行政監視委員会 第2号
- 発言数
- 153 件
- 登壇者
- 40 名
- 会派数
- 10
- 開催日
- 2025/04/14
会議録
○委員長(福島みずほ君) ただいまから行政監視委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十一日までに、高橋次郎さん、梶原大介さん、神谷政幸さん、山本啓介さん及び河野義博さんが委員を辞任され、その補欠として朝日健太郎さん、秋野公造さん、伊藤孝江さん、古庄玄知さん及び田中昌史さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(福島みずほ君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が六名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(福島みずほ君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に小川克巳さん、宮崎雅夫さん、石垣のりこさん、鬼木誠さん、石井苗子さん及び倉林明子さんを指名いたします。 ─────────────
○委員長(福島みずほ君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官河合宏一さん外二十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(福島みずほ君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(福島みずほ君) 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を議題といたします。 まず、行政評価等プログラムに関する件、政策評価の現状等に関する件及び行政評価・監視活動実績の概要に関する件について、総務省から説明を聴取いたします。村上総務大臣。
○国務大臣(村上誠一郎君) 本委員会におかれましては、総務省の行政評価機能を御活用いただきつつ、行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を精力的に行っておられることに対し、深く敬意を表します。 それでは、昨年四月八日の本委員会に対する御報告以降に公表した案件について御説明申し上げます。 初めに、「令和五年度政策評価等の実施状況及びこれらの結果の政策への反映状況に関する報告」について御説明いたします。本件は、昨年六月四日に国会に提出し、六月二十一日に参議院本会議において報告したものです。 令和五年度は、政府全体で二千五百四件の政策評価が実施され、その結果が政策の改善、見直しに反映されております。 次に、各府省の行政運営の改善に関する調査の結果につきまして、「社会的養護に関する調査」など七件について、それぞれ関係府省に勧告等を行いました。 次に、行政評価局の毎年度の業務運営方針を定めた行政評価等プログラムを本年三月に決定の上、公表いたしました。 総務省の活動が本委員会の調査に一層資するよう、今後とも真摯に取り組んでまいります。 委員長、理事、委員の先生方におかれましては、よろしく御指導を賜りますようお願い申し上げます。 詳細につきましては、行政評価局長から説明させます。
○委員長(福島みずほ君) 次に、補足説明を聴取いたします。菅原行政評価局長。
○政府参考人(菅原希君) それでは、詳細を御説明いたします。お手元の「「政策評価等の実施状況及びこれらの結果の政策への反映状況に関する報告」等の概要について」と題した資料を御覧ください。 初めに、「令和五年度政策評価等の実施状況及びこれらの結果の政策への反映状況に関する報告」について御説明いたします。 資料の一ページから四ページを御覧ください。 令和五年三月の政策評価制度の運用見直しを踏まえ、各府省における政策効果の把握、分析の取組を後押しするため、効果的な政策立案・改善に向けた政策評価のガイドラインを昨年三月に策定しました。今後も、各府省における政策立案、改善の取組状況を踏まえ、継続的に改定してまいります。 また、租税特別措置等及び規制の政策評価が適切に実施されているかを点検いたしました。 なお、各府省においても、令和五年度は二千五百四件の政策評価が実施され、その結果は、法令改正、税制改正要望、事業の採択、予算要求等に反映されております。 次に、前回の御報告後に公表した七件の行政運営改善調査について御説明いたします。 資料の五ページを御覧ください。 昨年六月に公表した「社会的養護に関する調査」は、里親委託のより一層の推進に資するため、児童の里親への委託状況や、児童相談所による里親への支援状況などを調査したものです。 その結果に基づき、里親の受入れ希望の幅を広げるためのショートステイ等の活用や、保育所への入所の優先利用の徹底などをこども家庭庁に勧告いたしました。 資料の六ページを御覧ください。 昨年六月に公表した「ため池の防災減災対策に関する調査」は、決壊により被害を及ぼすおそれのあるため池の防災・減災対策の着実な実施に資するため、地方公共団体による取組状況などを調査したものです。 その結果に基づき、防災重点農業用ため池の指定漏れの確認の促進や、劣化による決壊の危険性の評価結果等の公表の在り方の検討などを農林水産省に通知しました。 資料の七ページを御覧ください。 昨年八月に公表した「「ごみ屋敷」対策に関する調査」は、いわゆるごみ屋敷及びその周辺地域の生活環境の改善に資するため、ごみ屋敷事案の実態や市区町村の対応状況などを調査したものです。 その結果に基づき、市区町村における多様なアプローチを組み合わせた部局横断的な対応を可能とする観点から、健康面、経済面で課題を抱える居住者に対し活用可能な支援方策などの必要な情報を関係省庁が連携して提供することを環境省、厚生労働省等に通知しました。 資料の八ページを御覧ください。 昨年八月に公表した「地域における住民の防災意識の向上(災害教訓の伝承)に関する調査」は、災害教訓の伝承活動への支援方策の検討に資するため、住民の災害教訓の伝承活動の実施状況や市町村による支援状況などを調査したものです。 その結果に基づき、市町村の参考となり得る様々な支援例や自然災害伝承碑の活用例を内閣府及び国土交通省に提供しました。 資料の九ページを御覧ください。 本年三月に公表した「民生委員・児童委員による証明事務に関する調査」は、民生委員、住民双方の負担軽減に資するため、国の法令、通知等に基づく証明事務の実施状況などを調査したものです。 その結果に基づき、他の公的書類等で事実確認が可能であるものについて民生委員による証明事務を廃止することなどをこども家庭庁、法務省及び厚生労働省に通知しました。 資料の十ページを御覧ください。 本年三月に公表した「倒木による停電予防のための樹木の事前伐採に関する調査」は、自然災害の発生に伴う停電予防対策に資するため、一般送配電事業者と地方公共団体との情報共有の状況、事前伐採に係る事務分担、費用負担の状況などを調査したものです。 その結果に基づき、事前伐採の必要性の検討に資する具体的な情報を地方公共団体に提供するよう一般送配電事業者に促すことなどを経済産業省に通知しました。 資料の十一ページを御覧ください。 本年三月に公表した「住宅確保要配慮者への居住支援に関する調査」は、低額所得者、高齢者等の住宅確保要配慮者に対する居住支援の円滑な実施に資するため、市区町村における取組状況などを調査したものです。 その結果に基づき、市区町村の各部局が連携して実施することが期待される取組を提示することや、居住支援法人に関する情報を市区町村に提供するよう都道府県に促すことなどを国土交通省及び厚生労働省に通知しました。 次に、令和七年度行政評価等プログラムについて御説明いたします。 資料の十二ページを御覧ください。 令和七年度におきましては、政策評価について、各府省が直面する課題、悩みに応じて、各府省の取組を伴走型で支援するとともに、各府省のニーズを踏まえた実証的共同研究の実施や学術論文等の収集、提供等を通じ、EBPMの実践や人材育成を支援すること、行政運営改善調査について、人口減少や少子高齢化への対応、共生社会の構築、国民の安全、安心の確保などに着目して調査テーマを選定するとともに、各府省所管業務のDXに資する調査を実施し、政府全体のDXに貢献すること、行政相談について、今後の災害における被災者支援に万全を期するため、平時から地方公共団体との連携を強化するとともに、国民の利便性向上、地方公共団体職員の負担軽減に資するよう、国・地方共通相談チャットボットの搭載分野の拡充や機能の改善を行うことなどに取り組みます。 御説明は以上でございます。本委員会の御審議に総務省の行政評価機能が一層御活用いただけるよう今後とも取り組んでまいりますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。
○委員長(福島みずほ君) 以上で説明の聴取は終わりました。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○上月良祐君 自民党の茨城県選出の上月良祐でございます。 本日は質問の機会をいただきまして、本当にありがとうございます。 公的な需要、中でも官公需の発注について質問させていただきたいと思います。 資料の方の冒頭の一ページを御覧いただきたいと思います。 これは実質賃金、名目と実質賃金の状況を示したものでございます。赤い方が実質でありまして、対前年マイナスがずうっと続いていたわけです。しかし、二〇二三年の一月からは基本的に右肩上がりの形にはなっていまして、昨年の六、七月、そして最後、十一月と十二月はプラスになりました。 このままプラスが続けばいいなと願いたい気持ちだったんですが、一月は実際には大変大きな下落、マイナス二・八%でありました。速報値はマイナス一・八で、これでも大きいなと思ったんですが、確定値になりましたらマイナス二・八ということで大変大きなマイナスになっております。そして、二月も速報値でマイナス一・二でございますので、大変大きな下落で危機的な状況だと私は感じております。 しかし、これはあくまで平均的な姿であります。絶対値的に見ましても、これ率なんですけれども、絶対値的に見ても、世帯別でいうと、今百万から三百万の世帯の層が最も多いわけでありまして、困窮世帯あるいはシングルマザーの世帯などでは賃金が上がりにくい労働形態であったりします。非正規であったりして、弱い立場の方々にしわ寄せが来ることが多いわけでありまして、更に深刻な状況になっている。これはあくまで平均値ですので、そのことを大変危惧をいたしております。 そして、公的需要の重要性について言いたいんですが、次のページ御覧いただきたいと思います。 これは都道府県GDPに占める公的需要の割合であります。一番高いトップの高知県四二・四%から最も低い東京都九・五%まで、かなり都道府県ごとに見ると公的需要への依存度というのは大きな違いがあります。 茨城、私がいる茨城は下から五番目、一七・四%なんです。これは全体的に見ると大変低く見えるんですけど、私が現場を回っておりまして中小企業の皆さんの声を聞いている実感で言わせていただくと、実際にはもう相当程度公的需要に依存しているという面が大きいというのが大変私の実感、強い実感であります。 そうすると、依存度が高い県のグループなどはほぼ公的需要、官公需頼みではないかという感じではないかというふうに感じております。 これ、衆の経産委員会で先日、武藤大臣がこの件について問われたときに、まず隗より始めろであるというふうに御答弁をされていました。経産省を始め各省で関係の業界にはかなり強く価格転嫁の要請もしていただいているんですね。公取もしっかり指導もやっていただいておりますので、大企業を中心に、民間にはかなり働きかけ強く浸透し始めているというふうに思います。 一方で、もう一つの大きな柱である官公需については、私は正直十分な取組が全く行われていない、全く足りていないというふうに強く実感をいたしておりまして、この問題はもう十数年取り組んできております。デフレの中ではなかなか分かっていただけなかったんですが、賃上げと価格転嫁というのがアジェンダになり、人口に膾炙するようになって、ようやく官公需の発注の重要性も皆さんに分かっていただけるようになってきているというふうに思います。 これらのデータを併せ見て、官公需の発注の是正というのは待ったなしなんだということを改めて強く申し上げたいと思うんですが、政府のお考え、決意、お願いしたいと思います。
○大臣政務官(西野太亮君) まず、上月委員におかれましては、自民党PTの事務局長として官公需の価格転嫁について熱心な議論をリードしていただいておりますことを心から敬意を申し上げたいと思います。 実は先ほど、上京する際に馬場成志先生と同じ飛行機でして、馬場先生から、上月先生はミスター官公需だというようなお話も伺いました。本当、それほど熱心な御議論をいただいていることを改めて感謝申し上げたいというふうに思います。我々も委員と問題意識を共有しておりまして、委員の問題意識に沿ってしっかり対応していかなくちゃいけないというふうに思っております。 その上でお答え申し上げますと、まず、今、日本経済全体、三十年来我が国経済が苦しんできたデフレから完全に脱却して、いま一度成長の軌道に乗せることができるかどうか岐路に立っていると思います。すなわち、GDPは過去最高、税収も過去最高、設備投資に関しても三十年ぶりに百兆円を超えると。一方で、個人消費だけがまだ弱含んでいる。この状態を放置しますとデフレに逆戻りしてしまうかもしれませんので、個人消費をしっかり後押ししていかなくちゃいけないわけですけれども、そのためには実質賃金をしっかり上げていくということが重要だと思います。 しかし、委員御指摘のとおり、残念ながら二か月連続で大きなマイナスとなってしまいました。特に、地方においては官公需、この官公需の依存度というものが非常に高いですので、この官公需の価格転嫁をしっかりやっていかなくちゃいけないんだろうというふうに思っています。そのことによって賃上げの原資をしっかり確保していただくということが重要だというふうに思います。 自民党のPTでも官公需について熱心に御議論をいただいておりますけれども、例えば、地方自治体における低入札価格調査制度あるいは最低制限価格制度について、市区町村において工事以外の契約においてもしっかり導入すべきだという御議論があるというふうに承っておりますし、さらには、最低賃金価格の改定を見据えて契約賃金の変更を検討するよう自治体に通知を総務省は行っておるんですけれども、現場にまで十分に浸透していないと、こういった声があるものというふうに承知しております。 政府におきましては、新たに官公需における価格転嫁のための施策パッケージ、これを六月までに策定して、官公需における価格転嫁対策を抜本的に強化したいというふうに考えております。今後取りまとめられることになっておりますPTの提言も踏まえ、関係省庁一丸となって官公需の発注が適切に行われるように全力で取り組んでいきたいと思います。
○上月良祐君 ありがとうございました。本当に真剣にやっていただきたいと思います。工事請負、そして物品の購入、役務の提供、合わせますと三十兆近くあるんですね。これはもう大変重要な発注であります。しかも、政府が自らできる賃上げと価格転嫁でありまして、これやらずに民間に指導するなんということはあり得ないんだということを強く申し上げたいと思います。 資料の三ページを御覧ください。 これは、工事の発注を除く官公需についての、これは財務、経産による、中企庁による調査であります。上半分は独法なども入った国等となっています。下半分は国であります。 傾向は一緒なので下の方を見ていただきたいんですが、国だけの方です、左側の円グラフ。一万五千件余を調査をしていただきました。その中で、低入調査、国は低入調査しかないんですね、最低制限価格がないんですよ、国には、それで、最低制限価格調査が、最低制限価格じゃない、ごめん、低入調査が発動したか。これは一万五千件の中の七百二件です。五%程度しか発動されておりません。なぜかといえば、低入調査というのは大体六割で発動をされています。したがって、六一%とかでも低入と呼ばないんですよね。まあ明らかな低入やないですかというふうに私は思いますけど、低入にならない。だから発動が五%しかありません。 右を御覧ください。じゃ、発動した七百二件を母数にした円グラフです。この中で失格者があったかというと、失格者、六件しかないんですよ。一%にも行かない、〇・九%しかないんです。 その次のページを御覧いただきますと、失格した理由は、じゃ、何かということが上半分に書いてあります。端的に言うと、錯誤とかですよ。回数間違っていましたとか、そんな話で失格になっているんですけど、こんな値段だったら賃金上げられないでしょう、最低賃金大丈夫ですかみたいな話で、こんな値段でちゃんとした仕事できるんですかみたいな理由で失格になっているのはないんですよ。どうなっているんですか、この調査は。 そして、その下、御覧ください。五〇%未満の落札率の契約分析。さすが財務省ですから、ちゃんと調査はしてくれていまして、左側の円グラフを見ると、赤い丸を付けています。ここが①、〇から一〇%、オレンジは一〇から二〇、その次が二〇から三〇というふうに、五〇%を切るような入札が山ほどあるんですわ、はっきり言ってですね。こんなんで駄目でしょうということを申し上げたいと思うんです。 この状況を見ると、低入調査というのは機能していないんだというふうに言わざるを得ないんだと思います。およそ六割を切るような低入札について、失格が一%ですよ、合格が九九%ですよ。これ逆だったら分かりますよ、六割を切るようなものは大半はアウトだと、九九%はアウトだと。中に、何か例外的に、ごくごく例外的に一%だけオッケーになるようなものがあるというんだったら、それは理解はできないわけではないかもしれないけど、こんなことをしながら民間の方々に賃上げと価格転嫁って旗振って、それで響くんでしょうか。これは本当に強く申し上げたいというふうに思います。それを、そして、もしこれ、同じことをどこかの大企業がやったら、間違いなく公取に厳しい処分を受けますよ。警告では済まない可能性だってあると思います。 なぜ国や自治体がやればこんなことが許されるんでしょうか。国だけではなくて自治体でも同じだと思うんですけど、低入調査というのは機能しない仕組みなんですよ、これは、ということを考えていただいて、今後どのように対応していかれようとしているのか、財務省の御見解を伺いたいと思います。
○大臣政務官(土田慎君) 御質問賜りまして、ありがとうございます。 実態調査の結果として、国の契約においては、低入札価格調査により多数の入札者を失格にしているわけではございません。ただ一方で、委員も私も認識同じだと思いますが、官公需においては、事業者から、物価やエネルギー価格の高騰への対応、最低賃金額の改定に伴う契約金額の見直し、また低入札価格調査制度の適切な活用などにより、適切な価格転嫁がなされなければ業務の継続に支障を来しかねないといった切実な声を聞いていると承知しております。 物価上昇局面において、公共調達において円滑な価格転嫁は重要であることから、毎年度閣議決定している国等の契約の基本方針に基づいて適切な対応をしていくとともに、実態調査の結果を踏まえた低入札価格調査制度の導入の徹底と適切な運用に向けて各省庁とも連携して取り組んでまいりたいと思いますが、ここまでは具体的に取り組む内容が決まっているわけではない中で余り切迫してない答弁になってしまっておりますが、委員とも我々も問題意識しっかり共有しておりますので、これからしっかりと各省庁と連携して議論重ねてまいりたいというふうに思います。
