厚生労働委員会 第8号
- 発言数
- 119 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2025/04/10
会議録
○委員長(柘植芳文君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、塩田博昭君及び猪瀬直樹君が委員を辞任され、その補欠として竹内真二君及び梅村みずほさんが選任されました。 ─────────────
○委員長(柘植芳文君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省労働基準局長岸本武史君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(柘植芳文君) 労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○石橋通宏君 立憲民主・社民・無所属の石橋通宏です。 おとといの質疑に続きまして、議題となりました労安衛法改正案について、今日ちょっと時間も短いので、確認すべき事項を大臣に確認をさせていただいて、今後につながる質疑にできればというふうに思っております。 まず、前回の質疑でも、前回の脳・心臓疾患、それから精神障害、労災認定基準の見直しについて改めて触れさせていただいて、前回の見直しが、やはりこれまでなかなか労災申請しても認められなかった、でも、新たな要素も加えていただいて、やっぱり適切に、救済すべき方々、認めるべき方々、これを認定していくのだと、その効果、ちゃんと検証して今後につなげてほしいということでも質疑をさせていただきましたが、今回の法案で、個人事業者等の方々を労安衛法、新たに同じ場所で作業する方については位置付けるということにしたわけですけれども、やはりこれだけ個人事業者の方々が多様な場所で、多様な形態で、多様な働き方で働いておられるということ、いろんな状況があり得ると思います。なかなか把握ができない、例えば労働時間が、あっちこっちで働いていただいている、それが通算してどんだけ働いておられるのかも把握できない、分からないということになると、労災認定といったってなかなか基準に合致しない、だから認定されないという問題があるというのを現場の当事者の皆さんからも訴えをされております。 大臣、改めて、今回個人事業者の方々を一定保護するということであれば、この労災の基準についても、改めて、個人事業者の方々の働き方などの特性といいますか実態を確認をしっかりしていただいて、次なる労災認定基準の見直しの議論のときには、より適切に個人事業者の方々についてもきちんと労災認定がされる、そういった対応をつくっていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 過労死などの労災認定については、業務において特に過重な身体的又は心理的な負荷が認められるか否かという観点から判断しております。 個人事業主といった労災の特別加入者につきましては、労働者と同様に、請求人本人、家族、同一現場で働いていた方からの聴取であったり、メール送受信記録等の関係資料を収集するなどによりまして、勤務実態を可能な限り特定した上で過重負荷や心理的負荷の強度について評価を行ってございます。このため、多様な働き方をしている特別加入者の方々についても現行の労災認定基準において適切に労災認定ができるものと考えておりますが、一方、認定業務が適切になされるかどうかは不断に見直すことが必要だと考えております。 今後とも、個別の労災認定事例を通じて特別加入者の就労実態を把握した上で、最新の医学的知見も踏まえ必要な対応を行ってまいりたいと思います。
○石橋通宏君 大臣、答弁の中で、が以降のところが大事なので、そこを是非、もう当事者の方々から、残念ながら現行の基準では本当になかなか実態が反映されない、申請すらできない、申請してもなかなか認定されないという実態、先ほど申し上げたように労働時間の把握ができないとか就業環境の把握ができないとかいろんな実態があるわけですから、当事者の方々からも是非ヒアリングしてください。聞いていただいて、そして実態を把握して、次なる改善、改革に努めていくと。現行法でできるところは是非やっていただきたいと思いますが、そこは強くお願いしておきたいと思います。 その上で、二点目ですけれども、今回は、資料の一、資料の二、特に資料の二でちょっと図式で改めて確認をしていきたいと思いまして作らせていただきましたけれども、今回は、アスベスト訴訟の判決を受けて、同じ場所で作業する個人事業者等の方々についてはという限定をした形で対象に加えていると。 おとといもちょっと触れましたけれども、じゃ、同じ場所でないところで作業に従事をしている、同じ発注者から発注を受ける、同じ仕事のね。で、たまたま作業の場所が、その発注者の労働者とか特別な委託者の労働者とか、同じ場所で作業をするから対象にする。いや、でも、たまたま作業する場所が別の場所だったら除外するのか、保護しないのかというと、それはちょっと違うのではないかというふうに思うわけです。 なぜ今回同じ場所に限定したのか、まず簡潔に確認をお願いします。
○国務大臣(福岡資麿君) 御指摘ありましたように、今回の改正の契機となりましたのは、令和三年五月の建設アスベスト訴訟最高裁判決において、労働者と同じ場所で作業する労働者以外の方も労働安全衛生法の一部の規定による保護対象であるとの判断がなされたからでございます。 今回の改正については、この判決の趣旨でありましたり、機械等を現場に持ち込み危険有害な作業を行うことが多く、元方事業者や関係請負人の労働者と同じ場所での混在作業を行うことも多い建設業の一人親方において多くの死亡災害が発生している実態を踏まえ、労働者と同じ場所で作業に従事する労働者以外の方も労働安全衛生法による保護や義務の対象に位置付けることが適当と判断したものでございます。
○石橋通宏君 これ、訴訟の対象になったのがそうであったから、判決が出たからここだけやりますというね。でも、そうじゃないでしょう、大臣。今もうこれだけ働き方が多様になった、我々かねてから、大臣も筆頭理事のときに我々の質疑も聞いていただいていたと思いますが、本来は労働者であるにもかかわらず、偽装的に請負だったり、偽装的にフリーランスだったり、個人事業者として、使用者責任逃れが横行している。プラットフォームワーカーで、これ明らかに使用従属性がある労働者なのに、プラットフォーマーとして、いや、個人事業者だから自己責任ですと、だから、事故に遭って、でも労災申請すらできない、認定されないと。 これ改善しなきゃ駄目だと、そちらはそちらでそういう判決も出ているわけですから、それに、実態に即して労安衛法もきちんと、そういう個人事業者の方々も使用従属性があればもちろんのこと、広く命、安心、健康を守るという改革をすべきじゃないですか。なのに、今回はあくまでこの訴訟に限定してそれに応えるということで除外してしまった。 大臣、別の場所で作業する個人事業者についても、同じ仕事をしていただいていたら守るべきではないのですか。そういう方々が自己責任で守らなくていいというのは、大臣、そんな厚生労働行政でいいんですか。
○国務大臣(福岡資麿君) 今回、労働者と同じ場所で作業に従事する個人事業者等を法律に基づき保護や義務の対象にいたしましたのは最高裁判決の趣旨や災害発生の状況を踏まえたものでありますが、一方で、労働者と別の場所で作業する個人事業者等を法律に基づき保護の対象とすることにつきましては、仕事を注文する者の管理下にない、労働者とは異なる場所においてまで、かつ労働契約に基づく指揮命令関係もない中で個人事業者等を保護する責任を注文者に負わせることが適当かどうかなどの課題があり、慎重な検討が必要であると考えております。 もっとも、個人事業者等が労働者とは異なる場所で就業する場合につきましても、注文者が作業場所を指定するなど、注文内容が作業場の安全衛生に影響を及ぼすこともありますことから、労働安全衛生法に基づき、注文者に対して、施工方法、工期等について、安全で衛生的な作業の遂行を損なうおそれのある条件を付さないような配慮が適切に果たされるよう、業所管官庁や関係団体とも連携しながら周知啓発に努めていきたいと考えています。
○石橋通宏君 本当に、何やら別の場所でやっているからそれは自己責任で自分でやってくださいということではないと思います。 大臣、現行法、今回の改正法も含めて、できるだけそういった個人事業者の方々についてもきちんと命、安心、安全、健康が確保されるような形をやっていただきたいし、今回の改正でもなお足らざるところについては次の見直しできちんと検討した結果としての対応をやっぱりやるべきだというふうに強く思います。 大臣、資料の二の下の右のところ、これが今申し上げているところなんですけれども、同じ注文者からの発注において、左のところはこれは政府が説明している混在作業で、今回そこに個人事業者を入れると、混在作業と認めるということですけれども、別の作業場でやっていました、でも同じ注文者からの発注です、関係請負人もいます、そこの労働者もいます、これも混在作業だろうと思うわけですよ。 だから、同じ注文者であれば、そこも同じ機械を使ったり同じことをやっているので、そこも混在作業として注文者には一定きちんとした義務が課せられるべきだと思いますけど、それは違いますかね。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 配付いただきました資料二の右側の別の作業場という箱でございますが、ここには左側にある注文者がこの現場にはいないという前提であろうかと思います。そういたしますと、この別の作業場という現場における仕事を、注文者はそこにはいなくて全部を関係請負人に請け負わせている状態と思われますので、いわゆる分割発注について定めております三十条第二項という規定が適用される場面であろうかと思います。 この別の作業場において二以上の請負人の労働者が作業を行う場合において、左側の注文者はこの右側の現場におります関係請負人の中から連絡調整等の措置を行う者を指名をしなければならず、指名を受けた者は当該措置を実施する義務を負うと、こういう仕組みになっております。 さらに、今回の改正案では、指名を受けた者が行う連絡調整の措置の対象、これは現在は雇用労働者に限られておりますが、個人事業者が新たに含まれるように措置をする内容を含んでおりまして、そのような形で対応するようにしているところでございます。
○石橋通宏君 分割発注という、そこで一定対応ができるのではないかという御説明だったと思います。 それは是非改めてきちんと整理をして今後指導もしていただければなというふうにも思いますが、今の参考人の説明だと、これあくまでその関係請負人がいて、個人事業者も一緒に作業をしているときに混在作業としての対応がという説明だったと思います。それが関係請負人の労働者がいない場合、つまり関係請負人、個人事業主が自ら別の場所で単独でやるような場合には今回は対象にならないということだと思いますが、そういう理解ですよね。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 御指摘の別の作業場の方に労働者が存在せず個人事業者のみが単独で作業をしている場合には、いわゆる複数の会社の労働者や個人事業者の混在ということ自体が生じませんので、その間の連絡調整の措置を義務付ける今回の規定の対象とはならないものでございます。 ただし、一方、注文者と個人事業者との関係は、場所が離れておりましても注文者の責務に関する規定がございまして、関係請負人の対象について、そのような場合についても注文者が配慮の責務を負うことは同じでございます。
○石橋通宏君 ただし以下のところが極めて大事だと思いますので、また今回の法を契機にしっかりそこのところも発注者の責任を確認していただいて、今後の指導を徹底して、個人事業者の方々についてもきちんと労働安全衛生上の保護が及ぶような形で是非やっていただきたいし、できないところは重ねて次なる見直しに向けてしっかりと現場の状況を確認をいただいた上で次の検討につなげていっていただきたいということを、大臣、是非お願いしておきたいと思います。 その上で、前回もちょっと触れさせていただきながら深掘りできませんでしたが、高年齢労働者の労働安全衛生上の対応について、今回努力義務を課すということで対応していただいたわけですが、まず、資料の三、大臣、これも大臣も重々お分かりのとおり、この間、政府は国の方針として、もちろん現場からのニーズということもあるんでしょうけれども、六十歳超え、古くは五十五歳超えだったかもしれませんが、六十歳超えの就労継続、高年齢労働者の就労継続を段階的に促進をしてきました。事実ですね、大臣。 段階して促進をしてきた。今はもう七十歳まで御希望されれば就労継続、これは努力義務、もう前回お願いをして、そのための環境も整えてきたわけですけれども、資料の四にありますとおり、この段階的な就労継続措置の努力義務化、義務化、これを踏まえて、これだけ高年齢雇用、日本は本当に六十歳超えの方々が皆さん本当に頑張って、現場、就業継続をしていただいているわけです。ところが、資料の五にあるように、高年齢雇用が促進をされる、残念ながら労働災害が大きく増加をしてきています。 大臣、これは昨日今日分かった話ではないんです。このトレンド見てください。高年齢雇用を推進してきた、高年齢者の雇用が継続が増える、そこで労働災害の増加はもうずっとこの間増えてきた。とすれば、この高年齢者の実態、状況に即したこの労働安全衛生上の事業主に対する義務というのは本来もっと早くやっておくべきではなかったのかということを改めて言う、なぜ今までやらなかったのか。 大臣、もう一度そこはちゃんと説明してください。
