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217回国会参議院2025/03/31

財政金融委員会 第6号

発言数
108
登壇者
17
会派数
7
開催日
2025/03/31

会議録

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、三原じゅん子君が委員を辞任され、その補欠として古庄玄知君が選任されました。  また、本日、勝部賢志君が委員を辞任され、その補欠として小沼巧君が選任されました。     ─────────────

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 所得税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案に対する質疑は既に終局しておりますので、これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

柴愼一立憲民主・社民・無所属

○柴愼一君 私は、会派を代表して、所得税法等の一部を改正する法律案について反対の立場から討論いたします。  反対する第一の理由は、所得税の年収の壁対策に関わる一連の改正内容です。  基礎控除に年収に応じた四区分が設けられ、かつ時限措置となるなど、複雑極まる制度となりました。各企業の給与会計実務に携わる方々の事務負担やシステム改修などのコストが増大する観点からも、大きな問題が生じる懸念があります。  与党修正による年収二百万円を超えるラインを境に新たな壁が生じます。高所得層の減税額が大きくならないようおおむね二万円の減税額とするなら、二万円の定額減税とすればよかっただけです。税制の基本原則である公平、中立、簡素が大きくゆがめられた結果である本改正案を容認することはできません。  反対する第二の理由は、物価高に苦しむ国民生活に対して税制による支援が不十分な点です。  三党合意によっていわゆるガソリンの暫定税率を廃止することが決定されているにもかかわらず、今日までの衆参における予算質疑で、委員会質疑でその具体策が示されることは一切ありませんでした。また、石破総理が予算成立後に燃料費高騰対策の検討について触れたとする報道は、委員会での真剣な審議をないがしろにするものであり、厳しく指摘したいと思います。  反対する第三の理由は、法人課税の見直しが不十分な点です。  巨額の租税特別措置が、明確な効果が見られないまま惰性で続けられています。賃上げ促進税制に関しては、今次春闘交渉における大手の満額回答が相次ぐ中、価格転嫁が進まず、経営に苦しむ中小企業の賃上げに今こそ実効ある支援策を講じるべきです。  反対する第四の理由は、規模ありき、四十三兆円の防衛費確保のための税制措置は到底認められないからです。たばこ増税を含め、防衛増税は撤回するべきです。  政治と金の問題で政治への信頼回復に向けた様々な取組が進められていますが、そのような中、石破首相による十万円の商品券配付問題が発覚し、国民との金銭感覚の大きなギャップが明らかになりました。派閥裏金問題では、裏金を受け取った議員に対して納税を求めない税務当局に対する厳しい批判が沸き起こりました。国民は、一円たりとも徴税逃れ、申告漏れを許されません。このような状況の中で、政府・与党が税制を担い、国民に税の負担をお願いする資格はないと言わざるを得ません。  以上から、本改正案には明確に反対することを表明し、私の討論とさせていただきます。

浅田均日本維新の会

○浅田均君 日本維新の会、浅田均です。  私は、会派を代表して、所得税法等の一部を改正する法律案に賛成の立場から討論いたします。  改正案の全ての項目に賛同するものではありませんが、以下の理由から賛成いたします。  まず、消費者物価の上昇率が日銀目標の二%を大きく上回る水準にある今、年収二百万円前後のいわゆる相対的貧困層にとって減税と社会保険料の引下げは不可欠であるところ、百三万円の壁を引き上げるべきという国民の声に応え、いわゆる相対的貧困層を含む納税者に対し総額一・三兆円の減税を実現した点です。  次に、大学生特定親族特別控除の創設により、アルバイトをしなければ生活できない学生が扶養者に気を遣わず働ける制度となった点です。  また、ガソリン税の暫定税率撤廃に向け、自民党、公明党、日本維新の会で協議の場が設けられた点です。  我々日本維新の会は、暫定税率の廃止をマニフェストに掲げ、何度も法案を提出してまいりました。物価高騰の中でのガソリン価格の高止まりは、特に車が必需の家計、物流、地方の暮らしを直撃しています。もちろん、廃止に向けては地方自治体への影響に配慮して関係者と調整するとともに、必要な安定財源の確保などの課題に対しては責任を持って対応していくことが求められています。私たちは迅速に準備を進め、可能な限り早期の暫定税率の廃止を目指してまいります。  財源を生み出さず、行政改革をせず、赤字国債の発行を財源とすることとなれば物価上昇というしっぺ返しを受けると米国の経済学者らが警告していることを無視してはなりません。二月に交わされた自民、公明、維新の三党による合意文書には、各施策の実現に当たっては、政府全体で徹底した行財政改革を行うことなどにより安定財源を確保すると記載されています。  財政の健全化に向けた行財政改革の実施と、そのために協議の場が開かれ、政策において切磋琢磨すること、そしてその政策は確実に実施されていくことを前提に、賛成の討論といたします。

上田清司国民民主党・新緑風会

○上田清司君 国民民主党・新緑風会の上田清司です。  私は、会派を代表して、ただいま議題となりました所得税法等の一部を改正する法律案並びに修正案について反対の立場から討論いたします。  基礎控除は、憲法二十五条の生存権に基づき最低限の生計費には税金を掛けないことから設けられた控除です。衆議院において創設された基礎控除の特例措置は、給与収入二百万円相当以下の方に対して、政府案から基礎控除額三十七万円の上乗せ、また給与収入二百万円相当超八百五十万円相当以下の方については、令和七年、八年限りの措置として給与収入に応じて四段階で基礎控除額を上乗せすることとされています。段階的に上乗せ金額が変わることに加えて、恒久的な措置と時限的な措置が混在しており、見直し後の特例付きの基礎控除ということが大変分かりづらいといった仕組みであり、税の三原則、公平、中立、簡素の点からも大きく逸脱しているものと言わざるを得ず、賛成できません。  二〇二五年春闘も明るい兆しはあるものの、中小企業の賃上げについては厳しいものがあり、米や野菜を始めとする食料品、電気、ガス、ガソリン代などの高騰により国民の暮らしは厳しさを増しています。そのことはエンゲル係数が四十三年ぶりに二八・三%と高水準になったことからも明らかです。  今こそ、前回の控除を見直した際の最低賃金から現在までの最低賃金の伸び率を基に、最低課税ラインを百七十八万円まで引き上げることによって手取りを増やし、昨年来の国民の実質所得減をカバーできるものであったことを指摘し、反対討論といたします。  以上です。

小池晃日本共産党

○小池晃君 日本共産党の小池晃です。  会派を代表して、所得税法等改正案に対する反対討論を行います。  反対理由の第一は、大企業や富裕層への優遇税制に切り込んでいないからです。  この間の法人税減税が賃上げや下請支援に回っていないことを石破総理も認め、深い反省を口にしました。しかし、法人税率の引上げや租税特別措置の見直しはされず、最大の政策減税である研究開発減税にも全くメスが入っていません。証券優遇税制による所得税の一億円の壁も、見直すという約束はほごにされました。大企業や富裕層に対する優遇をそのままにしておいて消費税やインボイスを押し付けるから、多くの国民の中に税制の不公平に対する怒りがマグマのようにたまっているのです。政府は深く受け止め、抜本的に見直すべきです。  反対理由の第二は、強力な物価高対策が必要だといいながら、最も効果的な対策である消費税の減税に背を向けているからです。  消費税を五%に減税すれば、二人以上世帯で年間約十二万円の減税となり、所得税や住民税非課税世帯にも、家計を温め、消費を活性化する効果が及びます。消費税減税とインボイスの廃止は、中小零細企業やフリーランスの仕事と暮らしへの力強い応援にもなります。貧困と格差を広げる消費税は直ちに減税し、廃止を目指すべきです。  なお、本案は所得税の課税最低限を引き上げるものですが、収入階層ごとに基礎控除を四段階とする点は、税制を複雑化させ、公平性の観点からも問題があります。日本の基礎控除は他国を大きく下回る状態にあり、我が党は大幅な引上げを求めてきました。その障害となっているのが、課税最低限は最低生計費とともに公的サービスの費用を広く分かち合う観点から設定するという応益負担に基づく政府の立場です。これを改め、生計費非課税と応能負担の原則に立ち返った抜本的な改革が必要です。  反対理由の第三は、安保三文書に基づく五年間で四十三兆円もの大軍拡の財源確保のため、防衛特別法人税を新設し、たばこ税増税と合わせ約一兆円の増税を盛り込んでいることです。憲法違反の敵基地攻撃能力を保有し、日米同盟の強化、戦争国家づくりを進める軍拡増税には断固反対します。  本案には、中小企業の法人税軽減税率の延長など、当然の措置もありますが、以上の理由から反対するものです。

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  所得税法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、柴君から発言を求められておりますので、これを許します。柴愼一君。

