤拓君) その数値目標ということでありますが、委員も御存じのとおり、小麦は国内需要量の八割は輸入です。大豆についても七割輸入なんですから、これを計算していただければ、どれだけ生産余力があるか、思いっ切り作っても全然大丈夫ということは生産者の方々には御理解いただけると思います。 それから、これから令和六年度の補正予算におきましては、これを受け入れていただくためには食品産業の方々にも御協力いただかなければなりません。ですから、新商品の開発、これは開発経費の二分の一を、これを国で補助することといたしました、新商品をですね。それから、例えば大豆なんかを入れるときには、紙で入ってくるわけですが、日本のものを入れるとフレコンになりますので、そうなると機械の投入口なんかが規格が違うらしいんですよ。そういったものを更新するときの、そういう民間の食品会社の機械に対する支援も二分の一行うようにいたしますので、こういった、生産現場だけではなくて受け入れてくれる方々に対する支援もすることによって国産の大豆、小麦の生産を後押ししていきたいというふうに考えています。 ゲタの話もした方がいいですか。ゲタの話もした方がいいですか。(発言する者あり) ゲタの話は非常に難しい話です。先生も御存じの上でお聞きになっていただいているんだと思います。これは、もうまさに法律事項であるということであります。まずは農業の担い手に対する経営安定のための交付金の交付に関する法律に基づいて交付を行っているということであります。その中の第三条の六項だったと思いますが、標準的な生産費と販売による標準的な収入の差額の補填を図ることを旨としなければならないというふうになっております。 ですから、常に不満が出るのは、いわゆる生産コストを下げたと、生産者が頑張って。生産量が増えた分は交付金の増額という形で十分手取りに反映されるけれども、生産コストを下げると、この計算式上、差額が縮まってしまうものですから、金額が減るじゃないかと、努力をしない方がましじゃないかという御指摘はあります。 しかし、これは私もずっと前々から聞いている話で、極めて難しい話ではありますが、しかし、これから、麦、大豆、こういったものについて生産を、国内で生産する方に向けるということであれば、ゲタについてはこれから議論の対象になると思いますけれども、ただ、これはWTO上の整合性もあるんですよね、内外格差の是正ということで認められている交付金ですから。こういったことも考えながら、このゲタ政策についてもこれから議論してまいりたいと思っております。
○徳永エリ君 今も大臣からお話ありましたけれども、農林水産省は全国の生産費を用いていることから北海道は有利だというふうに考えているようですけれども、コスト削減や生産性の向上は農家の努力の結果ですから、そのことがしっかり評価されなければ意味がありませんので、よろしくお願い申し上げたいというふうに思います。 麦の生産、全国のシェアの六割は北海道です。それから、大豆の生産のシェアの五割も北海道です。ジャガイモは八割です。てん菜はもう北海道でしか作っていないと言っても過言ではありません。日本一の生産量、安定的な供給を維持して、更に生産性の向上を目指している北海道の農家の努力、これが報われるようなゲタ対策の改定、よろしくお願い申し上げたいというように思います。 それから、農林水産省が二〇二二年に、砂糖の原料であるビートの交付金の対象数量を六十四万トンから二〇二六砂糖年度には五十五万トンに、九万トン引き下げました。作付面積は五万七千五百ヘクタールから五万ヘクタールまで減らし、維持するということでありましたけれども、既に昨年の段階で北海道全体でビートの作付面積は四万八千九百ヘクタールと、五万ヘクタールを割っているんですね。 北海道には七つの製糖工場がありますが、ビートの収穫量が減れば工場の稼働率も低下しますし、採算が悪化します。地域経済や雇用にも大きな影響を及ぼします。また、交付金の財源となる糖価調整制度のALICの砂糖勘定が巨額の累積赤字に陥っています。交付単価もこのままでは上がらない、補正予算で六十億の確保、これも一時しのぎにすぎません。 先月、鹿児島県の沖永良部島に行きまして、サトウキビ生産者の方々からも同様の御要請をいただいてきました。そもそも、この制度、もうもたないんじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 まず、糖価調整制度の、何といいますか、赤字がちょっと出ているという、赤字が出ているということでございますけど、基本的には砂糖の消費量が長期的に減少する中で、特に令和元年以降、国際糖価の高騰、円安ということで、交付金の支出と調整金の徴収というところで調整金の徴収が交付金の支出を下回るというようなことになったということで赤字が続いておりまして、年度末累積赤字が六百三十八億円ということになっております。 こういった砂糖の勘定の収支改善に向けて、昨年から、例えば、異性化糖からの調整金徴収の再開でございますとか輸入糖からの調整金の水準の引上げと、こういったところで御理解いただきながら進めているところでございます。また、農林水産省といたしましても、令和六年度補正ということで、糖価調整制度の安定的な運営に必要な資金ということで六十億円を措置したところでございます。 私ども、関係者の理解と協力をいただきながら、こういった持続的な糖価調整制度の運営に取り組んでまいりたいと考えております。
○徳永エリ君 令和五砂糖年度における単年度収支は約七十二億円の赤字、そして累積赤字は約六百三十八億円ということで、これ大変な赤字ですよね。簡単にはこの赤字解消することはできないというふうに思います。人口もどんどん減っていって、砂糖の消費量も減っているということでありますし、それから人工甘味料なんかも入ってきている、こういった影響も恐らくあるんだと思いますけれども、これ、赤字がこのままどんどん膨らんでいったらどうなるのか、大変心配ですけれども、大丈夫でしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 大丈夫にしなきゃいけないと思っております。 六百三十八億の赤字、九月の末ですね。六百三十八億の赤字ということでありまして、九月末の時点で。 しかし、この異性化糖、それから輸入糖、これから調整金を取るというのは非常に苦労したんですよ。非常に業界の方々の御理解をいただくのは難しかったです。やっとここからお金が取れるようになりました。この六百三十八億から、今回六十億を出しますので、五百七十八億が残りになります。ここの方々から調整金をこれから継続的にいただければ、次第に私は状態は、赤字の幅は解消していく方向に向かうんだと思っております。 いずれにしましても、この糖価調整制度、これなくなったらどえらいことになりますので、北海道だけの問題じゃありませんので、もうそれこそ鹿児島や沖縄、そういったところも大変な影響を受けることになりますので、この制度の維持についてはしっかり目くばせをしながら守っていきたいと思っております。
○徳永エリ君 基本計画の中にも書かれておりますけれども、この制度を守って生産者を支えていかなければいけない理由のもう一つには、北海道のやっぱり輪作体系を守らなければいけないということなんですね。北海道の畑作農業においては、安定的な生産を維持するためには、この輪作体系、三輪作、四輪作、とても大事なんですよね。これビートだけではなくて、バレイショ、麦、豆類、こういったものをしっかり助成して、この輪作体系をしっかり確立していかなければ本当に北海道の農業に大きな影響があります。基本計画の中には、てん菜のところにはこの輪作体系について書かれているんですけれども、バレイショなどほかの作目のところには書かれていないんですね。バレイショも是非とも、大変に重要なものでありますから、この輪作体系の確立というところにできればしっかりと書いていただきたいんですけれども、その点にも着目していただきたいということをお願い申し上げたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 今ちょっとちらっと見ただけですけど、書いていないみたいですから、善処いたします。
○徳永エリ君 本当に北海道の農家の皆さんにとっては、この輪作体系、重要でありますので、てん菜、そしてバレイショ、麦、豆類、この体系をしっかり守っていただくようにお願いを申し上げたいというふうに思います。 それから、ちょっと時間がなくなりましたので、これ大臣にお願いなんですけれども、米国との関係なんですが、先日も、何の意図を持ってか、米国の報道官が日本の米の関税について言及をいたしましたよね。鉄鋼やアルミに続いて自動車も追加関税が課されるかもしれないという状況の中で、我が国の農林水産物・食品の輸出額が昨年は一兆五千七十三億円、初めて一・五兆円を超えました。輸出先は、第一位が米国、第二位が香港で、第三位が台湾だったんですね。 ですから、今後、米国から何を要求されるか分からないという状況だと思っております。相手の出方を待たずして、やはり我が国の考え方をしっかり伝えるべきではないかというふうに思います。やっぱりこれまでと違って、今の時代は自国の利益だけを考える時代ではない。特に食料に関しては様々なリスクがありますから、やはり世界全体でそれぞれの国の、自国の生産を守ることが世界の食料安全保障につながっていくというふうに思うんですね。 御案内のように、加工用のジャガイモはもう通年解禁されました、アメリカからの要求で。今は、日本では、病害虫の侵入を防ぐために、植物防疫法に基づきまして米国からのジャガイモの輸入は禁止しています。生食ジャガイモのジャガイモの輸入は禁止しているんですけれども、二〇二〇年三月、第一次トランプ政権のときに生食用ジャガイモの輸入解禁を米国から求められまして、既に解禁に向けて協議が進められています。 当時、米国は、日本が米国産の生食用ジャガイモの市場を開放すれば一億五千万ドルの輸出額が増加するだろうと豪語していたわけなんですよね。これが解禁されると日本のバレイショの生産にどんな影響があるかということを大変懸念をいたしております。 ジャガイモが、今人口が減っているという中で、その生食用の需要が減っているということもあって、加工用はまだまだ需要があるので、加工用に生産を仕向けていかなければいけないという状況もありますけれども、この日本のジャガイモ生産を守るためには、この米国との生食用ジャガイモの解禁についてもう一度しっかり議論し直す必要があるんじゃないかというふうに思います。 この資料の最後に付けさせていただきましたけれども、この植物の輸入解禁に係る標準的手続というのがありまして、この手続を経て輸入の解禁に至るということなんですけれども、この手続の途中でこの生食用ジャガイモの輸入解禁、認められないということもあるんですかというふうに聞きましたら、もうWTOが開いているので、この手続が済めばこの生食用ジャガイモを解禁することになるということなんですけれども、本当にそれでいいんでしょうか。 この標準手続には、大体通常八年から十年ぐらい掛かるということで、この協議が始まってから四年ぐらいたっているわけでありますけれども、今前段の段階だと思うんですけれども、日本のバレイショ、ジャガイモの生産をしっかり守っていくためにも、食料安全保障の確立のためにも、この米国との協議、もう一度白紙撤回する必要があるんじゃないかと思いますけれども、大臣のお考えをお伺いしたいというふうに思います。
○国務大臣(江藤拓君) 何とお答えしましょうかね。白紙撤回ですか。この五年前のときの大臣も私なのでよく覚えています。まさにバレイショは、北海道だけの問題じゃなくて、日本全国で作られていますからね、日本全体のいわゆるジャガイモの生産に大きな影響を与える。 しかし、今御指摘あったように、WTO上開いてしまっているということがあります。我々の国にも、我々の国がほかの国にいろいろ出したいという手続をするときもこの手続にのっとってやっていますので。しかし、ただ言えることは、トランプさんが強引にこういった手続も何もかも無視して即時開けろというようなことは頑として受け入れるべきではないと思っています。そういう判断を内閣でもしするようなことがあったら、体を張って私は止めようと思っています。 やはりその国にはその国の守らなきゃいけない一線があって、それはその国のディグニティーと、いわゆる尊厳にも関わることだと思うんですよ。ですから、日本にとってアメリカがとても大切な友好国であるということはもう言うまでもありませんが、しかし、我々は日本として、日本人としてしっかりとしたプライドを持ってこういった交渉についてはやらなければならないと思っております。 白紙にしろということについては、そういう御意見が強く現場にあるということを今日は受け止めさせていただくにとどめさせていただきたいと思います。
○徳永エリ君 大臣、先日、予算委員会で田名部委員に、MA米の七十七万トン、数字が時代に合っていないのではないかということを関係国に説明したというふうにおっしゃっておりました。また、衆議院では、カレントアクセスに関して、関係国との意見交換は定期的にやっているんだと、ウルグアイ・ラウンドで、ラウンド交渉で内容を見直すということであれば米に限ったことではないというふうに発言されておりました。 ジャガイモに関しても、先ほど申し上げたように、食料安全保障上、もう自国の利益だけを考える時代ではなくなっておりますので、日本の生産者がしっかりとこのバレイショの生産、先ほど輪作体系のお話もいたしました、守っていくためにも、この生食用ジャガイモの全面解禁というのは私は考え直すべきだというふうに思いますので、是非ともよろしく御検討のほどお願い申し上げたいと思いますが、最後に一言お聞きして、時間になりましたので終わりたいと思います。
○委員長(舞立昇治君) 時間が参りましたので、江藤大臣、簡潔にお願いします。
○国務大臣(江藤拓君) 先生の真剣な訴えをしっかり胸に刻んで、これからも政治活動をしてまいりたいと思います。
○徳永エリ君 よろしくお願いします。終わります。
○田名部匡代君 こんにちは。立憲民主党の田名部匡代です。今日もよろしくお願いいたします。 今、徳永委員からも農水予算のことがちょっとありましたけれども、まあ大臣、いろいろと努力不足だというようなお言葉ありましたが、私は、すばらしい先輩始めとする議員の皆さんがいらっしゃいますが、与党の皆さん、もっと頑張っていただきたいというふうに思うんですね、ガッツポーズいただきましたが。やっぱり、いや、そんなの、まあ別に大臣かばうわけじゃないですけれども、大臣だけが闘ったって無理ですよ。なので、やっぱりせっかくこれから基本計画立てて、これからの農業をどうしていくかといういい機会なので、必要な予算は、財源はどれだけあるんだということをお互い確認しながら、与党の皆さんにも、簡単にもう政府が出してきた予算なんかのまないでいただいて、蹴飛ばすぐらいの気持ちで次は、次の予算に向けては一緒になって予算確保に向けて頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。拍手とかいただけるんじゃないかと思ったんですけれども。(拍手)ありがとうございました。 ちょっと、済みません、まずは備蓄米について、前回もやらせていただいたので、ちょっと一点確認だけさせていただきたいというふうに思います。 これまでの農水省の説明からすれば、米は不足はしていないと、投機目的なのでどこかで目詰まりしているので、備蓄米を放出すればそれが市場に出てくるだろうということだったと思うんですね。 ちょっとまだ様子を少し見なければ分からないのかもしれませんけれども、農水省では在庫の調査をされるということで、もうされていると思いますが、現段階でどのようなことが分かっているのか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 在庫の調査につきまして、今回、生産者の方々、あるいは小規模な事業者の方々の在庫の調査を今まさにやっております。これまで三月中にと申し上げてきたとおり、初めての試みでございまして、精査、分析に時間を要しておりますが、なるべく早く公表できるように進めてまいりたいと思っております。
○田名部匡代君 まあ、次の手をどう打っていくかということもあると思いますし、今後のこともあると思うので、どういうことになっているのかって分かったら、我々にもしっかりと報告をしていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 様々報道されていますように、関税払ってもなお輸入米が安く提供できるということであるとか、消費者の方々も、実質賃金がなかなか上がらない、物価高の中で生活が苦しいから、安さを求めて、国産米にこだわらずというか、やむを得ずというか、そうじゃない商品を買うだとか、飲食店も、物価高騰で経営も厳しいという中で、国産米を提供していたのと変わらず、若しくは安くなった分だけ利益になるとすれば、ちょっと懸念されるのは、このまま輸入米が定着することはないだろうかということなんです。 主食である米を輸入に頼るであるとか置き換わるなんてことは、私は、食料安全保障上の危機だと、あってはならないというふうに思っています。 是非しっかりと動向を見極めつつ、国産、消費者の皆さんにも、何度もこの委員会でも話が出ておりますけれども、やっぱり消費者の皆さんにしっかりと理解をしていただく、国産のものを、米に限らずですけれども、買っていただくということは結果としてどこにつながっていくのかということをやっぱりいろいろ政府からも発信していただきながら、消費者の皆さんに応援をしていただけるような状況をつくっていくということが大事だと思います。 それと、こういう状況の中で、私は、輸出に取り組むことはとても大事であるし、賛成なわけですけれども、まずは国内への十分かつ安定的な供給があっての輸出でありますので、是非そこを間違えないようにしないといけないと思います。 その上で、米の輸出、二〇三〇年に三十五万トンを目指すということであります。国内外の、これ、価格の面でも競争力をどの程度付けていけるのかということも大事になってきますし、もちろん付加価値を高めていくということも非常に大事だというふうに思っています。是非、この三十五万トン輸出を目指す、そのためにどんな取組をしていくのか。あわせて、現在、輸出用米に出されている補助金等ありますけれども、今後、これだけ輸出を増やしていく、輸出を増やすということは農地を活用するということですので、農地が守られるということだから私はとても大事だと思っているんですが、どの程度の財源が必要になると見込んでいるのか、教えてください。
