内閣委員会 第20号
- 発言数
- 327 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2025/06/05
会議録
○委員長(和田政宗君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、越智俊之君が委員を辞任され、その補欠として永井学君が選任されました。 ─────────────
○委員長(和田政宗君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 日本学術会議法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房長松田浩樹君外二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(和田政宗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(和田政宗君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 日本学術会議法案の審査のため、本日の委員会に日本学術会議会長光石衛君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(和田政宗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(和田政宗君) 日本学術会議法案を議題とし、本案及び木戸口君外一名提出の修正案について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山本啓介君 おはようございます。自由民主党の山本啓介でございます。 本日は、質問の機会をいただきましたことを感謝申し上げたいと思います。 この法案の質疑は、時間を重ねていく中においてもう必ず黒塗り部分の話が出てまいりました。国民の皆様方も、あらゆる報道、媒体を通じてこのことについてのお声をお寄せいただいている事態でもあります。 私の方からも、この文書について少し質疑を交わさせていただきたいというふうに思います。まず、この文書そのものがまずどういったものであるか、誰が誰と、どのように、いつ作ったものなのか、そして、それがいわゆる二〇二〇年の任命についてどのように関わりを持っているのか、これらを一つ一つお尋ねしていきたいと思います。 いわゆる黒塗りされた法制局審査資料について、確認の意味で、この文書がそもそもどのような目的で作成されたものであり、また、これらがいつ、どういった内容で作られたものなのか、その目的について御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(相川哲也君) お答え申し上げます。 御指摘の平成三十年十一月十三日の日付が付されました文書は、日本学術会議事務局におきまして、会長や会員の方々からの問合せに回答する目的で、従来からの推薦と任命の関係の法的整理を再度確認するために作成したものでございます。
○山本啓介君 まず、誰がというのは学術会議の事務局が、そして、誰とというのは内閣の法制局と、そして、その目的については内部の整理について目的として作ったというふうな話であります。 これらの作成過程において、またその目的について、その時点で、いわゆる二〇一八年、すなわち平成三十年の時点で官邸との関わり、あったのでしょうか。
○政府参考人(相川哲也君) お答え申し上げます。 当該文書ですが、日本学術会議事務局が内閣法制局と相談の上作成したものでございまして、作成に当たって官邸への相談は行っていないことは過去の国会答弁においても申し上げているところでございます。
○山本啓介君 学術会議、内閣府が所管しているとはいえ、学術会議の事務局、しっかりとした方々がそれぞれの職務に邁進されていると、その中において、二〇一八年当初、平成三十年に、内部の様々な、問合せ等々も含めてでしょう、そういったものを整理の一環として取り組んだということであります。 これは、令和二年、二〇二〇年の九十九名の任命を行った際に、参考資料として、法制局審査資料の最終版、要するに、行政というのは、その資料を作成するに当たり、ずっとブラッシュアップしていくんですね、その最終版を官邸にお見せしたということだったと思いますけれども、官邸はこの、今何度も確認していますけれども、途中の経過資料、すなわち今回訴訟の対象となっている黒塗りがなされている資料、このことについても随時、逐一御覧になっていたのか、確認をしたいと思います。
○政府参考人(相川哲也君) お答え申し上げます。 御指摘の今回訴訟の対象となっております途中経過の審査資料について、官邸にお見せするといったことはしておりませんでした。
○山本啓介君 今確認できたのは、あくまでも、その過程については逐一報告もなければ官邸が把握することもなかったと。で、官邸が見ていた、確認したのは最終版。で、途中経過の資料、黒塗り部分に何が書かれているか全く知る由もなかったということで私は説明を理解しました。 そうすれば、この数日又はこれまでのこの学術会議の黒塗りの文書についてのやり取り、あたかも、政府が内閣法制局とその任命についてのやり取りを、又は法律について、これをずうっと審議してその完成版ができた、そこに政府が直接関与したというような報道もありました。しかしながら、それはそんな単純なことではなくて、確かに内閣府が所管しているから内閣府と言うかもしれない、内閣府であるから政府と言うかもしれない。しかしながら、二〇一八年、平成三十年の時点では、学術会議の事務局が法制局と内部の整理のために行ったやり取り、そしてその完成版である最終版は、まさしく官邸において、二〇二〇年、令和二年の任命についての部分でその根拠又は文書としての取扱いがあったけれども、その過程の文書については全く関与していないし、その作成過程についても官邸は報告を受けていないと、そのように説明をいただきました。であれば、黒塗り部分が令和二年の任命問題と直接つながっているという内容の主張は私は筋が違うなと、そのように理解をいたしました。 その上で、本委員会での議論の整理のために、念のために幾つかの……(発言する者あり)何か間違ったこと言いましたか、大丈夫ですか、文書の内容の面について質問していきたいと思います。 まず、本文書に記載されている推薦と任命の関係の法的整理の考え方は従来の解釈を変更したものなのでしょうか。お答えください。
○政府参考人(相川哲也君) お答え申し上げます。 当該文書は、日本学術会議事務局におきまして、従来からの推薦と任命の関係の法的整理を再度確認するために作成したものでございまして、当該文書により解釈の変更が行われたわけではございません。昭和五十八年に会員の選挙制が廃止され、任命制になったときからの政府の一貫した考え方であるものと承知しております。
○山本啓介君 元々の解釈があって、それを変更するための文書ではなく、従来からの解釈を改めて整理するためのものであったと理解をします。 けれども、そうすると、これも前回の委員会審議でもありましたけれども、なぜ従来の考え方を確認するだけなのに何度も何度も法制局とやり取りが必要だったのか。そのやり取りの回数の多さ、そのボリューム、それが恐らく最終版までたどり着くまでの間に黒塗りの文書として出てきたものと一致するんだと思いますけれども、御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(相川哲也君) お答え申し上げます。 一般的に、行政庁において文書が作成されていく過程におきましては、関係する行政庁間で何度もやり取りが行われ、より適切な内容や表現ぶりに文言が加除修正され、最終的な文書が作成されていくものでございます。 当該文書につきましても、日本学術会議事務局と内閣法制局との協議過程におきまして、最終的な文書が作成されるまでに担当者間で複数回にわたりやり取りが行われたものと考えられます。
○山本啓介君 当時の日本学術会議事務局の担当者が、文案について整理、推敲を重ね、法制局に投げかけをしていたと、そういう形が今説明いただいたわけですね。あくまでも、学術会議内での整理を行うと、それを法制局とすり合わせ、まあすり合わせというか御指導いただいたと。 例えば、報道にも出ておりますけれども、十月上旬の審査資料、会議からの会員候補者の推薦が自主的手続によると認められる以上、内閣総理大臣はこの推薦に拘束され、単に国家公務員たる身分を確定させるために形式的に任命しており、内閣総理大臣に拒否の権能はないものと解するのが相当であると、そういう文章がありました。この記載されている文章は、一九八三年の中曽根総理当時の答弁と関係するのかなと普通に考えれば思います。 でも、その文章の直後には、他方、憲法第十五条第一項に照らし、仮に公務員の任命に当たり任命権者が絶対的に他機関からの推薦に拘束されると解すれば、任命権者が国民に対して任命責任を果たせないことになるが、任命権者がその権限を適法に行使しなくてはならないことは言をまたないと、したがって、法第七条第二項においても、内閣総理大臣に拒否の権能が全くないとまで解することはできないとも同じ文書に記載しています。結論としては、拒否の権能が全くないわけではないという整理になっています。 ただ、私も今読んでいて、何というんですか、この文章、言いたいことは分かるんですよ。ただ、ロジックというか文章の構成、表現の仕方が、正直、私の目から見てもかなり稚拙な印象を受けます。このような記載が、行政の文書なんでしょうけれども、外に出てくる。この文書に記載されている理由、そういった事柄が最終的に収れんされて最終版としての文書になっていくんですけれども、この部分が最終的に削除された理由、そういった部分についての説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(相川哲也君) お答え申し上げます。 行政庁におきまして文書が作成されていく過程におきましては、必ずしも当該行政庁としての意思決定を経ていない、担当者が作成した試論段階の文案が記載されることがございまして、論理的、表現的に精査されていない内容も含まれております。そういった部分につきましては、最終的な文書が作成されていく過程におきまして、より適切な内容や表現ぶりに文言の加除修正が行われることになります。御指摘の箇所につきましても、最終版を作成する過程におきまして変更、削除されたものでございます。 なお、形式的任命につきましては、最終版におきましても、内閣総理大臣による会員の任命は、推薦を前提とするものであることから形式的任命と言われることもあるが、国の行政機関に属する国家公務員の任命であることから、下級裁判所の裁判官の任命や大臣の大学の学長の任命とは同視することはできないと考えられるとの整理が行われております。
○山本啓介君 ちょっと稚拙だという表現をして申し訳なかったんですけれども、それでも、あくまでもこれは行政の方々が最終版に至るまでの過程において、試論という形、さらにはいろんな可能性についてやり取りした文書であるからそういった状態なんだということで理解しました。 あわせて、丁寧に補足説明いただきましたけれども、形式的任命については最終版においてもということで、形式的任命と言われることもあるけれども、国の行政機関に属する国家公務員の任命であることからというふうなこと、そして、下級裁判所の裁判官の任命や大臣の学長の任命とは同視することはできないと、そのように整理が行われたということであります。その内容について、またその過程の粗さについては今の説明で十分理解できました。 法制局審査資料は初期の段階で、いわゆる我々がよく説明とかをいただくような課長補佐さんとか係長さんとか、そういった方々が作成した文案が協議の過程でブラッシュアップされて最終的な文書に仕上がっていくということで、今の説明は理解しました。途中段階の書きぶりなどはまさに、国会での本会議の答弁でもあったように、未成熟というか、論理構成が短絡的であったり稚拙な箇所があったり、まあ稚拙という表現、申し訳ないです、ほかの言い方がないので。そんな箇所があったというものなんだと思いました。 それでは、いわゆる黒塗りされた箇所、ここにはどういう記述がなされているのかと。もちろん、政府は該当箇所を不開示とすることで現在裁判で争っているところであり、先日正式に控訴をされたので、この黒塗りを外すことはできないということは当然だと理解しますけど、いま一度、係争中という限界はありますが、この黒塗り箇所の記述内容と令和二年の任命との関係について、話せる範囲で御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(相川哲也君) お答え申し上げます。 黒塗り部分でございますが、内閣総理大臣による日本学術会議会員の任命に関する法解釈についての検討の過程で作成された文案でございまして、人事に関わる内容、具体的には、内閣総理大臣による会員の任命に関する法解釈につき整理、検討した行政庁間の協議過程における記載でございまして、最終版には記載されなかったものでございます。 黒塗り部分が開示された場合、あたかもそれが政府としての確定的な考え方であり、令和二年の会員任命など、実際の会員の任命にも適用されたものであるとの誤解を招く可能性があり、その結果、公正かつ円滑な人事の確保等に影響を及ぼすおそれなどがあることから、情報公開法の不開示事由に該当するものとして不開示としているところでございます。
○山本啓介君 黒塗り箇所についての裁判で控訴するということにした理由について改めてお伺いをしておきたいと思いますけれども、まず、本件は、裁判で争われる前に、情報公開・個人情報保護審査会の答申がなされていたというふうに思います。その答申の内容についてまず御説明を求めたいと思います。
○政府参考人(相川哲也君) お答え申し上げます。 審査請求に対します令和三年十二月二十三日の情報公開・個人情報保護審査会の答申におきましては、当該文書の黒塗り部分について、直接その記載内容を確認した上で、これらの情報を公にすると、本件不開示部分に記録された未成熟な情報が、特定年月に行われた日本学術会議会員の個別の任命に際しても、任命権者が意思決定の前提として適用した考え方であるとの誤解を招き、事実とは異なる臆測が国民の間に生じ、今後の日本学術会議会員の推薦、任命の手続に係る事務の円滑な遂行に支障が生じるおそれがある旨の諮問庁の説明は、不自然、不合理とまでは認められず、否定することまではできないため、情報公開法第五条六号柱書きに該当すると認められ、不開示としたことは妥当であるとされておりまして、この答申に沿って不開示部分を維持する旨の決定を行っているものでございます。
○山本啓介君 分かりました。黒塗りの対応は審査会の答申に沿った対応だということで理解をいたします。 その上で、控訴理由でありますけれども、控訴直後のこのタイミングで詳細な理由を求める、なかなか答えを聞くというのも無理があると思うんですけれども、説明できる範囲でお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(相川哲也君) お答え申し上げます。 政府といたしましては、これまで、黒塗り部分は会員の人事に関わる内容に関する記述であるから、例えばそれが日本学術会議において内閣法制局の最終的な了解を得た考え方に係る確定的情報であると誤解されれば、不開示部分が令和二年十月の会員任命など個別の任命にも適用された考え方であるとの誤解につながり得るほか、今後の会員任命についても、あたかも任命権者である内閣総理大臣の個別の判断が当該考え方に即して行われるかのような誤解を招き、今後の事務の適正な遂行に支障が生じるおそれがあることなどから、情報公開法の不開示事由に該当する旨の主張をしてきたところでございます。 地裁判決につきましてはこうした主張が取り入れられなかったところ、政府としては、検討した結果、国としてその判断を受け入れることはできないとの結論に達したため、控訴を行ったものでございます。 控訴理由の詳細につきましては、今後、控訴理由書や裁判の過程で明らかにしていくものでございまして、お答えすることは差し控えたい、差し控えたいが、国としては当時の不開示決定は適法なものであると考えております。
○山本啓介君 ちょっと黒塗りの文書について質問をし、一定今の答弁で整理ができたんだろうというふうに私の中では理解しました。 誰がというのは、これはまさしく二〇一八年、平成三十年に、学術会議の事務局が内部での任命と推薦についてを整理するために法制局との間で交わされたやり取りが完成して、でき上がった文書であると。二年後、任命の取扱いについて行ったその判断に対して国会や周辺から問われて提出した文書が、その完成版がその中にあったと。その完成版に至るまでの過程においては、官邸やその任命に関する事柄についての関係性はないと。 しかしながら、遡ってその官邸に提出されたであろう最終版の作成過程を引っ張ってきて、そこが黒塗りであったために、あたかも政府がそれらに関与して任命の拒否を行うために作り上げたものだという指摘に私は何かつながっているような気がします。 しかしながら、これらの行為というのは、まさしく学術会議事務局が自発的に行った流れの中で二〇一八年という二年前に完成させたもの、そして、それが時を経て、今回の任命に至る経緯において文書として提出されて今回の審議の中に登場したんだと私は理解しました。 また、人事についての任命の在り方ですけれども、任命されなかった、任命したという話というのは、私も地方議会おりましたのでよくこういうことがよくありました。議会においても、その内容を明らかにしろという質疑がよくあるんですよ。 しかしながら、例えば入札とかのプロポーザルとかもそうですけれども、その評価というのをする側からすれば、その評価をオープンにしたときに、今回限りじゃないから、次の何らかの応募にも応募したり、審査にも、審査に臨んだりする人たちなので、またその者でありますから、その評価がまた次のそういった事柄に影響を及ぼす、それが本人の評判に影響する、だからこそ、これは学術会議のことだけではなくて、広く行政が行うそういった事柄については公にしない、これは地方議会でも私は学んだことであります。 それらについて、私は、公正な取組を今果たしてきている、そのように理解をしましたので、黒塗りの文書についての質疑はここまでにとどめたいと思います。 そして、法案ですけれども、科学者の集団である学術会議が適切に運営されるためには、外部の知見を取り入れる仕組み、ガバナンスを確保する仕組みが必要であると、今回質疑の中でもありましたし、私も初日の質疑でそのことを発言しました。 がんじがらめになるというふうな指摘もありました。言わば、今回、独立性や自主性、そういったものをしっかりと強化するために法人化を行うんだけれども、それがかえってがんじがらめになるんではないか、ガバナンスを強化しているんじゃないかというふうな指摘がありました。必要最小限の仕組みであることを改めて大臣に求めたいと思います。
○国務大臣(坂井学君) 御指摘のように、この法案では、独立した法人である学術会議の自主性、自律性に配慮しつつ、学術会議にふさわしい固有の制度設計を行うこととし、評価、監事などについて学術会議の意見を反映をさせて法案化しているものでございます。 日本学術会議評価委員会の所掌事務でございますが、これも活動内容そのものの評価ではなく、学術会議が行った自己点検評価の方法及び結果に意見を述べることに限定をしております。 監事は、国が設立し、国の財政的支援を受けて運営される法人に共通して求められる運営の健全性を担うものであり、その所掌事務や監査事項は他の法人と同様のものであり、また、学術的な内容、価値の判断に立ち入るものではありません。 また、法人化により自主性、自律性が高まり、組織運営の自由度が向上し、海外アカデミーのような柔軟な活動や必要な体制整備が可能になります。 政府としては、この法案の立案に当たり、自主性、自律性と適法、適正な運営とのバランスに腐心してきたところでありまして、ガバナンス確保のための仕組みは必要最小限になっているわけでございまして、ここを十分に御理解いただけるよう説明してまいりたいと思います。
○山本啓介君 学術のそういった、学問もそうでしょうけれども、前回の質疑でも私ちょっと発言させていただきましたけれども、運営や運用や経営といった分野においては、やはり必ずしも学者の方々、関わる方々が専門性はないわけですから、そこはしっかりとサポートが必要であると思います。 しかしながら、やはり我が国のそういった学術の権威、学問の権威、それをつかさどる場所であれば、なおのこと、私は国を挙げてこの方々に敬意を払わなきゃいけない。そして、学問というのは時間も掛かればお金も掛かります。そのときそのときにすぐに結果が出るものでもありませんし、ややもすると、社会的な批判にさらされる場面もあるんだと思います。しかしながら、そういったものにも耐えながら、御自身が信じた真理を探求していく道を学問とするならば、学術会議というのは、そういった熱心な意思を、固い意思をお持ちになった学者の方々の集まりであると私は信じています。 今回、こういったそれぞれの専門分野が融合したり、統合したり、関わりを持って、まさしく化学反応を起こしながら、世界に伍するナショナルアカデミーとしての存在感を示せるような、そんな新たな形となる、そのための法案であると、私はそういうふうな法案であってほしいし、その後、成立した後はそのような姿を是非とも、国も精いっぱい、突き放すんじゃなくて、当然のことながらナショナルアカデミーとしての権威を支えていただきたいと。 他国を見れば、先般もやり取りがありました、五要件というふうな話もありました。少し、私、五要件の一つ一つを聞けば、なるほどな、そうであればすばらしい組織だなと思うんですけれども、少し所属する会員側の要望の方に聞こえて、五要件というよりもやはり、例えば顕彰する場所、さっき言ったリスペクトと敬意とかそういうことでしょう、若しくは、国に対して政策やもの、社会課題などについてしっかりと意見を言う、そういう提言をする、そういったことから、さらには、大学や各ほかの研究所などと連携をして、国際的にも連携を果たして我が国のそういった学術のレベルを上げていく、そういったことの三点ぐらいが私は大事なところだと思うんですけれども、お示しいただいた五要件、これ万国共通なんですかね。分かれば御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(笹川武君) お答え申し上げます。 まさに先生御指摘のような議論を懇談会、有識者懇談会でやっておりました。 まず、五要件は、これ、各国のアカデミーの組織についての学術会議の考えということでございまして、懇談会の中での説明としては、どこかに五要件の碑、石碑みたいなやつですね、があって、そこを発掘したら書いてあると、そういう発見したというようなものではなくて、我々学術会議が世界のアカデミーを見たときに、これが重要な要件ですと主張しているということです、違うといえば違うのかもしれませんというような説明でございました。政府としても、ちょっと前置きですが、御指摘の五つのこのポイント、大事だとは思い、押さえた設計、ポイントを押さえた設計とはしています。 五要件、どんなことかと、本当に短くお話しさせていただきますと、有識者懇談会では、例えば活動の自由といっても、アメリカは逆に政府への勧告を法律で義務付けられているじゃないかとか、勧告についていえば、イギリスはその科学的助言についての明文の根拠がない、フランスは別に会則で書いているのを政府がオーソライズしただけ、それから、安定した財政基盤といってもどのぐらいのことを意味しているか分からないというような議論があって、日本のように、特別な地位、権限、国庫、国費全額負担を法律で保障している国はないということが確認されました。 したがって、懇談会としては、抽象的にはそのとおりかもしれないけど、細かく見ていくと各国ばらばらだから、まず、まさに先生がおっしゃったような機能から議論するのが大事だと。どういう役割を果たすべきか、さっき三つとおっしゃいました、そういう話をいたしました。 最後に、これ、この前、質疑あるいは参考人質疑で先生方聞かれていたと思いますが、五月九日のこの委員会でのやり取りの中で、失礼しました、二十九日の内閣委員会の質疑の中で、自由で民主的な国家に共通して見られる要件とまで言い切れないのじゃないかと、そういったことを私からも答弁させていただきました。それから、六月三日、この前の参考人質疑でも、国の中にとどまっている限り十分に担保されない、そういうような意見がございました。 以上でございます。
○山本啓介君 ありがとうございます。 まあ、難しい話なんでしょう。時間が掛かったということで理解します。ありがとうございます。 その学術会議は、設立の理念、当初からお話があります、国の機関をゆえんとする設立の歴史も継承して、さらには、元々の理念である学術としての成り立ち、学術会議の成り立ち、そういったものもしっかりと継承しながら、国家的な責務の役割を果たす活動も主眼に置いていただければ、今お話しいただいた、五要件というよりも三つの、提言を行うとかそういった部分も果たしていくんだと思います。 政府は、設立の理念は新法にも受け継がれると答弁いただきました。国家的な責務を果たすことも受け継がれるということでよろしいんでしょうか。また、科学者の総意の下に学術会議が設立された規定がされていますけれども、学術会議は私的に設立されたものではなくて、設立したのは国民という位置付けだというふうに理解しました。国家的な責務を果たすからこそ国費で支援するということだと思います。学術に邁進する方々をしっかりとリスペクトする、その顕彰の形というのは学士院という形で、学術に関わる人たちを優遇する、その人物や功績を優遇するというところの学士院という組織も説明をいただきました。 そういった部分も併せて、この我が国の学問、学術に対する敬意を払いながらも、しっかりと国の関わりのある組織としての役割の実効性、そういった部分もやっていくと。だからこそ国費を、他国とはちょっと違って国費をしっかりと充てていくんだと。まあ確かに十億じゃ足りないんだと私は思いますけど、その辺も少し付随して何か御説明いただけることがあれば御答弁をいただきたいと、短く端的にいただければと思います。
○政府参考人(笹川武君) ありがとうございます。 七十六年前にその科学者の総意に設立されたという在り方、経緯、理念、それは引き継がれていきます。 ただ、先生おっしゃいましたとおり、懇談会でも、結局、学術会議は学術会議のためにあるんじゃなくて国民のためにあるんだというような議論がございました。おっしゃるとおり、学術会議は私的につくられる組織ではなくて、国民の意思である法律に基づいて、国民から負託された使命、目的を達成するために活動する、そういう組織であって、そのために国費による財政支援が行われるということ、その在り方は、設立当時も、仮に新法を通していただいた後も変わらず、しっかり国民のために頑張っていきたい、国もサポートしたい、そういうことでございます。
○山本啓介君 そろそろまとめに入りたいと思うんですけれども、ちょっと済みません、通告はしておりませんが、学術会議の、日本学術会議の事務局長、先ほどから黒塗りの答弁だけをしていただきました。 この質問に対して、いろいろと分からない点を、話をお尋ねしました。その時間、学術会議からも若い職員の方が事務局という立ち位置でお越しいただき、いろんな話をお聞かせいただきました。ややもすると、私は、対立軸があって、そういった組織と政府のいろんなことがもめているという認識で聞くんだけれども、内閣府から、所管しているという位置付けかもしれませんが、私、印象は、学術会議の事務局は若い方も含めて一生懸命その組織のために、そして会長を始めとする学術に関わる学者の方々、会員の方々が熱心に取り組んでいる姿ということを私に説明をいただきました。 そういった、守る、学術会議や会員の方々の権威を守る、思いを守る、そういう姿勢で説明いただいた若い方々がいるんです。しかしながら、今回、この黒塗りの話というのは、その文書、疑いの文書となると言われる、疑いを持たれているのは、まさしくそういった方々が法制局とやり取りをされた文書であることが今日確認できました。 その状況、簡単に今の率直な思いを、事務局長、御答弁いただければと思います。
○政府参考人(相川哲也君) ありがとうございます。お答え申し上げます。 日本学術会議事務局は、会長それから会員の活動を支えるための組織でございます。職員一人一人、会長、会員に、きちんとその活動をサポートし、また適切な情報を提供し、そのために様々な日頃活動を行っております。今日御質問いただいた文書についても、そういった姿勢で作成された文書であろうというふうに私としては承知をしております。 今後とも、会長、会員の活動を支えるために事務局としては邁進してまいりたいと思っております。
○山本啓介君 ありがとうございます。 最後に、大臣に、法律について、この法案の先にある目指すべきところ、意気込みについて答弁を求めまして、終わりたいと思います。
○国務大臣(坂井学君) とにかく、この法案は、法人化をすることによって財政基盤が多様化し、自律的な活動を拡大する可能性が広がる、とにかく、今の学術会議の役割が時代が変わっていることによって拡大し、深化、求められているものが広がっている中で、そこにしっかり応えていけるような学術会議の機能をこの法律によって、法人化によってしっかり備えていただこうというものでございますから、予算の面にいたしましても、当然今までの予算過程のプロセスを経ていくわけでありますが、必要な財源というものはしっかり負担をしていきたいと、こう思っておりますし、また、今、税制上の措置等につきましても、この法案にも法人税に関しては盛り込んでおりますが、寄附金控除等に関しても今後議論をして充実させていきたいというようなことも考えておりまして、とにかく、世界最高のナショナルアカデミーと言われるような形になるように、しっかり寄り添いながら、コミュニケーションを取りながら我々も努力をしていきたいと思っております。