柴愼一立憲民主・社民・無所属

○柴愼一君 私は、ただいま可決されました所得税法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主・社民・無所属、公明党、日本維新の会及び国民民主党・新緑風会の各派並びに各派に属しない議員大野泰正君及び神谷宗幣君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     所得税法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。  一 物価の高騰に賃金が追いつかない状況下、所得格差と資産格差も拡大しており、最低限の生活保障、税負担の公平性確保や再分配機能を強化する観点から所得税の人的控除等や課税の在り方について検討を行い、その結果をもって必要な改革を実行するよう努めること。  二 「貯蓄から投資へ」の推進が資本逃避による円安を招くことがないよう、民間企業の賃上げや設備投資等を費用対効果にも十分配慮しながら引き続き支援し、国内企業の生産性を向上することによって企業価値を高め、投資資金が国内企業へ十分に供給されるよう努めること。  三 揮発油税及び地方揮発油税の「当分の間税率」は廃止に向けた検討を速やかに行うとともに、その廃止に当たっては、流通への影響や関係事業者の事務負担等に配慮するとともに、国及び地方公共団体の財政に悪影響を及ぼすことがないよう、安定的な財源を確保するなど必要な措置を講ずるものとすること。  四 輸出物品販売場における輸出物品の譲渡に係る免税に関する制度については、いわゆるリファンド方式への変更の効果を見極めるとともに、免税とすることの妥当性について検討を行い、その結果に基づきその縮減その他の必要な措置を講ずるよう努めること。  五 適格請求書等保存方式(インボイス制度)が実施されたことにより、事業者間取引において不当な扱いが生じているといった意見があることを踏まえ、中小・小規模事業者に対する不当な扱いを防止するための取引環境の整備への取組を強化すること。  六 金融所得課税について、一定以上の高額所得を有する者の実効税率が低位である問題を解決するため、中低所得者層の金融資産形成に配慮しつつ、課税方法の変更も含めた金融所得課税の在り方について検討を進め、その結果に基づき必要な措置を講ずるよう努めること。  七 物価上昇局面における税負担調整の一環として、食事の現物支給の場合の非課税限度額引上げに向けた検討を行い、その実現に努めること。  八 災害による担税力の喪失を勘案し、被災者の負担軽減及び実額控除の機会を拡大する観点から、個人の有する住宅、家財等につき災害により損失が生じた場合における控除の在り方について、当該損失を当該個人の所得から人的控除の後に控除することができる、独立した所得控除の制度の創設等の対応を含め必要な検討を行い、その実現に努めること。  九 奨学金の返済その他の教育に関する経済的負担を軽減するための税制上の施策について検討を行い、その実現に努めること。  十 各種の企業関係租税特別措置については、企業等の行動変容を促すインセンティブ措置として機能しているか否か等の観点から、政策効果や必要性をよく見極めた上で、一部の企業等に対する過度の優遇にならないよう、各措置の適用実態のより一層の透明化に向け必要な措置を講ずるよう努めること。  十一 給与等の支給額が増加した場合の所得税額及び法人税額の特別控除に関する制度については、その効果の検証を継続的に行い、その結果や賃金を巡る状況を踏まえ、同制度の廃止を含む見直しについて検討を進め、必要な措置を講ずるよう努めること。  十二 相続税及び贈与税について、資産に係る格差が拡大し、固定化している現状に鑑み、再分配機能の適切な確保の観点から、税率構造、非課税措置等の見直しについて検討を行い、その結果に基づき必要な措置を講ずるよう努めること。  十三 税務行政において納税者の権利利益の保護を図り、税務行政に対する国民の信頼醸成や適正を確保するため、納税者権利憲章の策定を含め納税環境整備について検討を行い、その実現に努めること。  十四 政治資金を巡る問題を踏まえ、税制は国民の理解と信頼の上に成り立っているとの認識の下、国民からの税に対する信頼を損なわないよう、課税上問題があると認められる場合には適時・適切に税務調査を行うなど、適正、公平な課税の実現に努めること。  十五 高水準で推移する申告件数及び滞納税額、経済取引のデジタル化・グローバル化に伴う調査・徴収事務等の複雑・困難化、新たな経済活動の拡大、インボイス制度の実施への対応、大阪・関西万博開催に伴うインバウンド観光客増大などに対応しての消費税の不正還付事案への厳正な対応など、社会情勢の変化による事務量が増大していることに鑑み、適正かつ公平な賦課及び徴収の実現を図り、国の財政基盤である税の歳入を確保するため、国税職員の定員確保、職務の困難性・特殊性を適正に評価した給与水準の確保など処遇の改善、機構の充実及び職場環境の整備に特段の努力を払い、従来にも増した税務執行体制の強化に努めること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) ただいま柴君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 全会一致と認めます。よって、柴君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、加藤財務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。加藤財務大臣。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨を踏まえまして配意してまいりたいと存じます。

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  関税定率法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、財務省関税局長高村泰夫君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 関税定率法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

熊谷裕人立憲民主・社民・無所属

○熊谷裕人君 立憲民主・社民・無所属の熊谷裕人です。  関税定率法改正案につきまして質疑をさせていただきたいと思います。  最初に、特別特恵関税の適用期限の延長について、財務大臣に幾つかお伺いさせていただきたいと思います。  この税制につきましては、開発途上国の経済発展を我が国が支援をするという観点から、輸入物品に、これらの国からの輸入物品に対して一般の関税率よりも低い税率を適用して特別待遇するというような制度であると承知をしております。  この税制度が適用されている国々の中ででも特に支援の必要性が高い後発発展途上国、LDC四十四か国に対しては、特別特恵受益国としてより一層の待遇をしているということを承知をしておりますが、今回の法律改正でこれらの国の受ける期間を延長していこうということになっておりまして、そこから卒業した国への特別待遇を一年から三年に延長するということは承知しておりますけれど、これを延長することによって、それら発展途上国と申しましょうか、そのLDCの国が卒業したのになぜこの延長がまだ必要なのか。我が国にとってもこの延長するということで減収になるという状況であろうかというふうに思っておりますので、これらの国内産業への影響なども延長することによって当然出てくると思いますので、これらの点を踏まえて、延長をする改正がなぜ必要なのかという必要性について、まず財務大臣にお伺いしたいと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 今の委員の御指摘の中にもございましたが、今般の改正については、二〇二三年のWTO理事会決定で、LDC卒業国の持続可能な発展を促す観点から卒業後の円滑な移行のための期間の提供が奨励され、我が国もその考えに賛同しているところであります。また、G7広島サミット等で開発途上国との連帯の重要性を訴えてきた我が国として、諸外国の適用状況を踏まえ、早急に措置することが適当と判断し、今回の措置を提案しているところでございます。  御指摘の減収については、本措置はLDC諸国に対して新たな関税引下げを行うものではなく、現在適用されている関税の引下げについて、現行卒業国に対しては一年間でありますが、それを更に二年間に限って延長するというもので、影響も短期間に限定されているものであります。また、国内産業への影響についても、LDCからの輸入状況、国内産業との競合性等について関係省庁において分析が行われており、影響は限定的と承知をしているところでございます。  この措置によりLDC諸国側はLDC卒業後の移行期間もほとんどの品目を無税で我が国に輸出することが可能となり、卒業後の自立期に大きな助けとなる、また、我が国としても、グローバルサウスとの関係がより緊密になるという外交上の効果も考えられるものと認識をしております。

熊谷裕人立憲民主・社民・無所属

○熊谷裕人君 それぞれの国、それぞれの品目について、各省庁が具体的にこれについてはどうかということを検討した上に、この関税の延長、特別待遇を延長するというふうに要望されて、それを財務省の方でしっかりと検討した上で決めているというふうに聞いておりますけれど、党の部門会議でその点どういう理由で明確なものがあるのかどうかというふうにお尋ねしたところ、何となく同じような、全ての項目に同じような言葉が並んでいて、ほとんど中身というか、ほぼ全ての中身が同じようなことで必要だというような記載があったので、本当にそれでいいのかなという議論が党の中でありまして、突っ込んだやり取りということになって、衆議院でもそのようなやり取りがあったというふうに承知をしております。  我が国として、発展途上にあるLDCの国々、卒業してもまだいろんなことがあって成長を助けていかなきゃいけないということも分かりますけれど、もうちょっと精緻に、後ほどまた質問させていただきますが、精緻な検討というのも必要なのではないのかなというふうに思っております。また後ほどの質問でやらせていただきたいと思います。  この制度は、長い歴史がある制度だというふうに承知をしております。導入以降十年ごとに五回か、五回延長されてきておりますけれど、このLDCの国々が持続的発展可能な国として卒業後もずっと発展を続けていくという考え方については賛同するものでありますけれど、ヨーロッパの国なんかは、そういった国々に対して、人権だとか環境だとか、こういったところに関して国際条約を批准しているかどうかというようなところも、この特別特恵措置を付与するためにGSPプラスなんという考え方で検討をしているというEUの国々もあります。  我が国の関税、外国為替等の審議会の議論の中にでも、委員の中からこのようなEUの制度も我が国でも導入するべきではないかというような意見が出ておりますけれど、この国々がLDC卒業した後に世界の国々と価値観の共有だったり公正な貿易体制をつくっていくために、我が国もこのGSPプラスというEUで取り入れているような制度を導入するべきではないかと私も思いますが、財務大臣の所見をお伺いしたいと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) GSPプラス、GSPは一般特恵関税ということでありますが、それにプラスをするということでありますが、この制度は、人権や環境等に関する国際約束を批准、遵守している国について、通常の一般特恵以上の関税率の引下げを行うというものと承知をしております。今回提案をし、先ほど御質問いただきました特別特恵関税の適用期限の延長とは、ちょっと、何といいますかね、フェーズが違うものではございます。  その上で、昨年の関税・外国為替等審議会関税分科会においては、特別特恵関税制度について御審議をいただいた際、EUにおいて措置されているGSPプラスについての御指摘をいただいたところであります。  私どもとして、今後、目的にかなう効果的な関税制度の在り方について検討を進める際には、関税分科会における答申において、特恵関税制度全体として開発途上国の成長に一層寄与するとともに、必要とする国に恩恵が行き渡るものとなるよう、諸外国の制度も参考にしつつ、不断の見直しを図ることが必要とされていることも踏まえ、関係省庁等ともそうした方向で考えていきたいというふうに認識をしております。

熊谷裕人立憲民主・社民・無所属

○熊谷裕人君 是非、私自身はやっぱりEUと同じような形で日本もそういった考え方を適用させていくべきだというふうに思っておりますので、その点については今後も検討を続けていただきたいなと思っております。  続いて、金の密輸に関してちょっと幾つか質問させていただきたいと思います。  昨年、現場を当委員会で視察をさせていただいたときも、金の密輸がすごく増えているんだと、そして手口もすごく巧妙化をしているというようなことを現場の皆さんからお聞きをしました。金だけではなく、禁止薬物だったり大麻の関係だったりと、いろんなものが密輸をするのに手口が巧妙化をして、本当に大変なんだというような話を聞きました。  そして、大変なんだなというふうに思っておりましたところ、また、金の密輸は、昨年、今年にかけてまた相当金の価格の高騰ということもありますし、増えているようでございまして、外国人、インバウンドが日本へ押し寄せている中で、こういった金の密輸が、案件が増えていて、摘発案件も、令和六年度は金の密輸の摘発案件だけで四百九十三件で、その前の年に比べると二・三倍になっているというような話だったり、押収量は千二百十八キロで前年比四倍になっているというような報道もございました。金を密輸して消費税の分もうけようなんていうこともありますし、これだけ短期間に金の価格が高騰しているので相当なもうけがあるんじゃないのかなというふうに思っております。  これに対して、昨年の十一月に金の密輸対策のために臨時の税関長会議を開催したというふうに聞いておりまして、この会議で検討された金密輸対策についての検討の内容、お示しをいただければ、是非お示しをいただければと思っております。よろしくお願いいたします。

高村泰夫財務省関税局長

○政府参考人(高村泰夫君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、コロナ禍後の訪日外国人旅行者数の急回復や金価格の高騰等を背景として、足下で金密輸の摘発件数及び押収量が急激に増加しております。二〇二四年の全国の税関における金密輸の摘発件数は四百九十三件で前年比約二・三倍、押収量は約千二百十八キログラムで前年比約四倍となっております。  このような状況に鑑み、昨年十一月二十八日、臨時の税関長会議を開催し、私から各税関長に対して、旅客や輸入貨物に対してより一層深度ある検査等を実施するよう指示をいたしました。各税関においては、昨年末の年末特別警戒を皮切りに、金の摘発に効果が期待される検査機器の積極的な活用等により厳格な水際取締りを行っております。  財務省、税関としては、今後とも、金密輸防止のため、水際での取締りに万全を期してまいります。

