環境委員会 第3号
- 発言数
- 196 件
- 登壇者
- 40 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2025/03/13
会議録
○委員長(青山繁晴君) ただいまから環境委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、石井準一君が委員を辞任され、その補欠として若林洋平君が選任されました。 ─────────────
○委員長(青山繁晴君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府政策統括官松下整君外二十七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(青山繁晴君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(青山繁晴君) 環境及び公害問題に関する調査を議題とし、環境行政等の基本施策に関する件、公害等調整委員会の業務等に関する件及び原子力規制委員会の業務に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○梶原大介君 自由民主党の梶原大介です。よろしくお願いを申し上げます。 浅尾環境大臣には、昨年末にも環境行政のその基本方針について、所信を踏まえて、期待とまた応援の意味も込めて質問をさせていただいたところであります。 また、先日、川田委員から御報告がありましたように、当環境委員会においての委員派遣で様々な環境取組の現場を視察をさせていただきました。中には、鳥獣保護管理、そして陸上の風力発電、そして太陽光のパネルのリサイクルなどなど、今国会に提出されている法案関連の現場を見させていただいて、その生の声や事業者の取組を聞かせていただきました。 こういったことを踏まえて、まず委員派遣関連に関して質問をさせていただき、そしてまた環境行政の基本方針について順次質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。 まずは、鳥獣保護管理法改正案についてお伺いをさせていただきます。 昨年十二月にも本委員会において私は熊による被害防止対策の強化などについて質疑を行わさせていただいたところでありますが、環境省は、先月、熊等が人の日常生活圏に出没した場合に、地域住民の安全を確保した上で緊急銃猟を可能とする鳥獣保護管理法改正案を今国会に提出をされております。 本改正案を通じて、委員派遣で伺った宮城県からは、銃猟の実施の判断に加え、従来、警察が行っていた通行制限や避難指示を市町村が行っていくということになると、対応基準の明確化や、また必要な財源の確保など、丁寧な対応が必要になってくるのではないかとの説明がありました。 この改正案では、緊急銃猟実施の条件のほか、市町村から都道府県への応援要請の規定がされておりますが、この宮城県の指摘などに対して、警察や猟友会などとの連携も含め、環境省はどのように考えているのかをまずお伺いをさせていただきます。
○副大臣(小林史明君) 改正法案においては緊急銃猟の実施主体は市町村としておりますが、御指摘のとおり、円滑な実施に向けた技術的な支援や負担軽減は重要と考えております。 このため、環境省では、実施体制構築も含め、運用の留意点をまとめたガイドライン等の整備や説明会の開催など、技術的観点からの支援を行うとともに、交付金によって都道府県を通じた市町村への財政支援も進めていく考えであります。 また、改正法案では、都道府県に人的応援を要請できる規定も設けているほか、警察とも住民の退避、誘導等について連携しつつ、地域の関係者が安全かつ円滑に対応できるよう政府全体で丁寧に対応してまいりたいと考えております。
○梶原大介君 御答弁ありがとうございました。 現場見させていただいた、これもう本当に市街地の市街地なんですけれども、陸前落合の駅前で、駅から本当に一、二分のところの街路樹であり、その前にはふだん居住しているマンションがあった。そこに、熊がその街路樹に登るという、こういったことも見させていただいて、対応については、人に被害が及ばないということになれば、その時間がすごく大事になってきます。 申し上げるまでもないですけれども、基礎自治体、市町村においては、数十万の市から数百人の市町村までありますので、行政の対応、マンパワー、大変厳しいところもありますので、都道府県がしっかりサポートできるように、さらには、先ほどお答えのありましたガイドラインや交付金等々の財政支援をしっかり行っていただきますようによろしくお願いをいたしたいと思います。 次に、使用済太陽光パネルリサイクルの法制化についてお伺いをさせていただきたいと思います。 使用済太陽光パネルについては二〇三〇年代半ばから排出量が顕著に増加し、年間で最大五十万トン程度に達するとの予測もされておるところであります。このため、リサイクルを着実に進め、最終処分量を減らす必要がありますが、重量の六割超を占めるガラスや含有する有害物質の処理などが課題となっております。 委員派遣で訪問した青南商事仙台工場では、高温で熱したナイフでガラスとセルシートを分離をすることで、ガラスを破砕せずに他の部材と分離をする高度なリサイクル処理を行っておられました。 ただ一方で、費用面でリサイクル処理は埋立処理より高額であること、海外製のパネルなど、含有する有害物質の把握ができていないものがあること、そして三番目、リサイクルガラスの有価買取り先の確保やガラスのリサイクルの検討の必要性といった様々な課題があるとの説明がありました。 環境省及び経済産業省は、現在、太陽光発電設備のリサイクルに関する法案を検討中と伺っております。これらの課題は新たなリサイクル制度の構築に当たり重要な論点であると考えられますが、環境省の見解をお伺いをさせていただきます。
○副大臣(中田宏君) 環境省においては、経済産業省と合同の審議会を設置をいたしまして、太陽光パネルの適正な廃棄、リサイクルのための制度的な対応についての検討を進めまして、昨年の十二月に報告書を取りまとめいたしました。今、梶原議員が御指摘をいただいた三つの課題というのは、いずれもこれは重要なものでありまして、今申し上げた審議会の中でも取り上げられたところであります。 審議会の報告書においては、太陽光パネルのリサイクル費用については製造業者等に負担を求めていくこと、太陽光パネルの含有物質の情報については製造等の段階で製造業者等に登録を求めることというふうにいたしまして、情報が登録されていない既存の太陽光パネルに関しては、設備所有者やリサイクル事業者が分析を行った場合にその結果を登録できるようにすることが考えられております。 ガラスのリサイクルについては、再生材供給の高度化を図るということと併せて、ガラスメーカーなどの需要サイドにも再生材の利用を促していくことで動静脈連携による再生材市場を構築すること、こういったことなどが盛り込まれている案になっております。 この報告書案については、今後、パブリックコメントでいただいた御意見を精査をいたしまして、政府内で更に検討を行って実効的な制度案を取りまとめた上で、可能な限り早期の法案の国会提出を目指してまいりたいと考えております。
○梶原大介君 御答弁ありがとうございました。 今の二〇三〇年代半ばの最大五十万トンという量は、これ本当にリサイクルを進めていかないと、規模的に言えば、それぞれリサイクルの法律によって処理されている自動車であるとか家電、こういったものが、例えば自動車が四十六、七万トン、そして家電においては直近で五十七万トンという、こういう量に匹敵をする規模になります。それが埋立てということになれば、今の国内での最終処分量におけるこのパネルだけで約五%に匹敵をするということになりますので、このリサイクルを進めていくことが大変重要であると考えております。 また、この太陽光パネルが設置され出して以来、やっぱり立地周辺地域からは大変な、この後、FIT期間が終われば放置をされるんではないか、不法投棄などが起きるんではないか、そういった懸念がこれまで周辺地域にはありますので、そういった今後法案整備に至っては懸念も払拭できるような取組を是非お願いをさせていただきたいと思います。 次に、環境影響評価法の改正案についてお伺いをいたします。 同じく委員派遣で訪れた石巻市ではユーラス石巻ウインドファームを視察をさせていただきました。事業者からは、環境アセスメント実施を踏まえ、近隣住民に配慮をして八基の風車を六基へ減らしたことや、また配置位置も変更したこと、そしてミサゴの代替巣、代わりの巣ですが、そういった設置など、鳥獣保全の措置を行ったことなどの説明をいただきました。 また、二十年というFIT適用期間後も事業を続けるとなると施設の耐久年数から建て替えが必要になり、この場合、ブレードを大型化するということになると、基礎部分はそのまま使用できないことなどから、立地場所を移動させる必要があるとの説明がありました。 環境省が今国会に提出をした環境影響評価法の改正案においては、建て替え事業を対象とした配慮書手続の見直しなどを内容とされております。立地場所の移動により新たな環境影響が発生することも考えられますが、配慮書手続を簡素化する目的や期待される効果は何か、環境への配慮は新設した場合と同様に担保されるのか、お伺いをさせていただきます。
○大臣政務官(五十嵐清君) お答え申し上げます。 既存の工作物の建て替えを行う事業の割合が今後増加することが見込まれる中、現行の環境影響評価法には事業の位置や規模が大きく変わらない建て替えに関する規定がございません。このため、今国会に提出した環境影響評価法の改正案においては、事業の位置や規模が大きく変わらない建て替え事業について、周囲の概況などの調査に代わり、既存事業の環境影響を踏まえて、建設する工作物についての環境配慮の内容を配慮書に具体的に記載させることといたしました。このような仕組みにより、事業の特性を踏まえたより効果的、効率的な環境影響評価手続の実施が可能になると考えております。 梶原議員御指摘のあったように、風車の配置を見直すことに伴い新たな環境影響が生じ得る場合には、それらの環境影響についても調査、予測及び評価を行うこととなります。また、建て替え時の配慮書についても、従来の配慮書手続と同様に環境大臣意見の提出機会を設けていることから、建て替えの場合であっても適正な環境配慮は引き続き確保されると考えております。
○梶原大介君 これまで規定のなかった建て替え事業において、ある一定の合理化を図るということはもちろん理解をさせていただきます。また、このアセス図書を活用することによって更に配慮が進むということも期待をするところであります。 しかしながら、一方で、これまでは、平成二十三年から五年まで、環境大臣がこれまでの準備書や評価書に対して意見を述べた件数が二百五十六件となっておりますが、その中で追加的な調査が必要だと認めたものも一八・八%、四十八件、さらには、事業の再検討や計画の見直し、縮小、配置変更においては四十五件、一七・六%と。準備書や評価書などが提出された段階では環境への配慮がしっかりと担保できているとは言えない状況も見受けられますので、今後の建て替え事業への合理化もさることながら、そういった場合においても環境への配慮がしっかり担保されるような取組を是非していただきたいと思います。 それでは、委員派遣の関連質問についてはこの辺にさせていただいて、次は環境の基本行政についてお伺いを環境大臣にさせていただきたいと思います。 まず、気候変動への対応について、トランプ政権によるパリ協定の再離脱について、これは予算委員会でもかなり質問が行われていたところでありますが、改めて所管する環境委員会でお伺いをさせていただきたいと思います。 米国のトランプ大統領は、バイデン政権が進めていた脱炭素を中心とする政策からの転換を打ち出し、本年一月二十七日にはパリ協定からの離脱を国連に通告をいたしました。パリ協定からの離脱は第一次政権に続き二度目となりますが、前回はバイデン政権による協定への復帰が見込まれる中での四か月弱にとどまったのに対し、今回は第二次政権の任期満了までとなると、来年の正式離脱から少なくとも約三年間に及ぶ見通しであります。 二酸化炭素排出量世界第二位の米国の脱炭素化の後退とともに、世界全体の脱炭素化に及ぼす影響も懸念をされておるところでございます。特に、気候資金に関し、トランプ大統領はこれまでのコミットメントを停止、取り消すとしており、浅尾大臣も参加をされたCOP29での合意、新規合同数値目標の実現も危ぶまれているところであります。 途上国の対策強化と先進国からの資金支援が表裏の関係にある中で、途上国も含めた世界全体の対策が後退、停滞をし、一・五度目標の実現との乖離が更に広がっていくことが懸念をされております。 トランプ政権によるエネルギー気候変動政策の転換、さらに米国のパリ協定再離脱の国際社会への影響をどのように捉えているのか、環境大臣にお伺いをさせていただきます。また、米国というリーダーが不在となる中で国際協調の深化に向け日本が果たすべき役割について、併せてお伺いをさせていただきます。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 気候変動は人類共通の待ったなしの課題であり、主要排出国を含む全ての国の取組が重要であることは変わりがございません。 脱炭素の取組は現在世界的な潮流となっていると認識しており、現時点で把握している限りでは米国以外で正式にパリ協定脱退を表明している国はなく、潮目は変わっていないと考えております。また、世界の気候変動対策への米国の関与は引き続き重要であると考えております。 パリ協定脱退の大統領令では、米国は、これまで経済成長と同時に温室効果ガスの排出を削減してきたこと、また環境保護のための世界的な取組においてリーダーシップの役割を果たすことを表明しております。我が国としては、米国連邦政府の今後の政策動向を注視するとともに、様々な機会に米国の関係者と話をし、州政府や産業界も含め米国と協力していく方法を探求してまいります。 また、欧州やアジア諸国と連携し、我が国の経験や技術等も活用しつつ、揺らぐことなく気候変動対策に取り組んでまいります。
○梶原大介君 御答弁ありがとうございました。 先ほど答弁いただいたように、また総理においても米国の各州ともしっかり連携をしていくというお答えもありましたけれども、改めて、予算委員会でもありましたし、多くの関係者も言われているこの米国のことにおいては大統領選より想定をされていたことで、こういったことに一喜一憂をせずに、改めて我が国としての目標達成に向け、また大臣としても所信で述べられた脱炭素と経済成長の同時の実現に向けてしっかり取り組んでいただきたいと思います。 その目標についてでありますが、我が国の新たな削減目標、NDCについてお伺いをいたします。 新たな削減目標に関し、政府は先月、二月十八日、二〇三五年度そして二〇四〇年度において、温室効果ガスを二〇一三年度からそれぞれ六〇%、七三%削減することを目指す日本のNDCを含む地球温暖化対策計画を閣議決定し、同日、NDCを国連に提出をされました。目標値については様々な意見がある中、政府として、前述のように二〇三五年度六〇%との決定をされております。削減目標に対する政府の考え方及び今後の我が国の地球温暖化対策の方向性について、環境大臣にお伺いをさせていただきます。 また、削減目標の達成に向けては環境大臣の強いリーダーシップを期待するところでありますが、NDC等の実現、実行に向けた環境大臣の決意もまた改めてお伺いをさせていただきます。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 新たな削減目標については、官民が予見可能性を持って排出削減と経済成長の同時実現に向けて取組を進めるため、二〇五〇年ネットゼロの実現に向けてたゆまず直線的に排出削減を進める経路として、二〇一三年度比で、二〇三五年度六〇%減、二〇四〇年度七三%減という目標を設定いたしました。この目標の実現には、産業構造、インフラ、国民のライフスタイルといったあらゆる面での変革が必要であり、今後、政府、自治体、企業、国民がこの目標を共有し、実現に向けて行動することが極めて重要と認識しております。 環境省としては、計画の継続的なフォローアップ等を通じ、関係省庁連携の下、施策の着実な実施や柔軟な見直し、強化を図っていくとともに、自らも地域、暮らしといった需要側の脱炭素の取組などを主導してまいります。 引き続き、あらゆる対策、施策を総動員しながら、政府一丸となって目標の実現に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
○梶原大介君 御答弁ありがとうございました。 そのNDCと併せて一体的に行っていくものなのですが、地球温暖化対策計画と併せて第七次エネルギー基本計画及びGX二〇四〇ビジョンも閣議決定をされております。 GX二〇四〇ビジョンでは、これまでの環境政策とされてきた脱炭素の取組を産業政策としても位置付けているところであります。気候変動対策が待ったなしの状況であることに加え、地政学リスクも高まってくる中、今後、排出削減と経済成長、そしてさらに、エネルギーの安定供給の同時実現を目指すGXの実現が我が国全体そして地域の発展に欠かせないものと考えております。このGXの実現に向けて環境省が果たすべき役割について、環境大臣にお伺いをさせていただきます。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 二〇五〇年のネットゼロに向けて、関係省庁の連携の下、政府一丸となってGXの取組を推進していくことが重要であります。その中で、環境省としては、地域、暮らしといった需要側や資源循環の分野を中心に、地球温暖化対策計画と整合的に主体的にGXに取り組んでまいります。 具体的には、ペロブスカイト太陽電池などのGX製品の社会実装、バリューチェーン全体や地域ぐるみでの支援を通じた中堅・中小企業のGX、地域再エネ資源を活用し脱炭素と地域課題の同時解決を図る地域脱炭素、先進的な資源循環設備の導入支援などによる循環経済への移行などを推進し、脱炭素と経済成長の同時実現に貢献してまいります。
○梶原大介君 御答弁ありがとうございました。 その後、海洋プラスチック汚染や生物多様性についてもお聞きをしたかったのですが、時間となりましたので、これで終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○加田裕之君 自由民主党の加田裕之でございます。通告に基づきまして順次質問をさせていただきたいと思います。 一昨日の大臣所信の中で浅尾大臣の方から、自然環境の大切さ、そしてまた生物多様性のことについても言及されました。まず初めに、種の保存法についてお伺いしたいと思います。 種の保存法では、絶滅のおそれの高い野生動植物を国内希少野生動植物種として指定しまして、捕獲や殺傷、譲渡し等を規制しているものと承知しております。近年、国内希少野生動植物種に指定される種の数が大幅に増加する中で、かつて豊富に生息し、標本がたくさんあるような種についてもこうした規制の対象となっているものが多数あると承知いたしております。例えば、昆虫は六十四種類指定されておりまして、愛好家の多いチョウも十三種類指定されております。こうした種の標本は、生物多様性情報という観点から重要なものであります。 そして、個人が所有されているものが多数ありますが、しかしながら、種の保存法は規制が大変厳しいということで、標本についても学術研究等を除き譲渡し等が禁止されております。個人間の譲渡しは実質的に全くできないということになっております。博物館等の学術研究機関がこうした標本を引き取ってくれる場合は譲渡しも許可されることが多いんですが、博物館等も収蔵庫のキャパシティーの問題から全て引き取ることはなかなか難しいということで、結果として個人が持っている貴重な標本はどこにも譲り渡すことができず、廃棄しなければいけないケースもあると聞いております。 厳し過ぎる規制によりまして、個人間の標本の譲渡しが許可されず、結果的に学術的にも貴重な標本を破棄せざるを得ないような事態も発生していることは、これ私、種の保存という法の精神にやはり逆行しているんではないかと思います。また、こうした種の保全には、研究者という専門家のみならず、標本を所持されている本当の愛好家の方も尽力してきた歴史があるということも付け加えさせていただきたいと思います。 そこで、浅尾大臣にもお伺いしたいんですけれども、重要なのは今生きている個体を捕獲や取引から守ることによる種の保全であって、今生きている個体への直接的な脅威とはならない、種の保存の規制開始前に取得された学術研究の対象としても価値のあるような標本については、それを後世に引き継ぐためにも信頼の置ける個人間を含む譲渡しを柔軟に認めていいんではないかと思いますが、御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) お答えいたします。 国内希少野生動物種の標本の譲渡しについては、違法に捕獲した個体を販売するなどの行為を防止する観点から、種の保存法によって一定の規制は設けております。特に、個人間での標本の譲渡しについては、規制対象追加後に違法に捕獲し譲り渡された標本と規制対象追加前に取得された標本等をどのように区別するのかといった課題もあり、慎重に対応してきたところであります。 他方、御指摘のとおり、規制対象追加前に作製された標本にも学術的に希少なものがあり、学術研究機関の収蔵キャパシティーも逼迫する中、個人間も含め、それらを適切に引き継いでいくことは生物多様性保全の観点からも意義があると認識しております。このため、こうした標本について、関連学会が学術的な観点を確認することなど、一定の条件の下で種の保存に資するものとして譲渡しができるように速やかに検討を進めてまいりたいと、このように考えています。
