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217回国会参議院2025/05/27

財政金融委員会 第13号

発言数
103
登壇者
17
会派数
7
開催日
2025/05/27

会議録

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、岩本剛人君、勝部賢志君、松山政司君及び古川俊治君が委員を辞任され、その補欠として三原じゅん子君、三上えり君、吉川ゆうみ君及び小野田紀美君が選任されました。     ─────────────

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官藤野克君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 財政及び金融等に関する調査を議題といたします。  まず、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律第五条の規定に基づく破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告に関する件について、政府から説明を聴取いたします。加藤内閣府特命担当大臣。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 令和六年十二月十三日に、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律第五条に基づき、破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告書を国会に提出いたしました。  報告対象期間は、令和六年四月一日以降令和六年九月三十日までとなっております。  御審議に先立ちまして、その概要を御説明申し上げます。  まず、今回の報告対象期間中に、金融整理管財人による業務及び財産の管理を命ずる処分は行われておりません。  次に、預金保険機構による資金援助のうち、救済金融機関等に対する金銭の贈与は、今回の報告対象期間中にはなく、これまでの累計で十九兆三百十九億円となっております。  また、預金保険機構による破綻金融機関等からの資産の買取りは、今回の報告対象期間中にはなく、これまでの累計で六兆五千百九十二億円となっております。  なお、預金保険機構の政府保証付借入れ等の残高は、令和六年九月三十日現在、各勘定合計で五千九十億円となっております。  ただいま概要を御説明申し上げましたとおり、破綻金融機関の処理等に関しては、これまでも適時適切に所要の措置を講じることに努めてきたところであります。  金融庁といたしましては、今後とも、各金融機関の健全性にも配慮しつつ、金融システムの安定確保に向けて、万全を期してまいる所存でございます。  御審議のほど、よろしくお願い申し上げます。

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 以上で説明の聴取は終わりました。  これより質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

熊谷裕人立憲民主・社民・無所属

○熊谷裕人君 立憲民主・社民・無所属の熊谷裕人です。  加藤財務大臣に質問させていただきたいと思いますが、最初は、先般行われましたG7財務大臣・中央銀行総裁会議と、それから日米財務大臣会議について幾つか御質問させていただきたいというふうに思います。  二十日から二十二日まで行われていましたカナダでのG7で、アメリカのこのトランプ関税の措置というものについては明言はされていませんけれど、世界の経済にとっての不確実性が高まっているのではないかと。それから、金融政策についても世界の金融安定化に影響があるのではないかなという認識で一致をして、そして共同声明が取りまとめられたというふうに報道されております。  財務大臣が御出席をされて、各国の財務大臣と認識を共有をされているんだと思いますけれど、各国がどのような認識でこの共同声明の取りまとめに至ったのか、そして、とりわけこのアメリカの今回のトランプ関税と言われている関税政策については各国はどんなような感想を持っていたのか、これ、詳細は多分言えないと思いますが、財務大臣として、各国はどんなような感じでいたのかということをお示しできる範囲でお示しをいただければと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) まずは、先日のG7財務大臣・中央銀行総裁会議出席に当たりまして、いろいろ御配慮いただきましたことに心から感謝申し上げます。  同会議においては、世界経済、経済安全保障、ウクライナ支援、金融犯罪対策などについて議論を行いました。  お尋ねの米国の関税措置については、多くの国から言及がなされたところでございます。中身については言及は差し控えさせていただきますが、その上で、私からは、米国による一連の関税措置がもたらす不確実性を減らしていく必要があり、日本としては関税措置の早期見直しに向け米国との協議を継続していくこと、貿易収支の不均衡の背景には持続不可能な各国のマクロ経済の不均衡があり、こうした問題を解決するために我々が行うべきは各国経済及び国際経済システムの改善に取り組むことであって、関税措置は必ずしも適切な手段ではないことなどを指摘をさせていただきました。  また、今回発出されました共同声明では、四月にワシントンで開催された会合において、国際機関より、貿易政策と経済政策の不確実性が高く、世界の成長の重荷となっているとの指摘があったことを紹介した上で、G7として、経済政策の不確実性はピーク時から低下したことを認識しつつ、更なる進捗を達成するために協働していくことで一致をしたところでございます。  このように、G7が結束して世界経済の諸課題の解決に向けて協働していくメッセージを発出できたこと、また足下の経済政策の不確実性についてG7間で共通認識が得られたことは非常に意義深いものと考えているところでございます。

熊谷裕人立憲民主・社民・無所属

○熊谷裕人君 アメリカのトランプ関税は保護主義的な関税だと私も思っておりますけれど、自由貿易体制を守っていくんだという認識で一致したということで理解をさせていただきたいなというふうに思います。  その後、加藤大臣は二十一日にアメリカのベッセント財務長官との会談を行っております。ベッセント長官との会談はこれで四月に続いて二回目になるというふうに思っておりますが、大臣の方から一方的なその関税措置の見直しをしてくれと強く申し入れたというふうに認識はさせていただいておりますけれど、今回の協議、このベッセント長官との協議でどのような成果が得られたのか、大臣の認識というか感想をお聞かせをいただければと思います。こんなところがしっかりと協議ができたんではないかという点について確認させていただければと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 五月二十一日にベッセント財務長官との会談を行いました。中では、今委員から御指摘いただきましたように、米国による一連の関税措置は極めて遺憾であり、日米貿易協定との整合性に深刻な懸念があると考えていると述べ、一連の関税措置の見直しを強く申し入れたところでございます。  為替については、前回も確認をいたしましたが、為替レートは市場において決定されるべきこと、為替レートの過度な変動や無秩序な動きは経済及び金融の安定に対して悪影響を与え得ることなどについて認識を改めて再確認をいたしました。  現在進行中の日米の貿易協議に関連しては、これまでの共通認識、今申し上げた点の上に、為替政策の基本的な考え方について議論を更に深めることができたと考えております。生産的な議論を行うことができたことは大変有意義であったと考えております。  同長官とは、引き続き二国間の諸問題について緊密かつ建設的な協議を続けていきたいと考えているところでございます。

熊谷裕人立憲民主・社民・無所属

○熊谷裕人君 今、大臣の方から為替については基本的なところを確認をさせていただいたというふうに御答弁をいただきましたが、本当に為替の水準については全然話をしなかったのかなというふうに思っておりまして、貿易収支の不均衡を是正をしていくんだというふうに共同声明にも書かれておりますし、日本とアメリカの間での貿易収支は日本の大幅な黒字というようなことで、そこがトランプ関税の標的に私はなっているんだというふうに思っております。ここで日米の貿易収支の改善を求めていくためには、私はやはり為替というものをある程度意識をしていかなければいけないなというふうに思っておりますけれど、急激な是正というものはアメリカも望んでいないようですし、私も、急激な是正をすると日本の経済にも影響があるというふうに思っておりますが。  最近の報道によりますと、日本は、韓国と台湾も含めてアメリカの為替の慣行に関する監視リストに入っていて、この監視リストに入っている国のうちで、日本でいえば円水準については本当にもう少し高く切り上げるべきじゃないかというようなことも要求が出てくるんではないかなというふうに思っておりまして、本当に、二回、ベッセント長官と財務大臣は協議をされておりますけれど、具体的な水準というものが、御答弁いただけないと思いますが、本当に協議をされなかったのかということに私はちょっと疑念を持っておりまして、二回とも基本的な考え方で一致をしたということではなく、もう少し突っ込んだ話があったんではないかなというふうに思っておりますが、御答弁できる範囲でその点について御答弁いただければと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 為替については先ほど申し上げた基本認識について再確認をいたしましたが、為替の水準については前回会談と同様、全く議論を行っておりません。為替の水準については議論していないという点については、米国財務省が会談後に発表したプレスリリースにおいても記述をされているところではございます。  そうした御疑念というか、そういった見方はマスコミ等からもいろいろ我々も聞かれるところでありますけれども、今申し上げたところが全てでございます。

熊谷裕人立憲民主・社民・無所属

○熊谷裕人君 ありがとうございます。  あったとしても言えないというふうには私も思いますが、私、ずっとこの財政金融委員会で、行き過ぎた円安はやっぱり是正をしなければ物価高は止まらないというふうにずっと質疑でもさせていただいておりました。トランプ関税が世界経済に影響を与えるというようなことで今少し円高水準になってきて、先ほど確認をしましたけど、本日のレート、十時ぐらいのレートは百四十二円三十三銭、一ドルという形でありました。  私自身はもう少し円高水準でもいいかなというふうに実は個人的には思っておりまして、前々から言っているように、過度な円安は日本の物価にとって余りよろしくない、物価高を招くというふうに思っておりますが、加藤財務大臣としては、この円安というもの、円水準というものが物価にどのように影響していくのかと認識しているか、そこをお尋ねをしたいと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 委員からあったとしても言えないとお話がありましたが、なかったということでございますので、そこはあえて申し上げさせていただきたいと思います。  その上で、足下の為替の動向、見通しについては予測を持ってコメントすることは従来から差し控えさせていただいておりますが、為替相場はファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが重要と考えております。  その上で、一般論として申し上げれば、輸出入物価を通じた企業業績への影響などもございますが、為替による物価への影響のみを取り出して申し上げれば、為替水準が円高方向に推移すれば輸入物価を下押しすると考えられることから、結果として国内物価を下押しする方向に作用するということは考えられるところでありますが、ただ、最終的に物価がどうなるかに関しては、マクロ的な需要と供給の関係、企業のインフレに対する予想等々様々な要因によって決まるものと認識しており、一概に最終的な物価動向がどうなるかということまではなかなか言い難いということは御理解いただきたいと思います。

熊谷裕人立憲民主・社民・無所属

○熊谷裕人君 なかなか予想が言い難いということでありましたけれど、私はやはりこれまでの一ドル百七十円だったり百六十円台という円水準というのは行き過ぎていると思っておりまして、その間、ちょうど、原油も一ドル九十ドルとか百ドルとかという時代がありました。今はかなり、あっ、一ドルじゃありませんね、一バレル、一バレル九十ドルとか百ドルとかということもあって日本のガソリン価格が急上昇して、それで補助金なんかも入れているわけでありますけれど、この円水準がやはりもう少し高めにというか、私自身は百四十円前後のところで安定させるのがいいというふうにかねてから言っておりますけど、その辺を目指して、しっかりと金融政策だったり為替政策だったりといったところも実施をしていっていただきたいなというふうに思っております。  次に、米国債の売却についての発言が五月二日、ゴールデンウイーク中でございましたけれど、テレビの番組で財務大臣からありました。日本は米国債の保有率は世界一であります。これを売るということで、かなりアメリカにとってもそこが売られると困ってしまうということになるので、私はある程度、そこは牽制という意味ではすごく良かったのかなというふうに思っておりますけど、財務大臣、二日後には記者会見で軌道修正をされましたが、この軌道修正をされたのは、アメリカからそこはという話があったのか、それとも大臣としてちょっと言い過ぎたという形で改めて考え方を示したのか、その辺についてお聞かせをいただければと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) まず、五月二日の私の発言は、米国債を安易に売らないことをあえてコメントすることが日米協議の一つの手段になるのかという御質問にお答えをしたものであって、保有する米国債を売却するということに言及したものでは全くございません。  その上で、五月四日の記者会見でその点を改めて指摘した上で、外為特会が、保有外貨資産については、我が国通貨の安定を実現するために必要な外国為替等の売買等に備え十分な流動性を確保するという目的に基づいて保有、運用しているものであり、今後ともその方針にのっとって適切に対応していくことであり、米国債の売却を日米交渉の手段とすることは全く考えていないと申し上げたところでありますので、五月二日の発言の趣旨を改めて明確化したものであって、この点、趣旨は一貫しているものと認識をしております。

