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217回国会参議院2025/03/27

財政金融委員会 第5号

発言数
65
登壇者
8
会派数
7
開催日
2025/03/27

会議録

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、神谷政幸君及び松川るい君が委員を辞任され、その補欠として牧野たかお君及び松山政司君が選任されました。     ─────────────

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  所得税法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、財務省主税局長青木孝徳君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 所得税法等の一部を改正する法律案を議題とし、内閣総理大臣に対する質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

勝部賢志立憲民主・社民・無所属

○勝部賢志君 立憲民主・社民・無所属の勝部賢志でございます。  今日は総理においでをいただきました。時間が限られておりますので、早速質問をさせていただきます。  午前中の予算委員会の集中審議でもありましたけれども、強力な物価高対策をするというような協議がなされたということが報道でありました。そもそも、参議院で予算審議をしている真っ最中に、予算後の話、しかも追加の対策に言及されること自体、国会軽視、参議院の予算審議を冒涜するものだと強く抗議をさせていただきます。しかも、更なる対策が必要ということなら、この予算審議の最中ですから、その予算の追加対策も提出をして審議をすべきだということを強く申し上げさせていただきます。  その上で、総理は午前中の質疑で、最善の予算というふうにおっしゃいました。けれども、その話の中で、食品の高騰対策あるいはガソリンの高騰対策などが更に必要があればという御発言がありましたけれども、物価高対策に何がどれだけ足りないという御認識なのか、改めてお伺いをしたいと思います。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 御指摘がありました先般の公明党斉藤代表との面会における発言につきましては、物価高対応に向けて新たな予算措置を打ち出すということを申し上げたのではなく、六年度補正予算や七年度予算案に盛り込んだあらゆる政策を総動員し、物価動向やその上昇が家計や事業活動に与える影響に細心の注意を払いつつ、物価高の克服に取り組んでいくと、その旨を申し上げたものでございます。  政府といたしましては、六年度補正予算で措置をいたしました施策を迅速かつ効果的に実施をするとともに、七年度予算案や税制改正法案を早期に成立させていただき、これに盛り込んだ所得税の基礎控除の上乗せによる所得税の減税、高校無償化の先行措置など物価高の克服に資する措置を実施していくことが重要であると考えております。  米の供給や価格に関しましては、私自身強い問題意識を持っておるところでございまして、備蓄米の放出につきましては、今月、第一回の入札を行い、今週にも店頭に備蓄米が並び始めるということでございます。流通の目詰まりが解消し、結果として、上昇した米価、米の値段の方でございますが、米価が落ち着くことを期待をいたしております。昨日から第二回の入札を開始したところでございまして、動向を注視し、必要ならばちゅうちょなく更なる対応を行うということでございます。  私どもとして、今御審議を賜っております予算案、これは最善のものとして出させていただいておるものでございます。これの早期成立、そしてまた着実な実施、これが何よりも肝要であると存じておりますが、私の発言で参議院の審議に御迷惑掛けたことは深くおわびを申し上げる次第でございます。

勝部賢志立憲民主・社民・無所属

○勝部賢志君 最善の予算ということなんですけど、私どもは最善だとは思っていなくて、極めて不十分だと思っていますので、財源をお示しをして修正案も提出をさせていただきました。けれども、そのことには、結果的にはそこに向き合うということもなく今こういう状態を迎えているということなので、極めて遺憾だと思っています。  ですけれども、今の発言聞いていると、参議院選挙目当ての補正予算、大型な補正予算を組むということなどは考えていないというふうに言っておられるように聞こえますが、確認をさせていただきたいと思います。そのようなお考えはないということでよろしいですか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 現状におきまして、今御審議をいただいております七年度予算、これの早期成立、執行をお願いするという、早期成立をお願いし、その暁には執行に万全を期してまいるということに尽きます。

勝部賢志立憲民主・社民・無所属

○勝部賢志君 参議院選目当ての大型予算、補正予算などというのは国民の皆さんには到底理解いただけるものではないということを改めて申し上げておきたいというふうに思います。  続いて、これも午前中の審議でもありましたが、企業・団体献金の見直しについてでありますけれども、まさに今特別委員会で議論がなされていて、それぞれに御努力をされているというのは十分承知をしております。けれども、非常にあと残された時間は僅かということと、議論がなかなかかみ合っていかない状況になって、最終的に国民に納得のいただける成案を得るためには、まさに総理がリーダーシップを発揮する、決断を求められるタイミングが近々来ると私は考えています。  しかるべきときには総理・総裁として覚悟を持ってリーダーシップを発揮すべきと考えますけれども、決意を含めて総理に見解を伺います。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 現場で今、残された日数僅かでございますが、最善を尽くして審議、真摯な議論が行われているということでございます。その行方というものを私ども注視をいたしておるところでございまして、現時点でどのようなときにどのようなことということを申し上げることはいたしません。

勝部賢志立憲民主・社民・無所属

○勝部賢志君 私たち立憲民主党は、野党五党派と共同で法案を提出をさせていただいております。国民民主党さんも野党がまとまればという話をされていますので、残された時間、我々は最大限の努力をして野党案、国民民主党さんも乗っていただければこれは野党だけで成立をすることができますので、その努力は最善に尽くしていきたいと思っております。  けれども、一方で、総理が国民の皆さんから理解を得るための案ということを考えたときに、総理が私たち立憲民主党の案に歩み寄っていただくということもこれはできるわけだし、そういう判断も是非、私はこの残された期間、総理として決断すべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 今各党で真剣な議論をいただいておるときに、内閣総理大臣という行政の長の立場で、このようなことであるべきである、あるべきだということを申し上げることはいたしません。それは、歩み寄るということは、議会でございますから、いろんなやり方はあるのだろうと思っております。そこにおいて、今この点においてこのように歩み寄るというようなことを私は確実に理解をする立場にもございませんが、本当に、それぞれの党の理事の方あるいは委員の方が本当に最善の結論を目指して真摯に御議論なさっておる、その結論というものを期待をするということに尽きるのでございます。