○山本啓介君 是非とも、学術会議に対しましては、是非とも、国の課題や世界的な共通の問題、そして国民の暮らしに関わる事柄にも積極的に、政策の世界、テーブルにも提言を積極的に出して、意見を出していただきたい。そして、政府に対しては、やはり学術会議をしっかりと支えるその基盤を構築するために邁進をいただきたい。 私はよく勉強をしておりませんが、学問は待つものだと思っております。待つためには時間と金も必要です。そのことを肝に銘じて取り組んでいただきたいことを申し上げ、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○石川大我君 おはようございます。立憲民主・社民・無所属の石川大我です。どうぞよろしくお願いします。 まず初めに、我が党は修正案を提出をさせていただいておりますので、修正案について提出者である杉尾議員にまず最初に質問をさせていただきたいというふうに思います。 まず一つ目の質問です。 政府側は、法人化して独立性が高まるので独立性という言葉をあえて法文に明記する必要はないんだというような説明をされておりますけれども、修正案の第一条、第三十七条には独立してという言葉を書き込みました。その理由についてお聞かせください。
○杉尾秀哉君 御質問ありがとうございます。 まず、冒頭に申し上げますけれども、二〇二〇年の六人の任命拒否を発端とした今回の政府案は非常に筋が悪い、希代の悪法だと考えております。これでは新生学術会議はがんじがらめで、身動きすることができなくなることを深く憂慮いたします。先ほど必要最小限という説明がありましたけれども、全く信用できません。ならば、なぜこんなに新しい組織を乱立させる必要があるんでしょうか。まさに憲法が保障する学問の自由の危機、これに瀕しているというふうに認識をしております。 その上で、今回の政府案では、日本学術会議を現行の国の特別の機関から特殊法人として政府の外に出したことをもって国から独立した組織となったと説明し、これにより独立性、自律性が抜本的に高まるというふうに言いますけれども、これは全くの詭弁としか言いようがありません。国から独立したというのはあくまで外形上のものにすぎず、法案の中身を見ると多段階かつ複雑に、外部の、とりわけ政府が影響力を及ぼすことができる仕組みが組み込まれたものとなっています。 そこで、この独立性という言葉ですけれども、何よりも日本学術会議自身が自律性、自主性と並んで最も重視している概念でありまして、修正案では、当然のことではありますけれども、現行の学術会議法にも明示をされていますこの独立性についてあえて明記をさせていただいたと、こういう次第です。
○石川大我君 御説明ありがとうございます。 これ、後からも触れますけれども、政府の関与というのがかなり政府案では大きなものになっているので、独立性、非常に大事だというふうに思っております。 二つ目の質問です。 学術会議の歴代六会長がこれ廃案を求めています。あえて修正案を提出した理由と、政府案で新たに設けられる四つの組織、監事、評価委員、選定助言委員会、運営助言委員会のうち監事と評価委員、この二つを残した理由を説明をしてください。
○杉尾秀哉君 御質問ありがとうございます。 まず、修正案を提出した理由についてですけれども、政府案では、日本学術会議が確保を求めていたナショナルアカデミーとして満たすべき五つの要件の中でも、とりわけ国家財政支出による安定した財政基盤、活動面での政府からの独立、そして会員選考における自律性、独立性の三つの要件が充足されているとは到底言えません。これは、今年四月の学術会議の決議でも指摘されているほか、光石日本学術会議会長が去年の七月に出した声明以来、何度も何度も繰り返し示されてきた最大の懸念事項であります。こうした懸念を払拭して、何より学術会議自身が求めている法案修正の要望に応えるため、学術会議の現在のメンバーとも綿密に協議を重ねてこの本法案を、修正案を提出させていただいたと、こういう経緯であります。 続いて、今質問がありました政府案で新設される四つの組織についてですけれども、このうち選定助言委員会及び運営助言委員会については、ほかの法人制度では一般的に設けられているものとは言えない上、屋上屋を重ねて政府の影響力を及ぼそうとする仕組みだというふうにみなされても仕方ないものであります。 さらに、日本学術会議の自主性、独立性を重んじる観点から、これらの委員会については、日本学術会議がその設置の必要性について自ら検討し、自らの判断で設置すべきものでありまして、その設置を法定する必要はないと考え、これらの委員会に関する規定を全て削除することといたしました。 一方、四つの組織のうち、監事及び日本学術会議評価委員会については、ほかの法人制度との見合いの観点からも、現行の日本学術会議が特殊法人に移行し、そのガバナンスを確保した上で自律的な運営をしていくために存置自体はやむを得ないことというふうに考えました。 もっとも、政府案では、監事や評価委員について選ぶプロセスについての規定がなく、特に監事については資格要件の規定や職務の中立性の確保に関する規定もないことから、例えば、政府の役人が天下りで監事になったり、あるいは時の政権の考え方に非常に近い人物を監事に据えるなどして、政府の意向がこの監事を通して日本学術会議の活動全般に及ぶおそれがあります。 こうしたことから、修正案では、この監事と評価委員の二つについては政府案どおり残した上で、選定のプロセスと監事の資格要件や職務の中立性などを明記することで懸念を払拭して、学術会議の独立性を確保、これを担保することとした次第であります。 以上です。
○石川大我君 御説明ありがとうございました。 提出者の杉尾議員におかれましては、この後、我が会派の質問の中でまた再度質問させていただきますので、少しお待ちをいただければというふうに思います。 ここからは大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。 まず初めに、国民の皆さん、そしてこの委員会に集っている皆さんにこれをお伝えしたいということがあります。それは、この法案、非常に危険であるということだというふうに思います。何に対して危険かといえば、それは民主主義に対して危険だということです。 この法案というのは、安保法制であるとか特定秘密保護法、あるいは共謀罪、そういった流れの延長線上にある、つまり、戦争ができる国づくりから、もはやもう戦争する国につくり替えていこうという、そういう日本の平和国家としての根幹を傷つけるような、そういう法案であるということをまず我々は認識をしなければならないということを強く申し上げたいと思います。 そういった中で、おとといですけれども、市民の皆さん多く集まりました。議員会館の大きな会議室いっぱいになって立ち見が出るほどの、そういう集会が行われました。私の事務所が事務局としてお手伝いをさせていただいたわけですけれども、この集会において署名を提出をしようということでお願いを内閣府にしていたわけですけれども、署名は受け取らないんだと、署名の受取を拒否するというようなことを前日に言われました。 まず、この経緯については非常に抗議をしたいと思いますが、大臣、どのように捉えていますか。
○国務大臣(坂井学君) 御指摘の日本学術会議法案に関する署名の受渡しにつきましては、御希望のあった日時が六月三日夕刻ということでございました。国会審議の対応等で多忙のためということで、申し訳ありませんが対応できないと、こういうやり取りをさせていただいたところ、署名は郵送していただきたいということを御説明をさせていただいたと承知をいたしております。 なお、三月には、署名の受取の要望があった際は、国会対応ということもございませんでしたので、内閣府の庁舎で職員が受領させていただいているということでございます。
○石川大我君 うちの事務所の秘書は、最初、これはもう既に市民からの署名は受け取らないんだということで決めているというふうに私聞きましたけれども、それは本当でしょうか。 今、一度受け取ったというふうにありましたけれども、三月十五日、日本学術会議の広渡元会長の二万二千筆の署名を内閣府で受け取ったということは承知をしておりますけれども、広渡元会長ですから、それは受け取るでしょう。 市民の署名、これはもうはなから受け取らないんだということを決めていたという事実はあるんでしょうか。
○国務大臣(坂井学君) うちの職員からは、内閣府の職員からはそういう発言はしていないと聞いております。
○石川大我君 これ、五十の署名が提出をされているんですよ、皆さん。五十の署名が提出されていて、一度だけ、たった一度だけ対面で受け取っていると。あとは全部郵送にしているということは、これ拒否しているということじゃないですか。 これやっぱり、法案をしっかり作っていこうということであれば、市民の皆さんの声を聞く、あるいはその会場に出向いていって、そこの空気感、あるいは意見交換をする、そういったことが必要なんじゃないですか。こういったところから見ても、この法案というのを無理やり通そうという非常に政府の傲慢な態度が見えると思いますが、いかがですか。
○国務大臣(坂井学君) 事務方の認識で申し上げますと、対面でお渡しをしたいと言われたのは三月のときと今回と二度だったということでございましたので、あとは郵送でお願いをしたということだということでございます。
○石川大我君 この署名が宙に浮いております。二次提出の四万二千四百四十三筆、これ大臣、受け取るということでよろしいですか、この後。
○国務大臣(坂井学君) それは今回、六月の三日の日にお渡ししたいと言われた署名と同じということでよろしいんですか。 当然、郵送でそれは送っていただければ、送っていただければ受領することにしておりますから、その署名は、あとは時間の絡みもございますが、署名を受け取るだけ受け取るということは当然のことだと思います。
○石川大我君 郵送で受け取るなんて当たり前の話じゃないですか。何を言っているんですか。郵送で受け取るって、郵送で送ってきたものを受取拒否しないということですよね。当たり前ですよ、そんなの。私が言っているのは、しっかりと市民の声を聞いてくださいということを言っているんですよ。 きちんと、職員、おとといだって誰もいないということは考えられないと思いますよ。一人ぐらい空いていると思いますよ。法案の作成を、法案の答弁作成するといったって、それをしない人だって当然いるわけですから、そういった人がしっかりやってきて、空気感を感じる、あるいは意見を聞く、そういった姿勢が必要なんじゃないですか。 ですから、この四万二千四百四十三筆、合計で六万四千九百三十五筆、これをしっかりと対面で受け取るということをお約束ください。
○国務大臣(坂井学君) ですので、こちらの手が空いていないときは無理ですが、日時を調整していただければ当然お受け取りいたします。
○石川大我君 毎日手が空いていないということはないだろうというふうに思いますので、是非よろしくお願いをいたしたいというふうに思います。 そして、任命拒否の理由について伺いたいというふうに思います。 その前に、大臣、お伺いしたいんですけれども、日本学術会議、これ乃木坂、車で十分ほどのところだと思いますが、こちらに行かれたことは、この法案に関して、ありますか。
○国務大臣(坂井学君) 就任の御挨拶でお伺いをしたことはありますが、この法案に関してということでは、ございません。
○石川大我君 就任の挨拶でいろんなところに、関係各所へ行くのは分かりますよ。そうじゃなくて、この法案を提出するに当たって、しっかりと学術会議の皆さん、お会いをして、訪問するべきじゃないですか。訪問してください。
○国務大臣(坂井学君) コミュニケーションに関しては、懇談会のときから事務方も参加をする中で密接にコミュニケーションをしてきていると思っておりますので、コミュニケーションは十分取れているものと認識をしております。
○石川大我君 コミュニケーションが取れていないと言っているんですよ、学術会議側は。ですから、まずは出向いていく、これ大切じゃないですか。出向いていった上で話を聞いて、そして我々の委員会でもしっかりとその出向いていった上での話を大臣とやる、これ大切だと思いますから、出向いてください、日本学術会議。近くですよ、車で行けば物の十分、乃木坂近いです。
○国務大臣(坂井学君) 今まで学術会議の皆さんの側からお会いをしたいという意向が、もないこともあったので行きませんでしたが、意向があるということであれば、お伺いをしてお話を伺いたいと思います。もちろん、申し訳ありませんが、日程の絡みがありますので、時間が調整をしてということにはなりますけれども。
○石川大我君 であれば、是非、これは当然、学術会議の皆さん、会いたいと思いますよ、いろんな話をしたいと思います。ですから、しっかりこの法案について、出向いていって、お話を聞いて、その後、しっかりまた改めてここで審議をするということが必要だと思います。 そしてまた、この委員会でも是非、学術会議の皆さんにお会いをして、訪ねていって、車で十分で行けるわけですから、十分、十五分で行ける、乃木坂近いですよ。ですから、是非、委員会でも視察、お願いしたいと思います。
○委員長(和田政宗君) その件につきましては、後刻理事会で協議をいたします。
○石川大我君 そして、次行きます。 任命拒否の理由ですけれども、端的に六名の任命拒否の理由を教えてください。総合的、俯瞰的な活動を確保する観点ですとか、手続は既に終了しているという答弁では納得ができません。しっかりとした理由を教えてください。具体的に教えてください。
○国務大臣(坂井学君) 令和二年の日本学術会議の会員任命につきましては、日本学術会議法に沿って、任命権者である当時の内閣総理大臣が総合的、俯瞰的な活動を確保する観点から判断を行ったものであると承知をしております。 その上で、個々の任命の理由など人事の詳細について明らかにすることは、他の公務員の人事と同様、公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれなしとは言えず、政府としてお答えは差し控えざるを得ないと考えており、御理解をいただきたいと思います。
○石川大我君 全く今までと同じ答弁です。 この学術会議の問題、この任命拒否というものが非常に大きなウエートを占めている。ここが出発点、あるいはもっと前ですけれども、一連の流れで、この学術会議の六名の方の任命拒否というものが非常に重要なポジションを占めているわけです。 そして、六名の任命拒否をされた方の何人かが、昨日、国会の前で座込みをされていました。大臣、この座込みまでしなければならないという、この学術会議のメンバーですよ、若い方ではありません、経験を積んでこられて、その学界、学界で実績を積まれ、尊敬のまなざしで見られている方たちが地べたに座り込んでこの法案に抗している。このことに対して、大臣の感想を求めます。
○国務大臣(坂井学君) 学術に対して真剣に、そして人生を懸けて今まで行ってきたということなのだろうと思っているところでございます。
○石川大我君 いや、全く説明になっていませんし、敬意を払っていないと思いますよ。地べたに座り込んでこれに抗議をしているということに対して、大臣の気持ちが全く伝わってまいりません。 この六名の方、全員文系です。法学者三名、政治学者一名、宗教学者一名、歴史学者一名。これ、何で全員文系なんですか。
○国務大臣(坂井学君) ですので、その理由につきましては差し控えさせていただきます。
○石川大我君 そこが分からないと、この法案、審査すらできないというふうに思います。 これ、二〇一七年に日本学術会議が、軍事的安全保障研究に関する声明、ここが出発点なんじゃないですか。これに政府は気分を害して、気に食わない委員は任命しなくてもいいように検討させた。これ、安倍政権ですよ。安倍政権の言わば亡霊と我々は今こうやって対峙をしているとも言えます。 六名のうち、法学者の、法学の分野に三名、安全保障関連法、特定秘密保護法などに反対してきた方たちです。これにまさに理由があるんじゃないですか、大臣。
○国務大臣(坂井学君) ですので、六名のその人事の理由に関しては、お答えは控えさせていただきたいということでございます。
○石川大我君 このままでは審議ができないと本当に思います。 政府解釈の変更についてですけれども、八三年答弁、政府が行うのは形式的な任命にすぎないと中曽根総理がおっしゃっています。中曽根総理ですよ。我々から見ればというか、私から見れば、中曽根総理というのはかなり保守的な政権だったというふうに思いますけれども、この保守的な政権が、政府が行うのは形式的な任命にすぎないというふうに述べている。ここから政府解釈変わっていないというんですよ。そんなばかなことありますか。これ、信じられないですね。こんなばかなことありますか、大臣。
○国務大臣(坂井学君) 従来からと推薦と任命の関係の法的整理を、今回確認をした書類が出ておりますが、本文書により解釈の変更が行われたわけではないと承知しております。
○石川大我君 やはりこの日本学術会議法案を、日本学術会議法案をしっかり審議をしてほしいということであれば、まず大臣がやるべきことは、この六名の任命拒否、これに関してしっかりと過ちを認めて、総理が改めてこの六名の方しっかりと任命をして、そして謝罪をすると、そこからスタートするべきだと思いますけれども、大臣、いかがですか。
○国務大臣(坂井学君) この六名の方の任命のプロセスは終了しているものと認識をいたしております。
○石川大我君 それしか答弁できないんですか。終了したと思いますじゃなくて、今これは現在進行形でこの問題続いているわけですよ。国民の重大な関心事じゃないですか。大臣は、国民の重大な関心事であるということはお認めになりますか。
○国務大臣(坂井学君) 多くの方がいろんな御発言をされているということは承知をしております。
○石川大我君 いろんな御発言ではなくて、国民が重大な懸念を持ってこのことに関して関心を持っている、重大な関心事であるということをお認めになりますか。
○国務大臣(坂井学君) ですから、懸念を持っている方もいらっしゃれば、この法案を是非推進していただきたいという方もいらっしゃるということではございますが、そういった意味で様々な方が御発言をされているということで申し上げたところでございます。
○石川大我君 全く認めようとしません。法案をもう通したいという思いがあるんでしょう。安倍政権によるこれ学術会議潰しですよ、はっきり言って。ですから、私は、石破内閣においてこの安倍政権のたくらみというものに、ある意味手を貸さなくてもいいと思うんですよ。 ですから、大臣は、もうこれはやめてくれと、この法案は違うんだと、民主主義を破壊する、教育を破壊するものなんだと、もうやめましょうと言ったらいかがですか。
○国務大臣(坂井学君) 全然その法案に対しての議論の観点、視点が私と違うなと思って聞いておりますが。 スタートは、あくまで、今の学術会議がいろいろな社会の要請、これが拡大、深化する中で変わってきていると。ところが、それに対して、特に海外との付き合いであるとか、外国人の会員であるとか、資金的な面からいっても、いろいろな制約があって十二分にそれに応え切れない、それに応えて世界最高のナショナルアカデミーになるにはどうしたらいいかということでスタートしているのがこの法案であり、そしてこの法案の立て付けになっている、組立てになっているところでございますので、ですから、私は、この法案を通すことによって、学術会議が今まで以上に国民にとって、日本にとって大事な役割、機能を果たし、そして国民が、ああ、学術会議があって良かったと思えるような組織になってもらいたい、そして科学者の皆様もその中で、今まで以上に活躍ができた、自分の力を発揮できた、こういった組織になってもらいたいと思って今法案を提出させていただき、審議をお願いしているところでございます。
○石川大我君 全く理解ができません。今、よしという声が上がりましたけど、全く理解ができないですよ。まさに政府による学術会議の統制、支配、これが目的であるというふうに私は強く申し上げたいと思います。 そして、黒塗りの問題について伺いたいと思います。 この黒塗りの部分、大臣、御覧になりましたか。
○国務大臣(坂井学君) 私は見ております。
○石川大我君 今、見ているというふうにお話しになりましたか。見ているのであれば、中身を説明してください。
○国務大臣(坂井学君) それは今不開示ということでございますので、控えさせていただきます。
○石川大我君 この問題、憲政史上、政府の法解釈について文書に黒塗りをしたというのは初めてのことであるという、その認識はありますか。
○委員長(和田政宗君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(和田政宗君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(坂井学君) 済みません。申し訳ありませんでした。 初めてかどうかということは認識を今しておりません。お答えできません。
○石川大我君 光石会長にお越しをいただきました。心から敬意を表したいというふうに思います。 会長は、この黒塗りの部分というのは御覧になっているんでしょうか。
○参考人(光石衛君) 御指摘の文書は、平成三十年に日本学術会議事務局が内閣法制局との間で、日本学術会議による会員候補者の推薦と総理による任命、会員任命の関係について整理した文書の検討段階の文書であるとの説明を受けており、黒塗り部分についても、どういったものであるかについては説明を受けております。 本文書の最終版において、内閣総理大臣に、日学法第十七条による推薦のとおりに任命すべき義務があるとまでは言えないとありますが、それと同様に重要なのは、日本学術会議は法律上、科学者の代表機関として位置付けられており、独立して職務を行うこととされていること等からすれば、内閣総理大臣は、任命に当たって日本学術会議からの推薦を十分に尊重する必要があるとされている部分ではないかとも考えます。 日本学術会議としては、令和二年十月に会員任命されていない六名については引き続き第二十五期、第二十六期の会員候補者であるとのこれまでの立場に変わりはございません。 これまで、推薦した会員候補者が任命されない理由を説明いただきたい旨求めてきたところですが、日本学術会議への正式な回答や説明が行われておりません。政府において、任命に当たって日本学術会議からの推薦を十分に尊重する必要があるとお考えなのであれば、推薦した会員候補者が任命されない理由を御説明いただきたいと考えております。
○石川大我君 今黒塗りの部分御覧になりましたかという質問に対して御答弁いただけたんですけれども、説明を受けたというようなお話だったかと思うんですが、そのものずばりといいますか、今私の手元にもありますけれども、こういった形で黒塗りになっていると。この黒塗りの部分のところを御覧になっているのかということに関しては、御覧になっていないということでよろしいでしょうか。
○参考人(光石衛君) 先ほども申し上げましたように、説明は受けました。
○石川大我君 御覧になっていないということだというふうに思います。 大臣、これ、会長にはしっかり見ていただくべきじゃないでしょうか。
○国務大臣(坂井学君) できる限りの説明を事務局から会長にしていただいているということで報告を受けてきております。
○石川大我君 いや、説明じゃなくて、ここの部分をしっかり見せて説明をしたんですか、じゃ。
○国務大臣(坂井学君) ですから、その判断は日学の事務局の判断ということになろうかと思います。
○石川大我君 いや、会長がいて、事務局がいるんでしょう。会長がいて、事務局、もう昨日聞きましたよ。事務局というのは会長をお支えする立場なんですよ。事務局が何で会長に見せないんですか。おかしいでしょう。
○国務大臣(坂井学君) 日本学術会議事務局において作成したものは日本学術会議事務局を含む内閣府本府の保有する行政文書の開示に係る権限ですけれども、それは内閣総理大臣が保有しておりますが、内閣府の告示により、日本学術会議事務局の所掌に係るものについては日本学術会議事務局長に委任されているということでございます。
○石川大我君 いやいや、皆さんちょっと考えてくださいよ。組織がありました、会長がいます、事務局があります。事務局というのは会長をお支えする立場に、ちょっと聞いてくださいよ。ちょっと後ろの役所の皆さん、ちょっと下がってもらえませんか。 大臣、いいですか。聞いてください。 組織がありますよね。組織があって、会長がいる、トップですよ、みんなで選んだ、互選して選んだトップがいる。そして、事務局が、事務方がいる。事務方のトップが事務局長で、お支えする立場だというふうに昨日私は聞きました。一般的に考えてもそうですよ。お支えする立場の事務局が何で会長に見せないんですか。 じゃ、逆に言えば、会長が見せてくれというふうに言えば事務局はお見せする、よろしいですね、それで。
○国務大臣(坂井学君) なので、その権限が日本学術会議事務局長に委任をされているということでございますから、事務局長の判断ということだと思います。
○石川大我君 その考え方に基づけば、会長であろうとも事務局長が見せないと言ったら見せない、そういう立て付けになっているんですか。
○委員長(和田政宗君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(和田政宗君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(坂井学君) ですから、この整理が日本会議事務局長に委任をされているということでございますから、会長とそれから事務局長の間でお話をされて、その結果、事務局長がどう判断をするかということだと、ということだと思います。
○石川大我君 事務局長が判断をして、見せないという判断をすれば会長であっても見せられないということですか。
○委員長(和田政宗君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(和田政宗君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(坂井学君) 事務局長に委任はされておりますが、会長と相談、まあ会長の指示ということであれば見せるということもあり得るということです。
○石川大我君 大事な答弁だというふうに思います。 会長の方からこの黒塗り部分を見せてくれと言えば見せることもあり得るということですから、そこは後日しっかりやっていただきたいというふうに思います。当然、会長がいて、お支えする事務局にこれ見せてくださいと言ったら、見せませんというのは、それあり得ないと思いますよ、一般的な組織において。 もう時間がなくなってまいりましたので、次に移りたいというふうに思います。 これ、法案をよくよく読んでいきますと、非常にこの法文の中に、内閣総理大臣が直接的あるいは間接的にこの日本学術会議というものをがんじがらめにしているということがよく分かるわけです。現行法を見ますと、内閣総理大臣という言葉が七回出てまいります。 大臣、新法には、これ、内閣総理大臣という言葉が何回出てくるというふうにお考えですか。
○国務大臣(坂井学君) 意識して見たことがございませんので、何回出てくるか承知しておりません。
○石川大我君 感覚で結構ですよ。七回、現行法で出てくるんです。新法、どのぐらい出てくるとお考えですか。
○国務大臣(坂井学君) いや、全く考えたことがない点なので、ちょっと思い付かないというところですね。
○石川大我君 これ、全く答弁できないという意味からも、これ、審議続行すべきじゃないと思いますよ。 これ、四十四回出てくるんですよ、四十四回。四十四回出てくるんですよ。いやいや、感覚ですって。感覚でどのぐらいですかと言ったって答えられないんですから。四十四回ですよ、四十四回。まあまあいいですよ、四十四回出てくるんです。四十四回出てくるということに関して、日本学術会議をもうがんじがらめにしようということがもうありありと分かるわけです。 まず最初に、監事です。天下りがオーケーです。これ先ほど杉尾委員からも、杉尾議員からも説明がありました。天下りがオーケーで、内閣府の元管理職でもオーケー。政府の意向を伝達することができる。 大臣、これ天下りは禁止をすべきじゃないでしょうか。我が党の修正案は監事を弁護士、公認会計士などに限っています。大臣、これ限定をすべきじゃないですか。
○国務大臣(坂井学君) 適材適所で任命をすべきであって、なお、現職の、もちろん天下りの、天下りというか、現職の規制は掛かるということでございますが、国家公務員法等に基づく再就職に関する規定は掛かるということでございますけれども、これは適材適所で任命をするべきということだと思います。
○石川大我君 もう時間がなくなってまいりました。 そのほかにも、新会長の選び方にも、内閣総理大臣が会長職務代行者を指名をしたりとかですね、様々なところで内閣総理大臣の指名ですとか任命、そういったものが出てくるということで、これまだまだ審議足りません。審議を続行することも希望したいというふうに思いますし、この法案、廃案にする、あるいは我々のしっかりとした修正案をしっかりと審議をして、そしてこれを可決をするということをお願いを申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○奥村政佳君 立憲・社民・無所属の奥村政佳です。 先日の参考人審議を含めて、質疑を含めて多くの議論がありましたけれども、やはり、今回、学問、研究の独立性の担保、これが本当に大きなポイントになってくると思っております。 単なる仕組み的な独立ではなくて、学問の自由を真に国が守り抜くというこの態度ですね、そして意思、これがなくては科学の、学術の時の政権への忖度につながると大きな危惧を抱いてもいます。 〔委員長退席、理事磯崎仁彦君着席〕 実は私自身も、大学、アカデミアという中に長くおりました。大学で気象学を専攻し、大学院に進み、昨年までは実は横浜国立大学の台風科学技術研究センターのセンター長補佐を務めておりました。日本気象学会の会員でもありますし、学会賞もいただいたことがあります。 そんな私からすると、二〇二〇年、気候変動対策の象徴であるパリ協定からのアメリカの一方的な離脱というのは本当に大きな衝撃でした。政治が科学に背を向けたその瞬間、世界中の研究者たちは強い危機感を覚えました。今なおアメリカでは混乱が起きています。 改めて、私自身もアカデミアの一員として、学問、研究の独立というものはしっかりと担保されなければいけない、科学、研究の世界で忖度が始まれば、それこそ科学の終わりの始まりになりかねない。 まず、ちょっとこれ通告していないんですけれども、大臣にお伺いします。 科学者が政権、政府に忖度をするということがあっていいと思われますか。どう思われますか。