○加田裕之君 大臣、本当に実態を含めた形での温かい答弁に感謝申し上げたいと思います。 やはり大切なのは種の保存というものをいかにしてやっていくかでありますので、是非そのような観点から言わばフレキシブルにしっかりと前へ進めていただきたいと思います。 続きまして、今日は国土交通省の方から松原大臣官房審議官にお越しいただいております。瀬戸内海の、大阪湾の流域総合計画についてちょっとお伺いしたいと思うんですが、令和四年十月に、全国初となります兵庫県の栄養塩類の管理計画ができまして、豊かな海を目指して沿岸の下水処理場や工場では増加運転に取り組まれております。 漁業関係者からは、その下水処理場の排水口に近い沿岸では、ノリの色落ちが改善したりワカメが繁茂したり、一定の成果が見られているという話を聞いております。 しかしながら、兵庫県の窒素負荷量は一日当たり四十八トンから増えておらず、漁獲量が保たれていた三十年前、平成六年ですけど、九十五トンと比べてまだまだ足りないのが現状です。その結果、沖合漁業の全窒素濃度は、県条例によります下限値〇・二ミリグラム・パー・リットルをはるかに下回り、〇・〇八ミリグラム・パー・リットルになるほど貧栄養が深刻化しているのが現状です。 兵庫県の春の風物詩であるイカナゴについて、令和三年六月の瀬戸法改正時のときには、その漁獲量と栄養塩との関連性は既に解明されておりまして、その後の国、県を挙げた栄養補給を期待しておりましたが、結局、窒素負荷量が大幅に増えずに、今年の大阪湾のイカナゴ漁は禁漁、播磨灘では昨日から、昨日始まりましたけれども、僅かな漁獲しかないという悲惨な状況でございます。 また、イカナゴだけではなくて、沖合では毎年のようにノリが色落ちし、カレイ、エビ、貝などの底物の魚は年々姿を消していっております。さらに、海の栄養不足は瀬戸内海だけでなく、伊勢・三河湾、有明海など、他の漁業関係者からも同じ悲痛な叫びを聞いております。特に、伊勢・三河湾のイカナゴは、平成二十八年から禁漁を徹底しているのにもかかわらず回復しない。なぜか。この主因は、やはり大阪湾、播磨灘と同じ貧栄養であるからであります。 このような事態を招いたのは、私は、水質総量削減制度によって窒素、リンを際限なく減らし過ぎたことが根本的な問題であり、国の政策の転換がうまくいかなかったと言っても私は過言ではないと思っております。 この危機感から、環境省、そしてまた国土交通省、これはもう我々政治家もそうだと思うんですが、まず我々はしっかりとその現状を認識し、自覚し、そしてしっかりとこれを伝えていかなければいけないと思っております。 このため、生物の源である窒素、リンといった栄養塩は汚濁物質から外し、さらに海の基礎生産を担う植物プランクトンが含まれているCODも含めて、改定前に、適正に管理しながら必要に応じて漁獲量が保たれていた三十年前の負荷量へ戻すことができるよう、水質汚濁防止法を一刻も早く見直さなければならないのではないかと考えております。 特に、負荷量につきましては、一県で見た場合、兵庫県の場合は一日当たり四十トン以上の窒素の増加が求められておりますが、既に下水道や工場等での排水処理設備が整っている現状下で、環境省として窒素、リンの負荷量を大幅に増やす施策はあるのか、これは環境省の方にも聞きたい部分もあるんですけれども、これを早急に講じなければ、いつまでも内海生態系が崩壊したままでありまして、有益な水産生物を根絶してしまいかねないと思います。 そこで、令和六年三月に改正されました大阪湾流域総合計画の基本方針に基づいて窒素負荷量を倍増させること、そしてその基本方針では兵庫県の全窒素目標負荷量が一日当たり十五トンから令和三十年目標で二十九トンへと約倍増というのを目指しておりますが、これ一日も早く二十九トンを実現してほしいというのが現場の声でございます。 そこで、貧栄養化の状態について、現状の認識と、そして令和三十年の二十九トンの目標というのではなく、これは一刻も早く、一日も早く目標を達成すべきと考えますが、そのロードマップについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(松原英憲君) 兵庫県が令和四年に策定しました兵庫県栄養塩類管理計画では、兵庫県の海域ではノリの色落ちや漁獲量の減少などの深刻な課題が生じており、その要因の一つとして、生態系の基盤である植物プランクトンの栄養となる栄養塩類の濃度低下が指摘されております。国土交通省としても同様の認識でございます。 委員御指摘のとおり、国土交通省において、令和六年三月に大阪湾流域別下水道整備総合計画の基本方針を改正しまして、兵庫県における全窒素の目標負荷量を一日当たり十五トンから二十九トンに増加させており、この基本方針に基づいて、兵庫県において令和七年度中に兵庫県に関する総合計画を変更するものと承知しております。この計画では、目標負荷量を達成するための各終末処理場における放流水質の目標などを定めることとなっております。 国土交通省におきましては、一日も早く目標負荷量が達成されるよう、兵庫県による計画の変更について技術的助言を行うとともに、この計画変更後の取組の進捗が図られるよう、定期的にレビューを行うとともに、必要に応じて助言などの技術的支援を行ってまいります。
○加田裕之君 ありがとうございます。 まさに認識の共有ということについて言及していただきまして、ありがとうございます。そしてまた、やはりこれ広域自治体に対しましてもしっかりと、先ほどありました助言とか技術指導とか、これきめ細かくレビューしっかり取りながらやっていただきたい。これ、二十九年までというか、令和三十年までと言っていますけど、これ、そのまましましたら、三十年になったときにはもう既になかったと、全て絶滅しているということになってしまいましたら意味ありませんので、是非ともその点についてもお願いしたいと思います。 そうした中において、大阪湾、播磨灘両方で、その下水処理場から、冬場しか増加運転をしていないということなんですけれども、これはやはり通年した方が、増加運転を行った方が、負荷量を増やすということが必要だと思うんですけれども、これ中田環境副大臣にお伺いしたいと思います。
○副大臣(中田宏君) 今、加田委員が御指摘いただいたとおり、御地元の兵庫県ですけれども、栄養塩類の不足によって水産資源への影響が指摘をされているわけでありまして、令和三年の瀬戸内海環境保全特別措置法の改正を受けて栄養塩類の管理を実施をいたしております。 栄養塩類増加措置は、地域の状況などに応じて府県の計画に位置付けることで、季節を限定せずに通年で取り組むということも可能になっております。他方で、栄養塩類増加が環境悪化につながらないようにしなければならないということでもありまして、この制度においては、水質に関する事前シミュレーションや事後モニタリングによって影響評価や効果検証を地元自治体が行う順応的管理の仕組みを導入をいたしております。 環境省としては、水質予測システムの構築、提供などの府県への支援を通じまして、地域のニーズに応じた栄養塩類管理と環境保全の両立が図られた、きれいで豊かな海を実現をしてまいりたいと考えております。
○加田裕之君 ありがとうございます。 もちろん冬場しかということについて、また季節は問わないということで、やはりこのことについては、しっかり地域との連携ということも大事ですし、実際のその水質シミュレーションというものを取りながら実効的な形でまた助言もいただきたいと思いますし、また、自治体から、業界からの要望ということについてもしっかり聞いていただけたらと思っております。 そして、現在、漁業関係者が貧栄養な海域で藻場とか底生生物を増やすために、主に発酵鶏ふん肥料を用いた施肥を進めております。今年度は八百トン近い施肥を行いまして、効果も出ているとのことであり、この施肥量をもっと増やしていきたいという現場の声がございます。 その実施というのについては水産庁の水産多面的機能発揮対策事業を主に活用していると聞きますが、一方では、環境省では水質総量削減制度によりまして窒素やリンを減らしてきたことが、今日の私はなかなか漁獲高が上がらない結果を招いていると思っております。 やるべき海域とかやらなくてよい海域など、まさに環境に即して、つまり海自体も生態系でございますから、海自体も生き物ということもありますので、そういう中での状況をしっかり把握しながら、関係者、特に漁業関係者とか地元関係者の意見もしっかり聞くべきであると考えますけれども、これ、環境大臣に、浅尾大臣に御意見というものを、そして御所見というものをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 加田委員御指摘のとおり、水質の状況、水産業や観光などの実情に応じて地域が目指す海域の在り方は異なることから、栄養塩類管理の実施に当たっては地域の関係者の意見をしっかり聞くことが重要だと考えております。 このため、瀬戸内海環境保全特別措置法に基づき、関係府県が栄養塩類管理計画を策定するに当たっては、漁業者を始めとする地域の関係者等の意見を聴く旨が法律に位置付けられております。また、計画の策定時のみならず、実施に際しても地域の関係者の声に耳を、取り組みながら取り組んでいくことが重要と考えております。
○加田裕之君 ありがとうございます。 今日の地元の新聞の方で、播磨灘のことについての、このイカナゴのシンコ漁の方がなかなか厳しいということが一面に出ておりまして、特に、この明石の林崎漁業の協同組合の方からも、例年より少なくて心配だと、漁業者とともに海底の栄養分をかき出す海底耕うんや施肥など、先ほど言いました施肥ですね、施肥など海の栄養を増やす努力を続けたいと言われております。 やはり、海の栄養を増やすという形ということを見て、これ水産庁とも、両方ともしっかりと調整しながらまたやっていただきたい。これ、縦割りではなくて、いかに瀬戸内海というものを、この豊かな海というものを取り戻すかということについてまた考えていただきたいと思っております。 続きまして、今度は、次の質問に移るんですけれども、令和六年三月、環境省は、一般廃棄物の焼却施設の整備に際しまして、単位処理能力当たりの交付対象経費上限額というものの設定による施設規模の適正化についての通知というものを都道府県に通達されております。これによりまして、全国の自治体がごみ処理場を建設する際に活用できる循環型社会形成推進交付金等の要件が変更されることとなりました。 内容は、ごみ処理施設の建設費について、令和九年度までに工事着手すれば現行ルールの満額の交付金が交付されますが、令和十年度以降に工事着手が、着工がずれ込むと、建設トン単価の上限が適用されることになります。既に施設整備基本計画を策定した、あるいは策定中の段階にある自治体にとりましては、本通達から施行までの期間が三年と短く、入札不調等の不測の事態によりまして事業が遅延した場合は見込んでいた交付金が大幅に減額するということとなり、自治体全体の財政計画に大きな狂いが生じる可能性があります。 また、ごみ処理施設の建設は、整備に係る方針決定から竣工に至るまで少なくとも十年を要する大型事業でありまして、基本計画を策定した後の軌道修正は一からの戻りとなってしまいますので、現行施設の更新時期を考えると事実上不可能になってしまいます。 よって、この種の交付金の要件変更などは、少なくとも五年間の経過措置を設けるなど、自治体自身が不安を持っているこの実情を酌んだ柔軟な対応が必要と、あると考えますが、これは、横浜市長を経験されまして、そしてまた、松下政経塾のときには西宮市、我が県の西宮に来られて、この廃棄物の研修で、研究もされております、専門家である中田副大臣にお伺いしたいと思います。
○副大臣(中田宏君) 近年は、御指摘いただいたとおり、老朽化した一般廃棄物処理施設の更新需要が本当に集中をいたしております。今後も更なる増加が見込まれているわけでありますから、このような状況下においては、国や地方の財政状況というのを考慮しつつ、制度の持続性を確保するという必要があろうかと考えています。そのために、令和五年六月に閣議決定された廃棄物処理施設整備計画で示された方針を踏まえつつ、施設規模の適正化、最適化を推進するために本制度の導入に至りました。 今、加田委員が御指摘をいただいたとおり、この制度の運用に当たっては地方自治体の実情を酌んだ柔軟な対応が必要だというふうに認識をいたしております。この点を踏まえて、直近で地方自治体より計画をされている施設整備に大きな支障が生じないように、四年間の経過措置を適用するという等の配慮を行っております。 今御指摘いただいたとおり、地方自治体の実情というのがありますから、御意見を踏まえて、今後の施設整備の実情、制度の適正かつ柔軟な運用ということに努めてまいりたいと考えております。
○加田裕之君 ありがとうございます。 もちろん四年の経過措置という部分については有り難いとは思うんですけれども、実際問題、この資材費とか高騰とか、手に入らない、それからまた人手不足とか、言わば不測的な形で、そういうのがなかなか遅延したりとか、同じ遅れるというのも様々な理由があると思うんですが、そうした場合においての、もし間に合わないとなったときの、場合については、また相談とか、いろいろまた指導とか乗っていただけるでしょうか。これは再度ちょっと副大臣にお伺いしたいと思います。
○副大臣(中田宏君) 今申し上げたとおり、地方自治体の実情というのはよく踏まえていかなければいけないと思いますので、その意味では、制度の適切そして柔軟に対応していけるように努めてまいりたいと思います。
○加田裕之君 ありがとうございます。 やはり、先ほど副大臣がおっしゃいましたように、この柔軟に状況というものを見てやっていただきたいと思いますし、そしてまた、これはどの全国の自治体、もちろん更新時期、皆さんかなりピークになっているというのも聞いておりますので、そのことについても様々な声があると思います。また、これ是非とも担当省庁としましていろんな声を聞いていただいて、柔軟にしっかりと適切に対応していただけるよう要望したいと思います。 以上で終わります。
○三上えり君 会派、立憲民主・社民・無所属の三上えりです。会派を代表して、浅尾環境大臣の所信に対する質疑を行わせていただきます。よろしくお願いいたします。 最初に、岩手県大船渡市の大規模火災で被害に遭われた方々へ謹んでお見舞いを申し上げるとともに、一刻も早い災害からの復興を切にお祈り申し上げます。 九日に鎮圧宣言が出されましたが、これ、いまだ鎮火には至っておりません。発火から消防活動に従事されている自衛隊、そして消防、関係者、全ての方々に本当に御尽力感謝申し上げます。 東日本大震災から十四年、また今回の大規模火災で二度の災害に見舞われた方もおいでです。本当に胸が締め付けられる思いです。 今回の火災は、町の約九%、実に山手線の内側半分ほどを焼き尽くしたと言われています。ここまで燃え広がったのは、リアス式という地理的な要因、そして傾斜が多く、火の手が上へ上へと上がってしまった、この地形的な要因、さらに乾燥注意報そして強風注意報が出ていた、様々な要因が重なってしまった。火の勢いに消防活動が間に合わなかったとの報道もございます。 今回の大規模な林野火災の原因について、これから詳細に、原因はこれから分かっていくんですけれども、一般的にどのような原因が考えられるのか、総務省の消防庁にお伺いします。
○政府参考人(鳥井陽一君) お答えいたします。 まず、岩手県大船渡市で発生した林野火災での被害状況でございますけれども、お一人の方がお亡くなりになったほか、現時点で判明しているところで、建物被害二百十棟、うち住家被害が百二棟、約二千九百ヘクタールの山林が焼損するなどの被害が生じているところでございます。 その林野火災の原因でございますが、一般論として申し上げますと、令和五年におきまして、その他原因、その他、不明、調査中に分類されるものを除きまして多い順に三項目挙げますと、たき火が三二・〇%、火入れが一九・〇%、疑いを含みます放火が七・五%となってございます。
○三上えり君 今後のそういった大規模な被害を防ぐためにも、しっかりとした原因が究明必要とされると思いますけれども、特に自然に発火するというのは、今のお話を聞くと、まれだということになります。最も多いのがたき火約三三%、そして枯れ草などを焼く火入れが一九%、もうほとんどがこれ人為的な原因ということです。 林野火災の原因となる廃棄物を野外で燃やす行為、つまり野焼きですけれども、法律では禁止されております。廃棄物処理法で焼却禁止の例外とされている野焼きというのがあるんですね。これはどのようなものなんでしょうか。
○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。 廃棄物処理法におきましては、一定の場合を除いて、何人も廃棄物を焼却してはならないこととされております。この焼却禁止の例外といたしましては、廃棄物処理法施行令におきまして、例えば農業、林業又は漁業を営むためにやむを得ないものとして行われる廃棄物の焼却、たき火その他日常生活を営む上で通常行われる廃棄物の焼却であって軽微なもの、こうしたものが定められているところでございます。この具体例としては、例えば、農業者が行う稲わら等の焼却でありますとか、あとは、たき火等を行う際の木くずの焼却等が考えられるところでございます。
○三上えり君 そうした認められた野焼きが原因で火事に至った事例があれば教えてください。
○政府参考人(松田哲也君) お答えいたします。 いわゆる野焼きを原因とした失火事案につきまして、これまでに警察において検挙した事件の例を申し上げれば、例えば、令和六年一月に広島県江田島市において、乾燥、強風注意報が発令されている中、刈り取った下草を自己の空き地で焼却し、付近の雑木に飛び火させ、山林を焼損させた事案につきまして、広島県警察が森林法違反で被疑者を書類送致した例を承知しております。
○三上えり君 それは地元、私の、広島のニュースだったので、本当に不安に思いながら見ておりましたけれども、こうした法で禁止されているごみの焼却だけではなくて、例外とされている野焼きでも多くの火災を生んでいます。 野焼きなどの人工的な火災だけではなく、林野火災の原因、これ天災、そして人災、様々です。林野火災が発生する、元々あった自然が失われて、人々の生活や動植物の生態環境、これが脅かされる火災につながります。大量の二酸化炭素、そしてエアロゾルを排出することから、気候への影響を考える上でも無視できません。 今回の大規模火災を受けて、防災・減災のために環境省としてやらなければならないことは何か、また今後検討されている取組を、大臣、教えてください。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) お答えいたします。 気候変動に関する政府間パネル、いわゆるIPCCによりますと、気候変動の進行に伴う地域特有の変化の一つとして、火災が発生しやすい気象条件が増加することが予測されております。また、林野火災は、二酸化炭素の大気放出や吸収源の減少を通じ、温室効果ガスの排出削減対策にも影響を与えるものであり、気候変動の観点からも大規模な林野火災の予防は重要であります。 先月閣議決定した地球温暖化対策計画においても林野火災の予防を含む森林吸収源対策を掲げているところであり、関係省庁と連携して取り組んでまいりたいと考えております。
○三上えり君 答弁ありがとうございます。 近年、地球温暖化ですとか大規模な気候変動によっても世界各地で林野火災が発生しています。ロサンゼルスの火災も記憶に新しいところでございます。省庁超えて一丸となって被害を最小限に抑える努力をお願い申し上げ、次の質問に移ります。 PFAS関連の質問です。 私の地元広島県の東広島市では、米軍の川上弾薬庫周辺の河川及び地下水におきまして、PFAS及びPFOAが高濃度で検出され、問題となっています。事の発端は、令和五年の十一月以降、これ瀬野川水系における水質調査において、河川、水路、地下水から極めて高濃度のPFAS、そしてPFOAが検出されました。 これを受けて、広島県及び東広島市は、米軍が河川の北部に位置するこの川上弾薬庫に関する情報の公表及び必要な対応を取るよう働きかけを求める要望書、これ継続的に国に提出しております。これに対し、昨年九月、防衛省を通じ米軍から、一九九一年から二〇〇九年までの間、主に米軍川上弾薬庫内で、PFOSを含む泡消火薬剤を使用した訓練などが行われていたことの回答が得られました。 東広島市の高垣市長は、九月に弾薬庫での使用履歴等が明らかとなったことは川上弾薬庫から流れ出る水の汚染の原因となり得る可能性が高いものと言えるとコメントしています。アメリカ側に対して、これまで国を通じて要望しているとおり、水質、土壌調査の実施と数値の公表、そして原因が弾薬庫内にあると考えられる場合の対応方針の公表について、引き続き要望するとしています。 その後、アメリカ側から何か要望に対する回答はありましたでしょうか。今日現在の最新の情報をお願いします。
○政府参考人(森田治男君) お答え申し上げます。 東広島市が実施いたしました川上弾薬庫周辺の瀬野川水系における水質調査によりまして、暫定指針値を超えるPFOS及びPFOAが検出され、東広島市及び広島県から川上弾薬庫におけるPFOS等含有泡消火薬剤の保有や使用履歴を確認するよう要請を受けております。 米側に対し、川上弾薬庫における泡消火薬剤の使用履歴等を確認したところ、先ほど先生からもありましたように、米側からは、川上弾薬庫において、一九九一年から二〇〇九年までの間、PFOS等、PFOSを含む旧式の泡消火薬剤を使用した消防車の点検及び訓練を行っていたこと、また消火活動での泡消火薬剤の使用履歴はないこと、基地内における事故による泡消火薬剤の漏出を確認したことはないこと、川上弾薬庫にあった泡消火薬剤の原液及び消防車の洗浄により発生したPFOS含有水については許可された施設において既に適切に焼却処分をしたこと、現在、PFOSを含む泡消火薬剤を保有していないことなどの説明を受けまして、昨年九月、地元自治体に対し情報提供を行いました。更なる詳細な情報や調査実施等の御要望につきましては、様々な機会を捉えて米軍に伝え、働きかけているところでございます。米側から情報が得られ次第、情報提供できるよう努めてまいります。 防衛省としては、地域の皆様が不安を抱いていることを重く受け止めておりまして、引き続き関係省庁や米側と連携をして適切な対応を取ってまいりたいと考えております。