熊谷裕人立憲民主・社民・無所属

○熊谷裕人君 私、先ほども言いましたけれど、ある程度、アメリカ国債、世界一の保有国なんだということを言うこと、必要に応じて売却もあるんだという姿勢を出すことについては、アメリカと交渉の中でも牽制という意味合いはあるんではないかなというふうに思っておりますが、その点は財務大臣はどのように、その牽制ということについての意味合いというものをもし、御答弁いただけないかもしれませんが、御発言をいただければと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 牽制というか、本件ということではなくて一般論として言えば、やっぱり交渉である以上、我々が交渉上使えるカードというのは全部持ってというのは、これは従前から総理がおっしゃっているところでございます。  ただ、今申し上げた我が国の有する、外為特会で有する外貨資産についての考え方は先ほど申し上げたことに尽きるというふうに考えています。

熊谷裕人立憲民主・社民・無所属

○熊谷裕人君 ありがとうございます。  次に、アメリカの米国債が、長期信用格付が民間の格付会社から引き下げられたという報道がありました。アメリカの国債というのは優良な格付でありましたので、安全資産とされておったと思います。  今回の格下げに、一ランク格下げになって国際金融市場にかなりの影響があるのかなというふうに思っておりましたし、実際、報道によりますとかなりの衝撃があったというふうに言われております。  今言ったように、世界一の米国債保有国である日本、この格下げの影響というものをどのように受け止めるか、お尋ねしたいと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 十六日に、ムーディーズ社が米国の長期債格付を最上位のトリプルAから一段低いダブルA1に引き下げたことは承知をしておりますが、民間格付会社による他国の国債の格付について政府としてのコメントは差し控えさせていただいております。  その上で、米国政府からは、ベッセント財務長官が、米国の財政状況については既に市場に反映されていること、米国政府は歳出削減と経済成長による歳入増の両面に取り組んでいくことといった発言をされていると承知をしております。  今後とも、米国の政策、経済、物価、金融情勢の動向、また、それらが世界経済、日本経済に与える影響、これらについてはしっかり注意していきたいと考えています。

熊谷裕人立憲民主・社民・無所属

○熊谷裕人君 ありがとうございます。  引き続き戦略的に取組を進めていただきたいなというふうに思います。  次は、総理の発言についての受け止めを財務大臣にもちょっとお尋ねをしたいと思います。  石破総理、五月十九日の参議院の予算委員会で、我が国の財政状況は間違いなく極めてよろしくないと、ギリシャよりもよろしくないという状況でございますというふうに答弁をされております。  恐らく、債務残高のGDP比較を、単純にそこを見て発言をされたのかなというふうに思っておりますけれど、日本とギリシャではその経済状況や政治状況というのは全く違う状況でもありますし、財務状況も、そういった中で比較できるようなものは私は適当ではないというふうに思っておりますが、その点については財務大臣は認識どのようにお持ちなのか、お尋ねしたいと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) まず申し上げなきゃいけないのは、我が国、厳しい財政状況にあることはそのとおりではありますけれども、毎月の国債発行について、安定的な消化について支障が生じているわけでもなく、現在、計画を踏まえながら国債発行を進めているというのが現状でございます。  その上で、他国とどう財政状況を比較するかということでございますけれども、様々な指標から多角的に評価する必要があると思いますが、先日の発言は、債務残高対GDP比がギリシャを含め他国と比べて高い水準にあるということを念頭に置いて日本の財政が厳しい状況にあることを言及したものと承知をしております。  日本の財政が厳しいという状況についての認識、これは私と全く同じものと承知をしております。

熊谷裕人立憲民主・社民・無所属

○熊谷裕人君 私も日本の財政状況というのは厳しい状況が続いているというふうに認識をさせていただいておりますけれど、私は、総理のこのギリシャよりもよろしくないという発言は、本当に不適切な発言で、失言ではないかなというふうに私自身は思っております。  この発言が基に長期金利が上がったり、これを誘発したりすると、今でも悪い日本の財政状況にかなりな悪影響があるんではないかなというふうに思っておりますが、その点については財務大臣として認識どうお持ちなのか、お尋ねしたいと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 国債の金利ということについて申し上げれば、国内の経済・物価情勢、金融政策の動向に加え、財政状況、国債の需給、海外も含めた金融市場の動向など、様々な要因を背景に市場において決まるものでございますので、その動向について政府として逐一コメントするのは差し控えているところでございます。  石破総理の発言は、先ほど申し上げましたように、債務残高対GDP比をもって日本の財政が厳しい状況にあることについて言及されたものと承知をしております。財政規律の重要性を議論する中で発言されたもので、この答弁が我が国の財政状況の悪化を加速させる等といったことにはつながらないのではないかと考えているところでございます。  いずれにしても、大事なことは財政への信認を維持していくということでございます。引き続き、経済あって財政の考え方の下で、潜在成長率の引上げに重点を置いた政策運営を行うとともに、歳出歳入両面の改革を継続することで力強く経済再生を進め、財政健全化を実現し、経済再生と財政健全化の両立を図っていく。これらを通じて市場からの信認を引き続き受けていけるように努力をしていきたいというふうに考えております。

熊谷裕人立憲民主・社民・無所属

○熊谷裕人君 そうですね、総理の発言というのは、IMFの債務残高のGDP比、日本は二五〇%だという数字が出ていて、ギリシャは一二五%、だから、ギリシャの倍あるから財政状況はそれだけ厳しいんだという数字に基づいて言われたんだと思いますけれど、安易にこの数字だけ言うということで、かなりな影響というものが市場にも出ているということは、より一層、その悪い方向への流れを加速をしてしまうんではないかなというふうに懸念をしておりまして、もう一度この点についてはきちんとした説明が必要なのではないかなというふうに思っておりますので、どこかでお考えをいただければ有り難いなというふうに思っております。  長期金利の急騰の影響というのもここのところございます。五月の二十一日に、日銀は、機関投資家を対象にして債券市場参加者の会合を開いております。報道によれば、その会合に参加をした大手の生命保険会社さんや年金投資家さんの方から、最近の超長金利債の利回りの上昇、急上昇過ぎるということで懸念が示されているようでございます。  その点については、超長期の金利の急騰にどのように財務省として、大臣として御対応していくつもりなのか、その認識についてお尋ねをしたいと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 国債の金利については先ほど申し上げましたので、その動向等については政府として逐一コメントすることは差し控えたいと思いますが、その上で、足下において超長期金利が他の年限に比して大きく上昇する動きが見られております。  その背景については、現下の金融環境における投資家の動向、また我が国の財政を取り巻く状況などを反映しているのではないかといった市場関係者からの見方があることは承知をしております。また、債券市場参加者会合において超長期の上昇に関する意見があったことも承知をしております。  政府としては、超長期債市場を含めた市場の動向をよく注視し、市場参加者や投資家との丁寧な対話を行いながら適切な国債管理政策に取り組んでいきたいと考えております。

熊谷裕人立憲民主・社民・無所属

○熊谷裕人君 その点についてはまた別の機会にもう少し深掘りをさせていただきたいなというふうに思っておりますけれど、日銀がやはり国債の買う分量というか、国債を買うことについて手控えをしている、そうしたら誰が国債を買っていくのかということになろうかと思います。  これまで買っていた生命保険会社、中期の国債だったりというところもなかなか最近は手を出さないような状況になっておりますし、この超長期のものについては、日本の将来の経済状況、財務状況というのも見通せない中で、なかなか買手がいないということになっているんではないかなというふうに思っております。  金利というところだけ見れば、預けておけばということも考えられますが、これ次回に質問させていただく予定にしておりますけれど、国債の買手というところをどう考えていくかというところにつながってくるものというふうに思っておりますので、またそれは次回に議論させていただければなというふうに思っております。  最後の質問になろうかと思います。新しい資本主義実現会議で示された実質賃金を一%増やすんだということについてお尋ねをさせていただきたいと思います。  実質賃金については三年連続マイナスの状況が続いているという状況でもありますし、ここ最近の実質賃金も、昨年の秋から暮れにかけてほんのちょっとはプラスに転じましたけれど、マイナスが続いている状況でございます。それだけ賃上げをしてもそれを上回る物価高が進行しているんだというふうに私は思っておりますので、その物価高を止めるために、私は円安を是正をしていかなければいけないというふうにずっと言わせていただいております。  この政府の目標、五年間で実質賃金一%増の賃上げノルムを実現をさせていくんだというふうに言っておりますけれど、この点について、大手さんは五%を超える賃上げが実現されたというふうに報道がありましたが、中小の賃上げはまだ四%台というようなことでもありました。ここのトランプ関税の影響もあって、今年の今の現状からいうと、中小企業の賃上げというものは息切れをしているというふうに私は思っております。  その目標を達成をしていくために一%増、プラスの実質賃金を目指すということであれば、余計物価をしっかりと抑え込んでいかなければいけないというふうに私は思っておりますが、その点について、物価高の抑制をどのように取り組んで、そして賃上げについて、目標達成のために財務大臣としてどのように取り組んでいくのか、その取組についてお尋ねをしたいと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 御指摘のありました、先日開催された新しい資本主義実現会議で、石破総理から、二〇二九年度までの五年間で、実質賃金で一%程度の上昇を賃上げの新たな水準であるとの社会的通念の規範として定着させるため、賃金向上推進五か年計画を取りまとめ、中小企業の経営変革の後押しと賃上げ環境の整備に政策資源を総動員するとの方針が示されたところでございます。  その上で、足下では、中小企業の成長を促す観点から、税制面では、令和七年度税制改正において、成長意欲の高い中小企業の設備投資を後押しをするため、中小企業経営強化税制の延長、拡充等の措置を講じたほか、価格転嫁の円滑化の推進や中小企業の省力化、デジタル化投資の促進、中堅・中小企業の経営基盤の強化、成長の支援などに取り組んでいるところでございます。  引き続き、あらゆる施策を総動員し、中小企業の稼ぐ力を向上させ、そして賃上げが力強く進んでいくよう後押しをしていきたいと考えておりますし、現下、今年の春闘についても、これから更に中小企業、地方においても妥結がだんだん進むということだと思います。流れとしてはいい流れが出ていると思います。その辺はしっかり注視していきたいと考えております。  その上で、物価高については、令和六年度補正予算や令和七年度予算、税制改正に盛り込んだ一人二万円から四万円の所得税減税や世帯当たり三万円の低所得者世帯向けの給付金に加え、ガソリン価格の定額引下げや電気・ガス料金支援といった施策を随時追加しております。  こうした政策を総動員し、家計や事業活動に与える影響に細心の注意を払いつつ、物価対策に取り組んでまいりたいと考えております。

熊谷裕人立憲民主・社民・無所属

○熊谷裕人君 ありがとうございます。  本当に政策総動員をして実質賃金プラスを目指していただきたいと思いますし、そのようになるように我々も応援をしていきたいなというふうに思っておりますが、今、財務大臣の方から御答弁の中に価格転嫁というお話がありました。中小企業、特に下請さんのところは価格転嫁ができなくて、なかなかそこのコストを吸収できない、だから賃上げはできないというような状況もありますので、ここは所管ではないと思いますが、価格転嫁については、しっかり財務省、財務大臣としても、経産省だったり、公取だったりというところと連携をして、価格転嫁がスムースに進むようにしっかりとお取組をしていただきたいなというふうに思っております。  時間ちょっと残りますけれど、私の質問はこれにさせていただきたいと思います。ありがとうございました。     ─────────────