○政府参考人(森重樹君) まず、輸出促進全般についてお答えさせていただきます。 農林水産物・食品の輸出拡大に向けましては、海外のスーパー、レストランでの日本産食材の活用促進などの海外需要の拡大、そして輸出向けの産地育成やサプライチェーンの強化など、供給力の向上を車の両輪で進めることが重要と考えてございます。 このため、こうしたことに取り組む農林漁業者や食品事業者への支援行っておりますほか、海外現地の商流構築を図るジェトロ、日本食のジャパン・ブランドの構築に戦略的に取り組むJFOODO、また品目ごとに業界全体で輸出力強化に取り組む品目団体などの活動実施について支援を行っているところでございます。
○政府参考人(松尾浩則君) これから三十五万トンということで輸出を増やしていきたいということでございます。 私ども、これからやはり低コストで生産できる輸出産地というのをしっかりつくっていかなきゃいけないということで、例えば農地の集積、集約化、あるいは農地の大区画化、あるいは品種の改良ということで多収量の品種ということでやっていく、あるいはスマート技術の活用と、こういったことをまずは取り組んでいくということだと思っております。 今、水田政策の見直しの中で、令和九年度からその見直しをやっていくということで、その中で、輸出用も含めた市場開拓米の支援の在り方、ここもそこの中で検討していくということでございますので、なかなか今、将来どれくらいの予算額というのはなかなか申し上げられないんですけれども、こういった生産面の取組をしっかりやりながら対応していきたいと思っております。
○田名部匡代君 今、基本計画で様々目標を立てて取り組む中で、よし、じゃ、生産者の皆さんも、よし、頑張っていこうというときにどんな支援になっていくのか全然分からないわけですよね。 今、十アール四万円ですかね、輸出用米。逆に言うと、国内の皆さん向けにお米を作っている方々は、どんなに赤字経営であろうと、それに対する直接支援というか、同じような私たちでいう所得補償みたいなものはない中でやっているわけで、確かに今おっしゃるように、じゃ、米政策や支援の在り方を今後全体でどうしていくのかというのはしっかり議論して、早く制度設計をしていただいて、みんなで目標に向かって進めるような環境が必要だし、また、しつこいので今日はやりませんけど、やっぱりある程度経営の見通しが立つような安定的な補償の仕組みというのは準備しておかなきゃいけないと我々は思っていますが、ちょっと次に行かせていただきたいと思います。 自給率が低いものを輸入から国産に置き換える、シフトするというのは、私、これ大事だと思います。 ただ、輸入で賄ってきた例えば小麦を増産する場合に、現在支援をしている予算があるわけですけど、もっと必要になるわけですよね。目標達成のためには、生産性の低い地域であるとか小規模な農家さんにも取り組んでいただく必要も出てくるのではないかなと思うんです。となると、更にそこは生産コストが掛かる、上がっていく可能性もある。つまりは、生産を続けてもらうための支援と、拡大していく目標を達成するためにその国産価格と輸入の価格差をどう埋めていくかというようなこと、そしてその支援に対する財源確保というのがやっぱり必要になってくるわけです。 誤解を招いてはいけないので、お金が掛かるからどうこうという話ではなくて、冒頭申し上げたように、これからの日本の食料安全保障を維持していくためにはどの程度やっぱり財源が必要なのかというのはしっかりと議論して、国民の皆さんにも知っていただき、皆さんと一緒に予算確保に動いていかなきゃいけないということで、これもまたどの程度の、これ目標を達成しようと思ったときに、今の支援からすればどの程度の財源が必要になるというふうに見込んでいるのか、教えていただきたいと思います。
○大臣政務官(山本佐知子君) 通告では、大豆の件についてお話を伺っていたかと思います。(発言する者あり)この後、あっ、済みません。じゃ、いいですか。済みません。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 麦の支援につきましては、現在、まさに畑作物の直接支払交付金に加えまして、水田活用でも助成をしておるところでございます。それで、水田活用につきましては、水田政策全体の中でその在り方ということでこれから検討していくということにしております。ちょっと今の段階で全体総額幾らというのはなかなか難しゅうございます。
○田名部匡代君 大豆も同じ答えだと思うので、でも申し上げておきますけど、みそやしょうゆの輸出が伸びていて、ここは是非、これジャパン・ブランドとして、国産大豆を使うことを後押しして、付加価値を高めていただきたいと思っているんですね。その上で、国内でもそれを消費してほしいし、世界にもそれで打って出てほしいと思っているんです。 で、大豆の生産数量目標、二〇三〇年までに三十四万トンとしていたものは、今回新たに五万トン増やして三十九万トンとすることですよね。ただ、米の価格が高騰している、また不足感によって今年の米の作付けが増加した一方で、大豆の国内生産量の作付け意向は減っているということなんです。 そういう意味では、米が安定的に、まあ価格もそうですし、供給量もそうですし、安定しないとほかの作物何を作ろうかなというところにも影響してきちゃうのかなというふうには思うんですけれども、輸入もしているものも国産に置き換えて、そして生産量も増やしていくということなんですけれども、これまた目標達成に必要な予算どの程度と聞こうと思ったけど、同じ答えですよね。はい、何も分からないということなので、分かりました。 いやいや、これはしっかりとやって、早く制度設計をして、生産者の方々が計画的に生産できる環境をつくっていかなきゃいけないわけですけれども、ちょっとまた小麦の話に戻っちゃうんですが、先ほど大臣からも需要の八割は輸入に頼っているというお話がありました。当然、これ全て国内の生産に置き換えるということは現実的ではないわけですよね。輸入しているものを全て置き換えるなんていうことは、まあ限界があるわけです。そこは、安定的な輸入だとか備蓄ということになると思うんですよね、食料安全保障上も。なんですけれども、例えば、安定的に輸入ができても十分な量が輸入できるかどうかということは、これ基本法のときにも十分なということに私随分こだわって質疑させていただいたんですけれども、そこは必ずしもそれが確保できるかどうかというのは保証できないとすれば、私は、輸入しているものを国産に置き換えるというだけではなくて、私、やっぱり最終的には日本の気候風土に合った米生産というものが非常に大事になってくる。さっき舟山さんもおっしゃっていた、水田をやっぱりどうやって維持していくかというのが最後行き着くところの安全保障ではないのかなというふうに思うんですね。 なので、米の活用に置き換えていく、小麦の生産増やしていただくのもいいんですけれども、やっぱりそこを、米粉パンであるとか米粉麺であるとか、日本の強み、まさに最後のとりでは米なんだというところを、この米製品の応援というものもしっかり政府の目標立てて取り組んでいただきたいなというふうに思うんですけれど、その辺のお考えは、あら、大臣、喉は大丈夫でしょうか、お願いします。
○国務大臣(江藤拓君) 日本の農地は米の生産に一番向いている。向いているものを作るのが一番生産効率がいいことはもう明白であります。米粉についても随分、そこに上月君が座っていますが、彼も一生懸命やって、米粉の消費も随分伸びてきました。 しかし、例えば飼料として食わせるということであれば、牛であればもう本当に粉になるまで粉砕しないと牛の胃では消化ができないという問題があります。それから、パンにするにしても、非常に細かく微細に粉砕する機械が非常に高いということもあって、二年ぐらい前の補正予算からしっかりと、その米粉を製造する工場の設備投資に対しても国の補助金が出るように制度の改正もいたしました。しかし、それでも爆発的には伸びておりません。ですから、やはり米粉には限界があるんだろうと思います。 しかし、諦めることなくこれには取り組んでいかなきゃなりませんし、米粉製品がまたグルテンフリーという、いわゆるそのハンディを、どうしても食べられない人に対して非常に優しいという性格も持っておりますから、グルテンフリーだということも生かして、まさに学校給食なんかにも生かしていければいいなと思っております。 ですから、米が最終的に食料安全保障の肝であるということについては同意をいたします。同意いたしますので、これから三十五万トンを生産するのにどれぐらいの予算規模が要るのかということは、どれだけ九千五百円程度の生産コストに抑えられる水田を作れるかというところに懸かってくると思います。 そうなると、どれだけ土地改良ができるのか。土地改良をやるに当たっても、地域によってコスト的には偏在性がありますので、一概に幾らという計算はできないかもしれませんが、しかし、大体、今すぐ言われて数字を出すことは難しいかもしれませんけれども、これぐらいの金額あれば、三十五万トン、輸出向けの田を作れるというのは、私は計算ができるんだろうと思っております。 ですから、水稲を作れる田んぼを守りながら、しかし、やはり輸入依存の高いものについては、少しでもやはり国内で作れるのであれば作る努力は並行してやる必要があるんだろうと思います。
○田名部匡代君 是非、輸入しているものを国産に置き換えていく、これは私も大事なことだと思っていますし、そこは応援をさせていただきたいというふうに思いますけれども、やはり水田を維持する、米へのこだわりが強いのでいつも米の話になっちゃうんですけれど、そういう意味では、これ、飼料自給率の目標が二〇三〇、あっ、ごめんなさい、ちょっと話が違うことになっちゃいました。 済みません、基本計画の総合自給率目標のことについて伺います。 二〇三〇年で四五%、これを、ずっと数値目標は掲げてきていて、我々が自給率目標を掲げろと基本法の質疑の中でもやってきた、だから取りあえず書けばいいやということでは困るんですね。この日本の限られた農地の中で、どうやって自給率四五%を達成しようと考えていくのか。 そして、これまでなかなか達成できなかったことをどう分析をされているのかということについて伺いたいのと、飼料自給率二七%から二八%という案が示されて、基本計画には書かれていましたけれど、以前、令和二年の基本計画では飼料自給率目標が二〇三〇年で三四%だったと思うんですね。なぜここは低い目標となったのか教えてください。
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。 現行の食料自給率につきましては、国際基準に準拠して算定する国内消費仕向けに占める国内生産の割合を示す指標でありまして、国民の生命、健康維持に必要なエネルギーに着目したカロリーベースの自給率を二〇三〇年度に四五%ということで設定しております。 その積算に当たりましては、これまでの消費の動向ですとか、あるいは政策努力によってどれぐらい作付けができるのか、単収の増がどういうふうに見込まれるのかというのを、この基本計画におけるKPIとして設定を品目別にいたしまして、それを足し上げる形で算定をしているところでございます。
○田名部匡代君 飼料米のことが、ああ、飼料米じゃない、飼料。
○政府参考人(松本平君) 飼料の観点で私の方から御説明させていただきます。 令和二年の策定の基本計画におきましては、十年後の意欲的な目標として、飼料作物の作付面積、また単収を大幅に引き上げることで飼料自給率を三四%に引き上げる、このような目標を掲げていたところでございます。 一方、今回、新たな基本計画におきましては、限られた農地や労働力を有効に活用しまして、省力的作物でございます飼料作物の作付面積を八十八万ヘクタールから五年間で百一万ヘクタールまで拡大することとしており、麦、大豆の生産拡大や米の輸出拡大により食料自給率を引き上げる中で、御指摘のありました飼料自給率の目標を設定しているところでございます。
○田名部匡代君 もう一回分かりやすく言ってもらっていいですか。
○政府参考人(松本平君) ちょっと繰り返しになる部分と説明し直させていただく部分がございます。 現行基本計画におきましては、十年後の意欲的な目標として、作付面積と単収を大幅に引き上げる、このような考えに基づきまして、粗飼料自給率、こちらを一〇〇%に引き上げる、これと濃厚飼料と併せまして飼料自給率全体が三四%という形の設定をしたところでございます。 こちらの、あとは繰り返しになりますが、今回の基本計画におきましては、麦、大豆の生産拡大、米の輸出拡大によりまして食料自給率を引き上げる中で、今回はその飼料生産の、飼料作物につきましての作付面積、こちらを八十八万ヘクタールから百一万ヘクタールまで拡大すると、考え方の整理をしたところでございます。 こちらのその飼料自給率の目標の二八%は、最大限努力することで実現可能な意欲的な目標と考えているところでございます。
○田名部匡代君 いや、前回のその令和二年のときが三四%というのが、今回の基本計画の資料を拝見したら二七から二八ですよね。それがなぜ下がったの、なぜそれが意欲的な目標と言われている意味が分からないんですけど。
○政府参考人(松本平君) 申し訳ございません。 前回が、十年後の目標としましてが三四%の目標でありましたと。現下の足下につきましては二七%でございますが、今回におきましては、その飼料作物、こちらの作付けを増やすと、濃厚飼料のところではなくて、粗飼料自給率自体を一〇〇%に全て上げるとかそういう前提を置いて前回は設定をしたところでございますが、今回はその作付面積を割り算をしまして、先ほど申しました飼料作物の作付面積を八十八万ヘクタールから百一万ヘクタールまで拡大する取組をすると、こういうことになりますと、積み上げていきますと、飼料自給率の目標が二八%に設定されると、こういう趣旨でございます。
○田名部匡代君 局長、後でゆっくり個人的に教えていただいていいですか。済みません。 ちょっとまだ分からなかったですが、ちょっともう次の質問に行きます。 それで、もう一点、基本計画の資料を拝見しましたら、消費者の行動変容に、有機栽培、環境配慮等の情報を踏まえて農産物、食品を選択する行動変容を促すというふうに書いてありました。 今の日本の食事が欧米化してきたことに別にとやかく言うつもりはないですし、ただ、欧米化をして、さらに生活が厳しいことから価格の安い輸入品などを選択するというような、ある意味やむを得ないような事情もあるわけですけれど、ただ、私は、食料安全保障や食料安定供給を確保しようと思えば、有機栽培だとか環境配慮というのは、世界的に大きな課題ですし、大変重要だと思うんだけれども、でもまずは、まずはそれ以前に国産のものをみんな選んで食べようねということから考えるべきじゃないかなというふうに思ったんですけど、その辺はいかがでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 確かにそうですね。確かにそう思いますよ。 私の地元でも長ネギなんかを売っています、中国産の長ネギ。太いです、非常にぶっといです。で、安いです。だけれども、宮崎はそんなに県民所得の高い県ではありませんが、やはり先に、宮崎で生産された長ネギが先に売れます。売れ残っているのは中国産の長ネギ。それ見ると非常にほっとした気持ちになります。 やはり、まずは国産のものを選んでいただく。それは、食べて応援するというものをコロナのときにやりました。やはり、国民の皆様方が国産を選んでいただいて、それを食べていただくことによって日本の農林水産業は支えられるということをやっぱり御理解いただく。その先に、やはり有機というものは付加価値ですから、付加価値ですからね、付加価値を更に認めていただけるような経済の構造になってほしい。いわゆる国民の所得が上がっていって、可処分所得も上がり、そして購買する余裕も出てくる。 そして、行動変容ってなかなか難しいです。簡単に変わるもんじゃありません。変わるもんじゃありませんが、しかし、スイスのように、国民に調査をしたら九割近い人たちが、EUから輸入される野菜よりも、スイスの野菜は形も悪いし小さいけど、それを国の安全保障のために買うんだという調査報告も私は目にしたことがあります。 そういった国もほかにもあるということも食育や学校教育の場でも是非広めていただいて、まず国産のものを食べる、その先に有機に対して付加価値を感じてもらえると、そういう段階を踏むべきだろうというふうに考えております。
○田名部匡代君 ありがとうございます。 週末、地元に戻ってスーパーへ行ったときに、まさに生活応援みたいな感じで輸入のお野菜がわあっと並んでいたときに、まあこれは本当に、スーパーの側もそうだし、生活している側もそうだし、厳しい状況だなというのが分かるから、当然少しでも価格の安いものを提供というのは何か分かるし、それが悪いとかということではないんだけれども、でも、やっぱりどこか国民一人一人の思いの中に、国産のものを選んで食べていくことが日本の食料安全保障、農村を守り、生産を守るんだということは、厳しい今の暮らしの状況は、よく寄り添っていろんな政策考えていきたいと思うけれども、やっぱりそういうことをお互い共有し続けるということが大事かなと思って。 ちょっと、大臣、今、食の話に触れていただいたので、一問飛ばします。 基本計画にも記載されている和食文化の継承について、これ、こうした和食文化だけではないですけれども、食育ということ全体になるのかもしれませんけど、保育園、幼稚園、学校、家庭、地域、また各省庁の垣根を越えてこれまでもいろんな取組をされてこられたと思うんです。今や和食の文化は世界遺産で、世代を超えて、時代を超えて継承してほしいというふうに思います。 まさに登録に関わった当時の思いとしては、当然、東日本大震災の直後だったので、被災地への復興の後押しになればいいというのが大きな、何というか、取り組む一歩だったわけですけれども、それだけではなくて、全国各地にすばらしい食文化があると、その豊かさを国内外の方々に知ってもらう、そして来てもらう、使ってもらう、食べてもらう、買ってもらうと、結果としてそれが日本の豊かさになっていけばいいなということを考えながら取り組ませていただいたことを覚えています。 ですので、通り一遍の上辺の取組だけではなくて、農業体験の推進、ちょうど今日、何か日本農業新聞にも書かれていましたけれども、まさに農業体験の推進だとか食育というようなことも、しっかりと目標を立てて、その達成に向けて取り組んでいただきたいなというふうに思うんです。 農業と触れ合う機会というのは、全国どこでもそれはできる環境にありますし、旬の食材、地域の食材を使った学校給食など、地域のイベントもそうですけれども、そういうものを提供していただく、また一緒に作るという回数をどんどんやっぱり増やしていくということが地域全体の食育、その食に対する意識を高めることにもなるし、まさにこの日本のすばらしい食文化、郷土料理というものを守っていく大きなきっかけにもなるんじゃないかなというふうに思っています。 是非、今日の日農新聞見ますと、食育目標、大半が未達という記事になっていましたけれども、しっかりこういうことも、粗末にしないで、目標を立てて、目標実現に向けて取り組んでいただきたいなと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(安岡澄人君) 今もう委員がおっしゃっていただいたとおりのことでございます。食育、まさに農業に対する国民理解を深める上で極めて重要な取組でございます。特に、単なる学ぶということではなくて、実際に体験するというのは極めて重要だというふうに思っております。 そういう意味では、生産者の努力を本当に実感する農林漁業体験であるだとか、地場産物、実際に給食で食べるといったような取組、非常に重要だというふうに考えておりますし、今ほどお話しいただいたとおり、和食に関しても、やっぱり残念ながら食の嗜好とかライフサイクル変わる中で家庭での和食の継承難しくなってきていますけれども、和食をいかに保護して継承するか、極めて大事だというふうに思っております。 お話しいただいたとおり、今日の日本農業新聞でもあるとおりで、食育基本法にこれらの取組、位置付けられておりまして、それぞれ目標設定して進めているところでございます。残念ながら、幾つかの項目ですね、目標に達しないような状況にございます。一つには、やっぱりコロナもあっていろんな活動が、食育活動できなかったというこの数年があったということもありますし、ただ一方では、本質的な問題として、やっぱり食に対する関心みたいなものが若い世代中心にどこまでやっぱりあるんだろうかというふうな意味で、やっぱり食に対する関心、更に高めていく食育、極めて重要だというふうに思っております。 食育基本法の下で、今日見ていただいているとおり、様々な目標を掲げていますので、目標の達成状況をこれからも見ながら、それと、なぜ達成できなかったのかという原因も調査していますので、そういうものを見ながらしっかり取り組んでいきたいというふうに考えております。
