財政金融委員会 第12号
- 発言数
- 111 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2025/05/15
会議録
○委員長(三宅伸吾君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、上野通子君が委員を辞任され、その補欠として松山政司君が選任されました。 ─────────────
○委員長(三宅伸吾君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 特別会計に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、財務省理財局長窪田修君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三宅伸吾君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(三宅伸吾君) 特別会計に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○船橋利実君 おはようございます。自由民主党の船橋利実でございます。 ただいま議題となりました特別会計に関する法律の一部を改正する法律案について質疑をさせていただきたいと存じます。 加藤大臣におかれましては、連日の国会対応、そしてまた国際会議の出張等、大変御多忙な日々でお疲れのことかと思いますけれども、是非私どもの質問に対して的確な、また積極的なお答えをいただきたいというふうに思うところであります。 まず初めに、この法律案に関しまして、衆議院においては、今回の特会法改正案、これは半導体支援のために行うのではないかという主張も見られたところであります。しかし、投資勘定からエネ特への二・二兆円の繰入れ、これは昨年十一月に閣議決定されておりますAI・半導体産業基盤強化フレームを受けたものでありまして、このフレームに基づく一連の改正というものは別途経産省から提出をされております情報処理促進法等の改正案によって対応されているところであります。 したがいまして、この財務省提出の本法案は、投資勘定からエネ特への繰入れがあるから行うということではなくて、それとは独立をし、別のものとして、投資勘定の資金繰りの柔軟性を確保するために検討されてきたものであるというふうに認識をしてございますけれども、この点について大臣の認識をお伺いをいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) 委員御指摘のとおり、経済産業省から提出され、先月二十五日に参議院で可決していただき成立をいたしました情報処理促進法等の一部改正法と、今回私どもが提出させていただいて御審議いただいております特会法改正法案は、その改正趣旨が異なり、それぞれ独立した法案でございます。 具体的には、情報処理促進法等の改正法は、昨年秋の経済対策に合わせて閣議決定されたAI・半導体産業基盤強化フレームに基づく支援を行うための改正であり、その中では、半導体、AI支援の財源を確保するために、財投特会投資勘定からエネルギー対策特別会計への繰入れ等も規定されていると承知しております。 一方、御議論いただいております特会法改正法案は、昨今のリスクマネーの必要性の高まりや財政制度等審議会の指摘等を踏まえ、投資勘定の資金繰りの柔軟性を確保し、安定的、機動的にリスクマネーを供給することを目的に、財源留保や借入れを可能とするなどの規定の整備を行うものであり、このように両者は改正趣旨が異なっており、半導体支援を実施することを目的に今回財務省から特会法の改正案を提出しているということではないということは明確に申し上げられると思います。
○船橋利実君 今ほど加藤財務大臣の方からお答えいただきましたとおり、この法改正の案については、半導体支援を念頭に置いているものではないということを再認識をさせていただきました。 その上で、今回の特会法改正案については、かつて母屋でおかゆ、離れですき焼きと表現された特会でありまして、その改革を過去に進めてきている、この特会法の改革を進めてきているものを後退をさせている提案ではないかという主張もありました。 今回の改正で投資財源資金について国民や国会の監視の目が行き届かなくなってしまうのではないか、こうした懸念の声について財務大臣としてどのように御認識をされているのか、伺います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今回、改正の目的は、安定的、機動的にリスクマネーを供給しようということでございます。そのため、投資財源資金への財源留保をし、投資勘定の貴重な自主財源の変動をならそうというものでございます。 その運用に当たっては、他の特別会計の資金と同様、資金への繰入額について、特別会計法にのっとり毎年度の予算で議決いただくとともに、その増減や見通しについて予算添付書類として国会に提出することという形で国会のチェックを受けることを前提とさせていただいており、また、こうした対応などを通じてリスクマネーを供給するという産業投資の役割を適切に果たせるよう、節度を持ち、透明性の高い形で運用していくことを考えております。
○船橋利実君 今ほどの大臣の御答弁の中でございましたけれども、国会等の監視についても一定程度理解をいたしました。 そもそも、産業投資、これは申すまでもなく、投資活動である以上は一定の利益が確保されるということが重要だというふうに思っております。投資だからといって、リスクがあるからといって、ただただ資金が流れていくということは、これは望ましくないということでありますけれども。 ただ、そうした中にあって、近年、海外交通・都市開発事業支援機構、JOINと言われるところがテキサスの新幹線プロジェクトにおいて大変大きな損失を計上しておりまして、これはやはりリスクマネーの供給である、そしてまた海外の事業展開であるという、国内で投資活動を行うこととは環境がかなり異なるという前提があるものの、しかしながら、損失を出したということについてはこれは事実であり、大きな問題でありますから、改善策というものはしっかりと講じていかなければいけないというふうに考えます。 政策的必要性があるものの、民間だけではリスクが高くて必要な資金が供給されない分野にリスクマネーを供給していくという産業投資の役割に照らしていけば、全ての案件で収益を上げるということは、これは困難な場合もあるというふうに認識をするところでありますけれども、他方で、産業投資のポートフォリオ全体では、やはり適切に収益というものを上げていかなければこの本来の目的を果たしているというふうには言えないのではないかというふうに考えます。 そうした意味で、昭和二十八年に産業投資の仕組みができてから現在に至るまで産業投資全体の収益状況、これはどうなっているのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(窪田修君) 委員御指摘のとおり、今般JOINが多額の損失を計上したことは、出資者である財務省としても大変遺憾であります。損失計上を受けて取りまとめられました検証結果報告なども踏まえ、財務省として、主務官庁との連携の強化やモニタリングの高度化など、産業投資の運営の改善を図っているところでございます。 その上で、産業投資全体の収益状況について申し上げますと、令和五年度末時点での数値になりますが、産業投資の出資金残高は約七・二兆円、この出資金の評価額は約十八・一兆円となっており、差引き約十・九兆円の評価益を計上しております。 また、出資先からの配当金収入や納付金といった収益は累計約八・三兆円であり、収益から出資金償却等の費用を除いた損益は累計約七・八兆円の黒字となっております。
○船橋利実君 今ほど、トータルで見れば七・八兆円、黒になっているというお話でありましたけれども、これ仕組みとして、例えば日本政策投資銀行等に政府として出資をしていくと、そしてその出資を受けている機構等がしっかりとした目利きの中で企業等に投資をしていくということでありますけれども、この三者の関係性を並べてみるときに、日本政策投資銀行等が持っているような目利き力、あるいはその目利き力を行使するための人員体制等々について、同じような機能、役割を財務省が担っていくという必要性を私は感じません。 しかしながら、出資を受けて、目利き力を発揮をして投資等を行っている各機関が適切にその業務を遂行しているかどうかということについては、財務省と出資先の間でこれは緊張感と信頼関係というものがしっかりとなければならないというふうに考えるわけでありますけれども、こうした点についてどのような留意を払っておられるのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(窪田修君) 役割分担を申し上げますと、財務省は、財政投融資計画の編成プロセスにおいて、各財投機関の性格を踏まえながら、足下の投資案件の進捗状況や今後の投資方針、適切なプロセスで投資案件選定が行われているかを聞き取った上で出資額を決定しております。 各産投機関におきましては、主務官庁の監督の下、支援対象分野やファイナンス等の実務についての知見を持つ専門人材がノウハウや民間の知見も生かして目利きを行い、個々の投資案件の支援決定、ハンズオン支援、撤退等の判断を行っております。 その上で、産投機関との信頼関係やコミュニケーションの確保といった点も重要と考えており、昨年度の財投分科会の取りまとめにおける指摘なども踏まえて、財務省の産投計画策定担当者と各産投機関との建設的な対話の実施や、産業投資全体のポートフォリオに大きな影響を与える大型案件の進捗状況についてのヒアリングの実施、また実地監査などについても取組を開始しているところでございます。 引き続き、こうした取組を通じて、産業投資の効率的な運営に努めてまいりたいと考えております。
○船橋利実君 最後の質問にしたいというふうに思うんですけれども、今ほどお答えいただいたことと同じようなお答えがお尋ねすると出てくるのかなというふうに思うんでありますけれども、七・八兆円、これまでの運用の中で黒字化をしているというお話でありましたけれども、衆議院においては、今回のこの改正によって投資財源資金に無駄に資金が留保されることになるのではないかというような意見も出されておりました。こうした懸念を、疑念を払拭するためにどのような運営を行っていくお考えであるのか、具体的に御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(窪田修君) お答えいたします。 今般の法改正におきましては、投資財源資金の繰入額につきましては、他の特別会計と同様に、特別会計法にのっとり毎年度の予算で議決いただくとともに、その増減や見通しについて予算添付書類として国会に提出することとしておることにつきましては、先ほど大臣から申し上げたとおりでございます。 投資財源資金への留保額につきましては、他の特別会計の資金などと同様、金額を法律等で定めるものではありませんが、国会での予算議決などに加え、運用上の限度額の考え方などを関連する審議会にも説明しつつ、検討してまいりたいと考えております。 その上で、現時点での考え方を申し上げますれば、過度な金額の留保とならないよう、例えば、過去の動きも踏まえ、平均的な歳入水準からの振れ幅などを勘案することを考えており、あくまで現時点での粗い試算ですが、経済・物価情勢にもよりますが、三千億円程度と計算されます。さらに、当面はこの試算も踏まえて節度ある運用を徹底する観点から、保守的な金額の目安を設けること、また資金への留保に当たっては、歳入と歳出の差額分を単純に留保することなく、あくまで平均的な歳入水準からの上振れがあるときにその上振れの範囲で留保するといった対応をすることを考えておりまして、金額の目安は、例えば先ほど申し上げました三千億円程度という計算の半分、千五百億円程度を検討しているところであります。 こうした目安なども通じまして、自主財源の変動をならし、安定的、機動的にリスクマネーを供給するという今般の法改正の趣旨を逸脱することのないよう、節度ある形で運用してまいりたいと考えております。
○船橋利実君 御答弁ありがとうございました。 以上で質問を終わります。
○熊谷裕人君 立憲民主・社民・無所属の熊谷でございます。 今、船橋委員の質問に若干重なるところありますけれど、観点違うところもありますので、改めて質問させていただきたいなというふうに思います。 財源の留保と財政資金の効率的な活用について、まずお伺いをしたいなというふうに思っております。 特別会計で、我々指摘をずっとさせていただいておりますけれど、過剰に積み上げられた剰余金や積立金があるのではないかなというふうにずっと指摘をさせていただいておりますし、政府におかれても、平成二十四年の一月二十四日に閣議決定で、特別会計改革の基本方針で、必要以上の資金を保有しないようにということで、余剰金を適切に処理することが定められております。そして、特別会計法の基本理念も同じように、過剰な留保金を積み上げないようにというような理念が規定をされているところでございます。 ところが、この法案で、投資資金勘定において決算上の剰余金を投資財源資金に組み入れて留保できるように見直すということになれば、この見直しによって、今まで守ってきた必要以上の資産を保有しないということに反して必要以上のものを持つことができるようにするというふうになりそうな懸念を持っておりまして、今まで政府が守ってきた改革の理念に反する結果になるのではないかなというふうに思っておりますが、その点について財務大臣はどのようにお考えか、認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、特別会計改革では、委員御指摘の剰余金の扱いについては可能な限り一般会計の歳入に繰り入れる旨の方針がうたわれており、投資勘定としても、これまでの実績として過去十年間で約二・一兆円の一般会計への繰入れが行われたところでございます。その上で、今御審議いただいている法改正に当たっても、こうした特別会計改革の方針に整合的である必要があると考えております。 投資財源資金に係る措置について、特別改革の趣旨を踏まえ、節度を持ち、透明性の高い形で運用するとともに、同資金に留保する必要のない金額については引き続き一般会計に繰り入れてまいりたいと考えております。また、投資財源資金に繰り入れた財源については、資金に留保されている間は財政投融資資金に預託され、財政融資の財源として活用されることから、その額だけ財投債、すなわち国債の発行を減少させるという点にもつながるものと考えております。 今回は、既に先ほど申し上げましたように、投資勘定の資金繰りの柔軟性を確保し、安定的、機動的なリスクマネーの供給を可能にするという、こういった観点でなされるものであります。 今後とも、産業投資勘定についても、特別会計改革と整合的になるよう運用しつつ、こうした点についても、毎年度の予算審議を通じて国会においても御確認いただきたいというふうに考えております。