熊谷裕人立憲民主・社民・無所属

○熊谷裕人君 前回の質問でも、AIの活用、いい方での活用という話もさせていただきました。本当に、現場を見させていただいたときに、こんなやり方で金を隠しているんだなんていうようなことも現場の職員の皆さんから御説明をいただきました。そういったところを、密輸者の挙動なんていうところは多分AIでいろいろと察知ができるようなことになろうかと思いますけれど、最終的には、長年の経験、現場の皆さんの経験、人というところがすごく大切だというふうに思っておりますので、これだけ巧妙化、複雑化する密輸の手口を防いでいくために、やっぱりその現場の皆さんの増員をした方がいいんじゃないかなというふうに私なんかは考えておりますので、是非財務省、増員のところはなかなか難しいのかもしれませんけれど、これだけ外国からのインバウンド増えている中での密輸の手口の巧妙化ということを考えて、職員の皆さん、AIの導入等含めて職員の増員というところも考えていただければなというふうに思っておりますので、これは要望とさせていただきたいというふうに思います。  続いて、経産大臣がアメリカに行って、鉄鋼、アルミの輸入の一律関税二五%の関係だったり、自動車に対する関税の話だったり、相互関税の話なんてことを三月に訪米をして、してきていただいたと、そして成果を上げて帰ってきていただきたいなというふうに思っておったんですけど、なかなか色よい返事をいただけなかったというふうに聞いております。  自動車に関しても日本時間の四月三日には二五%の関税が掛けられてしまうというようなことが今報道されておりますし、五月には自動車部品についても二五%やはり掛けられてしまうと、米国以外の生産物品については掛けられてしまうというようなことが言われておりまして、これ、アメリカの会社も、アメリカの自動車メーカーも周辺諸国から部品を輸入したりしておりますので、アメリカ経済自体にもこれは影響が出るのではないかというような報道もありますし、私も幾つかのレポート、見させていただきました。エコノミストのレポートを見させていただきましたけれど、アメリカのGDPも〇・三%ぐらい押し下げてしまうんじゃないかなんていう話もあります。そういった中で大臣行かれて、その後も事務レベルでいろんな折衝が続いているというふうに思っております。  私は、今回の二五%は第一次トランプ政権のときにあった日米貿易交渉の合意事項の違反だというふうに思っておりますけれど、二国間の交渉事ではありますが、二国間だけではなくて、同じような形で周辺諸国、韓国なんかも同じような状況だと思います。他国との連携を模索をしながら、二国間交渉しながら他国との連携というものを一層図って、この対抗措置をどうするかという結論はまだ出ていないと思いますけれど、その結論へ至っていくべきだというふうに思っておりますが、その点につきまして、経産省は今どのような、二国間交渉とともに他国との連携という点も含めてどのような交渉を行っているか、御答弁できる範囲でお願いしたいと思います。

田中一成経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(田中一成君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、トランプ大統領就任後、立て続けに関税措置に関する様々な発表を行ってきております。米国政府には、我が国からこれまで様々なレベルで我が国の懸念を説明しますとともに、我が国がこれらの関税措置の対象となるべきではない旨申し入れてまいりました。  このような中、現地時間の三月二十七日には、米国ワシントンDCにおいて、松尾経済産業審議官及び赤堀外務審議官が米商務省を始めとする米国政府高官と協議を行いました。協議の詳細については、外交上のやり取りでもございますし、お答えを差し控えさせていただきますけれども、先日の自動車関税に関する発表を受けまして、改めて日本側から米側に対し、今般の措置が日本も対象に含める形で発表されることは極めて遺憾であり、措置の対象から日本を除外するよう強く申入れを行いました。  引き続き、米国に対して措置の対象からの我が国の除外を強く求めてまいりたいと考えております。  また、委員御指摘のとおり、米国の他国に対する関税措置、これもございます。その内容やそれを受けた各国の動向も注視しまして、他国とも情報交換、連携を行うなど、必要な対応を行ってまいりたいと考えております。

熊谷裕人立憲民主・社民・無所属

○熊谷裕人君 是非経産省にも頑張っていただきたいなというふうに思いますが、財務省としてもいろいろできることがあるのではないかなというふうに思っておりますので、次の質問に移りたいと思います。  このトランプ大統領の掲げる経済政策というのは、私は、今言ったようにアメリカの物価も引き上げてしまうのではないのかなというふうに思っておりまして、アメリカの物価がまた高くなってインフレ懸念が高くなってくれば、それに釣られて世界経済、特に我が国の経済にも影響があると思っておりますし、日本の輸出品の動向にもかなりの影響が出てくるんではないかなというふうに思っております。アメリカが物価が高くなれば、今せっかくFRBが利下げに動いて、我が国も金利のある世界、日銀が利上げに動いて、この金利差が為替を少し円高に振っている要因だというふうに私自身は思っておりまして、かねてから過度な円安は是正するべきというふうに私は主張させていただいておりますので、今徐々に、先ほど見たら百四十九円に円水準なっておりました。そこの水準もちょっと円高の方が私自身はいいのかなと思っておりますけれど、そういったところに影響があります。  こういった為替の影響につきまして、トランプ大統領が就任をしてから財務大臣も、アメリカの新政権でベッセント、アメリカの財務長官と一月二十九日にオンラインでいろいろ意見交換をしたというふうに承知をしておりまして、その後、財務大臣もカウンターパートとは緊密な連携を取るというふうにおっしゃっております。  まさに、今このアメリカのトランプ大統領の経済政策は、日米の貿易赤字、アメリカの方の貿易赤字が課題であるというところで、こういう関税でそこを解消していこうというような考え方もあるんだというふうに思っておりまして、そこに為替というものもかなり影響してくるんではないかなというふうに思っております。  一度電話で会談をしていただいたその後、緊密な連携というものが必要だと思っておりまして、為替についてもその日米貿易赤字、お互いの赤字、黒字というところにかなりの影響があるものというふうに思っておりますが、財務当局同士として、どのような姿勢でこれから財務大臣はカウンターパートのベッセント長官と接していくおつもりなのか、その心意気というか考え方をお聞かせいただければと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) まず、為替については、経済、金融全体を見る立場の大臣、要するに財務省の大臣間で意思疎通、緊密に意思疎通を図っていくことが重要ということを考えております。  為替については、これまで米国との間では、為替レートは市場において決定されること、為替レートの過度な変動や無秩序な動きは経済及び金融の安定に対して悪影響を与え得ること等についての認識の共有を図ってきたところであります。  私と、先般、ベッセント財務長官との間の電話会談というんですかね、ビデオ会談においても、両財務大臣間の間で緊密に協議していくことを確認をしたところでございますので、今後、先ほど申し上げた共通の認識に基づいて日米間での意思疎通、これを積極的に図っていきたいと考えています。

熊谷裕人立憲民主・社民・無所属

○熊谷裕人君 ありがとうございます。  一度やられたとは承知をしているんですけれど、それ以降は、通告はしていませんけれど、電話会談、ビデオ会談等やっておられるのか。それから、顔を合わせてというような会談も必要かなというふうに思っております。予算委員会やっていましたから、財務大臣、アメリカに行くようなことはできませんでしたけれど、これからまさに経済産業省、経産大臣の方も一生懸命やられる、それをサポートするような形で財務大臣も、より緊密というんであれば、何回も何回も話をしてサポートをするということが必要だというふうに思っておりますけれど、その点については、財務大臣として、アメリカに行くなり、またビデオ会談をするなりといったところはどうお考えか、お聞かせいただければと思いますが。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) バイではありませんけれども、先般、G7の財務大臣会合をオンラインでもやらせていただきまして、私どもの立場もそんなところ、そういう中においても申し上げたところでございますし、また、大臣間ではありませんけれども、財務当局の間において、様々なレベルにおいて意思疎通、また意見交換も図らせていただいているところであります。また、バイについて、またいろんなタイミングがございます。これまでの例を言えば、G7、G20の会合等々も定期的にございます。そうしたタイミングなども踏まえながら、先方との意思疎通、よく図っていきたいというふうに考えております。

熊谷裕人立憲民主・社民・無所属

○熊谷裕人君 ありがとうございます。本当に緊密に連携取っていただきたいなというふうに思います。  もう時間なくなりました。一つだけ。暫定税率の在り方、個別の四百十一品目について暫定税率を掛けていくことになりますけれど、その個々の品目についての適用期限を延長する必要性について、先ほどもちょっと話ししましたけれど、ざっくりとした理由しかなかなか示されていないので、しっかりとした内容を示していただきたいというふうに私は思っておりますが、その点についてお答えいただければと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 関税の暫定税率については、国内産業保護等の観点から、国内産業、国際交渉の状況、国際市況などを踏まえ、常にそのやり方を見直しをしていく必要がございます。  政府としては、改正や延長に係る考え方について関税・外国為替等審議会において議論いただいているわけでありますが、そこでの議論や個々の品目に係る資料などを財務省ホームページでも公表させていただいております。また、本日のように、関税改正法案について国会で御議論もいただき、その際にもできるだけ丁寧な説明に努めてきたところでありますが、今後とも、改正の趣旨等に御理解いただけるよう、分かりやすい説明等に努めていきたいと考えております。

熊谷裕人立憲民主・社民・無所属

○熊谷裕人君 終わります。

藤巻健史日本維新の会

○藤巻健史君 日本維新の会の藤巻健史です。よろしくお願いいたします。  トランプ第二次政権ができてからアメリカは、DOGEの設立とか、政府効率化省ですね、それからパリ協定脱退とか、それから関税、この相互関税の問題とか、いろいろドラスティックな政策を打ち出してきているんですけれども、何となく政府の対応は遅いかなという気がしますですね。私も長い間民間におりましたので、民間では、ドラスティックに環境が変わると、やっぱりかなり早急にアクションを起こすなり、少なくとも議論がすごくするわけですよ、そうしないと生き延びられないということがありますので。ただ、日本においては全く、国会でもほとんど、余り議論されていないし、政府の間でも特に、ええ、これをと、対策が出たと、こういう話も聞きませんし、トランプ政権が生まれる前と同じような調子で世の中進んでいるわけですけれども、それでいいのかなという気がしているんですよね。  それで、関税についても昨日の日経新聞で、対トランプ関税、日本のカード定まらず、通商戦略後手にというようなタイトルで記事があったわけで、戦略が後手に回っているということがありますので、その辺を中心にお聞きしたいと思っているんですが、別にけんか等をする気もなくて、ただ、こういうことはどうですかという今日は提案をさせていただきたいなというふうに思っております。  まず、加藤大臣、関税を取る目的というのをちょっと明確にしていただきたいんですが。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 一般的に関税には、国内の産業を保護するという機能と、それから国内に対し関税収入という財政収入をもたらす機能、二つの異なる機能があると考えております。歴史的に見ても、日本においてかつては関税収入というのは非常に大事な税収源ではありましたが、今日においてはむしろ一般に国内産業を保護する手段としての性格の方が強いと考えております。  また、個別品目に係る関税率の水準など、関税政策の企画立案においては、今申し上げた国内産業の保護に加え、消費者に与える影響、また国際交渉など対外関係への影響などの観点も含めて総合的に勘案をしてきたところでございます。