○田名部匡代君 ありがとうございます。農水省だけでできないこともあると思うので、関係省庁としっかり連携していただいて、地域の身近なところにたくさんのそういうすばらしい財産があるので、そういったことに取り組むこともまた中山間へのまた振興ということにもなると思うので、是非やっていただきたいと思います。 時間がない中、ちょっと無駄話とかよそ話しちゃうんですけど、この日本の食文化、すばらしいいろいろなものがあるんですけど、昨日、私、茶道、お茶のちょっと関係の会に行ったときに、大臣もさっきおっしゃっていましたけど、お茶、日本のお茶が人気が高くて、輸出が伸びていますよね、お茶の。そしたら、逆にその茶道をやるような方々のところでお茶が手に入らないのよなんていう話があったんです。まあ、いいことなんだけれども、さっき山下先生の話でもノリの話ありましたけど、ノリを輸入に頼るとか、まあ何かどっちがいいのかなと。 輸出が伸びているのはいいんだけれども、本来の日本の文化でそれをやろうと思ったら手に入らないとか、例えばその原料、原材料だけではなくて、お茶のお道具、例えばお茶は茶筅がないとお茶たたないわけですよね。あれは一つ一つ全て手作りですから、その技術、技術者がいなくなったら、日本の茶道の文化というのはもしかしたら消えてなくなってしまうかもしれないというような状況にあって、何かのその日本のすばらしい文化、食文化を守ろうと思ったときに、また茶道なんかのすばらしいこういうものを守ろうと思ったときに、何かいろんな視点で物を考えていかないと守っていけないんだなということを思っていて、生産者だけ守れば何かが守れるんじゃなくて、やっぱり関係する様々な分野分野のところに目配りをしながらしっかり守っていかなきゃいけないなと昨日思ったというだけの話です。 次に行かせていただきたいというふうに思いますが、いや、でも大事な話ですよね。ということなんです。済みません、次に行きます。 それで、今言ったような話というのは、地域で農業を体験していただくなどというのは中山間含めて農村振興にも関係してくるというふうに思います。基本法における農村振興の基本理念、第六条でしたでしょうか、農村振興の目的を農業という大変狭い視点で限定されたなというふうに思っていますし、当時、基本法の議論の中でもそういう指摘もあったように思います。 農村振興の重要性というのは、まさに山村振興法であるとか、過疎法、棚田法と同じように、農村が国民に恵沢をもたらす大切な地域であるということを国民全体に理解していただくことと、農村の地域の方々にもその自覚と誇りをしっかりと持っていただいて、その重要な役割を担っていただいているんだということを思っていただきながら、様々な取組をしていくことが大事だというふうに思っています。 基本計画案における農村振興の分野では、農村とどう関わることが国民意識の変化につながっているのか、中山間でどういう変化がその関わりの中で起こったのかという、実施している様々な取組からしっかりとこれが中山間や農村の振興に資する取組になっているのか、そこの地域の人たちの所得も含めてですけれども、さらにその生産者の生活というものが向上しているのかどうかというようなことを丁寧に分析をしていく必要があるのではないかなというふうに思うんですけれども、見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。 基本計画、次期基本計画におきまして農村振興の目標として今案として考えておりますのは、目標が六項目、またKPIとしては十一項目を設定しております。 まず、この中で、目標六項目ということでいいますと、経済面の取組というところでは、農村地域において創出された付加価値額、こういったものを考えておりますし、生活面の取組というところでは、計画期間中に農村関係人口の拡大の取組が移住、定住につながった事例のある市町村数というようなものを検討しているところでございます。 また、それに対応いたしますKPIといたしましては、十一項目ですのでたくさんございますので、また例として挙げますと、例えば、地域資源を活用して付加価値額向上に取り組む事業体の割合ですとか、中山間地域で九戸以下の集落を有する市町村のうち農村RMOが活動している市町村の割合、こういったものをKPIとして検討しているということでございます。
○田名部匡代君 いろいろ目標を持って取り組んでいただいていると思いますけれども、結果として農業者の所得向上であるとか農村地域の経済の発展等にしっかりつなげていくことが大事だというふうに思っていますので、また今後も引き続きこのことについては議論させていただきたいというふうに思います。 もう時間がないので最後になると思いますが、農水省で令和三年十二月に策定されました食品製造業者・小売業者間における適正取引推進ガイドラインにおいて、小売業者の発注から納品までのリードタイムについて明記されています。 実は我々、先日、製パン業界の状況についてお話を伺う機会がありました。パンというのは、御承知のとおり消費期限が短い商品を扱っているわけですから、在庫を持つことが厳しく、毎日生産、毎日納品が基本。これを行うための適正な生産・物流時間の確保には、小売業者若しくは小売業者指定の物流センターへの納品日の二日前に受注するということが必要で、一般的にはこのリードタイム内で取引が行われているのだそうですけれども、小売業者によっては納品の一日前受注となっている例もあるようです。 このことについて農水省で何らか把握をされている実態があれば伺いたいのと、農水省としてこうした問題があることに何か対応をされているのか、対応可能なのかということについてお伺いしたいと思います。 時間がないのでちょっと先に申し上げたいんですけれども、一日前の受注の場合は見込みに基づく生産・物流体制となることから製パン業界に様々な問題、負担が生じているということで、例えばこれ、フード連合製パン業労組の試算でありますけれども、見込み生産数と実際の受注数の乖離により、企業規模にもよるんですが、年間で数十トンから数百トンの廃棄が発生しているだとか、製パン業は多くの工程を人の手で行っており、例えば、もう廃棄しなければならないことは、袋から全部人の手で、心を込めて作ったものを自分たちの手で袋を開けて捨てなきゃいけないみたいなこともあります。ある企業では、四億円のロス、数量で六百トン、一個の廃棄は〇・五円。 こういう実態があることに対してしっかりと農水省としても取組を進めていただきたいと、状況を把握して対応していただきたいと思うんですが、その答弁を伺います。
○政府参考人(宮浦浩司君) お答え申し上げます。 まず実態把握でございますが、農林水産省では、現行の食品等流通法に基づきまして食品等流通調査というものを行ってございます。この令和五年度の調査の中では、パンなどの店舗に直送する商品、こういうものについて、発注から届けるまでのリードタイムに関する調査というものを行ってございます。 この中では、このパンなどにつきまして、約五割の小売事業者が翌々日に納品するということを求めていると、また残りの約五割は翌日納品というような実態でございました。また、令和六年度、今年度は別途、食品ロス削減の観点から、小売業者の方々にパンに関してやはりアンケート調査を行ってございます。この中では、約六割の方が二日以内に納品する、約三割の方が一日以内というような回答をいたしておりまして、また、今後リードタイムの延長を検討しているかどうかということも併せて質問してございますけれども、五割の方がどちらとも言えない、それから二割の方が延長を検討しているというような状況でございました。 委員から御指摘ありましたとおり、急な発注に備えた過剰な見込み生産というものが継続されておるという観点で、食品ロスの削減からなかなか放置できないということで、令和五年度より、製造、流通、小売、外食、消費の関係者に参画をいただきまして、食品廃棄物等の発生抑制に向けた取組の情報連絡会というものを開催をいたしております。この中で、関係者の合意形成を図りながら商慣行の見直しを進めていこうというふうにしてございます。 こういう取組と軌を合わせまして、小売業界でも実際の動きが進んできてございます。食品スーパーマーケット四社が令和五年に、リードタイムの確保ですとか三分の一ルールの見直し、こういったものを含んだ商慣行の見直しに関する取組を始めました。現在、関西圏、北陸圏含めて十九社まで拡大をしておりますし、食品スーパーマーケット三団体もこういった取組を拡大してきてございます。 農水省としましては、今国会で食料システム法案を提出してございますが、この中でも商慣行の見直しに関して必要な検討、協力を行うという努力義務を設定してこの商慣行の見直しを進めていこうとしているところでございます。
○委員長(舞立昇治君) じゃ、田名部さん、一言でおまとめください。
○田名部匡代君 はい。 食品ロスの問題でもありますし、現場では離職であるとか採用難の深刻な問題になっているということですので、是非これからもしっかりと対応していただきたいと思います。 終わります。
○松野明美君 日本維新の会の松野明美です。よろしくお願いいたします。 先ほども、食料・農業・農村基本計画案に対しまして、この五年間が勝負であるというような言葉もありました。私も陸上の実業団に入るときに、やっぱり五年間なんですね。この五年間、もうとにかく頑張れと。もう彼氏をつくったりとかはその後にやってくれと。遊びもその後で十分に思う存分できる、この五年間頑張れということで、この五年間頑張って、本当にできなかったらそのままやっぱり低くなっていくと思います、やっぱり伸びないと思うので。この五年間は本当に無我夢中で全力を尽くしてやってもらいたいと思っております。 そんな中、やっぱり食料自給率につきましては、昨年の基本法の議論からも本当にたくさんの委員の皆さんから、ちゃんと数字の目標を出した方がいいと、ちゃんと出してこの成果を国民の皆さんに示すことが大事なんだというようなこともたくさんの議員の皆さんから言われました。 その中で、一人一日当たりの必要摂取カロリー、約二千二百キロカロリーに基づいて食料自給率五〇%以上への引上げの見直しが行われると聞いておりますが、この基本計画案での食料自給率の目標設定案について御説明ください。
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。 現行の食料自給率は、国際基準に準拠して算定する国内消費仕向け量に占める国内生産の割合を示す指標でございます。 今回の基本計画の案におきましては、国民の生命と健康の維持に必要なエネルギーに着目したカロリーベースの自給率を二〇三〇年度に四五%、経済的価値に着目した生産額ベースの自給率を二〇三〇年度に六九%とする目標を設定し、お諮りをしているところでございます。 また、今般、これに加えまして、一人当たりの必要な摂取熱量に対してどの程度国内生産が確保されているのかを示すために、国民に供給される食料から食品ロス等を除いた熱量である摂取熱量を分母とし、国内で生産される食料の熱量を分子とする摂取熱量ベース食料自給率を新たに示すこととし、委員御指摘のとおり、二〇三〇年度に五三%とする目標案としてお諮りしているところでございます。 この新たな自給率につきましては、消費者の皆様方に食品ロスの削減などにより関心を持っていただき、ひいては食料安全保障にも資するものと考えてございます。
○松野明美君 いろいろと御説明いただきました。ただ、私自身、いろいろ説明いただきましたけど、よく分からないんですね。やっぱりいろいろと何か、カロリーベースでは分かるんですけど、いろいろと何か長く言われたその理由の内容というのがどのことで、これがどれくらい上がるのかというのがなかなか、数字で表しているとは思うんですけど、分かりにくいんですね。 だから、また機会がありましたら、また改めて聞かせていただくといいと思うんですが、やっぱり自給率というのは私も一つでいいと思うんですよ。ちゃんと、今までは、例えば食料自給率で、昭和四十年だったら七三%あったけど、今は三八%、もう半減しているよと、これをやっぱりせめて五〇%に引き上げようかとか、そういうことで私はいいと思うんですが、なかなか理解が、私だけかもしれませんが、やりにくいと。だから、というのは、やっぱり国民分かりにくいんじゃないかなと思います。 そういう中で、二〇三〇年までに四五%と言われましたけど、この自給率の目標で、私、大丈夫なのかなと実際は思うんですよ。やっぱりそういう食料の安全保障の面からも、やっぱり本当に、本当に何か起こったときに、有事の際にこの食料の確保、国民の暮らしを本当に守ることができるのか、食料の取り合いにならないのかとか、そういうことがやっぱり心配なんですね。いろんなことがある今の世の中の中で、いろんなことを想定しないと、私、いけないと思います。 そういうようなことを考えての対策をこの基本計画の案の中ではちゃんと訴えているのかどうかを教えてください。
○国務大臣(江藤拓君) この自給率の目標が四五%、低いんじゃないかという御指摘ですが、そういうお気持ちをお持ちの国民の方々は少なくないというふうに思います。 先進国の中では極めて低い水準であることは、これ否めないわけでありますから、ただ、仮に日本が食料自給率一〇〇%を目指すとなると、今四百二十七万ヘクタールの農地を持っておりますが、三・一倍の農地を保有しなければなりません。今の三倍以上の農地が必要だということであります。だから、大体一千三百万ヘクタールぐらいですかね、それぐらいの面積がないと一〇〇%は達成できないんですよ。 ですから、余り荒唐無稽な数字を出しても、やはり実現性を問われる、そして今回のその基本計画の中では、KPIをしっかり回そうということで、目標達成率というものを国民にしっかり示さなきゃいけないということでありますから、委員が言われるように、意欲的な目標を示すことによってしっかり国民を安心させ、それによって政策を立て、予算を獲得するという、そういう方策も十分それは考えられると思いますが、その反対側では実現可能性というものも政治の責任としてしっかり見なきゃなりませんので、十年間で四五というものを今度は五年間というふうに期間が短くしてありますので、その分は若干意欲的になったというふうな評価もできるのではないかと思いますので、是非これを達成したいと思います。 ですから、不足が起こるということは、その兆候の段階から不足が起こるんでないかということを把握することも大事でありますので、様々、法律も用意させていただきましたので、それを総合的に運用しながら食料安全保障の確立を図ってまいりたいと思います。
○松野明美君 分かりました。 ただ、やっぱり国民にこれ進捗状況をちゃんと伝えていただきたいと思います。やっぱり食料自給率の達成の状況とか食料安全保障の確保に関する目標について、例えば達成状況を見直しも含めて、国民にやっぱり直接関わる、国民に直接関わる情報ですので、一年間に一回ぐらいの公表というのはやっていただければと思いますが、いかがでしょうか。 〔委員長退席、理事山下雄平君着席〕
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。 今回、改正基本法におきまして、目標あるいはこのKPIなどにつきましては、年に一回、評価をして公表するという形になってございます。その規定に基づきまして、適切にPDCAサイクルを回してまいりたいと考えております。
○松野明美君 そうですか。よろしくお願いいたします。 次に、この確保すべき農業者の数についてお尋ねをいたします。 基本計画案の中で、人、農地、技術、生産資材の四項目のうちのこの人については、サステナブルな農業者人口とありますけど、これは一体、この基本計画案の中のサステナブルな農業者の人口の構造とは一体どういうものなのか。目標とするものは具体的なやっぱり人数、数で示すことがやっぱり大事だと思います。特に、女性農業者の目標の人数とか、新規就農者の数字目標、又は新規就農者の定着率の数字目標とか、これ、ちゃんと基本計画案の中に示すことがやっぱり大事だと思うんですが、いかがでしょう。
○政府参考人(山口靖君) 今回の四十九歳以下の担い手の数の維持でございますが、高齢者の皆様のリタイアにより農業者の減少が懸念される中で、十五年後、二十年後に世代間のバランスの取れた人口、農業人口の構造にすることを考えた場合に、特に若年層の担い手をいかに確保していくのかということがとりわけ重要になってまいりますので、今回、四十九歳以下の担い手の数の維持という形で、今いる方々を、同数を五年後も確保するという形で、そういう意味では、維持というのはちょっと日本語になっていますからあれですけども、一応今の数をそのまま五年後も維持するという形で数値目標として考えているところでございます。
