環境委員会 第4号
- 発言数
- 194 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2025/03/24
会議録
○委員長(青山繁晴君) ただいまから環境委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、若林洋平君が委員を辞任され、その補欠として石井準一君が選任されました。 ─────────────
○委員長(青山繁晴君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府食品安全委員会事務局長中裕伸君外十六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(青山繁晴君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(青山繁晴君) 去る十八日、予算委員会から、三月二十四日の一日間、令和七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総務省所管のうち公害等調整委員会及び環境省所管について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 予算の説明につきましては既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小野田紀美君 まず初めに、ヤード問題についてお伺いをいたします。 このヤードというのが再生資源物の屋外保管施設、いわゆる金属スクラップヤードの問題です。資料一を御覧ください。 これ、岡山の津山というところなんですけれども、こういった金属スクラップの置いてあるところで火災が起きたり、又は悪臭が起きたりとか、あと何か汚水が漏えいしたりとか、いろいろなそういう事件が全国で相次いでおります。この岡山の津山のところも火災を何度も起こしているヤードで、市は県や警察にも相談して、事業者にもそれをちゃんと適正にやってくれと伝えているんですが、全く解決には至っていないというところです。 こういった全国で起きているヤードの問題に関して、環境省、どのように把握されていますでしょうか。
○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。 ヤードにおける雑品スクラップの不適正な保管等に起因する生活環境保全上の支障事例に対応するため、平成二十九年の廃棄物処理法改正により、廃棄物に該当しない家電等の保管又は処分を業として行う場合の届出制度が創設され、規制強化が図られたところです。 この制度導入後、昨年の令和六年に環境省が自治体に対して行った実態調査の結果、ただいま御指摘いただきました津山市での火災事例を含め、現在のこの制度の対象外である金属スクラップ等を保管、処理するヤードにおいて、騒音や悪臭、公共用水域や土壌の汚染、火災といった生活環境保全上の支障が発生している事実が明確となっております。 具体的には、現在の制度の対象外である金属スクラップ等を保管しているヤードは全国で三千二百六十確認されております。こういった金属スクラップ等を扱うヤードのうち百六十五のヤードにおいて直近一年間で二百十一件の生活環境保全上の支障が生じているところであり、更なる対策が必要であると考えております。
○小野田紀美君 しっかり把握をしていただけたことに関しては感謝を申し上げます。 これ、何でこんなことになるかというと、資料二枚目に付けております。 環境省のその廃棄物処理法というのは、いわゆるヤードにおいて廃棄物又はその疑いのある物を取り扱う事業者に対して自治体が立入検査したりとか、違反が確認されたら行政指導をやったり改善しなさいよと命令を行って、それに従わない場合は罰則の対象にもなると、これがいわゆるこの図の紫の廃棄物のところです。 今、役所に御答弁いただいた有害使用済機器、平成二十九年にそれを変えたというのがこの緑色のところでして、これが廃棄物処理法の改正でその保管とか業を行う人の届出制度を創設して、こちらも対策をしてくださっていると。 今日、先ほどお配りした資料一のようなところは、この紫にも緑にも当てはまらない、いわゆるその線引きされた上の有価物、まだ価値があるものですからと言われるこの有価物の問題が、ただ、全国でそういうのがあって、百六十五件ぐらいは、二百十一件支障が出ているという例も確認されたということで、これは環境省としてもここから取り組んでいってくれると思うんですけれども。 これに対して、ちょっと国がやっているのをもう待っていられないということで、各自治体が条例を作ってこれに対処しているというふうに私は聞いております。例えば、平成二十六年に千葉市とか、平成二十八年に三木市、茨城県とか、いろいろなところがやっているんですが、このそれぞれの自治体がやっている条例の効果とか、今はそれはどう、何でしょうね、うまく機能しているかとか、その辺、環境省、どのように捉えられていますか。
○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。 環境省では、昨年十月からヤード環境対策検討会を設置し、有識者の皆様に御議論いただいているところです。この中で、金属スクラップ等の保管に関する条例を制定した自治体から、条例の策定経緯や規制内容についてヒアリングを行っております。あわせて、昨年十月には自治体に対する実態調査も行いました。 これらの結果、一部の自治体において、ただいま御紹介いただきましたとおり、条例を制定し、地域の実情に応じて規制対象物品を定め、その屋外保管等を行う者に対して許可や届出を義務付けていると承知しており、一定の成果を上げているものと承知をしております。 しかしながら、多くの自治体からは、不適正なヤードが条例を制定していない地域に移転するおそれもあると、こうした懸念もいただいているところでございます。 環境省といたしましては、こうした御懸念を踏まえ、制度的対応を含む国レベルでの全国的な対策についても検討を現在進めているところでございます。
○小野田紀美君 許可や届出を行うような条例というふうに今おっしゃったんですけど、千葉市がたしか許可で、ほかのところで届出というところも、それぞれ違うと思うんですが、許可だと、例えば千葉市はまさにこのオレンジ色とかも含む再生資源物を設置しようとする場合は許可を得なくてはいけなくて、それが許可にそぐわないものだったら許可取消しだったり立入検査だったりというのができるようになっているんですが、許可の場合は取消しができますよね。 この条例で届出のところは、それが、じゃ、駄目よ、届出もう取消しねってできるのか。許可制のところと届出制のところで差が出ていたりというのは、効果に差があったりはしますか。
○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。 許可と届出で、実際、どのくらい実際上の効果の違いがあったかについては更に検証が必要だと考えておりますけれども、例えば千葉県の方にヒアリングをした結果でございますと、やはりこの許可制度を取った場合には自治体としては非常に規制がやりやすかったと、こういった御指摘もいただいているところでございます。 そうした様々な御意見を踏まえた上で、今後どういった制度的対応が必要かについてはしっかりと検討を進めてまいりたいと考えております。
○小野田紀美君 やっぱり許可の方がやりやすいというのは、お話聞いてくださっているということで、よかったです。 これ、有害使用済機器のところも届出制度を創設なので、これからその許可の方がちゃんとその後の処分ができやすいのであれば、国として全体的にまたがるものをやるときには、是非その許可で取消しができるようなものというのをベースに置いていただけたら効果が出てくるのかなというふうに思いました。 別に今条例がない自治体も手をこまねいているわけではなくて、例えば津山市も、県に何とかしてほしいという要望を受けた中で、現地調査をしたりとか、県域の消防組合の立入りに同行したりとか、情報共有したり、いろいろやっているんですけれども、法令遵守、規制の判断が必要なことがないか、そういう保管物がないかという観点からということなので、そういう意味では、やっぱりそのオレンジ色のところがないと今の現状ではどうにもならぬと。 事業者はいつも言うんですよ、有価物なんでって。該当している緑のところのも紫のところのも置いていないんでほっといてくださいという形で逃げるので、先ほど役所が答弁いただいたように、そういう今抜け道になっているところを網羅していただくものを全国的にやっていただきたいと。 今環境省もおっしゃっていただいたんですが、まさに条例がないところに逃げようと、ほかのところに、うるさくないところに移動して置いちゃえばいいじゃんというような移動も起きているという話も聞いています。特に最近、外国人の経営するスクラップヤードの運営もすごい増加していて、注意したとしても、何かよく分かりませんと言って逃げられちゃうような例もあるということなので、よく分からないとかでは逃げられないようにしっかり全国に網を掛けて、なおかつ、この紫、緑って作りましたけど、オレンジの中でもまた、リユース品で有価物ですって言ったら逃げられるようなものにならないようにしていただきたいと思うんです。 岡山でPFOSの問題がちょっと吉備中央町で以前ありまして、これ使用済活性炭が原因だったんですけれども、それをよその自治体にちょっと取りあえずよけようといって持っていったんですね。そこでもどうやら雨ざらしになっているぞというような話が一時期あり、結果として、本当に危ないものは中にあって、違うものが外に置かれていたんですけど、住人の方たちはもうあれが来たって思っているから、また同じことが起きるんじゃないかとなっていたと。それを、県とか環境省に、ちょっとそれ危ないものだったらまずいんで調査できませんかねという相談したときに、答えがちょっと有価物だか廃棄物か分からないんでという、その有価物というのがどうしてもこの抜け道になってしまう、これを是非防いでほしいというお願いでございます。 今、三月末にも、このヤード関係のどういうふうに、ヤード環境対策検討会、廃棄物処理制度小委員会で議論されているものの取りまとめの報告書がまとめられるということなんですけれども、ここを是非、さっき言ったように、全国どこでも、そして、有価物だと言ったとしても逃げられずに、環境に悪影響を及ぼすものに関してはしっかりと規制を掛けられるものにしていただきたいと、この決意を、改めて大臣、お願いいたします。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) ヤードの不十分な環境対策により生活環境保全上の支障が全国で発生していると、この不適切ヤード問題が全国的に波及しつつあることに対して、国として取り組むべき大変重大な課題だというふうに私自身も受け止めております。 金属スクラップ等のヤードに関する環境対策の在り方に関して、検討会での報告書を今月末までに、今まさに三月末までにというふうにおっしゃっていただきましたけれども、取りまとめる予定でありまして、今後、この検討会での議論も踏まえて、中央環境審議会の下に設置された廃棄物処理制度小委員会においても議論を深めてまいりたいと考えております。 私としては、小委員会における議論も踏まえながら、国内の不適正ヤードの環境保全対策が是正されるよう、制度的対応を含め対策強化を検討してまいりたいと考えております。 こうした取組を通じて、不適正なヤード事業者に環境保全対策を遵守させることで資源循環の推進に貢献している事業者との公平な競争環境が確保されるよう、時代の変化に即した対応を是非とも講じてまいりたいと、こういうふうに考えております。
○小野田紀美君 是非厳しく、よろしくお願いいたします。 その上で、これさっき外国人によるスクラップヤード運営が増えているという話をしたんですけど、ここで経営管理ビザを使ってこういう業をしている人もいるかと思うんですね。 経営管理ビザを出す、そういう在留資格を出す中で、自治体に火災を起こしたり迷惑を掛けて、指導も言うことを聞かないというような業の行いをしている経営者がそのまま何のおとがめもなしに経営を続けていられるというのは、これ非常な問題だと思っていまして、やはり入管としても、今日法務省にも来ていただきましたけれども、こういうちゃんと仕事をするというようなそれぞれの資格を取った上で、何というんでしょうね、公益に資さない業をやっていたり、ちゃんとそのルールを守らないような業を行っているところに関しては、それは環境省が見ることですからではなくて、ちゃんと資格に適したことをやっていなければ資格剥奪しますよと、それはもう駄目ですよ、更新できませんよというようなところもしっかり踏み込んでいただきたいんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(福原申子君) お答え申し上げます。 経営・管理の在留資格は、我が国において貿易その他の事業の経営又は管理に従事する活動に対応しており、この在留資格で在留する者の中には委員御指摘のスクラップヤードを経営する者もいると承知をしているところでございます。 我が国で在留中の外国人が活動を継続するためには在留期間の更新許可を受ける必要があり、これにつきましては、出入国管理及び難民認定法上、法務大臣が適当と認めるに足りる相当の理由があるときに限り許可することができるとされているところでございます。 その際の考慮事項の一つが在留資格に該当する活動を行うことでございますが、その活動は我が国において適法に行われているものであるということが必要でございます。また、これまでの在留状況も考慮事項になりますが、社会生活において違法行為、その他不適切な行為を繰り返すことにより行政指導を受けたにもかかわらず改善しないことなどが判明した場合には、素行が善良でないとして消極的な評価をすることになります。その結果、その他の事情も総合的に考慮した上で不許可処分をすることもあり得ると考えております。 なお、外国人が法令あるいは条例に違反するなど問題のある活動を行っている旨の外部からの情報提供があった場合には、要注意外国人リストに登載するなどして、関係する外国人が在留申請に及んだときに慎重に審査できるよう措置しているところでございます。その上で、申請がなされた場合には、必要に応じて、入管法の規定に基づき関係行政機関や地方自治体への照会や実地調査などの事実の調査を行い、情報収集をした上で、特に慎重に審査をしているところでございます。 出入国在留管理庁といたしましては、引き続き、問題の端緒を把握した場合には確実に在留審査に反映させる措置をとり、的確な調査を行った上で、厳格な審査に努めてまいります。
○小野田紀美君 入管がしっかりした答弁をしてくださって、ちょっと安心しました。 真面目にやっている方たちにまで、外国人がやっているんだったら何か怪しいなって思われたら、本当に適法にやっていらっしゃる外国人たちにとっても大変な迷惑なので、ちゃんとしていないところに関してはそれなりの対応をしていただくと。 これは、外国人だけでなく、ヤードの問題も、ちゃんとしているヤードもある中で、ヤードが全部駄目だってなって、あっち行け、あっち行けってなったら、我が国の事業をしたら必ずごみは出るので、そこをどこも受け入れないとなったらそれはもう事業が成り立たなくなってしまう。だからこそ真面目にやっているところをちゃんと評価して、そうじゃないところは厳しくその業をさせないというふうな形を法務省、環境省、それぞれ自治体とも連携をして取り組んでいただけたらと思います。是非、早く規制ができることを祈っております。よろしくお願いします。 そして、残りの時間、ちょっと深くはなかなか掘り下げられないんですけれども、動物虐待のことに対してお話をしたいと思います。 本当、これ挙げ出したら切りがないんですが、今日は、この資料三、虐待や遺棄の禁止の中の動物虐待に係るものは今どういうものになっているのかというと、この中に書いてあるんですが、愛護動物をみだりに殺したり傷つけた者は、これは五年以下の懲役又は五百万以下の罰金、そして愛護動物に対し、みだりに身体に外傷を生ずるおそれのある暴行を加える、又はそのおそれのある行為をさせる、餌や水を与えず酷使する等により衰弱させるなど虐待を行った者というふうにこの動物愛護管理法の中で概要が説明されているところです。 そこで、ガイドラインとかもいろいろ環境省が作っていらっしゃるんですけど、なかなかこれが具体的ではなく、それが実際に業者、本当に悪質な繁殖業者が虐待と認められて裁判にかけられることはあるんですが、なかなか一般のところでこれ大丈夫と思うものを防げるものになっていないんじゃないかと私は思っております。 例えば、そろそろ暑くなってまいります。夏はアスファルトが六十度を超えるような夏に今なっておるんですよ。なんですけど、町中を、夏に日中、日陰も何もないアスファルトを犬の散歩をさせよるやつがおるんですよ。これはまさに環境省、あっ、倉敷市の屋外空間におけるイヌの散歩環境の温熱ストレスの調査というのもあるんですけれども、熱による皮膚の組織障害は熱源温度と接触時間によって決まるという報告があって、一般的には五十度では五分、六十度では十秒、七十度では一秒から二秒の接触で組織損傷が起こると。犬の肉球とかというのは毛がないですから、非常にこれは危険なので、こういった状況は危ないよ、温熱ストレス強いよみたいな報告書とかもいろいろ上がったりはしているんですが、これなかなか、虐待に当たりますかといったら、環境省も、ううんと、個別の案件でという、個別の判断でというふうになってしまうんですね。 ほかにもあるんです。例えば、冬とか雪国で生きることを目的に進化をしたわんこおるんですけれども、その子たちが今、日本の夏、屋外で飼われていると。犬小屋で鎖につながれて、日陰はあるけど、とてもじゃないけどしんどそうで、ずっとへっへっといっているというのがよく見るんです。でも、これも、これ駄目じゃないですかと言っても、別に虐待とはみなしてもらえずに、なかなか助けられない。 今現在、やっぱり犬好きな人が、その散歩しよるのを見て、信号で止まった車がいきなり窓を開けたんですよ。どうしたんかな思ったら、すごい怒って、おめえ今道が何度じゃ思よんなと、やけどしようが、おめえ手付いてみー自分のやつ。と、怒った方がいたんです。岡山弁なんで、今何度だと思っているんですかと、犬、やけどしちゃうんで、手を自分の、御自身付いてみたらいかがですかというようなことで、それに対して飼い主は、うるせえ世話じゃと、おめえに関係ねーわしの犬じゃ、これで終わりです。いや、余計なお世話だと、私の犬でございますからというような、そこで終わってしまうんですよ。 でも、もう明らかに六十度、もうじゅっとなっているかもしれない、この犬たちを救えないようなガイドラインになっていることに対して、もうちょっと、ここで書いている、広く見たら、みだりに身体に外傷を生ずるおそれのある行為に入るんじゃないかと思うんですが、環境省さん、この辺どうなんですか。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 御質問ありがとうございます。 一番最後のところで答えさせていただきたいと思いますが、環境省では、動物虐待が疑われる事案を地方自治体等が把握した際に現場において円滑な対応を行うため、獣医師等の御意見を伺った上で必要な知識等をまとめた動物虐待等に関する対応ガイドラインを策定、公表しております。 この動物虐待罪に関する最終的な判断は個別の状況に応じて司法の場で行われるものでありますけれども、ガイドラインに沿って、例えば身体に外傷が生ずるおそれのある行為をさせた、健康及び安全の保持が困難な場所に拘束し衰弱させたなどと判断されるケース等においては、動物虐待罪に該当する可能性が考えられます。 ここからが大事だと思いますが、環境省としては、今後、具体的な事例の収集等を行うなどしてガイドラインの充実に努めるほか、そもそも不適切な飼養とならないよう、例えば動物の健康及び安全を保持する適正飼養の啓発等に引き続き取り組んでまいりたいということでありまして、具体的な事例を収集していきたいというふうに考えております。
