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217回国会参議院2025/04/15

国土交通委員会 第9号

発言数
122
登壇者
13
会派数
7
開催日
2025/04/15

会議録

小西洋之立憲民主・社民・無所属

○委員長(小西洋之君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、中条きよし君及び吉川ゆうみ君が委員を辞任され、その補欠として嘉田由紀子君及び北村経夫君が選任されました。     ─────────────

小西洋之立憲民主・社民・無所属

○委員長(小西洋之君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  港湾法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省港湾局長稲田雅裕君外二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小西洋之立憲民主・社民・無所属

○委員長(小西洋之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

小西洋之立憲民主・社民・無所属

○委員長(小西洋之君) 港湾法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

朝日健太郎自由民主党

○朝日健太郎君 おはようございます。自由民主党の朝日健太郎です。  本日は、港湾法等の一部を改正する法律案ということで、質疑よろしくお願いいたします。中野大臣始め国土交通省の皆様、よろしくお願いいたします。  もう言うまでもないですけれども、港湾というのは、我々、我が国の国民生活、経済活動を大きく支える重要な基幹インフラであります。その中で、もうまさに皆さんの手元にあるようなもの、様々なものが港を通じて入っていき、また日本で生産されたものが海外に出ていく、こういったことを常に私は意識しながら港湾の整備振興に努めてまいりました。  今回の港湾法の改正ですけれども、いろいろ勉強させていただくと、令和に入って三回目の改正という、非常に、二年、三年周期で法案が改正されていると。これ、ある意味、港湾の在り方というのが、時代の変化とともに求められるものが非常に変化のスピードが速い、そのように取れるんではないかなというふうに思います。  これまでも、我が国の港湾政策ですけれども、私が理解をしている点は、例えばですけれども、一九九五年の阪神・淡路大震災、このときには、耐震強化岸壁がやっぱり一部あったことでこのコンテナの物流が、再開が非常に早期に回復をしていったであるとか、また、港の国際競争力を強化するに当たって、国際バルク・コンテナ戦略港湾であるとか、選択と集中を行うことで我が国の国際基幹ルートをしっかり維持していく。  一方で、本来物流拠点である港湾なんですけれども、クルーズ需要によって、非常にこの観光客に開かれた港であらなければならないとか、昨今では脱炭素、カーボンニュートラルポートであるとか、今回の法改正にも関わりますけれども、洋上風力の整備であるとか、本当、ありとあらゆる政策テーマに沿った形で港湾が整備をされてきていると。  こういったことを踏まえながら、今後、我が国ではどのようにこの港湾というものを位置付けながら、日本の発展、国民生活の安定のためにしっかりとした方針を示しながら整備をしていくのか、この点について中野大臣にまずお聞きしたいと思います。

中野洋昌公明党国土交通大臣

○国務大臣(中野洋昌君) 朝日委員にお答えを申し上げます。  委員御指摘のとおり、我が国の港湾は、貿易量の九九・六%は港湾で扱っているわけであります。そして、その港の後背地には、人口や産業が集積をする大変重要な地域があります。港湾が国民生活、経済活動を支えるまさに重要な役割を果たしているというのは、まさに委員御指摘のとおりだと思います。  国土交通省におきましては、やはりこれまでも、変化する国内外の状況に対応しないといけないということでありますので、例えば国際コンテナ・バルク戦略港湾政策の推進による我が国の産業の国際競争力の強化でございますとか、あるいはカーボンニュートラルポートの形成、洋上風力発電の導入促進など脱炭素社会の実現でございますとか、あるいはクルーズ船の受入れ環境整備、これは観光立国の実現を目指したものであります。必要な政策、施策に積極的に港湾政策としても取り組んできたところであります。  とりわけ、近年では、我が国は、災害の激甚化や頻発化、そしてインフラの老朽化、また人口減少、担い手の減少、これが直面する課題だというふうに考えております。島国である我が国の安全、安心を確保するためには、物流、人流の窓口であると同時に、災害時の拠点でも港湾はあるというふうに考えております。将来にわたってしっかりこの機能が果たせるように、こうした課題に対して取組を進めていく必要があると考えております。  今般の法案では、緊急物資等の輸送拠点としての港湾機能の確保を図るための措置や、気候変動に伴う海水面上昇等から港湾を保全するための協働防護計画制度、そして技術職員不足にある港湾管理者をサポートするための国による工事代行制度などを創設することとしております。  これらの直面する課題への対応は、冒頭にも述べさせていただきました国際競争力の強化、脱炭素社会の実現、観光立国の実現のための必要条件でもあるというふうに考えておりまして、こうしたことを含めて今後とも必要な港湾政策を積極的に推進をしてまいりたい、このように考えております。

朝日健太郎自由民主党

○朝日健太郎君 大臣、ありがとうございました。  もうまさにその時代時代に沿った形で港湾整備が進められてきましたし、これからも進めていくという御説明だったと思います。ある意味、この時代を映す鏡のような、そんな印象を持ちました。  その中で、一点、高橋副大臣にお聞きしたいなと思うんですけれども、やはり、港湾といっても、そこの背後地にあるだけではなくて、陸上交通ネットワークとしっかりと港湾が結ばれるということが重要だというふうに思っています。  先日も委員会で御質問いただいた永井先生の山梨県も、中部横断自動車道を通じて山梨県の果物が清水港から輸出されたり、また、小沼議員の茨城港も、北関東自動車道でしたっけ、群馬県の完成自動車がそこから輸出されていくとか、非常に、港が見える場所に限らず、内陸地からも非常に港の重要性というものをお感じになっているんじゃないかなと。  高橋副大臣におかれましては、港湾の振興に対して大変積極的に御活動されていますので、是非、港と、栃木県選出の高橋副大臣だからこそ考える港湾の整備の在り方についてお聞きしたいと思います。

高橋克法自由民主党国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣

○副大臣(高橋克法君) 御質問ありがとうございます。御指摘のとおりです。  我が国は海洋国家でありまして、先ほどの大臣の答弁と重なりますが、重量ベースで海外との貿易の九九%以上が港湾を経由しています。海上輸送網の拠点として機能する港湾は、朝日委員がおっしゃったように、背後に立地する企業はもとよりですが、内陸部も含めた幅広い企業の活動を支え、その競争力を向上させる重要な役割を担っています。  例えば、茨城港では、背後の工場で製造された建設機械に加えまして、栃木県や群馬県で製造され、北関東自動車道を利用して輸送された完成自動車などが海外に輸出をされています。こうした貨物の輸出需要の増加に対応するために、茨城港常陸那珂港区におかれましては、国際海上コンテナターミナルでありますとか国際物流ターミナルを整備しているところです。  また、内陸部の海上コンテナの輸送拠点と港湾の連携も重要となっております。茨城港のコンテナ取扱いについては、栃木県の佐野インランドポートが活用され、空コンテナの片荷輸送削減といった物流効率化が図られているだけではなくて、この佐野インランドポート周辺の製造業の方にお聞きしたところによると、これまでのコストよりも一コンテナ当たり六万円ほど削減できている。つまり、この道路ネットワークと港湾整備というのが内陸の地域経済をしっかりと守ることにつながっているということが現実に起きております。  国土交通省といたしましては、内陸部も含む地域の基幹産業の競争力強化のために、道路ネットワークと連携した港湾整備に取り組んでまいります。  ありがとうございました。

朝日健太郎自由民主党

○朝日健太郎君 副大臣、ありがとうございました。想定以上の御回答で、大変心強く思いました。ありがとうございました。  続きまして、能登半島地震についてお聞きをしていきます。  昨年、被災地を視察をいたしました。様々な、まだ道半ばの復興ではありますけれども、やっぱりインフラを中心としてしっかりと国土交通省を挙げて引き続きお願いをしたいと思いますが、その中で特に印象的だったのが輪島港であります。  岸壁は無事だったんですけれども、そこの背後地が二メーター近く沈下をいたしまして、船は着けられるんですけれども物がそこから降ろせないと、こういう状況が発生をいたしました。ところが、地元の企業さんなのでしょうか、そこの近くにあった、私が聞いた限りですけれども、近くにあった駐車場のアスファルトを、そこを剥いで、そこの段差を応急的に埋めて、一月三日にはもう岸壁が使えるようになって、そこから様々なものが輸送が可能になって、まだまだ混乱の中にあったと思いますけれども、非常に的確な対応が行われたというふうに理解をしています。  ただ、あの発災直後に、資材も機材も、皆さん被災をされているわけですけれども、そういった中であの二メーターの段差を、しっかりとそこにあったアスファルトでスロープを付けるという、この意思決定であるとか、この技術であるとかというのに非常に関心があるんですけれども、そこの事実確認だけお願いをしたいと思います。

稲田雅裕国土交通省港湾局長

○政府参考人(稲田雅裕君) 輪島港についてでございますが、港湾管理者の石川県の要請を受けまして、一月二日から港湾の管理の一部を国土交通省において開始をして、その一環として、施設の点検、利用可否判断、そして応急復旧、岸壁の利用調整などを実施いたしました。  具体的には、岸壁背後に沈下が生じたマリンタウン岸壁におきまして一月二日に現地点検を開始し、それで判明した岸壁本体の被災の程度を踏まえまして、国土交通省が四日に船舶の着岸は可能だというふうな判断をいたしております。そして、これと並行して、船舶を活用した給水支援のニーズを踏まえて、給水車が岸壁にアクセス障害がありましたからそれを解消するということで、岸壁背後の段差を至急埋め戻さなければいけないということでありましたので、応急復旧の実施方針について国土交通省が二日に決定をして、そして地元建設業者の協力を得て工事を実施したところでございます。  この結果、マリンタウン岸壁におきましては、一月の五日から海上保安庁巡視艇並びに自衛隊給水車による輪島市内への給水支援が可能となったところでございます。

朝日健太郎自由民主党

○朝日健太郎君 ありがとうございます。非常に難しい判断だったというふうに理解をいたします。  その中で、やはり、実際に今回の本当に発災直後の応急復旧には、地元の建設事業者の皆さんがやっぱり最前線でやっていただいたというのが大きなポイントだったかというふうに思います。実際、その地元の事業者さんも被災をされているわけですから、そういった中でいち早く被災地に駆け付けていただくという意味では、地域の守り手として非常に大事な役割を果たしていただいたと感謝をしております。  そういった中で、今後、地元の建設事業者に期待をするポイントであるとか役割で、この辺りを是非お聞きしたいと思います。

稲田雅裕国土交通省港湾局長

○政府参考人(稲田雅裕君) 御指摘のとおり、地域建設業者は、強靱な港湾インフラを平時整備していただくのみならず、災害時におきましては、海上からの緊急物資輸送ルートを確保するため、航路の啓開あるいは岸壁の応急復旧といった地域の守り手として国民の生命、財産を守る極めて重要な役割を果たすことが期待されております。このため、平時から継続的に地元の建設業者の活躍の場を確保することが重要だと考えております。  直轄港湾工事におきましては、地域内における本支店等の所在を競争参加資格とするほか、近隣地域での施工実績を総合評価落札方式において加点の対象とするなど、地元の建設業者の受注機会の確保に努めているところであります。また、大規模災害時の航路啓開において重要な役割を担う地元企業が所有する船舶の使用につきましても、同様に総合評価落札方式における加点評価をすることとしています。  さらに、人材の確保も重要であります。業界団体と連携をして、建設分野の仕事が暮らしや地域を支えるやりがいのある仕事である旨を例えば現場見学会を通じて啓発するなどの取組を実施しているところであります。  引き続き、港湾における災害対策の重要な担い手である地元建設業者の確保に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。

朝日健太郎自由民主党

○朝日健太郎君 ありがとうございます。まさに今回の能登半島地震の経験を教訓として、しっかりと地元の建設事業者の皆さんとも連携を取っていただければと思います。  続いて、協働防護についてお聞きをしていきます。  今回の法改正での大きな柱であるという、この協働防護という考え方は新たな政策だというふうに私も理解しています。冒頭大臣からありましたとおり、我々、港湾というのは、災害対策であったり、経済政策であったり、また観光政策であったり、いろんな側面があるんですけれども、今回は気候変動対策という位置付けだというふうに理解をしています。  私も、議員の前は海岸を利用していろんな活動をしていた一人でありますので、温暖化によって海面の上昇というのは非常に懸念をしておりましたし、以来、そのような気候変動対策というものには活動を続けてまいりました。  その中で、やはり、東京都の例でいいますと、東京湾の例でいいますと、やっぱり背後地にはたくさんの方がいらっしゃいます。そこはある程度海岸整備事業として守られているというふうに思いますけれども、一方で、港湾というのは堤外地と言われる海岸の外側にありますから、ここをどのように気候変動対策で守っていくのかというのは非常に重要なポイントだと思います。  まずお聞きしたいのは、実際、この気候変動に伴って、海面上昇であるとか様々海洋環境がどのように変化をしていくというふうに予測されているのか、この点についてお聞きしたいと思います。

稲田雅裕国土交通省港湾局長

○政府参考人(稲田雅裕君) 一九九七年から全国の港湾十地点で海面水位の観測を国交省で行っております。これによりますと、十地点中の九地点で海面水位が上昇傾向を示しておりまして、その平均値、十地点の平均値は年間三ミリメートルを記録してございます。我が国の海面水位は実際に上昇しているというふうに認識をしてございます。  なお、気候変動による影響として、これに加えて、台風の強度の増加に伴って潮位偏差が高くなるとか、あるいは波の高さも高くなる、こういった現象が生じるというふうに認識をしてございます。

