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217回国会参議院2025/06/12

外交防衛委員会 第19号

発言数
170
登壇者
23
会派数
8
開催日
2025/06/12

会議録

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、高橋次郎君及び若林洋平君が委員を辞任され、その補欠として吉川ゆうみ君及び谷合正明君が選任されました。  また、本日、吉川ゆうみ君が委員を辞任され、その補欠として若林洋平君が選任されました。     ─────────────

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に若林洋平君を指名いたします。     ─────────────

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、警察庁長官官房審議官大濱健志君外二十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 外交、防衛等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 自民党の佐藤正久です。  防衛大臣、お答えいただきたい件、これ予備自衛官です。  大臣、予備自衛官から、防衛省にだまされたという声が届いています。自衛隊は予備自衛官に冷た過ぎると私も思います。そもそも、常備自衛官はほぼ毎年手当が上がっているのに、予備自衛官は三十七年間手当も上げていなかった。装具も装備もぼろぼろで、組合がないから予備自衛官の声は特に抹殺されやすいと。  昼に専門学校に通い、夜にバイトする予備自衛官は進学支援金が出ます。逆に、昼バイトをして、夜間の大学に通う予備自衛官には進学支援金は出ません。これは予備自衛官パンフレットに何も書いていないし、これ防衛省の人事担当者も知らなかったと。予備自衛官を増やそうという目的にも合致していないし、今のワーク・アンド・ライフ・バランスにも合致していないと思います。  大臣、これ、三十七年ぶりに改定したこの予備自衛官各種手当は十月一日以降しか出ないんですよ。これは、この委員会でも自民党の部会でも何にも説明がなかった。一方、常備自衛官は三十三の手当のうち三十ぐらいが全部四月一日から出るんです。残りの三つも、この五月二十八日、参議院の法律成立後に出ると。  調べてみると、予備自衛官の訓練招集手当、これもやろうと思えば四月一日にできた、この予備自衛官手当もやろうと思えば五月二十八日にできた。できなかったのは、業務の便宜性をおもんぱかったのか、勤続報奨金、パブコメが終わってから出すという、十月一日にみんな合わせてしまった。結果、四月、五月、訓練に出た隊員は前のままなんですよ。そんなの分かっていたら、十月一日以降に訓練に出ればよかったと。何にも説明していない。  大臣、これはやっぱり反省をし、対応できる部分は対応した方がいいと思いますけれども、大臣の見解をお伺いします。

青木健至防衛省人事教育局長

○政府参考人(青木健至君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、これまで予備自衛官手当あるいは装備、被服、装具等の改善につきましては、常備自衛官を優先し、予備自衛官等については後回しとされておりました。他方で、予備自衛官等の重要性を認識いたしまして、昨年の関係閣僚会議で取りまとめられた基本方針におきまして、予備自衛官手当等の大幅な増額を含む処遇の改善を行うこととし、また被服や装具等の更新についても促進することといたしました。  これまで、今述べましたように、手当等の処遇改善については、常備自衛官を優先し、予備自衛官等については後回しとされておりました。他方、今回の手当改善の施行日につきましては、これと異なる事情の違いによるものでございまして、常備自衛官を優先して予備自衛官を後回しにしたというものではございません。しかしながら、予備自衛官等の手当の引上げの時期が常備自衛官の手当の引上げの時期に比べて遅くなったことについて、常備自衛官と比較して不公平感を感じられている予備自衛官の方がいらっしゃるということにつきましては申し訳ないというふうに思っております。  また、予備自衛官等に関する処遇改善につきましては、民間企業において勤務されている方が予備自衛官に多いということから、またその制度改正に先立ってパブリックコメントを行う必要があるということで、またその予備自衛官に関する今回まさに抜本的な制度改正、あるいは新たにつくるものでございますから、全て一つのパッケージとしてやることとしたという状況でございます。  いずれにいたしましても、防衛省といたしましては、今般の予備自衛官等の処遇改善を早期に実施されるのに必要な準備を進め、また委員御指摘の点も踏まえ、どういった策を講ずることができるか、関係省庁とも調整を進めてまいります。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 五分も時間使わないでください、十五分しかないんですから。  これ、大臣に聞いたんですよ。大臣が逃げたというのは非常に残念です。これ、非常に重たい部分なんですよ、ずっとやってこなかった部分ですから。  では、外務大臣に、カナダ・トロント反日博物館、この反日教育の拠点、プロパガンダの拠点になっているものについてお伺いします。  岩屋外務大臣、前外務大臣のジョリー氏とは何度も会いましたが抗議はしなかったと本委員会で明言されました。それは、岩屋外務大臣が抗議することは、展示品を撤去するという観点からマイナスだったから抗議しなかったんでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 様々なレベルで働きかけをしておりますので、あくまでも総合的な判断でございます。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 外務省の総合的、効果的な判断からカナダの方に申し入れてきたと、で、大臣自身はやらなかったというのがこれまでの答弁です。  でも、大臣、この一年、何の成果もなく、逆に多くの高校生が教育の一環で反日博物館を訪れているんです。これは日本の外交の敗北ですよ。  岩屋大臣、カナダの新しいアナンド外務大臣に本件抗議しましたか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) アナンド外相とは先般、電話会談を初めて行いましたが、今後のやり取りにつきましては適宜適切に判断をしてまいりたいと考えております。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 つまり、この一年間、ほとんど成果がなかったと。これからもこのままだと多分ないですよ。これは、日本の名誉を守れないばかりか、カナダの子供たちが反日に染まっていくのを大臣が傍観していると、これは責任放棄にもどうしても見えます。  アメリカの外務大臣は違います。  外務省に伺います。  アメリカの孔子学院、中国共産党のプロパガンダ施設とも言われておりますけれども、ポンペオ国務長官が大学への補助金カット等の締め付けを行い、それをブリンケン国務長官が引き継ぎました。  現在、アメリカ内における孔子学院の数はどのぐらいで、近年どのぐらい閉鎖されたか、端的に数をお答えください。

熊谷直樹外務省大臣官房審議官

○政府参考人(熊谷直樹君) お答え申し上げます。  米国内の孔子学院等の設置状況でございますが、まず、中国側の二〇二三年の発表によりますと、米国内には孔子学院が十校、孔子課堂が七か所設置されているということでございます。また、アメリカの会計検査院の二〇二三年の報告書によりますれば、一時は米国内に約百校設置されていた孔子学院は五校未満に減少したとされていると承知しております。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 外務大臣、このようにアメリカの国務長官が動けば百校以上が閉鎖されているんですよ。変わっているんですよ。中国のプロパガンダを防ぐためにアメリカの国務長官動いて、日本の外務大臣は、日本の名誉を守る、プロパガンダ施設をなくすために動かないというふうに見えてしまう。  アナンド外務大臣に申し入れると何か不都合あるんですか。今まで全然動いていないんですよ。何か、中国関連のもので申し入れると何か不都合あるんでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) あるわけないじゃないですか、そんなもの。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 だったら、やるべきですよ。ポンペオ国務長官は動いているんです、ブリンケン国務長官は動いたんです。結果、孔子学院はなくなっているんです、プロパガンダ施設止めるために。でも、一年間全然動いていないじゃないですか。  資料、この一、二を見てください。  これ、一は外務省の資料で、今このぐらい公有地や私有地に慰安婦像とか慰安婦碑があるんですよ。この二枚目、外務大臣、これが、二枚目、実際の、今、北米における慰安婦像ですよ。  外務大臣が着任されて撤去されたものは幾つありますか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 慰安婦像及び慰安婦碑は民有地に設置されているものもありまして、その件数を網羅的に把握することは困難でありますが、欧米、豪州、中国等で、慰安婦像及び慰安婦碑を合わせて少なくとも約三十か所での設置を把握しております。  いずれも我が国の立場と相入れないものでありまして、これまでも様々な関係者に対し像や碑の撤去や記載内容の変更等を含む適切な対応を求めてきておりますが、引き続きこうした働きかけを継続してまいります。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 大臣、私の質問は、岩屋外務大臣が就任されてから撤去された慰安婦像とか慰安婦碑は幾つありますかという質問です。

門脇仁一外務省大臣官房参事官

○政府参考人(門脇仁一君) お答え申し上げます。  民有地に設置されているものについては把握が難しいところもございますけれども、公有地に設置されているものについて、ここ最近撤去された事例があるとは承知をしておりません。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 これ、ゼロなんですよ。これは外務省の資料ですから、民有地含めての。だから、結局全然動いていないんですよ。  これ、じゃ、今まで韓国については、外務大臣、いろいろやっているんですよ。これは中曽根先生も堀井先生もやったように、やってきているんですよ。なぜ中国だとやらないのか、これは全然理解できない。  この撤去に向けて、フィラデルフィアとかサンフランシスコ、ベルリンのミッテ区の慰安婦像等撤去については姉妹都市にも働きかけているんですよ。なぜこのトロントの姉妹都市の相模原の方には外務省、働きかけないんですか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 中国系であろうが韓国系であろうが、我が国の考え、立場と相入れないものについては様々な関係者に対して働きかけを行っております。これからも行ってまいります。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 違うんです。言っているのは、ずっと、大臣の熱量とリーダーシップのことをずっとこの委員会で聞いているんですよ。  大臣が動かないのであれば動かないんですよ。アメリカのポンペオ国務長官とかは動いているんですよ。そこが問題だと。やっぱり、日本の名誉と尊厳をやっぱり外務大臣が先頭に立って守らないと、この歴史戦というのは絶対動きません。担当者に任せる、大使に任せる、これは全然駄目ですよ。  じゃ、なぜ、外務大臣、この今の李在明大統領が、ここに、外務省にある、豪州のインナーウエスト市の慰安婦像除幕式に参加されたか御存じですか。知らないと思います。なぜ彼が参加したかというと、つまり、彼は城南市長時代に慰安婦合意には大反対だったんです。だから、彼は自ら動いて、このオーストラリアの慰安婦像のスポンサーになったんです。で、スポンサーになって、我々とは立場、真逆ですよ、スポンサーにわざわざなって、自分で向こうに行って演説をしているわけですよ。そこで彼は何と言ったかというと、天皇陛下を裕仁と呼び捨てにして、戦争犯罪人と非難をして、慰安婦像の設置は国家のプライドに関わる政治的な問題と演説していると、こういう事実もあると。  だから、こういう問題というのは、やっぱり大臣が本当真剣にやらないとこれ動きませんから。今の韓国の大統領はそういう経緯を持って今いるんです。でも、これから慰安婦問題含めて韓国と向き合わないといけない。彼の本心がどこにあるのか、私ちょっと分かりません。今のがポジショントークなのか、元々の反日が彼の軸なのか、今のがポジションか分かりません。でも、こういう過去の部分もしっかり分析しながらやらないと、この歴史問題は絶対に動きませんよ。外務大臣の熱量がやっぱりいろんな人を動かすんですよ。  もう一回言います。このトロントの反日博物館、反日教育の拠点化しているんですよ、現実問題として。多くの高校生が行っている。これについて、外務大臣、自らリーダーシップを発揮して、アナンド外務大臣に申し入れる、今までの外務大臣や総理が韓国系のものについて直接申し入れたように、これまで一年間、前の外務大臣やってこなかったわけですから、新しい大臣になったこの機会を捉えて、外務大臣、動いていただけませんか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 韓国の大統領は、政策の一貫性が特に重要であると、国家間の関係においてはとおっしゃっておられますので、それには注目をしていきたいと思っております。  それから、カナダへの働きかけは適宜適切に判断してまいります。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 極めて、前向きな答弁がないので残念です。  大臣、ゴールポストは韓国の中でいつも動いているんですよ。いつも動いているから過去も分析しながらやらないといけない。今政策の一貫性と言っているのが本心なのかポジショントークなのか、これは過去の分析しないと分からないわけで、今までずっとゴールポストは動いてきているんです。で、日本の国益を守らないといけないんです、歴史戦というのは。  岩屋外務大臣から、残念ながら、これ三回目ですよ、一回も前向きな発言がこの歴史戦になかったと。最後だから、今日わざとこれやったんです。本当に、前向きな発言、最後ぐらいいかがですか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 先刻来申し上げているとおりでございます。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 極めて残念ですよ。これ本当に動くかと。実際に岩屋外務大臣就任してから一つも動いていないんですよ、慰安婦像も慰安婦碑も、ヨーロッパにおいてもどこにおいても。  これは、やっぱり大臣の熱量、私、今回この委員会で質問最後になりますけれども、是非これ動かしてください。  以上で終わります。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 広田一でございます。どうかよろしくお願いを申し上げます。  私は、防衛力整備計画についてお伺いをいたします。  まず、歳出ベース、これ四十三兆円に関連して質問をします。  これは単純かつ素朴な疑問としてお伺いをしたいと思うんですけれども、資料一、御覧ください。ここにございますように、歳出ベースにつきましては予算額を確実に増額をしておるというふうにあるわけでございますが、そこで、まず確認をしたいと思います。  既に確定をしております令和五年度から令和七年度の当初予算までの累計金額、これは二十三兆七千九百二十一億円ということでよろしいでしょうか。

寺田広紀防衛省大臣官房審議官

○政府参考人(寺田広紀君) お答え申し上げます。  令和五年度から令和七年度までの当初予算に既に計上されている歳出額の総和は約二十二・八兆円でございます。  以上です。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 二十二・八兆円でよろしいんでしょうか、二十三兆七千九百二十一億円だというふうに思いますけれども。ちょっと一兆円違うんですが。

寺田広紀防衛省大臣官房審議官

○政府参考人(寺田広紀君) お答え申し上げます。  今私申し上げましたのは当初予算の額でございまして、補正予算の額も合わせますと先生おっしゃるとおりでございます。  以上です。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 ありがとうございます。  これ、四十三兆円からこの額を引きますと十九兆二千七十九億円となります。これ、最終年度の令和九年度、防衛力整備計画、これ既に明記されております、資料にも書いてありますが、これ八兆九千億円というふうに既に確定、決まっているわけでございます。そうすると、単純計算で、この十九兆二千七十九億円から八兆九千億円を引きますと十兆三千七十九億円というふうになるわけでございます。  つまり、令和八年度の当初予算額は、そう考えますと十兆三千七十九億円と、これ防衛予算が史上初の十兆円超えになるというふうになりますけれども、これでよろしいんでしょうか。

