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217回国会参議院2025/05/29

内閣委員会 第18号

発言数
296
登壇者
21
会派数
8
開催日
2025/05/29

会議録

和田政宗自由民主党

○委員長(和田政宗君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、藤木眞也君及び窪田哲也君が委員を辞任され、その補欠として藤井一博君及び山本博司君が選任されました。     ─────────────

和田政宗自由民主党

○委員長(和田政宗君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  日本学術会議法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣法制局第一部長佐藤則夫君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

和田政宗自由民主党

○委員長(和田政宗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

和田政宗自由民主党

○委員長(和田政宗君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  日本学術会議法案の審査のため、本日の委員会に日本学術会議会長光石衛君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

和田政宗自由民主党

○委員長(和田政宗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

和田政宗自由民主党

○委員長(和田政宗君) 日本学術会議法案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。坂井内閣府特命担当大臣。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 日本学術会議法案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  この法律案は、日本学術会議の機能強化に向けて、その独立性、自律性を抜本的に高めるため、学術に関する重要事項に係る審議、大学、研究機関、学会その他の学術に関係する者の間における連携の確保及び強化、学術に関する研究を円滑に進めるための社会環境の整備、学術に関する外国の団体及び国際団体との交流等を行うことにより、学術の向上発展を図るとともに、学術に関する知見を活用して社会の、申し訳ありません、学術の向上発達を図るとともに、学術に関する知見を活用して社会の課題の解決に寄与することを目的とする法人として、日本学術会議を設立し、その目的、業務の範囲等に関する事項を定めるものです。  次に、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明申し上げます。  第一に、日本学術会議について、特別の法律により設立される法人とするほか、日本学術会議の目的等に関する事項を定めることとしています。  第二に、日本学術会議の機関として、日本学術会議会員、総会、会長、監事、会員候補者選定委員会、選定助言委員会等を置き、それらの職務等を定めることとしています。  第三に、日本学術会議会員は、優れた研究又は業績がある科学者のうちから、総会が選任することとし、日本学術会議は、客観性及び透明性を確保する方法でこれを行い、会員の選任の過程を国民に明らかにするよう努めなければならないこととしています。また、会長は、特に優れた研究又は業績があり、人格が高潔で、かつ、日本学術会議の業務を適切かつ効果的に運営することができる能力を有する会員のうちから、総会が、その決議により選任することとし、日本学術会議は、会長が選任されたときは、会長の選任の理由等を公表しなければならないこととしています。  第四に、日本学術会議の業務の範囲等について定めるほか、日本学術会議が、その適正な業務運営を確保し、また、国民に対する説明責任を果たすため、中期的な活動計画及び年度計画を作成し、毎事業年度の終了後における業務の実績等に関し、自ら点検及び評価を行うこと等を定めるとともに、内閣府に日本学術会議評価委員会を設置し、日本学術会議の自己点検評価の方法及び結果について、調査審議し、意見を述べることができることとしています。  第五に、政府は、予算の範囲内において、日本学術会議に対し、その業務の財源に充てるため、必要と認める金額を補助することができることとしています。  第六に、日本学術会議の設立準備に係る規定を設けるほか、現行日本学術会議法の廃止など、所要の規定の整備を行うこととしています。  なお、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、令和八年十月一日としています。  以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要でございます。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願い申し上げます。

和田政宗自由民主党

○委員長(和田政宗君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 自由民主党、山谷えり子でございます。質問の機会をありがとうございます。  この法案により、日本学術会議がより時代に即し、国益を踏まえ、国民に頼りにされるものとなってほしいと思います。  今、科学技術の急速な発展と社会課題の複雑化により、日本学術会議の在り方が問われていると思います。大臣からは、今、本法案の説明をいただきましたけれども、改めまして、その意義、必要性についてお伺いしたいと思います。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 有識者懇談会の最終報告書におきましては、設立以来七十六年の学術の進歩と社会の変化を踏まえると、学術会議には拡大、深化する役割に実効的に対応していくことが求められており、国の機関のままの改革では限界がある、機能強化に向けて独立性、自律性を抜本的に高めることとし、より良い役割、機能の発揮にふさわしい組織形態として学術会議を法人化することが提言されました。  例えば、国の機関のままでは人事・組織関係制度や会計法令の制約があります。外部資金の受領や柔軟な人材登用などができないため、海外アカデミーや内外シンクタンクとの共同事業に対等な立場で参加できない、専門人材の登用、官民や外国との研究者の交流に制約があるなど、海外アカデミーとの交流促進や各種の、国内の各種学術団体との連携強化等に必要な活動や体制強化が困難又は難しくなってきているところであります。  また、総会時の一会員の発言によって、少なくとも一部の人たちがこれまで特定の思想の人たちを排除するような選考を行ってきたのではないかという懸念も生じているところでございます。  私としては、直ちに制度改正を行い、このような懸念を払拭することが必要だと考えております。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 続いて、日本学術会議に置かれる機関、委員会構成、規定の説明いただきましたけれども、なぜそのような形にしたかも含めて御説明ください。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 新法人の設計に当たっての基本的な考え方としては、独立した法人としての学術会議の自主性、自律性に配慮しております。ですから、独立行政法人等のような人事や業務への国の直接的な関与は行いません。評価制度等を通じて、活動、運営の実施と改善に関する法人自身の自律的なサイクルを整えるのにとどめているところでございます。  本法案におきましては、法人の機関として学術会議に置かれているのは会員、総会、会長、副会長、役員会、監事、会員候補者選定委員会、選定助言委員会、運営助言委員会でございますが、会長、副会長、役員会、監事は他の法人にも一般的に置かれているものであります。  また、会員候補者選定委員会、選定助言委員会は、我が国の科学者を代表する会員によって集団的に運営されるという学術会議の特殊性に由来するものであります。運営助言委員会は、その意見に拘束力はなく、会長の諮問機関にすぎなくなっております。監事の所掌事務は、国が設置する他の法人と同じものであり、監査事項も他の法人と同様のもの、また学術的な内容、価値に立ち入るものではありません。  日本学術会議評価委員会は、自主性、自律性に配慮し、独立行政法人のように、業務の評価を内閣総理大臣が直接行う代わりに、学術に関する研究の動向等に広い経験と高い識見を有する委員に専門的な見地から審議していただくために設けるものであります。  これらの仕組みはいずれも、国が設立する法人が適正、適切に運営されるための必要最小限の仕組みになっているところでございます。  いずれにしても、この法案は、学術会議の会長等にも毎回参加いただいた有識者懇談会の最終報告書を踏まえ、独立性、自律性を抜本的に高めることによる学術会議の機能強化と説明責任の担保を図るものであり、アカデミーとしての自由な活動を阻害するようなものではありません。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 首相が新会員を任命するという今の方式をやめて総会で決める、また、首相任命の監事や評価委員会を置く、これは国民の理解と支持を得るための仕組みで、活動内容に踏み込みはしない、学術的な価値判断をしない、また、業務や財務の監査や活動状況の評価について行うものということですね。  独立性を高める、そして、国の責務として自主性、自律性に配慮するという規定があります。重要なことだというふうに思います。けれども、私の事務所にも連日廃案や修正を求める手紙やファクスが届きます。政府は、更に丁寧に説明をして、コミュニケーションを取りながら理解を広めていただきたいというふうにお願いいたしたいと思います。  さて、新会員について、学術会議は、今後、対象者をより広くから求め、年齢、ジェンダー、地域の多様性に配慮するとのことでありますけれども、自民党は令和二年、政策決定におけるアカデミアの役割に関する検討プロジェクトチームを立ち上げまして、民間企業、産業界、経済界、若手、国際的フィールドで活躍しておられる研究者等々にヒアリングをいたしました。私はほぼ全てに出席をしてお聞きをしました。そのとき、若手、産業界の会員は三から四%と圧倒的に少なくて、本当に驚きました。  ヒアリングの場では、閉鎖的で時代のスピードに合っていないとか、このままの在り方では学術会議は要らないという声があるのもやむなしなどと厳しい声も上がりました。これから新会員の対象者、公募や数値目標などを掲げて著しい偏りがないようにしてほしい、幅広い方策への取組を国民は期待していると思いますので、しっかりとみんなで見詰めていきたいと思います。  続きまして、光石会長にお伺いしたいと思います。  今の科学技術では、軍事技術と民生技術のどちらにも使えるデュアルユースの考え方が主流です。インターネット、GPS、電子レンジ、宇宙ロケット、3Dプリンター、ドローンなど、デュアルユースです。  日本学術会議は、軍事的安全保障研究に関する声明として、一九六七年に軍事目的のための科学研究は行わない声明を、二〇一七年には、その継承というべきか、防衛装備庁の研究制度に懸念を示す内容を出しました。二〇二二年に梶田隆章前日本学術会議会長は小林科学技術大臣宛てに、先端科学技術研究について、軍事に無関係な研究と単純に二分することはもはや困難との書面を出されまして、これは事実上デュアルユース研究を容認したものと思いますけれども、まだ現場では解釈や混乱がなしとは言えません。  新しい考え方をすっきりと発出し直してほしいと思いますけれども、会長、いかがでございましょうか。

光石衛日本学術会議会長

○参考人(光石衛君) 先ほど説明ありましたように、デュアルユース技術に関しましては、令和四年七月、当時の梶田日本学術会議会長より、今日の先端科学技術、新興科学技術は、従来のようにデュアルユースとそうでないものとに単純に二分することはもはや困難であり、研究対象となる科学技術をその潜在的な転用可能性をもって峻別し、扱いを一律に判断することは現実ではないといった考え方を示しているところであります。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 しっかりとその考え方を皆さんに徹底していただきたいと思います。  防衛省にお聞きをいたします。  二〇一五年、平成二十七年、防衛装備庁は安全保障技術研究推進制度を創設しました。しかし、その二年後に、二〇一七年に、先ほど申しましたが、日本学術会議は否定声明を出して、大学、研究機関は縮んだ。  制度に対しての応募状況と否定声明に対する影響をどう考えますか。研究を制約されたとの声が当時研究現場や大学から上がったと記憶しております。

松本恭典防衛装備庁技術戦略部長

○政府参考人(松本恭典君) お答えいたします。  安全保障技術研究推進制度につきましては、二〇一五年に制度を創設し、初年度は大学等から五十八件の応募がありましたが、翌年度以降は大学等による応募は減少し、十件前後で推移していたところでございます。  その後、我々の方でも制度を御理解いただくための様々な努力を重ねてまいりました。また、先ほど先生からもお話がありましたとおり、二〇二二年七月に小林当時の内閣府特命担当大臣宛てに梶田日本学術会議会長から、先端科学技術についてデュアルユースとそうでないものに単純に二分することはもはや困難との回答が示されたことも踏まえまして、二〇二三年度以降は件数自体は増加をし、昨年度につきましては四十四件の応募があったところでございます。  他方、必ずしも御指摘の声明の影響だけでないと考えておりますけれども、当該制度について依然として応募に慎重な主要大学が存在しているということは事実でございます。  防衛省といたしましても、引き続き、学術界における御理解を賜れるよう、様々な努力を重ねてまいりたいと考えています。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 令和七年度の日本学術会議の予算と内容をお知らせください。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) お答え申し上げます。  まず、学術会議に関する経費は、これまでも予算編成過程のプロセスを経て、ほかの組織と同様に必要な金額が措置されてまいりました。今年度予算で増額、十二億円ということになりました。これは、学術会議から、防災、復興の地方会議ですとか研究力強化、地方活性化の審議など、納得できるプランをいただいたということでございます。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 今年度増額された、十二億円ということでありまして、防災、復興等々に関することというような様々な会議のためとございますけれども、実は、二〇一五年、国連防災世界会議が仙台で開かれました。私は当時防災大臣でしたので、議長を務めました。百八十七か国、延べ十五万人が参加し、二十五か国の首脳、百か国の大臣が出席したという、日本で開催された国際会議としては過去最大規模でありました。そこで世界の防災・減災のための十五年間にわたる仙台防災枠組が策定されました。各国から本当に、日本の強み、様々な対応について期待をされているところであります。この防災枠組は、あと五年、すなわち二〇三〇年まで有効です。科学的助言と発信機能強化で、日本学術会議はこうしたことにもっと貢献できるのではないかというふうに考えております。  光石会長にお伺いします。  ほかの分野でも研究を生かす連携については、どのようにこれからしていきたいとお考えですか。

光石衛日本学術会議会長

○参考人(光石衛君) 防災についてということでよろしい……(発言する者あり)はい。  日本学術会議におきましては、平成二十三年の東日本大震災を契機に、広い分野の学際連携を進めるため、防災学術連携体の創設に尽力いたしました。さらに、日本学術会議内に防災・減災に関わる科学者ネットワークの要として防災減災学術連携委員会を設置し、防災学術連携体と協力して、防災に関する広範で多様な研究に関わる国内外の学術団体や研究グループ、関連機関、組織との連携を深めております。  同委員会は、また学術の行政と平常時の連携を強めるとともに、緊急事態時の連携を図ることを目的に、防災に係る日本学術会議・学協会・府省庁の連絡会を毎年開催し、関係府省庁とも貴重な情報交換を行っているところであります。  防災・減災に向けました対策は、専門分野の枠を超えて総合的かつ持続的に取り組む必要があります。研究成果や国が地域の防災・減災対策に反映されるように行政組織との連携を取ることも重要であり、平時から不断の取組が欠かせないものと考えております。  なお、令和六年八月、南海トラフ地震臨時情報が発表された際に、令和五年八月に発出しております防災に関する提言を踏まえ、災害への備えに関する会長談話を発出したところでございます。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 いろいろやっていらっしゃるということは分かりましたけれども、もっとやはり発信力を高めながら、国民の皆様に頼りにされるように頑張っていただきたいと思います。  四月十五日まで開かれた今回の総会で光石会長は、学術会議はもう要らないとの声は国会議員にも世の中にもある、学術会議自身が改革に注力し、政府からの介入などが生じないよう取り組まなければならないと語られました。危機感をお持ちのことだというふうに思っています。  頼りにされる学術会議のためには、国際連携、多様性、活動や成果を伝えるコミュニケーションの改善、広報も重要であります。今後の発信や闊達な活動の在り方について、どうお考えでございましょうか。

光石衛日本学術会議会長

○参考人(光石衛君) 日本学術会議では、自らの役割とその改革を検討し、令和三年、二〇二一年の四月に、より良い役割発揮に向けてを採択し、公表いたしました。  そして、第二十六期、今の期ですけれども、おきましては、日本学術会議第二十六期アクションプランを公表し、タイムリー、スピーディーな意思の表出と科学的助言機能の強化、ナショナルアカデミーとして国際的プレゼンスの向上、多様な団体、国民とのコミュニケーションの促進、学術を核とした地方活性化の促進、情報発信機能の強化などについてまさに取り組んでおります。  さらに、四月の総会で採択いたしました声明におきまして、日本学術会議としましては、世界及び国内の社会課題の解決に寄与しつつ、学術の更なる発展のために自ら行動し、更なる改革を進め、次世代へと引き継いでいくことを国民、社会に対し約束するとしたところであり、アクションプランを始めとした改革の取組をより一層進めていくこととしております。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 日本学術会議は中国科学技術協会と相互協力覚書を締結していますが、現在の中国の在り方を見ますと危機感を覚えています。  そしてまた、私が残念に思っているのは、東京電力福島第一原発の処理水やコロナについての効果的な発信がほぼ日本学術会議なかった。そしてまた、この二月にはAIについても報告書を出されているんですね。でも、国会の審議ではほとんど問題とされなかったということで、もっとピントを合わせて、タイムリーに、そして現実に役立つ発信という工夫をしていただきたいというふうに思っております。  昨日、産経新聞にこんな記事が載っておりました。アメリカの議会は中国の諜報活動に厳しい対処を求め、大学側も中国との共同研究の停止が相次いでいるというものでありまして、スタンフォード大学、大学当局は、AIやロボット技術が標的とされているとし、政府当局や情報機関と適切な対応を協議していると異例の声明を発表しております。  それから、ミシガン大学やカリフォルニア大学バークレー校など名門大学で中国の大学との共同研究を停止したというものでございますけれども、学術会議は法人化した後、おかしな資金をもらう人が入れないようにするための実施の具体方策、そして機微技術が漏れないようにしていくための研究インテグリティーを確かにするための整備をしっかりしていただきたいと思いますが、その辺についてはいかがでございましょうか。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) まず、秘密保持の義務を掛けるということはやってまいりますし、また、その会員に関しましても、今度は学術会議の総会にて学術会議自身で会員を言わば選んでいくという形になるわけでございまして、そこは具体的にそういったようなことをするような人を選ばないように、適切にそこは対処していただけるものと思っております。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 研究インテグリティーしっかりさせないと、もう国際共同研究もできなくなりますので、学術会議の方もしっかりと目配りをしていただきたいというふうに思います。  政府は、この法案について本当に丁寧にプロセスを踏みながら議論をしてきたというふうに考えております。学術会議についての在り方は、平成九年の行政改革会議から出されて、平成十五年、総合科学技術会議の、日本学術会議の在り方について意見具申が行われまして、今日の社会課題の解決に向けた提言や社会とのコミュニケーション活動を行っていくことが求められました。  そして、この度は、令和五年から、有識者懇談会など議論の積み重ねを丁寧にされてこられまして、大臣もおっしゃられましたが、合計三十三回の議論に会長自らも参加したり、学術会議は毎回参加をして、ほぼ法案と言えるような詳細な資料をもって説明をしてきた。政府は互いの理解を進める努力や必要な配慮と修正も行ってきたと思いますけれども、改めて、大臣の法案への思い、決意をお教えください。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 今、山谷委員が御指摘をいただきましたような様々なコミュニケーションを学術会議側、そしてまた有識者懇談会の有識者の皆様方と緊密に取り合うことによって、法人化、それから法案自身については学術会議も反対ではないというところまで御理解いただいたと認識をしております。  ただ、様々な修正が出てきております。なので、その中で我々も、先ほど山谷委員が最初に御質問いただきましたような、役職であったりとか組織のようなものを、今も計画をしておりますが、それが、つまり今まで国の組織であって、法人化する、法人化するという、法人を運営するために必要な最低限の機能であったりとか、またそれが国民から信頼、信用を得て、そして期待がされるために必要な機能であるとか、そして、それぞれに自主性、自律性を尊重した、十分尊重して、その法律の立て付け作ってきた、法律を作ってきたということをしっかり御説明をさせていただく中で、様々な懸念には及ばないということを今後も御説明をさせていただきたいと思います。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 国民の幸せ、経済社会の健全な発展、国内外の社会課題の解決に寄与することを大きな使命として日本学術会議は闘ってほしいと思います。  政府と学術会議は、互いの信頼関係をつくって、国民の期待に応えて、社会課題の解決、成果を出してほしいと望みます。  ありがとうございました。

山本啓介自由民主党

○山本啓介君 おはようございます。自由民主党の山本啓介でございます。  質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。御答弁いただきます大臣、そして参考人の、室長ですね、どうぞよろしくお願いいたします。  昨日、この法案の趣旨説明が本会議でなされて、各党各会派の皆さんが質疑を行われました。本日、連日でありますけれども、この委員会でということでありますが、昨日登壇された方も多くここにいらっしゃって、委員会と本会議の区別がなかなか頭の中で整理ができないんですけれども、やることは一緒であろうかと思います。それぞれの会派の質疑はおおむね、この法案が設置する組織の在り方、経緯、まさしく政治と学問の距離などについて、懸念事項、そういったものが質疑されたと思います。そういう理解をしました。  ただ、これは、我が国が今後もしっかりと、国民生活また福祉に資する事柄や産業、科学技術、様々な発展に資する取組の基礎となる学術、学問をナショナルアカデミーとしてその職責を果たしていくことによって、世界的にも連携を果たしていく、そんな広がりが、可能性がある法案であると私は思っています。  政治と学問の距離だけが問われるのではなくて、本来の目的であるこの学術会議の目的の部分をより明確に達成できる、そのための法案であろうと思いますので、その部分について大臣から明確な答弁を、一つ一つ問うてまいりたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  まず、やはりこれまでの経緯については、今、山谷先生の方からもありましたけれども、昭和二十三年にこの学術会議法というものが公布されて、二十四年に設置された以降、取組、期待されるもの幾つかあって、しかしながら、資料に目を通すと、なかなか、国のそういった先ほど掲げたような目的に資する部分で積極的な活動というのがなかなか難しい部分があったのかなと。そして、平成に入って、その都度その都度、この在り方についても御議論がなされ、また、学術会議内においても、選考の在り方や国に対する提言の在り方とか、そういったものについても議論がなされた。そういう経緯については、資料、目を通せば十分分かります。  そして、その中にあって、やはりこの時代の変化に応じた、先般も法案として成立しましたAIや新しいテクノロジー、さらには我が国の国民の方々の暮らしの変化、そして世界から、世界が同じことをやっているんであれば歩調というのは合うわけですけれども、それぞれに凸凹がある各国の取組とも、しっかりと信用に足る技術の革新が我が国の内側になければ、そういったところも歩調がなかなか合わないわけですから、そういう時代の変化に応じた対応をしてきているというふうに捉えているのか、この日本学術会議が設立された経緯とこれまでの実績を踏まえて、大臣が現在どのように現行法の中にある学術会議を評価されているのか、まず冒頭、答弁をいただきたいと思います。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 学術会議につきましては、昭和二十四年に我が国の科学者の内外に対する代表機関として日本学術会議法に基づき設立をされました。南極地域観測などのほか、数多くの共同利用研究所や研究機関の創設に関与したと承知しておりますし、学術の進歩に貢献してきたとも承知しております。  一方で、先日発表された学術会議の外部評価有識者による評価書においても、例えば、国民のアカデミアへの期待に応えるためには喫緊の社会課題をしっかり取り上げて検討していくべきである、東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故が起きたとき、放射線の生体影響に関する科学的知見が国民に正しく伝わらなかったのではないかという反省もあるなどと指摘されているものと承知しております。また、学術会議の元会長が、ALPS処理水について、科学的な観点から議論する余地があったかもしれない旨発言されたことも承知しております。  つまり、七十六年の学術の進歩と社会の変化を踏まえると、学術会議にも拡大、深化する役割が求められていると私は認識をしております。ナショナルアカデミーにサイエンス・フォー・ポリシーが強く求められていることが世界の潮流であり、学術会議が国民や社会からの理解と信頼を得て支持を拡大していくためには、この考え方を取り入れることも不可欠だろうと考えております。  いずれにせよ、私としても、学術会議が社会と向き合い、国民と対話をしながらナショナルアカデミーに求められる現代的な役割を果たしていくためには、海外アカデミーのような柔軟な活動ができる組織にステップアップしていくことが必要だと考えておりまして、これが今回の法人化の趣旨だと考えております。

山本啓介自由民主党

○山本啓介君 まさに今大臣が御答弁いただいた内容が、少しやっぱり、報道を通して国民の方々に広がると、少しやっぱり疑問を感じるところだと思うんですね。  この法律によって、独立性や自主性というものがより自由になっていくと、そして、それぞれが自発的に取組を果たしていく環境をつくっていくんだということを法律の趣旨として説明されるんですけれども、やはり各会派からの質疑の中にあるのは、独立性が守られるのか、自由度が制限されるんじゃないのか、自主性というものが制限されるんじゃないかと、そういうことが懸念として、質問としてぶつけられてきました。  今お話しいただいた法人化については、衆議院の方で行われた参考人の方々のお話の中でもありましたけれども、やはり世界の各国、欧米においてもこの法人化が主流でありまして、そしてその財政についても、財源についてもしっかりその法人の中でやっていくと。当然、全てではなくて、国からの仕事の依頼やそういったものにおいては、それにふさわしい対価を得るというところもあると。  だから、完全に国からそういった財源のところを切り離してしまうと、そういった話もないわけでありますし、やはり自主性、独立性とこの法人化のこの期待というのは私は一致するところがあるんだと思うんです。この法人化によって得られる可能性、そして得られる成果、どのように大臣は評価されていますか。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 今の山本委員の御指摘と、問題意識というか、すごく大事だと思っておりまして、私も、今回の法案によって、学術会議が今まで以上に、言葉は極めて平凡ですが、大活躍をして、国民から学術会議があって良かったと思えるような、こういった成果につなげてもらいたいという思いもあってこの法案審議に臨んでいるというところでありますので、法人化した後、しっかり活動していただいて結果を出していただくというのは、私どもも望んでいるところでございますし、そのためにどうするかといった議論も大事だと思っております。  当然、法人化しますから、組織運営の自由度が高まりまして、海外アカデミーのような柔軟な活動、必要な体制強化が可能になります。必要な体制強化も自ら考えて、必要なものの体制強化が必要となります。外部資金を獲得する努力を通じて、財政基盤の強化や活動の活性化にも資することになります。  現状では、様々、人事・組織関係制度や関係法令の制約などがありますから、海外アカデミーとか、あと内外シンクタンクとの共同事業に対等な立場で参加ができないということがあったりとか、専門人材の登用でありますとか、官民や外国人との研究者の交流にも制約があるということで、実際、活動も十二分にできなかったと、残念だったという、役員を経験された方のお話も室長が聞いているところでございます。  ですから、そういったところを思う存分、今度は法人化された中で活動していただいて、社会と国民とコミュニケーションを取りながら、国民が求める、そして国民がなるほどと思う成果を是非上げていただきたいと期待をしているところでございます。