朝日健太郎自由民主党

○朝日健太郎君 こういった気候変動に伴う海面の上昇であるとか高波であるとか、この辺り非常に予測は難しいと思いますけれども、それに対する万全な備えというものが重要だというふうに思います。  今回の法改正の重要な点でありますけれども、一定程度、公共岸壁であれば、国の政策として、そうした気候変動に対する備えというものは一歩一歩着実に整備が進むことが一定程度可能だというふうに思いますが、やっぱり岸壁の在り方というのは、民間がお持ちの岸壁というものはやっぱり混在をしています。普通に考えて、やっぱり水というのは低いところに流れていくわけですから、せっかく国が岸壁を海面上昇に伴うかさ上げをしたとしても、民間の岸壁がそれに伴ってしっかりとしたかさ上げが伴わないと何の効果もなさないというふうに思います。  そう考えると、やはり民間の皆さんに、民間の皆さんがお持ちの岸壁をしっかりとこの方針に沿った形で連動していただくということが非常に重要だと思います。そのためにも、民間の皆さんにやっぱり危機感を持っていただいて、理解とそういった取組を促すことが国の最も重要な役割だというふうに思いますけど、その点についてお聞きをしたいと思います。

稲田雅裕国土交通省港湾局長

○政府参考人(稲田雅裕君) 御指摘のとおり、協働防護の取組を進めるに当たりまして、民間事業者が自らの管理施設が直面するリスクを正しく認識をして、主体的に取組を行っていただくことが重要だと思います。  そういう中、二〇二二年ですが、東証プライム市場上場企業に対して気候変動がもたらすリスク等を、財務的影響を開示するようにということが義務付けられました。これによりまして、民間企業では気候変動を意識した事業活動が強く求められる状況となってきておりまして、実際に防潮堤を設置する方針を開示するなどの取組は加速してきてございます。  その上で、国土交通省としましては、気候変動適応に向けた民間事業者の取組を更に後押しするように、協働防護協定の締結等、一定の条件を満たした民有護岸の整備に対する固定資産税特例、あるいは、民間事業者がリスクを把握する際に必要な浸水想定の計算などにも活用可能な港湾管理者向けの補助制度などを設けることとしてございます。さらに、民間事業者が高潮、津波等のリスクの把握や具体的対応策の検討を行う際に指針となるガイドラインの作成も進めているところであります。  国土交通省としましては、この法案を通じて、協働防護に関する制度的枠組みの創設に加えて、税制、予算、技術面を含めて一体的な支援を通じて民間企業の取組をしっかり支えてまいりたいと思います。

朝日健太郎自由民主党

○朝日健太郎君 ありがとうございます。  まさにこの協働防護という政策の、この協働というところが今回の法改正の肝だというふうに思いますので、是非民間の皆さんにも御協力いただけるような体制の整備というものをお願いをしたいと思います。  続いて、港湾のサイバーセキュリティーについてちょっとお聞きしたいなと思います。  記憶に新しいんですけれども、先日、NEXCO中日本でETCの障害がありまして、永井議員からもこの問題について御言及がありました。やはりデジタル化が進む中で、我が国の公共サービスはもちろんですけれども、公共性の高い民間のサービスにもどんどんどんどんデジタルが実装されていくわけですけれども、非常に我々のリアルな世界からデジタルのこういった部分、目に見えづらいですので、どういったふうな形で保たれているのかというのは重要だというふうに思っています。  令和五年七月には、名古屋港のコンテナターミナルでこういったサイバー攻撃があったというふうにニュースもありましたけれども、その点について現在どのように対応を進められているのか、お聞きしたいと思います。

小西洋之立憲民主・社民・無所属

○委員長(小西洋之君) 残り一分を切っております。

稲田雅裕国土交通省港湾局長

○政府参考人(稲田雅裕君) はい。  御指摘のとおり、一昨年七月に名古屋港のサイバーテロ攻撃がございました。この事案を受けまして、国としましては、港湾運送事業法、サイバーセキュリティ基本法、そして経済安全保障推進法の観点から、対策の強化に向けた制度的措置を講じてまいりました。  例えば、港湾運送事業法に基づいて、新たに港湾運送事業者に対してターミナルオペレーションシステムの情報セキュリティー対策の状況を事業計画に記載するよう求めております。その内容には、名古屋港のサイバー攻撃事案においてランサムウェアの侵入経路になったと考えられる外部との接続部分における対策なども盛り込んでおります。また、サイバーセキュリティ基本法に基づいて、重要インフラのサイバーセキュリティに係る行動計画における重要インフラに新たに港湾分野を位置付けるとともに……

小西洋之立憲民主・社民・無所属

○委員長(小西洋之君) 時間が参っております。

稲田雅裕国土交通省港湾局長

○政府参考人(稲田雅裕君) はい。  安全ガイドラインの策定等々も進めました。さらに、安全保障推進法に基づいて、今年の四月に施行されるわけですが、国の事前審査制度というのを今年の秋頃に開始する予定としております。  今後とも、港湾のサイバーセキュリティー対策の強化……

小西洋之立憲民主・社民・無所属

○委員長(小西洋之君) おまとめください。

稲田雅裕国土交通省港湾局長

○政府参考人(稲田雅裕君) しっかり進めてまいりたいと考えております。

朝日健太郎自由民主党

○朝日健太郎君 終わります。

森屋隆立憲民主・社民・無所属

○森屋隆君 立憲・社民・無所属会派の森屋隆でございます。今日はよろしくお願いをいたします。  法案の質疑の前に、港湾現場の実態について少しお聞きをしたいと思っています。  三月十日の予算委員会、そして十三日の大臣所信にも、中野大臣の方に港湾労働者の処遇改善について質問をさせていただきました。大臣からは大変前向きな御回答をいただいていると、こういうふうに思っていますけれども、一点気になる点もございまして、少しお聞きをしたいと思っております。  当然、処遇改善については、この港湾の運送料金あるいはこういったものを、しっかりと届出された料金を収受していく、これは大事だと大臣もおっしゃっていただきました。  しかしながら、大臣の答弁の中にはこういった点もあったんですね。これ、私も指摘しましたけれども、実は届出どおりに収受ができていない、こういったケースも承知しているということで、私が聞くところによりますと、届出料金の七割ぐらいしか収受ができていないんじゃないかと、こういうふうに聞いておりますけれども、大臣、この認識はどうでしょうか。

中野洋昌公明党国土交通大臣

○国務大臣(中野洋昌君) 森屋委員にお答え申し上げます。  先日の予算委員会や国土交通委員会等々でも様々議論してきたテーマかと思います。  届出料金の収受の実態についての認識はどうかという御質問かと思いますが、港湾運送事業の届出運賃料金につきましては、事業者への今監査を通じまして、届出どおりに収受されていないケースがあることは承知をしているというのは以前も答弁差し上げたとおりでございます。  収受率は、じゃ、どうなのかということでございますが、届出運賃料金の収受状況というのは取扱いの貨物や荷役の形態等により異なってまいりますので、一概に収受率を申し上げることは難しいんですけれども、例えば、令和五年度に行った監査におきましては、全体の監査件数のうち約四割の事業者が届出どおりの運賃料金の収受ができておらず、その中には議員御指摘のように届出運賃料金の七割程度の収受しかできていないような場合もあったというふうに承知をしております。  繰り返しになりますが、運賃料金を適切に設定をし、届け出られたとおりの運賃等を船会社や荷主から収受をするということは、港湾運送事業の健全な発展を図る上での当然の前提であるというふうに思っておりますので、監査において届出された運賃等と異なった金額が収受されていたことが確認された場合には、届出の金額に従った運賃等を収受するよう指導を行っているところでございます。  引き続き、適正な運賃収受がなされるよう、国土交通省としてしっかり対応してまいりたいと考えております。

森屋隆立憲民主・社民・無所属

○森屋隆君 大臣、ありがとうございます。  もう少し詳しくお聞きしたいと思いますけれども、じゃ、実態の、その監査の実態等々も少しお聞きをしたいと思っています。  荷主や船社、あるいはそういう関係企業、こういったところがどのくらいあって、そして国ではどのぐらい監査をしていて、今大臣が答弁をしたような、四割が、監査のうちの四割が違反をしていると。そのうちの、届出運賃の七割満たないようなところもあったということですけども、監査の実態、少し教えてください。

稲田雅裕国土交通省港湾局長

○政府参考人(稲田雅裕君) お答え申し上げます。  監査でございますが、これ地方運輸局が実施します。最近の実績ですと、令和四年度に七十二件、令和五年度で七十四件、そして令和六年度は八十二件の監査を実施してございます。港湾運送事業者、許可件数は令和五年度末で千百七十一件でございますので、おおむね全体の約七%を毎年監査をしているという状況でございます。

森屋隆立憲民主・社民・無所属

○森屋隆君 大臣、七%なんですね。大体年七十件から八十件前後だと思いますけれども、千百七十一件あってそのぐらいの監査。人員的な問題もあるかと思いますけれども、なかなか厳しい状況の中で監査をしていただいていると思うんですけども、その一割を満たない監査の中で四割が違反をしていると。そして、届出料金の七割ぐらいの収受しかされていないということですから、更に監査をすれば私はもっともっとこういう状況がつまびらかになると思うんですけども、これが私は港湾の今実態なんじゃないかと、こういうふうに思っています。  そして、そもそも論になりますけれども、この届出料金そのものがこの適正な労務費が乗っているものなのかどうなのか、ここにも着目したいと思うんです。こういったことをしっかり国として指導していただいて、そして港湾労働者の処遇改善に私はつなげていってもらいたいと、こういうふうに思っています。  大臣所信のときにも本当に大臣の決意がそういうところに込められていたんではないかなと、こういうふうに私思っていますから、今の実態を踏まえて、どういうふうに具体的にこの料金のところをしっかり収受できるのか、あるいは港湾労働者の処遇改善をできるのか、大臣、この決意を聞かせていただきたいと思います。

中野洋昌公明党国土交通大臣

○国務大臣(中野洋昌君) お答え申し上げます。  改めてになりますが、港湾運送の運賃料金の適正な設定、そして適正な収受、これは港湾労働者の処遇改善等の観点から非常に重要であるというふうに認識をしております。  実際に本当にしっかりと労務費等々必要な費用がちゃんとそこに乗っているのかというふうな問題意識も委員の方から提示をいただきました。やはり、そうした物価の上昇等を含めた適正な原価計算に基づいて事業者が届出を行うということが前提となると思いますし、それに際してはやはり船会社や荷主の理解を得るということも重要であるというふうに思っております。  このため、業界団体と国土交通省が連携をしまして、こうした労務費等の適正な転嫁を通じた取引適正化、これを船会社等に呼びかけるということをまさに行っておりまして、四月の三日にも港湾運送事業の運賃・料金における適切な価格転嫁に向けたお願いというものを業界団体と国土交通省の連名で発出をさせていただいたところであります。  しっかりと船会社等へ価格転嫁の理解を得る取組と、また監査についても御指摘いただきました。効率的な監査の実施というのも推進をさせていただきまして、適正な運賃料金の収受の実現ということにしっかりと取り組んでまいりたいと、このように考えております。

森屋隆立憲民主・社民・無所属

○森屋隆君 大臣、よろしくお願いをいたします。  大変厳しい賃金交渉もしているというふうにも聞いていますし、やっぱりそういったところからしっかり料金を収受していただいて、適正なやっぱり労働にしていただきたいと、こういうふうに思っています。  もう一点は、これエネルギー政策の関係でもあるんですけれども、石炭火力発電所の休廃止に伴う、昨年九月に設置をされました石炭問題連絡対策協議会、これについて、協議が何回かされていると思うんですけれども、結果的にはエネルギー政策でそこで仕事がなくなるということであれば、その労働者の処遇だったり雇用、あるいは職種の転換なども含めてどういうふうにしていくのか、大臣、この辺についてお答えをいただきたいと思います。

中野洋昌公明党国土交通大臣

○国務大臣(中野洋昌君) 委員に御指摘いただきましたように、昨年九月に、国土交通省、厚生労働省、資源エネルギー庁、そして港運の労使及び発電事業関係団体、これが参加をします石炭火力発電所の休廃止等に伴う港湾運送への影響に係る連絡対策会議、これを設置をさせていただきました。まさに今関係者で対応策の検討を開始をしているという状況でございます。  この会議におきましては、国土交通省が行いました各港湾における石炭荷役への影響調査の結果を踏まえつつ、港湾労働組合からもそれぞれの港湾ごとの事情も御報告をいただきまして、関係者と今議論を行っているところでございます。  この会議とはまた別に、国土交通省では大きな影響を受けている港湾運送事業者からの個別のヒアリングも行っているところでございます。  引き続き、個別の港湾ごとの事情をしっかりと踏まえながら、必要な対応策等につきまして関係者とともにしっかり議論をしてまいりたいと、このように考えております。

森屋隆立憲民主・社民・無所属

○森屋隆君 港湾労働者の処遇含めて、しっかり考えていただきたいと思います。  北海道の留萌港ですか、ここは二〇二七年にその発電所がもう廃止になるというふうに聞いていますし、今年の六月にこの輸入の石炭も輸入を停止するというふうに聞いていますから、仕事が大分変わるのかなとは思っているんですけれども、なるべく早く考え方を示していただきたいなと、こういうふうに思います。よろしくお願いします。  それでは、港湾全般のことについてお聞きをします。  国土交通省では、激変する国際物流情勢を踏まえて、これまで進めてきた国際コンテナ戦略港湾政策のフォローアップをし、そして今後の進め方検討委員会が最終取りまとめを公表しています。そんな中で、この最終取りまとめでは、今後の国際コンテナ戦略港湾政策の政策目標として、サプライチェーンの強靱化を図ることを挙げています。  そして、港湾の現状、今の現状ですよね、及びその今後の達成目標、取組状況、今後の見通し等について、全般的になりますけれども、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。