○熊谷裕人君 今回のこの改正は、財投資金の留保をして、産業投資をより安定的、機動的に運営していくために柔軟性を確保したいというのが目的となっているというのは理解をしておりますが、歳入を大幅に超える資金需要が発生したのであれば、その都度一般会計から投資勘定に必要な金額を繰り入れて賄うということもできるのではないかなというふうに思っておりますし、従来もそのようなことがされていたんではないかなというふうに思っております。 産業投資資金については、その年度における配当金だったり納付金などの範囲で行うというのをやはり基本にして、必要であれば一般会計から繰り入れるというのが私は望ましいというふうに思っておるんですが、その点についての財務大臣の見解をお伺いをしたいのと、それから、本法案によって財投資金への財源の留保が可能ということになれば、通常の歳入を超える資金需要が発生した場合にも投資勘定において自立的、安定的、機動的に財源を確保できるというふうに言われております。しかし、これは裏を返せば、一般会計がどんなに厳しい状況であっても投資勘定においてはその留保金があるので、厳しい査定や検討という国会の関与をその場で受けることなく産業投資の財源を確保できるということになるんではないかなというふうに思っております。 先ほど船橋さんの質問にもありました、かつて自民党の塩川元財務大臣が母屋でおかゆ、離れですき焼きという言葉を残しておられますけれど、財務省の若手の官僚はその言葉を聞いたこともないというような方も今ではいるというのを、ちょっと話をしてみて、あっ、若い人たちはこの言葉知らないんだというのを改めて私も認識したところであります。だからこそ、先ほど、これまでの特別会計改革の流れに逆行するんではないかなというような質問をさせていただいたところでございます。 やはり、投資勘定に投資需要を一般会計からの繰入れで賄うということになるのであれば、いつ使うか分からない財源を投資財源資金に寝かしておくようなことにやはり私はなるんではないかなというふうに思っておりまして、効率的に活用ができて、一般会計の財政状況やほかの政策の財源確保の状況を踏まえながら検討をしっかりとやはり国会でも行っていくべきだというふうに思っておりますが、一般会計との関係を財務大臣はどのように思っているのか、認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、産業投資を経理する投資勘定は、産業の開発及び貿易の振興という目的の下で、出資とリターンの関係を一元的かつ継続的に管理し、その成果を分かりやすく示していく観点から、一般会計とは切り離して特別会計として設置されているところであります。 一般論として申し上げさせていただきますと、投資勘定に限らず特別会計は、一般会計からの繰入れで財源を賄うのではなく各特会の歳入の範囲内で歳出を行う、これが基本とされております。こうした基本的な考え方の下、今回の法改正では、他の特会に設置された一般的な資金と同様、必要性を踏まえた上で投資財源資金に投資勘定の歳入等の一部を留保できるようにすることで投資勘定の資金繰りの柔軟性を確保することとしており、これによってより安定的、機動的なリスクマネーの供給を図ってまいりたいと考えております。 なお、お金には色がないということを踏まえますと、NTT株等の配当を原資として行う産業投資について、一般会計との間で資金の出し入れを行うのではなく、法改正による資金繰りの柔軟性を生かし、投資勘定の固有の財源を最大限活用する形で政策的に重要な分野等に対する支援を行っていくことで、その財源がどのように動いていくのかということがより見える化できるという効果もあるものと考えております。 なお、投資財源資金に係る措置については、節度を持って透明性の高い形で運用していくとともに、投資財源資金に留保する必要のない金額については引き続き一般会計に繰り入れていきたいと思っておりますし、先ほど申し上げさせていただきましたように、投資財源資金に繰り入れた財源については資金に留保されている間は財政投融資資金に預託をし、その財源として活用されることから、財投債、すなわち国債の発行の減少にもつながるという点もあろうものと考えております。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 今日は質問で余りやらないようにしようと思っているんですけど、官民ファンド、やはり我々、官民ファンドはなかなか国会のチェックやガバナンスが利かない部分であるというふうに度々指摘をさせていただいておりますけれど、留保金を国会に諮らないで使えるようにするということは、その官民ファンドのように自由に国会のガバナンスが届かないところで使われてしまうという二の舞にならないように、しっかりと我々も監視をしていかなければいけないなというふうに思っております。 次に、産業投資の安定的な運営についてお伺いをさせていただきたいと思います。 今、余裕のあるときには財源を留保し、そして歳入に余裕がないときにはその投資財源の財源を活用したり借入れを行ったりするということで、安定的な、機動的な産業投資を可能にしようという目的で今度はこの法改正が行われることでありますけれど、今度の法改正の内容がもし実施をされる、施行されることになれば、毎年度の資金需要は満たしやすくなりますし、安定的な資金供給が達成できるのかもしれませんけれど、その反面、歳入による制約は掛かりにくくなるんではないかなというふうに懸念をしておりまして、年度ごとの産業投資の規模、そして歳出側である資金需要によって、それはかなり恣意的というのか、そのときの状況によって変動することになるんではないかなというふうにちょっと考えておりまして、その結果、一時的に資金需要が高まった特定の産業にこのリスクマネーの投資というものが集中的というか、特定のところに集中して投資が行われるというようなことも行われてしまうリスクがあるんではないかなというふうに思っておりまして、財投の持つ投資先のリスク分散というところが利かなくなってしまうのではないかなという懸念を持っているんですが、その点については財務大臣どのようにお考えか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今回の法改正は、投資勘定の資金繰りの柔軟性を確保して、安定性、機動的なリスクマネーの供給を可能にするということを先ほどから申し上げさせていただいておりますが、あくまで投資勘定の財源が年度ごとに大きく変動するものを、年度をまたいでならす範囲で柔軟性を確保しようとするものでございますので、歳入面の財源制約を完全に取り払おうとするものではありません。 その上で、産業投資を措置するに当たっては、これまでも政策性、収益性を精査した上で対応してきており、今般、資金繰りの柔軟性が増してもその姿勢が変わるものではないということであります。 産業投資の出資残高、既に七兆円に上る中、ポートフォリオ管理体制の整備、あるいは産投機関同士の連携強化に向けた取組などを進めており、今後とも、産業投資の一層の運営改善、ガバナンスの強化といった管理面における取組、これは一層進めていきたいというふうに考えております。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 平準化するという御答弁をいただきましたが、元々、産業投資というのは、中長期的な視野でやはりリスクとリターンというものを考えながら、民間投資の呼び水にしていくような点を踏まえなければいけないものだというふうに思っておりますので、そこは計画的に投資というものが行われるのが求められておりまして、この法改正による機動的に実施しなければいけない出資というのはなかなか私には想定しにくいところなんですが、産業投資において機動的に出資をしなければいけないというものを政府としてはどのように具体的に想定をしているのか、そして、今まで機動的に出資ができずに、応援しようと思っていた産業の成長や発展に支障を来したというような具体的な事例があるのかどうか、お聞かせをいただければと思います。
○政府参考人(窪田修君) お答えいたします。 現行法上、投資勘定の資金につきましては、財源留保の規定が存在せず、ある年度に歳入に余裕がある場合でも、貴重な固有財源を年度をまたいでは有効活用できず、後年度の投資ニーズには活用できない状況となっております。また、借入れの規定も存在しないため、後年度の歳入の余裕を見込んで足下の投資ニーズに対応することもできない状態でございます。 他方、近年の社会経済情勢の変化を踏まえ、スタートアップ支援、日本企業の海外展開、地方創生、経済安全保障等の面においてリスクマネー供給の重要性が高まる中、レアメタル等の海外権益の獲得競争のように金銭的、タイミング的に機動的な判断が重要となるものも存在しております。 あくまで予算措置の範囲内で各省庁あるいは各機関の事業は行われますので、これまで財源制約のために海外権益確保のための入札を断念したといった具体的な例は聞いておりませんが、今回の法改正により歳入面における資金繰りの柔軟性を確保することにより、歳入に余裕のない年度も含め、貴重な自己財源を活用して、安定的、機動的にリスクマネーの供給を行うことが可能になると考えております。
○熊谷裕人君 何となく分かるような分かんないような気が私はしてならないんですけれど。 年度途中に発生した資金需要は、補正予算で一般会計から投資勘定に繰入れを行ったという例もあるというふうに聞いておりますけれど、現状でも、借入れや留保金という制度をつくらなくても機動的な資金調達をできるんではないかなというふうに考えておりますし、今の御答弁だと、今まで対応できなかったという事例はないという御答弁でもありましたので、もう一度、なぜ現状では不十分であるのかという点について、機動的な資金調達が本当に必要なんだというところについて、もう一度御答弁いただければと思います。
○政府参考人(窪田修君) お答えいたします。 御指摘のように補正予算での対応ということも考えられますが、補正予算での対応は、あくまで当初予算成立後以降の事情の変化に対して行うものでありまして、今回の法改正は、当初予算成立後の事情の変化に対応するための機動性を確保するものではなく、あくまで年度をまたぐ対応についての柔軟性を確保することを目的としたものでございます。 産業投資を経理する投資勘定は、産業の開発及び貿易の振興という目的の下で、出資とリターンの関係を一元的かつ継続的に管理し、その成果を分かりやすく示していく観点から、一般会計とは切り離して特別会計として設置されているものでございます。 投資勘定に限らず、特別会計におきましては、一般会計からの繰入れで財源を賄うのではなく、各特別会計の歳入の範囲内で歳出を行うことが基本とされております。こうした基本的な考え方の下、今回の改正は、繰り返しになりますが、歳入に余裕があれば留保しつつ、不足がある場合には借入れを行うことを可能にすることで投資勘定の資金繰りの柔軟性を確保することとしており、これによって、より安定的、機動的なリスクマネーの供給を図ってまいりたいと考えております。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 特別会計の中だけでその資金繰りというか、しっかりと回していくというのはよく分かるんですけれど、特別会計に余裕があって、一般会計が厳しいから、逆に特別会計から一般会計に資金をというようなことも、我々、よくいろんなところの財源で特別会計のこの余剰資金を使うべきだというような話を立憲民主党としてはさせていただいておりますし、今はそういうことが可能であるというふうに認識をしておりますけれど、これが変わって、この法改正になると、逆に言うと、一般会計が苦しいから特会から一般会計に入れるということがなかなか、留保金で持ってますよということで、しにくくなるのかなというふうに思いますし、政府としてもそういう言い方になってしまうんではないのかなというふうに、その点を強く懸念しているところでございます。 次に、借入先についてなんですが、民間金融機関から借入れを行う方法と、それから財投債なんかで資金調達をしているということが方法としてあるんではないかなというふうに思っております。この法案の改正で新たに可能になる投資勘定の借入れについては財政融資資金からの借入れを想定しているものと理解をしていいのかどうか、そして借入れの期間についてはどの程度を想定をしているのか、お聞かせをいただければと思います。
○政府参考人(窪田修君) お答えいたします。 法案において借入先を限定しているわけではございませんが、運用上は、御指摘のとおり、財政融資資金からの借入れを行うことを想定しております。また、借入期間につきましては、翌年度以降の配当金収入等で安定的に返済できるよう、毎年度の償還負担も踏まえ検討することになりますが、借り入れた財源で行った投資の回収に要する期間なども考慮し、運用上、最大十年とすることを想定し、検討してまいりたいと考えております。