○小野田紀美君 大体、個別具体的なことなんでという、それは一概には言えないというような御答弁、今までだったんですけれども、この動物虐待に関する対応のフローチャートを見ていくと、虐待だろうと思われたら、その後、警察による捜査があって、検察による捜査があって、裁判があって、その上でというような、それこそ隣の犬がずっとしんどそうに、外、しているんですけどぐらいでは、どう頑張ってもそこの警察の捜査までは動かないというような状況がある中で、これを、逮捕したいとか罰金させたいと言っているのではなく、こういうことが動物虐待に当たるんだよということを飼い主に自覚を持ってもらって、そういったつらい目に遭う動物を出さないようにするという意味でも、このガイドラインを、もう更に状況、例えば今年やけどで、肉球のやけどで来た子はどういう状況でやけどしたんだろうとかというそういう情報を集めていただいて、是非、抑止的に、あっ、こういうことはしちゃいけないんだ、駄目だなというその流れを広げていけるように、環境省として結構踏み込んだお答えをいただけて有り難いと思いますが、動物たちを守れるガイドラインの作成をよろしくお願いいたします。 以上で終わります。
○川田龍平君 立憲民主党の川田龍平です。 今日は、PFASの食品健康影響評価において文献がこれ差し替えられていた疑惑についてお聞きします。 これ、食品安全委員会が昨年六月に公表したPFASの食品健康影響評価について、現在、環境省では、水道における水質基準等の見直しについてなど広く国民の意見を聞くために、三月二十七日、今週の二十七日までパブリックコメントの募集を行っています。この水質基準の根拠となる基準を決定するに当たっては、緊急性が高く、また今後、地方自治体に対する予算執行にも絡むことから、今日はこの、本日、この食品安全委員会のPFAS評価書について質問します。 まず、事実関係について伺います。 PFASワーキンググループは、参考にした文献について、AからCの三段階の評価、それに加えて、複数の委員によるA評価が与えられた文献については更に上の段階のAA評価を与えて分類していたと承知していますが、検討当初、この外部機関CERIにより事前に選定された文献の二百五十七本の文献、最終的に評価書に掲載された二百六十八本の文献、それぞれの評価について、AAが何本でAが何本という形で提示してください。また、検討当初から最終的に一度も外されていない文献が何本あるか、評価のランクごとに提示してください。また、さらに、PFASが製造していた企業から資金提供されていた文献というのが検討当初何本あり、また最終的に何本あったか、それぞれ評価のランクも併せて教えてください。
○政府参考人(中裕伸君) 申し訳ございません。ちょっと事前に通告をいただいた御質問の中で、ちょっと精緻なそこの数値についての御質問というのを我々の方認識しておりませんでした。申し訳ございません。 これ、また改めてそこは調べさせていただいて、御報告させていただければというふうに思います。
○川田龍平君 評価書について、使われた論文の評価、しっかりこれ聞きたいと思って聞いていたんですけれども、ちゃんと聞けていなかったということで。 これ、AA評価の論文が四十六報、そしてA評価の論文が七十六報ありました。しかし、この論文が文献データベースから広く検索されて、アブストラクトを見て必要そうな文献から本文を入手する、また、その作業は外部委託によって行われているということで、先日も答弁ありましたが、その後、専門調査会やワーキンググループの専門委員が品質に疑義があるものなどを除き、必要な文献で抜けているものを補っているとのことでした。 結果的にこの七割の文献が差し替えられているということは、最初にこの外部委託の段階で入手していた文献が参考にならないものばかりだったのか、それとも、外部委託の段階では適切な文献がそろっていたが、専門委員による差し替えの段階で都合のいい文献に差し替えられたのか、そのどちらかに思えるのですが、食品安全委員会はどのように認識しているでしょうか。
○政府参考人(中裕伸君) まず、食品安全委員会の中で、PFASワーキンググループというものを設置いたしまして、そこの中で、先ほど御指摘いただきました二百五十七件の文献、これについて精査した上でいろいろその選択の手続というのは進んでいったわけですが、そちらについて御説明を申し上げます。 まず、ワーキンググループ第一回会合において、既に米国環境保護庁、EPAや、欧州食品安全機関、EFSAなどの評価機関が行った評価の前提となった科学的根拠をしっかりと吟味していくという方針が合意されました。 具体的には、彼らの指標値の根拠となった脂質代謝や生殖発生、免疫への影響などの健康への影響のポイント、これをエンドポイントというふうに呼んでおりますが、この評価機関ごとにそれぞれ異なったエンドポイントに基づいて様々な健康影響に関する指標値は出されております。それらについての知見を十分に吟味する、ここからスタートするということが合意されたわけでございます。 同時に、作業の進め方として、エンドポイントごとに担当グループをつくり、分野ごとにどんな情報があってどういう整理ができるのか、あるいはどういった情報が重要なのかという整理からスタートすることが合意されました。 この合意に基づきまして、先ほど御指摘ございました調査事業で選定された二百五十七報のうち毒性評価に関するもの、調査事業で選定された文献以外で先ほど述べた方針から当然必要となるEPA、EFSAにおいて指標値の設定の根拠とされた文献、その他重要な情報として専門家により追加された文献をまとめたリストが作成され、これら一つ一つの文献について、データを含めて担当分野の専門グループが全文を精査した上で、ワーキンググループ第二回会合に提出されました。 会合においては、この資料を基に、エンドポイントごとの検討に当たりなぜこれらの文献が必要なのか等について専門家からの説明や議論が行われ、これを踏まえて、エンドポイントごとにドラフトの作成作業を開始することとなりました。 その後のワーキンググループ会合においては、内容を確認した全ての文献情報を踏まえ、エンドポイントごとにドラフトの作成を進める中で、そこで参照した文献について参照リストが作成されました。これがドラフトの改定ごとに繰り返され、最終的な評価書案が合意された時点において二百六十七報の文献が参照リストとしてリスト化されたものでございます。 以上が、調査事業の報告書に掲載された文献リスト二百五十七報と、評価書の参照文献リスト二百六十七報に差異が生じた経緯でございます。 以上でございます。
○川田龍平君 資料四を御覧ください。(資料提示) この参照文献の差し替えというのが行われておりまして、最初、二百五十七報、最重要文献として百六十五報が入っていましたけれども、これが、途中の非公式会合でもって除外されたものが百九十報、この中で最重要文献というAAとかA、この百二十二報もこれが除外されて、そして、CERIの最初の検討段階で選ばれていなかった二千七百十二報のうちの二百一報が選ばれて、そのうちの十報が、この十報というのが、これがPFAS製造企業の出してきた論文です。そして、この結果として二百六十八報がこの評価書の参照文献となっているんですけど、この間、このグレーになっているのは、こうしたことが行われていたことというのが、非公式で行われていただけでなくて、文献の差し替え自体も隠されていたんですね。これ、おかしいと思うんですね。 こういうことをやっていて、こういったことをやってきたんですけれども、この検討を進める上で新たな文献を見付けてきて、これ参考とすることは理解できますが、これまで参考にしてきた文献までこれ外す必要というのが、必要性があるんでしょうか。特に、このAA評価、それからA評価をしてきた文献については、その文献が有用であると判断されてその評価をされているにもかかわらず、急にこの基準作成の参考とみなされなくなるというのは、一般的にこれ考えて理解が得にくいという進め方ではないでしょうか。 また、今回は、検討が進むにつれて、最終的には七割ほどの文献が差し替えられたこととなりましたが、当初の文献の選択が参考にならないものばっかりだったという印象をこれ国民に与えてしまうのではないでしょうか。いかがでしょうか。
○政府参考人(中裕伸君) 先ほども申し上げましたが、この文献、参照文献リストというものが作られていった過程というのは、実際にその文献本文をしっかり読み込み、さらに、その文献の引用されているデータというものも分析し、そこから先の参照文献というものも読み込んだ専門家が複数で議論をして、必要な文献の、文献というか参照文献というものを整理していったというプロセスでございます。 というわけでございまして、我々の専門家の判断としては、これが選ぶべき評価に必要なリストであったというふうな判断であったということでございます。
○川田龍平君 要するに、御用学者ですよ。我々の専門家、我々が選んで、我々に都合のいい専門家で選ばれて決められた今回の評価書。 これ、資料五に詳しく、また更に詳しくこの経過について書かれていますけれども、この緑のところが最初に選ばれた文献、それから、会合が何回かにわたって開かれているわけですが、途中で二十二が、これがお蔵入りになって、それから、一回ごみ箱から出されてくるものがこの赤なんですけれども、三十二報がこれここで入ってきて、そしてまた、さらに次の五月―九月の非公式会合が、この五月―九月の間、非常に開かれて、四か月空いたんですけれども、その間にこういった非公式の会合が行われて、さらに表ではこういった形でその六十七報のみが残り、そしてその中からまた八報が落ちて、二報がまた、四十六報がまた復活してくると。 こういう形で、評価書を書くために論文を差し替えていたんですけれども、詳しく見ていくと、資料一に戻っていただきたいんですけど、資料一のこの脂質代謝のまとめというところの書き方を見ると、この脂質代謝のまとめのところの一番上の青い部分は、青のただし書というのは、これ関連ありとした論文を基にして書かれているところです。関連ありとして書かれているところを、青枠として書かれているものを否定するために、しかしと、後に赤の文字で、赤く囲ったようなもの、これ関連なしのところの論文を持ってきているんですけれども、関連なしのところの論文というのがことごとく、CERIがごみ箱に入れて、ごみ箱から拾ってきた論文で、BB評価とかですね、AA評価のものはどんどんどんどん削っていって、このBB評価でもって打ち消して、その結果、これが関連なしとしていくという結果になっています。 それから、資料二も御覧ください。 これも発がん性についてのところのエンドポイントについて見ますと、これも、最初の評価書で、最初の論文の中で選ばれていったところの関連ありのところが青文字であって、その後、この赤文字のところがエンドポイントでなしの方を持ってきているんですけれども、これもC評価のものを持ってきて、これ関連なしとしてしまうと。 このC評価というのはこれどういう論文だったか、これもう一度、食品安全委員会、お答えいただけますか。(発言する者あり)
○委員長(青山繁晴君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(青山繁晴君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(中裕伸君) 申し訳ございません。 C評価というものは、関連性が低い文献として、説明としては、PFOS、PFOA、PFHxSの評価には不要と考えられる文献というふうな位置付けが与えられた論文でございます。
○川田龍平君 C評価の論文というのは、PFOS、PFOAのこの検討に当たっては必要ない、関連ない論文を持ってきて、ここで、このエンドポイントで否定するためだけに持ってきているわけです。このAA評価の論文とかA評価の論文、PFOS、PFOAのこの評価に必要としている文献を削りに削りまくって、こうしてC評価でもって、ここで評価を逆転させるということをやっている。 しかも、この3Mという会社が提供した論文を最後に使って、こういう製造企業の論文でもって否定するということを恣意的にやったんじゃないですか、これ。いかがですか。
○政府参考人(中裕伸君) お答え申し上げます。 こちらの、C評価と、CERIの調査事業の中でそのような位置付けを与えた論文について、評価書の中で参照の文献として引用したということにつきましては、先ほども申し上げましたとおり、まずはアブストラクトという、概要でもって論文を一旦絞り込んだと。その絞り込んだ中で、実際にこの論文の中身をしっかり検証して、そのデータもしっかりとチェックして、さらにその文献の参照する論文というのもしっかりと読み込んだ上で、複数の専門家が議論して、やっぱり必要だというふうな判断をしたというところでございます。その抽出のためにアブストラクトを見た限りで判断された結果である評価と、実際に評価書を作る専門家が実際に読み込んだ上で、議論を経て、やはり必要だというふうな判断をするということは、これはあり得ることだと考えております。
○川田龍平君 であれば、どのような経緯でこれ差し替えが決定されてきたのかを明らかにしてください。 それから、会合をこれ非公開とする理由があったのでしょうか。
○政府参考人(中裕伸君) 会合については、会合というか、経緯については調べさせていただきます。 その上で、じゃ、こういう非公開の会合がなぜあったかという点ではございますが、やはりこれも一つ目の、一旦、例えば、第二回会合において議論が行われて、その結果を踏まえて次の第三回会合で議論するという際に、やはり第二回の会合の経緯というのをしっかり整理した上で、さらに補足するような論文というのもしっかり読み込んで、第三回の会合にドラフトという形で議論のたたき台を提示して、第三回の議論で実際に議論が行われるというものを繰り返し繰り返し行われたわけでございます。 やはり、そういった手続をしっかりと進めていくためにはそういった準備作業が必要だというところがあり、実際にそのような運営をさせていただいているというところでございます。
○川田龍平君 これ不可解なのは、このワーキンググループに参加している委員の先生もこの論文の差し替えについては気が付かなかったと。もちろん、このワーキンググループのメンバーだけではなくて、傍聴した人たちにとっても、この差し替えがここまで秘密裏に巧妙に行われていたことが分からない形でこういう議論が行われてきたということなんですね。 この会合の議事録若しくは内容メモなどが存在しているならば、それを公開して、差し替えのプロセスの透明性を確保するべきではないでしょうか。いかがでしょうか。
○政府参考人(中裕伸君) 先ほど説明いたしましたワーキンググループの会合の議事録につきましては、これ全て毎回のワーキンググループの議事録がウェブページに公開されております。さらに、そこの、そこで議事録の前提となっている議論の基となった土台の資料もそこに一つ一つ掲載されておりますので、そういったもので御説明可能かというふうに考えております。
○川田龍平君 今後のために言っておきますけれども、これPDFで公開するんではなくて、エクセルで公開するべきだと思うんですね。PDFで細かい文字で公開しているこの資料の一つ一つを、今回、この高木基金の皆さんは、一個一個の論文全部エクセルにして、その一個一個の論文に通し番号を付けて、そしてその論文がどれとどれが結局消されたのか、追加されたのかを全部の論文やっているわけですね。それが結局分かったから今回初めて明るみに出たわけであって、このPDFで資料を公開されているものについては、ほとんど字が読めないものを、小さい文字のものをアップしているにすぎないんですね。 これ、非公開の会合の議事録、是非公開してください。
○政府参考人(中裕伸君) 非公開の会合、まあ非公開の会合というふうな我々位置付けとはしておりませんが、準備作業をしていただいているところがありますが、そこの部分については、どういう文書が残っているのかとかについても確認させていただければというふうに思います。
○川田龍平君 是非、そのメモでもいいので、是非出していただきたいと思います。 やっぱり、このワーキンググループで、食品安全委員会は、委員からこの文献を追加したい又はこの文献を外したいという意向が示された場合、基本的にはその提案どおりにしたのでしょうか。
○政府参考人(中裕伸君) こちらは、もう基本的には、委員の先生の皆さんの御意見というものを正確にそのドラフト案とかにも反映するといった形での作業が行われております。 ただし、ドラフティングのグループ自体、複数の専門家の方から成り立っておりますので、そこでの議論を経た上でのアウトプットとしてそういうものを準備しているというところでございます。
○川田龍平君 また、この非公式会合における検討結果や提案について、改めてこのワーキンググループ、公開の場で、又は食品安全委員会の側でのその妥当性についての検討というのは行いましたでしょうか。
○政府参考人(中裕伸君) ドラフトについての、そこは基本的には、もう専門委員会の先生方というのがそこの部分についてはもう最も正確な御判断をされるということで、事実関係とか、ドラフトの中に、典型的なのは誤字であったりとか、あるいは引用する文献が違っていたりとか、そういうふうなチェックというのは行われましたけれども、中身についてのチェックというのは、これ基本的には専門委員会の先生方のものが採用されるということでございます。
○川田龍平君 いや、こういった非公式の会合における検討結果、提案については、これワーキンググループや食品安全委員会で検討していないということでよろしいですよね。だから、そういったことでやられてきたと。 今回、食品健康影響評価において、このPFASが影響を及ぼす可能性がある指標をエンドポイントとしてどの程度影響があるかを検討したと承知していますが、結果、多くの分野で証拠は不十分、限定的であり、指標値を算出することは困難であるという結論に至っています。唯一、証拠の確かさを認めた出生時の体重低下についても、認めたのは動物試験の結果であり、疫学研究としては知見が限られており、指標値を算出するには情報が不十分としています。 一方で、指標値について、参考になりそうな文献を差し替えによって外すことで明確な指標値の算出を回避したのではないかとの指摘もありますが、いかがでしょうか。事実でしょうか。
○政府参考人(中裕伸君) まず、先ほどのドラフティンググループのものがそのまま採用される、そういうことはございません。当然、最終的な決定、それでよいのかということはワーキンググループにおいて議論した上で決せられるというところでございます。 今、最後の御指摘で、そういう意図を持って都合の良い文献というものを選んだのではないかというふうな御指摘でございますが、そういうことは、我々の手続の中では、もう専門家の先生方が必要な評価を行うために必要な文献というものを、それ真摯に一つ一つ読み込んで、その議論を経た上でこのような結論になっているというところでございますので、何らそのような意図を持って選定したということはないと考えております。
