財政金融委員会 第4号
- 発言数
- 246 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2025/03/25
会議録
○委員長(三宅伸吾君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、小池晃君及び松山政司君が委員を辞任され、その補欠として大門実紀史君及び羽生田俊君が選任されました。 ─────────────
○委員長(三宅伸吾君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 所得税法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、財務省主税局長青木孝徳君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三宅伸吾君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(三宅伸吾君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 所得税法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に日本銀行総裁植田和男君、同企画局長奥野聡雄君及び同金融機構局長鈴木公一郎君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三宅伸吾君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(三宅伸吾君) 所得税法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○柴愼一君 おはようございます。立憲民主・社民・無所属の柴です、柴愼一です。よろしくお願いいたします。 昨日に引き続き質問をさせていただきます。昨日ちょっと時間もなくて途中になってしまったということを含めて、続きをさせていただきたいと思います。 昨日、基礎控除を税額控除にすべきではないかというのを与党の修正案提案者には質問させていただき、一定の見解をいただきましたが、政府の見解もいただきたいというふうに思っています。 衆議院の財務金融委員会でも、我が党議員から、所得控除であれば高額所得者により多くの恩恵が行くということを含めて、逆進性の是正の観点から基礎控除を税額控除とすべきという主張をさせていただきましたが、そのことについて政府の見解をいただけたらと思います。
○政府参考人(青木孝徳君) お答え申し上げます。 累進税率の下では、高所得者ほど税負担の軽減額が大きい所得控除方式と比較いたしまして、収入に関わらず税負担の軽減額が一定となる税額控除方式の方が所得再分配の効果が大きいということは事実でございます。 ただし、基礎控除を含む所得控除は、個人の様々な事情を踏まえた担税力の減殺に対するしんしゃくや各種の政策上の配慮を行い、課税所得を調整した上で、同じ課税所得に同じ税負担を求める仕組みでございまして、応能負担や水平的な公平の達成に資するものでございます。 その上で、現行の税制におきましては、所得控除方式を維持した上で、所得再分配機能を高める工夫といたしまして、基礎控除などに控除を逓減、消失させる仕組みを設けておるところでございます。 こういったことを踏まえた対応を衆議院の修正で行われたものだというふうに考えております。
○柴愼一君 与党修正案は、同じような金額、二万円程度がずっと減税されるということを含めて、実質的な二万円の定額減税に近いんじゃないかと、二万円の税額控除じゃないかというふうに見ることもできるというふうに考えるんです。 ですから、今回の制度でいくと、所得控除の上に税額控除が乗った二段階方式になったんじゃないかということであれば、今後の様々な検討の中でいけば、基礎控除について、そんな形も検討できるんじゃないかというふうに思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今回、これ与党の中での議論でございますから、政府としてということではございませんけれども、まさに今回の与党における修正というのは、いわゆる減税額が高所得者ほど大きくならない、できるだけ均一にそれぞれ皆さん方にということ、そうしたことを想定しながら御議論されたものと承知をしております。 実際、基礎控除についてはこれまでも高額な方については適用しないなど、こうした所得再配分機能、これを含めた議論もなされていたというふうには承知をしておりますが、いずれにしても、先ほど主税局長から申し上げたとおり、今後の在り方については、与党税制改正大綱等、あるいは今回の附則等においても示されておるところでございます。そうした議論もしっかり踏まえながら、政府としても対応させていただきたいと考えています。
○柴愼一君 ですから、今回の与党の修正案というのは、今後の基礎控除の在り方を検討するに当たって新たな視点が加えられたんじゃないかなというふうに思いますので、そんなことも踏まえた今後の検討をいただけたらというふうに思います。 続いて、今回のこの与党修正案については、四段階方式とか二年間の時限であるということを含めて複雑かつ時限的な措置となることについて、事務負担であるとかコスト、多分システム改修含めてですね、一定のコストが掛かるんじゃないかというふうに思っているんですが、実際にこの修正案通れば、実際に各企業なりにそのことをしてもらうということに当たっての政府としての認識についてお聞かせください。
○国務大臣(加藤勝信君) 基礎控除を始めとする所得税制の見直しに当たっては、源泉徴収をしていただいておりますから、源泉徴収義務者を始めとする方々の事務負担等に与える影響に十分配慮する必要があるのは御指摘のとおりでございます。 今般の基礎控除の特例については、源泉徴収義務者の事務負担に配慮する観点から、給与に係る源泉徴収については年末調整時のみの対応とさせていただいているものと承知をしております。 こうした源泉徴収義務者の負担を掛けることとなるため、この一連の法案が法律成立した場合には、源泉徴収義務者を始めとする関係者の皆さんの円滑な準備に資するよう、丁寧な周知、広報に努めてまいりたいと考えております。
○柴愼一君 年末調整にしたとしても、やっぱり一定の事務負担が生じるということを含めて、そのことに対しては、ちょっと状況を踏まえて、必要なコストについての負担であるとか含めて是非検討いただきたいというふうに思います。 続きまして、今回の修正案で附則の八十一条、所得税の抜本的改革ということがうたわれています。書いてあるのは、各種所得の課税の在り方及び人的控除を始めとする各種控除の在り方の見直しを含む所得税の抜本的な改革について検討を加え、その結果に基づき、必要な法制上の措置を講ずるものということになっていまして、非常に大きな見直しが求められているんではないかというふうに思いますが、その実際に対応する政府としての受け止めについてお聞かせください。
○国務大臣(加藤勝信君) 個人所得課税については、七年度与党税制改正大綱において、我が国の経済社会の構造変化を踏まえ、格差の是正及び所得再配分機能の適切な発揮、働き方に対する中立性の確保、子育て世帯の負担への配慮といった観点から、人的控除を始めとする各種控除の在り方について検討を行うとされ、その上で、今議員御指摘の衆議院修正の附則第八十一条において、政府は、我が国の経済社会の構造変化を踏まえ、各種所得の課税の在り方及び人的控除を始めとする各種控除の在り方の見直しを含む所得税の抜本的な改革について検討を加え、その結果に基づき、必要な法制上の措置を講ずるものとされているところでございます。 石破総理も、政府税調に対し、所得税の在り方の議論をお願いされているところであります。今後、関連分野の学者の方、エコノミストなどの専門家、中小事業者、労働関係者などが参画する政府税調において、幅広く専門的な知見から、公平、中立、簡素な税制の在り方について御議論いただけるものと期待をしております。 政府としては、そうした御議論も踏まえ、適切な対応を図ってまいります。
○柴愼一君 今後のあるべき税制の検討は是非進めなきゃいけないというふうに私も思っています。そして、その検討は是非、政府税調だけに、まあ与党税調でもあるのかというふうに思いますが、政府内の検討だけではなく、熟議と公開に基づいて、開かれた場において是非検討を進めていただくことを要請したいというふうに思います。 続いて、インフレ税、いわゆるインフレ税についてお聞かせいただきたいというふうに思います。 物価の二%目標が一定達成される一方というか、それを超える大きな物価高が進んでいるという一方で、日銀による金融政策が緩和的な状況が継続をしていますと。この現在の状況を見ると、これは政府にとって都合のいい状況にあるのではないかという問題意識を持つものです。 そこで、いわゆるインフレ税というものについて、どういうものか、政府の認識についてお聞かせください。
○政府参考人(寺岡光博君) お答え申し上げます。 委員御指摘のいわゆるインフレ税とは何かということでございますが、まず、実際の税制として制度が決められたものではなく、一方、概念として幅広い意味で使われておりまして、財政赤字への対応として国債や通貨の増発が物価上昇をもたらし、それが家計の実質購買力を低下させ、政府の負担を減ずる現象と定義する論考や、背景とする要因は限定せず、物価上昇による家計の実質購買力の低下を論ずる等、様々な解釈が存在していると考えてございます。 ちなみになんですが、当時の経済企画庁のものでございますが、平成六年の年次世界経済報告においては、主に当時の新興国における高いインフレ率を分析し、インフレ税とは経済分析上の概念であり、実際の税制上存在するものではないとしつつ、財政赤字を生じた場合、公債を発行して民間部門から資金を借り入れることなどをしなければならないところ、通貨の増発によってこれをファイナンスすると、インフレを通じた貨幣の実質購買力の低下という形で、通常の租税と同様、国民の所得の一部が強制的に政府に移転されてしまう、こうしたメカニズムがインフレ税と呼ばれていると分析されていると承知してございます。 このように、インフレ税は実際の税制として制度が定められているものではなく、一概にその定義を申し上げるということは困難であると考えておりますが、経済分析上の概念として、言わばインフレの悪影響を説明する幅広い意味で使われているものと、このように理解してございます。
○柴愼一君 丁寧に御説明をいただきました。 これまでもインフレ税を懸念する質疑が様々行われています。過去も藤巻先生も何度か質問されて、昨日もそのことについて植田総裁に様々意見を言われていたというふうに認識していますし、一昨年の秋の本会議や委員会でも大塚耕平委員が質問をされていたというふうに思っていますが、意図している、まあ別に制度があるわけじゃないということでいけば、意図しているとは言わなくても、この現在の状況を放置するということは、特に減税政策を打たなくてもインフレによって債務の実質的な対GDP比が低減すること含めて、政府にとって都合のいい状況なのではないかと。が、一方では、国民にとっては物価高や資産価値の低下などの家計に負担が生じることになるというふうに思うんですが、この指摘についてどういうふうに見解をお示しいただけますでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 委員御指摘のように、その債権債務の関係でいえば、こうしたインフレというものは債務者にとっては実質返済負担が減少していくという御指摘、それ確かにあるんだろうと思います。 しかし、政府というのは、そこだけ管理しているわけではなくて、まさに国民生活を守り、経済活動をよりしっかりしたものにしていくという観点でありまして、当然、インフレということになれば、物価上昇に伴って国民の生活が厳しくなっていく、また、先ほど申し上げた債権者である国民の立場から見ればその実質な目減りをしてしまう、こういった課題もあります。 政府として、申し上げたように、国民生活の安定という観点からは、そうしたまさにインフレを言わば放置するというんでしょうかね、そういうことに関しては我々の政策とは相入れないところでもございますし、また、インフレがどんどん高進していけば結果的には政府歳出がまた膨らんでいく、こういった側面もあろうかと思っております。
○柴愼一君 ですから、この状況をどうしていくのかということを含めてまた今後も議論を続けさせていただきたいというふうに思います。 続きまして、租税特別措置について質問をさせていただきます。 様々な政策目的を実現するための措置としていろんなものがあるということでいくと、補助金を出すというのと租税特別措置で税金を減免するということがあります。税を減免すると、取るべき税金を返すなり減免するということと、逆にお金をあげるということについて、給付するということについては、国のお財布全体としては同じなのではないかというふうに思うと、その政策実現目的に向き不向きってそれぞれあるのではないかというふうに感じて、考えています。 租税特別措置は、結果として企業の税金を返す、引かないということですから、企業の税引き後の純利益を増やすことになります。企業の財務基盤を強化することには資するということですが、税引き後の純利益というのは株主に帰属するということから、賃上げには余り、不向きなのではないのかというふうに思うんですが、そのこと、どういう判断によって補助金と租特を判断していくのかというのを、財務省としての見解、あれば教えてください。
○政府参考人(青木孝徳君) まず、一般論として租税特別措置と補助金について考え方を申し上げます。 税制措置は、一般的に黒字企業の方が適用の効果が大きい場合が多くございまして、企業にとって収益を上げるインセンティブとして機能する、また、申請をしても行政側の採択が必要な補助金とは異なりまして、法令上明確にされている客観的な要件を満たせばすべからく適用可能である、そういう点、それから、毎年度の国会の議決を得る必要がある補助金などに比べまして、相対的に適用を受けるための予見可能性が高いといった特徴を持つというふうに考えております。 他方で、補助金につきましては、今申し上げた内容の裏返しになりますが、一般的に、民間団体が行う特定の事業に着目して、これを政策的に後押しするために給付を行うものであり、企業の収益状況にかかわらず政策的な対応を行うものであるという点、それから、民間団体等の申請を受けた上で、行政側が審査を行った上で交付の決定を行うものである、あくまで国会の議決を得た予算の範囲内において支援を行うものであるといった特徴を持つものと考えております。 このように、税制措置と補助金ではその特徴に違いがございまして、政策目的に応じて補助金と税制措置の使い分け、組合せを考えていくことが重要であるというふうに考えております。
○柴愼一君 ですから、そういう政策目的を達成するため、実現するために、賃上げについては租特というのは向かないんじゃないかというずっと指摘をさせていただいているんです。今春闘でも、やっぱり昨年を上回る妥結状況ということで、回答指定日の前に早々に満額回答を出すような企業もあるということで、そういう企業に税を減免する必要があるのかというようなことを含めて指摘をさせていただいています。 そして、企業の予見性といっても、一年間企業運営をした後に、人件費がどれだけ増えたかということに基づいて税の減免がされるということでいくと、賃上げした時点では幾ら税が減免されるかって全く分からないんですよねと、だから予見性はないんですということを含めて、そのことを指摘させていただいています。 特に、内部留保については、使えるのというのを見ると、やっぱり設備投資とか研究開発とかMアンドAに使いますということで、人件費には使わないですね、基本的にね。というふうに思うと、賃上げ促進税制よりも、例えば厚労省でやっているキャリアアップ助成金とか支援助成金パッケージって、賃上げ、非正規の方を正社員にしたら一人当たり幾ら出しますよというようなことを含めて、そのような形の方が賃上げに資するんじゃないかということをさせていただいています。 ただ、内部留保も大事で、これからトランプ関税も含めて企業の先行き非常に不確実性が高まっているときに、内部留保は非常に大事かなというふうに思っていて、逆に、租特でもらった還付金で内部留保たまっていたら、企業経営厳しくなったときでも、それを元に賃上げを続けるぐらいのやっぱり措置が必要かなというのは今後も求めていきたいというふうに思います。 租税特別措置、特に賃上げ促進税制は、巨額の税額控除にもかかわらず、賃上げを促進する効果は極めて小さいんじゃないかというふうに思います。高額療養費の見直しに要する必要財源、二百億とか言われていますが、賃上げ促進税制、七千億超える税額が還付されているということでいくと、必要財源などを比較して、政策のバランスがちょっと悪過ぎるんではないかというふうに思いますので、早急に見直しを求めたいというふうに思います。 そして、特に、真に社員の賃上げ、取引先への資源配付、適正取引ですね、賃上げになる適正取引を促すのであれば、何でしょう、どうせ利益を出しても納税額が増えるだけなんで、できる限りそれで賃上げしていこうとかいうふうにつながる法人税率の引上げの方が、真の賃上げ促進税制になるということは主張したいというふうに思います。 続いて、納税者権利憲章の創設についてお伺いをします。 諸外国での納税者権利憲章の制定の状況と、それについての政府の認識についてお聞かせください。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 諸外国の状況について網羅的に把握しているわけではございませんが、OECDの報告書によりますと、二〇二二年におきまして、納税者権利憲章を制定している国は、OECDに加盟する三十八か国のうち三十五か国となっております。この三つは、ギリシャ、スイス、日本、この三か国でございます。 OECD加盟国においては、納税者権利憲章を制定している国が多数派であるということは事実でございますが、私どもとして考える重要なことは、形式にはかかわらず、実際に納税者の視点に立った利益の保護、利便性の向上に向けた措置を手当てするとともに、その内容をしっかりと説明していくことだと考えておりまして、そうしたことで取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○柴愼一君 今御回答あったとおり、OECDの三十八か国中三十五か国で制定がされているということですが、今ありましたが、それらの国々で納税者権利憲章が果たしている意義や機能などについてどういうふうに認識されているのか、そして、もう一度、なぜ我が国で納税者権利憲章が制定されていないのかについての御認識をお聞かせください。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 まず、納税者権利憲章の意義でございます。一般に、納税者の権利義務を分かりやすい言葉で説明し、より多くの納税者に周知しようとする試みというふうに承知しております。 その上で、繰り返しになりますが、重要なことは、形式にかかわらず、実際に納税者の視点に立った利益の保護、利便性の向上に向けた措置を手当てするとともに、その内容を適切に説明していくことが大事だというふうに考えておりまして、そうした観点から、政府といたしましては、これまでも、例えば平成二十三年度税制改正におきまして、国税通則法を改正いたしまして、納税者が税の減額を求める更正の請求ができる期間を延長いたしました。 また、更正などにより課税の増額といった不利益処分を実施する際の理由の付記をすることなど、税務手続の法定化を進めてまいりました。また、スマホを含めた電子申告の推進、コンビニ納付などの納付手段の拡充など、納税者利便の向上のための様々な措置を講じてきたところでございます。 いずれにいたしましても、税制は国民の信頼の上に成り立つものでございますので、今後とも、納税者の利益や利便性の向上などの観点も踏まえて、適正かつ円滑な税務行政に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○柴愼一君 形式にこだわらずちゃんとやっていくんだという話でしたが、仏作って魂入れずって、まず仏を作ってから中身を入れていくんだということでいくと、まずはそういった、まずはそういうことを制定をして、そのことに向けて努力をしていくということが必要ではないかというふうに思います。 諸外国における納税者権利憲章は、課税当局の納税者に対する重要な公約あるいは両者の信頼関係醸成のための宣言として機能を果たしているというふうに言われているとすれば、そういったことを明確に示した上で納税者に向き合うということが必要じゃないかというふうに考えます。 財務省前のデモのこと持ち出す気はありませんが、財務省や税務当局に対する不信が高まっているんではないかというふうに思ったときに、税や税務当局に対する信頼醸成に向けて、納税者権利憲章の制定をすべきだというふうに考えますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 重ねてになってしまいますけれども、納税者権利憲章、多くの国が、特にOECDの国において採用されている、それにはそれぞれの背景があるんだろうというふうに思います。実際、権利だけではなく、義務についてもそれぞれ分かりやすく言葉で説明をされているものと承知をしております。 ただ、私どもとしては、やはり実態が大事だというふうに認識をしておりますので、これまでも、先ほど申し上げたような取組をする、また国税庁のホームページなどを通じてそれぞれ正確な情報の提供にも努めております。 また、調査・徴収事務を法定化された税務手続や定められた事務処理手順に基づき実施して、納税者の利益保護の観点を踏まえた対応もなされているものと承知をしておりますので、納税者権利憲章という形にこだわる必要はないのではないかと思っておりますが、引き続き、納税者の権利利益の保護を図り、公平公正な課税徴収を行い税務行政の信頼確保に努めていく、またそのためにも必要な広報、周知、これはしっかりと取り組んでいきたいというふうに考えております。
○柴愼一君 形にこだわらないという形にこだわっているんじゃないかと。やっぱり、作ると、作って、やっぱり納税者に対する真摯な態度を税務当局が示していくということが極めて今のタイミングでは重要ではないかというふうに思っていますので、この制定の方式は様々、諸外国でも法律とするのか行政文書とするのか含めて形式には、それは形式には私もこだわらないということですが、納税者権利憲章というのを制定をするということについて、また引き続き求めていきたいというふうに思います。 続きまして、金融所得課税の見直しについてです。お伺いします。 一億円の壁の解消に向けた政府の方針、これまでも総裁選のたびに総理を目指している方々は一億円の壁について見直すと発言をされるんですが、実際に総理・総裁の立場になったときにはそのトーンがダウンしていくということを含めて、政府内で一億円の壁をこれ今後どうしていくつもりであるのか、認識をお聞かせください。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えいたします。 御指摘のいわゆる一億円の壁の問題でございます。これ、合計所得金額一億円を超えますと所得税の負担率が下がる実態を指しており、これ、高所得者ほど所得に占める株式等の譲渡益の割合が高い中、株式等の譲渡益を含め金融所得については原則として一律二〇%の税率が適用されている。一方で、個人所得課税の最高税率は五五%で、これよりもこの二〇%の水準が低いことから生じているものでございます。 政府としても、税負担の公平性を確保することは重要であるというふうに考えております。いわゆるこの一億円の壁と呼ばれる問題につきましては、令和五年度の税制改正におきまして、金融所得を含め極めて高い水準の所得を対象として追加的に負担を求める措置を導入いたしまして、一定の対応を図ってきているところであります。この措置でございますが、この令和七年分の所得から適用されます。したがいまして、円滑な施行のため、周知など、丁寧に対応を行ってまいりたいということをまず考えております。 税の公平性を高めることは社会に対する国民の信頼を高めるためにも必要なものであり、この点、この措置は担税力に応じた税負担、すなわち応能負担の実現の観点から公平性の確保に資するものであると認識している一方、初めて導入する仕組みでございますので、納税者の負担状況の変化や経済への影響を見極めながら慎重に検討を進めていくことが重要であるというふうに考えてございまして、政府税調等の場を今後活用いたしまして、本措置の施行状況や資産性所得の状況について分析し、政策効果についてしっかりと見極めてまいりたいというふうに考えております。
○柴愼一君 極めて高いというのは、所得というのは三十億だということですので、これで終わりじゃないんだということだというふうに思いますし、この措置は総合課税に近い制度になっているとすると、一億円の壁をまずやっていくとすれば、金融所得の税率を引き上げるのかどうか含めての検討になっていくとすると、少しコンセプトが、検討の方向性が違うんじゃないかなということを含めて、金融所得の税率見直し、単独での税率見直しというのは検討していないんでしょうか。
○政府参考人(青木孝徳君) 税率の見直しというのは、多分、単純に今二〇%の税率を上げるというのも含まれますし、累進的に上げていく、いろんな考え方、あと総合課税化と、いろんなものがあろうかとございます。 繰り返しになりますが、税負担の公平性確保、重要性十分に認識しておりまして、この令和五年度の改正におきます極めて高い所得に対する措置、これの一定の負担を図り、その状況をこれからしっかり見極めてまいりたいというふうに考えております。 あわせまして、この本来の全般的な金融所得課税の検討に当たりましては、この税負担の公平性の確保という御指摘の点に加えまして、我が国の金融市場や投資家の性格も見ながら考える必要があると考えていまして、貯蓄から投資への流れを引き続き推進し、一般の投資家の方々が投資しやすい環境を損なわないようにするということも重要でございます。 今後とも、金融所得課税の在り方をこういった点踏まえまして総合的に考えてまいりたいというふうに考えています。
○柴愼一君 資産運用立国を目指す政府として運用環境の整備にも取り組んでいるということだと思いますし、ですから、資産運用で得られたその果実を多くの課題に直面する我が国の社会基盤や社会保障制度の原資とすることというのも、やっぱり貢献いただくということも必要じゃないかというふうに思います。 一億円の壁って、金融資産一億円じゃないんですよね。金融所得、給与も合わせた所得が一億円ということでいくと、金融資産、相当持っている方々にそこのところでの負担していただくというのはお願いできるんじゃないかというふうに思います。 一方で、富裕層に対しては課税を強化するとした上で、それと併せて、少額貯蓄の非課税制度というのを是非復活いただきたいというふうに思います。私、郵便局で働き始めた頃は、マル優というか、三百万円までは貯金非課税だった、だったんですよね。今若い人は知らないですね、そういう制度があったことも知らないんですが。 これまでの金融緩和、超低金利の状況の下で、高齢者を中心に、低金利で本来受け取れた預貯金の利子が失われたんじゃないかというふうに思います。株式投資をしてきた人たち、方々は大きな運用益を得たかもしれませんが、誰もが株式投資をできるわけではありません。特に資産運用は、長期積立て、分散が基本だということであれば、高齢者はなかなかなじまないんだというふうに思います。そして、若い頃は、NISAで、長期運用で資産を増やして、退職後、老後というのは減っちゃ困るので、元金保証の預貯金に移していくというのが、リスクを低減させていくというのがやっぱり資産の管理の中では重要じゃないかというふうに思います。 高齢者の生活支援のために少額貯蓄の非課税制度の復活をすべきじゃないかというふうに思うんですが、政府の見解、いかがでしょうか。
○政府参考人(青木孝徳君) 御指摘をいただきました少額貯蓄非課税制度でございます。これは、歴史を申し上げますと、昭和三十八年に貯蓄を奨励するという政策目的で創設されたものでございますが、貯蓄を奨励するというこの目的はほぼ達成し、本措置を継続する必要が乏しくなったということから、昭和六十三年、廃止されたものというふうに承知をしております。 現在、政府といたしましては、NISAの恒久化、抜本的な拡充を行いますなど、貯蓄から投資への流れを進めているところでございますので、こうした少額貯蓄非課税制度の復活を検討しているということはございません。
○柴愼一君 先ほど言ったとおり、誰もがそうリスク資産に振り分けられるわけではないということ、それと、今まではほとんどゼロ金利だったので利息付かないので、税金取られる、取る取らない、余り関係なかったかもしれませんが、これからは金利のある世界に戻っていくとすれば、前向きな検討が必要だということは申し上げたいというふうに思います。 最後、外国人旅行者向けの免税制度の見直しについてお聞かせください。 昨日も神谷委員が相当様々な視点から質問をされていたというふうに思います。外国人旅行者に対する消費税を免税しているという、現行制度でどれだけ免税をしているのかというのは、政府は把握されているでしょうか。
○政府参考人(青木孝徳君) 令和五年の免税購入金額でございますが、一・六兆円ございます。これに消費税率一〇%掛けたものが免税されている消費税額ということになろうかと思います。
○柴愼一君 一・六兆円だから、千六百億が免税されているという認識ですか。
○政府参考人(青木孝徳君) 買物された金額が一・六兆円なので、それの消費税分ということで、その一〇%ということでございます。
○柴愼一君 昨日も神谷委員からも指摘ありましたが、安い、安い日本ということで、外国人旅行者は相当な高額のものを様々購入いただいております。そして、消費税、物品税を免税するかどうかは、統一的なルールというか条約で決まっているわけではなくて、当該国の判断とされているということです。ということであれば、なぜ我が国でこういう状況の中で免税をしなければいけないのかというふうに思います。 我が国の厳しい財政事情を勘案すれば、消費税の免税制度については、外国人旅行者の皆様の免税制度については見直して、外国人旅行客の皆様にも商品、サービス購入に当たって消費税を御負担いただくというふうに考えるわけですが、政府の見解をお聞かせください。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 外国人旅行者向けのこの免税制度でございますが、外国人旅行者の方が一定の条件の下で購入する物品について、実質的に輸出取引と変わらないものとして消費税が免除される仕組みでございます。OECD加盟国におきましても本制度が導入されている国が大半であるというふうに承知しております。また、本制度は観光立国の実現に資する制度であるとも認識しております。 こうしたことから、様々、今回の改正で行われておるリファンド方式の見直しなども行いながら、免税制度をこれからも維持していくことが適当だというふうに考えております。
○柴愼一君 先ほど、OECD諸国で大半だという。納税者権利憲章は大半なところでもやらないという判断をされているわけですよねと。ダブルスタンダードだというふうに思います。 将来、円高となって訪日の外国人客が減ったりとか国内での消費額が減少した場合というのは、また別途その免税制度を復活させるなり、そのときはまたそのときで検討したらいいというふうに考えるんですが、その点いかがでしょうか。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 まず、国際的なこれ租税条約等で義務付けられているものではないんですけれども、ただ、先ほど申し上げましたとおり、実質的に輸出の取引と変わらないものと。消費税というのは国内で消費したものに課税するというのが原則でございますので、外国人の旅行者の方が買物されて外国に持っていかれるようなケースというのは原則的にも消費税を課さないというのが基本なのではないかというふうに思います。その上で、そういったことから、OECD諸国におきましても大半の国がこうした制度を導入しているというふうに考えております。 その上で、やはり観光立国に資する制度というふうに認識しております。令和五年三月に閣議決定された観光立国推進基本計画においてもこの点言及されておりますので、こうした点を踏まえながら、制度の適正化を行いながら制度を維持していくということだというふうに考えております。
○柴愼一君 先ほども言いましたが、もうとても日本人では手の届かないような価格で商品、サービスが飛ぶように売れているという状況を見たときに、どういう判断をするのかということを是非検討いただきたいというふうに思いますが。 今回の改正でリファンド方式が導入されるということになると、実際の小売店での個別の対応って、例えば今までだったら取る取らないを制度として変えたときには小売店での対応が生じちゃうので混乱するかなというふうに思うんですが、今回は全て一回全部消費税払った段階で空港なりでお返しするという制度になったとすると、政策判断で免税するとかしないとかという、そういう切替えができやすくなるんじゃないかというふうに考えるんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(青木孝徳君) 御指摘のような形で、今回は一旦現場ではもう課税販売を全部すると、で、空港での持ち出しが確認されたときに返金をするということでございます。また制度を変更するのがしやすくなるかどうかというのは、様々なところにちょっと検討しないと、見極めないと分からないものですから、一概にはなかなか申し上げられません。
○柴愼一君 時間も来ていますのでもう質問はやめますが、失われた三十年含めて、今回の様々な質疑の中で税制全体をこれから見直していくべきだということを主張をさせていただきましたし、政府からもそういう見解をいただいたというふうに認識しています。 そして、様々な制度が惰性で動いているものもあるんじゃないかというふうに思ったときに、一つ一つもう一回見直した上で適正な税制が実現されるように更なる政府の取組をお願いを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○熊谷裕人君 立憲民主・社民・無所属の熊谷でございます。 財務大臣とは何かずっと質問を続けているような気がしますが、今日もお付き合いをいただきたいと思います。 質問、少し長めの時間をいただきましたので多く質問をしておりますが、いつも最後の方の質問ができなくなりますので、ちょっと順番を入れ替えまして、最後の方の質問、通告順番の最後の方の質問からさせていただきたいなというふうに思います。 先般、AIが犯罪に使われてしまって、そのAIについてしっかりと対策をしなければいけないんじゃないかというような観点で質問をさせていただきましたが、逆に言うと、AIの活用をして、効用というか、いい点もあったのではないかというふうに思っておりまして、その点について、AIの活用方法でいい点というところで質問をさせていただきたいんですが。 国税庁のまとめによりますと、令和五の事務年度におきまして所得税の追徴課税の課税額が増えたというふうに言われておりまして、その課税額は一千三百九十八億円という追徴課税があったと。そして、その申告漏れではどれくらいあったのかというと、九千九百六十四億円、約一兆円が申告漏れだったと。これについては、今までの統計を取り始めていずれも過去最高額になっていたと。 これはどんな状況でこの額が出たのかなというふうに思っておりましたら、調査件数は逆に三万件以上、令和四年事務年度から五年事務年度は減っているというふうになっておりまして、この分析を国税庁がどのようにしているのかなというふうに思ったら、税務調査にAIを入れていると、これが効果を発しているのではないかというふうに分析をしているようでございまして、今まで、税務調査官が、多数ある税務調査の対象から、まあ長年の経験則にのっとってというところもあるんだと思いますが、選定をして、簡易調査をして、それから現地の税務調査に赴くというようなことをやられていた。ただ、その税務官の、税務調査官の負担が大きくなっている部分、そして人員の抑制もあってなかなか人員もいないという中で税務調査に入る件数が少なくなっていた、そのためにAIを入れた、そうしたら効用があったということなんだと思いますが。 私も、この無数ある調査対象を絞り込んでいく中にAIを使って、怪しいと言ったらあれなんですが、調査すべき対象というのを絞り込んでいくことは必要だと思っていますし、効用があるんじゃないかなというふうに思っていますが、それに頼り切って、最後、調査をして、しっかりといろんな、指導をしたりとか追徴課税をしたりというところにはやはり人間力というものが必要だと思っておりまして、AIを余り活用すると、その調査官の技量が落ちるというような懸念も逆に考えられると思っております。 今のように、きちんとAIも活用するし調査官の長年の経験も生かすというような形のハイブリッドの調査が必要じゃないかなというふうに思っておりますが、そして、AIで、絞り込みの作業をAIにやってもらって、その作業が調査官とすると、少し負担が減りますから、逆に言うと、怪しいと思われているところに調査を掛ける頻度を多くするとか、調査をきちんとやる深度を深めていくとか、そういうところに力を振り向けてもらいたいなというふうに思っておりますが、財務省としては、その税務調査におけるAIの活用と人間力を持っている調査官の力というものをどのように活用していくのか、まずお聞きしたいと思います。