藤巻健史日本維新の会

○藤巻健史君 今大臣の御答弁にありましたように、昔は関税は非常に大きいウエートを占めていたということなので、関税局長にお聞きしたいんですが、一九六〇年、七〇年、二〇〇〇年、二〇二〇年の日本の関税収入額と全体の税収に占める割合を教えていただければと思います。

高村泰夫財務省関税局長

○政府参考人(高村泰夫君) 御質問のありました各年度における日本の関税収入額及びそれが国税収入に占める割合につきましては、一九六〇年度は約一千百億円で約六%、一九七〇年度は約四千七百八十億円で約六%、二〇〇〇年度は約八千七百六十億円で約二%、二〇二〇年度は約八千百九十億円で約一%でございます。

藤巻健史日本維新の会

○藤巻健史君 となりますと、やはり六%から一%へ下がったということで、最初に大臣のおっしゃったように、税収に占める重要さというのはかなり減退したということであって、主たる目的は日本の産業を守るというところにあるのかというふうに思います。  次に、また関税局長にお聞きしますけれども、現在最も高い関税を課している輸入品は何か、二番目、三番目は何かをお聞きできればというふうに思います。

高村泰夫財務省関税局長

○政府参考人(高村泰夫君) 関税率には、輸入貨物の価格を課税標準とする従価税と数量を課税標準とする従量税がございます。従価税のみが課されている品目のうち、関税率の上位三つを挙げさせていただきます。  まず一番目が牛の頬肉及び頭肉、二番目が冷蔵、冷凍の牛肉調製品、失礼しました、一番目が牛の頬肉及び頭肉と冷蔵、冷凍の牛肉調製品、これが五〇%で第一位でございます。第二位が、パイナップルの調製品が四六・八%でございます。第三位、冷蔵、冷凍していない牛肉調製品が四五%となっております。

藤巻健史日本維新の会

○藤巻健史君 基礎的な知識ができたところでこれから議論させていただきたいんですが、今までの議論でお分かりのように、その関税の税収における重要性というのは減ったと。要は、国内産業を守るためが関税だという話なんですが、まず前置きとして、関税と為替というのは全くの代替であるということをちょっと確認しておきたいんですよね。  例えば、一ドルのアメリカ産を日本に輸入した場合、一ドル七十円、二〇一二年のように一ドル七十円であれば、これ七十円になってしまいますから、例えば九十円の国内産は負けちゃうわけですよ。だから、二〇パー、三〇%ぐらいの関税を掛けるというのは分かるわけですね。要するに、関税でその為替で負けている分を補完するという意味は分かるわけです。  ところが、一ドル七十円、二〇一二年のあの一ドル七十円から今みたいに百五十円になってくると、これ、一ドル九十円の国内品というのは競争勝っちゃうわけですよね。なぜならば、アメリカ産一ドル、昔は、七十円時代は、一ドル七十円時代は七十円だけど、今は百四十円、百五十円で輸入するわけですから、九十円の国産品は勝っちゃうと。こうなると、関税は必要なくなるわけです。そういう意味で、為替と関税とは代替であるという前提でちょっと質問をさせていただきたいんですが。  今まで、牛肉とかその他、いいんですけれども、その二〇〇九年から二〇一四年代、円高でした。思うに、いろんな、きっと円高で大変な産業があるということで、いろんな援助をした産業、業界ってあると思うんですよね。  例えば、分かりませんけれども、ひょっとすると、関税を引き上げるとか、何かそういった補助金を渡すとか、一ドル七十円、九十円で日本国産のものを作っている人たち大変だ、為替で負けないように援助をしよう、援助を逆に、円高だからということで増やした物品ってあると思うんですけど、それがあるかどうかをちょっとお聞き願えればと思います。

高村泰夫財務省関税局長

○政府参考人(高村泰夫君) 先ほど私から御答弁申し上げた牛の頬肉及び頭肉等の品目でございますが、これらにつきましては、二〇〇九年から二〇一四年の間に関税率を引き上げる改正は実施しておりません。  また、補助金等について申し上げると、農林水産省において、これらの物品が国内で生産している農家等に対して補助が行われており、例えば牛肉につきましては、牛の頬肉や牛肉調製品といった品目に限らず、肉用牛生産者の経営の安定を図るための対策等が行われていると承知しております。

藤巻健史日本維新の会

○藤巻健史君 となると、この一ドル七十円から百四十円に進んだ昨今、日本の同じような産業においては競争力はかなり増したわけですよ。少なくとも、為替で円安が、二倍の円安が進んだということは、一ドル七十円の輸入品が一ドル百四十円になったわけですから、かなり競争力増したわけですよね。  それだったら、普通でしたらば関税を下げるとかしてもおかしくない、その産業守るという意味ではね。だって、物すごく関税でもうかるようになっちゃったわけですから、もうかるじゃないや、競争力増したわけですから、手厚い、物すごく手厚い補助をちょっとした手厚い補助ぐらいに下げてもいいと思うんですけど、下がっていないということは、ちょっとまだその業界に対して、甘っちょろいと言うと言葉悪いかもしれませんけれども、もうちょっと関税で調整してあげる、関税はもっとフレキシブルにするという考え方というのはあるかと思うんですが、いかがでしょう。

高村泰夫財務省関税局長

○政府参考人(高村泰夫君) 暫定税率につきましては、中には三十年、四十年と税率が続いているものもございます。それは事実でございます。  他方、我々といたしましては、暫定税率は、国内産業保護と消費者等の利益確保を図る観点から、その時々の国内産業や国際交渉の状況、国際市況等を踏まえて、暫定税率を引き続き設定する政策上の必要性があるのかどうか、現行の暫定税率の水準は適正なのかといった点について常に見直しを行う必要があるという考え方に基づきまして、適用期限を定めて設定しているところでございます。

藤巻健史日本維新の会

○藤巻健史君 今おっしゃったように、三十年、四十年、五十年と暫定率余り変わらないものがあるし、大体毎年関税の議論というと、いつも継続の話ばっかりなんですけど、これ、為替がこれだけ動いてきた、二〇一二年に向かってどんどんどんどん三百六十円時代から円高が進んでいけば、国内産業を守ろうとして関税を引き上げたり関税を課すというのは分かりますけど、逆に、今円安が進んでいるし、私自身はもっとずっと円安が進むと思うんですけど、そういうときに関税率をそのままというのはちょっとあれかなと、余りにもその産業を保護し過ぎなんじゃないかなという気がいたします。それ以上言ってもしようがないんで、あれですけれども。  加藤大臣にお聞きしますけれども、関税掛けるということは日本の消費者にとってメリットなんでしょうか、デメリットなんでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 関税を掛けると、まあ経済ですからいろんな動きはするわけですが、一義的というんですかね、という意味においては、当然今お話があった輸入品の価格のその分だけ、上昇を通じてその分は消費者の、いずれの形かで消費者の負担になるということだと思います。  先ほど申し上げたように、主として国内産業保護の観点から踏まえて設定しているものでありますが、例えば海外からの輸入の安定性が損なわれると、経済、社会、あるいは人々の暮らしに大きな影響を与え得る、そうした場合には、あらかじめ国内産業を保護し、育成するということがひいては消費者にとってもメリットになると、例えば食料安全保障の考え方がそういったものではないかというふうに思いますけれども、そういったことも踏まえてこれまで対応させていただいております。  あと、議員のおっしゃっておられたフレキシブルというのは、おっしゃる視点から見ればそのとおりではありますけれども、これ国際交渉なんですね。ですから、一度下げたやつを上げるというのはまたいろんな意味で違うディールをしなきゃいけないという、こういったことも実際場面があって、そうしたことも踏まえて関税政策これまでも議論されているものと承知をしております。

藤巻健史日本維新の会

○藤巻健史君 大臣がおっしゃるように、下げたものを上げるときは大変なんでしょうけれども、まず一つ言えることは、今、物価高だ、物価高だという話になっていますから、いろんなものを下げろ、下げろという話になっていますので、関税を下げると庶民にとってはうれしい話になるわけで、当然輸入品が安くなるし、それに釣られて国産品も安くなる可能性があるということで、少なくとも関税を下げるというのは、この物価高にとっては非常に重要な話じゃないかなと私は思っているわけですね。  それで、あと六分ですので、一番重要な話なんですけど、ここでトランプの相互関税に入ってくるんですが、トランプは、相互関税、要するに貿易相手国と同水準まで関税率を引き上げるのが相互関税なんです。じゃ、日本は関税ゼロにしちゃったらどうと、これは私の、今それ難しいとは思いますよ、だけど、一つの提案、考えるベースとして、関税ゼロにしたらどう。トランプは相互関税、おたくと同じまでに税率にすると言ったんだから、じゃ、うちゼロだからおたくゼロにしろよと、こういう交渉はしてもおかしくないんじゃないか。  要するに、先ほども熊谷先生も質問されましたけど、経産省がお願いする程度でトランプが変えるなんて到底思えないわけですよね。そうしたら、やっぱりロジカルに向こうがノーと言えないようなことを突き付ける。そのためには、うちは関税ゼロにしました。確かに牛肉産業は随分円安になって良くなっているけれども、多少の補助は与えてもいいですよ、国内的に。だけど、関税はゼロにしてしまえというのはどうかな。  確かにその税収減りますよ。でも、昔の六%と違って、今一%、九千、八千百億円とか、一%でしょう。また、大きいといえば大きいですけど、それギブアップすることによって何が得られるかというと、自動車関税ゼロであれば、これは自動車産業大助かりですよね。自動車産業の下請業界とか、その人が仕事を失わなくて済むとかね。それから、自動車が大きい、より大きい、その八千億以上の税収効果があるんじゃないかと私思うわけですよ。  一概に私は、減税減税と、私、今、というか、税収を減らすことってとんでもないと思っていますよ。今こんなに財政が悪い状況で減税したりばらまいたりするというのは日本の危機になっちゃうと思うからいけないと思いますけど、この関税を引き下げる分については、ほかにわざわざ税収考えなくても、ぼんとほかの、少なくとも下がる、下がっちゃう例えば自動車メーカーからの税金とか、それから下請の産業とかいうことで、ぼんとこう上がると思うんですよ。そっちのメリットの方が大きいんじゃないかと思うんですよね。だから、そういうふうに、そういう関税、うち無税にしますよという話をぶち上げてもいいんじゃないかと思うんですよね。  特にトランプ氏は、今、やっぱり自国産業を守るということで、自国産業を守るとなると方法二つですよ。さっきの、まず自国通貨安、ドル安にして海外、アメリカが外の輸入品の値段を高くして国内産業を、米国内産業を守るか、若しくは大きく今みたいに関税を掛ける、この二種、二つですよね、大体考えられるの。  で、為替でやるというのは、これさすがに私もマーケットいましたからよく分かりますけど、たとえトランプでも自由にコントロールできないですよ。だけど、関税の方は自分の思ったとおりに、この業界とかがやばくなったら引き上げるとかいろいろできるわけで、これはやっぱり国内産業を守るとしたらこの関税でいく。為替よりも関税というのはこれは非常にロジカルな考え方だと私は思っているんですけれども、特に今ドル安にしちゃうとアメリカにとって最も危険なインフレ再燃という問題が出てきちゃいますから、やっぱり関税で来るかな。  だから、関税に関してトランプはかなり真剣だと思うんですよ。だから、真剣なときにはやっぱり相当なものをぼんとぶつけなくちゃいけないと思うんで、関税ゼロですかというのをちょっと頭の体操にでもしていただければと思ってお聞きしました。いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) その辺も含めてこれから米国から発表される中身をよく見ていかなきゃならないと思いますが、ただ、もう委員御承知のように、我が国の平均関税率って米国より低いんですね、今でも。ですから、その低い中で今のこういったいろんな議論が出てきているわけですから、じゃ、ゼロにしたところでどういうことになるのかなという思いを持ちながら聞かせていただきましたが。  いずれにしても、米国からどういう話が出てくるのか、それをしっかり見極めて、我が国は当然我が国の国益を守るという観点からしっかりとした対応をしていく必要があると思っておりますし、それから、関税については、先ほどから申し上げておりますように、やはり農業を始め国内産業をしっかり守っていくという観点から既に実施をしてきているわけでありますから、これを撤廃するという考えは現在持ってはおりません。