勝部賢志立憲民主・社民・無所属

○勝部賢志君 私が申し上げたのは、三月末をめどにということでやっておりますので、もうぎりぎりのタイミングで総理・総裁が決断をする場面が来ると、そういう覚悟を持ってくださいということを申し上げました。  次に、年金改革法の国会提出についても伺います。  これは極めて重要な法案ということで、重要広範議案になっているわけですけれども、私、登壇した質疑の中でも質問させていただきましたけれども、それをいつ提出をされるのかということがいまだに明らかになりません。法案が出てこなければ中身審議することもできないという状態であります。  報道では四月の後半にはというような話もないわけではありませんけれども、今日はこういう場でありますので、是非、総理には最高責任者として、いつまでに国会に提出するのか、この場で御言明をいただきたいと思います。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 次期の年金制度改正につきましては、昨年七月に公表いたしました財政検証の結果を踏まえ、厚労省におきまして、働き方に中立な制度の構築、高齢期の所得保障、再分配機能の強化といった観点から、今国会への法案提出に向けて検討及び各種調整を進めておりますが、様々な御意見があり、調整に時間を要しているということだと承知をいたしております。  今回の法案は、例えば社会保険の適用に関して就業調整が行われているのではないかといった課題が指摘されます中、被用者保険の適用拡大を行い、より手厚い年金が受けられる方を増やすとともに、希望に応じて働きやすい制度とするなど、重要な法案であると考えております。  先日、今国会の法案提出に向け、自民党内の調整を急いで進めるよう党に対して改めて指示をしております。現時点で具体的な手続を行うことはまだ困難でございますが、党での議論を急いで進め、できる限り早期に法案を提出できますよう引き続き努力を重ねたいと考えておるところでございます。

勝部賢志立憲民主・社民・無所属

○勝部賢志君 できるだけ早くということは何度も申し上げているところですので、四月中には間違いなく提出をするというふうに言っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 議論の結果、なるべく早くということが実現することは当然あり得るし、期待するところでございますが、いつというような期限を具体的に明言はできないということでございます。

勝部賢志立憲民主・社民・無所属

○勝部賢志君 とにかく、重要広範議案でありますから、しっかり国会に提出する、しかもできるだけ早くということを改めて申し上げたいと思います。  次に、所得税法に関わる課税最低基準の引上げについて伺いたいと思いますけれども、これも極めて不十分な法案だと私は思っています。所得を上げるという点でも物価高騰対策という点でも、所得が増えたと実感できる効果は極めて限定的だと思っています。しかも、簡素でなく極めて複雑な仕組みになってしまったと。  先日、この財政金融委員会でも、マスコミ報道などで誤解があるというようなことも指摘があり、それについての議論が行われました。例えば、八百五十万円以上の所得のある人は課税が始まるのが百二十三万円からだという報道があるということとか、今回のこの減税というんですか、対応は、低所得者向けのまず減税対策なんだというような、誤ったというか、そういう報道があるということがあります。つまりは極めて分かりにくいということだというふうに私は思います。  総理は最善の案とおっしゃいましたけれども、こういう分かりづらい案に対して総理はどのように今お感じになっておられるのか、見解をお伺いをいたします。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 今般の所得税の基礎控除の特例創設に係る与党修正は、一律の控除額引上げでは限界税率の高い高所得者ほど減税額が大きくなりますことから、高所得者優遇とならないように所得に応じた控除額設定を行い、それぞれの収入段階で、収入階層で政府案と与党修正を合わせた減税額を平準化するものであり、政府案と与党修正を合わせました減税額は、単身世帯の場合二万円から四万円の減税額をお届けすると、そういうようなものでございます。特例措置の対象は納税者全体の八割をカバーをいたします。幅広い世帯に減税額の上乗せが行われるというものでございます。  御指摘のように複雑というようなこういう御批判があるわけでございますが、減税額の公平性の確保、所得再分配機能の発揮に資するということを意図したものでございまして、そういうような御指摘をいただくということはございますが、これが御理解いただけますよう更に努力をしてまいりたいと考えております。

勝部賢志立憲民主・社民・無所属

○勝部賢志君 にわかに、御理解をいただきますようと言われても、理解ができないということであります。  あわせてというか、加えて、これも私は極めて不十分だと思っているんですけど、高校授業料の無償化の対応なんですが、私立高校に対して二六年度から上限額を四十五万七千円まで引き上げるということ、所得制限を撤廃するということになっております。これはこれから一年掛けて議論をするということになっていますけれども、国が子供の教育を考えるときに極めて大事になるのは教育の機会均等であり、教育格差の解消、格差を生まないようにする、そのことが私は極めて重要だと思っています。それが国の役割だと思っています。  親の経済力や地域によって格差が生まれないようにする、その役割を実は公立高校が果たしてきたということだと思うんですね。私だけではなく、学校現場や専門家、自治体からも、公立離れが加速すれば公教育の崩壊につながりかねない、地域の公立高校がなくなれば人口減少に拍車が掛かるとの声も上がっています。  総理が進めておられる地方創生にも逆行する中身です。これらの問題について総理はどう受け止めておられるのか、見解を伺います。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 機会均等というのは極めて大事なことで、お金がないので高校に行けないというようなことは絶対にあってはならないので、そういうことがないようにしなければなりません。  そしてまた、教育の質の向上というものも併せて考えていかねばならないのであって、そこにおいて、公立学校の、公立高校の果たす役割というのは極めて大きいという意識は私ども共通して持っておるところでございます。  自民、公明、維新、三党の合意におきましては、先ほど申し上げましたが、論点といたしまして、公立高校などへの支援の拡充を含む教育の質の確保と、こういうような記載がございます。このことについて十分な検討を行うものでございまして、先行措置として、令和七年度分につきまして、産業教育のための実験実習施設整備の支援の拡充を行っておるところでございます。  私自身、長く農林水産高校を応援する議員の会のお世話をさせていただいておるところでございますが、そういう農林水産高校の現場におきましても、かなり古い設備、そういうものを使っているということが現実としてございますので、そういうものの改善には早急に取り組んでいかねばならないと思っておるところでございます。  今後、教育の質の確保、多様な人材の育成の実現、公立と私立の関係などの論点と併せまして十分な検討を行い、当然のことでございますが、安定財源の確保と併せ、高校教育全体にとって意義がある、そういう制度設計に取り組んでまいります。