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、小野田紀美君が委員を辞任され、その補欠として古川俊治君が選任されました。     ─────────────

浅田均日本維新の会

○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。  今回の議題になっておりますFRC報告については処分なしということでございますので、質問はありません。ただし、将来的にここに報告されるかもしれないような案件がいろいろと起きておりますので、この後質問させていただきたいと思っております。  先立って、先週開かれたG7財務相会議について質問をさせていただきます。  今、熊谷委員の方からトランプ関税についてのやり取りがありました。今その中でも取り上げられたんですが、私からも何点かお尋ねしたいと思うんですが、為替レートは市場で決定されるという共通認識をベッセント財務長官と新たにしたということで、先ほども御発言になっております。  本当にその為替レートというのは、これ改めて見直すと、二〇一一年の七十七円から、先ほどありましたように、今の百四十二円とすごく大きく動いております。まさしくレートはマーケットで形成されているという思いを新たにしておりますけれども。  それであるならば、これ、物価に関しても、加藤大臣、先ほどマクロ的需給で物価は決まるという御発言をされました。そうしたら、為替レートがマーケットで決まるならば、物価もマーケットの需給関係で決まるんだという認識をベッセント財務長官と新たにしてもおかしくないと思うんですけど、物価はやっぱり担当が違うから、そういう話はされないんですか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) まず、為替レートは市場で決定するという一連の議論等は、まさに私どもの間で為替について議論をさせていただいているということ。それから、御承知のように、G7の財務大臣・中央銀行総裁会議において、例えば二〇一七年においても、その声明の中で、為替レートは市場において決定される。それらを踏まえた形でそうした言い方を使わせていただいているということでございます。  ある意味では価格は市場で形成されるということ、そして特出しして為替レートのことを言ったということでございますので、じゃ、ほかでそれを使わないのかというのは、私どもの対象は今申し上げた為替に関する議論だということと、それ以外においてもそれに言及する必要性があればもちろんそういうこともあるんだろうというふうに思いますが、ちょっとそれ、今の貿易交渉の中でそうした議論がどうなっているかについて私はちょっと承知しておりませんので、それ以上コメントは控えたいとは思います。

浅田均日本維新の会

○浅田均君 価格はマーケットで形成されるんだから、こんなトランプ関税なんて余計なお世話だとおっしゃったらよかったんですね。あきません。  それでは、NMPPsという仮訳、仮訳というのかな、財務大臣の中央銀行総裁声明仮訳の中で出てくる、NMPPsというのが出てくるんですね、ノンマーケット・ポリシーズ・アンド・プラクティシーズ。非市場的政策及び慣行がどのように不均衡を悪化させ、過剰生産能力を助長し云々かんぬんと出てくるんですけれど。  このNMPPsということについて、例えば、私たちの感覚でいうと、JAS規格とか何か国内における規格があって、それを満足させないと輸出できないので非関税障壁であるというふうな言われ方を以前はしておったと記憶しておるんですが、新たにこのNMPPsという表現が出てきておりますけれども、これはどういうものであるかということを簡潔に御説明いただきたいと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) まず、先ほど、市場で決まるんだから、関税措置というお話がありました。まさにそれは、私自身、貿易収支の不均衡の背景には持続不可能な各国のマクロ経済の不均衡があるのであって、それを解決するためには、まさに国内の経済あるいは国際経済システムの改革に取り組むことで、関税措置は必ずしも適切ではないということで言及はさせていただいたところでございます。  その上で、NMPPsとは何かというお話でございますが、これを日本語に訳しますと非市場的政策及び慣行ということでありますが、先週のG7の共同声明において、不均衡を悪化させ、過剰生産能力を助長し、他国の経済安全保障に影響を及ぼすものであるとの想定の下、共通の理解の必要性について一致をしたところであります。例えば、国有企業が関与するものを含む市場歪曲的な産業補助金などがそれに当たるものと考えられます。  私としては、客観的な基準によって過剰生産能力の存在とその構築につながる不公正、不透明な産業政策を特定するということが重要と考えており、今般の会合でもその旨の指摘を行ったところでございます。  その上で、G7の共同声明では、これらが市場で引き起こすゆがみや世界に及ぼす影響について評価を続けること、同じルールに従わず透明性を欠いている国々によって引き起こされる損害に対処するために広く連携したアプローチを取ることに合意した旨も盛り込まれているところでございます。  今後とも、G7含む関係国と緊密な意思疎通を通じて、こうした問題の是正に取り組んでいきたいと考えております。

浅田均日本維新の会

○浅田均君 その答弁を受けて、これまでは非関税障壁という言われ方をしていたと記憶していますけれども、このNMPPsという、非市場的政策及び慣行というふうに訳されていますけれども、これは従前言われていた非関税障壁というのと同じでしょうか、あるいは何か違った点があるんでしょうか、教えてください。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) まさに非関税障壁そのものが定義がございませんので、何がこれに該当するかしないかというのはなかなか難しいと思いますが、一般的には、非関税障壁でありますから、関税以外の障壁ということになるんだろうと思います、輸出入するに当たってですね。  これは、全くどうかと、ちょっとなかなか難しいんでありますが、中身は、先ほど申し上げたように不均衡を悪化させ、過剰能力を助長し、他国の経済安全保障に影響を及ぼすということでございますので、これはこれとして、今回のG7ではこれを特出しした形で議論をさせていただいたということでございます。

浅田均日本維新の会

○浅田均君 そうしたら、先般、我が方の藤巻委員が消費税と付加価値税、売上税の話をされていて、それをもってその非関税障壁、ここで言うところのNMPPsの一つであるとアメリカが認識しているんではないかという質問がありました。  私は、こういう非関税障壁、先ほど大臣は特定産業に対する補助金ということを一例として挙げられましたですけれど、我が国の例えば租税特別措置というのがあります。だから、ある条件をクリアしている産業あるいは事業に関しては税金が低くなるという仕組みでありますけれども、そういった我が国の租税特別措置というものが、米国から見ればこれ非関税障壁、今回で言うところのNMPPsに当たるのではないかと思っておるんですが、大臣はどういうふうな御見解でしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 今回申し上げたこのNMPPsに関して、例えば、じゃ、アメリカの関税措置がそうなのかというようなことについて、特段そうした議論は、それについて今言ったNMPPsの文脈で議論はなされたということはないというふうに認識をしております。  その上で、我が国の租税特別措置はどうかということであります。租税特別措置そのものは、もう言うまでもなく、特定の者の負担を軽減することによって特定の政策目的の実現を目指すものであり、例えば輸出企業を優遇するというものではございませんし、他方で、国内であれば、それは日本籍であろうと外国資本のものであろうと、その条件に合致すれば適用されるというものと承知をしております。  また、そうした特別措置は米国を含めた諸外国にも導入されているところでございますので、この点も考慮する必要があろうかと考えております。

浅田均日本維新の会

○浅田均君 EUの域内の国でありますとそういう対象がいっぱいあるから、アメリカが文句言うても不自然ではないんですけれど、日本に対してそういう言い方がされるのであれば余り適切じゃないなという思いをしておりましたので、聞かせていただきました。  ちょっともう時間がなくなってきましたので、先ほど申し上げました今回のFRC報告に将来上がってくる可能性がある事案が最近いろいろと報道されておりますので、その何点かを取り上げて質問させていただきたいと思います。  まず、この一つ目が、いわき信用組合の架空融資、九十口座、十七億円という報道がされております。信用組合という組織ですが、ほかの金融機関とは違って、特定の業種の人々が相互に助け合うことを目的とした金融機関で、組合員からの預金を受け入れて貸付けを行うなどの金融サービスをしているというふうに一般的には理解されていると思います。  こういうその信用組合が、報道によりますと、架空口座を作っていたという話であります。金融庁より先に福島地裁のいわき支部が証拠保全を実施しているということでございますが、金融庁は事態をどの程度把握されているんでしょうか。

伊藤豊金融庁監督局長

○政府参考人(伊藤豊君) お答え申し上げます。  いわき信用組合につきまして、金融庁では、昨年十一月に旧経営陣による迂回融資が発覚をしておりまして、それ以降、直ちに事実関係の確認や徹底した原因究明等を組合側に強く求め、その後も同組合の事実認識や原因分析等の状況、再発防止策の検討状況等について随時確認をし、調査を続けているところでございます。  その中で、当時の代表理事らが、同組合の大口融資先であった企業の資金繰りを支援するために架空口座の個人名義による融資を行って、その後もそうした迂回融資を続けていたということを金融庁として把握しております。  この事案の広がりや発覚に至るまでの経緯などを含め、その詳細について事実確認を引き続き行っているところでございまして、金融庁としては、速やかに事実関係の確認を進めた上で、法令に基づき厳正に対応してまいりたいと考えております。

浅田均日本維新の会

○浅田均君 ちょっと横に広がりますけれども、裁判所が証拠保全で持っていっているわけですね。だから、金融庁としたら、その裁判所が持っている証拠を別口で見せてくれとか、そういうことはできるんですか。

伊藤豊金融庁監督局長

○政府参考人(伊藤豊君) この裁判所への証拠保全の申立てにつきましては、金融庁の調査とは別のルートの話でございますので、これは私どもとしてつまびらかに承知をしているわけではございませんけれども、私どものいろいろな行政上の権限で、必要な書類、必要な事情聴取ができるというふうに考えております。

浅田均日本維新の会

○浅田均君 それで、次の質問でありますが、今御説明いただいたように、預金者の名義を無断で借用して別の口座を作って架空融資を行っていたということでありますが、これはどういう犯罪行為に当たるんですか。

伊藤豊金融庁監督局長

○政府参考人(伊藤豊君) 先ほど申し上げましたように、まだ事実関係の詳細について確認をしている段階であるということもございますし、個別具体の行為がどのような犯罪に当たるかにつきましては、刑事司法に属する事柄でありますので、金融庁の立場で予断を持ってお答えすることは難しいということは御理解賜りたいと思います。

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 時間が来ております。

浅田均日本維新の会

○浅田均君 はい。  それは御理解いたしております。それで、続きはまた、時間がなくなりましたので、次にやらせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

堂込麻紀子国民民主党・新緑風会

○堂込麻紀子君 国民民主党・新緑風会、堂込麻紀子です。  早速質問に入らせていただきます。  三月二十六日に予算委員会で私質問させていただいております最近の匿名・流動型犯罪グループ、いわゆるトクリュウの関与を認める特殊詐欺等に関連して、クレジットカードの不正利用問題を中心に質疑をさせていただいております。  こうした特殊詐欺等の送金先や犯罪行為で得た現金などの受皿として、売買等で入手した他人名義の預貯金口座、これを不正に利用するケースも多く発生しています。その対応はクレジットカード同様に深刻な課題というふうに、問題と考えます。  個人口座だけではなく、昨年発覚したリバトングループによるマネーロンダリング事件で問題となったように、実態のない法人口座が開設されて悪用される事例、見られるようになっております。不正利用が発覚した預貯金口座、金融機関によって利用停止、強制解約等の措置が講じられております。  全国銀行協会の調査によりますと、口座の利用停止や強制解約等の件数は二〇二三年度に急増しており、十一万件を超えて、二〇二四年度も十二月の時点で既に九万三千件を超えたとされています。また、近年は少なくなってきてはいるというものの、金融庁、また財務局からの情報提供によって金融機関が強制解約、利用停止とした件数も、二〇二三年度で四百五十七件に及んでいます。  近年に口座利用停止、強制解約等の件数が急増した要因を、金融機関を管轄する金融庁としての見解をお伺いしたいと思います。