藤巻健史日本維新の会

○藤巻健史君 是非、いろいろ議論して、ベストな、日本にとってベストな方法を考えていただければと思います。  ありがとうございました。

上田清司国民民主党・新緑風会

○上田清司君 国民民主党・新緑風会の上田清司です。  自由貿易こそ我が国の立国の基盤でもありますし、自由、公正、公平な経済秩序が我が国の生命線、関税制度の枠組みはしっかりこの点を踏まえるべきではないかと思います。とりわけ、消費者保護、中小企業の発展を始め、国内産業の振興に寄与するものでなければならないと考えます。この点から考えると、今回の関税定率法等の一部を改正する法律案は全体として妥当ではないかと考えます。  財務大臣にお伺いしたいと思います。適用期限の延長、あるいは暫定税率の引下げ、また工業品の個別品目の関税率の見直しについて基本税率を無税にするなど、国益を踏まえた措置であると理解しておりますが、当面する課題を明らかにした上で、いま一度提案理由を説明いただきたいと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 関税については、特に暫定税率については常に見直しを行う必要があるとの考え方から、毎年度、物資所管省庁より要望を提出いただいた上で延長等の可否を検討しております。  その際には、先ほどからも御説明申し上げておりますように、国内産業保護、また消費者等の利益の確保を図る観点、また時々の国内産業、国際交渉の状況、国際市況も踏まえて、暫定税率を引き続き設定する政策上の必要性があるのか、また現行の暫定水準は適当なのかといったことを確認しながら進めてきているところでございます。  今回においては、今委員からお話がありました、令和七年三月末に適用期限が到来する暫定税率についてその適用期限の延長と、個別品目の関税率について工業品四品目の基本税率又は暫定税率を無税とする見直し、さらに特別特恵税率の適用対象について後発開発途上国に準ずる国を対象国に追加等の事項を、先ほど申し上げてきた論点の中で提出をさせていただいたということであります。

上田清司国民民主党・新緑風会

○上田清司君 個別品目の関税率の見直し、特に鉱工業製品について、経済安全保障の観点からいかがかなと思われる節があります。  よく工業物質について、私も知見があるわけではありませんが、リチウムビスボラート、あるいはシクロヘキシルアンモニウムブロミド、シクロヘキシルアンモニウムヒドロキシド、何か舌が引っかかりますけれども、ヘキサンジオール、この品目に関して言えば、いずれも自動車関連の非常に重要な原料であります。しかも、輸入国がもう特定の国に限定されておりますので、経済安全保障上、この状態が続いていいのかなという懸念を私自身は持っておりますが、この点についてはいかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 今回の令和七年度関税改正においては、国内関連産業を成長させるという観点から、工業製品の原料となる、今お話があった四品目の鉱工業品の関税率を無税とすることとしております。  この四品目に係る輸入先国の数は限られていることも踏まえ、国内生産の可能性などについて物資を所管する経済産業省と検討いたしました。いずれの品目も現状、生産コスト等の観点で国内生産が困難であること、また、無税化することがこれらの品目を使用する国内産業の国際競争力を強化し、かつ調達安定性を確保することに資するということから、関税率を無税としたものであります。  なお、四品目のうち、リチウムイオン電池の製造に利用されるLiBOB、リチウムビスボラートですね、については、蓄電池は経済安全保障の観点から重要であり、そのサプライチェーンの将来的な展開を受けて、将来的な国内産業の育成といったLiBOBの将来ニーズをよく見極める必要があることから、基本税率ではなく暫定税率で無税とさせていただいております。  他の三品目については、今申し上げたような観点も含めて基本税率の無税化を図ることとしております。  そうした意味において、委員の問題意識も踏まえながらとなっている改正内容と認識をしております。

上田清司国民民主党・新緑風会

○上田清司君 やや化学合成物について詳しい者から少し話を聞いてみました。  日本で作られないわけはないような物質だと聞いておりますが、経済産業省の方にお伺いしたいんですが、あえて作れないわけではないにもかかわらず作らないで海外に依存している、あるいは当面海外に輸入をするような形で対応をしているということについて改めて伺いたいと思いますが、どうでしょうか。

浦田秀行経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(浦田秀行君) お答えいたします。  御指摘の鉱工業品四品目につきまして、なぜ国内製造できないのかについてのお尋ねでございますけれども、これら四品目につきましては、国内で原料調達することができないことでありますとか、あるいは生産コストなどの観点で採算性の確保が困難な状況にあることなどを理由として、国内で製造されていないものというふうに認識をしてございます。  そのような状況の下で経済安全保障との関係をどう考えるかということでございますけれども、輸入を担う国内企業におきましては、例えば、特定の国に依存するのではなくて、輸入先の国を複数確保するなど、経済安全保障や国内産業の競争力の強化の観点も踏まえて対応を行っているものというふうに認識をしてございます。

上田清司国民民主党・新緑風会

○上田清司君 中身は分かりましたが、できるだけ輸入国の数を増やす、あるいは国内で可能なものに挑戦していくという、そういう対応をしていただきたいということをお願いしたいと思います。  続いて、ミニマムアクセス米についてお伺いしたいと思います。  御案内のように、ミニマムアクセス米は国産米保護を条件に四十二・六万トンを導入されていたわけでありますが、その後、少しずつ増えていきまして、現在では七十六・七万トンに上がっております。農水省は、米の需要について毎年十万トンずつ減少していると、こういう話なのに、なぜミニマムアクセス米を増やしているのか、この点についてお伺いを一つしたい。  それから、ミニマムアクセス米の損益を見ますと、令和五年だけでも六百八十四億円も損失を出している、こういう課題について、なぜたくさんこのアクセス米を増やし、かつ売買差損を出しているのか、この点について聞きたいと思います。

滝波宏文自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(滝波宏文君) お答えいたします。  米のミニマムアクセスは、ガット・ウルグアイ・ラウンドにおいて、交渉以前には輸入がほとんどなかった米につきまして、農業分野以外の分野も含む全体のパッケージの一つとして全ての加盟国の合意の下に設定されたものであります。その際、米のミニマムアクセスの数量については、一定期間毎年増大することも併せて約束してございます。この結果、その際の合意に基づき、ミニマムアクセス数量は、一九九五年当初の四十二・六万トンから、五年後の二〇〇〇年以降は七十六・七万トンとなってございまして、この数字が続いているわけでございます。  当時から米の消費量は減少はしてございますけれども、ガット・ウルグアイ・ラウンドの交渉の中で全体のパッケージの一つとして全ての加盟国の合意の下に設定されたこのミニマムアクセス米の輸入数量を見直すことは極めて困難であると言わざるを得ません。実際、今年一月にも主要な輸出先国に見直しを働きかけたりしてございますが、やはり見直しというのは困難という状況でございます。  そしてまた、財政負担の件でございますけれども、ミニマムアクセス米については、国産米の需給に悪影響を与えないよう国家貿易で管理してございます。その結果、売買差損や管理経費に係る財政負担が生じてございますが、加工用や新たな仕向け先の開拓にも努めるとともに、保管、運送、売買の管理業務の民間事業者への委託等、こういった高い売却あるいは効率化みたいなことを努めまして、経費の節減に努めることで財政負担の削減に向けた努力を続けてまいりたいと考えてございます。

上田清司国民民主党・新緑風会

○上田清司君 今お話しのように、海外との合意に基づいてそこそこ一定程度受けざるを得ないという趣旨も理解しないわけではありませんが、そうしたものを押し返す力も必要ではないかというふうに私は思います。  食料自給率も三八%からびくともしないじゃないですか。しかも、毎年減反政策で三千五百億円も使って、しかも米の価格がいつの間にか二倍になっているという、このことについてはどのように整理をされるんでしょうか、農水省として。

滝波宏文自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(滝波宏文君) まず、減反政策につきましては二〇一八年に廃止しておりまして、既に農業者や産地の自らの判断、経営判断による生産に移行してございます。  その上で、御指摘のように食料自給率は、自給可能な米の消費量が減少する一方で、海外からの輸入に依存している油脂、飼料を多く使う畜産物の消費量が増大してきた、こういった消費の傾向によりまして、まさに御指摘のように近年横ばいで推移してございます。  現在の食生活を維持しつつ、そして現在のこの農業構造の下で自給率一〇〇%を目指すのであれば、我が国の農地面積の実は三倍必要だという状態でありまして、そういった農地上の制約がある中、食料安全保障の確保のため、我が国の農地を最大限活用すべく、米を始めとして、輸入依存度の高い麦、大豆や飼料用作物の生産性向上等により、国内の農業生産の増大を図るとともに、安定的な輸入及び備蓄の確保を図ってまいりたいと思います。

