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217回国会参議院2025/04/15

厚生労働委員会 第9号

発言数
101
登壇者
17
会派数
8
開催日
2025/04/15

会議録

柘植芳文自由民主党

○委員長(柘植芳文君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、竹内真二君及び梅村みずほさんが委員を辞任され、その補欠として塩田博昭君及び猪瀬直樹君が選任されました。     ─────────────

柘植芳文自由民主党

○委員長(柘植芳文君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省社会・援護局長日原知己さん外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

柘植芳文自由民主党

○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

柘植芳文自由民主党

○委員長(柘植芳文君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

石田昌宏自由民主党

○石田昌宏君 おはようございます。自民党の石田です。  これから起草されます今回の自殺対策基本法案は、子供の自殺を絶対になくしたいという、尾辻先生を筆頭に多くの議員の先生方の思いが詰まった法案だと思います。ここまで積み上げてくださいました多くの方々の御努力に感謝申し上げて、質問に入りたいと思います。  令和六年の自殺者総数は二万三百二十人で、対前年度比で七%減りました。自殺統計が始まってから二番目に少ない数字ということです。一方で、対照的に小中高生の自殺は五百二十九人、過去最多になっています。  自殺者総数が減少している理由をしっかりと分析してその知見を子供の自殺対策に適用できれば子供の自殺も減るんではないかというふうに思いますので、まずは自殺者総数が減少してきていることについて考えてみたいと思います。  自殺者の数が減少しているのは関係者の連携にあるんじゃないかというふうに思います。例えば、失業とか無職になった状況の方々の自殺対策なんですけれども、そうした方々が抱え込みやすい悩みや課題、つまり、失業しました、収入がなくなって生活が苦しむようになりました、そして借金をします、心理的にストレスを負います、それが精神的な課題も生みますと、そういった一連のことに対して、それぞれ、就労支援をします、生活困窮者支援をします、法律的な相談に乗ります、心の健康支援をしますといった施策がそれぞれ縦割りを乗り越えて連携して行われるようになってきています。  なぜ自殺になるかといった原因を、なぜだ、なぜだ、なぜだと一つ一つしっかりと奥まで追求して構造化して、その全体に対する支援を連携して行うことが成果を生んでいるんではないかというふうに考えますけれども、まずは、自殺数の減少についてどのような取組を行っているか、厚生労働大臣にお伺いします。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 御指摘ありましたように、令和六年の年間自殺者数は、三月二十八日に公表いたしました確定値において、昭和五十三年の統計開始以来二番目に少ない二万三百二十名となってございます。  その背景につきましては、一概に申し上げることは困難でございますが、昨年は景気が緩やかに回復し、雇用情勢にも改善の動きが見られたことに加えまして、自殺対策基本法の制定以降、自殺はその多くが防ぐことができる社会的な問題という基本認識の下、委員が御指摘ございましたように、例えば、多重債務者、失業者、経営者に対する相談窓口における取組など、関係省庁や地方公共団体はもとより、地域の支援機関や経済団体等とも緊密に連携をした支援策を推進してきたこと、また、平成二十八年の自殺対策基本法改正に基づく都道府県、市町村での自殺対策計画の策定など、地域レベルでの自殺対策の強化を取組をしてきたことなど、国を挙げて自殺総合対策を進めてきたことが自殺者数の減少に影響を与えてきたというふうに考えてございます。  なお、まだ依然として年間自殺者数が二万人を超えている状況を踏まえまして、引き続き、関係省庁とも連携し、誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指し、総合的な対策を推進してまいりたいと思います。

石田昌宏自由民主党

○石田昌宏君 是非この取組は進めてほしいですし、更に成果を上げていただきたいというふうに思いますが、その一方で、やはり子供の自殺は増加していまして、十代の死因の一位という名誉でない状況になってきています。  政府は、二〇二三年、こどもの自殺対策緊急強化プランを策定しまして、国が自ら、自殺の要因分析や、電話やSNSを活用した相談体制の構築、また自殺予防に資する教育とか普及啓発、さらにリスクの早期発見といった様々な取組をしようというふうに、これを地方自治体に求めています。  様々な取組をしたことを整理していることはいいとは思うんですけれども、大人に対する、大人というか自殺者全体に対する対策のやり方考えれば、今プランに挙げられています個々の実施率とか精度を上げていくといったことだけではなくて、全体の連動性が大事だというふうに思います。自殺対策基本法改正案に、今回、協議体の設置といった部分もありますけれども、個々の施策を連携して包括的に進めていただきたいというふうに思います。  子供の自殺に関する関係省庁、関係部署又は関係者の連携についてどう進めていくのか、お伺いしたいと思います。

友納理緒自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(友納理緒君) 御質問にお答えいたします。  子供の自殺対策を効果的に進めていくためには、関係省庁等の知見を結集し、総合的な施策を推進していくことが重要であると考えております。  先ほど議員にも御指摘をいただきましたが、こども家庭庁では、令和五年、関係省庁とともにこどもの自殺対策緊急強化プランを取りまとめ、様々な要因分析を含めた自殺予防のための対応などを盛り込むほか、子供の自殺対策に関する関係省庁の連携及び体制強化を盛り込み、総合的な対策を推進しているところでございます。  また、このプランに基づきます施策を推進する、実施するに当たりましては、日々子供の自殺対策に取り組まれております関係機関ですとか当事者である子供たちの意見を聞きながら、具体的な施策の内容の検討や評価を行っているところでございます。  こども家庭庁としましては、引き続き、子供の自殺対策に関係する様々な関係者との緊密な連携の下、社会全体で子供の自殺対策に取り組んでまいります。

石田昌宏自由民主党

○石田昌宏君 今回の自殺対策基本法の改正の中で学校の責務がうたわれています。とても重要なことだと思いますけれども、それをどうやって果たしていくかということがしっかりと考えていかなければならないと思っています。  先日、山形県に行ったときにお話を聞いたんですけれども、山形県は、十九歳以下の自殺数が令和四年度までは五人から九人の間でずっと、徐々に減っていく傾向ではあったんですけど、あったそうです。ところが、令和五年度は自殺者数が二名以下です。令和六年も同じ状況だったんです。激減しました。  何でかなというふうに、まあいろんな原因があると思うんですけれども、そこで、山形県でやっている取組を聞いてきたんですね。こんな感じだったんですけれども、令和五年にこどもの自殺対策緊急強化プラン、先ほどのに基づいて、山形県でも全ての学校でSOSの出し方教育というのをやっています。これはマニュアルもありますし、日本中でやられて、始めたことなんですけれども、そのやり方の中で、マニュアルに示されたものを超えて、実際、地元の大学に所属している先生、精神保健とか精神看護のプロの先生が学校に来ます。  まず、自殺とはという話の前に、ストレスはどういう状況なのか、ストレスフルな状況って何かという話をするそうです。聞いてみたら、例えば紙風船の例を挙げていたんですけど、紙風船というのは、ちょっとへこんだぐらいだと、こうぽんぽんぽんぽんってやったらば自動的にまたちゃんと自律的に戻っていきますが、大きくへこんでしまうと、もう外からふうっと息を入れないと戻りません。つまり、ストレスというのはそういう状況であって、小さいときは何とか自分で対応できるんですけど、大きくなると外からの力を借りないと治りませんよみたいな分かりやすいことをまずお話しします。心の回復状況ですね。  それからその次に、その授業では、そこで終わるんじゃなくて、その後半に保健師さんが登場します。保健師さんが、私は保健センターにいる保健師です、私も皆さんの相談を聞く人です、皆さん自身の相談とか家族の相談、お友達の相談も歓迎しています、私に相談してくださいと、具体的にどの人が話聞いてくれるかというのを直接お話をします。  さらに、その後に、同じ日に保護者に向けて資料を配付しています。家でこの今日学んだことに対して子供と会話できるだけじゃなくて、実は保護者の人も悩んでいまして、子育てとか生活の相談をさっきの保健師さんに直接できるところまでやります。  このような状況で、分かりやすく子供と親のどちらも社会から取り残さないための包括的な連携のある取組をしているということでした。  学校の役割、とても大事なんですけど、学校教員自体が今精神疾患による休職者数が増えていて、学校自体がかなりストレスの高い職場になっています。もう片方で、教育委員会見ていると、努力はしているんでしょうけど、やはりまだ組織的に、しんどい情報が上に上がりにくいとか、チームで課題として対応しにくいとか、そんな状況があります。学校の責務を学校の教員、特に担任の先生に任せるのではなくて、外からの力を借りるのを積極的にやることがとても大事だと思います。  山形県の取組は、今お話ししましたけれども、外部の有識者が講義を行いながら自治体の保健師などの保健医療の専門家が担えるような、するやり方というのは、今回の法改正の案にもかなりマッチしていると思いますけれども、これについていかがでしょうか。

友納理緒自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(友納理緒君) 御質問にお答えいたします。  私も山形県の取組拝見しましたけれども、授業を受けたお子さんが、紙風船が自分の心で、それが他人の、ほかの人に助けてもらわないと、それによって回復できるというのは、とても分かりやすい説明だったというふうに言っておりましたので、こういった取組、大変意味があることだと考えております。  子供の自殺対策の一環として行われる自殺予防に資する教育や普及啓発につきましては、こういった取組のように、学校外の関係機関と連携して、地域で包括的に取組を進めることが重要であると考えております。具体的には、各学校がSOSの出し方に関する教育を含む自殺予防教育を実施する際に、自治体の保健師ですとか社会福祉士等の専門職が参画することによって、学校と地域の専門家との間で協力連携関係の構築等につながることが期待されています。  今後も、文部科学省を始めとする関係省庁と連携しながら、効果的な自殺予防の取組を進めてまいります。

石田昌宏自由民主党

○石田昌宏君 是非進めていっていただきたいというふうに思いますし、更にブラッシュアップしていただきたいというふうに思います。  もう一つ、学校の外から保健師が入ることに対しては効果があるのではないかと思います。中学校とかで不登校になった子が、高校に進学せずにそのまま引きこもりの状況になっている子がいます。そのときに、家庭の中で何か起きてきっかけがないと、もう外からだとなかなかその存在とかどういう状況かというのが分からないまま二十代、三十代になっていくような状況です。  学校に上がる前は地域で子供を見ます。学校に入ったら、その地域からの支援は余りなくなっちゃうんですけれども、学校が支援をします。ただ、そういう状況で引きこもってしまうと、学校卒業した後に、地域からも学校からも手が届かない状況になります。ところが、学校にいるうちに、学校が地域の保健所とかとしっかりと連携をして対応をしていくと、子供も親も上手にSOSを出せるようになりまして、仮に不登校のまま卒業したとしても、存在は分かっていますから、きちんと地域とつながり続けます。このことがひょっとすると十代の後半とか二十代の自殺を防ぐかもしれません。  つまり、子供の自殺対策は学校に任せてきたという、こういった構造が課題であって、今回の法改正のように、様々な部署、人が連携して、学校の外から学校に入って大人の自殺対策と同じような連携、そして連携を重ねていただいて対応することが大事だと思いますが、これについていかがでしょうか。