勝部賢志立憲民主・社民・無所属

○勝部賢志君 公立高校の例えば設備あるいは教育環境整備は当然予算が絡む話でありますので、その予算の充実に向けても総理が先頭に立って取り組んでいただきたいということを申し上げたいと思います。  時間が残り僅かになってきましたので。今るる指摘をさせていただきましたように、課税最低限の引上げ、あるいは高校授業料の無償化など、予算の成立を最優先した苦肉の策だというふうに私は思っています。課題を積み残したまま発車してしまっているというふうに受け止めています。  こういった予算に対するごたごたというのか、二転三転というのか、そういうことが極めて我々のこの予算審議に大きな影響を与え、混乱を来したと思っています。この予算審議に当たって迷走した総理の責任をどのように感じておられるのか、お伺いをしたいと思います。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、いかな御批判をいただいても、その責任といいますのか、それはもう政府の責任者でございますから、そういうような御批判というのを受けて、更により良きを期してまいりたいというふうに考えておるところでございます。  今の衆参の状況を考えましたときに、衆議院でいろんな御議論をいただく、そこにおいて修正が行われる、さらに、参議院においていろんな御意見があり、御議論を賜り、そこにおいてまた内容について修正を行うということは、私は議会制民主主義として、ある意味、あるべき姿なのかもしれないと思っております。  それを二転三転という御批判をいただきますが、それも当然甘受すべきものではございますけれども、いろんな御意見を真摯に承り、それを反映するということにも誠心誠意努めたいと考えておるところでございます。

勝部賢志立憲民主・社民・無所属

○勝部賢志君 政府が責任を持って法案を提出をし、それが国会の中で議論がされて修正がされることがあり得る、これは当たり前の姿だと思いますので、熟議の府である参議院でも引き続きしっかり議論をしていきたいというふうに思いますが。  今、総理が責任のある対応をとおっしゃいましたけれども、私は極めて無責任な対応だなと思っていることが一点あります。以前も指摘をさせていただきましたが、杉田水脈氏の公認問題です。最終的には選挙において有権者の皆様に御判断をいただくべき事項であると、事柄であると石破総理は答弁を繰り返しておられますけれども、そんな無責任な公認決定はあるんでしょうか。公認するということは、政策や人物を含めて党がお墨付きを与えるということですから、当然ながら党が責任を取らなければならないわけです。そういう言い訳は認められないと思うんですね。しかも、強烈な違和感があると総理は杉田氏の問題発言におっしゃっているわけですから、そうであるならば、総理・総裁の御決断によってこの公認決定は撤回をすべきだと思いますけれども、お答えいただきます。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、我が党の選挙対策委員会におきまして、本人からの申出に基づき慎重に審査をして、議論をして、最終的に私の責任であらゆる候補者の公認を決定しておるものでございます。  実際に、これからもそうです、選挙の際はましてやそうなのですが、人権侵害に当たるような、そういうようなことというのが我が党の公認候補においてあってよいとは思いません。そういうことは断じてあるべきではございません。私ども、有権者の方々に、委員の言葉をお借りすればお墨付きですが、そういうものを出しております以上は、人権侵害に当たるような、人の気持ちを傷つけるような、そういうことがないように、これは我が党として、あるいは総裁として責任は持ってまいります。

勝部賢志立憲民主・社民・無所属

○勝部賢志君 これまでの発言に問題があるということを私たちは言っているわけで、そうであれば公認すべきじゃないということを申し上げて、時間が参りましたので終わります。  ありがとうございました。

浅田均日本維新の会

○浅田均君 日本維新の会、浅田均です。  本日は、ジニ係数と相対的貧困という統計数字から、我が国の税制と社会保障制度について石破総理と議論させていただきたいと思っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。  まず、お配りしております資料一の真ん中の段にあります表二を御覧いただきたいと思います。  改めて御説明しておきますと、ジニ係数というのは一言で言うと所得不平等の度合いです。例えば、百人いて、それぞれ百人が百万円の所得があるということになりますと、これはもう不平等は全然ありませんから、ジニ係数はゼロです。百人いて、そのうちの一人だけが一億円の所得があって残りの九十九人がないという場合は、これもうすごい不平等ですから、この場合のジニ係数は一です。ゼロに近いほど所得格差が小さくて、一に近いほど所得格差が大きいことを示しております。  それでは、表二の一番下の段を御覧いただきたいと思います。我が国のジニ係数です。再分配前が〇・五七〇〇で、再分配後が〇・三八一三。右側にある改善度を見ますと、社会保障による改善度は二九・八%、税による改善度が四・七%となっております。所得の不平等を改善するのに税より社会保障制度の方が貢献度が大きいということになります。  そこで質問です。我が国の税制は、一定の再分配機能を果たしてはいるが不十分であって、改善が求められると思いますが、石破総理の御見解はいかがでしょうか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) ジニ係数というのは、まさしく委員が御指摘のような概念であります。いかにしてこれをゼロに近づけていくかという努力は常にしていかねばならないものでございますが、税制、社会保障制度の両方を通じまして適切な再分配が行われるということを目指しておるところでございます。  その上で、税制につきましては、近年、再分配機能の回復を図る観点から、所得税や相続税などについて累次の改正を行っておるところでございまして、今後とも、経済社会の構造変化を踏まえまして、これは言い方は難しいのでございますが、応能負担を通じた再分配機能の向上、格差の固定化の防止を図るということには常に取り組んでいかねばならないと考えております。税制の果たす役割は引き続き極めて大きいと認識をいたしております。