○政府参考人(小宮敦史君) お答え申し上げます。 国税庁といたしましては、限りある事務量を有効活用して、職員の能力の向上に努めつつ、調査の重点化を進めているところでございます。その中で、AIの活用は、調査先の選定を行う際に、均質的に的確かつ効率的な選定を可能とするものであり、調査担当者の調査能力を補う役割を果たすものであると考えております。 所得税の税務調査について具体的に申し上げますと、申告・決算情報のほか、資料情報や過去の調査実績の傾向などをAIに学習させまして、申告漏れの可能性が高い納税者を予測するモデルというものを構築しております。調査担当者がモデルの分析結果と独自に収集した資料情報等を併せて検討することによりまして、深度ある調査を実施することが可能となっていると考えております。 このように、AIの活用は調査選定時における補完的な役割を果たすものでございますので、現在のところ、その調査担当者の調査能力の低下に必ずしもつながるものではないと考えております。 引き続き、これ、AIを適切に活用することが重要と考えておりますので、そういう形で課税徴収事務の効率化、高度化に取り組むのとともに、限りある事務量を有効活用して、適正、公平な課税の実現に努めてまいりたいと考えております。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 是非、今までマル査と言われている人たち、本当にすごい経験力だったり予測力だったり持っておられる方がいらっしゃいます。そういう方の技量というものが落ちないように是非していただきたいと思いますし、若手の税務調査員の方にそういった経験だったり技量というものをしっかりと引き継ぐような形でもお願いをしたいと。決してAIだけに頼っていくということはしていただかないようにしていただきたいなというふうに思っておりますので、その点、人員の確保というところも含めて是非お願いをしたいなというふうに思っております。 その質問をしながらなんなんですが、次は、節税を誘う脱税行為みたいなものもたくさん起きているというような報道もされておりまして、実は、これも余り言いにくいんですが、国税の職員さんの退職した方がコンサルみたいなことをやりながら違法な節税を誘っているというような報道がございまして、ちょっと調べさせていただいたんですけれど、かなり不動産取引の中でそういったコンサル業というような、ちょっと怪しげな、まあコンサルと言えば何でもできるような形で税理士の代わりにいろんなことを指導している、税理士法で禁止をされた行為をしているという方が増えているというようなことも報道にございました。 どんな分野で増えているのかなと思って調べましたら、不動産業では結構多くなっておりまして、不動産業で増えているんだと思いましたら、今、不動産投資ローンというのが物すごく増えているというのも事実でありまして、個人が収益物件を買って、その投資のための不動産を購入しているという不動産投資ローンの残高も二十八兆円を超えたというような記事がございました。個人の方が本当に資産運用のためにわざわざローンを借りて資産運用をしている。 昨日、スルガ銀行の不正融資の問題もございました。そんな個人の素人の方が狙われるという案件もありますし、もうかったからそこを節税するんだといって、経験のある方がその不正行為というようなことを誘っているというようなこともあるというふうに認識をしております。 このような過熱状況が続けば、ますますこういった状況も増えていくんではないかなというふうに思っておりますが、日銀がこれから金利をどうしていくかということになると、この不動産投資ローンの金利も当然変わってくるというふうに思っておりまして、そうなると一気に今度はバブルのようなものがしぼんで、収益が上がらなくなって焦げ付きというようなことも、そういったリスクも考えられるんではないかなというふうに思っております。 そのようなその不正行為をいざなう指南役というか、何といったらいいんでしょう、指南というか、こういう節税の方法がありますよといって利益を得る詐欺行為のようなものを取り締まっていくために税理士法の改正なんかもしっかりしていかなければいけないんだと思いますが、その改正で罰金を上げただけじゃこういう行為はなくなっていかなくなってくるんじゃないかなと思っておりまして、まずはこういった行為も発見をしていかなければいけないと。 こういうところにまた税務調査員の方の調査でこういった行為を把握していくということも必要だというふうに思っておりますが、その点についてどのように財務省としてまずお考えなのか、お尋ねをしたいと思っております。
○政府参考人(小宮敦史君) お答え申し上げます。 国税当局におきましては、様々な機会を捉えて課税上有効な各種資料情報の収集に努め、これらの資料情報と提出された申告書等を分析し、課税上問題があると認められる場合には税務調査を行うなどして、適正、公平な課税の実現に努めることとしております。 その上で、複数の納税者に脱税を持ちかけるなど脱税行為を指南するようなものを含めました特に悪質な脱税者については、税務調査だけではなく、検察官に告発し、刑事責任を追及するため、国税通則法上の強制調査権に基づき査察調査を実施するなど、納税義務の適正な実施に重大な影響を及ぼすものとして国税当局として厳正に対処しているところでございます。 引き続き、適正、公平な課税の実現の観点から適切に対応してまいります。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 しっかりとやっていただきたいと思いますし、そういった行為が横行をして一番迷惑を被るのは税理士の皆さんだというふうに思っております。 そういった行為をなくすために、先ほど言ったように、きちんとした調査でそういった行為があったかなかったかというところも把握をしていかなければいけないというふうに思っておりまして、先ほどのAIのところの質問も含めて、税務調査をやっていただく調査官の人員を増やしていかなければいけないんじゃないかなというふうに思っておりますし、税務当局の皆さんの仕事が今多岐にわたるようなことになりましたので、そこの人員強化ということも必要なのではないかなというふうに思っておりますが、その点、そのAIの活用、それから調査官の技量の継承だったり、多岐にわたる業務をしっかりとこなしていくために人員の確保という点につきまして、もし、財務大臣、御所見があればお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 御指摘いただきましたように、まず、AI等を活用して、使えるものはしっかり使いながらより効率的な調査等を進めていく。ただ一方で、それに頼り過ぎると今度は技量の低下を招くわけでありますから、その辺はしっかりと配慮していく必要があると思っておりますし、いずれにしても、そうしたAIを活用するとしても、税務行政の体制をしっかり強化していくということは非常に大事な論点だと思っておりますし、特に今、不動産投資、ローン残高を含め、が増加している中で、様々な脱税行為が発生しているという御指摘もいただいたところでございます。やはりこうしたことをしっかり摘発をしていくということが税務行政に対する信頼にもつながっていく、そういったことも含めて、体制強化を含めて適正な課税に今後とも努めていきたいというふうに考えております。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。そういったところにしっかりと対応できることが、私も税務当局の信頼につながるんだというふうに思っておりますので、その点、どうぞよろしくお願いをいたします。 続いて、基礎控除の引上げについて、昨日から様々出ておりますけれど、私もそこを幾つか質問をさせていただきたいなというふうに思っております。 衆議院の方で修正をされて、今こちらに修正案が審議をされている最中でございますが、この修正案につきましては、令和七年度と八年度についていろいろ加算をしたりといった時限的な措置が盛り込まれておりまして、そして、様々な年収階層によって恩恵が違う。昨日からの議論によりますと、どの階層でも同じような減税額になるような制度設計になっているというふうに言われておりますけれど、公平、中立、簡素という税の基本原則から私はこの今回の修正案というのは少し離れてしまっているのではないかなというふうに思っておりまして、その基礎控除のところも、昨日の様々議論ございましたけれど、基礎控除の考え方というところでも若干その公平というところに相反するものになってくるのではないかなというふうに思っておるのと、やはり所得の再分配機能というところが損なわれてしまうのではないかなというふうにも考えております。 今回の修正内容は、先ほど私も感想を述べましたが、その公平、そして簡素の原則に抵触しているのではないかなというふうに私は思っておりますけれど、今回の修正案に対しての、政府として言及できないという答弁になるかもしれませんが、この公平、簡素という原則論からいって同意できるものなのかどうか、まずお答えをいただければと思います。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 まず一般論として、公平、中立、簡素の三原則でありますとか、税制の機能、財源調達、再分配、それから経済安定化の三機能、こういったものは時として相反関係になることもある中で、経済社会の構造変化なども踏まえながら適切なバランスを確保していくことが重要であるというふうに考えます。 その上で、今回衆議院の修正につきまして、税制を複雑にするもので、簡素の原則にも反しているのではないのかという趣旨の御質問だというふうに思いますが、一律の控除額の引上げでは限界税率の高い高所得者の方ほど減税額が大きくなるということを踏まえて、高所得者優遇とならないように、税負担軽減効果の平準化の観点で取りまとめられたものと承知しておりまして、公平、中立、簡素の三原則が相反関係となる中での一つの御判断として、減税額の公平性の確保や所得再分配機能の発揮に資するようバランスが取られたものであるというふうに認識をしております。
○熊谷裕人君 先ほどの柴議員の質問にもありましたように、こんなに複雑な税制をつくるのであれば、給付だったり定額減税だったりというような方がよかったのではないかなというふうに思っておりますし、この令和七年、八年で終わるようなもの、その後どうするんだという議論はこれからだというふうに思いますが、その辺についても、政府、しっかりと対応を今から考えておいていただきたいなというふうに思います。 そしてもう一つ、今回の基礎控除の引上げは、物価が高くなっているという点も考慮して行われているんだというふうに思っておりますが、衆議院の方でいろいろ議論があって、今の物価高の中で減税効果と同じような効果を基礎控除で出すんだというふうに思っておりますが、この経済対策としての今回の減税という考え方については財務省としてはどのように思っているのか、所見をお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 まず、基になっているのは政府原案でございますが、こちらについては、所得税の基礎控除の額が定額であることによりまして、物価が上昇すると実質的な税負担が増えるという課題に対応するものということで目的としております。 その上で、衆議院の修正につきましては、まず、低所得者層の税負担に対する配慮という観点から、三十七万円の基礎控除の特例的な上乗せをするということになっております。これに加えまして、今御指摘がありましたが、物価上昇に賃金の上昇が追い付いていないという状況を踏まえる中で、デフレからの脱却局面における経済対策としての位置付けの下、給与収入二百万円超八百五十万円以下の方に、令和七年、八年の二年間の措置として、特例として上乗せ措置を設けるものだというふうに整理されたというふうに認識をしております。
○熊谷裕人君 ということは、今の経済状況の中で、令和七年、八年、対策を打っていくんだということだというふうに私も理解をいたしますけれど、それであるんであれば、今回のどの所得階層も同じような減税額ということがどのような経済効果を生むものなのかというふうに政府は考えているのか、その点お聞かせをいただければと思います。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えいたします。 まず、政府案にある効果といたしましては、基礎控除の引上げなどに伴う所得税の減収額〇・七兆円が家計の可処分所得の増加になります。それから、大学生等に係る特定親族特別控除の創設によりまして労働供給が増加すると。こういったことを踏まえて、令和七年度の個人消費が〇・〇七%ポイント程度押し上げられるというふうに見込んでおります。 その上で、衆議院の修正によります基礎控除の特例の創設によりまして、更に〇・六兆円の減収が見込まれるものと承知しておりますが、個人消費の押し上げ効果は、政府案を分析した手法と同様に考えて計算をいたしますと約二倍という形になりまして、〇・一三%ポイント個人消費の押し上げ効果があるというふうに見込んでおります。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。個人消費が押し上げられるという分析をされているということであります。 ここまで、やはり個人消費が、GDPの半分を占める個人消費が冷え込んでいたので日本の景気回復が遅れているという分析がほとんどであったと思いますし、私も、個人消費が落ち込んでいた、これが活性化をしないので景気が余り良くならない、実感がないということであったというふうに私も認識をしておりますので、本当に今の財務省の分析のように個人消費を喚起をしてもらえれば有り難いなと思うんですけれど、若干平準化したことによって、それなりの収入のある方については余り効果があるようには思えませんので、この基礎控除を上げたということがしっかり景気回復につながるように、これからも側面的な支援というものを政府として考えていただきたいなというふうに思います。 昨日も議論がありました。基礎控除というものの考え方がどうなんだというふうに、昨日、小池委員もやっておりましたが、改めてここを余り深く言うつもりはありませんが、最低限の生活に必要なものには課税しないということが基礎控除だと私も思っておりますが、改めてそこの点につきまして整理して御答弁いただければと思います。基礎控除の考え方についてです。
○政府参考人(青木孝徳君) お答え申し上げます。 政府税制調査会の答申におきましてこれまで整理がなされておりまして、まず基礎控除の趣旨でございますが、一定の額までの少額の所得については負担能力を見出すに至らないと考えられることから税を課さないという考え方でございます。また、この基礎控除とそれ以外の幾つかの控除を合わせました課税最低限につきましてどういう考え方で整理されておるかと申しますと、生計費、まず御指摘の生計費の観点に加えまして、公的サービスを賄うための費用を国民が広く分かち合う必要性なども踏まえて総合的に検討されてきたというふうに整理をされておりまして、政府としても同様の整理でございます。
○熊谷裕人君 分かりました。 そうしたら、ちょっと財務大臣にもお聞きしたいんですけれど、その所得に応じて控除額が変わったり、それから年によってこの控除の金額が変わったりというような、基礎控除がいろいろとその状況状況に応じて複雑に変わっていくということについては、基礎控除の在り方について本当にいいのかどうかという疑問を私は持っているんですが、財務大臣としては、この時々に応じてきちんとその状況を捉えた形で基礎控除が上がっていくんであればいいんですけれど、上がったり下がったり複雑になるということについて財務大臣はどのようにお考えなのか、ちょっと御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどからお話がありましたように、簡素、中立、公平という原則であり、また、所得再分配機能を含めたそれぞれの機能、その中においてはそれぞれ相矛盾するところも場合によっては生じてくる、そこをどうバランスを取っていくのかというのが一つのポイントだと思っております。 その上で、今回の措置の背景は先ほど主税局長から御説明したとおりでありますが、一般論として申し上げれば、基礎控除について所得制限を設ける点については、所得再配分機能の強化という観点から一定の合理性が認められる場合があると理解をしております。実際、平成三十年度の税制改正においては、基礎控除について、所得二千四百万円を超える水準について所得制限を設ける改正が行われているところであります。 また、二年間の措置とする点については、今回、物価上昇に賃金上昇が追い付いていない状況を踏まえ、中所得者層を含めて税負担を軽減するという観点から行われたものと承知をしており、デフレからの脱却局面における経済対策としての位置付けということから期限付の措置になっているものと理解をしているところでございます。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 今回の基礎控除の関係もそうなんですが、七年度は何とか財源を確保したけれど、八年度からの財源についてはこれから考えるというようなことであったように考えております。 政策、今物価高にも対応しなければいけないからということで、ワンショットの減税をやりながら、その後はその後考えていけばいいというような考え方では、その減税とか基礎控除を上げるというところについては私はふさわしくないんではないかなというふうに思っておりまして、我々も様々なことを提案をさせていただきますが、政府の答弁としてはいつも、そのときはいいけど将来どうするんだという答弁がかなりあったんだというふうに思っておりまして、その点、今回の減税というところについては、取りあえず七年度はやるけど八年度以降はこれから考えるという、今まで我々に答弁してきたことと若干矛盾があるんじゃないかなというふうに思っておりまして、その点、整合性のある説明をいただければ有り難いなというふうに思っております。
○国務大臣(加藤勝信君) これまでも恒久的な措置については安定財源が必要であるという基本的な考え方をお示しをし、その旨説明させていただきました。 今回の衆議院修正による基礎控除の特例の創設については、令和七年度については御指摘のような一時的な財源で賄われているわけでありますが、令和八年度予算編成及び税制改正において、歳入歳出両面の取組を通じた本特例の実施に要する財源の確保について検討するとされており、こうした方針が税制改正法附則に盛り込まれております。そして、それを踏まえ、責任を持って財源を確保する姿勢が示されたものと承知をしておりますので、単にワンショットの財源で対応し、その後については改めてと、検討するということが広く認められたものではなく、今申し上げた附則も含めて考え合わせますと、恒久的な措置については安定財源を確保するというこの原則、それにのっとった対応だというふうに認識をしているところでございます。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 ちょっと次の質問に、同じような視点が続いていきますけれど、次は暫定税率、ガソリン税の暫定税率の廃止の財源についてちょっと議論させていただきたいなというふうに思っております。 今御答弁をいただきました。総理も、しっかりと八年度の予算編成、税制改正において、これからの歳入歳出両側の取組を通じて必要な財源は確保していくということを検討するという方針を明らかにされておりますけれど、この総理の答弁からすると、しっかりとこれから政府としても今の所得税のところの減税について財源を考えていくということだというふうに思っておりまして、これまでも暫定税率の廃止、ガソリン税の暫定税率の廃止の質問をさせていただいておりますが、財務大臣からは、こちらの方は三党で今協議中なので三党の方で考えて、財源については、政府の方ではその三党協議を待ってというような御答弁であったというふうに私は認識しておりますけれど、こちらの減税の方については、総理は政府としてしっかりと考えていくというふうに答弁をされております。 この点、ガソリン税の暫定税率の廃止のところと減税のところの考え方が総理と財務大臣と若干ずれがあるのかなというふうに思っておりますが、改めてその点につきまして、ガソリン税の暫定税率廃止の財源につきまして、今からしっかりと私は政府として見込みを立てていくべきだというふうに思っておりますけれど、財務大臣、御答弁をいただければと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、基礎控除の関係に関する石破総理の答弁はおっしゃるとおりでございます。まさに、令和七年度末までに、歳入及び歳出における措置を通じた所得税の基礎控除の特例の実施に要する財源の確保について必要な措置を講ずるということ、また一方で、ガソリンの暫定税率については、受益者負担、原因者負担の考え方に基づいて税負担をいただいたものでありますが、その廃止により恒久的に失われる国、地方合わせ毎年約一・五兆円の安定的な財源確保を図っていくことが重要だということでありますので、いずれにしても、財源確保をしっかり図っていくことで、それの基本というのは変わるものではないと思っております。 他方で、暫定税率については、昨年十二月の幹事長間合意において廃止するという方向性が打ち出され、その下で、諸課題の解決策や、今申し上げた財源確保を含めて具体的な実施方法について、今後、政党間で協議が続けられているわけでございますので、私どもとしては、そうした協議の結果を踏まえて対応させていただくというふうに考えております。
○熊谷裕人君 私は、今から政府としてもしっかりと、政府の考え方、そして財源をどこに求めていくのかということは今から対応しておくべきだというふうに重ねて申し上げておきたいと思います。 続いて、特定親族特別控除についてです。 引上げをいただいたことは、私たちも求めておりましたので、これにつきましてはよかったなというふうに思っておりますが、いろいろと引き上げていくときに、問題、課題点として出されていた勤労学生控除との関係の整理をどのようにされて、お考えなのか。そして、その上限が上がるということになりますと、今人手不足ということで、雇っている側も上限まで来てほしいということになるんだろうというふうに思っておりまして、そうなりますと、学生の本分の学力、働きながら勉学に励むというところに関係が、いろいろと整理をしていかなければいけないんではないのかなというふうに思っておりまして、その勤労学生控除と学生の本分である勉学というところの関係を政府としてどのように整理をされたのか、財務大臣、御答弁いただければと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今回の措置は、大学生年代について給与収入が百三万円を超えると親の控除がなくなる、そのために就業調整をする必要がある、こうした指摘を踏まえた対応と承知をしております。 今般の見直しでは、特定親族特別控除の創設により、十九歳から二十二歳までの大学生年代の子等の給与収入が百五十万円以下までである場合には親等が特定扶養控除と同額の六十三万円の所得控除、それと、超えた場合においても段階的に控除額が逓減する、こういう仕組みを導入をさせていただきました。 この特定親族等特別控除の創設は、学生、今申し上げたように学生等の親に対して適用されるものでありまして、勤労学生控除、これは学生本人に適用されると思うのでありますが、これは今回別にそれを変更しているわけではない、それぞれ趣旨が異なる、要するに学生本人なのか親御さんの負担になるのかということでございます。 他方で、学生に長時間の就労の後押しになるのではないかという御懸念を頂戴いたしました。今回の改正は、あくまでも働きたい学生の方について税制が阻害要因、まさに親の特定扶養控除がなくなってしまうということで、阻害要因になることのないよう改正をするものであって、これで学生に長時間の就労を促そうというものでは全くないものと承知をしております。 長時間のアルバイトを行うむしろ必要性がどこから生じているかといえば、学費の負担などから生じているわけでありますから、そういった意味においては、高等教育の負担軽減を図るため、こども未来戦略に基づき多子世帯への支援強化、こうしたことを図っていくことが重要と考えております。
○熊谷裕人君 今財務大臣に御答弁いただきましたその学費の負担の方は、我々も大学教育の無償化等を考えておりますので、そういったところではしっかりと対応していきたいなというふうに思っております。 昨日、杉議員の方からも言っておりました社会保障との関係は整理をいただくということみたいなので、そちらの方は安心というか、しっかりやっていただきたいなと思いますが、やっぱり学生本人さんと雇っている側の会社側、そして親御さんにも今回その上限が上げられたことについて、社会保障との関係等、しっかりと説明をいただきたいと思いますし、今財務大臣の方から長時間労働につながるものではないというようなことでありましたけど、逆に言うと、雇う側からとしたら、上がったんだから目いっぱいやってくれという話にもなろうかと思いますので、そこはしっかりと広報をしていただきたいなというふうに思っております。 次に、結婚・子育て資金の一括贈与に関する贈与税の非課税措置につきまして質問をさせていただきたいと思います。 この贈与の制度なんですが、創設をしていただいて、子育てに資するものだという期待をしていたにもかかわらず、なかなか、創設された当初は利用者は多かったんですが、それ以降だんだんと減っているようでございまして、来年には、じゃないですね、去年ぐらいから、もうなくなってしまうんじゃないか、やめてもいいんじゃないかというような議論があって、二年延長されたと承知をしております。いろんな、租税特別措置もそうなんですけど、一度入れるとなかなかその廃止をしていく、見直しをしていくということが難しくなっていくものの悪い一例なのかなというふうに思っております。 せっかくなので、私は活用できる方がいらっしゃれば活用していただきたいなというふうに思っておりますが、このこども未来戦略にどれくらいの効果がこれ存続をしていった場合には見込まれているのか、財務省としてどれくらいの効果を見込んでいるのか、その点についてお聞かせをいただければと思います。
○政府参考人(青木孝徳君) まず、本制度の趣旨でございますが、高齢者世代からの資産移転によりまして、若年世代の結婚、子育てに係る負担軽減を図りながら経済を活性化するという目的で導入されたものでございます。 御指摘をいただきましたが、導入当初、平成二十七年度制度開設当初はそれなりに件数も金額もございましたが、直近の契約実績、一年当たり二百件程度でございまして、この点については、本措置についてニーズがある方は制度創設当初に集中的に活用したものというふうに考えられます。本措置の需要がある程度一巡したというふうに考えられるところでございます。 本件の効果を具体的にお示しすることというのはなかなか難しい点があるということは、他の租税特別措置もそうなんですけれども、御理解いただきたいと思います。 その上で、今回、取組を引き続き延長させていただいたということなんですけれども、利用件数の低迷などは指摘されているんですが、こども未来戦略の集中取組期間の最中でございますので、子ども・子育て政策を総動員する時期であるということを勘案されて適用期限を延長されたものというふうに理解しております。
○熊谷裕人君 租特の議論をしているときに、私は効果測定をちゃんとしていただきたいという話をずっとしておりまして、政府の方としては、効果測定なかなかできていないという答弁だったので、そこはお願いしますというふうに言っておきましたけれど、今もなかなか、これどれくらい効果があるのか、そしてこども未来戦略にどのような後押しになるのかというところもなかなか難しいようでございます。 租特の関係はまた引き続きやらせていただきたいと思いますので、やはり今日もう時間が足りなくなりまして、できない質問につきましては、御答弁用意していただいた皆さん、大変申し訳ございません。また機会があるときにやらせていただきます。 ありがとうございました。
○大門実紀史君 大門でございます。 久しぶりの財政金融委員会でございますので、よろしくお願いします。 また、今日はほかの委員会重なっておりまして、質問の順番を御配慮いただきまして、各党の皆さんにお礼を申し上げておきたいと思います。ありがとうございます。 三年ぶりの財政金融委員会ですので、個別の問題というよりも、加藤財務大臣と少し大きな議論をさせていただければというふうに思います。先ほどもありましたが、失われた三十年、あるいは日本のこの資本主義のゆがみといいますかね、日本経済のゆがみというような点を議論させてもらえればと思います。 まず、ずっと指摘されてきたのは、これは我が党だけではなくて、安倍さんも麻生さんも岸田さんも石破さんも、みんな御指摘されてきた大企業のたまり過ぎている内部留保の問題でございます。 お手元に資料を用意いたしましたけれども、過去三十年で大企業の利益は十六倍に、純利益十六倍に増えております。株主への配当が十倍近くに増えておりまして、内部留保はどんどん増えて五百三十九兆円になっております。過去最大、更新しているんですね。 我が党は、別に大企業を敵視しているわけではございません。頑張ってもらいたいと思っております。ただ、社会的責任はきちっと果たすべきではないかという点で取り上げているわけでありますし、一部の、お金の使い方あるんですけれども、一般に内部留保というのは企業にとっては大変大事な蓄えのお金でございまして、いざというときに内部留保なかったら困るわけですよね。問題は、賃金を上げる約束といいますかね、上げてもらう約束で減税をしてもらったにもかかわらず、賃金を抑え込んでそれが内部留保に回る、あるいは設備投資に回らないで内部留保に回るということが、もうずっと党派超えて各党から指摘されてきたことだというふうに思います。 まず、加藤大臣は、この増え続けている内部留保についていかが捉えておられますか。一言お聞きしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 大企業を中心として内部留保が増加している、こうした背景に当たっては、まさにこの間、企業そのものが、そしてそこで働く皆さん方の努力によって収益が増加傾向を続けてきたと。そうした、また、してきたわけでありますが、そうした中において、長年続いたコストカット型経済、海外とのコスト競争の下、生産の効率化、人件費等の抑制、海外生産の拡大に伴う営業外収益の増加、こういったこともそれに加わったものと承知をしております。 企業が、内部留保というと、これは現預金だけではなくて様々な投資等も含まれるわけでありますが、特に現預金として保有する背景には、経営危機や不測の事態に備えるための事情、また将来の設備投資などの資金としてプールしているといった点が指摘されているところであります。 多くの日本企業において長期にわたる低成長、デフレの経験などから、増加した企業収益が賃上げや国内投資に結び付かず、また増加した現預金として保有されてきた、こうした流れにあるものと認識をしておりますので、そういった意味においては、与党の税制改正大綱にもありますけれども、やはり期待していた効果として賃金の引上げあるいは投資の促進、こういったものには残念ながら十分には結び付いていないというふうに認識をしております。
○大門実紀史君 ありがとうございます。 先日、本会議でも少し申し上げましたが、私、最初にこの委員会で質問させてもらったのが宮澤喜一さんでございまして、大変優秀な方で、いろいろ教えてもらったわけでございます。ちょっと数えていないんですけど、加藤大臣は十何人目かで、ほとんど覚えていないんですけどね、大臣。忘れたくても忘れられないのは麻生財務大臣でございまして、いつも議論するときに、もうほとんど答弁書読まないで政治家としての自分の考えを御披露されて、まあ時々あらぬ方向に行ったりするんですけど、それでも大変楽しい、楽しいというか、有意義な議論をさせていただいたので、是非、今日は余り、その答弁書、事務方用意したのなんかじゃなくて、政治家としての加藤大臣のお考えを聞きたいなと思っております。 それで、次の資料がございますけれども、ため込まれた内部留保が一体何に使われているのかということなんですけど、その経営の在り方なんですけど、中段の資料なんですけど、これは財務省の法人企業統計で、うちで作りましたけれど、製造業の大企業で取ったんですが、営業利益が二〇二三年度は十六兆円、経常利益が二十九・五兆円、まあ二倍近くになっております。 もう御案内のとおり、営業利益とはいわゆる本業の利益ですね、製造業の。経常利益というのは、その本業の利益に営業外損益を加えるわけですよね。本業以外の損益を加えたものでございます。それをこのグラフで長期的に見ていただきますと、六〇年代から二〇〇〇年くらいまではほぼイコールといいますか、営業利益の方が上回るということがあったわけですが、二〇一〇年以降くらいからはですかね、逆転現象が顕著になって、現在では経常利益が営業利益を上回ると。つまり、営業外損益が本業を上回るというふうになってきているわけですね。 この理由について、これ参考人で結構ですけれど、財務省はどういうふうに理解されておりますか。
○政府参考人(小宮義之君) お尋ねのございました二〇一〇年度以降で見ますと、製造業の経常利益が営業利益を上回っている要因といたしましては、まず営業外費用の方、これには大きな変動がない一方で、営業外収益、これが増加をしているということが挙げられます。そして、この営業外収益には例えば受取配当金、それから受取利息や為替差益などが含まれておりますけれども、法人企業統計調査では、受取配当金を始めとするそれぞれの科目ごとの金額、これを把握することがかないませんことから、経常利益が営業利益を上回った主な要因がどの科目によっているのかということを一概に申し上げることは困難なところでございます。 その上であえて申し上げますと、国際収支のデータや各シンクタンクのレポート等を見ますと、やはり製造業海外直接投資、これは拡大をしております。それに伴うやはりその海外の現地の子会社等からの配当金も相応に大きくなっているというふうに理解をしております。