○国務大臣(福岡資麿君) 厚生労働省といたしましても、高年齢雇用の進展状況等も見ながら、必要と考えられる施策を検討し、取り組んできたところでございます。 令和元年度には、事業主の七十歳までの就業確保措置の努力義務化の検討に当たり、併せて必要な安全衛生対策についても検討し、高年齢労働者の安全と健康確保に関するガイドラインを通達により策定いたしますとともに、令和二年度にはエイジフレンドリー補助金を創設して、事業者による取組への着手、定着を図ってきたところでございます。 今般、これまでの対応も踏まえながら、まずは現在ガイドラインにより求めているような対応を事業者の努力義務としながら、厚生労働省において、労働災害の発生動向を踏まえた必要な取組についての事業者への情報提供であったり対策の好事例の横展開、補助金などによる支援を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
○石橋通宏君 今大臣、ガイドライン等を触れられましたが、資料の六を見てください。皆さん、エイジフレンドリーガイドライン、御存じでしたかね。現場では多くの皆さんが知らないと。エイジフレンドリーガイドラインを知っている、これ厚労省調査ですけれども、二三%にとどまっています。大臣、とどまっていますね。高年齢労働者に対する労働災害防止対策に取り組んでいるはもっと少なくて一九%。これだけです、大臣。 この現状を見て、厚生労働省として十分取り組んできたって言えますか。言えないでしょう。だから、もっと早く、せめてまずは第一段階、努力義務からというのであれば、十年前には努力義務にしておくべきだったんじゃないですか。 これ、ちょっとこの調査結果、びっくりするんですけど、この下のところ、高年齢労働者の労働災害防止対策に取り組んでいない理由、必要性を感じない、二三%。自社の六十歳以上の高年齢労働者は健康である、半分。これ何の根拠に基づいて、企業の皆さん、いや、うちの労働者は健康だからと、だから必要ないんだと。これ、根拠はあるんですかね。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 御指摘のとおり、令和五年度労働安全衛生調査によれば、高年齢労働者の労働災害防止対策に取り組んでいない理由について、四八・一%の事業場が自社の六十歳以上の高年齢者は健康であると回答していることは御指摘のとおりでございます。 一方で、客観的には、高年齢労働者は若年世代と比べまして労働災害の発生率が高くなっており、災害が起きた際の休業期間も長い傾向にございます。これは、災害による労働災害リスクに加齢による身体機能の低下など高年齢労働者の特性に起因するリスクが付加されていることによるものと考えております。 このため、自社の高年齢労働者は健康であると考えていただいている事業場におきましても、まずはリスクアセスメントなどによりまして高年齢労働者の身体機能の低下や、労働災害、ヒヤリ・ハット事例等の現状を把握していただき、自社の高年齢労働者の労働災害発生リスクを認識していただくことが重要でございます。 法案が成立をいたしましたら指針を新たに定めてまいりたいと考えておりますが、その中でもリスクアセスメント等による現状把握の実施などを盛り込んで周知、指導に努めてまいりたいと考えております。
○石橋通宏君 つまり、高年齢労働者の実態と少なくともこの調査結果に表れている企業の認識は違うということでしょう。やっぱり正しく認識をされていないということ。それ、ためにする議論なのか知りませんよ、何らかの根拠あるかどうか。ただ、やっぱりこれが現実なんですよ、大臣。 だから、本来であれば、高年齢雇用の就労継続の促進、政府がもう二十年やってきた、それに伴う措置をもっと早くから義務を課しておくべきだったし、今回は本来であれば義務化すべきではなかったのかというふうに強く思うわけです、大臣。だから、今回、段階を追っていって努力義務にとどめてしまったこと、既にこれだけの労働災害が起こっている、時に本当に深刻な事態も起こっている、しかし厚労省の歩みが極めて遅いということについては、大臣、これは一定責任を感じられた方がいいと私は強く思います。 改めて、この努力義務を、今回は私は不十分だと思いますけど、努力義務を課す。高年齢雇用の労働者の実態、特に今、六十五歳以上の方についても希望されれば就労継続、努力義務を企業にお願いしている。六十歳超え、六十五歳超え、七十歳近くの方々、いろんな状況がありますから、そこをしっかりと現場からのデータきちんと集積いただいて、そして実態を把握した上で、そしてできることはやってほしいし、で、今後の次なる改正に向けての議論の中では、私は、是非、努力義務から義務化をして命を守るんだということを大臣にやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 御指摘いただきましたように、今回その努力義務を課した後、引き続き現場の実態をよく見ながら必要な対応を検討していくということは委員御指摘のとおりだというふうに思います。 今回義務化まで至らなかったのは、加齢による身体機能の低下等は個人によって大きなばらつきがございますし、また、業種や業態によって作業による労働災害リスクも安全な作業の実施のために求められる身体機能等も様々でございます。したがって、高齢者の労働災害を防止するために必要な取組はおのずから異なりますから、事業者に対して一律で特定の措置の実施を義務付けることができるかどうかについては検討を深めていく必要があるというふうに考えてございます。 ですから、今回、その努力義務化をした上で、先ほども言いました、新たに指針を定めて、そして好事例を横展開する、そういった取組もしますとともに、御指摘いただきましたように現場の実態しっかり見ていきたいと思います。
○石橋通宏君 なので、大臣が今言い訳めいた説明されたことは二十年前にやっておくべきだったでしょう、十年前には少なくとも。だって、もう二十年間促進しているわけですから。実態としてそんなことはもっと早くやっておかなきゃいけなかったのが、厚労省の対応が遅れた結果、残念ながらいろんな労働災害が起こって拡大をしてしまっているという事実、これは是非改めて反省も含めて認識をいただいて、今後の対応をしっかりやっていただきたいということを重ねてお願いしておきたいと思います。 最後に、今回いろいろ、個人事業者の方々への対応、そして今の高年齢雇用者の方々への対応、重要な改善があるわけですけれども、これしっかりやっていくためには、これはもう本当、徹底的に違反取り締まってくださいよ、しっかりやっていただかないところは。 おとといもいろんな議論ありましたけれども、労働基準監督官、改めて大臣、いや、もう大臣、重々認識をされていると思いますが、資料の七、日本はいまだに国際比較をしてもこんだけ少ないんですよ、労働基準監督官が、こんなに。大臣、ILOが示している労働基準監督官の先進国の適正な数、何人か御存じですよね。知っている、知らないでお願いします。
○国務大臣(福岡資麿君) ILOが、日本のような先進工業市場経済国では労働監督官一人当たり最大労働者数一万人とすべきとしているというふうに承知しています。
○石橋通宏君 大臣、それできていますか。これずっと、僕も十五年、議員になって最初から一貫してこのことを指摘しています。 で、これ、資料の八で改めて確認をしています。厚労省にこれ聞くと、いや、基準監督官もこの間増やしてきたんですよ、財務省と交渉してと言う。確かに数はちょっとずつちょっとずつは増えています。でも、見てください。グラフの②でずっと示している対労働者比、これ〇・〇〇六%でずっと変わっていないんです。全然変わっていないんです。だって労働者増えていますからね、就労者数が。 大臣、これ見てどうですか。全く増えていないんですよ。つまり、労働基準監督官、監督の強化、ずっと言われていながら、これ与野党で言ってきた、でも実質は全然増えていないんです。特に高齢者が増えてきた、でもその対応が全然できていないという実態。大臣、これ見たら、改めて大臣の決意として、労働基準監督官、今回の法改正にも合わせてもう抜本的に数増やして、質も増やして、対応増やしていかないと、労働者の命、安心、安全、健康、守れない、そう思われたら、大臣決意して、これから是非それは自分の使命に懸けてやると言っていただけないですか。
○国務大臣(福岡資麿君) これまでも厳しい定員や財政的な制約がある中で増員に努めてきたところです。委員の御指摘もありますので、しっかりそこは引き続き必要な体制が組めるように取り組んでまいりたいと思います。
○石橋通宏君 時間が来たので終わりますが、大臣、それは我々もみんなで応援しますから、是非闘ってください。よろしくお願い申し上げて、質問を終わりにさせていただきます。 ありがとうございました。
○森本真治君 立憲民主党の森本真治でございます。石橋委員に続いて質問させていただきます。 今回の審議に当たって、私のところにももう様々な多くの皆様から御意見が寄せられております。もちろんこの法案の改正内容はそうなんですけれども、やはりこの労働安全ということに対しての、やっぱり働く皆さんのいろんな課題ということがいまだに多く山積しているということでございます。私も、地元、いろんな現場をお邪魔することが多くて、企業であったり、また工場であったり、特に私、広島でございますので、製造業、たくさんの皆さんが働いている中で、やっぱり意見交換をする中でも、例えば組合の皆さんなどもそうなんですけど、やっぱり一番に取り組んでいらっしゃるのはこの労働安全の取組ということですね。 厚労省さんとしても、今回の改正などもそうですが、労働災害の減少に向けて様々な取組をするということでございますが、やっぱり働く皆さんのことを考えると、やっぱりこの労働災害ゼロですね、労働災害撲滅ということに向けてやっぱり不断の取組ということが求められておるわけでございます。 その中で、様々な時代の変化の中で、例えば働き方の多様化ということはもうこの間も議論があって、新たな課題も出てくる。そして、例えば、後ほど触れさせていただきますけれども、気候変動などによって、非常に、新たな課題に対してもしっかりと取組もしていかなければならないということでございます。制度的な体制の構築ということはもちろんでございますが、もう直近の、現下の課題に対して今すぐにでも取り組んでいかなければならないことも多々あるということだというふうに思います。 その中で、まず、ちょっとこれ全体的な話として伺いたいと思います。今、政府として、厚労省さん、第十四次の労働災害防止計画というものを策定されて、今その取組をされているわけでございます。二〇二三年からということで五年間の計画でございますが、これ、具体的なやっぱり重点項目、目標を立てられて、その目標についてしっかりと進捗を管理しながらやっていこうということだというふうに思うんですが、私、二〇二三年のその結果というのは手元にあるんですが、ちょっとまだ昨年度のは、まだ三月に終わったばっかりで数値などもまだ出ていないかもしれませんけれども、この災害防止計画に基づいた今の取組の進捗状況などについて今どのように認識をされていらっしゃるのかということからお伺いしたいと思います。
○政府参考人(井内努君) 令和五年度から始まりました第十四次労働災害防止計画におきましては、労働安全衛生を取り巻く現状を踏まえ、八つの重点事項を定め、それぞれ具体的な取組を推進しております。 例えば、重点項目のうち高年齢労働者の労働災害防止対策の推進につきましては、エイジフレンドリーガイドラインに基づく高年齢労働者の安全衛生確保の取組を実施する事業場の割合を二〇二七年までに五〇%以上とすることを目標としております。二〇二三年実績では一九・三%となっており、更なる対策の推進が必要な状況と考えております。 このため、エイジフレンドリーガイドラインのポイントをまとめたリーフレットの作成やエイジフレンドリー補助金の一体的な周知により、計画期間中に目標達成に向けて取組を推進していくつもりでございます。 また、重点事項のうち労働者の健康確保対策の推進のメンタルヘルス対策につきましては、メンタルヘルス対策に取り組む事業場の割合を二〇二七年までに八〇%以上とすることを目標としております。二〇二三年実績では六三・八%となっており、更なる対策の推進が必要な状況となっております。 このため、産業保健総合支援センターや地域産業保健センターにおける対応の充実強化、働く人のメンタルヘルスサポートのこころの耳の充実、労働者等からの電話、メール、SNS相談ニーズに対応できる体制整備等によって、計画期間中の目標達成に向けて取組を推進していくつもりでございます。 さらに、今回の改正法案におきましては、高年齢労働者の労働災害防止に必要な措置の実施を事業者の努力義務化、労働者数五十人未満の事業場におけるストレスチェックの実施の義務化などの内容を盛り込んでいるところであり、これらの対策の強化により、第十四次労働災害防止計画に掲げる重点事項のより一層の推進に資することとしております。
○森本真治君 なかなかこの目標に向けて、達成が例えば危ぶまれるようなところについて強化をしていくというようなお話もあったのかなというふうに思います。 また、もう一つちょっと確認したいのは、その一方で、これ五年間ではあるんですが、やっぱり今この状況というのは刻一刻とやっぱり変わっていくようなこともあれば、新たないろんな声がやっぱり寄せられてくる中でいうと、そこは柔軟にやっぱり目標などについても追加をしていくとか、そのようなこともやっぱり不断に積極的に取り組んでいく必要もあろうかというふうに思うんですが。 例えばこの重点項目などについて、やっぱりもっと強化をしなければいけないところが新たに出てきたときなどは、積極的にそれらの項目も組み込んでいきながら取組やっていく必要もあろうかと思うんですが、そのことについてもお伺いしたいと思います。
○政府参考人(井内努君) 第十四次労働災害防止計画、これにつきましては五年単位での計画ということでございますが、これにつきましても、一旦決めてしまえばそれで終わりということではなく、労働政策審議会等におきましても、中間報告等、今後の対応というのも議論をしていただいております。 議員御指摘のように、新たな対応が必要な事項等がございましたら、そういった中での議論を踏まえましてどのような対応ができるかということは考えてまいりたいと思います。