友納理緒自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(友納理緒君) 御質問にお答えいたします。  子供の自殺対策では、保健、医療、福祉、教育等の関係機関が連携を図り、支援を必要としている子供やその御家庭に対して切れ目のない継続的な支援ができる体制の構築が必要でございます。  このため、学校と地域との連携につきましては、児童生徒の抱える様々な課題について学校が関係機関や地域と連携して対応するためのスクールソーシャルワーカーの配置、コミュニティ・スクールと地域学校協働活動との一体的な取組の推進に向けた支援員の配置等を行っております。  学校卒業後もお子さんも御家族も地域で暮らし続けることを考えますと、地域において、保健、医療、福祉等の様々な部署、関係者が連携して包括的に子供や家庭の支援を継続して進めることが重要だと考えています。  引き続き、こども家庭庁としましては、各自治体や関係機関と緊密に連携してまいります。

石田昌宏自由民主党

○石田昌宏君 ありがとうございます。  是非そのような取組をしっかりやっていただきたいと思います。まさに大人と同じように、子供の自殺対策も様々な登場人物が連携していくことが大事です。国もそうですし、地方自治体もそうですし、地方のかなりの多くのいろんな関係機関もそうですし、何よりも学校、そして親、子、もうみんなが一緒になって対応することが大事だと思います。  しっかりとした取組を具体的に進めていただいて、自殺のない国をつくっていくようにみんなで頑張っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。  ありがとうございました。

高木真理立憲民主・社民・無所属

○高木真理君 立憲民主・社民・無所属会派の高木真理です。通告に従って質問させていただきたいと思います。  自殺対策基本法改正案、今回、子供の自殺が過去最高になってしまっているということを受けまして、こうした改正案を検討してくださいました議連の皆さんのこれまでの御努力にも敬意を表したいというふうに思います。  その上で質問をさせていただきたいというふうに思いますけれども、まさに今、石田議員の方からもお話ありましたけれども、令和四年、まずこの小中高生の自殺者数五百十四人と過去最多になりました。このことを受けて、こどもの自殺対策緊急強化プランというものは令和五年六月二日に作られました。もう一刻も早くここにストップを掛けていきたいという思いでアクションがあったわけでありますけれども、残念ながら、令和六年には五百二十七人と、また増えてしまったということであります。  自殺者数の総数は統計開始以降二番目に少ない状況で、自殺率も二番目に低いという、全体の今までの対策の取組というのの効果は出ているわけでありますけれども、職業別というような見方をしますと、学生生徒のみが増加、中でも、詳しく見ていきますと、二〇二二年から二四年の変化では、中学生の女子が七十人から九十九名へと一・四倍、定時制、通信制高校生の女子、これが四十七名から八十一名に一・七倍と、大変、このほかの、学生生徒の中でもほかの分類は横ばいである、あるいは減少になっている中、増加要因となっています。  そうした中で、本改正案では、学校の責務なども明記されることになって、しっかりと連携が取れるようにという対策になっているわけでありますけれども、具体的に、こうした中で、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、大変役割が大きいのではないかというふうに思います。  しかし、現在、小中高に配置されているんでありますけれども、なかなかやっぱり現場から聞こえてくる声は圧倒的に足りないという声でもあります。現在の配置状況を事前に教えていただきましたけれども、スクールカウンセラーに関しては、全公立小中学校に二万七千五百校対象に週四時間、そしてそのほかにも、重点配置校ということで一万一千三百校に対してプラスして週四時間配置できるようになっている。こうしたスクールカウンセラーさんをバックアップするためのスーパーバイザーを配置したり、オンラインによる広域的な支援も行ったりと、様々対策は立てていらっしゃるということでありますけれども、私も、地元のさいたま市や埼玉県内の小中高の取組を聞いていると、それでは圧倒的に足りないなというふうに思う状況でございます。  こういったところをもっと抜本的に増やしていくという考えはないか、なかなか予算的な制約もあるのかとは思いますけれども、望ましいというふうに思っている配置がありましたらお答えをいただきたいと思います。

金城泰邦公明党文部科学大臣政務官

○大臣政務官(金城泰邦君) お答えいたします。  学校や教師が直面する課題が多様化、複雑化する中にあって、教師とは異なる専門性を有するスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーが果たす役割は重要と考えております。  このため、文部科学省としましては、これまでも、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーについて、それぞれ基礎配置に加えまして、課題に応じた支援の充実を図るため、令和七年度予算におきましても、重点配置に係る配置時間の充実を図ったところでございます。  具体の配置につきましては、各教育委員会等の権限と責任の下、各地域の実情に応じて適切に判断されるべきものと承知しておりますが、文部科学省としましては、引き続き、教育相談体制の充実に向けて、スクールカウンセラー等の配置の充実に努めてまいりたいと思います。

高木真理立憲民主・社民・無所属

○高木真理君 頑張って増やそうとはしていても、全然残念ながら足りないと思います。  学校の状況によっても違うと思うんですね。私の本当に地元の中学校とかは、生徒数が一千人ぐらいいます。そういう中では、実際スクールカウンセラー、週四時間プラスで来てもらって八時間来てくれたとしても、全然、クラスに二人ぐらいは不登校のお子さんもいらっしゃったりというような今状況になっていますから、全く相談体制としては足りないという状況かと思います。  こうした生徒数の多寡、あるいは定時制で今女子高校生では増えているということですから、そういったところに手厚くもっと配置をしていくと、そうしたことを考え合わせた配置というのはされないんでしょうか。

松坂浩史文部科学省大臣官房文部科学戦略官

○政府参考人(松坂浩史君) お答えいたします。  スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの具体的な配置につきましては、各学校に配置する数も含めまして、各教育委員会等におきまして、御指摘いただきましたように、生徒の数でありますとか定時制など学校の状況、各地域の実情に応じて適切に判断されているものと承知しております。  その上で、文部科学省といたしましては、このような生徒を取り巻く様々な課題に対応するため、各地方公共団体においてスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置が実情に応じて適切に行われるよう、必要な予算の確保に努めてまいります。

高木真理立憲民主・社民・無所属

○高木真理君 この重点配分などをどういうふうに配置するかで工夫をしようとしているというのは分かりますけど、結果的に、本当に学校によるかとも思いますけれども、全体としては圧倒的に足りないというふうに思いますので、今日お越しをいただいておりますので、文科省の方でも是非ここをもっと抜本的に増やせるようにお取組をいただきたいというふうに思います。  ちなみに、現状ではスクールカウンセラーが受け止め切れない相談というのが現場にあるかと思いますが、そういったことはどういったところにつなぎながらお子さんに対応しているか、お願いします。

松坂浩史文部科学省大臣官房文部科学戦略官

○政府参考人(松坂浩史君) お答えいたします。  児童生徒の抱える様々な課題に対しては、スクールカウンセラーのみならず、教育や福祉の専門家であるスクールソーシャルワーカーなどが連携、協力し、チームで支援を行うことが重要と考えております。  御指摘ありましたような自殺につきましても、専門家でも一人で抱えることができないほど重くかつ困難な問題であり、きめ細やかな継続的支援を可能にするためにも組織的な対応が必要と考えております。  このため、文部科学省といたしましては、まずはスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置の充実に努めております。また、学校内では自殺予防を組織的に行う校内連携型危機対応チーム、また学校外の専門家も加えたネットワーク型の緊急支援チームの設置等により、まずは学校内での危機管理体制の強化を促しております。また、SNS等を活用した相談体制の整備、二十四時間子供SOSダイヤル等の実施などにも努めているところでございます。  引き続き、関係省庁とも連携し、学校と学校外の関係機関が連携した自殺対策を推進してまいります。

高木真理立憲民主・社民・無所属

○高木真理君 カウンセリングを受けられるということはとても大きな支援になると思うので、でも、なかなか学校の外に出てカウンセリングが受けられる体制があるような地域ばかりでもなかったり、そのお子さんにとってアクセスできなかったりというのもあるので、まずはカウンセラーの増員というものは是非お願いしたいということと、連携も大変大事ですので、期待をしたいと思います。  連携の話が出ましたので、ちょっと一つ飛ばして協議会のことについて伺いたいと思います。  先ほどの御質問にも協議会のこと出ておりましたけれども、これの設置、大変効果を期待をするところであります。イメージとしては要保護児童対策地域協議会に近いというふうに聞いておりますけれども、学校、教育委員会、児童相談所、精神保健福祉センター、医療機関、警察署等の関係機関、自殺対策に係る活動を行う民間団体等をもって構成する協議会を置くことができるとなっています。期待をするところでありますけれども、このイメージになっている要保護児童対策地域協議会というのも、これ組織の枠組みはできていても、具体的にどう活用したらよいのかなどの迷いからなかなか、各種会議が形骸化しているケースも少なくないという反省があったというふうに聞いております。  こちらの規定では、今回の協議会、設置できるということにとどまっておりまして、設置はなかなか、効果を見込んだ自治体のみの取組になってしまうんではないか。あとは、開かれた場合に、ケース会議などは全ての、どんなことをきっかけにして全てのケース会議が開かれていくのか。そういった自治体間の取組のばらつきも懸念されるんですけれども、その点いかがでしょうか。

源河真規子こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(源河真規子君) お答え申し上げます。  お尋ねの協議会につきましては、議員立法に関するものとなることから、まずは国会における御議論を注視してまいりたいと考えておりますが、子供の自殺対策に係る地方公共団体の協議会に関する規定が設けられましたら、どのような場合にケース会議を開催するかを含め、地方公共団体に対し制度の周知を図るとともに、設置促進に向けた取組について御期待に沿えるようこども家庭庁としてしっかり進めてまいりたいというふうに考えております。