○大門実紀史君 ありがとうございます。 今御説明あったとおりで、営業外収益、プラスの方が増えている、それは配当が主だと。これはもちろん受取配当に対する優遇税制とかあると思うんですが、とにかく海外子会社からの配当を含めて、金融所得といいますか、そういうものが増えてきているというグラフだというふうに思います。 その一番下のグラフでございまして、大企業製造業の保有金融資産がずっと増えておりまして、御指摘いただいたとおり、子会社などの株式を保有している、その配当が先ほどの収益になっているということですね。この保有額が製造業でも、株式、公社債、その他有価証券の保有額が、比較可能なところだけで取ってみたんですけど、七五年度の七・二兆から二〇二三年度の百二十五・五兆円と急速に、急激に増加しております。そのうち株式は百・八兆円、約八割は株式ということですね。 その申し上げたいことは、この大企業は、製造業ですね、特に、内部留保金を活用して金融投資、子会社への配当だけではありません、後で申し上げますが、ほかにもありますけれど、金融投資を行ってきたと。で、内部留保そのものも、六〇年度の一・三兆から二〇二三年度は百八十七・八兆円に内部留保膨らんでおりますが、そのお金を金融投資に回してきたということがあるわけですね。つまり、本来ずうっと議論されている賃金とか将来に向けた設備投資をやってほしいんだけれども、金融投資の方に軸足を、全部とは言いませんが、かなり移してきているというふうに思うんですね。 日本の製造業の衰退についてはいろいろ指摘されておりますけれど、こういう金融で稼ごうというふうに軸足を置いてきたことが本業をおろそかにしたとは言いませんが、少し経営の、何ですかね、方向が、真面目に考える方向がちょっとゆがんできているんではないかと。私だけじゃないですが、そういうことを指摘する方いらっしゃいますが、加藤大臣はいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 委員御指摘のように、その法人企業統計見ましても、製造業の金融資産、特に投資有価証券が増加しているのは事実であります。 ただ、これ短期で運用しているわけではまずなくて、長期運用ということでございますので、その中身を見ますと、内閣府の日本経済レポート二〇二三年度においても、主に国内企業による海外子会社の設立や海外企業のMアンドAが拡大してきたことによると考えられると指摘をされておりますので、市場の拡大が見込まれる海外において拠点を拡大しようとする、まさに各企業のグローバル化への対応ということが要因だと。 ただ、課題は、これ国外なんですね。だから、国内企業の国内における子会社の設立とか、国内の企業に対するMアンドAといったものも同様に広く展開していく。ただ、そのためにやっぱり国内市場が企業にとって魅力的なものでなければならなかった。残念ながら、それがこのデフレ下の中と高齢化に伴ってだんだん国内の市場が小さくなってきたということが背景にはあるんだろうと思いますけれども、そういったことも含めて、やはり賃金含めて所得を増やしていく、そしてGDPの大半を占める個人消費を拡大していき、また市場が拡大し、そして物価が、それは一方的に上がるということじゃなくて、動くことによって新たな商品を提供しやすい環境をつくっていく、こういったことが重要ではないかなというふうに考えています。
○大門実紀史君 いいですね。何か麻生さんらしくなってこられたのではないかと思いますね。 それで、その上で、確かに子会社ですから長期投資ではあるわけですけど、ちょっとそれだけではないという問題を指摘したいのが、次のページでございますね。大企業の手元資金なんですけれど、自社株買いです。これ、今問題というか、かなり問題点指摘されてきておりますね。 自社株買いというのは、もう御存じのとおりだと思うんですが、財金のメンバーはですね、企業が自分のところの会社の、自社の株を買い戻す、市場から買い戻すことですね。そうしますと、市場に出回るその自分のところの会社の株の数が減りますよね。そうすると、一株当たりの価値が上がるということで、株価が上がるわけですね。株価つり上げといいますか、に使われてきているという指摘が一つまずあるわけですね。当然もうかるのは株主でございます。これは、株主への利益還元、あるいは株価上昇を促進する手段というふうに言われております。 例えば、企業が自社株買いを行えば、いわゆるROE、資本効率、効率的に資本を使っていかに利益を上げるかというROE、これが上がるわけですね。当然上がるわけですね。株価、ROEが上がるとその会社の株を買おうとする人が増えて株価がまた上がるというようなことで、この自社株買いというのは自分の会社の株価を上げるというようなことがあるので、かつて日本では禁止されていたんですね。それが小泉政権、竹中構造改革のときに解禁されたわけでございます。 で、そのグラフですよね。過去十二年間で、アベノミクス以来で見ますと、内部留保は二百兆ぐらい増えているんですけれど、現預金は八割増ですね。自社株、自己株式が何と一六五・三%増加しております。一言申し上げれば、この現預金が八割増という、ここなんですよね。 よく内部留保を還元しろと言うと、そんな全部現金じゃないんだと。当たり前ですよね、誰だって分かっていますよね。この手元のある現金部分、これは少なくとももっと賃金に還元できるでしょうという議論をみんなしているわけでありまして、何も全部吐き出せなんて誰も言っていないわけですね。これだけ、あの麻生さんがよく言われていましたけど、こんな手持ちで現金を持っているのは能力ねえんだと、経営者としてというふうにおっしゃっていました。 まさに、この手持ちで、何といいますかね、持て余しているような現預金だったらば賃金に還元したらというようなことがあるわけでございます。それがこの現預金の部分ですね。私たちもここを還元すべきだと言っているわけであります。 で、今日のテーマの自社株、自己株式は、こうやって何とアベノミクスになって一六五%増というふうになっているわけでございます。この自社株問題というのは、もうアメリカでは相当前から問題になっていますけど、次の資料は、これNHKの最新、NHKが大和総研に聞いたんですかね、ちょっと大和総研の元の資料は見付からないんですが、NHKの取材によって出てきた、元は大和総研の資料みたいなんですが、一番新しい自社株買いのランキングということでNHKのウェブで出ております。すごい金額をみんな自分のところの株を買っていると。これ上位十社だけですけど、全体では物すごい金額ですね。 全体でいいますと、このNHKの取材のこの期間に買った、自社株買いやった企業は千百五十二社です。総額は十五兆六百三十億。過去最高の自社株買いを日本の企業がやっているわけですね。これは、この金額は二二年度が九兆五千百億でしたので、一・五倍の自社株買い。急激に今自社株買いをやっているということになります。 まず、この問題考える上で、アメリカでも問題になってきて、アメリカでは、バイデン政権、二〇二二年にインフレ抑制法ですかね、インフレ抑制法の中でこの自社株買いについて課税を始めたんですね。自社株買いの買い付け金額の一%を課税するというのをやり始めて、一%では余り効果がないということになったんで、今度は三%に上げるということをバイデンさんが表明したんですけど、ちょっとトランプ大統領になってどうなるか分かりませんが、いずれにせよ、アメリカではずっと問題になってきたんで、自社株買いに課税をするということをやったわけですね。 これも参考人の方で結構ですが、アメリカではどういう経過で、どういう問題意識でこの自社株買いに課税を始めたんでしょうか。
○政府参考人(青木孝徳君) 御質問いただきました米国における企業の自社株買いに対する一%の課税でございます。 二〇二二年導入当時、バイデン政権は導入の趣旨としてこう発表しております。企業の利益を企業幹部への支払ではなく企業の成長と生産性への投資に充てることを奨励するというふうに説明されております。 若干付け加えますと、買い戻した株式、一定年度に、買い戻した株式から新たに発行した株式を差し引いた額に対して一%を課税すると。ただし、買戻しが組織再編の一部であるようなケースですとか一定金額以下の少額のもの、そういったものは適用除外になっておりますが、そういう形で導入をされております。 本件について米国内での評価というか、についても調べてみましたが、米国の議会調査局がレポートを出しておりまして、投資機会の減少が自社株買いにつながるのか、あるいは自社株買いが投資に回せる資金を減少させるのかは容易にはなかなか判断できないというふうに記載されておりまして、米国内でも意見は様々であるというふうに承知しております。
○大門実紀史君 アメリカの話ですね。実はこれ、インフレ抑制法の中の一部なんですけど、インフレを抑えるとか、あるいはバイデン政権の社会保障に財源が必要ということもあるんですけれど、実はもっともっと大きな問題、少しだけ触れられましたけど、があるんですね、根底にあるんですね。 バイデンさんに自社株買いに対する課税を決断させたのが、今日、理事会で掲示を許可いただきましたが、このウィリアム・ラゾニックさん、マサチューセッツ大学の今名誉教授の方ですね。(資料提示)このウィリアム・ラゾニックさんの論に基づいてバイデンさんは課税を決断したということなんですね。 この本は去年の十月にやっと刊行されたんですけれど、今ベストセラーになっておりますが、日本の経営にも、日本のこの経済の在り方にも大変示唆に富んでおりますので、もし興味のある方、西田先生なんかは共感されると思いますけど、非常に大事な指摘がされている本でございます。 かいつまんで申し上げますと、このウィリアム・ラゾニックさんは、これはタイトルが「略奪される企業価値」、「略奪される企業価値」です。原題は略奪的価値抽出、価値を抽出する、取り出す、略奪的に取り出すと。プレダトリー・バリュー・エクストラクションですかね。このラゾニックさんは何を言っているかなんですけど、この方は二〇一四年にマッキンゼー賞を、マッキンゼー賞を受賞された論文がありまして、繁栄なき利益というのがあって、当時本にはならなかったんですね、日本で和訳の要約が紹介されて読んだ記憶があるんですけれど。 もう結論を申し上げますと、ちょうど、言っておきますと、そのとき二〇一四年というのはこの委員会でもいろんな方が取り上げましたが、トマ・ピケティの「二十一世紀の資本」が話題になったときなんですね。つまり、格差を是正しなきゃいけないと、資本主義おかしくなっているぞという議論があったときに、同じ年にこのラゾニックさんがマッキンゼー賞を受賞したんですね。そのときの論文が更に発展してこの本になったということなんですね。 ラゾニックさんの論文とピケティの「二十一世紀の資本」が共通しているのは、資本主義とか経済とか企業経営がもうおかしくなっているんじゃないのと、こんなに格差を広げたりですね、ということが共通の認識だったんですかね。ピケティの方はこの格差の問題をずっと取り上げたんですね。このラゾニックさんは、企業経営の在り方から資本主義のおかしさ、アメリカ経済のおかしさを指摘されたということで、共通の認識で、おかしくなっているということですね。 言いたいことは結局こういうことなんですね。略奪される企業価値というのは、企業が本来持っている将来性とか、その企業価値そのものですよね、もっと発展する可能性とか技術とか人材とか、そういうものを株主が奪っていると、お金として奪っていると、本来そういう人材投資、設備投資にしなきゃいけないものを株主が利益を奪っていると、だから会社がおかしくなっていると、経済がおかしくなっているということを主張されているわけでございまして、目先の利益だけ追いかけていると企業はもう駄目だよと、経済も駄目になっているよ、なってくるよというような、そういうことを指摘されているんですね。そのラゾニックさんは、企業経営ですから、さっき言った内部留保の在り方とか、企業の利益をどこに投資すべきかということを問題視されているわけでございます。 ちなみに、ラゾニックさんというのは別にマルクス経済学者ではありません。シュンペーターの流れをくむ方でございまして、シュンペーターというとよく竹中平蔵さんを思い出しますけど、創造的破壊と言って、シュンペーターの言葉を使って構造改革やるんだとおっしゃっていましたけれど、もう真逆ですね。このラゾニックさんは、その創造的破壊、今のこの竹中構造改革なんかは創造的破壊どころか、もう企業価値を破壊していると多分指摘されると思うんですね。ああいう言葉だけ躍りましたけれど、実は創造的破壊というのはそういう意味じゃなかったと、本当に破壊すべきは違うものだったということも指摘されていて、経済同友会にラゾニックさん呼ばれて講演されたことがあって、ちょっと読んだことございますけど、そういう方でございます。 その最大の、それから、二〇一四年ですから、十年たってこの本を出されたんですね。その意味は、今その流れでいくと、一番指摘しなきゃいけないのはこの自社株買いだと、これがアメリカをおかしくしているということで出されたんですね。 それをバイデンさんが二〇一六年に見て、何でしたかね、あれはアメリカの雑誌ですね、何だったかな、ウォール・ストリート・ジャーナルですね。エコノミスト、ウォール・ストリート・ジャーナルを見て、ああ、ごめんなさい、ウォール・ストリート、これを見て、ラゾニックさんの論文を知って、ウォール・ストリート・ジャーナルにバイデンさんが自社株は問題だというのを副大統領のときに指摘されたんですね。で、大統領になって、自分でこれに課税をしたと、そういう流れになります。 つまり、自社株買いというのは、単に株価をつり上げただけではなくて、企業が持っている価値、将来性を株主が奪い取っているという指摘をされていたわけでございますけれども、これは別に加藤さん、これをお読みになったということはない、ないですね。別に、今出たばっかりですので、是非、これから読んでもらえると思いますね。自社株買いの問題点ちょっと整理してみますと、今もちょっと申し上げましたけれども、要するに、自社株買いをやると株主還元が一番になります。すると、利益の抜き出し、本来投資すべきものを株主に与えることになります。これが企業経営をおかしくして、本来発展すべきいろんな要素を剥ぎ取ってしまうということですね。 これは、大手企業経営者にとっていいますと、本来本業で利益を上げることに頑張らなきゃいけないんですけれども、安易なんですよね。内部留保で持っているお金を、負の、負債ですよね、負債を活用してもうけようというのは安易なんですよね。そういう安易な方に経営者も流れて、本業で頑張るということがおろそかになってきているということですね。したがって、特に大企業の経営者はもう保守的な考え方になって、本業でチャレンジしてというよりも、こういうお金を回して稼ごうというふうになっているということが、おかしくなっているということですね。 経営の視点も非常に短期化してしまうという、取りあえず今期幾ら稼ぐかということになってしまって長期的な経営ができなくなっているというようなことを含めて、全体として、先ほど言われた生産拠点を海外に移すのも、取りあえずの利益を目指してやるとか、企業を切り売りするとか、そういうことばっかりになったんで、もうこの自社株買いがその最たるものだということで指摘をされているわけでございます。 もう一つは、これちょっと私の方でちょっと調べて、途中ではあるんですけれど、よく物言う株主、物言う株主の圧力で株価中心の経営と言いますけど、今やそうじゃないんですよね。経営者そのものが、大企業の経営者そのものがこの自社株買い、買った後、自分たちが取得するわけですね。そうすると、経営者も、自分の会社の将来をどうするかというよりも、自分がもうかりますから、自社株買いをもっとやろうと、株価上がれば自分はもうかるからと。自社株、買った自社株を自分たちが取得することによって自分がもうかるんで、大企業の経営者自身も、その本業での長期的な発展というよりも自社株買いに走るようになるということを指摘されているんですが、まさに今、日本でそれが起きているんではないかというふうに思うわけでございます。 そういう点で、その自社株買いというのは、うちの小池議員の質問のときですかね、いろいろ、自社株買いはいろいろあるんだというようなことをおっしゃいましたけど、実はかなり深刻な問題を自社株買いというのは表していて、このままでいいのかということの表れになっているというふうに思うんですけれども、これ、本当に加藤大臣の政治家としてのお考えでいいんですけど、こういう自社株買いにまで表れているこの経営のゆがみ、これについてはいかが思われますか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今るる自社株買いについていろいろ御説明をいただいたところでありますが、また近年、株主への利益還元あるいはROE、自己資本利益率向上などのためにこうした自社株買いという手法が広く使われているということは承知をしているところでございます。 企業収益、これは株主にも還元していく必要が、必要だと思いますし、また将来への投資をすることが、更に言えば、長期的には株主の還元にもつながりますし、またそこの働く方々のプラスにもなるし、また人材投資ということも当然その中に含まれていくんだろうと。そういったことがバランスよく行われることが重要だということは御指摘のとおりだと思います。 〔委員長退席、理事船橋利実君着席〕 問題は、そのさっきの、主税局長からも申し上げたように、自社株買いがあるからそういったことになってしまっているのか、そういう環境ができていないから自社株買いになっているのか、その辺も含めてしっかり分析をし、我々としては、先ほど申し上げたような投資し得る環境、特に国内に対してそういう環境、これをしっかりつくっていくということ、そして、その中においてもしおっしゃるようなことがあるならば、またそれも考えていかなきゃならないと思いますが、ただ、基本的に、企業においてはその利益をどう処分するかは基本的にはその企業がまず考えていく、それをどう評価されていくのかということだと思っていますから、そこは大事にしながらも、政府としては、まずそうした投資、あるいは人材投資も含めた、これが国内において積極的に行われていけるように、税、予算も含めた対応にしっかり取り組んでいきたいというふうに考えております。
○大門実紀史君 ありがとうございます。 アメリカも恐らく、課税したら何か大きく変わるということではなくて、アメリカの企業の経営の在り方について警告を発するといいますか、そういう意味が、政治的な意味が大きかったと思いますので、そういう点で、日本でも内部留保の問題、自社株に対する政治がどう関わるかという問題を引き続き議論していきたいというふうに思います。 今日はありがとうございました。
○藤巻健史君 日本維新の会の藤巻です。よろしくお願いいたします。 昨日、加藤大臣に質問通告したのが少し残っているんですが、先に今日の質問通告分をやって、もし時間があれば昨日の積み残しを聞かせていただこうと思っております。 確定申告が終わりまして、やっぱり書いていると本当に涙が出てきちゃうんですけど、これは国民の義務なんで、憲法三十条に定められた国民の義務で、いいんですけれども、確定申告を書いた後に国会へ来ると、もう本当にフラストレーションたまるんですよね。これは個人的な意見なんですけど、私自身は、防衛費とかそういうものに、国民の命と財産を守ってくれる、例えば防衛費のものには、私が支払った税金払っていただいて全く問題ないし、是非と思うんですけれども。余りにもひどいというか、この財政が危機のときに使っていいの、何で私の払った税金をこんなところに使うのと思うのが山ほどあって、もう本当に国会の中、不愉快になるぐらいなんですけれど、これ個人的情感ですよ。 〔理事船橋利実君退席、委員長着席〕 なんで、そういう意味でいうと、DOGE、アメリカのDOGEですね、効率省は非常にすばらしい組織かなと思っているわけで、もし本当に減税を、イーロン・マスクが言っているDOGEというのは、結局、それをやることによって官主導の経済から民主導の経済へと。要するに、政府の支出を抑えれば税金が下がって民間が使えるお金が増えると、それによって経済を発展させていこうという非常に資本主義的な考え方で、私はそれこそが国力を反映するのかなというふうに思っています。 ですから、やっぱり減税も重要ですけれども、それ以上にまずは支出を減らすということを考えていかないといかぬのじゃないのかなと、不必要な支出を下げていくということを考えなくちゃいけないんじゃないかなというふうに思っています。 本論に入りますけれども、もう最初に今日は柴委員がインフレ税についてお話をいただいたので、多少、私もちょっと今日の議論でインフレ税について触れますので、もうちょっと最初に補完しておきたいなと思うんですけれども。 これ釈迦に説法ですけれども、インフレ税というのを説明するときに私がよく使うのは、個人タクシーの運転手さんを考えてください。一千万円のお金を借りました。これ債務者になります、お金を借りた人。一千万円借りると、元利金を毎月返すのは大変かもしれないけれども、すごいインフレが来てタクシー初乗りが百万円になった。百万円というとすごい過激かと思われますけれども、一九二三年のドイツでは、ちょっと今話そうと思っていなかったのでちょっとうろ覚えですけれども、一月一日に初乗り七百円のタクシーが十二月には一兆一千億円になったようなハイパーインフレが来たわけですから、百万円ぐらいはちょっと許していただきたいんですけれども。 インフレが来て初乗りが百万円になった、そうすると、一千万円借りたタクシーの運転手さんはラッキーですよね。十人お客さん乗せれば、その日のうちに銀行に返せちゃうわけですから、借金。そういう意味で、お金を借りている人がラッキーなのがインフレ。 一方、十年掛かって汗水垂らして一千万円銀行預金をしました。タクシーに十回乗りました、預金はパア。要するに、債権者、お金を貸している人は実質的にお金をなくし、お金を借りている人は万歳と、これがインフレなわけですよ。 お金を借りている人は誰か、日本で一番借りているのは日本政府ですから、お金を貸しているのは国民、すなわち実質的にお金が国民から政府に移るという意味で、これは税金と同じだね。債権者から債務者、国民から国へ移るという意味で同じだねということで、インフレのことをインフレ税とよく例えるわけですよ。そういう理解でちょっと私の今日の議論をさせていただきたいと思うんですが。 これだけ借金がたまった国で、もう世界で断トツに対GDP比の借金が大きい国でどうやって借金を返すか。これは借金返せなくなってもいいなんという方いらっしゃいますけど、国であろうと民間であろうとお金は返さなくちゃいけない、当たり前の話で、もし返せなかったら次から二度と誰も貸してくれませんから、返さなくちゃいけない。 国と民間との唯一の差というのは徴税権があるかないかだけであって、一時的に国債発行したとしても、我々の世代か若しくは子孫がお金を返さなくちゃいけない、これだけの差だと思うんですよ。ですから、これだけたまってしまった借金はいずれは返さなくちゃいけないと。じゃ、どういう方法があるかなということをまず今日は考えたいと思うんですが。 まず、加藤大臣にお聞きしますけれども、政府はよく経済なくして財政再建なしとよくおっしゃいますけれども、そのGDPを増大させること、経済を増大させることによって財政再建はできるのか、借金は返し得るのか、これだけたまった借金をですね、それについてどう思うかお聞かせ願えればと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 一般論としてでありますけれども、力強い経済成長を実現するというのは、要するに経済あっての財政ということで、力強い経済成長を実現し、GDPを増大させる、そのことは確かに税収の増加にはつながるわけでありますし、また、債務残高対GDPについて見れば、債務残高が変わらないとすればですけれども、その値は減少するということが言えると思います。 また他方で、現在我が国においては厳しい財政事情の下で歳出が税収を上回るという状況が続いています。また、金融環境の変化によっては利払い費が上昇するという可能性もあること。こうしたことを踏まえますと、GDPを増大させるだけで財政健全化が図られるというものではない。債務残高を発生させないようにするという観点からは、同時に歳入歳出両面の改革を進めていく、これが重要であり、こうした観点からプライマリーバランス黒字化を財政健全化の目標として掲げさせていただいているところでもございます。
○藤巻健史君 まさにおっしゃっているとおりだと思うんですけれども、私、本会議で石破総理に数字をお聞きしたときに、石破総理から御答弁いただいたのは、第一次安倍政権が発足した二〇〇六年から二三年までにGDPは六十兆円増えたと、要するに経済は六十兆円分成長したと。しかしながら、借金の方は、一般政府の債務残高は九百三十二兆円から千四百三十九兆円まで一・五倍ぐらいまで膨らんだということで、GDPが成長しても借金は減らない、かえって増えているという現実があるわけですから、よっぽど今までと違う経済政策を打たないことには、経済を成長させて借金を減らしていこうというのは無理だと、実績からも言えるかなというふうに思います。 ですから、確かにさっき大臣がおっしゃったように、分母の方のGDPを増やしていけば、これ確かに今インフレぎみになっていますよね、私は金融抑圧のせいだと思っていますけれども、あるべき金利よりもより低い金利にしておいて、実質マイナス金利にしておいて、インフレにしてGDPを大きくしていく、要するに分母大きくなっていきますから、そういう意味で、そういう方法を取れば、要するにインフレにすれば確かにこれは強力、強力ではないと思いますけれども、それなりに財政再建になると思うんですけれども、本当の意味での経済を成長してということだとなかなか難しいと思うんですよね。 じゃ、ほかにこの劣悪なる財政状況を直すにはどうしたらいいかということを考えたいんですが、まず法人税で返していくというのはどういうふうにお考えですか。大丈夫ですか。法人税を増税して返していくということに関して、大臣、何か、どう思われます。
○国務大臣(加藤勝信君) まさに、どうこれから財政健全を図り、財政の持続可能性なものにしていくのかという御指摘、御趣旨だと思いますけれども、特定の税制措置のみで、よって、それが実現されるというふうに私は必ずしも考えているわけではございません。先ほどの議論がありましたように、まずは経済成長を実現をさせていくために、潜在成長率の引上げ、民需主導、こうしたことでその経済成長を上げていくということが一つ。 それから、委員が御指摘のように、歳出面の改革、それから、歳入面においても、これ幅広い、税収もあるかもしれませんし、税外収入を含めてですね、そうした取組、こうしたことを全体で取り組んでいくことが重要だというふうに考えております。
○藤巻健史君 まあそのとおりなんですけれども、いろんな税収を組み合わせという話なんですが、法人税で大幅に増収を図るというのはまず無理だと思うんですよね。というのはなぜかというと、国際間で税率引下げ競争をしているときに日本だけ切り上げたら大企業は海外へ行っちゃう。私いた米銀なんかも、アメリカからイギリスに、今だからもう言ってもいいのかもしれないですけど、真剣に考えたことありますよ、税金の問題で。大企業であれば国を替えていっちゃうというのはよくある話であって、法人税を大幅に引き上げて税収を増やすなんていうことはまず不可能。もし、みんな海外行っちゃって、子会社は仕事を失っちゃうし、勤めている人たちみんな日本で仕事を失っちゃうというような状況になりますから、法人税の税収で赤字を解消するということはまず無理だと思うんですよね。 そうなると、次に、じゃ、消費税はどうか。これ、消費税は皆さん嫌がりますけれども、今年度の収入予測だと二十四・九兆円。ですから、一%消費税率を上げれば二・五兆円の増収になる。好き嫌いは別として、いい嫌は別として、一%、二・五兆円、一〇%上げれば二十五兆円ですから、相当に有力な増収、お金を集める手段になることは確かだと思うんです。ですから、もし本当に財政を再建しようと思ったらば、法人税は無理だけど、消費税の大増税というのは可能性あるわけですね。可能性だけですよ。きっと国民の皆さん嫌がるから実現可能性は別として、可能性としては消費税がある。 じゃ、所得税はどうかっていう話なんですが、所得税、今日配付した御資料ありますから、本会議で石破内閣、石破総理にお聞きした数字です。昨日もうちの浅田がちょっと触れてくださいましたけれども、一億二千三百五十万人人口がいるうち、所得税を払っている人が幾らいるか、五千三百万人、約半分ですよ、半分。そのうちの五%の税収で、五%の税金で済んでいる人って二千九百万人、五千三百万人のうちの六〇%ですよ。大部分が五%しか払っていない。もうちょっと広げて、一〇%になる税金を払っている人は幾らか、千二百万人。ですから、合わせて四千百万人。要するに、五千三百万人が所得税を払っていて、半分は払っていないわけですよ。五千三百万人が払っていて、そのうちの四千百万人が、要するに全体のその払っている人の八〇%が、八〇%が一〇%以下払っているわけですよ。ほとんど皆さん消費税の方が高いってわけなんですけどね。 一方、逆に言うと、三三%の税金を払っている人って全人口でたったの九十万人、所得税を払っている人の一・七%しかいないわけですよ。ましてや、最高税率の四五%、十万人しかいないんです。一億二千三百五十万人のうち十万人、所得税を払っている人のうちの〇・二%なわけですよ。正確に言うと〇・一九%ね。要するに、ごく少数の人たちがほとんど税金の大部分を払っていることになると思うんですよね。 これで何が言えるかというと、じゃ、所得税を上げましょうかと。お金持ちほとんどいないんですから、これ。四五%の払っている、たった十万人しかいないんですから。ここの税率上げたって、それは税率上げるとざま見ろと皆さん思うかもしれないけど、富裕層がそうなるとね、ざま見ろ税であって、別に国の税収は増えないわけですよ。こう書いてありますように、ここのところを一%上げたところで三百五十億円しか増税にならないわけですよ。何だと。これ四〇%一緒に上げたって合わせて七百六十億円しか上がらない、一〇%だって七千六百億円しか増税にならないわけですよ。ざま見ろ、だけど国は税収増えない。 サッチャーがよく言っていましたけど、富裕層の足を引っ張り下げても、押し下げても国民は豊かにならない、かえって逆に国に活力がなくなっちゃって、皆さんの生活落ちますよ、逆に。全員が平等に貧乏になっちゃいますよ。そういうこと。 ですから、もし所得税で増税を図ろうと思うなら、ここにありますけど、五%のところを一%上げて六%にする、これ別に、その低所得者層だけじゃなくて全員が関与しますから、ここ全部上がるわけですけど。ここを一%上げると七千六百億上がる、一〇%のところも上げると一%当たり二千三百億上がる。一〇%上げれば両方合わせて九兆九千億円ぐらいは増収になるわけですよ。いい悪いは別ですよ、みんなすごい反論が起こると思いますけど。 何を言いたいかというと、本当に、あと相続税とか酒税とか、こんなところを大幅に上げたって増収になるわけないんですから。実際問題として、国がお金足りない、借金返さなくちゃいけない、どうやってお金返すかといったらば、現実的には、消費税を上げるか、若しくは所得税で、今回のように課税最低限を引き上げるんじゃなくて、引き下げるしか方法ないわけですよ。若しくは、先ほど来話しているインフレ税、税金という形を払っていないけれども、インフレを導入して国民の富を政府に移換して、ハイパーインフレになればもう究極の財政再建、国民は地獄ですけどね。 要するに、そうしない限り財政再建は成らないんじゃないですかと私は思うんですけど。要するに、消費税の上げか、所得税の課税最低限の引下げか、若しくはインフレ税、大増税あればハイパーインフレ税、この三点以外に国が借金を返す方法ってありますか。大臣、どうでしょう。
○国務大臣(加藤勝信君) 委員の前提として、まず、どういう形で財政の健全化を進めていくのかということが一つあるんだろうと思います。 今、私どもとしては、先ほど申し上げましたように、PBの黒字化を目指して取組をさせていただいているということでございまして、それに向けては、今一方で、経済の再生を図りながら歳出歳入両面の改革を進めていく、財政の健全化を進めていく、その両立をもって進めていかせていただいているということでございます。 委員おっしゃっているように、その今ある債務残高全部を今すぐという、これはなかなか難しいことは事実でありまして、これは一定程度長期的な対応を考えていかなければならないと思っておりますが、まずは財政健全化という意味においてはPBの黒字化をしていく。一方で、GDPに対する債務残高の減少に努力をしていく。そして、これから先に向けてどうするかについては、まさにそうしたことがかなうことを見据えながら次に対して議論をすると、こういうふうになっているものと承知をしております。
○藤巻健史君 そうなんですけれども、今日、日銀総裁いらっしゃらないからあれですけど、私はもう、こんな、日本の財政、赤字ですごいですよ。あえて言うと、終戦後のイギリスと同じ程度ですよね、これ以上にひどかったのはね。で、英国は、イギリスは、金融抑制をやって、要するに金利を低く抑えてインフレを起こして何とかなったわけで、まさに日本がそういう道を歩みつつあるのではないかって、このままいったら国民、地獄じゃないかと思うんですよね、国民生活ね。 それに対して余りにものうてんき過ぎるんじゃないかと思うんですね。この財政赤字を、結局、税金で払おうと、税金増収しようと思うと、お金集めようとすると、目に見える増税か、若しくは、例えば藤巻に対して給料払うときにお金なければ増税して払うか、若しくは日銀が裏で紙幣を刷って新しいほかほかの紙幣を私に渡して何とか場つなぎをすると。そうすれば、さっき申し上げましたインフレ、若しくはハイパーインフレになっちゃうわけですけれども。 前者を放棄して日銀に財政ファイナンスをさせてハイパーインフレにして、物すごいインフレ税で財政再建を解消するような方向で今国が進んでいるんじゃないかと思って私は物すごく怖いんですけれども、そういう緊張感が全くないんじゃないかと、この国には。それを非常に危惧しています。 元の話に戻しまして、先ほどの、三三%の税金を払っている方は、以上の、全体の二%、九十万人しかいない。三三%以上って、九十万、三十万、十万ですから、百三十万人しかいないんですよ、これ、所得税払っている人、一億二千三百五十万人の人口のうち。その三三%の方というのはどの程度の収入のある方か、お教えいただければと思います。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 現在御審議をいただいております令和七年度税制改正法案における改正後におきまして、所得税の限界税率が三三%となる方は、単身の給与所得者について申し上げますと、一定の社会保険料が控除されるものと仮定して、給与収入一千三百万円程度以上の方となります。