○国務大臣(坂井学君) つまり政治的にということだと思いますが、政治的に独立して学術的な活動をしていただくのが望ましいということは言うまでもないことだと思っております。
○奥村政佳君 独立というその形式的なことではなくて、科学者が政権に忖度をする、おもんぱかる、おもんぱかるじゃないな、忖度をする、つまり、言われてはないけれども推し量って、そういうふうに動いてしまう、政権の意図しているようなところに動いてしまう、科学者が。そういう世の中はどう思われますか。
○国務大臣(坂井学君) 今回の法案に直接関係あるなしでということだと思いますが、そういった形で、言わばある意味プレッシャーを掛けられるような形なのか、どういう意味で忖度をするのか分かりませんが、忖度をして、本来あるべき姿、言わば学術を、学術の論点から本来追い求めるものであるにもかかわらず、その他の力が掛かることによって、それがそのまま追い求められないというのはあるべきではないと思います。 〔理事磯崎仁彦君退席、委員長着席〕
○奥村政佳君 あるべきではないといただきました。その前提に立って今日は質問をしていきたいと思います。 まず、修正案の提出者である杉尾議員にお聞きをします。 今回、附則における会員予定者に係る規定を大幅に変更したことについて、政府案の今回何が問題であると考えるのか、そして修正の目的は何でしょうか。
○杉尾秀哉君 お答えいたします。 政府案では、新法人発足時の二十七期会員とその次の二十八期会員の選考について、特別な仕組みというのが採用されております。少し長くなりますけれども、なるべく簡単に御説明します。 まず、最初の二十七期会員予定者百二十五名について、内閣総理大臣が現行日本学術会議の推薦に基づいて指名すると、こういうふうにしています。そして、新法人の会員予定者の候補者を選考する候補者選考委員会については、現会員以外の外部の者もその委員になることができます。そして、現会長が候補者選考委員を任命しようとするときは、内閣総理大臣が指定するものと協議しなければならない。さらに、外部の者も含む候補者選考委員が二十七期会員と二十八期会員の選考について候補者の選考に関与することとされております。 これ、私も理解するのに少々時間が掛かりましたけれども、非常に複雑なプロセスになっておりまして、かつ、総理を含む外部の目が様々なところに光る仕掛けになっています。これですと、現在の会員が丸ごと入れ替えさせられることにもつながりかねない、そして、いわゆる御用学者の集団になりかねないということを私は非常に危惧しております。 このような仕組みは、現行の日本学術会議の会員選考におけるいわゆるコオプテーションの考え方からは完全に逸脱したもので、当の日本学術会議はもちろん、様々な識者や学者などからも強い懸念が示されていることから、会員選考におけるコオプテーションの原則を貫徹し、ナショナルアカデミーの五要件の一つであります会員選考における自律性、独立性を充足するため、これらに関する附則の規定を大幅に修正することとしたものであります。 以上です。
○奥村政佳君 ありがとうございます。 先ほどあった、忖度をさせてはいけないためにできるだけのことをしたというふうに理解をしました。 そして、続けてお伺いします。 今回、財源についての政府案の問題点と本修正案の目的について御説明をお願いします。
○杉尾秀哉君 御質問ありがとうございます。 まず、政府案では、日本学術会議に対する財源措置について、法文上、必要と認める金額を補助することができると規定するにとどまっていまして、これからの日本学術会議の活動に当たり、安定した財源基盤が確保されないのではないかという強い懸念が出ております。 これについて、六月三日の、前回の参考人質疑で吉村参考人は、学術会議の会員は、社会のため、国民のため、世界のために時間を絞り出して審議活動や国際活動をしている中で、これ皆さん事実上ボランティアみたいなものですから、法人化された新組織において外部資金の獲得という仕事をやらされることとなれば会員を引き受ける科学者などいなくなるのではないかと大いに危惧していると、このように述べられました。私もこの参考人の意見に強く同調するものであります。これじゃ、まるで、今の日本の大学が交付金をどんどん削減されてどんどん世界から取り残されていっている、こんな実態と重なってくるんじゃないか、こういう危惧もあります。 こうしたことから、修正案では、日本学術会議に対する補助金の額については、日本学術会議が中期的な活動計画及び年度計画に基づく活動を継続的かつ安定的に行うことができるようなものでなければならない旨の規定を追加をいたしまして、日本学術会議の安定した財源基盤の確保につながるように、こういうふうにしたということでございます。 以上です。
○奥村政佳君 ありがとうございます。 自分自身も大学にいましたので、本当にその辺りのお金がというところは、もういつもいつも皆さん気にしながら研究をしているというのがありましたので、安定的な財源、非常に大切だと思います。 さて、ここからは少し切り口を変えまして、改めて、本法案、日本学術会議法案におけるこの独立性、日本学術会議の独立性、この担保の観点で質問を行っていきたいと思います。 委員の皆様にはお配りしている資料を御覧ください。つい先日の衆議院内閣委員会での坂井国務大臣の発言であります。坂井大臣は質疑の中で、特定なイデオロギーや党派的な主張を繰り返す会員は、学術会議の中で、今度の法案の中で、今度は解任ができる、学術会議が解任できるということでございますのでという話をされていました。 いや、大臣はこの学術会議が解任できるといった表現を述べているんですけれども、さっき御本人の口から、忖度させてはいけないと、そういうことがあってはいけないというふうな発言があったと私は理解しましたが、これ、特定のイデオロギーや党派的な主張を繰り返す会員は解任と大臣が答弁することで、会員や将来会員となる科学者の中に萎縮効果、忖度もたらすんじゃないでしょうか。 特定のイデオロギーや党派的と捉えられるような発言や行動は控えようという効果をもたらすと思うんですが、大臣、先ほどのお話と、そしてこれを御覧になった中で、御自身の見解というか、何か説明できることがあったらお願いします。
○国務大臣(坂井学君) いや、とにかく、この内閣委員会での答弁のときには、この前の質疑者の方から具体的に、特定なイデオロギーや党派的な主張を繰り返す会員、そういう行動のことが指摘をされて、どのような対応を取ることができるのかといった趣旨での質問に対してでしたから、ですから、そういった前の方のその趣旨に応じた形でこういったお話をさせていただきましたが、しかし、ここはあくまで、国が関与するわけじゃありませんので、国が解任するわけではありません、学術会議が解任をするわけでありますし、なおかつその基準に関して、どこまで例えば党派的な、特定なイデオロギーで党派的な主張を繰り返すか、どこまでやったら駄目かみたいな話、基準は一切私申し上げておりませんので、そういったものは事前に決めて、具体的に学術会議において定めておく必要があろうと、そこまで申し上げているところでございます。 つまり、学術会議において、この政治的な、特定なイデオロギーや党派的な主張を繰り返す、そうした政治的な活動を繰り返すということが望ましくないというのは衆議院からの審議の中でも私は共有されている、これはコンセンサスが取れているものだと思っております。 ですから、そういった意味で、あくまで学術会議が解任ができて、そして、それに関しての事前、どこまでやったらというような、そういったものは、基準は規則などにあらかじめ定めておくべきということでありますから、これによって萎縮効果が出るということは一切考えておりません。
○奥村政佳君 これ、大臣の答弁ですよ。これ、結構極めて重いものという認識が私はちょっと欠けているのかなと思ったんですけれども、これ極めて不適切かなというふうには思います。 このように答弁することによって、新しい学術会議は、特定のイデオロギーや党派的な主張を繰り返す会員がいたら解任しなくてはならないというふうに思うと思うんですよね。 改めて、認識的にはどうでしょうか。
○国務大臣(坂井学君) いや、常識で考えていただければ、私が申し上げて、これしなきゃいけないといってやるということはちょっと考えられないと思います。それは、学術会議の皆さんが学術会議の中でしっかり話をして、どういうことが適切か不適切か、そしてどの程度やったらそれが駄目かという話をしっかりお話しをいただいて、あらかじめコンセンサスを取って基準を決めておくということになろうかと思います。 私はあくまで学術会議が解任ができるということを申し上げているところでございますので、ここに関して、私が言ったからそれを気にして学術会議が辞めなきゃいけないといって萎縮するということは、会員さん含めて、ちょっと考えにくいというか、あり得ないと思います。
○奥村政佳君 では、伺いますが、大臣の発言の根拠になっているのは、法案の三十二条二項の会員が業務に関して著しく不適当な行為をしたときと認めるときというふうなことだと思うんですけれども、この法案では著しく不適当な行為としか規定していませんが、大臣は、この著しく不適当な行為に特定のイデオロギーや党派的な主張を繰り返すことは含まれないということでよろしいんですね。確認します。
○国務大臣(坂井学君) ですから、仮に政治的な中立性を疑われるようなことがあるならば、それが学術会議の業務に関する著しく不適当な行為に当たるか当たらないか国民や社会にきちんと説明できるように、学術会議において自主的、自律的に適切に判断されるだろうということを申し上げたものでございます。
○奥村政佳君 じゃ、これは誤解ということでいいんですかね。誤解ということなんですね。私の誤解ということですね、これは。
○国務大臣(坂井学君) 済みません、何の誤解か全く分からないんですけど、何の誤解なんですか。 あくまで学術会議が判断をして、そして何が該当するかを決め、そしてその基準も決める。それにもちろん触れてしまえば……(発言する者あり)
○委員長(和田政宗君) 御静粛に願います。御静粛に願います。
○国務大臣(坂井学君) 解任するという制度、仕組みになっているということを私は申し上げたかったので申し上げたということでございます。
○奥村政佳君 冒頭にお話をしたように、大臣がそういうところを忖度させてはいけないというお話をいただきました。その中で、この答弁というのが忖度につながるんじゃないかなというふうな観点で質問をいたしました。 じゃ、次行きますね。任命拒否に関する墨塗り問題に関してです。 政府は立法事実とは切り離して考えようとしていますが、何でここが大切かというと、この萎縮効果、この忖度というのは、日本学術会議の独立性の議論にも関わってくると思うんです。後に理由は申し述べますけれども、丁寧なコミュニケーションを今まで取ってきた、でも、結果取れていないから日々多くの学術団体からも連日ファクスが来ているわけです。先ほど署名の話もありました。 これ、今回の法案提出、政府がどのような考えということを経てということが明らかになって国民がそのいきさつを知ることは、この日本学術会議の独立性の議論と大いにもう関係すると思います。それが本来の丁寧なコミュニケーションだと思います。 ただ、参考人質疑で、任命拒否の判断基準等が書かれた墨塗り箇所は本改正案とも密接不可分な関係がある、すなわちそれらは総理が監事、評価委員、設立委員の任命等を行うに際して学術会議に対して有する問題意識が書かれたもの、要するに総理や政府の学術会議への関与の在り方の目的、動機が書かれたものであり、その墨塗りの開示なくしては本法案の審議は成り立ち得ないと訴えているところとして、そして参考人の方から、見解を質問したところ、本件は、憲法に定める議院内閣制において、国会が有する政府の法令解釈の監督権を否定するものであり、即刻の開示が憲法上も必要と考えますと答弁がありました。私においてもまさにそのとおりと思うんですけれども、この墨塗りの開示なくして、監事、評価委員制度などの濫用の懸念、これが払拭できないんですね。 そもそも法令解釈文書の墨塗り自体が、先ほどもありましたが、国会の政府の法令解釈の監督権の否定ではないのか。川嶋参考人は、任命拒否について、任命拒否事件は、学問の自由にも関わる問題をはらみ、内心の自由、表現の自由、教育等の問題にも関係する事件であるとした上で、国会で制定した、失礼しました、国会が制定した法律の解釈、運用などが実際どのように行われているかが事前に分からなければ、法の支配、法治国家とはとても言えない、法律の条文自体も大事だが、具体的にいかなる場合がそれに当たるかなどの条文解釈の基準や考慮要素が重要になります、それが隠し通せる国家は、自由で民主的な国家とは程遠く、不意打ちの権力国家であり、また法執行の濫用があってもプロセスが隠蔽されます、国会は法改正しようにも、立法事実の収集に困難を来すことになる、墨塗りは即刻開示すべきであり、それまで審議は止めるべきとまでおっしゃっています。 それを踏まえて、二枚目の資料御覧ください。この内閣法制局審査資料ですよね。 坂井大臣にお伺いをします。 るるこの問題に関してですと、事務局の方から、表現的に稚拙であったとか、誤解を招くだとか、考え方が、途中の経過が記されているというふうにありましたけれども、ここ、この一連の資料、日本学術会議法第十七条による推薦に基づく会員の任命を内閣総理大臣が行わないことについての、行わないことの可否についての墨塗り部分について、次の記述があるかどうか、見たとさっきおっしゃいましたよね、イエスかノーかでお答えいただければと思います。 まず一、特定なイデオロギーや党派的な主張を繰り返す会員は排除すべき。二、任命拒否の真の動機が研究内容、発言への政治的忌避だったことを示す記述。三、政府の方針に反対の学説を唱えたり、活動を行っている。これ、御覧になったということなので、イエスかノーかでお答えできると思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(坂井学君) 御指摘の文書の不開示部分には、内閣総理大臣による学術会議の会員の任命に関する考え方の検討途中の部分が記載されていると承知しており、その内容につきましては控えさせていただきたいと思います。
○奥村政佳君 記載されていると承知しておりという、見たんですよね、御本人で。これ、イエスかノーかを答えない、答えられない。もう一度。
○国務大臣(坂井学君) なので、その内容につきましてはお答えできないということでございます。
○奥村政佳君 その理由をもう一度お答えください、何で答えられないのか。
○委員長(和田政宗君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(和田政宗君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(坂井学君) 御指摘の平成三十年文書は、日本学術会議事務局において、従来からの推薦と任命の関係の法的整理を再度確認するために作成したものであり、本文書に解釈の変更が行われたわけではありません。 平成三十年文書の協議過程で作成された文書については、裁判で係争中でありますが、その上でお答えすると、黒塗り部分は、内閣総理大臣による日本学術会議会員の任命に関する法解釈についての検討の過程で作成された文案、人事に関わる内容、具体的には、内閣総理大臣による会員の任命に関する法解釈につき整理、検討した行政庁間の協議過程における記載であって、最終版には記載されなかったものであります。 黒塗り部分が開示された場合、あたかもそれが政府としての確定的な考え方であり、令和二年の会員任命など、実際の会員の任命にも適用されたものであるとの誤解を招く可能性があります。その結果、公正、円滑な人事の確保等に影響を及ぼすおそれがあると考えているからでございます。
○奥村政佳君 あたかもということは、先ほど私がこれですか、これですかと、一、二、三、お話をしましたけれども、その中に該当するものがあったということでしょうか。
○国務大臣(坂井学君) 大変申し訳ありませんが、何度もなんですが、そういう内容につきましては今お答えできないということでございます。
○奥村政佳君 その理由は裁判中だからということですか。
○国務大臣(坂井学君) 先ほども申し上げましたが、あたかもそれが政府としての確定的な考え方であって、令和二年の会員任命など、実際の会員の任命にも適用されたものであるとの誤解を招く可能性がある。その結果、公正、円滑な人事の確保等に影響を及ぼすおそれがあると考えているからでございます。
○奥村政佳君 それが書いてあったら、一番最初に戻ります、忖度につながるんですよ、科学者の。そういうことが書いてあったからしゃべれないというふうになってくると、あっ、そういうふうに、今回の法案に関しても内閣総理大臣はいっぱいいろんなところにいました、そこに忖度をしないといけないんだなというふうに科学者が思うようなことがあると、思うような法案だと、これは良くないですよねということを私は確かめたくて、るるお話をさせていただいているわけです。 仮にこれが裁判中でという主張であるならば、これは国会による政府の法解釈の監視、監督という立場で質疑をしていますので、これ、裁判というのはあくまでも個人が情報公開法を使って争っているもので、理由にはならないと思います。 委員長に要求したいと思います。 二〇一八年の総理任命に関する内閣法制局審査資料を内閣委員会及び理事会に提出をすること、仮にそれに墨塗りをするのであれば、情報公開法との関係でなぜそれが許されるのか、許されるとするのか、具体的な説明資料を付けること、また、その内閣法制局審査資料に書かれている総理の学術会議会員の任命の考え方と、この度の政府案の監事、評価委員、設立委員の総理任命等との関係について、それがなぜ全く関係がないと言えるのかの理由も含めた説明の文書の提出を求めます。
○委員長(和田政宗君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議をいたします。
○奥村政佳君 では、時間もありますので、次の質問に移っていきたいと思います。 今回、日本学術会議について、法案四十八条は、「政府は、予算の範囲内において、会議に対し、その業務の財源に充てるため、必要と認める金額を補助することができる。」と規定しています。 日本学術会議に対する公的財源措置が、日本学術会議の業務運営にとって必要な額について安定的に行われるというふうに考えてよろしいんでしょうか。
○国務大臣(坂井学君) 学術会議に対する国の財政的支援につきましては、学術会議の業務の財源に充てるため必要と認める金額を補助することができることとしております。 この学術会議に関する経費は、これまでも予算編成過程のプロセスを経て、他の組織と同様に必要な金額が措置されてきたところであり、今後も必要な財政的支援は行っていくことになります。
○奥村政佳君 しかしながら、大臣、国として、国の財源を拡大する可能性が広がると承知しているという中で、この学術会議に関する経費、予算につきましては、基本的には今までと全く変わらないことを想定しているという話を、そして、今現在と同様に同じプロセスを経て、査定のプロセスを経て予算を獲得するというふうに、四月十八日の衆議院本会議、五月九日の衆議院内閣委員会でもお話をされていると思います。 今回、笹川内閣府総合政策推進室長は、業務の財源に充てるために必要と認める金額を補助するという条文を立てると、立てましたとおっしゃっておりますが、これは全部又は一部と書いていないので大丈夫かとか、それから、交付することじゃなくて補助することになっているから補助金大丈夫かといろいろ御心配をいただいていますけれども、ここは我々から大丈夫だというふうに申し上げていますというふうに述べております。 これら発言は、安定的な公的資金補助を国としてしっかりと行っていくと、こういうふうに考えてよろしいでしょうか。
○国務大臣(坂井学君) 必要な金額がどれほどかということに関しては、今、同じだと言ったのは、その予算編成過程のプロセスであります。 プロセスは一緒ですけれども、そこにどれだけの要は活動費用が、要は活動運営費用が必要かということは年次計画によって変わってくるということになってまいりますから、その年次計画の中にしっかり位置付けられて、意義やコンセプトが国民に説明できるものになっておればしっかり予算は付けますと言っていますし、大体、今回この法案を提出をして学術会議を法人化するその我々の狙いは、世界最高のアカデミーを目指して活動していただくことで、活動していっていただくことでありますから、そのためにちゃんと財政的支援は必要であればやっていくということを当然考えていく、予算を付けていくことは、必要な予算を付けていくことは当然だと考えているところでございます。
○奥村政佳君 これは、補助金若しくは交付金、これはどちらの方になってくるんでしょうか。
○国務大臣(坂井学君) 交付金は、これ中期計画を作り、大臣がそれを認可をする、大体こういうものを作れという指示があった上、認可をして、中期計画がしっかりしているものに関しては交付金でありますが、今回のような中期的な計画ということで大臣の認可も求めないというものに関しては補助金という形、まあ交付金という形が使えませんので補助金という形で書かせていただいたところでございます。
○奥村政佳君 今、中期計画の話が出ましたけれども、これは日本学術会議の方が補助金がいいというふうになったんでしょうか。
○国務大臣(坂井学君) 私が聞いているところによれば、会長がいるときにまたお聞きいただければと思いますが、基本的には、その独立行政法人のような、中期計画を作る、つまり中期計画を作ったらその主務大臣が認可をしなければ、要は大臣が認可をしなければいけないと、その認可をしなければいけないような状況は避けたいということでお話があって、であれば中期的な計画ということで、中期計画とは違うものにしていきましょうということで中期的な計画にした。つまり、中期計画、大臣認可の要らない形に、これは学術会議の側からの意向を受けてこういった形で設定をしたということでございます。
○奥村政佳君 私としては、補助金か交付金かというのは、その計画の有無も含めて、結構その運用上大きな問題と思っております。その補助金か交付金かの違いはちょっと一回別として、公的資金援助の額の算定についてはこれまでと変わらないということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(坂井学君) 予算編成過程のプロセスは変わらないということを先ほどから申し上げておりますので、そこは変更はありません。
○奥村政佳君 ありがとうございます。 続いて、この中期的な活動計画の具体内容と非常勤会員への事務負担の増える見込みについてお伺いしたいと思います。 私自身も、先ほどからお話をしているように、やっぱり大学の中、非常にお金を取ってきたり、研究以外の事務に使う時間というのは非常に多かったです。計画書を出したり、それに関してコンペみたいなものがあったりしました。 その研究時間がそがれて大変な思いをしている先生の中で、今回の法案では、この六事業年度にわたる中期的な活動計画、それから毎事業年度の年度計画の作成などが法的に義務付けられています。そして、毎事業年度後、自ら点検及び評価をして、その自己点検の方法と結果について内閣府に設けられた評価委員会が調査審議し、意見を述べることとなっています。学術会議は、自己点検評価の結果を中期的な活動計画及び年度計画並びに業務の運営の改善に適切に反映させ、そして評価委員会の意見を自己点検評価の方法の改善に適切に反映させなければならないと書かれています。 この中期的な活動計画に対して評価をされるという仕組みというふうに理解しているんですけれども、国立大学においては、もう本当に評価疲れと言われるように、過剰な評価に対する対応への弊害も指摘をされています、そのために本来の教育や研究業務ができないと。しかも、学術会議では、これ、会員皆非常勤でありまして、ほとんどの場合は本務校の仕事がある忙しい方々ばかりである中で、対応する事務作業というのが今の学術会議よりもこれ増えていくのでしょうか。中期的な活動計画や事業年度などの計画策定は、現在学術会議が担っているようなアクションプランのような内容でも構わないんでしょうか。お願いします。
○国務大臣(坂井学君) この法案で定める中期的な活動計画については、先ほど御説明させていただきましたけれども、国からの目標の指示や計画の認可はないという形であります。また、記載すべき法定事項も、国が設置するほかの法人より少なくし、最低限のものとなっております。 具体的には、業務の目標、業務及び財務の改善、予算、収支計画、資金計画などであり、各項目の記載内容も学術会議に委ねているところでございますので、一方で、ですから、全体の事務量がどこまで増えるかというところまでは私の立場でははっきり申し上げられませんが、最低限になるようにそこも配慮をして制度設計はしているということでございます。
○奥村政佳君 それは大臣は直接見ないでしょうけれども、しっかりと指導をする立場でございます。現状、現場のことをしっかりと反映、声を聞いていただいて反映をしていただければと思います。 それでは、時間もありませんので、最後の問題に移りたいと思います。質問に移りたいと思います。 衆議院の附帯決議で、「政府は、監査報告、選定助言委員、運営助言委員、中期的な活動計画、年度計画、自己点検評価、日本学術会議評価委員会等に関して政令、内閣府令を定めるに当たっては、日本学術会議の自主性を尊重すること。」というふうに入りましたが、当事者である学術会議にとって、政令、内閣府令の中身がとても大事であります。これ、自主性の尊重だけでなく、日本学術会議と十分に協議することも必要かと思います。先ほど、実際に日本学術会議に足を運んではどうかという話もありましたけれども、しっかりとこれコミュニケーションを取ることが必要だと思いますが、これについて大臣の見解をお述べください。
○国務大臣(坂井学君) 学術会議とは様々なコミュニケーションを取っていくことは大事であると考えておりますし、適時適切に必要な相談や情報共有等行っていくことになると考えております。 ましてや、今後力を合わせて世界最高のナショナルアカデミーという学術会議を実現をしようということでございますから、ここはしっかり力を入れて、コミュニケーションは取っていきたいと思います。
○奥村政佳君 今回の議論でもやっぱりコミュニケーションを取るという話をされているんですけど、やっぱり、どうも今見ていると、政府側からのコミュニケーション取ったよねというような感じであって、学術会議からそうですよねというお答えは余り返ってきていないような感じがするんですね。コミュニケーションというなら、お互いがお互いのことをよく分かってということだと思いますので、しっかりとそこはコミュニケーションを本当に取ってつくっていってもらわなければ、学問、学術研究というのが死んでしまうと思います。 その中で、今日の議論の中でもあったんですけれども、今回のこの法案審議に当たって、先ほど山本委員からの質問の最後にもありましたけれども、大臣、とにかく、とにかくというふうな答弁、お答えというか、単語がいっぱい出てくるんですよね。その審議をする、(発言する者あり)そうなんですよ、とにかく、とにかくって言っていますので、後でちょっと議事録見てください。とにかく、拙速に何か議論を進めよう、今、是が非でもこれを通さなければいけないというような印象を受けました。これ、しっかりとコミュニケーションを取って、日本学術会議だと思うんですね。学問の世界が政権、政治に忖度をしなくてもいいようにしっかりとつくっていってください。よろしくお願いします。 以上で質問を終わります。