高木真理立憲民主・社民・無所属

○高木真理君 連携、大事なのでしっかり進めていただきたいと思いますけれども、意外と、これ要保護児童の場合は、その御家庭の、支援の対象の御家庭、守るお子さんというのが特定されてということになりますけれども、実際、ある程度緊急性がある場合なんかは、悩んでいるお子さんが、急に連携とかができても、じゃ、来てくれた保健師さんとかに相談してみようかなってなるとか、地域の人とかが連携してくれても、急にこの地域の人とどういうふうにしたら本当に救われる方向に行くかとか、ケースとしては意外と難しいのではないかというふうに思っておりますので、実質的な効果がある対策になるよう期待をしたいというふうに思います。  一つ戻りまして、今回の自殺未遂者等への支援を継続的に行う必要がある旨、第二十条に書かれることになりますけれども、これまでも適切な支援というのを行われるということになっていました。この適切な支援はどのように行われてきて、これを継続的に行うということにした場合にはどのような工夫が各地の現場で必要になってくるか、伺います。

日原知己厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(日原知己君) お答えを申し上げます。  自殺未遂者の方への支援につきましては、これまでも都道府県や市町村におきまして、その退院後の支援を行う相談窓口の設置や、それから、家族の方などに対する継続的な訪問相談などを行う場合につきまして財政的な支援を行ってございます。  また、そのほかにも、厚生労働大臣の指定調査研究等法人でありますいのち支える自殺対策推進センターにおきまして、かかりつけ医と精神科との連携等に資することを目的としました自殺未遂者ケア研修の実施、また自傷、自殺未遂により救命救急センターに搬送されたケースの情報を集積、分析することによりまして有効な対策につなげることを目的とした自傷・自殺未遂レジストリの実施などの取組を進めてきております。  自殺未遂者の方によりますこの自殺の再企図を防止するための支援が継続的に実施されるためには、医療機関を退院された後の地域における生活も含めた切れ目のない支援が重要というふうに考えてございます。  交付金による支援の仕組みもより活用して、そうした継続的な支援につなげていただけるよう地方自治体等に働きかけてまいりたいというふうに考えてございます。

高木真理立憲民主・社民・無所属

○高木真理君 是非、継続的なというところも大事なので、進めていただきたいというふうに思います。  そうした上で、もう一問あったんですけど、ちょっと時間的に難しそうなんですが、今回、各省庁の連携ということが盛り込まれることになっております。総理大臣、文科大臣、それから厚生労働大臣、連携をしてということが書かれている中で、こども家庭庁さんが最終的に司令塔になっていくというような形の法案になっているかと思いますので、最後、その点質問しようと思いましたけれども、こども家庭庁さんには、是非、連携というのが結果的にどこも全体を見られなくて総合的に進められなかったということにならないように、しっかりとグリップをしていただいて、子供の自殺を本当にゼロにしていく、そんな悲しいことが起きないことのために御努力いただくことをお願い申し上げまして、質問とさせていただきます。  ありがとうございました。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 早速質疑に入ります。  まず、子供の自殺急増への対策についてこども家庭庁に伺います。  先ほど石田先生、高木先生からもございましたが、日本での全体としての年間自殺者数、減少傾向にあるものの、児童生徒の自殺者数は令和六年では五百二十九人と過去最悪となってしまいました。若年層の自殺増加という非常事態に対しまして、従来の対策だけでは不十分である可能性がございます。背景には、いじめ、不登校、家庭問題、精神疾患など様々な要因が複雑に絡み合っており、大人が兆候を見逃しているケースが指摘をされてございます。  子供の命を救うためには、厚労省を始め関係機関が従来以上により連携をし、専門的な支援体制を強化する必要がございます。特に、地域の保健医療機関や相談機関と学校、家庭とのネットワークを構築をし、危機に陥る前の段階から子供を支える総合的なアプローチが求められております。基本法の改正案でも自殺未遂者や遺族への支援強化など包括的施策が盛り込まれておりまして、こうした取組を早急に具体化することは急務であります。  ここで、子供の自殺が過去最悪となる深刻な事態を踏まえ、政府はどのような対策を講じるお考えでしょうか。また、基本法改正によって追加、強化される施策も含め、児童生徒の自殺増加に歯止めを掛けるために取り組む具体策について見解をお聞かせください。

源河真規子こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(源河真規子君) お答え申し上げます。  令和六年の小中高生の自殺者数が過去最多の五百二十九人になったことは、こどもまんなか社会の実現を掲げるこども家庭庁として大変重く受け止めております。  こども家庭庁では、令和五年六月に取りまとめたこどもの自殺対策緊急強化プランに基づき、様々な対策などに取り組んでいるところです。また、本年一月には、令和六年の小中高生の自殺者数の暫定値が過去最多となったことを受け、直ちにこども政策担当大臣を議長とする関係省庁連絡会議を開催し、こども政策担当大臣から、プランに掲げる施策について、より効果的な取組方法はないか、新たに講ずべき施策等がないかなどの総点検と更なる対策の検討について指示があったところでございます。加えて、令和六年版自殺対策白書においては、令和四年以降の自殺者のうち、自殺未遂後一年以内に自殺した方が未遂歴がある自殺者の過半数を占めることが明らかとなり、今後、未遂者への支援強化が重要であると考えております。  一方、その支援に当たりましては、情報の共有化と個人情報の保護、どのように支援者が関わっていくのかなど検討、研究すべき課題も多く、まずは、自殺未遂者とその家庭を、保健、医療、福祉、教育の各機関が連携して、地域で包括的に支援する体制の構築に向け、新たな調査研究を行うこととしております。  今般の議員立法を踏まえた政策につきましては、まずは国会における御議論を注視しながら必要な検討を行ってまいりたいと考えておりますが、こども家庭庁におきましては、今後もプランの各施策の実施状況を検証しながら、子供が自ら命を絶つことのない社会に向けて政府一丸となって取り組んでまいります。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 是非お願いいたします。  次に、子供の自殺を防ぐための学校、家庭、地域が一体となった子供の見守り体制の構築について内閣府の辻副大臣に伺います。  改正案では、基本理念として、子供の自殺対策を社会全体で取り組むことが明記をされました。また、新たに地方公共団体が子供の自殺防止等に関する協議会を設置できる規定が盛り込まれております。現場レベルでも、日常的に子供と接する大人をゲートキーパーとして養成をし、子供の異変に気が付いたら適切に関係機関につなぐ取組が求められております。  従来、家庭と学校、地域との連携は必ずしも十分ではなく、情報の共有の不足から支援が後手に回るケースがありました。例えば、学校での重大ないじめについて地域の相談機関に伝わっていなかったり、また逆に、家庭での虐待や貧困などの悩みが学校側で把握できていなかったりする、そういうケースもございます。  今回の協議会の設置の規定はこうした縦割りを解消するチャンスですが、法律上では設置できるとの任意設置であるため、各自治体で積極的に動かないと形骸化するおそれもございます。  子供の命を守るために学校、地域、そして家庭が一体となった見守り体制を構築するべく、こども家庭庁としてどのような支援策を講じていくのか、また、改正法に基づく自治体協議会の全国的な設置の促進や、その運営への財政、専門人材面での支援策はどのようになっていくのか、さらに、地域の多様な担い手を巻き込んだゲートキーパー養成の取組をどのように推進し、子供が安心して相談でき、異変に気付いてもらえるよう地域社会づくりを進めるお考えか、辻副大臣の御見解をお願いいたします。

辻清人自由民主党・無所属の会内閣府副大臣

○副大臣(辻清人君) 新妻委員にお答えします。  お尋ねの自治体協議会、これ議員立法に関する内容ですが、もちろん国会における御議論を注視してまいる中ですが、規定が設けられた際には、制度の周知や設置促進に向け我々としても全力で取組を進めてまいりたいと考えています。  また、御指摘の子供が安心して相談でき、異変に気付いてもらえる地域社会づくりは、子供の命を守る上で極めてこれ重要と考えておりまして、これまでも、今御指摘あったゲートキーパーの養成に取り組む自治体への支援を行う、またコミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的な取組の推進に向けた支援員を配置するなどの取組を推進してきたところです。  今般の議員立法によってこども家庭庁が自殺対策の司令塔としてなることも踏まえて、こども家庭庁としては、子供の自殺という喫緊の課題に地域全体で向き合うことができるよう、こうした取組の強化を始め、引き続き自治体や関係機関と緊密に連携してまいりたい次第でございます。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 是非司令塔としての役割を果たしていただきたいと存じます。  次に、こども家庭庁の役割強化と関係機関との連携について、こども家庭庁に伺います。  子供の自殺という複雑な問題に対処するためには、省庁間の縦割りを排し、教育、福祉、医療、警察といった関係機関が一体となって取り組む必要がございます。こども家庭庁がその連絡調整役となることが期待されておりますが、新設の組織であるがために、人員や専門知識の面で万全を期す必要がございます。  現状では、各省庁ごとに施策が進められているために、情報共有や施策の統一性に課題があるとの指摘もございます。今回の法改正で子供の自殺対策がこども家庭庁の重要な所掌事務となることを踏まえ、今後どのように関係省庁や機関との連携強化を図っていくお考えか、また、司令塔として具体的に講じる施策があればお聞かせください。  さらに、こども家庭庁が中心となって、子供の声を政策に反映させたり、また民間団体や専門家とのパートナーシップを強化したりするお考えはあるか、併せて見解をお願いします。