○藤巻健史君 一千三百万円であれば確かに高所得者層だとは思いますよ。しかし、格差是正が必要な高所得者層だとは私は思いませんけどね。そんなところから急速に三三、ほかの人はほとんど五%か一〇%しか払ってないのに、千三百万円稼いだらば三三%も取られるようだったら、勤労意欲失いますよ。それこそ働き止めじゃないかと私は思いますよね。 もう一つついでに、言うつもりなかったのに言っちゃいますと、これまた相続税が物すごい累進なんですよ。片っ方が、例えば所得税が累進でも相続税がフラットならまだ分かりますよ。両方とも物すごい累進で、それじゃもうまさに結果平等主義の社会主義そのものじゃないかと。社会主義になれば、当然働く意欲がなくなって、この国、国力落ちますよ。私、この数十年間、ちょっと日本このままじゃ駄目だって論陣を張っていましたけど、その基本的にあるものは、日本は典型的な社会主義国家だから。 これは、私は米銀で在日代表兼支店長やっていましたけど、当時は日本人支店長なんて誰もいませんで、みんな外国人でしたけど、唯一私が日本人支店長でしたけど、その頃の部下たくさんいますよ。ほとんどのみんなが、日本は世界最大の社会主義国家だと言って帰っていったわけですよ。もう税制なんかはその典型の一つ、この累進課税制ね。 アメリカなんかはもう非常に発展していますけど、なぜかというと、やっぱり夢があるわけですよ。成功すれば大金持ちになれる。世間的評価が上がる。税金もそんなに、例えば、この前ちょっと申しました、相続税もそんなにないから、子供も豊かになる。夢がある。まあ夢だけだとなかなか成功確率は低いんですけれども、夢があればみんな働くんですよ、一生懸命。 例えば、私も、新幹線の中とか、それから飛行機の中、当時は私入ると、私一人しか仕事しなかったですよ。なぜかというと、それで成功すればお金ぼおんともらえるから。日本人はみんな、漫画か寝てるかどっちかだったですから。働いても働かなくても結局同じなんですから。給料だって同じですよ、給料はね。要するに、働いても働かなくても結果平等なんだったら誰も働かないですよ。 だから、やっぱり、全て日本って今格差是正が金科玉条になっていますけれども、そうじゃなくて、ある程度の格差は必要なんですよ。それを考えていろんな税制をつくんなくちゃいけない。余りにも、その千三百万円って、千三百万円で三三%、それまでは五%、一〇%で済んでいる。そんな税制だと、まだあと相続税も含めてね、働く意欲失うんじゃないか、働き止め政策になる。だから、税金というのは物すごく国の行き方を決めるものだと思うんですけど、先ほど言いましたように、私の部下は、日本は最大の社会主義国、社会主義国家では国なんか発展するわけないです。 ちょっと余計な話ですけれども、東ベルリンに私ども行ったことあるんですよ、あの壁が崩壊した直後。最高級のホテル取りましたよ。でも、前菜からコーヒーまで、スリーコースで四時間掛かったんですよ。我々、最初楽しく話していたけれども、余りにも怒って、ウエートレスの人に怒った。にらみ返されておしまいですよ。で、我々は分かった、社会主義とはどういうものかと。働いても働かなくても給料同じだったら誰も働かないと、もう実感した、みんな。みんな、ほとんどはアメリカ人、欧米人ですからね。私も実感した。それと同じような仕組みが日本にあるからこそ、欧米人は帰るときに日本は世界一の社会主義国家だと言って帰るわけですよ。 そういうことを考えて税制も考えた方がよろしいんじゃないかと思いますということで、全然予定していたあれと違っちゃって申し訳ないんですけれども、あと時間がないので一問だけにしますけれども。 最後にちょっと、昔、私も暗号資産の税制について随分触れたんですけど、今、法人税はたった一分類ですけれども、個人所得の方は十分類に分かれているわけですよね。それで、今問題になっているというか、暗号資産の税制、これキャピタルゲインなんかは雑所得になっているわけですけど、雑所得というのは十種類の、他の九種類の所得に分類されないものが雑所得に入るわけですね。 ということは、もし私が例えば暗号資産、今個人で全く、今個人では持っていませんけど、売却して、雑所得じゃなくて譲渡所得にやって、国税と裁判をするときになったらば、国税の方が、あなたは、これは譲渡所得ではないということを私に論破しなくちゃいけないわけですよ。だって、雑所得というのは、ほかの分類に入らないものを雑所得であるというふうに法律で規定しているわけですから。 ところが、問題は、問題はじゃないんですけど、私、東大じゃないんで名前覚えていないんですけど、東大の有名な租税学の先生、金子先生、名誉教授で、まさに「租税法」という日本で最高の教科書を書いて、税務学校の先生も、顧問か何かもやっていらっしゃると思いますけれども、最近の、二十三版か何かで、暗号資産、並びにそのドル預金の方もそうなんですけれども、は譲渡所得かもしれないって書かれているんですよ、その最大の権威が。それを国税の方は否定しなくちゃいけないんですから、そうじゃないとみんな雑所得にならないんですから。 それでも、やっぱり暗号資産は雑所得でしょうか。ちょっと大臣、お答えになれなかったら担当者で結構でございますから。
○政府参考人(青木孝徳君) 暗号資産の取引に係る所得につきましては、原則として雑所得に区分され、総合課税の対象となっております。
○委員長(三宅伸吾君) 時間が過ぎておりますので。
○藤巻健史君 ちょっと、まあ、いいです。時間がないのでこれで結構です。 ありがとうございました。
○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。 ハイパー藤巻氏の独演を聞かせていただきまして、こう見えても書かれた本はたくさんありまして、読んでいただくと今お話にあったような内容はまだいっぱいありますので、関心のある向きはお読みいただきたいと宣伝しておきます。 私は、これから質問するわけでありますが、藤巻さんと一応同じ会派に、同じ党に属しているということをお忘れなきようにいただきたいと思います。同じ会派、同じ党です。だから、法案に対しては同じ態度を取っております。 植田総裁、お越しいただきましてありがとうございます。ちょっと、昨日、加藤大臣に質問すべきところを残してしまいましたので、ちょっとお待ちいただきますが、御容赦いただきたいと思います。 昨日から所得税法に関する議論の中で、所得控除がいいのか、あるいは税額控除がいいのか、もう今日も既に議論になっておりますけれども、私どもの見解としまして、日本のその、まあ今回もそうですけれども、所得税に関しては控除が大き過ぎて累進性をなくしているんではないかという思いが一つあります。 それと、社会保険料に関しては逆累進性が強いと。大臣は、給付も比べたら、入れたらそうではないというふうに昨日反論されておりましたけれども、私どもは社会保険料に関しては逆累進性が高いと思っております。所得税収が減る結果、社会保険料が増えると。社会保険料、逆累進性の高いところに負担が行くと、ますますその逆累進性が強くなってしまって、格差解消とか格差是正とか言っております、それを実現するためには、反してしまうんではないかという思いを持っております。 だから、私ども、教育格差、所得格差が教育格差を再生産してしまって、教育格差がまた所得格差を再生産してしまうと、そういう循環から逃れるために教育の無償化というのを提案させていただいて、あるところまでは今国会で前へ進めることができたと思っております。次に、その格差解消、格差是正という意味で社会保険料を何とか下げていくべきではないかというところで三党協議がこれから始まるばかりになっております。 そういう考えの下に所得控除、それから税額控除という話をさせていただいておりますけれども、もう既に議論になっているんで、あるところまではお答えいただいているんですけれども、ちょっと先につなげるイントロの部分もありますので、だから所得控除というよりは税額控除の方がいいんではないかと私どもは思っているんですが、財務大臣はいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどの他の委員との議論との重複になってしまいますけれども、累進税率の下では、高所得者ほど税負担の軽減額が大きい所得控除方式と比較をいたしますと、収入にかかわらず税負担の軽減額が一定となる税額控除方式の方が所得再分配の効果は大きいというのは御指摘のとおりであります。 もっとも、所得控除は、個人の様々な事情を踏まえた担税力の減殺に対するしんしゃくや各種の政策上の配慮を行い、課税所得を調整した上で、同じ課税所得に同じ税負担を求める仕組みであり、応能負担、水平的な公平性の達成には資するものと考えております。 現行の税制においては、所得控除方式を維持した上で、所得再分配機能を高める工夫として、基礎控除などにおいて控除を逓減、消失させる仕組みも設けているところでありますので、今後の諸控除の在り方については、七年度の与党税制改正大綱においても触れられておりますように、人的控除を始めとする各種控除の在り方について検討を行うこととされておりますので、こうしたことも踏まえ、また様々な要素も勘案して、幅広い検討を行っていきたいと考えております。
○浅田均君 ありがとうございます。 私どもは、また後で聞きますけれども、これからマクロ経済スライドとか導入していって、年金支給額が減っていくとすると、所得がすごく低い人が、低年金あるいは無年金の人が出てきて、所得がすごく低い人が出てくるので、そうであれば給付付き税額控除という制度の導入が必要ではないかというふうに思っております。 今、所得控除と税額控除のお話を質問させていただいて御答弁いただきましたけれども、所得控除にせよ税額控除にせよ、税金を納めているというところからのスタートラインでありますので、税金を納めていないそういう方々に、低所得の方々にとっては、あるいは所得がない方にとっては関係のない話でありまして、だから、そういうその低所得、これからその無年金、低年金、所得がない、そういう方々が増えていくという前提に立ってこれから制度を考えるならば、給付付き税額控除と。 昨日、ハイパー藤巻氏が述べておりましたミルトン・フリードマンの負の所得税という考え方ですよ、ネガティブ・インカム・タックス。何やいなという方が多いんですけれども、要するに、税額控除していく、所得控除していく、あるいは税額控除していく、でも払っていない人は控除のしようがないわけですね。で、控除のしようのない方々には逆に支給をしていくというのが給付付き税額控除という考え方でございます。 その給付付き税額控除というのを、今まで議論されたことは何回かあろうかと思っておりますけれども、給付付き税額控除の制度の導入に関しまして、財務大臣はどのようなお考えをお持ちでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 給付付き税額控除というのは確かに一つの考え方ではあろうかと思っておりますが、ただ、それを実際に導入するに当たって、トータルとして財源確保はどうなるかっていうのは一つありますけれども、加えて、実務面で一体どういうことになっていくのか、企業とか自治体における事務の負担、また、今現行制度では必ずしも非納税者等の所得、世帯所得、網羅的に把握していない金融所得、こういったものの把握をどうしていくのか、こういった課題が一つあると思います。 また、制度面について申し上げますと、所得は低いが資産を多く持っている場合、これをどう取り扱っていくのか。あるいは、この給付付きということになると、ここは一種の福祉の話になっていきますから、今行われている生活保護などの低所得者支援制度の関係をどうしていくのか。 こういった課題も考えられるというふうに認識をしておりますので、その導入に当たりましては、今申し上げた様々な課題について、一つの方向性を見出さなければならないというふうに思っております。
○浅田均君 まさしくその税と福祉の関わりにおいて、加藤大臣が答弁者としてはうってつけの方ではないかという思いからそういう質問をさせていただいております。 同じような発想に立って、将来、無年金、低年金、あるいは、所得、フローの部分だけを見ますと、ストックを横に置いておいて、そういう方々が多く出てくるんではないかという思いから、一つは給付付き税額控除の制度の導入が必要ではないかと思うのと、他方、福祉の方で、年金、基礎年金、これを税方式化するというアイデアは、前の総裁選かな、河野さんがたしかおっしゃっていたと思いますけれども、この考え方について加藤大臣はどのようなお考えをお持ちでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 一つあるのは、ちょっと話長くなりますけど、コロナのときに、特に生活の厳しい方々にどう支援をしていくのか、そうすると、どうしても、我が国として、基準としては、例えば住民税非課税というところに線を引いて峻別をしていると。確かに、それが必ずしもどうなのかということをその後も御議論いただいたところでございますので、そうした中に、また、支給の仕方、スピードも遅いという指摘もいただいたわけであります。 そういった意味において、やっぱり国民の方々の情報をどう把握していくのかということも一つの課題だと思いますけれども、やはり現状に、そうした様々なニーズに対応した仕組みというものを不断に考えていくことが非常に大事だというふうに思っております。 その上で、基礎年金の税方式については、これまでもいろんな議論が確かにあります。結果的に、税方式化するということは、保険料の納付実績とは無関係に支給がなされるということになるわけでありますが、そうすると、これまで保険料払っていただいてきたこの歴史的な経緯があるわけでありますから、そこのところをどう考えていくのか、あるいは保険料を払ってきた方々との公平性というものをどう考えていくのか。 また、当然、別途に新しくつくろうとすると多額の税財源が必要になると思いますけど、これをどういうふうに賄っていくのか、それをどう、先ほど負担の話につながりますけれども、新たな負担にどう理解がいただけるのか、なかなか難しい問題があるというふうに考えております。 現行の年金制度においてもいろんな議論がありました。この間、毎年毎年保険料が上がって、これには耐えられないという、こうした議論もあって、保険料の上限を固定した上で、その範囲の中での支給を行うと。そして、そのために、長期的な給付と負担のバランスを確保するためのマクロ経済スライドという仕組みも導入をさせていただいた。そういったことを通じて、一定の年金の支給というものを確保しながら現役世代の過剰な負担を回避する、こういった取組もなされてきたというふうに認識をしております。 そういった意味において、まさに今の年金制度、そして今回のマクロ経済スライド、いろいろ課題もあることは事実でありますけど、こうした仕組みの中でこうした課題を一つ一つ解消していくということが重要ではないかと考えております。
○浅田均君 ありがとうございます。 私どもは年金に関して賦課方式から積立方式に移行させるというアイデアも元々持っておりましたけれども、やっぱりそういう問いかけをすると今と同じような、この二重の負担とか年金債務をどう解消していくのかとかいうような問題が出てくるというのは承知しておりますけれども、それをどう解決していくかということに関しても解法は持っているわけですけれども、なかなか厚労省の方々と意見が全然合わずに前へ進まないということになっておりますが、改めてそういう問題があるんだなということを再認識いたしました。 また、今のところで、財源をどうしていくかというところで、私たちは、日本維新の会は、増税によらず、あるいは借金によらず、改革によって財源を生み出して新しいその仕組みをつくっていくということをやってきております。この年金あるいはその税制改正においても、行革というか、年金事務所とそれから税務署を一体化するという意味で、歳入庁、内国歳入庁の設立というのを最初から公約に掲げているんですけれども、税調会長は絶対反対とおっしゃっていますけれども、加藤大臣はどういうふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 実は、その議論を私、副長官のときにさせていただいて、内閣官房を中心に論点を、これ平成二十五年ですけど、まとめさせていただきました。 そのときの議論は、まさに統合することによってどういうメリットが生まれてくるのかという、しかも組織としてということでありまして、結論から申し上げれば、組織を統合して歳入庁を創設すれば、当時は年金保険料の納付率が低いということも問題でありましたけれども、そうした向上等の課題が解決するものではないと整理をさせていただきました。 具体的には、現在非公務員が行っている年金業務を公務員に行わせるということになる、まさに行政改革の取組に逆行していく、あるいは、年金保険料は負担と給付が結び付いている点で税と基本的な性格が異なっており、同一の滞納者に対して同時に納付の折衝を行う、これは実務上なかなか難しいのではないかという問題があるというふうに考えております。 ただ一方で、保険、税の情報と保険を徴収する意味での情報、これを一定程度統合するというのは意味があるということで、これまでもそうした取組も進めさせていただき、国税庁からの情報提供に基づいた日本年金機構における厚生年金適用対策の強化、まさに、税を払っているけど厚生年金払っていない事業所がある、こういったことを共有化することによって把握をする、あるいは国税庁への強制徴収委任を強化していく、こうした連携強化も進めているところでございます。 そうした意味において、連携したり、そうしたものを含めて、特に今デジタルの時代ですから、そういったものをうまく活用していくということは必要だろうと思っておりますが、その組織ということにおいて統合化するということがどれほどのメリットを生み出すのか、これに対しては疑問なしとしないというふうに考えております。
○浅田均君 今回の予算委員会、ずっと拝見、拝聴をしておりまして、やりませんと普通は言いませんよね。慎重な検討が必要ですというのが今回の流行語かなと私は思っているんですけれども、そういう、慎重な検討をしますという的な答弁でなくてよかったなと思っております。ありがとうございます。 それで、加藤大臣に対する質問はここまででございます。 あと、植田総裁、お待たせいたしました。今日は、金利に関して何点か御質問させていただきたいと思っております。 前回、すごく大きくなってしまった日銀のバランスシートをどう小さくしていくのかというところで質問させていただいて、ある程度を縮小、縮減していくのは必要だけれども、別に大き過ぎて金利を上げるということに関して不都合はないというような要旨の御答弁をいただいたと思います。ただ、国債をこれだけ持ち過ぎているということに関して問題意識を持っておられるようで、これから買いオペを、買いオペ減も始めているという御答弁までいただいております。 BSは少しずつ小さくなるということでございましたが、もう一個の国債以上のそのリスク性資産というか、ETFを持っておられて、これ簿価が三十七兆円で、含み益三十二兆円、時価七十兆円と言われております。一遍にこれ放出すると株式市場がすごく混乱すると思われますし、なかなか放出、持ち続けるということも難しい。国債は何年物という期限ありますけれども、ETFの場合は期限がないので、果たして持ち続けていくのか、あるいはどこかで放出するのか、そういうことすら決めることすら難しいと思われるんですけれども、このETFに関して日銀はこれからどういうふうにされようとしているのか、お答えいただきたいと思います。
○参考人(植田和男君) ETFの処分につきましては、委員御指摘のような難しい問題がございます。 これまで、私からの答弁としましては、これまでと同じようなものになりますが、保有するETFあるいはJ―REITをすぐに処分するということは考えてございません。 その上で、処分を含めた今後の取扱いについては、もう少し時間をいただいて検討していきたいというふうに思っております。
○浅田均君 その検討される中身に、物すごく、ブラックマンデーとか株が物すごくぶわっと一遍に下がってしまって、ETFのその含み益、今三十何兆円と言いましたけれども、そんなのもなくなってしまって、逆に含み損になってしまう可能性もあるわけですよね。 他方、持ち続けているリスクに今申し上げたようなものがあるのと同様に、手放すリスクというか、これはマーケットに与える影響が大き過ぎる。だから、もう本当に少しずつ何十年も掛けて市場に放出していく、そういうことしか考えられないと思うんですけれども、それ以外に何かお考えでしょうか。
○参考人(植田和男君) 処分の具体的な、処分をするとしまして、そのときの具体的な姿について申し上げられる段階ではございませんが、これもいつも申し上げていることですが、そうした際に考えなくてはいけない事柄といたしまして、一部浅田委員からも御指摘がありましたが、処分する際には、市場等の情勢を勘案しつつ適正な対価によること、それから日本銀行の損失発生を極力回避すること、そして市場等に攪乱的な影響を与えないよう極力配慮すること、これらを考えつつ処分案を作るということになるかと思います。
○浅田均君 ありがとうございます。 それで、もう時間が五分しか残っておりませんので、長期金利の推移とか住宅ローンの関係についてはちょっと飛ばさせていただきます。また後で資料を御提供いただけたらと思いますので、よろしくお願いいたします。 四番目ですね、質問の四番目、日銀がある程度までこれからは国債引受額を減らしていくという方針で、そうすると、長期金利が上がって、かなり上がってしまうんではないかと思っているんですが、植田総裁はどのような見解をお持ちでしょうか。
○参考人(植田和男君) 私どもの国債買入れの長期金利への影響としましては、主に私どもが保有しています国債の残高、これが大きいということが長期金利を若干押し下げる方向に働くというメカニズムを通じて影響している、ストック効果と言ったりしますが、というふうに考えております。 したがいまして、昨年七月来、少しずつフローの国債買入れ額を段階的に減額する中でストックの残高も少しずつ減っておりますので、これは逆方向に金利に影響するわけですが、残高の減少ペースが極めて緩やかなものでありますので、残高が大きいということが長期金利を押し下げる方向に働くという効果は当面相応に作用し続けるというふうに思っております。
○浅田均君 難しいですね。上がったら国債が値段が下がってしまうから今のままがいいというのと、で、手放すという、徐々に減らしていくという方向性は決まっているけれども、これも何か、すごく何か長期的な事業になってしまって、それだけ長期間、日銀はリスク資産を持ち続けなければならないという、また、これまた一つのリスクが生じてしまうわけで、これからまたこの点に関して議論をさせていただきたいと思っております。 それで、次の質問でございますが、これはどういうわけか、どなたもこういうもうベーシックな、ベーシックな質問だと思うんですけれども、どなたもなさらないので、皆さんこれ御承知のことかなと思ってハイパー藤巻氏に聞いたら、この人も何でや分からぬという答えだったので、日銀総裁はどういう御見解をお持ちなのか、物価目標はなぜ二%なのでしょうか。
○参考人(植田和男君) この点に関する基本的な考え方は、インフレ目標を採用しているいろんな国の中央銀行で大体同じであるというふうに了解しております。 それはどういうものかと申しますと、インフレ目標がゼロ%ですと、中長期的に金利はかなり低い水準になってしまう。つまり、中長期の金利の水準は中立的な実質金利の水準にインフレ率を足したものですから、インフレ目標が低いとその分、名目の中長期の金利水準は低くなってしまいます。 それに対して、インフレ目標が二%ですと、その分、実質金利は同じであっても中長期の名目金利は少し高いところに行きます。そうなりますと、その後で景気悪化等、対応を中央銀行として必要になるような事態が発生したときに、名目金利を下げて景気を刺激するというような余地が存在すると、景気刺激策等が取りやすいというメリットがあると。 余り高いインフレ率になっても問題ですので、そのバランスを取ったところが大体二%であるというのが諸外国、我々も含めての現在の二%目標の大まかな考え方でございます。
○浅田均君 時間がないのでこれが最後の質問にさせていただきますけれども、今、植田総裁御答弁になっているときに、やっぱり物価版フィリップス曲線を頭の中に描いて何か御発言になっていたと思うんですけれども、今、通告していないんですけど、GDPギャップはプラスにあるのかマイナスにあるのか、どちらだとお考えなんでしょうか。
○参考人(植田和男君) 微妙なところでございまして、私どもの内部の計算では、昨年の第三・四半期までのところではちょっとマイナスであったという結果が出ていたと思います。対して内閣府さんの計算によりますと、第四・四半期のデータで少しプラスという結果になっていたと思います。ただ、大きな違いはない、ゼロの周りで少しばらつきがあるという程度かなと思っております。
○浅田均君 ありがとうございました。 じゃ、今日はこれで終わらせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(三宅伸吾君) 午後一時五十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時四十九分休憩 ─────・───── 午後一時五十分開会
○委員長(三宅伸吾君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、大門実紀史君及び羽生田俊君が委員を辞任され、その補欠として小池晃君及び松川るい君が選任されました。 ─────────────
○委員長(三宅伸吾君) 休憩前に引き続き、所得税法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○船橋利実君 自由民主党の船橋利実でございます。昨日に引き続き質疑をさせていただきたいと思います。 大臣がおいででございませんので、同じ北海道出身の横山副大臣、よろしくお願いをいたします。 まず初めに、確定申告に関わることについて一点お尋ねをいたします。 三月十七日、確定申告の締切日を迎えたわけでありますけれども、午前中の質疑の中でも熊谷委員が触れていらっしゃったんでしょうか、国税庁職員の皆様方、人員不足と言われる中、膨大な処理業務をこなしていらっしゃるというふうに拝察をするところでございますけれども、この度、私の下に、支援者の方から確定申告に関するお問合せがありました。 この内容についてまずお話しさせていただきますと、ある納税者の方が、令和六年分確定申告を提出期限である令和七年三月十七日までに電子申告で提出をされました。納税については振替納税を選択をされ、振替日は令和七年四月二十三日引き落としの予定でありましたが、この納税者御本人が、残念なことに令和七年三月十八日、お亡くなりになりました。亡くなられた納税者の銀行口座は、当然のことながら、死亡につき凍結されるということになっておりますけれども、そこで、御家族の方が所轄の税務署に御相談をされました。そうすると、納税者の相続人が紙の納付書で納税してほしいと。なお、三月十七日までに税金の納付がなかったので、延滞税の対象になるというふうに伝えられたそうであります。 こうしたケースは個別の案件かなというふうに私思ったんですけれども、今回取り上げさせていただきましたのは、皆様方も御承知のとおり、日本は年間に約百六十万人ぐらいお亡くなりになる方がいらっしゃる多死社会の時代を迎えております。亡くなっている方々の年齢別の内訳を見てまいりますと、五十歳以上の方が百五十万人以上いらっしゃるということであります。 この百五十万人以上いらっしゃる五十歳以上の方々のこの死亡数を十二か月で割っていくと、月に、一月に十二万五千人お亡くなりになっているということになります。そうすると、今回のケースと同様に、確定申告を終えて、その後、納付の手続が終了する前にお亡くなりになる方の数が十二万人以上いるということが推計されます。これは、全ての方がそういうことになるというわけではございませんけれども、潜在的に今私が御紹介したような同様のケースというものが多くあるということから、私のところにこうした相談があったんではないかなというふうに思いまして、取り上げさせていただきました。 こうしたケースで税務署で延滞税を掛けるという取扱いをされていることは、私はいかがなものかなと、これは必要はないんじゃないかなというふうに考えるんでありますけれども、こうしたケースにおける取扱いについて、救済規定というものも含めてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(小宮敦史君) お答え申し上げます。 個別の納税者に係る事案につきましての直接のお答えは差し控えさせていただきますけれども、延滞税につきまして、国税通則法等によりますと、国税当局は、自然災害のほか、交通事故など、納税者の責めに帰さない事由によりまして納付が納期限後となった場合には延滞税を免除することができることとされております。 このため、一般論として申し上げれば、振替納税を利用している納税者の方が確定申告書提出後に亡くなられ、金融機関の預貯金口座が凍結されたことにより振替納税ができなかった場合、こういう場合にはこの制度を適用いたしまして延滞税を免除することとしております。 国税庁といたしましては、この延滞税免除の制度が適切に適用されるよう、引き続き周知徹底に努めてまいりたいと考えております。
○船橋利実君 責めに帰さない事由ということがあれば特例措置を使えるというお答えだったんですけれども、そういう運用上のことが税務署のそれぞれにきちんと伝わって運用されていないということがあって今回のようなケースを私は紹介せざるを得ないことになっておりますので、是非きちんと救済の措置があるということを各税務署の中でも御相談あった方々にはお伝えして適用するという御努力をいただきたいというふうに思います。 次に、私の質問として、国民負担率の関係で幾つかお尋ねをしたいと思うんですけれども、国民負担率というものを国民に明らかにするようになった時期、それから理由、また、日本の場合には国民負担率とともに財政赤字を含む国民負担率というものもこれ明らかにしておりますけれども、これは国民負担率を明らかにしてきた時期と同じ時期からこうした数字についても明らかにしているのか、お尋ねをいたします。
○副大臣(横山信一君) まず、国民負担率についてでありますけれども、国民負担率、すなわち税及び社会保険料の合計が国民所得に占める割合について、あるべき行政サービスの水準と負担の在り方と関連して明示的に論じられるようになったのは、確認できる範囲では、昭和五十七年、第二次臨時行政調査会が取りまとめた第三次答申においてではないかと考えられます。同調査会における行財政改革の検討に際し、増税なき財政再建の推進と併せて社会保障関係も含めた行政サービスの水準と負担の在り方について議論が行われる中で、この指標が用いられるようになったのではないかと考えられます。 次に、潜在的国民負担率についてでありますけれども、この国民負担率に財政赤字を加えたもの、これは、平成八年の財政制度審議会の報告等において、国民負担率には将来世代への負担の先送りである財政赤字が含まれていないことから、これを加えた概念を併せて考えるべきとの指摘を受け、用いられるようになったものと承知をしております。
○船橋利実君 今御答弁ありましたように、国民負担率を明らかにするようになって、かなり年数がたってから財政赤字を含む国民負担率というものも国民の皆様方に明らかにするようになってきたという経緯であります。 ただ、この財務省がお作りになっておられるこの資料の作り方というのが、日本独自といいますか、独特なものになっております。といいますのも、OECD加盟各国の方は、国民負担率は対GDP比で示していることが普通であります。GDP比換算で計算すると、国際順位については財務省の計算方式でやってもGDP比でやってもそんなに日本の順位付けというのは変わらないです。逆に、GDP比でやった方が下の方に下がるということになっているんですけれども、この財務省方式の計算式でやると、ルクセンブルクなんかは物すごく高い数字になっています。実際八六・八%という物すごい高い数字になっています。ところが、これをGDP比に直すと三九・七というふうに大幅に下がります。 日本の二〇二一年度の数字でいうと四八・一というふうになっていますが、このときのOECD比、失礼しました、GDP比でいくと三四・四ということでありますから、これ、OECDなどが出している計算式による数字をあえて使わないで日本独特の計算方式をして、今申し上げたルクセンブルクが八六・八とか、フランスが六八とかという高い数字が出るものを出しているというのは、あえて日本の国民負担率はこんなに低いんですということを何かこれ示しているような印象を受けてしまうんですけれども、これ私の認識違いなんでしょうか。
○政府参考人(吉野維一郎君) お答え申し上げます。 OECDが公表しております先生御指摘のレベニュー・スタティスティックスにおきまして、OECD加盟各国の税及び社会保険料をGDPで割った値を公表しておられることは承知しております。 その上で、我が国におきましては、従来から所得との対比で負担が議論されてきたという経緯がございましたので、また実感としても、収入のうちどの程度の割合が税金や社会保険料としてお納めいただいているかということを指標として負担の大きさを議論した方が国民の皆様にとって分かりやすいだろうということから、従来から国民負担率のベースとして国民所得を用いているところでございます。 そのため、御指摘のように、あえて日本の国民負担率を低く見せるといった意図があるわけではございません。
○船橋利実君 いや、説明としては分かりましたけれども、でも、これグラフを見ると、どうしても意図的なものを感じてしまうというところがありまして、だとするならば、やはりOECDが普通に使っているやり方をまずはグラフ化をしてお示ししたところに、逆に日本独自の数字を載せるという方が私は分かりやすいのかなというふうに感じました。 次に、国民負担率に関する推移について、財務省の資料によりますと、昭和五十年から令和六年度の数字が明らかになっておりました。 これを見ますと、国民負担率は、昭和五十年で国税、地方税が一八・三、社会保障負担率が七・五%の合わせて二五・七%、財政赤字を含む国民負担率は三三・三%となっております。五十年後、令和六年、国民負担率、国税、地方税二七・五%、社会保障負担率一八・三%で合わせて四五・八%、財政赤字を含む負担率は五〇・九%となっております。 約五十年間で国民負担率は二〇・一%増え、一・七八倍となっています。財政赤字を含む負担率の方は一七・六%増えて、一・五三倍となっております。税と社会保障で分けてみますと、税の方は九・二%、一・五〇倍、社会保障は一〇・八%、二・四四倍となっておりまして、社会保障負担が大きく負担率を上げていることが分かります。昭和五十年から、これをまた少し年次を分けて計算してみましたら、昭和五十年から平成二年までは一・四倍の伸び、平成二年から平成二十年までは一・四九倍、平成二十年から令和六年、一・一六倍と、伸び率自体は下がっておりますが、国民の負担率を高める要因となっております。 平成二十一年から右肩上がりで負担率が上がっているという傾向があり、令和三年、四年には四八%を超えていました。これは限りなく二分の一に近づいているという数字です。国民所得に対する公的負担の割合が昭和五十年当時の二五・七から、これ所得に対して四分の一ですね、四八%を超え、二分の一になるということは、相当負担感強く感じるというのはこれ当然のことかなというふうに思いますけれども、先進国における国民負担率、財政赤字を含む国民負担率の状況と日本の水準についてお尋ねをいたします。
○副大臣(横山信一君) まず、国民負担率について、直近で比較可能な二〇二二年度の値をOECD加盟国のうち三十六か国で比較をいたしますと、我が国の国民負担率は負担が重い順でカウントして二十四番目となっています。また、これに財政赤字を加えた潜在的国民負担率について、同じく二〇二二年度の値をOECD加盟国の三十三か国で比較すると、我が国の潜在的国民負担率は、こちらも負担が重い順でカウントして二十番目となっております。 その上で、国民負担率を考える際には、その水準そのものよりも、歳出も含めた給付と負担の両面から考える必要がありますが、例えば社会保障について見ると、我が国の支出の規模は国民負担率が同程度の国と比べて高くなっており、諸外国と比べ、給付と負担のバランスに不均衡が生じている点などには留意が必要と考えております。
○船橋利実君 次に、財政赤字を含む負担率と国民負担率の推移を見てみますと、昭和六十三年から平成三年の間、これは数値が非常に近接をしております。平成二年についてはほぼ差がない年となっておりますが、それ以外の年というのは財政赤字を含む負担率の方が高くなっていると。これは、当該年度の税収率の歳入の不足分を赤字国債で賄っており、財政運営上は健全性が保持できておらず、将来世代にツケを回す状況を示しているということになります。 財政赤字を含む負担率と国民負担率の関係性と適正値について伺います。
○副大臣(横山信一君) 国民負担率と、これに財政赤字を加えた潜在的国民負担率の関係につきましては、我が国において財政赤字が続いてきたことを背景に、潜在的国民負担率が国民負担率を大きく上回る状況が続いてきました。 我が国の財政について、年金、医療などの社会保障給付や様々な公的サービスの提供に必要な財源の一部を赤字国債で賄っており、現在の世代への給付に必要な経費の負担を将来世代に先送りしている状況である点は御指摘のとおりであります。 政府としては、財政赤字によって潜在的国民負担率が国民負担率を大きく上回る状況が継続することは適切とは考えておりません。引き続き、経済あっての財政の考え方の下、潜在成長率の引上げに重点を置いた政策運営を行うとともに、歳出歳入両面の改革を継続し、力強く経済再生を進める中で、財政健全化も実現し、経済再生と財政健全化の両立を図ってまいります。