○熊谷裕人君 そうすると、今最大十年という話がありましたけれど、その期間について、政府というか国会が関与をするチャンスというのはあるんでしょうか。ちょっとこの点、もしお答えいただけるようでしたらお答えをいただければと思います。
○政府参考人(窪田修君) お答えいたします。 借入れを行う場合には、財政融資資金として国会にお諮りすることになるかと思います。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 国会が知らないところで五年だ、十年だと決められても困るなというふうに思ったので、ちょっと御答弁いただいたことに質問させていただきました。 ちょっと時間がなくなってきてしまったので、もう一つ、リスクの高い、リスクマネーの供給ということになっているので、財政融資資金というところから借り入れるということになると、本来であれば手堅い投資というものが行われていた財政融資資金もリスクにさらされることになるんではないかなというふうに思っておりまして、そういう安定性が損なわれるおそれがある、ですけれど、融資先としてその財政融資資金を選んだ理由というものについて説明をいただければと思います。
○政府参考人(窪田修君) 今般、投資勘定の借入れに係る規定を手当てするに当たりましては、借入れについて適切なリスク管理を図ることが投資勘定の財務規律の点でも、また財政融資資金のリスク管理の点でも重要と考えております。 こうした観点を踏まえ、借入れにつきましては、年度中の産業投資の執行状況等を精査し、真に必要な金額に限って行うことになりますが、その際、NTT等の配当金収入などの恒常的に見込まれる収入を勘案しつつ、財政融資資金から固定、複数年での均等償還の借入れをすることにより、毎年度の償還支払額を一定限度内に収め、毎年の必要な産業投資と安定的な借入金の償還が行えるよう対応してまいりたいと考えております。 また、他の特別会計の借入金同様、投資勘定の毎年の借入れの限度額については予算において議決をいただくことになっており、国会における統制と節度ある透明性の高い実務対応を通じて産投の適切な運用に努めてまいりたいと考えております。
○熊谷裕人君 最後の質問になりますが、借入額と留保額についてのところの懸念についてもう一度お尋ねをしたいと思いますけれど、審議会にその留保額、借入額については試算と目安額を示してしっかりと説明をしていくというふうに国会でも御答弁をされております。具体的にどのような検討が行われるのか、そしてその検討の内容については、上限額の妥当性なんかについてどのように担保するつもりなのか、財務大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○副大臣(横山信一君) 私の方からお答えさせていただきます。 今般の改正は、投資勘定の歳入の変動をならし、安定的、機動的にリスクマネーを供給することを目的として行うものでありますが、運用に当たっては、節度を持ち、透明性の高い形とすることを考えております。特に投資財源資金への繰入額や借入れによる資金調達額に関する運用上の限度額の考え方については、投資勘定の自主財源の変動をならすという今般の法改正の趣旨に沿って、過度な金額の留保や借入れとならないよう、過去の動きなども踏まえつつ、審議会に説明しながら、今後検討を行ってまいります。 加えて、こうした検討、議論を基に行われる毎年の投資財源資金への繰入額や借入れの限度額については、他の特別会計と同様に、特別会計法にのっとり毎年度の予算で議決をいただくとともに、その増減や見通しについては予算添付書類として国会に提出することとしております。 このように、透明性を確保した検討結果と国会における統制を通じ、今回の改正の趣旨を踏まえた適切な資金借入れの運用に努めてまいります。
○熊谷裕人君 副大臣は審議会の担当の副大臣だと思いますが、その点しっかりと御説明できるようにお願いをいたしまして、私からの質問を終わりにさせていただきます。 ありがとうございました。
○杉久武君 公明党の杉久武でございます。 本日は、特別会計に関する法律の一部を改正する法律案に関連いたしまして、通告に従って順次質問してまいりたいと思います。これまでの今日の質疑と重なる部分もありますけれども、いずれも大事な論点でありますので、重ねて質問をさせていただきたいと思います。 まず、特会法における財政投融資の業務についてでございますけれども、一つは財政融資、つまり長期、固定、低利での貸付けを行う業務と、もう一つは産業投資、すなわち出資を行うものとに業務が分かれておりまして、今般の改正案では主に後者の産業投資について改正が行われるものと認識をしております。 この産業投資につきましては、例えば、先週の本委員会でも取り上げられましたDBJ、日本政策投資銀行や産業革新投資機構などのいわゆる産投機関に対しまして、その原資、財源となるものを出資の形で供給することで、民間だけでは十分に資金が供給できないような分野に対しまして政府がリスクマネーを供給するという形を行っております。そして、その出資となる財源となっておりますのがNTT株やJT株といった投資勘定が保有している株式の配当金などでありますが、その財源が毎年変動することからリスクマネー供給に抑制的に行わざるを得ないと、こういった課題があったわけでございます。 そこで、今般の法改正では、歳入に余裕があるときには投資勘定の投資財源資金へ繰入れを行い、歳入に余裕がない場合には投資勘定による借入れが可能になるような法改正を行うことによって投資勘定の資金繰りの柔軟性を確保し、安定的かつ機動的な投資を可能にする、このように伺っております。 そこで、財務省に質問いたしますけれども、まず、投資勘定における財源の変動はどの程度あったのか、また、変動する財源を均等にするということは、毎年どの程度の資金規模で安定化させることを想定しているのかを確認するとともに、こうした投資勘定の財源変動をならすことによって財投の出資先である財投機関にとってどのようなメリットが生じるのか、確認をしたいと思います。
○政府参考人(窪田修君) お答えいたします。 産業投資の財源は、過去十年で見ますと、多いときで令和元年度の八千八百七十一億円や令和五年度の八千六百六十七億円といった年もございますれば、少ないときで平成二十九年度の四千三百四十八億円や平成三十年度の四千二百八十二億円といった年もございます。このように大きく変動する状況にございます。 こういった状況の中、今回の法改正は、投資財源資金への繰入れや借入れを活用して自主財源の変動をならすものですが、運用上の考え方などは関連する審議会にも説明しつつ検討してまいりたいと考えておりますが、そうした考え等を整理するに当たっては、過去十年間の歳入の平均が六千億円程度でございますので、それを一つの目安として、足下の株式配当金収入等が堅調であること、昨今のリスクマネー供給の必要性が高まっていることなども踏まえて検討してまいりたいと考えております。 その上で、今回の法改正により歳入面における資金繰りに一定の柔軟性が確保されますと、今後は、歳入に余裕がない年度も含め、貴重な自己財源を活用して安定的、機動的にリスクマネーの供給を行うことが可能となります。これにより、産投機関側にとっても利用可能な資金額について一定の予見可能性を高めることにつながり、産投機関によるプロジェクトへの投資判断を円滑に進めていくことにつながるものと考えております。
○杉久武君 今御説明いただきましたように、投資勘定の資金繰りの柔軟性を確保し、安定的かつ機動的な投資を行うことによりまして、例えば、将来性があるけれどもリスクが高いといった、民間だけでは対応が難しい事業に対しまして国がリスクマネーを供給し、政策的必要性を踏まえた上で後押しを行う意義はあると考えますので、今般の改正によりまして、我が国の経済成長に対し着実に資するための活用を適切に行っていただきたいと思います。 次に、一般会計から投資勘定への繰入れについて確認をいたします。 今回の改正案では、投資勘定における一般会計からの繰入れ対象経費について、危機対応円滑化業務に係る日本政策金融公庫に対する出資及び危機対応業務に係る日本政策投資銀行に対する出資の払込金に要する経費に限定をすることとしておりまして、先ほどの質問した、資金繰りの柔軟性を高める措置とは別に、一般会計から投資勘定への繰入れについては制限を加えるということとなっております。 そこで、財務省に質問いたしますけれども、一般会計から投資勘定への繰入れ対象経費を限定している理由につきまして確認をしたいと思います。
○政府参考人(窪田修君) お答えいたします。 現行法上、投資勘定は、産業投資における出資等に充てるため、特段の分野や経済局面の限定なく一般会計からの繰入れを受けることが可能な規定となっております。 今回の法改正におきましては、投資財源資金を活用した財源留保や借入れが可能となることにより、投資勘定の財務的な自立性が強化されること、特別会計改革の議論におきまして区分経理の必要性の検証が行われたことを踏まえまして、投資勘定の区分経理をより明確化すべく、一般会計からの繰入れを金融危機、大規模災害等の危機対応に限定することとしております。
○杉久武君 今御答弁いただきましたが、投資勘定は、先ほども申し上げましたとおり、将来性がある事業であって、民間だけでは対応が難しい事業に対する政府の後押しというのが、政策的な意図に基づいた、言わば自立した採算性の中で事業運営がなされるものであると考えますので、モラルハザードにつながるような一般会計からの安易な繰入れは厳に慎むべきという意図が示されているものと理解をしております。 しかしながら、こうした財政規律の確保や歳出の合理化、効率化といった抑制的な運用を行ってはいるものの、国民の皆様の視点から見ますと、残念ながらこうした特会そのものがブラックボックスなのではないか、あるいは既得権益の温床となっているのではないかといった批判も受け続けていることも確かでございますので、事業の不断の見直しや点検はもとより、分かりやすいやっぱり情報開示とアカウンタビリティーの強化は不可欠であるというふうに思います。 そこで、財務省に続けて確認をいたしますけれども、特別会計改革等の議論を踏まえまして、投資勘定について、透明性や効率性を高め、運営の改善を図るために、これまでどのような取組や改革を進めてこられたのか、確認をしたいと思います。
○政府参考人(窪田修君) 投資勘定につきましては、特別会計改革の方針等に盛り込まれておりました平成十七年の閣議決定、行政改革の重要方針を受けまして、収益性の低い基礎研究開発への出資の抑制、前身である産業投資特別会計の廃止を行い、財政投融資特別会計の下に投資勘定として移管するといった見直しを行っており、その後、平成二十八年や令和三年の行政改革推進会議のフォローアップにおいても、その必要性を検証、確認された上で現在に至っております。 また、運用、運営の面での改善の点ですが、現在、各機関からの配当金、納付金、株式売却益等の利益を公表しておりますが、平成十七年度以前は出資金について出資金の累計額を公表しておりましたが、平成十八年度以降、決算参照書の貸借対照表において評価額を出資金として公表するようにしており、また、平成十九年度以降、特別会計の財務書類においても出資金の評価額を公表することとしております。より一覧性を持って分かりやすく運用の成果の情報等へアクセスできるような工夫ができないかといった点については、一層の改善に努めてまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても、リスクマネーを供給するという産業投資の役割を適切に果たせるよう、節度を持ち、透明性の高い形での管理運営に努めてまいりたいと考えております。
○杉久武君 今御答弁いただきましたが、様々透明性や効率を高め、運営の改善を図る見直しを行っていただいているところでございますけれども、一方で、昨年には海外へのインフラ展開を支援する官民ファンドであります株式会社海外交通・都市開発事業支援機構が多額の損失を計上したといった報道がございました。 この海外交通・都市開発事業支援機構、略称はJOINでございますけれども、二〇一四年の設立以来、交通や都市開発事業の海外展開を支援して積極的な投資を行っておりますが、二〇二三年度決算におきましては、JOINが支援を決定した事業のうち、テキサスの新幹線事業やミャンマーの都市開発事業、ブラジルの都市鉄道の整備運営事業などで約七百九十九億円に上る損失を計上し、累積赤字は九百五十五億円に達しております。 この巨額損失を受けまして、所管する国土交通省では有識者会議を開催し、徹底した改革を前提としてJOINの存続を認めることとし、さらに、財務省では、財政投融資分科会での議論を経まして、先ほどより申し上げております投資勘定からも、本年度の当初計画で百六十二億円の産投支出が計上されているというところでございます。 そこで、財務省に質問いたしますが、海外交通・都市開発事業支援機構が多額の損失を計上したことについて、出資者である財務省はどのように認識し、どのような対応を求めていくのか、確認をしたいと思います。