○川田龍平君 ただ、このワーキンググループと、結局、この食品安全委員会の方で、そういった非公開のところで行われた議論についての検討結果や提案についてが行われていないという中で行われているのであれば、やっぱりこのワーキンググループでの議論というのが本当に果たして十分な議論が行われたのかなというふうに思います。 特に今、先ほどお話ししましたように、資料の三を御覧いただきたいんですけれども、この体重減少についての資料については、出生体重の低下というこの一番右下の図なんですけれども、これ、関連ありとした論文が十三報あって、否定する論文はなかったのにもかかわらず、この影響はまだ不明と結論付けているんですね。こういったことが本当に行われていると。さらに、先ほど言ったように、コレステロールの上昇のところも、関連ありが九報あったのに、関連なしが二報で、この高評価な文献を除外した上で、企業が資金提供した低評価の二報を示して証拠の質や十分さに課題があると結論付けていたりとか、それから腎臓がんについても、これ関連ありが五報で、関連なしが一報で、しかもその一報は製造企業が資金提供し、かつ低評価のC論文、先ほど話したやつですけれども、なのに結論が証拠は限定的。そしてワクチン抗体価の低下についても、これ、子供、母子で関連ありが六報あって、大人で関連なしが三報。関連なしの一報は製造企業が資金提供した低評価であります。しかも、子供の結果を大人の結果で否定してもって、証拠の質や十分さに課題があると結論付けているなど、やっぱりかなり恣意的にこのまとめに持っていっているというふうに読めると思います。 こうした差し替えの疑惑が事実でないというのであれば、この文献差し替えに至ったやり取り、これやっぱり公開すべきと考えます。通常、このような政府の報告書の取りまとめに当たっては、事務局において案文を作成したとしても、その案文に対して、有権者が内容を確認し、公開の場で意見を述べ、より良い成果となるとするための議論が行われています。有識者がそういった内容を確認することができます。そうすることによって、この各委員の先生方の御主張なども明確になるほか、報告書の意図するところ、背景なども明らかになります。 この各委員の先生方に対しても事務局に対しても、あらぬ疑いを掛けられないために全ての議論を公開の下でこれを行うべきではないでしょうか。
○政府参考人(中裕伸君) 先ほども申し上げましたが、こちらの議論につきましては、これは全てPFASワーキンググループにおいてドラフトを提示した上でそれに基づいた議論ということで、先ほどのコレステロール値の上昇であったりとか、出生時体重の低下、あるいはワクチン抗体価の低下、腎臓がんの部分につきましても議論を行った上で評価を行っているというところでございます。 そういう意味では、議事録をしっかり、先ほどPDFで読みにくいというふうな、それだけ大量の議事録が記載されておるわけでございますが、そこの部分で我々としては公開をしているというふうな認識でございます。
○川田龍平君 それでは、評価値の具体的なことについて伺います。 現行の暫定目標値、これPFOSとPFOAを足して合計五十ナノグラム・パー・リットルという数値は、令和二年の、二〇二〇年の四月一日から施行されていますが、この数値の根拠となったリスク評価、どのように行われたのでしょうか。
○政府参考人(松本啓朗君) 通告いただいていませんけれども、PFOS、PFOAについて暫定目標値を定めたのはおっしゃるとおりでございます。 そのときは、国際的にもまだ十分な評価が整っていない中で様々な文献を探して、様々異同ある中で、我々として採用できそうなものを探して、あくまで暫定という意味で五十ナノグラム・パー・リッターという数値を、令和二年だったと思いますけれども、暫定目標値として示したということでございます。 以上でございます。
○川田龍平君 これ、つまり、この諸外国によるリスク評価の中から最も低いものを採用したということなのか、なぜ日本独自のリスク評価を実施しなかったのでしょうか。
○政府参考人(松本啓朗君) お答えいたします。 その当時におきましては、比較的、日本のその五十ナノグラム・パー・リッターという暫定目標値は、世界的にもそれほど、程々の数字じゃなかったかなというふうに思って、たしか当時はアメリカでも七十だった、という数字だと思っておりますが、そういう意味では、我々としては、環境省自らというよりも、様々な文献を調べて、国際的な研究機関による様々な研究結果を踏まえて、採択できるもの、採択するものを調べてやったということでございます。 時期的にも非常にタイトなものでしたから、自ら調べるということではなく、そういう文献調査によって執り行ったというものでございます。
○川田龍平君 信頼性の高い諸外国のリスク評価があるケースや、そのような中から最も低いものを採用するというのは一つの方法と考えますが、その方法で何か不都合がありましたでしょうか。
○政府参考人(松本啓朗君) お答えいたします。 その世界的に最低の数値を取ることが合理的なのかどうかというのはいろいろ御議論あるところだというふうに思っています。様々な、国際的にも基準値がばらばらでした。その中で、WHOなどもまだ固まっていない時期だと思いますけれども、様々な中でどれが一番適正なものなのか、様々な論文、文献を調べたということでございます。
○川田龍平君 その暫定目標値を今回見直すことになったのはなぜでしょうか。
○政府参考人(松本啓朗君) お答えいたします。 我々は、リスク管理機関として環境省ございますけれども、国内的にいいますと、リスク評価機関でありますのが、まさに科学的かつ独立した立場でなされる内閣のその食品安全委員会でございます。 こちらが、先ほど中事務局長からお答えございましたとおり、ワーキンググループを立ち上げて、昨年の六月、PFOS、PFOAに関する評価書を出されたということで、それを踏まえてこの度、見直しをしたということでございます。
○川田龍平君 今回パブコメの対象となっている省令案については、この暫定目標値と数値は同じなんですが、その根拠は、この食品安全委員会のリスク評価値と同じということでしょうか。
○政府参考人(松本啓朗君) お答えいたします。 我々リスク管理機関でございますので、リスク評価機関である食品安全委員会の報告を基に、水、それを飲用水に当てはめた場合にどういう計算式になるか、それを当てはめまして出した数値が五十ナノグラムであったということでございます。
○川田龍平君 この食品安全委員会のリスク評価値の根拠となった論文というのは、先ほどお話ししましたけれども、二〇一六年の米国のEPAのリスク評価の根拠となった動物実験データ、これと同じということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(中裕伸君) 我々として新たな科学的根拠というのを全て集めて、それを見た上で、最終的にエンドポイントとして採用したものはそちらの文献ということでございます。
○川田龍平君 これらのPODというのは、この現行の暫定目標値の根拠論文と同じということですか。
○政府参考人(中裕伸君) 環境省でこの暫定目標値を設定した際の考え方として、その米国のPODを採用したということなのかどうか、そこのところ、我々としてはちょっと確認しかねますが、それと同じであれば同一のものということになります。
○川田龍平君 要するに、先ほど言ったように、PFOS、PFOAに関しては世界中には何千もの文献があり、また海外の評価機関のリスク評価値もばらばらなんですけれども、この厚労省(当時)と、食品安全委員会という別々の機関で行っていたリスク評価結果がたまたま一致したというわけなのか、その確率は極めて低いはずなのに、不思議なんですね。 まさか、これ事前に打ち合わせたということはないと思いますが、確認ですが。
○政府参考人(中裕伸君) こちらにつきましては、専門家の先生方が、全ての我々入手した文献をしっかりと検討した上で、特にEPA、EFSAが根拠として、彼らの評価の根拠として使ったデータ、文献というものを全て評価した上でこの結論になったということでございますので、偶然といえば偶然でございます。
○川田龍平君 では、評価に当たられた委員のメンバーはどうでしょうか。 厚労省の令和元年度の第二回の水質基準逐次改正委員会のメンバーと今回の食品委員会のワーキンググループのメンバーで、重なっておられる方はおられますでしょうか。
○政府参考人(中裕伸君) そちらにつきましても、ちょっと改めて確認をさせていただきます。
○川田龍平君 確認していただきたいんですけれども、浅見真理さんと広瀬明彦さんが兼任されています。 広瀬さんは、この食品安全委員会の委託で今回のリスク評価の必要な文献収集を行った一般財団法人の化学物質評価研究機構、先ほどCERIと言いましたけれども、CERIの技術顧問で、文献選定の有識者による検討会の座長を務められ、食品委員会のリスク評価のワーキンググループでも専門委員をしておられた重要人物です。また、環境省のPFOS・PFOAに係る水質の目標値等の専門家会議の座長、同じく環境省のPFASに対する総合戦略検討専門家会議でも委員を務めておられ、PFAS問題では大活躍されています。 ところで、食品安全委員会のホームページを拝見しますと、食品の安全を守る仕組みとして、リスク評価、リスク管理、リスクコミュニケーションが記載されていますが、その中にリスク管理とリスク評価、この機能は分離するものとされていて、リスク評価機関としては食品安全委員会、リスク管理機関としては厚労省、環境省などが記載されています。 広瀬氏は、もちろんこの問題についての専門性の高い有識者であると思いますが、リスク評価機関とリスク管理機関の双方で重要な役割を果たしておられ、しかも、先ほど言ったとおり、結果としてリスク評価値の根拠までも評価機関と管理機関が一致しているというのはどうなんでしょうか。 このような委員の兼任について、何ら問題ないとお考えなんでしょうか。
○政府参考人(中裕伸君) 私どもも、評価と管理の、特に我々評価については管理等の独立性というのをしっかり確保していかなければならないという法の理念にも基づきまして、手続としては、他の審議会の座長に就いている方というものについては評価には加わっていただかないというふうなルールを設けております。 一方で、これ特に汚染物質の専門家につきましてはたくさん人がいるというわけではございませんので、特にやっぱり優秀な方につきましてはリスク管理機関とリスク評価機関で重なるということはございますが、そこの部分は基本的に我々、合議体の議論という中でいろんな人の意見というのをしっかり反映させながらやりますので、一人の方の御意見が強力に反映するというふうなことにはならないというふうに考えております。
○川田龍平君 この米国EPAは、二〇二四年に二〇一六年の評価値を見直して飲料水質基準を厳しくしたと承知していますが、PFOS、PFOAについてのEPAの二〇二四年リスク評価値とその根拠論文、並びに水質、飲料水規制値がどのような数値になったのか、教えてください。
○政府参考人(松本啓朗君) お答えいたします。 たしか昨年の四月だったと思いますけれども、アメリカが基準値を見直しまして、PFOS四ナノグラム・パー・リットル、PFOA四ナノグラム・パー・リットルという数値を出されて公表されておりまして、それについては三年以内にモニタリングを実施する、基準超過の場合には五年以内に削減措置を講ずると、こういうルールを定めていらっしゃいます。
○川田龍平君 日本の今回の省令案などと比べて何倍厳しい値なんでしょうか。
○政府参考人(松本啓朗君) 何倍というかはともかくとして、五十ナノグラムというのは我々は日本の数値として出していまして、アメリカは四という数字でございます。
○川田龍平君 これ、PFOS二百倍です。PFOAについては六百六十六・六六六六七倍、飲料水基準については百三十三・三三三三倍になります。 これ、大臣に最後お聞きしますが、令和七年度の環境省予算案において、PFAS対策推進費として二億円弱が計上されています。政府が示すPFASに関する今後の対応の方向性の三つの柱のうち一つには、科学的知見等の充実が掲げられています。既存の知見の収集のみならず、国内における関連研究を後押ししていく必要があります。また、エコチル調査のほか、化学物質の人への暴露モニタリング調査、HBMについても速やかに本調査を開始すべきです。 検討の状況と調査実施の重要性について、環境大臣の認識を伺います。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) まず、大前提として申し上げておきますと、PFOS、水道水については独立した立場であります内閣府の食品安全委員会において専門的な調査をしていると、それを踏まえて私どもが基準を決めていくということが大前提としてございます。 その上で、様々な化学物質の、今おっしゃったものも含めて、影響については不断の調査をしていくということは大前提としてありますので、そうした知見をしっかりと充実していきたいというふうに考えております。
○川田龍平君 これ、パブコメの締切りが二十七日ということですが、是非、今回のような食品安全委員会のこの評価書では、本当にこのままでいいのかなと、本当にもうちょっと具体的に公開の基準で見直していかなければ困ると思っております。 特に本当に申し上げたいのは、この除外することについてやっぱりするべきでなかったと思いますし、公開すべきだと思います。これ、やっぱり最終的に採用されない場合でもリストに残して、その理由を明らかにする必要が論文についてはあるはずです。中途で除外と追加を繰り返すようなやり方では、評価の妥当性の検討ができず、検証ができず、およそ科学的リスク評価とは言えないと思います。リスク評価の基本理念である透明性、客観性、公正性に反することは明らかですので、もう一度やり直すか、若しくはやり直す時間がなければもう一回ちゃんとこれを見直すべきだと思います。 今回の論文についてはやっぱり恣意性が、恣意的な意図が感じられますので、本当にこういったものはもう一度やり直すべきと訴えて、終わらせていただきます。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(青山繁晴君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、石井準一君が委員を辞任され、その補欠として田中昌史君が選任されました。 ─────────────
○高橋次郎君 公明党の高橋次郎です。 浅尾大臣にまずお伺いをいたします。 先日の予算委員会でも取り上げさせていただきましたが、東日本大震災発災から十四年、双葉町、大熊町にある中間貯蔵施設にある除去土壌などの最終処分まであと二十年となっております。所管省である環境大臣からも、福島に寄り添い、断じて成し遂げるとの決意をお願いしたいと思います。 あわせて、環境大臣に対して総理大臣からの指示や伊藤前大臣からどのような申し送りがあったか、教えてください。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) お答えいたします。 福島県内で生じた除去土壌等の中間貯蔵開始後の三十年以内の県外最終処分というのは、これは国として法律で規定した責務でありまして、これはしっかりと実行していかなければいけないことだというふうに認識しております。 石破総理からは、環境大臣を拝命した際、東日本大震災からの復興再生の取組を着実に実施するよう御指示がございました。また、伊藤前環境大臣からも、除去土壌の再生利用、最終処分については復興再生の中でも特に重要な事項の一つとして引継ぎをいただきました、受けさせていただきました。 さらに、私自身、環境大臣に就任した直後に、内堀福島県知事、伊澤双葉町長、吉田大熊町長を訪問するとともに、中間貯蔵施設を視察し、中間貯蔵施設を受け入れていただいた御地元の皆様の大変重い御決断のお話を伺いました。 今後とも、様々な機会を捉えて、御地元の方々のお話を真摯に伺いながら、昨年十二月に設置された閣僚会議の下、政府一体で県外最終処分の実現に向けて着実にしっかりと取り組んでまいりたいと、こういうふうに考えております。
○高橋次郎君 更なる御尽力をお願いをいたします。 それでは、先ほどから話題になっております有機フッ素化合物であるPFOSとPFOAの対策について伺います。 国土交通省と環境省が令和二年から令和六年に共同で実施した水道におけるPFOS及びPFOAに関する調査について確認します。 暫定目標値以下の水質の水道水と確認されたのが、給水人口の割合九八・二%、残り一・八%は検査未実施若しくは未回答という結果でありました。 まず一点目は、その検査実施期間が令和二年から六年度、非常に五年間と長い状況があります。例えば、令和二年に実施して、その際に検出されなかった場合、その四年間、様々な環境変化の中で検査していなくても問題がないのか、教えてください。
○政府参考人(松本啓朗君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、給水人口の割合九八・二%、そうした方々に対して安全な水が供給されているというのはおっしゃるとおりでございます。 今御指摘のとおり、検査していないところがあるけどどうかということでございます。御指摘のとおり、昨年、国土交通省と共同で実施しました水道におけるPFOS及びPFOAに関する調査におきまして、令和二年度に検査を実施して以降検査を実施していない、令和二年にはやったんだけどその後やっていない事業者は、実は二つありました、二事業者ございました。 具体的にそれはどういうものかといいますと、一つは、令和二年度の検査結果が不検出。不検出といいますのは、つまり検査機器で検査しても出ないということで、一般的には五ナノグラム・パー・リットル以下という極めて低い値、そういうところの事業者さんが、その後も、水源域や周辺状況等から、これは暫定値を超える可能性がないかなということを確認した結果、検査の実施に至らなかったというものが一つ。もう一点は、令和二年度のときに暫定目標値を超える値が出た。しかしながら、その後なんですが、自分の浄水場は廃止した上で、周りの水道用水供給業者、つまり水の卸売業者から水を受水するというところに切り替えたところが事業者でございます。それぞれ水源域の状況等から暫定目標値を超えるおそれの有無を確認した上で、その後の検査の要否を判断したというふうに聞いてございます。 今後については、PFOS、PFOA、水質基準への格上げを予定してございます。法令上の検査遵守義務が施行後は掛かることになりますので、引き続き、安全、安心の水を供給できるよう取り組んでまいりたい、このように考えております。
○高橋次郎君 分かりました。 そうすると、今ちょっとお話ありましたけれども、環境省が昨年末、水道水に含まれる有機フッ素化合物の濃度を従来の暫定目標値から水道法に定める水質基準に格上げをするという方針が報道もされ、そういった形にホームページ等に出ております。 先ほどの検査未実施事業体はこの水道法に定める水質基準をクリアできるのか、一・八%の住民の方に対して、安全な水が、ごめんなさい、水道法に定められた水質基準が守られるのかどうか、ちょっとその辺も併せて教えてください。
