総務委員会 第11号
- 発言数
- 233 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2025/05/20
会議録
○委員長(宮崎勝君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、塩田博昭君及び藤川政人君が委員を辞任され、その補欠として赤池誠章君及び高橋次郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(宮崎勝君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、警察庁長官官房審議官松田哲也君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(宮崎勝君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(宮崎勝君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に日本放送協会専務理事山名啓雄君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(宮崎勝君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(宮崎勝君) 電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次発言願います。
○井上義行君 自民党の井上義行でございます。 NTTというふうに聞くと、私は、昔、電電公社のイメージが強くて、私、国鉄の機関士だったものですから、国鉄民営化の後、電電公社からNTTに変わった、そのときに、様々ないろんなことが起きたことを覚えています。 私も、幾つかこの電子通信に、国鉄から学術会議に出向していた時期がございまして、この電子通信の在り方とかそういうことをまとめたときに、非常に科学の技術によって様々なことが起こり得ると。今の、まさかその当時は黒電話が今のような携帯になるとは思っていませんでしたけれども、そのときの議論では、もう既にそういう議論が始まっていました。やはり、こうした技術がどれだけ進むか、それはやっぱり研究開発、このところに力を入れていくからこそ新しい技術ができるんだろうというふうに思っています。 そして、私の持論なんですが、サービスというものは、一定の市場が到達すると、だんだん利益として落ちていく。今まで市場がどんどんどんどん行ったときにはある程度利益がどんどん上っていくんですが、ある一定のところに行くと利益が落ちていく。今は、例えば、昔でいうと、例えば検索で様々なインターネットで広がりを得て、そして市場が増えていった。ところが、今度はAIというものが登場して、今度は検索率が大幅に下がっていく、こういう時代に突入したんだろうというふうに思います。 そこで、私は、やはり財源の確保というものが必要になってくるだろうというふうに思います。現在、政府はNTTの持ち株会社の株式の三分の一を保有していまして、その株主配当というのは財投特会に入っているというふうに聞いております。その配当金を使って、世界をにらんだ研究開発や地域通信事業の維持、そして増大するデータセンターの消費電力に対応するために使えるようにするべきだというふうに私は考えます。 このNTTの配当金はどのように活用されているのか、まずお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(森田稔君) お答えいたします。 NTT株式につきましては、昭和六十年度の民営化に伴いまして、三分の一の政府保有分が、今御指摘にございました財政投融資特別会計投資勘定の帰属となってございます。その配当金収入は、投資勘定が行う産業投資の財源となってございます。 産業投資は、政策的必要性が高く、リターンは期待できるもののリスクが高く、民間だけでは十分に資金が供給されない事業へのリスクマネー供給に活用されてきております。 対象となる分野につきまして、特に特定の産業などに限定しているものではございませんが、その一部は、情報通信の分野におきましても、産業投資機関を通じてデータセンターや海底ケーブルの整備、運営といったプロジェクト支援にも活用されてきているところでございます。 引き続き、総務省所管の産投機関等を通じて情報通信分野へのリスクマネー供給についても適切に実施してまいりたいと考えてございます。
○井上義行君 今お伺いすると、私が指摘したものには使っているということでございます。しかしながら、もっとやはり民間ではなかなか投資できないものをしっかりと財投とかを使ってより更に進めるべきだろうというふうに思っております。 そこで、総務省にお伺いをしたいんですが、その配当金は、世界をにらんだ研究開発費や増大するデータセンターの消費電力に対応するための事業、先ほども話のありました、もっと情報通信分野の支援に活用するべきというふうに考えておりますけれども、総務省はどのような考えで支援を行っていくのかをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(湯本博信君) お答え申し上げます。 DXやGXによる社会全体のデジタル化が進展する中で、情報通信分野は我が国の経済成長を牽引する分野であり、国際競争力強化等の観点から、情報通信分野の研究開発、またインフラ整備に対する支援は極めて重要だと認識しているところでございます。 このため、総務省としましては、低消費電力で大量のデータを流通させることが可能となるオール光ネットワーク技術の研究開発に対する支援を行っているほか、経済産業省と連携し、電力インフラから見て望ましい地域へのデータセンターの誘導も含め、電力と通信の効果的な連携、いわゆるワット・ビット連携を推進することとしております。また、先ほど財務省から説明があったとおり、データセンターや海底ケーブルの整備、運営など情報通信分野のプロジェクト支援に産業投資を通じてNTT株式の配当金が活用されている実績もあるところでございます。 総務省といたしましては、引き続き、次世代のインフラや情報通信技術について社会実装や海外展開を見据えた戦略的な支援に取り組んでいく方針であり、そのために必要な予算の確保に努めてまいります。
○井上義行君 是非、予算の獲得に向けて、我々もしっかり支援をしていきますので、是非推進をするようにお願いしたいと思います。 そこで、前回質問をしたときに、やはりデータセンターを造るときには消費電力が大変必要だという旨を質問したときに、そのとき、答えとして、いわゆるワット・ビット連携を進めるため、官民の懇談会を立ち上げたところでございますという答えがございました。 このワット・ビット連携官民懇談会の検討状況と今後の取組についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(湯本博信君) お答え申し上げます。 新たなデータセンターの整備やAIの進展によって将来的に電力需要の一層の増加が見込まれる中、脱炭素社会の実現とデータセンターを基盤としたDXによる成長の両立を図っていくことが大変重要となってくるところでございます。 そこで、総務省におきましては、経済産業省と連携し、通信、電力、データセンターに関する産業界と政府の関係者が一堂に会した、委員からもお話ございましたワット・ビット連携官民懇談会を本年三月より開催しているところでございます。 懇談会におきましては、現在、関係事業者の考え方の共有や今後のデータセンター整備に向けた諸条件の整理、またワット・ビット連携に向けた効果的な方策等についてまさに検討を進めているところでございまして、六月を目途に取組方針の具体化を図ることとしております。 総務省といたしましては、この懇談会の議論も踏まえて、AI活用を通じたDXによる地方創生の推進と成長、そして脱炭素社会の実現の両立に向けて、データセンターの地方分散や、経済産業省とともにそれを支える電力、通信基盤の整備にしっかりと取り組んでまいります。
○井上義行君 是非進めていただきたいと思います。 そして、やはり通信というのは国の壁を越えた世界ですから、この海外との通信ケーブル、様々な形でつないでいるというふうに思います。 この海底ケーブルがいざテロとかあるいは災害によって切れたときに、これ大変な状況になると思います。それは、小さいかもしれないですけど、私が国鉄機関士のときに、長いトンネルがありまして、そのど真ん中で、ケーブル切断事件というふうに言われておりますが、ケーブルを切られて、突然トンネルの中で電気が消え、信号が一切付かない状態に追い込まれたことがあるんですね。そこで、首都圏はもう大パニックになりました。 だから、やはり今の時代でいくと、このケーブルが切断をされて大変な状況になったことを想定すると、やはりしっかりと日頃からこうした危機管理を整えていく必要があるというふうに思っております。 そこで、今回のような海底ケーブルが、もしテロや災害など、ケーブルが切断した場合に、そうした念頭に置いたその安全体制あるいは確保、こうしたことを総務省はどのように取り組んでいるか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(湯本博信君) お答え申し上げます。 四方を海洋に囲まれた我が国にとりまして、海底ケーブルは社会活動、経済活動を維持する上で欠かすことのできない重要インフラであり、その安全の確保は大変重要だと考えているところでございます。 このため、総務省といたしましては、海底ケーブルの安全の確保に向けて、御指摘のありました災害等が発生した場合も念頭に置いて、通信事業者と連携し、海底ケーブルの多ルート化、障害発生時の連絡体制や事業者の連絡体制の確立などに取り組んでおり、引き続き、海底ケーブルの安全の確保に向けて必要な取組を進めてまいります。
○井上義行君 やっぱり、こうしたケーブルが切断したときに速やかにやはり立て直しをしていかなければならない、そのときに、海外の人にこれを直してくださいと言っているんでは、やはりこうした危機管理が非常に低下していくんだろうというふうに思います。そこで、経済安全保障の観点からも、自国で海底ケーブルを生産、そして敷設、保守できる能力の確保が不可欠だというふうに思っております。 こうした生産、敷設支援を強化するなど、官民でいかに対応能力を高めるのか、こうしたことを総務省は検討していると思いますけれども、是非その総務省の見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(竹村晃一君) 委員御指摘のとおり、海洋に四方を囲まれた我が国においては、国際通信の九九%が海底ケーブルを経由しており、経済安全保障の観点から関連産業の自律性を確保することは極めて重要であると認識しております。 現在、海底ケーブルを生産、敷設することができる主要な事業者は、日本の企業を含めて世界で四社のみとなっております。国際的な受注競争も激化する中、諸外国においては海底ケーブルの敷設などを担う事業者に対して政府による出資などの支援が行われている例もあるものと承知をしております。 引き続き、我が国における自律的な供給体制を維持していくためには、急増する通信需要を踏まえ、事業者において技術力などの向上や生産、敷設、保守能力の充実を図ることが必要であります。 総務省としては、経済産業省などの関係府省とも緊密に連携しながら、海底ケーブル関連の産業の自律性の確保に向けてしっかり取り組んでまいります。
○井上義行君 今お答えがあったように、日本ではNEC一社しかないと、そのほかには直す業者もいないと。しかし、この分野というのは非常に利益が悪いものですから、やはり民間の会社がいつまでもその分野をやっていくのはいかがなものかという、多分株主から様々なことを言われているんだろうというふうに思います。やはり、こうした分野を国としても全面的にバックアップをして、こうした海外に頼らない、しっかり技術を継承してもらいたいというふうに思っております。 そして、最後に、このNTTの分割された問題なんですけれども、このNTTの東西の経営環境は大変厳しくなってくると思います。まあ、現在厳しいというふうに思います。様々な島があり、そして老朽化があり、これからどんどんどんどんこうした維持をすることが非常に難しくなっていく時代になっています。 私は、持論なんですけれども、やはりこの東西NTTをやはりもう一度統合したらどうかというふうに思っておりますので、こうしたこの東西の在り方についてどのように考えているのかをお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(湯本博信君) お答え申し上げます。 NTT東西の分離によって、現在も、NTT東西の料金やコスト構造の比較等を踏まえ効率化の検証が可能となっているほか、NTT東西の分離はケーブルテレビ事業者等が各地域で競争できる環境を下支えする効果を有しているところでございます。 こうした点を踏まえ、今回、NTT東西の分離は維持することとしておりますが、NTT東西の経営環境が厳しさを増しているということは委員からも御指摘あったとおりでございまして、東西の分離の在り方につきましては、その経営状況等を注視しつつ、NTT東西の統合が公正競争に与える影響、事業成長、コスト改革のために他に取り得る手段等を踏まえながら引き続き検討してまいります。
○井上義行君 終わります。
○吉川沙織君 立憲民主党の吉川沙織でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 本日の議題は電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律案でございますが、それぞれの法の目的について大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(村上誠一郎君) 吉川委員にお答えいたします。 電気通信事業法は、電気通信事業の公共性に鑑みまして、その運営を適正かつ合理的なものとするとともに、その公正な競争を促進することにより、電気通信役務の円滑な提供を確保するとともにその利用者等の利益を保護し、もって電気通信の健全な発達及び国民の利便の確保を図り、公共の福祉を増進することを目的として制定されたものだと承知しております。 また、NTT法は、日本電信電話株式会社、東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社について定めることを目的として制定されたものだと承知しております。 以上であります。
○吉川沙織君 それでは、電気通信事業法とNTT法の法律番号について基盤局長にお伺いいたします。
○政府参考人(湯本博信君) NTT法の法律番号は昭和五十九年法律第八十五号、電気通信事業法の法律番号は昭和五十九年法律第八十六号でございます。
○吉川沙織君 それでは、両法律の施行日についてお伺いいたします。
○政府参考人(湯本博信君) NTT法は昭和五十九年十二月二十五日、電気通信事業法は昭和六十年四月一日に施行されたところでございます。
○吉川沙織君 今日も議題となっておりますが、両法が及び法案として一本で提出を、見かけ上は一本で提出をされているわけでございますが、今回の提出法案が及び法案となった理由についてお伺いいたします。
○政府参考人(湯本博信君) 複数の法律の改正を一つの法律案で行う場合には、従来から、法律案に盛り込まれた政策が統一的なものであり、趣旨、目的が同じであること、法律案の条項が相互に関連しており、一つの体系を形作っていることを基準とすることとされております。 本法案は、令和六年の改正NTT法附則の規定等を踏まえ、NTTの在り方を含む通信政策の在り方について時代に即した見直しを行うものであり、その趣旨、目的を同じくするものでございます。また、ユニバーサルサービスの責務につきまして、NTT法において、NTTの電話のあまねく全国における提供の責務を見直し、電気通信事業法において、電話、ブロードバンド共に、複数の事業者が連携して効率的に全国をカバーする最終保障提供責務を設けるものであり、両法の改正事項は相互に関連性を有し、一つの体系を形作っております。 これらのことから、本法案では電気通信事業法とNTT法の改正を一つの法律案で行うこととしております。
○吉川沙織君 今の御答弁からいたしますと、相互に関連して一つの政策を体系で形作っているということでございまして、これ自身は今回ユニバーサルサービスの在り方が大きく変わるものですから理解をいたします。 では、これまでも同じような形で国会に法律が提出をされて成立をしていたかと思うんですが、これまで電気通信事業法とNTT法の改正案が及び法案か束ね法案で提出された回数についてお伺いいたします。
○政府参考人(湯本博信君) これまで電気通信事業法とNTT法とをセットで改正した法案が成立したのは、平成十三年、平成十五年、平成二十三年、令和二年の四回でございます。
○吉川沙織君 今回の改正案が成立をすれば五回目ということになろうかと思いますが、これまで四回、及び法案か束ね法案かで電気通信事業法なりNTT法が改正されたということでございますが、これまで四回の改正案の概要についてお伺いいたします。
○政府参考人(湯本博信君) 先ほど申し上げた四回の改正につきましてそれぞれの概要を申し上げますと、平成十三年改正は、公正な競争促進を図るため、市場支配的な電気通信事業者による他事業者の優遇等の禁止や基礎的電気通信役務の提供の確保のための措置の導入のほか、NTT東西が営むことができる業務を追加するため、新たな業務を行うための認可制の導入を行ったものでございます。 また、平成十五年改正は、電気通信事業者の迅速な事業展開や柔軟かつ多様なサービス提供を促すため、登録、届出制の導入や料金、約款の事前規制の原則撤廃のほか、NTT東西の特定の接続料を均一化するため、NTT東日本がNTT西日本に対して金銭を交付する措置の導入等を行ったものでございます。 次に、平成二十三年改正は、適正な競争環境を確保するため、市場支配的な電気通信事業者に対し、接続業務に関して知り得た情報の適切な管理体制の整備義務を課すほか、NTT東西の活用業務等について認可制から事前届出制への見直し等を行ったものでございます。 さらに、令和二年改正は、電気通信市場のグローバル化等に対応し、電気通信サービスに係る利用者利益等を確保するため、外国法人に対する国内代表者等の指定義務等を設けるほか、NTT東西の加入電話の提供における他社設備利用の導入等を行ったものでございます。
○吉川沙織君 これまで、公正な競争環境を始めユニバーサルサービスの在り方等について様々改正が行われてきたと承知をしております。 今回、電話の基礎的通信役務、これが大きく転換点を迎えることになるわけですけれども、この電話の基礎的電気通信役務、電話のユニバーサルサービスをNTT東西が担うと解される根拠条文について大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(村上誠一郎君) 電話のユニバーサルサービスに関する規定は、電気通信事業法第七条及びNTT法第三条にあります。いずれも、国民にとって不可欠な電話につきまして、ユニバーサルサービスとしての提供の確保を意図しております。 具体的には、電気通信事業法第七条は、電話の基礎的電気通信役務を提供する電気通信事業者に対し、その役務をあまねく日本全国における適切、公平かつ安定的な提供を努めるように求めるものであります。 現在、電話のユニバーサルサービスの交付金を受け取ることができる第一種適格電気通信事業者として、NTT東西のみからの指定の申請があり、両社のみが指定されているところであります。 また、NTT法第三条は、特に電話に着目しまして、電話が国民にとって基本的、基幹的な通信手段であることを踏まえ、NTT東西に対し、電話サービスの提供責務を課し、これにより、そのあまねく日本全国における適切、公平かつ安定的な提供を確保しているところであります。 以上であります。