○上月良祐君 税金でやることだから、僕は競争性は必要だと思います。競争せずにというのは例外的な随契の場合、まあ随契だって競争させているんですが、競争性がないというわけにはいかないんだけど、競争性がある入札というのと、たたき合いを許して値段がもう足の引っ張り合いをやっているような状況というのは、似て非なるものだというふうに思っております。競争入札をすることと併せて適切な下限の支えがないと、それは公正な競争ではないというふうに思います。 同じことを民間がやった場合にはたたかれるようなことを公共がやっちゃいけないと思いますので、土田政務官にも、党の会議ですから陪席をするだけになっちゃって発言がなかなかしにくくて申し訳ありませんが、是非、そこのやり取り、モニターしていただきたいというふうに思います。 次のページを御覧ください。 さらに、ちょっと困ってしまうのが自治体なんです。 これは、上三分の一は低入調査の導入状況、真ん中が最低制限価格、ローアーリミットの導入状況であります。左側の方が都道府県、右側の方が市区町村となっております。これは、導入している状況、棒グラフになっておりますが、市区町村は千七百ぐらいあるわけであります。で、右側に凡例が書いてありますけれども、①から③がいわゆる工事請負系のものであります。その下は役務の提供であります。 これはもう棒グラフを見たら一目瞭然なんですけれども、一番から三番は、国交省さん頑張ってくださっていたこともあって、比較的棒グラフが立っています。しかし、市区町村の方を上下で見ていただくと分かりますが、低入調査も最低制限も付けていない自治体がほとんどなんですね。これでは、先ほど言ったような低入を阻止するというのは絶対できないどころか、低入になっちゃいますよ。それで、賃上げと価格転嫁、先ほども御覧いただきましたように、官公需への依存度というのは、田舎の方へ行けば行くほど、地方へ行けば行くほど強くなってきますから、そこでの賃上げと価格転嫁というのは進まないということになってしまいます。 もっと言うと、これ自治体で一個でも導入していたら、これ棒が立っているんだと思うんですよ。ところが、そこが発注している例えばビルメンテナンスの作業全部に付けているかといったら、そうじゃないと思います。だから、これ、この一割ぐらいしか付いていないんだけど、市区町村だと、さらに発注件数ベースでいうと、もっともっと少ないと思うんですよ。これでは中小企業浮かばれませんよ。 やっぱり、発注側の目線でこれまで論じられてきたんだと思いますけれども、受注側の目線でしっかり官公需の発注というのを論じないといけないというふうに思っております。特に地方行けば行くほどこれ大切だと思いますので、時間が余りないんですけれども、総務省の阿部局長さんに御見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(阿部知明君) お答えいたします。 今ほどお話ございました、工事契約を含めますと一定数の低入札価格制度でありますとか最低制限価格が入っているということでございますが、一方で、御指摘ございましたように、工事以外の契約では、都道府県は約八五%、市区町村は約三〇%になるなど、制度の導入が進んでいないというふうに我々も認識してございます。 このため、こういう制度につきまして、工事契約についても導入していただくにも加えまして、さらに、それ以外の契約についても対象を拡大してほしいと依頼してございますけれども、加えまして、この助言を実効的なものとするため、今後は、関係省庁と連携しまして低入札価格調査制度等の基準の算定モデルをお示しするなど、各地方公共団体におきまして制度の導入の検討に資するような取組を進めていきたいと思っております。 またあわせて、低入札価格調査制度等の地方公共団体ごとの活用状況の詳細につきましてもフォローアップしまして、その結果を公表することにより取組の見える化を行ってまいることによりまして、地方団体による発注が適正化されるよう取り組んでまいりたいと考えてございます。
○上月良祐君 ありがとうございます。本当に真剣にやっていただきたいと思います。 六月に政府で取りまとめられた、先ほど御答弁があったその計画の中でも、紙に書くだけではなくてしっかりやっていただきたいと思います。自治体は、各省が通知を出しましたと言うんですよ。通知出すの仕事じゃないですから、というか、仕事なんだけど、更に言うと、それを受けてしっかり現場を動かしていただくということだと思うんです。 それは分権した責任だと思うんですよ。できないんだったら、分権なんかしていただきたくないんです。これは、分権は、権利の方だけ言うけれども、義務の方でもあるんですよ。しっかり地元の地域の経済を見据えて財政運営をしていくということは是非やっていただきたいと思います。 これ、そのページの一番下見ていただきたいんですが、僕これが一番問題あると思うんだけど、未導入の理由というのがあるんですよ。円グラフがありまして、その中で、緑の部分見てくださいよ。必要性を認識していないというんですよ。必要性を認識していないところが三分の一ぐらいの市区町村にあるということなんですよ。 地域の経済を見ているんでしょうか。財政だけ見ていちゃ駄目だと思うんですよ。経済あっての財政でもあるんで、そういう、そこで働いている中小や小規模の方々がお祭りや消防団や支えてくれていらっしゃるわけじゃないですか。なので、そこを本当真剣にやっていただきたいというふうに思います。 時間がなくなりましたので、ほかにも経産の竹内政務官にもおいでいただいて申し訳ないんですが、今日のところは最後に締めで村上総務大臣に、実際こういう状況になっているということを踏まえて、政府の中での取組、是非、もちろん財務にも頑張っていただく、内閣府、官房にも頑張っていただくんですが、自治体の部分について特にしっかりリーダーシップ取っていただきたいと思うんですが、その御決意だけ伺いたいと思います。
○国務大臣(村上誠一郎君) 上月委員にはふだんから価格転嫁について御尽力いただき、ありがとうございます。 先ほど来、詳細にわたって実態を説明していただいて、よく分かりました。この問題は、やはり地方再生も含めて地方の経済を引っ張るためには、価格転嫁がしっかりしないとなかなか大変なことになりますので、今の委員の御指摘を胸に秘めて、一生懸命やるべく努力いたします。 どうもありがとうございました。
○上月良祐君 御決意が短かったので、一、二分あるので、質問はしません、もう御要望だけさせていただきたいと思います。 経産省の皆さんには、これ中企庁が中心になってやっていただいているんですけれども、この前、団体の皆さんからお話を聞きましたら、僕ら頑張ってやりますというお話をしたんです。したんですけど、骨太だ、シーリングだ、概算要求だ、予算査定だというそんな悠長なことを言っていたら、僕ら会社潰れちゃいますと。要は、もう今困っているんですと。閣議決定に、基本方針にちゃんと書いてあるんだから今すぐやってほしいと言われたんです。 なので、しっかりスピード感を持って是非取組をやっていただきたいと思いますし、自治体では門前払いみたいなことも間々あったりしますので、そういったこともしっかり対応していっていただきたい。これからもしっかりフォローしていきますので、よろしくお願いして、質問を終わりたいと思います。 以上です。ありがとうございました。
○木戸口英司君 立憲民主・社民・無所属の木戸口英司です。どうぞよろしくお願いを申し上げます。 まず、村上総務大臣に、行政評価、行政運営改善調査の現在位置と現状認識についてお伺いするんですが、若干制度を振り返りますと、二〇〇二年に施行された行政機関政策評価法において、国民に対する説明責任、アカウンタビリティーを徹底すること、国民本位の効率的で質の高い行政を実現すること、国民的視点に立った成果重視の行政への転換を図ることの三つが目的として掲げられ、以降、総務省行政評価局を中心に、各府省における評価書の作成等を通じた政策評価制度が開始されたと認識しております。 二〇〇九年の新たな統計法の全面施行に先立ち閣議決定された公的統計の整備に関する基本的な計画の中で、重要政策の立案が統計を始めとした客観的な証拠に基づいて合理的に行われる必要があるとされ、以降、統計委員会が司令塔となり、より便利な公共財としての統計の作成が目指されることとなりました。そして、二〇一六年に官民データ活用推進基本法が成立し、二〇一七年、統計改革推進会議の提言から、二〇一八年の統計法等改正案が成立しております。現在では、経済財政諮問会議や総務省のほか、行政改革推進会議における行政事業レビューなど、各府省でのEBPMに関する取組が行われていると認識しております。 私も先般、内閣委員会で、経済財政諮問会議、EBPMアクションプラン、改革実行プログラムですね、これが昨年の十二月に発表されておりますので、これに沿ってその在り方を質問したところでありますが、大臣に、ここまでのこういった流れを踏まえて、行政運営改善調査の現状認識、そして今後の課題をお伺いをいたします。
○国務大臣(村上誠一郎君) 木戸口委員の御質問にお答えいたします。 委員の御指摘どおり、データや根拠に基づいての政策の立案、改善を行うEBPM、すなわち証拠に基づく政策の立案、非常に重要だと考えております。 総務省におきましては、政策評価制度を所管する立場から、各府省が政策効果の把握、分析を行い、政策の改善を行う取組を進めております。総務省が行う行政運営改善調査におきましても、現地での実態把握に加え、政策効果の把握、分析に関する知見の活用によりまして各府省の政策効果の向上につながるよう、しっかりと取り組んでまいりたいと、そのように考えております。
○木戸口英司君 私も非常に大事な取組であると思いますけれども、しかし、こういった取組の中でどうしても陥りやすい欠点としては、行政事業レビューで活用されているロジックモデルが、法律の制定や予算獲得、あるいは財政再建、今財政再建が強まっている流れかと思っておりますけれども、また国による計画作りが地方や関係者から、様々なステークホルダーですね、から十分に理解されていないままでその計画作りが進められて、事前評価に重点が置かれることで、政策の検証や見直しが重視されないプラン偏重主義に陥ってしまうということが間々あることだと思います。私もこれを内閣委員会で指摘をさせていただきました。 是非、リードする総務省として、政府挙げて、こういった取組が国民のために資する、そして国の経済、また財政に資する、そういった制度となるようにまた日々発展していく、そのことを目指していただきたいと思います。 それでは、この質問に改めて入りますけれども、今回、私は防災に絞って何点か質問をさせていただきます。 三月末に南海トラフ巨大地震対策についての報告書も発表されております。その中で、道路啓開について何点かお伺いをしたいと思います。 私も、東日本大震災津波を岩手で経験をいたしまして、四日後、自ら、県庁に勤めておりましたので、車を運転して釜石市まで入って、その道路啓開の大切さということを十分に身をもって経験をしてきたところでございます。この報告書を踏まえて、発災後において広域的な連携活動を早期に確立するためには、道路啓開といった迅速な道路の復旧により緊急輸送ネットワーク等の交通基盤を早期に確保することが重要であるとされております。 この道路啓開の強化については、令和六年能登半島地震により、計画の事前準備から訓練等を通じ災害時対応の実効性を向上させることの重要性が再認識されたことから、四月九日、参院本会議を通過した道路法等の一部を改正する法律に道路啓開計画の法定化と計画に基づいた道路啓開の実施が盛り込まれたところと認識しております。 これまでの想定と比較して、この南海トラフ巨大地震対策の報告書でもありますとおり、被害想定も大きく上振れする中で、現在策定済みの道路啓開計画にどのような影響があるのか、今後見直し等が行われていくことになるのか、国土交通省にお伺いいたします。
○政府参考人(佐々木俊一君) お答え申し上げます。 今御指摘ありました報告書におきましては、地形データの高精度化等に伴いまして、例えば津波浸水範囲が最新のものに更新されております。このため、今既に策定しております道路啓開計画におきましても、優先的に啓開を行う路線、あるいは啓開に必要となる資機材等につきまして、その報告書における新しい知見を踏まえて影響が掛かると、影響を受けるということを考えております。 今御指摘いただきました道路法を改正しておりますので、この改正法に基づきまして、新たに地方整備局単位で法律に基づく道路啓開計画、これを今年度内に策定する予定としております。この新たに策定する道路啓開計画におきまして、今御指摘の南海トラフ地震の被害想定の見直しも踏まえまして、関係機関と連携して検討を進めてまいりたいと考えております。
○木戸口英司君 二月に私も能登に行ってまいりました。これも自分で運転しながら行ってきたんですけれども、道路啓開、そしてその前に道路もかなり傷んでいたということもありました。どのような計画を立てていくか、本当に綿密に進めていく必要があるんだろうと思います。 津波の浸水が予想される地域では、迅速、的確な情報の把握、提供が重要でありまして、膨大な道路啓開作業の発生が想定されております。そのため、優先順位を含めた適切な輸送の実施に関して、道路の被災状況の収集、連絡体制の充実を図るとともに、災害時には道路情報モニター、ドローン等を活用することも期待されております。 そこで、国土交通省における発災後の被災情報の収集、連絡体制の一層の充実を図るための取組についてお伺いをいたします。
○政府参考人(佐々木俊一君) 道路の被害情報の収集につきましては、現行におきましても、道路パトロール、路側に設置したカメラによる確認等を行っておりますが、最近におきましては、ETC二・〇などの車両通行データ、御指摘いただきましたドローンによる調査、あるいはSNS等を活用した民間からの被害情報の収集などを行いながら、情報収集の強化に努めているところでございます。 また、道路啓開を効率的に進めていくためには、電気、水道といったライフラインの情報収集なども非常に重要であると考えております。こうした関係機関との情報共有を行うための体制強化も進めてまいりたいと考えております。 先ほど来御紹介させていただきました改正後の道路法におきましても、道路啓開計画におきまして、道路の被害の情報に関する情報の収集及び伝達の方法に関する事項、これを計画に位置付けるように法律で定めております。関係機関と連携して、情報収集、連絡体制の更なる充実についてもしっかり検討してまいりたいと思います。
○木戸口英司君 先ほども触れましたし、そもそもやはりこの問題がまた再認識されたということで、この令和六年能登半島地震、これがあったわけであります。その緊急提言においても、改めて申し上げますが、この道路啓開の実効性ということが課題となったということがまずあるわけであります。 道路啓開計画を事前に準備し、訓練、これがやはり大事ですね。我々、被災地におりまして、やはり訓練していないことは実際できない、現場に、その現実にぶつかってやっぱりできないんですね。訓練等を通じて、関係機関等との連携や対応の迅速性など、災害時対応の実効性を向上させることがやはり重要であります。 総務省の調査を受けて、この未策定であった東北と北陸の道路啓開計画は策定されたと認識しております。しかし、更に道路啓開の実効性を高めるためには、計画の策定はもちろんですけれども、地方自治体における計画の認知度の向上、また他の地方自治体等と連携した防災訓練の実施も重要、必要であると考えております。 特に、中山間地域、半島、離島など、やはりそういう厳しいところがこれまで被災をしてきているという実態もあるわけでありますので、孤立可能性の高い地域については、外部との通信手段の確保や、それを被災時に確実に使えるようにするための防災訓練等、これは繰り返しますけれども、本当に重要だと考えております。その実施が必要であります。 国土交通省は道路啓開計画の実効性を高めるためにそうした広域での連携等のサポートを行うべきと考えますが、国土交通省として、道路啓開計画の実効性を高めるためにどのような役割を果たすべきだと考えるのか。また、具体的な取組、また他省庁との連携ということもあると思います。是非そのお考えをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(佐々木俊一君) 道路啓開の実効性を高めるということ、極めて重要だと考えております。 このため、能登半島地震あるいは豪雨、それに引き続く豪雨の対応を振り返りまして、私ども国交省としましても、道路法を改正して、道路啓開の強化に措置を講じることとしておるところでございます。 そのため、今回、この改正法に基づきまして、道路管理者のほか、自衛隊、警察、消防など関係機関から成る協議会での協議を踏まえまして、協議を経て啓開計画を作るということ、その計画に基づきまして、先ほど御紹介させていただきました情報共有の体制強化を図るとともに、特に実効性を上げるために、災害対応の実績を踏まえて計画自体を定期的に見直す、あるいは平時から多くの関係機関が協力して実践的な訓練を実施していく、こうしたことで道路啓開の実効性を高めていきたいと考えております。 我々国土交通省といたしまして、こうしたことを取組の先頭に立って進めてまいりたいと考えております。
○木戸口英司君 是非お願いを申し上げます。 被災地ということになりますと、やはり被災された方々が現実にその地域にいらっしゃる、あるいはその瓦れきの中にということも想定されるわけでありますし、簡単に計画どおりいかないということがいろいろ想定されると思います。綿密な計画、そして連携、そして訓練、こういったことを一連の計画として進めていただきますようにお願いをしたいと思います。 それでは、もう一つ報告がありました災害伝承についてお伺いをいたします。総務省の調査を受けた取組についてお伺いをいたします。 この令和六年度に公表した災害伝承に関する調査結果からは、過去の災害経験から得られた教訓を地域住民一人一人に効果的に浸透させることの難しさが示唆されています。災害の教訓は時間とともに風化しやすく、特に若い世代においては過去の災害を知らない者の割合が高い傾向にあります。岩手県でも、これ様々調査をしておるんですけれども、伝承の取組を永続的に実施することとしておりますけれども、震災の風化が進んでいると感じている人は半数の数字が出ております。一方で、過去の教訓が適切に伝承された地域では、災害時に住民が主体的に避難行動を取り、被害を軽減できた事例も報告されております。 この調査結果も踏まえ、政府は過去の災害経験から得られた教訓を地域住民一人一人に効果的に浸透させるための取組を強化する必要があると考えます。南海トラフの被害の新想定も公表され、インフラ等の対策も進めなければいけませんけれども、東日本大震災の教訓を全国に届けて、また当然、能登の大災害、震災の教訓もそうです、意識の向上を図る必要もあると考えます。 総務省は今回の調査結果を内閣府と国土地理院に情報提供しておりますが、災害伝承に関する現状と課題の認識と、今回の調査結果を受けて新たに行った方策があれば、具体的に内閣府そして国土交通省にお伺いをいたします。
○副大臣(鳩山二郎君) 御質問ありがとうございます。お答えをさせていただきます。 総務省の調査結果では、住民による災害教訓の伝承活動を取りやめる地区が増えているとの指摘がある一方で、過去の水害の教訓が世代を超えて継承され、住民の主体的な避難行動に結び付いた事例もあり、改めて災害教訓の意義、重要性が確認されています。このような教訓の伝承は、将来の災害被害の軽減のために極めて重要であると私どもも考えております。 従来から、広報誌「ぼうさい」等による情報発信を行ってきたところでありますが、昨年度新たに国土交通省と連携し、災害教訓の伝承活動などをNIPPON防災資産として認定する制度を創設するなど、災害教訓が普及していくための後押しをしております。 今後とも、各地域における過去の災害の記憶を継承する活動を推進することにより、住民の防災意識の向上に努めてまいりたいと考えております。