○森本真治君 その中で、今回もいろいろ私、やっぱり深刻な問題として多く寄せられているのは、やっぱり熱中症でございますね。もうこれからまた暑い夏がやってくるということで、私も本当、工場などお邪魔するたびに、もうとにかく暑いんだというような話というのはもうこれまでもずっと聞いてきたわけでございます。 それでこれ、ちょうどこれ昨日の新聞記事、これ中日新聞なんですけれども、これは一つ大きな記事で出ているのは、ドラマの撮影現場などについてはこれ原則もう夏場のロケはしないというようなこういうことなどで、それぞれの皆さんが自助努力でいろんな工夫をしながらやっているということの一つの例として、こういう現場の、ドラマ制作、映画の制作現場などでしょうか、そういうところでの取組が記事としてなっておる中で、もう一つ、これ暑さ対策で、国が対策強化というふうに、この四月中に労働安全衛生規則を改正し六月にも施行する方針と、この暑さ対策ということの記事もあるんですが、ちょっとこの辺り、通告していなかったとは思いますが、取組について御紹介いただければというふうに思います。
○政府参考人(井内努君) 令和六年の職場における熱中症における死亡者数は三十人となっており、令和四年以降三年連続で三十人以上となっております。 このような状況を踏まえまして、労働安全衛生法の規則の一部の改正ということで、事業者に対し、熱中症のおそれがある作業者の早期発見のための体制整備、熱中症の重篤化を防止するための措置の実施手順の作成、当該体制及び手順の関係者への周知を義務付けることとしております。本年六月に施行予定であり、今般の省令改正を着実に施行し、熱中症予防対策を強化してまいりたいと考えております。
○森本真治君 この計画のこれ熱中症対策というところがちょっとあって見させてもらった中で、今後の主な対応ですね、熱中症対策いろいろ書いてあるんですけれども、例えば、職場の皆さんにこの熱中症対策のための作業計画、これのケースモデルの作成をするとか、あとはヒアリングを通じた好事例の収集とか、ある意味皆さんが頑張って、こういうふうに頑張ってもらっているんですよというようなことを紹介をしていこうという取組のレベルのことは重点的にやろうと書いてあるんですが、これも現場から寄せられた声です。 現在、特に製造業現場などもそうですけれども、やっぱりこの熱中症対策というのはやっていると、当然自分たちでやっているんだけど、これだけではもう対応ができないという中で、例えば冷房設備等の設備投資ですね、これやっぱり行いたいんだけど、環境改善の、ただやっぱり中小企業の皆さんなども含めて、御案内のようにもう大変今厳しい状況の中で、設備投資がなかなかできないということですよね。そういう中で、やはりこれは、国としてしっかりとそういう設備投資の支援などもやっぱり積極的にやってもらわなければいけないという声も多く寄せられているんですね。 実際に、そういう中でのやっぱりこれが労災、労働災害につながっているというような実態がある中でいうと、もうそこまで強化をしていかないと、この暑さ、もう本当耐えられないですよ、本当もう。そういう状況でありますので、その辺りの財政的な部分の対策も含めて是非強力に進めていただきたいと思いますが、よろしくお願いします。
○政府参考人(井内努君) 財政支援につきましては、現在、エイジフレンドリー補助金の一部で体温を下げる機能のある服の導入というようなことで、費用の一部を補助しているというものがございます。 今御指摘がありました空調設備そのものに対しての補助というのは今後検討されることであって、必要性、有効性を踏まえて慎重に検討する必要がある事項と考えております。
○森本真治君 それで、これはある実際に取り組んだ方の中でいうと、厚労省として工場の熱中症対策の助成金が整備されていないけれども、実は環境省の方でこれはCO2削減を目的とした助成金というのがあって、工場や事業場における先導的な脱炭素化取組推進事業の整備という中で、そういう制度、別の制度を活用する中で、結果的にこれは遮熱のそういう設備をするという中で効果が出ているというようなことがあったりとかして、実はこの補助金などもなかなか分かりづらくて、もっとこれ効率的に整理をして対策をするということがあれば、これ目的は異なるんだけど結果として同様の効果が期待される助成金などもあるということなんですね。 この辺りを一回、他の省とも含めて整理をして、より分かりやすく活用してもらえるそのような仕組みというのは、これはちょっと省またがるので大臣の方、是非他省庁のそういう補助なども含めてちょっと対応していくといったことも一つの手じゃないかと思うので、ちょっと是非それは検討していただければと思いますが。
○国務大臣(福岡資麿君) 御指摘理解できるところございますので、他省庁の取組もしっかり踏まえながら対応を検討してまいりたいと思います。
○森本真治君 是非その辺りはしっかりと私たちの方も、現場の声って本当にいいアイデアというか知恵というか、やっぱり実は活用がうまくできていないようなところとか、使い勝手が悪いとかというのはよくありますので、しっかり現場の声を聞きながら対応をしていただきたいということをお願いをさせていただきたいというふうに思います。 それでは続いて、今回の法案の中で、個人事業者等に対する安全衛生対策の中で、一つ、これ個人事業者等自身が講ずるべき措置ということがあるんですけれども、これについても実際声が寄せられております。 安全衛生のための特別教育の義務化というようなことがあったりとかしていくというようなことがあったりするわけでございますが、しかし、今現状、実際例えば、これ建設業であったり芸能関係者の方なども、多くのこの中小零細事業主、一人親方の方、フリーランスの方、自ら教育やスキルアップということをやっていくということがなかなか今現状やっぱりできていないという声もあります。 じゃ、実際に休日を取ってそういう勉強というか研修に行こうとしても、なかなかやっぱり今の仕事の中で大変だなとかというような中で、本当にこれしっかりとやっぱり個人事業者自身の皆さん取り組んでもらわなければいけないんだけれども、現状として、じゃ、そういうところが、しっかり周知徹底もありますし、しっかりとそういう研修を受けれる環境をどうつくっていくのかということは、これはしっかりとやっていく必要があろうかというふうに思うんですけれども、その辺りの、今後の取組の中で、環境を提供してあげるということだけではなくて、例えばこの研修費用などについてもしっかりと助成をするとか、そういうことも必要になってこようかと思うんですが、その辺りについてお考えをお聞かせください。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 今回の改正では、御指摘のとおり、個人事業者等に対し、危険有害な機械や業務による災害の発生を防止するため、特別教育の受講などを義務付ける内容を含んでおります。 個人事業者と申しましても、自らが現場に持ち込まれる機械のメンテナンス不足ですとか危険有害業務に関する知識不足は、御本人の安全に加えまして周りで働く、同じ場所で働く労働者も巻き込むおそれもございますので、そのために必要不可欠な講習受講などについては御理解をいただきたいと思っているところでございます。 費用的なこと、時間的なことで申しますと、例えば、建設現場で必要になります足場の組立て等の教育を例に取りますと、受講費用が約一万円程度、受講期間が約六時間程度ということでございまして、そういったものであることについて御理解を賜りたいと思っております。 一方で、これらの費用につきましては、請負金の費目等という概念で、労働安全衛生法第三条三項という規定に基づきまして、注文者に安全衛生を損なう条件を付さないよう配慮することを求めている中で、こういった配慮が適切になされるよう、事業所管官庁や関係団体とも連携しながら、その点、周知を図ってまいりたいと考えております。
○森本真治君 御理解というのは、自分たちで負担しろという意味の御理解ですか、そういうことの。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 個人事業者の方につきましても、その御自身の安全、周りで働く労働者を巻き込まないといったことから一定御理解いただきたいと申し上げたのはそのとおりでございますが、後段で、そういった費用、発注者から見てその仕事を行うために個人事業者の側で必要になる費用について、請負金の費目等という概念の中で発注者に配慮を求める規定がございますので、そういった規定について、事業所管官庁や関係団体とも連携しながら周知啓発を図ってまいりたいと考えております。
○森本真治君 その経費ですよね、安全衛生経費をしっかりと請求をしやすい環境をつくるためには、それぞれの発注者側に配慮してくれということを、どこまでお願いをされるのか分かりませんけれども、そういうことの話だったのかなというふうにも思います。 本当にどれだけそれで実効性が上がるのかということが全く分からない中でいうと、少しこれも御提案をさせていただきたいのが、私も長く経済産業委員会の方に所属をさせていただいている中でいうと、今、公取さんであったり、中小企業庁さん、経産省、価格転嫁、この取組を積極的にされているという中で、例えばこれ公取や中小企業庁、経産省とも連携をし、この価格転嫁、今いろんな労務費などの指針なども作っていますが、この安全経費についても、しっかりと価格転嫁、これをしていくんだということを、これはやっぱり厚労省さんが音頭を取って、是非これ公取さんや経産省さんと話をして、しっかりそれを対策としてやっぱりやっていただきたいというふうに思います。 これ大臣の方にちょっと提案なんで、その観点で、できるだけそういう経費を請求しやすい環境をどんどんつくっていくということも一つの、公費助成が今の段階で明確な答弁もらえないんであれば、そういう努力は是非示していただいて、ガイドライン、指針などに盛り込むということ、これは是非やっていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 委員も御承知のとおり、価格転嫁策これまでも進めてきましたが、実際の現場においてそれが実際になされているかどうかという問題意識は常に提起されてきたところでございます。 今般のこういった費用につきましても、しっかりその価格転嫁が実行されるように、私たちとしてはしっかり努めてまいりたいと思います。
○森本真治君 是非これ、価格転嫁の取組は、私たちももう長きにわたって経産省、公取さんともずっとやり取りもさせていただいて進めさせていただいているところでございます。安全経費、これ労働安全、この観点でのしっかりとした、やっぱり費用が掛かるんです、やっぱりこれは。ここを誰が負担するのかというところについては、しっかりと実効性のある取組を積極的にやっぱりこれからやっていただきたいということもお伝えをさせていただきたいというふうに思います。 ちょっと時間がもうほとんどなくなってきて、次に進みます。 メンタルヘルス対策ということで、今回その推進ということも盛り込まれておるわけでございますけれども、ちょっとこれ、ごめんなさい、私も是非教えてもらいたいんですけど、これ、個人事業者等、今回のまた新たに対策強化しようというこの個人事業者の皆さんなどのストレスチェックなどというのは、実際これ制度的にはしっかりと確立されているということでよろしかったんでしょうか。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 ストレスチェックそのものは、質問項目の公表をしておりましたり、スマホでやろうと思えばできるものでもございますので、それをやること自体、チェックに答えること自体はどなたでもやることができる状態に今なっております。 一方で、法律上の措置としまして、ストレスチェック、今回、五十人以上の規模の事業場に義務となっておりますところを五十人未満にも拡大するという内容になっておりますが、これは雇用労働者を対象としておりまして、個人事業者は対象としておりません。 今回、個人事業者につきましては、労働者と同じ場所で作業に従事することによって様々な現場での危険が生ずる、それに対して現行の連絡調整などの規定が個人事業者を含んでいない形になっているものですから、そこを広げていくというようなことでございますので、日頃からの健康管理などについては今回対象としてございません。
○森本真治君 今回一つのポイントは、やっぱり個人事業者等の皆さん、一つは、先ほどもあったように、今回のアスベストの問題などの部分の改正というところがあるかもしれないけれども、議論も多く行われておりますように、もう働き方が多様になってきている中で、もうそういう職種とか働き方にかかわらず全ての人の、皆さんの労働安全をどうこれから構築していくのかということが大きなやっぱりポイントになってくる今回のその一つでもあるのではないかというふうに思っております。 そういう部分でいうと、是非またこれも今後検討していただきたいのは、やっぱり個人事業者の皆さんの、向けた例えばストレスチェックなんかも、個人でスマホを見てとかいってもなかなか皆さんもう余裕なんかないですよ。一生懸命、もう余裕もなくて、いろんな関係の中でもストレスを抱えながらも仕事をされているということでいえば、やっぱりそこも環境を整えてあげるということなんで、そうすると、例えば実施機関、個人事業者向けのそういうストレスチェックなどの実施機関で例えば健康診断などとともにストレスチェックなんかもしっかりとやっていくというような、そういうことを積極的に支援をしていくということですね。 そういうことは是非今後の課題として検討をやっぱりしていただきたいというふうに思うんですが、その辺りについてもお伺いしたいと思います。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 御指摘の個人事業者の件でございますが、現在、私どもとしましては、令和六年五月に策定をいたしました個人事業者等の健康管理に関するガイドラインというのを使いまして、そこで、その個人事業者等御本人や注文者など、それぞれが実施していただきたい事項、配慮していただきたい事項を示して、その周知啓発を図っているところでございます。 さらに、こういった取組の延長線上でどのようなことが今後必要になってくるかについては、いろいろ実態も見ながら引き続き検討させていただきたいと思います。