中野洋昌公明党国土交通大臣

○国務大臣(中野洋昌君) お答え申し上げます。  特に国際コンテナ戦略港湾の関係で、現状ですとかあるいは取組の状況等々、御質問いただきました。  先ほども答弁してまいりましたが、四方を海に囲まれた我が国の港湾において、国際海上コンテナ物流の幹線としての役割を担うのが国際基幹航路でございまして、やはりグローバルに展開をする我が国の企業立地のサプライチェーンを安定化をさせる、あるいは国際競争力を強化する、こうした上で大変重要であるというふうに思っております。このため、この国際基幹航路をしっかり維持をし、そして拡大を図る国際コンテナ戦略港湾政策というものを今推進をしているところでございます。  これまでの取組の評価ということで、例えば国際コンテナ戦略港湾におきまして、地方港と結ばれる国際フィーダー航路の寄港便数が大幅に増加をしております。集貨が進んでおりまして、一定の成果が出ていると考えております。他方で、国際基幹航路の便数あるいは輸送力、こうしたものはここ数年横ばいとなっておりますので、国際コンテナ戦略港湾の更なる機能強化を図っていく必要があると考えております。  今後の取組ということで、国内のみならず、やはりアジア等から国際トランシップ貨物を含めて貨物を集める集貨、そして流通加工や再混載等の複合機能を有する物流施設の立地支援など貨物をつくるという創貨、そして大水深コンテナターミナルの整備や遠隔操作クレーンの導入支援等の競争力強化、この集貨、創貨、競争力強化の三本柱の取組をより一層強力に推進をしてまいりたいと考えております。  今、トランプ大統領の相互関税等の議論もございます。米国における関税措置の影響については今精査、分析をまさに進めているところでございますが、状況を注視しながら、引き続き、我が国に立地する企業のサプライチェーンの安定化、国際競争力の強化に向けまして、国際コンテナ戦略港湾政策をしっかり推進をしてまいりたいと考えております。

森屋隆立憲民主・社民・無所属

○森屋隆君 ありがとうございます。  国際競争力を高めていくというのは、私、大事だと思っていますし、あとはトランプ関税の問題も今大臣の方からありましたけれども、これについてもまだ先がちょっと分からないですけれども、ここもしっかり捉えていってほしいと、こういうふうに思っています。  その中で、大臣、一点私は懸念しているところがありまして、この国際競争力を高めるというのはもう当然だと思うんですけれども、一方で、大きな港湾に集中させていくことは大事だと思うんですけれども、地方港湾自体がなかなか成り立っていかなくなるんではないかと、こんな懸念もしていますので、ここはウィン・ウィンになるような形に是非ともしていっていただきたいなと思いますし、先ほど朝日理事からもあったかもしれませんけど、この国際バルク戦略港湾ですか、これについても、周辺港の港湾がどういうような状況にこれをしてきてなっているのか、ここについても今後しっかりとこの調査をしてもらって、そしてその実態を把握していただいて、報告をしていただいて、その周辺の港湾が、この戦略をやったからといって、そういった仕事がなくなっているようなことがないというんであればいいと思いますけど、その辺のところをしっかり調査をしていただきたいと、こういうふうに思っていますので、よろしくお願いします。  そして、本法案の柱の一つに、気候変動に伴う海水面の上昇に対する備えを念頭に置いた施策が盛り込まれています。今回の能登半島地震のようにその甚大な被害を可視化したものとは異なって、この水面、海水面が上昇するという、こういったことでありますから、実は大事なことだと思うんですけれども、この災害よりもどうしてもアピール度が私は低いのかなと、こんなふうに思っていまして、官民一体となった備えをしていくその危機感までにはとらわれないのかなと、こんなふうに思っていますけれども、今回この気候変動に伴う海水面の上昇をこの港湾の備えの必要性に打ち出した国交省の狙いをお聞きしたいと思っています。

中野洋昌公明党国土交通大臣

○国務大臣(中野洋昌君) お答え申し上げます。  御指摘のように、我が国の産業活動や国民生活を支える重要な物流拠点でもございます港湾でありますが、近年、気候変動に伴う海水面の上昇等を背景に、貨物の流出など、やはり高潮や高波による被災というのが頻発化をしているというのが現状でございます。特に、例えば二〇四〇年に計画上の護岸高を一メートル程度引き上げる必要が生じると予測されるような場所もございます。将来的に港湾機能に大きな影響が生じるということが今まさに懸念をされているところであります。  港湾には官民の多様な主体が立地をしている中でこのような状況に対応するためには、関係者の連携と協働によって切れ目のない防護ラインを形成する協働防護という取組が有効だというふうに考えておりますので、今般、協働防護の取組を促進をするための計画や協定の制度というものを創設をすることとしたものでございます。  この計画、協定制度の活用によりまして、まさに委員御指摘のとおり、官民のいろんな主体の方が、関係者間がしっかり合意形成を促してこの協働防護の取組を促進をすると、さらには気候変動による海水面上昇等からの港湾の保全というものをしっかり図ってまいりたいと、このように考えております。

森屋隆立憲民主・社民・無所属

○森屋隆君 地球温暖化に伴って海水面が上がっていくという、中長期的にもこれは大事なことだと思いますから、しっかり進められるように取組をしていただきたいと思っています。  次に、緊急物資等の輸送拠点となる港湾の在り方についてお聞きをしたいと思います。  令和六年のこれも能登半島地震の教訓を踏まえて、災害発生時の緊急物資、この輸送の拠点として、あるいは、災害発生時、そもそもの港湾の役割というんですかね、これをどのように認識をしているのか。また、港湾のこの立地も様々で当然ありますから、どのような港湾がふさわしいのか、このようなところについて考え方があればお聞きをしたいと思います。

中野洋昌公明党国土交通大臣

○国務大臣(中野洋昌君) お答え申し上げます。  災害時の港湾の役割と、また立地の条件というところで御質問いただきました。  委員御指摘のとおり、能登半島地震では、能登半島地域の港湾が、支援を受ける側の拠点ということで、発災直後の被災地の支援や復旧復興のための海上輸送などに活用されたとともに、金沢港等の能登半島の近傍の港湾というのは、逆に支援をする側の、荷物を送り出す側のですね、支援をする側の拠点ということで、支援に向かう船舶への補給や支援物資の積込み等に活用されたというところでございます。  この教訓を踏まえますと、特に離島ですとか半島の地域を中心に耐震強化岸壁を核とした防災拠点機能を確保するということで、海上支援のネットワークを形成をしていくということが重要であるというふうに考えております。  そして、立地の条件というのがどうなのかというのは確かに御指摘のとおりでございまして、防災拠点の立地につきましては、離島や半島地域などの地理的な条件、あるいは人口密集地などの社会的な条件、そして各港湾それぞれにおける施設の整備状況がどうであるか、そして道路などほかのインフラの状況がどうであるか、こうした点を考慮をしまして、支援をする側、そして受ける、支援を受援する側といった各防災拠点の役割分担等については個別に検討していく必要があるというふうに考えております。  今後、防災拠点の役割分担や発災時の運用方針等を定める広域港湾BCPを各地域において策定をするということでございます。国土交通省では、その手引となるガイドラインの検討を行っているところでございますので、今後、そのガイドラインの中で、御指摘の点も含めて具体的な考え方というのを検討してまいりたいというふうに考えております。

森屋隆立憲民主・社民・無所属

○森屋隆君 大臣、丁寧に詳しく答弁いただきまして、ありがとうございます。  この後は、少し細かい点については局長に少しお聞きをしたいと思っています。  今大臣からもありましたように、令和六年七月の交通政策審議会の答申の中で、この能登半島地震を踏まえた港湾の防災・減災の在り方ですかね、ここの港湾BCPについて、地方港湾も含めて引き続き策定を進めていく必要があると、こういうふうにしていると思うんですけれども、今後、国土交通省の取組の方針を確認を今大臣の方から少し答弁いただいたと思うんですけれども、発災時に能登半島ではこの港湾のBCP等が機能したのかどうなのか、これについてお聞きをしたいと思っています。

稲田雅裕国土交通省港湾局長

○政府参考人(稲田雅裕君) お答え申し上げます。  能登半島地域の港湾では、重要港湾である七尾港においてのみ港湾の事業継続計画、いわゆる港湾BCPが策定をされておりまして、関係者間の速やかな連絡体制の構築に寄与するとともに、七尾港を活用した緊急物資輸送、しっかり行われたところでございます。  今後、各港湾の災害対応力の更なる向上のため、緊急物資輸送に関する今般の改正事項も含めた港湾BCPの改訂を行っていくことに加え、地方港湾のみが存在し、災害時に孤立の危険性がある地域もありますので、こういった地方港湾における港湾BCP策定を更に推進する必要があるというふうに認識をしてございます。  このため、国土交通省において作成をしている港湾BCP策定ガイドラインの改訂に向けた検討を実施しているところでございます。

森屋隆立憲民主・社民・無所属

○森屋隆君 このBCPは機能したんだということだと思うんですけれども、課題もあったのかと思っています。  その中で、今回の法案の第五十五条の三、第五十五条の四において、災害時やむを得ない場合、この港湾施設を応急の復旧、他人の土石等を活用することが可能になると、こういった制度も創設されると聞いていますし、この令和六年能登半島地震での教訓を生かす措置であると、こういうふうに承知をしているんですけれども、実際、この能登半島でどのような対策が、またそのようなことがされたのか、そして今回のこの措置によってどのような効果が発揮されるのか、ここについてお聞きをしたいと思います。

稲田雅裕国土交通省港湾局長

○政府参考人(稲田雅裕君) 今般新たに設ける応急公用負担についての御質問がございました。  能登半島地震におきまして、先ほどもありましたが、輪島港で岸壁の背後に最大二メートルの沈下が生じました。そのため、港湾管理者が所有する被災をした駐車場から砕石を掘り出して、それを確保した上で港湾施設の応急復旧、段差の解消を行ったところでございました。こういった教訓を踏まえて、港湾施設の応急復旧を緊急に行う必要があって他に手段がない場合におきましては、港湾管理者がその現場にある土石等を用いて施設の応急復旧をできるようにすることが必要であるというふうに考えてございます。  なお、これらによって生じた損失につきましては、補償措置をしっかり講じるということとしてございます。  この措置を始めとした今般の改正を通じて、災害時における被災地支援輸送の拠点としての港湾機能の確保にしっかり取り組んでまいりたいと考えております。

森屋隆立憲民主・社民・無所属

○森屋隆君 もう一点、この法案の第五十五条の四の二、五十五条の四の四、ここでは、災害時に、民有港湾施設の災害時に港湾管理者が使用することができる、こういう協定制度を創設するということだと思いますけれども、この民有港湾施設の安全性をどのように確認をするのか、あるいはその耐震化が必要な場合どのような支援措置が設けられているのか、ここについてはどうなっているんでしょうか。

稲田雅裕国土交通省港湾局長

○政府参考人(稲田雅裕君) お答え申し上げます。  協定ですが、支援物資の一時仮置きのための倉庫等の施設について、災害応急対策のため活用可能な民間等の施設所有者等と協定を締結することでその機能を確保するための協定となります。このため、協定締結に当たりまして、各港湾管理者において対象の施設の耐震性が必要であるかどうかを含めて検討を行い、その上で民間事業者等への支援措置等について港湾管理者との間で協議を行うことを想定しています。  国土交通省としましても、地域防災拠点としての当該港湾の機能確保を図る上で、耐震化の状況等、締結に当たって確認すべき事項について港湾管理者へ周知を図ってまいりたいというふうに考えております。  また、耐震化が仮に必要な場合などの支援措置につきましては、今後の運用状況を勘案した上で、必要に応じて検討してまいる所存でございます。

森屋隆立憲民主・社民・無所属

○森屋隆君 災害時ですから、民間企業も、倉庫だったりそういった施設を利用してくれと、こういうことになると思うんですけれども、しかしながら、民間に甘えているばかりではいられないと思うんですけれども、当然、民間企業ですから、そういったある一定期間が掛かれば経済的損失が当然発生するということであります。この補償については国はどういうふうに考えているんでしょうか。

稲田雅裕国土交通省港湾局長

○政府参考人(稲田雅裕君) 御指摘の協定は、港湾管理者と当該施設所有者等との間の合意を前提とするものであり、損失の補償を含めた協定を締結することも想定してございます。  当該協定は、民間企業との適切な連携に基づく制度であり、両者の合意を前提とするものの、民間企業に過度な負担を課すものであってはならないというふうに考えております。  このため、国土交通省といたしましても、当該協定の制度趣旨や適切な運用の在り方について、港湾管理者向けの説明会等を通じて港湾管理者にしっかり趣旨を周知してまいりたいと考えております。

森屋隆立憲民主・社民・無所属

○森屋隆君 まあ補償もあるというような考え方で捉えましたけど、よろしいでしょうか。はい、ありがとうございます。  大臣にこれはお聞きしたいと思っているんですけれども、能登半島地震の教訓を生かした今回の改正案にも大分なっていると思うんですけれども、実は南海トラフだったり、あとは首都直下型地震等の場合ですよね、かなり大規模な災害が想定されると思うんですけれども、この広範囲の被災地域がある場合に、先ほども少し大臣の方から答弁ありましたけれども、この港湾管理、港湾BCPというんでしょうか、港湾管理をどのようなオペレーションで国はやっていくのか、ここ考えをお聞きしたいと思います。