○松野明美君 でも、それで大丈夫ですか。その維持で大丈夫なんですか。 やっぱり、女性の農業者の目標とかもちゃんと明記した方が私いいと思います。そして、新規就農者の数の目標の数字とか、そういうのもちゃんと、今年はこうだったからと、比較していかないとやっぱり伸びていかないと思います。いかがでしょうか。
○政府参考人(山口靖君) 委員御指摘のとおり、農業の持続性を確保する上で、例えば新規就農者の方を確保すると、そして担い手として育成すること、極めて重要だと我々も考えてございます。このため、今回の基本計画の目標では、その認定新規就農者の数をカバーする形で目標を四十九歳以下という形で設定しておりまして、その内側にはその認定新規就農者の数というものを包含した概念になってございます。 一方で、認定新規就農者という方々の認定期間が五年間という形になっているんですが、五年過ぎた後もその方々が担い手として育成されていくこと、継続して育成されていることは重要でございますので、そういう観点で、認定新規就農者だけの目標とかそういう形ではなく、四十九歳以下という形で目標を設定したところでございます。
○松野明美君 これからの農業はもしかしたらなくなってしまうんじゃないかというような不安な人たちもいますので、やっぱり数字というのは一目で分かってしまうんですね、結果が。だからなかなか定めにくい、そして明記しない方がいいだろうというようなこともあると思うんですが、やっぱり数字できちっと明記して自分たちにプレッシャーを与えないと、もうこれ以上農業が弱体化していったらいけないと思いますので、是非この辺りも検討を続けていっていただきたいと思います。何かありましたらあれですけれども。
○政府参考人(山口靖君) 済みません、数値目標が定められていないというふうに委員御指摘かと思いますが、四十九歳以下の担い手の数というのは統計もございまして、現在、令和五年時点で四万八千三百五十一人という形になってございますので、この数字を五年後も維持するという形の目標になってございます。
○松野明美君 それは分かっています。それはちゃんと説明受けています。だから、もう少し自分たちに厳しく目標等の数字というのは明記して、達成できなかったら達成できなくていいんですよ。その達成するこの姿勢をやっぱり続けないとこの五年間では農業は伸びませんよということを伝えたかったということなので、検討の方、よろしくお願いいたします。 次に、障害者の位置付けについてお尋ねをします。 これは、昨年の基本法の中でも、横沢委員始め本当に野党の先生方からもたくさんの意見が述べられました。多分、江藤大臣はそのときはいらっしゃらなかったんですけれども、この障害者の位置付けということに対しまして、本当に基本法では、結局は、高齢者、女性は農業の人材育成になりまして位置付けが農業人材育成に位置付けされており、障害者は農村政策に位置付けされました。何もわざわざ分ける必要もありませんし、国としては、共生社会を目指している中に、やっぱり障害者も農業人材として位置付けてほしいということを何度も、大臣始め、当時の大臣始め言いましたけれども、結局はそれは達成できませんでした。 そういう中で、議論の際、基本計画では、意見を述べましたように、障害者も人材育成に位置付けるように検討していくということを答弁いただきましたが、どうなっていますでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 障害者の方々も場合によっては普通の健常者の方々よりも集中力があって時間当たり労働生産性が高い場合もあるというような報告もあるわけでありますから、決して劣後するような方々ではないというふうに私は認識をいたしております。 この農福連携が様々な人材の雇用が進んでいる、これに触れた上で、今回は障害者等が働きやすい環境の整備を図ることにより障害者等の就労促進の継続的な雇用を図るとともに、障害者等が生きがいを持って農業に関連する活動を行うことを促進する旨をこの基本計画の中に記述しているところでございます。
○松野明美君 実は、大臣、昨年はこの議論の際、農福連携というものが、農業人材に位置付けるのか、それとも農村政策に位置付けるかということで、国の、農水省の方からは福祉政策と農業政策を共同で支えていくということから農村政策に位置付けることになったというような答弁をいただきました。それは私、十分に分かります。ただ、今の福祉側から見た農福連携というのは農村に限らず都会に広がっているんですね。 そして、農福連携の目的というのは自立なんですよ。生きる力を身に付けるということで、これが福祉側の農福連携の目的。ただ、恐らく農水省からの目的というのは農村政策、農村政策の推進のために農福連携があるということで、この違いで私は障害者というのが、障害者という言葉が農村政策に位置付けられたのではないかなと思います。だから福祉側は人材育成に位置付けられておりまして、農水省側からは農村政策に位置付けられている、ここがちょっと違うところだと思います。 〔理事山下雄平君退席、委員長着席〕 だから、連携というのはちゃんとされているのかどうか。いや、これは間違いだと私は言いません。間違いだとは言いませんが、やはり障害者の皆さん方は自立、生きていく力を身に付ける、農福連携を通して。ここはどのように、ちゃんと連携が、福祉側と農水省側とちゃんと連携が取れているかどうかの確認。もし答えられましたら、お願いいたします。
○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。 委員おっしゃるように、農福連携の取組というのは、福祉サイドの取組と農業サイドの取組、両方からアプローチしないとうまくはいきません。 基本法の審議のときにいろいろ議論があったということは承知しておりまして、また、そのときに、基本計画においてはきちんと農業人材として障害者の方々が非常に重要な位置付けを占めるんだということを明記するという附帯決議がなされているという認識を持っておりまして、先ほど大臣から御答弁あったように、まず農業のパーツのところでは農業上の位置付けというんでしょうかね、ということで、障害者の方々が働きやすい環境の整備を図ることにより、障害者等の就農促進や継続的な雇用を図るとともに、障害者等が生きがいを持って農業に関する活動を行うことを促進すると、こういう旨をまず書いていると。 その上で、農村振興の方のパーツに農福連携の記載ございますので、こちらの部分においても障害者等が貴重な農業人材として活躍できるよう取組を更に拡大するという旨を書くことにしておりまして、両面から、障害者の方々、農業の側からも見る、そして農福連携、農村の振興の側からも見ると、そういうような形を取っているということでございます。
○松野明美君 ということは、基本計画案には障害者という、障害者という言葉は人材育成に明記されているということで大丈夫でしょうか。 ちょっと済みません。確認です。
○政府参考人(前島明成君) そうですね。農福連携のその農村の振興のところに、障害者等が貴重な農業人材として活用できるようというふうに書いておりますので、障害者の方々に活躍していただけるような農業の現場、環境整備をしていくということで明記されているということでございます。
○松野明美君 ちょっと分からなかったんですけれども、取りあえず、やっぱり連携というのは非常に大事なのかなと思います。農村に限らず、やはり都会もどんどんとですね、もう東京だってそうですよ、農園を通して農福連携進んでいるんですね。ですから、農村に限らずなんですよ。 ですから、そういうことで、もっと幅広くやっていただいた方が農水省側も多分大きく捉えることができるんではないかなと思いますし、障害者、利用者さんの皆さん方も、やっぱり伸びていく力というのは、いろんなところで可能性たくさんありますから、切磋琢磨してやっていけるんではないかなと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 あと、最後の質問になりますが、農福連携の中でも、この畜福連携についてお尋ねをいたします。これは本当に重要なんですね。 岐阜県の飛騨市に飛騨流葉牧場という多機能型事業所があります。いつかこの飛騨地鶏を全国へ押し上げたいと頑張っていらっしゃいます。まさに畜福連携です。ヒット商品として、飛騨市のふるさと納税返礼品に飛騨地鶏串のバラエティーセットが大好評ということです。こちらでは飛騨地鶏の一貫生産を行っているのが特徴ということで、主に飼育全般を行う飼育部門と加工商品化を行う食肉加工部門に分かれていて、様々な作業があって、一人一人が活躍できるということです。 畜産分野で、農福連携にも限らず、畜産分野だけにも限らず、この一貫生産することで利用者一人一人に合った作業を提供することができる、もうその体制の構築ができるかどうかが今後の農福連携、畜福連携の広がり方に関わってくると思いますが、どのようにお考えなのか、お尋ねいたします。
○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。 農福連携の取組を行う上では、障害を持つ方々の様々な個性や特性に合わせた作業を提供することでやりがいの実感や技術の向上につながり、障害を持つ方々の農業の働き手としての可能性が大きく広がっていくものと考えております。このため、障害特性に応じた作業の細分化などによりまして、一人一人に合った作業を提供することが重要だと考えております。加工や商品化も含めた一貫生産は、年間を通じた作業の創出や商品のブランド化にもつながるとともに、屋外よりも室内作業が向いている者が加工業務で活躍できるなど、障害者の方々に幅広い作業の機会を提供できる点からも重要な取組であると考えております。 このため、農林水産省におきましては、農福連携に取り組む農業法人や障害者就労施設に対しまして、生産施設のみならず、加工施設、販売施設の整備に対する支援を行うとともに、農産物等の加工技術や販売手法等の習得を行うための研修に対する支援を行うほか、こうした農福連携の商品の販路拡大に向けた商談会の開催に対する支援や、都道府県と連携した農福連携マルシェの実施などを通じまして加工や販売も含めた農福連携の取組を支援しているところでございます。 今後とも、障害を持つ方々が個性や特性を生かして農業で活躍できるよう、農福連携の取組をしっかりと推進してまいりたいと考えております。
○松野明美君 ほかの分野で何か農福連携の在り方というのは御存じですか。この畜産分野に限らず、一貫生産を行って農福連携をやっていらっしゃる例というのは、御存じであればちょっと教えていただけますか。
○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。 具体的な事例をちょっと今ここで挙げることは、申し訳ありません、できませんけれども、多くのその農福連携実施している現場におきまして、例えば果物、果樹の生産をされているところがその後ジャムを作るとかですね、そういったその加工、そしてそれをまたブランド化して販売するというようなところまでされているような取組というのは全国多々あるところでございます。
○松野明美君 福祉の力というのは物すごいものがあります。そして、御本人たちは黙々と作業をされるんですね。ですから、やっぱりこういう、なかなか私たちだったらこんなきついことできないよというようなことも黙々と本当にされます。ですから、環境整備はもちろんですけれども、その力というのをどのように生かしていくか、特に農業ですね、その畜産分野もそうですけれども、農業の担い手不足と言っているんですから、やっぱり労働力につなげていかないと、農村に限らず、本当にたくさんのですね、都会にだって畑はいっぱいありますから、本当に活躍できるようなものをやっぱり福祉側とちゃんときちんと連携をしてやっていくこと、これもやっぱり一つの鍵ではないかと思っておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。 ちょっと五分早いですが、終わります。ありがとうございました。
○舟山康江君 国民民主党の舟山康江でございます。 昨年、食料・農業・農村基本法が改定されて初めての基本計画ということであります。基本計画はこれまでも累次にわたって作られてまいりましたけれども、目標は、平成十一年の前基本法のときも、農地の集積、集約化、規模拡大、担い手の育成、新規就農対策ということで鋭意取り組んできたわけですけれども、残念ながら、結果としては、農地面積、農業従事者数とも一貫して減少し、食料自給率も低下してきましたということ、これは否定できない事実だと思っています。 私は、やはりその理由は、なかなか農業では食べていけない、農業所得が低いということにあるんだと思うんですね。そういう意味で、やはり再生産可能かつ持続的な農業経営の確保のために農業者の手取りをどう増やしていくのかということ、この立案と実行が極めて大事だという観点で、昨年の基本法もまた、その後の様々なこのやり取りの中でも様々提案をしてまいりました。 二月二十八日には、私たち国民民主党も、また他党も、基本計画に関してしっかりと盛り込んでいただきたい事項を提案をさせていただきましたし、今日もこの国会で、基本計画、まだ案の段階ですから、今後こういった議論も踏まえてしっかりとそれを盛り込んでいただけるものと信じておりますけれども、今日の質疑での提案、この国会での声というものは検討の末反映いただける余地はまだあるという理解でよろしいでしょうか。まずそのことを確認させてください。
○国務大臣(江藤拓君) 二月の二十八日に国民民主党の皆様方も大臣室までお越しをいただきました。舟山先生は御都合が悪くてお越しになれませんでしたけれども、来ていただいた諸先生方からは、全ての先生方に一言ずつ意見を述べていただきまして、大体三十分ぐらい意見交換をその場でもすることができました。 今日も大変熱心な御質疑をいただいております。この質疑をやっている理由というのはブラッシュアップするためのものでありますので、当然、今日御提言いただいたこと、それから要望としておっしゃったことが、全てとはもちろん申し上げることはできませんが、できる限り本文の中にも、基本計画の中にも取り入れる努力をしたいと思っております。
○舟山康江君 是非よろしくお願いいたします。 そして、今回の基本計画の中には、幾つか構造転換という言葉が入っております。農業の構造転換、これを特に初動五年間で実現していきたいと。この構造転換という言葉ですけれども、同じ言葉が、昨年十一月に出されました財政制度等審議会の建議の中にも何度も構造転換という言葉が出てまいります。ここでの書きぶりは、日本の農業を自立した産業へと構造転換するべきと、こんな文脈なんですね。 産業としての自立を果たしていくと、この意味で構造転換と使われているんですけれども、私、この財政制度等審議会の問題点は、産業として自立、まさにこれ、農業も産業ですから、産業としての自立ももちろんですけれども、これ何度もこの場でも、また大臣もよく御認識だと思いますけれども、農業には産業政策の部分と地域政策の部分と、これは車の両輪とよく言われておりますけれども、この財政制度等審議会の言いぶりは、この前者は入っているんですけれども後者の地域政策の観点がすっぽり抜けているんじゃないか、ここが大きな問題点じゃないかと思うんですね。 そこで、改めて確認をさせていただきたいと思いますが、今回の基本計画におけるこの構造転換、そこの意味には、その後者である地域政策の視点、すなわち国土の保全等多面的機能を果たしている側面、こういった側面も評価しながら転換を進めていくというその意味合いも含まれているという理解でよろしいでしょうか。確認です。
○国務大臣(江藤拓君) 構造転換という言葉が入っているから途切れたわけでは全くありません。それは全く関係ありませんということだけはもう断言させていただきたいと思います。 その上で、新たな基本計画におきましては、第一の基本的な方針として、農村は農業の持続的な発展の基盤たる役割を果たしているとした上で、地域社会が維持され、農産物の供給能力だけではなく、多面的機能が適切かつ十分に発揮されるよう、施策を総合的に推進し、農村の振興を図ることをこれを明記しているところでありますので、先生のおっしゃる内容はしっかり書かれているというふうに理解しております。
○舟山康江君 一つ提案させていただきたいんですが、今、両方入っているという確認はさせていただきました。 そうであれば、令和二年、現行の基本計画の中には、産業政策と地域政策は車の両輪という言葉が明確に入っております。まさに、産業だけじゃないんだということを明確にするためには、こういった表現をここに加えるべきじゃないかと。意味合いとしては確かに入っています、食料供給する機能と国土の保全等の多面的機能ということが入っているんですけれども、この明確にそういった言葉、地域政策、産業政策という言葉も入れた方が分かりやすくなるんじゃないかと思いますけれども、こういった意見に対してはどのように受け止めていただけるでしょうか。
○副大臣(滝波宏文君) 舟山理事から御指摘ございましたように、この農業を持続的に発展させるとともに、農業を下支えする農村の活力を守っていくためには、農業を成長産業とする産業政策と、それから農村を活性化させるための地域政策との双方を展開していくことが重要と考えてございます。 今のこの新たな基本計画案におきましては、第一の基本的な方針というところにおきまして、この産業政策の観点から、農業の生産性向上と農産物の付加価値向上を通じ、農業経営の収益力を高め、農業者の所得の確保、向上を図ることによる農業の持続的な発展、そしてもう一つのこの地域政策の観点から、ここ冒頭大臣も先ほど少し触れられましたけれども、農村が農業の持続的な発展の基盤たる役割を果たしていることを踏まえた上で、地域社会が維持され、所得の向上や雇用の創出を図る経済面の取組と生活利便性を確保する生活面の取組等を総合的に推進し、農村の振興を図るなど、産業政策と地方政策の双方を位置付けているところでございます。