浅田均日本維新の会

○浅田均君 今御答弁にありました応能負担による税制、累進課税のことをおっしゃっているんだと思います。だから、所得の高い人から多くの税金をいただいて、それを所得の低い層に回すというのがこの応能負担の目的とするところであると思います。  先ほど来お話がありますけれども、所得税の基礎控除を始め様々な控除制度が存在しているので高所得者がより多くの恩恵を受けやすい構造になっているという批判がありますけれども、こういう批判に対して石破総理はどういうふうに受け止めておられるのでしょうか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 確かに様々な控除がございまして、所得というのは要は担税力でございますから、担税力に応じた課税に際して、個人の様々な事情による担税力、あるいは各種の政策的要請、これを勘案をいたしておるところでございます。  政府は、我が国の経済社会の構造変化を踏まえ、各種所得の課税の在り方及び人的控除を始めとする各種控除の在り方の見直しを含む所得税の抜本的な改革について検討を加え、その結果に基づき、必要な法制上の措置を講ずるということが与党修正により追加されました附則に明記されておるところでございますが、控除制度につきましても所得税の抜本的な改革の中で検討していきたいと思っております。  高所得者に対する優遇というものが税制上行われますと格差はますます広がるということを引き起こしますので、その点には注意が必要だというふうに考えております。

浅田均日本維新の会

○浅田均君 正確に言うと、通告の中には入れていないんですけれども、今のお話の延長で、今回の所得税法の改正、控除額を引き上げたという改正があります。これは、先ほど総理がおっしゃいました累進性を回復するのに寄与しているというふうにお考えでしょうか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) これ、政府として統一した見解を申し上げるのは差し控えますが、というと、十分な知識がございませんので恐縮です。  その累進の刻みをどうしていくかということについては更なる議論が必要だと私は個人的には認識をいたしております。やはり、その応能の能というのはやはり担税力でございまして、それに応じた御負担をいただくということ、それによって所得の格差というものも結果的には縮まるということでございます。  ただ、それはあくまで結果としてそうなのでございまして、所得の格差を縮めるというよりも、能力に応じた御負担をいただくということを社会全体を維持していきますためにはお願いしなければならないと考えております。

浅田均日本維新の会

○浅田均君 それでは、その続きをやりたいんですけれども、次の質問行きます。  もう一度、資料一を御覧いただきたいと思います。  それで、ジニ係数、社会保障制度の仕組み、あるいは税の仕組みを通じて再分配が行われると。右側にある所得不平等の改善度を見ますと、社会保障による改善が二九・八%、税による改善が四・七%となっております。  低所得者への支援や高齢者への年金給付などを通じて再分配が行われておりますが、社会保障制度に依存し過ぎていないか、控除が累進性をゆがめる結果、税による改善度が低いのではないかと思いますが、総理はどのようにお考えでしょうか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 私、その御指摘はもっともだと思っておりまして、しからば、どうやって再分配機能というものを税制に求めていくかということについては、委員始め様々な見識のある方々の御指摘を承りながら、今後政府としてより良きを期していきたいというふうに考えております。  これ、再分配機能をどう評価するかというお話ですが、それは、税制をどうするかと社会保障をどうするかと、この両方から考えていかねばなりませんが、社会保障の場合にはたくさん税を払ったからいい社会保障が受けられるということは基本的にございませんので、その面の留意というものは必要だと考えておるところでございます。

浅田均日本維新の会

○浅田均君 今何か面白い御指摘があったので、そこを議論深めたいところではありますけれども、時間がありませんので次の質問に行かせていただきます。  次に、お配りしております資料二と三を御覧いただきたいと思うんです。これは、G7諸国のジニ係数、資料二が再分配前のジニ係数、それから資料三が分配後のジニ係数です。  再分配前、我が国のジニ係数というのは〇・五で、上からこれ四、五番目、重なっていますので四、五番目になっております。それで、その分配後ですね、資料三を見ていただきますと、分配後、〇・三八、確かにこれ、ジニ係数改善はされているんですけれども、国際比較すると上から四、五番目であったやつが三番目に上がっていると。これ、悪くなっているんですね。だから、分配後が上から三番目で順位を上げて悪くなっていると。それで、再分配が他のG7国よりうまくいっていないのではないかと思われます。  次に、資料四と五を御覧いただきたいと思います。  資料五に相対的貧困率の考え方を添付しております。我が国の相対的貧困率、中央値が二百五十四万円ですから、貧困ラインはその半分の百二十七万円。それより所得の少ない方が一五・四%いらっしゃるということです。  資料四をもう一度御覧いただきたいんですけれども、これ、我が国の貧困率が韓国もアメリカも超えてしまって一五・四%、つまり人口の六人に一人、約二千万人が貧困ライン以下での生活を余儀なくされています。これが我が国が抱える一番重大な問題の一つで、先ほど来総理もおっしゃっております、税と社会保障による再分配がうまくいっていないのでこれをうまく機能するようにしていかなければならないというデータになると思います。  そこで、総理に伺いますが、我が国の相対的貧困率の高さについてどのような御認識をお持ちでしょうか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 数字は御指摘のとおりでございまして、最新の数値で見ますと、相対的貧困率は一五・四%、アメリカに次いで高いという、決していいことではございませんが、高齢化が進みますと、世帯の所得で判定する相対的貧困率は高くなると、これは事実としてございます。経済状況は良くなってまいりましたので、我が国の相対的貧困率は改善傾向にはございます。改善傾向にはございますし、高齢化が進んできますと相対的貧困率が高くなるということでございますが、それで開き直っておっても仕方がございませんので、いかにしてこれを下げていく、相対的貧困率を下げるかということには強い配意が必要だと思っております。そこにおいて、税の果たす役割というものについてより精緻に考えてまいりたいと思っております。

浅田均日本維新の会

○浅田均君 一分前です。  最後、これも総理何回も口にされておりますけれども、税制改革と社会保障制度の見直しを進める必要があると。年金制度関連法案がその第一歩であると思いますけれども、その後どのように改善を進めていかれるおつもりでしょうか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 年金制度につきましては、今、早期の提出というものを目指して我が党も努力をしておるところでございます。  委員が先ほど来御指摘の税制についてでございますが、応能負担を通じた再分配機能の向上、先ほど来委員も御指摘のところかと存じます。格差の固定化防止を図るということで、あるべき税制の具体化について更により良きを期してまいりたいと思っております。やはり、社会保障を考えますときに、世代間の公平というものを考えていかねばなりません。と同時に、この制度は本当に持続可能なのかという、この両方の論点がございます。年金制度もそうでございますが、存続可能なものなのかどうか、そして世代間に不公平がないかという論点も併せましてこれから先議論を進めてまいりたい、承りたいと思っておるところでございます。