○政府参考人(松本啓朗君) ありがとうございます。 先ほどの申し上げた調査におきまして、水道事業者に対して検査を実施していない理由も確認させていただきました。その回答によりますと、主に三点ございます。一点目は、先ほどありました、周辺環境から考えてもPFOS及びPFOAが含まれる可能性が低いと考えられるところ。二点目は、検査費用が負担であるという回答。三点目は、やはり努力義務でしかなくて、まだ水道法上の遵守義務がないからやらないと、そういった回答がございました。今後は、御指摘のとおり、水道法に基づく検査義務、遵守義務を掛けていきたいというふうに考えております。 ただ、検査についてはどうするかということですけれども、基本的には、水質検査については水道料金で運用していただくということになりますが、水道法上、水道事業者につきましては、国土交通大臣及び環境大臣の登録を受けた登録水質検査機関に水質検査を委託することが可能となっております。その委託費用は数万円程度と承知してございます。登録検査機関も全国に約二百ございます。 また、それでも負担ということもございましょうから、水質基準化に伴う検査頻度、つまり、どれぐらいの頻度で検査をするかについてですが、原則としては、おおむね三か月に一回以上ということを基本としますが、検査の合理化、そしてまた小規模事業者の負担軽減、そうした観点から、PFOS及びPFOAの検出状況等を踏まえて、水の安全性が十分確保されると考えられる場合には検査回数を減ずることができる措置を講じていきたいと、そういうふうに考えてございます。
○高橋次郎君 分かりました。 さらに、水道法に定める水質基準について、その基準が今の暫定目標値と同じ一リットル当たり五十ナノグラムについて、この一リットル当たり五十ナノグラム、先ほどもありましたけれども、この妥当性。それから、スタート時期が二〇二六年四月、来年の四月ということで、少し国民の不安感からすると先過ぎるんじゃないかというふうに思うんですけれども、スタート時期の妥当性について教えてください。
○政府参考人(松本啓朗君) お答えいたします。 先ほど来出ていますが、内閣府の食品安全委員会におきまして、昨年六月、PFOS、そしてPFOAの耐容一日摂取量、これにつきまして、体重一キログラム当たり二十ナノグラム、体重一キログラム当たり二十ナノグラムという耐容一日摂取量が示されました。 この耐容一日摂取量、これは、一生涯にわたって人が取り続けても健康への悪影響は出ないと推定される体重一キログラム当たりの摂取量ですが、これを、水道水の水質基準の設定で通常用いられる方法に基づいて、我々環境省におきまして、体重五十キログラムの人を想定し、一日当たり水道水の摂取量二リッター、そして摂取量全体に占める水道水からの寄与、これを割当て率一〇%、これを計算式に当てはめると五十ナノグラムというものが算出されたということでございまして、この考え方と数値は本年二月の環境省の審議会においても了承されたものであります。 これについて、今後の対応でございますけれども、水質基準となった場合、水道事業者におきまして、PFOS及びPFOA基準値を超過した場合の対策として、水源の切替え又は活性炭設備などを導入とか、設備工事の対応が必要になります。そうした基準遵守に向けた対応が必要になるため、施行までに一定の期間を確保しようということでございまして、施行時期につきましては令和八年四月一日を予定しているところでございます。 安全、安心な水を供給できるよう、引き続き国土交通省と連携して対応してまいりたい、このように考えてございます。
○高橋次郎君 ありがとうございます。国民の安心感につながるよう、尽力をお願いをしたいと思います。 続きまして、避難所等の施設への太陽光発電と蓄電池の配置、配備について伺います。 環境省には、地域レジリエンス・脱炭素化を同時実現する公共施設への自立・分散型エネルギー設備等導入推進事業、まあ非常に長い事業があります。これがちょうど令和三年から来年度、令和七年度の実施期間の事業であります。大規模災害の場合に電源喪失が想定される中で、太陽光発電設備、蓄電池を避難所や行政施設に設置することは、災害対策上、国土強靱化としても非常に意義があると考えております。あわせて、小中学校などに設置すると、環境教育であったりSDGsの推進に資するものがあると考えております。 この事業などを通して避難所など公共施設に指定されている施設への導入実績、教えてください。
○政府参考人(大森恵子君) お答えいたします。 現行の防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策に関する中期目標におきまして、令和七年度末までに避難施設への再エネ発電設備や蓄電池の導入を千施設に対して行うこととしているところ、避難施設等のレジリエンス強化に係る補助事業により、令和五年度末時点で八百二十二施設に導入されております。
○高橋次郎君 ありがとうございます。 こうした八百二十二施設の導入された施設の中で、成功事例と先進事例に当たるものがあれば数点教えてください。
○政府参考人(大森恵子君) お答えいたします。 御指摘の事例といたしましては、昨年の能登半島地震の際には停電が発生いたしましたが、珠洲市役所に導入された太陽光発電や蓄電池により照明が活用できたことで、職員が災害対応初動業務を進められたと聞いております。 また、令和四年の福島県沖地震の際にも停電が発生しましたが、福島県桑折町役場の太陽光発電や蓄電池により、避難者に対し携帯電話の充電スポットが提供されました。 さらに、大規模災害を踏まえた活用例といたしましては、令和元年の房総半島台風による長期停電の後、千葉市において、災害への備えとして、二〇二〇年より三か年で避難所となる公民館や市立学校の計百四十か所に太陽光発電や蓄電池を導入されています。
○高橋次郎君 ありがとうございます。 今後も大規模災害がいつ発生するか分からない中で、災害時など電源喪失を考えると、令和八年度以降も同様の施策が非常に大事であり、また続けるべきだというふうに考えております。 大臣の決意を教えてください。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 世界有数の災害発生国であります我が国においては、事前防災が大変重要であります。 避難所となります公共施設等への再エネ発電設備や蓄電池導入は、平時の脱炭素にもつながりますし、有事の防災力強化の同時実現の観点からも有効な手段であると考えておりまして、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策にも位置付け、これまで導入支援を実施してまいりました。 他方、指定避難所のうち、再生可能エネルギー設備を備えているものは七%にとどまっていると承知をしております。このため、避難所等の非常時のエネルギー源確保につながる再エネ発電設備や蓄電池の導入が進むよう、国土強靱化の観点も踏まえ、関係省庁と連携しつつ、引き続き必要な予算額の確保にしっかりと努めてまいりたいと、こういうふうに考えております。
○高橋次郎君 ありがとうございます。 防災、減災を政治の主流にしていこうと公明党もしっかり取り組んでおりますので、共々に推進していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。 続きまして、リチウムイオン電池による事故について確認をさせていただきます。 今年一月に、埼玉県川口市のごみ処理施設での火災においても、このリチウムイオン電池が原因でなかったのかというふうに報道でも取り上げられております。 そこで、まず、リチウムイオン電池が原因と思われる家庭での火災件数、また、ごみ収集車、自治体の焼却炉等での火災件数について、令和元年からの推移、またその被害総額について教えていただきたいと思います。
○政府参考人(鳥井陽一君) 消防庁から住宅火災についてお答え申し上げます。 リチウム蓄電池を含む電池を出火原因とする住宅火災の件数でございますが、消防本部等による火災報告を基に集計いたしましたところ、令和元年には百五十五件でありましたところ、増加傾向が続いておりまして、令和五年には三百二十件となっております。
○政府参考人(角倉一郎君) 続きまして、環境省からお答え申し上げます。 令和五年度に環境省が全国の市町村を対象として行った調査では、職員や消防隊による消火活動が必要となったリチウム蓄電池やそれを使用した製品に起因する火災事故が、令和四年度はごみ収集車においては百十件、廃棄物処理施設においては四千五十一件、それぞれ発生していることが判明しております。 また、これらに加え、火花や煙が発生した事例や、出火したが散水装置等により自動的に消火した事例を含む全ての事故等の発生件数については、令和元年度は九千七百三十二件でございましたが、令和四年度になりますと一万六千五百十七件となっており、増加傾向にある、このように認識をしております。 廃棄物処理施設における火災事故による被害総額については、公表されている施設の火災情報等を基に一定の仮定を置いて算出したところ、令和三年度の被害総額は約百億円程度と推計されているところでございます。
○高橋次郎君 ありがとうございます。 まず、このリチウムイオン電池、様々原因があると思いますが、基本的には使用者の認識不足、そういう発火する可能性があることの認識不足、それから、回収方法が全国の自治体で統一できていないということに問題があるのではないかというふうに考えております。 不燃ごみであったり危険ごみであったりというような形で、この分別収集の区分とか回収方法を全体的に、全国どこにいても同じように統一することはできないのか、確認したいと思います。
○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。 廃棄物処理施設等における火災事故等を防止するためには、ただいま御指摘いただきましたとおり、集積所や各自宅での分別回収といった、住民にとって分かりやすく利便性の高い方法を自治体が設定をし、その方法を住民の皆様へ広く周知徹底していくことが重要であると考えております。 環境省が実施したモデル事業では、例えば新たに集積所での分別回収を実施した結果、不燃ごみ等に混入するリチウム蓄電池等が一四%減少した自治体の例もございます。こうした例はリチウム蓄電池等処理困難物対策集として毎年度公表し、自治体間の好事例共有と横展開を図ってきたところでございます。 今後、自治体におけるリチウム蓄電池等の分別回収を更に促進する観点から、環境省におきましては、家庭ごみの標準的な回収方法等を示した統一的な指針であります一般廃棄物処理システム指針、これを今月中に改定をし、リチウム蓄電池を一つの分別回収区分として設定することとしたいと考えております。 その上で、来年度早々にはリチウム蓄電池等の分別回収の徹底について自治体に通知し、更に取組を進めてまいりたいと考えております。
○高橋次郎君 ありがとうございます。 更に進むようにお願いをしたいと思いますけれども、その上で、使用者また自治体に対して、この資源回収が、よし頑張ろうという動機付けになるような、回収量とか回収率みたいな、何かこう、指標といったものが作れないのかどうか、お尋ねをいたします。
○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。 ただいま御指摘いただきましたとおり、回収に関する指標を設定することは大変望ましいことだと私どもとしても考えております。このため、自治体での回収実態や取得できるデータの種類などについて把握した上で、有識者とも議論をし、適切な指標の設定に関する検討を進めてまいりたいと考えております。
○高橋次郎君 ありがとうございます。 また、さらに、住民への啓発活動について、リチウムイオン電池の適切な回収方法やリスクについて認識を高めるためのキャンペーンを更に強化すべきであると考えますが、この取組についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(角倉一郎君) 環境省では、自治体等での使用を想定したポスターや動画といった啓発ツールをこれまで作成をし、リチウム蓄電池等の分別回収に関し、自治体が住民の皆様向けに行う普及啓発を支援してきたところでございます。 また、環境省が自ら行う普及啓発としても、令和五年度から、Jリーグ及び自治体と連携し、試合会場におけるモバイルバッテリーの回収キャンペーンを実施しており、これまで約千五百個を回収してきたところでございます。 さらに、ただいまいただきました御指摘も踏まえ、来年度からは、リチウム蓄電池等による火災事故防止月間を新たに制定することとし、自治体、企業、著名人等と連携をして、リチウム蓄電池等の回収促進と普及啓発を更に強化してまいりたいと、このように考えております。
○高橋次郎君 ありがとうございます。 是非その取組が大いに前進すること、また期待しております。 さらに、このリチウム電池を回収するに当たって、再資源化の技術が非常に大事だというふうに考えております。リチウムイオンに含まれるレアメタルの回収方法、また回収技術について、現状を教えてください。
○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。 リチウム蓄電池のリサイクル推進に向けて、リチウム蓄電池からのレアメタル回収技術の開発は、ただいま御指摘いただきましたとおり、大変重要なものであると私どもとしても受け止めております。 こうした技術の例としては、例えば溶媒を使ってリチウムイオン蓄電池からレアメタルを抽出する方法などが挙げられます。現在、レアメタル回収効率の向上等を目指し様々な技術が開発中でありますが、現時点で商用化されているものはないと、このように認識をしております。このため、環境省では、関係省庁とともにこうした技術開発の支援を行っているところであり、引き続き技術の早期商用化を目指して取組を推進してまいりたいと考えております。
○高橋次郎君 ありがとうございます。 リチウムイオン電池が原因となる火災また事故を減らすためにも、またこの貴重な資源である再資源化に向けた技術開発に向けて、環境大臣の決意、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) ただいま御指摘いただきましたように、リチウムイオン蓄電池が原因で火災事故が頻繁に発生していることは重要な課題であると認識しております。 このリチウム蓄電池の回収とリサイクルを進めていくということは、蓄電池に含まれるレアメタルの資源循環にもつながるため、火災事故の減少や環境保全の観点のみならず、産業競争力強化、あるいは経済安全保障の観点からも重要な取組と認識しております。 環境省としては、自治体への分別回収徹底の通知の発出、キャンペーンを通じた国民の皆様への普及啓発、リチウム蓄電池からレアメタル回収のための、ただいま角倉次長から話がありました技術開発支援に取り組むとともに、リチウム蓄電池を含む小型家電製品の回収量の向上に向け、経済産業省との合同の審議会における小型家電リサイクル制度の検討を進めてまいります。 自治体や関係省庁、関係業界と協力しながら、引き続き課題の解決に向けて取り組んでまいります。
○高橋次郎君 ありがとうございました。今後ますます前進するようにお願いいたします。 以上で終わりにいたします。
○串田誠一君 日本維新の会の串田誠一でございます。 今日十二時から大阪・関西万博成功を目指す議員連盟の総会が開催されておりまして、私はちょっとこの委員会で中座させてもらったんですけれども、石破総理も出席をされていました。石破総理は一九七〇年の万博のときには三回行かれたということで、そのときに非常に印象に残ったのが人間洗濯機だったそうでございます。 その人間洗濯機は実用化されていなかったんですが、今回の万博にもまた人間洗濯機が出されるということでございますけれども、吉村知事も数日前に体験されたということで、非常に意味があるなという話を聞いたんですが、当時の人間洗濯機は、恐らく便利というか、そういう観点で出展されたのかなと思うんですけど、この人間洗濯機というのは、今後、少子高齢化で老老介護と言われていますけれども、その介護職員というのが数が少なくなっていく、なおかつ介護をする人が高齢化していって体力もない中で、要するに、要介護者がお風呂に入るときに介護者が手伝ってやらなくても、人間洗濯機があれば快適に洗濯をしてもらえるという意味では非常に将来性のあるものになっていったんではないかなと思います。 そういう意味で、かつては何か面白いなというだけのものが、今の時代の少子高齢化にとっては実は必要なものになっていくというのは、非常に私として感慨深いというか、なるほどなと思った話でございました。 それで、第一問がそれに関連する質問なんですが、太陽光パネルだとか風力発電というのは、当時、東日本大震災のこともあって再生エネルギーというのが非常に注目をされて、それでたくさん設置されていったと思うんですが、それに、今の時代になると、今度、環境破壊というものが今度は問題になってきている。 この前、非常に有意義な委員会視察をさせていただいて、太陽光パネルのリサイクルというのが大変難しいという話も聞きましたし、なおかつ、どういうものが有害物質として含有されているのかというのもなかなか分からないというのがありました。特に中国製のものはどういうものが含まれているのか分からないということで、リサイクルも大変難しいので埋めているということですけど、場合によっては、大雨を降ってきたときには有害物質である例えば鉛だとかカドミウムなどが流れ出していくということも十分あり得るわけですよね。 そういう意味で、万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」ということなんですけど、大臣にお聞きしたいのは、この再生エネルギーと環境破壊なども含めた今後の日本のエネルギー、特に再生エネルギーを含めたこの日本のデザイン、大臣としてどのようにお考えになっているのか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 御質問ありがとうございます。 再生エネルギー、太陽光とか風力とか様々ありますけれども、二〇五〇年ネットゼロの実現に向けて、再エネの主力電源化を徹底して、再エネの最大限導入を図っていくということがまずは政府の方針であります。この実現のためには、再エネの急速な導入拡大に伴う環境への影響や地域の懸念の高まりに適切に対応することが必要でありまして、環境に適正に配慮され、円滑な地域の合意形成が図られることが重要であると認識をしております。 このため、環境省としては、環境影響評価制度の運用を通じた再エネ事業者による適正な環境配慮の確保や、自然公園法を始めとした保護制度の適切な運用に取り組むとともに、地域脱炭素交付金等を通じた支援を行う中で、地域、暮らしに密着した地方公共団体が主導する地域共生、地域裨益型の再エネを推進しております。また、今お話がありました使用済みの太陽光パネルのリサイクル促進等に向けた制度的な対応を検討するなどの施策を進めております。 今後とも、関係省庁とあるいは連携し、地域とも共生した再エネの最大限の導入に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○串田誠一君 エネルギー政策もそうなんですが、太陽光パネルというのは中国産が非常に多いということで、そして、その太陽光パネルが製造されているものの含有物質というものが非常に分かりづらいというのがこの前の委員会の視察でありました。 そういう意味で、日本のエネルギー、これ再生エネルギーどんどん増えていくのかもしれませんが、日本のエネルギー政策の中で他国の製品に依存して、そしてそれがどのようなものであるのかというのを分からないまま日本のエネルギーが支えられているというのは、大変私は問題ではないかと思います。そういう意味では、太陽光パネルの製造も国内の会社ができるような、やはりその支援を国を挙げてしていただくということを是非お願いをしたいと思います。 次に、予算に関してお聞きをしたいと思うんですが、動物愛護の予算をお聞きしたいと思うんですけれども、令和六年と令和七年の動物愛護関連の予算の比較を示していただきたいと思います。