○三上えり君 浅尾環境大臣にもお伺いしたいのですが、健康影響に関する情報の提供、いろいろですね、自治体への各種取組に対する財政的支援、本当に要望を続けております。大臣はこの対策として具体的にどのような対応をするおつもりか、お伺いします。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) PFOS等については、地方自治体や地域住民の方々の不安の声を真摯に受け止め、科学的知見を踏まえた対応を着実に進めてまいります。 昨年十一月、広島県及び東広島市の幹部が環境省に来られて、環境省に対して要望書を提出いただいたと報告を受けております。環境省では、河川や地下水等において暫定目標値を超えるPFOS等が検出された場合の対応として、PFOS及びPFOAに関する対応の手引きにおいて、必要に応じて排出源特定のための調査を行うこと等を示しております。これを踏まえて、広島県及び東広島市に対しても技術的助言を行っております。 広島県や東広島市を始め様々な地方自治体から財政支援の措置を含め様々な御要望をいただいているところであり、現状をよく伺いながら丁寧に対応していきたいと考えております。
○三上えり君 住民の不安を拭っていただくためにも様々な御努力をお願いしたいところですが、岡山県の吉備中央町では先月からこれ公費による住民の血液検査が始まっております。一方、東広島市ではどうかというと、血液検査は行われておりません。昨年十月二日の定例記者会見において市長は、その理由、血液検査をする方向ではないということが基本的な政府見解だと思っており、東広島市も基本的にはその立場に立っているとの発言をしております。 環境省が昨年十一月に都道府県等に送付したPFOS及びPFOAに関する対応の手引き、ここにはきちんと地域住民の健康状態の把握が望ましいとされています。しかし、血液検査の実施については、検査結果のみをもって健康影響を把握することは困難、そして否定的な立場を取られているという現状況です。 PFASによる健康影響を明らかにするための調査研究の推進、国による全国的なこのバイオモニタリングの実施に加えて、現在、不安を抱えている高濃度のPFAS検出地域の方が血液検査を希望する場合、希望する場合、これ国費で助成できるように検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 一部の地方自治体においては、住民の方々の健康支援や不安軽減のため、自治体の判断としてお住まいの住民に対して血液検査を実施することとしたものと承知をしております。 一方、PFASによる健康影響については、地方公共団体が既存統計の活用による地域の傾向把握に取り組むとともに、既存の健診の定期受診を推進することが望ましいと考えております。また、PFASに対する総合的、総合戦略検討専門家会議によると、現時点での知見では、血中濃度と健康影響の関係性についての評価は困難であるとしております。したがって、現時点で血液検査自体を目的とした支援を行う予定はございません。 環境省としては、血中濃度と健康影響の関係性の研究を推進することが重要と考えており、こうした考えの下、国内外の知見の収集を推進するとともに、関連する調査研究を更に推進してまいりたいと考えております。
○三上えり君 今後またどういう展開になるか、この動きにしっかりと注視していただいて、しっかりと国民の命を守る対応に取り組んでいただきたく、お願いいたします。 次は、水俣病についてお伺いいたします。 水俣病については一九五六年の公式確認から六十八年が経過いたしました。水俣病と今日でも認定されずに苦しんでいる方が多数いらっしゃっております。 浅尾環境大臣、水俣への訪問はされましたでしょうか。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 昨年七月に伊藤前大臣が水俣病関係団体の皆さんとの懇談を行い、様々な御意見をいただいたところ、団体の皆様の御要望もあり、今後は実務的な意見交換を実施していくこととなったと承知をしております。私の水俣訪問については、この実務的な意見交換の状況も踏まえつつ判断することとしており、現時点では環境大臣として水俣には訪問をしておりません。 なお、五月一日に熊本県水俣市で開催予定の水俣病犠牲者慰霊式については国会等諸般の事情が許せば参列、出席したいと考えており、慰霊式と併せて行われる水俣病関係団体の皆さんとの懇談においては関係団体の皆様からの声をしっかりとお聞きしていきたいというふうに考えております。
○三上えり君 水俣病は環境省の原点だと言われております。就任されて半年でいらっしゃいますよね。五月というとまだ期間がございます。現地に足を運ぶということは交渉を一歩前に進める、そういった行動につながると思うんですけれども、住民からの要望はございませんでしょうか。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 先ほど申し上げたことと重なる部分もあるかもしれませんが、水俣病対策の実務者による意見交換については、私から事務方に様々な機会を捉えて実施するように指示しており、意見交換の結果についても事務方から頻繁に報告を受けております。また、五月一日の慰霊式と併せて行われる水俣病関係団体の皆様との懇談においては、関係団体の皆様からお声をしっかりとお聞きしたいと考えております。 これらの意見交換等も踏まえながら、地域の医療充実や地域の再生、融和、振興、水俣病対策に全力で取り組んでいきたいというふうに考えております。
○三上えり君 なぜ繰り返しこの質問をするのかといいますと、昨年の五月、団体からの質問に対し環境省がマイクを切るというマイク切りがございました。 伊藤前環境大臣は、任期中、現地に再度赴くとともに団体と再懇談を行いました。住民の皆さんも行政の継続性が確保されるのか今大変心配されているという声をお伝えいたしたところです。 前大臣から浅尾環境大臣が具体的にどのようなことを引き継がれて、これからどのような姿勢でこの水俣病に対して対応していくか、大臣の御決意をお願いします。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 御指摘のとおり、水俣病は、環境が破壊され、大変多くの方が健康被害に苦しまれてきた、我が国の環境行政の原点であると認識をしております。 伊藤前大臣からも、水俣病については長い歴史があり、現在もなお水俣病の症状に苦しんでおられる方、認定申請や訴訟を行う方、水俣病による偏見、差別や地域の亀裂に苦しんでおられる方など、様々な立場があることから非常に難しい問題であり、かつ重要な問題と引き継いでおります。 私としても、伊藤前大臣と同じく、水俣病関係団体の方々との信頼関係を育みながら、水俣病対策の前進に全力で取り組んでまいりたいと考えております。
○三上えり君 一日も早い全員救済を求めておりますので、よろしくお願いいたします。 そして最後に、太陽光パネルのことについて一つだけ質問をさせてください。 現在、使用済太陽光パネルのリサイクルを義務化する法律案の御提出を御検討されていると聞いております。これがどのように進んでいるのかをお願いいたします。最後の質問になります。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 太陽光発電については、発電事業終了後の使用済太陽光パネルの放置等に対する地域の懸念が高まっていると認識しております。環境省では、こうした懸念に対応するため、経済産業省と合同の審議会を開催し、太陽光パネルの適正な廃棄、リサイクルのための制度的対応について検討を進め、昨年十二月に報告書案を取りまとめました。 報告書案には、放置対策として、再エネ特措法による廃棄等費用積立制度や廃棄物処理法等の既存制度の活用に加え、解体やリサイクルに関する、要する費用の早期確保や太陽光パネルの所在等に関する情報を関係者間で共有するための仕組みの構築が必要であること、太陽光パネルの含有物質の情報について製造等の時点で製造者等に登録を求めることが適当であるといった内容が盛り込まれております。 この報告書案について、今後、パブリックコメント、いただいた御意見を精査し、政府内で更に検討を行い、実効的な制度案を取りまとめた上で可能な限り早期の法案提出を、早期の法案の国会提出を目指していきたいと考えております。
○三上えり君 ありがとうございました。質問は以上です。
○川田龍平君 立憲民主党の川田龍平です。 先日、今月の三日、PFASをめぐり、食品安全委員会が昨年六月に公表した評価書について、作成の過程に疑義があるとして、認定NPO法人の高木基金が検証結果を発表しました。当初の文献リストにあった二百五十七本のうち百九十本が検討過程で分析対象から除外され、リストになかった二百一本が新たに付け加えられ、さらに、除外された論文にはPFASが腎機能低下を引き起こした可能性があるとした内容のものが含まれ、新たに採用された論文にはPFAS製造企業から資金提供を受けた研究も含まれていたということですが、事実ですか。
○政府参考人(中裕伸君) 御指摘の団体による論文の差し替えをされているのではないかというふうな点について、我々の具体的な手続について少し丁寧に説明させていただければというふうに思います。 食品安全委員会においては、PFASのような汚染物質についてリスク評価をする際には評価の根拠となる文献の収集が必要となります。その際、最新の科学的知見を網羅的にカバーするため、まずは論文データベースから適切な検索条件で広めに検索することとなりますが、この時点では数千に及ぶ文献が対象となり、その全てについて本文を入手して精査することは合理的ではなく、また実質上不可能でございます。このため、入手可能なアブストラクトと呼ばれる要約によって評価に必要と思われるものを抽出して、これらに限定して本文を入手する、こういった第一段階の作業を行っております。そして、通常このような作業は外部委託によって行っているところでございます。 その後、実際に評価を担当する専門調査会やワーキンググループの専門委員が各専門分野ごとに担当し、第一段階で抽出された文献の本文を精査して、改めて評価に必要か否かの判断をするプロセスがあり、その中で、文献の品質に疑義があるもの等を除いたり、あるいは専門分野ごとに評価に必要な文献で抜けているものを補うといった形の作業が行われております。先ほどのレポートにおいて差し替えとされているということについては、ここの過程で大分論文が入れ替わっていること、入れ替わったというところでございます。 実際に、このような二段階の過程を経て、今回の評価において必要不可欠であった米国のEPAやヨーロッパのEFSAなどの最新のリスク評価に用いられた科学的根拠が追加されたり、あるいは我が国における非常に重要な疫学調査である北海道スタディの結果に関するもの、こういったものが文献リストに加えられたというところでございます。 このようなプロセスは、決して恣意的なものではなく、食品安全基本法に規定される最新の科学的知見に基づいて客観的かつ中立的に食品健康影響評価を行うために必要不可欠の手続であったというふうに考えております。
○川田龍平君 恣意的でなかったら、なぜそんなことをする必要があるんですか。はっきり言って、今回のこの文献の差し替えは不透明なんですね。これが差し替えられたことがこの委員会を傍聴していた方からは全く分からないような形で、この参考文献を七割、七割ですよ、七割を不透明な形で差し替えたほかに、元の論文とは異なる内容で引用したり、さらに、PFASの製造企業、この製造企業が資金提供したような報告書、また、非常に今論文としての価値が低いものを理由に、アメリカで採用されたような論文も採用しなかったりというようなことまで意図的にやっていたことが明らかで、極めてゆゆしき問題です。 このことについてはまた詳しく次回やりたいと思いますが、この食品安全委員会の評価結果に基づき、環境省が水道水におけるPFOS、PFOAの濃度を一リットル当たり五十ナノグラム以下に管理する水質基準指定するパブコメをこれ現在実施しています。詳しい内容についても精査したいと思っておりますが、今回時間の関係で、詳しくは次回の質疑でしっかり内容についても聞いていきたいと思います。 次の質問に移ります。 第七次エネルギー基本計画についてもこれ詳しく議論したいところなんですが、まずは、この能登半島地震、それから女川原発の再稼働とPAZ圏内の住民避難について質問いたします。 これ、昨年一月に能登半島で内陸直下型の大地震が発生し、家屋倒壊により多くの方が犠牲になり、地盤が隆起し、津波が起こり、道路は各地で寸断され、孤立集落が出現しました。 もし半島北部にこの中部、北陸、関西電力の三社が建設を予定していた珠洲原発、これが建設され、稼働されていたならば、直下型地震、直下型震度六強地震に耐えられずに、福島のような原発重大事故が再現されていた可能性が極めて高かったと言われています。珠洲原発を凍結させた地元の方々の御尽力には全く、深く心から感謝を申し上げるしかもうありません。 一方、北陸電力志賀原発、これは停止中であり、幸い重大事故には至りませんでしたが、本地震の主断層から離れており、震度五強と強い揺れでなかったにもかかわらず、使用済燃料プールのスロッシングにより水があふれ、変圧器からの絶縁油の大量漏れによる電源喪失が発生しています。 また、米国の原子力学会で地震の影響の受けやすさにおいて世界一と報告をされていた東北電力女川原発、これ昨年十月に再稼働しました。東日本大震災で、同原発が地震と津波の影響により、この敷地内浸水などで国際原子力事象評価尺度、INESレベルの2の異常事象と評価されました。女川原発はプレート間地震の巣窟に近接しており、今回の能登半島地震の教訓が女川原発に生かされるものと思っていましたが、現規制基準が見直されることなく再稼働しており、重大事故が起きないかと大変心配しております。 昨年六月二十一日にもこの件で質問主意書を提出し、答弁も得ましたが、これを踏まえて以下質問いたします。 最初に、まず基本的なことですが、原発再稼働前と再稼働後の放射能量について質問いたします。稼働前のウラン燃料の放射能は、原発が臨界になり稼働するとなると何倍に増えるでしょうか。
○政府参考人(森下泰君) お答えいたします。 運転の状況によりまして運転中の燃料の状態が異なるために、一概に使用前のものと比較することは困難ではございますけれども、使用前の燃料におきましては、ウランの自然崩壊による放射線が発生しているのみでありまして、表面、燃料の表面での線量というのは一時間当たり〇・〇三ミリシーベルト程度と高くなく、人体への影響も大きくありません。 一方、運転中の燃料におきましては、一つは連鎖的な核分裂反応によりまして中性子線などの放射線が発生しております。それから、核分裂によりまして生成する物質、セシウムとかヨウ素、こういうものの、核分裂生成物と申しますけれども、その使用前の燃料に比べて大量の放射線が発生いたします。そのため、その取扱いには十分な遮蔽が必要となります。 以上でございます。
○川田龍平君 これ、何倍ですか。
○政府参考人(森下泰君) 済みません、先ほど申し上げましたけれども、運転の状況によりまして燃料の状況が様々でございますので、一概にはちょっと比較をすることはできないということでございます。
○川田龍平君 これ、資料をお配りをしております。この資料を見ていただきたいんですけれども、これ、原子力委員会第十二回新大綱策定会議のものです。 ここの赤いグラフ、赤いこの線になっているところが放射能量なんですけれども、この装荷前、燃料装荷の前で十の二乗というところになっております。それが、燃料取り出しのところでは十の十乗ということで、これ引くと十の八乗分増えるということで、これ一億倍に増加するんですね。稼働前と稼働後でこれぐらい、約一億倍の変化があるということ。これ、稼働中の原発が重大事故を起こすと、いかに危険かということが分かるかと思います。 これ、阪神・淡路大震災後、全国的に地震計や電子基準点が整備されました。その後、二〇一一年の三月十一日の東日本大震災、そして昨年の能登半島地震など経験いたしましたが、いまだに、いつ、どこで、どのような地震が起こるか、地震予知というのはこれできないままなのでしょうか。
○政府参考人(青木元君) 地震の予測につきましては、政府の中央防災会議、防災対策実行会議のワーキンググループの報告書におきまして、現在の科学的知見からは確度の高い地震の予測は難しいとの見解が平成二十九年九月に示されたところでございます。 一方で、地震の予知技術に関しましては様々な調査研究が進められている段階にあると承知しております。そのような研究成果を活用していくためには、その妥当性及び実施可能性について科学的、客観的に検証されることが必要であると考えております。 気象庁といたしましては、政府の地震調査研究推進本部の一員として、これらの調査研究の動向を注視してまいります。
○川田龍平君 要するに、地震学では、まだ地震、大地震、予知できないことが分かりました。 昨年六月二十一日の質問主意書でも、この能登半島地震の教訓まとまったのかどうかと質問いたしましたが、その答弁では新規制基準に取り入れるべき知見は得られていないということでした。 昨年五月八日、第六回の原子力規制委員会では、能登半島地震の知見の収集状況について議論した三月二十七日の技術情報検討会の報告、これ石渡委員の、当時の、この群発地震の活動と本震との関係等、今までの地震ではなかったような事象について研究情報等をきちんと集めるべきとの指摘を受けて、山中原子力規制委員長は、改めて今後の技術情報検討会の中で情報収集していくと確認され、そして本件は報告を受けたということで終わりにしたいと締められました。 ただ、まだ継続調査をすることを示しているように受け止めましたが、つきまして、この後の北陸電力の調査結果、そのほか地震に関わる情報収集、どう行われ、どのような教訓が得られたのでしょうか。もし得られたのあれば具体的な教訓をお知らせください。また、ほかの原発に対する審査や検査といった規制にそれが反映されたのでしょうか。
○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えをいたします。 令和六年能登半島地震につきましては、地震調査研究推進本部等の関係機関、関連する学会、各研究機関において進められている調査検討などにより知見の更新が図られております。これらの機関の調査検討によって得られた知見につきましては、原子力規制庁が公開で実施いたします技術情報検討会の枠組みの中で収集をし、検討しているところでございます。 能登半島地震に関する知見の収集と内容の検討につきましては、昨年五月八日の原子力規制委員会において技術情報検討会の報告を受けました。その後も、昨年八月、規制委員会委員と原子力規制庁の研究部門の職員が能登半島の地盤隆起、津波痕跡等の状況の現地調査を行い、技術情報検討会で議論した結果を昨年十月に原子力規制委員会で報告を受けました。また、各研究機関や大学の論文等についての収集活動は続けており、まとまり次第、技術情報検討会で更に議論を行う予定としております。 なお、現時点までに把握できている情報からは規制基準に反映すべき新たな知見は得られておりませんが、引き続き各研究機関により日々更新されております知見を収集、検討いたしまして、規制に取り入れるかどうか、必要があるかどうかということについて検討してまいる予定でございます。必要がある場合にはどのように取り入れていくかについても適切に委員会で議論をし、判断をしてまいる予定でございます。
○川田龍平君 是非早急に、これしっかりと、検討の際にしっかり入れていただきたいと思っています。 これ、仮定の話でありますが、もし能登半島地震の際に珠洲原発が稼働していたならば、この珠洲原発建設予定地周辺の半径五キロ、また三十キロに住んでいた住民の避難できたのでしょうか。能登半島地震の後、珠洲原発建設予定地の若い人が、孤立状態だった、もしここに原発があったら一瞬で終わっていたと思いますと述べていました。 珠洲原発計画では、当初、関西電力二基、中部電力二基、将来は北陸電力も加わり、最大一千万キロワットの原発建設を目指していたと聞きます。その四基が稼働していたとなると、福島第一原発事故と同様の重大事故が起こり、東側の風下にある石川県、富山県、新潟県、長野県はひどく汚染され、恐ろしい放射線障害が起きていたことが想定されます。この国は、とてつもない健康被害、経済危機、環境危機を迎えていたことになるのではないでしょうか。 これ、凍結に追い込んだ珠洲の人たち、この方々がこの国を救ったことになり、功績は非常に大きいと評価する方もいらっしゃいますが、大臣、これどう思われますでしょうか。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 原子力の利用政策を所管する立場にないためコメントは差し控えますけれども、珠洲原子力発電所の建設計画については、経済産業大臣から、当時の電力需要の見通しや発電所用地確保の見通しが立たなかったということなどの理由で、実施主体である事業者が計画凍結を総合的に判断したものと答弁していると承知をしております。
○川田龍平君 本当にこの能登半島地震そして福島原発事故の教訓を踏まえて、女川原発のPAZ五キロ圏内のこの住民避難について聞きます。 二〇一一年三月十二日の福島第一原発一号機が水素爆発を起こしましたが、風下の空間線量率の最大値は幾らだったのでしょうか。また、その測定地点の一号機からの距離はどの程度で、そこに何分いると一般公衆の場合の年間の実効線量限度一ミリシーベルトに達するのでしょうか。
○政府参考人(児嶋洋平君) お答えします。 東京電力福島第一原子力発電所周辺に設置されたモニタリングポストのうち、平成二十三年三月十二日の同発電所一号機における水素爆発の前後で最も高い空間線量率を観測したのは発電所から五・六キロメートル離れた双葉町の上羽鳥局でして、一時間当たり約一・六ミリグレイを観測しております。このモニタリングポストはグレイを単位として測定されておりましたが、一グレイを一シーベルトとみなすと、これは一時間当たり約一・六ミリシーベルトとなります。 御質問の到達の時間でございますが、この測定結果に基づきますと、一時間もしないうちに御指摘の一ミリシーベルトに到達することとなります。