浅田均日本維新の会

○浅田均君 思いは全く同じでございまして、また、土俵、三党協議の社会保険料を下げる改革協議体というのができておりますので、そこでまた議論を続けさせていただきたいと思います。  ありがとうございました。

堂込麻紀子国民民主党・新緑風会

○堂込麻紀子君 国民民主党・新緑風会の堂込麻紀子です。  早速質疑の方に入らせていただこうと思います。  税収増と財政についてお伺いしていきます。  本年二月三日、衆議院の予算委員会において、近年税収が増加しているというこの事実を踏まえて、税収の増加分を国民に還元することを求める質疑に対して、石破総理、国民の皆様方にお返しするような、そういうような財政状況かといえば、全然そうではないと御答弁されました。  ここでおっしゃる財政状況とは、政府が財政健全化の目標として掲げているプライマリーバランスや債務残高対GDP比のことなのか、具体的に何を指しているんでしょうか。また、石破総理の、ここは具体的に何を指しているのかというところ、税収増、財政健全化につなげる方策、明確に御説明いただきたいというところと、また、石破総理のおっしゃる財政状況とはすぐに改善できるものなのかどうか、そうでないとすると、税収が増加しても国民に還元する機会が一向に来ないということになります。  消費の拡大が経済の成長、更なる税収の拡大となることを考えれば、税収増を財政健全化にも充てるとともに、手取りを増やす原資にも充てて国民に還元すべきだと考えますが、この点も併せて御説明いただけますでしょうか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 今のような御議論があることはよく承知をいたしております。私も多くの方からそういう御指摘もいただくところでございますが、事実を事実として申し上げておきますと、令和七年度の国の歳出は、給与改善、物価動向の反映などを行いつつ政策的予算を確保いたしました結果、過去最大の百十五・二兆円となっております。その結果、税収が過去最大と見込まれましてもなお二十八・六兆円、これは新規国債を発行せざるを得ないということでございます。また、令和七年度末の国の債務残高は千百二十九兆円、GDP比で一七九%ということでございますので、これはなかなかお返しできるような状況にはないということでございます。  もちろん、ワイズスペンディングといいますのでしょうか、とにかく冗費を徹底的に削るということはやっていかねばなりません。財政健全化に向けてそういう努力はしていかねばなりませんが、それを国民の御負担によるということではなくて、いかにして政府の無駄な支出を削減をしていくか。その中において、国民に、苦しい中ではございますが、最もいいサービスが提供できるということについて、財政健全化というものも念頭に置きながら、更に努力を重ねてまいりたいと存じます。

堂込麻紀子国民民主党・新緑風会

○堂込麻紀子君 ありがとうございます。  続きますけれども、三月四日、衆議院財務金融委員会において、石破総理は、税収が過去最高だからといって取り過ぎだというふうには認識をいたしておりませんとした上で、なぜこのような債務残高が積み重なってきたのかということは、私どもとして、自分たちの反省も含めまして、よく分析をしていかねばならないと思っているところでございますと御答弁されました。  自分たちの反省というところは、何か念頭に置かれているものがあっての御発言だというふうに思いますけれども、また、この分析をするようということであれば、財務省、また自民党への御指示、既になされているのでしょうか。分析結果がいつ公表されるかも含めて御説明いただければと思います。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 経済財政諮問会議などの場におきましてこのような議論を行いながら、経済あっての財政との考え方の下、財政状況の改善を続けていくということでございます。政府といたしまして、高い水準の債務残高となったことの要因の分析、これも行いながら、適切な経済財政運営を行っていくということが重要でございます。  いつ公表されるかということにつきましては、今具体的なお答えをいたしかねるところでございますが、いずれにいたしましても、私どもといたしまして、このような観点というものは常に持っておらねばなりません。この要因の分析、どうしてこんなことになっちゃったんだろうねという要因の分析は常に行わなければならないと思っておりますし、自分の反省というのはそれを含むものでございます。

堂込麻紀子国民民主党・新緑風会

○堂込麻紀子君 ありがとうございます。  続いて、法人税の引上げについて行きたいというふうに思います。  与党税制改正大綱を引用させていただきますけれども、令和六年度大綱で法人税の税収力が低下している状況であることに触れられており、平成二十七年度から平成三十年度、四年間にかけてです、四年にかけて行われた法人税改革は、企業経営者がマインドを変え、内部留保を活用して投資拡大や賃上げに取り組むことが期待されたということでしたけれども、この企業の内部留保、五百五十五兆円と名目GDPに匹敵する水準まで増加しており、企業が抱える現預金等も三百兆円を超える水準に達しているということから、近年の累次の法人税改革は意図した成果を上げてこなかったと言わざるを得ないと指摘されており、今後、法人税率の引上げも視野に入れた検討が必要であるというふうに締めくくられております。  同様に、令和七年度の大綱においても、法人税の在り方転換していかなければならないとされており、法人税率を引き上げつつターゲットを絞った政策対応を実施するなど、めり張りのある法人税体系構築していくと、踏み込んだ内容というふうになっております。  石破総理は、この企業の内部留保の現状、また近年の法人税改革の成果についてどのようにお受け止めされているのでしょうか。特に内部留保、これを成長投資、また賃上げにつなげるよう考慮しつつ、その上での法人税率の引上げの必要性、これについてどのようにお考えか、御答弁いただければと思います。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、委員がリーマン・ショックをどういうようなお立場で経験をされたか私はよく存じませんが、あのリーマン・ショックの後、企業は、やはりいざというときに銀行って金貸してくれないかもしれないねという、そういうような警戒感がございまして、決して悪意でも何でもございませんが、内部留保というものをだんだん積み上げてきたということがございます。  法人税を引き下げてまいりますというような法人税改革を行ったものでございますが、七年度の与党税制大綱におきまして、これはなかなかすごい表現ですが、法人税改革は意図した成果を上げてこなかったと言わざるを得ない、このように評価をして、今後の法人税の在り方については、法人税率を引き上げつつターゲットを絞った政策対応を実施するなど、めり張りのある法人税体系を構築していくというふうになっておるわけでございます。  じゃ、内部留保をどうするかということにおいて、例えば内部留保課税というものを行っている国もございますが、そうすると企業を分割してみたいなことが起こってしまって、その実効を上げなかったということもございます。  私どもといたしまして、内部留保を積み上げるというよりも、やはり設備投資であり、賃上げであり、そしてまた下請の方々に対するきちんとしたお支払であり、そういう形で高付加価値型の経済というものを構築を目指してまいりたいと考えておりまして、コストカット型の経済からの脱却というのは急務であると考えておるところでございます。