○吉川沙織君 今の大臣の答弁踏まえますと、電気通信事業法第七条とNTT法の第三条、これ併せ読めばNTT東西が電話のユニバーサルサービスの責務を担うと読むことができるわけですけれども、今次改正でこの三条が大きく変わることになります。 総務省は、今回の法案提出に当たって、行政評価局が担っている規制の事前評価書、これを提出しております。ここに、規制の必要性、有効性として、今回の改正の背景と発生している課題、原因について書いておられますが、その概要を端的にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(湯本博信君) 規制の事前評価書におきましては、電話のユニバーサルサービスに関する改正の背景等について、これまでNTT東西等によりあまねく日本全国における提供が担保されてきたところ、その提供に必要なメタル回線設備が二〇三五年頃に維持限界が到来し縮退が避けられないことや、NTT東西以外の電気通信事業者による効率的な手段を用いた提供が可能になってきたことなどを踏まえれば、あまねく日本全国における提供を複数の電気通信事業者により確保することが適切になっていると評価しております。 これを踏まえ、電話のユニバーサルサービスについて、他の電気通信事業者がいないときに、特定の電気通信事業者にその提供の義務を課す等の制度を創設することが必要になっているとしております。
○吉川沙織君 この規制の事前評価書を、初めてこれどういうふうに書いていますかと取り上げたときはなかなか充実した記載ではなかったんですけれども、この間、毎回拝見いたしますと、随分書き込んでいただけるようになりましたので、これからもこの規制の事前評価書とか行政評価の仕組みについては見ていきたいと思います。 それでは、改めて大臣にお伺いいたします。 電気通信分野におけるユニバーサルサービスとは何でございましょうか。
○国務大臣(村上誠一郎君) 電気通信分野におけるユニバーサルサービスとは、国民生活に不可欠であるため、あまねく日本全国における提供が確保されるべき電気通信役務であります。 具体的に申し上げますと、電気通信事業法第七条におきまして、一つ、電話のユニバーサルサービスと、二つ、ブロードバンドのユニバーサルサービスの二つが規定されております。 以上であります。
○吉川沙織君 今全体のことをおっしゃっていただいて、電話とブロードバンドのユニバーサルサービスがあるとおっしゃってくださいましたが、では、個別に伺います。電話のユニバーサルサービスとは何でしょうか。
○国務大臣(村上誠一郎君) 電話のユニバーサルサービスとは、電気通信事業法第七条の第一項におきまして、第一号基礎的電気通信役務として規定されているものであります。具体的には、現状、一つ、加入電話、二つ、第一種公衆電話、三つ、災害時用公衆電話、四つ、緊急通報、五つ、加入電話相当の光IP電話、六つ、ワイヤレス固定電話がユニバーサルサービスとされております。 以上であります。
○吉川沙織君 今大臣から電話のユニバーサルサービスとは何かということをお答えいただいた中に、加入電話から始まって第一種公衆電話等をおっしゃってくださいましたが、加入電話、私もこれまで質疑の中では加入電話と申し上げてきましたけれども、いまいち分かりづらいものですから、加入電話についてはこれ以降、メタル固定電話というふうに申し上げさせていただこうと思います。 では次に、基盤局長に伺います。 電話がユニバーサルサービスであるということが法定された時期についてお伺いいたします。
○政府参考人(湯本博信君) 委員お尋ねの、電話がユニバーサルサービスとして規定された時期でございますが、これは平成十三年の電気通信事業法の改正によるものであり、その施行は平成十四年六月になります。なお、昭和五十九年に制定されたNTT法におきまして、電話の役務のあまねく日本全国における安定的な供給の確保、こういったことは、昭和五十九年のNTT法におきましてNTTの責務として法定されたということでございます。
○吉川沙織君 平成十三年の改正において法定をされたということでございますが、それでは具体的な事実についてお伺いしたいと思います。 この間の、メタルの固定電話といいますか電話の契約の、契約数の推移、ピーク時と直近の契約件数についてお答えいただければと思います。
○政府参考人(湯本博信君) アナログ固定電話及びISDNを合わせた固定電話の契約数についてでございますが、ピークでは一九九八年三月末時点の約六千三百万、直近では二〇二四年十二月末現在で約一千三百万となっているところでございます。
○吉川沙織君 先ほど若干言及はございましたけれども、電話のユニバーサルサービスの交付金制度は平成十三年の法制定で、実際にこの交付金制度の施行時期について改めてお伺いいたします。
○政府参考人(湯本博信君) 電話のユニバーサルサービス交付金制度は、平成十三年の電気通信事業法の改正により創設され、その施行は平成十四年六月になります。
○吉川沙織君 ユニバーサルサービスの交付金制度は、ユニバーサルサービスを維持するためにというような意味合いがあろうかと思いますが、十三年に法定されて、施行は十四年の六月。 では、この電話のユニバーサルサービスの交付金制度が発動を初めてされた時期というのはいつか、お教えいただけるとうれしく思います。
○政府参考人(湯本博信君) 電話のユニバーサルサービス交付金は、第一種適格電気通信事業者であるNTT東西に対し、平成十九年一月に初めて交付されたところでございます。
○吉川沙織君 今、平成十九年に初めて交付されたということですが、では、この電話のユニバーサルサービスの交付金制度、平成十三年に法定されて、施行は平成十四年、実際は十九年ということは平成十八年度に発動されたということでございますが、では、なぜこのユニバーサルサービス交付金制度が発動されるに至ったのでしょうか。その理由についてお伺いいたします。
○政府参考人(湯本博信君) 委員お尋ねの電話のユニバーサルサービス交付金制度が発動された理由につきましては、NTT東西の電話のユニバーサルサービス収支が平成十七年度に初めて赤字になったことに伴うものでございます。
○吉川沙織君 固定電話の契約件数は、先ほど局長に御答弁いただきましたとおり、一番ピークが一九九八年三月末時点の約六千三百万契約で、直近はピーク時の五分の一程度。恐らく、もっとこれから下がっていくことになろうかと思います。実際、平成十七年に電話のサービスの収支が赤字に転落をして、ユニバーサルサービスである固定電話を支えるために交付金制度が発動されたということでございます。 この電話のサービス自体はもう赤字に転落して久しいんですけれども、では、そこの部分だけではなくて、NTT東西の、最近のといいますか、直近の決算の状況について大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(村上誠一郎君) 本年五月に発表されました令和六年度の決算によりますと、NTT東日本は営業収益一兆六千六百五十四億円、営業利益は二千百三十五億円であります。一方、NTTの西日本は営業収益一兆四千六百八十六億円、営業利益八百十八億円であり、いずれも対前年での減収減益となっていると聞いております。 以上であります。
○吉川沙織君 固定電話がサービスの中心でしたけれども、そこがもう契約件数も減って、ただ維持をするということで、どうしても赤字の幅が大きくなって全体でも賄い切れなくなり、直近の決算では減収減益ということだと思います。 それでは、改めてまた局長にお伺いいたします。 NTT東西のメタルの固定電話等の維持に係っている赤字の額について、把握されている分についてお伺いいたします。
○政府参考人(湯本博信君) 電話のユニバーサルサービスの対象である加入電話と第一種公衆電話のNTT東西における収支は、NTTの公表した資料によれば、令和五年度で、NTT東日本が約二百四十八億円、NTT西日本が約三百十二億円の赤字で、合計約五百六十一億円の赤字額となっていると承知しております。
○吉川沙織君 先ほど来、固定電話は契約数が減っていって、維持には一定程度、相当のお金が掛かるということで、ユニバーサルサービス交付金制度が平成十三年に法定され、平成十八年度から交付されているということですが、では、実際に、そのユニバーサルサービスを維持するためにNTT東西に交付をされている実際のユニバーサルサービスの交付金の額について局長にお伺いいたします。
○政府参考人(湯本博信君) 委員御指摘の電話のユニバーサルサービス交付金は、第一種適格電気通信事業者として指定したNTT東日本及びNTT西日本に対して、今年度はNTT東日本が三十八・三億円、NTT西日本が二十五・四億円、合計六十三・七億円が交付されております。
○吉川沙織君 すなわち、今の足し算引き算は、ぱっとは私できませんけれども、東西のNTTの電話の維持に係る赤字の額は東西合わせて五百六十一億円、そしてそれを維持するために交付されているとされる交付金の額は合わせて六十三・七億円ということで、いかにもここを維持するために相当の赤字が出ているという、こういう事実はどう客観的に見ようともあろうかと思います。 そこで、今回の法改正にも至るわけですが、じゃ、現行の制度を確認させていただければと思います。この電話の今のユニバーサルサービス交付金制度の交付金算定の考え方、この算定についてはどういった考え方に基づいて現在の金額に設定をされているのか、局長にお伺いいたします。
○政府参考人(湯本博信君) 電話のユニバーサルサービス交付金の額は、法令の規定に基づきまして、第一種適格電気通信事業者に指定されているNTT東日本、NTT西日本それぞれの赤字額を上限として、両社から提出される能率的な経営の下における適正な原価を基に、最も効率的な設備を利用した場合に幾らのコストが掛かるかなどを勘案する、事前に定めた一定のルールにのっとって算定をされます。 具体的には、このようなルールに基づきまして支援機関が交付金額を算定し、その金額案について総務省の審議会における議論やパブリックコメントを経て、審議会答申をもって総務大臣が認可し、決定されているところでございます。
○吉川沙織君 では次に、大臣にお伺いいたします。 今回、このユニバーサルサービスのあまねく提供責務の第三条は削除となるわけですが、今後もこれを維持するために赤字額の拡大自体は見込まれると思います。今回の見直し自体でここに掛かるNTT東西の負担を軽減するものと考えますが、そもそも現在のユニバーサルサービスの交付額が十分なものであるかどうか。六十三・七億円の交付と、一方で東西が抱えるそこの赤字は五百億を優に超えているような状況で、そのことについての大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(村上誠一郎君) 今委員の御指摘どおり、今回の見直しによりまして、NTTは、あまねく提供責務を最終保障提供責務に見直すことで、他事業者が提供している地域では電話の提供責務を負わなくなります。また、モバイル網を活用した固定利用電話をユニバーサルサービスとして位置付けることで、責務を負う地域においても、無線を積極的に活用した、より効果、効率的な提供が可能となります。このため、NTT東西の負担は軽減されることになるものと考えております。 一方、電話のユニバーサルサービスの交付金の額は、先ほど局長からも答弁があったように、法令の規定に基づきまして、NTT東西の赤字額を上限として、支援機関が算定した案を総務省の審議会の議論などを経て認可しております。こうした透明性を確保した手続を経て、赤字額の一部に対し必要と見られる額を補填を行っているものであります。 以上であります。
○吉川沙織君 今回の改正案によっては、誰も手を挙げるところがいないところに関しては最終保障提供責務を負う事業者がいるわけですが、こういった地域というのは基本的に条件不利地、不採算地域など、特に収益を上げることが困難な地域にならざるを得ず、それ以外出ていくところは多分黒字になる地域だと思いますので、こういったことも踏まえて、交付金で一定程度は補填されなければなかなか改善の方に向かっていかないのではないかと思っています。 NTT東西、直近の決算では減収減益ということでしたが、なるべくそれを避けるために様々な経営努力自体は行ってきたものと、これもまた承知をしているところです。 局長に伺います。NTT東西における拠点ビルの集約、人員数の変遷等についてお伺いいたします。
○政府参考人(湯本博信君) NTT東西は、経営効率化のため、業務の集約や人員の削減などを行っているところでございます。 業務の集約として、平成十八年度にはNTT東日本で四十三拠点、NTT西日本で三十六拠点あった電話相談窓口を、直近の令和五年度ではNTT東日本で十七拠点、NTT西日本で二十八拠点に集約をしております。 また、NTT東西の人員数は、平成十八年度はNTT東日本で四・九万人、NTT西日本で五・八万人だったところ、直近の令和五年度はNTT東日本で二・五万人、NTT西日本で二・二万人に削減されているところでございます。
○吉川沙織君 拠点数も大幅に集約をせざるを得ず、そしてまた人員もかなりスリム化をして、なお赤字がトータルとしても避けられなくなっている、こういう状況であると思います。 一方で、メタルの固定電話に関しては、交換機網はIP網に変わりましたけれども、それ以外の設備は維持限界とされる二〇三五年まではどうにか保守をして維持をすると承知をしております。これらは老朽化、腐食化等も進み、故障率も年数がたつに従って上がってまいります。このメタルの固定電話の設備を維持するために要する費用について、局長にお伺いいたします。
○政府参考人(湯本博信君) メタル回線の維持に掛かるコストは、電気通信事業法に基づきましてNTT東日本、NTT西日本が整理をしているところでございます。二〇二三年度の第一種指定電気通信設備接続会計報告によれば、その金額は約二千八百億円となっているところでございます。
○吉川沙織君 維持をするだけで相当の費用を要するということになりますが、ここまでは一応、電話のユニバーサルサービスについて伺ってまいりました。先ほど大臣の答弁で、電話とブロードバンドのユニバーサルサービスがありますよという答弁いただきましたので、ここからはブロードバンドのユニバーサルサービスについてお伺いします。 まず、局長に伺います。ブロードバンドのユニバーサルサービスとは何でしょうか。
○政府参考人(湯本博信君) ブロードバンドのユニバーサルサービスとは、電気通信事業法第七条の第二号におきまして、第二号基礎的電気通信役務として規定されているものになります。 具体的には、インターネットへのアクセスを高速度で安定的に提供するサービスとして光ファイバーのみを使用するFTTHアクセスサービス、ケーブルテレビのうち幹線部分に光ファイバーを使用するHFC型と呼ばれるもの、また固定通信サービス向けに専用の無線回線を用いて提供するワイヤレス固定ブロードバンドアクセスサービスの専用型になります。
○吉川沙織君 昔は固定電話から始まって、二十七年、二十八年前はISDNが全盛期で、ADSLからいろいろ変遷してまいりましたが、ブロードバンド、もう最近では当たり前、FTTHは当たり前というような状況になっていますが、では、このブロードバンドについて、いつの法律でユニバーサルサービスであると規定されたか、局長に伺います。
○政府参考人(湯本博信君) 委員お尋ねのブロードバンドがユニバーサルサービスとして規定されたのは、令和四年度の、令和四年の電気通信事業法の改正によるものであり、その施行は令和五年六月になります。
○吉川沙織君 では、ブロードバンドのサービスが、ブロードバンドがユニバーサルサービスに位置付けられたのが令和四年の国会、通常国会だということでしたが、では、ブロードバンドのユニバーサルサービス交付金というのの位置付けが制定された時期についても併せて伺います。
○政府参考人(湯本博信君) ブロードバンドのユニバーサルサービス交付金制度は、同じく令和四年の電気通信事業法の改正により創設され、その施行は令和五年六月になります。
○吉川沙織君 電話と違ってブロードバンドについては、ユニバーサルサービスに位置付けたのと交付金に位置付けたタイミングは一緒ということでございますが、このブロードバンドについては、一般支援対象区域と特別支援区域に分けて、市場に委ねたのではサービスが維持されない可能性が極めて高い地域に分けて交付をするといったことも決められました。 では、ここで現状について伺います。ブロードバンドの未整備地帯の割合、市町村数、世帯数について、総務省が把握されているところについてお伺いいたします。
○政府参考人(湯本博信君) 光ファイバーの整備状況につきましては、事業者からの報告に基づきまして、二〇二三年三月末時点で、世帯カバー率は九九・八四%、未整備地域を抱える市町村は二百二十四市町村、未整備世帯数は約十万世帯と推計しているところでございます。
○吉川沙織君 実はこれ、二年前に同じようなお伺いしたときは九九・七%でしたので、若干は整備率上がっているんですが、まだ残されている世帯数は多いということになります。 このブロードバンド未整備地帯が多いエリアとしては、東日本エリアが多いのか、それとも西日本エリアが多いのか、もし御存じのようでしたらお教えいただけると幸いです。
○政府参考人(湯本博信君) 光ファイバー未整備地帯は西日本エリアに多いものと承知しているところでございます。
○吉川沙織君 先ほど大臣に直近の決算状況をお伺いいたしましたし、電話の維持に係る赤字額を東日本と西日本で分けて見てみますと、全て西日本の方の赤字額が大きかったり、今回、今御答弁いただいたブロードバンドの未整備地域についても西日本エリアの方が多いという、こういう状況でございました。 令和四年の電気通信事業法の改正については、このブロードバンドの未整備地域、何とかこのエリアを埋めていくためにユニバーサルサービス交付金制度を入れたわけですが、電話のユニバーサルサービス交付金については、その交付される額と実際の赤字額の乖離が比較的というか、かなり、二桁以上の億単位で大きいわけですけれども、ブロードバンドサービスのユニバーサルサービス交付金制度については、当時の大臣は、そこまで赤字が大きくならないような制度設計に努める旨答弁があったところですが、その方向性であることに相違ないか、大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(村上誠一郎君) 委員の御指摘の答弁は、令和四年の電気通信事業法改正案の審議に際して、ブロードバンドのユニバーサルサービスの交付金制度における特別支援区域につきまして、支援額の算定に当たっては一定の配慮が必要である旨を述べたものと認識しております。 この一定の配慮につきましては、具体的には、本年の四月一日に施行した省令におきまして、特別支援区域は不採算性が極めて高い地域であることに鑑み、その区域でサービスを提供する事業者につきましては、収入と費用を相殺した赤字分を補填する考え方を採用するなど、制度に反映しているところであります。