○政府参考人(山本悟司君) お答え申し上げます。 国土地理院におきましては、過去の自然災害の教訓を住民に分かりやすく伝え、教訓を踏まえた的確な防災行動による被害の軽減を目指しまして、先人が災害教訓を伝えようと残した石碑、モニュメントである自然災害伝承碑の情報について、令和元年に新たな地図記号を制定をいたしまして、市区町村の申請を受けてウェブ上の地図等に順次掲載をしてきております。本年三月時点では、六百五十八市区町村の二千三百四十四基まで登録が増えてきております。 総務省の調査結果では、市区町村が申請するための調査や手続に負担がある、あるいは自然災害伝承碑の活用方法を知りたいといったような声がございました。そのため、国土地理院では、把握しているまだ登録されていない伝承碑の情報を市区町村に提供させていただくとともに、申請のための手引書に記載例を追加する等の改定を行ったほか、ホームページに掲載している活用事例を更に充実させるなどの改善を行っております。 今後とも、このような取組等を通じまして、自然災害伝承碑の登録と活用の促進に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○木戸口英司君 やはり課題としては、若い世代にどのように伝承をしていくのかということが大きな課題だと思います。地域におけるデジタル技術等を活用した災害伝承、災害教育の推進を支援すべきと考えます。 若い世代へどのようにアプローチをしていくのか、政府の取組状況と今後の方針をお伺いいたします。
○副大臣(鳩山二郎君) 御質問にお答えをさせていただきます。 災害伝承、災害教育においてデジタル技術等を活用し若い世代にアプローチすることは、若い世代の防災意識の向上や主体的な防災活動につながり、将来の災害被害の軽減のために極めて重要であると考えております。 このため、デジタル技術等を活用し、防災知識、対応力の向上を図るべく、実践的なシミュレーションを通じた体験学習等を行うデジタル防災教育に関する事例集の作成に取り組んでいるところであります。また、国土地理院においても、自然災害伝承碑のデジタル地図への掲載を通じ、災害教訓の周知、普及を行っているところであります。 今後とも、デジタル技術等を活用した災害伝承、教育を推進することにより、若い世代の防災意識の向上に努めてまいりたいと考えております。
○木戸口英司君 是非、取組を強化お願いしたいと思います。また、そういった自治体を支援をしていくようにお願いをしたいと思います。 そこで、南海トラフ巨大地震対策についての報告書では、津波による死者数を、早期避難意識が低い場合を約二十一・五万人、そして対策に取り組んだ場合の効果として、全員が発災後十分で避難を開始した場合は七割減の約七・三万人と試算しております。国民、事業者、地域、行政が取るべき対策を着実に実施することが必要としております。 災害伝承の取組強化も対策の一つと考えますが、報告書を受け、被害軽減に向けた今後強化すべき政府の取組を伺います。
○副大臣(鳩山二郎君) 御質問にお答えをさせていただきます。 災害伝承を始め災害被害の軽減に向けた取組の強化は重要と考えており、先ほど紹介をさせていただきましたが、広報誌「ぼうさい」、NIPPON防災資産等に加えて、防災活動を実践する多様な団体、機関が一堂に集う「ぼうさいこくたい」の開催、地域の災害伝承なども踏まえたコミュニティーの防災計画である地区防災計画の作成の推進等を実施しているところであります。 今後とも、各地域における過去の災害の記憶を継承し、継承する活動を促進するなど、災害被害の軽減のための取組を強化し、住民の防災意識の向上に努めてまいりたいと考えております。
○木戸口英司君 先日の災害対策特別委員会においても、私から、しっかりと被害軽減に向けたシミュレーションを立てながら、計画、そして実行、また訓練ですね、これを重ねていくようにということを要望したところでございます。是非、この巨大な災害に対して少しでも犠牲を少なくするということを取り組んでいただきたいと、そのように思います。 それでは、農業用ため池についてお伺いをいたします。 平成三十年七月の西日本豪雨災害、私も広島に行って視察をし、ため池被害を視察してきたところです。大変な被害でありました。多くのため池が被災し、ため池への土砂の流入や決壊が相次いで犠牲者も出ております。また、先般の能登半島地震においても、農地、水路のみならず、ため池にも広範な被害があったと聞いております。 政府は農業用ため池について地震対策、豪雨対策を積極的に進めるとし、法改正を重ねつつ、防災工事の推進やハザードマップの作成等がなされてきたものと認識しておりますが、今般の総務省の調査では、ため池の防災・減災対策について重要な指摘も見られているところです。防災重点農業用ため池としての指定や状況評価、防災工事の集中的、計画的な実施といった枠組みが整備されておりますけれども、迅速な対応が求められているところです。 こうした対応に当たる小規模自治体ではマンパワー不足が指摘されており、人員、財政、そして技術、知識の各側面における国の支援が必要としておりますけれども、今後、政府の対応をお伺いいたします。
○副大臣(滝波宏文君) お答えいたします。 地方自治体には農業用ため池の防災・減災対策の推進に重要な役割を果たしていただいておりますが、木戸口委員おっしゃるとおり、人材不足等を指摘されておりまして、この農業用ため池の管理保全を行うため池管理者等への助言、指導や防災工事等の推進に支障を来しかねない状況と認識してございます。 このため、農林水産省では、地方自治体との連携により、このため池管理者等に技術的支援を行うため池サポートセンターの活動、これを支援するとともに、農業用ため池の管理保全や防災工事等に関する手引等の作成などによりまして、技術等の面でも地方自治体を支援してございます。このほか、ため池の劣化状況や、地震、豪雨に対する安全性の評価、防災工事の実施計画の策定、また、その防災工事そのもの等について防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策等を活用することによりまして、財政面でも自治体を支援しているわけであります。 引き続き、農業用ため池の防災・減災対策を推進すべく、様々な面から地方自治体の支援に努めてまいりたいと存じます。
○木戸口英司君 じゃ、もう時間です。最後一問だけ。 この適切なハザードマップの作成、また自治体による防災意識を高めるワークショップや防災訓練の実施など、国が支援していくことも大切だと考えます。この取組について、また今、財政的支援ということもありましたが、国庫補助事業の補助率が五〇%となかなか厳しいところがあると思います。補助率を上げるなど更なる財政的支援が必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(石川英一君) お答え申し上げます。 農業用ため池の防災・減災対策につきましては、ソフト対策とハード対策の両面から推進する必要があることから、ソフト対策といたしまして防災重点農業用ため池のハザードマップの作成などを、また、ハード対策としまして農業用ため池の防災工事等を支援しているところでございます。 決壊した場合に、人命、家屋に被害を与えるおそれのある防災重点農業用ため池におきましては、決壊するおそれがある場合などに下流域の住民が迅速かつ安全に避難できるようにするため、浸水区域、浸水想定区域、避難場所、避難経路等を明示しましたハザードマップなどの作成を推進しているところでございます。令和七年度末までに全ての防災重点農業用ため池で作成することを目標としておりまして、令和六年三月末で九四%の防災重点農業用ため池で作成されているところでございます。 また、地域の防災意識の向上を図るために、ハザードマップを作成する際に地域住民が参画しましたワークショップを行うことや、ハザードマップを活用して防災訓練を行うことについても支援の対象としているところでございます。 また、ハード対策につきましては、防災重点農業用ため池の防災工事等を集中的かつ計画的に推進するため、ため池工事特措法に基づきまして、浸水区域に防災緊急施設や緊急輸送道路があるため池などの防災工事を対象に補助率を通常の五〇%から五五%にかさ上げを行うなどの補助事業の拡充を図ってきているところでございます。 引き続き、ハード、ソフト両面からの支援を努めてまいります。
○木戸口英司君 早期の実効的な対策を求めて、質問を終わります。
○岸真紀子君 立憲民主・社民・無所属会派の岸真紀子です。 立憲民主党の参議院に所属する就職氷河期世代の議員で、今、就職氷河期対策委員会を立ち上げて、氷河期世代が抱える様々な課題を調査し、対策を協議しているところであります。これまでも同僚の議員がこの就職氷河期世代の問題を各委員会で取り上げて、一部の統計数字は出てきているものの、状況把握が残念ながら全てではでき切れていないというのが実態です。 状況把握と分析をきちんとしなければ、政府としても就職氷河期世代への支援を取り組んでいたとしても、結果としてマッチングできているのかどうか、支援に結び付けることも困難なのではないかと関係省庁とのやり取りの中でも感じているところです。 そこで、三月三十一日決定された二〇二五年度行政評価等プログラムでは、行政運営改善調査として、「社会経済の変化により、従来の制度では現在生じている様々な社会的問題に対応できなくなっている事象を捉えて、制度の検討に役立つ課題を整理・提示することも視野に入れて」云々と書いてあります。要は、こういったようなことでなるべく近づけていくんだということを言っているんです。 是非、就職氷河期世代の課題についても、行政支援がマッチングしているのかどうかを調査をし、今後につなげていただきたいと考えますが、村上大臣、お考えいただけませんでしょうか。
○国務大臣(村上誠一郎君) たしか吉川先生がライフワークでやられていて、いつも感心して聞かせていただいております。 行政運営改善調査は、施策や事業の担当府省とは異なる立場から、複数府省にまたがる政策や各府省の業務の現場における実施状況を実地に調査しております。その上、各府省の課題や問題点を実証的に把握、分析して、改善方策を提示するものであります。調査のテーマは、国民生活や社会経済への影響が大きいなど改善の必要性が高いと考えられるものや、各府省単独では対応が難しい課題などを中心に政策評価審議会の有識者の意見などを踏まえて選定しております。 岸委員御認識のとおり、就職氷河期世代の方々は、不本意ながら非正規雇用で働いている方などの様々な課題に直面している方が含まれておりまして、非常に困っている方に必要な支援を届けることが重要だと考えております。 総務省としましては、引き続き関係府省の施策の実施状況などを注視してまいります。その上で、必要に応じて行政運営改善調査の実施について検討してまいりたいと、そのように考えております。
○岸真紀子君 大臣、ありがとうございます。 具体的には第三者委員会でもある政策評価審議会の方で選定していくものの、やはり待ったなしの状況であるので、是非ともこの行政評価、先ほどの説明を聞いても、今回質問、この後取り上げるテーマにおいてもすごく重要だと思っていますので、引き続き是非ともお願いしたいということを言っておきます。 先ほど七件の行政評価の調査結果の報告を受けたところですが、総務省は、里親委託のより一層の推進を図る観点から、児童相談所における里親委託や里親への支援等の実施状況を調査し、こども家庭庁に必要な改善措置について二〇二四年六月七日に勧告を行っています。 最初に、こども家庭庁に、勧告を受けたことへの所見、社会的養護を必要としている児童の数、児童養護施設と里親等の内訳、なぜ里親委託が進んでいないのかといった理由など、状況をお伺いします。
○政府参考人(源河真規子君) お答えいたします。 社会的養護を必要とする子供は約四万二千人、そのうち児童養護施設で生活する子供が約二万二千人、里親家庭やファミリーホームにおいて生活する子供が約八千人となっております。また、令和六年三月末時点の里親等委託率は全体で二五・一%。このような現状の背景には、里親制度の周知が十分に進んでいない、里親と児童の間のマッチングがうまくいっていないといった事情があるものというふうに考えております。 そうした中で、昨年六月に行われた御指摘の総務大臣勧告においては、この里親への委託について、未委託里親、委託を受けていない里親への短期委託やショートステイ事業の活用の推進、保育所等入所の優先利用の徹底や保育所等に係る措置費支給の検討、里親への専門的な研修機会の付与、全国の里親不調事例の把握、分析、不調の未然防止に資する情報の周知などについて御指摘をいただいたところでございます。 こども家庭庁といたしましては、こどもまんなか実行計画において、遅くとも令和十一年度までに全ての都道府県等において、乳幼児については七五%以上、学童期以降については五〇%以上の里親等委託率を実現するという目標を掲げているところでもあり、総務大臣からの勧告の内容も踏まえて引き続き里親等委託の推進にしっかり取り組んでまいります。
○岸真紀子君 二〇一六年、児童福祉法改正で家庭養育優先の原則が国、地方自治体の責務となりましたが、実務を担うのは主に児童相談所となっています。児童福祉司からお話を聞くと、児童養護施設と里親だと、養育者と児童の関係調整であったり、養育者と実親の関係調整、親子再統合に関する業務などが里親委託の方が圧倒的にきめ細やかな対応を必要としていることから、言葉を濁さず言うと、大変だとお聞きをしました。例えば実親と子供が面会する場合など、委託事情によっては児童相談所の職員が毎回同席を必要としている、一方で、施設だと施設職員が全て対応してくれるので、多忙な児童相談所としては、やはりこの施設に空きがあるならばどうしても施設を優先せざるを得ないという、そんな生々しい声もお聞きしています。 今回の勧告では、里親への重層的な支援として外部委託、フォスタリング機関と言うようですが、里親の養育包括支援機関を有効に使うということもありますが、これだけではやはり解決はしないのではないかと考えています。 外部委託を進めることも一つの手段ではあるものの、児童相談所が関わらなくてもいいというわけにはいかない。児童相談所の職員は、児童福祉司も児童心理司も増員をしているものの、現場の負担感は残念ながら全く変わっていないという実態があります。だとすれば、国も努力をし、総務省としても地方財政措置したりしているものの、まだまだ不十分であると考えます。 相談内容も複雑化しているし、里親を推進するためにも、児童相談所の職員が複数で対応できるようにしてほしいといった現場の切実な要望がありました。このことについて、こども家庭庁としてどのように考えるか、お伺いします。
○政府参考人(源河真規子君) お答えいたします。 里親委託の推進や里親養育支援体制の構築を図るためには、各児童相談所には、児童福祉法施行令に基づき、里親養育支援のための児童福祉司を配置することとしております。 この児童福祉司でございますが、令和四年十二月に策定いたしました新たな児童虐待防止対策体制総合強化プランにより、これまでも計画的に増員してきたところですが、昨年末のプラン改定により、今後二年間で更なる増員を図ることとし、必要な地方財政措置も講じているところでございます。 先生から御紹介いただきましたように非常に大変な仕事でございますので、引き続き、児童相談所の人材確保、定着に向け、国としてもしっかり取り組んでまいりたいと思います。
○岸真紀子君 おっしゃっていただいたとおり、児童相談所の職員はどんどんどんどん増えているのは実態ではあります。これは評価するものの、こども家庭庁と自治体との間にギャップがあるのではないかということを指摘させていただきます。 何かというと、こども家庭庁はスペシャリスト、専門家を育てるとしていますが、一方で、こども家庭庁支援局の虐待防止対策課調べによると、児童福祉司、児童心理司の勤務年数が、児童福祉司で一年未満が約一七%、一年から三年が約二九%、児童心理司で一年未満が約一五%、一年から三年が約二八%となっておりまして、三年以内が四割を占めているというような実態にあります。 自治体では、どうしても幅広い知識や経験を有する人、いわゆるジェネラリストというのが現実でもあります。このミスマッチも課題であると考えますし、現在、急激に児童福祉司が増えているけれども、児相では、スーパーバイザーと言われる指導する人がその人数に足りていないという問題もあります。 基本的には自治体が考えなければならない課題ではあるものの、子供の福祉を考えたときにはこういった国と地方自治体のギャップを埋めることが重要であると考えますが、こども家庭庁としての取組をお伺いします。
○政府参考人(源河真規子君) お答えいたします。 児童福祉司は各都道府県等により採用された職員であるため、各都道府県等において定着、育成に取り組んでいただいておりますが、児童福祉法に定める児童福祉司任用前講習会や児童福祉司任用後研修などの法定研修等を実施するほか、福祉専門職としての採用やキャリアパスイメージの設定、経験年数に応じた研修実施など、工夫を凝らした様々な取組が各地で行われているものと承知しております。 こども家庭庁におきましては、都道府県等における研修実施に係る費用への財政支援、各都道府県等における取組の好事例の収集と全国への情報提供を行っており、これにより児童福祉司の専門性の向上、計画的な育成が推進されるよう、引き続き支援してまいりたいと思います。 また、御指摘いただきましたスーパーバイザーでございますが、若い職員を指導、教育するための児童福祉司、いわゆるスーパーバイザーの役割も非常に重要というふうに考えております。 このスーパーバイザーについても計画的な増員を図ってきており、令和五年度から令和八年度までに三百九十名程度増員する目標を立て、地方交付税により全国の自治体を支援しているところでございます。加えて、各自治体が行うスーパーバイザーの任用のための法定研修に関する費用の補助も行っており、引き続きこども家庭庁としてもしっかり取り組んでまいりたいというふうに思います。
○岸真紀子君 ありがとうございます。 まだまだ時間は掛かると思うんですが、残念ながら、今の児相の現状でいうと、異動になった瞬間から嫌だというふうになってくるぐらい忙しさを抱えている、なので、倍増していかないとやっぱり難しいぐらい忙しさを抱えているというのが実態です。引き続きこども家庭庁としても御支援をお願いいたします。 次に、里親への支援の改善について伺います。 こども家庭庁は、保育所等入所の優先利用に係る関係通知を徹底すること、さらには、里親への措置費支給の取扱いを再考し、保育所等に係る費用を措置費として支給することを検討することといった勧告を受けていますが、その後は改善されているのか、勧告後の対応と現状を伺います。
○政府参考人(源河真規子君) お答えいたします。 総務省からの勧告を踏まえて、こども家庭庁として必要な措置を講じているところでございます。 御指摘いただきました内容につきましては、昨年九月に通知を発出し、里親に委託された児童の保育所等の優先利用などに関して都道府県に再周知し、一層の配慮を依頼いたしました。 また、令和七年度からは、里親等に委託した児童が幼稚園に通う際に必要となる費用を支弁している幼稚園費を拡充し、保育所等に通う際に必要となる費用につきましても措置費の対象としたところでございます。 こども家庭庁といたしましては、引き続き、御指摘の勧告も踏まえつつ、里親委託の推進に向けて必要な措置を講じてまいります。