○川田龍平君 この双葉町の新山のモニタリングポストでは、この四・一キロメートル地点では六ミリシーベルトだったと記録されています。ここに、今この六ミリシーベルトだったと仮定すると、これ十分いると、この人の摂取限度、一般公衆の場合の年間実効線量限度に達するということですが、それでいいですか。
○政府参考人(児嶋洋平君) 大変恐縮です。今、先生がおっしゃった局の記録を今確認しておりますが、その当時の最大値、周辺の最大値ではやはり一・五九マイクロシーベルトが最大値でございました、ミリシーベルトが最大値でございました。
○川田龍平君 もう一度ちょっと調べておいてほしいんですけれども、最大値は双葉町の新山のモニタリングポストということになっています。 今年二月八日、女川原発二号機で重大事故が起きたとの想定で宮城県の主催の訓練が行われたとのことです。この際、PAZでの仮想空間線量率、幾らに設定されていたのでしょうか。設定されていないのであれば、福島第一原発事故で現実に起きた空間線量率を用いて行うべきではないでしょうか。被曝量が想定できないのでは最も大きな問題を避けた避難訓練であり、この意味がない訓練と言えるのではないでしょうか。いかがでしょうか。
○大臣政務官(勝目康君) お答え申し上げます。 宮城県の訓練でありますけれども、この原子力災害に備えた原子力防災訓練、年一回程度実施をされております。その中で、様々な防護措置の確認、検証を行ってきているというところであります。 今年二月に実施をされましたこの訓練でありますけれども、これは女川地域の緊急時対応に基づく防護措置についての実施手順の確認、検証、これを行うことを目的として実施をされたと、そのように承知をしております。そのため、今回の訓練では、具体的な空間放射線量率を想定するのではなく、特定の地点において一時移転が必要な空間放射線量率まで上昇が認められたという、そういう状況になったことを想定をして住民の一時移転訓練が実施されたと、このように承知をしております。 それで、委員御指摘の福島原発事故時の線量を想定した訓練を実施しなければ、これ意味ある訓練にならないんじゃないかと、こういうことでありますけれども、そもそも今の原子力防災の体制でありますが、この原子力規制委員会の方で福島第一原子力発電所事故の教訓等を踏まえて原子力災害対策指針というものを策定をしたわけであります。この考えに基づいて防護措置を実施していく、このことが重要であると考えております。 宮城県のこの訓練におきましても、この女川地域の緊急時対応に基づいて、原子力災害指針に、原子力災害対策指針にのっとった防護措置についてのまさに実施手順の確認、検証を行うということで実施されたものでございます。 いずれにいたしましても、今後も訓練、研修を通じまして原子力防災体制の充実強化に取り組んでまいります。
○川田龍平君 是非能登地震のやっぱりこの経験を生かして、是非この牡鹿半島の住民の人たちが避難できるような計画や、そして、もし取り残された場合の計画も含めて、早急にこれ対策を取っていただきたいということを申し上げて、残りの質問は次回に回したいと思います。 ありがとうございました。
○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。よろしくお願いいたします。 まず初めに、着床型洋上風力発電の促進についてお伺いをいたします。 第七次エネルギー基本計画では、二〇四〇年度の電源構成に占める再エネの内訳として、太陽光が二二から二九%、風力が四から八%とされております。太陽光や風力などの再生可能エネルギーを初めて最大の電源とするシナリオになっていますけれども、多くの再エネルギーの中で洋上風力の持つ位置付けがどのようなものかということについてお伺いをしたいと思います。 その中で、再エネを最大電源とするこの二〇四〇年の電源構成を達成するには、少なくとも今計画されている風力発電が全て稼働しないと達成できないものなのかどうかということも併せて確認できればと思います。環境省、いかがでしょうか。
○政府参考人(土居健太郎君) お答えいたします。 先月閣議決定されました第七次エネルギー基本計画において、洋上風力は、北海道や東北地域など導入ポテンシャルの高い海域が存在することに加えまして、陸上に比べると大規模な開発が可能となるなど、我が国の再生可能エネルギーの主力電源化に向けた切り札と位置付けられていると承知しております。 この実現に向けまして、関係省庁と連携いたしまして最大限努力していきたいというふうに考えております。
○伊藤孝江君 今、切り札と言っていただいたんですけれども、先ほどちょっと質問の方で触れさせていただいた、この二〇四〇年の電源構成の達成のために今計画をしている風力発電が全て稼働するということが前提なのか、全て稼働しないと達成できないものなのかどうかという点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(土居健太郎君) 先ほども御説明いたしました第七次エネルギー基本計画の中で脱炭素電源の拡大という項目がございまして、その中で、風力発電につきまして、洋上風力発電につきましては、再エネの海域利用法など、現在のツールを活用いたしまして、二〇三〇年、二〇四〇年までに、浮体式も含めまして、二〇四〇年では三十ギガワットから四十五ギガワットの案件を形成することを目指すというふうに考えております。 今考えられるものも含めまして、この拡大をしていく必要があるというふうに認識してございます。
○伊藤孝江君 この洋上風力発電に対しての期待は本当に大きいところで、必ずしっかりと実証していくというところに進めていただきたいわけですけれども、その中で少し懸念をしているところがあります。 これまでに洋上風力の公募というのは、三回、十海域において実施をされています。ただ、この全ての入札の中で、下限の価格設定で入札をされています。入札要項では価格以外の事業実現性などの評価項目も設定されてはいるものの、特に最初の落札で価格条件の差が圧倒的であることが影響したため、二回目以降の公募でも価格面では下限の価格設定による入札をしているというふうに聞いております。近年の物価高の影響や、後に質問させていただきますけれども、そもそもの風車関連コストの問題などから、採算性が確保できるのか、収益が見込めないのではないかということを懸念しております。 本年に入りまして、経産省と国交省が、この洋上風力に係る電源投資を確実に完遂させる観点から、一般海域における占用公募制度の運用指針を改訂しております。評価方法の見直しにより、事業者が採算性を正当に判断した上で価格や運開時期等の設定を行うことを意図したもので、採算度外視の価格や運開時期などを回避するものでありますけれども、逆に言えば、これまでの公募における事業に採算性が確実に見込めるのかという点が不安になります。 これまでに落札した全ての事業体において予定どおり運開していくことができるのかという点において、現状をどのように把握、認識をされていますでしょうか。
○政府参考人(伊藤禎則君) お答え申し上げます。 委員から御指摘いただきましたとおり、洋上風力発電につきましては、インフレなどの影響を受けまして、世界的にも一部でプロジェクトの中断等が発生している状況であると承知をしてございます。 こうした中で、日本国内の洋上風力プロジェクトについて事業が完遂されるための事業環境整備が重要であると考えておりまして、第七次エネルギー基本計画にもその旨明記したところでございます。 この観点から、具体的には、入札後の物価変動リスクに対応して価格を調整する仕組みの導入であったり、また撤退や遅延を抑止するための保証金の増額など、関係審議会におきまして公募制度の見直しを行うこととし、次回の公募プロセスから適用することとしております。本制度の見直しでは、事業者選定済みのプロジェクトにつきましても、保証金の増額を含む今般の制度見直しを受ける事業者につきまして、将来の物価変動等を反映する仕組みを適用することとしているところでございます。 引き続き、国民負担に中立的な形で事業実施の確実性をより高めるための環境整備を進めるべく、着実かつ丁寧な対応を進めてまいりたいと存じます。
○伊藤孝江君 この価格の問題で、もちろん近年の物価高というところも大きく影響するところかと思いますけれども、最大のこの洋上風力の関係でのコストでいくと、風車に関係するコストが大きく影響すると考えています。総コストの五〇%以上を風車が占めるというのが実情です。 その中で、現状では、日本の洋上風力市場では、風車は海外の三強、シーメンス、ベスタス、GEが占めており、交渉面でも当然これらの海外企業が強気な交渉を行うと。例えば、契約書は先方のひな形からほぼ修正の余地がない、また、風車運用開始後のメンテナンスにおいても、遠隔監視で世界中の自社製風車をモニタリングして、不具合があれば事業者に連絡をして修理代を請求するようなことであったり、また、風車の根幹に関わる部品や修理ノウハウ等はブラックボックス化され、事業者の内製化は困難というふうに想定されると聞いております。 これらからすると、総コストの五〇%を占める風車関連において、経費を縮小していくこと、合理的に変更していくことが現実的にかなり困難というふうに思われます。まず、これらの背景事情に関する認識として、資源エネルギー庁、いかがでしょうか。
○政府参考人(伊藤禎則君) お答え申し上げます。 洋上風力発電のコストにつきまして、御指摘いただきましたとおり、世界的なインフレ等の影響を受け、昨年十月に開催した関係審議会におきましても、発電事業者から風車のコストが上昇しているという意見もあったところでございます。 御指摘ございました風車メーカーが発電事業者に対し提示する契約条件等につきましては、その多くが我が国特有の条件ということではなく、世界共通の条件であると聞いておりますが、その上で、メンテナンス契約方式の違いなどにより、必ずしも一律に風車メーカーが日本の事業者に修理代を請求をするということでもなく、風車メーカーや契約方式により様々であると承知をしております。 いずれにしましても、委員御指摘いただきましたとおり、国産化を進めることによって国内サプライチェーン全体を強化し、グローバルな風車メーカーとの交渉ポジションを相対的に有利にすることが望ましいと承知しておりまして、政府としても必要な対応を行ってまいりたいと存じます。
○伊藤孝江君 国産化を進めていこうというのはこれからお聞きをしようと思っていたところですけれども、そのような状況からすると、全てとはもちろんいかないにしても、一部であっても、一定割合、風車の国産メーカー化というのが望ましいのではないかということを考えております。 ただ、相当ハードルも高いという現実があります。風車を造るといっても、まず技術者をどれだけ確保できるのか、また育成できるか、この点だけでも時間を要します。あわせて、技術的にも風車の大型化が顕著に進行しています。 例えば、過去の日本製でいうと、三菱重工製は、ローター径、直径ですね、これが九十二メートルで出力二千四百キロワットですけれども、最新の風車は、二百三十六メートル、出力が一万五千キロワットと桁違いの状況になっており、現状ではなかなか有効な国内産業支援策も見当たらないようにも思われ、すぐに解決できない課題が山積をしております。 それでも国内メーカーによる風車のニーズが高い中でしっかりと取組を進めていくべきではないかと考えますけれども、国内メーカーの再参入について、必要性と課題、また今後の取組について、資源エネルギー庁の御見解、いかがでしょうか。
○政府参考人(伊藤禎則君) お答え申し上げます。 洋上風力発電につきまして、我が国の産業競争力強化、また雇用機会の確保といった観点からも、御指摘いただきましたとおり、国産比率を高めていくことが大変重要だと認識をしてございます。 足下では、我が国のメーカーがグローバルな風車メーカーとの連携の下で国内に洋上風車用発電機の組立て工場を建設するなどの計画もございまして、経産省としてもこうした取組への支援を行っているところでございます。こうした取組を通じまして国内企業に技術や製造ノウハウが蓄積していくことは、風車の国産化を進めていく上でも大変重要な課題であると考えているところでございます。 御指摘いただきましたとおり、高いハードルを乗り越えるべく、将来的に風車本体を国産化していくことも目指し、まずは、技術者を確保、育成、そして設計、製造に係る技術開発を進める、その上で、ブレードや発電機といった主要製品の生産体制を構築するなど、段階的に支援を進めていくこととしているところでございます。 また、それらを担う事業主体が必要であるということから、産業界の協調体制である浮体式洋上風力技術研究組合、FLOWRAにおきまして、発電事業者等がメーカーとの連携も視野に入れつつ、国産風車の実現に向けた検討を進めているところと承知をしてございます。 経産省としまして、こうした企業の意欲的な取組や企業間の連携を支援していくことで、御指摘いただきましたとおり、国産風車の実現を目指してまいりたいと存じます。
○伊藤孝江君 環境大臣にお伺いをしたいと思います。 このような洋上風力の推進について、エネ庁さんが主導で計画を推進して、当該設備の設置が自然環境に与える影響をチェックするというのが環境省の役割だということで、やっぱりちょっと残念なのかなということも思っています。 二〇五〇年温室効果ガス排出実質ゼロは環境省の政策の柱でもありますけれども、この先ほどあった二〇四〇年の目標ですかね、四から八%としている風力の目標、これを本当に達成できるのかというところについて、やはり不安もある中で、現実のものとするためにも、環境省としても積極的に主導権を持って取り組んでいただきたいというふうに考えますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 二〇五〇年のネットゼロ実現に向けては、政府一丸となって、再エネの主力電源化を徹底し、再エネの最大限の導入に取り組んでいくことが基本方針であります。この実現のためには、地域の合意形成が図られ、環境への適正な配慮が確保された地域共生型の再エネ導入が重要でありまして、環境影響評価制度の運用等を通じて事業者による適正な環境配慮を促進しているところであります。 加えて、環境省としては、地域、暮らしといった需要側の取組を主導する立場から、地域課題解決や豊かな暮らしにつながる再エネ導入支援もしっかりと進めてまいります。具体的には、地域脱炭素交付金等による支援を通じた地方公共団体が主導する地域共生型再エネの推進や、住宅や建築物への自家消費型の再エネ導入の支援などに取り組んでおります。 今後とも、関係省庁と連携し、これらの施策を進めながら再エネの最大限の導入に積極的に取り組んでまいりたいと考えています。
○伊藤孝江君 よろしくお願いいたします。 次に、一点、太陽光関係についてお伺いをさせていただきます。 現在、ペロブスカイト太陽光製品の開発等が進められております。薄くて軽くて折り曲げることもできて、建物の壁とかにも設置できるというところで、本当に大きな技術なのかなというふうに思っております。環境省においても、このペロブスカイト太陽電池の導入促進に向けた社会実装モデルの構築も進めていくということもお聞きしているところです。 ただ、現状では、この太陽電池、ペロブスカイト太陽電池のリサイクルを考えたときに、リサイクルの可能性や取り外し方法などが不明だと。今後を見据えると、この製品を開発しているメーカー側で撤去方法やリサイクル方法を検討して情報開示をしていただくことというのも、やはり、その後のことを考えたときに、どうしていいか分からないまま付けていくということではなくて、後の処理のことまでしっかり考えて情報開示もしていただく必要があるのではないかと考えますけれども、まず資源エネルギー庁さんにお聞きをしたいと思います。その上で、そこに対して環境省がどうしっかりと関わっていくのかという点で、環境省の取組をお願いいたします。
○政府参考人(伊藤禎則君) お答え申し上げます。 ペロブスカイト太陽電池を始め太陽光発電設備の適切な廃棄、リサイクルは、地域共生における重要な課題であると承知をしてございます。このため、中長期的に、太陽電池のライフサイクル全体におきまして、製造、発電のみならず、適切な廃棄、リサイクルまでも確保していくとともに、それが適切に評価される仕組みを構築する必要があると考えてございます。 御指摘いただきましたペロブスカイト太陽電池につきまして、軽量、そして減容化に優れているという特徴も生かして、より低コストな廃棄、リサイクルのシステムを確立することが求められていると承知しております。 環境省とよく連携をしつつ、来年度から経産省におきましても、NEDOにおきまして実施する研究開発事業の中で、廃棄、リサイクル技術について必要な技術の開発、検討を行うことを通じまして、製造事業者による適切な情報開示を含め、必要な環境整備を進めてまいりたいと存じます。
○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。 ペロブスカイト太陽電池のリサイクル技術につきましては、ただいま御指摘いただきましたとおり、まだ実用化されていないことから、私ども環境省といたしましても、経済産業省ともしっかり連携をし、研究機関や事業者における技術開発を促進しているところでございます。 具体的には、例えばでございますけれども、環境研究総合推進費の令和七年度新規課題公募におきまして、特に提案を求める行政要請研究テーマの一つとしてペロブスカイト太陽電池のリサイクル技術開発を掲げているところでございます。現在、その応募プロセス、公募プロセスを進めているところでございます。 環境省といたしましては、こうした取組を通じ、リサイクルの技術開発を促進するとともに、ペロブスカイト太陽電池の適正な廃棄、リサイクルの推進に向けて、経済産業省とも連携しながら、製造事業者による情報開示も含め必要な方策について検討を進めてまいりたいと考えております。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 太陽光パネル、今リサイクルという方向でしっかり進めていくという方針自体、もう本当に明確になっているところですけれども、やっぱり、これまで開発であったり技術開発であったり、また設置を促進をしてきたというのはずうっとあるけれども、結局その後の処理どうするのかというところが、今、例えばその電気工事の方だったり解体の方だったりを含めて、処理をする方たちに丸投げをされてきたという現実の中で、今ようやくしっかりと動いていこうということになっていると。これと同じ轍を踏まないというのは、やはりこれからの技術開発に向けては大変重要なことかということを考えています。 カーボンニュートラル推進のためにこういう太陽光発電の設備等を進めていくというのはもう大変重要なこと、あわせて、このリサイクルや廃棄に関する検討も進めていかなければならないというところについて、大臣の御見解、いかがでしょうか。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 委員御指摘のとおり、太陽光発電設備や蓄電池の導入と並行して、廃棄物処理、リサイクル側の対策を充実させることや、製品製造側におけるリサイクルをしやすくするための環境配慮設計等の取組も促進することが重要であります。 こうした考え方を踏まえ、環境省においては、太陽光パネルの適正な廃棄、リサイクルを確実に行うための制度的対応について、昨年九月から経済産業省と合同の審議会で検討を行っているところであります。また、小型のリチウムイオン電池やその使用製品について、市区町村における適正な分別収集、処分等を進めるための方針を検討するとともに、リチウムイオン電池を含む小型家電製品の回収量の向上に向け、経済産業省と合同の審議会において小型家電リサイクル制度について検討を行うこととしております。 また、政府としては、蓄電池等の製品製造側の取組を進める観点から、特に優れた環境配慮設計の認定制度の創設や事業者による回収、再資源化が義務付けられている製品について、高い回収目標等を掲げて認定を受けた製造事業者等に対し、廃棄物処理法における特例措置等を盛り込んだ資源の有効な利用の促進に関する法律の改正案を閣議決定したところであります。 今後とも、御指摘を踏まえて、太陽光発電設備や蓄電池の適正な廃棄、リサイクルが確保されるよう取組を進めてまいりたいと考えております。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 次に、テーマを変えまして、二〇二七年国際園芸博覧会についてお伺いをしたいと思います。 これは、最上位の国際園芸博覧会に位置付けられるもので、今や国際的な園芸、造園の振興や花と緑のあふれる暮らしの創造等を目的に各国で開催されているというものですけれども、まず、この園芸博について環境省としてどのような役割と成果を期待されているのかというところについて、大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 二〇二七年の国際園芸博覧会は、基本的な考え方として、自然再興、気候変動への対応、循環経済への移行など、GXやグリーン社会の実現を含むSDGs達成への貢献を掲げております。 環境省としては、博覧会の機会を捉えた我が国の環境政策の発信、展開や、博覧会における環境対策の推進を通じて、SDGsの達成に寄与する博覧会とすべく、積極的に貢献してまいります。 具体的には、自然共生サイトなど、自然との共生、調和に関する取組を世界に発信するほか、博覧会関連事業として位置付けられている横浜市内の公共施設、民間施設への再エネの導入や博覧会会場における3Rを推進してまいります。あわせて、こうした環境省の取組について、広く国民、企業、自治体等に発信してまいります。 二〇二七年国際園芸博覧会の開催に向け、関係省庁と連携して政府一体となって取り組んでまいりたいと考えています。
○伊藤孝江君 この博覧会で資源循環というところにも取組をされるわけなんですけれども、博覧会協会が作成した資源循環の考え方によれば、開催中の分別区分は、協会、出展者は三十六分別程度、来場者は九分別程度として、充実した分別、3Rを実施するとあります。この分別により、どのような成果が見込まれ、今後どのようにこの三十六分別というのを社会に定着させていくのかという点について、国交省にお伺いをいたします。