○森本真治君 ちょっとこれは、引き続きということですから、私も引き続きしっかりと議論はさせていただかなければいけないというふうに思います。 もうあと一分となってしまいましたので。 やっぱり、今回いろんなそういう現場の声の中でも、例えばこの健康障害やメンタル不調などの対策ということをいろいろ制度的にやろうとされていますけれども、根本的な問題として多く寄せられているのが、やっぱり要員不足、人手不足。人手不足の中で結局、過重労働、長時間労働になっていくんだということですね。 例えば建設現場などでも、これはいろんな、国交省さんになるんでしょうか、いろんな働き方のその建設現場の環境をどうしていくのかということをやっている。厚労省の関係でいえば介護現場とかもそうでしょう。やはり、そういう横断的な、先ほどの価格転嫁の話などもそうですけれども、横断的な取組をして、やっぱりこの間の我が国の低迷の原因というのは、明らかに、働くということ、労働ということに対する価値を軽んじてきた結果なんです。 ですから、やっぱりこれからは、やっぱり我が国の政策として、しっかりと働くということの価値をしっかり尊んでいく。そういう社会をつくっていくためには、これ厚労省さんだけではない話にもなってくると私は思っているんです。社会全体をそういう、どのような多様な働き方であろうが、職業であろうが、しっかりと、一人一人の皆さんのその働く価値をしっかりと尊重していく社会をつくっていくという部分においては、これは是非やっぱり厚生労働省がリードをしてこの国の社会を変えていくということですね、働くということを軸としたしっかりとした社会をつくっていこうという、やっぱりそのことをもっともっと国民の皆さんとも共有していく必要があろうかと思います。 最後、ちょっと大きな話になりますが、大臣にその思いについての認識を伺って、質問としたいと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(福岡資麿君) 今、働く価値という御指摘ありました。委員が御指摘いただいた趣旨、しっかり受け止めさせていただきながら行政運営に努めてまいりたいと思います。
○森本真治君 終わります。
○梅村みずほ君 日本維新の会の梅村みずほでございます。よろしくお願いいたします。 本日は、労働安全衛生法の質疑ということで、私からは、法案の中もいろいろ聞きたいことあるんですけれども、なぜ今回の改正に入らなかったんですか、漏れているんですか、検討されていないんですか、十分にというところを御指摘申し上げたいと思っております。 厚生労働省は、令和五年の十二月から令和六年、昨年の十月の間に八回にわたって労働安全衛生法に基づく一般健康診断の検査項目等に関する検討会というのを重ねてこられました。そして、昨年の十一月にその中間取りまとめが行われているんですね。 これは、やっぱりこの労働安全衛生法改正に当たって、一般健康診断、どんな変更が必要かなというものを検討してくださったというふうに承知をしているんですけれども、この中間取りまとめというのは、その八回の中でもこれ重要だというものを抜粋してハイライトで載せていただいているものなのではないかなというふうに思っているんです。 中では、女性特有の健康課題への対応で問診を追加すべきか否かとか、歯科医師会からの要望もあって歯周病予防の検査をすべきかどうか検討しました。結果、今回は盛り込まれていないんですね。ただ、この中間取りまとめに入ったということは今後検討されるかもしれない項目であると、継続的に見直されたりとか審議されたりするのかなというふうに思って期待もしています。私も女性ですので、月経困難症とか子宮筋腫とか、周りにいろいろ病気を抱えている友人もいますし、私自身も抱えていますので、重要な観点だなと思っているんですよ。 ただ、この中間取りまとめに何で入っていないのかなと思うものがありまして、それは何かといいますと、血清クレアチニン値の検査を一般健康診断に入れてくださいよという日本腎臓学会から要望が出されていた項目、これ、中間取りまとめに一切書かれていないんです。歯周病予防の検査必要かなとかいうのは入っているんですけれども、このCKD、慢性腎臓病の予防に関する検査、触れられてもいないんですね、中間取りまとめには。八回の中には登場してきているんですけれども。なので、質問をまずこちらから始めたいと思います。 労働者に対する一般健康診断では、労働安全衛生法に基づいて、尿たんぱくの測定、これは入っていますよね、法定項目として。これ必須化なんですけれども、このCKDを予防するには尿検査と併せて血清クレアチニン値を測っていくのも重要だとされているんですが、この血清クレアチニンについては、医師が必要と認めた場合には実施することが望ましい項目となっているんです。必須になっていないんです。何でなんでしょうか。厚生労働省にお尋ねします。
○政府参考人(井内努君) 御指摘の血清クレアチニン値検査が労働安全衛生法に基づく一般健康診断に追加すべきかどうかにつきましては、平成二十八年に開催いたしました有識者検討会において議論がなされております。 その中で、腎機能検査につきましては既に尿たんぱく検査があること、腎機能悪化の要因である高血圧や高血糖について既に健診項目に含まれているといった意見がございまして、労働者の健康状態を勘案しながら医師が必要と認めた場合には実施するという位置付けが望ましいということにされたというものでございます。
○梅村みずほ君 平成二十八年って、いつの話をされているんですか。最近増えている腎臓病の中で、腎硬化症という、これ、尿検査だけではなかなか分からないというものがありますよね。尿検査異常で出にくいというものがあるわけですよ。何年たっているんですかって。その時代の変化も捉えて学会が要望出しているというところをどう捉えていらっしゃるんですかという、ちょっと今驚きの答弁でございました。 大臣にお伺いします。 労働者が、腎臓病ですので末期になりますと人工透析というものを受けなくちゃいけなくなってきますよね。腎臓病というのは、もう進行止まらないですから、治すということはできないわけなんですよ。人工透析を受けることになった際に、労働者自身、QOLが下がりますよね。週に三回、四時間ぐらい血液を入れ替えるわけですから、物すごい負担で労働を諦めなきゃいけない人も出てきます。そして、事業者への負担というのもあるわけなんです。 個人と事業者、双方に対してどのような影響があるとお考えなのか、大臣にお伺いします。
○国務大臣(福岡資麿君) 今おっしゃられましたように、我が国、血液透析、腹膜透析、大きく分けて二つございますが、我が国には多くの方が血液透析を受けておられるというふうに承知しています。 血液透析の場合は、御指摘がありましたように、週三回程度通院し、一日四時間程度実施する必要がございますため、労働を含む生活への影響は大変大きいものがあるというのは御指摘のとおりだと思います。どの程度の影響があるかというのは、その働く場所であったりどういう働き方をされているか、そういったことにもよって変わってくると思いますので、この場で一概に申し上げることは困難だというふうに思います。
○梅村みずほ君 ありがとうございます。 あと、事業者にとっても、個人もそうですけれども、事業者にとってもすごい負担があるわけですよ。労働力不足の中、もう会社来れませんという人が出てきたら、この人重要な役割担ってくれていたのにって、そういう労働力を失うことにもなりますよね。 個人にとっても事業者にとっても非常にマイナスでありますし、CKDというのは、不摂生と思われること多いんですけど、非常に労働環境に左右されるリスクというのもあるんですよ。長時間労働だったり、夜勤勤務だったり、デスクワークが続いて運動不足だったり。炎天下で作業してくださいよ、そうしたら水分不足になったりしますよね、腎臓病のリスク上がるんですよ。こういう労働環境とも密接に絡み付いている問題なんです。 また、人工透析、なってしまうと災害時のリスクも物すごいんですね。これから激甚化、頻発化していくという防災大国である日本で大規模災害が起こったときに、腎臓病患者が抱えているリスクというのをどのように捉えていらっしゃるのか、大臣にお伺いします。
○国務大臣(福岡資麿君) 大規模災害時には、通院しておられる医療機関が被災いたしますと血液透析を受けられなくなりますため、透析を提供できるほかの病院に避難せざるを得なくなるリスクがあるというふうに認識をしております。 こういった場合でも必要な透析医療が提供されるように、日本透析医会等とも連携をしながら、遠隔地に避難して血液透析を継続できるような環境整備などの対応を今行わせていただいております。
○梅村みずほ君 大規模災害のときにはあらゆる医療機関に災害が及ぶと思うんですよ。そんな、このAの病院が駄目だったらBの病院でいいだろうということではいけないということぐらい大臣もお分かりだと思います。 次の質問に行きたいと思います。 先ほども申し上げましたように、中間取りまとめには、女性特有の健康問題に関する項目だとか歯科に関する歯周病に関する項目って検討されているんですけれども、こちらのCKDの対策としての血清クレアチニン値の検査に関しては全く触れられてもいない。これ、何でなんでしょうか。厚労省にお伺いします。
○政府参考人(井内努君) 労働安全衛生法に基づく一般健康診断の健康項目の追加に当たりましては、現在、学会等から要望をいただいており、順次、有識者検討会の中で検討するという方針でございます。検討会では、要望している関係学会等からヒアリングを行った上で、最新の医学的知見を基に検討を行うこととしております。 御指摘の女性特有の健康課題につきましては、骨太方針二〇二三及び女性版骨太二〇二三におきまして健診項目の追加が提言されたことから、令和五年度から検討を行ってきたものであり、また、通常の一般健康診断の項目の変更につきましては省令改正事項でございますが、歯科につきましては、仮に健診項目に追加するのであれば法律改正が必要になるということから、建議の取りまとめに間に合うように先行して検討されたものであり、現在それぞれの方針が取りまとめられております。 御指摘の日本腎臓学会からは血清クレアチニン値検査の追加の御要望をいただいており、令和六年九月の検討会で同要望につきましては御紹介させていただいております。現在、同学会に検討に際し必要となるデータの提供をお願いする等、意見交換を行っている段階でございます。今後、必要な準備を行った上で検討会において議論をしてまいる予定でございます。
○梅村みずほ君 ありがとうございます。 昨年の九月に御紹介しているって。紹介って何ですか。で、データ集めてくれって言うてますっておっしゃいましたけれども、データ結構出ていますけどね。 私が厚生労働省に問いたいのは、国民の健康を保っていこうという気概ありますかということなんですよ。皆さんの周りにも人工透析で苦しんでいらっしゃる方たくさんいらっしゃるでしょう。で、今、国民、何を思っていらっしゃいますか。社会保険料高いんですよ。国民負担率が高いんですよ。そんな中でなけなしのお金払っているんですよ。だから、年間、毎年毎年一兆円医療費が増えている現状にあるんでしょう。少子高齢化止まらなくて、これから医療費爆増していくんでしょう。その中で、国民の負担を下げるということと、一人一人、日本国民の健康の維持ということ、事業者に労働力を提供していく観点、様々考えても、そんな悠長なこと言っている場合なのですかというふうに、本当にこの法案に上がってきていないんですけれども、法改正を毎年毎年していただけるんだったらいいんですけれども、余りにものんびり構え過ぎているのではないかというふうに思うわけなんです。 大臣には、先日の予算委員会で私、外国人の国民健康保険の加入要件、これは緩過ぎるんじゃないかというふうに御指摘申し上げましたけれども、国民が毎日働いて、血と汗にじむような思いをされて報酬を得ている。その中からいただいているお金をどのように使っているのか。納得できるように使っていただけているんだったら、予防も各種ちゃんとやってくれているんだったら国民も納得してくれると思いますよ。でも、だだ漏れているんじゃないですかというところに怒りを禁じ得ないんだと思うんです。もうちょっと危機感持っていただきたいというふうに思います。 さて、CKDの重症化を防ぐ予防対策なんですけれども、この対策進んでいるのかどうかということなんですよ。人工透析は診療報酬の点数が高いというので、インターネット調べていただいたら、一部には、この人工透析患者が医療機関にとっての安定財源になっているのではないかというようなことも書かれている記事が出てきたりします。年間五百万円ほど掛かる医療費ですからね。そうした医療機関への忖度が働いているんじゃないかって疑われても仕方のない状況だと思います。そんなことはないと思いますよ。医療機関の方々頑張っていらっしゃいますけれどもね。ただ、そもそもに患者の数を減らしていくという努力を最大限できているのか。まさか忖度ではないですよね、大臣。
○国務大臣(福岡資麿君) CKDの発見であったり重症化予防については大変重要な課題であるというふうに認識をしております。労働安全衛生法に基づく一般健康診断では、既に尿たんぱく検査を必須項目とするなどにより腎機能の評価をしてございます。また、CKDにつきましては、近年新しい治療薬がかなり出てきてございまして、原因に応じた治療を行うことによりまして重症化予防が可能となってきております。このため、CKDに関する普及啓発や医療連携体制の構築などを今推進しているところでございまして、日本の透析をしておられる患者さんの数は二〇二一年をピークに減少傾向に転じているところでございます。 CKDを早期発見するための検査項目を一般健康診断に追加しないことで医療機関の収入を確保しようとしているのではないかという御指摘については、労働安全衛生法に基づく一般健康診断は、労働者の業務に関連する健康障害を防止する観点から、事業者に対し罰則付きで実施を義務付けているものでございまして、健診項目についてもこうした観点から検討しているものでございますことから、御指摘は当たらないというふうに考えております。