○政府参考人(窪田修君) お答えいたします。 今般JOINが多額の損失を計上したことは、出資者である財務省としても大変遺憾と考えております。 その上で、今般のJOINの損失計上を受けて取りまとめられた検証結果報告なども踏まえ、財務省としても、主務省庁との連携の強化やモニタリングの高度化など、産業投資の運営の改善を図っているところであり、国土交通省及びJOINには、自らが策定した改善策等に沿って徹底的な改革を行っていただきたいと考えております。 財務省といたしましては、それらの徹底した改革を前提に、より着実かつ早期に収益が見込まれる分野に重点化した上で必要な資金を財政投融資として措置する、また、産投出資の執行に当たりましては、国土交通省及びJOINが策定した改善策等の進捗を見極めながら行うこととするといった対応を行うこととしており、今後しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○杉久武君 しっかりとここの部分については適切に対応していただきたいというふうに思います。 こうした海外における開発事業はやっぱり様々なリスク、例えば、事業を始める際には巨額の資金調達リスクがあり、長期開発となれば資材高騰のリスクや工事の遅延リスク、さらには、事業を行う国の情勢によっては政治リスクや外交リスクといった民間だけでは対応できないリスクが生じてまいります。 そうした点から見れば、例えば先ほどのJOINの件もあるように、政府がどこまでリスクマネーを供給すべきなのかといった議論は別途必要ではあると思いますけれども、投資勘定を通じて我が国が事業に関与することは、単に資金面のみならず、例えば政府レベルでの交渉や情報収集といったメリットも生じますので、参入にちゅうちょする企業に安心して事業参入できる環境を整えるといった効果があるのも事実だろうと思います。 そこで、最後に財務大臣にお伺いいたしますけれども、投資勘定によるリスクマネーの供給と産業投資の在り方について大臣の見解を伺うとともに、投資勘定の今後の具体的な活用分野についてどのようなビジョンをお持ちなのか、見解をお伺いをさせていただきたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、産業投資については、今後ともその運営改善、ガバナンス強化等を通じた機能強化を図りながら、民間資金を呼び込みつつリスクマネーを供給するという産業投資の役割、これを適切に果たしていきたいと考えております。 今後の活用分野でありますが、近年重点を置いて資金供給を行ってまいりましたスタートアップ支援、日本企業の海外展開支援、GX、サプライチェーン強靱化等の分野に加え、AI、ロボット等イノベーションの促進による生産性の向上、地方創生の取組へのリスクマネーの供給拡大、レアメタル等の海外権益の獲得競争における優位性の確保などに資する投資を行い、我が国の経済成長に資するよう対応していきたいというふうに考えております。
○杉久武君 是非、我が国の経済成長に資するこの投資を積極的に進めていただければというふうに思います。 時間になりましたので、以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。 私も、今も個別の機構等に関する質問が出ております。加藤大臣、今回、この特会法、特別会計の法の改正で冒頭から、投資勘定の柔軟性を確保するとか、それから安定的、機動的にリスクマネーを供給する、節度を持ち、透明性を高めるための改革であるということをおっしゃいました。 いただいた資料にあった、これ幾つかな、七つぐらい固有名詞が出てくるんですけれど、日本政策投資銀行とか国際協力銀行、あるいは日本政策金融公庫等については、ほかの場でもこの内容に関して、財務諸表の内容に関して質問する機会あるんですけれども、もう既に一個、JOINというのが出ています。 もう一つ、私はここでクールジャパン機構というのを取り上げたいと思うんですけれど、中身をよく聞いていただいて、また冒頭の発言ができるのかどうか、もう一度お考えいただきたいと思って、個別に二つの件について質問させていただきたいと思っております。 まず、海外需要開拓支援機構、いわゆるクールジャパン機構の令和五年度の損益と、またその原因をどういうふうに分析されているのか、お伺いいたします。
○政府参考人(江澤正名君) お答え申し上げます。 令和五年度におけるクールジャパン機構の損益、当期の純利益でございますが、マイナスの四十一・八億円となっています。 損益の原因でございますが、株式売却等に伴う売上高、こちらが約三十四億八千万円でございまして、これに対し売却等を行った株式の取得原価等が、こちらが約五十三億円になります。そのほかオフィス賃料や人件費、販売管理費等を、その他費用を合計しますと、費用の方が約七十六・六億円の支出になりまして、その差額、先ほどの四十一・八億円が当期の損失となっております。当期というか、令和五年度の損失となっております。
○浅田均君 その原因って、今一部御説明いただきましたけれども、原因はどういうところにあるとお考えでしょうか。
○政府参考人(江澤正名君) 原因ということでございますが、売上げと費用との関係でございますけれども、設立当初、こちらの設立当初から持っている株等々は、政策性を重視して収益性に課題のある案件が多かったと。平成三十年以降、この政策性、収益性のバランスを追求する投資方針に変更していまして、ところが新型コロナの感染拡大等の長期化の影響がありまして、累次損失が出ている案件がございます。 そういった状況でございまして、この今の累積の差損の解消に向けて現在取り組んでいるところでございます。
○浅田均君 先般、政策投資銀行における赤字の原因を聞かせていただいたときも、コロナが原因で資金ショートして、そこでもうストップして減損処理をしたという御回答がありました。 今回、この四十一・八億円の赤字、この損失をどういうふうに処理されるんでしょうか。
○政府参考人(江澤正名君) 令和五年度の損失の処理について御質問いただきました。 お答え申し上げます。 その前年の令和四年度末における累積損益がマイナス三百五十六億円であったところ、この令和五年度の決算においてマイナスの、先ほどの四十一・八億円の当期純損失を計上しましたので、令和五年度末における累積の差損、こちらがマイナスの三百九十八億円を計上しまして、この損失の処理という形で累積の差損に計上したということでございます。 なお、令和五年度の累積差益のマイナスのこの先ほどの三百九十八億円でございますが、こちらは令和四年の六月に策定しました修正後の計画の目標値のマイナスの四百七億円を上回る水準とはなっております。
○浅田均君 要するに、赤字が累積して計画を作り直したということでありますが、監査人の報告というのがあると思うんですけれども、そこにはどういうふうに評価されているんでしょうか。
○政府参考人(江澤正名君) その前に、ちょっと修正をさせていただきます。 先ほど修正計画の策定時期を令和四年の六月と申し上げましたが、十一月でございます。 それで、監査報告書でございます。こちらはクールジャパン機構の令和六年度の監査報告として機構のホームページにも掲載しておりますが、独立監査人の監査報告書、こちらを公表しております。 この報告のうち、項目としては、計算書類等監査の監査意見というのがございまして、その監査意見には、計算書類等が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、当該計算書類等に係る期間の財産及び損益の状況を全ての重要な点において適正に表示したものと認められるとの記載がございます。
○浅田均君 それ、事実の評価だけであって、意見は入っていないんですよ。意見も書かれているはずですけれども、いかがですか。
○政府参考人(江澤正名君) 先ほど申し上げたものは、こちら、まさに監査報告書の意見というところで書かれたことを申し上げたものでございまして、これが間違いなく監査人の意見でございます。
○浅田均君 こう数字が出ていますと書いて、言うているだけです。 それでは、時間がないので、もうお二方から言及がありましたそのJOINというやつですね、これ海外交通・都市開発事業支援機構、ジャパン・オーバーシーズ・インフラストラクチャー・インベストメント・コーポレーション・フォー・トランスポート・アンド・アーバン・ディベロップメント、英語で表記するともう完全にこれ投資会社ですよね。この投資会社の、先ほど杉先生とか船橋先生のところで具体的な額もちょっと出てきておりますけれども、令和五年度の損益と、またその原因は何か、教えてください。
○政府参考人(飯塚秋成君) お答え申し上げます。 海外交通・都市開発事業支援機構、JOINは、令和五年度決算において、テキサス高速鉄道事業やミャンマー都市開発三事業など複数事業の損失処理の結果、約七百九十九億円の当期純損失を計上し、累積損失は約九百五十五億円を計上しております。 これらの事業は、現地国の情勢や事業環境の悪化の影響等により事業の見通しが不透明になったため、JOINにおいて監査法人の意見も踏まえ損失計上したものと承知しております。
○浅田均君 これ、財務諸表を見ているんですけど、確かに、九百五十四億八千万円ですか、になっております。 この、今、原因もテキサスの件とかいろいろ、メキシコですか、おっしゃいましたけれども、こういうふうな損失があるわけですよね。 加藤大臣、よくお聞きいただきたいんですけど、これ、特別会計ってこれだけありますけれど、例えば議論する場というのはこういうところとか、あるいは所管されている国交省で出てくる可能性もありますけれども、一般会計あるいは補正予算に関して議論できるほどできる場がないと。ここで僕、これ、赤字のところに的を絞って取り上げたのではなしに、たまたま額の大きいところから順番に行ってみようということで行き当たったというか、知らずに調べたらやっぱりこれだけ赤字があるやんかと、ほんで、累積でこれだけ赤字になっていると。 今回、別の財布をつくって、そこを出入り自由にするということは、これむしろ、何か、明らかにするというより分からなくさせてしまう可能性の方が高いんですよね。だから、冒頭おっしゃったように節度を持って透明性を高めたいと。大臣の御意向はそうであるかもしれませんけれども、事実こういうことが起きているわけですね。だから、報道でもされない限り、政府が財投融資、投資勘定を使ってやっていることに対して、議員の目も届きにくいし、まして国民の皆さん、納税者の皆さんの目も届きにくいと。だから、透明性は高まるどころか、むしろ不透明になっているというのが私どもの考え方です。 だから、願わくば、決算委員会あるいはこういう委員会をもうちょっと拡張して、この後、上田先生も同様の質問をされるようでございますけれども、もうちょっと時間を取って、何とか何とか機構、今回ですとこのクールジャパンと、それからJOINと二つ取り上げさせていただきましたけど、まだ取り上げたいところがあるんですね。ところが、時間がないということでございますので、これはどなたにどうお願いしたらいいのか分かりませんけれども、とにかく議論の時間が少ない、したがって、目がちゃんと届いているかというと、私どもも責任を持てない。そういうことでございますので、こういうところにまた、何とか、FRC報告ですか、あんなのいいんですよ。あんなのの代わりにこういうのに審議する時間を充てるとか、それは委員長の御采配だと思いますけれども。 そういう提案はさせていただきたいと思いつつ、冒頭の御発言に対して、今の事実二つを知った上で、加藤大臣から御感想をお聞かせください。
○国務大臣(加藤勝信君) 今、クールジャパンとJOINのお話がございました。それぞれ、そうした形で損失といいますか、が発生していること、これ大変遺憾なことだというふうに思っておりまして、それらも踏まえて今それに対する改善等に取組をさせていただいているところでございます。 ただ一方で、今回の措置は、個々のというよりは、他方でこうしたリスクマネーを供給する必要性、これは非常にあるということは共通の認識ではないかなというふうに思っておりますし、それを安定的、機動的に提供する仕組みをつくらせていただいた。 そして、この仕組みのその先の個々の話が今委員からの御質問の中身だったというふうに思います。そうした個々の対応については、今関係省庁からも御説明をさせていただきました。また、財務省に当たっても全体として関与させていただいているわけでございますので、こうしたものをしっかりと、我々、財務省は財務省の立場として今後ともしっかりとフォローアップをさせていただきながら、本来のこうしたものがきっちりリスクマネー等として供給され、そして、産業投資ですから、一方で収益と一方で政策目的と、こう二つありますので、それがきちっと実現できていけるように引き続き努力をしていきたいというふうに考えております。
○浅田均君 時間が来たので、終わらせていただきます。ありがとうございました。