堂込麻紀子国民民主党・新緑風会

○堂込麻紀子君 ありがとうございます。  私、リーマン・ショック時代は小売業で従事しておりまして、労働組合の役員をやっておりました。まさに、消費者の皆さん、お客様の皆さんの消費であったり、会社の経営上の本当にリスクというのも感じながら仕事をしていた時期でございます。  所得再分配機能についてお伺いしようと思いましたが、先ほど浅田先生も触れておりましたので、私、最後の質問にさせていただこうと思っています。労使の取組を後押しする経済財政政策の必要性というところを御質問させていただければと思います。  日本経済はバブル経済崩壊以降長きにわたり低迷し続け、リーマン・ブラザーズの経営破綻に端を発する世界金融危機、また東日本大震災を始めとする大規模な自然災害、そして、二〇二〇年以降続いてきた新型コロナウイルス感染症の感染拡大と蔓延防止のための様々な制約による影響も受け続けてきました。日本の名目GDPも、一九九二年に五百兆円を超えてから二〇二四年に六百兆円の大台を超えるまで三十年余り期間を要していると。また、OECD加盟三十八か国における一人当たり名目GDPの日本の順位も、二〇〇〇年の二位から二〇二三年では二十二位まで低下しているというところです。  こうした状況の下、賃金の引上げについても、バブル経済崩壊後、長きにわたって低位に抑えられてきました。労働組合として私おりましたので、雇用の維持、また福利厚生の向上、また正規、非正規の格差是正等々に取り組んできたわけですけれども、近年は労使の努力もあって賃上げの流れが続き、現在交渉が進められているというさなかでございます。二〇二五の春闘においても現時点での回答では五%を超えるということで、賃上げが実現できている状況ではございますが、物価高が進む中、この賃上げだけでは暮らし向きの改善には不十分だと感じています。現に足下では、景気を牽引するはずの個人消費が伸び悩んでいます。  今回の所得税法等改正案に向けた基礎控除等の見直しの議論、物価高にあえぐ国民の手取りを増やすためのものでしたけれども、法案の内容は十分なものとは言えなかったのではないでしょうか。労使の取組を後押しして、国民の暮らし向きの改善、そして経済成長につながるような経済財政政策こそが求められているというふうに思います。石破総理の御答弁をお願いできればと思います。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 労使の協調というのは、なれ合いではなくて、今まで、ともすれば、雇用関係は維持するけれども賃金上がらないので勘弁してねみたいな、もうそれは仕方がないかねみたいなところは、私はともすればそういう面があったのではないかと思っております。やはりそうではなくて、賃金を上げていかねばならないのだということについて、防衛的賃上げということではなくて、賃金を上げていくことが消費の拡大にもつながり、経済の成長にもつながるという思いを労使に共有していただくということは極めて重要なことだと思っております。  政労使会議というものを中央でも地方でも開催をするということでございますが、その労働者の取組、あわせまして、未組織労働者あるいは非正規労働者の方々、そういう方々にも賃上げの効果というものが十分に及ぶようにということを、使用者側も労働組合側も我々政府も、その未組織労働者の方々でありますとか非正規の労働者の方々、そういう方々の暮らしというものも念頭に置いていきながら、これから先、政府として可能な支援は行ってまいりたいと思っておるところでございます。

堂込麻紀子国民民主党・新緑風会

○堂込麻紀子君 ありがとうございます。総理の熱い思いも承りました。  GDPの五〇%は消費でございます。経済が伸びるためには、消費の拡大が景気の好転には必要で、経済が伸びれば税収も伸びます。消費の拡大のために手取りを増やすべく、民間は懸命に賃上げを行っています。政府は、各種控除を充実させて、経済成長につながるような経済財政政策を行うことが必要ということを改めて指摘させていただきまして、私の質疑を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