寺田広紀防衛省大臣官房審議官

○政府参考人(寺田広紀君) お答え申し上げます。  まず、防衛力整備計画の四十三兆円という規模に関しましては、我が国が戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中で必要となる装備品の整備や能力の向上等、整備すべき防衛力の内容を積み上げて、整備計画の実施に必要な防衛力整備の水準として導き出したものでございます。  令和八年度の歳出予算につきましては、現在、令和八年度の概算要求に向けた検討を進めているところでございまして、現時点で予断を持って金額をお示しすることはできませんけれども、防衛力整備計画において令和九年度予算を八・九兆円程度と定めていることも踏まえつつ、計画期間内において防衛力の抜本的強化を達成するため、必要な経費を計上する考えでございます。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 御答弁あって、まだ令和八年度の正確な額については示せることはできない、それは当たり前のことだというふうに思います。  私が聞いておりますのは、これまで既に確定したもの、補正も含めて、そして、令和九年度は、なぜだか分からないけれども、既に八兆九千億円というふうに確定をしております。残されたのは令和八年度だけなんです。これ、今年度補正予算なかりせば、先ほど申し上げたとおり、十兆円を大きく超えることになってしまう。これについては確認できますよね。

寺田広紀防衛省大臣官房審議官

○政府参考人(寺田広紀君) お答え申し上げます。  まず、四十三兆円程度という話と、もう一つ四十・五兆円というのが、二つ防衛力整備計画の中にございまして、この四十三兆円程度というのは、これ、必要となる装備品の整備、能力の向上等、整備すべき防衛力を積み上げることで導き出した令和五年度から令和九年度までの五年間における防衛力整備計画の実施に必要な防衛力整備の水準でありまして、すなわち、防衛力の抜本的強化が達成でき、防衛省・自衛隊として役割をしっかり果たすことができる水準としてお示しした金額でございます。  一方、四十・五兆円程度と先ほど申し上げましたのは、この四十三兆円程度のうち、各年度の予算編成に伴う防衛関係費として確保することを政府として閣議決定しているものでございます。  したがいまして、令和八年度予算について、申し上げましたとおり、現在、概算要求に向けた検討を進めているところでございまして、現時点で予断を持って金額をお示しすることはできないんでございますけれども、その上で、あくまで機械的に計算いたしますと、令和五年度から七年度までの当初予算に既に計上されている歳出金額の総和というのが二十二・八兆円でございまして、これと先ほど申し上げました八・九兆円程度を加えた金額を四十・五兆円程度から差し引いた場合、その残余というのは今八・八兆円というふうになるというのが計算上のものとなってございます。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 これ、ベースが、おっしゃるとおり、四十兆五千億円であれば今の御答弁のとおりなんです。しかし、これ、私たち、防衛予算の進捗状況を見るときにいつも見ているこれ資料なんですよね。これだと四十三兆円というふうにはっきり書いてあるんですよ、はっきりと。そう考えると、この令和八年度がいわゆる令和九年度より低い水準にあるというふうにはとても読むことは客観的にできないのではないでしょうか。

寺田広紀防衛省大臣官房審議官

○政府参考人(寺田広紀君) 御指摘のグラフにつきましては、防衛費が増加する中で、その補正予算の分も含めてその全体像を国民の皆様に分かりやすくお示しするという観点から、防衛力整備計画における所要経費全体であります四十三兆円のうち各年度の予算の計上額を記載しているというものでございまして、防衛省といたしましても、その防衛力の抜本的強化を国民の皆様の御理解を得ながら着実に進めていくことができるよう、どのような情報発信が可能かということは、先生の御指摘の趣旨も踏まえながら不断に検討を重ねてまいりたいと考えております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 この説明資料は、防衛力整備計画について国民の皆さんに分かりやすく説明をするためのものだというふうに理解をいたしております。そうすると、これは、令和九年度の八兆九千億円が最大規模になるということを説明している資料なんですよね。しかし、現時点ではそういうふうにはならないんです。  そうだとすると、国民の皆さんに誤解を与えてしまう、ミスリードをしてしまう、そういったおそれがあるわけでございますので、この資料についてはやはり訂正された方がよろしいんではないでしょうか。

寺田広紀防衛省大臣官房審議官

○政府参考人(寺田広紀君) 繰り返しになりますけれども、どのような形で情報発信するのが適切かどうかというのは、先生の御指摘も踏まえて不断にちょっと検討を重ねてまいりたいと考えております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 今日はもうこれ以上詰めませんけれども、不断の検証をするということでありますから、是非とも適切な形で訂正をしていただくように強く申し上げたいというふうに思います。  それでは次に、防衛予算の硬直化に関連してお伺いをいたします。  ちょっと飛びますが、資料四、ございますとおり、これ、次期防衛力整備計画への流れ出し、つまり期間外歳出というものは十六兆五千億円というふうになっております。  これ、このまま上振れ状況が続いていくと、この額が更に膨らむ懸念、危惧があるのではないかなというふうに思いますけれども、この点についての御所見、お伺いします。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) お答えいたします。  防衛力整備計画におきましては、令和九年度までに支出する防衛力整備の水準が四十三兆円程度であること、また、計画を実施するために新たに必要となる事業に係る契約額が四十三・五兆円程度であること、これを前提といたしまして、期間内の人件・糧食費を十一兆円程度、前中期防における契約からの、契約の流れ分ですね、これが五兆円程度といたしまして、令和十年度以降に支払うこととなる額は十六・五兆円程度となるものという推計でございます。  他方、実際に令和十年度以降に支払うこととなる額は令和九年度までの予算において決まっていくことから、現時点ではその見通しについてお示しすることは困難だと考えております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 私が確認させてもらいたいのは、この前の質疑の中でも、イージスシステム搭載艦であるとかF35Aであるとか、それぞれの上振れ額が大体七千億円を超えてしまう、こういうふうな状況になったときに、これ、期間外歳出といったものが十六兆五千億円ではなかなか収まらない懸念、危惧があるのではないかなというふうに思います。  それで、重ねてお伺いするんですけれども、令和五年度の会計検査院の指摘がありますよね。これ、計画対象経費に係る後年度負担額の推移、これによりますと、令和四年度末時点で、実は資料四とは異なり、五兆円をはるかに上回る五兆一千九百十三億円、実はこれが正確な数字なんです。しかも、前中期防は、御承知のとおり四年間でこれ終了をいたしております。一年短いんですね。にもかかわらず、五兆円をはるかに上回っております。  その要因について、防衛省としてはどのように分析をされているんでしょうか。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) はるかに多いとおっしゃられましたけれども、令和四年度末の現行の防衛力整備計画を策定した際には、前中期防からの流れ込みは予算ベースで約五兆円ということになってございます。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 私は決算ベースのお話をさせていただいております。  先ほど御紹介したように、令和五年度の会計検査院の指摘は、これ確定をしているものでございまして、これによりますと、先ほど申し上げたように、五兆円ではございません、五兆一千九百十三億円でございます。二千億円近く上振れているんですけれども、その要因は一体何なんでしょうか。

寺田広紀防衛省大臣官房審議官

○政府参考人(寺田広紀君) 中期防からの流れ込みに関しまして、数字に関しては今ございますけれども、ちょっと今、御質問の通告ございませんでしたので、その分析自体はちょっと今ここに、手元にございませんので、また先生にお示しできればというふうに思います。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 会計検査院の指摘について、これはもう既に公式な文章として残っております。それについては、実はこれ、防衛省はこの要因については分析をしていないというふうに指摘もされているわけでございますので、さすれば、防衛省として、なぜ五兆一千九百十三億円というふうになってしまったのかということについて、当委員会に報告をしていただきますように、委員長、お取り計らいよろしくお願い申し上げます。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 後刻理事会で協議いたします。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 次に、たとえ百歩譲って次期の期間外歳出というのが十六兆五千億円というふうに収めたとしても、私は、この防衛予算というのは非常に硬直化が深刻化するのではないかというふうに懸念、危惧をしているところでございます。  繰り返しになりますけれども、次期防衛力整備計画に回される後年度負担は、期間外歳出、これ約十六兆五千億円であります。次期防衛力整備計画を、これは大臣等も御答弁されておりますけれども、仮に四十三兆円規模を維持したとしても、次期期間内歳出は十五兆五千億円というふうになりまして、実に、現計画と比べても四七・四%の大激減というふうになります。  そうすると、激変、激動する安全保障環境に柔軟、適切に対応できないのではないか、他国との競争が非常に激しくなる、AIや無人機の開発、サイバー、宇宙、電磁波、こういった新たな領域に対して現実的に、機動的に果たして対応することができるのか、これが私は防衛予算の硬直化の影響だというふうに危惧、懸念されますけれども、この点についての防衛省の御所見、お伺いします。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) お答えいたします。  サイバーやAI、無人アセットといった新たな領域、ここにおきましては技術進歩が極めて迅速でございまして、防衛省におきましても、これらの技術進歩に対し柔軟に対応していく必要があると考えてございます。  他方で、装備品の購入費等の大宗、これ大部分の大きなものはやっぱり艦船や航空機などの装備品ということでございまして、これらの装備品につきましては、今回の防衛力整備計画で相当数の整備を行う計画でございます。  そのため、令和十年度以降におきましても、防衛関係費の規模を持続的に、持続可能な水準としながら、これらの新たな領域の技術進歩にも対応していくことが可能であると考えております。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 可能か不可能かというふうに問われれば、それは可能であるというふうな答弁になるというふうに思いますけれども。  私は、先ほど指摘しましたように、次期期間中の歳出が十五兆五千億円、今期は二十七兆円なんですよね。もうすごく減ってしまいます。そうしたときに、大きなものはもう既に買ってしまっているので大丈夫だというふうな御所見なんですけれども、果たしてそれでいいのかどうか、こういったところについては是非とも不断の検証をしていただければなというふうに思います。  これらのことを踏まえて、最後に中谷防衛大臣にお伺いをしたいというふうに思います。  先ほど申し上げましたとおり、これから防衛予算というものも硬直化していく、そして、今日は具体的に問うことはできなかったんですけれども、実は、自衛隊の施設整備費といったものは、対前年度予算と比べても実は今年度は二百億円以上減額をされております。しかも、契約ベースで見ますと、全体が六二%契約しているんですけれども、施設整備費、これ約四兆円が契約ベースなんですが、これまだ半分しか契約をすることができておりません。  こういったことを総合的に踏まえていただいて、この防衛力整備計画には、各事業の進捗状況、実効性、実現可能性を精査して、必要に応じてその見直しを柔軟に行うというふうに防衛力整備計画にははっきりと書いてあります。そうであれば、今年度は防衛力整備計画の折り返しでございますので、現実を見て、検証していただいた上で、国民の皆さんに対して十分な説明責任、これを果たすべきというふうに考えますけれども、この点についての中谷防衛大臣の御所見をお伺いをいたします。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 防衛力整備計画の策定時よりは物価上昇、人件費、円安を伴う為替レートの変動が生じておりまして、防衛予算の編成には影響を与えているということは事実であります。  しかし、防衛力整備計画に定められた四十三兆円程度という防衛費の規模は、令和九年度までの五年間で防衛力の抜本的強化が達成でき、防衛省・自衛隊としての役割をしっかり果たすことができる水準として閣議決定された金額でありまして、防衛省としては、円安、為替レートの変動、物価上昇などの厳しい状況にあっても、防衛力整備の一層の効率化、合理化、これを徹底しまして、防衛力整備期間内に防衛力の抜本的強化を達成すべく努めてまいる所存でございます。

広田一立憲民主・社民・無所属

○広田一君 これまでと同様の御答弁だったというふうに思いますけれども、最後になりますけれども、やはり我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増しておりますので、この状況に柔軟かつ機動的、そして対応できるように是非ともお願いを申し上げまして、福山先輩の前座とさせていただきます。  どうもありがとうございました。

福山哲郎立憲民主・社民・無所属

○福山哲郎君 お疲れさまでございます。福山でございます。  ちょっと、たくさん案件ありますので、すぐに本題入りたいと思います。  トランプ関税の交渉についてお伺いするつもりでしたが、今日は党首会談があって、そこで総理から我が党の野田代表にもお話があったと思いますので、それ以上のことは今日ここで聞いても出てこないということで、そこは、申し訳ありません、割愛させていただきます。  足下、幾つか気になっていることをお伺いします。  まず、ロスでの移民の取締りの抗議デモ活動に対して、トランプ大統領が州知事の頭越しに州兵に派遣を命じ、海兵隊まで動員するという状況になっています。知事や市長との、何というか、対立も深まっているようでございますが、日本政府としては現状どこまで把握しているのか。何が聞きたいかというと、邦人保護でございます。ロスは邦人がたくさんいます。ですから、現状把握と邦人保護の状況についてお答えください。

熊谷直樹外務省大臣官房審議官

○政府参考人(熊谷直樹君) お答え申し上げます。  まず、全般的な状況ということでございますが、六月六日に不法移民の取締りへの抗議デモ、これがロサンゼルスで発生いたしまして、その後、全米に拡大しております。  ロサンゼルスにおきましては、同市の警察が過激化した行動への対応に当たっているほか、同市の市長は一部地域に夜間外出禁止令を発出しております。また、米国政府もこれまでに同州の州兵計約二千人と海兵隊約七百人を動員しておりまして、また追加的に州兵二千人の動員指示がなされていると承知しております。  ロサンゼルス始めとする米国での抗議活動の状況及び米国政府の対応につきましては、米国には多くの在留邦人や渡航者もいることから、政府として引き続き大きな関心を持って事態の推移を注視しております。在ロサンゼルス総領事館等の在米公館も活用して情報収集を行い現状の把握に努めているというところでございます。  続きまして、邦人保護でございますが、在ロサンゼルス総領事館からは、領事メールを随時発出いたしまして、抗議活動の規模や場所等について情報提供しながら、抗議活動が行われている場所に近づかないよう注意喚起を行っているというところでございます。また、ロサンゼルス市長による夜間外出禁止令の発出を受けまして、在留邦人や渡航者に対しては、速やかに自宅、ホテルに帰るよう呼びかけているというところでございます。  また、外務本省の方からも、米国各地でも抗議活動が行われているという情報があることから、十日、米国全土に対するスポット情報というものを発出して注意喚起を行ったということでございます。  現時点までに邦人に被害が及んでいるという情報には接しておりませんが、政府といたしましては、今後とも状況を緊密にフォローするとともに、邦人の安全確保には万全を期していく考えでございます。