中野洋昌公明党国土交通大臣

○国務大臣(中野洋昌君) お答え申し上げます。  実際の能登半島地震のときでは、港湾管理者である石川県からの要請に基づきまして、能登半島地域の六つの港湾の施設の一部について、発災の翌日、一月二日から国による管理というのを実施をしたということがございます。  南海トラフ地震等の大規模災害時においては、まさに委員御指摘のとおり、被災がより広域に及ぶということが想定をされております。港湾管理者からの要請の範囲についても、これはかなり当然拡大をするのではないかということも考えられているところであります。  そのような場合には、今、政府全体で、南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画というのもございます。これら等も踏まえつつ、被災ができるだけ比較的軽微で被災地支援のための船舶が早期に利用できるような箇所、あるいは多くの船舶が見込まれ利用調整のニーズが高い場所、こういったところを優先をして国土交通省が管理を実施をするなど、効果的かつ効率的な港湾施設の管理というのが必要であるというふうに考えておりまして、しっかりとそのような対策を取ってまいりたいというふうに考えております。

森屋隆立憲民主・社民・無所属

○森屋隆君 想定を本当に具現化するのはなかなか難しいと思うんですけれども、そういった大きな災害が起こる可能性が高いということでありますから、しっかりその辺についても検討を加えていただきたいと思います。  そして、これは大臣に聞くのがいいのかちょっと分からないんですけれども、今回のこの協働防護に関して、同様の考え方として、令和五年の答申では面的強靱化というような表現をしていたと思うんですけれども、今回、この協働防護というふうな、この文言を採用した狙い、この違いですかね、ここについてお聞きをしたいと思います。

中野洋昌公明党国土交通大臣

○国務大臣(中野洋昌君) 御指摘のとおり、二〇二三年七月の答申において提唱されましたのは面的強靱化という単語、用語でございまして、これは、協働防護と同じく、官民が連携して防災の取組を進めることを目指すということでございます。  今回、気候変動による海水面上昇等からの港湾の保全を進めるに当たっては、やはり民間の事業者の皆様にも気候変動のリスクを正しく認識をしていただいて、公共施設だけではなくて民間事業者が管理をする施設においても取組を進めていただくことが肝要であろうということでございますので、官民が協働で取組を進めると、こういう趣旨をより明確化させていただこうと、こういうことで協働防護という名称にさせていただいたという、これが経緯と狙いということでございます。

森屋隆立憲民主・社民・無所属

○森屋隆君 ありがとうございます。  一問ちょっと飛ばさせてください。  この協働防護の、じゃ、実効性をどういうふうに担保するのかということをちょっとお聞きしたいと思いますけれども、先ほどからありますこの民間事業者、収益に直接結び付かないこういった対策になかなか積極的には投資をしていくのかどうかはクエスチョンが付くんだろうと、こういうふうに思っているんですけれども、それを裏付けるかのごとく、その税負担軽減措置等の適用実績を見れば、平成三十年度から令和五年度までにこの実績がゼロ件というふうに聞いているんですけれども、こういったことを見ると、なかなかその民間企業が積極的にやっていかないと思うんですけど、この協働防護の実効性を担保するに当たってどういうふうに考えているか、これは局長の方で答弁をお願いしたいと思います。

稲田雅裕国土交通省港湾局長

○政府参考人(稲田雅裕君) 御指摘のとおり、これまで本特例措置の適用実績ゼロではありましたが、令和五年に適用見込みの施設の整備が行われることとなっておりまして、令和七年三月にはその整備が完了しますので、今後、本特例措置が適用される見込みではあります。  この協働防護の取組を進めるためには、民間事業者の主体的な取組が重要であります。二〇二二年に東証プライム市場上場企業に対して気候変動がもたらすリスクの財務的影響を開示することが義務付けられたことによりまして、民間企業では気候変動を意識した事業活動が強く求められる状況となってきており、実際に防潮堤を設置する方針を開示するなどの取組は加速しているところであります。  その上で、国土交通省としましては、気候変動適応に向けた民間事業者の取組を更に後押しをするよう、協働防護協定の締結等、一定の条件を満たした民有護岸の整備に対する固定資産税特例を設けました。さらに、民間事業者がリスクを把握する際に必要な浸水想定の計算などにも活用可能な港湾管理者向けの補助制度も設けております。さらに、民間事業者が高潮、津波のリスク把握や具体的対応策の検討を行う際に指針となるガイドラインの作成も進めております。  国土交通省としましては、この法案を通じた協働防護に関する制度的枠組みの創設に加えまして、税制、予算、技術面も含めた一体的な支援を通じて民間企業の取組をしっかりと支え、協働防護の実効性を担保してまいりたいと考えてございます。

森屋隆立憲民主・社民・無所属

○森屋隆君 物価高だったり経済の先行きの不透明さもちょっとありますけども、しっかり進めていただけるようにお願いをしたいと思います。  洋上風力発電関係で、これは大臣にお聞きをしたいと思います。  衆議院でもかなりここで、この洋上風力発電の質疑があったかと思うんですけども、今、この洋上風力発電については、様々な状況から先行きがこれも不透明な状況になっているんですけども、エネルギー政策の中では国としては切り札なんだと、こういうふうに言っているかと思います。  昨今のこの再生可能エネルギーの置かれた情勢、どのように、大臣、捉えていますか。

中野洋昌公明党国土交通大臣

○国務大臣(中野洋昌君) 委員御指摘の洋上風力発電は、まさに再生可能エネルギーの主力電源化に向けた切り札と考えております。第七次エネルギー基本計画におきましても、二〇三〇年十ギガワット、二〇四〇年三十から四十五ギガワットの案件形成を目指すとされているところであります。  他方で、やはり洋上風力発電事業は、世界的にもインフレ等の影響を受けまして事業の中断ですとか撤退が発生をしており、国内においても事業環境が変化をしているというものと認識をしております。  国土交通省としましては、このエネルギー基本計画に位置付けられた案件形成目標の達成に向けまして、経済産業省とも連携をしまして、この洋上風力発電への電源投資を確実に完遂させるために必要な環境整備等を進めてまいりたいと考えております。

森屋隆立憲民主・社民・無所属

○森屋隆君 メーカーの方も、どういうふうになるのか、今後企業としてのこの洋上風力発電に対する取組を発表すると思うんですけれども、しっかり国が示したことでありますから進めていっていただきたいなと、こういうふうに思っています。  そして、それに当たって、これは局長にお聞きをしますけれども、この基地港湾利用の過密化は、基地港湾数の不足が根本的な原因と認識をするものなのか、あるいは将来的なこの基地港湾の整備及び指定について国土交通省はどのような方針で整備に当たるのか、ここについてお聞きをしたいと思います。

稲田雅裕国土交通省港湾局長

○政府参考人(稲田雅裕君) 基地港湾について、洋上風力発電の案件形成の状況を踏まえて、現時点、合計七港の指定、整備を計画的に進めておりまして、必要な数は現時点で確保されているというふうに認識をしております。  ただ、今後、洋上風力発電の案件数の急激な拡大が見込まれます。基地港湾の利用スケジュールが更に過密になることが予見され、さらに、突発的な事象への対応など、基地港湾への様々な利用ニーズに円滑に対応できなくなるおそれがあると考えております。  このため、この法案におきまして、整備済みの基地港湾を最大限に活用しながら、基地港湾の迅速な利用調整、利用の確保に向けた一時的な利用に関する協議を行うための枠組みを構築することとしてございます。  また、新たな基地港湾の指定、整備に関しましては、洋上風力発電の案件形成の状況を踏まえて計画的に取り組んでいく必要があるものと考えております。

森屋隆立憲民主・社民・無所属

○森屋隆君 よろしくお願いしたいと思います。  大臣、最後の質問になります。  毎回これはいろんな課題の中でいつも出てくるものだと思うんですけれども、今回、国土交通省では、港湾管理者による港湾施設の維持管理、ここに、予算、人員などが限られる中であっても適切に実施していくんだと、こういうことであるかと思いますけれども、港湾施設の持続可能な維持管理に向けた検討会を設置し、そのメンテナンス体制検討ワーキンググループの中での議論なんですけれども、新卒採用者が少なく、土木職の採用の中でも港湾の経験をすることが少ないという話があったりですとか、あるいは将来的に技術を伝承していけるのか不安だと、こんなような発言もあるというふうに聞いていますし、港湾事業自体が少ないためにこの担当技術者は河川だったり道路などと一緒に担当していると、港湾専門じゃないということなんでしょうかね、しているということで、港湾専属の技術者を配置することができない現状にあると、こういう検討会の中で意見が出ているわけでありますけれども、この港湾管理者である地方公共団体側からこのような意見が出ている中で、地方公共団体の認識、国土交通省はどのように受け止め、今回の法案にその意見を反映するのか、ここ最後に聞かせてください。

中野洋昌公明党国土交通大臣

○国務大臣(中野洋昌君) 御指摘のとおり、委員御指摘の検討会、ワーキンググループで港湾管理者から、技術職員の質と数の確保についての懸念、これが示されたというのは承知しております。技術職員不足、非常に深刻な状況だと認識をしております。  国としても、簡単にちょっとまとめて申し上げますと、研修等を実施した技術職員の育成でありますとか、あるいは出前講座などを通じた啓発でございますとか、あるいは港湾管理者と連携して採用活動の強化にも取り組んでいるところでございます。  他方で、同じように港湾管理者の皆様から、今回、国による工事の代行制度の構築がなければ維持管理今後難しいという御意見もいただいておりまして、今回の法改正においては、こうした高度な技術等を要する港湾工事を港湾管理者の要請に基づき代行をする制度を創設をすることといたしました。  様々取組をすることによって港湾管理者の技術職員不足というのには適切に対応してまいりたいと、このように考えております。

森屋隆立憲民主・社民・無所属

○森屋隆君 時間が来ましたので、終わります。ありがとうございました。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 公明党の佐々木さやかです。よろしくお願いいたします。  まず、能登半島地震からの港湾の復旧状況についてお伺いをしたいと思います。  今日も既にほかの委員の先生からもございましたけれども、能登半島地震では港湾が大変甚大な被害を受けました。その中で、私たち公明党としては対策本部も設置をいたしまして、度々この港湾の復旧を含めて国土交通省にも申入れをしてきたところでございます。  国交省におかれては、全力でこの取組をしてきていただいているというふうに認識はしておりますけれども、改めてこの能登半島地震からの港湾の復旧、また、なりわいの再生について状況をお伺いしたいと思います。

稲田雅裕国土交通省港湾局長

○政府参考人(稲田雅裕君) お答え申し上げます。  石川県中心に四県二十二港湾が、岸壁の変位、破壊、岸壁背後の沈下、岸壁に至る道路の液状化などの被害が発生をいたしました。このため、七尾港、輪島港を始めとする十港において、大規模災害復興法に基づく権限代行も含め、国土交通省が復旧工事を実施しているところであります。  これによって、漁業の拠点である輪島港では昨年の七月から段階的に漁業の再開がなされるとともに、七尾港では昨年九月にクルーズ船にっぽん丸が寄港いたしました。また、和倉温泉の護岸整備に関しましては、三月十九日から海上工事を開始しておりまして、現在、工事本格化してございます。各港湾において、港湾の復旧、加速しているところであります。  引き続き、一日も早い地域産業の再生、なりわいの再建に向けて、地元の関係者とも緊密に連携をしながら、港湾施設の早期復旧に取り組んでまいりたいと考えております。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 ありがとうございます。引き続きお取組をお願いしたいと思います。  そして、今回の法改正は能登半島地震を踏まえた内容となっているわけでありますけれども、改めてこの改正の当該部分の趣旨について御説明をお願いいたします。

稲田雅裕国土交通省港湾局長

○政府参考人(稲田雅裕君) ただいま申し上げましたが、能登半島地震の対応でございますが、緊急物資の輸送などの被災地支援を行うため、港湾を拠点とした海上ルートの活用の重要性が改めて認識をされました。  他方、発災直後におきましては、陸路の寸断のため、被災をした港湾施設における応急復旧のための資材等の調達に支障が生じたため、緊急物資等の輸送拠点としての港湾機能にも支障が生じたというところでございます。  この能登半島地震で判明した課題に対応するため、港湾施設の応急復旧に他人の土石等を使用できるとする措置、災害対策拠点としての機能確保に資する民間施設を災害時に活用できることとする協定制度の創設、そして支援を行う船舶の寄港情報の提供に係る国の役割の明確化などの措置を講じることとしてございます。  こういった措置によって、災害時において被災地支援輸送の拠点としての港湾の機能を迅速かつ確実に確保することが可能になり、災害時における海上支援ネットワークの構築、ひいては国土の強靱化に資するものと考えております。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 今御説明がありましたとおり、災害時のこの港湾の物流の拠点の役割というのは非常に重要でございます。  そして、この首都圏での大規模災害が発生した場合に、川崎港が広域防災拠点というふうになっております。首都圏における大規模災害時には、有明にこの一つの本部機能を持つ拠点が形成されるということで、物流については川崎の東扇島地区にそうした拠点をしっかりと備えていくということになっていて、この首都圏での大規模災害時にはしっかりとしたネットワークが形成されているということでございます。  しかし、今回の能登半島地震では、やはり半島を含めた地方の各地域の防災拠点機能化ということが非常に重要だということが課題として認識されたわけでございますので、そうした緊急の物流支援ネットワークというものを地方にもしっかりと整備をしていくということに取り組むべきだと思いますけれども、この点いかがでしょうか。