○木戸口英司君 立憲民主・社民・無所属の木戸口英司です。 光石会長にもありがとうございます。御苦労さまです。よろしくお願いを申し上げます。 大臣にもよろしくお願いを申し上げます。 大臣は、世界最高のナショナルアカデミーとおっしゃいます。私たちもそれを望んでおります。当然、日本学術会議の皆さんもそういう思いで日夜御努力をいただいていると思います。しかし、今回の法案、是非そうあってほしいと思ってその提出を待っていたところでありますし、しかしその経過、我々も議論の中でそういう方向性を少しでも導き出したいと、そう思っているんですが、なかなか近づいていかない、そんな印象も持っております。 五年前の任命拒否、そして墨塗りの問題、また、それによって政府と日本学術会議が関係性として信頼関係が大きく揺らいでいる、そのことは間違いないと思います。そして、本法案の検討過程、また出てきた法案の内容、これを学術会議から、総会から出た声明、決議を見ても、大きな懸念が出ているということは、これはもう間違いない事実だと思います。 その中で、世界最高を目指せるのかという根本的なところ、その意味でも大臣には、振り絞っての答弁でありますけれども、もう一つ踏み込んで、そして事務局にもそのことを私再三、事務所に説明に来ていただいたときにも申し上げております。五年前の政権のその問題を今引きずっている場合ではないと思います。どこかで整理していかなくちゃいけない、私はそのことを強く言いたいと思います。 本法案は、日本学術会議とコミュニケーションを取りながらまとめたものであり、これは政府の答弁です、日本学術会議には法人化及び法案自身に反対ではないというところまで御理解をいただいたなどと、これは大臣の答弁ですね、答弁されていますけれども、本当にそうなのかということを、これはこの間の質疑でもありましたけれども、改めて問いたいと思います。 三日の参考人質疑の際、川嶋参考人が、法人化に反対ではないというのは、ナショナルアカデミーの五要件を具備した法人化であることが前提であると、法案に反対でないと言うが、反対しているからこそ修正を求めているという発言がありました。 日本学術会議の皆さんの真意は、四月の総会で採択された決議で明確にこれに示されていると。私も何度も読み返しました。ナショナルアカデミーの五要件や光石会長の声明で示された懸念が払拭をされる修正を求めているのであり、修正をせずに原案のまま成立させるようなことを容認されてはいないと。それではこの世界最高のナショナルアカデミーへの一歩ということを踏み出せないのではないかと私は考えております。 まず、光石会長にこの点を確認させていただきます。 政府が学術会議は本法案に反対ではないと答弁されていることについてどのように受け止めているのか。また、修正をせずに原案のまま成立させることは決議の真意に反するのではないかということ。そして、修正案、私どもが出した修正案についても、学術会議の方に私たちからお届けをしております。我々の提出した修正案について、もちろん我々も完璧だとは思っておりません。この法案の中でできる限りのことを、声明に近づけてということを思って、時間を掛けて学術会議の皆さんとも意見交換をして作成をしたという思いはあります。是非評価についてもお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(光石衛君) 三点ほど聞かれたというふうに思っております。なので、少し回答が長くなりますが。 四月の総会で採択された決議の趣旨は、法案の修正を求めるということであります。また、決議と同じく採択された声明におきましては、まず、法案のプロセスについて当事者である日本学術会議との間で完全に合意には至らなかったにもかかわらず、科学者の代表により起草された現行法を廃止し、日本学術会議の理念や組織の骨格を定める内容の法案が政府が提出したことは遺憾であると言わざるを得ないとした上で、内容につきまして、日本学術会議の基本理念、政府任命の監事による監査、中期的な活動計画や年度計画の策定と、内閣府に置かれる評価委員会の関与、選定助言委員会の設置を含む会員の選任の仕組み、法人発足時等の会員選考等について、ナショナルアカデミーとして組織が満たすべきものとして日本学術会議が示す五要件のうち、特に活動面での政府からの独立、会員選考における自主性、独立性が充足されていないとの懸念が多くの会員から想起されたことを指摘し、これらの懸念点について、国会においても修正の可能性を含め十分な審議を望むとしております。これらの声明及び決議が日本学術会議の会員の意思であります。 声明及び決議のいずれも法人化自身に反対するというものではありませんが、本法案に関して様々な観点で懸念を持たざるを得ないということはるる申し上げてきているところであり、この法案が日本学術会議の独立性を高めることが本旨であるということであれば、条文の修正を求めることが総会における会員の意思であり、日本学術会議の独立性が尊重され、その活動に対し政府が不当に介入することを許容するものではないということを国会において明確にしてほしいと考えています。 なお、三番目の質問に対してですが、四月の総会で採択された決議の趣旨は法案の修正を求めるということであり、同じく採択された声明においては、国会においても修正の可能性も含め十分に慎重な審議を望むとしているところでございます。日本学術会議がこれまで示してきた懸念を踏まえた審議が行われ、法案の修正の可能性を含む議論がなされていることに対して歓迎をいたします。修正案につきましては、基本的に学術会議が示していた懸念を踏まえた内容であると受け止めております。 以上です。
○木戸口英司君 大臣、今の光石会長の答弁を聞いて、まだ法人化及び本法案自身に反対ではないというところまで御理解をいただいたという答弁を通されますか。 我々も法人化については、まあそもそもこのこともどうかと、そう思います。今の学術会議の体制、もちろんもっとこうあってほしいということはそれぞれあるかもしれませんけれども、その体制ということについては今のままでもというところはあるのではないかと思いますが、法人化に踏み出すということについて、そのことは学術会議もやむなしかもしれませんが、容認はしたのかもしれません。 しかし、その中身については、今、光石会長がるるおっしゃられた、もちろん今までも声明、決議出されている。その上でも、まだ反対ではないと、そういう答弁を貫くおつもりですか。いかがですか。
○国務大臣(坂井学君) 修正を求めておられる、つまり今の法案で御納得いただいていないという認識はございますし、それは以前から申し上げているところでございますが、先日の参考人質疑におきましても、監事の職務範囲が広過ぎて科学的助言の内容にまで及ぶ可能性があるとか、評価委員会の評価は補助金の額に反映されるだろうとか、言わば我々がこの法案で想定をしていない、若しくは考えていないといったような中身が、十二分にまだ御説明、伝わっていないということが先日の参考人質疑でも明らかになったので、ここをしっかり御説明をさせていただくということが大事だろうということを改めて今感じているところでございます。
○木戸口英司君 やはり修正を求めていると、だからこの法案には決して賛成ではないということをお認めになるわけですよね。 その上で、我々も、その監事あるいは評価委員会、このことを置くことは認めつつも、そういう学術会議からの懸念、まあ大臣はそういうことはないとおっしゃるんですけれども、様々解釈というものは時の政権によって変わってくるということが、この学術会議の任命の問題についても我々は明らかに突き付けられたわけです。 ですから、やはり法文で書くのであれば、そういった懸念点についてしっかり書き込んで、そして様々な委員会等があります。こういった運営については、新しい学術会議が法人化の下でスタートするときに学術会議の中でしっかり議論してもらって、やはり国民への説明責任は必ず生じるわけですし、そういったことをしっかりとつくっていってもらえればいいんではないかということで、我々はその法人化の中で必ず必要とされていないものは削り落とすと、こういったことで作業を進めたわけであります。 私は、こういう修正については十分政府ものめる内容になっているのではないかと思いますが、いかがですか。修正いたしませんか。大臣、いかがでしょうか。
○委員長(和田政宗君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(和田政宗君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(坂井学君) 修正案は、政府の、根幹、今回の法人化において根幹である、客観的な、透明な会員選考の仕組み、会員選考、活動、運営等に外部の知見を取り入れる仕組み、説明責任を担保するための仕組みなどを削除する内容となっておりまして、私どもとしては、法案修正の限度を超えているものと思っております。 もう一つ、今、木戸口委員の御質問の中で大変やっぱり重要だと思うのは、国民に対して説明をしていくということで、今度様々な事柄を基本的には国民に向けて説明をしていく仕組みを取り入れております。ですから、その中でいいかげんなことをやったり、また国会答弁と全く違うぞというようなことをやったときには、当然それは、国民であり、また当事者の皆さんも黙っていないわけでございますから、そこの抑止力というのはかなりなものがあると思っております。 ですから、我々ももちろんそういうつもりは全くありませんし、おそれがあるということでおそれを御指摘をいただきますが、それぞれ、監事にしても、通常の活動や中身に関しては口を挟む権限持たせておりませんので、そういったところまで配慮をした立て付けになっているということをよくよく御説明をして御理解をいただきたいと思っております。
○木戸口英司君 今のところ御理解いただいていないわけです。それであれば、御理解いただくまでしっかり時間を掛けるべきじゃないでしょうか。 この間の川嶋委員、参考人の川嶋委員からも、もうこんな悪いタイミングで法案を出してきてということのお話がありました。そのタイミングというのは、やはり学術会議側としっかり信頼関係を結べていない、そして理解をされていないということだと思います。 今、私たちの修正案の問題で、会員選考のところを取り上げられました。ですから、いいアイデアをつくるのであれば、もう一度学術会議側と話をして、こういう会員選考のやり方がいいんじゃないかとお互いに知恵出し合えばいいじゃないですか。政府だけで決めて、いろいろ委員会もつくってやったと思いますけれども、結局、政府側からこういう案でいきましょうといって決めた案なんじゃないでしょうかね。私はそう思いますよ。 結局、会員選考のところが我々の案では問題だというのであれば、ほかのところを修正しながら、会員選考のところはもう少し議論しましょうよ。どうでしょうか。少し時間掛けてもいいんじゃないでしょうか。
○国務大臣(坂井学君) この中身に関しては本当に、有識者懇談会において三十三回の議論を重ねながら、議論を積み重ねて取りまとめたものでありまして、その中で学術会議側から御指摘があったこと、御要望があったことなどもかなり取り入れて報告書もできておりますし、この法案にもそれが生きているところでございます。 報告書で提言された法人像についての基本的な考え方は、ですから、学術会議の意見を踏まえたものになっていると思っております。
○木戸口英司君 ですから、理解されていないと、声明も出ているということ、先ほど大臣もおっしゃったじゃないですか。 理解されていない前提で、それでも通すんだということであれば、もうこの議論は平行線なんでありますが、我々はこの法案の中で、そして法人化ということを認めつつ、そこに必要な最低限の機能は持たせつつ、でも、法制上、法制局とも随分議論をいたしました、ここはなくてもいいんじゃないかと、あとは学術会議の自治の中でしっかりと決めてもらえばいいんじゃないかというところは削り落として、そして、しっかりと説明責任を果たしていただくということも、そこは学術会議の中でしっかりと議論していただくということでいいんではないかということで出しております。まあ、ここは何度も言ってもですので、まだこれから議論をしていきたいと、そう思います。 そして、任命拒否問題、私も触れなければいけません。これ、令和二年十月、当時、私、本委員会のやはり野党筆頭理事でした。今回もそうなんです。私にも責任があります。理事会協議案件がまだ開示されていないという問題もあります。 私もその後、官房長官等に、この間の十二月もそうですが、前任期のときも、この問題しっかり説明してくださいということを何度も申し上げてまいりました。質問をしてまいりました。しかし、この任命拒否、昭和五十八年の中曽根総理の答弁、先ほどもありましたけれども、やっぱり反するものだと、瑕疵があると。しかし、政府においてはいまだにこのことが説明されていない、学術会議側にも説明されていないということであります。 このまま任命拒否の問題、先ほどからもう説明できないということでありますけど、私もやっぱり聞かせてください。やはり説明必要だと思います。このままこの法案を通すことは私はできないと思いますけれども、改めて大臣の考え方をお伺いします。
○国務大臣(坂井学君) 令和二年の日本学術会議の会員任命につきましては、日本学術会議法に沿って、任命権者である当時の内閣総理大臣が総合的、俯瞰的な活動を確保する観点から判断を行ったものと承知をしております。 その上で、個々の任命の理由など人事の詳細について明らかにすることは、他の公務員の人事と同様、公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれなしと言えず、政府としてはお答えは差し控えざるを得ないと思います、を得ません。こういう状況にあって、任命権者、当時の内閣総理大臣が、これまで国会審議等の場で、任命の判断に当たって悩みに悩んだという思いも吐露しつつ、総合的、俯瞰的な活動を確保する観点などの任命理由について、話せる範囲で明らかにしてきているものと承知をしております。 また、政府として提出できる資料は提出させていただいているところでもあり、これ以上の対応はおのずと限界があるのではないかと考えております。
○木戸口英司君 いや、限界を決めないでください。どこに対する限界なんですか、大臣。大臣、苦しいのは分かります。官邸と相談してください、今週末でも。石破総理もいいよって言うんじゃないですか。分かりませんけど。 そして、今回の控訴ですね。このタイミングで判決が出て、この黒塗りの部分ですね、開示の、そして控訴をすると。私は残念でなりません。開示するいいチャンスだったんじゃないでしょうか。後で聞きますけど、誤解を招くと、誤解、誤解、誤解と三回出てきますけれども、誤解が。だけども、誤解は、もう既に我々、皆さんからいえば、誤解しているわけですよ。これがずっと誤解のまま続きますよ、これは、このことを説明しない限りは。開示すると誤解するんじゃなくて、開示しないから、じゃ、誤解しているんであれば、誤解、解いてください。誤解を招く、招くと言うだけでですね。 じゃ、先ほどからこの答弁ありますけれども、五月二十九日の本委員会の石垣委員の質疑に対する答弁、そしてこれまでの説明でも繰り返されているんですが、この当時の審査資料、事務局において会長や会員の方々から問合せがあった場合に回答する目的で、一つ目的がここで示されています。そして、従来からの推薦と任命の関係の法的整理を再度確認するためと。そして、二つ、ここに目的が書かれているわけですね。 じゃ、この従来からの推薦と任命の関係ということ、これは何を指すのかと、そして何が整理されたのか、これは事務局からで結構ですので、説明願います。
○政府参考人(相川哲也君) お答え申し上げます。 御指摘の平成三十年十一月十三日の日付付された文書ですが、御指摘にありましたように、日本学術会議事務局において会長や会員の方々からの問合せに回答する目的で、従来からの推薦と任命の関係の法的整理を再度確認するために作成をしたものでございまして、日学法第七条第二項に基づく内閣総理大臣の任命権の在り方について整理をいたしておるものでございます。
○木戸口英司君 それで、その従来からのこの推薦と任命の関係の法的整理と、従来からのってわざわざ書いているんですね。そこに対する説明が余りないわけですよ。この九月二十日の内閣法制局の見解を求めることとした経緯についてと、これがスタートなわけですよね、九月二十日の文書。ここに、元々この補欠会員の推薦順位、本来、順番どおり任命するというのが今までの多分任命の在り方だったと思うんですが、それに対して任命権者側が説明に行ったところ、それに異を唱えたということですね、簡単に言うと。任命権者側ですから、任命権者じゃなくて多分官邸の誰かだと思います。結局、任命拒否というのがここからもう既に始まっていたわけですよね。 そして、そこに対して法的に許容されるのかどうかということをこうして問うているわけですが、私、この従来からの推薦と任命の関係の法的整理と言うのであれば、従来からはこういう考え方でやってきたけれども、これでいいのかどうかというところからスタートするはずなんじゃないでしょうか。だけれども、従来のことが書かれてもいずに、法的に許容されるのか、そして推薦順位が下位の者を任命することが法的に許容されるか否かということの一、二と、この目的が書かれているわけです。 後から、その説明のためにとか問合せがあったときにと。あとは、従来からのということは、最終的に十一月の最後の文書にはああいう形で、いろんな変遷があって、変遷していないと言うんですけれども、していないと言うんですけれども、最終的に書かれていて、それは従来からのということを事務局は言うのかもしれませんけれども、九月二十日のときには従来からのってどこにも書いていないじゃないですか。結局、法的整理が、今官邸から言われたことに対して改めて必要になったからこれをスタートさせたということじゃないですか。ということは、事務局から説明されているこの目的ということは後から付けたことなんじゃないですか。私にはそうしか思えませんけれども。 言っている意味分かります、私の言いたいこと。多分、ずっと考えてきたことを私が言っているんだと思います、事務局で。言ってください。
○政府参考人(相川哲也君) お答え申し上げます。 まず、平成三十年の経緯でございますけれども、平成三十年の十月に行われました日本学術会議総会の前に、定年によりまして会員に三人の欠員が生じておりましたことから、その後任となる会員の選考作業を行っていたところでありますが、このうちの一人については十月の総会において承認提案を行わなかったということでございます。 当該、今回のこの文書でございますが、こうした経緯から、日本学術会議事務局として、その後の推薦作業を行う上で会長や会員の方々からの問合せに回答する目的のため、従来からの推薦と任命の関係の法的整理を再度確認するために作成をしたということでございます。
○木戸口英司君 その従来からというのは、後で聞きますけれども、この国家公務員の任命権というところ、憲法第十五条を引いてやっているわけですけれども、これは憲法第十五条にあるわけですから、それはそのとおりだと思いますよ。ただ、その上で、形式的任命でずっとやってきたのが日本学術会議の会員任命じゃないですか。それを、ただただ憲法第十五条に照らしてというのは後から出てくる話であって、従来からということをここで確認しなければいけないということ、全く私は理解できません。 官邸の、そういった補欠の推薦のその順番を変えろということに対して、学術会議の事務局が右往左往して、どうしたら法的に問題がないかということを決めて、確かに五年前の六人の任命拒否のために作った文書じゃないかもしれないけれども、ここでこれを、十一月、何日でしたっけ、三十日でしたっけ、最後の文書は、十三日ですね、十三日の文書をもって、ああ、これでいつでも任命拒否ができるという官邸は武器を持ったという、そういう流れなんじゃないですか。そういう裏付けをこの九月二十日から始めたということの整理が私は自然だと思いますけれども、今の議論聞いて、大臣、どういう感想持たれますか。
○国務大臣(坂井学君) 学術会議の事務局長が、内閣、まあ事務局長というか事務局が法制局と相談の上作成をしたということで、その事務局長が答弁申し上げているところでございます。答弁申し上げているということだったのだと思っております。
○木戸口英司君 しようがないですね。 そして、まずは、いろいろ矛盾が、官邸側から矛盾を突き付けられて、それに学術会議側が、事務局が右往左往した姿なんだろうと思います。 その上で、この補欠の会員に対する官邸からの、任命権者側からのそういう考えが示されたときに、この法制局との間のやり取りがあって、この結果については、先ほど、会長側の方に説明はしたと、経過のことは説明していないにしても、その結果については説明をしたということでありますけれども、そういう問合せに対して説明するために作ったと言っているわけですから、そのとおりだと思うんですが、この文書については会長の了解は得られたんでしょうか。
○政府参考人(相川哲也君) この、今回のこの国会における御説明についての了解を得られたかということでしょうか。
○木戸口英司君 いや、その十一月十三日の文書です。
○政府参考人(相川哲也君) これは、先ほど来申し上げておりますように、事務局において会長、会員等からの問合せに対応するために作成をしたものということでございますので、基本的には事務局のために作った文書でございますので、会長からこの了解を得るとか、そういった性質のものではなかったのかと思います。
○木戸口英司君 だけど、先ほど説明したということを言いましたよね。説明して、じゃ、了解の何か印鑑を押すとかそういうことじゃないにしても、そのときに、この文書で、ああ分かった、そのとおりだと、任命権者側がこの、いわゆる補欠の会員をその推薦順のとおりに任命しないこともこの理由で明らかになった、分かったと、事務局の言うとおりだねということになったんでしょうかという意味です。
○政府参考人(相川哲也君) この文書の性格、そして検討過程における文書であるということ、そして法解釈を変更するものではなく従来からの解釈を再度整理したものであるということについて御説明を申し上げた上で、了解をいただいているというふうに思っております。
○木戸口英司君 いやいや、だって、この法解釈をもう一度しっかり確定させて、そして問合せがあったときに答えられるようにということであって、そして、その検討過程とか黒塗りのことを言っているわけじゃないですよ、十一月十三日にできました、そして、任命権者側の言うことが、できるんですと、正しいんですという法解釈になったわけですよね、結果的に、それがいいかどうかは別にして。形式的任命だということを、解釈変えていないと言うんですけれども、結果的に形式的任命じゃないということにしたわけですよね。で、その補欠選任のことを、もう任命権者側の言うとおりにしますという結果になっているわけですから、それは学術会議会長にそういった説明はしなかったんですか。 いや、文書読んで説明しないと、でも、こういう解釈で官邸、任命権者側の言うとおりにしますと、これからはもうこのとおりにしていきますよ、いつ任命が許可されない、任命がされないかもしれないこともあり得るかもしれないということじゃないですか。結果的にそうなっているわけですから。それは、事務局としてそういう準備をしたんじゃないんですか、これで。 その文書を見せてこうしたと、じゃないかもしれません、じゃ、会長に見せるためのじゃなかったかもしれませんけれども、だけれども、事務局だけでじゃないじゃないですか、会のために作ったわけでしょう。ちゃんと説明してください、そこは、お願いしますよ。
○政府参考人(相川哲也君) この文書、作成当時のことで申し上げれば、この文書に掲げられております法解釈の整理、すなわち、内閣総理大臣は、日学法第十七条による推薦のとおり任命すべき義務があるとまでは言えないと考えられるとした一方で、他方、日本学術会議の推薦に基づかなくてはならないとされているのは、日本学術会議の特性に触れた上で、内閣総理大臣は、任命に当たって日本学術会議からの推薦を十分に尊重する必要があると考えられるという内容について、当時は口頭で説明した、で、了解を得られているものというふうに私としては承知しております。
○木戸口英司君 了解、まあその了解というところがどう捉えたらいいのか。会長にお聞きしても当時はまた違う会長さんだと思いますので、まあ、光石会長、この件、今どう受け止められているかということをお聞きしてもよろしいでしょうか。お答えられる範囲で結構です。
○参考人(光石衛君) お答え申し上げます。 事務局には適切に対応するようにと申し上げているところでございますし、それから先ほども申し上げましたけれども、内閣総理大臣に、日学法第十七条による推薦のとおりに任命すべき義務があるとまでは言えないとありますが、更に重要なのは、内閣総理大臣は、任命に当たって学術会議からの推薦を十分に尊重する必要があるとされている部分の方が、方がというか、そこも重要であるというふうに考えております。
○木戸口英司君 もう時間なくなってしまいました。法案の質疑に入りたいと思っていたんですが、なかなか入れないで、じゃ、最後一問だけ聞かせてもらいます。 この憲法第十五条第一項の公務員の終局的任命権が国民にあるという国民主権の原理、ここで内閣総理大臣がその形式的任命を超えて任命拒否できるということを引き出してくるというのは、非常に私は無理があると思います。その意味で、国民及び国会に対して責任を負えるものでなければならないと、内閣総理大臣がですね、会員の任命についてと。だからこそ国民と国会に説明をしなくちゃいけないんじゃないですか。それがこの前提になっているのであって、勝手に、勝手にですよ、任命拒否をして、説明の責任はないというのは、この憲法第十五条から引くには私は相当無理があると思いますけれども、これは大臣にお聞きします。
○国務大臣(坂井学君) この憲法第十五条第一項において公務員の終局的任命権が国民にあることが規定されていることに鑑み、日本学術会議会員の任命権者である内閣総理大臣が、会員の任命について国民及び国会に対し責任を負えるものでなければならないことを記述しているものであります。 具体的にどのような場合に責任を負えないことになるのかは、個々のケースごとに考える必要があり、一概にお答えすることは困難ではございますが、いずれにせよ、内閣総理大臣は日本学術会議からの推薦を十分に尊重する必要がある一方で、推薦に対し何らの確認を行うこともなく任命するのではなく、国民及び国会に対して責任を負えるような任命が求められているものと本文書では整理されていると承知をいたしております。
○木戸口英司君 もう時間ないので、一言だけ。 国民主権の原理ということを引き出して説明もしないということ、私は憲法を語る資格もないんじゃないかということを言って、質問を終わります。まだまだたくさんあるので、次にまたさせていただきます。
○委員長(和田政宗君) 午後一時二十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時二十四分休憩 ─────・───── 午後一時二十分開会
○委員長(和田政宗君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、日本学術会議法案を議題とし、本案及び木戸口君外一名提出の修正案について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子でございます。 本日は、日本学術会議の財政基盤に関連して伺いたいと思います。 前回の委員会で、参考人のお話の中で、現在の日本学術会議の財政基盤は重厚な科学的分析に基づく提言を行うことができないほどに貧弱であるということ、また、約十億円の予算があるものの、会員の先生方はボランタリーベースの活動になっているとの認識が示されました。一方で、最近はどの国でもアカデミックな視点からの政策への提言が求められており、それを遂行するために、政府との対話によって様々な形の契約や助成金を政府から得る一方で、その活動への信頼を高めて民間からの寄附を募っていく、そのような強固な組織を自らでつくり上げていくためには、政府から独立した組織に変わっていくことが不可欠であるというお話もありました。 海外のナショナルアカデミーでは一部外部資金を得て活動に充てているということでありますが、現在の日本学術会議は外部資金を得るということは制約をされていますでしょうか。また、制約されている場合、その理由を政府参考人に伺いたいと思います。
○政府参考人(相川哲也君) お答え申し上げます。 現行、国の機関である日本学術会議におきましては、会計法令にのっとり、全て歳入歳出予算に計上する必要がございます。このため、外部資金を受領した場合でも、日本学術会議の歳出予算として予算を執行することは認められておりません。
○竹谷とし子君 前回の参考人のお話の中でも、税金とは異なる外部資金、税金だと一円たりとも無駄に使うことができないと、許されないというお金として入ってくるものであり、その外部資金というのがそれと異なり自由度の高いものであるということで、法人の組織の運営、活動にとっても意義があるということがお示しになられました。 この外部資金獲得の意義についても政府に伺いたいと思いますが、一方で、寄附する企業など外部からの影響力が強まって、活動の自主性、自律性、中立性が危うくなるのではないかという意見があることに対して政府としてどう考えるか、これも政府参考人に伺いたいと思います。
○政府参考人(笹川武君) お答え申し上げます。 外部資金については、自律的な活動を拡大する可能性が広がるとか、財政基盤が多様化できると、そういった当然のようなメリット、それから、活動の活性化、クオリティーの向上に資する、もろもろのメリットございます。 先日の参考人質疑においても、組織が社会的な貢献度によって極めて重要な存在であると認識されれば、その組織を財政的にも支えなくてはいけない機運が高まって寄附も増えてくるだろうというようなお話もあったところでございます。 一方で、先生おっしゃるとおりで、ナショナルアカデミーが特定の政治勢力、外国勢力、あるいは企業等々から独立して活動するということが大切なのは言うまでもございません。したがって、これ、最終的には学術会議が自ら考えられることですけれども、学術会議において必要な基準とかガイドラインなどを定めて適切に御対応いただき、アカデミーとしての中立性、信頼性確保をしながら活動していただきたいと思っています。 それから、一言だけ付け加えると、有識者懇談会では産業界の方からも発言があって、産業界の方も当然、利益相反とかコンプライアンス、そういったことは、それは頭に置いて行動しますというようなお話もいただいていますので、よく御相談いただければと思います。 以上です。
○竹谷とし子君 財政基盤の多様化という選択肢が法人化によって初めて、政府の外に出ることで得られるということであると思いますけれども、それもあくまでも、日本学術会議として必要な基準やガイドラインを定める等、自主的な対応をされるということに委ねられているということだというふうに理解をいたしました。 次に、光石会長にお越しいただいておりますので、これに関連して御所見を伺いたいと思います。 財政基盤の多様化に向けた取組につきましては、今後の新たな学術会議の下での検討課題ということになろうかと存じますが、こうした観点を踏まえて、光石会長におかれましては現時点でどのように考えておられるのか、お伺いしたいと思います。
○参考人(光石衛君) お答えいたします。 外部資金が獲得できるようになることを法人化のメリットとして捉えることもできますが、いずれにしましても、資金を得ることが日本学術会議の目的ではなく、ナショナルアカデミーとしての機能を十分に発揮するために安定的な財政基盤を確保することが必要であるということには変わりないと考えております。 仮に外部資金を獲得する場合には、利益相反に十分に留意したいと考えております。
○竹谷とし子君 光石会長、ありがとうございます。 今御答弁にありましたように、資金を得ることが日本学術会議の目的ではなく、ナショナルアカデミーとしての機能を十分に発揮するために安定的な財政基盤を確保するということが必要であるということ、本当にそのとおりだというふうに思います。 財政基盤の多様化に向けた取組に関しましては、坂井大臣から衆議院の審議において必要な支援をしてまいりたいという答弁があったというふうに認識をしております。学術会議の自律性や独立性、自主性をしっかりと尊重をしながらも、やはり財政的な支援を国が行っていく必要があるというふうに思います。この財政基盤の多様化に向けた支援に関して具体的にどのようなことを行うか、どのようなことが選択肢として想定されるのか、現時点での政府の方針を政府参考人に伺いたいと思います。