○上田清司君 国民民主党・新緑風会の上田清司です。 加藤大臣、金融担当大臣として、資料三を見ていただけますか。これは、スルガ銀行に関する苦情件数の推移と当時の森信親長官の発言等を整理したものであります。 もう時間もったいないもので、資料だけ見ていただきたいと思いますが、シェアハウス関連では二〇一五年から、シェアハウス以外の投資用不動産関連ではもう二〇一一年から苦情が金融庁の方にありまして、二〇一五年の一月には、不正融資の苦情について金融庁が確認をしたということに関して当時の栗田監督局長が国会で答弁しております。 二〇一五年の段階で、金融庁としてはスルガ銀行の不正問題に関しては掌握していたと。その翌年によいしょしているんですよ、仮にも長官が。当時低金利ですから、超低金利ですから、ありとあらゆる金融機関が非常に苦労して、やたらと手数料上げたり細かいことで国民に迷惑掛けるという、預金者に迷惑掛けるというようなこともやっていた時代ですが、そこでぼろもうけしているところがあると不思議に思わなくちゃいけないのに、なぜかよいしょしているんですよ。こんなに頑張っているじゃないかと、何を泣き言を言っているかというような調子なんですよ。あちこちで言っているんですよ。記録に残っているのがこの二つなんです。明らかに課題があるんです。 金融庁として、大臣、これは是非調査をすべきです。もしこの苦情を長官が知らなかったとすると、内部で必要な情報が長官に入らない、あるいは担当大臣に入らないということです。これも問題なんです。両方問題なんです。私は、是非、加藤大臣、非常に私は評価している立派な大臣だと思っておりますので、内部に、担当大臣として長官に命じて、しっかりと調査しなさいと言っていただきたいと思います。 平成十五年十月の七日に当時の道路公団総裁を国交省が聴聞したことがあるんです。何で聴聞したかというと、当時の道路公団総裁が債務超過の実態や会合の実態について国会に対して不誠実な答弁をした、このことを確認するために聴聞をして、国交省の政策統括官がその委員長になって聴聞して、その後、道路公団総裁は辞任しました。内部統制が効いているいい事例です。国交省にしては珍しい、正直言って。 是非、金融庁においてもそうしたことをやっていただきたいんです。今更聴聞をしろとか言いませんが、是非内部調査をして事の是非を明らかにしていただきたいということを、大臣、お願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) こうした経緯、今お話があった二〇一五年一月に、答弁したのはたしか二〇一九年ぐらいだったというふうに思いますが、こうしたことを話をしておられたということだと思います。 何を調査するかということでありますけれども、まさに二つ分かれると思うんですね。要するに、一つは、当時の長官がこうした不正の融資の苦情等をどこの段階で知っておられたかという話が多分一つあるのと、もう一つは、こうした発言が今回のこうしたものにどうつながっていたのかということをこの国会の場で言われてきたわけであります。 後段については、従前から申し上げておりますように、この発言がこうしたことの被害の拡大につながったかどうか、これはかなり見方によるところもございますので、我々としてなかなか断じることは難しい。ただ、金融庁としては、こうした事態があったということ、これは真摯に受け止めなきゃいけないと思います。 前者について、じゃ、本人がいつ知っていたかということでありますけれども、これはもう今本人自体が私どもの中にいるわけでもございませんので、これを直接調査するというのはかなり限界があるものというふうに承知をしております。
○上田清司君 かなり限界があるということを承知しているということですから、少し隙間があるということですので、よろしくお願いしたいと思います。 担当大臣としての答弁、立派な答弁だったというふうに思っております。ありがとうございます。 それでは早速、特会法に移らせていただきます。 資料の二を見ていただきたいと思います。 その前に、申し訳ありません、全体として、昭和二十九年以来、財投特会における産業投資をやってきて、これが二十五年までで、一回ちょっと切ってあるんですけれども、毀損額がこの間、六千百八十七億出資して、そのうち四千四億毀損しているんですね。大変な金額です。出資額のうちの大半を毀損してしまったと。それも、基礎的、基盤的な技術を研究対象にしているような研究開発法人向けの部分なんですね。合計で三千三百二十五億、八〇%超えている。 これ、産業投資のための研究開発のために出資をして、頑張れといったことなんでしょうけど、研究者の皆さんは研究が好きで、これがどう産業投資につながるかとまで考えていないんですね。そこで、結果的には六千百八十七億。この委員会の調査室で整理したところのグラフなんかでは、これは四十六ページなんですけれども、ここに整理されてありますが、こうしたことも含めて、なぜこの二十五年までの、昭和二十九年から二十五年までの六千百八十七億の出資に対して、もう三分の二近く毀損するというような事態が起こっているのか。もっとも、その毀損の部分も研究開発関係なので、研究者の人たちはそれをどう産業投資に生かそうかまで深く考えていなかったんだろうと、私はそう思っています。そういう部分が結果として毀損してしまったと。 こういうこともあるので、やっぱりきちっと財投特会に関しては総括をしておかなくちゃいけないということで、大臣としての、こうした二十九年以来の財投特会における産業投資の毀損額、この点についてどんなふうな形で総括をされているか、御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 御指摘のとおり、基礎的、基盤的な技術を対象とした研究開発法人向けの出資の毀損を中心に、令和五年度末までの累計で四千四億円の出資金の償却等の損失を計上しているところであります。他方で、配当、納付金等の収益、累計約八・三兆円。この中にはNTT、JT株ありますのでそれを除いても、産投機関に限定しても約三・二兆円の収益も計上はしているところであります。 過去の損失事案の経験を踏まえ、収益性が低く、政策的に支援する場合は補助金での支援が適すると思われるような基礎研究開発に対する出資を抑制するなどの対応を行うとともに、産業投資については、その役割をより適切かつ効果的に果たしていくために、行革推進会議のフォローアップにおける特別会計としての必要性の検証を得て、また累次の財政制度等審議会での議論取りまとめなどを通じ、産投機関との間で出資条件を取り決めるなど、運営改善にも努めてきたところでございます。 今般の法改正に際しても、投資勘定の機能強化と併せてガバナンスの向上が重要な課題であると考えております。ポートフォリオ管理体制の整備や産投機関同士の連携強化に向けた取組など、これまでも進めているところでありますが、今後とも、産業投資の一層の運営改善、ガバナンスの強化といった管理面における取組をしっかりと進めていきたいと考えております。
○上田清司君 ありがとうございます。是非お願いいたします。 そこで、資料一を御覧いただけますか。 これ、誘発された民間投資額、まさに今回の特会の改正の一部でもあります。リスキーなこと、あるいは将来的に可能性の高いような産業に対する呼び水効果をつくるために国として投資をするという。この二〇二四年三月末で実際の投融資額と呼び水額が出ておりまして、おお、頑張っとるねと、三・八兆円が十二・六兆円も呼び水をやっていると。こんなふうに、これだけ見ていると、まあ役所の皆さん、うそはつかないけど、決して本当のことを全部言わないんだよね。本当に立派なんですよね、そういう部分では。 二枚目の資料二を見てください。今の三・八兆と十二・六兆の実態を表にしております。 実は、稼いでいるのはほとんど日本政策投資銀行なんですね、金額においても、呼び水効果の大きさにおいても。ここで半分以上稼いでいるんです、全体の、呼び水効果はですね。もちろん、実際、投資、融資額が大きいこともさることでありますが。その次に、民間資金等活用事業推進機構、これが十倍呼び水効果を出しているけれども、しかし累積損失は百六十二億ですから、決して褒められないと。先ほどから出ているクールジャパンやJOINに関しては、もう呼び水効果も薄いし、しかも累積損失も高いし、何なんだこれはと、こういう話になってまいります。 このように、大臣、呼び水効果を出しているけれども、トータルではかなりの額を出しているということですけど、個別に見ていくとそうでもないと。たまたま出しているなと思ったら、損失額も大きいと、累積損失も大きいと、そういうことになってまいりますので、私は元々、もう日本政策投資銀行とか産業革新投資機構とか、あるいは民間資金等活用機構、この三つぐらいで、あとはみんな廃止した方がいいんじゃないかと、産業投資に関しては、そういう気持ちを持っているぐらいなんです。そうすると分かりやすくなってくると。で、プロ集団が入っていると。 平成二十四、五年にできたこのJOINだとかそういったところは、立派な方々が役員にはなっておられますが、蓄積がないもので、事業に対する貸付けの蓄積がないからもう最初のうちは失敗ばかりなんですよ。だから累積損失ができて、で、ここに来てやや調子が出てきて過去の累積損失を減らしてきているという状態なんですよ。でも、ずっと待っているわけにはいきませんから。 そういう意味で、大臣、この呼び水効果を出す仕組みとしての財投、これは絞り込みが必要ではないかというふうに私は考えるんですが、この資料二を見て、大臣、そのように思いませんか。やたらとたくさん出して頑張れ頑張れと言っても、能力本当にあるのかいという、そういう感じが私はいたします。いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、産業投資の意義、これは先ほどから申し上げておりますけれども、政策的必要性が高く、またリターンが期待できるもの、リスクが高く民間だけでは十分に資金が供給されない分野に民間資金の呼び水、補完として資本性の資金を供給するものであり、また、現下の経済社会情勢などなどを踏まえると、民間のみで負うことの難しいリスクを負担できる産業投資の役割、これは高まっていると認識をしております。 その中で、効果についてでありますけれども、産投機関においてこれまで累積の利益を上げている中に、まあばらばらなところありますけど、上げていないところもありますが、上げているものもあるということ。それから、もう一つのポイントは、やはりどれだけ融資が誘発されてきたのかということであります。そうしたことを踏まえながら今後とも考えていく必要があると思います。 民間投資の誘発額、あるいは実際のこの損益、それぞればらばらだという御指摘をいただきました。まずは、損益に関してはしっかりとこれを見ていく必要があると思いますが、ただ、他方、さっき委員おっしゃった、やっぱりこの産業投資の国の分は、やっぱり民間はどうしてもその資金の特性上、ある程度短期において答えを出すことが求められているのに対して、この公的資金はそこまでのその要請というのはない。しかし、中長期的にはもちろん利益を上げていかなきゃいけない。だからこそ、こうやって混じって入れることで誘発効果を生んでいる。こういう仕組みだと思うので、やっぱりそこの見方は少し長いスパンで見ていくということは一方で必要だと思いますが、しかし、定期的にそれをチェックしながら、そういう方向に向かっているのか、いや、全然向かっていないのか、ここはしっかり検証していかなきゃいけないというのは委員の御指摘のとおりだというふうに思っているところでございます。 個々それぞれいろんな分野があるので一律に同じようなことはなかなか言えないと思いますけれども、引き続き各主務省庁においてしっかりとそうした対応をしていただくとともに、財務省としても、主務省庁とも連携強化しながら、先ほど申し上げました産業投資のその目的に沿って運営がなされているのか、日々改善に努めていきたいと考えています。
○上田清司君 ありがとうございます。 最初に船橋議員が取り上げていただきました。私も衆議院時代、平成十五年度の特別会計三十二のうち、気になるところの十ぐらいを予算委員会と大蔵委員会、当時大蔵委員会という名前でしたけれども、十五回に分けて質疑をさせていただきました。そのうちの十五年の二月に、先ほどの母屋でおかゆをすすっていたら離れですき焼きを食っているという、塩じいこと塩川正十郎大蔵大臣の答弁がございました。いつもうまいこと言うななんて思って、何となくだまされてしまうような感じはいたしますが。 いずれにしても、特別会計は、先ほど言われましたように、どうしても一般会計や補正予算のそれを見ているうちになかなか特別会計まで見ることができない、そういう宿命があるというふうに思っておりますので、これは本当は主管省庁等でしっかり見なくちゃいけないんですが、そこもよく見ていない、だから累積損失をたくさん出してしまうところが出てくるという、事前にいろんな形をチェックすればいいんですが、先ほどJOINの話もしていただきました。このテキサスの鉄道事業会社なんか、鉄道事業おろか、例えば交通事業もやったこともない、よくぞこういうところを相手にしたなと、幾らJR東海が付いているからっていったってそれはないだろうというようなスキームだと、私なんか見ても感じたぐらいです。 いずれにしても、そうしたことは主管官庁がしっかり見ていかなければ我々も限界があるなというふうなことを申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(三宅伸吾君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、三原じゅん子君が委員を辞任され、その補欠として岩本剛人君が選任されました。 ─────────────
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 本法案は、財政投融資特別会計投資勘定の一部を会計年度を越えて投資勘定に留保できるようにするというものであります。 投資勘定というのは、これは財政投融資改革の中で廃止を含む検討の対象となったものです。投資勘定を廃止してNTT株などの政府保有株の配当を一般会計の財源とすれば、これは生活関連予算などにも回すこともできたわけですね。 大臣、なぜ廃止せずに更に拡大をするんでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) その前にちょっとこの間の経緯、簡単に短く。済みません。 特別会計改革においては、区分経理の必要性の検証、剰余金等の活用などが議論され、そうした議論の一環で、投資勘定については、御指摘のとおり、将来において民間投資その他の状況を勘案し、その廃止を含めて検討するとされました。 その後、平成二十八年、令和三年に実施された行革推進会議によるフォローアップなど、節目節目において特別会計としての区分経理の必要性等が検証されました。そこでは、出資とリターンとの関係を一元的に管理し、全体としての成果を一覧性を持って分かりやすく示すため、一般会計などと区分して経理する必要がある旨が確認されたところでございまして、言わばその存続の必要性が認められてきたものと承知をしております。 産業投資については、こうした状況などを踏まえ、その役割をより適切かつ効果的に果たしていくため、必要な見直しを随時行ってきたところであり、今後とも適切な管理運営を図っていきたいと考えております。