○吉川沙織君 当時も、総務大臣と当時の局長からもその同じような旨の答弁があったところでございますが、では、今お尋ねしたのは、令和四年に制度設計されたユニバーサルサービス、ブロードバンドのユニバーサルサービス交付金制度の乖離幅をなるべく少なくしようというこの方向性についての御答弁でしたが、では、今回、どの事業者も手を挙げないところに係る最終保障提供責務に関する交付金は今回新設されることになりますが、これについても先ほどと同様の考え方で制度設計をされるということでよろしいでしょうか。大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(村上誠一郎君) 委員の御指摘どおり、本法案では、新たに設ける最終保障提供責務に基づきまして、ユニバーサルサービスを提供する場合の赤字額も交付金の対象とすることとしております。 これについては、本法案をお認めいただいた場合に具体的な交付金額の算定方法等検討していくこととなります。その際、最終保障提供責務は、提供者が誰もいない不採算性が極めて高い地域で履行の義務が課されるものであるため、その算定に当たりましては、収入と費用を相殺した赤字分を補填する考え方の採用など、一定の配慮が必要であると考えております。 令和四年の改正法及び本法案のいずれの場合につきましても、ユニバーサルサービス交付金はあまねく全国、日本におけるユニバーサルサービスの安定的な提供を確保するためのものでありますから、個々の事業者による効率的なサービスの提供を前提としつつ、必要な額を補填できるよう適切な仕組みを検討してまいりたいと、そのように考えております。
○吉川沙織君 NTT東西の直近の決算状況に鑑みれば、このまま赤字額がどんどん増えれば、メタル固定電話、二〇三五年までは何としても維持をしなきゃいけないけれどもそれが難しくなるといったことも踏まえて、令和二年の法改正ではワイヤレス固定電話の考え方が導入されたわけですけど、このとき、当時の総務大臣からはこう答弁がありました。「加入電話の重要性については答弁をしてまいりました。どうしても維持をしなければならないと考えております。」と。 もうここまで、多分こういう状況になっているのが現状ですので、新たに設けられる交付金、それからブロードバンドのユニバーサルサービスの交付金、それぞれ制度設計難しいところはあろうかと思いますけれども、相殺できるような形で制度設計努めていただければと思います。 今回の改正案では、今大臣からも様々御答弁ありましたが、電話のあまねく提供責務が見直されることになります。NTT東西の通信インフラは、我が国の通信全体を支える基幹的なインフラでもあります。 これに鑑みて、NTT法改正案第十三条では、重要な設備等の譲渡等について認可対象とすることとされています。これも後ほどお伺いいたしますが、総務省令に委任する点が多いところですが、ある程度国会審議の場で明らかにすべきというスタンスで私はどの法律案でもお尋ねをしてまいりました。 この譲渡等の認可の対象になる線路敷設基盤は、具体的に何を対象とする想定であるか、伺います。
○政府参考人(湯本博信君) NTT東西の線路敷設基盤は、NTTのみならず、他事業者を含め、我が国における通信サービスの安定的な提供に重要な公共的な役割を果たしております。 このため、NTT東西の線路敷設基盤の適切な維持を図り、今後も我が国の通信インフラ全体を支える公共的な役割を安定的に確保するため、本法案におきまして、その譲渡等に認可制を導入することとしております。 その認可対象となる線路敷設基盤につきまして、具体的に申し上げれば、光ファイバー等の電気通信設備の設置に必要な電柱、管路、洞道や局舎等を想定しているところでございます。
○吉川沙織君 電柱、管路、洞道、局舎等の想定であるということですが、職場や運用の実態を踏まえれば、工事等のための電柱一本の移転からということはなかなかこれ想定しづらいんでございますが、どのような場合が引き続き認可が不要なのか、大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(村上誠一郎君) NTTの線路敷設基盤の譲渡等につきましては、本年二月に取りまとめられました情報通信審議会の最終答申におきまして、規制コスト等を踏まえて対象範囲を検討した上で、認可の対象とすることが適当とされております。 総務省としましては、これを踏まえまして、認可の対象の範囲について、委員の御指摘のような電柱一本一本の撤去の全てについて認可の対象とすることは想定しておりません。例えば、電柱が現在の位置では支障があるために移転することを伴って廃棄する場合、そういう場合は認可を不要とすることと想定しております。 いずれにしましても、総務省としましては、本法案が成立した場合については、認可対象の範囲について適切に検討を行ってまいりたいと、そのように考えております。
○吉川沙織君 では、先ほどもその想定の中に入って局長の答弁の中には入ってきませんでしたが、線路敷設基盤に光ファイバーは入るんでしょうか。
○国務大臣(村上誠一郎君) 御指摘の線路敷設基盤とは、NTT東西が電電公社から承継した全国規模の電柱や管路等でありまして、NTT東西の光ファイバーは含まれないと、そういうふうに考えております。
○吉川沙織君 令和六年三月十四日の通信政策特別委員会公正競争ワーキングの第三回でも、構成員の方が、光ファイバーそれ自体は公社から承継した特別な資産ではなく、NTTが民営化以降自らのたゆまぬ努力と経営判断によって築き上げてきたものですと、こう発言をされていますし、今の大臣の答弁でも明確になったと思います。 ただ、これら線路敷設基盤は電電公社時代からNTTが承継したものであることには違いありません。いわゆる特別な資産とも呼ばれています。このような特別な資産は一民間企業では構築できない巨大インフラであり、これを承継したNTTは情報通信サービスの安定的提供を行う公共的役割を担っていることは言うまでもありません。 今回、線路敷設基盤の認可の制度が設けられたように、いわゆる特別な資産については、NTT以外の事業者からも、日本の通信の根幹であり、公正競争の観点だけではなく、ユニバーサルサービス、安全保障の観点からもその譲渡等は認可対象とすべきという、そういう意見等もいろいろ交わされました。 ただ、さっき、メタルの固定電話を維持するために二千八百億円年間掛かる、公社時代に整備された線路敷設基盤自体も経年劣化を免れず、維持に相応の費用が生じると想定されます。 局長に分かればお答えいただければと思います。分からなければ結構でございますが、このいわゆる特別な資産の維持費用について、どのような認識ございますでしょうか。なければないで結構でございます。
○政府参考人(湯本博信君) 済みません、今お尋ねの点につきましては、ちょっと手元に数字がないので、ちょっとお答えは差し控えさせていただきます。
○吉川沙織君 いわゆる特別な資産が日本の通信の根幹であるとすれば、その維持管理、公社が前身であるとはいえ、民間となったNTTのみで負担し続けること自体も、なかなかこれは考えることが必要な時期に来ているのではないかと思っています。 維持管理だけで大きな負担となれば、情報通信サービス提供の基盤となるインフラが危機に瀕するだけではなく、最終保障提供責務等すら危ぶまれることになりますので、線路敷設基盤の維持管理に必要な費用を試算すること自体も必要になってくるのではないかと思われます。 そこで、大臣にお伺いいたします。 NTT東西でいえば、先ほどから何回も出ていますけど、西日本の赤字が大きく、また、今後電話に代わって主要な役割を担うブロードバンドの未整備地域も同様でございます。平成十一年七月一日にNTT東西、分離分割したことは、今考えてみますと、国民、利用者で低廉で安定したサービスを維持、提供するという意味合いにおいて困難さを増す状況になってきているのではないかと考えますが、御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(村上誠一郎君) 委員の御指摘どおり、NTT西日本の地域は、まあ我が選挙区もそうですが、離島が多いことにありまして、NTTの東日本よりも固定電話の赤字額が大きく、ブロードバンドについて未整備率が高くなっております。今後も、NTTの東日本を含め、固定電話の収支の悪化が見込まれますから、ユニバーサルサービスを安定的に提供できる環境を効率的に確保することが重要であると、そういうふうに考えております。 このような状況を踏まえまして、今回の見直しにつきましては、一つ、ユニバーサルサービスの提供について無線の積極的な活用を図るとともに、NTTのみに課されている電話のあまねく提供責務を見直すほか、二つ目は、NTT東西の経営の自由度を高めるため、その業務範囲等の規制や合併の認可を緩和するなどの措置を講ずることとしております。 一方、NTT東西の分離につきましては、現在もNTT東西の間のコストや収益構造の比較などを通じまして効率化の検証が可能となっているほか、ケーブルテレビ事業者等を各地域で競争できる環境を下支えする効果も有していると考えております。このことを踏まえまして、今回、NTTの東西の分離は維持することとしております。 ただし、委員の御指摘どおり、NTT東西の経営環境は厳しさを増しております。NTT東西の分離の在り方につきましては、その経営状況等を注視しながら、NTT東西の相互が公正競争に与える影響、また、事業成長、コスト改革のためにほかに取り得る手段等を踏まえながら引き続き検討していきたいと、そのように考えております。
○吉川沙織君 電気通信自由化から今年節目の四十年、電電公社からNTT、民営化されて四十年が経過いたしました。 同じような時期で公社から民営化の流れをたどった業種、業態と、これに伴う法律について、局長に伺います。
○政府参考人(湯本博信君) 日本電信電話公社と同じような時期に公社から民営化された業種、業態としては、日本電信電話公社と同様に昭和六十年に民営化されたたばこ事業の日本専売公社と、昭和六十二年に民営化された鉄道事業の日本国有鉄道が挙げられます。 日本専売公社の民営化に伴い制定された法律としては、日本たばこ産業株式会社を設立し、その事業の範囲等について規制する日本たばこ産業株式会社法がございます。また、日本国有鉄道の民営化に伴い制定された法律としては、北海道旅客鉄道株式会社や日本貨物鉄道株式会社等を設立し、その事業の範囲等について規制する旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律がございます。
○吉川沙織君 それらから約四十年が経過をしました。 それぞれ事業を取り巻く環境は厳しさを増していますし、当時想定された状況とは全く違う状況になっているかと思います。 事実、五月八日の衆議院総務委員会でも大臣は、私見ですけれどもと前置きをされながら、JRの分割でしたね、あれは失敗だったと思っておりますという発言というか答弁をされておりまして、いろんな意味でいろんなことを見直さなきゃいけないという時期かと思います。 今回、あまねく提供責務は廃止される一方で、引き続き、NTT持ち株、東西の事業の履行のため、担保措置と呼ばれる規定は残ることになります。この担保措置について、ほかの特殊会社と異なる点について局長に伺います。
○政府参考人(湯本博信君) NTT法におきましては、外国人の議決権保有割合を三分の一未満に制限する外資規制や、政府によるNTT株式の三分の一以上の保有義務が設けられており、今回の法案におきましてもこれらの担保措置は維持することとしております。 現在、他の特殊会社の担保措置におきましては、日本郵政やJT、日本たばこ産業などで政府による株式保有義務が設けられている例はありますが、外資規制が設けられている例はないものと承知しているところでございます。
○吉川沙織君 他の特殊会社で外資等規制が掛かっている会社はございません。成田国際空港やJR北海道等、東日本高速道路や東京メトロも重要インフラであることには違いないんですが、外資規制はありません。 では、なぜ外資規制が他の特殊会社に掛からずNTTのみに掛かっているんでしょうか。
○政府参考人(湯本博信君) NTTの線路敷設基盤を含む通信インフラは、他の事業者の携帯電話サービスにも利用されるなど、我が国の通信全体を支える公共的な役割を担っており、外国の影響力に対する経営の自主性を確保することは、我が国の通信サービスの安定的な提供を確保する上で極めて重要であると認識しているところでございます。このため、NTT法におきまして、外国人の議決権保有割合を三分の一未満に制限する外資規制が設けられているところでございます。 他の特殊会社にはこのような外資規制は設けられておりませんが、各特殊会社の担保措置につきましては、各会社の公益性や事業の性格等を踏まえて設けられているものと承知をしているところでございます。
○吉川沙織君 今、外国の影響力に対する経営の自主性を確保することは、多分、NTTのみならず、通信インフラを担う事業者であれば共通する点もあるのではないかと思われますし、今回、ユニバーサルサービスの担い手は多様化することとなります。ですので、外資規制については、通信インフラが重要で外資を制限するというのであれば、通信インフラを保有する事業者に対して一定程度一律に設けるか、それほど重要でもないというのであれば一律に外すかということも考えられなくはないんですが、大臣の御所見を伺います。
○国務大臣(村上誠一郎君) 御高承のように、NTTは、電電公社から承継した全国津々浦々の通信インフラを通じて、我が国の通信全体を支える公共的な役割を担っております。ユニバーサルサービスや公正競争、経済安全保障を確保する上でも重要な役割が求められていると考えております。また、モバイルサービス等につきましても、社会のインフラとしての重要性が増しております。これらのサービスもNTTの線路敷設基盤等に大きく依存している状況であります。 これらの点におきまして、NTTとそれ以外の主要通信事業者との間では、外資規制の必要性に差異があると考えております。このため、NTTに対してのみ、NTT法において外国人の議決権保有割合を三分の一未満に制限する外資規制が設けられているものであります。 以上であります。
○吉川沙織君 確かに、線路敷設基盤を持っている、持っていないの違いはありますが、国民、利用者に提供するサービスの内容としては、全てすべからく公共的な意味合いがあるわけでございますので、通信インフラの外資規制全体の在り方を考える、過去の改正でNTT以外は全部廃止になったというような改正もありますので、難しいところあろうかと思いますが、考える時期に来ているのではないかと思います。 それでは、法案の本体ではなくて附則の方に移りたいと思います。 NTT法による規制や公正競争の確保の在り方については議論が大いにありますが、検討規定である附則第十三条第一項の内容について伺います。
○政府参考人(湯本博信君) 本法案の附則の検討規定は、本法案をお認めいただいた場合、施行後三年を目途に、そのときの電気通信技術の進展状況や利用の動向等を勘案して検討を行うことを想定したものでございます。 具体的には、ユニバーサルサービスの確保、公正競争の促進、国際競争力の強化、安全保障の確保等の観点から、電気通信事業に係る制度の在り方や、NTT法の改正や廃止も含むNTTに係る制度の在り方について幅広く検討を行い、その結果に基づいて必要な措置を講ずることを規定したものでございます。
○吉川沙織君 今、局長の答弁の中に、附則の検討の中で改正や廃止という、そういう言葉、用語が含まれていました。 それでは、法形式、用例として伺います。附則の検討規定に法律の改廃という用語を用いている他の例はありますでしょうか。
○政府参考人(湯本博信君) 現行法の附則の検討規定におきまして、法律の改廃という用語を用いている他の法律はございません。
○吉川沙織君 これ、昨年のNTT法の改正の質疑のときにも申し上げましたけれども、去年も附則に、国会の提出時期に言及をして附則が出されてきて、今回も、ほかの法律自体では、政令とかでは用例あると承知しておりますけれども、法律の改廃を附則で書いた例というのはほかにないということでございました。 去年、法制定のプロセスについては指摘しましたのでここでは申し上げませんけれども、かなり政治的な意味合いでそこに文言を落としたということだと思いますが、去年に続いて附則の書きぶりが異例であったということは指摘をしておきたいと思います。 では、いずれにしても三年後をめどとしてということでしたが、大臣にお伺いいたします。 どのような環境が整えば、まあ改廃か何かよく分かりませんけれども、法案を提出することになるとお考えか、お伺いいたします。
○国務大臣(村上誠一郎君) この法案をお認めいただいた場合におきまして、附則の検討規定に基づいて検討を行い、その結果に基づいて必要な措置を講ずるということにしております。 具体的には、ユニバーサルサービスの確保、公正競争の促進、国際競争力の強化、安全保障の確保等の観点から、電気通信事業に係る制度の在り方や、NTT法の改正や廃止を含むNTTに係る制度の在り方について幅広く検討を行い、その結果に基づいて必要な措置を講ずるということにしております。 具体的な措置の内容につきましては、検討を行うときに電気通信市場の環境等によるため、法案を提出する否かを含め、現時点でお答えすることは困難であります。 総務省としましては、本法案が成立する場合には、この附則の検討規定に基づきまして適切に対応していきたいと、そのように考えております。
○吉川沙織君 今大臣にお伺いしましたのは附則の検討規定に基づいた質問でございましたが、法律として今度は局長にお伺いいたします。 本法改正後において、NTTが組織又は事業の統合とか譲渡等の在り方については、基礎的電気通信役務の全国的な提供の確保や公正な競争の確保の観点から引き続き検討されていくと考えられますが、政府は適時適切に検証を行い、必要な措置を講ずる等の対応を取ることはできるのか、お伺いいたします。
○政府参考人(湯本博信君) 本法案では、NTT東西の経営の自由度を高めるため、その業務範囲の見直しなどを行う一方で、これらの緩和により公正競争上の弊害が生じないよう、NTT東西について、グループ内の大規模な事業者との合併などを事後確認の対象とするなどの措置を講ずることとしております。 その上で、これらを含む公正競争の確保に関する規律が遵守されない場合には公正競争上の弊害が生じるおそれがあるため、そのような事態が生じないよう、定期的な検証を行うことが重要だと考えているところでございます。 これを踏まえ、公正競争に関する規律の遵守状況や競争環境について、総務省が毎年有識者の意見を聞きながら検証する仕組みを法定化し、公正競争の確保に必要な体制を整備することとしております。 総務省といたしましては、本法案が成立した場合には、これらの規律に基づき、電気通信事業の公正な競争環境の確保にしっかりと取り組むとともに、競争環境の変化に対応できるよう、規律の在り方について不断の見直しを行ってまいりたいと考えているところでございます。