○政府参考人(笹川武君) 事務方から御説明させていただきます。 財政基盤多様化のメリットは様々あるということを申し上げました。それから、懇談会の中では、各国アカデミーと同じように、やはり政府以外からも資金を獲得する組織を目指すのが正しいのではないかというような議論もいただいていたところです。 それで、一体どういうことができるかということを考えたわけですけれども、学術会議は、最近、これまでも政府からの審議依頼というものを何度か受けています。一応、二〇二〇年以降ということだと四回あったというふうに、まあ少ないか多いかというのはありますが、四回ありました。それで、言いたいことは、こういった場合に、今までは無償でというか既定経費で頑張りますということでやっていただいたんですが、こういうときにきちんと受託の費用のようなものを受け取れば、それはそれで立派な収入源になっていくのではないかと思いますので、法人化後は是非そういったことも御検討いただければというふうに思います。 それから、補助金としての財政支援、午前中も大臣申し上げていました。必要なことはということですので、ただ、その前提としては、ちゃんと中期的な活動計画とか年度計画しっかり定めてアピールしていただきたいということです。それから、税制などについても必要な措置、検討したいということも申し上げていました。 以上です。
○竹谷とし子君 国から、政府からの審議依頼を受けて無償で日本学術会議から回答していただいたという、そのようなこれまでの経緯があったということでございます。やはり、これは会員の皆様の、学術会議の皆様のボランティアベースでやっていただいていたということについては、やはり今後は、今御答弁ありましたように、きちんとそれへの対価を国がお支払をするという、当たり前のことではあると思うんですけれども、国から独立する組織にもなるということで、そういったことも考えていただいているという、御検討をいただいているということだと思います。 これもやはり、法人化後に、日本学術会議がそうしたことを、審議依頼を受けたときに対価を受け取るかどうかも含めて、これはやはり日本学術会議の中で自律的、自主的に独立して判断されることなのかなというふうには思いますが、そうした選択肢というのが生まれるということであるというふうに理解をいたしました。 続きまして、坂井大臣に伺いたいと思います。 ナショナルアカデミーとしての日本学術会議が世界最高のアカデミーを目指して、世界のアカデミーの権威や存在感と比較しても対等になっていくこと、世界でのプレゼンスを高めていくべきということについて、坂井大臣にお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(坂井学君) 元々今回法案を提出させていただきました我々の目的は、今までにも御説明させていただいておりますが、今の学術会議を、日本学術会議はですね、世界的にももう冠たるナショナルアカデミーとして立派な活動をしていただく組織、役割を持っていただきたいという思いがあるから、言わば今回法人化等々を今回の法案で提出をさせていただいているところでございます。 国の機関のままでは人事・組織関係制度や関係法令の制約がありまして、海外アカデミーや内外シンクタンクとの共同事業に対等な立場で参加できない、専門人材の登用、官民や外国との研究者の交流に制約があるなどという点が指摘されておりました。 また、先日、元会長の方が記者会見で、海外アカデミーと話すときに、日本は政府組織だが、それで独立性が保たれるのかと聞かれることがあると、社会主義国を除いて先進国の中で政府組織に入っているというアカデミーはないと発言されたとも承知しております。 また、先日の参考人質疑で、海外アカデミーのように資金を相応に獲得すること、柔軟に組織体制をつくり、活動していくことが重要だ、それをやらないと各国アカデミーとの対等な立場での対話は成立しないのではないかということも指摘されたと承知をしております。 政府としても、学術会議が世界最高のアカデミーを目指して、そして海外アカデミーと対等な立場で活躍し、世界から認められる、この国際的プレゼンスを得ていくこと、これを期待をしているところでございます。
○竹谷とし子君 日本学術会議の国内外における権威を高めていっていただきたいというふうに私も思っております。そのために、今何が不足しており、この法案が成立することによってその不足がどのように補われると考えているのか、これも坂井大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(坂井学君) 何が不足かというのはなかなか難しいところでございまして、一概にお答えができないかと思いますが、しかし、先日の参考人質疑では、この学術会議の権威について、海外のアカデミーは権威そのものがそれぞれのアカデミーの歴史的な努力によって積み上げられていること、その権威のために重要なのが、卓越した会員が選ばれること、そのために適切な選考方法が重要であることが述べられているところでございます。 これまでの議論において、国民や社会からの理解と信頼を得て支持を拡大していくためには、国民との対話を通じて国民、社会の関心やニーズを適切に拾い上げ、タイムリー、スピーディーに実効性の高い学術的助言の発出等に努めていくことが必要だろうと考えております。 また、組織運営の自由度を高め、また、外部資金の獲得を通じて財政基盤が多様化し強化されるとともに、やはり海外アカデミーや内外シンクタンクとの共同事業といったものに対等な立場で参加することというのが活動の幅を広げるために大事だと考えているところでございます。 こういったナショナルアカデミーに求められる現代的な役割を果たしていく中で、社会的な貢献度、国民の皆様に、学術会議があってこういうことが変わった、あってこういうことが良かった、こういうことが認識をされれば、結果として権威が高まることにつながると考えております。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。 先日の参考人の方からのお話でも、新法人発足時の会員の選定方法についてのお話もございました。こちらは懇談会の報告書に沿ったものになっているでしょうか。こちら、政府参考人に伺いたいと思います。 お話を伺いましたときに、学術会議の方にも意見を述べていただいて、それが反映された形になったというようなお話があったというふうに思います。例えば、もうちょっと人数を増やした方がいいんじゃないかというような、そういうお話があったときに、日本学術会議の方が今ぐらいの規模の方が運営がしやすいというようなお話もあったというふうに聞きました。結果的にそれぐらいの形になったと。若い方は若い方のアカデミーの方で頑張っていただいて、その後、この日本学術会議の方に上がってきていただければというようなお話もあったというようなことも御紹介いただきまして、ああ、そうだったのかということも思ったわけでございますけれども、今時点でそうでも、これからダイバーシティーとかいろんなことをまた日本学術会議の中で、新しい組織になった中できっと検討もされてくるというふうには思いますけれども、今時点での学術会議の方々の御意見というのは反映されているというふうに思いました。 また、コオプテーション方式からの逸脱ではないかという意見があるということについてはどのように考えているか、これも政府参考人に伺いたいと思います。
○政府参考人(笹川武君) お答え申し上げます。 最初、新法人発足時の会員の選定方法ということでございました。 これは、まさに報告書どおりでして、短いんで報告書読みますけれども、新分野、融合分野への対応、ダイバーシティーを踏まえた会員の多様性の拡大などなど、具体的な選考方法としては、当時、選考と言っていました、選考方法としては、現会員だけによる候補者の研究、業績の卓越性の精査では必要十分な選考を行うことは難しいと考えられる、このため、大幅な見直しを行った平成十七年制度改正時を参考にして、現会員だけによるコオプテーションではなく、多様な視点からよりオープンに慎重かつ幅広く選考する方法により行うことが適当であるということで、細かい中身は何回か御説明しましたので省略しますが、これに沿って制度設計いたしました。 一方で、会員の方の人的な連続性というようなお話もありましたので、そこも、現会員の方はそのまま残っていただくようにするとか、この選考の委員会をつくるときに今の会員も入れるようにするとか、そういったことも取り込んでいるところでございます。 あと、先生おっしゃった定員の話ありましたけれども、任期とか、実は定年、その辺りも学術会議と相談して、御希望に沿ったと言うとあれですけど、かなりお互いの意見を一致した辺りに持っていったというようなこともございます。 法案もそうですし、仮に通していただいたら、今後の運用もしっかりコミュニケーションを取っていきたいと思います。 以上です。
○竹谷とし子君 時間ですので終わります。ありがとうございました。
○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。 私は前回の質問では、ナショナルアカデミーの五要件というのは、自由で民主的な国家に共通する不可欠な要件というものの、例えば国費による一〇〇%の経費支援を始め、国を代表する地位や権限などは海外のナショナルアカデミーに明確にはなくて、そしてそもそも五要件自体が学術会議の独自の基準で、主張であることが分かった、そしてその上で、今後、特殊法人化した後も国費による支援を続ける、また諸外国には見られないような特権を付与するというのであれば、少なくともその国費の適法、適正な使用についてきちんと国民に説明をすることが必要で、そのためにも業務を監査する監事や、そして学術会議の自己点検結果を審議、調査する学術会議が必要だということを訴えさせていただきました。 その上で、今回はまずちょっと古い話をしていきたいと思うんですけど、七十六年前に日本学術会議が設立される前に議論された、当時の学術体制刷新委員会、これがあるんですが、これの議事録を読んでみました。そうしたら、その当時のこの委員会の委員長は我妻さんという方で、この方はその後初代の学術会議の副会長になった方なんですけれども、それで、議事録を読むと、当時の総会でこのように述べているんです。政府からお金をもらうということになると、実際問題として政府のコントロールが及ぶおそれがあるかもしれぬという懸念はある、政府の金をもらったら独立ができない、しかし今の日本では政府の金でなければできないと言っているんですね。これを読むと、国費と独立性の間で悩んでいたことは分かります。で、当時の科学者は、当然国費を出すべきだというのではなくて、国の中に入ると独立性の維持が懸念される、でも当時は国費によるサポートが必要だから入るという考えがあったことが分かります。 それを踏まえて見ると、今回の法案は、その設立当時の議論に照らしてみると、やっぱり今回の法案少し違うんじゃないかなというふうに思いますが、これについて政府はどのようにお考えか、教えていただけますか。
○政府参考人(笹川武君) お答え申し上げます。 その資料、多分同じものを私も読んだことがあって、確かにそんなようなことが書いてありました。言われてみるとそうかなという気がします。 確かに、だから、最近何となく私が受け止めているような、アカデミアは当然だから政府は保障しろと、多分そういうことではなくて、おっしゃったとおり、その五要件で今認められていると言っている法律上の特別な地位とか権限あるいは財政保障、そういったことのメリットと、それによってその独立性なり自律性が損なわれる緊張関係、そこにやっぱり本当に真剣に、我妻先生がそれだけおっしゃっていたので、悩まれた結果、今のような判断を下したんだろうというふうに受け止めております。 そうだとすると、最近話題になっている、その設立の理念とか当時の科学者の総意といったことが何なのかなと、今伺っていて思いました。そうすると、きっとこういう緊張関係を引き受けてでもその学術の発展とか社会への貢献とか、どっちの割合が大きいのかよく分かりませんけれども、そういったことに貢献したいというのがその設立の理念であり、科学者の総意だったのかなという気がしました。 そうすると、これ以上余り役人の立場で言う話ではないんですけれども、そうすると、今七十六年たったときに、その科学者の総意としてどういう判断を下されるかというのがまた一つあってもいいのかなというような印象を持ちながら今お話を伺いました。
○片山大介君 それで、今日は光石会長にも、私もちょっとお呼びさせていただいたんですが、そうすると、やっぱり学術会議は、今後独立を目指していくのであれば、やっぱりその費用も自分で稼ぐ覚悟を示していかなければいけないんだと思います。そうですよ。(発言する者あり)どこが愚かなんだろう。まあいいや。 で、今のように全額国費で見てもらい続けるんなら、それこそ国の影響下に残ることを意味するし、それこそその法人化の趣旨にもそぐわないと思うし、何よりもその七十六年前の当時の科学者たちの思いとも異なるんじゃないかと思いますが、そこについてはどのようにお考えでしょうか。
○参考人(光石衛君) お答えいたします。 現行の日本学術会議法は、御指摘の学術体制刷新委員会における議論の結果を踏まえて、政府が提出し、国会において制定された法律であり、そこには、財政措置を行うことと併せて、独立して職務を行うことが規定をされております。 全額国費による運営とせずに外部資金が獲得できるようになることは法人化のメリットと捉えることもできますが、先ほどと同じですけれども、ナショナルアカデミーとしての機能を十分に発揮するために安定した財政基盤を確保することが必要であるということに変わりはないと考えております。
○片山大介君 じゃ、そのために、じゃ、この法案はどうあるべきかという話をしていきましょう。 それで、学術会議の活動、運営を担う会員の選考、これについて少し話をしていきたいんですが、これも国費を投入するのであれば、国民が納得できる方法で選ばれなければいけないのはこれ当然だと思います。 そこで、まずね、まず、これ一点、選考に当たっては一部の人たちが特定の思想の人たちを排除するような選考をしてきたという懸念もこれ何かこれまでの審議で指摘されてきました。まず、これについて学術会議側はどのように考えていらっしゃるのか、教えていただけますか。
○参考人(光石衛君) 第二十六、二十七期の会員の選考に当たりましては、会員選考に関する説明責任を強化し、会員構成の多様化を図るため、学協会に加え、大学等関係団体や経済団体などの外部団体等の意見を聴取した上で、総会において会員候補者の選考方針を策定いたしました。 この選考方針においては、会員に求められる資質のほか、学術分野、男女比、地域バランスなどのダイバーシティーに考慮し、留意事項を定め、選考委員会において幾つかの段階を経て慎重な選考を行っております。 特定の思想の人を排除するような選考は、選考を行ったなどというようなことはあり得ないと考えております。
○片山大介君 じゃ、次は政府の考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(坂井学君) この懸念でございますが、特に、衆議院の質疑でも指摘されていたところでございますけれども、今回の学術会議の総会において、ある発言がなされておりました。ちょっと御紹介をさせていただきたいと思います。 この法律が通ることによって予想されるのは、コオプテーションが一旦途切れて、その後、これまでとは違う人が入ってくる、特に第一部は大きく変化する可能性があります、というのは、文系の中には、理系の人たち以上に政府に擦り寄る、そして、政府だけではなく、かなり右の方に立っている人が少数ではありますが確実にいます、そういう人たちがここに入ってくると思います、そういう状態を許していいのかということも考える必要があります、このような発言でございました。 私もこれ、言わばこういう発言がありましたという、文書でいただいたわけでありますが、そのときに思いましたのは、確信を持ってこのような発言をしている会員がおられるということでございます。学術会議の会員でありますから、大変優秀な方だと思いますが。ということは、逆に言うと、これまで特定の思想の人たちを排除するような選考を行ってきた、今まで、ですから入ってこなかった、これが今度入ってくる、許していいのかといったことで認識を持っているということがあり……(発言する者あり)
○委員長(和田政宗君) 御静粛に願います。
○国務大臣(坂井学君) そこに懸念が生まれているということだと思います。 もう一方では、この法案による選考方法がダイバーシティー確保に向けて適切な方法、つまり、いろいろな人たちが入ってくる選抜方法だということを少なくともこの発言者は認識をしていただいているということなのではないかと思います。 学術会議が我が国の科学者を代表すること、特別な権限を付与することを国民に納得していただくためには、学術会議の活動、運営を担う会員選考は重要であると思っております。 このような懸念が生じている以上、私としては、令和八年十月、次の会員選考は、透明性、客観性が高く、かつダイバーシティーが確保される新しい方法で行い、懸念を払拭することが不可欠であると考えております。
○片山大介君 大臣、最後の方まで言っていただいたんですが、まあ、だけど懸念が指摘されたのは事実ですよね。そう考えると、その懸念を払拭するということが何よりも大切なんです。それで、その会員選考の透明化を徹底する必要が絶対にあるんだと思います。 そこで、今回の法案、これ第二十九条の第二項見ると、会員の選任理由の公表はこれ努力義務にとどまっている。努力義務なんですよ、その理由は。それで、隣にいる我が党の柴田議員がこれ本会議で実は質問しているんです。その理由を質問したのに対して坂井大臣は、選任理由の公表等による透明性の確保については学術会議が自主的、自律的に対応することを前提とした制度設計になっている、懇談会での議論や法律の趣旨を踏まえて学術会議において適切に対応されることを期待している、こういうふうに答弁されたんですね。 だから、自主性、自律性の尊重と透明性の確保をどのように、どう両立させていくかの問題なんですけれども、政府は、国民の納得が得られる会員の選考が行われるだろうかという懸念を払拭できる十分な透明性というものを今のこの努力義務としているもので本当に確保できるというふうに考えているのかどうか、これ政府の考えをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(笹川武君) お答え申し上げます。 まさに片山先生おっしゃったところ、我々も非常に悩みというか苦労し、それから学術会議ともいろいろお話合いをしたところでございます。 透明性の確保等々につきましては、まず基本的な今回の法律の発想として、懇談会の報告書で言っていることですけれども、会員が仲間内だけで選ばれる組織だと思われてはいけない、これは今回の懸念の前から報告書に書いてあったことです。そのために、会員の選任が客観性、透明性の高い方法で行われること、それから、そういう懸念があるような状態になると分野も固定化してきてしまいますので、会員構成に学術の進歩と社会の変化が自律的に反映されること、三番目、選定基準や選定手続等について外部の意見を幅広く聞くこと、選任の過程を国民に明らかにすることなどを制度的に担保する、法律でそういうことを書くということです。中身としては、ちょっと長くなるので細かく申し上げませんが、確かにある程度の枠をはめて、あとは自律性に任せるということでございます。ここも学術会議からは、いや、そんなこと法律がなくても自分たちでできるという話がありましたけれども、いやいや、最低限のことはということで、書いたところです。 それから、今の具体的な選考の話で最後一点だけ、ちょっと口頭みたいな感じで丸くなりますけれども、分野別業績審査の委員会という、専門分野の法律とか物理とかで業績を審査したその候補者たちの中から、選定委員会において、に対して定数より多い候補者を出してもらいます。それで、分野別の委員会で定員より多く出させて、定員に近いところで絞る。さらに、その委員会がつくった候補者、定数より多くつくってもらって、それを総会で更に絞るという二段階で実質的な絞り込みをする。ここも懇談会で、そういうことをやらないとスルーしちゃうから駄目だということでしたので、二段階に分けて、そういうスルーしないようにすることによって、何か特定の考えでということはなくなるかなと思っています。 ただ、結局、ここの最後を学術会議が最後運用するということですので、そこは学術会議のそのアカデミーとしての気概とか、それからさっきおっしゃった透明性に期待するところでございます。 以上です。
○片山大介君 じゃ、それで、その選定委員会、選定委員会に期待はするところであるけれども、その選定委員会に助言をしたりするのとして今回選定助言委員会というのがこれ設定されると。それで、選定助言委員会は、メンバーは学術会議の会員以外の、だから要は外部の方たちから構成されると。ただし、選ぶのは学術会議の方で選ぶと、こうなっているんですね。 それで、じゃ、その去年十二月の有識者会議の最終報告書、これにちょっと戻ってもらいたいんですけど、そこでは、この外部のチェックについてどう書いているかというと、学術会議の活動が国民から納得感を持って受け入れられるためにも、またコオプテーションが適切に機能する前提としても、より良い選考基準や手続の検討のために外部の意見を幅広く聞くこと、会員が仲間内だけで選ばれる組織だと思われないために外部に説明できるような選考の仕組みを整えること、こういうふうに書いてある、有識者報告書には、最終報告書には。 それで、今回のその選定助言委員会というのは、こうした意見を踏まえたものだとしていても、学術会議自身がその委員のメンバーを選ぶ、それから、選定助言委員会から助言の意見をするんだけれども、その意見には法的拘束力もない、なおかつその尊重義務も規定されていないとなると、これ最終報告書、去年十二月の最終報告書が言ったようなことは十分担保できるのかどうか、何でこのような立て付けにしたのか教えていただけますか。
○政府参考人(笹川武君) お答え申し上げます。 そこも、選定助言委員会にどれぐらい強い効力ですとか所掌事務を与えるかという話、学術会議とも議論をいたしました。その結果、やはり余り幅広いことを言われるととかいろいろございましたので、今のような形にしております。 ただ、先生おっしゃったとおりなんですけれども、委員の出身分野というか専門分野、所属というのは、一定のその法律でこんな人を選んでほしいというのを書いて、少なくともそういう意味では多様な意見を外部から取れるようにするとか、それから、選考、選定の過程は後で公表することになりますので、そういったところできちんと国民に説明できるような選考、選定をしていただくというところに期待しているところでございます。 以上です。
○片山大介君 これ、おととし、実は国会で提出が検討されて、結局見送った法案あるんですけど、これにも、実は似たような役割というので、こっちの方は選考諮問委員会というんだけど、選定助言委員会じゃなくて選考諮問委員会というので似たようなものをつくっていた、考えていた。 この選考諮問委員会のメンバーは、学術会議の会長と、それからCSTI、総合科学技術・イノベーション会議の有識者会議の中からCSTI自身が選んだ人と、あと日本学士院の院長が、三者が協議した上で任命する仕組みになっていた。 その上で、その意見の、委員会の意見も尊重義務というのも当時は規定されていた。今回それ取っ払ったんですよね。だから、随分違う立て付けというか、緩い立て付けにしたなというふうに思うんですけど、これをこうした理由はやっぱり学術会議側の自主性を任せるということなのか、どういう考えだったのか、これも教えてもらえますか。
○政府参考人(笹川武君) お答え申し上げます。 基本的にそのとおりでございます。 それで、二年前の法案は、国の組織として引き続き存置したままで透明性なりを図っていくという組織です。要するに、行政機関の内部ということでしたので、そこはある意味総理が責任を持ってというような部分もございました、決してその個別の人選やると言っていたわけではないですけれども。それで、委員のメンバーにも一定の、何というんでしょう、バランスを取るような仕組みを入れたというようなこともございます。 ただ、今回は、完全に外部の法人になって、外国に見られるように本当にフリーなアカデミーに旅立っていくということですので、もう条文御覧いただいて分かりますとおり、国の関与は普通の選考には一切ないという形になりました。その代わり、計画を作ったり最低限のところはお願いするということでございます。 以上です。
○片山大介君 だから、管理下に置くというよりは、その自主性に任せるというやつですよね、これはまさに。そのとおりだと思います、これを読むと。 それで、もう一つ読みましょう。学術会議がこの選定助言委員会よりも懸念している方、こっちの方を聞いていきますね。 こっちは、新しく特殊法人として発足するときの初回の会員の選考について、これについてはかなり懸念を示しているんですね、学術会議側がね。こちらの場合は、候補者選考委員会というのがつくられる。ただ、この委員には、先ほど言った選定助言委員会とは違って、委員の半分は現在の会員から半分ぐらい入ってもらおうということなんですよね。 じゃ、その人たちを、現会員も含めて外部の人たちをどうやって選んでいくかというと、学術会議の会長と、総理が指定する科学の振興及び技術の発達に関する政策に関し広い経験と高い識見を有する者と、学術に関する研究の動向に関し広い経験と高い識見を有する者が協議して選ぶと。これが、CSTIの有識者の中からCSTIの選定する者と、また同じように学士院の院長だというふうにされているんだけど、学術会議は、これがコオプテーションの考え方からの逸脱になって、そして継続性も切れると言っている。じゃ、これはなぜなのか、これは光石会長にお伺いしたいと思いますが。
○参考人(光石衛君) 法人発足時において、通常時のコオプテーション方式による会員選考とは異なり、現会員で構成される選考委員会ではなく、外部者、外部の者との協議を経て選ばれる、外部の有識者を含む候補者選定委員会が法人発足時の会員候補者を選考し、三年後の改選時においても、会員ではなく、同じメンバーから成る選定委員会が会員候補者を選定するなどの特別な仕組みが規定されており、日本学術会議の継続性の分断を企図するものではないかとの意見が会員から強くあったところでございます。
○片山大介君 だけど、でもこれは、新しい特殊法人というのは国の組織とは別のものになるんだし、ミッションも新しくなるんだから、新たに選び直すというのは普通の考え方なんじゃないかと思います。 政府に聞きたい。現在の会員だけで新しい会員を選びたい、こういう学術会議の主張は国民の理解を得られると思いますか。
○国務大臣(坂井学君) 我々が今回の法案で御提案させていただいている選考方法は、今の学術会議の会員が新しい会員を選んだときに国民の理解を得られるかどうかという実は観点よりも、より良い、より良い選考方法だということを確信を持って今回法案化しているということでございます。 ですから、様々工夫もさせていただいておりまして、新会員二百五十人、最終的に二百五十人になりますが、新しい新法人となってからの選考される人、新会員二百五十人はオープンに慎重かつ幅広い方法で行うこととしておりますし、一方で、現会員も候補者選考委員会の委員になることはできますし、総会による承認、推薦の手続も追加をするというような工夫をさせていただいているところでございます。 学術会議が我が国の科学者を内外に代表する機関である以上、新法人発足時の会員を現在の会員だけで選ぶのではなく、現会員も含む科学者コミュニティー全体で選ぶということは国民の理解を得やすい方法だと考えております。
○片山大介君 今大臣の方から言われたように、だからこれ、あれですよね、学術会議の意向を結構二つ酌んでいるんですよね。これを、じゃ、説明していきますと、実はこれ、この候補者選考委員会の仕組みというのは、平成十七年、だから今から二十年ぐらい前ですか、のときの制度改正時に設けられた日本学術会議会員候補者選考委員会の仕組みに倣ったものなんです、倣ったもの。でも、その平成十七年の改正時に比べると、学術会議の意向を酌んでコオプテーションの要請をかなり入れている。それが二つあって、一つは現会員からも候補者選考委員会の委員になることができるようにしたこと、これが一つ。もう一つは会員予定者の候補者に対する総会による承認、推薦の手続を入れたこと。 これ、そう考えると、現会員の意向、現在の学術会議の意向をかなり反映した制度設計にしていると思いますが、ここについてはどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(笹川武君) 仕組みとしてはおっしゃるとおりでございます。 ただ、一つだけ訂正させていただくと、今度の制度でこの選考委員を選ぶときに会長が相談する相手は、法律上は科学の振興及び技術の発達に関する政策に関し広い知見と高い識見を有する者、それから学術に関する研究の動向に関し広い経験と高い識見を有する者から総理が指名するということになっています。おっしゃったのは多分、十七年のときに学士院とCSTIだった、そういう立派な人だろうということをおっしゃったんだと思いますけど、我々としては、そういう立派な人と会長が選ぶんだからこの委員会を信頼してくださいということでございます。 それで、質問に戻ると、おっしゃるような二点、学術会議の要望を入れて設計しました。ただ、ここは学術会議がすごく、何というんでしょう、強く主張してしようがなくやったというよりは、いろいろ話し合ってある程度こういう形を取ったということでございますが、その辺配慮したところは配慮しました。 ここも、我々の気持ちとしては、やはり法人になっていく、自由になっていくところを尊重して、今後その自律性に期待するというつもりでございました。 以上です。
