厚生労働委員会 第14号
- 発言数
- 206 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2025/05/22
会議録
○委員長(柘植芳文君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動につきまして御報告いたします。 昨日までに、小池晃君が委員を辞任され、その補欠として倉林明子さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(柘植芳文君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医政局長森光敬子さん外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(柘植芳文君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○羽生田俊君 おはようございます。自由民主党の羽生田でございます。 本日は、今国民の中にも話題になっております医療、介護、福祉について、各施設も非常に大変な状況になっているというようなことが大きく話題になっておりますので、その辺につきまして質問させていただきたいというふうに思っております。 今申し上げましたように、医療、介護、福祉というのは全て公定価格というもので成り立っておりまして、現在、この保険の中で行われているというのが現在の状況でございます。一般の会社のようにいろんな形で、いろんな補填という形のものはできませんので、公定価格という中でしか事が動かせないというような状況でございますので、いろいろな問題点が起きているのではないかというふうに思っておりまして、そういう点を少し質問を今日させていただきたいというふうに思っております。 医療につきましては、これは三月の十二日に、日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会、日本慢性期医療協会、全国自治体病院協議会の六つの病院団体と日本医師会とでの調査の結果というものが発表になりましたけれども、それを読みますと、二〇二四年の診療報酬改定後、病床利用率は上昇はしておりますけれども、医業利益率、経常利益率は大幅な悪化傾向が見られたということで、医業利益の赤字病院割合が六九%にまで増加しているという結果を発表されました。二〇二三年度の医療福祉機構、いわゆるWAMですね、の債務返還年数というのがデータ分析されているんですけれども、このうち半数の病院が破綻懸念先というふうに判断される三十年以上になっているという結果も出されております。 さらに、介護、福祉分野におきましては、同様に、経営が非常に厳しい状況の中にあるという、こういった声がどんどんと大きくなって私のところにも入ってきている状況でございます。 さらに、資料を御覧いただきたいと思いますけれども、これは、病院団体から出された病院の医業利益率の年次推移ということで、特に右側の方の大きく下降している部分に注目していただきたいんでございますけども、これは、このグラフはWAMの、医療福祉機構の調査でございまして、病院団体ではございませんでした、WAMの調査によりましての結果でございますけれども、いわゆる緑色の線が慢性期病院、そして紫色の線が精神科病院ですね、それから赤い線がいわゆる一般病院という急性期の病院、これらが全て下方に、ここ二年、三年で大きく下方にずれてしまっているということで、二三年度では過去最大のマイナス二・三%にまでなっているということがこの表で得られるわけでございます。 そこで、厚労省にお伺いいたしますけれども、公定価格で運営されている医療、介護、福祉の分野におきまして、現在の経営状況をどのように認識しておられるのか、また、それに対する取組はいかがなのか。こういった点を、このお示ししました調査結果なども含めまして、具体的なことをお答えいただければというふうに考えているので、お願いいたします。
○政府参考人(森光敬子君) お答えさせていただきます。 病院につきましては、民間団体の調査でございますけれども、令和七年三月に公表されました六病院団体緊急調査の数字を御紹介いたしますと、令和六年六月から十一月までの医療機関の状況について、対令和五年度同時期で医業利益が赤字の病院の割合は六四・八%から六九%へ、これは四・二ポイントの増でございます、経常利益が赤字の病院割合は五〇・八%から六一・二%、一〇・四ポイントの増でございます、と変化しているようなことが示されていると承知をしております。 また、特別養護老人ホームにつきましては、令和五年度介護事業経営実態調査で令和四年度の決算の収支差の状況を調査したところ、五五・六%の施設で赤字であったと報告をいただいておるところでございます。 委員御指摘のとおり、医療・介護分野は物価高騰等の厳しい状況に直面していると認識しているところでございます。厚生労働省といたしましては、まず、令和六年度補正予算等によります支援を全国へ速やかに行き届かせるよう対応してまいりたいと考えておるところでございます。
○羽生田俊君 ありがとうございます。 補正予算等については後でまたお話をさせていただきたいと思うんですけれども、こういう状況になっている中で、非常に厳しい状況の中で、やはり幾つかの原因があるだろうというふうに思えるのでございますけれども、その中の大きな要因の一つに、物価の高騰というものが非常に大きく影響をしているということでございます。 公定価格分野の経営が極めて厳しい状況にあるのは、かつてのデフレ時代と異なりまして、医薬品あるいは医療材料、食費、光熱水道費、委託費など、医療機関や施設の運営に必要な経費が軒並み高騰しているというものが非常に大きな影響をしているというふうに考えるところでございまして、資料二を御覧いただきたいと思いますけれども、これはコロナ前の二〇一八年から二三年までの五年間の一般病院の医業収益あるいは医業経費がどれだけ上がっているかということでございまして、その経費の内訳を示したものでございます。 これによりますと、左側のグラフで見ますと、左側、医業収入、医業費用の変化で、青い線が医業収入、これだけ収入も増えているというところでございますけれども、実はその赤い線の医業費用の方がもっと大きく膨らんでしまっているということで、このために非常に赤字病院が増えてきているという原因になっているわけですね。 それから、右側の図は給与費でございますけれども、これも青い線が給与費で、これも上がっていることは上がっている。そして、赤い線がその他の経費ということで、給与も上がっているけど、それ以上にやはり物価高騰等のための経費が非常に上がってしまっているということで、これトータルすると、ほとんどの病院が赤字経営になってきているという大きな原因になっているというものでございます。 右側の表にはその内訳が書いてあるわけでございますけれども、やはり病院においては、医薬品費が二七・六%増、診療材料費が一四・四%増、委託費、これはお掃除や、今は給食等も委託をされているところがございますから、こういったものが二二・二%、それから水道光熱費が一三・六%増と、これだけの増加があるわけですね。 この一番下にあるのが非常に大きな増でございますけれども、これは控除対象外消費税という、病院は消費税をもらうことができないけれども、払わなければならないということで、普通の場合には物を売ったときには消費税分をもらって、そのまま国の方に消費税として納めるわけですけれども、そのもらう分がほとんどないということで、ただただ消費税を納めている。大学病院等々は数億円、年間数億円この対象外消費税というものが発生しているということで、これも非常に大きいんでございますけれども、この消費税の問題はまた、ちょっと今回の話と別にまたどこかでしなければいけないかなと思っていますけれども。 そういった状況でございまして、これらは診療報酬では、直接、今お話ししたように、直接償還されることがないということでございますので、病院の大きな赤字の原因になっているということでございます。 そういったことで、この経費の増加について、こういった病院の診療報酬では直接償還されないという中でのこういった出来事、この点について厚労省としての認識、そして取組についてお話しいただければというふうに思いますので、お話よろしくお願いいたします。
○政府参考人(鹿沼均君) お答えいたします。 現状の認識とこれまでの取組ということで御説明させていただきます。 御指摘の病院団体による調査結果につきましては、私どもも当然承知しておりまして、まさにその収入の増加以上に費用が増加している、こういった中で赤字のところがなかなか、増えているという状況だと思っております。 また、私どもも福祉医療機構の融資先病院を対象とした分析結果を行っておりまして、この中におきましても、二〇一八年度と二〇二三年度の比較におきまして、収益は一〇・三%増加をしましたが、一方で費用が一四・七%増加しているという状況でございます。収益の増加以上に費用が増加しているという同様の傾向があるというふうに認識しております。 特に費用につきましては、まずその五〇%超を占める人件費、こちらにつきましては一〇・七%の増加、また、割合はそんなに多くはございませんが、委託費は二五・九%、水道光熱費が一八・一%の増加ということで、この辺りは非常に伸び率も高いという状況でございます。医療機関が賃金上昇ですとか物価高騰などの厳しい状況に直面しているというふうに認識をしております。 厚生労働省としては、これまでも、令和六年度診療報酬改定、また補正予算における対応、さらには七年度予算における入院時の食事基準の引上げ等の対応をこれまで行ってきたところでございます。
○羽生田俊君 ありがとうございます。 まあ給与の問題が今出ましたけれども、次に、この賃上げについて御質問させていただきたいんですけれども、資料の三を御覧いただきたいと思いますけれども、これは二〇二四年の就業者の産業分類別の就業者割合というものでございまして、この赤の部分が医療、福祉関係の就業者数。就業者全体とすると六千七百八十一万人という中で、医療、介護、福祉等々に働く方々は九百二十二万人いるであろうということで、全体の一三・六%を占めているということになるわけですね。これは非常に大きな割合でございますけれども、これは全体ですので、地方によってはこの一三・六%のこの割合が二八%ぐらいまで高い地域もあるということでございますので、そういったこと、お見知りおきいただきたいというふうに思うわけでございます。 医療、福祉、介護分野では、この就業者に限らず、賃金には関係していませんけれども、家族介護というものもございまして、こういう方々の数も含めると、こういったものに携わっている方々は非常に、これ以上の数であるというふうに言えるわけでございまして、まさにその地域その地域の経済、そして地域を支えるという立場、成り立っておりまして、これらの方々の賃金というものが非常に極めて重要であるというふうに考えているところでございます。 二〇二四年に二・五%、二〇二五年には二・〇%のベースアップを実現するための診療報酬改定というものが行われたものでございますけれども、春闘の結果としては、民間企業における全産業の定期昇給の込み賃上げ率は、二〇二四年に五・一%、二〇二五年度の速報値では五・三二%という水準で推移をしているというふうに言われております。 次に四番目の資料を御覧いただきたいんでございますけれども、これは全産業と医療業関係の賃金の伸びの比較でございますけれども、賃金のいわゆる医療・福祉分野での賃上げは他の産業に全く追い付けない状況。全産業が黒い筋でございまして、二〇二四年一一二・五という筋に対しまして医療関係の賃金は一〇七・一ということで、非常に差を付けられているということでございまして、これは非常に大変な大きな出来事であるというふうになっております。 続きまして、五番の資料を見ていただきたいんでございますけれども、診療報酬は公定価格ではありますけれども、これは国土交通省が、公共事業における公共工事設計労務単価というものがあるんですけれども、これを二〇二五年三月から全国全職種単純平均で前年度比六%のアップということで、これも公定価格なんですけれども、こういった引上げをしているというのが事実でございまして、これは、この結果、特に公定価格でもありながら医療、介護等々の分野が本当に取り残されてしまっているというのがこの表からも、この資料からも明らかでございます。 こういう非常に厳しい中でありましても、各病院、施設等では各就業者の賃上げにつながる努力をしているところでございますけれども、賃上げをしたくても今ではその経営状態からその原資がないというのが現状でございまして、このままでは医療、介護、福祉分野を支える人材が賃金が上がらないためにモチベーションが下がってしまって、職場を辞め、結果的に地域を支える病院や施設を維持できなくなってしまうのではないかと心配しているわけでございまして、この状態が続けば離職者もどんどん増える、そして新規の就業者も獲得できないというようなことが起きてくるということで、慢性的な人材不足が起きてくるのではないかと。そうしますと、地域医療の縮小あるいは質の低下というもの、あるいは最悪の場合破綻という流れが一気に起こるのではないかということを心配しているわけでございます。 もう既に閉鎖したという病院もあるわけでございまして、実際に起き出しているということでございまして、非常に心配をしております。いま一度、地域医療を守る、命を守るという、こういった目的をした体制整備の構築はするべきではないかというふうに考えているところでございます。 そういったことが起きないために、この賃上げの状況につきまして厚労省としてこれにどう対処すべきかということを、先ほどもちょっとお話ありましたけれども、この辺を少しお考えをお聞かせいただければというふうに思いますので、お願いいたします。
○政府参考人(鹿沼均君) 先生から今るる資料をいただいたところでございます。まさに最近、春闘等で賃上げの流れが全産業の中で続いている中におきまして、当然ながら公定価格の分野である医療、介護についてもそうした賃上げをしっかり行っていかなきゃいけない、そしてまた、全産業に占める就労者の割合も一割以上を占めている、地方にとっても非常に大事な部分だとございますので、そういったところの賃上げの重要性は私どもとしても認識しているところでございます。 一方で、令和六年度の賃上げの状況については、例えば保育分野も入りますので医療・介護分野に限ったものではないですが、令和六年賃金引上げ等の実態に関する調査、この結果によりますと、医療、福祉の一人平均賃金の改定額は六千八百七十六円、改定率は二・五%であったほか、介護分野におきましては、令和六年度処遇状況等調査では、介護職員の賞与なども含めた平均給与額が前年と比較して四・三%、金額にして一・四万円増加しているというふうに認識しております。 これまで、先ほど申しましたような令和六年度の報酬改定、また補正予算等々行ってきたところでございますが、まさにその補正予算につきましてはこれから現場の方に行き届くものでもございますので、そういった効果もしっかりと見極めながら必要な対応を検討していきたい、このように思っております。
○羽生田俊君 ありがとうございます。 今の状況は、確かに少し上がっているのは事実でございますけれども、今おっしゃられたように医療関係二・五%でございますから、ほかの産業に比べたら半分以下と言っていいような状況であるということ。これは、確かに原資という点では、その公定価格で決まっておりますので、その公定価格も今のこの緊急状態、緊急宣言してもいいような状況の中で、突然の話ですが、今回、今年はいわゆる改定の年ではないんですけれども、こういった状況を鑑みれば期中改定ということも考えなければいけないのではないかという、これは補助金がどう動くかによってなんですけれども、期中改定までも考えなければいけないということも頭に入れて医療界等々は今考えておりますので、そういった暴動に近い状況が起きる危険もあるということまでお考えいただきたいというふうに思っております。 次に、資料の六を御覧いただきたいと思うんですけれども、消費税というのはこれは社会保障に使うということがもう決められておりまして、そういった中でいろいろ分配をされるわけでございますけれども、今回の診療報酬では〇・八八%のプラスという改定が行われているわけでございますけれども、あっ、これ六番ですね、これは改定率の内訳を書いたものでございますけれども、これによりますと、その内訳は、賃上げ加算がプラスの〇・六一、そして入院時の食費の見直し、これ一食三十円上がったわけですけれども、これが〇・〇六%のアップ、それから、その一つ下に、上記を除いた分ということで、これは下にありますように、若手の医師とか事務職員、委託先の技工士等々の賃上げ〇・二八%を含んだ、そういうための〇・四六%でございますので、ほとんどが賃上げに行くということになるわけでございますけれども。 その三つ目にあります管理料、処方箋料の再編、このマイナス〇・二五%、これが、数字では〇・二五%という数字ではございますけれども、実際に診療報酬を六月から請求するようになって、医療機関からは全くの赤字であると。要するに、プラス〇・八八というのは数字上の話だけであって、実際のところは完全にマイナスの改定であったという意見が続々と来ているわけでございます。 そういうような状況でございまして、そういった意味で、この診療報酬改定というのが、まあ財務省にだまされたのかどうか分かりませんが、〇・八八%というプラスの数字が出ておりますけれども、実際には全くのマイナス改定であるというのが現実であるということでございます。 こういったもので、他産業の賃上げ等々が上げられるのはやはり原資があるから上げられるわけでございますけれども、医療機関についてはそういった原資がない、この公定価格による診療報酬を適切に反映させていただかないとこの点がどうにもならないというようなことでございますので、この診療報酬等々のことにつきまして、賃上げを含めてこの点をどのようにお考えか、大臣の御意見をお聞かせいただければと思います。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(福岡資麿君) 本日の質疑でも様々なデータを用いて、医療機関の経営の厳しさであったり、また、賃上げをしようにもその賃上げ余力がないというような、そういう御指摘をいただいたところでございます。必要な人材を確保する観点からも、賃上げを実現することは極めて大事だというふうに認識をしております。 先ほど来申し上げていますように、令和六年度報酬で一定の措置講じましたが、他産業の賃金の伸びとか物価の上昇がそれを上回っている、そういう御指摘をいただいたところでございます。私どもとしても、令和六年補正予算で措置をしたり、また重点支援地方交付金を積み増したり、また、その間に医療機関が立ち行かなくならないように福祉医療機構の融資を拡充したり、行っておりますが、まずはそうした支援を全国に速やかに行き届かせること、で、これらの効果であったり物価の動向、経営状況など足下の情勢、これをしっかり見ていきたいと思います。その上で、次期報酬改定、こういったところにしっかり生かせるように取組を進めてまいりたいと思います。
○羽生田俊君 次期改定には本当にそういった点を入れていただきたいんですけれども、今現在がもうどうしようもない状態であるということで、その点は来年の診療報酬では間に合わないということでございますので、今年のうちに何とかならないかということが我々の希望でございますけれども。 骨太の方針にも老人の増加分というのが規定されているのはよく存じておりますけれども、もう一つ下には、やっぱり物価等々の動向も勘案しという言葉が入っているんですね。今回の状況はそれがほとんど加味されていない、されていない上に物価がどんどんどんどん上がってきているということでございまして、それが足りない部分がどんどん膨らんでしまっているということで、余計に医療、介護は施設等々が非常に大変な状況になっているというのが現実でございますので、来年の診療報酬に向けては、今大臣お答えいただいたように、しっかりと考えていただく上に、今年の分を何とか考えていただきたいということで、先ほどありました補助金、これをどう使うか、それも早く出していただかないとどうにもならないわけでございますので。それから、医療福祉機構は十年間元金返さなくていいというような、そういうものをつくっていただいたんですけれども、結果的には元本は返さなきゃいけないわけでございますから、そういったものが、十年間、その医療機関がもつかどうかも分からないような状況が現状でございますので、その点をよくお考えをいただきたいというふうに思っております。 補助金の執行状況でございますけれども、足下での厳しい人材不足や物価高騰に対応するためには、診療報酬を速やかに改定することを、先ほど申し上げましたように期中改定ということも我々としてはしてほしいという希望を持っているところでございますけれども、特にこの診療報酬では、いわゆる人件費と名の付く点数はないわけですよね。そういったものは基本料、外来基本料、入院基本料から人件費を出すというのがほとんどの機関でやっていることでございますけれども、この基本料をやはり増額していただかないとどうにもならないというのが現状でございますので、そういった点を診療報酬改定には十分お考えをいただきたいというふうに思っております。 現状で逼迫した経営状況を見ますと、まず補助金が、非常に早期の適切な対応が必要であるということを改めて申し上げたいというふうに思っておりますけれども、二〇二五年、今年度の補正予算における賃上げに向けた補助金、この早期の執行というものが現場を救うまず第一の道であるというふうに思うわけでございまして、この補正予算、補助金の動向というのが一体どうなっているのか、その辺ちょっとお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。 御質問にありました令和六年度補正予算における支援につきましてでございますが、これは都道府県において事業を実施するものでございまして、都道府県や医療機関等において準備期間を確保する必要があったため、令和六年度事業ではなく令和七年度予算に繰り越した上で実施をしているという状況でございます。 現在、一部の都道府県では申請を受付を始めておりますが、その他の都道府県においては今現在準備中でございまして、各医療機関には本年夏頃からの支給が見込まれているという状況でございます。こうした取組が加速されるよう、引き続き都道府県と連携しながら対応してまいりたいと考えておるところでございます。
○羽生田俊君 現実に、本当にできるだけ早くにこの補助金を出していただきたいというのが皆さんの希望でございますので、その点を是非御配慮いただきたいというふうに思います。 次に、資料七の資料を御覧いただきたいと思いますけれども、実はこれ、消費税増税分についての令和四年度と七年度の比較でございますけれども、消費税は先ほど申し上げましたように社会保障に使うということが主たる目的でございますので、その内訳に、まずこの中に、基礎年金国庫負担分、これ二分の一、これもう法律で決まっていますので、これは三・五兆円が四年分で、七年度も三・五兆円、同じでございます。 そして、社会保障の充実ということで、ここにはまあいろいろ、子ども手当とかいろいろ入っているわけでございますが、これが四・〇一兆円であったものが四・一兆円になったということで、ただ、これ気になるのは、九百億円しか上がっていないんですよね。これが一つ。 それから、その下に、消費税率の引上げに伴う社会保障四経費の増、これ、ここに診療報酬、介護報酬等が入っているんですけれども、これは〇・六三兆円、七年度も〇・六三兆円で全く上がっていないというのがこの消費税の分配の比較欄に出てくる。全く上がっていないんです。 で、一番上がっているのが、後代への負担へのツケ回しの軽減ということで、これはもう国債の返還になるんだと思うんですけれども、これは五・八兆円から七・五兆円に増えているということで、これは一・七兆円増えているわけですよね。ここに非常に多くのお金を費やしているということで、今、この医療、介護、福祉、この現状を見たときには、ここにこんなに使わずにその上の段階でもう少し使ってほしい。現場にもうちょっと使うということを、この消費税の意味からしても使ってほしい。 当然、この国債等々の返還は続けて毎年やっているわけですけれども、ここにだけこんなになぜ増やすのかと。この現状の中でこれだけここに増やす必要があるのかというのを非常に感じるわけでございますので、これは何とか考えていただきたいということで、これについても答弁非常に大変だと思うんですけど、もしこの点について何かコメントがありましたら、最後に一言お願いしたいと思います。