山本啓介自由民主党

○山本啓介君 ありがとうございます。  国民が求める、そして、そういった期待や成果を得られる環境をこの法律によって整備していくというところになるんだというふうに理解をいたしました。  ただ、先ほど大臣、冒頭少しお触れいただきましたけれども、成果の部分で南極の取組などもお話はいただきましたけれども、確かに衆議院の方の参考人の質疑の中でそういうやり取りがあったように記憶していますけれども、ALPS処理水のときの話がもう少し、じゃ、学術会議から積極的な知見についても提言、そういったことが行われてもよかったのではないかと。  資料、目を通させていただくと、これまで、なかなかその一定期間提言などが一度も行われなかった時代というのもあったし、学術会議が積極的に、社会課題や国家的な責務にもつながるんだと思いますけれども、必要性、時代が求めた学問に対する積極的な活動が果たされていたのかというところは大きく疑問が残るところであります。また、それらについて、先般の参考人質疑においては、政府から求めがなかったのでというふうな答弁もあったと私は理解しています。  やはり、学術会議、ナショナルアカデミー、これから法人化したとしても、やはり国のしっかりとした関与の中で、関わりを持った上で設置されるものであることには余り大きく変わりはないんだと思います。是非とも、こういった国の掲げる課題や国民生活においての非常な問題、さらには、国際社会におけるいろんな課題の国内における理解、国内における理解度高める、そういった部分についても積極的に学術会議が主体性を持って取り組んでいく必要性があると私は強く思います。  今回、法人化をしたといえども、やはり国の財政的な支援を受けて運営される法人で現在のところはスタートを切るということで理解をしております。法人としてのガバナンスが担保される必要があると思いますけれども、先ほどからあるその自由度、さらには独立性、こういったものを考えるならば、緩やかなガバナンスという表現があるのかどうか分かりませんけれども、そういった部分の声もあります。  一方で、先ほど私が話したような国の機関をゆえんとする設立の歴史を持つこのナショナルアカデミーであれば、是非とも国家的な責務の役割を果たす、積極的に主体性を持ってそれらを果たしていく活動も主眼に置いていただきたい、その部分についてのガバナンス、御説明いただきたいと思います。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) お答え申し上げます。  先生おっしゃるとおり、ガバナンスと、それから自主性、自律性のバランスというか、そういった点、大臣以下、我々一番苦労しながら設計してきたところでございます。  そもそも、おっしゃるとおり、学術会議は国が設立して国の財政的支援を受けて運営される法人ということで、有識者懇談会においても、学術会議の活動が国民から納得感を持って受け入れられるためには、活動、運営に外部の知見を取り入れる仕組み、それから活動、運営を国民に説明する仕組み、活動、運営が適法、適正に行われる仕組み、そういったものをきちんと担保するということが説明責任の観点から必要だというふうにされています。  一方で、我々といたしましては、その自主性、自律性、配慮しまして、独立した法人としての、独立行政法人のような人事、業務に直接関与しないということにしました。そして、評価制度などを通じて法人が自ら自律的に活動、運営のサイクルを整えていく、そういったことに期待しようということにいたしました。  以上でございます。

山本啓介自由民主党

○山本啓介君 まあ独立性の部分については、主体的、もう政府が積極的に関与しないというようなところが答弁の趣旨だったというふうに理解します。  ただ、やはり法律で定めた後の運用の在り方によっては、国が徐々に何か関わりを持っていくんじゃないかという懸念が出ている部分も多くあると。この委員会で、私もこの委員会初めてでしたけれども、野党の先生方の発言で、小さく産んで大きく育てるというのは、まあ賛成はしませんけれども、まあ言い得て妙の部分があったのかなというふうな理解をしました。ただ、そうであってはならないための鍵を掛けたのが、まさしくこの新しい組織の中の監事であったり、そういった部分が私は鍵として機能する、そういう期待があるんだと思います。  学問の場においては、右も左も、思想もそういった部分については、学問の対象としてはあるのかもしれませんが、私は存在しないと。その学術的なものから得られた成果というものをどのように利用していくか、そこに政治の判断が存在するんだと思います。  しかしながら、衆議院でのやり取りは、明確に、学術会議の総会で行われたやり取りについて、この形であれば右の方の方々がというふうな発言を、会員の方の中の発言として議事録が残っています。ということは、これまで、じゃ、そういった方々を排除してきたのかというふうな論が立つ場合もあるんだと思います。で、監事、そういう監査行う組織を置くということを反対しているということは、ああ、じゃ、自分たちに近い人たちを置くのかなと、そういうふうなうがった見方も成り立ってしまうんですね。  ここはひとつ、健全に、インテグリティーという話もありましたけれども、誠実に、我が国の発展、国民の福祉に資する事柄について、正面からしっかりとナショナルアカデミーとして看板を掲げて、世界のそれらと同じように取り組んでいく、その法人の形というものを是非とも示していただきたい。  室長にもう一度、更問いで恐縮なんですけども、このガバナンスという言い方となれば、政府の直接的な関与というものがイメージされるわけでありますけれども、その組織内に置かれるそういう監査や監事の位置付け、これらが今学術会議の会員の方々にどのような受け止めがあり、またそれらに対してどのような説明をされたのか、もし今御答弁いただけることがあれば御説明をいただきたいと思います。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) 新しく置くことを予定している監事につきましては、学術会議の業務を監査するという所掌事務、予定しております。業務ということは、いわゆる財務だけではなくて、その運営を見ていくということで、運営が適法、適正に行われるかを見ていくということになります。  そこがいま一つ御理解いただけなくて、もしかしたら、例えば提言を作るときに、その学術的な活動の中身に何か言うのではないかとかいうような御心配があるようでございます。その辺りは、所掌事務上もそういうふうになっておりませんし、それから、そうですね、何かあったらすぐ総理に言って、総理と一緒になって締め付けるんじゃないかと、そんな御心配もありましたけれども、そこも一義的には学術会議の業務をただすのは会長でございますので、何かあれば基本的には会長に御報告するということになっております。    〔委員長退席、理事磯崎仁彦君着席〕  そんなことを引き続き御説明させていただきたいと思います。

山本啓介自由民主党

○山本啓介君 政治の道に、まあ道にとか偉そうな言い方するとおかしくなるんですけれども、よく先輩方から、貞観の治、「貞観政要」でしたかね、間違っていたら申し訳ございません、太宗に対して、脇にいる宰相の方々は、こうですよ、ああですよと、耳の痛い話も聞き入れるような、太宗はですね、そういったやり取りがずっと書かれている本がありました。若い頃、これ読めと言われて渡されたときは読む気はないわけですよ。けれども、いっときして落ち着くと、ふと手に取ってみて、また最近になると、誰かから是非これは読んだ方がいいといって改めていただいて、家に、本棚に三冊か四冊か並ぶんですね、同じものが。もちろん、それぞれの訳によって違うんですけれども。  これが、まるっきりそのまま今回の学術会議の存在とは私は言いません。政治に対してどうこうという立場ではないから、そこは整理をして切り分けなきゃいけない。しかしながら、やはり学術的に研究を重ねた方々が、又はそのしっかりとした知見を持った方々の集まり、そしてその違う専門分野がそれぞれが融合して、それぞれの考え方や知識を持ち寄った上で出されたその学術の成果というか、それをしっかり政治の判断の場所にも、テーブルの上に等しくのっていくと。そののっていったものを見て、政治が、これはこうだと、なるほど、こういう意見は理にかなっているとか、そういうふうな形の関わり方というのは私は重要だと思います。    〔理事磯崎仁彦君退席、委員長着席〕  出口の部分で、この研究はおかしい、この研究は駄目だと、そういったことを言うつもりも恐らくないわけだからこそ、私は法人化に踏み切っているんだというふうにも思っています。そういうふうに理解しています。  学術の進歩と社会の変化に応じて、その会員構成、適切に変化していくべきというふうに考えます。先ほども少し、衆議院でのやり取りについても少し触れました。学術会議において、新分野や融合分野から会員が入る仕組みが必要であると、先ほど私述べたとおりであります。  この分野や選考の固定化、既得権化の抑止が必要であると考えますけれども、しかしながら、やはり積み上げてきた分野のメンバーというのは、やっぱりその方々が責任持って長年地道に、ちょっと世界観はよく分かりませんけれども、認められようが認められまいが、真理をずっと追求してきて、ようやく認められた先にその学術としての成果もあるのかもしれません。そういった方々が、新しくどんどん変わっていくということに対して違和感を感じていたり学術の妨げになるというふうな認識を持つことは理解します。  しかしながら、大きく変化していく世界の情勢に対して、いろんなところが融合していく必要がある、新しい人を入れて新陳代謝を促進していかないといけない、そういった部分も当然あるわけであります。  この法人化後の会員選考、仕組みについて、いま一度大臣から、今私が述べたような新たな取組によって期待されること、そして先ほどお話ししたような、政治の関与というものがしっかりと組織によって鍵が掛かっていると、そういったところも含めまして、改めて御説明をいただきたいと思います。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 今御指摘いただきましたこと、大変大事なことだと思っております。  それで、今回新たに法人化をいたしますが、そのときにも、会員の選考委員の皆さんの中には現在の会員のメンバーの方にもお入りをいただく、そのほかの方もお入りいただく、そういった中で会員の選任等の業務をやっていただくというようなことになっております。  ですから、全く新しい人たちだけということではないということになっておりますし、また、何より大事なのは、そういったものが今後法人化することによって、国民とコミュニケーションを取っていくということが大事なポイントになっていくと思います。つまり、国民にそういったものを、その構図を明らかにする、明らかにする中で、国民が納得をするような形で、納得する分野の、そして業績のある方が会員になっていく、こういう仕組みを我々は考えて今御提案をさせていただいているところでございます。  具体的に申し上げれば、ダイバーシティーの大枠、専門分野の設定、会員数の配分を内外に、これまた内外に説明できる形であらかじめ定めて、候補者となる者の裾野を広げるため、会員以外からの候補者推薦の仕組みを設け、また、優れた研究、また業績があるか否かの審査は分野別業績審査委員会が審査をし、投票で候補者を選考いたしますが、初めに決めた会員数の配分以上の候補者を選んでいただいて、それを総会でまた議論をしていただいて絞り込んでいくというような過程を取っていきたいと、このように今御提案させていただいているところでございます。

山本啓介自由民主党

○山本啓介君 大臣言及いただきましたダイバーシティーの部分についても、もうこの時代、必要でありますし、そういった部分をしっかりと担保するものとして会員候補者選定委員会があるということ、さらには、先ほども少し前後してお話しさせていただきましたけれども、それぞれの学術会議の会議の内容や取組については、まさしく幹事会がそれらについてしっかりとチェックしていくと。その学術の内容ではなくて、しっかり目的に沿った運営、運用がなされている、会議が行われている、そのことについての監事の機能が第三者によって果たされるというふうに私は理解をできました。  是非とも、この法人化の取組、新たなるこの学術会議の設置、ナショナルアカデミーとして、世界の同組織と伍するしっかりとしたものになるように引き続き取り組んでまいりたい、私たちも質疑でしっかりと明らかにしてまいりたいと思いますので、大臣も是非とも自信を持った答弁を、国民の皆様方に分かりやすく御説明をしていただきたいことを要望し、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 立憲民主・社民・無所属会派の石垣のりこでございます。  まずは、この委員会での新しい学術会議法案の審議に当たりますこの意義を申し上げなければなりません。  どのような法律であっても、その法解釈の変更が生じた際に、その意思決定過程が明らかにされず、法解釈変更の妥当性、正当性が国会で審議できないなどということがあってはならないはずです。憲法の定める議会制民主主義の下、国会の政府への監督権を否定することにほかならず、今、これ、あってはならないことが起きています。それが、現行の日本学術会議法における総理大臣による会員の任命権に関する法解釈変更の問題です。これは、ここに集っている国会議員、皆さんの存在意義にも大きく関わることだと私は考えます。  まずは、公文書の基本的な考え方について、公文書管理を担当する内閣府に伺います。  公文書等の管理に関する法律の目的、何でしょうか。

矢作修己内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(矢作修己君) 公文書管理法におきましては、現在及び将来の国民への説明責任を果たすということが公文書管理法の目的となってございます。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 簡単に今御説明いただきましたけれども、目的と書かれておりまして、健全な民主主義の根幹を支える国民共有の財産であるということ、国及び独立行政法人等の有するその諸活動を現在及び将来の国民に説明する責務が全うされるようにすることを目的とすると書かれております。このことを正当な理由なしに妨げてはならないということは皆さんも御承知ではないでしょうか。  それでは、二〇二〇年、菅政権下で現行の学術会議法における総理大臣の会員任命権の法解釈変更に関して日本学術会議事務局と内閣法制局とで行われた検討過程を示す文書、内閣法制局審査資料と申しますが、この黒塗り部分の開示について、この内閣委員会での理事会協議事項になったままでございます。  これ、不開示としている理由について、改めて御説明ください。

相川哲也内閣府日本学術会議事務局長

○政府参考人(相川哲也君) お答えいたします。  お尋ねの文書ですが、日本学術会議事務局において作成をしたものでございます。  御指摘の部分の記載内容でございますが、内閣総理大臣による日本学術会議会員の任命に関する法解釈についての検討の過程で作成をされた文案でございまして、人事に関わる内容、具体的には、内閣総理大臣による会員の任命に関する法解釈につき整理、検討した行政庁間の協議過程における未成熟な記載でございまして、最終版には記載されなかったものでございます。  当該部分ですが、情報公開法の不開示事由であります不当に国民の間に混乱を生じさせるおそれなどに該当すると判断したことから不開示としておるところでございます。  以上です。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 黒塗りのところには、不開示部分ですよね、これは任命拒否できる場合の判断基準、要件などが記載されていると流れを追っていくと推測されるわけであります。  これは、一般論として法解釈として伺うんですが、行政機関の保有する情報の公開に関する法律、行政機関情報公開における第五条第五号の、今御説明いただいた、不当に国民の間に混乱を生じさせるおそれというのはどのようなことを想定しているのか、これ、所管の総務省に伺います。

佐藤紀明総務省大臣官房審議官

○政府参考人(佐藤紀明君) お答えいたします。  不当にでございますけれども、本号でいいます不当にとは、一般に、審議、検討など途中段階の情報を公にすることの公益性を考慮してもなお、予想されるおそれへの支障が看過し得ない程度のものを意味しているものでございます。なお、予想される支障が不当なものかどうかの判断は、当該情報の性質に照らしまして、公にすることによる利益と不開示にすることによる利益とを比較考量した上で判断されるものでございます。  具体的には、内閣府において判断されたものでございますので、その内容につきましては総務省としてはコメントを控えさせていただきます。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 今回の、この二〇二〇年の話ではなくて、法律の立て付けとしてというか解釈として具体的にどのようなことが想定されているかということで、より、今、未成熟な情報が確定的情報と誤解されて国民の間に混乱を生じさせるというような御説明が先ほどあったんですけれども、こういう事態について、これは具体的な想定というのはこの法律の中でされていますか。総務省、お願いします。(発言する者あり)

和田政宗自由民主党

○委員長(和田政宗君) 挙手の上、お願いします。

佐藤紀明総務省大臣官房審議官

○政府参考人(佐藤紀明君) お答えいたします。  あくまで一般論でございますが、例えば、特定の物資が将来不足することが見込まれることから政府として取引の規制が検討されているような段階で、その検討情報を公にすれば、買占め、売惜しみなどが起こるおそれがあるといったような場合に国民の間に不当な混乱が生じる可能性があると考えられます。そういったものを、例えばということで一般論として想定したものはございます。  以上です。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 今御説明いただいた件は、内閣法制局における行政機関の保有する情報の公開に関する法律に基づく処分に係る審査基準、内閣法制局訓令第七号の五、審議、検討等情報についての条項の中にも書かれている内容かと思います。  これ、任命拒否できる場合の判断基準や要件を公にすることが不当に国民の間に混乱を生じさせるという事態を引き起こすおそれがあるというのは、今御紹介いただいたような、特定の物資が将来不足することが見込まれ、買占めとか売惜しみなどが起こるおそれがある場合という想定とどうしても結び付かないと私は思います。これ、一体どんな基準や要件なのか、むしろ隠されることの方がよっぽど国民の間に混乱を生じさせる事態になるのではないかと逆に恐れを抱きます。  この点に関して、大臣、いかがですか。

和田政宗自由民主党

○委員長(和田政宗君) まず、相川日本学術会議事務局長。

相川哲也内閣府日本学術会議事務局長

○政府参考人(相川哲也君) 御説明申し上げます。  本件は、まず、裁判で現在係争中の事案でございまして、その主張の詳細を申し上げるということはできかねるところではございます。  ただ、御説明申し上げますと、今回のこの不開示部分でございますが、会員の人事に関わる内容に関する記述でございますので、例えばそれが日本学術会議において内閣法制局の最終的な了解を得た考え方に係る確定的情報であると誤解をされましたら、不開示部分が令和二年十月の会員任命など個別の任命にも適用された考え方であるとの誤解につながり得るほか、今後の会員の任命についても、あたかも任命権者である内閣総理大臣の個別の判断が当該考え方に即して行われるかのような誤解を招き、不当に国民の間に混乱を生じさせるおそれがあると考えております。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 ちょっと、不当にというところについてちょっと詳しく伺いたいと思うんですけれども、この内閣法制局における行政機関の保有する情報の公開に関する法律に基づく処分に係る審査基準によりますと、この不当にというのは、審査、検討等途中の段階の情報を公にすることの公益性を考慮してもなお、適正な意思決定の確保等への支障が看過し得ない程度のものを意味するとあります。  これ、間違いないでしょうか。内閣法制局ですかね、これは。

佐藤則夫内閣法制局第一部長

○政府参考人(佐藤則夫君) ただいま御質問いただきました基準でしょうか、申し訳ございません、昨日質問通告いただいておりませんでしたので、今、私、手元にございません。したがいまして、ちょっとお答えはできかねるということでございます。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 文書に書いてあるので、確認していただければそのとおりに書いてあります。  これ、また、意思決定する前に公開されると、適正な意思決定の確保等への支障が看過し得ない程度だと困るというのは、意思決定過程の前だったらまあ百歩譲って分からなくはないわけです。じゃ、これ意思決定がされた後ならどうかということなんですね。  これ、審査基準の(6)のウというところ、これちょっと皆さんに御提示できなくて恐縮なんですけれども、これ、意思決定が行われた後であっても、審議、検討等に関する情報が公になることによって、不当に国民の間に混乱を生じさせるおそれがある場合、将来予定されている同種の審議、検討等に係る意思決定に不当な影響を与えるおそれがある場合は、今し方御紹介をしましたこの不開示理由、行政情報公開法の不開示理由、第五条の五号に該当するというこの判断基準が示されているわけであります。  ということは、これ今裁判の間なので具体的にお答えはされないということですけれども、二〇二〇年に既にもう決定されていて、過去の情報で、過去の、もう意思決定がされたことであるにもかかわらず、今黒塗りで開示することができないということは、今公開しても、今後の同様の審議、検討等に係る意思決定に不当な影響を与えるおそれがあるというふうに判断されているということで、さっきちょっと重なると御答弁あったと思うんですけど、この点は合致するでしょうか。

相川哲也内閣府日本学術会議事務局長

○政府参考人(相川哲也君) お答え申し上げます。  先ほど不開示部分についての具体的なおそれについて御説明申し上げましたが、現時点においても該当するというふうに考えております。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 ということは、二〇二〇年のこの菅政権下で現行の学術会議法における総理大臣の会員任命権の法解釈変更に関して日本学術会議事務局と内閣法制局とで行われた検討過程を示す文書の黒塗り部分は今の要件に当てはまるということになるかと思います。  これ、そういう解釈で問題ないですか。

相川哲也内閣府日本学術会議事務局長

○政府参考人(相川哲也君) お答え申し上げます。  これが内閣法制局の最終的な了解を得た考え方に係る確定的な情報であると誤解をされますれば、先ほど申し上げたような、不当に国民の間に混乱を生じさせるおそれがあるということでございます。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 おっしゃっているのは、じゃ、この判断基準であろう黒塗りの部分は、今回出されている新しい学術会議の法律の中の、監事の指名であるとかそういう判断基準とは直接関係がないという認識でよろしいでしょうか。

相川哲也内閣府日本学術会議事務局長

○政府参考人(相川哲也君) まず、今回の文書でございますが、先ほどから法解釈の変更に関わる文書というような御説明もございましたけれども、事務局、日本学術会議事務局で承知しておりますのは、こちらの文書は、当時事務局において、会長や会員の方々から問合せがあった場合に回答する目的で、従来からの推薦と任命の関係の法的整理を再度確認するために作成したというふうに承知をしております。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 済みません、それ、法解釈、任命の、形式的任命では元々なかった、法解釈は行われていないという今の御答弁ですか。

相川哲也内閣府日本学術会議事務局長

○政府参考人(相川哲也君) 法解釈の変更を行うために内閣法制局と調整をし作成したものではなく、従来からの整理を再度確認するために作成をしているものということでございます。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 じゃ、従来の解釈そのままだったら、何で隠すんですか。

相川哲也内閣府日本学術会議事務局長

○政府参考人(相川哲也君) 今回の不開示の部分については、それを作成する過程で最終的には入れられなかった、最終的には記載されなかった部分でございまして、それについて、それが開示されれば、国民の誤解を生んだ場合に不当に混乱を生じさせるおそれがあるということで不開示とさせていただいているということです。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 だんだん迷路に入っていくわけですよね。不開示になっていること自体が、そしてまた、あれですよ、学術会議におけるこの任命に関してですよ、開示すると国民に混乱を生じさせるおそれって一体何なんだということですよね。かつ、しかも、これからの判断に影響を及ぼすだけではなくて、今後の判断にも誤解をされて影響を及ぼす可能性があると言っているわけですから、それが本当に誤解だろうがなかろうが、今回の法律に関してやっぱり関係してくる判断基準だというふうに言えるんじゃないですか。

相川哲也内閣府日本学術会議事務局長

○政府参考人(相川哲也君) お答え申し上げます。  繰り返しになりますが、今回のこの作成文書は、現在の現行法の日本学術会議の内閣総理大臣の会員の任命に関する解釈を確認するために作成をしたものであって、法解釈の変更のために行ったものではないと。かつ、今回不開示の部分というのは、その作成過程で、内閣府と行政庁間で協議を行う過程において変更、修正が加えられて、最終的には記載されなかった部分でございますので、その内容について確定的でないものについて、それが開示された場合に不開示事由に該当する混乱が生じるおそれがあるかどうかというのを判断したと、こういうことでございます。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 検討過程も大事なんですよ。というか、むしろ検討過程が大事なんですよ。だって、ここで今やっていることは法案の審議の検討過程ですよね。この過程はいいから、最終的に、じゃ、採決を行いますって手挙げたところだけ出せばいいんですか。  何のためにこの議会はやっているんですか。法案の審議やっているんですか。おかしいですよね。何か御意見あれば。

相川哲也内閣府日本学術会議事務局長

○政府参考人(相川哲也君) 検討過程と申し上げました。今回のこの文書でございますが、法解釈の変更を意図したものではないということは先ほどから申し上げております。従来からの解釈を確認するために行われたものでありまして、そのために担当者の試案に相当する部分が当初から、のものから入っておるわけでございます。(発言する者あり)試しの案ですね。したがって、これは、必ずしもその協議の段階で行政庁としてこれを意思決定をした文書のやり取りをしているとは認識をしておりません。  したがって、これが検討過程の情報として開示をされた場合に不当に国民の間に混乱を生じるおそれがあるという判断をしておるということでございます。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 だって、法解釈は変更していないのに、何で試案入ってくるんですか。だって、何の法解釈も変更していないんでしょう。その試しの案って、何で入ってくるんですか。

相川哲也内閣府日本学術会議事務局長

○政府参考人(相川哲也君) 現在の法解釈を整理する上で、協議を行う場合に、まずは担当者間でたたき台というものを作るということはあろうかと思います。そういう意味で、試案を重ねて最終的な結論に至るということは一般的には起こり得ることかなというふうに思います。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 いや、法解釈変更していないんだったら何にも隠す必要ないですよ、今までやっていたことなんだから、何の関係も。逆に、隠されることあるということは、何か変更が生じていたり、それなりに、もしかしたら、じゃ、むしろ今までの解釈自体に問題があった可能性だってあるわけじゃないですか。  隠されること自体が、やはり、この法案の今の解釈の整理であったというその御意見であったとしても、御主張であったとしてもですよ、隠されること自体は、やはり、この行政に対する国会のチェック機能、監督機能ということに関して、やはりこれ侵害することですよね。きちんとこれ、開示すべきなんじゃないでしょうか。  もし、これを開示することによって、おっしゃるとおりに国民の間に混乱が生じるということなのであれば、この委員会で、秘密会にしてこの中で確認できるようにしたらいいと思いますけれども、いかがですか。これは大臣に伺います。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 済みません、申し訳ありません。もう一度御質問いただいてよろしいでしょうか。申し訳ありません。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 今、この理事会協議事項になったまま塩漬けになっている黒塗り部分の開示をしてくださいということを私たちは申し上げております。でも、開示できないという理由をおっしゃっています。なぜならば、それを開示することによって不当な、国民の間に不安が生じるということを理由として挙げていらっしゃいます。  じゃ、国民の皆さんに広く、過去にもう意思決定がされたものであっても、それを出すことによって混乱が生じるというのであれば、本当にその法の整理なのか、私たちは法解釈の変更だと思いますけれども、妥当なものであるのか、正当なものであるのか、国会の場において、この唯一の国権の最高機関たる国会の場において行政監視をする上で、知らないことには、そこの黒塗りが分からないことには判断ができないということをずっと申し上げているんです。  広く伝えることが駄目だったら、この中で本当に妥当性があるのかどうかきちんと明らかにすべきだと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 今の立場は、事務局長の方からるる御説明があったところでございます。そしてまた、まさしくその部分に関して今裁判が行われているということも認識をしております。  私が申し上げたいのは、今ここで御審議をいただいている学術会議の法人化の法案というのは、国が設置する法人として必要な規定を整備するものでありまして、今の国の機関である学術会議について規定する現行法の解釈等とは関係がないということを承知しているということでございます。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 関係がないとおっしゃるのはそちらの理屈であって、どう考えたって、今これを出すことによって混乱が生じるから、もう既に意思決定されたものだって出せないって言っているわけですから、関係してくるんですよ、いやが応でも。  だからこそ、このクローズされている場で、公にするのが難しいのであれば、きちんと私は、ここの内閣委員会の場で、秘密会でも結構ですので、ちゃんと提示すべきだということをこれは理事会協議としてお諮りいただきたいと思います。