伊藤豊金融庁監督局長

○政府参考人(伊藤豊君) 委員御指摘のとおり、全国銀行協会の調査によれば、近年、銀行口座の利用停止等の件数が急増しているものと私どもとしても承知をしております。  当該件数の増加につきまして、このつぶさな要因、なかなか難しいところでございますけれども、昨今手口が巧妙化、多様化しているオレオレ詐欺等の法令違反行為が増加する中で、各銀行が対応強化を図っていることも原因かというふうに考えております。  引き続き、金融庁としては、警察庁と連携し、金融機関に対し口座の不正利用の防止等に向けた対策の強化を求めるなど、金融犯罪対策に努めてまいりたいと考えております。

堂込麻紀子国民民主党・新緑風会

○堂込麻紀子君 ありがとうございます。  続きます。振り込め詐欺救済法の実効性確保に向けた取組について伺っていきます。  不正利用が発覚して利用停止等となり凍結された預貯金口座から被害者が訴訟手続によることなく迅速に被害回復を受けるための制度として、これは議員立法で制定されました振り込め詐欺救済法が二〇〇八年から施行されています。この法律では、凍結された預貯金口座の名義人の権利を預金保険機構の公告によって失権させて、その口座の残金から被害者に対して被害回復分配金を支払うこの仕組みを採用されています。二〇二四年度における被害者の被害回復分配金の支払金額、約四十九億円と前年度の二倍もの規模となっています。現在においても、被害回復手段としてはその一定の役割を果たしているんではないかというふうに考えます。  一方で、口座に十分な残高がない場合、当然ながらこの制度による被害回復は望めません。したがって、資金が引き出されたり、他の口座に移されたりする前に凍結が迅速になされることが重要となってきます。さらに、昨年来、凍結された口座から資金を引き出すべく、虚偽の内容で公正証書を取得したり、また支払督促、これを簡易裁判所に申し立てたりして、それを基に強制執行を企てようとする事例も見られています。  口座凍結、また振り込め詐欺救済法の手続の実効性を確保する観点からも、元を止めるといいますか、悪用を防ぐ制度設計も必要であるというふうに考えますが、この振り込め詐欺救済法を所管する金融庁、また民事訴訟手続に関する法整備を担当します法務省の認識をお伺いします。

油布志行金融庁企画市場局長

○政府参考人(油布志行君) お答え申し上げます。  振り込め詐欺救済法におきましては、金融機関は、まず犯罪利用預金口座である等の疑いがあると認められる場合にはこれを凍結すると。さらに、犯罪利用預金口座等であると疑うに足りる相当の理由があると認めた場合には、その口座等に係る債権を消滅させる、いわゆる失権手続に入るということにされております。そして、この失権手続の方でございますが、その預金口座等に対しまして強制執行等の手続が行われているときには手続に入らないこととされているということでございます。これは、振り込め詐欺救済法に基づきます手続は迅速な手続であるということで、別の司法上の手続が行われている場合にはその司法上の手続を優先すべきであるとの考え方に基づくものというふうに承知をしております。  現時点では直ちに特段の法制度の見直し等は想定しておりませんけれども、更なる問題が認められる場合などにおきまして、法律の制定経緯等も踏まえ、必要に応じて関係省庁や関係機関と連携しながら、どのような対応が必要なのかを検討してまいりたいと思います。

中村功一法務省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官

○政府参考人(中村功一君) 法務省からお答え申し上げます。  一般論といたしまして、凍結された銀行口座に係る預金債権についてもいわゆる振り込め詐欺救済法又は民事執行法においてその差押えは禁止されておらず、その預金債権を口座名義人の債権者と称する者が差し押さえ、強制執行するといった事態も生じ得るものと考えられます。  しかし、振り込め詐欺の被害者など凍結された銀行口座の名義人に対して損害賠償請求権を有する債権者は、民事執行法上、一定の要件の下で差押債権者に対し不当な強制執行の申立てであるとしてその強制執行を許さない旨の判決を求めて請求異議の訴えを提起し、その判決により強制執行停止等をさせることができるものとされております。こういった手続によりまして、凍結された銀行口座に対する不当な差押えを排除することができる事案もあるものと承知しております。  御指摘のような事例に対してどのような対策を講ずべきかにつきましては、関係する省庁において関係する制度との整合性やその必要性、相当性を踏まえて検討されるべき事柄でございますけれども、法務省といたしましても、注意深く情報収集するなどしながら、関係省庁における検討に対して必要な協力をしてまいりたいと考えております。

堂込麻紀子国民民主党・新緑風会

○堂込麻紀子君 ありがとうございます。  そうですね、まだまだ法整備等も考えていかなければならない段階に今いるかなというふうに思っておりますが、続いて、暗号資産を悪用した犯罪収益の確実な剥奪に向けた制度整備を継続する必要性について伺います。  振り込め詐欺救済法の枠組みとは、これとは別に、組織的犯罪処罰法において、詐欺罪などの犯罪が組織的に、またマネーロンダリングが行われた場合に、犯罪行為で得た財産を刑事裁判によって加害者から没収、追徴することができます。この没収等が行われた財産を原資として、被害者に対して被害回復給付金を支給する制度も整備されています。  これらの制度の活用の際、最近問題となっているのが暗号資産を悪用しているケースです。振り込め詐欺救済法は暗号資産交換業者には適用されません。組織的犯罪処罰法による没収が可能であることは法改正によって明確化されておりますが、没収の事例はまだ多くないというふうに認識しています。例えば、海外の交換所に設けられた口座に入っている暗号資産のような場合は、捜査に非協力的なところもあって、没収のハードルが高いということが指摘されています。  これが逆に利用されているんじゃないかと思いますが、暗号資産を悪用した犯罪収益を確実に取り上げて被害救済に寄与するための制度整備、引き続き重要であるというふうに考えますが、金融庁及び法務省の認識をお伺いできればと思います。

屋敷利紀金融庁総合政策局長

○政府参考人(屋敷利紀君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、現在の振り込め詐欺救済法は、預貯金口座への振り込みを利用して行われた詐欺等の犯罪行為が対象となっており、暗号資産を利用する犯罪行為は対象外となっております。  他方、金融庁は、暗号資産交換業者向けの事務ガイドラインにおいて、暗号資産交換業に係る取引について、犯罪行為に利用された疑いがある場合、暗号資産交換業者に対して当該取引を速やかに停止するための態勢や、口座を犯罪行為に利用していると疑われる者に対する資金の払出しを停止するための態勢を整備するよう求めております。  また、同ガイドラインにおいては、当該取引等を停止した場合であって、かつ当該取引が犯罪行為に利用されたと認めるに足りる相当な理由がある等の場合には、当該取引に関する資金、暗号資産等を被害者に返金若しくは返戻する等の被害回復のための措置を講ずることが望ましいとしております。  金融庁といたしましては、このガイドラインに基づいて、暗号資産交換業者における態勢整備の状況や被害者の被害回復に向けた取組状況についてモニタリングをしてまいりたいと考えております。その上で、引き続き問題が認められる場合にはどのような対応が必要になるかを検討いたします。

吉田雅之法務省大臣官房審議官

○政府参考人(吉田雅之君) 御指摘の暗号資産の没収に関しては、令和四年の組織的犯罪処罰法の改正により所要の規定の整備が行われたところでございます。  その趣旨は、近年の情報通信技術の進展、普及に伴って現れた暗号資産等の新たな形態の財産が、その取得、保有、移転の容易性や匿名性の高さといった特性から犯罪に悪用されており、犯罪収益等がそうした新たな形態の財産として取得等されるようになっていることを踏まえて、犯罪収益等の剥奪を徹底するというところにございます。  検察当局においては、こうした法改正の趣旨等を踏まえて、個々の事案において暗号資産を含む犯罪収益等の剥奪の徹底に努めているものと承知しております。

堂込麻紀子国民民主党・新緑風会

○堂込麻紀子君 ありがとうございます。  また続くんですけれども、今度、証券口座の乗っ取りによる被害の実態把握等について伺います。  最近、証券口座がインターネット上の不正アクセスにより乗っ取られ、外国株式等を不正に売買される事案が増加しています。これも大きな問題となっています。金融庁の取りまとめによりますと、今年一月から四月までで三千五百五件の不正取引があり、その売買金額、合わせて三千四十九億円にも及んでいるというふうに言われています。今回の乗っ取りにおいても、預貯金口座への不正アクセス、これと同様に、フィッシング詐欺等によりID、パスワードが盗み取られているというケースが多いというふうに見られるものの、被害者の中には思い当たる節がないといったように困惑しているケースも多く見られます。  政府が資産運用立国の実現を政策課題に掲げて、新たなNISA制度、この創設によって投資の裾野を拡大している中でこのような被害が個人投資家にも拡大している現状は決して看過できないというふうに考えます。実態及び原因の解明、そして加害者の積極的な摘発に向けた現時点でのお取組について、金融庁及び警察庁に伺いたいと思います。

伊藤豊金融庁監督局長

○政府参考人(伊藤豊君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、証券口座のインターネット取引サービスに関し、不正アクセス、不正取引による被害が続いており、これを受け、金融庁におきましては、ウェブサイトにおいて投資家の皆様に向けて被害状況を含めた注意喚起を複数回にわたって行ってきているところでございます。  具体的には、利用する証券会社のウェブサイトへは、事前に正しいウェブサイトのURLをブックマークしておき、ブックマークからアクセスをする、各証券会社が提供する多要素認証やログイン通知サービスなどのセキュリティー強化機能を有効にする、使用するPCやスマートフォンのソフトウェアを最新にし、ウイルス対策ソフトを常に最新の状態に更新するといった、被害に遭わないための対策を講じていただくようお願いをしているところでございます。  また、日本証券業協会におきましても、先般、四月二十五日に多要素認証の設定必須化を決定した証券会社の一覧を公表するなど、被害が発生していない事業者も含めた証券業界全体として、ログイン時の多要素認証の必須化に向けた取組を推進しているところでございます。  このほか、各証券会社に対しましては、自社で不正取引が発生した旨は速やかに公表すること、セキュリティー水準の向上のため、多要素認証などの追加認証機能を顧客自らが設定するようウェブサイトを工夫すること、セキュリティー面や顧客相談体制などで追加的な対応の必要がないか絶えず確認を行うことなどを求めているところでございます。  金融庁といたしましては、投資家の皆様が安心して株式等の取引を行うことができるよう、引き続き、業界団体や各証券会社等とも緊密に連携し、不正アクセス、不正取引の被害防止等に取り組んでまいりたいと考えております。