○吉川沙織君 最初に大臣から電気通信事業法の目的規定である第一条について御紹介をいただきましたが、その中でも電気通信事業の公共性と併せて公正な競争を促進するということもございますので、そこは今の答弁に基づいて進めていただければと思います。 先ほどお伺いしましたとおり、線路敷設基盤の具体的な内容、先ほど電柱とか管路とか洞道とか局舎とおっしゃっていただきましたが、それらも法律の条文に書かれているわけではございません。政省令に委任をされている事項でございます。 私は、先ほども申し上げましたが、立法府の審議の場で、ある程度政省令委任事項は、明らかにできるもの、それから法制定の段階である程度想定があるはずでございますので、それらについては、立法府に身を置く立場から、これまでもどの法案でもある程度確認をさせていただいてまいりました。 今次改正案における政省令委任事項の数について、電気通信事業法、NTT法、それぞれについてお伺いいたします。
○政府参考人(湯本博信君) 本法案におきまして新たに政省令に委任することを規定した事項は、電気通信事業法において八十か所、NTT法において二十一か所、本法律案の附則において四か所あるところでございます。
○吉川沙織君 最近の同法案の改正に比して、非常に政省令に委任する事項の数が多くなっていると思います。もちろん、技術的な改正も多いことから、これらが多くなることを否定するものではございませんが、やっぱり数が多いと思います。 例示として二つほど御紹介をいただければと思います。改正法第十八条の二及び第五十条の七第二号の条文についてお伺いいたします。
○政府参考人(湯本博信君) 本法案による改正後の電気通信事業法第十八条の二におきましては、基礎的電気通信役務台帳の記載事項につきまして各号列記しており、その最後の号においてその他省令で定める事項としております。また、第五十条の七第二号におきましては、卸電気通信役務の提供の相手方が満たすべき要件について、事業の継続期間と役務提供を継続的に実施すると見込まれる要件について総務省令で定めることとしております。
○吉川沙織君 改正法第十八条の二は基礎的電気通信役務台帳でございます。これは何かといいますと、誰も提供するところがいないところは最終保障提供責務というところになるわけですが、この最終保障提供責務、誰もやっていないというのを確認するためには何かしら必要で、それが基礎的電気通信役務台帳ということでよろしゅうございますか。
○政府参考人(湯本博信君) はい。そのようなことで結構でございます。
○吉川沙織君 基礎的電気通信役務台帳に書き込むこの例示として一、二、三があって、それまではいいんです。それぞれ、何を書きましょう、これを書きましょうと書いてあるんですが、四番目のところで「その他総務省令で定める事項」となっていますので、結果として、何かはみ出たものがあればそこに落とされて、何が書かれるかは総務省令なりなんなりが定められるまで立法府の側からは確認をすることができないということになりますので、本来でしたら立法府の審議を通じてこういったことを明らかにするべきという立場でこれまでもやってまいりました。 技術的な規定であるとしても、民間事業者、これ電気通信事業法の改正事項の条文について今答弁をいただきましたので、民間事業者、電気通信事業者の下で事業を行う民間事業者を規律、規制する法律です。立法府としては、法案審議の過程において、できる限り様々な角度から検討して論点を提示するとともに、制定、改正後の運営を想定した上で決定することが求められると思います。提出された法案の政省令への委任が、今回は今までの同法案の改正に比べると多くなっています。具体的な運用の姿が曖昧になれば、国会での議論は空疎なものになり、審査の根底自体が揺らいでしまいかねません。その意味で、法案作成の段階で法律に書き込めるものは明示し、政省令に委任することが適切なものについては可能な限り想定を明確にした上で立法府の側から求めていくことで説明責任を果たしていただいて、少しでも運用後の姿というのをこれからも明らかにすべく、どの法案に対してもそのような姿勢で臨んでいきたいと思います。 ありがとうございました。
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。 本日は、電気通信事業法及びNTT法の改正案に関して質問をさせていただきます。 私は三月の当委員会でも質問させていただきましたが、ICTの活用が社会課題の解決につながる、特に離島や中山間地、あるいは障害のある方などがこの情報通信技術を活用することで、テレワークができ、遠隔教育、遠隔診療が可能となり、暮らしが豊かになる、便利になる、課題が解消され、地域が活性化するという、そういう社会を目指していくことの重要性をこれまで訴えてまいりました。 今回の改正案では、NTTの電話のあまねく提供責務を見直し、電話、ブロードバンドとともに、複数事業者が連携して全国をカバーする最終保障提供責務を設けることとしております。 ユニバーサルサービスの確保が大変重要であり、全国どこでも光回線やケーブルテレビによるブロードバンドサービスが利用できることによって、先ほど申し上げました課題の解消に向けて大きく展望が開けてくると思っております。 そこで、今回の改正案に関して伺いたいと思います。 このブロードバンドのユニバーサルサービスにつきましては、令和四年の電気通信事業法の改正によって新設をされておりましたが、今回の改正によってブロードバンドサービスが全国で提供できるという位置付けは変わらないということでよろしいのでしょうか。また、指定事業者がいる地域では指定事業者、指定事業者がいない地域ではNTT東西が責務を担うことになりますけれども、この責務の担い手が必ずブロードバンドサービスを提供するということでよいのか、このことを確認をしたいと思います。
○大臣政務官(川崎ひでと君) 御回答申し上げます。 ブロードバンドは、委員御指摘のとおり、インターネットアクセスや動画視聴のみならず、テレワーク、遠隔教育、遠隔医療等のデジタル技術の活用に欠かせないものであり、現在、国民の日常生活や社会経済活動にとって必要不可欠な基盤となっております。このため、ブロードバンドは、本法案においても引き続きユニバーサルサービスに位置付けることとしております。 しかしながら、ブロードバンドは、ユニバーサルサービスに位置付けることとした令和四年の電気通信事業法改正では、あまねく日本全国における提供を確保するための責務が設けられていなかったところです。 このため、本法案ではブロードバンドについて、誰も提供していない地域でのみ提供する責務である最終保障提供責務を新設することとしております。本法案をお認めいただいた場合には、これにより、誰もが取り残されずにブロードバンドを利用できる環境が確保されることとなります。
○山本博司君 確認をさせていただきました。 昨今の電気通信市場では、固定ブロードバンドやモバイルが競争の中心となる中、NTT東西のメタル固定電話の契約数は、ピーク時の平成十年、一九九八年の六千二百八十五万契約から、最新のデータである令和五年度末では千三百五十三万契約と、五分の一まで減少しています。 また、メタル回線設備の老朽化も進んでおりまして、NTTでは十年後の令和十七年頃に維持限界を迎えるという見込みも示しております。本年一月には、このメタル回線とつながる従来の公衆回線電話網が光回線につながるIP網へ完全移行するなど、ネットワーク構造の大幅な変革が進行しております。 本年二月の情報通信審議会の市場環境の変化に対応した通信政策の在り方最終答申では、電話につきまして、NTT東西のメタル固定電話は令和十二年頃でも約七百三十万の利用者の残存が見込まれるため、既存利用者の保護を図る観点から、当面はメタル固定電話を中心とした固定電話の単体利用をユニバーサルサービスとして保障することが適当とした上で、メタル回線設備の円滑な縮退を図るために、NTTが移行計画を策定し、総務省が検証するよう求めておりました。 このNTT東西の負担軽減と既存利用者保護のいずれにも配慮した制度設計が求められると思いますが、このメタル回線設備に関しまして今後の十年でどのように縮退していくつもりなのか、今後の見通しを伺います。
○政府参考人(湯本博信君) NTTは、メタル回線設備につきまして、設備の維持限界を迎える二〇三五年頃を目途に縮退する考えを表明しているということを承知しているところでございます。 契約数でございますが、現状のトレンドで減少した場合、二〇三五年頃にも約五百万程度はメタル固定電話は残存すると見込まれているところでございます。仮に約五百万の利用者が残存する状態でサービスを終了する場合、社会的な混乱が生じるおそれがあることから、まずはNTTにおいて、メタル回線設備の縮退と既存利用者の意向に関する具体的な計画を策定する必要があると考えているところでございます。 総務省といたしましては、NTTが策定する移行計画について、有識者や関係事業者等の意見も伺いながら、移行の時期、方法や移行先サービスの案内等も含め、その内容を検証し、利用者への影響を最小限に抑えるため必要な対応を行ってまいりたいと考えているところでございます。
○山本博司君 ユニバーサルサービスを確保するためには、不採算地域も多く存在するため、国からお金が一切入っていない中で、この電気通信事業法におきましては、不採算地域の維持費用の一部を支援する交付金制度、これが設けられております。固定電話を維持するためにNTT東西では大幅な赤字が積み上がっておりますけれども、この赤字を補填するためにこの交付金が活用されております。 そこで、この現在の電話のユニバーサルサービス交付金制度、また第一種交付金の制度の仕組み、利用状況を御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(湯本博信君) 電話のユニバーサルサービス交付金制度は、加入電話及び第一種の公衆電話などをその対象とし、それらのサービスの提供により生じる赤字の一部を交付金により補填しております。 今年度は、第一種適格電気通信事業者として指定したNTT東日本及びNTT西日本に対して、NTT東日本が三十八・三億円、NTT西日本が二十五・四億円、合計六十三・七億円が交付されます。
○山本博司君 ブロードバンドにつきましても、このユニバーサルサービス交付金制度、第二種の交付金制度は、未整備地域の解消を目的の一つとして令和四年の電気通信事業法の改正により創設され、これまで総務省において制度の具体的内容について検討が進められてきたと伺っております。しかしながら、現在においてもこの制度の運用は開始をされておりません。今回の改正案では、ブロードバンドのユニバーサルサービスの責務として見直すことが内容とされておりますけれども、この条件不利地域等の未整備地域、約十万世帯と言われておりますけれども、その解消を一層促進するためにも、一刻も早い制度の運用開始が求められていると思います。 総務省におかれては、このユニバーサルサービス交付金制度の運用開始に向けた具体的なスケジュール、早急に示すことが求められていると思います。この第二種の交付金制度の運用開始に向けた取組、どのように進めるつもりなのか、総務省の見解を伺います。
○大臣政務官(川崎ひでと君) お答え申し上げます。 令和四年に成立した改正電気通信事業法により、委員御指摘のとおり、ブロードバンドが新たにユニバーサルサービスに位置付けられるとともに、その安定的な提供を確保するためにユニバーサルサービスの交付金制度が導入されました。これを受け、総務省では、審議会等においてその詳細な制度設計の検討を行い、その結果を踏まえ、支援対象となる不採算地域や事業者の指定、交付金額の算定などに関する総務省令の制定を行ってきたところです。 総務省としては、引き続き運用開始に必要な取組を進め、来年度、令和八年度までにこの交付金の交付を開始し、不採算地域におけるユニバーサルサービスの安定的な提供の確保を支援してまいります。また、本法案では、この交付金の対象に、最終保障提供責務に基づくユニバーサルサービスの提供も追加する見直しなどを行うこととしております。
○山本博司君 ありがとうございます。 この交付金についてでございますけれども、これまで総務省は、事業者が負担金を利用者に転嫁するか、また、転嫁するとした場合にはどのように転嫁するかは、各事業者の判断に委ねられるとしております。これまでの電話のユニバーサルサービス制度では、多くの事業者が利用者に負担金を転嫁しておりまして、ここ数年の一番号当たりの月額負担金は二円ということでございました。 今回のブロードバンドにつきましても、もし運用開始となれば、同様に負担金が利用者に転嫁される可能性があると思います。その場合には利用者への十分な説明が必要であると思いますが、負担金の転嫁を利用者に行うことについての見解を伺います。
○政府参考人(湯本博信君) ユニバーサルサービスの維持に必要な費用につきましては、受益者である電気通信事業者全体で広く負担する仕組みになっておりまして、各電気通信事業者は、その負担金を経営努力によって内部吸収するか、あるいは利用者に対して負担を求めるかについて、経営判断により決定しているところでございます。実際には、委員御指摘のとおり、個々の電気通信事業者の判断により、料金に転嫁する形で利用者の皆様に少しずつ御負担いただいていると承知しているところでございます。 このため、利用者の皆様方からユニバーサルサービスの交付金の制度につき十分な御理解をいただけるよう、総務省といたしましても様々な手段を用いて、事業者や関係団体と協力しながら周知、広報を引き続き行ってまいりたいと考えているところでございます。
○山本博司君 このブロードバンドサービスの提供に関しましては、ケーブルテレビ事業者の最終保障提供責務を担う場合もございまして、ケーブルテレビの役割、とても重要でございます。 今、人口減少とか設備が老朽化していく中で、このケーブルテレビの設備を維持整備していくことは大変大事でございまして、一つの会社が全てを賄うのではなく、情報インフラとしての公共的な役割を重視し、交付金制度の活用も含め検討が必要であると思います。この設備の維持整備につきましては、ケーブルテレビの団体からも強い要望を伺っております。 その意味で、地域においてのブロードバンドサービスを提供するケーブルテレビ事業者の役割、どのように考え、この改正案ではその役割を果たすことをどのように期するものなのか、総務省の見解を伺います。
○政府参考人(湯本博信君) ケーブルテレビ事業者は、国民の日常生活や社会経済活動にとって必要不可欠な基盤となっているブロードバンドを始めといたしまして、地域のニーズを踏まえた様々なサービス提供に重要な役割を果たしているものと認識しているところでございます。 本法案では、ブロードバンドのユニバーサルサービスの効率的な提供を確保するために、誰も提供していない地域でのみ提供する責務である最終保障提供責務を複数事業者が連携して担うこととしており、地域のケーブルテレビ事業者にもその一翼を担っていただくことを想定しているところでございます。また、ケーブルテレビ事業者が今申し上げました最終保障提供責務を担う適格電気通信事業者の指定を受けた場合には、不採算地域におけるサービスの提供を維持するための交付金の交付を受けることによって、これまで採算性が乏しいことなどを理由にサービスを提供していなかったエリアにおいても地域住民のニーズに応じたサービスの提供を進めやすくなるものと考えているところでございます。 総務省といたしましては、地域のケーブルテレビ事業者におきまして積極的にブロードバンドの整備、維持に取り組んでいただくとともに、地域のニーズに応じたサービスの提供を通じて引き続き地域社会を支える役割を果たしていただくことを期待しております。
○山本博司君 最後に、附則について大臣に確認をしたいと思います。 今回の改正案の附則では、施行後三年を目途として、NTT法の改廃を含めNTTに係る制度の在り方について検討を加え、その結果に基づく必要な措置を講ずることとしております。当面廃止を見送ることになりましたけれども、引き続き廃止の可能性を残した規定となっております。今後も、時代に即したNTT法の必要な見直しや強化などを適切に行うことが重要であると思います。 本日はこうしたユニバーサルサービスの確保について質疑を行ってまいりましたけれども、公共的な役割を考えますと、NTT法の規定を維持することは必要不可欠であると考えます。最近でも、この国会での審議が行われる中にありまして、NTTデータの完全子会社化や会社名の変更など、グループの連携を強めるような報道が様々にされておりますけれども、公正な競争を阻害するようなことがあってはならないと思います。 この附則を規定した趣旨について、大臣から御説明をお願いしたいと思います。
○国務大臣(村上誠一郎君) 山本委員にお答え申し上げます。 本法案の附則の検討規定は、本法案をお認めいただいた場合、施行後三年を目途に、そのときの電気通信技術の進展状況や利用の動向等を勘案しまして、電気通信事業に係る制度の在り方や、NTT法の改正や廃止を含むNTTに係る制度の在り方について幅広く検討を行う旨を規定したものであります。 本法案が成立した場合には、これに基づきまして適切に検討を行っていきたいと、そのように考えております。
○山本博司君 以上で終わります。ありがとうございました。
○高木かおり君 日本維新の会の高木かおりです。 NTT法は、民営化後のNTTが、国民生活それから経済活動の基盤となる通信インフラを支える重要な役割を担ってきたわけです。そういった中で、今回の改正案ではNTT法の廃止は見送られました。先ほども話がございましたけれども、これ他方で、改正案の附則では、施行後三年を目途として、NTT法の改廃を含めNTTに係る制度の在り方について検討を加え、その結果に基づく必要な措置を講ずることとしており、引き続き廃止の可能性を残した規定となっております。 そこで、この附則、いわゆるこの改廃を含めて検討とした真意について伺いたいと思います。この同附則を規定した背景と規定の趣旨について、改めて総務省に伺いたいと思います。
○政府参考人(湯本博信君) 本法案の附則の検討規定は、本法案が成立した場合には、施行後三年を目途に、そのときの電気通信技術の進展状況や利用の動向等を勘案して、電気通信事業に係る制度の在り方や、NTT法の改正や廃止も含むNTTに係る制度の在り方について幅広く検討を行う旨を規定したものでございます。 本法案が成立した場合には、これに基づき総務省として適切に検討を行ってまいります。
○高木かおり君 我々といたしましては、将来的にNTTの完全民営化ということを主張しておりまして、NTTを一通信事業者として公正競争を実現するということが、今のNTTの特権的な立場や肥大化した状況ではなかなか実現しないと、そういうふうに思っております。 これは、引き続きしっかりと政策的な議論は進めていっていただきたいんですけれども、これやはりこのNTT法を廃止しないというのであれば、健全な競争環境や経済安全保障等にも配慮をしながら、いわゆる上下分離方式などの主張も検討をしていただき、どのようにすれば公正競争を確保しつつ完全民営化に近づけられるか、こういったことも検討していくべきだと考えています。 一方で、これ廃止するのであれば、現在の方向性は、ドコモも含めた大NTTを規制がない市場に放つことにつながってしまいますので、通信市場を独占し競争環境を悪化させることにつながりかねないということで、その解決に向けた方策を検討すべきということだと思っております。 そういった中で、昨年から続くこのNTT法の議論は、様々な規制の緩和も図られているかと思います。そこで、今回の改正ではどういった部分で規制を緩和しているのか、教えてください。