○梅村みずほ君 ありがとうございます。 患者数も減少傾向にあるということですけれども、日本透析医学会の統計調査では毎年一万人、勤労世代が新規に透析を導入しているというデータ出ていると思いますよ。薬があるからとか言っていますけれども、そもそもこの検査って五十円から百円の負担で一回当たりできるわけなんですよ。まあそんなに、安価だと思いますよ。そうまでして導入できない、こんなに、平成二十八年という数字も出てきましたけれども、長々検討している理由何なのかなって疑われちゃいますので、早期に導入をしてほしいんです。 CKDの予防対策を本気でやるなら、血清クレアチニン値の検査を法定健診にしてほしいんですけれども、大臣、していただけますか。
○国務大臣(福岡資麿君) 労働安全衛生法の一般健康診断に新たに検査項目を追加する場合には、専門家であったり労使の関係者による検討会に加えまして、労政審において検討されることになり、その際には、検査によって検出できる疾患が業務に従事することによって発生又は増悪するエビデンスがあるのかどうかといった観点から議論がなされるものと考えてございます。 御指摘の血清クレアチニン値検査につきましても、学会等の関係者の方々から知見をいただきながら検討会において検討をしていただきたいと考えております。
○梅村みずほ君 ありがとうございます。 大臣の答弁に関連してなので通告ないんですけれども、ちょっとお答えいただきたいんですけれども、専門家の意見が必要だ、労使の意見が必要だ、労政審に図らなきゃいけない、いろいろありましたけれども、その労働と起因しているのかどうなのかのデータというのが大事だとありましたよね。 じゃ、データ出したら、専門家もいっぱい関わっていますよね、この検討会にも。で、労使も、これやめてくれと言うかといったら、ううんと、そうはならないんだろうと思いますよね。じゃ、データ、ちゃんと労働とひも付いて、もうリスク高まるというのが出てきたら十分に検査項目に入る可能性あるということですか。
○国務大臣(福岡資麿君) 先ほども申しましたように、この検査方法によって検出できる疾患が、業務に従事することによって発生するか、又はそれによって増悪するエビデンスがあるかといった観点から議論がなされるということでございます。 そうしたデータがそろったということであれば、当然その専門家の方々に御審議いただいた上で、その上で御判断がされるということです。
○梅村みずほ君 今回の中間取りまとめでは、歯周病の予防というのは中間取りまとめにも触れられているんですよ。入っていないですけどね、法改正に。歯周病予防も、不摂生とも取れるし、労働環境とも取れるし、いろんな側面あると思うんですよ。でも、歯周病の予防の検査というのは検討が取りまとめの中に入っているということなんですよね。だから、中間取りまとめに触れられてもいないというところに不思議だなと思ったので御指摘申し上げました。 長生きしていかなきゃいけないんですよ、百年時代でね。そのときにQOLって非常に重要です。みんな働きながら治療したいけれども、できない状況に陥る方もいるんですよ。厚生労働省の中にだって、人工透析を受けなくちゃいけなかったという方いらっしゃると思いますよ。なので、是非前向きに考えていただきたいというふうに申し上げます。 では、続いての質問になりますけれども、ストレスチェックに関してなんですね。 今回の法改正によって、職場のメンタルヘルスの対策として、ストレスチェックを五十人未満の従業員の事業者でも義務化するというふうになっていました。先ほど、データが必要だ、こうだああだというふうにCKDの予防に関してはおっしゃっていたんですけれども、ストレスチェックやってねで、その先の制度設計ってなかなか見えてこないなと思っているんですね。 ストレスチェックって大事です。ストレスというのは、職場の環境に大きく関与している場合もあれば、例えば、恋人との関係であったりとか、私生活で個人的な、体の、ああ、体の悩みといったらあれですね、今のはあれですけれども、家庭に起因するものとか、職場関係に関係のないものも当然ストレスというのはあるわけなんですね。 じゃ、ストレスチェックしましたと、で、かなりレベルが高く危険であるとなったときに、職場のどういった環境がこの人のストレスに関係しているのかと洗い出して根本的なアプローチというのが必要なんですけれども、そこに関してはひも付かれていないような、何となくふんわりとした法案だなというふうに見ていました。 ストレスチェックを実施した後の対応として、事業者ってどの程度労働者のストレスに関与していくべきなんでしょうか。大臣にお伺いします。
○国務大臣(福岡資麿君) ストレスチェック制度は、労働者を使用する事業者の責任に着目してございまして、あくまで業務に起因して生じるストレスに対処するために実施を義務付けているものでございます。 ストレスの要因は、御指摘がありましたように、仕事、職業生活、家庭等に存在しておりまして、労働者自身によるストレスへの気付きやセルフケアは大変重要でございます。しかしながら、職場に存在するストレス要因は労働者自身の力だけでは取り除くことができないものでございますから、労働者の心の健康づくりを推進していくためには、職場環境の改善も含め、事業者による取組が必要だというふうに考えています。 具体的には、労働者個人につきましては、自らのストレス状況について気付きを促し、高ストレスと判断された場合には、医師の面接指導の機会提供、医師の意見を踏まえた就業上の措置等を講じていただきますとともに、集団分析、職場環境改善を通じまして職場のストレス要因の除去に取り組んでいただくことによりましてメンタルヘルス不調の未然防止に取り組んでいただきたいと考えております。
○梅村みずほ君 その個人の管理に任されているところから職場の労働環境につなげて職場の労働環境を改善するというのがすごい重要なんですけどね。その辺りが非常にファジーなのでボーダーがなかなか難しいんです、個人の問題と労働の問題とって複合的だと思いますから。その辺りをゆるふわっとしていては、やみくもに心療内科あるいは精神科医療に対してじゃぶじゃぶとお金が入っていくだけになりかねないので、是非ともその辺りもしっかりそのルートを描いていただきたいなと思います。 最後の質問になりますけれども、子供たちは学校で、悩みの状況、ストレスなんかもチェックするようなアプリとかも使っているんですね。子供たちは毎日アプリでチェックしていると、大人は年に一回、波がありますけれども、年一回でいいんですかと。実施している対策というのが大人と子供で違っているなというふうに思っているんですよ。医師、保健師等の専門家のチェック、年のたった一回だけ、あるいはアプリケーションの毎日とで全然違うんですけれども、どうしてこの子供と大人のアプローチ、違いがあるんでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 今御指摘ありました学校現場で行われている心の健康観察は、いじめ、不登校、自殺リスク等の早期発見を目的として、児童生徒の心の変化等を把握するため、例えば児童生徒に毎日そのときの気持ちに最も近い天気マークを回答してもらって、毎日雨が続く場合はいろんなシグナルが出ているんだなということを把握していただく、そういう目的で実施されているものと承知をしております。そのため、ストレスの要因を詳細に評価することは、その学校の現場で行われているそういったアプリでは難しいと考えています。 一方、職場におけるストレスチェックは、様々なストレス要因がある中で、業務に起因するメンタルヘルス不調の未然防止を目的として事業者の負担で一年以内に一回実施いたしまして、仕事の量であったり質、対人関係など、職場におけるストレス要因を評価し、職場環境の改善につながるものでございまして、プライバシー保護の観点から個人の検査結果は事業者に届かないようになってございます。 このように、両者は目的であったり対象者、情報の取扱いが異なってございまして、どちらが効果的であるかというのは比較できるものではございませんが、業務上のストレスの状況を把握するためには相当程度の項目数の調査が必要となることを踏まえれば、日々確認することはその負担等に鑑み慎重であるべきだというふうに考えてございます。
○梅村みずほ君 もう終わりますけれども、いじめ、不登校というのも、いじめ、連続欠勤、関係あると思います。長期労働、子供も学校終わってから塾、習い事、そんな変わらないと思いますけどねということを申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみです。 今日十五分なので、ちょっと早口になったらごめんなさい。 まず、化学物質管理についてお尋ねします。 本改正事項ではリスクアセスメントの実施に支障がないことを担保するための改正が行われる予定になっておりますけれども、代替化学名等の通知が想定される製品の多くは混合物です。例えば、固形で刺激性の物質と無害だけど揮発性の物質が混ざった製品であれば、個々の化学物質では低害や無害だったとしても、揮発性の刺激物として健康被害が生じる懸念はあるというふうに私は現場の方から懸念を聞いております。 このため、個々の企業における内部や外部の専門家による化学物質管理体制というのはより重要なものになるというふうに考えますが、その上で、個々の事業者が実施するリスクアセスメント、化学品を管理する体制については、中小企業を中心にこの専門人材の確保という課題というのはもう以前から言われている問題なんです。その上で、今回の改正も踏まえて、厚労省として専門人材の確保、いかが取り組むんでしょうか。お願いします。
○政府参考人(井内努君) 中小事業場におきまして適切な化学物質管理に取り組めるよう、厚生労働省として、業種別、作業別マニュアルや保護具の選定マニュアルを作成し、関係者に活用を促すとともに、化学物質に関する疑問や相談に電話やメールで応じる相談窓口の設置等により化学物質対策の促進を図っております。 今委員御指摘の人材の部分ですが、具体的に相談できるところといたしまして、厚生労働省から各関係団体に依頼をしまして、化学物質管理専門家や労働衛生コンサルタント等の化学物質管理等に専門的な知見を有する専門家のリスト、これは連絡先を含めたものでございますが、これを作成、公開させていただいております。中小事業者が個別に助言、指導を受けられると考えております。 こうした取組を通じ、中小企業において適切な化学物質管理が実施されるよう努めてまいりたいと考えております。
○田村まみ君 窓口で現場にいないと。ハイジニストと言われるような専門家が現場にいるということが、やはりこの早期の対策、そして予防に私は大変重要だというふうに思っております。 引き続き、扱うそういう製品増えていくというような中で、ここしっかり対策してほしいんですけれども、この法成立後に実際に名称を非公開とするSDSがどの程度になるというふうに想定されているのか、また、その上で、必要な情報が迅速に取得可能な体制整備、そしてその運用がどのように行われているのか、今の想定、お答えください。
○政府参考人(井内努君) 実際に代替化学名等の通知を想定している物質名につきましては、関係団体へヒアリングをしたところ、百物質程度、労働安全衛生法において指定しているのは二千九百物質でございます、のうち百物質程度と考えております。 代替化学名の通知を認めるのは化学物質の成分名のみで、厚生労働省令において代替化学名等による通知をできることが、物質を限定します。さらに、人体に及ぼす作用等の成分名以外の通知事項についてはこれまでどおり記載をすることから、リスクアセスメントの実施に遅れや支障が出ないようにと考えております。 厚生労働省ホームページの活用、化学メーカーを含む関係団体との連携、こういったものでリスクアセスメントに必要な情報が適切かつ迅速に現場に伝わるよう努めてまいりたいと考えております。
○田村まみ君 想定外のことが起きるということも含めて、健康被害生じる可能性は低いものを設定するというふうには言っているんですけれども、この新しい改正によって、企業側のいわゆる成分名ではそれを表示できないというような、利を取るための改正なんですけど、現場の労働者のための体制整備、是非よろしくお願いいたします。 そして次に、高齢者の労働災害について私も質問したいというふうに思います。 まず、この労働安全衛生法が示す高齢者の定義、これは一体、年齢なのか何かあるのか、教えてください。そして、その上で、この高齢者の労働災害の統計の中で、企業規模別というような報告は見られるんですけれども、高齢者の労働災害の発生状況が中小企業で多いとか、どういう場で多いか、そういう傾向というのは分析されているのか、教えてください。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 今回の法案におきます高年齢労働者につきましては、厳密な定義は置いてございませんが、労働災害の発生状況につきまして、百万労働時間当たりの災害発生数を年齢階層別に見ますと、おおむね六十歳以上で加齢に応じ顕著に上昇していく傾向がございます。こういった実態から、事業者には、六十歳以上の労働者を主な対象としまして災害防止対策を進めていただくことを想定をしております。 また、規模別の災害発生状況を見ますと、六十歳以上の労働者の労働災害は、五十人未満の事業場において全体の約六割が発生をしております。一方で、小規模事業場、五十人未満事業場における労働者数もそれぐらいですので、発生率として中小と大きなところで大きな格差があるということではございませんが、件数としては、当然でございますが、多くの件数が発生しているものでございます。 〔委員長退席、理事三浦靖君着席〕