源河真規子こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(源河真規子君) お答えいたします。  こども家庭庁では、子供の自殺対策の司令塔として、これまでにも厚生労働省、文部科学省等と定期的に関係省庁連絡会議を開催し、子供自殺対策の総合的な推進に向けて連携を図ってきたところです。  また、地域自殺対策計画については、令和四年の自殺総合対策大綱において子供の自殺対策の更なる推進、強化が盛り込まれ、厚生労働省から計画の策定、見直しに関する手引が出されていると承知しております。地域自殺対策計画に基づき各地域において子供の自殺対策にしっかり取り組んでいただけるよう、厚生労働省と連携の下、働きかけをしてまいります。  さらに、子供の自殺対策の推進に当たって、当事者である子供や、子供の自殺対策に取り組まれている民間団体等の意見を聞き、制度や政策に反映していくことも重要でございますので、この点も意識して取り組んでいきたいと思っております。  議員から御指摘がいただきましたこども家庭庁の役割強化につきましては、こども家庭庁の自殺対策室が子供の自殺対策の司令塔としての機能を十分に発揮することができるよう、必要な検討を行ってまいります。  こども家庭庁においては、引き続き、子供の自殺対策に関わる幅広い関係者と密接な連携を図りながら、社会全体で子供の自殺対策に取り組んでまいりたいと思います。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 是非お願いいたします。  最後に、学校での相談支援体制について文科省に伺います。  子供たちが悩みを相談できる身近な窓口として、学校における教育相談体制の充実が極めて重要です。文部科学省はこれまで、臨床心理士等をスクールカウンセラーとして全国の学校に配置をし、不登校やいじめ等の相談に対応してきました。しかし、多くのスクールカウンセラーは非常勤でありまして、一校当たり週一回、数時間の勤務にとどまるケースが一般的であります。このために、悩んでいる生徒がいつでも相談できる環境が十分整っているとは言い難い状況にございます。  政府もこの問題を認識し、令和七年度予算案では、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置の拡充及びSNS等を活用した相談体制の整備に、前年より増額となる約八十六億円を計上しておると承知をしております。  また、近年、子供が電話よりもSNSやチャットで相談しやすい傾向があることから、LINEなどSNSを使った相談事業が国や自治体で試行されております。それでもなお、子供たちへの相談支援体制は質、量共に更なる充実が望まれると思います。相談したくても学校にカウンセラーが来る日が限られていて機会を逃したり、対面では打ち明けにくい悩みを抱えている生徒もいます。  また、若者は自ら大人に助けを求めに行きにくい傾向がある一方で、適切な手段さえあれば心のうちを表現し、支援につながる可能性もございます。従来の対面中心の相談だけではなく、匿名性が担保されたオンライン相談や二十四時間対応の窓口を整備することも課題です。  さらに、相談員の専門性の向上や学校内での教職員との情報共有の仕組みづくりも重要です。限られた人員で多くの子供の相談に対応するためには、相談員を増やすだけではなく、教職員や地域の関係者が子供の変化に気が付いて相談につなげる役割を果たすことも求められます。  児童生徒が困ったときに安心して相談できる環境を整えるため、学校の相談支援体制を今後どのように強化していくのか、スクールカウンセラーの配置日数の拡大、スクールソーシャルワーカーとの連携による支援の強化、さらにSNS相談窓口の取組推進などについて見解をお示しください。

松坂浩史文部科学省大臣官房文部科学戦略官

○政府参考人(松坂浩史君) お答えいたします。  いじめや不登校など、学校現場において様々な課題を抱える児童生徒に対して適切な対応が実施されるよう、教育相談の体制を整えることは極めて重要と考えております。  令和五年六月に閣議決定されました第四期の教育振興基本計画では、令和九年度までの教育相談体制の整備につきまして、チーム学校による学校の教育相談体制の質的、量的充実の観点から、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの配置の促進やオンラインカウンセリングの促進を図ること、SNS等を活用した相談体制の整備を推進することとしているところでございます。  これらも踏まえまして、御指摘いただきましたように、文部科学省といたしましては、令和七年度予算において、いじめ、不登校対策などの課題に応じた配置の充実を図るため、スクールカウンセラーの重点配置校数を一万校から一万一千三百校に、スクールソーシャルワーカーにつきましては重点配置校数を一万校から一万一千校に拡充いたしました。また、二十四時間子供SOSダイヤルの設置、また子供が利用しやすいSNS等を活用した相談体制の構築など、児童生徒を対象とした様々な相談窓口の整備を支援しているところでございます。  文部科学省といたしましては、引き続き、児童生徒が困り事や不安があるときにいつでも相談できるよう、学校内にとどまらず、学校外の地域の関係機関との連携を含めて、教育相談体制の充実に必要な支援に努めてまいります。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 終わります。ありがとうございました。

山口和之日本維新の会

○山口和之君 日本維新の会の山口和之です。  まず、資料の一を見ていただきたいんですけれども、今渡されているところでしょうかね、このグラフを見ると、一九九七年、平成九年、十年ぐらいから急激に自殺者数が増えており、そして大体二十年ぐらいこのような状態が続いていました。  この平成十年に自殺者が急増した理由と、更にその後の二十年間も自殺者が高い状態が続いた理由について、原因が分析できれば有効な対策が取れるわけですけれども、その十年当時の対策とその後の二十年間自殺対策に効果がなかった理由をどのように分析しているのか、お答え願います。

日原知己厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(日原知己君) お答え申し上げます。  御指摘の平成十年の自殺者数の急増及びそれ以降の自殺率の高止まりについてでございますけれども、これ、内閣府の経済社会総合研究所の委託調査が行われておりまして、その報告書によりますと、平成十年以降の三十歳代後半から六十歳代前半の男性自殺死亡率の急増に最も影響力のあった要因は、失業あるいは失業率の増加に代表される雇用、経済環境の悪化である可能性が高い、また、平成九年から十年にかけて経営状態が悪くなった金融機関による貸し渋り、貸し剥がしが行われ、多くの中小零細企業の破綻の引き金になったことが自営業者の自殺の増加に大きく影響していると見られるとされております。  その後、国を挙げて自殺対策を総合的に推進することによりまして自殺の防止を図ることなどを目的とする自殺対策基本法が制定をされておりまして、平成十八年に施行されております。同法の施行後、平成二十年のリーマン・ショックまでは自殺者数はほぼ横ばいで推移いたしましたけれども、平成二十二年以降は失業率の低下や国を挙げて総合的な自殺対策を進めたことなどによりまして自殺者数が減少傾向となったと考えてございます。

山口和之日本維新の会

○山口和之君 このときは、九七年に三洋証券や北海道拓殖銀行が経営破綻に陥って、山一証券が自主廃業とか、そういったことが、倒産件数が急増して完全失業率が上昇したということはかなり影響されていると思いますが、こういった対策というのはすごい大事であって、厚労大臣に伺うんですけれども、現在トランプ関税で株価や為替が乱高下していて、今後の日本経済の成り行きが危ぶまれるところでもあるんですけれども、今後急激な景気後退に陥った場合に備えて、この平成十年のときの経験を踏まえてどのような自殺対策を取るのか、お教え願います。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 自殺の多くは多様かつ複合的な原因、背景を有しておりまして、自殺対策の推進に当たりましては、失業、倒産、多重債務等の社会的要因も踏まえて総合的に取り組むことが重要だというふうに考えております。  政府といたしましては、自殺総合対策大綱におきましてこうした考えを示した上で、地域における相談体制の拡充を始めとする総合的な対策を講じていくことにしてございまして、まずは政府一丸となってこの大綱において実施することとされている施策を着実に取り組んでまいりたいと思います。

山口和之日本維新の会

○山口和之君 あらかじめ予測できるのであれば、それに対する、備えあれば憂いなしじゃないですけれども、経済対策も含めてですが、どういった自殺対策が大事なのかというところを加速化させておく必要があるのかと思います。どうかよろしくお願いいたします。  続いて、自殺対策の観点から、子供の居場所づくりについてお伺いします。  自殺対策基本法第二条、基本理念には、自殺対策は、生きることの包括的な支援として、中略させていただいて、生きる力を基礎として生きがいや希望を持って暮らすことができるよう、その妨げとなる諸要因の解消に資するための支援とそれを支えかつ促進するための環境の整備充実が幅広くかつ適切に図られることを旨として実施されなければならないとうたわれています。  つまり、自殺対策は、例えば生活苦や借金、過労や介護疲れといったような、あるいは子供でいえばいじめとか虐待のような生きることを阻害する要因を取り除く取組だけでなく、そうしたことに加えて、生きることを支える、生きることの促進要因を増やす取組を行っていくと、その両方を行っていくことが生きることの包括的な支援であり、自殺対策であると言われていると思います。  その意味で、例えば子供の居場所づくりを自殺対策の観点からも進めていく必要があるのではないか、子供の自殺対策に資する、子供にとっての居場所をもっとリアルな場でもオンライン上でも増やしていく必要があると思いますが、厚労大臣の見解を伺います。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) おっしゃったように、オンラインだけじゃなくて、実際のその場において居場所もしっかり提供していくということは大変重要な視点だというふうに思っております。  自殺総合対策大綱では、様々な方が孤立に至る前に必要な支援につながるよう、孤立を防ぐための居場所づくり等を推進しておりまして、自殺防止対策としても非常に重要であると考えております。とりわけ子供たちにとりましては、安全に安心して過ごせる多くの居場所を持ちながら、多様な体験活動や外遊びの機会に接することができるようになることが大変重要だと考えております。  子供の居場所づくりにつきましては、こども家庭庁において指針を策定し、進められているというふうに承知をしておりますが、こうした取組ともしっかり連携を図りながら、総合的な自殺対策に取り組んでいきたいと思います。

山口和之日本維新の会

○山口和之君 資料二を見ていただきたいんですけれども、東日本大震災復興特別委員会で今年の二月十七日に岩手県の大槌町を訪問した際に、NPO法人が運営する臨学舎というところを視察させていただきました。  この臨学舎での高校生のメッセージだったんですが、震災の後、自分の居場所がなくてすごく荒れていた生活を送っていたという高校生がいらっしゃって、その高校生が、この臨学舎ができたことによって自分が安心して自分らしくいられる場所ができて、なくてはならない居場所でしたというふうにおっしゃっていました。そのことによって、やっぱり地域で子供たちを支えて、その地域に愛着が湧いて、それがまた地方創生にもつながってくる、すごい大事なことではないかなと思っております。そういった観点から、是非ともその居場所づくりというのは徹底して広げていただきたいなというふうに思います。  さらに、そうした居場所につながった子が必要に応じて自殺防止の相談に速やかにつながれる連携体制も重要だと思います。また逆に、自殺防止の相談につながった子がやはり必要に応じて子供の居場所につながれるようにすることも重要だと考えますが、こうした連携体制はどのようになっているんでしょうか。

源河真規子こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(源河真規子君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、また厚生労働大臣も御答弁されたとおり、子供の自殺対策において、子供の居場所づくりは重要であるというふうに考えております。子供たちが子供の居場所づくりで活動している大人に安心して悩みを打ち明けられる環境をつくっていくことが重要であると考えております。  このため、昨年十一月に、こども家庭庁内にこどもの悩みを受け止める場に関するプロジェクトチームを発足し、小中学生の子供たち、子供からの相談を受け止めている相談事業者、子供、若者の居場所づくりを行う団体等と意見交換を行ってまいりました。その中で、相談することにより自分は一人ではないと思える、心のよりどころとなる居場所が欲しいという子供たちの声があり、自殺防止のためには、地域で居場所づくりに取り組んでいる民間団体とも連携していくことが重要だというふうに感じております。  こども家庭庁では、今年度も引き続き、このプロジェクトチームにおいて幅広く実態把握を行っていくとともに、各地での好事例や取組で得られた成果等を順次施策に生かすことにより、子供の居場所づくりや自殺対策に地域で取り組む関係機関と子供の居場所との連携が進むように、しっかりと取り組んでまいります。