阿部文彦警察庁長官官房審議官

○政府参考人(阿部文彦君) 御指摘の事案に関し、警察におきましては、証券会社等からの相談を受け、法と証拠に基づき必要な捜査を推進しているところであります。  また、この種事案に対しましては、何よりも被害に遭わないための対策を推進することが極めて重要であります。政府におきましては、本年四月、国民を詐欺から守るための総合対策二・〇を策定するなどしているところであります。  具体的には、警察におきましては、フィッシングメールが届かないようにするため、金融庁とともに日本証券業協会に対しメールの成り済まし防止技術を導入するよう働きかけますとともに、関係機関と連携をして、インターネット利用者に対し、証券会社をかたるフィッシングへの注意を呼びかける広報啓発を実施するなどの取組を推進しているところであります。  引き続き、法と証拠に基づき適切に捜査を行うとともに、関係省庁等と緊密に連携をしながら、この種事案の防止に向けた取組を推進してまいります。

堂込麻紀子国民民主党・新緑風会

○堂込麻紀子君 ありがとうございます。  毎日のように何ちゃら証券といったメールが本当に皆さんの元にも届いていると思いますが、毎日毎日国民がアタックされている、そんな状況でございますので、引き続きお取組を強化していただきたいというふうに思っています。  続いて、証券口座のネット取引等における被害の補償の在り方について伺えればと思います。  日本証券業協会及び証券会社十社、今回の乗っ取りによって発生した被害について、各社の約款の定めにかかわらず、一定の被害補償を行う方針とすることを申し合わせた旨を五月二日に公表されております。  銀行等のインターネットバンキングでの被害については、顧客の過失がなければ原則補償するとの全国銀行協会の申合せがありますが、一方で、今回の申合せでは、特例的な対応としての姿勢であって、具体的な補償の範囲、また実施時期も各社に委ねられています。加えて、申合せに参加した十社以外でも同様の被害が生じていることも明らかになってきています。  この同種の事案、再び発生しないことが最も望ましいのではありますが、証券業界全体において、今回の事態に限定せずに、このような被害が生じた場合の補償の枠組み、これを議論しておく必要があるのではないかというふうに考えます。是非、この点について、金融庁としてどのような姿勢で臨むのか、お伺いしたいと思います。

伊藤豊金融庁監督局長

○政府参考人(伊藤豊君) お答えを申し上げます。  金融商品取引法におきましては顧客の損失補填禁止が規定されておりますけれども、顧客と関係のない第三者が不正アクセスを行って有価証券の売買を行った場合、金融商品取引業者が原状回復や金銭補償のために顧客への補填を行ったとしてもこの損失補填禁止規定に違反するものではないというふうに考えております。  また、本事案で発生した顧客の被害につきましては、御指摘のとおり、五月二日、日本証券業協会及び各証券会社が一定の被害補償をする方針を公表したところでございます。  その上で、現在、各証券会社において、本事案における被害額や補償内容について、各証券会社が提供するサービスや顧客の状況など個別の事情を勘案しながら具体的な検討を進めているところであると承知しておりまして、金融庁としては、引き続き、こうした各社の検討状況等をフォローしていくとともに、今回の事案も踏まえて、投資家の皆様が安心して株式等の取引を行えるよう、どのような補償の枠組みが必要かも含めて、業界団体や各証券会社とよく議論してまいりたいというふうに考えております。

堂込麻紀子国民民主党・新緑風会

○堂込麻紀子君 よろしくお願いします。  金融経済教育も含めて、今、金融リテラシーを高めようということで実施しているところではございますが、そうした金融経済教育における啓発対応の必要性について伺えればと思います。  これまで取り上げてきました各種の金融犯罪について、国民一人一人がいつ被害者になってもおかしくない状況にあります。また、預貯金口座の売買、譲渡など、軽い気持ちで行ったことで、場合によっては加害者にもなりかねないということにも注意が必要だと考えます。こうした行為に巻き込まれないよう、知識や判断力を身に付けていくということが重要になってくるというふうに考えます。  例えば、金融分野において最低限身に付けるべき金融リテラシーの項目別又は年齢層別スタンダードである金融リテラシー・マップ、これが策定されておりますが、金融トラブルの予防、また発生時の対処方法などについても既に盛り込まれています。  また、昨年四月に設立された金融経済教育の司令塔であるJ―FLECにおいても、教材の提供、また講師派遣を通じて普及啓発に貢献していくというふうに考えられますが、昨年六月に決定されました国民を詐欺から守るための総合対策においても、J―FLECによる関係省庁と連携した金融経済教育の提供等を通じた金融リテラシーの向上が盛り込まれております。  こうした各種の金融犯罪についての知識、また対処方法等についても、最低限身に付けるべき金融リテラシーの範囲に明確に位置付けるべく、J―FLECなどの金融経済教育の場での啓発対応を積極的に実施すべきだというふうに考えます。  今年四月に、国民を詐欺から守るための総合対策二・〇において、特にJ―FLECなどについての言及が見当たらないところではありますが、現在でもこの金融リテラシーの向上、これを対策の一環として重視しているということ、その位置付けに変化はないか、加藤大臣の認識をお伺いできればと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) まず、委員御指摘のとおり、国民の皆さんが金融犯罪の被害に遭わないよう、金融経済教育を通じて金融犯罪やその対策について理解を深めていただくことは極めて重要と考えています。  そうした観点から、最低限身に付けるべき金融リテラシーを体系的かつ具体的に整理したのが金融リテラシー・マップでありまして、これは二〇一四年に公表して、これまでも二回改訂をさせていただきました。  同マップでは、金融分野では、詐欺を行う悪質な者に狙われやすいことなどを理解し、慎重な契約を心掛けるべきこと、フィッシングなどのインターネット取引でのトラブル事例を知り、注意する必要性を理解すべきこと等が示されているところでございます。  さらに、昨年四月に設立されたJ―FLECにおいては、全国の企業や学校等に講師を派遣し、金融リテラシー・マップに沿った出張授業を行うとともに、出張授業の講師となる認定アドバイザーに対しては、不正アクセス等の最新のトピック等について随時情報提供を行うなど、金融トラブルの防止に向けた積極的な啓発活動にも取り組んでいるところでございます。  御指摘のありました国民を詐欺から守るための総合経済対策二・〇では、確かにJ―FLECに対する直接的な言及はございませんが、関係機関等と連携協力しながら各種施策を一層強力に進めるとされております。  金融庁としては、J―FLECと連携し、国民のリテラシーの向上に今後とも積極的に取り組んでいきたいと考えております。

堂込麻紀子国民民主党・新緑風会

○堂込麻紀子君 ありがとうございます。  昨今の詐欺的な金融犯罪については、デジタルテクノロジーの進化が人の判断力を上回って、それが悪用されるという点は否めないというふうに考えます。法制度を変えて刑事罰を強化していくということで、対症療法的ではなく元を断つ政策が求められるというふうに考えます。引き続き国民を守るための施策を講じていただくことをお願い申し上げまして、私の質問を終わりにさせていただきます。  ありがとうございました。

小池晃日本共産党

○小池晃君 日本共産党の小池晃です。  消費税の減税について聞きます。  時事通信の世論調査では、食料品に限って税率を下げるべき三五・一%、一律で税率を下げるべき二四・五%、廃止すべき一四・九%で、合わせて七四・五%です。同様の調査で、朝日は七六%、毎日は七二%、共同通信は七三・二%なんですね。  大臣、世論調査では、消費税の減税あるいは廃止を求める声が軒並み七割以上です。どう受け止めていらっしゃいますか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 今お話があった世論調査の結果も承知しておりますが、他方で、五月二十三日から二十五日にかけて行われた消費税減税と社会保障財源との関係を明示した形での日経、テレ東の世論調査では、社会保障の財源を確保するために税率を維持すべきだと答えた方が五五%、赤字国債を発行しても税率を下げるべきだの三八%を上回っていたということで、世論調査によってそれぞれ、また聞き方によっても違うのかなというふうには思いますが。  ただ、いずれにしても、こうした減税等を求める声の背景には、身近なものの価格が上昇する中で、それぞれ皆さんの負担軽減を求めるこういった声があるということは承知をしているところでございますので、これまでも申し上げておりますように、一連の政策、これを総動員をまずしていきたいと、そして、家計や事業活動に与える影響に細心の注意を払いながら物価高対策に取り組んでいきたいというふうに考えております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 私たち、赤字国債でやれとは言っていませんので、ちゃんと財源をつくってやるべきだと。そこをちゃんと示せば、私はやっぱり減税という声が多数になると思うんですね。  二十三日の自民税調の勉強会でも消費税減税を求める声が相次いだと聞いておりますが、どういう声が出されたんでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 政府として個別の政党における御意見を紹介する立場にはないこと……(発言する者あり)いや、私は政府の立場でございますから、御理解いただきたいと思いますが、その上で、会議終了後の取材で税制調査会の幹部の方の御説明を少し申し上げさせていただければ、実質賃金が伸びない中で物価対策を行う必要があり、とにかく消費税を引き下げるということは国民の理解を得やすいのではないかという御意見があった一方、一時的、短期間の税率引下げについては、引下げ前の買い控え等や税率を元に戻す際の買いだめ等により経済取引を非常に混乱させるのではないか、消費税は地方財源として大切である、消費税減税が難しいのであれば、国民にも分かりやすいしっかりとした政策メッセージが必要であるといった意見もあったとの説明がなされたものと承知をしております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 かなり少数意見を強調したような発言だと思いますけど、減税を求める声が相次いだというような報道です。  やっぱり野党各党も減税を求めるようになりましたし、今、都議会議員選挙に向けて、消費税減税を訴えるチラシまいている自民党の候補者いますよ。こういう声が広がっているんですよ。それでもやっぱり背を向け続けていいのか。  先日の党首討論で石破首相は、消費税減税について問われて、高所得者が裨益をするということ、期間が一年以上掛かるということ、それによる減収はどこから手当てするのかということ、そこについて総合的にお示ししなければ責任ある政策にならないと答えたので、一つずつ聞きたい。  首相は、消費税の税率を変更する際はスーパーのシステムを変えるだけで一年は掛かると述べましたが、その根拠は何ですか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 大手スーパーマーケットやコンビニ等で用いられ、販売情報や在庫管理、顧客情報の管理などとリンクしているPOSレジシステムについて、財務省から複数の大手システム事業者に対し税率引下げに必要な期間を確認をしたところであります。  過去の税率引上げ時に、税率に関して自由度の高いシステムを構築しているため比較的短期間で対応可能とする事業者があった一方で、そのようなシステムを構築していない事業者からは、全ての顧客でのシステム改修を終えるまでには相当な期間を有し、過去の引上げ時と同様に、少なくとも一年は要すると見込む事業者も複数あった、このことを踏まえたものと考えております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 私、POSシステム使っているのは大手のチェーンで、システム変更というのはすぐできると思いますよ。それから、テレビ番組でも、商店街で商店主さんに聞いたら、もう一日でできる、一晩でできるという声が相次いでいたんですね。消費税というのは事業者が払うわけですから、税率下がるんだったらみんな喜んで対応しますよ。時間が掛かるというのは、私、根拠がない言いがかりだと思います。  それからさらに、首相は、高額所得者が裨益すると言うんですが、年収に占める消費税負担率は高額所得者ほど低い、これはお認めになりますね。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 今のレジのやつですが、個人商店の場合は割と簡易なシステムでありますから、そういった声も確かにあるんだろうというふうには思います。  それから、党首討論で、消費税減税は高額所得者が裨益するということでございますが、確かに年収に対する消費税負担の割合、これは高所得者ほど低いというのはそのとおりでございますが、金額で見れば、より多くの消費を行う高額所得者の方が多くなるということでございます。  総理は、消費税を減税することとなりますと、これは所得が高い、消費が多い方ほど裨益をする、そういうことになりますと発言をしているところでございますので、消費税の減税について、高所得者や高額消費も含めて負担軽減がなされることとなるため、物価高に最も苦しんでいる低所得者への支援という意味では効率性が乏しいということを指摘する趣旨であったものと理解をしております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 だから、そういうことを心配するんだったらば、高額所得者に対して十分な負担を求めることとセットでやって財源もできる、これが一番いいと私は思うんですね。  その財源問題です。減収をどこから手当てするのかということでいうと、一九八九年、消費税導入した際には、大企業などの法人税率四二%、これが今や二三・二%ですよ。所得税の最高税率も六〇から四五に引き下げられてきた。  私は、国の税収を増やすためにも、行き過ぎた法人税や富裕層への減税を見直して、税の取り方の不公平を正すということをやれば、高額所得者が裨益するという議論だって解消できるじゃないかと思うんですが、そういう見直しをする気は全くないんですか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) まず、多分、総理は、社会保障の財源をどこに求めるのかということをおっしゃったのではないかなというふうに思いますが、消費税は税収が景気や人口構成の変化に左右されにくく安定している、働く世代などの特定の層に負担が集中することがないという特徴を有しており、こうした特徴も踏まえて、少子高齢化が進む我が国においては消費税が全世代型社会保障を支える重要な財源としてこれまで位置付けられたところでございます。税制の在り方を考える上では、こうしたこれまでの経緯も踏まえて議論する必要があると考えます。  税制については、これまでも中長期的視点に立ち、持続可能な経済財政運営を行う観点から、経済社会の構造変化を踏まえて、応能負担を通じた再分配機能の向上、格差の固定化防止を図りつつ、累次の見直しを進めてきたところでありますし、引き続きあるべき税制の具体化に向けて検討を進めていきたいと考えています。