○政府参考人(鎌原宜文君) お答え申し上げます。 今委員御指摘の資源循環の考え方につきましては、本博覧会における資源循環の検討方針や対策、目標などを定めるために二〇二七年国際園芸博覧会協会におきまして現在検討段階の資料であると承知をしております。 この考え方におきましては、我が国、神奈川県、横浜市の法令など、それから類似の大規模イベントなどの事例を参考に、より充実した分別としまして、協会、出展者は三十六分別程度、来場者は九分別程度とする案が示されております。この分別案は、今後、廃棄物処理事業者との調整、実現可能性、環境負荷などを踏まえて精査を行っていくこととされておりますが、本博覧会において活用した資源について、より一層の資源循環が促進されるものと考えてございます。 本博覧会による資源循環の取組や、その成果を分析し、広く発信することなどによりまして、分別の重要性などについての普及啓発を図るとともに持続可能な社会の実現に貢献してまいりたいと考えております。
○伊藤孝江君 三十六分別という、素人からしたら結構な大変な状況なのじゃないかなと思うんですけれども、まず、それ以前の段階で、もう本当にこの博覧会開催中、また終了後に少しでも廃棄物をまず減らすというところも大事かなということも考えています。 例えば、案内板やサインといった閉幕後に大量の廃棄物が出ることが予想される広報ツールなどは、調達価格を抑えつつ、環境負荷を低減し、資源循環に資することを念頭に置いて準備に当たることが大切と考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(鎌原宜文君) お答え申し上げます。 二〇二七年国際園芸博覧会につきましては、委員御指摘のとおり、環境負荷を低減し、資源循環に資する博覧会とすることが重要と認識をしております。 この点につきましては、開催者である二〇二七年国際園芸博覧会協会におきましても、昨年三月にサステナビリティ戦略を策定をいたしまして、廃棄物の減量を含む3Rプラスリニューアブルの推進に取り組むことを表明しているところです。 現在の検討の中では、部材などの再利用が可能な建築の推進、植え替え後の花の苗の来場者への配布や公共施設での再利用、出展者などの廃棄物の分別の徹底などに加えまして、委員御指摘の案内板やサインを含めて、博覧会で使用する素材は3Rしやすい素材や再生素材などを最大限活用することを検討しております。 国土交通省としましては、引き続き、関係省庁や博覧会協会などと連携しまして、博覧会の会場整備から開催中、撤去などを通して廃棄物の減量や資源循環の推進が図られるよう、必要な準備を進めてまいりたいと考えております。
○伊藤孝江君 以上で終わります。ありがとうございました。
○委員長(青山繁晴君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十一分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(青山繁晴君) ただいまから環境委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、環境及び公害問題に関する調査を議題とし、環境行政等の基本施策に関する件、公害等調整委員会の業務等に関する件及び原子力規制委員会の業務に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○串田誠一君 日本維新の会の串田誠一でございます。 まず最初に、パリ協定の質問させていただきたいんですが、今日午前中も梶原委員から大変丁寧な質問と回答をいただいておりますので、ちょっとお答えできる範囲でお聞きしたいんですが、このパリ協定をアメリカが脱退したことに対して日本は非難していくべきだと大臣としては思われるでしょうか。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) お答えいたします。 午前中の質疑と重ならないような形でお答えさせていただきたいと思いますけれども、基本的にはそれぞれの国が判断していくことだというふうに思っておりますけれども、私自身は会見で、残念だということを申し述べさせていただきました。 その理由としては、まずその気候変動そのものは、午前中の答えと一緒になりますけれども、人類共通の待ったなしの課題であり、主要排出国を含め全ての国の取組が重要であるということは変わりがありません。 脱炭素の取組については、年限付きのカーボンニュートラル目標を掲げる国は百四十か国以上に及び、地方政府、経済界、NGOなどの様々なステークホルダーにも広く浸透しているなど、現在の世界的な潮流になっていると考えております。 午前中も答えましたけれども、米国大統領令で脱退を出すときに、これまでも温室効果ガスについては減らしてきたと、今後もそうした取組をやっていくということは述べておりますので、そうしたことに対してもしっかりと注視をしていきたいというふうに思いますし、我々としては、州政府や産業界、アメリカの州政府ですね、や産業界も含め、米国と協力していく方法を探求していきたいというふうに考えています。
○串田誠一君 是非進めていただければと思います。 次に、この前も視察に行って太陽光パネルだとか風力発電を見させていただいたんですが、温暖化対策においては大変大事なことだと思うんですけれども、一方で、森を破壊しているという面はあるのではないだろうかと思います。 今回、法案として、熊等の鳥獣に関する法案が出ましたけれども、出たら捕殺するというだけではなくて、森というもの自体を守っていく、この守っていく一番の実は守り人が熊だということでもありますので、その太陽光パネルや風力発電の環境への影響、これに対して環境省としてどのように対応していくのか、お聞きしたいと思います。
○副大臣(小林史明君) 串田委員の問題意識は私も共有しているところであります。 やっぱり近年、森林開発を伴う再生可能エネルギー事業が自然環境への影響を大きく及ぼしているんじゃないかという懸念が高まっていると思っていますし、そういうことがあってはならないというふうに思っています。このため、再生可能エネルギーの導入に当たっては適正な環境配慮の確保を図っていくことが重要だというふうに考えています。 環境省としては、例えば環境影響評価制度の運用を通じて、森林開発に伴う動植物の生息、生息域の消失や生態系への影響が考えられる場合には、事業者に対し、それらの影響を回避、低減する措置をとることを求めております。 また、自然環境の保全上重要な地域については、自然公園法等に基づいて、保護地域として指定した上で、環境大臣等の許可を受けなければ開発行為をしてはならないとするなど、当該地域における開発等について適切に規制を行っております。 今後も、適正な環境配慮が確保された再生可能エネルギーの導入拡大に向けて、関係省庁とも連携して適切に取り組んでまいりたいと思っております。
○串田誠一君 一面を覆うような太陽光パネルなどもよく見かけますので、是非その点について環境省としても尽力をいただきたいと思います。 次に、森の話が出ましたので、人工林が日本においてはどのぐらいの割合であるのか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(長崎屋圭太君) お答えいたします。 林野庁が五年に一度実施しております森林資源現況調査によりますと、日本の森林面積に占める人工林の割合は、令和四年三月末現在で約四割となっております。
○串田誠一君 人工林というのは本当によく見かけるものでして、大体同じ時期に植林していますので、高さも大体同じ、太さも同じ、そして下は真っ暗になってしまって、木の実とかが生産できないというような状況でいるわけでございます。 そういう意味で、人工林というのが野生生物に対して非常にすみにくい状況になっているということでございます。これに対してやっぱり環境省としても対策を考える必要があるかと思うんですが、その点についていかがでしょうか。
○副大臣(小林史明君) 串田委員御指摘のとおり、熊の生育地域の保全には関係省庁での連携が必要不可欠だと考えております。 このため、クマ被害対策等に関する関係省庁連絡会議においても、昨年四月にクマ被害対策施策パッケージを取りまとめたところです。この中では、林野庁において、森林の針葉樹と広葉樹が交じり合った森林や広葉樹林への誘導などにも取り組むこととしています。 引き続き、関係省庁と連携を密にして、熊を始めとした野生生物との共生について必要な対策を推進してまいります。
○串田誠一君 一見してすごく豊かな森のように見える、緑豊かな状況に見えながら、実はそれはもう四割人工林ということで、野生生物がとてもすみにくい環境になっているということで、これもしっかりと環境省として取り組んでいただきたいというふうに思います。 次に、今年、今、動物愛護議連では動愛法の改正を取り組んでいるわけでございますが、環境省の、浅尾環境大臣の所信には動物愛護の規制のことが書かれていましたけれども、アニマルウエルフェアと環境省というのはどのような位置付けとして捉えているのか、お聞きしたいと思います。
○大臣政務官(五十嵐清君) さきの環境委員会におきまして、環境大臣の所信表明において、環境省の原点であります人の命と環境を守る基盤的な取組の一つとして動物愛護管理にも取り組んでいくとの文言がございました。動物愛護管理法の対象には畜産動物も含まれており、必要な健康管理を行うことや、その種類や習性等を考慮して飼養又は保管するなど、アニマルウエルフェアに配慮した適正な畜産動物の取扱いが求められているところであります。 引き続き、関係省庁と連携しつつ、畜産動物の適切な、適正な取扱いが確保できるように取り組んでまいりたいと思います。
○串田誠一君 世界的に権威のある世界動物保護協会というのが各国のアニマルウエルフェアの評価をしているんですが、日本は、直近の評価ですと、ABCDEFGのGという最下位なんですね。このアニマルウエルフェアが最下位ということでESG投資に対する日本への投資も遠ざけられてしまいますし、何らかの協定にアニマルウエルフェアの一文でも入っていると、その協定に日本は参加できないと。農作物に対する非常に大事な協定であったとしても、アニマルウエルフェアを一つでも入れられると、日本は最下位ですから、クリアできていないのでその協定に締結できないというような、そういう状況でもあります。 ところが、農水省の、農水大臣、今回の所信まだちょっと確認していないんですが、今までの所信にはアニマルウエルフェアのアの字もないんですね。全国農業協同組合の中には一番大事な三大要素の中にアニマルウエルフェアと入っているにもかかわらず、国がアニマルウエルフェアを推進してきていないということで最下位になっているんではないか。ここは農水省だけに任せるのではなくて、環境省としてもしっかりと所管でございますので後押しをしていただいて、一つでも上に上げていただければと思います。現在、最下位の国というのは、中国とロシア、肩を並べて最下位でございますので、この二つが上に行ってしまうと日本が世界で最下位の国になってしまいますので、是非その点について環境省としてもしっかりと取り組んでいただきたいと思います。 次に、浅尾環境大臣の所信には、ペットに関する支援等と書かれておりました。そして、私も、能登半島の地震に対するいろいろな取組の中で、この同行とか同伴避難とかの状況というのを非常にきめ細やかに環境省発信していただいていたので、そういう意味では本当によく取り組んでいただいているなというふうには思っております。 ただ、災害時において、今、日本の三割の世帯が何らかの動物を家族として迎え入れているという統計も出ているわけでございますので、これは岸田総理にも石破総理にも毎回聞いている、聞いてきたんですけれども、災害が起きたときに、自分たちだけが避難できて、ペットを家に置いていけるかという質問をさせてもらったら、それは行けないと、伊藤環境大臣ももう行けないという答えを言ってくださいました。 現実に、災害において、ペットが家にいるときに、自分が避難先が受け入れられないということで避難しないという人たちもいるし、それによってとどまって第二次災害に被災してしまったということもあります。 そういう意味では、環境省として、この同伴避難、同室避難とも言いますけれども、これに対する取組に関してはどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(植田明浩君) お答えをいたします。 東日本大震災ですとか熊本地震等も踏まえて、環境省は、災害時においては飼い主が自らの安全を確保した上でのペットとの同行避難を推奨しているところであります。そして、令和六年能登半島地震におきまして、一定数の避難所では、飼い主とともにペットが敷地内で飼養されていたという状況でありました。ただ一方、ペットを理由に避難所敷地内に入れず、車中泊をしているなどの課題がありました。 こういったことを受けまして、昨年六月には、政府の防災基本計画において、市町村はペットと同行避難した被災者を避難所で適切に受け入れることなどを追記をして改善を図っておるところであります。このような改善が自治体の地域防災計画にも反映されることで、より円滑な同伴避難の実施につながるものと考えておるところであります。
○串田誠一君 地方自治体も同伴避難が大事であるということをよく記載されているんですけれども、その点に関して、環境省としてのその点に対する予算付けというのがまだまだ足りないのではないかなと。 今回、環境省が予算、動物愛護に関する予算増額していただいたことに関しては大変感謝申し上げたいと思うんですが、まだまだその予算というのが足りていない。特に、この災害対策のものであると、同行避難とか同伴避難は、自分だけでは避難しないわけで、しない人が多いわけですから、災害対策であるという観点からすると、余りにも予算がそこに振り分けられていないのではないかというふうに私は思っておりますので、是非、同行避難、同伴避難は災害対策だという観点からもう少しこの予算増額を次年度は求めていただきたいというふうに思います。 次に、これは公共施設の一つなんですけど、JRの敷地内、これは一つあるのは、南千住駅の近くに隅田川駅という貨物の場所があって、大変広い、広大な場所なんですけれども、そこで猫が繁殖をして、周りにふん尿被害というものが住民からも問合せがなされているということで、繁殖が続くと、大変危険でもありますし、そのふん尿被害も多いというようなことがJR敷地内にあって、それで、地方議員にも相談に行って、住民、保護団体も言っているんですけど、JRの方では敷地内に入ることができないというような答弁ではありましたが、何らかの対策を取らなきゃいけないということで、安全面だとかを考えながら入っていただくというようなことも検討していただきたいというふうにお願いしたいと思うんですけれども。 例えば、競馬の場合には、笠松競馬場なんですけど、そこも猫が増えてしまっているというようなことで、これは私もJRAに相談に行って前向きな回答をいただいているところでございます。 そこで、このJRに関しての、いろんな敷地が日本全国にもあると思うんですけれども、このJRに関する敷地に関して国交省に答弁を求めたいと思います。
○政府参考人(岡野まさ子君) お答え申し上げます。 今御指摘ございました隅田川駅の状況についてでございますが、JR貨物の方に確認したところ、若干数の猫が生息しているというふうに聞いてございます。 駅構内への立入りにつきましては、安全上の観点から、原則として一般の方の立入りは御遠慮いただいているというふうに聞いているところでございます。いわゆる野良猫の保護やふん尿の被害というものにつきましては、鉄道事業者の敷地であるか否かにかかわらず、地方公共団体が適切に判断して対応されるものというふうに承知しているところでございます。JR貨物によりますと、地元の区役所から既に相談を受けて連携して対応を検討しているというふうに聞いてございます。 国土交通省といたしましては、委員の御指摘につきましては改めてJR貨物に伝えたいというふうに思っております。
○串田誠一君 非常に前向きな答弁もいただきまして、ありがとうございます。地方自治体としっかりと連携しながら、そういったようなことで対応していただけるということで、是非お願いをしたいと思います。 次に、これも環境省の所管であると思って、小泉環境大臣のときにも質問させていただいているんですが、動物園、水族館の問題で、北海道のノースサファリサッポロというところが無許可の建物で営業していて、再三注意をしていたにもかかわらず営業を続けているという、ある意味で、子供たちも行く場合もあるわけですから、大変危険な状況であると思うんですが、こういうようなときに、やはり環境省として展示動物に関しても規制をしていく、所管として動物園、水族館に関してある一定の規制というものをしていく必要があるのではないかと思うんですが、その点いかがでしょうか。
○政府参考人(植田明浩君) お答えをいたします。 動物園等の、御指摘のとおり、動物の展示等を営む事業者につきましては、動物愛護管理法に基づいて都道府県等への登録が必要となっております。事業者には動物の適正な飼養管理のための基準を遵守する義務が課されており、都道府県等が指導監督を行っているところであります。 環境省としましては、一般論でありますけれども、引き続き、展示動物の飼養管理が適切に行われるよう都道府県等への技術的助言等に取り組んでまいりたいと考えております。
○串田誠一君 是非、環境省のリーダーシップを発揮していただきたいというふうに思います。 次に、これも動物愛護管理法の改正の中で検討していて大変ちょっと難しい部分というふうに思っているところが、動物実験に対する規制の問題でございます。世界的には、動物実験を代替法という形で変えていけないだろうかということで各国がすごく大きな力を注いでいるところでございますけれども、これに対して、厚労省としても、もう少しこの代替法を国としても推進していくということが必要ではないかと思うんですが、これはお願いできますでしょうか。
○政府参考人(佐藤大作君) お答え申し上げます。 医薬品や化粧品などの安全性などを確認するために動物実験が必要な場合がございます。アニマルウエルフェアの観点から、動物実験の3Rの原則に基づく取組が重要と認識してございます。 厚生労働省では、この原則に基づき、医薬品等の安全性などの確保に留意し、国立医薬品食品衛生研究所を中心に動物を用いない代替試験法の開発を進めるなど、必要な取組を行っております。その際、当該代替試験法が人での安全性を確認する手段として十分なものかどうか、科学的な知見から確認することが重要と考えてございます。 引き続き、こうした観点に配慮しながら、動物を用いない代替試験法の活用が広がりますよう適切に対応してまいりたいと思います。
○串田誠一君 国内でも、化粧品に関してはクルーエルフリーというものを消費者が選んでいくというのが非常にムーブメントになってきていると思うので、創薬関係も恐らくそういう時代が来ると思いますから、日本としても国を挙げて是非代替法を推進して動物実験なくしていくような方向へと進んでいただきたいと思います。 ちょっと質問残りましたけれども、この辺で終わりにしたいと思います。ありがとうございます。
○浜野喜史君 国民民主党の浜野喜史でございます。 脱炭素化につきまして、大臣にお伺いいたします、重複する答弁でも結構でございますので。 今般、トランプ大統領がパリ協定から離脱する大統領令に署名をいたしました。経済大国アメリカの姿勢が変化する中、我が国はどのように取組を進めていくのか、見解を伺います。 加えて、今回の温対計画では、二国間クレジット制度、JCMについて、二〇四〇年度までの累積で二億トンCO2程度を目指すとしております。経済成長と脱炭素化の両立のため、目標を引き上げてJCMを積極活用すべきと考えておりますけれども、見解をお伺いいたします。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) お答えいたします。 気候変動は人類共通の待ったなしの課題であり、主要排出国を含め全ての国の取組が重要であることに変わりはございません。 脱炭素の取組に関しては、年限付きのカーボンニュートラル目標を掲げる国は百四十か国以上に及び、地方政府、経済界、NGOなどの様々なステークホルダーにも広く浸透しているなど、現在、世界的な潮流になっていると考えております。我が国としては、脱炭素と経済成長の同時実現を目指し、今般閣議決定した地球温暖化対策計画やGX二〇四〇ビジョンなどに基づき、揺らぐことなく気候変動対策に取り組んでまいります。 また、御指摘のJCM、二国間のクレジットについての目標については、今般、脱炭素と経済成長の同時実現に向けて予見可能性高く取り組むための野心的な目標として、二〇四〇年度までの新たな目標を設定したものであります。環境省としては、この目標の達成に向け、案件形成やクレジット手続の円滑な実施などを着実に進め、その進捗を適切にフォローアップしてまいりたいと考えております。
○浜野喜史君 エネルギー基本計画にも記載されておりますとおり、更なる脱炭素化の中、エネルギーコスト上昇も想定されます。その点をしっかり踏まえてJCMの積極活用を求めておきたいと思います。 脱炭素化に向けましては、省エネなど需要側での取組も進めていくことが重要であります。今回の温対計画によりますと、紙パルプ・紙加工産業につきまして、古紙パルプ工程において、古紙と水の攪拌、離解を従来よりも効率的に行うパルパーの導入を支援し、稼働エネルギー使用量の削減を目指すと示されております。具体的な内容や対応スケジュールについて説明いただきたいと思います。 加えて、紙パルプ・紙加工産業において、乾燥工程を中心に熱源を電化することで大きな省エネにつながる産業用高効率ヒートポンプの研究開発についても政府支援を進めていくべきと考えておりますけれども、見解をお伺いいたします。