○舟山康江君 ありがとうございました。 まあ地域政策って言葉が欲しいなという思いはあるんですけれども、その思いが含まれているということで、是非今後の政策展開に当たっては双方含めた取組をお願いしたいと思います。 以下、ちょっと具体的な質問をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 まず、農地についてお聞きいたします。 農地の目標面積、四百十二万ヘクタールとなっておりますけれども、この根拠をお聞きしたいんですね。これまでの趨勢で設定しているように見えてしまうんですよ。平成三十年から令和六年の六年間で、四百四十二万ヘクタールから四百二十七万ヘクタールと、十四・八万ヘクタール減っているんですけれども、この六年間の趨勢、減少の面積と、この先、まさにこの今四百二十七万から四百十二というところの数字が図らずも一緒なんですね。つまり、先ほど、午前中のやり取りの中で、大臣は、とにかく四百二十七万ヘクタール守りたいという御答弁がありましたけれども、現実の目標は四百十二ということで、また十四・八万ヘクタール減りますよ、過去六年間と同じだけ減りますよということが目標になっていて、目標というには何かちょっと意欲が見えないと思うんですけれども、この根拠について教えてください。
○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。 次期基本計画におきましては、今委員御指摘のとおり、二〇三〇年の農地面積につきましては四百十二万ヘクタールとする案となっているところでございます。 これは、直近の令和六年の農地面積である四百二十七・二万ヘクタールを基準にいたしまして、令和十二年までの六年間で、まず農地の転用や荒廃農地の発生の趨勢によりまして三十四万ヘクタールの減少を見込んだ上で、荒廃農地の解消等の施策効果により十九万ヘクタールの増加を織り込んで、令和十二年四百十二万ヘクタールと設定したところでございます。 そういう意味で、確かにちょうど一致するということではあるんですけれども、政策効果もしっかり盛り込んだ上での数値でございます。
○舟山康江君 だって、農地はこれ以上減らさないという、そういう目標を考えたときに、やっぱり私、過去の六年間と同じ、結果的に。まあ減るのを抑えるとは言いますけれども、もうちょっと意欲的な面積の目標を示していただきたいなと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) いや、これ、省内でかなり議論しました。自分としても、このいわゆる基幹的農業従事者のトレンドを止める、農地の減少率も止めるということを私としては目標として持ちたいということで随分議論いたしましたが、今局長が説明したとおり、これから、趨勢だけのトレンドで見ると三十四万ヘクタール減るということなんですよ。これに対抗して十九万ヘクタールの増加をやるということでこういう数字になっているわけでありますが、この数字が意欲的でないと言われれば、外れではないというふうに思いますね。ですけれども、やはり現実に、やっぱり政策を立案する上では実現可能性というものもやっぱり横目で見なければならないだろうということで、今こういう数字を置かせていただいておりますが、さてどうしましょうかねというところでございます。
○舟山康江君 是非、やっぱり大臣、多分、本当に思いは同じだと思うんですね。だとすれば、もうちょっと意欲的に、趨勢での減少を是としないで、もう少し高い目標を掲げていただきたい。まだ決定じゃありませんから、この閣議決定までの間にしっかりとそこ再考いただきたいと思います。 なお、農振農用地の面積に至っては、既に、令和十二年、二〇三〇年目標ですね、二〇三〇年目標と同じぐらいになっちゃったんですね。ですので、やっぱりこれ以上減らさないと。本当に、農業サイドからは、やっぱり農地守ろうというような声と、一方で転用圧力がいっぱいある中でやっぱりどうやって守っていくのか、そういった意味でも高い目標が大事だと思っていますので、是非大臣の御決断をお願いしたいと思います。 続きまして、第三のところに細かい目標並びに食料、農業及び農村に関する施策のKPI一覧ということがありまして、この中に、今の四百十二万ヘクタールと併せて、農業水利施設の機能が保全され、農業用水が安定的に供給されている農地面積の割合というもの、こういった項目がございます。私、これ、用水がちゃんと提供されるという意味で、ああ、水田面積のこと言っているのかなと思ったら、どうも違うらしいんですね。 何か、そのどちらにしても、私、この言葉の意味するところと併せて、割合ではなくて、面積がどれだけなのかということ、そして、先ほど来いろんな皆さんが、やっぱり水田大事だよねと。大臣もそうだと思う、米作り大事、水田大事ということを何度もおっしゃっていただいているわけですから、やはり水田としての機能を維持すべき面積がどれだけなのか、この水田目標面積も示すべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。 今のこの、農業水利施設の機能が保全され、農業用水が安定的に供給されている農地面積、これ、委員おっしゃったように、農業用水が供給されている水田と、あと、かんがい施設が整備されている畑、畑地、この水田と畑地の合計面積、これを分母といたしまして、この面積から突発事故によりまして営農への障害が生じた農地面積を差し引いたものを分子として割合を算出するということとしております。 その内容でございますけれども、水田、こちらが二百三十五万ヘクタールで、畑地が五十万ヘクタールということで根拠として考えております。ただ、この先、その水田面積を、これをその目標として定めるということにつきましては、水田に何を作付けするかということについては、これは農家の方々の選択によるものでございますので、それを目標として設定する必要は乏しいのではないかと考えているところでございます。
○舟山康江君 それ違うと思いますね。私、以前から、これ私だけじゃなくていろんな皆さんが、水田の目標面積は出すべきだと。その今何を作るべきか、作るかというのは農家の判断かもしれませんけれども、いざとなったときにきちっと水田として米作りができる、そういった面積を確保するというのは大変大事ではないかということは以前から指摘をさせていただいておりますし、大臣も多分そんな思いでいらっしゃるんだと思います。 その意味で、大臣、水田の目標面積、示すべきではないでしょうか。いかがでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) これから九年度に向かって水田政策の大きな見直しをするということでありますから、その中で、いわゆる水稲が作付け可能な面積をどれぐらい持っていることが国の食料安全保障に資するかというのは一つの論点だろうというふうには思います。これを目標の数字として書くことが果たして現実的かどうかは若干の議論をする必要があるんだろうと思います。 今局長も説明したとおり、何を作付けるかについては農家の自主的な御判断に任せているところはありますが、それでも作付け可能な面積がどれぐらいあるかということは知っておいて損はないという部分ではありますけれども、それを数字として持っておくこととその目標として設定することとは若干違うのかなというふうに思います。
○舟山康江君 じゃ、大臣、少なくとも数字として持っていてください。この基本計画案の中には、米の作付面積ですね、米の生産に必要な面積が百四十四万ヘクタールというふうになっております。少なくともこれだけは必要だということだと思います。これを今は当たり前のようにこれだけは確保できるだろうと思っているかもしれませんけれども、いつこの米作りをする人がいなくなり、この面積確保できなくなるか分からないという中で、やはり目標とすべき、多分これ最低ラインだと思うんですね。最低ライン百四十四、それ上回るようなやっぱり目標をある程度掲げながら、しっかりと米作りが継続でき、これは輸出もそうです、国内生産もそうです、場合によっては米粉用だったり多用途利用米、いろんなことがあると思いますけれども、最低ラインがここだという中で、やはりしっかりと目標数値は持つべきだということを改めて問題提起をさせていただきたいと思っております。 そして、続きまして、面積ももちろんなんですけれども、耕地利用率も重要なのかなと思っています。目標として、前回の令和二年の基本計画に比べると耕地利用率目標、下がってはいますけれども、少なくとも一〇〇%を超える利用率を目標としているという中で、現実は九〇パー、九一%ぐらいでしょうか。これをどのように上げていくのか、なぜ下がっているのか、この辺りの分析もしていかないと一〇〇を超えるような目標は実現不可能になってしまうと思いますけれども、ここはどのように分析されているでしょうか。
○政府参考人(山口靖君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、前回の令和二年計画では二〇三〇年の農地面積は四百十四万ヘクタール、延べ作付面積は四百三十一万ヘクタールを見通しまして、耕地利用率を一〇四%という形で見込んでいたところであります。令和二年計画の策定時点における品目別の作付面積と令和五年の実績で比べますと、麦、大豆で約三万ヘクタール増加しておる一方で、牧草などの飼料作物は余り伸びが見られないということが原因となり、耕地利用率が九一%にとどまっているものと考えております。 今回の計画で、委員御指摘のとおり、二〇三〇年の耕地利用率を一〇一%としておりますが、これを実現するためには荒廃農地の発生防止、解消に向けた対策を戦略的に進めるとともに、各地域で地域計画を策定し、その中で後継者が確保できない等で発生する農地を集積、集約化していくことが極めて重要だと考えております。
○舟山康江君 数字だけではなくて、具体的にその耕地利用率を上げていくような施策の展開を期待したいと思います。 続いて、これ松野さんからも質問がありました。私も、人に関する指標、これすごく少ないなという印象なんですね。人に関する指標でいえば、何、担い手ですか、担い手の中での四十九歳以下の数、割合だけなんですけれども、本当にそれでいいんでしょうかねというのが私の問題意識なんですね。いろんなところで、いわゆるこの農業者に関していえば、基幹的農業従事者というのがいっぱい出てきます。農水省が作る様々な農業経営をめぐる情勢分析なんかでも、一番出てくるのが基幹的農業従事者なんです。 そういう中で、今回の基本計画を見ると、担い手とその他農業者という、二分してですね、担い手を中心に物事を進めているわけですけれども、それだと非常に狭いわけですよ。いわゆる担い手は、この認定農業者と認定新規就農者を足したものなのかなと思いますけれども、これはたかだか現状でも二十三万経営体ぐらいでしょうかね、だと思うんですけれども、いわゆる基幹的農業従事者はやっぱり百万、今でも超えているというところで、やっぱりここをどのように確保していくのかという指標は、それはそれで大事じゃないかと思うんですね。 基幹的農業従事者もやっぱり農業を主としているわけですから、あえて担い手以外というふうに置くんではなくて、そこの数なんかも目標にするとか、こういったことが必要ではないかと思いますけれども、なぜこの人に対する指標が少な過ぎるのか、お答えください。
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。 食料の安定供給を図るためには、特に若年層の担い手をいかに確保していくのかが重要だと考えております。このため、企画部会に認定新規就農者を含む四十九歳以下の担い手の数を目標として設定する案をお示ししているところでございます。 また、あわせて、農業就業者全体の世代間バランスを確保する観点から、農業分野における生産年齢人口のうち四十九歳以下のシェア、地域の方針策定に参画する女性農業者の割合をKPIとして設定する方向で検討しているところでございます。
○舟山康江君 全然答えになっていないんですけれども、じゃ、基幹的農業従事者というのは農林水産省としてどういう存在だと位置付けているんでしょう。
○政府参考人(山口靖君) 基幹的農業従事者は、農業生産を維持していくためにとても重要な指標だと考えておりますが、一方で、今後のその我が国の農業人口の動態を考えますと、いかに若年層の担い手を確保することが大切で、その担い手への農地の集約化というのを進めていくことが大切だと考えておりますので、今回のような指標となっているところでございます。
○舟山康江君 様々な資料を見ますと、基幹的農業従事者の中でも、そのいわゆる五十代以下としていますけれども、そういった方を増やしていこうというような記述もあるんですね。 やっぱり基幹的農業従事者、担い手、もちろんその認定農業者、認定新規就農者、それはそれで大事ですけれども、もう少し幅広くいろんな役割を果たしていただくという意味で、そこをまず増やしていく、その中からもっと中心になる人を増やしていこうという方が、私、政策として幅があって、これからの展開にとっては非常に有効ではないかと思うんですね。 実際に、今言われている、例えば三十年後、三十六万人ぐらいになってしまうと、これも基幹的農業従事者の数ですよ。いろんなところでこの数字が出てくるわけですから、基幹的農業従事者をどうするのか、どのぐらい増やしていくのか、どういう目標としていくのか、若年層をどうするのか、この基幹的農業従事者という概念もやはり目標の中に入れていくべきだと改めて思いますけれども、大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(江藤拓君) いや、これは五年後の目標ということで、今回、十年というものを五年に縮めてあります。そしてKPIを回すということになって、PDCAサイクルも回すということになっておりますので、これも省内でかなり議論した論点の一つです。かなり議論した論点の一つです。果たして、確実にその百十一万人から減るというトレンドはこれ変えられません、どんなに努力をしてもですね。ただ、ベクトルのその傾斜を緩やかにしようとする努力を懸命にやろうということであります。 その五年後の目標数字がどれぐらい緩やかな目標にできるかというのは、なかなかこれは、特に兼業農家を中心に離農が進むというこの現況下にあってはなかなか読みづらい部分はあって、この数字を設定することが果たして適切かどうか、かなり役所の中でも議論した点ではありますが、いまだその設定するには至っておりません。 ですから、今局長も説明をるるいたしましたように、四十九歳以下の方々であれば、これから継続的に営農活動を続けてくれる人たちでありますので、その人たちを確保することによって将来の基幹的農業従事者の絶対数を確保しようというふうに今のところ結論として至っているところであります。
○舟山康江君 目標とするんであれば、やっぱり少し幅広い定義の中で、そこを増やした中で、その中で特に中心的にやってくれる人をどれだけ増やしていくのかと。やはりそういう形、こっちだけをやっていると、その周りの人たちがなかなか増えるということにならないんじゃないかと思いますので、ちょっとそこはもう少しお考えいただきたいということをお願いいたします。 担い手とその他多様な農業者と分けるんではなくて、双方が、全てがですね、やっぱり地域にとっては、それぞれの地域の役割の中で、例えば農地の受け手になったり離農している人の代わりになったりということにもつながりますので、是非幅広く捉えていただきたいと思います。 今、人と農地という話をしてまいりました。その中で、提言にも盛り込ませていただきましたけれども、農地の維持並びに担い手の確保のための直接支払制度の導入、詳細については私たちももっと勉強していきたいと思いますし、いろんなところで議論を深めていきたいと思いますけれども、その検討可能性だけでもこの基本計画の中に位置付けていただいているのか、その点、お答えください。
○国務大臣(江藤拓君) 私は、代表と話をしたときも、全ての政策をテーブルの上にのせて検討するんだということを申し上げました。これは代表から言われたから言ったわけではなくて、私の基本的な物の考え方でございます。 農業者への直接支払、これはもう御存じのとおり、日本型直接支払を始め中山間地域直接支払など今も行っている部分が多分にあります。これを整理統合して分かりやすくするというのも分からないじゃありません。その内容についても是非精査をしたいと思っております。 ですから、この直払いについての在り方については、水田政策の見直しの検討の中で議論が深まり、形ができていくものだというふうに思っておりますので、今回、約、これから、もう三月の末が近づいております。三月末で切るつもりはありませんが、これからしばらくの期間の中で完成され閣議決定される食料・農業・農村基本計画の中にはっきり位置付けるというのはなかなかちょっと難しいかなというふうに考えております。
○舟山康江君 詳細の制度についてやりますということじゃなくていいんです。検討するというぐらい、その方向性ぐらい書いていただきたいなというのが、そのときもこういう要望の趣旨でありましたし、私の今の質問の趣旨もそこでございますので、検討をするぐらいは何か書いていただきたいと思いますので、これも要望をさせていただきます。 そして、ちょっと先に、中山間地域等直接支払制度について改めて質問をさせていただきます。 前回、先週の質問でも申し上げました、この制度につきましては、農業生産活動を継続するために、条件不利地域でも農業生産活動が継続できるようにということで仕組んであるわけですから、もちろん、共同活動がいけないと言っているわけではありません。共同活動に限定するのではなく、その個別の生産活動の継続のためにも使えるようにということを幅広く今回の基本計画でも明記いただきたいということ、これを要望したいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 明記するかどうかについては、ちょっと私は、今手元に紙がありませんが、しかし、現状、もちろん共同活動をやるのが中山間地域直接支払の一番の肝のところであるということは委員も今おっしゃっていただいたとおりでありますけれども、その中で、地域の状況に応じた幅広い用途に活用することができるということでありまして、共同活動のほかに、農業者に直接現金として配分するということも可能になっております。集落協定に配られた交付金のうち、今現状でも五五%が各農家個人のところに振り込まれるという、配分されるという形になっておりますので、現状でも農家個人の営農を支援する形にもなっているという見方は十分できると思います。
○舟山康江君 本当に繰り返しになりますけれども、農業生産活動を継続するために支援を行う制度ということですから、やはり個々の生産活動の後押しにもできるのであれば、やっぱりそこもしっかりと位置付けていただきたいということを改めてお願いを申し上げます。 最後になりますけれども、食料自給率について、さっき飼料自給率ですね、私、本当によく分からなかったんですね。実際に目標が下がっているんです。面積から逆算するにしても、やはり自給率向上という意味で、この飼料自給率の向上、非常に大事だと思っています。 粗飼料それから濃厚飼料、粗飼料はかなり高いですけれども、濃厚飼料の自給率が低迷しているという中で、これお聞きしますけれども、やはり下方修正した理由は飼料用米の位置付けが後退したからなんでしょうか。
