国土交通委員会 第5号
- 発言数
- 8 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2025/03/25
会議録
○委員長(小西洋之君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、天畠大輔君及び杉尾秀哉君が委員を辞任され、その補欠として木村英子君及び奥村政佳君が選任されました。 ─────────────
○委員長(小西洋之君) 半島振興法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、提出者衆議院国土交通委員長井上貴博君から趣旨説明を聴取いたします。井上衆議院国土交通委員長。
○衆議院議員(井上貴博君) ただいま議題となりました半島振興法の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨を御説明申し上げます。 半島地域は、三方を海に囲まれ、幹線交通体系から遠く離れ、平地に恵まれず、水資源が乏しいなど国土資源の利用の面における制約から、産業基盤、交通基盤等の整備の面で他の地域に比較して低位にあります。こうしたことから、半島地域の振興を図るため、昭和六十年六月、半島振興法が衆議院建設委員長提案により時限立法として制定され、四度の改正を経て、現在四十年が経過しようとしております。 この間、本法に基づき二十三の地域が半島振興対策実施地域に指定され、半島振興計画に基づく各種の施策が講じられてきたことにより、道路等の基盤整備が進展するなど、一定の成果を上げてまいりました。 その一方で、半島地域は、全国平均を上回るペースで人口減少及び高齢化が進行しており、産業基盤及び生活環境の整備等における格差も依然として残っております。 また、令和六年能登半島地震では、地震の揺れや津波における被害に加え、代替ルートが少ない山がちな半島の先という特性から甚大な被害が発生し、半島防災の重要性を痛感させる惨禍となりました。 半島地域は、我が国及び国民の利益の保護及び増進に多様かつ重要な役割を担っており、その役割が十分に発揮されますよう、地理的及び自然的特性を生かし、魅力の増進を図っていく必要があります。 本案は、このような昨今における半島地域の社会経済情勢に鑑み、引き続き半島地域の振興を図り、半島防災の推進及び地方創生に資するため、所要の改正を行おうとするもので、その主な内容は次のとおりであります。 第一に、目的規定において、半島地域が担っている重要な役割として自然環境及び良好な景観の保全並びに多様な再生可能エネルギーの導入及び活用を追加すること、また、地域における創意工夫を生かすこと並びに半島振興のための連携及び協力の対象として半島地域の継続的な関係を有する半島地域外の人材を含むことを明記し、半島振興法の目的として半島防災及び地方創生を追加することとしております。 第二に、基本理念として、半島振興が、地方創生、地域の特性を生かした魅力の増進及び半島防災の三つの観点を踏まえて行わなければならないこととし、国及び都道府県の責務として、基本理念にのっとり施策を講じるべき旨を明らかにしております。 第三に、新たに国が半島振興法基本方針を定めることとするとともに、都道府県の半島振興計画についても作成の努力義務化及び記載事項の充実を図ることとしております。 第四に、半島振興対策実施地域に係る国及び地方公共団体の配慮規定を拡充し、交通の確保、デジタル社会の形成に資する情報の流通の円滑化、医療の確保、障害福祉サービス等の確保、児童の福祉の増進、教育の充実、自然環境の保全及び再生、再生可能エネルギーの利用の推進、移住等の促進、半島防災の推進及び実効性の確保、感染症が発生した場合における生活に必要な物資の確保、小規模な集落への配慮等について規定することとしております。 第五に、半島振興に係る体制の整備を図るため、地方公共団体等の半島振興に携わる関係者が協議会を組織することができることとするほか、半島振興基本方針及び半島振興計画に係る主務大臣として内閣総理大臣を追加することとしております。 第六に、法律の有効期限を令和十七年三月三十一日まで十年間延長することとしております。 以上が、本案の趣旨であります。 何とぞ速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(小西洋之君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○木村英子君 れいわ新選組の木村英子です。 会派を代表して、半島振興法改正案に反対の立場から討論いたします。 本改正案は、能登半島地震の教訓を踏まえ、半島振興の推進に向けた改正の中に、障害福祉サービスの充実や半島防災の推進が盛り込まれました。 しかし、地震が頻発している昨今において、他者の支援がなければ逃げられない障害者や高齢者にとって、災害などの有事の際には常に取り残されるのではないかという不安を抱えている人が多くいます。 二〇一一年の東日本大震災では、福島原発は最大五・七メートルの津波が想定されていましたが、実際には約十三メートルの津波が発生し、三つの原子炉が同時にメルトダウンを起こし、震災による被害を更に拡大させました。また、原発による放射能汚染の被害は周辺地域にとどまらず、住民はいまだに生まれ育った故郷に戻りたくても帰れない人がたくさんいます。 事故当時、福島県大熊町の双葉病院では、病気や障害のある入院患者が病院に取り残され、多数の方が亡くなりました。災害弱者に対する避難や防災対策が何も取られていなかったことがこのような悲惨な事態を招いた原因であったと考えます。 地震や津波は天災ですから予測はできません。しかし、原発の事故は人災であることは明らかですから、大惨事を防ぐためにも避難計画などの原子力防災体制の抜本的な見直しが必要だと考えます。原子力発電所のある地域においては、いつ起こるか分からない自然災害に加え、原発事故による複合災害が起こることで、住民の命が更に危険な状況に置かれてしまいます。 ですから、れいわ新選組は、原子力防災を改正案に明記することを訴え、具体的な条文案をワーキングチームにて提出いたしましたが、取り入れてはもらえませんでした。 一瞬にして人々の命と生活を奪ってしまう原発事故に対する防災対策を条文に取り入れてもらえない本法案には反対いたします。 以上で討論を終わります。
○委員長(小西洋之君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 半島振興法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(小西洋之君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小西洋之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時六分散会