○小池晃君 適切かつ効果的にやられてきたのかということが問われると思うんですね。 先ほどからの、いわゆる母屋でおかゆをすすっているのに離れではすき焼きをやっているという例えが繰り返されていますけど、今回の法案について言うと、これは衆議院で、なかなか面白い話で、要するに、すき焼きの肉が余ったんで冷凍して次の年にも使えるようにしようということじゃないかという例えがあるんですね。そのとおりだと思うんですが。その例えに、更に言えば、離れでやっていたすき焼きが黒焦げになってしまっているというのが今の実態ではないかというふうに思うんです。 無謀な投資に使われて大きな損失出してきた最たるものが、先ほどから出ている海外交通・都市開発事業支援機構、JOINによるダラスとヒューストンを結ぶテキサス高速鉄道事業、融資額、出資額をお示しください。
○政府参考人(飯塚秋成君) JOINは、テキサス高速鉄道事業に対し約四百十七億円の投資を実施しました。出資は約四十七億円でございます。また、融資は約三百六十億円であり、社債引受けにより実施されました。
○小池晃君 これ、当初出資額の八倍も追加出資をして、着工のめどすら付かずについに撤退をしたわけですね。JOINについては、そのほかミャンマーなどの事業も含めて、累積損失が九百五十五億円に及ぶわけです。 昨年のJOINについての有識者委員会では、テキサス高速鉄道事業について委員から、二〇一八年に多額の社債を引き受けているが、その時点で社債引受けを行わずに途中で撤退できた可能性はなかったのかという指摘もされています。何でこの時点で引き返さなかったんでしょうか。
○政府参考人(飯塚秋成君) テキサス高速鉄道事業は我が国の新幹線技術の導入を前提とするものであり、そのためには米国での許認可の取得が必要であったところ、米国政府の方針の変化により許認可の取得までに長期間を要しました。許認可を取得できれば、資金調達が進み、事業が大きく前進することが見込まれ、実際にも徐々に進捗が見られていたことから、日本の新幹線技術の活用を前提とした本事業の実現に向けて累次の資金拠出が行われてきたところです。 有識者委員会の最終報告では、撤退基準の明確化などのリスク管理の指摘がなされており、これらの改善事項に真摯に対応してまいります。
○小池晃君 アメリカで政権交代もあったということで、いろんな計画が思うようにいかなかったということなんですが、それだけなのか。 JOINが撤退もせずにずさんな融資を続けていた間に何が起こっていたかというと、二〇一七年一月に第一次トランプ政権が誕生します。すぐさま、安倍晋三元総理が訪米をして、日米首脳会談に臨んでいるわけですね。このときの日米共同記者会見で安倍氏は、高速鉄道についてこう述べています。トランプ氏のリーダーシップで今後高速鉄道など大規模なインフラ投資が進められる、日本は新幹線やリニア技術など高い技術力で大統領の成長戦略に貢献できると、米国に新しい雇用を生み出すことができると、こう言っているんですね。こうした日米首脳間の合意があったから撤退できなかったんではないか。テキサス新幹線は政府内で腫れ物を触るように扱われてきたという報道もあるわけです。 大臣、今までの経過も踏まえて、米国の雇用創出のためというふうに安倍元総理が言っているんですが、そのために高速鉄道建設事業に貴重な公的資金をつぎ込んだ挙げ句、これはもう事実上は破綻したと言っていいと思うんですが、これ、私、政府の責任は重大ではないかと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) JOIN、結果において多額の損失の計上がなされたこと、これは出資者である財務省としても大変遺憾なことと考えております。 テキサス高速鉄道事業を含め、JOINが行う個別事業の採択や撤退、一義的にはJOINによる経営判断や国土交通大臣の認可によるものというふうに認識しておりますが、財務省としても、これまでJOINの財務状況等を勘案し、事業の財源となる産投出資を行ってきたところであり、今般のJOINの損失計上を受けて取りまとめられた検証結果なども踏まえ、主務省庁との連携強化やモニタリングの高度化など、産業投資の運営の改善を図っているところであります。 国交省において、JOINにおいては自ら昨年十二月に策定した改善策等に取り組んでいると承知しておりますが、財務省としても、改善策等を通じてできるだけ早期の損失解消が図られるよう、しっかりと対応していきたいというふうに考えております。
○小池晃君 こうしたことについて、やっぱり、きちんとその経過も含めてどういうことだったのか、問題点どこにあるのかということを解明することなしに更にこの投資勘定を拡大するということは私は疑問があります。日本の新幹線技術が世界で活用されるということはこれは否定しませんけど、非常に不透明な経過の中で莫大な損失を生むようになった産業投資の在り方というのが問われているんではないかなと思うんですね。 さらに、投資勘定で、今回、この法案でいうと、投資勘定で余ったお金を一般会計に戻さず一旦留保してエネルギー特別会計に繰り入れることと一体的な体制整備だと、そのことが目的ではないと最初そういう議論ありましたけど、まあ一体の体制整備です、これね。で、その資金で半導体企業ラピダスに巨額の支援を行おうというふうにしているわけですね。だからこれ、離れですき焼きやっていったら、今度は別の家でしゃぶしゃぶパーティーやるからそっちに肉を回してくれみたいな話ですよ。こういうことではないか。 五月八日の日経新聞のコラムではこう言っています。現在の日本は長い経済低迷にあえいできたとはいえ、明治維新期ではない、産業振興に政府が人、物、そして巨額のお金を投じる時代ではないはずだ、潤沢な民間資金をいかに活用するかが最優先のテーマではないかというんですね。私はそのとおりだというふうに思うんです。 半導体企業ラピダスへの出資企業八社の出資額の合計は七十三億円なんですね。七十三億円しか出資していない。一方で、この出資企業の内部留保を合計すると、出資額の一万倍の七十三兆円なんですね。今、一千億円追加出資しようという話もあるようですけど、それでも、本当にそれらの企業が持っている財政力から比べればもう、まあはした金とは言いませんけど、一千億を、ごく僅かですよ。 半導体というのは、これ、家電や自動車に欠かせないものです。しかし、それをもって特定企業への破格の支援を正当化することは私はできないと思うんですね。製品の安定確保というのは、これは電機や自動車など半導体を使う企業が主体となって民間の責任で行うべきものだと、本来、思います。ですから、半導体産業への支援というのは、対応は、特定企業への巨額の支援ではなくて関連の大手企業の責任と負担を基本にすべきではないかというふうに思います。 これ、政治家としての考え方を問うという質問になるかと思いますが、大臣、お答えいただきたいというふうに思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 基本的にこうした、何といいますか、経済における投資というのは基本的に民間によってなされていくべきものだと、それはそのとおりだと私も思います。 ただ、それを原則としたなら、今、今日の状況を見ると、例えば、日本における半導体不足、あるいは経済安全保障上の問題も含めて、それに対してどう対応していくのか。それから、各国においても、こうした課題に対して、公的資金も入れながら、やっぱり一つ一つの研究開発ないし投資規模が非常に広がってきている、そういったものにどう対応していくのか。また、国内において、残念ながら民間投資が、今設備投資百兆を超えるようになってはまいりましたけれども、まだまだ十分動き出していない。そうしたことを踏まえる中で、まさに呼び水としてこうした産業投資といったものに対して我々しっかり取り組んでいく必要があるというふうに考えているところでございます。 今、半導体分野への支援のお話がございましたけれども、これについては、昨年秋に決定したAI・半導体産業基盤強化フレームに基づいて、民間企業だけでは必要かつ十分な投資が行えない場合には、国から支援を行いながら、民間事業者の予見可能性を高め、効果的に半導体分野への民間からの投資を促進していくと、これが重要と考えているところでございます。
○小池晃君 民間にできることは民間にということを盛んに言ってきたわけですよ。民間にはかなりの、民間というかまあ大企業ですよね、にはかなりのその蓄積があるわけですよ。やっぱりそれを生かさせるということを、呼び水と言いながら、公的資金を入れることを一切否定はしませんよ、しかし、呼び水どころか大量の公的資金を投入して民間はごく僅かだと、こういう状態でいいのかと。JOINだってそうなんですよ。あそこだって、官民ファンドといいながら民のお金ほとんどない、ほとんど官ですよ。 やっぱり、こういうやり方で国民の貴重な公的資金を産業支援のために注ぎ込むと、そういったことをやるよりも、今やるべきことはもっと暮らしを、あるいは社会保障をしっかり支えていくことではないかということを申し上げて、質問を終わります。
○梅村みずほ君 本日もよろしくお願いいたします。梅村みずほでございます。 閣法二十五号特会法改正案でございますけれども、こちら、私が持っているこの紫の冊子というのは、財務省の主計局から出されています特別会計ガイドブックというものでございます。(資料提示)それにも第一章で出てくるのが特別会計の改革ということで、配付資料の一枚目になっております。先ほどから加藤財務大臣もおっしゃっているように、この特会というものは必要性を認められてきたとおっしゃっていました。まさにこの特会の必要性何かといったら、一般会計と区分経理をすることということで、特定の事業や特定の資金の運用の状況を明確化するという意義があるというのは私も承知していますし、必要だと思います。 一方で、無用に肥大することは抑えないといけないですし、多岐にわたってたくさんできて不透明になるということもよろしいことではないということであるとか、あとは、固有の財源によって不要不急の事業が行われているんではないかというような疑念もありましたことから、平成の中頃から、この特会改革というものが必要だろうということで進められてきたと。 質問の、今日冒頭に用意していたものは既に出ておりますので、重なっているので割愛させていただくところもあると思うんですけれども、ちょっと環境省に、一番最初に、済みません、聞きたいと思います。ありがとうございます。 皆様には参考資料の二枚目御覧いただきたいんですけれども、委員の皆様には釈迦に説法でございますけれども、財政投融資のフローについてポンチ絵で示されておりますけれども、NTT株、JT株等が投資勘定として産投機関に出資をされると。ここに掲げられているのは割と大きな四つの機構や銀行なんですけれども、そのうちの三つ目にあります脱炭素化支援機構というところですね、こちらへの投資なんですけれども、投資先の名前は公表されているんですけれども、額は公表されていません。 参考資料の四枚目御覧ください。一覧で出されていますけれども、脱炭素化ということで、太陽光発電であるとか、大容量蓄電池であるとか、私も期待をしている地熱でありますとか、ありとあらゆる脱炭素に関連するような投資先でございますけれども、金額非公表、金額非公表というふうに続けております。 やっぱり国民の財産がこういったところに行くわけで、当然金額を開示すべきなんですけれども、環境省、どうなっていますでしょうか。
○政府参考人(大森恵子君) お答えいたします。 株式会社脱炭素化支援機構では、投資実績の透明性を持った情報開示及び適時適切な報告を一層行うために、今後の案件につきまして、原則支援決定金額を開示することとし、実現に向けて強く働きかけていくと聞いております。 環境省といたしましても、引き続き、株式会社脱炭素支援機構の情報開示について適切に指導監督してまいりたいと考えております。
○梅村みずほ君 働きかけてくださっているということで、引き続きお願いしたいと思うんですけれども、この辺りがクリアにならないと、本当に適切な投資は行われているのかと国民チェックできないと思うんですよね。 この一覧どこから来ているかというと、資料の三見ていただきたいと思うんです。内閣官房のホームページ、官民ファンドの活用推進に関する関係閣僚会議幹事会から出されています官民ファンドの運営に係るガイドラインによる検証報告、昨年十二月に出されたものでございます。 この官民ファンドという言葉は今日の委員会でも出てきているかと思いますけれども、資料の六見ていただきたいと思うんです。これ何かというと、今回の特会法改正案の法的根拠にもなっております財政制度等審議会財投融資分科会の七月の末に出されています取りまとめですね、財政投融資の在り方に関する議論の整理ということで、私、黄色のマーカー引かせていただきましたところに、この取りまとめにおいては、官民ファンドの一部において累積損失の拡大といった問題も生じているでありますとか、この官民ファンド以外でもガバナンスに係る警鐘というのもたくさんなされているわけなんです。 さて、この分科会の取りまとめなんですけれども、目次がありまして、その前のページ、資料五、御覧くださいませ。 今回はこの取りまとめが法的根拠になっていると思うんですけれども、一番下にあります(2)財源面での仕組上の課題というのがいわゆる今回の法的根拠になっていると思われるわけなんですよ。その上見ていただくと、財源面での仕組上の課題というのが一ページ、ほぼ一ページだけなんですけれども、その上の(1)ですね、産業投資の在り方、(1)の八ページから十三ページには何が書かれているかといいますと、ほぼほぼ運営改善であるとかガバナンス強化について、こういうことが必要だよ、ああいうことが必要だよということが列挙されているわけです。ポートフォリオの管理運営に関してだとか各機関の投資活動に対するモニタリングの高度化だとか、本当に多岐にわたって項目出されていて、その辺りを前提としてやってくださいねというのが今回の法改正であろうと思っているんです。 なので、本来はこの運営改善やガバナンス強化をどうしていくのかというのを各項目打ち返しとして出して、これが必ずしも法律によるものでなくてもいいと思うんです。でも、こういう前提として掲げられている運営の改善だとかガバナンス強化に向かって、これやっていくんだということが示された上でこの法律案が出されてくるんだったら了とできるところなんですけれども、それが見当たらないんですよね。 なので、加藤財務大臣にお伺いしたいんですけれども、通告では最後になっているところです。 産業投資の運営改善やガバナンス強化について検討はなされているが、具体的な対応策が今のところ見えておりません。財源確保にとにかく走っているというふうに感じられるんです。運営改善、ガバナンス強化の具体策とセットでの法改正にすべきだと考えていますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 委員御指摘のように、今般の法改正、これは財源確保という点でありますが、あわせて、言わば車の両輪とも言っていいんだと思いますが、ポートフォリオ管理体制の整備、また産投機関のガバナンス強化に向けた取組を行うこと、非常にこれが重要と考えております。まさに昨年七月お示しいただいた財政制度等審議会財投分科会でも取りまとめられているわけでございます。 こうした取組を進めるため、昨年十二月に産業投資先の関係省庁実務者連絡会議を立ち上げ、今後定量的なデータに基づいた各機関の横串比較、情報共有などの取組を推進することとしております。また、産業投資に係るモニタリング等の高度化を図るため、令和七年度から担当職員を増やすほか、外部コンサルタントの活用についても取り組むこととしております。 これらの取組を通じ、産業投資の一層の運営改善、ガバナンスの強化、こういった管理面における取組もしっかりと進めてまいります。