○片山大介君 だから、そういう意味ではいろいろとかなり考えたんだと思います。それで、これで、これでも駄目だというとやっぱりそれは適正なガバナンス損なわれると思いますよ、私はきっと。 それで、新会員を学術会議だけで選べばいいという話じゃなくて、これ、政府の考えは、さっきも言ったけれども、コオプテーションの継続性に配慮しつつ科学者コミュニティー全体でオープンに選考するというもの、やっぱりそれに沿ったものになっていると思います。 最後に、これについて、光石会長、どのようにお考えか、聞いて終わりたいと思います。
○参考人(光石衛君) そもそも、有識者懇談会では、現行の会員選考の方式であって、欧米主要国のアカデミーでも採用されている標準的な方法である、現会員が次期会員を選出するコオプテーション方式を前提として議論が進められ、最終報告にも記載されているものと承知しております。学協会推薦制からの制度変更であった平成十七年改正のときとは違い、現行法においてコオプテーション方式が既に採用されているところであります。 法人発足時の会員候補者の選考に当たり、例えば仮に先端的、学際的又は総合的な分野に更に重点を置くなどの新たな選定方式を定めるにしても、現会員による会員選考を行うことで十分対応可能であると考えております。
○片山大介君 続きは来週やります。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(和田政宗君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、永井学君が委員を辞任され、その補欠として小川克巳君が選任されました。 ─────────────
○柴田巧君 日本維新の会の柴田巧です。よろしくお願いをいたします。 この法案の審議も大詰めを迎えつつあるわけですが、私が質疑するのはもしかしたら最後になるのではないかと思いますので、これまでの議論も踏まえながら、また特に、先日の参考人質疑の議論も、いろいろやり取りも踏まえながら、繰り返しになる部分もあるかとは思いますが、御容赦をいただいて、お聞きをしていきたいと思います。 まず、そもそも論というか、大臣の基本的な認識から幾つかお聞きをしていきたいと思います。 改めて言うまでもありませんが、この法案は、現在国の機関となっているこの日本学術会議を国から独立した法人にしようとするものですが、これ自体問題視をする向きがあるわけですけれども、この科学的助言というものが社会から一定の重みを持って受け取られるのは、何もそのナショナルアカデミーが国の機関だからそういうことになるわけではなくて、そのクオリティーが高いかどうかだと思うんですね。 そして、先ほどから国民という言葉が何回も出てきますけれども、国民から求められている機能や役割を本当にちゃんと果たしているのか、また理解や信頼されているか、ここが一番のポイントだと思っていますが、大臣のそもそもの御見解と認識をお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(坂井学君) 今の委員の御質問の箇所につきましては、まさしく委員が御指摘のとおりだと思っております。 発出された科学的助言が広く社会に受け入れられるかどうかは、どんな組織が出したものかというよりは、まず、国民や社会が本当に今そこに関心を持っていてニーズがあるのかといったことや、それをちゃんと分かりやすくとか、実感しやすく、実際に、ああ、変わったなというものを分かってもらえるような、そういった形でちゃんと国民に対してメッセージを出しているかといったことが大変重要であると考えております。
○柴田巧君 ありがとうございます。そのとおりだと私も思うわけですけれども。 そこで、現行法においては、前文、前文と言うべきか、ここにこういうふうに記されているわけですね。日本学術会議は科学者の総意の下に設立されるということになっていて、これが、この文言が削除をされると。これが学術会議の変質につながるんじゃないかという懸念を示している向きもあるわけですけれども、学術会議というものは、この法律で設立される組織である以上は、やっぱり学術会議は究極的には国民の総意の下に設立されるべきだ、向き合うべきは国民の方だと思っていまして、国民に対して説明責任を、このナショナルアカデミーは法律で規定される限りにおいては国民に対して説明責任を負うものだと考えますが、この点をどのようにお考えになりますか。
○国務大臣(坂井学君) 七十六年前の基本的な考え方、在り方が、科学者の総意の下にという言葉だと思います。これは、いずれの時代にも、それぞれの時代に合わせた形でそれぞれの科学者の皆さんが引き継いでいっていただきたいと思いますし、一方で、この学術会議という組織としては、これはやはり国民を向いていただいて、国民とコミュニケーションを取り、国民が求めている活動を行って、国民にしっかりそれを伝えて、届けて、認識をしていただくというか認知をしていただくというか、評価をいただくような、こういう活動をしていっていただきたいと思っております。
○柴田巧君 ありがとうございます。 次に、先ほどからの質疑と重なる部分もありますが、そういう意味、今大臣がお答えになった部分も踏まえて、この自立をこの組織がしていくとすれば、全面的にやっぱり国の補助金で運営されるものではなくて、この独立性を担保するためにも、学術会議の、資金面でやっぱり自立していくということが極めて重要なことだと思っています。 学問の自由を追求をし、真の独立を勝ち取るためには、今申し上げたように、私らは究極的にはやっぱり民営化を目指していくべきだという考え方ではありますが、そのためにもこの外部資金の獲得の必要性は極めて高いものだと。 先日の参考人質疑でも、上山参考人、相原参考人からもその必要性が強調されたところでありますが、特に相原参考人からは、活動をより活発化させるためには、財源の多様化による自主財源の獲得の努力は今後必須と考えるというふうにおっしゃっているわけですし、国民の役に立つ、そのナショナルアカデミーを目指すためにもこの外部資金の獲得というのは非常に重要なことだと思いますが、改めて大臣の御見解をお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(坂井学君) 法人化によって財政基盤を多様化し、自律的な活動を拡大する可能性が広がることは本当この法人化のメリットの一つでございますし、例えば海外の研究者の皆さんと共同でというような作業になったときには、その海外の人たちのプロジェクトが民間のファンドから出たお金で成っているというパターンも多々あるということも聞いております。今はそういったところにも参加をするにもなかなか難しいという現状がございますので、そういった点からも含めて、この外部資金獲得の必要性若しくはそれができる体制づくりというのは、これは喫緊の課題だと認識をしているところでございます。
○柴田巧君 その上で、やはり大事なことは、この前の参考人質疑でもお聞きをしたところでありますが、この寄附を募っていくために、そういう国民の機運を醸成をして、学術に関する国民の関心を高めることが大事だと思います。 そのためにも、国民が学術会議に寄附した際にはこの寄附金控除の制度を設けるなどの税制措置を、これ早期にやっぱり検討していくべきではないかと思いますが、この点はどう考えているか、お尋ねをします。
○国務大臣(坂井学君) 政府といたしましても、この法律案にも法人税等の税制上の措置については盛り込んでおりますが、今御指摘のこの寄附金控除についての検討ですが、これは進めさせていただいて、しかし、一応その税の政策決定プロセスもございますので、しっかりそこに乗せられるように、そういったタイミングで検討を深めていきたいと思っております。
○柴田巧君 先ほどから大臣もおっしゃっているように、国民のためになる、国民に向き合うということからも、今申し上げたこの税制上の措置というのは非常に重要だと思いますので、是非これ早急になるように頑張っていただきたいと思います。 ちょっと質問の順番を変えまして、七番の方、海外アカデミーとのことについて先にちょっとお聞きをしたいと思います。 今回この法人化なることによって、この海外アカデミーとある意味対等の関係になっていくというか、よく似た類似のものになっていくというところがあるわけで、そういうことになることによって、この海外アカデミーとの研究交流などが更に進んでいく、それがまた我が国にとってもいろんなメリットをもたらすと思いますけれども、この法人化はそういった効果をもたらすということでいいだろうと思っていますが、大臣の御見解をお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(坂井学君) まず、海外のアカデミーと対等にいろいろお付き合いをしたり研究をしたりというときに、やはりまずこの間の恐らく参考人の方のお話にもあったと思いますが、国を代表するアカデミーだということをまずは海外のアカデミーにきっちり認識をしていただくということが必要で、政府の中にとどまっている限りは、このあんたのところの学術会議は本当に政府から独立しているんですかと、こういうことの疑念を最初に持たれる可能性が極めて高いということですから、まずは今回の法案においてそこの疑念を払拭し、独立したアカデミーとして海外のアカデミーにも認識をしていただく、まず第一歩がクリアできると思います。 その上で、先ほどもちらっと申し上げましたが、海外アカデミーや内外の様々なシンクタンクですが、そういうところとの共同事業では当然民間の資金なんかも入っての事業も多いわけでございますし、そういったときにいろいろと障害があったり制限があるというのは大きなマイナスであると思いますが、今回の法案が成立をいたしますとそういう制限は一切なくなってまいりますので、その面におきましても海外としっかり交流ができると思います。 そういった海外アカデミーと対等な立場で交流を促進していくことによって、我々が今回の法案を提出する際に懇談会の皆さんと、もちろん光石会長もですけれども入っていただいて、世界最高のナショナルアカデミーを目指すという思いで作っておりますが、その実現に近づいていくと思っております。
○柴田巧君 今大臣もおっしゃったように、諸外国と同等の独立性を有するこのナショナルアカデミーになることによって、国際的にやはり日本もそうなったかと認知をされると同時に、国際的な発信力を高めることが期待できると思っていますので、是非そういう方向に行くことを念願をするわけですが、今、何回も出るようにこの世界最高レベルのナショナルアカデミーを目指していくというためには事務局の機能の強化って非常に私はこれから大事になってくると、今まで以上に極めて重要なことだと思っていますが、この有識者の懇談会の最終報告書においては、博士号の所持者であったり、URAというんですかね、ユニバーシティー・リサーチ・アドミニストレーターかな、プロジェクトの企画運営、知的財産の管理、運用等の研究技術業務を行う人たちのことをいうようですが、こういう人たちをやっぱり事務局の職員として適切に配置をして、会員の活動を幅広くサポート、促進、強化をしていく必要があるというふうになっているわけですけれども、なっていたわけですが、この本法律案については事務局については法定されていないんですね。 この理由は何なのかということと、この新たな日本学術会議の事務局についてどのようなプロセスで機能強化を図ることが想定をされているのか、さらに、必要に応じて政府が支援することも想定しているのか、併せて大臣にお聞きをします。
○国務大臣(坂井学君) この法案におきましては、学術会議の自主性、自律性に配慮して、法定事項等は必要最小限にとどめる努力をしてまいりました。ですので、また、内部規則に委ねるべきであるという学術会議の皆さんの意見もございましたので、組織運営の自由度を高めるためにも、部の在り方でありますとか連携会員の在り方でありますとか事務局などは学術会議に委ねているというところでございます。 一方で、事務局の機能強化をどのように図っていくかということでありますが、法人化によって自前の職員を採用し、長期間配置しておくことが可能となります。また、職員の給与の格付、応募資格、それから採用手続なども自由に定めることができます。専門スタッフなどの非常勤職員についても、各省庁ごとの応募資格の制約を受けない柔軟な採用、人材配置が可能となります。 これらを通じて、事務局の機能を是非強化をしていただきたいと思いますし、また外部資金の獲得等を通じて組織の活動を拡大し、強い権威のある組織へ進化させていくことの必要性が指摘されておりますから、それに合わせた事務局のメンバーといったものを選定をし、強化することができると思います。そして、こういったことを、事務局を強化をして、その結果、国民にとって求められる、そして国民がしっかり評価をする結果を出していただけるということであれば、もちろん世界最高のアカデミーを目指すということを我々も応援をしていくということですから、こういった費用に関してもしっかり年次計画の中に織り込んでいただいて、そして財政当局と我々も交渉していきたいと思っております。
○柴田巧君 じゃ、今の問いにも関連をするわけですが、世界では、この二十一世紀の科学者の在り方として、知識を創造する論文を、知識を創造する論文制作者に加えて、知識を創造し価値を生み出すデザイナーであったり、科学助言者、コミュニケーターが重視されているようになってきました。 そういう中で、この学術会議ですね、国際会議の自律的運営のため、あるいは優秀な専門スタッフを採用をしていくと、そのために採用していくと。あるいは、デジタル技術などの基盤整備が不可欠であると思いますが、そのような世界の今こういう潮流にあるわけですけど、そんなことも踏まえて、まあ最終的にはこの学術会議に委ねられるというところありますが、この学術会議の事務局においてどのような人材が求められるものだというふうに考えていらっしゃるのか、これも併せてお聞きをしておきます。 これ、大臣への質問でございます。通告してあります。よろしくお願いします。
○国務大臣(坂井学君) 済みません。 いや、もう委員が御承知で御指摘をいただいたものと思っておりますが、博士号を持っているような方でありますとか、URAという能力を持っている方とか、そういった能力を、特別な能力を持っている方を適切に配置をして、まず課題を拾い上げていただいて、それに対する必要な調査分析を行う。それから、実装への道筋を考慮したアジェンダを設定をして、活動を企画し、またそれを実際にマネジメントして動かしていくということなど、こういう学術会議の会員さんの活動のサポートを幅広く行っていけるような方が今後事務局には望まれると思っております。
○柴田巧君 ありがとうございました。 じゃ、今日はちょっと時間もう限られてきましたが、光石会長にもお越しをいただいておりますので、いろいろ、あと幾つかお聞きをしてまいりたいと思います。 最初は、安全保障に資する研究に対する学術会議の対応についてでございますが、令和四年の七月でしょうか、当時の梶田会長が、これも当時の担当大臣でありました小林大臣の質問に対する回答として発出をされた、先端科学技術と研究インテグリティの関係についてという中で、今日の科学技術、とりわけ先端科学技術、新興科学技術には、用途の多様性ないし両義性の問題が常に内在しており、従来のようにデュアルユースとそうでないものとに単純に二分することはもはや困難で、研究対象となる科学技術をその潜在的な転用可能性をもって峻別し、その取扱いを一律に判断することは現実的ではない、このような見解を示していると承知をしています。 この以前に発出された二十九年声明がありますが、そこでは、軍事的安全保障研究とみなされる可能性のある研究が特定できることが前提で審査制度を設ける趣旨であったと考えますと、もはやこの潜在可能性をもって峻別することは現実的ではないとしたこの梶田当時の会長の見解は、この平成二十九年の声明をこれ明確に否定したものだというふうに理解していいのか、まずこの点、会長にお尋ねをしたいと思います。
○参考人(光石衛君) 平成二十九年の声明、軍事的安全保障研究に関する声明は、大学等の各研究機関に、軍事的安全保障研究とみなされる可能性のある研究について、その適切性を目的、方法、応用の妥当性の観点から技術的、倫理的に審査する制度を設けるべきことを求めるものであり、デュアルユースに関する研究のような安全保障に関する、資する研究を一律に禁止するという趣旨のものではございません。 その後示された梶田元会長の回答も踏まえながら、令和五年には、いわゆるデュアルユースを有する先端科学技術、新興科学技術に関する研究が大学等の研究機関で円滑に実施される方策について、研究インテグリティーの観点から見解を取りまとめております。
○柴田巧君 そこで判然としないのですが、もう一回確認ですけど、これは明確に否定されたというふうな理解でいいのかどうか、もう一回そこの部分を確認をしたいと思います。
○参考人(光石衛君) その時点の状況を踏まえて見解を取りまとめたものでございます。
○柴田巧君 そこら辺が曖昧なところがあって、これがずっと尾を引いていると言っても私はいいのではないかと思っているんですね。 ちょっとまた少し観点を変えて聞くと、お聞きをすると、令和五年九月に学術会議において、いわゆるデュアルユースを有する先端科学技術、新興科学技術に係る研究が大学等の研究機関で円滑に実施される方策について、この研究インテグリティーの観点から見解を取りまとめたものがあります。研究活動のオープン化、国際化が進む中での科学者コミュニティーの課題と対応、研究インテグリティーの視点からというものでありますが、これは、では、これは二十九年声明を事実上撤回するものなのかどうなのかということなんですね。 これは本会議でもお聞きをしましたが、学術の発展や研究者個人の学問の自由の確保を万全にする観点から、学術会議はやっぱり二十九年声明を明確な形で撤回するという必要があるんではないかと思っています。このことが事実上、日本の安全保障研究にブレーキを掛けてきたというところは否めないと思っていますので、個人の学問の自由の確保という観点からも、二十九年声明を明確な形で撤回されるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。会長にお尋ねをします。
○参考人(光石衛君) 令和五年の研究インテグリティーに関する見解は、今日の科学技術、とりわけ先端科学技術、新興科学技術において、研究活動のオープン化、国際化という科学の理念の中核の実現に伴うリスクへの対応について、学問の自由、研究の自律性を守るために、研究インテグリティーの確保は科学者コミュニティーが主体的に考える重要な事柄であるとの認識の下、その課題と対応を取りまとめたものでございます。 その意味において、令和五年の見解は、平成二十九年の声明等を踏まえて、科学技術をめぐる状況の変化に対応したものという位置付けと認識をしております。
○柴田巧君 変化に伴ったことであるとはおっしゃいますが、それを撤回するとか、そういったことはおっしゃらないわけでありまして、このことが、先ほど申し上げた、いろんなこの日本にとって重要な研究がブレーキが掛かる面があるということは、そうなっているということを改めて指摘をしておきたいと思います。 次に、ちょっと飛ばして、時間がありませんので、十二番ということになるかと思いますが、活動面の適正性の確保策等についてお聞きをしたいと思いますけれども。 この学術会議が使命、目的に沿って自律的に活動、運営していることを国民に説明する仕組みとして学術会議に監事二名が置かれる、第十九条、第二十三条などによって監事二名が置かれるわけですが、内閣府は、日本学術会議法、評価委員会がこれ五十一条で設置をされるということになっています。 先ほどからもありますように、こうした機関がしっかりと公正中立の立場から機能して、厳しく監査、評価を行ってこそ、学術会議に対する国民の信頼が高まることも期待できるんではないかと考えますが、他方で、学術会議からは、こうした機関に対して、総理任命ではなくて、総会等の任命に変更するといった修正が求められている、求められているわけですけれども、そのような修正をすること、それを求めること自体が公正性や中立性に疑念が生じたりするのではないか、むしろ学術会議に対する国民の信頼を失うということにつながってしまうんではないかというふうに私は考えるんですけれども、この監事や評価委員会を総会等の任命に変更するような考え方に対して国民はどのように受け止めているというふうに考えていらっしゃるか、学術会議のこの提案がですね。会長の見解をお尋ねをしたいと思います。
○参考人(光石衛君) 外部による評価が重要であることは日本学術会議も認識をしており、平成十七年の制度改正を機に新たに有識者による外部評価の実施を導入し、これまでも毎年、学術会議の活動について評価いただいているところでございます。 日本学術会議といたしましては、法案による評価委員会につきましては、科学的助言の対象やその設定、内容等は日本学術会議の独立性、自律性によるべきものであるが、内閣総理大臣の任命による評価委員がこれらについて評価し、意見を述べることとなると、科学的根拠に基づく助言の中立性に疑義を生じかねないのではないかという懸念があるとしているところでございます。 また、監事につきましては、内閣総理大臣が任命する監事が科学的助言や国際活動等の具体的な対象、内容等に意見を呈する可能性があるのであれば、政府からの独立性が確保されているからこそ適切に機能が発揮できるナショナルアカデミーとしてのこれらの活動の信頼性が失われるのではないかという懸念がある、また、他の法人の例とは異なり、法人の長と監事の任命権者が異なっており、特に、総会ではなく内閣総理大臣が選任することとされている監事が総会と異なる方針で役員の業務の監査を行うこととなると、法人の適正な運営に支障を生じるのではないかとしているところでございます。 いずれにしましても、法人が自ら評価委員や監事を選任することが公正性や中立性に疑念を生じさせるものではなく、評価委員の行う具体的な評価や監事の行う職務によって明らかになるものと考えております。
○柴田巧君 時間が来たので終わりますけれども、今のままだったらやっぱり最高レベルのナショナルアカデミーにはなれないと思いますので、この法案が成立することを期待をしたいと思います。 終わります。
○竹詰仁君 国民民主党・新緑風会の竹詰仁です。 質問はいたしませんけれども、やはり黒塗りのところについては触れたいと思います。 午前中に山本委員が、私、非常にすばらしい、ロジカルな御質問をされたというふうに思っております。ちょっと中身は繰り返しませんけれども、最後の方に、例えば入札したときに、落札できなかったところにはどんな課題があったとか問題があったと、それを明らかにすることによってその業者さんなり会社さんにも迷惑掛かってしまうと、それはすごくよく分かりました。 であればこそ、私は、この内閣委員会という、私たち国民から選ばれた国会議員が、そして私たち、こうやって代表してこの内閣委員会に来ているわけですから、せめてこの非公開である例えば内閣委員会の理事会に、理事会にはですね、この黒塗り部分は、大臣はもうお読みになったというふうにおっしゃっていたわけですから、それは私たちにも提示していただいてもいいんじゃないかと。それを私たちが責任を持って、自分たちの会派にこういうことだったよというのを伝えますので。 これがずっと平行線でいる限りは、なかなかこれを、解を見出すことは難しいなと思っていましたので、これ是非、木戸口理事もずっと求めていらっしゃったというふうにおっしゃっていましたので、改めて私も、今日の議論も聞いた上で、せめてこの理事会にはこういった提示があってもいいんじゃないかと思いましたので、委員長、また御検討をお願いします。
○委員長(和田政宗君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議をいたします。
○竹詰仁君 私、先週の参考人質疑も踏まえて、やはり一番こうなってほしくないなということが、政府、大臣始め、政府が考えていることと学術会議の御主張がちょっと余りにも離れていると、こういうことが、このまま進めても最終的にはいい結果が得られないんじゃないかというのが一番懸念しております。 〔委員長退席、理事磯崎仁彦君着席〕 大臣は、本会議の質問でもさせてもらったんですけれども、例えば三十三回ずっと議論を重ねていらしたとか、その後も丁寧なコミュニケーションを取られてきたというふうにおっしゃっているんですけれども、でも、先週の参考人質疑でも、完全に私は割れているなというふうに思いました。ちゃんとお伝えしていますという参考人もいらしたし、全然私たちの話は聞いてくれませんでしたという参考人もいらしたので、このまま進めても、本当に最終的にいい結果を、いろいろ世界最高のナショナルアカデミーとか、そういうことを目指すことが駄目だとは誰も言っていないのに、でも、いい結果が得られないんじゃないかというのが私のとても心配するところであります。 その点で、今回、光石会長にこの内閣委員会にもずっと参加していただいたので、法案が出される前、そして閣議決定がされたときも、学術会議から声明を出したとかいろいろありました。衆議院で可決したときにも、これはおかしいということで、今参議院に回ってきているわけですけれども、これまでのこの審議を通じて、光石会長のお立場で、このやり取りを通じて、今この法案の納得性が高まっているとお感じになられているのか、光石会長の感想を教えていただきたいと思います。
○参考人(光石衛君) 日本学術会議におきましては、先月の総会で採択された声明において、まず、法案のプロセスについて、当事者である日本学術会議との間で完全な合意には至らなかったにもかかわらず、科学者の代表により起草された現行法を廃止し、日本学術会議の理念や組織の骨格を定める内容の法案を政府が提出したことは遺憾と言わざるを得ないとした上で、内容につきまして、日本学術会議の基本理念、政府任命の監事による監査、中期的な活動計画や年度計画の策定と内閣府に置かれる評価委員会の関与、選定助言委員会の設置を含む会員の選任の仕組み、法人発足時等の会員選考等について、ナショナルアカデミーとして組織が満たすべきものとして日本学術会議が示す五要件のうち、特に活動面での政府からの独立、選考、会員選考における自主性、独立性が充足されていないとの懸念が多くの会員から提起されたことを指摘し、これらの懸念点について、国会においても修正の可能性を含め十分に慎重な審議を望むとしております。また、声明と併せて採択された決議の趣旨は、法案の修正を求めるということであり、これらの声明及び決議が日本学術会議の会員の意思でございます。 政府、特に大臣からはこの間、この法案が日本学術会議の独立性を高めるものであって、外部からの不当な介入を許容するものではないこと、監事は学術的な内容、価値に立ち入らず、評価委員会も学術的な内容や価値を評価するものではないこと、選定助言委員会は個別の選考には意見を言わないこと、学術会議とは今後真摯に対話を続けることなどについて国会においてもお答えがあり、学術会議が政府に対して見解を明らかにしてほしいとしていた懸念の幾つかは国会においても述べられたものと承知をしております。 日本学術会議としては、独立性、自主性、自律性が重要であり、加えて、安定した財政基盤の確保としては政府からの支援は欠かせないものと考えておるため、政府との信頼関係は日本学術会議が活動していく上では大切であると考えております。 本法案に関して様々な観点で懸念を持たざるを得ないということはるる申し上げてきているところではございますが、この法案が日本学術会議の独立性を高めることが本旨であるということであれば、条文の修正を求めることが総会における会員の意思であり、日本学術会議の独立性が尊重され、その活動に対して政府が不当に介入することを許容するものではないということを国会において明確にしていただきたいと考えております。 以上です。
○竹詰仁君 御説明ありがとうございました。 〔理事磯崎仁彦君退席、委員長着席〕 ちょっとこの後の聞く質問まで全部答弁されてしまった感じもしますけど、ちょっと改めて、先週、私、参考人の方に、現行はナショナルアカデミーたる五要件は満たされていますか、で、今提出されている法案についてはどうですかという御質問をさせていただいたので、今日は、同じ質問なんですけれども、坂井大臣に、この今の法案、あっ、今やっている現行では、まずナショナルアカデミーたる五要件について満たされているとお考えなのか、改めて大臣にお尋ねいたします。
○国務大臣(坂井学君) このナショナルアカデミーの五要件でございますが、学術会議からは、有識者懇談会において、どこかに五要件というものがきっちり書いてあって、それを見たらこうだというようなものがあるのではなくて、我々が世界のアカデミーを俯瞰的に見たときに、この要件が重要な要件ですと主張しているということですと、違うといえば違うのかもしれませんという説明が、今申し上げたように有識者懇談会において学術会議からあったと承知をいたしております。 この満たされているかいないかというのは、基準があって、基準に到達しているかしていないかという判断でございますので、今申し上げましたように、そういったものが極めて明確に示されていないという中で、なかなか申し上げるのは難しいということですが、お許しいただければ、この後、その有識者懇談会に出ていた彼からちょっと説明をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(笹川武君) ありがとうございます。 ただいま大臣から申し上げたような話がまず出だしです。政府としては、さっきちょっと申し上げましたが、こういった五つのポイントが重要だというのは認識していますけれども、大臣から申し上げたとおり、その根拠や判断基準について学術会議から御説明いただいていませんので、現状が満たしているかというのはちょっと控えさせていただかざるを得ないと思います。 ただ、大事なのは、有識者懇談会で言っていたのは、五要件は、抽象的にはそのとおりだけど、具体的に見ていくと各国本当にばらばらなので、まずは機能を考えていこうと。例えば、政府に対して効果のあるような提言をしていくとか、国際的な交流をどうやったらより効果的にできるかとか、そのためにどういう形がいいのかと、そういう議論をさせていただいたところです。