和田政宗自由民主党

○委員長(和田政宗君) ただいまの件については、後刻理事会で協議いたします。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 これ、行政機関情報開示法の第五条五号に、第五号に関して逐条解説を見ると、この不開示規定該当性について行政機関の長に広範な裁量が認められているわけではないというふうにも書かれております。これ、第五条第六号の柱書き、支障を来すおそれということもこの開示をしないことの理由に過去の答弁でも挙げていらっしゃいますけれども、これ、あくまでもこの支障を来すおそれについても、抽象的な可能性では足りず、法的保護に値する程度の蓋然性というのが要求されると書いてあるわけですね。これ、法的保護に値する程度の蓋然性が要求される任命拒否の判断基準って一体何なんですかと。公開しない方が重大な問題が生じるということを改めて申し上げたいと思います。  五月十六日に東京地裁が、首相の任命権を考えるに当たって有用な文書で公益性は極めて大きいという判断をしている。現在の法解釈の正当性を考えるには検討過程の情報も重要で、それが公開されても混乱が生じるおそれもないと。これは今後争うということでありますけれども、これ地裁で、この司法の場での、地裁ですけど、まだ最終結論じゃないですよ、でもこういう判決も出て、開示命令が出されているわけです。そもそも、黒塗り部分の開示なしには新しい学術会議法の審議などあり得ないということを申し上げたいと思います。  その上で、この法案の作成過程についても疑義を申し上げたいんですね。  学術会議の真の独立性、自律性を担保するために、学術会議法の当事者である日本学術会議の意向を丁寧に聞いて十分に尊重すべきであるということは言うまでもございません。五月九日の衆議院内閣委員会で笹川政府参考人は、学術会議の懸念、意見も受け止めて、そういった必要な配慮、修正を行った結果が今回の新しい学術会議法案であるとしています。  大臣、そのとおり、間違いないですか。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) はい。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 端的にお答えいただいたのは有り難いですが、何か若干心もとないですよね。  では、本日お越しいただいております日本学術会議の光石会長に伺います。  政府は、今のように、学術会議の懸念、意見も受け止めて、そういった必要な配慮、修正を行った結果、今回の法案が出されたという認識のようですけれども、新しい学術会議法について日本学術会議は機関決定として修正を求めておられますが、イエスかノーかでお答えいただければと思います。

光石衛日本学術会議会長

○参考人(光石衛君) 修正を求める決議を総会に提出しております。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 総会で修正を求める決議をされているという答弁いただきました。ここ、食い違っていますよね。  これ、十分ではない、懸念が払拭されていないので修正を求めるということで学術会議からの声明が出ておりますけれども、大臣、これ、この食い違いをどう受け止めていらっしゃるでしょうか。なぜこのような食い違いが生じたとお考えになりますか。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 既にそのコミュニケーションの中で様々変えられるものだったり変更を反映させられるものも反映をさせてきたということでございまして、会員の選考方法、評価、監事の仕組みなどに学術会議の皆さんの御意見を反映をさせてきたということでございまして、だからこそ、法人化や法案の提出自身には学術会議も反対ではないというところまで御理解いただいているということだろうと思います。  その先に、つまり法人化することによって、法人化までは反対はされていないということでありますから、法人化を前提に議論を考えたときに、法人化をすれば、当然国の今までの組織とは違ったところが出てまいります。その組織、法人が適切な運営をしているかということをチェックする役割も必要になってまいりますし、法人そのものを運営をしていくということも、経営、運営をしていくという面も出てくるわけでございます。  また、当然のことながら、計画をしっかり立てて、それによって、この通常の財政的なプロセスの中で毎年の予算を取っていくということも、中期的な、中期的なというか、計画なども作る中でそれはやっていかなければならない。つまり、今までとは違った様々な要素であったり作業であったりということが生まれてくる。  しかし、その生まれてくる中において、私どもは、法律を作成をするときに、できる限り負担にならないように、そしてまた政治的な様々な力が掛からないようにということを配慮しながら、通常の独法と比べても決して強い力ではない、若しくはそれを限定を、いろいろな形で監事の役割なども限定をしながら、しかしそれは、法人化をするためには、今までと違うわけですから、それは必要だということで作ってきたわけで、御説明させていただいているわけでありますが、私どもはまだそこの御説明が十分ではないのではないかということで、この法案の審議も通してしっかり御説明をさせていただきたいということを申し上げているところでございます。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 いや、結論として十分ではない、懸念が払拭されていないので修正を求めるという結論が出ているんですよ。さっきから審議過程よりも結論が大事だ大事だと言っているのに、結論がこう出ているんだから真摯に受け止められたらいいんじゃないでしょうかね。  有識者懇談会、組織・制度、会員選考等ワーキング・グループの構成員名簿を見ると、一番下に米印書いて、日本学術会議会長に毎回参加を要請することとすると一番下に米印で補足的に書かれているんです。  政府に伺いますね。日本学術会議の会長はどのような立場で参加をしていたのか、発言したいタイミングで自由に発言することはできたんでしょうか。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) 光石会長を始め役員の方々おいでいただきました。そもそも、おっしゃっている有識者懇談会は、学術会議に求められる機能、ふさわしい組織の在り方について検討するということで、そのメンバーには、アカデミアに属する方、経済界の方始め、学術に関する広い経験、高い識見をお持ちの方々にバランスよく入っていただいた、当時の後藤大臣から委嘱しました。  その上で、学術会議の会長ですけれども、学術会議の会長は当事者ということでもございます。そして、ワーキング、もっと言うと、懇談会は、座長自らの御意向ですけれども、学術会議と政府の意向を、両方意見をよく聞いて広い視点で判断したいということでございました。  そういったこともあり、懇談会の正式な構成員ということにはお願いしなかったということでございますけれども、基本的に発言の時間は、厳密に計ったわけでございませんけれども、特に制限するということをしたつもりはございません。実際、何回目か忘れましたけど、三回目か四回目ぐらいの懇談会の中では、学術会議と政府のやり取りが多くて自分たちが話せないというようなクレームというか御意見もございましたので、そこは学術会議にも可能な限り十分お話しいただいているつもりでございます。  以上です。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 自由に話し合われている内容において、私から発言をしたいということで手を挙げて発言をすることができたのかどうかだけ、イエスかノーでお答えいただけますか。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) 基本的には発言していただいております。ただ、たくさんの方が手挙げたりされていますので、そのタイミングということではございませんが、少なくとも、まだお話ししたいというときに打ち切るというようなことはしておりませんので、我々としては発言したいときに発言していただいているというふうに認識しております。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 では、光石会長に伺いますが、今の政府の御説明で内容は合っていますでしょうか。

光石衛日本学術会議会長

○参考人(光石衛君) お答えいたします。  合っていないということではありませんが、例の任命拒否問題があった状況の下で、さらに陪席者という状況の下であったということには変わりはありません。ただ、自由に発言はできたという状況であります。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 広く話を聞くということですけれども、あくまでも陪席者であった。そういう意味では、当事者で、一番お話を丁寧に聞き、丁寧に物事を、コミュニケーションを取らなければならないにもかかわらず、あくまでもサブ、オブザーバー的な立場で参加をなさっていたということで、結果的にどうなったかというと、先ほどもお話にありましたけれども、十分ではない、懸念が払拭されていないので修正を求めるという結論に達することになる一つのこの形だったのではないでしょうか。これ、会議の持ち方からもそれが推測できます。  政府から離れて、法人化、それも特殊法人化することで、あたかも独立性が自動的に担保されるかのような発言を先ほどから繰り返されているんですけれども、組織として行政機関から離れても、それが学術会議において担保されるべき独立性を保障するわけではないと私は思います。  この特殊法人というのは今年四月一日現在で三十五法人ありますけれども、これらは特殊法人であることで自明の理として独立性が担保されているのか、ちょっと考えていただきたいんですよね。  総務省の特殊法人の説明を読んでみますと、政府が必要な事業を行おうとする際、その業務の性質が企業的経営になじむものであり、これを通常の行政機関に担当させても、各種の制度上の制約から能率的な経営を期待できないとき等においてと、特殊法人にするということが書かれております。  そもそも、学術は企業的経営になじむものなんでしょうか。そして、能率的な経営が求められるものなんでしょうか。私はむしろ真逆だと思いますけれども、大臣、いかがですか。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 衆議院でもその御質問をいただきましたけれども、それはあくまでも一つの例として書かれたものでございまして、それが全てというものではありません。学術会議の在り方に関しては、様々、公益法人も検討したということでございますが、この特別に、この学術会議の特別性に配慮して、言わば法律が作れる、組織が考えられるということでこの特殊法人という形を選んだということを聞いております。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 とはいえ、やっぱり特殊法人のこの在り方として、やはり自主自律の方ばかりが求められていて、この自主自律に関しても、法律を検索すると、地方自治法のその地方分権におけるところにしか、この自主自律というか、自主性及び自律性ということが法案の中で出てくるの、そこのところなんですね。あえてこの独立性というところを落として、この独立行政法人、独立じゃない、特殊法人にすることで、政府の行政機関から切り離すことによってこの独立性が自動的に担保されるというのは、私は余りにも安易なのではないかと思います。  これ、現行法の第三条に独立してとあることで、行政機関である日本学術会議が政府、各省、各府省庁の制肘を受けないために置かれた規定であるということでここにわざわざ書かれているという御説明なんですが、政府の御説明なんですが、これ、現在も本来はこの制肘を受けない状態であらねばならないはずですし、あるというふうに考えるんですけれども、この強引な、理由も開示できない、私たちからすると法解釈の変更で、総理大臣の任命権を形式的なものから任命拒否ができるようにすること以外は、これ、独立性に関しては、逆に現行、問題があるというふうにお考えになるんですか。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) その独立の話に関しましては、今の学術会議が政府の中にあるということから、同じような様々なほかの役所と横並びということではないということを明確にするために、独立性、独立してという、職務を行うという規定が置かれているというふうに認識をしておりまして、もちろん、今後法人化しても、いろんな国の役所だったりとか国の機関から制肘を受けることはあってはならない話でありますが、しかし、それはもう独立をしたということでありますから、見た目、ほかと横並びではないということが明らかでありますので、その独立してという記述はなくとも独立しているということだと認識をしております。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 いや、書いたっていいと思うんですよ。何の問題もないわけですから、ちゃんと明確にしておくにこしたことはないわけで、その自明であるかどうかというのは、それこそ組織の在り方とか政府の関与の仕方によって変わってくるわけですよね。  だからこそ、あえて独立性ということをきちんと明示すべきだと思いますけれども、この点、改めて御答弁をお願いいたします。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) お答え申し上げます。  大臣から申し上げていますとおり、独立性というのは、通常、ほかの役所との関係とか上司との関係において必ずしもその意思が一〇〇%通らない、あるいは通らない可能性があるというような場合に、そうならないように置いておくという規定でございます。現在、学術会議について、学術会議法に置かれているのも、内閣府の枠組みの一つの行政機関でございますから、内閣府の内部あるいは各省庁との調整の結果、調整の過程で自由な意思表出ができないかもしれないといったこともあって、こういうような独立して職務を行うという規定を置いたというふうに承知しております。  したがって、大臣が申し上げていますのは、特殊法人となって国の外に出たときに、そういう関係ではなくなりますので、その独立性を保障するような規定というのは必要がない、必要がないと法律的には置けないと、そういうことを申し上げたんだと思っております。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 光石会長に伺いますけれども、これまでの学術会議の中で、そのような学術会議が政府各府省の制肘を受けるような状況というのは、今回のその法解釈、任命権に関する法解釈の、私たちから言うと、変更以外の部分でそういうことはあったんですか。

光石衛日本学術会議会長

○参考人(光石衛君) これまで特にはございませんでした。  特に、法人化したからといって独立性が高まるわけではなくて、そこにおける組織を、懸念で示していますように、いかに組み立てるかによって独立性が、自主性が高くなるかどうかということは変わってくるかと思います。

石垣のりこ立憲民主・社民・無所属

○石垣のりこ君 そういう意味では、ナショナルアカデミーとしての学術的会議の理想的なその五要件すら満たされていないということで、やはり法案の修正が求められております。  冒頭で申し上げましたように、やはり今回の本法案の審議自体あり得ないということを再度申し上げたいと思います。  法制局審議資料の黒塗りを即時取り払って、まずは開示していただきたいということ、公にすることによって国民に混乱が生じるのであれば、この委員会のみでも結構ですので、それをやっていただきたいということは先ほど理事会協議事項として申し上げました。  国会議員に対しては、その国政調査権、行政監視の観点からも黒塗りを外した全面開示の文書を提出することを求めて、私の質問を終わります。

鬼木誠立憲民主・社民・無所属

○鬼木誠君 立憲民主・社民・無所属会派の鬼木誠でございます。  私からも法案について御質問をさせていただきたいと思いますが、その前に少しだけ。今日のやり取りを聞いても、それから今ほどの不開示に関わるやり取りを聞いても、この間、この法案に関わっての政府の態度、対応というのが私には極めて不誠実に映る。納得性を高めるような答弁が衆議院の委員会においても、そして昨日の本会議においてもなされていないというふうに感じています。その答弁から疑念やあるいは懸念を抱いている私たち、あるいは学術会議の皆さんに、納得性を高めよう、政府としての思いを伝えようというふうな態度がなかなか感じられないんですね。真摯に向き合っているというふうにはなかなか思えない。  より良いナショナルアカデミーをつくっていこうというのは、お互い同じ立場だとしたら、双方で知恵を出し合って、法案に不備や不具合があるなら修正も行えますよというようなことを前提にしていただいた上で審議に臨んでいただく、あるいは、当の学術会議の皆さんから出されている懸念、疑念について納得性得られていないなら、真摯にしっかり向き合って、どうすれば納得していただけるのかというようなところに前のめりになってでも政府としての態度を示すというのがこの法案審議の基本的な僕は政府の態度だと思うんです。その態度が一切感じられないから、学術会議の皆さんは引き続き懸念や疑念を抱いていらっしゃるし、その不信や不安というのがどんどんどんどん高まっていっている。本来なら、審議を通じて不安や不信が少しずつ小さくなっていく必要があるはずなんです。ところが、そうなっていない。そのことがやっぱり私としては最も今時点での大きな問題ではないかというふうに思っています。  そして、このような政府の姿勢の根底にある、根源にあるというふうに感じるのは、先ほど現行の学術会議に対する評価の問題、様々な御意見ありましたけれども、私は、現行法前文の使命や理念にのっとって活動を続けてこられた、さらには、様々な分野において貢献をなさってきた日本学術会議に対する政府としての敬意の欠如というものがあるんではないかというふうに思っています。  そして、その敬意の欠如というのは、学術会議に対する敬意の欠如にとどまらない、学術や学問や知性というものに対しても敬意がひょっとしたら欠如しているんではないか。これ、反知性主義と言われても仕方がないですよ。そういう政府の態度を今国民に示しているということは十分に留意をしていただきたいというふうに思っています。  社会の発展を経済の発展に矮小化をして置き換える、そして、それこそが市場の価値と定めて、経済の発展に直接寄与しないと考える者あるいは政府の意に沿わない者は価値のない者、邪魔な者として排斥をする、自分たちの都合のいいように組織やルールを改編しようとする、どこかの国の大統領が行っている、その同じように、あるいは同根、同じ根を持つような施策がここで今展開されようとしているという危機感を私は持っています。そして、そのことに嫌悪感を抱いています。その立場から、具体的に幾つかの点について御質問させていただきたいというふうに思います。  まずは、昨日の本会議でも、提言に対する政府の受け止めというのが出されたというふうに思います。御承知と思います。四月の十五日に、学術会議の総会において法案提出に当たってという声明が確認をされました。この声明の中で、大臣も読まれたということでございますけれども、当事者である日本学術会議の皆さんから繰り返し訴えられているのは不信感なんです。  例えば、当事者である日本学術会議との完全な合意に至らなかった、それにもかかわらず、科学者の代表により起草された現行法を廃止し、日本学術会議の理念や組織の骨格を定める内容の法案を政府が提出したことは遺憾と言わざるを得ないというような箇所がある。さらには、二〇二〇年の会員任命において全員が任命されないという不正常な事態が発生し、日本学術会議と政府の信頼関係が損なわれた中で議論が始まったことは極めて残念であったというふうにも述べられて、これらも、政府との信頼関係が損なわれている中で検討が進められたことに問題の根底がある、このような指摘もこの声明の中で行われている。  この間、政府は、法案は学術会議とのコミュニケーションを取りながら取りまとめたと、今日もおっしゃいました。法人化には学術会議は反対をしていないと承知をしている、これも今日おっしゃいました。ところが、声明の中では、今のように、信頼関係が損なわれている中で合意に至らないまま法案が出されたんだというふうにおっしゃっていらっしゃいます。総会は、学術会議の総会は、意思決定機関である、執行機関であるというふうに、これは政府答弁です、おっしゃっている。  その総会において決定をされたこの声明について、今、政府としてどのように受け止めていらっしゃるのか。とりわけ、繰り返し、信頼関係が損なわれているというふうに発信されていることについての政府としての受け止め、見解、是非お聞かせをいただきたいと思います。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 本日も私も御答弁の中で申し上げさせていただいておりますが、有識者懇談会での議論のときから、学術会議と、そして政府の担当者と、懇談会のメンバーもおられたと思いますが、を始め、コミュニケーションを取って、取って努力を、理解をいただく、お互い理解をする努力をしてきたということかと思います。ただ、御指摘のように、今回の総会において、今回の法案に関しては修正を求めると、こういうことでございました。  ですから、私どもに至らないところがあったということはある意味認めざるを得ないところもあろうかと思いますが、一方で、しかし丁寧な説明と意見のやり取りがあったからこそ、法人化と法案の提出に関しましては、そこまでは御理解をいただいたと、何度も申し上げておりますが、そこまでは御理解をいただいたということだと思っております。また、総会におきましては、予算、活動面や会員選考の独立性など、一部の懸念については学術会議側の活動次第で問題にならない可能性もあるという議論が出るなど、つまり、少しずつ御理解をいただいていると私どもも感じている発言もございます。  ですから、そういったところを含めて、今後、今回、様々、法人化することによって必要となった機能、監事であったりとか評価委員会であったりとかというものができた、それがある種、いっぱいつくってがんじがらめにしているというようなお声も一部から、直接聞いたこともありますが、ですから、そういった我々からすると誤解だと言いたいところを、誤解だと申し上げたいところをしっかり説明させていただくことによって、この法案審議を通じて御理解をいただく、この努力を引き続きやっていきたいと思っております。

鬼木誠立憲民主・社民・無所属

○鬼木誠君 がんじがらめにしている懸念、疑念については後ほど触れさせていただきたいというふうに思います。  今おっしゃったように、至らぬところがあったというのはまさにそうだと思うんです。至らぬところがあったからこそ、繰り返しになりますけれども、当の学術会議の皆さんが、信頼関係が損なわれた、損なわれたままだというふうにおっしゃっているわけですから。ですから、その至らぬところがあったところが何なのかということについては、いや、一方でこういう声も聞いていますよということではなくて、今現在も至らぬところがあるという前提に立ってもらった上で学術会議と向き合っていただく、あるいは我々と、修正をまとめる我々と向き合っていただくということを是非今後も求めてまいりたいというふうに思います。  その上で、法案に対する中身でございますけれども、懸念事項というのが三月の二十四日、日本学術会議から発出をされ、それに対して四月の八日、政府から見解という形での答弁、回答がなされているというふうに承知をしているところでございます。この見解等も活用させていただきながら、まずは前文の欠如という点について問わさせていただこうというふうに思います。  これも本会議の中で触れられたところでございますけれども、現行法の前文については、その百八人ですね、全国の各分野の研究者から民主的に選出された百八人の委員で構成をする学術体制刷新委員会というものができた。その刷新委員会に時の政府が調査立案を委託をしたと。で、刷新委員会からの報告書に基づいて今の法案というものができ上がった。この刷新会議というのは、敗戦を契機として、学術体制についての民主的な改革を求める運動の中から生まれてきたというふうに聞き及んでいるところでございます。  つまり、現行の日本学術会議法は、当時の科学者の総意の結集により作成をされた、そしてその思いや理念は法律の前文に込められているというふうに私は考えています。そして、学術会議の皆さんもそう考えているからこそ、この前文が削除されることに対して極めて大きな不安を抱いていらっしゃる。戦後間もなくの立法例を除けば、前文と書いていないんですよというようなことが見解の中で示されている。ところが、食品ロス削減推進法などなど、基本法以外でも前文が置かれている法律例は幾つもあるというようなことが反論されている。  基本法だけではなくて、制定の理想や理念を宣明する必要があるときには、僕は、前文が置かれている場合がある、あるいはそれが先例であるというふうにも理解をしているところでございますけれども、この前文削除に対する学術会議の皆さんの批判に対する見解、前文を置く必要はないと判断をした明確な理由について、もう一度お聞かせをいただきたいと思います。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 前文とは、法令の各条項の部の前に置かれ、その法令の趣旨、目的又は基本的立場を述べた文章をいうということでございますが、法制的には、御指摘のように、最近では法令の第一条に目的規定又は趣旨規定を置くものが多く、わざわざ前文を置かなくても法令の制定目的を知ることができると解されているところでございます。  今御指摘をされた法律に関しては前文が置かれているということでありますが、しかし、ほとんどのほかのものに関しては、基本法と、それから、今御指摘いただいた法律も推進法ということでございまして、基本法、推進法、それから賠償に関する法律ですね、これら以外は前文を置かないのが通例となっております。  例えば、昭和二十二年に制定された警察法には前文置かれておりましたが、もう昭和二十九年に同法が改正された際には前文は置かれることはなく、ほぼ同趣旨のことが第一条の目的規定に取り入れられたところでございます。条文か前文かというこの形式の差によって基本理念の内容の重要性に法的に差が生じるものではなく、組織としての継続性に影響が及ぶものではないということであります。  現行法の前文の理念、表現はもちろん新法の条文に引き継がれているところでございますから、時代が過ぎて、今の時代の法律として、この前文の理念が、表現が、現代の視点から捉え直し、受け継がれていると、こういったこともこれからも丁寧に御説明してまいりたいと思います。

鬼木誠立憲民主・社民・無所属

○鬼木誠君 それ、ずっと繰り返されているんですよね。前文か条文かという形式の差によって基本理念の記述や重要性に法的な差が生じるわけではないというふうにこれ衆議院でもお答えになっています。  いや、差がないなら前文に書いていいじゃないですかというふうに私は思う。先ほど言ったように、現行法の前文というのは、あの法律を作ったときの、科学コミュニティーの皆さん結集した中で、その理念と、よって立つところとして定められた。その前文が削られることについて、いや、条文か前文かは差がないんだという理屈ではなくて、あの前文があることが学術会議の存立の理由だったし、そこに結集する理由だったはずなんです。条文でも前文でも変わりませんよと言うなら、前文、残してくださいよ。今の説明は、前文を削るということの回答になっていない、前例はこうですということの回答でしかない。  もう一回お願いします。前文を置かないことの理由。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 明確に一応申し上げたつもりでしたが、十分に届いていなくて申し訳なく思いますので繰り返しますが、今回のこの新たな法律は組織法であります。ですから、組織法においては近年はこの前文は置かないという、そういうことになっておりまして、要はずっとそういうふうにやってきておりますので、そこが掛かってきて、そして前文を置いていないということでございます。

鬼木誠立憲民主・社民・無所属

○鬼木誠君 本当に、法制化の極めてテクニカルな部分はお答えになっている。形式の問題ですよ、お答えになっているのは。僕たちが問うているのはそこではないということは付け加えさせておきたい、おきたいというふうに思います。  それから、今の御答弁の中で、新法にも現行法前文の、まあ理念といいますかね、前文の内容については受け継がれているというようなこと、趣旨での御発信、御発言がございました。これも、学術会議が出された文書、それからそれに対する政府見解の中でもやり取りがございます。  政府見解においては、学術に関する知見が人類共有の知的資源、あるいは経済社会の健全な発展という文言が、現行法前文にある、科学が文化国家の基礎、我が国の平和的復興という理念を包含をしているというふうに回答なさっている。どう読んでも、これ包含されていないというふうにしか私には見えません。  これ、無理がありますよ。学術会議の見解の中でも、反論の中でも、国語的に読めないと、ひどく真っ当な反論がなされていますけれども、この包含をされているということについて、是非お答えいただきたいと思います。これ、包含されていますか、受け継がれていますか。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) お答え申し上げます。  受け継ぐつもりでこういうふうに書いております。  新法ですので、大臣から何度も御答弁ありましたけれども、最近の法制に倣って前文は置かず、その代わり、貴重な理念は第二条の基本理念のところに書いています。  その中で、有識者懇談会でも議論ありましたけれども、学術の方向性とか、それから社会との関係は、七十六年、変化しております。そして、今までの法律の中では、国民、あるいは持続的発展、国民の福祉、そういった観点が入っていないというような指摘もございました。そういった点も、入っていないというか、少なくとも分かりにくいということでございます。  したがって、そういった点も取り入れながら、現代的な観点で言葉を捉え直して書いたと。それが例えば、平和的復興が健全な発展になるとか、文化国家の基礎というのが学術に関する知見が人類共有の知的資源であるという、より広い、より現代的というか新しい視点で書いたということでございます。

鬼木誠立憲民主・社民・無所属

○鬼木誠君 肝腎な文言を削除して、現代的に受け継いだつもりというふうにおっしゃっている。当該の学術会議の皆さんは、先ほども御紹介をしたように、国語的に包含をされていると読み込むことは不可能だと、つまり受け継がれているというふうには受け止められていないですよ。そこをやっぱりしっかり、もう一度政府として受け止め直しをしていただく必要があるというふうに思っています。  先ほど来、前文の形成の趣旨、経緯についてお話をさせていただきました。私は、この前文に、現行法の前文に理念と思いが込められているというふうに理解をしている。つまり、この前文を削除をするということは現行組織の設立理念を今日的に否定することにしかならないということはしっかり指摘をしておきたいというふうに思っています。そして、従来使用していた文言をあえて使わなかった。政府がどうしても入れたかったのは経済という言葉ではないかなと思いますけれども、ここの前文や、ごめんなさい、受け継いだということで、新しい、現代的なというふうにおっしゃいますけれども、この前文を否定することで学術会議のありようを大きく変えさせること、そのことを内外に強く印象付ける、そういう意図を持ったこの前文削除だというふうに私は受け止めています。認め難いということを、繰り返しになりますが付け加えておきたいというふうに思います。  ちょっと順番を変えさせていただいて、会長お見えいただきましたので、今日、連携会員についてお尋ねをしたいというふうに思うんです。  法案に連携会員が今回は規定をされていません。連携会員の皆さんは学術会議の活動を支える極めて重要な役割を担っていらっしゃるというふうにお聞きをしておりますし、私もそう思っています。  この連携会員の必要性について、そしてそのための、活動のための財政措置について、政府の考えをまずは大臣にお聞きをしたいと思います。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 連携会員の業務内容や必要性については、有識者懇談会においても様々な議論がありました。連携会員については、法定事項とはせずに学術会議の内規により運用することとする方が法人化のコンセプトに沿ったものになる、例えば、会員がまとめ役として方針等を決定し、会員以外の者が弾力的に審議等の活動に参加し会員に協力する仕組みとして整備することが考えられると報告書において指摘されているところと承知しております。  この法案では、報告書を踏まえ、学術会議の組織運営の自由度を高めるため、連携会員制度は内部規制に委ねるものとしたものでございます。