上田清司国民民主党・新緑風会

○上田清司君 米の生産、潜在的な生産能力は一千四百万トンと聞いておりますけれども、これが可能になれば食料自給率はどのくらいになるんですか。元々、そこまでできるだけの農地があるわけですから。それは、もし一千四百万トン、もし日本が、今七百万トンぐらいしか作っていないわけですけど、倍ですね、ちょうど。そうすると、自給率はどのくらいになるんですか。

山口潤一郎農林水産省農産局農産政策部長

○政府参考人(山口潤一郎君) お答え申し上げます。  事前に御通告ございませんでしたので、数値でございますので、ちょっと私ども、今手元に数値を持ってございません。

上田清司国民民主党・新緑風会

○上田清司君 でも、潜在能力が一千四百万トンということぐらい分かっているわけですから、それがもし可能になればどのくらい自給率が上がるかぐらいの試算ぐらいしておいてくださいよ、頭の中に。分かるんですか。どうぞ。

滝波宏文自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(滝波宏文君) 消費との兼ね合いになるわけでありますので、本当に全部そのお米を国民の皆さんが食べていただけるかと、こういったことも関わってまいりますので、一概に数値は出てきません。  そういう意味でも、ただ、今我が国のやはり作っているものを食べていただく、食べるぜニッポンというのをせんだって、あのALPS処理水の放出の中で、中国等が禁輸をしてホタテ等が消費が心配された中で、国内でも食べてもらうというふうなことの中で、そういうアクションも農水省としてはしてございますけれども、そういうことも働きかけながらの食料自給率の向上ということを頑張っていきたいと思います。

上田清司国民民主党・新緑風会

○上田清司君 今の話はおかしいですね。先ほど、農地が今の三倍にならないと食料自給率が達成することができないと言って、そういう試算をしているわけじゃないですか。で、違う話をしたら、今度は消費がそこまでできるかどうか分かりませんからというような話になっているじゃないですか。  当たり前ですよ、七百万トンが一千四百万トンになると私は言ってはないんです、消費が。潜在的にそのくらいありますねと、それは自給率になったらどのくらいですかということを確認したんです。  その上で、例えば七百万トンは輸出をするような仕組みづくりができないか、できるかということなども当然農水省として考えていかなくちゃならないと、私はそんなふうに思っているんです。そして、日本の食料事情が悪くなったり、あるいは世界の食料事情が悪くなったときには輸出を極力止めて国内に回すとかですね、そういう仕組みをつくっていかなければ、いつまでたっても食料の安全保障なんか到達できるわけないじゃないですか。そのことを申し上げたくて前段の部分を言ったんです。  基本的にこの七百万トンという今の生産量、これを増やしながら消費を増やすこと、あるいはまた輸出を増やすこと、そういったものは農水省としての戦略にないんでしょうか、このことを伺います。

滝波宏文自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(滝波宏文君) 現在、昨年成立いたしました農政の憲法と言われる食料・農業・農村基本法に基づきまして、次期基本計画ですね、食料・農業・農村基本計画、閣議決定するものでありますけれども、それの検討をしているところでありますが、そちらにおきましては、先生御指摘のように、輸出も含めて米の生産量を増やしていくというふうなことをトライしようとしているところでございます。頑張りたいと思います。

上田清司国民民主党・新緑風会

○上田清司君 時間になってまいりましたので確認をさせていただきたいと思いますが、昨年の夏、スーパーなどの店頭から米が消えました、突然、七月ぐらい。そして、八月末から九月に新米が入ってくるから、価格は落ち着くから備蓄米は放出しないと、当時、坂本農水大臣がコメントしておられました。しかし、そんなに出回らなく、出回っても価格は高止まりのままでありました。現在も価格がそのままです。  備蓄米を二月に放出することを決めました。昨年の段階では放出しないことを決めておられたわけですけど、なぜなのか。そして、備蓄米が六十キロ二万五千円前後で入札されているんですけど、なぜ価格が下がらないんでしょうか。私も、昨日、四つのスーパーを見てまいりました。ほとんど下がっていませんね。なぜ下がらないのか、この点について伺いたいと思います。

滝波宏文自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(滝波宏文君) 一昨年の令和五年産米も、それから昨年の六年産米も作況は一〇一と、いずれも悪くない状態でございまして、生産量は令和六年産米は前年より十八万トン多い状況で、民間在庫と合わせて需要量を上回る供給量となってございました。こうした中、昨年八月に南海トラフ巨大地震の臨時情報が発令され、その後の地震、台風等で買い込み需要が発生し、スーパーで品薄となったことがきっかけとなり、集荷競争が発生したところでございます。  この結果、今申し上げたように、米の生産量が前年より多いにもかかわらず、集荷の大宗を担っている大手の集荷業者の集荷量が前年と比べて二十一万トン減となり、通常のルートでの米の供給に滞りが生じて店頭の価格が大きく上昇したところでございます。  これ、大臣も申し上げているように、生産者からいたしますと、平成の初めの三十年前の価格に戻ってきて、やっとほっと一息というふうな状態だったというふうなことではありましたが、非常にそこからある意味ハイパーインフレーションというか、急激な高騰になってきてございまして、そういう状況の中で、今申し上げた目詰まり、これの状況がエビデンスとして確認できるようになったことから、年明け、政府備蓄米の放出を発表しまして、そして二十一万トンの売渡しを決定したわけであります。  第一回目の入札分の十四万トンが落札してございまして、これについては三月十八日から引渡しを順次開始しております。早いところで今週頃から店頭に並び始めるということかと存じますけれども、実際にこの備蓄米が消費者の手元にしっかり届いていくというのはこれからであるというような状態でございまして、今回の備蓄米の放出の効果について現時点で確定的に申し上げることは難しいと存じてございます。第二回目の入札、これも先週終了したところでありまして、今後も必要に応じて更に放出量を拡大することも検討することとしてございます。  こうした取組を通じまして、流通の目詰まりを解消し、結果として上昇した価格が落ち着くことを期待してございます。

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 時間が来ております。

上田清司国民民主党・新緑風会

○上田清司君 ありがとうございました。時間が来ましたので、終わります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 日本共産党の小池晃です。  関税定率法の改正については、必要な措置ですので賛成いたします。  税関職員について聞きます。  昨年十月、関税・外国為替等審議会関税分科会では、越境電子商取引の拡大に伴って輸入許可件数が大幅に増加しているというふうに報告されております。航空貨物、海上貨物について、二〇一八年と二三年の比較では何倍になったとされておりますか。

高村泰夫財務省関税局長

○政府参考人(高村泰夫君) 航空貨物の輸入件数につきましては、二〇二三年は約一億三千万件で、二〇一八年と比較して約三・七倍となっております。  海上貨物の輸入件数については、二〇二三年は約一千万件で、二〇一八年と比較して約二・三倍となっております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 配付もいたしましたが、実態としては、非常に業務量増加しているけれども、定員はほとんど増えていないと。  昨年の委員会で私、質問して、鈴木前大臣は、税関職員の負担が増加していると、指摘のとおり更なる人員確保など必要な体制整備を図ると答弁されました。  税関の職場の実態、現場の実態は、全国税関労働組合によりますと、税関職員のうち千四百五十名開示請求したところ、二〇二三年七月から二四年六月までの間で、超過勤務が過労死ラインの月八十時間以上が百八十三名、そのうち百時間以上が四十六名なんですね。  大臣、水際で国を守る使命を持って、誇りを持って働いている税関職員、定員増を図るべきではありませんか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 今説明をさせていただきましたように、税関取り巻く環境、大きく変わってきております。  越境電子商取引の拡大に伴う輸入件数の増加、また経済安全保障上の脅威の高まりを受けた輸出貨物への対応の厳格化、訪日外国人旅行者数の増加、さらには不正薬物押収品の高止まりや密輸手口の巧妙化など、近年取り巻く環境は大きく変化しており、税関に求められる役割は一層高まっております。そうした中で、こうした多くの課題に対処する税関職員の負担も御指摘のように増加しているところであります。  このため、AI等の先端技術を活用するなど税関職員のDXの推進等に取り組むことで、税関職員の負担軽減や税関業務の更なる高度化、効率化を図るとともに、令和七年度予算において、人員面での体制整備を図るということで、予算上五十五人の増員を計上するなどしているところでございます。  今後とも、税関業務の見直し、効率化等を一層進めるとともに、税関に求められる役割を果たすため、必要な定員の確保を含む体制の整備に最大限努め、また、税関業務に当たっていただいておられる職員の方々がその職務にしっかりと取り組んでいただける環境の整備に努力をしてまいります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 昨年、鈴木大臣も八十名増員したというふうに答弁されたんですけど、令和六年度ですね、実際には、その前年末に期限が切れた四十八名っていて、差し引くと三十二名だったんですね。今年も、五十五名って今おっしゃいましたが、実質四十五名増だと聞いております。  やっぱり多くの職場ぎりぎりでやっているわけで、定員削減ありきの合理化計画はやめて、抜本的な増員をすべきだということを申し上げておきます。  外務省に聞きます。トランプ米大統領が発表した自動車と自動車部品に二五%の関税を掛けるという措置は、日米貿易協定違反ではありませんか。

林誠外務省大臣官房審議官

○政府参考人(林誠君) お答え申し上げます。  日米貿易協定との整合性につきまして断定的に申し上げることは差し控えさせていただきたいと思いますけれども、今般、米国政府が自動車、自動車部品に対する関税措置を日本も含む、含める形で発表したこと、これは極めて遺憾であると考えております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 いや、私は断定的に言えると思いますよ。だって、これトランプ大統領は、日本の自動車や部品に追加関税課さないというふうに五年半前に確約しているわけですから。石破首相も、貿易協定に反するという見解も首肯し得ると予算委員会で述べました。  大臣、これ遺憾であると、極めて遺憾であるとおっしゃいましたけど、これ貿易協定違反でしょう。どう対応されるんですか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) まず、二〇一九年九月の日米共同声明において、両国は、協定が誠実に履行されている間、両協定及び本共同声明の精神に反する行動を取らないと明記をしているところでありまして、これが日本の自動車、自動車部品に対して米国が追加関税を課さないという趣旨であることは、当時の首脳会談において安倍総理からトランプ大統領に明確に確認されているものと承知をしております。  こうした点も踏まえて、米国政府には、我が国からこれまで様々なレベルで我が国の懸念を表明するとともに、我が国が対象の措置となるべきではない旨申し入れ、また、今般の発表を受けて改めて、今般の措置がこうした経緯に照らしても極めて遺憾であり、措置の対象から日本を除外するよう強く申し入れているところであります。  我々としては、石破総理からもあらゆる選択肢が検討の対象との発言があったところであり、関係省庁とも連携しながら、しっかりとした対応を取り組んでいきたいというふうに考えております。  なお、日米貿易協定違反であるかどうか、これは外務省の方で今答弁させていただいたので、私どもとしては、その答弁を踏まえて対応させていただきたいと思います。