○国務大臣(福岡資麿君) もう今日再三にわたってその厳しい医療の現場の声をお聞かせをいただきました。 まず、今年度中にも更なる対応というような御指摘いただきました。 まさに、これから補正予算も行き渡り始めます。そういったことをしっかり現場に行き届かせながら、その上で、次の報酬改定、大変重い意味を持つということは認識をしております。医療・介護サービスというのは社会を支える基盤として不可欠でありますし、地域で必要なサービスが提供されるよう、またそれを担う人材がしっかり確保されるように取組をしっかり進めてまいりたいと思います。
○羽生田俊君 是非よろしくお願いいたします。 以上で終わります。
○大椿ゆうこ君 立憲・社民・無所属の大椿ゆうこです。今日も質問よろしくお願いします。 冒頭、いつも取り上げている長生炭鉱について確認します。皆さんのお手元に今資料が配られていると思います。資料一を御覧ください。 前回、五月二十日の厚生労働委員会で、共産党の小池晃議員の質問に対し、大臣は、先般の総理の発言の趣旨も踏まえ、専門的な知見を必要とする方々の御意見を伺っているところでございます、専門的な方々の知見を集積した上で検討を進めてまいりたいと思いますと答弁をされました。 同じ日の一時から参議院会館にて、市民団体、長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会の皆さんと厚労省人道調査室、そして外務省の職員による意見交換の場が持たれました。人道調査室室長の話によると、福岡大臣からよく話を聞くようにという御指示があったというふうにお聞きしております。その上で今回このような場が持たれることになったというふうに聞いております。それが事実であれば、そのような御指示をしていただいて本当に感謝しておりますということを大臣、お伝えしたいです、大臣にお伝えしたいと思います。 四月七日ですね、決算委員会で長生炭鉱のことを取り上げました。そのときの大臣の答弁はこの場での答弁と何ら変わりないものでしたけれども、石破総理が少し踏み込んで答弁をしていただき、現場に行くということが必要であれば、それはちゅうちょすべきではないというような御答弁もありました。そういう総理の答弁を受けて今回現状を聞くようにということで話合いの場が持たれたのであれば、質問をしたかいがあったなというふうに思っています。 その上で、人道調査室室長の話によると、現在、鉱山、潜水、土木構造物の専門家から意見を聞き知見を集めているとのことでしたが、その事実に間違いはないでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 御指摘のとおりでございます。
○大椿ゆうこ君 ありがとうございます。 ここからは提案なんですけれども、この間、長生炭鉱の遺骨収容の潜水調査に当たっている伊左治佳孝さんが、資料一、皆さんのお手元に配っている、その報道を受けて、昨日、自身のX、旧ツイッターで、潜水の専門家というのは具体的に誰に何をヒアリングしたんですかねというふうにコメントを投稿をされていたんですね。 潜水分野に関して言えば、日本国内において伊左治さんの右に出る方は多分いらっしゃらないと思うんですね。かつ、彼はこの間の潜水調査、実際坑道の中に入って調査をされている数限られた人ですね。彼と、あと韓国のダイバーお二人、この三人しかあの坑道の中を潜った人はいないんですよ。 ですから、潜水のことに関してであれば、やはり伊左治さんにお話を聞くというのが一番適任なんではないかと思いますし、そして、今、鉱山に詳しい方、そして土木構造物等の専門家の方にお話を聞いているということであれば、そういった方々と伊左治さんを交えて意見交換をするということができれば、もっと遺骨の調査、収容に向けてどのような可能性があるのかということを具体的に検討することができるんじゃないかなと思うんですが、大臣、そういう場を御検討いただけないでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、伊左治さんの御意見につきましては、これまでも担当の方でお話を伺わせていただいているというふうに承知をしております。必要があればまた更にお伺いすることは必要だというふうに思います。 その上で、先ほども申しましたように、まずは、政府といたしましては、安全性に懸念があり、現時点ではこの対応が困難だということに対して本当にそうかという御指摘いただいてまいりましたので、今専門家の知見を集積をさせていただいているところです。 そういう意味では、まず政府においての知見の集積、これをした上で、その後どういうふうに進めていくか考えさせていただきたいと思います。
○大椿ゆうこ君 私、あの四月七日の決算委員会の質問をして、本当に動いてくれるのかなと思っていて、ごめんなさい、疑っていました。だけど、こうやってヒアリングをしようというふうに一歩踏み出してくれたことに関しては本当に私うれしく思っているんですね。 で、今の答弁の中でも、必要とあれば伊左治さんのお話をまた聞かせていただくということもあったので、前回聞いていたよりは、聞いてもらったときよりは、またそこから調査も進んでおります。今度、六月の中旬にはピーヤの中から潜るということも行われる予定ですので、是非やはり彼に話を聞いていただきたいということを重ねてお願いしたいと思います。 それで、この間、専門家の方々にお話を聞いているということなんですけれども、重ねて言いますけど、何で現場に来ないのかなと、大臣、人道調査室の方でもいいんですけど、まず、現場見に来たらどうかなと思うんだけど、なかなかそこが抵抗され続けております。専門家の方のお話を聞くのと同時に、人道調査室並びに大臣が、佐賀に帰る途中でも宇部に寄っていただいて現場を見るということも引き続き御検討をいただければと思います。 皆さんにお配りしている資料の中では、代表の井上さんが、もう限界に近いと、政府が資金、技術面でも支援してほしいというふうに言っているんです。今、第三回目のクラウドファンディングを呼びかけてこの調査を行っているんですけれども、先日パラオに行かれ、ペリリュー島で千人を超える日本兵の御遺骨が埋葬されている場所が見付かったということで、予算が倍増されました。 こういうふうに状況が変われば弾力的に予算の付け方も変わってくるということも分かりましたから、是非大臣、本当に皆さんの良心で集まったお金と、本当皆さんの良心ですよ、それで必死で今この調査をしているということを受け止めていただいて、引き続きこのヒアリングを是非とも、刻む会、そして伊左治さん、そういう方々と一緒にこの知見の集積というものをやっていただけるようお願いして、この質問は今日はこれで終わりにしたいと思います。 次の質問に行きます。 資料二、三を御覧ください。大手脱毛サロン、ミュゼプラチナムの賃金長期未払問題について質問をしたいと思います。 大臣、この問題については認識をされているでしょうか。認識をされているとすれば、どのような事態が起きていると認識されているか、簡潔にお答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 報道等については認識をしておりますが、個別の事案についてお答えすることは差し控えさせていただきます。 その上で、厚生労働省としては、賃金の不払は労働者の方々の生活の根幹を揺るがす問題でありまして、あってはならないものと考えています。労働者の方々から賃金不払等に関する相談を受けた場合は、労働基準監督署において監督指導を実施し、労働基準関係法令違反が認められた場合には、その是正がなされるよう粘り強く指導しているところでございまして、引き続きしっかりと対応してまいりたいと思います。
○大椿ゆうこ君 じゃ、ちょっとどういうことか、どういうことが起きているかということを少し説明をしたいと思います。 ミュゼプラチナムというのは大手の脱毛サロンでございます。ここが業績が悪化したことに伴い、経営主体、株主が入れ替わり、二〇二四年十一月から賃金の未払が始まり、二月以降は一切振り込まれていません。その対象者は、報道によると約二千三百人、従業員の皆さんは三千人にはなるんではないかというお話もありました。金額でいえば、この未払賃金、十五億円ほどになります。 その間も経営権の争いが続き、本年三月三十一日には予告なしで解雇の連絡が突然社員向けのズーム会議で発信され、給与が払えない分は失業手当と未払賃金立替払制度で補うようにと提案されました。しかしながら、その三日後の四月三日、会社員向けの動画配信で、解雇ではなく退職勧奨だというふうに言い換えてきたということです。 で、本年三月二十二日から新たな経営体制への移行を理由に全国店舗が一斉に一時休業になり、全国で百六十店舗以上あったお店が百十店にまで縮小されるという予定だということです。営業再開は延期され、コース契約を結んだ顧客にも被害が及んでいます。 それにもかかわらず、会社が倒産する意思を見せないため、未払賃金立替払制度の適用にならず労働者が苦境に陥っており、直接私の方に連絡をしてこられました。また、労働者側が裁判所に破産手続開始を求める展開にもなっています。 そこで、大臣、今回の、五月十二日にミュゼプラチナムの従業員の有志の方々が議員会館を訪れ、厚労省及びそれから消費者庁の担当者と面談を行いました。大臣はその報告を受けているでしょうか。どのような内容の報告を、報告を受けているのであればどのような内容であったか、そのことと、それに対する所感、お答えいただければと思います。
○国務大臣(福岡資麿君) 御指摘の面会につきましては、昨日、職員から報告を受けたところでございます。 その内容ということでございました。今、概要はお示しいただきましたが、令和七年五月十二日、大椿議員を介してミュゼプラチナム従業員有志十八名から賃金不払への救済等について御要請があり、厚生労働省の職員が対応したこと、また面会では、大椿先生が進行の下、要請書の要請項目に沿って厚生労働省から回答を行っており、大臣宛てに個別報告を求められるものではなかったというようなことを承知しています。
○大椿ゆうこ君 何か途中で終わったような気がしましたけど、承知しておりますということですかね。一応御報告をしてくださっているということで、ありがとうございます。 この面談を受けて厚労省側が取った対応についてお答えください。全国の監督署やハローワークなどにどのような連絡を行われたでしょうか。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 個別の事案における対応につきましてお答えすることは控えさせていただきたく存じますが、一般的に、様々な機会を通じて当省職員が得た情報につきまして、その内容から労働基準監督署やハローワークでの対応が必要と考えられる場合には、管轄する都道府県労働局に情報提供をしております。 情報提供後の対応といたしましては、一般的に、賃金不払等については、労働基準監督署において事実関係を確認し、違反が認められた場合はその是正を指導する。また雇用保険については、ハローワークにおいて退職者に対する丁寧な説明と迅速な支給に向けた対応を行うこととなっております。 厚生労働省として適切に取り組んでまいりたいと考えております。
○大椿ゆうこ君 個別の問題についてはお答えできないということでしたけど、私の元に、ハローワークにきちんとこのミュゼプラチナムの方々が相談に行ったときには対応をするようにという御連絡をいただいているという報告は受けておりますので、きちんとしてくださったんだというふうに思います。私の方にもきちんとその連絡は届いております。 ミュゼプラチナムは、運営会社や親会社が次々変わり、現在の運営会社MPHが事業を引き継いだのは二〇二四年九月からです。しかし、事業、従業員、顧客は継続をしています。だから、上だけ替わったけれども、下で働いている従業員たちというのは別に変わっていない、これまでどおり働いているということです。 未払賃金立替え制度の適用可否を判断するに当たり、一年未満の事業とされて門前払いされるんじゃないかと、上だけ、トップだけ替わっているので、それがまだ一年たっていないので門前払いされるんじゃないかという懸念を持っているんですけれども、法人の事業期間を形式的に見るのではなく、事業の実態を見て事業年数を判断すべきであると思いますが、どうでしょうか。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 御指摘の未払賃金立替払制度でございますが、これ、未払賃金のうち一定範囲のものを事業主に代わって政府が弁済をする制度でございます。この制度の対象となる事業主は、労災保険の適用事業の事業主であり、かつ一年以上の事業活動を行っていたこと、また倒産したことが必要という要件になってございます。 事業主が一年以上事業活動を行っていたかの要件につきましては、例えば、債権債務の全てを包括承継しているなどの場合には実質的に継続性があると判断され得るなど、運営主体となる会社が変更したことのみをもって直ちに前の運営会社の事業活動からの継続がないとの判断は行っていないところでございます。
○大椿ゆうこ君 つまり、今の御答弁であれば、一年未満ということだけで形式的にはねるということはなく、やっぱり実態を見ていくという御答弁でよろしいですね。よろしいですね。
○政府参考人(岸本武史君) 失礼いたしました。 繰り返しになりますが、実質的に継続性があると判断され得る場合もございますので、運営主体となる会社が変更したことのみをもって継続がないというような判断はしないということでございます。
○大椿ゆうこ君 ありがとうございます。 今回のミュゼのような場合は、上の社長は替わっているけれども従業員はこれまでどおり働いているということであれば、今の御答弁に当たるケースではないかなというふうに思っています。 五月十二日の面談の際、従業員からは、本当に一月からお金もらっていないんですと、お米も上がっていますし、物価だって上がっていますし、食べるのに精いっぱいですと、中には車を売ったりしたスタッフもいますという切実な状況が厚労省職員に伝えられました。 何か月も賃金が払われていない労働者を大臣はどのように救済をするつもりか。破産手続開始の申立てもされたところですが、労働者の早期救済のために未払賃金立替え制度を使えるようにできないでしょうか。お答えください。参考人にお尋ねします。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 未払賃金立替払制度の対象となる事業主は先ほど御答弁したとおりでございますが、個別の事案についてのお答えはちょっと控えさせていただきますが、制度上、破産法に基づく破産手続開始決定等があった場合については、いわゆる法律上の倒産状態にあるものとして、未払賃金額等について破産管財人等の証明を受けて立替払手続が行われております。 また、これに加えまして、中小企業の場合においては、いわゆる事実上の倒産状態になったことについて労働者から認定の申請がなされた場合、労働基準監督署が必要な調査を行い、認定の可否を判断した上で立替払手続が行われているところでございます。この調査におきましては、賃金の支払の確保等に関する法律に基づきまして、事業活動が停止していること、再開する見込みがないこと、賃金支払能力がないことといった要件に該当しているか判断しているものでございます。
○大椿ゆうこ君 現在、従業員の方々が破産申請、それを行っていて、これから裁判所がどう判断されるかということで、その判断の結果によってはこの立替払制度を早い段階で利用できるかもしれませんが、現状況では結局は何も対応策がないという状況の中で、皆さん、想像してみてください。四か月も賃金が払われない、収入がないわけですよ。暮らしていけないですよね。もう本当に切実な思いで来られました。 で、社長の動画を今朝見てきましたけれども、賃金は払うと言って、倒産するとか破産するということは会社の意思ではないということを言っています。結局は、会社がここでもう倒産しますとか破産しましたと言ってくれたら従業員としてはこの制度を使えるのに、社長が事業を継続する意思を持っているがために使うことができない、そして自分たちの未払賃金を取り返すことができないという苦境に置かれているわけです。そもそも会社側に、しっかりと賃金を支払われるべきで、これ以上労基法違反の賃金未払状態を放置してはいけないというふうに強く私は思っています。 この三田監督署の方に、本社が東京のそこにあるので三田監督署が管轄のようなんですけれども、三田監督署は会社に対して是正勧告を出したと聞いていますが、一般論として、このような事業所に対して大臣はどのような指導を行えますか。一般論で結構です。
○国務大臣(福岡資麿君) 個別事案についてのお答えについては差し控えさせていただく上で、今一般論でというふうにおっしゃいました。 労働基準監督署においては、賃金不払等の労働基準法違反が認められた場合にはその是正を指導をしております。また、こうした指導にもかかわらず法令違反を是正しないなど重大、悪質な事案に対しては、送検するなど、引き続き厳正に対応してまいりたいと思います。
○大椿ゆうこ君 今朝、この高橋英樹社長から私のインスタグラムにコメントが入りまして、人の会社を使って売名行為をするのはいかがなものですかと、うちの社員は票集めの道具ではないというコメントが入っておりました。ですので、今日の質問のことを大変社長も気になさっているんではないかなと思いますが、だったら未払賃金とっとと払えと私は思っているわけです。 でも、それを、やっぱり、今この苦境に立たされている従業員の数、二千人を超えているという状況で、大きな問題だというふうに思いますので、厚労省としても、そして管轄の労基に関しても厳しい態度で臨んでいただくことを求めて、次の質問に移りたいと思います。 ちょっと質問の番号を入れ替えまして、四番目の韓国オプティカルハイテックの問題について取り上げたいと思います。 皆さん、資料の六の一、二を御覧ください。 日東電工が韓国亀尾市につくった一〇〇%子会社、日東電工というのは大阪に本社があります。例えば両面テープとか、皆さんカーペットのごみを取るときにコロコロ使いますよね、ああいうものを作っている会社なんですけれども、日東電工が韓国亀尾市につくった一〇〇%子会社、韓国オプティカルハイテック社は、二〇二〇年十月に発生した工場火災を理由に廃業を発表し、従業員は一方的に仕事を奪われました。この工事で行われていた作業は、平澤という、ある別の子会社に、韓国日東オプティカル社の工場に移されました。そこで新規採用が続けられているわけです。 今でも、七人の労働者がこの亀尾市の工場の労働者の雇用を平澤市の工場に継承するよう求めて闘っています。労働組合、宗教者、学生など、それから国会議員も含めて多くの市民がこの彼らの労働争議を支援をしています。火災のあった工場では、二人の労働者が今でも屋上に上がって闘いを続けているということで、間もなく五百日を超えようとしているということです。 組合は、日東電工の行為が、OECD責任ある企業行為に関する多国籍企業行動指針や、日本政府自ら定めた、責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドラインに違反しているとして、日本政府にも主体的な関与を求めています。 昨年七月には、当該労組のほか韓国の国会議員三人が来日をしまして、安浩永環境労働委員長の名義で書かれた九十六人の国会議員が署名した書簡文を外務省、経産省に提出しました。 また、当該労組は韓日両国のNCPに日東電工によるOECD指針違反についての問題提起を行い、現在調査が行われている状況です。彼らは日本でも労働組合を立ち上げ、昨年十一月二十六日に大阪府労働委員会に救済申立てを行い、受理をされています。 そこで質問です。 韓国オプティカルハイテック社の親会社である日東電工は、当該労働組合からの団体交渉を拒否し続けています。国が違うとはいえど団体交渉を拒否するのは不当労働行為だと考えますが、グローバル企業の労働者に対して労働組合法はどのように適用されるか、お答えください。
○政府参考人(岸本武史君) 個別の事案についてのお答えは控えさせていただきたく存じますが、その上で、国際的な不当労働行為事件についての審判管轄につきましては、当該労使紛争が国内において発生しているのか否かが基準となると解されております。 御指摘の不当労働行為の救済の対象となるかは、その上で各労働委員会で個別に判断されるものと承知をしております。
○大椿ゆうこ君 労働組合法が属地主義、日本にその労働者たちがいるか、労働組合があるかというところを、そういう形を取っているため、なかなかこの日本の労働組合法をこういった争議に適用していくということができない状況です。 そこで、責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドラインの策定についてお尋ねをしたいと思います。この策定に厚労省は関わりましたか。どのように関わりになったかお答えください。
○政府参考人(秋山伸一君) お答えいたします。 委員御指摘のガイドラインにつきましては、経済産業省において立ち上げられました検討会において議論などを経まして、令和四年九月に策定されたところでございます。 この検討会には、民間の団体、学識経験者などの有識者が委員として参加をしております。また、厚生労働省を含みます関係省庁がオブザーバーとして参加をしております。
○大椿ゆうこ君 レクで聞きましたけれども、オブザーバー参加ということで、特段この場で厚労省が意見を求められない限りは積極的に御意見、提案をするという立場ではなかったというふうにお聞きしております。 ガイドラインには、人権尊重の取組にはステークホルダーとの対話が重要である、ステークホルダーは取引先や労働組合、労働者代表等の様々な主体を含むと書かれています。 大臣も、会社が労働者に不利益が及び得る決断をするときは、労働組合を始め、労働者と十分に対話すべきという認識をお持ちでしょうか、どうでしょうか。相違ありませんか。お答えください。
○国務大臣(福岡資麿君) 労働組合等との対話につきましては、事業活動を行う国の労使関係等に関する法令を遵守した対応をしていただくことが重要だと考えております。 その上で、御指摘がありました責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドラインでは、企業に求められる人権尊重の取組について解説し、企業の理解を助け、その取組を促すことを目的として策定されたものであります。 このガイドラインにおいては、企業が尊重すべき人権の一つとして団体交渉権が挙げられているほか、人権尊重の取組全体にわたって労働組合等のステークホルダーとの対話が重要であるとされているところです。個別の事例について一概に申し上げることはできませんが、企業による人権尊重の取組に際しましては本ガイドラインも参考としていただきたいと考えています。
○大椿ゆうこ君 大臣から、こういったものを参考にし、できれば尊重をして企業に対応に当たってほしいとお考えになっておるのではないかというふうに受け止めました。 労働組合法は属地主義だとの答弁が先ほどあったと思います。ビジネスのグローバル化が進む中で、サプライチェーン内で起こった人権侵害について親会社がしっかり責任を取るためにこのガイドラインが策定されたのではないかと考えています。 韓国オプティカルハイテック社は日本の日東電工の一〇〇%子会社で、経営上の判断は実質的に日東電工が行っているというふうに言われています。一般論として、ガイドラインの精神に基づけば、子会社がその雇用する労働者に対し不利益が及び得る決断をするときは、親会社も当該労働者と十分に話をすべき、労働組合法が適用されていないといって対話を拒否してはならないと。これでは労働争議は解決しないと考えますが、大臣はどのように認識されているでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 先ほども申し上げましたが、この御指摘の責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドラインは、企業に求められる人権尊重の取組について解説をし、企業の理解を助け、その取組を促進することを目的として策定されたものでございます。 この海外企業が当事者となる労使紛争につきましては、当該企業が企業活動を行う国の労使関係等に関する法令を遵守した上で、基本的には労働契約関係にある当事者間で話し合っていただくことが重要であるというふうに考えております。これは韓国におけます訴訟事案でございまして、個別のお答えについては差し控えさせていただきます。