○政府参考人(湯本博信君) NTTは、電電公社から全国津々浦々の通信インフラを承継しており、その通信インフラは、電話のユニバーサルサービスのあまねく全国における提供のほか、他事業者のサービス提供にも利用されるなど、我が国の通信全体を支える公共的役割を果たしていると考えております。 近年、社会全体にデジタル化が進展する中で、これを支えるNTTの通信インフラの重要性が更に高まっている一方で、NTTにつきましては、固定電話の赤字傾向が続くなど、その経営環境は厳しさを増しているところでございます。 これを踏まえ、本法案では、公正競争や経済安全保障等の確保を図るため、NTTの電柱等の線路敷設基盤の譲渡について認可の対象とする措置などを講ずる一方で、NTTの経営の自由度を高める観点から、NTTの業務範囲の見直しや、NTTが他の事業者と合併する場合の認可を緩和するなどの措置を講ずることとしております。
○高木かおり君 様々な規制の緩和をしているということなんですけれども、このNTT、今回の法律の在り方の見直しの議論に当たりまして、このユニバーサルサービスや外資規制の見直しの必要性など主張されてきました。 そうした議論を踏まえて提出された今回の改正案ですけれども、電話のユニバーサルサービスのあまねく提供責務について、複数事業者によって全国をカバーする最終保障提供責務に見直すこととされています。 他方、情報通信審議会の最終答申では、この主要通信事業者に対する外資総量規制について、規制の導入が困難な理由を示した上で慎重に検討することが適当であるとしており、今回の改正案でも外資規制の見直しは見送られております。 そこで、経済安全保障の重要性が高まる中で、通信事業者に対する外資規制の在り方について、これ引き続き検討を進めるべきだと考えますが、これについても改めて総務省から伺いたいと思います。
○国務大臣(村上誠一郎君) 高木委員の御指摘どおり、経済安全保障の重要性が非常に高まっております。そういう中で、我が国の通信事業者につきまして、外国の影響力に対する経営の自主性を確保し、サービスの安定的な提供を図る必要性が高まっているというふうに認識しております。したがいまして、NTT以外の主要通信事業者を含めて外資規制の対象とすることも考えられます。 この点につきましては、本年二月の情報通信審議会の最終答申におきまして、対日直接投資促進政策への影響が懸念されるほか、日本が締結済みの国際約束としての整合性の問題が生じること等を指摘されております。 また、一般的に、我が国の企業に対する外国の影響力の懸念に対応する観点からは、外為法における個別投資審査が行われることとされております。加えて、基幹的なインフラサービスの安定的な提供を確保する観点からは、経済安全保障推進法に基づきまして重要設備の導入等に関する事前審査が行われることとされております。通信事業者に対する外資規制の在り方につきましては、これらの制度を含めた検討が必要となりつつあります。 総務省としましては、今後の国際的な規制動向等を踏まえつつ、経済安全保障上の懸念が生じないように、関係省庁とも連携しながら適時適切に必要な対応を行ってまいりたいと、そのように考えております。
○高木かおり君 今は、海外展開や外国企業との連携を進める中で、技術の流出やインフラへの不正アクセスといったリスクは現実のものとなっておりますので、是非ともその経済安全保障の観点から、この通信インフラ、基盤インフラにおいては強固なセキュリティー確保、しっかりとやっていただきたいというふうに思います。 続きまして、ユニバーサルサービスの継続と地域格差について伺いたいと思いますけれども、今回の改正案では、これまでNTTに課されていた電話のユニバーサルサービス、このあまねく提供責務については、複数事業者によって全国をカバーする最終保障提供責務に見直すこととしています。 この情報通信審議会の最終答申では、電話のユニバーサルサービスについて、NTT東西のワイヤレス固定電話の地域限定を緩和するとともに、MNOの、これ移動体通信事業者ですね、このモバイル網固定電話を追加すること、これも提言しています。 そこで総務省に伺いたいんですが、電話のユニバーサルサービスについて、今後どのようにユニバーサルサービスの提供をしっかり確保していくのか、改正後のイメージについて詳しく御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(湯本博信君) 電話のユニバーサルサービスである固定電話は、現在も過疎地域や離島を始めとして、携帯電話を持っていない方々等のライフラインとして重要かつ必要なサービスでございます。しかし、その利用は大きく減少し、NTT東西の固定電話の収支の悪化も見込まれるなど、市場環境が大きく変化しているところでございます。 このような状況を踏まえまして、今回の見直しにおきましては、電話のユニバーサルサービスの効率的な提供を確保するため、無線の積極的な活用を図るとともに、NTTのみに課せられている電話のあまねく提供責務を複数事業者が連携して全国におけるサービス提供を確保する最終保障提供責務に見直すこととしております。この最終保障提供責務の担い手につきましては、自ら申請して指定を受ける事業者がいる地域ではその事業者、そのような事業者がいない地域におきましてはNTT東西としているところでございます。 本法案をお認めいただいた場合には、総務省といたしましては、これらの事業者の連携により、あまねく日本全国における電話の提供を効率的に確保してまいります。
○高木かおり君 この点に関しましては、やはり採算が取れない地域でのサービスの維持、これも大変懸念されておりますし、地方における最低限の通信サービスの確保というのは、競争の原理だけでは解決できない課題だというふうにも思っております。 続けて伺いたいんですけれども、この最終保障提供責務の実効性を考える上で、その責務を担う者が責務の履行が必要になる地域についてどういうふうに正確に把握していくのか、この点について伺いたいと思います。
○政府参考人(湯本博信君) 最終保障提供責務は、他事業者が提供していない地域において提供する責務であるため、その履行に当たり、他事業者のいずれもが提供していないことを正確に把握する必要がございます。 そこで、本法案では、最終保障提供責務を担う者がその履行の要否を確実かつ円滑に把握できる仕組みを設けることとしております。 具体的には、総務大臣は、一定の地域ごとにユニバーサルサービスの提供事業者の名称や連絡先等を記載した台帳を作成、公表し、最終保障提供責務を担う者が台帳でサービスを提供する他事業者がいるかどうかを確認できるようにすることなどによって、責務の履行が必要な地域を確実に把握することとしております。 このように、最終保障提供責務に係る制度を実効性のあるものとすることで、あまねく日本全国におけるユニバーサルサービスの提供をしっかりと確保してまいります。
○高木かおり君 御説明ありがとうございます。 今回の改正案の提出の背景には、NTT東西が全国に保有するメタル回線設備の老朽化が進んでしまい、二〇三五年をめどに維持限界を迎えるといった、こういった状況があると。大変懸念されるわけですけれども、今回の見直しによって、ワイヤレス固定電話やモバイル網固定電話の活用を進めることで、この一部地域でメタル回線設備の縮退が可能となるわけです。 ただ一方で、このメタル回線設備の縮退に当たっては、この利用者や他の事業者を含めた関係者への影響、これを最小限としつつも、既存利用者の代替サービスへの移行、これしっかり計画的かつ円滑に進めるということが大変重要だと思っています。 そこで伺いたいんですけれども、情報通信審議会の最終答申では、メタル回線設備の縮退について、このNTTによる移行計画の早急な策定と総務省におけるその検証を求めているわけですけれども、移行計画の具体的なスケジュールの検討や公表につきまして、いつ頃までにどのような形で進めていくのか、これについてもお伺いしたいと思います。
○政府参考人(湯本博信君) NTTは、メタル回線設備につきまして、設備の維持限界を迎える二〇三五年頃を目途に縮退する考えを表明しているものと承知しています。一方で、メタル固定電話の契約数は、現状のトレンドで減少した場合、二〇三五年頃にも約五百万程度は残存すると見込まれております。 このような状態でサービスを終了する場合に、社会的な混乱が生じるおそれがあることから、まずはNTTにおきまして、メタル回線設備の縮退と既存利用者の移行に関する具体的な計画を策定、公表する必要があると考えております。 総務省といたしましては、NTTによる移行計画の策定、公表後、速やかにこれを検証する場を設けた上で、有識者や関係事業者等の意見も伺いながら、移行の時期、方法や移行先サービスの案内等も含め、その内容を検証し、利用者の影響を最小限に抑えるため、必要な対応を行ってまいります。
○高木かおり君 是非お願いしたいと思います。 やはり、現場ではいつどのように変わるのか分からないといった声も上がってくるかと思います。移行に当たっては、その技術的な合理性だけではなくて、やはり利用者への影響と支援体制の視点、これが欠かせないんではないかというふうに思っております。 続きまして、公正競争の確保についてちょっと伺いたいと思います。 これまで、電気通信市場においては、NTTグループの再編成や、市場支配的地位の弊害を防止して公正競争を確保するための様々な措置が講じられてきたかと思います。 今回の改正案におきましても、NTT東西の業務範囲の規制等を緩和する一方で、NTT東西などの市場支配的事業者に対する卸役務関連情報の目的外利用それから提供の禁止、NTT東西に対するグループ企業との兼職禁止などの規制の強化を内容としております。 そういった中で、NTTといえば、かつて分離されたドコモやコミュニケーションズやコムウェアの機能が再びこれNTTドコモを軸に統合されつつあり、NTTデータの完全子会社化や、NTTコミュニケーションズやNTTコムウェアの社名やブランド変更、これを発表していると承知をしています。 これらはグループの連携を強める動きのように見えますが、これは固定、移動通信、システムインテグレーションとを一体で提供する体制を強化するものであり、国内の法人市場における競争をゆがめ、結果として国民の利便性を損なう懸念があるという見方もあるかと思います。今般の法改正の趣旨に鑑みると、やはりこれ十分な検証や議論を経た上で本来行うべきではなかったかというふうに思います。 そこで、今回の改正案が電気通信市場における公正競争の確保に具体的にどのような影響を与えると考えているのか、また、公正な競争が阻害され、国民の利便性の確保が損なわれることがないよう、そして、そういったおそれがある事態が起こらないよう、適時適切に検証を行うべきではないかと考えるんですが、大臣に御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(村上誠一郎君) 本法案におきましては、NTT東西の経営の自由度を高めるために、NTT東西の業務範囲などについて規制の緩和を行うこととしております。 この際に、NTT東西がグループ内の事業者を不当に優遇することなどによって、公正競争上の弊害が生じないようにすることが必要であるというふうに考えております。 このために、本法案では、NTT東西について、グループ内の大規模な事業者との間の不公平な条件での取引禁止などを明確化しております。また、これらの事業者との合併などを事後確認の対象とするなど、公正競争上の弊害が生じないように措置することといたしております。 また、委員御指摘のとおり、公正な競争が阻害され、国民の利便が損なわれることがないよう検証を行うことも重要であると、そのように考えております。このため、本法案では、公正競争に関する規律の遵守状況や競争環境について、総務省が毎年有識者の意見を聞きながら検証する仕組みを法定化することとしております。 総務省としましては、本法案が成立した暁には、これらの規律に基づき、電気通信事業の公正な競争環境の確保にしっかり取り組むとともに、競争環境の変化に対応できるよう、規律の在り方について不断の見直しを行ってまいりたいと、そのように考えております。
○高木かおり君 大臣から御答弁しっかりいただきました。 やはり、この公正な競争をしっかり担保するために、適時適切に検証を行っていくということが重要でありますし、やはりそのために透明性のある検証制度の構築というのが大変重要だと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 続きまして、政策整合性と公共性の視点から伺いたいと思います。 NTTは、ユニバーサルサービス、これは全国どこでも通信サービスを受けられる体制ということで、この維持の責務を負っているわけですけれども、これを担保する財務の健全性、これは不可欠だと思います。 報道されているような各社の完全子会社という巨額投資が、将来的に、採算性の低い地域への通信サービスの提供、つまり、そのユニバーサルサービス確保に支障を来すおそれはないかという点について確認をさせていただきたいと思います。また、あわせて、その点について総務省はどのような監督、評価、これを行っていくのか、これもお聞かせください。
○政府参考人(湯本博信君) 本法案では、ユニバーサルサービスにつきまして、電話、ブロードバンド共に、複数事業者が連携して全国におけるサービス提供を確保する最終保障提供責務を設け、その担い手につきまして、法的にもNTT東西にきちんとその一翼を担っていただくこととしております。 NTTは、これを始めとして我が国の通信全体を支える公共的な役割を有していることから、NTTが、グループ会社の完全子会社化も含め、巨額の投資を行う場合にあっても、それによってNTT東西のユニバーサルサービスを含む通信の安定的な提供に支障を来すことがないよう、総務省といたしましても、今後適切な対応を行ってまいりたいと考えております。
○高木かおり君 これに関しては是非とも、ユニバーサルサービス、ここに支障が来す、こういったことはもう本当にあってはならないことですので、しっかりお願いをしたいというふうに思います。 続いて、NTT東西についてです。 今日もるる御質問の中に、このNTT東西、この在り方についてお話もありましたけれども、我が国の重要な情報通信インフラの担い手でありまして、今後、日本全国で人口が減少して通信インフラの効率的な維持が一層求められる中で、このNTT東西の合併によるスケールメリットの追求、これ合理的な選択肢となり得るということも考えられます。大変この経営が厳しいということも今日お話がありました。 そういう中で、この現行制度では、今回、NTT東西の合併は認められておらず、改正案でも見直しは行われないということですけれども、改めてここのNTT東西の将来的な合併についてどのようにお考えなのか、詳しく教えていただきたいと思います。
○政府参考人(湯本博信君) NTT東西の分離は、NTTが平成十一年に再編した当時、地域通信市場で競争が進展していない状況も踏まえまして、NTT東西間のコスト構造や収益構造の比較検証による非効率性の排除、いわゆる比較競争と、NTT東西が相互参入し得る市場構造にすることによる各地域における独占の弊害の抑止、いわゆる直接競争を図る観点から行われたものでございます。これにより、現在も、NTT東西の料金やコスト構造の比較等も踏まえ効率化の検証は可能となっているほか、NTT東西の分離はケーブルテレビ事業者等が各地域で競争できる環境を下支えする効果も有しております。 こうした点を踏まえまして、今回、NTT東西の分離は維持することとしておりますが、委員からも御指摘ございましたとおり、NTT東西の経営環境、厳しさを増しているところでございます。NTT東西の分離の在り方につきましては、その経営状況等を注視しつつ、NTT東西の統合が公正競争に与える影響、事業成長、コスト改革のために他に取り得る手段等を踏まえながら、引き続き検討をしてまいります。
○高木かおり君 NTT東西、これはやはり、デメリットの部分でも地域間格差、サービスへの影響、競争阻害の懸念、こういったこともあり、本当にメリット、デメリットあるかと思います。こういったこともしっかり検証をしていただく、そして、今後どういった在り方が一番今後の社会情勢も含めていいのかどうかということも是非お願いをしておきたいと思います。 続きまして、最後の質問になるかと思います。 昨年のNTT法の改正では、電気通信事業分野における国際競争力の強化が主な目的であったと承知をしています。また、昨年の質疑では、国際競争力の観点からも引き続き議論を進める旨の答弁がありました。 一方で、今回の改正案につきまして、国際競争力の強化を主眼に置いた改正、特段盛り込まれていないように見えるわけです。前回改正で済んだということなのかもしれませんが、やはりしかし、生成AIやクラウドコンピューティングの急速な進展、それからアジア地域におけるデータハブ競争の激化、国際競争力の確保というのは引き続き我が国にとって喫緊の課題であると考えています。 そこで、今後、我が国の情報通信分野の国際競争力の強化に向けて、総務省としてどのような政策的、財政的支援を講じていく方針なのか、この点についてお伺いをしたいと思います。
○大臣政務官(川崎ひでと君) お答え申し上げます。 情報通信は、我が国の経済成長の促進や安全保障の観点、確保の面から極めて重要な役割を果たすものであり、その国際力強化の確保に向けて取り組むことが必要であると考えております。このため、総務省としては、光電融合技術を活用したオール光ネットワークやモバイルネットワークなどの重点分野について、研究開発、国際標準化、海外展開などに総合的に取り組んでおります。 具体的に申し上げますと、まず、研究開発については、ビヨンド5G基金なども活用し、オール光ネットワーク技術を始めグローバル市場のニーズを踏まえた研究開発の支援を行っております。次に、国際標準化については、民間企業による国際標準化活動に対する支援に加え、ワークショップの開催などを通じて、標準化担当者から企業の経営層に至るまでの人材育成に取り組んでおります。さらに、海外展開については、海外におけるオープンRAN等の実証実験、実証事業の支援や、オール光ネットワーク関連機器に関するショーケースの開催などを通じて、我が国の企業における市場獲得に向けた取組を支援しております。また、大阪・関西万博において、次世代情報通信をテーマとして総務省が来週の五月二十六日から開催いたしますビヨンド5Gレディーショーケースなどを通じて、世界に対し我が国の最新技術を発信してまいります。 情報通信分野における熾烈な国際競争を勝ち抜くためにも、総務省として、各府省と連携し、強力に支援を行ってまいります。
○高木かおり君 時間が参りましたので、終わります。ありがとうございました。