福山哲郎立憲民主・社民・無所属

○福山哲郎君 是非邦人の安全確保に万全を期していただきたいと思いますし、大統領が州知事の要請なしに州兵を動員するのは一九六五年の公民権運動以来だということで、大変な状況でして、そういった状況が本当にロスにあったのかなと私はちょっと疑問に思わざるを得ないんですが。  外務大臣にちょっとお願いしたいんですが、もし来週予定されている日米首脳会談、セットされればですけれども、セットされれば、やはりこのときには、日本政府としては、日本人がたくさんいるこのロスの状況については懸念があるというのを伝えるべきではないかというふうに考えるんですが、外務大臣、いかがでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 日米首脳会談については現時点では決まっていることはございません。  首脳会談でございますので、中身について予断をすることは控えたいと思いますけれども、委員御指摘のとおり、ロサンゼルスで約一万人、近郊を含めると六万四千人ぐらい邦人がいらっしゃいますので、これは政府としては、邦人の安全確保に引き続き重大な関心を持って事態の推移を注視していきたいと思いますし、米側とも緊密に連携を取っていきたいと考えております。

福山哲郎立憲民主・社民・無所属

○福山哲郎君 よろしくお願い申し上げます。  首脳会談がセットされるかどうか、また、そういった議題になるかどうかも、状況の雰囲気があると思いますけれども、しかし、我が国はやはり海外にいる在留邦人の安全を保護する責務がありますから、そこは是非よろしくお願いしたいと思います。  もう一つ、これ地味なんですけど、トランプ関税の問題が話題になっていますが、それと並行するように、アメリカの下院で、税制歳出法案の中にある内国歳入法八百九十九条、セクション八百九十九に対して、今、金融マーケットで懸念が広がっています。このセクション八百九十九の内容、上院での審議動向、どの程度日本政府は把握していますか。どんな影響があると考えておられるか、お答えください。

細田修一財務省主税局国際租税総括官

○政府参考人(細田修一君) お答え申し上げます。  御指摘の状況につきましては、アメリカが不公平な税制を有すると考える外国に関し、その外国の居住者等が米国において稼得する所得に対する課税について、その税率を適用日から毎年五%ずつ引き上げ、法定税率に加えて最大二〇%まで引き上げる措置が含まれておると承知しております。仮にこうした措置が日本に適用されることになる場合には、日本からアメリカへの投資に対して悪影響を与えかねず、日米租税条約との整合性を含め、深刻な懸念があると考えております。  このため、アメリカ政府及び連邦議会関係者に対し、この条項に対する我が国の懸念についてこれまでも伝えてきておりまして、引き続き、アメリカの連邦議会上院における審議を含め、今後の動向を注視しつつ、適切に対応してまいります。

福山哲郎立憲民主・社民・無所属

○福山哲郎君 これ、もう下院は可決されちゃっているんですね。上院で審議されているので、これ日本の企業や個人投資家だけじゃなく、状況によっては米国債を保有する日本政府やGPIFにも影響が出てくるかどうかも含めて、これしっかり注視しなければいけないと思いますし、毎年五%ずつ最大で二〇%上乗せするということは、米国への投資が圧倒的に引き揚げられる可能性がありますし、それはひいて言えばニューヨークのマーケットにも大きな影響がありますので、これ意外と話題になっていないんですけれども、日本政府としても注視していただきたいと思います。これ、外務大臣、いかがでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 審議中の法案に含まれる措置でありますために、その内容は不確定でありまして、具体的な影響について試算することは困難ではありますけれども、米国政府に対しましては、当該条項に対する我が国の懸念について、これまでも伝えてきておりますが、引き続き、米国連邦議会上院における審議を含め、今後の動向を注視しつつ、適切に対処してまいりたいと思います。

福山哲郎立憲民主・社民・無所属

○福山哲郎君 よろしくお願いいたします。  三点目、お手元の資料を御覧ください。  前回の質疑でちょっと頭出しだけしたんですけど、東シナ海における日中間のこれ協力って書いてありますが、これは日中中間線のところの白樺を想定しての協力という文字になっています。  それで、例のブイが設置され撤去されたのがAとB、尖閣と与那国の周辺ということになっております。これ、ブイは今撤去されていますけれども、この次のページにありますように、ブイ、結構でかいんですね、次見ていただきますと。これ、撤去している状況を海上保安庁は把握していたと、撤去しているなというのを把握していたということなんですね。  そうすると、ちょっと質問なんですけど、例えば、これ日本政府の判断で、万が一これからブイが設置された場合、日本政府の判断で海上保安庁が撤去することは法的に可能なんでしょうか。

服部真樹海上保安庁総務部長

○政府参考人(服部真樹君) お答えいたします。  海上保安庁では、巡視船、航空機などにより尖閣諸島周辺海域を含む我が国周辺海域の監視警戒を実施しております。ブイの設置作業を確認した場合には、関係省庁と連携し、関係する国際法、国内法を踏まえて必要な対応を取ってまいります。

福山哲郎立憲民主・社民・無所属

○福山哲郎君 設置された後だと、ずっと向こうにある意味でいうと意思決定も対応も依存せざるを得ないんですね。  例えばこれ、設置された後、何らかの、撤去できるというのは、国際海洋法上何らかの措置ができるとお考えですか、できないとお考えですか。

服部真樹海上保安庁総務部長

○政府参考人(服部真樹君) お答えいたします。  ブイの設置が確認された場合、海上保安庁では、付近を航行する船舶の安全を確保するため、必要に応じて航行警報を発出します。設置されたブイへの対応については、関係省庁と連携し、関係する国際法及び国内法を踏まえて必要な対応を取ってまいります。

福山哲郎立憲民主・社民・無所属

○福山哲郎君 その必要な対応が本当に取れるのかどうかということを聞いているんです。  僕は、取れるかどうかは国際海洋法条約上難しいのかもしれませんが、これ、各省庁で何らかの措置ができるように、まずは分析、研究をしてもらいたいと。もうこれまでもさんざんやられていると、結局できないという結論ならばできないという結論になるんだと思いますけれども。  これ、設置された後、それを何らかの形で海上保安庁が撤去するなり、動きができるのかどうかの分析、研究等をしていただきたいと思うんですが、いかがですか。

門脇仁一外務省大臣官房参事官

○政府参考人(門脇仁一君) お答え申し上げます。  先ほど委員の方から国際法の観点の御指摘がございました。中国による我が国EEZにおけるブイの設置に対して関係国がどこまで物理的な措置をとることが国際法上許容されるかについては、国連海洋法条約に明確な規定はございません。また、これまでにそういった事例の蓄積も見られないということでございまして、国際法上の基準は不明確、そういう中で様々な観点から総合的な判断が求められます。  今後の対応について、仮にまたブイが設置されるというようなことになった場合に、どういう、可能、有効な対応としてはどのようなものがあり得るかということについては、法的観点を含めた様々な観点から総合的に不断に検討を行っていく所存でございます。

福山哲郎立憲民主・社民・無所属

○福山哲郎君 今のところはなかなか、実例もないし、できにくいというのが今のお答えだと思いますが、でも、分析、研究を日本が例えばすると外務大臣が言っていただくだけでも相手に対する一定の牽制効果にはなりますので、そこも何らかの形で御検討いただければというふうに思います。  外務大臣、答えていただける余地はありますか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 国連海洋法条約について申し上げますと、同条約に基づく海洋秩序の更なる発展に積極的に関与しつつ、国連海洋法条約の枠組みの下で新しい課題にいかに対応すべきかということを不断に検討していくことは重要だと思っております。  先刻事務方からお答えしたように、今後の対応については、可能かつ有効な対応としてどういうものがあるかということについて、法的観点を含めた様々な観点から不断に検討を行ってまいります。

福山哲郎立憲民主・社民・無所属

○福山哲郎君 よろしくお願いします。  ちょっと農水省さんに、例の水産物の輸出再開、日中間で合意されたものについてお伺いしたいと思うんですが、もう簡単で結構です、時間がないので。いつ頃再開、実際に輸出が再開するのか、そのことと、十都県の食品の輸入再開はまだ決まっておりませんが、そのことの見通しについて、二点、短くお答えください。

常葉光郎農林水産省輸出・国際局付

○政府参考人(常葉光郎君) お答え申し上げます。  輸出再開につきましては、今後、中国側におきまして輸出施設の再登録が行われることになってございまして、具体的な時期について予断を持って申し上げることは難しいと認識しております。  いずれにいたしましても、技術的な要件については合意に至っておりますので、今後、迅速かつ円滑な輸出の再開に向けて官民一体となって取り組んでまいります。  もう一点、十都県の食品の輸出再開につきましては、今回、重要な輸出品目である水産物について輸出が再開されるということは大きな節目となっているものと考えておりまして、具体的な時期等については予断を持って申し上げられないわけでございますが、今般の合意を弾みといたしまして、二〇一一年三月の原発事故以来続く十都県からの輸入規制の撤廃等につきましても引き続き撤廃を求めていく考えでございます。

福山哲郎立憲民主・社民・無所属

○福山哲郎君 是非よろしくお願いします。  輸出再開は、三十七都道府県のものはなるべく早く実現に向けて動いていただきたいと思います。実現しないことにはなかなか前へ進まないので、中国はなかなかやると言っても実現しないことが多いですので、よろしくお願いします。  重ねて、ちょっと昔話をするんですが、二〇〇八年、自民党政権のときに、御案内のように、これの二枚目のプリントにあります、いわゆる白樺のガス田の共同開発についての合意というのがありました。それで、このことについては、それぞれ合意に基づいて内容を検討するという会合をやるということになっておりまして、実は、我々の政権の二〇一〇年の七月に第一回の会合を実施しています。つまり、これは自民党がある程度合意したものを我々としては実際の会合を動かしました。これが実は二〇一〇年の七月以来止まっています。  これね、外務大臣、ブイの撤去がありました。水産物の一応輸出の規制が緩和をされました。つまり、相手側からの一定のメッセージがあるわけですから、逆に言うと、この中間線の付近、まあ残念ながら、会合が止まってから、だあっとこれだけ、お手元にあるように、中間線の向こう側で中国はいろんなこういったものを造ってしまっているわけですけれども、まずはこの白樺の共同開発、日中で合意しているわけですから、この会合の再開、既に何度も求めておられると思いますけれども、相手からの一定の僕はメッセージが来ているからこそ、この時期にやっぱり再開を求めるということ大事ではないかと思っています。  一方で、相手は硬軟織り交ぜますから、尖閣に、ある意味でいうと、この間も非常に厳しい状況で尖閣に接近したり、中国の軍機が四十五メートル以上接近したということが昨日発表にもなっています。硬軟織り交ぜてきているのは間違いないと思いますけれども、このガス田の開発の合意を、会合を再開すると、強く外交ルート、また外務大臣からも求めていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘のとおり、日中間には様々な課題、問題がまだあるわけですけれども、今般、ブイが撤去され、日本産水産物の輸出再開に関して前進があったということは、この間の戦略的互恵関係を包括的に進めていこうという方向性に合致するものだと受け止めております。  その上で、委員御指摘のこの二〇〇八年合意に基づく国際約束締結交渉を早期に再開して、この合意を早期に実施するように、引き続き中国側に求めてまいりたいと考えております。

福山哲郎立憲民主・社民・無所属

○福山哲郎君 なかなか難しいとは思いますが、言い続けること大事だと思いますし、これは完全に日中間の合意ですので、それも、自民党政権も我々の政権も両方で動かしたものですので、どうかよろしくお願いしたいと思います。  残りもう少ないんですけれども、最後のページ見てください。  この委員会で、今年もそうですが、ずっと松沢委員が、尖閣における日本の施政権を明示することが非常に重要だという御指摘をいただきました。  これ、尖閣やそれぞれ日本の国内に入ってきた者に対する対応の一例ですが、例の北朝鮮からの男性がシンガポールから入国したときも、実は入管難民法で強制退去させています。このときは国内でもいろんな声がありました。それから、二〇〇四年も、これも、尖閣に中国人七名が不法上陸したときも、実は現行犯逮捕しているんだけど、強制送還しています。二〇一二年も、香港の活動家が尖閣に上陸したときも、出入国管理法違反で強制送還しています。二〇一七年は、北朝鮮の船が漂着して上陸した後も、発電機の窃盗で逮捕したんだけど、強制退去処分になっています。それぞれ私は判断があったと思います。そのことを批判しようとは思いません。  二〇一〇年、例の中国の漁船が海上保安庁の巡視船に衝突した事件、我々の政権のときでした。これは、私が官邸にいたので、言えないこともたくさんあります。しかし、今日あえて言っておきたいなと思うのは、当時、腰抜けとかいろいろ言われました。しかし、実はこのときは、出入国管理法ではなくて、海上保安庁の巡視船に衝突したので、公務執行妨害で逮捕をいたしました。ですから、これはある意味でいうと、刑事手続のプロセスに入りました。船長は罪状を否認していたので、那覇地検は勾留を延長しました。  その途端、中国は大変な抗議でした。日本の財界、それから日本の自民党の古い政治家の方も含めて、何とか無条件釈放しろというのが中国側の主張でした。それは、一にも二にも、日本が刑事手続に入ったからです。御案内のように、日本の施政権が及ぶということを刑事手続に入って国際社会に示されるのが嫌だったので、中国はかなり、本当に厳しかったです。まあ因果関係がそうかということを僕はあえてここでは言いませんが、当時、フジタの社員が勾留されたり、レアアースの輸入に対しての、中国からいうと輸出に対しての規制が厳しくなったりしました。  私も実は、財界の方や自民党の古い政治家から何とかできないのかという声をたくさんいただきました。日本の刑事手続に入った限りは、それを外して釈放なんかすると、それこそ指揮権発動しかあり得ないですから、そんなことはできないということで、実は結果としては、勾留延長して刑事手続を全部最後まで完結させて、この船長を起訴猶予で釈放、送還しました。つまり、起訴猶予というのは、現実問題としては刑事手続が決着をしています。  このときの中国のいろんな抗議の状況も含めて、国際社会では、逆に言うと、中国はある意味非常に野蛮な対応をしたねという雰囲気になっていました。国内は、何で釈放したんだとか腰抜けとかいろいろ言われましたけど、現実の問題でいえば、日本の刑事手続は完結をして、松沢委員がこの場でいつも言われている、日本の施政権が尖閣列島、諸島に及ぶことを実は示したことになっています。  これは、中国にとっては恐らく相当、今もって中国にとっては嫌なことだというふうに思いますが、こういうことが実際歴史的にあったということは、松沢委員がずっと言われていたので、この国会最後の審議かもしれないので、私はやっぱり紹介しておくべきかなと思ってお伝えをしました。  実は、この海上保安庁が逮捕する話も、二〇〇九年の自民党政権の中で、逮捕までのマニュアルはできたんですけど、逮捕した後、どういう形で刑事プロセスに入るかについては全く実はありませんでした。これ、今後の尖閣諸島でどういう形の偶発的な衝突かどうかが起こるか分かりませんが、そのときの海上保安庁の対応に関していうと、かなり綿密にいろんなシミュレーションしておられると思いますけれども、この時点でいうと、実は逮捕後のマニュアル全くなかったんです。初めて実は公務執行妨害という手続で逮捕したという状況になっていますので、海上保安庁についてはこのことについて今どういう認識なのかと、外務大臣にもこのことに対しての認識をちょっと答えていただいて、私、この委員会での質問を終えたいと思いますが、今日、警察の方にオンラインカジノの海外に対する対応でお呼びしたんですけど、質問する時間なくなりましたので、また御指導いただければと思います。おわびを申し上げます。  それじゃ、海上保安庁と外務大臣、よろしくお願いします。