小池晃日本共産党

○小池晃君 要するに、法人税や富裕層への減税を見直すということも検討課題だということですね。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 法人税については、既に令和七年度与党税制改正大綱において、法人税率を引き上げつつ、ターゲットを絞った政策対応を実施するなど、めり張りのある法人税体系を構築していくということになっているところでございます。また、所得税についても、これまでも累次の改正を行ってきたところでございます。  今後とも、こうした点も踏まえながら税制の在り方を考える際には、所得、消費、資産などの課税ベースのバランス、こういったことも含めて必要な検討をしていく必要があると考えています。

小池晃日本共産党

○小池晃君 所得税の累次の改正というのは、やっぱり高額所得者に有利な方向に、若干、例えば金融証券税率一〇%から二〇%にしたとかありますけど、全体でしたら所得税、最高税率下げてきたわけですよ。  間もなく日本経団連の会長を退任される十倉雅和さんが、最近の著書「FUTURE DESIGN 二〇四〇 成長と分配の好循環」でこう書かれているんですね。税と社会保険料を合わせた負担の在り方の見直しに当たっては、どういった手法を用いるか、その順番と実施時期をどうするかを考えなければならない。そこで、まず考えられるのは、応能負担、富裕層の負担増の徹底であると。可処分所得の底上げを図る必要があることに加え、格差是正や再分配機能の強化の観点からも、まずは富裕層への負担増を考えざるを得ない。それから、いわゆる一億円の壁についても、今は年間所得三十億円以上だけれども、これを引き下げて対象者を拡大することや税負担率の引上げ、個人所得税の累進性を高めることも考えられると。  私が経団連の会長さんの本を紹介するというのは余りないことだと思いますが、私はこれを読んで非常に傾聴に値する意見だと思いましたよ。大臣、そう思いませんか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど申し上げましたけど、税制についても、経済社会の情勢変化を踏まえて再分配機能などをどうするか、こうした観点から検討することは重要だと思います。  所得税についても、確かに簡素化している時期もありましたけれども、所得再配分機能強化を図る観点から、平成二十五年度改正で最高税率の引上げを行うなど、そうした方向での累次の改正を行ってきたところでございます。  昭和六十年当時にまさに税制改革いろいろ進んで、先ほど申し上げた累進構造の緩和、簡素化が行われたわけでありますけれども、そういった時代と比較すれば、少子高齢化を始めとした中長期的な経済社会の構造、これは大きく変化しているというのはそのとおりだと認識をしております。  当然、税制の在り方を考える際には、そうした点も踏まえて、先ほど申し上げた所得、消費、資産などの課税のベースのバランスも含めて今後の在り方を考えていく必要があるというふうに認識をしております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 そうしたことをやってきたけれども、十倉会長は、もっとやっぱり所得税、累進課税強める、あるいは富裕層への負担を求めるべきじゃないかと言っているんですから、やっぱりそういったことを検討すべき。  それから、法人税の問題なんですが、昨年十二月の与党税調では、法人税率が設備投資や賃金に与える影響が限定的であり、我が国の法人税改革が国内投資に効果的ではなかったという分析を出していますね。この元データ何なのかと厚労省に聞いたらば、出してきたのが今お配りをしている資料なんですよ。  これ、企業レベルのパネルデータを用いて、法人税の実質的な負担割合が現預金保有及び投資に及ぼす影響を推定したということなんですね。その結果、書いてありますが、法人税負担の軽減は、企業の収益を改善させたが、投資を増加させるに効果的ではなかった。企業が投資や賃金を増加させず、現預金保有に回した。財政コストや既に積み上がった公的債務を考えれば、今後は幅広い法人税減税には慎重になるべきだというふうにしているんですね。  やっぱり企業利益が賃上げや投資に回っていないという指摘、これはあるわけですから、やっぱり法人税の抜本改革をすべきじゃないですか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 我が国の法人税、確かに世界的な法人税率の引下げ競争が展開される中で、二〇一〇年代、投資や雇用、賃上げの促進を図るため、税率を二三・二%まで引き下げ、また経済界にはその趣旨を踏まえた対応を求めてまいりましたが、今御指摘の令和七年度の与党税制改正大綱においても述べられておりますが、現預金等の積み上がりが指摘されつつ、こうした振り返りを踏まえれば、法人税改革は意図した成果を上げてこなかったと言わざるを得ずと評価されたほか、今後の法人税の在り方については、先ほど申し上げましたが、法人税率を引き上げつつターゲットを絞った政策対応を実施するなど、めり張りのある法人税体系を構築していくとされているところであります。  政府としても、今後の法人税の在り方については、このような与党税制改正大綱で示された考え方、また経済情勢の変化、国際的な動向なども踏まえながら検討していく必要があるというふうに考えております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 今の話なんだけど、要するに法人税率、これ歳入中立ということですか。レベニュー・ニュートラルということですか。大企業の負担もう増やしませんと、税率は下げたとしても租特で取りますよと、大企業の負担はもうこれ以上追加負担求めないという、そういう意味ですか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 税制改正の中においては、委員御指摘のように、レベニュー・ニュートラルの観点からもという記述があるものと承知をしておりますが、それらも踏まえて、引き続き、与党における議論は今後深められると承知をしておりますし、そうした議論も踏まえながら、政府としても必要な対応を図っていきたいと考えています。

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 時間が来ておりますので。

小池晃日本共産党

○小池晃君 はい、分かりました。  結局、法人税率についていろいろ言いつつ、ターゲットを絞って政策対応を実施するというと、結局、大企業に対する負担をトータルでは求めないということになりかねない議論ですよ、これは。それでは財源にもならないし、税のゆがみを正すことできないということを申し上げて、質問を終わります。