鬼木誠立憲民主・社民・無所属

○鬼木誠君 財政の部分、財政措置についての考え方。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 済みません。  また、この学術会議に関する経費でございますけれども、これまでも予算編成過程のプロセスを経てほかの組織と同様に必要な金額が措置されてきたところでございますので、今後も必要な財政的支援は行っていくことになります。  ですので、連携会員に関しましても、必要だということで説明いただくことが重要かと思います。

鬼木誠立憲民主・社民・無所属

○鬼木誠君 ありがとうございます。  この学術会議の皆さんが連携会員の法定化についてどのようにこの間発信をしてこられたかということについて、改めて確認をさせていただきたいというふうに思います。  衆議院においては、政府見解、政府答弁の中で、学術会議の希望で、法律に規定せずに内規に委ねることにしたとの答弁がなされている。ただ、学術会議の方からお話をすると、連携会員を法定化しないでほしいということは言っていないというふうにお聞きをしました。つまり、政府答弁とのそごがあるわけです。  今日は会長に来ていただいておりますので、ここももう端的で構いません。連携会員について、学術会議として法定化しないでほしいと政府におっしゃったことがあるかどうか、教えてください。

光石衛日本学術会議会長

○参考人(光石衛君) お答えいたします。  連携会員を法定化するか否かについて、有識者懇談会において学術会議から要望したことはありませんが、一般論として、法律に規定すべき最低限の事項を除いては内規に委ねるべきということは繰り返し申し述べていたところでございます。  法定化されているか学術会議が自律的に定めるものとするかにかかわらず、現在連携会員は日本学術会議の活動を支える重要な役割を担っておりますので、その活動を確保するためには一定の財源措置が必要であるということを申し添えておきたいと思います。

鬼木誠立憲民主・社民・無所属

○鬼木誠君 ありがとうございました。しないでほしいとは言っていないと。  では、連携会員が法定化されていないと分かった時点で法定化するように申入れをなさったかどうか、会長が、これも端的にお答えいただければと思います。

光石衛日本学術会議会長

○参考人(光石衛君) そのような要望というのは特にはしておりませんけれども、先ほど申し上げましたように、連携会員は現在非常に有効に動いておりますので、財政的な支援というのを是非ともお願いしたいというふうに考えております。

鬼木誠立憲民主・社民・無所属

○鬼木誠君 法定化についてと財政支援について、この間、学術会議の皆さんと、それから政府の間でそごが仮にあったとしたら、あるいは法定化をすること、あるいはしないことにかかわらず、財政的支援というようなこともございましたけれども、やっぱり連携会員の重要性ということについては、政府としてもしっかり受け止め直しをしていただいた上で、私は連携会員を法定化すべきだというふうに思っているんですけれども。  この法定化の関係、それから財政支援の関係について、今ほど会長の方からも、財政、必要な財政としての措置をお願いをしたいというようなこともございましたので、会長の御発信、御発言を受けて、いま一度、この連携会員の法定化について、そして財政措置の考え方について、大臣として踏み込んだ回答をいただければと思います。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) ただいま光石会長からも御答弁がございましたが、学術会議からは、法律に規定すべき最低限の事項を除いては内規に委ねるべきだと、こういうことで意向が示されておりましたので、連携会員についても、法人化に当たり法定せず、学術会議の内規により柔軟に運用する仕組みに今回しているところでございまして、それに関しましては学術会議側もお認めいただいているものと認識をしているところでございます。  ですので、これをしっかりとその学術会議の活動の中に計画し位置付けていただくことが大事だと考えております。

鬼木誠立憲民主・社民・無所属

○鬼木誠君 いや、学術会議はしっかり位置付けると思います。位置付けた上で、必要な予算、財政の措置を求めていらっしゃるというふうに思いますので、そこの受け止めについてしっかり行っていただくということを重ねてお願いをしておきます。  先ほど少し、独立性の担保の関係の条文に掛かる形、石垣委員の方からも指摘された部分、少し私の方からも、重ねてとはなりますけれどもお尋ねをしたいというふうに思っています。  法案では、独立性という言葉はなくて、自主性、自律性という言葉になっている。そして、尊重ではなくて配慮という言葉に変わっている。この点、政府の見解では、他法の文言の用例を示した上で、法制上の用語や規定ぶりは既存の法体系全体において統一的、整合的に用いなければならないことから、同一又は近似する用語や規定であれば、できるだけ既存の表現によることが法制的な作業の考え方、これもテクニカルな話がされている。  少し確認をしたいんですけれども、この独立性を尊重するという表現と自主性、自律性に配慮をするという表現が同一のものなのか近似のものなのかということなんです。  自律性、ごめんなさい、独立性が自主性、自律性という言葉に置き換わった、この独立性と自律性、自主性という言葉は同じ意味、ほぼ同意だということで置き換えを図られたという理解でよろしいのか、それとも、いや、違うということなのか、この点、まずは聞かせてください。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) そこは言葉の捉え方かもしれませんけれども、先ほど少し申し上げましたとおり、独立というような、いうようなじゃない、という言葉は、他人、ほかの機関の支配を受けないことというようなのが一般的な法令用語の解釈でございまして、公の機関について、ある機関が、ほかの上級機関の指揮命令を受けないで自己の判断に従ってその職務を遂行することができることの意味に用いられるということでございます。なので、法人になって国の外に出た場合、国との関係でこういった関係にはございませんので、そもそもその独立性云々というシチュエーションから外れていくということでございます。  したがって、独立とその自主、自律、同じか違うかということについて、状況が違うので何とも言えませんけれども、自主性、自律性なんかは、法令用語としては明確な定義ございませんけれども、例えば、広辞苑なんか見ると、外部からの支配や、外部です、外部からの支配や制御から脱して、自身の立てた規範に従って行動できたり、行動できるというようなことだというようなこと、それからほかの辞書では、他者に依存しないで自分で行動するというようなことが書いてございます。

鬼木誠立憲民主・社民・無所属

○鬼木誠君 いや、別に辞書的な意味合い聞いたわけじゃない。この法案の中であなた方が使われている自主性、自律性という言葉が学術会議が求める独立性という言葉と近似なのか同一なのかというようなことをお聞きをした。  今お答えになったのは、独立性ということについては、そもそも先ほど示されたような回答の中で、この法案の中では使う必要がないというような御判断されている、ですから自律性、自主性という言葉に変わられたというような答弁だったというふうに思います。納得ができないことは伝えておきたいと思います。  今度は、尊重と配慮、これも同じようにお尋ねをしたいというふうに思います。  尊重も配慮も、これは他の法律、既存の表現として両方あるというふうに思うんですけれども、同じ意味という認識の下に、尊重ではなくて配慮というものを使われたということなのかどうか、このことについてお答えをいただければと思います。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) 先ほどと一緒で、非常に答えにくいというか、難しい鋭い問いだと思っております。  まず、法令用語として尊重、配慮というのの、先ほどの法令用語辞典みたいなものではっきりとあるものではございません。法令用語辞典、尊重の方については、まだ、尊び重んじること、そういうことが書いてございますが、配慮については用語辞典にはございません。  ただ、用例、法令の用例として、これもおっしゃっている見解の中に載っているんですけれども、国を主語として法律の運用上の全般的な留意事項を表す場合には配慮しなければならないというふうに規定するのが通例でございまして、尊重しなければならないという用例はございません。  それで、学術会議の方と話していると、条文に書いてあるじゃないかと幾つか御指摘いただきましたが、それはシチュエーションが違っていて、ちょっと細かく言うと長くなるのであれですけど、教育基本法と国立大学法、それぞれ書き分けています。それはシチュエーションが違うからということを御説明させていただいているところでございます。

鬼木誠立憲民主・社民・無所属

○鬼木誠君 ずうっと今日はシチュエーションの違いというのが繰り返し出てくる。それから、通例であるとか前例であるとかというようなことも繰り返し出てくる。じゃ、申し訳ないけれども、それで納得できていないから質問が重ねられているわけですよ。そのことは是非受け止めていただきたいというふうに思います。  その上で、では、自主性、自律性に常に配慮をしなければならないという法案規定と、独立性を尊重しなければならないという表現は、全く同意、同じ意味ではないというふうに受け止めざるを得ない、今日、今の答弁をお聞きをすると。そういう理解でいいのかどうか、ここはお聞かせをください。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) 大変恐縮ですけれども、御質問の趣旨というか、気持ちは分かるんですが、繰り返しです、独立性を尊重というのは、このシチュエーションでは使いようがないので、恐縮ですが、同じかと言われても比べられないということでございます。  逆に、このシチュエーションで、外にいる国が学術会議に対してその運営をある意味、ここでいうと、自由にやるというような意味合いとして自主性、自律性に配慮するというふうに書いてございます。ちょっとずれますけれども、以上です。

鬼木誠立憲民主・社民・無所属

○鬼木誠君 ずれた上でお答えになっているんだろうというふうに思いますし、そうしか答えようがないのかなというふうにも思います。  ただ、先ほど来お話をしておりますように、シチュエーションの違いによって文言、用語のやり方が通例、前例に従うと違ってくるんだという答弁が、繰り返しになって申し訳ないけれども、学術会議の皆さんや私たちにも通用していないというようなことは繰り返しておきたいというふうに思っています。  じゃ、学術会議の皆さんや私たちにどう聞こえるかというと、法案の条文では十分にやっぱり担保をされていないという危機感を強める、深めるしかないなというふうに思うんです。  文言や表現は違うけれども、意味合いは同じですよということが受け止めれるような答弁になっていったら、まだ安心感につながっていくかもしれない。ただ、今の答弁や今の見解は、文言や表現も違います、似たようなことは言っていますけれども質の違うことを言っているんですというふうにしか聞こえない。そうなると、独立性って本当に大丈夫なのかというふうに、政府の基本認識を疑ってしまうことになっているということを伝えた上で、今後の質疑においては是非配慮ある答弁をしていただくことを求めておきたいというふうに思います。  次に移ります。  監事についてお聞きをしたいというふうに思います。  法案では、監事の任命は、学術会議を全く関与させない二名の監事を共に会員以外から置くということになっている。監事の任務等については今日の委員会の中でも答弁があったところでございますけれども、会員が監事となるということの方がより詳細に適切な監査が行えるんではないかというような意見がありますが、現行法案はそうなっていない。  会員以外から総理大臣が任命する監事を置かなければ適正な運営が十分に担保できないというふうにお考えになっている理由をお聞かせをいただきたいと思います。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) まず、学術会議は、会員によって集団的に業務運営が行われることを想定をしているため、全ての会員により構成される総会が、最高意思決定機関であるとともに、執行機関でもございます。  他方、監事は法人の適法、適正な運営を担保するための機関であり、その職務の性質上、法人の業務執行機関、つまり総会に対して独立の地位を保持する必要がございます。その選任は、業務執行機関の選任とは別個に行われ、業務執行機関の長により選ばれるものではありません。これは、監査の客観性を確保し、法人の適法、適正な運営を担保するためであると考えられます。  したがって、法人の業務執行を担う会員が監事として任命をされたり、総会や会長が業務及び経営を監査する監事を任命したりすると、ある意味、チェックされる側がチェックする人を選ぶ仕組みとなり、その役目を果たせず妥当ではないことから、監事は会員以外の者から任命することとしているところでございます。

鬼木誠立憲民主・社民・無所属

○鬼木誠君 監事が、じゃ、何を行うかということについてお尋ねをしたいというふうに思います。  内閣総理大臣が会員以外から任命をすると今御説明がございました、二名の監事。これ、昨日の本会議でもあったと思いますけれども、天下りの可能性も否定をされていないんですよね、天下りの可能性も否定されていない。そういう方々が今度は監事に座られる可能性があると。そして、その二人が活動の学術的な内容に実質的に影響を及ぼすおそれはないというふうにおっしゃっているけれども、天下りの方が、いや、天下りの方を信用していないわけではないんですけれども、逆に、政府が意図を持って送り込むことだって可能になる、仕組みとして、そういう仕組みになっているんです。そのことに対しても懸念を抱いていらっしゃるというふうに思っています。  衆議院において、今日もありましたけれども、業務の中身とか学術的な価値に入るわけではないと、ルールを守っているか、作っているかという話、監査が行う、監査がどういう監査を行うかというのは。つまり、限定された監査範囲に関する事項について適法性を見ることが監事の役割で、それ以上はないということなのか。今日の答弁の中では適正性というような言葉もあった。  この監事の役割、適法性、適正性の関係も含めて、少し御答弁いただけませんか。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) 監事というのは、内部統制というんでしょうか、法人の中にいて、ガバナンスがちゃんと回るかをチェックするということでございます。  したがいまして、以前学術会議からちょっとお話ありました、財務とかお金だけ見るんでどうかというお話ありましたけれども、そこはまず、監事はそういうものではなくて、役員等々のガバナンスがしっかりやっているか、役員がしっかり働いているか、そういうものをチェックするので、財務だけに限るというのは、それはもうできないということでございます。  それから、監事の仕事は何をするかということなのですが、これはまさに、法人が法令、ルールに従って適法に適正に働いているかということでございまして、これ、大体監事が具体的にどういうことをするかというのは、各省、何というんでしょう、省令みたいなやつで大体書くんですね。その中で規定していくということになりますけれども、監事は、基本的には役員が業務遂行をしっかりしていくかどうか。それで、具体的に、済みません、何を言おうとしたかというと、今先生おっしゃった、例えば計画が作られていないとか、できてくるのがすごい遅いとか、あるいは、何か、本来さすがにこうじゃないだろうというのが出てきたとか、そういうところはやはり適正性として言うと、そこはそういうことになっていますので、確かにぴたっと線が引けるかとありますけれども、我々といたしましてはそういったあくまでもルールを見るのであって、ここ本当に何回も言っていますが、この勧告がいけないとかそういうことを言うつもりは一切ございません。

鬼木誠立憲民主・社民・無所属

○鬼木誠君 あのね、適法性は法律にのっとってということなんで、尺度がはっきりしているんですよ。でも、適正性というふうに言われると、何が正しいのかという尺度を預けることになるという懸念がやっぱりあるんです。しかも、政府が任命する監事がやってきて、学術会議のこともよく知らないのに、正しいの正しくないのという判断をされた上で監事としての意見が申し述べられていくと、その次の学術会議の運営や活動の在り方に対して無言の影響になるのではないか、圧力になるのではないか、影響を及ぼすのではないかという懸念をお持ちになっているということ、そのことはしっかり受け止めていただきたいというふうに私は思っています。答えは要りません、時間がないので。  その上で、もう一問しか駄目ですね。中期的な活動計画についてお聞きをしたいと思います。これ独立行政法人の中期計画と学術会議に求められる中期的な活動計画の違いというのは何か、まず教えていただけませんか。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) 独立行政法人の中期的な活動計画は、まず、主務大臣が法人に対して中期目標というものを示します。こういったことを六年とかでやりなさいというふうに示します。法人はそれを踏まえて中期目標というのを作ります。そして、それを大臣が認可するという形になります。それに対して、今回我々が提案しているのは、特段、内閣総理大臣が目標を示すということも認可するということもしません。法律上、独法に比べて少ない記載事項、これとこれを書いてくださいというのを書いて、あとは学術会議、法人に任せると、そういうことでございます。

鬼木誠立憲民主・社民・無所属

○鬼木誠君 もう時間ありませんので、問いにはしません。  この中期的な活動計画に対しても、評価委員会というのが設けられて意見を言うということになって、結果に対する意見が次期の中期的な活動計画策定に対して必要以上の影響や一定の拘束力を持つということになれば、自主的、自律的な活動計画の策定が空語になりかねない、そういう懸念を抱いているということ、そのことをお伝えをした上で、評価委員会の意見の性質ということについては、しっかり政府として、活動に影響を及ぼさないというようなことを前提に、更に精密に制度設計いただくことをお願い申し上げまして、質問を終わらさせていただきたいというふうに思います。  ありがとうございました。

和田政宗自由民主党

○委員長(和田政宗君) 午後一時十五分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時十六分休憩      ─────・─────    午後一時十五分開会

和田政宗自由民主党

○委員長(和田政宗君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、日本学術会議法案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子でございます。  法案の質問に入る前に、広く学問に関連する国の制度について国民から寄せられた声がありますので、時間を使って質問を二問させていただきたいというふうに思います。  まず、文科省の参考人に伺います。日本学生支援機構の海外留学支援制度についてでございます。  韓国の大学は三月にスタートをするということでございます。毎年九月頃募集して、翌年四月以降が対象となる海外留学支援制度が使えなかったとの相談を受けました。文科省に伺いますと、一年前の申込みが必要だということが初めて分かったと。少なくともこれについて周知をすべきではないかと思います。  その上で、一年前の申込みでなくてもいいように、もっと短縮できるように柔軟な対応を検討していただきたいというふうに思います。文科省政府参考人に伺います。

奥野真文部科学省大臣官房審議官

○政府参考人(奥野真君) お答え申し上げます。  お尋ねの日本学生支援機構が実施しております海外留学支援制度につきましては、日本の高等学校の卒業時期、いわゆる三月と海外の大学の入学時期が一致しておりません。したがいまして、大半の学生は卒業の翌年度から留学を開始されてございますので現在のような形の運用となっておると承知してございます。また、これまで、韓国に留学する場合等につきましても、韓国側の大学の秋入学の制度などが活用されていたと承知しております。  ただ、一方で、お尋ねのように、仮に高等学校等の卒業年度、高校の三年生のときの三月から留学を開始されるようなケースにつきましては、高校二年生のときに申し込むということが可能でございます。ただ、先生御指摘のとおり、ほかよりも早い時期での申込みということになりますので、そういった形での留学を考えている応募者の方が事前にその旨を把握できますように、より丁寧な形で周知を行ってまいりたいと考えております。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 よろしくお願いいたします。無利子奨学金への申込みにもこれが影響するということでございましたので、柔軟な対応、よろしくお願いいたします。  そして、もう一点、国交省の政府参考人に伺いたいと思います。  海上技術短期大学校と大学校を合わせて四年間学び、三級海技士の資格取得ができるのは商船系の大学と同じで、資格取得のための座学や実習等はどちらのコースでもほぼ同じと推察できます。ほかの大学において単位認定をしてもらいたいという大変強い要望を持っておられる方もいらっしゃいます。リスキリングやリカレント教育などでスキルアップして、また給与を上げていこうという、そういう政府の方針もあると思いますし、しっかりと学んでいきたいという国民の思いもあるというふうに思います。こちらについて、国交省政府参考人に伺いたいと思います。

堀真之助国土交通省大臣官房審議官

○政府参考人(堀真之助君) お答えいたします。  御指摘いただきました海上技術短期大学校、それから海技大学校でございますが、独立行政法人海技教育機構が運営する船員の養成機関でございます。船舶職員に必要な海技士の資格取得に向けまして、座学、乗船実習といった教育を行っております。  これらの学校は、学校教育法上の学校ではございません。現在、この海上技術短期大学校と海技大学校の課程につきましては、他の大学において単位としては認定されていないというところでございます。  学生のニーズを確認しつつ、単位認定の対象とすることができるかどうか、運営主体である海技教育機構及び文部科学省と相談してまいりたいと考えております。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 前向きな御答弁をいただきましてありがとうございます。単位認定の対象としていただけますよう、重ねてお願いいたします。そして、既に海上技術短期大学校及び海技大学校を卒業された方についても単位認定の対象となるように御配慮をお願いしたいと思います。  文科省参考人と国交省参考人は、質問は以上でございますので、委員長の方でお取り計らいをお願いいたします。

和田政宗自由民主党

○委員長(和田政宗君) 文部科学省と国土交通省の政府参考人と関連の方々は御退席なさって構いません。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 それでは、法案の質疑をさせていただきたいと思います。  学問、学術というのは日本の大変重要な資産であるというふうに思っております。国民に信頼され、尊敬され、社会福祉に貢献し、国益に資する組織となることを願っております。  日本学術会議が、我が国の科学技術イノベーション政策の体制や社会課題をめぐる情勢等を踏まえて、ナショナルアカデミーとしての学術会議に期待されている使命、役割、坂井大臣に、どのように認識をされているのか、そして本法案によってどのような変化、効果をもたらすことを期待されているのかをまず伺いたいと思います。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) ナショナルアカデミーは、主要先進国を始めとする海外諸国に置かれており、各国アカデミーや国際学術団体と連携して学術の発展のためにグローバルな活動を行うとともに、政府から独立した立場で中長期的、俯瞰的な見地から政府や社会に対して学術的なエビデンスを提供するなど、重要な役割を果たしているものと承知しております。  また、地球温暖化、新興感染症などの地球規模の課題やAIの急速な発達など新興技術と社会との関係に関する課題など、社会課題の複雑化、深刻化が進む中で、国民生活や政策立案に学術的な知見を取り入れていく必要性がこれまで以上に高まってきており、学術会議の機能強化を図ることは喫緊の課題であると認識をいたしております。  有識者懇談会の最終報告書においては、より良い役割、機能の発揮にふさわしい組織形態として学術会議を法人化することが提言をされました。組織や制度の社会的な意味は時代に応じて変化するものであり、設立当初、先日、元会長が記者会見で、設立当初は学術会議が科学技術を政策に応用するための唯一の回路であり、政府の中に置く意味はあったが、次第に審議会や総合科学技術・イノベーション会議などが整備されてきて、今や学術会議に期待される役割は、政策決定の中枢から距離を置いて意見を言う役割に変わってきていると。これ元会長ですが、述べられたのも同じ趣旨だと思っております。  私としても、学術会議が社会と向き合って国民と対話をしながらナショナルアカデミーに求められる現代的な役割を果たしていくためには、海外アカデミーのような自由度が高く活動しやすい組織にステップアップしていくことが必要であると考えており、それが今回の法人化の趣旨であり、そういう今後の活動を期待したいと思います。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 続いて大臣に質問させていただきます。  諮問や審議の依頼、これを積極的に活用していくことの必要性、またその方策について御見解を伺いたいと思います。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 有識者懇談会の報告書におきましては、学会や審議会ではできないナショナルアカデミーにふさわしい活動、世界的、社会的にインパクトのある提言等が求められているように、政府としても、学術会議には現代のアカデミーにふさわしいより良い役割の発揮を期待をしております。  世界的にサイエンス・フォー・ポリシーが強く求められている中、国民や社会からの理解と信頼を得て支持を拡大していくためには、学術的助言等の実効性を高めること、すなわち、国民、社会の関心やニーズを適切に拾い上げ、実現、実装の視点も加味した課題設定や審議を行うこと、学術的な知見を提供していただくことが必要だと思ってきておりまして、政府としても、学術会議と、御指摘のようなこの諮問や審議依頼、こういったことを活用するため、しっかりコミュニケーションを取りながら、学術会議へ諮問するなどして政策への還元に努めてまいりたいと思います。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 ちょっと質問を飛ばさせていただいて、後で戻りますけれども、日本学術会議は、政府や社会に対して科学者を代表して専門的かつ信頼性ある見解の提示や助言等をする活動を行っているというふうに聞いております。午前中もお話がありました、衆議院でも言及があったと聞いておりますが、ALPS処理水について何ら発信がなかったことについても国会でも指摘をされているところでございます。  二〇二三年八月に始まったALPS処理水の海洋放出は、処理水などを保管するタンク群を減らして福島第一原子力発電所の敷地内の用地を確保し、福島の復興に重要な、廃炉に際して必要な設備増設等の作業の円滑な進行につなげるための国家的なプロジェクトであります。海洋放出をする際に、その安全性等についてナショナルアカデミーである学術会議から何らの意見等が出されなかったということは大変残念なことだったと思っております。  私も当時、復興副大臣として福島を担当しておりまして、福島の被災者の方々と何度も会話をさせていただき、膝詰めでお話も伺ってまいりました。特に地元の住民の方々、また水産の仕事、漁業者の方々はこれについて大きな支援を求められていた、そういう状況にあったというふうに覚えております。  これについて何ら意見等を出されなかった理由について伺いたいというふうに思います。