服部真樹海上保安庁総務部長

○政府参考人(服部真樹君) お答えいたします。  海上保安庁は、海上における治安の維持、犯罪の防止などを行っております。海上における犯罪を見付けた場合には、これをしっかりと法執行するというのが海上保安庁の任務でございまして、それを全うしたいというふうに思っております。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) この当時、委員は官房副長官として事態に対処されたと承知をしております。今日は赤裸々にその経験と御認識を紹介いただいたことに感謝申し上げたいと思います。  我が国領海内で生じた事案について、我が国が行う手続、司法手続は当然日本の国内法に基づくものであって、これが施政権の行使に当たるということは当然だと考えております。  今後のことについては、ただいまの委員の御指摘も参考にしながら、しかと検討してまいりたいと思います。

福山哲郎立憲民主・社民・無所属

○福山哲郎君 これで終わりますが、当時の政府の発表を申し上げます。中国漁船による公務執行妨害事件として、我が国法令に基づき厳正かつ粛々と対応したものであり、謝罪や賠償といった中国側の要求は何ら根拠がなく、全く受け入れられない、尖閣諸島をめぐり、解決すべき領有権の問題は存在していない、これが当時の政府の立場ですので、明確に国際社会に日本の施政権が尖閣諸島にあると、存在するということを明らかにしたことは委員の先生方にも是非知っていただきたいなと思います。  質問を終わります。以上です。ありがとうございました。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。  最近の米価格の高騰に対し、備蓄米等の売払いなど、政府・与党として取組を続けております。  自衛隊の任務遂行にとって、休養、食事は生命線であります。若い隊員さんは、この食事自体が楽しみでもありエネルギー源でもあります。一日大体三千から三千二百キロカロリーを基準としていると承知をしております。バランスを考えて提供できる状態を維持するために、主食であるまたお米を大盛りで食べられるように、現場では御苦労が多い現状かというふうに思います。  最近の米価格の高騰に対して、自衛隊における影響はどのようになっていますでしょうか。今後、食料安全保障の視点で、実質上のいわゆる減反政策、これを見直すべきと考えておりますけれども、我が国の主食を確保するに当たって、自衛隊として今後どのような考えでお米を確保していくのでしょうか。自衛官の経験もある中谷大臣に伺いたいと思います。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 私も駐屯地を訪問した際に、駐屯地における糧食費、これの執行状況を確認をいたしているところでありますが、その際、糧食費の不足が見込まれる場合には追加配分をするなど、糧食費全体の中で柔軟に対応を行っているところでございます。  防衛省としましては、物価の上昇の理由により隊員に十分な食事が提供できない事態にならないように先行的に必要な措置を講じてまいる考えであります。その上、食事につきましては、御飯の量、メニューを隊員自身が選択できるようにするなどといった改善に取り組んできておりまして、引き続き満足度の高い食事を供給できるように、食べたくても食べられないことがないように、そういうことがないように取り組んでまいりたいと思います。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 隊員の皆さんが食事で困るようなことがあっては絶対いけませんので、お米の値段が上がっているといっても、これはもうやっぱり大事なことですから、しっかりと、予算の面、そしてその確保の段取りも含めてしっかり対応していただけるようにお願いしたいというふうに思います。  次に、本委員会で、二〇二七年度といいますと、二〇二三年から二〇二七年度までの五年間における防衛力整備計画の実施に必要な防衛力整備の水準に係る金額として四十三兆円だと。実施するために新たに必要となる事業に係る契約額、物件費は四十三・五兆円程度、これを措置していくというイメージになると思います。そして、先ほどもありましたけれども、その後の予算について今後検討していかなければいけないと、次のステージに行くその境目だというふうに思います。すなわち、二〇二七年といいますと、防衛費のことが思い浮かべられて、前面に出てくるところであります。  一方で、我が国において全ての生活者に関わる年でもあります。自衛隊にとっても、これ対策が必要な年の入口であります。二〇二三年十一月の水銀に関する水俣条約第五回締約国会議にて、二〇二七年までに一般照明用の蛍光ランプの製造、輸出入が禁止されることが決定をされております。防衛省・自衛隊においても相当数の一般照明用蛍光灯を使用しているこの現状に対し、将来の対応はどのようにしていくかということは明確にしていかなければなりません。  LED蛍光灯、またその他代替案について、現状の対応についてどのようになっているか、防衛大臣に伺います。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 今テレビで、蛍光灯がなくなるよというコマーシャルが流れていますけど、防衛省としましても、温室効果ガス排出削減の観点から、LED照明の導入割合を二〇三〇年度までに一〇〇%とすることを目標といたしておりまして現在対応しておりますが、二〇二三年度の末の時点のLEDの照明の導入率、防衛省では約三二%となっております。  防衛省としましては、二〇二七年末までに蛍光灯の製造等が禁止されることも踏まえて、引き続きLED照明の導入に向けて取り組んでいく考えでございます。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 これ、今使っているものはそのまま使えるとしても、代替品が手に入らないということもあって、かといって、これをたくさんストックするというのもまたちょっと筋が違う話だと思いますから、進捗率をよく管理をしていただいて、そして、もちろん新しい建物を建てるということでの予算はありますけれども、装備品にも活用されているものもたくさんあります。ですので、これをしっかりと取組を進めていかなければいけないと思いますし、係る予算についてはしっかりと充当できるように取組をお願いしたいというふうに思います。  同じく課題もあります。ポリ塩化ビフェニル、PCBへの対応であります。  平成十三年六月の二十二日公布、七月の十五日施行のポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法に基づいて、PCB廃棄物の確実かつ適切な処理が義務付けられております。既に高濃度PCBについては二〇二二年の三月三十一日であった処理期限は過ぎており、防衛省としても対応を終了しているものだというふうに思います。一方で、低濃度のPCBの廃棄物は二〇二七年三月三十一日で終了することとなっております。  防衛省・自衛隊として、これまで多数の低濃度PCBが含まれる機材だったり装置、油などの活用をされてきたものだと想定をされております。低濃度PCB廃棄物について、施設、装備品内の電気施設の総点検は既に終えておられるのでしょうか。また、それを総合的に管理をして、今後どう処分をしていくのかということがとても重要になります。処分へのこれまでの取組の結果、また残存量の把握、そしてこれからのこの期限までの処分への対応、対処について、防衛大臣に伺います。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 低濃度のPCB廃棄物については、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法に基づきまして、令和八年度末までに処分しなければならないこととされているということは承知をしております。  防衛省・自衛隊としては、保有するPCB廃棄物やPCB使用製品について毎年度末の保有量を把握しているところでありまして、今後とも適切に処分を進めてまいります。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 これは、今大臣、進めると言われましたけれども、実際に具体的に掌握して対策を進めるに当たっては、ちゃんと掌握できるのかということと、この期限を超えてしまっては処分をすることができなくなるというので、これ独自にやるか保管するしかなくなっていくということになります。  これ、しっかりと具体的に大臣の下で、現場で本業じゃないというふうに思われては困る案件ですから、しっかりと指示出していただいて、掌握をきちんとやるようにということ、取り組んでいただけませんでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 現在、令和六年度末時点のPCB廃棄物及びPCB使用製品の保有量を調査しているところでありまして、令和五年度末時点の保有量を申し上げますと、高濃度PCB廃棄物につきましては、安定器を八十一台、小型変圧器・コンデンサー三十台、その他汚染物等を百グラム保有しております。なお、高濃度PCB使用製品は保有をしておりません。  また、低濃度PCB廃棄物につきましては、大型変圧器等を九十五台、大型コンデンサー等を二十六台、安定器を十一台、小型変圧器及びコンデンサーを二千五百五十三台、その他汚染物等を千三百九十三キログラム保有をしております。  さらに、低濃度PCB使用製品につきましては、大型変圧器等を二十六台、小型変圧器及びコンデンサーを三百九十五台、その他汚染物を千四百十五キログラム保有をいたしております。  以上、把握をさせていただいております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 確実にこれ処理できるように段取りを取っていただけるように、重ねてお願いしたいというふうに思います。  次に、ドローン対処能力について質問させていただきます。  昨年、海上自衛隊の横須賀基地にてドローン侵入、撮影問題が生じました。妨害電波で強制着陸させる等の対応を進めるべく取組をしたというふうに承知をしております。  まず、探知能力をどのように向上させたのでしょうか。また、侵入、撮影問題が生じたことの教訓として、探知した際の指揮系統、地上における対処はどのような整理とされたのでしょうか。その上で、強制着陸をさせる態勢は整っているのか、また妨害電波の発生について電波法等の総務省管轄の範疇について整理がきちんとできているのか、また事案発生時の警察との連携はどのようになっているのか、これ、どこが欠けてもいけないことであります。  再びこのような事案を生じさせてはなりません。平時、常時のドローン対処能力について防衛省に伺います。

小野功雄防衛省統合幕僚監部総括官

○政府参考人(小野功雄君) お答えします。  防衛省・自衛隊におきましては、昨年三月の「いずも」の事案につきましては大変重く受け止めております。こうした事案を踏まえまして、基地警備能力を強化するための取組を省を挙げて推進してきております。  具体的には、令和六年度補正予算におきまして約五十七億円、それから令和七年度予算におきましても約三十億円、ドローン対処に係る経費としては過去最大規模の予算を計上し、探知、識別、対処に係る能力の向上が認められ、ドローン対処器材の早期導入を進めております。  また、違法ドローンに対しまして、電波妨害による強制着陸を含め厳正かつ速やかな対処を行うよう各部隊に徹底をしたほか、事案発生時に迅速な対応が行えるよう、これは平素から警察機関と緊密に連携をいたしております。  また、防衛省では、現行の電波法関係法令の下、装備品が能力を適切に発揮する上で必要な電波をあらかじめ確保しておりまして、この点はドローン対処器材についても同様でございます。  ドローンが普及をし、関連技術が急速に発展する現在、基地警備能力を高める不断の努力が必要であります。防衛省・自衛隊として、他国の動向や技術の趨勢等も踏まえまして、引き続き基地警備に万全を期してまいりたいと思います。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 ためらわないように、ふだんから訓練をしっかりやっていただきたいと思います。  海上自衛隊の任務は広範になっております。海賊対処については、通信や対処能力を向上させた水上艦艇が充当されていると承知をしております。一方で、FOIPや同志国との連携拡大、そして強化など、他国との訓練機会も増加し、海外に派遣される水上艦艇もおのずと増えているものと承知しております。  海外派遣に際して、水上艦艇が他国の岸壁に停泊している際のドローン等への対処はどのようになるのでしょうか。水上艦艇の停泊中における探知の選択肢の増加、対処能力を構築していただきたいと思います。  防衛大臣、しっかりと取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 海上自衛隊の艦艇が他国に停泊をしている際には、国内と同様に甲板上の定期的な巡回等による堅実な警備を実施をいたしております。また、万が一ドローンにより艦艇に危害が加えられるおそれがある場合には、現地の治安機関とも必要な連携をしつつ、ドローン対処器材の活用も含めて、持てる能力を活用して対処を実施することとなります。これに加えて、一般に海上護衛艦は対空レーダー等を装備しておりまして、目標物を捜索、追尾することが可能であります。  その上で、委員御指摘のように、海外派遣時も含めて、艦艇におけるドローン対処能力、これを高めていくということは重要でありまして、防衛省では、防衛力整備計画に基づいて小型無人機対処器材の整備を行うなど、その対処能力を強化をし、訓練等の海外派遣を含めたあらゆる状況に対応できるように、高い緊張感を持って部隊の安全に万全を期してまいります。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 ガスタービンを止めていたりするときに周波数帯を出せないケースもあったりするので、いろんな装備をこれから考えていただいて、導入できるようにも検討いただきたいということをお願いしたいと思います。  次に、北海道の防衛体制について質問いたします。  現下の安保環境を踏まえれば、防衛力を南西シフトとすることに関しては理にかなっていると思います。一方で、北方の守りを固めること、多角的な即応力を確保するということは死活的に重要であります。北海道の自衛官の充足率の確保、特に新隊員の確保のために、もう一段、これまで以上に手当を充実させるなど必要な対策を打っていただきたいと思います。  中谷大臣、是非御検討いただけませんでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 先日、委員は富士学校を訪問されまして、幹部訓練やレンジャー訓練を体験をされて、その模様をユーチューブで公開をされたわけでございますが、やはり自衛官の生活や勤務に対して現場で確認をしていただくということはいいことでございます。  北海道に勤務する自衛官の新たな支給とした手当の一例としましては、降雪時の環境下で行われる冬季遊撃訓練に参加する場合に支給されるレンジャー作業手当、九州、沖縄方面から北海道に異動した場合に支給されます作戦環境等順応手当を新設をするということにいたしました。  また、最近、転勤を望まない若者の世代が増えていることを踏まえまして、准曹士の転勤抑制として、方面隊の異動を基本とした取組を実施をしております。特に、広大な面積を有し、異動に伴う転居や単身赴任が大きな負担となる北海道特有の事情も踏まえまして、転勤に係る負担を低減するための検討を進めてまいります。  また、防衛省としましては、北海道を始めとした各地の自衛官の充足率の向上に向けて、引き続き処遇や生活・勤務環境の改善、転勤の抑制に取り組んでまいります。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 ありがとうございます。  基礎自治体の首長さんともよく連携取っていただいて、地元から採用されるということの努力も必要だと思いますので、我々も応援したいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。  以上で終わります。ありがとうございました。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。  六年間、任期が終わりまして、最後の質疑ということで、この場に送り込んでいただいた皆様に感謝を申し上げたいというふうに思います。    〔委員長退席、理事佐藤正久君着席〕  今から二十八年前の平成九年四月十八日の衆議院法務委員会で、当時新進党所属の安倍基雄議員が、当時の時点で帰化や違法外国人について懸念を示しています。国籍問題あるいは帰化をどうするか、あるいは合法的に入ってくる人間の資格をどうするか、違法に入ってくる人間をどう防ぐか、この三つの柱を中心に今から、既にそういったことを経験した国の御努力を勉強するというか研究し、かつまた、言わば管理体制も現在のままでいいのかどうか云々、再検討を含めた検討が必要だということを述べていらっしゃいました。炯眼だったと言うほかありません。  しかし、それから三十年たとうとしているわけですけれども、我が国は事実上の移民政策をこれ漫然と続けてきた。そして、様々な弊害が起きている。そして、各党が参院選の公約にはこの違法外国人対策を盛り込むなど一定の動きが今見えてきているところだというふうに認識をしております。  これ、きっかけとなったのは、一九九八年、永住許可についてであります。永住許可に必要な居住年数は現在十年となっていますけれども、かつては二十年の居住年数が必要だったわけであります。永住許可に必要な居住年数を二十年から十年にしたその時期と理由、それについて法務省について聞きたいと思います。