○田村まみ君 今日も前段で石橋委員が指摘されていましたけれども、やっぱり本当に対策が遅いというのが私も実感としてあります。 その上で、取組を進めていくというときに必ず御説明、御紹介あるのがエイジフレンドリー補助金、ここについて必ず御説明いただくんですけれども、これ中小企業しか対象になっておりません。一方で、この高齢者の四日以上の死傷病災害増えているのは三次産業。三次産業の傾向として、もちろん中小企業の企業の数は多いんですけれども、大企業であっても少人数の事業所というのが多いのが三次産業なわけです。 そう考えたときに、このエイジフレンドリー補助金が中小企業しか使えないというところは、私は対策を進めていくのにこれ遅れを生じさせているというふうに思いますし、やらなければいけないというところの推進力として、最初から中小企業に限っているということがこの対策の遅れを私は招いているというふうに思いますが、この支援の要件、ここを事業場の規模の単位に変えていく、こういう工夫が必要だというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 エイジフレンドリー補助金でございますが、これは補助金施策のものですから、対象企業の資金的な余裕の不足を補うといったことを主眼として設けているものでございます。 したがいまして、今回、中小企業を対象にしてエイジフレンドリー補助金運用しておりますが、事業場として小さいところでありましても企業として大きい場合には、企業自体が小さい場合と比べますと資金的な余裕において少し差があるだろうということで、このエイジフレンドリー補助金の重点的な活用という観点から、中小企業、企業の規模として小さいところを対象にしているところでございます。 他方で、企業としては大きいけれども事業場が小さいという場合、資金的な面とは別に、ノウハウの面などでは、その個々の事業場ごとに安全担当を置くことは難しいとかいった事情あると思いますので、製造業や三次産業の中小規模事業場に対しまして安全衛生の専門家を派遣し、作業現場の状況確認、改善についての助言などを行う取組を実施しております。こちらは事業場ごとに利用できるようにしておりますので、御活用いただければと考えております。
○田村まみ君 その案内がなかなか届かないので、届く第一歩としてそういう、今、企業の企業体力を見るというのは分かるんですけれども、対策を進めるための最初のドライブを掛けるために、エイジフレンドリー補助金をその企業規模別じゃなくやはり事業場別ということにしていくべきじゃないかというふうに考えます。 対策の必要性は、やっぱり、小規模な事業場でやはり危険な状況があるということを認識されているわけなので、是非そこをもう一度検討いただいて、そして数字が変わってくる中で、やっぱり限られた予算なわけなので、企業規模別みたいなことを入れていく、そういうふうな工夫がなければ、この先ほど言った、自分のところで働いている人は健康だ、必要ないと言っているような人たちに、私は、なかなかこれ意識して届くというところが難しいんじゃないかなというふうに考えておりますので、御検討いただきたいというふうに思います。 そしてもう一つ、労働安全衛生法に基づく一般健康診断の検査項目等に関する検討会において、女性特有の健康課題に関する項目、中間とりまとめがされました。先ほど来、高齢者の労働災害触れておりますけれども、やっぱりこの三次産業に多く、そして高齢の女性に多いという中でいけば、私はこの女性の特有の健康課題についても着目してまいりました。 〔理事三浦靖君退席、委員長着席〕 そんな中で、健診項目の追加が行われなかったということは大変残念なんですけれども、健診項目の質問項目で女性特有の健康課題に困っていると回答された方のみに必要に応じて健康診断を担当した医師が専門医への受診勧奨をするという取組があります。ただ、あくまで任意での取組であることから、ここをしっかりと実施していく方策必要だというふうに思いますが、厚労大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 月経随伴症状であったり更年期障害であったりといった女性特有の健康課題を労働安全衛生法に基づく一般健康診断により対応することにつきましては、女性版骨太の方針二〇二三を踏まえ、有識者検討会で議論がなされてきたわけでございます。その検討会におきましては、女性特有の健康課題と業務との関係性を示す明らかなエビデンスがあるとまでは言えないといった御意見があったこと、及び事業者に知られたくないという労働者に配慮する必要があるといった御意見があったというふうに承知をしています。 そうしたことから、法定項目ではなく一般健康診断問診票の任意の項目として位置付けること、お困りの労働者に対しましては、必要な情報提供であったり、専門医への早期受診を促すことを示しました健診機関向けのマニュアルを国において作成することとされまして、労政審において建議が取りまとめられたものでございます。 今後、この建議に沿いまして、女性特有の健康課題への対応をしっかり進めてまいりたいと思います。
○田村まみ君 これも私、二〇一九年からずっと取り扱っていて、同じように因果関係というところで必ず言われるんですけれども、やっぱり女性が長期にわたって働くという機会が増えてくる中で、そもそもこの健康診断というものが成人男性を目途にやっぱり組み立てられ続けてきた中で、働く女性という視点をもっと入れるというのは、この枠組みじゃないところでもしっかり厚労省考えていただきたいということは申し添えておきたいというふうに思います。 最後に、熱中症について、私も熱中症対策について取り扱いたいというふうに思います。 同じように、第十四次防、労働災害防止計画によって、二〇二七年までのアウトカム目標の一つとして仕事中の熱中症による死傷災害の削減掲げられておりますけれども、これ二〇二四年、千百九十五名と、減るどころかもう毎年増加していっています。 こうした状況を踏まえて、職場の熱中症対策を罰則付きで事業者に義務付ける安全衛生規則を基に、事業主が取り組むべき内容、これを既に厚労省は対策として進めるということで、熱中症ガイドラインも作っていただき、進めていただいているんですけれども、残念ながら一般的な事業場の内容になっています。というのも、熱中症対策の義務化、安全衛生則の規則なんですけれども、安全衛生法の中にはほかにもいろんな事業特性があって、例えば粉じん則の下で働くような染色産業の皆さん、ここの現場は呼吸器等への人体への影響から、防じんマスク、エプロン、長靴、そして保護具を着用して粉じん則の下で働く、そうじゃないと本人守られません。しかも、防爆設備の工場で働いているため、夏の作業環境は四十度を超えるというか、もう五十度超えるというような作業場もあります。 今回のこの暑さ指数二十八度又は気温三十一度以上の環境下に行われる作業で、継続して一時間以上又は一日当たり四時間を超える作業となっていますけれども、こんなの軽く超える作業場がたくさんまだあるというふうに考えます。熱中症の対策、会社側も頑張ってやっていますし、先ほど森本理事がありましたけど、空調整備、他省庁のもの使えと言われるんですけれども、先ほどのように防爆規則に準じた機械や装置を置いてあるところじゃ、全くそんなんじゃ対策できないわけですね。 是非、こういうような対策を進めていく、そして、死傷者数が増えているということなので、熱中症対策についての補助、支援というのを厚労省としてももっと具体的に進めるということが私は重要と考えますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 今般の省令改正につきましては、熱中症による死亡災害のほとんどが初期症状の放置、対応の遅れが原因となっていることを踏まえまして、事業場において熱中症のおそれがある作業者を早期に発見し、その状況に応じて迅速かつ適切に対応できるよう、事業者に対して、早期発見のための体制であったり、重篤化防止措置の実施手順の作成、周知などを求めるものでございます。 死亡災害を減少させるために職場における熱中症対策は重要なものでございますことから、厚生労働省では、エイジフレンドリー補助金などによりまして、体温を下げるための機能のある服の導入については補助を実施してございます。この補助の対象となる対策を拡大するという委員の御指摘につきましては、その対策の有効性なども踏まえ検討してまいりたいというふうに考えています。 今般の省令改正を着実に進めることによりまして、熱中症予防対策、強化をしたいというふうに考えております。
○田村まみ君 終わります。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 化学物質による健康障害防止対策についてまず伺います。 化学物質の管理規制方法が物質ごとの規制からリスクアセスメントに転換され、国際基準であるGHS分類によって危険性、有害性が確認された対象物、リスクアセスメントの対象物、これがこれまでの約三百物質から令和八年四月には二千九百物質ということで、およそ十倍に対象が拡大されることとなるわけです。 そもそもこのリスクアセスメントというのはどういうものなのか、簡潔に御説明をいただきたい。
○政府参考人(井内努君) 労働安全衛生法第五十七条の三第一項により、化学物質等による危険性又は有害性等の調査が事業者の義務とされており、これをリスクアセスメントと呼んでおります。国が危険性、有害性があると認めた化学物質をリスクアセスメント対象物に指定し、その物質を製造又は取り扱う事業場にはリスクアセスメントを実施する義務がございます。 リスクアセスメントは、安全データシートに記載されている化学物質の危険性、有害性等の情報を踏まえ、化学物質を製造又は取り扱う作業の内容や作業頻度等を基に化学物質への暴露によるリスクを見積もり、局所排気装置の設置や保護具の使用等のリスク低減措置を検討するものであり、事業者はその結果に基づき労働者の危険又は健康障害を防止するために必要な措置を講ずる必要があるというものでございます。
○倉林明子君 つまり、このリスクアセスメントが確実に実行されると、これがあってこそ、労働者が吸入する有害物質の濃度を把握する、暴露限界値以下に管理すると、こういうことができるようになるわけですよね。そこまでつながって初めて労働者の健康確保というのが可能になるというものだと思うわけです。 ところが、検討会の報告書によりますと、二〇一七年の実施率は五三%、若干その後改善されているかと思いますけれども、その時点での実施率が低いという、五三%にとどまっているという状況の理由は何か、上位二番目までの理由と、それが全体に占める割合はどうなっているのか、そして、実施率向上させないといけないというのは当然だと思いますけれども、そのためにどんな取組をされているのか、全部でなくて結構ですので、主なものをお願いします。
○政府参考人(井内努君) 平成二十九年労働安全衛生調査の特別集計によれば、事業者がリスクアセスメントを実施しない理由については、人材がいないが最多で五五%、次いで、方法が分からないが約三五%となっております。これは、取り組んでいないといった回答をしたところの内訳でございます。 これらの課題に対応するため、厚生労働省では、業種別、作業別マニュアル、保護具の選定マニュアルを作成していること、リスクアセスメントを担う化学物質管理者の育成のための講習を実施していること、化学物質に関する疑問や質問に電話やメールで相談に応じる相談窓口の設置をしていること、保護具の使用方法等を解説した動画教材やQアンドAを公表、リスクアセスメントの実施体験ができるワークショップ型のリスクコミュニケーションを実施している等の支援を実施しております。
○倉林明子君 紹介なかったんだけれども、簡易なウェブツールの活用などもやられているということは見させていただきました。 そうすると、リスクアセスメントはできるということになってもリスクの低減策までつながらないという事業場が少なからずあるということですよ。人がいないということが最大の要因になっているということですよね。先ほど指摘もあったとおりだと思います。評価結果を具体的な業務改善に結び付ける作業が難しい、より簡素な方法も示してほしい、こんな声も上がっているんですね。 今回の法改正によって対象となる化学物質のリスクアセスメントの増大に伴う費用負担、これはとりわけ中小企業にとって大きな負担になるというだけじゃなくて、新たに危険有害性情報の表示及び通知には、罰則もこれ新設されるということになるわけです。実効性をどう高めていくのかということについていえば、民間の専門家の育成にとどまらず、やっぱり公的部門での抜本的な体制の強化が求められると思います。これだけ増やすんですから、対象も。 監督署、労働局、労働安全衛生総合研究所、これ、それぞれどう体制をこの法改正に伴って強化するのか、お答えいただきたい。
○国務大臣(福岡資麿君) 危険有害な化学物質等の通知を受け取った事業者が行いますリスクアセスメントは、労働安全衛生法に基づく事業者の義務でございまして、適切に行われていなかった場合には労働基準監督署が指導を行い、是正を求めることになります。 また、リスクアセスメントに関して十分な知識を持たない事業者もありますことから、都道府県労働局であったり労働基準監督署では、業界団体を集めた集団指導や説明会、個別事業場に対する助言にも取り組ませていただいております。 また、独立行政法人労働者健康安全機構の内部組織でございます労働安全衛生総合研究所では、専門家が化学物質の有害性の調査等を行うことによりましてリスクアセスメント対象物質の追加につなげるなど、最新の科学的知見に基づいた制度の改善に寄与しているところでございます。 今回の法改正等によりまして、化学物質に係る各種取組はますます重要となってきますことから、今後とも、化学物質対策の円滑な施行のために必要な体制の確保に努めながら、リスクアセスメントが的確に実施されるような取組を進めてまいりたいと思います。