○政府参考人(植田明浩君) お答えいたします。 動物の愛護及び管理事業の令和六年度予算額は約三億七千万円であります。現在御審議をいただいています令和七年度予算案においては、約四千万円を増額し、約四億一千万円が計上されているところであります。
○串田誠一君 昨年度でしたか、概算要求というのが出てきまして、それでもまだ足りないのではありますが、概算要求、かなり率的には上げていただいたので、そのとき浅尾環境大臣に感謝を申し上げた記憶がございますが、概算要求と現在審議されている予算との比較を教えてください。
○政府参考人(植田明浩君) お答えいたします。 動物の愛護及び管理事業の令和七年度概算要求額は約四億五千万円であります。現在御審議いただいている令和七年度予算案におきましては、先ほど申し上げたとおり、約四億一千万円を計上しております。 その変更の内訳でありますけれども、いずれも令和六年度予算額から増額要求を行った事業でありまして、概算要求時点から所要額が精査された結果、動物収容・譲渡対策施設整備補助につきましては約二千六百万円の増額から約一千五百万円の増額に、動物愛護管理の総合的な普及啓発事業につきましては約二千四百万円の増額から約一千三百万円の増額に、犬猫のマイクロチップ管理推進事業につきましては約二千五百万円の増額から約八百万円の増額となったものであります。 つまり、いずれも増額幅が減少となったものでありますけれども、いずれにしましても、令和七年度の動物愛護及び管理事業につきましては、いずれの事業につきましても令和六年度から増額又はほぼ同額となっております。
○串田誠一君 かなり減額されているという印象がありまして、何で減額されるのかというメカニズムがちょっと分からないんですが。 財務省が環境省の予算増額の理由を聞いて、動物に関して専門的な恐らく知見があるのかどうか分からない財務省が、どういう理由でこれは多過ぎるぞと、減らすぞという決定をしているのか、それは環境省として納得できているものなのかどうか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(植田明浩君) お答えいたします。 財務省とは、技術的な観点、それから専門的な観点から御議論を申し上げておりまして、所要の、所要額が精査をされていきまして若干減額になりましたけれども、令和六年度からしますと、その前は同額で来ておりましたので、それからの増額については議論の結果お認めをいただいたというふうに思っております。ですので、百点ではありませんけれども、一定程度のところで議論を財務省ともさせていただいたというふうに認識をしております。 済みません、それから、先ほどの答弁申し上げました動物愛護管理の総合的な普及推進事業でありますけれども、普及啓発事業と申し上げたかもしれません。訂正申し上げます。
○串田誠一君 若干ちょっと質問の順位を変えますが、今、譲渡をする部分についての予算が減ったという部分もあったので質問させていただくんですけれども、奄美大島も含めて世界自然遺産というのがあって、そこにアマミノクロウサギとかを、古来種を守るというのは私もそれは大賛成でございます。 そのために、今環境省が進めているノネコ対策というのがありまして、捕獲をし、そして殺処分をしないように譲渡につなげていくというようなことをやっているんですが、捕獲に関しては国が予算を掛けているんですね。ところが、譲渡のところは市町村に任せている。奄美大島、小さな市町村に譲渡を任せているということで、実際は捕獲よりも譲渡の方が、譲渡先探すのもそうですし、移転も大変ですし、非常に手間暇が掛かるようなところは国が予算を掛けないがために、結局は、殺処分ゼロなんですよといって国が訴えてはいるんだけど、それを支えているのは個人や保護団体が身銭を切って助けているわけですよ。 そういう意味では、この譲渡に関しての予算というものを本来ならば増額をすべきであるにもかかわらず減額をされたことに関しては、環境省としては、私は、これはおかしいんだということを、異議をしっかりと唱えていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(植田明浩君) お答えいたします。 奄美の件はあれですけれども、動物収容・譲渡対策施設整備補助等の事業につきましても、先ほど申し上げて繰り返しで恐縮でありますけれども、約二千六百万円の令和六年度からしますと増額を概算要求でしておりましたものが、今回の案では千五百万円の増額ということで、一定程度の増額にはなっております。 そして、いずれにしましても、奄美の事業につきましても、地域と、捕獲、それから譲渡の両面につきまして、地元自治体と民間団体、役割分担をしながら進めていっておりますし、今後ともそれを強化してまいりたいと思っております。
○串田誠一君 議連でも役割分担という言葉がよく聞くんですが、何なんでしょう、その役割分担というのは。 世界遺産とかそういうものを守っていくというのは国の事業として行うべきであって、それのトータルなこととして古来種を保存するんだというのであるなら、国としての役割があるのに、なぜ捕獲だけは国がやって譲渡関係は市町村がやって、それは役割分担なんだ。別に役割分担というのを定義として辞書に書いてあるわけではないわけですから、そういう一番大変な部分も含めて国がやることも、私、役割だと思うんですけど、その役割分担という言い訳というか説明というのは今後やめていただきたいと思うんですが、いかがでしょう。
○政府参考人(植田明浩君) お答えいたします。 奄美大島でございますけれども、もう御承知のとおり、ノネコがアマミノクロウサギなど地域の固有種を捕食をして生態系への影響が懸念をされていますことから、地域の実情を踏まえて、これは世界自然遺産、どこでもそうでありますけれども、地域地域の実情を踏まえて、地元自治体や民間団体と連携をしながらノネコ対策を進めているところであります。 奄美大島につきましては、ノネコの管理計画、生態系保全のためのノネコの管理計画を策定をいたしまして、森林内のノネコの譲渡事業は環境省が実施をし、譲渡事業につきましては、地元五市町村から成ります奄美大島ねこ対策協議会が組織をされておりまして、その中で実施をしております。それらの事業費については各事業主体が確保しておりますけれども、環境省としても、その情報提供を行うなどの支援に努めてきたところであります。
○串田誠一君 その役割分担の中で、国とその市町村だけだったらまだ分かるんですけど、そこに一番大きく加担しているというか、支えているのは個人とか保護団体ではないですか。そこの方々がすごく身銭を切ってやっているということに対して、それを前提とした制度って私おかしいと思うんですよね。やはりちゃんと予算立てをして、遺産を守るのなら守る、そのために全体的なものを考えるのが国の予算なのであって、そこのところで、ボランティアのような個人や団体も含めて初めて殺処分はゼロですよというのを訴えているというのは制度としておかしいと思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(植田明浩君) ありがとうございます。 お答え申し上げます。 このノネコの事業でありますけれども、世界自然遺産の大事な核心部分を守るということで、関係主体、御指摘のとおり数多くあります。環境省だけではなく、林野庁もそうでありますけれども、関係自治体、それから民間団体、これは保護団体もそうですし、動物愛護団体もそうですし、それらが、それぞれが協力をして連携をして保全をするという枠組みで認められてきたところであります。 そういったところで、環境省としても、多くの民間団体や個人の方々が捕獲されたノネコの譲渡や引取りに関わってくださって大きな役割を果たしていただいていることにつきましては、大変感謝を申し上げております。環境省としても、今後、関係団体への協力や呼びかけやイベントでの周知に加えまして、譲渡費用に活用できる民間団体による助成に関する情報提供を行うなど、各方面での支援に努めてまいりたいと考えております。
○串田誠一君 全く十分ではないので、是非また議論をしながら進めていただきたいと思うんですが、その予算の中でもう一つ、これも随分何回も取り上げている同行、同伴避難というのがあって、能登半島のときもそうだったんですけれども、家族同然の動物を飼われている人たちは、人間だけが避難するわけにはいかないということで、ペットを、自分のところにいる犬や猫も含めたものを一緒に避難しない限り避難できないんだということで、避難しないまま二次被害を受けたりとかということがよく報じられているわけで、私もずっと各大臣、伊藤大臣にも聞いてまいりましたし、石破総理にも岸田総理にも聞いてきましたんですが、自分一人では避難できないというような答弁もいただいているわけで、そういう意味ではこれ災害対策なんですよね。 その意味では、この同行、同伴避難というのは環境省としてどのように予算立てを考えているのか、十分と思われているのか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 今御指摘ありました災害時について、何よりも人命優先でありますけれども、近年、ペットは家族の一員という意識が一般的になりつつありまして、災害対策におけるペットの対応は、動物愛護の観点のみならず、飼い主である被災者の心のケアの観点からも大変重要だと考えております。 このため、環境省では、動物愛護管理関係予算を活用し、人とペットの災害対策ガイドラインを策定し、平常時の備えや災害発生時の避難行動等を整理し、普及啓発するとともに、ペットとの、御指摘ありました、同行避難訓練を支援するなどの取組を進めております。令和七年度の予算案では、この動物愛護管理関係予算を増額し、令和六年度の能登半島地震での経験を踏まえ、ガイドラインの改定について検討を進めていくとともに、ペット同行避難訓練について支援する自治体数を増やすこととしております。 引き続き、災害対策におけるペット対応にしっかりと取り組んでまいりたいと考えています。
○串田誠一君 最後に、環境省、アニマルウエルフェアも所管していると思うんですが、今、動愛法の改正を進めるに当たっては農水省が非常に消極的な感じを受けるんです。是非、環境大臣から農水省に、動愛法の改正に当たってはアニマルウエルフェアを進めることに協力してあげてくれというのを申し上げていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) まず、その今議論が行われています動物愛護管理法そのものが議員立法であるというふうに承知をしております。 その上で申し上げますと、農林水産省では、家畜に関して、令和五年七月にアニマルウェルフェアに関する飼養管理指針の策定を行うなど取組を進めていると承知しており、環境省もこの指針の周知に協力しているところであります。 アニマルウエルフェアに配慮した適正な動物の飼い方は尊重されるべきものであり、環境省としても、引き続き、畜産業を所管する農林水産省と連携して取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○串田誠一君 農水大臣の今回の所信にもアニマルウエルフェアのアの字もないので、是非強く申し上げていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○浜野喜史君 国民民主党の浜野喜史でございます。 海運分野の脱炭素化につきまして、環境大臣にまずお伺いいたします。 内航海運は我が国の運輸部門のCO2排出量の五・五%を占めており、国際海運は世界全体のCO2排出量の約二%、ドイツ一国分相当を占めております。 海運分野の脱炭素化の重要性を踏まえ、環境省は、国交省と連携し、アンモニア、水素等を燃料とするゼロエミッション船の導入拡大に向けた建造促進事業として、五年間で六百億円規模の支援を表明しております。ゼロエミッション船等の導入拡大には、こうした設備投資面での支援に加え、これに対応可能な海技人材の確保、育成を着実に進めていくことが必要不可欠と考えておりますけれども、大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 海運分野の脱炭素について御質問いただきまして、ありがとうございます。 御指摘ありましたように、国際海運は世界のCO2排出量の約二%を占めておりまして、国内でも内航海運のCO2排出量は運輸部門で自動車分野に次いで大きな割合を占めており、二〇五〇年ネットゼロの実現に向けては、海事分野において、水素あるいはアンモニア燃料等を使用するゼロエミッション船等の普及が必要となってまいります。このため、環境省では、国土交通省と連携し、令和六年度からゼロエミッション船等の建造に必要な主要生産設備の整備を支援し、国内サプライチェーンの構築を進めております。 その上で、ゼロエミッション船等の普及には、御指摘のとおり、水素、アンモニア燃料等を取り扱える海技人材の確保、育成も重要な課題であると認識しておりまして、生産拠点整備と並行して施策が講じられていくことが必要であると考えております。 引き続き、国土交通省と連携し、ゼロエミッション船等の普及啓発、普及促進に取り組んでまいりたいと考えております。
○浜野喜史君 海技人材の確保、育成が重要であるにもかかわらず、予算は年々減少をしております。国交省が昨年十二月に公表しました海技人材の確保のあり方に関する検討会における中間取りまとめによりますと、新燃料に関する教育訓練費用についても受益者が応分の負担を負うことを基本とするとあります。 世界に負けない海技人材を確保、育成していくためには、予算を拡充した上で、少なくとも新燃料に関する教育訓練費用は国で負担すべきと考えますが、見解をお伺いいたします。
○政府参考人(堀真之助君) お答えいたします。 海運分野におけるカーボンニュートラルの実現に向けまして、今後、アンモニア、水素などの新燃料の普及が期待されております。新燃料に対応する船員の教育訓練が重要であるものと認識しております。 昨年十二月、国土交通省において開催しております海技人材の確保のあり方に関する検討会、これにおきまして、中間取りまとめが行われました。この中間取りまとめでは、その新燃料に対応する船員の教育訓練につきまして、当面の間は、海技士の養成という基礎的な教育に含まれるものではなく、その上乗せ部分の訓練として、事業者等が応分の負担を負うことを基本とすると整理されているところでございます。 この整理を基本としつつもではございますけれども、具体的な費用負担の在り方につきましては、新燃料船の導入計画を踏まえつつ、必要となる教育訓練の内容やそれに要する費用などが見えてきた段階で改めて検討していくことが必要と考えております。その際には、新燃料船を普及促進していく観点から、関係省庁とも相談しながら対応してまいります。
○浜野喜史君 是非前向きな御検討をお願いをしておきたいと思います。 関連してお伺いいたします。 国内では、新燃料船の実証運航が既に開始されておりますが、新燃料船に関して海技人材に求められる国際的な要件は、国際海事機関、IMOにおいてこれから審議が始まる段階と承知をいたしております。当面は、暫定的な政府方針に基づいて対応するということですが、新燃料に対応可能な人材を確実に確保していくためにも、早期に国際基準を整備すべきと考えます。政府からもIMOに積極的に意見提起すべきと考えておりますけれども、見解をお伺いいたします。
○政府参考人(堀真之助君) お答えいたします。 新燃料船の普及を見据えまして、新燃料に対応可能な人材を育成していくことは重要であります。そのためにも、早期の国際基準の整備が必要であるというふうに考えております。 IMO、国際海事機関におきましては、今年の二月に開催された小委員会におきまして、新燃料船の乗組員の訓練に関する審議が始まったところでございます。この小委員会において、我が国から、新燃料船に乗り組む船員の訓練に関するガイダンスの素案を提案しております。 このように、我が国はIMOに対して積極的な意見の提起を行っているところでございまして、国際基準の早期作成に資するよう、IMOにおける審議に引き続き積極的に取り組んでまいります。
○浜野喜史君 御説明ありましたように、積極的に対応を求めておきたいと思います。 次に、化学分野の脱炭素化についてお伺いいたします。 化学産業は、産業部門において鉄鋼に次いで多くのCO2を排出する産業であり、排出量削減が大きな課題となっております。化学産業を含む製造業に対しましては、GX経済移行債を用いて、十年間で一・三兆円規模の政府支援が予定されておりますが、化学産業では、燃料転換や原料転換、ケミカルリサイクルなどの原料循環といった製造プロセスの抜本的改善が必要となります。 企業の投資予見性を高めるためには、期間を十年間と限定せずに長期間の政府支援が必要不可欠と考えておりますけれども、見解をお伺いいたします。
○政府参考人(浦田秀行君) お答えいたします。 化学分野を含めまして、企業が脱炭素投資を行うためには巨額の資金が必要でございます。企業がそうした投資を果敢に行うためには、長期的な投資の予見性が確保されるということが必要でございます。 このためには、設備投資など供給側の支援のみならず、需要側においても、こうしたGX投資の結果生み出される製品の需要を高めていくということが重要となってまいります。需要側の取組の一つとして、GX製品への需要を喚起していくため、GX率先実行宣言の枠組みを創設したところでございます。これは、GX製品を率先して調達する意向のある企業をリストアップし、GX製品の社会実装に積極的な企業として可視化するとともに、宣言を行った企業に対してGX推進のための政府支援を優先的に適用することでGX製品への需要拡大を図っていくものでございます。 こうした供給側と需要側、双方での取組を通じてGX市場を創出し、化学分野の脱炭素と競争力の強化を後押ししてまいりたいと考えてございます。
○浜野喜史君 そういう答弁書ということで、限界あると思うんですが、長期のやはり政府支援が必要不可欠というふうに考えるんですけれども、その長期支援の必要性についてのお答えは、需要側での、何といいますかね、喚起という対応だという御説明でしょうか。御答弁いただける範囲で。
○政府参考人(浦田秀行君) 今委員から御指摘ございましたように、企業の投資を促していくためには長期的な投資の予見可能性を高めていくということが重要だというふうに考えておりまして、このためには、需要側においてGX投資によって生み出される製品の需要を長期的に確保していくことが重要だという趣旨でございます。
○浜野喜史君 需要も大事だということは認めますけれども、供給側への支援も引き続き積極的に検討いただくことを求めておきたいと思います。 関連してお伺いいたします。 二〇二四年度税制改正におきまして戦略分野国内生産促進税制が創設されまして、グリーンケミカルなどの生産販売量に応じて税額控除を行う新たな投資促進策が講じられました。生産段階のコストに対する措置も実施されることで、企業のGX投資促進に寄与すると考えております。 しかしながら、最大四年の繰越期間となっており、企業の損益状況によりましては税制支援を受けることができない企業も出てまいります。税額控除の長期の繰越制度の導入により、幅広い企業が税制の支援を受けられるようにする必要があると考えますけれども、見解をお伺いいたします。