○政府参考人(浦田秀行君) お答えいたします。 二〇五〇年カーボンニュートラル実現に向けまして、CO2多排出産業である紙パルプ産業におきましても省エネの取組を進めていくことが重要でございます。このため、先月に閣議決定をいたしました地球温暖化対策計画では、紙パルプ産業の省エネを進めるための具体策といたしまして、二〇三〇年度までに高効率パルパーの普及率を三七%とすることを目標としてございます。 この実現に向けまして、政府といたしましては、紙パルプ産業も含めました工場や事業所などの省エネ設備への更新につきまして、省エネ補助金を活用し、昨年から三年間で七千億円規模の支援を行うこととしてございます。 また、御指摘のございました産業用ヒートポンプでございますが、紙パルプ産業における省エネ、電化に資することから重要だというふうに考えてございます。乾燥工程で必要な高温帯の熱を供給できるかどうかということが課題でございまして、この高温帯にも対応可能なヒートポンプにつきまして、NEDOを通じて研究開発の支援をしてきたところでございます。 こうした支援も活用しながら、引き続き、紙パルプ産業における省エネの取組を後押ししてまいりたいと考えてございます。
○浜野喜史君 しっかりと後押しをしていただければと思います。 質問の順番変えまして、まず食品ロスの削減についてお伺いしたいと思います。 政府が定めた事業系食品ロスに関する二〇三〇年度までの削減目標は、八年も前倒しで二〇二二年度に達成されました。取り組んできた食品業界からは、目標水準が低過ぎたのではないかとの声も聞かれます。現在、政府は事業系食品ロスを二〇〇〇年度比で六〇%削減する案を検討していると承知しておりますが、この水準は、二〇二二年度比で七%程度の削減幅にとどまるものであります。 一方で、三分の一ルールの撤廃や受発注リードタイムの適正化など、改善が可能な商慣習が数多く残っております。やろうと思えばまだまだやれる余地が大きい中で、目標値としては全く不十分ではないかと考えます。 より踏み込んだ目標の設定が必要と考えますが、見解をお伺いいたします。
○政府参考人(小林大樹君) お答え申し上げます。 二〇三〇年度までに二〇〇〇年度比で事業系食品ロスを半減させるという現在の目標は、二〇一五年に国連サミットで採択されましたいわゆるSDGsの百六十九のターゲットのうち、二〇三〇年までに世界全体の食料の廃棄を半減させるというターゲットに即したものでございまして、私ども必ずしも低い目標ではないというふうに認識しております。 昨年六月に公表しました二〇二二年度の事業系食品ロス量は、この目標を八年前倒しで達成いたしました。これは、納品期限の緩和や賞味期限の延長など、事業者の努力によるところが大きいと考えておりますが、新型コロナの発生による経済活動の縮小等の影響もあったことが否定できないと考えております。 農水省としましては、現行の削減目標が達成された以上、更なる削減を目指す新たな目標を設定すべきと考えまして昨年から検討を行っておりましたが、先般、食料・農業・農村政策審議会食料産業部会食品リサイクル小委員会におきまして、二〇三〇年度までに六割減とする案が取りまとめられたところでございます。 小委員会の議論の中では、事業者から六割減の目標は高過ぎるという声もあった中で、やはり新たな目標案は、新型コロナにより経済活動が縮小した期間も含めて、事業系食品ロスの削減トレンドを考慮して設定したものでございまして、この目標の達成には、食品事業者の取組だけでなく、消費者の理解と取組が鍵になるような目標でございまして、私どもとしては簡単な目標ではないというふうに考えております。
○浜野喜史君 前向きに、より高い目標をという意見もありますので、その意見を踏まえていただければというふうに思います。 食品ロス関係で更にお伺いいたします。 食品ロスにつながる受発注リードタイムの適正化についてお伺いいたします。 パンなどの日配品におきましては、前々日受発注での一便配送をリードタイムとすべきでありますが、一部の小売業者では一便配送の受発注日が前日となっている例があります。この場合、十分なリードタイムを確保できないため、製造業者は見込み生産をせざるを得ず、食品ロスや非効率な物流、深夜労働等の問題につながっております。 農水省の調査によりますと、自社だけでやっても無駄であり損であると考える小売業者が一定数存在し、コスト負担などもあることから、リードタイムの適正化は容易ではありません。オペレーションの変更などに伴うシステム改修のコスト負担について政府支援を行うなどの手だても必要ではないかと考えておりますけれども、見解をお伺いいたします。
○政府参考人(小林大樹君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、十分なリードタイムを確保するということによりまして、食品ロスの削減や物流負荷の低減から、これは重要な課題であるというふうに認識しております。 このリードタイムの確保につきましては、食品スーパーマーケット四社から発足しました研究会の取組が今は十九社まで拡大しているほか、食品スーパーマーケット三団体が策定いたしました食品スーパーマーケット物流の適正化・生産性向上に向けた自主行動計画においても位置付けられておりまして、自主的な対応が進んできていると認識しております。 このリードタイムの確保につきましては、サプライチェーンの各段階が協調して行うということが重要であると考えております。農林水産省としては、小売段階への補助等を念頭に置いておるわけではございませんけれども、サプライチェーンの各段階が協調して、AIなどによる需要予測を活用してリードタイムの延長に取り組むと、こういったものについての実証実験を行っているところでございます。 農林水産省といたしましては、こうした実証実験の成果や物流費の削減につながった事業者の取組事例、こういったものを広く事業者に共有することなどを通じまして、今後とも十分なリードタイムの確保に取り組む事業者を拡大していきたいというふうに考えております。
○浜野喜史君 食品ロス関係で更にお伺いいたします。 事業系食品ロスに関する政府の新たな方針では、食品の販売を行う食品関連事業者は、取引先の食品関連事業者における食品廃棄物等の発生の抑制の円滑な実施に資する措置を講ずるよう努めるとされております。食品ロスに向けた取組を強力に進めていくためには、小売業者に対し、努力目標ではなく、より踏み込んで義務化していくことなども必要ではないかと考えますが、見解をお伺いいたします。
○政府参考人(小林大樹君) お答えいたします。 リードタイムの確保に取り組む事業者を増やしていくというのは大変重要であるというふうに認識しておりますが、これを義務化するということにつきましては、食品につきましてはもう多様な品目がありますし、様々な販売形態もございます。また、食品の種類によってもそれぞれ事情が異なることなどから、なかなか難しい、非常に困難であるというふうに考えております。 しかしながら、今回、新たな事業系食品ロスの削減目標を設定するに当たりまして、私ども、食品リサイクル法に基づき策定しております目標達成のために取り組むべき措置等に関し、食品関連事業者の判断の基準となるべき事項、いわゆる判断基準というものを改正いたしまして、早期に発注を行うことなどを例示した上で食品販売事業者にその実施に努めるよう規定するといったような、この一歩踏み込んだ見直しを行うこととしております。 農林水産省といたしましては、食品等流通法に基づき毎年行っております食品等流通調査などを通じて、このリードタイムの確保に取り組む事業者の実態を把握しつつ、今後ともその拡大に向けて必要な指導その他の措置を行っていく考えでございます。
○浜野喜史君 パンを含む日配品全体で適正な受発注リードタイムを実現することは、食品ロス問題のみならず、物流問題などの社会課題の解決や日配品製造業での働きがいの向上を通じて日々の食品の安定供給につながります。政府には、適正な受発注リードタイムの実現に向けて強力に取組を進めることを求めておきたいと思います。 次に、建築物の省エネについてお伺いいたします。 高日射反射率塗料は建築物の省エネに大きく寄与するため、公共建築工事標準仕様書へ掲載し、認知度を向上させるべきと過去に質問をいたしました。 その際、政府からは、断熱材と併用すると効果が余り発現されないというデータがあり、新築時に断熱材と併せて使用することは標準的ではないと答弁がありました。政府答弁に対して一定の理解はいたしますが、高日射反射率塗料という選択肢もあるということを広く知ってもらうことが建築物における省エネのイノベーションにもつながると考えております。 参考情報としてでも本仕様書に掲載すべきではないかと考えますが、見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(佐藤由美君) お答えいたします。 公共建築工事標準仕様書は、国が発注する公共建築工事の契約において契約図書の一つとして適用されるものであり、国が発注する公共建築工事において使用する材料や機材、工法などについて標準的な仕様を取りまとめたものです。 国で整備する事務庁舎などの建築物において、省エネルギーのための対策として、夏冬の双方において熱負荷低減効果のある断熱材を設置しており、さらに高日射反射率塗料を使用してもその効果は薄くなってしまうと認識しております。 その後も国が発注する公共建築工事における使用状況の確認などを行っておりますが、このような事情から、現時点において高日射反射率塗料は国が発注する公共建築工事において使用する標準的な仕様とはなっていないと考えているところでございます。 御質問ございました高日射反射率塗料の公共建築工事標準仕様書への掲載に関しましては、引き続き、使用状況を確認しつつ、関係業界の御意見を丁寧にお聞きしてまいりたいと考えております。
○浜野喜史君 高日射反射率塗料は省エネに有効だと考えますので、引き続き、また問題提起をさせていただければというふうに思います。 次に、使用中にCO2を吸収し、環境性能の高いコンクリート舗装の普及促進についてお伺いいたします。 コンクリート舗装の普及促進に向けましては、各道路管理者にコンクリート舗装に関する正しい認識を浸透させる必要があると考えております。セメント協会主催で国交省や自治体を招いた講習会を実施していると認識をしておりますが、より強力に進めていくためにも、今後は国土交通省が主体となって普及促進に取り組んでいくことも必要であると考えますけれども、見解をお伺いいたします。
○政府参考人(佐々木俊一君) お答え申し上げます。 コンクリート舗装につきましては、一般的に、耐久性が高く、長期的に見ればライフサイクルコストや補修工事の回数が少なくなること、これによりまして環境負荷が低減できるなどの特徴を有していると考えております。こうしたコンクリート舗装に関する正しい認識の下に、ライフサイクルコストや現場状況などを踏まえて適切に舗装種別を選定していただくことが重要と考えております。 このため、国交省では、令和四年度より、舗装種別の選定時にライフサイクルコストを含めて比較検討する方法を定めた舗装種別選定の手引き、これを活用することを原則としておりますし、この手引につきまして地方公共団体にも周知し、その活用を促しているところでございます。 公共団体において適切な舗装種別の選定がなされるよう、セメント協会とも連携いたしまして、コンクリート舗装に関する講習会を各地方ブロックで毎年開催させていただいております。この中で、今年度より新たに、各都道府県に設置された道路管理者から成る道路メンテナンス会議などを通じまして、全ての市町村に講習会への参加を国土交通省、我々の方から呼びかけ、地方公共団体から昨年においては約三百人が参加させていただいている状況でございます。また、国土交通大学校や各地方整備局において、舗装に関する研修や講義、これも国土交通省として実施しております。 今後、講習会や研修の充実を図るなど、地方公共団体への更なる周知を図り、各道路管理者においてコンクリート舗装に関する認識が適切となり、その上で適切な選択が行われるようしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
○浜野喜史君 コンクリート舗装は環境性が優れているというふうなことはもう事実であろうかというふうに思いますので、これについても引き続き問題提起をさせていただければと思います。 何か御答弁を求めておられますので、委員長、お願いします。
○政府参考人(佐々木俊一君) 済みません、先ほど三百人が市町村から参加させていただいたと、昨年と申し上げましたが、今年でございますので、訂正させていただきます。
○浜野喜史君 以上で終わります。ありがとうございました。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。 政府は、二月十八日、第七次エネルギー基本計画と地球温暖化対策計画を閣議決定いたしました。温対計画では、国連に提出する二〇三五年の国別削減目標、NDCが示されましたが、その内容は、二〇一三年比六〇%削減、IPCCの基準年二〇一九年比では五四%程度の削減となり、昨年十二月、当委員会で私が指摘したとおり、経団連が提言した削減目標と同じものとなりました。 この計画を議論した審議会あるいはパブコメで、多くの若い世代や市民、環境団体が、IPCCが示した一・五度目標に必要な削減基準、二〇一九年比六〇%削減から見て極めて低いとか、先進国として責任ある目標となっていないとか、石炭火力をやめようとせず、若い世代の未来を守ることができないとの批判の声を上げていたにもかかわらず、その声に応えるものとはなりませんでした。 浅尾環境大臣、新しいNDCは、地球の未来、若者の未来より、経団連の利益、要求を優先したということではありませんか。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 新たなNDCについては、環境省、経済産業省の合同審議会において、専門分野、年齢層、性別等のバランスにも留意しつつ、若い世代にも委員として参画いただき、審議を行いました。また、若者団体を含む様々な主体からのヒアリングの結果も踏まえながら検討を進めてまいりました。その中では、政府案としてお示しした直線的な経路を支持する御意見、経済に与える負の影響を踏まえ削減目標を低く設定すべきといった御意見、先進国としてより野心的な目標を設定すべきといった様々な御意見をいただきました。また、これらの御意見を示しつつパブリックコメントを実施し、その結果も踏まえ閣議決定に至ったものであります。 このように、経団連を含む産業界の意見のみを優先したという事実はございませんが、引き続き、若い世代を始め多様な御意見等を丁寧に伺いながら気候変動対策を進めてまいりたいと考えております。
○山下芳生君 若い世代はそうは思っていないんですよね。いっぱい声上げたと。審議会にも入った人もいます。しかし、せっかく出した意見が反映されなかったと。結局、経団連の意見が採用されたというのが、若い世代、環境団体などの実感なんですね。 一月十日、世界気象機関、WMOは、二〇二四年の世界の平均気温の上昇が産業革命前の水準と比べて一・五五度上回ったと発表しました。パリ協定で気温上昇を抑える目標とされる一・五度を単年で初めて超えました。世界の平均気温の上昇は科学者の予測を上回っております。私も驚きました。 既に、世界でも日本でも、巨大台風、豪雨災害が頻発し、大規模な山火事が多発しております。日本でも起こりました。今現在どのような対策を取るかが、今後長期にわたって若い世代の存続、人類の生存にも大きな影響を与えていくことになります。繰り返し言いますけれども、温室効果ガスを早期に大量に削減する、化石燃料から脱却する、その道筋をつくることが先進国である日本の世界に対する責任、将来世代に対する責任であります。一部の大企業の目先の利益を優先することは決して許されないというふうに思います。 気候危機がこうして深刻化する中、アメリカのトランプ政権がパリ協定からの離脱を表明しました。世界が協力して取り組むべき人類的課題に排出量第二位の国が背を向けるという極めてゆゆしき態度であり、世界から非難されております。ところが、石破首相は、二月八日の日米首脳会談でこの問題に一言も触れませんでした。浅尾環境大臣は、首脳会談前に石破首相からこの問題について相談を受けたんでしょうか。あるいは、事前にこの問題に触れませんよということを知らされていたんでしょうか。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 日米両国、そして国際社会が直面する課題は実に多く、先般行われた日米首脳会談ではそれらの全てを取り上げる時間はなかったと承知をしております。 いずれにせよ、気候変動は人類共通の待ったなしの課題であり、主要排出国を含む全ての国の取組が重要であることに変わりはありません。世界の気候変動対策への米国の関与は引き続き重要であり、州政府や産業界を含めた米国と協力していく方法を探求してまいります。
○山下芳生君 質問は、石破さんがアメリカに行く前に浅尾さんに相談したのかということなんです。どうですか。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 政府部内における調整過程についてつまびらかにすることは差し控えたいと思います。 今後も、しっかりと日米間でも話をしていきたいというふうに考えております。
○山下芳生君 何か進言しました、石破さんに。進言、この問題はこうした方がいいですよというのは。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 今申し上げたとおりで、政府内の調整についてはつまびらかにすることは差し控えたいと思います。
○山下芳生君 いずれにせよ、結果は、浅尾環境大臣がどのようにコミットしたかは知りませんが、一言も言わなかったわけですね。 私は、真の友人というのは、自分が間違ったことをしたときに、あんた、それは間違っているよと言ってくれる人が真の友人だと思うんですよね。まして、人類の生存が懸かった問題での間違いは、言わなかったら、触れなかったら、触れなかった側の責任が問われることになると、そう思います。 ですから、私は、浅尾大臣が、日米首脳会談では米国のパリ協定離脱問題について首脳会談にふさわしい形で、あなた方はもう地球の敵だみたいなことを言う必要ないと思いますよ、でも世界は危惧していますよと、心配していますよと、我々も。ふさわしい形で言うことはできたはずなんですよ。そのことを環境大臣の職責を懸けて私は総理大臣に進言するのが浅尾さんの役割だと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 先ほどの答弁と繰り返しとなりますけれども、政府部内における調整過程についてはつまびらかにすることは差し控えたいというふうに思います。
○山下芳生君 それは分かったんですけど、こういう問題はちゃんと言うべきことを言うべきだと、環境大臣として総理に、その辺はいかがですか。それがあなたの職責ではないですか。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 繰り返しになる部分もあるかもしれませんが、世界の気候変動対策への米国の関与は引き続き重要であると考えております。 トランプ大統領がパリ協定から脱退について署名した大統領令において、米国は、これまで経済成長と同時に温室効果ガスの排出を削減してきたこと、また環境保護のための世界的な取組においてリーダーシップを果たすことを表明しており、連邦政府の今後の政策の動向を注視してまいりたいと。 我が国としては、これまでも国レベルだけではなくてカリフォルニア州との協力なども行っておりまして、今後、様々な機会で米国の関係者と話をし、州政府や産業界も含め米国と協力していく方法を探求していきたいと考えております。
○山下芳生君 大変情けない答弁しか返ってこなかったなと率直に言って思います。 だって、さっき言ったように、産業革命前から一・五五度上昇したわけですよ、世界の平均気温が。もうティッピングポイントをいろんな面で超えたかもしれない、取り返しの付かないことが起こっているかもしれないときに、世界第二位の排出大国がその枠組みから抜け出しますということを言った直後の日米首脳会談ですよ。言わなきゃ。あれこれのいろんな問題もちろんありますけれども、これを避けて言うような軽い問題ではないですよ。第一級の人類史的課題を触れなかったというのは、私は環境大臣が閣内でどういう役割を果たしたかは分かりませんけれど、結果として役割を果たせなかったということを強く指摘しておきたいと思います。 それから、ついでに言っておきますと、言うべきことを言わなかっただけではありません。会談で両首脳は、対日貿易赤字の穴埋めのために、米国から日本への液化天然ガス、LNGの輸出拡大で合意をいたしました。パリ協定から離脱を表明し、気候危機打開に背を向けているアメリカから化石燃料、LNGを買って協力するのは世界の流れにいよいよ逆行しているということも一言言っておきたいと思います。 そういう中で、米国の離脱表明で世界の脱炭素の取組の遅れが危惧されるんですが、排出量世界第五位の日本が一定量をカバーする高い削減目標を持って積極的に貢献することが私は期待されると思いますが、この点はいかがですか。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 気候変動は人類共通の待ったなしの課題であり、主要排出国を含む全ての国の取組が重要であることに変わりはありません。また、脱炭素の取組は現在の世界的な潮流になっていると考えております。 我が国としては、先月閣議決定した地球温暖化対策計画などに基づき、二〇五〇年ネットゼロに向け脱炭素と経済成長の同時実現を目指し、揺らぐことなく気候変動対策に取り組んでいくことが重要であると考えております。また、国際社会に対しても、このような我が国の考え方を様々な機会を通じてしっかりと説明してまいります。
○山下芳生君 揺らぐことなく気候変動対策に取り組むんだということですが、ちょっと心配なことが私はあるんですね。 資料一に、資源エネルギー庁のエネルギー基本計画の概要から、参考、二〇四〇年における新たなエネルギー需給見通しを添付いたしました。赤線引いたところにあるんですけれども、参考、新たなエネルギー需給見通しでは、二〇四〇年度七三%削減実現に至る場合に加え、実現に至らないシナリオ、六一%削減も参考値として提示とあります。 今日は経済産業省にも出席いただいておりますが、この実現に至らないシナリオ、いわゆるリスクシナリオとは何ですか。リスクシナリオを作成した理由は何ですか。これまで作成したことはありますか、御説明いただけますか。