○船橋利実君 次に、とある報道記事を目にした内容をお話しさせていただきますと、八年ぶりに低下した国民負担率のからくり、実は国民負担額は増えていたという内容のものでありました。 この記事の中では、財務省が発表した二〇二三年度の国民負担率の実績値、これは四六・一%と過去最高だった二二年度の四八・四%から低下をしている、低下したのは二〇一五年度以来八年ぶりのことだ、毎年国民負担率が過去最高を更新し続けてきたことを考えると画期的な出来事だと評価されている。国民負担率が下がったのは二〇二三年度の実績で、計算式の分母となる国民所得は四百九・六兆円から四百三十七兆円に六・八%増えたことによるものでありますが、分子の租税負担と社会保障負担が減ったわけではなく、租税負担は百二十・四兆円から百二十二・一兆円に一・四%増加、社会保障負担も七十七・八兆円から七十九・六兆円に二・三%増えており、合計では、百九十八・二兆円から二百一・七兆円に一・七%、金額にして三・五兆円、消費税一・五%相当分になります。結局、国民負担率は低下をしたが、国民負担額は増えていると記載されておりました。 二〇二四年度にありましても、国民負担率は四五・八%に低下をしておりますけれども、これも同様に、国民所得は四百五十二・八兆円に三・四%増、租税負担と社会保障負担の合計は二百七・三兆円、二・八%の五・六兆円と消費税二・四%相当分が増えております。国民側からすると、名目賃金の上昇、給与が多少増えても、それを上回る物価上昇によって生活が苦しくなっており、租税負担、社会保障負担は重いと実感されているのが実態だと思います。 そこで伺いますけれども、国民負担率が下がっても国民の負担額、負担感までは下がるものではないという認識でよいのか。また、この先もインフレ経済が続き、社会保障費も増えていく見通しの中で、一方、生産労働人口とか総人口は減少するということを踏まえると、国民負担率の在り方についてはどう考えていくべきとお考えか、伺います。
○副大臣(横山信一君) 御指摘のように、分母となる国民所得は増えているんだけれども、その分子となる租税負担と社会保障負担が減ったわけではないという御指摘だと思いますけれども、国民負担率は、あくまで経済全体で見たときの租税負担、社会保障負担の国民所得に占める比率というマクロの指標であります。国民の皆様お一人お一人の名目での税や保険料の負担額や足下の物価上昇や賃上げの状況を踏まえて、国民の皆様が生活において感じている負担感とは異なる概念であるというふうに考えております。 その上で、国民負担率を考える際には、単純に国民負担率の大きさのみを議論することは必ずしも適切ではないと考えています。国民の皆様の税や保険料といった負担が年金、医療などの社会保障給付や教育、防衛などの公的サービスという国民の皆様が受益する形で還元されていることを踏まえ、このような受益と負担のバランスを踏まえた議論を行うことが重要と考えております。 その際、大きな政府を志向するのか小さな政府を志向するのかで、適正な国民負担率の水準は変わってまいります。御指摘のあった物価の動向や人口動態を踏まえながら、どの程度の政府支出を求め、どの程度の国民負担率を設定するかについては、国民的な議論がなされ、その結果として決定される必要があると考えております。
○船橋利実君 この国民負担率については、やはり率を下げることが、今私申し上げたように、負担額も下がるという姿になっていくことがやはり国民側からすると歓迎されることだというふうに思ってございますので、ただ、今副大臣からもお話ありましたように、いろんなバランスの中での話ということもあろうかと思いますけれども、国民が期待をし望む姿はそういうことであるということをお話しさせていただきたいというふうに思いますし、やはりこの国民負担率の国際比較というところでは、先ほども申し上げましたけど、やっぱり国際的に標準的に使われているものをまずは示した上で日本独自のものを付け加えるという姿の方が自然だというふうに思います。 先ほどもルクセンブルクのお話いたしましたけれども、確かにルクセンブルクは負担率でいうと八六・八%、GDP比でいうと三九・七という数字なんですけれども、国民所得が全然違うんですね。今、日本ですと四百の中ぐらいでしょうか。ルクセンブルクは国民一人当たりの所得が一千二百五十万円ぐらいです。ですから、二・五倍以上。 ですから、これ、税の仕組みとかいわゆるこの社会保障の仕組みとかとの違いというのはあろうかと思いますけれども、単純にこういう表の表し方というのは工夫をされた方がいいということを重ねて指摘をさせていただいて、次の質問に移ります。 次に、自動車関係諸税のことについてお伺いしたいと思いますが、ガソリン価格が高止まりをしている中にあって、揮発油税等の暫定税率、当分の間税率、これに関心が高まっております。 自動車関係諸税については、私は、暫定税率にとどまらず、カーボンニュートラル目標との関係、あるいは自動車産業の戦略的な方向性を踏まえ、またユーザーサイドですね、ユーザーサイドの負担ということも考えると、車体課税、燃料課税を通じて包括的な見直しというものを行う必要があると考えます。こうした自動車関係諸税の総合的な見直しということについて、政府の見解を伺います。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えいたします。 自動車関係諸税については、令和七年度の与党税制改正大綱におきまして、今御指摘のありました日本の自動車戦略、インフラ整備の長期展望、カーボンニュートラルの目標実現などの観点を踏まえて、国、地方を通じた安定的な財源確保を前提に、中長期的な視点から公平、中立、簡素な課税の在り方を検討するとの基本的な考え方が示されております。 また、同大綱では、いわゆるガソリンの暫定税率の廃止については、昨年十二月の自民、公明、国民民主の三党幹事長間の合意を踏まえ、具体的な実施方法などについて引き続き真摯に協議を行っていく、車体課税については、国、地方の税収中立の下で取得時の負担軽減や保有時の税負担の在り方などについて検討し、令和八年度税制改正において結論を得るというふうにされております。 政府としては、これらの検討を踏まえて適切に対応してまいりたいと考えております。
○船橋利実君 次に、揮発油税等の自動車関係諸税につきましては、元来、受益者負担、原因者負担の性格を有し、かつては道路特定財源制度もありました。私の地元は北海道でありますけれども、自動車は生活に欠かせないものであります。一家に一台というよりも一人に一台、これも、お仕事によっては、例えば農林水産業の方々などは複数台所有をして、それを使い分けをしながら使っていくというのが、これはもう欠かせないことになっております。そうした中にあって、道路等のインフラの整備あるいは維持、補修、北海道の場合ですと除排雪、こうしたことは切実な課題となっております。 自動車関係諸税の総合的な見直しに当たりましては、こうした地方の実情も踏まえた上で、安定的な財源確保ということに留意をしていく必要があると考えますが、お考えを伺います。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 揮発油税等の自動車関係諸税は、現在は道路特定財源ではないものの、道路利用に対する受益者負担、道路損壊などに対する原因者負担の性格を有していることを踏まえて税負担をいただいており、こうした考え方は現在も変わっていないというふうに考えております。 御指摘の点に関しましては、令和七年度の与党税制改正大綱においても、インフラの維持管理、機能強化の必要性などを踏まえつつ、自動車関係諸税全体として国、地方を通じた安定的な財源を確保することを前提とするとされておりまして、こうした考え方に沿って安定的な財源確保を図っていくことが重要であるというふうに考えております。
○船橋利実君 自動車を取得をして、そしてそれを保有をして使用する、この各段階で自動車関係諸税というものが出てまいりますけれども、実はこれ、そこに加えて、例えば車検の費用、あるいは高速道路を使えば高速料金代、それから多くの方が任意保険入っていらっしゃいますし、保管場所、駐車場代等、もろもろの経費が物すごく掛かるというのが実態であります。 この世の中、生まれてから生涯を終えるまで、自動車に乗ったことがないという方はほとんどいらっしゃらないんだというふうに思います。そもそもこの道路というのは、これ法律上もその道路の構造というのが決められておりまして、基本的には、幅員にもよるんですけれども、車道と歩道というものが必ず整備をされるということになっております。そうすると、歩く方とか自転車の方とか、最近は電動何とかボードですかね、ああいうものは税金掛からないんですよね。で、なぜか自動車だけが受益者負担、原因者負担ということで税金を払っているということになっています。 ですから、私は、この総合的な見直しをするときには、全国民がいわゆるこの道路を利用するということについては受益を受けているということになるわけでありますから、車を持っている方々だけに偏った税制にしない方がいいだろうというふうに思っておりますので、そうしたことも含めた検討をこれから進めていっていただきたいというふうに考えます。 次に、国際観光旅客税に関することでお伺いいたしますけれども、先日、政府・与党が、出国税として一人千円を徴収している国際観光旅客税の引上げを検討していることが分かりました。在日外国人の急増に伴い各地で問題となっておりますオーバーツーリズム対策などに税収を充てられるよう、使い道を拡大する方針だという報道でございますけれども、私が住む北海道も、スキーリゾートを始め、物すごくインバウンドの皆様方おいでをいただいて活況を呈しているところでございますけれども、既に一部ではオーバーツーリズム、やはりあります。 こうした問題をどう解決していくのかということを対策としてやっていかなければ、このインバウンドそのものの腰折れ状態ということにもなりかねないというふうに思いますけれども、そうすると、訪日外国人の皆さん方に応分の御負担をお願いをして、オーバーツーリズムの問題などを解決するための観光地の受入れ体制の整備ということは非常に重要になってくるだろうと思うわけでありますが、観光庁の所見、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(長崎敏志君) 委員御指摘の国際観光旅客税につきましては、報道があるということは承知しております。また、様々な御意見があることも承知しております。 しかしながら、現在、国土交通省、観光庁といたしまして、現段階におきまして見直しを検討しているということではございません。 一方、いわゆるオーバーツーリズムの問題につきましては、委員御指摘のとおり、観光客が集中する一部の地域や時間帯におきまして、混雑やマナー違反による地域の住民の生活の質への影響でございますとか、旅行者の満足度の低下への懸念、こういった課題が生じているというふうに承知をしております。 こうした課題に対応するため、観光庁におきましては、一昨年に決定しました対策パッケージに基づき、機動的な対応が可能な補正予算を重点的に活用しつつ、先駆的な取組を行うモデル地域として北海道のニセコエリアや美瑛を始めとする全国二十六地域を採択し、各地域における様々な取組を支援してきているところでございます。 観光庁といたしましては、引き続き、観光客の受入れと住民の生活の質の確保、この両立が図られるよう、地域の実情に応じた取組をしっかりと取り組んでまいる所存でございます。
○船橋利実君 今ほどの御答弁では、具体の検討をされているわけではないというような答弁でありましたけど、私はこれは検討された方がいいというふうに思います。 というのは、もう北海道も雪が大分なくなってきていますが、北海道の雪の魅力で多くの方々はおいでをいただくんですけど、スキーをおやりになる方々は雪があった方がいいんですけど、ただ、歩くのにも、我々地元の人間は冬用の靴もあるし冬の歩き方というのも分かっているからいいんですけど、見ておりましたら、外国人の皆さん方はそういう備えがほとんどなくおいでになっていて、物すごく御苦労されていたり、もう転んでいる姿なんかもよくお見かけいたします。 そうすると、我々は大丈夫でも、地元の人間が大丈夫でも、観光客の皆さん方、の方々のためには、やはり、観光客の方々がよく立ち入るようなところは例えばロードヒーティングをしっかりと整備をしていくとか、あるいは、北海道内の場合にはレンタカーで来るケースなどもかなり、利用されるケースもかなり多くございますので、そうすると、そうした方々は、我々は駐車場分かるけれども外国の人たちが分からないということもあったりしますので、そういう駐車場の整備とかいろんな環境整備も必要なことになってまいりますので。 単にオーバーツーリズム、どっかのところに物すごく人が入り過ぎたということに対しての対策だけではなくて、これ、オーバーツーリズムを解消するもう一つの方法は行き先を広げるということですから、そこには、今まで行っていただいていないところのいわゆる観光地づくりということも進めていかなければなりません。ですから、従来の観光地プラス新たな観光資源の掘り起こしということが、これインバウンド観光を更に広げていくことにもなってまいりますので、そのためのいわゆる財源確保ということで、旅行者の方々に御負担をいただくというのは私はありではないかなということを申し上げておきたいと思います。 次に、経済のデジタル化への対応ということでお話しいたしますと、近年、インターネットの進展で、国内の消費者が海外から簡単に商品を購入できる時代になっており、海外からの輸入件数というものは増加傾向にあります。特に増加が著しいのは、課税価格が一万円以下の少額貨物と言われるものです。 こうした少額貨物について、現在は消費税が免税されておりますけれども、この免税措置によって国内事業者との間で競争上の不均衡が生じているのではないかという指摘があるというふうに承知をいたしておりますが、諸外国においてはこうした免税措置を見直す動きも見られておりまして、我が国でも検討が必要な時期に来たというふうに考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 我が国におきましては、御指摘のありましたとおり、課税価格一万円以下の少額輸入貨物について、平成元年度消費税導入時に、輸入を行う納税者の事務負担の軽減や税関における円滑な通関処理を維持する観点から、消費税などを免除する制度が設けられております。 諸外国におきましても少額輸入貨物に対して同様の制度が導入されてはおりますが、免税で販売を行う国外の事業者と課税で販売を行う国内の事業者との競争上の均衡を図る観点などから、EU加盟国などにおいては、少額輸入貨物に係る免税制度について廃止などの見直しが行われているというふうに承知しております。 こうした状況を踏まえまして、令和七年度与党税制改正大綱において、諸外国における制度、執行両面での対応を参考としつつ、事業者間の公平性や通関事務への影響などを考慮の上、国境を越えた電子商取引に係る適正な消費課税の在り方について検討を行うとされておりまして、政府としても同大綱に沿って、諸外国の実態や実務などへの影響を含めて、今後丁寧に検討してまいりたいと考えております。
○船橋利実君 今ほど、丁寧な検討を進めていくというお話でございましたので、諸外国等の状況も適時適切に把握をされながら検討を進めていただきたいと思います。 次に、近年、会計経理を含め、様々な企業活動における会計ソフト、システムの活用が進んでおりますが、税務手続もデジタル化を進め、利便性向上を図っていくことは非常に肝要だと思います。また、マイナンバーカードの普及も徐々に進んでおりまして、こうしたインフラも活用しつつ、納税者が簡便に申告納税の手続を行うことができるよう取り組んでいくべきと考えます。 経済社会の変化に合わせた税務手続のデジタル化について、政府の取組状況と今後の方針について伺います。
○政府参考人(小宮敦史君) お答え申し上げます。 経済社会や技術環境が変化する中、国税庁は、あらゆる税務手続が税務署に行かずにできる社会を目指して、納税者の利便性向上を図るべく、税務行政のデジタルトランスフォーメーションを推進しているところです。税務手続のデジタル化については、マイナンバーカード等のインフラも活用しつつ、日常使い慣れたスマホで手続ができるなど、納税者目線を徹底して利便性の向上を図ることとしております。 具体的に申し上げますと、例えば確定申告に必要な情報をマイナポータルを通じて確定申告書へ自動入力する仕組みの構築を推進しているほか、スマホ用電子証明書搭載サービスを利用し、マイナンバーカードをかざさずにe―Taxを利用可能とするといったような取組を行っているところでございます。 国税庁といたしましては、今後もデジタル技術の進展を十分活用しつつ、納税者の利便性向上に資するよう、税務手続のデジタル化を更に推進してまいりたいと考えております。
○船橋利実君 ありがとうございます。 次に、経済活動のデジタル化、これは納税者の利便性向上へとつながっていくポジティブなものである一方で、税務調査の複雑化、困難化といった課題も生じさせていくと思います。 この点、国税庁においては、税務行政のデジタルトランスフォーメーションとして、先ほど伺った利便性の向上に加えて、データの活用等による課税事務の効率化、高度化にも取り組む方針と伺っておりますが、その取組状況についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(小宮敦史君) お答え申し上げます。 国税庁においては、経済社会のデジタル化の進展等により事務が複雑困難化する中、その使命を果たしていくため、データを積極的に分析、活用し、課税事務の効率化、高度化に取り組んでいるところです。 具体的には、国税当局において様々な機会を捉えて収集した資料情報や提出された申告書等の幅広いデータについて、AIも活用しながら分析を行うなどし、申告漏れの可能性が高い納税者を判定し、その分析結果も活用することで効果的、効率的に税務調査、行政指導を実施しております。 また、そのほかにも、税務調査等に関して、金融機関への照会のオンライン化の推進、e―Tax等を利用した帳簿書類のデータでの受渡しなど、業務の効率化も進めているところでございます。 引き続き、デジタル技術を活用し、組織としてのパフォーマンスを最大化させるべく取組を進めてまいりたいと考えております。
○船橋利実君 ありがとうございます。 次に、少子化対策の観点でお尋ねしたいと思いますが、申すまでもなく、我が国の少子化問題というのは非常に深刻であります。出生数は毎年下降の一途をたどっている状況でありますし、こうした状況に歯止めを掛けるべく、二〇二三年にはこども未来戦略が策定され、様々な支援策が講じられてきているものと承知をいたしております。 税制面におきましても、子育て支援として、今般、結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置の適用期限を延長したところでありますが、他方では、本制度は利用件数が低迷をしている状況にあります。こうした点を踏まえて、令和七年度与党税制改正大綱では、関係省庁において真に必要な対応策について改めて検討すべきと指摘をされているところでありますが、今後どのような検討を行っていく予定であるのか、お伺いいたします。
○政府参考人(高橋宏治君) お答え申し上げます。 結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置につきましては、一般社団法人信託協会に加盟している金融機関における適用実績を見てみますと、平成二十七年度にこの制度創設されておりますが、それ以降、昨年十二月末までの累積で、契約数が約七千九百件、非課税拠出額、これは信託財産設定額でありますが、これが約二百五十四億円となっております。ただ、近年は、これ先生から御指摘いただきましたとおり、年間の新規の契約数がおおむね二百件程度、非課税拠出額がおおむね十億円程度という形で、ややちょっと低迷しているという状況にあります。 このような中、令和七年度与党税制改正大綱におきまして、子育てをめぐる給付と負担の在り方や真に必要な対応策について改めて検討すべきである、他方、現在、こども未来戦略の集中取組期間の最中であり、子ども・子育て政策を総動員する時期にある、このため、本措置は特に集中取組期間であることを勘案し、適用期限を二年延長すると、これ先生から御指摘あったところですが、そのようにされたものと承知しておるところでございます。 この大綱で指摘された真に必要な対応策につきましては、具体的なものは今後の検討になるわけでございますが、少子化対策あるいは子ども・子育て支援策において、こうした大綱の趣旨を踏まえまして必要な施策をしっかりと検討してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○船橋利実君 しっかりとした対応をお願いしたいと思います。 次に、EBPMに関してお尋ねいたしますが、租税特別措置の適用状況については、当委員会の審議を通じて様々な御議論があったところでございます。法人税の租税特別措置は課題も指摘されておりますが、しっかりとした制度設計にしていけば我が国が抱えている政策課題の解決にもつながっていくと考えるところであります。 そのためにも、EBPMの観点から効果検証を行って、制度の改善に向けて不断に取り組んでいくことが必要と考えますが、政府の見解をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 租税特別措置につきましては、税負担のゆがみを生じさせる面がある一方で、御指摘をいただきましたとおり、適切な制度設定とすることで、特定の政策目的を実現するために有効な政策手段となり得るものでございます。 令和七年度の税制改正におきましても、新たな政策課題に応じた措置の新設を行いますとともに、適用期限の到来などによって見直しの対象となりました二十九の法人税関係の租税特別措置のうち二十三について、廃止又は縮減を含む見直しを行うこととしておりますが、今後とも、EBPMの観点からの適切な効果検証も活用しながら、必要性、政策効果を見極め、制度の改善に向けて不断の見直しを行ってまいりたいと考えております。
○船橋利実君 ありがとうございます。 次に、最近、SNSなどにおいて財務省への不満あるいは批判が高まっているということが指摘をされておりまして、私がよく見るユーチューブにもよく出てくるのが、西田先生と、財務省に関わるデモの様子なんですね。(発言する者あり)いや、西田先生がデモに参加しているというわけではなくて、西田先生のいろんな発言が、私が見るSNSによく出てくるというお話であります。 実は先週末、こうしたSNSの情報をよく見ますので、実際に財務省前を通ってみました。そうすると、官邸前のような様子ですね。交通機動隊のバスが何台も出て、警察官も多くいて、私も財務省で仕事をしていた経験ありますけれども、今まで見たことがないような光景になっておりました。 こうした状況が生まれているのは、背景としては、一部の国民の方々、納税等に係る負担感があるということを理由にされているようでありますけれども、こうしたことについては、財務省の方々だけではなくて、我々、私自身、政治家としてその責任を痛感をするところであります。 実際、私自身の反省として、財務省で仕事をさせていただいて初めて分かったことなんですけれども、私も財務省と御縁が薄いときは、予算獲得のときに各省庁とやり取りをしていても、最後、各省庁が駄目だったときの言い訳は、財務省がって言うんですよね。財務省が認めてくれなかったとか、財務省に予算を削られたということを、我々もそれをそのとおり、額面どおり受け止めてしまって、財務省けしからぬみたいなふうに思うことがあったんですけど、実際、財務省で仕事をしてみると、財務省の皆さん方というのは非常に真面目にお仕事をされている方々ばかりでありましたし、報道に取り上げられるようなことばかりではないなという印象もありながら、もういろいろと突っ込んだ会話をしていくと、かみ合わないことも多くあったというのも事実であります。 ただ、こうした事態が起きていることについては、やはり税というものがこれ国民の皆さん方の暮らしを支えているというこの現実を考えた中で、やはり丁寧に納税制度そのものについて説明をしていくということも必要ではないかというふうに思いますけれども、財務省として広報の在り方についてどう取り組んでおられるのか、伺います。
○副大臣(横山信一君) 財務省に対しまして不満や批判を述べられる方々には様々な御意見があろうかというふうに思います。足下で身近なものの価格上昇率が高い状況が続き、国民生活の中で物価上昇に対する負担感が生じている、そうした不満も背景の一つにあるものと考えております。こうした背景を十分に認識し、また御意見を真摯に受け止めながら、様々な政策課題について事実をしっかりと把握し、データに基づいた議論を行っていくことが大切と考えております。 引き続き、賃金上昇が物価上昇を安定的に上回る経済の実現、賃上げと投資が牽引する成長型経済への移行を確実なものとしていくことが重要であると考えています。 あわせて、納税の負担感という言葉も委員からありましたけれども、税は、社会保障、教育、道路等の社会資本の整備、警察など、社会に必要とされる公的サービスの費用を賄うものであり、こうした納税の重要性や税制の内容について国民の皆様に御理解いただくことは重要であります。 財務省として、パンフレット等の作成、配布やウェブサイトやメールマガジンを通じた広報活動、各地方での財務省職員による講演の実施、様々な年代に向けた学習教材あるいは動画の作成など様々な取組を進めてきたところでございますが、引き続き、関係省庁とも協力し、周知、広報に丁寧に取り組んでまいります。
○船橋利実君 御答弁いただいた御努力というのはあろうかと思いますけれども、やはりそれだけでは足りないということも今デモなどにつながっているんではないかと思います。 ただ、この全国各地で起きているデモ活動を、大阪の様子を見ていると、かなり、職員の方追いかけたり罵声を浴びせたりというようなこともあって、これがエスカレートしていったときに何が起きるのかということを私は非常に心配いたしております。 ですから、これは国民の皆さん方の不安といいますか、不満といいますか、こういうものが本当に高まっているということを私自身も重く受け止めていきたいというふうに思ってございますけれども、財務省の皆さん方におかれても、国民の皆さん方の、まさに楽しい日本と石破総理おっしゃっておりますけれども、笑顔が出るような税制、税の在り方というものなどもお考えいただければというふうに思います。 以上で終わります。
○上田勇君 公明党の上田勇でございます。 加藤大臣、横山副大臣、連日の国会審議、大変に御苦労さまでございます。 今日、まず最初に、令和六年度に実施をした定額減税等の評価について質問させていただきます。 物価上昇の中で家計を支援するという目的で、三・三兆円規模の定額減税を実施をしました。それに加えて、非課税世帯や減税額が納税額を上回る世帯、よく谷間の世帯というふうに言っていましたけれども、等への給付金の支給を実施をいたしました。 この政策は、私は、低中所得世帯を中心に家計を下支えした効果は大きかったというふうに認識をしていますし、地域においても多くの方々から肯定的な声を伺っているところではあります。多くのエコノミスト等、専門家の評価もおおむねそういう方向で一致しているんではないかというふうに受け止めています。 一方では、じゃ、消費拡大の効果はどうだったのかと。そういう経済波及効果については、残念ながら限定的であったというような分析が多いのではないかというふうに受け止めています。 多額の財政支出を行った政策でありますし、今後の政策判断を行っていく上での基礎となる、そういう評価でありますので、政府として、効果の的確な分析、評価を実施するべきではないかというふうに考えておりますが、評価と併せて、財務大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 定額減税等の効果について、委員御指摘のように検証、分析を行うことは大変大事だと考えております。三十三年ぶりの高水準となった春闘賃上げの効果や堅調なボーナスにも下支えされ、定額減税、調整給付の実施以外の要因で家計の可処分所得が増加をしているという面も多々あるんだろうと思います。また、定額減税、調整給付は、まだ実は実施中ということでもございます。現段階でこれらの施策の効果のみ取り出して確定的なことを申し上げるのは、今申し上げた状況からいって大変難しいところであります。 他方、令和六年分の税務統計や関連データがまとまる来年度末以降になりますけれども、速やかにその検証、分析を行い、結果を公表させていただきたいというふうに考えております。
○上田勇君 ここの部分だけを取り上げて定量的な評価というのは難しいというのはよく理解をいたします。ただ、効果があったかなかったか、また程度について、エコノミスト等でも様々論評を行っているんですけれども、私が知る限りでは、いずれもちょっと情緒的というか定性的なもので、必ずしもそう科学的、定量的な根拠が十分にあるとは言えないものが多いんじゃないかというふうに思っています。 ちなみに、私はこの定額減税等は相当な経済効果もあったんじゃないかというふうに受け止めているんですけれども、ただ、これも余り特段の根拠があって言っているわけではありません。 今後、所得税の更なる減税等の議論が見込まれるわけでありますので、政策効果がはっきりしないままいろいろと議論すると、これはやっぱり建設的なものにはなっていかないので、できるだけ前倒しでそういった検証、分析が必要だというふうに考えておりますので、よろしくお願いしたいというふうに思います。 次に、本法案によります所得税減税は、今日、前の質疑でも出ておりましたけれども、マクロ的に見ると一・二兆円規模の定額減税と性質はよく似ているものであります。今回は、令和六年度の定額減税の際に行った給付等は行うことにはなっておりません。 そうなると、限界消費性向が高いと言われている低所得世帯の可処分所得、この増加は非課税世帯については全くないわけでありますし、またそれ以外でも少ないわけでありますけれども、そうなると経済効果は更に限定的ではないかと、そういう専門家の意見も耳にいたします。 非課税世帯については、既に令和六年度補正予算で給付金を先行して措置したことはよく理解しているところであります。ただし、公平性とか経済効果の観点からは、低所得世帯や谷間と言われている世帯への支援も重要と考えますけれども、大臣はこの点についてはどのようにお考えでしょうか。御所見伺います。
○国務大臣(加藤勝信君) まずは、この法案における所得税の基礎控除の見直しの趣旨であります。もうこれまでも答弁させていただいておりますが、政府原案においては、所得税の基礎控除の額等が定額であることにより、物価が上昇すると実質的な税負担が増えるという課題への対応、また衆議院の修正においては、低所得者層の税負担に対する配慮、また、物価上昇に賃金上昇が追い付いていない状況を踏まえ、デフレからの脱却局面における経済対策としての位置付けで、中所得者層を含めて税負担の軽減を図る、こういうことで対応させていただいているところでございます。 一方で、物価上昇の中で所得税負担をされていない住民税非課税世帯等の低所得者の方々に対する支援としては、特に物価の影響を受ける低所得者世帯向けの給付金、また地域の実情に応じてエネルギーや食料品価格の高騰に苦しむ方々、学校給食費の支援などを行う重点支援地方交付金など総合的な対応を講じておりますし、さらには、賃上げこそ成長戦略の要ということで、物価上昇に負けない賃上げを起点として、国民の皆さんの所得と経済全体の生産性の向上を図るための施策、今回の予算案の中にも、また今日お諮りいただいております税制も含めて、これを実現していきたいというふうに考えております。
○上田勇君 様々な配慮はいただいているということはよく分かりました。 この減税政策の効果が十分に及ばない世帯への支援について、この減税政策、今回の減税政策の効果もよく分析した上で、引き続き検討する点もあるんじゃないかというふうに考えております。ただし、昨年度、いろいろ給付実施した際には、国、地方の機関に非常に多大な行政負担も生じたということも事実でありますし、そういったことも留意する必要があるのではないかというふうに考えております。 次に、賃上げ促進税制について質問いたします。 令和五年度租税特別措置の適用実態調査を見てみますと、令和三年度から五年度までの間に件数が一・八倍、適用額で三倍に増加しています。これは、もちろん黒字で賃上げを行った企業ということであります。増加している分の多くは、私は中小企業等ではないかというふうに受け止めていますので、ということは、中小企業等においても賃上げがかなり拡大している、そういった表れではないかというふうに考えます。足下の賃上げの動向を見ると、令和六年度は多分もっと増加するのではないかと予想いたします。 これまでのこの賃上げ促進税制が果たしてきた役割について、大臣はどのように御評価されているでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) この税制については、その効果だけを取り出して定量的に申し上げるのはなかなか難しいところでありますが、足下の賃上げ促進税制の適用件数を見ますと、件数は二十万件を超えておりまして、そのほとんどが中小企業でございます。昨年の春季労使交渉における賃上げ率が三十三年ぶりの高水準、また今年の春闘でも昨年を上回るような賃上げ交渉がなされていると承知をしております。こうした背景には、賃上げ促進税制も一定程度寄与したものと考えているところでございます。 今後とも、賃上げ促進税制を含めた租税特別措置については、EBPMの取組などによる客観的データに基づいた実効的な効果検証を広く実施していく中で、必要性や政策効果、これをよく見極め、透明性の高い議論を通じて税制改正のプロセスが進められていくことが重要と考えております。
○上田勇君 一定の効果はあったのではないかという答弁でございまして、私も同感でございます。 今、目下の最大の目標というのは、この物価上昇を上回る賃上げを実施を、実現をしていくということでありますし、そこはやはり中小企業の賃金、賃上げが鍵を握っているというふうに考えています。そうなると、中小企業等の経営者がやはり安定的、継続的に賃上げを実施していくためには、こうした支援制度の予見可能性が重要なので、当分の間はこうした制度が維持されることが適切なのではないかというふうに考えておりますので、申し上げたいというふうに思います。 次に、中小企業等法人税の軽減税率について質問をいたします。 先ほどの適用実態調査を見ると、令和三年度から五年度までの間、適用件数も適用額も微増にとどまっている、ほぼ横ばいという状況です。これは、少なくとも令和五年度までは、利益を出せている中小企業というのはそんなに多くは、増えているというわけではないということなんだろうというふうに思います。 今回のこの法案では、一部適用除外をするなどの見直しを行った上で適用期限を延長することとしております。適用期限を延長する、この延長については、軽減税率というのはリーマン・ショックの非常事態のときに導入をされたものであるので、一定の役割は終えたという面もあるんだというふうには思いますが、現在の経済情勢等を見てみますと、やっぱり先行き非常に不透明であります。これを考えると、今回の延長は私は適切だったというふうに考えています。 今回、単純に延長するのではなくて、見直しも行っています。見直しを行った理由、それから、除外する法人数はどの程度になると想定しているのか、お伺いいたします。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 中小企業に係る軽減税率の特例につきましては、リーマン・ショックの際の経済対策として講じられた時限措置でございます。委員御指摘のとおりです。 今般、賃上げや物価高への対応に直面している中小企業の状況を踏まえまして、一部企業を例外とする見直しを行った上で二年延長することといたしました。 この見直しについてでございますが、特例が設けられた趣旨やその減税の効果に加えまして、売上高百億円超を目指す中小企業経営強化税制の拡充措置を創設したことなども踏まえまして、所得十億円超の企業及び通算法人について特例税率の縮減又は適用除外を行ったものでございます。この見直しの対象となる法人数は約三千社程度と見込んでおりまして、中小企業全体の〇・一%と極めて限られた数になるというふうに見込んでおります。