稲田雅裕国土交通省港湾局長

○政府参考人(稲田雅裕君) 能登半島地震を踏まえた令和六年七月の交通政策審議会の答申におきましては、支援側及び受援側の港湾が相互に連携をした海上支援ネットワークを形成するため、耐震強化岸壁を核とした広域防災拠点及び地域防災拠点を確保することの必要性が示されたところであります。  特に、海に囲まれて地理的条件の厳しい離島や半島地域におきましては、災害時における海上支援ルートの形成のための防災拠点機能の確保が特に重要であるというふうに認識をしております。  国土交通省としましては、海上支援ネットワークの形成のための防災拠点機能の確保に向け、必要な防災・減災対策をしっかり推進してまいりたいと考えております。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 先ほども申し上げたとおり、首都圏での災害時のこの海上輸送のネットワーク化というものをしっかりと取り組んでいただいていると認識はしておりますけれども、本当に大規模災害ということを想定した場合には更なる強化ということも重要だというふうに思います。  例えば、日本を代表する貿易港であります横浜港、日本の最重要港湾でございますけれども、この災害リスク対策、耐震強化岸壁のですね、この整備等に引き続き取り組んでいただくとともに、この港湾自体の防災機能の強化ということも重要ですけれども、人口密集地域と隣接をしておりますので、いざ発災した場合のこの港湾の空間、また備えている機能を生かした防災拠点化ということも更に進めていくべきではないかと思いますけれども、この点の認識を伺いたいと思います。

稲田雅裕国土交通省港湾局長

○政府参考人(稲田雅裕君) 横浜港でございますが、みなとみらい地区、新港地区、そして金沢地区におきまして耐震強化岸壁が既に整備されております。これまでも災害リスク対策に取り組んでこられた港湾だと思います。  他方、首都直下地震や南海トラフ地震の発生が切迫するなど、大規模災害による被災リスクも高まっております。こういった状況を踏まえ、横浜港におきましても、被災した背後地域への人員、支援物資の輸送拠点としての役割や、近傍の被災地域への後方支援拠点としての役割を果たすことが期待されるところであります。  このため、現在整備されている耐震強化岸壁の活用や迅速な緊急物資輸送等を実施するための計画、いわゆる港湾BCPの策定など、横浜港における防災拠点機能の確保に向けた取組を国土交通省としてもしっかり支援してまいりたいと考えております。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 ありがとうございます。  海上輸送の拠点としても重要でありますけれども、港に着いた物資等を道路等ほかの交通につなげていって被災地域に運んでいくという、そうした機能も一体的に非常に重要だというふうに思います。  例えば、今回の能登半島地震でもヘリコプターでの輸送なども活用されましたけれども、そういったヘリポートを例えば整備をしていくような空間もございますので、そうしたことも連携をしながら、是非、この首都圏を、また日本全体を守るための防災機能の強化ということを一体的に御検討をいただきたいというふうに思います。  そして、次に、大臣にお聞きをいたしたいと思います。  この横浜港、御存じのとおり、国際コンテナ戦略港湾として位置付けられております。国を挙げてしっかりとこの取組を進めていただいていると思いますけれども、改めてこの横浜港の国際コンテナ戦略港湾としての重要性について大臣に御認識を伺いたいと思います。  それに加えまして、今日もほかの委員からもございましたけれども、トランプ関税など国際経済、国際貿易の先行きの不透明感、これがあるわけでございます。この激変の中で、日本の輸出力の維持強化、これに果たす本当にこの港湾の役割というのは重要なわけでございますけれども、基幹航路の維持などにどうこれから戦略的に取り組んでいくのか、是非大臣のお考えをお聞きしたいと思います。

中野洋昌公明党国土交通大臣

○国務大臣(中野洋昌君) 佐々木委員にお答えを申し上げます。  先ほども議論をしてきたテーマではございますが、やはり我が国の港湾、貿易量の九九・六%を港湾で扱っているわけであります。こうした中で、国際海上コンテナ物流の幹線としての役割を担うのが御指摘の国際基幹航路でありますので、これが減ったりなくなったりすると大変なことであります。  やはり、我が国立地企業、グローバルに展開をしております。こうしたサプライチェーンの安定化、国際競争力強化という上で大変に重要でございますので、この国際基幹航路の維持拡大を図るというのが国際コンテナ戦略港湾政策、まさに今推進をしているところであります。  委員の御地元でもあります横浜港につきましては、世界最大級のコンテナ船にも対応した水深十八メートルの岸壁を我が国で唯一有するなど、大変重要な役割を担っていると認識をしています。現に北米や中南米、欧州方面など多方面の国際基幹航路が寄港をしている、そういった意味では、我が国の立地企業の輸送ルートの安定化にも大変貢献をしているという、このように認識をしております。  やはり、こうした横浜港を含む国際コンテナ戦略港湾、先ほども申し上げましたが、国内のみならず、これはアジア等からも含めて国際トランシップ貨物を含めた集貨、流通加工や再混載等の複合機能を有する物流施設の立地支援等の創貨、そして大水深コンテナターミナルの整備や遠隔操作クレーンの導入支援など競争力の強化、やはりこの三本柱の取組、これが大事だと思っております。より一層強力に推進をしてまいりたいと考えております。  米国における関税措置の影響、これは今精査、分析を進めております。状況を注視しながら、我が国に立地する企業のサプライチェーン、これを安定化をさせていく、そして国際競争力をしっかり強化をしていく、こういうことに向けまして、国際コンテナ戦略港湾政策をしっかり推進をしてまいりたいと考えております。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 是非、大臣のリーダーシップでよろしくお願いしたいと思います。  最後にお聞きしたいと思いますが、港湾においてもやはり人材不足、人手不足という課題がございます。港の皆様、港を、緑地の部分を市民の皆様に活用していただいて、様々身近に感じていただくための取組も行っていらっしゃいますけれども、なかなかその港湾の仕事について一般の方に知っていただく機会というのはまだまだ少ないのではないかなと思います。  ですので、そういった港湾の仕事に理解を深めていただくための例えば見学というものを子供たちですとか一般の市民の皆さんにしていただけるように、そういったことも重要ではないかなと思いますけれども、お考えをお聞きしたいと思います。

稲田雅裕国土交通省港湾局長

○政府参考人(稲田雅裕君) 将来の担い手になるであろう子供たちなどへの見学につきまして、例えば横浜港におきましては、港内を船で回って、コンテナターミナルやクルーズターミナルの役割や整備中の事業を学ぶ機会となる見学会を開催しております。こういった同様の取組は全国様々な港で積極的に行っているところでございます。  今後ともこういった取組を進めて、子供たちなどが港の仕事やその魅力に触れられる機会をしっかり提供をして、港湾の担い手確保につなげられればというふうに考えております。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 終わります。ありがとうございました。

青島健太日本維新の会

○青島健太君 日本維新の会の青島健太です。  二〇二四年の訪日外国人旅行者の数が発表になっております。三千六百八十六万人の方々が日本にお越しいただいております。コロナ前の二〇一九年よりも五百万人以上の旅行者が来ていただいている、戻ってまいりました。そして、国内で消費していただいた額、八兆一千億円と、ごめんなさい、八・一兆円という額にもなっております。大変な経済効果ももたらされております。  そうした中、今日議題になっております、じゃ、港はどうなのかというところに注目をしたいと思います。  資料を用意させていただきました。一枚目の資料を御覧いただきたいと思います。上段の棒グラフを左から順に御覧いただきたいと思います。  港に来る、クルーズ船で来る方々ですけれども、二〇二四年は百四十三万人余りというところでございます。どれだけの船が日本に寄港しているのかというのは、真ん中の緑になりますけれども、千九百二十三回ということになります。そして、右側のオレンジはどれだけの港に寄っているのかという数でございますが、九十七の港にクルーズ船が寄っているという、こうしたデータがございます。  コロナで落ち込んでいたクルーズ船での来日客、増え始めました。クルーズ船がもたらす効果にはどのようなものがあるのか、中野大臣に伺います。

中野洋昌公明党国土交通大臣

○国務大臣(中野洋昌君) 青島委員にお答えを申し上げます。  クルーズ船の効果ということであります。  クルーズ船が寄港することによりまして、クルーズ旅客による当然お土産等の購入や飲食、そして乗務員による飲食など直接的な支出のほか、船会社や旅行会社による入港料、あるいは船舶への給水、食材調達、ツアーバスの手配の支出など、これ寄港地に大きな経済効果を生み出すと考えております。加えて、この地域に訪日外国人旅行者を始めとする多くの来訪者を呼び込むということで、地域の活性化にも大きく貢献をするのではないかと考えております。  近年のクルーズ船の寄港状況、委員にも資料で出していただきました。これを見ますと、外国人が飛行機で訪日をして多くの寄港地を楽しめる日本発着の周遊クルーズ、これを利用するといった需要が増加をいたしまして、クルーズ船が寄港する港湾数、コロナ前に比べて大幅に増加をしているということであります。  その中でも特に地方の港湾への寄港数というのが増加をしておりまして、こうしたクルーズ船の寄港による経済効果というのが都市部だけではなく今まで訪日外国人旅行者が余り訪問していなかった地域にも波及をすることで、地方創生にも貢献をしているものであると、このように考えている次第であります。

青島健太日本維新の会

○青島健太君 ありがとうございます。  大臣から大変大きな可能性があるというお話をいただいたというふうに思います。  資料二枚目を御覧いただきたいと思います。  これは日本人のクルーズ船利用者の推移でありますけれども、二四年度ですと、これは単位が千ですから、二十二万人というところ。棒を見ましても、まだまだ日本人のクルーズ船の利用はもっともっと可能性があるというところもこれからは見て取れるかと思います。  そして、引き続き、資料三を御覧いただきたいと思います。  こちら、先ほども御案内をいたしましたけれども、一体、海外からのクルーズ船、どんな港に立ち寄っているのかという、日本地図にそれを載せたものであります。九十七の港に今クルーズ船が来ております。  まず、確認をさせていただきます。この九十七の港、共通するある種のスペックといいますか、条件というか、どのようなものが、外国の船が、このクルーズ船が来るに当たっては持っているのか、その基本的な要素を教えていただきたいと思います。

稲田雅裕国土交通省港湾局長

○政府参考人(稲田雅裕君) 一般的に、クルーズ船の受入れに関しましては、クルーズ船の大きさに応じた必要な延長や水深を有した岸壁や航路、そして、クルーズ船というのは大きいものについてはすごく風の影響が大きいので、船と岸壁の間のクッション材、防舷材といいますけど、こういったものがある程度強くなきゃいけないとか、もやい綱を巻く係船柱、こういったものも貨物船に比べたら強いものである必要があります。こういったものを備えたところがまずは寄港地の条件になると思います。  なお、一部のクルーズ船は、岸壁に着けなくても沖合で小型船に乗り換えて上陸することも可能でありますので、地方の港湾でも受入れが可能だということになっているところであります。  さらに、多くの旅客が円滑かつ安全に乗り降りできるように、CIQ手続や旅客の待合が可能な旅客上屋、そして通路、こういったものも必要であります。  国土交通省としましても、港湾管理者と連携をして、こういった必要な施設整備をこれまでも進めてきたところでございます。

青島健太日本維新の会

○青島健太君 局長御案内のように、クルーズ船立ち寄っていただくためにはそれなりの整備、備えも必要だというところを確認させていただきました。  そうした中で、このクルーズ船の受入れに対して、機能の高度化事業と、そして受入れの促進事業という二つの事業が設けられております。これはいかなる事業なのか、そしてどこが申請するのか、これをお答えいただきたいと思います。

稲田雅裕国土交通省港湾局長

○政府参考人(稲田雅裕君) 今、二種類の事業について言及がございました。  一つ目の国際クルーズ旅客受入機能高度化事業、これは、クルーズ旅客の利便性や安全性の向上を図ることを目的として、港湾管理者や地方公共団体、そして民間事業者が補助対象となります。CIQ手続や旅客の待合に使用する旅客上屋の改修、屋根付通路の整備、テントやフェンス等の仮設の受入れ施設の整備、こういったハード面の支援をする事業でございます。  二つ目のクルーズ等訪日旅客の受入促進事業でございますけれども、これはクルーズ等訪日旅客の需要を確実に取り込むことを目的とした事業でありまして、港湾管理者や地方公共団体、民間事業者、あるいは地元の協議会といった者が補助対象となります。クルーズ船の入出港時の安全性の検討、寄港地における魅力ある観光ツアーの造成、商談会の開催など、ソフト面の支援をする事業でございます。

青島健太日本維新の会

○青島健太君 こうした中に、さらに、これちょっと言葉が軽過ぎるかも分かりませんが、スペシャルな港づくりというものもあるようでございます。  もう一度資料三にお戻りいただきたいと思いますけれども、赤字の丸、ちょっと字が小さくて申し訳ないんですが、国際旅客船拠点形成港湾に指定された港、八つございます。  これは、この港湾管理者とクルーズ船の船社、船会社がどのような制度を結ぶのか、あるいはこれどのようなことが協定として行われるのか、ここをお答えいただきたいと思います。

稲田雅裕国土交通省港湾局長

○政府参考人(稲田雅裕君) 今御指摘あった国際旅客船拠点形成港湾でございますが、これは官民の連携によって国際旅客船の寄港の拠点形成を図る港湾として国土交通大臣が指定するものでありまして、現在九港、赤丸九港あると思います、指定してございます。  当該港湾の指定に当たっての要件は、総トン数五万トンの旅客船を係留できる係留施設が確保できること、そして旅客の利便の増進を図るための旅客施設や駐車場が確保されること、そして港湾管理者とクルーズ船社の連携が確保されていることなどが要件となります。  国際旅客船拠点形成港湾に指定された港湾の港湾管理者は、クルーズ船社との間で岸壁の優先的な利用及びクルーズ船社が整備する旅客施設等の一般公衆への提供等に関する協定を締結することが可能というふうな、こういった制度でございます。