小池晃日本共産党

○小池晃君 総理は、協定違反という見解も首肯し得ると言っているんですからね。これ、どう見たってこれ協定違反だ。  そもそも自由貿易というのは、これは新自由主義のメインスローガンだったわけですよ。アメリカはその旗頭だったわけですよ。NAFTA、北米自由貿易協定、これやってきた。これが世界の先駆けになったわけでしょう。そうした路線やってきたのに、私たちは、経済主権、食料主権は大事だから、関税の撤廃、反対してきましたよ。でも、やっぱりアメリカがその先頭に立って進めてきた自由貿易路線ですよ。それがなかなかうまくいかなくなったんだといって、これを、ツケを他国に押し付ける。で、いきなり二五%。  大臣、こういうやり方、いきなり二五%の関税を突き付けるようなやり方というのは、これどう考えたって理不尽過ぎると思いませんか。率直な御意見をお伺いしたい。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどの日米貿易協定違反の関係でいえば、やっぱり今回の措置は、日米貿易協定及び日米の共同声明の精神に鑑みれば、私自身として疑問なしとはしないというふうには考えております。  その上で、一連のこの関税政策が発表してきているところでありますが、今般の自動車等に対する関税措置を含め、米国による広範な貿易制限措置は、日米両国の経済関係、ひいては世界経済や多角的貿易体制全体等に大きな影響を及ぼしかねないと懸念をしているところであります。  総理からも改めて先ほど申し上げた指示が出てきておりますので、それにのっとって的確な対応をしていきたいと考えています。

小池晃日本共産党

○小池晃君 これまで石破政権は、トランプ氏との個人的な信頼関係を構築するとか、あるいは、関税措置を回避するために対米投資を一兆ドルに引き上げると約束してきたけど、何の役目も果たしてこなかったということですよね、これ。  LNGの輸入拡大まで合意をしているわけですよ。これ、トランプ政権は、人類的課題である気候危機の打開にも背を向けてパリ協定から離脱した。こうしたトランプ政権の対応を容認し、へつらうものだと私は思います。  資源エネルギー庁に聞きますが、二〇二三年度LNG輸入量と対前年度からの増減幾らか、そのうち外―外取引量、すなわち海外への転売量と対前年度からの増減は幾らでしょうか。

和久田肇資源エネルギー庁資源・燃料部長

○政府参考人(和久田肇君) お答えを申し上げます。  日本の二〇二三年度のLNG輸入量は約六千四百八十九万トンでございまして、前年度と比べて約八%減少してございます。また、日本企業が取り扱うLNGのうちに国内需要向けではない国外に向けられるLNG取引、いわゆる外―外取引の量は、二〇二三年度は約三千八百二十五万トンでございまして、前年度と比べて約二一%増加してございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 結局、今お配りしましたように、資料にあるように、国内で実際に使った量の半分を海外に転売しているわけですね。その比率増えているわけですよ。  こうしたことやっていたら、結局、アメリカからLNGを輸入しても、もうアラスカの割高なLNGをつかませるだけで、海外に転売する、そういう量が増えるだけじゃありませんか。

和久田肇資源エネルギー庁資源・燃料部長

○政府参考人(和久田肇君) お答えを申し上げます。  まず、我が国におきまして、新産業による今後の電力需要の拡大などを現時点で確度を高く見通すことが難しい状況でございます。そうした中で、エネルギーの安定供給を前提としながら脱炭素と経済成長を実現していくには、引き続き必要な量のLNGを確保していく必要があるというふうに考えてございます。  いわゆる外―外取引でございますけれども、それを含む日本企業のLNG取引量の拡大につきましては、まず、需要が変動する中においてもLNGを安定的に確保して、国際市場における日本企業の交渉力、それから影響力の維持と向上、それから緊急時の国内需要への融通余力の獲得に寄与するというふうに考えてございます。  また、アラスカも含めたアメリカの話もございましたけれども、アメリカからのLNGの更なる購入に当たりましては、具体的なプロジェクトの経済性、それから供給開始時期、供給量等の精査が必要不可欠と考えてございます。  いずれにいたしましても、政府としては、外―外取引を含むLNG取扱量の目標の下、LNGの安定供給の確保に向けた取組を進めてまいりたいと考えてございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 トランプ氏は先日の施政方針演説で、アラスカで世界最大級のパイプラインの建設取り組んでいる、日本などの国は何兆ドルもの資金を投じてパートナーになることを望んでいるというふうに言っているんですよね。もう高値でつかまされるのは明らかだと私思うんですよ。さらに、政府は非関税障壁の見直しまで検討始めたと。トランプ政権に更に貢ぎ物を差し出すんですか。こんなことやっている国は世界にないですよ。  私は、逆に、LNGの購入ももうやめると、あるいは一兆ドルの対米投資やめるぐらいのことを突き付けるべきではないかと。カナダ政府は、ロッキード・マーチンのF35の購入検討を取りやめるようにカーニー新首相は指示をしたというんですね。やっぱりこういう毅然とした対応が今、日本政府には求められているんじゃないですか。いかがですか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 石破総理も言われておられますように、大事なことは、いかに日本の国益を守っていくのかということでありますから、お互い何かやり合ってお互いがシュリンクしてしまったってこれは意味がないし、もちろんおっしゃるように一方的に譲渡するというのもあり得ないことだと私は思っております。  そういった中で、今、これまでもこうした日本に対する措置を除外するよう申し上げてきているところでもありますし、今後ともそうした対応を図っていく必要があると思っております。  また、一兆ドルの話もありましたけれども、こうした話も、まさにこうしたことがやれるのも、良好なビジネス環境があり、またそうした中での日本企業が収益を確保していけるからこそ初めてそうした投資ができるんだ、こういったことを含めて、しっかり米国大統領を始め政府に対して我が国の立場を説明していきたいというふうに考えております。

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 時間でございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 はい。  私は、やっぱり、国連憲章も国際法も踏みにじって国際的な合意も平気でほごにするような政権にいつまでも付いていくのかと、対米追従の政治は見直すべきだということを申し上げておきたいと思います。  終わります。

神谷宗幣各派に属しない議員

○神谷宗幣君 参政党の神谷宗幣です。  今回は、関税定率法の一部を改正する法律案に関連して質問をさせていただきます。  先ほどからもほかの議員の方もアメリカの自動車に対する関税二五%追加という話が出ておりまして、いろんなやり取りありましたので、少しちょっと聞き方、ニュアンス変えるかもしれませんので、修正させてください。  まず、こういったトランプさんの、トランプ大統領の一連の関税の狙いですね、どういった狙いでこういうことをされているのかというところを大臣のお考え、対応はさっき聞きましたので、どういう狙いでされているのかという部分だけ大臣のお考え聞かせていただけますか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) 一連の関税措置の狙い、これなかなか、向こう側の狙いですから、我々なかなか把握するのは難しいところでありますし、大統領と、おっしゃっていることと、それからいろいろ大臣がおっしゃっていることも必ずしも整合性があるのかなと思うところも正直ありますが、米国が言っておられる中で例えば今般の自動車に係る関税措置については、米国の安全保障に不可欠な自動車産業の保護等を目的としていると、こういうふうに主張していると承知をしております。

神谷宗幣各派に属しない議員

○神谷宗幣君 先ほどほかの議員との間の中で、関税の目的のところで、国内産業の維持とそれから税収の確保だというふうなところで、私は、トランプさん、やっぱり両方発言されているので、取りあえずアメリカの製造業を復活させるということと、それから、税収を、関税収入を上げることによってアメリカ人に対する税金を減税していくというようなことを考えておられるのかなと。無税にするとか、そんなこともおっしゃったことがあるので、それ全部我々に掛けられたらたまらないなと思うわけですけれども。  自動車はやっぱり日本にとっても大きいんですよね。アメリカにとっても大きくて、アメリカなんかは、GMが、アメリカの会社にもかかわらず、メキシコに全部工場持っていっているものですから、もうアメリカの販売台数の半分は輸入だということなんですね。トヨタは北米工場ありますから、どれぐらいかなと思って調べてみたら、トヨタもやっぱり半分ぐらいは輸入品になっているんですね、アメリカからすると。  だから、結構、この関税は日本にとっても結構ダメージがあるなというふうに考えているんですけど、これ、早く対応を決めてあげないと、日本にとって自動車産業は非常に大きな産業ですから、対応決定までに時間掛かると国内産業のダメージが広がってくると思うんですけれども、どういったダメージが今後あり得るかというところを、大臣、お聞かせください。二番のところは、消費税のところ飛ばして。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) その日本の企業へのダメージということであれば、これもし、ちょっと経産省からお話をさせていただいた方がいいんだろうと思いますが。  日本の製造業における自動車産業の割合等を含めて大変大きなシェアを持っているわけでありますし、加えて、今委員お話があったように、日本の企業が、もちろん米国にも投資をして米国でも生産していますけれども、メキシコ、カナダにも投資をし、そこから入れている。また、そこに対して日本の部品メーカーがそうした国に輸出をし、そしてそれがアメリカに入る、あるいは場合によってはアメリカに輸出をする。  そういう様々なことを考えると、今回の二五%というものは日本の企業にとっても経済にとってもその影響がどうなるかしっかり見極めていかなきゃならないというふうに考えておりまして、まず、そのためにも、これまでも、先ほどからも答弁させていただいておりますけれども、やっぱり日本のこれまでのいろんな貢献をしてきたこと、そして、今後の対応を含めて、やっぱり日本を除外すべきだということをこれまでも申し上げてきましたし、今後とも申し上げていくと同時に、こうした処置が行われると、結果として国内の経済あるいはそれぞれの国民の生活に影響が生じる、こういったことに対してどういう対応を取るのか、これは政府内でもしっかり今議論を進め、そして必要な措置を講じていきたいというふうに考えています。