○竹詰仁君 御説明ありがとうございました。 もちろん、法律的に書いてある要件とかではないし、基準がないというのもそれはよく理解しました。ただ、新たな法律を作るとか新たなことを試みるということは、少なくとも現状よりは良くなろうという、それがなかったら、まずそれが基準だと思うんですね。 では、もう一度、政府参考人でも結構ですから、今出されているこの中身は、少なくとも今よりは良くなるんだと、そういう観点で、まあ五要件の基準というのは明確じゃないかもしれないけど、今より更に良くなるんですと、そういった観点でちょっと御説明をお願いしたいと思います。
○政府参考人(笹川武君) ありがとうございます。長くならないように答弁いたします。 はい、今より良くなるというつもりで設計しております。 まず、独立性ということ自体については、何度か申し上げています、法人になるということで、外形的にも組織的にも外に出ます。したがって、最近時々出ています、外国から見て日本のアカデミーは政府の中じゃないかというような、まずそういった誤解というのはなくなるというのが一つです。 それから、具体的なその五要件に入っていきますと、国を代表する地位、それから公的資格の付与、まあ公的資格いろいろあるみたいですけど、分かりやすく言うと勧告権のようなものです。これは法人なのに持たされるのかという話、確かにありましたけれども、結果としては、学術会議に機能をちゃんと果たしてもらうということで、現状維持ということです。 それから、財政基盤、ここは見方、議論あるかもしれませんが、我々としては、政府による財政的支援については引き続き必要と認める金額を措置していくということで、財政の運用上は今までと違うことをするつもりは全くございません。しっかりと要求していただいて、必要なものをサポートしていくと。そういう前提でいえばお分かりいただけると思いますけれども、プラスで外から取ってこれると思っていただければ、そこは前向きに受け止めていただきたいというふうに思っております。 それから、活動面での独立、それから選考の独立、自主性ということですけれども、活動面の方は、ここも、政府の中にいるのでちょっと発言しにくかったというような話を前会長がされたりとか、あと、おとといの参考人質疑でもございましたが、そういったことはなくなります。 それから、制度的にいうと、内部規則といったようなもの、ここ、学術会議の希望を入れたんですが、できるだけ法律で書かないようにしまして、さっき大臣からありました事務局とか三部制とか、そういったのは学術会議に委ねます。 最後、会員選考、ここも総理の任命というのをなくした、ここは海外並びでいうとかなりでかい話です。通常の選考は基本的に自由にやってもらうと。 以上でございます。
○竹詰仁君 今御説明していただいた、であれば、そのとおりであれば、なぜその学術会議側が修正を更に求めているかというのが、ちょっとそこの辺がずっと私も分からないですけど。 ちょっと質問飛ばさせていただいて、修正案を提出していただいた杉尾委員にお尋ねしたいんですけれども、まず、この今内閣が出している閣法と出された修正案とでは、このナショナルアカデミーの五要件に照らしてどのような点が問題であり、修正を出すに至ったのかということを御説明いただきたいと思います。
○杉尾秀哉君 御質問ありがとうございます。 今の政府参考人の発言を聞いていると、結局、五要件について曖昧な答弁されているんですね。法律の条文に書かないようにしたというふうにおっしゃいましたけど、書かないから、後で時の政権によって法律の解釈って幾らでも変えられるわけですよ。現に今回の任命拒否について、いつの間にか法律の解釈を勝手に変えているわけですよね。そういうことをする政権が五要件について十分満たしていますって言って、誰が信用できますか。私は法律にちゃんと書いていただきたい。その意味、その願いを込めて、今回、学術会議のメンバーの皆さんとともに条文を、修正案を練り上げたということをまずお伝えしたいと思います。 先ほども少し触れましたのでなるべく簡単にお話ししますけれども、先ほど光石会長もおっしゃっておられましたが、要するに、五要件のうちの特に財政基盤、活動面、会員選考、この三つで要件を満たしていないと私たちは考えているんですね。これは現在の学術会議のメンバーの皆さん、そして光石会長も同じ思いだと思います。 財政基盤、必要と認める金額を補助することができるという規定にとどまって、これでは、国家財政支出による安定した財源基盤が保障されているとは、これは到底言えません。これは、しっかりと継続的かつ安定的に行うことができる、活動を行うことができるように補助金の額をしなければならないという規定を我々はこの修正案の中に書かせていただきました。 活動面での政府からの独立ですけれども、何度も出ておりますが、監事、そして評価委員会、会員以外の外部の者から組織されている運営助言委員会、これ法人化によって独立性が高まるという政府の説明とは裏腹に、活動面で政府からの干渉あるいは間接的な働きかけ、独立どころか、逆に監視の目が光る、監視の目が強くなる、こういうことを実際に今のメンバーの皆さんも感じていらっしゃるわけです。 そして、会員の以外の者から組織される選定助言委員会についても、これ附則においてもそうですけれども、内閣総理大臣、会員以外の外部の者が関わることにされていて、先ほどの質問の中にもありましたけど、この法文の、法律の条文の中に四十四回も総理大臣という言葉が出てきている、そこに端的に証明されていると思います。会員選考における自主性、自律性がこの政府案の中には全く保障されていないんですよね。 ですから、こうしたことから我々は修正案の中で、安定した財源基盤とともに、活動面、会員選考において学術会議の独立性、自主性を最大限確保できる、そういう規定を具体的に盛り込ませていただいたと、こういうことです。
○竹詰仁君 さらに、修正案についてお尋ねしたいんですが、修正案の項目を見ると、修正というところもあれば削除というところもあるんですけれども、その点についてお尋ねしますけれども、まず、その修正案では、監事の職務における中立性の確保に関する規定を追加しますということ、あとは、監事の任命に当たり、学術会議の業務に精通している者及び監査の専門家から任命されること、加えて、学術会議の意見を聞いた上でそれを尊重すると、そういったことが修正案として出されているんですけれども、この趣旨について詳しく御説明をお願いします。
○杉尾秀哉君 御質問ありがとうございます。 今回、四つの新しい組織ができるんですけれども、これも先ほど説明したと思いますが、監事とそれから評価委員会ですね、この二つについては、これは残すことというふうにしました。これは、今回、特殊法人ということで政府の外に出すということですから、これについてはやむを得ないだろうと思います。 ただ、この監事にしても評価委員会にしても、なるべく中立性、自主性そして独立性というのをやっぱり担保しなければならないということで、いろんなたがをはめたということを皆様にもお知らせいたしたいというふうに思います。 常に公正不偏の態度を監事は保持する、こういうことを明記するとともに、学術会議の活動の学術的な内容に干渉することがないよう、これも先ほどから干渉しないと言っていますけれども、こんなの全然何の保証にもなりませんから、学術研究の特性に配慮する旨の規定を追加させていただきました。これによって、例えば政府の意向に左右されない適切な監査業務が行われる、こういうふうに考えております。 監事の任命についても、これも先ほど言いましたけれども、例えば天下り、それから政府の意向に沿う人間、あるいはそれを反映させるべく、これは幾らでも任命することは可能ですから、こうしたことができないようにするため、政府の意向が監事を通じて学術会議の活動全般に及ぶ、こうした懸念を払拭するために、この監事というものについては、学術会議の経営に関する事務その他の会議の業務に関して優れた識見と経験を有する者、それからもう一人は弁護士、公認会計士、税理士あるいはその他監査に関する実務に精通している専門家からそれぞれ任命されると、こういうふうに厳格に規定させていただいたと、こういうことでございます。
○竹詰仁君 御説明ありがとうございました。 先ほど、今の御説明の中に、監事と評価委員会は残る、でも修正ですよということの、その一方で、運営助言委員会と選定助言委員会は、この条文は削除するというのが修正案に書かれているんですけれども、今の御説明の中で、その独立性だとか自律性を重んじた修正だとは私、認識するんですけれども、改めて、この二つは削除なんですと、これについての趣旨を御説明いただきたいと思います。
○杉尾秀哉君 これは先ほど説明させていただいたと思いますけれども、四つのうち監事と評価委員会を残して、それ以外の二つの者、これについて今回削除をさせていただいたということですけれども、これ、先ほど申し上げましたが、例えば選定助言委員会、運営助言委員会ですけれども、これ、先ほどから申し上げている自主性、独立性を重んじる観点から、例えば運営助言委員会については、これ日本学術会議がその設置の必要性について自ら検討して自らの判断で設置すべきものであって、ここであえて法定して書く必要は私はないというふうに思うんですね。 それがその学術会議の自主性、独立性を重んじるということになっているというふうに思います。例えばそういうことです。長くなるので、これぐらいで。
○竹詰仁君 杉尾委員にはちょっと通告はしていないんですけれども、今るる御説明していただいたことは、その前提には、例えば学術会議の会員の方からの御意見だとか、いろんな御意見を踏まえた上で修正案を出されたと、そういった背景があったということでよろしいか、ちょっとそれをお聞きいたします。
○杉尾秀哉君 正直申しまして、本当はこれ衆議院で修正案を出したかったんですよ。ところが、この後時間があったら細かく説明しますけれども、やっぱり、どうしても衆議院ではやっぱり修正案の作成が間に合わないんですね。 それは、衆議院の法制局の事情もありましたし、何よりも政府が動きが余りにも速過ぎて、当の学術会議の側が声明を出していて、慎重に検討してくださいと言ったそのすぐ後に、そのすぐ後に学術、ごめんなさい、学術会議法の閣議決定をして出して、それからもう一か月ですよ、審議始まったの。この間に、ようやく四月十五日になって学術会議が声明を出し、そして先ほどから光石会長が何度も説明をされている決議というのが行われて、もう余りにも速くて間に合わないんですね。 ですから、本当だったらこれは衆議院の段階でやっぱり出すべきものだと思います。今ここになって修正案を出したことについては大変申し訳なく思いますけれども、だけど、今からでも私は遅くないと思うんですね。これは、委員の皆様、もう一度今回のこの質疑の内容をよく考えていただいて、本当に学問の自由って何なのか。先ほどから聞いていましても、学問の自由の意味を全く理解していると思えないような質問が幾つか出てきたの、私はちょっと驚きました。一言で言えばですよ、ちょっと乱暴かもしれませんけど、金を出すなら口も出す、こういうことでしょう。 これ、本当に学問に対するリスペクト、我が国の学問というのはどういう今位置にあって、国会は、国会議員は何を考えているのかということをこの委員会は象徴していませんか。私はそのことをどうしても皆さんにお訴えをしたい。 そして、今からでも遅くない、先ほど光石会長がおっしゃったとおりです。本当に独立性を担保してもらえるんだったら、担保するためだったら、やっぱり法案の修正をお願いしますとおっしゃっていることは、これは本当に重いと思いますし、私もずっとこの間、もう二か月ぐらいにわたってですけれども、学術会議のメンバーと何度も、そして法制局も交えて、そして今回の修正案を出しているということについて御理解いただきたいと思います。
○竹詰仁君 御説明ありがとうございました。 金を出すなら口も出すという、ちょっとそのことで、元々、今度政府の方にお尋ねしようと、ちょっと質問が飛びますので、御容赦いただきたいと思います。 これまでの議論の中で、国が財政的な監事あるいは評価委員の大臣任命、主務大臣の監督権は財政民主主義からの要請によるという説明がなされてきたと思います。国がお金を出す活動や組織であれば、監事や評価委員会が置かれ、主務大臣の監督権を規定することが必要なのかどうかということなんですけれども、こういった特殊法人になるような、この学術会議にとっての限ったことなのか、あるいはそのお金を出す場合は、もうこういう組織は必ず置いているんですとか、置かれるべきなんですとか、そういった観点でちょっと改めてお聞きするんですけれども、この国が財政的支援を行う法人あるいは団体において、監事や評価委員会などが設置されない場合というのもあるのか、それを御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(笹川武君) お答え申し上げます。 簡単に言うと、大ざっぱに言うと、ありませんということなんですけど、きちんと説明します。 まず、国が財政的支援を行う旨が法律で規定されている法人については、運営の適切性、説明責任を担保するために、通常、法人の長をまず主務大臣が任命します。それから、任命あるいは認可します。そして、監事を設置するということになります。 それで、この法人というのは、独立行政法人、それから国立大学法人、それから特殊法人で、ただ、特殊法人、先生御存じのとおり、四十三でしたかのうち、かなりが株式会社、特殊会社というやつで、あれはちょっと全然違うわけですので、それを除いた幾つか片手ぐらいの法人については、基本的に同じと考えていただいていいです。
○竹詰仁君 もしかしたら途中だったかもしれませんけど、ちょっともう一つ、次にどうせ聞くと言ったら変ですけど、この法案にある監事や評価委員などの仕組みの中で、国からの財政支援があるほかの団体、ほかの団体にはないんだけれども、今提出されているこの学術会議に限った仕組みというのはあるのかどうか、ちょっとその点で教えてください。
○委員長(和田政宗君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(和田政宗君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(笹川武君) 大変失礼いたしました。 申し上げます。 監事、これは他の法人と基本的に一緒だということをずっと申し上げております。 それから、評価制度について、これも、先ほど申し上げたようなタイプの法人は、大臣が直接やるか、その評価委員会といったところがやるかというような形になっています。 基本的に今問題になっているのはそういうことかなと思いますが、あえてほかにどういうのがあるかと、ちょっと御参考までに申し上げますと、選考関係の二つ、選考委員会と選考の助言委員会ですね、選定か、選定助言委員会、これはまさに会員制を取っている学術会議独自の組織形態と関係していますので、ちょっと違うかなというふうに思っています。 それから、運営助言委員会、これは完全なアドバイス機関で、例えば私立大学の評議委員会とか、あれは審議機関、もっと強い権限持っていますので、そういう意味で、何というか、ちょっと比べる感じじゃないかなというふうに思っています。 以上です。
○竹詰仁君 今までの議論の中で、基本的には、大臣からも自主性に委ねているんですというお話はあったんですけれども、でも、今回修正案も出されているし、先ほどの光石会長の御発言の中でも、やはり引き続き修正を求めていらっしゃるという御発言があったんですね。このコミュニケーションをやはりどうやって丁寧にやっていくのかなというふうにも思うんです。 これ本当、冒頭申しましたように、ここまで状況が、違う意見のまま突き進んでも、最終的には、これ仮に法案可決して施行されても、結局結果はうまくいかないんじゃないかなというのが非常に危惧するところなんですけれども、ちょっと改めて大臣に、このコミュニケーションの図り方、ちょっと今どのようにお考えなのか、教えてください。
○国務大臣(坂井学君) この法案の審議の中におきまして、例えば監事にしても評価委員にしても、それぞれ、先日の参考人の方の御発言を聞いて、まだ我々がお話をしていることが御理解いただいていないというか、伝わっていないということも認識をいたしました。 ですので、そういったところを詰めるべく、こういった今日も委員会で御説明をさせていただいているということだと思いますが、この法案が通った後、通って終わりということは当然なくて、また、どんな形になるか分かりませんが、この審議が終わった後、それで終わりということではなくて、その後がまた大事でございますから、そこに向けては、そこの立場の違い、ある意味スタート地点の違いとも言えるかと思いますが、そこを意識をしながら、やはりこれは時間を掛けてコミュニケーションを取っていく努力をしていきたいと思っております。
○竹詰仁君 ちょっと足らずのところはまた次回質問させていただきますけれども、本当に連日この国会周辺で様々な集会というか活動も行われておりますので、是非、大臣にはそういった状況は是非認識していただきたいということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 今、日を追うごとに本法案に反対する署名や声明が広がっております。今日午前中、署名のことが議論になっていましたので、ちょっと追加してお聞きいたしますが、これ、オンライン署名、日本学術会議の特殊法人化に反対する合計六万四千九百三十五筆のうち四万二千四百四十三筆を今手に持っております。(資料提示)これは、朝ありましたように、先日、取りまとめた団体の皆さんが内閣府に届けに、届けたいと、お渡ししたいと言ったら、忙しくて無理だと、郵送しろと言われたと。そして、わざわざ内閣府まで届けに行ったのに、受け取らずに郵送しろと言われたということで戻ってこられて、私、議員会館でたまたまお会いして、いただいているんですよ。 これ、目の前に持ってきているのになぜ受け取らないんですか。国民の声を聞く気がないと言われても仕方がないと思いますけれども、大臣、いかがですか。
○国務大臣(坂井学君) まず、この日が、結局、今日の委員会開催のために各事務所のスタッフが先生方のところで質問調整をしたり、また御相談をしたりということで動いていた時期であり、また同時に、この日の内閣委員会で修正案が提出をされておりまして、その修正案の取扱いということで、つまり、担当者が出払っていて、申し訳ありませんけれどもその対応ができないという、こういうタイミングの日でありましたので、御対応はできませんということでお話を申し上げ、郵送をお願いをさせていただいたということでございます。 内閣府に来られたということでございますが、例えば、受付というか守衛さんというか、は文書を預かるという事務は行っていないため、受付で、守衛さんで署名を預かることはできないと承知をしているところでございますし、また、電話でのやり取りにおいても、守衛で預かるということを、ですから申し上げてはないと承知をいたしているところでございます。
○井上哲士君 現場でどういうやり取りが、守衛のこととかあったのか私は分かりませんが、現実に、皆さんが持っていっている、ほんの短時間ですよ、そのことができなかったのか。そして、多くの市民の皆さんは、内閣府に国民の声を聞く耳がないと、こう感じていらっしゃるんです。 さらに、今、この手元には、学会や学協会、弁護士会を始め様々な団体、個人からこの法案に反対する声明文もこれだけあります。皆さんの部屋にもたくさんのファクスが送られてきていると思うんですが、大臣はこの間の本会議でも、内閣府に届いた声明は読んでいるとおっしゃいましたけれども、今のような内閣府の対応を見ていますと、ちゃんと届いているのかと極めて疑問でありますし、そして、これ五月入って、特に後半、物すごく増えているんですよ。これもしっかり目を通して、国民の声を聞いていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(坂井学君) まず、その署名の日は、先ほども申し上げましたが、三月に御要望があったときにはお時間を取って御対応させていただいております。この日は、今申し上げたように、本当に職員が出払っておりましたし、また、当初、来られる方もそこでこの法案に関してやり取りをしたいという御希望がありました。で、このやり取りをできるだけの結局人間がいなかったということが一番大きいということで、これは御了解いただきたいと思います。 そして、内閣府に寄せられたものに関しては私も読ませていただいております。そして、そのような声明も踏まえつつ、今日も御答弁を誠心誠意申し上げているところでございます。
○井上哲士君 果たして読まれたもの以外ないのか、ちゃんと確認をしていただいて、しっかり目を通していただきたいと思うんですね。 一昨日の参考人質疑で、日本学術会議の川嶋参考人が、学術会議は法案や法人化に反対していないという大臣の答弁はもう虚偽とさえ言えると、こういうふうに述べられました。私たちはナショナルアカデミーの五要件を具備した法人化には反対しないという立場であって、この五要件を満たしていない法案には反対しているからこそ総会で決議を可決したと明確に述べられたわけです。 ですから、学術会議が同意も納得もしていない本法案が学術会議の自主性、自律性を高めるものでないということは私は明らかだと思います。そして、この自主性、自律性の要がこの会員選考だと思うんですね。本法案がそれをいかに奪う仕組みを盛り込んでいるのか、今日も議論になりました。 まず、光石会長、お越しいただいております。お聞きしますが、有識者懇談会の報告書は、学術会議の会員選考が、会員が仲間内だけで選ばれる組織などとして、そう思われないために、外部に説明できるような選考の仕組みが必要だと、こう述べております。 今の、現在の学術会議の会員選考が、ここで言われているような、身近な研究者のみを推薦するとかある特定の会員個人が自らの後任を指名するなどの仲間内で会員を選ぶなどは私、されていないと認識しておりますけれども、実際どのようなプロセスで選ばれているでしょうか。
○参考人(光石衛君) 第二十六期、第二十七期の会員、今の期と次の期の会員選考に当たりましては、会員選考に関する説明責任を強化し、会員構成の多様化を図るため、学協会に加え、大学等関係団体や経済団体などの外部団体等の意見を聴取した上で、総会において会員候補者の選考方針を策定いたしました。 この選考方針を基に、会員により組織される選考委員会において、優れた研究又は業績を有することを前提とした上で、学術分野、男女比、地域バランスなどのダイバーシティーに留意して、適切な会員構成となるように工夫して選考をしております。 選考委員会においては、幾つかの段階を経て慎重に選考を行っており、身近な研究者のみを推薦し、有効な選考の対象とすることや、特定の会員個人から自らの後任を指名し選ばれるということはありません。また、会員任命後には、各会員について、研究又は業績の内容や、選考方針に基づく選考理由等について公表することとしております。
○井上哲士君 今説明ありましたように、現在、学術会議は、学協会や外部団体からの意見を反映をさせて自主的に選考方針を策定し、公表もされております。その選考方針に従って、沿ってですね、会員、連携会員からの候補の推薦以外に、約二千団体ある協力学術研究団体、いわゆる学協会、大学などの外部機関や経済団体などに候補者の情報提供を依頼し、三千人近い会員候補者から次期会員候補を百五人まで絞り込むという、こういう大変な作業を時間を掛けてやっていらっしゃるわけですよ。 こういう学術会議の自主的な会員選考の取組があるにも関わらず、今度の法案は、選定助言委員会が選定方針案に意見を述べることや、法文にこの候補者の構成に関わる事項も盛り込んでおります。一体何のためにこういうことが必要なんでしょうか。
○国務大臣(坂井学君) 我々は、この法案において学術会議の自主性、自律性を高めていきたいと考えているところでございまして、その上で、会員の選任については、学術会議が我が国の科学者を代表すること、特別な権限を付与することを国民に納得していただくためには学術会議の活動、運営を担う会員選考は極めて重要であり、ここは有識者懇談会の報告書に沿って、会員の選任が客観性、透明性の高い方法で行われること、会員構成に学術の進歩と社会の変化が自律的に反映されること、選定基準や選定手続等について外部に意見を幅広く聞くことなどを法律により制度的に担保することとし、この選定助言委員会に機能していただこうと、こういうことでございます。
○井上哲士君 今言われたようなことを学術会議が自ら議論をし、努力をされていると思うんですね。 今も、選考、選定プロセスの客観性、透明性を高めることが必要だと言われるわけですけど、透明性を求められるのは、私、今の政府だと思いますよ。参考人質疑でも、日本学術会議の参考人からは、六人の会員に対する任命拒否の理由も何も明らかにされていないまま法案審議などするべきでないと厳しい批判が語られました。透明性と言うなら、なぜ六人の任命を拒否したのかと、そのことを明らかにすることが先じゃないですか。 午前中に、入札の際に、駄目だった場合に理由を明らかにしたらまずいとかいうお話もありました。私、それ全然違うと思うんですよ。入札落ちたら、例えば価格が合わなかったとか条件が合わなかったとか、いろんな想像できますよ。だけど、今回のやつは、学術会議がさっき言ったようなやり方で候補者を推薦をした、それを拒否したんですよ。全く違うんです。つまり、学術会議そのものの、この選任プロセスそのものに対する言わば否定でもありました。 そして、明らかにしていないことが個々の人にもどういうことをもたらしているか。昨日、議員会館前に任命拒否された方のうち二人が座込みをされました、この法案に抗議をして。昨日は来られませんでしたけれども、早稲田大学の岡田先生は最近も、任命拒否によって私自身は一部のメディアやインターネット上で根拠のない中傷にさらされました、私が担当している早稲田大学の法学部のゼミの攻撃、ゼミも攻撃の対象とされましたと、でも、理由が明らかでないから反論もできないと、こう言われているんですよ。 まさに公正、客観性、透明性と、人事における、それ今、政府自身に求められているんじゃないですか。それがないままに、私は、こういう任命拒否の理由や経緯も明らかでないままに本法案が、今日朝、採決という言葉も与党からありましたけれども、到底あり得ないことだと思います。 そして、この任命拒否の根拠には、例の形式的任命の解釈変更をめぐる学術会議事務局と内閣法制局の文書の非開示部分が問題になってきているわけですね。これを明らかにするということも前提だと思います。 政府は、控訴をしていて、この係争中だということで公開を拒否されておりますけれども、法案が成立をしてから、二審判決が出て公開されたって遅いんですよ。係争中でできないというんならば、法案の審議を一旦止めて、判決出るまで待とうじゃないですか。 大臣、いかがですか。
○国務大臣(坂井学君) 先ほども御説明をさせていただいておりますが、この法案は、学術会議の機能、役割を今の時代に、求められているものに合わせて言わば強化をするという趣旨で提出をさせていただいているものでありまして、国民の皆さんがこの学術会議に対して、時代の流れ、いろいろなニーズがある、そしてそういうニーズを拾って適切な言わばメッセージを出してほしいと、こういうその国民からのニーズをしっかり受け止めて、それに応えていただけるように、言わば法人化をしていくための法案ということでございますから、これはこれで私は待ったなしということだと思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。
○井上哲士君 いや、理解できません。 今言われたような国民のニーズに応えるということは、まさに学術会議が努力されているんです。それに不十分なものがあれば、いろんな声を出して、更にやってもらったらいいと思うんですよ。それを、あえてこういう法律をやってがんじがらめにすると。国民の声と言われましたけれども、自ら極めて不透明な閉鎖的な任命拒否をしている政府が出す法案がそういう中身になっているか、国民が一番私は不信を持っていると思いますよ。 このままこれを開示なしに採決などあり得ないと思います。改めて、この黒塗り部分の開示をすること、それから任命拒否の経緯と理由について明らかにすることを協議をしていただきたいと思います。委員長、お願いします。
○委員長(和田政宗君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議をいたします。
○井上哲士君 さらに、光石会長、お聞きいたしますけれども、法案では、この選定助言委員会が選定方針案に意見を述べることや、第三十条で多様な関係者から推薦を求めるための措置、候補者選定に当たって配慮すべき事項などが事細かに法定をされております。 本来、選定方針の具体的内容は学術会議自身が自主的に定めるべきだと思います。しかも、学術会議がより良い役割を発揮するために会員選考についても様々な発展をさせてきていると思うんですが、今期、この第二十六期の学術会議の会員候補者選考方針は、会員に求める資質とか、それから専門分野の構成、選考に当たって配慮する事項など、どのような内容になっているでしょうか。
○参考人(光石衛君) 冒頭部分、多少重複するところもありますが、会員選考に関する説明責任を強化し、会員構成の多様化を図るため、学協会に加え、大学等関係団体や経済団体などの外部団体等の意見を聴取した上で、総会において会員候補者の選考方針を策定いたしました。 この選考方針の内容といたしましては、会員候補者に求める資質を明示して、選考に当たって考慮すること、専門分野の構成については、多様な学術分野がバランスよく網羅されることを目指すこと、会員の多様性が確保されるよう、ジェンダーバランス、地域分布、主たる活動領域、年齢構成の観点を考慮するなどとしたものであり、この選考方針を踏まえて第二十六期、第二十七期の会員選考を実施いたしました。
○井上哲士君 会員候補の選考過程についても一般の人々に分かるような努力もされていると思うんですけれども、その点いかがでしょうか。
○参考人(光石衛君) 選考過程についてのものを公表しておりますので、それを見ていただければというふうに思いますが、基本的には、分野別、それから分野横断のところで選考を行って、それで、先ほども申し上げましたジェンダーバランスと、地域バランス等のダイバーシティーを考慮して行うということを行ったということでございます。