○岸真紀子君 これ、先ほど自民党の上月議員が言っているように、通知を出すだけではよくなくて、やはり通知を出した後に守られているかどうかというのが重要なので、引き続きお願いいたします。 次に、都道府県都市別の里親やファミリーホームの委託率を見ると、地域間の格差が大きくなっていることが分かります。福岡市や新潟市は五割から六割というふうになっていて、県でいうと宮城が四割というふうに高い数値になっています。でも、宮崎県だと一割というふうに低くなっていまして、格差が大きい実態です。 里親等への委託率が高いのは、政策的に進めている自治体もあれば、実質的に児童養護施設が足りていないという実情もあるのではないかと考えられます。虐待による児童の増加も要因であり、そもそも、虐待をなくしていくという努力をしながら、でも施設が不足している、先ほどこども家庭庁としてはなるべく里親というふうに言いながらも、現実的にはまだまだ施設も必要としている中、キャパ問題も解決すべきではないかと考えています。 里親委託に切り替えていく方針であるものの、現下では体制も整っていないため、児童養護施設が足りていない問題を解決すべきではないでしょうか。またあわせて、乳児院の養育者不足といったことも課題となっているので、その辺りの見解も、対策もお伺いします。
○政府参考人(源河真規子君) お答えいたします。 虐待等の理由によりやむを得ず家庭からの分離が必要になったお子さんについては、特定の大人との愛着形成が期待できる育ちの場が保障されることが必要であることから、里親等への委託を推進しているところでございます。 一方、施設においては、家庭養育優先を進める中においても、課題が非常に重いなど、施設での養育を必要とする子供に質の高い養育を提供するとともに、施設の多機能化、機能転換を図る中において、その専門性を発揮し、地域において支援を必要とする家庭に対する支援機関として重要な役割を担っていただいているものというふうに考えております。 こども家庭庁といたしましては、里親、施設、それぞれの役割を担っていただきながら、社会的養護を必要とする全ての子供に必要な支援が提供される体制の整備を行うことが重要であるというふうに考えております。このため、引き続き施設の運営等に必要な予算の確保を行うとともに、あわせて、必要な人材の確保も図るため、社会的養護の魅力を発信する事業でありますとか、あるいは児童養護施設の人材確保及び定着支援のモデル事業のようなものも織り込みながら、必要な予算を計上しているところでございます。 今後とも、社会的養護を必要とする子供たちの育ちをしっかりと支えられるよう、里親委託の推進も進めつつ、施設の役割も期待して、取り組んでまいりたいというふうに思います。
○岸真紀子君 引き続き、親と離れて暮らす子供の支援のために努力をしていただきたいということと併せて、トー横、新宿歌舞伎町のトー横キッズ問題というのも、もう東京都の児童相談所だけでは解決しない問題になってきています。なので、こういったところはやはり国として、こども家庭庁として、都道府県とか自治体に任せない児童相談所の在り方というものも考えていくことが必要であるということも申し添えて、次の質問に入っていきます。 次に、住宅確保要配慮者への居住支援に関する調査について、これも就職氷河期世代への支援が必要と考えています。 内閣府の調査によると、就職氷河期世代はおおむね一九九三年から二〇〇四年の間に社会に出た人のことをいいますが、これが、住宅も実は持家率が低いというのが住宅統計で表れているというところです。 今回のこの住宅セーフティーネット法を機能させていくということは、実はこの就職氷河期世代にとってみても大事な課題であって、でも、今回の調査結果にも指摘されているとおり、公営住宅などの住宅部局と福祉部局の連携がうまくいっていないというのも現実であります。福祉部局では空いている公営住宅に入居できるようにしたいと考えていても、公営住宅部局では公募が原則だから断られるといった事象が起きています。 国土交通省として、今回の調査結果とこういった指摘に対して対応をどのようにしているのか、お伺いします。
○政府参考人(横山征成君) お答えいたします。 住宅セーフティーネットの機能を強化して誰もが安心して暮らせる住まいを提供していくに当たりまして、近年、既に高齢者や単身世帯が増加していることもございます。住宅だけでなく、福祉の支援も必要となる方が増加していることから、地方自治体の住宅部局と福祉部局が連携し、相談窓口から入居前、入居中、退去時の支援まで、地域における総合的、包括的な居住支援対策を整備することが重要となっているという状況でございます。その中で、調査のような指摘を今受けているところでございます。 今までも、国土交通省では、生活困窮者の公営住宅への入居に係る住宅部局と福祉部局との情報連携に関する通知、これ平成三十一年に発出してございますけれども、これを踏まえて、令和元年からは、居住支援協議会の設立意向がある地方自治体に対する有識者の派遣といったような支援も行ってきたところでございます。 さらに、昨年の住宅セーフティーネット法の改正、これを踏まえて今準備を進めているところでございますけれども、この法律の中では、国土交通大臣と厚生労働大臣が共同して国の基本方針を定めることとするとともに、居住支援協議会の設置を地方自治体の努力義務といたしまして、国と地方いずれも住宅分野と福祉分野が連携した取組を一層進めているところでございます。 この改正法の成立を踏まえまして、厚生労働省と連携して、昨年九月には、地方自治体、不動産や福祉の関係事業者等に対して改正法の説明会を実施いたしてございます。あわせて、今年三月には、居住支援協議会の設置、運営に関する詳しい手引きを改訂したところでございます。 令和七年三月の総務省の調査結果なんかも踏まえまして、今後は、この本手引きについて地方自治体への周知徹底を図るとともに、今年六月には改正法の詳細に係る説明会を再び実施いたしまして、地域における住宅と福祉に関する関係者やその取組の一層の促進を進めてまいりたいと思ってございます。
○岸真紀子君 この住宅セーフティーネット法の改正は昨年で、今年の秋から始まるのでまだまだというところではあるものの、総務省から意見が出されているように、居住支援協議会の設立並びに機能強化に向けた国としての支援策というものをお伺いします。 通知を出すだけでは足りないし、財源も含めて対応が必要と考えますが、メニューがあるのかどうか。また、これは、主担当は国土交通省なのか厚生労働省なのかも含めてお答え願います。
○政府参考人(横山征成君) まず、財政支援の件でございますけれども、国土交通省では居住支援協議会の設立を促進するためにこれまでも協議会の立ち上げ経費等を支援してまいりましたけれども、今年度に関しましても、この事業を継続して全国の取組を支援することとしてございます。この経費自体は国交省の方で計上させていただいてございます。
○岸真紀子君 昨年の法改正時には参議院の国土交通委員会において附帯決議がなされておりまして、四番目に、「住宅確保要配慮者は住宅だけではなく複合的な課題を抱えている場合も多く、」という文言が入っています。 これ、まさにそのように複合的に支援することが必要があるというふうに考えておりまして、住宅確保要配慮者の自立支援に関する施策と福祉に関する施策の連携を図るためには厚生労働省としてどのような取組を講じているのかというのをお伺いします。
○政府参考人(岡本利久君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、生活困窮者を始めとする住宅確保要配慮者につきましては、住まいの確保だけではなく、複合的な課題を抱えている場合も多いと承知をしておりまして、そういった場合に、個々の状況に応じて適切な支援を行うための体制を構築することが重要だということでございます。 例えばでございますが、生活困窮者自立支援制度におきましては、見守り等を通じまして、住まいで引き続き生活できるよう支援を行う地域居住支援事業を実施しており、福祉事務所設置自治体に対して積極的な取組を促しているところでございます。 また、昨年の生活困窮者自立支援法の改正によりまして、生活困窮者に対する支援において居住支援法人との連携に努めることとしております。本年四月の施行に合わせまして、困窮者支援と住宅施策の連携について、国土交通省と連名で改めて自治体に対して周知をしたところでございます。 引き続き、国土交通省ともしっかりと連携をし、両省の施策を組み合わせて包括的な居住支援の強化に取り組んでまいりたいと考えております。
○岸真紀子君 厚生労働省と国土交通省が机を並べて仕事ができないように、そもそも自治体においても福祉部局と公営住宅部局が低所得者の入居という側面以外につながりがないというのも実態であります。ここをしっかりと受け止めて、今後つなげていただかなきゃいけないというところは受け止めてください。 それと、今回の調査結果の三つ目に居住支援法人についても触れられています。もちろん、民間の力を借りていくということは重要ではあるものの、外に出しただけでは駄目で、やはり行政そのものがアウトリーチをしていくということが重要です。 質問の時間が限られているので要望だけしますが、要は、職員をちゃんと確保して、外出しばっかりじゃ駄目だよということをしっかりと現場でも考えていただきたいということを申し添えて、質問を終わります。 ─────────────
○委員長(福島みずほ君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、田中昌史さんが委員を辞任され、その補欠として清水真人さんが選任されました。 ─────────────
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。 行政監視委員会におきまして質問の機会をいただき、ありがとうございます。 本日は、行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査ということでございます。 私は、三月十三日の総務委員会におきまして行政相談を取り上げまして、この行政相談委員制度が、地域の身近な場所で行政機関への苦情や意見、要望などを担当行政機関に伝え、行政制度の運営や改善に生かす制度として大変大事な役割を担っている点を申し上げたところでございます。 特に、能登半島地震の際には、特別行政相談所を開設するとともに、生活支援窓口を案内するガイドブックの作成や災害相談用フリーダイヤルでの相談受付など、様々な形で速やかな情報提供、きめ細やかな相談対応に取り組んでおられました。地道ではございますけれども、各府省庁の行政運営の改善に資する大変評価の高い取組でございます。今後も被災者に寄り添う対応を継続していただきたいと思っております。また、今回得た知見を今後の防災対策にも生かしていただきたいと思います。 そこで、本日は、行政評価の意義につきまして、防災対策を通じてお聞きをしたいと思います。 総務省行政評価局では、この防災対策に関しまして、昨年八月に、地域における住民の防災意識の向上(災害教訓の伝承)に関する調査結果をまとめていただいております。各府省庁の行政運営の改善のためにもとても良いテーマであると思います。 そこで、この調査結果の概要を御報告いただきたいと思います。
○政府参考人(菅原希君) お答えいたします。 お尋ねの調査は、災害対策基本法におきまして国や地方公共団体による住民の伝承活動の支援が規定されていることを踏まえ、住民の防災意識の向上に資する観点から、市町村における取組状況を把握するとともに、過去の被災地区の住民にアンケート調査を実施したものでございます。 調査の結果、住民による災害教訓の伝承活動を取りやめる地区が増えている一方、過去の水害の教訓が大切に受け継がれたことで災害時に住民の主体的な避難行動に結び付いた事例が見られ、改めて災害教訓の意義、重要性が確認できたと思っております。 また、他の防災業務で余裕がなく支援方法が検討できないなどとする市町村から参考となる支援例の提供を望む意見が聞かれたことから、児童生徒への防災教育や住民主体の活動に災害教訓を積極的に取り入れているものなど、様々な支援例を整理して内閣府などに提供したところでございます。 総務省といたしましては、本調査結果が今後の国や地方公共団体による災害教訓の伝承活動に関する支援の一助となり、より多くの住民の防災意識の向上や災害への備えにつながることを期待しているところでございます。
○山本博司君 この調査結果を受けまして、住民の災害教訓の伝承活動への支援、どのように行っているのか、内閣府での取組を答えていただきたいと思います。
○政府参考人(河合宏一君) 御質問にお答えいたします。 災害教訓の調査結果では、住民による災害教訓の伝承活動が行われ、住民の防災意識の向上や主体的な防災活動につながることを期待するとされています。このような災害教訓の伝承活動は、将来の災害被害の軽減のためにとても重要です。 そのため、内閣府においては、これまで実施してきた内閣府のウェブサイト「防災推進国民大会(ぼうさいこくたい)」、広報誌「ぼうさい」等での災害教訓に関する情報発信に加え、昨年度新たに国土交通省と連携し、災害の教訓を伝承する活動などをNIPPON防災資産として認定する制度を創設するなど、災害教訓の伝承活動が普及していくための後押しをしております。 今後とも、各地域における過去の災害の記憶を継承する活動を促進することにより、住民の防災意識の向上に努めてまいります。
○山本博司君 ありがとうございます。 過去の自然災害の経験、得られた教訓を生かすということは非常に大切なことであると思います。 東日本大震災の際に、私は宮城県を担当させていただきまして、現地を何度も訪問いたしましたけれども、風説と風化という二つの風への闘いを続けなくてはならないと言われてまいりました。これまでの教訓を風化せずに、この次の世代に確実に受け継いでいかなくてはならない次第でございます。 そういう意味からも、この行政評価局が行った今回の調査、とても重要でございます。内閣防災に限らず、文化財を担当する文部科学省や、史跡の表示に関しましては国土地理院、また国土交通省、また消防庁や各自治体の事業の見直しに是非つなげていただきたいと思います。 次に、南海トラフ巨大地震対策に関してお伺いしたいと思います。 先月、三月三十一日に、政府の南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループでは、最新の知見を踏まえて新たな被害想定の見直しを行うとともに、今後実施すべき防災対策をまとめました。 私は地元が四国でございますので、この南海トラフ巨大地震の対策は最重要な喫緊の課題でありまして、命を守り、被害を未然に防ぐためにも、この報告の内容を活用することがとても重要でございます。 そこで、まず、この検討ワーキンググループの報告書の概要を伺います。
○政府参考人(河合宏一君) お答えします。 有識者による南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループでは、全二十九回の御議論を経て報告書を取りまとめいただき、三月三十一日に公表したところでございます。 この報告書では、防災対策の進捗状況や最新の知見等を踏まえて被害想定の見直しがなされるとともに、近年の社会変化や能登半島地震の経験等も踏まえ、今後実施すべき対策について幅広く取りまとめられました。 新たな被害想定では、例えば最大死者数は約二十九・八万人に上り、改めて甚大な被害が発生することが示されました。このうち、約七割の約二十一・五万人は津波による死者数でございますが、より積極的に早期避難が行われたものと仮定いたしまして、早期避難率を七〇%といたしますと約九・四万人の死者数となりまして、十万人以上の死者数の減少が期待できるとされております。 すなわち、対策に取り組めば取り組むほど被害は軽減できるということですので、国民の皆様には被害想定を正しく理解いただき、数字だけに一喜一憂することなく防災対策に取り組んでいただくことが重要です。 今回の報告書を受け、内閣府としても、今後、南海トラフ地震防災対策推進基本計画の見直しに取り組むとともに、南海トラフ地震等の大規模災害への備えを進めてまいります。 以上です。
○山本博司君 このワーキンググループの報告では、過去の自然災害の経験、得られた教訓を生かすことにつきましても記述がされております。災害教訓の伝承を進めていただきたいと思います。 次に、津波対策について伺います。 今回の報告書の想定におきまして、七割が津波の被害ということであり、全員が発災後十分で避難を開始した場合には、全国の津波死者数は、約二十一万五千人から約七万三千人に約七割減ると試算されております。早期避難が被害軽減の鍵を握ることがこの報告書からもよく分かります。 地震が発生した際、特に海に近い場合は津波を警戒する必要がございます。沿岸部にいるものの、山などの高台までが遠くて津波が襲いかかるまでに避難が間に合わない場合の対策として、津波避難タワーや津波避難ビル、こういった津波から避難する施設の確保、これが重要でございます。 東日本大震災以降、整備が進められてまいりましたけれども、現在までの津波避難施設の整備状況を報告いただきたいと思います。
○政府参考人(河合宏一君) 津波から人命を守るためには早期の避難が極めて重要であると、委員の御指摘のとおりでございまして、津波被害軽減のため、民間ビル等の津波避難ビルを指定することや津波避難タワーを整備するということを進めております。 直近のデータが令和五年四月現在でございますが、御質問の津波避難施設の整備状況でございますけれども、南海トラフ地震防災対策推進地域に限定いたしますと、津波避難ビルが一万二千棟、津波避難タワーが四百七十一棟でございます。全国の数字は、津波避難ビルが一万四千七百二十六棟、津波避難タワーが五百五十棟となっております。 以上です。
○山本博司君 ありがとうございます。 まだまだ整備が必要でございます。およそ三十四メートルを超えると津波が想定されております高知県黒潮町では、この津波避難タワーを活用して防災ツーリズムを推進をされておられます。私も現地を訪問いたしましたけれども、津波の想定が発表された当初は諦めの気持ちがあったということでございました。しかし、過去の津波の歴史を学び、防災学習をすることによって、正しく恐れて避難行動を取れば助かるんだと、こういう前向きな意識改革につながっていったと言われておりました。この伝承活動、防災教育ということは大変大事な取組でございますので、各地域で取組が進むようにお願いしたいと思います。 また、海岸堤防も津波対策として大きな効果が発揮をされます。先月、私は、中野国土交通大臣に対しまして、高知県の香南市の市長、議長とともに、国が直轄工事区域として指定している高知海岸の早期整備促進を求めて要望書を提出をいたしました。防災力の向上が図られることは、地元地域の長年の願いでもございます。 そこで、この海岸堤防の整備状況に関してお聞きをいたします。
○政府参考人(安部賢君) お答え申し上げます。 これまで、津波等による浸水から背後地を防護するため、海岸堤防の整備等を全国で進めてまいりました。 御質問の海岸堤防の整備状況は、令和五年度末、施設延長ベースで六〇%となっております。なお、この指標は、南海トラフ巨大地震等の大規模地震が想定されている地域も含め、全国を対象としており、防災・減災、国土強靱化五か年加速化対策の指標としても使用されております。 引き続き、国民の生命、財産を守るため、切迫する南海トラフ巨大地震への対策、そして海岸堤防への整備等に取り組んでまいります。
○山本博司君 大変大事でございますので、着実に整備をお願いをしたいと思います。 次に、災害対策基本法の改正について伺います。 今国会では、災害対策基本法の改正案が議論をされております。昨年発生しました能登半島地震を教訓に、高齢者や障害者など要配慮者や在宅避難者など様々な支援のニーズに対応するため、福祉サービスの提供、これが明記されたと承知をしております。公明党もこれまで一貫して福祉の視点を盛り込むよう訴えておりましたので、今回の改正はとても意義あるものであると思っております。 そこで、今回、福祉の視点を明記したことによって、今後、被災者支援の充実にどのような効果をもたらすと考えているのか、お聞きをしたいと思います。