○大椿ゆうこ君 本件を見てみると、こういうガイドラインを作っても日東電工尊重していないというのが結論ではないかなというふうに思いますので、やっぱり、このガイドラインを広く様々な企業に広めていく、伝えていくという努力が必要ではないかなというふうに思います。 韓国の禹元植議長のホームページや韓国平和ニュースの報道によると、一月十三日、禹元植議長が岩屋外務大臣に面会し、韓国オプティカルハイテック問題を真摯に伝え、日本政府の関心と協調を要請したところです。資料七、八を御覧ください。 岩屋大臣が議長から要請を受けたのは確かでしょうか。
○政府参考人(柏原裕君) お答えいたします。 一月十三日、韓国を訪問中の岩屋外務大臣は、禹元植国会議長を表敬いたしました。その際、双方は、現下の戦略環境の下、日韓関係を維持発展させていくことの重要性を確認いたしました。また、双方は、長年にわたり日韓の議員交流が活発に続いてきたことを評価し、本年もそうした交流が行われることに期待を寄せたところでございます。 これ以上の具体的な内容につきましては、外交上のやり取りでもあり、お答えを差し控えたいと思います。
○大椿ゆうこ君 昨日もレクの中で具体的なことは話せないということでしたけれども、資料七、御覧いただければ、禹元植議長のフェイスブックのところに、去る一月十三日、日本の岩屋外務大臣に会い、韓国オプティカルハイテック問題を真摯に訴え、日本政府の関心と協調を要請しましたというふうに書かれておりますので、事実、そういうお話があったのではないかというふうに受け止めております。まあうそは書かないでしょうからね。外交の問題にも発展すると思いますので、うそは書かないと思いますので、実際そういうことが行われたのではないかなというふうに思いますが、やはり、これがもう日東電工一企業の中でとどまっている話ではなく、韓国と日本との中での一つ非常に重要な労働争議となっているというふうに私は受け止めます。 今年は日韓国交正常化六十年なので、是非、日本企業の食い逃げはやめさせ、そして真に平等な関係を結ぶべきだというふうに考えています。 かなり、日東電工も韓国にこの工場を造ることによって、韓国から様々な支援を受けて事業を展開していたということです。韓国との間に限らず、今後も日本のグローバル企業が同様の問題を起こすことがあるというふうに考えますが、厚労大臣はガイドラインの精神にのっとりどのような対応をしていくつもりか、大臣の決意というか、そういうものをちょっと簡単にお答えいただけますか。
○国務大臣(福岡資麿君) 先ほども申し上げましたとおり、海外企業が当事者となる労使紛争については、当該企業が企業活動を行う国の労使関係等に関する法令を遵守した上で、基本的には労働契約関係にある当事者間で話し合っていただく、このことが重要であるというふうに思います。 いずれにしましても、紛争の予防を含めまして、良好な労使関係の構築に御尽力いただくことが重要であると考えております。
○大椿ゆうこ君 こういった外交の場でも既に話題になるようなことに発展しているのですから、韓国の中でこの問題解決してくれというふうなことを言っていられる段階ではないのではないかなと思います。是非、これをきっかけに福岡厚労大臣もこの問題、関心を持っていただければと思っています。 最後に、芸能分野における労働問題について質問をしたいと思います。 せんだって成立した労働安全衛生法の改定案では、個人事業主に対しても安全衛生対策を推進することが盛り込まれています。実質的には労働者のような働き方をしていても、現状の労働法制の保護の外に置かれている人たちというのはたくさんいらっしゃいまして、その方々の保護をどのようにするかということが問われています。 今日は、とりわけ芸能分野で働いている方々の問題について質問をします。 芸能、芸術分野で働く人の中には、雇用されている労働者は僅か五・四%しかおらず、九四・六%はフリーランスと言われています。圧倒的多数の芸能従事者が労働法の保護の外側で働いているというのが現状です。芸能、芸術は特殊な分野として扱われ、これまでそこで働く方々の労働問題が真摯に議論される機会というのは少なかったんではないかなというふうに私自身は受け止めています。 芸能、芸術分野で働く人々が置かれている現状を大臣はどのように理解しているか、また、この分野で働く人たちの権利を保護する上でどのようなことが課題であると認識されているか、大臣の認識をお答えください。
○国務大臣(福岡資麿君) 先ほど数字の御紹介ありましたように、文化庁の調査によりますと、文化芸術活動に携わる方々はその多くがフリーランス等として活動をされておりまして、こうした文化芸術活動には、芸能、伝統芸能、芸術、メディア芸術など、様々な分野があるというふうに承知しています。そのため、フリーランス等としての働き方の様態もかなり幅広くなっておりますほか、取引上のトラブルであったり、ハラスメント、長時間の拘束など、様々な課題がありまして、働き方に応じた適切な保護がなされることが重要と考えています。 フリーランスである方につきましては、フリーランス・事業者間取引適正化等法が昨年十一月に施行され、取引条件の明示やハラスメント対策の整備等が発注者に義務付けられたところでございます。 関係省庁とも連携し、同法の履行確保に取り組みますとともに、取引上のトラブルにつきまして弁護士にワンストップで相談できるフリーランス・トラブル一一〇番を設置して相談に応じております。 また、契約の形式とか名称にはかかわらず、労働基準監督署に、実態として労働基準法が適用される働き方をしていると相談であったり申告があった場合には、事実確認を行い、労働者性があると判断されれば、労働基準法等に基づく必要な保護を図っております。こうした保護を適切に受けられますように、全国の労働基準監督署に相談窓口を設置し、周知に努めております。 引き続き、芸能従事者始めフリーランス等として働く方々の保護を進め、安心して働くことのできる環境整備に努めてまいりたいと思います。
○大椿ゆうこ君 ちょっと具体的に質問をしていきたいと思います。 二〇二一年四月一日の労災保険の特別加入の対象がフリーランス全般に拡大をされました。また、二〇二四年十一月に施行されたいわゆるフリーランス新法により、芸能従事者も労働保険に特別加入できるようになりました。 皆さんのお手元の資料四を御覧ください。 日本芸能従事者協会のアンケートによれば、仕事先で就業時間を把握されていないという人が六五・九%、長時間就業にならないルールがない、これが七九・六%となっています。 芸能、芸術分野で働く方々の労働時間の把握というのは大変難しいと思います。しかし、過労死等の事案に対する労災認定をするためにはここが非常に重要な点なんですけれども、労働時間の把握が難しいためにこれが障壁になっているという指摘があります。 これからフリーランスの芸能人の労災特別加入もますます増えてくると思いますけれども、その人たちの労働時間をどのように把握しようというふうに考えていらっしゃいますでしょうか。お答えください。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 労災認定についてのお尋ねと承知をいたしました。労災保険制度につきましては、フリーランスの芸能従事者の方のように労働者に当たらない方でも、特別加入制度を設け、任意に労災保険に加入することができることとなっておりまして、業務が原因となった負傷や疾病について必要な労災保険給付を受けることができる運用になっております。 その上で、特別加入者である芸能従事者に係る過労死等の労災認定の調査に際しましては、雇用される労働者の場合と同様、請求人御本人、御家族、同一現場で働いていた方からの聴取や、メール送受信記録などの関係資料を収集するなどによりまして、就業していた時間を特定することとしております。 今後とも、特別加入者に対する労災請求に対しましては適正に対応してまいりたいと考えております。
○大椿ゆうこ君 資料五を御覧ください。 日本芸能従事者協会のアンケートでは、七〇・七%が報酬より経費が上回るときがあるという回答がありました。報酬よりも、仕事で必要なものを購入したりしますね、その経費の方が高いということです。本来であれば、経費は発注者側が支払うか、あるいは報酬、経費を別々に支払い、受注者側の持ち出しがないようにすべきではないかと考えます。 文化芸術分野の適正な契約関係構築に向けたガイドラインで契約のひな形が出されていますが、これをしっかり周知し、報酬と経費がそれぞれ独立して払われるよう徹底すべきではないかと考えます。また、報酬決定の根拠もしっかり書面で示させ、労務費として適正な額が支払われていることを確認できるようにすべきではないかというふうに考えています。 ガイドラインを出した文化庁にこの問題お尋ねしたいと思います。
○政府参考人(小林万里子君) お答えいたします。 芸術家等の皆様が適正な報酬を受け取ることは、安心、安全な環境での持続可能な文化芸術活動の実現を図る上で大変重要であると考えます。 一方、今御指摘ございましたように、業務内容や報酬等が契約上十分に明示されずに芸術家が不利な条件の下で業務に従事せざるを得ない状況が生じていることなどが懸念されましたことから、今御指摘のガイドラインを令和四年度に公表いたしたところでございます。 本ガイドラインは、契約内容の明確化とそれを通じた取引の適正化を促すものであるため、報酬の算定基準を具体的に示すものではございませんが、芸術家等が適正な報酬を得るために、契約において明確にすべき基本的な考え方をお示しすることとしております。 具体的には、報酬の決定に当たって、業務内容や専門性等に応じた適正な金額となるよう、発注者と受注者が十分に協議する必要があること、受注者が業務を実施する上で必要な諸経費についても、発注者と受注者が十分に協議し、それぞれが負担する経費を明確化し、契約書に記載しておく必要があることなどを記載しているところでございます。 文化庁といたしましては、引き続き、このガイドラインの内容に関する周知啓発や文化芸術関係者に向けた研修会の実施等を通じて関係者の理解促進に努めてまいります。
○大椿ゆうこ君 時間が来ましたので、残り五問ありましたけれども、これは次回の機会に譲りたいと思います。またそのときに御回答をいただければと思います。 どうもありがとうございました。 〔委員長退席、理事三浦靖君着席〕
○高木真理君 立憲民主・社民・無所属の高木真理です。 通告に従って質問を早速させていただきたいと思います。 まず初めに、美容師法の遵守について伺います。 この問題、二年前の厚生労働委員会で最初に質問をさせていただいて、昨年も質問をさせていただきましたけれども、実は美容師免許を持っていない人が美容師として施術をしていたり、美容所の届出をしていない施設で美容行為が行われていたり、そうした問題があることを問題視し、きちんと遵守をして事業をしている人が正当な報酬を得て誇りを持って仕事ができるような環境をつくっていかなければならないということで質問をしてまいりました。 昨年の質問の際に美容師法の違反事例について実態調査を求めましたところ、武見大臣から、自治体と連携してこれをやるというふうに言っていただきまして、調査をしていただきました。そして、その結果が出てきたということなので、先日レクで伺いましたところ、これ皆さんに配付をしたかったんですけれども、今日この質問が終わった後に公開をするということだったので、ちょっと書面でお配りをすることができませんでしたが、全国の都道府県、保健所設置市、特別区、計百五十七自治体に対して、直近三か年における美容師の無免許営業者及び無届け美容所の疑いの事例の把握状況、これを調査をしていただきました。 そうしましたところ、無免許営業に関しましては七四・五%に当たる百十七自治体で無免許営業が確認をされていると。じゃ、どんなようにして把握したのですかという意味では、保健所による巡回指導等ほかの行政機関等からの通報、利用者、周辺住民からの通報、その他の通報、こうしたいろいろな方法によってその違反、無免許であるということを把握しましたよと。 この概要なども内訳がありまして、三年間の合計では無免許営業五百八十九件、令和五年度だけを、直近の令和五年度一年間の数字だと二百三十八件ということでかなりの件数があるなと。もちろん、全国にいる美容師さんの数から考えたらそんなに多くないというふうに思われるかもしれませんけれども、やはりこれ、通報ということで、その知らせがあったからそれが発覚したというのが全体の九一・五%を占めているわけですけれども、そうした中でこれだけの件数が分かったということはかなり大きいというふうに私は思います。 これに対して、対応状況としては、行政指導をしました、その結果、自主的に営業をやめたところ、まだ行政指導を継続中である、警察に通報した、こうした対応などについてもまとめられているわけであります。 無届け美容所のところについて調査結果をお伝えをしますと、これも百五十七自治体のうち百十五自治体、七三%では無届け美容所があったということですね。この把握方法は、やはり保健所による巡回指導では、三年間の合計で申し上げますけれども、一九・六%で巡回指導等で見付かっており、ほかの種類の通報が八〇・四%、三年間の合計で五百三十六件が把握されており、単年度の数字でいくと、令和五年度は二百八件あったということであります。 こうした内容で、本当に、表で御覧をいただければすぐ分かりやすいものを、口頭の説明で申し訳なかったんですけれども、これらの結果をどのように、厚労大臣、受け止めていらっしゃるか、まず受け止めを伺いたいと思います。
○国務大臣(福岡資麿君) 昨年十二月に行いました調査の詳細につきましては、今御紹介いただいたところでございます。 無免許営業者、無届け美容所であることを確認した事例のうち、行政指導の結果自主的に営業をやめた、あるいは行政指導の結果当該美容所が閉鎖された、又は届出がなされたがいずれも九割程度、また行政指導継続中がいずれも一割程度でございまして、各自治体において適切に指導等が行われているものというふうに承知をしております。 無免許営業者等につきましては、これまでも全国健康関係主管課長会議等におきまして注意喚起を行ってきたところでございまして、引き続き、各自治体と連携し、適切に対応してまいりたいと考えています。
○高木真理君 判明したところに対する対応としては、確かに行政指導をちゃんとしていただいていて、それに基づいて美容所の閉鎖だったり、営業をやめたとか、そこの指導は私はいいと思います。ただ、この結果の受け止めという意味ではそんなに、多分違反とかってないんじゃないかと思っていたんじゃないかと思うんですね。そういう意味では、私自身は、これ通報が多いというところからも分かるように、氷山の一角なんじゃないかなということがすごく思いました。 保健所による巡回指導で発見されたものもそれなりに二桁の件数があったということは、これも抜き打ち検査とかをしていないためにもう出来レースになっていて見逃されているというような現場からの報告がある事例もあったので、これだけの件数が出てきたということも一つ驚きでありましたし、なかなかそんなに無免許の人が施術しているのとか、無届けのものってそんなにあるのという認識の下からいくと、これだけ出てきているということ、それから通報がこれだけ多いということ、こちらの方を受け止めていただきたいなというふうに思うわけなんですね。 これ、通報というのは、やっぱり匿名通報、従業員の内部通報、同業者からの通報、元従業員の通報などがあったというようなものがその他に入っているということで書かれておりますけれども、やっぱり美容師さん同士気になっていて、えっ、あそこ、無免許で働いている人そのままにしているよ、おかしいよ、自分は免許取ったから、それでしっかり働いているのに、そうじゃない人そのまま許されていて、それで低賃金になるとかあり得ないでしょうという、そういう怒りの下に通報し、通報したところは対応してもらっているけど、そうじゃないところは見付かっていないということなんだと思うんですよね。 という意味では、やはりほかの方策も立てて、しっかりと遵守を進めていかなければいけないというふうに思います。 括弧三というふうに通告をしているかもしれませんけれども、無届け美容所の方についてまず伺いたいと思いますが、これ産業競争力強化法で設けられているグレーゾーン解消制度というもので、グレーゾーン、フォトウエディングなどのリハーサルメークや、挙式せずに撮影だけを行うフォトウエディングヘアメーク、こういったものは美容師法の美容所の届出がなくても大丈夫ですか、これはグレーゾーンですけどどうですか、これを解消制度で問い合わせたところ、これは届出をしなければ駄目ということがはっきりしているわけで、そういうのからいくと、この無届けの美容所、大型の、今、写真撮影を行うところなんかは、そこでヘアメークをして撮りますよとか、成人式の前撮りなんかも行いますよというようなのもありますけれども、そういったものも無届け美容所になります。 こういったところをやはり、先ほどの御答弁にもあった全国健康関係主管課長会議などで啓発活動やっていただいているというふうには聞いておりますけれども、それではなかなか伝わってなくて、啓発効果出てない結果こういう無届け美容所がたくさんまだまだあるという状況ではないかというふうに思いますけれども、一斉立入検査、これしていただけないでしょうか、伺います。
○国務大臣(福岡資麿君) 美容師法においては、美容師でなければ美容業を行うことができないというふうにされておりまして、無免許の営業者であったり無届け美容所に対する指導等というのは大変重要であるというふうに認識をしております。 このため、これまでもフォトスタジオに限らず、無免許営業者、無届け美容所については、全国健康関係主管課長会議等において注意喚起を行ってまいりました。 この保健所におきましては、巡回指導の結果であったり通報などを受け適時に行政指導を行うなど、必要な対応を行っておりまして、現時点においては御指摘のような一斉立入検査を行うということは考えてございませんが、調査結果の自治体への周知と併せて、フォトスタジオに限らず疑い事例に対する指導等の注意喚起を促してまいりたいと考えています。
○高木真理君 これ、でも、やはり一斉立入調査していただかないと、ある都道府県のところで聞いたものとしては、実際に届出がある美容所を回って違反がないか見るのが保健所の仕事だから、大型フォトスタジオ、まあフォトスタジオなどでそういうことがされているかもしれなくても、届出を受けていないものは管轄外ですから回ったりしませんよと、まさに通報があれば行くけどというようなことをおっしゃるところもあるわけなんですね。でも、それでは、もうずっと見逃されているから大丈夫と思って、そういう注意があったとしてもですよ、まあ注意が聞こえてない可能性もありますけど、聞こえたとしてもそこ是正されないと思いますので、これは自治体が行う事務なのでなかなか余り口出しできないというようなこともあるような、レクでお話伺いましたけれども、自治体にそういったことをやってほしいということを要請することはできると思いますので、是非これやっていただかないといけないというふうに思います。 〔理事三浦靖君退席、委員長着席〕 もう一点、美容師資格の方で伺います。 以前にも質問させていただきましたけれども、美容師IDカードの携帯表示義務、やっぱりこれが必要なんじゃないかと思います。これ、懸念点は前回の質問でもいただいておりますけれども、それらを超えて解決策を見出して表示携帯義務を付けるべきではないか。もしそれができないというのであれば、せめて店舗にスタッフの美容師免許番号、名前、顔写真、これを表示せよというルールにすべきではないか。これ、偽造とかする人いるかもしれませんけれども、そうしたら偽造自体を指摘することができるような制度として、せめてその表示はせよというようなルールぐらいは作れるんじゃないかと思いますけど、いかがでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 無免許営業者を把握し、適切に指導することは重要でございまして、保健所におきましては、巡回指導の結果や通報などを受け適時に行政指導を行うなど、各自治体の状況に応じて必要な対応を行っております。 美容所を開設する際には、従業員たる美容師であったりその他の従業員の氏名や登録番号等を保健所に届け出ることとなっておりまして、行政指導の際にはこうした事項についての確認が行われることもありますほか、無免許営業者には罰則も適用されるところでございます。 今御提案がありましたことについては、全ての美容所に新たに義務を課すものでございまして、そういった観点から慎重な検討が必要であると考えますが、今回の実態調査の結果を踏まえながら、各自治体における無免許営業者の把握方法等についての事例調査を行うとともに、不適法事例に対する厳正な対処について周知徹底図ってまいりたいと思います。
○高木真理君 掲示義務のところはちょっと難しそうだなという御答弁でしたけれども、ちょっと対処方法を検討するということなので、その検討の中には、やはり新たに義務を課すといっても、それを言われたら、別に守っているところは大したことないと思うんですよ、分かりました、そういう義務で大変だけどそれやりますみたいにして、簡単にできる方法とかを御提供いただければ掲示していただけると思いますから。で、それ守ってないところは、うわっ、しまったとなるんだと思いますけれども、それ、しまったというのは適切にしまったと思っていただくことは必要なので、これ是非やっていただきたいと思います。 もう一点伺います。いろいろまだ課題もあるというようなこともありましたけれども、法の遵守に向けて、DX化することで改善できることがあるんじゃないかということについて伺いたいと思います。 例えば、出張美容の届出、これ各自治体によって違うということなので私も幾つか見てみましたけれども、ばらつきもあり、かなり前時代的な表現もあり、こうしたものを必ず保健所に届出をしなければならないとなると面倒だったりしますけれども、それがオンラインで申請できるようになったらもっとこうしたことの遵守も進むのではないか、あるいは、資格のマイナンバー連携、これがこの後なされていくということなので、そういったところで改善できることがあるか、伺います。
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。 美容師の試験事務や免許の登録事務、これ、美容師法に基づきまして、厚生労働大臣の指定を受けた法人であります公益財団法人理容師美容師試験研修センター、これが行っております。これらの事務をオンライン化するために、同センターにおきましてはシステム開発を今進めているところでございまして、令和八年を目途に運用を開始する予定でございます。 また、これに伴いまして、新たなシステムの中に、デジタル庁が主導をされております国家資格等情報連携・活用システム、国家資格のシステムでありますが、ここと情報連携することによりまして、御自身の保有する資格情報をマイナポータル上で参照することやデジタル資格者証をダウンロードして資格証明に利用することを可能とし、資格保有状況の確認などについても利便性の向上が図られるのではないかというふうに考えております。 厚生労働省におきましては、引き続き、関係省庁とも連携し、この試験研修センターの事務のオンライン化の準備、これを進めてまいりたいと思っております。
○高木真理君 一定進むことは理解をするんですけれども、その資格とマイナンバー連携に関しては、美容師本人の方が連携したいということを思ってそのところにアクセスしてそのシステムを使うようにすれば、マイナポータルなどを通じて資格を証明することができるという利便性にはなるんですけれども、それ以外、一斉に、何らかの方法でこの人が資格を持っているかどうかを把握するとか、そういうことにはなかなか使えなさそうだと、本人が連携を申し出なければマイナンバーとのひも付けもできないということなので、なかなか限界はあるとは思いますけれども、一つその点については進むということと理解をいたしました。 いずれにしても、美容師法の遵守に向けて取組を、先ほど出てきた検討の項目なども含めて、前に進めていただきたいと思います。 次に移ります。障害者の暮らしの基盤について伺います。 障害者の方の障害年金が低過ぎてこれでは暮らしていけないという一通のメールをいただいたことをきっかけに、こちらも二年前、質問をさせていただきました。このときのやり取りの中でも、障害年金は年金というシステムの都合上もあってこれで仕方がないんだという、防貧の意味があるのみなので、これだけで暮らしていけなくても最後には生活保護があるのでそれでいいでしょうというような答弁があって、私はそれは納得がいかないなというふうに思ったまま、なかなか次の質問をする機会がなく参りました。 そうしましたところ、お手元に資料行っているかと思いますけれども、きょうされんというところが行いました二〇二三障害のある人の地域生活実態調査結果概要あるかと思いますけれども、調査が行われたところであります。これの説明をまさにこのきょうされんの方からいただいて、やはりもうこの問題、見逃すことができないと強く思ったわけであります。 この調査によると、障害のある人の七八・六%が相対的貧困以下、九七・二%がワーキングプア以下であります。生活保護受給率が健常者の七倍以上で、五十代前半まで親依存、家庭を持つことは極めて困難な状態。この結果、どのように受け止めますか。厚労大臣、お願いします。