○上田勇君 今の答弁で、今回適用除外となる中小企業等はごく少数であるということが確認できたというふうに思います。また、今回、この軽減税率が適用されなかったとしても、中小企業全体の、その元の税率に戻るというだけでありますので、その辺は大きな変化はないんだろうというふうに受け止めております。 次に、在職老齢年金制度の見直しについて質問をいたします。 年金を受給している高齢の労働者の方々が支給額の減額を避けるために労働時間を控えるという、言わばここにも壁がありまして、労働者、事業者双方から見直しを求める声というのは以前からかなり私たちも聞いてきたところであります。近年は特に熟練人材の不足が更に深刻になっていて、見直しのニーズというのはもっと高まっているというふうに受け止めています。見直しについては年金制度改革において議論されていると承知をしておりますが、その見直しを前提として、税制についても令和八年度に見直しを行うこととなっています。 この税制見直しはいかなる趣旨で行うのか、また、年金支給額の増加に併せて手取りが増えるという、こういう実感があるものでなければならないというふうに思いますが、基本的な方針を大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 年金課税につきましては、公的年金等控除が給与所得を得ている年金受給者にも適用されるため、給与所得控除と公的年金等控除の両方の適用により、同じ収入額でも給与収入のみの者と、給与収入と公的年金等を有する者との間で税負担が異なる、これについて公平性の観点からも指摘がされているところであります。 こうした中、年金制度改革の中で、厚生労働省を中心に在職老齢年金制度の見直しが検討されております。賃金と年金収入の合計額で規定される在職老齢年金の支給停止の基準額が引き上げられますと、給与収入を得つつより多くの年金を受け取る者が増えることが想定され、税負担の公平性の問題がより顕在化することになります。 こうした状況を踏まえて、公平性の確保に向けた第一歩として、公的年金について、在職老齢年金制度の見直しが行われた場合には、公的年金収入が増加する者にはその年金収入の増加と併せて手取りが減少しない範囲で、また、見直しによって年金収入に変化がない者については影響が生じない形で税負担額の調整を行うこととするものと与党税制調査会において取りまとめをいただいたところであります。 具体的には、給与所得控除と公的年金等控除の合計額の上限を二百八十万円とすることとし、在職老齢年金制度の見直しの帰趨を踏まえ、令和八年度税制改正において法制化を行うこととされたものと承知をしております。 今後、与党税制調査会等での御議論、これを踏まえて政府として対応していきたいと考えております。
○上田勇君 ありがとうございます。 やはりこの高齢者も今、賃金が、もう全体的に賃金が上がっている中で、このやっぱり壁になってきたというのは特に最近顕著だというふうに思っておりますので、ここは私たちもしっかりと議論をしていきたいというふうに思っておりますし、また是非対応の方をよろしくお願いいたしたいと思います。 そして、やっぱり手取り額が、手取り額が増えるということがやっぱり働きがいだというふうに思いますので、この点がとても重要だというふうに思っております。こうした観点から引き続き議論をしていきたいと思いますので、どうかよろしくお願いをいたします。 次に、今日何回か取り上げられているテーマでもあるんですけれども、外国人旅行者向け消費税の免税制度について質問したいというふうに思います。 まずは、本制度がこれまでインバウンド旅行者の増加あるいはそういった旅行者の消費の額の増加にどの程度の効果があったというふうに評価されているのか、見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 外国人旅行者の方の消費につきましては、観光政策や経済状況など様々な要因が関係するため、免税制度の効果について定量的に申し上げることは難しい面もありますが、販売店からのニーズもあり、免税店数が令和六年三月時点で全国で約六万店ございます。十年前、平成二十六年と比べますと約十倍に増加しております。こうしたことを踏まえますと、訪日外国人の消費に一定程度寄与しているものというふうに認識をしております。
○上田勇君 一定の効果があったというのは私も同じように受け止めております。 今度の法案では、リファンド方式に見直すこととしておりますが、不正利用を防ぐという意味では私も賛成であります。この見直しによって、インバウンド旅行者の数とかあるいは消費額が減るんではないかとした、そういう懸念も一部にあるんですけれども、影響についてはどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 このリファンド方式でございますが、出国時に購入品の持ち出しが確認できれば、消費税相当額が返金される仕組みとなっております。我が国におきましては、免税手続が電子化されておりますので、旅行者の購入時の手続でございますとか出国時の税関における手続はこれまでと大きく変わることがないものと考えております。したがいまして、リファンド方式の導入によってインバウンド消費に大きな影響を与えるものではないというふうに考えております。 いずれにいたしましても、インバウンド消費の拡大は我が国の観光立国戦略においても重要な課題であります。リファンド方式の実施に向けて、免税店の事務負担軽減や外国人旅行者の利便性の向上、空港などでの混雑の防止にも十分配慮しつつ、引き続き、関係省庁や業界団体と緊密に連携して対応してまいりたいと考えております。
○上田勇君 この免税制度によって、これ、地方も含めて相当な効果があったということは私も同感でございます。特にインバウンドの旅行者を増やそうという取組でやってきておりましたし、先ほどちょっと答弁にもあったとおり、買物とか消費というのも一つの旅行の目的であったということを考えれば、この目的は私は正しい方向だったというふうに思っておるんですが、ただ、現在は、今日もちょっと幾つか出ておりましたけれども、一部に、観光地等でいわゆるオーバーツーリズム、これがもう深刻な社会問題になっているところもあります。そうすると、これから、じゃ、人数をただ増やすということだけが目的ではなくなってくるんだというふうに思いますので、こうした在り方についても検討するということもあっていいんじゃないのかなというふうに考えています。 諸外国の事例等も見ますと、事情はもうやっぱりかなり様々であります。アメリカは、この付加価値税ではありませんけれども、小売段階でセールスタックスというのが課税されるんですけれども、これには別に特段、免税措置がございません。イギリスやカナダは付加価値税のリファンドを廃止をしたということも報道で聞きました。 我が国でも、最近の状況を考えると、このリファンドする金額の、例えばその一部をこのオーバーツーリズム対策、例えば旅行者の過度に集中している地域の受入れ環境の整備とか、あるいは、まずはそうした集中を他の地域に分散させるというようなこともあるんでしょうけれども、そういったことに充てることも検討に値するのではないかというふうに思っておりますので、その点、ちょっと提案をさせていただきたいというふうに思います。 次に、我が国からの輸出に係る消費税を還付する制度について質問をいたします。 一部には、この還付制度が主として大企業を利するものであり、廃止あるいは縮小すべきだという意見があります。我が国のこの消費税というのは、国内の取引の各段階で生まれた付加価値に課税をして、順次それを転嫁していくという制度であります。そして、仕入れ額に含まれた消費税相当分は仕入れ税額控除をするということとなっています。そのことを踏まえると、この最終の輸出事業者に消費税分、その付加価値分の消費税分を還付するのは合理的なことだというふうに考えています。 我が国と似たような制度の付加価値税を導入している諸外国においても、同様の還付制度等の免税制度があるというふうに承知をしておりますが、実情はどうなっているのか、諸外国の事例なども御紹介いただければと思います。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 我が国の消費税を含む付加価値税は、財やサービスの消費が行われる消費地国で負担を求める税でございます。輸出国側では免税とした上で、輸出企業において控除し切れなかった仕入れ時に支払った消費税額があれば還付を受ける一方で、輸入国の側で輸入時に課税するという仕組みになっております。 このような仕組みでございますが、付加価値税について、国産品と輸入品との間で税負担に差を設けない観点から、国際的に共通した取扱いとして行われているものでございまして、諸外国でも一般的であるというふうに承知しております。
○上田勇君 ありがとうございました。 以上、通告をした質問はこれで終わりでありますけれども、冒頭申し上げたとおり、今、所得税の減税についてのいろいろな議論がこれから予想されるわけでありますけれども、やっぱりそういった政策を実施したときにどういう効果があるのかということは、やっぱりある程度定量的そして科学的に分析をしていかないと、いろんな判断を誤っていくんじゃないのかなというふうに思いますので、是非その点、また再度強調させていただきたいというふうに思います。 少々早いですけれども、以上で終わらせていただきます。
○杉久武君 公明党の杉久武でございます。 昨日に引き続きまして所得税法の質疑をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 〔委員長退席、理事船橋利実君着席〕 今日は、昨日はいわゆる百三万円の壁の問題のうち、被扶養者の収入の百三万円の方を中心にお話をさせていただきましたが、今日は、最後まで自民、公明、国民民主の三党で協議をしてまいりました課税最低限、こちらの百三万円を中心に質問をさせていただきたいと思います。 まず、その具体的な中身に入る前に、今回、百三万円のこの引上げの議論のスタート地点になったのが最低賃金、この三十年間の最低賃金の伸びに、これに合わせて引き上げるべきだという考え方、見解がありまして、そこからスタートしたというふうに理解をしております。 そこで、まず厚労省に確認をしたいと思いますけれども、最低賃金法と生活保護基準の関係について、最賃、最低賃金法の平成十九年の改正の背景も含めて厚労省に確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(田中仁志君) お答えいたします。 最低賃金法と生活保護基準の関係についてのお尋ねでございます。 最低賃金法におきましては、地域別最低賃金の決定に当たりまして、地域における労働者の生計費及び賃金、通常の事業の賃金支払能力を考慮することとされております。同時に、労働者の生計費を考慮する際に、生活保護に係る施策との整合性に配慮するものというふうにされております。これは平成十九年の法改正によって入れられた規定ということでございます。 この十九年の最低賃金法の改正の背景でございますけれども、これは、当時、最低賃金額が生活保護水準を下回る都道府県があると、こういった指摘がございまして、最低賃金制度が労働者のセーフティーネットとして十分機能しますように、地域別最低賃金の水準を生活保護に係る施策との整合性を考慮して決定する旨明確化すると、このような趣旨で改正を行ったということでございます。 以上でございます。
○杉久武君 今御答弁いただきましたが、平成十九年の改正の背景が、やはり最低賃金額が生活保護基準を下回っている都道府県があったというところで、それはやはり是正すべきではないかという流れだというふうに理解をいたしました。それで、その後、平成二十年から、それで私もいろいろと今回調べさせていただきましたけれども、平成二十年から平成二十六年の七年間掛けてのその最低賃金の引上げの中で、最低賃金が生活保護基準を下回っている逆転現象を解消されたというふうに理解をしております。 したがって、課税最低限が現在の百三万円とされた一九九五年、平成七年においてもやっぱり同様の現象は、当時多分そういった分析を直接されていないと思いますので確認することは難しいと思いますけれども、やはりその三十年前も同じような状況があったのではないかと考えるところであります。 一方で、平成二十八年以降は最低賃金が毎年二十円を超える水準で政策的に引上げがなされておりまして、毎回、今最賃を決める際には生活保護費等の分析を厚労省の方でされておりますけれども、現在では、どの都道府県でもおおむね二万円、月額換算をして二万円以上、最低賃金が生活保護基準を上回っているという、こういう状況であろうかというふうに思います。そういった意味においては、生計費の観点から、三十年間の最低賃金の伸びに合わせて課税最低限を引き上げるというのは、ちょっと私は、やっぱりロジック的には無理があったのではないかなというふうに考えております。 さて、昨年末の与党大綱では、この課税最低限を物価上昇に合わせて百三万円から百二十三万への引上げがなされたわけでございます。ただ、この百二十三万まで引き上げた際には、扶養控除を受ける場合の被扶養者の年収要件も併せて百三万円から百二十三万円まで引上げとなりました。その後、与党修正によって基礎控除の三十七万円の上乗せが行われ、課税最低限は百六十万円と引き上げられたわけでございますけれども、一方で、扶養控除を受ける場合の被扶養者の年収要件は、これは百二十三万のままということになりましたが、今回ここが分かれた背景について財務省に確認をしたいと思います。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えいたします。 まず、基礎控除が原則全ての納税者に適用される基礎的な人的な控除でございますので、扶養基準、扶養の基準は、基礎控除の水準を勘案しながら検討されるべきものであるというふうに考えますが、その際には基礎控除の見直しの趣旨などを踏まえる必要があるというふうに考えております。 この点、まず政府案におきましては、基礎控除が定額であることにより、物価が上昇すると実質的な税負担が増えるという課題に対応するため、物価の状況を踏まえて基礎控除の引上げを行うこととしております。扶養の基準につきましても、物価上昇に応じて扶養される方の賃金が上がりますと、実質所得は変わらないのに扶養から外れてしまうという課題がございますので、基礎控除の引上げと併せて扶養控除の引上げも行うこととしております。 他方で、今般の衆議院の修正におきましては、基礎控除の上乗せに併せて扶養基準の見直しは行われていないものと承知をしております。この点について、政党間の協議を経たものでございますので、我々として、一般論として申し上げます。 まず、衆議院修正の給与収入二百万円以下の方に対する基礎控除のこの上乗せについては、低所得者の方への配慮の観点から特例として行うものだということでございます。そして、仮に扶養基準を引き上げた場合に新たに扶養控除の対象となる方について、様々な方がいらっしゃると思いますが、中には低所得者以外の方に扶養されている方もいらっしゃるというふうに考えられます。 こうした点、これらの点、扶養、基礎控除見直しの趣旨や、それから、先ほど申し上げたようなこういった点も含めて今後検討が必要だとは思いますが、いずれにしても慎重な検討が必要ではないかというふうに考えております。
○杉久武君 御説明ありがとうございます。 私の理解だと、これまでここが分かれてきた、課税最低限と被扶養者の収入要件が違ったことは多分ここずっとなかったことだと思いますので、ここはちょっと一つ大きな今回変化点だと思いますので、納税者の皆さんが正確に御理解いただけるように、この改正案が通りましたらしっかりと周知をしていただきたいというふうに思っております。 次に、物価上昇局面における税負担の調整について伺いたいと思います。 今回の税制改正案の附則に、物価上昇局面における税負担の調整について、物価上昇等を踏まえて基礎控除等の額を適時に引き上げることとし、所得税の抜本的な改革において具体案を検討するということが定められましたが、これからの検討にはなりますけれども、現時点でどのような仕組みや論点が考え得るのか。私、何回かこの委員会でも御紹介しましたが、やはり米国のように、例えば毎年十月、十一月にはインフレ調整で来年はこの金額になりますよという形でやっぱり分かりやすく納税者に通知していくような仕組みが必要かと思いますが、大臣に御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 税制改正法案に係る今般の衆議院の修正において、源泉徴収義務者への影響も勘案しつつ、物価の上昇などを踏まえて基礎控除などの額を適時に引き上げることとし、所得税の抜本的な改革において具体案を検討するとの趣旨の附則が追加されたところであります。 また、米国につきましては、今委員からもお話がありましたように、毎年、物価に連動させて控除額を調整する仕組みとなっていると承知をしております。 衆議院修正により設けられた附則に基づく検討に当たっては、米国を始めとする諸外国の制度も参考としつつ、また、我が国においては、所得の課税最低限が、生計費の観点や公的サービスを賄うための費用を国民が広く分かち合う必要性も含めて、総合的に検討し定められてきたこと、さらには、実際の実務に当たられる源泉徴収義務者の負担や制度の分かりやすさ、こういった点も勘案し、国会での御議論も踏まえ、政府として具体案の検討を深めていきたいと考えております。
○杉久武君 今おっしゃっていただいた中で、やはりこの基礎控除等の額の適時な見直しというのは今回附則には盛り込まれましたが、私自身、やはりこれはその基礎控除だけの議論ではないのではないかなと、やはりインフレ時に調整すべき項目というのはそこに限定されるべきではないというふうに思っております。 先ほども申し上げましたが、例えば米国IRSは毎年十月か十一月にタックス・インフレーション・アジャストメンツということで公表し、米国は標準控除という形をしますけれども、標準控除だけではなく、ほぼ毎年この税率のテーブルですね、米国も累進課税になっておりますけれども、そのブラケットについてもほぼ毎年見直しを行っております。 我が国においても、やはりこういった物価上昇局面においては、所得税の税率テーブルの調整も必要になってくるんではないかと思いますが、大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 御指摘のように、所得税のブラケットの刻みについても名目値で固定をされているわけでございますから、物価上昇局面においてその調整が検討課題になり得るものと認識をしております。その際には、格差是正、所得再分配機能の発揮などの観点から、所得税負担の状況を丁寧に検証しつつ検討する必要があると考えます。 また、衆議院修正により追加された附則において、政府は、我が国の経済社会の構造変化を踏まえて各種所得の課税の在り方及び人的控除を始めとする各種控除の在り方の見直しを含む所得税の抜本的な改革について検討を加え、その結果に基づき、必要な法制上の措置を講ずるものとするとされております。 〔理事船橋利実君退席、委員長着席〕 政府としては、所得税の抜本的な改革の中において、今御指摘のブラケットの在り方も含めて検討してまいりたいと考えております。
○杉久武君 是非よろしくお願いしたいと思います。 続けて大臣に質問いたします。昨年もこの委員会で大臣に対しまして同じ内容の質問をさせていただきましたが、昨年来のこの税制改正の議論、私も関わってくる中、やはりいろいろな控除に、一律でなくなっていくような控除とか階段状でなくなっていくような控除、こういう設計が様々ありますけれども、やはりこの壁や階段があることによっていろいろと、やはりこれが限界事例とか新たな壁とか、こういうふうにいろいろな指摘も受けるわけでございます。 海外の事例を見ると、やはりこういった所得制限を設ける場合であっても、階段ではなくてリニアにこうフェーズアウトしていく設計を取っている国も多いわけでございまして、やはりこれだけデジタル化も進んでいく中で、やはりそういった仕組みの導入についても、前向きにこの導入に向けて検討すべきではないかと思いますが、改めまして大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 我が国の個人所得課税の各種控除の所得要件については、基礎控除、配偶者特別控除等、それぞれの控除の趣旨に応じて逓減・消失型の控除などを設けております。 委員御指摘のように、フェーズアウト、すなわちこの階段型ではなく直線状で控除を逓減、消失させるという、こういう仕組みだと承知をしておりますけれども、日本においては、納税者のみならず、年末調整を行う源泉徴収義務者である企業の皆さんの事務負担にも配慮する必要があると考えており、例えば、配偶者や扶養親族の年間収入の見込みが年末調整後に少しでも変動した場合、その都度年末調整をやり直す可能性も出てくると考えております。 今般の衆議院修正においては、先ほど申し上げた源泉徴収義務者への影響も勘案しつつ、物価の上昇等を踏まえて基礎控除の額を適時に引き上げることとし、所得税の抜本的な改革において具体案を検討するとされております。 政府としては、今いただいた御提案も含めて、衆議院修正における国会での御議論、これらも踏まえながら適切な対応を図っていきたいと考えております。
○杉久武君 是非よろしくお願いしたいと思います。 次に、ここからは、与党修正案提出者、今日は赤羽衆議院議員にお越しをいただいております。お忙しいところ、ありがとうございます。何点か修正案提出者の赤羽議員にお伺いをさせていただきたいというふうに思います。 まず、今回の衆議院の修正によりまして、給与所得者の所得税の課税最低限が百三万円から百六十万円まで結果的に引き上げることになりました。政府案の百二十三万円から三十七万円上乗せをするという形になりましたけれども、この課税最低限を百六十万円という、この引き上げた意義につきまして修正案提出者に確認をさせていただきたいと思います。
○衆議院議員(赤羽一嘉君) この度の与党修正案におけるこのまず百六十万円の意味するところでございますけれども、私たちは、まず所得税の課税最低限が最低生活費に食い込んでいるこの実態を是正する必要があるというふうに考えました。そして、課税最低限を、生活保護基準が最も高い東京二十三区の生活保護基準の最低生活費を超える水準ということで議論した結果、百六十万円に定めさせていただいたわけでございます。 また、その引上げの意義につきましては、まさに低所得者層の税負担に配慮するという観点から、具体的に今、杉委員言っていただきましたが、給与収入二百万円相当以下の者に対しましては、基礎控除の特例として三十七万円の恒久的な上乗せを行うこととしたわけでございます。 以上です。
○杉久武君 当初は、冒頭申し上げましたように、この最低賃金の伸びに合わせて引き上げるんではないかという議論が最初ありましたけれども、途中から私は、これ議論の内容が変わってきて、ただ、基礎控除、課税最低限は最低生活費をやっぱりカバーすべきだという、そういった方向に議論が変わってくる中で、今回東京都の水準より高い百六十万円というところまで引き上げられたことは、非常に私は大きな意義があるんではないかというふうに思っております。 一方、そういった中で、今様々なこの年収の壁についての報道を見ていますと、ちょっとなかなか正確に理解をされていないんではないかというところが散見をされました。 例えば、今回、三十七万円の基礎控除の上乗せが年収二百万円までにこの範囲が絞っているというところを十分にその全体像から御理解されずに、例えばどういう報道されているかというと、給与収入八百五十万円超については非課税枠が百二十三万に抑えられたというような誤った報道が、これ一つだけではなくて複数、私もテレビ等を見ていると見たところでございます。これは、給与所得控除が収入の増加に伴い百九十五万円まで増加することが十分に理解されていないことによるものかというふうに考えております。 給与所得者であれば無条件で適用される基礎控除と給与所得控除を足した金額を仮に非課税枠と定義した場合、今回の与党修正案の結果、おおむねどの収入階層でも非課税枠百六十万を超え、最低生活費相当には課税されない、こういう結果になったというふうに理解をしておりますが、修正案提出者の御見解を伺いたいと思います。
○衆議院議員(赤羽一嘉君) 杉委員の御指摘のとおり、まず、給与収入八百五十万円超の基礎控除は、政府原案の十万円の引上げのみで、与党修正案は引上げゼロであるから課税最低限は百二十三万円であると、そうした報道は全くの誤りでございます。 給与所得控除は、言うまでもありませんけれども、収入に応じて額が増えるという仕組みになっておりますので、例えば給与収入九百万円、これ八百五十万円超のブラケット、九百万円の方であれば、まず現行の基礎控除四十八万円、そして政府原案による引上げ十万円、そして、与党修正案による引上げはありませんけれども、給与所得控除百九十五万円の控除が適用されますので、基礎控除と給与所得控除の合計で二百五十三万円の控除が適用されることになるわけでございます。 他方で、給与収入二百万円の方について言えば、現行の基礎控除四十八万円、政府原案による引上げ十万円、与党修正案による引上げ三十七万円と、そして給与所得控除として六十八万円の控除が適用されますので、これ合算いたしますと合計百六十三万円の控除が適用されるわけでございまして、今回の与党修正案の結果、おおむねどの収入階層におきましても、杉委員の御指摘のとおり、非課税枠は百六十万円を超えて最低生活費相当には課税されないということになるかと思います。
○杉久武君 続けて、修正案提出者に伺いたいと思います。 今回、この与党修正について、収入二百万円以下に対する低所得者対策と、あくまでこれは低所得者対策なんだと、こういう意見が聞こえて、聞くことがありますけれども、ただ一方で、今回、百三万円からの、今の現状からこの与党修正までの改正の中身を合計しますと、今回は合計で一・二兆円という所得税減税となります。 この一・二兆円の減税のうち〇・九七兆円、約一兆円近くが年収二百万円から八百五十万円までの中所得者層に適用されるわけでございまして、今回の減税というのは、低所得者対策ではなく、低所得者だけでなく中間層を含めた幅広い支援となる、減税となると考えますけれども、修正案提出者の御見解を伺いたいと思います。
○衆議院議員(赤羽一嘉君) 今お話にありましたように、与党修正案における基礎控除の最大引上げ額が三十七万円の適用が、これ給与収入二百万円以下のみを対象としているということを捉まえて、今回の与党修正案は低所得者対策にすぎないと、この御批判は、実は衆議院の方の委員会でもそうした御意見はございましたが、事実は、今御指摘のとおり全く当たらないと考えております。 今般の修正案の意義は、低所得者層の税負担に対して配慮するという観点に加えまして、物価上昇に賃金上昇が追い付いていない状況を踏まえて、幅広い中所得者層を含めた幅広いレンジに税負担を軽減するという観点から、所得税の基礎控除の特例を創設するものでございます。 政府案と与党修正案を合わせた減収額約一・二兆円のうち、まず、八〇%強に当たる、お話ありましたように、約九千七百億円が給与収入二百万円から八百五十万円相当のいわゆる中所得者層を対象としたものでありまして、ちなみに、給与収入二百万円相当以下の減収額は約七百億円、これ全体では六%にすぎないものでございますので、今回の与党修正案は低所得者層だけでなく中間層に対してもしっかりとした支援をお届けできるものと考えておるところでございます。 また、ちょっと加えて言いますと、全ての収入階層の基礎控除の引上げを三十七万円にすべきだという主張も実は衆議院でもございましたが、この場合、収入階層が上がるほど減税額が大きくなるわけでございまして、恐らく富裕層の優遇の批判にさらされることになるんではないかと思っております。 今回の与党修正案は、こうした点も配慮いたしまして、いずれの収入階層における減税額も一人当たり二万円から四万円相当というふうになっておるところでございますので、御理解よろしくお願いしたいと思います。
○杉久武君 ありがとうございます。 今御答弁いただいたように、やはり今回の与党修正というのは、本当にこの幅広い皆さん、納税者を減税の対象としつつも、高所得者優遇という批判にならないようにきめ細かに設計をする中で、また追加の赤字国債を発行しないという範囲の中で練り上げられた、私はすばらしい案だというふうに思っておりますので、今日はお忙しい中御答弁いただいたこと、感謝を申し上げます。 あと数分ありますので、済みません、昨日積み残した質問を一問だけ行わせていただきたいというふうに思います。 話がらっと変わりますけれども、トレーサビリティーが確保された帳簿の普及について、最後、財務省に一問確認したいと思います。 昨年末に取りまとめられました与党税制改正大綱におきましては、証憑及び帳簿の両方を通じた、取引の段階から誤りが生じにくい仕組みやトレーサビリティーが確保された帳簿書類の普及、一般化に向けて引き続き検討するということが明記をされましたが、この検討の方向性について財務省に確認をしたいと思います。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えいたします。 まず、令和七年度の税制改正におきまして、取引から会計、税務までのデジタル化に対応する観点から、一定の要件を満たした電子取引データを送受信、保存した場合につきまして、重加算税の加重の対象から除外する措置を講ずることとしております。 今後につきましては、今般の改正や優良な電子帳簿の保存制度を含めまして、取引の段階から誤りが生じにくい仕組みやトレーサビリティーが確保された帳簿書類について、税理士、会計ソフトベンダーなどとの意見交換も行いつつ、その更なる普及、一般化に向けて検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○杉久武君 ありがとうございました。 時間になりましたので、以上で質問を終わります。
○堂込麻紀子君 国民民主党・新緑風会の堂込麻紀子です。よろしくお願いいたします。 今日は少し、ちょっと時間を多くいただいて質疑になりますので、よろしくお願いいたします。 まず、これまで皆さん取り上げていただいた基礎控除等の見直しについて主にさせていただければというふうに思いますが、まずは衆議院における修正内容についての質問をさせていただきたいというふうに思います。 衆議院において、所得税の基礎控除の特例を創設する修正が行われております。これは、給与収入二百万円相当以下の方に対して基礎控除額三十七万円の上乗せ。また、給与収入二百万円相当超八百五十万円相当以下の方については、令和七年、八年限りの措置として、給与収入に応じて四段階で基礎控除額を上乗せすることとされています。 段階的に上乗せ金額が変わることに加えて、恒久的な措置とまた時限的な措置、これが混在しており、見直し後の特例付きの基礎控除ということが大変分かりづらいといった仕組みであるというのはこれまで御指摘されてきたとおりかなというふうに思っています。 この点について、私の三月十二日、本会議質疑において、ここまで複雑な制度を生み出してしまった責任を総理に問うたんですけれども、正面からお答えいただけなかったというふうに私は認識しておりまして、そこで、財務大臣に改めてお伺いできればというふうに思いますが、基礎控除、この所得税の中で最も基礎的な控除、一時的であるにせよ、このような複雑なものとなってしまうことについてどのようにお受け止めをされていらっしゃるのかどうか、税制を所管する大臣として、税制の三原則の一つである簡素といった観点を踏まえて、是非御答弁いただければというふうに思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 税制においては、今お話があった簡素を含めて、公平、中立、簡素の三原則、また財源調達、所得再分配、経済安定化という三つの機能、これが重要視されているわけでありますが、この三者、六者というんでしょうかね、それぞれ時によっては相反することもございますが、そうした中においても、社会構造の変化なども踏まえて適切にバランスを確保していくことが必要だと考えております。 今般の衆議院修正が制度を複雑にして、簡素の原則と反しているんではないかという御疑問ではないかと思いますが、所得控除の複数段階の所得基準を設けた今般の衆議院修正では、公平、中立、簡素の三原則が時に相反関係となる中で、一つの御判断として、高所得者優遇とならないよう、税負担軽減効果の平準化の観点から取りまとめられたものと承知をし、減税額の公平性の確保、あるいは所得再分配機能の発揮に資するものというふうに認識をしております。 また、所得税そのものにおいても、現行制度では、例えば、給与所得控除は給与収入に応じて控除額が決まる仕組みとなっております。また、基礎控除についても、平成三十年度の税制改正において、所得二千四百万円を超える水準について所得制限を設ける改正を実施しているところであり、所得再分配機能の強化等の観点から複数段階の所得基準を設けることには一定の合理性が認められる場合もあるものと理解をしているところでございます。
○堂込麻紀子君 御答弁いただきました。 時には相反することもあるということもお伺いできましたけれども、本日は修正案提出ということで、後藤議員にもお越しいただいております。ありがとうございます。 その質問なんですけれども、昨年行われました所得税、住民税の定額減税、こちらもそういった意味では簡素の原則をないがしろにされたものだったんではないかなというふうに思いますけれども、給付との一体化を無理に行ったことによって、その仕組み又は手続が煩雑さを、複雑さを極めて、まあ一回限りのということではありましたけれども、減税措置のために源泉徴収義務者、また煩雑な手続の習得、またシステムの改修などなど、こうした対応を強いられることになりました。多くの現場では悲鳴が上がったということも私も耳にしております。今回の修正における基礎控除の令和七年分及び令和八年分の特例措置についても、同様のことが起こるのではないかということが危惧されております。 三月四日の衆議院財務金融委員会において、岸田光広議員が、与党の修正案について、過度な人的コストやシステム改修などの負担が掛かる税制については導入すべきではないということで御質問をさせていただいたということなんですけれども、石破総理は、給与に関わる源泉徴収に対して、基礎控除の特例部分は年末調整時のみの対応とするということで、源泉徴収義務者の事務負担に配慮しているというふうに聞いているところですというふうに御答弁されておりました。私の本会議の質疑のときにもそうお答えされておりました。 そこで、修正案提出者にお伺いしたいというふうに思いますけれども、基礎控除の特例措置、この対応については、令和七年分、八年分共に年末調整時のみの対応とするということでよろしかったんでしょうか。
○衆議院議員(後藤茂之君) 基礎控除の特例につきましては、給与所得者については、令和七年そして令和八年共に年末調整時のみの対応と考えております。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。令和七年と八年共に年末調整時ということで、給与所得者についてはですね、ありがとうございます。 令和八年についても年末調整時のみで対応するということであれば、令和八年分の税負担軽減を国民の給与所得を得ている方が実感できるのは令和八年の十二月になるということだと思われます。修正案提出者の説明によりますと、この基礎控除の特例はデフレ脱却局面における経済対策としての位置付けもあるということですが、経済対策としてはタイムラグが大き過ぎるというふうに感じます。 修正案提出者及び政府の御認識、それぞれお伺いできればというふうに思います。
○衆議院議員(後藤茂之君) 給与収入二百万円超の方向けの基礎控除の上乗せ特例は、今委員御指摘もありましたけれども、物価上昇に賃金上昇が追い付いていない状況の下で行う経済対策的対応でありまして、可能な限り早くその効果を納税者にお届けすることが理想ではありますけれども、一方で、源泉徴収義務者の事務負担にも配慮をする必要がございます。 その上で、例えば住宅ローン減税など、政策的な税負担の調整は年末調整で行われることが一般的であることや、政府案の基礎控除十万円引上げは令和八年一月の源泉徴収から反映されることなどを考えますと、経済対策として時機を逸するというものではないというふうに考えております。