福原申子出入国在留管理庁在留管理支援部長

○政府参考人(福原申子君) お答え申し上げます。  出入国管理及び難民認定法におきまして、外国人が永住許可を受けるためには、原則として、素行が善良であること、独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること、日本国の利益に合すると認められること、これらの三つの要件を満たす必要がございます。  そのうち、日本国の利益に合すると認められるとの要件につきまして、外国人の方が長期間にわたり問題なく我が国社会の構成員として居住していると認められる場合にはこの要件に適合すると考えられますので、永住許可に関するガイドラインにおきまして、原則として引き続き十年以上本邦に在留していることを本邦在留要件としているところでございます。  これは、統一的な運用基準を設ける必要性や基準緩和の要請などを踏まえまして、平成十年二月に当時の法務省入国管理局の内規を変更し、このような要件としたものでございます。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 これ、この重要な決定を内規変更でやっているんですね。運用の変更でやっているということであり、これは法改正でやったわけではなくて、当時、えいやと、規制緩和の要請があった、その中で、これ、二十年の居住要件を一気に十年にしたということであります。  その結果、これどうなったのかということでありますけれども、この永住許可に関しては、それまでは年間で一万人程度の増加ベースでありましたけれども、その緩和した翌年には約二万人の増、その翌年には三万人の増、そしてその翌年には三万八千人の増、そして二〇〇八年には五万二千人の増ということで、それをピークに、若干緩やかになったということはありますけれども、この規制緩和前からこの永住許可者は約十倍の九十一万人となったということであります。  これは、事実上、移民政策をこの国として進めてきたということだというふうに私は考えるわけですけれども、そういった認識が法務省にあるのかどうなのか、その点についての認識を問いたいと思います。

神田潤一自由民主党・無所属の会法務大臣政務官

○大臣政務官(神田潤一君) お答え申し上げます。  委員が御指摘のとおり、現在まで永住者の数は増加しているところでございます。  もっとも、永住許可につきましては、申請者ごとにその申請内容を審査し、本邦に入国するなどした後、一定の要件を満たした外国人に対し、法務大臣が個別に許可を与えているものでございます。  その上で、御指摘の移民という言葉は、様々な文脈で用いられ、明確に定義することは困難だというふうに考えておりますが、いずれにしましても、法務省としましては、国民の人口に比して一定程度の規模の外国人及びその家族を期限を設けることなく受け入れることによって国家を維持していこうとする政策を取る考えはございません。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 移民と呼ぶのかどうなのかということはかなり議論されてきたんですね。  ただ、移民というのは、外国籍の方が日本に入ってくるということ、これはもう当然のことですよね。また、特に定義はないけれども、これ移民政策を日本は取ってきた。で、今その意思はないんだということでありますけれども、これ結果として規制緩和をしてこれだけの流入があった。この十年間で在留外国人の数は一・七倍ですよ。で、そこで今様々な問題が起きているということで、これは政府として、しっかりとこれ移民政策を推進してきたんだという認識を私は持つべきだというふうに思います。  そして、この国会で様々な議論されてきましたけれども、じゃ、ここ、これをどうしていこうとしているのか。ある程度抑制的に考えていくのか、それともどんどん推進していくのか。もちろん、これは産業界からは安い労働力が欲しいんだということで様々な要請があって、育成就労も始まります。どんどん入れていこうというふうな流れにしか私は見えないわけですけれども、これ、法務省としてこれをどうしていこうという意思があるのかないのか、何か目標があるのか、この点については、神田政務官、いかがでしょうか。

神田潤一自由民主党・無所属の会法務大臣政務官

○大臣政務官(神田潤一君) 委員が御指摘いただいておりますように、永住者の数は増えてきております。ただ、先ほど答弁しましたとおり、永住を国策として進めているという認識は法務省にはございません。  その上で、五月に法務大臣から発表いたしました不法在留外国人のゼロプランというものがございます。入国時の管理を徹底する、あるいは難民審査などを効率化する、そして出国すべき外国人につきましては早期に送還する、こうした対応を取ることで不法の在留外国人を減らしていく。あるいは、永住権の取消しにつきましても、生活をする上でのルールを守っていただく外国人のみに永住権を与えていく。こうした観点で、昨年の、六年の入管法改正によりまして、永住者に係る在留資格の取消し事由としまして、入管法に規定する義務を遵守しない、あるいは故意に公租公課の支払をしない、また特定の刑罰法令違反により拘禁刑に処されたことが追加されたところでございます。  こうした形で永住権の取消しなどを適切に行っていることで、法務省としましては、今後、永住者の適正な運用を図っていきたいというふうに考えております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 これ、永住権の取消しが法改正されたということ、これは重要なことだと思いますし、これはしっかりと厳格に運用していただきたいということは申し上げておきたいというふうに思いますけれども、ただ、これは戦略がないんですね。戦略がないまま、これはただだらだらと、とにかく入れようということで進められてきたということであります。それ結果が出ていますから、十年間で一・七倍の数になっているというのはまさにその証左だろうというふうに思います。  神田政務官、もうちょっといていただきたいんですけれども、これ、今、違法外国人ゼロの話をされました。これ、自民党の共生社会実現に関する特命委員会がこの違法外国人ゼロを目指すとした第一次提言を、小野寺政調会長が石破総理に提言をしたということであります。  これ、違法外国人ゼロということは極めて重要な話だなというふうに思うわけでありますけれども、これ、外務大臣の認識を問いたいと思います。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘の自民党特命委員会による提言を踏まえまして、骨太の方針の原案では、政府として、海外活力の取り込みを進めつつ、国民の安心、安全を確保するため、外国人との秩序ある共生社会の実現に向けて、総合的、施策横断的取組を進めることとしていると承知をしております。  外務省としても、関係省庁と連携しつつ、必要な施策を着実に進めてまいりたいと思います。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 これ、必要な施策を着実に進めていただきたいというふうに思うわけですけど、本当にそうなんですかね。  これ、トルコ国籍のクルド人の問題、これはずっと、衆議院、特に衆議院で議論をされてきました。いろんな問題が起きています、特に川口市においてですね。  クルド人が日本に定着する典型的なスキームは、観光目的でビザなしで入国をして難民申請をすると、そして就労をするというパターンであります。このスキームの初手であるビザ免除の部分を停止することで、日本国内に入ってくるクルド人の数を減らすということが一番有効なんではないかというような質疑はもうずっとなされてきたわけであります。  五月二十八日の衆議院法務委員会において河野太郎元外務大臣は、入管から外務省に何度もSOS、査免の停止の要求が出ていますけれども、外務省はそのたびに、受けていないということを指摘をしています。  さらに、六月四日、衆議院外務委員会においては、我が党の高橋英明議員が、中国のビザ緩和は自民党のコンセンサスを取らずに大臣判断でやったと、それできたじゃないかという追及をしたところ、岩屋大臣は、私の現大臣としての判断として、一時停止はしないということをこれ答弁されているわけであります。五月三十一日の産経新聞の河野元外務大臣への取材記事では、自分が外務大臣ならもうやっているというふうに述べたとのことであります。  これ、なぜやらないんでしょうか。これ、やったら、今の法務省が言っていた違法外国人ゼロということに極めて資する政策であるということは間違いないですよね。だから、自民党の中でも多くの方がこれをすぐやるべきだということをおっしゃっているわけです。地元の議員も、これは困っているからこれ何とかしてくださいということを言っているわけであります。  しかし、一貫して岩屋さんはこれやらないということを言っているわけです。それは違法外国人ゼロと反するんじゃないかと思いますけど、いかがでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) トルコというのは長年の我が国の友好国の一つでございますが、昨今の国内の報道や国会での議論も念頭に、犯罪の防止、それから出入国在留管理上の懸案を解消すべく、今二国間の対話に取り組んでいるところでございます。    〔理事佐藤正久君退席、委員長着席〕  査免措置というのは軽々に廃止、停止をすることは避けるべきだと私は考えております。査免措置というのは、相手国・地域との関係強化、とりわけ人的交流の促進を通じた相互理解の増進に加えまして、投資あるいは観光を通じた経済の活性化が期待される措置でございます。一方、これを停止すれば、企業の経済活動の停滞、人的交流の減少など、様々一定のマイナスの影響を及ぼすことは避けられないというふうに考えております。  したがいまして、こうした事情を踏まえて、トルコに対する査免措置を直ちに停止する状況とは私は考えておりませんけれども、引き続き、当該措置の実施状況を不断に注視して、トルコ側との協議をしっかりと進めていきたいというふうに考えているところでございます。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 これ、一九九〇年代にイラン人の違法滞在問題が大きな懸念となったときに、イランへのこのビザ免除措置の停止、違法滞在、違法就労の取締り強化ということを行った結果、これ、違法滞在するイラン人は激減をして、問題も鎮静化したということがありました。  このビザ免除の一時停止は違法外国人ゼロに寄与することは明らかであります。これ、違法滞在者が多数いるわけであります。そういう問題ですね。違法滞在者は違法です。この人たちをどうするのかと、こういった人たちを生まないためにはどうしたらいいのかという問題であります。  これ、なぜトルコに対してはできないのかということでありますけれども、これ、神田政務官いらっしゃるので、これ法務省の立場として、外務省に対してどういう要請を出しているのか、この点について何かございますか。