○委員長(宮崎勝君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十五分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(宮崎勝君) ただいまから総務委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、赤池誠章君が委員を辞任され、その補欠として藤川政人君が選任されました。 ─────────────
○委員長(宮崎勝君) 休憩前に引き続き、電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○芳賀道也君 国民民主党・新緑風会の芳賀道也です。 通告とは少し順番を変えて質問いたしますことを御了承ください。 まず、昨年のNTT法改正で、研究成果の開示義務について撤廃されました。このNTTグループの研究成果についてお尋ねします。 NTTグループで開発した最先端の技術の一つに、IOWNと呼ばれる、電気信号ではなく光信号による情報処理技術があります。このIOWNの研究開発とその実装に向けた様々な取組が引き続きなされております。遠隔地の間での通信でも、光ですから時間差が小さい特性を生かして、今後、IOWNのオールフォトニクス・ネットワークが、遠隔医療や機械の遠隔操作、石油化学コンビナートなどの遠隔チェックなどで活用が大いに期待されています。 これに限らず、IOWNは大変野心的な技術で、現在電気信号でやり取りされている半導体を全て光の信号、光信号による半導体へと変えてしまう可能性も持っています。光通信による回路であるため省電力化を図ることができ、熱の発生も少ないものですから、冷却のためのエネルギーも少なくて済むという利点があります。巨大なデータセンターなども少ない電力で維持できるということになります。 ただ、優れた技術だから必ず売れるというものでもありません。このIOWNが世界の市場で勝利を収めてグローバルなゲームチェンジを起こしていくために、NTTグループでは、海外にプロモーション事務所を設置して、海外大手のグローバル企業とも連携を進めています。 このような、IOWNのような優れた技術については国も支援すべきだと考えますが、総務大臣の御見解伺えますでしょうか。
○国務大臣(村上誠一郎君) 芳賀委員の御指摘のIOWNは、その中核となるのが、ネットワークからコンピューターのチップの中に至るまで、全て通信を電気信号から光信号に置き換え、デジタル分野のゲームチェンジャーとして期待される光電融合技術の活用であります。 この光電融合技術を活用したオール光ネットワークを中心とした新たなデジタルインフラは、大容量、低遅延、低消費電力という特徴を有しております。AIの活用を始めとする社会のDXを加速化し、人口減少社会においてイノベーションを創出、経済成長を実現するための新たな切り札、牽引力になり得ると思います。 こうした認識の下、総務省では、ビヨンド5Gの基金事業を活用し、オール光ネットワークなどの研究開発に対し、これまで約五百七十億円の支援を行っております。 デジタル分野における海外勢との熾烈な競争を勝ち抜くためにも、総務省としては、関係省庁と連携して、研究開発のみならず、面的なインフラ整備や海外展開まで含めて強力に支援を行っていきたいと、そのように考えております。
○芳賀道也君 是非これは、半導体世界一を取り戻すために今多額の民間企業にも投資を行うという国の政策もあるわけですから、進めていただきたいですし、かつて、古い技術になりますけど、ベータとVHSの戦いのときは、技術が優れている方が世界標準になるとは限らないということも実際にあった経験があるわけですから、こうした優れたIOWNの技術が世界標準となるように、もっと国も力を入れていただくことをお願いして、次の質問に参ります。 今の質問と同じ質問になるんですが、昨年の法改正で開示義務が撤廃されたNTTの研究成果についてお尋ねします。 NTT東日本、西日本などNTTグループ各社では、インターネットとセンサー、計測機器などを組み合わせたIoT技術をインフラ分野などで研究開発や実証実験を進めております。実際に、例えば水道では、漏水のチェックや水道メーターのチェックなどでNTTの技術が活用されている例があると聞いています。 総務省本体としてもデジタル化を推し進めており、また、自治体のデジタル化を応援している総務省として、こうしたIoT分野での技術活用についてどうお考えなのでしょうか。また、予算などで後押しをしているものがあれば、こちらも教えてください。
○政府参考人(玉田康人君) お答え申し上げます。 総務省といたしまして、様々な実証事業を通じまして、IoTを始めとするデジタル技術による地域課題解決を推進してまいっております。その結果、委員御指摘のような水道の漏水や流量の監視といった活用方法を含め、様々な分野で活用が進んできております。 具体的には、御指摘の事例のほかに、養殖生けすに設置したIoTセンサーを活用し、赤潮の発生や養殖魚の出荷のタイミング、量を予測し出荷者に伝達することで、担い手不足に直面する生産、出荷現場の効率的な運用を図る取組ですとか、河川や海岸などに設置したAIカメラを活用し、河川の氾濫予測や津波監視などの防災情報を可視化し市民に提供することで、円滑な避難誘導を可能とするなど防災に役立てる取組などの事例が生まれてきております。 このように、IoTは、センサーやカメラにより収集、蓄積したデータを分析することで、地域の特性や環境に応じた課題解決を可能にするものと考えております。IoTを含むデジタル技術の社会実装の更なる推進とそれらの横展開を一層加速するため、各種の実証や実用化へ向けての補助などの施策を総合的に推進してまいります。
○芳賀道也君 様々に活用されて、将来有用だという可能性が期待されるということですので、これまで日本のデジタル化というと、ことごとく失敗してきたなどと言われることもありますので、こうした可能性をより実現して、日本のデジタル化が優れていると言われるように、是非国も、引き続きこうしたものも最大限後押しし、各省庁協力していくことをお願いします。 次に、今回の改正案では、電気通信番号を特殊詐欺などの犯罪に使われると知りながら電気通信事業者が提供することを禁じるため、電気通信番号使用計画の認定の欠格事由が追加されています。 一方、クラウドPBXなどで、例えば固定電話を持たない人が、携帯電話なのに〇三などの固定電話番号が使えるサービスがあります。委員の皆さんは、選挙の電話作戦でもこのクラウドPBXのサービスを使えば、実際に使っているのは携帯電話なのに電話の着信先では固定電話の番号が表示されることで、知らない携帯電話から掛けてきた電話などでオレオレ詐欺ではないかと疑われることがなくなり、着信拒否を減らせるという利点もあります。 さて、今回の改正案の場合、特殊詐欺集団と通じて、その集団のメンバーが携帯電話で電話した際、着信側に〇三などの固定電話の番号が表示されるようにしたクラウドPBXサービス業者などは、欠格事由の対象になるのでしょうか。いかがでしょうか。
○政府参考人(湯本博信君) お答え申し上げます。 電気通信事業者が電気通信役務の提供に当たり電話番号を使用するときは、電気通信番号使用計画を作成し、総務大臣から認定を受ける必要がございます。委員御指摘のような、携帯電話で電話をした際に相手方に固定電話番号が通知される転送電話サービスをクラウドPBXにおいて提供する事業者も、この認定の対象になります。 そのため、この法案が国会でお認めいただき成立し、施行された暁には、そのようなサービスを提供しようとする者が詐欺罪等により刑に処された場合、欠格事由に該当することとなり、電気通信番号使用計画の認定を受けることができなくなります。また同様に、既に電気通信番号使用計画の認定を受けてそのようなサービスを提供している事業者が欠格事由に該当するに至った場合には、認定を取り消すことは可能となります。
○芳賀道也君 欠格事由に該当する前、未然に防ぐというようなことまではできないですか。どうなんでしょうか。
○政府参考人(湯本博信君) お答え申し上げます。 残念ながら、未然に防ぐということはできませんが、今申し上げたように、欠格事由に該当すれば認定を取り消すということによって対処は可能となると思いますし、また、今回の法案におきましては、卸元の事業者に対して、卸先の事業者が番号使用計画の認定を受けていること、また卸先事業者に一定の事業継続性があることの確認を義務付けることとしておりまして、こういった特殊詐欺への利用を企てる者に対して電話を流通することを防ぐ一定の効果というのはあるのではないかというふうに考えているところでございます。
○芳賀道也君 実際、特殊詐欺ですと被害の回復が非常になかなか難しいと聞いていますので、是非こうした認定についても、より犯罪を未然に防ぐために、強く進められるような形での運用の改善もお願いをしたいと思います。 次に、本法案では、NTT東西の県域業務規制は撤廃する一方で、不公正な条件での取引禁止、卸先の情報目的外使用の禁止などが明確にされています。また、NTTグループ内の大規模な事業者との合併などが事後確認の対象とされています。 さて、五月九日、NTTグループでは、グループ各社でロゴマークなどコーポレートアイデンティティーの統一を図ると発表がありました。 法案改正後のNTT東西やNTTグループ各社で組織や事業を統合や譲渡で再編する際には、国内の公正競争の確保やユニバーサルサービスの確保に影響が及ばないようにする必要があると考えますが、総務省の御見解はいかがでしょうか。
○政府参考人(湯本博信君) お答え申し上げます。 本法案では、NTT東西の経営の自由度を高めるため、本来業務を県内通信の業務に限定する県域業務規制を撤廃するなど、NTT東西の業務範囲などについて規制の緩和を行うこととしております。 あわせて、これらの規制緩和を行うことにより公正競争上の弊害が生じないよう、セーフガード措置として、NTT東西について、卸先の情報の目的外利用の禁止や、グループ内の大規模な事業者との間の不公平な条件での取引禁止などを明確化し、これらの事業者との合併などを事後確認の対象とするなど、公正競争上の弊害が生じないように措置することとしております。 加えまして、公正競争に関する規律の遵守状況、また競争環境につきまして、総務省が毎年有識者の意見を聞きながら検証する仕組みを法定化することとしております。 また、ユニバーサルサービスを確保するため、複数の事業者が連携して全国におけるサービス提供を確保する最終保障提供責務について、NTT東西にその一翼を担っていただくこととしております。 委員が御指摘ございましたとおり、NTTグループの組織再編につきましては、国内の公正競争や今申し上げましたユニバーサルサービスの確保、こういったことに影響が及ばないようにすることが必要であるということから、総務省といたしましては、その動向を注視し、組織再編が行われた際には適時適切にその影響を検証してまいります。
○芳賀道也君 次に、今回の法改正の対象となっているNTT東日本に関わりがある民事訴訟の一つに、旭川医科大学・NTT東日本事件札幌高裁判決、平成二十九年八月三十一日があります。 配付資料を御覧いただきたいのですが、この札幌高裁判決では、その前の一審で発注者対受注者の過失の割合を二対八としたのに、控訴審では十対零と認定して、NTT東日本側が逆転勝訴したことでもIT業界の注目を集めました。この判決が出るまでは、システム開発のトラブルの過失割合はいわゆる十、ゼロ、十対ゼロや零対十ということはあり得ないと言われてきたのですが、それまでの常識を破る判決でした。 配付資料三ページにあるように、一般的に、システム開発では、受注したITベンダー側のプロジェクト管理義務と発注側の協力義務が肝であると言われています。 総務省自体もシステム発注者であり、各自治体も情報システム標準化などで発注者ですので、総務大臣に質問をさせていただきます。 この旭川医大・NTT東日本事件に見られるような、受注者のITベンダー側のプロジェクト管理義務と発注者側の協力義務について、総務省の御見解を教えていただけませんでしょうか。
○国務大臣(村上誠一郎君) システム開発における受注者と発注者との協力関係に関する一般論としてお答えしたいと思います。 芳賀委員御指摘のとおり、システム開発などのITプロジェクトにおきましては、受注者であるIT事業者に全てを任せるのではなく、発注者自身も、要件の明確化、必要な情報提供など主体的に協力を行うことが重要であると言われています。 この点、政府のITプロジェクトにおける留意点をまとめたデジタル・ガバメント推進標準ガイドラインでも、発注者側にもプロジェクトを完遂させるために守らなくてはならない義務があることを十分に留意しておくことが重要とされております。 こうした発注者との責務を果たすためには、発注者側もITに関する知見を持つことが重要であります。そのため、総務省におきましては、プロジェクト管理に関する研修やITに関する公的資格試験の取得支援など、職員のスキル向上に取り組んでいるところであります。
○芳賀道也君 この例は、一審から一転して高裁ではNTT側の責任はゼロであると、発注者側の責任を一〇〇%と認めております。あと、この委員会でも指摘したように、NHKなどでも同様のシステムが裁判になっていてということもありますので、やはりこれは、ベンダー側の責任だけではなくて発注側の責任もきちんとあるんだということも含めて、様々な発注も、総務省として、あるいは地方自治体も行いますので、こうしたこともしっかり取り組んでいただきたいと思います。 さて、四月に本委員会で審議した電波法改正案に関連してお尋ねします。 電波法改正では、六ギガヘルツ帯の電波オークション制度が新たに盛り込まれました。 さて、NTT東日本、NTT西日本やNTTドコモは、現在、いわゆる六ギガヘルツ帯の周波数を使って中継系固定通信やエントランス系固定通信を行っています。今回のNTT法改正の後、NTT東日本、西日本が基礎的電気通信役務に係る業務区域を縮小した場合、その区域では両社による六ギガヘルツ帯の周波数の電波利用が減ることが想定できます。NTT東日本、西日本が今後業務区域を縮小させた地域では、両社が使っていた六ギガヘルツ帯の電波の一部周波数帯をNTTの使用停止後すぐほかの事業者に譲る、あるいはオークションに掛けるということは制度上難しいという理解でいいのでしょうか。いかがでしょうか。
○政府参考人(湯本博信君) お答え申し上げます。 今委員からもお話ございましたとおり、固定通信用として免許されている無線局につきまして、その割り当てられる周波数帯域を使用しなくなったということを理由にして、移動通信の用に供するものとして直ちに他者に譲渡するといったようなことは制度上できないことになっております。
○芳賀道也君 これはすぐには難しいという理解でいいんですね。
○政府参考人(湯本博信君) お答え申し上げます。 電波法におきましては、免許人が無線局免許を承継する際、事業の内容を変更せずそのまま全て譲渡する場合においてのみ総務大臣の許可を得た上で認められると、そういうスキームになってございます。 御質問のように、固定通信事業から移動通信事業に譲渡する場合には、無線局の目的や局種が変更になることに加え、無線局が無線設備の技術基準に適合しなくなる、周波数割当て計画に基づく周波数の利用ができなくなるといった電波監理上の問題も生ずることから、直ちに免許を承継するといったことはできないような制度になっているというようなことでございます。
○芳賀道也君 分かりました。 最後に、電気通信事業に係るトラブルについて伺いたいと思います。 数年前、通信事業者の間でいわゆるトラフィックポンピングが問題となりました。そもそもトラフィックポンピングとは何なのか、御教示、御教授いただけますでしょうか。
○政府参考人(湯本博信君) お答え申し上げます。 トラヒックポンピングとは、音声における事業者間の接続協定で、発着のトラヒックの量に応じて相互に接続料を支払う方式が採用されている場合に、着信側の事業者が発信側の事業者との掛け放題サービス等を利用する者との間で発信するトラヒックの量に応じて金銭を支払う契約を締結することにより、意図的にトラヒックの量を増大させ、多額の接続料収入を得ようとするようなものでございます。 これは、ネットワークのふくそうのほか、掛け放題サービスの提供停止等を生じさせるおそれがあり、総務省としては不適正な行為と認識しているところでございます。
○芳賀道也君 何かこの対策は取られていますでしょうか。
○政府参考人(湯本博信君) 総務省におきましては、トラヒックポンピングにつきまして、令和五年五月及び令和六年九月に電気通信事業法の業務改善命令の対象となる事例を公表するとともに、令和六年十二月に電気通信事業法施行規則を改正し、接続を拒否できる正当な理由として関連する行為を追加してきたところでございます。 総務省といたしましては、引き続き状況を注視し、トラヒックポンピング等の不適正な行為について厳正に対処してまいります。
○芳賀道也君 ありがとうございました。 時間ですので終わります。
○伊藤岳君 日本共産党の伊藤岳です。 本法案でNTTの電話のあまねく提供責務を見直すとしますが、それによって何が起こるのか伺っていきたいと思います。 契約件数は減少したとはいえ、一千二百七十八万件ある加入電話の大半、一千百六十九万件の加入電話の提供をNTTが担っています。NTTは、全国津々浦々に電電公社から承継した電柱、管路等の線路敷設基盤を保有し、サービスの適切かつ安定的な提供を確保することを目的として設立した会社として、電話のあまねく提供責務が課せられています。 本法案では、このNTTの責務を規定したNTT法第三条は削除されます。電話についてのあまねく日本全国における提供の確保について規定されているのは、電気通信事業法第七条一号となります。一号の電話の基礎的電気通信役務を提供する事業者、第一種適格電気通信事業者はどのような要件を満たす必要がありますか、総務省。
○政府参考人(湯本博信君) お答え申し上げます。 電気通信事業法第百八条第一項には、総務大臣は、電話のユニバーサルサービスを提供する事業者であって、一定の基準に適合すると認められるものを、その申請により、交付金の交付を受けることができる第一種適格電気通信事業者として指定することができると規定されております。 この第一種適格電気通信事業者の指定の基準は、加入電話につきまして指定を受けようとする場合には、業務区域が存在する都道府県において、加入電話を提供することが可能な世帯数の割合が百分の百であること、公衆電話について指定を受けようとする場合には、業務区域が存在する都道府県において、市街地はおおむね一キロ四方に一台、それ以外の地域はおおむね二キロ四方に一台の基準に基づき、一定数以上の公衆電話を設置していることなどが規定されているところでございます。
○伊藤岳君 その規定によって現在指定されているのはNTT東西ということだと思います。このNTT東西のメタル回線設備は二〇三五年頃には維持限界を迎える見込みとされ、その設備維持の負担は重いとされています。 NTT東西はメタル回線の縮退をどのように進めていく予定ですか。どう示されているんでしょうか。お答えください。