山口和之日本維新の会

○山口和之君 地域づくり、町づくりにもつながりますし、それから子供の自殺対策、非常に大事な問題ですので、しっかりつなげて、そういう場所が広がることを期待します。  次に、児童青年期のうつ病についてなんですけれども、自殺リスクと関連が指摘されておりますが、児童青年期のうつ病の患者数はどれぐらいいるのか、また、近年増えているのか減っているのか、ちょっとお教え願います。

野村知司厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。  自殺に至る方、これは子供も、子供、青少年含めでありますけど、自殺に至る過程においてはやっぱり抑うつ状態が見られる方が多いというようなことはよく指摘をされるところでございます。  そうした中で、お尋ねの児童青年期のうつ病の患者数でございますけれども、患者調査によりますと、二十歳未満のうつ病を含む気分障害の総患者数の推計は、令和二年は約一・九万人、令和五年は約二・七万人となってございます。この患者調査でございますが、令和二年に集計方法というか推計方法の見直しした都合もありますので、ちょっとなかなかそれ以前を通じての傾向というのを一概に申し上げるのは難しい状態でございますので、この二か年の数字の御紹介をさせていただきます。

山口和之日本維新の会

○山口和之君 そんなに増えていないのかもしれませんけれども、それほど増えていないといっても、国立成育医療研究センターの調査によると、うつ病の予備軍である抑うつ群に小学五年生では全体の一四%、中学二年生では全体の二三%が分類されているそうで、放置できないのは確かだと思います。  次の医薬品の質問は少し飛ばさせていただいて、そういった場合に、医療としてもそうなんですけど、なかなか医療が的確に進んでいない、小児の精神科医が非常に少ないとか言われておって、なかなかそこにつなげられないのかもしれませんけれども、カウンセリングってすごい重要だと思うんですね。カウンセリングはうつ病に効果があるというふうに言われていると思うんですけれども、しかし、日本では無資格やあるいは民間資格のカウンセラーが物すごいいっぱいいるらしくて、問題ないのかということを指摘されております。  また、カウンセリングを国家資格である公認心理師の業務独占にすることについてどう考えるか、お答え願います。

野村知司厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。  いわゆるカウンセラーと称する方々の中には公認心理師の資格、これは国家資格の公認心理師の資格を有する方であるとかあるいは民間の資格を有している方もいらっしゃると、多種多様な方もいらっしゃるというふうに承知をしておりますが、なかなかその実態について、一言でといいましょうか、一概にお答えすることはなかなか難しいというふうに考えております。  そうした中で、公認心理師の、じゃ、業務の在り方をどうするかということでございますけれども、これは平成二十七年に議員立法で制度化をされる際にも、その過程でいろいろ御議論があったかとは承知をしておりますが、今のような名称独占資格として構成をされておりまして、現時点で公認心理師の業務を独占資格、業務独占とするといったことについては特に検討しているわけではございませんが、政府といたしましては、この公認心理師法に基づいて、心理学に関する専門知識、さらに技術を持つ者として一定の水準をクリアした方を公認心理師として登録して、その資格を生かして国民の心の健康の保持増進に寄与していただくというのがこの資格の趣旨だと考えておりますので、引き続きこの公認心理師の資格の適切な運用、さらにはこういった公認心理師の資格の周知、こういったものに努めてまいりたいと考えてございます。

山口和之日本維新の会

○山口和之君 資料の三を見ていただきたいんですけれども、日本では気軽に公認心理師や臨床心理士のカウンセリングがなかなか受けられないという何か実態があるそうで、それから精神科を受診するよりもカウンセリングを受けたいと思っても、保険が利かないため高額となっていたり、それからカウンセリングが、カウンセラー、心理カウンセラー、無資格のカウンセラーがばっこして質が担保されていないと。アメリカでは四〇%がカウンセリングの経験がある一方、日本では六%という調査結果もありますね。そう考えると、また、アメリカでは、カウンセラーになるためには大学院を卒業してインターンを終了して国家資格試験にパスするという厳しいプロセスもあるそうです。ちょっと日本はこの分野については非常に遅れているんじゃないかなというふうに自分は考えます。  大臣にお伺いしたいんですけれども、カウンセリングの重要性を認識してほしく、世間では精神科は薬漬け医療とも言われたりしております。悩んだときに、気分が優れない状態が続いたときに、訓練を積んで資格を取った、持ったカウンセラーに気軽に相談できるような体制の整備が必要であると思われますが、大臣はいかが思われますでしょうか。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) カウンセリング等を行っていただいております公認心理師法につきましては、平成二十七年、議員立法で国会に提出され、成立をしたと承知をしております。  その際、公認心理師法の業務の在り方につきましては、関係者の御意見を踏まえ、名称独占資格とされたものと承知しておりまして、仮に業務独占とする場合には、こうした経緯や民間資格等で行われている業務などへの影響に十分留意しながら検討していく必要があるというふうに考えております。

山口和之日本維新の会

○山口和之君 子供の自殺は非常に重要ですので、国が責任を持って支えないと、自殺者も同じですけれども、どうかよろしくお願いします。  以上です。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみです。  私も、質疑の前に一言御礼を申し上げたいと思います。  本日の委員会の議事となっております自殺対策基本法の一部を改正する法律案に関し、厚生労働委員会において多くの重要法案が閣議決定されている中での参議院先議での自殺対策基本法を取り扱える、この御尽力をいただいた委員長、そして理事の皆様にまず感謝を申し上げたいというふうに思います。  既に皆様が質疑の中で取り上げておりますが、改正の最大のポイントは子供の自殺対策です。私も、超党派の自殺対策を推進する議員の会の一員として、また子供を授かることがかなわなかったからこそ、子供の未来を思い、改正の議論に加わってまいりました。増え続ける子供の自殺対策の実効性を高めなければならないという議員の皆様の思いを届けることを改めて決意して、質問したいというふうに思います。  まず、文科省に伺いたいと思います。  GIGAスクール構想により一人一台端末の実装が推進されています。この端末の活用が議連でも度々議論に上がっています。厚労省では、さきの労働安全衛生法では労働者のメンタルヘルス対策としてストレスチェックの実施を事業者に求めていますし、セルフチェックツールの提供もたくさんしております。  職場で推進しているストレスチェックについても、学校で児童版、生徒版のストレスチェックといったツールの提供も可能というふうに思いますけれども、文科省の現在の取組を教えてください。

松坂浩史文部科学省大臣官房文部科学戦略官

○政府参考人(松坂浩史君) お答えいたします。  児童生徒の心身の状況の変化に気付き、早期の支援につなげるためにも、一人一台端末を含めたICTを効果的に活用することは重要と考えています。文部科学省では、こどもの自殺対策緊急強化プラン等を踏まえ、一人一台端末を活用した心の健康観察の導入、推進に取り組んできたところでございます。  児童生徒の心身の状況の把握に一人一台端末等を活用している学校は、令和六年度、小学校で四六・五%、中学校で五五・二%となるなど、各自治体において導入が進みつつあるところと認識しています。  令和七年度からは、学校のICT環境整備三か年計画に基づきまして、一人一台端末を活用した児童生徒の学校生活を支援するツールの整備に必要な経費を踏まえ、地方財政措置が講じられているところでございます。  引き続き、通知や各種会議等における周知を通じて、各学校における導入を促進してまいります。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 どうしてもこの視点での活用というところも踏まえての予算組み、ここを是非お願いしたいというふうに思いますし、導入するときには、やっぱり更新のときの費用というところも気にされながら、皆様、自治体も検討されているというふうに伺っていますので、是非、子供たちの未来をつくる様々な視点で必要なツールだということでの検討、推進をお願いしておきたいというふうに思います。  また、厚労省は、「こころもメンテしよう」、若者のメンタルヘルスサイトというふうにサイトを開設しているんですけれども、文科省がこの端末でも提供している心の健康観察というところの記述というのが、実はそのサイト、私ちょっと見当たらないんですよね。是非、せっかく厚労省もホームページ等を作って発信をされているというところですので、この端末との連携みたいなところも、情報の連携というところなんかも検討いただきたいというふうに思います。  改正法案では、子供の自殺対策が特に注目されて今議論されております。ただ、減少傾向にある成人の自殺件数、これが圧倒的に数量として多いということは変わりはありません。社会、地域、大人の影響を受ける子供を守るために対策をより私は強化をしていかなければいけないと改めて思っているところです。  内閣府にお尋ねします。  孤独・孤立対策推進法が成立し、孤独・孤立対策地域協議会を置くように努めることとなっておりますが、現状の自治体における設置数並びに問合せ等の状況についてお伺いしたいと思います。

江浪武志内閣府孤独・孤立対策推進室長

○政府参考人(江浪武志君) お答え申し上げます。  孤独・孤立対策の推進に当たりまして、官民連携による取組が重要との認識の下、政府といたしまして、御指摘の孤独・孤立対策地域協議会や地方版孤独・孤立対策官民連携プラットフォームの設置といった基盤整備を推進しているところでございます。  孤独・孤立対策推進法の施行から一年を迎えまして、都道府県、市区町村における基盤整備の状況を大まかに把握するためにアンケートを実施しましたところ、令和七年四月一日時点におきまして、地域協議会を設置済み、設置予定と回答のあった自治体は六十四件、プラットフォームを設置済み、設置予定と回答のあった自治体が百五十二件との結果でございました。  今後、アンケート結果につきましてより丁寧に見ていく必要があると考えておりますが、プラットフォームなどの設置数だけではなくて、地域において官民の水平型の連携による孤独・孤立対策の連携基盤が実質的に構築されているかという観点も重要かと考えております。  設置方法や取り組み方に悩まれている自治体もあるというふうに承知をしておりまして、内閣府といたしまして、引き続き地方公共団体への伴走支援を行うとともに、既存の会議体を活用した事例を含めた好事例や、取組を進める上での課題を把握して横展開をするなど、地方公共団体での取組をきめ細かく支援することとしておりまして、各地域において官民連携による取組が推進されるよう、国としてしっかり後押しをしてまいりたいと考えてございます。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 ありがとうございます。  また自治体が新しいものを設置しろと言われて負担に思うという可能性はゼロではないというふうに思います。ただ、自殺の対策をする中でよく言われるのが、原因が把握できればそこに対策できるというふうにいつも言われるんですが、正直、原因が不明の件数が本当に多い状態で、あらゆる手段を活用してその対策をしていくという意味で、私はこれ大変重要だというふうに思っております。  厚労省にお伺いしたいというふうに思います。  内閣府は昨年六月に、孤独・孤立対策と重層的支援体制整備事業との連携についてという通達を出しております。厚労省側はこの重層的支援体制整備事業を所管しているという中から、この内閣府からの通達、これを厚労省側としてはどのように受け止めて今実施をしているか、お願いしたいというふうに思います。