小池晃日本共産党

○小池晃君 日本共産党の小池晃です。  二十五日に、総理が予算成立後に強力な物価対策をという、それは予算措置の話じゃないんだと、あらゆる政策を動員するんだという説明なんですけど、それがどうなんだと言い出すと、ちょっとこれ時間ばっかり取っちゃうので、そこは置いておきます、置いておきます。置いておきますが、少なくとも総理が強力な物価対策が必要だという認識を持たれているということは間違いないですね。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは常にそうであって、我々はオイルショック、狂乱物価なぞというものを体験した世代でございますが、常に物価の安定というのは心掛けていかねばならない。それは狂乱物価というのもよろしくないが、では、デフレの時代に物価が下がるってどういうことなんだということを我々は初めて体験をいたしたわけでございますが、常に経済全体と物価の動向、賃金の動向ということには細心の配意が必要だという認識は持っておるところでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 ただ、今の物価高というのは、ちょっと常にというより異常な事態になっていると思うんです、現場ではね。  共産党は今全国でアンケート活動をやっていまして、党本部だけで一万通を超える回答が来ています。暮らしの実感をお聞きすると、不安が多くゆとりがないという回答がトップです。政治の課題では、税金の集め方、使い方と考えた方がトップで六三%で、共通しているのは物価高に対する悲鳴なんですね。消費税の減税を求める声が多いです。熊本市の方は、毎日物価が上がり、消費税の支出も増え、年金が増えてもほんの僅かで、暮らしが圧迫されていると。  消費税を五%に減税すると具体的にどれだけ減税効果があるかという計算がありました。総務省の家計調査報告の昨年十二月の二人以上世帯のデータを基に、食料品は税率八%、その他一〇%として、それを五%に減税したときの減税額、全国商工団体連合会、全商連が計算されました。その結果、一か月で一万一千五百六十一円の減税になるというんですね。年間十二万円ですよ。所得税、住民税払っていない人にもこれは手取りが増えるわけですね。  私は、強力な物価高対策というんであれば、この消費税の減税が一番ではないかと思いますが、総理、いかがですか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、委員を始めとして、日本共産党の皆様始め、そういう主張をされておられる方がおられる、そしてまた、その御主張も、私、消費税の導入以来ずっと承っておるところでございます。  消費税が持っております逆進性というものをどう考えるかということもございまして、導入時は何ていったって三%でございましたから、それが五になり一〇になりということでございます。そうしますと、どうやってその逆進性なるものを低所得の方々に痛みが少ないように緩和をしていくかということは併せて常に考えていかねばならないことだと思っております。  あわせまして、これはまた委員とは見解がいつも異なって恐縮なのでございますが、やはり直接税と比べまして、景気の変動に対して振れが少ない、ぶれが少ない消費税というものが社会保障の財源として極めて重要だということも併せて認識をしておるところでございます。  そこにおいて、消費税というものが社会保障目的に本当にきちんと使われているか、低所得の方々に必要以上のというか、極めて強いと言い換えた方がよろしいでしょう、逆進性に伴う痛みをいかに緩和をするかということを併せて考えていきたいし、また御指摘を賜りたいと存じます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 消費税、社会保障の財源だというんですけれども、これ、客観的な事実でいうと、週明け四月一日に消費税導入して三十六年になります。この三十六年間、これまで消費税収五百三十九兆円、法人三税は三百十八兆円マイナス、所得税、住民税は二百九十五兆円マイナスですよ。  結局、消費税というのは所得税、法人税の減収の穴埋めになったというのは、これ客観的な事実だと思いますよ。だから、社会保障の財源というけれども、結局、所得税や法人税が支えていた社会保障財源が消費税に移っただけではないかというふうに思うんですね。  しかも、先ほどから議論あるように、法人税の減税というのは効果があったのかと。結局、賃上げには回らない、下請支援にも回らないということはもう政府税調も認めている。内部留保積み上げただけだった。それから、一億円の壁の問題も、結局三十億円という、本当に中途半端なことしかやっていない。  私は、こういう大企業、富裕層優遇を見直せば、やはり税制全体見直せば、消費税に頼らず社会保障の財源つくっていくことは十分できるというふうに思うんですけど、いかがですか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) 消費税が導入された、そしてまたそれが入った予算を審議の最中に解散を行ったというのは、平成二年の海部内閣の総選挙でございました。  平成元年、平成二年以来ずっとある議論でございまして、そのことは私自身常に常に考え続けておるところでございます。それが御党の御主張のように、消費税を増やしてその分を大企業に奉仕をしたではないか、金持ち優遇したではないかというふうにいつも御党から御指摘をいただいて、いや、それは違うんですよということを説得力を持ってお話をするのは私どもの責任だというふうに思っております。  そういうことがないように、消費税というものが本当に社会保障目的に使われた、そして委員が御指摘のように、法人税を下げたということが決して思ったような効果を上げなかったという深い反省の下に、これから先、法人税改革に取り組んでまいります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 いや、私、その意図してかどうか、結果として明らかに、だって所得税、法人税減っているわけですから。結果として穴埋めになっているんですよ。  消費税については、これ今日資料で配っていますけど、世界百十か国・地域で付加価値税の減税が実施あるいは予定されている。やっぱり一番これが効果的だと。  総理もその問題意識持っておられるわけじゃないですか、逆進性というですね。だったら検討しましょうよ。消費税も含めて税制の在り方、消費税をやっぱりタブー視しないということを本でおっしゃっていますから、御著書で。タブー視しないで検討しましょうよ。どうですか。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは予断を持っていろんなこと決めてはいかぬと思うんです。自分の考え方に誤ったところがあるかもしれないということは常に、小池委員の御指摘も踏まえて、本当に何が一番良いのだろうかということ、そして、私どもとして、この資本主義社会において、いかにして格差の拡大というものを阻止するかということ、それと同時に、先ほど御指摘がありましたが、個人消費がGDPの五割を占めておりますので、いかにして個人消費を上げるかという、あらゆる観点から更に議論をさせていただきたいと思っております。最初から結論ありきで議論するつもりはございません。