○副大臣(鳩山二郎君) 御質問ありがとうございます。お答えをさせていただきます。 災害時において福祉サービスの充実を図り、被災者一人一人に寄り添った支援をすることは、災害関連死の防止のために重要であると私どもも考えております。 これまでも、高齢者等の方々が避難できる福祉避難所の設置、災害派遣福祉チーム、DWATの避難所への派遣など、災害時の福祉的支援に取り組んでいますが、在宅や車中泊で生活を送られる被災者の方々に対しても十分な支援を行っていく必要があると考えております。災害時における福祉的支援の充実を図るため、今国会に提出している災害救助法の改正案において、救助の種類として福祉サービスの提供を新たに規定することとしております。 在宅や車中泊の被災者の方々も含め、高齢者や障害者等の要配慮者への支援が着実に行われるように取組を進めてまいりたいと考えております。
○山本博司君 その上で、避難所の質の向上に関してお聞きします。 災害発生の避難所で確保すべき生活環境を指標で定められました国際基準であるスフィア基準につきましては、石破総理も積極的に取り組んでいただき、政府は昨年十二月に避難所運営の自治体向け指針を改定し、スフィア基準をより具体的に反映させることができるように見直しが行われました。例えば、一人当たりの居住空間は最低三・五平方メートル、トイレは二十人に一つ以上、男女比は一対三などと記されておりまして、避難所運営の目安として早期に活用されることが期待されます。 東日本大震災や能登半島地震では、断水でトイレを使用できず、体調を崩した人が少なからずいたと言われております。また、冷めた食事に雑魚寝が続いたことによる体調の悪化、さらには災害関連死も報告をされております。 先日も、愛媛県今治市で発生しました大規模の山林火災の避難所を訪問させていただきましたけれども、避難所にバリアフリートイレが完備されていたことで、高齢者にとりましては有り難いとの声も伺ってまいりました。このスフィア基準に基づいて官民挙げて避難所の質の向上に努めることが今必要なことであると実感をしております。 避難所・避難生活学会などでは、こうしたトイレ、キッチン、ベッドを四十八時間以内に届けることをTKB48と名付けて早期の実現を提唱しており、公明党としても積極的に推進しているところでございます。 南海トラフ巨大地震が発生した場合には、最も多い場合、避難者数は約千二百三十万人に上るとも言われておりまして、広域かつ膨大な避難者数が想定されております。そうした中でも、温かい食事や入浴などの様々な支援が届くように、それぞれの地域で対策を実施をしていただきたいと思います。 しかし、自治体任せでは機能しないと思います。スフィア基準を満たす避難所が開設できますように、国が各地域の状況を総点検をして、環境改善に努力をしていただきたいと思います。この避難所の質の向上に向けた認識を伺います。
○副大臣(鳩山二郎君) 御質問にお答えいたします。 避難所において発災直後から尊厳ある生活を営める環境を整備するため、昨年十二月、自治体向けの指針やガイドラインについて、発災直後における五十人に一基のトイレや、先ほど委員御指摘いただきましたが、一人当たり三・五平米の居住スペースの確保など、スフィア基準に沿って改定を行ったところであります。 また、令和六年度補正予算においては、新地方創生交付金による避難所の生活環境の改善に資する自治体の先進的な取組の支援、全国のトイレカーやキッチンカーを登録するデータベースの整備などを行っているところであります。 引き続き、良好な避難所環境の整備に向けた取組をしっかりと進めてまいりたいと思っております。
○山本博司君 これと併せまして、学校体育館のエアコン設置に関して伺います。 体育館の空調設備、これは急務でございまして、全国の公立小中学校の教室はほぼ完了されていると思いますけれども、体育館は約二割にとどまっております。 我が党としても、昨年来、五年をめどに空調設置一〇〇%を目指すべきと提案してまいりました。この学校体育館のエアコン設置、強力に推進すべきと思いますが、文科省の取組を報告いただきたいと思います。
○政府参考人(笠原隆君) お答えいたします。 避難所となる公立小中学校の体育館への空調整備につきましては、令和六年度補正予算におきまして新たに臨時特例交付金を創設し、整備のペースを加速化することとしてございます。 本交付金では、御党の提言も踏まえまして、地域の実情に応じた支援が可能となるよう、補助率の引上げのほか、単価の改善や補助要件の運用の柔軟化等を図っております。また、ランニングコストにつきましても、令和七年度より地方交付税措置が講じられているものと承知してございます。 現在、文部科学省といたしましては、金城政務官を主査とする学校施設の防災機能の強化・実装に向けた検討会を立ち上げておりまして、政務官より全国に向けてPR動画を発信するなど、本交付金のメリットや、効率的、効果的な整備事例の周知等に取り組んでいるところでございます。 文部科学省といたしましては、引き続き、各自治体が整備を円滑に進めることができるよう、取組の充実を図ってまいります。
○山本博司君 最後に総務大臣にお聞きします。 こうしたバリアフリーの整備、空調の整備は、緊急防災・減災事業債が活用されております。しかし、この緊防債は令和七年度までの時限措置となっておりまして、令和八年度以降も整備を継続、延長、拡充してほしいという声、多くの自治体から来ているわけでございます。この点に関しまして総務大臣の認識を伺います。
○国務大臣(村上誠一郎君) 山本委員にお答えいたします。 近年、災害が激甚化、頻発する中で、自治体が地方単独事業として防災・減災対策にしっかりと取り組めるように、緊急防災・減災事業債により必要な地方財政措置を講じてきたところであります。本事業債は令和七年度を期限としておりますが、自治体からは引き続き防災・減災対策を充実強化させることが必要であるという声もよく伺っております。 総務省としましては、本事業債の事業期間の終了後の在り方につきましては、自治体における防災・減災対策に関する取組や、地域の実情、課題などを踏まえて検討していきたいと、そのように考えております。
○山本博司君 質問を終わります。ありがとうございました。
○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。 ただいま話題にもなっておりました林野火災についてですが、岩手県の大船渡で発生した林野火災、平成以降、日本最大規模の消火面積、焼失面積というふうに記録されております。二月の二十六日に発災しましたが、実に約一か月半燃え続けまして、四月の七日にようやく鎮火という報告がされました。その後、岡山県岡山市、愛媛県今治市、短期間に林野火災が起きまして、それぞれの県の焼失面積、過去最大と記録されております。 住民の皆さんは、家屋ですね、家に被害が及ぶ前に避難指示が出るということもありまして、林野火災というのは一旦起きますと長時間の不安に脅かせ続けるという現状があります。実際に被害を受けられた方々、お亡くなりになった方もいらっしゃいます。心からお見舞いを申し上げまして、本日は林野火災の防災、防止対策について質問をいたします。 林野火災ですが、昭和四十年には八千件も起きておりまして、当時は火災全体の一三%を占めておりました。消火技術の進歩によって、令和四年は、例えば林野火災千二百三十九件まで減ってはきております。しかし、一たび林野火災が発生しますと、近くに消火栓がなく、水もなく、消防車も人も入りにくく、消火作業が非常に難しいということは言うまでもありません。何より鎮火までに時間が要しまして、地域に長時間にわたる不安を与え続けるという。 では、何が原因で起こるかについて、お配りしました資料一を見ていただきたいと思います。 林野火災の発生原因を示したグラフでございますが、令和元年から五年間の間の集計結果、原因の一位がたき火、三〇%以上です。二位が火入れ、約一九%です。火入れとは一般的に野焼きのことでございまして、決して工場の火入れ式のことではございません。落雷などの自然現象というのは本当にごくまれでございまして、たき火と火入れで原因の半分以上を占めているということになります。林野火災は人間の不注意によるものが多いとそこに書かれてあります。 では、起きてしまった後の損害賠償はどうなっているのか、続けて資料二を見ていただきたいんですが、失う火と書いて失火、損害賠償責任について示したものです。 明治二十九年制定の民法第七百九条で、不法行為により他人に損害を与えた場合には、たとえ過失であっても、過失というのはうっかりとか不注意ということです、過失であっても加害者は損害賠償責任を負うと書いてあります。これは、平成十六年に民法が改正されたときも内容に変更はありませんでした。 ところが、明治三十二年に失火責任法という法律が新たに制定されています。失火。失火とは、うっかり過失によって火災を起こすことです。失火については、重大な過失がない限り損害賠償は不要となっております。 どうして損害賠償不要となったか。この理由は、明治時代、日本は木造家屋が多く、失火者に過大な責任を課さないという国民の気持ちをおもんばかって別な法律を制定したということで、これが百二十六年たった現在も変わっておりません。 今の日本の木造建築は耐火性能も向上しておりますし、火災保険制度も発達しております。明治時代とはかなり事情が変わってきていると思うんですが、林野火災の主な原因であるたき火や火入れによる失火、失火責任法のことですが、たき火や野辺の火入れですね、これを対象外にすることでもっと注意をしていただくようになるのであれば林野火災の防止につながるといったことも考えられるのではないかと私は思うんですけれども、失火責任法の見直し、考えられていらっしゃるでしょうか。 なぜ百二十六年変更が行われないのか、法務省にお聞きします。
○政府参考人(内野宗揮君) お答えします。 まず、御指摘の失火責任法の立法趣旨でございますけれども、一般に、失火により自分の財産を焼失させるような場合には過失に宥恕すべき事情のあることが少なくないこと、また、木造家屋が多く、立て込んだ住宅環境の下で一旦火災が発生をいたしますと損害を想定外に拡大させる危険性があることなどによるとされておるところでございます。 他方、委員御指摘のように、現代においては立法当時より木造住宅が減少するなど、立法当時の状況から変化が生じているとの御指摘があることは承知しております。 さらに、失火者が不法行為責任を負うか否かにつきまして、個別の事案における具体的な事情の下で判断されるということになるため、一概に述べることは困難ではございますけれども、委員御指摘のたき火等を火元とする火災の場合には重過失を認めた裁判例も存在するところでございまして、このような個別具体的な判断、この積み重ねによりまして、失火責任法を見直す、言ってみれば緊急の不都合性、これが必ずしも顕在化してこなかったというところが今日に至っているところのゆえんになっているのではないかと考えているところでございます。 これら民法の不法行為関係の規定の見直しにつきましては、法務省としても検討課題であると認識しております。今後、その検討を行う際には、その特則であります失火責任法についても、先ほど申し上げましたような失火責任法に対する御指摘を踏まえ検討が必要となり得ると、このように考えております。
○石井苗子君 説明が複雑でよく分からない方も多いかと思いますけれども、不法行為法というのがあるんですね。関連法が多いので、故意でなくてもこの失火を認めるとなると、ほかの法律との兼ね合いが複雑になってきて、その不法行為法の調査というのをやらなきゃならないと。法務省も見直すということになれば、法制審議会に通すということになって、調査には予算が掛かるということになります。まず、これが一つございます。 私は、基本的に失火責任法からたき火、火入れを除外するというのは、このたき火とか火入れが悪者にならないように、もっと安心して楽しめるような、原因をつくらないような法律がないかというところに軸足を置いているんですが、資料一にあります火入れについてですが、これは許可制になっております。免許制ではないんです。許可制です。なので、究極、誰でも火入れもたき火もできるということになりますが、消防に事前に把握して心構えができていれば初動の対応も変わってくるのではないかと思うんですけれども、火入れの管理は森林法でございます。これは市町村の長による許可が必要となっています。その許可に関する情報ですが、各市町村の消防に共有されていますか。森林法を管轄する林野庁にお伺いします。
○政府参考人(長崎屋圭太君) お答えいたします。 森林法におきましては、火入れを許可制としております。具体的には、森林又は森林の周囲一キロメートルの範囲内にある土地で火入れをする場合には市町村長の許可が必要であること。そして、許可される行為は、造林のための地ごしらえ、開墾準備、害虫駆除、焼き畑、採草地の改良といった目的に限られること。また、実際に火入れをする場合には、あらかじめ必要な防火の設備をして、火入れをしようとする森林とその周囲一キロメートルの範囲内の土地所有者又は管理者に通知することを規定しております。 御質問の情報の共有でございますけれども、市町村は火入れの許可の手続及び運用を条例において定めております。多くの市町村では、火入れの許可を行った場合、消防長や消防署長にその旨を通知することを定めております。 市町村と消防機関との連携は大変重要なことだと思っておりますので、今後全国的な状況についてより詳細に調査してまいります。
○石井苗子君 つまり、通知の範囲というのはどのくらいのものなのかということなんです。やる場所はどこで、いつからやるかというようなことなんですね。 今治市の林野火災、今回、自治体の消防署だけで対応できませんでした。こういった周辺に情報を共有しているかどうかという、消火能力というのがあるんですが、一旦起きてしまうともう手が付けられないというような状態になっている、こういったこともあります。しかし、この火入れの方は予算関係ございません。運用の改善で対応できることだと思いますので、是非改善を実施していただきたいと思います。 火入れが許可制となっているということで、たき火についてはどんな規制があるのかという、これは管轄が消防庁でございます。消防庁に伺います。
○政府参考人(田辺康彦君) 消防法第二十二条において、市町村長は、気象台長等から火災の予防上危険であるとして火災気象通報を受けたとき等には、火災警報を発することができるとされています。その際には、その市町村の区域内にある者は、市町村条例で定める火の使用の制限に従わなければならないとされており、基本的には、市町村の条例においてたき火の禁止が定められていると承知しています。 また、消防法第二十三条において、市町村長は、火災の警戒上特に必要があると認めるときは、期間を限って、一定区域内におけるたき火又は喫煙の制限をすることができるとされています。 さらに、消防庁が示している市町村の火災予防条例(例)では、可燃物の近くにおけるたき火の禁止やたき火をする場合における消火準備等の火災予防上必要な措置の義務付け等について規定しているため、基本的には、市町村条例においてこうした規定が置かれていると承知しているところでございます。
○石井苗子君 ここまでお聞きになって、皆様も、いろいろと規律がオーバーラップしていて、担当が分かれていて、で、原因がたき火と火入れが林野火災の半分だっていうので、解決方法はないのかとお思いだと思いますけれども、火の使用の制限、条例は、消防庁、可燃物の近くでたき火をすることはNGというふうに火災予防措置というのが置かれているんですが、たき火というのは仕方なくやっているという人もいるわけなんですね。 つまり、たき火には皆さん楽しい思い出があったという方もいらっしゃると思います。例えば、たき火のサイズとか、いついつからやるとか、お祭りのシーズンのときには大きいたき火をするということが決まっているとか、申請制というのを何か決めた方が、どこそこのたき火のせいで山が燃えてしまったというような決め付けがないふうにたき火を守ることができないか、悪者扱いにされないようにならないかということなんです。で、住民の皆さんに不安を与えないということなんですが、大きな損傷、損害を与える林野火災の一番の原因となっているこのたき火、いざ発生してしまえば、林野火災というのは国や自治体も大きな損害を被ることになります。 被害をなるべく防ぐためにも、防災のためにも、たき火も火入れのように許可制をするとか、あるいは届出制にしてその実施を消防が事前に把握できるようにするべきではないか、法律を変えるべきではないかと思うんですが、最後になりますが、法務大臣、失礼いたしました、総務大臣の御見解をお聞かせください。
○国務大臣(村上誠一郎君) 石井委員にお答えいたします。 たき火は、面的な焼却行為とされている火入れとは異なりまして、いわゆる落ち葉たきやキャンプにおける飯ごう炊さんなど、様々な火の使用行為が含まれております。そのため、一律に規制することについては非常に慎重な検討が必要ではないかと考えております。 現在、総務省消防庁では、大船渡市の林野火災を踏まえた消防防災対策のあり方に関する検討会を今開催しているところであります。検討会におきまして、関係省庁とよく連携しまして、既存の仕組みの実態等も踏まえながら、石井委員の御指摘のたき火の扱いも含め、より効果的な火災予防等の在り方について検討してまいりたいと、そのように考えております。
○石井苗子君 ありがとうございます。 先ほどから避難所ということが、私も避難所の医療管理の支援活動をしているんですけれども、一番いいのは避難しないで済むことなんです。一番いいのは林野火災を起こさないこと。そして、最もいいのは、たき火という楽しい、あるいは宗教的な目的があるし、ごみを集めてごみ焼却場まで持っていかないでここで燃やした方がいいんだという、そういう都合もおありになる地域もあります。 なので、是非申請をして、何月何日、ここでこのくらいのサイズのたき火をシーズンごとにやるということを、大体決まっておりますので、自治体で管理をしていただけるよう、強くお願い申し上げます。 以上です。質問を終わります。ありがとうございました。
○芳賀道也君 国民民主党・新緑風会の芳賀道也です。 平成二十六年の消防法改正により、今年、二〇二五年七月までに病院や有床診療所等はスプリンクラー施設を設置する義務があります。確かに、厚生労働省では、病院、有床診療所等がスプリンクラー設備を備えるための補助金を出しており、また独立行政法人福祉医療機構による融資の制度もあります。 しかし、山形県内のある有床診療所では、院長先生が高齢のため、後継者もいない、院長御自身に万一のことがあったら後に残る家族に借金を残したくないということで、融資を受けることを考えていない、あるいは金融機関によっては融資を受けることが高齢でできないということがあります。有床診療所としては結構大きい面積であるため、補助金を受けても自己負担額が多過ぎて、この負担額を自ら払うのが難しい経営状況となっています。確かに使っていない病床などもあるので、そこを解体できればいいのですが、建物の解体費用を工面することも難しい状況。山形県の健康福祉部にも相談したのですが、ほかの医療機関とのバランスを考えると、特定の診療所のためだけに基金から追加の補助を交付することは非常に難しいというお答えでした。 この診療所ではずっと二十人弱、十数人の患者さんが入院されており、地域医療としてはなくてはならない診療所です。このまま七月までスプリンクラー設備が設置できなければ閉院せざるを得ないのでしょうか。厚労省の御見解を伺います。