○国務大臣(福岡資麿君) 御指摘の民間団体による調査については承知してございまして、厚生労働省の令和四年生活のしづらさなどに関する調査におきましても、十九歳から六十四歳の障害者の方々の月収につきまして、八万円以上十五万円未満が二三・〇%と最も多く、次いでゼロ円が一八・七%、次いで三万円以上八万円未満が一五・七%となっているところでございます。 障害者の方々の生活の状況は様々でございまして、一概に申し上げることはできませんが、例えば、両親の元を離れ、グループホームに入居し、就労支援事業所に通いながら生活をしていくことを考えますと、こうした収入では必ずしも十分ではないと認識をしております。 障害者の方に対しましては、障害年金、特別障害者手当等の現金給付であったり障害福祉サービスの利用者負担の軽減を行っておりますが、これらに加えまして、就労継続支援事業所の生産活動に対する支援を通じた工賃の向上であったり、また、障害福祉サービスによる一般就労への移行支援などの収入を増やす取組を進めておりまして、今後とも、こうした施策を推進し、障害者の方々が安心して生活を送ることができるよう努めてまいりたいと思います。
○高木真理君 こうした収入では生活できない、生活の仕方はいろいろだけれどもという受け止めをいただきました。 そうした中で、前回の、加藤大臣のときでしたけれども、障害年金は、稼得能力が加齢によって失われるのが老齢年金をもらうタイミングだけれども、障害があるということは、その稼得能力が早くにないということで、その障害を負った時点からそれを受給できるようにしておくという仕組みだという説明はありましたけれども、老齢年金の場合には、やっぱりそれを受け取るまでに、何歳になったら受け取れるという、そこに向けて、皆さん、もらえる年金はこれぐらいだから貯蓄これぐらい頑張ろうという制度設計をしようとするわけですね、将来設計を。 でも、それはもちろん、思うようにできる場合もあればできない場合もあるけれども、そういう経過を経てある年限からもらい始める年金と、やはり、障害でそうした備えというのとは別に障害年金をもらう状況というのは違うものだというふうに思います。 この障害当事者のこのアンケートをした皆さん、今請願にも取り組んでいらっしゃいますけれども、障害のある人の生活水準をほかの者と平等にするために、障害年金を大幅に引き上げるとともに、家族依存から脱却できるための福祉制度を拡充してくださいという項目が入っていたりしますけれども、やっぱり生活が成り立つように、そして家族依存から脱却できるように、障害年金を大幅に引き上げる必要というのはやはりあると思いますけれども、どうでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 先ほど加藤元大臣とのやり取りについて御紹介いただきましたが、障害年金は、通常は加齢に伴って起こる稼得能力の喪失が現役期にも障害状態となって早期に到来することに対応するものでございまして、老齢年金と同水準であることを基本としております。 したがって、障害年金の給付水準のみを切り分けて考えることは難しく、老齢、障害、遺族年金の制度全体で一体的に議論する必要があるというふうに考えております。 その上で、議員の問題意識に対しましては、障害をお持ちの方に対しましては、社会保障制度全体で総合的に支援をしていくという観点が大事だというふうに考えておりまして、障害年金生活者支援給付金の支給など支援措置を実施しておりまして、引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○高木真理君 年金というのはこうした大きな仕組みでもあるし、年金という仕組みの中ではしようがないんだけれども、それを一定のベースとして、そこに福祉制度として様々な支援を足してやっていくというようなことなんだと思います。 これも、前回の答弁にもそういうこともあったんですけれども、こうした何か様々な支援というところが十分であって、そこの様々な支援を足したらほかの人と同じような収入が得られて暮らしができるんだったらいいんですけど、そうなってないんじゃないかという問題なんですね。 まず、その中で一点目に伺いたいのは、この調査の中でも、ワーキングプアという言葉があります。就労継続支援B型事業所で働いている方の場合、令和五年度では平均工賃の月額が二万三千五十三円ということであります。月額二万三千五十三円の収入がこれは平均。 こうしたワーキングプアで生活できないという実態を適正な状況だというふうに思われますでしょうか。
○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。 先ほど大臣からもお答え申し上げたことと重なりますけれども、障害のある方々の暮らし、生活の中で、収入が必ずしも十分ではないような場合があるということは承知をしております。今御指摘のデータもまさにそういうことだろうというふうに思います。 そうした中で、就労継続支援B型でありますけれども、こちらのやっぱり工賃を向上させていくということが重要な課題であるというふうに考えておりまして、この平均工賃月額が高い事業所を障害基本報酬の中で高く評価をしていくということであったり、あと、その工賃の基となります生産活動の底上げ、これを図って工賃を上げていくことを促すために、都道府県を通じまして、販路開拓などなどについての支援を行う工賃向上計画支援事業でございますとか、ICT機器あるいは工作機械の導入によって作業効率を上げてその生産活動の底上げを図るということ、こういったことなどの支援に取り組んでいるところでございます。さらには、一般就労への移行の支援ということで、ほかに就労支援A型であるとか就労移行支援といったような福祉による支援も行っているところでございます。 こうした就労支援B型につきまして、雇用契約に基づいての就労が困難な方を対象としておりますので、企業での就労の場合と比較して単純に多い少ないと議論することはなかなか難しい面もございますけれども、ただ、いずれにしても、障害年金と併せて、この工賃などで生活を成り立たせているということにもなりますので、そういう意味では、引き続き就労継続支援事業所で働かれる障害者の方々の工賃の向上などに努めてまいりたいと考えております。
○高木真理君 向上に努めていただくことは必要なことなんですけれども、なかなか一般就労に比べてそこまでの工賃にならないというような問題はあろうかと思います。 そして、次は一般就労について伺いたいと思いますけれども、一般就労も、今障害者枠とかを各企業でも目標をつくってちゃんと雇用してくださいねという施策を進めているのは知っておりますけれども、一般就労を、じゃ、希望する人たちがみんなそうした一般就労できているんだろうかと、そこはどうなんだろうというところ。一般就労を希望している障害者のうち、就労できている人の割合についてお答えください。
○政府参考人(野村知司君) 一般就労を希望している方のうち、一般就労ができた方、できている方の割合というお尋ねでございますけれども。 まず、この数字を考えるに当たりましては、まず分母に当たりますその一般就労を希望している障害者の方って一体何人そもそもいるんだろうかというところの分母の数がなかなか、ちょっと正直把握をできていないということと、もう一つ、就労に至るルートというのも、福祉サービスを経由する場合、ハローワークを経由する場合、あるいはもう民間のジョブマッチみたいなものを利用して就労される場合と、いろいろありますので、ちょっと、二つちょっと数字を御紹介、御報告申し上げたいと思います。 まず、一般就労に向けた支援を行う福祉サービスである就労移行支援でございますけれども、令和五年度ではその利用を終了した方のうち約六割の方が一般就労につながっているという状態でございます。 もう一つはハローワークでございますけれども、この新規求職申込件数、障害のある方々からの新規求職申込件数が、令和五年度においては二十五万弱、そのうち一方で就労件数は十一万強ということで、これ、もう単純に割りますと約四四%強という、そういう状態でございます。
○高木真理君 なかなか分母に当たる一般就労を希望している障害者というものを何人というふうに把握することができないというのは事情を理解をするところでもありますけれども、やはり、一般就労につなげる支援事業の中では六割が一般就労につながったということであっても、残り四割の方は就労まだできていない状態であったりとか、かなり、希望をしてもそこの枠があるわけではないと。これ、いろんな年齢によって、上がっていったときに障害を負ったりしたら、また更に職がないんではないかとか、いろんな状況あろうかと思いますけれども、もう全くやっぱり希望がかなっているという状況ではないというふうに思います。 次、住宅について伺いますけれども、公営住宅は、障害者に優先枠など設けているところもありますけれども、そもそも、まあ地域差あると思いますが、絶対的に戸数が足りず、希望しても入れなかったり、障害特性から合わない設計で入居できる住戸がなかったりしていると思います。 これ、やはり、住宅に係るところがすごく安い家賃で暮らせるのであれば少しこうした収入が少なくてもやっていけるというところあるかもしれませんけれども、こういったところも今申し上げましたようになかなか十分ではないのではないかと思いますが、障害者の住宅支援の充足度というものはどのようになっているでしょうか。
○政府参考人(横山征成君) 障害を持つ方の住まいのニーズは、障害の内容や度合い、就労や生活の状況などにより多様でございます。充足状況を一義的に論じるというのはなかなか難しい面がございますけれども、公営住宅の応募倍率が高い都市部などは、希望に沿う低廉な住宅を見付けることが難しいという課題があるということは我々も認識しているところでございます。数ももちろん必要ですし、委員御指摘のとおり、ニーズとマッチさせるというようなことも課題なんではないかというように考えてございます。 このような観点から、地方公共団体が直接供給する公営住宅だけではなく、民間賃貸住宅ストックの空き室を活用したセーフティーネット住宅なども含め、重層的な受皿を構築していくことが必要と考えているところでございます。また、障害者の方に対しては、住戸そのものを用意することはもちろん大切でございますけれども、福祉サービスや居住支援のためのサポートが必要な場合がございます。 このようなハード、ソフト両面からの支援体制を整えて、民間賃貸住宅の家主の受入れの幅を広げ、住まいのセーフティーネットの裾野の拡大をつなげていくことが重要ではないかというふうに考えてございます。 昨年の通常国会では住宅セーフティーネット法の改正をいただきました。居住支援法人等と連携して入居者の見守りや福祉サービスへのつなぎなどを行うとともに、地方公共団体と連携して家賃低廉化や改修の支援も可能な居住サポート住宅の制度を創設したところでございます。本年十月に施行を予定してございまして、準備を進めているところでございます。 障害を持つ方も含めまして誰もが安心して暮らせる住環境が整備されるよう、この居住サポート住宅も含めまして、民間賃貸住宅など既存なストックも十分に生かしながら、住まいのセーフティーネットの充実にも関係省庁等と連携して更に力を入れてまいりたいと考えてございます。
○高木真理君 こちらも御努力いただいていることは分かります。 今の御答弁にはなかったけど、家賃低廉化の枠組みもおつくりをいただいていて、障害者の方の場合には家賃を引き下げてそこに国と自治体で半分ずつお金を出すというような制度もあるということでありますけれども、それであっても、やっぱり民間の住宅を借りて住むということはやはり大変厳しいわけでありまして、こうしたサポートが十分だから、障害者の方、障害年金が低くても生きていけますよという、生活できますよというふうにやっぱりなっていないと思うんです。 そうしたことが年金では無理だというお答えなので、ということであれば、手当とか給付とかいう形で、別制度で収入を増やす、そうした支援策、補うべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 障害者の方々の生活の状況、様々でございます。そうした多様な生活を一律に支えられるような現金給付制度を新たにつくりますことは、その趣旨であったり制度設計、財源の確保などの点で課題がございまして、容易ではないというふうに考えています。 障害のある方が地域において自立した日常生活及び社会生活を送る上で、障害年金などの所得保障や就労支援などを組み合わせて、本人が希望する生活を実現できるよう支援することが重要だというふうに認識しています。あわせて、工賃向上などの収入を増やす取組を進め、障害者の方々が安心して生活を送る環境整備に努めてまいりたいと思います。
○高木真理君 それらをやってもやっぱり暮らしていけないという今現状があるわけですよ。障害年金だけでは無理だと。 それは、行き着く先は、生活保護がちゃんと待ち受けてますからというのが以前いただいた答弁だったんですけれども、それって、本当にそれでいいんですかねというのが、もし自分が障害を負ったときに、もう僅かな障害年金といろんな福祉施策組み合わせてもそれで暮らしていけない、最後は、もう住んでいるところも売って、何とか低廉な家賃のところ入れるかもしれないけれども、そこも払えなくなったら生活保護って、そこの道まっしぐらという言い方はちょっと語弊があるかもしれませんけれども、システムとしてはそういうルートになってしまっているということでいいというふうにお考えでしょうか。厚労大臣。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、私自身、その過去の答弁書、どういうふうにお答えしたかというのは、今手元にございませんのでつぶさに分かりませんが、私自身は、生活保護があるからいいじゃないかという認識については全く持っておりませんで、先ほども申しましたように、その年金がございます、ただ、それ以外に、社会保障全体でお支えすることでしっかり生活が成り立っていく、そういう環境を整備していく、そのことが重要だと考えています。
○高木真理君 社会保障の充実も必要ですけれども、やはり、何らかの手当、給付、そういったものを考えていただかないと実は回っていかないということだというふうに思います。 この調査を受け取ったときに、障害を持つお子さんの親の方々から受け取ったんですけれども、子供だけで生活保護が受給できるのであればそれは有り難いけれども、認めてもらえない現実があるというお声もありました。 私は、生活保護も大切な制度でありますけれども、そこに行くしかないというのではなくて、その方の生活が保障されることが必要だというふうに思ってお話をしていたんですけれども、生活保護を子供だけでももらえればそれはそれでいいのよということが出てきて、ちょっと驚いたんですね。でも、逆に言えば、それが認めてもらえないので、親と同居している場合には、本当に親の暮らしが苦しくて、もう世帯丸ごと、もうあとどのぐらいで生活保護に行くかというところに追い込まれていくというようなことがあるかと思います。 この同居の状況でも子供の収入状況から生活保護を受給することというのは、障害がある場合にできないかについて伺います。
○政府参考人(日原知己君) お答えを申し上げます。 生活保護制度におきましては、世帯を単位として保護の要否及び程度を定めるものとしておりまして、原則として、同一の住居に居住して生計を一にしている者を同一世帯として認定することとしてございます。 このため、御指摘のように、同一の住居において親御さんとお子さんが同居されている場合には、同一の世帯として認定をして、その世帯の最低生活費と世帯全体の収入との対比によりまして保護の要否を判断することとなるということでございます。
○高木真理君 なかなかここも今の制度ではということであろうかと思いますけれども、であれば、なおさらやっぱり手当、給付という形でやっていくべきではないかというふうに強く感じたところです。 もう最後、ほとんどないので、ME、CFSの治療と支援についてというのは大方の質問をまた後日に譲らなければいけないというふうに思いますけれども、括弧一で通告をしておりましたME、CFSの病態解明と客観的診断法の確立のための研究の結果のまとめがまだ発表されておりませんけれども、何らか三年間の取組の結果として出てきているもので公表できるものはないか。そして、これ、平成三年からこの病気については続けてきた研究があるので、その成果で貢献をしている、何らか分かって成果が出ているものについて伺います。
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。 ME、CFSに関しましては、先生御指摘のとおり、平成三年度から厚労科研で断続的に研究を行っております。この中で、病態解明や客観的診断基準の確立を目指してきたところであります。 先生御指摘の令和四年度から六年度にも厚労科研を行っておりまして、その中での成果といたしましては、令和四年度には、まず、同施設、これ、国立精神・神経医療研究センターで研究を進めていただいておりますが、その施設の患者様、二百五十四名のうち約四〇%で抗自律神経受容体の抗体が陽性であること、これが確認をされたところであります。 令和五年度におきましては、これまでME、CFSの免疫病態や脳画像異常に関する知見を踏まえまして、患者様の血液を用いて、この抗自律神経受容体抗体を含む診断バイオマーカーを探索をいたしまして、この疾患において自己免疫病態と深く関連するBリンパ球の異常が明らかとなるなどの成果が見られたところでございます。 令和六年度については、まだ報告書を受け取っておりませんけれど、患者実態調査について、同センターから施設を拡大をいたしまして、日本神経学会のネットワークなどを活用して、発症までの経過等に関する調査を行い、取りまとめを今行っていただいているところでございます。
○高木真理君 時間になりましたので、あとの質問は後日に譲りたいと思いますけれども、ME、CFSも指定難病の域に到達できるように次の質問をしてまいりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(柘植芳文君) 午後一時二十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時一分休憩 ─────・───── 午後一時二十分開会
○委員長(柘植芳文君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○猪瀬直樹君 日本維新の会、参議院幹事長の猪瀬直樹です。 今日は、まず、先日に引き続き、調剤報酬の件を取り上げます。 先日も提示したこの本ですね、これ。(資料提示)薬局で調剤報酬を計算する薬剤師さん向けのマニュアルのようなものなんですが、この中に調剤報酬点数表の仕組みというページがあります。結構厚いんです、これ。で、この資料一で一つのページだけコピーしました。 これ見ると、調剤技術料が調剤基本料と薬剤調製料に分かれていて、ここでまず分かれていて、十項目ぐらいあるんですけど、それに様々な加算が付けられています。右側の薬学管理料、これは二十項目ぐらいあって、これにも更に細かくこう出てくるんです。たくさん加算が付けられています。これって何か、植物図鑑の何とか目何とか属みたいなね、無数に分かれていくんですね。で、さらに、最後の下のところに薬剤料と医療材料料があります。これが全体像になっています。 全て解説するとこの本一冊分になるぐらいの膨大な内容で、厚労省でも担当者が覚え切れないほどの複雑さになっているんですが、(発言する者あり)いやいや、そんなことない。全部、項目数とか加算の数とかカウントすると幾つになるんでしょうか。例えば十年前と比べてどのくらい数が増えているのか、参考人、説明をお願いいたします。
○政府参考人(鹿沼均君) お答えいたします。 調剤報酬につきましては、調剤報酬点数表として告示で定めているところでございます。その構成は、今先生からも資料いただきましたとおり、調剤技術料、薬学管理料、薬剤料、それと特定保険医療材料料の四つに大別されるところであります。 このうち調剤技術料の内容につきましては、調剤基本料が七項目、薬剤調製料が八項目あり、これらの項目への加算として、後発医薬品調剤体制加算一など、合計で三十五種類設けているところであります。 また、薬学管理料の内容につきましては、調剤管理料一のイや服薬管理指導料一など四十の項目に分かれた上で、それぞれに加算を設けておりまして、合計で四十七種類あります。 これらに先ほど申しました薬剤料と特定保険医療材料料を加えると、総計で、算定項目は全体で五十七項目、加算は全体で八十二種類というふうになります。 また、十年前との比較ということでございますが、平成二十六年度改定後の調剤報酬につきまして同様に数えますと、算定項目は全体で三十項目、加算は全体で三十七種類になりますので、算定項目については三十から五十七に二十七増え、加算につきましては三十七から八十二に四十五種類増えている、そういう計算になります。
○猪瀬直樹君 ずっと増えていますよね、だから、物すごく。これどんどん増えていく。で、まるで温泉旅館の建て増しみたいに、どんどん継ぎ足していって複雑怪奇になる一方なんですが、先日の答弁で、加算項目が増加する傾向にあると、こう言ったんですよね。これを、だから、どんどん増えていく一方だから、これを整理していく考えはないような感じですよね。 個別に見ていけば、政策コストとして加算されてきた点数の中には、もう既に役目を終えているものもたくさんあるはずなんです。それがいつの間にか調剤薬局の既得権益と化していて、それを止めれば経営が成り立たなくなるという、だから止められないと、そういうことを言っているようなものなんですね。これでは医療費は膨張する一方です。 実際にもう役目を終えて止めるべき加算を例として挙げますと、資料二ですが、これ前にも言いました。後発医薬品調剤体制加算、これ前指摘したジェネリック推進のために薬局に付けられている政策コストで、ジェネリック比率がもう九割に達している現状ではもう要らないんだけど、一貫して点数が増え続けているんですね。 で、この点数増え続けているのを見れば分かるんですけど、これね、資料二ですけど、どんどんどんどん増えていくんですよ。で、先日の自民、公明との三党協議で、このジェネリック加算は使命を終えたので廃止すべきと提案しました。すると、薬局の経営が成り立たないので無理だというのが自民党の回答ですが、これまさに薬局側の既得権益と化してしまっているわけなんですね。 これについて、この創設以来一貫して点数を増やし続けている理由、それからもうジェネリック比率が九割となっていて政策目標をほぼ達成した現状を踏まえて、なぜこれを残しておくのか、今後の方針をどう考えているか。参考人、お尋ねします。
○政府参考人(鹿沼均君) 御指摘の後発医薬品調剤体制加算についてでございますが、元々の意味合いといたしまして、後発医薬品を希望した患者に対して後発医薬品を提供できるように先発医薬品と後発医薬品の両方を取り扱わなければならないことに伴い発生する作業、例えばそういった在庫、いろんなものを置くスペースですとか、そういったものを管理する手間とかがございますので、そういったものを報酬上の評価を行うものでございます。 この加算につきましては、中医協におきまして、後発医薬品の使用促進の観点から行われた議論も踏まえ、算定要件である後発医薬品の使用割合を徐々に引き上げる一方で、薬局において取り扱う後発医薬品の種類の増加に伴う作業等の増加を診療報酬上評価するために見直しを行ってきたところでございます。加えて、近年ですと、後発医薬品の不安定供給の問題等もあろうかと思っております。 いずれにいたしましても、後発医薬品の使用に対する診療報酬の加算の在り方については、後発医薬品に関する患者の意識、また医療現場への影響も含め、実態を把握した上で、加算の役割も踏まえつつ、中医協において検討していきたいというふうに思っております。