小池晃日本共産党

○小池晃君 消費税の五%の減税とインボイスの廃止が物価高対策の決定打だということを申し上げて、質問を終わります。

神谷宗幣各派に属しない議員

○神谷宗幣君 参政党の神谷宗幣です。  国会議員になって三年ほどたつんですけれども、総理に質問できたのは一度しかなくて、今日は石破総理に初めての質問になりますので、私、小さい党ですが代表をしておりますので、代表質問のようなつもりで大きな話を少し聞いていきたいと思います。  今回の所得減税の案は、収入ごとに基礎控除の額が細分化され、国民にとって非常に分かりにくい税制になりました。減税規模も小さく、税金を取られる側より取る側の論理で制度がつくられているというふうに、取る側の論理ですね、でつくられていると感じている国民が多くいるというふうに感じています。  今国民が最も切実に求めているのは物価高の影響を即効性を持って緩和することであり、そのためには、所得税減税ではなく消費税減税、小池委員と全く一緒なんですけれども、方が効果的であるということは疑いがないと思うんですね。そして、減税をするときにポイントは、分かりやすくて大胆な規模でなければ国民の消費意欲が高まらない、意識が変わらないということですね。  それで、前回の委員会で私たちは、今税項目五十種類ぐらいあるんですけれども、これを一気に税項目を十ほどに整理して簡素化し、そして社会保険料を含む国民負担率に三五%程度の上限設定を設けるべきではないかと、そういうことを提案させていただきました。  石破総理は、我々が提案するような消費税の減税、これはもう先ほど小池議員とのやり取りでよく分かりましたので、消費税は省いていただいて結構です。税の種類の整理の簡素化、それから国民負担率に上限を掛けてその中でやりくりするような大減税政策、こういったことをどう考えられるか、理想論として切り捨てるのか、それとも選択肢の一つになり得るのか、その辺をお聞かせいただきたいと思います。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは別に理想論として切り捨てるつもりはございません。どんな御意見も真摯に、謙虚に承りたいと思っております。  租税原則というのは簡素、公平、中立というのがあるわけでございますが、今委員が簡素ということ、分かりやすいという意味でしょうね、御指摘になりました。ですが、中立、公平を目指そうとすると、どうしても簡素というものが実現がやや十分ではないということがございます。そういう中において、簡素、分かりにくいと本当に手間が複雑などころか、そもそも拒絶反応が起こっちゃいますので、そこはより分かりやすい簡素性というものは目指してまいりたいと思っております。  国民負担率につきましては、一体どれだけ高いんだということも大事でございますが、要は個人消費が上がっていかないというのは、もちろん賃金がなかなか上がらないということもございました。同時に、将来が不安だよねって方々、じゃ、医療はどうなるんだ、介護はどうなるんだ、年金はどうなるんだと、そうすると、使うよりも手元に持っておかなきゃねという行動になります。そうすると、いかにして社会保障というものの持続可能性をきちんと示すかということが非常に重要でございまして、これは負担率の大きさだけではなくて、どういう形で還元されているかということも私どもは国民の皆様方に御理解をいただく、そのような責任があると思っております。

神谷宗幣各派に属しない議員

○神谷宗幣君 ありがとうございます。  ここちょっと掘り下げていきたいんですが、今日は私七分しかありませんので、我々が考えているのは、やはり一旦国民にお金を返して使ってもらう、それが実は不安を解消することにつながるんじゃないかというふうなことを考えていますので、また別の機会に議論させてください。  二点目ですけれども、今回の法案の中には、外国人への消費税の課税や多国籍企業へのグローバル課税の内容が含まれています。今、グローバル化の流れの中で、外国の旅行者、労働者、企業がどんどんと日本に入ってきていますが、日本の税制や社会保障はどうも日本人に厳しく外国人に甘いんではないかという意見も散見されます。  今や日本の経済力は国際的に見て決して強いものではないと私は感じるので、外国人や外国の企業をもっとどんどん入れるのであれば、日本人以上に、日本企業以上にしっかりと税金を取って日本人に分配する制度設計にすべきではないかというふうに考えています。また、外国人の旅行者や労働者、企業が入ってくることで、オーバーツーリズム、犯罪、失業、企業の買収といった負の影響も日本人が被っているという現実もあります。  岸田前総理は外国人との共生社会というものを掲げられて、外国人への門戸を広げたように私は感じていますが、私たち参政党は、日本人が優先される日本ファーストの社会というものを目指していただけないかというふうに考えています。  外国人政策や税制の在り方というものはどんな日本をつくるのかという国家の方向性に直結しますので、石破総理の、リーダーとして日本をどういうふうにしていきたいのか、その目的をお聞かせいただきたいと思います。

石破茂自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、委員も租税条約というものをよく御理解の上で御発言かと思いますが、我が国は多くの国と租税条約を締結をいたしておりまして、自分の国と相手の国の国民を差別できないという規定が租税条約には明記をしてございます。  その上で、私どもとして、これだけ人口が、あと八十年後には日本人半分になると言われております。出生率をいかにして上げるかということについてはいろんな御議論がありますが、仮に、仮に出生率が上がったとしても、そういう世代の方々が次のお子さんを産んでくださるのは早くて二十年掛かりますので、当面、日本は人口減少の中でどうやって経済や社会保障を維持していくかということを考えていかざるを得ません。  そういうときに、外国人の方々が日本に来て労働してくださる、昨日もブラジルの大統領とその議論をしたところでございますが、やはりそれは大事なことなのだと思っております。委員が常に気に掛けておられます日本の治安、安全、そういうものが保たれるように努力はいたしてまいりますが、当面、外国人の方々のそういうような働き方というものを日本国民の利益にも資する形で私どもは考えてまいりたいと思っておる次第でございます。  日本人ファーストと言いますが、それは内外無差別でやっていかねばなりませんし、そこにおいて、負担する能力のある方からきちんと負担していただくという原則は今後とも貫いてまいりたいと考えております。

神谷宗幣各派に属しない議員

○神谷宗幣君 御回答ありがとうございます。  確かに総理のおっしゃることも納得をする部分もあるんですけれども、このまま延命策続けても、日本、じり貧になってしまって、外国人ばかりが増えて日本が日本ではなくなってしまうんじゃないかという不安が国民の中にあるんですね。その不安が少子化だったり消費を抑えることにつながっているというふうに思うんです。  今、国民求めているのは強いリーダーで、やっぱり日本のビジョンを描いて、今はつらいかもしれないけれども十年後は必ずこうするよというビジョンを見せることだと思うんですね。そのビジョン見せられるのは日本では総理大臣しかいないので、是非、国民の心が本当にわくわくして日本楽しいなと思えるような、気持ちになるようなビジョンを国民に提示していただくような政治を期待いたしまして、私からの質問を終わります。

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 以上で内閣総理大臣に対する質疑は終了いたしました。  内閣総理大臣は御退席いただいて結構でございます。  他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。     ─────────────

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 関税定率法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。加藤財務大臣。

加藤勝信自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(加藤勝信君) ただいま議題となりました関税定率法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。  政府は、最近における内外の経済情勢等に対応するため、関税率等について所要の改正を行うこととし、本法律案を提出した次第であります。  以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。  第一に、令和七年三月末に適用期限が到来する暫定税率等について、その適用期限の延長等を行うこととしております。  第二に、個別品目の関税率について、鉱工業品四品目の基本税率又は暫定税率を無税とする見直しを行うこととしております。  第三に、特別特恵税率の適用対象について、後発開発途上国に準ずる国を対象国に追加することとしております。  その他、所要の規定の整備を行うこととしております。  以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。

三宅伸吾自由民主党

○委員長(三宅伸吾君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後二時五分散会

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