○井上哲士君 この二〇二一年の日本学術会議のより良い役割発揮に向けての中では、今言われたようなことをしっかりホームページなどで公表していくというようなことも含めて努力をされていると思うんですね。 ですから、今会長からありましたように、法案で事細かに法定しなくても、自主的に選定方針を定めて、外部の意見もしっかり取り組んで、会員選考をより発展をさせているというのが実態だと思うんですよね。この上、選定助言委員会が一体何を助言するというのか、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(坂井学君) まず、この法案の選定助言委員会ですけれども、委員は総会が選任をいたします。意見に法的な拘束力はなく、個別の選考について意見を言うものでもありません。つまり、それこそ、どういう選考が今の時点で最も適切で最も有効かということを学術会議の皆さんと相談をする、つまりはアドバイザー的な役割ということであり、この選定助言委員会があり、そことしっかり話をしたということが、この透明化であったり客観性、透明性の高い方法であったり、選定基準や選定手続について外部の意見を幅広く聞いていることをしっかり国民の皆さんにもお分かりをいただくと、こういう機能があろうかと思います。 それぞれ知識のある方々を恐らく総会、学術会議の総会が選任をするものと思いますので、有効に選定助言委員会は機能すると考えております。
○井上哲士君 ですから、そういう努力は既に学術会議は行っているんです。それが国民の前にまだよく見えてないということであれば、そのいろんな広報も含めて強化をするべきであって、政府に求められているのは、そういう学術会議の自主的な取組を尊重すること、これこそが求められていると思うんですよ。選定助言委員会など学術会議が求めていないものを盛り込むことは、それ自体が学術会議の自主性を奪うことではないかと思います。この選定助言委員会の規定は削除するべきだと思います。 一方、この選定助言委員会は、諮問に応じてという形ならば意見を言うことが可能ということになっておりますけど、候補者選定委員会が選定助言委員会に全く諮問しないという場合はどうなるんでしょうか。この諮問しないということが評価委員会や監査の評価の対象になるということでしょうか。
○国務大臣(坂井学君) この法案の第三十一条第四項では、「会員候補者選定委員会は、選定助言委員会の意見を聴いて、選定方針の案を作成し、総会に提出する。」とされており、選定助言委員会に必ず諮問することが前提とされております。 まず、我が国の科学者を内外に代表する機関である学術会議が、法律の規定に従わず、学術会議内に置かれ、委員は総会が選定、選任するというこの選定助言委員会に対し、全く諮問しないということは考えにくいのではないかと、常識的に考えて考えにくいのではないかと思います。 しかし、その上で、諮問しない場合の評価についてはどうかということでありますが、評価委員会の評価の対象は学術会議の自己点検評価の方法及び結果に限定されていることから、学術会議でどのように自己点検評価をするかということが出発点となろうかと思います。 監査については、一般論としては、法の定めにのっとった手続が行われていないということであれば監査の対象になり得るものと考えられます。
○井上哲士君 実際、様々な縛りが掛かってくるということでありますが、更に光石会長にお聞きしますが、この新法人発足時の会員の選定方法について、日本学術会議は会員外の者の選考によって会員の全員を入れ替えることで、現行の日本学術会議の人的継続性を失わせることを念頭に規定されているのではないかと懸念を表明されておりますが、この法案の規定によって学術会議の人的継続性がどのように損なわれるのか、それがどういう問題なのか、具体的に御説明いただきたいと思います。
○参考人(光石衛君) 有識者懇談会では、現行の会員選考の方式であって欧米主要国のアカデミーで採用されている標準的な方式である、現会員が次期会員を選出するコオプテーション方式を前提として議論が進められ、最終報告にも記載がされております。一方、会議発足時において、通常時のコオプテーション方式による会員選考とは異なり、現会員で構成される選考委員会ではなく、外部者との協議を経て選ばれる、外部の有識者を含む候補者選考委員会が会議発足時の会員選考し、三年後の改選時においても、会員ではなく、同じメンバーから成る選考委員会が会員候補者を選定するなど特別な仕組み、こういうことが紹介されたと思いますが、これが規定されており、学術会議の継続性の分断を企図するものではないかとの意見が会員から強くあったところでございます。 済みません、ちょっと法人発足時と申し上げたかどうか分かりませんが、法人発足時ということでございます。
○井上哲士君 附則第六条では、百二十五人の会員候補を選考する候補者選考委員会委員を現会長が任命することになっておりますが、内閣総理大臣が指名するものとの協議が義務付けられております。 これ大臣にお聞きしますが、政府は現会員も委員になれると言いますが、この協議いかんでは全員が会員外のメンバーになる可能性も否定されていないのではないか。この協議が調わなかった場合はどうなるのか、現会長の意向が尊重されるということでいいんでしょうか。
○国務大臣(坂井学君) この内閣総理大臣が指定するものとの協議でありますが、指定するものとしては、科学の振興及び技術の発達に関する政策に関し広い経験と高い識見を有する者若しくは学術に関する研究の動向に関し広い経験と高い識見を有する者で、平成十七年度時は、学士院の代表の方とCSTIの代表の方がこれのお役目を、同じような形でのお役目を引き受けてくださったということでございまして、つまり、それぞれ立派な方々が想定をされるものと思います。 ですから、一応、形上は、形上というか、制度上は全ての委員が会員外のメンバーとなる可能性も排除されるものではありません。しかし、現実的に、今申し上げたような方々でありますし、またその状況等もこれ公になっていくものと思いますので、これは適切な対応がなされ、そして適切な方がこれは委員として任命をされるものと思っているところでございます。 また、この協議が調わなかった場合ということでございますが、最終的には現会長が任命することとしているところでございますので、最終的には現会長の責任において任命するものでありますが、当然のことながら建設的な、また誠実に、建設的にこの話合いは、協議は進めていただけるものと信じております。
○井上哲士君 答弁聞いても、なぜそういうような仕組みにする必要があるのかと、全く分からないんですね。 今、学術会議の会員選考は、科学者コミュニティーの協力と連携の上に成り立っているのは先ほどの答弁でもありました。この候補者選考委員会が会員予定者の候補者の選考の基準と方法を定めることとされておりますけれども、現在のこの基準や方法を踏襲するのか、あるいは、現会員や連携会員の推薦を排除するなど、現在とは全く異なる基準や方法を想定しているのか、いかがでしょうか。
○国務大臣(坂井学君) まさに具体的にどのような選考の基準や方法を定めるかということについては候補者選考委員会でお決めになることであり、私から予断を持って申し上げることは差し控えるということでございます。 候補者選考委員会が定める選考の基準及び方法等は法律に基づき公開することとなっておりますから、ここは透明性を確保しているところであり、適切に行っていただけると思っております。
○井上哲士君 私、結局、新法人の発足時の特別の会員選考方法は、この間ずっと積み重なってきた科学者コミュニティーの協力との連携を私は壊すものになると思うんですね。 学術会議に望んでもいない新たな会員選考方法を押し付けて、これだけ多くの、今、学会や学協会の法案反対の意思を無視して、この仕組みがまともに機能するはずがないと。先日の参考人質疑でも非常に多くの懸念の声が述べられました。 この新法人発足時の特別の会員選考方法は廃止をするべきだということを求めまして、質問を終わります。
○大島九州男君 れいわ新選組、大島九州男でございます。 まず、修正案について質問させていただきますが、修正案提出者の杉尾委員におかれましては、我が党の予算委員会の筆頭の次席のお役で、我が党のいろんな参考資料を理事会でいつも説明をしていただいたりとか、いろいろ御配慮をいただいていることには改めてここでちょっと感謝を申し上げて、質問をしたいと思います。 それでは、一問目は先ほどの質疑の中でちょっと答弁されていたので、趣旨は、四月十五日の日本学術会議の総会で日本学術会議法案の修正について議決され、その後の衆議院の内閣委員会で議決日は五月の九日だったと、その間連休等もあり、修正案検討、提出には十分時間があったんじゃないかと、なぜこれは衆議院で出されなかったのかというのは、もう先ほど御答弁がありましたので、そこはよしとして、次の質問に行きます。 この修正案については、選定助言委員会や運営助言委員会の廃止など評価すべき点も少なくないのですが、残念ながら、私がいつも言います前文の、この大事なところが盛り込まれていないじゃないかと。だから、前文の復活なくしては、科学者の総意が踏みにじられる現在の状況の根本的な解決、改善にはつながらないと。科学者の総意が踏みにじられる現在の状況、これを変えるには、立案の過程で、前文を残すべきじゃないかとか、こう入れるべきじゃないかという議論があったんじゃないかと思うんですが、そこら辺の検討経過を教えてください。
○杉尾秀哉君 御質問ありがとうございます。 遅れた経緯については先ほど申し上げたとおりなんですけど、一言付言しますと、これ、見ていただければ分かるんですが、修正した条文が余りに多くて、しかも横の連関とか、とにかく元々政府案自体が極めて複雑な体系になっていて、これを読み解いて、学術会議のメンバーと打ち合わせて、法制局も衆議院の方はもう無理でしたので、参議院の法制局に加わっていただいて、本当に苦労してここまでようやく掛かってしまったというのが実態です。本当に関係各方面の皆様の御努力には感謝をしたいと思います。 その上で、今、大島委員がおっしゃった前文についてですけれども、当然、議論はありました。先日の参考人質疑でも川嶋委員がおっしゃっていたと思いますけれども、例えば我が国の平和的復興というくだりがありますけれども、これ、我が国の平和的創造かなんかって別の言葉に言い換えればいいんじゃないかというふうなこともありましたが、一応こういう整理をさせていただきました。 建前上なんですけど、法律の前文は制定の理念を強調して宣明する必要がある場合に置かれることが多いと。この現行法のその前文も、今申し上げたような我が国の平和的復興という、本当、戦後間もなくの昭和二十三年当時の、その制定当時の時代背景、そして第二次大戦の反省ということを踏まえた上でのこういう文章になっていると思います。会議設立の趣旨を宣言したような、そういう性格でも、短い前文ですけど、そうなっていると思います。 しかし、今回は、前の法律とは別に新法という形で、別の法律の形で出していますから、昭和二十三年当時のその認識をそのまま規定することは難しいんじゃないかという結論に達しまして、前文を設けることはしませんでした。ただ、その新たな日本学術会議法の制定を、理念を制定するということになれば、これは、実は立法府の作業ではなくて、当事者である科学者の皆さん、その学術会議のメンバーの皆さんの知見によって作られるべきだと、こういうことを考えたということも付け加えさせていただきます。 以上です。
○大島九州男君 時間のない中にいろいろやっていただいたということは十分理解をするわけですが、もうこれはやっぱり衆議院で数を取っているわけですから、衆議院で是非やっていただきたかったという強い思いがあるということなんですね。 いろんなところがいろんな声明を出されています。日本弁護士連合会の日本学術会議法案に反対する会長声明の中に、この法案の最大の問題点は、学術会議が職務を独立して行うという現行法三条の文言が踏襲されないで、政府を含む外部の介入を許容する新たな仕組みが幾重にも盛り込まれていると。 非常に複雑だというふうにおっしゃいましたが、まさに任命するとか、指名するとか、もういろいろここを見ていくといろいろ出てくるわけですけれども、監事、評価委員会など総理が任命したりと、学術会議のほかに置かれる組織についておおむね残された。なぜそのように残したのかというのをお伺いするのと、もし特殊法人化することであれば、監事や評価委員会が必須と考えておられるならば、もはや修正ではいかんとし難く、この法案を一旦廃止するしかないんじゃないかと、そういう議論はなかったんでしょうか。
○杉尾秀哉君 御質問ありがとうございます。 前段の質問については、もう既に何回か答弁したのでいいかと思うんですが、後段ですね、廃案にするしかないのではないかと、そこの部分についてここではお答えしたいというふうに思います。 私も、本音というか正直に言えば、大島委員と同じ気持ちであります。集会も私も何回か出させていただきましたけれども、私は修正で作業を進めていますということは説明をしていたんですけれども、会場の多くの皆さんは廃案ということをおっしゃっていました。その気持ちは分かります。これほど、はっきり言ってやっぱりひどい法案ですよ。ひどい政府案ですよ。これ、廃案にするのがいい、これは決まっているというふうに思いますけれども、ただ、現実問題として、今も大島委員がおっしゃったように、これ、数の力は特に、参議院においてはいかんともし難いということですよね。 何よりも、当の学術会議が、これは何回も我々も確認をしましたけれども、あくまでも法案の修正を求めていらっしゃると。特殊法人化することについては否定をされていないということですね。これは、例えば、話をしているとよく分かるんですけれども、先ほど竹詰委員の質疑の中にもありましたけれども、学術会議の、現学術会議の側も政府と決定的に対立したくないと、こういう気持ちが物すごくあったと思うんですね。うまく折り合ってくれれば、そして、今の学術会議のメンバーが考えていらっしゃる、やっぱりこの法案はこことこことここはやっぱり修正してほしいよと、その思いに応えたいという気持ちもありました。 ただ、このままやみくもに反対反対、反対反対ばかり言っていても、これは実際にやっぱりこうやって質疑をしていって、その対案、修正案を出した上で我々の考え方を明らかにし、そして、どこが政府案と違うのか、本当に独立性は担保されているのか、その自主性ですね、これは担保されているのかという、そういうことをこの今日の質疑の中でも、修正案、これは本当に委員長、それから両筆頭にも感謝したいんですけれども、こうやって修正案を出させていただいて質疑をさせていただくことで、またよりこの法案の問題点というのが明らかになったんじゃないかと思うんですよね。 そういうふうにすることが、どちらの案を優れているか最終的に皆様に御判断いただきたいんですけれども、それが我々は責任野党としての在り方であるというふうに考えたということで御理解いただければと思います。
○大島九州男君 ありがとうございます。 国会は数のもう勝負になるので仕方がない部分というのはあると思うんですが、今、杉尾委員からもありましたけれども、委員長や両筆頭がまた、今日は採決ある予定で質問を作ってきたんですけど、何か今日はないような運営をしていただいたことには感謝を申し上げて、ちょっと政府側に質問するんですけど。 大臣、素朴な疑問、任命と指名とどう違うかと、ちょっと教えていただければ。
○国務大臣(坂井学君) 人をある地位又は職に就けることというのを一般に任命と言うそうです。通常、一定範囲の人の中からある一人であるとか数人、何人か特定する行為を指名と言う。 今回の法案でいうと、監事や評価委員などは任命をする、そして会員予定者とか会長職務代行者などは指名するという使い方だそうでございます。
○大島九州男君 ありがとうございます。 先日、参考人質疑の中でいろいろ質疑していますと、さすが学者の先生は、いや、これはシステム的にどうだとか、いや、これはエビデンスがみたいな、やっぱりそういう話になるんですね。 だから、この法案が、いろんな意見が出てきて、先ほども非常に複雑だと、どこにそういうところがあるのかなと思って、ふとさっき、これ任命と指名という、一般的に我々と同じような雰囲気なんだけど、徹底的に違うなというのを感じたわけです。 それは、ちょっと国会でいうと、内閣総理大臣って国会が指名するんじゃないですかね。当然、国会から指名された内閣総理大臣を指名するのは、一般的には与党ですよね。だから、よく政府・与党って言うじゃないですか。だから、総理大臣って政府・与党の意向を受けて内閣を運営しますよね。それ、当たり前ですよね。大臣、どうですか。
○国務大臣(坂井学君) 議院内閣制の下においてはそうなるものと認識しております。
○大島九州男君 その総理大臣を天皇陛下が任命すると。だから、それって言うなれば形式的なもので、天皇陛下から総理大臣が何かいろんなことを言われることも当然ありませんし、また天皇陛下に、我々は尊敬して敬うことはあっても、政治的な助言を求めることは当然ないわけですよね。 じゃ、それをいろいろ考えていって、本当単純に言うと、これ、学術会議の中で任命すると指名するとはどういうふうに分かれているのかなというのをちょっと見ていったわけですよ。 新たな仕組みというのは、アカデミア全体や産業界等の会員以外の者から会長が任命する科学者を委員として会員の選定方針等について意見を述べる選定助言委員会と。これ、会長が任命するんですから、ただ形式的に、はい、どうぞというふうなことをやるわけで、会長の意向が任命する科学者には全然反映されないと、私はそういうふうに思う。また、そういうこともないんだろうなと。強いて言えば、ここの中にもありますけれども、諸外国の多くのナショナルアカデミーが採用している標準的な会員選考方式であるコオプテーションによる選考方式が損なわれるんじゃないかというふうに懸念されているんですね。 新法人が発足する際の会員については、現行の学術会議の推薦に基づいて内閣総理大臣が会員予定者百二十五人を指名すると定めていると。指名するわけですよ。はい、あんた、はい、あんたと、あんたねと、指さしちゃいけませんけどね。ということで、先ほどの話にありました、私もその指名というのは何か、ある人にその仕事や役割を当てはめるんですよ。だから、百二十五人の委員に、総理大臣が、あなたこの仕事ですよ、あなたこういう役割ですよということを指名するという仕組みになっていると。 この会員予定者を選考する候補者選定委員会の委員を会長が任命しようとするときは、内閣総理大臣が指名する有識者、会長はただ何か認証を渡すみたいな、こういう形式的なことをやるだけの役割で、だけど、そこには、内閣総理大臣が、はい、あなたこういう役割でいくんですよ、あなたこういう役割でいくんですよと言った有識者と協議しなければならないんですよ。 そうしたら、それはもう指名されるって、言うなれば、内閣総理大臣は指名された与党の言うことを聞かなきゃいけないから、総裁選挙のときに石破さんがこう言った、ああ言ったとかいって言っても、政府・与党から来られたら、はい、そうですね、分かりましたと言って、まるっきり違うようになっていくわけですよ。 いや、だから、今回この法案が、こういう弁護士の専門家や学術会議の学者が、おかしいと、これは駄目だと、幾ら政府が、いや、これは政府の外に置いて独立した形でやるような、これは世界的に見てこのアカデミーは独立したすばらしいところなんだみたいな言い方をしても、システムがそうなっているわけだから、それは時の政府、言うなれば、立憲が総理大臣を指名する内閣ができたのと、また維新が指名する総理大臣ができたのでは学術会議の運営の仕方がまるっきり変わるってことじゃないですか。そういうことですよ。だって、指名する、指名された人たちがその学術会議を運営していくわけじゃないですか。そして、声明出すわけじゃないですか。 だから、この法案は、幾ら大臣が一生懸命説明しようとも、また、そこの参考人がいろんな詭弁を弄しても、多くの国民が納得していない、学者や専門家が納得しないのはこういうシステムだからというふうに私は確信しましたね、今日も聞いていて。 いや、だから、こういう任命と指名の使い分けを交互にいろいろ組み替えて、そして、いかにも短期間のうちにぽんと出していく。これ、それこそ国会で指名をされた総理大臣が運営する内閣が政府・与党のいろんな声を聞いてやっぱり進めてきた結果だと。だから、学術会議や国民の声を、まあ無視したとは言いませんよ、それなりに聞きながらでも、でも、今まとまらなくてもこうやって出してくると。 それはもう、当然、そういうふうな学術会議をつくっていくんだと。もう任命拒否をした、六名の任命拒否をした時点からスタートしているわけですよ。だから、その任命拒否したその理由は、世間の人から見りゃ明らかだろうけど、それを正式に言えないという状況になっているんじゃないですか。だからこういう法案を出してきて、それで幾ら議論したところで平行線ですよ。 だから、廃案にした方がいいんじゃないのと。それはもう出し直して、それこそ学術会議や国民の声が本当に反映された法案に変えて、もう一回再提出するのか、そういうふうにするべきだというふうな思いを持って僕らは質問するから、何か話がかみ合わないというか、全然ピントが外れたようなやり取りの繰り返しなんだけれども、是非、これはちょっと、まず参考人、今言った任命と指名を意識してこうやって分けているわけでしょうから、それを説明してください。
○政府参考人(笹川武君) 先ほど大臣から申し上げましたとおり、その身分を与えるようなタイプの業務というか、をするときは任命という言い方をしていて、そうでない場合を指名というふうに使い分けております。 したがって、さっき大臣が四種類ぐらいの職を列挙しましたけれども、そこはそういうふうにやっていて、例えば交互にやっているとか、そういうことではないというのは御理解いただきたいと思います。よろしくお願いします。
○大島九州男君 あなたちょっと、申し訳ないけど、私をばかにしているわけ。参考人、失礼だよ、ちょっと。俺も余りそういうことを怒ったりしないけど、任命と指名を交互に使うなんて、そんなばかな法案の作り方、あなたはするんですか。私がそんなことで聞いているんですか。ばかにするのもいいかげんにしろ。真剣にやれ、真剣に。そうだろう。何言ってるんだ。交互に出しているのか、それを。任命、指名、交互に出しているのか、言ってみろ。
○政府参考人(笹川武君) その交互という言葉ですけれども、私が申し上げたのは、必ずしも順番に一つ置きということじゃなくて、ですから、それぞれ、その身分を与えるような場合と一定の範囲の人からセレクトするような場合を使い分けていると、そういうことを申し上げた次第でございます。 その例として、任命であれば、監事、評価委員、それから副会長、運営助言委員会委員等々ございます。それから、指名であれば、先ほどのに加えて、発足時に監事になるべき者というのもそうだったと思いますが、そういう使い分けはしているという答弁でございます。申し訳ございません。
○大島九州男君 さっきのいろんなやり取りは聞いているんですか、あなた。任命というのはそういう形式的なもの、指名というのは役割を与えるんでしょう。じゃ、それぞれ、今言った百二十五人と指名する人たちの役割、使命を言いなさい、今。
○政府参考人(笹川武君) 済みません、ちょっと急なのできれいに申し上げられませんけれども、例えば監事であれば、それは学術会議の業務を監査する人でございますし、内閣府日本学術会議評価委員会の委員であれば、その評価委員会の委員として勤務する者ということでございます。
○大島九州男君 だから、そういう役割の中に、今ずっと議論されている、右の方とか左の方とかいう話をしていましたね、最初、大臣もね。大臣が何度も答弁の中で言ったと言われている、除名というか解任することができるという話がありましたよね。 じゃ、解任する基準は何なのかと。そういう指名をしたりした役割と外れているから解任するんでしょう。だから、そこに指名するというのは、そこには明らかな意図があるわけでしょう。だから、公平性なものが出てこなくなる、忖度するようになる、そういうことを我々は指摘しているんじゃないですか。じゃなかったら、解任するようなことは生まれないでしょう。よっぽど悪いことをして犯罪を犯したとかいうのは解任だけれど、意見が違うとか、そういうことで解任されることはないわけだから。 それは指名するときに、全然違う意向で、言ったような、そういうことをやる。指名したときの役割と違うじゃないか、だから、おまえ辞めろというなら分かりますよ。だから、そういうことが働く法案になっているんじゃないかということを指摘しているんだから。答弁してください。
○国務大臣(坂井学君) ぴしゃりという形での答弁は難しいと思いますが、お話の中で、例えばこの候補者選考委員会のメンバーは、現行の会長と、総理がこれ指名とおっしゃいましたけど、指定と書いてありまして、指定する二人と、有識者と協議をすることになっています。ですから、総理から指定をされたことによって、総理の意向が反映されるんではないかという、こういうお話でございました。 しかし、先ほども申し上げましたように、それぞれ皆さん矜持も持っておられますし、物すごく社会的にも能力的にも高い方が基本的には指名される、指定されるものと思いますので、そうなりますと、当然そういった、何を話をし、どういう意図でどういう形でどういう結論になったかというのが当然表になっていくわけでありますから、そこで中途半端なことやいいかげんなことというのはやれない、言えないという抑止力はかなり働くものと思っております。 ですので、今回の法案の一つのキーは、木戸口委員の質問のとき、質疑のときにもちょっと申し上げましたが、どういういきさつでどういうふうになってきたかというのを国民の皆さんに見ていただくということで、誰が指名をしようが、その指名をした人の意図に沿ってというか、その意向に沿って動くということはなるべくやりづらくなって、本来の職務に専心してやっていただけるような、そういう仕組みを想定をしているということでございます。
○大島九州男君 大臣は、非常に何か誠実的な、誠実的というか、誠実な方だから今正直におっしゃっているんです、やりづらくなる。やりづらくなるというようなことではなくて、結局、そういう線路が引かれたところにぽんと列車を載せるということですよ、その規格に合ったね。だから、それが、時の政府の思惑どおりの路線にその車両を載せると。極端な話が、普通の在来線に新幹線は載せられないわけですから、新幹線用のレールに新幹線が載ったらそのまますうっと走っていくと、そういう学術会議にするのがいいのかと、そういうことじゃないだろうというのが、その学術会議、この法案に対して反対をする人たちの意見だと思うんですよ。 だから、右から光を当てれば左に影ができ、こっちから影を当てればこっちに影ができると。だから、そういう部分で、じゃ、本当に全体から光が当たって、ああ、なるほど、これだったら透明性があるなとか、これがしっかり納得できるなという法案なら、ここまでがちゃがちゃならないんですよ。だけど、非常にそれは強い光が片方から当たっているから、だから日の当たらないところの人たちは、それはおかしいぞと、こっちにも光を当ててくれと、そして透明にしてくれという。 だから、スタートがまさにその任命拒否から入って、そしてそれも説明しないというところから、明らかにされない闇の中から法案を出していく、こういう法案だからすっきりしないんですよ。だから、議論も深まらないじゃないですか。私もちょっと感情的になったことは申し訳ないと思うけれども、そういうばからしいようなやり取りになっちゃって何か情けないですよね。だから、本当に……(発言する者あり)はい、どうぞ。どうぞ。
○国務大臣(坂井学君) 済みません。 直接的な大島委員の今のあれとは違うんですが、一つやっぱり申し上げておきたいのは、今回、懇談会というのを我々お願いをして、有識者の先生に懇談会で議論をいただきました。光石会長にもおいでをいただいてということでお話をしております。 それで、その懇談会ですが、集まっていただいた先生方は、本気で、本当に情熱を持って学術会議をどういう形にしたらより良いものになるかの議論を、今まで経験してきたものを全て出して、議論をしていただいた、本当に真剣な議論をしていただいたと私は思っています。これは光石会長がおいでになってどうお考えになるかあれですが。で、結局、そういう方々の思いを受けての法案であります。 ですから、私が感じないだけかもしれませんが、私の中では、そういったこうやろう、ああしよう、こうしようとか、言うこと聞かせようみたいな、元々こういうことにしましょう、したいとか、こうやりたいというようなものがスタートではなくて、あくまで、本当に日本学術会議が、国民のお金も入っているこの会議がより良いものになり、国民にとってもっと本当に役に立つものになり、そして世界でみんながすごいと言ってもらえるようなこういったナショナルアカデミーにしたい、その思いで懇談会で先生方が議論していただいて、ですから、懇談会の先生方がおいでいただくときには本当に熱い思いを我々にはぶつけていただけるわけで、ですから、それを今回法案にしていると。 ですから、私が感じないだけかもしれませんが、私は、政府がそういう、特別なそういう、何というんですか、言うこと聞かせてやろうというような意図を持ってこの法案を提出をする、しているわけではないと思っているということはお伝えをしたいと思います。
○大島九州男君 大臣はそうだと私は理解をしますが、その法案を作った官僚の皆さんたちは、前回の政府、安倍さんたちからの流れを受けて、そしてその線路を引いた人たちだから。大臣は後から来ているからね。純粋に、私は大臣のことは評価しますよ。だけど、この路線を引いた、そしてその路線にその乗ったやつをそのまんまやっている、それは、そこら辺、そこら辺と言っては申し訳ないけど、それを作ってきた人たちの良心とか、そういうところに私は訴えたいですね。 今日はもう時間もないので、まだまだ時間取っていただいていますから、引き続きそれはやりたいと思います。今日はちょっと声を荒げて申し訳なかったということをおわびして、終わります。
○委員長(和田政宗君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時二分散会