○猪瀬直樹君 今の資料二、もう一回皆さん見てくださいね。どんどんどんどん増えていくんですよ。これ、いつの間にか増えていくという、その怖さですね。この一冊全体の中でそういうのがいっぱいある。 それで、前回取り上げた資料三なんですけど、これは処方箋の一枚当たりの調剤技術料の単価の推移なんですけれども、二〇一五年に二千二百三十二円だったのが、今十年たっていますけど、これ、まあ七年後の統計ですが、二〇二二年に二千五百四十九円と、赤い丸で囲ってありますね。過去七年間で一四%も増加していく。毎年二%ずつ増えていることになります。これは全く歯止めが利いていないんですね。 これ、処方箋枚数の増加が掛け算で効いてきますから、今八億八千枚、八千億枚出ていますからね。これ、そこに掛け算で効いてきて、調剤医療費自体が増え続けていくわけです。 こういうのは本当に役所の仕事の怖さなんだけどね、我々ユーザーとしてはどうしようもないように見えるから、あえてここで言うんだけれども、これね、僕が疑問なのは、この間、診療報酬改定は二年に一度で、いずれも一%未満の改定にとどまっているはずで、毎年二%も技術料が増え続けているのは計算が合わないんですよ。これ謎ですね。どうしてこうなるのか分からない。なぜこの技術料が報酬改定による伸び率を大幅に上回って増加し続けるのか、説明をお願いします。謎を解けないです、これ。
○政府参考人(鹿沼均君) これまでの診療報酬改定におきましては、医療費の伸び、物価、賃金の動向、医療機関等の収支や経営状況、保険料などの国民負担、保険財政や国の財政に関わる状況等を踏まえ、改定率を設定されてきたところであります。 御指摘のその調剤報酬改定につきましては、設定された改定率等に基づき、平成二十八年改定以降、患者のための薬局ビジョンにおいて示された薬局が果たすべき役割を踏まえながら、薬学管理や在宅対応、さらにはかかりつけ機能といった対人業務を中心に薬剤師の専門性に対する評価を整備、充実してきたところでございます。 さらに、高齢化によりまして、どうしても高齢者の場合、薬学管理とか在宅対応、こういったものが行う場面も増えてまいりますので、加算等を算定する薬局が増えた結果、処方箋一枚当たりの平均の技術料が増加してきたものというふうに認識しております。 いずれにいたしましても、先ほど来お話ししていますことも含めまして、調剤報酬の評価の在り方については中医協において検討していきたいというふうに思っております。
○猪瀬直樹君 ちょっと今の説明で、もうちょっと僕は、頭悪いのか、よく分からないんだけど。診療報酬改定が二年に一度で一%未満なのに、何で毎年二%技術料が増えるのかという、その計算どうなっているのか分からない、僕は。
○政府参考人(鹿沼均君) 一部繰り返しで恐縮でございますが、高齢化によりまして高齢者が年々増えている状況でございます。高齢者の場合、先ほど言いました薬学管理とか、あと在宅での、在宅診療みたいな形での在宅への対応、こういったものもございまして、これがやっぱり報酬上、調剤の報酬上評価しているところがございます。 そういったような加算等を算定する薬局が増えてきた結果、処方箋一枚当たりの平均の技術料、これが毎年伸びている部分になっているんではないかなというふうに思っております。
○猪瀬直樹君 そこが毎年伸びていて、全体が増えていくと、どこかで減っていなきゃいけないんじゃないの、よく分かんないの、そこが。全体が増えていって、ちょっと説明をもう一回、ちょっと。
○政府参考人(鹿沼均君) もちろん処方箋一枚当たりの増加について様々な要因が入っているとは思いますが、その一つの例として、お話をさせていただきましたが、高齢者が増えてくると、その高齢者の方が普通の一般の方に比べると薬学管理料とか在宅対応になってまいりますと、その分の加算が増えてまいります。 したがって、その部分で一枚当たりの平均の技術料が高齢者の方が比較的高くなりがちだという部分がございますので、そういったことの中で、高齢化が増えてきて、高齢者が増えてきて、そこへの対応が増えてくる中で、一枚当たりの平均にしていくと伸びてくる部分があろうかというふうに思っているということでございます。
○猪瀬直樹君 とにかく、こんな複雑怪奇で、一般の人も政治家にも、さらには厚労省の担当者にも全体像が分からないことになってしまっている調剤報酬体系をシンプルにしていくことが医療費の増大に歯止めを掛けるために必要なんじゃないかと思うんですね。 そのためには、今後、新たな項目や加算を設ける際には、それをいつまで適用するか、あらかじめ期限を決めた上で設定すべきじゃないかと、つまりサンセット方式ですね。つまり、政策上の役目を終えたものは期限が来たら廃止すると。これやっていかないと、さっき項目数がこれだけ増えて、十年間でこれだけ増えたという話をしていますよね。そこで、実はそこなんですけど、加算が、だからそうやって、さっき高齢者の分と言ったけど、いろんな加算が増えていって全体が増えているわけで、こういう仕組みを導入して、つまりサンセット方式で、十年なら十年、五年なら五年とか期限決めないと、どんどんどんどん、庭に雑草が生えるみたいにどんどん増えていっちゃうわけですよ。 だから、どこかで期限付けて五年ですとか十年ですとかと加算をやらないと、一方的に増え続けてより複雑になっていくというか、シンプルにすべきだという、そういう考え方を僕はするんですけど、大臣もそれ、どうですか。そう考えなきゃいけないんじゃないですか。
○国務大臣(福岡資麿君) 今の体系になりましたのは、先ほど局長も申し上げましたように、薬局や薬剤師に求められる役割や機能が、これまでは処方箋に基づく調剤や医薬品の供給といった対物業務が中心でありましたが、高齢化の進展等を背景に、服薬情報の一元管理や在宅医療への対応、地域連携の推進など、高度化、多様化していることを踏まえ、中医協での議論も経まして現在のような体系になっているものと認識をしております。 個々の算定項目の効果であったり必要性についてはこれまでも、御指摘ありましたように、政策上の必要性の観点も含めまして中医協で検証しながら見直しを行っておるものでございまして、必要であれば、これも御提案いただきましたように期限付の措置とすることもこれまでもございました。 その上で、すべからくそうすべきだということについては、政策上の役目がいつ終わるのか予見することが困難でありますため、一律に期限を設けるのではなく、現場の実態を踏まえた上で、薬局や薬剤師が求められる役割、機能をこれまで以上に発揮することができる報酬体系となるよう、簡素化も含め、その在り方について中医協において検討してまいりたいと思います。
○猪瀬直樹君 そうはいっても、先ほど参考人が十年間で項目幾つ増えたって、もう一回確認しますけど、幾つ増えましたか。
○政府参考人(鹿沼均君) もちろん一部項目の中ではやめたものもあって、また追加したものあるのでいろいろ入れ替わりはございますが、単純に差引きでいいますと、この十年間で算定項目は三十から五十七項目に二十七項目増え、加算については三十七種類から八十二種類に四十五種類増えているということになります。
○猪瀬直樹君 だから、今おっしゃったとおりだよね。だから、大臣、そういったって、こんなに増えちゃうわけよ。 だから、その期限付ってどのくらいあるの、実際に。もう一回答えて。
○政府参考人(鹿沼均君) 例えばでございますが、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた医療機関の負担を軽減するために令和三年四月に創設した調剤感染症対策実施加算、これについては令和三年九月調剤分までとしたというような経緯がございます。
○猪瀬直樹君 コロナは一過性のものだから、もうちょっと違う例挙げてくださいよ、参考人。
○政府参考人(鹿沼均君) 済みません、そのほかの項目というと、私どももちょっと今手元に用意はしてございませんが、期限を付けるといっても、本当にいつで終わるかというのがはっきりしているものが期限付になってくるものでございますので、一律に付けるというのは正直言ってなかなか難しいのかなというふうには思っているところでございます。 ただ、いずれにいたしましても、そういった報酬の役割というものがどうなのかということを踏まえながら検討していく必要はあるというふうには思っております。
○猪瀬直樹君 これ、本当に怖い話でね、どんどんどんどんその項目が増えていって、そこでどんどん加算が増えていくと。で、医薬分業というのは国家の政策としては必要だったんですよ。だけど、そこにインセンティブを設けるためにいろんな加算をつくっていく。当初は政策目標としてそういうのつくるのは正しかったんだけど、一旦それが始まると切りがなく増えていくわけ。 だから、どこかでこれはやめる、五年でやめる、三年でやめるとか政策効果の検証をして、そしてなくしていかないといけない。そういう考え方をもう一度大臣の口からおっしゃっていただきたい。
○国務大臣(福岡資麿君) 御指摘いただいたその検証を行うということは大変重要なことだと思います。これまでも中医協でその効果や必要性については議論を行ってきたところでございまして、引き続き、この二年に一回改定作業を行う中におきまして、しっかり中医協の中でもその検証を行っていただくということで進めさせていただきたいと思います。
○猪瀬直樹君 まだ言いたいけど、ちょっと次に行きますね。 続いて、次の資料四ですね。地域フォーミュラリーについて質問します。これ、資料四ですね、資料四で、地域フォーミュラリー。 この絵があります。これ、フォーミュラリーという言葉は余りなじみがないようなところがあるんですけど、この地域フォーミュラリ策定のメリットと、これ大阪府の八尾市の薬剤師会が作ったものなんですけど、フォーミュラリーって知っていますか、意味。決まり文句で、式文集とかね、決まり文句、そういう意味なんです、本来は。医療の分野では、医学的妥当性や経済性などを踏まえた医薬品使用方針と、こういう意味なんですが、元々アメリカやイギリスで行われてきたものが日本でも近年一部の地域で導入が始まっているんです。 二〇二一年の骨太方針にフォーミュラリーの活用方針が示され、その年末の改革工程において、後発医薬品も含めた医薬品の適正使用に資するフォーミュラリーガイドラインを策定すると、こう明記されたんですね。 日本では単一の医療機関内において定められる院内フォーミュラリーは普及しているんですけど、これ地域全体で行う地域フォーミュラリー、もう一度お見せしますが、地域フォーミュラリー、これはまだ一部で導入しているにとどまっているんです。 この資料にあるとおり、この地域フォーミュラリーを策定することは、患者、医療機関、薬局、流通、そして国や保険者のそれぞれにメリットがあります。特に、下の方で赤い丸で囲んだところありますけど、このところなんですけど、医療費削減と、この黄色いところね、医療費削減と書いてある。 例えばこれは、ジェネリック医薬品の活用促進によって医療費削減に大きな効果があるというふうに思われているんですが、フォーミュラリーってちょっと分かりにくいかもしれないけど、一種の、その地域のエリアの今言った医者とか薬剤師とかいろんなそれぞれの機関が集まって、いわゆる自治機関みたいなものですね、ある種の自治的な世界。 まず、この地域フォーミュラリーを厚労省としてどのように評価しているか、またこれを推進すべきと考える理由について、福岡大臣、御説明願います。
○国務大臣(福岡資麿君) 今この地域フォーミュラリーについて御説明いただきましたが、患者さんに良質な薬物療法を提供することを目的として、医学的、薬学的観点のほか経済性等も踏まえて作成される医薬品のリストとその使用方針のことでございまして、この医薬品の適正使用や後発医薬品の使用促進のみならず、医療費適正化の観点からも効果が期待できると考えております。 そのため、厚生労働省におきましては、令和五年七月にフォーミュラリーの運用に関するガイドラインを策定し、都道府県に周知するとともに、令和六年度からの第四期医療費適正化計画においてもガイドラインを地域の医療関係者に周知する取組を進めるなど、地域におけるフォーミュラリーの作成を推進しているところでございます。
○猪瀬直樹君 今の説明、まあ一般的な説明だけど、これでどういうふうな、これ大臣じゃなくてもいいんですけど、具体的にどのように医療費削減効果があるか、数値的に出しているんですか、これ、ガイドラインで。
○政府参考人(鹿沼均君) 地域フォーミュラリーの活用による医療費削減の効果につきまして、先生からいつも、政策を行うに当たってはちゃんとそういった目標とか数字を立てて考えなければならないという、厳しくいつも御指導いただいているところでございますが、まだ新しい取組ということもあり、現時点で厚労省として具体的にこうだという試算は持っていないところでございます。 ただ、地域フォーミュラリーの取組が広がることにより、医薬品の適正使用、後発医薬品の使用促進など、各地域においてどのような効果や影響があるのかについては引き続きよく確認していく必要があると考えております。 なお、その地域によるフォーミュラリーの対象医薬品や導入範囲等も異なりますので、例えばある地域でやって導入されている例を全国に敷衍していくといっても、その効果がそのまま全国に単純に引き伸ばして計算ができるのかどうかというか、そういった意味で試算についてはいろいろ難しい点もあろうかと思いますし、また、後発医薬品の使用促進は二〇二九年時点で約二千二百億円の医療費適正化効果という推計を出しておりますが、この後発医薬品の使用促進もこの地域フォーミュラリー以外に様々な要因でできているところもございますので、この数字をそのまま使うこともなかなか難しいかと思います。 いずれにいたしましても、よくそういった効果については今後研究をしていきたいというふうに思っております。
○猪瀬直樹君 もうこういうのというのは、今言いましたけど、試算というのは出さないと政策評価なんてできないですよ、数値的なものをね。具体的にどういう疾患で作成するかとか、それがどう有効性があるかとか、そういうことも含めてやるということなんですが、ここちょっと質問省略しますけれども。 だから、医療費がどのくらい削減できるかという試算ですね、大事なのは。だって、試算は試算なんだから、やってみなきゃしようがないでしょう。いろんな薬があるからどうのと言ったって、理由にならないから。 まず、資料五です。これで、日本調剤という会社知っていますよね、これが二〇一九年に出したレポートからの引用なんですけど、これですね、資料五です。 日本調剤は、調剤薬局のチェーンを運営しているけれども、そのグループ内でジェネリック医薬品のメーカーを持っているから、自分たちで作っているジェネリックの利用促進のためにも地域フォーミュラリーを推進するという立場なわけですが、これ見ると、幾ら、どのくらい減らせるかという試算出しているんですね。 これは静岡県を例に取った試算で、薬は四種類で、皆さんよく御存じで、コレステロール治療薬とか胃腸薬とか高血圧の薬とか骨粗鬆症の薬とか、そういうのを対象にしている。この試算では、左側の長期収載品を後発品に切り替えた場合には約六〇%削減可能、右側の先発品を別成分の後発品に切り替えた場合には四〇%の削減が想定されると、こうなります。 想定額といっても、大幅な薬剤費の削減が可能になるわけですね。こういう試算をやっぱり厚労省やらないと。参考人、こういうのやるべきじゃないかということで、もう一回お答え願いますね。
○政府参考人(鹿沼均君) 御指摘の趣旨は十分私どもの側も承知しているところでございます。 ちなみに、その地域フォーミュラリーの運用に関するガイドラインにおきましては、地域フォーミュラリーの導入の効果、影響の評価等についても出すようにというようなことを出しているところでございますので、今後、まだ新しい取組で、先ほど言いましたとおり、令和五年にガイドラインを出して、令和六年から適正化計画に盛り込んだりとかしているところでございますが、実際地方でどういうような取組が行われているかをいろいろ調べていきながら、またそういったことでどういったふうに効果が出てくるかということについて考えていきたいと思っております。 ただやっぱり、地域地域でやはり例えば卸の状況もいろいろ違っているので、どういった薬が流通しているかというのは全部が一律同じという状況ではないので、そういった点もよく考慮しながら検討していきたい、研究していきたいというふうに思っております。
○猪瀬直樹君 大体、こういうのは、今ここに言いましたけど、コレステロールの薬とか胃腸とか高血圧とか骨粗鬆症とか、大体そういうのはパターンが決まっているわけですよ。生活習慣病ですから、基本は。 次に、資料六ですけれども、これは健保組合連合会が二〇一九年に試算したものですが、これも生活習慣病ですから、治療薬としては、降圧薬、高血圧の薬ですね、それから脂質異常症治療薬、中性脂肪とかそういうのですね、それから血糖降下薬、血糖値高いと、そういうのですね。それが、その三つが試算の対象となっているんですけれども。大体そういうものですよ、生活習慣病の薬というのは。僕もこういう薬飲んでいますけどね。 一部の健保組合でレセプトを分析した結果から全国での金額を、それを換算するとどうなるかということで、全国の換算値が出るわけですよ。だから、一部の健保組合の試算から全体を演繹して数字を出せるということですね。それで、これで年間三千百億円と。ばかにならない数字ですね、三千百億円減らせるわけだから。そういう試算やらなきゃ駄目なんですよ。 これ、率でいくとかなりの金額になるということですが、この赤い丸で囲っているんですが、一六%から四二%の削減率になると、赤い丸ね。これだけ効果が期待できるという試算。 これ、いずれも地域フォーミュラリーの導入が進めばかなり大きな薬剤費の削減効果が期待できるということですが、厚労省としては、このような削減効果について、先ほどから言っていますけど、具体的な試算あるのかどうか、もしないならやる気があるかとか、するならするで、そういう、せっかく前の骨太で決まっているんだから、骨太方針で、それについてきちっと責任あるお答えを願います。
○政府参考人(鹿沼均君) 削減効果についてのお尋ねでございます。 先ほど来の答弁と重なって大変恐縮でございますが、少なくとも現時点で私どもとして具体的な試算は行っていないところでございます。 こういった健保連さんのところのこういった数字というのもあれですけれども、先ほどおっしゃったように一部の地域のものを演繹するというやり方もあろうかとは思いますが、ただ、やっぱりそれぞれの地域でやっぱり状況が違っている部分がございまして、薬としては、おっしゃるように、いわゆる生活習慣病系の薬とか、またアレルギー領域の薬が対象になることが多いわけですけれども、それぞれの地域ごとにどういった薬は卸が強いかというところも違っておりますので、単純にそれを演繹していいのかという部分もございます。 いずれにいたしましても、こういった数字、政策を進めるに当たって必要なことについてはしっかり研究をして進めていく必要があろうかというふうには思っております。
○猪瀬直樹君 場所によって違うとか言っていたらこれ切りがないんで。 だったら、先ほどちょっと八尾市とか、あるいは山形県の酒田市でもやっているとか、いろんな聞いてきますけれども、あちこちで、それの先進事例について厚労省が把握しているものはありますかと。その先進事例を全国に当てはめていくという考え方をすればいいんで、あちこち違いますと言ったら切りがないからね。 地域フォーミュラリーがうまく運用されるための成功の鍵は何なのかと、その成功事例を見て、先進事例を見て、それについてお答え願います。
○政府参考人(鹿沼均君) 現在、地域フォーミュラリーの取組として、ガイドラインにも記載はございますが、例えばで申し上げれば、大阪府八尾市や茨城県つくば市において、地域の三師会、これは医師会、歯科医師会、薬剤師会、こちらが連携して地域フォーミュラリーの運用を主導している例ですとか、あと宮城県仙台市の宮城野区仙塩地区におきましては、地域の中核病院が主導して、地域の医師会、薬剤師会と連携して運用している事例ですとか、あと山形県北庄内地域におきましては、日本ヘルスケアネットという地域の医療連携推進法人が主導いたしまして地域の医師会及び薬剤師会と連携して地域フォーミュラリーが運用されているというような、こういったような取組事例を承知しているところでございます。 いずれにおきましても、特に、その病院でやられるケースと違いまして、地域のものについては、やはり関係者が連携をしていただくということが極めて重要だと思っております。それは薬剤師会のみならず、医師会、もちろん個別の医療機関、病院、調剤薬局、こういったところが連携していただくということが大事だと思っておりますので、その辺のところが大きなポイントなのかなというふうには思っているところでございます。
○猪瀬直樹君 だから、それをリードすればいいいわけです、ちゃんと。 資料七です、最後。これで地域フォーミュラリーがどの程度進んでいるかと調べたんですけれども、この表の中の一番この上のところで赤で囲ってあるのは、これは数字低いんだよね。地域フォーミュラリー、存在するという回答で、薬局で六・四%、診療所が二・〇%、病院は〇・三%と。要するに、一部地域の事例はあるものの、全国的な普及はまだこれからという段階で、全然進んでいないんだよ、結局。 だから、僕が言いたいのは、もうこんなに加算増やすんなら地域フォーミュラリー加算で付けりゃいいんですよ。そして、後発医薬品加算なんかやめちゃえばいいんですよ。つまり、そうやって新しいものを生かしていって古いものは消していくということをやれば政策は進むんですよ。 だから、大臣、これね、今の僕が言ったことと、何で全国的に進まないかということの答えですね。これ、なぜ進まないのかという、進まない理由は、もう今〇・何%、二・何%とか、そんなんだから、進んでいないことは明らかだから、これについて、きちんと、じゃ、どうしたらいいのかという答えをお願いいたします。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、その普及がなぜ低いのかというような御指摘がありました。 厚生労働科学研究の調査におきましては、地域フォーミュラリー運用実施開始前の医師の懸念といたしまして、処方権に対する危惧が強かったことが示されています。このため、フォーミュラリーの運用に関するガイドラインにおきましては、地域フォーミュラリーは医薬品の使用や処方を制限するものではない旨を記載しておりまして、処方医の地域フォーミュラリーに対する理解が広がるよう、ガイドラインの都道府県であったり医療機関の方々への周知に取り組んでまいりたいと考えています。
○猪瀬直樹君 もう時間なくなりましたので、最後に一言言わせていただきますが、加算をどんどんどんどん増やしていって、そして、効果のない加算がたくさんあって、それが医療費の、調剤費の増大につながっていて、我々ユーザーの負担になって返ってくると、こういう構造の中でどうしたらいいかという答えを求めたわけです。で、後発医薬品加算はもう要らないだろうと。そうしたら、まさにこういう地域フォーミュラリー加算のようなものをつくって、要らないものはサンセット方式でなくして、新しいものへインセンティブ加えていくと。そして、この試算で三千億円の削減ができると具体的に出しているところがあるわけだから、厚労省もそういう試算を積極的にやってほしいと。 以上であります。
○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみです。よろしくお願いいたします。 今日は、年金一本で議論させていただければというふうに思います。 その前に、厚労省としての氷河期世代、就職氷河期世代支援についてお尋ねをしたいというふうに思います。 私自身もこの厚生労働委員会で四月二十二日に、就職氷河期世代の高齢期の対策として速やかに年金法案の提出をして議論を開始するべきだということを意見として申し述べましたし、提出を求めてまいりました。で、大臣、提出していただいたんですけれども、その後、ちょうど四月二十二日の三日後、四月二十五日には就職氷河期世代等の支援に関する関係閣僚会議も開催をされておりました。 改めて大臣にお尋ねしたいと思うんですけれども、福岡厚労大臣は就職氷河期世代支援として年金を含む老後の資産形成に関する議論というのは必要だという認識はおありでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 老後の資産形成についての議論というのは必要だという御指摘については、そのとおりだというふうに思います。公的年金、私的年金はその資産形成の柱として重要だというふうに思っておりますので、今回の年金改正法においてもより手厚い公私の年金が受けられるように見直しを行ってまいりたいと考えております。