神田潤一自由民主党・無所属の会法務大臣政務官

○大臣政務官(神田潤一君) 法務省あるいは出入国在留管理庁といたしましては、御指摘のビザ免除対象国を含めまして、これまでも外務省と様々な情報の交換あるいは意見交換などをしているところでございます。  先ほど私が申し上げました五月に発表した不法滞在者ゼロプランにおきましても、退去強制が確定した外国人、つまり不法滞在者というふうに認定された外国人が多い国につきましては、外務省と協力して、不法滞在者の発生を防止するための取組などに関する働きかけを強化するということで盛り込ませていただいているところでございます。  今後もしっかり外務省と連携して取り組んでまいりたいと考えております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 これ、はっきり言えばいいと思いますけどね。外務省に対してなぜやらないんですかということを言ってきたというふうに思いますよ。  これ、私はなぜこれを言うかというと、違法外国人ゼロということをわざわざ掲げているわけですよ、まあ骨太には書かれませんでしたけど。でも、それをやるつもり全くないじゃないですか。(発言する者あり)だったら、今やればいいじゃないですか、それ。今やることがこの違法外国人ゼロに資するんですよ。今すぐやるべきですよ。  それ、自民党の中からさえも大きな声上がっているんですよ。地元の議員は悲鳴上げていますよ。地元の住民の皆さんも非常に困難な状況にあるということを、外務大臣、御理解されていないですよ。イランのときはやったんですよ。トルコのときはなぜやらないのかということであります。  これは、違法外国人ゼロと、だけど、私は、これ、自民党さんは、選挙前だから違法外国人ゼロというのをぶち上げたけど、実際はやる気全くないんじゃないかというふうに思いますよ、今の外務大臣の答弁を聞いていると。これを本気でやっていただきたいということを申し上げたいというふうに思います。  もう一つ、私、これ、高市早苗衆議院議員がスパイ防止法の導入ということをぶち上げました。これ、前から高市さんおっしゃっていることでありますし、我が党もずっと主張してきたことであります。これを、スパイ防止法の制定を石破総理に提言したということで話題になりました。これ是非やっていただきたいんですよ。でも、これ、この議論は四十年間ずっと進んでこなかったんです。  じゃ、これ所管なのかどうかってかなり難しいですけど、岩屋外務大臣はずっとこれに対してネガティブな発言をされているわけですね。  これは、参議院の決算委員会で、我が党の松沢委員が、外交機密、政策に関する情報、経済安全保障に関する情報などの重要性が増してきているので、スパイ行為そのものを処罰する包括的なスパイ防止法を早急に制定すべきというふうに求めたところ、大臣は、かなり私の個人的な考えも入っておりますけれどもと断った上で、慎重に検討されるべきだというふうにこれ否定的な認識を示されています。  これ、スパイ防止法も、選挙前になって、まあ何かやるかのような雰囲気は出ていますけど、これ結局やらないんじゃないですか。岩屋大臣はどういう御見解なんですか。ずっとネガティブですけど。  石破総理は、私、予算委員会で石破総理に質問しました、石破総理はこれ問題意識持っていますよ。やるべきなんじゃないかということも言っているわけであります。それ、外務大臣と見解違うじゃないですか。いかがでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘の提言が石破総理に提出されたことは承知をしております。  私は治安・テロ・サイバー犯罪対策調査会前会長でございますが、政府としては、日本国内において、国の重要な情報等の保護を図るべく、今、カウンターインテリジェンスの取組を強化するなど対策を様々講じているところでございます。  その上で、スパイ防止法、いわゆるスパイ防止法の必要性については、知る権利を始め国民の基本的な人権に配慮しながら、多角的な観点から慎重に検討され、国民の十分な理解が得られることが望ましいというふうに考えております。  私は、否定的というよりも、慎重な認識をお示しをしたということでございます。これ、今後の国会における議論なども踏まえながら、この人権への必要な配慮を行いつつ、我が国の国益を確保していくという観点からどのような対策が必要かということは私自身もよく考えてまいりたいと思っております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 慎重だという意見でございました。  これ、なぜ四十年間進んでこなかったのかということでありますけれども、これはどうしてだというふうにお考えですか。なぜ否定的な意見をお持ちなのかというその理由をお伺いしたいんですけど、それはいかがでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 例えば、特定秘密保護法という法律がございました。国会でも大議論になったわけでございますけれども、なぜそういう大議論になったかといえば、やはり、先ほど申し上げた国民の知る権利、あるいは基本的な人権に十分な配慮がなされているかどうかという観点から様々な議論がなされたんだというふうに思います。  いわゆるスパイ防止法、この段階ではどういうものになるかということは中身は定かではないわけですけれども、こういう類いの立法を行う場合には同様の配慮が求められると、そういう考え方の下に長きにわたって議論が続けられてきたというふうに認識をしております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 今の段階で内容は明らかではないということですから、それはそういった配慮をすればいいんじゃないですか。それは、特定秘密保護法も、そういった配慮をしながら、やっぱり必要だからということで成立をしてきたわけであります。これ、サイバーも、そういった配慮をしながら、でもその時代の要請に応じてこれやってきたわけですよ。  で、スパイはどうですか。様々な問題出ていますよ、これは。ずっとスパイ天国と言われて、国会議員の秘書にまでこれはスパイと認定されるような人がいた、そんな事態もありましたよね。あったんですよ。スパイやりたい放題ですよ。これに対して脅威をお感じにならないのかということですね。  防衛大臣、うなずいていらっしゃいますけど、防衛大臣の立場としては、これは安全保障上の観点から、これしっかりとやるべきだということを申し上げたいというふうに思います。  私が今日議論したかったのは、移民政策なんですね。ずっと政府は、とにかく安い労働力を入れるんだということの中でこの移民政策は続けてきたわけです。その弊害はあちこちで起きていますよ。で、急に違法外国人ゼロだということを言って、そこは絶対、是非やってほしいですよ、でも全然ネガティブじゃないですか。今できることもやろうとしないということですよね。  法務省においては、これを、じゃ、移民をどうするんですかといったことに対して、そこに何の戦略もないわけですよ。これから育成就労始まりますよね。もっと、どんどん入ってきますよ。そのときに、社会保障どうするんですか、どこまで認めていくんですか、それで生活できなかった人の生活保護の問題どうするんですか、年金の未納の問題、国保の未納の問題、様々にありますよ、こういった問題どうするんですかということで、選挙前になっていろんな案出てきて、やるかのような雰囲気出ていますけど、これは選挙前だからということではなくて、しっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。  そして、私は、この移民の在り方については、やっぱり一旦停止をするべきだというふうに思います。これ、先ほどロサンゼルスの問題ありましたけど、どこの国もこの移民は極めて重要な国内問題になっているんですよ。移民問題は、移民政策は、どこも成功した国はありません。はっきりしていますよ、成功しないんですよ。大きなフリクションを起こして、国内に分断を引き起こして、大きな問題となっているんです。だから、ここで一度立ち止まって、どこまでやるの、どこまで受け入れるのということをもうしっかりと検討していただきたいというふうに思います。  司令塔設置されるということでありますから、その司令塔において、私は総量規制が必要だというふうにも思いますし、そういったことも含めて是非検討いただきたいということを申し上げて、質問を終わります。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 国民民主党・新緑風会の榛葉賀津也でございます。  いよいよ本委員会も今日が最後ということで、今日が終わりますと、一斉にもう皆さん選挙モードですね。委員長、両筆頭始め選挙がありますけど、是非お互い切磋琢磨して、それぞれ選挙区事情あると思いますが、外防の仲間はまた帰ってきてほしいということを申し上げ、私自身も帰ってきたいと思いますので。  それで、最後の質問をしたいと思いますが、昨日の夜十時四十六分に政府関係者から電話いただいて、中国の空母山東の艦載機J15が我が国のP3Cに極めて危険かつ非礼な行動を取ったと。先日のヘリコプター事案含めて、海から空へフェーズが変わってきていますね。  私、昨日変な夢見まして、尖閣上空を旋回してきた中国のヘリコプターが、エンジントラブルだといって、故障だといって尖閣に不時着しちゃうんですよ。そうしたら、人命救助だとかいって中国軍がばばばばっと尖閣行って、これね、目が覚めちゃって、それから寝られなくなっちゃったんです、また、考え込んじゃって。いや、これね、この先どうするんだという話ですけど、いや、大臣、これ極めてリアリティーのある話だと思うんですね。  これ私、先月の五月三日のヘリコプター、中国のヘリコプターによる領空侵犯、これは相当危機感持った方がいいですよ、政府、そして我々立法府もですね。私、極めて心配なのは、与党の中、いえ、政府の中でさえ、日本の民間機による尖閣周辺での飛行がこの事態を発生させたんだとか、先に日本が動いたせいで中国の領空侵犯を誘発したとか、こんなことをまことしやかに言っている人がいるというのは、これは私、まさに中国の認知戦に完全に陥っているというふうに思うんですけれども、両大臣、これ中国の認知戦に陥っているという認識はないでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 六月の七日、八日の中国軍機による自衛隊機への特異な接近につきまして、これ、太平洋の公海上で、P3C哨戒機に対して、空母から発艦した戦闘機が追従したということでございます。  この中国軍機は、水平距離約四十五メートル、そして前方九百メートルを横切るという特異な飛行を行いましたので、これは偶発的な衝突を誘発する可能性があるということで、深刻な懸念を表明して、再発防止を厳重に申し入れたところでございます。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 本件に関しては中国側から独自の主張がありましたけれども、我が国としては全くこれを受け入れられないということをその場で明確に述べたところでございます。  また、中国に厳重に抗議するだけではなくて、やはりしっかり発信も行わなきゃいかぬということで、同日のうちに日本語及び英語で外務省ホームページに、また日本語及び中国語で在中国日本大使館ホームページにも掲載し、SNSでも発信するなど、我が国の立場についてはしかるべく対外発信も行っておりまして、委員御指摘の中国の認知戦のわなに陥っているという指摘は当たらないと考えております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 外務大臣のその言、私信用したいと思います。これ、相当周到かつしたたかに中国が認知戦を仕掛けていますので、是非注視してほしいと思います。  かつてサラミ作戦ってありましたね。サラミをスライスするように中国は日本に心の中にも入ってくると。佐世保総監やった吉田正紀海将が、サラミ作戦やっているようだけれども、実はそのサラミを持っているのは日本で、もうサラミなくなっちゃっていると、もう手を切るぞと、つまりはもう尖閣来るよと。この危機感は私は共有したいと思うんです。それくらい緊張感のある問題で。  私の大好きな自由民主党が二〇一三年にJ―ファイル、そして二〇一二年のJ―ファイル、懐かしいね、十二年前。(資料提示)このときに立派な政策打ってくれているんですよ。尖閣諸島の実効支配強化と安定的な維持管理、我が国の領土でありながら無人島政策を続ける尖閣諸島について政策を見直し、実効支配を強化します、島を守るための公務員の常駐や周辺漁業環境の整備や支援策を検討し、島及び海域の安定的な維持管理に努めますって、二年連続、衆参の選挙でこれ公約です。いつしかなくなっちゃった、これ。  選挙のとき勇ましいことをおっしゃるのは結構ですけど、やっぱり言ったら実行してほしいね、これ。まさに今これをやるタイミングに、私、この問題、松沢先生に任せていたんですけど、ちょっと最後なので私も一言言いたくなって。  これ、両大臣、これ今こそやるべきではないですか。今、私は政府の人間ですという答弁多分されるんですけれども、お二人はこのときに、中谷先生は石破幹事長の下の特命副幹事長だった、選挙の。そして、岩屋先生は自民党の安保調査会長。ですから、まさにこの政策の私は責任者だったと思うので、両大臣、今この環境下で、今こそこれを検討するべきではないですか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘のとおり、かつて自民党がJ―ファイルにそのような公約を記載していたということは事実だと承知をしております。  その上で、現在、政府として尖閣諸島及び周辺海域を安定的に維持管理するために具体的にどういう方策を取るべきかと、様々な選択肢はあるわけですけれども、どのような方策が真に効果的なのかということは、政府としては戦略的な観点から総合的に判断していかなければならないというふうに考えております。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 確かに、二〇一三年以降、尖閣諸島実効支配のための、強化のための公務員の常駐の記載はなくなりました。しかし、その次の年度からは、現実的に不測の事態に対応する体制の整備ということで、新型護衛艦、哨戒艦、F35戦闘機の整備、それから一二式地対艦誘導弾の能力向上型の研究開発とか、脅威圏外からのスタンドオフミサイルの整備を進めるとか、具体的にこういった対応策について記述をしておりますので、これらの実現のためには協力をしたいと思っております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 岩屋大臣、総合的に判断されると、これはそうなると思うんですが、公務員の常駐というのは選択肢の一つであるということはお認めになりますか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 今それを採用するかどうかということは別にして、様々な選択肢の中の一つではあると思います。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 公務員の常駐は選択肢の一つであると。  実は、安倍総理は、かつて、アメリカが認めるならそれをやるのが一番の抑止力になるって明言されているんですね。これ、やっぱりアメリカの存在というのは無視できない。センシティブな問題ですから、ただ勇ましく行け行けというわけにはいかない。  これ、アメリカが認めるならそれが一番の抑止力になるって安倍総理も認めていらっしゃるんですけれども、この件に関して外務省としてアメリカと交渉したことがあるんでしょうか。

熊谷直樹外務省大臣官房審議官

○政府参考人(熊谷直樹君) お答え申し上げます。  外交上のやり取りでございますので、その詳細は差し控えたいと思います。  その上で申し上げますと、そもそも我が国固有の領土である尖閣諸島をめぐって解決すべき領有権の問題というのは存在していないということでございます。  米国政府でございますが、尖閣諸島に関する日本の立場を十分理解し、尖閣諸島をめぐる情勢について我が国の側に立って緊密に連携していくとの立場であるというふうに理解しております。このことは、本年二月の日米首脳共同声明においても尖閣諸島への日米安保条約第五条の適用が確認されていることからも明らかであると思っております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 では、そのままお伺いしますが、アメリカは尖閣諸島の領有権は日本にあると明言してくれているんでしょうか。

熊谷直樹外務省大臣官房審議官

○政府参考人(熊谷直樹君) お答え申し上げます。  繰り返しになりますけれども、米国政府におきましては、尖閣諸島に関する日本の立場を十分理解し、尖閣諸島をめぐる情勢について我が国の側に立って緊密に連携していくとの立場であると理解しております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 その答弁は、アメリカは領有権が日本にあるということを認めたという判断、そういう理解なんですか。

熊谷直樹外務省大臣官房審議官

○政府参考人(熊谷直樹君) 繰り返しになりまして恐縮でございますが、米国政府は、尖閣諸島に関する日本の立場を十分理解し、尖閣諸島をめぐる情勢について我が国の側に立って緊密に連携していくとの立場であると理解しております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 うちのヤギじゃないんだから、同じことずっと言ったって困るんですよ、これ。  オバマ大統領は、二〇一四年に初めて、尖閣に日米安保条約第五条を適用、これを認めてくれました。しかし、領有権については、最終的な決定については特定の立場を取らないと、極めて曖昧なんですね。  私、このアメリカの尖閣へのコミットメントというのは極めて大事だと思うんです。今、海は海上保安庁や海自が一生懸命守ってくれていますけど、これ新たに空という問題考えると、これ尖閣イコール、私、台湾と尖閣はセットだと思っているんです。私は、台湾有事は日本の有事、大臣は台湾の無事は日本の無事とおっしゃいましたが、私は、やっぱり台湾有事は日本の有事だと思うんです。  つまりは、台湾と尖閣というのは、中国から見て、これセットなんですね。これ極めて重要な問題で、トランプ政権も、台湾情勢に関する認識というのが大分バイデン政権と変わってきているんですね。  インド太平洋軍のパパロ司令官も、台湾をめぐる北京の攻撃的な作戦行動は単なる演習ではなく、強制統合のためのドレスリハーサルだと言うんですね。ドレスリハーサルというのは、本番同様の衣装を着て、もう最後の練習だと、まさにもう実行直前のリハーサル。  コルビーも、中国はこの百五十年でアメリカが対峙する最大で最強のライバルだと、今後数年間で中国が台湾を攻撃する可能性は現実的だと。  ヘグセスも、シャングリラ会合で、習近平が彼の軍隊に二〇二七年までに台湾を侵攻できるように命じたのは公然の事実であり、その命令に従って、人民解放軍はそれを行うための必要な軍隊を構築し、そのための訓練を毎日実施をし、最近の台湾周辺での演習は台湾攻撃のリハーサルだと言っているんです。  この認識と、我が国は、この国防関係者のこの一連の、もうトップですよ、この危機意識を防衛大臣は共有されますか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 共有しております。  今年三月の日米防衛相会談におきまして、台湾周辺での軍事情勢を含む中国軍の動向に留意をし、台湾海峡の平和と安定が重要であるという認識を共有いたしましたし、また当局間でも、台湾情勢を含むインド太平洋地域の安全保障環境について率直な議論を続けております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 大臣、頼りにしているので、是非しっかりやってほしいと思います。  私は、アメリカの防衛境界線というのはどんどんシュリンクしてきて、アメリカ・ワシントンの中でも今いろんな考えがあって、防衛境界線は台湾までだと言う人もいれば、いや、日本までだと言う人もいれば、いや、もう米国本土だと言うくらい、相当幅広く広がってきているんです。今、この日米の連携が極めて重要な中で、私は、日本がアメリカを尖閣、台湾の方に引っ張り込んでいくと、求心力を持っていくと。でないと、どんどんアメリカの方から離れていく可能性もあると思うんです。  今、赤澤大臣が極めてセンシティブな交渉をやっていますけれども、石破内閣、真っ先にこの交渉と安全保障を切り離すと言いましたね。私は切り離すべきではないと思っていました。これは、安全保障を含めてトータルで日米がディールすると。我が国がしっかりと、台湾有事は日本の有事という意識の中で、我が国と一緒に抑止力をどう構築していくか、絶対戦争させない、そのための抑止力をどう構築して我が国が主体的にどうコミットしていくのか、それを私は共に考えて、自衛隊とともに考え、アメリカとともに考えていく、そのために、今回の日米交渉、私は安全保障を分けて考えるべきではないと思っていました。  最後に、防衛大臣のお考えを聞きたいと思います。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 日米交渉におきましては担当大臣が交渉しておりますが、防衛サイドといたしましては、常に日米同盟の関係におきまして両大臣間でも認識の、情報のすり合わせをしておりますし、また当局間も、このインド太平洋の安全保障について率直な議論、これ台湾情勢も含めて実施をしております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 政局は水際まで。我々国民民主党は、この国防、安全保障、外交、全面的にしっかりとサポートしていくことをお誓いして、質問を終わりたいと思います。