○政府参考人(森真弘君) スプリンクラーの設置義務に関するお尋ねでございます。 御指摘のように、今回新たに設置義務の対象となりました有床診療所等については本年六月末までに設置することというふうに義務付けられております。 こうした中、厚労省においては、スプリンクラー設備の早期の設置を促進するため、二十六年度から財政支援を行わせていただいております。その結果、令和六年六月末時点で有床診療所の九七・四%の診療所が設置見込みというふうな形になっているところでございます。 今年度も必要な予算を確保するとともに、整備に係る事業者の自己負担分については福祉医療機構による優遇融資を活用することを可能としており、こうした補助金や優遇融資を引き続き御活用いただきながら、スプリンクラー設備の設置を進めていただきたいというふうに考えているところでございます。
○芳賀道也君 肝腎な質問に答えていないんですが、スプリンクラーを設置できなければ閉院せざるを得ないのかどうか、これイエスかノーかで短くお答えください。
○政府参考人(森真弘君) 当然、スプリンクラーの設置義務はございます。そこについては、全ての医療機関で設置義務に基づいてスプリンクラーを設置していただくのが基本となるというふうに考えております。六月末日を経過した途端に直ちに閉院しなければならないかどうかについてはそれぞれ都道府県等とも相談していただきながらやっていただくことと考えておりますが、基本的にはその設置の義務を果たしていただくということが一番大切なことだというふうに考えているところでございます。
○芳賀道也君 例えば患者さんの転院先が決まらないとか、やめなきゃいけないけれども、そういう場合は若干の猶予はあるという認識でいいんですか、今の回答は。
○政府参考人(森真弘君) 個別具体的なケースについて現在こちらから申し上げるのはなかなか難しい状態でございます。基本的には六月末までのその設置義務に、ちゃんと義務を果たしていただけるように努力をしていただいた上で、一つ一つその問題を県とも相談しながら解決していただくということが必要なことだというふうに考えております。
○芳賀道也君 もちろんこれまでも努力はしてきたけれども、七十五歳を過ぎておりまして、院長先生も、なかなか融資も受けられない、受けてこの後もやっていくことができないという事情もありますので、十数人いる患者さんに退院せよと、転院せよということでは、本当に残念な答弁ということになってしまいます。 ここではやはり十数人の患者さんの入院を受け入れることで経営が成り立っていますので、このスプリンクラーが要らない三人以下になると、経営としてはもちろん成り立たなくなってしまう。大病院や開業医が幾らでもいる大都会と違って、山形県は医療機関が少ない。ただでさえ少ない医療機関を厚労省自ら更に減らして、地元の地域医療を更に厳しくしようとするのであれば理解できません。 そこで、無理を承知の質問なんですけれども、どうやっても消防法令を満たすことが難しい有床診療所については、厚労省が特例として、今ある有床診療所を三人の患者を受け入れる四つ、五つの有床診療所に分割して、ただし、医師や看護師などスタッフの兼務、これを認めて、そこで、それで消防法令をクリアする、このようなことは許可してもらえないのでしょうか。
○政府参考人(森真弘君) お尋ねのような方法については現在のところ想定していないものでございます。基本的には、スプリンクラーの設置義務、これは火災が発生した場合に非常に重要なものになってまいりますので、そこはきちんと遵守していただくのが基本だというふうに考えているところでございます。 後継者の問題、それから医師不足の問題、いろんな問題あるということは重々承知しておりますので、これらについては、偏在対策の予算、それから承継支援の予算等いろいろ活用していただきながら、きちんと引き続き地域において必要な医療が確保できるように私どもとしてもサポートしていきたいというふうに考えております。
○芳賀道也君 分かりました。非常に厳しい状況があるということを認識して、是非何らかの解決策探っていただきたいと思いますが、再び消防庁に聞きます。 病院や有床診療所等のスプリンクラー設置義務の猶予措置、今年の六月末までから更に延長してくださるようお願いしたいんですが、消防庁の御見解、いかがでしょうか。
○政府参考人(田辺康彦君) スプリンクラー設備については、平成二十五年の福岡市有床診療所火災を踏まえ、平成二十六年の消防法令の改正により、一定の病院や有床診療所については面積にかかわらずスプリンクラー設備が必要となったところでございます。 この改正により、既存の病院等についても、経過措置の期限である令和七年六月末までにスプリンクラー設備を設置する必要がございますが、昨年六月時点の設置状況調査では、新たにスプリンクラー設備が必要となった病院のうち約八九%、診療所の約八七%が既にスプリンクラー設備等を設置していただいているところでございます。 平成二十六年の法令改正以降、リーフレット等を作成し、改正内容等について周知してきたところですが、引き続き、病院等を所管する厚生労働省とも連携し、スプリンクラー設備等が適切に設置されるよう取り組んでまいります。 なお、委員から経過措置の延長を考えるべきではないかという御質問でございますが、このことについては、今回については約九年間という比較的長い期間の経過措置を設けており、新たに設置義務が生じた病院や診療所のうち、既に約九割がスプリンクラー設備等の設置をいただいているところでございますので、更なる経過措置の延長は考えてございません。
○芳賀道也君 更なる延長は難しいということでしたが、まだ一〇%余が、それぞれ八九%、八七%ですから、現実には設置できていない部分もあるということです。これが病院がなくなることにつながってはならないなというふうに考えます。 スプリンクラーは非常に値段が高く付きます。これは診療所に限らず、消火設備を備えなければならない施設にとって、どこでも悩ましい問題です。火災の危険はやっぱり防がなきゃいけない、これは分かります。地域医療を守るために、値段が余り掛からない安価な消火設備であっても今年六月末までに設置させれば、この有床診療所、消防法令上条件を満たしたと、同等の能力のある安価な消火設備が設置されれば条件を満たしたとみなしていただくことはできないのでしょうか。村上総務大臣に是非お伺いします。
○国務大臣(村上誠一郎君) 芳賀委員にお答えいたします。 平成二十六年の消防法令の改正によりまして、新たなスプリンクラーの設備の設置が必要になった場合について一定の緩和措置を設けているところであります。例えば、小規模な施設には比較的簡易なスプリンクラー設備を設置することも可能としております。緩和措置の適用につきましては、市ごとの消防本部に御相談していただけたらと、そういうふうに考えております。
○芳賀道也君 是非、本当に十数人の、主に老人の、お年寄りの入院患者なんですが、行く当てもないということで、地方にとってこれが病院がなくなることにつながると非常に困りますので、同等の効果があると認められるものを是非認める方向で検討していただきたいと思います。 次に、先月の三月十四日の参議院本会議、そして二十四日の総務委員会で、相続による不動産登記に係る登録免許税の減免について質問をいたしました。 昨年、二〇二四年四月一日から相続による不動産登記が義務となりました。相続による不動産登記が義務となったため、当然のことながら、登録免許税の納付も義務になりました。相続については既に相続税を納めることが義務になっているので、相続に伴う登録免許税を課税することは二重課税ではないかと質問をしました。 また、何代にもわたって相続登記がされていない、いわゆるメガ共有となっている不動産について、相続人が相続登記をするにはかなりの手間と費用が掛かるので、登録免許税の税率の引下げを求めたところ、既にお亡くなりになっている方についての相続登記の登録免許税の免税や、相続財産百万円以下については免税とする二年間限定の減税措置について加藤財務大臣から答弁がありました。 法務省にお尋ねします。 法務省民事局民事第二課は、この令和七年度税制改正要望としての登録免許税の免税措置を三年間で要望されており、さらに、免税措置の要件の緩和や更なる拡充と新たな免税措置も要望されています。所有者不明土地等の問題の解決のために法務省が想定していた新たな免税措置とはどのようなものか、具体的に教えていただけませんでしょうか。
○政府参考人(内野宗揮君) お答え申し上げます。 委員御指摘の相続登記の促進のため、法務省では、令和七年度税制改正要望におきまして、昨年八月に、土地に関し、相続により土地を取得した方が相続登記をしないで死亡した場合の相続登記及び不動産の価額が百万円以下の土地に係る相続登記についての登録免許税の免税措置の延長を要望するとともに、御指摘のとおり、新たな免税措置等を要望いたしました。 具体的には、これは建物に関し、土地と同様に、相続により建物を取得した方が相続登記をしないで死亡した場合の相続登記及び一定額以下の建物に係る相続登記につきまして登録免許税の免税措置を講ずることを想定したものでございます。 最終的に令和七年度税制改正では建物についての免税措置を設けないことといたしましたが、これは、土地と建物は同一の者が所有していることが多いという実情というところに鑑みまして、土地についての免税措置を設けることで建物の相続登記も連動して進む可能性など、こういうことを踏まえまして、まずは土地についての免税措置の効果を見極めるということといたしまして、建物については今後の検討課題としたものでございます。
○芳賀道也君 次に、障害者の等級を判定する際に同じ状況であっても医師によって判断が違うと、複数の障害の当事者から聞いています。 例えば、医師による等級の判定に不満がある場合、行政手続上の不服審査ではなく、より簡単に当事者から別の指定医師にセカンドオピニオンを求められるような制度設計をお願いできませんでしょうか。厚労省、いかがでしょう。
○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。 身体障害者手帳の交付の申請でございますけれども、都道府県知事が指定した医師、これは指定医というふうに呼んでおりますけれども、の診断書、意見書を添付して行うということにされてございます。 厚生労働省におきましては、この身体障害者手帳の交付を希望する方がしっかりと指定医の方にアクセスをして診断を受けられるように、都道府県などに対しまして、例えばホームページ上で一覧表を掲載するなど、指定医の情報を周知していただくように求めているところでございます。 その上で、診断書の作成でございますとか、あるいは自治体による判断のばらつきといいましょうか、違いといいましょうか、こういったものができる限り生じないようにするために、この診断書の書き方に関する留意事項などを記載しました資料を本年三月ホームページに掲載をいたしまして、同月、三月に開催した関係課長会議において周知をするとともに、活用を促したところでございます。 このような形で、御指摘のセカンドオピニオンという形ではございませんけれども、申請者の方が指定医にアクセスがしっかりできるような情報の提供であるとか、あるいはこの留意事項の書類などを活用した判定の差を、なるべくばらつきをなくしていくとか、こういったことなど、障害者手帳制度の運営に努めてまいりたいと考えております。
○芳賀道也君 是非、セカンドオピニオン的なことを導入して、こうしたばらつき、不満がないようにしていただきたいと要望して、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 今日はPFASに関わって質問したいと思います。 全国でPFAS汚染が広がる中で、農地、この汚染も明らかになりつつあります。京都府の綾部市を流れる犀川などから暫定指針値を超える高濃度のPFASが検出という事態を受けまして、汚染源がはっきりしているんですね、この場所は。その上で、その下流域、土壌汚染が判明しております。農地、農作物について科学的な分析をして実態を知りたいと、こういう住民の地元の要望というのは当然だと思うんです。 そこで、令和六年三月、環境省と国立環境研究所、現地調査に入っておられます。その結果、土壌も含めた汚染の程度というのはどこまで判明したのか、地元への説明というのはどうされたのか、御説明ください。
○政府参考人(伯野春彦君) お答えいたします。 令和五年八月に京都府が行った水質調査におきまして、京都府綾部市の犀川から暫定目標値を超過するPFOS等が検出され、河川の遡り調査の結果から、上流に位置する事業者の放流水がその原因と推察される旨を同年九月に京都府が発表しております。 環境省では、京都府からの相談を受けまして、令和六年三月に国立環境研究所の専門家とともに現地視察を行い、活性炭の利用などの水処理対策等について技術的助言を行っております。 地元への説明につきましては、自治体又は当該事業者が行っていると承知しております。
○倉林明子君 京都府の綾部市というところはどういうところかといいますと、京都府北部に位置する田園都市、人口三万人、集落を水源の里と名付けて指定して、その自然環境に引かれた移住者も少なくないんですね。こういうところで土壌汚染が確認されたということで大変衝撃で、孫から、おじいちゃんの作った野菜は食べられないと、こういうふうに言われたというお話まで伺っているんですね。 農水省は五年間の研究事業として全国の調査に入っているというふうに伺っております。これ、研究目的は何か、そして行った調査項目、調査結果はどのように公表されるのか、御説明ください。
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。 農産物中のPFASにつきましては、その科学的な知見が不足していることから、農林水産省では令和五年度から、農産物中のPFASの分析法の開発や、土壌や水から農産物へのPFASの移行、蓄積の程度の把握を目的として研究を進めているところでございます。 研究の結果につきましては、得られた成果を順次今後の対応などに生かすとともに、関係機関にも御活用いただけるよう、毎年度報告書として取りまとめ、農林水産省のホームページで公表しているところでございます。
○倉林明子君 汚染が確認された地域はもちろんなんですけど、土壌、農産物、安全なのかどうかということを確認したいわけですよね。地元自治体に働きかけても、法律がないので検査はできないと、そういう検査してほしいという声に応えられないというわけです。調査の方法も分からないと、こういう回答にとどまっているんですね。地元では個人で、検査機関ありますので、そこにお願いして、三万円を負担して調査してもらったという話も伺いました。 そこで、今日資料入れましたけれども、農水省が行っております消費・安全対策交付金を活用した、農産物、農業用土地のPFASの検査を可能とするこれ予算があるんですね。令和六年度の補正予算から盛り込んでいるということです。この事業の概要と活用実績について確認したいと思います。
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。 農林水産省は、令和六年度補正予算から消費・安全対策交付金で、PFASについて地方自治体による農産物、農地土壌等の含有実態の調査に対する支援を拡充し、四分の三を上限とした支援を行っているところでございます。 地方自治体からは様々な調査の要望ですとか相談が寄せられており、現在、要望等のあった地方自治体とは交付に向けた調整を進めているところでございます。 農林水産省としては、引き続き、地方自治体が着実に調査に取り組めるよう支援してまいりたいと考えております。
○倉林明子君 今具体的な数字なかったんだけれども、相談している、いわゆる実績ですよね、実施に至った件数というのはどれだけあるのか、その確認をさせてください。
○政府参考人(坂田進君) いまだ実施に至ったものはございません。現在調整中ということでございます。
○倉林明子君 調整中は何件ですか。
○政府参考人(坂田進君) 調整中でございますので、お答えするのは差し控えさせていただきます。
○倉林明子君 多かったら言えるかなと思ったんですけれどもね。 農産物の安全性確保のためには、まずこういう滑り出した交付金を周知徹底して広げてほしいと思うんです、地元でも知られていませんから、これ。検査要望しているという話聞いて、調べたらこういう事業あるよということが分かったんですよね。こういうことを周知徹底して活用促進に努めるべきです。交付金なので手挙げがないと使ってもらえないと。で、持分もありますので、積極的に進めようと思ったら、更に取組強めてほしいと。 もう一つ踏み越えてですよ、交付金事業にとどめず、国が責任を持ってこれ調査進めるべきではないかと思うんですけれども、いかがでしょう。
○大臣政務官(山本佐知子君) お答えいたします。 農林水産省では、国産の農畜水産物にどの程度のPFASが含有しているか把握するため、令和六年度から含有実態の調査を進めているところでございます。これに加えて、地域におけるPFASの含有実態を把握したいという自治体の声に応えて、消費・安全対策交付金、先ほど御指摘ございました、この支援を行っているところであり、これまでも説明会を開催するなど交付金の活用促進を図ってまいりました。 今後、こうした支援策を一層活用いただけますよう周知を進めますとともに、調査を検討している自治体に対して、適切な調査が行われるよう、農林水産省としても、情報提供や、また技術的な助言などにも取り組んでまいりたいと思っております。
○倉林明子君 今作っているものが安全なのかどうか、食べて大丈夫なのか調べて、安全かどうかということ、安心できるものなのかと。今、明確なそういう意味での基準が明らかにされていないですよ、それ数値として。で、結果を公表する上で、これ最大の障壁にもなっているんです。要は、基準をクリアしていますよということが示せれば、消費者の安心にもつながっていくし、孫が食べれないなんていうこと、事態だって発生させること止められるわけですよ。 私ね、全国各地でこれPFAS汚染が広がる中で、新たな基準の見直しということで進んでおります、進められております。ところが、河川、地下水については、暫定指針値の値はそのままで、暫定だけを取るという見直しであって、遵守ということになると努力義務にとどまるということになろうかと思います。 環境基準として明確にこれ位置付けるべきではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○副大臣(中田宏君) お答え申し上げます。 今先生おっしゃっていただいたとおり、まさに食べる食べないというところが極めて重要になってくるわけでありまして、PFOS等による健康リスクということについては、飲み水や食品などを経由した摂取が主な要因として考えられますから、摂取をしないと、このことが極めて重要だということになります。 したがって、まずは水道水のPFOS等について、二月に開催しました審議会において、水道事業者等に遵守や検査を義務付ける水質基準への引上げ等の方針案がおおむね了承されたところであります。また、河川、地下水等におけるPFOS等について、内閣府食品安全委員会において示された耐容一日摂取量を踏まえて、暫定ではないという指針値とすることについて、これもおおむね了承されたところであります。 この指針値でありますけれども、水道水源等の重点的な環境モニタリングを行って水道水質基準と併せて運用していくということになりますので、飲み水の摂取を通じた健康リスクを効果的に低減することが適当とされているわけであります。 その上で、環境中への流出や拡散に関する知見、効果的、効率的な対策技術に関する知見、農水産物への移行に関する知見などを収集して、そして引き続き指針値の取扱いについては検討をいたしてまいりたいと考えています。