相川哲也内閣府日本学術会議事務局長

○政府参考人(相川哲也君) お答え申し上げます。  御指摘のように、日本学術会議では、これまでALPS処理水の処分の問題について直接取り扱った意思の表出は行っておりません。また、ALPS処理水の処分の問題について諮問や審議依頼も受けていないところでございます。  日本学術会議が行う意思の表出には、個別的政策課題に具体的な意見や選択肢を直接提供、提示することも含まれますが、独立した立場から、より広い視野に立った社会課題の発見や、中長期的に未来社会を展望した課題の在り方の提案が期待されていると考えております。  課題の設定に際しましては、学術会議内部でのボトムアップの視点と広く社会からの課題解決への要請などを勘案した取組が必要と考えており、リソースが限られます中、中長期的視点や俯瞰的視野と分野横断的な検討を要するものであるかとともに、課題の重要性、緊急性を踏まえながら検討すべきものと考えております。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 独立性というものを尊重するがゆえのことであったのだというふうに拝察をするところでございますけれども、やはりこうした重要な、社会的関心が高い、そして課題としても大変大きなものであったと思います。それについては、やはり最高峰たる学術会議が提言をしていただきたかったなというふうに今でも思っております。  また坂井大臣に伺いたいと思いますが、独立性とガバナンスといった観点から、法人化に関して質問させていただきたいと思います。質問戻ります。  国の介入が強まることになってはいけないとは思いますけれども、政府としては、この法案の内容は学術会議が重視しているナショナルアカデミーの五要件を満たしたものだと考えていらっしゃいますでしょうか。また、なぜ今法人化が必要なのか、法人化によって具体的に何が改善されるのかということを伺いたいと思います。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 委員御指摘のナショナルアカデミーの五要件は、各国のナショナルアカデミーの組織原則についての学術会議の考え方であると承知をいたしております。政府としても、学術会議を特別の法律により設立される法人、特殊法人とし、独立した法人としての自主性、自律性に配慮しつつ、学術会議にふさわしい固有の制度設計を行ったところであり、本法案では御指摘の五つのポイントを押さえた設計になっていると考えております。  まず、国から独立した法人になること自体が、国から独立して職務を行うことを明らかにしております。具体的には、国の科学者を内外に代表する地位、政府に勧告する権限などを法律で規定するとともに、国の責務として学術会議の運営の自主性、自律性に常に配慮しなければならない旨も明記し、学術会議がナショナルアカデミーとして独立して自律的に活動することを明確にしております。  政府による財政的支援については、必要と認める金額が引き続き措置されることを明記しております。  活動面では、他の法人のような国による目標の指示や計画の認可は行わず、広範な内部規則制定権を認めているところでございます。  評価や監事は、適法、適正な運営と業務の改善、活性化を目的とするものであり、また学術的な活動の内容、価値を判断するものではありません。自主性、自律性とは別な、国が設立し、国の財政的支援を受けて運営される法人に共通して求められる運営の健全性と説明責任の問題であります。  そして、会員選考でありますが、内閣総理大臣による任命は行わず、学術会議だけで会員を選考、選定できるようにして自主性、自律性を高めているところでございます。  なお、学術会議が我が国の科学者を代表すること、勧告権等の特別な権限を付与されること、さらには国による財政的支援を受けて運営されることなどについて国民に納得していただくためには、学術会議の活動、運営を担う会員選考は重要であると考えております。  いずれにせよ、これからの改革を通じて、海外アカデミーのような自由度が高く活動しやすい組織にステップアップし、より良い役割を発揮することを期待をいたしております。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 本法案に独立性の確保に関する規定がない点についても懸念が示されております。これについても坂井大臣に伺いたいと思います。  政府としては、法人化によって学術会議の独立性が組織面でも明確になるということで、法制上のルールとして法定しなくても明らかである事項に係る条文は置かないことになっている旨説明されていると承知をしております。この点については、確認的に独立して活動する旨規定しておけば済む問題というよりも、実質的に独立性に配慮した制度設計がなされているということが重要なのではないかと思います。  総理任命による監事を置くことや、内閣府に置く日本学術会議評価委員会による評価の仕組みなどが独立性に影響するのではないかとの指摘も聞かれるところですが、改めて、確認的に独立性の確保に関する規定を置くまでもなく、本法案の仕組みによって学術会議の独立性が担保されているのだということを坂井大臣から御説明をいただきたいと思います。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 御指摘のように、法人化することによって独立するということは海外アカデミーから見ても明らかになると、まず申し上げておきたいと思います。  そして、委員御指摘の監事でございますけれども、監事は法人の適法、適正な運営を担保するための機関でありまして、国が設立し、国の財政的支援を受けて運営される法人に共通して求められる運営の健全性を担うものであり、その所掌事務や監査事項は他の法人と同様のものであります。そしてまた、学術的な内容や価値の判断に立ち入るものではありません。  学術会議評価委員会は、政府の意向に沿った活動を求めるものではなく、学術会議が政府から独立して自律的に活動していることを国民に説明し、理解と支持を得るための仕組みであります。  所掌事務は、活動内容そのものの評価ではなく、学術会議が行った自己点検評価の方法及び結果に意見を述べることに限定されており、学術会議の自主性、自律性に配慮した設計となっているところでございまして、いずれも国が設立する法人が適正、適切に運営をされるための必要最小限の仕組みになっており、この法案は政府の介入を許容するようなものではありません。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 運営助言委員会の設置や一部の議案について意見聴取を義務付けているという点について、趣旨を確認させていただきたいと思います。  また、一般的に行政機関や特殊法人に国民が懸念を持つような、いわゆる業務の肥大化や運営の硬直化といった面で学術会議が懸念される点について、政府の見解を伺いたいと思います。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) お答え申し上げます。  運営助言委員会については、懇談会の最終報告書でこんなふうに言っています。  学術会議は、国が設立し、国の財政的支援を受けて運営される法人であって、国民から納得感を持って受け入れられる、が必要だと。そうすると、活動、運営に外部の知見を取り入れる仕組みなどを法定して制度的に担保するということが国民に対する説明責任の観点から必要だということでございます。  それで、学術会議は今は国の機関でございますので、人事とか予算を最終的に決定する、責任を持って決定するということにはなっていません。ただ、この後もし法人化をお許しいただければ、今度、法人として自分の責任で自ら処理しないといけないということになります。そうすると、そのために非常に重要な議案については、そういった運営助言委員会の意見を聞いて外部の経営等々に詳しい方の知見を取り入れていくということが必要だと思っていて、それを法律的に担保しようということでございます。  気持ちとしましては、会長が実効的な助言を求めるその専門性の高い機関というふうに設計しようとしています。したがって、学術会議のより良い役割発揮のために、業務の改善とかプレゼンスの向上なんかにも会長の諮問機関として活用していただきたいと思っています。  いずれにしても、ちょっと言葉はあれですけれども、意見に拘束力があるわけではなくて、諮問機関ということですから、肥大化、硬直化といったことはないというつもりで設計しております。  よろしくお願いします。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 現行法との比較から伺いたいと思います。  現行法では一定の権限を幹事会に委任することができると規定をされていますが、本法案にはそのような役員会への委任に関する規定が置かれていないというふうに理解しております。  学術会議の懸念される点について政府としてはどのような対応が可能と考えているか、伺いたいと思います。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) お答え申し上げます。  学術会議は、会員によって集団的に業務運営が行われるということを想定しています。したがって、全ての会員がある意味平等に構成している、そういう総会が最高意思決定機関であるとともに、執行機関でもあるということになります。  したがって、総会を構成する一人一人の会員が皆さんその意思決定とか業務のその責任を負うということになりますので、独立した法人格の持ち主としてその責任を明確にするためにも、会議の運営に関する重要事項の決定については総会の決議によらなければならないということを法定いたしました。  ただ、法定事項、条文御覧いただいたと思います。そんなにたくさんあるわけではなくて、限定的に列挙しているだけでございまして、機動的に意思決定が行えるように、例えばですけれども、役員会で事前に検討調整してくれとか、委任状を活用するとか、いろんなやり方、学術会議でも工夫していただけるかと思います。その辺は弾力的にお願いしたいと思っております。  以上です。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 学術会議からは、選定助言委員会が個別の候補者の選定についても意見を述べる可能性があるのではないか、会員以外の外部の有識者の意見を反映される仕組みを導入することで現会員により次期会員を選任する仕組みであるコオプテーション方式がゆがめられるのではないか、研究・業績審査の仕組みなどは学術会議が自ら検討、決定すべきもので、分野別業績審査委員会などの規定は不要ではないかといった意見が示されています。  これらの観点について、政府としての見解を丁寧に御説明いただきたいと思います。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) ありがとうございます。説明させていただきます。  会員の選任につきましては、学術会議が我が国の科学者を代表すること、特別な権限が付与され、そういったことを国民に納得してもらうためには、いただくためには、その活動、運営を担う会員の選考が重要であるということが報告書でも書かれております。そして、報告書に沿って、会員の選任が客観性、透明性の高い方法で行われること、選定基準や選定手続について外部の意見を幅広く聞くこと、選任の過程を国民に明らかにすること、そういったことを制度的に担保することにいたしました。  強調というか申し上げておきたいのは、この法案において、会員の選任には内閣総理大臣は一切関与しないということでございます。会員だけで新会員を選べることにして、自主性、自律性を高めています。  ただ、その分、先ほど申し上げました客観性、透明性必要ですので、幾つか法律で大枠を定めています。五つ申し上げます。一つは、ダイバーシティーの大枠とか専門分野の設定、会員数の配分、そういったことを内外に説明できる形であらかじめ定めていただく。二番目、候補者となる方の裾野を広げるために、会員以外の方からも候補者推薦をする、そういった仕組みを設けてもらう。三番目、優れた研究、業績があるかどうかの審査は、分野別業績審査委員会というのをつくってしっかり審査していただく、投票で選んで透明にやっていただくということ。四番目、更にその上に位置する会員候補者選定委員会、総会で投票を行って、候補者を少しずつ、二回に分けて実質的に絞り込むということ。最後、議論の過程や投票結果は関係者において共有されて、公表されるということです。  それで、肝というか一番大事なところなんですけれども、分野別の業績審査委員会は割り当てられた人数よりも多い候補者を選考するという立て付けになっています。ある分野の定員が例えば八人だったら、十人とか十数人とか選ぶようなイメージです。その中から会員候補者選定委員会が選定するということ。その選定委員会と総会との関係も同じくなっていて、要するに、実質的な絞り込みを二回行うことで、狭い範囲で選ばれた人がずっとそのままスルーして上がっていくということにならないようにしております。こういったことを、こういう骨格となるような過程を制度的に担保するために法律で書いた。そこまでちょっと内部規則に委ねるのは適当でないだろうと思っています。  ただ、以上申し上げたことを基本として、細かいところは学術会議の方で弾力的に決めていただく。例えば、どういう分野を設けるかとか、どこを何人にするか、どういうふうに公募するかと、そういったことは可能な限り自主的に決めていただければというふうに思っております。  それから、長くなってきましたが、選定助言委員会の方ですが、ここは懸念との関係で分かりやすく言うと、委員は総会が選任します、国ではありません。それから、意見に法的な拘束力はなく、それから個別の選考についても意見は言わない、あくまでも選定方針の案に言うだけということなので、会員の選任に直接的な影響を与えることはない、あくまでも外部の知見を取り入れる、そういうふうに思っております。  報告書でも、コオプテーションが適切に機能する前提として、会員が仲間内だけで選ばれる組織だと思われないために、外部に説明できるような選考の仕組みを整えることが必要だと書かれていたり、あるいは学術会議の昔の報告書でも、狭い範囲のコオプテーションは独善的な結果に陥る可能性があり、社会の信頼性を失う危険性があるというようなことが指摘されているところです。  妙な懸念が出てこないように、あるいは払拭するために、しっかりとこういった仕組みを取り入れるようにお願いしたいということでございます。  よろしくお願いいたします。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 続きまして、監事について伺いたいと思います。  有識者懇談会の最終報告書では、法人に自律的な運営を求めるのであれば、総会もまた監事の任命に関与する仕組みが必要ではないのかという意見があったと記載をされていますが、あくまで内閣総理大臣が任命するとしても、総会が何らかの関与をする仕組みを導入できるかどうかは検討されたのでしょうか。検討されたとすれば、導入しなかった理由について政府から答弁を求めます。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) 監事は、法人の適法、適正な運営を担保するための機関ということで、国が設立する法人に共通して求められる運営の健全性を担うものということで、ここは我々としても一生懸命説明しているんですが、アカデミーの自主性、自律性とは別な、国民に対する説明責任、経営の健全性、そういった観点で設けているものでございます。  監事の職務の性質上、法人の業務執行機関に対して独立した地位を持たないといけませんので、その監事の選任は業務執行機関とは別に行われなければいけない、そういったことは一般論として法令用語辞典なんかでも説かれているところでございます。そうなると、総会というのは、業務全般それから経営に関する重要な意思決定を行う機関、要するに執行機関ということですので、業務、経営を監査する監事を任命するということはできない、したがって主務大臣である内閣総理大臣が任命するということでございます。  ちなみに、懇談会でもこのような議論ありまして、皆さんやはり、監事はそれは内閣総理大臣任命で当然だろう、あるいは問題ないというような御意見でございました。  以上です。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 続いて、坂井大臣に伺います。  昨年末に、二人の監事のうち一人を学術会議関係者から選任するというような案が検討されている旨の報道がありましたが、そのような関係者が監事に就任するような形は公正などの観点から望ましいものとは言えないのではないでしょうか。他方で、学術会議から内閣総理大臣が任命する監事に信頼を得られないことも、監事の業務遂行上余り望ましくないのではないかと考えます。  そうしたことも踏まえますと、どのような方を監事に任命するかは大変難しい問題であると思われますが、現時点でどのような方が想定されているのでしょうか。信頼を得る意味で、例えば監事の任命理由を学術会議に説明するといった対応を検討されてはいかがかと思います。  以上について坂井大臣の御見解を伺いたいと思います。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 委員が御指摘をされたり、また政府参考人からも説明いたしましたけれども、学術会議側が監事を任命することというのは望ましいものとは言えないということで、総理が要は任命するということになっておりまして、どんな人をという具体的な人選につきましては、法案の成立後に内閣総理大臣が適切に判断するものであり、現時点でのコメントは差し控えさせていただくわけでありますが、監事の所掌事務を適切に遂行できるとほとんどの人がというか、多くの人がみんな納得できる人が任命されるものと考えているところでございます。  いずれにしても、法人化後も学術会議とは適切にこういったことも含めてコミュニケーションを取ってまいりたいと思っております。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 監事に関しては、本法案において、学術会議と会長との利益相反事項が生じた場合に監事が学術会議を代表するとされていますが、学術会議からは、不適切であり、総会が事前に定めておく者が代表することが適切ではないかとの意見が示されています。  この点について、内閣府からは、こうした仕組みは独立行政法人等においても同様で、監事は法人に対して法律上の忠実義務を負うとともに、当該事案について任命権者である内閣総理大臣の指示を受けることはありませんとの見解が示されていますが、内閣総理大臣の指示を受けることがない根拠を含めて、改めて、先ほどの答弁と重なるところもあるかもしれませんが、この仕組みが適切であるということを政府から御説明いただきたいと思います。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) お答え申し上げます。  監事が、活動、運営がその法人のその目的に沿って適法、適切に行われていることを担保することの必要性、これは、もちろん学術会議に限らず、国が設立する法人と共通しているものであります。したがって、この法律のその監事の所掌事務、条文の書き方はほかの法人と同じものであって、当然、その監査事項も同様のものになります。  それから、さっきも大臣から答弁ありました、学術的な内容、価値に立ち入るものではないと、それはそういうことでございます。  それから、もう少し行きますと、監事はほかの役員と違って、法人の運営にその職務として直接携わる、そういう立場、権限は持っていません。あくまでも監査するということでございます。  それから、独法通則法の読替規定になってちょっと分かりにくいんですけれども、独法通則法第二十一条の四という規定があって、役員、役員である監事は、法令や規則を遵守して法人のために忠実に職務を遂行する義務、忠実義務というのが課せられています。何を言っているかというと、任命権者であるその大臣のために業務を行うものではないということが法律上明らかになっています。  それから、その制度設計として、監事は、任命された後は、学術会議法など法令に基づいて学術会議が適法、適正に活動、運営しているかというのを監査するということでありまして、総理がこういう指揮を、指示できるといったような規定は法律上も書いておりません。  以上でございます。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 中期的な活動計画について伺いたいと思います。  中期的な活動計画については、有識者懇談会の最終報告書では中期的な活動の方針と記載され、世界最高のアカデミーにふさわしいビジョンを国民、さらには世界に示していくものというふうに説明がされていたということからしますと、本法案では、方針ではなく計画という名称が規定され、予算、収支計画、資金計画といった業務管理的な事項も定めるものと規定されていることで、独立行政法人のような政府による管理を企図しているものではないかなどと危惧されている面もあるようであります。  こうした点について、実際の名称は中期的な活動計画という法律上の用語に縛られず、記載事項も独立行政法人等のような詳細なものである必要はないのではないかと考えますが、政府から説明をいただきたいと思います。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) お答え申し上げます。  懇談会での議論の過程でも、独立行政法人のようになるのは嫌だというのは大分学術会議から言われました。悪い意味じゃないんだと思います。趣旨としては、やはり、結構細かく計画や何か作るとか、そういったことを言っているのかなと思います。  我々といたしましては、そういったものとは違う、先生おっしゃいましたとおり、アカデミーとしての計画にふさわしい業務の性質も踏まえて設計しています。具体的に言うと、独法のように国からのその目標の指示とか計画の認可というものは行いませんし、法律上その計画において定めるべきとして列挙している事項も、独法なんかと比べると少ないものに限定しています。  ただ、大事なのは、学術会議の先生方にも申し上げているんですけれども、いわゆる学術的な活動だけじゃなくて、その法人の運営、経営の仕事も出てくるということでございますので、どうしても、竹谷先生おっしゃったようなその経営的な項目も少し書いてもらわないといけないということになります。  最後おっしゃった、名前、呼称については、おっしゃるとおりで、絶対計画とやらないといけないことはありません。例えば、方針でもいいし、今作っていらっしゃるようなアクションプランというのもありだと思います。そこは御自由というか、適切に判断していただければよろしいかと思います。  以上です。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 本日、財政基盤についても御質問させていただきたいと思いましたが、光石会長にもお越しいただいておりましたが、ちょっと時間の関係上、質問させていただくことができなかったことをおわびしたいと思います。次の質問でさせていただきたいと思います。  以上で終わります。ありがとうございました。     ─────────────

和田政宗自由民主党

○委員長(和田政宗君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、藤井一博君が委員を辞任され、その補欠として古庄玄知君が選任されました。     ─────────────

片山大介日本維新の会

○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。  今回のこの法案は、衆議院では賛否が分かれて、それで賛成多数でこれ参議院に送られてきました。維新は賛成の立場に変わりはありませんが、我が国が直面する社会課題が深刻化、複雑化する中、その政策立案に科学的な知見を取り入れる必要性がどんどん高まってきている。そして、その役割を果たすという意味で、我が国の科学者の代表機関である日本学術会議が重要という認識は変わりないと思います。  これ、参議院のこの審議を通して、ナショナルアカデミーの求められる役割をこれ以上に発揮していくにはどうしていったらいいのか、この議論をしていきたいと思います。  私も法案に入る前に、ちょっと裁判の話、若干聞かせていただきたいと思っています。  まず、今回の法案については、やっぱり令和二年の菅首相による任命拒否問題と、これがきっかけになったというのは間違いないことであって、学術会議の在り方自体は二十年以上にわたって検討がされてきたんだけれども、やはりこの任命拒否問題を受けて法案化に向けて大きく動き出した、こういうことなんだというふうに思います。  ただ、この任命拒否問題というのは、今日も議論で出てきたように、今なおいろいろと尾を引いていて、まずその任命を拒否した理由について、こちらについては、これは人事に関することなので答えられないということで、この一点張りになっちゃっている。  そして、もう一つがこの裁判の話で、総理が任命拒否できるというその政府解釈の過程を示す文書の全面開示を求めたその訴訟に対して、先日、東京地裁がその一審判決で全面開示を命じる判決を言い渡した。そして、それが今週になって政府の方が、控訴期限前に、控訴期限があしただったんですね、それで控訴したということなんですが、まず、ここで改めて控訴した理由について聞きたいというふうに思います。

相川哲也内閣府日本学術会議事務局長

○政府参考人(相川哲也君) お答え申し上げます。  お尋ねの黒塗りの文書でございますが、御指摘の部分の記載内容につきましては、内閣総理大臣による会員の任命に関する法解釈についての検討の過程で作成された文案であって、人事に関わる内容、具体的には、内閣総理大臣による会員の任命に関する法解釈につき整理、検討した行政庁間の協議過程における未成熟な記載であり、最終版には記載されなかったものでございます。  当該部分は、情報公開法の不開示事由に該当すると判断したことから不開示としておるものでございます。国といたしましては、当時の不開示決定は適法なものであると考えておるため、控訴したものでございます。本件は係争中の事案のため、国の主張の詳細をここで申し上げるのは差し控えさせていただきたいと思います。  なお、控訴理由については、今後、裁判の過程において明らかにしてまいりたいと思います。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 私が思うには、やっぱり今のこの学術会議の法律の下ではその任命権というのは総理にあるんだから、その過程のその文書の一部をやっぱり出さないだとか、その理由はそこだけ何か特出しされて切り取られるからとかと言っているんです。余りそこまでして隠す必要もないんじゃないか、こういうふうに思うし、逆に、この論議、この問題が争点になることによって法案の本来の審議に影響を及ぼす方が私はやっぱり一つ気になる。この法案の方は、この学術会議のあるべき姿というのをきちんと見ていこうという法案なんですから。  それで、もう一つ聞きたいのが、そうすると、今回のその黒塗りになった、その訴訟で争われている文書の黒塗り部分と今回のこの法案、これは全く関係ないというふうに言い切れるのかどうか、これについて教えていただきたいのですが。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 御指摘の部分の記載内容は、今御説明させていただきましたが、内閣総理大臣による会員の任命に関する法解釈についての検討の過程で作成された文案であって、人事に関わる内容、具体的には、内閣総理大臣による会員の任命に関する法解釈につき整理、検討した行政庁間の協議過程における未成熟な記載であり、最終版には記載されなかったものであると承知しておりまして、内容につきましてはお答えを差し控えたいと思います。  この法案は、しかし、この法案は、委員が御指摘のように、国が設置する法人として必要な規定を整備するものであります。国の機関である現行の学術会議について規定する現行法の解釈と関係はないと承知しております。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 じゃ、その上で、法案の審議をしていきたいと思いますが、今回の法案は、学術会議の改革を進めるために、これまでの国の機関から、独立した法人、法人の中でも各種法人があるんだけれども、その中でも特殊法人にしようという、こういうものなんですね。  特殊法人によって学術会議にはこれまで以上の効果、成果というか、あと実績というものが上げなければいけないんだと思うんですけれども、まず聞きたいのが、じゃ、これまではどうだったのか、学術会議がこれまでどのような実績を上げてきたのかというのを改めて聞きたい。  これまでの審議の中でも出てきたけど、やっぱり私も、東日本大震災のとき、それからコロナ禍のときに学術会議が本当に国民が支持するような対応をきちんとできたのかといえば、私はできなかったと思うけれども、政府はどのように考えていますか。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) まず申し上げるのは、学術会議は、基本的には国際学術団体と連携するなどして学術の進歩に貢献してきたと承知をしているというところでございます。  しかし、時間もたち、それから学術も進歩をする、社会も変遷、変化をする、こういう中で、委員御指摘のような御指摘を受ける場面も出てきておりますし、また、元会長も、ALPS処理水につきましては科学的な観点から議論する余地があったかもしれない旨発言するなどしているということも承知をしておりますが、しかし、今後ますますこの学術的な知見が国民にとって必要になっていく、社会にとって必要になっていく、こういった時代になってまいりますので、今後大いにこういったところに活躍してもらう会議、学術会議となるように期待をしているところでございます。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 そこは我々も一緒のところです。  それで、学術会議、今回の改革、学術会議としてもこれまで今回の法案の提出に至るまでに自主的な改革というのは行ってきたと。でも、それに伴って、じゃ、実際にどのように実績が上がってきたのかというと、それはやはり自らの改革が十分にできたというところまではやっぱりできなかったんだと思う。それがやっぱりなかなか実績が上がってこなかった部分なんだと思います。  だから、それを、自主的な改革では客観性や制度的な限界があるということで、有識者会議による一年以上にわたる議論で去年十二月に取りまとめられたのが最終報告書。今回の法案はその最終報告書を踏まえて提出されたものだと。  じゃ、そこで政府にまた聞きたいんですが、今回の特殊法人化で学術会議の機能がどのように強化されて、そしてその役割が発揮されるようになるというふうに考えているのか教えていただけますか。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 今のままでは、まずちょっとお聞きしていただきたいのは、実施が難しい活動の例といたしまして、海外のアカデミーとの共同プロジェクトに参加できないのが残念だというような話があるということでございます。一例として、外部からお金をもらう共同研究、ドナーエージェンシー、例えば芸術財団とかウエルカム・トラストが巨大な資金を持っているが、学術会議は政府機関だから外部資金は使えず参加ができなかった、海外に行く前から学術会議は参加できませんと言われていくと、それはアカデミーの交流としては残念だと、こんなお声がありました。  つまり、今回法人化することによって、組織面でも機能面でも国から独立して職務を行うことが明らかになること、学術会議だけで会員を選べるようになること、そして外国人の会員も登用できるようになること、組織運営の自由度が高まり、今申し上げたような柔軟な活動や必要な体制強化が可能になること、外部資金の獲得を通じて財政基盤が強化されることなど、今までと違うところが出てまいりますので、これをメリットとして大いに活用し、活動していただければと思います。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 今大臣は、このように役割というか、機能がこういうふうに強化されるということを言われた、るる述べられたと思います。だけど、学術会議の方では、先月の総会でその法案の修正を求める決議というのを採択したんですね。  それで、ちょっとこれを説明していきますと、その提案理由だけど、まず、海外のナショナルアカデミーに共通して見られる五つの要件、まあこれ、ナショナルアカデミーに見られる共通要件というのは、要は自由で民主的な国家に共通して見られる必要不可欠な要件のことを言っているんだけど、その五つの要件のうち、実質的な核心部分の三つを充足していない。じゃ、その三つは何かというと、国家財政支出による安定した財政基盤、それから活動面での政府からの独立、それから会員選考における自主性そして独立性。  そしてさらに、会長声明で示された五つの懸念も払拭されていないと。それで、それは、総理の任命で監事を設置することを法規定すること、二つ目が総理の任命で評価委員会を設置することを法規定すること、三つ目、中期目標、中期計画の策定を法規定すること、四つ目、次期以降の会員の選考に特別な方法を導入すること、そして最後、選考助言委員会の設置を法に規定すること。これだけ挙げている。  そして、この五つの要件を充足して、さらに五つの懸念も払拭、全て払拭したものになるように修正を求めるというのが学術会議の決議。これに対して政府としてはどのようなお考えなのか、教えていただけますか。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 先ほどもほかの方の御質問のところで申し上げましたが、五要件に関しては、基本的にこのポイントは押さえているということで先ほども説明をさせていただいてまいりました。  結局、法人化をする、今までと違う形になるわけでございまして、そのときに、自主性、自律性への配慮をしながら、しかし同時に、国が設立する法人としての適法、適正な運営も担保しなければならない。一方では自主性、自律性を十分に担保しながら、一方ではこの適法、適正な運営も担保しなきゃならぬというこの二つのバランスを取ることに大変苦労し、今回の法案という形になったわけでございます。  ですので、ここのところをしっかり御説明をさせていただきたいと思っておりまして、監事に関しましても、これ極めて限定的に仕事の中身もされているし、また、どんな意図を持って送り込まれたとしても、基本的には現実の業務には発言権がないわけですから、影響力を与えるわけにはいかないということなども御理解をいただく中で、言わば、今回の法案によって自主性、自律性というものがしっかり担保されているというのを御理解をいただきたいと思っております。  そして、何度か御紹介しましたが、総会のときには役員さんの中から、予算、活動面、そして会員選考の独立性など、一部の懸念については学術会議側の活動次第で問題にならない可能性もあると、つまり、そういったところはやりようによっては問題にならぬ、乗り越えられると、こういった御理解いただくという発言もあったと聞いているところでございます。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 今大臣は監事の話だとかいろいろちょっと言われました。  ちょっと整理をしてもうちょっと聞いていきたいと。今、その懸念のこともこれから聞いていこうと思うんですが、まず五つの要件のところ、しかも実質的な核心部分の部分をちょっとそれきちんと整理をしていって、それで、やっぱりそこにも相違が生まれているんですから、だからそれを埋めていくようにちょっときちんと話を聞いていきたいというふうに思いますが。  まず、五要件のうち、最初に出てきたのが国家財政支出による安定した財政基盤、これについて聞きたいと思いますが、現状、その学術会議の経費というのは全て国費で賄われている。じゃ、日本のように活動経費が全て一〇〇%国費で賄われている国というのはほかにあるのでしょうか。教えていただけますか。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) お答え申し上げます。  海外いろいろあるというふうに聞いていますけれども、我々も少し前に四か国調査しました。米、英、独、仏でございます。その四か国について見ると、全ての財源を公的資金で賄っているところというのはございません。  ちょっとだけ紹介しますと、アメリカでは政府とプロジェクトごとに委託契約を結ぶということで、基盤的経費には政府から資金は入っていないというふうに伺っています。フランスは公的資金は全体の三分の一ぐらい。イギリスは八・五割ありますけれども、大部分は助成プログラムに回っていくし、提言活動はアカデミーのお金で賄っている。ドイツは九割ぐらい連邦と州でということですけれども、ここも公的資金を含むプロジェクト収入、寄附金などがあるというふうに承知しています。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 今政府参考人の方から言っていただいたのは、限られた数、米、仏、四か国、四か国なんですけれども、ただ、それでも、今言ったように、一〇〇%国費で賄われている国ないというんですよね。それで、これさっき言ったように、これナショナルアカデミーのその五要件というのは、要は、自由で民主的な国に共通して見られる必要不可欠な要件となっているんだけど、今挙げた四つの国に対してはそうなっていないんです。  そこで、光石会長にお伺いしたいんですが、ほかの国にはないと、今言った四つの国にはないということであれば、その国家財政支出による安定した財政基盤というのはナショナルアカデミーの要件というのに何か合致するのかどうかという問題出てくると思うんですが、そこはどのようにお考えでしょうか。