○政府参考人(田尻貴裕君) お答え申し上げます。 本税制は、戦略分野のうち特に生産段階のコストが大きいなどの理由から従来の初期投資支援のみでは投資判断が難しい分野について、国内投資を促進すべく新たに創設したものでございます。御指摘のグリーンケミカルを含めまして、本税制は世界的に見てまだ市場創出が十分ではない物資も対象としてございまして、これらの製品に関する国内投資を促進するためには、長期にわたり予見可能性を高めることが重要と考えてございます。 そうした観点から、本税制は事業者向けの全ての租税特別措置の中でほぼ最長となる最大四年の繰越期間を設けてございまして、そもそも事業計画認定後十年間の措置期間がございますものですから、合わせまして最大十四年間のという過去に例のない長期の適用期間を設けるところでございます。こうした制度の下、本年度から開始したものでございますので、まずは本税制の拡大を通じまして戦略分野に関する国内投資が拡大されることが重要と考えてございます。 その上で、今後につきましても、各国の政策動向や技術進展の状況なども踏まえまして、効果的な投資促進策を御指摘の点も踏まえまして不断に検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○浜野喜史君 脱炭素化に関連いたしまして、GX経済移行債についてお伺いいたします。 GX経済移行債は、化石燃料賦課金及び特定事業者負担金の収入により、二〇五〇年までに償還することとされております。いわゆるつなぎ国債の一つだと理解をいたします。 なぜ償還財源を特定するつなぎ国債としての発行ということなのか、御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(吉野維一郎君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、脱炭素経済移行債につきましては、二〇二三年度以降十年間発行いたしまして、その償還方法につきましては、二〇二八年度から導入する化石燃料賦課金と二〇三三年度から導入する特定事業者負担金、発電事業者に対する有償オークションの収入でございますけれども、によりまして二〇五〇年度までに償還するということになっております。 これは、国として安定的な投資促進策を講じるに当たりまして、民間事業者の予見可能性を高めるため、将来の財源を含め、国が長期、複数年度にわたるコミットメントを示す必要があると考えまして、いわゆるつなぎ国債として発行するものでありまして、その財源につきましては、GXに取り組む事業者にインセンティブを付与するカーボンプライシングの導入の結果として得られる将来の財源を裏付けるとしているところでございます。
○浜野喜史君 これもお答えいただける範囲で結構なんですけれども、結局のところ、国債を裏付けとして支援はするんだけれども、支援をした企業からまた負担をしてもらうということですので、これをなぜそこに特定しなければならないのかということについての問いですので、お答え更にいただければ有り難いと思います。
○政府参考人(吉野維一郎君) 必ずしも当を得たお答えになるか分かりませんけれども、国として投資促進策を講じるに当たりまして、安定的に支援をしていく必要がございます。それに当たりまして、民間事業者の予見可能性を高めるために将来の財源を様々な議論、大きな議論をさせていただいた上で、今回、財源として先ほど申し上げたような化石燃料賦課金及び発電事業者に対する有償オークションの収入というものを定めたものでございまして、ある意味、安定的な支援のために御負担をいただくという広い議論行われた結果と承知しております。
○浜野喜史君 脱炭素化は広い、失礼しました、広く国民の利益につながるものということでありますので、負担も広く国民全体で分かつということが適切ではないかということを問題提起をしておきたいと思います。この件につきましては、引き続き議論をさせていただければというふうに思います。 次に、三月十日の予算委員会におきまして、加藤財務大臣は、一たび財政の持続可能性に対する信認が失われたという場合には、金利の急上昇、また、過度なインフレが生じ、日本経済、社会、そして国民生活に多大な影響を与える可能性は否定できないと説明をされました。ここでいう財政の持続可能性に対する信認が失われた場合とは、例えばどのような場合なのかということを御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(吉野維一郎君) お答え申し上げます。 御指摘の財政の持続可能性への信認が失われた場合という事態につきましてでございますけれども、一般に、財政状況が著しく悪化いたしましてその運営が極めて困難となる状況をいうものと考えております。その具体的な状況を網羅的に申し上げることは難しいんですけれども、例えば、IMFのワーキングペーパーでは、財政危機の事例としまして、債務返済の不履行、IMFなどからの例外的に大規模な公的財政支援が必要な状況に陥るということ、それから市場からの信認の喪失等資金調達に困難を生じることといった事態が発生している場合が挙げられているものと承知しております。 財政の信認という意味では、例えば国債の格付が下がった場合の影響について申し上げれば、国債の信用に連動して国内の金融機関や企業の社債等の信用が低下いたしましたり、国債が外貨調達の際に担保として認められなくなるといったことを通じて企業等の資金調達コストが上昇するといった場合があるといった指摘がなされているところでございます。 引き続き、市場や国際社会における中長期的な財政の持続可能性への信認が失われることがありませぬよう、経済あっての財政という考え方の下で力強く経済再生を進める中で、財政健全化も実現し、経済再生と財政健全化の両立を図ってまいりたいと考えております。
○浜野喜史君 このことにつきましても今後機会を見付けて質疑を交わさせていただきたいと思うんですけれども、御説明がありましたように、国民生活に多大な影響を与える可能性は否定できないと、こういう説明されるわけです。加えて、今、網羅的には言えないけれども例えばということで様々な場合をお示しいただきましたので、せっかくお示しいただいた事例ですから、今後、それぞれの場合どのように財政の持続可能性が失われるのかということについては今後また機会を見付けて御説明を求めていきたいというふうに思いますので、よろしくお願い申し上げます。政府財政についての考え方は脱炭素化の進め方にも関わっているものと考えますので、今後とも質疑を交わさせていただければというふうに思います。 本日のところはこれで終わります。ありがとうございました。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。 前回、所信質疑で政府のエネルギー基本計画に関するリスクシナリオの議論を経産省の方とさせていただきました。その際、アンモニア混焼のリスクについて聞きましたが、明確な答弁がなかったと記憶しております。 それで、今日も経産省の方に来ていただいておりますが、アンモニア混焼のリスク、経産省としてどう評価しておられるんでしょうか。
○政府参考人(木原晋一君) お答え申し上げます。 今回のエネルギー基本計画におけるいわゆるリスクシナリオというものがございまして、これに関するお尋ねでございます。 まず、このエネルギーミックス、二〇四〇年のエネルギーミックスに関しては、二〇四〇年度温室効果ガス七三%、二〇五〇年カーボンニュートラル実現といった野心的な目標に向けて、将来からバックキャストする考えの下で、一定の技術進展が実現することを前提とした将来のエネルギー需給の姿を示しております。 これに対して、技術進展シナリオ、あるいはいわゆる御指摘のリスクシナリオでは、二〇四〇年度時点において、再エネ、水素、CCSなどの脱炭素技術の開発が期待されたほど進展せず、コスト低減が十分に進まないような事態を想定したものでございます。 御指摘の水素やアンモニアに関して申し上げますと、製造技術などの脱炭素技術開発が期待されたほど進まないと、よってコスト低減が十分に進まないというような事態を想定しております。 より具体的に申し上げますと、メインのシナリオでは、水素等製造技術のコスト低減、効率向上が加速することを想定していまして、水電解、メタネーションに関する二〇四〇年度の設備コストとして、足下に比べて七から九割低減されることを想定しております。これに対して、いわゆるリスクシナリオでは、コスト低減が四から七割減にとどまるということを想定しております。 これに対して、現在、水電解装置による水素製造についてはグリーンイノベーション基金において大型化あるいはモジュール化などの支援しておりまして、水電解装置のコストを二〇三〇年度において二一年度から最大六分の一程度に削減することを目指しております。 こうした目標に鑑みれば、二〇四〇年度の想定コストを達成していくことができる可能性も十分にあるというふうに考えております。 引き続き、技術開発を進めながら、大規模なサプライチェーンの構築を通じて、供給と利用の拡大を両輪で図ることによってコスト削減の実現に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
○山下芳生君 頑張ればできる可能性もあるということとできない可能性もあるということでした。 ただ、もう前回も言いましたけど、気候変動、気候危機の現状というのは極めて深刻で、一・五五度を既にもう超えちゃったということですから、これ失敗許されないわけですね。失敗する可能性のある、私は高いと思います、そういう技術にいつまでもしがみついていて取り返しの付かないことにならないように、現在既に確立されている再エネ技術の大量導入で、日本の果たすべき役割、世界への貢献やるのがリスクゼロのシナリオにより近くなるということだと思います。 CCSについては、もう前回、私の方からリスクはかなり言いましたけど、その他に何かありますか、経産省さん。
○政府参考人(木原晋一君) CCSに関して申し上げますと、先ほどの御指摘いただきましたこのリスクシナリオにおいては、CO2の回収、輸送、貯留等の技術開発が期待されたほど進展しないと。よって、コストが相対的に高い海外でのCO2貯留が進みにくい、こういう事態を想定したものでございます。 したがって、これに対しまして、経済産業省としては、分離回収の分野では排出ガス中のCO2濃度や圧力を踏まえた最適な技術の開発、輸送分野では海外への輸送を視野に入れた船舶の大規模化に向けた最適なタンク設計などの船舶輸送技術の確立、そして貯留分野では低コストなモニタリング技術の導入を目指した国内外での実証を進めております。 引き続き、CCS事業の自立化に向けたコスト低減に取り組んでまいります。
○山下芳生君 技術的な進展がなかなかできない場合ということと、既にその技術の進展があれば、海外でCCSを事業として推進して日本のCO2を貯留してもらうということも今の答弁には入っていたと思います。ただ、海外でCCSを事業展開して日本のCO2を貯留するということに対して非常に大きな懸念が表明されております。 資料の一を御覧いただきたいと思います。 これは、CCSは危険な目くらましで気候危機の解決策ではないという、世界の九十に及ぶ環境団体が齋藤経済産業大臣などに提出した意見書で、昨年の五月八日のものです。 冒頭の二行を見ていただいたら、私たちは、日本で排出された二酸化炭素を回収し、海外へ輸出、貯蔵するという二国間の炭素回収貯留、CCS事業が進んでいることに関して深い懸念を抱いていますと。三つ目、二〇二四年四月時点、インドネシア、マレーシア、オーストラリア等にCO2を輸出し貯留する事業の実現可能性を検討するために、日本の政府機関や企業によって署名された協定等が少なくとも十五件ありますと、四ページ以降に載っています、このような行いは気候危機を悪化させ、気候正義の原則に根本的に反していますと。 以下、幾つもの課題を並べた上で、三ページにちょっと飛んでいただきたいんですけれども、三ページの一番上、四番目の課題として、長期貯蔵の問題ですと。CCSが脱炭素化の実現可能な選択肢となるためには、炭素を安定した状態で永久に貯蔵できるようにすることが重要です、IPCCは、地質、陸地、海洋貯留層などにおけるCO2の貯蔵を説明するために永続的という言葉を使用しています、少なくとも二百年ないし三百年であると示唆する案もあります、そのような長期間の炭素隔離の維持を保証できる法制度は実際には実現可能ではありませんと、こうしているんですが、恐らく国内でも二百年、三百年先の貯留、これを保証するということはなかなか難しいでしょうけれども、ましてや海外で二百年、三百年先まで責任を負うという制度はなかなかできないと思うんですね。 これはまた後で経産省の方に聞きますが、私、まず、まあまず経産省に聞きましょう、じゃ、これ、こういう懸念出ていますけど、技術的にこれクリアできます。
○政府参考人(木原晋一君) まず、海外におけるCCSにCO2を運んでいくという点でございますけれども、海外におきましては、過去の石油・天然ガス開発から得られた豊富な地質データによって、既に貯留ポテンシャルが明らかな地域がございます。その上で、貯留ポテンシャルに恵まれた国の中には、CCSに関する技術移転を求めたり、貯留場の操業の安定化や運営のための経験を獲得するためにCO2の海外からの受入れを積極的に提案、模索する国も複数現れております。こうした国に対して、そのニーズを踏まえてCCSに関する技術移転や貯留事業への参画、共同実施を含めて対応を検討し、我が国として、受入れ国の双方の経済成長やカーボンニュートラル実現に資するなど互恵的な関係となるように順次対話を進めてまいりたいと考えております。 その上で、CO2の漏えいのリスクに関して御質問がございました。国内に関しましては、CO2が漏えいする可能性がある場合には貯留事業の許可を与えないですとか、あるいは、貯留を始めた時点からは、その貯留事業者に対して貯留したCO2のモニタリングの義務、あるいは万が一漏えいが発生した場合の応急措置などを義務付けるなどをしております。 これは、海外のCCS事業に関してはどうかというところでございますけれども、日本からCO2を輸出し海外においてCCS事業を行う場合には、輸入国がロンドン議定書の締約国である場合には、同議定書に基づいてモニタリングを含めた漏えい防止措置を講ずる必要がございます。また、輸入国がロンドン議定書の締約国でない場合においても、我が国から同議定書の要件と同じ措置を講ずるよう二国間で措置をとってまいります。 いずれにしても、輸入国はロンドン議定書と同水準の厳格な措置を講ずることになるということでございます。引き続き、万全を期してまいりたいと考えております。
○山下芳生君 そういう受入れの準備をしている政府があるということでしたけれども、例えばマレーシアでは、日本のCCSの受入れを推進する法案が議論されているというふうに承知しておりますが、市民社会は大反対しているんですよね。なぜなら、プラスチックの受入れをマレーシアはずっとやってきて、これNHKのスペシャルでもやっていましたけど、プラスチック、廃プラスチックを加工するような工場、中小・零細工場でしたけど、もう本当にさらされて、暴露されて、多くの方が健康被害にさいなまれているという姿が出ていました。だから、またプラスチックの二の舞になるんじゃないかと、二酸化炭素を受け入れたらですね、そういう市民からの非常に大きな声が出ております。 この資料の後ろの方に、どこの国の環境団体が、これ六ページ、七ページですけれども、最初に出てくるのはマレーシアなんですよ。十九のマレーシアの環境団体、市民団体が日本からのCCSの受入れを反対だと、危惧するのは、そういう歴史的な背景があるんですね。よく見る必要があると思います。 そこで、環境大臣に伺いますが、三ページの下の方に、CO2を他の場所に投棄することは無責任であり、廃棄物植民地主義の一形態ですと、一番最後、日本は国際的な気候公約に沿って再生可能エネルギーに投資し、国内で大幅な排出削減に取り組むべきですと、こうあるんですが、この意見書は環境大臣にも宛てられた意見書なんですね。世界九十の環境団体から大変重い意見書。廃棄物植民地主義の一形態と、これはしっかり受け止めて対応する必要があると思いますが、まず、この受け止め、いかがですか。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 御指摘の二酸化炭素の貯留適地には地理的な偏在性があることから、CCSの実施に当たっては、国内での二酸化炭素貯留を実現していくことに加えて、相手国政府の意思等を踏まえつつ、海外で貯留することも有力な選択肢の一つであると認識をしております。
○山下芳生君 私が今聞きたいのは、この、ここで言っていることなんですよ。まあいいでしょう。相手先の市民は非常に危惧しているということです。 それだけではありません。日本のCO2を東南アジアに輸出するCCS事業の推進に加えて、日本のために水素、アンモニア、LNGを作ってもらうということに加えて、東南アジアでもそれを使ってもらって火力発電の延命を推進しようとしている計画がたくさんあります。それがアジア・ゼロエミッション共同体構想、AZECの具体的な内容なんです。 この大きなA4の、ごめんなさい、A3の資料二は、二〇二三年十二月のAZEC、アジア・ゼロエミッション共同体の首脳会議の際に示された日本企業若しくは日本政府の機関が各国と覚書を結んだ案件、MOU案件の一覧です。これ見ていただいたら、アンモニア、水素、CCSなど石炭火力の延命の事業、あるいはLNGの拡大の事業など、化石燃料に対する支援が多くを占めています。ずっと見ていただいたら、その数、実に七十一案件が今検討されている案件なんですね。 これに対して、またA4の資料に戻っていただきますが、先ほどの続きの資料三なんですが、これは、二三年十一月、こういうやつですね、縦書きです、二三年十一月、あっ、十二月十五日、脱化石燃料を実現する輝ける機会を日本は逃してはならないと題する岸田総理大臣宛ての公開書簡、世界の市民団体、環境団体、八十九団体が共同で提出したものです。 これ、いっぱい書いていますけど、二ページ目の上の方を見ていただきたいんですが、日本は、東南アジアでは、水素、アンモニアの混焼やCCSなど、石炭、ガス、石油の使用を長期化させる技術を推進している、日本は東南アジアにおける化石燃料ガス、LNGの拡張に最大の資金提供を行っている国となっていると。それから、四段目なんですが、日本の化石燃料に基づく技術開発は、東南アジアの再生可能エネルギーへの移行を阻み、化石燃料の使用を長引かせるだろうと、こう述べています。 さらに、三ページ目の二段目見ていただいたら、化石燃料開発事業に対する日本の投融資は、既に東南アジア全域でコミュニティーと環境に大きな被害を与えている。フィリピンのヴェルデ島海峡、ここでは化石燃料ガス開発によって海洋生態系と水質が悪化し、その一部は日本が投融資したものであると。漁民は、魚の漁獲量が減るか、全く捕れなくなり、生活を維持するのに苦労している。さらに、化石燃料の燃焼によって引き起こされる大気汚染はコミュニティーに多大な健康被害をもたらしていると。 浅尾大臣、これは環境大臣としてやはり見過ごすことができない、直視すべき事態だと思いますが、感想いかがですか。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 化石燃料を日本としても二〇五〇年までにネットゼロにしていくという大きな流れの中で、そういったことを、日本国内のみならず世界的にそうしたことを推進していくということは、そのとおり、実現していくべき課題だというふうに考えております。 一方で、トランジションということが必要となってまいりますので、そのトランジションの間においては、より燃料効率のいいものを実用化していくと、そういった観点からアンモニア混焼といったようなものが存在するというふうに認識をしております。