日原知己厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(日原知己君) お答え申し上げます。  重層的支援体制整備事業の実施目的であります地域共生社会の実現や包括的な支援体制の整備は、地域でつながり支え合う体制などを整備するものでありまして、孤独・孤立対策と目指す方向性を同じくするものだというふうに考えております。このため、連携して取り組むことで更なる取組の推進も期待できるというふうに考えてございます。  具体的な連携の観点でありますけれども、これは今御指摘いただきました通知に示しておりまして、例えばということで申し上げますと、両事業、また対策の関係者が双方の制度を理解するための研修の実施でありますとか、孤独・孤立対策の関係者の方がこの重層的支援体制整備事業で実施する会議に参画していただくなど、地域の実情に応じてこうした取組が進められているというふうに承知をしてございます。  引き続き、重層事業を含む包括的な支援体制の整備と孤独・孤立対策が相互に連携することで、孤独、孤立の問題を抱える方々を支援につなげる体制の整備に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 厚労省の取組の中でも重要と言われながらも、この重層の取組というのは本当に難しい、何でしょう、進め方というふうに私自身は思っております。地域の中でも、どういうふうな人たちに参画していただいて進めていくかって悩みながらやっているところだと思いますが、大変重要な取組だというふうに思っております。  その上で、厚生労働省は、自殺念慮者支援における重層的支援会議の活用、これも挙げておられまして、重層の中でも、各自治体で、改めて、元々自殺対策にも取り組んできたというふうに私自身認識しております。この重層の中での自殺念慮者に対する支援として、孤立の課題、孤独、孤立の中の孤立の課題も度々指摘がされております。改めて、先ほどは通知の中での肝要なポイントを挙げていただきましたが、自殺総合対策大綱において、孤独・孤立対策推進法に基づき孤独・孤立対策に関する施策についての基本的な方針を定めているこの孤独・孤立対策の重点計画、これをどのように位置付けているのか、お伺いしたいというふうに思います。

日原知己厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(日原知己君) 現在の第四次自殺総合対策大綱では、基本方針として、関連施策との有機的な連携を強化して総合的に取り組むとされておりまして、その関連施策の一つとして孤独・孤立対策との連携が盛り込まれております。  その中では、令和三年十二月に孤独・孤立対策の重点計画が取りまとめられたことを受けまして、孤独、孤立の問題を抱える当事者の方やその御家族に対する支援は自殺予防につながっていくこと、また孤独・孤立対策は、行政と民間団体、地域資源との連携など、自殺対策とも共通することから、孤独・孤立対策とも連携を図りながら自殺対策に総合的に取り組むこととされているところでございます。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 ありがとうございます。  今回の法案の中で、自殺発生回避のための体制の整備というところもうたわれておりまして、こういう体制もそうですし、また、今ちまたではSNSだけじゃなくて動画配信サイトの中で見たくなくともそういう動画が上がってくるみたいなこともあって、本当、あらゆる人たちが参画しながら私はこの対策をしていかなければいけないというふうに改めて思っています。  そういう中で、私は、相談体制がある、そこにつながるタッチポイントとしてはやはり、今日もキーワードとして出てきましたゲートキーパー、これ大変重要だというふうに思っています。何か資格というよりかは、誰でもこのゲートキーパーになり得るということがまず認識されなければいけないんですけれども、そもそも、なかなか社会の中で、ゲートキーパーが自分も隣の人が悩んでいるときになり得るということもまだまだ浸透していないというふうに私自身思っております。  そんな中で、自殺総合対策大綱の中では、自殺総合対策における当面の重点政策としてゲートキーパーの養成が挙げられています。各自治体、地域においてゲートキーパーの養成に取り組んでいますけれども、多様な人材、シチュエーションで確保していくという必要があります。特に職場でゲートキーパーを活用していくに当たって、厚労省として今後どのようにこれ推進していくのか、お答えください。