光石衛日本学術会議会長

○参考人(光石衛君) お答えいたします。  主要国のナショナルアカデミーにおいて運営費を公費で全て賄っていないということは承知しておりまして、先ほど説明いただいたとおりかと思います。  他方で、二〇二一年四月に公表いたしました日本学術会議のより良い役割発揮におきましては、日本学術会議がナショナルアカデミーとしての機能を十分に発揮する上では安定した財政基盤が確保されなければならないということ、それから、国の機関以外の形態を取るものを含む諸外国のナショナルアカデミーにおきましても、独立性を保障しながら国家財政支出による安定した財政基盤を確保するための支援が行われていることが指摘されており、これを踏まえて、国家財政支出による安定した財政基盤が五要件の一つとしているところでございます。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 そうすると、安定した財政基盤というのは何なのかという話になってしまう。これ、一〇〇%国費で賄っているというのは、それこそ安定した財政基盤になるんじゃないかと思う。  じゃ、これ、額の多寡を言うのかどうか。今年度十二億円、十四億円、十二億かな、十二億円か。それで、これまで九億円で推移していたりだとかとあっている。その額の多寡のことを言っているのか、一〇〇%のことなのか、そこの安定した財政基盤と言っていることのその何か定義、これが分からなくなってくる。これについて御回答いただけますでしょうか。これ、政府でも光石会長でも、どちらでも構いません。

光石衛日本学術会議会長

○参考人(光石衛君) 一〇〇%ということを申し上げているわけではなく、法人化するということのメリットの一つとして、その外部資金が稼げるようになるということはあるかとは思いますけれども、実質的にはそれを多くするということはなかなか難しいというふうに思っております。  いずれにいたしましても、資金を得ることが日本学術会議の目的ではなく、ナショナルアカデミーとしての機能を十分に発揮するための安定した財政基盤を確保するということが必要であるということを申し上げているということでございます。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 少しちょっと政府の考え、もしお伺いできたらと思いますが。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) お答え申し上げます。  報告書を踏まえて、今回の条文の中では、学術会議の業務の財源に充てるため、必要と認める金額を補助することができるというふうに書きました。元々、今、学術会議に国費として、国の機関ですから、払っているお金、学術会議に関する経費というのは、元々、予算編成過程のプロセスを経て、ほかの組織と同様に必要な金額が措置されてきたということです。なので、結構長い間ずっと減ってきましたけど、今回、いろいろ頑張るということで少し増やしていただいたということです。  いずれにしても、今後も必要な財政的支援は行っていくつもりですけれども、来年度こういうことをやりたいというのはまたしっかり説明していただきたいというふうに思っています。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 いずれにしろ、そのナショナルアカデミーの五要件というものの一つで最初に挙がっているその安定した財政基盤というのが、やっぱりそうすると、ちょっとその一〇〇%云々ではないということであるんなら、じゃ、それはどういうふうにすればいいのか。  それで、今後、これが特殊法人化していくと、やっぱりその自己資金を集めていくというか、外部からの資金を集めていく努力もしていかなければいけないんだというふうに思います。それがやはりその学術会議に今後求められていくことだというふうに思うんですけれども、そこについて、光石会長、もしお答えいただけるのであればお答えいただければと思いますが。

光石衛日本学術会議会長

○参考人(光石衛君) 表現の問題というところもあるんですが、補助することができるという表現、書きぶりしかないということという説明も受けてはおりますが、そうであるとすると、評価いかんによってそれは変わり得るということもありますので、いずれにしましても、低いところで安定していたのではいけないんですが、安定した財政基盤ということが必要であるということを申し上げているということでございます。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 学術会議の会員の皆さんは、大学だとか研究機関での本業などもある。それから、よく言われるのは、手弁当で皆さんやっているというのもよく聞く。だから、非常勤の形で学術会議の活動に参画しているという話も聞きます。  ですから、だから外部から資金を集めてくるのは大変なんだと思いますけれども、やはりその報告書にも書かれている内容を実現していくのであれば、やはり将来的には外部の資金をきちんと獲得していく努力をしていくべきだと思いますし、そうであってこそ初めて独立した機関として中立的な立場からの政府への提言なども行っていけることができるんじゃないかというふうに思います。だから、今回はその過程として、特殊法人になって、今回も十二億円の資金を、公費を出すことにしていますけれども、是非それやっていっていただきたいなというふうに思います。  それで、その最終報告書には、学術会議の財政基盤、これ財政基盤の多様化に向けた取組を進めるよう要請する旨が記載されているわけですね。そうした多様化に向けた今後の方向性、これ政府としてはどのようにやっていってもらうべきだというふうに思うか、ちょっと改めて聞きたいと思いますが。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) これは極めて大事なことだと思います。そして、これは、学術会議が社会であったり国民であったり、つまり、対話をし、そしてそれぞれどういう関心があり、どういうことを考えているか、どういうことを求めているかというコミュニケーションの結果出てくるものだとも思っておりますので、政府がまさしくそういったところの支援ができればしっかりやっていきたいということで考えてはいるところでございますので、こういったことも含めてコミュニケーションをしっかりしていきたいと思いますし、特に、まだこれ最終結論出ておりませんが、法人税の優遇措置等については盛り込んでおりますし、結論が出ていないというのは寄附金控除の仕組みですね、こういったものもどこまでやれるかといったことも含めて議論をする中で、支援ができるものは支援をしてまいりたいと思っております。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 是非それ進めていっていただきたいというふうに思います。  そしてもう一つ、現行の学術会議は、政府に学術的な知見を提供するとともに、勧告できることになっているんですね。これさっきも説明の中で勧告できるような話していましたけど、それ、特殊法人になったとしても、この場合、この勧告権はどうなるのか、これを教えていただけますか。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) お答えいたします。  この法律、学術会議の機能強化ということでございますので、拡大、深化する役割に実効的に対応していくため、学術に関する知見を活用して社会の課題の解決に寄与することというのを組織の目的に明記しまして、それを達成しやすくするための手段として、引き続き勧告権などを条文に規定するということにいたしました。これは学術会議の強い希望でございました。  以上です。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 これね、だから聞くと、特殊法人になったとしてもこの勧告権は残すというんですね。  それで、今、日本には特殊法人は、それこそNHKだとか日本年金機構だとか、幾つ、三十五ぐらいあるんですかね。国への勧告権というのは、特殊法人での国への勧告権というのは聞いたことない、私はないんですね。  だから、今回、国の機関でもないのになぜその勧告権を認めたというか、勧告できるのか。特殊法人に勧告権を認めるということは法制上の問題がないのかどうか、これを聞きたいんですが。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) お答え申し上げます。  確かに、国の機関じゃないのに認められるのかというのは素朴な印象としてあるんですけれども、我々もいろいろ検討し、議論しました。  ただ、先ほど申し上げた学術会議の御希望もあったことと、それから学術会議が法律で定める目的を達成しやすくするためということで、引き続き、ある意味、今もあるものをそのまま外にということで法律上規定するということにいたしました。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 そういう意味では、ある程度それは特例になっているという、ある程度特例になっているということでいいんですかね。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) 申し上げます。  特例という言い方はともかくとして、多分学術会議だけということになろうかと思います。あっ、多分じゃないですね、学術会議だけです。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 そして、もう一つが、地位と権限、これも聞きたいんですけど、学術会議の言うナショナルアカデミーの五つの要件の中には、学術的に国を代表する機関としての地位、それからそのための公的資格の付与、これが入っているんですよね。  それで、海外のナショナルアカデミーにもこうした地位や権限という、こういうのが認められているところがあるのかどうか、これも併せてお伺いしたいと思いますが。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) お答え申し上げます。  先ほどの四か国の話でございますけれども、我が国のような、国が設立して、国の財政的支援を受けて運営される法人であって、特別な地位、権限が法律で明記されている国というのはないというふうに承知しております。  全部言うと時間掛かるんですが、例えば一番きれいなイギリスは、公益法人みたいな感じ、公益団体でございまして、特段、国を代表するというような何かものがあるとか、勧告しろとかしてくれとか、そういう規定もございません。ないというふうに承知しています。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 そうすると、ほかの国にその要件として認められていないことになると、先ほど言った財政基盤に、安定した財政基盤に続いて、やっぱりこの二つも、五要件、自由で民主的な国家に共通して見られる必要不可欠な要件というのとはやっぱり違ってくるんじゃないかなというふうに思います。  そこで、光石会長にお伺いしたいんですが、じゃ、アメリカやイギリスでは、この五要件、今言ったその地位や権限についてどのような根拠で認められているということが言えるのかどうか、これもしお答えになれればお願いいたします。

光石衛日本学術会議会長

○参考人(光石衛君) お答えいたしますが、勧告権に限らずもう少し広くということでありますが、各国のナショナルアカデミーは、時々の政権や政治的、社会的、宗教的諸勢力からの独立性を保ちながら、科学的な見地から問題の発見と解決法を示したり、社会の未来像を提言したり、国際的な連携活動を通じて科学の共通認識を形成してきた歴史があります。  ナショナルアカデミーの形態は多様であり、具体的な権限の設定においても様々ですが、例えば、米国や英国は、法律や国王の勅許により国を代表する機関として地位が付与されており、またそれらによって科学的助言を行っているものと承知をしております。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 私は今、じゃ、地位と権限についてそのアメリカやそれこそイギリスではどのような根拠に基づいて要件を満たしているというふうに言えるのかなというのをちょっと聞いたんですが、もうちょっと、もう答弁要旨が出てきてそれ以上言えないんであればちょっとあれですけど。というふうに、私が、あっ、答えられますでしょうか。いいですか。もう次行きましょうか。  ということになると、やはりそうすると、やっぱりこの二つの地位と権限についてもやはり今回学術会議にだけ認められていることになると。そうすると、日本の学術会議だけこのような特権を認めていること、これによって何を期待するのか、どういう効果を期待するのか、それをちょっと政府に聞きたいなというふうに思いますけど。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) お答え申し上げます。  五要件については、ちょっと先生も今いろいろ御質問ありましたけれども、ある意味、ちょっと言葉適切でなかったら申し訳ないですが、学術会議が自分たちの意見というか見解として、各国のナショナルアカデミーを見たときにそういうふうに見えているという御説明、ものだと思っています。実際、懇談会でもそういう形で御説明を受けています。  ただ、それ以上、どういう理由で、まさに先生御質問されたのと一緒ですけれども、どういう理由でこの項目がどの程度一緒なのかと、それが要件なのかということについては、何度かお尋ねしましたけれども、はっきりとお答えいただけませんでした。何を言っているかというと、したがって、五要件を満たしている満たしていないと我々言う立場ではないと、そうなると。というか、言えないのですけれども。  さっき大臣がちょっと別な場面で申し上げていました。確かに、独立性とか財政大事なので、この五つの大事なポイントはしっかり押さえて社会的な課題に取り組んでもらうとか、我々が発揮してほしい機能を発揮していただく、そのために必要な条件整備、法律をお願いしたいと思っているところです。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 そうすると、整理をすると、今言われている財政の問題、それから勧告の問題、それから地位と権限の問題、これはだから、特別、今回新しい法になったとしても、何というのか、学術会議に再び持っていただくというのは、その学術会議に期待されている役割をより良くやっていただきたいということなんだと思います。  じゃ、やるために、そしてそれだけの特権をもらっているために、じゃ学術会議側で何をやっていただかなきゃいけないかと思うと、まずは学術会議、実績をきちんと上げていかなければいけないんだというふうに思います。そして、それが国民から見て分かるように、そして国民がそれを見て信頼できるようにということをきちんとやっていかなければいけないんだと思います。  今回の法律の趣旨に沿って、国民の信頼を得て社会の役に立つということを実現させるために、学術会議としてそれがどのようにして担保されていければいいのかというふうに思っているか、これ、光石会長、お答えできればお願いいたします。

光石衛日本学術会議会長

○参考人(光石衛君) 日本学術会議は、平成二十年四月の総会で採択いたしました日本学術会議憲章におきまして、科学者は新たな知識の発見や技術の開発によって公共の福祉の増進に寄与するとともに、地球環境と人類社会の調和ある平和的な発展に貢献することを社会から負託されている存在であること、日本学術会議は日本の科学者コミュニティーの代表機関としての法制上の位置付けを受け止め、責任ある研究活動と教育普及活動の推進に貢献してこの負託に応えることを自ら述べているところでございます。  学術会議は、自らの役割とその改革を検討し、令和三年、二〇二一年四月に、より良い役割発揮に向けてを採択し、公表いたしました。そして、二十六期におきましては日本学術会議第二十六期アクションプランを公表し、タイムリー、スピーディーな意思の表出と科学的助言機能の強化、ナショナルアカデミーとしての国際プレゼンスの向上、多様な団体、国民とのコミュニケーションの促進、学術を核とした地方活性化の促進、情報発信機能の強化などについてまさに取り組んでおります。  さらに、四月の総会で採択いたしました声明におきましては、日本学術会議としましては、世界及び国内の社会課題の解決に寄与しつつ、学術の更なる発展のために自ら行動し、更なる改革を進め、次世代へと引き継いでいくことを国民、社会に対し約束するとしたところであり、アクションプランを始めとした改革の取組をより一層進めていくこととしております。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 ありがとうございます。  ただやはり、会長、聞いていると、理念的であるとか一応言ってはいただいたんですが、やはりもっとそれを国民に具体的に示せる、そして見れる、国民が評価するということをやっぱりやっていかなければいけないんだと思うんです。  それで、やっぱり国費によるある程度全面的な支援を受けていること、そして特権も与えられていること、ですから、この国費の適正な使用だとか使い方、これがいいのかどうかということをきちんと国民に示していかなきゃいけないと思うんです。  だから、それがさっきの懸念で言われていましたけれども、それがその業務を監査する監事や、そしてその学術会議の自己点検結果をきちんと審議して評価する評価委員会ということにつながってくるんだと思うので、私はそういう意味ではやっぱり必要なんだというふうに思います。これについて学術会議側の方では、やっぱり総理が指名することなどもあって、やっぱり介入につながるという言い方をされている。  じゃ、ここでまた聞きたいのは、先ほど言ったように、日本には三十五ほどの、三十四か、三十四の特殊法人が存在していますが、これ、主務大臣は、それぞれの主務大臣はどのように関与して、そして監事の機能がどうなっているのか、また、それによって法人のガバナンス強化にどういうふうに寄与しているのか、これを説明していただけますでしょうか。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) お答え申し上げます。  特殊法人三十四あるうち、かなり多くは、特殊会社、株式会社みたいな、会社名を挙げていいか分からないけど、NTTとかメトロとかそういうやつです。  そうなると少し違ってくるんですけれども、典型的な独法とか国立大学とかそのイメージ、今我々が言っている学術会議に近いイメージの特殊法人について言うと、ガバナンスはやはり国が関与してしっかり回さないといけないということで、法人の長の任命、理事長とかそういう人の任命、それから中期計画の認可、それから業績、業務実績の評価、それから監事の任命、そういったことを通じてガバナンスが適正に動くように、何というんでしょう、設計しているということでございます。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 そうすると、やっぱりある程度監事の機能というのはあるし、やっぱりそれは機能はしているんだと思います、ほかの特殊法人でもね。そうすると、やはりそれを今回の新しい特殊法人になる学術会議でもやっぱりそれは求めていくべきなんだと思いますし、政府の管理下に入るとか介入になるとかと言っていますけど、やっぱり、じゃ、学術会議側でそういう人たち選んでいいのかという問題にもなってくると思うんです。  例えば、評価委員会でも、じゃ、評価される側が仲の良い人を評価者にするだとか、やっぱり、監事される側が自分にとって都合のいいというか、ような監事を置いたりとかということになっちゃ、やっぱりそういうふうに言われてもいけないと思うんです。そうじゃないというふうに学術会議は思うかもしれないですけど、やっぱり外から見られるとそういう可能性はやっぱりあるんですよね。  そういう意味でも、そこは政府が指名した人による監事、それから評価委員会というのできちんと、しかもしっかりと運営をさせていくと、しっかりと見ていってもらうということが必要なんだと思いますが、そこについては、これは政府の方に聞きたいと思いますが、そこについては政府はどのようにお考えか、教えていただけますか。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) 片山先生おっしゃるとおりだと思います。  何か提言だとか会議の中身に関与するということではなくて、あくまでも適正、適法に運営されるためにそういった人を置く。そこが、先生おっしゃったとおり、むしろ監事とか評価でオーケーが出ればしっかりやっているというお墨付きになるんだという話は懇談会でも大分出ていましたし、懇談会の中で、大学の学長さんとか独法の理事長さんいらっしゃいましたけど、特に監事がいて何か問題があったことはないというふうに皆さん口をそろえて言っていらっしゃいました。  以上です。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 ですから、そういうふうにやっぱり学術会議も変わっていっていただければなというふうに思っていますし、それでもやっぱり政府の介入になるとかというんだったら、やっぱりそこはもう公益法人に移っていくしかなくなってくるのかなというふうに思うんです。  それで、そもそも、これ有識者懇談会の最終報告書には次のように書かれているんですよね。これちょっと長くなるかな。将来的、最終的には、活動の拡大はもとより、財政面も含めて自律性も高め、海外アカデミーに見られる公益法人のような形に落ち着いていくことが、ナショナルアカデミーとしての学術会議の理想的な在り方、そして、そこに着地するまでには、海外アカデミーに見られるような長い努力と実績、そして信頼の積み重ねが必要と、こういうふうに書かれているわけなんですよね。  そうすると、だから、今現状では、これからそれに向かっていくということなので、まず第一歩として特殊法人なんだというふうに思います。ただ、将来的にはやっぱり公益法人目指していくし、なおかつ、政府の関与を嫌がるというか、それに反対するというんだったら、やっぱりもうすぐに公益法人に移っていく努力をしていかなければいけないんだというふうに思いますが、そこ、最後、もし光石会長お答え、通告はこれしていないので、もしあれだったら政府の方でも結構ですけれども、もしお答えいただければと思います。

光石衛日本学術会議会長

○参考人(光石衛君) 言われることはある程度理解した上で申し上げますけれども、例えば監事に関してでございますが、他の法人の例と多少異なっているのは、総会ではなく内閣総理大臣で選任する監事とそれから総会が決める法人の長ということでは、選任する者が異なっているということがございます。ということで、総会と異なる方針で役員等の業務について監査を行うこととなると、法人の適正な運営に支障が生じるのではないかという懸念もあるということでございます。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 分かりました。ありがとうございます。  残りはまた質疑の回にやりたいと思います。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 国民民主党・新緑風会の竹詰仁です。  私は、今日は、これまでの経緯をお尋ねすることによって、今回の法改正、新法が妥当かどうかというのを判断する材料にさせていただきたいと思っております。  平成十六年に日本学術会議法が改正されて、平成十七年に施行されて、平成十七年改革というふうにも言われておりますけれども、この平成十七年改革の成果を初めにお尋ねしたいと思います。  このときに、会員の選出方法については、それ以前は学協会による推薦という方法から、現会員、連携会員による選出方法に変わりました。また、会員の任期については、それ以前は任期が三年で三回まで再任が可というルールでしたけれども、このときに、任期は六年、そして再任不可、つまり一期だけというルールに変わりました。加えて、定年がなしというルールでしたけれども、このときに、七十歳定年ということで、全会員の一斉改選、三年ごとということですけれども、一斉改選で、半数ごとに改選するということに変わりました。  この平成十七年改革によって会員の選出方法、そして会員の任期が変わったんですけれども、この改正後の成果については、大臣、どのように成果を評価されているか、お尋ねいたします。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 平成十七年の制度改正以前の学協会による推薦制におきましては、会員が自らの出身母体である学協会の利益代表として行動しがちであると、こんな指摘もありました。これが弊害だという声があったわけでありますが、当該改正における会員選考方式の変更により、これは改められたものと評価をいたしております。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 今のその利益誘導というか利益団体ということからそれが改まったと、それが成果だったというのは今大臣の御答弁にありました。  次に、部門制というのがありまして、以前は七部制だったんですけれども、三部制に変わりました。その三部というのが、人文科学、生命科学、そして理学及び工学。それぞれを中心とする三部制に大くくり化されたということであります。運営体制については、それ以前は総会主義というふうに言われておりましたけれども、ここに幹事会を設置し、機動的な意思決定をすることといたしました。加えて、このときに連携会員というのが導入されたと承知しております。  この七部制から三部制への変更、そして幹事会を設置したこと、連携会員を導入したこと、これらによる成果についてはどのように評価されているか、これも大臣にお尋ねいたします。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) 済みません、事務方から失礼いたします。  御指摘の十七年改革の成果ということでございます。  おっしゃったとおり、部の大ぐくり化、幹事会の設置、連携会員の創設といったかなり大きな改革が行われたということです。この後、提言などの表出を始めとする多くの意思決定を幹事会で機動的に行うことができるようになった、それから、迅速な助言、提言を行う仕組みを整備し、活用してきている、社会の状況等に応じた重要課題を審議する臨時の委員会などを組織して、テーマに応じた分野横断的な会員参画を得て、連携会員の参画を得て、従来以上に審議活動を行っている、そんな感じのことを十年ぐらいたった段階で考えていた、認識していたということのようでございます。  いずれにしても、一言だけ申し上げますと、懇談会でも、それを否定しているわけじゃないですけれども、決定事項は最小限にとどめて内部規則になるべく委ねようと、ある意味その弾力化、迅速化の方向を進めたことを考えているということです。  以上です。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 もう一つ、このときに外部評価制度というのが導入されました。この外部評価制度の導入については、法による条文の明記ではなくて、会則による、会則の改正により導入したということがあるんですけれども、この会則によって外部評価制度を導入した背景について説明をお願いします。

相川哲也内閣府日本学術会議事務局長

○政府参考人(相川哲也君) お答え申し上げます。  御指摘の外部評価制度でございますが、平成十五年二月に当時の総合科学技術会議、総合科学技術・イノベーション会議の前身でございます、において取りまとめられました意見具申、日本学術会議の在り方についてにおきまして、活動状況や運営について内外の有識者により外部評価を行う仕組みを導入することが考えられるとされたものでございます。  この意見具申を踏まえまして、日本学術会議の所轄、組織、会員の選考方法等について所要の改正を行う日本学術会議法の一部改正法案が平成十六年の通常国会に提出されました。  当該法案に外部評価制度は規定されなかったんですが、その後、日本学術会議における検討を踏まえて、会則に規定されることとなったと承知をしております。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 私は、過去のやってきたこの改革あるいはその成果というのが踏まえた上で今回の改正に至っているかどうかということを確認したいので、これについて質問をさせていただきました。  このときに、会員の選考について更に伺っていきたいんですけれども、当時、行政改革会議あるいは総合科学技術会議の中で、一つ目は、日本学術会議に陳情的な勧告等が増えてきたのではないかと、二つ目に、会員が高齢化し長期在籍会員がいることで会員構成が硬直化しているのではないかと、そういった指摘がされておりました。総合科学技術会議の意見具申においても、優れた研究者が科学的業績に基づいて会員に選出されることが重要であり、欧米諸国のアカデミーのコオプテーション方式による選出を基本とすることが適切であるとされておりました。  そこで、個別の学術研究団体の利害にとらわれない政策提言が行えるように、日本学術会議会員の選考方法を学術研究団体からの推薦に基づく方法から日本学術会議自身が会員候補者を選考する方法に変更されたと、先ほど大臣の答弁の一部にもその旨ございました。  この改革から現在に至るまで、コオプテーション方式では何回会員が選考されたのか、それを教えてください。

相川哲也内閣府日本学術会議事務局長

○政府参考人(相川哲也君) お答えいたします。  平成十七年十月の日本学術会議の一部を改正する法律の施行以降、現在のコオプテーション方式による会員選考、半数改選でございますが、計六回行われております。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 六回行われていて、また後ほど触れるんですが、一回だけ任命拒否があったということだと、それが事実だと思います。  事務局体制についてもお尋ねしたいんですけれども、世界のアカデミーとしての役割強化として、学術会議の事務局体制の強化が求められてきました。  学術会議に求められる役割を強化するためには事務局の体制は非常に重要ですし、事務局を支える財政的支援も重要であります。政府や社会に対する提言や科学者コミュニティー内のネットワークの強化、広報活動、国際的な協調や研究の共有など、事務局が担う役割も大変多いと思っております。  政府は、学術会議の事務局体制の強化のために、平成十七年改革以降、予算措置をどのように行ってきたのか、その法的根拠と予算措置したときの支援額の決定、つまり積算根拠について説明をお願いします。

相川哲也内閣府日本学術会議事務局長

○政府参考人(相川哲也君) お答えいたします。  日本学術会議の予算につきましては、日本学術会議法第一条第三項に規定されております、「日本学術会議に関する経費は、国庫の負担とする。」に基づき措置されております。  お尋ねの平成十七年度以降の予算措置についてですが、日本学術会議の予算の内容といたしましては、政府や社会に対する提言等を行う審議活動や、国際学術団体への代表派遣や共同主催国際会議など国際的な連携、交流を行うための活動、また、これらを支える事務局運営経費として毎年度所要額を要求し、予算編成過程のプロセスを経て必要な金額が決定されているところでございます。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 およそ九億円程度で推移をしてきて、今年、今年度については十二億円程度だったと私は承知しております。  ここで光石会長にお尋ねしたいんですけれども、今御回答があったんですけれども、この学術会議の事務局の運営に対して政府による財政措置が行われてきたんですけれども、この事務局運営費というのは基本的には政府による財政措置だけで賄ってきたのか、それの説明をお願いいたします。