○倉林明子君 いや、汚染広がっているんですよ。先ほど綾部で紹介した例は、汚染源、これもう特定できているんですよ。そこからの流出は止まっていないんです。どんどん汚染されていくんじゃないかという危機感ですよね。 で、知見がない知見がないと繰り返しPFASの議論では出てくるんだけれども、既に海外での知見も随分集積されて基準の見直しがどんどん進んでいますよね。これ、紹介したこの交付金の事業のポンチ絵ですけれども、一番右下のところ、赤線引いているんですね。これ、これから輸出を農業進めていこうという方針をお持ちですよね。それの議論はしませんけど、その前提となるのは安全性なんですよ。そして、国際的な安全基準をクリアできれば、販路拡大につながると書いてあって、赤線引いておきましたけど、ほんで、これ、PFASも調べられるようにこれ事業しているわけですよね。 あのね、申し上げておきますけど、国際的な基準というのはほぼほぼ厳しい基準が規定されているんですよ。このままの基準やったら、アメリカに輸出できますか、EUに輸出できますかと、そういう基準なんです。規制基準余りにも緩過ぎる、そして余りにも規制遅過ぎるということを申し上げたいと思う。 環境基準として世界水準に合わせるということが今々求められているんじゃないでしょうか。
○副大臣(中田宏君) 先生からほぼほぼ決まっているというふうにございましたけれども、そこがまだやはり我々としても知見を集めているというところになるわけです。 というのは、アメリカでは、PFOS、PFOAの規制値をそれぞれ四ナノグラム・パー・リットルとする飲料水規則が公表された一方で、オーストラリアにおいては、現行の目標値はPFOAで五百六十ナノグラム・パー・リットルとなっているわけでありまして、飲料水の規制値に関しても各国で多様なこれは議論が行われているというのが現状であると承知をいたしております。 我が国においては、食品などから摂取するものに関する健康影響の評価を独立した立場で科学的に実施する、先ほども申し上げた内閣府食品安全委員会において、アメリカも含めた各国、各機関が参照した最新の知見も含めて評価をいたしたわけであります。 昨年六月の食品安全委員会による評価書において、まずは今回設定した耐容一日取扱量、失礼、耐容一日摂取量を踏まえた対応が速やかに取られることが重要という、こうした提言がなされておりますから、環境省としては、まずは、直接飲用する、飲用に供する水道の水質基準への引上げについて今春を目途に方向性を取りまとめるということにいたしてまいります。
○倉林明子君 いや、食べるものですから、そして作っているものに対する不安が広がっているんですから、世界水準に引き上げていくべきだと、そのことを強く申し上げて、時間となりますので終わります。
○大島九州男君 れいわ新選組、大島九州男でございます。 子供たちの不登校と、そしてまたいじめ、そしてまた学校の先生がそれこそ不登校になっちゃうみたいな、そういう現状がある中で、どういう経緯でそうなっているのか、そしてまたどういう対策を行っているのか。当然これはもう周知の事実で、すごく大きな問題になっていて、これ長年ずうっと対応しているはずですから、実際対策がうまくいっていればいじめの数も減る、自殺者も減るというふうな効果があってしかるべきというふうに認識しているわけですけれども、なかなかそうなっていないと。 まず、小中高におけるいじめの件数の推移、またいじめを原因とする子供の自殺者の推移、またこの数を教えていただきたいのと。実際、教育現場で教育をする先生、先生も休職する人が非常に多いというふうに言われています。そういう現状を是非、先生の場合は何で休職しているかと、その理由だとか、若い先生からベテランの先生までいろいろいらっしゃいますけれども、そういった先生、特に精神疾患による休職者の増加傾向があるというふうに認識をしておりますが、そこら辺のところを併せてお答えください。
○大臣政務官(金城泰邦君) お答えいたします。 ただいま大島委員の質問は二つあったと思います。小中高、子供のいじめの問題、そしてまた、教職員の休職の問題についてお答えいたします。 まず初めの小中高におけるいじめに関してですけれども、まず、いじめというのは決して許される行為ではなく、ましてや、いじめにより尊い命が失われることは絶対にあってはならないと考えております。 文部科学省としましては、このいじめを積極的に認知をするということで解消していくことを各学校に求めておりまして、直近五か年のいじめの認知の件数でいきますと、令和元年度に約六十一万件、令和二年度に約五十二万件、令和三年度に約六十二万件、令和四年度に約六十八万件、令和五年度に約七十三万件となっておりまして、新型コロナウイルス感染症の影響で令和二年度に減少をしましたが、その後は三年連続で増加をしている状況でございます。 また、自殺につきましては、その多くは多様であり、かつ複合的な原因及び背景を有しておりまして、様々な要因が連鎖する中で起きていることに留意が必要でございますが、その上で、厚生労働省が公表している自殺統計によりますと、直近五年間の小中高生の自殺者のうち、自殺の原因、動機の一つとしていじめが含まれるものは、令和二年に六件、令和三年に八件、令和四年に八件、令和五年に一件、令和六年に九件と承知をしておりまして、これに関しましては、新型コロナウイルス感染症の影響は明らかではないと考えているところでございます。 あと、二点目の教職員の休職者数の推移等々につきましてでございますが、令和五年度の公立学校教職員の人事行政状況調査によりますと、令和五年度における教育職員の休職者数は全体で九千五百九人となっておりまして、そのうち精神疾患による病気休職者数は、前年度から五百八十人増の七千百十九人でございます。これまでで最多の人数となりました。 先ほどの調査におきまして、精神疾患による病気休職の要因に関しては、昨年度初めて教育委員会に調査をしたところ、児童生徒に対する指導などに関する業務、これが二六・五%、また、職場での対人関係が二三・六%と、そして、校務分掌や調査対応等の事務的な業務、これが一三・二%などとなっております。これを年代別に分けてみますと、例えば二十歳代では、他の年代と比べて児童生徒に対する指導などに関する業務を挙げる割合が高くなっております。また、四十代などでは、地域住民や保護者等の職場外の者との対人関係を挙げる割合が高いなどの特徴も見られるところでありました。 以上でございます。
○大島九州男君 いや、どんどん増えていると、どういう対策をしているのかということですよね。 普通、一般的に考えると、いじめを受けて不登校になると、そういう流れがやっぱり一般的じゃないかと思うんですけど、この不登校の数、三十四万人ぐらいというんですよね。金城政務官は浦添ですけど、那覇市が三十数万とかね。これ、ちょっと調べたら、埼玉の越谷とか福島のいわき市が三十四万数千で、ちょうど同じぐらい。それぐらいの子供たちが不登校なんだというのは、これすごく憂慮する問題だと思うんですよね。 それで、その亡くなった、いじめを原因に亡くなったって、一桁の数字ですよね。いやいや、本当にそうなのかと。要は、いじめなのかどうなのかというのを、それを見分けるのも非常に難しい。実際、見て見ぬふりをするという先生、それはいるかもしれないけど、気が付かない先生もたくさんいると思うんですよ。もう本当に、そういう意味での教育現場というのはすごく多様だし、大変だし、だから先生が精神的にプレッシャーを受けて、先生の不登校になっちゃうというような、そしてまた入院しちゃうような、病気になっちゃうような先生たちもいるって、これめちゃくちゃ不幸じゃないですか。 これをどう対応していくかと、まさに、これはもう国挙げて、そして本当に政府を挙げて取り組まなきゃならないような問題だという認識なんですけれども、まず、文部科学省ではどのような対策をやっているのかと、これに対して、それをちょっとお答えいただきたいと思います。
○大臣政務官(金城泰邦君) お答えいたします。 文部科学省での対策という御質問でございましたけれども、御指摘の問題に対しましては、文部科学省では、例えば教職員定数を改善していくこと、教職員定数の改善ですね、や、スクールカウンセラーを始めとする専門人材を活用していくことなどによる指導、運営体制の充実を図っていくことで教師の働く環境の改善を図り、また同時に、いじめなどの課題にも組織的に対応できるように関連施策を進めているところでございまして、いじめ防止対策推進法の施行以降、いじめの防止対策として、国の基本方針の改定、これを始め必要な措置を講じてきたところでありまして、その結果としていじめの積極的な認知が進んでまいりましたが、依然として、いじめの早期発見、早期対応、組織的な対応等において課題があります。いじめの重大事態が相次いでいることは極めて憂慮すべき状況であると考えております。 文部科学省としましては、令和六年度の補正予算におきまして、いじめ未然防止教育の指導教材等の作成や個別事案への早期対応、加害児童生徒への指導、支援、再発防止等の取組を支援するためのいじめ対策マイスター設置のモデル事業などに必要な予算として計二億円を計上しまして、令和七年度予算におきましても、スクールカウンセラーの配置の充実等による教育相談体制の強化等に必要な予算として約八十六億円を計上しているところでございまして、引き続き、各学校におきまして、いじめの未然防止、早期発見、早期対応、再発防止に至るまで、総合的に取組が行われるよう、支援を行ってまいります。
○大島九州男君 いや、結局、いろんなことをやってきても数字がどんどんどんどん上がっていくということは、効果がないということでしょう。いやいや、本当は総務大臣にそこに座っておいていただかなきゃいけなかったんですけど、行政監視委員会としてね。いや、そういう予算を掛けました、でも、結果が出ていないということはやり方が悪いということ。だから、私の、自分の、私も子供を教えてきた塾の先生としての経験からいうと、先生たちの人間力とか、先生たちがいかに子供たちとのコミュニケーションを取って、それに関わっていくかというようなことをやらないと、スクールカウンセラーが来て、やあやあやあ、君どうなのと、ちょっと何かつらいことがあるのなんて言って、病院じゃないんだから、学校なんだから。 いや、今、文部科学省が、先生たちの負担を減らすというので、先生たちは教えることに特化していただきたいと。いや、だから、いろんな作業は、地域の人が来てやるとか、ほかの人にお願いするとか。じゃ、子供たちとのコミュニケーションどう取るのと、子供たちとは授業だけのコミュニケーションでいいのかということです。それは、先生の業務は大変ですよ、大変だけれども、先生たちがいかに子供たちとのコミュニケーションを取れるような、そしてまた信頼関係を結べるような、そういう時間をつくってあげたらいいんですよ。 だから、そういう意味で、僕らが何を言ってきたかというと、民間のそういう、教える方はもう正直言って学校の先生じゃなくてもいいけれども、本当にやっぱり学校の先生は子供たちの心のケアとかそういうところに時間を取ったらいいんです。だから、逆だと思うの、僕は。だって、効果出ていないんだから。先生たちが教えることに特化をして、そして、ほかのところはスクールカウンセラーに任せるとか地域の人に任せるとかいうようなことをやって、それでいじめはどんどんどんどん増えている、不登校もどんどんどんどん増えているんだから、それは逆転した方がいいんじゃないですか。いや、それは先生がずっと毎日子供たちに接するんだから、たまに来る、そんなおっちゃんとか、そういうスクールカウンセラーとかいう人たちに触れさせて解決するわけないじゃないですか。だから、ICT使って先生たちが教える、それとか、ほかの部分で民間のノウハウを使って、そして教育するようなシステムをつくると。 だから、先生が毎日子供に声掛けしたり、子供といろんなことをやれるような時間をつくることによって、それでコミュニケーションを取っていく、信頼関係ができているから、いじめにも気付く、不登校の子供にも接することができるという、そういう仕組みをつくっていかないと、そういうところに民間の活力とか民間の力を、そしてまた部活とかそういうところの専門のコーチを配置するとか、そういうことをやって、そして効果を出さなきゃいけない。結果減らさなきゃいけないんだから。どんどんどんどん上って、そこに何かこういう予算を付けましたと、結果のないところに金付けるなんというのは本当無駄。 だから、そういう意味で、今までのやり方を抜本的に変えるぐらいのことをやらなきゃいけない。そういうことをやるから、そういうことが文部科学省ができないから、じゃ、行政監視委員会で徹底的にそういった部分の効果が出るようなことをやれというようなことを、本当は総務大臣にいてもらって、そういうことを言ってもらわなきゃいけなかったんですけど、ちょっと手違いで申し訳ないんですが、これは引き続き、私も内閣委員会とかほかの委員会に所属しているとおり、子供、子育ての関係はすごく大事なことなのであしたもやりますけど、是非そこら辺、金城政務官、文部科学省として、やっぱり先生も市会議員やっていて地域のことはよく分かっていると思うんで、そこは是非先生の言葉で思いを語っていただきたいと思います。
○大臣政務官(金城泰邦君) ありがとうございます。 やはり学校現場におきましては、子供たち同士、子供同士ですね、そしてまた教師と子供たち、そしてまた教師同士ということで、こういった形で様々な交流やコミュニケーションを通じて人間的な関係を構築していくというのは、やはり大島委員の御指摘のとおりであろうと思います。 様々な教育活動を展開していくことは非常に重要でありますが、引き続き、文部科学省としましては、未然防止、早期発見、早期対応、再発防止ということで総合的に取り組んでいくんですが、私個人の意見もとありましたので、今までに、ある市町等の取組を聞いてみますと、教員一人だけにこの責任を負わせるというやり方じゃなくして、学校全体がしっかりと共有していく、また、学校だけじゃなくて教育委員会自体も協力してやっていく、それをまた更に上回って、首長部局がしっかりとこのタクトを執って、教育委員会と一緒になって個別のケース会議などもやっている事例なども伺うことがありましたので、そういったことも含めて、参考になることはほかのところでも展開できるようなことがあればいいなと私は考えております。
○大島九州男君 いや、もう是非、そういう隠蔽するんじゃなくて、しっかりとそういうのを発見するとか、そういうものを未然に防ぐとかいうような仕組みをつくるような、そういった部分で頑張っていただくことを要望して、終わります。
○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。 石垣市が進める台湾との定期航路開設事業について伺います。 この石垣港・基隆港定期航路開設事業、配付資料①は、内閣府の沖縄離島活性化推進事業に認定され、沖縄振興予算から補助金の交付が決定されています。 どのような経緯で事業が採択されたのでしょうか。
○政府参考人(水野敦君) お答え申し上げます。 今委員お尋ねの石垣港・基隆港定期航路開設支援事業につきましては、石垣市から昨年四月頃から御相談がありまして、同市からの聞き取り、調整を重ねた上で、令和六年九月に事業採択したものでございます。 事業採択に当たりましては、交付要綱に定められた要件等にのっとって判断したものでございます。これまでに、令和六年九月に約二百万、令和七年四月に約一億二千九百万円を交付決定したところでございます。 今後の毎年度の交付決定額の見通しにつきましては、市からの交付申請を踏まえて決定されるものであることから、現時点で確定的な金額を申し上げることはなかなか難しゅうございますが、今後、毎年、一億二千万円程度から一億四千万程度を想定しているところでございます。 内閣府としては、引き続き適切な執行に努めてまいりたいと考えてございます。
○伊波洋一君 この事業をめぐっては、十一月に、石垣市長を含む台湾視察団が、運航管理を受託する台湾企業ワゴングループによって高額な飲食で接待されたことが賄賂に当たる可能性もあるとする報道があります。配付資料②、③、④のとおりです。極めてゆゆしいことと思います。 そもそも、当該事業の採算性や実現可能性についても客観的な裏付けがないとの厳しい批判が地元から上がっています。この事業の企画、準備は内閣府からの出向者が市の企画部長として中心的に関わっており、台湾視察、接待にも参加していたことが確認されています。また、新たな設立された法人の社長には石垣市長の後援会長が就任する一方、法人には実態がなく、いまだに市の職員が業務を行っていると指摘されています。 内閣府として、出向者にも関わる賄賂疑惑や、あるいは私物化の問題などについて確認しているでしょうか。補助金適正化法第十二条に基づいて内閣府から報告を求めるべきではありませんか。
○政府参考人(水野敦君) お答え申し上げます。 委員御指摘の石垣市の台湾視察団の飲食に係る報道につきましては、先般、石垣市が、友好関係を企図したものであり、利害関係は生じておらず、利益供与には該当しないとの見解を表明しているものと承知してございます。 また、新法人の社長の選任に当たりましては、複数名の候補者の中から、市全体を俯瞰でき、産業の振興や社会福祉の増進など公益の追求を不断に行える人物という観点で調整を進められたものと承知してございます。 したがいまして、現時点におきまして本事業に関して特段の問題が生じているとは考えておらず、補助金適正化法第十二条に基づく報告を求めることは考えてございませんが、いずれにせよ、本事業がしっかりと遂行できるよう、必要な状況把握等に引き続き努めてまいりたいと考えてございます。
○伊波洋一君 この適正化法十二条に基づく遂行状況報告書など、本件補助金交付に関わる一切の資料を内閣府に提出させるよう、お取り計らいください。
○委員長(福島みずほ君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。
○伊波洋一君 地元で疑惑の目が向けられている事業が内閣府の補助金を契機に強引に進められようとしています。新法人には市が出資を予定しており、第三セクターに当たります。また、法人が設立後も市の職員が実務を担っており、地方公務員の服務の問題もあります。 また、資料①にもありますように、ここの中に、「市と民間事業者が共同で新法人を設立のうえ、官民協働のもと運営等を実施」と、このようなこともきちんと申請書の中にもありますし、そういう意味では、総務大臣、新法人に市が出資を予定していることは当局が市議会で報告、答弁しています。事業に関する国との調整も市の職員が行っているということは、各省庁でも聞けば分かることです。総務大臣はどう思われますか。問題があると思いませんか。
○国務大臣(村上誠一郎君) 伊波委員にお答えします。 個別の事案につきましては、総務省としてはお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。 その上で、なお一般論と申し上げれば、国家公務員倫理法第四十三条では、自治体は、国の施策に準じて地方公務員の倫理に関して必要な施策を講ずるように努めねばならないとされております。地方公務員の職務に関わる倫理を含めた服務規律については、各任命権者が確保すべきものと考えております。 以上であります。