神谷宗幣各派に属しない議員

○神谷宗幣君 ありがとうございます。  今聞いていますと、やっぱり市場に、状況不安定なので設備投資ができなくなっているということなんですね、物づくり、製造業の方々が。今、国内の経済で何とか立て直していこうと今している状況ですけど、トランプさん替わられて、こういう経済状況どうなるか分からないという中で、国内が設備投資できないねというふうな話になっているというところで、なるべく気持ちを尽くして交渉していきますというのはそうなんでしょうけれども、これ時間掛かると結構ダメージが大きくなってくると思いますので、一定の方向性を、やはり、まあトランプさんにはもちろん交渉ですけど、国内に対して一定の方向性を示しておくことが非常に必要かなというふうに思いますので、それはもちろん経産省もあるんですが、この税に関することに関しては大臣の所管だと思いますので、是非早めに方向性を決めていただきたいなと思っております。  消費税のところは、私は何を言いたかったかというと、質問はもうカットするんですけど、石破総理も、食品の消費税に関しては減税も一概に否定するものではないというふうに、食品に関してはちらっとおっしゃったんですけど、私たちは前から言っているように、やっぱり輸出補助金みたいな形になっていますので、そこを交渉材料には使ってもらいたいなというふうに思っています。  消費税、もちろん還付金なくなるのは輸出企業にはマイナスもありますけれども、それ国内産業にまた返ってくるお金、九兆円分ですね、そういった分もあると、国民の懐に返ってくるお金あると思いますので、そういったことは交渉材料に使っていただきたい。これは要望にしておきます。  次、テーマを変えますが、日本は、先ほど述べました、自動車産業を守るために農業でかなり譲ってきて、自動車産業を守るために日本の農業はかなり不利益を被ってきたという過去の経緯があると私は感じています。  今回の米の関税にしても、ホワイトハウスのレビット大統領報道官という方が三月十一日の記者会見で、日本はアメリカから輸入している米に七〇〇%もの高関税を掛けているんだというふうな形で日本を名指しでその姿勢を批判をしてきているんですけれども、私、これ正しくないとは思っているんですが、日本はどのぐらいのお米を海外から今輸入していて、そのうちアメリカ産の米の割合は何%か、それから輸入米のおおよその日本での流通金額、それから関税の掛け方ですね、それについて併せてお聞かせください。

山口潤一郎農林水産省農産局農産政策部長

○政府参考人(山口潤一郎君) お答え申し上げます。  お米の輸入に関しましては、ガット・ウルグアイ・ラウンド交渉合意に基づきまして、毎年度七十六・七万トンのミニマムアクセス米を輸入してございます。令和六年度は、そのうち米国からの輸入が三十四・六万トン、約四五%でございます。このミニマムアクセス米につきましては、国家貿易ということで、輸入差益のみで輸入をして、関税は無税ということになってございます。  国家貿易以外の米の輸入につきましては、従量税として一キログラム当たり三百四十一円の枠外関税、これを課してございます。輸入量は僅かでございます。この従量税、価格に対するパーセントで設定してございますけれども、従価税に換算するとすれば、価格が幾らであるか、生産国、品種等によって様々ということで、これはなかなか数字をお示しすることは難しいと思います。  民間貿易による輸入価格でございますが、こちらも把握はしておりませんけれども、ミニマムアクセス米のうち主に主食用に流通しているSBSのお米でございますが、例えば直近の令和六年十二月入札におきましては、米国産のウルチ精米中粒種の平均価格、これは消費税抜きで見れば、輸入価格は一キログラム当たり百九十一円、卸売業者への販売価格は一キログラム当たり四百八十三円となってございます。  こういった民間貿易の方の米の輸入につきまして、収支がプラスになるかどうかという点につきましては事業者ごとに判断をされているものと考えてございますが、ミニマムアクセス米につきましては、国産米の需給に悪影響を与えないように国家貿易で管理をするということになってございますので、その結果として売買差損あるいは管理経費に係る財政負担が生じているところでございます。

神谷宗幣各派に属しない議員

○神谷宗幣君 七〇〇%ということにはならないんだろうというふうには改めて確認ができましたし、それから、今市場で、これちょっと通告していなかったんですけど、スーパーに外国米がたくさんあふれているじゃないかというふうに怒っている国民も結構いらっしゃるんですけれども、これ、何で外国米が今スーパーに並んでいるということになるのか、少し簡単にお聞かせいただけますか。

山口潤一郎農林水産省農産局農産政策部長

○政府参考人(山口潤一郎君) 現在スーパー等に並んでいる外国産米は、先ほど御説明をいたしましたミニマムアクセス米のうちSBSで輸入されているお米であろうというふうに考えてございます。

神谷宗幣各派に属しない議員

○神谷宗幣君 ありがとうございます。  今、米不足なんですけれども、こういうときこそやっぱり国内でしっかりと流通を回していくべきであって、安易にこれを増やすということは考えておられないというふうに思いますので、そういったところが国民すごく不安で、どんどん入れるんじゃないかと、日本の農業ますます駄目になるんじゃないかというふうな声もありまして、昨日も令和の百姓一揆という形で全国十何か所でいろんな方がデモをされていて、すごく皆さん不安になられていると思うので、是非この辺しっかりと、絶えず絶えず発信をきちっと農水省からしていただかないと、我々も政治家として突き上げを食らいますので、そこのところの説明をしっかりと果たしていただけないかなというふうに思っております。  時間の関係もありますので、ちょっと生産量のところはさっき上田議員の方からも触れられましたので、三番に行きたい、三つ目の質問に行きたいと思いますけれども、日本は毎年どれぐらいの米を海外に今輸出しているのか、また日本が輸出する米のキロ当たりの平均金額と、アメリカが日本の米をどれぐらい買って、どのぐらいの関税を掛けているか、端的にお聞かせください。

山口潤一郎農林水産省農産局農産政策部長

○政府参考人(山口潤一郎君) お答え申し上げます。  日本産米の輸出量でございますが、全体で二〇二四年で約四・五万トンとなってございます。こちらは直近五年間で約二・六倍になっております。価格については、品種や産地による違いもございまして、なかなか一概に申し上げることは難しゅうございますが、米国向けにつきまして、二〇二四年の貿易統計から機械的に算出をすれば、一キロ当たり二百八十八円程度で輸出をされていると考えてございます。アメリカへの輸出量は二〇二四年で八千七百八十四トンとなってございまして、米の輸出全体に占めるアメリカ向けの割合は約一九%、またアメリカが日本産米を含めて精米の輸入に課している関税、これは一キロ当たり一・四セントとなってございます。

神谷宗幣各派に属しない議員

○神谷宗幣君 そうなんですね。米、大体日本で七百万トンとか七百五十万トンぐらいの消費の中の四・五万トンが大体輸出されていると。これは、でも、伸びていて過去最高だと言っても、七百万トン分の四・五万トンですから、それを何か国民が食べられないのに海外にどんどん売っているんじゃないかというのは、数字的には当たらないということなのかと思います。  アメリカはそんなに日本の米を買っていないし、大して関税も掛けていないということというのも数字で分かりました。  この日本の米に対して、入ってくる米に対して日本がすごく関税を掛けているというのはやっぱり日本の農家を守るという目的だったと思うんですけれども、今、日本の農家は守られていなくて、どんどん数も減って所得も下がっているということで、繰り返しになりますが、昨日のようなデモが起きるわけですけれども、関税以外でどういった方法で農家を守ろうと考えておられるのか、簡単に方針をお聞かせください。

山本佐知子自由民主党農林水産大臣政務官

○大臣政務官(山本佐知子君) お答えいたします。  食料安全保障を確保する上で、御指摘のとおり、本当にこの需給の安定に必要な米の生産量、そして農家を守るということは大変重要なことだと考えております。  まず、米に関してですけれども、生産性向上に向けた支援策、またセーフティーネット対策、今現在もしっかりと講じております。とはいえ、需給のバランスであったり、また担い手が激減をしておりますので、こうした山積みの課題にしっかり対応していくという観点から、私たちも、水田活用の直接支払交付金、これを見直しをして、そして作物ごとの生産性向上等への支援へと政策構造転換をしている最中でございます。  また、特に米については、国内外の需要拡大、輸出も含めてでありますけれども、そして農地の大区画化、スマート技術の活用、品種改良等、積極的に推進をしてまいります。米の生産コストの低減を図って、そして国内における米の担い手の生産性の向上、また農家の皆様のやっぱり支援策というのもしっかり推進してまいります。

神谷宗幣各派に属しない議員

○神谷宗幣君 ありがとうございます。  トランプ大統領の政策の転換というのは、自由主義経済から保護主義の方に持っていくようなそんな流れで、小池議員さっきおっしゃっていましたけど、自分たちで始めておいて方向転換かよって非常に無責任なんですけど、でも、アメリカ、力ありますので変わってくるかもしれない。保護経済になると、やっぱり日本で全部賄わないといけない需要が出てきますので……

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 神谷君、時間が参っておりますので、おまとめください。

神谷宗幣各派に属しない議員

○神谷宗幣君 食料、水、エネルギー、特に食料ですね、しっかり自給しないといけないので、農家の所得補償が今復活を求められていますので、是非検討いただきたいと要望して、質問を終わります。  ありがとうございました。

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  関税定率法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、柴君から発言を求められておりますので、これを許します。柴愼一君。

柴愼一立憲民主・社民・無所属

○柴愼一君 私は、ただいま可決されました関税定率法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主・社民・無所属、公明党、日本維新の会及び国民民主党・新緑風会の各派並びに各派に属しない議員大野泰正君及び神谷宗幣君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     関税定率法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。  一 関税率の設定に当たっては、我が国の貿易をめぐる諸情勢を踏まえ、国民経済的な視点から国内産業、特に農林水産業及び中小企業の利益を十分に配慮しつつ、国民生活の安定・向上に寄与するよう努めるとともに、過度な恩恵を相手国に与えず調和のとれた対外経済関係の強化を図ること。  二 関税の基本税率を引き下げるための暫定税率については、その恩恵の規模や産業等について適用実態の公開を進めた上で、国内産業保護、消費者等の利益確保、国際交渉上の必要性等を具体的に考慮し、真に必要かつ合理的と認められるものに限り、適用期限の延長措置を講じること。  三 自由貿易が人類の繁栄と世界の平和をもたらすとの基本的な考えに基づき、自由で公正・公平な経済秩序の維持・強化を推進するため、我が国の関税制度を不断に見直すとともに、保護主義的な政策が広まらないよう、諸外国及び国際機関との連携を強化すること。その際、国内の食料・産業基盤への影響にも配慮すること。  四 ロシア等に対する輸出入規制や経済安全保障への対応及び覚醒剤等の不正薬物や金の密輸入阻止の観点から、税関においては、警察庁等の関係省庁との連携及び情報共有を強化しつつ、一層厳格な水際取締りを行うこと。  五 社会のデジタル化の進展等の技術革新、厳しさを増す安全保障環境など、税関を取り巻く経済・社会情勢が急速に変化する中で、適正かつ迅速な税関業務の実現を図り、覚醒剤等の不正薬物・銃器を始めとした社会悪物品や知的財産侵害物品等の国内持込みの阻止により国民の安全・安心を確保しつつ、本年開催される大阪・関西万博におけるテロ対策や展示物等の的確かつ迅速な通関等を通じ安全かつ円滑な開催に寄与するため、高度な専門性を要する職務に従事する税関職員の定員の確保、処遇改善、機構の充実、職場環境及び取締検査機器等を含む業務処理体制の整備等に特段の努力を払うこと。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) ただいま柴君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 全会一致と認めます。よって、柴君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、加藤財務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。加藤財務大臣。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨を踏まえまして配意してまいりたいと存じております。

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午前十一時五十六分散会

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