○国務大臣(村上誠一郎君) NTTは、メタル回線設備につきまして、設備の維持限界を迎える二〇三五年頃に、目途に縮退する考えを表明していると承知しております。 また、メタル固定電話の契約数は、現状のトレンドで減少した場合、二〇三五年頃にも約五百万程度は残存すると見込まれております。仮に五百万の利用者が残存する状態でサービスを終了する場合、社会的な混乱が生ずるおそれがあります。このため、まずNTTにおいて、メタル回線の設備の縮退と既存利用者の意向に関する具体的な計画を早急に策定する必要があると考えております。 総務省としましては、NTTが計画を作成次第、速やかに有識者や関係事業者等の意見もお伺いしながら、移行の時期、方法や移行先のサービスの案内等を含め、その内容を検証し、利用者への影響を最小限に抑えるため必要な対応をしていきたいと、そのように考えております。
○伊藤岳君 早急に計画を立てる、どういうことが想定されるのか、今の段階では漠然としています。 衆議院の答弁では、NTT東西は、他に電話のユニバーサルサービスを提供する事業者がいる地域におきましてはこの責務を負わないこととなるため、このような地域におきましてはNTT東西がサービスを終了することも可能となると答弁をしておりました。 NTTが最終保障提供責務から外れサービスが終了した地域は、メタル縮退を進める地域となるのではないですか。どうですか。
○政府参考人(湯本博信君) お答え申し上げます。 本法案において新たに設けることとしている最終保障提供責務は、他の事業者が電話のユニバーサルサービスを提供しない地域においてこれを提供する責務でございます。 したがいまして、NTT東西は、他に電話のユニバーサルサービスを提供する事業者がいる地域ではこの責務を負わないこととなるため、そのような地域におきましてはNTT東西がサービスを終了することも可能となります。
○伊藤岳君 ですから、聞いているのは、そのサービスを終了した地域はメタル縮退を進める地域となるんですか。どうですか。
○政府参考人(湯本博信君) お答え申し上げます。 そのような地域におきましては、これはあくまでもNTT東西の経営判断ではございますが、メタル回線設備は撤去され、他事業者等が利用できない事態ということも生ずることも想定されるところでございます。
○伊藤岳君 メタル縮退が進められる可能性があるということだと思います。 次に、公衆電話について聞いていきたいと思います。 公衆電話は設置基準が見直しされて、NTTは二〇三一年までに十一万台から三万台程度に削減する計画を立てております。 NTTの第一種公衆電話の削減方針に示された告示で定める最低限必要な台数は、これは私、調べてみましたら、東京都は一千百六十五台になるんです。二〇二一年度末時点では一万四千台でしたから、何と八%、一割以下に減ることになります。私、地元埼玉県ですが、埼玉県の場合は九百三十八台になります。二〇二一年度末で四千二百八十一台でしたので、何と二割程度に減るという驚くべき削減なんですね。 村上大臣は衆議院の議論の中で、公衆電話の役割についてこう答えられました。利用は減少しているものの、屋外におきまして携帯電話を利用していない場合もあることから、社会生活上の安全及び最低限の通信手段として重要であり必要なサービスである、情報通信審議会での最終答申におきましても、引き続きユニバーサルサービスに位置付けられることが適当とされていると認識を述べられました。 大臣、このように大幅に公衆電話が削減されていく下でも、公衆電話の役割が担保されているという、大臣、認識でしょうか。どうですか。
○国務大臣(村上誠一郎君) 公衆電話の収支は赤字が続いている状況ですけれども、やはりユニバーサルサービスとしての公衆電話を提供することは可能であると考えております。 電気通信事業者がどのようなサービスを提供するかについては、その経営判断によるものでありますが、一概にお答えすることは難しいんですが、他方、公衆電話は、社会生活上の安全及び屋外における最低限の通信手段として重要でありまして必要なサービスであることから、引き続きユニバーサルサービスに位置付け、あまねく日本全国における提供を確保していきたいと、そのように考えております。
○伊藤岳君 NTTの削減計画、削減方針によりますと、二〇二三年から二〇二五年のこの三年間では年々九千台ずつ減らしていく計画になっています。 この公衆電話を年に九千台ずつ削減したところで、大臣、これメタル回線を、このところはメタル回線を縮退するということになるんですか。どう大臣考えていますか。
○政府参考人(湯本博信君) お答え申し上げます。 メタル回線につきましては、今、NTTにおいて、具体的に二〇三五年に維持限界を迎えることから、それに向けてどう縮退していくかというのを今検討しているというところと認識しておりまして、その移行計画を私どもとしては出てくるのを待っているというような状態でございます。
○伊藤岳君 先ほども、今後計画だと、サービスが終了した地域、メタル縮退を進めるんですかと聞くと、今後の計画だと。公衆電話が削減したところ、メタル回線は縮退するのかというと、今後の計画だと。全然漠然としているんですね。 一体どこが縮退になるんですか、局長はどういうふうに想定しているんですか。
○政府参考人(湯本博信君) 先ほど、今答弁申し上げましたとおり、具体的にどの地域からどのようにメタル回線の撤去ということを決めていくのは、まずNTTの方で計画を策定し、それを提示するということだと思っておりまして、私どもといたしましては、まずNTTがどのような形で計画を進めていくかということを見守りたいと思っているところでございます。
○伊藤岳君 つまり、漠然とした計画のまま突き進むということなんですね。 次に行きます。 公衆電話は、一、災害時優先電話として、回線が混み合っても通信規制の対象外だと、二、通信ビルからの給電、回線を通じて電力供給を受けているため、停電時でも電話が掛けることができるとされています。災害時にはなくてはならない役割を担っていますし、きました。 最終答申でも触れられていますが、メタル回線縮退で、一般の公衆電話、災害用の特設公衆電話とも、光ファイバーで提供可能とするための追加コスト、これ、バッテリー設置や課金機能の開発、実装などが必要となることを踏まえて、無線や衛星などの活用を含め、その効率的な提供の在り方について検討することも必要と最終答申ではされています。 災害時の役割は、これまでメタル回線だから担保できてきました。メタル回線の縮退で提供の質を落としていくことになるのでは、公衆電話の役割を果たせません。提供の質を担保するために総務省はどのように対応しているのでしょうか。
○政府参考人(湯本博信君) お答え申し上げます。 ユニバーサルサービスに位置付けられる公衆電話は、御指摘の局給電、すなわち、メタル回線を通じた局舎からの電力供給を光ファイバー等により代替することができないことなどを踏まえまして、現在はメタル回線により提供されているものに限られていると認識しているところでございます。 一方、委員御指摘のとおり、NTTが二〇三五年頃を目途にそのメタル回線設備を縮退すると局給電ということができなくなるため、停電時を想定すると、光ファイバーで提供する場合には、例えばバッテリー設置等の追加コストが必要になるのも御指摘のとおりでございます。 こうした点も踏まえまして、本年二月の情報通信審議会の最終答申では、メタル回線設備の縮退後の公衆電話の在り方についての検討が必要とされております。 総務省といたしましては、最終答申を踏まえ、利用者にとって支障が生じることがないよう、メタル回線設備の縮退後の公衆電話の在り方について丁寧に検討してまいります。
○伊藤岳君 ちょっと大臣の考えをお聞きしたいんですが、公衆電話の担い手となるための要件は、先ほど紹介したように、NTTの計画であるように、全国三万台規模の公衆電話の提供が要件としては求められると思うんですね、公衆電話の担い手となる事業者には。これ、現実的に考えると、大臣、NTT以外に公衆電話の担い手となれる事業者がいるでしょうか。どう考えますか。
○政府参考人(湯本博信君) お答え申し上げます。 電気通信事業者がどのようなサービスを提供するかということにつきましては、あくまでも各会社の経営判断でございますので、一概にお答えするのは困難だというふうに思っております。 一方で、公衆電話自体は、当然、これは社会生活上の中で大変重要な最低限の通信手段であることから、総務省としては、引き続きユニバーサルサービスに位置付け、あまねく日本全国における提供というのを確保していきたいと考えているところでございます。
○伊藤岳君 KDDIなど他事業者にお聞きしましたけれども、とてもとてもこれは、公衆電話はNTTしか担えませんというふうに言っておりましたよ。 携帯を持ってない方や、携帯を持っていたとしても携帯が通じない緊急時の場合など、なくてはならない公衆電話の提供が確実に保障されなきゃなりません。大臣、この公衆電話の担い手となる事業者には、この公衆電話の確実な保障、求めていきますか。
○政府参考人(湯本博信君) お答え申し上げます。 公衆電話は、委員からも御指摘ございましたとおり、屋外などにおいて例えば携帯電話を利用できない場合であったり、災害時であったり、社会生活上の安全及び最低限の通信手段として重要であり、また必要なサービスであるため、引き続きユニバーサルサービスに位置付けるということをしております。 その上で、公衆電話につきましては、その提供を確保するため、設置台数の基準といったものを定めているところでございます。この設置台数の基準についてでございますが、現在、屋外における最低限の通信手段として、徒歩でたどり着ける範囲に設置されるということを念頭に定めているというのが現状でございます。 総務省といたしましては、こうした基準に基づき必要な台数が設置されることを確保することで、屋外などにおける社会生活上の安全及び最低限の通信手段をしっかりと確保してまいりたいと考えているところでございます。
○伊藤岳君 担い手にしっかり求めていってほしいと思うんですね。そこを強く求めたいと思います。 NTTは、これまで電話単体のサービスを提供しています。最終保障提供責務に移行していく際に、電話単体の契約となるのか。ブロードバンドとセットで提供となると条件はかなり違うものとなると思いますが、どのようにお考えですか。
○政府参考人(湯本博信君) お答え申し上げます。 電話のユニバーサルサービスは、国民生活に不可欠であり、また、あまねく日本全国における提供が確保されるべきものでございます。したがいまして、その提供内容また料金につきまして、適正な水準が確保されるべきであると考えているところでございます。 固定電話について言えば、現在の利用実態として固定電話のみ単独で使う者ということが現在も約一千三百万残存している状況を踏まえますと、引き続き、このような固定電話のみにつきましてもユニバーサルサービスに位置付けることとして、その提供水準も確保することとしているところでございます。
○伊藤岳君 価格はどうなっていくでしょうか。現在、NTTでは千七百円で提供されています。人口減少地域や離島のような条件不利地域で提供料金が上がっていくということにはなりませんか。
○政府参考人(湯本博信君) お答え申し上げます。 固定電話の料金についてでございますが、委員からも御指摘ございましたとおり、地方の利用者負担、こういったものが過度に大きくならないようにする観点から、地方の料金だけ高くするといったことを制限することとし、これを法令においても規定することとしております。 総務省としては、引き続き、電話のユニバーサルサービスを適切な条件で利用できる環境の確保に取り組んでまいりたいと考えております。
○伊藤岳君 つまり、事業者ごとに料金設定が違ってくることはあり得るということですか。
○政府参考人(湯本博信君) お答え申し上げます。 もちろん事業者によって料金設定というのは原則自由でございますので、事業者ごとに料金水準というのは当然異なる場合が想定されるということでございます。
○伊藤岳君 想定されると。あまねく提供責務を削除して、利用者にとっては提供水準が後退ということがあってはならないと指摘したいと思います。 電報について聞きます。 衆議院の議論で、NTTからは、情報通信審議会の場におきまして、電報の利用が大幅に減少して赤字であることを踏まえて、機動的に事業を見直し効率化を図るため、提供条件を変更できるよう規制緩和の要望があったと説明しています。 総務省は、この提供条件の変更についてどのようなものを想定できると考えておられるでしょうか。
○政府参考人(湯本博信君) お答え申し上げます。 現在、電報事業は、電気通信事業法附則第五条により、当分の間、電気通信事業とみなされ、NTT東西に対して料金を含む契約約款の変更認可等の規律が課せられているところでございます。 NTTからは個別具体的な変更の内容について聞いておりませんが、今後、一般論として申し上げるならば、例えばでございますが、市場環境の変化に対応し料金等の変更を行う、こういったことが考えられるところでございます。
○伊藤岳君 料金等の変更は考えられると。 信書便であれば、提供エリアは原則事業者により自由な設定が可能とされています。現状でも配達員がいない地域があると思いますが、そういった地域は提供しないエリアとされていくことになりませんか。
○政府参考人(牛山智弘君) お答え申し上げます。 電報配達員がおらず配達が難しい地域につきましては、オペレーターが受取人の電話番号に電話することで電報の内容について伝えていると承知をしております。 NTT東西からは、例えばNTT東西が特定信書便事業の規律が課される場合の個別具体のサービス内容につきましてはお聞きはしていないところではございますけれども、こうした配達困難なエリアへの現行の対応は、電報事業が特定信書便事業となっても経営判断により継続は可能であると承知しております。
○伊藤岳君 電報の電文を電話で読み上げるというんですか。それ、電報というんですか。台紙はどうするんですか。
○政府参考人(牛山智弘君) お答え申し上げます。 電報配達員がおらず配達が難しい地域につきましては、オペレーターが受取人の電話番号に電話をするということでございますのと、受取人が電報の物理的な配達を希望する場合には、電話による配達の後、別途郵送にてお届けをしているというのが現在の状況であると承知してございます。
○伊藤岳君 利用者が想定する電報の姿と大きく変わりますよね。利用者にとってどのような可能性があるのかきちんと説明すべきだと指摘をして、質問を終わりたいと思います。
○浜田聡君 NHK党の浜田聡です。最後の二十五分、よろしくお願いします。 昨年の四月十六日の参議院総務委員会で、私はNTT法改正案に関する質問をさせていただいたわけですが、その際には、将来的なNTT法の廃止、それによるNTTへの規制緩和が進み、かつて世界の時価総額企業ランキングで世界一であったNTTが再び世界のトップに立ってほしい旨を述べさせていただきました。 一方で、規制緩和によって外資による支配となることを危惧する日本国民の皆様の声にもしっかりと応えて、不安を払拭していく必要性からの質問をさせていただきました。今回も同様の観点からの質問をさせていただきます。 政府や与党の議論においてはNTT法の廃止論も存在していると認識していますが、今回のNTT法の改正においては廃止ではなく見直しという形が取られています。今回の改正法案の施行後三年後をめどに、NTT法の改廃を含めて再検討することが法案に明記されていると認識しています。NTT法廃止によってNTTの更なる発展に期待するところではありますが、一方で、外資支配リスクを危惧する声にはしっかりと耳を傾けて対応をするべきです。現行のNTTなど通信インフラ企業の外資規制は、米国やEUのような厳格な安全保障審査、具体例としては、米国においては対米外国投資委員会、CFIUSやEUスクリーニングを挙げますが、それらと比べると緩やかな印象です。 そこでまず、海外事例をお伺いしたいと思います。海外における通信インフラの国防上の取組、特にCFIUSを重点的な例として、それらに関して政府による御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(湯本博信君) お答え申し上げます。 通信事業者に対する外国の影響力の懸念に対応するため、諸外国の中には、通信事業者への個別法による外資規制のほか、我が国の外為法における対内直接投資に係る事前審査に相当する制度が設けられている国がございます。 例えば、米国におきましては、個別法による外資規制が存在するほか、委員からも御指摘ございました、省庁横断で構成されるCFIUS、対米外国投資委員会におきまして、通信インフラを含む重要インフラ等に対する対米投資について審査が行われているところでございます。このCFIUSの審査の過程では、当事者に対してリスク軽減措置の実施を求めるほか、虚偽の情報提供が判明した場合に多額の罰金を科すことなどにより、国家安全保障上の懸念に対処しているものと承知をしているところでございます。
○浜田聡君 ありがとうございます。 NTT法廃止を想定した場合、国民が外国による通信インフラの乗っ取りの懸念を払拭する必要があります。 通信インフラ企業の規制緩和を進めながら、乗っ取りの懸念をどのように払拭していくかについて、政府の今後の方針を伺いたいと思います。
○副大臣(阿達雅志君) NTTの通信インフラは、他の事業者の携帯電話サービスにも利用されるなど、我が国の通信全体を支える公共的な役割を担っており、外国の影響力に対する経営の自主性を確保することは極めて重要と認識しております。 このため、NTT法において、政府によるNTT株式の三分の一以上の保有義務や、外国人の議決権保有割合を三分の一未満に制限する外資規制が設けられており、経済安全保障の重要性が高まる中、NTTの経営の安定と適正な事業運営を確保するため、これらを維持することが適当であると考えております。 NTT法の外資規制以外にも、一般的に、我が国の企業に対する外国の影響力の懸念に対応する観点から、外為法における個別投資審査の制度が設けられていますが、外為法は、例えば日本に居住する外国人による投資は審査対象外となるなど、居住地を問わず外国人による投資を全て対象とするNTT法の外資規制を代替することは困難と考えられます。 こうした点を踏まえると、我が国の通信全体を支える公共的な役割を担うNTTについては、外為法の個別投資審査とNTT法の外資規制が相まって、その経営から外国の影響力の排除を図ることが適当であると考えております。
○浜田聡君 国民の皆様の不安の払拭にはしっかりと対応していただきたいと思いますし、NTTが世界一になることを政府が後押しすることを期待しております。私もしっかりとそのためにできることをやっていきたいと思います。 残りの時間につきましては、TBSを始めとする偏向報道の問題、そして兵庫県の騒動などについて、私の問題意識から質問をさせていただきます。 テレビ報道に関する問題は数多く指摘されるわけですが、その中でも最近は特に、TBSの「報道特集」が明らかな偏向報道であるとの指摘、SNS上で数多くあります。偏向報道特集という呼び名もあるぐらいでございます。 このTBSの「報道特集」に対象を絞っても、ほぼ毎週にわたって、兵庫県知事騒動をテーマに、齋藤元彦知事やNHK党の立花孝志党首を攻撃する数多くの報道がなされております。 ひとまず、ここでは番組対象を一旦限定します。四月五日の「報道特集」でございます。 四月五日の「報道特集」で、反齋藤元彦知事派、反立花孝志派ばかり数人を出演させています。羅列させていただきますと、菅野完氏、丸尾まき氏、東播磨県民局長の四海達也氏、元MBSの子守康範氏、選挙ウォッチャーちだい氏です。 ここで、X上での匿名ではありますが、反響の大きな、本質をついたと私が判断しているポストを紹介します。読み上げます。 兵庫県民です。お願いです、助けてください。TBS「報道特集」が一方的な偏向報道を繰り返しています。四月五日の放送は本当にひどかった。もちろん誹謗中傷はいけません。しかし、今回かわいそうな被害者として取り上げられた人物は、ふだんから攻撃的な言動を繰り返してきた人物です。そうした背景には一切触れず、まるで齋藤アンチの彼らだけが正義で、齋藤支持サイドが悪者かのように描かれていました。どうか、一方の声だけで判断しないでください。どうか、彼らの本当の姿を知ってください。偏った報道が繰り返されるたび、胸が張り裂けそうになり苦しんでいます。このポストは現在百十四万ビューと、大きな反響があります。 そこで、総務省に伺いたいと思います。このように、いわゆる反齋藤知事派、反立花孝志派とされる一方のみを出演させてその話を紹介することは、私は放送法四条違反ではないかと考えるわけですが、政府の見解をお伺いします。