青島健太日本維新の会

○青島健太君 御案内のように、日本の港、クルーズ船に立ち寄ってもらうための施策といいますか取組、いろんな形で行われています。  ここで一度整理したいと思います。クルーズ船にとって魅力的な寄港地になるためにはどのようなことが求められているのか、中野大臣、いかがでしょうか。

中野洋昌公明党国土交通大臣

○国務大臣(中野洋昌君) お答え申し上げます。  魅力的な、クルーズ船にとって魅力的な寄港地となるためにどうすればいいのかという御質問でございます。  国土交通省では、日本国際クルーズ協議会など、これはクルーズ船の会社の団体と定期的に意見交換をさせていただいております。やはり船会社からの様々なニーズが何なのかということをお伺いをして、それを施策につなげていこうと、こういう取組でございます。  その中で、各船会社から寄港地に求められる条件として挙げられておりますのは、例えば、港湾においてクルーズ船から円滑かつ安全な乗り降りが確保できるという点、港湾から市街地又は観光地までの移動手段が確保できるという点、そして、ここでしかできないような本物かつ体験型の魅力的な観光コンテンツが提供できて地元の理解や関心も得られていること、こうした点などが挙げられているところでございます。  このため、国土交通省としましては、地元の自治体とも連携をいたしまして、船会社や旅行会社向けのセミナーですとかセールスの開催、そして各港湾におきましては、クルーズ船の受入れ機能の強化、そして観光の足として二次交通の確保、そして新たな寄港地観光ツアーの造成、こうしたことに取り組んでいるところであります。  引き続き、観光立国の実現に向けまして、クルーズ、大変に大事な政策だと思っておりますので、関係省庁及び地元の自治体などと連携をして、クルーズ船の更なる寄港の促進に取り組んでまいりたいと考えております。

青島健太日本維新の会

○青島健太君 ここまではいわゆるクルーズ船でいかに日本を楽しんでいただくかという側面の港について伺いましたが、ただ、今日は朝からいろんな議員がお尋ねになっているように、港には様々な機能がございます。  四月の一日には、自衛隊や海上保安庁が使用するに当たって、特定利用空港・港湾というもの、空港と港、合わせて八つが新たにまた指定をされました。港でいいますと、北から、北海道函館、白老、それから日本海側、金沢、山陰の境港、そして沖縄の平良と、五つが港でいうと追加をされました。クルーズ船が立ち寄っていただくしつらえというのは今伺いましたけれども、これとは別に、自衛隊や海上保安庁が使うとなると、またそれなりの準備なりやしつらえが必要なんだろうと思います。  これ、クルーズ船とバッティングするということが十分に考えられるかと思うんですが、この辺を円滑に利用するにはどのような工夫が要るのかというところをお答えいただきたいと思います。

稲田雅裕国土交通省港湾局長

○政府参考人(稲田雅裕君) 今般の特定利用港湾に関する取組でございますけど、総合的な防衛体制の強化の一環として、自衛隊、海上保安庁が必要とする港湾を平素から円滑に利用できるよう、港湾管理者との間で円滑な利用に関する枠組みを設けるとともに、必要な整備又は既存事業の促進を図るものでございます。  特定利用港湾におきましては、自衛隊、海上保安庁が国民保護や災害時の対応、部隊の展開等においてその能力を最大限発揮するため、平素から訓練等を行っていくものというふうに承知をしてございます。また、特定利用港湾において設ける円滑な利用に関する枠組みに基づいて、関係者間で必要な意見交換を行う連絡調整体制を構築することとしておりまして、この意見交換の中でクルーズ船の利用との調整も含めて港湾管理者との調整を丁寧に行っていくこととしてございます。

青島健太日本維新の会

○青島健太君 この協定の内容を読み込みますと、円滑という言葉がよく出てまいります。逆に言うと、なかなか円滑に進まない部分もあるということの裏返しなんだろうと思うんですが、ただ、これはもう平時から、どういうふうに使い分けるのかというところを、きっちりとやはりその取組というものをつくっておかなければ、クルーズ船に来ていただくのはいいんですが、もう本当に大事なまた国防という機能も持っているわけですので、ここは非常に大事なところだと思います。  その中で、こうした港が、いざ有事になったときに、これは今度はその攻撃の標的になるんではないかという懸念、心配、その声がございます。また、アメリカ軍がこれを使うことになるんではないかということも心配をされているというか、この可能性があるのか、この辺りを懸念する声が当然あるわけであります。  有事に対してどういうふうにこれを使うのか、これ政府の見解を伺いたいと思います。

中野洋昌公明党国土交通大臣

○国務大臣(中野洋昌君) 特定利用港湾の、有事において攻撃目標になるのではないか等の御懸念の御質問かと思います。  先ほど、特定利用港湾の仕組み自体は局長から答弁をさせていただいたとおりでございます。自衛隊、海上保安庁が平素から必要な港湾を円滑に利用できるように、港湾管理者との間で円滑な利用に関する枠組みが設けられたという港湾でございます。  この枠組みが設けられた後も、自衛隊や海上保安庁による平素の利用に大きな変化が起こることというのは想定をしていないところではあります。ですので、そのことのみによって当該施設が攻撃目標とみなされる可能性が高まるとは言えないものであるというふうに承知をしております。  むしろ、この自衛隊や海上保安庁の船舶が必要な港湾を平素から円滑に利用できるように政府全体として取り組むということは、我が国への攻撃を未然に防ぐための抑止力でありますとか、実際に対応するための対処力を高めるものであります。我が国への攻撃の可能性を低下をさせるものでありまして、ひいては我が国国民の安全につながるものであると承知をしております。  米軍につきましては、この枠組みはあくまで関係省庁と港湾管理者との間で設けられるものでございますので、米軍が本枠組みに参加をすることはないものと承知をしております。  政府の一員として、こうした考え方や取組について広く関係者や国民の理解を獲得するよう努めてきたところでございまして、引き続き丁寧な説明に努めてまいりたいと思います。

青島健太日本維新の会

○青島健太君 資料四も用意させていただきました。御覧をいただきたいと思います。  今、特定利用の空港と港湾を日本地図に落とし込んだものであります。今日議題になっております港でいいますと、二十五の港が海上保安庁や自衛隊も使うというところでありますが、その前の地図と重ねていただきますと、クルーズ船が使う港とほぼかぶっているというところですので、この日頃から調整をどういうふうに進めていくのかというところが大変大事な要素になるかと思います。  今日は、この港の使い方、クルーズ船、そして特定利用というふうに伺ってまいりましたけれども、言うまでもなく、日本の港、防衛力、防災力、そしてまた経済力の起点というか、その可能性非常に持っているというお話、今日はずっと伺ってまいりました。これからの日本の港をどういうふうにデザインしていくのかというところを最後に中野大臣に伺いたいと思います。

中野洋昌公明党国土交通大臣

○国務大臣(中野洋昌君) お答え申し上げます。  何度も答弁申し上げておりますが、四方を海に囲まれる我が国におきましては、やはり港湾というのが経済活動を支える物流インフラでもございますし、また、国民生活の安全、安心を支えるインフラということで、大変重要な役割を有していると認識をしております。  今回の法案におきましては、港湾機能を適切に確保をしていくための措置ということで、この気候変動に伴う海水面上昇等を踏まえた協働防護計画制度や港湾管理者の技術職員不足の深刻化を踏まえた国による工事代行制度の創設、こうしたことを講じることとしておりますし、災害時において港湾が緊急物資の輸送拠点としての機能を確実かつ迅速に確保するための措置として港湾施設の応急復旧に係る応急公用負担制度の創設などを講じることとしております。  これらの措置の適切な運用を図っていくことで、将来にわたって港湾が我が国の経済、そして国民の安全、安心を支えるインフラとして役割を果たしていくものと考えております。しっかり取り組んでまいりたいと思います。

青島健太日本維新の会

○青島健太君 繰り返しになりますが、今回の法改正が日本の港の防災力、防衛力、そして経済力の向上に寄与しなければ、これ意味がありませんので、しっかりと港湾への施策、進めていただきたいと思います。  終わります。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。  今日、港湾法の改正について賛成の立場で質問させていただきますので、よろしくお願いしたいと思います。  まず最初に、今回の法改正の背景にあるのは能登半島地震ということでございます。これまでも先生方からいろいろ御質問ありましたが、能登半島地震を通じて港湾とか港湾の施設にどのような課題が見えてきたのか、より具体的に、立法事実にこれなると思いますけれども、どういった課題認識を国として持ったのか、この点について、まずは冒頭伺いたいと思います。

稲田雅裕国土交通省港湾局長

○政府参考人(稲田雅裕君) お答え申し上げます。  能登半島地震の後の対応に当たりましては、緊急物資の輸送など被災地支援を行うために、港湾を拠点とした海上ルートの活用の重要性が改めて認識をされたところでございます。  他方、岸壁の背後に最大二メートルの沈下が生じた輪島港では、応急復旧のために必要な資材を十分確保するに当たっての課題が生じたところであります。  また、支援をする側の金沢港や伏木富山港などの能登半島地域以外の港におきましては、港湾管理者が支援船舶の寄港情報を入手できず、支援船舶の入港に支障が生じたということもございました。  その他、緊急物資の一時保管を行うスペースの確保の際、民間施設の活用が効果的であることも明らかになったところでございます。  こういった課題に対応するため、今般の港湾法改正案について提出させていただいたところでございます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。  そうした中で、今回、能登半島地震、四県で二十二の港湾が被災をしたというお話、先ほどもございました。これまで復旧に関わってこられた全ての皆様に、これまでの御努力、敬意を表したいというふうに思います。  その上で、復旧はどこまで進んできているのかということ、そして、今後の更なる復旧復興に向けて課題があるのであればどういった課題認識を政府として持っておられるのか、この点について中野大臣から御所見を伺いたいと思います。

中野洋昌公明党国土交通大臣

○国務大臣(中野洋昌君) 浜口委員にお答えを申し上げます。  能登半島港湾の復旧復興、進捗、そして今後の課題ということでございます。  能登半島地震では、能登半島地域にある十の港湾全てにおいて、岸壁の変位や破壊、岸壁の背後の沈下などの被害が発生をしたところであります。このうち、七つの港湾の一部施設におきましては、国土交通省が震災後直ちに応急復旧を行いまして支援船の入港を可能にするとともに、その後、地方自治体からの要請に基づく権限代行も含めまして復旧工事を実施をしているというところでございます。  これによりまして、漁業の拠点であります例えば輪島港におきましては昨年の七月から段階的に漁業の再開がなされるとともに、能登の観光の拠点であります和倉港におきましては、和倉温泉旅館の営業再開に向けまして、まさに護岸工事を本格化させているというところでございます。  今後の課題ということで、ほかのインフラ施設ですとか自治体の復旧工事も本格化をすることから、工事期間の集中による資機材や人材の不足や作業船の確保も課題になるというふうに考えておりまして、今、国、県、市で構成をします発注者調整会議等を通じまして、この発注の時期ですとか資機材の調達の時期が集中をしないように、関係者間で緊密に連携をしながら港湾施設の早期の復旧に取り組んでまいります。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。  発注者会議等でいろんな調整もしながらということですので、まだまだ復旧復興に向けた取組続けていかれると思いますので、是非連携取りながら対応していただきたいと思います。  続きまして、その港湾機能の維持、確保という観点からお伺いしたいと思いますが、例えば岸壁とかの耐震基準、これについてはどのような基準を国として設けているのかということと、あと、国として、日本全国、港湾たくさんありますけれども、そういった耐震基準についての把握がしっかりできているのかどうか、そして、この基準の見直し等も、いろんな環境変化も踏まえて見直しを行っているのかどうか、この辺りについて国としての見解を、これは局長、稲田局長の方からお答えいただきたいと思います。

稲田雅裕国土交通省港湾局長

○政府参考人(稲田雅裕君) お答え申し上げます。  港湾の施設の建設又は改良に際しましては、港湾法に定めている港湾の施設の技術上の基準、この基準の中に、いわゆる今御指摘ありました耐震基準なんかも含まれるんでありますが、この基準を適用することを義務付けておりますので、これをもって耐震性能は確保されるものというふうに考えてございます。  それで、この技術上の基準の中にあるいわゆる耐震基準でございますけど、最近ですと平成十九年に改正、最新の知見で改正をいたしております。こういった常に新しい知見を取り入れながら基準をリバイズして、それを順次適用していくというふうにしてございます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。  常にリバイズしながら、港の機能をしっかりと維持できる体制を整えていただきたいというふうに思います。  一方で、地球温暖化によって、ちょっと質問飛ばさせていただいて、地球温暖化によって海水面が上昇していくということが懸念されていますが、今後、将来にわたって、日本の沿岸地域、じゃ、どの程度の海水面の上昇を想定しているのかどうか。先ほど三ミリぐらい直近でも上がっているというお話ありましたが、長期にわたって見たときにどれぐらい上がっていくのか、そのときにどのような被害、影響があるというふうに国として想定しているのか、この点についてお伺いしたいと思います。