○田村まみ君 その上で、五月十二日に行われました参議院決算委員会では、我が党国民民主党の伊藤孝恵議員から、就職氷河期世代対策において年金の議論必要だと思われますかと、関係閣僚会議の中で必要だと思われますかという問いの中で、福岡大臣は、今後の議論において必要な対応がある場合には、その内容において適切な場で議論するということになるというふうに考えていますというふうな議事録が今、未定稿ですけど、残っています。 福岡大臣は、年金法の提出を踏まえて検討したいという旨を答弁されたのかなというふうに私は受け止めているんですが、改めて、この関係閣僚会議で年金というものを併せて議題として議論する必要性、これについてはどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 先月開催されました就職氷河期世代支援に関する関係閣僚会議では、総理から、就労、処遇改善に向けた支援、社会参加に向けた段階的支援、高齢期を見据えた支援という三本柱に沿って関連施策の充実強化に向けた検討を行うよう指示がありまして、本年六月を目途に支援策の方向性を取りまとめるように方針が示されたところでございます。 年金制度につきましては、就職氷河期世代を含む将来の年金給付水準の充実につながる被用者保険の適用拡大などを盛り込んだ法案をその後提出をさせていただいたところでございまして、この法案の審議状況を踏まえて適切に対応してまいりたいと考えています。
○田村まみ君 今、就職氷河期世代を含む将来の年金給付水準の充実につながるという枕言葉を改めて言っていただきました。ただ、そこに、次にあるのが被用者保険の適用拡大等ということで、その目玉のように出されているのが被用者保険の適用拡大でしたけれども、私、これについては異論があります。 年金給付水準の底上げについて、もちろんその二階部分の厚生年金に加入できるということは全体として増えるという議論、そのこと自体は異論がないんですけれども、この就職氷河期世代というのは一九七四年生まれぐらいの人たちということで、今五十歳、五十代になっている人たちです。大臣もその世代だというふうにいつもおっしゃっていますが。 そうなったときに、今回の適用拡大というのは最終年度が二〇三五年までというような施行期日になっているわけですよね。そのときにその人たち一体何歳になって、後に何年掛けれるんでしょうかというような問題があるので、正直、私、この適用拡大をまるでこの就職氷河期世代を含むということで、もちろん全てじゃないという表現はされているということは日本語の読み方として読み取れなくはないんですけれども、この題名を付ける、そしてその後に適用拡大というのは、ちょっと国民に対しての正直なネーミング、そして説明というところが、今回、この後も話しますけど、いろんなことで議論があって、異論があって、説明し切れないから落としてというようなところに対して、また出した法律が就職氷河期世代を含む将来の年金給付水準の充実につながるという枕言葉は、とてもじゃないけど、しかも適用拡大がというのは、とてもじゃないけど、私はこれ誠実な説明につながらないというふうに思いますので、そこについては、また年金法案出されて、適用拡大についても詳細議論させていただきたいというふうに思います。 その上で、今日はまず、マクロ経済スライドの給付調整、ここについてちょっとお話を、議論させていただければというふうに思います。 第二十三回の年金部会では、基礎年金のマクロ経済スライドによる給付調整の早期終了、マクロ経済スライドの調整期間の一致についての議論がされており、ここでは、委員なんかが氷河期世代とか団塊ジュニアというような言葉も使いながら、財政検証で出た、年金給付が将来少なくなるであろう世代のことについても同時に議論をしながら、こういうところを目途に議論をされたというような議事録が残っています。しかし、今回の提出法案の中には、このマクロ経済スライドの調整期間の一致や早期終了というところについてはなくなった状態で提出をされているというふうに認識をしております。 大臣に伺います。衆参各委員会等で何度か答弁されておられるんですけれども、マクロ経済スライドの調整期間の一致につきましては、元々、次の財政検証を踏まえた上でその判断を行うということになっていたというふうにおっしゃっておりますけれども、これ何を根拠におっしゃっていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 元々その私ども、その法案を提出をさせていただくに当たって、与党を始め関係者の方々に御議論いただく、それに当たって私どもが元々御提示させていただいたそのときの案の中に書いてありましたこのマクロ経済スライドの早期に終了させる措置、これにつきましては、二〇二九年に予定しております次期財政検証の後に発動の可否を判断する仕組みとして提案をさせていただいていたものだということを御説明したものでございます。
○田村まみ君 政府参考人に聞いていきたいというふうに思います。間局長、よろしくお願いします。 今回の制度改正に向けては、二〇二二年十月から二四年の十二月まで二年掛けて年金部会の中で議論が尽くされたというふうに認識をしております。 議事録を拝見しましたが、基礎年金のマクロ経済スライドによる給付調整の早期終了又は調整期間の一致に係る議論は、次の財政検証を踏まえた上で判断を行うということを議論しているというのがどこにも私は見当たらなかったというふうにちょっと読んだ中で受け止めているんですけれども、年金部会として次の財政検証を踏まえた上で判断を行うというような点について具体的に議論をされたのか、その回とかその議事録等の部分があれば、お示しいただければと思います。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 社会保障審議会年金部会では、制度改正の大きな方向性について御議論いただいておりました。その中で、基礎年金のマクロ経済スライドの早期終了につきましては、賛成する意見をいただいた一方で、先ほど委員から御紹介のありましたその回におきましても、積立金と拠出金の関係が分かりにくいので、一般の厚生年金の被保険者について伝わるのかと、説明しにくいといった趣旨の御発言や、また、ほかに基礎年金を上げる手段がある、これは四十五年化とか適用拡大のことをおっしゃっていたというふうに認識しておりますけれども、そういうことから、今回の改正では行わずに次期財政検証の結果を踏まえて考えるべきといったような御意見もあったところでございます。 その上で、昨年の末に取りまとめた議論の整理では、基礎年金のマクロ経済スライドの早期終了について、結果として部会としての意見はまとまりませんでした。一致までは残念ながら至らなかったということでございます。その意味で、そういう中で、将来の基礎年金水準の確保に向け、経済が好調に推移しない場合に発動され得る備えとしての位置付けの下、更に検討を深めるべきとされたところであります。これは要するに、過去三十年投影ケースを中心に議論してきたということですが、成長型経済移行ケースによっては給付水準はそれ下がらないと、余り下がらないといったようなことも含めて、全体としてこういうまとめがなされたということでございます。 こうした議論の経過も踏まえまして、経済が好転するかどうかを見極めるため、次期財政検証の結果により基礎年金のマクロ経済スライドの早期終了の実施の判断を行うことを政府として検討したものでございます。
○田村まみ君 ちょっと前提が違うのかもしれないんですけど、今、年金の給付水準というところ自体も十分じゃないという認識が私の中ではありまして、そういう立場でいきますと、悠長にこの先の経済の状況を見て考えるというところで、今回、基礎年金をしっかりと給付水準上げていこうというところの策を議論しない、そして落としていくということ自体が、私は、今の年金受給者の人たちの生活保護率なんかも見て危機感を全く感じていない提案をしているんじゃないかというふうに思いますし、何よりも財政検証を踏まえた上でと言っている、今回初めて出たと言われている年齢別の将来の給付水準で低い世代というのがあからさまに出ていた、そこのことを考えたときに手を打たないというのは、私はちょっと、政府として、この早く提出をしろと言われたから提出をできる内容にして出したというのは、到底私としては許されないことかなというふうに今思っているところなんですよね。 もう一つ、今局長の方から御説明あったんですけれども、議事録読み進めていくと、このマクロ経済スライドの調整期間の話が、さっきの議論のまとめのところが、年末の十二月の二十四の最終の審議会で出て議論があったんだというふうに思っていますが、その手前に何があったかというと、その法案出す出さないのところでの、大臣もよく言っている与党等の議論も踏まえてというところがこれなのかなというふうに思うのが、昨年の十二月十八日に自民党の政務調査会、社会保障制度調査会、年金委員会、医療委員会が連名で出された年金制度改革に向けた提言、これが影響しているのかなというふうに思っています。中には、基礎年金のマクロ経済スライドの調整期間の早期終了について、今後の経済が好調に推移しないリスクシナリオが実現する場合に発動され得る備えとして位置付けられるべきという前提条件が記載されていたわけなんですよね。 まさしく、これが先ほど来答弁されていることと同じようなことなのかなというふうに、ここまでも、もう衆議院で議論始まっていますし、私自身も何度か質問させていただいている中で、ああ、これだったのかなというふうに改めていろんな経緯を見返して思ったわけなんですよね。なので、本当に私自身、ほとんど議論が尽くされていないと思っているんですよ。賛否確かに出なかった、まとめとしては出されなかったと言っているけれども、それを出すような議論の促しもしなかったと思いますし、出せないとは誰もおっしゃっていなかったと思います。明確に皆さんも課題を提示しながら解決の方向性について議論していたし、手段としては必要だというような議事録は私は読み取れたというふうに思っています。 そういう中で、十八日のその提言が出て、二十四で出てきたまとめで、全くなかったこの文言が入ったということ。これは、私、二年掛けてやってきた審議委員の皆さんに対して、もちろん、最終的には政治判断だと言うけれども、これ、これまでも、年金のこの部会に入られている方って相当名指しで私たちの代わりにいろんな批判されたと思うんですよ。いろんな負担を求めるような提案をされた方がいろんな批判にさらされているというのも私見てきた中で、本当にこれ、今回のこの経済スライドのところを全くなくして議論を進めるという政府判断の提出法案というのは、私は審議委員の方たちをないがしろにしているんじゃないかという指摘をしておきたいというふうに思います。今後こういう厳しい議論をする審議会に臨んでいただく審議委員が出てこないんじゃないか、そこまで私は実は危惧しております。 そういう、ちょっと済みません、意見が長くなったんですけど、ちょっと本当にこの二年間の議論の中でこういう法案提出になったこと、私は大変残念に思っているということを改めて言いながら、もう一つ、済みません、これまでも質問してきた遡及納付のところ、ちょっと質問したいというふうに思います。 今言ったとおり、今回の法案での適用拡大では、なかなかさっき言った目減りする人たちの世代のところというのは十分積み切れないというふうに思いますので、やはりこの基礎年金納められなかったときの遡及、そこを考えていくべきじゃないかというふうに思っています。 政府はこれまで、就職氷河期世代の支援の取組の実績として、役員について五十二万人から七十二万人と二十万人増加したっていつも役員の人数を強調されているんですけれども、正社員、二〇一九年平均九百二十三万人のところが二〇二四年九百三十四万人、十一万人増えた、また不本意の非正規労働者についても四十六万から三十五万人と十一万人減ったということで、成果として挙げられているわけです。 つまり、雇用の情勢では確かに氷河期世代、全くとは言いません、厚生年金には一応加入できるような働き方をされる方たちが増えてきたんだろうなというふうに思っています。ただ、この後の十年だけではやはり厚生年金の積立て難しいですし、今言ったように五十歳から五十五歳の人たちというのは十年遡ってもまだまだその払い切れなかった年数というのはたくさん残っているわけなので、是非、全員を対象にしろとも言っていませんけれども、この年金が明らかに目減りする世代を目途に何らかの基礎年金の遡及納付、十年を超えてやっていけるという方法、これの制度検討というのは必要だというふうに考えていますけれども、大臣、現時点でいかがでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) これまでも委員から同様の問題意識、何度も御提示いただきました。 大変重ねてで恐縮ですが、この納付期限を延長したり撤廃することにつきましては、様々な状況の中でも、所得が免除基準に該当せずに毎月保険料を納付している方や、免除等の手続をされている方とのバランスであったり、また恒久的に事後的に納付機会が増えることで納付を後回しにして結果的に納付ができずに将来の年金額が低額となる方が生じる可能性が高くなることなどもございますので、そういったことを踏まえた丁寧な検討が必要だというふうに考えております。
○田村まみ君 丁寧な検討が必要と今言っていただいていて、丁寧に検討していただきたいんですけど、いただけるんですかね。 こういうことこそまさしく氷河期世代の関係閣僚会議で議題にのせて、課題はあるんだけれどもどういった解決法があるかないかを議論してみてはどうかというような御提案をメンバーの一人である福岡大臣がされたらいいんじゃないかなというふうに私は思うんですよね。 局長がどうしても手挙げているんで、じゃ、何か答弁があれば求めたいと思います。
○政府参考人(間隆一郎君) ちょっと年金部会での御議論紹介しますと、この納付猶予、そしてその追納について特別集計しておりますと、十年後に実際追納された割合というのが七%だったということが分かっております。 そして、年金部会の中での議論としては、これは本当に御本人たちのためになっているのだろうかというような御議論がありまして、今回実は十年間の納付猶予の制度の延長を提案したのですが、いやいやそうじゃないと、五年だと、実態をもう少しよく見ようと、こういったような御指摘もいただいたところでございます。 そうしたことも踏まえてしっかり取り上げて検討していきたいというふうに思います。
○田村まみ君 是非、手段として排除するものではなくて、不断の実態を見ながらの検討を進めていただきたいと思います。 これまで十年の遡及の納付をしようと思えるはずの人たちとまた変わってきている、世代としてというのはあると思いますし、そして、今これだけ年金の議論が報道としても過熱しているというのは、ある意味、今までも周知ができずにとか御説明ができなかった中でやれなかったところということを厚労省がおっしゃっている中でいけば、逆に今こういうことを話していくチャンスだというふうに私は思っています。 その中で、済みません、時間がないので先に、四十年から四十五年に基礎年金の加入年数上げていったらどうかというところの議論、最後の二問の方を先にさせていただきたいと思います。 まず参考人にお伺いしたいというふうに思いますけれども、基礎年金の底上げ、今日お話、マクロ経済スライドのところでしていましたけれども、もう一つ、一年ぐらい前まで議論になったのが、加入期間を四十年から四十五年に延長するということもあったというふうに承知しています。 一方で、この議論については、昨年の七月の年金部会でもう早々に、これは議論せず、延長せずということの結論に至ったというふうに議事録から拝見しております。部会委員の発言からは、年金の財政の安定化や所得代替率の向上にも寄与するといって賛成の意見が大変多くあったというふうに承知していますし、厚生労働省事務方としても進めようという意思を私はそれまで見ていました。にもかかわらず、断念に至った理由、それをお示しください。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 基礎年金の拠出期間を六十五歳まで延長することにつきましては、今委員から御紹介がございました、令和六年財政検証及びオプション試算の結果を受けまして、昨年の七月三日の社会保障審議会年金部会におきまして、このようなことが発言ありました。被用者保険の更なる適用拡大等を通じた給付水準の改善が可能であることを踏まえると、今回の制度改正で国民に年金保険料の追加的な負担を求めてまで基礎年金の給付水準を改善する必要性が乏しいと考え、今回の年金制度改正における対応を見送ることを判断したことを当時の年金局長から申し上げたところでございます。
○田村まみ君 それは、財政検証の資料からの数値としての部分だったと思うんですが、議事録には、追加の負担をお願いして説明をし切れるその数値、そしてその議論に堪えれるようなところが難しいんじゃないかというようなところも議事録にちゃんと残っていたと思うんですけれども、今言ったところ、やる必要があるかないかというよりかは、もう一つの、それを説明して負担をお願いするというところの部分、これが、厚労省だけじゃなくて、これは法律決めてやっていくわけなので、国会議員として説明をしていかなきゃいけないことだというふうに私は思うんですけれども、それも含めて私たちがそれを説明できないというところでこれ判断されたということになるんですかね。 ちょっと今、通告していないですけれども、全くそれを私たちにも提案もなく、私は、説明の付く、説明を努力していくというところが抜けているような厚労省からの説明内容の議事録だったというふうに私受け止めたんですけど、その点については、今、局長の方からお触れになられなかったんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(間隆一郎君) 繰り返しになりますけれども、先ほど、今回の制度改正で国民の皆様にその年金保険料の追加的な負担を求めてまで改善する必要性が乏しい、その意味では、今御紹介したもの以外に説明の話もあったかと思いますが、そういったものを御理解いただけるのかどうかということについて、必要性が乏しい中で、そこまで理解が得られるのかといった点もあったというのは事実だというふうには思います。その後、適用拡大等についても御議論いただいて、御意見の一致したもの、年金部会として御意見の一致したものについてまとめたところでございます。 その上で、年金部会のまとめに、議論の整理におきましても、四十五年化についてはこれはしっかり検討しなきゃいけないんだという宿題として頂戴をしていると、このように認識しております。
○田村まみ君 確かに、国民年金に加入する方たちに、六十歳から六十五歳までの五年間での追加負担というところは事実としてあります。それが、そこまで、その説明をして負担を負っていただくまでのメリットが見出せなかったということなんですけれども、これも今後の、年金法案出てきてこちらで議論するときにもう少し議論をさせていただければというふうに思いますが、私自身は、現時点でまず厚生労働大臣の御意見、見解を伺っておきたいんですけれども、提出法案には適用拡大の内容が含まれていて、これも一面だけ切り取れば負担の話であります。だから、年収の壁の支援パッケージなんかをお勧めしますというふうに政府は同時にお話をされているんだというふうに思います。 そういう観点でいけば、この問題も、本当に必要性に乏しいと、私は必要性があるという前提が違うのでなかなか議論は今しづらいですけれども、四十五年化についても、私は先延ばしにすればするほど、やはり加入できるチャンスというところが、今の将来年金が目減りする世代の人たちがそのチャンスを失っていくという意味でいけば、今すぐやっていかなければいけないという認識に立っていますので、国民の理解をしっかりと得て、この健康寿命が延びているというようなところだったり、高齢者の方たちにも働いていただくというところを今回盛り込んでいるんであれば、四十五年化の導入について早々に結論を出していく、この財政検証を見ての必要性ということではなく、社会環境の変化と、私たちの健康状況であったり雇用環境の状況で判断すべきことだというふうに思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 昨年の財政検証、これで前回の検証と比べて所得代替率が、これ大分改善しました。これをもって、追加的な保険料負担をお願いしてまで給付水準を改善する必要性は乏しいと判断したということで、そもそものそれの必要性が乏しいと言っているわけではないということは御理解をいただきたいと思います。 その上で、基礎年金の拠出期間の四十五年化につきましては、今後も高齢者の就労の進展や健康寿命の延伸といった社会状況の変化が見込まれる中で、基礎年金の給付水準を確保する有効な手段の一つでございまして、前回改正の附帯決議においても今後検討することが求められています。また、昨年末に取りまとめられました年金部会の議論の整理においても、引き続き議論を行うべきだということをされています。 こうしたことを踏まえて、御承知のとおり、今回の法案に盛り込んだ検討規定の中にもこのことは入ってございますので、それに基づいた対応をしてまいりたいと思います。
○田村まみ君 先延ばしが対応が遅れるということを最後に申し述べて、終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 五月の八日のことですけれども、介護十六団体が緊急集会を開催されました。賃金格差が月額八万円と拡大する中で、人材流出が加速している実態を示されて、現場のあらゆる職員に十分な賃上げができる財源の確保を求めるとされまして、三点、決議上げられています。一つが、二六年度予定の期中改定、二つ目、期中改定までの賃上げ補助、三つ目が、物価高騰や将来の人材確保への支援ということで上げられているわけです。開会の挨拶に立たれた全国老人保健施設協会会長の東憲太郎会長が、私たちを見捨てないでほしいと、こういう挨拶されたというんですよ。 決議のまず一番目、来年度の期中改定、これ予定しているのか。予定していると聞いていないけれども、これ早急に実施すべきではないかと思いますけれど、いかがでしょう。
○国務大臣(福岡資麿君) その緊急集会の内容については承知をしております。御指摘のようにそこの……(発言する者あり)
○委員長(柘植芳文君) 静かにしてください。
○国務大臣(福岡資麿君) 済みません。 緊急集会のことについては承知しています。その中で二〇二六年度予定の期中改定が決議をされたということも承知をしてございます。 介護報酬改定はこれまで原則として三年に一度行ってまいりましたが、令和六年度改定では、二年分の処遇改善について措置した上で、三年目の令和八年度の処遇改善については、予算編成過程で検討の上、報酬改定で措置する場合には期中改定で対応することとなります。 御指摘の期中改定につきましては、私自身も現場の関係者の方々から、本当にこのことだけじゃなくて、いろいろな方から切実な御要望をお聞きしております。こうしたお声もしっかり受け止めた上で令和八年度予算編成に臨ませていただきたいと考えています。 介護職員の処遇改善は喫緊の課題であると認識しておりまして、報酬改定であったり補正予算等によりまして賃上げに対応する措置を講じてきておりまして、これらの措置の効果についてしっかり把握しながら必要な対応を行ってまいりたいと思います。
○倉林明子君 今の答弁ですと、令和八年度のところの処遇改善について言えば、期中改定もあり得るという御答弁だったかと思います。 二四年改定ということでいいますと、全体で一・五九%のプラス改定だったけれど、物価高、全産業平均の賃上げにも程遠いということで、再々議論にもなってまいりました。中でも在宅介護を支える訪問介護、この基本報酬の引下げということが現場のヘルパーに、国によって私たちは見捨てられたと、こういう受け止められたんですよ。尊厳が否定されたという思いなんですよ。離職を加速させているという実態に広がっていますよ。 そこで、私、期中改定については今後の検討ということになるのかと思うんだけれども、直ちに、検討を待たずしてでもやるべきは、この訪問介護の基本報酬部分の引下げ、これ直ちに元に戻すべきだと、決断すべきだと思います。いかがでしょう。