日原知己厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(日原知己君) ただいま御指摘をいただきました職場におけるゲートキーパーの養成、これ大変重要であるというふうに考えております。働く方向けの効果的、体系的なゲートキーパー養成のための研修動画やテキストを作成しまして、厚生労働省のホームページに掲載をしまして広くお知らせするということをしておりますほか、地域の民間企業の人事労務担当者の方や管理職、従業員の方向けにゲートキーパーの養成研修を実施されているという地方公共団体もございまして、こういった地方公共団体の取組に対する支援なども実施してきているところでございます。  さらに、毎年三月の自殺対策強化月間や九月の自殺予防週間に合わせまして、広報ポスターや動画広告を作成しまして、ゲートキーパー養成について集中的な周知に取り組んでおります。  引き続き、様々な立場、それから環境に対応したゲートキーパーの方の養成に向けた取組の支援を進めまして、誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指して、総合的な対策に取り組んでまいりたいと考えております。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 ありがとうございました。  私も、質疑の途中で取り上げた厚生労働省の「こころもメンテしよう」という題名で作ってあるホームページなんですけど、それに副題として「若者を支えるメンタルヘルスサイト」って書いてあるんですが、ある意味、大人がゲートキーパーになり得るときには、実はこのサイトって本当にある意味簡易な言葉で、平易な言葉で書いてあって、大人でも友達なわけですよね、隣の大人は。そういう人たちにゲートキーパーにというときに、私、実は結構有効なツールだなというふうに思っています。これ、トピックスとして若者たちに伝えるということで、副題で若者を支えるメンタルヘルスって書いてあるんですけど、私は是非ここの活用がもう少し広がっていくといいなというふうに思っているところです。  改めてなんですけれども、先日、この委員会で議論しました安全衛生法におけるセルフチェックのところの義務化なんですけれども、このゲートキーパーの養成というよりも、そういう意識、自分のメンタルヘルスをチェックすることも大事なんですけれども、周りの人たちを気に掛けるというところの私はきっかけになるという意味で、全ての企業の義務化というのは大変重要だと思います。  そして、その上で、中小企業、零細、導入するの大変難しいと言われているけど、むしろ今、本当に事業が厳しいと言われているのが中小零細です。そこに対して、この労働安全衛生法の義務化がこのゲートキーパーの養成につながっていく、ここは私本当に重要なポイントになってくると思いますので、厚生労働省におかれましては、そういう視点でも今回の労働安全衛生法の施行に当たって進めていただきたいということをお願いして、終わりたいと思います。  ありがとうございました。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。  この後提案されます法案については、子供の自殺増に対するために重要な改正となっていると受け止めております。とりわけ、学校の責務が明記されるということになりますので、実効性を高めるという点では、大変過重な現場になっているということを含めまして、体制強化、この点は強調しておきたいと思います。  今日は一般質疑ということで、とりわけ急いで確認しておきたいことについて質疑したいと思います。  一点目は、B型肝炎の訴訟で、除斥問題についてなんですが、これ、二〇二一年の最高裁での原告逆転勝訴から福岡高裁に差し戻されまして、最高裁の判決から四年たっているんですね。そこで、協議が大詰めを迎えているというふうに伺っております。  福岡高裁では、三度発症した再々発患者については、除斥期間の起算点をこれまでの再発時から更に広げて再々発時、ここを起算点とするべきという見解を示していると。裁判所の見解を受け入れたいと原告は協議に臨んでいるということですけれども、これ、厚労省、速やかに協議に応ずるべきではないかと。いかがでしょうか、大臣。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) B型肝炎特別措置法に基づく給付金の支給につきましては、慢性肝炎の発症後、民法上の除斥期間であります二十年が経過し国の損害賠償責任が消滅した方でありましても、減額した給付金を支給するといった政策的な対応を行っているところです。  この除斥期間の起算点につきましては、御指摘ありましたように、令和三年の最高裁におきまして慢性肝炎が再発した場合の考え方が示されたことを受けまして、最高裁判決で示されたものと同様の事例については既に昨年八月から救済を開始したところでございます。  御指摘がありましたこのいわゆる再々発型につきましても、これ現在、福岡高裁の仲介の下、国と弁護団及び原告団との間で協議を行っている最中でございまして、裁判所における今協議が継続中でありますため、御指摘の福岡高裁の所見について裁判所外でコメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。  いずれにしましても、引き続きB型肝炎特別措置法に基づき被害者の早期救済に努めてまいりたいと思います。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 いや、早期救済になっていないから早く決断した方がいいと申し上げています。  今回の和解勧告で救済されるということになります対象は、慢性肝炎の八パターンあるうちの再々発のパターンということになっているんです。限られたものなんですね。B型肝炎訴訟で提訴された原告のうち、これ全体です、給付金の支給件数で言いますと約十一万件、そのうち除斥期間を経過していたという件数が五万四千件に及んでおります。死亡、肝臓がん、こういう方でも除斥期間の適用をされるということで、泣く泣く和解しているというお話もお聞かせいただいております。除斥期間が適用されれば給付金はそういう場合でも出るということなんだけれども、極めて減額の幅も大きいです。扱いに格差がある、除斥期間の取扱いにも格差があるということです。  そもそも、提訴前二十年以内に肝炎等を診断されている被害者、ここについては除斥期間というのは適用すべきではないんじゃないかと。全ての、除斥と指摘されている原告全員、格差があります。公平な扱いをと、公平な救済をということが強く要望されております。応えるべきではないでしょうか。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) B型肝炎特別措置法に基づく給付金の額につきましては、B型肝炎の病態に応じて設定されてございまして、発症後、民法上の除斥期間であります二十年が経過して国の損害賠償責任が消滅した方にも減額した給付金を支給するといった政策的な対応を行わせていただいてございます。  令和三年の最高裁判決におきましても、除斥期間自体につきましては、それを前提とした上で起算点についての新たな考え方が示されたものというふうに承知をしてございます。  引き続き、この特措法に基づいた早期救済に努めてまいります。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 繰り返し言いますけど、四年たっていますから、最高裁から。  救済対象を狭めるような主張を繰り返して和解を遅らすと、協議を遅らすと、合意を遅らすと、こんなことあってはならないということを申し上げておきたいと思います。  二一年四月のこの最高裁判決ではどんな指摘があったかと。極めて長期にわたる感染患者の実情に鑑みると、上告人と同様の状況にある特定B型肝炎ウイルス感染者の問題も含め、迅速かつ全体的な解決を図ると、これが国に求められたわけですよ。そもそも、国による予防接種の推進、こういう政策の下で注射器の使い回しが放置されてきたと、ここに原因あるわけです。四十万人のB型肝炎を発症させたと、私はこの原点絶対忘れたらあかんと思うんですね。  国の責任について改めて大臣の認識を確認しておきたい。いかがですか。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 御指摘がございました国の責任につきましては、平成二十三年六月二十八日に、原告団及び弁護団と国との間で合意いたしました基本合意書におきまして、国は、集団予防接種等の際の注射器等の連続使用によりB型肝炎ウイルスに感染した被害者の方々に甚大な被害を生じさせ、その被害の拡大を防止しなかったことについての責任を認め、感染被害者及びその遺族の方々に心から謝罪するとされてございまして、私といたしましても、その認識に立ちまして、B型肝炎特別措置法に基づいた早期救済に努めてまいりたいと思います。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 迅速かつ全体的な救済に速やかに取り組んでいただくよう、強く求めておきたいと思います。  そこで、トランプ関税が本当に世界中を震撼させるというような状況になっておりまして、政府も挙げて本部体制をつくるということになっていると伺っております。  そこで、今日は、社会保険料の滞納倒産が広がっているということで、それに関連して対策も求めておきたいと思うわけです。  日本でも、自動車だけにとどまらず、製造業にもとどまらず、広範囲な影響が懸念されているということで、これ、資料でお付けしましたのは、東京リサーチの四月八日に公開されました特別記事で、現状の分析ということになっております。  これを見ますと、中小企業の社会保険料を含む税金滞納倒産、これが非常に増えておりまして、過去最多を記録しております。二四年度は百七十二件ということで、昨年に比べて何と一・四倍に増加しているんですね。これ、小規模ほど増加率が高いと。アメリカによる相互関税、この影響で、今後もですね、今後も税金滞納を一因とした、社会保障滞納含めて、倒産増加の可能性、これが指摘されているんです。  コロナ禍で取られました社会保険料の換価の猶予、これ答弁も繰り返しもらっているんです、確かに。ところが、この周知徹底、周知が十分されているのかということでいうと、非常に疑問も感じています。重ねて周知徹底を求めるとともに、これ現状見ますと延長が要るんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょう。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 新型コロナウイルス感染症への対応におきましては、イベントの自粛要請であったり入国制限措置など、感染拡大防止のための措置に起因して多くの事業者の収入が急減した状況を踏まえまして、税制と同様に無担保かつ延滞金なしで一年間厚生年金保険料等の納付を猶予できる特例措置を設けていたものでございます。  その上で、現在も厚生年金保険料等を納付することによりまして事業の継続が困難になるおそれがある場合には、厚生年金保険料等の納付であったり換価を猶予するなど、事業主の皆様の状況に応じた納付をしていただくための仕組みがございます。  こうした仕組みをより御活用いただけますように、日本年金機構と連携図りながら、ホームページであったり事業主の皆様へのお知らせなどを活用して引き続き周知を行いますとともに、事業主の皆様からの社会保険料に関する御相談に丁寧に応じていきたいと思います。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 いや、丁寧じゃないですよ。二択迫るような、一括で納めろというようなことが現場際ではまかり通っているし、たくさんの相談もいただいています。  今おっしゃったように、こういう制度活用できるということが現場際まで周知されてこその意味があると思うんですよ。その点では、強く今の答弁が現場際まで徹底されるように改善を求めておきたいと思います。  そこで、コロナ禍ではゼロゼロ融資、そして雇用調整助成金、納税猶予、特例措置含めて、コロナで休業要請をしたりということも含めてあったこともあります。しかし、その各種資金繰り支援が行われた結果、社会保険料を含む税金滞納倒産というのは大幅に抑制されたんですよ。それは御提供した資料のところでも、がくんとこの税金滞納倒産が減っているというのはコロナ禍なんですよ。こういう対応を取られたことで減少、今その反動のように倒産は増えているという状況が見て取れるかと思います。  こうした、今トランプ関税ということでどういうことになっていくのかということは分かりません。交渉も始まろうとしている段階です。しかし、政府を挙げて、こうしたコロナ禍で取られたような規模にとどまらない雇用調整助成金の拡充、休業支援など、雇用確保措置というのを準備しておく必要あると思うんですけれども、検討状況、本部もつくられたということです、検討状況、どうでしょうか。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 米国の関税措置に伴います雇用への影響につきましては、積極的に今情報収集を進めておりまして、関係省庁とも協力、連携の上、適切に対応したいと思います。  御指摘の雇用調整助成金につきましては、景気の変動などによりまして事業所において急激に事業活動の縮小を余儀なくされた事業主に対し、従業員の雇用維持を図るため、休業手当などの一部を助成する制度でございますが、今般の一連の関税措置の影響により、事業活動が縮小し、休業等を余儀なくされた場合にも雇用調整助成金の対象となり得るというふうに考えてございます。  コロナ禍での雇用調整助成金の特例措置は、国から事業者や国民に対し感染防止対策を図るための強い休業要請を行うという特殊な状況の中で、特例的に助成率を引上げを行ったものでございます。このため、今回のような関税措置に対する対応とは状況が異なり、必ずしも同一に論じられるものではないというふうに考えてございますが、米国の関税措置に伴う労働市場への影響をしっかり注視しながら、今後、雇用への影響が見られた場合には、事業主、労働者からの相談対応であったり雇用維持への支援など、考えられる取組についてしっかり取り組んでまいりたいと思います。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 雇用調整助成金の特例ということで、雇用を守れたんですよ。そこは本当に、完全にやらないということではありませんでしたので、特例も含めてしっかり考えておく必要あると。このコロナのときの特例使った社会保険料の支払が今困難になって、実は倒産も増えているという状況もあります。雇調金の拡充、これ併せた社会保険料の負担そのものを軽減するということを、これセットで私必要だと思っているんですね。  物価高の加速に加えて、今、賃上げの足踏みも想定されると。思い切った公費の投入によるケア労働者の賃上げ、これ直ちに行うと。最低賃金、時給千七百円目指した千五百円に引き上げるために、そのためにも社会保険料の負担軽減を中小企業の直接支援でやると、こういうこと踏み出すべきだと、どうでしょう。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 医療、介護、障害福祉分野のサービスの提供に必要な人材確保する観点からも、賃上げは大変重要だというふうに認識をしております。  令和六年度報酬改定において賃上げに関する一定の措置を講じますとともに、令和六年度補正予算において更なる賃上げ等の支援を盛り込んだところでございまして、これから現場に行き届く補正予算の効果をしっかりと把握した上で、必要な対応を検討してまいります。  また、中小企業に対しまして社会保険料の事業主負担を軽減すべきであるという御提案に対しましては、社会保険料が医療や年金の給付に充てられ、労働者を支えるための事業主の責任でございまして、また、働く人の健康保持や労働生産性の増進を通じ事業主の利益にも資するものであることを踏まえますと慎重な検討が必要でございますが、中小企業に対しては従来から政策目的に応じた支援を行ってございまして、社会保険を適用するとともに、労働者の収入を増加させる取組を行った事業主に対しまして、年収の壁・支援強化パッケージによる支援や非正規雇用労働者の正社員転換であったり、処遇改善を実施する事業主に対するキャリアアップ助成金などを、こういったことを引き続きしっかり取り組んでまいりたいと思います。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 病院も中小企業も潰したらあかんのですよ。雇用確保措置というのは、そのために本当に先手先手で取り組んでいただきたい。  終わります。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 れいわ新選組の天畠大輔です。  政府は、助けてと言える社会にすべきです。代読お願いします。  四月三日、この厚労委員会の質疑で政府も御答弁されたように、ほとんどの年代、属性で自殺者数が減少する中で、女子中学生と定時制、通信制に通う女子高校生の自殺は増えています。二〇二三年から二〇二四年の一年間で、女子中学生は八十人から九十九人へ二四%増。定時制、通信制の女子高生は六十六人から八十一人へ二三%増、二〇二二年からの二年間で見ると四十七人から八十一人へ七二%も増加しています。  自殺には様々な要因が重なるからこそ、ケースごとの丁寧な分析の蓄積が重要だと考えます。こども家庭庁の令和五年度調査事業、こどもの自殺の多角的な要因分析に関する調査研究では、警察庁の自殺統計原票だけでなく、子供の自殺が起きたときの背景調査の指針改訂版に基づく基本調査結果と詳細調査報告書の収集と分析が試みられました。しかし、その提供数の少なさなど、調査の限界が述べられています。  文科省に伺います。  子供の自殺が起きたときの背景調査の指針改訂版では、基本調査や詳細調査の目的はどのように書かれていますか。

金城泰邦公明党文部科学大臣政務官

○大臣政務官(金城泰邦君) お答えいたします。  委員御指摘の子供の自殺が起きたときの背景調査の指針におきましては、自殺又は自殺が疑われる死亡事案が生じた際に基本調査や詳細調査を実施することとしておりまして、その調査の目的というものは、まず一つ目に今後の自殺防止に生かすため、二つ目に遺族の事実に向き合いたいなどの希望にお応えするため、そして三つ目が子供と保護者の事実に向き合いたい等の希望に応えるためとしております。  学校及びその設置者は、この背景調査の結果を重んじて主体的に再発防止に取り組むものと考えております。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  ありがとうございます。  子供の自殺増とその背景分析は社会全体の課題です。今回の法改正では、子供の自殺防止への学校の責務も明文化されます。今御答弁いただいたように、背景調査は自殺防止に生かすことが目的なのですから、調査研究に当たり、国が責任を持ってこれらの資料の収集方法やフォーマットの改善などをすべきではないでしょうか。  こども家庭庁、文科省の順に、それぞれの今後の施策についてお答えください。

辻清人自由民主党・無所属の会内閣府副大臣

○副大臣(辻清人君) こども家庭庁です。お答えします。  こども家庭庁では、令和五年六月に取りまとめたこどもの自殺対策緊急強化プランに基づいて、関係機関が保有する自殺統計や関係資料を集約して、多角的な要因分析を行う調査研究を実施しています。  令和五年度の調査研究では、自殺統計の集計のような従来の手法では把握できなかった自殺者の生前に置かれていた状況などの情報を確認できました。一方で、調査研究への資料提供の可否を提供元が判断できずに結果的に提供されなかった資料があるなど、情報収集に関する課題が明らかになっています。  令和六年度の調査研究では、こうした課題について、例えばですけど、文科省と説明会を共催して調査研究の目的や資料提供の詳細な方法を説明したり、教育委員会等が資料提供の可否を検討する期間を前回よりも長くするなど、所要の見直しを行いました。  今後も、子供の自殺の要因分析について効果的な調査を実施できるよう、文部科学省とも連携しながら対応を検討していきたいと考えています。