○倉林明子君 だから、最後のところの中身を聞きたかったんですよ。必要な体制は確保すると、じゃ、必要な体制をどのように見積もっているのかということなんですよ。 もう一回答えられますか。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 必要な体制確保につきましては、毎年度必要な定員要求について根拠を添えて当局と協議をしているところでございまして、これについては、今後の改正がなされました場合には、円滑な施行ができるような体制確保について、大臣の御指導もいただきながらしっかり取り組んでまいりたいと思います。
○倉林明子君 今、三百が対象物質二千九百に拡大すると、そして現場際では、今の三百でも十分な対策どころか、人がいないとか方法分からないということでできていないと。現状がそこからのスタート、この法改正でね、持っていかないけないということですから、本当に必要な体制がいかにあるべきかということは本気でこれやっていただくと、労働者の健康守るという観点から、被害や障害起こってからでは駄目だと、防止対策としての強化求められるということ強調したい。公的機関の専門性の向上、更に体制強化、これ抜本的に強めていただくこと抜きに労働者の健康確保にはつながっていかないと厳しく指摘をしておきたいと思います。 そこで、高齢者についても私も質問したいと思います。 高年齢労働者の特性に配慮した作業環境の改善、そして作業管理その他の必要な措置を講ずるって、これは、高年齢労働者が増加、そして労災事故も増えている、当然のことだと思っております。努力義務にとどまっているけれども、改正必要だと思います。 そこで、一方、高年齢者の働き方はどうなっているかということで申し上げますと、六十歳以上で多様な働き方、これが本当に拡大しております。高年齢者雇用安定法、これによって、事業主には六十歳から六十五歳までの雇用確保措置がこれ義務付けになっているんですよね。 ところが、実際の現場でどんな雇用継続が実施されているかということでいいますと、これ大企業ですよ、電機大手のところでは、定年は六十歳として変更せずに、会社は遠隔地異動を含む仕事の選択や、社内で仕事が見付からないということだったら定年退職を選ばざるを得ないというような選択肢を提示するんですね。さらに、あるいは派遣会社か退職か二択だと、こういう迫り方もしています。事実上、労働者には退職を強いるというような制度になっているという現状をお聞きしております。 この継続雇用で、他の例ですけれども、電機大手でほかの例ですが、週五日の労働を労働者は希望していると、ところが用意できる条件は週に一日、二日、三日と、こういうようなケースあるんだということですよね。六十五歳まで年金出ませんから、そういう意味でいうと、賃金は最低賃金という条件も示されております。 こういった低賃金の働かせ方、あるいは退職を迫ると、こんなことが大企業で横行しているんですよ。こんな働かせ方に私は、継続した雇用の確保ということで継続雇用制度の下でやっているんだけれども、こんな働かせ方に問題ないのかということを聞きたいと思います。
○国務大臣(福岡資麿君) 六十歳以上の雇用確保措置につきましては、企業に対しまして、定年の引上げや継続雇用制度の導入等によりまして六十五歳までの雇用機会を確保する制度の導入を義務付けているものでございます。 定年後の継続雇用制度における労働条件につきましては、各企業におきまして、高年齢者雇用安定法を始めとする雇用に関する各種法令の規定等を遵守した上で労使間で個別に決定されるものでございます。 個別の事案についてのお答えは差し控えさせていただきますが、高年齢者雇用安定法につきましては、法律に基づく指針において高年齢者の就業の実態や生活の安定等を考慮した適切なものとなるよう努めること等を示し、企業において留意していただくように啓発指導に取り組んでおります。 今後とも、こういった企業において指針等に沿った対応が取られるよう、ハローワーク等を通じ啓発指導に取り組むとともに、委員御指摘いただきました実態把握等にもしっかり努めてまいりたいと思います。
○倉林明子君 六十歳以上の雇用が事実上継続できないというようなことになっていても、この法上の義務付けでは企業の責任問われないと、違法じゃないと、直ちには、こういうことになるんですよね。 私、こういう実態が広がっているということで、労働者が六十歳以降、極端な収入減、そして、生活に必要な収入を確保するために慣れない仕事への再就職あるいはダブルワーク、長時間労働を招くということに結果としてつながっているんです。なぜならといったら、晩婚化の中で、六十歳超えたって、大学生、子供さん、抱えているという人も少なくないんですよ。だから、収入必要なのにこういう雇用継続しか担保されないということになっている。 私、結果として、高齢労働者の労災リスクがこれ高くなっているという状況が一歩広がっているんじゃないかと思うんですけれども、大臣の認識はいかがでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 継続雇用制度における高齢者の労働条件は、高年齢者雇用安定法の趣旨などを踏まえながら労使間で個別に決定していただくものでございまして、厚生労働省においては、高年齢者雇用安定法及び同法に基づく指針などに沿った対応がなされるよう啓発指導に取り組んでいるところでございます。 この労働安全衛生法においては、労働時間や雇用期間にかかわらず、雇入れ時教育の実施を事業者に義務付けてございまして、エイジフレンドリーガイドラインでは、法律上の義務ではございませんが、高年齢労働者が再雇用や再就職等によりまして経験のない業種であったり業務に従事をされる場合には特に丁寧な教育訓練を行うことを事業者に対して求めてございまして、これは副業、兼業の形で従事する場合も同様でございます。その上で、危険な作業による災害を防止するための措置であったり、定期健康診断等の健康管理のための措置を事業者に義務付けてございまして、これらを通じて働く高齢者の方々の安全と健康を守っていくというようなことでございます。 今回の法案によりまして高年齢労働者の労働災害を防止するための措置を講ずることを事業者の努力義務とすることで、より一層の取組を求めてまいりたいと考えております。
○倉林明子君 いや、実際に起こっている事例も紹介して、この雇用確保の継続制度みたいなことをやっている実態というのはかえって高齢労働者の労災リスクを高くしているんじゃないか、そこには答えていなかったですよ。安定した雇用、これが必要だということを指摘したかったんですよ。 そういう意味で、中小企業で三割超える企業が定年制の廃止、そして定年の引上げ、こういうことで安定した雇用を確保、これは中小企業の方が頑張っているんですよ。大企業ほど貧弱な継続雇用制度にとどまっているという実態があります。安定した雇用継続を担保してこそ労災リスクは減らせるんだという指摘をしまして、終わります。
○天畠大輔君 れいわ新選組の天畠大輔です。 検査する側とされる側が同じなのは安全上問題です。代読お願いします。 時間の関係で、質問一と二は飛ばします。 厚労省は、審査及び検査における公平性を確保するためとして、製造許可申請の審査及び製造時等検査を行う登録設計審査等機関に関して法律で三つの要件を課しています。①親法人が製造者等でないこと、②役員の過半数が製造者等で占められていないこと、③代表権を持つ役員が製造者等の役職員でないことです。 しかし、検査機関の役員の半分まで製造者の役職員で構わないなどという組織が、果たして公正で中立的な審査を行うことができるでしょうか。メーカーに対して極めて甘い規定と言わざるを得ません。やはり、大型機械の安全性については公的機関の審査、検査が絶対に必要と考えます。 二〇二四年に開催された検討会の取りまとめには、民間委託を進める一方で、行政機関が、技術の進歩への対応等の必要性も踏まえ、適切に製造許可及び検査を行う能力を維持することが必要と示されています。また、落成検査、変更検査、使用再開検査は引き続き行政職員が担います。さらに、本改正案が成立、施行されても、すぐに一〇〇%民間移管になるわけではありません。総合的に考えても、高度な専門性を持つ行政職員の確保は、変わらず喫緊の課題です。 政府は、二〇〇八年にこれまで各種の検査業務を担ってきた安全衛生分野の技官の採用を停止したため、労働基準監督官が監督業務と併せて安全衛生業務を担わざるを得ない現状です。結果的に、検査業務に関する専門性の継承が困難となっています。このような状態で、ボイラーや移動式クレーンのような特定機械の安全性が本当に達成できるでしょうか。それにもかかわらず、政府は、将来的に安全衛生分野の技官をどのように採用、育成していくのか、具体的な方針を示していません。 この点は全労働、全労働省労働組合が厳しく指摘しており、安全衛生行政の将来にとって極めて重大なこの課題を脇に置いて検査業務の在り方を議論していること自体、適切でないと評しています。 安全衛生分野の技官の採用を復活し、労働基準監督官共々、人員を抜本的に増やすべきと考えますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(福岡資麿君) クレーン等について現に生じている災害は、玉掛け作業中の事故などクレーン等の取扱方法によるものでございまして、このような災害を防止するためには、作業現場において安全な玉掛け実施など関係法令が遵守されることが重要であることから、労働基準監督署による指導を通じて違反の是正を図る必要があります。 一方で、設計審査であったり製造時等検査に求められる知識、経験が専門高度化していること、十分な知識、経験を持つ民間検査機関が存在することを踏まえますと、設計審査等を民間検査機関が担う仕組みを整備しながら行政職員が事業者への指導など権限行使を含む行政ならではの役割に注力できる環境を整えることでより効果的に災害の防止、減少を図ってまいることが必要だと考えております。 また、安全衛生業務に関する専門性を有する職員につきましては、理系の試験区分、つまり、法文系と理工系で採用してございますが、理系の試験区分で採用されました労働基準監督官を中心に中長期的に育成をしているところでございます。これは、安全衛生分野の指導監督業務と安全衛生に関する技術的な指導等を行う安全衛生業務との関連が相互に増大していることなどから、従前に行っておりました技官の採用から労働基準監督官の採用に一本化することとしたものでございます。 効果的な指導を行う観点から、引き続き現在の採用の枠組みの下で安全衛生業務に必要な専門性の確保が図れるように人材の確保並びに育成に努めてまいりたいと思います。
○委員長(柘植芳文君) 天畠君が発言の準備をいたしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 安全性の観点から、性善説は絶対禁物です。代読お願いします。 国交省は、昨年六月、自動車メーカーのスズキ本社に立入検査をしました。型式指定申請時の認証試験における不正行為の疑いでした。不正行為の対象となったのは同社の主力軽自動車の貨物仕様車であり、二〇一四年十二月からの三年間で、生産台数二万六千二十三台、販売台数は二万五千九百九十九台に上っていました。十年もの間、不正が見過ごされてきたわけです。同様の不正行為はホンダやマツダでも行われていました。いずれも日本の基幹産業の一翼を担う有力メーカーです。 政府は、本法案の検査精度の更なる民間移管について、民間機関の中には長年にわたりJIS規格の原案作成に携わっている機関もあり、十分な知見を有すると言いますが、楽観論に流されて監視体制をおろそかにしてはなりません。公的機関による検査体制は断固維持すべきと改めて訴え、次に行きます。 時間の関係で質問四は飛ばします。化学物質による健康障害防止対策の推進について伺います。 本法案では、化学物質の譲渡実施者による危険性・有害性情報の通知義務違反に罰則を設ける一方で、化学物質の成分名が営業秘密である場合に、一定の有害性の低い物質に限り代替化学名の通知を認めるとしています。代替名の決定は、名称の一部を置き換え又は削除することで行う方向です。 営業秘密の範囲や非開示が可能な成分を限定するなど国が一定のルールを作るとはいえ、成分名の非開示を決定する主体はメーカー等の譲渡提供者です。メーカー等が国のルールに基づいて適切な運用を行っているのか、行政は事前に把握していないことになります。働く人の安全を守るための法案において、企業が秘密にする化学物質の名称が行政にすらブラックボックス化する制度設計には疑念を抱きます。 危険性の高い成分まで営業秘密扱いにしていないか、代替名を決定する際に必要以上に各要素の置き換え、削除をしていないか、行政はどのように監督するのでしょうか。法案の説明資料には、EU等の仕組みを参考にとあります。EUの場合は、営業秘密に該当する化学物質の名称に代替名を使用するには、欧州化学庁、ECHAへの申請、許可が必要です。つまり、化学物質に関する情報を非開示にする際、あらかじめ行政の目が入ります。 営業秘密の保護の必要性がある一方で、人体への影響等の安全性を確保する観点からは、性善説に立つのではなく、行政への申請許可を前提とした仕組みは検討されなかったのでしょうか。厚労省より短く簡潔にお答えください。
○政府参考人(井内努君) 代替化学名等の通知について検討を行った専門家検討会におきまして行政機関への届出を求める必要はないとすべきと結論を得たことによって、今回の方針で進めさせていただいております。 今回の法案では、有害性の高い物質は代替化学名等の通知を認めないこととしており、代替化学名の通知を認めるのは化学物質の成分名のみ、人体に及ぼす作用、貯蔵又は取扱いの注意、流出その他の事故が発生した場合において講ずべき応急措置等、成分名以外の通知事項についてはこれまでどおり記載し、通知を受けた側が化学物質危険有害性を適切に入手できるように配慮をしております。 また、代替化学名等は事前の行政機関への申請は行いませんが、労働基準監督署が求めた場合には開示義務を課し、適切に設定されていないことを把握した場合には労働基準監督署において法違反の是正を指導するとともに、重大悪質な法違反が認められる場合には送検するということも考えております。 このような対応によって、行政への事前申請を求める仕組みはなくとも代替化学名の通知が適切に行われるものと考えております。