山添拓日本共産党

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。  米軍横田基地のPFAS漏出について伺います。  二〇二三年一月の漏出について、政府は米側に確認中と繰り返してきました。この委員会でも何度か質問をいたしました。そうしましたところ、六月九日、ようやく米側から情報提供があり、翌日、周辺市町にも通知されました。米側の公表から一か月以上、漏出からは二年半近くです。  多摩地域では地下水のPFAS汚染が広がり、都民の関心も強い中で、米側からの情報提供がこれほど遅れたことについて、防衛大臣、どのような御認識でしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 本件につきましては、六月九日に米側から情報提供を受けて、翌十日に関係自治体に情報提供したところでございます。  この事実関係の確認に長時間要したというのは、これは米側とのやり取りに時間を要したということでございまして、その上で、十一日付けで横田に隣接する周辺の市町の連絡協議会から、適時適切に情報提供を行うとともに、関係地元の自治体から国に照会を行った事項については、米側から情報を収集し、速やかに回答を行うという要請をいただきました。こういった要請を受け止めまして、今後とも対応してまいるということでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 周辺自治体からは遺憾の意が表明されているかと思います。  米側の報告書では漏出の後の保管が在日米軍の指針に反していたということも書かれておりますが、何らかの抗議をされたでしょうか。

田中利則防衛省地方協力局長

○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。  米国防省の監査報告書に関しても、これも報道がなされたところでございますけれども、こちらの件につきましては、詳細につきましては今米側の方に確認をしているところでございます。  この二〇二三年一月のPFOS漏出ということにつきましては、委員から御指摘いただきましたように、米側から情報提供を受け、翌日、関係自治体に情報提供させていただいておりますが、監査報告書の詳細ということにつきましては、また米側から情報提供あり次第、地元に対しては情報提供させていただければと思っております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 もう全世界にオープンにされている報告書なんですよ。その報告書には、周辺環境の安全に悪影響を及ぼすことにつながりかねないと、そういう懸念も指摘されているんですね。ところが、まだ政府は把握もされていない、情報を確認中だということでした。そして、国会にも自治体にも知らせずにいるわけです。これは都民不在ですね。私は、この問題は引き続きただしていきたいと思います。  今日は次の点について質問します。  核兵器を持たず、作らず、持ち込ませずという非核三原則は、国政の基本原則であるとともに、国会でも繰り返し決議されてきた憲法に準じる我が国の国是です。政府が核密約で核兵器の持込みを黙認してきたのは重大な裏切りですが、非核三原則を守らせようという世論と運動は圧倒的なものです。  その代表例が、外国艦船の入港に核兵器を持たない証明を求める非核神戸方式です。一九七四年、米国議会でラロック退役少将が核兵器を積むことのできる艦船は日本に寄港するときも核兵器を外すことはないと発言したのを受けて、翌七五年、神戸市議会で全会一致の決議で採択されました。以来五十年、米軍艦船の寄港は一度もありませんでした。  ところが、今年三月、米海軍の掃海艦ウォーリアが非核証明書を提出することなく入港しました。決議をほごにし、市民や港湾労働者の願いを踏みにじるものだと厳しく批判されております。  外務省に伺います。  神戸市長は、入港に先立って、核兵器を積んでいるのか、このウォーリアが、外務省に照会しています。その際、米側に照会をされたでしょうか。

熊谷直樹外務省大臣官房審議官

○政府参考人(熊谷直樹君) お答え申し上げます。  冷戦終結後、これまで公にされた米国の核政策に加え、米国は我が国の非核三原則に係る立場をよく理解していることから、核兵器を搭載する米艦船の我が国への寄港は現状において想定されておりません。  三月に神戸港に入港しました御指摘の米海軍の掃海艇ウォーリア号でございますが、これについては、核の搭載能力はなく、したがって、核兵器を搭載していないことにつき我が国政府として疑いを有しておりません。今般、同艦船の入港に際して、神戸市から同艦船への核搭載の有無について照会を受けましたところ、このような外務省の見解を回答したところでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 疑いがないとおっしゃるんですけど、神戸市が米国総領事と会談した際には、米側は、個別の艦船についての核兵器の搭載の有無については言及をすることができないと言っていますよ。相手はそう言っているわけです、当該ウォーリアについても搭載しているかどうかを言わないと。  なぜ、日本政府が疑いがないなどと言えるんですか。

熊谷直樹外務省大臣官房審議官

○政府参考人(熊谷直樹君) 御指摘の米国側の発言でございますけど、これ、グローバルのいわゆるNCND政策、これに基づいているものと承知しております。  繰り返しになりますが、これまで公にされました米国の核政策、これに加えまして、米国が我が国の非核三原則に係る立場よく理解していることから、核兵器を搭載する米艦船の我が国への寄港は現状において想定されておりません。

山添拓日本共産党

○山添拓君 想定されていないけれども、相手はそうだと言わないわけです。このウォーリアについて、先ほど外務省は搭載能力がない船だとおっしゃいました。ないんだったら証明書を出したらいいと思うんですね。でも、そういう対応を取っていないわけですよ。  外務省、伺いますけれども、これまで日本政府から米側に対して、個別の艦船について核兵器を積んでいるかどうか確認したことが一度でもありますか。

熊谷直樹外務省大臣官房審議官

○政府参考人(熊谷直樹君) お答え申し上げます。  米側との外交上のやり取りについてはお答えを差し控えます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 過去には答弁されていますよ。ありますか。

熊谷直樹外務省大臣官房審議官

○政府参考人(熊谷直樹君) 外交上のやり取りについてはお答えを差し控えます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 過去に答弁されていますので、これは、最後の委員会になる予定なので恐縮ですけれども、報告を求めたいと思います。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 後刻理事会で協議いたします。

山添拓日本共産党

○山添拓君 今質問しましたように、私はやはり、非核三原則を掲げていながら、米側に対して質問、確認をしようとしない、いや、実際していないと思うんですね。していないという答弁が過去にはあります。ですから、政府が当てにならないと、だからこそ、神戸方式によってその非核三原則を実効あるものにしようと、こういう努力がされてきたわけです。  一九八四年三月十七日、本院の予算委員会で、当時の中曽根総理は、我が党の立木洋議員の質問に、神戸方式は地方自治の本旨に基づいて神戸の市長と市議会が取っている一つのやり方であり、よく理解できると述べています。大臣も同じ認識でしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) いわゆる非核神戸方式なんですけれども、これは、外交関係の処理を行う国の決定に地方公共団体が関与し、あるいは制約をするということでございますので、港湾管理者の権能を逸脱するものだというふうに認識をしております。地方公共団体の権能の行使としては許されないものだと考えております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 今、港湾管理者ということを言われました。一九五〇年に制定された港湾法では、港湾の管理権を自治体の権限としています。それは、戦前、港湾が国の直轄管理で兵たん基地化された反省に立ったものであり、港湾行政の民主的改革の表れでした。大臣、その認識はお持ちでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) そこまではそのとおりだと思うんですけれども、問題はその核の搭載の有無の判断ということでございますので、これは国の権能として行うべき事柄だというふうに考えております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 私は、国の権能であるにもかかわらず、きちんと対応していないと。非核三原則を掲げながら、持っているかどうかということは米側の方針を信じるというだけですよね。個別の艦船について搭載の有無を確認して、確認しているようにはうかがえない答弁ですから。神戸港も戦後米軍に接収されておりました。朝鮮戦争やベトナム戦争の補給基地となりました。全面返還され、そこへ米側が持込みをうかがわせるような発言があったために神戸方式を決めたわけです。  先ほど権限の外だということを言われたんですけど、権限から外れて逸脱しているのは、私は国是である非核三原則を貫徹しようとしない政府の側だと思いますよ。  今回、非核神戸方式を踏みにじってまで米海軍があえて神戸港に寄港したのはなぜなのか。神戸新聞は、その理由ははっきりしないということ、意図ははっきりしないと書いていますが、私は、その背景に、米国の核戦略とこれに基づく日米拡大抑止の方針があると言わなければならないと思います。  二〇二二年の米国NPR、核態勢見直しは、インド太平洋地域における強力で信頼できる核抑止力として、地域における米国の戦略的資産の可視性を高めると記しています。これを踏まえた二〇二三年六月の日米拡大抑止協議では、米国は地域における米国の戦略アセットの可視性を増大させるとのコミットメントを改めて表明したといいます。  外務大臣、伺いますが、核戦略アセットの可視性を高めるというのはどういう意味でしょうか。

熊谷直樹外務省大臣官房審議官

○政府参考人(熊谷直樹君) お答え申し上げます。  御指摘のありました日米拡大抑止協議における言及でございますが、これも御指摘のありましたまさに二〇二二年十月に発表されました米国のNPR、ここにおきまして、インド太平洋地域における戦略原子力潜水艦及び戦略爆撃機の前方展開や能力保持を追求していく旨が言及されておりますので、そうしたコミットを指すものと理解しております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 要するに、核戦力を見せるということなんでしょう。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 一方で、もうこれは先生御案内のことだと思いますけど、米国は二〇一八年のNPRにおいてアジア配備の全ての核を撤去したことを表明しておりますし、一九九一年のブッシュ・パパ時代ですけれども、海軍の水上艦艇、攻撃型潜水艦及び陸上配備航空機から戦術核兵器を撤去する旨を表明しております。一九九四年のNPRにおいては同じようにそういった能力を撤去することを決定しておりますので、こういう米国の現在の核政策を踏まえれば、我が国周辺地域において、米軍の水上艦艇あるいは空母艦載機及び通常型潜水艦は核兵器を搭載していないと、ましてやウォーリア号というのは掃海艇でございますから、そこは是非御理解をいただきたいと思います。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、私は、今の米国と、そしてその拡大抑止協議を重ねている日本の核戦略について伺っているんですが、核戦力を積極的に見せる方針へと転換したということです。  韓国に戦略原子力潜水艦、戦略爆撃機展開をして、北朝鮮に対して核の能力を見せ付けると。あるいは、二三年十月、日米韓三か国の初の合同空中訓練に米空軍の戦略爆撃機B52が参加し、二三年七月、二四年四月、二年連続でB52が横田基地に着陸し、今年四月にはB1B戦略爆撃機二機が三沢基地に展開しています。核抑止力と言い、核戦力を見せると。これは、単なる訓練ではなく核による威嚇であります。  資料の二枚目をお配りしています。  米国のギャバード国家情報長官が十日、最近広島を訪れたとして、被爆の実相に触れたとする動画をSNSにアップしました。この経験は私の中で永遠に生き続けるだろうと言っています。核による惨禍を恐れることなく生きることができる世界を目指さなければならない、これは現職閣僚としては異例の表明だと思うんですね。広島、長崎の惨禍を目にすれば、核廃絶は誰しもの願いになるだろうと思います。  外務大臣、これは通告しておりませんけれども、核戦力を見せるのではなく、被爆の実相こそ世界に見せていくべきだと思います。それが日本の役割じゃないでしょうか。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 我が国としては、当然、非核三原則というものを堅持をしてまいります。  一方で、むしろ核軍拡が進んでいるという状況の中で、核抑止、拡大抑止の実効性を確保するということも一方で大事な政策だというふうに考えておりますので、これらは決して相矛盾するものではないというふうに考えております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 大いに矛盾すると思いますね。唯一の戦争被爆国の我が国の外務大臣がそういう立場では困ると思います。  被爆八十年です。核抑止、拡大抑止ではなく、核兵器廃絶、核兵器禁止へと転換すべきだということを述べて、質問を終わります。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 沖縄の風の高良鉄美です。  前回、最後の質問と申し上げましたけれども、沖縄を取り巻く問題や課題を正しく理解していただきたいと思い、質問させていただきますので、本日が最後の質問になります。  三日前、沖縄県で発生した不発弾保管庫における不発弾の破裂事故についてお尋ねします。  地元の沖縄タイムスと琉球新報の記事を資料として、資料一の一、一の二、一の三、一の四とお配りしましたので御覧ください。  六月九日、米軍嘉手納弾薬庫地区に所在する不発弾の一時保管庫の敷地内で、陸上自衛隊一〇一不発弾処理隊が回収し保管していた不発弾の一部が破裂し、隊員四人がけがなどを負う事故が発生しました。  報道等によると、今回の事故は、既に回収、保管をしていた不発弾を業者に引き渡すために土やさびを落とす作業の過程で起こったようですが、なぜ不発弾に刺激を与える作業を行っていたのでしょうか。信管の付いた不発弾というのは爆破処分されているはずですが、これは通常の作業過程なのでしょうか。中谷大臣、よろしくお願いします。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 九日の午前、嘉手納弾薬庫地区の所在する沖縄県の不発弾一時保管庫の敷地内におきまして、一〇一不発弾処理隊が回収した保管していた不発弾の状況を確認していたところ、米国製の七十五ミリ砲弾と推定される不発弾一発の一部が破裂をする事故が発生しました。この事故によって、隊員四人がやけど等のけがを負ったわけでございます。  これにつきましては、不発弾の信管が機能しているか否かを確認するために弾体に付着している土やさび等を除去する必要があるということでありますが、これ不発弾処理の過程で行われる作業でありますけれども、非常に危険性があるというのは事実でございますので、これにつきまして、我々としてもこの事態が発生したことを非常に重く受け止めております。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 この自衛隊は、今回事故を受けて、破裂という表現を用いています。中谷大臣も十日の会見で、本事案は弾薬本来の爆発を伴ったものではないことから破裂という表現をいたしましたと述べていますが、一般的に不発弾というのは信管が作動して爆発する仕組みだと思いますが、本来の爆発を伴ったものではないというのは、信管は作動していないのに信管部分が破裂した疑いがあるということなのでしょうか。なぜそのようなことが起こったのか、伺います。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 先ほどお話をしたとおり、これは民間の作業をしていただく前の作業の段階でございました。危険性があるかどうかにつきましては、実際もう事故が起こってしまったわけでございますので、非常にこの状態におきましては、安易に考えるのではなくて、やはりしっかりとした対応をしなければならなかったかというふうに思っております。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 しっかりとした対応ということですけれども、今細かい点をちょっと述べられる機会がなかったと思うんですけれども、この今回の事故、通常のプロセスとは違った形で爆発が起きたというわけです。  今回、こうした事故が発生して隊員が負傷してしまった以上、土やさびを落とすといったこの従来の作業の在り方を見直す必要があるのではないでしょうか。いかがでしょうか。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) もう少し詳しく申し上げますと、この不発弾の信管が機能しているか否かを確認するためにさび等の除去をする過程で行われましたけれども、これはこの作業を民間に、引き受けるための前の段階の作業でございました。  いずれにしましても、こういった事故が起こったということにつきましては、しっかりと、この事故原因等について今調査をいたしておりますけれども、こういったことが発生しないように、しっかりと作業の在り方等も見直す必要があるのではないかなというふうに思います。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 今回、弾薬保管庫ということでしたけれども、資料の一の四は、これ沖縄防衛局の委託業者が米軍北部訓練場返還跡地で見付かった不発弾を、これ昨年、浦添市の住宅街にある事務所内に保管していたことが明らかになっています。戦後八十年が経過する中で、不発弾の危険性に対する認識が薄れているようにも感じますが、今回の事故を契機に、防衛省・自衛隊としても、不発弾に対する認識、処理手順の確認を含めて再点検すべきだと思いますけれども、中谷大臣の御見解をお伺いします。