○副大臣(阿達雅志君) 放送法は放送事業者の自主自律を基本とする枠組みとなっており、出演者の選定を含め、放送事業者が自らの責任において放送番組の編集を行うこととされています。 このため、御指摘の点については、まずは放送事業者において適切に判断されるべきものと考えます。
○浜田聡君 少し前の三月十六日に、慶応義塾大学の名誉教授上山信一さんのポストを紹介させていただきます。 TBSは第二のフジ。会社として「報道特集」チームを管理統制できていない。きっと経営陣も持て余しているがチームが主張する報道の自由に多分介入できない。国立大学寮の自治が新左翼に乗っ取られたのと同じ現象。フジH氏の治外法権と同根の問題。打開策はスポンサーの撤退、みんなで株を買って総会で指摘、総務省の指導などか。正常化への出口は簡単ではない。 なかなか難しい問題とは思いますが、私自身は、総務省にはしっかりと今後も引き続き訴えていきたいと思います。 総務省におかれましては、こういった声にしっかり耳を傾けていただいて、TBS「報道特集」の調査をしていただきたいと思います。 さて、この「報道特集」にも出演しておりました兵庫県議会議員の丸尾まき氏に関して伺っていきたいと思います。 丸尾まき氏は、さきの兵庫県議会議員選挙後の祝賀会について公選法違反が指摘されております。そして、この件で今年の一月二十一日に刑事告発が受理され、五月十二日に書類送検をされたと認識をしております。そして、五月十六日にこの書類送検の件が報道をされました。 まず、丸尾まき議員がX上でちょっと気になることを述べられております。二〇二四年十二月十五日にこのようなことを投稿されておられます。祝賀会に関していろいろと突っ込みを受けた上での投稿内容でございます。私の経験では、私の知っているほとんどの政治家が選挙後、開かれた懇親会を開催していますと述べています。もしこれが事実なのであれば、同様の公職選挙法違反をしている政治家がいることが示唆されます。 そこで、提案をしたいと思います。警察庁にお伺いします。丸尾まき県議会議員を調査してみてはいかがでしょうか。
○政府参考人(松田哲也君) お答えいたします。 個別の事案における捜査に関するお尋ねにつきましては、お答えは差し控えさせていただきます。 その上で、一般論として申し上げれば、警察としては、刑事事件として取り上げるべきものがあれば、法と証拠に基づき適切に対応することとしております。
○浜田聡君 続いて、NHKさんに提案をさせていただきます。 丸尾議員が述べている、選挙後開かれた懇親会を開催している政治家について、それが誰なのかということをNHKさんの方で取材をして報道してみてはいかがでしょうか。
○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。 ニュースで何を取り上げ、どのように伝えるかにつきましては、報道機関としての自主的な編集判断に基づきまして、その都度総合的に決めているところでございます。
○浜田聡君 ありがとうございます。 先日の書類送検の件もNHKさんはしっかりと取り上げていただいたことは認識をしております。 先ほどのTBSの偏向報道に関しては、やはり立花孝志いわく、偏向報道、最たるその重要なポイントとしては、やっぱり悪口を言う側に対しても取材をするということでございます。TBS「報道特集」はそれを怠っているということでありますが、ただ、NHKに関してはしっかりと取材をしていること、我が党の立花孝志も評価をしておりましたので、ここでお伝えさせていただきます。 今なお続くTBSの大きな問題として、兵庫県知事騒動に関する立花孝志への偏向報道が指摘されている「報道特集」の問題の一部をこれまで述べてきました。もちろん、兵庫県知事騒動に関しては、いわゆるオールドメディアの報道姿勢が大きな問題でありまして、TBSに限られたものではありません。 具体例を端的に挙げます。この委員会では何度か指摘しておりますが、御容赦ください。 まず、元県民局長の公用パソコンの内容が伏せられていることでございます。この内容には、県民局長のクーデター計画や不倫日記の存在が兵庫県議会の百条委員会で片山元副知事の証言で指摘されています。 この情報は、県民局長の当初の怪文書による警察、各所への通報の動機がクーデターという不純なものであったこと、また、自殺の原因がこの不倫日記が明るみになることを苦にしたものではないかという重要な側面を隠すことになります。 そして、兵庫県百条委員会が行った職員アンケートがでたらめなものであったこと、URLを知っていれば誰でも何度でも回答可能、つまり幾らでも操作可能だったことが明らかとなっています。そのアンケート結果で四割の職員が齋藤知事のパワハラを見聞きしたという結果をテレビなどが大々的に報じたことは大問題でございます。このアンケートについては、丸尾まき県議が主導したと認識をしております。 そして、第三者委員会の報告書が出ました。反齋藤派と言っても過言ではない兵庫県議会議員が作った百条委員会の報告書と大きく異なり、幾分中立的な視点のものでありました。特に、県民局長の行為のひどさを指摘していたこと、そして知事において問題と指摘されていた七つの疑惑、そのほとんどはセーフであったということはとても大事です。少なくとも不信任決議をするほどのパワハラはなかったということは明らかです。 こういったことがほとんど報道されていないことがオールドメディアへの信頼を失わせる大きな要因と思います。最近は読売テレビの方でそういったことが少しずつ報道されるようになったので、その点は期待をしております。 昨今、各種報道において、いわゆるSNS規制の法制化の話が出ています。もちろん誤情報対策としてのSNS規制を否定するわけではありませんが、それ以上にテレビや新聞といったオールドメディアへの規制もよりしっかりと議論されるべきと申し上げておきます。 次に、問題報道をする番組スポンサーへの問合せや抗議電話を呼びかけることなどについて伺いたいと思います。 近年、テレビ報道に対して偏向や事実誤認などの指摘が市民や政治団体からなされることが増えており、とりわけキー局の報道番組がその対象となっていると認識しております。これに対して、当該番組のスポンサー企業に抗議や意見を伝えることで報道の是正を図る動きも見られます。しかし、こういった行動が、一部からは企業への圧力、威力業務妨害の可能性などといった指摘もなされていると思われます。一方で、企業の広告出稿は市民の消費行動とも直結しており、放送内容への責任の一端を担っているとの意見もあります。 このような市民によるスポンサーへの抗議、問合せ行動について、法的にどのような位置付けがなされているか、政府としてどのような方針を取るのかについて幾つか質問したいと思います。 まず、スポンサー企業への抗議を不当な圧力や企業活動への妨害とみなす立場があるとは思います。そこでお伺いしたいんですが、現時点で政府や所轄、所管官庁、総務省、消費者庁、今回は総務省ですね、がこのような行為に対して何らかの行政指導や注意喚起を行った前例があれば教えていただきたいと思います。
○政府参考人(豊嶋基暢君) 御指摘のような行為について、総務省が行政指導や注意喚起を行ったことはございません。
○浜田聡君 総務省からは前例がないということ、ありがとうございます。 次に、報道内容に対する市民の抗議が表現の自由として許される一方で、仮に一部に過激な手段、例えば脅迫であったり嫌がらせなどが見られる場合、政府としてどのような対処を想定しているか、警察による対応の基準などを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(松田哲也君) お答えいたします。 お尋ねのような行為が特定の犯罪に該当するか否かにつきましては、個別の事案ごとに具体的な事実関係に即して判断されるべきものであります。 その上で、一般論として申し上げれば、警察においては、刑事事件として取り上げるべきものがあれば、法と証拠に基づき適切に対処することとしております。
○浜田聡君 ありがとうございます。 次、政府は、テレビ報道の内容に対する訂正要求や抗議活動に関して、メディアと市民の関係性の中で、適切なガイドラインの策定や周知を検討しているでしょうか。もしないのであれば、ガイドラインの策定をしてみてはどうかということを提案させていただきたいんですけど、見解を伺います。
○政府参考人(豊嶋基暢君) 放送番組の内容に対する視聴者からの御意見などにつきましては、放送事業者がこれを受け付ける手段が確保されているということが重要であるというふうに考えております。 現在、各放送事業者においてはそのための窓口を設置しているものと承知しておりまして、視聴者の御意見を番組編集に責任を負う放送事業者に寄せていただくことが現在可能となっているというふうに考えておりますので、お尋ねのガイドラインを策定するということは考えておりません。
○浜田聡君 ガイドラインの策定の検討されていないということですけれど、私はやはり必要なのではないかと思いますし、今後そういう抗議は増えていくと思いますので、是非御検討の方よろしくお願いいたします。 次に、テレビ番組におけるスポンサー出資額の透明化についてお伺いしていきたいと思います。 報道機関の公正中立性を担保する上で、スポンサーによる番組内容への影響は極めて重要な論点であります。公共の電波を使っているテレビ局へのスポンサーについて、その出資内容や金額が不透明であることは、国民の知る権利や放送の独立性にも関わる重大な問題であります。 まずお伺いしたいわけですが、現在、地上波テレビ番組やBS放送において、スポンサー企業の名称は提供テロップ等で明示されますが、実際の出資額については公表義務があるのかどうか、お伺いしたいと思います。現状、義務がないのであれば、出資額を明示すべきと考えますが、政府の見解を伺います。
○政府参考人(豊嶋基暢君) スポンサー料の額につきましては、民間企業間の契約に基づいて定められているというものでございますので、公表を義務付けるべきものとは考えてございません。 その上で、放送番組につきましては、スポンサー企業や提供される金額にかかわらず、放送法第四条第一項に定められた番組準則や放送事業者自らが定める番組基準にのっとり、放送事業者の責任の下で編集すべきものと考えております。
○浜田聡君 やはり、公共の電波を使って放送しておりますので、やはりそのスポンサーの額というのは国民が知るべきだと考えております。 テレビ番組へのスポンサー出資について、現行制度では会計検査院の検査対象に含まれにくい状況があると思います。しかし、国民への影響力が大きいテレビの電波の在り方を多くの国民が知るために、私はこれ、会計検査院の検査対象にするべきだと考えております。 会計検査院法第二十三条、通告では二十二条でしたけど、誤りです。必要があると認めたときは検査を行うことができるに基づいて、検査対象として積極的に位置付けるべきと考えますが、会計検査院の見解をお伺いします。
○説明員(長岡尚志君) お答えいたします。 委員のお尋ねは、民間放送事業者におけるスポンサー企業からの広告収入に係る御指摘であると承知しております。 このような民間放送事業者における広告収入に係る会計経理につきましては、憲法、会計検査院法等により会計検査院の検査対象として定められております国の収入支出の決算等に該当せず、会計検査院の検査の対象とはならないものでございます。 会計検査院の検査対象をどのように定めるかにつきましては、立法政策の問題であると考えております。会計検査院として見解を述べることは差し控えさせていただければと存じます。
○浜田聡君 現状の制度の中ではなかなか難しいとは思いますけれど、しかし、会計検査院には私は期待しておりますので、この点に関しては、今後の課題として、私、取り組んでいきたいと思います。 次に、兵庫県の竹内英明元議員が自殺をされたわけでございます。非常に痛ましいことではございますが、この自殺の原因が立花孝志にあるという報道について問題意識を持っております。 WHOのガイドラインによると、自殺の原因を単純化したり、一つの要因に決め付けたりしないとあるわけですが、にもかかわらず、テレビ報道では、竹内元議員の自殺原因を立花孝志にあると決め付けているものがあるわけです。 こういったテレビ局の姿勢を是正する方針を総務省は持っているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(豊嶋基暢君) 個別の放送番組の内容につきましてお答えをすることは差し控えさせていただきますが、一般論として申し上げれば、放送法は、放送事業者の自主自律を基本とする枠組みとなっており、放送番組につきましては、放送法に定められた番組準則や放送事業者自らが定める番組基準により、放送事業者の責任の下で編集すべきものと考えております。 その上で、デジタル時代においては、情報の伝送手段が多様化し、インターネット上で偽・誤情報の問題等が顕在化しております。そうした中で、放送の役割として、取材に裏打ちされた信頼性の高い情報発信や国民・視聴者の相互理解の促進などがますます期待されるようになっていると考えております。 放送事業者においては、自らの社会的役割を自覚していただき、自主自律の枠組みの下、御指摘のガイドラインなども踏まえて、国民・視聴者の期待に応えていただきたいと考えております。
○浜田聡君 ガイドラインの存在も認識していただいているということで、ありがとうございます。私の方からも、しっかりとその点は各放送局に伝えていきたいと思います。 次に、元検察官の大泉まどか弁護士がMBSの番組で発言した内容について伺います。 令和七年二月十二日に放送されたMBSの報道番組「よんチャンTV」において、元検察官である弁護士、大泉まどか氏が、兵庫県議会議員の竹内英明氏の自殺の原因について、立花孝志氏の発言が原因であると断定するような発言を公共の電波上で行いました。この件について、大泉まどか弁護士は、X上で釈明をしているが、謝罪はないと認識をしております。 公共の電波でこのような発言、そしてその後の対応は、刑事責任や因果関係の厳格な認定を求められる検察官経験者として著しく不適切ではないかと考えます。これは、法務省が行っている検察官研修におけるメディア対応、職務倫理教育の不備を示しているのではないかと疑われます。 そこでお伺いします。法務省としてこの件をどのように認識し、検察官OBによる公的影響力行使の在り方について指導監督を行う意向があるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(吉田雅之君) 法務省としては、検察官であった方が退官後に弁護士として行った発言、発信の内容やその当否についてコメントする立場にないことを御理解いただきたいと思います。 他方で、現職検察官の倫理教育という観点から一般論として申し上げますと、法務省においては検察官の経験年数等に応じた各種研修を実施しておりまして、その中で検察の理念や公務員倫理に関する講義等を実施し、職務の遂行においてそれらを徹底するよう指導しているところでございます。
○浜田聡君 今回の大泉まどか弁護士のみならず、幾つかの放送で立花孝志によって竹内元県議が自殺したということが言われて、大きく報道されてしまっているわけでございます。 現に、立花孝志は財務省前のデモにおいてなたで襲われたわけであります。その容疑者がいわく、立花孝志は県議を自殺に追い込むようなやつだからということで、その襲ったモチベーションになっていることが疑われるわけでございます。 そういったわけで、公共の電波の在り方については非常に問題があると思いますし、その点は、私、一国会議員として引き続きしっかりと取り組んでいきたいと思います。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○委員長(宮崎勝君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○伊藤岳君 私は、日本共産党を代表し、電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部改正法案に対する反対討論を行います。 NTT法は、国民の共有財産である通信インフラを電電公社から承継したNTTに対し、その果たすべき業務と責務を定め、その実行に必要な担保措置を定めた法律です。ところが、昨年の法改正に続き、本法案は附則で改廃の検討を規定し、NTT法の廃止を盛り込んだものです。 本法案は、NTTに、国民生活に不可欠な電話の役務の適切、公平かつ安定的な提供を確保させるために規定したあまねく提供責務規定の削除を行うものです。代わりに、電話、ブロードバンドとともに最終保障提供責務を設け、複数事業者に担わせるとしています。 政府は加入電話の契約数の減少を指摘しますが、NTT東西が提供してきたひかり電話は堅調に契約数を伸ばし、メタル固定電話の契約数と合わせればその需要は減少しておらず、NTTが電話役務の適切、公平かつ安定的な提供の確保を行うことこそが求められています。この見直しの結果、国民、利用者に契約内容や通信品質の低下、地域格差を押し付けることになりかねません。 さらに、本法案が、電報事業についての電気通信事業法の規定を削除し、信書便法に基づく事業とすることでNTTが電報事業から撤退する自由を許すものとなっていることも問題です。 民営化の際に提供を義務付けてきた国内の電報事業は、減少したとはいえ、いまだ三百七十七万通の利用があります。電報事業は歴史も長く、国民に広く浸透しており、NTTの経営判断のみで自由に撤退できるようにすれば、国民の利便性に影響を及ぼすことになりかねません。 二〇二三年度のNTTグループ全体の営業収益は十三兆を超え、営業利益も約二兆円で、毎年連続で増加しています。利益優先のNTTの姿勢に追随し、NTTに課せられたあまねく提供責務を削除するとともに、電報事業からの撤退を許し、その公的役割を後退させることは重大です。 NTTの完全民営化への布石となる本法案には反対であることを述べて、討論といたします。
○委員長(宮崎勝君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(宮崎勝君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(宮崎勝君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時十分散会