稲田雅裕国土交通省港湾局長

○政府参考人(稲田雅裕君) 先ほども申し上げましたが、国土交通省が行っている観測によりますと平均海面水位は実際に毎年約三ミリ上昇してございますので、百年ですと三十センチ上がるということでございます。台風も強大化して、波の高さもそれに応じて上がるということですので、そういったことを踏まえますと、今後、二〇四〇年には計画上の護岸高を一メートル程度引き上げる必要が生じるというふうに予測をされてございます。  近年、こうした気候変動を伴う海水面上昇を背景として、高潮、高波による被災も頻発化しております。例えば、平成三十年の台風第二十一号では、浸水によって大阪港で三日間、神戸港で二日間の港湾機能停止という事態となりました。令和元年の台風十五号では浸水で横浜港で四百八十三事業所が被災するなど、各地で被害は既に頻発していると、そういう状況であります。  こういった浸水施設の損壊、貨物の流出などによって港湾機能に大きな影響が生じることが懸念されているところであります。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。  具体的な数字で、よりこの海水面の上昇対策、しっかりやっていかないといけないなというのは改めて認識を深めることができました。ありがとうございます。  そうした中で、この港湾の保全に向けて官民で協働防護という計画や協議会がこれからつくられていくということになりますが、具体的にどういったメンバーでこの協働防護の計画を議論していくのか、また協議会を運営していくのかという点、さらには、この協働防護によってどういった効果、成果を期待をしているのか、この点について政府としての見解を伺いたいと思います。

高橋克法自由民主党国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣

○副大臣(高橋克法君) 御指摘の協働防護協議会につきましては、港湾管理者、協働防護に資する護岸のかさ上げ等の取組を行うことが見込まれる者、関係する地方公共団体、当該港湾の利用者、学識経験者、その他の当該港湾管理者が必要と認める者を構成員とすることを定めております。  この協議会の場を通じまして、関係者間の合意形成を促し、関係者間の連携と協働によって切れ目のない防護ラインを形成する協働防護の取組の促進、ひいては気候変動による海水面上昇等からの港湾の保全に資するものと考えております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 高橋副大臣、ありがとうございました。  そんな中で、中小の港湾管理者のやっぱり技術職の方が大幅に減っていると。二〇〇〇年当時は二千五百人の技術系職員がいらっしゃったんですけれども、直近、二〇二三年にはもう二千人を切っていると。二割以上技術系の職員の方が減っておられると。  これ、本当に大変な課題になってきているのではないかというふうに思いますが、こうした技術系の職員の方を増やしていくための対策、至急やっていく必要があるというふうに思っておりますが、今後、技術系職員の方の魅力を高める、あるいは処遇の改善とかいろんなアプローチが必要だと思いますが、技術系職員確保に向けて政府としてどのような取組を行っていくのか、この点についてお伺いしたいと思います。

高橋克法自由民主党国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣

○副大臣(高橋克法君) 技術職員不足への危機感につきましては、浜口委員と同じように我々も危機意識を持っております。そういう意味で、御質問、大変ありがとうございます。  全国百六十六の港湾管理者のうち、全体の六割に当たる百一の港湾管理者では技術職員が五名以下、中でも全体の一割に当たる二十二管理者では技術職員が不在となっており、委員御指摘のとおり、特に中小の港湾管理者の技術職員不足は深刻な状況と認識しています。このような状況に至った要因としては、人口減少や少子高齢化の進展、民間との競合などによる技術職員の採用難があると認識しております。  このため、国土交通省としては、港湾管理者における技術職員の確保に向けて様々な取組を進めております。例えば、就職を控えた高校生や大学生等に出前講座などを通じまして港湾分野が暮らしや地域を支えるやりがいのある仕事であることを啓発するなど取組を実施しています。また、子供の頃から港湾に関心を持ってもらえますように、地元小学、中学生を対象とした現場見学会なども開催しているところです。  非常に外科的に劇的な対応ということはできない、あくまでも地道に地道にという方法しかないのでございますが、何か良い方法がありましたら、是非とも浜口委員からも御提言を賜れればとお願いを申し上げたいと思います。  今後も、地道にこうした取組をやりまして、港湾管理者の技術職員の確保を図ってまいりたいと思っております。よろしくお願い申し上げます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 高橋副大臣、ありがとうございます。  現場系の技術者をどう確保していくのかというのは、本当に共通の課題です。それは、港湾だけじゃなくて、この前は道路関係も同じような質問をさせていただきましたが、また、自動車整備士という現場の整備士の方をいかに増やしていくのかというのもこの委員会でも度々問題提起させていただいておりますが、小さい頃から子供たちなんかにそういう現場に親しんでもらうとか仕事の大切さというのを知っていただく、あとは親御さんの意識も変わっていただかないといけないかなというふうに思いますので、いろんなアプローチあると思いますが、是非、地道な活動、まさに大事だというふうに思いますので、いろんな工夫やアイデアを出して対応していただきたいなというふうに思っております。  洋上風力について、最後一言だけ、意見だけ申し上げておきたいと思います。  洋上風力、これからのカーボンニュートラルにとって大変重要です。政府も、二〇四〇年代には四千五百万キロワットの洋上風力の発電を目指していこうと。その中で、やっぱり基地港湾すごく大事ですので、全国に七か所ですね。この委員会でも数年前に鹿島港に行ってきました。ブレードとかナセルを置くエリアとかがあって、やっぱり港がしっかりしないと洋上風力のこれからの進展にはつながっていかないというふうに思っておりますので、いろんな課題があって今回の法改正になっていると思いますが、是非その課題解決に向けて引き続き国土交通省始め関係者の皆さんで御努力いただくことをお願い申し上げて、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 大門です。  本改正案は必要な改正でございますし、賛成でございますし、既にもう様々議論がありまして、もうお聞きすることも余りないんですけれども、一点だけ確認したいのは、今、浜口先生からありましたが、技術職員の問題なんですけど、港湾の技術職員がゼロの自治体が二十二ですかね、全国で、あるということが衆議院でも明らかになっております。  そういうところはどうやって具体的に港湾の維持管理しているのかということで衆議院で我が党の議員が伺ったときに、つぶさには把握していないと、多分、民間のコンサルなんかの力を借りているんじゃないかと推察しているという御答弁があったんですけど、今後の施策考える上でも、推測とか、だろうではなくて、やっぱり自治体の技術職員ゼロのところが今現在どうやっているのかとか、やっぱり把握を国交省としてもしていただきたいというふうに思います。  これは要望でありますけど、大臣から一言お願いいたします。

中野洋昌公明党国土交通大臣

○国務大臣(中野洋昌君) 委員御指摘のとおり、全国百六十六の港湾管理者のうちの全体の約一割に当たる二十二管理者では技術職員が不在という状況でございます。  先日の衆議院の国土交通委員会での質疑を受けまして、改めて技術職員が不在となっている港湾管理者にヒアリングを行ったところでございます。港湾施設の日常点検等については事務職員が実施をし、工事が必要となった場合には、他部門の技術職員が対応したり、あるいは他部門の技術職員や民間のコンサルタントから助言をもらい事務職員が対応しているといった実態を把握したところでございます。  いずれにしましても、港湾管理者の技術職員が不足した状況を踏まえまして、今般、港湾管理者の要請に基づいて国が高度な技術等を要する工事を代行する制度等を創設をするということで、技術職員が不在の港湾管理者においても高度な技術を要する工事の必要が生じた場合に対応できるようにしてまいりますし、引き続き、港湾管理者の職員等も対象とした港湾施設の維持管理に関する研修の実施などにより、港湾管理者の職員の育成に取り組んでまいりたいと思います。  港湾の維持管理が適切に行われるように港湾管理者をしっかり支援してまいりたいと、このように考えております。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 よろしくお願いいたします。  残りの時間、国交省のマターではありますけど、ちょっと別の案件について取り上げさせていただきたいと思います。  お手元に資料を配りましたが、この間、住宅のリースバックに関するトラブルが増えて、急増しております。  資料の一枚目にその急増しているグラフがありますけれど、リースバックというのは、高齢者の方が住宅を売って現金を手に入れて、老後の生活費とかにするわけですね。売った後もそこに家賃を払えば住んでいいよというのがリースバック形式ですね。リバースモーゲージというのは、住んでいる住宅を担保にして金融機関からお金を借りると。それで生活費に充てていって、所有権は移らないわけですよね。で、お亡くなりになるとかいうときに借りたところに住宅が移るというふうなのがリバースモーゲージなんですが、このリースバックというのは様々なトラブルが起きておりまして、枠の中に書いてございますが、要するに売却額が、売ったのが安過ぎて、家賃が高過ぎると。で、売った額と家賃の支払額が、全体で計算すると、もう数年でマイナスになるというんですね。  このリースバック利用されるのは高齢者の方多いわけですから、不動産業者の方はメリットばかり説明するので契約しちゃうと。後から損したというような類のトラブルが急増しているということなんですね。  で、今日ちょっと取り上げたいのは、二枚目なんですけど、更に問題は、このリースバックを悪用した、もうほぼ詐欺じゃないかと、ここまで来ると犯罪じゃないかという事例で、被害者弁護団も立ち上がっているものです。  その弁護団から仕組みを図解にしてもらったものを資料にしてございますけれど、典型的な例なんですけど、これX社としておりますが、具体的に言いますと、六本木の一等地、有名なタワービルの十六階に堂々と構えている、国交大臣許可、宅地建物取引業者免許取っている、全日本不動産協会にも所属している、そういう企業ですが、この一年だけでその企業関係の相談が弁護団に六件も来ていると。潜在的な被害を考えますと、相当もっとあるんではないかと思います。  手口といいますか、やり方なんですけど、まず被害者女性、この方は都内の方ですが、あらかじめ何かリストを持っているんじゃないかと思うんですよね。高齢で女性、おばあちゃんが多いんですよね、で、独り暮らしと。認知症などの疑いがあるとかそういう方を、何かよく分かりませんが、もうリストが流れているんですね。恐らく不動産管理会社から個人情報が漏れているんだと思いますが、そういうのをターゲットを絞って、そこに入り込むときは管理会社の人間ですとかいろんなこと言って、とにかく上がり込んで、数時間にわたって座り込んで、契約までさせちゃうんですね。大体おばあちゃん、ちょっと半分認知症とかですので、よく分からないうちに契約させられると。  この例でいきますと、自宅は一千万円で売らされて、実は二千五百万円相当の相場だったんですけれども、一千万ぐらいで買い取られるわけですね。その会社は、六本木のその会社は、買ったと同時に賃貸契約をおばあちゃんと結ぶわけですね。毎月九万円の家賃払っていれば引き続き住んでいいですよと。よく分からないんですよね、御本人は、何が起きたか。ただ住んでいるだけなんですよね。その間に、その会社は転売するわけです。すぐ転売するわけですね。で、一千五百万ぐらいの利益を得るわけです、得るわけですね。そのおばあちゃんの、何が起こったかよく分からないで、ただ住んでいるだけなんですね。そうすると、家賃払わなきゃいけないという自覚もないわけなんですね。そうすると、家賃は滞納になって、転売先の会社から出ていってくれと、滞納で出ていってくれということで明渡し請求されて自宅を取られて、もう身ぐるみ剥がされるということが、実際にこれが起きているわけでございます。  こういう事例がこの弁護団の、この会社だけでも六件来ているということで、実は調べてみると、ネット上もこの会社は相当強引な勧誘をやっているというのがいろいろ出ております。大臣許可ということをうたっておりますので、国交省としても、資料はいつでもお渡ししますので、調べられたらどうかと思いますけど、今日申し上げたいのは、同時に、この六本木の会社だけではなく、同じノウハウで他県で、ほかの県でも被害が生まれております。  私、ジャパンライフなど悪徳商法をずっと取り上げさせてもらってきましたけれど、このリースバックを悪用した詐欺商法というのは金額が大きいんですよね。ジャパンライフなんかは一件何十万とか何百万ぐらいですね、相当取られてもですね。もちろん全財産つぎ込んだりもあるんですけど、これはいきなり一千万、二千万、三千万が奪われるという大変な問題で、これから恐らく、多分、今日、国会で取り上げるのは初めてだと思うんですけど、大問題になって表面化していくんではないかと思っておりますし、実はこれは、私の経験からいっても、国交省だけで何とかできるとか、消費者庁の消費者契約だけで何とかできるとか、あるいは警察庁が事前にいろいろできるとか、それぞれだけでは済まない、相当全体で取り組まなきゃいけない大きな問題で、特に高齢者をターゲットにしているということでは被害がどんどんどんどん今現在も広がっているんじゃないかと思います。  そういう点でいえば、国交省としてすぐ何とかということじゃないんですけど、特にこのリースバックという形が悪用されておりますので、国交省としても、ちょっとこういう問題について注意をいただいて、ちょっと何ができるのか分かりませんけど、まずちょっと注意をいただきたいと。今日初めての問題提起だと思うんですけど、いかがでしょうか。

楠田幹人国土交通省住宅局長

○政府参考人(楠田幹人君) お答えを申し上げます。  御指摘のリースバックについてでございますが、高齢者世帯を中心に、住み替えでありますとか老後の一時的な資金の確保などを目的といたしまして、一定程度活用されているというふうに認識をしております。  一方で、御指摘のとおり、リースバックを活用した不動産取引に対する認知度、まだ高くないということもございますし、持家の売買契約と賃貸借契約を組み合わせるという特殊な契約であるといったこともございます。消費者が内容を十分に理解しないまま契約をしてトラブルとなるケースなどが見られるというふうに考えておりまして、国民生活センターに寄せられております相談件数も増加傾向にあるというふうに承知をしております。  このため、健全なリースバックというものが普及をいたしますように、リースバックの適切な利用方法でありますとか検討時の留意点などをまとめたガイドブックを令和四年に作成をいたしております。その周知に努めているところでございます。  引き続き、国民生活センターを始め関係機関と緊密に連携をいたしまして、状況もしっかりと注視をしながら、適切な対応を取り組んでまいりたいというふうに考えております。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 このリースバックそのものが何かちょっといろいろ危ないなと思うんですけれど、リースバックというのは、やっぱり資金需要、何かに困って現金が要るという方が活用されることですよね、普通はね。まあ高齢者以外もあるかも分かりませんね。したがって、資金需要もないのにこうやって入り込んでいって売らせて、押し買いというんですよね、押売じゃなくて、押しかけて売らせるんですね。押し買いという、これは本当に悪質な場合なんですけど、ただ、リースバックそのものにもいろいろまだちょっと注意しなきゃいけない点、仕組みもあると思うので、その点も含めて検討していっていただきたいと思います。  あともう一つ、この問題、特に、具体的に言うとこの六本木の会社、こういう人たちはノウハウを引き継ぐんですよね。ここの社員で働いているとしますよね。こういうノウハウを持って、別の会社を自分で立ち上げて、また同じことやるわけですね、こういう人たちというのはね。  そういう点でいきますと、まず、この非常に問題になっている、弁護団も取り上げているような会社について、御答弁は結構ですので、やっぱり注意してもらって、これ調べていくと、実はもう一つ被害の相談がある会社が元その会社の人間だったりするわけですよね。大体この悪徳商法はみんなそうなんですけど、そういう点もありますので、答弁求めませんけれど、何といいますか、国交大臣認可の業者がやっているということもありますので、引き続き注意をしていっていただきたいと、今日はここだけ申し上げて終わりたいと思います。  ありがとうございました。