○政府参考人(青木孝徳君) 重複する点も多々あろうかと思いますが、今般の衆議院修正における基礎控除の特例、特に給与収入二百万円超の方を対象とした措置につきましては、物価上昇に賃金上昇が追い付いていない状況を踏まえた二年間の措置でございますので、経済対策的な趣旨に鑑みると、できるだけ早期に実施すべきという御意見は一般論としてはそのとおりかと思います。 他方で、源泉徴収義務者のシステム改修などの負担にも配慮する必要がございます。特に、二年間の措置については、令和七年と異なる対応を求めることは大きな負担となるものと考えられます。令和七年分について準備期間に配慮して年末調整での対応とされた以上、令和八年分についても年末調整で対応することとされたのは、こうしたシステム改修等の負担に御配慮いただいたものだというふうに認識をしております。 なお、年末調整時に税額の調整や還付があるというのは、住宅ローン控除やiDeCoなど、政策的な税負担の調整においても一般的なものであるというふうに考えております。 また、経済対策はこの所得税の見直しのみによって行うものではなく、賃上げの効果が出るまでの間にも重点支援交付金や低所得者世帯に対する給付金など、総合経済対策で決定した施策を迅速に執行してまいりたいと思います。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 今のその経済対策としての基礎控除の特例について、済みません、質問させてください。 基礎控除の特例措置に関する修正について、修正案提出者は、物価上昇に賃金上昇が追い付いていない状況を踏まえて行うということで、デフレからの脱却局面における経済対策としての位置付けで期限付の措置としているという説明をなされております。 昨年の定額減税の際にも何度も指摘をされておりますが、消費を喚起することで経済を活性化させることを目的とするのであれば、消費につながりにくい短期間の所得税の減税は期待される効果が乏しいというふうに思います。 改めてなんですけれども、修正案提出者及び財務大臣の御認識、伺えればというふうに思います。
○衆議院議員(後藤茂之君) 与党修正については、低所得者層の税負担に対して配慮した恒久的な基礎控除の上乗せ特例に加えまして、今御指摘のあった物価上昇に賃金上昇が追い付いていない状況を踏まえ、中所得者層を含めて税負担を軽減するものでありまして、政府案と合わせますと、単身世帯ではほぼ全ての収入階層において二万円から四万円の税負担が軽減されることになりまして、消費効果も期待されるものというふうに考えております。 このうち、給与収入二百万円超八百五十万円以下の者を対象とした上乗せ特例は、実質賃金が継続的にプラスになるまでの間の措置との位置付けでありまして、令和七年及び八年の措置としておりますけれども、手取りの所得を増やしていくということで消費を促していくためには、所得税のみならず、価格転嫁の後押しだとか最低賃金の引上げ、非正規労働者の正社員転換や処遇改善の促進、企業の生産性の向上など、多角的な政策を総動員して実質賃金の継続的な上昇を実現していくことが重要であるというふうに考えております。
○国務大臣(加藤勝信君) 修正の趣旨は今、修正案提案者からお話がありましたが、今回、個人消費の押し上げ効果は、政府案、また衆議院の修正案を加味した効果としては〇・一三%ポイント程度ということを申し上げてきたところであります。 大事なことは持続的な消費の拡大を促していくということでありまして、そういった観点からは、所得税の今回におけるような対応のみならず、引き続き国民一人一人が実際の賃金、所得の増加という形で豊かさが実感していただけるよう、そのためにも必要な予算措置を講じているところでありますし、また、賃金上昇が物価上昇を安定的に上回る経済の実現、そして賃上げと投資が牽引する成長型経済への移行、これを確実に進めていくこと、それが大事なことだと、重要なことだというふうに認識をしております。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。なおさら継続的な賃上げを本当にこれからもっともっと推進していかなきゃならないなというふうに感じております。 基礎控除の見直しの要素と基準についてなんですけれども、令和七年度与党税制改正大綱において基礎控除を十万円引き上げるとした理由について、生活必需品を多く含む基礎的支出項目の消費者物価が平成七年から令和五年にかけて二〇%程度上昇しているということから、十万円、二〇%程度引き上げるというふうにされています。 一方で、政府が基礎控除の金額の見直しを検討し始める基準やその要素については整理がなされていないようにお見受けしますけれども、この点について政府は、物価上昇や構造的賃上げが何年も継続的に持続する局面においては検討課題となり得るとしつつ、あらかじめ特定の条件や一定の環境を決めてそれを満たした場合に機械的に見直しを行うということではなく、経済状況の変化に伴う家計負担の変化の状況、財政への影響、可処分所得を増やすという目的に照らして、所得税における所得控除の拡充という手法が最適なものであるかといった点など総合的に考慮した上で検討されることになるものというふうに御答弁をされております。 事実、基礎控除について、実質的な金額の見直し、こちらは三十年もの間行われておらず、足下では物価上昇が進んでいるという状況にもかかわらず政府・与党側からこの見直しの検討に着手する姿勢がこれまで見受けられなかったというのは非常に残念だなというふうに思いますけれども、今回、基礎控除の金額について、どのような状況や基準で見直しに着手すべきなのかきちんと整理する必要があるというふうに思いますが、財務大臣、御見解をお願いいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) 平成七年以降、直近の状況を除いて物価上昇率が横ばいで推移をしてきた、そうしたこともあって基礎控除額の見直しが行われてこなかった、そうした中で、今般の物価の上昇なども踏まえて基礎控除等の引上げを行わさせていただいているところでございますが、あわせて、今般の衆議院修正において、所得税の源泉徴収をする義務のある者の事務負担への影響も勘案しつつ、物価の上昇などを踏まえて基礎控除等の額を適時に引き上げるという基本的な方向性により、具体的な方策を検討するとの附則の規定が追加されているところであります。 政府としては、今般の衆議院修正も含めて、国会での御議論も踏まえ、今後適切な対応を図っていきたいと考えております。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 今回の基礎控除の引上げについての検討の過程においては、最低賃金の水準、また食料品価格の上昇率、生鮮食品価格の上昇率、また生活保護の水準など、その引上げについてどのような基準を用いるべきかと、様々な考えが出てきたというふうに思います。その検討の中で、基礎控除とはどのような考え方に基づき設けられているのかという根本的な部分についても議論がなされました。 ところが、与党の修正案においては、給与収入によって基礎控除の金額が変動するものというふうになっております。基礎控除の根本的な考え方についてどのように整理され、結論付けたというところは不明確になっているところでございます。 基礎控除とはどのような考え方に基づいて設けられているものなのかについても、いま一度政府としても考え方を整理すべきではないかというふうに考えます。財務大臣の御見解、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 基礎控除の趣旨等については、これまでもこの委員会で御説明をさせていただきましたが、一定の額までの少額の所得については負担能力を見出すに至らないと考えられることから税を課さないというもの、また、基礎控除などから成る所得税の課税最低限については、生計費の観点や公的サービスを賄うための費用を国民が広く分かち合う必要性などを踏まえて総合的に検討されてきています。特に、基礎控除は原則全ての納税者に適用される控除であることから、全国の世帯が購入する財の価格等を総合した消費者物価指数が勘案されてきたところであり、今回の政府原案も同様の考え方で見直しが図られたところでございます。 その上で、衆議院修正においては、先ほど説明がありましたように、中所得者層を含めて税負担を軽減する観点などから基礎控除の特例が創設をされたところであります。御指摘のように、控除額が所得に応じたものとされたのは、減税額を平準化し、公平化の確保を図るためのものと承知をしております。 また、衆議院修正により追加された附則において、政府は、我が国の経済社会の構造変化を踏まえ、各種所得の課税の在り方及び人的控除を始めとする各種控除の在り方の見直しを含む所得税の抜本的な改革について検討を加え、その結果に基づき、必要な法制上の措置を講ずるものとするとされております。 政府としては、今般の特例も含めた控除の在り方について、所得税の抜本的な改革の中で検討をしてまいりたいと考えています。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。やり方の見直しも含めて、是非見える化で、私たちも是非議論に、もう見える化、私たちも議論に関わらせていただければというふうに思っております。ありがとうございます。 続きまして、中小企業者等の法人税の軽減税率の特例についてお伺いしたいというふうに思います。 中小企業者等の法人税については、年八百万円以下の所得金額部分については一九%であり、更に特例措置によって同部分の税率が一五%に軽減をされております。 本改正においては、この一五%の特例措置についてその適用期限を二年延長するということとされております。中小企業においては、地域経済の基盤でもありますし、生産や雇用を支える重要な存在であるということはもう皆さん周知の事実でありますが、本特例の延長を望む声も多くあり、本法案で延長するとされたことで中小企業の経営者の皆さんは安堵されているというふうに思います。 一方で、令和七年度与党税制改正大綱において、本特例については、リーマン・ショックの際の経済対策として講じられた時限措置であるというふうにした上で、特例税率が設けられた経緯等を踏まえ、次の適用期限の到来時に改めて検討すると記載されています。場合によっては、次の適用期限に延長しない可能性があるというふうにも読み取れます。しかし、本特例は、平成二十一年に措置をされて平成二十四年に現在の特例税率になって以降、長年延長されてきたということもあって、中小企業に深く根付いているものであるというふうに考えています。この特例措置、廃止した場合の中小企業への打撃も計り知れないものと感じています。 本特例については廃止すべきではなく、また適用期限を迎えるたびに廃止となるかもしれないと中小企業の経営者を不安にさせることも好ましくありませんので、本特例について恒久化し、今後も中小企業をしっかりと支えていくという姿勢を明確にすべきではないかと思いますが、大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 委員がかなり御説明していただいたので重複になってしまうかもしれませんが、中小企業に対する法人税の軽減税率の特例、まさにリーマン・ショックの際の経済対策として導入された、これは時限的な措置ということでありました。しかし、賃上げや物価高への対応に直面している中小企業の状況、現在の状況を踏まえて、一定の見直しを行った上で適用期限を二年延長したということで今回提案をさせていただいております。 その上で、今後の措置の在り方については、御引用いただきました令和七年度与党税制改正大綱において、こうした導入、時限措置であるという経緯等を踏まえ、次の適用期限の到来時に改めて検討するとされておりますので、政府としては、こうした考え方や必要性、さらに有効性なども踏まえて、引き続き検討を行っていくことが重要と考えております。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。改めて、中小企業の皆様の経営者の声も聞きながら検討していただければというふうに思います。 続きまして、高校生年代の扶養控除についてお伺いしたいというふうに思います。 令和六年度政府税制、昨年のものですね、令和六年度の政府税制改正大綱において、十六歳から十八歳の高校生年代の扶養控除については、令和六年十月から児童手当の支給期間が高校生年代まで延長されることを踏まえて見直しを行う方針が示されております。 具体的な現行の扶養控除、国税でいうと三十八万円、地方税三十三万円の控除に代えて、かつて高校実質無償化に伴って廃止された特定扶養親族に対する控除の上乗せ部分である国税二十五万円、地方税十二万円の控除を復元するということで、児童手当の支給期間の延長が満年度化した後の令和八年分以降の所得税及び令和九年度分以降の個人住民税の適用について、令和七年度税制改正で結論を得るというふうにされておりました。 しかし、この点について、令和七年度与党の税制改正大綱においては、令和八年分の所得税及び令和九年度分の個人住民税は現行制度を維持し、令和八年度以降の税制改正において結論を得るということで先延ばしをされております。 高校生年代の扶養控除について、令和七年度税制改正での見直しを見送った理由について、政府からの御説明をいただければというふうに思います。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 高校生年代の扶養控除につきましては、令和八年度以降の税制改正において結論を得ることとされました。 これは、児童手当を始めとします子育て関連施策との関係、所得税の所得再分配機能等の観点や令和六年度税制改正大綱で示された考え方などを踏まえつつ、各種控除の在り方の一環として引き続き検討を行うことが必要であると与党において判断をされたものというふうに承知しております。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 令和七年度与党税制改正大綱において、高校生年代の扶養控除の見直しについて、今おっしゃっていただきましたけれども、令和八年度以降の税制改正において、各種控除の在り方の一環として検討し、結論を得るという記述があります。この各種控除の在り方については、歳出面を含めた政策全体での対応も踏まえつつ検討を行うというふうにも記述をされております。 令和七年度税制改正において基礎控除や給与所得控除、特定扶養控除の見直しが行われたことによる税収の減少を理由にして、高校生年代の扶養控除の見直しについて、令和六年度税制改正大綱で示した案よりも更に縮小するという可能性もあるということでしょうか。御見解をいただければというふうに思います。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 与党において、令和八年度以降の税制改正において検討されるものであることから、現時点で、政府として具体的な見直しの内容について予断を持ってお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 これからの検討内容になってくるというふうに思いますけれども、様々、税制についてもあるべき姿についてこれから御議論されるということになりますので、その点を踏まえて次の質問にさせていただければというふうに思います。 ガソリン税の暫定税率の廃止についてお伺いできればと思います。 ガソリン税等に関わるいわゆる暫定税率については、自民党、公明党、国民民主党の幹事長間で廃止することが合意されたものの、その時期についてはめどがまだ立っていないという状況かと思います。 石破総理は、廃止時期を明確にできない理由の一つとして、暫定税率の廃止による減収分の代替、この財源が見付かっていないということが挙げられておりますけれども、一方で、三月十三日、本委員会において熊谷委員が、恒久的な財源の確保に向けてどのように洗い出しを行っているのかという質問をされた際に、財務大臣は、具体的な実施方法は政党間で協議が行われるものであり、それを踏まえて政府は対応するという御答弁をされています。 政府として積極的に財源の確保に取り組もうという姿勢はここでは感じられなかったということですけれども、これでは、政府は暫定税率の廃止に本気で取り組むつもりなのかと、本気で取り組むつもりがないと見られても仕方がないなというふうに思います。決定を行うのは政党間の協議であるとしても、その協議に資するよう、政府内で検討した財源候補を提示するといった積極的な行動を取るおつもりはないのかどうか、大臣に伺えればというふうに思います。
○国務大臣(加藤勝信君) まさに、ガソリンの暫定率の廃止、これは三党間でその方向性をお決めになられ、その上で、インフラ整備、維持管理等の負担の在り方、あるいは安定財源の確保、さらには各自治体への影響などの諸課題がございます。そういったことについて政党間協議において一つ一つ解決いただく必要があると考えており、私どもとして、そうした協議がなされている状況の中でこうだああだということを申し上げるのは差し控えさせていただきたいと思っております。 こうした諸課題の解決策や具体的な実施方法についての、今後、政党間の協議、こうしたものが続けられ、その結果を踏まえて政府としては適切な対応を図ってまいりたいと考えています。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。政党間協議の中で財源の確保についても議論がされるということで、注意深く見ていきたいというふうに私も思います。 続きまして、法人版の事業承継税制の特例措置における役員就任要件等の見直し等について伺えればというふうに思います。 法人版の事業承継税制、中小企業の事業承継を支援するために、非上場株式に関わる相続税、贈与税が猶予及び免除される制度というふうになっております。現在、一般措置に加えて、対象となる非上場株式等の制限撤廃、また納税猶予割合の引上げ等を行う特例措置が設けられております。その適用期限は、令和九年の十二月三十一日が期限とされております。 この特例措置の適用を受けるためには、株式の贈与を受ける後継者が役員等に就任してから三年以上経過している必要がありました。この役員就任要件、令和六年中に後継者が確定していない企業は本特例措置の適用を受けることができなくなるため、複数の団体からの要件の緩和また撤廃を求める声が上がっておりました。 本法案、株式の贈与の直前において後継者が役員等に就任していれば足りることとされました。この見直しによって、後継者が令和七年以降に役員等に就任した場合でも、適用期限までに、まあ令和九年の十二月三十一日ということですかね、贈与が行われていれば本特例措置の適用を受けることができるようになったという認識でよろしいのでしょうか。伺います。
○政府参考人(青木孝徳君) 事業承継税制の特例措置の適用についての御質問でございます。お答えします。 事業承継税制の特例措置の適用を受けるためには、今御指摘のありました役員就任要件以外にも、会社や後継者などに関する要件を満たす必要があることから、適用関係について一概にお答えすることは困難であるものの、その上で、仮にこれらの要件を全て満たすことを前提としてお答えを申し上げますと、役員就任要件の見直し後、今回の見直し後におきましては、令和七年以降に役員に就任した場合であっても、令和九年十二月末の適用期限までに贈与が行われておりますれば本措置の適用を受けることが可能となります。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 先ほど述べたとおり、複数の団体から本特例措置について役員就任要件の緩和等を求める声はありましたけれども、これらの声、あくまでも現行の適用期限内で最大限活用できるようにするために求められていたということで、それよりも本特例措置を延長又は恒久的措置とすることがより強く望まれているのではないかというふうに考えます。 この点について、令和七年度与党税制改正大綱において、本措置は、中小企業の円滑な世代交代を通じた生産性向上という待ったなしの課題を解決するための極めて異例の時限措置であるということを踏まえ、適用期限は今後とも延長しないと記載されておりまして、与党は否定的な立場を取っております。 一方で、要件緩和のような改定を行わなければならないということは、中小企業の事業承継が法の狙いどおりまで進んでいないというのが実態としてもあるのではないかということを想像します。そうであれば、本特例措置について恒久化し、中小企業の経営者がしっかりと準備した上で必要と判断したタイミングで活用できるようにすることが望ましいというふうに考えますが、財務大臣、御見解、お伺いできればと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) あと、先ほどガソリンの暫定措置、別にもう我々は何もしないということを言っているわけではなくて、三党協議を尊重し、そして協議に資するという意味においては政府としてもできる協力はさせていただくと、こういうスタンスであります。 その上で、今の事業承継税制でありますけれども、これは言わば特例措置であります。中小企業経営者の方々が、高齢化が進む中で、これをそのまま何もしなければ、結果的にうまく承継されずに、非常に付加価値の高いことをやっていてもその事業がそれで終わってしまうなどなど、その結果として雇用機会が多く失われたり、あるいは経済の損失が見込まれるわけでありまして、そういった意味で円滑な事業承継を支援することは喫緊の課題だと、こういう問題認識から、税制面の異例の時限措置として、平成三十年から十年間の相続、贈与について承継時の税負担を実質ゼロにする、こういう措置をとっているところでございます。 そういった意味においては、この特例期間において、特例措置の期間において事業承継が集中的に進めていただけることが重要と考えており、先ほど引用いただきました令和七年度与党税制改正大綱においても、適用期限は今後とも延長しないと明記されているものと承知をしております。 事業承継を検討していただいている中小企業経営者におかれては、適用期限を迎える令和九年末までに本措置を活用して、早期に事業承継に取り組んでいただくことを期待したいというふうに考えています。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。もちろん期待をしていただきたいんですが、なかなか中小企業の皆さん、本当に後継者を見付けるのがもうそもそもが大変ということもありますので、この先のまた状況により、皆さんのお声を是非受け入れればというふうに思います。 続いて、食事支給の非課税限度額の引上げについてお伺いできればというふうに思います。 国税庁さんへの質問になりますが、確定申告、本年、令和六年の確定申告の、e―Taxで私もさせていただいたんですが、今回のシステムからすごくスマートフォンでもやりやすくなっておりまして、昨年の仕組みはまだいろんなところに飛ぶような仕組みになっていましたので、システム上、すごくやりづらかったんですが、今年はすごく良くなっていたということを改めて、済みません、お伝えさせていただきまして、また、それとは別の食事支給に関してのお話をさせていただければと思います。 食事の現物支給非課税限度額について、物価上昇に合わせて引き上げるべきではないかとこれまで質問させていただきました。現行制度において、食事の現物支給非課税限度額は三千五百円と上限が定められております。この金額は昭和五十九年から見直しがなされておりません。政府の御説明では、この三千五百円という金額は、少額不追求の観点などから定められたというふうにされておりますが、この少額という概念も物価の上昇に応じて当然に変動していくというものと思います。そのため、物価の変動に対して非課税限度額を引き上げることは至極当然の対応であるというふうに考えます。 しかし、政府は、社員食堂のある企業は大企業を中心とした一部の企業に限られているということや、金銭で食事手当が支給されている方も多いということから、公平性の観点について留意する必要があるということで、見直しに消極的な姿勢であるということは認識しております。 政府の答弁における公平性の観点から問題というのは、金額の引上げをちゅうちょするという理由よりも、食事の現物支給の非課税制度そのものを否定する意見のようにも見受けられます、聞こえてきます。 政府としての食事現物支給の非課税制度そのものの是非について、政府としてどのようにお考えなのか、いま一度御説明いただければと思います。
○政府参考人(小宮敦史君) お答え申し上げます。 企業から従業員に対して経済的な利益が供与された場合ですが、それが金銭であっても、金銭以外の現物による支給であっても、所得税法上は原則、給与所得として課税対象となるとされております。 そうした原則の下で、従業員に対して現物で支給された食事につきましては、福利厚生的な性格があるとともに、少額なものには課税しないという観点から、企業の負担額が月額三千五百円以下であり、かつ、従業員が食事の価額の半額以上を負担している場合には、国税庁通達におきまして、その経済的利益はないものとして取り扱うということで、執行上課税をされないということとしているものでございまして、これは適切な取扱いであると考えております。
○堂込麻紀子君 食事については、家計が苦しいと真っ先に節約対象にもなるとも言われておりますけれども、物価高騰等により国民の生活が苦しいこの現状において、雇用主、使用者側が食事を現物で支給するというのは、消費の面からしても、また個人の健康面からしても大きな意義はあるというふうに考えています。それを支援できる食事の現物支給、この非課税制度もまた重要な制度であるというふうに考えております。 改めて、食事の現物支給、非課税限度額を引き上げるべきだというふうに考えますけれども、大臣の御見解を伺えればというふうに思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 食事の現物支給の非課税限度額の取扱いでありますけれども、今御指摘のような物価動向のほかに、先ほど委員がおっしゃいましたが、金銭で食事手当が支給され給与課税されている方々もおられること、また、社員食堂のある企業が大企業を中心として一部に限られていることなど、非課税の適用を受ける機会がない方々との公平性にも留意する必要があります。 そうしたものを留意しつつ、今言われた面に対する対応の必要性について検討していくことが必要と考えております。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 食事の現物支給というといろいろ、まあ都内にいると食べるところたくさんあるので、給与として、手当として差し上げて、皆さんで選んで食べていただいた方がいいというふうに思いがちなんですが、やはり、立地上、事業所の性質上ですね、地域に、例えば工場で、周りに何も飲食店がないような地域を、従業員を抱えていらっしゃるところは、特に食事、食堂がある事業所がございます。こうしたところで、ある意味、経費の一つだというふうに思いますが、従業員の休憩を取っていただく食堂、そこで、この三千五百円の上限がままならないことで、なかなか、従業員の皆さんが自分で付け加えて払わないとならないというのはもちろんありますけれども、これは、これだけ食費、特に物価の高騰ありますので、この上限は、非課税額は引き上げるべきではないかと改めてお伝えさせていただこうというふうに思っております。 続いて、外国人旅行者向けの免税制度について、見直しについてお伺いできればというふうに思います。 本法案においては、輸出物品販売場制度、いわゆる外国人旅行者向けの免税制度について、不正利用などに対応するために、国外への持ち出しが確認できた場合に消費税相当額を返還するリファンド方式へ見直すことというふうにされております。 このリファンド方式への見直しで、多発していた免税購入物品の国内での横流し、また、出国時に捕捉されたにもかかわらず滞納したまま出国するといった不正ですね、制度の不正利用、これを防ぐことが、不正利用者が逃れられない制度であるのかというところをお伺いできればと思いますが、御説明お願いいたします。
○政府参考人(青木孝徳君) 今回の外国人旅行者向けの免税制度の見直しでございます。 御指摘をいただきましたように、免税購入物品を国外に持ち出すことなく国内で転売するなどして本来負担すべき消費税を免れるようなケース、また、出国時に免税購入物品の持ち出しが確認できず消費税の賦課決定を行ったものの消費税を滞納したまま出国してしまうようなケースといった不正利用が確認されております。 こうした点に対応するためにリファンド方式今回導入するわけですが、このリファンド方式におきましては、国内での物品の購入時点では消費税相当額をもう支払っていただくと、その上で出国時において税関において購入物品の持ち出し確認を受けることで消費税相当額が返金される仕組みとなっておりますので、現行制度で起きているような購入物品、免税購入物品の国内での転売などの不正利用を防止する効果があるものというふうに考えております。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 そのリファンド方式、この見直しによって事後で、出国時に消費税相当額を返還することというふうになりますけれども、まずはこのプロセスについて御説明を、全体のプロセスですね、改めて御説明をお願いしたいというところと、あと、このリファンド方式の見直しによって免税事業者が新たに負担することが生じるのかどうか、その場合、免税店側の負担を軽減するための措置などは設けられているのかどうかということを御説明お願いできればと思います。
○政府参考人(青木孝徳君) 旅行者の方が消費税相当額を返金されるまでの流れ、プロセスでございますが、現在返金事務を担います事業者において検討が進められているところでございますので様々な形になる可能性はありますが、例えばということで申し上げますと、まず、旅行者が免税店での購入の際などに返金を受けるクレジットカードなどの情報を登録をすると。その上で、出国時に空港に設置された専用の端末で持ち出し確認手続を受けます。そうした後に、免税店から返金事業者などを通じまして登録されていたクレジットカードなどに自動的に返金されるというような流れになるものと想定しております。 また、リファンド方式に対応するために免税店のPOSシステムの改修などが必要になる場合がございますが、そうした免税店への支援でございますが、まず、国際観光旅客税収を活用したインバウンド受入れ環境整備に係る事業というものがございまして、その中でシステム改修への支援が可能となっているほか、IT導入補助金、これは経産省の事業でございますが、これがございまして、これも従来から補助要件に合致するような免税制度に対応したITツールを導入する際に支援を受けることが可能な場合もございますので、そういったものを活用いただければというふうに考えております。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。システム改修等はもちろん出てくることだというふうに思いますので、できるだけこの辺を丁寧に免税店の方にお話をできるように整えていただければというふうに思います。 続きまして、防衛力強化の財源、いわゆる防衛増税についてお伺いできればというふうに思いますが、本法案では、防衛力強化に関わる財源確保のために税制措置として防衛特別法人税を措置することとしており、令和八年度以降、各事業年度の基準法人税額に対して税率四%の付加税が課せられることとなります。一方で、この基準法人税額には五百万円の基礎控除、設置されますので、政府によりますと、これにより全体の九四%の企業が対象外というふうになるということで、多くの中小企業は対象外になると見込まれております。 今後、防衛力強化に関わる財源に不足が生じた場合でも、基礎控除を縮小して対象となる中小企業が拡大するということはないということで考えてよろしいのでしょうか。大臣の見解をお伺いします。
○国務大臣(加藤勝信君) 防衛特別法人税については、今般の令和七年度改正において防衛力強化に係る財源確保のための税制措置として四%の付加税率とするほか、中小法人に配慮する観点から、法人税額五百万円までは付加税が課されない仕組みとしており、全法人の九四%が対象外となる見込みであります。 防衛力強化に係る安定財源としては、行財政改革の努力を最大限に行った上で、それでも足りない四分の一について税制措置での御協力をお願いすることとし、令和五年度税制改正大綱にて令和九年度において税制措置で一兆円超確保するとしております。 こうした財源に関しては、政府として、例えば所得税について引き続き検討する、また、先ほど申し上げました課税標準となる法人税額から五百万円を控除するという法人税の考え方、こうしたことが示された税制改正大綱における防衛財源に関連しての示されたこの考え方、これらに基づいて必要な財源を確保できるよう、今後とも取り組んでいくことが重要と考えております。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 ということは、財源に不足が生じた場合に、基礎控除を縮小して対象となる中小企業を拡大することは今後の議論の中であり得るかもしれないということで、受け止めでよろしいでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) いやいや、そうではなくて、令和五年度、令和七年度の税制改正にも書いておりますけれども、法人税に関しては、中小法人に配慮する観点から、課税標準となる法人税額から五百万円を控除するということが明確に書かれているわけでありますから、そうした防衛財源に関して示された考え方に基づいて必要な財源を確保できるよう、これからも取り組んでいきたいと考えています。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。御答弁いただきました。ありがとうございます。 続いて、最後の質問になりますけれども、国際課税の新ルールについてお伺いしたいというふうに思います。 二〇二一年の十月に、OECD、こちらの会合において、国際課税の第一、第二の柱となりますデジタル課税とグローバルミニマム課税に関する最終合意がなされております。 このうちのまずは第二の柱に当たるグローバルミニマム課税、一五%以上の世界共通の最低税率を設定して、これよりも低い法人税を課している軽課税国にある会社の税負担の不足分、これよりも低い法人税を課している、ごめんなさい、何回も、これよりも低い法人税を課している軽課税国にある会社の税負担の不足分をその同一グループ関連企業の国で追加課税するということで、激しくなっていた法人税率の引下げの競争、これを収束させるものというふうに期待をされているということです。 我が国においても、このグローバルミニマム課税、法制化するために、令和五年度の税制改正において、軽課税国にある子会社等の税負担が最低税率に至るまで親会社等の所在地国で課税する制度である所得合算ルールが法制化されました。 本法案では、さらに、グループの最終親会社等の所在地国が所得合算ルールを採用していない場合に、親会社等の税負担が最低税率に至るまで子会社等に上乗せ課税を行う軽課税所得ルール、これと、自国に所在する事業体の税負担を最低税率に至るまで課税することで他国において上乗せ課税をすることを防ぐ制度である国内ミニマム課税、この法制化を行うこととしており、これによってグローバルミニマム課税に必要とされる国内法が一通り整備されるということになるものと承知をしております。 報道によると、米国トランプ大統領が本年一月に公表されました大統領覚書の中で、二〇二一年十月に合意された国際課税のルールから事実上離脱する方針を表明されたというふうにされておりますが、トランプ大統領及び共和党、特にこのグローバルミニマム課税、軽課税所得ルール、これについて問題視されているということで、米国に本社を置くグローバル企業への課税権、これを外国に譲ることとなって、多額の税収を失わせるという批判をされているというふうに耳にしております。 こうした言動について政府としてどのように受け止めをされているのか、また、本法案によって令和八年四月以降に適用されることとなる軽課税所得ルール、こちらに影響はないのでしょうか。見解をお伺いできればというふうに思います。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 米国が本年一月に国際課税に関する大統領覚書、今御指摘ありましたが、これを公表したことは承知しておりますが、現時点でその具体的な内容は明らかではなく、米国の動向などについて予断を持ってコメントすることは差し控えたいと考えます。 他方、軽課税所得ルールを含みますグローバルミニマム課税は、これまで国際的に議論をしてきた共通ルールに基づきまして各国の国内法制によって導入するものでございます。したがいまして、仮に米国が導入しないといたしましても、これによって直ちに各国の国内法に基づくグローバルミニマム課税が機能しなくなるものではないというふうに承知しております。 世界各国における税制面での公平な競争条件を確保し、グローバルに活躍する日本企業を後押しする観点からも、日本政府としては制度の導入を図るべきというふうに考えております。既に軽課税所得ルールの適用を開始しております欧州諸国などとも連携し、我が国の立場をよく説明してまいりたいと考えております。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 最後に、先ほど触れました二つの柱のうちの第一の柱の方のデジタル課税、こちらも物理的拠点がなくても一定以上の売上高と利益を上げている多国籍企業に対して市場国が課税できるよう、その利益の一部を配分する制度となっております。 トランプ大統領、このデジタル課税についても、GAFAM始めとする巨大テック企業を抱える米国にとってはマイナスであるといった理由から反発をされているような報道もありますけれども、デジタル課税、その実施に多数国間条約の署名が必要とされております。米国が承認する可能性は限りなく低くなっているというふうにも指摘をされておりますが、令和七年度与党税制改正大綱において、この第一の柱について、多数国間条約の早期署名に向けて、引き続き国際的な議論に積極的に貢献することが重要であるというふうに位置付けております。 反発されている米国に対して日本政府としてどのように働きかけていくおつもりなのか、大臣の御見解お伺いできればというふうに思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどの第二の柱とも同様でありますが、米国が本年一月に国際課税に関する大統領覚書を公表したことは承知をしており、その具体的な内容は現時点で必ずしも明らかではありませんし、今後の動向について予断を持ってコメントすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、そうしたことを前提とした上で、経済のデジタル化に伴い、市場国に物理的拠点を置かずにビジネスを行う企業がこれ増加をしておりますし、市場国で適切な課税が行えないという問題も生じているところであります。 こうした状況に対応するため、BEPS包摂的枠組みにおいて第一の柱の多数国間条約の交渉が行われてきました。具体的には、一部の欧州諸国などが導入しているような各国独自の一方的な税制措置を廃止する。こうしたことがどんどんどんどん広がってまいりますと、世界経済にも悪影響を及ぼしかねないということでもあります。また、そうした一方的な税制措置を廃止するとともに、市場国に新たな課税権を配分することが議論されたところであります。 日本としては、こうした取組が国際課税システムに安定性と確実をもたらし、世界経済への悪影響を防ぐものであり大事であるということは、これまでの国際会議においても主張してきたところであります。ただ、この国際枠組みが発効するためには、仕組み上、アメリカの承認が、これが不可欠ということでありますが、そうしたことを念頭に置きつつ、各国政府ともよく議論をし、交渉の妥結に向けた議論に我々としても貢献を重ねていきたいと考えています。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(三宅伸吾君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、牧野たかお君が委員を辞任され、その補欠として神谷政幸君が選任されました。 ─────────────