○国務大臣(福岡資麿君) 私、昨年もこの委員会のメンバーでありましたから、これまでも再三この委員会においてその議論がなされてきたということについては承知をしております。 その上で申しますと、この訪問介護の経営状況、地域の特性であったり事業規模、事業形態に応じて様々でございますので、状況に応じたきめ細やかな支援が必要だというふうに考えています。このため、この報酬改定以降も、処遇改善加算の取得要件の弾力化、また物価高騰や賃上げに対応する支援、また先般の補正予算等による訪問介護事業所向けの各種支援などの対策に取り組んできたところでございます。 また、厚生労働省がこの訪問介護等に対してその改定検証調査の結果を行った、そのことを踏まえまして、中山間地域等の小規模な事業所の経営安定化を早期に図るための措置を講じましたほか、これらの取組の効果が現れるまでの間の資金繰り支援も念頭に福祉医療機構の融資を大幅に拡充してまいってきております。 引き続き、丁寧に把握、分析をしていきながら適切な対応を行ってまいりたいと考えています。
○倉林明子君 検証、分析の段階じゃないと思っているんですよ。はっきりしているのは、この訪問介護事業所のところの基本報酬が本当にこたえていると。ここを元に戻すということは即断すべきだということで求めているんですよ。 人手不足から高齢者が在宅で介護サービスを受けたくても受けられないと、こういう事態、最悪の事態ですよ。断られると、頼んでもですね、要請しても断られると。断らざるを得ないと、事業所にしたらね。こんなことが起こっているんですよ。こういうのを保険詐欺と言われたって仕方ないと思いますよ。 そこで、さっきの緊急集会の決議の二に戻りたいんですけれども、期中改定までの間、賃上げの補助、これどうかということです。再々これも議論ありまして、今日も、令和六年度の補正予算の効果を見極めたいと、いろいろやっているからその効果を見たいという話ですよね。 そこで確認したいんですけれども、介護人材確保・職場環境改善等に向けた総合対策ということで補正予算が計上されました、一千百三億円。そのうち、人件費に充てることが可能だということで盛り込まれた八百六億円があります。これ執行状況について確認したい。交付の決定件数、補助金交付実績、直近でどこまで届いているかというのを確認したい。その上で、実際の現場際での賃上げ効果というのはどうですか。
○政府参考人(黒田秀郎君) お答え申し上げます。 委員御指摘の更なる賃上げ支援、賃上げに向けて講じております令和六年度補正予算における支援につきましては、実施主体が都道府県となっておりまして、昨年末に成立した国の補正予算に基づいて、令和七年二月ないし三月の議会に都道府県が提出をした補正予算の受入れを経て、多くの自治体では四月に申請受付を行っているものと承知をしております。 現時点における国から四十七都道府県への交付額は七百七十一億円となってございます、全都道府県にということです。本年四月の介護関係団体の調査では、約九五%が補正予算による支援を活用予定としているなど、多くの事業所に活用いただけるものと承知をしております。 今後、本年の六月頃から順次交付され、本年夏頃には事業所に行き届くと見込んでおりまして、まずはこれらの措置が現場に行き届くよう取り組んでまいりますとともに、処遇等に与えた状況についての把握も予定してございます。
○倉林明子君 七百七十一億円、全県からの申請があった状況だと、行き渡るのは、今後、夏以降になるだろうと。 じゃ、その額ってどのぐらいで届きますかということですよね。これ一人当たり、常勤換算ということで、五・四万円ですよね。で、非正規にも回せる、ほかの職種にも回せるということでいうと、一人当たりでいうと五万円という規模、ずっと下がっていくんですよね。賃上げ効果、答弁なかったけれども、実質的な賃上げというとスズメの涙にもならないんじゃないかと、こういう声上がっているんですよ。 対象は、これ申請できる対象は、申請できるところはどこかというと、既に職員処遇改善加算も取っているというところになるわけで、介護事業所、これ四分の一については申請すらできないと、らち外に置かれるということですね。改めて、補正予算による賃上げ効果、これ見込めないから緊急集会開いているんですよ、見捨てないでくださいって言うわけですよ。こういうこと、こういう声に正面からやっぱり応えないといけない、いけないと思うんです。 現場のあらゆる職員の賃上げ補助として一千百三億円確保しているわけですよね、補正で。現状、七百七十一億円についての報告はあったけれども、職場環境改善の取組の計画書の提出とか処遇改善加算取得とか、こういう要件というのは撤廃して、使える補正は全部人件費の向上に、つなぎとしてでも、賃上げ回せるようにするべきじゃないかと私思うんですよ。どうでしょう。
○国務大臣(福岡資麿君) 補正予算による支援は、本年の六月頃から順次交付されるということでございます。現場の厳しい声を承っておりますので、速やかに行き渡るようにしていきたいと思います。 あわせて、この受給要件につきましては、より多くの事業所に申請していただけるように、事業所の事務負担に配慮して補助金の申請書につきまして各種様式を簡素なものとしましたほか、処遇改善加算の申請様式と一体化し、申請時点では処遇改善加算を取得していない事業所にあっても、令和七年度の加算取得と併せて申請をすることで補助金を受給できるような取組を進めさせていただいているところでございます。
○倉林明子君 いろいろやってもらったと、改善したと言うんだけれども、まだ、まだまだ事務手続も残っているし、対象外になっているところもあると。そして、五月八日の時点で、助けてくれ、見捨てるなということになっているというところで、遅いって言うんですよ。遅い、行き届いていない、足りない、そういう現状の認識を緊迫感を持って受け止めるべきだと思います。 私、そもそも加算で対応してきたでしょう、この人件費について、処遇改善については。介護職員のこういう加算でやっていくという処遇改善のやり方というのは、もう十五年以上繰り返されてきたという状況です。この加算というやり方で安定した人材確保につながってこなかったと、ここしっかり見るべきだと思います。加算ではなくて、賃上げ財源というのは公費でしっかり確保していくべきだと思います。いかがでしょう。
○国務大臣(福岡資麿君) 処遇改善加算につきましては、平成二十四年度改定で、平成二十三年度までの時限措置として交付金により措置されていたものを介護報酬に組み込み、創設をされたものでございますが、これは、介護職員の処遇改善を実現するためには、補正予算のような一時的な財政措置によるものではなく、事業者にとって安定的、継続的な事業収入が見込まれる介護報酬において対応することが望ましいとされたことを踏まえ、措置されたものでございます。 この処遇改善加算はその全額を賃金改善に充てる仕組みとしておりまして、累次の取組によりまして介護職員の賃金は増加をしてきておりまして、令和六年度改定で講じた措置につきましても、令和六年度処遇状況等調査において、介護職員の平均給与は前年比で四・三%増と、各種取組の効果は反映されているものというふうに考えています。 一方で、賃上げに向けた取組は他産業が先行しているということは事実でございますので、処遇改善加算の要件の弾力化であったり、また先般の補正予算で賃上げに向けた支援講じているところでございまして、こういったことが早く行き渡るように、そしてその状況の効果も見極めながら、必要な措置講じていきたいと思います。
○倉林明子君 分かっていてその説明されているのかと思うとがっかりするんですけれども。 令和六年度の改定、二四年改定でやったときに、令和七年度の分も賃上げ想定してやったはずですよ。ところが、令和六年度は何とかさっきおっしゃったように賃上げ見合いできたかもしれない。七年度の分すっからかんですよ。ないですよ。だから、こういう声上がっているし、この加算というやり方じゃなくてきちんと人件費分を乗せるということをしないと、全産業平均は今八万円ですから、この格差をどうやって埋めるのかということを直ちにやらないといけない課題だという受け止めが必要だと重ねて申し上げたい。 介護給付の増加に連動して上がり続けてきたのが保険料なんですね。これ、第一号介護保険料は過去最高と今なっております。全国平均で基準月額は六千円を超えて、五千円以上というところが九割を超えている事態になっています。私、高齢者の負担はもはや限界超えているんじゃないかというふうに思うんだけれども、大臣の認識どうですか。
○国務大臣(福岡資麿君) サービスの質を確保しながら制度の持続可能性を維持することは重要だというふうに考えておりまして、その中で、御指摘のようなその負担という部分もその要素の一つとしてあろうかというふうに思います。 このため、令和六年度からの第九期介護保険事業計画期間においては、六十五歳以上の方々の第一号保険料について、所得再配分機能の強化や低所得者の保険料の上昇抑制の観点から、標準段階の多段階化、低所得者の標準乗率の引下げ等を行ったところでございます。こうした取組に加えまして、介護予防の推進であったり健康寿命の延伸等を背景に、第九期計画期間と第八期計画期間を比較した第一号保険料の伸び率は、過去の計画期間と比較し、小さくなっているというようなデータもございます。 今後も、全世代型社会保障の理念に基づく負担能力に応じた給付と負担の在り方などについて不断の検討を行ってまいりたいと思います。
○倉林明子君 最高額になっている大阪市は月額九千円です。段階増やしてもらっても、やっぱり平均上がっていますよね。軽減措置とったところでも、ただ、ゼロにはならないんですよね。月額やっぱり二千五百円程度になります、最低でもです。異次元の物価高が同時並行で起こっているという状況ですよね。加えて、必ず三年ごとに給付が増えていくという前提になって、これからまた高齢者も増えるので、給付も増えると、また保険料上がり続けるということになるんですね。これ、全体として今高齢者の暮らしを圧迫するということについて是非捉えるべきだということから指摘させていただきました。 改めて、この給付が増えるというところに対して、二〇一〇年、二〇一二年、民主党政権時代に自民党さんも公明党さんも提案されているんですね、公費負担を今の五割から六割にして保険料を抑制する。今こそこの観点が求められていると思うわけです。緊急に、国庫負担割合の一〇%引上げを今、今やるべきじゃないかということが一つ。 同時に、保険料や利用料の負担増、これが高齢者の介護サービスの抑制にもつながっているし、暮らしの圧迫にもつながっている。そういう意味でいうと、公費助成による賃上げや事業所の再建、介護事業所が消滅の危機にあるような自治体における事業継続に、これ保険の枠内じゃなくて、やっぱり公的な支援ということで早急に踏み込むべきだと思います。いかがでしょう。
○国務大臣(福岡資麿君) 委員も再三御指摘いただいておりますように、その物価高騰などを踏まえると、介護事業者が大変厳しい状況に置かれているということは認識をしてございまして、これまでも補正予算による様々な支援などを行ってきたところです。 御指摘の、その介護保険における国庫負担割合につきましては、介護保険制度、この制度自体が社会保険方式の下、保険料、公費でそれぞれ五割を負担する仕組みとして創設されたところでございまして、そういった経緯を考えますと、この公費負担割合を引き上げることにつきましては慎重であるべきだというふうに考えております。
○倉林明子君 いや、かつて公約したことを思い出してほしいなと、今の方が緊急に求められていると、この点、重ねて言いたいと思います。 そして、今後、二〇二八年までに社会保障改革工程表ということでメニューが明示されております。利用者負担が二割から三割拡大していくということや、多床室、これニーズがすごく高まっている、負担があるのでね。それを、室料を、負担引き上げよう、金融所得や金融資産等に応じた負担増、こういうメニューが盛り込まれております。 私、介護が必要になった国民、ここに負担を増加させることによって、国民そのものがサービスを剥がされる、利用できない、国民そのものも見捨てることになっていくんじゃないかというふうに思うんですよ。こんな改革工程表の提案は断固撤回すべきだと、頑張れと、厚労省も、言いたいと思います。 それで、残った時間でマイナ保険証について質疑したいと思います。 マイナ保険証の電子証明書の有効期限が切れることで生じる二五年問題については、指摘をしたとおり、もう既に現場際では始まっておりまして、区役所等での更新手続に訪れる方々による混雑が起こっております。 医療現場では、更新忘れによってマイナ保険証で資格確認ができないトラブルというのも発生、増え始めております。保団連の調査によりますと、有効期限切れという回答があったと、資格確認ができなかった例の中で、これ、医療機関の三割から既に報告があるというんですよ。 保険料を支払っているにもかかわらず資格が確認できない、こんなことはあってはならないと思うんだけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) マイナ保険証を利用する方々に確実に電子証明書を更新していただけるよう、電子証明書の更新を促す取組としまして、有効期限が切れる前に、有効期限前からの更新の御案内であったり、また、医療機関等を受診した際のカードリーダー画面での更新アラートの表示、こういった対応を行っておるところでございます。 また、電子証明書の更新手続を忘れ、有効期限が切れた後も、有効期限を過ぎてから三か月間は引き続きカードリーダーで更新のアラートを表示しながらお手元のマイナンバーカードで資格確認を可能とし、その期間内に更新手続が行われない方々には、マイナ保険証が使えなくなる前に申請によらず資格確認書を発行する、こういったことをさせていただいています。 このように、従来どおりの保険診療が確実に受けられるように必要な対応を重層的に講じておりまして、マイナ保険証を安心して御利用いただけるように、引き続き、国民であったり、医療機関、双方に対して運用の周知や電子証明書の早期更新の呼びかけを行ってまいりたいと思います。
○倉林明子君 重層的な手続が結局医療現場の窓口で本当に非常にトラブルと同時に負担になっているという声、率直に上がっていますよね。従来の紙の保険証、これがあれば起こり得なかったトラブルなんですよ。 厚労省は五月十三日付けで事務連絡を出しております。自治体に対して、要配慮者等の資格確認書の早期申請を促すというものです。 これ、後期高齢者に対しては職権交付という判断されました、延期されました。期限を延期ということでやっておられますけれども、申請を促すという前に、この後期高齢者に取った対応と同じように要配慮者に対しては職権交付とすべきではないかと思いますけれども、いかがでしょう。
○国務大臣(福岡資麿君) 資格確認書はマイナ保険証による受診が困難な方に交付をするものでございまして、マイナ保険証をお持ちでない方に加えまして、後期高齢者につきましては、新たな機器の取扱いに不慣れであるなどの理由でマイナ保険証への移行に一定の期間を要する蓋然性が高いことから、暫定措置として職権で資格確認書を交付することとさせていただいています。 それ以外の御高齢者の方であったり、障害者の方々などのこの要配慮者につきましては、資格確認書の必要性がそれぞれの事情に応じて異なりますことから、申請に基づき資格確認書を交付することとしております。 他方で、資格確認書の申請につきましては、親族等の法定代理人による代理申請のほか、施設職員などの介助者等による代理申請も可能としてございまして、また、申請によりまして交付された資格確認書の更新時には再度の申請は不要としてございます。ですから、一回目はお手間をお掛けしますが、その後の更新についてはもう申請を不要としているものでございます。 加えて、市町村窓口に申請が集中しないように前もっての申請の周知を市町村に促しておりまして、こうした対応も含めて、全ての方が安心して保険診療を受けられるようにしてまいりたいと思います。
○倉林明子君 いや、要配慮者のところに後期高齢者と違うという説明は、私、よう分からぬかったですよ。 そういう意味でいうと、配慮が必要なところに申請しなさいって促すことで、代理もオーケーだとかいろいろ便宜図っているような言い方だけれども、逆ですよ。要は、後期高齢者にやった判断を要配慮者のところにまで広げるということの対応の方がどんだけ窓口も含めて要配慮者本人もトラブルなく医療機関にアクセスできるということになるわけですから、一歩踏み込んだ対応、私は強く求めたいと思います。 資格確認書の職権交付に踏み出す自治体が現れました。渋谷区等出ていますけれども、こういう動きに対して、こういう自治体に対して通知まで出して今マイナ保険証所有者に対しては申請に基づいて資格確認だということにしているんですね。私、合理的な事務扱い、トラブルを未然に防止するという観点からも、自治体が職権でこの資格確認書発行するというのは自治体の極めて判断としてあり得ると思うんですよ。自治権の範疇じゃないかと思うんですね。 その首長が地方自治体と、国保の部分での資格確認書を職権で加入者全員に交付すると、この判断を国として禁じることはできないと思うんだけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) この資格確認書は、制度の上では被保険者が電子資格確認を受けることができない状況にあるときに交付することとしております。 その上で、特に七十五歳以上の後期高齢者につきましては、先ほども申しましたように、新たな機器の取扱いに不慣れである等の理由でマイナ保険証への移行に一定の期間を要する蓋然性が一般的に高いと考えられることから、保有の有無にかかわらず、資格確認書を職権交付とするという暫定運用を行うこととしております。 国民健康保険の被保険者には様々な年代、属性の方が含まれておりまして、同様の状況にはないというふうに考えておりますが、その個別の自治体の状況、これをしっかり把握しながら必要な対応を行ってまいりたいと思います。
○倉林明子君 いや、問いに答えていないですよ。禁じるんですかということを確認したので、それ押さえておきたいと思います。 今年度だけにとどまらず、二六年、二七年、膨大な更新切れ起こる可能性あるんですよ。これは政府の施行によってこういう混乱が自治体窓口に、そして利用者にかぶさってきているんですよ。職権交付ということを本当に拡大してこの時期乗り切るということでも必要だと思いますよ。どうですか。禁じるかどうか、確認。
○委員長(柘植芳文君) 申合せの時間が来ておりますので、よろしくお願いします。
○国務大臣(福岡資麿君) 先ほども申しましたように、制度上は被保険者が電子資格確認を受けることができない状況にあるときに交付するとされていますから、この制度に沿った運用をしていただくというのが原則だということでございます。 その上で、今おっしゃったような自治体がどういう理由であるかということについて見極めた上で判断をしてまいりたいと思います。
○倉林明子君 自治体の判断を尊重すべきだと。 終わります。 ─────────────
○委員長(柘植芳文君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、山口和之君及び衛藤晟一君が委員を辞任され、その補欠として串田誠一君及び藤井一博君が選任されました。 ─────────────
○天畠大輔君 代読します。 れいわ新選組の天畠大輔です。 まず、通告なしですが、福岡大臣に伺います。 資料一の一と一の二を御覧ください。 明日、重度障害の当事者らが会場、オンライン合わせ二百人以上集まり、厚労大臣告示五百二十三号の改正を改めて求める集会が開かれます。 大臣は、このように当事者の声が多数集まっている現状についてどうお考えですか。
○国務大臣(福岡資麿君) 委員も同様の問題意識、これまでも何度もお示しいただいているというふうに思います。今回のこういった集会については、そういった思いをお持ちの方々がお集まりになられる、そういう集会ではないかというふうに拝察をいたします。
○委員長(柘植芳文君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 告示五百二十三号に対する多くの当事者の声を是非受け止めてください。代読お願いします。 では、その告示五百二十三号に関連して、本日は、大学など高等教育機関での生活介助について伺います。文科省に通告した一問目は飛ばさせていただきます。 重度の身体障害がある人が大学などの高等教育機関で学ぶに当たっては、設備のバリアフリーだけでなく、通学のための移動介助やトイレ、食事といった生活介助が必要です。 資料の二を御覧ください。 重度障害者にヘルパーを派遣する制度、重度訪問介護は原則として十八歳から使えます。しかし、その利用範囲は、厚労大臣告示五百二十三号で、通勤、営業活動等の経済活動に係る外出、通年かつ長期にわたる外出及び社会通念上適当でない外出を除くと定められています。 通学のための移動介助やトイレ、食事といった生活介助は、通年かつ長期にわたる外出に付随する介助に当たるため、重度訪問介護は使えません。安定した学びを得るためには安定した介助が必要ということで、政府も検討を重ねてきています。 文科省と厚労省は、二〇一八年、重度訪問介護利用者の大学修学支援事業を開始しました。通学のための移動や学内でのトイレ、食事といった生活介助のサービスを重度訪問介護と同様に市町村等の自治体が支給決定し、提供する制度です。大きな一歩でしたが、課題もあります。 この制度は、生活介助の提供も原則大学側が用意するもの、つまり、大学の合理的配慮の範囲内に入るという考え方に立っています。そのため、制度利用は大学が支援体制を構築するまでの間に限定されており、支援はいずれ行政から大学側へ移行すること、となっています。 さて、厚労省は今年五月、重度障害者等の就労・修学の支援の在り方等に関する調査研究報告書を公開しました。この中で、重度訪問介護利用者の大学修学支援事業についても調べています。 資料三の一と三の二を御覧ください。 五十八の大学のうち、八七・九%は支援体制を大学側へ移行できていませんでした。そして、八六・二%の大学は、大学等の敷地内での食事、排せつ介助等の身体介助や医療的ケアを大学が実施することは難しいと回答しました。制度の前提自体に無理があったと解釈せざるを得ません。 これまで検討会などを開いてきた文科省は、現場の大学からどのような声を聞いており、また今回の調査結果をどう解釈し、今後どう取り組まれますか。お願いいたします。
○大臣政務官(金城泰邦君) お答えいたします。 委員の御指摘でございますが、この厚生労働省の調査結果におきましては、まず、大学にヘルパーの支援体制を移行した事例は少なく、大学等が敷地内で医療的ケアを実施することは難しいという回答が多い旨が報告されており、文部科学省といたしましても課題があると認識しておりますが、一方で、厚生労働省の重度訪問介護利用者の大学修学支援事業、これを活用し、大学等における重度障害のある学生の修学支援を実施している例が報告されていることも承知をしているところでございます。 文部科学省においても、大学等から、学生の生活面の支援につきまして、恒常的な支援体制の維持や財政面の負担等が困難であることや、本来業務と整理することは難しい領域であり、福祉サービスの対象とすることが望ましいといった声も伺っているところでありますが、先ほどの厚生労働省の事業により通学できるようになり、安心して大学生活を送れるようになったといった声も聞いております。 学生の生活面の支援については自治体等との連携が重要であり、文部科学省では、障害のある学生の修学・就職支援促進事業におきまして、先進的な取組や知見を持つ大学等を中心として、大学や自治体等の関係機関が連携するプラットフォームの形成支援を実施しております。 引き続き、大学等が自治体や地域の支援機関等とネットワークを構築し、地域資源を活用した障害学生支援、これも実施できるよう、厚生労働省とも連携を進めてまいります。
○委員長(柘植芳文君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 そうです。福祉の力を必要としています。代読お願いします。 課題があるとの認識はお答えいただきました。 厚労省はこの調査結果をどのように捉えていますか。大臣、お願いします。