○政府参考人(木原晋一君) お答え申し上げます。 二〇四〇年度のエネルギー需給見通しでは、二〇四〇年度温室効果ガス七三%削減、二〇五〇年カーボンニュートラルを前提に、再エネ、水素など、CCSなどの分野において技術革新が実現することを想定した上で、将来のエネルギー需給の姿を一定の幅でお示ししております。 御指摘のいわゆるリスクシナリオは、それとは別に、二〇五〇年カーボンニュートラル実現に向けて更なるイノベーションは不可欠であるところ、二〇四〇年度時点において脱炭素技術の開発が期待されたほど進展せず、コスト低減等が十分に進まないような事態にもエネルギーの安定供給を確保するべく、参考値としての技術進展シナリオをお示ししたものでございます。 政府としては、こういう場合にも必要な政策手段を準備しておくことが責任あるエネルギー政策のためには必要であると考えております。経済成長を実現しながら、国民生活をエネルギー制約から守り抜くために、LNGの長期契約の確保を含め、エネルギー安定供給の確保に万全を期してまいりたいと考えております。
○山下芳生君 要するに、閣議決定し国連に提出した日本の国別削減目標、NDC、この極めて低い削減目標ですら実現できないシナリオを政府は想定しているということだと思います。 資料二に、同じく資源エネルギー庁の二〇四〇年度におけるエネルギー需給見通し関連資料からシナリオ別エネルギー起源CO2排出量を添付いたしました。 ここにある、一、再エネ拡大、二、水素・新燃料活用、三、CCS活用などが十分進まない場合、右端のようにCO2排出量が増えるリスクシナリオになるということだと思います。 資料三に、産経新聞の記事が分かりやすかったので添付いたしました。 赤線引いていますけれども、リスクシナリオでは、二酸化炭素、CO2排出量は、既に公表済みのメインシナリオの一・五倍に達すると、火力発電に頼るため、液化天然ガス、LNGはメインシナリオより最大四割多く必要になるということであります。私は、これはとんでもないシナリオだと思いますよ。こんな裏シナリオを作ることは、国内外の人々を欺くものであり、国際約束に対する誠実さを欠くものであると言わなければなりません。 産経新聞の記事には、リスクシナリオは再エネが拡大しないほか、燃焼時にCO2を出さない水素、アンモニアの燃料活用や、CO2を回収し地中に貯留するCCS技術が普及しないケースを想定するとあります。要するに、三つのリスクがあるということなんですね。これは、経産省の説明よりも非常に分かりやすい説明がされております。 そこで、リスクとされるものを一つ一つ検証したいと思います。 まず、経産省に伺いますが、再エネが拡大しないリスクというのは一体どういうものですか。
○政府参考人(木原晋一君) 再生可能エネルギーに関しましては、今回のエネルギー基本計画においても拡大していくという見通しを出しております。さらに、技術革新を更に進めていくということで、ペロブスカイト型の太陽発電、あるいは洋上風力におきましても、浮体式の洋上風力発電などの技術開発も全力で進めてまいりたいというふうに考えております。
○山下芳生君 ちょっと答えがこのリスクシナリオとかみ合っていないんですよ。 リスクがあるとしているんですよ。リスクがあって、予定したような技術開発ができなかった場合に温暖化ガスの排出量が増えちゃうと。その一つに再エネの技術が進展しない場合ってあるんですよ。今、進展します、頑張りますと言っているじゃないですか。どんなリスクがあるか聞いているんです。
○政府参考人(木原晋一君) リスクに関しましては、外的な要因でございまして、国の政策としましては、このエネルギー基本計画、需給見通しに向けて、再生可能エネルギーの更なる拡充、それから技術開発を全力で取り組むという方向で進めてまいりたいと考えております。
○山下芳生君 あのね、事前にここは聞きますよとは言っていないんですけど、これリスクシナリオに入っていることだからね、リスクちゃんと言ってください。もう私の方で言いますよ。これまでさんざん経産省が再エネのリスクと言ったのは、日本は地理的条件が悪いと、太陽光を大規模に普及する適地がもうなくなってきたと、あるいは風力は遠浅の海岸が少ないとかね、そんなことを言っていたんですよ。 だけど、太陽光発電は、屋根置き型あるいは遊休農地の一部活用、ソーラーシェアリングだけでもですよ、大規模導入が可能だと、電力需要の一・五ないし二・三倍のポテンシャルがあると環境省が試算しております。さらに、風力発電は潜在的なポテンシャルが高く、浮体式などの洋上風力を計画的に進めればですよ、これは今、海上風力でも、もう離岸距離二キロ以内で、もう騒音とか低周波音で心配されることはありますけど、海外ではもう十キロ、二十キロ沖ですよ。浮体式であれば十分ポテンシャルがあるということになっているんです。 こういう再エネなら地域との共生は可能なんですね。まさに、化石燃料輸入に、それから、日本は化石燃料輸入に頼っておるわけですから、再エネだったら経済効果は世界的に見ても大きいんですよ。遅れているからこそ大きい。地域での再エネ導入は、地域のエネルギー収支の黒字化、町おこしにもつながると。 だから、私は、再エネというのはリスクではないと思うんです。日本にとって大きなポテンシャルであって、化石燃料と原発の支援ではなくて、再エネの大量導入にこそ支援を尽くすべきだと思います。 次に、大きなポテンシャルを持つ再エネに対し、水素、アンモニアの燃料活用、あるいはCO2を回収し地中に貯留するCCS技術は間違いなく大きなリスクだと思います。これは当委員会で私が随分以前から指摘したことでもあるんですね。 例えば、水素、アンモニア、石炭の代わりに燃料にすればCO2が出ない、ゼロエミッション火力になるよとさんざん言ってきましたけれども、しかし、一〇〇%水素、アンモニアで代替するというのはまずできない、まずは二〇%混焼からやろうと。 しかし、アンモニアの混焼は今まだ実用化しておりません。先進国でアンモニア混焼を目指す国はありません。アンモニア一〇〇%の専焼が実現するまで石炭火力が残る、延命されるということになります。二〇%混焼でさえ、二〇三五年にどのぐらい普及するかも分からない。そして、アンモニアの調達ができるかどうかは疑問です。二〇%だけ混焼するのに必要なアンモニアの量は、毎年二千ないし二千五百万トンと試算されております。これは全世界のアンモニア市場規模に匹敵し、現実性に疑問が投げかけられています。 こういう、しかもその輸入するアンモニアはまず化石燃料由来から輸入するというわけで、全然クリーンじゃないわけですよね。こういうリスクはいっぱいあるわけですよ。違いますか。
○政府参考人(木原晋一君) 水素、アンモニア発電及びCCSに関してのお尋ねでございます。 水素、アンモニアの混焼技術あるいは専焼技術は開発途上にございますが、政府としましても、GX基金なども使いながら技術開発に最大限努めているところでございます。 今後、水素、アンモニアのサプライチェーンをしっかり構築していく、それから、先進性のあるCCSプロジェクトの支援を行っていくということで脱炭素電源への新規投資を広く対象にしていきたいと考えておりまして、また投資回収の予見性を確保するための長期脱炭素電源オークションという仕組みなども導入しておりまして、火力の脱炭素化についてもしっかり取り組んでまいります。
○山下芳生君 だから、リスクシナリオにリスクがあると書いておきながら、そのリスクをちゃんと言ってくださいよと、私の方から言っているのは否定できませんでした。 CCSだって、これ石炭、化石燃料の燃焼からCO2を分離、回収、貯留するわけですね。その際に物すごいエネルギーが必要です、水が。実際の回収率は六割から七割しかない。日本には油田がないので、本来、油田に二酸化炭素を圧入して、油をいっぱい出すために使われている技術なようですが、しかしそういう可能性はもうない。漏れたときのリスクも非常に多いと。 ですから、リスクだらけなんです。だから、これは進まないんじゃないかということを認めてこのリスクシナリオを作った。私は、これは本当にひどいというか、私が言っていたことを認めたなという面もあるんですね。いよいよリスクだということを認めた。化石燃料にしがみつきながら、石炭火力にしがみつくシナリオが、それを前提としたこういう新技術はなかなかできないということで崩れていっているということだと言わなければなりません。 最もリスクのないシナリオは、再エネを本当に本格的に普及することだということを申し上げて、終わります。
○山本太郎君 れいわ新選組、山本太郎です。 資料一。原発事故を受けて、避難計画の策定が必要なエリアは原発から約三十キロ圏内まで拡大。三十キロ圏に属する自治体は、国の定める原子力災害対策指針に基づき避難計画を策定、その計画を国の原子力防災会議が了承するという流れ。避難計画の対象は数十万人となる場合もあります。 資料二。昨年十二月十九日、本委員会で私が大臣に、避難計画にとって、避難する住民のための移動手段、車両やバスの確保は重要な項目でしょうかと尋ねたところ、重要であるという認識ですというお答えをいただきました。避難する住民のための移動手段、つまり車両やバスの確保は、実効性の高い避難計画を策定するために最初に解決しておかなければならない項目です。避難車両や運転手の確保、民間のバス会社などの協力が欠かせません。 資料三。令和六年防災白書は、国は、避難計画策定に際して、関係する民間団体への協力要請など、全国レベルでの支援も実施するといいます。 大臣が最重要事項と認める民間バス車両や運転手確保に関して、民間団体への協力要請などについて国が支援するんですよね。いかがでしょう。
○政府参考人(松下整君) お答えいたします。 必要に応じて支援してまいります。
○山本太郎君 力強い。必要に応じて支援すると。そうですか。避難計画の要ですから、民間バス運転手の確保について協力要請などをちゃんと国が支援してくれるというお話だと思います。 原発事故が起きれば、数十万人の周辺住民が避難することとなるでしょう。最大では茨城県の九十万人、ほかにも、柏崎で四十万人以上、島根原発では三十万人以上に、川内原発では二十万人以上と。みんながみんな自家用車で避難できるわけもないですよね。だからこそ、バス車両、そして運転手の確保は避難計画に絶対必要です。しかし、必要だからといって、実際に原発事故が起きたとき、民間のバス運転手を高い放射線の下に送り込めるんでしょうか。 資料四。バス運転手は一般の民間人です。なので、被曝量は当然一年間一ミリシーベルトが上限となります。福島第一原発事故後の周辺地域のような高線量状況下では数時間で一ミリシーベルトを超えてしまうのは明らか。これでは民間運転手は送り込めません。避難計画自体がうそになってしまいます。 資料五。政府もこの問題を認識していたからこそ、二〇二二年七月、原子力災害対策指針の一部改定を行いました。 資料六。規制庁、原子力災害対策指針についてなんですけれども、これは、福島第一原発の教訓を踏まえて実効性ある原発事故対策をつくるための基本となる指針ということでいいですよね。
○政府参考人(児嶋洋平君) お答えいたします。 御指摘のとおり、福島第一原子力発電所事故の教訓を踏まえて実効性あるものとなるよう策定したものでございます。
○山本太郎君 ありがとうございます。 資料の七。この指針を改定するのは、より、避難計画などの原発事故対策をより実効性のあるもの、よりその内容を向上させるためということでいいですよね。
○政府参考人(児嶋洋平君) 今お答えしましたとおり、実効性あるものとなるよう不断の改定を繰り返すべきものだと考えております。
○山本太郎君 二〇二二年七月の指針改定は、まさに民間バス運転手の安全管理に関わる内容。この改定指針では、民間のバス運転手に通常の基準、一ミリシーベルトではなく、レントゲン技師や原発作業員と同じ五十ミリ、百ミリシーベルトの指標を定めるという考えが示された。つまり、民間のバス運転手に対して、通常の百倍の基準を適用してもいいことにしたんですね。 バス運転手の被曝量については、当該者が属する組織、ここではバス会社が定めるということが基本、つまり運転手の五十ミリシーベルト、百ミリシーベルトの被曝を許容する指標を定めるかどうかはバス会社次第。仮に、そのような指標に基づいて運転手を派遣し労働者から訴えられたとしても、その責任負うの誰ですか。バス会社ですよね。 指針の改定が避難計画の実効性を高めるためなのであれば、この改定でバス運転手が円滑に避難支援に入れるようにならなきゃ改定の意味がありません。実際にバス会社が運転手に一ミリシーベルトを超えて被曝させる指標を定め、自治体と協定を結んだ例、教えてください。
○政府参考人(松下整君) お答えいたします。 今御指摘がありましたけれども、バス運転手の被曝線量限度を一ミリシーベルト以上に設定したような協定が自治体とバス協会等で結ばれたという事例について、内閣府では承知しておりません。
○山本太郎君 実効性のないものをつくろうとしているんですよ。何やっているんですかという話なんです。国が指針改定しましたから後は知りませんと、自治体がバス会社と協議することでしょうって、そういうの何て言います、丸投げって言うんですよ。おかしいでしょう。だって、一体となってやっていくんでしょう。実効性あるものをつくるんでしょう。さんざんその前に言っていたじゃないですか。やっていること真逆なんですよ。 資料八。昨年十二月十九日、本委員会でも、内閣府は承知していないと同じ答弁をいただきました。当然でございます。民間のバス運転手に五十ミリシーベルト、百ミリシーベルトの被曝を引き受けさせる協定を結びたがるバス会社なんてあるわけございません。運転手にもそんな契約をする義務はない。 この二〇二二年七月の原子力災害対策指針改定は、運輸部門や自治体からすこぶる評判悪い。改定案の段階で国土交通省や自治体から反対意見寄せられていますよね。国土交通省は、民間のバス運転手は被曝の可能性がある環境下での業務などを全く想定していないと。まともですね、国交省。一方、どうですか、これ進めている人たち。 資料九。だから、被曝の可能性がある環境下で緊急事態応急対策に従事する者にバス運転手を含めるべきではないと再三にわたって指摘しています。つまり、バス運転手の被曝限度を上げるような指標を特別に定める必要など全くないということなんですね。 資料の十、十一。岡山県は国の責任において指標を定めるべきだと、島根県も原子力災害対策指針にどのような指標が適当かを示すべきと主張している。自治体側からも、丸投げやめてもらっていいですかと、指針を改定する以上、国が指標を定めて、指標を定めることに伴う責任も引き受けるべきじゃないかという声が上がっているんですけど、国は放置です。こんな改定指針が示されたところで、民間人に百ミリシーベルトの被曝を許容する前提の協定など結べるはずもございません。 資料十二。そのことは政府も分かっているはず。現在、新潟、佐賀、北海道などの自治体が地元のバス協会と結んでいる協定は上限が一ミリシーベルトと明記したもの。一ミリ以上被曝させる指標を定めるなら、改めてこの協定を改定するため自治体とバス会社の協議が必要になる。でも、そんな協議はなされていない。 ジャーナリストの日野行介氏、昨年十二月、新潟、茨城、佐賀、北海道の各自治体に、バス事業者との協議に関する文書はあるか、バス事業者に対して原子力災害対策指針が改定されたことをお知らせした文書はあるかと尋ねました。資料十三、十四。その回答は、どの自治体も周知も協議もしていないというものだった。 政府として、各地域のバス協会への改定指針の周知や協定改定の協議を関係都道府県に求めましたか。そのような周知、協議要請の文書や通知はありますか、どうですか。
○政府参考人(松下整君) お答えいたします。 お尋ねの原子力災害対策指針の改定につきまして、内閣府から各地域のバス協会へ直接の周知というのは行っておりません。また、そのような文書もございません。
○山本太郎君 あれ、これ今の、ごめんなさい、内閣府でしたか、お答えいただいたの。内閣府だけですか、これ。規制庁からは何も答え、ないんですか。
○政府参考人(児嶋洋平君) お答えいたします。 原子力規制庁からも関係道府県又はバス協会等への個別の通知等は行っておりません。
○山本太郎君 規制庁、答弁持っているのにサボったら駄目ですよ。 政府もそのような協議働きかけていないんですね。資料十五、十六。今年一月、ジャーナリスト日野氏が内閣府と規制委員会に対して情報公開請求したところ、作成、取得していないとして不開示だったんですね。 つまり、政府は、原子力災害対策指針を改定して、バス運転手にも百ミリシーベルトまで被曝してもらう指標を定めることができると書いただけ、書いただけなんです。実際にそのような指標で協定締結が進むかどうかはどうでもいいんですよ。もう私たちやれることやりました、書きましたから後はおまえらでやれやって。一体でやるんじゃないの。実効的なものつくるんじゃないの。丸投げって何なんですかって。 しかし、自治体側はそんな改定指針が示されれば混乱するだけなんです。資料十七。この改定が自治体担当者と内閣府担当者の会議である通称道府県会議で取り上げられた二〇二二年十月会合では、静岡県の担当者が、防災業務関係者の基準を明文化するのに、バス協会との協定のように協議したものに明文化するのか、県地域防災計画に細かく規定するのかと尋ねたのに対して、内閣府の担当者は、イメージはないが、イメージはないが、地域防災計画に事業者ごと指標を書くのも大変だと思うので、民間事業者は協定に基づくものにすればいいと思うと。その回答、まるで他人事なんですよ。しかも、イメージもしていないの。イメージもできないものを文書で書き足しただけなんですね。ひどい話ですね。 つまり、内閣府は、現在のバス会社と自治体との協定を変える必要があるとも、変えなくていいとも何も言っていない。政府が一ミリシーベルト超えの被曝を許容するよう協定改定を要請したかのように言質を取られることを恐れているんですね。国交省や道府県の反対を押し切る形で指針を改定したのに、規制委員会は本気でバス事業者に指標を作らせるつもりがあるようにはとても思えない。 先ほどの答弁では、規制庁は、指針改定は避難計画の実効性を高めるためと言った。これ、ただのうそですよね。虚偽答弁じゃないですか。やっていることと、ここで言っていることと全然違うってことですね。実際は、政府は指針を示しましたよ、その問題は検討済みでございますよと言い逃れするためだけの改定なんです。 結局、政府は、避難手段の確保という問題を自治体とともに解決するつもりなど全くない。一ミリシーベルト基準がある以上、民間バス運転手を事故原発の付近に送ることはできないという指摘は繰り返し自治体や専門家から提起されてきたことです。これは避難計画最重要項目の矛盾をつく痛い指摘なんですね。 それに対して政府は、その問題は既に検討しました、協定を結べば百ミリまででも被曝させられる、指針は示したと言い逃れするためだけにこの改定が行われたと私は考えています。いやいやいや、そうじゃないんですって言うんだったら、この指針改定は避難計画の実効性向上のためだと、この期に及んでも言い続けるおつもりでしょうか。 大臣、再度お尋ねしますね。この改定、本当に避難計画の実効性向上のためなんでしょうか、それとも実効性向上のふりをして言い逃れをするためなんでしょうか、どちらでしょうか、お答えください。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 万一の原子力災害時において住民の避難が必要となった場合、自家用車等で避難等ができない者については、自治体がバス事業者と締結している協定等に基づき、民間事業者からバスを提供してもらい、避難等を実施することとなります。その際、バス運転手の健康や安全を確保することは重要であると考えており、個人線量計や手袋等の防護資機材を提供するとともに、あらかじめバス事業者と自治体との間で協議された被曝線量限度内の範囲内で活動していただくこととなります。 その上で、あらかじめ決めていた被曝線量限度の範囲を超えるなどによりバス事業者の活動が困難となる場合は、緊急時対応において自治体の要請により自衛隊等の実動組織が支援することを想定しております。よって、住民の避難に対応できるものと考えております。
○山本太郎君 最終的に自衛隊が出ますんでという話、それでよしとするんですか。 でも、じゃ、だったら、バスのこの手配だったりとかという話、全く必要のない話になるじゃないですか。最初から自衛隊にやってもらいます、以上で終わりの話でしょう。そうじゃないでしょう。車で移動できる人、自分の車で移動できる人が全員じゃないんですよ。どうやって移動するんですか、三十万人、四十万人、九十万人。大渋滞ですよ。動けなくなるじゃないですか。しかも、自分で運転できない人もいる。様々な配慮者、要配慮者たくさんいるわけですから。 それ考えたときに、やっぱりバス必要になるわけで、そのバスについてどうしますかといったら、それに関しては百ミリまでオッケーというような範囲で持っていこうとしているわけでしょう。それを具体的にそれどう埋めたらいいですかといったら、それ、おまえらでやれやということで丸投げしていることを問題視しているんです。何やっているんですかと。実効性なんて全くないじゃないか、こんな避難計画にということを言い続けているんです。 何か紙挟まりましたね。一言読みますか、じゃ、どうぞ。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 先ほどの答弁と同じことになりますけれども、今申し上げましたとおり、線量限度の範囲を超えるものについて、バス事業者の活動が困難となる場合には、緊急時対応において自治体の要請により自衛隊等の実動組織が支援することを想定しておりますと。よって、住民の避難に対応できると、こういうふうに考えております。