○政府参考人(松本平君) お答えいたします。 確かに、飼料自給率を上げるためには濃厚飼料の自給率を上げること、これは有効ではございます。 ただ、今回のいろいろ検討する中での前提条件としましては、今後一層農業従事者が減少していく中で、省力的な作物、こちらを作付けていくという方向性が一定の方向性だと思っております。そのため、先般公表いたしました水田政策の見直しの中でも、過度に飼料用米中心になっていました生産体系を見直す方向とし、青刈りトウモロコシなどの省力的な作物という方向に持っていこうというところでございますので、委員御指摘がありましたように、そういう関係からいきますと下がる方向になるというところでございます。
○委員長(舞立昇治君) では、舟山さん、おまとめください。
○舟山康江君 それ、目標としてちょっと全く意欲が感じられませんよね。まさかとは思いますけれども、財政制度等審議会の中で、飼料用米、交付対象から外すと書かれているからじゃないと私は信じておりますし、今回の基本計画の中で、そのやっぱり意欲は示していただきたいということ是非お願いしますし、もう一つ、済みません、時間となりましたので質問はできないんですけれども、自給率で私も非常に不思議なのが、供給熱量ベースの自給率、今三八が今度四五という目標ですけれども、もう一個、摂取熱量ベースという新しい数字が出てまいりました。これは分母が非常に小さい摂取熱量なんですけれども、幾つも数字を出すことが逆に分かりにくくしていると。分母が小さけりゃそれは大きく見えます。そうすると、これは、現状で四五ですか、四五がもうちょっと上がることになっていますけれども、この数字を併記することの是非はもう一度再考いただきたい、このことをお願い申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(舞立昇治君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、高橋光男君が委員を辞任され、その補欠として高橋次郎君が選任されました。 ─────────────
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 まず初めに、我が党としても基本計画に反映してほしい内容を、三月三日でしたけれども、要請、申入れをいたしました。大臣には時間がない中で受け取っていただいたということであります。 閣議で決める前にこうやって今審議をしているわけですから、是非ともこの議論の中身を反映させたものにしていただきたいと思います。 それで、大臣は農政の大転換が求められているというふうに言われています。私も、農政は大転換しなきゃいけないというふうには思っているんですね。大臣の言う大転換というのは何を指しているんでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) いわゆるこのじり貧の状況から抜け出すということに尽きると思います。 もういわゆる、あらゆるトレンドが、もうこのままでは日本の農業の未来は暗いという数字を示しています。しかし、可能性が全くないわけではなくて、これだけ世界中が自分たちの国さえ良ければいいというようなトレンドになってきたこの時代においては、日本も独立国家として食料の自給率を上げ、安全保障の確立をするということは、エネルギーの安全保障やいわゆる国防の安全保障、それから半導体の安全保障、様々ございますが、その中でも食の安全保障は極めて大切な分野だと思っています。 ですから、このことを国民の方々も御理解いただければ、私はこれまでとは全く違う世界がまた開けると、私自身は信じています。日本の農業には明るい未来があると思っていますし、十年先に農業をやっている若者は、農業やっていて良かったと、やはり自分の選択は間違いじゃなかったと、私の息子もそうですが、農業に身を投じて良かったと思ってもらえるような、そういう明るい未来を目指していきたい。 小さな構造、小さないわゆる施策の、ちょこちょこっとやることではなくて、いわゆる方向性が変わっていくと、未来が変わるぐらいの大きな政策の転換ができたらいいという気持ちで大転換という言葉を使わせていただきました。
○紙智子君 大転換すると、そのためには、やっぱり私は農林水産予算も大幅な増額が必要だと思っていましたので、今年度、二十億だけ増えていたということですから、その転換の中身については恐らく多少違いがあるんだろうなというふうに思います。 そこで、これ実は通告していなかったんですけれども、この農業基本法の改正前の段階で、今、自民党幹事長をされている森山裕さんが、おととしですね、JAの食料・農業・地域政策推進全国大会があって、そのときにこう言われたんですね。新自由主義の考え方によって地方や第一次産業の厳しさが増している、基本法の改正のポイントは新自由主義からの転換だということを強調されたんです。私も聞いていて、思わず同感だなというふうに思ったわけですよね。 それで、これ、実は農業新聞の大会のときにも同様のことを言われていて、その点は私も同感だと思っているわけなんですけど、この新自由主義の農政というのは、私の理解では、やっぱり価格を市場に委ねつつ、まあ競争原理ですよね、強いところは生きていくけれども、弱いところは消えてもしようがないという考え方で、十分な下支えもないまま生産者に自己責任を迫るという農政の中身だと思うんです。 森山さんはその新自由主義からの転換だと言われたんですけれども、これ、大臣はその辺はどうなのかなと。新自由主義からの転換をされるのかなということについて、いかがでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 今回のお米の問題でもそうですけれども、あらゆる物の価格は市場で決まるということについては、私は大原則だと思っています。しかし、それを作るに当たって、どれだけ競争力を持たせるかということについては、政治に責任があると思っています。例えば、生産性の低い農地を農家の方々にお願いをして、そこで十分な収穫が得られない、だから収入が得られないということは、政治に大きな責任があると思っています。 そして、食料の安全保障ということを考えたときには、時にはいろいろ、財政審辺りは、国、多額の税金で支えられているじゃないかというような指摘をされますけれども、それはあくまでも農家のためのこれは施策ではなくて、日本の国で生きている国民の生活を維持するためにこれはやっていることであって、国体を維持するために必要な施策だということを十分理解していただくということであれば、税金を投入しながら農業の下支えをし、そして未来を切り開いていくような農政の展開は決して間違いではないと思っています。全てを市場に任せればいいということは私も正しくないと思っております。
○紙智子君 農家の人たち回って歩くと、やっぱりこの新自由主義的な農政については評判が良くなかったわけですよ、悪かったというか。やっぱり、自己責任を迫るということではなしに、やっぱり懸命にやってもいろんな事情でもってなかなかうまくいかない人たちもいるわけですから、そういう赤字で苦しんでいるところをやっぱり支援していく、助けていくということが大事ではないかというふうに思います。 そこで、これもずっと議論になってきていますけれども、食料自給率の問題についても聞きます。目標ですね。 一九九九年の旧農業基本法の後の基本計画の中で、食料自給率は目標を掲げても一度も達成されなかったわけです。二〇二三年に会計検査院が、農林水産省は目標を達成していなかった場合の要因分析を行っていなかったということを指摘しました。今回の基本計画では、カロリーベースは現状を維持したわけですけれども、新たに摂取熱量ベースでという指標が出されたわけなんですけれども、この摂取熱量ベースというのはどういう目標なんでしょうか。
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。 今般、現行のカロリーあるいは生産額ベースの自給率に加えまして、一人当たりの必要な摂取熱量に対してどの程度国内生産が確保されているのかを示すために、国民に供給される食料から食品ロス等を除いた熱量である摂取熱量を分母とし、国内で生産される食料の熱量を分子とする摂取熱量ベースの食料自給率を新たに示すこととしたところでございます。 これによりまして、消費者の皆様方に食品ロスなどの削減により関心を持っていただき、ひいては食料安全保障にも資すると考えてございます。
○紙智子君 今まででいうと、カロリーベースの食料自給率で見ていたと思うんです。そのときは国産の生産熱量を供給熱量、これは輸入も含めてですけれども、その供給熱量でもって割り出して出てくるのが、パーセントが食料自給率ということで、それをもって、だから、私たちが見るのは、じゃ、今国産で作っているその食料はどのくらい外国に担ってもらわなきゃいけなくなっているかと、頼っているかということを比率として分かるものだったと思うんですよ。 今回、そのカロリー、食料ロスを除いた数字というふうに言われるんだけれども、それを分母の部分から除くんであれば、分子は全然手付けないで同じ形で計算していたら一体どうなるのかなと、この辺がよく分からないんですよ。ちょっとこの間何回も聞いているんだけれども、どうもこれよく分からないわけなんですよね。もしその分母からそれを引くんであれば、分子だって同じようにやらなかったらちょっとおかしなことになるんじゃないのかというふうに思うんですけど。
○政府参考人(山口靖君) 繰り返しになりますが、今回、摂取熱量ベースの自給率を設けた趣旨は、一人当たりの必要な摂取熱量に対してどの程度国内生産で賄うことができるのかということを示すためのものでございますので、分子である食料、国内の生産につきまして操作を加えることは不適当だと考えております。 なお、この摂取熱量ベースの自給率の算定におきまして、分子の国産熱量は、分母でも、その摂取熱量で除かれます歩留りみたいなものは、例えばキャベツの芯とか魚の骨とか、そういうものは既に考慮した数字として計算されてございます。
○紙智子君 何かよく分からないんですよね。 それで、私、二〇二三年、二年前にも自給率の問題で質問していて、これ指標になっているのが厚生労働省の身体の活動レベルに合わせた必要なカロリー計算と、農水省としては座ったままの仕事が中心の人が必要となるカロリーを二千百六十八キロカロリーと試算していて、カロリーベースでの食料自給率というのは日常生活を営む上で必要最低限のカロリーがどの程度国産で確保されているかを示している数字と、で、これは食料安全保障を表す数字というふうにも説明を受けていたわけなんですよね。 それがどうして摂取熱量という、摂取熱量ですか、というふうに置き換わっているのかというところもなかなかよく理解できないし、まあ、いいです、いいです。 それで、分かりづらいというのは皆さんおっしゃっていて、そういう分かりづらい指標を新たに持ち出すんであれば、やっぱり、そもそも今までつくってきたものを一日も早く、四五%が今度の計画の目標になっているわけだから、それをやっぱり早く達成できるように具体的にどうするかということを示す方が必要じゃないのかなというふうに思います。それが、ちょっとこの間の何回かレクチャーで聞いているんだけどよく分からないという中で感じていることなので言っておきたいと思います。もっと分かりやすくした方がいいんじゃないかということであります。 それで、食料自給率を高めていくためには、輸入に依存している麦や大豆の国内生産を増大させるというのももちろん必要なわけですよね。 それで、財務省がこの間、いや、支援は要らないんだというふうに攻撃してきていた飼料用米を本格的に拡大することが必要だというふうに思うんです。基本計画の中には飼料用米中心の生産体系を見直すと記載されているわけなんですけれども、飼料用米の作付けを大幅に拡大するというふうに本当は書くべきじゃないのかと思うんですけど、これ、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 増やすべきと書くべきということですか。 これは、生産者の方々が、主食用米を作るのか飼料用米を作るのか、それから酒好適種米を作るのか米粉用米を作るのか、それはもう生産者の方々が選択することでありますので、それを、こちらの方でこれについては増やすとか減らすとか書くのはなかなかちょっと難しいということで、こういうことになっております。 二〇二三年の七百九十一万トンが全体の生産量でありますが、これを八百十八万トンまで増やすというKPIを設定しておりますので、その八百十八万トンの中に主食用米、加工用米、米粉用米、飼料用米が内包されているということでありますから、それぞればらばらに数字を書くのはちょっと困難だということでございます。
○紙智子君 江藤大臣ね、この間の議論の中でも主食用米から飼料用米に転作した場合の助成の引下げということについては全く考えていませんというふうに言われてきたと思うんですね。しかしながら、実際には既に昨年度から一般品種の飼料用米の助成単価が段階的に引き下げられてきていると思うんです。その状況でいえば、基本計画で示した食料自給率を上げることさえ難しくなるんじゃないかと。 それで、飼料用米を含む、今お話がありましたけれども、飼料用米を含む米全体の生産量が七百九十一万トンから八百十八万トンに伸ばす計画なわけですけれども、米の作付面積でいうと、これさっきも話になっていましたけど、百四十八万ヘクタールから五年で百四十四万ヘクタールに減ることになっているわけですよね。 それで、農地を減らしていく目標で、この作付面積が減っていくのに二十七万トン増産するという計画になっているということなんだけど、これはどうやってできるのかということがまずちょっとお聞きしたいと思います。
○政府参考人(松尾浩則君) まず一点、先ほど飼料用米の助成の単価というのがございました。一般品種は一部下げております。現在、多収性の品種はやはりしっかり作ってほしいということで、多収性の品種の飼料用米は単価は継続しているということが一点でございます。 それから、先ほど米の作付面積、それから生産量のお話ございました。私ども、その主食用米の国内需要の減少というところは避けられない中で、やはり輸出ですとか米粉とか、こういったものは拡大していくということで、生産量全体として見れば、七百九十一万トンから八百十八万トンまで増加していくというところで見通しております。 その中で、単収の増加と、今多収性のものを入れながら単収の増加ということで入れておりますので、面積につきましては百四十八から百四十四ということで僅かに減少する、そういうふうに計算しております。
○紙智子君 まあ多収性の品種でもって、もっと増やすんだということが今答えだったと思います。 もう一つ、それと同様に、麦とか大豆についても目標のところに書いてあるんですけれども、小麦でいうと、北海道、九州で二十三万ヘクタール、面積はですね、二十三万ヘクタールから二十六万ヘクタールに、作付面積三万ヘクタール増やすんだと。ところが、生産量は百九万トンから百三十七万トンということで、二十八万トンということですから二割増えるということですよね。そして、大豆は、北海道、関東地域で十六万ヘクタールから十七万ヘクタールへと、面積そのものは一万ヘクタールしか増えないんですけれども、生産量については二十六万トンから三十九万トンということで、十三万トン、五割増ですかね、というふうになっているわけなんですよ。 それで、作付面積がそんなに増えないのに、生産量で、小麦で三割増、大豆で五割増というのは可能なんでしょうか。
○政府参考人(松尾浩則君) 小麦、大豆につきましても、単収をちゃんと上げながら生産性を上げて農家所得も確保していく、こういったことが非常に重要だと思っておりまして、小麦、大豆、いずれも多収性品種、今出ているものをしっかり普及しまして単収を上げていくと、そういうふうにしております。
○紙智子君 単収を上げていくということは、どういうことでやろうとしているんですか。
○政府参考人(松尾浩則君) 基本的には、今単収を結構たくさん取っておられる方は、ほぼほぼ多収性の品種、新しい品種を入れると。そのためには、いろんな土地改良とか、いろんな基本技術の励行がございますけれども、そういった、まずはしっかり取れる多収性の品種を普及させていくということが大事だというふうに考えております。
○紙智子君 あと五年の中でそれやっていくということになるんだけれども、五年で面積が狭くなっても増やすとなると、例えば化学肥料だとか農薬だとかを使わざるを得ないということはないのかなというふうに思うわけです。 基本計画では、この化学肥料や農薬の低減をうたっているわけですから、それとの関係でいうと、ちゃんとうまくいくのかというのもちょっと聞きたいところなんですけど。
○政府参考人(堺田輝也君) お答えいたします。 化学肥料、農薬を削減すれば、その意味では収量が低下するおそれがあるわけでございますけれども、堆肥を活用した土作り、あるいは肥料の効率的な利用、あるいは病害虫に強い品種、こういったものを導入することが大事だというふうに考えております。 そういったことを通じまして、収量の向上と環境負荷の低減の両立を図っていくということを考えているところでございます。
○紙智子君 そうすると、やっぱり化学肥料だとかに頼らない方向でどうやっていくのか。今ちょっと幾つか土作りの話とか言われたんだけれども、それをやるとしたら、やっぱり何もなしにできないんだと思うんですよね。いろいろと費用が掛かったりもすると思うんですけれども、そのための支援なんかも示すべきではないかと思うんです。 実際にこの増やす計画自身を、こんなふうにしてやればできるということでもっと具体的に示さないといけないんじゃないかなというふうに思います。 これについてありますか、もっと具体的にということで。
○政府参考人(松尾浩則君) 先ほど委員御指摘の、化学肥料を低減しながらきちんと肥料、国内産の肥料を上げていこうということで、私ども今、堆肥、一生懸命普及していくようにということで施設の整備でございますとかやっておりますので、そういったものをよく活用しまして、国内資源の肥料ということで対応していきたいというふうに考えています。
○紙智子君 これも、目標としては掲げているんだけど、実際にやり出すと本当に大変なことではないのかなと、現実は、というふうに思います。そういうのも本当に把握しながらやっぱり必要な支援はやっていく必要があるんだろうと思います。 それから、経済的な食料アクセスの問題で、以前、私の質問に対して、当時、坂本農水大臣が、一人一人の国民が食料を入手できる状況を権利だと解釈しているというふうに答弁しました。つまり、政府としては、食料へのアクセスというのは国民一人一人にとっては権利であると認めている発言だったと思うんです。 農林水産省がこの食料へのアクセス権を所管しているのかどうか、これはどうでしょうか。