金城泰邦公明党文部科学大臣政務官

○大臣政務官(金城泰邦君) お答えいたします。  現在の指針におきましては、基本調査や詳細調査における様式などは定めていないため、文部科学省が設置している児童生徒の自殺防止に関する調査研究協力者会議におきまして、現在、この基本調査、詳細調査の調査目的に照らした調査項目等について議論をしていただいている、あっ、自殺予防ですね、失礼いたします、児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議というところですね、おいて、現在、基本調査、詳細調査の調査目的に照らした調査項目等についてこの議論をしていただいております。  引き続き、この指針において、現場で活用していただけるような様式や調査項目等を提示できるように議論を重ねてまいりたいと考えております。  以上です。

柘植芳文自由民主党

○委員長(柘植芳文君) 天畠君が発言の準備をいたしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 学校しか知り得ないこともあります。引き続き改善を求めます。代読お願いします。  次に、定時制、通信制に通う女子高校生の自殺が増えたことを踏まえて伺います。  全日制と比べて、定時制と通信制、それぞれについてスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置状況はどうなっていますか。文科省、お願いいたします。

金城泰邦公明党文部科学大臣政務官

○大臣政務官(金城泰邦君) 文部科学省が実施するこの補助金を活用したスクールカウンセラー及びスクールソーシャルワーカーの公立高等学校の配置状況としましては、令和五年度実績としてスクールカウンセラーは約七九%、スクールソーシャルワーカーは約四九%において対応がされているところでございますが、課程別の配置状況というのは現在把握してはおりません。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  定時制、通信制への配置状況は分からないとのことでした。スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーは普及してきていますが、子供たちへのきめ細かな対応を考えるならば、全日制、定時制、通信制、それぞれの配置状況の把握は必須です。統計を取ってはいかがでしょうか。金城政務官、お願いいたします。

金城泰邦公明党文部科学大臣政務官

○大臣政務官(金城泰邦君) スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの具体の配置については、各教育委員会等の権限と責任の下で、各高等学校における状況等を踏まえ判断しているものと承知しているところでございます。  現時点におきましては、高等学校の課程別の配置状況について把握しておりませんが、今般の自殺統計に係る定時制や通信制の状況も踏まえ、現在、今後の把握の在り方について検討をしているところでございます。  以上でございます。

柘植芳文自由民主党

○委員長(柘植芳文君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 ありがとうございます。検討を進めてください。  待遇改善も必要です。代読お願いします。  スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーを定時制、通信制へ配置していくに当たっては、無期雇用の正規職員とすることが重要と考えます。これに対する政府の見解と、正規職員化に向けた取組状況を教えてください。また、正規職員化以外にスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの待遇改善に向けた取組があれば、文科省より教えてください。

金城泰邦公明党文部科学大臣政務官

○大臣政務官(金城泰邦君) お答えいたします。  スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの採用条件や任用方法につきましては、各教育委員会等の権限と責任の下、適切に判断されるべきものと承知しております。  その上で、現在、文部科学省におきましては、スクールカウンセラー等が常勤の職として求められる職責や担うべき職務の在り方等の検討に資する調査研究を実施しているところでございます。  文部科学省としましては、令和七年度予算におきまして、スクールカウンセラー等の配置充実等に必要な経費として約八十六億円を計上しているところでありまして、引き続き学校における教育相談体制の充実に努めてまいりたいと考えております。

柘植芳文自由民主党

○委員長(柘植芳文君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 配置時間充実だけでなく、無期雇用の正職員化も重要だと思いませんか。金城政務官、お願いします。

金城泰邦公明党文部科学大臣政務官

○大臣政務官(金城泰邦君) スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの報酬や日数などいわゆる採用条件につきましては、各教育委員会等の権限と責任の下に、実情を踏まえて判断されるべきものでありますが、文部科学省としましては、各教育委員会が適切な人材を確保できるように引き続き必要な予算の確保に努めてまいります。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  次に行きます。  昨年十二月の質疑で私は精神科病院での携帯電話やスマートフォンの利用実態調査を求めたところ、今年三月三十一日付けで、厚労省から都道府県宛てに事務連絡が発出されました。この事務連絡では、可能な限り携帯電話等を自由に使用できることが望ましいと明記しました。その上で、使用可能な精神科病院に運用上のルールや効果を聞き取り、事例を紹介しています。どうやってトラブルを防ぐか、ルールを作るかということに力点が置かれています。  一方で、この事務連絡に当の患者の声は一つもありません。携帯やスマホを院内で使えるようにすることの目的は、厚労大臣告示百三十号に定めるように、患者の人権を守るためであることは論をまちません。今後の取組として、精神障害当事者へのヒアリングを行うべきではないでしょうか。大臣、お答えください。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 御指摘の通知につきましては、精神科病院における入院患者の携帯電話やスマートフォンの使用等に関する取組事例等を周知する目的で、本年三月三十一日付けで、都道府県、指定都市宛てに発出をしたものでございます。  本通知を発出するに当たりましては、入院患者に対して携帯電話等の使用を可能としております複数の精神科病院に対しまして、運用上のルールや携帯電話等の所持、使用による効果又は課題等について個別に聞き取りを行い、発出をさせていただいたところでございます。  この通知は、各病院の取組内容等から参考となる事例を示しながら、各都道府県、指定都市に対し、管下の精神科病院に対して周知を依頼しているものであることから、まずはこの通知の周知を図ってまいりたいと思います。

柘植芳文自由民主党

○委員長(柘植芳文君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 大臣、携帯、スマホの利用目的は権利保障にありますよね。お願いします。(発言する者あり)  大臣、携帯、スマホの利用目的は権利保障にありますよね。お答えください。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 大臣告示で定めております通信の自由にはその具体的な手段までは定めてございませんが、その同告示におきまして、電話機は患者さんが自由に利用できるような場所に設置されている必要があるというふうにしてございます。  今般の通知は、それに加えまして、近年の携帯電話であったりスマートフォンの普及状況等を踏まえ、精神科病院における取組を進めていくために発出しているものということでございます。

柘植芳文自由民主党

○委員長(柘植芳文君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 そうであれば、当事者にも聞き取りをすべきではないですか。大臣、お願いします。

福岡資麿自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(福岡資麿君) 今般、携帯電話等の使用に関する病院からのヒアリングにつきましては、当事者団体の皆様からの病院内で携帯電話等を自由に使用できるようにするべきとの御指摘も踏まえ、精神科病院の取組の促進を図るために実施したものでございます。  また、この通知におきましては、患者さん自身が携帯電話等を使用することによりまして、入院中でも患者の人間関係や地域との交流を維持しやすくなり、入院への抵抗感の軽減や、患者さんの安心感の醸成につながると感じる病院が複数あったなど、入院患者さんに対する効果もお示しをさせていただいているところでございます。  こういった通知の周知を図っていきながら、通知発出後の状況もしっかり見ながら、必要に応じて今後の対応については検討してまいりたいと思います。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 当事者への聞き取りを行う余地はあると受け取りました。引き続き求めてまいります。  終わります。

柘植芳文自由民主党

○委員長(柘植芳文君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。     ─────────────

柘植芳文自由民主党

○委員長(柘植芳文君) 社会保障及び労働問題等に関する調査のうち、自殺対策基本法の一部を改正する法律案に関する件を議題といたします。  本件につきましては、理事会において協議をいたしました結果、お手元に配付しておりますとおり、草案がまとまりました。  この際、草案の趣旨及び主な内容について御説明申し上げます。  自殺対策基本法は、参議院の議員立法として平成十八年に制定された後、平成二十八年の改正により拡充強化されました。令和六年の自殺者数は二万三百二十人と、依然、楽観できる状況にはありませんが、自殺対策基本法に基づき、自殺対策が総合的に推進されてきた結果、年間三万人を超えていた自殺者数は二万人台に減少しています。  その一方で、近年、こどもの自殺者数は増加傾向にあります。令和六年の児童・生徒の自殺者数は、五百二十九人と過去最多となりました。これは、統計開始以降、最も数が少なかった平成五年と比べ、約二・七倍であり、極めて深刻な状況となっています。  本案は、こうした状況等を踏まえ、自殺対策基本法において、こどもに係る自殺対策について基本理念に明記し、学校の責務を明らかにするほか、こどもに係る自殺対策の協議会について規定するとともに、基本的施策の拡充等を行おうとするものです。  次に、本案の主な内容について御説明申し上げます。  第一に、基本理念として、デジタル社会の進展を踏まえた施策の展開及び適切な配慮について明記するとともに、こどもに係る自殺対策について社会全体で取り組むことを基本として行われなければならないことを明記することとしております。  第二に、国の責務として、こどもに係る自殺対策について、内閣総理大臣、文部科学大臣及び厚生労働大臣は、相互に又は関係行政機関の長との間において緊密な連携協力を図りつつ、それぞれの所掌に係る施策を推進しなければならない旨を追加することとしております。  第三に、学校の責務として、基本理念にのっとり、関係者との連携を図りつつ、こどもの自殺の防止等に取り組むよう努めることを明記することとしております。  第四に、基本的施策として定められている、心の健康の保持に係る教育及び啓発の推進等、医療提供体制の整備、自殺発生回避のための体制の整備等、自殺未遂者等の支援、自殺者の親族等の支援について、それぞれ規定の改正を行い、施策の拡充を図ることとしております。  第五に、地方公共団体は、こどもに係る自殺対策の実施に当たり、学校、教育委員会、児童相談所、精神保健福祉センター、医療機関、警察署等の関係機関、自殺対策に係る活動を行う民間団体等をもって構成する協議会を置くことができることとし、協議会は、こどもの自殺の防止等について必要な情報交換及び対処等の措置に関する協議を行うこととしております。  第六に、自殺対策については、自殺に関する状況の変化、自殺対策に係る諸施策の実施の状況等を踏まえ、必要な見直し等の措置が講ぜられるものとしております。  第七に、こども家庭庁の所掌事務として、こどもに係る自殺対策を規定することとしております。  なお、この法律は、一部の規定を除き、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。  以上が、この法律案の草案の趣旨及び主な内容であります。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。  それでは、本草案を自殺対策基本法の一部を改正する法律案として本委員会から提出することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

柘植芳文自由民主党

○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認め、よって、さよう決定いたします。  なお、本会議における趣旨説明の内容につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

柘植芳文自由民主党

○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午前十一時五十九分散会

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