梅村みずほ各派に属しない議員

○梅村みずほ君 よろしくお願いします。梅村みずほでございます。    〔委員長退席、理事船橋利実君着席〕  一週間ぶりの財政金融委員会でございますけれども、まずはカナダ・バンフから無事にお戻りいただき、お疲れさまでございました。G7の財務相・中央銀行総裁会議において、アメリカからの高関税に、対応として何かいいようなニュースがあったかといったら、必ずしもこれがというものではありませんけれども、赤澤大臣も、ベッセント長官と次にお話しできたらいいなということで、赤澤大臣、武藤大臣、そして加藤大臣と、総力を挙げて閣僚の皆様で現実的な交渉を粘り強く行っていただいていると思います。  対米投資額ナンバーワンの日本であるということと、ドル建ての資産が莫大にある日本というメリットを使って、一つ一つ段階踏みながら交渉を続けていただきたいと申し上げて、今日の質問ですけれども、一週間ぶりの財金になりますが、前回、森友学園問題に絡んで赤木俊夫さんの死の真相を解明するために第三者調査委員会が必要ではないかと私訴えてまいりましたが、その続きの質疑をさせていただきたいと思っております。  これなんですけれども、前回の質疑で、第三者ということだけれども、加藤大臣は、警察も捜査しているし会計検査院も調査をしているということで第三者の目が入っているというふうにおっしゃっていたわけです。けれども、一般の方からすると、大きく行政が絡むということで、本当に第三者と言えるのかという声が上がったりだとか、あとは、何よりも私が大事だと思っているのは、組織として何が問題であったかということを検証するには、ひょっとしたら十分な調査や捜査というものが行われたかもしれないんですけれども、もう一つ、御遺族として大切なのは、何が大切な家族を死に追いやったのかという原因究明なんです。この辺りが会計検査院や検察では不十分なところが出てくるというふうに私が思っているところなんですね。  例えば、赤木俊夫さんの主治医の精神科医の方というのは、赤木さんが自殺した複合的要因の一部となるかと思いますけれども、産業医、近畿財務局から依頼を受けた産業医を非常に恐れていらっしゃったということをおっしゃっています。そして、産業医から職場に戻るように圧力を感じていたことであるとか、職場に戻れば逮捕されるのではないかとおびえていたということなども語られているわけなんですね。  そういった話というのが、じゃ、はて、検察の捜査であるとか、会計検査院の調査に出てくるかといったら、そういう役割は担っていなかったというふうに思います。法的に問題があったかとか、予算の執行状況とか事業の適正性だとかというところを調べるところとは別に、赤木さんがなぜ自分の命を絶たなければならなかったのかというところがやっぱり御遺族としては気になるところあると思いますよ。そういう意味において、私は、子供の重大事態、自殺事案と非常に似ているというふうに申し上げていたわけであります。  前回の質疑では、加藤大臣は、この赤木さん事案と子供たちのいじめ自死事案とはリンクしないような御認識かなと思っていたので、前回お配りした資料も今回付けているんですけれども、配付資料の一枚目見てください。いじめ防止対策推進法の概要が載せられています。下の方の第五章というところで、二十八条は、学校の設置者、教育委員会が第三者調査委員会を開きますよというのがあるわけでして、その次に来る三十条の二項というところは、それで不十分だということであれば、必要と認めるときは、公立の学校の場合は首長さんたち、市区町村長ですね、私立の場合は都道府県知事になるわけなんですけれども、直轄の第三者調査委員会が行われるということで、次のページをおめくりいただきますと、ちょっと分かりやすく絵にしていました。真ん中が第三者調査委員会の学校設置者によるものですね。私は、今回の赤木さん事案に関しては、検察であるとか会計検査院であるとかというのはこの辺りではないかなと思っているんです。その左にあります学校におけるいじめ問題対策連絡協議会に当たるのが、財務省の中で調査したというのであれば、これであろうと。もう一段上の、これは本当にフェアなのかと、再発防止に資するのかというところで、首長が判断をして、必要と認めたときには第三者調査委員会というのが開かれるということで、私が申し上げているのは、この赤木さん事案における一番右のフェーズの調査委員会というのを開いていただきたいというふうに思っているわけなんです。    〔理事船橋利実君退席、委員長着席〕  こういった、何が、まあ子供の事案もですけれども、真ん中の学校設置者における第三者調査委員会で見られるのは、組織として何がまずかったかというのはよく出てくるんですよ。予見可能性がなくなるという、予見可能性があったのかどうなのかとか、そういう学校の組織として何があかんかったかみたいなことはよく出てくるんですけれども、そうじゃなくて、我が子が、なぜ小さな我が子が死に追いやられたのかという真相はここでは出てこないであったりとか、責任回避であったりだとか、で、結果、いじめはなかったというふうに位置付けられて、そうじゃないということで皆さん訴訟を起こしたりとか、市長直轄の第三者調査委員会というのを求めていくわけなんですよ。  ですから、同様の、教育委員会がよく出してくる調査報告書なんかでいう不誠実さと同じようなものを実は感じているのであって、組織として何がまずかったのかというのとはまた違うベクトルの、なぜ大切な家族が死に追いやられたのかというところも探ってあげるのが赤木さんのためになるのであって、赤木さんの弔いであり、赤木雅子さん、遺族に対してのグリーフケアだと私は思っております。  この森友事案の赤木さんの問題がこういうような不誠実と思われたままであっては、いじめの自死で不誠実な行政対応もまかり通るんではないかという誤ったメッセージを与えるものだと私は思っているんです。ですので、組織として何が問題であったかというものと加えて、遺族の求める、なぜ大切な家族が死を選ばなければならなかったのかという原因分析、真相究明のために第三者調査委員会が必要であると思いますが、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) まず、赤木俊夫さんに関しては、何回も申し上げておりますけれども、本当に高い志と倫理観を持って真面目に仕事に取り組んでいただきました。そうした方が公務に起因して自死という結果に至ったこと、これは心からおわびを申し上げるとともにお悔やみを申し上げたいと思いますし、今お話がありましたように、亡くなられた方自体にもまさにいろんな思いがあったと思いますし、また、御家族の方もそれに関していろんな思いを持たれている。それは、赤木さんのケースにおいても、また今御指摘があった学校におけるいじめの結果として亡くなられたケースにおいても、その点については同じものがあるんだろうと思っております。そうしたことを踏まえて、私どもとしてもできる限りの対応はさせていただきたいということはこれまで申し上げてきたところでございます。  その原因云々のお話がございましたけれども、これに関しても、損害賠償請求訴訟において、赤木俊夫さんが様々な業務に忙殺され、御自身も強く反発された本省からの決裁文書改ざん指示への対応を含め厳しい業務状況に置かれる中、精神面、肉体面において過剰な負荷が継続したことにより自死に至ったことについて国の責任は明らかとの結論に至り、また、決裁文書の改ざんという重大な行為が介在している事案の性質などに鑑み、認諾、つまり国の損害賠償義務を認めるとの判断に至ったこと、これはこれまでも御説明してきたところでございます。  また、今回の森友学園案件に係る文書改ざん一連の問題行為については、説明責任を果たす観点から、検察当局の協力も得て調査を進めた上で、平成三十年六月に調査報告書を取りまとめ、関与した職員に対し厳正な処分を行ったところでございます。  現在、開示作業を踏まえて調査報告書の内容を覆す新たな事実は明らかになっていないものと承知をしており、再調査が必要と考えているわけではございませんが、引き続き、まずは今回お示しさせていただいたスケジュールに沿って一連の文書の開示をしっかり進めていく、こういうことを通じて、赤木さんへの、あるいは御家族の思いにもしっかりと対処させていただきたいというふうに考えているところでございます。  お示しいただいた学校の事案の流れとこの構造自体が違うので、一概に同じということにはならないんだろうと思いますけれども、私どもとして、今申し上げましたように、これまで検察あるいは会計検査院等の捜査、検査等があったこと、また、我々としてもできる限りの調査を行い、現時点でそれ以上の新たな事実は出てきていない、こういう状況の中で、まずは、繰り返しになりますけれども、現在請求いただいている文書、この開示作業をしっかり進めていくということが私たちのまずやるべきことだというふうに認識をしております。

梅村みずほ各派に属しない議員

○梅村みずほ君 ありがとうございます。  日本人は、真面目にやってきた人が理不尽に押し潰されて自死を選ぶということに対して非常に許せないという気持ちを持つ民族であろうと私は思っているんですね。その辺りはやっぱり真摯に向き合うという姿勢を私は国に示してほしいんです。  そうあればこそ、学校現場でも市町村レベルでも、子供一人に対する死に誠実に向き合ってくれるんだろうと思って、度重ねて質疑をしているわけであります。  例えば、国会の中では、佐川元局長を証人喚問をせよと、もう一回証人喚問せよという声も上がるかもしれないですけど、私はそれは得策ではないと思っているんですね。彼をここにもう一回呼んできてやり玉に上げたとて、赤木雅子さんが求めているもの全てが明らかになるかといったらそうでもないと思いますし、何も改ざんしたくて省庁に入ってくる人はいませんから、彼が何をか、守りたかったものは何なのかというところも言えないじゃないですか、こんな場所では。  だから、彼が背負ってやってしまった背景に何があるんだというのを、これもいじめ事案と通ずるものあるんですよ。加害者と呼ばれる子供たちにも様々なバックグラウンドがあるんです。なぜ友達を死に追いやるまでに追い詰めるのかといったら、家庭環境だったり、別にお友達殺したくてやっているわけではないんですね。  だから、そういったところを総合的に見るために第三者調査委員会というのが首長部局の下で行われているということを思えば、やはり総合的に見なければいけないし、国会審議の中では過去に、私、選挙区は大阪ですけれども、大阪府の私学課の許認可が適正であったかどうかというような疑義も呈されることありました。  府民のために、もしそういったところで問題があるのであれば、それを明るみにしていただいた方がいいと思いますし、そういった財務省の中だけではなく、近畿財務局だけでなく、その辺り周辺もどうだったのかというのも総合的に見る必要が私はあると思いますし、この問題は何だったのかというものを総合的にまだ見れていないという認識でございます。  繰り返しになりますけれども、第三者調査委員会というのを設置することがやっぱり赤木さんに対する何よりの弔いであるというふうに私は申し上げておきたいと思います。  時間がタイトですので、ほかの省庁見てみますと、総務省なんかは第三者の調査なんかをやっているなというイメージなんですけれども、皆様の記憶に新しいところで、配付資料の三になりますけれども、東北新社の接待問題というのがありましたね。ここで当時の武田大臣が第三者の検証委員会というのを開いていたわけなんですけれども、やっぱり誰の目に見てもフェアじゃないかなという人選で検証するという必要性を、その当時、総務省はどのように考えていたのかということでお伺いをしたいなと思っているんですが、なぜ二〇二一年の総務省接待問題で第三者委員会を設置したのか、総務省にお伺いをいたします。

山碕良志総務省大臣官房総括審議官

○政府参考人(山碕良志君) お答え申し上げます。  二〇二一年に総務省で国家公務員倫理法令に違反する会食が問題になった事案では、許認可の相手である利害関係企業からの供応接待であったことから、会食により行政がゆがめられたのではないかとの疑念が生じたものでございます。このため、客観、中立である第三者の有識者にお願いし、検証委員会を設置したものでございます。

梅村みずほ各派に属しない議員

○梅村みずほ君 ありがとうございます。  客観、中立というところが国民に照らしてどうかというので、私たち政治のプロからすれば、検察で捜査もあって、会計検査院で調査もあったんだからというふうに、フェアだし第三者だよねと思うんですけれども、やっぱりその行政に絡んでいる人と全く違う人入ってほしいという国民感情や遺族の感情というのも理解できるところであります、赤木さんの件に関してはですね。なので、客観的で中立的でフェアであるということが非常に重要です。  民間の企業が問題を起こしたときも当然第三者調査委員会というのが設置されていて、フジテレビジョン、今回問題になっておりますけれども、こちらも第三者委員会の設置についてということで、これ、総務省からも早期に調査しっかりやるようにというふうに出されているけれども、どういう意味合いで後押ししたのかを付け加えて、今回の質問の最後の質問にしたいと思いますが、いかがでしょうか。

赤阪晋介総務省大臣官房審議官

○政府参考人(赤阪晋介君) お答えいたします。  フジテレビ及びフジ・メディア・ホールディングスにおきましては、一連の事案を受けまして、事実関係の調査及び同社の事後対応やグループガバナンスの有効性を客観的かつ独立した立場から調査、検証するため、第三者委員会を設置したものと承知しております。  これを受けまして、総務省といたしましては、今般の事態は、広告によって成り立つ民間放送事業の存立基盤に影響を与えかねないばかりか、放送に対する国民の信頼を損ないかねないものであるという認識の下、本年一月二十三日、同社に対しまして、第三者委員会において早期に調査を進め、その結果を踏まえて、視聴者やスポンサーの信頼が回復できるよう適切に判断、対応することを要請したところでございます。

梅村みずほ各派に属しない議員

○梅村みずほ君 財務省の信頼を取り戻すためにも、赤木さんの事案で第三者調査委員会を求めて、質問を終わります。  ありがとうございました。

神谷宗幣各派に属しない議員

○神谷宗幣君 参政党の神谷宗幣です。  自民党の郵政事業に関する特命委員会や総務部会などは五月九日に合同の会議を開き、郵政の本来業務に自治体の窓口業務を代行するなどを加える一方、郵便局のネットワークの維持に向けて、政府が保有する日本郵政の株式の配当金などを財源に、郵政事業に約六百五十億円の交付金を拡充する法律案の改正というものが検討されて、そして、二十日には総務会で郵政民営化の法案改正について了承ができたというような報道を目にしています。  二〇〇五年の郵政解散選挙のときには、民営化で公務員が減る、それから税金の無駄遣いが減ると国民に訴えて郵政民営化を進めてきたわけだと思うんですけれども、実際にこうやって民営化が進むと郵便事業が赤字になってしまって、結局政府から郵便事業のネットワークの維持のために公的資金で交付金を出すということになっています。  そして、今回、自民党の検討の中では、改正法の施行後二年後をめどに、政府が日本郵政と日本郵便の合併について検討するという報道もありました。  こういったことを全て勘案すると、結局、二〇〇五年の郵政民営化法が成立するまでは、実は郵政事業というのは税金の負担というのは受けていなかったんじゃないのかというようなことが検証されますし、また、それを無理やり民営化した結果、こうやってまた新たな公的な資金の投入が必要になったと言えるんではないかと考えているんですけれども、この点について回答お願いします。

藤野克内閣官房内閣審議官

○政府参考人(藤野克君) お答え申し上げます。  今議論されてございます郵政民営化法等の一部を改正する議員立法につきましては、国会に提出されてはおらず、その内容について政府としてコメントは差し控えることとします。  ただ、その上で、この改正案に関しまして、事実関係について申し上げます。  郵政民営化前の郵政事業について税金の負担はなかったという御指摘でしたけれども、これは基本的にそのとおりでございます。  今回の改正案でございますが、御指摘のように、日本郵便株式会社への交付金の拡充というものが内容として含まれてございます。これは、独立行政法人郵政管理・支援機構が日本郵政株式会社からの拠出金及び同機構の繰入金を財源として交付するものとされていると承知してございます。したがいまして、政府の交付金であるとかといったような性質のものではないというふうに認識してございます。  また、この交付金の拡充につきましては、この改正案では、国、市町村の公共サービスその他のサービスの受託提供業務を郵便局で本来業務とするとすることを契機として設けているということでございますので、郵政民営化の結果ということではなくて、少子高齢化、人口減少、過疎化といった近年の社会変化への対応、これは市町村の支所等が廃止されている、そういった動きに対応したものというふうにされているものと承知してございます。  いずれにしましても、政府としましては、この日本郵政グループを取り巻く経営環境の変化に対応しながら、郵政事業の安定的かつ継続的な提供を確保することに努めてまいりたいと思ってございます。