○山本太郎君 一ミリを超えた時点でもう自衛隊を出すということでいいんですね。今のお答えだとそういうことになりますよ。線量限度を超えた分に関しては自衛隊出すんでしょう。そういう話じゃないんですか。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 繰り返しの答弁となりますが、まず、基本は民間の事業者が自治体と協定を結びますと。その範囲の中の線量で動いていただきますけれども、線量の限度を超えた場合には、自治体の要請時に自衛隊等の実動組織が支援することを想定しております。
○山本太郎君 何も言っていないのと一緒じゃないですか。線量限度超えるに決まっているんですよ。 元々、避難計画何のために作ったんですかと最初に聞いたら、福島原発事故、これに対して様々勉強になったことを反映させるためですという意味合いのこと言ったわけでしょう。一ミリなんて速攻で超えますよ。 ということは、つまり何かといったら、バスの運転手はそこに入れないんですよ。それについてどうなっているんだと。指針で何か書いただけでやった気になって、もう後はおまえらよろしくと、俺たちはバス運転手に過度な被曝を要請しているわけじゃないという言い訳をずっと続けているという話を今しているんですよ。 実際、この指針改定は、実質、国会議員からの指摘に対する言い逃れにも使われているんですね。私がおととし十一月に提出した質問主意書、民間バス運転手が一ミリシーベルト超えの被曝のおそれなく住民避難を支援することは可能かと尋ねたところ、当該者が属する組織が放射線防護に係る指標を定めるものとする、指標の設定に当たり必要に応じて要請を行う組織と協議するという原子力災害対策指針の基準を根拠にして、政府は可能かどうか回答することは拒否しているんですよ。この指針改定はうまく答弁の回避に使われるような話になっているんですね。 原子力災害対策指針は原子力災害時に国民の生命及び身体の安全を確保するため緊急事態における防護措置などを定めた基本的な文書、この原子力災害対策指針に基づいて避難計画も策定される。この原子力災害対策指針、これまで二十一回改定されているんですけど、どれもろくでもないものが多いんです。言い逃れするため、不備を追及されたときの言い逃れのための改定内容ばっかり。 例えば、二〇一三年二月二十七日改定、放射線量五百マイクロシーベルトを超えたら数時間のうちに避難という指標を定めた改正なんですよ。数時間のうちに避難というけど、五百マイクロのレベルだったら、単純計算で二時間で年間の被曝限度達しますよと。避難計画にこんな基準書き込んだら安全な避難なんてできなくなることは明らかなんですよ。自治体は実効性がないことを知りながらこの指標で避難計画を作らされる。避難の何らかの指標は示しましたと規制庁が自己弁護できるようになっただけなんですね。 二〇一五年四月二十二日改定、汚染の拡散方向を前もって予測するSPEEDI、これ使いませんという改定になった。モニタリングポストでやるから状況把握できますと言い逃れをするんですけど、実際には、SPEEDIの予測を示したら自発的に避難する住民増えるから、それ防ぎたいんですよね。 でも一方で、能登半島地震では、モニタリングポストの数値、通信障害で把握できない事態、発生していますよ。実効的な避難、無理じゃないですか。福島第一原発事故と同じ過ちを繰り返す方針を正当化するようなことまだまだあるんです、時間がないから読めないけどね。 これ、大臣、これらの指針改定で本当に避難計画の実効性高まったと確信しているんですかって聞いたら、多分さっきの同じ答弁読んでくれみたいな紙がもう一回入るんですかね。 先ほど示した道府県会議の議事録でも、指針改定で無理な、非現実的な方針が示されるたびに困惑し、混乱する自治体の担当者大勢。一番の問題は、その困り事を含めて議論のプロセスが避難計画に命を預ける住民から隠されているんです。 先日、皆さんの御尽力によって、私が求めた非公開会議の議事録、音声記録、配付資料など全て公開したもの、それ出してくれと言ったら出してくれたんですよ、段ボール二箱分。けど、中身は、これまで既に情報公開請求受けて開示されたものばっかり。黒塗りもそのまま。議事録も音声ファイルもなし。なめられているんですよ、国会議員自体が、この委員会自体が。 もう一度、これ出し直しさせてください。委員長、お諮りください。
○委員長(青山繁晴君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。
○山本太郎君 ありがとうございます。 これ、本当にまずいですよ。だって、来るんでしょう、南海トラフも首都圏直下も。それ以外の大きな地震も来るけど、予測さえ立てられていないわけでしょう。それを考えたときに、ここ絶対埋めなきゃ駄目なんですよ。実効性あるものをつくると約束してください。最後に一言お願いします。
○委員長(青山繁晴君) 時間ですので、お答えは簡潔に願います。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 原子力対策については、完全というものはありませんので、引き続きしっかりと実効性のあるものをつくって、現状でも実効性あるというふうに認識しておりますけれども、不断の見直しをしてまいります。
○ながえ孝子君 愛媛県選出のながえ孝子です。 去る三月八日は国際女性デーでありました。ですので、まず気候変動の問題への対応への女性の参画について質問をさせていただきます。 二〇〇一年のCOP7で初めてジェンダーに関する合意文書が採択されました。気候変動に関連するあらゆるレベルの意思決定に女性が完全に参加できるよう必要な措置を講ずることが要請されました。 グラスゴーでのCOP26になりますと、気候変動政策の立案に女性の声をより反映すべきだとの指摘もあり、そこでお伺いしたいんですけれども、日本の気候変動対策を率いる環境省です。その政策に女性の視点を盛り込むことが重要だと国際的な社会は要請をしているんですけれども、環境省の職員に占める女性の割合と、環境省の女性管理職の割合を教えてください。
○政府参考人(上田康治君) お答えいたします。 令和六年七月一日時点で、原子力規制庁を含む環境省の全職員の女性比率は二三・四%となっております。また、本省課室長相当職の女性比率は八・一%となっております。
○ながえ孝子君 併せて目標達成率も伺いたかったんですけれども、大丈夫です。時間の都合があるので、大丈夫であります。 実は目標自体が低いんですね。目標が一〇%なんです。それに対して、私、実はこれ三年ごとに、定時観測じゃないですけれども、お尋ねをしているんですけれども、前回よりは頑張ったなという感じはいたしますけれども、頑張りをもっと頑張れるんじゃないかと思っています。 資料一を御覧ください。 これは、世界各国の女性就業者の割合と、それから管理職に占める女性の割合を表したものなんですけれども、どの国も働く人の半数近く女性になってまいりました。それに比例して欧米では女性管理職の割合も高くなっています。日本はまだまだ世界水準に追い付けていませんね。女性管理職、ずうっと下がって、およそ一三%。それでも民間の方が頑張っているんですよね。そのはるか後ろに政府がいると、目標は一〇%ですから、というふうに大変残念です。 その下の資料二を御覧ください。 これは、COPに参加する女性交渉官の人数と割合を示したものです。人数は増えているんですけれども、全体の人数も増えているので、割合としては足踏み状態ということになっています。 実は、この後、COP27、28、29に参加した女性交渉官の割合はどうですかとお尋ねしたかったんですが、これもちょっと時間の都合がありますので、まとめて大臣にお伺いしたいと思います。 環境省の女性管理職の割合、それからCOP参加の女性交渉官の割合などなど、政策決定の場への女性の参画、これから増やしていく意気込みはおありになりますか。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) まず、本年十一月に、あっ、そのCOPに参加した女性の数字の方をお答えさせていただければというふうに思いますが、COP27においては四十九人中十四人が女性でありました。COP28は五十一人中十七人が女性と、COP29においては四十七人中二十人ということで、パーセンテージは二九%、三三%、四三%と、毎年参加している割合は引き上がっております。 御質問が環境省の職員を増やすかどうかということと、COPの参加と両方あるんだろうと思いますけれども、本年十一月、ブラジルで開催予定のCOP30については、会議の詳細が確定しておらず、現時点では政府代表団の規模等は未定であります。 いずれにしても、気候変動とジェンダーはCOPでも取り上げられるなど重要なテーマと認識しており、引き続き、気候変動国際交渉においても女性職員に活躍していただきたいというふうに考えております。
○ながえ孝子君 失礼ながら、大臣、気候変動問題は待ったなしでありますので、大臣にも追い付いていただきたいなと、私の質問に追い付いていただけたらなと思っておりますので、この後よろしくお願いをいたします。 特に、気候変動問題の対策というのは、国民の皆さんの広い理解と協力が必要です。ですから、環境省もデコ活など力入れていますけど、要は多様性が大事だということなので、是非、女性の視点を盛り込む、女性の活用をよろしくお願いをしたいと思っています。 それでは、質問を変えます。 今日は風力の発電についてお伺いをしたいと思います。 先日、私の地元愛媛県ですけれども、愛媛県、瀬戸内に面したところに伊予市という町がありまして、夕日の美しさ日本一、これを売りにしている町なんですね。その町にあるこども園から、風力発電所を造ったので見に来てほしいというお誘いをいただきまして、私、行ってみて大変勉強になりました。初めて見る風力発電だったんですね。 資料の三を御覧ください。 私が撮影した写真なんですけれども、レンズ型と呼ばれる、ちょっと扇風機みたいな小型風力発電でありました。これ、九州大学が開発したものなんですね。 小型なのでそよ風でくるくる回っておりまして、子供たちは、風車が回っているよとすごく喜ぶんですね。そうすると、保育士さんが、これで電気ができるんだよ、これでテレビが見られるんだよと。ああ、生きた環境教育を小さい頃からやっているんだなと感じ入ったんですけれども。系統には接続しておらず、自家消費、自立型ですね。主に災害用に蓄電して活用しているということです。風力なので曇っていても夜でも発電して、電気料金の軽減にもなって助かっているそうです。 大型風力発電だと、かなり風が吹かないと回りません。一旦回り出すと、騒音、低周波の問題が発生してきて適地が限られます。そして、設置費用が高いなどなど障害がありますが、小型だと設置が安くて簡単です。地上十五メートル以下、二十キロワット以下の風力発電は、電力会社への届出も環境アセスも必要ありません。風通しが良ければ、一般家庭でもベランダとか屋根のちょっとしたスペースに設置することができますね。会社だと、社屋の前にこれを一つ建てておくと、あっ、グリーン企業だなというアピールにもなりますし、いろいろメリットはあるんですけれども、日本での小型風力の導入力は実は残念ながら減少傾向です。環境省として、その理由をどう分析していますか。
○政府参考人(土居健太郎君) 小型風力発電につきましては、FIT制度におきまして二十キロワット未満の風力発電の区分が設けられまして、制度開始当初から二〇一七年度まで二十キロワット以上の風力発電より高い買取り価格が設定されていたこと等により導入が進んできたというふうに認識しております。その後、資源エネルギー庁の調達価格等算定委員会での審議の結果、小型風力発電は、自家消費や防災用途などの活用といった特殊用途としてFIT制度外で進めていく意義はあるというふうにされまして、二〇一八年度以降は、風力発電、小型風力発電の価格区分が廃止されたというふうに承知しております。 環境省といたしましては、小型風力発電の導入の推移につきましては詳細を把握しているわけではございませんが、こういった事業環境の変化も導入の量に影響した要因であるというふうに考えてございます。
○ながえ孝子君 効率などの問題からビジネスとしてのうまみが足りない、だからなかなか投資が促せないというような問題意識があろうかと思うんですけれども、これトレンドの問題だと思うんですよね。流れをどこにつくっていくかということが非常に大きいと思います。 今、再エネは太陽光が牽引しています。先んじてビジネスモデルができ上がって成功事例が積み上がってきたので、環境省を始め、今年度予算でも、再エネ導入の支援の枠組み、これを見ると、太陽光を前提としたものが圧倒的に多いんですよね。偏重と言ってもいい状況だと思います。でも、いずれこの太陽光パネルを設置できる場所も頭打ちになる日がやってきます。いつかやってきます。 日本には、花が咲いているうちに次の種をまけという教えがあります。日本は風力のポテンシャルがかなり高いということなので、環境省に、ポテンシャル調査やっていると思うので、この調査結果を教えてほしいんですけれども、お願いします。
○政府参考人(土居健太郎君) 環境省では、二〇〇九年から継続的に再生可能エネルギーのポテンシャル調査を実施しております。現在公表しております風力発電の導入ポテンシャルにつきましては、既存、設備容量ベースで申し上げますと、陸上風力は約二百八十五ギガワット、洋上風力では離岸距離三十キロメートル以内のエリアにおきましては約千百二十ギガワットと推計しております。
○ながえ孝子君 風力のポテンシャルはかなり高いんですよね。小型の風力発電装置、大型のものより従来発電効率が低いと言われてきました。それでなかなか進まなかったんですけれども。でもね、メーカーは研究開発頑張りました。高性能な小型風力発電機がいろいろ登場しているので、今日はちょっと御紹介をしたいと思います。 資料四を御覧ください。 まず、Aのところが、先ほど、こども園でも設置をしているレンズ型と呼ばれるもので、これ九州大学が開発をいたしまして、福岡と沖縄県の事業者と一緒に共同でこれ事業取り組んでいます。隣のB、これ羽のない風車、縦渦駆動型風車と言われるそうで、これ特徴は全方向からの風で発電できるという優れ物で、バードストライクの心配も少ない。新潟県の長岡技術科学大学が開発したものです。 というふうに、特徴として、とにかく産学協同といいましょうか、大学と地域の中小企業とが手を組んでのベンチャー企業、これが頑張って進めているものが多いんです。この小型風力のメリットは何といっても小さな投資でスタートできるということですから、これ地域に導入していく場合あるいは発展途上国市場というのがすごく期待できると思います。 先ほどの資料四の右上、Cを御覧ください。 これも羽のないマグナス式と言われるものですけれども、やはりベンチャー企業が開発したんですけれども、海外での引き合いが多くて、実際、二〇二一年からJICAによってマダガスカル共和国で導入に向けて現地調査が進んでいるということで、写真はマダガスカルのものです。 ですから、浅尾大臣、結構、小型風力発電、やるなあというか、有望だと思いませんか。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 自立分散電源の活用によるエネルギーの地産地消というのは、災害時の停電リスク、失礼、災害時の停電リスクを低減させることなどにより、気候変動対策のみならず、防災・減災対策にも資すると考えております。 御指摘の小型風力発電は、風が安定して吹いている場所では太陽光が届かない夜間や悪天候の日でも発電できるといったメリットもあり、需要場所の近くに設置し、太陽光発電など、他の電源と互いの長所を組み合わせてエネルギーを地産地消する運用も考えられると。他方、騒音等による周辺地域の影響のおそれがあり、導入に当たっては地域への適切な配慮が必要となります。 二〇五〇年ネットゼロ実現に向けては、地域資源である再エネを地域と共生した形で有効に活用していくことが重要であり、小型風力発電も含めて自立分散型の再エネの普及に向けて取り組んでまいりたいと、こういうふうに考えております。
○ながえ孝子君 皆さんお疲れのようですけれども、頑張りましょう。 風力発電は大型風車が脱炭素の主力として揺るぎない地位を確立していますが、陸上大型風力というのはコスト高あるいは環境への影響など今後難しい問題をたくさん抱えています。 今、洋上風力への期待というのが大きいんですけれども、残念なのは、午前中も議論になりましたけれども、今国内で風車の生産ができないという事実ですね。 その原因は、世界市場で高コスト体質の日本のメーカーが価格競争に負けて撤退していったということなんですけれども、やっぱり、その背景には、日本の風車メーカーは元々中型、小型の風車が得意だったんですよね。でも、世界市場は大型化に向かっていったときに、そこに乗り遅れた、大型化への対応が遅れたためにグローバル市場での競争力を失ったと言われています。 それと、重ねて、やっぱり政府の再エネ政策が一貫せずに、風力発電への補助金とか優遇措置とか、それに対する支援というのが断続的になってしまったと、先ほどお答えもありましたけれども、断続的だったんですよね。ですから、国産技術の保護ですとか育成に対する戦略的な支援が十分に行われなかったということも指摘されています。 ならば、一周遅れのトップランナーという言葉もあります。ですので、元々得意分野であった中型、小型、この風力分野で今多くのベンチャーが頑張って風力の未来形の開発を続けているんですね。 一つ一つの小型風力、先ほど御紹介しましたけれども、今度、資料五を御覧ください。 これも九州大学が今研究開発を進めているもので、中型をたくさん並べて、これ百台ですね、百台クラスター型に組んで、これで洋上風力をやろうというものです。二〇二八年の稼働を目指して頑張っています。 それと、右側はちょっと面白いので御紹介したいと思ったんですけれども、これ横浜国立大学が開発を進めております台風発電船と呼ばれるものです。船で台風のときに出ていくんですね。台風の風を受けて発電をするということで、年間日本では二十個ぐらい台風がやってくるので、この船を百台造れば年間消費電力の三%は補えるという大変意欲的だなというものも出てきています。こういった芽を、大臣、大切に育てていただきたいと思うんですね。 今後十年で発展途上国の再エネ市場というのは急速に拡大すると見込まれています。そのときに、自立分散型、設置コストも安い、この中型、小型の風力発電というのは大変有力ではないかと思うんですね。これを担っているのが地域のベンチャーということですから、この小型風力発電の開発への支援体制、非常に重要だと思うんですけれども、今どうなっていますか。
○政府参考人(土居健太郎君) 環境省では、二〇五〇年ネットゼロの実現に向けまして、民間の自主的な取組だけでは十分に進まない技術開発、実証のうち、特に地域に根差し、分野やステークホルダーの垣根を越えた取組につきまして支援を実施しているところでございます。 御指摘ございました小型風力発電を含めます再生可能エネルギーに関する技術の開発、実証につきましても支援対象としておりまして、過年度におきましては、居住地近くでも使用できる静音性に優れた小型風力発電の技術開発を支援した例もございます。 引き続き、再生可能エネルギーを含めます脱炭素技術の早期社会実装に向けまして取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○ながえ孝子君 ここ力入れていただくと、地域も元気になりますし、地球温暖化対策にも資するということもありますし、是非お願いをしたいと思います。 それと、小型風力発電、先ほどから出ておりますように、自立分散型ということで地域と相性がいいですよね。そもそも、環境省は地域との共生の再エネということを中心にやっていこうということを言われていますので、是非ここ力を入れていただけたらなと思います。 小さな投資で導入できるので、十億円以下のローカルファイナンスで様々な事業が生み出せるというメリットがあります。例えば、自治体の防災分野ですよね。太陽光は晴れの日でないと発電できないんですけれども、風力発電ですから風があれば悪天候でも発電ができる、夜でも電気が生まれるということなので、太陽光と風力を組み合わせたハイブリッド型というのも今たくさんできています。最初に御紹介したこども園もハイブリッド型を付けているんですけれども、そういう長所をうまく組み合わせて災害時避難所となる学校などに配置するという事業というのも、これ地域活性化に役立つと思いますし、何よりレジリエンスの強化に役立つと思っています。 自治体が中心となってこういう防災面で活用していく仕組みが環境省の後押しでできればいいなと思っているんですけれども、そうすると地域ベンチャーも元気をもらえますしね。こういった小型風力の導入への支援について、浅尾大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 地域の再エネを活用して地方自治体が主導する地域脱炭素の取組は、再エネを活用した産業振興や非常時のエネルギー源確保に防災力強化等、様々な地域課題の解決にも貢献し、地方創生に資するものと考えております。 御指摘の小型風力発電設備については、環境省では、地域脱炭素推進交付金や避難施設のレジリエンス強化に係る補助事業において地方自治体による導入支援の対象としておりまして、引き続き、地域の再エネを活用したレジリエンス強化や自立分散型の地域づくりに積極的に取り組んでまいりたいと、こういうふうに考えております。
○ながえ孝子君 ちなみに、一番最初に御紹介いたしましたこども園、実は投資で四百万円掛けているんですよね、かなり大きな投資。最初は補助金を使いたいと思ったんですけれども、まず学校施設への再エネ施設の整備のための補助制度はありますけれども、こども園なので漏れちゃっているんですね。使えないということが分かって、ほかの補助制度は調べたけど、よく分からないから諦めたということなんですね。 やっぱり縦割りの弊害がいろいろ出てきているなと思うんです、活用するにも。ですので、温暖化対策ではやっぱり環境省が全てを網羅できるやっぱり立場を持っているので、そういった支援がしっかりと使いたいと思う人のところに届くようによろしくお願いをいたしまして、あと質問も用意していたんですけれども、次回に回させていただきます。 終わります。ありがとうございました。
○委員長(青山繁晴君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後二時四十二分散会