光石衛日本学術会議会長

○参考人(光石衛君) 日本学術会議の事務局運営に必要な予算につきましては、政府の予算措置によって賄われているものと承知をしております。  一方で、事務局の人件費などの基盤的な経費のほか、審議活動や国際活動におきましては対面でのコミュニケーションも重要であると感じており、そのためには会員の旅費や手当などについて十分な予算が必要であると考えております。  ナショナルアカデミーとしての役割を適切に果たしていく上で安定した財源の確保ということが非常に重要であるということを申し添えておきたいと思います。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 基本的には政府の財政措置で賄ってきたということですけれども、今回、その学術会議の財政については、政府からの支援に限らず、財政の多様化を求めるということがあります。そのことによって独自性、自律性を期待する声があるということでございますけれども、ある意味自分で稼ぐということなんですけれども、あるいは多様な人、団体から支援をしていただくと、そういったこともあり得るんですけれども、実際にこの学術会議がそれができるのかどうかというのをちょっとお尋ねしたいんですけれども。  いろいろ今多様化という、あるいは外部からのですね、政府からのお金だけじゃない、外部の資金という意味で、現場の実態としてそれが可能であるかということで、会長の見解を伺いたいと思います。

光石衛日本学術会議会長

○参考人(光石衛君) お答えいたします。  全く可能ではないとは申し上げませんが、それほど多く稼げるようになるというふうには考えてはおりません。で、COI、コンフリクト・オブ・インタレストを起こさないようにしないといけないということについては十分に気を付けないといけないというふうに思っております。  いずれにしましても、先ほども申し上げましたけれども、資金を得ることが学術会議の目的ではなく、機能を十分に果たすために安定した財源を確保することが必要であるというふうに考えております。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 私も直接学術会員の方何人かからお話伺って、言葉としてはその財源の多様化というのは美しいというか否定される言葉じゃないんですけれども、実際には、ほとんど大学の教授だとか研究者が会員になっていて、常に事務局にいるわけじゃないし、ある意味、用事があるときだけ学術会議に参加している人がほとんどで、その中で金を稼げというのは、現実的にはどうやっていいか分からないというか、それは難しいという話は現場の方からお聞きしましたので、今までがそうだったからこれからも絶対そうだということまでは言えないのかもしれませんけど、ただ、現場の実態としては非常に困難であるという話は私も伺ってきました。  また、令和二年の任命拒否問題について、先ほどコオプテーション方式では平成十七年度改革から六回もうやったということでしたけれども、この令和二年の十月に行われた、この推薦百五名のうち六名を除く九十九名を任命したと、この六名が拒否されたということであります。  今日のこの委員会の中の議論でもあったので、この理由をお尋ねしても同じ回答だと思いますので、ちょっと違う観点で、政府は元来、あるいは内閣総理大臣はと言っていいかもしれませんが、元来いろんな判断をするときに、国家国民のために判断し、それを実行するのが政府であり内閣総理大臣だと思いますので、この任命拒否という判断も当然国家国民のためにやったというふうに、私はそう思う、信じたい、それが内閣総理大臣であるし、政府の役割だと思いますので、この六名の任命拒否をしたことで国家国民にとってはどのような裨益があったのかということを大臣にお尋ねいたします。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 日本学術会議の会員任命については、公務員の選定、罷免権が国民固有の権利であるという考え方に照らして、任命権者たる内閣総理大臣が国民に対して責任を負えるものでなければならないという観点を踏まえ、令和二年の会員任命についても当時の内閣総理大臣が責任を持って判断を行ったものであると承知をいたしております。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 それが今の国家国民のためにどのような裨益があったかというのは、ちょっと私は今の答弁では分かりませんでした。  当時、学術会議の梶田会長は、菅総理と面会して、任命されていない会員候補者の任命等を求める要望書を手交したというのが記憶に残っております。  ここで光石会長にお尋ねしたいんですけれども、光石会長は当時会長じゃなかったんですけれども、このときに、任命拒否に当たっては、学術会議としてその理由を政府にお尋ねになったか、そしてそのときに政府から何らかの理由の説明があったかということをお尋ねいたします。

光石衛日本学術会議会長

○参考人(光石衛君) 日本学術会議といたしましては、現時点におきましても、任命されない理由を説明いただきたいと要望をしておりますけれども、いまだに要望に対する政府からの回答はなされていないとの認識でございます。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 政府は説明してないという、推薦した学術会議の当事者にも説明してないということでございました。  このときに、結果的には六名が欠員となってしまったということなんですけれども、六名が欠員になったことを避けるために政府そして学術会議それぞれがどのように考えて行動を取ったのかをこの次お尋ねしたいんですけれども。  まず、政府に、この六名の任命拒否の代わりに新たな六名の推薦を学術会議に求めたのか、そのときの、どうしたのか伺います。

松田浩樹内閣府大臣官房長

○政府参考人(松田浩樹君) お答えいたします。  会員候補者の推薦は、日本学術会議法の規定に沿って学術会議サイドが行うものでございますので、政府といいますか、任命権者サイドとして新たな会員候補の推薦を求めるようなことは特段いたしておりません。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 ちょっと本当に分からないんですけれども。  ここで、じゃ、では、当事者である学術会議としては、新たな六名の推薦を検討したのか、また、したかしないか、その理由について教えてください。

光石衛日本学術会議会長

○参考人(光石衛君) 日本学術会議といたしましては、任命されていない六名は引き続き第二十五、二十六期の会員候補者であるとの立場であり、これは現在も変わってはおりません。  このため、任命されなかった六名に代わる候補者の検討は行っておりません。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 そうすると、この今回の法案にも出てきています定員、定員って一体何なんですかというふうにちょっと私は思います。  学術会議の会員の定数は、今は二百十名ということで、今提出されている法案は会員の定数を二百五十名とするとしております。ただし、令和八年十月一日から令和十一年の九月までの三か年は二百三十人。いずれ二百五十人になるということなんですけれども、今六名が既に欠員の状態であるということなんですけれども、この学術会議の会員は、学術会議は定員ですね、定員は必ず定められた定員を満たしていなければならないのか、また、満たしていない場合はどうしなければならないのか。現行法、そして今提出されている改正法、それぞれの、ついて説明をお願いします。

相川哲也内閣府日本学術会議事務局長

○政府参考人(相川哲也君) お答えいたします。  まず、現行法につきまして、お尋ねの学術会議の定員については、現行の日本学術会議第七条におきまして、日本学術会議は二百十人の日本学術会議会員をもってこれを組織すると規定されておりますが、定年による退職や病気その他やむを得ない事由による辞職について定めるなど、会員が二百十人いる状態を常に満たしていることを求めるものではないと認識しております。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 今提出されている法案についても教えてください。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) お答え申し上げます。  新法における学術会議の会員の数、先生おっしゃったとおり、最終的には二百五十人ということでございます。これはあくまでも上限でございまして、欠員が生じたからといって法律に抵触するということではございません。定員が欠けたときは総会で補欠の会員を選任できるということですけれども、ここも言ってみれば、実際に補欠を選任するかどうかは学術会議の御判断ということになります。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 もちろん、途中で例えばまさに定年になるとか、ちょっと病気になってお辞めになるという方がいて、その分が欠員が出るというのは一般的には理解できるんですけれども、今は六名が欠員のままになっていて、じゃ、本当にこの定員って一体何なのですかと。  今回、その二十名増やすということも、じゃ、ある意味どうでもいいじゃないですかと。定員というのは学術会議が推薦したことで決めるということであれば、何かそれを審議している私たちもちょっとこれどうでもいいように聞こえてしまうので、本当にその定員の考え方はしっかりもう一度、私も今日の答弁を聞いてまた改めて質問させていただきますけれども、きっとこの審議を聞いている多くの人も、じゃ、一体定員って何なんですかというふうに考えて、今考えてくださっている人も多いんじゃないかと思います。  この平成十七年の改革以降もいろんな議論が続きまして、例えば令和五年に日本学術会議の在り方についての方針というのが定め、作業が進められていて、令和五年四月十七日に、今度は学術会議の方なんですけれども、日本学術会議総会において、第二百十一回国会への提出を検討する日本学術会議法改正案の概要を説明したと。これは政府が学術会議に説明をしたというシーンでありました。  これに対して、学術会議は、その翌日の総会で政府に対する勧告を決定し、政府に対し、この改正案、第二百十一回国会への提出を一旦思いとどまって、日本の学術体制全般にわたる包括的、抜本的な見直しを行うための開かれた協議の場を設けることを求めております。改正案に含まれる選考諮問委員会の設置、中期業務運営計画の策定などが日本学術会議の独立性を毀損する可能性があるということで、これを問題提起されていると承知しております。この二日後に、今度は政府は、二百十一国会、これ令和五年度の通常国会でしたけれども、この日本学術会議法案の改正案を提出を見送りしたと、そういった経緯がございました。  この二百十一国会で日本学術会議法案のこの改正案の提出を見送った理由について、大臣にお尋ねいたします。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 学術会議の在り方についてはこれまでも様々な場で検討いただいておりますが、学術会議において検討すべき課題があるとして、令和三年四月に、日本学術会議のより良い役割発揮に向けてが取りまとめられました。  これを受けて、政府としても学術会議の在り方について検討し、学術会議の希望を踏まえ、国の機関のまま存置した上で、学術会議の運営や会員選考等の透明性を制度的に確保するための法案提出を検討いたしましたが、学術会議の理解を得られなかったため、この令和五年の通常国会への法案提出は見送ることとしたものでございます。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 今、学術会議の理解を得られなかったということだったんですけれども、今度は、じゃ、当事者である学術会議の方に、この際の法改正案、この当時の法改正案に反対した理由は何だったのか、御説明をお願いします。

光石衛日本学術会議会長

○参考人(光石衛君) 令和五年四月の百八十七回総会におきまして採択されました声明で、説明ではなく対話を、拙速な法改正ではなく開かれた協議の場をにおきまして、二〇二一年四月に日本学術会議のより良い役割発揮に向けてを公表し、それに記した改革方策を着実に実行するとともに、科学技術担当大臣との対話も開始したこと、それから、二〇二二年十二月に唐突に日本学術会議法の改正という政府方針が公表され、その後直ちに一月から始まる通常国会に法改正案を提出するというやり方は拙速であること、それから、法改正案に含まれる選考諮問委員会の設置、中期業務運営計画の策定そして日本学術会議の存在自体を否定するかのようなフォローアップ方針などが日本学術会議の独立性を毀損する可能性があることを指摘した上で、拙速な法改正の提案を一旦取りやめ、日本学術会議の在り方を含む学術体制全般の包括的、抜本的な見直しのために幅広い関係者の参画による開かれた協議の場を求めるということとしたものでございます。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 ちょっとこの辺から分からなくなってきたんですよ。なので、私は、平成十六年改正、平成十七年改革について初めに成果をお尋ねして、かなり政府からは成果があったということが、それが続いていて、この辺りから変な関係になるんですけども。で、このときは学術会議の方からも反対、で、大臣からも理解を得られなかったので法案の提出はしませんでしたという答弁だったんですけども。  昨日の本会議でも私、このプロセス、今日に至るプロセスについて質問させてもらったんですけども、これまでその学術会議と丁寧なコミュニケーションを取ってきたということだったんですけども、そうであれば、なぜ今、学術会議から修正を求めるような決議あるいは声明が出されているのかということなんですけど。  改めて、今まで、平成十七年改革からは成果が出ていたと、でも、この令和五年のときはお互いに折り合いが付かずに提出をしなかったと。で、今は提出しているんだけども、学術会議はそれに対して修正を求めているという、この辺のプロセスがよく分からないんですけども。  改めて、学術会議と政府とのこの法案提出に至るまでどのようなコミュニケーションを取ってきたのか、もう一度、大臣に説明いただきたいと思います。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 今回は、有識者による懇談会も開催をしながらコミュニケーションを取って議論を重ねてまいりました。三十三回の議論を重ねたということでございます。  そういう中で、会長始め学術会議の皆様方からの御意見も伺う中で、ほかの国が設立する法人のような、人事、業務へ国の関与はない、学術会議だけで会員を選べるようにしたい、そして、法人の適正、適正な運営を担保するための仕組みも必要最小限にするといったような、言わばコミュニケーションを取る中でこういった方向で今回の法律も進んでおり、実際に、会員の選考方法でありますとか評価方法、監事の仕組みなどには反映した部分もあったと承知をいたしているところでございます。  結果として、令和五年、前回は法案提出には至りませんでしたけれども、今回は学術会議の総会で決議の提案者御自身が、法案に反対する、反対ではないか、法案に対する反対ではないかという御指摘も聞きますが、反対ではございません、法案反対だとか法案を撤回せよというのではないと明確におっしゃっているように、学術会議には、法人化及び法案自身に反対ではないというところまで御理解をいただくまでコミュニケーションを取ってきたということかと理解をしております。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 時間になりましたので、また次、参考人の方から意見を聞きながら、また次の、中身については改めて質問させていただきたいと思います。  ありがとうございました。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  まず、法案審議の前提である任命拒否問題について大臣にお聞きいたします。  政府は、一九八三年の法改正当時の、内閣総理大臣の任命が形式的であるという国会答弁で確定した解釈を、二〇一八年に政府内部の検討で、国会にも示さずに、推薦のとおりに任命すべき義務があるとまでは言えないと一方的に勝手に覆して、六人を任命拒否をいたしました。  こんな一方的な解釈変更が許されるならば、政府がこの委員会でどんな答弁をしようとも後で覆ってしまうと、全く信用できないということになるわけですね。これでは国会審議の意味がなくなると思いますが、大臣、いかがですか。大臣、いかがですか。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) これまでも国会で御答弁申し上げているとおり、公務員の選定、罷免権が国民固有の権利であるという考え方に照らせば、国家公務員である日本学術会議の会員任命に当たって、任命権者たる内閣総理大臣が学術会議の推薦どおりに任命しなければならないというわけではないと承知をしております。  このことは政府としての一貫した考え方であり、解釈変更がなされたわけではないということはこれまでも国会審議等の場で内閣法制局からも繰り返し答弁がなされているものと承知をいたしております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 同じ答弁繰り返されるんですが、日本学術会議事務局と内閣法制局の間で二〇一八年九月から十一月にかけた、行われた解釈変更の検討過程を示す文書、検討文書と呼びますが、一部黒塗りでしか開示されておりませんけど、開示された部分を見ますと明らかな解釈変更が明らかになるんですよ。  九月二十七日の検討文書ではこう書いてあります。内閣はこの推薦に拘束され、単に国家公務員たる会員の身分を確定させるために形式的に任命しており、内閣総理大臣に拒否の権能はないものと解するのが相当であると明記されているんですね。つまり、これが国会答弁に基づく当時の解釈であり、運用だったということではありませんか。一九八三年の法改正時から一貫した解釈ではなくて、この検討を経て解釈が変えられたということじゃありませんか。

相川哲也内閣府日本学術会議事務局長

○政府参考人(相川哲也君) 事務局で作成した文書に関する御質問でございます。  一般的に、行政庁間における協議過程で作成された文書は、担当者が作成した試論段階の記載やその他参考となる情報が記載されることがあり、そういった意味において、本件文書には、平成三十年十一月十三日付け資料最終版には記載されなかった未成熟な記載が含まれております。  このような未成熟な記載の部分が最終版を作成する過程において変更されたり削除されたりしたものでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 そういういいかげんな答弁やめてほしいんですよ。  いいですか、先ほど九月二十七日の文書のことを言いましたけれども、それが検討を通じてどんどんどんどん変わっていくんですよ。  十月十九日付けの文書では、内閣総理大臣は、日本学術会議からの推薦を十分に尊重する必要があるのであって、実質的な任命権は日本学術会議にあり、内閣総理大臣の任命権は形式的なものとなることが期待されていると。形式的と期待されていると、こういうことになりました。ところが、今言われた十一月十三日の文書では、この形式的という総理が国会で答弁した言葉もなくなるんですよ。そして、任命拒否ができないとは言えないという言葉になったんですよ。  何でこの形式的という言葉、総理が国会の法案審議でやった言葉を何で削ったんですか。

相川哲也内閣府日本学術会議事務局長

○政府参考人(相川哲也君) お答え申し上げます。  形式的な任命のという部分について最終的な段階の文書のところでは入っていないということにつきましては、御指摘のとおり、そこの点については、先ほども申し上げました未成熟な記載の部分であって、協議の過程において変遷をしたものと、修正されたものというふうに認識しております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 当時、総理が未成熟な答弁したというんですか。めちゃくちゃですよ、そんなのは。こんな勝手な解釈変更許したら、国会審議が意味ないことになるんですよ。与党の皆さん、こんなことでいいんですか。答弁したって変わっちゃうんで、知らないうちに。私はこんなこと許せないと思いますよ。  さらに、大臣は、二〇二〇年の任命に当たって、学術会議が推薦名簿を提出する前に事務局を介してこれまでと同様に学術会議の会長と任命権者との間で意見交換が行われたが、任命の考え方のすり合わせまでには至らなかったと答弁をされております。  これも追加して聞きますが、しかし、当時の山極会長は、杉田官房副長官と直接会うことも電話で話をすることも事務局長を通じて断られた、話し合いたいとの官邸からの誘いもなかったと述べたことが報道をされております。この学術会議の会長が会いたいと言うのを断って、全く耳を貸さずに、官邸側が一方的に外すべき者と任命拒否した六人のリストを示したわけですよ、あのバツ印の文書をね。一体これが、どこが会長との意見交換だと、大臣答弁で言われましたが、何がこれが会長の意見交換なんですか。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) これまでも御答弁申し上げているとおり、日本学術会議から推薦名簿を提出する前に事務局を介して学術会議の会長と任命権者との間で意見交換が行われていたが、令和二年十月の任命に当たっても、これまでと同様に、推薦名簿が提出される前に事務局を介して意見交換が学術会議の会長との間で行われたものの、その中で任命の考え方のすり合わせまで至らなかったものと承知をいたしております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 だからその答弁について聞いているんですよ。現に会長が、事務局長を通じて、当時の杉田官房副長官と会うこと、電話で話すること、求めたけれども断られたと言っているんですよ。これでは会長との意見交換にならないじゃないですか。どこが意見交換なんですか。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 具体的にどなたと会ったか、そしてそこでどんなやり取りがあったかについては、これは人事のプロセスに関することであり、お答えを差し控えたいというのがこれまでの政府のスタンスであり、ここは御理解をいただきたいと思います。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 理解できません。人事だからこそ公正なプロセスが必要なんですよ。そして、会長との意見交換と言っているんですよ。それが誰とやったか分からないと。そんなことあり得ないですよ。  ですから、もう政府が一方的に法律の解釈を変更し、それを根拠に任命拒否をして、学術会議会長の面談要請も拒否して、そして一方的に拒否リストを出したわけですね。しかも、この任命拒否の理由も経緯も示されておりません。こんな下では私は、そしてその下でこの会員が欠員になっているという違法状態が続いているんですよ。これ放置したまま、審議をする前提を欠くということを強く言いたいと思うんですね。  しかも、この法解釈は一方的に変更されましたけれども、それでも任命拒否できるとは最終文書には書いてありません。書けなかったと思うんですよ。こう書いているんですね。推薦のとおりに任命すべき義務があるとまでは言えないと。限定的な表現をしております。  ところが、政府は、あの六人の任命拒否に当たりまして、総合的、俯瞰的な見地から判断という全く無限定な理由を示したんですよ。しかも、なぜ六人を任命したら総合的、俯瞰的に反するのかと、この理由の説明も何もされておりません。これが許されるなら誰だって、あなた俯瞰的、総合的に外れると言いさえすれば誰だって排除できることになるんですよ。  先ほど来、途中経過を開示すると混乱が起きるという答弁がありましたけれども、逆なんですよ。不開示にされているから不信が広がっているんですよ。  東京地裁も、先日の判決で、この不開示部分が内閣総理大臣による会員の任命ないし任命拒否権の限界を考えるに当たり有用な資料だと、こうして開示を命令をしたわけですね。  この不開示部分には、任命拒否できる場合の判断基準や要件などが記載されているんじゃないか、それに反することを現にやっているから開示ができないと、そういうことじゃありませんか、大臣。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 今御指摘の当該部分につきましては、情報公開法の不開示事由に該当すると判断したことから不開示とさせていただいているところでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 だから、東京地裁はこう言っているんですよ。国民主権の原理から、現時点で整理した法解釈及び運用だけでなく、当該法解釈及び運用が整理される過程や理由についても国民に十分に明らかにされ、吟味される必要があるというべきだ、これが国民主権の原理だと言っているんですよ。  それを何で隠すんですか。逆じゃないですか。もう一回お願いします。

相川哲也内閣府日本学術会議事務局長

○政府参考人(相川哲也君) 本件、係争中の事案でございますので、国の主張の詳細を申し上げるのは差し控えさせていただきたいと思います。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 そんな答弁するなら立たないでくださいよ。  本当に国民の前に事実を明らかにしていくということが今必要でありますし、それなしに本来審議に入れないんですね。  じゃ、実際の今後の解任はどのようになっていくのか、法案にどう規定されているかということでありますが、大臣は衆議院で、特定なイデオロギーや党派的な主張を繰り返す会員は今度の法案の中で解任できると答弁をいたしました。昨日の本会議では、これは解任規定を新設したものではなく、法文上の解任の要件は、会議の業務に関し著しく不適当な行為となっているという答弁がありました。  これは、現行法のある解任の要件、会員として不適当な行為があるときということと類似をしているわけでありますが、しかし、これまで、この現行法の解任要件というのは犯罪行為などだということは言われてきましたし、この先ほどの内閣法制局と事務局との検討文書の中にも、これは犯罪行為等だと明記しているんですよ。  ところが、大臣は、この犯罪行為ではなくてですよ、特定のイデオロギーや党派的な主張を繰り返す会員、これ犯罪者ですか。何でこの法案によって特定のイデオロギーや党派的な主張を繰り返すという方がこの規定で解任をできるということになるんですか。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) この法案では、会員の解任は、会員が学術会議の業務に関し著しく不適当な行為をしたと認められる場合に、会員候補者選定委員会の求めを受けて、総会の決議により行うこととされております。すなわち、国が会員の解任に関与する仕組みにはなっておりません。  学術会議の会員が、個人として政治的、社会的又は宗教的な意見を持つことはもとより自由であり、アカデミーにおける学術的な議論の結果としての助言等が、結果的に特定の政治的、社会的又は宗教的な立場からの主張に沿っているように見えるものであったとしても、学術的な議論を経て示されたものである限り、アカデミーとしての使命、目的にかなうものであると考えております。  しかしながら、アカデミーの活動は、政治的、社会的又は宗教的な諸勢力からの影響を受けずに学術的な見地のみによって行われるべきものと承知しており、特定の思想の人たちを排除するような選考を行ったり、政治的な主張や活動を行うようなことがあれば、アカデミー本来の在り方に沿ったものであるかどうか懸念が生じることになると考えられると思っております。  そこで、最終的には、どのような場合が解任に該当する事由となるかについて学術会議において適切に判断されるべきであろうということを申し上げたものでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 確認するのは、判断する、その要件を判断するのは学術会議だとおっしゃるわけですよ。  ところが、先ほども言いましたように、これまでは、現行法でもですよ、会員として不適当な行為があるときという解任理由について、もう犯罪行為などしか挙げていなかったんですね。ところが、大臣は、特定なイデオロギーや党派的な主張を繰り返す会員は解任できると、特定して述べたんですよ、具体的に。なぜこれだけを、これまでのずうっと経過があって、やったのか。  じゃ、事務方聞きますけど、そういうことを排除するような、これまで立法事実に関するようなことがあるんですか。特定イデオロギーで解任した、問題になったことあるんですか。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) 学術会議がその内部の規律を見てどういった方が会員にふさわしいかというのを判断されるということなのだろうと思います。  現在は、例えば犯罪行為を犯したときに退職させることができるという主体は総理になっているはずですが、今度はあくまでもこれは総会ということですので、そこは学術会議において適切に判断されればよろしいのではないかというふうに思っております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 それは犯罪行為の問題なんですよね。  こういう一般的な文言について、その具体的な例として唯一、特定なイデオロギーや党派的な主張を繰り返す会員は解任できると、この法案を提出している大臣がこういうことを答弁するということは、その答弁自身が明らかな政治介入に私はなると思いますよ。大臣、そう思いませんか。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 私が五月九日の衆議院内閣委員会で申し上げたのは、会員が特定の政治勢力や外国勢力から資金提供を受ける、また緊密に連携して活動するなどの事実が判明した場合にどのような対応を取ることができるのかとの趣旨の御質問に対して、政治的、社会的勢力や特定の外国勢力から独立して学術的な活動をしていただくというのが望ましいということは言うまでもないと、特定のイデオロギーや党派的な主張を繰り返す会員は学術会議が解任できると、どのような場合が解任に該当する事由となるかについては学術会議において適切に判断されるべきであろうということを、この御質問の流れに即して申し上げたということでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 繰り返しになりますけど、これまでそんな答弁はされたことないんです、現行法においても。それをこういう特定なことを言うと、大臣が答弁したそのこと自身が、私は、まさに政治介入になっていく。実際には新しい学術会議、いろんなことでがんじがらめにしている中で、大臣がこういうことを発言をしたこと自身が政治介入だと。私は、この答弁は撤回をしていただきたいと改めて求めたいと思います。  その上で、昨日も聞きました前文について。  本法案が現行の学術会議法の前文を削除していることについて、大臣は答弁で、本法案に引き継がれていると、こういうふうにおっしゃいました。  しかし、この現行の前文にある我が国の平和的復興、これが、この経済社会の健全的発展、健全な発展にこの思いが込められているというんですよ。でも、平和を削除してですよ、経済社会の健全的な発展、違うじゃないですか。何でこれ込められていると言えるんですか。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) お答え申し上げます。  現行法の理念を、その拡大、深化した形で、七十六年の時の経過、社会の変化、学問の発展を踏まえて現代的な視点から捉え直して書いているということでございまして、私どもは、経済社会の健全な発展というところで平和的復興を読み込み、更にそれを将来に向けて発展させていくというつもりで提案させていただいているところでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 いいですか、日本国憲法の三大原則、その一つが平和主義なんですよ。こんな経済の発展に読み込めるようなものじゃないんです。  しかも、これがどういうことをもたらすか。二〇〇二年のJAXA設置法にあった平和の目的に限りという文言は、二〇一二年の法改正で削除されました。その後、JAXAは防衛省との協力を始めまして、超音速飛行の基礎研究に参加をしておりまして、ミサイル防衛を無力化して戦争の様相を根本的に変えると言われる超音速ミサイルの開発に結び付く、こういう研究なんですよね。ですから、平和の文言が削除をされました。こういう軍事の論理にのみ込まれていくんですよ。にもかかわらず、あなた方は削除した。この法案の狙いがそこにも表れていると思います。  更に聞きますが、昨日の本会議では、この前文の科学者の総意の下という文言は学術会議の独立性や自律性や自主性のよりどころだと指摘をした上で、この科学者の総意の下はどこに引き継がれているのかとお聞きしましたけれども、大臣から明確な答弁がありませんでした。改めてお聞きいたします。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) この法案は、設立以来七十六年の学術の進歩と社会の変化を踏まえ、拡大、深化する役割に実効的に対応していくために、学術会議の機能強化に向けて独立性、自律性を抜本的に高めるためのものでございます。七十六年前に科学者の総意の下に設立されたという基本的な在り方及び前文に書かれている設立時の理念は、我が国のナショナルアカデミーの基本理念として、時代の変化に合わせた形で新法、新法人に受け継がれていくものでございます。  学術会議におかれましても、四月十五日の総会における声明において、日本学術会議の理念と位置付けは変わらず存続する、これまでの歩みや取組を、世界及び国内の社会課題の解決に寄与しつつ、学術の更なる発展のために自ら行動し、次世代へと引き継いでいくと宣言されているものと承知しているところでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 昨日の本会議と全く同じ答弁なんですよ。その答弁があったから今質問しているんですから、もうちょっとまともに対応してほしいんですよ。  そこで、光石会長に来ていただいておりますが、今ありましたように、四月十五日の学術会議の声明が日本学術会議の理念と位置付けは変わらなく存続しと述べていることをもって、今大臣はこれを、それを根拠にしてこの法案に現行法の理念が引き継がれていると、こういうふうに答弁をされるわけですが、私は、この声明のこの文言は学術会議としての決意などを述べたものであって、大臣が言うような趣旨ではないんじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