○山下芳生君 さっきから聞いている一番大事なところにお答えがないんです。 既に日本の化石燃料関連技術の輸出、投融資でこういう健康被害、環境破壊が行われているということを、これ日本の環境団体だけじゃないです、世界の環境団体がですね、これ八十九団体ですけれども、先ほど読み上げたようなフィリピンなどでの実態を告発しているわけですね。環境大臣なんだから、日本の環境守っときゃいいというわけじゃないでしょう。やっぱり世界でも環境を守らなければならないと思うんですが、残念ながらこういうことが起こっているということについてコメントいただきたいんですよ。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 今お答え申し上げましたけれども、二酸化炭素に限らず、そうした化石燃料を燃焼することによって様々な、例えば硫化水素等が発生するといった場合には、その脱硫装置等をしっかりとそれは設置していかなければいけないということは、そういったことに取り組んでいくべきだろうというふうに考えております。
○山下芳生君 最後の行を見ていただいたら、日本はやるべきことをちゃんとやるべきだということなんですね。化石燃料ガス、水素、アンモニア、バイオマス、CCS、その他誤った対策への投融資を直ちに終了し、その代わりにコミュニティーのニーズを満たし、コミュニティーに被害を与えない再生可能エネルギーへの支援に転換すること。 これ、国内でも海外でも日本がやるべきは再生可能エネルギーへの支援なんだと、もうそっちの方向に行かないと、これはどう考えても無理があると、世界からも無理がありますよということが何度もこれ指摘されているわけで、先ほど経産省の方からありました、リスクがあるんですよ、この技術の方が。やはりチェンジする必要があると。 そうじゃないと、資料の最後に載せていますけど、この大きな方で、JBICは、結局リスクシナリオの行き着く先は、先週も言いましたけど、世界からLNGを大量に買いあさって、それを、今、日本でも余っているのに更に買いあさって輸出してもうけようという、そういうことを、まあもうかりませんけど、コスト高いですからね。 ですから、そういう意味では、そういうもう展望のない道はやめて、この間の日米首脳会談でも、こういうやるべきことをやらないで、アメリカから、パリ協定から離脱するトランプ政権から、改めてLNGを買うということを約束しましたね。掘って掘って掘りまくるというアメリカから買って買って買いまくるという日本では、余りにも世界に顔を向けることができないということを指摘して、大臣にもう少しかみ合った議論を期待して、次からは、質問を終わります。 ありがとうございました。
○山本太郎君 れいわ新選組、山本太郎です。 今日は、厚労副大臣にもお越しいただいています。よろしくお願いします。 本題に入る前に幾つか確認をさせていただきたいんですけれども、東電事故原発、その廃炉作業、これは、被曝のリスクを引き受け、関わってくださる労働者の存在なしには成り立たないことであるということは御理解されているということでよろしいですか。副大臣、まず。
○副大臣(鰐淵洋子君) 今御指摘いただいたとおりと承知をしております。
○山本太郎君 副大臣、この収束、廃炉作業に関わる労働者の方々に、できれば感謝の言葉、一言いただけないですか。
○副大臣(鰐淵洋子君) 済みません、ちょっと突然の御質問ではありますけれども、今本当に大変な中で御苦労いただいている方々に心から敬意を表し、感謝を申し上げたいと思います。 引き続き、担当省庁としましても、環境整備も含めてしっかりと取組を進めてまいりたいと思います。
○山本太郎君 廃炉に向けて見通しの付かない福島東電原発。最近、作業員の間で放射線に対する不安が増大しています。 東電は、定期的に現場作業員に対して労働環境の改善に向けたアンケートを実施。昨年九月から十月に実施したアンケートでは、作業員の間で放射線に対する不安が増大しているということが明らかになったのが資料一です。 放射線に対する不安がない、ほとんどないと回答された方が五九・七%となりました。これらの回答について、前回からマイナス二六・一%となり、放射線に対する御不安が増加していることが分かりました。そう東電も認めています。 資料四。福島第一原発では、近年も作業員の方々を危険にさらす事故やトラブルが多発。規制委員会から実施計画違反と認定された事故の最近の例を挙げるだけでも、二三年十月二十五日、放射性物質を除去する多核種除去設備、ALPSの配管を洗浄していた二十代から四十代の男性作業員が五人、配管を洗った廃液を浴びた。二人の作業員が病院に緊急搬送。二四年二月七日に、汚染水の除染設備を洗浄中、洗浄作業中に弁を全部閉めてから掃除するはずが、弁を開放したまま洗浄して汚染水が放出。漏えい現場で、周辺環境の約二百四十倍に当たる七万二千cpmを測定。同じ月、二四年二月二十二日、福島第一原発構内の固体廃棄物焼却設備で火災報知機が作動、焼却前の木材チップをためる貯留槽から水蒸気が発生したことが原因。二四年四月には、高圧電線付近で地面の掘削作業時、電源ケーブル損傷を起こし、免震重要棟の電源が落ちた。事故を起こした作業員は腕や顔にやけどを負い、病院に搬送。 多重下請の中で、班長不在のまま、防護装備もなく危険な作業に従事。マニュアルが十分整備されなかった等、下請任せのずさんな安全管理が繰り返し露呈しています。 こんな状況で、作業員の方々がもし放射線被害に遭っても、東電も元請も何の責任も取ってくれないと不安を募らせたとしてもおかしくはありません。東電や元請企業はこれまで、下請労働者の被曝管理をいいかげんにしたまま、責任逃ればかりで使い捨てるような対応をしてきました。 資料五。今年二月、東京都労働委員会は、東京電力福島第一原発事故の収束作業を担っていた共同企業体、JVですよね、その代表の竹中工務店に対し、二次下請の作業員が所属する労働組合、原発関連労働者ユニオンとの団体交渉に誠実に応じるよう命令を出した。二次下請の作業員だった北九州の男性五十歳は、二〇一一年十月から福島第一原発などの事故収束作業に従事。原発を離れた翌月、一四年一月に急性骨髄性白血病と診断され、一五年十月、労災認定された。この男性は、ジャーナリストのおしどりマコ氏の取材に対し、当初の現場の元請であった竹中工務店では、十分な防護装備も用意せず、下請作業員の被曝線量管理もいいかげんであったと指摘している。しかし、竹中工務店側は、二次下請の作業員とは直接雇用関係にないと交渉に応じようとしてこなかった。それに対して東京都労働委員会は、元請の安全管理責任を認める形で命令を出した。多重下請構造を言い訳にして、自らの作業員の安全管理責任から逃れようとしてきた元請企業や東電自体への痛切な批判として受け止めなければならないことだと思っています。 この作業員のように、労働委員会に訴えて、白血病を診断されてから十年も経過した時点でようやく元請企業と交渉できるよう命令が出るということ自体が、これ労働者の放置と言えるんじゃないか、そう思うんですね。 副大臣、多重下請が常態化している福島第一原発及びそのほかの原発においても、作業員の安全管理、健康管理に対して、直接雇用関係になくても、元請事業者が一義的な責任を負うように制度を見直すべきだとお考えになりますか。いかがでしょう。大臣に、副大臣ですよ。
○政府参考人(田中仁志君) お答えいたします。 原子力発電所の廃炉作業等につきましては、その作業におきまして労働安全衛生体制をしっかり確立するということは重要だと思います。 労働安全衛生法におきましては、元請、それから下請と、何といいましょうか、元請に安全責任を負わせているという部分もありますけれども、いずれにいたしましても、しっかりとした労働安全衛生体制を構築していくということは重要だと思います。
○山本太郎君 例えば、東京都の労働委員会からそのような、先ほど言ったような、元請だけれどもそこ責任ありますよというようなことを受けても、やはりそこは、そういうような関係の問題に関しては変えていく必要があるという認識でいいですか。どうですか。
○委員長(青山繁晴君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(青山繁晴君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(田中仁志君) 失礼いたしました。 お答えいたします。 議員からお示しをいただきました東京都労働委員会の交渉を命じるこの命令でございますけれども、こういったものにつきましてもしっかり踏まえまして、どういった労働安全衛生体制が必要かということについては、今後とも我々としては考えていかなければいけないというふうに思っております。
○山本太郎君 なかなか厚労省を代表しての発言ということで踏み込めない部分もあるんでしょうけれど、副大臣の立場で言えないということもあると思うんですね。一政治家として、こういうような決定がなされたということは、これは反映されていくべきこと、取り組んでいくべきだというような認識はお持ちでしょうか。一言でいいですよ。
○副大臣(鰐淵洋子君) 今、先ほど参考人からも答弁させていただきました。 しっかり私自身ももう一度精査もさせていただきたいと思います。
○山本太郎君 ありがとうございます。 こういうような決定がなされたということを受けて、やはりそれは反映されていかなければならないだろうという意識を是非持っていただきたいということです。その先頭に恐らく副大臣が立っていただくことを期待したいということです。 そもそも、原発での作業後、白血病やがんを発症した作業員が労災認定を受ける際のハードルは高い。血液のがんである白血病の場合、作業従事年数掛ける五ミリシーベルトの被曝があり、被曝開始後一年以上経過しての発症であれば労災として認められ得る。資料三。 しかし、胃がん、肺がん、咽頭がんなど固形がんの場合だと認定のハードルはぐんと上がる。被曝線量が百ミリシーベルト以上、被曝開始から五年以上経過していることが基本的な要件となる。一般住民の年間被曝限度が一ミリシーベルトであるところ、原発の作業で九十九ミリシーベルト被曝してがんになったとしても労災は認められない。百ミリシーベルト被曝しても、被曝して四年後にがんになった場合、労災は認められにくい。 資料二。厚労省、これまで固形がんで労災が認定された件数、そのうち福島第一原発作業員の固形がん認定は何件ですか。
○政府参考人(田中仁志君) お答えいたします。 資料にも掲載させていただいていますように、掲載していただいていますように、六件でございます。(発言する者あり) お答えいたします。 全職種で八件、原発労働者でいえば六件、そのうち、東京電力福島第一原子力発電所における事故後の作業に係る件数、これは六件ということでございます。
○山本太郎君 非常に認められにくいということが数字から分かると思います。 資料六。厚労省、固形がんに関する被曝線量が百ミリシーベルト以上、被曝開始から五年以上経過というのは、労災認定の判断基準が示されたのはいつ、いつのどの文書ですか。
○政府参考人(田中仁志君) お答えいたします。 御指摘の労災補償の考え方を初めて示しました文書は、平成二十四年九月二十八日に公表いたしました胃がん・食道がん・直腸がんと放射線被ばくに関する医学的知見の公表と題する資料の中でお示しをしております当面の労災補償の考え方でございます。
○山本太郎君 まあつい最近ですよね、これって。ありがとうございます。 厚労省、この基準の設定後に様々な被曝労働者の健康調査が国内外で行われてきましたけれども、その知見を取り入れて、被曝線量レベル、被曝開始からの経過年数の基準に見直しは行われましたか。
○政府参考人(田中仁志君) お答えいたします。 御指摘の労災補償の考え方を示した後も、最新の医学的知見を収集し、専門家による検討会において定期的に確認は行っておりますけれども、現時点においては、被曝線量及び潜伏期間、いわゆる被曝開始から五年以上経過というところでございますけれども、ここについては変更を行っていないという状況でございます。
○山本太郎君 検討行われていない。 百ミリシーベルト以下の被曝ならがん発症が増えることはないという評価は、そもそも原発労働者の健康調査から導き出された基準ではないんですよね。八十年前の広島、長崎への原爆投下で被爆した人々に対する調査を参考にした基準です。 この原爆被爆者に対する健康調査、それ自体について、そして、八十年も前の原爆被爆者の調査を全く異なる条件下で被曝する原発労働者などに当てはめることについて多くの専門家から問題点が指摘されてきたことは、皆さん御存じのとおりです。 資料七。例えば、深川市立病院の松崎医師は、全国保険医新聞の論考で次のように指摘されています。 原爆被爆データは、二つの理由で放射線被曝の健康リスクを相当小さく見積もっている。 一つ目、一九四五年の原爆投下から五年たった時点で生き残っておられた被爆者を対象として追跡が始められたこと。つまり、放射線被曝に強い集団を選び出した調査となった。原爆被爆者は、五年後以降に、百ミリシーベルト超えの被爆した人々にがんが増えたというが、そもそも調査開始が被爆から五年後で、それ以前に発症した人、亡くなった人は考慮されていない。被曝によるがんの潜伏期間が五年ということではない。 松崎医師の指摘、二つ目。このような調査は、被曝のある集団と被曝ゼロの集団を比べるのが常識だが、被曝ゼロ集団の被曝がゼロではなかったこと。これは、爆心から二・五キロ以遠の被爆者を対照集団と設定したのが原因。この集団は外部被爆だけでも数ミリシーベルトの被爆があった。 百ミリシーベルトを超える被爆した被爆者に相対的にがんが増えたというとき、全く被爆していない人と比べてということではない。適正な調査とは言えず、これを参考に、いまだに五年後、百ミリシーベルトという基準をかたくなに見直さないのは、厚労省、これ厚労行政の怠慢なんじゃないですか。 これまでも、国内外の様々な機関による調査で百ミリシーベルト以下の被曝でもがんなどの疾病が統計的に有意に増えているということが示されている。しかし、厚労省はかたくなにこれらの知見を取り入れず、被曝労災認定基準の見直しをしてこなかった。 資料八。最近、国際的な研究調査で、百ミリシーベルト以下でもがんが増加することを示したものとしては、国際核施設労働者調査、INWORKSが注目されている。INWORKSは、アメリカ、イギリス、フランスの三十万人以上の原発労働者などを調査対象集団としているため、高精度の疫学データ解析が可能と評価されている。 資料九、十。近年では、二〇二三年調査で、主に固形がんの死亡率に関する調査結果を発表。調査対象は福島第一原発のような事故原発ではなく、主に通常の原発で作業に従事する労働者など。対象者の平均蓄積被曝線量も、フランス、十七・八ミリシーベルト、イギリス、二十二・七五ミリシーベルト、米国、二十・一ミリシーベルトと、日本の労災基準、百ミリシーベルトよりもずっと低い。それでも、これら原発労働者の中に被曝影響での固形がん発症が有意に増えているというのが調査結果。 資料十一、十二。二〇二三年INWORKS報告論文によれば、低線量域に限定した解析結果で、百ミリグレイ未満でも、さらに五十ミリグレイ未満の低線量域に限って解析しても、固形がん死について統計的に有意なリスク増加が認められている。 厚労副大臣、このINWORKS、イギリスでは政府機関、国防省が協力し、アメリカでもエネルギー省傘下の機関や研究所が協力、フランスではIRSN、放射線防護原子力安全研究所など政府系の公的な専門機関が行った大規模な疫学調査の結果ですけれども、五十ミリシーベルト未満の低線量域でも固形がんの死亡が統計的に有意に増えていることを示しています。 八十年前の原爆被爆者の偏ったデータに基づく十年以上も前の基準を直ちに見直すべきではないかと思いますが、副大臣、いかがお考えですか。
○副大臣(鰐淵洋子君) 冒頭、山本委員からも御指摘がございました。今回の調査で、身体汚染や、また過剰被曝に不安を感じる方が増えているという御指摘もございました。そういった、二〇二三年の十月に発生したこういった事故もそうですし、今御紹介いただいたことも含めて様々な点で不安を感じていらっしゃる方がいるということも承知をしております。そういった中で、定期的に最新の医学的知見を収集して専門家による検討会等も行っておりますけれども、いずれにしましても、今後も必要に応じて検討もしっかりとさせていただきたいと思います。 繰り返しになりますが、現場で活躍していただいている、活動していただいている方々の安心、安全を守ることも重要な課題でございますので、しっかりと必要に応じて検討させていただきたいと思います。
○山本太郎君 世界では最新の知見というものがどんどん出されている中で、厚生労働省は最新の医学的知見を収集し定期的に検討を行っていると言っているんだけれども、設定以降、変更ないじゃないですか。これ、至急行ってもらわなきゃ困るんですよ。みんな、リスク背負って緩い基準のままやらされているということになってきますからね。 規制委員長、いかがお考えになりますか。聞きたいのはこの一言です。八十年前の原爆被爆者のデータに基づく十年以上も前の基準を、これ見直すということは必要だというふうに私は思うんですけれども、必要あると思うか、ないと思うか、一言で結構です。
○政府特別補佐人(山中伸介君) 私ども規制委員会でも、新知見については十分検討し、規制に反映すべきところは反映してまいりたいというふうに考えております。
○山本太郎君 そのために今何か動かれていますか、規制委員長。一言で。
○政府特別補佐人(山中伸介君) 特に本件についてはまだ活動を開始しておりません。
○山本太郎君 日々被曝しますからね、労働者。いまだに動いていないってどういうことなんですかという話にしかならないんですよ。何をやられているんですかってことなんですよ。 これは環境省マターじゃないしなんという話にならないんですね、縦割りでは確かにそうだけれども。やはり、福島第一原発を、ここをしっかりと廃炉にできなければ本当の復興はできないということですから、ここに関しては環境大臣にもやはり、何だろうな、縦割り、自分の所管じゃないということで切り捨てないでいただきたい。 なので、お願いがあります。今話したような、とにかく世界的、最新の知見を用いて、労働の現場の方々がとにかく守られるように、まずは基準の見直しというものを環境省としても、環境省としてもと言ったらなかなか難しいですね、そういうものはやっぱりやっていかなきゃ駄目なんだということを後押ししていただきたいんです。やっていただけるか、やっていただけないか、その一言でお願いします。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 原発の構内については、この規制を所管する立場でないのでコメントは差し控えさせていただきたいというふうに考えております。 今の、一般的な、一般論で申し上げれば、世界的な様々な知見の収集というのはそれぞれの所管する立場がしっかりとしているというふうに認識をしております。
○山本太郎君 時間も来たのでもう終わりますけれども、是非現場の作業員の方々を助けていただきたい。もうほとんど切捨てに近い形なんです。それができるのは厚生労働省だし、そして、鰐淵さん、せっかくこうやって来ていただいたので、そのことを意識的に動いていただくということを恐らくお約束いただいたと思います、これから反映させていくことの検討入っていくと。そして、規制庁、規制委員長もそのような認識を持っていただいているということですから、大きな期待を持って見守っていきたいと思います。 またこの委員会でどう動きましたかということを確認していきますので、よろしくお願いいたします。 ありがとうございます。