木村英子れいわ新選組

○木村英子君 れいわ新選組の木村英子です。  本日は、港湾法改正案における港湾管理者の技術職員不足について質問します。  今回の改正案では、震災などが起きた場合の事前の対策として、地方自治体などの要請があった場合には国が港の工事を代行する制度を創設することとなっています。しかし、工事を代行する制度をつくっても、技術職員不足の根本的な解決にはなりません。  資料一を御覧ください。  総務省の資料では、多くの地方公共団体において、技術職が確保できないことによりインフラの整備、維持管理等や災害対応などに影響が及び得るとの指摘がされています。  実際に、資料二のとおり、港湾施設の老朽化が進行する中で、陥没や破損といった事故が近年多発している状況です。  また、資料三を御覧ください。  技術職員の人手不足については、早稲田大学の稲継教授が、民間企業に比べて公務員試験の時期が遅い上、給料も低いことが背景にあると指摘しており、また、技術系と事務系が同じ給料になっていることが多いが、技術系の職員の給料を上げるなど対策が必要だとも指摘しています。  このように、人手不足により港湾管理者の技術職員の確保が困難な状況において、国交省としてどのような対策を講じていくのか、お考えをお聞かせください。

稲田雅裕国土交通省港湾局長

○政府参考人(稲田雅裕君) お答え申し上げます。  港湾管理者の技術職員の数はこの二十年間で二割以上減少するなど、委員御指摘のとおり、港湾管理者の技術職員不足は深刻な課題であると認識をしてございます。  このため、国土交通省では、技術職員の確保に向けて、将来を担う学生等を対象に、以前より実施している出前講座などを通じ、港湾分野が暮らしや地域を支えるやりがいのある仕事である旨の啓発を行ってきてございます。また、現場見学会の開催など、港湾管理者と連携をした採用活動の強化にも取り組んできているところでございます。  さらに、港湾管理者の技術職員等も対象とした港湾施設の設計や施工に関する研修を実施し、専門知識を有する港湾管理者の技術職員の育成にも取り組んでまいりました。  こういった取組を含め、港湾管理者における技術職員の確保に向けた取組を進めてまいりたいと考えてございます。

木村英子れいわ新選組

○木村英子君 いつ起こるか分からない災害時などに対応するためにも、根本的な技術職員の人員不足解消に向けて、具体的な施策が喫緊な課題であると思います。  今答弁にあった出前講座については二十年以上前から行われているにもかかわらず、現在技術職員が減っており、人手不足を解消するには出前講座や研修だけでは不十分であると考えます。  ですから、国交省は、人手不足の原因を調査するとともに、公務員試験の時期や給料の改善など、技術職員を増やしていくための抜本的な見直しと対策を早急に進めるべきだと思います。  次に、今回の改正案に盛り込まれている洋上風力発電の導入促進については、原発に頼らず、自然エネルギーを基盤とした社会に転換していくためにも、洋上風力発電を進めていくことについては基本的には賛成です。  しかし、資料四のとおり、洋上風力については、海外では海岸から数十キロ以上離れたところに設置している国が多いのに比べて、日本は海岸から僅か十キロ以内のところに設置する計画となっており、騒音などによる健康被害や環境への影響などの問題点が指摘されています。  また、資料五では、洋上風力発電事業に関する住民説明会が山形県遊佐町で開かれ、参加者からは、建設予定海域の岸からの距離は二キロから五キロで、十メガワットを超える大型風車としては世界では例のない近さ、低周波騒音などによる不眠などの健康被害が予測されるという意見のほか、日本海側の大地震、津波などへの対応や、冬の荒天で何日も船が出せない場合に風車の故障への対応はどうするのかなど、騒音による健康被害への懸念や、地震、津波の対応などへの不安の声が上がっています。  このように各地で住民から騒音や健康被害に対する不安の声が上がっているにもかかわらず、国は風車騒音については指針しか示しておらず、明確な基準はありません。  そもそも、二〇一七年に環境省が出した風力発電施設から発生する騒音に関する指針は、風車騒音とは直接関係のない四十年以上前の論文を基に作られており、最新の知見が全く踏まえられていないとも指摘されています。  また、資料六のとおり、騒音被害に詳しい北海道大学の田鎖助教によると、北海道内五か所の洋上風力発電の騒音による沿岸住民の健康被害をシミュレーションしたところ、不眠症リスクが上昇する範囲に約二万五千人が居住し、推定有病数は約六百人だったとの結果が出されています。  そもそも知見が確立していないのに、海岸や陸地に近い距離に風車を設置してしまったら、健康被害が出てしまう可能性が高いと思います。風車騒音などの健康被害を防ぐためにも、収集した知見や最新の調査研究を踏まえて、風車騒音について基準を早急に作るべきだと思いますが、いかがでしょうか。

伯野春彦環境省大臣官房審議官

○政府参考人(伯野春彦君) お答えいたします。  風力発電施設の設置に当たりましては、騒音による生活環境への影響を未然に防止することは重要な課題であると認識しております。  一方で、騒音の聞こえ方は、風力発電施設からの距離だけではなく、その地域の地形、土地利用の状況等により影響されることから、環境省が平成二十九年に策定した風力発電施設から発生する騒音に関する指針におきましては、このような風車騒音の特性を踏まえ、地域の実情に応じた具体的な対策の実施等に資するよう、風車騒音の大きさに関する指針値を設定しております。この指針は、専門家による査読を経た論文など、策定時点の最新の国内外の科学的知見を踏まえて策定したものでございます。  環境省としては、その後も継続的に国内外の科学的知見の収集を行っており、引き続き風車騒音について知見の収集に努めてまいります。  なお、一定規模以上の風力発電事業の実施に当たりましては、環境影響評価法に基づきまして、騒音を含めた環境への影響について適切に調査、予測、評価を行い、その影響を回避、低減する措置をとることを求めております。環境省といたしましても、事業者が適切な環境保全措置を講じるよう環境大臣意見を述べているところでございます。  今後とも、関係省庁や地方自治体とも連携し、風力発電施設に係る騒音による生活環境への影響の未然防止に取り組んでまいりたいと考えております。

木村英子れいわ新選組

○木村英子君 洋上風力を建てた後で健康被害が起きてからでは取り返しが付きませんから、海外の事例を踏まえ、設置する場所、そして距離について、健康被害が起きないように基準を作ることを検討していただきたいと思います。  次、騒音に関する基準がない中で、周辺住民の健康被害の懸念を払拭するためにも、洋上風力発電事業の決定までの過程において住民が参画することが不可欠だと思っています。  現在、洋上風力発電事業を実施するに当たっては、再エネ海域利用法に基づき、経済産業大臣や国交大臣、知事や市町村長などの首長が参加した法定協議会が設置されています。この法定協議会には、漁業者などの利害関係者の中で国土交通大臣及び関係都道府県知事が必要と認める者は構成員となることが定められています。  しかし、石狩市沖の洋上風力建設については、地元の環境団体が騒音による健康被害や環境への影響を懸念し、法定協議会への参加を求めているところですが、いまだに認められておりません。  全国の風車建設予定地でも、不安や懸念を抱えている住民団体が協議会に参画できる事例はほとんどなく、その声は無視されている状況にあります。住民の方にとっては、住み慣れた町で洋上風力の健康被害が起きた場合には生活が壊されてしまいます。健康被害が起きてからでは遅いですから、事前に住民との協議の場を設け、合意を得ておくことが重要です。  ですから、洋上風力発電から影響を受けてしまう住民の方の声を取り入れていくためにも、検討段階から法定協議会への住民の参画を保障するべきだと思いますが、国交大臣のお考えをお聞かせください。

中野洋昌公明党国土交通大臣

○国務大臣(中野洋昌君) 木村委員にお答えを申し上げます。  再エネ海域利用法におきましては、促進区域の指定及び洋上風力発電事業の実施に関しまして必要な協議を行うための協議会を組織できることが規定をされております。その構成員は、国、都道府県知事、市町村長のほか、関係漁業者の組織する団体やその他の国及び関係都道府県知事が必要と認める者とされているところであります。  都道府県知事や市町村長につきましては、それぞれ地域を代表をして参画いただいているものと承知をしております。その際、地域の中でどのように意見集約を行うかは地域の実情を把握している地方自治体の意向に基づき検討がなされるべきものであり、地方自治の観点からも地方自治体に委ねられているというふうに考えております。  洋上風力発電は長期にわたって実施をされる事業でありまして、地域の理解が重要であります。国土交通省としても、引き続き、関係省庁や地方自治体と緊密に連携をしまして、地域の声がしっかりと反映されるように取り組んでまいりたいと考えております。

木村英子れいわ新選組

○木村英子君 市民団体の参画を自治体に任せてしまっている国交省の対応には納得しかねますので、今後もこの問題を注視していきたいと思います。  以上で質問を終わります。

小西洋之立憲民主・社民・無所属

○委員長(小西洋之君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  港湾法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

小西洋之立憲民主・社民・無所属

○委員長(小西洋之君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、森屋君から発言を求められておりますので、これを許します。森屋隆君。

森屋隆立憲民主・社民・無所属

○森屋隆君 私は、ただいま可決されました港湾法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主・社民・無所属、公明党、日本維新の会、国民民主党・新緑風会及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     港湾法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。  一 気候変動に伴う災害から港湾機能を確保するための対策については、日本沿岸の平均海面水位が二十一世紀の間、上昇し続けることが予測されていることを踏まえ、長期的な視点で取り組むこと。  二 協働防護計画に基づく最適化事業を円滑に推進するために、民間事業者に対する税制支援のみならず、協働防護協議会に対し、ガイドラインの作成、知見やノウハウの提供、人材支援といったソフト面での支援や助言を十分に行うこと。また、協働防護計画の作成に当たり、港湾管理者の組織体制や人材育成等の充実のための支援を強化すること。  三 協働防護計画の作成に当たっては、政策決定を優先するのではなく、民間事業者が無理なく参加できるような計画となるよう港湾管理者に対し促すこと。また、計画の検討に際しては、港湾管理者に対し、港湾施設を所有する民間事業者からの意見を十分聴いて、その趣旨を最大限尊重するとともに、特に中小事業者の置かれた厳しい経営環境や所有する港湾施設の現状等について、十分配慮するよう求めること。  四 協働防護の主要関係者として、協働防護協議会への港湾労働者の代表の参画を確実に働きかけること。  五 港湾管理者における技術職員不足に対しては、国による港湾工事の代行措置の実施と併せ、技術系職員の意見・要望をしっかり把握した上で、その確保・育成及び定着のための施策に努めるとともに、賃金、労働災害防止等の労働環境の改善が図られるようにすること。  六 港湾施設の老朽化の進行に対し、港湾管理者の人員・予算の不足により港湾施設の維持管理が不十分となることがないよう、人員・予算の確保に努めるとともに、港湾施設の点検の効率化や適切なメンテナンス体制の在り方を検討し、持続可能な維持管理体制を実現すること。また、港湾施設の点検・整備におけるデジタル技術の導入を促進し、作業の効率化に向けた環境整備を図ること。  七 海洋再生可能エネルギー発電は、日本全体のカーボンニュートラルの実現に向け、重要な役割を担うことから、その推進のため基地港湾としての機能を最大限発揮できるよう万全を期するとともに、海洋再生可能エネルギー発電設備等取扱埠頭の一時的な利用については、長期かつ広範囲に埠頭の占用を伴う場合もあることから、埠頭の貸付けに当たっては一般の利用者の利便を妨げることがないよう十分留意すること。  八 災害発生時に港湾施設の復旧作業に従事する人員の確保策の実効性について十分に検討を行うこと。特に、発災時は復旧作業に従事する者も被災者であるという視点に立ち、これらの者が無理なく復旧作業に従事できる体制の構築と、必要な環境の整備を図ること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

小西洋之立憲民主・社民・無所属

○委員長(小西洋之君) ただいま森屋君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

小西洋之立憲民主・社民・無所属

○委員長(小西洋之君) 多数と認めます。よって、森屋君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、中野国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。中野国土交通大臣。

中野洋昌公明党国土交通大臣

○国務大臣(中野洋昌君) 港湾法等の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま可決されましたことに深く感謝申し上げます。  今後、本法の施行に当たりましては、審議における委員各位の御意見や、ただいまの附帯決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。  ここに、委員長を始め理事の皆様方、また委員の皆様方の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表します。  誠にありがとうございました。

小西洋之立憲民主・社民・無所属

○委員長(小西洋之君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小西洋之立憲民主・社民・無所属

○委員長(小西洋之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十三分散会

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