○政府参考人(安岡澄人君) お答えいたします。 先ほど、改正の食料・農業・農村基本法の第二条において、良質な食料が合理的な価格で安定的に供給され、かつ、国民一人一人がこれを入手できる状態の確保が図られなければならない旨が規定されたところでございます。 権利とは書いてはいないものの、国民一人一人が安定的に食料を入手できるようにする、このことは国の重要な役割という形で位置付けられているものというふうに認識をしております。
○紙智子君 そうであれば、食料へのアクセスは生存に不可欠の権利であり、その充足は政府の責任であるというふうに書くべきでないかなと。書いてあるんですか。書くべきじゃないのかなと。 今、九人に一人の子供が満足に御飯を食べられていないと言われています。栄養状況や飢餓人口や、特に子供、お年寄りの栄養不足の状況の実態把握というのは必要だと思うんですけれども、これはされているんでしょうか、それともこれからするんでしょうか。
○政府参考人(安岡澄人君) お答え申し上げます。 まさに委員御指摘のとおり、食品アクセスの問題においては、まずは取組実態とか現場の実態把握というのは、これは非常に重要なこれから課題だというふうに思っております。 来年度からになりますけれども、経済的食品アクセスの実態だとか取組状況の全国的な調査を行うということのほか、各地域それぞれ課題が異なりますので、地域で課題を把握して、その解決に向けて関係者が連携して取り組む地域の体制づくり、こういうものも進めて、実態を把握をしながら現場現場の実情に応じた取組、進めていければというふうに考えております。
○紙智子君 それ進める上では、やっぱり厚生労働省任せではなくて農水省としてきちっと把握をする必要があると思うんですね。で、やっぱり対策を取るべきだと思うんです。 それで、計画案の記述の中には、寄附の見える化とかマッチングとか寄附の促進ということで、どうも寄附頼みになっているなという感じがするんですよね。やっぱり、寄附というのはそもそもそれぞれの自覚的なことでやることですから、何か初めからそれを期待してというようなことがこういうふうに何回も書かれると、ちょっと違うんじゃないかなというふうに思います。 本来、やっぱり政府の供給する責任ということをはっきりさせるべきだと思うんですけども、これ、どうですか。
○政府参考人(安岡澄人君) お答えいたします。 現在、そういう経済的アクセスの活動というのは、様々な未利用食品などを活用しながら、フードバンク、子供食堂などが活動されているという実態がございます。 まずはそういった民間の皆さんの取組をベースに進めていくということで、今、食品ロスになっているような食品もかなりあります。そういう中で、フードバンクのところにまだまだ活用できるのに使われていないものもあったりするということがございますので、そういう使われていない食品をしっかり活用していくということをベースにしながら、取組をしっかり進めていきたいというふうに考えております。
○紙智子君 ちょっと、次に酪農に移りたいんですけれども、酪農については百三十六万頭から百十七万頭に減らす目標になっていますよね。酪農家の戸数が減るということを想定しているということなのか。今赤字で崖っ縁の経営を強いられている酪農家もいらっしゃるわけですけれども、あえてそれを見捨てようとしているというふうに言われても仕方がないんじゃないかというように思うわけです。 それで、生産者に対して、これまで国としては、需要に応じた生産をするようにと、価格は市場が決めるんだというふうに言ってきたわけです。価格が下がったのは余らせた農家の責任と言わんばかりの自己責任を押し付ける対応をやってきたというふうに思うんですね。それではやっぱり、離農する広がりというものが、大規模経営の場合でもそうだし、なかなか続かないということになると思うんです。この先も離農が続いてしまうというふうに思うんですよ。 資材高騰が高止まりしている事態の中で経営改善がなかなか進まないと、そういう状況の中で、やっぱり離農しないでも続けていけるための緊急対策というのを直ちに打つべきだと思うし、それと同時に恒久的な対策を位置付けるべきだと思うんですけれども、これは、じゃ、大臣にお願いします。
○国務大臣(江藤拓君) 酪農家の皆様方におかれましては、酪肉近の数量の目標が高過ぎたという御指摘もありましたし、そして今、新しい酪肉近に向かって今努力をしている最中でありますが、やはり現場の御意見をしっかり承った上で、今後の見通し、それから数量の設定もしなければならないというふうに思っております。 何といっても酪農家の方々にとって一番大切なものは、生乳の値段が一番大事。その生乳の値段を、やはり民民ではありますけれども、乳メーカーと交渉する場合には、今回四回、加工を入れて四回ですが、上げることができました。 これは、やはり脱脂粉乳を積極的に処理してきたということが非常に、間接的ではなく、直接的に私は効いたんだろうと思っております。そしてまた、今年の令和七年六月にもまたキロ六円上げることが大体もう決まっておりますので、これもまた、これは上がると大体経済効果としては二百億ということでありますから、過去の四回の上げで一千二百億の所得の向上が図られておりますので、こうやってやっぱり脱粉の処理などを間接的に我々やることによって、生乳の価格の安定を図ることによって酪農家の経営を安定させていきたいというふうに考えております。
○紙智子君 関東の酪農家の人や岩手に行っていろいろ懇談してきたんですけど、やっぱり、例えば、人使っているところなんかはずっと高止まりしているという中で、人件費を出すことが非常に大変になっているという話も出されていましたし、やっぱりもうぎりぎりのところで支えて、何とか頑張っているところを、やっぱり続けられるように緊急対策をやっていただきたいというふうに改めて要請をしたいと思います。 それから次に、基本計画の中で、女性農業者の割合を、やっぱり地域の方針策定に参画する割合を増やすということですとか、あるいは規模拡大、事業の多角化のための経営基盤の強化のところに位置付けて、農業が若者や女性に選ばれる産業となるようにということで、法人の従業員としての定着とか雇用の問題とか、そういうことがいろいろ書かれています。 それで、もう一か所は、その継続的な雇用に向けて、子育てのライフステージに合わせた働きやすい環境をということも書いてあるんですけれども、それ自体は否定するものではないんだけれども、ただ、現実には、やっぱり多くのその農家の女性たちというのは、やっぱり、今基幹産業の四割占めているわけですけれども、実際には貢献が十分可視化されているかというと、あんまり見える状況ではないんじゃないのかなと思います。 そして、直面する課題についても十分な対策が講じられているとは言えないんじゃないかと。女性による経営への意思決定の参画、これはもちろんなんですけど、やっぱり農業と家事とか育児とか介護とか相当いろんな過重労働があるわけですから、ここをやっぱりもっと楽にしてやらなきゃいけないし、妊娠、出産、育児ですね、この時期における農作業の場合は本当に厳しいわけですから、そこを補助する。例えば農作業を補助するというようなことなんかの仕組みも整えていくとか。 フランスなんかでは、農業共済制度を、保険を活用しながら労働力代行サービスというのが大分昔からあるみたいなんだけど、日本の中でも、同じとは言わなくても、国としてのそういった支援体制を検討すべきではないかというふうに思うんですけれども、これは、大臣、いかがですか。
○政府参考人(杉中淳君) お答えいたします。 議員御指摘のとおり、農業に従事する女性は家事や育児を行う時間が男性に比べて約七倍となっておりまして、その負担の軽減に取り組んでいく必要があると考えております。 このため、基本計画案におきましては、議員御指摘のように、子育てなどのライフステージに合わせた女性が働きやすい環境整備を推進するということを位置付けることとしております。 そのための具体的な取組としては、女性農業者の育児と農作業のサポート活動や農業経営体への託児スペースなどの整備への支援を行うほか、家事や農作業の負担割合を見直すためのワークシートの活用や、それを踏まえた家族経営協定の締結推進などを通じて家族間での役割分担や就業条件の明確化にも取り組んでいく、このような取組を通じて女性にも長く農業に働いていただくような環境づくりを進めていきたいと考えております。
○紙智子君 ちょっと残り少なくなったんですけれども、それで、基本法四十三条二項に基づいて、農業振興策だけではなくて、医療、教育、介護、福祉、生活物資の供給など、荒廃し続けている農村の生活基盤の整備を本格的に行うことが求められていると思います。 農業、農村を担当する国や自治体の行政職員、ここが本当に一人で何役もやっているとか大変なことなんですけれども、で、地域間格差を解消するということも課題ですけれども、全国町村会がこの間、そういった問題を含めて提唱している農村価値創生交付金というようなものを創設してほしいと、予算措置をやってほしいということを要求しているんですけれども、これ、大臣、是非検討していただきたいと思いますが。
○国務大臣(江藤拓君) これは前回の大臣のときにも御質問をいただいた記憶があります。 こういう地方にとって使い勝手のいいお金があることは、例えば森林環境譲与税のような形ですから、非常に有効だとは思いますけれども、果たしてこれを私がこの農林水産政策として推進することが適切なのかどうか。これは委員御指摘のとおり、その農業政策だけのものではないということでありますから、地方創生交付金のようなものは今回分配もされましたけれども、これ、そういったものがこの趣旨に沿ったものであろうというふうに思うんです。 ですから、こういう名称にはこだわらず、やはり地方にとって使い勝手のいい交付金のような形が、継続的に地方に配られて、独自の判断で地域振興を図るということは極めて有効だろうというふうに考えております。
○委員長(舞立昇治君) おまとめください。
○紙智子君 時間ですね。 地方にとって本当に使い勝手がいいものをきちっと予算としても使えるようにしていくということが大事だと思うんです。 最後になりますけれども、今回、水田政策に書いてあるんですけど、現行の水活の見直しや、見直しに伴う既存施策の再編によって得られた財源を活用するというこの表現は、結局増えないよという話に聞こえてきてしまうんですけれども、もちろん、整備してもっとより良くしていくというふうに変えていくという上で検討した結果、必要なものはまた申請していくというか、要請していくというふうにするべきだということは最後に申し上げまして、終わります。
○寺田静君 寺田と申します。よろしくお願いいたします。 一問、委嘱審査のときに通告をしながらお伺いできなかった有機農業に関する問いをここでお伺いをしたいと思いますので、ちょっと通告とは順番を変えて、水田政策のところからお伺いをしていけたらというふうに思います。 初めに、この令和九年度から根本的に見直されるというこの水田政策において、有機や減農薬、減肥料というものをどのように位置付けるかということをお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(松尾浩則君) 水田政策の中では、まず今、作付け、水田の活用の直接支払交付金の中で、例えば麦、あるいは大豆、あるいは米粉と、そういったもの、基本的にはそういったものの支援についてどうしていくかということを、今基本的な方向性を書いております。 当然、有機農産物も米に限らず重要だと思いますので、そういったものもしっかり作られるように我々対応していきたいというふうに思っています。
○寺田静君 ありがとうございます。 先ほどの、山村留学の友人の子供なんですけれども、農薬って大事なんだと、葉物で無農薬なんて難し過ぎるみたいなことも言っていたそうなんですね。ここが、オーガニック給食、先ほどお話をしたもの、オーガニック給食に農家の皆さんが反発をされる理由もここにあるんだろうというふうに私自身は思っています。農業の大変さも知らないで何を言っているんだということがあるんだろうと思います。 昔は生産者と消費者の距離がもっと近くて、この生産者がたくさんいたからこそ、身近にも生産者がいて、私の祖父も酪農関係の会社に勤めていたことがありますけれども、私自身は秋田だから、今でも親戚や友人に農業をやっている方がいて、ただ都会ではそうではないと。 先ほどの関係人口というものは、生産者と消費者の距離を縮めて、有機農業だけではなくて、慣行農業を含めて、この難しさであるとか、あるいは価格転嫁の理解も深まるなど、様々な可能性を秘めているものと思いますので、推進をしていっていただきたいということを申し添えて、委嘱審査の一問をちょっと終えさせていただきたいというふうに思います。 続けてですけれども、通告をしておりましたとおり、先ほど舟山先生や紙先生からもあったと思いますので少し割愛をさせていただきたいんですけれども、いざとなったときに水田、田んぼとして活用できる面積の目安を示すべきではないかというところに、なかなか難しいというようなお答えも大臣から頂戴しております。 生産性を上げることで生産量自体は増やしていくんだというような回答も事前に農水省の方からいただいておりますけれども、やっぱり私自身も、先ほどの質疑を聞いておりましても、いざというときに田んぼとして使える、稲作できる農地を定めずに一体どうやって食料の安全保障、この主食を確保していくのかということを国民として不安に感じるというのはやっぱり当然ではないかなということを私自身も感じております。 先日お会いをした地元の農家の方、八十町歩やられているという方でしたけれども、年を取ったし、息子はそこまでやらないと言うから三分の一にすることにしたとおっしゃっていて、もう本当にびっくりしました。こういうことでどうやってやっぱり食料の安全って守られていくのかなというところを私自身も強く感じております。 次に、大規模農家に注目をされているマイコス米のところについてお伺いをしたいんですけれども、水を張らずに乾いた田んぼに直接種をまくということで、水管理や雑草の管理、またメタンやCO2も減らせて、農薬の回数も少なくて済むということで、効率に優れていると言われるこのマイコス米ですけれども、これを水田政策の中でどう位置付けるかということについてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 委員御指摘のマイコス米につきましては、菌根菌を用いることで従来の水稲の生産に比べて水の使用を極力抑えることができる技術ということで最近注目されているものと承知しております。 他方で、水田政策につきましては、令和九年度から、作目ごとの生産性向上等の支援に見直す検討を本格的に開始したところでございます。その中では、米について、国内外の需要の拡大、あるいは生産性向上を強力に推進していくという基本的には方向性を示しているわけでございますけれども、マイコス米も含めた具体的な支援の内容は今後検討ということでございますので、マイコス米がどういう支援の対象になるかというのは現時点ではなかなか難しいかなと。今後よく検討していきたいと思います。
○寺田静君 ありがとうございます。 このマイコス米、秋田でも取組を始めている方があって、私自身も様々なお話を伺っています。水を張らなくてもこんなに食味が良いのかというようなことをおっしゃる方もあって、従事者が減っていくという中では大きな本当にチャンスがあるものではないかなというふうにも感じております。 また、次の問いに移りたいんですけれども、一月三十一日に発表された、水田か畑かにかかわらず支援をするというこの令和九年の制度改革というのは大転換でありますけれども、どこで議論をされているのかが非常に分かりにくいなというふうに思っております。どこでどなたが議論されているものなのか、教えていただけたらと思います。
○政府参考人(山口靖君) お答えいたします。 今般、水田政策の見直しにつきまして検討をスタートするに当たりまして、農水省として検討の大きな方向性を示したところでございます。見直しの内容がまだ決まったものではございません。その方向性を基本計画に盛り込んだ後、具体的にどのような場で検討を進めていくのかということにつきましては、まだ固まったものではございませんが、大臣の御指示をいただきながら、今後、野党の皆様、与野党の先生方、あるいは現場の方々、関係団体を含めた幅広い御意見を丁寧に伺う場を設けまして、より良い政策に仕上げてまいりたいと考えてございます。
○寺田静君 なかなかまだ決まっていないのでお答えをいただけないというところだと思いますけれども、実質的にはこの審議会などで審議が行われることになるのかなというふうに考えているところです。 私自身、このようなことは大変失礼なのかもしれないんですけれども、先日のあの商品券十万円の報道がありましたときに、私が一番にはっと思ったのは、大臣に替わっていただきたくないなということだったんです。私の立場で、またこのような場で申し上げることが適切ではないのかもしれませんけれども、恐らく参議院のこの委員会にいらっしゃる委員の先生方皆さん同じような思いではないかと、この質疑を聞いていても思います。 大きなこの米に関する政策の大転換ですけれども、私は、失礼を承知で申し上げたいんですけれども、大臣、そして内閣が替わっても変わらないように、是非、今の方向性であちこちピン留めをしておいていただきたいと、深く深く植え付けておいていただきたいということを大臣にお願いをしたいというふうに思います。そんなことは自分の方が百万倍考えているよというところかもしれませんが、大臣から一言だけいただけたらと思います。
○国務大臣(江藤拓君) それは私が、大臣に昨年の末に就任して私が強引に進めたことでありますので、最終的なところまで、閣僚という立場でなくなっても責任は持とうと思っております。自民党の中で農林の幹部であることは私は変わりはありませんので、私の後の大臣もその方針はしっかり受け継いでくれるものと強く信じています。 ですから、これでまた閣僚が替わってまた方向転換したということになったら、それこそ徳永先生がおっしゃるように大混乱になりますので、これだけ思い切って変えたんですから、この方向性については、我々自民党、それから公明党としての、与党としての考え方は私は変わるものでは決してないということを信じておりますし、議員でいる限りは責任を持っていきたいと思っております。