○梅村みずほ君 ありがとうございます。 この運営改善やガバナンス強化というのは前提だというふうに取りまとめでは言われているんですね。一緒にやっていけばいいですよというのではなくて、前提という日本語はこれやっていくの当然とした上でこれですよということで、あいうえお、かきくけこでいったら、あいうえおが運営改善、ガバナンス強化なんです。かきくけこがこの財源の安定化だと思うんですよね。これをかきくけこ、あいうえおにしてしまったら、それこそガバナンスどうなっているんだという御指摘になってくるところだと思うんですよ。 なので、その筋として順番を考える。そうはいっても産業投資も必要だろうと思います。リスクマネーの供給も大事なんですよね。今まさに日本の産業を何とかしていかなければいけないというのは分かりますから、セットでやって進めていただかないと、いろんな疑念が国民の間に湧いてくる。 これ、実は質問通告にないんですけど、大臣にお伺いしたいんですが、ネット上では特別会計は闇だと言われているようなことって御存じですか。
○国務大臣(加藤勝信君) いろんな御指摘あることは承知をしております。今の例でいうと、あいうえお、かきくけこのあいうえおが財源確保で、かきくけこが今申し上げたガバナンス強化等々というふうには考えておりませんで、まさにあいうえおはあいうえおだと思います。同時並行してそれぞれしっかり取り組んでいくことが必要だというふうに考えております。
○梅村みずほ君 なるほど。私はちょっと大臣と考え方が違って、あいうえお、かきくけこがちょっと重なりながらも、あいうえおがもう既に出てきている、指摘されている運営改善、ガバナンス強化で、ちょっと重なりながらのこの財源の安定性であろうと思っています。既にもう指摘されているところが改善が見られない上での法改正になっていますので、これは考え方の違いかもしれませんけれども。 SNS上でいろいろ言われたりするというのは御承知だということで、今ささっとパソコンで調べましたところ、特別会計、闇というふうに、ぱあんと打ったら漆黒の埋蔵金というようなワードも出てくるんですよね。やっぱり、こういったきちっとした説明をしていかないと、何か怪しいんじゃないのって出てくる。探してみたら、あっ、金額非公表だってというところで、何かあるんじゃないのという、痛くない腹を探られてはならないというところの対策というのをしっかりしていかないと国民の心が離れていくというところをお忘れないようにしていただきたいんです。 特に脱炭素化というのは、これも、脱炭素化も、いや、もう地球のことじゃなくて、これはマネーゲームなんだとか、あとは、利権なんだというふうに言われる場合もあるわけです。そういった疑念も一つ一つ丁寧に払拭していくことが国民の納得感になる。そして、この血税を使ってもやる必要性のあるものなんだなという納得感につながっていきますので、そういった丁寧な資料作りであるとか方向性の打ち出しというのをよろしくお願いしたいと思っております。 では、大臣に聞く時間がありそうなので、改めてお伺いしたいと思うんですけれども、参考資料でまだ見ていただいていないものはあったでしょうかね。お配りしておいて触れていないといけない。大丈夫ですね。 今回、他の委員からも示されているように、この特会改革の流れに逆行するものであってはいけないと思っているんです。できるだけミニマムにして、産業投資というのは本来民間で行われるべきものだけれども、やはり民間もリスクの高いものには投資は進みませんので、呼び水効果を期待するというのはあるんですけれども、この法律というのは、今までの特会改革、平成十七年以降から取り組んできたこの姿勢を堅持しているのか、あわせまして、この法案では特別会計改革の趣旨に反していると私は考えていますけれども、反していないということでよろしかったですね。
○国務大臣(加藤勝信君) これまでもるる説明させていただきましたが、特別会計改革においては、区分経理の必要性の検討、剰余金等の活用等が議論され、そうした議論の一環で、投資勘定について、平成十八年に成立した行革推進法において、将来において民間投資その他の状況を勘案し、その廃止を含めて検討すると。その後、平成二十八年、令和三年の行革推進会議においてフォローアップをされ、出資とリターンとの関係を一元的に管理し、全体として成果を一覧性を持って分かりやすく示すため、一般会計などと区分して経理する必要があると確認をされたところでございます。 そうした中で今、今回それを前提に法案の改正の御審議をいただいているところでございますが、投資財源資金に係る措置について、特別会計改革の趣旨も踏まえ、節度を持ち、透明性の高い形で運用するとともに、同資金に留保する必要のない金額については引き続き一般会計に繰り入れる、こういった姿勢で臨んでいきたいと思っております。 また、委員御指摘のように、この財源も、NTT株等々、これは国民の財産でありますから、そこから派生したこうした配当等も含めて、しっかりとその使い道をお示しをしていくということは、まさに理解をしていただく、納得していただくということは大変大事なことでございますので、引き続き、透明性を高く、また様々な機会にしっかり内容について説明していく努力を続けていきたいと考えています。
○委員長(三宅伸吾君) 時間が来ております。
○梅村みずほ君 ありがとうございます。終わります。
○神谷宗幣君 参政党の神谷宗幣です。 特別会計に関する法律の一部を改正する法律案について質問をいたしたいと思います。 本法案の今国会での提出理由は、産業の開発などを目的とした投資に関する財政投融資特別会計投資勘定の財務に関する自立性を高め、投資の財源を円滑に調達し、機動的に資金供給を行うため、必要な規定の整備を行う必要があるというふうにされていますけれども、なぜこの時期に法案を提出する必要があったのか、もう少し具体的な背景や緊急性についてお聞かせいただきたいと思います。 そして、もう一点、この法案では、第五十五条の改正によって、一般会計から投資勘定への繰入れ対象経費が日本政策金融公庫や日本政策投資銀行の危機対応円滑化業務に係る出資の振込金に限定されることとなっていますが、なぜこういった限定をする必要があったのか、その理由も併せてお聞かせください。
○国務大臣(加藤勝信君) まず最初の法案提出の背景でありますが、近年、成長分野等に対する資金供給が重要かつ喫緊の政策課題となっており、スタートアップ支援、イノベーションの促進、地方創生、経済安全保障などの重要な政策分野において、官が先鞭を着ける形でリスクマネーを供給する産業投資の重要性が高まっていると考えております。 こうしたことを踏まえ、今般の改正では、投資財源資金への財源留保、借入金といった調整手段を確保し、投資勘定の資金繰りの柔軟性を確保することでより安定的、機動的に産業投資を行えるようにするというものであります。 また、限定する理由でありますが、一般会計から投資勘定への繰入れ対象経費についてでありますが、現行法上は、投資勘定においては特段の分野や経済局面の限定なく一般会計からの繰入れを受けることが可能となっております。今回の法改正では、投資財源資金を活用した財源留保や借入れが可能となることにより投資勘定の財務的な自立性が強化されること、また、平成十七年の特別会計改革における議論以降、随時、区分経理の必要性が確認されてきたことなどを踏まえ、投資勘定の区分経理をより明確な形で実施するため、一般会計からの繰入れを金融危機、大規模災害等の危機対応に限定することとしたところでございます。
○神谷宗幣君 ありがとうございます。 ここでちょっと、言いたいこともあったんですけど、さっきの質問の中で大分出たので、質問の二番の方に先に行きます。 今回、第五十九条の改正によって投資財源資金への投資勘定からの繰入れが、予算で定めるところにより等の規定によって財務省のコントロールが大分利くようになるのではないかなというふうに考えます。そして、五十九条三項及び第四項においては、投資財源資金への繰入れは投資勘定内でのやりくりにより対応することと規定されていますが、こういった措置は投資勘定の運用や外部からの資金調達の柔軟性を逆に奪ってしまって、結果として、財務省のコントロール、さっきも言いましたけど、より強化されて、投資活動の制約につながる可能性もあるのではないかというふうに考えているんですけれども、この点についての回答をお願いします。
○政府参考人(窪田修君) お答えいたします。 今般の投資財源資金における改正は、他の特会に設置されている一般的な資金と同様、必要性を踏まえた上で、投資財源資金に投資勘定の歳入等の一部を留保できるようにすることで財源調整手段を確保し、投資勘定の資金繰りの柔軟性の確保を図ろうとするものであります。 御指摘の五十九条の予算で定めるところによりといった規定に基づく投資勘定から投資財源資金への繰入れについては、投資財源資金への繰入額について、他の特別会計と同様、予算で定めることにより繰り入れることで毎年度の予算で国会において議決いただくとともに、その増減や見通しについて予算添付書類として国会に提出すること、また決算については決算書の形で国会に提出するという形で、引き続き予算や決算を通じて国会にチェックをいただくものであり、財務省のコントロール下に置くという目的のものとは考えておりません。 また、五十九条三項、四項のような決算剰余金の投資財源資金への組入れ、出資等の費用に不足がある場合の投資財源資金からの補足等は、決算時においても必要な財源を確保することを通じて投資勘定の資金繰りの柔軟性を増すものであって、外部からの資金調達の柔軟性を奪うことや産業投資の投資活動の制約につながるものではないと考えております。
○神谷宗幣君 御答弁ありがとうございます。 ほかの質問の中では、今回ので逆にお金を留保して使い勝手を良くするんじゃないかというふうな指摘と私は結構逆のことを思っていまして、改革はしなければいけないので、私、今回の法改正はかなりガバナンスが利く、強められる改革になっているんじゃないかなというふうに思っていまして、でも、それは必要なことなので、やっていくことも必要なんですが、一般会計からの繰入れは絞られますし、で、プラスであった分は、余剰金はもう一旦全部投資財源資金の方に戻しなさいと、で、足らない場合は借り入れるんだけど、それは自分たちで自立性を高めて借りてきなさいよということだし、あと、資金、一般会計から回さないでもないけれども危機的状況に関してはかなりチェックしますということなので、結構、自立、柔軟性というふうな言葉は使われているんだけれども、逆にうまくやっていたところからすると自立と柔軟性が奪われるようなことになるんではないかなということも懸念しています。 ただ、これ全部が悪いわけではなくて、実際に今日、いろんな質問あったように、損失出しているところもありますからチェックもしないといけないけれども、今までうまくやっていたところに関しても、融通性をなくすということに関しては少しマイナスもあるんではないかなというようなところを懸念しているという意見を述べたかったので、以下のように聞かせていただきました。 質問の三番に行きます。 今回の改正により、産業投資支出が総額として減少してそれぞれの機構の業務に支障を来す可能性もあるんではないかというふうに考えておるんですけれども、本改正がこれらの機関の業務に与える影響についてどのようなことが想定されると考えているか、お聞かせください。
○政府参考人(窪田修君) 今回法改正をお願いしております産業投資につきましては、機関を通じて、政策的必要性が高くリターンが期待できるものの、リスクが高く民間だけでは十分に資金が供給されない分野に民間資金の呼び水、補完としてリスクマネーの供給を行うことが引き続き重要であると考えております。 その上で、現行法上の投資勘定は、財源留保や借入れの規定が存在しませんので、ある年度の歳入の余裕を後年度に活用することや、後年度の歳入の余裕を見込んで足下の投資ニーズに対応することができない状態となっております。 今回の法改正は、産投機関の業務を制約するようなものではなく、むしろ歳入面における資金繰りの柔軟性を確保することで、産投機関の業務にとって、大規模な投資ニーズが出てきた場合でも投資勘定の歳入に余裕がない年度も含め、安定的、機動的にリスクマネーの供給を受けることが可能となり、また利用可能な資金額について一定の予見可能性を高めることにつながり、個別プロジェクトへの投資判断を円滑に進めていくことにつながるものと考えております。