○ながえ孝子君 愛媛県選出のながえ孝子です。 愛媛県の今治市で昨日から山火事が発生しております。実は、今日午後、今治市は天気予報、雨だったんですね。みんな雨で鎮火というのをすごい期待していたんですけれども、現実はほぼ降らなかったんです。ですから、今も鎮火できていないということで、一刻も早く鎮火してくれることを祈るばかりですね。 この間、本当に懸命の消火活動に当たってくださっている消防隊、消防団、そして自衛隊の皆さんに心から本当に感謝を申し上げ、おねぎらいをお伝えしたいなと思っています。 浅尾大臣、通告はしていないんですけれども、やっぱり温暖化の影響で山火事が本当に起こりやすくなっていますね。雨の降り方が異常で、降るときにはどかっと降って洪水や土砂災害を起こすかと思えば、降らないときには本当に降らなくて、乾燥、干ばつ起こりやすくなっています。 火事はやっぱり初期消火がとても重要だと言われておりますので、内閣の一員として、早く見付ける探知システムというんでしょうか、人工衛星ですとかドローンですとか、今の技術使えるものがいっぱいあろうかと思うんですね。そういった体制を整えていただきたい。あるいは、初期消火に当たるような体制ですね、広域に。こういったものも是非前向きに検討していただけたらということと、環境大臣として、やっぱりこれ、山火事というのは貴重な吸収源がなくなってしまうということなので、この再生というのがすごく重要だなと思います。吸収源の再生などにどういったお考えをお持ちか、教えてください。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) まずは、御地元も含めて、愛媛県そして岡山県で山火事が発生していることに対してお見舞いを申し上げたいというふうに思いますし、その上で、吸収源の話でありますが、先般、あの大きな山火事がありました大船渡においては、発生後、山林の方も、公費でもって被災したその山の瓦れき等々を取り出すことができるようになっておりますので、それが結果として吸収源の再生にもつながるんじゃないかというふうに思っておりますので、そうしたことにもしっかりと努めてまいりたいというふうに考えております。
○ながえ孝子君 是非、これから林野庁始め政府一丸となってこういった問題にも取組を進めていただきたいということをお願い申し上げて、質問に入らせていただきます。 今日は、海洋プラスチックごみ汚染についてまずお伺いをしたいんですけれども、この海洋プラスチックごみ、生態系に深刻な影響を及ぼしています。特に直径五ミリ以下のマイクロプラスチックが増え続けていることが心配です。 二〇一四年、環境省が行いました海洋ごみの実態把握調査、これによりますと、日本近海のマイクロプラスチックの量は世界の平均の二十七倍であると報告されています。ですから、日本近海というのはマイクロプラスチックのホットスポットであるということですよね。これは深刻です。 マイクロプラスチックは、PCBですとかダイオキシン、DDTといった有害物質を取り込みやすくて、それがマイクロプラスチックを食べてしまうことで体内に蓄積をされ、内分泌攪乱や免疫機能の低下、生殖能力の低下を引き起こすことが指摘されています。しかも、マイクロプラスチックを食べてしまった生物をまた別の生物が食べると、体内にこのマイクロプラスチックが移行することが確認されています。つまり、食物連鎖を通じて生態系全体へ影響が波及するおそれがあるということですよね。 既に、ベーリング海の海鳥に関する調査で、鳥が食べた魚が持っていたマイクロプラスチックの化学物質が鳥の脂肪へと移行していることが明らかとなっています。また、二〇二二年、オランダの研究チームが、被験者のおよそ七五%の血液サンプルから五種類のマイクロプラスチックを検出しています。同じ年、イタリアの研究者たちは、健康な母親から採取した母乳サンプルのおよそ七五%にマイクロプラスチックが含まれていることを報告しています。 最近の調査では、血管の中に入り込んだマイクロプラスチックが心臓発作や脳卒中などのリスクを高める可能性も指摘されています。さらに、胎盤や脳からもマイクロプラスチックが見付かっており、認知症への影響ですとか、あるいは胎児の成長への影響も危惧されるところです。つまり、人体の様々な部位からマイクロプラスチックが発見されている、まあ侵入してきているということですよね。 こんな報告が増えていますが、大臣、いよいよマイクロプラスチックが広く深く食い込んできたなという感じが私にはするんですけれども、浅尾大臣はどう受け止めていらっしゃいますか。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 御指摘のマイクロプラスチックが生態系や人の健康に及ぼす影響を懸念する声が大きくなっておりまして、関連する研究があることは承知をしております。 一方で、国際的には、国連の専門家グループが、現時点の限られた知見では、現在観察できているマイクロプラスチックの環境濃度では人への健康リスクが顕著に高まっていることを確実に示す証拠は現時点では十分にないことを報告しております。また、国連食糧農業機関、FAOですね、や世界保健機構、WHO等も、現時点ではリスクの評価に十分な科学的知見が得られていないと報告しているところではあります。 ただし、いずれも現時点の情報が不十分であるとしており、環境省としても引き続き科学的知見の集積に努めてまいりたいと考えております。
○ながえ孝子君 そうですね、まだ分からないというのがまあ正直なところではないかと思っています。これから海洋プラごみというのはますます悪化するだろう、汚染は進むだろうということが予想されていますので、やっぱり正しく恐れておくということがとても重要かなと思うんです。 マイクロプラスチックの対策の一つとして、各国、マイクロビーズの規制をもう強く打ち出しています。 EUでは二〇二三年から、マイクロビーズ、研磨粒子としてよく含まれている小さな粒子ですよね、これを含む製品の販売が原則禁止。化粧品や洗剤、柔軟剤、おもちゃ、人工芝など広い範囲で規制を掛けています。アメリカでは、二〇一五年にこのマイクロビーズを含む化粧品の製造、流通が禁止。コスメだけではなくて歯磨き粉といった日用品のアイテムも規制を掛けているんですね。中国では、二〇二〇年からこのマイクロビーズを含む家庭用品の生産、販売が禁止。そして、二〇二二年からはマイクロビーズを含む化粧品の製造、販売は禁止というふうに、各国もうきちんと規制を掛けているんですよね。 ところが、日本ではマイクロビーズの規制はありません。業界の自主規制に任せている。あくまでも企業での、企業内での自助努力に頼っているということで、特に罰則規定もないということなんですけれども、やっぱり世界の対策から随分遅れている感が否めないなと思うんですよね。 ここはしっかりとこのマイクロビーズについてまず規制を掛けるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 海岸漂着物処理推進法では、海岸漂着物の円滑な処理と発生の抑制を図るため、国、地方公共団体、事業者、国民等の相互連携による対策等を求めております。特に同法では、委員今御指摘のマイクロビーズを含むマイクロプラスチックについて、事業者に対し、使用後に河川等に排出される製品へのマイクロプラスチックの使用の抑制に努めるよう求めているところであります。 また、マイクロビーズについて環境省等から使用自粛を要請した後に、二〇一九年に業界団体が洗い出しスクラブ製品への使用中止の自主基準を設け、削減に取り組むなどしております。環境省では、企業の取組の優良事例集の作成や代替素材の開発支援等を通じてこうした取組を後押ししております。 なお、マイクロプラスチックの多くは、大きなごみが劣化、微細化して発生していると言われております。このため、発生抑制を目指して、プラスチック資源循環法等による一層の資源循環を促進するとともに、優れた取組の横展開や、地方公共団体と企業とが連携した取組の推進など、国全体で取組を進めてまいります。
○ながえ孝子君 あくまで企業の善意に頼っての対策ということですよね。日本としては、大阪ブルー・オーシャン・ビジョン、これで二〇五〇年までに海洋プラスチックごみ、汚染はゼロにするんだということを宣言しておりますので、是非、そういった意味からも、これをリードしていく立場からも、しっかりまず世界各国が禁止しているこのマイクロビーズの規制、日本でもやるんだということで、かなりな姿勢の打ち出しといいましょうか、効果が上がるものと思われますので、検討をいただければと思っています。 こういった海洋プラスチックごみ、とにかく減らすことが重要なんですね。二〇五〇年には海洋生物よりもこのプラスチックごみの量の方が多くなるだろうということが言われておりますので、この問題も待ったなしです。この海ごみ、プラスチックごみの回収作業は、現場を抱える自治体が当たっています。環境省では、この自治体の海岸漂着物等地域対策推進事業についてはしっかり補助するということを打ち出していて、予算も毎年付いています。 海洋プラごみのおよそ八割が、実は陸地部から流出していると言われています。ポイ捨てになったお菓子の袋だったりとかレジ袋であったりしたものが、路上のごみが川に風なんかで落ちてしまって、それが流れて海に至るということですよね。大事なのは、海に流れ込む前に回収するということですよね。海でマイクロプラスチックになってしまうと、もう回収は不能ですよね。ですから、そうなる前に発生源に近いところで回収していく、その方が効率がいいということで、川ごみの回収がとても重要になると思います。 この川ごみの回収も自治体が現場担っているんですけれども、自治体の川ごみ回収、国はどのように支援しているんでしょうか。
○政府参考人(松本啓朗君) まず、環境省での取組、御説明させていただきます。 委員御指摘がございましたけれども、海岸漂着物等地域対策推進事業によりまして、地方自治体が行う海洋ごみの回収処理に対して財政支援を行っております。その際、都道府県が作成する海ごみ計画の作成、そしてまた目標の設定、そして発生抑制にも資する河川におけるごみ流出量の調査等につきまして財政支援も行っております。これは、ながえ議員御地元の愛媛県も含めて支援をさせていただいております。 そうした陸域を含む海洋ごみに対する先進的な取組を全国に広げていくことを目的としまして、自治体や企業等の関係者が連携したローカル・ブルー・オーシャン・ビジョン推進事業により支援もしておりますし、こうした取組につきましてプラスチック・スマートというウェブサイトを持っていまして、そちらでも広く紹介させていただいております。 また、委員御地元愛媛県を含む瀬戸内海におきまして、地域全体での取組を進めていくために、一昨年、関係府県と環境省とで瀬戸内海プラごみ対策ネットワークを立ち上げました。地域の取組課題の共有、流出量の推計、関係府県で連携した取組を推進し、これらの施策を通じて自治体の取組を推進してまいりたい、このように考えてございます。
○ながえ孝子君 海ごみと川ごみとうまく混ぜて答弁をしていただきましたけれども。 実は、川ごみについては環境省がガイドラインも作成して、調査をサポートするということで財政支援をしているということはよく存じ上げております。だけれども、自治体の欲しいのは実際の回収作業に対する財政的支援なんですよね。それが、海ごみについてはあるんだけれども、川ごみについてはないんですよね。 自治体にすると、海ごみで回収するよりも、その前の川ごみの段階で回収したいんですよ。その方が効率がいいから。だから、川ごみ回収に努めたいんだけれども、国の海ごみ回収のための補助金は川ごみの回収には使えない、川ごみにも使えるようにしてほしいという要望を持っているんですね。私も地元愛媛県から、この川ごみに使えるようにしてほしいという要望を預かっています。 環境省に再度確認をさせていただきます。海岸漂着物等地域対策推進事業の補助金は川ごみ回収に使えるんですか、使えないんですか。できないのであれば、その理由を教えてください。
○政府参考人(松本啓朗君) お答えいたします。 川ごみの回収には直接的には使えないという仕組みになっております。 それはなぜかと申しますと、海岸漂着物等地域対策推進事業、これは基本的には諸外国から海流を通じて漂着するごみを国の責任で回収しようと、そのために財政力が弱い自治体に対しても補助しよう、そういうスキームでつくられた補助事業でございますので、陸域から出てくる川ごみなどについては対象になっていないと、そういう制度設計になってございます。 以上です。
○ながえ孝子君 元々始まった趣旨というのを御説明いただきましたけれども、海洋プラごみというのはいろんなものが混じってなっていて、それが今本当に環境にとって良くないと。あるいは、マイクロビーズ、マイクロプラスチックの話も申し上げました。人体や生態系への影響も心配されている。だから、国としてこれを減らしていこうということを今取り組んでいると私は思っているんですね。そういった中で、海ごみには使えるけれども川ごみには使えないからというのは、とてもとても現実に合った対応とは思えないんですよ。 以前、私がレクチャーを受けたときには、川の管轄は国土交通省さんだから、国土交通省さんが管轄のところだから環境省としてはという話も聞かせてもらったんですよね。それで、今日は国土交通省にもおいでをいただきました。 現段階、海ごみと川ごみとある、プラスチックの汚染がずっとそうやって川上から川下まで続いているのをこれから日本の国としてどう対応するかというのを議論させていただきたいと思っているんですけれども、国土交通省さん、川ごみ回収に当たる自治体を財政的に支援する仕組みというのは国土交通省はありますか。
○政府参考人(井崎信也君) お答え申し上げます。 川ごみ、委員御指摘の川ごみにつきましては、河川に直接捨てられたごみだけではなく、市街地内で捨てられたごみが雨風によって河川に集まってきたものも含まれております。本来、このようなごみは投棄者の責任として処理されるべきものですが、河川管理上の支障がある場合には、私ども河川管理者として、やむを得ず回収や処分を行っているところでございます。 また、河川管理者として、河川協力団体やNPOと連携、協働した清掃活動や啓発、広報活動、また不法投棄の多い箇所のパトロール、監視カメラや注意看板の設置、ごみの回収に必要な資材の提供や貸与、こういったことを地域の関係者と連携、協働して行っているところでございますが、国土交通省といたしまして、川ごみ回収のみを目的とした自治体への財政的支援の仕組みはございません。
○ながえ孝子君 国土交通省は河川の安全管理が一番の役割ですので、こういったプラスチックごみに対応するというのは、やっぱりそれは環境省の役割ではないかと思います。 環境省としてもというか、国土交通省としても、環境省がしっかりその海洋プラスチックごみを減らすという役割の中で川ごみ回収に当たるということは差し障りがあるとも思えないので、もう一度環境省にお伺いをしたいと思うんですけれども、その前に、全国知事会も、ですから、要請を出しています。令和七年度国の施策並びに予算に関する提案・要望の中で、プラスチックごみなどの陸域から海洋への流出防止のために、川ごみの回収処理を支援する新たな制度を創設すること、新たに、この川ごみ、海ごみ、問題だからつくってほしいということが要望として求められています。 つまり、言わんとしていることは、海ごみ回収では効率が悪いから、川ごみの段階で回収したいので、海ごみ回収にもらうお金を川ごみでも使えるようにしてほしいというシンプルな要望が元々あるんですよね。全国の自治体が思っていると思います。それが無理だとずっと言われ続けているので、それが無理なのであれば新たに川ごみ回収の支援をしてほしいという、実に納得度の高い、そして地球のためにもなるような、そして現場を担っている財政力の弱い自治体からの切実な要望だと私は思います。 浅尾大臣、プラごみは発生源に近いところで回収する方が効率、効果的でもあります。ですので、この海ごみに使えるような補助金を川ごみに使えるようにすると多くの自治体が助かります。この回収作業も、ずくっと前に進んでいくと思うんですよね。ですので、是非、国土交通省とも連携して、川ごみにも使えるようにする、ないしは新たな支援措置というのを講じていただけないでしょうか。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) お答えいたします。一部これまでの答弁と重なる部分もあるかもしれませんが。 まず、海洋ごみ対策は国内外で重要性が増している課題であり、川ごみ対策は海ごみの減少につながる重要な取組と認識しております。海岸漂着物等地域対策推進事業は、海岸漂着物処理推進法に基づき、海岸管理者である海洋ごみの漂着地の自治体に対して回収処理に要する費用を支援するものでありまして、海洋ごみは、先ほども局長からも答弁がありましたが、外国から流れてきており、海岸を有する自治体のみの努力や財政力では対応が困難であることから、国が積極的に支援しているというところであります。 他方、川ごみは、発生の状況や由来が海洋ごみとは異なるため本事業の対象とはしておらず、一義的にはごみの投棄者の責任であるものの、自治体が発生抑制対策を行うとともに、河川においては河川の管理者において回収処理等を行っているという状況であります。 環境省としては、地域における先進的な取組の実施、支援、意識啓発や河川におけるごみ流出量調査支援に取り組んでいるところであり、引き続き、自治体の要望に耳を傾けながら、関係省庁と連携して対応してまいりたいというふうに考えております。
○ながえ孝子君 もう今の事態は、海外から流れてきたプラごみだけを国がやるんだということは成り立たないと思うんですよ。やっぱり海洋プラスチックごみをいかに減らしていくかというのを日本の国を挙げてやらなければならないし、陸地から発生したごみ、それから海外から流れてきたごみ、これは判別不可能です。 今現在こういった問題が、健康被害のこととか生態系への影響が問題になっているんですから、しっかりとこれから環境省中心となって、とにかく海洋プラごみの問題は対策を立てていくんだと、そういった意味では川ごみからまず始めるんだということで、大臣に先頭に立っていただきたいと思うんです。 それに、これはたかがごみ処理の経費の問題ではなくて、私は、現場を担っている自治体、何かこういうごみの問題ってすごく厄介なんですよね、量が多くて。もう地層になっているんですよ。特に愛媛県、リアス式海岸が多いので、除去されない、行けないところもたくさんあるんで、そこでは地層のようになっていて、何年も前のものを掘り出していかないといけないという、大変お金の掛かる作業です。 その問題について、何とか自治体が取組はやろうとしています。ただ、財政的な力が弱いということですから、丸投げしておかずに、しっかりとそういった自治体の声に耳を傾けると今言っていただきました。現実的な支援策を講じていただきたいということを強くお願いをいたしまして、終わらせていただきます。 地域脱炭素についてはまた次回質問させていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(青山繁晴君) 以上をもちまして、令和七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総務省所管のうち公害等調整委員会及び環境省所管についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(青山繁晴君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時二分散会