神谷宗幣各派に属しない議員

○神谷宗幣君 回答ありがとうございます。  確認できたのは、郵政の事業に対して税金の負担はなかったということであります。  今いろいろな説明ありましたけれども、結局、民営化して良かったのかということですよね。貯金、保険、郵便局、郵便サービスというものがワンストップで受けれたものが、それを解体してしまったので便宜性がなくなりましたと。サービスの向上も図れていませんし、郵便事業なんかは民間との競争だといってさせた結果、運送業の方々の労働環境悪くなったんじゃないですかというふうな指摘もあります。  こういったことは、改めて、二十年ほどたっていますので、もう一回しっかりと検証して、ここは間違っていたな、失敗だったなということは、一回そこは検証した上で方向転換をしていかないと、何か検証ないまま、また元にここで一部戻しますと、そのときに公的なサービスを一部担ってもらうのでみたいなのはちょっと国民に対するごまかしのように思いますので、これから具体的に法案が出てきたらそういったところの検証もお願いしたいというふうに要望しておきます。  次に、関連して、郵政民営化前のピーク時にはゆうちょの貯金とかんぽの総資産はそれぞれ幾らだったか、また直近ではそれぞれ幾らに目減りしているか、そして目減りした原因はどんなものがあると考えられるか、その点についてお聞かせください。

伊藤豊金融庁監督局長

○政府参考人(伊藤豊君) お答え申し上げます。  まず、ゆうちょ銀行でございますけれども、二〇〇〇年三月末の二百六十兆円、貯金残高でございますが、約二百六十兆円をピークにいたしまして、郵政民営化直後の二〇〇八年三月末には約百八十一兆円まで減少しておりますが、直近二〇二五年三月末におきましては約百九十兆円となっているところでございます。  この間における預貯金の動向の要因を特定することは、期間が長うこともございましてなかなか難しゅうございますけれども、金利が高かった時代に預けられた定額貯金が民営化前後に満期を迎えたことによって貯金残高が減少したということ、それから金利水準の低下に伴い貯金商品の魅力が低下したこと、こうしたことが減少要因であろうかと思いますけれども、逆に最近のこの増加に関しましては、新型コロナウイルス感染拡大に伴う消費抑制等の影響による貯金の増加があったことなど、様々な要因により増減があったものと考えられるところでございます。  次に、かんぽ生命でございますけれども、かんぽ生命の総資産につきましては、二〇〇二年三月末に約百二十六兆円とピークを迎えまして、その後一貫して減少しております。郵政民営化直後の二〇〇八年三月末には約百十二兆円、直近二〇二五年三月末におきましては約五十九兆円となっております。  これも減少要因を特定することは難しゅうございますけれども、保険業への新規参入等による競合他社との競争の激化や顧客ニーズの多様化、最近では不適正募集などの不祥事による新規契約への影響などがあったものと考えられます。

神谷宗幣各派に属しない議員

○神谷宗幣君 ありがとうございます。  こちらもやっぱり民営化して総資産が目減りしているということが分かるのと、あと、結構リスク投資もやっていますよね、海外で運用してすったとか、結構なそういうのもありますし、かんぽの、先ほど言及もありましたけれども、不正な勧誘といいますか、そういったもので行政処分もあったということですね。  これ、元々郵貯のお金が、郵貯、簡保のお金がですよ、民業を圧迫するんだということで、民営化すると競争が生まれて良くなるんじゃないかということだったわけです。この二十年、日本の銀行業界見ますと、確かに収益規模は大幅に拡大をしているんですけれども、それは世界経済が成長しているので増大しているだけであって、相対的な地位は落ちているんですね、日本の銀行の。これ、もうアメリカとか中国とかの金融機関にぐっと抜かれていっているということで、結局トータルで考えると、民営化して何が良かったのかという、良かった点が余り挙げられないということですね。民間銀行を別に強くしたわけでもなく、ただ民営化して株の一〇%、二〇%を外国人の投資家に持たれましたというふうなことになっているんじゃないかというふうに思いますので、この点のところも踏まえて次の質問行きたいんですが。  財政投融資改革というのをこの間、特別会計のところで触れましたけれども、この改革前の郵政の資金が財政投融資を通じて低金利で長めの回収期間を見て公共事業の投資に充てられていた、公的な投資に充てられていたというふうに考えていますが、二〇〇一年の財投改革後に競争環境にさらされるようになったというふうに言うと聞こえはいいんですけど、結局、財投からインフラ整備などに回るお金が少なくなって日本経済を減速させる一因となっているのではないかというふうに考えるんですけど、この点、大臣どうお考えか、お聞かせください。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 従前は、郵便貯金は年金積立金と同様、全額預託義務の下で財政融資の原資とされておりました。財政融資の資金需要と無関係に原資が集まることで、財政融資の規模が肥大化しているなどの問題点が指摘され、平成十三年度の財政投融資改革以降、財政融資については、これらの全額預託義務が廃止され、原則として国債、財投債ですね、によって原資を調達し、必要な資金供給を行っているところであります。  こうした経緯を踏まえつつも、特にインフラ整備については、近年、高速道路の四車線化による防災・減災、国土強靱化の推進、あるいは航空の安全、安心の確保や航空需要の増大を見据えた機能強化などの事業に加え、住民生活に密着した社会資本整備や災害復旧等のニーズに対応するための地方公共団体の資金供給について財政融資の資金の活用を図っているところであります。  今後、金利のある世界となる中で、財政融資に対するニーズの動向を注視していく必要があると考えていますが、必要なインフラ整備に向け、事業の目的、性質に応じて、引き続き財政投融資を適切に活用するとともに、日本経済の持続的な成長に向けて予算、税制などあらゆる施策を総動員し、適切な対応を図っていきたいというふうに考えております。

神谷宗幣各派に属しない議員

○神谷宗幣君 ありがとうございます。  我が党も減税とかを強く訴えているわけですけど、言うたびに財源が財源がというふうに言われます。もちろん、赤字国債を無制限に出すということも問題があるというふうに思うので、そこに関して、我々、こういった、過去の政府がやってきたような、国民から集めたお金をしっかりと公的な運用に回して、それで公的な事業の一端を担ってもらうというやり方を進めていくのがいいんではないかというふうに考えています。  そういう点で、今回の自民党の総務部会の検討というのは私は正しいことだと思っていて、是非進めていただきたいですし、選挙前のパフォーマンスに終わらないようにしてもらいたいと思っています。更に進めて、やっぱり郵政はもう一度一体化して、できれば公的なものにして、その資金で公的な投資がやれるようにすべきではないかというふうに考えています。  これ、前回の委員会でも言いましたけど、二〇一六年の参議院選挙のときには、自民党の公約の中にも超低金利活用型財政投融資の制度を早急に具体化するんだと、三十兆ぐらいの予算規模で考えたいというようなことをおっしゃっていたので、それをもう一度、政府・与党の方で考えていただけないかなという要望をしておきたいと思います。  日経新聞なんか見ると、何か今回の自民党の審議は郵政民営化に逆行するんだというふうに書いてありますけれども、民営化、民営化とした結果、結局何か経済合理性ばっかり求められて国民が貧しくなっているようなところがあるので、是非、いい検討だと思いますので、進めていただきたいと要望しておきたいと思います。  最後の質問行きますが、農林中金が一・八兆円の損失を出しているということが大きなニュースになっています。アメリカが金利を上げ始めたら債券の価格が下がるのは当たり前のことだったと思うんですけれども、なぜ農林中金がもっと早く米国債を売らなかったのか、売れない理由があったのか、金融庁や政府からのこういったことに関しての監督等あったのかについてお聞かせください。

伊藤豊金融庁監督局長

○政府参考人(伊藤豊君) お答え申し上げます。  農林中央金庫は、安全で将来収益が予測しやすいなどの理由で米国債等の債券を中心とした運用を行ってまいりましたけれども、御指摘のとおり、二〇二二年以降、欧米諸国の中央銀行の利上げにより調達金利が運用利回りを上回る逆ざやが発生をいたしました。その後、同金庫は、逆ざやが解消するとの金利見通しの下で債券の保有を継続したものの、金利は高止まりしたことから、二〇二四年度に投融資ポートフォリオの改善のために逆ざや資産の売却を行った結果、二五年三月期決算におきまして約一・八兆円の純損失を計上したものと承知をしております。  金融庁といたしましては、農林中央金庫のビジネスモデルが有価証券運用中心であり、市場環境の変化に対して脆弱な収益構造であることを踏まえ、欧米諸国の金利が上昇する二〇二二年以前から、ポートフォリオの分散化や収益源の多様化、有価証券運用に伴う金利リスク等の大きさに見合ったリスク管理態勢の構築など、必要な改善を促してきたところでございますけれども、結果として今回のような純損失を計上したことは大変遺憾であると考えております。  同金庫は、今回の有価証券運用の失敗を踏まえ、財務戦略を担う部署に外部有識者を招聘するなど、組織体制の見直し等に取り組んでいるところでございまして、金融庁といたしましては、引き続き、農林水産省とも連携しながら、こうした取組の状況をモニタリングしていくなどにより、同金庫における適切なリスク管理態勢の構築を促していきたいと考えております。

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 時間が来ております。

神谷宗幣各派に属しない議員

○神谷宗幣君 はい。  ありがとうございました。  今は世間、米の問題で騒いでいます。で、備蓄米の放出等もしていくわけですけれども、それでも金額が下がらないときに、結局、農林中金やJAが悪いんだというような形でJAの民営化だというふうな議論になってしまうと、先ほど言いました郵政の事業と同じ話になりますね。金融と農業を切り離すとかなると、結局それで補填していた部分が農業に回らなくなります。  だから、農林中金というのは、そもそも農家とか漁業者のお金を集めているわけですから、そこの投資を海外に運用するんじゃなくて、国内のそういった一次産業の育成のところに投資をしてもらって、国内でお金が循環するようにしておけばこんな損失は出ないので、是非、集めているお金の趣旨をしっかりと、金融庁で管理していただいて投資等に監督をいただきたいと要望しておきます。  以上です。

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 本日の調査はこの程度にとどめます。     ─────────────

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 保険業法の一部を改正する法律案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。加藤内閣府特命担当大臣。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) ただいま議題となりました保険業法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。  損害保険業界における保険金不正請求事案と保険料調整行為事案の再発防止を図り、保険業に対する信頼性の確保及びその健全な発展を図ることが喫緊の課題となっております。このような状況を踏まえ、本法律案を提出した次第であります。  以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。  第一に、複数の保険会社等の商品を扱う特に規模が大きい損害保険代理店に対し、その業務運営に関する体制整備義務を創設するとともに、保険会社等に対し、顧客の利益を保護するために必要な体制整備義務を強化することといたします。  第二に、保険会社等から保険契約者等への過度な便宜供与を禁止することといたします。  その他、関連する規定の整備等を行うこととしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその内容であります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午前十一時五十八分散会

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