○寺田静君 どうもありがとうございました。 次に、輸出についての質問に移りたいというふうに思います。 私自身も、先日、上月先生の方からも様々輸出に関する質問がされていたかというふうに思いますけれども、私自身も食品の輸出に関わる仕事をしている友人から様々聞いております。世界的に日本米に対するニーズはあるけれども、お米の流通量が足りずに機会のロスをしているとか、あるいは輸出の検疫の際に開封をして爆発物検査が強化をされるということだけれども、この商品を布で触ることになるので、衛生面とか温度管理とか、また根本のその商品の状態の悪化を心配しているとか、あるいはこのEPA、特定原産地証明書の書類の発行の手続が複雑で分かりにくいとか、様々な声を聞いております。 ここからお伺いをしたいと思いますけれども、そもそもとして、農水省として海外輸出に取り組む目的は何でしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) やはり、基本的にあるのは農家の所得を確保したいということであります。日本は人口が減り、高齢化も進んでいき、胃袋も小さくなり、口の数も減っていくと。その数字だけ見れば、マーケットはシュリンクしていく。今はインバウンドの方々がたくさん来られて特需のようなことが起こっておりますが、これもまたコロナのようなことが起これば一気に縮小することも可能性としてはあるわけでありまして、余りこれを恒常的なものとして考えることは難しいだろうと。 そして、世界のマーケットを見れば、非常に今世界のマーケットは、二〇二〇年で大体九百兆円と言われておりますけれども、これが二〇三〇年には千五百兆円までマーケットとしては大きくなる。このでかくなるマーケットを取りに行かない手はないだろうというふうに思います。そして、インバウンドで日本に来た方々が、自国に帰ってもあのおいしかった日本食をもう一回食べたいと思う方もたくさんいらっしゃるということでありますから、そういったところに是非日本として切り込んでいって、マーケットメークをして、そして、その地域の合った、その地域の方々が求めているものを作ることによって農業所得全体を上げ、そしてそれによって耕作面積をしっかり確保して、そして担い手の方々も確保することによって食料安全保障にも資するものにしていきたいということで、輸出には積極的に取り組むべきだというふうに考えております。
○寺田静君 ありがとうございます。 私自身も、世界の人口が初めて八十億を超える中で、この食料とか食品産業、農業の分野というのは成長産業だというふうにこの農水委員会に所属をしてから聞かされてきましたので、本当にこの輸出のところも頑張っていただきたいなという思いがあります。農水省の役割というのは、その意味ですごく大きいのではないかなと私自身は感じております。 この農産品の輸出の促進に関してですけれども、農水省と、では、経産省の役割分担というのはどういうふうにされているんでしょうか。
○政府参考人(森重樹君) お答え申し上げます。 輸出の促進に当たりましては、政府関係機関の連携が重要であると考えてございますけれども、農林水産省におきましては、輸出促進法に基づき、農林水産大臣と関係大臣で構成する輸出本部が設置されてございます。そして、私どもが農林水産物・食品の輸出に関する政府の司令塔機能を担っているところでございます。 具体的には、農林水産省におきましては、政府全体の基本方針や実行計画を策定し、進捗管理をしていく、また、輸出産地を育成する、日本食、食文化の海外発信等によりまして需要を開拓していく、また、輸出先国・地域との規制に関する協議を行うなどの役割を果たしているところでございます。 一方で、経済産業省におかれましては、私どもと緊密に連携をいただいておりまして、例えば、東京電力福島第一原子力発電所事故やALPS処理水の海洋放出への対応といたしまして、日本産食品に対する輸入規制の撤廃に向けた協議を一緒に行っていただいておりますし、また、ジェトロというところ、団体がございますけれども、こちらは経済産業省所管の団体でございますが、こういったところを通じた業種横断的な貿易振興等にも取り組んでいただいているというふうに承知してございます。
○寺田静君 ありがとうございます。両大臣を司令塔として連携をされているということだったかと思います。 次の質問にもまとめてお答えをいただいたように思いますので、一問割愛をさせていただきまして、EPA、先ほども少し御紹介をしましたけれども、特定原産地証明書のこの書類の発行の手続が複雑で分かりにくいという御指摘も現場の方からいただいております。これ、もっと単純に簡単な方法にならないものでしょうか。簡素化ということは可能なものでしょうか。
○政府参考人(猪狩克朗君) お答えいたします。 経済連携協定の趣旨に基づきまして、原産地証明法では、原産地証明書の発給等を適正かつ確実に行うために、その発給に際しては原産性を正確に確認できるよう申請手続が定められてございます。 一方、正確な原産性の確認と併せまして、利用者の利便性の向上を図っていくことは大変重要でございます。このため、例えば農産品の証明手続に関しまして、以前は生産証明書類等の書類が必要だったものを仕入れ書等の商業取引の事実が分かる書類に代替可能とするなど、提出書類の柔軟化に取り組んでございます。また、原産地証明書の発給に係る手続の電子化、こういう問題についても取り組んできたところでございます。 今後も、利用者の皆様の御意見を伺いながら、円滑な原産地証明手続の確保や制度の周知に努めてまいりたいと思います。
○寺田静君 ありがとうございます。 現場の方からは、その産地証明書の発行後に船の遅延等が発生した場合には、この発行書類の原本を返却して再発行しなきゃいけないというようなお話を聞いたんですけれども、あとは、既に海外に発送した後に、海外から原本を取り寄せて返却する必要があると、返却しないと再発行されないとかという話も聞いていますけれども、これは、それではもう解決をされているということでいいでしょうか。念のため確認でございます。
○政府参考人(猪狩克朗君) お答えいたします。 今の、ただいまの船の遅延等に起因した船積み日や船便の例えば変更などですね、ちょっと、こういう話につきましては、その証明書の記載内容が変わった場合に相手の国の税関で例えば止められてしまったり、そういうようなこともございますので、その書類の整合性が取れなくなることがないように、この協定の中で、輸出者の皆様には証明書の再発給の申請をお願いしているところでございます。 他方、この手続自体は、再発給の際に元の原産地証明書の返納をお願いしてございますが、これは、どうしてもやっぱり二重の発給となってしまって不正確な内容の証明書が出てしまうということをちょっとこれは防ぐためでございます。 他方、昨今、そのオンラインでの発給されたものにつきましては、そのデータを輸出者の方のそのシステムから消去することによって返納とすることもできる、こういうような取組も行っているところでございます。 引き続き、日本商工会議所のホームページを通じた情報提供や相談体制の充実化、さらに、そういう簡素化に向けたいろいろ検討を進めてまいりたいと考えております。
○寺田静君 ありがとうございます。 大体、ただ、その電子のものを消してというところがちょっと分かりづらいなというふうに思いましたけれども、またそこは個別にお伺いをしようかなというふうに思います。 次に、所信の中で大臣がおっしゃっていて、中国は極めて重要なマーケットというふうに、この中国のことを重点としてこうおっしゃっていたのかなというふうに思いますけれども、重点としてあえてこの所信の中で国名を挙げられたその思いはどういうことだったでしょうか。これは大臣にお伺いできればと思います。
○国務大臣(江藤拓君) それは世界第二位のマーケットだからです。何といっても食べる人の数が違う、十四億人ですから。和牛でいえば、いわゆる国産牛で三十万頭、三十万頭しか日本では生産できません。この数字は中国が本気になったら一のみにしてしまうような数字かもしれません。ですから、いろいろ、中国という国は一度開いてもすぐ閉まるんじゃないかとか様々なことを言う方がおられますけれども、これだけ近いですよ。この間も私、北京に行かせていただきましたけれども、三時間ですもん。昨年はブラジル、アルゼンチンに行きましたが、もう二十六時間ですよ。もう圧倒的に距離が近い。 ということであれば、フードマイレージももう掛かりませんし、そして、中国の方々とお話しすると、向こうの農水大臣とも話をしましたが、自分も時々北京で和牛、牛ステーキを食べるんだけれども、この和牛と思って食べているのはオーストラリアなんだよねと、本当は日本の和牛が食べたいんだけどというふうに言ってくれました。ですから、求められているなということも実感として体験したところであります。ですから、大きなマーケットである中国に向かってやはり我々は努力しないということはこれ余りにももったいないということで、所信で申し上げました。
○寺田静君 ありがとうございます。 全体の海外輸出計画において、この中国への割合というのはどのぐらいというふうに考えていらっしゃるでしょうか。これは参考人の方にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(森重樹君) お答え申し上げます。 現在、新しい基本計画の案を検討しているところでございますけれども、この中では、全世界向けの二〇三〇年の輸出額目標を書いてございますし、さらに、記述として、今後、その国・地域別、品目別のマーケットの動向や供給体制も踏まえて具体的な戦略を検討するという旨を盛り込んでいるところでございます。 今後、基本計画が策定されますれば、これを受けまして、私ども持っております農林水産物・食品の輸出拡大実行戦略でございますけれども、これを改訂いたしまして、輸出重点品目ごとに国・地域別の輸出額や対応方向を定めると、こういう方向を持っておりまして、この中で中国向けを含めまして輸出額目標も品目別に具体化をしていく考えでございます。そういう意味で、今後決まってまいるということでございますけれども、ちなみに、二〇二四年の中国への農林水産物・食品の輸出額は一千六百八十一億円となっておりまして、国・地域別では米国、香港、台湾に次ぐ第四位という形になってございます。
○寺田静君 ありがとうございます。 私も、先ほども大臣おっしゃっていましたけれども、世界第二位のマーケットであって、そして、引っ越しなどできない、国と国が近いということで、これからも重視していくところはもちろんだとは思うんですけれども、一方で、その輸出の現場に携わる方からは、様々な理由での嫌がらせなのか何なのか、この輸出通関の遅延、ちょっと理由がよく分からないこの通関の遅延や、また法改正が突然であって施行まで急過ぎるときがあるなど、また港の税関によって見解が異なることなどがあるということで、この政治問題と貿易って別にしてほしいよねというようなお声も聞かされています。 こうした政治上のこのリスクのようなところを、大臣は輸出拡大をする上でどのように考えていらっしゃるでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 様々、通関手続等でいろんなことがあるということは私も聞き及んでおりますが、それはやはり、昨日も日本の外務大臣がハイレベル会合でしっかり話をしてくれました。 やはり、お互いにこれからコミュニケーションをしっかり取っていくことによって、そういった、いわゆる非関税障壁と呼ばれるようなものについてもやはり整理されていくべきものだろうというふうに思っています。そういうものがあるから、そういうところにはもう最初から入っていきたくないというのは、やはりちょっと余りにもネガティブな考え方であって、様々な障害があっても、一つ一つ乗り越えていけば、必ず道は開けると思っています。 そして、輸出に当たっては、中国を重視しているとは言いながらも、中国におんぶにだっこでいくつもりは全くありません。今回、例えばホタテが輸出ができなくなりました。それで、ホタテはこれでもう大変なことになったということで大騒ぎになったわけですが、宮下大臣が毎日一個ずつ食べて頑張ってもなかなか追い付かなかったことがありましたけれども、別に茶化しているわけじゃないですよ、そういうこともありましたけれども、しかし、これもホタテの輸出先を日本の商社の方々の力を借りて世界中に広めたら、結局のところ、中国に売らなくても、かえって利益率が上がってしまいました。 ですから、多角的な輸出の可能性というものは常に見なきゃいけない。ですから、中国のマーケットだけにもうおんぶにだっこになる、するということではなくて、広くこの輸出先を探していくことはやっぱりリスクのヘッジになるんだろうというふうに考えています。
○寺田静君 どうもありがとうございました。 この食品の輸出のところでは、このほかにも、この食品の梱包材として再生PETの利用拡大を国がサポートして促進する必要があるのではないかと。再生PETの要望が強くなってきて、再生PETでなければ取り扱わないというところも増えてきていると。まして中国以外、ヨーロッパとかということを目指す場合には、もうそれでなければ駄目なんだみたいな国もあるということで、そうしたところにも国がサポートを欲しいなというようなお声もいただいていますので、また引き続き輸出のところを質問させていただきたいというふうに思っております。 次に、鳥インフルエンザのことについてお伺いをしたいと思います。 所信の中でも、鳥インフルエンザの発生のことについて大臣も触れられていましたけれども、近年はそれがこの卵の供給や価格に支障が出るほどの規模になっているというふうに承知をしております。適正な規模というものがあるのではないかという議論について、大臣の御所感を伺えたらと思います。
○国務大臣(江藤拓君) これは日本だけの問題じゃなくて、アメリカなんかでもとんでもない値段まで値上がりがして、鳥インフルエンザの猛威というものは国際的に認知されているというふうに思います。 飼養羽数が多いから悪だということではないと思います。ただ、それを一括して管理するのではなくて、分割管理をするということを農林水産省としては推奨いたしております。今までは、一農場で発生したら全部殺処分をするということが家畜伝染予防法上の決まりではありましたが、分割管理をしっかりやれば、ここについては殺処分をするけど、この棟については殺処分をしなくてもいいということができるようになっておりますので、全国でまだ十八農場ぐらいしかしっかりこれはできておりませんが、規模の大きいところについては特に分割して管理をしていくような方策を取り入れていただければ、大きな農場においてもリスク管理はしっかりできるものだというふうに考えております。
○寺田静君 その分割管理というのがその適正な規模のある意味目安なのかなというふうに思いますけれども、大規模であればあるほどこの感染症が発生したときのダメージが大きいということで、全て殺処分しなければならないということで、供給にも大きな影響を与えてきたし、またこの処分に当たる県の職員の方々の負担も大きいということで、私自身も問題意識を持っているところです。 先ほど来、紙先生の御質問でもありましたけれども、新自由主義みたいな言葉が出てきておりました。これは決して紙先生だけの言葉から出てきた言葉ではなくて、藤木委員の方からも本会議で去年御指摘があったところかなというふうに思います。ちょっと議事録に当たる時間はありませんでしたけれども、新自由主義的な発想により行き過ぎた市場原理が働き、生産コストの適切な価格転嫁ができてこなかったというのは、藤木先生の実はホームページからちょっとその発言を引用させていただきました。 先ほど来、大臣もお答えになっていらっしゃいましたけれども、私はこのドイツの首相であったアンゲラ・メルケル氏の言葉をちょっと引かせていただきたいと思うんですね。メルケル氏は、社会的市場経済ということをおっしゃっていました。その御著書の中で何度もこの言葉に言及をされています。社会全体の利益を考えない市場経済というのは単なる金もうけだと、市場経済が個人の自由と社会の公正に資するべきものであるというふうにしています。 社会的という言葉に社会主義みたいなものを連想してわっと思われる方もあるかもしれないんですけれども、このメルケル氏の御所属というのはCDU、キリスト教民主同盟ということで、同国においては保守政党の位置付けであって、政党間で最も交流を持つのは日本においては自民党さんであるというふうにお伺いをしております。 この農業、私が申し上げるまでもなく、様々な機能を担っております。この農政にこそ、この社会的市場経済のような考え方が必要ではないかと私自身は考えております。もう私がこの農水委員会の委員になって二年半以上たちますけれども、自民党の先生方も含めて、やはり農業では食べていけない厳しい実情を嘆かれていたと、効率的かつ安定的という言葉の下に収益性ばかりを追求するようなやり方は行き過ぎた市場主義、新自由主義という御指摘も出てきていたというふうに思いますけれども、このメルケル氏のような考え方をどう思われるのかということを、ちょっと通告をしておりませんけれども、一問お伺い、大臣にお伺いをできればと思います。
○国務大臣(江藤拓君) メルケルさんは物理学者でしたかね、彼女はですね。非常に論理的な理論構成をされる方なのでですね。 社会主義というものは、別に社会党とかなんとかいうんじゃなくて、社会主義というものはこの社会にはなきゃいけないですよ。社会の構成員の一人であるという自覚は全ての国民が持たなきゃなりませんし、会社であれ何であれ、社会に対する果たすべき責任があります。個人もありますし、企業もあります、団体もあります。もちろん、政治にも社会に果たすべき役割というものはあるわけでありまして。 こういった行き過ぎた、何事もそうですよ、行き過ぎたらいけないと。やはり、市場経済であるからこそ競争原理が生まれ、経済の成長が促されたという事実はあるかもしれませんが、それからこぼれ落ちてしまう弱者もいたことも事実であって、そして日本のように、ほかのヨーロッパのように五十ヘクタールも六十ヘクタールも家族経営でやれるようなそういう経営状態ではない。極めて少ない、そうですね、二ヘクタール、三ヘクタールの農業面積であっても一生懸命家族経営で営農活動を続けている人たちに対する配慮というものはこれからも日本の農業の中で続けていくと、そういう観点は社会主義的な視点に立っていると言うこともできるんだろうというふうに思いますので、非常に興味深い御意見をいただいたと思います。
○委員長(舞立昇治君) まとめてください。
○寺田静君 ありがとうございました。終わります。
○委員長(舞立昇治君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時十三分散会