○神谷宗幣君 参政党の神谷宗幣です。長い一日ですけれども、私で最後ですので、よろしくお願いします。 昨日に引き続き、所得税法の一部を改正する法律案に関連して質問させていただきます。 さきの衆議院選挙では所得税の百三万円の壁が争点とされ、この度、所得税の見直しが行われているということは、民意の反映という意味で大変意義を感じています。ただ、改正される制度は、収入に応じて基礎控除の額が細分化されていて、ますます分かりにくくなったという声もありまして、所得税の基礎控除というものがなぜ設定されているのかという質問通告をしていたんですが、そこはもういろんな委員の先生方がお聞きになられましたので今回は割愛しまして、私からの最初の質問としましては、今回、所得税の基礎控除や給与所得控除の見直しを行うに至った背景や理由は何か、そもそもなぜ今のタイミングで見直す必要があるというふうに判断されたのか、教えてください。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 まず、政府原案におきます基礎控除及び給与所得控除の最低保障額の引上げでございます。 所得税の基礎控除の額などが定額であることにより、物価が上昇すると実質的な税負担が増えるという課題がございます。これに対応するため、物価の動向を踏まえまして、基礎控除の額と給与所得控除の最低保障額を十万円ずつ引き上げることとしております。 その上で、衆議院の修正では、政党間協議や国会での質疑を踏まえまして政府案を修正し、更に上乗せを講ずる必要があるというふうに自民党、公明党において判断をされまして、低所得者の税負担に対して配慮する観点、それから物価上昇に賃金上昇が追い付いていない状況を踏まえ、中所得者層を含めて税負担を軽減する観点から所得税の基礎控除の特例を創設するものというふうに承知しております。
○神谷宗幣君 ちょっと私が聞きたかった答えとはかみ合っていないように思うんですけれども、結局、背景としては、選挙で国民民主党さんとかが勝って、国民がやっぱりそれを強く望んでいると、で、自民党も数が足りないから、やっぱりそういった民意も取り入れて議会を運営していかなきゃいけないというふうな、これは国民の声があったからじゃないかなというふうに思いますし、あとは、物価も上がっていて生活も厳しいということで控除額を見直さなければいけないという、そういうことなんじゃないかなと私は理解しておるんですけれども、今回もいろんなやり取りの中でそういったお話も出ましたので、まあここは詰めてもしようがないので、私の理解をお話しさせていただくんですが。 そういった中で、国民の暮らしが大変なんだということで、また低所得者の生活も考えないといけないということであれば、所得税を下げるよりやっぱり消費税を下げた方が圧倒的に効果があるんじゃないかというふうに考えるんですが、なぜ消費税ではなく所得税の減税を選択したのかということをお聞かせください。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 まず、消費税でございますが、消費税は、急速な高齢化などに伴い、社会保障給付が大きく増加する中におきまして、国民が広く受益する社会保障の費用をあらゆる世代が広く公平に分かち合う観点から、社会保障の財源として位置付けられておりまして、政府として消費税率の引下げを行うことは適当でないというふうに考えております。 その上で、所得税につきましては、繰り返しになりますが、基礎控除の額が定額であることにより、物価上昇時に所得に対する実質的な税負担が上昇するという課題がございますので、政府案におきましては物価動向を踏まえた見直しを行ったところでございますし、衆議院の修正におきましては、低所得者の税負担に対して配慮する観点や、物価上昇に賃金上昇が追い付いていない状況を踏まえて、中所得者層も含めて税負担を軽減する観点から、基礎控除の特例を創設するものと承知しております。 また、低所得者層への配慮としては、こうした税制での対応に加えまして、最低賃金の引上げやそれに向けた環境整備の支援、低所得者世帯向けの給付金、それから地域の実情に応じた物価対策を後押しする重点支援地方交付金など総合的に対応を行っておりますので、こうしたことで対応を行ってまいりたいというふうに考えております。
○神谷宗幣君 詳しく説明していただいたんですけれども、今の説明、これ全国民がネットで見れるわけですけれども、国民が聞いてもあんまりよく、しっくりこないという説明ではないかなというふうに思います。何か説明が集める側の理屈になっていて、何か国民が求めているからこういうふうに対応しますというふうな、そういうふうな、もう少し明快な税政策というものを説明していただけるとデモとかも起こらないんじゃないかなというふうに感じるんですね。 今国民が最も切実に求めているのは、物価高の影響を直接緩和することだと私は考えています。給料が上がらないまま生活費がどんどん上昇し続ける中で年間数万円だけ減税されても、家計が楽になるというふうにはとても思えないということですね。 その点、何度も繰り返しになるんですが、消費税の減税というのは、以下の三点の理由から、全国民に公平に恩恵が行き渡る減税策ではないかというふうに考えるわけです。 まず、一つ目に、所得税の控除引上げや法人税の税制優遇では、年末調整や確定申告を経て初めて恩恵が得られるということになると思っていて、これだとなかなか実感が伴いにくいと。消費税の場合でしたら、もう下がった日から、その日から適用可能で、国民がもう肌感覚として、ああ、税安くなったなという感覚持てて、即効性があるということですね。 二つ目は、所得税の減税は、そもそも所得のある人しか恩恵を受けられないですけれども、消費税は、年齢、職業、収入に関係なく、全ての人が払っている税金ですから、減税すればもう全ての国民が恩恵を受けれるという公平性があるということですね。 第三に、消費税の引下げは、個人消費を拡大させ、経済を活性化させる効果が高いということは明白です。実際に、逆のパターンですけど、消費税が引き上げられると、消費は低迷して景気が停滞し、悪化してきたわけですね。現在も、企業は物価高による販売不振に苦しんでおりますし、消費者は節約志向をどんどんと強めているという状況です。 こういった状況で消費税を下げ、あるいは一時的でも廃止、止めるということであれば、消費意欲が高まるということは確実ですし、中小企業の売上げも回復し、結果として政府が計画する賃上げにもつながる可能性が大いにあるというふうに考えています。 今回の法律案にも盛り込まれた所得税控除の引上げや法人税の優遇措置というのは、範囲も金額もすごく限定的なんですね。これ、多分余り税に詳しくない国民から見れば、選挙もあったので一応民意を反映して減税しましたという、ネーミングは悪いかもしれません、アリバイづくり減税みたいな、そんなふうに映るんではないかというふうに思います。 これ、一方で、消費税減税であれば、物価高の影響を即時に緩和できて、先ほど言いましたが、全国民に公平に恩恵が行き渡り、消費の拡大を通じて経済全体が活性化するという大きな可能性があるんですね。 本当に、これ集める側の理屈ではなくて、国民の生活というところに焦点を当てて考えれば、消費税の減税を選択肢から外す理由は思い当たらないと思うんですが、なぜ今国民が求めている消費税の減税とかではなくて実感のない減税になってしまうのか、これ、通告なかったんですけど、大臣、どのようにお考えか、御意見をお聞かせください。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、最初に委員がおっしゃったように、百三万の議論ですから、百三万というのはやっぱり税負担の議論をしていて、そしてやっぱり税負担がこうした物価上昇の中で実質的に負担が、負担感が高まってきている、こういう流れとして考えてみれば、当然そこで出てくる基礎控除、給与所得控除、特に定額で決まっているものは、定額ですから物価上昇が、上がると相対的に結果として実質負担が増えていく、それに対して解消を図っていくというのは、これは民意というか、そういった議論の流れを踏まえた対応だというふうに認識をしております。 一方で、その消費税の減税等を御指摘される方、声も、その議論とはちょっと別だと思いますけれども、あることは承知をしているところであります。おっしゃるような面は確かにあるし、諸外国においては付加価値税を一時的に下げている事例はあるとは承知をしております。 ただ一方で、日本において、やっぱり現下のこうした厳しい状況の中で、消費税としてそれなりのボリューム感を出すということになれば相当な減税額になるわけでありますけれども、そういったものがどういうことになるのか、先ほど午前中の議論でもありましたけれども、経済に与える影響、こういったこともよく考えていく必要があると思いますし、先ほど主税局長からお話を申し上げたように、やはり社会保障、これから更に増えていくことが期待される、そういった中で、保険料をいかに抑制するかということを求められていく中において貴重な財源であるのが消費税であることは、これは、ということになるわけでありますから、そういった観点も含めて、消費税については政府としては引き続き維持をしていくことが必要だというふうに考えているところであります。
○神谷宗幣君 お考えお聞かせいただいてありがとうございました。通告していなかったんですけれども。 確かに、消費税を減らすと税収は減ることが見込まれるわけですけど、でも、結局、減らしたことによって経済が回るようになればまた税収は上がると思うんですよね。だから、逆に今まで上げてきて上げてきてやっぱり経済がシュリンクしてきてしまった部分があるわけですから、そこを逆に、減税することによって逆に国民の生活も良くなる、経済回っていくという、そういった計算も、前から繰り返し述べているんですけど、それは想定しないということになりますので、是非一度そういったことも検討に上げていただきたいですし、やっぱり即効性、必要だと思いますので、是非消費税のことも検討していただきたいというふうに思っています。 次に、大臣も折に触れて、経済あっての財政との考え方の下、力強く経済再生を進める中で、財政健全化も実現し、経済の再生と財政健全化の両立を図っていくというふうにおっしゃっています。 しかし、財務省設置法というのがありまして、その第三条を見ると、財務省の任務として掲げられているのが、健全な財政の確保、適正かつ公平な課税の実現、税関業務の適正な運営、国庫の適正な管理、通貨に対する信頼の維持及び外国為替の安定の確保を図ることとされておりまして、そこに経済の成長とか経済再生という文言が書かれていません。 こういった点を踏まえまして、これ、経済の成長とか経済の再生といったものは財務省の任務に含まれないんでしょうか。含まれるとお考えでしょうか。大臣の見解をお聞かせください。
○国務大臣(加藤勝信君) 御指摘のように、財務省設置法には、財務省の任務という形で、健全な財政の確保、適正な公平な課税の実現等、等々が書かれているところであります。 他方で、経済財政運営を進めるに当たっては、御指摘の経済成長、また現下の状況でいえば経済の再生、これを実現することはこれ当然のことだというふうに考えております。
○神谷宗幣君 ありがとうございました。 書かれていないけれども当然やるべきことであるということなんですけれども、結構、公務員とか役人の方は法律見て動きますので、やっぱりそこに文言があるかないかというのは結構大きな違いだと思うんですよね。だから、やっぱり書かれていないけどやるべきなんだという理屈は分かったんですけれども、あえて書いておいた方が、役人の方もやりやすいんではないかな、そっちに目的意識向くんじゃないかなと思うんですけど、これ改正されてはどうかなと思うんですけど、大臣、どうでしょう。これも通告ありませんが。
○国務大臣(加藤勝信君) やはり、そのまさに任務の上にやっぱり国民経済を豊かにするとか、さらには経済を成長させるということがあるという意味で私は当然だというふうに思います。 それと、一方で、これ法律ではありませんけれども、財務省は平成十三年の発足以来、健全で活力ある経済及び安心で豊かな社会を実現する、これを使命にも掲げているところでありまして、また、そういった使命を達成すべく、七万人を超える職員お一人お一人が日々真摯に業務に当たっていただいているというふうに認識をしているところであります。
○神谷宗幣君 ありがとうございます。 やっぱり折に触れて大臣からこういうお言葉があって皆さんがそういう意識を高めていくということ、非常に大事だと思いますので、また何かほかのところで改正するような機会がありましたら、是非文言の追加の検討をお願いしたいというふうに思っています。 次に、もう一つ基本的なところを大臣にお聞きしたいんですけど、日本経済の再生のためには、内需の拡大と外需の拡大、今の日本はどちらに重点を置くべきと考えておられるか、また、内需の構成要素が、個人消費、民間投資、政府消費、政府投資の四つが挙げられると思うんですけれども、現状において大臣のお考えでこの四つに優先順位を付けるとしたら、どんな順位で考えられるか、お考えをお聞かせください。
○国務大臣(加藤勝信君) 内需と外需どっちが大事かといえば、もうどっちも大事というのが、もう誰に聞いてもそういうことになるんだろうというふうに思います。 ただ、先進国の中で比べて、日本の全体のGDPとの比較において輸出とか輸入の規模というのが決して高くないことは、まあアメリカよりは高いですけれども、欧州各国に比べれば決して高くない。お隣の韓国においてはGDPに対して輸出あるいは輸入額が四割を超えるのに対して、日本は二割少々ということでもあります。 そういう意味においては、全体として内需の割合が高い我が国においては、やっぱり内需の持続的な成長を図ることが大事でありますし、またその内需の基本の中では、個人消費と設備投資がこれGDPの四分の三を占めているわけでありますから、そうしたことをしっかり推進することによって持続的な経済成長の実現を図っていく。それに向けて、政府としても予算又は税制面での様々な取組を進めさせていただいているところであります。
○神谷宗幣君 ありがとうございます。余り順位を付けてお答えいただけないかなと思っていたんですけど、お考え聞かせていただけました。 そうですよね、日本はやっぱり外需よりも圧倒的に内需の国、そして一番比率が多いのは個人の消費ということですから、やっぱり経済を刺激して回していこうと思えば、この個人消費をやっぱり活性化していくのが一番効率的なやり方であろうというふうに考えています。 昨日もインバウンドのお話しました。インバウンド好調で八兆円ぐらいの規模になっていると言いましたけれども、GDP六百兆円ですから、インバウンドそんな大した比率ではないと。これを倍にしても余り経済効果は大きく及ばないと私は考えています。 あとは、インバウンドは、昨日も、これも繰り返しになりますが、オーバーツーリズムの問題等で余り国民がハッピーになっていないという声も聞きます。もちろん、業績上げている方もいらっしゃるとは思いますけれども、そうでない声もたくさん聞きますねと。であれば、やっぱり日本国民の個人消費を刺激するということが一番大事になってきますので、それのために賃上げをしましょうという形で政府も取り組んでおられるが、やっぱり大企業はできても中小企業はなかなかできなくて、これもまた即効性がないと。だから、やはり減税が必要ですよねということに、話が堂々巡りになってくるわけですけれども。 ただ、この減税が、今回いろいろ議論をされているような所得税減税、やはり金額でも範囲でも中途半端なものになっていないかというふうに思います。事務手続は煩雑になる、金額大きくないので国民の意識がやっぱりそんなに変わらないというふうに考えています。結局、あっ、これ今お金使った方がいいなとか、あっ、ちょっと使えるお金増えたな、生活楽だなっていう感覚がやっぱり国民の消費を拡大するんですね。一部税金は下げるけれども、ほかのところで社会保険料とか税金が上がると、結局、国民、可処分所得が増えないので個人消費が伸びないということになります。 今日、船橋議員も触れておられたんですけれども、大臣にお聞きしたいのは、国民負担率というもの、数字ありますけど、日本においてはどのぐらいの数値、今四六、七ぐらいですけど、どれぐらいの国民負担率が適切だとお考えなのか、お聞かせください。
○国務大臣(加藤勝信君) ちょっとその前に、今日たしか午前中だったかな、日銀総裁からGDPギャップの話が少し出ていたと思います。日銀と内閣府で若干認識が違っているという御指摘がありましたが、ほぼゼロ近辺にあると。 そういった意味では、かつて需要不足ということが日本で指摘されてきたところから、最近では供給面の制約ということ、こういったことも議論されてきている。そうした状況を踏まえる中で、当然消費を増やしていくことが必要であるし、そのためには所得や賃金を上げていくことが必要であります。 ただ、これが持続的につながるためには、先ほど申し上げたような経済状況を踏まえると、やっぱり生産性や付加価値が上がるような形をつくる、そのためにも、省力化、あるいはDX、あるいは付加価値を高める、こういった投資も並行して促進をしていく。そして、その流れの中で賃上げに向かっていくという意味において、価格転嫁がしっかり行われていくとか最低賃金を上げていくとか、そういったことも取り組んでいくことが必要だというふうに考えています。 その上で、国民負担率がどの程度かということでありますが、これはなかなか難しい議論だと思っております。単純にここだということではなくて、またその国民の負担ということになると、基本的に税と社会保障、社会保険料ということになりますけれども、そういった負担とそれに見合うというか、対する歳出面の、例えば年金、医療の社会保障給付、あるいは教育、あるいは防衛、こういった公的サービス、これがどういう形で行われているのか、国民から見たら、負担に対してどういう還元が国民一人一人にあるのかという認識をしている。 まさにこの受益と負担の関係が大事だと思いますし、この間もかなり、小さな政府か大きな政府かと、こういう議論もずっとされてきたところでありまして、これは当然、小さな政府ということになると、負担も少ないけれども、公的サービスも一定程度制限が加わってくる、大きな政府ということになると、公的サービスは広がるかもしれないけれども、当然それに見合う負担は大きくなってくる、こういう関係にあるわけでありますから、どういう水準がいいのかということはまさに国民のお一人お一人の声を聞きながら議論をし、そして結果として決定される、これが大事だと思っております。 ただ、その中で、今申し上げた現状を見ると、受益と負担のバランスが取れているかどうかという問題があって、やっぱりプライマリーバランスの問題は指摘せざるを得ないというふうに思っております。まさにそうしたことも含めて、しっかりとした議論をしていくことが大事だと思っております。
○神谷宗幣君 何か原稿を読まずにいろいろお答えいただいてありがとうございます。 今日、大門議員もおっしゃっていましたけど、何か大臣のそういう直截な考え方が聞けるとすごく、質問作っていてもやりがいがあるなというふうに感じます。 生産性の話も出ましたけれども、やっぱり今人手不足になっている、だからやっぱり壁を取っ払ってみんな働けるようにしましょうみたいな議論も出ていて、そういったことも必要だと本当に思っています。別に、消費税の減税、あっ、所得税の減税が駄目だとかそういうことではないので、そこも理解した上でこの話をしていますが、名目GDPにおける世界のシェアとか、国民一人当たりのGDPの国際順位の推移を過去何十年かにわたって見ると、日本が一番良かったときって一九九五年ぐらいなんですよね。そのときのやっぱり国民負担率が大体三五%ぐらい、大体所得の三分の一ぐらいなんですよね。アメリカも世界で一番いい経済です、強い経済ですけど、大体三六パーとか七パーぐらいで、私はそのぐらいが実は日本人も一番バランスが良かったんじゃないかなというふうに考えたりしているんです。 今はやっぱり四六パーで、ちょっと負担が重い、苦しいと、で、デモもやっちゃうという具合になっているわけですから、どっかでやっぱりここにキャップをはめて調整していくということって財政政策で必要なんではないかなというふうに思うんですね。 だから、三五パー、まあ六パーでもいいんですけど、ぐらいすると、今から一〇ポイントぐらい下がるので、まあこの考え方は財政のプライマリーバランスとか財源がという方からすると、とんでもないという無謀な提案だと思われるかもしれませんけれども、これも繰り返しになりますが、やっぱり景気の気は気持ちの気ですから、先ほどから述べていますように、中途半端に少し減税しても国民の気持ちが変わらないと。であれば、日本が一番良かったときぐらいの負担率に下げますよというふうな、キャンペーンじゃないですけど、国民の意識転換、改革ですね、そういったことをやっぱり政治がやっていかないと、なかなか経済前に進まないんじゃないかなというふうに思いますので、こういったキャップをはめるということを検討していただけないかなというふうに考えているんですね。 私が考えるこの国民負担率三五%ぐらい、三分の一ぐらいにすると、三つぐらいの効果があるというふうに考えていまして、まず一つ目は、今より確実に国民の負担軽くなる、当たり前ですけど、それがインパクトがありますから、個人消費が伸びて、国民の意識も変わるということですね。国民の意識変わることすごく大事で、やはりせっかく皆さん知恵を絞って減税しても、何か減ったなとか、あっ、今安くなっているなという感覚がないとお金を使ってもらえないので、ここポイントの一つだと思います。 二つ目が、徴税などにキャップをはめることで、税収を増やそうと思うと、それ以上上げられませんから、三五パー以上上げられないですから、これGDPを上げるしかないというふうな視点になるんですね。三五パー以上国民から取れないということは、経済全体のパイを増やすしかないので、これキャップをはめると、自民党の税調の皆さんですとか財務省の皆さんの発想が、どうやって税源を確保するかとかどうやって国民から税を集めるかという発想ではなくて、どうやってGDPを上げないといけないかというふうな発想に切り替わるんですね。これはある意味、集める側の意識転換ですね。これが第二の効果として起きますと。 三つ目に、これさっき大臣おっしゃった大きな政府、小さな政府なんですけど、肥大化した行政のサービス、それを見直すきっかけにもなるということになると思います。国民負担率を下げれば、当然ながら財源が不足するということになります。我々の立場からいうと、経済がある程度軌道に乗って成長するまでは、国債の償還の先送りですとか新規国債の発行という政策になりますが、それでは破綻してしまうというふうな方もいらっしゃいますから、反対も多いということになります。 であれば、国民の負担を所得の三分の一に抑えるということを錦の御旗にして、既得権益に切り込んで政府の徹底的な効率化を進めるしかなくなるというふうになるわけです。これ、今アメリカでイーロン・マスクがやろうとしているのがまさにそういったことで、政府効率化省というものをつくって徹底的な見直しを掛けると。いろいろ賛否両論ありますけれども、やっぱり日本にも、効果の出ていない事業ですとか、必要のない官庁、それからたくさんつくった外郭団体、そういったものがあると思うんですけれども、日本では、その今アメリカの政府効率化省がやっているような業務を行っている官庁はまずあるのかないのか、その点を確認させてください。
○副大臣(穂坂泰君) お答えさせていただきます。 政府効率化省と同一の取組ではなくても、行政改革推進会議で、事業の見直しなど類似の取組を行っているところであります。
○神谷宗幣君 ありがとうございます。 行政改革会議って、外からのチェックですか、内側のチェックですか。どういうチェックなのか、教えてください。
○副大臣(穂坂泰君) お答えさせていただきます。 まず、この行政改革推進会議でありますけれども、内閣総理大臣、関係閣僚、経営者などの民間有識者を構成員とする行政改革推進会議、これを設置しておりまして、データ等のエビデンスに基づく機動的で柔軟な政策の見直しを進めてきております。 今御質問の件でございますけれども、行政事業レビューの枠組みの下で、全ての予算事業ごとにその目的や成果目標を明記した行政事業レビューシートを、まず各省庁、各府省庁において作成し、自己点検を行っております。 そして、行政改革推進会議の下での秋の年次公開検証、これにおいて、各府省庁の点検が十分なものとなっているかどうか、外部有識者が参画して公開性を担保し検証を行っているところであります。これらの結果を予算要求や執行等に反映しているところであります。
○神谷宗幣君 ありがとうございます。 行政事業レビューという言葉出てきましたけれども、資料見ましたら、やっぱり自分たちのチェックなんですよね。第三者を入れているといっても、やっぱり発案が五千ぐらいある事業ですから、外部の人が全部そんなのチェックできるはずもないので、基本的にそんなに機能していないなと。それで、機能していたら、やっぱり大きな改革があればニュースになるので、私たちも聞くまで分からない、国民も知らないというところですから、やっぱりそんなに、なかなか自分たちで身を切ることって、内側から難しいというふうに思いますね。 ですから、やっぱり、さっきの話につなげますけれども、国民負担率にキャップをはめるということで、これ必ず国民支持しますので、絶対支持しますので、そうなると、それで選挙をやると。それによって、民意をバックに付けて政治の力でこういった改革をやっていくことが必要ではないかなと私は常々考えていますね。 皆さん顔見ると、そんなのできないだろうというふうに多くの方が思われているし、一般的にそうだと思うんですけれども、でも、日本の歴史を調べると、こういう思い切った大改革をやった人何人かいて、私が一番好きなのは、江戸時代の米沢藩の藩主の上杉鷹山なんですね。上杉鷹山も、もう破産しそうな藩の財政を全部立て直していまして、細かい話は今日の時間ではできないですけれども、彼、三つの柱で改革を行っていまして、精神の改革、産業の開発、それから財政の再建、この三つをやらないといけないというふうに彼は訴えています。 これ、先ほど私が言った話に当てはめると、国民負担率を三五%、抑えるというのは、これ誰のためかというと、やっぱり国民のため、集められる側のためなんですね。政治家が、為政者がこれ以上負担を上げませんよというふうに国民に約束して、その下に財務省の皆さんですとか官僚の皆さんが本気になってそれに取り組む、その限られた財源の中で改革をするんだというふうな、これ精神の改革ですね。 で、政治家がこれ言って、官僚と本気で一体になって戦後復興を成し遂げたときのように、国民経済の成長を本気でやるんだということをやっていく、これが産業の開発ではないかと私は考えています。 そして、国民にとってメリットのない事業や官庁、外郭団体を整理していくということですよね。昨日、上田議員からもありました、官民ファンドでずさんなことをやっているとか、コロナ対策でお金が消えているとか、GX投資ってお金使っているけど余り機能していないかとか、あと、男女共同参画ってやって少子化対策やるけど子供は減り続けているとか、これ、お金掛けているのに効果が上がっていない事業ってあるので、これやっぱりチェックしていかないと、国民もいいかげんもうそんなのなくせよって、ネットの中ではいっぱい声が上がっています。こういったことをやっていって、やっぱり限られた財政の中で再建を果たすというのが、三つ目の財政の再建ですね。 そう私が新人議員でこんなこと言っても、そんなの言われなくても分かっていると、やってんだというふうにおっしゃると思うんですけれども、そういう方には、上杉鷹山の言葉が当てはまっていまして、彼は、なせば成る、なさねば成らぬ何事も、成らぬは人のなさぬなりけりと。だから、やっぱり、やれと、結果を出るまでやらないと、やっていないと、言い訳しているのと同じだよというふうな言葉を残していて、これをアメリカのケネディ、ジョン・F・ケネディですね、大統領なんかがすごく称賛していたというエピソードがありますね。尊敬している日本人誰ですかって、上杉鷹山ですというふうにジョン・F・ケネディさんが答えているというようなことあります。 日本がこういった上杉鷹山のエピソードとかケネディさんのエピソードなんかを持って、アメリカと一緒に、アメリカも今そういった改革をしようとしているわけですから、足並みそろえてやっていきますと、そういった中で、同盟関係ですとか軍事の在り方とか、そういったことも見直させてくださいという、こういう交渉の在り方が必要なのではないかなというふうに私は考えています。 一つ大胆な提案をした流れで、今日せっかくまだ時間がありますので、もう一点だけ提案すると、この税制の議論はここでいっぱいやっていますけれども、考え方はそれぞれ違うんですね。とにかくいろんな方法はあると思うんですけど、共通していることは、日本の税制が分かりにく過ぎるということだと思います。 日本には五十種類ぐらい税があるんですけど、国民はどこで自分がどう税を払っているのかもよく分からないということですね。今回の所得税もますます分かりにくくなってしまって、結局、普通の人にはなかなか理解できないような税制ができ上がってしまうということです。 で、これ複雑だと、税を集める方の労力も増えますし、これから少子化が進んでいくので、税務署の職員も税理士さんも各企業の経理の方も人材確保が難しくなってくる。まさにこの税が複雑だと生産性が下がるというふうに私は考えていまして、税の簡素化を進めていくべきではないかと。 で、例に挙げたいのが、エストニアとかロシアで成功したと言われていて、アメリカでも法案が一回出されて、通っていないんですが、提案がされているフラットタックスなんかですね。フラットタックスとは、所得や資産にかかわらず税率を一律にする税制で、累進課税とは異なり、所得が多いほど税率が高くなるということがない、かなり分かりやすい、まさにフラットな税ということです。もちろん、部分的に累進制を組み合わせている国もありますので、これ一本でいけということではないんですが、エストニアは一九九四年にこれを導入して、二〇%のフラットタックスとやりました。三十年でGDPが十八倍ぐらい成長していますね。アメリカの非営利団体のタックス・ファウンデーションというところは、二〇二二年に国際税務競争力指数というのを調べていまして、OECDの加盟国の中で十年連続で最も優れた税制を持つというふうに称賛されているのがこのエストニアなんですね。 例えばどんなことをやっているかというと、法人税は配当利益のみに適用されて、税率は二〇パー、個人所得には一律二〇パーのフラット課税、個人配当所得には税を適用しないというふうな、そういったのが特徴として挙げられています。結局、シンプルなので、やっぱり成長企業にも優位性をもたらしていて、国民一人当たりの法人税収がエストニアは何とアメリカよりも高いという数値もあるそうです。 このエストニアの成功を受けて、ロシアでもフラットタックスというのを導入していまして、二〇〇一年から一三%、プーチンさんがやっていますね。アメリカが提案して、アメリカの学者が提案して、二〇%でやったらと言ったら、いや、一三%でいくと言って、一三パーで導入して、以来、ウクライナ戦争の前までの推計ですけど、平均六%GDPが上がっていますと、まあ今年の一月から少し累進制加わったので、変わっていますけれども。 あともう一個だけ例挙げると、イーロン・マスクが率いている政府効率化省が参考にしている国があると言っています。それがアルゼンチンですね。アルゼンチンは、税の九割を廃止して、六つぐらいの税に集約するんだというふうなことをやっています。 これ例示なので、提案なんですけど、日本の税はたくさんあって複雑ですので、是非こういった税の簡素化、単純化というものを進めていただいて、国民が税払って……
○委員長(三宅伸吾君) 神谷君、時間が参っております。
○神谷宗幣君 はい。 バランスが取れているなというふうに感じるような税制の改革、進めていただきたいというふうに依頼して、終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(三宅伸吾君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時五十七分散会