○伊波洋一君 この事業は、内閣府の補助金決定がゴーサインを出す形で進められています。国としても事業の実現可能性をしっかり責任を持っていただくようお願いして、引き続き検証していきたいと思います。でも、この中身を知れば知るほど、実態がない会社であるということは明らかです。 次の質問に移ります。 会計年度任用職員制度について伺います。 配付資料五のとおり、二〇二四年四月一日現在、六十六・一万人の会計年度任用職員の皆さんが任期一年の非正規職員として自治体の公共サービスを支えています。制度発足から五年を経過していますが、任期一年という不安定な雇用、年収は最低賃金に近い二百万前後のワーキングプア状態という劣悪な労働条件を強いられています。特に、四分の三を女性が占めており、女性の労働問題として改善が強く求められてきました。 総務省も、二〇二四年六月二十八日の通知で、公募によらず再任用ができるのは連続二回までという、いわゆる三年公募ルールを撤廃するなど、結果的にある程度安定的に働ける仕組みをつくる努力はしてきました。しかし、いまだに年度末に大量雇い止めの問題が全国の自治体で頻発しています。抜本的な改革が必要です。 石破内閣は、重要政策である地方創生の一環として、会計年度任用職員制度の改革を表明しています。 石破総理は、二四年十一月三十日の人口フォーラム鳥取で、資料⑥にあるように、「会計年度任用職員」、「その多くは女性の方々です。こういう方々の待遇を改善していくことってのはすごく大事で、」、「それぞれ自治体でお考えをいただきたい」と発言されました。 また、資料⑦のとおり、二四年十二月二十四日に取りまとめられた「地方創生二・〇の「基本的な考え方」」には、「会計年度任用職員の処遇改善を含むあり方の見直し」が盛り込まれています。 これらを受けて、総理の地元鳥取県では、資料⑧にあるとおり、新たな条例を制定して、鳥取方式短時間勤務正職員制度を創設し、今年四月一日付けで会計年度任用職員だった四人の方が面接を経て短時間正職員に採用されたことが資料⑨のように報道されています。 鳥取方式はどのような制度でしょうか。同様な制度は、条例を制定すれば他の自治体でも現行法の枠内で可能になるのでしょうか。
○政府参考人(小池信之君) 鳥取県におきまして、育児等の事情を有する常勤職員について、新たな休暇の取得を承認し、勤務時間の一部について勤務しないことを可能とする鳥取方式短時間勤務職員に係る制度が導入されたことは承知をしております。 運用の詳細については承知をしておりませんが、鳥取県において、国や他の自治体との権衡を失しないように、その必要性及び相当性を判断した上で地方公務員法体系の枠内で制度設計されたものと受け止めており、他の自治体が同様の条例を定める場合も同様であると考えております。
○伊波洋一君 現在会計年度任用職員として働いている方が、希望すれば、面接などの能力実証を経て、短時間の勤務であっても期間の定めのない常勤職員になることができるというのは評価したいと思います。他の自治体でも鳥取方式同様の動きが広がることを期待しています。 これまで総務省や財務省の、歴代の自民党政権と一緒になって、地方財政の削減、三位一体改革、職員定数削減とアウトソーシングなどを進めてきた結果、自治体における人件費抑制のための臨時非常勤など、非正規職員、会計年度任用職員の増加につながっています。不安定、低賃金の雇用をつくってしまった国としての責任を果たすべきです。 会計年度任用職員の在り方を見直すのであれば、本来は、自治体労働組合が一致して求めている期間の定めのない短時間公務員制度を検討すべきです。なぜ期間の定めのない短時間公務員制度を採用しないのですか。
○政府参考人(小池信之君) 現行法におきましては、地方公務員法第二十二条の四第四項等の規定によりまして、再任用短時間勤務職員、任期付短時間勤務職員及び地方公務員育休法に基づく短時間勤務職員以外には、短時間勤務の職に採用することはできないということになっておるところでございます。
○伊波洋一君 やはり制度改正が求められていると思うんですね。 今年一月二十四日の総理の施政方針演説でも、会計年度任用職員の在り方の見直しが打ち出されました。施政方針演説は、内閣総理大臣が国会で一年間の政府の基本方針や政策についての姿勢を示すために行われるもので、政治的な意義は大きいと思います。 村上大臣のイニシアチブで、鳥取方式を参考に会計年度任用職員の処遇の改善、あるいは基本的な制度改革に取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(村上誠一郎君) 伊波委員にお答えいたします。 複雑化、多様化する行政需要に対応するために、常勤職員に加えまして、非常勤職員も地方行政の重要な担い手になっているというふうに認識しております。 このため、会計年度任用職員につきましては、期末手当に加えまして勤勉手当の支給も可能とする法改正を行うなど、これからも、適切な処遇の確保、改善に取り組んでまいりました。また、客観的な能力の実証を経た再度の任用や、また選考において前の任期における勤務実績を考慮することも可能であることなどについて、自治体に対し、これまでも通知してきております。 今後とも、会計年度任用職員を含む地方公務員が十分に力を発揮できる環境や制度の整備に一生懸命取り組んでまいりたいと、そのように考えております。
○伊波洋一君 私、二〇二〇年のこのスタートのときの前から、この制度が運用されるということに対して国会の中でもずっと議論をしてまいりました。 そして、現実の問題として、本当に三年で切れる、あるいは一年一年で切れるということがずっと続いているんですね。今でも、およそ七割はそれで継続されるにしても、多くは切れるんですよ。こんな制度を公務の職場で、実際の行政サービスはこの方々がやっているんです。その現場で、二百万円ぐらいの低賃金で、そして退職金もないようなそのような仕組み、もう七時間、僅か十五分短くして退職金もないような制度に各自治体ではしているんですよ。それに対してやはり国は責任を持つべきです。 私はやはり、さらに今回、総理が施政方針で会計年度任用職員の見直しをやっぱりやるということを言っているわけですよね。また、来年、二〇二六年には、政府からILOに会計年度任用職員制度を含めた地方公務員制度の見直しについて報告することになっています。 総務大臣、そのためにも、期間の定めのない短時間公務員制度の創設に向けて政府内で直ちに検討を開始すべきです。このように私、考えますけれども、いかがでしょうか。時間次第で、地方創生を掲げる石破内閣の政策課題として具体的な検討を進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(村上誠一郎君) 自治体の運営におきましては、公務の中立性の確保や長期育成を基礎とした職員が職務に精励することにより、地方行政の質と能率性を担保することが必要と考えております。この観点から、任期の定めのない常勤職員を中心とする公務の運営という原則は維持すべきものと考えております。 このため、任期の定めのない短時間勤務職員制度の導入につきましては、国家公務員の動向や民間の普及状況など、様々な観点から慎重に議論、検討していく必要があるというふうに考えております。 以上であります。
○伊波洋一君 是非、当事者やあるいは労働団体からも実情を聞く機会も設けていただいて、石破内閣の重要課題として、今、ただいまの答弁ありましたが、慎重にと言いますけれども、やはり必要とされています。今、その二十三区の職員の半分は会計年度任用職員です。地方自治体ももうほとんど半分近くが会計年度任用職員になっているんですよ。そういうことで自治体は成り立っている。今、人、不足しているんですよ、日本では。そういう中で行政が人をしっかりつかむためには、制度の改正が必要です。 是非この任用の短時間制度も含めた検討をお願いして、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○浜田聡君 NHKから国民を守る党の浜田聡でございます。 最後の十五分、よろしくお願いいたします。 まず、来年九月に予定されている熱海市長選挙に中国出身の方が立候補を表明され、その方の言動が大きな話題、炎上している件について取り上げたいと思います。 ここでは、帰化申請の点について政府の皆さんに質問したいと思います。 既に大きな話題となっておりますので名前を出させていただきますが、渦中の人物とは徐浩予氏という方です。私の調べたところでは、氏は、中国出身、二〇二六年に予定されている熱海市長選挙への立候補を表明しています。二〇一五年に来日し、二〇二三年十月に熱海市で中国物産の店を開業しました。二〇二一年の熱海市土石流災害で被災した経験から、市政への関心を強め、出馬を決意したとされています。 昨今、帰化申請が認められた後、すぐに被選挙権を与えることの是非について大きな話題となっていると承知しております。最近では、保守系言論人として知られている石平氏が参院選の立候補表明をした際にそれが特に話題となりました。 ここではこの点はさておき、今回私が問題視しているのは、徐浩予氏の言動とスパイ疑惑です。彼は、SNS上で日本の天皇を侮辱していると言っても過言ではない発言を度々繰り返し、国民の怒りを噴出させています。 そして、スパイ疑惑については、今回、世界日報、四月四日の記事を配付資料として用意させていただきました。元中国人で、現在は日本人漫画家の孫向文氏が書いた記事になります。 ここでは、彼が複数の中国などのパスポートを所持していたとする写真を公開したことが指摘されています。そして、記事の中でこのように記載されています。つまり、中国の工作員が海外で工作する場合、複数のパスポートを持ち、パスポートの中の個人情報がそれぞれ複数の中国人の偽造身分に分かれているというのは、中国人スパイの基本の道具だと言えます。 このように、同氏の言動や背景について、特にインターネット上では大きな話題となっております。天皇を否定する発言であったり、中国人スパイとの指摘は注目に値すると思います。 この点に関して、二点お伺いしたいと思います。一点目は、同氏の帰化申請の現状をお伺いできればと思います。二点目は、同氏についてはやはり各種調査をすべきではないかと考えるわけですが、この提案に関する見解を伺います。
○政府参考人(内野宗揮君) まず一つ目の御質問、これは、特定の個人の帰化に関することでありまして、お答えを差し控えますことを御理解賜りたく存じます。 そして、二点目でございます。個々の事案におきます具体的な調査方法や内容につきましては、帰化許可申請の適正な審査に影響を及ぼすおそれがあるということで、この点についてもお答えを差し控えますことを御理解賜りたく存じます。 その上で、一般論として、帰化の申請がされた場合におきます帰化許可の決定は、国籍法第五条第一項に定められている帰化条件の充足の有無を中心としつつ、個別の事案における具体的な事情を踏まえた上で、日本国籍を与えることが適切か否かという観点も含めまして、厳格な審査を行っているところでございます。引き続き適切に対応してまいりたいと考えております。
○浜田聡君 是非、厳格な審査をお願いしたいと思います。 この氏のように目立っている方は、私、大きな問題、そこまでないとは思います。一方で、やはり分からない状態で浸透している場合はちょっと注意が必要かなと思います。 昨年は、話題となったものとして、フィリピンのバンバン市において市長が中国人のスパイ疑惑が指摘されている事例がありました。このように、ひっそり進行している乗っ取り対策に関しては重要であるということをお伝えしたいと思います。 是非、この徐浩予氏は、ちょっと私もここで取り上げさせていただきましたので、呼びかけたいこととしては、是非、私と対談していただけるのであれば、是非その対談お受けしますので、お願いしたいと思います。一緒にコミュニケーションを取っていくということが重要だと思います。 次に、フローレンス、ベビーライフ事件について取り上げたいと思います。昨年の三月二十二日の総務委員会とほぼ同様の質問となります。 この事件については、山田太郎参議院議員が追っていた経緯がありまして、この議員本人によるブログ記事を今回配付資料として用意させていただきました。 特別養子縁組をあっせんする民間団体ベビーライフが二〇二〇年七月に突然事業を停止した問題で、団体が二〇一二年から一八年にあっせんした約三百人のうち半数超の養親が外国籍だったことが、二〇二一年の三月二十三日、読売新聞で報道されました。当時のベビーライフの公式サイトや東京都の発表によると、当事者の住所や電話番号、メールアドレス等の連絡先、生みの親の写真など、約四百件の資料の一部が所管する東京都に引き継がれたものの、相談に関する詳細な記録は、クラウドサーバーの契約が終了し、サーバー上から消去されましたとなりました。 この事件は、二点問題があると思います。一点目は、ベビーライフが突然事業を停止し、代表とも連絡が取れなくなったことから、海外に渡った子も含めて子供たちの情報を民間も政府も誰も把握できていないという状態。二点目が、児童の権利に関する条約の第七条に、できる限りその父母を知る権利があると定められており、養子縁組をした子供には出自について知る権利があります。将来、自分がどのように生まれたのか、生みの親は誰かなどを知りたい場合に、その記録などを知ることができない可能性がある点は大きな問題です。 さて、このベビーライフと大きく関係する組織や団体として、日本こども縁組協会と認定NPO法人フローレンスを挙げたいと思います。日本こども縁組協会設立時に記者会見をしておりまして、当時の写真を見ると五人並んでおりまして、一番端にいるのがベビーライフの代表者である篠塚氏です。で、中央にいたのがフローレンスの駒崎弘樹代表です。ベビーライフは、日本こども縁組協会に参加していた団体であり、その写真内での配置から分かるように、こども縁組協会設立の中心的役割はフローレンス駒崎弘樹氏であったと考えるのが自然でしょう。 そこで伺います。この事件は、いまだに効果的な検証がなされていないと私は思っておりまして、ベビーライフ関係者、そしてその管理者ともいうべきフローレンスへの調査が不足しているのではないかという観点から質問をさせていただきます。 この点は、フローレンスが海外へ人身売買したのではないかという指摘があるんですよね。この指摘に対して、政府から反論があればお伺いしたいと思います。
○政府参考人(源河真規子君) お答えいたします。 ベビーライフの事件につきましては、東京都において把握できる限りの養子等に関する情報を引き継ぎ、養親、養子に対して養子縁組に係る情報提供などを行うとともに、国としましても、地方自治体に対し、同団体による養子縁組のあっせんを受けた児童、養親等の相談支援を依頼するなどの対応を実施してきたところです。この事案については東京都において引き続き適切に対応されると承知しておりますが、国としても必要な助言等を行ってまいります。 なお、本事案が一般社団法人ベビーライフに関するものであるため、認定NPO法人フローレンスが関与していたものとは承知しておりません。 また、日本人の養子と海外の養親の間の特別養子縁組に当たっては、法の適用に関する通則法により日本の家庭裁判所の許可が必要とされており、特別養子縁組が人身売買に悪用されることは想定していないものと承知しております。
○浜田聡君 政府答弁としてはそうなるのかもしれませんが、やはりこの問題は東京都が肝となっていると思います。 私の事務所の方で東京都に資料請求をしたんですけれど、基本的にはまともな資料というのは返ってきておらないという状態でございます。 山田太郎議員がこのブログの参考資料の記事で最後にこう述べておられるんですよね。上記から、国として国際養子縁組の把握、管理体制が余りにもずさんであること、また、国際養子縁組を隠れみのとして子供を連れ去ることができてしまう、連れ去って国籍を変更されれば、日本政府としては何も手出しができないという課題も明らかになりました、国内養子縁組においても、国が、子供の出自を知る権利を保障する仕組みを早急につくっていく必要があると述べております。 政府としては、引き続きしっかりと調査をしていただきたいと思います。やはり、この駒崎氏については国の審議会や有識者会議のメンバーでもあるわけですね。さらに、フローレンスの職員がこども家庭庁の期限付職員となっていることも指摘されているわけでございます。その説明責任は政府がしっかりするべきであると思います。 あと、山田太郎議員の取組については敬意を表したいと思いますが、一方で、ちょっと当事者意識が足りないのではないかということも指摘させていただきます。というのも、山田太郎議員がやはりこども家庭庁の創設者と言っても過言ではない、そのように本人も自負されていると思います。 二〇一九年の参院選挙では、山田太郎議員、五十四万票を獲得して当選をされておられます。是非、この五十四万人の方々には、国の国際養子縁組の管理がずさんなままでいいのかしっかり考えていただきたいということを申し上げて、次の質問に移ります。 次に、昨今、沖縄県のワシントン事務所で数多くの違法性が指摘されている問題について取り上げます。その違法性の指摘については、今回、四月九日産経新聞の記事を用意させていただきましたが、ここでは、まず二重外交の疑いの点から質問させていただきたいと思います。 沖縄県ワシントン事務所は、二〇一五年の設立以来、主に普天間基地の辺野古移設問題や米軍基地の負担軽減を米国側に訴えることを目的として活動してきました。その事例を羅列します。 米国国務省、議会関係者、シンクタンクなどとの面談、これ二〇二三年度で千三百件超と報告されています。辺野古移設反対や基地負担軽減を求める意見の表明、沖縄の歴史や文化を紹介しつつ、基地問題の解決を求めるロビー活動などが挙げられます。 これらの活動に関しては二重外交の問題が指摘されておりまして、ここで問題点三つ挙げます。 一つは、日本政府の方針と不一致であるということであります。それがゆえに、二点目、米国側の認識が混乱するのではないかということ。三つ目、地方政府の越権行為ではないかということであります。 法的観点からは、日本国憲法の七十三条で、外交は一応国がやるべきことと規定されております。地方自治法の二条では、地方自治体は地方公共団体の事務に限定とされておりますので、果たしてこれが、今回の件はいろいろと問題が指摘されるというところでございます。 そこでお伺いしたいのですが、沖縄県のワシントン事務所の活動が二重外交との指摘に関する政府見解をお伺いします。
○政府参考人(熊谷直樹君) お答え申し上げます。 一般論として申し上げれば、外交は政府の責任において行うべきであるということは言うまでもございません。同時に、地方自治体が国際交流や経済交流の取組を幅広く行うことを目的として海外に駐在事務所を置くことはあると承知しております。 その上で、お尋ねの沖縄県がワシントンDCに設置した事務所でございますが、これにつきましては、県議会における議論を経て閉鎖される方向となったと承知しておりまして、コメントは差し控えたいと存じます。
○浜田聡君 この点に関しては、やはり今回、違法性についてもちょっと問題があると思いますので少し指摘させていただきます。 産経新聞の記事にこうあるんですね。論語にいわく、過ちを改めざる、これを過ちという。法令遵守が不可欠な行政機関にかかわらず、沖縄県は重大な瑕疵を見過ごし、十年近く放置していた、県がアメリカ・ワシントンに設置した事務所が、営業実態のない株式会社として設立されていた問題のことであるということで、問題点が指摘されています。 これ、国際弁護士の吉田大さんがX上で、ワシントン駐在に関する調査検証報告書、検証委員会の報告書を上げておられます。適宜御参考いただければと思います。 やはり、この件、この違法性については、沖縄県は当事者意識がないといいますか、自浄作用がないということであります。私は、やはりこの件に関して、沖縄県議会が是非この違法性に関しては沖縄県を刑事告発すべきと考えておりますし、それに賛同いただける方は自民党の沖縄県議会議員の方に多数おられると認識をしております。 それに加えて、さらに、これに関しては、沖縄県議会のみならず、日本政府が沖縄県を刑事告発することも提案したいということを考えております。 ということで、最後、日本の核武装についてお伺いしようと思いましたけれど、ちょっと時間が来ましたので、この辺りで終わらせていただきます。 御清聴ありがとうございました。
○委員長(福島みずほ君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時十五分散会