光石衛日本学術会議会長

○参考人(光石衛君) まず最初に、前文に関してですが、歴史的な背景を踏まえた科学者としての決意が表現された法律から、国、政府の側から見た学術への期待を表現する法律に変質されているというふうに分析をしております。  その上で、先月の総会で採択いたしました声明におきまして、日本学術会議の理念と位置付けは変わらず存続しとありますのは、いかなる状況にありましても、日本学術会議のこれまでの歴史を踏まえつつ、その先も、その理念及び位置付けは変わらず存続し、学術の振興を通じて文化を育み、平和で豊かな社会をつくり、国民の安心して生きがいがあり、健康で文化的な生活の維持増進に貢献していくという日本学術会議があるべき姿について言わば宣言したものでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 今ありましたように、日本学術会議があるべき姿を宣言をしたものだということであって、この法律にこれまでの前文が趣旨が盛り込まれていることと全く違う意味だとおっしゃっているんですよ。  大臣の答弁、違うじゃないですか。いかがですか。

坂井学自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(坂井学君) 学術会議の基本理念は、国民の理解と支持を得て、学術の向上発達、社会課題の解決への寄与という重要な目的のために、国が設立する法人の基本理念へと拡大、深化した形で、現代の視点から、法制的な観点からもあり、適切な用語を用いて記述され、受け継がれていくものであると考えております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 いやいや、学術会議はそうは思っていないと今あったわけですよ。  そして、四月十五日の総会の声明を引用されて大臣の答弁の合理性を言われたけれども、それも違うということなわけですね。  引き継がれていると言いますけれども、じゃ、条文のどこにそれがあるんですか。いかがですか。

笹川武内閣府大臣官房総合政策推進室室長

○政府参考人(笹川武君) 学術会議は、学術に関する知見が人類共有の知的資源であるとともに経済社会の健全な発展の基盤となるものであることに鑑み、世界の学界と連携協力して学術の向上発達及び学術に関する知見の活用の推進を図り、もって人類社会の持続的な発展及び国民の福祉に貢献するものとする、こういったことを、今大臣から答弁ありましたとおり、七十六年前の経緯も含めて、今の時点から捉え直して、国民と理解の支持の下、法律という、国が設置する法人という形で更に前に進めていくということでございますので、これを包含し、更に発展させるものというふうに考えております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 科学者によって起草されて作られたのがこの法律なわけですね。それを、その当事者がこの法律に引き継がれているものでないと先ほど答弁があったわけですよ。それを、そんな強弁をされても全く説得力も何もないという、受け継がれていないのは明らかだと言わなければなりません。  さらに、光石会長にお聞きしますけれども、私は昨日の本会議で、学者コミュニティーに対する学問の自由の保障は、思想、信条、信教、表現の自由などとは異なって、個々の科学者の研究、発表、教授の自由の保障に加え、科学者の相互批判と検討を可能とする科学者集団の自律的な規律があってこそ保障されると、科学者コミュニティー自体に学問の自由の保障が及ぶのは当然だと指摘しましたけれども、大臣から明確な答弁はありませんでした。  光石会長は、この学者コミュニティーと学問の自由についてどのようにお考えでしょうか。

光石衛日本学術会議会長

○参考人(光石衛君) 日本国憲法にあります学問の自由が保障する範囲につきましては、法学の専門家でもないためお答えすることは困難ではございますが、一般論で申し上げれば、知的活動を担う科学者にとって学問の自由が保障されていることは当然重要であります。  他方で、科学者及び科学者コミュニティーは、自らの専門知識、技術等の維持向上に加え、これらを生かして人類の健康と福祉等に対して貢献したり、社会における様々な課題の達成に向けた期待に応える責務も有していると考えております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 もう一点、光石会長にお聞きいたしますが、昨年七月三十日の文書の中で、大臣任命の監事や評価委員会、中期目標、中期計画の法定、次期以降の会員選考に特別な方法を導入すること、それから選定助言委員会、この五点について、近視眼的な利害に左右されない独立した自由な学術の営みを代表するアカデミーの活動を阻害するもので、到底受け入れられないと厳しく批判を、指摘をされました。今年三月二十四日には、提出された法律案に対して幹事会が整理した十六項目の懸念事項を示しており、この五点も含まれております。  ところが、大臣は、日本学術会議がこの法案や法人化に反対をしていないと繰り返し答弁をされているんですね。この間の説明や衆議院での質疑を踏まえて、これら五点、あるいはそれ以外の幹事会が指摘した懸念事項に関する懸念は払拭をされたんでしょうか。いかがでしょうか。

光石衛日本学術会議会長

○参考人(光石衛君) 先月の総会で採択されました声明におきまして、法案に関して、まず、プロセスにおいて当事者である日本学術会議との間で完全な合意には至らなかったにもかかわらず、科学者の代表により起草された現行法を廃止し、日本学術会議の理念や組織の骨格を定める内容の法案を政府が提出したことは遺憾と言わざるを得ないとした上で、内容につきまして、日本学術会議の基本理念、政府任命による監事による監査、中期的な活動計画や年度計画の策定と内閣府に置かれる評価委員会の関与、選定助言委員会の設置を含む会員の選任の仕組み、法人発足時等の会員選考等について、ナショナルアカデミーとして組織が満たすべきものとして日本学術会議が示す五要件のうち、特に活動面での政府からの独立、会員選考における自主性、独立性が充足されていない等の懸念が多くの会員から提起されたことを指摘し、これらの懸念点について、国会においても修正の可能性を含め十分に慎重な審議を望むとしております。  この法案が日本学術会議の独立性を高めるものであって外部からの不当な介入を許容するものではないという点につきましては政府からもお答えがあったものと思いますが、やはり日本学術会議総会における会員の意思は、条文の修正という形でそれを明らかにしてほしいというものであって、この間の法案の審議により、これまで示してきた懸念が完全に払拭されたと申し上げることはできないと考えております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 懸念は払拭されていないということであります。  終わります。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 れいわ新選組、大島九州男でございます。  今ずっと質疑を聞かせていただいておりまして、光石会長、基本的なことをちょっと確認ですね。  今、井上委員の質疑でもありましたけれども、日本国憲法とともに設立をされた日本学術会議という、私そういう認識なんですけれども、日本学術会議法の前文に、日本学術会議は、科学が文化国家の基礎であるという確信に立って、科学者の総意の下に、我が国の平和的復興、人類社会の福祉に貢献し、世界の学界と提携して学術の進歩に寄与することを使命とし、ここに設立されると。これはやはりすばらしい私は理念だというふうに理解をしています。  そしてまた、一九四九年の第一回総会で、発足に当たっての決意表明と。我々は、ここに人文科学及び自然科学のあらゆる分野にわたる全国の科学者のうちから選ばれた会員をもって組織する日本学術会議の成立を公表することができるのを喜ぶ。そしてここに、我々は、これまで我が国の科学者が取り来った態度について強く反省し、今後は、科学が文化国家ないし平和国家の基礎であるという確信の下に、我が国の平和的復興と人類の福祉増進のために貢献せんことを誓うものであるという、この理念ですね。  先ほど質疑の中でも会長がお答えになっておられましたけれども、この精神というのは今の学術会議の先生たちにも脈々と受け継がれているというふうに私は受け取りたいんですが、そういう受取でよろしいでしょうか。

光石衛日本学術会議会長

○参考人(光石衛君) 基本的に大きく変更があったというふうには理解しておりません。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 この精神に対して、それを否定するとか、いや、それは良くないとかいうような人は全世界誰もいないと。強いて言うなら、やや、ちょっと戦争して少しは我々の企業だとかそういったところに利益をもたらしたいとか、少しぐらいの部分に、ちょっと解釈を変えてでもそれを推進する、そういったところを入れてもいいんじゃないかみたいなことを思うような人がいればそれは少しずつ何か変化をしていくこともあり得るかなという気がするんですけれども。  今回の法案が出てきた経緯、この経緯は、多分多くの皆さんが同じ理解だというふうに思っているんで、ちょっとそのことについて確認をしながら質問をしていきたいんですね。  まずは、二〇一四年、政府は防衛装備移転三原則を策定して、翌一五年には大学研究機関を対象にした安全保障技術研究推進制度というのを設けましたと。これに対して、日本学術会議は、二〇一六年に検討委員会を設けて、一七年三月に軍事的安全保障研究に関する声明というのをお出しになりましたね。そして、その後、二〇一八年に内閣府事務局が、推薦どおりに任命する義務はないと解釈するメモを作成したとされ、関連文書の一部が黒塗りで公開され、続いて、二〇二〇年には六名の会員候補が任命されず、先ほどもありましたけれども、政府はいまだ真の説明をしていないという、こういう流れですよね。  いやいやいや、まず、その防衛装備移転三原則、そしてまた大学研究機関に安全保障技術研究推進制度というのを設けていったと、それに対して素早く検討委員会を設けて声明を出したと。私は、先ほどの学術会議の前文、決意表明ね、これに沿った行動をされた極めてまともな私はすばらしい判断だったというふうに思うんです。それが評価されてしかるべきなのに、なぜ、いやいや、学術会議が推薦をしてきた六名の会員候補が任命されなかった。それに対して、説明しないんじゃなくて、説明できないんですよ、これ。それをどういうふうに説明するのか。  これ、私の私見ですよ。いやいやいや、学術会議は、政府、当時の政府とあえて言いますが、当時の政府が進めようとしている軍産学、まさに、戦争するとは言いませんよ、その道に進んでいこうとする政府の方針に沿わないこういう声明を出して邪魔するなと。安全保障推進技術研究制度を設けて、文科省は大学の研究機関とか学者にお金をどんどん出すのもやめますよと、だから自分たちで、いろんな産業界と連携して自分たちで金集めて研究しろという、そういう道を開けて、そこに、軍需産業との連携を進める、こういう道を付けたからそこを走れと、ちゃんと道を付けたのに何で邪魔するんだという、私はそういうふうな声明だったと、本当こんな邪魔しやがってと。  だから、私は、そういう学術会議をこれ何とかしなきゃいけぬなと、どうやったらこれを私たち政府が思うような提言をしてくれるような会議になるのかなというのをずっと考えて、それをいろんなごちゃごちゃごちゃごちゃ議論してこういう法案をやっと作ってきたんだろうなと。これはもう私の私見でございます。いいですか。  まあまあ、それでいくと、まず二〇一四年四月に政府は防衛装備移転三原則を策定して、装備品や防衛関連技術の輸出を原則として禁じていた武器輸出三原則を改めて、一定の条件を設けた上で日本の安保に資する輸出を認めるよう方針を転換したと。これは、装備品開発に係る費用がかさんで共同開発が増えたことで、国内の防衛産業から輸出を増やすように要望が出ていたことを踏まえたものと私は考えますが、軍産連携の強化を図る狙いがあったと。で、翌二〇一五年に発足した防衛装備庁の安全保障技術研究推進制度は、軍産に学を加えた軍産学の連携強化を図ろうとしたと。これが安全保障技術研究推進制度の発足の趣旨だというふうに思うんですね、わざわざ防衛装備庁というのをつくったんだから。  その理念、それはそこにあると思うんですが、どうですか。

松本恭典防衛装備庁技術戦略部長

○政府参考人(松本恭典君) お答えいたします。  安全保障技術研究推進制度は、大学、独立行政法人の研究機関や企業などにおける独創的な研究を発掘し、将来有望である芽出し研究を育成することを目的として創設したものであり、防衛装備品そのものの研究開発を目的としたものではございません。  防衛省では、本制度を通じて、革新的、萌芽的な技術を発掘、育成することが、民生分野も含んだ我が国の技術基盤の強化につながり、ひいては防衛力の強化にもつながるという好循環が生まれることを期待しておるところです。  なお、制度発足当初から、本制度を通じて得られる研究成果については論文等の公表を制限することはございませんし、また、研究内容に防衛省職員が介入することはなく、研究の自由が担保されているところでございます。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 いやいやいや、防衛装備庁がこういうのを推進して、やれと言って旗振るんだから、これが武器だとか、武器と言うとあれですけど、日本を防衛するための機器、こういうものに寄与するものの狙いであるのは明らかでしょう。それだけ御答弁ください。

松本恭典防衛装備庁技術戦略部長

○政府参考人(松本恭典君) お答えいたします。  防衛装備品と申しましても、その技術の大半は通常の民生技術で構成されておるところでございまして、そうした幅広い民生技術を発展させていくということが、ひいては防衛力の強化にもつながり、民生分野の技術の発展にもつながっていくと、そのような趣旨で我々の方で基礎的な研究についても一定の規模ながら投資をさせていただいているというものでございます。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 いや、自衛隊がお金がなくて大変厳しい状況にある中に、今までそんなところにお金出さなかった防衛省が、そんな急に民生分野の発展のためにとお金出すわけないじゃないですか。だから、そういう詭弁を言うから国民は信用しないんだよ。こういった、過去、私が言った、武器輸出三原則を改めたりして道をつくってきて、そして初めてそこにお金出しているわけだから、だから、そんなうそを言っていると後々困りますよ。  会長、だから、この安全保障技術研究推進制度、これ、防衛省・自衛隊などの軍が大学、科学者などの学に接近する軍学共同の動きに対して、日本学術会議は、二〇一六年五月に安全保障と学術に関する検討委員会を発足させて、二〇一七年三月、軍事的安全保障研究に関する声明を発表したと先ほど言いました。これは、軍産連携に学を巻き込もうとした政府の取組に対する学の立場からの異議申立てだと。その学術会議の理念とその声明に沿った私は行動だと思うんですけれども、その趣旨や意義について、会長、御意見よろしくどうぞ。

光石衛日本学術会議会長

○参考人(光石衛君) 御指摘の二〇一七年の声明は、大学等の各研究機関に、軍事的安全保障研究とみなされる可能性のある研究について、その適切性を目的、方法、応用の妥当性の観点から技術的、倫理的に審議する制度を設けるべきことを求めるものでございます。  しかしながら、二〇二三年九月には、いわゆるデュアルユースを有する先端科学技術、新興科学技術に係る研究が大学等の研究機関で円滑に実施される方策について、研究インテグリティーの観点から見解を取りまとめております。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 今の二〇二三年のデュアルユースは付けて足したような話になるんですが、会長、まあそれも後でちょっと言いますけど。  今、これこそ、松本防衛装備庁技術戦略部長というのは、本年五月九日の衆議院内閣委員会で、安全保障技術研究推進制度につきましては、二〇一五年に制度を創設し、初年度は大学から五十八件の応募があったけれど、翌年度以降は大学等による応募が減少して十件前後で推移したんですという答弁しているんですね。これは、二〇一七年の声明を始めとする学術会議の取組により、軍産連携に学が巻き込まれるのを防いできた結果だったというふうに、こう私は思うわけね。  要は、何が言いたいかというと、学術会議があんな声明出さなかったらこの五十八件が百件とか行ってどんどん広がっていったのに、余計なことをしやがってと、ふざけんなというふうな思いがそこにあったと私は思っているんですね。それだけ学術会議の声明は学術界、大学とかに影響があったということですよ。で、それを聞いて、そうだなと、だからこれ、安易にお金のためにそんな防衛省がつり下げられた餌にぽっと食い付くのは学者として矜持が許さぬぞというような力が働いたと、私はそういうふうに思っているんですけど、会長、どうでしょうか。

光石衛日本学術会議会長

○参考人(光石衛君) 全く影響がなかったかというと、そうではないとは思いますが、一〇〇%それが理由であるとはなかなか言うのは難しいかと思います。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 一〇〇%じゃないけれども、九〇%そういう力働いたと、私はそういうふうに理解をしました。  それで、結局、先ほど付け足された二〇二三年デュアルユース。いやいや、当然、予算もない、学者としてはいろんな研究したいと。そうすると、先ほど防衛省が言った、いや、民生技術なんだと、いや、自分が今やろうとしているのは軍事のためじゃないぞと、これは民生技術のためにここにある、毒まんじゅうとは言わぬけれども、防衛省が出すお金を少しもらってそして自分のやりたい研究をやるんだというふうに、要は、心をそういうふうにちょっとチャンネルを、方向性を少し曲げて、そして自分のやりたい研究に進もうとしたという先生は僕はいると思いますよ。  だから、そういうことをやる政府のやり方が私はちょっとおかしいんじゃないのと。だから、大臣がさっきから答弁苦しいのはそういうことなんですよ。だから、はっきり、いやいや、学術会議に政府がしっかりと思うような学術的知見とかそういうものを発表させて、大学も学生も喜んで軍産学に協力できるようにするために、学術会議を自分たちの方向に導くための、そういう理念でもって今回法案をいろいろ作成してきたんだと。  だから、当然今までの学術会議の理念と相反するところがあるからだからちょっと平行線になったけれども、あらゆる手段を講じて、いやいや、予算をちょっとこういうふうに絞ったりとか、ここにぶら下げるものをちょっと変えたりとか、あとは、世間の人が見て、政府がその影響力を持たせるような形に見られると良くないから、政府はそういう人事とかには関与しないよ、しかし、ここに送り込む学術の代表者とかいろんな知見の人たちは、政府の思いを持った、忖度できる、そういうメンバーをつくって運営をすることによって政府の思いが実現できる、こういうような学術会議法として作った法律ですよと言えば、ああ、そうだよねと、みんなすとんと腹に落ちると。  でも、それに対して、本当にそれでいいのか悪いのかということを議論すればいいんだけれども、本質が何かまるっきり雲に隠されて煙を巻いたような本質で何か答弁されるから非常に分かりにくいというふうに思うわけですよ。  会長、内閣総理大臣による会員の任命は、日本学術会議法十七条に基づき、学術会議から推薦された会員候補者を形式的に任命するというふうになっていたと私は受け止めていますが、二〇一八年秋に内閣府日本学術会議事務局において内閣総理大臣の任命の在り方の検討が行われて、二〇一八年十一月に取りまとめられた日本学術会議法第十七条による推薦と内閣総理大臣による会員の任命との関係において、内閣総理大臣は日学法第十七条による推薦のとおり任命すべき義務があるとまでは言えないと考えると。この当時、というか、安倍総理がいろんな解釈変更をやられた、そういった流れを受けてやっているわけですよ、これは。  この時期、まさに学術会議が軍事的な安全保障研究の検討に取り組んで成果を出していたことであることから、政府に都合の悪い人物を会員にしないために検討を進めていたんじゃないかと、そういう流れの中で今があるというふうに私は理解しているんですけど、会長、どうでしょうか。

光石衛日本学術会議会長

○参考人(光石衛君) ちょっと質問に必ずしもお答えしていることになるかどうか分からないんですが、任命されていない六名につきましては、引き続き第二十五期、第二十六期の会員候補者であるとのこれまでの立場に変わりはありません。引き続き、任命されない理由を説明いただきたい旨を申し上げているところでございます。  御指摘の箇所なんですけれども、その文書におきましてより重要なのは、日本学術会議は法律上、科学者の代表機関として位置付けられており、独立して職務を行うこととされていること等によることからすれば、内閣総理大臣は、任命に当たって日本学術会議からの推薦を十分に尊重する必要があるとされている部分ではないかというふうに考えております。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 いや、まさに会長たちの本音ですよね、それがね。  だから、そういう法案を作ればいいわけで、あえて今回こういうふうに法案として新たに出す必要性が本当にあるのかどうなのか私自身は疑問でありますが、もし作るとすれば、今言う学術会議の理念とか今までの経緯に沿った形でやるべきだというふうに思うんですね。  先ほど、竹谷先生の、委員の質問で、ALPS処理水に関してというのがあったじゃないですか。ちょっとこれ教えてもらいたいんですけど、学術会議の中で、そのALPS処理水のことはやっぱり議論されたりとか、そういう研究している先生から意見があったということはあるんでしょう。ちょっとそれだけ教えてください。

相川哲也内閣府日本学術会議事務局長

○政府参考人(相川哲也君) 学術会議の中で、様々な専門の先生おられますので、様々な議論が行われておることは事実なんだと思いますが、具体的に現時点で御説明できるような議論の中身は承知しておりません。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 いや、多分、学術会議としてはそういうふうな議論をして何らかの意見はまとめていたと思うんですよ。それ是非ちょっと教えてもらいたい。正直、私のような野党の弱小な党の一国会議員が言っても出せないとかいうようなことがあるなら、それはちょっとこの委員会に、竹谷委員も御質問されていましたから、委員会に出してもらいたいとか思うんですけど、ちゃんと我々議員に出してくれたりできますか。

相川哲也内閣府日本学術会議事務局長

○政府参考人(相川哲也君) これまで具体的に議論をしておったということは承知しておりませんので、おりません。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 いや、だから、その資料を出してくれるかというの、あったら。

相川哲也内閣府日本学術会議事務局長

○政府参考人(相川哲也君) その資料があるかどうかということはちょっと現時点でちょっと承知しておりません。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 いやいや、だから、調べて、調べてもくれないの、ねえ。

相川哲也内閣府日本学術会議事務局長

○政府参考人(相川哲也君) 確認いたします。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 じゃ、確認して。あるはずだから。  私が何でこういうことを言うかというと、申し訳ないけど、そこで出てくるその答えは、ALPS処理水を出すことに対する自然界への影響だとか人体への影響だとか、そういうようなものが出ているからあえて表に出さなかった。それはなぜかというなら、政府が望む方向じゃないからなんだよ。  だから、こういうことをやってたら政府の思うつぼだよ。学術会議が独立して自分たちの意見をしっかり発信できるというようなことであれば、堂々とやればいいじゃない、別に政府がそれをどう思おうが。それを忖度してやるような、そういう学術会議になっちゃいけないということでしょう。  だから、多くの先生たちがこの法案に対して疑義を申し立てる最大の理由は、学術会議がこの理念の下に堂々と学者としての意見を胸を張って言える、そういう学術会議であってほしいと。いろんな思惑でねじ曲げられたそういう声明だとか、先生たちのその忖度する、学者の正しい意見はねじ曲げられたくないという、そういう願いを持って先生たちは私は議論されていると思いますよ。  だから、正々堂々とやりゃいいんですよ、政府も、学術会議も。そして議論を闘わして、そして国民にちゃんとどういう方向がいいのかということを示せばいいじゃないですか。そうしたら、はっきり大臣も、何か奥歯に物を挟むか挟まないかみたいな答弁にならないと思いますよ。  やっぱり、そういった議論がしっかりできるような法案になってないんだったら、また出し直しとか、そして、今回修正も掛けられるみたいですけど、これは数でいったら、衆議院でやってくれりゃ修正も通るかもしれないけど、参議院の数じゃ修正出しても通らないと、そんなの分かって運営しているわけでしょう。茶番になっちゃいけないですよ。  だから、私たちは国民の声を代弁する、いろんな国民いますから、それは。だから、それを進めろという人もいるんですよ。だから、進めろという声、いや、それはおかしいぞという声、それを正々堂々と闘わしてそして一つの法律を作っていく。それは国家国民のためでしょう。一部の企業だとか一部の思惑の人たちの代弁を時の与党がやって、一番やっちゃいけないのは、平和を壊しちゃいけないんだから。学術会議がこの二年で作った、この学術会議の本当に草案と前文と決意表明、これがちゃんと守られる、そういう法律だったら別にこういう議論しなくたって済むわけじゃないですか。  だから、ここは大臣ね、今いろんな思いを持って各先生たちが質疑されている中で、大臣、立場分かりますよ。それは政府として、当時大臣は関与してないんだから。でも、政府との流れとして、今の立場としてその答弁読まなきゃいけないのは分かるけど、井上委員や我々が質疑している思いを酌んでいただいてちょっとそこはしっかりと政治家としての答弁をしていただきたいという願いを持っています。  まあこれから参考人と、そしてまた質疑がありますから、だから今日はあえてその答弁は求めませんけれども、これ以降の質疑での答弁は、同じことの繰り返しではなくて、やはりしっかり大臣の考えや、学術会議の皆さん、そしてまた会長は多くの学者の代弁者ですから、是非それが通じるような質疑をしていただいて、最終的には、多くの国民が、ああ、そうかと、ああ、これで学術会議も大丈夫だなという法案にしていただくことを望んで、今日は質問を終わります。

和田政宗自由民主党

○委員長(和田政宗君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。     ─────────────

和田政宗自由民主党

○委員長(和田政宗君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  日本学術会議法案の審査のため、来る六月三日午後一時に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

和田政宗自由民主党

○委員長(和田政宗君) 御異議ないと認めます。  なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

和田政宗自由民主党

○委員長(和田政宗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時六分散会

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