○神谷宗幣君 ありがとうございます。 この特別会計のところはずっと見直しがされてきて、どんどんどんどんとやっぱりその使われる額というのが減ってきているということです。 それは私はいい面と悪い側面が両方あると思っていて、いい側面としては、やっぱり無駄なことも、先ほどいろんな委員から指摘ありましたけれども、やめた方がいいような機構ですね、取り潰した方が、そういうようなものもあると思います。何で日本のお金で外国に新幹線走らせないといけないのかなというふうなことは国民も疑問に思っていると思いますね、日本国内でもまだ新幹線走っていないところあるわけですから。そういったところに投資をすれば、逆に損失が出たとしても、国内での損失ですから誰かの黒字になるわけですから、政府の赤字が国民の黒字になる分にはいいんですけど、政府の赤字が外国の黒字になっていると、それは国民としては納得がいかないわけですね。 ですので、今回お願いしたいことは、こういった改革はしていくのはいいけれども、せっかくこうやって目的を定めてリスクマネーとして投資していこうということがされているわけですから、その目的を鑑みて、総額予算がどんどんどんどん減っていくということになると全体として緊縮財政になってしまうので、参政党はよく積極財政で公共投資やっていきましょうというふうなことを訴えるんですけれども、事業はしっかりと精査しないといけない、公開もしないといけない、金額もブラックボックスにしてはいけない、けれども、投資はやっぱり積極的に行っていかなければいけないという、そのバランスをしっかりと守ってやっていただきたいなというふうに考えております。 最後の質問へ行きます。 今回の法改正によって、収益性の見込める分野にはどんどんとリスクマネーも投資していこうということで書いてありました。そういうことはいいと思うんですけれども、収益性がそんなに高くないけれども大事な事業というものもあると思います。 かつての財政投融資というのは国が積極的にインフラ投資をすることに使われていた場面も多々あって、その影響を受けて日本は全体的に成長できたと、地方もですね、全体的に成長できたんではないかというふうに考える側面があります。 けれども、二〇〇一年に財政投融資改革というものがありまして、もう規模は一気に縮小して収益性というものがすごく重視されるようになって、その反面、国民の日常生活を支えるインフラの整備が大分おろそかになっているんではないかなというふうに考えています。 財政投融資の資金の流れを見直して、今、日本全国で崩壊しつつあるインフラの整備もやっていくべきではないかというふうに考えますけれども、大臣、お考えをお聞かせください。
○国務大臣(加藤勝信君) インフラ整備でありますけれども、大規模資金が必要とされることなどから、産業投資ではなく、より資金規模の大きい財政融資を主に活用して、これまでも必要な資金供給の役割を果たしてきたところでございます。 例えば高速道路の四車線化による防災・減災、国土強靱化の推進、航空の安全、安心の確保や、航空需要の増大を見据えた機能強化などの事業に加え、下水道事業債を含む住民生活に密着した社会資本整備や、災害復旧等のニーズに対応するための地方公共団体への資金供給、これらについては財政投融資の資金が活用されているところでございます。 人口減少、インフラ老朽化が加速する中、持続可能な地域社会の構築に向けて、社会資本整備の一層の効率化、高度化が課題になっていると我々も認識をしております。 必要なインフラ整備に向け、事業の目的、性質に応じて引き続き財政投融資を適切に活用していきたいと考えております。
○神谷宗幣君 ありがとうございます。 時間来ておりますけれども、自民党は、九年前の選挙の公約で、超低金利活用型財政投融資の活用で三十兆の事業をやりましょうぐらいのことをおっしゃっていたので、今こそそういった長期的な公的な事業というもので民間に、国民にお金をしっかりと配布していただきたいという要望をしまして、私からの質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(三宅伸吾君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○熊谷裕人君 立憲民主党の熊谷裕人です。 私は、立憲民主・社民・無所属を代表して、特別会計に関する法律の一部を改正する法律案に反対の立場から討論いたします。 本法案は、令和六年七月に財政制度等審議会が出した議論の整理で指摘された産業投資における財源面での仕組み上の課題に対応するための見直しを行うものとするものですが、この議論の整理では、見直しを行うに当たっては産業投資の運営改善、ガバナンス強化に向けた取組を行うことが前提であると明記されています。しかし、運営改善、ガバナンス強化については本法案に盛り込まれておらず、実際の運用面においても現状では十分な対応が行われているとは到底言えません。 産投機関やその所管省庁、さらには財務省における実効的な取組がいまだに実施されていない中で、財源面を先行して措置しようとするのは早計であると言わざるを得ません。 そして、改正の内容にも大きな問題があります。 本法案により、投資勘定において剰余金を投資財源資金に留保することや借入金を可能とすることで、産業投資の財源を自立的、安定的かつ機動的に確保できると政府はうたっています。しかし、これは、裏を返せば、一般会計において財政状況が厳しく、重要政策の財源確保にも苦慮している中で、産業投資においてはやすやすと財源を確保できるということでもあります。これは、かつて批判された、母屋でおかゆ、離れですき焼きの状況そのものです。 投資勘定において剰余金が発生した場合には、その都度財政状況の厳しい一般会計に繰り入れて活用し、また、投資勘定において追加の財源が必要な場合には、その都度財政状況等を踏まえながら一般会計から繰り入れて対応するべきです。特別会計に必要以上の資金を保有しないとする特別会計改革の理念に反する本法案は認められません。 また、投資財源資金への留保や借入金の金額について、法令上に上限を設けず、運用上の目安のみで行おうとしている点も不適切です。 当初は抑制的に実施するつもりでも、政権や省庁側の都合で次第に形骸化、肥大化していく可能性は十分にあり、留保額が過大になれば財政資金の効率的な活用の観点から、借入金の金額が過大になれば財務の健全性の観点から、それぞれ問題が生じることになります。非効率な財政運営や産業投資の規模の野方図な拡大につながる危険性をはらんだ見直しは受け入れられません。 我々立憲民主党は、責任政党として、緩んでしまっている特別会計の財政規律を正すため、引き続き全力で取り組んでいくことを改めて申し上げ、私の反対討論といたします。
○上田清司君 国民民主党・新緑風会を代表して、賛成の立場から討論をさせていただきます。 投資勘定について安定的に投資ができるような資金をしっかりしていくという仕組みがつくられたこと、このことは評価したいというふうに思っております。 一方、官民ファンドなどで、設立当時は官と民が五〇%、五〇%だったものが、どうかすると九八対二というような形で、次からの出資に全く応じなくなってしまうと。つまり、事業に行き詰まりを民間は感じるので、出資をしなくなる。もう明らかにそういうときには事業の見直しをする、場合によってはその官民ファンドそのものをやめる、そうした思いをしっかりと取っていく、このことが十分ではないかというふうに思っております。 今後も、十分、所管官庁はこうした問題についても留意をしていただきたいということ、苦言を申し上げて、賛成をいたします。 以上です。
○浅田均君 日本維新の会、浅田均です。 私は、特別会計に関する法律の一部を改正する法律案に反対の立場から討論をいたします。 特別会計は一般会計と分離されて議論されるため、国全体の財政状況を不透明にし、その結果、財政規律が緩みやすくなるという指摘がなされてきました。また、特別会計が多数存在することで、国の財政上のリスクも分かりにくくなります。本法案で財政投融資特別会計の投資勘定に投資財源資金を設けることは、この財政上のリスクを分かりにくくする最たる例であり、我が党が国家財政に求める本来の方向とは全く逆方向に進めるものです。 本来、資本主義社会におけるリスクマネーの供給は民間部門の役割です。政府には、公益性があり、収益性も見込めるが、民間が手を付けない事業に限定し、かつ財政の不透明性を可能な限り排除し、小さな政府、大きな民間経済で我が国の経済を成長させることを求め、反対討論といたします。
○小池晃君 私は、日本共産党を代表して、特別会計に関する法律の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。 本法案は、財政投融資特別会計投資勘定の一部を会計年度を越えて留保し、次の年度に使えるようにするものです。 しかし、本来、財政法は、毎年度必要な予算を計上し、一会計年度内に使い切るという会計年度独立の原則に立っており、特別会計内での予算繰越しはあくまでも例外としなければなりません。 しかも、投資勘定を原資とする官民ファンドは数々の案件で巨額の損失を生み、その審査や管理のずさんさが問題となってきました。二〇二三年度決算で九百五十五億円もの巨額損失を出した国交省所管の株式会社海外交通・都市開発事業支援機構、JOINはその典型です。中でも、米国でのテキサス高速鉄道事業は国策として進めた挙げ句、破綻したものであり、政府の責任は極めて重大です。 また、本案により、半導体、AI産業の特定企業に十兆円以上を出資するという国策に沿って公的支援体制を整備することになります。ラピダスには既に一・七兆円以上の巨額の公的資金投入が決まっていますが、半導体産業への対応は関連の大手企業の責任と負担を基本にすべきであり、一部の企業体にこのような巨額の公的支援を行うことには重大な問題があります。 投資勘定の原資となるNTT株など政府保有株の配当は、一般会計の財源にすれば生活関連予算に回すことができます。特別会計法では、五年に一度、特会の存廃を含めた検討が義務付けられており、来年は見直しの年となります。財投投資勘定の資金の使い道については、廃止も含めた抜本的な見直しが必要です。 以上を反対の理由とし、討論を終わります。
○委員長(三宅伸吾君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 特別会計に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(三宅伸吾君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、柴君から発言を求められておりますので、これを許します。柴愼一君。
○柴愼一君 私は、ただいま可決されました特別会計に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主・社民・無所属、公明党及び国民民主党・新緑風会の各派並びに各派に属しない議員梅村みずほ君及び大野泰正君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 特別会計に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。 一 政府は引き続き、特別会計において経理される事務及び事業の効果的かつ効率的な実施、区分経理の必要性、特別会計の資産及び負債の適切な取扱い、特別会計の資産及び負債に関する情報公開について不断に検証し、その結果に基づき、適切な措置を講じること。 二 各特別会計の積立金又は資金については、現下の国の財政が極めて厳しい状況に置かれていることを踏まえ、各特別会計の必要な水準についてできる限り明らかにした上で、各特別会計の積立金又は資金の額が必要な水準を超えることとなるときは、その性格を踏まえ、超えることとなる部分を一般会計の歳入に繰り入れるため必要な措置を講じるよう努めること。その際、累次の特別会計改革の趣旨にも留意すること。 三 財政投融資特別会計投資勘定は、産業の開発及び貿易の振興のための資金を出資及び貸付けによって供給するために設けられていることを踏まえ、その趣旨に合致しない資金の供給は厳に慎むこと。 四 財政投融資特別会計投資勘定における借入れについては、産業投資の性格に鑑み、同勘定の財務の健全性が損なわれたり、安易な資金充当がなされたりすることがないよう、適切な運用に万全を期すこと。また、同勘定の投資財源資金については、同勘定からの繰入金等の額が過大とならないよう十分に配意し、適切な規模とすること。 五 財政投融資特別会計投資勘定の資金によって「官民ファンド」を組成する場合、当該ファンドによる投融資について積極的に情報開示を行うとともに、国の出資割合については当該ファンドの性質を勘案して必要最小限度に留めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(三宅伸吾君) ただいま柴君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(三宅伸吾君) 多数と認めます。よって、柴君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、加藤財務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。加藤財務大臣。
○国務大臣(加藤勝信君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨を踏まえまして配意してまいりたいと存じます。
○委員長(三宅伸吾君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三宅伸吾君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時十八分散会