○委員長(柘植芳文君) 天畠君が発言の準備をいたしておりますので、しばらくお待ちください。
○天畠大輔君 大臣、せめて届出制を検討すべきではありませんか。
○政府参考人(井内努君) 繰り返しでございますが、先ほど諸々申し上げた方策を取ることで、行政への事前申請を求める仕組みはなくとも代替化学名の通知が適切に行われると考えております。
○委員長(柘植芳文君) 天畠君が発言の準備をいたしておりますので、しばらくお待ちください。
○天畠大輔君 化学物質の管理についても性善説に立ち過ぎではないでしょうか。大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 今回の仕組みにつきましては、この化学物質の専門家による有識者検討会で御議論いただいた上で、公労使の代表が参加する労政審において取りまとまったものでございます。 重ねてになりますが、有害性の高い化学物質は代替名表示が認められないこと、人体に及ぼす作用などの健康障害を防止するために必要な事項は通知されること、労働基準監督署において法違反の是正を指導すること、重大悪質な法違反が認められる場合には送検することなどにより、事前審査、許可の仕組みを取らなくても代替名の通知が適切に行われるものというふうに考えておりまして、決して性善説に立ってこういうことをやっているというわけではございません。
○委員長(柘植芳文君) 天畠君が発言の準備をいたしておりますので、しばらくお待ちください。
○天畠大輔君 せめて検討するは言ってもらいたかったです。代読お願いします。 代替名を使用した成分に新たな有害性が発見された場合はどうなるのでしょうか。厚労省は、新たな有害性が発見され、有害性が低いものでなくなった場合には、代替化学名等の通知が認められるものでなくなると説明しています。しかし、届出の必要すらない中で有害性が発見された場合に、メーカー等が代替化学名通知を中止するよう行政が速やかに指導できるのでしょうか。厚労省、やはり懸念が残りませんか。
○政府参考人(井内努君) 代替化学名等を通知する化学物質は、厚生労働省がリスト化をし公表する方針としております。仮に新たな有害性が発見され、危険性、有害性が低い物質と認められなくなった場合には、リストから除かれ、代替化学名等の通知が認められなくなる仕組みといたします。リストから除かれた場合に速やかに対応できるよう、変更されたリストを直ちに厚生労働省ホームページ等で公開し、化学メーカーを含む関係団体に周知徹底することにより、事業者に対し適切な対応を求めていくと考えております。
○天畠大輔君 労災を防ぎ、命を守る制度設計を求め、質疑を終わります。
○委員長(柘植芳文君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 労働安全衛生法等の一部を改正する法律案について、反対討論を行います。 個人事業者を労働安全衛生法の対象として位置付けたことは、建設アスベストの被害者の闘いによって勝ち取られた最高裁判決を具体化するものであり、個人事業者の労働災害の防止対策の前進につながるものです。また、未批准の中核条約であるILO百五十五号条約の批准へ道を開くことになります。同時に、これを一歩として、更なる安全な労働環境を整備していく国の責任が改めて問われます。 本法案に反対する理由は、移動式クレーンやゴンドラの製造時等検査を民間の登録機関が行えるようにするとしているからです。既に民間移管されているボイラーやクレーン等の製造時等検査は、設置段階で監督署の検査官が落成検査を行っています。一方、移動式クレーンやゴンドラは、特定の場所に設置するものではないため、落成検査そのものがありません。行政職員によるチェックが行われないまま使用されることとなります。 また、既に民間移管されている特定機械の定期的な検査を行う登録性能検査機関では、法令違反による処分事例も発生しています。特に危険な作業を必要とする特定機械は、安全性能の確保のために、設置時、使用時の各段階における検査が義務付けられています。この検査を民間移管することは、正しく安全性能が確保されない危険性があります。さらに、製造時等検査の民間移管によって安全衛生行政職員の実務経験に基づく専門性の継承が難しくなり、行政の監視機能の弱体化は避けられません。 労働安全衛生行政の重大な後退につながるものであることを指摘し、反対討論といたします。
○天畠大輔君 性善説で労働者の安全は守れません。代読お願いします。 れいわ新選組の天畠大輔です。 私は、会派を代表して、労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律案に対して、反対の立場から討論を行います。 反対理由の第一は、本法案が余りに事業者に対する性善説、楽観論に基づく無責任な姿勢に貫かれているからです。 特定機械の検査に関しては、定期的性能検査やボイラー、一般クレーンの製造時等検査について既に民間移管が進んでいますが、今般の法改正で更に、移動式クレーンも含め、製造許可申請の審査がまとめて民間移管されることになります。今し方の質疑でも指摘したとおり、民間検査機関は実際には製造者と一体です。検査する側とされる側が同じという仕組みの中で、本当に安全審査ができるはずがありません。 反対理由の第二は、本来安全審査のとりでになるはずの公的機関の審査体制が、労働安全分野の技官の採用停止、労働基準監督官の減員によって無残に切り崩されているからです。 ボイラーやクレーンなど大型機械が使われる労働現場では、一たび労働災害が発生すると、その被害は甚大です。 二〇一七年二月、橋梁を製造する会社の和歌山工場で、クレーン作業中に倒れた五百キロの部材の下敷きになった二十二歳の若者は、頸椎と脳幹部を損傷し亡くなりました。残された母親は、事故の真相を知ろうと必死の思いで元同僚の職場に赴き、やっとのことで作業手順に間違いがあったという証言を引き出しました。 労働現場から労働災害をなくさなければなりません。そのための第一歩は、生産手段に対する徹底的な安全検査です。 反対理由の第三は、化学物質の成分名が営業秘密である場合には代替化学名の通知を認めるという点です。 人々の命と健康よりも企業利益が優先されるとでも言うのでしょうか。一定の有害性の低い物質に限るという条件付ではありますが、当初無害だと思われた化学物質について、後で有害性が発見されるという例は珍しくありません。厚労省は、新たな有害性が発見され、有害性が低いものでなくなった場合には代替化学名等の通知が認められなくなるから心配ないと説明しますが、ここでもまた化学物質使用企業に対する根拠なき性善説が色濃く見て取れます。 全ての化学物質について公的機関への申請を義務付け、企業秘密の保護を法的にしっかりと担保すれば、このような問題は直ちに解決するのではありませんか。 政府はもっと人々の命と健康を守る立場に立つべきだと強く申し上げ、反対討論といたします。
○委員長(柘植芳文君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(柘植芳文君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。 この際、森本君から発言を求められておりますので、これを許します。森本真治君。
○森本真治君 私は、ただいま可決されました労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主・社民・無所属、公明党、日本維新の会及び国民民主党・新緑風会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。 一、個人事業者等が新たに労働安全衛生法の適用対象となることに鑑み、制度の理解不足に起因する法令違反が発生することのないよう、発注時における注文者・事業者からの説明を含め、個人事業者等に対する制度の周知徹底を図るとともに、研修等を実施する者に対して支援を行うこと。また、個人事業者等が法令を遵守していない場合には、注文者・事業者から個人事業者等に対して適切な説明等が行われるよう、必要な指導を行うこと。 二、新設される業務上災害報告制度を活用し、個人事業者等による災害事例の収集・分析を進めるとともに、適宜、災害防止対策に反映すること。また、報告を行った個人事業者等に対して、注文者・事業者が不利益な取扱いを行うことのないよう必要な監督・指導を行うこと。さらに、個人事業者等の過重労働による脳・心臓疾患及び精神障害事案の発生を防止するため、個人事業者等自身等が労働基準監督署に報告する仕組みの整備を通じ、個人事業者等の過重労働・過労死防止の一層の強化を図ること。 三、労働災害防止の取組は現場の労使が一体となって協力・連携して行う必要があることを改めて徹底し、安全委員会や衛生委員会において労働者及び新たに対象となる個人事業者等の危険又は健康障害を防止するための対策等の重要事項について個人事業者等の意見を踏まえた十分な調査・審議が行われ、その結果を踏まえた対策が労働者のみならず個人事業者等にも周知徹底されるよう、適切な助言・指導を行うこと。 四、個人事業者等が労働者と異なる場所で労働者と類似の作業を行う場合や、プラットフォーマーに対する規制の在り方について、本法の施行状況を踏まえ、特殊健康診断・熱中症対策費用等の労働安全経費に係る負担の在り方を含めて検討すること。 五、本法の内容と密接に関わるILO第百五十五号条約の早期批准に向けて、速やかに手続を行うとともに、その誠実な履行に向けて準備を行うこと。 六、過重労働やハラスメントが原因の自殺を含む脳・心臓疾患及び精神障害による労災申請・認定件数が引き続き増加傾向にあることに対する強い危機意識を政労使で共有しつつ、残業時間や深夜・休日労働の一層の抑制による総実労働時間の短縮、勤務間インターバル制度の導入促進、ハラスメント対策の一層の強化に努めるとともに、直近の脳・心臓疾患及び精神障害の労災認定基準の変更によって労働災害被害者の認定・救済がより適切かつ迅速に行われているかを検証し、公表すること。 七、ストレスチェック制度の効果を高めるため、集団分析・職場環境改善の実施を計画的かつ着実に推進すること。また、集団分析・職場環境改善の在り方について、義務化の可否を含め、労使等の関係者の意見を聴きながら検討を進めること。 八、ストレスチェックの実施義務対象の拡大に鑑み、中小零細企業を支援するため、産業保健活動総合支援事業に関する体制整備を行うとともに、産業医・産業保健スタッフの育成に努めること。 九、化学物質の自律的管理制度への転換に伴い、譲渡・提供先への危険・有害性情報の確実な伝達と、リスクアセスメントに基づいた適切な措置が講じられるよう、事業者に対する周知の強化に取り組むこと。また、法令に関する知識や管理体制が必ずしも十分でない中小企業に対して、必要な支援を行うこと。 十、成分名の一部を代替名表示することが認められる場合であっても、通知対象物による健康障害が発生するおそれがある際には、医師・労働基準監督署に対して、必要な情報が迅速に開示されるよう制度運用に万全を期すこと。 十一、登録機関が実施する設計審査、製造時等検査については、引き続き検査による安全性の確保が適切に行われるよう、適宜立入調査を行い、必要な監査・指導を行うこと。また、特定機械等の主要構造部分の変更時には、変更届の提出と変更検査の受検を行うよう、周知に努めるとともに、必要な指導を行うこと。 十二、高年齢労働者の労働災害防止を図ることに鑑み、新たに公表する指針の周知に努めるとともに、高年齢労働者の特性や作業内容に応じた研修や講師の育成等を含めた事業者の取組を支援すること。 十三、身体機能の低下等の高年齢労働者の特性に起因する労働災害のリスク評価の方法や身体機能の保持・増進、作業環境の改善、適切な作業管理等に係る具体策について、調査・検討を行うこと。また、本法の施行の状況を見つつ、高年齢労働者の労働災害防止対策の在り方について検討すること。 十四、重大な労働災害を発生させた企業については、特別安全衛生改善計画作成等の指示、勧告、企業名の公表などを確実に実施すること。また、個別事業場の法令違反に対して厳格に対応すること。 十五、本法の円滑な施行を確保するため、労働基準監督官、安全・衛生専門官の大幅な増員と、労働安全衛生を担当する行政体制の整備拡充を図り、労働災害の防止に即応できる態勢を確立すること。 十六、第十四次労働災害防止計画の政府目標の達成に向け、各種対策を講ずるとともに、各指標に対する政策評価に基づき追加対策を検討すること。特に、事業者の熱中症予防対策の実施を促進するために、熱中症予防に効果的な設備・機器の普及のための支援を図ること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(柘植芳文君) ありがとうございました。 ただいま森本君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(柘植芳文君) 全会一致と認めます。よって、森本君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定をいたしました。 ただいまの決議に対し、福岡厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。福岡厚生労働大臣。
○国務大臣(福岡資麿君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして、努力してまいります。
○委員長(柘植芳文君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時十八分散会