中谷元自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 今回の事故は、既に回収、保管していた不発弾を業者に渡すための作業の過程で起こったものでありますが、この種の作業については既に今停止をいたしております。  こういったことにつきまして、もう一度、この事故原因の、発生の原因を調査をいたしまして、こういった安全管理を徹底した上で継続することを考えておりますので、現在、事故調査委員会、これの点の処理の在り方について、特に隊員の安全を確保する、また周囲に被害を及ぼさない、こういった不発弾処理の危険性を再認識させて、取扱事項について徹底を図ってまいりたいと考えますし、また、沖縄の県下にはまだまだ多くの不発弾が地中に埋没していると見られるために、不発弾等に対する対策、これは重要な課題であると認識をいたしております。  今回の事故を重く受け止めまして、今後とも安全かつ確実に不発弾処理を実施していく考えであります。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 慎重にも慎重にということで、いろいろあると思いますけれども。  沖縄戦では二十万トン、これ大体、米軍の砲弾が落ちて、一万トンが不発弾だと言われています。その一万トンのうち、米軍とそれから沖縄の住民が処理してきたのが大体五千五百トンぐらい、それで、自衛隊によってまた二千トンぐらいやっていますので、今は大体もう二千トン弱、前後だと思うんですね。でも、これでも、二千トンといったって、これは百キロ爆弾を二十回わあっとやらなきゃいけない、二百回ですかな、もう計算がちょっと、大分ありますけれども。  そこで、やっぱりこの不発弾の問題というのは、実はその処理の問題だけじゃなくて、住宅の建築とか、もう普通の状態で、首里高校のグラウンドから十六個の爆弾が見付かったと、二百五十キロ爆弾を始めですね。そして、来月もこれ、また爆弾処理をするんです。ですから、沖縄の方で、自衛隊の必要性、非常に感じていると。これしかし、防衛とかなんとかというよりも、不発弾処理と離島の急患を運ぶと、これで自衛隊は役立っているという評価なんですよ。だから、これ非常に、この不発弾の処理というのは、やっぱりその中でも非常に重要な意味を持っていると思います。  続きまして、沖縄の歴史も関係してちょっとお話をしていきたいと思いますけれども、沖縄から日本が見えるという言葉を聞かれたことがあるでしょうか。  サンフランシスコ講和条約発効によって沖縄が分離された屈辱の日である四月二十八日、沖縄県民は沖縄本島最北端の辺戸岬で決起集会を行いました。これ、毎年行っていますけれども。日本ではない沖縄から、当時ですね、鹿児島県の与論島が見えるということで、それが沖縄から日本が見えるということではもちろんないわけですよね。むしろ、この日本社会を歴史的、文化的、地理的独自性を持った沖縄から見たら、これは日本社会の問題がはっきりと浮かび上がって見えると、そういう意味で使われました。  沖縄県ほど外交と防衛が深く交差している自治体はほかにはありません。今日は、沖縄の歴史的、文化的、地理的背景が日本の外交、防衛、そして日本社会全体の在り方に大きく関わっている実態についてお話をいたします。  沖縄分離と尖閣について伺います。  岩屋大臣は、分島・増約という言葉を御存じでしょうか。御存じであれば、その分島・増約についての御認識をお伺いします。

岩屋毅自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(岩屋毅君) 高良先生には、大変お疲れさまでございました。いろいろお教えいただいて、ありがとうございました。  御指摘の分島・増約ですけれども、直近まで正直、私存じ上げませんでしたが、調べましたところ、明治四年に締結された日清修好条規を改正し、また中国内部において欧米並みの通商権を獲得するために、当時の明治政府が清国に対して宮古、八重山の二島を割譲することを提案したとされることを指すと承知をしております。  しかし、その後行われた同条規の改正交渉では、最終的に双方で合意に至らず、同条規は、明治二十八年四月に調印された日清講和条約、いわゆる下関条約第六条において破棄されたと承知をしております。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 資料の二の二の方ですね、最後の二つですけれども。沖縄は、一八七二年、これ廃藩置県の翌年です、もう藩はありません、しかし七二年から琉球藩ができるんです。明治五年のことです、これが、琉球藩がですね。江戸時代ではもちろんないわけなので、琉球藩の場合には、琉球国王に対して、詔勅によって、藩主ではなくて藩王と、藩王に封ずるとなされたわけです。ついでにと言ったら変ですけれども、華族である侯爵ですね、侯爵に列するということも付いておりました。そして、一八七九年、この琉球藩がいわゆる琉球処分によって沖縄県ということになるわけですけれども、これ廃藩置県の置県とはちょっと違っていまして、処分という形で琉球を、琉球藩を沖縄県とするという、処分官が行ってそれを通告したわけです。  そうすると、藩王はどうなったのかといいますと、藩王になった後は、首里城を追われて、結局東京で侯爵として住むということを強制されたわけですけれども、やっぱりこれ、一八七二年から七九年の間に、やっぱり琉球国は、琉球藩、沖縄県と、もう僅か七年の間に非常に大きな変化を、いわゆる力による体制変更というのがあったわけです。東京に強制されましたけれども、移住をですね、逆に来たのが沖縄県知事という形で東京から沖縄に派遣されるということになります、別の方がですね。  先ほども岩屋大臣の方からも説明がありましたけれども、そこの時期がちょうど、修好条約、締結ではなくて、その後の改定の問題が出まして、最恵国待遇をすると、その代わりにということで、宮古、石垣を沖縄から分離して清国に譲渡をするという、こういう二つですね、条件を、入れ替わった条件といいますかね、そういうのを付けて交渉したということですけれども、その交渉の経緯、そしてその結果というのをお聞かせ願いたいと思います。

門脇仁一外務省大臣官房参事官

○政府参考人(門脇仁一君) お答え申し上げます。  一次資料を網羅的に確認しているわけでは、できているわけではございませんが、資料や研究書、論文等に基づけば、明治四年に締結された日清修好条規には明治政府が求める最恵国条款が含まれていなかったと、このことから、同修好条規の改正等を目的に清国と累次協議が行われ、その中で、日本側より清国側に対し、いわゆる分島・増約が提起されたと承知しております。  先ほど岩屋大臣の方から御説明申し上げましたが、その後行われた改正交渉、実際始まりましたけれども、最終的には双方で合意に至らず、この条規は、一八九五年、明治二十八年四月に調印された日清講和条約、いわゆる下関条約第六条において破棄されたというのが経緯だと承知しております。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 実はこれ、合意はしていたんですよ。合意があって、宮古、石垣は中国に渡すと、清にですね。その清の方が、これどうかと。要するに、琉球王国という沖縄本島からは来ないのかと。そういうことで、嫌々ながらの合意をしたんです。日本側はこの最恵国待遇を得ると。石垣島でサインをすると、調印をすることまで合意されていて、用意されていたテーブルに着かなかったのが中国です、この清国ですね。だから今、宮古、石垣はあるわけですよ、沖縄県として。  そのときの一つの原因の中に、やっぱり沖縄の琉球藩時代から、その琉球王国時代から官僚として勤めてきた人が、これは大変になると、沖縄は、ということで中国に渡って、清の政府に言ったんですよ。これやめてくれと、こういうことは受け入れないでくれと。しかし、最初、もう関心を示さないので、沖縄は大変なことになるということで、割腹自殺をしたんですよ。その人のお墓に私行きましたけど。やっぱり、これもう本当に大変なこと、この勢いがあったので、一つの要因として清国は来なかったんだろうということがあると思いますね。  そのときに、尖閣はどうなったんでしょうか、このときに。

門脇仁一外務省大臣官房参事官

○政府参考人(門脇仁一君) 網羅的に一次資料を確認できているわけではございませんけれども、例えば、明治十三年十一月十三日付けで井上外務卿から三条太政大臣に宛てた文書においては、琉球の中、宮古、八重山二島をもって清国に属し、もって二国の境界を清め、したがって日清条約を増加し、もって和好を表明するの専約とするという記述があるというのは承知しておりますけど、尖閣諸島への明示的な言及については確認できておりません。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 尖閣については言及がないという、余り大したことないだろうと思っていたんでしょうけど、今大変な問題、いろいろ日本では言っていますけれども。  そこで、大臣の答弁の中にも、委員の質問の中にも、尖閣列島については歴史的にも国際法上も我が国固有の領土と述べられていますが、この歴史的に固有の領土であるというこの年代、先ほど明治が出ましたけれども、その内容をお示しください。

門脇仁一外務省大臣官房参事官

○政府参考人(門脇仁一君) お答え申し上げます。  尖閣諸島は、一八八五年以降、日本政府が沖縄県当局などを通じて再三にわたり現地調査を行った結果、単に無人島であるだけではなく、清国を始めどの国の支配も及ばないことを慎重に確認した上で、日本政府は、一八九五年一月十四日に閣議決定を行い、正式に日本の領土に編入しております。この行為は、国際法上、正当に領有権を取得するためのやり方に合致しております。  その後、一八九六年には、民間の実業家が明治政府の許可を得て尖閣諸島の本格的な開拓を開始しました。これによって、多くの日本人が尖閣諸島に居住し、漁業を中心に、かつおぶし工場や羽毛の採集などに従事することになりました。  このように、明治政府が尖閣諸島の利用について個人に許可を与え、許可を受けた者がこれに基づいて同諸島において公然と事業活動を行うことができたという事実は、同諸島に対する日本の有効な支配を示すものです。  その後、第二次世界大戦後、日本の領土を法的に確定した一九五一年のサンフランシスコ平和条約において、尖閣諸島は、同条約第二条に基づいて日本が放棄した領土には含まれず、同条約第三条に基づいて、南西諸島の一部として米国の施政下に置かれました。  そして、一九七二年発効の沖縄返還協定によって、日本に施政権が返還された地域に尖閣諸島は含まれており、尖閣諸島は戦後秩序と国際法の体系の中で一貫して日本の領土として扱われてきた次第でございます。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 一番最初に琉球国の話をしましたけれども、やっぱり、日本固有のと言うと、やっぱり沖縄からしたら違和感があるんですよ、これ。でも、逆に、今沖縄県だから、沖縄県が日本に入ったので日本の領土であるというなら分かりますよ。  歴史的にもといって、今明治の話をしていますけれども、中国との間で沖縄ずっと行っているときにこの尖閣列島というのはどういう役割を持っていたかというと、中国と冊封していますので、冊封関係ありましたので、中国に行って、戻ってくるとき、尖閣が見えたら、ああ、沖縄に行けると、そういう役割をずっとやっていって、何回も行っているわけです。これ、十三世紀からずっとそうしているわけですよ。  そして、中国にとってはというと、中国はまた、久米の人たちが沖縄に来るときに、やっぱり、あっ、もう沖縄、見えるんだなということが分かったわけですけど、利用している回数が全然違います。これ、中国は数回です。ところが、沖縄の人たちは、これもう行って帰って行って帰ってで、何遍でもこの尖閣列島を見て帰ってきたわけですね。  だから、やっぱりこの国際法上もということも聞きたいんですけれども、余り時間がないのでこれ言いますけれども、やっぱり明治という話が出ましたので、国際法というのがまだどう発展していたか分からないですけれども、ヨーロッパ国際法も、もちろんその頃、十八世紀ぐらいからちょこちょこ出てきたかと思うんですけれども、やっぱり国際法上も我が国固有だというときにはいろんなことを示していかなければいけないと思いますし、これ、私は何も、中国のものだと言っているわけでももちろんないし、日本のものでもないと言っているわけでもないです。ちゃんと根拠があったら、そこをきちんとそろえておかないといけないということを言っているわけですので、国際法上の固有もですね、固有なという根拠をきちんと用意していただきたいと思います。今日はあと二分ぐらいしかありませんのでね。  今、衆議院で選択的夫婦別姓の議員立法案が審議されていますけれども、この民法改正に反対する議員や参考人から家族の在り方に関わる等の意見が出されています、何を言おうとしているのかなと思うかもしれませんが。国と家と書いて国家といいます。家族と個人の関係は、国家と沖縄の関係に似ています。家族全体のために家族の誰かが権利を制約されることと、国家全体のために沖縄が犠牲を強いられている構造はとても似ています。しかし、家族の一人一人の権利が尊重されることも、沖縄の主張が尊重されることも、民主主義国家としては当然のことだと思います。  そして、私は、この六年間、法の支配というものの重要性を訴えてきました。法務委員会の際にもそうでした、外交防衛委員会でも聞いてまいりましたけれども。さきの戦争の反省に立って、この武力の支配を法の支配に変えるということが平和憲法の理念です。政府は、我が国を取り巻く安全保障環境が戦後最も厳しく複雑なものになっているなどとして、沖縄県に対して力による一方的な現状変更を強行し、法の支配を武力の支配に変えようとしているのではないかと危惧をしている県民は非常に多いです。  今年は、沖縄戦から、そして戦後八十年です。もう来月は八十回目の、来月じゃないですね、もうあと十何日ですね、八十回目の慰霊の日を迎えるわけですけれども、県民とともに私は基地のない平和な沖縄になることを切望して、もう最後の質問としたいと思います。  ありがとうございました。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後三時三十六分散会

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