○国務大臣(福岡資麿君) 御指摘がありましたとおり、重度障害者に対する大学等でのヘルパー支援につきましては、大学における支援体制が整うまでの間は、各自治体の実施する重度訪問介護利用者の大学修学支援事業を御利用いただくこととなりますが、令和六年度調査研究において、大学等で合理的配慮として身体介助を実施することの困難さが指摘されている一方で、本事業の活用により必要なサポートを実施している実態も確認されており、重度障害のある学生が安心して修学できる制度として重要な役割を果たしているというふうに評価をされています。 この重度障害者に対する教育の場における支援につきましては、障害者差別解消法に基づく教育機関等による合理的配慮との関係であったり、これまでの教育と福祉の役割分担の関係から、教育施策と福祉施策の連携により支援しているところでございまして、こうした考えの下、重度訪問介護利用者の大学修学支援事業により大学等での支援を実施しております。 この重度訪問介護利用者の大学修学支援事業の利用者数は年々増加をしてございまして、引き続き、自治体等へ働きかけ、周知を行い、関係機関の連携による重度障害者の方々に対する修学支援を推進してまいりたいと考えています。
○委員長(柘植芳文君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 課題にきちんと向き合ってください。代読お願いします。 大臣、通告させていただいたとおり、配付資料三の一と三の二の図表、つまり、調査報告書二百四十二ページの図表三の三十八と二百四十ページの図表三の三十五を読み上げてください。お願いいたします。
○国務大臣(福岡資麿君) この内容につきましては、既にホームページでも公表されておりますし、今日の配付資料にもお示しいただいておりますが、お求めでございますので読み上げをさせていただきたいと思います。 まず、この三の一の資料、報告書でいうと二百四十二ページの図表三の三十八は、大学修学支援事業を利用している大学等を対象に、ヘルパー事業所から大学等への支援の移行状況を調査した結果でありますが、まず、全ての支援を移行し事業利用を終了した事例があると回答した割合が一・七%、一部の支援を移行した事例があるが六・九%、一部の支援を含め移行した事例はないが八七・九%となっております。 次に、この三の二でお示しをいただいております二百四十ページの図表三の三十五につきましては、大学修学支援事業を利用している大学等を対象に、重度障害者の修学に関して、現在、大学等では実施が難しい支援の内容について調査した結果でありますが、まず、大学等までの通学に係る支援と回答した割合が九三・一%、大学等の敷地内の移動に係る支援が六九%、次に、大学等の敷地内における食事、排せつ介助等の身体介護が八六・二%、大学等の敷地内における医療的ケアの実施が八六・二%、続きまして、大学等の敷地内におけるコミュニケーション支援が二四・一%、そして、大学等の授業の履修に係る支援、ノートテーク、機器のセッティング等が一七・二%、授業の履修に関わる活動における支援、授業の一環として行われる職場実習やボランティア活動等を含むが二二・四%となっております。
○天畠大輔君 代読します。 ありがとうございます。 現状追認のために調査委託したのではないはずです。大学と行政の介助支援の役割分担について再考すべきときではないでしょうか。 今回の調査結果で、大学にいる間の生活介助を大学支援に移行することには課題があったというところまでは認識し、御答弁をしていただけませんか。通告なしですが、福岡大臣、お願いいたします。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、しっかり現状を分析させていただいた上で、引き続き自治体への働きかけや周知を行ってまいりたいと思います。
○委員長(柘植芳文君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 この調査結果でその御答弁とは、残念です。代読お願いします。 特に重度障害者は、子供のときからライフステージそれぞれで支援の仕組みが違い、一から支援体制を組み立てないといけないことそれ自体が社会参加の障壁になっています。生活介助だけでも同じ仕組みの下で保障されていれば、障害のある生徒、学生が進路選択をしやすくなりますから、重度訪問介護などを通学や授業中にも使えるようにすべきです。告示五百二十三号を改正すべきです。厚労省と文科省の真摯な取組を期待し、次に行きます。 福岡大臣、生活保護制度の目的をお答えいただけますか。
○国務大臣(福岡資麿君) 生活保護法につきましては、第一条に規定されておりますとおり、日本国憲法第二十五条に規定する理念に基づき、国が生活に困窮する全ての国民に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的としております。
○委員長(柘植芳文君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 その理念を念頭に御答弁お願いします。代読お願いします。 大臣の御地元、佐賀県での事例です。 資料四を御覧ください。 佐賀新聞の報道により、二〇二五年一月、佐賀市で暮らす障害のある男性に対し、四年以上障害者加算の漏給があったことが判明しました。その後の報道で、身体障害者手帳を所持していながら、市の情報提供が不十分だったために、漏給がその他に十五件あったことも判明しました。 資料の五を御覧ください。 今年一月、名古屋高裁は、障害者加算の要件に当てはまる四十代男性に対する障害者加算の漏給について、名古屋市側の過失であり、市側には調査義務があるとして、市に未払分の賠償を命令する判決を下し、確定しました。 これ以外にも、昨年一月に堺市で障害者加算を含む支給漏れを公表、昨年九月には館林市でも障害者加算漏れを公表しています。本来支給されるべき加算が漏れていたのは、利用者の権利を侵害し、生活を脅かす深刻な事態です。 政府として、障害者加算の漏給の実態把握はどのくらいできているのでしょうか。大臣、お願いします。
○国務大臣(福岡資麿君) 厚生労働省では、報道であったり自治体からの報告を通じて障害者加算の算定漏れの事案の状況について把握をしております。 算定漏れの要因につきましては、当該自治体において、障害者手帳の取得状況を福祉事務所が把握していなかったことであったり、障害の等級の変更を把握していなかったことなどがあるというふうに承知しています。
○天畠大輔君 代読します。 調査などはされていないということですね。先ほど、新聞報道になったケースを紹介しましたが、この二年でほかにもあります。これらは氷山の一角にすぎないと考えます。 国として、障害者加算の支給漏れがないか、緊急で全国調査を行うべきと考えます。大臣の見解をお聞かせください。
○国務大臣(福岡資麿君) 今御指摘いただいたことも含めて、一部の自治体で障害者加算の算定が適切に行われていなかったことを踏まえまして、令和七年三月の社会・援護局関係主管課長会議におきまして、自治体に対して、対象者の需要発見に積極的に確認の努力をすること、また、加算要件に該当すると考えられる方を発見した場合に直ちに確認に必要な手続を行うことについて周知徹底をさせていただいたところでございます。 引き続き、この自治体における障害者加算の適正な算定について、全国会議における周知などを通じて徹底を図ってまいりたいと思います。
○委員長(柘植芳文君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 周知徹底だけでなく、緊急調査すべきです。代読お願いします。 厚労省が五年ごとに調査しているケースワーカーの充足率は、最新の二〇二〇年で九三%です。二〇〇五年以降一〇〇%を切る状態が続いています。一人当たりの担当世帯数は二〇二一年で八十五・四世帯と、配置標準数である市部の八十世帯対一を超えています。負担が重い状態は続いています。ケースワーカーの数自体は増えているとのことですが、根本的な改善には遠いと感じます。 佐賀市で保護開始以降四年以上漏給を放置していた背景にも、保護利用者の現状把握ができないほどのケースワーカー不足があったのではないかと推測します。また、関係者によると、佐賀市の場合、利用者への訪問実績などをまとめた資料は紙ベースでの管理となっており、ケースワーカーが訪問できているか、データでの一覧や管理ができていないとのことです。厚労省によると、これは佐賀市に限ったことではなく、タブレットなど機器でケース記録を管理しているのはごく一部の自治体にとどまります。こういったデジタル化の遅れが支給漏れを助長しているのかもしれません。 しかし、調査をしなければ、ケースワーカーの不足がどの程度だったのか、それが現場にどんな具体的な負担を与えたのか、それとも別の要因が大きかったのか、分かりません。大臣、やはり緊急での全国調査を行うべきではないでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 重ねてで恐縮ですが、本年三月の全国会議で障害者加算の適正な算定について周知を図ったところでございます。引き続き、自治体における障害者加算の算定漏れの状況把握に努めるとともに、改めて、自治体に対して、生活保護受給者の障害者手帳の取得状況の把握など、再発防止策を周知して、障害者加算の算定漏れがないか点検を促すなど、適正な算定を徹底してまいりたいと思います。
○天畠大輔君 代読します。 佐賀市で配付された生活保護のしおりを関係者よりいただき、私も拝見しましたが、障害者加算の説明はありませんでした。周知方法は自治体によってばらつきがあることが分かります。現在、生活保護自体も加算も申請主義の扱いですが、生活保護を受ける方には加算に関する知識がないことも十分考えられます。 全国公的扶助研究会会長で花園大学の吉永純教授は、昨年三月刊行の著書の中で以下のように述べています。加算は最低生活に追加される余分なものではなく加算対象者の特別需要に応じたものであって、それによって加算のない保護利用者と同じ水準の最低生活が保障されるものである、加算がない状態は最低生活を割り込んだ状態であるゆえ、権利侵害状態と言ってもよい、こう述べています。 加算の適切な周知がされていないことは権利侵害であるとの認識の下、積極的な周知を関係課長会議などで促すべきではないでしょうか。大臣、お願いします。
○国務大臣(福岡資麿君) 今御指摘いただいたとおりでございまして、生活保護法に定める最低限度の生活の保障の観点から、要保護者に対して加算を含め生活保護制度の内容を周知することは極めて重要だと考えています。 生活保護の現場におきまして、この加算を含め生活保護制度の内容に係る丁寧な説明がなされるよう、全国会議などの機会を捉えて周知を図ってまいりたいと思います。
○委員長(柘植芳文君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 被保護者に適切な周知がなされないこと自体、権利侵害ですよね。大臣、改めて明確にお答えください。
○国務大臣(福岡資麿君) 適切な対応がなされるということは大切な観点だというふうに認識をしております。
○委員長(柘植芳文君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 被保護者に適切な周知がされないことは権利侵害だと申し上げ、次に行きます。代読お願いします。 生活保護には、ほかの法律、施策による援助を受けることができる場合には生活保護より優先する他法他施策優先の原則があります。しかし、佐賀市の事例では、関係者によると、障害者加算の漏給が判明した十六人全員が障害年金未受給だったと聞いています。 もちろん、生活保護の障害者加算と年金は別制度であり、対象外だった可能性もゼロではありませんが、少なくともそのうち一人は右半身不随で身体障害者手帳二級を取得していたので、自治体が適切に情報提供していれば受給できていた可能性はあります。 また、障害年金は、生活保護上収入認定されるため、年金を受給したとしてもトータルの収入が増えるわけではありません。しかし、自治体単独の障害者手当は収入認定除外となります。これが受給できれば、トータルの収入が増え、生活の安定、経済的自立につながる可能性もありました。 本来、面接相談は、相談者が生活困窮に至った経緯を聞き取る中で生活保護以外にも使える制度について検討し、相談者に情報提供、助言する役割があります。他法他施策優先だからといって生活保護申請を受け付けない対応はもちろん慎むべきですが、今回のように本来受給できるはずの年金を見逃す体制について、政府の見解はいかがですか。
○国務大臣(福岡資麿君) 生活保護の方への面接相談に当たっては、要保護者の状況を把握した上で、対象者の状況に応じて、活用可能な他法他施策についての助言を適切に行うことが必要だと考えております。 このため、生活保護のケースワーカーに対します研修を通じて、ケースワーカーの他法他施策の理解の促進であったり要保護者に対する適切な助言を徹底いたしますとともに、福祉事務所への年金調査員の配置に係る補助などによりまして、障害年金を含め、他法他施策の活用の支援を推進していきたいと考えています。
○天畠大輔君 健康で文化的な最低限度の生活保障という大切な目的に基づき進めてください。 質疑を終わります。
○委員長(柘植芳文君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(柘植芳文君) 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の一部を改正する法律案及び労働安全衛生法及び特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 まず、労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の一部を改正する法律案について、政府から趣旨説明を聴取いたします。福岡厚生労働大臣。
○国務大臣(福岡資麿君) ただいま議題となりました労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。 急速な少子高齢化の進展や社会経済情勢の変化に対応していくためには、多様な労働者がその能力を十分に発揮して活躍できる就業環境を整備することが重要です。こうした観点から、いわゆるカスタマーハラスメント、求職者等へのセクシュアルハラスメントなどのハラスメントのない職場づくりを推進するとともに、女性の職業生活における活躍に関する取組の推進や、治療と仕事の両立支援の推進を図るため、この法律案を提出いたしました。 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。 第一に、カスタマーハラスメントや求職者等へのセクシュアルハラスメントを防止するため、事業主に対して、相談体制の整備等の雇用管理上必要な措置を講ずることを義務付けるとともに、国、事業主、労働者等の責務を明確にすることとしています。 また、厚生労働大臣は、事業主が講ずべき措置等の適切かつ有効な実施を図るために必要な指針を定めることとしています。 さらに、国は、何人も職場においてハラスメントを行ってはならないことに鑑み、国民の規範意識の醸成がなされるよう、必要な啓発活動を積極的に行うこととしています。 第二に、女性の職業選択に資する情報公表に関し、男女間における賃金差異の状況や管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合の公表を、常時雇用する労働者の数が百人を超える事業主等に義務付けることとしています。 また、女性の職業生活における活躍の推進に当たっては、女性の健康上の特性に留意して行われるべきであることを基本原則に明示するとともに、国が策定する女性活躍の推進に関する基本方針に職場のハラスメント防止対策を位置付けることとしています。あわせて、女性活躍の推進に関する取組が特に優良な事業主の特例認定制度の認定基準の見直し等を行うほか、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律の有効期限を令和十八年三月三十一日まで十年間延長することとしています。 第三に、職場における治療と仕事の両立支援の推進を図るため、事業主に対して、相談体制の整備等の必要な措置を講ずる努力義務を課すこととしています。 また、厚生労働大臣は、これらの措置の適切かつ有効な実施を図るために必要な指針を定めることとしています。 最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日としています。 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要でありますが、この法律案につきましては衆議院において修正が行われたところであります。 御審議の上、速やかに可決していただくようお願いを申し上げます。
○委員長(柘植芳文君) この際、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員上野賢一郎君から説明を聴取をいたします。上野賢一郎君。
○衆議院議員(上野賢一郎君) ただいま議題となりました労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の一部を改正する法律案の衆議院における修正部分につきまして御説明申し上げます。 今回の政府案では、カスタマーハラスメントを防止するため、事業主に雇用管理上必要な措置を義務付け、国が指針を示すとともに、カスタマーハラスメントに起因する問題に関する国、事業主、労働者及び顧客等の責務を明確化することとされています。 しかし、今月十三日の衆議院厚生労働委員会での参考人質疑においても指摘されていたように、実際の現場においては、労働者を守るために事業主がとることのできる措置があるにもかかわらず、適切に措置が講じられていないケースがあります。この点について、カスタマーハラスメントへの対応が実効性を持って行えるよう、カスタマーハラスメントの抑止のための措置も事業主においてとることのできる措置の一つであることを明らかにすべきではないかと考えます。 また、政府案によるカスタマーハラスメント対策において保護されるのは、事業主に雇用される労働者です。この点について、業務委託を受けて事業を行うフリーランスの方は、その顧客等からカスタマーハラスメントを受けるリスクが労働者と同様にあるにもかかわらず、今回のカスタマーハラスメント対策の対象外とされているところであり、その保護が図られるべきであると考えます。 そこで、次に申し上げます二つの点を内容とする修正がなされました。 その主な内容は、第一に、カスタマーハラスメントに起因する問題に関する事業主による雇用管理上の措置の例示として、カスタマーハラスメントへの対応の実効性を確保するために必要なカスタマーハラスメントの抑止のための措置を追加することとしております。 第二に、フリーランス・事業者間取引適正化等法に定める特定受託事業者が受けた業務委託に係る業務において行われるカスタマーハラスメントを防止するための施策について検討を加え、必要があると認めるときはその結果に基づいて所要の措置を講ずることを政府に義務付けることとしております。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(柘植芳文君) 次に、労働安全衛生法及び特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律の一部を改正する法律案について、発議者石橋通宏君から趣旨説明を聴取いたします。石橋通宏君。
○石橋通宏君 ただいま議題となりました労働安全衛生法及び特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、立憲民主・社民・無所属及び国民民主党・新緑風会を代表し、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 職場で行われる顧客等による社会通念上許容される範囲を超えた言動、いわゆるカスタマーハラスメントは、既に長年にわたって、働く人たちの心身に重大な影響を及ぼし、時に労働者の命にも関わる問題となっているとともに、事業者の事業活動や他の消費者の消費生活にも支障を来すものとして深刻な社会問題となっており、政治が対応すべき喫緊の課題として実効性ある対応が求められております。 政府は初めて、今国会に提出した労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の一部を改正する法律案にカスタマーハラスメント対策を盛り込みましたが、より実効性を高めるためには、カスタマーハラスメント対策を労働者の安全と健康を確保することを目的とし、既にそのための体制や履行メカニズムが機能している労働安全衛生法に規定することが適当と考えます。また、労働者だけでなく、フリーランスや個人事業主に対するカスタマーハラスメント対策も必須の課題です。 本法律案は、こうしたことを踏まえ、カスタマーハラスメントにより労働者及び特定受託業務従事者等の就業環境が害されることを防止するため、事業者及び特定業務委託事業者の講ずべき措置等について定めようとするものであります。 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。 第一に、カスタマーハラスメントにより労働者の就業環境が害されることのないよう、事業者は、カスタマーハラスメントへの対処の方針の明示及び実施並びに労働者からの相談に応じ適切に対応するために必要な体制の整備を行うとともに、カスタマーハラスメントに係る正確な事実の把握、記録の作成及び保存等の事後対応、仮処分命令の申立ても含むカスタマーハラスメントの抑止のための措置その他の必要な措置を講じなければならないこととしております。 第二に、厚生労働大臣は、カスタマーハラスメントに関し事業者が講ずべき措置に関する指針を定めるものとしております。また、事業者が講ずべき措置の実施に関し必要があると認めるときは、事業者に対し、助言、指導又は勧告をすることができることとし、措置義務違反の場合に勧告を受けた者がこれに従わなかったときは、その旨を公表することができることとしております。 第三に、政府は、カスタマーハラスメントに関し、実態の調査、調査研究並びに情報の収集、整理及び分析を行うとともに、これらの成果を踏まえた啓発活動等を行うものとしております。 第四に、国は、カスタマーハラスメントに関し事業者が講ずべき措置の適切かつ有効な実施を図るため、相談、情報の提供その他の必要な援助に努めるものとしております。 第五に、特定業務委託事業者は、カスタマーハラスメントにより特定受託業務従事者の就業環境を害することのないよう、必要な措置を講じなければならないこととしております。 第六に、政府は、労働安全衛生法の適用を受けない国家公務員、船員等について、別途必要な措置を講ずるものとするとともに、特定受託業務従事者に準ずる個人事業者等について、カスタマーハラスメントにより就業環境が害されることを防止するための施策の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとしております。 また、政府は、この法律の施行後三年を目途として、ハラスメント全般について、労働安全衛生法において必要な措置を講ずることを事業者に義務付けるための法制上の措置を講ずるものとするとともに、ハラスメント全般に関しより効果的に防止するための施策の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとしております。 なお、この法律は、一部の規定を除き、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。 以上が、この法律案の提案の理由及び内容の概要であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(柘植芳文君) 以上で両案の趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。 両案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 ─────────────
○委員長(柘植芳文君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の一部を改正する法律案外一案の審査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認めます。 なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時三十五分散会